裁決事例 令和8年3月23日裁決
固定資産課税台帳における現況が「宅地」及び「道路」とされている1筆の土地が分筆登記され、その分筆登記後の土地の一部に道路部分があることが認められることから、分筆登記後の土地の課税標準たる不動産の価額を「道路」とし算出した価額と「宅地」とし算出した価額の合計額とした事例(登録免許税の還付通知をすべき理由がない旨の各通知処分・全部取消し及び棄却)
裁決事例集 第142集
ポイント
本事例は、分筆登記前の土地の固定資産課税台帳における現況が「宅地」及び「道路」とされている1筆の土地が分筆登記されたところ、請求人が登記機関に提出した現況測量図等によれば分筆登記後の土地の一部に道路部分があることが認められることから、分筆登記後の土地の課税標準たる不動産の価額について、当該部分を「道路」として算出した価額とそれ以外の部分を「宅地」として算出した価額の合計額としたものである。
要旨
請求人は、登録免許税の課税標準たる不動産の価額について、分筆前の道路部分が分筆後の各土地(本件各土地)のどの土地に含まれているのか不明だとすれば、本件各土地の全てに均等に道路部分が含まれていると解すべきであるから、分筆前のA土地(本件分筆前A土地)の宅地部分と道路部分の全てを類似不動産の価格として分筆後のA土地(本件分筆後A土地)の価額を算出するべきである旨主張する。一方、原処分庁は、本件分筆後A土地は、地目変更の登記はされておらず登記地目が宅地であったことから、固定資産評価証明書(本件評価証明書)に記載された本件分筆前A土地の宅地部分の地積から単価(本件台帳地積単価)を算定し、これに基づき課税標準の額を認定したものである旨主張する。
しかしながら、請求人等から提出された本件分筆後A土地の地図に準ずる図面及び分筆前の現況測量図によれば、①本件分筆前A土地は傘状の部分と柄状の部分から成る傘を開いた状態のような形状の不整形な土地で、その柄状の部分が本件分筆後A土地に分筆されていること、②分筆前の現況測量図には本件分筆前A土地の柄状の部分が「道路部分」と表記されていること、③本件分筆前A土地の柄状の部分の地積は本件分筆後A土地の地積を超えているものの、同土地の地積は本件評価証明書に記載された公共の用に供する道路部分の地積を超えていることから、本件評価証明書の公共の用に供する道路の地積は、本件分筆後A土地に含まれていると認めるのが相当である。そうすると、本件分筆後A土地の一部は、地方税法第348条《固定資産税の非課税の範囲》第2項本文及び同項第5号の規定により固定資産税が非課税となっていることが明らかな土地といえるから、その部分の課税標準たる不動産の価額は本件台帳地積単価に公衆用道路として100分の30を乗じて算出し、それ以外の部分の課税標準たる不動産の価額は、本件台帳地積単価により宅地として算出し、これらの算出した価額を合計して本件分筆後A土地の課税標準たる不動産の価額とするのが相当である。
参照条文等
登録免許税法第10条 登録免許税法附則第7条 登録免許税法施行令附則第3項
参考判決・裁決
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