裁決要旨 1公正証書による贈与

裁決要旨 1公正証書による贈与

支部名
東京
裁決番号
令070019
裁決年月日
令和7年9月3日
裁決結果
棄却
争点番号
400201000
争点
2財産の取得(贈与)の時期/1公正証書による贈与
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、被相続人と同人の二男が公正証書(本件公正証書)により、被相続人が所有する不動産(本件不動産)を当該二男に贈与し、同人がこれを承諾する旨約している(本件合意)ところ、物権の移転は当事者の意思表示のみによってその効力を生ずる(民法第176条《物権の設定及び移転》)ことから、本件合意により被相続人の相続開始前(本件相続開始前)に本件不動産の所有権が当該二男に移転した旨主張し、他方で、原処分庁は、本件公正証書が実体の伴わない形式的な文書であり本件合意により本件相続開始前に本件不動産の所有権が移転していない旨主張する。しかしながら、被相続人及び当該二男が本件公正証書の作成日の約2か月前にも本件合意と同様の合意をした公正証書を作成していることなどからすれば、本件公正証書が実体の伴わない形式的な文書であるとは認められないものの、被相続人及び当該二男は、本件公正証書作成後も、本件不動産の所有権移転登記手続を行わず、また、被相続人は、自ら賃貸人として本件不動産に係る賃貸借契約を締結していることなどからすれば、本件公正証書は、本件不動産の所有権について、本件合意と同時に移転させることまでを合意したのではなく、本件公正証書に定めるとおり、本件不動産の引渡し及び所有権移転登記手続を行うことをもって移転する旨を合意したと認めるのが相当である。したがって、本件不動産の所有権は、本件相続開始前に本件公正証書に基づき当該二男に移転したとは認められない。(令7. 9. 3 東裁(諸)令7-19)

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支部名
東京
裁決番号
平140270
裁決年月日
平成15年6月19日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400201000
争点
2財産の取得(贈与)の時期/1公正証書による贈与
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、P国に出国した後に、被相続人から外国所在法人であるA社株式をP国で締結した贈与契約書により取得した旨主張する。しかしながら、本件贈与は、贈与前に行われたA社の設立と密接不可分な一体的行為として、租税回避を目的に行われたものと認められるところ、租税回避スキームを計画した関係者との間で作成した各種の文書等から、請求人は、これら一連の行為に事前に関与していたと認められる。そうすると、請求人は、出国前に本件贈与について合意していたものと認められるから、本件贈与は、請求人の出国前に成立していたものと解され、そして、本件贈与の履行の時は、本件贈与契約書の原稿が作成された時が書面による贈与となり、もはや取り消し得ないこととなり、しかも、請求人が出国に具体的に着手した時すなわちP国に出国する旨の住民登録の手続を行った時と判断するのが相当である。(平15.06.19.東裁(諸)平14-270)

支部名
東京
裁決番号
平120018
裁決年月日
平成12年10月30日
裁決結果
全部取消し
争点番号
400201000
争点
2財産の取得(贈与)の時期/1公正証書による贈与
業種
その他の会社役員
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、請求人が書面による贈与によって財産を取得した時期については、書面に示された日でなく、請求人が贈与財産を現実に支配管理し得る状況となった最高裁判決若しくは本件資産に係る贈与登記のあった平成5年であるとして、課税年分を平成5年とする贈与税の決定処分及び無申告加算税の賦課決定処分を行った。しかしながら、書面による贈与の場合、口頭による贈与とは異なり、履行の終わっていないものについてもこれを取り消すことができないことからすると、当該贈与の効力発生の時をもって、贈与による財産の取得の時というのが相当である。また、本件贈与は有効であり、昭和56年3月31日の経過をもって既に本件贈与の効力が生じていたと認められる。したがって、本件贈与の課税年分は昭和56年分と認められ、原処分は通則法第70条第3項の規定により、そのすべてが取り消されるべきである。(平12.10.30東裁(諸)平12−18)

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支部名
大阪
裁決番号
平080108
裁決年月日
平成9年3月31日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400201000
争点
2財産の取得(贈与)の時期/1公正証書による贈与
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、本件土地は、贈与証書に基づいて請求人らが贈与を受けたものであり、相続により取得したものではない旨主張する。しかしながら、被相続人の死亡後、贈与に関する和解が成立するまで、請求人らへの本件土地の所有権移転登記手続がなされていないのみならず、被相続人は、本件土地に係る固定資産税を贈与証書作成後においても引き続き被相続人名義で納付していたこと等から、被相続人は、被相続人の死亡時まで請求人らに対して本件土地を引き渡していたとは認められず、本件土地は、相続によって取得した財産であり、相続税の課税資産に含まれる。(平 9. 3.31大裁 (諸) 平 8-108)、(平 9. 3.31大裁 (諸) 平 8-109)

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支部名
名古屋
裁決番号
平080032
裁決年月日
平成9年1月29日
裁決結果
棄却
争点番号
400201000
争点
2財産の取得(贈与)の時期/1公正証書による贈与
事例集登載頁
裁決事例集No53・381ページ

要旨

○ 請求人は、本件公正証書は、昭和60年3月14日に親族間で不動産の贈与が行われたとして作成されているのであるから、本件公正証書によって贈与契約が成立した旨主張する。しかしながら、(1)7年間という長期間にわたって所有権移転登記を行わず、課税の時効が到来したものと認識し、所有権移転登記をしていること、(2)当該不動産を未登記のままにしていたことに合理的な理由のないこと、(3)公正証書作成に特段の必要性がないこと、(4)その記載内容と異なる行為をしていることなどが推認され、これらのことは租税回避のみを目的としていることから、本件公正証書は実態の伴わない形式的な文書にすぎず、本件公正証書によって、贈与契約が成立したとは認めることができない。したがって、平成5年12月13日の所有権移転登記によって初めてその所有権が請求人に移転したものと解するのが相当である。(平 9. 1.29名裁(諸)平 8-32) 裁決事例集No53・381ページ

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