税務法規集裁決要旨 5配当期待権
裁決要旨 5配当期待権
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令030011
- 裁決年月日
- 令和3年9月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400309050
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/9生命保険金等/5配当期待権
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、株式に係る剰余金の配当の有無やその額は、当該株式を発行する会社の株主総会の決議をもって決定されるものであるところ、相続開始時点において剰余金の配当に係る当該決議がなされていない場合、被相続人は、株式を有していたとしても、これに係る剰余金の配当を受ける具体的権利をいまだ取得していないことから、当該決議以前の剰余金配当請求権は、株主であれば剰余金の配当を受け得るという意味での飽くまで観念的抽象的な権利にすぎず、相続税の課税財産に該当しない旨主張する。しかしながら、相続税法第2条《相続税の課税財産の範囲》第1項に規定する「財産」とは、金銭に見積もることができる経済的価値のある全てのものをいい、既に存在する物権や債権のほか、いまだ明確な権利といえない財産法上の法的地位なども含まれると解するのが相当である。そして、剰余金の配当に関する会社法の規定の下で、基準日株主は、剰余金配当請求権が配当決議によって具体的な債権となる前においても、剰余金の配当決議がなされることを条件として、剰余金の配当を受けることができる法的地位にあり、この法的地位は、将来の剰余金の配当を目的とするものであって財産的価値を有し、金銭に見積もることができるものと解されるから、基準日株主の配当期待権は、相続税法第2条第1項の「財産」に含まれるものというべきである。(令3. 9.30 大裁(諸)令3-11)
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