裁決要旨 2同族会社の行為計算否認
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平260036
- 裁決年月日
- 平成27年1月6日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 401002000
- 争点
- 10更正決定、雑則/2同族会社の行為計算否認
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続開始前に請求人及び本件被相続人が株主である同族会社(本件同族会社)と本件被相続人との間で締結した建物(本件建物)の売買契約(本件売買契約)は、相続税法第64条《同族会社等の行為又は計算の否認等》第1項の規定により否認の対象となる同族会社の行為又は計算に当たらない旨主張する。しかしながら、本件売買契約は、①本件同族会社に属し一体として利用されている土地及び本件建物のうち本件建物のみを売買の目的として借地権を設定したが、権利金の授受がないこと、②本件建物に設定された本件同族会社を債務者とする根抵当権が設定されたまま行われ、かつ売買代金額において、根抵当権の存在が考慮された形跡がないこと及び③売買代金を消費貸借の目的として弁済期を20年後としているが、その履行が担保されてないことから、純粋経済人同士の間における取引としては、不自然・不合理なものであって、本件同族会社とその株主等の間の取引であったからこそされたものと評価される。これらの事実に加えて、本件売買契約が締結されたのは、本件被相続人の病状が相当程度進行した時期であること及び本件同族会社による本件建物の買戻しが相続開始日の僅か2か月後に行われていることも勘案すれば、本件同族会社と本件被相続人は、請求人の相続税の負担を減少させる目的で本件売買契約を締結したものであり、そうした事情がなければ、両者がこのような契約を締結する理由はなかったものと認められる。したがって、本件売買契約の締結は、相続税法第64条第1項に規定する同族会社等の行為又は計算で、これを容認した場合には株主である請求人の相続税の負担を不当に減少させる結果となると認められる。(平27. 1. 6 大裁(諸)平26-36)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平150068
- 裁決年月日
- 平成16年3月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 401002000
- 争点
- 10更正決定、雑則/2同族会社の行為計算否認
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.67・718ページ
要旨
○ 同族会社と請求人(被相続人)の間で締結された本件不動産売買契約は、売買価格が締結時の本件不動産の時価と大幅にかい離していることを認識しながら締結されたものであり、これは、経済人の行為として、殊更不自然・不合理なものであって、利害関係が共通しない経済人当事者間では通常行われなかったものといわざるを得ず、売買価格のうち時価を超える部分に相当する金額は、過大な債務控除で同族会社の株主である請求人の相続税を不当に減少させたことは明らかであるから、本件契約について相続税法第64条第1項を適用し、相続税の課税価格を計算した原処分は、適法である。(平16.3.30大裁(諸)平15-68)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平090053
- 裁決年月日
- 平成9年12月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 401002000
- 争点
- 10更正決定、雑則/2同族会社の行為計算否認
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、本件土地については地上権が設定されているのであるから、本件土地の自用地としての価額から相法第23条の規定により評価した地上権の価額を控除した金額によって評価すべきである旨主張するが、(1)A社が被相続人の相続開始の1年2か月前に設立されたものであること、(2)被相続人が96歳と高齢であるにもかかわらず、存続期間60年という長期の地上権を設定していること、(3)賃借権の設定が通常であるにもかかわらずあえて用益物権である地上権の設定を行っていること、(4)同社の累積損失が3千万円弱と多額に上っていることなどを総合すると、A社との間で締結された本件地上権設定契約は、A社が同族会社であるがゆえに締結されたものであり、経済的・実質的にみて不自然・不合理なものであり、通常の経済人間においてはなされない形態のものであって、A社の社員である請求人らの相続税を不当に減少させる目的で行われたものと言わざるを得ない。したがって、原処分庁が、本件地上権設定契約について相法第64条第1項の規定を適用したことは適法であり、また、本件土地の評価については、本件土地がA社に対し貸し付けられ、堅固な構築物(駐車場)が建築されていることからすると、相当地代通達の取扱いに準じ、本件土地の自用地としての価額から同通達で定める算式に基づいて算出された借地権価額を控除した金額によるべきである。(平 9.12.18大裁 (諸) 平 9-53)
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