裁決要旨 4その他

裁決要旨 4その他

支部名
名古屋
裁決番号
令040014
裁決年月日
令和5年3月10日
裁決結果
棄却
争点番号
400401990
争点
4贈与税の課税財産の範囲及び認定/1贈与財産の範囲/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、請求人らを株主とする同族会社(本件会社)が、請求人らのうち本件会社の役員(本件各役員)から受けた債務免除(本件債務免除)により本件会社の株式の価額が増加し、その増加した部分に相当する金額を贈与により取得したものとみなされた贈与税の課税(修正申告)についての更正の請求が認められるべきであるとして、①本件各役員による本件債務免除の意思表示があったということができないこと、②本件債務免除について通知書などの書類が作成されていないこと、③訴訟における判決でも、本件債務免除の意思表示は存在しないことが確認されたこと、④他の訴訟でも本件債務免除の意思表示をしていなかったことなどを含む訴状等に記載された事実を全て認める内容の和解が成立したことから、本件債務免除は存在せず、請求人らが贈与により取得したものとみなされる金額はない旨主張する。しかしながら、①本件会社の総勘定元帳及び法人税申告書の記載状況などによれば、本件各役員が本件会社の役員として本件債務免除に係る会計処理を承諾していたと考えるのが自然であるし、税務職員による調査に際しては、本件債務免除の存在自体については特に争うことなく修正申告に至ったことが認められる。また、②本件債務免除の基となった貸付金は、多額であるにもかかわらず、金銭消費貸借契約書などの書類が一切作成されていなかったことからすれば、本件債務免除について、その意思表示そのものを示す書類が作成されていなかったとしても、本件債務免除の意思表示自体がなかったことを裏付ける事実とはいえない。ついで、上記③の訴訟は、本件各役員と本件会社の間で、実質的な主張立証が何も行われなかったものであり、上記④の和解の内容は、当事者の一貫する申述及び答述に反しているなど、本件債務免除が無かった事実が明らかにされたとはいえない。以上のことからすると、本件債務免除が存在しないと認めることはできず、請求人らが贈与により取得したものとみなされる金額がないことにはならない。(令5. 3.10 名裁(諸)令4-14)

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支部名
大阪
裁決番号
令030038
裁決年月日
令和4年3月17日
裁決結果
棄却
争点番号
400401990
争点
4贈与税の課税財産の範囲及び認定/1贈与財産の範囲/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、被相続人を委託者、被相続人及び請求人以外の他の相続人(本件共同相続人)を受益者とする信託(本件信託)に関し、本件共同相続人が被相続人の死亡後に、被相続人の本件信託における受益割合2分の1の受益権(本件受益権)を取得したこと(本件取得)は、平成19年法律第6号による改正前の相続税法(旧相続税法)第4条《贈与又は遺贈により取得したものとみなす場合》第2項第1号に該当しない旨主張する。しかしながら、本件信託について、①被相続人の死亡を条件に本件受益権を本件共同相続人が単独取得することとされていたのであれば、これは委託者が受益者である部分についての受益者の変更あるいは本件受益権を本件共同相続人に与えることについての条件の成就といえ、旧相続税法第4条第2項第1号又は同項第4号に該当するといえる。また、②受託者が本件受益権に係る受益者として本件共同相続人を指定したことにより本件共同相続人が本件受益権を取得して唯一の受益者となったのであれば、受託者の指定による受益者の変更あるいは被相続人の死亡によって存在しないことになった本件受益権に係る受益者が存在するに至ったものといえ、旧相続税法第4条第2項第1号又は同項第3号に該当する。さらに、③ジャージー島信託法の下で、受益者の一人が死亡した場合には当然に他の受益者の受益割合が死亡した受益者の有していた受益割合の限度で均等に拡張するのであれば、これは相続税法第9条に規定する「対価を支払わないで」「利益を受けた場合」に該当する。以上によれば、本件取得は、旧相続税法第4条第2項第1号、同項第3号若しくは同項第4号又は相続税法第9条の規定のいずれかに該当し、いずれの場合も、本件受益権ないしその価額に相当する金額を贈与又は遺贈により取得したものとみなされ、本件共同相続人に係る相続税の課税価格や納付すべき相続税額は異なるものではないため、本件受益権の価額を相続時精算課税の対象として加算したことは正当である。(令4. 3.17 大裁(所・諸)令3-38)

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支部名
大阪
裁決番号
令030037
裁決年月日
令和4年3月16日
裁決結果
棄却
争点番号
400401990
争点
4贈与税の課税財産の範囲及び認定/1贈与財産の範囲/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、被相続人の死亡に伴い、相続税の更正処分等の対象となった信託(本件信託)における被相続人の受益割合を2分の1とする受益権(本件受益権)を取得したこと(本件取得)は、平成19年法律第6号による改正前の相続税法(旧相続税法)第4条《贈与又は遺贈により取得したものとみなす場合》第2項第1号に該当せず、相続時精算課税に係る贈与に該当しない旨主張する。しかしながら、本件信託は、①被相続人の死亡を条件に本件受益権を請求人が単独取得することとされていたのであれば、これは委託者が受益者である部分についての受益者の変更あるいは本件受益権を請求人に与えることについての条件の成就といえ、旧相続税法第4条第2項第1号又は同項第4号に該当するといえる。また、②受託者が本件受益権に係る受益者として請求人を指定したことにより請求人が本件受益権を取得して唯一の受益者となったのであれば、これは受託者の指定による受益者の変更あるいは被相続人の死亡によって存在しないことになった本件受益権に係る受益者が存在するに至ったものといえ、旧相続税法第4条第2項第1号又は同項第3号に該当する。さらに、③ジャージー島信託法の下で、受益者の一人が死亡した場合には当然に他の受益者の受益割合が死亡した受益者の有していた受益割合の限度で均等に拡張するのであれば、これは相続税法第9条に規定する「対価を支払わないで」「利益を受けた場合」に該当する。以上によれば、本件取得は、旧相続税法第4条第2項第1号、同項第3号若しくは同項第4号又は相続税法第9条の規定のいずれかに該当し、いずれの場合においても、被相続人の死亡の時に、本件信託における本件受益権ないしその価額に相当する金額を贈与又は遺贈により取得したものとみなされる。したがって、本件取得は、相続時精算課税に係る贈与又は遺贈に該当する。(令4.3.16大裁(所・諸)令3-37)

支部名
広島
裁決番号
平290010
裁決年月日
平成29年12月1日
裁決結果
棄却
争点番号
400401990
争点
4贈与税の課税財産の範囲及び認定/1贈与財産の範囲/4その他
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、①出資する同族会社が不動産を無償で譲り受けた結果、当該出資の価額が増加(本件増加益)したとしても、請求人は「贈与により財産を取得した者」ではないから、本件増加益は贈与税の課税財産とはならない旨及び②相続税法基本通達9−2《株式又は出資の価額が増加した場合》(本件通達)をもって本件増加益を課税財産とすることは、通達による課税であり許されない旨主張する。しかしながら、上記無償譲渡によって上記法人に対する出資の価額は実際に増加し、請求人は、対価を支払わないで経済的利益を得たのであるから、相続税法第9条の規定により、本件増加益に相当する金額を贈与により取得したものとみなされ、本件増加益は、贈与税の課税財産となる。また、本件通達は、同条の適用される事例を例示したものにすぎず、本件通達により課税が行われたものではない。(平29.12. 1 広裁(諸)平29-10)

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支部名
名古屋
裁決番号
平280030
裁決年月日
平成29年5月24日
裁決結果
棄却
争点番号
400401990
争点
4贈与税の課税財産の範囲及び認定/1贈与財産の範囲/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の母が工事費用を負担した請求人所有の居宅(本件居宅)の改修工事(本件改修工事)は、建築確認申請が必要となるものではなく、固定資産税評価額が増加していないから民法第242条《不動産の付合》は適用されず、相続税法第9条に規定する「対価を支払わないで…利益を受けた」とはいえない旨主張する。しかしながら、本件改修工事のうち、本件居宅から容易に取り外せず、本件居宅の構成部分となっているもの、又は社会通念上本件居宅の一部分と認められる部分は、取引上の独立性を有しないといえるから本件居宅への付合(本件付合)が成立する。また、請求人の母は、請求人に対し、民法第248条《付合、混和又は加工に伴う償金の請求》に基づく費用償還請求権を行使する意思はおよそなく当該権利を放棄していたと認められることから、請求人は、付合による所有権取得に見合う債務を何ら負担していないということができる。したがって、本件付合が成立した時点で、請求人は、請求人の母から「対価を支払わないで…利益を受けた」といえ、相続税法第9条の規定を適用するのが相当である。(平29. 5.24 名裁(諸)平28-30)

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支部名
大阪
裁決番号
平270056
裁決年月日
平成28年4月22日
裁決結果
棄却
争点番号
400401990
争点
4贈与税の課税財産の範囲及び認定/1贈与財産の範囲/4その他
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、請求人が交際相手から交付を受けた現金(本件金員)は、交際相手から本件金員の返還等を求める訴え(本件訴訟)を提起されたころから請求人が受けた損害に対する慰謝料や賠償金であり、損失を受けた部分に対する補填であるから、本件金員の取得は相続税法第9条《贈与又は遺贈により取得したものとみなす場合》に規定する利益を受けた場合には当たらない旨主張する。しかしながら、本件金員は、請求人と交際相手が共有で取得し同居生活を送るためのマンションの購入代金等に充てるために、交際相手が請求人に贈与したものであると認められるところ、配偶者と別居して交際相手と同居生活を送るための建物の購入資金等を交際相手に贈与することは、現在の社会における倫理、道徳に反することが明らかであるから、当該贈与は、公序良俗に反する事項を目的とする法律行為として無効というべきである。もっとも、請求人は、本件金員を、請求人が管理する預金口座に入金して自己の管理下に置き、現に、その後、本件金員を随意に出金しているのであるから、本件金員は、預金口座に入金された時点で、請求人に帰属したものと認められる。したがって、請求人は、本件金員につき、対価を支払わないで利益を受けたものと認めるのが相当であるから、相続税法第9条の規定により、交際相手から本件金員を贈与により取得したものとみなされる。(平28. 4.22 大裁(諸)平27-56)

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支部名
大阪
裁決番号
平250036
裁決年月日
平成26年1月10日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400401990
争点
4贈与税の課税財産の範囲及び認定/1贈与財産の範囲/4その他
事例集登載頁
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要旨

○ 原処分庁は、被相続人名義の預金口座(本件被相続人口座)から請求人名義の預金口座(本件請求人口座)に振り込まれた金員(本件振込金)は、請求人が被相続人から贈与により取得したものとみなされるところ、請求人は被相続人を特定贈与者とする相続時精算課税適用者であるから、本件振込金の額に相当する金額は、被相続人の相続に係る相続税の課税価格に加算される旨主張する。しかしながら、本件振込金は、本件被相続人口座の預金が引き出されて、本件請求人口座に振り込まれたとみるべきであるが、同預金は、被相続人の親族が、A社の民事再生法に基づく再生計画の履行に必要な資金を、便宜上一旦本件被相続人口座に預け置いたものにすぎず、そもそも被相続人の財産ではなかったと認められる。また、本件振込金が本件請求人口座に振り込まれた翌日には、これに相当する額等が同口座から引き出されて当該再生計画に係る被相続人や請求人の債務の弁済としてA社に対して支払われているから、本件振込金の振込みについても、当該資金を便宜上本件請求人口座に一旦預け置いたものにすぎないとみるべきであって、本件振込金の振込み自体によって請求人が本件振込金相当額の利益を受けたものとはいえない。したがって、本件振込金の額に相当する金額は、被相続人の相続に係る相続税の課税価格に加算することはできない。(平26. 1.10 大裁(諸)平25-36)

支部名
大阪
裁決番号
平250033
裁決年月日
平成25年12月6日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400401990
争点
4贈与税の課税財産の範囲及び認定/1贈与財産の範囲/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、被相続人名義の普通預金口座(本件預金口座)は同人の固有の財産であるので、被相続人の親族から本件預金口座に金員(本件振込金)が振り込まれた時点において、その全額が被相続人の財産となり、被相続人は当該親族から利益を受けたこととなるから、被相続人は、当該親族から本件振込金の額に相当する金額を贈与により取得したものとみなされる旨主張する。しかしながら、本件振込金は、被相続人ら一族の経営する会社の民事再生法に基づく再生計画(本件再生計画)において、本件再生計画の履行のための資金に充てる目的で便宜上本件預金口座に振り込まれたものであって、当事者間に、振込の時点において本件振込金を被相続人に帰属させる意思はなかったものと認められる。そして、本件再生計画の履行のために必要な資金の額が確定し、被相続人及びその子A(請求人)が、再生債務者である当該会社から会社分割により事業の譲渡を受けた会社に、事業承継の対価の支払資金として本件振込金を貸し付けることとなった時点で、被相続人及び請求人が当該親族からそれぞれ利益を受けたものと認めるのが相当である。したがって、本件振込金のうち請求人が利益を受けたものと認められる金額については、被相続人が贈与により取得したものとは認められない。(平25.12. 6 大裁(諸)平25-33)

支部名
沖縄
裁決番号
平240006
裁決年月日
平成25年4月24日
裁決結果
棄却
争点番号
400401990
争点
4贈与税の課税財産の範囲及び認定/1贈与財産の範囲/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、母親が所有する各土地(本件各土地)を権利金等を支払わずに賃貸借により借り受け、本件各土地上に建物を建築したが、本件各土地が所在する地域には借地権の取引慣行がないため、財産評価基本通達27《借地権の評価》のただし書により借地権は評価しないことから、相続税法第9条に規定する利益は受けていない旨主張する。しかしながら、本件各土地の所在する地域は、財産評価基準書において借地権割合が定められているところ、この借地権割合は、不動産鑑定士等の精通者による借地権の取引慣行がある地域であるとの意見を基に評定されていると認められ、さらに、本件各土地の所在する市内においては、借地権の設定された土地は、借地権相当額を控除した価額で売買されていることからすると、本件各土地の所在する地域は借地権の取引慣行のある地域、すなわち、借地権の設定に際し権利金の授受の取引慣行がある地域と認められる。請求人の場合、上記賃貸借により本件各土地上の借地権(本件各借地権)を取得したと認められ、本件各借地権は、権利金の支払をせずに取得しているものであるから、請求人は、本件各土地の所有者である母親から借地権の価額に相当する利益を受けたと認められる。(平25. 4.24 沖裁(諸)平24-6)

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支部名
東京
裁決番号
平240153
裁決年月日
平成25年2月12日
裁決結果
棄却
争点番号
400401990
争点
4贈与税の課税財産の範囲及び認定/1贈与財産の範囲/4その他
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、被相続人の死亡に伴い支払われた同人が入居していた老人ホームの入居一時金に係る返還金は相続税の課税対象とはならない旨主張する。しかしながら、請求人は、被相続人が死亡時の老人ホームの入居一時金に係る返還金受取人であり、その入居契約により、受益者として、入居者である被相続人の死亡を停止条件として当該ホーム設置会社に対して直接、入居一時金に係る返還金の返還を請求する権利を取得したものであるところ、この取得原因についてみると、本件における入居契約の内容のみをもって、被相続人と請求人との間に入居一時金に係る返還金の返還を請求する権利を贈与する旨の死因贈与契約が成立していたと認めることはできないし、その他当審判所の調査の結果によっても、相続開始時より前に、当該当事者間でその旨の死因贈与契約が成立していた事実や、被相続人がその旨の遺言をしていた事実を認めることはできないものの、入居一時金の原資は被相続人の定期預金の一部であると認められることからすれば、実質的にみて、請求人は、第三者(請求人)のためにする契約を含む入居契約により、相続開始時に、被相続人に対価を支払うことなく、同人から入居一時金に係る返還金の返還を請求する権利に相当する金額の経済的利益を享受したというべきである。したがって、請求人は、当該経済的利益を受けた時、すなわち、相続開始時における当該利益の価額に相当する金額を被相続人から贈与により取得したものとみなす(相続税法第9条)のが相当である。そして、請求人は、被相続人から相続により他の財産を取得していることから、被相続人から贈与により取得したものとみなされる当該利益の価額は、相続税法第19条《相続開始前3年以内に贈与があった場合の相続税額》第1項の規定により、当該他の財産に加算され、相続税の課税対象となる。(平25. 2.12 東裁(諸)平24-153)

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支部名
東京
裁決番号
平240154
裁決年月日
平成25年2月12日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400401990
争点
4贈与税の課税財産の範囲及び認定/1贈与財産の範囲/4その他
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、被相続人の死亡に伴い請求人の弟に支払われた被相続人が入居していた老人ホームの入居一時金に係る返還金は相続税の課税対象とはならない旨主張する。しかしながら、請求人の弟は、被相続人が死亡時の老人ホームの入居一時金に係る返還金受取人であり、その入居契約により、受益者として、入居者である被相続人の死亡を停止条件として当該ホーム設置会社に対して直接、入居一時金に係る返還金の返還を請求する権利を取得したものであるところ、この取得原因についてみると、本件における入居契約の内容のみをもって、被相続人と請求人の弟との間に入居一時金に係る返還金の返還を請求する権利を贈与する旨の死因贈与契約が成立していたと認めることはできないし、その他当審判所の調査の結果によっても、相続開始時より前に、当該当事者間でその旨の死因贈与契約が成立していた事実や、被相続人がその旨の遺言をしていた事実を認めることはできないものの、入居一時金の原資は被相続人の定期預金の一部であると認められることからすれば、実質的にみて、請求人の弟は、第三者(請求人の弟)のためにする契約を含む入居契約により、相続開始時に、被相続人に対価を支払うことなく、同人から入居一時金に係る返還金の返還を請求する権利に相当する金額の経済的利益を享受したというべきである。したがって、請求人の弟は、当該経済的利益を受けた時、すなわち、相続開始時における当該利益の価額に相当する金額を被相続人から贈与により取得したものとみなす(相続税法第9条)のが相当である。そして、請求人の弟は、被相続人から相続により他の財産を取得していることから、被相続人から贈与により取得したものとみなされる当該利益の価額は、相続税法第19条《相続開始前3年以内に贈与があった場合の相続税額》第1項の規定により、当該他の財産に加算され、相続税の課税対象となる。 (平25. 2.12 東裁(諸)平24-154)

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支部名
福岡
裁決番号
平240007
裁決年月日
平成24年10月17日
裁決結果
棄却
争点番号
400401990
争点
4贈与税の課税財産の範囲及び認定/1贈与財産の範囲/4その他
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、原処分庁が、被相続人が同族会社である本件会社への貸付金(本件貸付金)を免除したことにより請求人の保有する本件会社の株式等の価額が増加したとして、当該増加額が相続税法第9条の規定により贈与とみなされるとし、さらに、当該免除の時期が相続開始の年であったことから、相続税法第19条《相続開始前3年以内に贈与があった場合の相続税額》第1項の規定により、当該増加額を相続税の課税価格に加算して原処分をしたという課税経緯の下、本件貸付金の一部は、本件会社から被相続人に交付された資金(本件交付金)が本件会社に戻されただけで、貸付けの実体を欠くものであるから、被相続人が債務免除したのは本件貸付金の一部にすぎない旨主張する。しかしながら、実際の資金の動きによれば、被相続人は本件会社から本件交付金を取得した後それを本件会社に改めて交付したものと認められるところ、本件会社はこれを本件貸付金として帳簿に記帳した上で法人税の確定申告書に記載して原処分庁に提出し、被相続人はその確定申告書に代表取締役として署名していることからすると、本件交付金について、当事者である本件会社と被相続人の双方が金銭の貸付けであると認識しているものと認められる。そして、被相続人が本件交付金を受領した後で改めて本件会社に貸し付けることも法律上可能であり、本件会社が銀行借入金の返済資金を本件貸付金により賄ったことに不自然な点はないことから、本件貸付金に係る貸付けは実体を備えた有効なものと認められる。したがって、被相続人が債務免除したのは、本件貸付金の全部であると認められる。(平24.10.17 福裁(諸)平24-7)

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支部名
東京
裁決番号
平220022ほか 1件
裁決年月日
平成22年7月26日
裁決結果
棄却
争点番号
400401990
争点
4贈与税の課税財産の範囲及び認定/1贈与財産の範囲/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件会社の出資持分である本件出資持分の本件譲渡に係る本件譲渡価額は、仮に、相続税評価額よりも低い価額であったとしても、経済的に独立した当事者間における正常な取引価額であって、別件譲渡価額に比しても、時価に相当する価額であるから、相続税法基本通達9−2《株式又は出資の価額が増加した場合》(4)にいう「著しく低い価額」に該当しない旨主張する。しかしながら、贈与税の課税処分の適否が争われている本件においては、本件出資持分の時価の算定は、特別の事情がある場合を除き、財産評価基本通達に定める方法により行うべきであるところ、本件出資持分の売買実例は、別件譲渡及び本件譲渡以外には見当たらず、別件譲渡は、別件譲渡の譲渡者における取引先会社との関係強化を目的とした売買であり、また、本件譲渡は、グループ企業の組織再編の一環を目的としたものであったことなどの事情に照らせば、別件譲渡及び本件譲渡は、いずれも正常な第三者間取引とはいい難く、ほかに、本件出資持分の評価について財産評価基本通達によらないことが正当と是認される特別の事情もない。したがって、本件出資持分の本件譲渡時の時価は、財産評価基本通達の定めにより難い特別の事情のある部分を除き、同通達の定めにより算出すべきである。そして、本件出資持分について、財産評価基本通達の定めにより算出した価額と本件譲渡価額とを比較すると、本件譲渡価額は、社会通念上、「著しく低い価額」に該当するものと認められるから、相続税法基本通達9−2(4)にいう「著しく低い価額」に該当するものというべきである。(平22. 7.26 東裁(諸)平22-22)

支部名
大阪
裁決番号
平210060
裁決年月日
平成22年5月12日
裁決結果
棄却
争点番号
400401990
争点
4贈与税の課税財産の範囲及び認定/1贈与財産の範囲/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、被相続人が、生前に同族会社に債務免除を行ったことにより生じた株式等の価額の増加額に相当する金額について、原処分庁が、相続税法第9条及び相続税基本通達9−2(以下「本件通達」という。)を適用して原処分をしたのに対し、本件通達は同族会社に限って債務免除があった場合の取扱いを示しており、相続税法第64条に規定されている同族会社に対する課税の取扱いに対応しているから、同条と同様に、本件通達についても、相続税や贈与税の負担を不当に減少させる結果がある場合に限って適用されるべきである旨主張する。しかしながら、請求人の主張は、要するに、本件通達に定める場合に該当するときは、相続税法第9条に基づく課税要件について、さらに、「その株主等の相続税又は贈与税の負担を不当に減少させる結果となると認められるものがある」ことを課税要件として付加して解釈すべきであるとの主張にほかならないが、①同条には、相続税法第64条とは異なり、「その株主等の相続税又は贈与税の負担を不当に減少させる結果となると認められるものがある」ことを適用要件とする文言はないし、相続税法第9条の適用に当たり、同族会社の場合には相続税法第64条を準用することを定めた規定もない上、②本件通達は、確かに同族会社の債務免除等の場合についての定めとなっているものの、その趣旨は、同族会社の債務免除等の場合は同社の株式又は出資を保有している同族関係者が債務免除等をした者から直接財産の移転等を受けた場合等と同様の「利益を受けた場合」に該当するからなどというものであり、本件通達の文言自体から見ても、相続税法第9条の課税要件に新たな課税要件を付加した定めであるとみることもできない。したがって、請求人の主張は採用することができない。(平22. 5.12 大裁(諸)平21-60)

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支部名
大阪
裁決番号
平210056
裁決年月日
平成22年4月22日
裁決結果
棄却
争点番号
400401990
争点
4贈与税の課税財産の範囲及び認定/1贈与財産の範囲/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、①関係する法人に対する被相続人名義の貸付金の返済金の一部が、被相続人の夫の絵画購入代金に充てられたこと及び被相続人の夫の預金に入金されたこと、②被相続人名義の預金からの出金が、被相続人の夫の預金に入金されたこと及び被相続人の夫から関係会社の代表者への貸付けに充てられたことについては、これらの被相続人名義の貸付金及び預金は、被相続人が被相続人の夫の預金を使い込んだという事実関係の下、被相続人の夫が被相続人の退職金により弁済を受けた金員が原資となっているのであって、もともと被相続人の夫に帰属するものであるから、①②いずれの資金移動についても、相続税法第9条に規定する対価を支払わないで利益を受けた場合には該当せず、贈与により取得したものとみなされることはなく、相続税法第19条の規定により相続開始前3年以内に贈与により財産を取得したことがある場合に当たるとして被相続人の相続開始に係る相続税の計算上被相続人の夫の課税価格に算入することもできない旨主張する。しかしながら、当審判所の調査の結果によれば、被相続人が被相続人の夫の預金を使い込んだというのは被相続人の夫の憶測に過ぎず、具体的な証拠も見当たらないから、請求人らの主張は採用することができない。したがって、①②の資金移動は、相続税法第9条に規定する対価を支払わないで利益を受けた場合に該当し、被相続人の夫が贈与により取得したものとみなされることとなり、相続税法第19条の規定により相続開始前3年以内に贈与により財産を取得したことがある場合に当たるとして被相続人の相続開始に係る相続税の計算上被相続人の夫の課税価格に算入することとなる。(平22. 4.22 大裁(諸)平21-56)

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支部名
大阪
裁決番号
平210057
裁決年月日
平成22年4月22日
裁決結果
棄却
争点番号
400401990
争点
4贈与税の課税財産の範囲及び認定/1贈与財産の範囲/4その他
事例集登載頁
No.79

要旨

○ 請求人は、?関係する法人に対する請求人の妻名義の貸付金の弁済金の一部を請求人の預金口座へ入金したこと、?請求人の妻名義の預金からの出金を、請求人名義の預金に入金したこと及び請求人から関係会社の代表者への貸付けに充てたことについては、これらの請求人の妻名義の貸付金及び預金は、請求人の妻が請求人の預金を使い込んだという事実関係の下、請求人が妻の退職金により弁済を受けた金員が原資となっており、もともと請求人に帰属するものであるから、??のいずれの資金の移動についても、相続税法第9条に規定する対価を支払わないで利益を受けた場合には該当せず、贈与により取得したとみなされることはない旨主張する。しかしながら、請求人の妻が請求人の預金を使い込んだというのは請求人の憶測に過ぎず、具体的な証拠書類も見当たらないことから、請求人の主張は採用することができない。したがって、??の資金移動は、同条に規定する対価を支払わないで利益を受けた場合に該当し、贈与により取得したものとみなされる。(平22. 4.22 大裁(諸)平21-57)

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支部名
名古屋
裁決番号
平200001
裁決年月日
平成20年7月1日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400401990
争点
4贈与税の課税財産の範囲及び認定/1贈与財産の範囲/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件信託契約による信託行為は、P国の法律に準拠して設定され、信託財産の分配等に関する限定的権限保持者が存在するなど、日本の信託にはない仕組みになっており、日本の相続税法が前提としている信託とは明らかに異なるから、相続税法第4条第1項に規定する信託行為に該当しない旨主張する。しかしながら、本件信託契約はP国の法律に準拠して締結されたものではあるが、その内容は、委託者であるAが、受託者であるBにP国債を引き渡し、受益者である請求人が信託の利益を受けるものとされており、平成18年法律第108号による改正前の信託法(以下「旧信託法」という。)の規定に基づく信託行為とその法形式、性質、内容がおおむね同様ないし類似するものと認めることができるから、本件信託契約による信託行為は、相続税法第4条第1項に規定する信託行為に該当するものとするのが相当である。なお、請求人は、本件信託契約は信託財産の分配等に関する限定的権限保持者が存在するなど、日本の信託にはない仕組みになっている旨主張するが、旧信託法においても、受益者を指定し又は変更する旨の権利を有する者の定めのある信託を設定することができると解されるから、請求人の主張には理由がない。(平20. 7. 1 名裁(諸)平20-1)

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支部名
名古屋
裁決番号
平200001
裁決年月日
平成20年7月1日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400401990
争点
4贈与税の課税財産の範囲及び認定/1贈与財産の範囲/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件信託契約は、限定的権限保持者の意思により受益者の変更が可能であり、請求人が本件信託契約の意図する人物に成長しなければ限定的権限保持者により受益者たる地位から外されてしまうことから、停止条件付信託であり、受益者が確定していない場合について規定した相続税法第4条第2項第3号又は第4号に該当する旨主張する。しかしながら、本件信託契約に基づき委託者AがP国債を受託者に引き渡した時点において、受益者が請求人と確定しているのであるから、本件信託契約上、受益者の変更が可能であることをもって、相続税法第4条第2項第3号に規定する「受益者が特定していない信託」又は「受益者が存在しない信託」、あるいは同項第4号に規定する「停止条件付で信託の利益を与えることとしている信託」に該当するということはできない。なお、請求人は、請求人が本件信託契約の意図する人物に成長しなければ、限定的権限保持者により受益者たる地位から外されるから、本件信託契約は停止条件付信託である旨主張するが、これは、停止条件ではなく解除条件であると認められるから、請求人の主張には理由がない。(平20. 7. 1 名裁(諸)平20-1)

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支部名
名古屋
裁決番号
平200001
裁決年月日
平成20年7月1日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400401990
争点
4贈与税の課税財産の範囲及び認定/1贈与財産の範囲/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件信託契約における信託受益権は、本件信託契約において生命保険契約がP国に本店又は事務所が所在する生命保険会社6社との間で締結されているから、相続税法第10条第1項第5号に該当し、P国に所在する財産である旨主張する。しかしながら、信託行為が行われた場合において受益者が有することとなる信託の利益の全部又は一部を受ける権利の所在は、相続税法第10条第3項の規定に基づき、信託行為の委託者である贈与者、すなわち、委託者Aの住所の所在によって判断することになるところ、Aの生活の本拠は国内にあるから、その住所は相続税法の施行地にあるとするのが相当であり、請求人が贈与により取得したものとみなされた信託の利益を受ける権利、すなわち、本件信託契約における信託受益権の所在は、この法律の施行地である国内にあることとなる。したがって、請求人の住所がこの法律の施行地にあるか否かにかかわらず、請求人には、贈与税が課税されることとなる。なお、請求人は、当該信託受益権の所在は、保険金の所在について規定した相続税法第10条第1項第5号に該当すると主張するが、P国に本店又は事務所が所在する当該生命保険会社6社は、保険業法に基づく外国生命保険業免許を受けていないことから、保険事故が発生した場合に生命保険契約に基づき支払われることとなる保険金は相続税法第3条及び第5条に規定する保険金に該当せず、また、課税時期において生命保険契約に基づき保険金が支払われているものでないことも明らかであるから、当該保険金の所在につき相続税法第10条第1項第5号の規定により判定することはできず、請求人の主張には理由がない。(平20. 7. 1 名裁(諸)平20-1)

支部名
広島
裁決番号
平160010
裁決年月日
平成16年11月17日
裁決結果
棄却
争点番号
400401990
争点
4贈与税の課税財産の範囲及び認定/1贈与財産の範囲/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、同族会社の第三者割当増資の方法による新株発行に係る経済的利益の存否の判定に当たっては、取締役会で新株の発行を決議した日の時価(本件においてはその直前期末日の貸借対照表等を基準として算定した価額)と本件発行価額を比較して判定すべきであり、本件発行価額は当日の会社の1株当たりの株式の時価に比し、相続税法第9条に規定する「著しく低い価額」に該当しない旨主張する。しかしながら、商法上、新株の払込期日までにその払込みがされない場合には、新株引受人は当然にその権利を失うことになるから、取締役会の決議の時点では、請求人が新株を引き受けるか否かは確定的なものと解することはできず、未だ請求人に経済的利益は帰属していないというべきである。また、請求人は、新株の時価と本件発行価額との差額相当分の利益を、何らの対価を支払うことなく享受しているから、本件においては、「著しく低い価額」であるか否かは問題とならない。したがって、これらの点に関する請求人の主張には理由がない。(平16.11.17広裁(諸)平16-10)

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支部名
名古屋
裁決番号
平120062
裁決年月日
平成13年3月30日
裁決結果
棄却
争点番号
400401990
争点
4贈与税の課税財産の範囲及び認定/1贈与財産の範囲/4その他
事例集登載頁
裁決事例集No.61・550ページ

要旨

○ 請求人は、離婚を条件として前夫から取得することとなっていた土地について、離婚前に登記原因を贈与とする贈与税の申告をした後、裁判により離婚が確定したことをもって、当該土地は財産分与であるから、通則法第23条第2項を適用して、更正の請求が認められる旨主張する。しかしながら、請求人が当該土地を所有権移転登記をしたのは裁判離婚を提訴する前で、婚姻状態が継続していたこと、また、提訴の内容は離婚を求めるものであり、財産分与の額を決定したものでないことから、当該土地の取扱いは財産分与と認められず、相法第9条の規定により、贈与として取り扱うことは認められない。したがって、通則法第23条第2項の適用はない。(平13.3.30名裁(諸)平12−62)裁決事例集NO61・550ページ

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