裁決要旨 2評価方式の合理性

裁決要旨 2評価方式の合理性

支部名
熊本
裁決番号
令050001
裁決年月日
令和5年7月5日
裁決結果
棄却
争点番号
400807020
争点
8財産の評価/7取引相場のない株式/2評価方式の合理性
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、相続した取引相場のない株式(本件株式)の価額の算定に当たっては、財産評価基本通達(評価通達)によれば、本件株式の評価会社(本件会社)の課税時期の直前期末に係るLの割合、比準要素及び1株当たりの純資産価額を基礎とすることとされているが、本件の場合、課税時期に最も近接し本件会社の実績をより明確に示している課税時期の直後期末に係るLの割合、比準要素及び1株当たりの純資産価額を基礎とすべきである旨主張する。しかしながら、評価通達においては、評価上の恣意性の排除や課税の公平、評価の安全性などに配意して、課税時期前の株価の変動を考慮したLの割合を用いる併用方式、類似業種比準方式及び純資産価額方式による評価方法を定めているのであり、こうした評価通達の定めは一般的合理性を有するものと認められる。また、本件株式の価額が当該評価方法によっては、本件株式の適正な時価を求めることができない結果となるなど、評価通達の定める評価方法によるべきではない特別の事情も認められない。したがって、本件株式の価額の算定に当たっては、評価通達に従い、課税時期の直前期末に係るLの割合、比準要素及び1株当たりの純資産価額を基礎とすべきであるから、請求人らの主張には理由がない。(令5. 7. 5 熊裁(諸)令5-1)

支部名
熊本
裁決番号
令040008
裁決年月日
令和5年6月13日
裁決結果
棄却
争点番号
400807020
争点
8財産の評価/7取引相場のない株式/2評価方式の合理性
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、相続により取得した取引相場のない本件株式につき、財産評価基本通達(評価通達)189《特定の評価会社の株式》の(1)及び評価通達189-2《比準要素数1の会社の株式の評価》の各定めにより、本件株式に係る評価会社(本件評価会社)を比準要素数1の会社(要素1の会社)として、純資産価額方式と類似業種比準方式の併用方式(併用方式)により評価した価額(本件株式評価額)をもって相続税の申告をしたが、①上記各定めには合理性がないこと及び②本件株式評価額では本件評価会社が赤字に転落したことが価値の増加要因として評価される結果となり、このことは評価通達に定める評価方法によるべきでない特別の事情に該当することなどから、本件株式評価額は過大となっている旨主張する。しかしながら、①評価通達においては、要素1の会社は、標本会社である上場会社と同様の正常な営業活動を行っていないことに鑑み、評価会社の実態に応じ、その株式を一般の評価会社の株式とは区分した上で、原則として純資産価額方式で評価を行うこととし、他方で納税義務者の選択により、収益性を一定程度加味した併用方式による評価も認めているのであり、こうした評価通達の定めは、一般的合理性を有するものと認められる。また、②仮に、本件株式の価額を要素1の会社の原則的評価方式である純資産価額方式で評価した額は、本件株式評価額を上回ることからすると、本件評価会社が赤字に転落したことにつき、本件株式の価値の増加要因として過大に評価している事情は見当たらないというべきである。(令5. 6.13 熊裁(諸)令4-8)

支部名
仙台
裁決番号
令020003
裁決年月日
令和2年7月8日
裁決結果
棄却
争点番号
400807020
争点
8財産の評価/7取引相場のない株式/2評価方式の合理性
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○請求人らは、相続により取得した取引相場のない株式について、財産評価基本通達(評価通達)に定める類似業種比準価額とすべきであり、原処分庁が、評価通達6を適用した評価額による更正処分は、①評価方法に合理性がない、②相続開始前における株式譲渡の協議は株式の売買予約ではなく、のれん等の無形資産の価値が顕在化したことを示すものではない、③申告した評価額と当該協議の価格との間にかい離があることをもって特別の事情があるとはいえないから違法である旨主張する。しかしながら、類似業種比準価額は、評価通達6を適用した評価額及び当該協議の価格と著しくかい離しており、相続開始時における相続した株式の客観的な交換価値を示しているものとみることはできない。そうすると、相続した株式については、評価通達の定める類似業種比準価額を形式的に全ての納税者に係る全ての財産の価額の評価において用いるという形式的な平等を貫くと、かえって租税負担の実質的な公平を著しく害することが明らかというべきであり、評価通達の定める評価方法以外の評価方法によって評価すべき特別な事情がある。そして、当該協議の価格をもって、主観的事情を捨象した客観的な取引価格ということはできないのに対し、評価通達6を適用した評価額は、合理性があり相続税法第22条に規定する時価であると認められる。(令2.7.8仙裁(諸)令2-3)

支部名
仙台
裁決番号
令020004
裁決年月日
令和2年7月8日
裁決結果
棄却
争点番号
400807020
争点
8財産の評価/7取引相場のない株式/2評価方式の合理性
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○請求人らは、相続により取得した取引相場のない株式(本件相続株式)の相続税評価額について、財産評価基本通達(評価通達)に定める類似業種比準価額(本件通達評価額)とすべきであり、原処分庁が、評価通達6を適用した評価額(原処分庁評価額)による更正処分は、①原処分庁評価額には合理性がない、②相続開始前における被相続人とA社との株式譲渡の協議に係る基本合意(本件基本合意)は株式の売買予約ではないため、本件基本合意による価格(本件基本合意価格)はのれん等の無形資産の価値が顕在化したことを示すものではなく、本件通達評価額との比較対象にはならない、③本件通達評価額と本件基本合意価格との間にかい離があることをもって特別の事情があるとはいえない、ことから違法である旨主張する。しかしながら、本件通達評価額は、原処分庁評価額及び本件基本合意価格と著しくかい離しており、相続開始時における本件相続株式の客観的な交換価値を示しているものとみることはできず、本件通達評価額が合理性を有するものと見ることはできない。そうすると、本件相続株式については、評価通達に定める評価方法を形式的に全ての納税者に係る全ての財産の価額の評価において用いるという形式的な平等を貫くと、かえって租税負担の実質的な公平を著しく害することが明らかというべきであり、評価通達の定める評価方法以外の評価方法によって評価すべき特別な事情がある。そして、本件基本合意価格は、主観的事情を捨象した客観的な取引価格ということはできないのに対し、原処分庁評価額は合理性があることから、本件相続株式の相続税法第22条に規定する時価は、原処分庁評価額であると認められる。したがって、評価通達6の適用は適法である。(令2.7.8仙裁(諸)令2-4)

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支部名
東京
裁決番号
平240070
裁決年月日
平成24年10月9日
裁決結果
全部取消し
争点番号
400807020
争点
8財産の評価/7取引相場のない株式/2評価方式の合理性
事例集登載頁
裁決事例集№89

要旨

○ 請求人らは、借地権が設定されている土地について、「土地の無償返還に関する届出書」が提出されている場合には、「相当の地代を支払っている場合等の借地権等についての相続税及び贈与税の取扱いについて」通達(相当地代通達)の5《「土地の無償返還に関する届出書」が提出されている場合の借地権の価額》により、当該土地に係る借地権の価額は零として取り扱われることとなるから、同通達の8《「土地の無償返還に関する届出書」が提出されている場合の貸宅地の評価》及び「相当の地代を収受している貸宅地の評価について」通達により、当該土地を借り受けている同族法人の株式の評価上、当該土地の価額の20%に相当する金額は、同法人の純資産価額に含められるとしても、それは借地権の価額ではなく、財産評価基本通達189《特定の評価会社の株式》の(3)のイに定める土地保有割合を算定する際の「土地等の価額」には該当しない旨主張する。しかしながら、相当地代通達5及び8の取扱いは、借地権が設定されている土地を前提としており、設定された借地権の存在を否定することなく、課税の各場面における借地権の価額の多寡を定めているものであり、相当地代通達8により純資産価額に算入される自用地としての価額の20%に相当する金額を借地権以外の価額と解することはできず、また、当該20%に相当する金額を当該「土地等の価額」から除外するとの特段の定めもないことから、当該20%に相当する金額は、借地権の価額として当該「土地等の価額」に含まれるものと解するのが相当である。(平24.10. 9 東裁(諸)平24-70)

支部名
名古屋
裁決番号
平170043
裁決年月日
平成18年3月22日
裁決結果
全部取消し
争点番号
400807020
争点
8財産の評価/7取引相場のない株式/2評価方式の合理性
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、被相続人が非上場株式の売買契約を締結し、当該株式の引渡しを受ける前に死亡したため、相続開始時においては、株式に係る権利関係がいまだ確定していないものであるから、相続財産は、株式ではなく、債権(株式引渡請求権)であるとした上で、債権としての評価に関する定めである財産評価基本通達204を準用し、その評価額を売買代金と同額であるとした。しかしながら、株式引渡請求権と株式の法的性格が異なることは、原処分庁の主張するとおりであるが、株式引渡請求権の相続財産としての経済的価値は、引渡しの対象である株式の価値と異なるところはないというべきであるから、株式引渡請求権の価額の評価方法も、引渡しの対象である株式の評価方法に準じるのが相当である。そして、財産評価基本通達は、取引相場のない株式を上場株式及び気配相場等のある株式とは区別し、評価会社の規模、業種、株主の実態等に応じて別の評価方法を定めているが、こうした評価方法は、当審判所においても合理的なものと認められるので、取引相場のない株式の価額は、財産評価基本通達によらないことが正当として是認され得るような特別な事情がある場合を除き、その定めるところにより評価するのが相当である。(平18.3.22名裁(諸)平17-43)

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支部名
大阪
裁決番号
平150079
裁決年月日
平成16年4月22日
裁決結果
棄却
争点番号
400807020
争点
8財産の評価/7取引相場のない株式/2評価方式の合理性
事例集登載頁
裁決事例集No.67・696ページ

要旨

○ 取引相場のない株式の課税時期における1株当たりの純資産価額の計算を行う場合、退職手当金等も弔慰金も、課税時期、すなわち相続開始時において確定している債務ではないから、本来、評価会社の純資産価額を算定するについての負債とはならないものであるが、退職手当金等については、相続税法第3条第1項第2号の規定により相続又は遺贈により取得したものとみなされ、相続税の課税価格に算入されて相続財産として課税されるため、負債に計上しなければ相続税において実質上の二重課税が生じることになるため、財産評価基本通達186において、負債に含まれるものとして取り扱われているもので、弔慰金は、退職手当金等と異なり相続財産とはみなされず、実質上の二重課税とはならないので、弔慰金を負債に算入する必要はない。(平16.4.22大裁(諸)平15-79)

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支部名
広島
裁決番号
平150052
裁決年月日
平成16年3月30日
裁決結果
棄却
争点番号
400807020
争点
8財産の評価/7取引相場のない株式/2評価方式の合理性
事例集登載頁
裁決事例集No.67・679ページ

要旨

○ 請求人は、相続により取得したA株式及びB株式(いずれも取引相場のない株式)は、取得時点で既に合併契約及び株式交換契約が締結されているものであるところ、A株式及びB株式の価額は、合併及び株式交換の相手会社のC株式(店頭登録株式)の相続開始時の取引価格を基にそれぞれ合併比率及び株式交換比率を適用して合理的に算定することができるから、本件は、財産評価基本通達で定められた評価方式により難い特別の事情がある旨主張する。しかしながら、一般に、合併若しくは株式交換の一方の当事者が非上場会社である場合、当事者は、まず、当該非上場会社の株式を評価し、その価額を算定した上で、相手会社の市場価格(取引価格)と比較するなどして合併比率若しくは株式交換比率を算定することとなるが、この場合に、非上場株式の価額を算定する目的は、客観的交換価値を算定するためのものではなく、あくまでも合併比率若しくは株式交換比率を算定するためのものであり、評価時点における当事者の思惑が介在する余地も考えられるから、このようにして算定された合併比率若しくは株式交換比率が必ずしも純粋に株式の時価を反映しているとはいえないし、また、合併比率若しくは株式交換比率に沿った価額で株式の取引がなされるとも言い得ない。本件においては、合併比率若しくは株式交換比率を算定するに当たって採用した株式の評価方法について、純資産価額方式における評価時点や純資産価額方式と市場価額方式の比準割合などに問題があり、算定された価額が適正に時価を示していると評価し得るか疑問があるから、これにより算定された本件合併比率及び本件株式交換比率も、適正に時価が反映されたものとも言い切れず、また、合併比率及び株式交換比率に市場が従うとも限らないと認められるから、請求人の主張する評価方式が、財産評価基本通達による以上の合理性があるとも、同通達により難い特別の事情があるとも認められない。したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平16.3.30広裁(諸)平15-52)

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支部名
大阪
裁決番号
平140008
裁決年月日
平成14年7月16日
裁決結果
棄却
争点番号
400807020
争点
8財産の評価/7取引相場のない株式/2評価方式の合理性
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、T社の株式の価額については、評価通達に定める類似業種比凖価額で評価すると、本件直前期の業績がたまたま良好であったことから過大な評価となるため、類似業種比凖方式により算定した過去3期分の1株当たりの株価の平均値で評価すべきである旨主張する。しかしながら、①類似業種比凖方式は、評価の安全性の確保及び単年度の計算に伴う危険性の排除に十分配慮したものであること、及び②請求人らが主張する評価方法は、請求人らの独自の見解で、合理的な根拠がないと認められることから、T社の株式の評価については、評価通達に定める類似業種比凖価額で評価することが時価を算出する上で合理的な評価方法であるというべきである。また、法人の各営業期の業績の良否は、企業活動の通例であり、本件直前期の業績がたまたま良好であったという理由だけで、本件について評価通達に定める評価方法を適用することが著しく不合理であるとする特別な事情に該当するとは認められない。したがって、T社の株式の価額は、類似業種比凖価額によって評価するのが相当であるから、この点に関する請求人らの主張は採用することができない。(平14.07.16.大裁(諸)平14-8)

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支部名
高松
裁決番号
平140002
裁決年月日
平成14年7月9日
裁決結果
棄却
争点番号
400807020
争点
8財産の評価/7取引相場のない株式/2評価方式の合理性
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 1請求人らは、取引相場のない株式の評価に当たり、評価会社の利益金額等を、原処分庁の租税特別措置法第66条の6の誤った解釈により、株式の発行も出資もない外国会社を特定外国子会社等として行われた更正処分に基づいていることが違法である旨、また、仮に外国会社が特定外国子会社等に該当するとしても租税特別措置法第66条の6の適用により増加した所得金額は評価通達183の(2)でいう非経常的な利益の金額に該当するから、当該増加所得を利益金額に加算したことが違法である旨主張する。しかしながら、当該更正処分は既に確定しており、また、上記通達でいう「非経常的な利益の金額」とは、固定資産売却益、保険差益等の臨時偶発的なものをいうと解するのが相当であり、租税特別措置法第66条の6の規定の適用により増加した所得がこれに含まれると解することができないから、請求人らの主張には理由がない。また、請求人らは、租税特別措置法第66条の6の規定の適用は資本関係のある外国関係会社に限定されているにもかかわらず、株式の発行もなく出資もしていない外国会社を同条第1項に規定する特定外国子会社等と認定して、その外国会社の純資産価額を株式として、評価会社の株式勘定に加算したことが違法である旨主張する。しかしながら、株式等の意義を我が国商法の規定に従って解釈しなければならないとする合理的な理由はなく、むしろ当該規定が外国会社を対象とする規定であることからすると、その国の法人の設立準拠法に沿って解釈するのが相当である。そして、本件における評価外国会社はいずれもパナマ国に本店を有するものであるところ、パナマ国の会社法では、株式会社は定款の登記によって設立手続を終えるもので、定款には、資本の額、発行される株式の数や種類のほか、各発起人が引き受けることに合意した株式の数等が必要的記載事項とされているものの、株式の発行、引受け及び払込み等は必要的記載要件とされているものではなく、また、株式発行前の定款の変更は、発起人全員と株式の引受けを承諾した者全員によって署名されれば可能であること等とされていることからすると、株式の発行前においては株主は存在しないものの、発起人及び株式の引受けを承諾した者ないしその地位を承継した者が会社を支配し得る物的持分としての法的地位を保有しているものと解するのが相当であり、本件において、評価会社が外国子会社を支配していることを自認していると認めるのが相当であるから、上述のパナマ国の法制下において判断すると、原処分庁が会社を支配し得る法的地位を株式等と認めて、その純資産価値をもって株式の評価額としたことに違法、不当な点は認められないから、請求人らの主張には理由がない。(平14.07.09.高裁(諸)平14-2)

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支部名
関東信越
裁決番号
平130091
裁決年月日
平成14年6月21日
裁決結果
棄却
争点番号
400807020
争点
8財産の評価/7取引相場のない株式/2評価方式の合理性
事例集登載頁
裁決事例集No.63・554ページ

要旨

○ 協業組合であるA社の出資の価額の評価方式について、請求人は、払込済出資金額に相当する金額又は配当還元方式により評価すべきである旨主張し、原処分庁は、財産評価基本通達196の定めを適用して純資産価額を基として評価すべきである旨主張する。しかしながら、協業組合の活動実態は、企業組合など他の営利事業を営む中小企業等協同組合と異なり、むしろ合名会社に近いものと認められることから、税法の解釈適用にも要請される租税負担公平の原則に照らし、合名・合資会社の出資に適用される、収益性が法人の規模に応じて反映される併用方式(財産評価基本通達179)によって評価することが相当である。ただし、協業組合においては、議決権等の配分が各組合員相互間の平等を原則とされているから、零細株主等に適用される特例的な評価方式である配当還元方式及び財産評価基本通達185に定める20%評価減の特例を採用することは相当でない。(平14. 6.21関裁(諸)平13-91)裁決事例集NO63・554ページ

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支部名
高松
裁決番号
平130042
裁決年月日
平成14年6月6日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400807020
争点
8財産の評価/7取引相場のない株式/2評価方式の合理性
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、取引相場のない株式の評価に当たり、評価会社の利益金額等を、原処分庁の租税特別措置法第66条の6の誤った解釈により、株式の発行も出資もない外国会社を特定外国子会社等として行われた更正処分に基づいていることが違法である旨、また、仮に外国会社が特定外国子会社等に該当するとしても租税特別措置法第66条の6の適用により増加した所得金額は財産評価基本通達183の(2)でいう「非経常的な利益の金額」に該当するから、当該増加所得を利益金額に加算したことが違法である旨主張する。しかしながら、当該更正処分は既に確定しており、また、上記通達でいう「非経常的な利益の金額」とは、固定資産売却益、保険差益等の臨時偶発的なものをいうと解するのが相当であり、租税特別措置法第66条の6の規定の適用により増加した所得がこれに含まれると解することができないから、請求人らの主張には理由がない。また、請求人らは、租税特別措置法第66条の6の規定の適用は資本関係のある外国関係会社に限定されているにもかかわらず、株式の発行もなく出資もしていない外国会社を同条第1項に規定する特定外国子会社等と認定し、その外国会社の純資産価額を株式として、評価会社の株式勘定に加算したことが違法である旨主張する。しかしながら、株式等の意義を我が国商法の規定に従って解釈しなければならないとする合理的な理由はなく、むしろ当該規定が外国会社を対象とする規定であることからすると、その国の法人の設立準拠法に沿って解釈するのが相当である。そして、本件における評価外国会社であるヘッドカンパニーはいずれもA国に本店を有するものであるところ、A国の会社法では、株式会社は定款の登記によって設立手続を終えるもので、定款には、資本の額、発行される株式の数や種類のほか、各発起人が引き受けることに合意した株式の数等が必要的記載事項とされているものの、株式の発行、引受け及び払込み等は必要的記載要件とされているものではなく、また、株式発行前の定款の変更は、発起人全員と株式の引受けを承諾した者全員によって署名されれば可能であること等とされていることからすると、株式の発行前においては株主は存在しないものの、発起人及び株式の引受けを承諾した者ないしその地位を承継した者が会社を支配し得る物的持分としての法的地位を保有しているものと解するのが相当である。また、当審判所の調査によれば、外国子会社を有する評価会社は、いずれも外国子会社の損益を合算して法人税の申告をしていることが認められる。このことは、各評価会社が外国子会社を支配していることを自認していると認めるのが相当であるから、上述のA国の法制下において判断すると、原処分庁が会社を支配し得る法的地位を株式等と認めて、その純資産価額をもって株式の評価額としたことに違法、不当な点は認められない。(平14. 6. 6.高裁(諸)平13-42)

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支部名
関東信越
裁決番号
平110093
裁決年月日
平成12年6月2日
裁決結果
棄却
争点番号
400807020
争点
8財産の評価/7取引相場のない株式/2評価方式の合理性
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、本件株式の評価について、純資産価額、平均配当基準、年利益金額基準の比準三要素の適用に当たり、二要素以上が零円となるため、純資産価額方式を採用することにより、類似業種比準方式により算定した価額に比べ何倍もの評価額になることから、評価会社は三期連続して利益の配当がないにもかかわらず、1株当たり1円の配当をしているものとして評価することも許されるべきであり、このような実情を無視し、すべて評基通をもって算定された本件更正処分は違法である旨主張するが、納税者間の公平の観点からみると、特別な事情がない限り、評基通が形式的にすべての納税者に適用されることによって租税負担の実質的な公平が実現すると解され、純資産価額方式により算定した株式の価額が、類似業種比準方式により算定した株式の価額に比べ高いという理由だけで、特定の納税者あるいは特定の財産についてのみ評基通に定める方法以外の方法によってその財産の評価を行うことは、納税者間の実質的負担の公平を欠くこととなり、請求人の主張は採用できない。(平12. 6. 2関裁(諸)平11-93)

支部名
東京
裁決番号
平110118
裁決年月日
平成12年3月28日
裁決結果
棄却
争点番号
400807020
争点
8財産の評価/7取引相場のない株式/2評価方式の合理性
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、取引相場のない株式の評価につき、原則的評価(純資産価額方式)と特例的評価(配当還元方式)に区分する持分割合に合理性がないこと及び本件株式に市場性がなく、評価会社の役員から提示された買取価格が純資産価額よりも低額であることから、配当還元方式によって評価すべきである旨主張する。しかしながら、①取引相場のない株式には市場価格が形成されていないから、合理的な評価方法によって、その時価を評価するほかはなく、また、評基通の評価方法は、一般的な合理性を有するものということができること、②評基通の区分する持分割合には合理性があること及び③市場価格がないことは、評基通が合理的でないとの理由にはならず、限られた当事者間の価額は時価というものではないことから、請求人の主張はいずれも採用することができず、本件株式を配当還元方式によって評価することはできない。(平12. 3.28東裁(諸)平11-118)

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支部名
大阪
裁決番号
平110036
裁決年月日
平成11年11月11日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400807020
争点
8財産の評価/7取引相場のない株式/2評価方式の合理性
事例集登載頁
裁決事例集 №58・241ページ

要旨

○ 本件組合は、人格のない社団としての実体を備えていると認められるが、評基通には、人格のない社団の出資の評価方法について定めがないことから、同通達5の定めにより、同通達に定める評価方法に準じて評価することになるところ、本件組合自体が一個の企業体として営利を目的として事業を行うことを禁止し、又は本件組合の組合員に出資口数に応じて議決権を与えなければならないことを定めた法令の規定はないことから、株式会社や有限会社などの法人格を有する団体の株式や出資の評価方法について定めた評基通169ないし196の定めのうち、組合自体が営利を目的とする事業を行うことができ、かつ、組合員が各々一個の議決権を有することとされている(出資持分の大小と関係なく議決権が与えられている)企業組合、漁業生産組合その他これに類似する組合等に対する出資の評価方法を定めた評基通196の定めを準用して評価するのが最も合理的な方法であるということができる。(平成11.11.11大裁(諸)平11-36)裁決事例集 №58・241ページ

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支部名
大阪
裁決番号
平110036
裁決年月日
平成11年11月11日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400807020
争点
8財産の評価/7取引相場のない株式/2評価方式の合理性
事例集登載頁
裁決事例集 №58・241ページ

要旨

○ 請求人ら主張する本件組合の出資の売買実例価額は、譲渡人及び譲受人の双方が組合員という限定された市場において成立した稀少な事例によるものであり、しかも当該売買実例価額が客観的な交換価値を反映したものと認めるに足りる証拠もなく、売買当事者の主観的、個人的事情等の要素が影響しているというほかないものであるから、この価額を本件出資の時価として採用することはできない。(平成11.11.11大裁(諸)平11-36)裁決事例集 №58・241ページ

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支部名
東京
裁決番号
平110032
裁決年月日
平成11年11月9日
裁決結果
棄却
争点番号
400807020
争点
8財産の評価/7取引相場のない株式/2評価方式の合理性
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、被相続人が所有していた同族会社の株式については、同社が相続開始日に多大な累積赤字を有しており、また、業種転換のため3年間休業状態にあり、同株式に流通価値及び交換価値はなかったから、その評価は、純資産価額でなく、各資産に評価益が含まれていないところの帳簿価額によるべきと主張するが、帳簿価額は、評価時点における真の経済価値を表していないから、純資産価額により同株式を評価するのが相当である。(平11.11. 9東裁(諸)平11-32)

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支部名
大阪
裁決番号
平110024
裁決年月日
平成11年10月18日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400807020
争点
8財産の評価/7取引相場のない株式/2評価方式の合理性
事例集登載頁
裁決事例集 №58・201ページ

要旨

○ 評基通で定める配当還元方式によることが不相当であると認められるような特別の事情が存する場合には、これ以外の評価方法によることができると解されるところ、本件においては、出資者が本件出資を取得したことに経済的合理性は認められず、また、評価会社は、設立後、出資割合を意図的に調整していること、額面金額と払込金額とが大きく乖離し、払込金額の1%しか資本金に組み入れていないことなどを総合すると、本件出資は、単に同社の社員たる地位を有するにとどまらず、評基通が定める配当還元方式を適用することによって、租税の負担を減少させることを目的としたものと認められる。そうすると、本件出資の評価は、配当還元方式によらないことが相当と認められる特別な事情があると認められるから、別の方法により評価することとなる。そして、評価会社は、課税時期現在において設立後3年を経過していない会社であるから、評基通189及び同通達189-3により、純資産価額によって評価することが相当である。(平成11.10.18大裁(諸)平11-24)裁決事例集 №58・201ページ、(平成11.10.18大裁(諸)平11-25〜27)

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支部名
大阪
裁決番号
平100113
裁決年月日
平成11年3月26日
裁決結果
棄却
争点番号
400807020
争点
8財産の評価/7取引相場のない株式/2評価方式の合理性
事例集登載頁
裁決事例集 №57・504ページ

要旨

○ 請求人らは、原処分は、本件株式の価額の評価に当たり、本件課税時期から5か月余り経過後に行われた本件合併の事実を無視し評価通達を形式的かつ画一的に適用したもので、その価額は時価である客観的交換価額と乖離した実態にそぐわないものであるから評基通6を適用し、課税時期において本件合併後の法人を想定し、その純資産価額により算定するのが合理的である旨主張する。しかしながら、相法第22条に規定する評価の原則が、課税時期における時価であることからして請求人らの主張は到底認め難く、また、評価通達に定められた評価方式が合理的である限り原処分に違法、不当があるとはいえず、評基通179の定めにより算定した価額をもってした原処分は適法である。(平11. 3. 26大裁 (諸) 平10-113)裁決事例集 №57・504ページ

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支部名
福岡
裁決番号
平100019
裁決年月日
平成11年3月17日
裁決結果
棄却
争点番号
400807020
争点
8財産の評価/7取引相場のない株式/2評価方式の合理性
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、評基通6相法第22条に規定する時価の個別具体的評価規定であるから、評基通6の適用には客観的合理性が必要である旨主張するが、評価通達に定められた評価方法を形式的にすべての納税者に適用されることが望ましいとしても、他方、形式的な平等を貫くことによって、かえって実質的な租税負担の公平を著しく害することが明らかである場合には、他の合理的な方法によることができるものと解すべきである。また、本件出資の評価に当たり、評価差額に対する法人税額等相当額を控除しないことは、評基通185及び186−2の予定していない利用によるし意的な租税負担の軽減防止という合理的目的を有するものであり、この点に客観的合理性のある理由が存在するというべきである。(平11. 3.17福裁(諸)平10-19)

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支部名
福岡
裁決番号
平100010
裁決年月日
平成11年1月28日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400807020
争点
8財産の評価/7取引相場のない株式/2評価方式の合理性
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、株式の取得の意図という課税時期前後の状況を基として、株式の評価方法及び価額を判断したことは財産評価の基本を覆す違法なものである旨主張する。しかしながら、配当還元方式は、単に配当を期待する少数株主を対象とする特例的な評価方法であり、限定的に用いるべき方法であって、原処分庁がその配当還元方式の適用の可否を判断するに当たって、株式の取得の意図等様々な見地から検討することは当然のことであるから、請求人らの主張には理由がない。(平11. 1.28福裁(諸)平10-10)

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支部名
福岡
裁決番号
平100010
裁決年月日
平成11年1月28日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400807020
争点
8財産の評価/7取引相場のない株式/2評価方式の合理性
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、原処分庁が株式投資というリスクを考慮しないで株式の評価を行ったことは、他の取引相場のない株式の評価と比較して、全く公平性を欠くものである旨主張する。しかしながら、本件株式の取得に際し、請求人らが主張するようなリスクが存しないことは明らかであり、また、株式の評価において、株式投資のリスクの有無が株式の評価方法を決定する唯一の要因ではないと解され、さらに、他の取引相場のない株式とはその発行システム等が著しく異なっていることから他の株式の評価と取扱いが異なったとしても、公平負担の原則の観点から是認されるものというべきである。(平11. 1.28福裁(諸)平10-10)

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支部名
大阪
裁決番号
平090058
裁決年月日
平成10年1月29日
裁決結果
棄却
争点番号
400807020
争点
8財産の評価/7取引相場のない株式/2評価方式の合理性
事例集登載頁
裁決事例集No55・533ページ

要旨

○ 請求人らは、本件贈与で取得した株式を評基通188及び188-2で定める配当還元方式に基づいて評価すべき旨主張するが、本件贈与者が取引相場のない本件株式を取得した目的は、事業から生じる配当を期待したものではなく、本件株式が評価通達の定めにより配当還元方式で評価されることを利用して贈与税の負担の軽減を図るものと解されるところ、かかる目的のために取得した本件株式については、単に配当を期待するにとどまる少数株主を対象とした特例的な評価方法である配当還元方式による評価は適さないし、このような場合にまで形式的に配当還元方式を適用すると実質的な租税負担の公平を著しく害することになるから、本件株式の評価に当たっては、当事者等が時価と認識し、それが不特定多数の当事者間でも通常成立すると認められる価額である時価純資産価額を基に評価するのが相当である。(平10. 1.29大裁 (諸) 平 9-58) 裁決事例集No55・533ページ、(平 9.12. 2東裁 (諸) 平 9-72,73)、(平10. 3. 5東裁 (諸) 平 9-123)、(平10. 1.26大裁 (諸) 平 9-56)、(平10. 1.29大裁 (諸) 平 9-58)、(平10. 1.30大裁 (諸) 平 9-59)、(平10. 2.25大裁 (諸) 平 9-66)

支部名
大阪
裁決番号
平090054
裁決年月日
平成10年1月14日
裁決結果
棄却
争点番号
400807020
争点
8財産の評価/7取引相場のない株式/2評価方式の合理性
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 被相続人が取引相場のない本件株式を取得した目的は、事業から生じる配当を期待したものではなく、本件株式が評価通達の定めにより配当還元方式で評価されることを利用して相続税の負担の軽減を図るものと解されるところ、かかる目的のために取得した本件株式については、単に配当を期待するに止まる少数株主を対象とした特例的な評価方法である配当還元方式による評価は適さないし、このような場合にまで形式的に配当還元方式を適用すると実質的な租税負担の公平を著しく害することになるから、本件株式の評価に当たっては評価通達を適用すべきでなく、当事者等が客観的な時価と認識し、それが不特定多数の当事者間でも通常成立すると認められる価額である時価純資産価額を基に評価するのが相当である。(平10.1.14大裁(諸)平9-54〜56、59、66)

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支部名
大阪
裁決番号
平090053
裁決年月日
平成9年12月18日
裁決結果
棄却
争点番号
400807020
争点
8財産の評価/7取引相場のない株式/2評価方式の合理性
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、本件出資の評価に当たっては、評基通188−2に定めるとおり配当還元方式により評価すべきである旨主張する。しかしながら、本件出資は、評基通188が定める同族株主以外の株主等に該当するように、被相続人の出資割合を調整した上で、同通達188−2の定める配当還元方式が1口当たりの資本金の額を基準に評価する旨定めていることを利用して、その額を低廉に設定することにより本件出資の評価額を減少させ、相続が発生した場合に請求人らの相続税の負担を軽減させることを主たる目的としてなされたものと解するのが相当であり、およそ同通達188において評価することを予定している出資に当たらず、また、同通達188-2の定める配当還元方式が単に配当を期待するにとどまる少数株主等を対象とした特例的な評価方法であることからみても、同通達を適用することはできず、本件出資については、本件相続開始日の客観的な交換価値で個別的に評価することが相当と解される。そうすると、A社は、本件相続開始時点において開業後約1年4か月程しか経ていない会社であり、かつ、被相続人の同社に対する本件出資が、専ら相続税の負担の軽減を図る目的としてなされたに過ぎないことにかんがみれば、評基通189−3の本文の定めるところにより、同通達185の本文の定めにより1株当たりの純資算価額により評価することが相当である。(平 9.12.18大裁 (諸) 平 9-53)

支部名
東京
裁決番号
平090072
裁決年月日
平成9年12月2日
裁決結果
棄却
争点番号
400807020
争点
8財産の評価/7取引相場のない株式/2評価方式の合理性
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が本件株式の評価に当たり、配当還元方式による評価を認めなかったことは財産評価の基本を覆す違法なものである旨主張する。しかしながら、請求人が適用した配当還元方式は、単に配当を期待する少数株主を対象とする特例的な評価方法であり、限定的に用いられるべき方法であって、本件株式の贈与契約の目的が実質的価値を含んだ財産の移転であること、また、実質上の取引価額と評価額とが著しくかい離していることからすれば、実質的な租税負担の公平の観点からして、原処分庁が本件株式の価額の算定において、配当還元方式を適用することができないと判断したことは相当と認められる。ところで、本件株式は、各月末、1株当たりの単価を客観的な時価による純資産価額を基に算定されており、この1株当たりの単価は同社に出資しようとする者であればだれもが適用される一般的な価額と認められること、また、相法第22条に規定する時価とは、課税時期においてそれぞれの財産の現況に応じ不特定多数の当事者間で自由な取引が行われる場合に通常成立すると認められる客観的な交換価値を示す価額であると解されていることから、本件株式は、課税時期に最も近い時期の客観的な時価による純資産価額の1株当たりの単価を基に評価すべきである。そうすると、本件課税時期に最も近い平成6年2月28日現在の1株当たりの単価17,134円が相当と認められるから、この金額の範囲内でされた本件更正処分は適法である。(平 9.12. 2東裁(諸)平 9-72)、(平 9.12. 2東裁(諸)平 9-73)、(平10. 3. 5東裁(諸)平 9-123)

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支部名
大阪
裁決番号
平090017
裁決年月日
平成9年10月28日
裁決結果
棄却
争点番号
400807020
争点
8財産の評価/7取引相場のない株式/2評価方式の合理性
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が株式保有特定会社であると認定したA社が保有するB社の株式の評価について、(1)不動産管理会社であるB社の1株当たり利益金額の算定に当たっては不動産売却益を経常利益とすべき旨及び(2)業績の悪化により比準3要素のうちの2要素以上が零となった会社にまで評基通189−3を適用すべきでない旨主張する。しかしながら、本件不動産売却益は固定資産の売却益であり、特別利益として計上されているもので、経常的な利益に該当するものではないことから、1株当たり利益金額の算定の基礎とすることは相当でなく、また、本件通達の適用において利益操作によるものであるか否かといったことは直接関連しないものであるから、請求人の主張には理由がない。(平 9.10.28大裁 (諸) 平 9-17)、(平 9.12. 3大裁 (諸) 平 9-31)

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支部名
大阪
裁決番号
平090017
裁決年月日
平成9年10月28日
裁決結果
棄却
争点番号
400807020
争点
8財産の評価/7取引相場のない株式/2評価方式の合理性
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、A社が保有するB社の株式の評価は、A社がB社の発行済株式の100パーセントを保有していること等から、A社と合一して評価すべきである旨主張するが、仮にA社とB社が経済的実質的に一体のものとみるとしても、B社が法的に独立した会社である以上、B社の株式の評価については独立した評価を行うべきであり、請求人の主張には理由がない。(平 9.10.28大裁 (諸) 平 9-17)、(平 9.12. 3大裁 (諸) 平 9-31)

支部名
東京
裁決番号
平090043
裁決年月日
平成9年10月14日
裁決結果
棄却
争点番号
400807020
争点
8財産の評価/7取引相場のない株式/2評価方式の合理性
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、原処分庁が本件株式の取得の意図等課税時期前後の状況を基として本件株式の評価方法及び価額を判断し、配当還元方式による評価を認めなかったことは財産評価の基本を覆す違法なものである旨主張する。 しかしながら、請求人らが適用した配当還元方式は、単に配当を期待する少数株主を対象とする特例的な評価方法であり、限定的に用いられるべき方法であって本件株式の取得から売却に至る一連の行為により判断すれば、評価基本通達に定められた評価方法を利用し、相続税の負担の軽減を図る目的で本件株式が取得されたものと推認されるので、このような場合には、実質的な租税負担の公平の観点からして、原処分庁が本件株式の価額の算定において、配当還元方式を適用することができないと判断したことは相当と認められる。(平9.10.14東裁(諸)平9-43)

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支部名
東京
裁決番号
平090009
裁決年月日
平成9年7月4日
裁決結果
棄却
争点番号
400807020
争点
8財産の評価/7取引相場のない株式/2評価方式の合理性
事例集登載頁
裁決事例集No54・451ページ

要旨

○ 請求人らは、本件相続により取得した本件評価会社の株式について、評基通188及び188-2の定めを適用して、配当還元方式により評価すべきである旨主張する。しかしながら、請求人らが適用した配当還元方式は、単に配当を期待する少数株主を対象とする特例的な評価方法であり限定的に用いるべき方法であって、本件株式の取得から売却に至る一連の行為等により判断すれば、本件通達に定められた評価方法を利用し、相続税の負担の軽減を図る目的で本件株式を取得したものと推認されるので、このような場合には、実質的な租税負担の公平という観点からして、原処分庁が本件株式の価額の算定において、配当還元方式を適用することができないと判断したことは相当である。ところで、本件評価会社は、各月末、自社株式の1株当たりの単価を客観的な時価による純資産価額を基に算定しているところ、当該単価は、本件評価会社に出資する場合に適用される一般的な価額と認められること、また、相法第22条に規定する時価とは、課税時期においてそれぞれの財産の現況に応じ不特定多数の当事者間で自由な取引が行われる場合に通常成立すると認められる価額であると解されていることから、本件株式の評価に当たっては、課税時期に最も近い時期における本件株式の客観的な時価による純資産価額の1株当たりの単価を基に評価すべきであり、そうすると、本件株式については、課税時期である本件相続開始日に最も近い平成5年11月25日の新株発行価額が相当と認められるので、この価額により算定された金額の範囲内でされた原処分は相当である。(平 9. 7. 4東裁(諸)平 9-9) 裁決事例集No54・451ページ、(平 9.10.14東裁(諸)平 9-43)、(平10. 3. 5東裁(諸)平 9-123)、(平10. 1.14大裁(諸)平 9-54)、(平10. 1.26大裁(諸)平 9-55)、(平10. 1.30大裁(諸)平 9-59)、(平 9.12.18名裁(諸)平 9-32)

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