裁決要旨 2預貯金
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 令070008
- 裁決年月日
- 令和7年12月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400307020
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/7預貯金等/2預貯金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、被相続人の長男及び二男(請求人長男ら)名義の各預金(本件各預金)に係る預入額について、請求人長男らに対する役員給与等から天引きをして預入れをしていたため、本件各預金の原資の出捐者は請求人長男らであること、また、請求人長男らは被相続人を信頼して本件各預金の管理を任せていたことから、本件各預金は請求人長男らに帰属し相続財産には該当しない旨主張する。しかしながら、請求人長男らに対する役員給与等から本件各預金の預入額に係る天引きは行われておらず、被相続人に帰属する預金口座から預入れが行われていたことから、本件各預金の原資の出捐者は被相続人であると認められる。また、本件各預金の口座開設や預入額の変更等の手続は被相続人又は被相続人の指示を受けた被相続人の配偶者によって行われ、本件各預金に係る届出印は被相続人が管理していたことなどから、本件各預金の管理及び運用は被相続人が行っていたと認められる。したがって、本件各預金は被相続人に帰属する相続財産であると認められる。(令7.12. 9 仙裁(諸)令7-8)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令070002
- 裁決年月日
- 令和7年8月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400307020
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/7預貯金等/2預貯金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、請求人らの一部の者の名義の預貯金等(本件家族名義預貯金等)には、①被相続人の妻(請求人妻)が原資を出えんしたもの、②請求人妻が被相続人から贈与を受けたものが含まれているから、本件家族名義預貯金等の一部は被相続人の相続財産ではない旨主張する。しかしながら、請求人妻は、調査において、本件家族名義預貯金等の原資が被相続人の出えんによるものである旨申述しているところ、その申述内容及びその信用性並びに被相続人及び請求人妻の収入の状況等を考慮すると、被相続人は、本件家族名義預貯金等の原資の全額を出えんしたと認められる。また、各証拠資料並びに当審判所の調査及び審理の結果によっても、請求人妻が被相続人から贈与を受けたことを認めるに足りる証拠はないから、被相続人の請求人妻に対する贈与の事実を認めることはできない。したがって、本件家族名義預貯金等の原資を出えんしたのは被相続人であり、請求人妻が贈与を受けていたとも認められないから、本件家族名義預貯金等は被相続人の相続財産であると認めるのが相当である。(令7. 8.20 関裁(諸)令7-2)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 令060005
- 裁決年月日
- 令和6年11月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400307020
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/7預貯金等/2預貯金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、共同相続人である請求人の兄(本件兄)名義の預金(本件兄名義預金)の原資は、被相続人が本件兄へ贈与証書により贈与した被相続人が主宰する法人(本件法人)への貸付金(本件貸付金債権)のほか、被相続人の配偶者が本件兄へ贈与したものなどが含まれていることから、本件兄名義預金は本件兄に帰属する財産であり、被相続人に帰属する相続財産ではない旨主張する。しかしながら、本件法人の総勘定元帳の本件貸付金債権は、当該贈与証書に基づき記載されているものと認められるところ、本件貸付金債権を被相続人以外の者が本件兄に贈与した旨は記載されていない。また、本件兄は、被相続人とは疎遠で、本件貸付金債権、本件兄名義預金及び本件法人の存在を了知していないこと等からすると、本件兄名義預金の入金額の大部分は被相続人が出捐者であったと認められる。加えて、管理及び運用も被相続人がしていたこと等を総合考慮すると、本件兄名義預金は被相続人に帰属する相続財産と認められる。(令6.11.21 札裁(諸)令6-5)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令060010
- 裁決年月日
- 令和6年8月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400307020
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/7預貯金等/2預貯金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続開始時に存在した被相続人名義の各預金(本件各預金)について、平成14年頃に請求人が被相続人から贈与(本件贈与)を受け、その場で直ちに被相続人に預けたものを、平成23年に被相続人から返還を受け、請求人の自宅で保管して管理及び運用していたものであるから、請求人に帰属する財産である旨主張する。しかしながら、本件各預金の原資は、被相続人名義の不動産の売却代金の一部を原資とする同人名義の定期預金であり、当該定期預金の残高は、平成5年以降一度も増えることなく、本件各預金に振り替えられているのであって、同人名義の不動産の売却代金以外が本件各預金の原資になる余地はない。また、他に本件贈与の原資となる資産や本件贈与財産が転化したとみられる資産のいずれも見当たらず、本件贈与があったとは認められることはできない。また、本件各預金は、被相続人名義であり、被相続人が原資を出捐し、口座開設した日から相続が開始するまで、被相続人が管理及び運用していたと認められることから、相続開始時において、被相続人に帰属する財産であると認められる。したがって、本件各預金は、請求人が相続によって取得した財産である。(令6. 8.29 大裁(諸)令6-10)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令040079
- 裁決年月日
- 令和5年2月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400307020
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/7預貯金等/2預貯金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が相続税の決定処分をした被相続人名義の預金口座(本件預金口座)に係る預金債権(本件預金債権)の一部は、請求人及び被相続人の弟(本件弟)が被相続人に対して生活費として貸し付けた金員で賄われたのであるから、本件預金債権のうち請求人及び本件弟が貸し付けた部分の預金債権は、被相続人に帰属せず、請求人及び本件弟にそれぞれ帰属する旨主張する。しかしながら、①本件預金債権は、いずれも被相続人が開設し管理している被相続人名義の本件預金口座に係る預金債権であること、②請求人の主張によっても本件預金債権の7割は本件被相続人が出捐者であること、③本件預金口座の開設又は入金に当たって、請求人及び本件弟がそれぞれの金銭を自身の預金とするために、被相続人名義の本件預金口座の開設をし、又は入金を依頼したことはないこと、④被相続人が行った本件預金口座の開設や入金は、本件預金債権が被相続人自らに帰属することを前提として行ったものであることから、これらの事情を総合的に考慮すれば、仮に請求人や本件弟が被相続人に金員を貸し付けていたとしても、本件預金債権に係る預金契約の当事者は相続開始時点においても被相続人であり、本件預金債権の全額が被相続人に帰属することは明らかである。(令5. 2. 9 東裁(諸)令4-79)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令040007
- 裁決年月日
- 令和4年9月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400307020
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/7預貯金等/2預貯金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の母(本件被相続人)名義の普通預金口座(本件普通預金口座)の預金について、その預金の原資は、請求人が代表取締役を務める会社の株式のうち本件被相続人名義の株式(本件株式)からの配当金及び本件株式の売却代金などであるところ、本件株式は請求人に帰属し、請求人が本件普通預金口座の開設及び管理を行っていることから、本件普通預金口座は請求人に帰属し、本件被相続人の相続財産を構成しないとして、相続税法第2条《相続税の課税財産の範囲》第1項に規定する相続により取得した財産ではない旨主張する。しかしながら、本件普通預金口座は、本件株式の配当金及び同株式の売却代金などが入金されるのみで、主として当該配当金の受取口座として開設されたものであるところ、その原資の元となった本件株式は本件被相続人に帰属するものである上、本件普通預金口座の開設を請求人が行っているものの、本件被相続人に帰属する配当金の受取口座として請求人により本件被相続人名義で管理が行われていたものであることを踏まえると、本件普通預金口座は、その名義のとおり本件被相続人に帰属し、同項に規定する相続により取得した財産に該当する。(令4. 9.20 大裁(諸)令4-7)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 令030003
- 裁決年月日
- 令和3年12月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400307020
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/7預貯金等/2預貯金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が請求人の姉(本件被相続人)に帰属する相続財産であるとした請求人等名義の預金等(本件各預金等)及び相続開始前3年以内に本件被相続人から贈与により取得した財産であるとした金員(本件金員)は、請求人が、請求人の収入、請求人の兄姉からの仕送り及び請求人の母の恩給を運用して貯めたものであるから、請求人に帰属する財産である旨主張する。しかしながら、預金等の帰属については、単に名義人が誰であるという形式的事実のみにより判断するのではなく、その原資となった金員の出捐者、その管理及び運用の状況、贈与の事実の有無等を総合的に勘案して判断するのが相当であるところ、本件各預金等及び本件金員の原資の出捐者は本件被相続人であり、請求人は本件被相続人から本件被相続人の財産の管理運用を任されていたと認められ、本件各預金等又はその原資について、本件被相続人から請求人に対する贈与がされた事実も認められないことから、本件各預金等は本件被相続人に帰属する相続財産に該当し、また、本件金員は相続開始前3年以内に本件被相続人から贈与により取得した財産に該当する。(令3.12.15 札裁(諸)令3-3)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令030007
- 裁決年月日
- 令和3年10月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400307020
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/7預貯金等/2預貯金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、亡父(被相続人)の相続に係る相続税の申告において相続財産に含めて申告していた請求人名義の預貯金等(本件預貯金等)は、いずれも請求人が出えん・管理していたものであるから、請求人固有の財産であると主張する。しかしながら、①本件預貯金等の原資の出えん者や、出入金の行為者を特定することができず、②本件預貯金等の通帳及び証書は、被相続人やその配偶者名義の預貯金の通帳及び証書と一緒に金庫に保管されており、請求人は当該金庫から自由に持ち出すことなどができない状態であったことに加え、③請求人は、本件預貯金等以外の請求人名義の預貯金の通帳を、明確に区別して保管していたことからすれば、請求人が、本件預貯金等の原資を出えんし、管理していたとは認められないため、本件預貯金等が請求人固有の財産であるとはいえない。(令3.10. 1 名裁(諸)令3-7)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 令030001
- 裁決年月日
- 令和3年9月17日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 400307020
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/7預貯金等/2預貯金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№124
要旨
○ 原処分庁は、請求人の亡夫(被相続人)が、毎年一定の金額を当時未成年であった被相続人の嫡出でない子(長女)に贈与する旨を記した贈与証(本件贈与証)を作成した上で、長女の母を介し、長女名義の普通預金口座(本件預金口座)に平成13年から平成24年までの間、毎年入金していたことについて、長女の母は、本件贈与証の具体的内容を理解しておらず、被相続人の指示に従い本件預金口座に入金していたにすぎず、当該入金が長女へ贈与されたものとは認識していないから、被相続人から長女への贈与は成立しておらず、本件預金口座に係る預金は被相続人の相続財産に含まれる旨主張する。しかしながら、本件贈与証の内容は、その理解が特別困難なものとはいえない上、長女の母は、本件贈与証を預かるとともに、被相続人の依頼により本件預金口座へ毎年入金し、本件預金口座の通帳等を口座開設当時から管理していたことからすれば、平成13年当時、長女の唯一の親権者であった長女の母は、長女の法定代理人として、本件贈与証による贈与の申込みを受諾し、その履行として本件預金口座へ毎年入金していたと認めるのが相当であり、また、本件預金口座には、利息を除き、毎年の入金以外に入金はないから、本件預金口座に係る預金は、平成13年の口座開設当初から長女に帰属するものであって、相続財産には含まれない。(令3. 9.17 金裁(諸)令3-1)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 令030002ほか 1件
- 裁決年月日
- 令和3年9月17日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 400307020
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/7預貯金等/2預貯金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№124
要旨
○ 原処分庁は、請求人の亡父(被相続人)が、毎年一定の金額を当時未成年であった被相続人の嫡出でない子(長女)に贈与する旨を記した贈与証(本件贈与証)を作成した上で、長女の母を介し、長女名義の普通預金口座(本件預金口座)に平成13年から平成24年までの間、毎年入金していたことについて、長女の母は、本件贈与証の具体的内容を理解しておらず、被相続人の指示に従い本件預金口座に入金していたにすぎず、当該入金が長女へ贈与されたものとは認識していないから、被相続人から長女への贈与は成立しておらず、本件預金口座に係る預金は被相続人の相続財産に含まれる旨主張する。しかしながら、本件贈与証の内容は、その理解が特別困難なものとはいえない上、長女の母は、本件贈与証を預かるとともに、被相続人の依頼により本件預金口座へ毎年入金し、本件預金口座の通帳等を口座開設当時から管理していたことからすれば、平成13年当時、長女の唯一の親権者であった長女の母は、長女の法定代理人として、本件贈与証による贈与の申込みを受諾し、その履行として本件預金口座へ毎年入金していたと認めるのが相当であり、また、本件預金口座には、利息を除き、毎年の入金以外に入金はないから、本件預金口座に係る預金は、平成13年の口座開設当初から長女に帰属するものであって、相続財産には含まれない。(令3. 9.17 金裁(諸)令3-2)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 令030004
- 裁決年月日
- 令和3年9月17日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 400307020
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/7預貯金等/2預貯金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№124
要旨
○ 原処分庁は、請求人の亡父(被相続人)が、毎年一定の金額を当時未成年であった請求人に贈与する旨を記した贈与証(本件贈与証)を作成した上で、請求人の母を介し、請求人名義の普通預金口座(本件預金口座)に平成13年から平成24年までの間、毎年入金していたことについて、請求人の母は、本件贈与証の具体的内容を理解しておらず、被相続人の指示に従い本件預金口座に入金していたにすぎず、当該入金が請求人へ贈与されたものとは認識していないから、被相続人から請求人への贈与は成立しておらず、本件預金口座に係る預金は被相続人の相続財産に含まれる旨主張する。しかしながら、本件贈与証の内容は、その理解が特別困難なものとはいえない上、請求人の母は、本件贈与証を預かるとともに、被相続人の依頼により本件預金口座へ毎年入金し、本件預金口座の通帳等を口座開設当時から管理していたことからすれば、平成13年当時、請求人の唯一の親権者であった請求人の母は、請求人の法定代理人として、本件贈与証による贈与の申込みを受諾し、その履行として本件預金口座へ毎年入金していたと認めるのが相当であり、また、本件預金口座には、利息を除き、毎年の入金以外に入金はないから、本件預金口座に係る預金は、平成13年の口座開設当初から請求人に帰属するものであって、相続財産には含まれない。(令3. 9.17 金裁(諸)令3-4)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 令020008
- 裁決年月日
- 令和3年5月12日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 400307020
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/7預貯金等/2預貯金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人Aが請求人らの父(本件被相続人)の相続財産ではなく、請求人Aの固有の財産であると主張する歯科医院(本件医院)の屋号付き請求人A名義の預金口座(本件預金口座)から出金され、本件被相続人名義の預金口座に入金された金員(本件金員)について、本件医院の事業主と認められる請求人らの母の相続に係る相続税の修正申告において相続財産とされていたものであり、また、同母の死亡後に本件被相続人名義の預金口座に入金されたものであるから、本件金員は本件被相続人の相続財産である旨主張する。しかしながら、預貯金等の帰属については、単に名義により判断するのではなく、その原資となった金員の出捐者、その管理・運用の状況、贈与の事実の有無等を総合的に勘案して判断するのが相当であるところ、本件医院の歯科医師として診療を行っていた請求人Aは、平成22年以降、請求人らの母に代わって保険医療機関(本件医院)の開設者となり、それに合わせて診療報酬の受入口座として本件預金口座を開設したと認められるから、本件預金口座に入金された金員は、本件医院の業務から生じた収入を原資とするものであり、本件預金口座の通帳及び届出印の管理を請求人Aが行っていたことに加え、請求人らの母の年齢や病状をも併せ考えれば、本件預金口座及び当該口座から引き出された本件金員は請求人Aに帰属すると認めるのが相当であるから、本件金員は、本件被相続人の相続財産とは認められない。(令3. 5.12 熊裁(諸)令2-8)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令020012
- 裁決年月日
- 令和3年1月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400307020
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/7預貯金等/2預貯金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人名義の定期性貯金(本件各貯金)については、請求人の亡父(本件被相続人)から請求人が掛金の贈与を受けていたから、本件各貯金は請求人固有の財産である旨主張する。しかしながら、本件各貯金の出えん者は本件被相続人であり、その管理運用もその配偶者が本件被相続人の包括的同意の下で行っていたと認められる上、請求人が主張する贈与については書面の作成がなく、贈与の具体的な金額について話されたこともなかったことなどに照らせば、請求人に対する贈与がされたとは認められないから、本件各貯金は本件被相続人の相続財産と認められる。(令3. 1.20 関裁(諸)令2-12)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令020012
- 裁決年月日
- 令和3年1月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400307020
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/7預貯金等/2預貯金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人名義の定期貯金(本件貯金)の原資は請求人名義の保険契約(本件保険契約)に係る解約金であり、その保険料も請求人名義の普通貯金口座から引き落とされていることからすれば、本件貯金の原資は請求人が出えんしたから、本件貯金は請求人に帰属する旨主張する。しかしながら、①本件保険契約の保険料は請求人の亡父(本件被相続人)が負担していたこと、②本件貯金の口座を開設し、本件貯金の証書及び届出印を管理していたのは請求人の母でもある本件被相続人の妻(本件配偶者)であったこと、及び③本件貯金の管理運用は本件配偶者が本件被相続人の包括的同意の下で行っていたことなどに照らせば、本件貯金は本件被相続人の相続財産と認められる。(令3. 1.20 関裁(諸)令2-12)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令010009
- 裁決年月日
- 令和元年9月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400307020
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/7預貯金等/2預貯金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、被相続人(本件被相続人)の妻である請求人(請求人妻)名義の預金(本件預金)について、請求人妻固有の財産が原資であること、請求人妻が本件被相続人と共同で管理・運用していたことなどを理由に、本件被相続人の相続財産ではない旨主張する。しかしながら、一般に、夫婦間において、妻が夫の財産を管理・運用していたとしても何ら不自然ではないから、この点を殊更に重視することはできないし、当審判所が認定した金員の流れなどに照らせば、本件被相続人に帰属する同人名義の預金口座から引き出された金員が本件預金の原資であったといえることなどを考慮すれば、本件預金は、本件被相続人の相続財産であると認められる。(令元.9.10 関裁(諸)令元-9)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平300024
- 裁決年月日
- 平成31年4月19日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 400307020
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/7預貯金等/2預貯金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№115
要旨
○ 請求人は、亡母名義の預貯金(本件預貯金)について、請求人が亡母(本件被相続人)に預けた金員を原資として運用し形成されたものであり、請求人の固有財産である旨主張する。しかしながら、①本件預貯金の名義は、いずれも本件被相続人であること、②本件被相続人が、各口座を開設し、各金融機関への届出住所等の変更手続を行い、各口座で使用された印鑑を管理していたと認められること、③本件被相続人が負担すべき公租公課等が口座振替により支払われていること及び④本件預貯金の金融機関の窓口での入出金手続は本件被相続人によりされているなどからすれば、各口座の管理運用は本件被相続人が行っていたと認められる。また、⑤本件各預貯金の原資は、大部分が本件被相続人の別の預金、共済の満期金、公的年金等であること、⑥請求人の主張の根拠となる証拠は、請求人の答述しかなく、他にこれを裏付ける証拠は存在しないことを考え併せれば、本件預貯金は請求人の固有財産ではなく、本件被相続人に帰属する相続財産であると認められる。(平31. 4.19 広裁(諸)平30-24)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平290052
- 裁決年月日
- 平成30年4月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400307020
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/7預貯金等/2預貯金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、本件被相続人が相続開始の前日に定期貯金を解約して受領した金員(本件金員)について、本件被相続人により費消又は相続人以外の第三者に手交されたものと認められるから、相続開始時点において存在せず、相続財産とはならない旨主張する。しかしながら、本件金員の受領から相続が開始するまでの期間がおよそ1日と短く、本件被相続人と同居する請求人が自宅を空けた時間帯も短いことなどから、本件被相続人が請求人らに察知されることなく外出、又は、来客と面会するなどして本件金員を費消する機会は限定的であったと認められる。そして、①不動産などの高額な資産を購入する場合に作成・保存する契約書や領収証などの本件金員の使途に繋がる書類の保管がなく、②本件被相続人や請求人らなどの名義による金融機関への預貯金の預け入れや債務の弁済及び公租公課の納付の事実もなく、また、③本件被相続人に短期間で金銭を費消するようなギャンブル等の趣味はなく、更に、④本件金員が、請求人らやその他の者へ贈与されたり、盗まれたりしたものでもないことからすると、本件被相続人が、請求人らの目の届かないわずかな機会に、何の痕跡も残さず本件金員を費消等したとは考え難い。これらのことからすると、本件金員は、相続開始時点において、本件被相続人が自宅で保管していたものと考えるのが相当であり、本件被相続人に帰属する相続財産であると認められる。(平30. 4.24 関裁(諸)平29-52)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平290010
- 裁決年月日
- 平成29年8月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400307020
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/7預貯金等/2預貯金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、本件被相続人の配偶者名義の預金(本件預金)について、①夫婦間において生活費が配偶者の口座に入金された場合には贈与として当該預金は口座名義人の預金となる、②相続税法第21条の3《贈与税の非課税財産》第1項第2号の趣旨からしても、3億円近い流動資産を保有していた本件被相続人の贈与時の資力などに鑑みれば、1,000万円程度の額は通常の生活費といえるなどとして、本件預金は、本件被相続人から配偶者に対して、通常必要と認められる生活費として贈与済みの財産であって相続財産ではない旨主張する。しかしながら、相続財産である預貯金等の帰属については、一般的にはその名義人に帰属するのが通常であるが、預貯金等については別の名義への預け替えが容易にできることから、単に名義人が誰かという形式的事実のみにより判断するのではなく、その原資となった金員の出捐者、その管理、運用の状況、贈与の事実の有無等を総合的に勘案してその帰属を判断するのが相当であると解される。そして、本件預金については、①その出捐者は被相続人であること、②本件預金に係る口座(本件預金口座)の管理は実質的に被相続人が行っていたと認められること及び③本件預金口座の性格が振替口座(本件被相続人からの生活費を一旦受け取るための口座)としての機能を有していたにすぎないことなどを総合考慮すると、本件預金は、被相続人に帰属する財産であると認めるのが相当である。(平29. 8. 2 東裁(諸)平29-10)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平290002
- 裁決年月日
- 平成29年7月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400307020
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/7預貯金等/2預貯金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、被相続人(本件被相続人)が署名、押印した贈与に関する一覧表(本件一覧表)に基づき行われた、本件被相続人から請求人の妻の親族(本件親族)に対する贈与は有効な贈与契約に基づくものであるから、本件被相続人から本件親族の口座へ移動した預金は、被相続人に帰属する財産でない旨、また、請求人の妻が被相続人の介護報酬として被相続人の口座から引き出した金額(本件引出金)については、請求人の妻に帰属する旨主張する。しかしながら、本件被相続人から本件一覧表に基づいて本件親族に対する贈与の事実は認められず、本件親族の口座の預金等は、被相続人に帰属する財産であり、また、本件引出金について、本件被相続人と請求人の妻の間に介護料の支払に関する合意があったとは認められないことから、被相続人に帰属する財産である。(平29. 7. 5 東裁(諸)平29-2)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平280009ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成28年12月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400307020
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/7預貯金等/2預貯金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人等名義の預金(本件預金)は、請求人の母である被相続人の相続財産ではなく、請求人が亡父から生前に贈与されたものであり、また、本件預金の管理に関しても、被相続人に対し本件預金の継続手続を包括的に委任していたにすぎない旨主張する。しかしながら、本件預金について、①亡父から相続人に対する贈与に係る契約書は作成されておらず、その他これを証する書類の存在も認められないこと、②亡父の預金等の財産は、その生前に被相続人に大半を移転していたこと、③預金先の金融機関の選定や預替えの判断は被相続人が行っていたこと、④相続人は、いずれも本件預金又はその原資について、贈与税の申告や納税を行っていないことなどからすると、本件預金又は原資が亡父から贈与されたと認めることはできず、被相続人の相続財産であると認められる。(平28.12.12 広裁(諸)平28-9)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平280016
- 裁決年月日
- 平成28年11月8日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 400307020
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/7預貯金等/2預貯金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№105
要旨
○ 原処分庁は、被相続人の子(P1)の配偶者(P5)名義の各貯金(P5名義各貯金)及びP1とP5の子(P10)名義の各定期預金(P10名義定期預金1及びP10名義定期預金2)について、P5及びP10に当該各預貯金を形成する資力があったとは認められず、また、当該各預貯金の管理及び運用は、被相続人及び被相続人の配偶者が共同して行っていたと認められ、そのほかに贈与があったと認められる事実もないことから、当該各預貯金は被相続人に帰属する相続財産である旨主張する。しかしながら、P5名義各貯金及びP10名義定期預金1の原資は、いずれもP5名義の普通預金口座(P5名義口座)から引き出された金員、又はP5名義口座から引き出された金員を原資とする貯金の払戻金であると認められるところ、①P5名義口座においては、公共料金等の支払のほか小口の入出金が大半を占めていること、②当該口座はP1とP5が婚姻後早々に設定されたものであり、その印鑑票の筆跡はP5のものであること、③P1が生活費等の名目で受け取った金員はP5が管理していたこと及び④当該口座の通帳はP5が管理していたことなどの事実に照らせば、P5名義口座の預金はP5又はP1に帰属する財産であると認められ、P5名義口座から引き出された金員を原資とするP5名義各貯金及びP10名義定期預金1の出捐者が被相続人であるとは認められない。また、P10名義定期預金2については、P1を受取人とする保険の満期保険金を原資とするものであり、当該満期保険金をP1以外の者が受け取ったと認めるに足る事情や証拠資料もない以上、当該定期預金の出捐者はP1であると認められる。そうすると、P5名義各貯金、P10名義定期預金1及びP10名義定期預金2の出捐者が被相続人であるとは認められず、他に当該各預貯金について、被相続人に帰属する財産であることを裏付ける事情や証拠資料も存しないから、P5名義各貯金、P10名義定期預金1及びP10名義定期預金2は本件相続に係る相続財産と認めることはできない。(平28.11. 8 関裁(諸)平28-16)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平280016
- 裁決年月日
- 平成28年11月8日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 400307020
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/7預貯金等/2預貯金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№105
要旨
○ 請求人らは、被相続人の子P3らの名義の各定期預金(本件各預金)は、その一部については被相続人からの贈与資金等で設定した旨、その他についてはP3の自己資金で設定した旨主張する。しかしながら、①被相続人の配偶者(P2)は、被相続人の生前、被相続人の財産を管理しており、被相続人と相談しながら、銀行の手続や保険の加入の手続を行うなどしていたところ、被相続人及び請求人らの各名義の預貯金口座においては、出金された金員を別の者の名義の預貯金口座に入金したものが複数存在すること、②本件各預金の定期預金申込書の筆跡の大半はP2のものであり、使用された印鑑も大半は被相続人名義の預貯金口座の届出印と同一の印鑑であること及び③本件各預金の大半は、本件相続が開始した後に解約され、P2名義口座へ入金されたことなどが認められる。以上の事実に照らせば、本件各預金は被相続人の財産を管理してきたP2が一貫して管理及び運用してきたものといえ、本件各預金の大半が最終的にP2名義口座へ入金されるに至ったことを踏まえると、その原資が既に被相続人から贈与された資金等で構成されているとは考え難く、本件各預金の名義人が贈与税の申告をしていないこと及び請求人らの主張を裏付ける契約書等も存しないことを併せ考慮すると、被相続人からの贈与の事実があったと認めることはできない。また、本件各預金の一部についてP3が自己資金で設定した旨主張するが、①P3は被相続人の事業を手伝ってきたものの、生活費等の名目で金員を受け取っていたにすぎないこと、②P3は、本件相続の開始時において多額の財産を有していることからすると、P3が当該財産以外にも自己資金を有していたとは到底考え難く、これら各預金についても被相続人が出捐したと認めるのが相当である。そうすると、本件各預金の原資は、いずれも被相続人が出捐したものと認められるから、本件各預金は、本件相続に係る相続財産であると認められる。(平28.11. 8 関裁(諸)平28-16)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270128
- 裁決年月日
- 平成28年4月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400307020
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/7預貯金等/2預貯金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、亡父の妻である被相続人(本件被相続人)名義の財産が専業主婦だった本件被相続人に帰属するか否かの判断は、所得の源泉のみで判断すべきであるので、亡父の生前に本件被相続人名義で預入等されていた預貯金等(本件預貯金等)は、全て亡父に帰属していた亡父の相続財産であり、かつ、本件被相続人と請求人との間で分割を了していないから、その2分の1は請求人に帰属する旨主張する。しかしながら、財産の帰属を認定するに当たっては、財産の名義、財産の原資を誰が負担しているか、財産取得の意思決定をし、その手続を実際に行っていたのは誰か、その管理又は運用による利得を収受していたのは誰かという点などの諸要素、その他名義人と実際に管理又は運用をしている者との関係等を総合考慮してすべきものと解されている。これを本件についてみると、本件預貯金等については、①その名義がいずれも本件被相続人であること、②夫婦間において、互いに自己の名義の財産が自己に帰属するとの認識の下に、本件被相続人が中心となって管理及び運用を行っていたこと、③亡父の相続の開始後の本件被相続人と請求人の行動が、かねてより財産の帰属を名義で区分していたこと、④その利息等は、本件被相続人が利得していたことを併せれば、本件預貯金等の多くが亡父の原資により構成されていたことなどの事情を踏まえても、亡父の相続の開始直前において、本件被相続人に帰属する財産であったと認めるのが相当である。そして、亡父の相続の開始直前から本件被相続人の相続の開始に至るまでの間、本件被相続人名義の財産に、本件被相続人以外の者に帰属する財産は混入していないから、通じて、本件預貯金等は本件被相続人に帰属するものであったと認められる。(平28. 4.20 東裁(諸)平27-128)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平270022
- 裁決年月日
- 平成27年11月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400307020
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/7預貯金等/2預貯金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、被相続人名義の預貯金等(本件預貯金等)及び現金(本件預貯金等と併せて本件各財産)は、請求人が亡母(本件被相続人)に預けた金銭により形成されたもので、全て請求人に帰属する財産である旨主張する。しかしながら、本件預貯金等の契約名義人はいずれも本件被相続人であり、これを管理、運用していたのも本件被相続人であり、その総額は5千万円程度と認められるところ、本件被相続人は、生前約28年間にわたり継続的な給与収入を得ていた上に、退職後は退職共済年金を受給し、さらに、夫の死亡後は遺族厚生年金を受給するなど、一定の収入があったことに加え、相続開始の日から遡ること約19年間は持ち家で独り暮らしをしていたことにも照らすと、その収入から本件各財産の原資を形成することは優に可能であったと考えられ、本件各財産は、いずれも本件被相続人に帰属する相続財産であると認めるのが相当である。請求人は、請求人の給与の中から総額5千万円程度を本件被相続人に預けていた旨主張するが、請求人が得ていた給与の額からすると、その給与の中から約18年間で総額5千万円以上もの金員を捻出して本件被相続人に預けることができたとは、にわかに考え難く、請求人の主張はその内容自体不自然、不合理である上に、これを裏付ける客観的証拠もないことからすると、請求人の主張は採用することができない。(平27.11. 4 大裁(諸)平27-22)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平270004
- 裁決年月日
- 平成27年10月2日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 400307020
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/7預貯金等/2預貯金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№101
要旨
○ 請求人らは、被相続人の子名義の各定期預金11口(本件各定期預金)は、被相続人が生前に子供ら(本件子供ら)に贈与したものであるから、被相続人の相続財産ではない旨主張する。しかしながら、本件各定期預金は、被相続人が自己の有する金融資産を原資に、ペイオフ対策を念頭に置き本件子供らの名義を使って預け入れられ、その後の定期預金の継続手続や各通帳及び各印鑑の保管は、相続開始時まで全て被相続人の管理下にあったものであり、本件子供らの処分可能な状況にあったということはできない。そして、請求人らの主張に係る贈与事実は認められないことからすると、本件各定期預金は被相続人に帰属する相続財産と認められる。(平27.10. 2 広裁(諸)平27-4)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平260007
- 裁決年月日
- 平成26年8月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 400307020
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/7預貯金等/2預貯金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、被相続人の家族名義の預貯金、国債及び現金(本件資産)は、請求人A(被相続人の妻)が昭和40年に実母から贈与により取得した多額の預貯金等を運用し、更にその一部を請求人Aが事業主体である各事業(本件各事業)に出資して本件各事業の収益から形成したものであり、その管理運用も請求人Aが行っていたものであるから、全て、請求人Aに帰属する財産である旨主張する。しかしながら、本件各事業の事業主体については、本件各事業に係る権利の取得の経緯、事業場の使用契約、事業用預貯金口座の名義、取引先等関係者の申述等から、被相続人であるものと認められ、また、実母からの請求人Aへの多額の預貯金等の贈与については、実母の生活状況からすると多額の預貯金等を形成し得るとはいえないことなどからすると、当該贈与の事実は認められないことから、本件資産の出捐者は被相続人であるものと認めらる。そして、本件資産について請求人Aが管理運用していたという点については、請求人Aが被相続人から委託を受けて同人のために行われていたものであると認められる。更に、本件資産が被相続人から各名義人に贈与された事実も認められない。したがって、本件資産は、被相続人に帰属する相続財産であるものと認められる。(平26. 8.25 大裁(諸)平26-7)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平260020
- 裁決年月日
- 平成26年8月19日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 400307020
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/7預貯金等/2預貯金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、原処分庁所属の調査担当職員(本件調査担当職員)に対して、被相続人の孫(B)名義の預金(本件B名義預金)の原資は、本件B名義預金とは別のB名義の預金(本件旧B名義預金)の解約金である旨申述したことを前提に、本件旧B名義預金の出捐者は被相続人であり、また、本件旧B名義預金が被相続人の妻(亡妻)からBに贈与されたことを裏付ける証拠は見当たらないから、本件旧B名義預金を原資として設定した本件B名義預金が被相続人に帰属する相続財産である旨主張する。しかしながら、①本件B名義預金が設定される前にB名義の預金が設定された記録はないことからすると、原処分庁が本件B名義預金の原資であると主張する本件旧B名義預金については、その存在を認めることはできず、②本件B名義預金の設定時のBの年齢及び本件B名義預金の預入申込書の記載からすると、本件B名義預金の預入れの申込みをしたのは、B本人ではなく代理人であると認められるが、その代理人が誰であるかについては不明といわざるを得ず、また、本件B名義預金の原資については、被相続人の現金である旨のBの父親(請求人の弟)の答述はあるが、当該原資である現金の存在を裏付ける証拠は見当たらず、当該答述のみをもって直ちに本件B名義預金の原資が被相続人の現金であると認定することもできず、③原処分庁は、ほかに本件B名義預金が被相続人に帰属する相続財産である旨の証拠を提出せず、また、当審判所の調査の結果によっても、本件B名義預金が被相続人に帰属する相続財産であることを認めるに足りる証拠はない。したがって、本件B名義預金については、被相続人の相続財産であると認めることはできない。(平26. 8.19 東裁(諸)平26-20)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平260020
- 裁決年月日
- 平成26年8月19日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 400307020
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/7預貯金等/2預貯金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、被相続人の孫(A)名義の預金(本件A名義預金)は、被相続人の妻(亡妻)が、平成12年に、亡妻の特有財産の一部を原資として、自ら手続をして作成したものであり、この作成時点で、亡妻のAに対する本件A名義預金の贈与の意思は明確であるところ、亡妻は、作成した日から平成13年7月初旬までの間の某日に、請求人に対して、Aが成人するまでの間、本件A名義預金の証書を管理するよう委託し、当該証書を交付したものであり、このときに本件A名義預金は亡妻からAに贈与されていたものである旨、また、Aの親権者である請求人の弟が平成21年に本件A名義預金に係る証書の再発行手続等を行ったことは、亡妻からの贈与について、請求人による無権代理行為(本件A名義預金に係る受贈の意思表示)を追認したものである旨主張する。しかしながら、本件A名義預金は、亡妻により設定されたものと認められるところ、本件A名義預金の預入資金の出捐者は被相続人であると認められ、また、本件A名義預金が名義人であるAに対して贈与された事実も認められないから、本件A名義預金は、被相続人に帰属する相続財産であると認めるのが相当である。なお、請求人の主張については、そもそも、届出印を併せて交付することなく預金証書のみを交付しただけでは、当該証書に係る貯金に係る管理・支配が完全に移転したとはいい難いから、仮に亡妻が請求人に本件A名義預金の証書の管理を委託し、これを交付したとしても、このことのみをもって亡妻がAに対する贈与の意思表示をしたということはできず、また、本件A名義預金の証書の再発行手続等が追認の意思表示であるともいい難いことから、理由がない。(平26. 8.19 東裁(諸)平26-20)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平250050
- 裁決年月日
- 平成26年4月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400307020
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/7預貯金等/2預貯金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の母名義の口座及び姉名義の各口座に係る各預金(本件各預金)について、本件各預金の一部が被相続人の貸付先(A法人)からの入金額を原資としているとしても、請求人が被相続人へ融通していた金員の返済金や被相続人から贈与を受けたものも含まれていること、また、本件各預金のうち動きのない預金までも相続財産であるとする明確な根拠がないことなどを理由に本件各預金は相続財産ではなく、請求人に帰属する財産であると主張する。しかしながら、本件各預金は、いずれも請求人が被相続人の遺産であったことを税務職員に対する申述によって自認し、請求人を含む共同相続人の生命保険の保険料に充てられるなど、その使途が遺産であることに整合している。また、被相続人からA法人への貸付金に係る同社代表者の申述や、請求人が被相続人の相続財産として申告している各預金に係る口座へのA法人等の複数の者からの入金状況等からすると、被相続人が複数の者に対し業として金を貸して高利の利息を得ていたことが推認できるところであり、これが本件各預金の原資となり得るということができる一方で、請求人は本件各預金の原資について何ら具体的主張も立証も行わず、請求人の所得税の申告状況等に照らしても、請求人が、本件各預金の原資を有していたとは認められない。以上のことから、本件各預金の原資を形成したのは被相続人であると推認され、本件各預金は相続財産に該当すると認められる。(平26. 4.14 大裁(諸)平25-50)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平250040
- 裁決年月日
- 平成26年2月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400307020
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/7預貯金等/2預貯金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、本件被相続人の子A(相続人A)とB(相続人B)の各名義預貯金(本件各預貯金)は、生前に、相続人A及び相続人Bがそれぞれ本件被相続人から贈与されたものであり、各人の固有財産であるので、本件被相続人の相続財産ではない旨主張する。しかしながら、本件各預貯金について、①本件被相続人から相続人A及び相続人Bそれぞれに対する贈与に係る契約書等は作成されておらず、その他これを証する書類の存在は認められないこと、②口座の開設・入金等及び預替えの判断や金融機関の選定等は、本件被相続人又はその妻が行っていたことから、管理・運用は、本件被相続人とその妻が行っていたと認められること、③②の管理状況に対し、本件被相続人の相続の開始後は、名義人である相続人A及び相続人Bがそれぞれ各人の名義の口座の入出金、解約等の手続を行っていること、④相続人A及び相続人Bは、いずれも本件各預貯金の原資となった金員について贈与税の申告や納税を行っていないことからすると、本件預貯金の原資が、本件被相続人から相続人A及び相続人Bにそれぞれ生前贈与されたとは認めることはできず、本件各預貯金は本件被相続人の相続財産であると認められる。(平26. 2. 4 大裁(諸)平25-40)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平250026
- 裁決年月日
- 平成25年12月10日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 400307020
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/7預貯金等/2預貯金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№93
要旨
○ 原処分庁は、請求人ら及びその家族の名義の預貯金等(本件預貯金等)について、請求人らの申述及び代理人から提出された本件預貯金等に関する金額の移動状況等を記載した資料に基づき、その管理・運用状況、原資となった金員の出捐者及び贈与の事実等を総合的に勘案すると被相続人の相続財産に該当する旨主張する。しかしながら、原処分庁は、本件預貯金等の使用印鑑の状況や保管場所などの管理状況について何ら具体的に主張立証を行わず、また、その出捐者についても、相続開始日前3年間の被相続人の収入が多額であることなどを挙げるのみで、具体的な出捐の状況について何ら主張立証を行わない。そして、当審判所の調査の結果によっても、被相続人、請求人ら及びその家族の名義で取引先の金融機関に提出された印鑑届等の筆跡並びに印影から、本件預貯金等は各名義人が管理・運用していたと推認されるものの、本件預貯金等の出捐者については、誰であるか認定することはできず、また、被相続人から請求人らに対する贈与の事実の有無については、贈与がなかったと認めるには至らなかった。したがって、本件預貯金等の管理・運用の状況、原資となった金員の出捐者及び贈与の事実の有無等を総合的に勘案しても、本件預貯金等がいずれに帰属するのかが明らかでなく、ひいては、本件預貯金等が被相続人に帰属する、すなわち、相続財産に該当すると認めることはできない。(平25.12.10 関裁(諸)平25-26)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平240043
- 裁決年月日
- 平成24年12月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400307020
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/7預貯金等/2預貯金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、相続税の申告において、課税価格に算入しなかった請求人ら名義の預金等(本件預金等)は、請求人らが自己の労働の対価等により蓄財したものであり、管理も自ら行っていたもので、請求人らの固有の財産である旨主張する。しかしながら、①請求人らには、本件預金等を形成できるまでの収入があったと認めることはできず、本件預金等の原資の出捐者は被相続人であると認められること、②本件預金等の管理及び運用は被相続人の配偶者である請求人甲が行っていたと認められるものの、請求人甲は本件預金等のみならず、被相続人名義の預金等についても管理及び運用を行っていたことからすれば、請求人甲は被相続人から任されて本件預金等の管理及び運用を行っていたにすぎないと認められること、並びに③本件預金等又はその原資について被相続人から請求人らに対する贈与がされたとも認められないことなどを総合勘案すれば、本件預金等については、全て被相続人に帰属すべき相続財産であると認めるのが相当である。(平24.12.19 大裁(諸)平24-43)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平240021
- 裁決年月日
- 平成24年8月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400307020
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/7預貯金等/2預貯金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続税の申告において課税対象とした、請求人及びその子(請求人ら)名義の預貯金(本件預貯金)は、過去に請求人が被相続人から贈与を受けたものである旨主張する。しかしながら、被相続人は、複数の金融機関に請求人を含む相続人ら及びその家族名義の預貯金口座を多数開設して預貯金をし、これらの預貯金について、請求人ら名義のものと請求人以外の相続人ら及びその家族名義のものとを区別することなく、その証書を保管し、住所変更等の手続を行い、解約をし、その解約金を被相続人が日常使用している預金口座に入金しており、これらのことは被相続人が請求人ら名義を含む相続人ら及びその家族名義の預貯金を自らの財産として管理、支配していたことをうかがわせるものといえることに加え、請求人以外の相続人らは、自ら及びその家族名義の預貯金について、それが被相続人の相続財産であることを積極的に争ってはおらず、当該相続人らの中には、自らの名義及びその家族名義の預貯金の存在を知らない者もいることからすれば、本件預貯金の元金がおおむね贈与税の基礎控除額の範囲内であることや本件預貯金に係る届出印を請求人が所持していた様子がうかがわれるものの、これらのことをもって、被相続人の生前において本件預貯金を被相続人から請求人に贈与する旨の契約が成立していたものと認めるのは困難である。したがって、本件預貯金は相続財産であると認められる。(平24. 8.27 大裁(諸)平24-21)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平230094
- 裁決年月日
- 平成24年3月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400307020
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/7預貯金等/2預貯金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件被相続人より先に死亡した本件被相続人の母名義の定額郵便貯金(本件定額貯金)に係る本件被相続人の相続分相当額については、本件定額貯金の払戻請求期限が過ぎており、払戻請求権が既に消滅しているから、本件被相続人の相続財産とはならない旨主張する。しかしながら、旧郵便貯金法第38条《払戻証書の有効期間》第2項は、預金者がその責に帰すべからざる事由により、同条第1項の有効期間内に払戻金の払渡の請求をすることができなかったときは、その事由により請求をすることができなかった日数は、これを同項の有効期間に算入しない旨規定していることから、「その責に帰すべからざる事由」がある場合には、払戻証書の発行日から所定の期間を経過しても預金者の権利は消滅しないことになると解されるところ、本件の場合、ゆうちょ銀行においては、①本件被相続人の母が払戻しできなかったことが、上記の「その責に帰すべからざる事由」に該当すると判断していること及び②実際に、本件相続開始日後に本件定額貯金に係る払戻証書(本件払戻証書)を再発行していることからすれば、本件被相続人の相続開始日において、本件払戻証書に係る権利は消滅していないものと解するのが相当である。したがって、本件定額貯金の元利合計額のうち、本件被相続人の相続分(3分の1)に相当する金額が本件被相続人の相続財産となる。(平24. 3.28 名裁(諸)平23-94)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平230048
- 裁決年月日
- 平成23年11月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400307020
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/7預貯金等/2預貯金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続税の申告において本件被相続人の財産に含めた請求人名義の各財産(本件各財産)は、請求人固有の財産である旨主張する。しかしながら、預貯金等の帰属を認定するに当たっては、その名義が重要な要素となるのはもちろんであるが、他人名義で口座開設することも、特に親族間においては通常みられることからすれば、その原資の負担者、口座開設の意思決定者、手続行為者、その管理運用による利得の享受者という点もまた帰属の認定の際の重要な要素であり、これらの諸要素等を総合考慮して判断すべきものと解されるところ、本件の場合、本件各財産の原資の負担者は明らかではないものの、本件相続の開始時点において本件各財産に係る預金証書を管理していたのは本件被相続人であったと認めるのが相当であること、本件各財産に係る口座開設等の手続を実際に行った者は請求人であったものの、これを主体的に行わせていたのは本件被相続人であったと認めるのが相当であること及び本件各財産の作成・書換え等の手続を実際に行った者は請求人であったものの、その意思決定をしていたのは本件被相続人であったと認めるのが相当であることなどからすると、本件各財産は、本件被相続人によって管理、運用及び支配されていたものと認められるから、本件被相続人の財産であると認められる。(平23.11.22 名裁(諸)平23-48)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平230048
- 裁決年月日
- 平成23年11月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400307020
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/7預貯金等/2預貯金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続税の申告において本件被相続人の財産に含めた請求人名義の各財産(本件各財産)は、請求人の亡祖母が請求人名義で残した定期預金等を原資としたものであって、請求人固有の財産であるから、この是正を求める本件更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条《更正の請求》の規定による更正の請求は、申告内容の過誤から生じる納税者の不利益を救済するため、租税行政の法的安定の要請を一定の要件のもとに制限する趣旨のものと考えられ、この趣旨及び同規定の文言等に照らすと、自ら計上した申告内容の更正を請求する納税者側において、その申告内容が真実に反するものであることの主張立証をすべきであると解されるところ、亡祖母が請求人名義で残したとする定期預金について、請求人からはその存在の証拠となる資料の提出がなく、当審判所の調査によってもこれを明らかにすることができないから、本件各財産の原資については、明らかでないといわざるを得ない。(平23.11.22 名裁(諸)平23-48)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平230004
- 裁決年月日
- 平成23年7月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400307020
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/7預貯金等/2預貯金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件被相続人の国外預金等を死因贈与により取得した事実はない旨主張する。しかしながら、①平成11年10月以降、本件被相続人は、遠くない将来発生するであろう多額の相続税負担を意識し始め、その対策として、自らの金融資産を国外へ移動させ、最終的には顧客情報について厳格な守秘義務がある、国外の銀行の個人投資会社名義の口座(本件P口座)や口座名義を番号で設定し管理する口座(本件N口座)へ移動させることが、相続税の回避になると考え、その旨の認識の下、自らの後継者と考えていた請求人に、日本国外へ送金又は移管した本件被相続人の預金及び債券(本件国外預金等)に係る資金の移動(本件国外送金)や各口座の管理等を任せ、請求人自身においても、本件被相続人の意に沿い、本件被相続人と同様の認識の下、本件国外送金の手続に深く関与していたと認めるのが相当であること、②本件被相続人が死亡した時点において、請求人は、他の法定相続人が本件国外預金等の存在を知らない状況の下において、本件国外預金等を、請求人が少なくとも排他的に使用することができる本件P口座及び本件N口座において管理していたこと、③本件被相続人は、請求人において、本件国外預金等を他の法定相続人を排除して同人自らが排他的に管理することができる状況を作出することを了承していたものと認めるのが相当であることからすると、本件国外預金等の形成に係る本件被相続人及び請求人の意思を合理的に解釈すれば、本件被相続人は、本件国外預金等について、自らが死亡した際には請求人にこれを取得させる意思であったと解するのが自然であり、請求人もまた、本件被相続人の上記意思に応じて同財産を取得する意思があったというべきであるから、本件被相続人は、請求人に対し、包括的に本件国外預金等を死因贈与したものと認めるのが相当である。(平23. 7.14 大裁(諸)平23-4)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平220002
- 裁決年月日
- 平成22年7月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400307020
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/7預貯金等/2預貯金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件相続の開始時において、本件定額貯金及び本件傷害保険契約に関する権利は、本件被相続人の前に死亡した、本件被相続人の妻で請求人の母である亡Kの相続財産であり、亡Kが死亡した時に請求人が相続したものであるから、本件被相続人の相続財産ではない旨主張する。しかしながら、本件相続の開始時において本件定額貯金は本件被相続人の名義であったこと、請求人は、本件被相続人の相続財産に係る遺産分割協議に基づいて本件定額貯金を取得するため相続手続を行っていることからすれば、本件定額貯金は本件被相続人の相続財産であると認められ、また、本件傷害保険契約の契約者は本件被相続人であり、保険料もその全額を本件被相続人が負担していることからすれば、本件傷害保険契約に関する権利は本件被相続人の相続財産であると認められる。また、請求人は、本件定額貯金及び本件傷害保険契約に関する権利が亡Kの相続財産であることについて具体的に主張、立証せず、請求人の答述を裏付ける資料も提出しないところ、仮に、これらの財産が亡Kの相続財産であったとしても、亡Kの共同相続人が作成した遺産分割協議書によれば、本件被相続人がこれらの財産を取得したことになるから、請求人の主張には理由がない。(平22. 7. 6 広裁(諸)平22-2)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平200047
- 裁決年月日
- 平成21年2月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400307020
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/7預貯金等/2預貯金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、被相続人が、毎年継続的に一定の金額を預金口座の名義人に贈与する意思を示し、各名義人もこれを受諾していたのであり、本件定期預金は、各名義人の固有財産である旨主張する。確かに、被相続人が、請求人ら及び請求人らの妻子ら名義の各預金口座を積み増す際にその額を贈与税の基礎控除額と同額としていたことは、被相続人の贈与の意思をうかがわせる一事情であるとはいえる。しかしながら、本件定期預金と同様に、上記積み増しで預け入れた請求人ら名義の各普通預金があるが、本件定期預金が被相続人から贈与されたものであるならば、請求人ら名義の各普通預金も贈与されたはずであるが、請求人らは、これらを相続財産として申告しており、不自然である。さらに、贈与を受けたとされる本件各預金及びその原資となる各預金の残高が減少した事実はなく、したがって、これらが請求人ら及び請求人らの妻子らによって引き出され、費消された事実もない上、本件各預金及びその原資となる各預金の開設及び解約等の手続は被相続人が全て行い、請求人ら及び請求人らの妻子らは関与しておらず、本件各預金に係る預金通帳についても、被相続人が貸金庫において管理しており、本件各預金及びその原資となる各預金に係る預金口座の届出印が同一であることからして、被相続人が届出印を管理していたと推認されるのであって、各預金の処分及び管理権限は何ら名義人に移転しておらず、当審判所の調査によっても、贈与を受けた請求人ら及び請求人らの妻子らが、被相続人に対し、贈与されたとする預金や、本件各預金に係る預金通帳や届出印等を引き渡すよう求めた形跡はない。以上の事情等を総合すると、被相続人が本件各預金又はその原資となる各預金を各預金に係る預金口座の名義人に贈与した事実はなかったものと推認するのが相当であり、ほかに請求人ら主張の贈与の事実を認めるに足りる証拠はないから、請求人らの主張は採用できない。(平21. 2.17 大裁(諸)平20-47)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平190004
- 裁決年月日
- 平成19年10月4日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 400307020
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/7預貯金等/2預貯金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №74・255ページ
要旨
○ 請求人らは、本件預貯金等のうち、①妻名義のものは、妻が被相続人との婚姻前から保有していた預貯金、妻固有の収入及び生活費を節約て貯めたヘソクリを原資として形成されたものである、②子名義のものは、両親との同居期間中に子固有の収入から生活費として家計に入れていた金員等を原資として形成されたものである、また、③一部のものについては被相続人から生前に贈与を受けたものである旨主張する。 しかしながら、①本件預貯金等のうち、妻及び子名義の郵便貯金の一部については、「郵便貯金メモ」等により被相続人が管理しており、被相続人がその処分権を有していたと認められること、②本件預貯金のうち①以外の預貯金等についても原資は被相続人が出捐したものであり、その管理も被相続人により行われていたものと認められること、③妻の固有収入は本件預貯金等以外の預金に化体しており、本件預貯金等の原資たり得ないこと、④子が固有収入を生活費として家計に入れていた事実を認めるに足る客観的証拠はないこと、⑤生前に贈与を受けたと請求人らが主張する預貯金等について妻は贈与を受けたことはない旨答述している上、贈与されたと主張する預貯金等の管理運用は被相続人が行っており、贈与の事実は認められないこと等から判断すると本件預貯金等は相続財産であると認めるのが相当であり、請求人らの主張は採用できない。 なお、本件預貯金等のうち妻名義の普通預金1口については、原資が不明である上、口座開設時の印鑑届の筆跡は妻であり相続財産とは認められないから、原処分はその一部を取り消すのが相当である。(平19.10. 4 広裁(諸)平19-4)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平190010
- 裁決年月日
- 平成19年9月4日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 400307020
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/7預貯金等/2預貯金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、原処分庁が相続財産であると認定した被相続人の親族の名義の貯金(以下「本件各貯金」という。)は、既に、本件各貯金の証書及び届出印を名義人の一人(以下「名義人A」という。)が、被相続人からの依頼により保管しており、被相続人が、本件各貯金と時期、原資を同じくして預入した貯金を、本件各貯金の名義人の結婚費用に充てたように、本件各貯金は、本件各貯金の名義人のいざという時に自由に使えるものであることから、各名義人が生前に贈与されたものであり、相続財産ではないと主張する。 しかしながら、名義人Aは、被相続人が病気になったため、被相続人の預貯金の通帳、証書、届出印と併せて本件各貯金の証書、届出印の保管を依頼されたのであり、被相続人の預貯金の通帳等と本件各貯金の証書等を名義人Aの家計に係る預貯金の通帳等とは別にして一律に保管していたことからすれば、被相続人から、被相続人の預貯金及び本件各貯金の管理を依頼されたに過ぎず、本件各貯金名義人が本件被相続人から本件各貯金を自由に利用処分する権限を付与されていたと認めることはできないほか、贈与者とされる者の贈与の意思を表示した書面の存在しない本件においては、その財産の帰属は、名義人がだれであるかという形式的事実のみならず、当該財産の原資、管理・運用の状況、贈与者の贈与の意思及び受贈者の贈与を受けた認識から認められる贈与事実の有無等の具体的事実に基づいて判断するのが相当であるところ、本件各貯金の原資は被相続人の財産であり、被相続人の贈与の意思及び各名義人の贈与を受けた認識を明らかにするものはなく、「贈与を受けた事実はない」旨申述している名義人もいることからすれば、本件各貯金についての贈与事実があったとは認められず、本件各貯金は相続財産であると認められる。(平19. 9. 4 名裁(諸)平19-10)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平180008
- 裁決年月日
- 平成19年6月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 400307020
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/7預貯金等/2預貯金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が相続開始直前に被相続人の定期預金を解約し、その元利金(以下、この解約された元利金を「本件預金解約金」という。)を請求人名義の普通預金(以下「本件普通預金」という。)に入金していたことから、本件預金解約金が被相続人の名義預金である旨主張する。しかしながら、本件普通預金は、請求人の名義であり本件預金解約金以外の請求人固有の資金も預入されて形成されており、かつ、請求人が支配管理している事実が認められることからすると、本件預金解約金を含む本件普通預金を被相続人の名義預金であるとする原処分庁の主張は認められない。 他方、請求人は、本件預金解約金を被相続人の請求人に対する貸付金である旨主張する。しかしながら、貸付金であれば金銭消費貸借契約が成立していなければならないところ、請求人からは金銭消費貸借契約書の提出もなく、当審判所の調査によっても金銭消費貸借契約の成立をうかがわせる証拠は何ら存在していない。したがって、本件預金解約金を請求人が本件普通預金に入金したこと自体をもって、被相続人の請求人に対する貸付金の入金と認定することは相当でないため、請求人の主張も採用できない。 ところで、相続税法第9条の趣旨は、私法上の贈与契約によって財産を取得したものではないが、贈与と同じような実質を有する場合に、贈与者につき贈与の意思がなければ贈与税を課税できないものとするならば、課税の公平を失することとなるので、この不合理を補うために、実質的に対価を支払わないで経済的利益を受けた場合においては、贈与契約の有無にかかわらず、贈与により取得したものとみなし、これを課税財産として贈与税を課税することにあると解されている。 本件の場合、請求人が被相続人の預金を実質管理していたことからすると、被相続人と請求人との間に贈与契約があったといえるまでの証拠はないものの、税理士の相続財産の確認に際しても税理士に本件預金解約金について伝えず本件預金解約金相当額を課税価格に加算していなかったことは、請求人が本件預金解約金を相続開始前において既に自己の支配管理下にあることを前提としたものと認めるのが相当であるため、本件預金解約金は、本件普通預金に入金された日に被相続人から贈与により取得したものとみなすのが相当である。 したがって、本件預金解約金に相当する金額は、相続税法第19条の規定により、相続税の課税価格に加算されるべきものと認めるのが相当である。(平19. 6.25 沖裁(諸)平18-8)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180230
- 裁決年月日
- 平成19年4月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400307020
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/7預貯金等/2預貯金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、被相続人の妻名義の預貯金等について、妻が被相続人から渡された生活費等のうち余剰分を被相続人から贈与により取得し、その余剰分を数十年間にわたり貯蓄してきたものであるから妻に帰属する旨主張する。 しかしながら、①当該預貯金等の原資は被相続人が拠出したものであること、②被相続人は自己の資産の一部を他の者の名義により管理及び運用していたと認められること、③当該預貯金等の一部について、被相続人が管理使用していたと認められる印章と同一の印章を使用していたこと、④被相続人から妻への生活費の余剰金の贈与を認めるに足りる証拠は見当たらないこと等から判断すると、本件預貯金等は被相続人が管理及び運用するものであって、被相続人に帰属する財産であると認められる。 また、請求人は、妻名義の当該預貯金等から出金した金員を次女に貸し付けており、次女及びその夫も被相続人の妻からの借入れと認識しており、また、現在も妻に返済している事実は、当該預貯金等が妻に帰属するとの間接証明となる旨主張する。 しかしながら、妻の貸付けを証する客観的な証拠が見当たらず、また、現在の借入金残高が明らかでないことから、金銭消費貸借契約の存在を認めることはできない。 以上のことから総合判断すると、当該預貯金等の名義は被相続人の妻になっているものの、その原資は被相続人が拠出したものであって、当該預貯金等は被相続人に帰属すると認めるのが相当である。(平19. 4.11 東裁(諸)平18-230)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平180046
- 裁決年月日
- 平成19年3月5日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 400307020
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/7預貯金等/2預貯金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続税の申告をした預貯金等(以下「請求人申告預貯金等」という。)以外に相続財産とすべき預貯金等はなく、請求人申告預貯金等の額は、被相続人が亡夫の相続時点に有していた預貯金の額にその後の財産の処分の額を加算し、被相続人が支出したことが判明している金額を減算して算定した(以下、この算定方法を「請求人主張算定方法」という。)ものである旨主張する。 しかしながら、請求人主張算定方法には何らの合理性を見出すことはできないのであり、こうした方法によって請求人申告預貯金等以外に相続財産とすべき預貯金等はないと判断することはできないといわなければならず、請求人主張算定方法により算定された請求人申告預貯金等の額は、相続財産を適正に算定しているとは認められない。 また、原処分庁が主張する相続財産を構成する預貯金等(以下「原処分庁主張預貯金等」という。)は、被相続人名義の貸金庫に保管されていた預貯金等のすべてであるが、審判所において、預貯金に係る印章の保管状況などから相続財産を構成する預貯金等を検討したところ、原処分庁主張預貯金等の一部である請求人名義などの預貯金は、請求人に帰属する預貯金であると認められるので、原処分はその一部を取り消すのが相当である。(平19. 3. 5 名裁(諸)平18-46)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平180014
- 裁決年月日
- 平成18年12月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400307020
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/7預貯金等/2預貯金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件定期預金(被相続人の家族名義)はその限度において外国人女性に送金するよう被相続人から口頭で指示を受けていたので相続財産から除外されるべきである旨主張する。しかしながら、本件定期預金は、その名義は被相続人と異なるものの被相続人の相続財産に該当し、請求人が相続により取得した財産であると認められる。そして、請求人が外国人女性に対し送金している事実はあるが、請求人の主張は、①本件定期預金は誰に帰属するものと主張するのか、②被相続人の相続財産だが相続税法第13条に規定する債務控除に該当するとの主張なのか必ずしも明らかでないばかりでなく、請求人からは、被相続人から指示を受けて事務を処理したことに関する事実を裏付ける証拠書類の提出や、請求人が指示に基づいて事務処理を履行したといった事実関係を示す詳細な主張等がされておらず、さらに、被相続人と外国人女性の関係が証拠上明らかでないにもかかわらず、請求人にとって相続財産を減少させてまで外国人女性に送金すべき理由が明らかでないことなどから、この点に関する請求人の主張を採用することはできない。(平18.12. 4 金裁(諸)平18-14)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180040
- 裁決年月日
- 平成18年8月14日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 400307020
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/7預貯金等/2預貯金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、Aとの遺留分減殺請求による遺産分割調停において、Aが、A名義である社債、証券投資信託及び預貯金等(以下「本件名義財産」という。)のうちA名義の貯金(以下「A名義貯金」という。)以外の本件名義財産(以下「A名義預金等」という。)については、被相続人から贈与されたものであると主張していたことから、当該調停の経緯及び成立を根拠として、本件名義財産は、被相続人の相続財産ではない旨主張する。 しかしながら、A名義預金等は、被相続人の資金を基に蓄積されたものであり、A自身が被相続人から贈与を受けていないと認められる答述及び申述をしており、当審判所の調査によっても贈与があったとする客観的な事実は見出せないから、A名義預金等は、被相続人から贈与を受けたものではないと認められる。したがって、請求人らのA名義預金等についてAが被相続人から贈与されたものであるとの主張には理由がない。 次に、A名義貯金は、当審判所の調査によれば、A名義貯金に係る口座にはAを受取人とする郵便年金のみ入金されていることから、Aの固有財産であるものと認められる。したがって、請求人らのA名義貯金についてはAの固有財産であるとの主張には理由がある。 以上により、請求人らの納付すべき税額を計算すると、原処分額を下回ることから、原処分はその一部を取り消すのが相当である。(平18. 8.14 東裁(諸)平18-40)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平170039
- 裁決年月日
- 平成18年1月27日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 400307020
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/7預貯金等/2預貯金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、原処分庁が相続財産であると認定した請求人らの名義の本件預貯金等は請求人それぞれの収入から形成された請求人ら固有のものである旨主張し、原処分庁は、本件預貯金等の全部又は一部が被相続人の預貯金を原資としていることから本件預貯金等は全て相続財産である旨主張する。ところで、預貯金等の所有者はその名義人であるのが通常であるが、その名義によって帰属を判断できない場合には、預貯金等の名義のみならず、その預貯金等の管理・運用の状況、その原資となった金員の出捐者、贈与の事実の有無等を総合勘案してその帰属を判断するのが相当である。そして、預貯金等の原資が現金であることにかんがみると、預貯金等の原資となった金員の出捐者が重要な要素となり、その出捐者の判断は、その預貯金等の設定当時における、名義人及び出捐者たり得る者の収入並びに資産の取得及び保有状況等を総合的に考慮するのが相当である。そうすると、本件預貯金等のうち、審判所が被相続人の妻固有の財産であると認定した妻の収入及び同人の資産を原資とする部分は、被相続人の相続財産とは認められない。(平18.1.27関裁(諸)平17-39)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平160084
- 裁決年月日
- 平成17年5月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400307020
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/7預貯金等/2預貯金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、被相続人死亡前日に被相続人名義から長男名義に預け替えられた定期預金は、被相続人から生前に長男へ贈与したものであり、相続財産ではない旨主張する。しかしながら、被相続人は死亡数週間前から危篤状態であり、当該定期預金を生前に被相続人が長男に対し贈与したとの具体的な証拠はなく、死亡前日に贈与する旨の意思表示をしたとは通常考えられないことから、名義変更は被相続人の意思に基づくものではなかったと推認できるので、当該定期預金は被相続人の相続財産であるとするのが相当である。(平17.5.17大裁(諸)平16-84)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平160216
- 裁決年月日
- 平成17年3月22日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 400307020
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/7預貯金等/2預貯金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、被相続人が管理運用していたことなどを理由に、被相続人の親族名義の本件預貯金は被相続人の相続財産であると判断しているが、当審判所で本件預貯金の原資について調査したところ、被相続人が残した備忘録(手帳、大学ノート)に記載された内容及びその信用性並びに請求人の保有する預貯金通帳等の入出金状況等から判断して、本件預貯金の一部については請求人固有の財産と認められることから、原処分の一部を取り消すべきである。(平17.3.22東裁(諸)平16-216)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平160101
- 裁決年月日
- 平成16年11月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400307020
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/7預貯金等/2預貯金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №68・144ページ
要旨
○ 請求人らは、①金融機関が本件債務者に対する貸付債権と被相続人の本件定期預金とを相殺したことにより、本件定期預金は相続開始日に遡及して消滅したので相続財産にならない、②当該預金が相続開始日に存在したとしても、その価額は本件保証債務の額を控除した零円とすべきである旨主張する。しかしながら、①民法第506条第2項により、本件相殺の効力は本件債務の返済期日に遡ることから、本件定期預金は本件相続開始日には存在していることは明らかであり、②本件債務者は、相続開始日においても営業を継続し、平成12年9月期末及び平成13年9月期末において債務超過の状態とは認められないことから、相続開始日において、本件債務の弁済が不能の状態であったとは認められないので、本件定期預金の価額から本件保証債務の額を控除すべき事由はなく、また、本件保証債務を相続税第13条第1項に規定する債務控除の対象とすべき事由もない。(平16.11.19東裁(諸)平16-101)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150303ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成16年5月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400307020
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/7預貯金等/2預貯金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、被相続人名義の各郵便貯金について、被相続人夫婦が協力して形成した共有財産であったところ、本件相続開始日の数年前に被相続人の妻が被相続人から贈与により取得したものであり、相続税の課税対象とされる財産とはならない旨主張する。しかしながら、民法第762条は、夫婦の財産関係についてはいわゆる別産性を採っているものと解されており、婚姻中に相互の協力、寄与によって得た資産であっても、いずれか一方の名義になっている場合には、その取得資金の拠出等の事実に基づき、他方の特有財産であることが明らかであるとき若しくは夫婦の共有財産であることが明らかであるときなど、当該名義が単なる名義借りであることが明らかである場合を除き、その名義人を当該所有者とするのが相当である。これを本件についてみると、①当該各郵便貯金は、預入当初から被相続人名義であること、②被相続人の妻が当該各郵便貯金の贈与を受けたとする証拠資料の提示がないこと、並びに③当該各郵便貯金の資金の拠出等が不明であるところ、請求人が数年前に被相続人から贈与により取得し、これを同人固有の財産として管理していたとする事実が明らかでないことからすれば、当該各郵便貯金は、その名義人である被相続人に帰属する財産と認めるのが相当である。(平16.5.24東裁(諸)平15-303)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平150061
- 裁決年月日
- 平成16年3月18日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 400307020
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/7預貯金等/2預貯金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、内縁の妻が生前贈与を受けたものであるから相続財産に該当しない旨主張する。ところで、一般的に財産の名義人がその真の所有者であり、預貯金は原則として名義人に帰属するものとみるのが相当であるが、実質所有者を名義人とすることに疑義がある場合には、当該預金の原資、運用管理の状況、贈与の事実の有無、名義人の収入の状況及び利息の収受状況等から、総合的に判断することになる。これを本件についてみると、本件預金の原資は被相続人の預金であり、その管理運用及び払戻等はすべて被相続人の判断によって行われ、一方、内縁の妻は、その名義が使用されたほかは本件預金の形成、管理運用又は使用に関与することはなく、生前に本件預金が内縁の妻に贈与された事実も認められないから、本件相続開始時点において、本件預金は被相続人に帰属し、相続財産に該当すると認めるのが相当である。(平16.3.18大裁(諸)平15-61)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150220
- 裁決年月日
- 平成16年3月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400307020
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/7預貯金等/2預貯金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、被相続人以外の名義となっている預金等の財産は、同族法人が架空経費等で形成したものであるから、同族法人に帰属する財産であると主張する。しかしながら、当該預金等は、被相続人の借名口座であると認められるところ、被相続人は、これを自己に帰属する個人財産として管理支配し、自己の財産形成の目的のために管理運用していたと認められることから、当該預金等は、被相続人に帰属する財産であるとした原処分は適法である。なお、当該預金は、同族法人の架空経費等により形成された事実は認められるものの、その実態は個人の財産形成の目的のために、被相続人が経営支配していた同族法人で架空経費等を計上し、これにより捻出した簿外資金を社外流出させ、同族法人の関与が及ばない、被相続人個人が管理支配する本件預金へ入金したものと認められる。(平16.3.16東裁(諸)平15-220)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150221
- 裁決年月日
- 平成16年3月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400307020
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/7預貯金等/2預貯金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が相続財産と認定した借名預金の一部は、請求人の家族が生前贈与を受けた預金及び請求人の配偶者に帰属する資金が含まれていることから、本件更正処分は誤りである旨主張する。しかしながら、①借名預金の管理・運用等の実態からして、被相続人から請求人の家族に生前贈与があったとの事実は認められないこと、②請求人の夫の個人口座からの出金は認められるが、この資金が借名預金で運用された事実が確認できる証拠もない。したがって、借名預金は、これを管理・運用し、自己の財産形成を行っていた被相続人の相続財産であると認めるのが相当であることから、本件更正処分は適法である。したがって、請求人の主張には理由がない。(平16.3.16東裁(諸)平15-221)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平150021ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成15年10月27日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 400307020
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/7預貯金等/2預貯金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が相続財産であるとする被相続人の妻名義の本件預金等は原資の出所が単純ではなく、また、被相続人の妻が生前贈与を受けたとしていることなどから、相続財産であるか疑義がある旨主張し、原処分庁は、本件預金等の大部分は被相続人の譲渡代金を原資とする相続財産である旨主張している。ところで、相続財産である預貯金の帰属については、その名義人に帰属するのが通常であるが、その名義によって帰属を判断できない場合には、預貯金の原資、管理・運用状況、贈与の事実の有無を総合的に勘案して判断するのが相当である。そして、その名義や管理・運用状況から帰属を判断できない場合は、預貯金の原資がだれに帰属していたかが重要な要素となる。そうすると、本件預金等のうち、審判所が妻固有の財産であると認定した本件譲渡前預金を原資とするものは、被相続人の相続財産とは認められない。(平15.10.27大裁(諸)平15-21)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平150020
- 裁決年月日
- 平成15年10月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 400307020
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/7預貯金等/2預貯金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人名義の本件預金等は請求人固有の財産と被相続人から生前に贈与を受けた財産で構成されるので、被相続人の相続財産ではないと主張し、原処分庁は、本件預金等の大部分は被相続人の譲渡代金を原資とする相続財産である旨主張している。ところで、相続財産である預貯金の帰属については、その名義人に帰属するのが通常であるが、その名義によって帰属を判断できない場合には、預貯金の原資、管理・運用状況、贈与の事実の有無を総合的に勘案して判断するのが相当である。そして、その名義や管理・運用状況から帰属を判断できない場合は、預貯金の原資がだれに帰属していたかが重要な要素となる。そうすると、本件預金等のうち、審判所が請求人固有の財産であると認定した預金を原資とするものは、被相続人の相続財産とは認められない。(平15.10.24大裁(諸)平15-20)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平150001
- 裁決年月日
- 平成15年7月7日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 400307020
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/7預貯金等/2預貯金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、本件銀行預金及び本件定額郵便貯金は、請求人らの固有収入から預入れしたものであることから相続財産には当たらない旨主張する。しかしながら、請求人らの固有収入と被相続人の収入を勘案すると、その預入れの原資は被相続人の収入によるものと推認されることから、本件銀行預金及び本件定額郵便貯金については、相続財産と認定するのが相当であり、請求人の主張を採用することはできない。(平15.7.7仙裁(諸)平15-1)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平140064
- 裁決年月日
- 平成15年2月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400307020
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/7預貯金等/2預貯金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続開始日現在において存在した第三者名義の預金について、被相続人は、その原資の稼得、金融機関への預け入れ、証書及び印鑑等の保管のいずれにも関与しておらず、また、証書及び印鑑は、長期間にわたり請求人の自宅に保管されていたことなどからすれば、この本件預金は相続開始日以前から請求人に帰属しているというべきである旨主張する。しかしながら、本件預金は、被相続人が主宰法人グループの実権を握っていたころ、同グループに将来不測の事態が発生したときに使うことを考え、主にその代表者であった時期に、自ら預入に係る資金を確保するなどし、被相続人から同人の財産の管理等に関する委任を受けていた被相続人の妻に、その預入に関する手続を委託するなどして預け入れたものと認めるのが相当であって、その証書等は、同グループに不測の事態が発生したときに使うようにとの条件がつけられた上で、被相続人から同人の妻を通じて請求人に預けられたものと解されるから、本件預金の証書等の保管の事実のみをもって本件預金が請求人に帰属すると認定することはできない。(平15.02.06.関裁(諸)平14-64)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平140001
- 裁決年月日
- 平成14年9月10日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 400307020
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/7預貯金等/2預貯金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、請求人の総代であるA名義で設定されている定額郵便貯金(本件定額貯金)は、被相続人の妻に用立てていた現金を、被相続人の指示により被相続人名義の定額郵便貯金をAの妻が解約した際に返済を受け、設定したものであるからA固有の財産であり、相続財産ではない旨主張する。しかしながら、Aが被相続人の妻に被相続人の病気治療費等を用立てていた事実は認めることができず、また、本件定額貯金は被相続人名義の定額郵便貯金をAの妻が解約し、それを原資として、同日、同郵便局において設定されたものであると認められ、また、被相続人からAに対して贈与があったとも認められないことから、名義はAとなってはいるものの、被相続人の相続財産と認められる。(平14.09.10.熊裁(諸)平14-1)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平130044
- 裁決年月日
- 平成14年5月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400307020
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/7預貯金等/2預貯金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、被相続人名義の定額郵便貯金は、請求人が被相続人と共に大工工事業に従事していた期間において被相続人から本来受け取るべきであった大工収入などにより形成されたものであるから、請求人の固有の財産である旨主張する。しかしながら、記名式の預金の場合には預金名義人を預金者であると一応推定すべきであり、真実の預金者と預金名義人が異なる場合には、当該預金の形成の経緯、管理、運用、支配していたものは誰かなどを総合的に検討して、真実の預金者が誰かを判断するのが相当であるところ、請求人は、被相続人の財産形成に寄与した旨主張するのみで、定額郵便貯金が請求人に帰属する具体的、かつ、客観的な証拠資料を提出せず、しかも、定額郵便貯金は被相続人が管理、運用、支配をもしていたものであることから、定額郵便貯金が請求人に帰属する余地はない。(平14. 5. 9.広裁(諸)平13-44)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平130022
- 裁決年月日
- 平成14年3月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400307020
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/7預貯金等/2預貯金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件定額郵便貯金は請求人の祖父から贈与されたものであり、被相続人に帰属するものではないから、被相続人に係る相続税の課税財産には当たらない旨主張する。しかしながら、(1)請求人から贈与の事実を証明する証拠の提出がない、(2)本件定額郵便貯金について、請求人の母が被相続人名義及び他の家族名義の定額郵便貯金とともにその存在を認め証書を提示した、(3)本件定額郵便貯金は被相続人名義及び他の家族名義の定額郵便貯金と同日に預入れされており、預入申込書の筆跡及び印影も同一である、(4)請求人の母は、これらの本件定額郵便貯金等の各証書は被相続人が保管していた旨申述していることから、本件定額郵便貯金は被相続人が管理・支配していたものであり、被相続人に帰属していたものと認められ、被相続人に係る相続税の課税財産に該当するから、請求人の主張には理由がない。(平14. 3.12福裁(諸)平13-22)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平130011
- 裁決年月日
- 平成13年8月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400307020
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/7預貯金等/2預貯金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、被相続人名義の郵便貯金の一部は、昭和59年ころに被相続人が配偶者に贈与したもので、現在は存在しないが贈与する意思を記した書類もあったことから、相続財産ではない旨主張するが、(1)贈与する意思を記した書類の存在の有無及び贈与の内容は確認できないこと、(2)配偶者は贈与税の申告をしていないことから、当該郵便貯金は贈与されたものとは認められず、また、当該郵便貯金の預け入れはいずれも平成3年以降でその名義は被相続人であり、一部の定額郵便貯金については取得資金は明らかに被相続人のものと認められることから、当該郵便貯金は被相続人の相続財産であると認めるのが相当である。(平13. 8.29名裁(諸)平13-11)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平130008
- 裁決年月日
- 平成13年8月2日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 400307020
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/7預貯金等/2預貯金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、相続人名義の本件預貯金につき、(1)名義人らは、経常的な収入がなく、被相続人と同居し、被相続人の扶養親族となっていたこと、(2)本件預貯金の使用印鑑は、専ら被相続人が使用していたこと、及び(3)本件預貯金の証書の保管・管理を被相続人が行っていたこと、を理由にすべて被相続人の財産である旨主張する。しかしながら、本件預貯金のうち証書あるいは使用印鑑の確認を行っていないものについては、被相続人が必ずしも管理・運用を行っていたということができないため、相続財産から除外するのが相当である。(平13. 8. 2.大裁(諸)平13-8)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平120122
- 裁決年月日
- 平成13年6月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400307020
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/7預貯金等/2預貯金
- 業種
- 呉服卸
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、被相続人以外の家族名義が使用された預貯金について、自身が独自の事業により得た利益に基づき形成したものであり、相続財産ではないと主張する。しかしながら、請求人の主張を正当とする根拠が認められず、また、本件預貯金に係る通帳及使用印章を保管し、これらを管理、運用していたのは被相続人であったことが認められるから、当該預貯金は本件相続に係る相続財産であると認められる。(平13.6.27大裁(諸)平12−122)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平120092ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成13年3月29日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 400307020
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/7預貯金等/2預貯金
- 業種
- 会社員、一般貨物自動車運送
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.61・512ページ
要旨
○ 原処分庁が相続財産と認定した請求人名義の本件定期預金は、(1)その管理運用を被相続人の配偶者が行っていた事実は認められるものの、被相続人が管理運用を行っていた事実が認められないこと、(2)利息を享受していた事実が認められないこと、及び(3)書換えの際に増額した部分の金額を被相続人が拠出したとは認められないことから、相続財産に該当しない。(平13.3.29大裁(諸)平12−92)裁決事例集NO61・512ページ
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平120092
- 裁決年月日
- 平成13年3月7日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 400307020
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/7預貯金等/2預貯金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、本件認定財産等は請求人ら固有の財産である旨主張するが、(1)請求人らの主張するような、本件被相続人からの給与の支払又は贈与の事実が認められないこと、(2)印章の使用状況等からみて、請求人らが本件認定財産等の運用を行っていたと認めることはできないこと、また、(3)本件認定財産等は本件被相続人の収入を基礎として形成されたものであることを併せ考えると、本件認定財産等は本件被相続人に帰属すると認めざるを得ない。(平13.3.7東裁(諸)平12−92)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平110013
- 裁決年月日
- 平成12年2月4日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 400307020
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/7預貯金等/2預貯金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人が相続開始日の1ケ月後に解約した被相続人名義の定期預金は、請求人の給与収入の一部から認定され、請求人とその家族名義預金を被相続人名義に一本化したものであり、相続財産ではない旨主張するが、請求人の給与収入から設定された事実は認められず、かつ、被相続人が相続直前まで管理していたこと及び届出印鑑も被相続人が管理していた他の預金の印鑑と同じである事実が認められることから、被相続人に帰属する預金と認められ、当該預金を相続財産とした原処分は相当である。(平12. 2. 4仙裁(諸)平11-13)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平110068
- 裁決年月日
- 平成12年1月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400307020
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/7預貯金等/2預貯金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、当審判所に対し、本件定期預金等の名義書換え等の手続を被相続人に任せていたので請求人らの預金がどの名義で預け入れられていたかを知らないとか、被相続人は家族の預金の合計額が平等になるよう調整していた旨答述しており、このことからみれば、本件定期預金は、請求人らが自己の管理の下に被相続人へ各自の意向を伝え、その名義書換え等の手続を依頼していたという状況にはなく、専ら被相続人の管理支配の下で運用されていたというべきであり、そして、N信用金庫では本件定期預金を真正名義人が被相続人であるとして管理していること、被相続人が管理する印章には多数の家族名義の預金が使用されているものがあることなどの事実を総合すると、本件定期預金は、その全てが被相続人に帰属すると認められ、かつ、相続開始前に贈与された事実がないから、本件相続に係る相続財産と認めるのが相当である。(平12. 1.31大裁(諸)平11-68)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平100030
- 裁決年月日
- 平成11年3月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400307020
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/7預貯金等/2預貯金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、宗教法人名義の本件預貯金は宗教法人固有の財産であるので、相続財産とした更正処分は違法である旨主張するが、本件預貯金は、被相続人が宗教法人から受給した退職金の一部であり、被相続人が相続開始まで宗教法人名義のまま支配・管理していたものと認められ、被相続人固有の財産であると解するのが相当である。(平11. 3. 8札裁(諸)平10-30)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平100025
- 裁決年月日
- 平成10年11月5日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 400307020
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/7預貯金等/2預貯金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №56・328ページ
要旨
○ 原処分庁は、本件仮名預金が被相続人に帰属するものであるから、相続財産を構成するものであると判断しているが、本件仮名預金もしくはその原資である預金は遅くとも本件相続開始時点には包括受遺者の支配下において管理運用されていたと認められること、その帰属に関し、請求人らと包括受遺者との間の訴訟に係る判決では、預金先の銀行員の本件仮名預金の原資が包括受遺者に対して贈与されたものであると認識していた旨の供述及び包括受遺者の贈与目的に係る供述などを根拠とし、包括受遺者に対して生前贈与ないし死因贈与がされたと認める旨判断していることなどからすると、本件仮名預金は被相続人の生前に包括受遺者に対して贈与されたと解するのが相当である。したがって、本件仮名預金は相続財産を構成するものではない。(平10.11. 5大裁 (諸) 平10-25)裁決事例集 №56・328ページ
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平090020
- 裁決年月日
- 平成9年11月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400307020
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/7預貯金等/2預貯金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、他の相続人である被相続人の夫Aから本件相続に係る遺産約2,000万円を受領したものであり、領収書に記載の金額6,725万円は受領していない旨主張する。しかしながら、請求人は、自己の権利義務に関する事項を記載した書面である領収書及び誓約書に自ら署名捺印したのであるから、民事訴訟法第326条により、特段の事情がない限り、請求人は当該書面の記載内容を了解してこれに署名捺印をしたものと解される。また、Aは貸付信託等の一部を解約し払い出していることが認められ、これらの合計金額は、請求人が作成した領収書に記載の金額を上回ることから、請求人に現金6,725万円を手渡すことができる状態であったと認められ、これらの事実を総合すると、請求人は6,725万円を受領したと認めるのが相当である。また、請求人は、偽造された受益証明書により行った遺産分割は、合法的な手続を踏んでいないから確定していない旨主張するが、仮に受益証明書が偽造され、遺産分割が確定していないとしても、そのことは請求人が相続財産のうち6,725万円を受領したことを前提としてされた本件決定処分に何ら影響を及ぼすものではない。 よって、原処分は適法である。(平 9.11.14大裁 (諸) 平 9-20)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平080124
- 裁決年月日
- 平成9年6月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400307020
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/7預貯金等/2預貯金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、農協の被相続人名義の普通貯金は、請求人の一人であるAが電気料金の支払のために毎月2万ないし3万円を振り込んでいたものであるから、相続財産ではなくAの固有財産である旨主張するが、(1)Aが振り込んでいたことを認めるに足りる証拠はないこと、(2)電気の契約者は被相続人となっていること、(3)当該電気料金は、被相続人とAの家族が同居する建物についてのものであり、被相続人が支払っていたとしても何ら不自然ではないことなどを併せ考えると、当該普通貯金は、相続財産と解すべきである。(平 9. 6.12大裁 (諸) 平 8-124)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平080121
- 裁決年月日
- 平成9年6月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400307020
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/7預貯金等/2預貯金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、被相続人名義の財産は、被相続人が、請求人ら及び被相続人の長男が所有していた山林を無断で売却した代金で取得したものであるから、被相続人の財産でない旨主張する。しかしながら、一般的に財産の帰属については特段の事情がないかぎり、それを現実に支配管理している者がその所有者であると推定され、この特段の事情を主張する場合には、それを主張する者がその立証責任を負うべきものと解されるところ、請求人らが提出した資料では、被相続人名義の財産がどのように請求人らの土地の売却代金と結び付いているのかは立証されていないので、請求人らの主張は採用できない。(平 9. 6. 4大裁 (諸) 平 8-121)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平080191
- 裁決年月日
- 平成9年5月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400307020
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/7預貯金等/2預貯金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、請求人らが納付すべき先代の相続税は、請求人及び本件審査請求に係る相続税における被相続人の連名預金から納付しているが、当該連名預金は請求人及び被相続人が2分の1ずつ所有していた土地の譲渡代金を原資としていることからすれば、当該連名預金は請求人らの共有の預金となり、その2分の1は請求人らに帰属するから、当該連名預金のすべてが被相続人に帰属するとしてした原処分は、取り消すべきである旨主張する。しかしながら、上記譲渡代金の使途をみると、当該相続税の納付や譲渡に伴って生じた支出に充てられていることからすれば、請求人が主張するように、当該相続税の納付時に納付額の2分の1を被相続人から贈与等がされたとみるよりも、当該連名預金は、これらの支出に充てるためのプール預金であり、請求人らは、このプール預金のうち自己に帰属する分を必要に応じて費消したものと解するのが相当である。そこで、当該連名預金の請求人らの費消状況をみると、請求人は、昭和59年分の所得税を納付した時点で、上記譲渡代金のうち請求人に帰属する分を超えて費消しているから、その後の当該連名預金はそのすべてが被相続人に帰属するとみることができる。したがって、相続開始時において現存する連名預金は、その全額が被相続人に帰属するとした原処分は適法である。(平 9. 5. 6東裁(諸)平 8-191)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平080032
- 裁決年月日
- 平成8年12月10日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 400307020
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/7預貯金等/2預貯金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、相続に係る相続財産として原処分庁が認定した請求人ら名義の預貯金等のうちに、請求人らの固有の財産が存する旨主張するものの、請求人らは、請求人らの主張を具体的に証することができる資料を当審判所に提出しない。しかしながら当審判所の調査によれば、原処分庁が相続財産と認定した請求人ら名義の預貯金等の原資の一部は、請求人へ母の死亡に伴う遺族年金等を充てたものと認められるから、当該原資に係る部分の財産は、請求人らの固有の財産と認めるのが相当である。したがって、請求人らの相続税の課税価格及び納付すべき税額が、更正処分の額を下回ることとなるから、更正処分は、その一部を取り消すのが相当である。(平 8.12.10大裁 (諸) 平 8-32)
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