裁決要旨 6営業権等
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令040066
- 裁決年月日
- 令和5年6月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400806000
- 争点
- 8財産の評価/6営業権等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、原処分は、請求人らが父から売買により取得した同族会社の株式(本件株式)の価額を財産評価基本通達(評価通達)の定めにより評価するに当たり、本件株式の発行会社の営業権(本件営業権)の価額を資産計上してなされたものであるところ、本件営業権の存否については、評価通達165《営業権の評価》に定める評価方法に基づいて判断されるべき事柄ではない旨主張する。しかしながら、一般に営業権とは、企業が有する長年にわたる伝統と社会的信用、名声、立地条件、営業上の秘訣、特殊の技術、特別の取引関係の存在等を総合した、将来にわたり他の企業を上回る企業収益を獲得することができる無形の経済的価値を有する事実関係であると解すべきであり、これは、将来におけるその超過収益力を資本化した価値といえるところ、企業の超過収益力に着目し、将来におけるその超過収益力を資本化した価値としてこれを評価することとしている営業権の評価に関する評価通達の定めは、合理的かつ相当なものであるから、評価通達の定める方法に基づいて、営業権の額が算出される場合には、営業権が存在することが事実上推認されることになる。(令5. 6.28 大裁(諸)令4-66)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令040066
- 裁決年月日
- 令和5年6月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400806000
- 争点
- 8財産の評価/6営業権等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、原処分は、請求人らが父から売買により取得した同族会社の株式(本件株式)の価額を財産評価基本通達(評価通達)の定めにより評価するに当たり、本件株式の発行会社の営業権(本件営業権)の価額を資産計上してなされたものであるところ、本件営業権は存在しないと解すべき次の①企業買収の際の手法を参考とすれば投資額の回収可能性のないこと、②存するとしても一過性のものであること及び③国際会計基準上の無形資産の定義を満たさないことなどの事情が認められることから、評価通達の定める評価方法によるべきではない特別の事情に当たる旨主張する。しかしながら、①本件は第三者による企業買収事案ではない上、投資額の回収可能性を判断するに至る事情が客観的に生じていたことも認められないこと、②特定の事業年度(単年度)の所得を前提として評価通達の定めに従って営業権の価額を算定した場合に、計算上、営業権の存否に影響があるからといって、評価通達の採用する判断手法及び算定手法が不相当であるということはできないこと、③相続税法上の財産を評価する目的と会計上の資産を測定(財産評価)する目的は異にしていることなどから、請求人らの上記各主張をもって特別の事情があると認めることはできない。(令5. 6.28 大裁(諸)令4-66)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平250055
- 裁決年月日
- 平成25年10月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400806000
- 争点
- 8財産の評価/6営業権等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、財産評価基本通達148《著作権の評価》に定める算式中の「年平均印税収入の額」(課税時期の属する年の前年以前3年間の印税収入の額の年平均額)の計算において、著作者である被相続人が著作権を行使するか、相続人が行使するかによって得られる印税収入の額は異なり、相続の開始後は相続人が著作権を行使することとなるので、相続の開始前に被相続人が著作権を行使したのと同じ水準の印税収入は見込めないことなどから、相続開始日の属する年の前年以前3年間の著作権に係る印税収入の額から新作の複製に係る印税収入の額を控除すべきである旨主張する。しかしながら、同通達に定められた著作権の評価方法は、課税時期の属する年の前年以前3年間の印税収入金額を基に、印税収入期間を推算して、著作権の価額を評価するものであり、著作権の価額を著作者の別に一括して評価する場合には、各著作権の課税時期後の印税収入の額の変動の状況が区々であることを前提に、印税収入期間を推算して評価することとされているから、仮に、請求人らの主張する事情が認められるとしても、印税収入期間の推算において考慮されることになる。したがって、「年平均印税収入の額」の計算において、相続開始日の属する年の前年以前3年間の著作権に係る印税収入の額から新作の複製に係る印税収入の額を控除することはできない。(平25.10.17 東裁(諸)平25-55)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200065
- 裁決年月日
- 平成20年10月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400806000
- 争点
- 8財産の評価/6営業権等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.76・336ページ
要旨
○ 請求人らは、贈与により取得した本件株式の価額の算定に当たり、1株当たりの純資産価額を算出する際の営業権の評価について、財産評価基本通達165に定める営業権の評価方法は、営業権の持続年数、平均利益金額を求める期間、総資産価額に乗ずる率等その計算要素について補正が必要であり、所要の補正をした上で本件株式の価額を算出すると原処分庁が算定した本件株式の価額を下回るから、原処分庁が算定した本件株式の価額は時価を超え違法である旨主張する。しかしながら、財産評価基本通達の定めによらないことが正当と認められるような特別の事情がある場合を除き、財産評価基本通達の定めに基づき評価した価額をもって時価とすることが相当であるところ、請求人らの主張する計算要素の補正については、補正すべき合理的理由は見当たらず、請求人らの主張する補正をした後の価額が本件株式の時価であるとはいえない。したがって、本件株式の価額の算定上、営業権の価額は、財産評価基本通達の定めに基づき算定することが相当と認められる。なお、本件株式の贈与者は、本件贈与の直前に本件株式を財産評価基本通達の定めに基づき算定した価額を大きく上回る価額で一部上場の会社に譲渡しており、本件贈与後においても、一部上場の会社は株式交換により本件株式を取得しているが、この際の価額も財産評価基本通達の定めに基づき算定した価額を大きく上回っている。これらの譲渡価額や交換価額は、それぞれの時点の本件株式の客観的交換価値を示している可能性が高いから、財産評価基本通達の定めにより算定した本件株式の価額が時価を上回っているとは認められず、財産評価基本通達の定めによらないことが正当と認められるような特別な事情は認められない。(平20.10.23 東裁(諸)平20-65)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平130041
- 裁決年月日
- 平成14年6月26日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 400806000
- 争点
- 8財産の評価/6営業権等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、商標権は被相続人に帰属し、被相続人はこれを法人に無償で使用させていたことから、その評価額は零である旨主張する。しかしながら、財産評価基本通達の規定に従うと商標権の評価額は算定されないことになるが、法人が商標を使用して多額の商標使用料を収受している以上、商標は法人の事業活動において収益力すなわち経済的価値を有すると認めるのが相当である。この経済的価値を生み出しているのは商標の通常使用権であり、この通常使用権は商標法上の登録はないが、法人にとって重要な価値を有する事実上の財産であると認められ、この経済的価値を有する無形財産は一般に営業権として認識されており、営業権は相続税法に規定する相続財産に含まれると解される。したがって、相続財産の課税価格の算定において、法人に帰属する商標の経済的価値の評価を営業権として法人の資産に計上して、当該法人の出資金を算定すべきである。(平14. 6.26福裁(諸)平13-41)
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