裁決要旨 8葬式費用
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 令020002
- 裁決年月日
- 令和3年1月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400503080
- 争点
- 5相続税の課税価格の計算/3債務控除/8葬式費用
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、通夜及び葬儀(葬儀等)の際に参列者に渡した商品券(本件商品券)は、香典金額の多寡に関係なく一律に渡したものであり、また、高額であった香典に対しては後日香典返しを行ったことなどの諸事情からすれば、本件商品券は会葬御礼の性質が強いものであることから、その購入費用は香典返戻費用ではなく、葬式費用として相続財産の価額から控除できる旨主張する。しかしながら、本件商品券は、葬儀等の受付において受領した香典の件数に対応して渡されているほか、自宅等で香典を受領した際にも渡されている一方、香典の有無に関係なく葬儀等の参列者全員に渡されていたことを示す証拠もないことからすると、受領した香典に対する返礼品、すなわち香典返しであると認められる。したがって、本件商品券の購入費用は、相続税法基本通達13−5《葬式費用でないもの》の(1)に定める香典返戻費用に該当するため、相続税法第13条《債務控除》第1号第2項に規定する葬式費用とはならない。(令3. 1.20 金裁(諸)令2-2)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平280069
- 裁決年月日
- 平成28年12月7日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 400503080
- 争点
- 5相続税の課税価格の計算/3債務控除/8葬式費用
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№105
要旨
○ 請求人らは、被相続人の葬儀の際に、当該葬儀を執り行った寺に支払った金員○○○○円のうち○○円については、領収証において「永代供養料」と表記されているものの、葬儀当日に一括して葬式費用として支払ったお布施の一部であるから、相続税法第13条《債務控除》第1項第2号所定の葬儀費用に該当する旨主張する。しかしながら、上記のとおりの領収証の字句のほか、●●円の支払いにつき、別途「葬儀布施一式」と表記した領収証が発行されていることなどからすれば、○○円は永代供養料として支払われたものと認められる。そして、永代供養料とは、一般に、毎年の忌日や彼岸などに個人の供養をしてもらうために寺に納めておく金員をいうものとされており、死者を葬る儀式について支出する葬式費用とはその性格を異にするものというべきである。また、相続税法基本通達13−5《葬儀費用でないもの》は、死者の追善供養のために営まれる法会に要する費用を葬儀費用として取り扱わないとしている。したがって、当該寺に支払われた○○円は相続税法第13条第1項第2号の「葬式費用」には当たらないというべきである。(平28.12. 7 東裁(諸)平28-69)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平260113
- 裁決年月日
- 平成27年6月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400503080
- 争点
- 5相続税の課税価格の計算/3債務控除/8葬式費用
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№99
要旨
○ 請求人らは、共同相続人間において、被相続人に係る葬式費用(本件葬式費用)の負担についての協議等は行われていないことなどから、本件葬式費用については、請求人ら以外の相続人が負担することが確定しているとはいえず、また、相続分の指定があったとは認められないので、相続税法基本通達13−3《「その者の負担に属する部分の金額」の意義》の定めにより、請求人らの相続税の課税価格の計算上、相続により取得した財産の価額から本件葬式費用の金額に法定相続分の割合を乗じた金額を控除すべきである旨主張する。しかしながら、被相続人に係る葬式費用は、相続開始時に現存する被相続人の債務ではないことから、特段の事情がない限り、葬儀を実施した者が負担すると解するのが相当であるところ、葬儀を実施した者とは、葬儀を主宰した者、すなわち、一般的には喪主を指すと解するのが相当である。本件においては、①葬儀の喪主は請求人ら以外の相続人であったこと、②請求人らは、被相続人に係る葬儀に際し、葬儀業者に対して諸手続の依頼及び葬式費用に関する交渉などは行っていないこと、③請求人らは本件葬式費用を当該葬儀に係る葬儀社に対して支払っていないことなどからすれば、相続税法基本通達13−3に定める「実際に負担する金額」は、請求人ら以外の相続人が負担するものとして「確定」しているというべきである。したがって、相続税法第13条第1項に規定する「その者の負担に属する部分の金額」は請求人ら以外の相続人の負担に属するものというべきなので、請求人らの相続税の課税価格の計算上、本件葬式費用を控除することはできない。(平27. 6. 3 東裁(諸)平26-113)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平250036
- 裁決年月日
- 平成26年1月10日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 400503080
- 争点
- 5相続税の課税価格の計算/3債務控除/8葬式費用
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、被相続人の相続開始後49日目に行われた法要(本件式典)に係る費用は、相続税法第13条《債務控除》第1項第2号に規定する被相続人に係る葬式費用には該当しない旨主張する。しかしながら、葬儀の形式には宗教や地域の慣習により差異があるため、個々の費用が葬式費用に該当するか否かは、個々の事案について社会通念に照らして判断することになるところ、本件式典は、被相続人死亡時の入院先近隣の施設において親族数名により行われた告別式の後に、被相続人の住所地近隣の施設において百数十名の参列者が参加して、一般的な仏式の葬儀の方式によって行われていること、また、死後間もなく他所で告別式を行うことは、特異とはいえないことなどからすれば、本件式典は、死者を葬るために行われた儀式であると認められる。したがって、本件式典に係る費用は、葬式費用に該当するものと認められる。(平26. 1.10 大裁(諸)平25-36)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平230076
- 裁決年月日
- 平成24年5月15日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 400503080
- 争点
- 5相続税の課税価格の計算/3債務控除/8葬式費用
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№87
要旨
○ 原処分庁は、本件相続における葬式費用(本件葬式費用)は、請求人以外の相続人により支払われていることから、当該相続人の課税価格の計算上控除すべきである旨主張する。しかしながら、相続税法第13条第1項《債務控除》は、相続又は遺贈により取得した財産について課税価格に算入すべき価額は、当該財産の価額から被相続人に係る葬式費用等のうちその者の負担に属する部分の金額を控除した金額による旨規定し、相続税法基本通達13−3《その者の負担に属する部分の金額》は、その者の実際に負担する金額が確定していないときは、民法第900条《法定相続分》から902条《遺言による相続分の指定》までの規定による相続分又は包括遺贈の割合に応じて負担する金額とする旨定めているところ、本件葬式費用については、請求人と当該相続人との間で負担額が確定しておらず、遺言により請求人の相続分が指定されていることから、当該指定された相続分に応じ、その全額を請求人の課税価格の計算上控除するのが相当である。(平24. 5.15 関裁(諸)平23-76)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140039
- 裁決年月日
- 平成14年9月10日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 400503080
- 争点
- 5相続税の課税価格の計算/3債務控除/8葬式費用
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、法定相続人の甲が請求人に対して、甲が負担すべき本件債務等の金額として788,477円を支払ったのであり、甲が香典を受け取った上、これらの金額の支払を行った事実は認められないから、本件債務等の金額は788,477円である旨主張する。しかしながら、当審判所の調査の結果によれば、①甲は、請求人と協議の結果、葬式費用等の金額を負担することになったこと、②甲は請求人に対し、請求人から請求された金額1,650,477円から請求人が既に受け取った香典代750,000円及び葬儀の後に行われた法会の際のお供物代112,000円を差し引いた788,477円を支払っていることからすれば、請求人が主張するとおり、本件債務等の金額は、原処分庁が認定した788,477円に香典代750,000円を加えた合計1,538,477円となる。(平14.09.10.東裁(諸)平14-39)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平120099
- 裁決年月日
- 平成13年3月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400503080
- 争点
- 5相続税の課税価格の計算/3債務控除/8葬式費用
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、喪主であるので葬式費用の全額を請求人の取得した財産の価額から控除すべき旨主張する。しかしながら、葬式費用はこれを負担した者の課税価格の計算上控除されるものであるところ、葬式費用の領収書の保管状況によれば、請求人がこれを負担したと認めるに足りる証拠はなく、むしろ、その全額を負担したのは相手方と認められる。ところで、社会通念上、葬儀に際し直接的に要した費用が葬式費用として供与される範囲であり、香典返しに関し支出する費用は、葬儀に際し直接的に支出するものでなく、社交上の必要により支出されるものであるから、葬式費用に含まれないとみるのが相当であるから、香典返しの品物代金及び香典返しに係るあいさつ状の印刷代金を負担したとしても、これを本件被相続人に係る葬式費用として控除することはできない。(平13.3.9東裁(諸)平12−99)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平090054
- 裁決年月日
- 平成10年6月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400503080
- 争点
- 5相続税の課税価格の計算/3債務控除/8葬式費用
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、葬式当日に行われた初七日法要は、いわゆる葬式に対する付け法要で、単なる名目に過ぎず、実態は法要ではないことから、その際の会食費用は、通常の葬式に伴う費用に当たる旨主張するが、初七日法要は、あらかじめ案内状を送付した招待者が出席し、終了後に会場を移して会食が行われ、その招待者は葬式の際の香典とは別に、御霊前等として施主に金員を贈与していることからすると、その会食が葬式と同じ日に行われたとしても、葬式とは別の仏事として行われたと認めるのが相当であり、そのための費用を相続税基本通達に定める「通常葬式に伴うもの」と認めることはできないことから、相法第13条第1項第2号の葬式費用に該当しないとした原処分は相当である。(平10. 6.12仙裁(諸)平 9-54)、(平10. 6.12仙裁(諸)平 9-55)
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