裁決要旨 3債務免除等
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令030038
- 裁決年月日
- 令和4年3月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400401030
- 争点
- 4贈与税の課税財産の範囲及び認定/1贈与財産の範囲/3債務免除等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、他の相続人(本件共同相続人)が株式を保有する会社(同族会社)に対して被相続人がした債権放棄(本件債権放棄)に伴い、本件共同相続人の保有する当該株式の評価額が増加したことについて、①本件債権放棄は、被相続人の同族会社に対する意思表示であり、本件共同相続人は本件債権放棄との関係では完全な第三者であるから、被相続人から本件共同相続人へのみなし贈与を論じる余地はないこと、また、②同族会社に対する債務免除であることのみをもって相続税法第9条を適用することは合理的根拠がないこと、さらに、③同族会社等の行為又は計算を否認するには個別否認規定によらなければならないことから、本件債権放棄による株式の評価額の増加に相続税法第9条の規定を適用することは認められない旨主張する。しかしながら、①相続税法第9条の規定は、経済的利益の取得が贈与契約による取得でない場合に、これを理由に課税することができないこととなる不合理を補うための規定であり、その経済的利益の取得が贈与契約その他これに類する法律行為によるものであることを要するとは解されず、同族会社が対価を支払わないで債務免除等を受けたことによる当該会社の株式の価額の増加によって当該会社の株主が取得した経済的利益は、贈与と同様の実質を有するものであること、また、②相続税法第9条に基づき法人が債務の減少による経済的利益を取得したことによって生じた当該法人の株主の株式等の価値の増加を当該株主の経済的利益の取得として贈与とみなすことについては、同族会社に限ったものではないこと、加えて③請求人に対する更正処分は、同族会社等の行為又は計算を否認したものではないことから、本件共同相続人は、本件債権放棄に伴い、相続税法第9条に規定する「対価を支払わないで、又は著しく低い価額の対価で利益を受けた」と認められる。(令4.3.17大裁(所・諸)令3-38)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令030038
- 裁決年月日
- 令和4年3月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400401030
- 争点
- 4贈与税の課税財産の範囲及び認定/1贈与財産の範囲/3債務免除等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続時精算課税の適用を受ける財産の価額は、当該財産の贈与の時における価額によることとされており、その後の価額の変動は捨象されるところ、他の相続人(本件共同相続人)が被相続人から贈与を受けた株式(本件株式)について、相続税の課税価格に加算すべき価額は、本件株式の贈与の時の価額であるから、被相続人の同族会社に対する債権放棄(本件債権放棄)により本件株式の評価額が増加したことについて、相続税法第9条の規定を適用して贈与とみなし、相続時精算課税の対象とすることは認められない旨主張する。しかしながら、相続時精算課税の制度は、民法上の贈与契約のみならず、これに当たらない資産移転、経済的利益の付与であっても相続税の規定により贈与とみなされて課税されるものは全て適用の対象となるところ、本件債権放棄による本件株式の評価額の増加は相続税法第9条の規定の適用がある財産の増加なのであるから、本件債権放棄に伴う本件株式の評価額の増加は相続時精算課税の対象となる。(令4.3.17大裁(所・諸)令3-38)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令030037
- 裁決年月日
- 令和4年3月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400401030
- 争点
- 4贈与税の課税財産の範囲及び認定/1贈与財産の範囲/3債務免除等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①被相続人の同族会社に対する債権放棄(本件債権放棄)は、被相続人の同族会社に対する意思表示であり、請求人は本件債権放棄との関係では完全な第三者であるから、被相続人から請求人へのみなし贈与を論じる余地はないこと、また、②同族会社に対する債務免除であることのみをもって相続税法第9条を適用することは合理的根拠がないこと、さらに、③同族会社等の行為又は計算を否認するには個別否認規定によらなければならないことから、本件債権放棄による株式の評価額の増加に相続税法第9条の規定を適用することは認められない旨主張する。しかしながら、①相続税法第9条の規定は、経済的利益の取得が贈与契約による取得ではない場合に、これを理由に課税することができないこととなる不合理を補うための規定であり、その経済的利益の取得が贈与契約その他これに類する法律行為によるものであることを要するとは解されず、同族会社が対価を支払わないで債務免除等を受けたことによる当該会社の株式の価額の増加によって当該会社の株主が取得した経済的利益は、贈与と同様の実質を有するものであること、また、②相続税法第9条に基づき法人が債務の減少による経済的利益を取得したことによって生じた当該法人の株主の株式等の価値の増加を当該株主の経済的利益の取得として贈与とみなすことについては、同族会社に限ったものではないこと、加えて③請求人に対する更正処分等は、同族会社等の行為又は計算を否認したものではないことから、本件債権放棄に伴い、請求人は、相続税法第9条に規定する「対価を支払わないで、又は著しく低い価額の対価で利益を受けた」と認められる。(令4.3.16大裁(所・諸)令3-37)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令030037
- 裁決年月日
- 令和4年3月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400401030
- 争点
- 4贈与税の課税財産の範囲及び認定/1贈与財産の範囲/3債務免除等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続時精算課税の適用を受ける財産の価額は、当該財産の贈与の時における価額によるとされているところ、請求人が被相続人から贈与を受けた株式(本件株式)の相続税の課税価格に加算すべき価額は、本件株式の贈与の時の価額であるから、当該贈与後に行われた被相続人による同族会社に対する債権放棄(本件債権放棄)によって本件株式の評価額が増加したことについて、相続税法第9条の規定を適用して贈与とみなし、相続時精算課税の対象とすることは認められない旨主張する。しかしながら、相続時精算課税の制度は、民法上の贈与契約のみならず、これに当たらない資産移転、経済的利益の付与であっても相続税法の規定により贈与とみなされて課税されるものは全て適用の対象となるところ、本件債権放棄による本件株式の評価額の増加は相続税法第9条の規定の適用がある財産の増加なのであるから、本件債権放棄に伴う本件株式の評価額の増加に相続時精算課税制度を適用して課税することは相当である。(令4.3.16大裁(所・諸)令3-37)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平200015
- 裁決年月日
- 平成21年1月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400401030
- 争点
- 4贈与税の課税財産の範囲及び認定/1贈与財産の範囲/3債務免除等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続税法第66条第4項に規定する贈与は、民法第549条《贈与》に規定する贈与契約に係るもののみをいい、同法第8条及び第9条等に規定するいわゆるみなし贈与は含まれないから、本件贈与税の決定処分は、課税要件を満たさない違法な処分である旨を主張する。しかしながら、相続税法第66条第4項に規定する贈与には、同法第8条及び同法第9条等に規定するいわゆるみなし贈与が含まれると解される。そして、本件においては、出資者であるAらを含む請求人の社員全員は、臨時社員総会において、請求人が特定医療法人の承認申請を行うこと、及び出資持分の定めのない医療法人に組織変更をするための定款変更の認可の手続をすることについて承認可決していた。そして、請求人の定款変更が、臨時社員総会、覚書等作成などの手続を経て県知事の認可により行われたことからすれば、出資者であるAらはこの定款変更によりその出資が消滅することを認識した上で、それが進められてきたことは明らかである。このようにAら出資者を含む請求人の社員全員の意思により、請求人は、出資持分の定めのある医療法人から公益法人等に該当する出資持分の定めのない医療法人になったのであり、本件定款変更の認可により、本件出資持分は消滅し、一方、請求人はB(Aの相続分を含む)及びCに対する出資の払戻義務を免れることになったのであり、このことは、相続税法第9条に規定する「対価を支払わないで、又は著しく低い価額の対価で収益を受けた場合」に該当するものと認められることから、本件定款変更があった時に、公益法人等である請求人に対し、B及びCから「財産の贈与があった」ものと認めることができる。したがって、本件贈与税の決定処分は適法である。(平21. 1. 9 熊裁(諸)平20-15)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平170035
- 裁決年月日
- 平成18年6月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400401030
- 争点
- 4贈与税の課税財産の範囲及び認定/1贈与財産の範囲/3債務免除等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、所有株式の評価益は相続税法第9条に規定する利益に当たらず、相続税法第9条を逸脱し、また、不当に同族会社の株主に限定した相続税法基本通達9−2を適用して、請求人らが所有している株式の評価益を経済的利益とし、利益でない株式の評価益を財産の取得であるとした本件決定処分は違法である旨主張する。しかし、直接、財産の移転があった場合に贈与税の課税が行われ、会社に対して贈与を行ったことによる間接的な株主の利益すなわち株式の価額が増加した部分に相当する利益に贈与税の課税が行われないとすれば、課税の公平を失することとなる。このため、財産の無償提供等により会社の純資産が増加した場合に、株式の価額が増加した部分に相当する利益を財産上の利益として相続税法第9条により、財産の無償提供等を行った者から贈与により取得したものとみなして贈与税の課税財産とするのが相当であり、相続税法基本通達9−2は、同法同条の規定の趣旨に沿って、比較的典型的な事例として同族会社の例を挙げて具体的な取扱いについて例示しているものである。そこで、本件における請求人らの所有する同族会社の株式についてみると、本件債務免除により対価を支払わないでその価額が増加していることが認められ、請求人らが受けたかかる経済的利益は、相続税法第9条に規定するみなし贈与財産に該当すると認めるのが相当である。したがって、請求人らの主張にはいずれも理由がない。(平18. 6. 8 金裁(諸)平17-35)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平170023
- 裁決年月日
- 平成17年7月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400401030
- 争点
- 4贈与税の課税財産の範囲及び認定/1贈与財産の範囲/3債務免除等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件不動産を取得する際に、知人(故人)から借り入れた金員(以下「本件債務」という。)については、知人が本件債務に係る債権を放棄する前に知人に弁済していることから、贈与とみなされる債務免除による利益はない旨主張する。しかしながら、請求人は、本件債務について知人に対して弁済する具体的な予定を立てておらず、これを直ちに支払う意思はなく、また、知人もこれを了解していたものと認められることから、請求人の本件債務を弁済したとの答述は、知人からの借入れの経緯について認定できる事実、請求人の説明の変遷及び内容のあいまいさに照らして信用することができない。また、請求人が知人宅を訪問したことを示す証拠も、それだけでは、その際に請求人が本件債務を弁済したことを裏付けるものとはいえず、本件債務の返済資金としての収入があったとする証拠も、本件債務を返済したことの証明とはならない。そうすると、知人が本件債務に係る債権放棄をする前に、請求人が本件債務を弁済したとは認められないから、請求人の主張には理由がなく、請求人は知人の本件債務に係る債権放棄によって、本件債務を免除される利益を受けたと認められ、そのことは相続税法第8条に規定する債務免除による利益を受けた場合に該当するから、原処分は適法である。(平17.7.27東裁(諸)平17-23)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平150021
- 裁決年月日
- 平成15年12月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400401030
- 争点
- 4贈与税の課税財産の範囲及び認定/1贈与財産の範囲/3債務免除等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、和解調書に記された数字は条項表現上の修辞であるので、そこに課税根拠となる利益の発生はあり得ないのであって、原処分庁がその記載内容をもって贈与税を課税したのは違法である旨主張する。しかしながら、訴訟上の和解を記載した調書である和解調書は、確定判決と同一の効力をもつとされており、その効力は極めて大きく、当事者が紛争している中で成立した和解をその表示された文言と異なる意味に解することは、そこに記載された文言自体相互に矛盾し、又は文言自体によってその意味を了解しがたいなど、和解条項それ自体に内包するかしを含むような特別の事情がない限り許されないと解されるところ、本件において、そのような特別の事情は認められないから、当該和解調書に記された数字が条項表現上の修辞であるとすることはできない。(平15.12.4広裁(所・諸)平15-21)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平150019ほか 2件
- 裁決年月日
- 平成15年10月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400401030
- 争点
- 4贈与税の課税財産の範囲及び認定/1贈与財産の範囲/3債務免除等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続分を譲り受けることは、相続税法第9条の「利益を受けた場合」に当たらない旨主張する。しかしながら、相続税法第9条の「対価を支払わないで利益を受けた場合」とは、対価を支払わないで経済的利益を受け、それが贈与と同様の実質を有する場合をいうと解される。これを本件についてみると、請求人は共同相続人から相続分を譲り受け、それによって、遺産に対する財産的地位を取得している。そして、その後の遺産分割により、土地及び家屋に対する共有持分権という財産を取得するとともに債務も引き継ぎ、請求人の財産が増加している。請求人の受けたかかる経済的利益は、私法上の贈与契約によって取得したものではないが、対価を支払わないで共同相続人から受けた経済的利益であって、経済的実質において、贈与と同じような実質を有すると判断されるから、相続税法第9条の「対価を支払わないで利益を受けた場合」に当たり、贈与税が課税されるべきである。(平15.10.7関裁(諸)平15-19)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140215
- 裁決年月日
- 平成15年3月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400401030
- 争点
- 4贈与税の課税財産の範囲及び認定/1贈与財産の範囲/3債務免除等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.65・743ページ
要旨
○ 請求人らは、①医療法人が商法上の株式会社とは性格を異にするから贈与税の課税や新株引受権の解釈は医療法の趣旨に反しており、財産評価基本通達9−4等にあるように相続税法第9条は同族会社のみに適用されるのであり、同族会社ではない医療法人には適用はない。また、②平成7年高裁判決では、医療法人の場合、増資持分の権利は、増資をした後の期間に及ぶと判断しているから、本件増資に係る評価額は出資額と同額となり経済的利益は生じないから相続税法第9条は適用されない旨主張する。しかしながら、①本件法人は、持分の定めのある社団医療法人であり、財産権たる出資持分としての価額が現に存する以上、本件増資における出資による利益の享受が生ずることとなり、相続税法上に医療法人を除く旨の規定もないから、相続税法第9条の規定が適用されると解する。また、②高裁判決は、事件の個別事情を考慮した判決であって、医療法の解釈として、医療法人の場合、増資持分の権利は増資をした後の期間に及ぶとの判断を示したものとは認められない。したがって、相続税法第9条のみなし贈与に該当するとの原処分は相当である。(平15.03.25.東裁(諸)平14-215)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平080166
- 裁決年月日
- 平成9年3月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400401030
- 争点
- 4贈与税の課税財産の範囲及び認定/1贈与財産の範囲/3債務免除等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No53・356ページ
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