裁決要旨 2遺留分減殺請求により取得した金員

裁決要旨 2遺留分減殺請求により取得した金員

支部名
関東信越
裁決番号
令030011
裁決年月日
令和3年12月21日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400501020
争点
5相続税の課税価格の計算/1分割財産に係る課税価格/2遺留分減殺請求により取得した金員
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、請求人と被相続人の養子(本件養子)との間における遺留分減殺請求に関する合意(本件合意)は、裁判所が後見的に関与していない上、価額弁償の対象財産の本件合意の時における価額は、時点が混在したものであるから通常の取引価額とは認められないとして、請求人の相続税に係る取得財産の価額に算入すべき価額弁償金の金額を相続税法基本通達11の2-10《代償財産の価額》(本件通達)(2)の定めに準じた計算をすることはできない旨主張する。しかしながら、本件合意に裁判所が後見的に関与していないとしても、対立する当事者が交渉及び調整を重ね、両者が歩み寄って合意した価額を通常の取引価額とみることには一般的な合理性があるところ、価額弁償の対象財産の本件合意の時における価額は、請求人及び本件養子が交渉及び調整を重ね、鑑定評価額等も踏まえて歩み寄った結果として合意したものであり、通常の取引価額と認められるから、本件通達(2)の定めを準用することができる。(令3.12.21 関裁(諸)令3-11)

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支部名
東京
裁決番号
令020008
裁決年月日
令和2年8月11日
裁決結果
全部取消し
争点番号
400501020
争点
5相続税の課税価格の計算/1分割財産に係る課税価格/2遺留分減殺請求により取得した金員
事例集登載頁
裁決事例集№120

要旨

○原処分庁は、遺留分減殺請求訴訟の和解(本件和解)の際に、共同相続人の間で相続税の取得財産の価額に算入又は控除する価額弁償金(本件価額弁償金)の金額について何らかの合意があったと考えるのが自然であるとして、請求人の相続税の取得財産の価額に算入する本件価額弁償金の金額は、相続税法基本通達11の2−10《代償財産の価額》(本件通達)(1)の要件を満たしており、本件通達(2)によるべきとする更正の請求は認められない旨主張する。しかしながら、訴訟中から申告までの間に直接やり取りをしていた訴訟代理人間において、本件価額弁償金をいくらとして申告するかについて協議がされていないことについては、同人らを含む関係者の答述が一致しており、訴訟中から申告に至るまでの経緯等に照らしても、本件価額弁償金については、その申告額を具体的に協議した事実は認められず、他に申告額についての具体的な協議の事実が認められるような事情もないことからすれば、その協議はなかったと認められるから、請求人の相続税の取得財産の価額に算入する本件価額弁償金の金額は、本件通達(1)の場合には該当しない。そして、本件価額弁償金の金額は、対象財産が特定され、かつ、本件和解時に合意された当該対象財産の通常の取引価額を基として決定されたものであるから、請求人の相続税の取得財産の価額に算入する金額は、本件通達(2)に定める方法により計算すべきである。(令2.8.11東裁(諸)令2-8)

支部名
関東信越
裁決番号
令010032
裁決年月日
令和2年2月6日
裁決結果
棄却
争点番号
400501020
争点
5相続税の課税価格の計算/1分割財産に係る課税価格/2遺留分減殺請求により取得した金員
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、裁判上の和解(本件和解)により他の相続人から請求人に対して支払われることが確定した金員(本件金員)は、遺留分減殺請求に対する価額弁償として支払われる弁償金ではないから、請求人が相続により取得した財産に該当しないなどとして、請求人に対して行われた更正処分(本件更正処分)は相続税法第35条《更正及び決定の特則》第3項に規定する要件を充足していない旨主張する。しかしながら、本件和解に係る和解調書上、本件金員が遺留分減殺請求に対する価額弁償として支払われる弁償金であることは明らかであり、本件金員を請求人の課税価格に算入すべきであることなどによれば、本件更正処分は、同項に規定する要件を充足しているといえる。(令2. 2. 6 関裁(諸)令元-32)

支部名
関東信越
裁決番号
平250009
裁決年月日
平成25年10月1日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400501020
争点
5相続税の課税価格の計算/1分割財産に係る課税価格/2遺留分減殺請求により取得した金員
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、遺留分減殺請求に係る共有持分確認等請求訴訟(本件訴訟)の和解(本件和解)によって取得した各土地の持分(本件各土地持分)について、相続税法基本通達11の2-10《代償財産の価額》ただし書(2)に定められた算式により相続税の課税価格を計算(本件調整計算)すべきである旨主張する。しかしながら、本件調整計算を行うことができるのは、価額弁償の額が、①価額弁償の対象となった財産が特定されて決定されていること、及び②価額弁償の対象となった財産の価額弁償の時における通常の取引価額を基として決定されていることの2つの要件を満たす場合に限られるところ、①本件訴訟及び本件和解に至る経緯においては、遺留分算定の基礎財産となる本件訴訟の相手方の特別受益の事実や金額について請求人と当該相手方との間で合意が形成された事実は認められず、また、②本件各土地持分などの不動産の評価額は、請求人と当該相手方との間の合意により通常の取引価額で決定された事実は認められないことから、本件各土地持分の決定は、上記2つの要件を満たしていない。したがって、本件調整計算を行うことはできない。(平25.10. 1 関裁(諸)平25-9)

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支部名
東京
裁決番号
平250027
裁決年月日
平成25年8月29日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400501020
争点
5相続税の課税価格の計算/1分割財産に係る課税価格/2遺留分減殺請求により取得した金員
事例集登載頁
裁決事例集№92

要旨

○ 原処分庁は、請求人が提起した遺留分減殺請求訴訟(本件訴訟)の判決(本件確定判決)において、①価額弁償の対象となった不動産(本件分割対象不動産)は特定されているが、②価額弁償金の額は、価額弁償の時ではなく、相続開始日における本件分割対象不動産の通常の取引価額を基に決定されていることから、相続税法基本通達11の2−10《代償財産の価額》(2)の定めは適用できない旨主張する。しかしながら、遺留分減殺請求訴訟において、受贈者又は受遺者が遺留分権利者に対し事実審口頭弁論終結前に裁判所が定めた価額により民法第1041条《遺留分権利者に対する価額による弁償》の規定による遺留分の価額の弁償をなすべき旨の意思表示をした場合、相続税法基本通達11の2−10 (2)を準用する際に用いる上記②の「価額弁償の時」とは、「事実審口頭弁論終結の時」と解されるところ、本件確定判決において、本件分割対象不動産の価額につき、「この価額は、請求人提出の相続開始日を価格時点とする不動産鑑定評価書等における価額であり、現時点で、同価額と異なる証拠はないことから、同証拠により価額を認定する」旨判示されていることからすると、本件確定判決において認定された「現時点」の価額は、本件訴訟の控訴審の口頭弁論終結の時を基準日とする価額であると認められ、また、その価額は、その基準日における通常の取引価額であると認められる。そうすると、本件確定判決は、価額弁償の対象となった財産の価額弁償の時における通常の取引価額を基に価額弁償金の金額を決定しているということができるから、相続税法基本通達11の2−10(2)の定めを適用することが相当である。(平25. 8.29 東裁(諸)平25-27)

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支部名
東京
裁決番号
平240116
裁決年月日
平成24年12月4日
裁決結果
棄却
争点番号
400501020
争点
5相続税の課税価格の計算/1分割財産に係る課税価格/2遺留分減殺請求により取得した金員
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、本件各不動産を取得した原因は、請求人らが請求人らの兄弟である本件被相続人に対して亡父の遺産について遺留分減殺請求を行った結果によるものである旨主張する。しかしながら、本件各不動産の登記の状況に照らすと、本件被相続人は亡父以外の第三者からの売買等により本件各不動産を取得していると認められ、そもそも、亡父が本件各財産を所有していたことを認めるに足りる証拠は見当たらないことなどから、本件被相続人が亡父の処分行為により本件各不動産を所有したとはとは認められない。また、本件各不動産に係る登記原因証書の記載及び本件各不動産の所有権移転登記申請に係る司法書士の答述からすると、本件各不動産の所有権又は持分の移転登記がされた時点においては、請求人ら及び本件被相続人はその移転原因を贈与(死因贈与を含む。)とする意思であったと認められること並びに請求人らの贈与税の申告から認められる請求人らの行動に照らすと、請求人らは、本件各不動産を本件被相続人からの贈与又は死因贈与により取得したものであると認識していたものと認められる。これらのことからすると、請求人らが本件被相続人から本件各不動産を取得した原因は、贈与又は死因贈与であると認められる。(平24.12. 4 東裁(諸)平24-116)

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支部名
大阪
裁決番号
平220063
裁決年月日
平成23年3月7日
裁決結果
棄却
争点番号
400501020
争点
5相続税の課税価格の計算/1分割財産に係る課税価格/2遺留分減殺請求により取得した金員
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、遺留分減殺請求をしたことにより成立した和解(本件和解)において遺留分侵害者から支払われることとなった和解金(本件和解金)について、その一部に遺留分侵害者から返還を受けるべき修繕費等立替金が含まれているから、当該立替金相当額を控除した残額が、遺留分として取得した金額となる旨主張する。しかしながら、本件和解に係る合意書には、請求人の遺留分侵害者に対する遺留分に基づく減殺額が、本件和解金の金額であることを確認する旨明記されている一方で上記立替金に関する記載はない。加えて、請求人が主張する立替金の一部については、請求人がこれを支払ったことを認めるに足りる証拠はなく、また、請求人は、本件和解後に、遺留分侵害者を相手に上記立替金の返還を求める民事調停の申立てをするなどしていることからすると、請求人の答述をにわかに信用することはできない。したがって、本件和解金に上記立替金が含まれているとは認められないから、請求人の主張は採用できない。(平23. 3. 7 大裁(諸)平22-63)

支部名
東京
裁決番号
平200117
裁決年月日
平成21年1月21日
裁決結果
棄却
争点番号
400501020
争点
5相続税の課税価格の計算/1分割財産に係る課税価格/2遺留分減殺請求により取得した金員
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件金員は遺留分減殺請求に対する価額弁償金として受領したものではなく、本件被相続人の異父妹から包括遺贈により取得した預託金返還請求権に基づきその一部の弁済を受けたものである旨主張する。しかしながら、本件金員が支払われた趣旨についてみると、次のとおりである。請求人は本件被相続人の相続人の一人であったところ、本件被相続人はその財産のほとんどを同人の配偶者に相続させる旨の本件遺言をしていたから、本件遺言が請求人の遺留分を侵害する可能性が高かった。そこで、請求人は代理人である弁護士を通して本件遺言執行者に対し、平成17年2月4日付の本件通知書において、本件遺言は請求人の遺留分を侵害しているとして、遺留分減殺請求の意思表示をするとともに、請求人の遺留分相当額の遺産の交付を要求した。これに対して、本件遺言執行者は、平成17年2月8日、本件遺産総額に対する請求人の遺留分相当額として、請求人の代理人である弁護士の普通預金口座に本件金員を振り込み、更に、本件遺言執行者は請求人に対して、平成17年3月31日付の本件報告書において、請求人に送金した金額は請求人の遺留分相当額であるとして、本件遺言の執行が完了した旨報告した。以上の事実からすると、本件金員は、請求人が遺留分減殺請求の意思表示をして、遺産の返還を求めたことに対し、その価額弁償として支払われたものと認めるのが相当である。したがって、請求人は本件金員を相続により取得したこととなるから、本件決定処分は適法である。(平21. 1.21 東裁(諸)平20-117)

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支部名
東京
裁決番号
平120099
裁決年月日
平成13年3月9日
裁決結果
棄却
争点番号
400501020
争点
5相続税の課税価格の計算/1分割財産に係る課税価格/2遺留分減殺請求により取得した金員
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件金員には遺留分減殺請求による弁償額以外の性格のものが含まれている旨主張するが、本件調停申立事件の相手方は、一貫して、請求人の主張を不合理である旨申し立てていたのであるし、また、本件調停においても、本件相続に係る遺留分の価額弁償として本件金員を支払うものとされ、この中に請求人の主張する性格の金員が含まれていることについて何ら記載されていない。以上によれば、請求人と相手方との間において、請求人の主張する金員の支払いについて、遺留分の価額弁償に加算して支払う旨の合意が成立したと認めることはできず、他に本件金員に遺留分減殺請求による価額弁償以外の性格の金員が含まれていると解すべき余地もないから、請求人の主張には理由がない。(平13.3.9東裁(諸)平12−99)

支部名
関東信越
裁決番号
平090089
裁決年月日
平成10年4月7日
裁決結果
棄却
争点番号
400501020
争点
5相続税の課税価格の計算/1分割財産に係る課税価格/2遺留分減殺請求により取得した金員
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、遺留分減殺請求権の行使により受遺者から取得した価額弁償金は、受遺者の固有の財産から受領したものであり、被相続人の遺産から取得したものでないから、相続税の納税義務者に該当しない旨主張するが、請求人らは、被相続人が作成した本件遺言公正証書により請求人らの遺留分が侵害されたとして、受遺者に対し遺留分の減殺請求を行い、その結果、本件調停に基づき受遺者から遺留分の減殺請求による価額弁償金として、本件金員を受領したものである。そうすると、本件金員は、被相続人の死亡に基因して、被相続人から相続財産を承継したことになるから、請求人らは、相続税の納税義務者に該当し、その課税価格は、本件金員の額になると解するのが相当である。(平10. 4. 7関裁(諸)平 9-89)

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