裁決要旨 2有価証券

裁決要旨 2有価証券

支部名
福岡
裁決番号
平290009
裁決年月日
平成30年4月16日
裁決結果
棄却
争点番号
400402020
争点
4贈与税の課税財産の範囲及び認定/2贈与事実の認定/2有価証券
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、第三者名義の株式(本件名義株)について、請求人の父(本件特定贈与者)に帰属していた株式ではなく、本件名義株を発行した法人に帰属していた株式であるから、本件特定贈与者から贈与により取得した相続時精算課税適用財産には該当しない旨主張する。しかしながら、株式の帰属を認定するに当たっては、株式の名義が重要な要素とはなるが、株式取得の原資を誰が負担しているか、株式売買などの意思決定をしているのは誰か、さらに比較的長期間保有を続けている株式にあっては、その配当金を取得しているのは誰かもまた、その帰属の認定に際して重要な要素ということができる。そして、これらの諸要素及び名義人と管理、運用者との関係等を総合考慮したところ、本件特定贈与者が、本件名義株の原資を負担していたこと、本件名義株の配当金を受領していたこと、本件名義株を保管、管理していたこと、本件名義株の名義人の名義を借りたことに合理性が認められることから、本件名義株は、本件特定贈与者に帰属していた株式であると認められる。したがって、本件名義株は、本件特定贈与者から贈与により取得した相続時精算課税適用財産に該当する。(平30. 4.16 福裁(諸)平29-9)

支部名
大阪
裁決番号
平230038
裁決年月日
平成24年3月2日
裁決結果
棄却
争点番号
400402020
争点
4贈与税の課税財産の範囲及び認定/2贈与事実の認定/2有価証券
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件会社の株式(本件株式)は、本件被相続人の生前である平成15年に同人から請求人へ贈与されたものであり、相続財産に属さないものである旨主張する。しかしながら、請求人が本件被相続人から本件株式の贈与を受けたことを証する贈与証書等の書面は作成されていないのみならず、本件株式の株券には本件株式が請求人に移転したことの裏書はなく、本件会社においては株主名簿が作成されておらず、本件会社の法人税の確定申告書には株主の所有株式数が記載される別表二の添付もなく、本件株式が非常に高額な資産である上、請求人以外にも多数の相続人が存在することなどに鑑みると、このように請求人の主張する本件株式の贈与の裏付けとなる書面や記録が残されていないのはいささか不自然というべきである。また、本件被相続人が本件会社の代表取締役を退き、請求人が同代表取締役に就任したとされる時期と本件株式の贈与があったとされる時期、更には、請求人が本件被相続人から本件会社の預金通帳と印鑑の交付を受けこれを保管するようになったとされる時期などの経過もいささか不自然であるといわざるを得ない。加えて、本件会社が特別の営業活動を必要とせずに安定的に賃貸収入を得ることができる会社であって、本件被相続人にとって自己の生活費を得るのに都合のよい資産といえることに鑑みると、本件被相続人と他の相続人との間で、本件会社と直接関係のない他の会社の運営についての争いが起きたのを契機として、請求人に本件株式を贈与したとはにわかに考え難い。これらのことなどからすると、請求人が主張するように本件被相続人が本件株式を請求人に対して贈与した事実を推認することはできず、他にこの事実を認めるに足りる証拠は見いだせない。のみならず、平成15年以降、本件相続開始日までの間に、本件被相続人から請求人に対して、本件株式の贈与がされた事実を認めるのも困難である。したがって、本件株式は本件被相続人の相続財産であるというべきである。(平24. 3. 2 大裁(諸)平23-38)

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支部名
仙台
裁決番号
平210025
裁決年月日
平成22年5月28日
裁決結果
全部取消し
争点番号
400402020
争点
4贈与税の課税財産の範囲及び認定/2贈与事実の認定/2有価証券
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、被相続人の配偶者である請求人名義の本件株式等について、被相続人が実質的に管理運用していた請求人名義の証券口座に保護預かりされていたことなどから、被相続人の財産であり、本件株式等に係る配当金を請求人が受領し消費していたことは、被相続人からの贈与である旨主張する。しかしながら、本件株式等は、請求人名義の同族会社の株式との株式交換により取得した株式の売却代金により取得されており、これらの財産は、請求人が当該同族会社の株式を取得してから相続開始日に至るまで一貫して請求人の名義財産であり、かつ、保有に伴う配当金も請求人が受領しているところ、ほかに被相続人に帰属する財産であると認められる証拠もない。そうすると、本件株式等は請求人に帰属する財産と認められ、本件株式等に係る配当金も請求人に帰属するものと認められるから、原処分は取り消すのが相当である。(平22. 5.28 仙裁(諸)平21-25)

支部名
高松
裁決番号
平180009ほか 1件
裁決年月日
平成18年11月28日
裁決結果
全部取消し
争点番号
400402020
争点
4贈与税の課税財産の範囲及び認定/2贈与事実の認定/2有価証券
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人を含む相続人らは、当初の遺産分割協議書に基づき同族会社株式の評価方法を配当還元方式として相続税の期限内申告書を提出した。その後、相続人らの一人である被相続人の配偶者が取得した同族会社株式の評価につき取得株数の関係で配当還元方式を適用できないことが判明したため、配当還元方式の適用を前提として行われた当初の遺産分割協議は錯誤無効として新たな遺産分割協議を行い、その配偶者の取得株数を減少させる一方、請求人の取得株数を増加させた。請求人はこの株式の取得につき相続税の修正申告書を提出したところ、原処分庁は、その取得は贈与による取得に当たると主張して、贈与税の決定処分を行った。 しかしながら、当初の遺産分割協議は、要素の錯誤があり無効であると認められることから、その株式の取得は、新たな遺産分割協議により行われたものであり、贈与により取得したものとは認められない。そうすると、贈与の事実はなく、本件決定処分は、その全部を取り消すべきである。(平18.11.28 高裁(諸)平18-9)

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支部名
東京
裁決番号
平150303ほか 1件
裁決年月日
平成16年5月24日
裁決結果
棄却
争点番号
400402020
争点
4贈与税の課税財産の範囲及び認定/2贈与事実の認定/2有価証券
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件各株式の被相続人からその長男への名義変更は過去における被相続人と長男との貸借関係を相殺したものであるから、本件各株式は、相続開始日前3年以内に贈与されたものではなく、相続税の課税対象とされる財産とはならない旨主張する。しかしながら、本件各株式は、被相続人名義から長男名義へ変更され、同人名義でそのほとんどが譲渡されているところ、この変更に際して被相続人名義の取引口座に本件各株式の譲渡代金に相当する金額の入金が認められないことから、売買を原因とする本件各株式の移転とは認められず、また、請求人が主張する過去における被相続人と長男との貸借関係を相殺したものであるとの証拠資料の提示がない。これらのことからすると、本件各株式の名義変更は、被相続人から長男に対する贈与と認定するのが相当である。そして、本件各株式の贈与の時期は、当該名義変更を行った日であるとみるのが相当であるところ、これらの贈与の日は本件相続開始日3年以内であることから、本件相続税に係る長男の課税価格は、相続税法第19条の規定に基づき、この贈与により取得した本件各株式の価額を加算すべきであるので、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平16.5.24東裁(諸)平15-303)

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支部名
東京
裁決番号
平120075
裁決年月日
平成13年2月14日
裁決結果
棄却
争点番号
400402020
争点
4贈与税の課税財産の範囲及び認定/2贈与事実の認定/2有価証券
業種
会社役員
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、母名義の本件株式について、昭和53年の法人設立時点に請求人がその原資を負担したいわゆる名義株であって、平成4年に本件株式を売買により名義変更したのは形式を整えたものにすぎないのであって、請求人と母との間には売買(贈与)の事実はない旨主張する。しかしながら、設立当時に請求人が本件株式の原資を負担したと認めるに足りる証拠はないこと、配当金の受領状況が不明であること、配当所得及び売買に係る譲渡所得の申告が母によって行われているところ、当該申告が事実に反すると認めることもできないことから、母が設立時点から本件株式を所有していたものと認めるほかはない。したがって、平成4年の母から請求人に対する本件株式の譲り受けは、相法第7条に規定する著しく低い価額の対価で財産を譲り受けた場合に該当するから、時価(相続税評価額)と売買価額の差額に相当する金額を贈与により取得したものとした原処分は適法である。(平13.2.14東裁(諸)平12−75)

支部名
仙台
裁決番号
平110006
裁決年月日
平成11年12月7日
裁決結果
棄却
争点番号
400402020
争点
4贈与税の課税財産の範囲及び認定/2贈与事実の認定/2有価証券
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、増資を引き受けた経緯には、個別事情、緊急避難的な要素があることなどから、これらの事情を勘案しないで行った原処分は不当、違法である旨主張する。しかしながら、請求人が本件増資決議を経て出資引受書を提出し、新たに出資者となったことについては、請求人等がなした一連の法律行為に錯誤があったとは認められないこと、また、請求人が請求人以外の出資者と合意の基に本件増資決議を訂正することとし、出資した金額の返済を受けたとしても、それが法定取消権や法定解除権に基づいて行われたものとは認められないことから、本件増資決議を受け出資引受書を提出したときに、相法第9条に規定する贈与により取得したものとみなす場合に該当し、贈与税が課税されると判断するのが相当である。(平11.12. 7仙裁(諸)平11-6)

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支部名
東京
裁決番号
平100025
裁決年月日
平成10年9月28日
裁決結果
棄却
争点番号
400402020
争点
4贈与税の課税財産の範囲及び認定/2贈与事実の認定/2有価証券
事例集登載頁
裁決事例集 №56・351ページ

要旨

○ 請求人は、本件出資の売買を内容とする本件売買契約は相続税対策スキームの一環として行われたものであるところ、本件売買契約に基づいて贈与税の決定処分が行われたことにより、当該スキームは相続税対策としては意味をなさないものとなるから、当該スキームに基づいて行われた本件売買契約は錯誤により無効となる旨主張する。しかしながら、請求人の父が本件出資を請求人に譲渡した場合には、その価額を評価通達に定める純資産価額で評価でき、かつ、その価額が第二会社の実質的な価値に比し著しく低額であることから、第二会社の実質的な価値と評価通達に定める純資産価額との開差を利用することにより、贈与税、ひいては相続税の大幅な節税になると考えて、本件売買契約を締結したものと認められるから、請求人が主張する錯誤は意思表示を形成するに至った動機に存したにすぎないものと認めるのが相当である。また、①請求人は、本件出資を請求人の父から取得するという目的で、本件売買契約に係る売買契約代金に当てるため、銀行から借り入れをしたこと、②請求人は、その借入金を基に売買代金を支払って本件出資を取得したこと並びに③請求人は、原処分庁に対して本件出資の売買及び第二会社の出資者としての認識がある旨申述していることからすると、請求人は、本件売買契約によって生じた経済的成果を享受していることは明らかであるから、本件売買契約に基づいて課税することは当然である。そして、相続税対策スキームに基づく取引等の錯誤無効を求める訴訟が係争中であったとしても、本件売買契約の無効に基づく現状回復が行われていないこと及びその他本件売買契約が無効であることを認めるに足りる何らの証拠もないことから、外形上本件売買契約は有効に成立し、存続している。さらに、仮に本件売買契約が厳密な法令適用の面からは、無効とみられるような場合であっても、決定処分が行われた時点において本件売買契約に基づく経済的効果が発生し、かつ、存続している以上、本件売買契約を基因として行った決定処分を違法ということはできない。(平10. 9.28東裁(諸)平10-25)裁決事例集 №56・351ページ

支部名
東京
裁決番号
平090174
裁決年月日
平成10年6月10日
裁決結果
棄却
争点番号
400402020
争点
4贈与税の課税財産の範囲及び認定/2贈与事実の認定/2有価証券
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件株式の贈与は、A社らが立案指導する贈与者の相続税節税対策を万全なものと信じて実行したものであり、あらかじめ本件更正処分にみられるような多額の税負担を認識していたとしたら、本件贈与は行わなかったものであるから、当該贈与を含む一連の節税対策は錯誤により無効であり、原処分の全部の取消しを主張する。しかしながら、本件贈与契約について請求人らは、本件贈与契約をなす意思表示自体に錯誤はなく、本件株式の購入価額と配当還元方式による評価額との開差を利用することにより、請求人及び贈与者が贈与税、ひいては相続税の大幅な節税になると考え、本件贈与契約を締結したものであり、請求人が主張する錯誤は意思表示を形成するに至った動機(縁由)に存したにすぎないものと認められ、また、現行税法は、現実に発生した経済的成果に担税力を認め課税する実質主義を基本原則としているから、その解釈、適用に当たっては、課税の基因となるべき行為の法形式等により、その行為によって実現をみた実質に対して税法的評価を行うべきであるとするところ、本件にあっては、本件株式に係る配当金及び本件株式の一部の譲渡代金を受領している等の経済的成果を享受しており、課税するのは当然であり、何ら違法視することはできないというべきであるから、原処分には請求人が主張するような違法、不当は認められない。(平10. 6.10東裁(諸)平 9-174)

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