裁決要旨 8借地権

裁決要旨 8借地権

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支部名
沖縄
裁決番号
令010004
裁決年月日
令和2年3月17日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400802028
争点
8財産の評価/2土地及び土地の上に存する権利/2宅地及び宅地の上に存する権利/8借地権
事例集登載頁
裁決事例集№118

要旨

〇 請求人らは、相続により取得したF土地は、F土地を被相続人から賃借していた車両等のリース業を営む法人(本件法人)の有するF土地上の各建築物(本件各建築物)が「建物」に当たるため、財産評価基本通達(評価通達)25の(1)の本文に定める「借地権の目的となっている宅地」に該当する旨主張する。しかしながら、借地権の存否は、借地人がその土地上に建物を築造し、これを所有することが、借地使用の主たる目的か否かにより判断するところ、本件法人は、リース商品である車両等の保管場所として使用する土地が不可欠な業種であり、現に、F土地の大部分を車両等の保管場所として使用しており、本件各建築物の敷地はその僅かな部分を占めるにすぎないこと、また、F土地に係る賃貸借契約書は過去に4回取り交わされているところ、当該各契約書上、いずれも権利金の授受についての取決めがなく、実際に権利金の授受がなされた事実も確認できないことなどから、F土地に係る賃貸借契約は、本件法人のリース商品である車両等の保管場所を確保することを主たる目的とするものであり、F土地に係る賃借権は建物の所有を主たる目的とする賃借権に該当するものとは認められないから、F土地は評価通達25の(1)の本文に定める「借地権の目的となっている宅地」に該当しない。(令2. 3.17 沖裁(諸)令元-4)

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支部名
高松
裁決番号
令010005
裁決年月日
令和元年9月17日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400802028
争点
8財産の評価/2土地及び土地の上に存する権利/2宅地及び宅地の上に存する権利/8借地権
事例集登載頁
裁決事例集№116

要旨

○ 請求人らは、それぞれが相続した被相続人所有の土地(本件各土地)について、被相続人と請求人らとの間で本件各土地の上の請求人らのそれぞれの建物の所有を目的とした各土地賃貸借契約(本件各土地契約)を締結していたところ、請求人らは本件各土地契約に基づく地代に係る金員(本件各支払金員)を被相続人に対してそれぞれ支払っており、その年額は本件各土地に係る固定資産税及び都市計画税(固定資産税等)の額をそれぞれ上回っていたのであるから、使用貸借に係る土地についての相続税及び贈与税の取扱いについての1《使用貸借による土地の借受けがあった場合》の定めによって、本件各土地契約は使用貸借に係るものではないなどとして、本件各土地は借地権の目的となっている土地である旨主張する。しかしながら、①請求人らによる本件各土地の使用は、本件各支払金員の支払が開始する以前においては使用貸借によるものであって、その後においても、請求人らと被相続人との間で権利金の授受はないこと、②本件各支払金員の額は固定資産税等の額と同程度であること、③本件各支払金員の年額は被相続人が第三者に対して賃貸していた本件各土地の近隣の駐車場用地の賃料の年額に比して低廉であること、④被相続人と請求人らは親子関係にあることなどから客観的に判断すると、本件各支払金員は本件各土地の使用収益に対する対価であるとは認められず、請求人らは使用貸借契約に基づき使用収益したものと認めるのが相当であることから、本件各土地は借地権の目的となっている土地であると認めることはできない。(令元. 9.17 高裁(諸)令元-5)

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支部名
広島
裁決番号
令010003
裁決年月日
令和元年8月19日
裁決結果
全部取消し
争点番号
400802028
争点
8財産の評価/2土地及び土地の上に存する権利/2宅地及び宅地の上に存する権利/8借地権
事例集登載頁
裁決事例集№116

要旨

○ 原処分庁は、被相続人らは、有限会社(本件会社)が所有する登記された建物の敷地(本件敷地)を含む全ての土地を医療法人に賃貸しているから、本件敷地は、医療法人が本件会社に更に賃貸(転貸)したものというべきであり、また、被相続人ら及び医療法人は、土地の無償返還に関する届出書を原処分庁へ提出しているから、本件敷地の評価は、自用地としての価額の80%で評価することとなる旨主張する。しかしながら、本件会社は、権利金の支払はしていないものの、本件敷地の上に、昭和55年8月に上記の建物を建築した後、直接被相続人らから無償又は有償で本件敷地を借りていたと認められ、また、本件会社が被相続人らに対し、将来、本件敷地に係る借地権を無償で返還するというような特別の事情も存しないことからすれば、本件敷地については、本件会社の借地権が存すると認めるのが相当である。(令元. 8.19 広裁(諸)令元-3)

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支部名
大阪
裁決番号
平300052
裁決年月日
平成31年2月14日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400802028
争点
8財産の評価/2土地及び土地の上に存する権利/2宅地及び宅地の上に存する権利/8借地権
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、土地賃貸借契約に基づき、郊外型大規模店舗専用駐車場の敷地として使用されている土地(本件土地3)上に存する賃借権(本件賃借権)は、建物所有を目的とする賃借権(借地権)であるから、本件土地3が財産評価基本通達25《貸宅地の評価》に定める貸宅地に該当し、仮に貸宅地に該当しないとしても、本件賃借権を同通達87《賃借権の評価》(1)に定める地上権に準ずる権利として、本件土地3の自用地の価額から控除すべきである旨主張する。しかしながら、本件賃借権は、相続開始日に本件土地3上に建物が存在せず、本件賃借権に第三者に対する対抗力がないこと、契約更新請求権や建物買取請求権の付与もないこと、権利金の授受があったとも認められないことから、借地権に該当しない。また、上記のところからすると、評価通達87(1)に定める賃借権にも該当しない。(平31. 2.14 大裁(諸)平30-52)

支部名
東京
裁決番号
平290052
裁決年月日
平成29年11月17日
裁決結果
棄却
争点番号
400802028
争点
8財産の評価/2土地及び土地の上に存する権利/2宅地及び宅地の上に存する権利/8借地権
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、相続により取得した区分所有建物(7階及び8階部分)の敷地に係る借地権の持分の評価を行うに当たり、①当該敷地は借地権割合が90%の繁華な商業地域に存し低層階と高層階の収益力の差が著しいこと及び②当該建物の3階以上の利用は、その構造上、路線価の低い裏面の道路からしか入室できないことから、特別の事情があるとして、財産評価基本通達(評価通達)が定める当該敷地の借地権の評価額に、公共用地の取得に伴う損失補償基準細則に定める建物階層別利用率を乗じて評価すべきである旨主張する。しかしながら、①商業ビルにおける階層別の収益力の差は本件に限らず一般的な傾向であること、また、②借地権全体に対して有する持分としての権利の内容は持分割合に応じて均等であり質的に異なることはなく、建物の構造によって変化するものではないことから、これらの各事情は特別の事情に当たらず、評価通達に従って借地権の評価額に持分の割合を乗じて評価するのが相当である。(平29.11.17 東裁(諸)平29-52)

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支部名
関東信越
裁決番号
平280022
裁決年月日
平成29年1月17日
裁決結果
全部取消し
争点番号
400802028
争点
8財産の評価/2土地及び土地の上に存する権利/2宅地及び宅地の上に存する権利/8借地権
事例集登載頁
裁決事例集№106

要旨

○ 原処分庁は、①本件土地上に建物を有していた被相続人が、本件土地の所有者である請求人に対し地代として金員(本件金員)を支払っていたこと、②請求人は本件金員を不動産所得に係る地代収入として所得税の確定申告をしたこと、③本件土地に係る各年度の固定資産税相当額及び都市計画税相当額の合計額(固定資産税等年税額)は変動するにもかかわらず本件金員の額が一定であり、請求人と被相続人との間において本件土地に係る通常の必要費を負担することを約していたとは認められないこと、④本件金員の年額は、本件土地に係る相続開始年度の固定資産税等年税額に本件建物に係る被相続人の持分を乗じた金額を優に上回るから、使用貸借通達からも使用貸借とみる余地はないことなどを理由に、被相続人は本件土地上に借地権を有していた旨主張する。しかしながら、①被相続人による本件土地の使用収益は、本件金員の支払が開始する以前(本件土地を請求人が被相続人の父から相続により取得したとき以前)においては使用貸借契約に基づくものであったと認められること、②本件金員の支払開始に当たり、請求人と被相続人との間で契約書が作成されたなどの事情は見当たらないこと、③本件金員の支払開始の経緯や本件金員の算定根拠も明らかではないこと、さらに、④被相続人と請求人は親子であり、本件金員の支払が開始された当時、請求人が未成年者であったことを併せ考慮すると、本件金員が本件土地の使用収益に対する対価であると認めるに足りないというべきであるから、被相続人による本件土地の使用収益は使用貸借契約に基づくものであったと認めるのが相当であり、被相続人が本件土地上に借地権を有していたとは認めることはできない。(平29. 1.17 関裁(諸)平28-22)

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支部名
沖縄
裁決番号
平250004
裁決年月日
平成26年5月9日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400802028
争点
8財産の評価/2土地及び土地の上に存する権利/2宅地及び宅地の上に存する権利/8借地権
事例集登載頁
裁決事例集№95

要旨

○ 原処分庁は、請求人が母からの贈与(本件贈与)により取得した各土地(本件土地)について、請求人が代表者であるJ社が建築した建物(本件建物)は、本件贈与時前に滅失し、滅失後はJ社によって本件土地に建物は再建されていないことから、本件贈与時には、本件土地に係る借地権(本件借地権)は滅失している旨主張する。しかしながら、借地法(大正10年法律第49号、平成4年8月1日廃止前のもの)第2条《借地権の存続期間》第1項ただし書は、建物がその期間満了前に朽廃したときは借地権は消滅する旨規定され、滅失はこれと区分され、建物が滅失したことのみをもって借地権は消滅しないと解されていることから、この点についての原処分庁の主張は採用できない。J社は、遅くとも昭和63年から本件贈与時まで、本件土地の地代を支払っていたことが認められ、また、母は、亡父から本件土地を相続してから本件贈与時までの間に、J社が本件土地の使用を継続することに対して何ら異議を述べておらず、一方、J社は本件土地を継続して使用していたことが認められることからすると、遅くとも昭和63年に、J社と亡父の間には、本件土地に係る本件建物の所有を目的とする賃貸借契約が成立するとともに、母が亡父から本件土地を相続してから本件贈与時まで、同契約は継続しているものと認められる。したがって、本件贈与時には本件借地権は存在したものと認められる。(平26.5.9 沖裁(諸)平25-4)

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支部名
大阪
裁決番号
平230001ほか 1件
裁決年月日
平成23年7月4日
裁決結果
棄却
争点番号
400802028
争点
8財産の評価/2土地及び土地の上に存する権利/2宅地及び宅地の上に存する権利/8借地権
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、相続により取得した借地権(本件借地権)が設定されている土地(本件底地)の地積は登記簿上の地積とは異なるものであり、仮に本件底地の地積が登記簿上の地積と同じであったとしても、本件借地権の及ぶ範囲は本件底地の地積より小さい、また、仮に本件底地の地積すべてが本件借地権の及ぶ範囲であったとしても、側溝等の部分については、財産評価基本通達24《私道の用に供されている宅地の評価》後段の適用ないし準用により評価額をゼロとすべきである旨主張する。しかしながら、本件底地の登記簿上の地積は、土地家屋調査士が三斜法による求積によって作成した地積測量図により確定されたものであるから、本件底地の地積は、登記簿上の地積であると認められ、また、本件底地の登記簿上の地積に相当する面積を基礎に借地料が算定されていることから、本件借地権の及ぶ範囲も当該登記簿上の地積と同じ面積であると認められる。また、側溝等については、宅地としての利用を実現するために必要な施設にすぎず、社会通念上、建物敷地部分と一体として宅地とみるのが相当であるから、側溝等部分のみを公共施設として減額すべき特段の理由があるともいえないから、財産評価基本通達24後段の定めを適用ないし類推適用することはできない。(平23. 7. 4 大裁(諸)平23-1)

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支部名
大阪
裁決番号
平210020
裁決年月日
平成21年10月23日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400802028
争点
8財産の評価/2土地及び土地の上に存する権利/2宅地及び宅地の上に存する権利/8借地権
事例集登載頁
裁決事例集No.78・469ページ

要旨

○ 請求人は、本件借地権について、存続期間は相続開始後3年9ヶ月であり、本件家屋は老朽化が進み朽廃寸前のものであり、安全性を考慮して取壊した上で、無償で土地所有者に返還することが決まっているので存続期間も残りわずかであるから、正常な借地権としての評価をすべきでない旨主張する。しかしながら、当審判所の調査したところによれば、本件借地権の返還についての合意は、本件相続開始日後に、相続人である請求人と土地所有者との間でなされたものにすぎないというべきである。また、そのほかに、被相続人と土地所有者の間で本件相続開始日までに本件借地権の存続期間を短期間に制限する合意がなされていた事実は認められないのであるから、相続税の課税価格の計算における本件借地権の価額の算定に当たって、上記本件借地権の返還についての合意を考慮すべきではない。したがって、残存期間が3年9ヶ月と確定していることを前提とする請求人の主張は採用することができない。(平21.10.23 大裁(諸)平21-20)

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支部名
仙台
裁決番号
平190027
裁決年月日
平成20年6月27日
裁決結果
棄却
争点番号
400802028
争点
8財産の評価/2土地及び土地の上に存する権利/2宅地及び宅地の上に存する権利/8借地権
事例集登載頁
裁決事例集 No.75・582ページ

要旨

○ 請求人は、本件相続開始日現在、本件法人が所有する建物が存しないとしても、本件土地賃貸借契約は、2年後に本件建物を本件法人の所有とすることを条件として締結されているのであるから、総合勘案して判断すると、本件土地には本件賃貸借契約に基づく本件法人の借地権が存するのは明らかである旨主張する。しかしながら、相続税法における時価の算定に当り、その価額が土地の価額から減額される借地権とは、土地上の建物の所有状況、権利金の支払いの有無、地代の価額などの事情を総合的に考慮して、借地権が土地の効用価値の一部として把握され、借地権が設定されている土地の価額を低下ならしめるものと評価することが相当と認められるものを指すと解されるところ、本件法人は、本件土地の利用権を実質的に支配しているということはできず、借地権として評価すべきほどの資本投下もしておらず、さらに、本件の借地権は市場における流通も想定できないと認められることからすれば、相続財産評価において借地権と評価するには、その実質を欠き、したがって、本件土地の価額算定に当り、本件土地にその価額を減価させる権利の存在を考慮する必要はないと認められることから、請求人の主張には理由がない。(平20. 6.27 仙裁(諸)平19-27)

支部名
東京
裁決番号
平180098
裁決年月日
平成18年12月7日
裁決結果
棄却
争点番号
400802028
争点
8財産の評価/2土地及び土地の上に存する権利/2宅地及び宅地の上に存する権利/8借地権
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、本件被相続人所有の本件土地について、平成元年に、相続人である次女及び三女(以下「次女ら」という。)の建物(昭和50年建築)の所有を目的とした土地賃貸借契約 (以下「本件契約」という。)が本件被相続人との間で締結され、預託された保証金3,000万円の運用益を加算した地代相当額が固定資産税等の金額を上回っていることから、本件契約は使用貸借には当たらず、本件土地の価額は本件土地の自用地としての価額から20%を控除した価額である旨主張する。しかしながら、①本件契約は、権利金の支払がないにもかかわらず、本件契約に係る地代等は既存の借地権に係る地代率をも下回る程度のものであるので、親子関係に基づく経済的合理性を欠いた契約であること、②本件被相続人は将来的に発生する自身の相続の手当てとして本件契約を行っていること、③本件建物が建築された昭和50年から本件契約を締結するまでの十数年間は使用貸借であり、本件被相続人と次女らの間に本件土地の使用をめぐる争いはなく、何ら本件契約を行う合理性がないこと、④次女らは、本件契約の当事者であるにもかかわらず保証金や地代の算定根拠が不明であるなど賃貸借契約の当事者としての意識が希薄であることから、本件契約が本件契約書の表記どおりの賃貸借を目的としたものであったとは認め難く、本件契約は本件土地の利用状況を本件被相続人と次女らにおいて確認した上で、本件契約成立後の本件土地に係る必要経費程度の金額を次女らが負担することを条件に次女らが本件被相続人から本件土地を確実に相続するための担保として締結しているものと評価するのが相当である。したがって、本件契約は使用貸借契約であるから、請求人らの主張を採用することはできない。(平18.12. 7 東裁(諸)平18-98)

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支部名
熊本
裁決番号
平160005
裁決年月日
平成16年9月10日
裁決結果
棄却
争点番号
400802028
争点
8財産の評価/2土地及び土地の上に存する権利/2宅地及び宅地の上に存する権利/8借地権
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、本件土地が所在する地域は借地権の取引慣行がない地域であるので、借地権の評価を要しない旨主張する。しかしながら、本件土地が所在する地域における取引事例をみると、借地権の目的となっている土地を売却する際、借地人に対して底地価額相当額で宅地を売却している事例や賃貸人が借地権消滅の対価を支払っている事例のほか、借地権の設定時に権利金の授受が行なわれている例も見受けられ、借地権の価額が反映されている取引が存することは明らかであり、借地権の取引慣行があると認められる。そうすると、本件土地が所在する地域は取引慣行がある地域であるので、借地権の評価をすべきである。したがって、この点に関する請求人らの主張には理由がない。(平16.9.10熊裁(諸)平16-5)

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支部名
大阪
裁決番号
平160005
裁決年月日
平成16年7月8日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400802028
争点
8財産の評価/2土地及び土地の上に存する権利/2宅地及び宅地の上に存する権利/8借地権
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①本件土地については、借地権の認定課税がないまま除斥期間が経過しているから、借主の宗教法人に借地権相当額の利用権が帰属したとして扱うのが相当であり、また、②本件貸借関係は、法形式上の使用貸借を仮装した地代の免除による実質的上の賃貸借であるから、借主に原始発生的な借地権が存することになる旨主張する。しかしながら、借主は公益法人であり、借地権の認定課税が行われることはないから、無償返還の届出書を提出していないことをもって、借主に借地権相当額の利用権が帰属するとも原始発生的な借地権が存するともいうことはできない。ところで、土地の貸借関係は極めて個別性が強いことから、当事者の関係、権利金や地代の有無、土地が貸借された事情や返還時期、利用状況等の事実関係等を総合勘案して、当該土地に係る利用権の実情等を判断すべきであると思料されるところ、本件土地に係る使用借権は、保育園の運営が継続される限り返還される可能性は期待できないこと等の事情を勘案すると、本件土地の貸借により土地所有者の利用権が著しく制限されていると認められ、また、土地所有者が本件土地を更地として利用できる可能性も極めて少ないものといえることから、本件土地については、法律上の借地権が存する場合とまではいかないまでも、評価上何らかのしんしゃくをするのが相当である。そうすると、本件土地の価額は、貸し付けられている土地の価額に係る各取扱いとの権衡を勘案して算定するのが相当であり、借地権のある土地について無償返還の届出書が提出されている場合の取扱い等が適用される場合と、上記事情が本件土地の価額に及ぼす影響は同程度であるというのが相当であるから、本件土地の価額は、自用地としての価額から20%控除した価額とするのが妥当である。(平16.7.8大裁(諸)平16-5)

支部名
仙台
裁決番号
平150018
裁決年月日
平成16年2月26日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400802028
争点
8財産の評価/2土地及び土地の上に存する権利/2宅地及び宅地の上に存する権利/8借地権
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、①本件土地には、存続期間50年という本件地上権及び借地人に係る抵当権が設定されているという個別事情があるから、借地権割合を30パーセントとすべきであり、また、②平成11年分財産評価基準書によれば、本件土地が所在する地区は、借地権の取引慣行がない地域となっているが、その理由の説明がなく、借地権割合を20パーセントとしたことの説明が不十分である旨主張する。しかしながら、①本件土地は、本件契約に基づきホテルの敷地の用に供されているから、本件地上権は、借地借家法に規定する借地権に該当し、かつ、建物等敷地、駐車場用地、緑地、調整池、源泉地盤地及び源泉地盤周辺地と合わせて一体利用されているから、本件土地のすべてに及ぶものと認められ、たとえ存続期間50年の本件地上権が設定されているとしても、建物の所有を目的とする地上権と賃借権は、借地借家法の保護の下に経済的価値及び法的機能の面でその実態を同じくするものであることから、相続財産の評価上、本件地上権を特別に扱うべき特段の事情も認められず、また、抵当権は、債務の弁済により消滅し、目的物の処分についても何ら制限を加えるものではないから、抵当権が設定されていることによる価値の低下はないものと考えられ、本件土地の評価に当たっては控除する借地権の割合を特に高くすべき特段の事情は認められない。さらに、②国税庁長官が財産評価の一般的な基準として財産評価基本通達を定め、これに基づき、国税局長が借地権売買の実例や権利金の授受等の地域ごとの実態に即して借地権割合等を定め、納税者が申告する場合に、その便に供するために財産評価基準書として公開しているのであるから、借地権の取引慣行がない地域であることや借地権割合の算定根拠を個別に説明しないとしても、何ら違法でなく、また、これらのことを説明すべきであるとする法律上の規定もないことから、請求人らの主張にはいずれも理由がない。(平16.2.26仙裁(諸)平15-18)

支部名
札幌
裁決番号
平150001
裁決年月日
平成15年7月4日
裁決結果
棄却
争点番号
400802028
争点
8財産の評価/2土地及び土地の上に存する権利/2宅地及び宅地の上に存する権利/8借地権
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、本件土地の賃貸借は、土地所有者に対して権利金の支払もなく、また、土地所有者に無償で返還しているから、本件土地の上に借地権は存しない旨主張する。しかしながら、①本件土地の賃貸借は、建物の所有を目的とするものであること、②本件土地の上に存する建物は、被相続人名義で登記されていること及び③被相続人は、土地所有者に地代を支払っていることから本件土地賃貸借契約に基づく賃借権は、借地法に規定する借地権と認められ、また、本件借地権には財産評価基本通達を適用して評価することに特に不都合と認められる特段の事情も認められないことから、本件借地権を財産評価基本通達の定めにより評価した原処分は適法である。(平15.7.4札裁(諸)平15-1)

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支部名
熊本
裁決番号
平140028
裁決年月日
平成15年6月30日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400802028
争点
8財産の評価/2土地及び土地の上に存する権利/2宅地及び宅地の上に存する権利/8借地権
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、昭和43.10.28付直資3−22通達は、借地人が医療法人である場合又は贈与課税が行われる場合には適用がない旨、仮に医療法人の出資の贈与があった場合に同通達が適用されるとしても、贈与者の所有に係る貸宅地の評価上控除されることになる20%の借地権相当額のみである旨の主張をする。しかしながら上記通達は、個別の照会に対して指示されたものであるものの、土地の所有者である地主が借地人である法人を地主の所有に係る株式等で支配する関係にある場合には、相続又は贈与を原因として当該株式等の所有権が他に移転するときにも同様に取扱うことが、合理的であり、適切である。そうすると、当該医療法人は持分の定めのある社団たる医療法人であり、当該医療法人の社員は、請求人らと請求人らの母の3人のみで構成されており、かつ、出資額に応じて社員が出資持分を有し、社員は、医療法人の財産を出資持分を通じて有すると認められるところから、持分の定めのある医療法人の出資の価額の評価方法が財産評価基本通達194−2に定められていることも考慮すれば、請求人らの母から請求人らに対する当該医療法人の出資の贈与の場合にも直資3−22通達に準じて、自用地価額の20%相当額は、当該医療法人の資産に計上することが相当である。したがって、この点に関する請求人らの主張は、採用できない。なお、原処分庁は、A社が相当地代を収受して当該医療法人に貸し付けている土地の自用地価額の20%相当額についても、医療法人の資産に計上すべき旨主張するが、A社が贈与の当事者ではない本件においては、これらの土地の自用地価額の20%相当額を当該医療法人の資産に計上する必要性はない。したがって、この点に関する原処分庁の主張には理由がない。(平15.06.30.熊裁(諸)平14-28)

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支部名
仙台
裁決番号
平140029
裁決年月日
平成15年5月19日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400802028
争点
8財産の評価/2土地及び土地の上に存する権利/2宅地及び宅地の上に存する権利/8借地権
事例集登載頁
裁決事例集No.65・721ページ

要旨

○ 原処分庁は、本件A宅地等の賃貸借契約に請求人が使用借権を有する立場で参加していること及び賃料を請求人が収受していた実態があることをもって、請求人が被相続人から使用貸借により借地したものを他の者に転貸したものであるから自用地として評価すべき旨主張する。しかしながら、本件土地賃貸借契約書には、賃貸人の承継人として請求人名が記載されているだけで、どのような権限を有するか明らかではないが、①賃貸人は被相続人と明記されていること及び②農地に関して被相続人と請求人との間の使用貸借は宅地転用される前にすでに解除されていることから、当該記載をもって、原処分庁主張のとおりに解することはできないし、また、賃料を現実に享受している者が誰であるかのみによって、同宅地の利用関係が決せられることにもならないので、同宅地には、相続開始時において建物の所有を目的とする賃借権が存するものと認められ、借地権相当額を控除して算定するのが相当であり、原処分庁の主張には理由がない。(平15.05.19.仙裁(諸)平14-29)

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支部名
仙台
裁決番号
平140029
裁決年月日
平成15年5月19日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400802028
争点
8財産の評価/2土地及び土地の上に存する権利/2宅地及び宅地の上に存する権利/8借地権
事例集登載頁
裁決事例集No.65・721ページ

要旨

○ 原処分庁は、本件B宅地等(同族法人使用宅地)につき、被相続人が農業者年金を受給するため被相続人と請求人との間で使用貸借契約を締結していたことを主たる理由として、請求人が被相続人から使用貸借により借地し、それを同族法人に転貸していたものであり、自用地として評価すべきであると主張する。しかしながら、本件B宅地等について、請求人と被相続人との間の使用貸借契約は宅地転用前に解除されており、また同族法人から所轄税務署長に対して無償返還届出書は提出されておらず、過去に原処分庁が借地権の認定課税を行っていないとしても、そのことが本件B宅地等の利用関係に影響して同宅地が借地権の目的となっているか否かを左右するものでないことは明らかであることから、本件相続開始時において、本件B宅地等は借地権設定の目的となっている宅地と認められ、借地権相当額を控除して算定するのが相当であり、原処分庁の主張は採用できない。(平15.05.19.仙裁(諸)平14-29)

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支部名
仙台
裁決番号
平140026
裁決年月日
平成15年3月25日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400802028
争点
8財産の評価/2土地及び土地の上に存する権利/2宅地及び宅地の上に存する権利/8借地権
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、旧建物保護法からも、登記されている建物が所在する土地については地上権が発生し、借地権割合の40%を控除すべきである旨主張する。しかしながら、①請求人らと借地人らは親族関係にあること、②賃料は、住宅用地であることに対する課税標準の特例が適用される前の固定資産税等の額とほぼ同額であること及び③貸し付けられた土地の一部は借地人らに贈与されていることが認められ、また、当該土地は、権利金の授受の慣行のある地域に所在するにもかかわらず、土地の賃借に関して権利金授受の事実も認められない。これらの事実を総合すると、賃料は公租公課に相当する程度のもので、土地使用の対価であるとは認めがたく、賃貸借契約ではなく、親族という特殊関係に基づいた民法第593条に規定する使用貸借契約と解すべきであるから、使用貸借権の付着している土地として自用地に相当する価額により評価するのが相当である。したがって、この点に関する請求人らの主張には理由がない。(平15.03.25.仙裁(諸)平14-26)

支部名
関東信越
裁決番号
平140087
裁決年月日
平成15年3月25日
裁決結果
全部取消し
争点番号
400802028
争点
8財産の評価/2土地及び土地の上に存する権利/2宅地及び宅地の上に存する権利/8借地権
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、本件土地に借地権を認めず、貸し付けられている雑種地の評価により、本件土地の価額を算定している。しかしながら、本件建物の一部が本件土地上に現に存していること、及び本件建物と駐車場は一体として利用されていることから、本件土地には財産評価通達に定める借地権が存在すると認められ、宅地と評価するのが相当である。(平15.03.25.関裁(諸)平14-87)

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支部名
関東信越
裁決番号
平140050
裁決年月日
平成14年12月19日
裁決結果
棄却
争点番号
400802028
争点
8財産の評価/2土地及び土地の上に存する権利/2宅地及び宅地の上に存する権利/8借地権
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、貸主及び借主に借地権に関する認識がなく、借地上の建物の増改築又は賃貸等が認められていないから、借地権は建物の敷地部分にのみに存する旨主張するが、①賃貸借契約書上、貸主の書面による承諾があれば借主は増改築ができること②貸主は借地権を認識していること③旧借地法第1条に「借地権と称するは建物の所有を目的とする地上権及び賃借権をいう。」と規定されていることから、借地権が借地全体に及ぶとした原処分は相当である。(平14.12.19.関裁(諸)平14-50)

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支部名
東京
裁決番号
平140037
裁決年月日
平成14年9月5日
裁決結果
全部取消し
争点番号
400802028
争点
8財産の評価/2土地及び土地の上に存する権利/2宅地及び宅地の上に存する権利/8借地権
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、①本件土地に係る貸借は、戦前から継続するものであること、②本件土地の使用料は、本件相続開始日の後も固定資産税等の額の2倍程度と極端に低廉であること及び③被相続人が地主から借用していた別件の土地を、平成8年に無償で返還した事実があることからすれば、本件土地に係る貸借関係は使用貸借である旨主張する。しかしながら、本件土地の貸借は、①建物の所有を目的とする契約であること、②地主は本件土地に係る被相続人との貸借関係は賃貸借であると答述していること、③被相続人が支払っていた地代の額は、固定資産税等の額の2倍程度であり低廉とはいえないこと、④請求人らの作成した遺産分割協議書には本件借地権の記載があり、請求人らも本件申告書においては、当該借地権を相続財産として申告するなど、本件借地権の存在を認識していること及び⑤本件相続によって地主から本件土地の返還を求められた事実はなく、本件土地の貸借関係は断続していることからすれば、本件土地に係る被相続人と地主との貸借契約を使用貸借と解することはできず、賃貸借と解すべきであり、本件土地には借地権が存在すると認められる。(平14.09.05.東裁(諸)平14-37)

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支部名
東京
裁決番号
平130142
裁決年月日
平成14年1月31日
裁決結果
棄却
争点番号
400802028
争点
8財産の評価/2土地及び土地の上に存する権利/2宅地及び宅地の上に存する権利/8借地権
事例集登載頁
裁決事例集No.63・523ページ

要旨

○ 請求人らは、本件土地に上には借地権が存する旨主張する。しかしながら、本件土地に係る対価の額は固定資産税等の額以下であること、その貸借関係は被相続人と借受人の信頼関係を基盤としたものであること、及び借受人は対価の額を謝礼として支払ったと認識していると認められること等から、土地の貸借は使用貸借と解するのが相当であり、借地権が存するとは認められないことから、本件土地は自用地として評価すべきである。(平14. 1.31東裁(諸)平13-142)裁決事例集NO63・523ページ

支部名
東京
裁決番号
平120144
裁決年月日
平成13年4月25日
裁決結果
棄却
争点番号
400802028
争点
8財産の評価/2土地及び土地の上に存する権利/2宅地及び宅地の上に存する権利/8借地権
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件借地権を請求人が依頼した不動産鑑定士の鑑定した価額(鑑定更地価格に財産評価基準に定める借地権割合を乗じた後に、非堅固建物から堅固建物への土地所有者に対する建替承諾料相当額を更に控除した価額)により評価すべきであるから、更正の請求を認めるべきである旨主張する。しかしながら、借地権価額を算定するにあたり、請求人の主張するように、借地権割合を乗じた後に更に建替承諾料相当額を控除することは、およそ合理的なものといえず、また、当審判所が、取引事例及び公示価格を基に更地価格を算定し、当該更地価格に借地権割合を乗じてみても、当該価額は請求人が申告書に記載した路線価評価額を上回ることが認められる。したがって、請求人が申告書に記載した路線価評価額に誤りは認められないから、更正の請求に対し更正をすべき理由がないとしてなされた通知処分は適法である。(平13.4.25東裁(諸)平12−144)

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支部名
東京
裁決番号
平120140
裁決年月日
平成13年4月20日
裁決結果
棄却
争点番号
400802028
争点
8財産の評価/2土地及び土地の上に存する権利/2宅地及び宅地の上に存する権利/8借地権
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件貸宅地の評価に当たって、評基通25に定める借地権の目的となっている宅地の価額から借地権の価額を控除する方法(借地権控除方式)により算定した底地の割合は40%となるのに対し、底地所有者に帰属する経済的利益を基に底地の価額を算定する方法による底地の割合はおよそ20%となるから、当該かい離部分には課税すべきでない旨主張する。しかしながら、請求人が主張する底地割合は、請求人の算定した底地の価格の路線価に対する割合であるなど種々の不合理な方法により計算されているものであって、採用することはできない。(平13.4.20東裁(諸)平12−140)

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支部名
大阪
裁決番号
平110143
裁決年月日
平成12年6月27日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400802028
争点
8財産の評価/2土地及び土地の上に存する権利/2宅地及び宅地の上に存する権利/8借地権
事例集登載頁
裁決事例集 №59・332ページ

要旨

○ 請求人は、本件土地のうち本件建築物の敷地(本件敷地)については、評基通9の(5)に定める借地権が認められるべきである旨主張する。しかしながら、賃借人は、本件敷地を含む本件土地を昭和53年ころから本件相続開始日まで引き続いてバッティングセンター経営の事業用地として利用し、本件構築物を構成する待合フロアー及び店舗はバッティングセンターと構造上一体となっており、倉庫も含めて本件構築物はいずれもバッティングセンターの経営に必要な付属建物として建築されたものと認められるから、本件土地の賃貸借の主たる目的は、バッティングセンターとして使用することにあるといえる。そうすると、賃借人が本件建築物を建築所有していたとしても、それは本件土地をバッティングセンターとして使用するための従たる目的にすぎないというべきであるから、本件土地の賃貸借は、借地借家法第2条第1号に規定する建物の所有を目的とする賃借権に該当せず、したがって、本件敷地には、評基通9の(5)の定める借地権はない。(平12. 6.27大裁(諸)平11-143)裁決事例集 №59・332ページ

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支部名
金沢
裁決番号
平110010
裁決年月日
平成12年3月27日
裁決結果
棄却
争点番号
400802028
争点
8財産の評価/2土地及び土地の上に存する権利/2宅地及び宅地の上に存する権利/8借地権
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、①本件土地は、相続人所有の住宅が建っており、その住宅に被相続人及び相続人(請求人ら)が居住している②本件土地の地代と住宅の家賃が相殺されており、有償取引であるため、本件土地には借地権が存在する③原処分庁は、過去に本件土地に隣接する甲土地の譲渡において、借地権の消滅の対価として立退料を認めていることから、本件土地にも借地権の存在を認めて、財産の価額から借地権割合を控除すべきである旨主張する。ところで、借地法第1条によれば、借地権とは、建物の所有を目的とする地上権及び賃借権をいうものと規定し、使用貸借については、借地法の適用はないものとされている。そして、賃貸借については、民法601条において、当事者の一方が相手方にある物を使用及び収益させることを約して相手方がこれにその賃金を支払うことを約することによって効力を生ずる契約である旨規定しており、本件について、①本件土地及び甲土地について、被相続人と相続人との間に、賃貸借契約の締結があったという具体的証拠がない②本件土地の地代と住宅の家賃が、相殺されていたという具体的証拠がない③被相続人も相続人も、当該地代及び家賃に係る所得税の申告をしていないことから、賃貸借によるものではなく、親族間における使用貸借によるものと認めるのが相当であり、請求人らの主張には理由がない。(平12. 3.27金裁(諸)平11-10)

支部名
関東信越
裁決番号
平110068
裁決年月日
平成12年2月28日
裁決結果
棄却
争点番号
400802028
争点
8財産の評価/2土地及び土地の上に存する権利/2宅地及び宅地の上に存する権利/8借地権
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、A町3丁目2番9所在の土地を相続したが、本件土地は相続開始の時点において学校用地(グラウンド及びテニスコート)として学校法人B学園に無償で貸与されており、被相続人が生前この土地の返還を求めて提訴したが、学校法人B学園に使用借権があるので明渡しを受けることができないこととされたため、本件土地の評価に当たっては、借地権以上の強い権利性を有する使用借権が付着しているとして、少なくとも借地権がある土地と同じ評価をすべきである旨主張するが、本件土地の使用関係は、あくまで使用貸借契約に基づくものであり、その使用権の価額は零と評価すべきところ、本件土地については、公益性の強い学校の敷地としての使用を目的とする使用借権を有していること、学校経営が継続する限りは返還の可能性は当面期待できないことなどの特殊事情を考慮すると、評基通に基づき、貸し付けられている雑種地として評価すべきであり、使用借権については、評基通87の規定を準用して、自用地としての価額から、自用地としての価額に賃借権の残存期間に応じ賃借権が地上権であるとした場合に適用される法定地上権割合の2分の1に相当する割合を乗じて計算した金額を控除することによって評価額を算定した原処分は適法である。(平12. 2.28関裁(諸)平11-68)

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支部名
名古屋
裁決番号
平110052
裁決年月日
平成11年12月22日
裁決結果
棄却
争点番号
400802028
争点
8財産の評価/2土地及び土地の上に存する権利/2宅地及び宅地の上に存する権利/8借地権
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、本件土地上には本件課税時期において、請求人甲が所有する建築途上の共同住宅が存在し、更地としての利用が制限されているから、借地権相当額を控除すべきである旨主張する。しかしながら、本件土地の使用関係について、被相続人と甲との間に、①特段の契約、②地代の授受及び③権利金等の授受があったとは認められず、また、被相続人と甲が親子関係にあって当時生計を一にしていた点を考慮に入れてこれらを総合判断した場合、これを使用貸借に基づくものと推認するのが相当であり、使用貸借による土地の敷地使用権は、借地権のように法律上の手厚い保護を与えられておらず、借地権のような客観的な交換価値を有するものと見ることは困難であるから、その価額は零円として評価するのが相当である。(平11.12.22名裁(諸)平11-52)

支部名
名古屋
裁決番号
平110009
裁決年月日
平成11年9月16日
裁決結果
棄却
争点番号
400802028
争点
8財産の評価/2土地及び土地の上に存する権利/2宅地及び宅地の上に存する権利/8借地権
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、本件借地権は土地賃貸借契約書及び賃貸人であるA宗教法人が定めた内規により制約を受けており、独立した財産権あるいは独立して取引の対象とされるものではなく通常の借地権と異なるので、評基通6の特段の事情があるということができるから、本件借地権の価額は、本件内規で定められた賃貸借契約を解除する際の契約解除金の額1坪当たり30,000円の額で評価すべきであると主張する。しかしながら、借地権の価額は、私的契約の条件により制約を受ける借地権としてではなく、借地借家法の法的保護を受ける借地権としての経済的価値に着目して評価するのが相当であり、そうすると、本件賃貸借契約書及び本件内規の定めは、借地借家法の法的保護を受ける本件借地権の価額に特段の影響を及ぼすものではないというべきであるから、本件借地権の評価に当たり評基通の定めによらない特段の事情があるとは認められず、本件借地権については評基通及び評価基準等に定められた評価方法により評価するのが相当である。(平11. 9.16名裁(諸)平11-9)

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支部名
名古屋
裁決番号
平100102
裁決年月日
平成11年6月28日
裁決結果
棄却
争点番号
400802028
争点
8財産の評価/2土地及び土地の上に存する権利/2宅地及び宅地の上に存する権利/8借地権
事例集登載頁
裁決事例集 №57・443ページ

要旨

○ 請求人らは、被相続人は同人が代表者であった有限会社から建物の所有を目的として土地を賃借する一方、同社に対して倉庫を賃貸していたことから、被相続人が受け取っていた家賃の額と適正な家賃の額との差額を被相続人が支払っていた地代の額に加算して相当の地代かどうかを判断すべきである旨主張する。しかしながら、相互に資産の貸付けが行われている場合であっても、借地権の評価における相当の地代の額を計算する際の実際支払地代は、各賃貸借契約が相互に関連があって一体不可分のものであり、かつ、各賃料の額の一定額が相殺関係にあることが契約上明示されているなど特段の事情がない限り、現実に授受されるべき金員そのものの額によるのが相当であり、被相続人と有限会社の間における土地の賃貸借と建物の賃貸借の契約には、各賃料の額の一定額が相殺関係にあるとは認められないから、請求人らの主張を採用することはできず、現実に授受されるべき金員の額で相当の地代か否かを判定すべきである。(平11. 6.28名裁(諸)平10-102)裁決事例集 №57・443ページ

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支部名
名古屋
裁決番号
平100074
裁決年月日
平成11年3月18日
裁決結果
棄却
争点番号
400802028
争点
8財産の評価/2土地及び土地の上に存する権利/2宅地及び宅地の上に存する権利/8借地権
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、本件土地は、過去22年間継続して賃貸していること、またA組合が長期間の使用を予定して本件土地の路面にアスファルト舗装をし、将来にわたって賃借することを予定していることを理由に、本件土地に係る賃借権は地上権に準ずる賃借権に該当する旨主張するが、①本件土地の賃貸借契約は、駐車場用地として使用することを目的としていること、②本件土地上には、現に建物が存在していないこと、③その賃借権設定の対価たる権利金の授受がないこと及び④本件土地に係る不動産登記簿上には賃借権等の権利の設定等の登記がされていないことから、本件契約に基づく賃借権は、民法等により法的に保護されるべき権利としては地上権又は借地権に比較して極めて薄弱なものと認められ、本件土地に係る賃借権は、評基通86に定めた地上権に準ずる賃借権以外の賃借権に該当するものとするのが相当である。また、本件土地の利用状況等を総合勘案すれば、本件土地の賃借権の残存期間は、本件契約に基づく賃借期間の残存期間とするのが相当であるが、本件契約の賃貸借期間は、本件相続開始日には経過していたことが認められるものの、本件契約の賃貸借期間の満了までに当事者のいずれからも契約解除の申出がなく、本件契約書第3条のただし書により、その賃貸借期間を更に1年間延伸したものと認められ、本件相続開始日において賃借権の残存期間は1年未満と認められる。(平11. 3.18名裁(諸)平10-74)

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支部名
東京
裁決番号
平090257
裁決年月日
平成10年6月30日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400802028
争点
8財産の評価/2土地及び土地の上に存する権利/2宅地及び宅地の上に存する権利/8借地権
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、昭和36年5月11日付の当初賃貸借契約で被相続人がA社に賃貸した土地のうち、建物の用に供されていない土地については、(1)当初賃貸借契約時には建物が存在しなかったこと、(2)相続税法上の借地権の範囲は、借地借家法の規定による建物の所有を目的とする地上権又は賃借権とされ、建物所有の目的かどうかは契約内容により決定されるべきであり、建物所有の目的で土地を賃貸したことが明らかである場合には、借地上に建物がない場合等でも借地借家法は適用されること、(3)本件賃貸借土地全体について借地権を認めない場合には、本件賃貸借土地の更地としての価額よりも同土地に係る権利金の方が高くなり、経済取引としてあり得ないこと、(4)被相続人とA社とが昭和47年に作成した公正証書は、A社のテナントに借地借家法を適用させないために作成したものであること及び(5)被相続人は、本件権利金を譲渡所得として確定申告をしているにもかかわらず、本件賃貸借土地のうち建物が存在しない部分の借地権相当額に相続税が課されることは二重課税となること等から借地権が存在する旨主張する。しかしながら、借地借家法にいう「建物の所有を目的とする」とは、建物を建築して所有することが土地使用の主たる目的となっている場合を指し、その主たる目的が建物の所有以外の事業を行う場合は、特段の事情がない限り、その土地の賃貸借は借地借家法第1条にいう「建物の所有を目的とする」賃借権に含まれないと解すべきであり、本件の場合、本件相続の開始日現在において、建物の敷地の用に供されていない土地が建物の所有を目的として賃貸されていることを証するに足る特段の事情は認められないこと及び同土地の相続開始日現在の利用状況は、建物の敷地の用に供されている土地とは独立し、専ら駐車場として利用されているものと認められ、駐車場が建物を所有する上で建物と一体として利用されているものと認めることもできないことから、同土地にまで借地権が存在する旨の請求人の主張は採用することができず、同土地は、貸駐車場の事業の用に供することを目的とする賃借権の付着した土地であると判断するのが相当である。また、本件公正証書の内容及びその後の料金改訂の状況、本件土地の現況、過去の贈与税及び所得税の申告状況等からすれば、当初賃貸借契約による契約内容がそのまま本件相続開始日現在において継続しているとみることはできず、その使用目的は賃貸ビルの敷地から駐車場の敷地に変更されているか又は改めて賃貸借され、駐車場の敷地とされているものと認めるのが相当である。さらに、当審判所の調査によれば、建物の敷地の用に供されている土地について、その時価を超える権利金が支払われたものと認めることはできず、本件公正証書に関しては信ぴょう性が認められ、所得税と相続税はその課税要件を異にするものであり、また、請求人が原処分の基となった法令自体の不当性を主張するとしても、当審判所は、原処分庁が行った処分が違法又は不当なものであるか否かを判断する機関であって、その規定自体の適否を判断することは、当審判所の審理の限りではないこと等から、請求人の主張には理由がない。(平10. 6.30東裁(諸)平 9-257)

支部名
大阪
裁決番号
平080016
裁決年月日
平成8年10月24日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400802028
争点
8財産の評価/2土地及び土地の上に存する権利/2宅地及び宅地の上に存する権利/8借地権
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、(1)相続開始前から、被相続人所有の本件土地の上に、妻と共有で店舗兼住宅を新築の上、住居及び妻の事業所として利用していること、(2)妻は、被相続人に対して権利金及び地代を支払っていたこと、(3)本件土地に係る固定資産税は妻が負担していたことから、本件土地は、妻が借地権を有しているので、底地として評価すべきである旨主張する。しかしながら、被相続人と請求人の妻との貸借については、(1)賃貸借契約書を作成していないこと、(2)権利金及び地代を支払っていたとは認められないことから賃貸借であるとは認められないので、請求人の妻が借地権を有していたとする請求人の主張は採用できない。なお、固定資産税の負担については、被相続人と請求人の妻との貸借が親族間における使用貸借であると認められることから、民法第595条に規定する費用負担と解するのが相当である。(平 8.10.24大裁 (諸) 平 8-16)

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