裁決要旨 1課税価格の計算

裁決要旨 1課税価格の計算

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支部名
大阪
裁決番号
令050035
裁決年月日
令和6年3月5日
裁決結果
棄却
争点番号
400601020
争点
6贈与税の課税価格の計算/1課税価格の計算/2その他の利益に係る課税価格
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、亡父(本件被相続人)が同族会社(本件会社)に対して債務免除(本件債務免除)をした時点における本件会社の株式(本件株式)の保有状況について、本件被相続人及び請求人らがそれぞれ保有していた旨主張する。しかしながら、本件会社は、本件債務免除前後の法人税の各確定申告書別表二において、請求人らが本件株式の全てを有する旨記載し申告しているところ、本件会社は、本件債務免除の前後を通じて株券を発行しておらず、株主名簿を備えていないことからすれば、同確定申告書別表二に記載された内容は、本件株式の保有状況を確認できるほとんど唯一の資料といえる。また、本件被相続人の遺産に係る遺産分割協議書に、本件株式を遺産分割の対象資産とする旨の記載がないことは、本件債務免除の時点において、本件被相続人が本件株式を保有していなかったことをうかがわせる事実であり、同確定申告書別表二の記載内容と整合するものである。したがって、請求人らは、本件債務免除の時点において、本件株式の全てを保有していたと認められる。(令6. 3. 5 大裁(諸)令5-35)

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支部名
大阪
裁決番号
令050035
裁決年月日
令和6年3月5日
裁決結果
棄却
争点番号
400601020
争点
6贈与税の課税価格の計算/1課税価格の計算/2その他の利益に係る課税価格
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、亡父(本件被相続人)が同族会社(本件会社)に対して債務免除(本件債務免除)をした前後を通じて、本件会社は債務超過の状態であったため、請求人らが有する本件会社の株式(本件株式)の価額は増加していないから、請求人らが本件被相続人から相続税法第9条に規定する「対価を支払わないで利益を受けた」とはいえない旨、また、請求人らは、本件会社が本件債務免除後も債務超過の状態であったことの理由として、①本件会社の貸借対照表に計上された固定資産の評価に誤りがある旨、②同表に計上された出資金の一部は存在しない旨主張する。しかしながら、当審判所の調査及び審理の結果によれば、請求人らの上記①にいう固定資産の評価誤りや上記②にいう出資金の不存在に係る各主張については、それらを示す証拠はないことなどから認めることはできず、本件株式の価額は、本件債務免除の前は算出されないが、本件債務免除後は算出されることになる。したがって、請求人らの有する本件株式については、本件債務免除によりその価額が増加したと認められることから、請求人らは、本件被相続人から「対価を支払わないで利益を受けた」といえ、本件株式の価額の増加相当額を贈与により取得したものとみなされる。(令6. 3. 5 大裁(諸)令5-35)

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支部名
東京
裁決番号
令030003
裁決年月日
令和3年7月12日
裁決結果
全部取消し
争点番号
400601020
争点
6贈与税の課税価格の計算/1課税価格の計算/2その他の利益に係る課税価格
事例集登載頁
裁決事例集№124

要旨

○ 原処分庁は、請求人の夫名義の預金口座からの金員が入金(本件入金)された請求人名義の証券口座(本件口座)について、①請求人自身の判断で取引を行っていたこと、②本件口座の投資信託の分配金が請求人名義の普通預金口座に入金されていたこと、③当該分配金等を請求人の所得として確定申告がされていたことから、本件入金は、相続税法第9条に規定する対価を支払わないで利益を受けた場合に該当する旨主張する。しかしながら、①請求人は、本件入金の前後を通じて夫の財産の管理を主体的に行っており、その管理に係る全部の財産について請求人に帰属していたものと認めることはできないから、本件口座において請求人自身の判断で取引を行った事実をもって利益を受けたと認めることはできない上、②分配金等の入金があっても、請求人が私的に費消した事実が認められない本件においては、これを管理・運用していたとの評価の範疇を超えるものとはいえず、③確定申告をしたことは、申告をすれば税金が還付されるとの銀行員の教示に従い深く考えずに行ったものとの請求人の主張が不自然とまではいえず、殊更重要視すべきものとは認められないことなどの各事情を考慮すれば、本件入金によっても、夫の財産は、本件口座においてそのまま管理されていたものと評価するのが相当であるため、本件入金は、請求人に贈与と同様の経済的利益の移転があったものと認めることはできず、相続税法第9条に規定する対価を支払わないで利益を受けた場合に該当しない。(令3. 7.12 東裁(諸)令3-3)

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支部名
広島
裁決番号
平240013
裁決年月日
平成24年11月27日
裁決結果
棄却
争点番号
400601020
争点
6贈与税の課税価格の計算/1課税価格の計算/2その他の利益に係る課税価格
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①請求人が退社した医療法人(本件医療法人)の「退社した社員は、その払込済出資額を限度として、払戻しを請求することができる。」旨の定款の定めについて、上記定款の定めは、出資社員に、退社後、出資払戻請求権を行使するか、行使しないで出資持分として保持し続けるかの選択を認めたものと解すべきである旨、②医療法人の出資持分の取扱いについては、定款の定めによらず、当事者である医療法人と出資持分を有する者の意思を基準として判断すべきであり、当該各意思によれば、本件退社により出資持分は失われていない旨主張し、退社後も出資払戻請求権を行使しなかった請求人は退社後も出資持分を失わない旨主張する。しかしながら、①上記定款の定めは、出資社員が退社する場合、その持分は退社の時に具体的な出資払戻請求権に変換することを前提とし、その出資払戻請求権について払込済出資額を限度とする旨の制限を定めたものと解され、退社した社員が出資持分として保持し続け得ることを定めたものとは認められず、②また、医療法は、社団である医療法人の財産の出資社員への分配については、同法第54条《剰余金配当の禁止》の規定に反しない限り、医療法人が定款で自律的に定めるところに委ねていたと解されるが、出資社員が退社した後も出資持分を保有し続けるか否かを当事者の意思を基準として判断することを許容していたとは解されないから、請求人は、退社により本件医療法人に対する出資払戻請求権を取得する一方、その出資持分を失ったものと解される。(平24.11.27 広裁(諸)平24-13)

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支部名
高松
裁決番号
平240004
裁決年月日
平成24年11月13日
裁決結果
棄却
争点番号
400601020
争点
6贈与税の課税価格の計算/1課税価格の計算/2その他の利益に係る課税価格
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が株式を保有する同族会社(本件法人)が請求人の母から売買により本件各土地を譲り受けたものの、本件各土地の譲受価額(本件譲受価額)は時価であるから、本件法人が本件各土地を譲り受けたことにより、請求人が相続税法第9条に規定する「対価を支払わないで利益を受けた」とは認められない旨主張する。しかしながら、本件各土地の時価は、当審判所が、公示価格及び適切な売買実例における取引価格を基礎として土地価格比準表に準じて個別的要因の格差補正を行って算出した本件各土地の価額であると認められるところ、本件譲受価額は、当該当審判所が算出した価額より低い価額であると認められ、本件各土地を譲り受けた前後の本件法人の株式の価額の差額を算定すると、請求人は、本件法人が本件各土地を譲り受けたことにより、対価を支払わないで自らが保有する本件法人の株式の価額の増加額に相当する利益を受けたと認められる。(平24.11.13 高裁(諸)平24-4)

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支部名
高松
裁決番号
平240004
裁決年月日
平成24年11月13日
裁決結果
棄却
争点番号
400601010
争点
6贈与税の課税価格の計算/1課税価格の計算/1低額譲受けの場合の課税価格
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①請求人の母から売買により譲り受けた土地(本件土地)の譲受価額(本件譲受価額)は時価であるから、請求人が相続税法第7条《贈与又は遺贈により取得したものとみなす場合》に規定する「著しく低い価額の対価で財産の譲渡を受けた」とは認められない、②仮に本件譲受価額が時価でないとしても、現在のように通常の取引価額が下落している状況の下では、対価を伴う取引の場合も「負担付贈与又は対価を伴う取引により取得した土地等及び家屋等に係る評価並びに相続税法第7条及び第9条の規定の適用について」(平成元年3月29日付直評5ほかによる国税庁長官通達)に定める通常の取引価額による評価は適用されず、贈与を受けた場合と同様に相続税評価額をもって時価と認めるべきである旨主張する。しかしながら、請求人の上記主張②については、相続税評価額により評価することが予定されている財産の移転は、主に夫婦間及び親子間などにおいて行われるような対価を伴わないものであり、特に相続は、被相続人の死亡という偶発的な要因に基づき発生するものであるが、対価を伴う取引は、自由な経済的取引として行われるもので、通常の取引価額を認識した上での通常の売買行為と同一視できるものであるから、対価を伴う取引により取得した土地等の価額については、評価上の安全性に配慮した相続税評価額をそのまま適用することは適切でなく、通常の取引価額によって評価することが相当である。また、請求人の上記主張①については、本件土地の時価は、当審判所が、公示価格及び適切な売買実例における取引価格を基礎として土地価格比準表に準じて個別的要因の格差補正を行って算出した本件土地の価額であると認められるところ、本件譲受価額は、当該当審判所が算出した価額より著しく低い価額であると認められることから、請求人は、請求人の母から「著しく低い価額の対価で財産の譲渡を受けた」と認められる。(平24.11.13 高裁(諸)平24-4)

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支部名
広島
裁決番号
平240004
裁決年月日
平成24年8月31日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400601010
争点
6贈与税の課税価格の計算/1課税価格の計算/1低額譲受けの場合の課税価格
事例集登載頁
裁決事例集№88

要旨

○ 請求人がその親族から本件土地及び本件建物を譲り受けたこと(本件譲受け)について、請求人は、本件譲受けの価額が時価であるから、本件譲受けは相続税法第7条《贈与又は遺贈により取得したものとみなす場合》に規定する「著しく低い対価」での譲受けに該当しない旨主張し、原処分庁は、本件土地及び本件建物の時価は、原処分庁の依頼に基づく鑑定評価額(原処分庁鑑定額)であり、原処分庁鑑定額と本件譲受けの価額を比較すると、本件譲受けは、同条に規定する「著しく低い対価」での譲受けに該当する旨主張する。しかしながら、原処分庁鑑定額は、合理的に鑑定されたものとは認められないから、これを本件土地及び本件建物の時価と認めることはできない。他方、当審判所の依頼に基づく本件土地の鑑定評価額は合理的に鑑定されたものと認められるからこれを時価と認めるのが相当であり、また、本件建物については、一般的に合理性が認められる固定資産評価基準に従って算定された固定資産税価格が適正な時価と認められる。したがって、本件土地及び本件建物の時価はこれらの合計額であると認められ、当該合計額は原処分庁鑑定額を下回るものの、当該合計額と本件譲受けの価額とを比較すると、本件譲受けは、相続税法第7条に規定する「著しく低い対価」での譲受けに該当すると認めるのが相当である。(平24. 8.31 広裁(諸)平24-4)

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支部名
東京
裁決番号
平220022ほか 1件
裁決年月日
平成22年7月26日
裁決結果
棄却
争点番号
400601990
争点
6贈与税の課税価格の計算/1課税価格の計算/4その他の課税価格の計算
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件会社の出資持分である本件出資持分を本件譲渡により譲り受けたA社の株式の評価について、類似業種比準方式は、直前期末の金額等を基礎とする評価方法であることからすると、大会社であるA社の株式を同方式で評価する限り、本件譲渡の前後において、相続税法基本通達9−2《株式又は出資の価額が増加した場合》にいう株式の価額増加は生じないから、A社の株主である請求人が本件譲渡によって利益を享受することはない旨主張する。しかしながら、請求人が本件譲渡によって受けた利益の価額を算定するには、本件譲渡の前後で、A社の株式の価値がどれだけ増加したかを算定する必要があり、これについては、本件譲渡があった直後のA社の株式の価額から本件譲渡の直前のA社の株式の価額を差し引く方法により算定するのが相当であるところ、A社の株式の価額を、本件譲渡の前後を通じていずれも直前期末の金額等を基に類似業種比準方式で評価するのは相当でないから、本件譲渡後のA社の株式の評価に当たっては、財産評価基本通達により難い特別な事情があるというべきである。本件の場合、本件譲渡後のA社の株式の価額は、類似業種比準方式に準じて、同方式の比準要素である純資産価額を修正して求めるのが最も合理的であり、これにより算出したA社の株式の本件譲渡直後の価額と財産評価基本通達の定めにより算出したA社の株式の本件譲渡直前の価額を比べると、前者が後者を上回るから、その分、請求人は、利益を享受したこととなる。(平22. 7.26 東裁(諸)平22-22)

支部名
関東信越
裁決番号
平210055
裁決年月日
平成21年12月18日
裁決結果
棄却
争点番号
400601020
争点
6贈与税の課税価格の計算/1課税価格の計算/2その他の利益に係る課税価格
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人が義父から使用貸借していた自宅の敷地について、賃貸借契約を変更したことにより、相続税法第9条に規定する利益を受けたか否かが争点であるところ、同法第9条に規定する利益の享受の有無は、利益を受けた者の金銭に見積もることができる経済価値のある財産の増加又は債務の減少の有無により判断されると解され、請求人は賃貸借契約の締結により発生した経済価値のある借地権を取得したと認められる。また、本件土地の所在する地域は、財産評価基準書において借地権割合が定められ、さらに、借地権の取引事例があることからすれば、当該地域は借地権の設定に際し、権利金の授受の取引慣行がある地域であると認められ、請求人は、賃貸借契約の際、権利金を支払っていないのであるから、同契約の締結により取得した本件借地権の価額に相当する利益を、義父から享受したことになり、本件土地の所在する地域は、借地権の設定に際し、権利金の授受の取引慣行がない地域であるから、相続税法第9条に規定する利益は受けていない旨の請求人の主張は採用できない。また、原処分庁は、請求人が受けた経済的利益の額は、「相当の地代を支払っている場合等の借地権等についての相続税及び贈与税の取扱いについて」を適用して評価すべきである旨主張するが、実際に支払っている地代の年額は、通常の地代の年額を下回っていることから、経済的利益の額は、財産評価基本通達27の定めにより評価すべきである。(平21.12.18 関裁(諸)平21-55)

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支部名
沖縄
裁決番号
平210004
裁決年月日
平成21年10月13日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400601030
争点
6贈与税の課税価格の計算/1課税価格の計算/3負担付贈与に係る課税価格
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、贈与により取得した不動産には、抵当権が設定されており、仮に当該不動産を売却するとした場合には価値がなく利益が生じないため、抵当権の設定が行われていること自体が負担であり、当該不動産に設定されている抵当権は債務であるから相続税と同様に債務控除すべきである旨主張する。しかしながら、他人の債務の担保のために不動産に抵当権が設定されていても、当該不動産の所有者が当該抵当権に係る債務の債務者となるものではないことから、抵当権の存在のみをもって、負担付贈与に係る負担であり債務であるとする請求人の主張には理由がない。(平21.10.13 沖裁(諸)平21-4)

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支部名
沖縄
裁決番号
平210004
裁決年月日
平成21年10月13日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400601030
争点
6贈与税の課税価格の計算/1課税価格の計算/3負担付贈与に係る課税価格
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、本件贈与は贈与時点における受贈不動産に係る借入金残高(以下「本件借入金残高」という。)を負担額とする負担付贈与であるから相続税法基本通達21の2−4に基づき税額が計算されるべきである旨主張する。しかしながら、負担付贈与における負担額とは、その贈与時において具体的な経済価値として評価されるものでなければならず、その負担額がその贈与時において具体的に確定しているか又はその確定が推認し得る状態であることが必要であるところ、贈与者は、贈与時点において、請求人との間で、具体的な負担額を決めなかった旨答述しており、また、請求人も負担額について具体的な金額を回答しておらず、更には、他に贈与時に請求人及び贈与者が具体的な負担額について決定していたことを示す証拠も認められないことなどからすれば、本件贈与に係る負担額については、贈与時点において、具体的に確定している又はその確定が推認し得る状態にあったとは認められないことから、請求人の主張には理由がない。(平21.10.13 沖裁(諸)平21-4)

支部名
熊本
裁決番号
平200025
裁決年月日
平成21年4月22日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400601010
争点
6贈与税の課税価格の計算/1課税価格の計算/1低額譲受けの場合の課税価格
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、請求人が親族から譲り受けた土地(以下「本件土地」という。)の時価とその対価との差額について、相続税法第7条の規定が適用されることは認めるものの、本件土地の時価は、本件土地の路線価相当額を基に、がけ地の評価減及び借地権相当額を控除して算定すべきであると主張する。しかしながら、請求人の主張する価額は、本件土地の路線価と同額であり、対価を伴う取引により取得した土地の価額については、通常の取引金額に相当する金額によって評価することが相当であることから、請求人が主張する時価は、本件土地の適正な時価を表しているとは認められない。また、借地権相当額の控除については、本件土地には、使用貸借による土地の使用権が存するところ、使用貸借による土地の使用権は、賃貸借契約に基づく権利に比し権利性が極めて低い上、親族間の情誼や信頼関係に基づく土地の無償使用関係であるから、これに独立した経済的価値を求めることはできず、土地の時価に影響を与えるものではないから、本件土地の時価の算定にあたり、借地権相当額を控除することはできない。一方、原処分庁は、本件土地の時価について、本件土地の近隣で都市計画法上の用途地域を同じくする公示地の公示価格及び基準地の標準価格を基に土地価格比準表に準じて、時点修正及び個別的要因の格差補正を行って算定するべきである旨主張するが、①本件土地の近隣地域には比準すべき取引事例が存在しているにもかかわらず、これらの取引を比準していないこと、及び②個別的要因の格差率の適用根拠が不明確であることなどから原処分庁が算定した本件土地の時価は、適正な時価を表しているとは認められないので採用することができない。そこで、当審判所において、本件土地の近隣で、本件土地と地積、形状等の画地条件の格差が最小限となるような取引事例及び公示地を調査し、各取引事例及び本件公示地の公示価格を基に、土地価格比準表に準じて、時点修正、事情補正及び格差補正などを行って本件土地の時価を算定したところ、本件土地の時価は、16,347,708円となり、請求人の平成18年分の贈与税に係る課税価格は、本件土地の時価と対価との差額は○○○○円となるから、本件通知処分は違法なものであり、その一部を取り消すべきである。(平21.5.22 熊裁(諸)平21-25)

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支部名
熊本
裁決番号
平200015
裁決年月日
平成21年1月9日
裁決結果
棄却
争点番号
400601990
争点
6贈与税の課税価格の計算/1課税価格の計算/4その他の課税価格の計算
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件が相続税法第66条第4項の適用要件を満たすものであるとしても、本件出資持分は特別の放棄の意思決定及び法的手続の拘束下にあるから、不特定多数の当事者間で自由な取引が行なわれる場合に通常成立すると見られる価額は零円と評価すべきであり、贈与税の課税価格は算出されないと主張する。しかしながら、請求人は、本件定款変更の認可があった時に、本件定款変更によってB及びCの出資持分が消滅したことにより経済的利益を受けたと認められ、相続税法第9条に規定する「対価を支払わないで利益を受けた場合」に該当する。そうすると、本件において、贈与税の課税対象となる請求人が受けた利益の価額は、B及びCの請求人に対する出資持分の消滅に伴いこれら2名から受ける利益であり、B及びCが失った出資持分の価額と同額であると認められるから、贈与税の課税価格は、本件定款変更の直前における本件出資持分の価額に相当する金額によることが相当であると認められる。したがって、財産評価基本通達(以下「評価通達」という。)194−2に定める評価方法を適用したのでは適正な時価が求められず、著しく課税の公平を欠くことが明らかであるなど、評価通達194−2の定めによらないことが正当と認められるような特別の事情がある場合を除き、評価通達194−2に定める評価方式により、取引相場のない株式に準じて評価することが相当であると認められるところ、本件においてはこのような特別な事情は認められないから、本件出資持分の価額は評価通達194−2に定める評価方法により評価することが相当であり、本件定款変更により請求人が受けた利益の額は評価通達194−2の定めにより評価した本件出資持分の価額と同額となる。(平21. 1. 9 熊裁(諸)平20-15)

支部名
東京
裁決番号
平180121
裁決年月日
平成18年12月22日
裁決結果
棄却
争点番号
400601020
争点
6贈与税の課税価格の計算/1課税価格の計算/2その他の利益に係る課税価格
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、A社の社員(従業員)としての地位を有し、社命により語学等の海外研修を受けているのであるから、A社が請求人の給与等及び海外研修費等として支出した金員については、A社との雇用関係に基づいて支払われたものであり、A社の代表取締役であるBからの贈与であるとする原処分庁の認定は誤りである旨主張する。 しかしながら、Bが代表取締役として強い影響力を有していたA社が請求人の給与等及び海外研修費等の名目で支出していた上記金員は、①請求人の渡航の経緯及び海外滞在中の行動等の実態からみると、請求人が海外研修と称していた勉学はA社に対して何ら貢献するものではなく、研修受講としての役務提供といえるものではない個人的な留学であって、請求人にはA社における勤務の実態はないこと、②請求人がA社に採用されたと称されるのは、請求人の個人的留学の費用をA社に負担してもらうためだけの外形であって、請求人とA社の間には雇用関係又は雇用類似の契約関係等役務を提供すべき関係はないものというべきであること及び③上記金員の負担はBの強い影響力によりなされたものであることから、A社が支出した上記金員の性格は、A社が請求人の個人的な留学費用を負担していたものであり、請求人が上記金員と同額の利益を得たものと認められる。そして、A社がBの意向に従って、勤務の実態もA社との間の雇用関係又は雇用類似の契約関係等役務を提供すべき関係もない請求人に係る上記金員を支出していたものであることからすると、A社がBに対して上記金員相当額の経済的利益を供与したものであって、請求人はこれを事実上享受していたものというべきであり、相続税法第9条は、私法上の贈与契約による財産の取得でなくても、対価を支払わないで経済的利益を受けたことが贈与と同じような利益を受けた実質がある場合においては、その経済的利益に相当する金額を贈与により取得したものとみなして、その経済的利益に相当する金額を課税財産として贈与税を課税することとしたものであること、また、請求人とBは、相互に相続税法に規定する扶養義務者に当たらないことから、請求人に対して贈与税を課税した原処分は相当である。(平18.12.22 東裁(諸)平18-121)

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支部名
大阪
裁決番号
平180040
裁決年月日
平成18年12月15日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400601030
争点
6贈与税の課税価格の計算/1課税価格の計算/3負担付贈与に係る課税価格
事例集登載頁
裁決事例集 №72・218ページ

要旨

○ 請求人は、父から土地及び建物の贈与を受け、住宅ローン債務残高を負担する負担付贈与契約を締結したが、請求人と父(以下「請求人ら」という。)との間で、住宅ローン契約に係る連帯債務について、請求人の負担割合を零とする暗黙の合意(特約)があったことから、当該負担付贈与の贈与税の課税価格の計算上控除すべき債務負担額は、住宅ローンの残額全額である旨主張する。 しかしながら、①住宅ローン契約には、連帯債務者である請求人らの負担割合に関する定めはないこと、②請求人は、連帯債務に関する負担割合について合意(特約)があったことを証する証拠はない旨答述し、当審判所の調査によっても、請求人の連帯債務の負担割合を零とすべき合意(特約)があったと認める証拠はないこと、③住宅ローンの借入金は本件土地の取得費に全額充てられ、その結果、請求人ら及び母は、土地の各持分を取得していること、④住宅ローン契約書に請求人自ら署名していること及び住宅ローン契約は請求人と父との連帯債務となっていることから、請求人は、住宅ローン契約の締結時点において請求人が連帯債務者となることを了知していたと認められること、⑤請求人は、少なくとも平成7年1月から平成9年6月までの間、自ら負担すべき持分に応じた金額を毎月父の口座に送金していたものと認められること等からすれば、請求人らの間で請求人の負担割合を零とする合意があったとは認められず、請求人らが実際に受ける利益の割合である本件土地の持分に相当する負担割合で連帯債務を負うことを認識していたと認めるのが相当であるから、本件負担付贈与の課税価格の計算上、控除すべき債務負担額は、負担付贈与契約締結時の住宅ローンの残債務に占める父の土地の持分に相当する割合とするのが相当である。(平18.12.15 大裁(所・諸)平18-40)

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支部名
大阪
裁決番号
平180040
裁決年月日
平成18年12月15日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400601030
争点
6贈与税の課税価格の計算/1課税価格の計算/3負担付贈与に係る課税価格
事例集登載頁
裁決事例集 №72・218ページ

要旨

○ 請求人及び原処分庁は、負担付贈与が行われた場合における土地及び建物の価額について、路線価方式等、財産評価基本通達の定めに基づく相続税評価額によって計算している。 しかしながら、負担付贈与が行われた場合における贈与税の課税に当たり、その土地及び建物の価額を評価上の安全性に配慮した路線価方式等、相続税評価額によって計算するのは相当ではないと解されるから、請求人及び原処分庁の主張する評価方式はいずれも採用することがでないのであり、負担付贈与が行われた場合における土地および建物の価額は、土地は公示価格に基づいて評価する方法が、また、建物は最建築価格に基づいて評価する方法が最も合理的で適切な評価方法であると認められる。(平18.12.15 大裁(所・諸)平18-40)

支部名
東京
裁決番号
平160179
裁決年月日
平成17年1月19日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400601010
争点
6贈与税の課税価格の計算/1課税価格の計算/1低額譲受けの場合の課税価格
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、本件各譲受価額が本件各譲受日における本件株式の時価であるから、相続税法第7条の規定に該当しない旨主張する。しかしながら、①本件株式は、取引相場のない株式であり、かつ、譲渡制限のある株式であって、いわゆる市場価格を有していないという特質があること、②本件各譲受は、筆頭株主であり代表取締役社長でもある請求人が、発行済株式数の3分の2に達するまで本件株式を取得することを目的とした買取りの申入れ(以下「本件申入れ」という。)を契機とすること、③本件各譲受価額のほとんどは、請求人が提示した買取価格と同額であること、④少数非支配株主に分類される本件各譲渡人は、本件申入れを逃すと額面金額以上での本件株式の譲渡は極めて困難であると理解し、本件申入れを契機に本件株式を譲渡するか否かを速やかに決することを求められた状況にあったこと及び⑤当審判所の調査の結果においても請求人が提示した買取価格の算定根拠が明らかでないことからすると、本件各譲受価額は、本件各譲受の当事者双方により合理的に形成されたものとは認められず、また、他に本件各譲受価額が本件各譲受の時の時価を適正に表していると認めるに足りる証拠はない。したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平17.1.19東裁(諸)平16-179)

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支部名
関東信越
裁決番号
平140050
裁決年月日
平成14年12月19日
裁決結果
棄却
争点番号
400601020
争点
6贈与税の課税価格の計算/1課税価格の計算/2その他の利益に係る課税価格
事例集登載頁
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要旨

○ 原処分庁は、被相続人所有の建物について被相続人が行った工事が増改築工事であるとして工事費用を含めて建物を評価すべきである旨主張し、請求人らは、その工事は被相続人の病気療養のための修繕であって増改築ではない旨主張する。しかしながら、当審判所の調査によれば、工事の行われた建物は請求人の所有であり、増改築により増加した資産に相当する経済的利益を被相続人から贈与により受けたものと認められる。また、当該贈与は、相続開始日の属する年に行われたものであり、相続税法第19条の規定により相続財産に加算することとなる。(平14.12.19.関裁(諸)平14-50)

支部名
東京
裁決番号
平140105
裁決年月日
平成14年12月3日
裁決結果
棄却
争点番号
400601020
争点
6贈与税の課税価格の計算/1課税価格の計算/2その他の利益に係る課税価格
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人らは、被相続人が本件金員相当額の財産的出捐を行い、主たる債務者が本件金員等を原資として本件借入金を返済したとしても、連帯保証人である請求人の財産の増減はまったくなく、連帯保証の義務が消滅したにすぎないから、経済的な利益の享受はなく相続税法第9条の規定には当たらない旨主張する。しかしながら、主たる債務者が弁済不能の状態にあり、請求人の連帯保証債務の履行が確実であったものと認められる状況において、社会一般では通常考え難い全たる債務者に対する財産的出損が、親子という親密な身分関係を有する特定の者によってなされ、本件金員を主たる原資として主たる債務者が本件借入金等の全額を一括返済することができたことにより、物的担保が解除され、更に、当該連帯保証債務の消滅という経済的利益を享受したものと認められ、このことは、相続税法第9条に規定する贈与とみなされるその他の利益の享受に該当する。(平14.12.03.東裁(諸)平14-105)

支部名
関東信越
裁決番号
平120106
裁決年月日
平成13年5月28日
裁決結果
棄却
争点番号
400601030
争点
6贈与税の課税価格の計算/1課税価格の計算/3負担付贈与に係る課税価格
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、公正証書として作成した本件負担付不動産贈与契約締結前に、請求人が贈与者の債務を一部弁済した金額も本件贈与に係る負担額に含めるべき旨主張するが、本件贈与に係る負担がいかなるものであるかは、まずは当事者双方の合意の下に作成された本件公正証書の約定(本件贈与日現在の残存債務の返済を負担する旨の記載)によるべきであり、これと異なる負担があったというためには、それを証する明らかな証拠又は事実が存することが必要であるところ、請求人からは本件公正証書以外に本件贈与に係る約定があったことを証する証拠の提示がなく、当審判所の調査によっても、そのような事実は認められないので、本件贈与に係る請求人の負担額は、本件公正証書に記載された負担で、かつ、本件贈与時において確定していた残存債務の額に限られるとするのが相当である。(平13.5.28関裁(諸)平12−106)

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支部名
大阪
裁決番号
平090071
裁決年月日
平成10年3月11日
裁決結果
棄却
争点番号
400601990
争点
6贈与税の課税価格の計算/1課税価格の計算/4その他の課税価格の計算
事例集登載頁
裁決事例集No55・466ページ

要旨

○ 請求人は、本件定期預金については、相法第19条の規定により本件相続税の課税価格に加算しているから、贈与税の課税対象とはならない旨主張するが、同条の規定の趣旨は、相続税法が採用している相続税の累進税率の適用による税負担が、財産を生前贈与することによって軽減されて公平を欠く結果となることを考慮し、相続開始前3年以内の贈与財産の価額を相続税額の計算上、相続財産の価額に加算することにより所要の調整をすることにあると解されるところ、同条第1項の規定により相続税の課税価格とみなされた贈与財産については、贈与税が課税されることが前提とされたものであって、贈与財産の価額を相続税の課税価格に加算したからといって贈与税の課税関係が消滅するものではない。(平10. 3.11大裁 (諸) 平 9-71) 裁決事例集No55・466ページ

支部名
東京
裁決番号
平090024
裁決年月日
平成9年8月27日
裁決結果
棄却
争点番号
400601010
争点
6贈与税の課税価格の計算/1課税価格の計算/1低額譲受けの場合の課税価格
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、母親からの本件出資の買取価額の算定に当たっては、評基通185及び186-2の規定を適用し、1口当たりの純資産価額の計算上、法人税額等相当額を控除した価額で評価すべきである旨主張する。しかしながら、本件出資は、設立時に著しく低い額面価額による現物出資の引受けにより取得されたものであり、これら法人の設立から資本の減資による払戻金の受取に至るまでの一連の行為から判断すれば、請求人及び母親の行為は、本件出資について本件通達に定められた方法を利用して贈与税の負担の軽減を図るとともに、母親に係る相続税の負担の軽減を図る目的で本件出資の売買が行われたものと推認されるので、実質的な租税負担の公平という観点からして、本件出資の価額の算定において、法人税額等相当額を控除しないことは相当と認められる。また、相法第7条に規定する時価とは同法第22条に規定する時価と同様に客観的な交換価値を示す価額であると解されているから、原処分庁が同法第7条の規定に基づき時価と譲受価額との差額相当額を母親から贈与により取得したものとみなしてした決定処分は適法である。(平 9. 8.27東裁(諸)平 9-24)

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