裁決要旨 4相続開始前3年以内の贈与
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 令050003
- 裁決年月日
- 令和6年3月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400504000
- 争点
- 5相続税の課税価格の計算/4相続開始前3年以内の贈与
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、相続税法(令和5年法律第3号による改正前のもの)第19条《相続開始前3年以内の贈与があった場合の相続税額》第1項の規定により相続税の課税価格に加算された、同法第7条《贈与又は遺贈により取得したものとみなす場合》の規定の適用による、請求人らの母の株式の譲受けについて令和元年分の贈与税の課税価格計算の基礎に算入された価額につき、当該株式の一部は平成30年に第三者から譲り受けたものであるから、同条の規定が適用された株数が過大である旨主張する。しかしながら、当該株式の譲渡契約に至る経緯や動機、その譲渡代金の支払状況及び株主総会の決議の状況は、いずれも、相続税法第7条の規定が適用された株数と同数の記載のある当該譲り受けに係る契約書の内容に符合しており、その記載と異なる事実を認めることができない。したがって、相続税法第7条の規定が適用され平成31年分の贈与税の課税価格計算の基礎とされた株数と同数を平成31年に請求人らの母が譲り受けたものであるから、同株数が過大であったとは認められず、同法第19条第1項の規定により同株数に相当する価額が相続税の課税価格に加算されることとなる。(令6. 3.22 沖裁(諸)令5-3)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令040020
- 裁決年月日
- 令和5年3月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 400504000
- 争点
- 5相続税の課税価格の計算/4相続開始前3年以内の贈与
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①被相続人の請求人等に対する貸付金(本件貸付金)は、実質的には被相続人が自ら取得した土地及び建物の代金の支払に充てたものであるから、本件貸付金の価額は、当該土地及び建物として評価すべきである旨、②本件貸付金以外の建物の建築に関する資金や当該建物で使用するために購入された家具等の代金に係る資金についても、被相続人が自ら支払うべきものに充てられたものであるから、請求人に対する贈与に当たらない旨、また、③被相続人が代表取締役を務めていた会社(本件会社)に対する貸付金(本件会社貸付金)は、本件会社が相続開始日において6か月以上休眠状態であり、回収が著しく困難なものであったと見込まれるから、財産評価基本通達205《貸付金債権等の元本価額の範囲》の定める「その回収が不可能又は著しく困難であると見込まれるとき」に該当する旨主張する。しかしながら、①当該土地及び建物は、請求人が自らが当事者として売買契約及び請負契約を締結し取得に係る登記もされているなど、請求人が取得したものと認めるのが相当であって、本件貸付金は、借用書が作成され、その記載のとおりの金銭の授受がされ貸付けが実行されたものであるから、貸付金債権として評価すべきであり、②本件貸付金以外の建物の建築に関する資金については、上記①の理由から、家具等の購入代金に係る資金は、当該家具等を請求人が自ら使用するために、自ら当事者となって、家具店等から購入して取得したものと認められることから、これらの支払をした被相続人により贈与されたものと認められる。また、③本件会社は、相続開始日の直前の事業年度において債務超過の状況ではなく、請求人に役員報酬も支払っており、翌期の事業方針も検討していることからすれば、休眠状態にはなく、ほかに「その回収が不可能又は著しく困難であると見込まれるとき」と同視できる程度に本件会社の経済状態等の悪化が著しく、本件会社貸付金の回収の見込みがないことが客観的に明白であるなどの事情も認められない。(令5. 3.24 名裁(諸)令4-20)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令040007
- 裁決年月日
- 令和4年9月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400504000
- 争点
- 5相続税の課税価格の計算/4相続開始前3年以内の贈与
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の母(本件被相続人)名義の普通預金口座(本件普通預金口座)から出金され、請求人の普通預金口座に入金された金員及び請求人のヴァイオリン購入費用に充てられた金員(本件各金員)は、いずれも請求人に帰属する本件普通預金口座から出金されたものであるから、相続税法第19条《相続開始前3年以内に贈与があった場合の相続税額》第1項に規定する被相続人から贈与により取得した財産ではない旨主張する。しかしながら、本件普通預金口座は、その名義のとおり本件被相続人に帰属するものであり本件各金員もまた本件被相続人に帰属するものであるところ、本件各金員は請求人が本件普通預金口座から出金し費消していることに違いなく、何らの対価等を負担したなどの事情はうかがわれないことから、本件普通預金口座からの出金による利得は贈与によるものというべきであり、本件各金員は、同項に規定する被相続人から贈与により取得した財産に該当する。(令4. 9.20 大裁(諸)令4-7)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平300024
- 裁決年月日
- 平成31年4月19日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 400504000
- 争点
- 5相続税の課税価格の計算/4相続開始前3年以内の贈与
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№115
要旨
○ 請求人は、被相続人名義の預金は、請求人が被相続人に預けた金員を運用したものであり、同人名義の預金は請求人に帰属するから、被相続人名義の預金から出金した現金を請求人名義の預金口座へ入金(本件入金)したことは、被相続人からの贈与ではない旨主張する。しかしながら、被相続人名義の預金は、同人の年金等を原資として形成されたものであり、同人が管理運用していることからすれば、同人に帰属する相続財産であると認められるから、本件入金は、相続税法第19条《相続開始前3年以内に贈与があった場合の相続税額》により被相続人の相続に係る相続税の課税価格に算入される。(平31. 4.19 広裁(諸)平30-24)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平280051
- 裁決年月日
- 平成29年6月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400504000
- 争点
- 5相続税の課税価格の計算/4相続開始前3年以内の贈与
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、被相続人が生前に請求人らに対して株式を贈与したことは贈与証書のとおりであり、請求人らも、受贈意思を表示し、贈与物件の移動を確認しているから、被相続人は、その相続の開始時において当該株式を有していなかった旨主張する。しかしながら、当該贈与証書について検討すると、贈与者である本件被相続人の記名押印がされている一方で、受贈者の押印がされておらず、記名がされているのみであるから、当該贈与証書のみでは、請求人らが当該株式の贈与を受諾したことを認めることはできず、当審判所の調査の結果によっても、当該主張を認めるに足りる証拠はない。そうすると、被相続人の生前において当該株式が贈与されていたとは認められないから、被相続人は、その相続の開始時において当該株式を有していたものと認めるのが相当である。(平29. 6.27 関裁(諸)平28-51)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平270054
- 裁決年月日
- 平成28年4月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 400504000
- 争点
- 5相続税の課税価格の計算/4相続開始前3年以内の贈与
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、被相続人からの委託に基づき、請求人が代表者を務める法人(本件法人)が被相続人から借りている建物(本件建物)及びその敷地に係る固定資産税等(本件固定資産税等)を立て替えており、民法第650条《受任者による費用等の償還請求等》に基づき、必要な費用及び利息の償還を請求することができるから、被相続人が請求人に交付した金員(本件金員)は、必要費の償還請求権に基づく立替金の精算であり、被相続人からの贈与ではない旨主張する。しかしながら、請求人が本件固定資産税等を支払っていたのは、本件法人が経済的な理由から本件建物の賃料を支払えない状況において、被相続人から固定資産税程度の負担はするように言われたためであり、本件法人が賃料を支払えるようになった後も、賃料が低額であるために請求人が引き続き固定資産税を支払い続けていたに過ぎない。また、本件固定資産税等及び本件建物に係るその他費用の支払について、請求人と被相続人との間で立替払を委託したことを認めるに足りる証拠資料はない。かえって、当審判所の調査の結果によれば、請求人が本件固定資産税等の償還を求めたことは一度もなかったと認められる。これらのことに照らせば、請求人及び被相続人は、本件固定資産税等については請求人が負担し、被相続人がこれを償還することを要しないものと認識していたと推認することができる。そうすると、請求人と被相続人との間において、本件固定資産税等については請求人が負担するものとの黙示の合意がされ、請求人はこれに基づき本件固定資産税等を支払ったものと認めるのが相当であるから、請求人は、本件固定資産税等の償還請求権を有しないというべきである。したがって、本件金員の交付は、本件固定資産税等の償還のためではなく、被相続人から請求人に対する贈与であると認めるのが相当である。(平28. 4.25 関裁(諸)平27-54)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270021
- 裁決年月日
- 平成27年8月4日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 400504000
- 争点
- 5相続税の課税価格の計算/4相続開始前3年以内の贈与
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№100
要旨
○ 請求人らは、ジョイント・テナンシーの形態により被相続人が米国f州に所在する不動産(本件不動産)について有する持分は、我が国における共有財産ではないから相続税の課税価格に算入されるべきものではない旨主張する。しかしながら、被相続人及び請求人P2がジョイント・テナンシーの形態で所有している本件不動産については、ジョイント・テナンツ(合有者)の一人である被相続人が死亡したことにより、その権利は、相続されることなく、生存者への権利の帰属(サバイバー・シップ)の原則に基づいて、残りのジョイント・テナンツである請求人P2の権利に吸収されたものと認められる。そして、サバイバー・シップの原則により、請求人P2の権利が増加した時に対価の授受があった事実は認められないから、生存者である請求人P2は相続税法第9条《贈与又は遺贈により取得したものとみなす場合−その他の利益の享受》に規定する「対価を支払わないで利益を受けた場合」に該当すると認められるところ、この権利の増加は、同条により、請求人P2が被相続人から贈与により取得したものとみなされる。さらに、この権利の増加につき、請求人P2には、相続税法第19条《相続開始前3年以内に贈与があった場合の相続税額》第1項が適用されることとなる。したがって、被相続人がジョイント・テナンシーの形態で所有する本件不動産の持分については、請求人P2が被相続人から贈与により取得したものとみなされ、本件不動産の価額の2分の1に相当する部分の金額については、相続税の課税価格に加算すべきものと認められる。(平27. 8. 4 東裁(諸)平27-21)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平240013
- 裁決年月日
- 平成25年4月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400504000
- 争点
- 5相続税の課税価格の計算/4相続開始前3年以内の贈与
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が相続の開始前3年以内に贈与により取得した財産であると認定した請求人名義の預金(本件預金)は、相続の開始前3年を超える日以前に請求人が被相続人からの贈与により取得したものである旨主張する。しかしながら、書面によらない場合の預金の贈与の時期については、当該預金に係る通帳及び証書の所持、届出印鑑の保管及びその使用状況、届出住所、証書の書換えや預入れ・払戻しの各手続を行っている者などの具体的な事実に基づき、贈与を受けたとする者が当該預金を自由に払い戻して使用できる状況になったと客観的に認められる時と解されるところ、①本件預金に係る届出印鑑は被相続人が保管し使用していた印鑑であると認められること、②本件預金に係る届出住所は被相続人の住所地となっていること、③本件預金の設定や書換え等の各手続は被相続人が行っていたものと認められること、そして、④本件預金については、相続の開始前3年以内の日に請求人が被相続人と共に金融機関に赴き、解約手続を行い、届出印鑑を請求人が使用している印鑑に、届出住所を請求人の住所地にそれぞれ変更する手続をした上で、その解約払戻金を原資とする請求人名義の預金を新たに設定していることからすると、本件預金の解約返戻金については、当該設定の事実をもって、請求人が自己の財産として現実に支配管理し自由に処分することができる状態に至ったと認められることから、当該設定の日において、被相続人から請求人への本件預金の解約払戻金に相当する金員に係る贈与の履行があったと認めるのが相当である。したがって、本件預金の解約払戻金に相当する金員は、相続税法第19条《相続開始前3年以内に贈与があった場合の相続税額》の規定により、相続開始前3年以内に贈与により取得した財産として相続税の課税価格に加算するのが相当である。(平25. 4.25 札裁(諸)平24-13)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平200040
- 裁決年月日
- 平成21年1月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400504000
- 争点
- 5相続税の課税価格の計算/4相続開始前3年以内の贈与
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人甲の母である被相続人(以下「本件被相続人」という。)から取得した土地及び建物(以下、併せて「本件土地建物」という。)の売買代金(以下「本件売買代金」という。)を500,000円としたのは、請求人の本件被相続人に対する各種の負担金等に係る債権と相殺したためであり、相続税法第7条《贈与又は遺贈により取得したものとみなす場合》に規定する「著しく低い価額の対価で譲り受けた場合」には該当しない旨主張する。しかしながら、請求人は本件被相続人に対する未精算の債権の金額のみを主張・立証するのみで、本件土地建物の購入価額と未精算の債権の金額を精算した結果本件売買代金が500,000円となった計算根拠に関する資料はなく、また、請求人が本件被相続人に対して有していたとする各種の未精算の債権については、その支払義務等があることを裏付ける客観的な証拠がないので、請求人が本件被相続人に対して未精算の債権を有していたとは認められない。したがって、請求人の主張には理由がなく、請求人は、本件土地建物を本件売買代金である500,000円を対価として、譲り受けたこととなり、相続税法第7条に規定する「著しく低い価額の対価で譲り受けた場合」に該当する。(平21. 1. 7 名裁(諸)平20-40)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平200040
- 裁決年月日
- 平成21年1月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400504000
- 争点
- 5相続税の課税価格の計算/4相続開始前3年以内の贈与
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成15年4月30日に請求人の母である被相続人(以下「本件被相続人」という。)名義の普通預金口座から14,000,000円(以下「本件金員」という。)を出金し、請求人の工事代金に費消したが、これは、平成2年4月○日に死亡した請求人の父への立替金に係る債務を承継した本件被相続人からの弁済金として出金し費消したものであって、被相続人から贈与を受けたものではない旨主張する。しかしながら、亡父への立替金に係る債務について、亡父の遺産に係る遺産分割協議書に当該債務及びその金額は明記されておらず、死亡から約12年経過した後に、請求人が、本件被相続人に対し、当該債務の弁済を求めたというのはいかにも不自然であるから、本件被相続人が請求人に対して当該債務を弁済する旨を約束したことを裏付ける客観的な証拠が存在しない以上、請求人らの主張を採用することは困難である。したがって、本件金員は、亡父への立替金に係る債務を承継した本件被相続人による弁済とは認められず、請求人の工事代金に係る債務は、本件金員によって、対価を支払うことなく減少したこととなるので、本件金員による工事代金の支払は、相続税法第9条に規定する「対価を支払わないで利益を受けた場合」に該当し、本件金員は、請求人が、贈与により取得したものとみなされる。(平21. 1. 7 名裁(諸)平20-40)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190187
- 裁決年月日
- 平成20年5月29日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 400504000
- 争点
- 5相続税の課税価格の計算/4相続開始前3年以内の贈与
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、相続開始前3年以内に共同相続人のうちの一人が被相続人の預金口座から現金(以下「本件現金」という。)を引き出し、これを贈与により取得していたので、これを相続財産に加算すべきである旨主張するが、原処分庁から当審判所に提出された全資料を総合し、さらには、当審判所において調査した結果によっても、被相続人から当該共同相続人に対する本件現金を贈与するとの意思表示及びその受諾を客観的に証明し得る証拠の存在は認められないので、原処分庁の主張には理由がない。したがって、本件現金について、相続開始前3年以内に贈与がなされたものとして相続税の課税価格に加算するのは相当ではない。(平20. 5.29 東裁(諸)平19-187)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190188
- 裁決年月日
- 平成20年5月29日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 400504000
- 争点
- 5相続税の課税価格の計算/4相続開始前3年以内の贈与
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 No.75・546ページ
要旨
○ 原処分庁は、相続開始前3年以内に共同相続人のうちの一人が被相続人の預金口座から現金(以下「本件現金」という。)を引き出し、これを贈与により取得していたので、これを相続財産に加算すべきである旨主張するが、原処分庁から当審判所に提出された全資料を総合し、さらには、当審判所において調査した結果によっても、被相続人から当該共同相続人に対する本件現金を贈与するとの意思表示及びその受諾を客観的に証明し得る証拠の存在は認められないので、原処分庁の主張には理由がない。したがって、本件現金については、相続開始前3年以内に贈与がなされたものとして相続税の課税価格に加算するのは相当ではない。(平20. 5.29 東裁(諸)平19-188)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190052
- 裁決年月日
- 平成19年10月29日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 400504000
- 争点
- 5相続税の課税価格の計算/4相続開始前3年以内の贈与
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が被相続人の生前中に外国に送金した金員等のうち、その原資が被相続人の預金等であるものは、請求人又はその妻への預け金又は貸付金であり、本件相続に係る相続財産である旨主張する。 しかしながら、預け金ならば明示又は黙示の委任契約が、貸付金ならば金銭消費貸借契約が成立していなければならないところ、被相続人と請求人との間でそのような契約関係が成立したことを窺わせる証拠はなく、また、被相続人が定期預金等の解約等のみを請求人に命じ、請求人が外国に送金していた事実は承知していたものの、その使途を指示することもなく、単にその保管のみを命じていた又は多額の返済を前提に請求人へ貸し付けたというのは不自然であり、原処分庁の主張は採用できない。 そして、外国送金先銀行における請求人名義口座への実質的送金額は、平成11年から本件相続開始日までの間にほとんど出金されてその使途は不明であるものの、①請求人は外国の不動産の取得、法人への出資に支出しており、その原資は当該送金額以外にないと認められること及び請求人自身以外の者のために当該送金額を使用する必要性が認められないことからすれば、出金はすべて請求人自身が費消するために行われたものと認められること、②被相続人は当該出金につき返還を求めない給付として認容しており、請求人も返還する必要があるとは認識していなかったものと認められることからすれば、当該出金額については、その出金のつど被相続人から請求人に対して資金の贈与があったと認めるのが相当であって、3年以内の贈与加算額に該当することとなるもののみ相続税の課税価格に加算するのが相当である。(平19.10.29 東裁(諸)平19-52)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190053
- 裁決年月日
- 平成19年10月29日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 400504000
- 争点
- 5相続税の課税価格の計算/4相続開始前3年以内の贈与
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、被相続人の二男が被相続人の生前中に外国に送金した金員のうち、その原資が被相続人の預金等であるものは、被相続人から二男又は二男の妻への預け金又は貸付金である旨主張する。 しかしながら、預け金ならば明示又は黙示の委任契約が、貸付金ならば金銭消費貸借契約が成立していなければならないところ、被相続人と二男との間でそのような契約関係が成立したことを窺わせる証拠はなく、また、被相続人が定期預金等の解約等のみを二男に命じ、二男が外国に送金していた事実は承知していたものの、その使途を指示することもなく、単にその保管のみを命じていた又は多額の返済を前提に請求人へ貸し付けたというのは不自然であり、原処分庁の主張は採用できない。 そして、外国送金先銀行における被相続人の二男名義口座への実質的送金額は、平成11年から本件相続開始日までの間にほとんど出金されてその使途は不明であるものの、①被相続人の二男は外国の不動産の取得、法人への出資に支出しており、その原資は当該送金額以外にないと認められること及び二男自身以外の者のために当該送金額を使用する必要性が認められないことからすれば、出金はすべて二男自身が費消するために行われたものと認められること、②被相続人は出金につき返還を求めない給付として認容しており、二男も返還する必要があるとは認識していなかったものと認められることからすれば、当該出金額については、その出金のつど被相続人から二男に対して資金の贈与があったと認めるのが相当であって、3年以内の贈与加算額に該当することとなるもののみ相続税の課税価格に加算するのが相当である。(平19.10.29 東裁(諸)平19-53)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190054
- 裁決年月日
- 平成19年10月29日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 400504000
- 争点
- 5相続税の課税価格の計算/4相続開始前3年以内の贈与
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、被相続人の二男が被相続人の生前中に外国に送金した金員のうち、その原資が被相続人の預金等であるものは、被相続人から二男又は二男の妻への預け金又は貸付金である旨主張する。 しかしながら、預け金ならば明示又は黙示の委任契約が、貸付金ならば金銭消費貸借契約が成立していなければならないところ、被相続人と二男との間でそのような契約関係が成立したことを窺わせる証拠はなく、また、被相続人が定期預金等の解約等のみを二男に命じ、二男が外国に送金していた事実は承知していたものの、その使途を指示することもなく、単にその保管のみを命じていた又は多額の返済を前提に請求人へ貸し付けたというのは不自然であり、原処分庁の主張は採用できない。 そして、外国送金先銀行における二男名義口座への実質的送金額は、平成11年から本件相続開始日までの間にほとんど出金されてその使途は不明であるものの、①二男は外国の不動産の取得、法人への出資に支出しており、その原資は当該送金額以外にないと認められること及び二男自身以外の者のために当該送金額を使用する必要性が認められないことからすれば、出金はすべて二男自身が費消するために行われたものと認められること、②被相続人は当該出金につき返還を求めない給付として認容しており、二男も返還する必要があるとは認識してなかったものと認められることからすれば、当該出金額については、その出金のつど被相続人から二男に対して資金の贈与があったものと認めるのが相当であって、3年以内の贈与加算額に該当することとなるもののみ相続税の課税価格に加算するのが相当である。(平19.10.29 東裁(諸)平19-54)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平180029
- 裁決年月日
- 平成18年11月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400504000
- 争点
- 5相続税の課税価格の計算/4相続開始前3年以内の贈与
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、請求人らの一人である被相続人の妻(以下「本件妻」という。)が被相続人の生前に同人名義の各預貯金口座から現金を出金(以下「本件金員」という。)し費消等をしたことについて、当該費消等はすべて①生活用品である着物代、及び②被相続人の医療費や生活費等に充てたものであり、本件金員のうち、相続財産として計上すべきものは存在しない旨主張する。 しかしながら、上記着物は、1枚百万円以上の訪問着や結城紬など高額なものであり、本件妻が着ることは常識的には考えられない振り袖や親戚へ贈答した男児祝着も含まれていることから、当該着物は、通常の日常生活を営むのに必要な衣類と認めることはできず、本件妻が個人のために購入したとみるのが相当であり、本件妻は、当該着物代金相当額の経済的利益を受けていると認められる。また、本件金員から被相続人のための医療費等及び上記着物代金相当額を差し引いた額について、本件妻は、何に費消したか記憶にないと答述し、具体的な証拠を示しておらず、当審判所の調査によってもその使途は不明である。そうすると、本件妻は、上記使途が不明な金額に相当する金員に満ちるまでの各出金行為により、同金員相当額の経済的利益を受けたものと認められる。そして、本件相続における相続税の課税価格に加算すべき財産の価額は、被相続人から贈与により取得したものとされた金額のうち、本件相続開始日前3年以内に贈与により取得したとされた財産の価額であり(相法第19条第1項)、これは、相続開始前3年以内の各年に被相続人の各預貯金口座から出金された金額から各年に被相続人のために費消等され本件妻が経済的利益を受けていないと認められる金額を控除した金額、すなわち、本件相続開始日前3年以内に出金された額から、被相続人のために費消等をし、本件妻が経済的利益を受けていないと認められる額を差し引いた金額となる。(平18.11.30 名裁(諸)平18-29)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平160299
- 裁決年月日
- 平成17年6月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400504000
- 争点
- 5相続税の課税価格の計算/4相続開始前3年以内の贈与
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、本件各定期預金は相続開始日の約10年前に被相続人から請求人らに口頭で贈与されたものである旨主張する。しかしながら、被相続人は、本件各定期預金を平成13年5月15日の解約手続のときまで請求人らの名義を借用して自己の財産として管理及び運用していたと認めるのが相当であり、本件各定期預金が被相続人から請求人らに対して贈与されたのは平成13年5月15日で、かつ、そのとき履行されたものと認められるから、本件各定期預金は本件相続開始前3年以内に贈与されたものに該当する。(平17.6.29東裁(諸)平16-299)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平160084
- 裁決年月日
- 平成17年5月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400504000
- 争点
- 5相続税の課税価格の計算/4相続開始前3年以内の贈与
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、相続開始前3年以内に被相続人から贈与を受けたとして、贈与税の申告書を提出しているが、受贈資金を原資とする定期預金は、査察調査において被相続人が主宰するA法人に帰属する預金として同法人に資金導入されているから、贈与の事実は成立していない旨主張する。しかしながら、当該預金は、A法人の補助元帳によると、査察調査においてA法人に帰属するとされた預金とは別の預金であり、また、請求人らからの借入金としてA法人へ資金導入されていると認められるから、相続開始前3年以内の贈与はあったとするのが相当である。(平17.5.17大裁(諸)平16-84)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平160043
- 裁決年月日
- 平成16年12月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400504000
- 争点
- 5相続税の課税価格の計算/4相続開始前3年以内の贈与
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、本件土地は居宅敷地部分と賃貸用共同住宅敷地部分に区分され、相続税の調査前には利用区分に応じて分筆されていることから、贈与時点に分筆されていない場合には相続税法第21条の6第1項に規定する居住用不動産(特定贈与財産)に該当しないとするのは、同条の立法趣旨に反する旨主張する。しかしながら、本件贈与により、配偶者は、居宅敷地部分及び賃貸用共同住宅敷地部分からなる本件土地の持分を取得したのであり、居宅敷地部分のみの持分を取得したのではない。そして、本件土地の居宅敷地部分と賃貸用共同住宅敷地部分の区分に合わせて、甲土地及び乙土地に分筆されているが、分筆後の甲土地及び乙土地の本件贈与に係る登記持分は何ら変更されていないのであるから、分筆登記の時期を理由としての上記主張はその前提において欠けるというべきであり、また、本件贈与により配偶者が取得した土地の持分は、上記のとおりであるから、本件贈与により、配偶者が取得した土地の持分の一部が居宅敷地部分に係るものであると判断したことが、相続税法第21条の6の贈与税の配偶者控除制度の趣旨に反するものではない。(平16.12.13名裁(諸)平16-43)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平150051
- 裁決年月日
- 平成16年2月27日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 400504000
- 争点
- 5相続税の課税価格の計算/4相続開始前3年以内の贈与
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.67・543ページ
要旨
○ 原処分庁は、構築物を、第一回遺産分割協議書作成後に新たに発見された財産であるとして、第二回遺産分割協議書に基づき、相続人Aが取得したものと主張するが、本件構築物は、①第一回遺産分割協議書作成時に明らかに存在していたこと、②それぞれの共同住宅に附随した設備等であることから、共同住宅の取得者が併せて取得すると理解するのが相続人の通常の意思と合致するといえること、③共同住宅は相続人Bが取得し、その不動産賃貸収入を確定申告していることから、構築物もBが取得したものと認めるのが相当であり、Aが取得したものではない。以上から、Aは、本件相続により相続財産を取得していないので、相続税法19条《相続開始前3年以内に贈与があった場合の相続税額》に規定する「相続により財産を取得した者」に該当しないこととなるので、固定資産税及び交換差金相当額を贈与により取得したか否かを判断するまでもなく、Aに対する相続税法19条に規定する相続開始前3年以内の贈与加算の適用はない。(平16.2.27名裁(諸)平15-51)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平140106
- 裁決年月日
- 平成15年5月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400504000
- 争点
- 5相続税の課税価格の計算/4相続開始前3年以内の贈与
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 本件金員について、原処分庁は、請求人が購入した土地の購入資金又は請求人の借入金の返済に充てられているから、いずれも被相続人の請求人に対する立替債権として被相続人の相続財産に計上するのが相当である旨主張し、請求人は、被相続人の相続開始日の財産として立替債権などは存在しない旨主張する。しかしながら、被相続人と請求人との間に「立替」や「貸付」などについて合意したとする事実は認められず、その弁済をしたとする事実も認められないことなどからすれば、原処分庁の主張は採用できないが、本件金員は、被相続人が自己の預貯金口座から払い出した金員を請求人が取得した土地の購入資金又は借入金の返済資金に充てたものと認められること及び請求人が被相続人に対して本件金員を返還したとする事実又は将来返還することが確実であるとする事実が認められないことからすれば、本件金員は、被相続人から請求人に対して贈与したものと認めるのが相当であり、相続税法第19条の規定に基づき、相続税の課税価格に加算するのが相当である。(平15.05.28.関裁(諸)平14-106)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平120203
- 裁決年月日
- 平成13年6月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400504000
- 争点
- 5相続税の課税価格の計算/4相続開始前3年以内の贈与
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、被相続人から譲受けた市街化調整区域内の土地等の価格につき、請求人が依頼した不動産鑑定士の評価価格(取引事例比較法)であって適正な時価であるから本件譲受けは低額譲受に該当しない旨主張する。しかしながら、不動産鑑定士が採用した取引事例1件には、種々の不適格な点が認められるため、その評価価格は課税時期の適切な時価を表しているとは認められない。他方、原処分庁が採用した取引事例比較法については、本件土地の特殊性が考慮され、取引事例の選定方法、時価の算定方法にも基本的な合理性が認められるため、その方法の一部を修正したところで時価を算定することとし、その算定額は更正処分に係る時価を上回っているので、原処分は相当である。(平13.6.29東裁(諸)平12−203)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平120168
- 裁決年月日
- 平成13年5月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400504000
- 争点
- 5相続税の課税価格の計算/4相続開始前3年以内の贈与
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国内に住所を有しない相続人が被相続人の生前に海外電信送金により贈与された現金(以下「本件現金」という。)について、国内に所在しない財産であるから、相続税の課税対象にならない旨主張する。しかしながら、本件現金については、被相続人が国内の銀行において外国為替による送金の手続を行っているから、本件現金は相続税法の施行地に所在する財産に該当し、かつ、当該相続人は本件現金を相続開始前3年以内に贈与により取得したから、本件現金を相続税の課税対象とした原処分は相当である。(平13.5.29東裁(諸)平12−168)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平120084
- 裁決年月日
- 平成13年2月20日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 400504000
- 争点
- 5相続税の課税価格の計算/4相続開始前3年以内の贈与
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、本件ワリコーの購入資金について、請求人が被相続人に預けていたアパート収入の返還を受けたものを原資としていること、また、被相続人の医療費及び孫の学資等の支払が本件購入資金からなされていることから、本件購入資金を相続開始前3年以内の贈与財産として相続財産に加算した本件更正処分は違法である旨主張するが、請求人らは、被相続人が保有していた預金に加算した本件更正処分は違法である旨主張するが、請求人らは、被相続人が保有していた預金から本件相続開始日までに本件払戻金を払い戻し、その一部を本件ワリコーの購入資金の一部に充て、残額を本件相続開始日現在、現金で保有していたことが推認され、さらに、本件相続開始日以後の本件ワリコーの購入については、新たに購入又は買増しするに当たり、本件ワリコーを購入するための資金が本件払戻金以外の資金から調達されたものであることをうかがわせる証拠資料等もないことからすると、本件払戻金のうち、少なくとも、本件購入資金は、本件相続開始日現在において、本件ワリコーの一部及び現金として、被相続人の相続財産に加算するのが相当であると認められる。なお、原処分庁は、本件購入資金を被相続人に係る相続開始前3年以内に請求人が被相続人から贈与により取得したものに該当するとしているが、請求人は、被相続人の了解を得て本件払戻金を払い戻しただけで、本件購入資金から本件ワリコーの一部を購入し、本件相続開始日において、本件購入資金の一部を現金で保有していたものと推認されることからすれば、本件購入資金は被相続人の本来の相続財産と認めるのが相当である。(平13.2.20関裁(諸)平12−84)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平100153
- 裁決年月日
- 平成11年4月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400504000
- 争点
- 5相続税の課税価格の計算/4相続開始前3年以内の贈与
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相法第21条の2第4項の規定は、本来設けるべきでなかった欠陥条文であり、本件規定を根拠とした本件更正処分は違法である旨主張する。しかしながら、相法第19条及び本件規定により、相続又は遺贈により財産を取得した者が、その相続開始の年と同一の年において、その相続に係る被相続人から贈与により取得した財産の価額については、相続税の課税価格に算入され贈与税の課税価格には算入しないこととされているので、当該贈与により取得した財産に係る贈与税額が生じる余地はなく、本件相続税の納付すべき税額の計算上控除すべき贈与税額がないこととなるとした本件更正処分並びに本件贈与税の課税価格及び納付すべき税額を零円とした本件減額更正処分は適法である。(平11. 4.12東裁(諸)平10-153)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平100025
- 裁決年月日
- 平成10年11月5日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 400504000
- 争点
- 5相続税の課税価格の計算/4相続開始前3年以内の贈与
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №56・328ページ
要旨
○ 請求人らは、包括受遺者との協議により作成された本件合意書によって、請求人らが相続財産の全てを相続により取得することになったのであり、また、本件合意書と同日付で作成された本件覚書によって、被相続人の本件法人に対する貸付金は存在しないことを請求人らと包括受遺者との間で確認したのであるから、当該貸付金を包括受遺者が遺贈により取得したと認定の上、包括受遺者が被相続人から生前に贈与を受けた財産の価額を相続税の課税価格に加算するのは誤りである旨主張する。しかしながら、当該貸付金は相続開始時点において存在し、相続財産を構成するものであって、さらに、請求人らと包括受遺者との間で作成された本人合意及び本件覚書によって、当該貸付金は包括受遺者が遺贈により取得すると解するのが相当である。そうすると、包括受遺者は相法第19条に規定する「相続又は遺贈により財産を取得した者」に該当するから、同条を適用して被相続人から同人への生前贈与財産の価額を本件相続に係る相続税の課税価格に加算した原処分は適法である。(平10.11. 5大裁 (諸) 平10-25)裁決事例集 №56・328ページ
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