裁決要旨 4純資産価額の計算

裁決要旨 4純資産価額の計算

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支部名
東京
裁決番号
令060008
裁決年月日
令和6年7月5日
裁決結果
棄却
争点番号
400807040
争点
8財産の評価/7取引相場のない株式/4純資産価額の計算
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、請求人らが相続により取得した取引相場のない株式(本件株式)の1株当たりの純資産価額の計算において、1株当たりの純資産価額を本件株式に係る評価会社(本件評価会社)の直前期末の資産及び負債に基づき計算する場合には、本件評価会社が直前期末より後で課税時期(相続開始日)より前に支払った固定資産税及び都市計画税(固定資産税等)の税額は、相続開始日において支払済のため負債に含まれない旨主張する。しかしながら、評価会社が直前期末より後かつ相続開始日より前に固定資産税等を支払い、評価会社が相続開始日において仮決算を行っている場合には、相続開始日における資産の額は直前期末の資産である現金預金の額から、固定資産税等の税額に相当する分が減少し、これに基づいて1株当たりの純資産価額の計算が行われることになるのに対し、直前期末の資産の額は、固定資産税等の税額に相当する分が減少していないことに鑑みると、1株当たりの純資産価額を評価会社の直前期末の資産及び負債に基づき計算する場合に、直前期末において未払の固定資産税等の税額を負債に含めて計算しないと、仮決算を行って計算する場合と均衡を欠くことになる。また、賦課期日がその年の1月1日である固定資産税等について、本件評価会社が納税通知書の発付を受けたのは直前期末後であるため、本件評価会社の直前期の貸借対照表に負債として計上されていないが、仮に、納税通知書の発付が直前期末以前であり、本件評価会社の直前期の貸借対照表に負債としての記載があれば、当然に負債に含まれることになるのであるから、固定資産税等の税額について、納税通知書の発付の日によって負債として取り扱うか否かが異なるのは相当ではない。以上によれば、本件評価会社が直前期末にあった固定資産税等の税額は、本件株式の1株当たりの純資産価額の計算上、負債に含めて計算するのが合理的である。(令6. 7. 5 東裁(諸)令6-8)

支部名
名古屋
裁決番号
令050006
裁決年月日
令和5年10月19日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400807040
争点
8財産の評価/7取引相場のない株式/4純資産価額の計算
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、無償譲渡を受けた取引相場のない株式(本件株式)の価額を純資産価額により評価するに当たり、本件株式を発行する株式会社(本件会社)には、当該譲渡の時点において、請求人の義父母からの借入金(本件借入金)は存在していたから、本件借入金を負債に計上して計算すべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、当該譲渡より前に、本件会社の債務への対応及び本件会社が所有する建物の多額の修繕工事費用等の工面について検討した上で、取引金融機関からの借入金を代位弁済し、当該工事費用等として本件会社に多額の資金を貸し付けることとしたものと認められ、さらに、本件会社には本件借入金があり、請求人は本件借入金への対応についても検討したものと推認されるところ、本件会社は多額の債務超過の状態であり、その原因が主に代表取締役であった義父によるこれまでの事業運営にあると考えられることも踏まえると、請求人が取引金融機関からの借入金の返済や当該建物の工事等のために高額の資金を支出するのに加え、本件会社が本件借入金の返済まで行うことを前提に、請求人が本件株式を譲り受けて本件会社の代表取締役となることを決意したとみるのは合理的ではなく、請求人は当該譲渡の前に本件借入金の債務免除を義父母に求めたとみるのが合理的である。そして、義父母もこの請求人の求めに応じたとみるのが自然であり、義父母が本件会社に対して本件借入金につき債務を免除する旨意思表示したことが合理的に推認できるから、本件借入金は、当該譲渡の時点において存在しなかったと認めるのが相当である。(令5.10.19 名裁(諸)令5-6)

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支部名
大阪
裁決番号
令050002
裁決年月日
令和5年7月24日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400807040
争点
8財産の評価/7取引相場のない株式/4純資産価額の計算
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、請求人らが祖父から売買により取得した取引相場のない株式(本件株式)の価額の算定に当たり、本件株式の評価会社(本件会社)の資産及び負債の金額について、本件会社の既存の貸借対照表等を前提に、課税時期の直前期末(本件直前期末)から課税時期までの間に確定した配当金(本件配当金)を本件直前期末の負債に計上した上で本件直前期末と課税時期を比較すると、本件直前期末から課税時期までの間に著しい増減がないとは認められないから、本件直前期末の金額を基礎とするのは相当でなく、課税時期に近接した直後期末の金額を基礎とすべきである旨主張する。しかしながら、①本件会社の既存の貸借対照表等は事実を適正に反映していないものであること及び②本件直前期末から課税時期までの間における資産及び負債の著しい増減の判断に当たっては、本件配当金を考慮すべきではないことから、本件会社の課税時期の直前期末の適正な資産及び負債の金額を審判所が認定した上で、本件配当金を本件直前期末の負債に計上せず、本件直前期末から課税時期までの間の資産及び負債の金額の増減を検討すると、著しい増減はないと認められる。したがって、本件株式の価額の算定に当たっては、審判所が認定した本件直前期末の資産及び負債の金額を基礎とするのが相当である。(令5. 7.24 大裁(諸)令5-2)

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支部名
関東信越
裁決番号
令040036
裁決年月日
令和5年5月16日
裁決結果
棄却
争点番号
400807040
争点
8財産の評価/7取引相場のない株式/4純資産価額の計算
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、相続により取得した取引相場のない株式(本件株式)の評価額を算出する際に必要となる本件株式の発行法人の所有する各建物(本件法人各建物)の評価について、本件法人各建物に係る固定資産税評価額に東日本大震災の影響が反映されていないこと、また、本件法人各建物は現在利用可能とはいえ軟弱な地盤の上にあることから倒壊の危険があり、対処的修理が継続的に必須で、今後利用禁止処分を受ける可能性があることを理由に、本件法人各建物の相続税評価額は零円である旨主張する。しかしながら、本件法人各建物のうち、被災した建物に係る固定資産税評価額は、「東日本大震災により被害を受けた地方団体等における平成24年度の固定資産の評価替えについて(平成23年総税評第46号総務省自治税務局資産評価室長通知)」に基づく被害状況に応じた損耗残価率を用いて決定されていることから、財産評価基本通達の定めに基づいて算出された本件法人各建物の相続税評価額は東日本大震災の影響を考慮したものであると認められ、また、本件法人各建物に倒壊の危険があり、継続的な修理が必須で、今後利用禁止処分を受ける可能性があるという請求人らが主張する事情を裏付ける的確な証拠はないことから、本件法人各建物の相続税評価額は零円とは認められない。(令5. 5.16 関裁(諸)令4-36)

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支部名
関東信越
裁決番号
令040036
裁決年月日
令和5年5月16日
裁決結果
棄却
争点番号
400807040
争点
8財産の評価/7取引相場のない株式/4純資産価額の計算
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、相続により取得した取引相場のない株式(本件株式)の評価について、本件株式の発行法人(本件法人)の所有する各建物(本件法人各建物)に倒壊の危険があること及び利用禁止処分を受ける可能性があることを理由に、本件株式を財産評価基本通達185《純資産価額》に基づき評価するに当たっては、本件法人各建物に係る解体費用を本件法人の負債に計上すべきである旨主張する。しかしながら、本件法人各建物は、相続開始日以降、審査請求における調査の時点までにおいても取り壊されることはなく、本件法人の事業の用に供されており、また、本件法人各建物の解体工事に係る請負契約が締結されていたという事実は認められないことから、本件法人各建物の解体に係る債務が現に存していた事実は認められない。したがって、本件法人各建物に係る解体費用は、本件株式の純資産価額の計算上、負債に計上することはできない。(令5. 5.16 関裁(諸)令4-36)

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支部名
関東信越
裁決番号
令040036
裁決年月日
令和5年5月16日
裁決結果
棄却
争点番号
400807040
争点
8財産の評価/7取引相場のない株式/4純資産価額の計算
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、相続により取得した取引相場のない株式(本件株式)の評価額を算出する際に必要となる本件株式の発行法人が所有する土地(本件法人土地)の評価について、本件法人土地に接する道路の路線価には、軟弱な地盤であることが考慮されていないことから財産評価基本通達(評価通達)の定めにより評価した本件法人土地の価額から30%の減額をすることが相当である旨主張する。しかしながら、軟弱な地盤が当該路線価の付されている路線に共通する事情であるか否かは明らかではないが、地盤が軟弱である可能性について一定の考慮がされたと認められる、本件法人土地と同じ工業団地に存する土地の売買実例における価額を基にして、時点修正及び土地価格比準表に準じて個別的要因の格差補正等を行い算定した本件法人土地の価額は、評価通達に定める方法により評価した本件法人土地の価額を上回っているから、本件法人土地の価額の評価に当たり、路線価に基づき算定された価額からの調整が必要となるだけの合理的な根拠は見いだし難く、評価通達の定めにより評価した本件法人土地の価額から30%の減額をすべきとは認められない。(令5. 5.16 関裁(諸)令4-36)

支部名
東京
裁決番号
令020034
裁決年月日
令和2年11月25日
裁決結果
棄却
争点番号
400807040
争点
8財産の評価/7取引相場のない株式/4純資産価額の計算
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○請求人らは、財産評価基本通達(評価通達)185《純資産価額》括弧書に定める評価会社が課税時期前3年以内に取得したコンビニエンスストア(本件不動産)の敷地(本件土地)の価額について、①本件土地に係る帳簿価額の基となる売買価額(本件売買価額)は、投資採算価値を第一の目的とする投資家向けの市場で成立する特定価格であるから、事情補正せずに採用するのは不合理である、②公示価格等を規準し均衡を保つべきである、③貸家建付地としての減額をすべきであるとし、評価会社の帳簿価額に基づいて「通常の取引価額に相当する金額」を算定した原処分が違法であると主張する。しかしながら、①本件売買価額は、法令等による社会的要請という背景がない上、正常価格の前提となる諸条件を満たすものといえることから特定価格には当たらないため、特定価格であることを前提として事情補正をすべきこととはならないし、②公示価格を規準とするとは、評価対象土地とこれに類似する利用価値を有すると認められる公示価格に係る標準地との間で位置、地積、環境等の土地の客観的価値に作用する諸要因についての比較を行い、その結果に基づき当該公示価格と評価対象土地の価格との間に均衡を保たせることをいうのであって、公示価格等をそのままの価額を用いて評価することではないから、当該価額と帳簿価額の間に開きがあることをもって、当該帳簿価額が課税時期における「通常の取引価額」に相当しない理由があることにはならない。また、③本件不動産に係る家屋は、評価会社が取得する前から存在し、賃貸借契約が継続していたのであって、本件売買価額は、その契約期間が20年近く残っていることも前提として決定されたのであるから、本件不動産が貸家及び貸家建付地であることを前提にしたものにほかならず、本件売買価額に基づく本件土地の帳簿価額は、貸家建付地としての価額であるから、改めて同じ権利を減額すべき理由はない。したがって、評価会社の帳簿価格が本件相続開始日における本件土地の「通常の取引価格に相当する金額」であると認めるのが相当である。(令2.11.25東裁(諸)令2-34)

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支部名
大阪
裁決番号
平260052
裁決年月日
平成27年3月25日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400807040
争点
8財産の評価/7取引相場のない株式/4純資産価額の計算
事例集登載頁
裁決事例集NO98

要旨

○ 請求人は、実父(父H)から贈与により取得した同族会社(本件同族会社)の株式(本件株式)の評価に当たり、「相当の地代を支払っている場合等の借地権等についての相続税及び贈与税の取扱いについて」(昭和60直資2−58ほか)(60年通達)の6の注書及び「相当の地代を収受している貸宅地の評価について」(昭和43直資3−22ほか)は、いずれも相続税の課税上のみの取扱いであるから、20%の借地権相当額を本件同族会社の純資産価額に算入すべきではない旨主張する。しかしながら、60年通達の6の注書は、生前贈与の場合にも及ぼすべきであると考えられるところ、より一般的にいうなら、同族会社の株式を贈与する同族関係者からみて、相当程度年下の第1順位の推定相続人が受贈者である場合には、当該会社に借地権が設定されている土地の所有者との関係次第で、60年通達の注書の取扱いにより借地権相当額を当該会社の純資産価額に算入すべき場合があるということになる。本件においては、本件株式の贈与者である父Hが所有する土地を、相当の地代を収受して父Hが同族関係者となっている本件同族会社に貸し付けている状況において、本件株式を同人の実子である請求人に贈与していることから、本件株式の評価に当たり、借地権の価額を本件同族会社の純資産価額に算入することは相当である。(平27. 3.25 大裁(諸)平26-52)

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支部名
大阪
裁決番号
平260053
裁決年月日
平成27年3月25日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400807040
争点
8財産の評価/7取引相場のない株式/4純資産価額の計算
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、実父(父A)から贈与により取得した同族会社(本件同族会社)の株式(本件株式)の評価に当たり、「相当の地代を支払っている場合等の借地権等についての相続税及び贈与税の取扱いについて」(昭和60直資2−58ほか)(60年通達)の6の注書及び「相当の地代を収受している貸宅地の評価について」(昭和43直資3−22ほか)は、いずれも相続税の課税上のみの取扱いであるから、20%の借地権相当額を本件同族会社の純資産価額に算入すべきではない旨主張する。しかしながら、60年通達の6の注書は、生前贈与の場合にも及ぼすべきであると考えられるところ、より一般的にいうなら、同族会社の株式を贈与する同族関係者からみて、相当程度年下の第1順位の推定相続人が受贈者である場合には、当該会社に借地権が設定されている土地の所有者との関係次第で、60年通達の注書の取扱いにより借地権相当額を当該会社の純資産価額に算入すべき場合があるということになる。本件においては、本件株式の贈与者である父Aが所有する土地を、相当の地代を収受して父Aが同族関係者となっている本件同族会社に貸し付けている状況において、本件株式を同人の実子である請求人に贈与していることから、本件株式の評価に当たり、借地権の価額を本件同族会社の純資産価額に算入することは相当である。(平27.3.25 大裁(諸)平26‐53)

支部名
東京
裁決番号
平250002
裁決年月日
平成25年7月1日
裁決結果
棄却
争点番号
400807040
争点
8財産の評価/7取引相場のない株式/4純資産価額の計算
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らが相続により取得した同族会社の株式の価額を純資産価額により評価するに当たり、当該同族会社が相続開始前3年以内に取得した本件不動産(土地及び建物)の相続開始日における通常の取引価額に相当する金額について、原処分庁は、当該土地は路線価を0.8で割り戻した価額に基づき各種補正をした金額により、当該建物は固定資産税評価額により、それぞれ算定すべきである旨主張し、請求人らは、①原処分庁主張の本件不動産の各金額に当該建物の新旧賃貸料に基づく下落率を加味して算定した金額、②請求人らの依頼による鑑定評価額、③原処分庁算定による本件不動産の各金額に財産評価基本通達26《貸家建付地の評価》及び93《貸家の評価》の定めと同様の減額の計算をした金額のいずれかである旨主張する。しかしながら、請求人ら主張については、①の金額は、新旧賃貸料に基づく下落率が本件不動産の価額の下落を示すものではないこと、②の鑑定評価額は、積算価格及び収益価格の算定並びに鑑定評価額の決定において合理性を欠くなどの問題点を有する鑑定評価に基づくものであること、③の金額は、本件不動産が相続開始日において現実に貸し付けられておらず、借家権の設定に伴う制約がなく貸家建付地及び貸家としての減額の必要性がないことから、いずれも、相続開始日における通常の取引価額とは認められない。また、原処分庁の主張については、当該建物の固定資産税評価額(固定資産評価基準に従って決定された価額)は、当該建物の相続開始日における通常の取引価額に相当する金額であると推認されるが、路線価を0.8で割り戻した価額に基づく金額は、間接的に求めた公示価格水準の価格に基づく金額であり、必ずしも当該土地の通常の取引価額を示すものではない。そこで、当該土地については、状況が類似する地域に存する公示地の公示価格を基に土地価格比準表により格差補正をした金額によることが相当であり、当該金額が当該土地の相続開始日における通常の取引価額に相当する金額となる。(平25. 7. 1 東裁(諸)平25-2)

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支部名
福岡
裁決番号
平240007
裁決年月日
平成24年10月17日
裁決結果
棄却
争点番号
400807040
争点
8財産の評価/7取引相場のない株式/4純資産価額の計算
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、同族会社である本件会社の帳簿に記載がない元役員らに対する未払金等の債務を本件会社の負債の額に含めて、その一株当たりの純資産価額を計算すべき旨主張する。しかしながら、相続税の課税価格の算定の際に控除すべき債務は、確実と認められるものに限られており、当該確実と認められる債務とは、債務が存在するとともに、債権者による請求その他により、債務者である被相続人の負担に帰すことが確実な債務であると解され、これは、取引相場のない株式の評価を行う際の純資産価額の計算においても同様であるところ、請求人の主張する元役員らに対する債務は、①商行為により生じた債務と認められること、②商法第522条《商事消滅時効》の5年の短期消滅時効の規定が適用されること、③時効中断事由があったとは認められないことから、遅くとも相続開始の年の前年中には既に消滅時効が完成していたものと認められる。したがって、当該元役員らに対する債務は、確実と認められる債務に該当せず、本件会社の株式の評価上、負債の額に含めることはできない。(平24.10.17 福裁(諸)平24-7)

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支部名
東京
裁決番号
平240070
裁決年月日
平成24年10月9日
裁決結果
全部取消し
争点番号
400807040
争点
8財産の評価/7取引相場のない株式/4純資産価額の計算
事例集登載頁
裁決事例集№89

要旨

○ 請求人らは、同族会社の株式の評価に当たり、当該同族会社が相続開始前3年以内に取得した借地権(本件借地権)の価額は、通常の取引額として、請求人らが依頼した不動産鑑定評価に基づく価額(本件請求人鑑定評価額)によるべきである旨主張し、原処分庁は、原処分庁が依頼した不動産鑑定評価に基づく価額(本件原処分庁鑑定評価額)によるべきである旨主張する。しかしながら、本件請求人鑑定評価額は、取引事例比較法による価額の算定において、①取引事例として採用したことに合理性がないものがあること、②補正が必要と認められるにも関わらず補正をしていない取引事例があること及び③標準価格から対象地の試算価格を求める際の個別格差率の算定が合理的でないことが認められ、本件借地権の時価を適切にに示しているものとは認められない。他方、本件原処分庁鑑定評価額も、上記①及び②と同様のことが認められるほか、取引事例比較法による比準価格と比較考量される収益還元法による収益価格の算定に当たり、不合理な点があることから、本件借地権の時価を適切にに示しているものとは認められない。そこで、いずれの不動産鑑定評価額も採用することができないので、当審判所において、本件借地権の通常の取引価額を検討したところ、本件借地権の存する地域の近隣地域及び同一需給圏内の類似地域においては、適切な補正や地域要因の比較及び個別要因の比較が可能である取引事例が限られ、多数の取引事例による比較考量が困難であるが、本件借地権の存する地域と状況が類似する地域には、公示地の公示価格及び基準地の標準価格が認められた。そして、当該公示価格及び当該標準価格の根拠となる規定内容からすると、これらの価格はいずれも、相続税法第22条《時価》に規定する時価と共に、自由な取引が行われるとした場合に通常成立すると認められる価格、すなわち客観的交換価値をいうものと解することができる。したがって、本件借地権の価額については、当該公示価格及び当該標準価格を基礎として算定するのが相当である。(平24.10. 9 東裁(諸)平24-70)

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支部名
東京
裁決番号
平240070
裁決年月日
平成24年10月9日
裁決結果
全部取消し
争点番号
400807040
争点
8財産の評価/7取引相場のない株式/4純資産価額の計算
事例集登載頁
裁決事例集№89

要旨

○ 請求人らは、財産評価基本通達185《純資産価額》かっこ書の定め及び189−4《土地保有特定会社の株式又は開業後3年未満の会社等の株式の評価》の定めは、旧租税特別措置法第69条の4《相続開始前3年以内に取得等をした土地等又は建物等についての相続税の課税価格の計算の特例》の規定の廃止に伴いその根拠法をなくしたものであるから、これらの定めによる課税は何ら法律の根拠を有しないものである旨主張する。しかしながら、旧租税特別措置法第69条の4の規定は、一定の期間内に取得した土地等及び建物等の相続税の課税価格に算入すべき価額は、相続税法第22条《評価の原則》に規定する「時価」かかわらず、「取得価額」によるとするものであるのに対して、財産評価基本通達185かっこ書の定め及び189−4の定めは、相続税法第22条の規定に基づいて「時価」を算定するものであり、旧租税特別措置法第69条の4の規定とはその趣旨や根拠を異にするものであって、相続税法第22条の「時価」を算定する方法として合理的な取扱いであると解される。(平24.10. 9 東裁(諸)平24-70)

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支部名
高松
裁決番号
平240001
裁決年月日
平成24年7月24日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400807040
争点
8財産の評価/7取引相場のない株式/4純資産価額の計算
事例集登載頁
裁決事例集№88

要旨

○ 請求人は、請求人が相続により取得した取引相場のない株式(本件株式)の評価に当たり、本件株式の発行会社は、子会社の株式を保有しているところ、当該子会社は債務超過の状況にあるから、当該子会社の株式は債務超過の額で評価すべきである旨主張する。しかしながら、当該子会社の株式は財産評価基本通達185《純資産価額》に定める純資産価額方式で評価するのが相当であるところ、同方式はストックとしての純資産及び清算時に株主が受け取る会社財産に着目した評価方法であるといえるため、同方式による評価額が零円を下回ることはないというべきである。したがって、当該子会社の株式は、零円で評価するのが相当である。(平24. 7.24 高裁(諸)平24-1)

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支部名
福岡
裁決番号
平240001ほか 1件
裁決年月日
平成24年7月5日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400807040
争点
8財産の評価/7取引相場のない株式/4純資産価額の計算
事例集登載頁
裁決事例集№88

要旨

○ 請求人は、贈与を受けた本件株式の評価に当たって、財産評価基本通達185《純資産価額》に定める純資産価額方式の計算上、本件株式の発行会社である本件評価会社が行っている、いわゆるスワップ取引及びオプション取引(本件各取引)のうち、直前期末現在において金利支払日又は権利行使期日が未到来の取引(本件未到来取引)に係る各取引額相当額を、本件評価会社の資産及び負債に計上すべきである旨主張する。しかしながら、純資産価額方式の計算上、「評価会社の各資産」とは、課税時期において現実に評価会社に帰属していると認められる金銭に見積もることができる具体的な経済的価値を認識できる全てのものをいうと解され、また、「評価会社の各負債」とは、課税時期までに債務が成立し、その債務に基づいて具体的な給付をすべき原因となる事実が発生しているものをいうと解されるところ、本件各取引は、各金利支払日が到来して、又は権利行使期日にオプションが行使されて初めて、取得する財物の価格より支払う対価の額が少なければ利益又は純資産として、その逆であれば損失又は負債として、個々の取引の経済的価値が認識されるものであることからすると、本件各取引は、本件評価会社が取得する資産が米ドルであることから、金利支払日又は権利行使期日が未到来の各取引についてその価値を認識しようとしても、その価値は、認識しようとした時点の為替レートに基づいて仮に決済又は取引が成立した結果の理論値(予測値)としていわば抽象的に認識されるにとどまるほかなく、具体的な経済的価値を認識した、あるいは、確実な債務であるということはできないから、本件株式の純資産価額の計算上、本件未到来取引に係る各取引額相当額を「評価会社の各資産」又は「評価会社の各負債」に計上することはできない。(平24. 7. 5 福裁(諸)平24-1)

支部名
札幌
裁決番号
平220032ほか 2件
裁決年月日
平成23年6月30日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400807040
争点
8財産の評価/7取引相場のない株式/4純資産価額の計算
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、取引相場のない株式である本件株式の譲り受けについて、相続税法7条《贈与又は遺贈により取得したものとみなす場合−低額譲受》の適用上、本件株式の時価を財産評価基本通達185《純資産価額方式》に定める方法により算定するに当たり、本件株式の発行法人(本件法人)の有する建物(本件建物)及び土地(本件土地)の価額は、いずれも本件法人の帳簿価額とすべきである旨主張する。しかしながら、財産評価基本通達に定める評価方法は、合理性を有するものであり、これを適用して財産を評価することが著しく不適当と認められる特別な事情が存する場合を除き、これによるべきであるところ、本件建物を財産評価基本通達に則して評価した価額、つまり本件建物の固定資産税評価額は、固定資産算定基準に則って適正に算定しているものと認められ、客観的交換価値を正確に反映していると認められるから、本件建物について、上記にいう特別の事情があるとは認められない。また、地価公示地の価格は客観的な交換価値を示しているものと認められること及び不動産鑑定理論に基づき取引事例価格を基に算定された価額も客観的交換価値を示すものとして合理性があると認められるところ、これらの価格及び価額に基づく本件土地の価額は、本件土地を財産評価基本通達に則して評価した価額を上回ることからすれば、本件土地についても、上記にいう特別の事情があるとは認められない。したがって、本件建物及び本件土地の価額は、財産評価基本通達に定める評価方法による価額とするのが相当である。(平23. 6.30 札裁(諸)平22-32)

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支部名
東京
裁決番号
平220103
裁決年月日
平成22年11月10日
裁決結果
棄却
争点番号
400807040
争点
8財産の評価/7取引相場のない株式/4純資産価額の計算
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、相続又は遺贈により取得した取引相場のない株式の価額を純資産価額方式で評価するに当たり、評価会社が課税時期前3年以内に取得した建物の価額を「通常の取引価額」により評価する旨定めた財産評価基本通達185《純資産価額》かっこ書は、個人が家屋等を直接所有している場合の評価方法(同通達89《家屋の評価》)や評価会社が相続開始の3年以上前に家屋等を取得した場合の評価方法と比較し、不平等であるから、同通達によらないことが正当と是認される「特別な事情」があるので、同通達89の定めにより評価すべき旨主張する。しかしながら、財産評価基本通達の定めによらないことが正当と是認される特別な事情がある場合とは、同通達により評価することが、明らかに財産の客観的交換価値から乖離した結果を導き、そのため、実質的な租税負担の公平を著しく害し、法の趣旨及び同通達の趣旨に反することとなるような事情がある場合をいうものと解されるところ、請求人らの主張は、財産の固有の事情を主張するものではなく、同通達の定めによる不平等・不合理を主張するものであるから、同通達の定めによらないことが正当と是認される特別な事情には当たらない。また、財産評価基本通達89の定めは、家屋の評価方法の一般原則を定めているものに対し、他方、同通達185かっこ書の定めは、株式の評価の一層の適正化を図る目的で定められたものであって、同通達185が同通達89と異なる定めとなっていることは合理的であるから、これを不平等であるとする請求人らの主張には理由がない。(平22.11.10 東裁(諸)平22-103)

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支部名
東京
裁決番号
平220103
裁決年月日
平成22年11月10日
裁決結果
棄却
争点番号
400807040
争点
8財産の評価/7取引相場のない株式/4純資産価額の計算
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、財産評価基本通達185《純資産価額》かっこ書の定めは、旧租税特別措置法第69の4条《相続開始前3年以内に取得等をした土地等又は建物等についての相続税の課税価格の計算の特例》を根拠とするものであり、同条が廃止された今日ではその成立根拠を失っているから、時価主義を原則とする相続税法22条《評価の原則》に反する旨主張する。しかしながら、財産評価基本通達185かっこ書は、株式を評価するための会社の純資産価額の計算において、評価会社が所有する土地等及び家屋等の「時価」を算定する場合には、個人が所有する土地等及び家屋等の相続税法上の評価を念頭においた同通達14《路線価》に定める路線価等によって評価することが唯一の方法であるとは言えず、適正な株式評価の見地からは、むしろ通常の取引価額によって評価すべきであると考えられること、特に、課税時期の直前に取得又は新築し、実際の取引価額が明らかに分かっている土地等や家屋等についてまで、路線価等によって評価を行うことは、「時価」の算定上、適切ではないと考えられることによる。このような趣旨にかんがみれば、財産評価基本通達185かっこ書の定めは、株式の「時価」を評価するための会社の純資産価額の計算において、土地等又は家屋等の「時価」を算定する方法として定められたものであると解するのが相当である。これに対し、旧租税特別措置法第69条の4の規定は、土地等又は建物等の相続税の課税価格に算入すべき価額について規定したものである上、相続税法第22条に規定する「時価」にかかわらず「取得価額」によるとするものであるから、財産評価基本通達185かっこ書の定めと旧租税特別措置法第69条の4の規定はその制定根拠を異にしている。したがって、財産評価基本通達185かっこ書の定めは、旧租税特別措置法第69条の4が廃止された今日では成立根拠を失っているとの請求人らの主張には理由がなく、財産評価基本通達185かっこ書の定めは、時価主義の例外を規定したものではないから、相続税法第22条の規定に反しているとはいえない。(平22.11.10 東裁(諸)平22-103)

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支部名
東京
裁決番号
平220022
裁決年月日
平成22年7月26日
裁決結果
棄却
争点番号
400807040
争点
8財産の評価/7取引相場のない株式/4純資産価額の計算
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、贈与を受けたB社の出資持分である本件B出資持分の評価方法は、純資産価額方式によるべきであるが、その純資産価額は、評価明細書通達に則して、課税時期の直前期末現在において所有する資産及び負債の金額を基礎として算出すべきである旨主張する。しかしながら、評価明細書通達第5表の2の(4)は、評価会社の1株当たりの純資産価額の計算は、課税時期における各資産及び各負債の金額によることとしているが、評価会社が課税時期において仮決算を行っていないため、課税時期における資産及び負債の金額が明確でない場合において、直前期末から課税時期までの間の資産及び負債の金額について著しく増減がないため評価額の計算に影響が少ないと認められるときは「相続税評価額」は直前期末の資産及び負債の課税時期の相続税評価額、「帳簿価額」は直前期末の資産及び負債の帳簿価額を基として計算しても差し支えないこととして取り扱う旨定めているのであって、B社の場合、直前期末から課税時期までの間に、他社の出資持分を時価より著しく低い価額の対価により譲り受けることによって、資産の金額が著しく増加していると認められるから、本件B出資持分の評価に当たり、直前期末の資産及び負債の金額を基礎として計算することは相当でなく、課税時期において仮決算をした資産及び負債の金額を基礎として評価するのが相当である。(平22. 7.26 東裁(諸)平22-22)

支部名
福岡
裁決番号
平210017
裁決年月日
平成22年3月15日
裁決結果
棄却
争点番号
400807040
争点
8財産の評価/7取引相場のない株式/4純資産価額の計算
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の父A及び弟Bからの債務(以下「Aら債務」という。)及び本件被相続人に対する債権(以下「本件被相続人債権」という。)をC社の株式(以下「本件株式」という。)の評価における一株当たりの純資産価額の算定に反映させるべき旨主張し、Aら債務及び本件被相続人債権の存在を証する資料として、①本件被相続人とC社を当事者とする「契約書」と題する書面の写し、②「C社の横領の手口」と題する書面の写し、③「資金の流れ」と題する書面を当審判所に提出しているところ、これらの記載内容からは、Aら債務及び本件被相続人債権の存在を認めることができない。また、原処分関係資料及び当審判所の調査によれば、Aら債務については、①C社が保存していた平成13年10月24日付の振替伝票によれば、C社は同日にAら債務を清算しており、②C社の平成14年8月期から本件相続開始の日を含む平成19年8月期までの各事業年度の法人税の確定申告書及び同申告書に添付された勘定科目内訳書にはAら債務の存在が確認できる記載はない。そして、C社は、平成19年9月1日から平成20年8月31日までの事業年度の法人税の確定申告書において、Aら債務として前期末に未払金及び仮受金が存在していたとしているものの、前記②のとおり、平成19年8月期の法人税の確定申告書にはその記載がなく整合性がないことからすれば、このことをもって直ちに本件相続開始の日にAら債務が存在していたと認めることはできない。加えて、請求人が存在するとするAら債務について、C社がその存在を認識した後においても、Aら債務を支払った事実も認められず、他にAら債務が本件相続開始の日において存在していたことを認めるに足りる証拠もない。また、本件被相続人債権は、Aら債務の存在を前提として、C社の平成14年8月期に発生したというものであるところ、C社の平成14年8月期ないし平成19年8月期までの各事業年度の法人税の確定申告書及び同申告書に添付された勘定科目内訳書において、本件被相続人債権の存在が確認できる記載はなく、他に本件被相続人債権が本件相続開始の日に存在していたことを認めるに足りる証拠もない。したがって、これらの事実を総合すると、本件相続開始の日において、Aら債務及び本件被相続人債権が存在していたと認めることはできず、本件株式の評価において、Aら債務及び本件被相続人債権があるとして本件株式を評価する必要はないこととなる。(平22. 3.15 福裁(諸)平21-17)

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支部名
関東信越
裁決番号
平210023ほか 3件
裁決年月日
平成21年10月19日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400807040
争点
8財産の評価/7取引相場のない株式/4純資産価額の計算
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、パチンコ景品卸売業を営むA社のたな卸商品の評価について、原処分庁が認定したたな卸商品の相続税評価額は、未使用景品の数量を過少に認定した結果、たな卸商品の相続税評価額が過大であり、株式の評価に誤りがあると主張する。しかしながら、A社の取り扱う特殊景品は、同社が準備した特殊景品が巡回する方式であり、既流通景品と未使用景品は、仕入価額が異なることから、区分されているべきところ、直前期末の貸借対照表には区別することなく全て景品交換業者からの仕入価額で計上されており、請求人が主張する数量の未使用景品が直前期末にあったと確認できる証拠は見受けられない。一方、原処分庁は、証拠がないことから異議調査時に確認した未使用景品の数量を直前期末の未使用景品の数量として株式の評価をすべきと主張するが、当審判所の調査によれば、直前期末において、原処分庁が主張する未使用景品の数量のほか、未使用景品があったことが確認できた。よって、当審判所の調査結果に基づきたな卸商品の相続税評価額を算定すると、原処分の課税価格及び贈与税額等は過大であり、その一部を取り消すべきである。(平21.10.19 関裁(諸)平21-23)

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支部名
東京
裁決番号
平200075
裁決年月日
平成20年11月13日
裁決結果
棄却
争点番号
400807040
争点
8財産の評価/7取引相場のない株式/4純資産価額の計算
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、同族会社の株式の評価に係る純資産価額の計算において、同法人がゴルフ練習場の敷地として借りている本件土地に係る賃借権は、その権利自体が経済性の乏しいものであるから、株式の評価に当たってその価額は零とすべき旨主張する。ところで、「相当の地代を支払っている場合等の借地権等についての相続税及び贈与税の取扱いについて」(以下「相当地代通達」という。)8において、被相続人所有の同族会社の株式評価上、無償返還届出書の提出されている土地の20%に相当する金額(借地権の価額)は、同社の純資産価額に算入する旨定めているところ、この取扱いは、被相続人が、80%評価した土地を賃借している法人の同族関係者である場合においては、被相続人に係る相続税の課税上、当該土地の評価額が個人と法人を通じて100%顕在化することが課税の公平上適当と考えるからあり、当審判所においても相当と認められる。本件土地の評価においては、同族会社である本件会社の構築物等の設置による使用収益の制約について相当地代通達8の取扱いとの均衡を考慮し、自用地としての価額から、100分の20の減価を行っている。そうすると、本件株式の評価における純資産価額の計算では、相続税の課税上の公平を図るためには、相当地代通達8の取扱いに準じて、本件土地の自用地としての価額から減じた100分の20相当の価額を本件会社の資産として計上するのが相当である。(平20.11.13 東裁(諸)平20-75)

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支部名
東京
裁決番号
平200065
裁決年月日
平成20年10月23日
裁決結果
棄却
争点番号
400807040
争点
8財産の評価/7取引相場のない株式/4純資産価額の計算
事例集登載頁
裁決事例集No.76・336ページ

要旨

○ 請求人らは、贈与により取得した本件株式の価額の算定に当たり、1株当たりの純資産価額を算出する際の営業権の評価について、財産評価基本通達165に定める営業権の評価方法は、営業権の持続年数、平均利益金額を求める期間、総資産価額に乗ずる率等その計算要素について補正が必要であり、所要の補正をした上で本件株式の価額を算出すると原処分庁が算定した本件株式の価額を下回るから、原処分庁が算定した本件株式の価額は時価を超え違法である旨主張する。 しかしながら、財産評価基本通達の定めによらないことが正当と認められるような特別の事情がある場合を除き、財産評価基本通達の定めに基づき評価した価額をもって時価とすることが相当であるところ、請求人らの主張する計算要素の補正については、補正すべき合理的理由は見当たらず、請求人らの主張する補正をした後の価額が本件株式の時価であるとはいえない。したがって、本件株式の価額の算定上、営業権の価額は、財産評価基本通達の定めに基づき算定することが相当と認められる。なお、本件株式の贈与者は、本件贈与の直前に本件株式を財産評価基本通達の定めに基づき算定した価額を大きく上回る価額で一部上場の会社に譲渡しており、本件贈与後においても、一部上場の会社は株式交換により本件株式を取得しているが、この際の価額も財産評価基本通達の定めに基づき算定した価額を大きく上回っている。これらの譲渡価額や交換価額は、それぞれの時点の本件株式の客観的交換価値を示している可能性が高いから、財産評価基本通達の定めにより算定した本件株式の価額が時価を上回っているとは認められず、財産評価基本通達の定めによらないことが正当と認められるような特別な事情は認められない。(平20.10.23 東裁(諸)平20-65)

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支部名
東京
裁決番号
平200020ほか 2件
裁決年月日
平成20年7月25日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400807040
争点
8財産の評価/7取引相場のない株式/4純資産価額の計算
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、財産評価基本通達に従い取引相場のない株式の純資産価額を算定するに当たり、評価会社が匿名組合契約に係る出資をしていた場合において、営業者の資産状況が貸借対照表上損失になっているときには、当該匿名組合契約に係る出資は価値がないので評価額は零円となる旨主張する。しかしながら、匿名組合契約継続中に匿名組合員が営業者に対して有する権利は、営業者に対する利益配当請求権と匿名組合契約終了時における出資金返還請求権が一体となった権利と認めることができることから、その価額は、出資金を含めた匿名組合契約に基づく営業者のすべての財産及び債務を対象として、課税時期において、その匿名組合契約が終了した場合に匿名組合員が分配を受けることができる清算金の額に相当する金額と解するのが相当である。そして、この清算金の額を算出するに当たっては、財産評価基本通達185の定めを準用するのが相当である。なお、この金額は匿名組合契約の営業者の企業会計上の純資産価額と一致しないが、これは、事業継続期間中においては、営業者がその所有する固定資産を時価換算しないことによる当然の結果である。(平20. 7.25 東裁(諸)平20-20)

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支部名
東京
裁決番号
平200010ほか 2件
裁決年月日
平成20年7月16日
裁決結果
棄却
争点番号
400807040
争点
8財産の評価/7取引相場のない株式/4純資産価額の計算
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、2以上の取引相場のない株式の発行会社が相互に株式を持ち合っている場合の株価の調整計算は、財産評価基本通達に定めのない事項であるから、原処分庁が自らこれを解釈して課税処分を行うことは違法である旨主張する。しかしながら、株式を相互に持ち合っている場合、純資産価額方式で評価しようとすると、相互に持ち合う株式の評価額が連鎖する関係にあることから、その調整を図る必要があると解され、その調整方法は、これらの会社の資産及び資本の関係を数式化し、この数式に基づき評価額を算定することとなるのであって、このような関係は、株式を相互に持ち合っている場合の資産及び資本の関係を矛盾なく合理的に分析することで容易に判断することができる。本件の場合、ともに株式保有特定会社に該当する大会社と中会社が相互に株式を持ち合っていることから、純資産価額方式又はS1+S2方式で評価することとなり、相互に持ち合う株式の評価額が連鎖するので評価額の調整計算が必要となる。(平20. 7.16 東裁(諸)平20-10)

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支部名
高松
裁決番号
平190021
裁決年月日
平成20年5月30日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400807040
争点
8財産の評価/7取引相場のない株式/4純資産価額の計算
事例集登載頁
裁決事例集 No.75・481ページ

要旨

○ 原処分庁は、借地権の無償設定により同族会社の出資者である請求人が受けたとみなされる経済的利益の計算をするに当たり、当該同族会社の出資1口当たりの純資産価額を算定する場合には、当該同族会社が取得した借地権の価額は、財産評価基本通達185かっこ書きの定めを適用し、課税時期における通常の取引価額に相当する金額によるべきである旨主張する。 しかしながら、評価会社が課税時期の直前に取得した土地等の評価については通常の取引価額によることが合理的であるとの同かっこ書きの趣旨に照らせば、本件のように同族会社に対し無償で財産の提供があり、その時に当該同族会社の出資者が当該財産を提供した者から贈与があったとみなされる場合には、同かっこ書きを適用することは予定されていないと解され、このことは同かっこ書きの「課税時期前3年以内に取得した土地及び土地の上に存する権利等」との規定振りからも明らかである。さらに、相続税法第9条の規定の趣旨が、法律上は贈与契約による財産の取得ではなくとも対価を支払うことなく実質的に贈与と同様の経済的効果が生じる場合には税負担の公平の見地からその経済的利益の価額を贈与により取得したものとみなして贈与税を課税するという点にあることに照らせば、個人が直接贈与により土地等を取得した場合には路線価等により評価し、法人が贈与により土地等を取得し当該法人の株主等にみなし贈与が発生する場合には同通達のかっこ書きを適用して通常の取引価額に相当する金額で評価するとすれば、それぞれの価額が異なることとなり合理的ではないことからも、同通達のかっこ書きの定めは適用しないとするのが相当である。(平20. 5.30 高裁(諸)平19-21)

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支部名
高松
裁決番号
平190022ほか 1件
裁決年月日
平成20年5月30日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400807040
争点
8財産の評価/7取引相場のない株式/4純資産価額の計算
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、借地権の無償設定により同族会社の出資者が受けたとみなされる経済的利益の計算をするに当たり、当該同族会社の出資1口当たりの純資産価額を算定する場合には、当該同族会社が取得した借地権の価額は、財産評価基本通達185かっこ書きの定めを適用し、課税時期における通常の取引価額に相当する金額によるべきである旨主張する。しかしながら、評価会社が課税時期の直前に取得した土地等の評価については通常の取引価額によることが合理的であるとの同かっこ書きの趣旨に照らせば、本件のように同族会社に対し無償で財産の提供があり、その時に当該同族会社の出資者が当該財産を提供した者から贈与があったとみなされる場合には、同かっこ書きを適用することは予定されていないと解され、このことは同かっこ書きの「課税時期前3年以内に取得した土地及び土地の上に存する権利等」との規定振りからも明らかである。さらに、相続税法第9条の規定の趣旨が、法律上は贈与契約による財産の取得ではなくとも対価を支払うことなく実質的に贈与と同様の経済的効果が生じる場合には税負担の公平の見地からその経済的利益の価額を贈与により取得したものとみなして贈与税を課税するという点にあることに照らせば、個人が直接贈与により土地等を取得した場合には路線価等により評価し、法人が贈与により土地等を取得し当該法人の株主等にみなし贈与が発生する場合には同通達のかっこ書きを適用して通常の取引価額に相当する金額で評価するとすれば、それぞれの価額が異なることとなり合理的ではないことからも、同通達のかっこ書きの定めは適用しないとするのが相当である。(平20. 5.30 高裁(諸)平19-22)

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支部名
金沢
裁決番号
平180012
裁決年月日
平成18年11月6日
裁決結果
棄却
争点番号
400807040
争点
8財産の評価/7取引相場のない株式/4純資産価額の計算
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件株式の1株当たりの純資産価額を計算する場合の家屋の価額について、固定資産税評価額は税法の耐用年数と異なる経過年数によって算定されているなど相続税法にいう時価から乖離しており、また、本件建物の雨漏り等の状況が評価額に反映されていないことから、固定資産税評価額によらずに帳簿価額によって評価すべきである旨主張する。 しかしながら、固定資産の価格である適正な時価とは、正常な条件の下において成立する取引価格、すなわち、客観的な交換価値をいうものと解され、また、固定資産評価基準が採用している再建築価格方式は、再建築費を適切に算定することができない特別の事情等が存しない限り、家屋の適正な時価であると推認することができ、家屋の客観的な交換価値の算定方法として一般的な合理性を有するということができるから、財産評価基本通達による家屋の価額は、これにより決定された固定資産税評価額に基づき評価することとされているのであって、その評価額は、相続税法にいう時価に合致するものである。 そして、再建築価格方式の経過年数は、税法上の耐用年数と趣旨・目的を異にするものであり、また、本件建物に係る雨漏り等による損耗については、通常の維持管理を行っている場合の損耗度を超える状況にあったことを認めるに足りる証拠がなく、固定資産評価審査委員会に対する審査の申出もないから、請求人の主張は採用できないから、1株当たりの純資産価額を計算する場合の家屋の価額は、固定資産税評価額により評価するのが相当である。(平18.11. 6 金裁(諸)平18-12)

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支部名
札幌
裁決番号
平170015
裁決年月日
平成18年4月11日
裁決結果
棄却
争点番号
400807040
争点
8財産の評価/7取引相場のない株式/4純資産価額の計算
事例集登載頁
裁決事例集 №71・606ページ

要旨

○ 請求人らは、相続により取得した取引相場のない株式の価額は、評価会社が土地の収用等に伴い取得した代替資産については、租税特別措置法第64条の2の規定を適用したことにより算定される圧縮記帳後の価額を、上場会社の発行した非上場の無額面株式については、当該上場会社の一般の株式と同様に評価した価額をそれぞれ基にして算定すべきである旨主張する。 しかしながら、当該代替資産に係る圧縮記帳後の価額は、法人税に関する法令の規定を適用する場合のものであること等から、これをもって客観的な交換価額であると認めることはできず、また、当該無額面株式の価額を、その払込金額と同額とすることは相当と認められるから、これらの点に関する請求人らの主張にはいずれも理由がなく、原処分は適法である。(平18. 4.11 札裁(諸)平17-15)

支部名
仙台
裁決番号
平170011
裁決年月日
平成18年3月10日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400807040
争点
8財産の評価/7取引相場のない株式/4純資産価額の計算
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、採石業を営む評価会社に対する出資の評価に当たり、同社が法人税基本通達2−2−4に基づき未払金に計上している採石跡地の埋戻しに要する費用(以下「本件埋戻費用」という。)は、本来、採取及び販売の終わった後における事後的費用であり、あくまでも見積計上であるから、純資産価額計算上の負債には当たらない旨主張する。しかしながら、評価会社と採石地の所有者との間に埋戻しを条件とする採石契約が締結されており、採石法第8条により採石後の土地については原状回復等の義務が課されるから、評価会社は、採石地の所有者に対して埋戻し義務(債務)を負っていることが認められる。そして、評価会社は、M地方振興局長から「採取計画認可申請書」に記載されている方法に従い操業することを指示されているほか、S町長からS町環境保全条例の規定による基準の審査を受けた後、地域住民に対して採掘後は県道の高さまで埋め戻す旨説明していることからすると、評価会社は、採石地の所有者に対して埋戻しをしなければならないという債務を負っていることに加え、法的にその債務の履行が義務付けられ、社会生活上及び営業継続上からもその履行を避けることができない状況下にあることが認められるから、本件埋戻費用(本件相続開始日現在において埋め戻すとした場合に要する費用に限る。)は、債務の存在と履行の確実性の観点から相続税法上の「確実と認められる債務」であると判断するのが相当であり、評価会社の1口当たりの純資産価額の計算上、負債として資産の金額から控除すべき債務と認められる。(平18.3.10仙裁(諸)平17-11)

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支部名
仙台
裁決番号
平140026
裁決年月日
平成15年3月25日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400807040
争点
8財産の評価/7取引相場のない株式/4純資産価額の計算
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、賃借権に市場性はなく、また、本件土地の地域は、賃借権の取引価格が成立しない地域と判断されるから、同族法人が駐車場用地として被相続人から賃借している土地に係る賃借権は、同族会社の出資金の評価上、資産として計上する必要はない旨主張する。しかしながら、雑種地に係る賃借権は、借地借家法によって保護される借地権と比較するとその財産価値は低く、また、多種多様であるから、借地権のように同一需要圏内の類似地域における取引慣行とその成熟の程度等を考慮して、その地域における借地権割合を求めるというようなことはできないが、一般に雑種地に係る賃借権も財産的価値を有し、これを譲渡することができるものとされていることから、財産評価基本通達87は、雑種地に係る賃借権の価額は、原則として、その賃貸借契約の内容、利用状況等を勘案して個々に評価することとしている。したがって、市場性がないあるいは乏しいことから、賃借権の取引価格は成立しないので賃借権に経済的価値がないとする請求人らの主張には理由がない。(平15.03.25.仙裁(諸)平14-26)

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支部名
関東信越
裁決番号
平140064
裁決年月日
平成15年2月6日
裁決結果
棄却
争点番号
400807040
争点
8財産の評価/7取引相場のない株式/4純資産価額の計算
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、被相続人が保有していた有限会社の出資の額を純資産価額方式によって評価することについて、原処分庁は同社が相続開始前3年以内に取得した土地の価額を過大に評価した旨主張する。しかしながら、本件土地と極めて近接した場所にある基準地の各標準価格などからみると、原処分庁が算定した相続開始日現在の本件土地の1㎡当たりの通常の取引価額に相当する金額は相当と認められるから、これに基づき原処分庁が算定した本件出資の額は相当と認められる。(平15.02.06.関裁(諸)平14-64)

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支部名
東京
裁決番号
平130053
裁決年月日
平成13年9月21日
裁決結果
棄却
争点番号
400807040
争点
8財産の評価/7取引相場のない株式/4純資産価額の計算
事例集登載頁
裁決事例集No.62・380ページ

要旨

○ 請求人らは、本件出資及び本件株式を純資産価額方式で評価するに当たっては、評価基本通達の定めに従って、法人税額等相当額を控除して評価すべきである旨主張するが、本件のように、ことさら評価差額を人為的に作出して相続税の軽減を図っているような場合に、評価基本通達を形式的、画一的に適用し、法人税額等相当額を控除することは、評価基本通達の趣旨に沿わないのみならず、このような計画的な行為を行うことのない納税者との間での租税負担の公平を著しく害し、又、富の再分配機能を通じて経済的平等を実現するという相続税法の立法趣旨に反する著しく不相当な結果をもたらすこととなるから、財産評価基本通達によらないことが相当と認められる特別な事情があるとして、法人税額等相当額を控除しないで計算したものをもって当該株式の時価とみるのが相当である。(平13. 9.21東裁(諸)平13-53)裁決事例集NO62・380ページ

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支部名
大阪
裁決番号
平120001
裁決年月日
平成12年7月12日
裁決結果
棄却
争点番号
400807040
争点
8財産の評価/7取引相場のない株式/4純資産価額の計算
事例集登載頁
裁決事例集No.60・546ページ

要旨

○ 被相続人らが本件株式を取得した主たる目的は将来において発生する被相続人に係る相続税の負担の軽減を図るためであると認められる。すなわち、被相続人らが、一連の経済的に不合理な行為を繰り返した後、A社の株式を取得した目的は、A社がB社と合併することにより、B社に移転させていた上場会社株式を著しく低い価額で受け入れることにあり、これにより多額の評価差額を創り出し、これに形式的に本件通達を適用して法人税額等相当額を控除する方法で課税価格を著しく圧縮し、計画的に相続税の負担の軽減を図ったものであると認められる。評基通186−2が評価差額に対する法人税額等相当額を控除するのは、事業用資産を個人が直接所有する場合と株式を通じて間接所有する場合の均衡を図るものであるが、本件のような場合にまで法人税額等相当額を控除して評価することは、同通達の趣旨を著しく逸脱するものであるとともに、このような保有形態を利用していない他の納税者との間の租税負担の公平という観点からしても看過し難いといわざるを得ないものである。したがって、本件については、評基通6により評基通に定める評価方法によらないことについての特別な事情があると認められることから、本件株式の価額については、同通達に定める法人税額等相当額を控除せずに評価するのが相当である。(平12.7.12大裁(諸)平12−1)裁決事例集NO60・546ページ

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支部名
東京
裁決番号
平110073
裁決年月日
平成12年1月18日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400807040
争点
8財産の評価/7取引相場のない株式/4純資産価額の計算
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、本件出資の価額の算定に当たり、評基通の純資産価額方式に定めている評価差額に対する法人税額等に相当する金額を控除すべきである旨主張する。しかしながら、本件出資の価額は、評基通に定める取扱いとは異なる特別の評価方法により純資産価額を算定したものであり、また、当該控除は、評基通上における課税財産上のしんしゃくであると解されていることからして、本件出資の価額の算定に当たり、評価差額に対する法人税額等に相当する金額を控除することは認められない。(平成12. 1.18東裁(諸)平11-73)

支部名
名古屋
裁決番号
平100073
裁決年月日
平成11年3月17日
裁決結果
棄却
争点番号
400807040
争点
8財産の評価/7取引相場のない株式/4純資産価額の計算
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件出資の評価について評基通185及び186−2に定める1口当たりの純資産価額の計算上、評価差額に対する法人税額等相当額を控除すべきであるのに、原処分庁が控除できないと認定したのは、違法である旨主張する。しかしながら、本件出資を行った会社は贈与税等の負担の軽減を図るという目的で意図的に作り出されたものであり、このような場合には、同通達に定められた評価方法を画一的に適用するという形式的な平等を貫くことによって、かえって実質的な租税負担の公平を著しく害することが明らかである特別な事情があると認められるから、当該出資の評価額は、評価差額に対する法人税額等相当額を控除せずに評価するのが相当である。(平11. 3.17名裁(諸)平10-73)

支部名
大阪
裁決番号
平090129
裁決年月日
平成10年6月26日
裁決結果
棄却
争点番号
400807040
争点
8財産の評価/7取引相場のない株式/4純資産価額の計算
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人が、贈与により取得した本件出資の価額について、評基通185を適用して評価したことは、評価通達に定める法人税額等相当額の控除が、資産を個人が所有する場合と所有する株式等を通じて間接所有する場合との均衡を図るものであることからすると、贈与者がA社の出資持分を取得するために払い込んだ金額をはるかに下回る価額で当該出資持分をB社に現物出資することにより多額の評価差額を創り出した本件出資の価額について、法人税額等相当額を控除して評価することは、評価通達の趣旨及び実質的な租税負担の公平の観点から相当でなく、これを控除しないで評価することが本件出資の適正な時価を算定する上で合理的であるというべきである。(平10. 6.26大裁 (諸) 平 9-129)

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支部名
大阪
裁決番号
平090116
裁決年月日
平成10年6月5日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400807040
争点
8財産の評価/7取引相場のない株式/4純資産価額の計算
事例集登載頁
裁決事例集No55・581ページ

要旨

○ 請求人は、本件出資の評価について、法人税額等相当額を控除すべきである旨主張する。しかしながら、被相続人が本件出資を取得した目的は、A社に対して著しく低額な現物出資を行うことにより多額の評価差額を創り出し、これを形式的に本件通達を適用して法人税額等相当額を控除して計算することにより、課税価格を著しく圧縮し、相続税の負担の軽減を図るものと解されるところ、かかる目的のために取得した本件出資については、本件通達を適用して法人税額等相当額を控除することは、他の納税者との間の実質的な租税負担の公平という観点から看過し難いといわざるを得ない。したがって、本件については、評価通達に定める原則的な評価方法によらないことの特別な事情があると認められるから、本件出資の評価に当たっては、本件通達に定める法人税額等相当額を控除せずに評価することがその客観的な交換価値を算出する上で合理的な評価方法であると解すべきである。(平10. 6. 5大裁 (諸) 平 9-116) 裁決事例集No55・581ページ

支部名
大阪
裁決番号
平090114
裁決年月日
平成10年6月3日
裁決結果
全部取消し
争点番号
400807040
争点
8財産の評価/7取引相場のない株式/4純資産価額の計算
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、A社の出資持分(以下「本件出資」という。)の評価に当たり、A社が保有するB社の出資の評価に際し、B社が所有する本件不動産の価額を帳簿価額により評価すべきである旨主張する。しかしながら、評価通達は、純資産価額の計算に当たり、各資産のうちに課税時期前3年以内に取得した資産がある場合、その価額は通常の取引価額により評価する旨定めており、取得価額が通常の取引価額に相当すると認められるときは帳簿価額に相当する金額によって評価する旨定めているところ、本件不動産が取得された時期は、いわゆるバブル崩壊後であり、本件相続開始日までの間に相当の地価の下落があったことなどから当該帳簿価額が本件相続開始日において通常の取引価額に相当するものとは解し難い事情があること及び本件不動産についての鑑定評価額はその算出根拠が合理的であり通常の取引価額を反映していると認められることなどから、本件出資の価額の評価に当たり、A社が所有するB社の出資の評価に際しては、B社が所有する本件不動産の価額は帳簿価額によらず、通常の取引価額と認め得る鑑定評価額により評価すべきである。(平10. 6. 3大裁 (諸) 平 9-114)

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支部名
大阪
裁決番号
平090102
裁決年月日
平成10年4月24日
裁決結果
棄却
争点番号
400807040
争点
8財産の評価/7取引相場のない株式/4純資産価額の計算
事例集登載頁
裁決事例集No55・556ページ

要旨

○ 請求人は、本件出資の価額については、評基通185を適用し、法人税額等相当額を控除して評価すべきである旨主張するが、被相続人が本件出資の取得に際し著しく低額な現物出資を行ったことは、多額の評価差額を創り出し、これを形式的に同通達を適用して法人税額等相当額を控除して計算することにより相続税の負担の軽減を図るためのものであると推認されるところ、この場合に法人税額等相当額を控除して評価することは、他の納税者との間の実質的な納税負担の公平という観点からして看過し難いといわざるを得ず、加えて、税負担の累進性を補完するとともに富の再配分機能を通じて経済的平等を実現するという相続税法の立法趣旨からしても著しく不相当というべきであるから、本件には、評価通達に定める原則的な評価方法によらないことの特別な理由があると認められる。(平10. 4.24大裁 (諸) 平 9-102) 裁決事例集No55・556ページ、(平10. 3.13大裁 (諸) 平 9-75)

支部名
関東信越
裁決番号
平090032
裁決年月日
平成9年11月13日
裁決結果
棄却
争点番号
400807040
争点
8財産の評価/7取引相場のない株式/4純資産価額の計算
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、本件出資を純資産価額方式で評価するに当たっては、評価基本通達の定めに従って、法人税額等相当額を控除して評価すべきである旨主張するが、被相続人は、有限会社A及び有限会社Bを全額借入金により設立し、有限会社Bを設立するに当たって、有限会社Aの出資を著しく低い価額で現物出資することにより、本件相続に係る相続税の課税価格を約11億8千万円と大幅に圧縮させる結果を招いていることから、本件出資の取得は、資産として運用し収益を得るといった目的で行われたものではなく、経済的合理性を無視し、本件通達の定めを利用して、本件借入金と本件出資との差額に相当する課税価格を圧縮することにより、不当に相続税の負担の軽減を図るという目的のみで行われたものであることが推認できるので、このような場合、本件出資の評価に当たっては、評価基本通達の定めによらないことが相当と認められる特別事情がある場合に該当すると解すべきであるから、原処分は適法である。(平 9.11.13関裁(諸)平 9-32)

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支部名
大阪
裁決番号
平080115
裁決年月日
平成9年5月13日
裁決結果
棄却
争点番号
400807040
争点
8財産の評価/7取引相場のない株式/4純資産価額の計算
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、被相続人がA社を設立し、その出資を現物出資して設立したB社の出資を相続したが、A社への払込金額とB社の受入金額に開差があることについて、請求人は、B社の事業目的が同族グループ法人の経理事務の代行で、資本金を多額にする必要はないことから、有限会社法に規定する最低資本金に近い資本金にした旨主張するが、(1)A社とB社が、同時に同一の所在地及び同一の役員により設立されたこと、(2)B社の設立が、すべて被相続人のA社に対する出資の現物出資によりなされたこと、(3)B社がA社の出資を40分の1という極めて低額で受け入れていることからすると、評基通185及び186−2の適用により、本件出資の評価を低くするという意図があったと認めざるを得ず、請求人の主張は採用できない。(平 9. 5.13大裁 (諸) 平 8-115)

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支部名
大阪
裁決番号
平080115
裁決年月日
平成9年5月13日
裁決結果
棄却
争点番号
400807040
争点
8財産の評価/7取引相場のない株式/4純資産価額の計算
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件出資の評価に当たって、相続の開始日が評価基本通達改正前であることから、原処分庁が改正後の評基通185及び186−2の定めを遡及して適用し、法人税等相当額を控除しなかったのは違法である旨主張するが、原処分庁は、改正後の評価通達を適用したものではなく、改正前の評基通185及び186−2の定めによって評価することが著しく不適当であると認められるとして、評基通6を適用して法人税額等相当額を控除しなかったものであり、相法第22条の法意に反するものではなく、適法である。(平 9. 5.13大裁 (諸) 平 8-115)

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支部名
東京
裁決番号
平080130
裁決年月日
平成9年2月6日
裁決結果
棄却
争点番号
400807040
争点
8財産の評価/7取引相場のない株式/4純資産価額の計算
事例集登載頁
裁決事例集No53・400ページ

要旨

○ 請求人は、相続財産のうち有限会社の出資の価額は、評基通(平成6年6月27日付直評2−8による改正前のもの)185及び186−2の定めに準じて、評価差額に対する法人税額等に相当する金額を控除した価額で評価すべきである旨主張するが、当該評価差額は、恣意的に創り出されたものであり、このような場合には、同通達の定めによらないことが相当と認めらる特別な事情があると認められるから、当該出資の価額は、評価差額に対する法人税額等に相当する金額を控除せずに評価するのが相当である。(平 9. 2. 6東裁(諸)平 8-130) 裁決事例集No53・400ページ、(平 9. 2. 7東裁(諸)平 8-131)、(平 9. 5. 7東裁(諸)平 8-192〜195)

支部名
広島
裁決番号
平080012
裁決年月日
平成8年8月30日
裁決結果
棄却
争点番号
400807040
争点
8財産の評価/7取引相場のない株式/4純資産価額の計算
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件出資の評価に当たり、評価会社が設立(合併)1期目で直前期末がないこと及び課税時期において仮決算を行っていないことから、合併前の4法人の直前期末の公表決算に基づいて評価基本通達に定める純資産価額方式により合理的に評価した旨主張するが、請求人が評価した純資産価額方式による本件出資の評価額は、評価会社とは法人格を異にする合併前の4法人のうち実質的に2法人を評価会社として、相続税評価額と帳簿価額との評価差額に対する法人税等相当額を控除し算出したものであり、4法人が合併し設立された法人の出資の評価方法としては合理的ではない。(平 8. 8.30広裁(諸)平 8-12)

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