裁決要旨 1評価の原則

裁決要旨 1評価の原則

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支部名
東京
裁決番号
令070078
裁決年月日
令和7年12月15日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件各不動産に係る原処分庁の鑑定評価額(原処分庁鑑定評価額)は、建物の築年数や立地条件を重視せずに評価しているものであり、建物の築年数や立地条件も踏まえた上で採用した還元利回りを前提とした請求人の鑑定評価額(請求人鑑定評価額)こそが時価であるから、それを上回る原処分庁鑑定評価額は、相続税法第22条《評価の原則》に規定する時価を上回る旨主張する。しかしながら、評価通達によらないところにおける客観的な交換価値は、不動産鑑定士の鑑定評価によっても一義的ではないところ、原処分庁鑑定評価額は、採用した還元利回りに建物の築年数や立地条件が考慮されており、鑑定評価の方法に合理性が認められるから、請求人鑑定評価額を上回るからといって、相続税法第22条の時価を上回るものではない。(令7.12.15 東裁(諸)令7-78)

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支部名
東京
裁決番号
令070078
裁決年月日
令和7年12月15日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、被相続人は、収益目的及び事業目的で、金融機関から収益不動産(本件各不動産)の購入資金を借り入れ(本件各借入れ)た上、本件各不動産を購入(本件各購入)したのであり、相続税の負担の軽減の意図はなかったのであるから、本件各不動産の価額について、財産評価基本通達の定める方法による画一的な評価を行うことが実質的な租税負担の公平に反するというべき事情があるとはいえない旨主張する。しかしながら、①本件各購入及び本件各借入れにより、請求人の相続税の負担が著しく軽減されており、②被相続人及び請求人は、近い将来に被相続人の相続が発生することを想定し、これに対して相続税の減額効果が生じ得る行動を取っていたと認められることからすると、相続税の負担の軽減をも意図して本件各購入及び本件各借入れをしたものと認められ、①及び②のことからすれば、本件各不動産の価額について、財産評価基本通達の定める方法による画一的な評価を行うことが実質的な租税負担の公平に反するというべき事情がある。(令7.12.15 東裁(諸)令7-78)

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支部名
関東信越
裁決番号
令060072
裁決年月日
令和7年6月18日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、原処分庁が財産評価基本通達(評価通達)6《この通達の定めにより難い場合の評価》の定めに基づき、請求人らの父である被相続人(本件被相続人)が借入れを原資として購入し又は建築した(本件取得・借入れ)各不動産(本件各不動産)の価額について、評価通達の定める方法により評価した価額を上回る価額によるものとしたことが租税法上の一般原則としての平等原則に違反する旨主張する。しかしながら、①本件取得・借入れが行われたことにより、相続税の総額は、本件取得・借入れが行われなかった場合に比べて約80%も減少することなどから、請求人らの相続税の負担が著しく軽減されたと認められるほか、②本件取得・借入れに至るまでの経過等に照らせば、本件被相続人及び本件被相続人の長男である請求人は、賃料収入を得る目的だけではなく請求人らの相続税の負担を軽減する意図をもって本件取得・借入れを行ったと認められる。したがって、本件各不動産の価額について評価通達の定める方法による画一的な評価を行うことは、本件取得・借入れのような行為をせず、又はすることのできない他の納税者と請求人らとの間に看過し難い不均衡を生じさせ、実質的な租税負担の公平に反する事情があるというべきであって、本件各不動産の価額を評価通達に定める方法により評価した額を上回る価額によるものとすることには合理的な理由があると認められるから、租税法上の一般原則としての平等原則に違反するということはできない。(令7. 6.18 関裁(諸)令6-72)

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支部名
関東信越
裁決番号
令060072
裁決年月日
令和7年6月18日
裁決結果
棄却
争点番号
400801990
争点
8財産の評価/1評価の原則/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、被相続人が借入れを原資として購入し又は建築した各不動産の不動産鑑定評価額(本件各鑑定評価額)について、これらが記載された各鑑定評価書(本件各鑑定評価書)における評価の過程に疑義があり、また、採用された還元利回り等の根拠が不明であるから、本件各鑑定評価額は、相続税法第22条《評価の原則》が規定する時価とはいえない旨主張する。しかしながら、本件各鑑定評価額は、不動産鑑定評価基準に従った相当な手法により決定されており、他方、請求人らの各指摘は具体的根拠を伴う内容ではないから、これらの指摘によっても本件各鑑定評価書の内容が不合理であるとの疑いが生じるとはいえない。したがって、本件各鑑定評価額が適正でないということはできず、本件各鑑定評価額は、相続税法第22条に規定する時価を上回るとは認められない。(令7. 6.18 関裁(諸)令6-72)

支部名
東京
裁決番号
令060103
裁決年月日
令和7年1月10日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、原処分庁が、財産評価基本通達(評価通達)6《この通達の定めにより難い場合の評価》の定めに基づき、請求人らの父(本件被相続人)が保有していた不動産(本件各不動産)の価額を評価通達の定める方法により評価した価額を上回る価額によるものとしたことについて、評価通達の定める方法による画一的な評価を行うことが実質的な租税負担の公平に反するというべき事情はない旨主張する。しかしながら、①本件各不動産の取得(本件各取得)及び本件各取得に係る借入れ(本件各借入れ)が行われたことにより請求人らの相続税の負担は著しく軽減されており、②本件各取得及び本件各借入れは、本件被相続人が入院した後、相続開始日前の約3か月間という短期間のうちに立て続けに行われていることなどからすると、請求人らは、本件各取得及び本件各借入れは、近い将来発生することが予想される本件被相続人の相続において請求人らの相続税の負担を減免させるものであることを知り、かつ、これを期待して、あえて企画して急ぎ実行されたと認められるから、本件各取得及び本件各借入れは、請求人らの租税負担の軽減をも意図して行われたものであるといえる。上記①及び②の事情の下においては、本件各不動産について評価通達の定める方法による画一的な評価を行うことが、本件各取得及び本件各借入れのような行為をせず、又はすることのできない他の納税者と請求人らとの間に看過し難い不均衡を生じさせており、実質的な租税負担の公平に反するというべき事情があると認められる。(令7. 1.10 東裁(諸)令6-103)

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支部名
東京
裁決番号
令060053
裁決年月日
令和6年10月22日
裁決結果
棄却
争点番号
400801020
争点
8財産の評価/1評価の原則/2評価単位
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、相続により取得した土地(本件土地)について、自宅建物等の敷地部分の現況地目は宅地であること、自宅建物等の敷地以外の部分の利用状況は、コンクリート敷の通路、庭園等、自家消費専用の家庭菜園及び屋敷竹林であり、現況地目は畑ではなくいずれも宅地であることから、一つの評価単位として評価すべきである旨主張する。しかしながら、相続開始日における本件土地の現況は、①自宅建物等の敷地部分及び当該敷地部分から連続する通路並びに自宅建物の庭のような状況であった部分、②農業用ビニールハウスが設置されていたほか、肥培管理が行われていた部分、③笹や雑草、低木がうっそうと生い茂っており、耕作や肥培管理は行われておらず、耕作の用に復元することは極めて困難な状況であった部分、④トラクター等の農機具の設置や通行の用に供されていた部分の四つが認められ、これら①ないし④の部分の現況地目はそれぞれ宅地、畑、原野及び雑種地と認められることから、本件土地は、四つの評価単位として評価すべきである。(令6.10.22 東裁(諸)令6-53)

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支部名
東京
裁決番号
令060053
裁決年月日
令和6年10月22日
裁決結果
棄却
争点番号
400801030
争点
8財産の評価/1評価の原則/3共有財産
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、相続により取得した共有地(本件各土地)の評価の順序については、財産評価基本通達(評価通達)2《共有財産》の適用を優先して、その共有地全体の価額を算定し、その価額を評価の一般原則である評価通達7《土地の評価上の区分》以下に定める地目及び評価単位ごとに区分し、更に他者の権利等を控除して、最後に共有持分割合を乗じて当該共有地を評価するのが相当であり、一つの評価単位として評価すべきである旨主張する。しかしながら、評価通達2は、共有財産の持分の価額は、その財産の価額をその共有者の持分に応じてあん分した価額によって評価する旨定めており、共有財産の持分の価額は、「その財産の価額」である評価通達第2章以下に定める評価単位ごとに評価した財産の価額をその共有者の持分に応じてあん分した価額によって評価することになり、具体的には、相続開始日の現況によって判定した相続開始日における地目の別に評価するとともに、土地の所有者による自由な使用収益を制約する他者の権利の存在の有無により区分し、他者の権利が存在する場合には、その権利の種類及び権利者の異なるごとに区分してそれを1画地の宅地、一団の農地、一団の原野又は一団の雑種地として評価することになる。そうすると、本件各土地の現況地目は、宅地又は雑種地であり、他者の権利の有無に応じてそれぞれ貸家建付地又は自用地として評価すべきであり、本件各土地は、共有地であるからといって、一つの評価単位として評価することはできない。(令6.10.22 東裁(諸)令6-53)

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支部名
東京
裁決番号
令060033
裁決年月日
令和6年9月17日
裁決結果
棄却
争点番号
400801020
争点
8財産の評価/1評価の原則/2評価単位
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、相続により取得した7筆から構成された土地(本件土地)について、その一部の利用状況はフェンスで囲われ、建物が建築されている部分とは区別された雑種地であり、外形的にも実質的にも明らかに他の部分とは利用状況が全く異なることから、宅地部分と雑種地部分のそれぞれを評価単位として評価すべき旨主張する。しかしながら、本件土地の7筆いずれも現況地目は宅地である上、本件土地の上に存するマンションの建築申請上の敷地は本件土地(7筆)全体に及んでおり、建蔽率・容積率の計算の基礎となっていることからすると、本件土地全体が、建物の敷地及びその維持若しくは効用を果たすために必要な土地であると認められる。したがって、本件土地は、宅地として一体利用されていたことが認められ、相続開始日においてもその利用状況に変わりはないことから、本件土地は1画地の宅地として評価すべきである。(令6. 9.17 東裁(諸)令6-33)

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支部名
金沢
裁決番号
令050005
裁決年月日
令和6年3月25日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集No.134

要旨

○ 請求人は、原処分庁が、財産評価基本通達(評価通達)6《この通達の定めにより難い場合の評価》の定めに基づき、請求人の祖母(本件被相続人)が保有していた取引相場のない株式(本件株式)の価額を評価通達の定める方法により評価した価額を上回る価額(原処分庁評価額)によるものとしたことが租税法上の一般原則としての平等原則に違反する旨主張する。しかしながら、①本件株式を発行する会社(本件会社)の事業年度の変更及びその決算期中の剰余金の配当(本件各行為)を行ったことによって、請求人の納付すべき税額は、本件各行為が行われなかった場合に比べて、約50%もの減少となることから、請求人の相続税の負担は著しく軽減されたといえ、また、②請求人は、本件各行為が近い将来発生することが予想される本件被相続人からの相続において請求人の相続税の負担を減じさせるものであることを知り、かつ、これを期待して、本件各行為に係る各々の臨時株主総会を開催し、本件被相続人らと意思を相通じて賛成の議決権を行使したと推認できるから、本件各行為は請求人の租税負担の軽減をも意図して行われたものということができ、上記①及び②の事情の下においては、本件株式の価額について評価通達の定める方法による画一的な評価を行うことが、本件各行為のような行為をせず、又はすることのできない他の納税者と請求人との間に看過し難い不均衡を生じさせ、実質的な租税負担の公平に反するというべきであり、合理的な理由があると認められるから、本件株式の価額を国税庁長官の指示を受けて評価した価額によるものとすることが平等原則に違反するということはできない。(令6. 3.25 金裁(諸)令5-5)

支部名
大阪
裁決番号
令050011
裁決年月日
令和5年10月24日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、被相続人から相続した土地(本件各土地)とそれらの上に存する建物(本件各建物、本件各土地と併せて本件各不動産)について、利害関係のない第三者との間で取引が成立している以上、この売買価額(本件売買価額)こそが時価である旨主張し、本件各土地については、道路が狭いなどの事情が反映されていないため、その路線価を用いた財産評価基本通達(評価通達)に定める方法による評価額と本件売買価額との間に大きなかい離があり、また、本件各建物については、リフォームも不可能なほど古い建物で、実質的な価値はないから、評価通達に定める評価方法では評価できない特別の事情がある旨主張する。しかしながら、本件売買価額は、その取引の際の個別的な事情によって左右されていることから、本件売買価額を客観的交換価値とは認められないし、本件各土地については、道路が狭いなどの事情は路線価に反映されており、本件売買価額と本件各土地の評価額とがかい離しているという事情は、上記のとおり、取引の際の個別的な事情に基因するものである。また、本件各建物についても、固定資産評価基準が定める方法によって経過年数などの損耗の状況を考慮されていることに加え、相続開始日には居住者がいたのであるから、建物としての価値を維持していたものと認められる。以上のことからすると、請求人らの主張する事情は、いずれも評価通達に定める方法によっては評価できない特別の事情とは認められない。したがって、評価通達に定める方法によって算定された本件各不動産の評価額は、いずれも相続税法第22条《評価の原則》の時価と事実上推認され、時価を上回る違法があるとは認められない。(令5.10.24 大裁(諸)令5-11)

支部名
大阪
裁決番号
令050005
裁決年月日
令和5年9月6日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人らは、亡父からの相続(本件相続)により取得した土地(本件土地)について、財産評価基本通達(評価通達)の定める評価方法により評価した価額は本件土地の売却価額(本件売却価額)と著しく乖離した高額なものであり、このことは評価通達の定める評価方法によっては適正な時価を適切に算定することのできない特別の事情に当たるから、本件相続に係る相続税の課税価格に算入すべき金額は、時価である本件売却価額によるべきである旨主張する。しかしながら、本件売却価額は、本件土地を宅地分譲用地として売却することを前提に、宅地開発に係る造成工事費用等を見込んだ上で、相場よりも相当低い価額で売り出す旨の仲介業者の提案を踏まえ、将来的な値下げ交渉も考慮した上で決定されたものであるところ、実際には、本件土地の買主は、本件土地について宅地開発を行うことを予定せず他の事業目的でこれを取得しており、そのことを売主である請求人の一人も認識していたにもかかわらず、宅地開発を前提とした当初の設定価額で本件土地を売却しているなどの事情を踏まえれば、本件土地の客観的交換価値である時価が、このような特定の事情の下で算定されたにすぎない本件売却価額と同額であるということはできない。そして、評価通達の定める評価方法は一般的な合理性を有しているから、本件土地について請求人らの主張する特別の事情は認められない。したがって、請求人らの主張は採用できない。(令5. 9. 6 大裁(諸)令5-5)

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支部名
名古屋
裁決番号
令040025
裁決年月日
令和5年6月21日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、贈与を受けた各土地(本件各土地)の原処分における評価について、①財産評価基本通達(評価通達)21《倍率方式》に定める固定資産税評価額に乗ずる倍率(評価倍率)は、国税局長が独自に定めたものであり、かつ、極端に高いため合理性がなく、②本件各土地の農地部分の一部は小作人に貸しており、③当該農地のその他の部分は50年間農業生産がなく荒れ地となっているなどの理由から、本件各土地の時価は、固定資産税評価額と同程度と見るべきである旨主張する。しかしながら、評価通達に定める評価方法は、適正な時価を算定する方法として一般的な合理性を有し、当該評価方法によるべきではない特別の事情がない限り、当該評価方法に従い算定された評価額をもって当該財産の適正な時価を上回るものではないと事実上推認することができるところ、①評価倍率は、国税局長が基準となる土地として標準農地を選定した上で、精通者複数名から精通者意見価格の回答を受けて、当該回答に基づき当該標準農地の仲値を算定し、当該仲値に評価割合を乗じて算出した標準価格を当該地域の固定資産税評価額で除するなどして評定しており、その過程に不合理な点はなく、適正に定めているといえるから、一般的な合理性を有するものということができる。また、本件各土地の農地部分は、②農地法第3条《農地又は採草放牧地の権利移動の制限》の許可を受けた賃借権は存在せず、③荒れ地という部分は、小屋を撤去し、トラクター等の工機で土を耕起するなどにより、農地としての復元が可能であることが認められる。以上のとおり、請求人の主張には理由がなく、本件各土地には評価通達に定める評価方法によるべきではない特別の事情があるとは認められないから、本件各土地の各評価額は、評価通達21に定められているとおり、固定資産税評価額に評価倍率を乗じて算定するべきである。(令5. 6.21 名裁(諸)令4-25)

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支部名
福岡
裁決番号
令040016
裁決年月日
令和5年5月18日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人らは、相続財産である宅地1筆及び畑2筆(本件各土地)の評価について、本件各土地が河川氾濫の危険地域内に存することや、鉄道の騒音など、財産評価基本通達(評価通達)によることができない特別の事情があるため、他の合理的な評価方法である不動産鑑定評価によるべきであり、また、仮に評価通達に定める方法により評価するとしても、本件各土地は、主たる地目を畑とする一団の土地として一体評価すべきであるから、原処分における本件各土地の評価額には時価を上回る違法がある旨主張する。しかしながら、請求人らが主張するいずれの事情も、評価通達に定める評価方法では適正な時価を算定することができない特別の事情とは認められず、また、相続開始時点における本件各土地の利用状況や位置関係からすると、評価通達の定めに基づき個々の土地ごとに評価するのが相当であるから、評価通達に定める評価方法によって評価した原処分における評価額に時価を上回る違法はない。(令5. 5.18 福裁(諸)令4-16)

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支部名
関東信越
裁決番号
令040036
裁決年月日
令和5年5月16日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人らは、相続により取得した土地(本件土地)について、本件土地の東側部分(本件東側部分)は解体された工場のコンクリート基礎(本件基礎)を撤去しなければ宅地として利用できず、また、本件基礎に置かれた有害物質を含有したコンデンサー(本件機器)から本件基礎上に有害物質が漏えいしているため売却不能であることなどから、本件土地の評価に当たっては財産評価基本通達(評価通達)に定める方法により評価した金額から本件基礎の解体工事費を控除した上、50%の減額をすべき旨主張する。しかしながら、本件基礎の存在が本件東側部分の建物敷地としての利用を妨げてもおらず、本件土地の利用価値を毀損しているとは認められないほか、本件基礎の撤去を義務付ける法令等の規定は認められず、請求人らの意思又は行為等によって本件基礎を撤去することも残置することもできる状況にあったといえるから、本件基礎の存在は、その財産の価額に影響を及ぼすべき事情には該当しない。また、本件基礎上の染みが有害物質を含む液体によるものであるかは明らかではない上、本件機器から有害物質の漏れ等のおそれがない旨県知事宛に届出がされていることからすれば、本件機器から有害物質が漏えいしていた事実は認め難く、本件土地は売却不能である旨の請求人らの主張はその前提を欠くものである。したがって、本件土地の評価において、請求人らの主張する解体工事費の控除及び50%の減額は認められない。(令5. 5.16 関裁(諸)令4-36)

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支部名
関東信越
裁決番号
令040036
裁決年月日
令和5年5月16日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人らは、相続により取得した土地(本件土地)の評価について、本件土地上には有害物質を含有したコンデンサー(本件機器)が放置されているため売却価値はなく、また、本件土地に残された工場跡のコンクリート基礎(本件基礎)上に有害物質が漏えいしており、請求人らにとって危険な状況であるから、本件土地の評価に当たっては財産評価基本通達(評価通達)に定める方法によるべきではない特別の事情があるとして、不動産鑑定評価額を基に算出した価額が本件土地の時価である旨主張する。しかしながら、本件機器は本件土地の定着物ではなく、その移動を制限する旨の法令の規定はないから、客観的にみて本件機器の存在が本件土地の価額に影響するとは評価できず、また、本件基礎上に有害物質が漏えいしていた事実は認め難く、客観的にみて、請求人が主張するような危険な状況があり、本件土地の価額に影響すると評価することもできない。したがって、請求人らが主張する事情は、評価通達に定める方法に従い算定された評価額が本件土地の適正な時価を上回るものではないとの推認を覆すものではなく、評価通達に定める方法によるべきではない特別の事情があるとは認められない。(令5. 5.16 関裁(諸)令4-36)

支部名
東京
裁決番号
令040107
裁決年月日
令和5年3月28日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人らは、相続財産である株式(本件株式)の価額について、財産評価基本通達(平成29年4月27日付課評2-12ほかによる改正前のもの。評価通達)は、外国法人が発行する上場されていない株式を評価する定めになっていないため、評価通達に定める方法によっては適正な時価を算定することができない特別な事情があるとして、当該外国法人の本店所在地国(R国)における評価方法により評価すべきである旨主張する。しかしながら、請求人らの主張する特別な事情とは、結局のところ、本件株式がR国における上場されていない株式であるというものにすぎず、本件株式は、評価通達5-2《国外財産の評価》により評価できるのであるから、請求人の主張する事情をもって評価通達に定める評価方法によるべきではない特別な事情であると認めることはできない。また、請求人らが主張する評価方法は、飽くまでもR国における評価方法であり、相続税法第22条《評価の原則》にいう時価、すなわち相続開始時における客観的な交換価値を表しているとまではいえないため、評価通達により評価した価額が請求人らが主張する価額を超えていることをもって、評価通達に定める評価方法によるべきではない特別な事情があるとは認められない。(令5. 3.28 東裁(諸)令4-107)

支部名
名古屋
裁決番号
令040008
裁決年月日
令和5年2月9日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、相続税法第22条《評価の原則》に規定する時価とは客観的な交換価値であるから、「不特定多数の当事者間で自由な取引が行われる場合に通常成立すると認められる価額」ということができれば、当該価額をもって時価とすべきであり、請求人が相続した土地建物等(本件各不動産等)を相続開始後に売却した価格(本件各売却価格)については、それぞれ、①請求人が依頼した不動産会社を通じて地域実情に明るい複数の不動産業者への買取査定依頼後、複数の物件をまとめて買取りを希望した不動産業者へ実際にまとめて売却した金額と、②残る物件は純然たる第三者である買主が提示した価額で実際に合意に至った金額であり、①及び②の各売却には、売り急ぎなどの事情はないこと、①の売却は、以後売却できる保証のない不動産を抱えるリスクを避けるとの経済合理性があることなどから、本件各売却価格の合計額は、本件各不動産等の「不特定多数の当事者間で自由な取引が行われる場合に通常成立すると認められる価額」であり、同条に規定する時価といえるから、財産評価基本通達(評価通達)に定める評価方法による本件各不動産等の評価額(本件各通達評価額)には本件各売却価格を上回る違法がある旨主張する。しかしながら、本件各売却価格は、①複数の物件をまとめて売却した先は、転売することを前提にして利益が見込まれる金額を購入希望金額としたものであり、②残る物件を売却した先は、当初から売買の相手方が限定され、その相手方が提示した金額を基に決定されたものであって、取引当事者の主観的事情に基づき形成された金額というべきであるから、請求人の主張する事情は、評価通達に定める評価方法によるべきではない特別の事情には当たらない。よって、本件各通達評価額は、いずれも適正な時価を上回るものではないと事実上推認され、相続税法第22条に規定する時価を上回る違法があるとは認められない。(令5. 2. 9 名裁(諸)令4-8)

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支部名
福岡
裁決番号
令040002
裁決年月日
令和4年9月22日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、相続により取得した土地3筆(本件各土地)について、①本件各土地の最有効使用は一体開発した上で戸建住宅用地として分譲することであるから、一団の土地として一体評価すべきであること、②財産評価基本通達(評価通達)に定める評価方法によれば、畑1㎡当たりの評価額が宅地1㎡当たりの評価額を上回る不合理な評価額となることから、本件各土地の評価においては、評価通達に定める評価方法では適正な時価を適切に算定することができない特別な事情があり、不動産鑑定評価額が本件各土地の時価である旨を主張する。しかしながら、①相続税法第22条《評価の原則》に規定する時価の算出に当たっては、相続開始時点における対象不動産の現況により算定されるべきであるところ、本件各土地は、相続開始時点において、宅地(自用地)、貸家建付地及び畑として利用されており、一体として利用されている一団の土地とは認められないこと、②畑1㎡当たりの評価額が宅地1㎡当たりの評価額を上回るのは、地積規模の要件を満たした宅地に評価通達20-2《地積規模の大きな宅地の評価》が適用されている結果にすぎないことから、評価通達に定める評価方法では適正な時価を算定することができない特別な事情があるとはいえず、評価通達に定める評価方法に基づき評価した額を本件各土地の時価と認めるのが相当である。(令4. 9.22 福裁(諸)令4-2)

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支部名
大阪
裁決番号
令040006
裁決年月日
令和4年9月15日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400801030
争点
8財産の評価/1評価の原則/3共有財産
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、相続により取得した区分所有建物及び敷地権(本件各不動産)の持分(本件各不動産持分)について、相互に関係を有しない多数の者による共有状態で権利関係が錯綜しており市場性が低下しているため、財産評価基本通達(評価通達)の定める評価方法によっては財産の時価を適切に評価できない特別の事情がある旨主張する。しかしながら、特別の事情に当たるというためには、その価額や評価が持分であることによる市場性の低下の影響を受けることを免れることのできない事情が存することを要するというべきであるが、本件各不動産の共有者が相互に関係を有しないことや本件各不動産の共有者が多数であることは、市場性の低下の影響を免れることができない事情ということはできないため、本件各不動産持分について評価通達の定める方法によっては財産の時価を適切に評価できない特別の事情があるとはいえない。(令4. 9.15 大裁(諸)令4-6)

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支部名
大阪
裁決番号
令040006
裁決年月日
令和4年9月15日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400801990
争点
8財産の評価/1評価の原則/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、相続により取得した区分所有建物及び敷地権(本件各不動産)の持分(本件各不動産持分)について、本件各不動産が収益物件としてしか認識されず、本件各不動産持分に基づいて本件各不動産を自ら使用することができない上、本件各不動産持分に係る管理料が高額で実質的な賃料収入の確保が難しいという事情があることから、財産評価基本通達(評価通達)の定める評価方法によっては財産の時価を適切に評価できない特別の事情がある旨主張する。しかしながら、貸家及び貸家建付地の所有者に帰属する経済的価値は、当該貸家及び貸家建付地に係る受取賃料から諸経費を控除した部分の賃貸借契約の期間に対応する経済的利益の現在価値だけでなく、その期間の満了等によって復帰する経済的利益の現在価値も含むものであり、その価額は、不動産鑑定評価基準においても、収益価格のみに基づいて決定されるものではない。また、本件各不動産持分の賃料は、その性状や機能といった客観的要因に基づいて決定される適正賃料を下回るものであり、収益物件の取引価格は当該物件の客観的交換価値を反映したものであるとはいえない。したがって、本件各不動産持分の評価において、評価通達の定める方法によっては財産の時価を適切に評価することのできない特別の事情があるとは認められない。(令4. 9.15 大裁(諸)令4-6)

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支部名
関東信越
裁決番号
令040004
裁決年月日
令和4年9月5日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400801990
争点
8財産の評価/1評価の原則/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件の土地(本件土地)について、実質的に財産評価基本通達(評価通達)20-2《地積規模の大きな宅地の評価》に定める地積規模の大きな宅地に該当するにもかかわらず、評価通達20-2の(3)に定める形式的な除外要件に該当することを理由として評価通達20-2に定める地積規模の大きな宅地として評価できないことは、評価通達の定める評価方法によるべきではない特別な事情に該当する旨主張する。しかしながら、仮に本件土地が実質的に評価通達20-2に定める地積規模の大きな宅地に該当するにもかかわらず形式的要件で不適用となるとしても、そのことから評価通達20-2の定めの合理性が直ちに否定されるものではない。また、そもそも請求人の当該主張は、本件土地に評価通達20-2の定めの適用があるべき旨を主張するものにほかならないが、そのこと自体は、本件土地の評価に当たって評価通達の定めによるべきではない特別の事情がないことを前提としているものであって、評価通達の定めによるべきではない特別の事情となり得るものとは認められない。(令4. 9. 5 関裁(諸)令4-4)

支部名
関東信越
裁決番号
令030033
裁決年月日
令和4年5月25日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、被相続人の配偶者が相続により取得した無道路地である各市街地農地(本件各土地)について、本件各土地を宅地開発する場合の道路協力地取得費及び宅地造成費の見積額の80%相当額が財産評価基本通達(評価通達)における減算額(①評価通達20-2《無道路地の評価》の定めに基づく開設通路に相当する部分の価額、②評価通達40《市街地農地の評価》の定めに基づく宅地造成費相当額)を著しく上回るから宅地転用が見込めない土地であり、このことが評価通達により難い特別の事情である旨主張する。しかしながら、請求人が主張する道路協力地取得費については、建築物の建築を可能とするために必要な接道義務に基づく最小限度の通路の開設という事情以上の事情を考慮したものといえ、また、請求人が主張する宅地造成費についても、宅地に転用する場合において通常必要と認められる宅地造成に係る工事費用だけでなく、排水・道路・設備・附帯の各工事に係る費用など宅地分譲地として開発行為をした場合に要するものが大部分を不可分に占めているところ、これらの費用は、どのような建築物が建築されるかにかかわらず必要とされる整地、土盛り又は土止めに要する金額(通常必要とされる造成費)とはいえないことから、これら請求人が主張する道路協力地取得費及び宅地造成費は、いずれも評価通達20-2、評価通達40及び財産評価基準を適用した減算額と対応させて比較することはできず、本件各土地について、評価通達の定めが想定する程度を著しく超えるそれらの費用を要するとは認められない。したがって、請求人が主張する上記事情は、評価通達に定める評価方法により難い特別の事情であるということはできない。(令4. 5.25 関裁(諸)令3-33)

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支部名
名古屋
裁決番号
令030035ほか 1件
裁決年月日
令和4年3月25日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、相続財産である株式(本件株式)について、財産評価基本通達(評価通達)に定める評価方法によらないことが相当と認められる特別の事情があるとはいえない旨主張する。しかしながら、相続開始日において、本件株式につき、不特定多数の当事者間で自由な取引が行われる場合に、評価通達の定める評価方法により算出された評価額の水準の価額が通常成立すると認めることは困難であり、また、本件株式の価額を当該評価額とすると、被相続人が、相続の発生を見越して、相続開始直前に、購入資金を借り入れて本件株式を取得したことによって請求人の相続税の負担が大幅に減少する結果となったことが認められる。これらのことからすると、本件は、評価通達の評価方法を画一的に適用するという形式的な平等を貫くことによって、富の再配分機能を通じて経済的平等を実現するという相続税の目的に反し、かえって、相続の発生を見越して購入資金の借入れ及び本件株式の取得に相当するような行為を行わなかった納税者との間での実質的な租税負担の公平を著しく害することが明らかであるといえるから、他の合理的な評価方法により本件株式の適正な時価を評価すべき特別の事情があると認められる。(令4. 3.25 名裁(諸)令3-35)

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支部名
名古屋
裁決番号
令030037
裁決年月日
令和4年3月25日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、相続財産である株式(本件株式)について、財産評価基本通達(評価通達)に定める評価方法によらないことが相当と認められる特別の事情があるとはいえない旨主張する。しかしながら、相続開始日において、本件株式につき、不特定多数の当事者間で自由な取引が行われる場合に、評価通達の定める評価方法により算出された評価額の水準の価額が通常成立すると認めることは困難であり、また、本件株式の価額を当該評価額とすると、被相続人が、相続の発生を見越して、相続開始直前に、購入資金を借り入れて本件株式を取得したことによって請求人の相続税の負担が大幅に減少する結果となったことが認められる。これらのことからすると、本件は、評価通達の評価方法を画一的に適用するという形式的な平等を貫くことによって、富の再配分機能を通じて経済的平等を実現するという相続税の目的に反し、かえって、相続税の発生を見越して購入資金の借入れ及び本件株式の取得に相当するような行為を行わなかった納税者との間での実質的な租税負担の公平を著しく害することが明らかであるといえるから、他の合理的な評価方法により本件株式の適正な時価を評価すべき特別の事情があると認められる。(令4. 3.25 名裁(諸)令3-37)

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支部名
名古屋
裁決番号
令030038
裁決年月日
令和4年3月25日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、相続財産である株式(本件株式)について、財産評価基本通達(評価通達)に定める評価方法によらないことが相当と認められる特別の事情があるとはいえない旨主張する。しかしながら、相続開始日において、本件株式につき、不特定多数の当事者間で自由な取引が行われる場合に、評価通達の定める評価方法により算出された評価額の水準の価額が通常成立すると認めることは困難であり、また、本件株式の価額を当該評価額とすると、被相続人が、相続の発生を見越して、相続開始直前に、購入資金を借り入れて本件株式を取得したことによって請求人の相続税の負担が大幅に減少する結果となったことが認められる。これらのことからすれば、本件は、評価通達の評価方法を画一的に適用するという形式的な平等を貫くことによって、富の再配分機能を通じて経済的平等を実現するという相続税の目的に反し、かえって、相続の発生を見越して購入資金の借入れ及び本件株式の取得に相当するような行為を行わなかった納税者との間での実質的な租税負担の公平を著しく害することが明らかであるといえるから、他の合理的な評価方法により本件株式の適正な時価を評価すべき特別の事情があると認められる。(令4. 3.25 名裁(諸)令3-38)

支部名
関東信越
裁決番号
令030022
裁決年月日
令和4年3月16日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400801020
争点
8財産の評価/1評価の原則/2評価単位
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、相続により取得した各土地(本件各土地)の評価について、①本件各土地を賃借等する法人が資材置場などとして一体利用しているから、財産評価基本通達(評価通達)7《土地の評価上の区分》ただし書により、主たる地目を雑種地とする一団の土地として評価すべきである、②仮に評価通達7の本文のとおり、地目別に評価するとしても、本件各土地は都市計画法第34条に規定する開発許可を受ける可能性が極めて低い宅地であるから、宅地の面積は、建物の床面積の合計を建蔽率で割り戻して算出した面積とすべきである旨主張する。しかしながら、①本件各土地の地目は宅地と雑種地であり、雑種地としての利用については、権利の内容に差異があることに加え、土地の位置関係、形状、地積の大小を踏まえると、本件各土地について主たる地目を雑種地とする一団の土地とみるのは相当ではなく、また、②本件各土地が開発許可を受ける可能性が極めて低いと認めるに足る証拠はないから、評価通達7の本文のとおり地目別に区分し、かつ、評価通達7-2《評価単位》のとおり利用の単位の別に評価するのが相当である。(令4. 3.16 関裁(諸)令3-22)

支部名
東京
裁決番号
令030068
裁決年月日
令和4年3月9日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400801020
争点
8財産の評価/1評価の原則/2評価単位
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、共同住宅の敷地の南側の土地(本件土地)は、避難通路として共同住宅の敷地の効用を果たすために必要な土地であること、及び建築確認申請における建蔽率及び容積率の計算上、共同住宅の敷地に含まれていることから、共同住宅の敷地と本件土地を一の評価単位として評価すべき旨主張する。しかしながら、土地の地目及び評価単位は、課税時期の現況に基づいて判定すべきであるところ、本件土地は、相続開始日において月ぎめの貸駐車場として利用されており、共同住宅の避難通路の用に供されていたとは認められず、共同住宅の敷地の効用を果たしていたと認めることはできず、また、本件土地は、月ぎめの貸駐車場であって雑種地であるから、共同住宅に係る建蔽率及び容積率の計算の基礎とされていたとしても、宅地である共同住宅の敷地とは、地目及び評価単位が異なることとなるから、それぞれの評価単位ごとに土地の価額を評価すべきである。 (令4. 3. 9 東裁(諸)令3-68)

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支部名
大阪
裁決番号
令030035
裁決年月日
令和4年2月28日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、市街地山林(本件土地)の評価について、①本件土地に係る鑑定評価額が時価であり、財産評価基本通達(評価通達)による評価額がこれを上回ること、②本件土地の形状(急傾斜及び池の存在)及び通路開設に必要な水路(本件水路)の払下げの不確実性から本件土地は宅地転用が見込めないこと、③本件土地の宅地転用が可能であっても、生産緑地(本件生産緑地)に係る行為制限の解除に伴う納税猶予の適用を受けていた相続税額の納付、接道義務を満たすための通路開設、建物の取壊費用等を要し、宅地転用に経済合理性がないことから、評価通達の定める評価方法によっては適正な時価を適切に算定できない特別の事情がある旨主張する。しかしながら、①鑑定評価には、その性質上、一定の幅があり得るものであるから、鑑定評価による評価額が評価通達に定める評価方法による評価額よりも低いからといって、その評価通達に定める評価方法による評価額が当然に適正な時価を超えることにはならない。また、②宅地転用が見込めない場合は、評価通達49《市街地山林の評価》において、近隣の純山林の価額に比準して評価する旨が定められている。そして、③本件土地の評価に際し、相続開始時に本件生産緑地は買取りの申出を経由して行為制限が解除されることが前提とされるから、相続開始後の行為に伴う相続税の納付は本件土地の評価には影響しないというべきである。さらに、請求人らから、通路開設に必要な費用等についての具体的な主張及び立証はなく、当審判所の調査によっても、本件土地の宅地転用に当たり、評価通達に定める評価方法によっては適正な時価を算出することができないような多額の費用を要するとの事情は認められない。したがって、請求人が主張する本件土地の宅地転用に係る経済合理性に関する上記各事情は、いずれも、評価通達に定める評価方法によっては適正な時価を算出することのできない特別の事情に該当するものと認められない。(令4. 2.28 大裁(諸)令3-35)

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支部名
大阪
裁決番号
令030031
裁決年月日
令和4年2月8日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、相続により取得した不動産の時価について、自らが把握した評価額が時価として正当な価額であり、原処分庁が財産評価基本通達(評価通達)に定める評価方法によって算定した評価額には、時価を上回る違法がある旨主張する。しかしながら、請求人が提出した理由書(本件理由書)は、不動産の賃借人の資力等を説明しているにとどまるもので、不動産の価値を客観的に説明したものではなく、また、請求人が提出した不動産鑑定士作成の鑑定資料(本件鑑定資料)も、本件鑑定資料における評価額が評価通達の定めに基づいて算定した評価額よりも時価として適切であることを根拠付けるものではない。したがって、本件理由書及び本件鑑定資料のいずれによっても、評価通達に定める評価方法によるべきでない特別の事情があるとは認められない。(令4. 2. 8 大裁(諸)令3-31)

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支部名
福岡
裁決番号
令030002
裁決年月日
令和3年9月8日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、相続により取得した本件土地に存する建物基礎部分等(本件基礎等)は、財産評価基本通達1《評価の原則》の(3)の「その財産の価額に影響を及ぼすべき事情」に該当するため、本件土地の評価上、本件基礎等の撤去費用を控除すべきである旨主張する。しかしながら、本件土地は、本件相続開始日において、本件基礎等が存する部分を含めて、現に駐車場として支障なく利用されており、本件基礎等の存在が土地の利用価値を毀損しているとは認められず、また、本件基礎等の撤去を義務付けるなどの法令の規定や公的機関からの撤去の指示等もないのであるから、本件土地の評価上、当該撤去費用を控除する理由はない。(令3. 9. 8 福裁(諸)令3-2)

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支部名
東京
裁決番号
令030020
裁決年月日
令和3年9月6日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400801020
争点
8財産の評価/1評価の原則/2評価単位
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、本件1土地(市街地農地)、本件2土地(生産緑地)、本件3土地(市街地農地)の順に位置する各土地の評価単位について、全て農地で畑として耕作の単位となっていること、開発許可を受けるにはその土地だけでなく奥の土地の開発行為をしなければならないことを考慮して許可が得られるものであり過去にその前提で行政からの指導を受けたこと、本件2土地は、いつでも買取りの申出できる状態にあり制限等に差異がないことから、本件1土地、本件2土地、本件3土地を併せて一の評価単位とすべき旨主張する。しかしながら、本件2土地は、生産緑地法第10条《生産緑地の買取りの申出》に基づく買い取るべき旨の申出が行われていないため、同法第7条《生産緑地の管理》第1項及び同法第8条《生産緑地地区内における行為の制限》第1項の規定に基づく利用及び処分に係る制約があり、利用単位ないし処分単位の異なる本件2土地が本件1土地と本件3土地の間にあることからすれば、本件1土地、本件2土地及び本件3土地のそれぞれが「利用の単位となっている一団の農地」であって、それぞれが異なる評価単位となるから、当該各土地の評価単位を一とすべきことにはならない。(令3. 9. 6 東裁(諸)令3-20)

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支部名
大阪
裁決番号
令030007
裁決年月日
令和3年8月30日
裁決結果
棄却
争点番号
400801020
争点
8財産の評価/1評価の原則/2評価単位
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、相続により取得した2棟の共同住宅の敷地(東側道路のみ接し、2棟とも同じ法人に一括貸しされているが賃貸借契約は別個)に係る評価単位について、共同住宅の位置から南北2つに区分すべき旨主張し、原処分庁は、東西2つに区分すべき旨主張する。しかしながら、請求人らの主張は、一方の共同住宅の入居者が利用する駐車場の敷地が他方の共同住宅の敷地に含まれており、各賃貸契約の内容や現実の利用状況に合致していないことから相当ではなく、原処分庁の主張は、一方の共同住宅の敷地が接道要件を満たすものとなっていないため相当ではない。土地の評価単位は、宅地の所有者による自由な使用収益を制約する賃借権その他評価通達9《土地の上に存する権利の評価上の区分》に定めるような権利の及ぶ範囲によって決するのが相当であるから、本件の場合、各共同住宅の敷地及びその入居者が利用する駐車場の敷地ごとに区分した上で、東側道路に接している共同住宅の敷地部分に、道路に接していない共同住宅の敷地の接道要件を満たす共用部分を設け、当該共用部分を各共同住宅の敷地面積比により按分し、各共同住宅の敷地面積にそれぞれ加えたところで評価するのが相当である。(令3. 8.30 大裁(諸)令3-7)

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支部名
関東信越
裁決番号
令030003
裁決年月日
令和3年8月27日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、相続等により取得した同族法人(本件法人)の株式(本件株式)の評価に当たり、財産評価基本通達(評価通達)が定める「S1+S2」方式を選択して評価することについて著しく不適当と認められる特別の事情がないから、評価通達6《この通達の定めにより難い場合の評価》を適用すべきでない旨主張する。しかしながら、①本件法人が相続直前にした新株発行(本件新株発行)による本件被相続人からの資金の調達及びその資金(本件資金)を含む本件法人の資産の運用に係る一連の行為は、相続税の課税価格を圧縮して節税することを直接の主たる目的としてなされたものであるところ、②本件株式の価額を「S1+S2」方式により評価すると本件資金の額と大きくかい離することとなるが、本件新株発行から相続開始までの短期間に本件株式の客観的交換価値が下落した気配はなく、本件資金の客観的な交換価値が損なわれたことをうかがわせる事情もないから、「S1+S2」方式による評価額が相続開始時の本件株式の客観的交換価値を適正に示しているとみるのは極めて困難である。他方、③本件株式の価額を評価通達が定める純資産価額方式により評価すると、本件資金の額や報告書の評価額と近似している。これらの事情の下において、「S1+S2」方式の選択を許すことは、請求人らと同等の措置を採らなかった他の納税者との間で租税負担の実質的な不公平を著しく害する結果になるから、上記の特別の事情がある。(令3. 8.27 関裁(諸)令3-3)

支部名
東京
裁決番号
令020079
裁決年月日
令和3年5月11日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、相続により取得した借地権(本件借地権)について、①その敷地(本件敷地)が路地状敷地に該当することで同地上の建物の建築が長屋等に制限され、その場合の条例適用により生じる減価要因(建築面積減少及び容積率消化不能)が、財産評価基本通達(評価通達)による評価方法では本件借地権の評価に反映されないことが評価通達に定める評価方法によるべきではない特別の事情に該当する旨、②本件敷地上の建物の建替えに係る減価要因(地主からの建築承諾料支払要請及び地代増額要請)が、評価通達による評価方法では本件借地権の評価に反映されないことが上記特別の事情に該当する旨、及び③周辺の賃料相場を基に算定する収益還元法により査定された本件借地権の査定額を基にした売却価額が本件借地権の客観的交換価値である旨主張する。しかしながら、①本件借地権については、評価通達20《不整形地の評価》の定めや評価通達20−5《容積率の異なる2以上の地域にわたる宅地の評価》の定めを適用して評価することにより、本件敷地の形状等に起因する減価要因について評価額に適切に反映されるから、当該減価要因があることが特別の事情とはいえず、また、②評価通達27《借地権の評価》の定めが、通常、建築承諾料や地代の額も踏まえて決定される借地権の売買実例価額等を参考として、一定の地域ごとに適用可能として定めた借地権割合を用いて借地権の価額を算定するとしていることから、建築承諾料の支払及び地代増額要請があることも特別の事情とはいえず、さらに、③譲渡時における譲渡当事者間の諸事情を反映して決せられる現実の売却価額は、そもそも何らの事情補正等を行うことなく、直ちに客観的交換価値を表しているとみることはできず、相続税の算定の基礎となる時価の概念に、そのような不確定要素を持ち込むことは、むしろ実質的な租税負担の公平を害することにもなりかねない上、本件借地権の売却価額は、その相当性が不明な不動産業者の査定額に請求人らの意向で更にその10%が加算されたものであること及びその売却が相続開始日から約2年後であることも併せ考えると、当該売却価額を根拠に本件借地権の客観的交換価値を求めることはできない。(令3. 5.11 東裁(諸)令2-79)

支部名
名古屋
裁決番号
令020015
裁決年月日
令和3年4月26日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、不動産(本件不動産)の評価について、①建物(本件建物)は著しく老朽化し、賃貸物件として採算が見込めず、取壊しが必要な状況であり、本件建物の取壊し費用等が見込まれたこと、②本件不動産の売却価格(本件売却価格)が時価であり、本件売却価格と通達評価額との間に著しい乖離があること、③土地(本件土地)を更地化することが本件不動産の最有効利用であり、その判断の下で算出された鑑定評価額と通達評価額との間に著しい乖離があることから、評価通達に定める評価方法では適正な時価を適切に算定することができない特別な事情がある旨を主張する。しかしながら、①経年減点補正率が設定された経過年数(60年)まで約14年の残存年数があること、②本件建物の主要構造部分は健全であること、③15室のうち4室に入居者がいたこと、④本件不動産の買主は、入居者が立退きに応じなかった場合には本件建物の継続使用を考えていたことからすれば、相続開始当時、本件建物について取り壊しが必要であったという事情は認められない。また、本件売却価格は、一定の条件が付加された上で成立した価格であることから、本件不動産の客観的交換価値(時価)であるとまで認められない。さらに、本件建物は少なくとも一部について相応の経済的価値が認められたこと等から、本件不動産の最有効使用が本件土地を更地化することであると直ちに認めることは困難である。したがって、請求人の主張はいずれも特別の事情に該当するとはいえない。(令3. 4.26 名裁(諸)令2-15)

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支部名
関東信越
裁決番号
令020024
裁決年月日
令和3年3月31日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、相続により取得した土地(本件各畑)について、原処分庁が財産評価基本通達(平成29年9月20日付課評2−46ほかによる改正前のもの。評価通達)に定める評価方法に従って評価した価額(本件評価額)には、近隣の畑の取引事例(本件取引事例)の価格を基に算定した評価額を上回り、著しいかい離があることから、相続税法第22条《評価の原則》に規定する時価を上回る違法がある旨主張する。しかしながら、本件評価額は、評価通達37《純農地の評価》に定める評価方法に従って評価されたものであるし、また、不動産取引価格は当事者の個別事情等を踏まえて形成されるのが通常であることに加えて、本件取引事例における取引が行われた時期等も併せ考慮すれば、本件取引事例をもって直ちに評価通達に定める評価方法によるべきではない特別な事情があるとは認められないから、本件評価額に時価を上回る違法があるとはいえない。(令3. 3.31 関裁(諸)令2-24)

支部名
東京
裁決番号
令020066
裁決年月日
令和3年3月23日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人以外の相続人が遺贈により取得した借地権(賃借面積約1,800㎡。本件借地権)の評価について、財産評価基本通達(平成25年5月27日付課評2−20他による改正前のもの。評価通達)の定めにより難い特別な事情(①賃借面積広大、②地代高額)があるから、本件借地権の価額は、各事情を反映し本件借地権全体を一括して評価した不動産鑑定士の鑑定評価額によるべきである旨主張する。しかしながら、①評価通達7−2《評価単位》(1)は、宅地の取引が通常利用単位ごとに行われ、その取引価格は、その単位を基に形成されることなどから、「1画地の宅地」(利用の単位となっている1区画の宅地)を評価単位とする旨を定めており、宅地の所有者がその所有する宅地の上に複数の貸家を所有している場合には、母屋と離れのように当該各貸家が一体で機能している特段の事情が認められる場合を除き、各貸家の敷地部分をそれぞれ1画地の宅地とみるのが相当であるところ、8棟の建物の敷地として、それぞれが利用の単位となっている本件借地権は、当該各建物の敷地部分を評価単位とすべきであり、そうすると、当該各建物の敷地部分の面積はそもそも広大であるとは認められない。そして、②本件借地権について、実際に支払われている地代の金額は、通常の地代の額(「相当の地代を支払っている場合等の借地権等についての相続税及び贈与税の取扱いについて」通達に定める相当の地代の額の算定方法に準じて、自用地としての価額から通常支払われるべき権利金に相当する借地権部分を控除した後のいわゆる底地部分に相当する価額の過去3年間の平均額の6%相当額)を大きく下回ることから、通常の地代より高額であるとは認められない。その他、鑑定評価の前提とされた事実について、評価通達の定めにより難い特別な事情と認められるものは見当たらないから、本件借地権の価額は、評価通達の定める評価方法により評価することが相当である。(令3. 3.23 東裁(諸)令2-66)

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支部名
沖縄
裁決番号
令020002
裁決年月日
令和2年12月24日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400801020
争点
8財産の評価/1評価の原則/2評価単位
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○請求人らは、請求人らが相続により取得したD土地及びE土地の財産評価基本通達7《土地の評価上の区分》ただし書の適用につき、E土地は急傾斜で将来的な売買取引の蓋然性がない以上、D土地及びE土地を宅地として一体評価することはできず、D土地を雑種地、E土地を純山林として評価すべきである旨主張する。しかしながら、D土地及びE土地は、隣接した位置関係にあって、相互に地続きで平たんな部分を多く含む形状をしていることが認められるところ、E土地の大部分は工場立地法上の「緑地」に対応しており、相続開始時点において、D土地及びE土地は工場敷地として利用され相互に効用を発揮していると認められるから、D土地及びE土地は宅地として一体評価すべきである。(令2.12.24沖裁(諸)令2-2)

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支部名
関東信越
裁決番号
令020008
裁決年月日
令和2年12月16日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
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要旨

○請求人らは、相続した土地建物(本件各不動産)の評価額について、本件各不動産の譲渡(本件譲渡)における譲渡価額によるべきであり、財産評価基本通達に定める評価方法により本件各不動産の価額を評価した価額(通達評価額)は本件譲渡に係る譲渡価額を上回るから、通達評価額には時価を上回る違法がある旨主張する。しかしながら、不動産の取引価格は取引当事者の個別的事情等を踏まえて形成されるのが通常であるし、本件譲渡が行われた時期等も併せ考慮すれば、通達評価額が当該譲渡価額を上回るからといって、直ちに通達評価額に時価を上回る違法があるとは認められない。(令2.12.16関裁(諸)令2-8)

支部名
大阪
裁決番号
令020027
裁決年月日
令和2年12月8日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
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要旨

○請求人は、鑑定評価額が相続により取得した土地(本件土地)の時価であり、財産評価基本通達(評価通達)に定める評価方法により評価した価額には時価を上回る違法がある旨主張する。しかしながら、評価通達に定める評価方法が一般的な合理性を失わず、当該評価方法によっては適正な時価を適切に算定することのできない特別の事情の存しない限り、上記評価方法による評価額は当該相続財産の相続開始時の時価を上回らないものと事実上推認することができる。そして、請求人は、本件土地については①衰退を極めている商店街のアーケード内に位置するため、商業地としての取引は全く成立せず、標準的な住宅地としても、日照及び防犯・安全性等において住環境に全く適さない状況にある、②頓挫した再開発事業(本件再開発事業)の区域内に存するため、建築制限等の制約が課せられたままであり、不動産取引は、買手が敬遠して取引自体存在しないか、通常の価格での取引が成立しない状態が続いており、現時点での最有効活用が不可能である、③不動産取引において通常考慮される現存建物の解体費につき、アーケードを保持したまま解体せざるを得ないため、一般的な解体費よりも相当高額となる、④本件土地上の建物に賃借人が居住しているため、立退料を考慮する必要がある、⑤本件土地上に建物を新築する場合の建築確認申請に当たっては、本件再開発事業の成就の際に当該建物を取り壊す旨の誓約書の提出が必要である、といった評価通達に規定されていない減価要素が存在するため、上記特別の事情に該当する旨主張する。しかしながら、本件土地の時価に影響を及ぼすような本件再開発事業及び商店街の状況や立退料の発生といった事情は、適正な評価に必要な範囲で、既に評価通達及び本件土地の面する道路の路線価の算定に織り込まれているというべきであるから、請求人が主張する事情は、評価通達の定める評価方法によるべきではない特別の事情には該当しない。(令2.12.8大裁(諸)令2-27)

支部名
関東信越
裁決番号
令010054
裁決年月日
令和2年6月24日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

〇請求人は、請求人が相続により取得した家屋等(本件家屋等)の価額を財産評価基本通達(評価通達)に定める評価方法により評価した価額(本件通達評価額)は、評価通達1(3)に定めるその財産の価額に影響を及ぼすべき全ての事情が考慮されていないから、本件家屋等の価額は、不動産鑑定士による鑑定評価額とすべきである旨主張する。しかしながら、本件家屋等に適用される評価通達に定める評価方法は、適正な時価を算定する方法として一般的合理性を有しているところ、本件通達評価額は当該評価方法に従って決定されたものと認められる上、本件家屋等の価額について、当該評価方法によるべきではない特別の事情があるとは認められないから、本件家屋等の価額は、本件通達評価額とするのが相当である。(令2.6.24関裁(諸)令元-54)

支部名
東京
裁決番号
令010103
裁決年月日
令和2年6月9日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

〇請求人らは、相続により取得したA土地及びB土地(本件各土地)の相続税評価額は、A土地については、財産評価基本通達(評価通達)25《貸宅地の評価》に定める借地権価額控除方式により評価することには一般的合理性がないため、鑑定評価額によるべき旨及びB土地については、実際の取引価額が時価であるから、評価通達49及び49−2《広大な市街地山林の評価》に定める評価方法による評価額ではなく、売却額で計算すべき旨を主張する。しかしながら、評価通達25が底地の価額について借地権価額控除方式により評価することとしている趣旨は、底地価額は単なる地代徴収権の価額にとどまらず、むしろ将来、借地権を併合して完全所有権とする潜在的価値に着目して価額形成されているのが一般的であると認められることなどによるものであると解され、この評価方法は、相続税法第22条《評価の原則》の趣旨及び評価通達の考え方に照らし合理性を有するものと認められる一方、請求人らが主張する鑑定評価額は、比準価格の試算及び収益価格の試算において、不動産鑑定評価基準に基づく検討がされていない点が見受けられ、試算価格の調整についても合理性がないため、相続開始日の適正な時価を適切に表すものとは認められない。また、B土地の売却価額にあっては、時点修正や事情補正を要するため、そのままの金額が相続開始日の時価を表すものとは認められない。以上によれば、原処分における本件各土地の評価通達に基づく価額は、評価通達に定める評価方法により適正な時価を適切に算定することのできない特別の事情があるということはできないため、相続税法第22条に規定する時価を上回る違法がないものというべきである。(令2.6.9東裁(諸)令元-103)

支部名
大阪
裁決番号
令010041
裁決年月日
令和2年3月24日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、各鑑定評価額(本件各鑑定評価額)が各不動産(本件各不動産)の時価であり、財産評価基本通達(評価通達)に定める評価方法により評価した価額(原処分庁主張各評価額)には時価を上回る違法がある旨主張する。しかしながら、評価通達に定める評価方法が一般的な合理性を失わず、当該評価方法によっては適正な時価を適切に算定することのできない特別の事情の存しない限り、上記評価方法による評価額は当該相続財産の相続開始時の時価を上回らないものと事実上推認することができる。そして、請求人は、①不動産鑑定士の鑑定評価額が適正な時価である、②本件各不動産に係る各建物(本件各建物)は、物理的損耗及び機能的陳腐化により最有効使用の状態になかった、③貸家及び貸家建付地の評価において、専ら賃貸用として建築された家屋に空室が存在したとして、このような事情が上記特別の事情に該当すると主張するが、①鑑定評価の方法が一般に是認できるもので、その評価額が客観的な交換価値として評価し得るものとみることができるものであったとしても、鑑定評価には一定の幅があり得るものであり、②本件各建物は、相続開始時においていずれも建物としての機能を保持しており、本件各建物の物理的損耗及び機能的陳腐化は経年した建物に関して一般的に認められ、固定資産評価基準に定められた経年減点補正を超えて更なる減価を要するものとまでは認められず、③貸家及び貸家建付地の評価において、借家権の負担により生ずる一定の制約を理由に、その家屋及び敷地について、賃貸割合に応じて一律に一定の減額をする評価通達の取扱いは合理的なものであるから、いずれも特別の事情に該当するとはいえない。したがって、本件において、上記特別の事情を認めることはできず、原処分庁主張各評価額に時価を上回る違法はない。(令2. 3.24 大裁(諸)令元-41)

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支部名
沖縄
裁決番号
令010004
裁決年月日
令和2年3月17日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400801020
争点
8財産の評価/1評価の原則/2評価単位
事例集登載頁
裁決事例集№118

要旨

○ 請求人らは、相続により取得したC土地ないしE土地(本件各土地)について、一団の土地が戸建分譲を目的とした開発行為を行うことが可能な土地であり、かつ、財産評価基本通達(平成29年9月20日付課評2−46ほかによる改正前のもの。評価通達)24-4《広大地の評価》に定める広大地の要件を満たす場合は、地目又は利用の有無に関係なく1画地の広大地として評価すべきであり、E土地の開発にはC土地及びD土地が必要不可欠であるから、本件各土地は1画地の土地として広大地に該当する旨主張する。しかしながら、評価通達7《土地の評価上の区分》の本文及び同通達7−2《評価単位》の定めにより、評価単位は、地目の別に区分した上で、他者の権利の存在の有無により区分し、その権利者の異なるごとに区分してそれを1画地の宅地又は一団の原野として評価するのが相当であるところ、宅地であるC土地及びD土地には、それぞれ異なる権利者の有する借地権が設定されており、また、市街地原野であるE土地には第三者の権利が設定されていないことからすると、本件各土地は、それぞれ別個の評価単位として評価するのが相当であるから、併せて1画地の土地として評価することはできない。(令2. 3.17 沖裁(諸)令元-4)

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支部名
東京
裁決番号
令010087
裁決年月日
令和2年3月17日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、相続財産である各土地の評価に当たり、不動産鑑定評価額が時価を表していることを前提に、財産評価基本通達(評価通達)に定めによる当該各土地の評価額には時価を上回る違法がある旨主張する。しかしながら、相続財産の価額は、評価通達の定める評価方法を画一的に適用することによって、当該財産の時価を超える評価額となり、適正な時価を求めることができない結果となるなどの特別の事情がない限り、評価通達の定める評価方法によって評価するのが相当であり、評価通達の定める評価方法に従い算定された評価額をもって時価であると事実上推認することができるというべきであるところ、当該各土地の不動産鑑定評価額は、①土地区画整理事業施行中の市街地農地の鑑定評価における開発法の適用、②取引事例比較法の適用、③一般定期借地権の設定された底地の評価における収益還元法の適用について合理性が認められないことから、当該鑑定評価額によっても、評価通達に定める評価方法による評価額が相続開始日における客観的な交換価値を上回ることが明らかであるとはいえず、評価通達に定める評価方法による評価額が相続開始日における時価であるとの推認を覆すに足りるとは認められない。(令2. 3.17 東裁(諸)令元-87)

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支部名
東京
裁決番号
令010037
裁決年月日
令和元年11月12日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400801990
争点
8財産の評価/1評価の原則/4その他
事例集登載頁
裁決事例集№117

要旨

○ 原処分庁は、評価対象地(本件土地)の評価につき控除すべき土壌汚染の浄化費用に相当する金額は、請求人らが実際に負担した土壌汚染対策工事費用の金額の80%相当額とすべきであり、実額が明らかである以上、請求人らが主張する土壌汚染対策工事費用の見積金額の80%相当額を減額することは相当でない旨主張する。しかしながら、当該実額は、本件土地に新築する建物の建築業者に同建物の建築工事と本件土地の土壌汚染対策工事を並行して行わせることにより、重複工事部分の費用を節減させて行うという事情の下における土壌汚染対策工事費用の金額であるから、本件土地の評価につき、減額する金額として相当でない。そして、請求人らの主張する土壌汚染対策工事費用の見積金額は、公正に算出された適正なものと認められるから、本件土地を評価するに際し減額すべき土壌汚染の浄化費用の金額は当該見積金額の80%相当額とすることが相当であって、原処分の一部を取り消すべきである。(令元.11.12 東裁(諸)令元-37)

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支部名
東京
裁決番号
平300149
裁決年月日
令和元年5月29日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集№115

要旨

○ 請求人は、相続により取得した土地(本件土地)について、原処分庁が財産評価基本通達(評価通達)の定めに従って評価した価額(本件通達評価額)は、本件土地の客観的交換価値に影響を及ぼす各事情を看過しており、請求人が売買価格の見積りを依頼した不動産販売業者が試算した価格を上回ることから、時価を上回る違法がある旨主張する。しかしながら、評価通達の定めに従って相続財産を評価したものと認められる場合には、当該評価額は事実上の時価と推認され、請求人において当該評価額が当該財産の客観的交換価値を上回るものであることを主張立証するなどして、上記推認を覆すことがない限り、当該評価額を時価と認めるのが相当である。この点、本件通達評価額は、評価通達の定めに従っており、時価と推認されるところ、請求人の主張する各事情は、本件土地の客観的交換価値に影響を及ぼす事情とは認められず、不動産販売業者の試算価格も本件土地の客観的交換価値とは認められないことからすれば、本件通達評価額が時価であることの推認は覆えることはなく、本件通達評価額に時価を上回る違法はない。(令元.5.29 東裁(諸)平30-149)

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支部名
東京
裁決番号
平300107
裁決年月日
平成31年2月26日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、相続により取得した複数の不動産(本件不動産)について、当該不動産が存する各地域においては、財産評価基本通達に基づいて評価した額(通達評価額)と現実の取引額には相当の乖離があり、通達評価額は客観的交換価値を上回るものであって、請求人らによる売却額こそが時価であると旨主張する。しかしながら、請求人らによる売却額は、本件不動産が存する各地域について、複数の売買実例価格、標準地に係る精通者意見価格及び不動産鑑定評価額が示す土地単価額に比較して相対的にかなり低廉であるから、客観的交換価値であるとはいえず、上記推認を覆すものとは認められない。(平31. 2.26 東裁(諸)平30-107)

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支部名
金沢
裁決番号
平300006
裁決年月日
平成31年2月20日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集№114

要旨

○ 請求人らは、相続により取得した家屋(本件家屋)及びその敷地(本件土地)について、本件家屋は、大改修を行っても収益性回復は困難で、機能的、経済的観点から市場性が全く認められないため、解体除去が必要であるとして本件家屋及び本件土地(併せて本件不動産)の最有効使用を判定した不動産鑑定士による鑑定評価書(本件鑑定評価書)には合理性があり、本件鑑定評価書に基づく価額が時価である旨、また、本件家屋の固定資産税評価額は一般常識からかけ離れた評価がされている旨主張する。しかしながら、本件家屋は、相続の開始時において、その一部が貸店舗や被相続人等の居宅として利用されていたことからすると、本件家屋には相応の経済価値があったと認められる。一方、本件鑑定評価書における最有効使用の判定に当たっては、不動産鑑定評価基準に定める現実の本件家屋の用途等を継続する場合の経済価値と本件家屋を解体除去した場合の解体除去費用等を適切に勘案した経済価値との十分な比較考量がされているとは認め難いことなどから、本件鑑定評価書に合理性があるとは認めるに足りず、本件土地の更地価格から本件家屋の解体除去費用を控除した本件鑑定評価書による価額が、本件不動産の時価を適正に評価したものであるとは認め難い。したがって、本件鑑定評価書に基づく請求人らの主張立証によって、財産評価基本通達の定めに従って評価した本件不動産の価額が時価であるとの事実上の推認を覆すには至らない。また、本件家屋の固定資産税評価額については、その価額を求めるに当たり、固定資産評価基準が定める評価の方法によっては再建築費を適切に算定することができない特別の事情又は固定資産評価基準が定める減点補正を超える減価を要する特別の事情は認められないから、固定資産評価基準に従って決定した固定資産税評価額が適正な時価であると推認される。(平31. 2.20 金裁(諸)平30-6)

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支部名
大阪
裁決番号
平300038
裁決年月日
平成30年12月7日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、各鑑定評価額(本件各鑑定評価額)が各不動産(本件各不動産)の時価というべきであって、財産評価基本通達(評価通達)の定める評価方法による評価額を下回ることから、評価通達の定めにより評価した原処分庁が主張する本件各不動産の評価額は時価を超える違法がある旨、また、各土地(本件各土地)は、画地規模が大きいところ、評価通達の定める評価方法では、本件各土地の個別性に対応することができない旨などを主張する。しかしながら、本件各不動産に適用される評価通達の定める評価方法が一般的な合理性を失わず、当該評価方法によっては適正な時価を適切に算定することのできない特別な事情の存しない限り、上記評価方法による評価額は当該相続財産の相続開始時の時価を上回らないものと事実上推認することができる。そして、鑑定評価には一定の幅があり得るものであるから、不動産鑑定士による鑑定意見によって評価通達の定める評価方法による評価額より低い価額をそれが適正な時価であると摘示された場合、その鑑定意見による評価の方法が一般に是認できるもので、その評価額が客観的な交換価値として評価し得るものとみることができるものであったとしても、その評価額を超える評価通達に定める評価方法による評価額が当然に適正な時価を超えるものということにはならない。また、本件各鑑定評価額の算定の基となった鑑定評価書には、複数の問題点が存在すると認められる。したがって、本件鑑定評価額が評価通達の定めによる評価額を下回ることが、直ちに特別な事情に該当することにはならないというべきであり、また、本件においては、評価対象地の規模が大きいことから、当然に本件各土地の取引価格が低下するという関係にあるとはいえず、本件各土地の画地規模は、評価通達の定める評価方法によっては適正な時価を適切に算定することのできない特別な事情とは認められない。(平30.12. 7 大裁(諸)平30-38)

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支部名
大阪
裁決番号
平300025
裁決年月日
平成30年10月17日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集№113

要旨

○ 請求人らは、不動産鑑定評価等(本件鑑定評価等)による鑑定評価額等をもって相続税の申告をした土地(本件土地)及び建物(本件建物)について、本件土地は、標準的な画地の地積の2倍以上の規模があり、標準的な画地に比して市場性が劣ることなど、本件建物は、老朽化が激しく、それぞれの敷地の最有効使用の観点から取り壊すべきものであることなどの減価要因があるが、財産評価基本通達(評価通達)には、これらの点を反映させる定めがないことから、評価通達の定める評価方法によって評価された原処分庁が主張する評価額(原処分庁主張評価額)は本件土地及び本件建物の時価を超え、原処分には本件土地及び本件建物の価額を過大に評価した違法がある旨主張する。しかしながら、地積規模の大きな土地であっても、土地の取引価格は、最終的には取引当事者の合意によって定まるものであることからすれば、当然に当該土地の取引価格が低下するものではなく、本件建物は、一般的な合理性を肯定され、適正な時価と推認される固定資産税評価額に依拠して評価されている。したがって、請求人らの主張するような事情をもって、本件土地及び本件建物に適用される評価通達の定める評価方法が適正な時価を算定する方法として一般的な合理性が失われているということはできないし、評価通達の定める評価方法によっては適正な時価を適切に算定することのできない特別の事情があると認めることはできず、本件鑑定評価等には客観的合理性を直ちに肯定することができない部分があることからすれば、評価通達の定める評価方法により評価した原処分庁主張価額が時価を超え、過大に評価している違法はない。(平30.10.17 大裁(諸)平30-25)

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支部名
東京
裁決番号
平300034
裁決年月日
平成30年9月12日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、相続により取得した土地(本件土地)の評価に当たり、相続開始時において所有権の帰属に関する訴訟が係属中であり、処分禁止仮処分の登記がなされていること等が借地権の付された土地と同等以上の減価要因になるから、財産評価基本通達(評価通達)により評価した価額(本件通達評価額)から70%を減じた価額が時価であり、本件通達評価額には相続税法《評価の原則》第22条に規定する時価を上回る違法がある旨主張する。しかしながら、評価通達の定めに従って評価した相続財産の価額は「時価」すなわち客観的交換価値を適正に評価したものと事実上推認することができるところ、かかる推認を覆すためには、個別的な事情等を考慮したより合理的な方法により、評価通達の定めに従って評価した価額が、当該相続財産の「時価」を適切に反映したものではなく「時価」を上回ることが立証される必要がある。これを本件についてみると、請求人らが根拠とする不動産鑑定士等の意見とは、本件土地の取引の困難性等を述べるものではあるものの、その時価について具体的な数値をもって所見を明らかにするものではないから、本件土地につき借地権の付された土地と同等以上の減価要因がある根拠になるものとは認められず、請求人らの主張には理由がないから、本件通達評価額に時価を上回る違法があるとは認められない。(平30. 9.12 東裁(諸)平30-34)

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支部名
大阪
裁決番号
平300013
裁決年月日
平成30年8月31日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、相続(本件相続)によって取得した土地(本件土地)を本件相続の開始から僅か2年後に第三者に売却しており、遺留分減殺請求に係る裁判所の和解(本件和解)の内容も本件土地の実際の売却価額(本件売買価額)で評価することを前提としていることから、本件売買価額が本件土地の時価である旨、本件土地は、借地権が設定されていることにより、借地人以外に売却する場合には自用地の10%に満たない価額にしかならないから、本件土地に適用される借地権割合(60%)が低すぎる旨主張する。しかしながら、不動産の売却価額は、その取引の際の個別的な事情によって左右されるものであることからすると、本件土地を本件相続の開始から2年後に第三者に売却したからといって、直ちに本件売買価額が客観的な交換価値であるということはできない。また、本件土地の売買の事情からしても本件売買価額が本件土地の時価を的確に反映するものであるとは容易に認め難いし、本件和解の内容によって本件土地の時価が左右されるものでもない。さらに、借地人以外に本件土地を売却する場合には自用地の10%に満たない価額にしかならないことを裏付けるに足りる証拠の提出をせず、その他全証拠を検討しても、これを認めることはできない。したがって、本件土地に適用される財産評価基本通達に定める評価方法によって適正な時価を適切に算定することのできない特別な事情があるとは認められない。(平30. 8.31 大裁(諸)平30-13)

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支部名
関東信越
裁決番号
平290047
裁決年月日
平成30年3月29日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、相続により取得した土地(本件土地)について、戸建住宅の敷地として開発する場合、各区画についての建築制限に関する制約や利便性、不動産開発業者における分譲後のコスト増加のリスクなどを考慮すると、道路を開設し区画割をする開発方法に経済合理性があるから、本件土地は財産評価基本通達24−4《広大地の評価》(平成29.9.20付課評2−46ほか国税庁長官通達による改正前のもの)に定める広大地に該当する旨主張する。しかしながら、本件土地について、路地状開発によることで建築基準法等の公法上の規制等に違反することなく区画割をすることが可能であり、道路を開設して区画割をした場合に要するいわゆる潰れ地を必要とせず、ことさらに道路を開設し区画割する開発方法に合理的な理由や必然性も見当たらないことから、路地状開発による区画割に経済合理性があると認められる。したがって、本件土地について、開発行為を行うとした場合に公共公益的施設用地の負担が必要であるとは認められず、広大地に該当しない。(平30. 3.29 関裁(諸)平29-47)

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支部名
関東信越
裁決番号
平290038
裁決年月日
平成30年2月27日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人らは、相続により取得した土地(本件土地)について、文化財保護法第93条《土木工事等のための発掘に関する届出及び指示》第1項に規定する周知の埋蔵文化財包蔵地に所在し、建物の建替えなどの際には同法に規定する届出などの手続等を要することや宅地の有効利用が行えない場合又は発掘調査費用を土地所有者が負担する場合が生じることが想定される上、周知の埋蔵文化財包蔵地に所在することが売買取引に影響することは必至であるから、本件土地は著しく利用価値が低下している宅地として10%の評価減をすべきである旨主張する。しかしながら、本件土地について、埋蔵文化財に関する調査はされておらず、発掘費用の負担も生じていないこと、本件土地の周辺に埋蔵文化財が包蔵されていることをうかがわせるような具体的事実も認められないことから、調査費用を負担しなければならない可能性が高いとはいえず、ほかに土地の価額に影響を及ぼすべき客観的なその土地固有の事情やその利用価値が低下していると認められる事実も見当たらない。したがって、本件土地は、利用価値が著しく低下している宅地に該当するとはいえず、10%の評価減を行うことはできない。(平30. 2.27 関裁(諸)平29-38)

支部名
東京
裁決番号
平290070
裁決年月日
平成30年1月4日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、相続により取得した借地権の目的となっている土地(本件各土地)の価額について、本件各土地の売却価格(本件売買価格)を相続開始時点に時点修正した価額(請求人主張額)が時価であり、本件各土地を評価通達の定める方法により評価した価額(本件通達評価額)は請求人主張額を上回るから、本件通達評価額は相続税法第22条《評価の原則》に定める時価を上回る違法がある旨主張する。しかしながら、同条に規定する時価とは、相続開始時における相続財産の客観的な交換価値、すなわち、不特定多数の当事者間において自由な取引が行われる場合に通常成立すると認められる価額をいうところ、請求人は、本件各土地の売却に当たり、これを個別に各借地権者と交渉して売却することの煩わしさを回避したいと考え、本件各土地の一括売却を前提に売却先を底地の買取業者としたものである。また、本件各土地の買受人は、底地の転売による利益を確保するために、転売時の販売価格として想定する価格の半額程度で買取価格を決定しており、実際に、本件各土地の一部については、請求人が時価と主張する金額の約1.5倍ないし約2.6倍の価格で売却されていることなどからすると、本件売買価格は、請求人が一括売却という取引方法を選択した結果、本件各土地の客観的な交換価値を下回ることとなったものと認められる。したがって、請求人主張額は、相続開始時における本件各土地の時価であるとはいえない。(平30. 1. 4 東裁(諸)平29-70)

支部名
東京
裁決番号
平290023
裁決年月日
平成29年8月22日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人らは、相続により取得した各土地(本件各土地)について、それらを財産評価基本通達(評価通達)により評価した価額(本件各通達評価額)が、不動産鑑定士による鑑定評価額(本件各鑑定評価額)を上回っていることから、本件各通達評価額には、相続税法《評価の原則》第22条に規定する時価を上回る違法がある旨主張する。しかしながら、原処分庁が、課税処分における課税価格等の算定が評価通達の定めに従って相続財産の価額を評価したものであることを、評価通達の定めに即して主張・立証した場合には、その課税処分における相続財産の価額は「時価」すなわち客観的交換価値を適正に評価したものと事実上推認することができるところ、この推認を覆すには、不動産鑑定士による合理性を有する不動産鑑定評価等の証拠資料に基づき、評価通達の定めに従った評価が、当該相続財産の「時価」を適切に反映されたものでなく、「時価」を上回ることが立証されるなどする必要がある。これを本件についてみると、本件各鑑定評価額には、①取引事例比較法による比準価格の算定において「地積大」の補正を過大に行っていること、②開発法による価格の算定において、担当不動産鑑定士の開発想定が適正に行われていないこと、また、造成工事費の算定根拠が明らかでなく、その項目の一部に算定に誤りがあることなどから、その算定に合理性が認められず、本件各不動産の「時価」を示すものと認めることができない。したがって、本件各鑑定評価額をもって、評価通達の定めにより評価した価額を時価とする事実上の推認は覆らないことから、評価通達の定めにより評価した本件各不動産の価額に、時価を上回る違法があるとは認められない。(平29. 8.22 東裁(諸)平29-23)

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支部名
東京
裁決番号
平290018
裁決年月日
平成29年8月4日
裁決結果
棄却
争点番号
400801020
争点
8財産の評価/1評価の原則/2評価単位
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人らは、相続開始前後において貸駐車場として利用されていた3筆の土地(本件A区画、本件B区画及び本件C区画)はそれぞれ相続時の共有持分の割合が異なり、また本件相続に係る遺産分割協議終了後も筆ごとに共有持分の割合が異なるのであるから、土地利用も別々になされるのは明らかであり、別々の土地として評価すべきである旨主張する。しかしながら、土地の価額は、原則として、遺産分割後の取得者ごとに、利用の単位となっている土地ごとに判定した評価単位を基に評価すべきであるところ、請求人Aが単独で各共有持分を取得した本件A区画、本件B区画及び本件D区画と、請求人Bと請求人Aが被相続人の共有持分の2分の1を取得した本件C区画は、それぞれ取得した者が異なることから別々に評価し、さらに請求人Bが取得した本件A区画、本件B区画及び本件D区画の3筆の土地は、隣り合う本件A区画と本件B区画を一団の雑種地をひとつの評価単位として評価した上で、これら2区画と本件C区画により分断されている本件D区画は本件A区画及び本件B区画とは、別に評価するのが相当である。(平29. 8. 4 東裁(諸)平29-18)

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支部名
広島
裁決番号
平280025
裁決年月日
平成29年6月22日
裁決結果
棄却
争点番号
400801990
争点
8財産の評価/1評価の原則/4その他
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人らは、相続財産のうち、遺産分割審判により換価分割されることとなった土地の価額は、売却価額から手数料等を差し引いた価額になる旨主張する。しかしながら、相続税法第32条《更正の請求の特則》第1項第1号に規定する提出期限を徒過したものであるから、土地の価額を判断するまでもなく、請求人らの主張は認められない。(平29. 6.22 広裁(諸)平28-25)

支部名
大阪
裁決番号
平280056
裁決年月日
平成29年6月2日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人らは、不動産鑑定評価による鑑定評価額をもって相続税の申告をした土地(本件土地)について、本件土地は、付近の標準的な宅地と比較して面積が大きい土地(面大地)であり、宅地分譲開発が想定されるところ、この場合、需要者が不動産開発業者等に限定されて市場性が減退するほか、宅地分譲開発に当たり造成費用等を要するなどの本件土地が面大地であることによる減価要因を適切に評価すべきである旨主張する。しかしながら、本件土地の存する地域(本件地域)には、本件土地と地積が同程度の共同住宅等の敷地が存することからすると、そもそも本件土地が付近の宅地と比較して格別面積が大きいものとは認められない。また、土地の取引価格は、当該土地の存する地域の状況、当該取引の時点における経済環境等の影響を受けるものであり、最終的には取引当事者の合意によって定まるものであることからすれば、想定し得る購入者の範囲が狭まることによって、当然に当該土地の取引価格が低下するという関係にあるとはいえない。さらに、請求人らがその主張の前提とする不動産鑑定評価における開発法は、不動産開発業者等の投資採算性に着目した中間段階の取引を想定した価格を算定するものであるため、造成費用等の有無・額や区画割後の土地の取引価格の低下の有無・程度は、不動産鑑定士ごとに判断が区々になるもので、それらを考慮するか否かも含めて一義的に定まるものではない。したがって、これらの諸事情等に照らせば、財産評価基本通達(評価通達)の定めにおいて、面大地であることが定型的な減価要因として位置付けられていないことをもって、評価通達の定める評価方法についての一般的な合理性が失われているということはできず、本件土地が面大地であることを含め、請求人らの主張する各点をもって、評価通達の定める評価方法によっては適正な時価を適切に算定することのできない特別な事情があるとは認めることはできない。(平29. 6. 2 大裁(諸)平28-56)

支部名
東京
裁決番号
平280134
裁決年月日
平成29年6月1日
裁決結果
棄却
争点番号
400801020
争点
8財産の評価/1評価の原則/2評価単位
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、隣接する農地(市街地農地)及び雑種地(宅地と状況類似地)について、各土地が広大であり価額形成要因も異ならないこと、各土地を併せて宅地開発することが合理的であることなどから、財産評価基本通達(評価通達)7《土地の評価上の区分》なお書の定めにより、一団の土地として評価するべきである旨主張する。しかしながら、対象土地はいずれも、接道義務を満たし、予定建築物の敷地面積の最低限度を大きく上回っており、また、一方の土地は旗竿状の形状をした土地であるものの、一定の建築物が建築可能な宅地部分を有していることから、それぞれを一つの評価単位としても、いずれも宅地としての効用を果たさない形状、地積の大小、位置等とはならず、評価通達7のなお書は、各土地がそれぞれ宅地の効用を果たすと認められる場合にまで、一団の土地として評価することを定めたものではない。したがって、対象土地は、一団の土地として評価することが合理的であると認められる場合には該当せず、原則どおり、地目の別に評価するのが相当である。(平29. 6. 1 東裁(諸)平28-134)

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支部名
札幌
裁決番号
平280015
裁決年月日
平成29年5月23日
裁決結果
棄却
争点番号
400801990
争点
8財産の評価/1評価の原則/4その他
事例集登載頁
裁決事例集№107

要旨

○ 請求人らは、相続財産のうち一部の不動産(本件各不動産)については、財産評価基本通達(評価通達)に定める評価方法によらないことが相当と認められる特別の事情がないから、評価通達6《この通達の定めにより難い場合の評価》を適用することはできず、評価通達に定める評価方法により評価すべきである旨主張する。しかしながら、被相続人による本件各不動産の取得から借入れまでの一連の行為は、被相続人が、多額の借入金により不動産を取得することで相続税の負担を免れることを認識した上で、当該負担の軽減を主たる目的として本件各不動産を取得したものと推認されるところ、結果としても、本件各不動産の取得に係る借入金が、本件各不動産に係る評価通達に定める評価方法による評価額を著しく上回ることから、本件不動産以外の相続財産の価額からも控除されることとなり、請求人らが本来負担すべき相続税を免れるものである。このような事態は、相続税負担の軽減策を採らなかったほかの納税者はもちろん、被相続人が多額の財産を保有していないために同様の軽減策によって相続税負担の軽減という効果を享受する余地のないほかの納税者との間での租税負担の公平を著しく害し、富の再分配機能を通じて経済的平等を実現するという相続税の目的に反するものであるから、本件各不動産について、評価通達に定める評価方法を画一的に適用するという形式的な平等を貫くことによって、かえって実質的な租税負担の公平を著しく害することが明らかであり、評価通達によらないことが相当と認められる特別の事情があると認められる。したがって、ほかの合理的な時価の評価方法である不動産鑑定評価に基づいて評価することが相当である。(平29. 5.23 札裁(諸)平28-15)

支部名
関東信越
裁決番号
平280040
裁決年月日
平成29年4月25日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人らは、相続により取得した土地区画整理事業の施行地区内の各仮換地(本件各土地)について、本件各土地の鑑定評価額(本件各土地鑑定評価額)は、原処分庁が本件各土地を財産評価基本通達(評価通達)の定めに従い評価した価額(原処分庁各評価額)を下回っており、原処分庁各評価額は相続税法第22条《評価の原則》に定める時価を上回ることが明らかである旨主張する。ところで、評価通達に基づく相続財産の評価の方法は、相続税法第22条が規定する財産の時価すなわち客観的交換価値を評価・算定する方法として一定の合理性を有するものと一般に認められていることから、評価通達の定めに従った相続財産の価額をもって時価すなわち客観的交換価値であると事実上推認することができ、請求人らにおいて当該推認を覆すことがない限り、評価通達の定めに従った相続財産の価額が時価であると認めるのが相当である。原処分庁が本件各土地に面する各路線について個別評価した平成24年分の各路線価(本件各個別路線価)は、評価通達14《路線価》に定める路線価と同様の評定過程に基づき個別に評定した路線価であるから、本件各個別路線価を同通達に定める路線価に準じたものとして取り扱うのが相当であり、当審判所において、本件各土地を本件各個別路線価を基礎として評価通達の定めに従い評価したところ、原処分庁各評価額と同額であると認められるから、原処分庁各評価額は本件各土地の時価であると事実上推認される。一方、本件各土地の鑑定評価には、取引事例比較法の適用における個別的要因の補正や規準価格の査定に疑問があり、合理性を有しているとは認められないから、原処分庁各評価額が本件各土地鑑定評価額を上回るものであったとしても、原処分庁各評価額が本件各土地の客観的交換価値を適正に評価したものとの推認を覆す事情とはならない。したがって、原処分庁各評価額が本件相続の開始時における本件各土地の時価を適正に評価したものと認められる。(平29. 4.25 関裁(諸)平28-40)

支部名
関東信越
裁決番号
平280024
裁決年月日
平成29年1月24日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人らは、相続により取得した各土地(本件各土地)について不動産鑑定士が作成した不動産評価報告書(本件報告書)記載の評価額(本件評価額)は不動産鑑定評価基準(鑑定基準)に基づくものであるから、本件評価額は本件各土地の客観的な交換価値と認められるものである旨主張する。しかしながら、本件報告書の評価(本件各土地鑑定士評価)においては、①開発法のみにより評価額を算定しており、取引事例比較法等の他の手法から算定された試算価格に基づく価格となっていないこと、②本件各土地の一部の土地について財産評価基本通達26《貸家建付地の評価》を適用して評価しているが鑑定基準において同様の手法をとるべきことは定められておらず鑑定基準に従っているとはいえないこと、また、③別の土地については租税特別措置法第69条の4《小規模宅地等についての相続税の課税の計算の特例》第1項の規定に該当するとして評価額を減額していることなどから、本件各土地鑑定士評価は鑑定基準に従っているものとはいえない。さらに、本件報告書を作成した不動産鑑定士は請求人の親族であることなどを併せ考慮すると、本件各土地鑑定士評価は合理性に疑いがある。したがって、財産評価基本通達に基づき本件各土地を評価した価額(本件各土地通達評価額)が本件各土地鑑定士評価による本件各土地の評価額を上回るとしても、そのことが本件各土地通達評価額が本件各土地の客観的交換価値を適正に評価したとの推認を覆す事情とはならず、そして、その他に本件各土地通達評価額が本件相続の開始時における本件各土地の時価を上回ることをうかがわせる事情は認められないことから、本件各土地通達評価額が本件相続の開始時における本件各土地の時価を適正に評価したものと認めることができる。(平29. 1.24 関裁(諸)平28-24)

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支部名
東京
裁決番号
平280069
裁決年月日
平成28年12月7日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400801020
争点
8財産の評価/1評価の原則/2評価単位
事例集登載頁
裁決事例集№105

要旨

○ 原処分庁は、本件1土地(生産緑地)と本件2土地(生産緑地)は、市が所有する青地(旧水路)により分断されており、各土地は別個の評価単位として取り扱うべきである旨主張する。しかしながら、相続開始日において、①本件1土地と本件2土地との間には青地が介在していたものの、当該青地は全て埋め立てられており、水路としての機能を失っていたこと、②本件1土地及び本件2土地は、青地部分の土地を含めて一体の畑として耕作されていたこと、③市は、本件1土地、本件2土地及び青地部分の土地を一体の生産緑地地区に定める都市計画を決定していたことなどの各事実が認められる。したがって、本件1土地及び本件2土地の各土地は、物理的にも法的にも分断されておらず、また、その利用も一体であったと認められるため、一団の生産緑地、すなわち1つの評価単位として取り扱うのが相当である。そして、本件1土地及び本件2土地の各土地を評価するに当たっては、まず青地部分の土地を含む各土地全体の評価額を算出し、その後、当該評価額から青地部分の土地の価額を控除して評価するのが相当であり、その場合、①当該青地部分の土地の売買が成立し得るのは請求人らと市の間に限定されること、②市が当該青地部分の土地を請求人らに売却した場合の売買代金である払下げ費用相当額は、国有財産評価基準によりその算定方法が画一的に決められていることからすると、青地部分の土地の価額については、相続開始日において当該青地が請求人らに払い下げられたとした場合の払下げ費用相当額とするのが相当である。(平28.12. 7 東裁(諸)平28-69)

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支部名
東京
裁決番号
平280069
裁決年月日
平成28年12月7日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400801020
争点
8財産の評価/1評価の原則/2評価単位
事例集登載頁
裁決事例集№105

要旨

○ 請求人らは、本件1土地及び本件2土地はその全てが駐車場(雑種地)として利用されていることから評価単位は区分されない旨主張する。しかしながら、本件1土地は、本件被相続人が賃貸人となって駐車場利用者と賃貸借契約を交わし、駐車場の貸付けに係る業務を行う月極駐車場として利用されていたのに対し、本件2土地は、被相続人が駐車場経営会社に2年間の期間で貸し付け、借主である同社が駐車場経営に必要な設備等を設置し、駐車場(時間貸し)に係る事業を行う場所として利用されていたものと認められ、双方の契約内容は、その使用目的等について相違が認められる。したがって、本件1土地及び本件2土地は、それぞれ別個の雑種地として評価すべきである。(平28.12. 7 東裁(諸)平28-69)

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支部名
東京
裁決番号
平280069
裁決年月日
平成28年12月7日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400801020
争点
8財産の評価/1評価の原則/2評価単位
事例集登載頁
裁決事例集№105

要旨

○ 請求人らは、相続財産である各土地(宅地、農地及び雑種地)については、財産評価基本通達(評価通達)7《土地の評価上の区分》及び7−2《評価単位》の定めにより難い特別な事情(市に開発行為の許可を受ける場合には地続きの土地全体を一体の土地として許可を受けることとなる事情)があることから、土地ごとではなく、全体を1つの評価単位として評価通達24−4《広大地の評価》の定めが適用されるべきである旨主張する。しかしながら、請求人らが主張する事情は、評価通達7の定めにより地目の別に評価することの支障となるものではなく、評価通達の定めと異なる評価方法を採用すべき理由とはならない。(平28.12. 7 東裁(諸)平28-69)

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支部名
札幌
裁決番号
平280010
裁決年月日
平成28年12月5日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人らは、相続により取得した土地(本件土地)及び借地権(本件借地権)の価額について、財産評価基本通達(評価通達)に定められた評価方法によらず、不動産鑑定士による鑑定評価額等(本件各鑑定評価額等)とすべきである旨主張する。しかしながら、評価通達は、一般の納税者にとっても相続税等の納税申告における財産評価について準拠すべき指針として適用されてきているところであり、評価通達に基づく相続財産の評価の方法は、相続税法第22条《評価の原則》が規定する財産の時価すなわち客観的交換価値を評価・算定する方法として一定の合理性を有するものと一般に認められていることなどからすれば、原処分庁が行った評価通達に定められた評価方法により算定した価額(本件各通達評価額)は、その基礎となる事実関係の認定や計算過程に誤りはないのであるから、同条に規定する時価と推認できる(本件推認)こととなる。一方、本件各鑑定評価額等に係る各不動産鑑定評価書(本件各鑑定評価書)については、本件各鑑定評価書における各鑑定評価額の算定の基礎となった各数値について、論理的かつ実証的な説明がされたとは認めることはできず、また、当該各数値に係る資料も提出されず、当審判所の調査及び審理の結果によっても、ほかに当該各数値を正当なものと認めるに足る証拠もないことから、本件各鑑定評価書における鑑定評価は、合理性を有するものとは認められず、本件推認を覆すことはできない。したがって、本件各通達評価額は、本件土地及び本件借地権を適正に評価したものと認めることができる。(平28.12. 5 札裁(諸)平28-10)

支部名
関東信越
裁決番号
平280015
裁決年月日
平成28年10月20日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、相続により取得した本件各土地に係る不動産鑑定評価書における鑑定評価(本件鑑定評価)は、本件各土地の個別要因を網羅し、それらを適正な鑑定評価手法に当てはめているから合理的である旨主張する。しかしながら、本件鑑定評価のうち取引事例比較法において採用している取引事例は、夫婦間や代表者を同じくする法人間の取引であるなど取引事情が正常なものとは認められず、適切な取引事例の選択がされているとはいえないから、それらの事例に基づき試算された比準価格は合理的とは認められない。また、開発法の適用について、審判所認定の開発想定図も開発許可制度に適合しているということができ、本件鑑定評価の開発想定図と審判所認定の開発想定図のそれぞれの買取等予定地の面積を比較すると、後者の開発想定図における開発の方が少なく、買収費用の額も少なくなるといえることから、審判所認定の開発想定図による開発の方が、経済的合理性に優れているものというべきであり、より経済的合理性に優れる開発想定ができる以上、本件鑑定評価の開発想定図を前提に査定された開発法による価格は合理的とはいえない。また、地価公示法第8条は、公示価格を規準としなければならない旨規定しているところ、本件鑑定評価額は、公示価格を規準としていることについて疑義がある。したがって、上記の点から、本件鑑定評価が合理性を有するとは認められず、原処分庁が、本件各土地を財産評価基本通達の定めにより評価した価額は、本件各土地の時価を適正に評価したものであると認めることができる。(平28.10.20 関裁(諸)平28-15)

支部名
大阪
裁決番号
平280017
裁決年月日
平成28年10月17日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、相続により取得した本件土地について、①沿接する河川との間に勾配があり、これが崩れないようにするための措置を講ずる必要があること、②公共下水への接続が困難なこと、③西南方の民地との間に高低差があることなど利用上の制限等が存するため、本件土地に適用される、財産評価基本通達(評価通達)21《倍率方式》(本件通達)による評価方法による評価額はこれらの事情を考慮しておらず適正な時価を超えており、評価通達の定める評価方法によることができない特別な事情があることから、不動産鑑定評価(本件鑑定評価)に基づく評価額により評価すべき旨主張する。しかしながら、請求人が指摘するような本件土地の利用上の制限等に関する事情は、本件通達の基礎となる固定資産税評価額の評価の基準である固定資産評価基準において既に定型的な減価要因として位置付けられているものであるから、評価通達の定める評価方法の不合理性を基礎付ける事情とはいえない。また、不動産鑑定評価基準においては対象不動産の最有効使用を判定しこれに基づく需要者の価値判断を基礎として価格を決定すべき旨定められているところ、本件鑑定評価においては、最有効使用が特定されていないことから、本件鑑定評価の比準価格、収益価格及び規準価格の試算等における各種の設定数値等がどのような価値判断に基づき査定されたものであるか明らかではなく、合理的な判断過程を経たものとはいえず、これをもって、本件土地につき評価通達の定める評価方法によることができない特別な事情があるということはできない。したがって、本件土地の評価は本件通達によって評価した評価額によるのが相当である。(平28.10.17 大裁(諸)平28-17)

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支部名
関東信越
裁決番号
平280009
裁決年月日
平成28年10月4日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、相続により取得した本件各土地の上に建つ2棟の建物(本件建物)はいずれも違法建築物であり第三者による再建築が不可であることを踏まえて算定した結果であり妥当であるから、鑑定評価書(本件鑑定評価書)における鑑定評価には合理性が認められる旨主張する。しかしながら、A市の市街化調整区域(本件市街化調整区域)において建築物を建築する場合、A市の条例(本件条例)に定められた開発許可を要する上、その建築物の用途も本件条例に該当するものに限られること、本件建物が違法建築物であり、本件各土地上に当該違法建築物と同一の用途の建築物を再建築することはできないものの、当該違法建築物を取り壊した後、本件各土地上に本件条例に該当する開発であれば、建築物を建築することが可能であることが認められる。これらの事実に照らせば、本件各土地に係る利用の制約の程度は、本件市街化調整区域内に所在する他の土地に係る制約と同等であると認められ、本件各土地についてこれを超えるような制約があると認めるに足りる証拠資料は存しない。また、本件鑑定評価書は、標準価格の査定において本件市街化調整区域の取引事例を基にしており、A市の市街化調整区域内に所在する土地に係る制約は当該標準価格の査定において十分に評価されているものというべきである。したがって、本件鑑定評価書において、本件各土地への再建築不可等を理由として更に50.1%の減額をする補正は明らかに過大であり、本件鑑定評価書における鑑定評価は、合理性を有するとは認めることができない。(平28.10. 4 関裁(諸)平28-9)

支部名
大阪
裁決番号
平280007
裁決年月日
平成28年8月30日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人らは、相続により取得した土地(本件土地)について、財産評価基本通達(評価通達)24−4《広大地》(広大地通達)を適用することはできないものの、本件土地は付近の標準的な宅地と比較して面積が大きい土地(面大地)であり、本件土地の評価においては、請求人らが採用した鑑定評価(本件鑑定評価)のように減価要因(①需要者が不動産開発業者に限定されて市場性が減退すること、②広大地通達の適用がないとしても、宅地分譲に当たり、造成費用等を要すること等)を考慮すべきであるが、これを一切考慮していない評価通達に定める方法による評価額は、時価を超えており違法である旨主張する。しかしながら、評価通達の定める評価方法は、一般的な合理性を有するものとして、これによる評価額は、評価通達の定める評価方法によっては適正な時価を適切に算定することのできない特別な事情の存しない限り、当該相続財産の時価であると事実上推認することができ、また、請求人らの採用した本件鑑定評価における減価要因によって、特別の事情があると認めることもできない。(平28. 8.30 大裁(諸)平28-7)

支部名
関東信越
裁決番号
平280006
裁決年月日
平成28年8月23日
裁決結果
棄却
争点番号
400801020
争点
8財産の評価/1評価の原則/2評価単位
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、相続により取得した本件1土地及び本件2土地(本件各土地)はそれぞれ市街地農地及び宅地と状況が類似する雑種地であって、互いに隣接しており、一団として評価することが合理的と認められるから、財産評価基本通達7《土地の評価上の区分》(本件通達)なお書の定めに基づき、一団の土地として評価すべきである旨主張する。しかしながら、本件各土地の形状、地積、位置等によれば、いずれの土地についても、予定建築物の敷地面積の最低限度及び本件各土地の近隣に存する公示地の地積を大きく上回っており、それぞれの形状や接道状況等を踏まえると、周辺の標準的な宅地と比較した場合に、本件各土地は、個々に見ても、宅地の効用を十分に果たすと認めることができるというべきであり、このような場合には、原則どおり、地目の別に評価することが、本件通達の文言及び趣旨にかなうものというべきである。したがって、本件各土地は、本件通達なお書に定める一団として評価することが合理的と認められる場合に該当しない。なお、請求人は、本件各土地を個別に開発しようとする場合、本件1土地については路地状開発を余儀なくされ、本件2土地については開発が困難であるから、本件各土地は一団の土地として評価すべきである旨主張するが、想定される開発方法が路地状開発になることをもって直ちに一団として評価すべきとまではいえず、また、本件2土地についても個別開発が困難であると認めるに足りる証拠資料はないことから請求人の主張には理由がない。(平28. 8.23 関裁(諸)平28-6)

支部名
関東信越
裁決番号
平280004
裁決年月日
平成28年8月2日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人らは、請求人らが相続により取得した土地(本件土地)に係る不動産鑑定評価(本件鑑定評価)は、①本件土地の接道状況によって受けるべき減価や、②本件土地が急傾斜地に隣接している点など、財産評価基本通達(評価通達)では適切に評価できない事情を適切に評価しており、公正妥当な鑑定理論に従ってなされたものといえるから、合理性を有するものである旨主張する。しかしながら、原処分庁が評価通達に基づき行った本件土地の評価において、特定路線価の評定では、本件土地の接道(本件道路)の幅員は考慮されていると認められ、加えて、本件土地を評価通達49−2《広大な市街地山林の評価》の定めに基づき評価した価額(本件通達評価額)は本件土地の間口が狭小であることを踏まえて評価した価額(評価通達49《市街地山林の評価》の定めにより求めた価額)より低いことからすれば、本件通達評価額は、本件土地の接道状況を踏まえた価額と認められる。また、本件土地は警戒区域に指定されていない上、本件土地に開発行為を行うとしても擁壁の設置や後退の措置を要さないと認められ、当該傾斜地が存することをもって、何らかの法的制約を受けることも、費用負担を強いられることもないことからすると、当該傾斜地に隣接することが、評価通達では適切に評価できないというほどの事情とはいえない。加えて、本件鑑定評価には、鑑定評価の手法の適用、開発法の適用において想定する開発道路の設置の仕方及び取引事例比較法の適用における取引事例の選択や補正について、鑑定評価の合理性を疑わせるような点が認められることからすれば、本件鑑定評価は合理性を有するものと認められない。したがって、評価通達の定めに従って評価した本件通達評価額は、本件土地の時価を適正に評価したものと認められる。(平28. 8. 2 関裁(諸)平28-4)

支部名
東京
裁決番号
平280008ほか 2件
裁決年月日
平成28年7月15日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、相続により取得した各不動産(本件各不動産)について、それらの財産評価基本通達(評価通達)の定めにより評価した価額は、不動産鑑定士による鑑定評価額(本件各鑑定評価額)を上回り、相続税法《評価の原則》第22条に規定する時価を上回る違法がある旨主張する。しかしながら、原処分庁が、課税処分における課税価格等の算定が評価通達の定めに従って相続財産の価額を評価したものであることを、評価通達の定めに即して主張・立証した場合には、その課税処分における相続財産の価額は「時価」すなわち客観的交換価値を適正に評価したものと事実上推認することができるところ、この推認を覆すには、不動産鑑定士による合理性を有する不動産鑑定評価等の証拠資料に基づき、評価通達の定めに従った評価が、当該相続財産の「時価」を適切に反映されたものでなく、「時価」を上回ることが立証されるなどする必要がある。これを本件についてみると、本件各鑑定評価額は、①不動産鑑定評価基準において規準すべき旨定められた公示価格を規準していないこと、②積算価格及び比準価格の算定における市場性の減価修正は、不動産鑑定士独自の予測に基づくもので客観的な根拠を欠き、合理性が認められないこと、③比準価格の算定における共有地を要因とする減価等の修正に合理性が認められないこと、及び④収益還元法における還元利回りに合理性が認められないことなどから、本件各不動産の「時価」を示すものとは認めることができず、本件各鑑定評価額をもって、評価通達の定めにより評価した価額を時価とする事実上の推認は覆らない。したがって、評価通達の定めにより評価した本件各不動産の価額に、時価を上回る違法があるとは認められない。(平28. 7.15 東裁(諸)平28-8)

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支部名
東京
裁決番号
平280001
裁決年月日
平成28年7月4日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、各借地権(本件各借地権)の存する土地(本件各土地)について、不動産鑑定評価基準に準拠して行われた鑑定評価は、一般的には客観的な根拠を有するものであるから、鑑定評価額が財産評価基本通達(評価通達)に基づく評価額を下回るときは、鑑定評価額が時価に当たると判断すべきと主張する。しかしながら、本件各土地に係る鑑定評価(本件各鑑定評価)は、①取引事例比較法における比準価格の算出に当たり適切な補正等が行われているとは認められないこと、②公示価格との規準も適切に行われていないこと及び③土壌汚染の事実が客観的に明らかでないにもかかわらず、土壌汚染対策費用等を控除していることなどから、本件各鑑定評価に基づく各鑑定評価額(本件各鑑定評価額)はいずれも価格時点における客観的交換価値を示しているものとは認められない。また、本件各鑑定評価額を基に価格時点から課税時期までの間の時点修正等を行い、借地権割合を乗じて求めた請求人の主張する本件各借地権の価額についても、課税時期における当該価額の客観的な交換価値を示すものとは認められない。したがって、本件各土地に係る本件各鑑定評価額をもって、評価通達に基づく評価額(本件評価額)を時価とする事実上の推認は覆らず、本件評価額は時価を上回る違法なものではない。(平28. 7. 4 東裁(諸)平28-1)

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支部名
関東信越
裁決番号
平270067
裁決年月日
平成28年6月27日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400801990
争点
8財産の評価/1評価の原則/4その他
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人らは、相続(本件相続)により取得したガソリンスタンドの敷地である土地(本件5土地、本件7土地及び本件8土地)については、地下タンクの撤去費用の負担、土壌汚染に係る調査費用及び土壌改良費等の負担又は土壌汚染に起因する心理的嫌悪感による市場性の減退という各事情を、また、ガソリンスタンドの隣接地である土地(本件6土地)については、上記市場性の減退という事情を、それぞれ考慮すべきであり、具体的には、不動産鑑定士が見積もった価額を上記各土地の評価額から控除すべき旨主張する。しかしながら、本件5土地から本件8土地までの各土地は、本件相続の開始時において、土壌汚染対策法で規定する要措置区域にも形質変更時要届出区域にも指定されておらず、また、ガソリンスタンドの敷地として使用されていた本件5土地、本件7土地及び本件8土地について本件相続の開始時以前に土壌汚染調査は行われていないことが認められ、本件5土地から本件8土地までの各土地が本件相続の開始時において汚染されていたと認めるに足りる証拠資料は存しないから、本件相続の開始時において、本件5土地から本件8土地までの各土地が汚染されていたと認めることができない。また、本件5土地、本件7土地及び本件8土地は、本件相続の開始時において、賃借人である本件会社がガソリンスタンドとして使用し、地下タンクなどのガソリンスタンドに係る設備を所有していたことが認められるところ、財産評価基本通達1《評価の原則》(2)が、相続の開始時における当該財産の現況により評価する旨定めていることからすれば、地下タンクの撤去を前提として上記各土地の価額を評価することは、上記各土地の現況により評価したことにならないから、地下タンク撤去費用の見込額を控除することはできない。以上のとおり、ガソリンスタンドの敷地又はその隣地であることに伴う市場性の減退の考慮は不要であり、また、地下タンク撤去費用の見込額を評価額から控除しなかったことが不合理とはいえない。(平28. 6.27 関裁(諸)平27-67)

支部名
関東信越
裁決番号
平270046
裁決年月日
平成28年3月28日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人らは、市街化調整区域に所在する地目が雑種地である各土地(本件各土地)について、原処分庁が雑種地の価額を付近の宅地を基として評価する場合の減価率をいずれも50%(本件しんしゃく割合)としたことなどに合理性はないから、財産評価基本通達(評価通達)に基づき算定した本件各土地の価額(本件各通達評価額)に合理性はない旨主張するとともに、本件各通達評価額は、不動産鑑定士が作成した各不動産鑑定評価書(本件各鑑定評価書)における各鑑定評価額を上回ることから、本件各通達評価額には、時価を上回る違法がある旨主張する。しかしながら、原処分庁が、課税処分における課税価格等の算定が評価通達の定めに従って相続財産の価額を評価したものであることを、評価通達の定めに即して主張・立証した場合には、その課税処分における相続財産の価額は「時価」すなわち客観的交換価値を適正に評価したものと事実上推認することができるところ、この推認を覆すには、評価通達に基づく価額の算定過程に事実認定の誤りがある等不合理な点を指摘するか、あるいは、不動産鑑定士による合理性を有する鑑定評価等の証拠資料に基づいて評価通達の定めに従った評価が、客観的交換価値を上回るものであることを主張・立証する必要がある。これを本件についてみると、本件しんしゃく割合は、本件各土地に都市計画法に基づく利用制限があることに着目し、評価通達27−5《区分地上権に準ずる地役権の評価》の定めを参考に決定したものであり、本件各土地に係る諸条件を踏まえても不合理であるとはいえない。また、本件各鑑定評価書は、取引事例比較法の適用に当たり採用した事例の半数が個別性の強い補正困難な事例であることなどから、比準価格の合理性に疑問があり、また、規準価格の査定において非常に大きな補正を行っているにもかかわらず、この根拠が明らかでないことなどから、公示価格を規準したとはいえないものである。したがって、本件各通達評価額に、時価を上回る違法があるとは認められない。(平28. 3.28 関裁(諸)平27-46)

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支部名
札幌
裁決番号
平270008
裁決年月日
平成28年3月15日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人らは、相続によって取得した土地及び建物等(本件各土地建物)の価額について、不動産鑑定評価書(本件各鑑定評価書)における各鑑定評価額は客観的交換価値を適正に評価したものであるから、原処分庁による財産評価基本通達に定められた評価方法に従って評価した価額(本件各通達評価額)は時価を上回る旨主張する。しかしながら、原処分庁が、課税処分における課税価格等の算定が財産評価基本通達の定めに従って相続財産の価額を評価したものであることを、同通達の定めに即して主張・立証した場合には、その課税処分における相続財産の価額は「時価」すなわち客観的交換価値を適正に評価したものと事実上推認することができるところ、この推認を覆すには、不動産鑑定士による合理性を有する鑑定評価等の証拠資料に基づいて立証される必要がある。そして、不動産の鑑定評価については、不動産鑑定評価基準に従って行わなければならないとされていることから、その合理性の有無については、同基準に従ったものであるかどうか検討することとなる。これを本件各鑑定評価書についてみると、個別的要因による修正等や試算価格の調整(本件修正等)に係る査定根拠となる資料は存在せず、その具体的な内容が明らかにされないまま不動産鑑定士の経験により本件修正等が行われていることからすると、本件各鑑定評価書における本件各土地建物の鑑定評価は、不動産鑑定評価基準に従って行われたものとはいえないことから合理性を有するとは認められない。したがって、本件各鑑定評価書における各鑑定評価額が上記の推認を覆すものであるとは認められず、本件各通達評価額は本件各土地建物の時価すなわち客観的交換価値を適正に評価したものと認められる。(平28. 3.15 札裁(諸)平27-8)

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支部名
関東信越
裁決番号
平270033
裁決年月日
平成28年2月23日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、被相続人が工場(本件工場)の所有を目的として賃借していた土地に係る借地権(本件借地権)について、当該土地が所在する地域と本件借地権の市場性を適切に評価した不動産鑑定士作成の不動産調査報告書(本件報告書)は、本件工場及び本件借地権の時価を示すものであるから、本件工場及び本件借地権の価額は、いずれも本件報告書記載の零円である旨主張する。しかしながら、原処分庁が、課税処分における課税価格等の算定が財産評価基本通達の定めに従って相続財産の価額を評価したものであることを、同通達の定めに即して主張・立証した場合には、その課税処分における相続財産の価額は「時価」すなわち客観的交換価値を適正に評価したものと事実上推認することができるところ、この推認を覆すには、不動産鑑定士による合理性を有する鑑定評価等の証拠資料に基づいて立証される必要がある。これを本件についてみると、本件工場は、相続の開始時において、賃借人である法人が現に使用し、それにより収益が上がっていたものであり、また、本件借地権は、旧借地法の適用により、今後も本件工場の敷地として安定的に存在することが見込まれるということができ、相続の開始時において、これらの経済的利益が存することを否定することができないことは明らかである。そうすると、相続の開始時における本件工場及び本件借地権の時価が直ちに零円になるとは考え難いから、本件報告書の本件工場及び本件借地権の評価は合理性を欠くといわざるを得ない。したがって、財産評価基本通達の定めにより評価した本件工場及び本件借地権の価額に、時価を上回る違法があるとは認められない。(平28. 2.23 関裁(諸)平27-33)

支部名
東京
裁決番号
平270088
裁決年月日
平成28年2月12日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、都市計画道路予定地の区域内となる部分がほとんどを占める土地(本件土地)について、極めて特異性が強く、財産評価基本通達(評価通達)の定めによる一律定量的な方法で評価することは不可能であり、評価通達の定めにより評価した本件土地の価額は、不動産鑑定士による鑑定評価額(本件鑑定評価額)を上回り、相続税法第22条《評価の原則》に規定する時価を上回る違法がある旨主張する。しかしながら、原処分庁が、課税処分における課税価格等の算定が評価通達の定めに従って相続財産の価額を評価したものであることを、評価通達の定めに即して主張・立証した場合には、その課税処分における相続財産の価額は「時価」すなわち客観的交換価値を適正に評価したものと事実上推認することができるところ、この推認を覆すには、不動産鑑定士による合理性を有する不動産鑑定評価等の証拠資料に基づいて立証される必要がある。これを本件についてみると、本件鑑定評価額は、①本件鑑定評価額と近隣の公示地に係る公示価格を規準とした価格とが相当程度乖離しているにもかかわらず、その原因についての分析や検討がないままに本件鑑定評価額が決定されており、公示価格を規準としなければならないという不動産鑑定評価基準に準拠して行われたとは認められないこと、及び②取引事例比較法を採用し、これにより算定された価格に本件土地上の建築物の収益面のリスク等による格差率(△62.8%)を乗じて比準価格を求めているが、当該格差率については、その判定する過程をみてみると合理性があるとはいえないことから、本件土地の客観的な交換価値(時価)を示すものとは認めることはできず、本件の鑑定評価書をもって、評価通達の定めにより評価した価額を時価とする事実上の推認は覆らない。したがって、評価通達の定めにより評価した本件土地の価額に、時価を上回る違法があるとは認められない。(平28. 2.12 東裁(諸)平27-88)

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支部名
大阪
裁決番号
平270039
裁決年月日
平成28年2月4日
裁決結果
棄却
争点番号
400801990
争点
8財産の評価/1評価の原則/4その他
事例集登載頁
裁決事例集№102

要旨

○ 請求人らは、米国e州f市に所在する不動産17物件(本件対象不動産)の価額について、f市財産税の算定の基礎となる財産税評価額(本件財産税評価額)は、財産評価基本通達(評価通達)5−2《国外財産の評価》に定める売買実例価額、精通者意見価格等を参酌して評価した価額であるから、本件財産税評価額から借家権として当該価額に30%の割合を乗じた金額を控除した価額が、本件対象不動産の価額である旨主張する。しかしながら、請求人らは、被相続人に係るe州遺産税について、e州認定の鑑定人による鑑定価額(本件鑑定価額)を本件対象不動産の価額として申告しているところ、米国内国歳入法等に規定するe州遺産税における財産の価額である適正市場価額と相続税法第22条《評価の原則》に規定する時価とは同義の価額を指向するものと認められること、本件鑑定価額の算定手順に別段不合理な点は認められないこと、e州遺産税の申告がe州税務当局により是認されていることから、本件鑑定価額は相続税法第22条に規定する時価と認められる。一方で、本件財産税評価額は、収益方式によって評価されており、売買実例価額と比較して大幅に低い価額であること、財産税評価額に関する公的報告書等においても、財産税評価額が相当低額であり市場価格との相関関係が見出せない状況である旨の指摘がされていること等から、相続税法第22条に規定する時価とは認められない。また、借家権の控除は認められるべきとする点については、本件対象不動産は評価通達に定める評価方法に準じて評価することができない財産であるから、借家権の控除に関してのみ評価通達に準じて評価することを許容すべき理由はない。以上のことから、本件対象不動産の価額は、本件鑑定価額によることが相当である。(平28. 2. 4 大裁(諸)平27-39)

支部名
関東信越
裁決番号
平270012ほか 1件
裁決年月日
平成27年10月7日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、相続財産である株式の発行会社が区分所有する建物(本件建物)の評価に当たり、本件建物には相続開始時点で賃借人がおらず、また、本件建物のうち本件会社が専有している部分を使用収益に供することが不可能であったことから、本件建物の評価は、不動産鑑定士作成の調査報告書(本件調査報告書)に基づき零円と評価すべきであり、財産評価基本通達(評価通達)に定められた評価方法により評価した本件建物の価額について時価を上回る違法がある旨主張する。しかしながら、評価通達に基づく本件建物の評価額は本件建物の客観的交換価値を適正に評価したものと推認できる。また、本件調査報告書は不動産鑑定評価基準にのっとらない価格調査である旨明示されていることなどから合理性を有しておらず、さらに、借り手がないことも上記推認を覆す事情とはいえないから、評価通達に定める評価方法により評価した本件建物の価額について時価を上回る違法はない。(平27.10. 7 関裁(諸)平27-12)

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支部名
関東信越
裁決番号
平270005
裁決年月日
平成27年8月4日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、相続により取得した市街化調整区域内に所在する宅地及び雑種地(本件各土地)の価額について、財産評価基本通達に定められた評価方式により算定した評価額(本件各土地通達評価額)は、本件各土地に係る不動産鑑定評価書(本件鑑定評価書)における鑑定評価額を基にした価額(本件各土地請求人評価額)をそれぞれ上回っているから、本件各土地通達評価額には時価を上回る違法がある旨主張する。しかしながら、本件各土地に係る鑑定評価において採用した取引事例の取引価額は、それぞれの近隣に存する地価公示地の公示価格や基準値の標準価格と比較して著しく低廉であり、また、当該取引事例の中の売り急ぎや競売の事例については、いずれも事情補正が行われていないところ、これらのことは、本件鑑定評価書の合理性に疑問を抱かせるものである。さらに、本件鑑定評価書では公示価格に基づく規準価格を算定していないが、公示価格を適用しないことが正当と認められる事情は見いだせない。以上によれば、本件各土地請求人評価額は、いずれも本件各土地の客観的交換価値を示すものと見ることはできないから、本件各土地通達評価額が時価を上回るとする請求人の主張には理由がない。(平27. 8. 4 関裁(諸)平27-5)

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支部名
関東信越
裁決番号
平260037
裁決年月日
平成27年3月24日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が被相続人から相続した同族会社(本件会社)の株式を財産評価基本通達(評価通達)185《純資産価額》に基づき評価するに当たり、本件会社が営業所等の敷地として使用する土地及び賃貸している店舗の敷地として使用する土地(本件各土地)を評価通達の定めに従い評価すると、当該価額(通達評価額)は不動産鑑定評価による鑑定評価額(本件鑑定評価額)を上回ることから、本件各土地には評価通達の定めにより難い特別な事情がある旨主張する。しかしながら、一般に通達評価額と鑑定評価額の乖離は、鑑定評価額の試算価格算定過程における適用誤り等に起因することもあり得、単に各評価額の乖離の発生の一事をもって評価通達の定めにより難い特別な事情があることにはならない。そして、鑑定評価額が客観的交換価値を示しているというためには、鑑定評価の方法が合理的であることが前提である。これを本件についてみると、本件鑑定評価額の算定に当たって、①標準的画地の地積規模が合理的に想定されていないこと、②取引事例の標準化補正に合理性がないこと、③本件各土地の価格と公示価格との間に均衡を保たせているといえないこと、④個別的要因である規模大による減価の割合に合理性がないことがそれぞれ認められるから、本件鑑定評価額に係る不動産鑑定評価には、鑑定評価の方法に合理性が認められない。したがって、本件鑑定評価額は、相続開始時点における時価を適切に示しているとは認められないから、本件各土地の価額は、評価通達に基づき評価することが相当である。(平27. 3.24 関裁(諸)平26-37)

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支部名
関東信越
裁決番号
平260038
裁決年月日
平成27年3月24日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人らは、請求人らが株主となっている同族会社(本件会社)の株式を財産評価基本通達(評価通達)185《純資産価額》に基づき評価するに当たり、本件会社が営業所等の敷地として使用する土地及び賃貸している店舗の敷地として使用する土地(本件各土地)を評価通達の定めに従い評価すると、当該価額(通達評価額)は不動産鑑定評価による鑑定評価額(本件鑑定評価額)を上回ることから、本件各土地には評価通達の定めにより難い特別な事情がある旨主張する。しかしながら、一般に通達評価額と鑑定評価額の乖離は、鑑定評価額の試算価格算定過程における適用誤り等に起因することもあり得、単に各評価額の乖離の発生の一事をもって評価通達の定めにより難い特別な事情があることにはならない。そして、鑑定評価額が客観的交換価値を示しているというためには、鑑定評価の方法が合理的であることが前提である。これを本件についてみると、本件鑑定評価額の算定に当たって、①標準的画地の地積規模が合理的に想定されていないこと、②取引事例の標準化補正に合理性がないこと、③本件各土地の価格と公示価格との間に均衡を保たせているといえないこと、④個別的要因である規模大による減価の割合に合理性がないことがそれぞれ認められるから、本件鑑定評価額に係る不動産鑑定評価には、鑑定評価の方法に合理性が認められない。したがって、本件鑑定評価額は、課税時期時点における時価を適切に示しているとは認められないから、本件各土地の価額は、評価通達に基づき評価することが相当である。(平27.3.24 関裁(諸)平26‐38)

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支部名
東京
裁決番号
平260077ほか 1件
裁決年月日
平成27年3月4日
裁決結果
棄却
争点番号
400801020
争点
8財産の評価/1評価の原則/2評価単位
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、相続により取得した土地(本件土地)は、本件A土地、本件B土地及び本件C土地の3区画に区分され、それぞれ別の者に駐車場として賃貸されているが、駐車場という同一の目的に供されており、設定された賃借権はいずれも弱いもので、本件土地を開発する場合には一体で開発することが合理的であるから、評価単位の判断においては、本件土地への賃借権の設定状況を考慮することは相当でなく、本件土地全体を一つの評価単位として評価すべきである旨主張する。しかしながら、本件土地は、財産評価基本通達(評価通達)82《雑種地の評価》本文の定めにより評価する宅地と状況が類似する雑種地であり、評価通達7−2《評価単位》(7)本文に定める評価単位の判断に当たっては、宅地の場合と同様に、他者の権利が存在する場合には、その権利の種類及び権利者の異なるごとに区分して行うのが相当であるところ、本件土地は3区画に区分されて、それぞれ異なる者の賃借権が設定されていたことから、評価通達7−2(7)本文に定める評価単位は、本件A土地、本件B土地及び本件C土地のそれぞれとなり、また、3区画に区分された各土地は、いずれも、宅地としての効用を果たさない形状、地積の大小、位置等とはならないので、評価通達7−2(7)ただし書に定める場合に該当する雑種地ではない。したがって、本件土地は、本件A土地、本件B土地及び本件C土地の3区画をそれぞれ評価単位として評価すべきである。(平27. 3. 4 東裁(諸)平26-77)

支部名
東京
裁決番号
平260063
裁決年月日
平成26年12月15日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、「使用貸借に係る土地についての相続税及び贈与税の取扱いについて」(使用貸借通達)3《使用貸借に係る土地等を相続又は贈与により取得した場合》は、建物所有者と土地所有者を同一とみなして、土地を自用のものであるとした場合の価額とする旨定めているところ、不動産鑑定評価基準には、この自用のものと同様の状態にある建付地の定めがある一方で、財産評価基本通達(評価基本通達)には、このような定めがないから、建付地と実質的に同様の状態にある、本件相続開始日において、建物所有目的で使用貸借されており、かつ、使用借人所有の建物が存した本件土地は、その価額を、評価基本通達により評価することはできず、不動産鑑定評価基準により評価することになる旨主張する。しかしながら、使用貸借通達3は、使用貸借通達1《使用貸借による土地の借受けがあった場合》の取扱いに伴い、使用貸借により貸し付けられている土地の価額から控除する使用貸借に係る使用借権の価額を零とすることで、結果として土地の上に権利が存しない土地と同様に取り扱うことを定めたものであって、建物所有者と土地所有者を同一とみなす趣旨ではないから、この点に関する請求人の主張は採用できない。また、評価基本通達《貸宅地の評価》25に定める自用地としての価額とは、同23、同23−2、同24−3、同24−5の各定めの適用がない場合における宅地の上に権利が設定されていない宅地の価額をいうところ、上記の使用貸借通達3の定めることからすると、同通達に定める自用のものであるとした場合の価額と同一の意義であると解するのが相当であるから、評価基本通達23、同23−2、同24−3、同24−5の各定めの適用がない本件土地の価額は、評価基本通達により評価することができる。(平26.12.15 東裁(諸)平26-63)

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支部名
東京
裁決番号
平260009
裁決年月日
平成26年7月8日
裁決結果
棄却
争点番号
400801020
争点
8財産の評価/1評価の原則/2評価単位
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、被相続人が賃貸借契約により貸し付け、賃借人が、相続開始時点において、一部を倉庫建物(本件倉庫建物)の敷地に、他の部分を月ぎめ駐車場としていた土地(本件土地)について、月ぎめ駐車場となっている部分(本件駐車場部分)は建物の所有に通常必要な範囲とはいえず、借地権が及ばないから、本件土地のうち、本件倉庫建物の敷地の用に供されている部分は貸宅地として、本件駐車場部分は自用地として、それぞれ評価すべきである旨主張する。しかしながら、本件土地に係る土地賃貸借契約が締結された当時において、本件土地に設定された権利は、借地法第1条《借地権の定義》に規定する建物の所有を目的とする賃借権(借地権)であると認められ、また、相続開始日において、本件土地について、その一部を月ぎめ駐車場として使用する旨の契約条件の変更や新たな賃貸借契約の締結等が行われた事実は認められないから、同一の条件をもって、当該契約は更新されているものと認められる。そして、本件駐車場部分は、本件倉庫建物への積荷の搬入等に通常必要な土地であるといえ、当該借地権は、本件駐車場部分にも及んでいたものと考えるのが相当である。したがって、本件土地の価額は、その全体を貸宅地として評価するのが相当である。(平26. 7. 8 東裁(諸)平26-9)

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支部名
東京
裁決番号
平260009
裁決年月日
平成26年7月8日
裁決結果
棄却
争点番号
400801020
争点
8財産の評価/1評価の原則/2評価単位
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、相続財産である土地(本件土地)の価額について、本件土地は、被相続人が市に一括して無償で貸し付けており、他者の価値ある権利は設定されていないことから、全体を1画地として評価すべきである旨主張する。しかしながら、本件土地の北側部分(本件菜園部分)は、市立幼稚園の園児の教育に資するための菜園として市に無償で貸し付けられ、南側部分(本件駐車場部分)は、主に当該幼稚園の職員に対して駐車場として貸し付けられていた土地であることから、いずれの部分も地目は雑種地に該当することとなり、当該各部分は、それぞれ別々の目的に供されている雑種地であると認められる。また、本件菜園部分はその北側及び東側の道路に、本件駐車場部分は東側の道路にそれぞれ接しており、いずれも長方形であること、本件菜園部分の地積及び本件駐車場部分の地積からすると、当該各部分ごとに評価しても、その土地の効用を果たさないような規模や形状で評価することにはならないから、利用の単位ごとに評価することが合理的である。以上のことから、財産評価基本通達7−2《評価単位》(7)の定めにより、本件土地は、菜園部分と駐車場部分とに区分して、それぞれ雑種地として評価するのが相当である。(平26. 7. 8 東裁(諸)平26-9)

支部名
東京
裁決番号
平250143
裁決年月日
平成26年6月23日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、相続により取得した土地(本件土地)及び建物(本件建物)について、不動産鑑定士の作成した不動産鑑定評価書(本件鑑定評価書)における鑑定評価額(本件鑑定評価額)によるべきであり、財産評価基本通達の定めにより評価した本件土地及び本件建物(本件不動産)の価額は時価を上回ることから、本件不動産の価額の評価について、財産評価基本通達の定めによらないことが正当と認められるような特別の事情がある旨主張する。しかしながら、不動産鑑定評価基準に準拠して行われた不動産鑑定評価は、一般的には客観的な根拠を有するものであることから、本件鑑定評価書に係る不動産鑑定評価が不動産鑑定評価基準に準拠して行われているか否かについて検討したところ、①本件土地の比準価格の査定において、取引事例の選択、事情補正及び標準化補正が適切であるとは認められないこと、②本件建物の価格の査定において、本件建物の再調達原価の算定が不動産鑑定評価基準に準拠して行われたとは認められない上、観察減価法による減価が適切に行われたとは認められないこと、③本件不動産一体の積算価格の試算に当たっての減価が適切に行われたとは認められないこと、④本件不動産の収益価格の試算に当たり、算定された総合還元利回りが合理性を有するとは認められないことから、本件鑑定評価書には、本件鑑定評価額の算定に当たり、不動産鑑定評価基準に準拠していない点があり、積算価格及び収益価格も適正な価格とは認められず、本件鑑定評価額は、本件不動産の客観的な交換価値を示しているとは認められない。したがって、本件不動産の価額の評価について、財産評価基本通達の定めによらないことが正当と認められるような特別の事情はない。(平26. 6.23 東裁(諸)平25-143)

支部名
関東信越
裁決番号
平250048
裁決年月日
平成26年6月10日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、請求人の一人が相続により取得した土地(本件土地)について、財産評価基本通達(評価通達)の定めにより難い特別の事情があるから、本件土地の価額は、不動産鑑定士による鑑定評価額によるべきである旨主張する。しかしながら、本件土地に係る不動産鑑定評価は、①取引事例比較法における比準価格を算定するために採用した取引事例の選択が不適切であり、②開発法における収入額や支出額の算定に当たって客観的な根拠を欠く係数や過大と認められる整地費を採用していることから、公正妥当な鑑定理論に基づいているものとは認められない。また、当審判所の調査によっても、本件土地につき、評価通達の定めにより難い特別な事情があるとは認められない。したがって、本件土地の価額は、評価通達の定めに基づいて算定するのが相当である。(平26. 6.10 関裁(諸)平25-48)

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支部名
沖縄
裁決番号
平250004
裁決年月日
平成26年5月9日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集№95

要旨

○ 請求人は、母からの贈与(本件贈与)により取得した各土地(本件土地)及び隣接する請求人の所有の土地(これらを併せて、本件評価対象土地)について、A不動産鑑定会社が本件評価対象土地を鑑定評価した価額は、不動産鑑定評価基準に基づいて算定された理論的で合理的なものであるから、当該価額の1㎡当たりの価額に基づき算定した本件土地の価額は相続税法第22条《評価の原則》に規定する時価である旨主張する。しかしながら、A不動産鑑定会社の作成した鑑定評価書(本件鑑定書)は、本件評価対象土地が無道路地であることの補正において、本件評価対象土地と比較して小さい規模の標準画地を設定した合理的な理由が認められず、また、そもそも評価の対象となる土地は本件評価対象土地なのであるから、直接本件評価対象土地を対象として、無道路地の補正を行うことが相当であり、当該標準画地を設定する必要性はないなど、合理性に欠ける点が認められる。更に、本件土地と前面道路の間に存する各土地は、請求人の母並びに請求人、請求人の配偶者及び子がそのすべてを出資している法人がそれぞれ所有するものであるところ、本件土地を含めた各土地は、本件贈与以前から当該法人の建物の敷地等として一体として使用されているものであり、また、今後のこれらの土地の使用についても請求人らの意思によって決定できるものであると認められるから、本件土地を無道路地として単独で使用するなど、その経済的価値をいたずらに低下させるような不自然な土地使用は通常考えられないことからすると、本件鑑定書において考慮している無道路地であることの制約は、鑑定評価上考慮すべき事情には当たらず、この点を重視して大幅な補正をした本件鑑定書には合理性に欠ける点がある。以上のことから、A不動産鑑定会社が本件評価対象土地を鑑定評価した価額の1㎡当たりの価額に基づき算定した本件土地の価額は、相続税法第22条《評価の原則》に規定する時価とは認められない。(平26.5.9 沖裁(諸)25-4)

支部名
東京
裁決番号
平250111
裁決年月日
平成26年4月25日
裁決結果
棄却
争点番号
400801020
争点
8財産の評価/1評価の原則/2評価単位
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、①本件被相続人がA社(本件賃借会社)に対して同時期に共同住宅5棟(本件各共同住宅)を一括で賃貸する建物等一括賃貸借契約(本件契約)を締結していたこと、②本件契約において敷地の使用範囲が3筆の宅地(本件各宅地)の全体に及ぶ旨が定められていることからすると、本件賃借会社の敷地利用権は本件各宅地の全体に及んでいるので、本件各宅地をそれぞれ取得した者(2名)ごとに、2画地の宅地として評価すべきである旨主張する。しかしながら、一般に、建物の賃借人は、建物の賃貸借契約の性質上当然に、建物の使用目的の範囲内においてその敷地の利用権を有するものと解され、所有する宅地の上に貸家が複数ある場合、各貸家の敷地に、各貸家の使用目的の範囲内において利用権がそれぞれ生じ、その利用権に基づき各貸家の敷地がそれぞれ利用されることとなるところ、①本件契約は、その実態において、本件各共同住宅の棟ごとに締結された賃貸借契約を1通の契約書としたにすぎないと認められ、また、②本件各共同住宅は、構造上各棟がそれぞれ独立した建物であり、各棟が一体のものとして機能していた特段の事情があるとも認められないことからすると、本件各宅地の上に存する本件各共同住宅の賃借人である本件賃借会社の敷地利用権の及ぶ範囲は、本件各共同住宅(5棟)の敷地ごとに及んでいるものと認めるのが相当である。そうすると、本件各宅地は、財産評価基本通達7−2《評価単位》により、遺産分割後の所有者単位に基づき、本件各宅地をそれぞれ取得した者(2名)ごとに区分し、その上で、区分した各宅地に存する本件各共同住宅の敷地ごとに区分することとなるから、本件各土地の評価単位は、5画地とすることが相当である。(平26. 4.25 東裁(諸)平25-111)

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支部名
東京
裁決番号
平250107
裁決年月日
平成26年4月22日
裁決結果
棄却
争点番号
400801020
争点
8財産の評価/1評価の原則/2評価単位
事例集登載頁
裁決事例集№95

要旨

○ 請求人らは、相続により取得し、隣接する各借地(本件各借地)とともに貸家の敷地として利用していた宅地(本件宅地)の価額について、本件各借地に係る借地権は、相当の地代の支払により、その価額が零とされ財産的価値がないものであるから、財産的価値がない使用借権が設定された場合と同様に、本件宅地のみを財産評価基本通達7−2《評価単位》(1)に定める評価単位(1画地の宅地)として評価すべきと主張する。しかしながら、本件各借地に係る借地権は、借地借家法上の借地権であり、被相続人は、本件各借地を継続的かつ専属的に利用できる権利を有し、相続開始日において、本件宅地と本件各借地を併せて、貸家の敷地としてその全体を一体として利用していたものであるから、借主の死亡が終了原因とされ、人的つながりのみを基盤とする使用借権が設定された場合と同一にみることはできないので、本件宅地の価額は、隣接する本件各借地と併せた全体を評価単位(1画地の宅地)として評価することが相当である。(平26. 4.22 東裁(諸)平25-107)

支部名
東京
裁決番号
平250098
裁決年月日
平成26年3月26日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、相続により取得した21箇所の土地(本件各土地)の評価について、不動産鑑定士による各鑑定評価額が相続開始日における本件各土地の客観的交換価値を示すものであり、財産評価基本通達(評価基本通達)の定めにより評価した本件各土地の各価額は、各鑑定評価額をそれぞれ上回るから、評価基本通達の定めによらないことが正当と認められる特別の事情がある旨主張する。しかしながら、請求人らの主張の根拠である各鑑定評価書は、不動産鑑定評価基準に照らし、①更地の鑑定評価において、取引事例比較法における比準価格の算出に当たって取引事例の選択が適切とは認められないこと及び適切な補正等も行われているとは認められないこと並びに比準価格等を妥当なものと判断した規準価格の算定に当たって、採用した公示地等の選択に適切さを欠くこと及び適切な補正等も行われていないこと、②底地の鑑定評価において、底地の鑑定評価における総合勘案すべき各事項の検討がなされているとは認め難いことなどからすると、当該各鑑定評価書による各鑑定評価額が本件各土地の相続開始日における交換価値を適切に示しているものとは認められない。したがって、本件各土地の評価に当たり、評価基本通達の定めによらないことが正当と認められる特別の事情はない。(平26. 3.26 東裁(諸)平25-98)

支部名
東京
裁決番号
平250069
裁決年月日
平成25年12月6日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、贈与を受けた区分所有建物の専有部分及びその敷地権(本件不動産)の評価において、①マンションの敷地は、その建物を取り壊すために区分所有者全員の同意が必要であるなど、使用、収益及び処分方法に強い制約があること、②マンションの市場価格は、建物の専有面積と築年数が重要な考慮要素となるところ、これを財産評価基本通達の定めにより評価すると、マンション建物の存する敷地という現況が捨象されるので、マンションの敷地について過大に評価されること、③マンション建物は、これが老朽化したものであっても、その評価の基礎となる固定資産税評価額に基づき一律に20%という高い残価率で評価されるので、客観的交換価値を正確に反映したものになっていないことから、財産評価基本通達の定めによらないことが正当と認められる特別の事情があるとして、鑑定評価した価額により評価すべきである旨主張する。しかしながら、①マンションの専有部分を譲渡する場合、その専有部分と敷地権を一体として行うものであり、マンション建物を取り壊す必要がないことから処分について特段の制約があるとはいえず、②敷地権持分に相当する土地の面積の広狭は取引価格に考慮され、当該土地の面積が広大であればそれに連動してマンションの価格が上昇すること、及び③本件におけるマンション建物の固定資産税評価額は、固定資産評価基準に基づき、老朽化の事情を考慮して評価されており、適正な時価であると認められることから、本件不動産の評価に当たり、財産評価基本通達の定めによらないことが正当であると認められる特別の事情があるとは認められない。加えて、請求人の主張する鑑定評価は、本件におけるマンションの建替えに係る個別的要因が検討されていないなどの誤りがあることから、合理的なものとは認められない。以上のことから、本件不動産の価額は、財産評価基本通達の定めにより評価することが相当である。(平25.12. 6 東裁(諸)平25-69)

支部名
東京
裁決番号
平250068
裁決年月日
平成25年12月5日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、相続税の更正の請求において、相続した土地(本件土地)の価額について、不動産鑑定評価基準に準拠して行われた不動産鑑定は、一般的には客観的な根拠を有するものとして扱われるべきであり、その鑑定評価額が財産評価基本通達に基づく評価額を下回るときは、前者が時価に当たると判断すべきであるから、同通達の定めによらないことが正当と認められる特別な事情があるなどと主張する。しかしながら、本件土地に係る不動産鑑定は、①取引事例比較法における比準価格を試算するために採用した取引事例の選択が不適切であったり、②鑑定評価の決定に当たって、収益価格を試算せず、試算しなかった理由の記載もなく、また、③公示価格との規準も適切に行われていないなど不動産鑑定評価基準に準拠していないものであるから、請求人の主張する本件土地の鑑定評価額は、本件土地の相続開始日における客観的交換価値を示す価格である時価とは認められない。したがって、本件土地の価額について、財産評価基本通達の定めによらないことが正当と認められる特別の事情はないから、本件土地の価額は、同通達の定めにより評価した価額によるべきである。(平25.12. 5 東裁(諸)平25-68)

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支部名
名古屋
裁決番号
平250013
裁決年月日
平成25年10月1日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400801020
争点
8財産の評価/1評価の原則/2評価単位
事例集登載頁
裁決事例集№93

要旨

○ 原処分庁は、請求人Dと被相続人の共有であった家屋(本件家屋)の敷地(本件土地)の評価単位について、①本件家屋は、登記簿上、主である建物(本件主建物)を「共同住宅」、附属建物(本件附属建物)を「店舗・共同住宅」として記載されているので、本件附属建物は、効用上、本件主建物と一体のものとする登記がされていること、②住宅地図においては、本件主建物と本件附属建物は接していること、③請求人Dと被相続人は、本件家屋を共同住宅及び店舗として賃貸していることから、1画地の宅地として評価すべきである旨主張する。しかしながら、1画地の宅地の判定は、その宅地を取得した者が、その宅地を使用、収益及び処分をすることができる利用単位又は処分単位であって、原則として、①宅地の所有者による自由な使用収益を制約する他者の権利(原則として、使用貸借による使用貸借権を除く。)の存在の有無により区分し、②他者の権利が存在する場合には、その権利の種類及び権利者の異なるごとに区分して行うものと解されるところ、本件主建物と本件附属建物は別棟で接しておらず、それぞれが独立して機能する建物と認められ、また、本件主建物は共同住宅として、本件附属建物は店舗付住宅として、それぞれ別の第三者に貸し付けられていたことから、本件主建物の敷地部分と本件附属建物の敷地部分は別の利用単位と認められるので、本件土地は、2画地の宅地として評価するのが相当である。(平25.10. 1 名裁(諸)平25-13)

支部名
関東信越
裁決番号
平250005
裁決年月日
平成25年8月27日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、相続により取得した無道路地である各土地(本件各無道路地)及び凸型の不整形地(本件不整形地)は、これらの土地を鑑定評価した各鑑定評価額(本件各鑑定評価額)が相続税法第22条《評価の原則》に規定する時価であり、財産評価基本通達(評価通達)に定められた方法により評価した額はこれを上回ることから、評価通達により難い特別な事情がある旨主張する。しかしながら、一般に鑑定評価額と通達に基づいた評価額との乖離は、評価通達の適用上の過誤、不動産鑑定評価における試算価格算定方法の誤り、又は同試算価格算定過程における各種要件等の適用誤り等に起因する場合もあることから、単に上記乖離の発生の一事をもって評価通達の定めにより難い特別な事情があるとすべきではないところ、本件各無道路地の鑑定評価においては、その前面土地の利用状況やその前面土地を介した道路までの距離が異なるにもかかわらず、比準価格の算定における個別的要因(街路条件)や開発法による価格の算定における道路協力用地取得費用(1㎡の単価)を同じくしているなどの点において合理性が認められず、また、本件不整形地の鑑定評価においては、同地の最有効使用を戸建分譲(各区画の形状はほぼ矩形)とし、有効利用が阻害される部分がないにもかかわらず、個別的要因として減価率を設定するなどの点において合理性が認められない。したがって、本件各鑑定評価額は、相続税法第22条に規定する時価とは認められず、また、他に本件各無道路地及び本件不整形地につき、評価通達に定める評価方法により難い特別な事情があるとは認められない。(平25. 8.27 関裁(諸)平25-5)

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支部名
名古屋
裁決番号
平250006
裁決年月日
平成25年8月1日
裁決結果
棄却
争点番号
400801990
争点
8財産の評価/1評価の原則/4その他
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、相続により取得した土地(本件土地)付近の宅地開発において、市町村の道路位置指定基準により実際に潰れ地が発生していることからすれば、本件土地を宅地開発した場合に発生することが想定される潰れ地に相当する地積は、評価の対象となる地積から減算すべきである旨主張する。しかしながら、財産評価基本通達(評価通達)は、財産の価額は、課税時期における財産の現況に応じて評価する旨定めており、現実の土地の利用状況に即して土地の価額を評価しようとするものであるといえるところ、請求人の主張は、実際に本件土地を開発していない場合においてまで、宅地開発を行えば、市町村の道路位置指定基準により潰れ地が発生するという、いわば仮定の状況を前提に評価すべきであるとの主張であるから、現実の土地の利用状況に即して評価しようとする評価通達の趣旨に反するため、請求人の主張を採用することはできない。(平25. 8. 1 名裁(諸)平25-6)

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支部名
東京
裁決番号
平250016
裁決年月日
平成25年7月18日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人らは、相続により取得した土地(A土地及びB土地)について、請求人らの依頼による鑑定評価による各価額は客観的交換価値を示すものであり、当該各価額を財産評価基本通達(評価通達)の定めにより評価した価額がそれぞれ上回っていることから、当該各土地の評価について、評価通達の定めによらないことが正当であるとして是認されるような特別の事情がある旨主張する。しかしながら、A土地の鑑定評価は、比準価格、収益価格及び規準価格の試算における道路用地買収費用の控除並びに規準価格の試算における地域格差(環境)において合理性が認められず、また、B土地の鑑定評価は、規準価格の試算における地域格差(居住環境)において合理性が認められないほか、鑑定評価額の決定において、開発法による価格を重視し、比準価格を参酌し規準価格にも留意したとしているが、収益価格についての試算・検討をしておらず、比準価格及び規準価格も、開発法の基本式に準じた算式によって試算しており、異なった視点から求めた各試算価格を関連付けて決定されたものとはいえないから、当該各鑑定評価による価額は、いずれも当該各土地の相続開始日における客観的交換価値を適切に示しているものと認めることはできない。したがって、当該各土地の評価には、いずれも評価通達の定めによらないことが正当として是認されるような特別の事情があるとは認められない。(平25. 7.18 東裁(諸)平25-16)

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支部名
東京
裁決番号
平250007
裁決年月日
平成25年7月5日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集№92

要旨

○ 請求人らは、請求人らの一人が相続により取得した土地(本件土地)について、請求人らの依頼による鑑定評価額(本件鑑定評価額)は、本件相続開始日における本件土地の時価であり、財産評価基本通達(評価通達)による評価額は本件鑑定評価額を上回っているから、評価通達の定めによらないことが正当と認められる特別の事情があるので、本件土地の価額は、本件鑑定評価額に基づき評価すべきである旨主張する。しかしながら、本件鑑定評価額は、開発法による価格を重視し、比準価格を比較考量して決定されているところ、①比準価格及び規準価格の試算において考慮されている減価40%(当該宅地の画地規模が大きいことに伴い市場参加者が限定されることによる減価)の必要性が認められないこと、②開発法による価格は上記①の減価40%を除いて試算した比準価格及び規準価格と大きく乖離することから、いずれの試算価格も合理性が認められないので、本件鑑定評価額は、本件相続開始日における本件土地の客観的交換価値を表しているとは認められない。したがって、本件土地の価額について、評価通達の定めによらないことが正当と認められる特別の事情はないといえるので、本件土地の価額は、評価通達に定められた評価方法により評価すべきである。(平25. 7. 5 東裁(諸)平25-7)

支部名
名古屋
裁決番号
平250001
裁決年月日
平成25年7月2日
裁決結果
棄却
争点番号
400801020
争点
8財産の評価/1評価の原則/2評価単位
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人らは、本件被相続人が居住用家屋の敷地の用に供していた土地(本件各土地1)とこれに隣接する本件被相続人が耕作していた田(本件各土地2)の評価について、財産評価基本通達24-4《広大地の評価》(広大地通達)が「開発行為を行うとした場合」と仮定の状況を採用しており、土地の時価とは、最有効使用に即して評価されるべき売却可能な価値であることからすれば、同一の者が所有している隣接した土地を開発することが最有効使用である場合には、財産評価基本通達7《土地の評価上の区分》ただし書を類推適用して両土地を一団の土地として併せて一つの評価単位とし、広大地通達を適用すべき旨主張する。しかしながら、「開発行為を行うとした場合」という文言は、公共公益的施設用地の負担に関する定めであって、広大地通達に定める広大地の判定について特別の評価単位を定める趣旨のものではない。そして、本件各土地1は、本件相続の開始時の現況の地目は宅地であって、かつ、一つの利用の単位となっている一画地の宅地であり、また、本件各土地2は、本件相続の開始時の現況の地目が田である市街地農地であって、かつ、一つの利用の単位となっている一団の農地であり、更に、本件相続の開始時おいて、これらが一体として利用された事実も認められない。したがって、本件各土地1及び本件各土地2は、それぞれ別個の評価単位と認められ、そうすると、広大地通達に定める広大地に該当するか否かも、本件各土地1と本件各土地2でそれぞれ判定することとなり、いずれについても「標準的な地積に比して著しく地積が広大」ではないから、本件各土地1及び本件各土地2は広大地通達に定める広大地には該当しない。(平25. 7. 2 名裁(諸)平25-1)

支部名
関東信越
裁決番号
平240055
裁決年月日
平成25年6月11日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件各土地の評価額は、不動産鑑定士が作成した不動産調査報告書(本件報告書)に記載のとおりとなり、財産評価基本通達(評価通達)に定められた評価方法に基づき算定した評価額を大きく下回っていることから、本件各土地には「評価通達の定めにより難い特別な事情」がある旨主張する。しかしながら、一般に評価額の乖離は、評価通達の適用上の過誤、不動産鑑定評価における試算価格算定方法の選択誤り又は同試算価格算定過程における適用誤り等に起因する場合もありえ、単に上記乖離の発生の一事をもって評価通達の定めにより難い特別な事情があるとすべきではないところ、本件報告書は、不動産鑑定評価基準及び不動産鑑定評価基準運用上の留意事項に則って作成されたものではなく、本件報告書で採用された評価方法はいずれも客観的交換価値を算出する合理的な方法であるとは認めることができず、本件報告書記載の本件各土地の評価額を時価と認めることはできないから、請求人が主張する評価額との乖離が評価通達の定めにより難い特別な事情により生じたとは認められない。よって、本件各土地の価額は、評価通達の定めに基づいて算定するのが相当である。(平25. 6.11 関裁(諸)平24-55)

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支部名
東京
裁決番号
平240228
裁決年月日
平成25年6月10日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分において課税価格に算入した財産の価額が固定資産税の評価証明書の金額に比して逸脱した過大な評価額になっている旨主張する。しかしながら、原処分庁は、本件の相続税の課税価格に算入すべき財産の価額について、財産評価基本通達(評価通達)の定めに従い評価を行っているものと認められ、また、当審判所の調査の結果によっても、本件の相続税の課税価格に算入すべき財産の価額を評価するに当たり、評価通達に定められた評価方法によると実質的な租税負担の平等を著しく害することが明らかであるといった特別の事情があるとは認められない。したがって、本件の相続税の課税価格に算入すべき財産の価額は、評価通達に基づき評価すべきである。(平25. 6.10 東裁(諸)平24-228)

支部名
東京
裁決番号
平240212
裁決年月日
平成25年5月20日
裁決結果
棄却
争点番号
400801020
争点
8財産の評価/1評価の原則/2評価単位
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、請求人らが相続により取得した7筆の宅地(本件宅地)上には、3棟の共同住宅(本件各共同住宅)が建築されているところ、本件宅地全体が、建築基準法第86条《一の敷地とみなすこと等による制限の緩和》第1項の規定による一団地建築物設計制度の認定を受けたものであること及び本件各共同住宅は、同一の法人への賃貸の用に供されていることなどから、本件宅地の評価に当たっては、本件宅地全体を1画地の宅地として評価すべきである旨主張する。しかしながら、1画地の宅地であるか否かの判断に当たっては、地続きの宅地の一部に著しい高低差のある部分が存する場合においては、当該高低差により分断された各部分をそれぞれ単独では利用することができないような特段の事情が認められる場合を除き、当該高低差により分断された各部分をそれぞれ1画地の宅地とみるのが相当であり、また、宅地の所有者がその宅地の上に存する複数の貸家である建物を所有している場合において、当該各建物が外観上それぞれ独立したものであるときには、母屋と離れのように当該各建物が一体で機能している特段の事情が認められる場合を除き、各建物の敷地部分をそれぞれ1画地の宅地とみるのが相当であるところ、①本件宅地は、本件宅地内の著しい高低差により分断された単独で利用可能な緑地(本件緑地)が存していること、②本件各共同住宅は、互いに連結された箇所がなく独立した建物で機能的にも独立していること及び③本件各共同住宅の賃貸に係る契約相互の関連もなく、本件各共同住宅の敷地全体を1画地とみるべき事情も認められないことなどから、本件宅地を本件各共同住宅3棟の各敷地及び本件緑地の四つに区分し、それぞれを1画地の宅地として評価するのが相当である。(平25. 5.20 東裁(諸)平24-212)

支部名
札幌
裁決番号
平240007
裁決年月日
平成24年12月20日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、相続により取得した賃貸マンション(本件建物)の敷地として使用されている土地(本件土地)の時価は、請求人依頼による鑑定評価額(本件鑑定評価額)であり、本件土地の財産評価基本通達(評価通達)に基づく評価額(本件相続税評価額)は本件鑑定評価額を上回るから、本件土地の評価に際し、評価通達によらないことが正当と認められる特別の事情がある旨主張する。しかしながら、本件鑑定評価額については、①原価法及び収益還元法における各補正数値等の中に、その必要性や整合性が疑われるものがあること、②原価法における取引事例について、本件土地の属する地域内に、本件土地と同様に開発行為を行うに当たって都道府県知事等の許可を受ける必要がある土地の取引事例(本件取引事例)が存在することを把握していたにもかかわらず、これを採用しなかったこと、③収益還元法における還元利回りを算定するための取引事例について、本件建物はファミリー向けの住宅用賃貸物件であるにもかかわらず、本件建物とは類似性の低い事務所用賃貸物件や独身・単身者向けの住宅用賃貸物件を採用していること、④収益還元法における純収益の3年分平均額について、不動産鑑定士の算定額と当審判所の算定額が異なること、⑤本件鑑定評価額の決定方法について、収益還元法による試算価格のみを採用し、原価法による試算価格が比較考量されておらず、合理性があるとは認められないことなどから、本件鑑定評価額が本件土地の時価を適切に示していると認めることはできない。また、当審判所において、本件取引事例を基に原価法による試算価格及びファミリー向け賃貸住宅の期待利回りを基に収益還元法による試算価格をそれぞれ算定したところ、いずれも本件相続税評価額を上回る。これらのことから、本件相続税評価額が時価を上回ることが明らかであるとは認められず、本件土地の評価に際し、評価通達によらないことが正当と認められる特別の事情があるとは認められない。(平24.12.20 札裁(諸)平24-7)

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支部名
仙台
裁決番号
平240010
裁決年月日
平成24年12月14日
裁決結果
全部取消し
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集№89

要旨

○ 請求人らは、相続により取得した本件DEF各土地の評価に当たり、請求人ら依頼による不動産鑑定士が作成した不動産鑑定評価書(本件鑑定書)による鑑定評価額(本件鑑定評価額)は時価として妥当であり、本件鑑定評価額が財産評価基本通達(評価通達)に則して算定された評価額(本件相続税評価額)を下回ることから、評価通達の定めにより難い特別な事情があるとして、本件鑑定評価額を採用すべきであり、仮に本件鑑定評価額を採用しないとしても、本件鑑定書において個別格差要因として取り上げた接面街路条件、環境条件及び行政的条件などは、評価通達において手当てがされていないのであるから、これらの事情についての減価補正をすべきである旨主張する。しかしながら、本件鑑定評価額は、取引事例比較法で選択した取引事例について物件的、用途的同一性が異なるなど、当該取引事例を採用することに大きな疑問がある上、個別的要因の格差率の算定に当たり土地価格比準表の定めに準拠していないなど合理性を欠き、公正妥当な不動産鑑定理論に従っているとは認められないことから、本件DEF各土地の時価を適切に示しているとは認められない。したがって、本件DEF各土地について、評価通達の定めにより難い特別な事情は認められない。また、本件鑑定評価額に係る接面街路条件及び環境条件は、基本的には路線価の評定において既に反映されていると認められ、また、行政的条件についても評価通達において手当てされていることから、減価補正をするべき事情も認められない。(平24.12.14 仙裁(諸)平24-10)

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支部名
東京
裁決番号
平240123
裁決年月日
平成24年12月13日
裁決結果
全部取消し
争点番号
400801020
争点
8財産の評価/1評価の原則/2評価単位
事例集登載頁
裁決事例集№89

要旨

○ ①原処分庁は、請求人らが相続により取得した一団の雑種地(本件各雑種地)は、その一部について、共有者の有無及び共有持分の割合が異なるため、5区画に区分した評価単位により評価すべきとし、開発許可を要する面積の基準を上回る1区画のみを財産評価基本通達24−4《広大地の評価》に定める広大地として評価すべきである旨主張し、他方②請求人らは、本件各雑種地については、一部の雑種地が共有となっているものの、全体が同族法人に賃貸され、当該法人が立体駐車場の敷地として利用していた土地であることから、全体を一つの評価単位により評価すべきであり、広大地として評価すべきである旨主張する。しかしながら、①本件各雑種地は、堅固な立体駐車場の敷地として一括で貸し付けられ、一括して貸付けの用に供されていたことなどから、当該相続に係る遺産分割後も同一の用途に供される蓋然性が高いと認められる状況にあり、一部が共有地であることによる使用、収益及び処分の制約が実質的にないものと認められ、その利用状況、権利関係等から、全体を一つの評価単位により評価すべきであるが、②本件各雑種地の属する幹線道路沿いの地域における標準的使用は、商業施設等の敷地であり、本件各雑種地を当該地域の標準的使用に係る敷地の地積に区分したとしても、開発行為を行うに際して公共公益的施設用地の負担が必要であるとは認められないことから、本件各雑種地は、広大地には該当しないものとして評価すべきである。(平24.12.13 東裁(諸)平24-123)

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支部名
東京
裁決番号
平240123
裁決年月日
平成24年12月13日
裁決結果
全部取消し
争点番号
400801020
争点
8財産の評価/1評価の原則/2評価単位
事例集登載頁
裁決事例集№89

要旨

○ 原処分庁は、請求人らが相続により取得した、被相続人及び請求人の一人の各自宅の敷地として利用されている宅地(本件宅地)について、本件宅地の一部は、共有地であることにより、その使用収益などが制約されていることから、本件宅地は3区画に区分した評価単位により評価すべきである旨主張する。しかしながら、本件宅地は、一体として各自宅の敷地の用に供されていると認められ、所有者による自由な使用収益を制約する他者の権利は存在せず、当該相続に係る遺産分割後も一体として同一の用途に供される蓋然性が高いと認められる状況にあり、その利用状況、権利関係等から、当該共有地には、共有地であることによる使用、収益及び処分の制約が実質的にないものと認められる。したがって、本件宅地は、全体を一つの評価単位として、一体として評価するのが相当である。(平24.12.13 東裁(諸)平24-123)

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支部名
東京
裁決番号
平240123
裁決年月日
平成24年12月13日
裁決結果
全部取消し
争点番号
400801020
争点
8財産の評価/1評価の原則/2評価単位
事例集登載頁
裁決事例集№89

要旨

○ 原処分庁は、請求人らが相続により取得した土地(本件土地)は、市街化区域内に所在する宅地及び雑種地で、それぞれ同族法人に賃貸され、当該法人がテニスクラブのクラブハウス及びテニスコートとして利用していたものであるところ、地目や賃貸借契約の内容・期間が異なり、共有の部分及び遺産分割による取得者が異なる部分もあることから、4区画に区分した評価単位により評価すべきである旨主張する。しかしながら、本件土地は、テニスクラブ用地として一括して賃貸の用に供されていたと認められるところ、取得者が異なる部分については、当該異なる部分のみでは、無道路地となり不合理な分割に該当するため、評価単位は当該遺産分割前の状態によるべきである。また、共有の部分については、他の部分とともに、一括して貸付けの用に供されていたことなどから、当該遺産分割後も同一の用途に供される蓋然性が高い状況にあったと認められ、このような利用状況、権利関係等からすると、一部が共有地であることによる使用等の制約が実質的にないものと認められる。したがって、本件土地は、全体を一つの評価単位により、一体として評価するのが相当である。(平24.12.13 東裁(諸)平24-123)

支部名
東京
裁決番号
平240122
裁決年月日
平成24年12月10日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、相続により取得した借地権の目的となっている各宅地(本件各土地)の価額について、①請求人ら依頼の各鑑定評価額(本件各鑑定評価額)は合理的なものであり時価といえるところ、本件各土地を財産評価基本通達(評価通達)に基づき評価した価額は本件各鑑定評価額と乖離していること、②底地を借地権価額控除方式により評価するのは飽くまで便宜上のものであるから、本件各土地の価額の評価に当たっては、評価通達の定めによらないことが正当と認められる特別の事情がある旨主張する。しかしながら、①本件各鑑定評価額を求めるに際して算定されたDCF法による収益価格A及び収益価格Bについては、まず、収益価格Aの算定過程で採用している割引率は、明確な基準を示し得ておらず、加えて、殊更に賃貸住宅と借地権の目的となっている宅地(底地)との間に差を設けて査定されているものであり、合理性が認められない。次に、収益価格Bは、賃貸借契約満了時に賃借人が無償で借地権を賃貸人に返還することを前提とするものであるところ、借地権には強い法的保護が与えられていることなどからすると、当該前提には合理性を認めることができない。更に、本件各鑑定評価額の決定方法にも、合理性を認めることができず、これらのことなどからすると、本件各鑑定評価額が時価を適切に示しているものとは認められない。②また、本件各土地について、評価通達が定めた借地権価額控除方式によらないことが正当と認められる特別の事情も認められない。したがって、本件各土地の価額の評価に当たり、評価通達の定めによらないことが正当と認められる特別の事情はない。(平24.12.10 東裁(諸)平24-122)

支部名
東京
裁決番号
平240101
裁決年月日
平成24年11月21日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、相続により取得した各貸宅地(本件各貸宅地)の評価に当たり、相続開始の約5か月後に売却した価額を基礎として算出した価額が時価であり、財産評価基本通達(評価通達)の定めによらないことが正当とされるような特別な事情がある旨主張し、当該価額が時価であることについては、当該売却前に複数の不動産業者から交付を受けた価格査定書等(本件査定書等)に記載された金額及び請求人ら依頼による不動産鑑定評価書による鑑定評価額(本件鑑定評価額)により証明されている旨主張する。しかしながら、本件各貸宅地が自用地(更地)であるとした場合の価額については、評価通達の定めによらないことが正当とされるような特別な事情はないところ、本件各貸宅地の存する地域は借地権の取引慣行が成熟している地域であり、本件各貸宅地の評価に当たっては、評価通達25《貸宅地の評価》に定める借地権価額控除方式により評価することが妥当するというべきであり、また、評価通達27《借地権の評価》の定めに基づく本件各貸宅地の地域の借地権割合の決定に合理性を欠くような事情は認められない。また、相続税法第22条《評価の原則》は、「時価」の基準日を「取得の時」と規定しており、同条の適用にあっては、相続財産の「取得の時」である相続開始日の後に相続財産を実際に売却する際の価格の動向によって「時価」が影響されるものではないと解すべきであるから、請求人らが売却先の選択や交渉に当たって交付を受けた本件査定書等に記載された金額や本件各貸宅地をまとめて売却するという、請求人らが選択した売却方法における価額を求めた本件鑑定評価額が同条に規定する「時価」を証明するものと認めることはできない。したがって、本件各貸宅地の評価に当たっては、評価通達の定めによらないことが正当と認められる特別の事情は認められない。(平24.11.21 東裁(諸)平24-101)

支部名
名古屋
裁決番号
平240011
裁決年月日
平成24年10月30日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人らは、相続により取得した土地(本件土地)が①相続開始前から不動産会社に譲渡の媒介を依頼し、5年以上経過しているにもかかわらず買い手が見つからないこと、②地積が広大で、最有効使用は分譲住宅地の素地であり、不動産業者等が区画分譲販売を目的として購入することが通常であることなどから、財産評価基本通達(評価通達)により難い特別な事情があるので、本件土地の評価額は、請求人らの依頼に基づく不動産鑑定士による鑑定評価額(本件鑑定評価額)によるべきである旨主張する。しかしながら、①本件相続開始日における本件土地の媒介価格は、本件土地の評価通達の定めに基づき評価した価額を上回っていること、②本件土地が接面する幹線市道沿いの近隣地域は、戸建住宅に分譲することを目的として開発された事例はなく、当該地域の土地の標準的使用は、店舗、事務所の敷地又は店舗併用住宅の敷地と認められることからすると、本件土地の最有効使用が分譲住宅の素地であるとは認められないこと、さらに、本件鑑定評価額は、不動産業者等に分譲素地として売却する場合の売買価格を鑑定評価するという条件の下、決定されていることなどから、不動産業者等に分譲素地として売却するための価額を示しているにすぎず、相続税法第22条《評価の原則》にいう本件土地の時価を示しているとはいえないものである。したがって、請求人らの上記主張は、いずれも評価通達により難い特別な事情があるとは認められないので、本件土地の価額は、評価通達の定めに基づいて算定するのが相当である。(平24.10.30 名裁(諸)平24-11)

支部名
東京
裁決番号
平240075
裁決年月日
平成24年10月15日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、相続により取得した本件各土地の価額は、請求人らが主張する開発想定図に基づいて本件各土地を複数の区画に分割し、分割後の当該区画ごとに財産評価基本通達(評価通達)による路線価及び各種補正率に基づいて評価した額から、宅地造成工事費用及び土地の取得経費等を控除するという評価方法(請求人ら評価方法)により算定した価額(時価)とすべきであり、原処分庁の評価通達に定められた評価方法により評価した価額は、上記時価と著しく乖離しこれを上回る価額であるから、本件各土地には評価通達の定めによらないことが正当として是認されるような特別の事情がある旨主張する。しかしながら、請求人ら評価方法により算定された本件各土地の価額は、①原則として公示価格水準の80%程度により評定されている路線価を基に、評価通達の各種補正率を用いて本件各土地の価額を計算しながら、他方で、当該価額の合計額から実際に要すると見込まれる宅地造成工事費用の見積額等を控除するという、一部についてのみ実額計算を取り入れた評価方法であるから、一貫性のない評価方法というべきであり、②区画の分割の仕方が評価する者により区々となるほか、宅地造成工事費用の見積りについても区々とならざるを得ない評価方法である。また、③請求人ら評価方法において控除されることとなる宅地造成工事費用の中には、土地の上に建築物を設置する際にその建築物の種類、用途等に応じて必要となる費用の一部であるというべきものが含まれており、土地自体の価額を算定する場合に考慮すべき要素に含めるのは相当ではないことのほか、④請求人ら評価方法における取得経費等については、その根拠が明らかにされていない。したがって、請求人ら評価方法は、合理的なものとはいえず、当該評価方法による価額は客観的交換価値を反映した価額とは認められないから、本件各土地には評価通達の定めによらないことが正当として是認される特別の事情は認められない。(平24.10.15 東裁(諸)平24-75)

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支部名
東京
裁決番号
平240070
裁決年月日
平成24年10月9日
裁決結果
全部取消し
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集№89

要旨

○ 請求人らは、同族会社が所有する複数の土地(本件各土地)について、請求人らが依頼した不動産鑑定評価に基づき評価した価額(本件各鑑定評価額)は、合理的で客観的交換価値を示すものと認められ、その価額を財産評価基本通達による評価額が上回っているので、財産評価基本通達の定めによらないことが正当と認められる特別の事情があり、本件各鑑定評価に基づき評価することが相当である旨主張する。しかしながら、本件各鑑定評価額は、その評価上、取引事例比較法による価額について、取引事例として採用したことに合理性がないものがあること、補正が必要と認められるにもかかわらず補正をしていない取引事例があること及び標準価格から当該各土地の試算価格を求める際の個別格差率の算定が合理的でないことなど、合理性を欠く点が多く認められるから、本件各土地の時価を適切に示しているものとは認められない。したがって、本件各土地の評価について、財産評価基本通達の定めによらないことが正当と認められる特別な事情はなく、本件各土地の価額は、財産評価基本通達により評価した価額によることが相当である。(平24.10. 9 東裁(諸)平24-70)

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支部名
東京
裁決番号
平240070
裁決年月日
平成24年10月9日
裁決結果
全部取消し
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集№89

要旨

○ 請求人らは、評価対象地の時価を直接的に評価する不動産鑑定による評価こそが相続税法第22条《評価の原則》の時価を算定する原則的な方法である旨の見解を前提に、請求人らが相続により取得した本件土地について、請求人らが依頼した不動産鑑定評価に基づき評価した価額(本件鑑定評価額)は、合理的で客観的交換価値を示すものと認められ、その価額を財産評価基本通達による評価額が上回っているので、本件土地の価額は本件鑑定評価額とすべきである旨主張する。しかしながら、相続税法第22条にいう時価については、客観的交換価値を示す価額をいうものと解するのが相当であるところ、客観的交換価値については必ずもの一義的に確定されるものではないから、財産の評価は、財産評価基本通達により算定される価額が時価を上回るなど、同通達の定めによらないことが正当と認められる特別の事情がある場合を除き、同通達の定めにより算定することが相当である。また、本件鑑定評価額は、その評価上、取引比較事例法による試算価格については、類似性や規範性を欠く事例を採用している点など、合理性を欠く点が多く認められ、また、公示価格を規準とした価格については、価格動向に照らして合理性を欠くものであり、本件土地の時価を適切に示しているものとは認められない。したがって、本件土地の評価について、財産評価基本通達の定めによらないことが正当と認められる特別の事情があるとは認められないから、本件土地の価額は、同通達の定めにより評価した価額とするのが相当である。(平24.10. 9 東裁(諸)平24-70)

支部名
東京
裁決番号
平240069
裁決年月日
平成24年10月5日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、原処分庁が財産評価基本通達(評価基本通達)により算定した本件各土地(本件A土地及び本件B土地)の価額は、本件各土地を適正に評価した請求人ら鑑定評価額(本件A土地鑑定評価額及び本件B土地鑑定評価額)を上回っているため、本件各土地の価額の評価については、評価基本通達によらないことが正当と認められる特別の事情があるから、当該請求人ら鑑定評価額によるべきである旨主張する。しかしながら、本件A土地鑑定評価額については、①原価法による積算価格に採用した取引事例比較法による比準価格に係る取引事例の試算価格は合理性を有するとは認められないこと、②当該比準価格の査定において個別的要因における市場性(規模大)の要因として20%の減価を行うことは相当でないこと、③規準価格の査定において採用した公示地は適切なものとは認められないことから、原価法による積算価格は合理性を有するとは認められず、また、①収益還元法による収益価格の査定において総収入に係る駐車場の賃料収入を9台分と査定したことには合理性が認められないこと、②還元利回りに係る割引率は高めに求められており適切とは認められないことから、当該収益価格も合理性を有するとは認められないので、本件A土地鑑定評価額が本件A土地の本件相続開始日の時価を適切に示しているものとは認められない。また、本件B土地鑑定評価額については、①取引事例比較法による比準価格に係る取引事例の試算価格の査定において採用した取引事例は採用する取引事例として適切なものとは認められないこと、②規準価格の査定において採用した公示地は適切なものとは認められないことから、本件B土地鑑定評価額が本件B土地の本件相続開始日の時価を適切に示しているものとは認められない。したがって、本件各土地について評価基本通達の定めによらないことが正当と認められる特別の事情はないから、本件各土地の価額は、評価基本通達の定めにより評価した価額によるのが相当である。(平24.10. 5 東裁(諸)平24-69)

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支部名
東京
裁決番号
平240038
裁決年月日
平成24年8月17日
裁決結果
棄却
争点番号
400801990
争点
8財産の評価/1評価の原則/4その他
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人らは、相続財産である本件会社への各貸付金(本件各貸付金)の価額について、①本件会社の売上は、全てA社からの賃料収入であり、A社の売上が急激に減少していることから、本件各貸付金の回収可能性が減少していること、②本件会社は実質的に債務超過の状態にあること、③本件各貸付金は、その回収期間が長期にわたるものであり、財産評価通達204《貸付金債権の評価》及び205《貸付金債権等の元本価額の範囲》の想定外の債権であること、などのことから財産評価基本通達の定めにより難い特別の事情がある旨主張する。しかしながら、本件会社は、法律上認められた権利に基づき適切な措置を講ずればA社からの賃料増額を確保することが可能であったにも関わらず、自らの意思でその措置を講じなかったのであるから、請求人の主張する上記①又は②の各事情があったとしても、当該各事情が財産評価基本通達の定めにより難い特別の事情に当たるとは認められない。また、財産評価通達204及び205が本件各貸付金をその範囲外とするような取扱いを予定していないことは、文理上明らかである。したがって、本件各貸付金の価額について、財産評価基本通達の定めにより難い特別の事情はない。(平24. 8.17 東裁(諸)平24-38)

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支部名
東京
裁決番号
平240038
裁決年月日
平成24年8月17日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、相続財産である貸付金の評価に当たり、①自己所有の会社に対する貸付金は、実質的には出資と変わらないにもかかわらず、資本金とした場合には株式の評価となり、貸付金とした場合にはその拠出額での評価となり、会社の会計処理で評価が変わるのは課税の公平に反する旨、②財産評価基本通達204《貸付金債権の評価》は評価の安全性が一切考慮されておらず、同通達205《貸付金債権等の元本価額の範囲》は評価の適正性を図る相続税法第22条《時価》に反するものである旨、主張する。しかしながら、①貸付金と資本金は、法的にも会計的にも全く別個のものであるから、その評価方法に差異があっても何ら不合理なものではなく、課税の公平に反するものでもない。また、②財産評価通達204及び205は、貸付金債権等の評価額は、原則として元本の価額及び利息の価額の合計額であるとしつつ、例外として、その回収が不可能又は著しく困難であると見込まれるときにおいては、それらの金額は元本の価額に算入しないとする取扱いであるところ、この評価方法は、貸付金債権等は日々その元本の価額が変動するといった性質の財産でないこと、一般に公開の取引市場は存せずその元本の価額に対する日々の取引価格の変動といったものを把握できないこと並びに納税者間の公平及び徴税費用の節減という見地から十分な合理性が認められるから、相続税法第22条に反するものではない。(平24. 8.17 東裁(諸)平24-38)

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支部名
東京
裁決番号
平240037
裁決年月日
平成24年8月16日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集№88

要旨

○ 請求人は、相続財産である本件土地の価額について、①遺言(本件遺言)により換価による分割方法の指定及び遺言執行者の指定がされており、請求人が売却に参加できないという事情があり、また、本件土地の最有効使用が区画分譲地であって、購入者が不動産業者に限定されるという実情があり、当該換価による価額(本件換価価額)は、当該実情に合ったところで決定されたものであるから、相続税法第22条《時価》に規定する時価であること及び②本件換価価額が時価であることは、請求人の依頼に基づく不動産鑑定評価額(請求人鑑定額)からも明らかであることから、本件土地の価額は本件換価価額とすべきである旨主張する。しかしながら、①相続税法第22条に規定する時価とは、「取得の時」における「不特定多数の当事者間で自由な取引が行われる場合に通常成立すると認められる価額」を示すものであるから、「特定の者の間で限定的に行われた取引」における価額は、時価としての前提を欠くものであり、また、本件相続開始日の後にされた本件遺言に基づく換価による分割などが本件土地の価額を減ずる要因となるものでもない。そして、②請求人鑑定額は、その算定過程に不合理な点が認められ、本件換価価額が時価であることを明らかにしたものであるとは認められない。さらに、③異議審理庁が財産評価基本通達に基づいて算出した価額は、当審判所が近隣の地価公示地の公示価格に基づいて算出した本件土地の時価を超えるものではない。したがって、本件土地の価額について、財産評価基本通達の定めによらないことが正当と認められる特別の事情はないから、本件相続税の課税価格に算入されるべき本件土地の価額は、同通達の定めによる価額を基礎とすべきである。(平24. 8.16 東裁(諸)平24-37)

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支部名
関東信越
裁決番号
平230084
裁決年月日
平成24年6月19日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、不動産鑑定士による本件A土地の鑑定評価額が相続税法第22条《評価の原則》に規定する時価に当たり、当該鑑定評価額を上回る相続税評価額は時価を上回る旨主張する。しかしながら、当該鑑定評価額の算定上、近隣地域内の標準画地の地積規模及び取引事例の採用について問題がある上、個別的要因の格差率の算定に当たり土地価格比準表の定めに準拠していないなど合理性を欠く点が認められるから、当該鑑定評価額は相続税法第22条に規定する時価であるとは認められない。また、当審判所において、相続開始日における本件A土地の時価を算定した結果、本件A土地の相続税評価額は当該時価を上回るとは認められず、ほかに、本件A土地の評価に当たって、財産評価基本通達の定める評価方法により難い特別な事情があるとは認められない。したがって、課税価格に算入すべき本件A土地の価額は、相続税評価額によるのが相当である。(平24. 6.19 関裁(諸)平23-84)

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支部名
大阪
裁決番号
平230059
裁決年月日
平成24年6月14日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、相続により取得した本件各不動産について、相続開始後に売却が実現しているものについては実際の売却価額を基礎としてその評価額を算出すべきである旨主張する。しかしながら、相続により取得した不動産の評価に当たっては、財産評価基本通達に定められた評価方式によっては当該不動産を適切に評価することができない特別な事情があると認められない限りは、当該方式によって当該不動産を評価することに合理性があるところ、ある不動産の現実の売却価額は、その取引の際の個別的な事情によって左右されるものであって、当該売却価額もって当該不動産の客観的交換価値であるとは一般的にいうことはできないとされていること及び本件各不動産について、財産評価基本通達に定められた評価方式によっては適切に評価することができない特別な事情もないと認められるから、本件各不動産については、当該評価方式によってその評価額を算出するのが相当である。(平24. 6.14 大裁(諸)平23-59)

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支部名
関東信越
裁決番号
平230067
裁決年月日
平成24年3月27日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、本件1土地及び本件2土地(本件各土地)には、財産評価基本通達(評価通達)の定めにより難い特別な事情があるから、本件各土地の価額は、いずれも請求人の主張する鑑定評価額によるべきである旨主張する。しかしながら、まず、本件1土地の鑑定評価額については、取引事例比較法による価格算定の際に想定した近隣地域における標準的な土地の使用状況及び規模は、実態に合わないものであるから、その想定に見合う取引事例のみを選択採用するなどして算定された比準価格は合理性を欠くものであり、また、開発法による価格算定の際に想定した開発道路を敷設して行う開発方法は、開発道路を敷設せずに行う開発方法に比べ合理性があるとは認められず、かかる開発方法を前提として算定された価格も合理性を欠いているから、本件1土地の時価を適正に評価したものとはいえない。次に、本件2土地の鑑定評価額については、比準価格及び規準価格の地域格差の算定は、周辺環境等及び接面道路に付された固定資産税路線価に比して、合理性を欠いており、また、取引事例の選択方法においても、同一の用途地域内で一連性のある地域における取引事例を選択採用しておらず、地域状況が類似した信頼性の高い事例を選択したものとは認められないから、本件2土地の時価を適正に評価したものとはいえない。したがって、請求人の主張する本件各土地の鑑定評価額は、いずれも本件各土地の時価を適正に評価したものとはいえず、他に本件各土地の価額を算定するに当たって、評価通達により難い特別な事情があるとは認められないから、本件各土地の価額は、評価通達の定めに基づいて算定するのが相当である。(平24. 3.27 関裁(諸)平23-67)

支部名
東京
裁決番号
平230176
裁決年月日
平成24年3月6日
裁決結果
全部取消し
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件土地の価額を財産評価基本通達(評価通達)により評価した価額は、時価と乖離した高額なものであることが明らかであり、本件土地には評価通達によらないことが相当と認められる特別の事情が存在するから、本件土地の価額は、請求人依頼による鑑定評価額(本件鑑定評価額)により評価すべきである旨主張する。しかしながら、本件鑑定評価額の算定過程においては、本件土地が無道路地であることについて、2本の道路を開設する通り抜け型開発を想定して補正を行っているが、本件土地の所在する市の開発基準では、開設する道路が1本の行き止まり型開発も認められており、2本の道路を開設する通り抜け型開発に比して、1本の道路を開設する行き止まり型開発の方が、開設する道路用地の買収の実現可能性が高く、かつ、買収費用が低くなることからすると、2本の道路を開設する通り抜け型開発を想定して補正することには合理性がない。その他買収費用の算定や事業リスクの観点からも合理性がなく、本件鑑定評価額が本件土地の時価を適切に示しているものとは認められない。また、当審判所の依頼による不動産鑑定評価額からすると、本件土地に、評価通達によらないことが相当と認められる特別の事情があるとは認められない。したがって、本件土地の価額は、評価通達により評価するのが相当である。(平24. 3. 6 東裁(諸)平23-176)

支部名
東京
裁決番号
平230166
裁決年月日
平成24年2月20日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、財産評価基本通達による評価額が時価と乖離する場合は、同通達によらないことが正当と認められる特別の事情があると解すべきであるところ、本件土地は、宅地開発の範囲が特別に広大な土地区画整理事業地内に存する個別性の極めて強い土地であること及び同通達に定める無道路地に係る補正では適正な評価が行えない土地であることなどからすると、本件土地の時価は、これらの事情を考慮して算出された請求人らの主張する本件鑑定評価額によるのが相当であり、本件鑑定評価額は、本件土地を同通達により評価した価額と乖離するから、同通達によらないことが正当と認められる特別の事情がある旨主張する。しかしながら、本件鑑定評価額は、取引事例比較法に基づく試算価格の算定に際し、採用する事例の選択を誤っていること並びに開発法に基づく試算価格の算定に際し、開発工事期間、有効宅地化率及び熟成度期間の各補正が不合理であるなどのことからすると、本件土地の時価を適切に示しているものとは認められない。また、財産評価基本通達による無道路地の補正は合理的なものであると認められるから、同補正を適用して評価した本件土地の価額が時価と乖離するとは認められない。したがって、本件土地の価額の評価に当たり、財産評価基本通達によらないことが正当と認められる特別の事情があるとは認められない。(平24. 2.20 東裁(諸)平23-166)

支部名
東京
裁決番号
平230168ほか 1件
裁決年月日
平成24年2月20日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、財産評価基本通達による価額が時価と乖離する場合は、同通達によらないことが正当と認められる特別の事情があると解すべきであるところ、本件土地の時価は、請求人の主張する本件鑑定評価額であり、本件土地を同通達により評価した価額は時価である本件鑑定評価額と乖離した高額なものであること及び本件土地を同通達により評価する場合、近傍宅地の価額を基礎として評価することになるところ、本件土地は、仮換地指定前のものであるにもかかわらず、近傍宅地の価額が仮換地指定後のものより同指定前のものの方が高額であるという不合理な事情があることなどから、同通達によらないことが正当と認められる特別の事情がある旨主張する。しかしながら、本件鑑定評価額は、取引事例比較法に基づく試算価格の算定に際し、採用する事例の選択を誤っていること並びに開発法に基づく試算価格の算定に際し、開発工事期間、有効宅地化率及び熟成度期間の各補正が不合理であるなどのことからすると、本件土地の時価を適切に示しているものとは認められない。また、本件土地の近隣の地価公示価格からすると、仮換地指定前の近傍宅地の価額が不合理なものとは認められない。したがって、本件土地の価額の評価に当たり、財産評価基本通達によらないことが正当と認められる特別の事情があるとは認められない。(平24. 2.20 東裁(諸)平23-168)

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支部名
東京
裁決番号
平230117
裁決年月日
平成24年1月27日
裁決結果
棄却
争点番号
400801020
争点
8財産の評価/1評価の原則/2評価単位
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、県道に接する雑種地(C土地)及びその雑種地に隣接し県道には接しない2筆の農地(A土地及びB土地)は、開発するとしたならばこれらの3筆の土地を一体として行うのが最も合理的であるから、一団の土地として、財産評価基本通達24−4《広大地の評価》(広大地通達)を適用して評価すべきである旨主張する。しかしながら、A土地は財産評価基本通達40−3《生産緑地の評価》に定める生産緑地であるから、同通達7なお書の適用はなく、これをB土地及びC土地と一体評価することはできない。また、B土地及びC土地はいずれも、他の道路に面している長方形の土地で、それぞれ単独で宅地開発可能な広さを有していること、B土地及びC土地は隣接地でいずれもセットバックが必要となるものの、B土地は開発道路を設けることにより宅地開発が可能であり、C土地は開発道路を設けることなく複数の宅地に区画割が可能であることからすれば、B土地及びC土地を一体として評価することが合理的であるとは認められない。したがって、A土地、B土地及びC土地は、それぞれ評価単位が別々であるとして評価するのが相当であるから、一団の土地として広大地通達を適用して評価することはできない。(平24. 1.27 東裁(諸)平23-117)

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支部名
関東信越
裁決番号
平230026
裁決年月日
平成23年12月6日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集№85

要旨

○ 請求人は、本件土地には、財産評価基本通達(評価通達)により難い特別な事情が存在するので、本件土地の価額については鑑定評価額によるべきである旨主張する。しかしながら、本件土地の鑑定評価書における標準化補正並びに画地条件及び環境条件の減価は、合理性に欠けることから、それらの減価を用いて決定された鑑定評価額は、本件土地の時価を適正に評価したものとは認められない。また、当審判所の調査の結果によっても、本件土地の価額を算定するに当たって、評価通達により難い特別な事情があるとは認められないから、本件土地の価額は、評価通達の定めに基づいて算定するのが相当である。(平23.12. 6 関裁(諸)平23-26)

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支部名
関東信越
裁決番号
平230027
裁決年月日
平成23年12月6日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400801020
争点
8財産の評価/1評価の原則/2評価単位
事例集登載頁
裁決事例集№85

要旨

○ 請求人は、本件土地は、その一部が過去の収用により買い取られたことに伴い、建物の一部が取り壊されており、当該収用後に未利用の状態であった空き地部分と建物の敷地として使用貸借していた部分との2つの利用単位からなっているので、それぞれ別の評価単位として評価すべきである旨主張する。しかしながら、本件土地は、当該収用以前から1棟の建物の敷地として一体として利用されており、当該収用に伴い建物の一部が取り壊された後も、その利用状況及び権利関係に変化がないことからすれば、財産評価基本通達7−2《評価単位》の定めに基づき1つの評価単位(1画地)として評価すべきである。(平23.12. 6 関裁(諸)平23-27)

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支部名
東京
裁決番号
平230085
裁決年月日
平成23年12月1日
裁決結果
棄却
争点番号
400801020
争点
8財産の評価/1評価の原則/2評価単位
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、雑種地である本件土地と宅地である本件隣接地のように一体として開発することが経済的に合理的である場合には、地目別に評価することを定めた財産評価基本通達(評価通達)7《土地の評価上の区分》により難い特別の事情があるから、本件土地と本件隣接地は一体として評価をすべきである旨主張する。しかしながら、評価通達により算定される評価額が時価と乖離するなど、同通達に定められた評価方式を画一的に適用するという形式的な平等を貫くことによって、かえって実質的な租税負担の平等を著しく害することが明らかであるという特別の事情がある場合を除き、同通達に定められた画一的な評価方法によって、当該財産の評価をするのが相当と解するところ、請求人らの主張は、結局、評価通達7による評価方法より、請求人ら主張の評価方法を採用するほうが合理的であるというにすぎないから、仮に、請求人らの主張する評価方法が合理的であるとしても、そのことをもって、評価通達に定められた評価方式を画一的に適用することにより、かえって実質的な租税負担の平等を著しく害することが明らかであるという特別の事情があるということはできない。したがって、本件土地と本件隣接地と一体として評価をすべきであるという請求人らの主張は採用できない。(平23.12. 1 東裁(諸)平23-85)

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支部名
東京
裁決番号
平230086ほか 1件
裁決年月日
平成23年12月1日
裁決結果
棄却
争点番号
400801020
争点
8財産の評価/1評価の原則/2評価単位
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、雑種地である本件土地と宅地である本件隣接地のように一体として開発することが経済的に合理的である場合には、地目別に評価することを定めた財産評価基本通達(評価通達)7《土地の評価上の区分》により難い特別の事情があるから、本件土地と本件隣接地は一体として評価をすべきである旨主張する。しかしながら、評価通達により算定される評価額が時価と乖離するなど、同通達に定められた評価方式を画一的に適用するという形式的な平等を貫くことによって、かえって実質的な租税負担の平等を著しく害することが明らかであるという特別の事情がある場合を除き、同通達に定められた画一的な評価方法によって、当該財産の評価をするのが相当と解するところ、請求人の主張は、結局、評価通達7による評価方法より、請求人主張の評価方法を採用するほうが合理的であるというにすぎないから、仮に、請求人の主張する評価方法が合理的であるとしても、そのことをもって、評価通達に定められた評価方式を画一的に適用することにより、かえって実質的な租税負担の平等を著しく害することが明らかであるという特別の事情があるということはできない。したがって、本件土地と本件隣接地と一体として評価をすべきであるという請求人の主張は採用できない。(平23.12. 1 東裁(諸)平23-86)

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支部名
関東信越
裁決番号
平230013
裁決年月日
平成23年9月13日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400801020
争点
8財産の評価/1評価の原則/2評価単位
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、本件1土地から本件6土地までの各土地(本件各土地)について、その全体を一つの評価単位として評価すべきである旨主張する。しかしながら、財産評価基本通達7《土地の評価上の区分》は、土地の価額は同通達に掲げる地目の別に評価することとし、その地目の区分は課税時期の現況によって判断する旨定め、そのただし書において、一体として利用されている一段の土地が2以上の地目からなる場合は、その一団の土地は、その主たる地目からなるものとして、その一団の土地ごとに評価する旨定めているところ、本件各土地の相続開始時における現況地目は、本件1土地が山林、本件2土地、本件3土地及び本件5土地がそれぞれ宅地、本件4土地が畑並びに本件6土地が雑種地であり、本件各土地のうち、2以上の地目で一体として利用されている土地はない。また、財産評価基本通達7のなお書は、生産緑地を除く市街地農地、市街地山林、市街地原野又は宅地と状況が類似する雑種地について、2以上の地目が隣接しており、これらを一団として評価することが合理的と認められる場合には、その一団の土地ごとに評価する旨定めているところ、宅地である本件2土地、本件3土地及び本件5土地並びに生産緑地である本件4土地は、当該定めの対象にはならず、市街地山林である本件1土地及び宅地と状況が類似する雑種地である本件6土地は、互いに隣接していない。そうすると、本件各土地は、各地目の別にそれぞれ評価するのが相当である。そして、財産評価基本通達7−2《評価単位》は、宅地の評価単位について、利用の単位となっている1区画の宅地ごととする旨定めているところ、本件2土地は、他の宅地と隣接しておらず、本件3土地及び本件5土地は、いずれも宅地で隣接してはいるものの、相続開始時における利用状況をみると、それぞれ独立した建物が存在し、それらの建物が別の第三者に賃貸されている事実が認められるから、これらの各宅地も、別々に評価するのが相当である。したがって、本件各土地は、各土地ごとを評価単位として評価するのが相当である。(平23. 9.13 関裁(諸)平23-13)

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支部名
関東信越
裁決番号
平230014
裁決年月日
平成23年9月13日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400801020
争点
8財産の評価/1評価の原則/2評価単位
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、隣接する本件各土地(本件1−1土地、本件1−3土地、本件1−4土地、本件2−1土地、本件3−1土地、本件5土地及び本件6土地)全体を一つの評価単位として評価すべきである旨主張する。しかしながら、財産評価基本通達7《土地の評価上の区分》は、土地の価額は同通達に掲げる地目の別に評価することとし、その地目の区分は課税時期の現況によって判断する旨定め、そのただし書において、一体として利用されている一段の土地が2以上の地目からなる場合は、その一団の土地は、その主たる地目からなるものとして、その一団の土地ごとに評価する旨定めているところ、本件各土地の相続開始時における現況地目は、本件1−1土地、本件1−3土地及び本件1−4が山林、本件2−1土地、本件3−1土地及び本件5土地が宅地並びに本件6土地が雑種地であり、これらの各地目のうち、2以上の地目で一体として利用されている土地はない。また、財産評価基本通達7のなお書は、生産緑地を除く市街地農地、市街地山林、市街地原野又は宅地と状況が類似する雑種地について、2以上の地目が隣接しており、これらを一団として評価することが合理的と認められる場合には、その一団の土地ごとに評価する旨定めているところ、宅地である本件2−1土地、本件3−1土地及び本件5土地は、当該定めの対象にはならず、市街地山林である本件1−1土地、本件1−3土地及び本件1−4土地並びに宅地と状況が類似する雑種地である本件6土地は、互いに隣接していない。そうすると、本件各土地は、財産評価基本通達7の定めにより各地目の別にそれぞれ評価するのが相当である。そして、財産評価基本通達7−2《評価単位》は、宅地の評価単位について、利用の単位となっている1区画の宅地ごととする旨定めているところ、本件2−1土地は、他の宅地と隣接しておらず、本件3−1土地及び本件5土地は、いずれも宅地で隣接してはいるものの、相続開始時における利用状況をみると、それぞれ独立した建物が存在し、それらの建物が別の第三者に賃貸されている事実が認められるから、これらの各宅地も、別々に評価するのが相当である。したがって、本件各土地は、各土地ごとを評価単位として評価するのが相当である。(平23. 9.13 関裁(諸)平23-14)

支部名
東京
裁決番号
平230003
裁決年月日
平成23年7月4日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、従前の宅地について、本件仮換地が指定されているものの、本件相続開始日においても、本件仮換地の使用収益開始の目処が立たない状況にあり、その大部分が公衆用道路である従前の宅地をそのまま使用収益しなければならず、従前の宅地は、長期間にわたり宅地としての効用を享受できない土地であるから、その取引価額は利用上の制約のない宅地に比べて大幅に低い価額となるのであって、これらのことは、財産評価基本通達により難い特別の事情に該当する旨主張する。しかしながら、本件仮換地は、法的には相続開始日の約13年程前から使用収益できることとなっており、実際に長期間にわたり使用収益できないのは、区画整理事業が協議移転の方法により進められ、従前の使用者の移転が完了しないことによるものであるところ、財産評価基本通達24−2《土地区画整理事業施工中の宅地の評価》ただし書に定められている100分の95相当額の減額評価は、仮換地が造成工事中であり、かつ、その工事完了までの期間が1年を超える長期間になると見込まれることによって当該仮換地の使用収益が物理的に大幅に制限されることを考慮した上での減価であるから、本件仮換地の利用の制約については、上記100分の95という減額により考慮されているというべきである。また、本件仮換地が指定された日以後においても、それまでと同様に従前の宅地を道路用地として使用させる代償として損失補償を受領していることにより代償措置がとられていることからすれば、従前の宅地の大部分が公衆用道路であることをもって、財産評価基本通達により難い特別の事情であるとすることはできない。(平23. 7. 4 東裁(諸)平23-3)

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支部名
東京
裁決番号
平230001
裁決年月日
平成23年7月1日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400801990
争点
8財産の評価/1評価の原則/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件不動産を評価するに際し、財産評価基本通達により難い特別の事情はない旨主張する。しかしながら、請求人は、本件不動産の購入価額と本件不動産の相続税評価額との差額が多額であることを認識しながら、当該差額について、本件相続税の課税価格を圧縮し相続税の負担を回避するために、○○に罹患し、自己の行為の結果を認識するに足る能力を欠いていた本件被相続人の名義を無断で使用し、本件不動産の売買契約に及んだことは優に認めることができる。そして、このような場合に、財産評価基本通達に基づき本件不動産を評価することは、相続開始日前後の短期間に一時的に財産の所有形態が不動産であったにすぎない財産について実際の価値とは大きく乖離して過少に財産を評価することとなり、納税者間の実質的な租税負担の平等を害することとなるから、本件の場合、同通達によらないことが正当として是認されるような特別な事情があるというべきである。(平23. 7. 1 東裁(諸)平23-1)

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支部名
東京
裁決番号
平220133
裁決年月日
平成23年1月18日
裁決結果
全部取消し
争点番号
400801020
争点
8財産の評価/1評価の原則/2評価単位
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、評価対象地が自然の樹木が生い茂る山林であり、経済的合理性の観点からみれば、宅地への転用が見込めないから、近隣の純山林の価額に比準して評価すべきであると主張する。しかしながら、財産評価基本通達7《土地の評価上の区分》は、土地の価額は原則として地目の別に評価するが、例外として、一体として利用されている一団の土地は、これが2以上の地目からなるときには、そのうちの主たる地目からなるものとして、その一団の土地ごとに評価する旨定めているところ、評価対象地は、被相続人の別荘の敷地と物理的な区分がなく一体として利用されていたと認めるのが相当であることから、当該別荘敷地と一体として評価するのが相当である。(平23. 1.18 東裁(所・諸)平22-133)

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支部名
東京
裁決番号
平220112
裁決年月日
平成22年11月24日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400801020
争点
8財産の評価/1評価の原則/2評価単位
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、駐車場の用に供されている各土地に挟まれた評価対象地(本件通路)について、当該駐車場部分の各土地にとって必要な土地であることから、当該駐車場部分の各土地に配分して評価すべきである旨主張する。しかしながら、①当該駐車場部分の各土地は、本件通路によって物理的に分断され別々に利用されていること、②本件通路は、コンクリート舗装されている一方、当該駐車場部分の各土地は砂利敷きでその状況が明確に異なること及び③本件通路は、専ら本件被相続人の居住用建物の敷地への進入路として利用されていることからすると、本件通路は、本件被相続人の居住用建物の敷地と一体として評価するのが相当である。(平22.11.24 東裁(諸)平22-112)

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支部名
東京
裁決番号
平220112
裁決年月日
平成22年11月24日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、評価対象土地について、請求人が主張するところの実額評価法なるもの(土地の利用計画図及び造成費用等を基に算定する評価方法)により評価すると、財産評価基本通達の定めにより評価した金額を下回るから、同通達の定めにより難い特別な事情がある旨主張する。しかしながら、請求人が主張する実額評価法なるものは、想定土地利用図により土地を分割した上でその分割された区画ごとに、公示価格のおおむね80%の水準で決定されている財産評価基本通達に定める路線価及び各種の補正率を使って土地の評価額を計算する一方で、実際に要すると見込まれる水道、ガス等の給排水等の設備費用及び土地の造成見積費用を控除するという一貫性のない方法であるほか、土地の区画の分割の仕方が評価する者により区々となり、土地の造成工事費用の見積りについても区々とならざるを得ないから、土地の客観的交換価値を把握する評価方法として合理性があるとは認められない。したがって、財産評価基本通達に定められた評価方法によらないことが正当として是認されるような特別な事情があるとは認められない。(平22.11.24 東裁(諸)平22-112)

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支部名
熊本
裁決番号
平220005
裁決年月日
平成22年11月12日
裁決結果
棄却
争点番号
400801020
争点
8財産の評価/1評価の原則/2評価単位
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、丙土地は1筆の土地上に数戸の古い建物が並列する土地で、貸家建付地及び自用地が混在する土地であるが、開発行為を行うとした場合、土地所有者の意向としては、すべての古い建物を取り壊し、一団の土地として開発行為を行うはずであるから、丙土地を一団の土地として財産評価基本通達24−4《広大地の評価》の定め(広大地評価)を適用すべきである旨主張する。しかしながら、財産評価基本通達7−2《評価単位》は、宅地の評価単位について、「1画地の宅地」(利用の単位となっている1区画の宅地)を評価単位とする旨定めているところ、「1画地の宅地」とは、その宅地を取得した者が、その土地を使用収益、処分することができる利用単位ないし処分単位であって、①宅地の所有者による自由な使用収益を制約する他者の権利の存否により区分し、②他者の権利が存在する場合には、その種類及び権利者の異なるごとに区分して、それを1画地の宅地として評価するのが相当と解される。そうすると、丙土地については、「丙1土地」、「丙2土地」、「丙3土地」、「丙4土地」、「丙5土地及び丙5土地東側土地」、「丙6土地」及び「丙7土地」に区分して、それぞれ1画地の土地として評価することとなり、その面積はいずれも所定の面積未満であることから、広大地評価を適用することはできない。(平22.11.12 熊裁(諸)平22-5)

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支部名
熊本
裁決番号
平220005
裁決年月日
平成22年11月12日
裁決結果
棄却
争点番号
400801020
争点
8財産の評価/1評価の原則/2評価単位
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、財産評価基本通達7《土地の評価上の区分》の定めのとおり、評価の原則からいえば、地目・用途の別に評価することは承知しているが、同定めのただし書に特例的な取扱いがある趣旨からすれば、同通達24−4《広大地の評価》の定め(広大地評価)の適用に当たっては、評価の原則を当てはめることは相当でなく、あくまでも「開発行為をするとすれば」ということから判断すべきであり、開発行為を行うとした場合、地目や用途が異なるとしても同一所有者で地続きであれば、併せて開発を行うはずであることからすれば、このような土地は地目・用途に関係なく面積要件を満たしていれば広大地評価を適用すべきである旨主張する。しかしながら、甲土地と乙土地は地目が異なっており、また、甲土地は自用地の農地として、乙土地は貸家建付地としてそれぞれが別個に利用されており、甲土地と乙土地は地続きではあるものの、一体として利用されていた事実は認められないことから、そもそも財産評価基本通達7のただし書を適用する余地はなく、甲土地と乙土地を併せて一団の土地として広大地評価を適用することはできない。(平22.11.12 熊裁(諸)平22-5)

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支部名
東京
裁決番号
平220080
裁決年月日
平成22年10月13日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
№81

要旨

○ 請求人らは、贈与により取得したマンション住戸である本件各不動産について、建物の専有部分の床面積に対応するその敷地面積が広大であるから、本件各不動産の時価を財産評価基本通達の定めにより算定すると、売買の実態と乖離した高い評価額が算定されること及び本件各不動産は、住戸面積は狭く、建物等も老朽化していることなどの特別な事情があるから、本件各不動産の価額は鑑定評価額によるべきである旨主張する。しかしながら、①本件各不動産の敷地部分について、本件贈与者の有する共有持分が他の区分所有者が有する共有持分と質的に異なることもないのであるから、建物の専有部分の床面積に対応するその敷地の共有持分が広大であれば、それに連動して本件各不動産の価額も上昇又は下落することになること、②財産評価基本通達においては、土地の形状等に応じて、奥行距離に応じた奥行価格補正率を適用したりするなどして、土地の減価要素を考慮した評価方法が採られていること、及び③同通達は、家屋の評価については、固定資産税評価額に1.0の倍率を乗じて計算した金額によって評価する旨定めており、この固定資産税評価額は、請求人らが主張する事情については、それを織り込んで評価していることからすれば、同通達の定めにより本件各不動産を評価した場合に、適正な時価が求められず、著しく課税の公平を欠くことが明らかな場合に当たるとはいえない。他方、本件各不動産の評価に際しては、贈与の日において建替えの蓋然性が極めて高く、その場合には敷地の持分価額に見合う既存建物の2倍以上の面積の建物を取得することが予定されていたことなどの事情を考慮して価額を算定すべきところ、請求人らの主張する鑑定評価額は、これらの事情が十分に考慮されておらず、不動産鑑定評価基準に定める予測の原則に基づく分析検討が客観的かつ十分にされていないといわざるを得ないから、本件各不動産の客観的な交換価値を表しているとは認められない。したがって、本件各不動産の評価に当たり、財産評価基本通達の定めにより難い特別な事情は認められず、同通達の定めにより評価した価額をもって本件各不動産の時価と認めることが相当である。(平22.10.13 東裁(諸)平22-80)

支部名
東京
裁決番号
平220081
裁決年月日
平成22年10月13日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、贈与により取得した本件不動産について、建物の専用部分の床面積に対応するその敷地面積が広大であるから、このような本件不動産の時価を財産評価基本通達の定めにより算定すると、売買の実態と乖離した高い評価額が算定されること、及び本件不動産は、住戸面積は狭く、建物等も老朽化していることなどの特別な事情があるから、本件不動産の価額は鑑定評価額によるべきである旨主張する。しかしながら、本件不動産の敷地部分について、本件贈与者の有する共有持分が他の区分所有者が有する共有持分と質的に異なることもないのであるから、建物の専有部分の床面積に対応するその敷地の共有持分が広大であれば、それに連動して本件不動産の価額も上昇又は下落することになる。そして、財産評価基本通達においては、土地の形状等に応じて、奥行距離に応じた奥行価格補正率を適用したりするなどして、土地の減価要素を考慮した評価方法が採られている。また、財産評価基本通達は、家屋の評価については、固定資産税評価額に1.0の倍率を乗じて計算した金額によって評価する旨定めており、この固定資産税評価額は、請求人が主張する事情については、それを織り込んで評価している。したがって、財産評価基本通達の定めにより本件不動産を評価した場合に、適正な時価が求められず、著しく課税の公平を欠くことが明らかとはいえない。そして、請求人の主張する鑑定評価額は、本件不動産が、本件贈与日において建替えの蓋然性が極めて高く、その場合には敷地の持分価額に見合う既存建物の2倍以上の面積の建物を取得することが予定されていたことなどの事情を考慮して価額を算定すべきところ、これらの事情が十分に考慮されておらず、不動産鑑定評価基準に定める予測の原則に基づく分析検討が客観的かつ十分にされていないといわざるを得ないから、本件不動産の客観的な交換価値を表しているとは認められない。(平22.10.13 東裁(諸)平22-81)

支部名
東京
裁決番号
平220067
裁決年月日
平成22年9月27日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、請求人らが、本件マンションの相続税評価額が本件マンションの売却価額を上回っていることから、当該売却価額を相続開始時に時点修正した金額が本件マンションの時価であると主張するのに対し、本件マンションの売却価額については、請求人らの売申込により売却したものであること及び他の売買実例との比較がなされていないこと並びに本件売買契約は本件相続開始日からおおむね6か月を経過後に締結されたものであることから、売却時における本件マンションの適正な時価ではないとした上で、本件マンションの近隣の公示地の公示価格と近隣の宅地の売買実例を基に算定した金額が、本件マンションの時価であると主張する。しかしながら、本件売買契約に至る経緯や本件マンションが外国人向けの仕様であり痛みがひどいこと等の固有の事情を考慮すれば、原処分庁算定の時価は適正な時価とはいえない一方、本件マンションの売却価額は、請求人らの売申込により売却したことによって、その売却価額が下落したといえる事情は認められないこと及び請求人らと本件買受人との間に特別な関係はなく、その売却価額にし意的要素が入る事情は認められないことから、売却時の本件マンションの適正な時価を反映していると認められる。したがって、本件マンションの売却価額を基に時点修正を加え、本件マンションの相続開始時の時価を算定する方法には合理性があると認められる。(平22. 9.27 東裁(諸)平22-67)

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支部名
東京
裁決番号
平220019
裁決年月日
平成22年7月22日
裁決結果
棄却
争点番号
400801020
争点
8財産の評価/1評価の原則/2評価単位
事例集登載頁
№80

要旨

○ 請求人らは、相続開始前までは被相続人が一団の農地として利用していた本件各土地について、本件各土地の一部の遺産分割は財産評価基本通達7−2《評価単位》(1)注書に定める不合理分割に該当するから、同定めのとおり、分割前の利用の単位である本件各土地の全体を1つの評価単位として評価すべきである旨主張する。しかしながら、財産評価基本通達7−2(1)注書の趣旨は、不合理分割された土地をそのまま評価した場合、実態に即した評価がなされないため、課税の公平に資する目的で評価単位を是正することにあると解されることからすると、遺産分割の一部が不合理分割である場合には、不合理分割に当たる部分についてのみ是正すれば足りるから、その部分のみ分割前の画地により評価単位を判定し、その余の部分については、分割後の画地により評価単位を判定するのが相当である。(平22. 7.22 東裁(諸)平22-19)

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支部名
東京
裁決番号
平220019
裁決年月日
平成22年7月22日
裁決結果
棄却
争点番号
400801020
争点
8財産の評価/1評価の原則/2評価単位
事例集登載頁
№80

要旨

○ 請求人らは、遺産分割により単独又は共有取得された市街地農地である本件各土地について、相続開始日までは被相続人が耕作し、相続開始日以後は請求人らが共同で耕作していたことから、本件各土地の評価単位は、財産評価基本通達7−2《評価単位》(2)ただし書の定めのとおり、現実の利用の単位となっている全体を1つの評価単位として評価すべきである旨主張する。しかしながら、同定めにいう市街地農地の評価単位は、耕作の単位となっている「1枚の農地」ではなく、宅地としての効用を果たす規模や形状等の観点から「利用の単位となっている一団の農地」によることとされており、この「利用の単位となっている一団の農地」とは、同通達7−2(1)の注書が準用されている点で、同本文にいう「1画地の宅地」に準ずる概念であると解され、当該土地を取得した者が、使用、収益及び処分等することができる利用単位ないし処分単位をいうものと解するのが相当である。したがって、遺産分割後における市街地農地の評価単位となる「利用の単位となっている一団の農地」の判定は、当該土地の利用状況や権利関係等諸般の事情を考慮し、①土地の所有者による自由な使用収益を制約する他者の権利の存否により区分し、②他者の権利が存在する場合には、その種類及び権利者の異なるごとに区分して行うのが相当である(なお、共有地は、その処分等に共有者の同意が必要であるなど、単独所有の場合と比較して使用、収益及び処分等について制約があるから、評価対象地が共有か否か及び共有の場合の持分割合は、評価単位の判定に当たって考慮すべき事情である。)。そうすると、本件各土地の場合、3つの評価単位として評価すべきである。(平22. 7.22 東裁(諸)平22-19)

支部名
関東信越
裁決番号
平210109
裁決年月日
平成22年5月19日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁評価額は、本件各土地が市街地農地に該当することから、財産評価基本通達40《市街地農地の評価》の定めにより、本件各土地の宅地としての価額から宅地造成費を控除するなどして本件各土地の価額を算定しているが、本件各土地に建物を建てるとするならば、市道○号線から本件各土地までの約200m以上の道路を整備しなければならず、また、当該市道から本件各土地までの間は、未だ宅地開発がされておらず、電気・水道等のライフラインの整備もされていないことからすれば、本件各土地は宅地開発を行うことが事実上困難な土地であると認められ、この点を加味していない原処分庁評価額については、直ちにこれを本件各土地の本件相続開始日における価額として採用することはできない。他方、請求人鑑定評価は、①市街化区域内の宅地見込地から接近した価格と②市街化調整区域内の農地から接近した価格について6対4の調整比率を乗じて算定しているが、②の価格は、おおむね1㎡当たり1,000円前後で、また、地域要因等の格差も極端に大きい取引事例に基づき算定されたもので、各種要因比較の合理性に疑義があり、その規範性は劣るから、これを基に算定された請求人鑑定評価額についても、本件各土地の本件相続開始日における価額として採用することはできない。以上のことから、当審判所において、本件各土地に係る鑑定評価を依頼したところ、審判所鑑定評価は、市街化調整区域における取引事例においても、請求人鑑定評価と比較し、より適切な事例を採用していると認められ、その余の鑑定内容においても合理性を欠く点は認められない。したがって、当審判所は、本件各土地の本件相続開始日における価額を審判所鑑定評価に基づく評価額と認定し、これに基づき本件相続に係る相続税の課税価格及び納付すべき税額を計算すると、これらの金額は原処分の金額を下回るから、原処分は、その一部を取り消すべきである。(平22. 5.19 関裁(諸)平21-109)

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支部名
広島
裁決番号
平210019
裁決年月日
平成22年3月8日
裁決結果
全部取消し
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、最も合理的な本件各不動産の価額(時価)の算定方法は、当該土地の取引に関して時間的、場所的同一性及び物件的、用途的同一性の点で可及的に類似する土地の取引事例に依存し、それらを比準して算定する方法であるから、本件各不動産の時価は、本件相続の開始直後の本件各不動産の譲渡価額に基づいて算定すべきである旨主張する。しかしながら、請求人らが主張する土地の評価方法は、不動産鑑定評価における取引事例比較法であると考えられ、これによる鑑定手法の精度は取引事例の選択に依存しているから、意図的に取引価格を低く設定するなどして経済的合理性の認められない取引を行ったような場合の取引事例は、事情補正を施すことができないので、取引事例比較法において採用すべき取引事例とは認められず、このような取引事例の取引価格に基づいて算定された価額が時価を示すものとはいえないところ、本件各不動産の譲渡は、各売買当事者が当初から低額の譲渡価額を設定するという意図の下、譲受法人が取得資金の融資を受けた金融機関の評価額に照らしても、著しく低額の譲渡価額を設定してなされた経済的合理性の認められない取引であると認められるから、このような取引に係る譲渡価額を基に算定された価額が本件各土地の時価を示すということはできない。(平22. 3. 8 広裁(諸)平21-19)

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支部名
東京
裁決番号
平210078
裁決年月日
平成21年12月14日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400801020
争点
8財産の評価/1評価の原則/2評価単位
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、自宅敷地と駐車場土地はいずれも登記簿上の地目も固定資産税の課税地目も宅地であること又は仮に駐車場部分の地目が雑種地であるとしても、2以上の地目の土地を一体として利用している場合に当たることから、一団の土地として広大地の評価を適用するべきである旨主張するが、財産評価基本通達に定める地目の判定は、課税時期の現況により判断すべきものであり、固定資産税等の地目によってすべきではなく、また、本件土地は自宅敷地と駐車場土地は明確に区分されて利用されていることから、本件土地を一団の土地として評価すべきである旨の請求人らの主張は採用できない。一方、原処分庁は、本件駐車場土地はフェンス等で区分されていることから一体評価することはできできない旨主張するが、本件駐車場土地は、一括して不動産管理会社に管理委託され、月極め駐車場として同一の利用目的に供され、財産評価基本通達7−2が、雑種地は、利用の単位となっている一団の雑種地(同一の目的に供されている雑種地をいう)を評価単位とする旨定めていることなどからすれば、本件駐車場土地は1画地として一体評価すべきであり、原処分庁の主張は採用できない。(平21.12.14 東裁(諸)平21-78)

支部名
大阪
裁決番号
平210025
裁決年月日
平成21年11月18日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 財産評価基本通達の定める基準は時価評価の一方法として合理性を肯定でき、財産評価基本通達を適用することが特に不合理と認められる特別な事情が認められない本件においては、財産評価基本通達の定めに従って評価するのは合理的と認められる。請求人は、不動産鑑定士による鑑定評価額等により相続税法第22条に規定する時価を評価すべきである旨主張する。しかしながら、請求人が提出した鑑定評価書には、①周知の埋蔵文化財包蔵地に位置することのみをもって減価要因としていること、②特定の者の通行の用に供されている私道を零評価していること、③取引事例比較法における比準価格、地価公示価格との規準価格を求める際の格差率に合理性が乏しいことなど、その鑑定評価に合理性が認められない。したがって請求人の主張は採用できない。(平21.11.18 大裁(諸)平21-25)

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支部名
札幌
裁決番号
平210003
裁決年月日
平成21年9月3日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、相続財産として申告した土地等の評価額は時価と比較すると高すぎるので、それぞれの申告額に一定の割合を乗じた金額に減額すべきである旨主張する。しかしながら、相続税の相続財産の評価に当たり、財産評価基本通達で定める基準に基づき画一的に相続財産の評価を行うことには合理性があると認められているところ、請求人は、財産評価基本通達に基づいて算定した評価額から減算すべきと主張する割合について、明確な算定根拠はないと自認し、具体的な証拠書類等を提出しておらず、また、財産評価基本通達を適用して評価することが特に不合理と認められる特別な事情も認められないことから、請求人の主張には理由がない。(平21. 9. 3 札裁(諸)平21-3)

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支部名
東京
裁決番号
平210012
裁決年月日
平成21年8月26日
裁決結果
棄却
争点番号
400801020
争点
8財産の評価/1評価の原則/2評価単位
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、本件土地は、本件相続に係る相続税申告期限の日において、その全体を居住の用に供していること及び平成7年1月12日付の審判所が裁決した事例と極めて類似しているから、同裁決と同様に、全体を1画地の宅地として広大地の評価をすべきである旨主張する。しかしながら、請求人らが主張する裁決と本件は前提が異なり、また、本件土地は、本件遺産分割により、本件A土地は請求人甲及び乙が共有持分で取得し、本件B土地は請求人甲が単独で取得している。そうすると、本件A土地は共有財産であるから、共有物の変更や処分は共有者の同意が必要であるなど、単独所有の場合と比較して使用、収益及び処分について制約がある土地であると認められる。そして、本件遺産分割が著しく不合理な分割であるとは認められないから、本件土地を1画地の宅地として評価する事情は認められず、本件遺産分割後の本件A土地及び本件B土地をそれぞれ1画地の宅地として、本件A土地のみを広大地として評価することが相当と認められるから、請求人らの主張には理由がない。(平21. 8.26 東裁(諸)平21-12)

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支部名
沖縄
裁決番号
平200012
裁決年月日
平成21年6月26日
裁決結果
棄却
争点番号
400801990
争点
8財産の評価/1評価の原則/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁は評価対象地について不動産鑑定士による鑑定評価額に基づき評価しているが、当該原処分庁鑑定評価は、違法な条件を付すとともに各試算価格を求める段階においても、し意的で不当な内容となっていることから、請求人鑑定評価額が時価というべきである旨主張する。しかしながら当審判所が請求人鑑定評価額について検討したところ、請求人鑑定評価額は、①不動産鑑定評価基準において、土地の正常価格を求めるときは、公示価格による標準地の価格を規準とした価格を採用しなければならない旨定められているところ、それを採用しておらず、不動産鑑定評価基準に照らし合理的なものとは認められないこと、②地代徴収権の現在価値を求める場合の複利年金現価率及び更地への復帰価値を求める場合の複利現価率は、それぞれ異なる性質のものでありその利率も異なるものであるところ、同一の率を採用しており、適切なものとは認められないこと、及び③底地価格の算定に当たり、全額借入による投資のみを前提とした場合には、借入金返済及び利潤ないしは利得が得られないため市場性の減退があるとして、減価を行い鑑定評価額を決定しているが、それは一部の特定した購入形態において成立する限定的な交換価値であって、不特定多数の当事者間で自由な取引が行われる場合に成立する客観的な交換価値とはいえず、独自の見解に基づくものであり相当とは認められないこと等、合理性を欠く点が相当程度認められる。一方、原処分庁鑑定評価額は、公衆用道路の面積について相当と認められない点があるものの、それ以外は特に、不合理とする内容は認められず、両鑑定評価を比較する限りにおいては、原処分庁鑑定評価が信用性に優るということができる。したがって、評価対象地については、原処分庁鑑定評価を基に評価するのが相当である。(平21. 6.26 沖裁(諸)平20-12)

支部名
広島
裁決番号
平200033
裁決年月日
平成21年6月25日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、隣接宅地及び本件私道の各共有持分について暴力団関係者が登記名義を有していることは、所有者という立場を利用して不当な言いがかりをしてくる可能性があるから、本件宅地について減価要因が生じているとして、当該要因を近隣対策費として減価した請求人ら鑑定評価に基づく鑑定評価額が本件宅地の時価である旨主張する。しかしながら、請求人ら鑑定評価は、標準画地比準方式を適用する際の近隣地域の範囲の判定及び標準画地の設定において土地価格比準表の定めに準拠していないばかりか、格差の程度の判定においても土地価格比準表の定めを著しく超える判定を行うなど、その合理性に問題がある。また、上記減価要因は、現実的かつ具体的な要因ではなく心理的要因であると認められるところ、請求人ら鑑定評価が市場性及び費用性の両観点から算定した減価率100分の30はその算定方法に問題があるといわざるを得ないから、請求人ら鑑定評価額が時価を示すものとはいえない。これに対し、原処分庁鑑定評価は、上記減価要因を近隣地域と類似地域の格差要因とみて、その格差率を100分の5と判定して地域格差の補正を行っていることは、当審判所においても相当と認められ、その他の部分についても、不動産鑑定評価基準等に準拠して適正に鑑定評価が行われており、原処分庁鑑定評価は十分合理性を有するものである。そして、本件においては、このようにして算定された原処分庁鑑定評価額が相続税評価額を下回るから、原処分庁鑑定評価額を本件宅地の時価とみるのが相当である。(平21. 6.25 広裁(諸)平20-33)

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支部名
関東信越
裁決番号
平200051
裁決年月日
平成21年4月22日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、本件隣接土地が、一般競争入札において最低売却価格の120%に相当する価額で落札されたとして、その価額を基に算定した価額が、本件土地の時価である旨主張するが、その価額は、平成16年当時の価額であり、また、その当時の本件隣接土地の行政規制による最低敷地面積は、100㎡で、容積率は80%であり、本件相続開始日における行政規制と異なっていることから、時点修正等何らのしんしゃくも行わず算定した請求人らの主張額に合理性はない。(平21. 4.22 関裁(諸)平20-51)

支部名
関東信越
裁決番号
平200050
裁決年月日
平成21年4月20日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、相続により取得した土地の時価は、不動産鑑定士の鑑定評価額によるべきである旨主張するが、本件鑑定には合理性を欠く点が認められることから本件相続開始日における本件土地の相続税法第22条に規定する時価とは認められない。一方、本件路線価は、当審判所が本件区画整理事業地内の本件基準地価格から算定した価額155,090円/㎡と比較してみても時価を上回ると認められない。また、本件路線価は、本件基準地と取引事例地が本件区画整理事業地内における建築制限等が同様と認められる上、本件路線価の評定担当署所属の職員の答述からすれば、制限はしんしゃく済と認められる。よって、本件路線価を基に本件土地の相続税評価額を算定すると、本件申告額を上回る。したがって、本件申告額は、時価を下回り相続税評価額も下回ることからそれを取り消すべき理由はない。(平21. 4.20 関裁(諸)平20-50)

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支部名
東京
裁決番号
平200151
裁決年月日
平成21年4月6日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400801020
争点
8財産の評価/1評価の原則/2評価単位
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、土地の評価の安全性をかんがみれば、複数の隣接する貸家建付地を一体で評価することによって、納税者有利に広大地の評価をすることは合理的である旨主張する。しかしながら、宅地の評価単位について、財産評価基本通達7−2は、利用の単位となっている1区画の宅地を評価単位とする旨定めている。この評価単位の判定は、①宅地の所有者による自由な使用収益を制限する他者の権利の存在の有無により区分し、②他者の権利が存在する場合には、その権利の種類及び権利者の異なるごとに区分することとされており、貸家建付地の評価において貸家が数棟あるときには、原則として、各棟の敷地ごとに区分して評価することとなる。(平21. 4. 6 東裁(諸)平20-151)

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支部名
大阪
裁決番号
平200052
裁決年月日
平成21年2月25日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、本件各鑑定が適正であり、路線価方式では適正な時価が反映されないから、その評価額は、本件各鑑定の評価額によるべきである旨主張する。しかしながら、財産評価基本通達に定められた評価方法により、画一的に財産の評価を行なうことは、税負担の公平、効率的な租税行政の実現という観点からみて合理的であり、これを形式的にすべての納税者に適用して財産の評価を行なうことは、一般的には、税務負担の実質的な公平をも実現し、租税平等原則にかなうものであり、財産評価基本通達に定める評価方式によらないことが正当として是認されるような特別の事情がある場合に限り、他の合理的な評価方式によることが許されると解すべきである。そして、財産評価基本通達に定める路線価方式による評価方法は、実勢価格を相当程度性格に反映しており、基本的に合理性を有するものということができ、これによらないことが正当として是認されるような特別な事情がない限り、路線価方式により評価すべきである。本件各土地の地価の変動等が特別な事情に当たるかどうか検討すると、本件土地が所在する地域の平成16年分及び平成17年分の地価及び各路線価の年間下落率は最大で12.03%であるから、平成16年分の評価時点の平成16年1月1日から本件相続開始日までの間に20%を超える下落があったものとは認められず、路線価方式により算定される評価額が、客観的な交換価値を上回るような特別な事情があったとは認められない。なお、本件各鑑定は、資料選択及び判断が合理的に行われたものとはいえず、本件各鑑定の評価額は、本件各土地の時価を適正に評価したものとは認められない。したがって、本件各土地の評価額は、路線価方式によって評価するのが相当である。(平21. 2.25 大裁(諸)平20-52)

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支部名
大阪
裁決番号
平200037
裁決年月日
平成20年12月19日
裁決結果
棄却
争点番号
400801020
争点
8財産の評価/1評価の原則/2評価単位
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、本件土地(6筆、合計面積は3,108.74㎡)は、財産評価基本通達7−2に基づき、全体を1画地の宅地として、また、財産評価基本通達26に基づき、貸家建付地の評価をすべきである旨主張する。そこで、本件土地の相続時の状況をみると、①居宅の南側に隣接する駐車場の敷地、②居宅及び庭園の敷地、③共同住宅の敷地及び④共同住宅の北側に隣接する駐車場の敷地の4つの部分から構成されており、その利用状況から評価単位を判断すると、②の居宅及び庭園は自用物件であり、共同住宅の入居者の賃借権は及んでいない。また、①の南側駐車場は共同住宅と一体として利用されていない一方、②の土地と一体として利用されていると認められるから、①と②の土地は、財産評価基本通達7ただし書により一団の宅地として、自用地評価をするのが相当である。③の共同住宅は、賃貸住宅として貸し付けられており、宅地として貸家建付地評価するが、④の北側駐車場は、共同住宅の利用者用の駐車場として使用されている部分はあるが、駐車スペースの相当部分が余剰スペースであり、入居者の賃借権が及んでいないというべきであることから、③の敷地と一体として利用されているとは認めることはできないので、雑種地として自用地評価すべきである。(平20.12.19 大裁(諸)平20-37)

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支部名
大阪
裁決番号
平200038
裁決年月日
平成20年12月19日
裁決結果
棄却
争点番号
400801020
争点
8財産の評価/1評価の原則/2評価単位
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件土地(6筆、合計面積は3,108.74㎡)は、財産評価基本通達7−2に基づき、全体を1画地の宅地として、また、財産評価基本通達26に基づき、貸家建付地の評価をすべきである旨主張する。そこで、本件土地の相続時の状況をみると、①居宅の南側に隣接する駐車場の敷地、②居宅及び庭園の敷地、③共同住宅の敷地及び④共同住宅の北側に隣接する駐車場の敷地の4つの部分から構成されており、その利用状況から評価単位を判断すると、②の居宅及び庭園は自用物件であり、共同住宅の入居者の賃借権は及んでいない。また、①の南側駐車場は共同住宅と一体として利用されていない一方、②の土地と一体として利用されていると認められるから、①と②の土地は、財産評価基本通達7ただし書により一団の宅地として、自用地評価をするのが相当である。③の共同住宅は、賃貸住宅として貸し付けられており、宅地として貸家建付地評価するが、④の北側駐車場は、共同住宅の利用者用の駐車場として使用されている部分はあるが、駐車スペースの相当部分が余剰スペースであり、入居者の賃借権が及んでいないというべきであることから、③の敷地と一体として利用されているとは認めることはできないので、雑種地として自用地評価すべきである。(平20.12.19 大裁(諸)平20-38)

支部名
関東信越
裁決番号
平200019
裁決年月日
平成20年11月19日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、相続により取得した土地の一部の価額は、相続税評価額ではなく不動産鑑定士の鑑定評価額によるべきである旨主張する。しかしながら、本件各土地は区画整理事業が実施され宅地造成が既に完了しているにもかかわらず、多額な造成工事費を計上するなどして評定された鑑定評価額には合理性を認めることはできない。そこで、当審判所が本件各土地の近隣における公示価格及び取引事例から時価を検討したところ、本件各土地の原処分庁算定による相続税評価額が本件相続開始日における本件各土地の時価を明らかに上回るような特別な事情があるとは認められない。したがって、原処分庁算定による相続税評価額は相続税法第22条に規定する時価として合理性が認められる。(平20.11.19 関裁(諸)平20-19)

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支部名
沖縄
裁決番号
平200001
裁決年月日
平成20年7月7日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400801020
争点
8財産の評価/1評価の原則/2評価単位
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件宅地は甲ストアに賃貸している建物の敷地及びその来店者のための駐車場として利用されているので、貸家建付地と貸宅地に区分して評価するのが相当である旨主張する。しかしながら、本件宅地は一括して甲ストアに賃貸されており、当該建物及び駐車場の敷地以外の用途には供されていないこと、当該駐車場は当該建物を賃借している甲ストアの来店客専用駐車場であり、かつ、甲ストアの来店客のほとんどが自動車等を利用していることから、当該建物を店舗として使用するためにそれに付設される駐車場は欠かせないこと、当該駐車場部分は、店舗の規模や来店客の状況に比して、特に過大なものとは認められないこと、当該駐車場部分に係る賃貸借契約は、本件建物賃貸借契約と不可分一体のものとして締結されたものと認められることからすると、当該駐車場部分は建物の効用を果たすために必要な部分であり、当該建物の敷地の一部であると認めることができる。そうすると、本件宅地は、貸家建付地として評価することが相当である。(平20. 7. 7 沖裁(諸)平20-1)

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支部名
東京
裁決番号
平190189
裁決年月日
平成20年5月29日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、本件各土地の時価は本件各鑑定評価額であり、相続税評価額はいずれも本件各土地の鑑定評価額、すなわち時価を上回るものであることから、本件相続に係る相続税の計算上、課税価格に算入すべき本件各土地の価額は、本件各鑑定評価額によるべきである旨主張する。ところで、本件各鑑定書においては、本件各土地の宅地見込地としての比準価格及び開発法による価格を求め、それらの価格の中庸値により鑑定評価額を決定している。しかしながら、①本件各土地は最短でも平成23年度までは仮換地が指定される見込はなく、その後の土地区画整理事業の進捗の見通しも不透明であることからすると、現実に開発し、販売できる時期を想定することは困難であり、開発法による価格を比較考量する方法は相当ではないこと、②本件各鑑定書で採用された取引事例は、本件各土地との地域格差が著しく、規範性に欠ける事例であると認められることからすると、本件各土地の鑑定評価額の算定方法は合理性を欠いている。したがって、本件鑑定評価額をもって、本件各土地の相続税評価額が、相続開始時における時価を上回っている特別な事情があると判断することはできない。そこで、当審判所において、本件各土地の近隣で本件各土地の存する地域と状況が類似する地域に存し、地積、形状等の画地条件の格差が最小限となるような取引事例を基に本件各土地の時価を算定したところ、その価額はいずれも本件各土地の相続税評価額を上回り、本件各土地の相続税評価額が本件相続開始日における本件各土地の時価を上回るような特別な事情があるとは認められないことから、相続税の課税価格に算入すべき本件各土地の価額は相続税評価額によるのが相当である。(平20. 5.29 東裁(諸)平19-189)

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支部名
沖縄
裁決番号
平190005
裁決年月日
平成20年5月21日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 本件各土地及び建物の時価について、請求人は、財産評価基本通達(以下「評価通達」という。)に定められた財産の評価方法に基づき算出した評価額が、すべて相続税法第22条《評価の原則》に規定する時価になるとは限らないとし、請求人が算出した評価額(路線価評価による更地価格を基に複利原価率を用いた価格等、或いは、鑑定評価額)が時価である旨主張し、原処分庁は、評価通達及び財産評価基準(以下「評価通達等」という。)並びに「使用貸借に係る土地についての相続税及び贈与税の取扱いについて」国税庁長官通達(以下「使用貸借通達」という。)に基づき算出した価格が時価である旨主張する。ところで、財産の価額について、相続税法第22条は、相続、遺贈又は贈与(以下「相続等」という。)により取得した財産の価額は当該財産の取得の時における時価による旨規定しているところ、この場合の時価とは、当該財産を相続等により取得した日において、それぞれの財産の現況に応じ不特定多数の当事者間で自由な取引が行われる場合に通常成立すると認められる価額、すなわち、当該財産の客観的な交換価値をいうものと解されている。課税実務においては、財産評価の一般的基準が評価通達等及び使用貸借通達によって定められ、これに定められた画一的な評価方法によって土地等の財産の時価、すなわち客観的交換価値を評価することとしている。土地等の評価についてこのような画一的な評価方法が採用されているのは、土地等の客観的な交換価値は必ずしも一義的に確定されるものではなく、的確に把握することが必ずしも容易ではないため、これを個別に評価する方法を採ると、その評価方式や基礎資料の選択の仕方等により異なる評価額が生じる結果となって租税負担の公平を害するおそれがあり、かつ、納税者及び課税庁の双方ともに過大な負担と費用を強いることになるから、課税庁が準拠すべき一般的で簡便な評価方法を定め、あらかじめ定められた評価方法によって画一的に評価することにより、課税の適正や納税者間の公平を図ることが合理的であるという理由によるものと解されている。そして、租税平等主義という観点からして、評価通達等及び使用貸借通達に定められた評価方法が合理的なものである限り、これが形式的にすべての納税者に適用されることによって租税負担の実質的な公平をも実現されるものと解されることからすると、特定の納税者あるいは特定の相続財産についてのみ評価通達等及び使用貸借通達に定める評価方法以外の方法によって評価を行うことは、たとえその方法による評価額がそれ自体として相続税法第22条に定める時価として許容できる範囲内のものであったとしても、納税者間の実質的公平を欠くこととなり、許されないものと解するのが相当である。以上のとおり、評価通達等及び使用貸借通達に定める評価方法は、一般的に合理性を有するものと解されるところ、これらを適用して評価することが著しく不適当と認められる特別な事情が存する場合、すなわち、評価通達等及び使用貸借通達により算定される土地等の評価額が客観的交換価値を上回る場合には、他の合理的な評価方法により時価を求めるべきものと解されている。この場合の評価通達等及び使用貸借通達により算定される土地等の評価額が客観的交換価値を上回っているといえるためには、これを下回る不動産鑑定評価が存在し、その鑑定評価が一応公正妥当な鑑定理論に従っているというのみでは足りず、同一の土地等について他の不動産鑑定評価があればそれとの比較において、また、周辺における公示価格や都道府県地価調査による基準地の標準価格の状況、近隣における取引事例等の諸事情に照らして、評価通達等及び使用貸借通達により算定された土地等の評価額が客観的交換価値を上回ることが明らかであると認められることを要するものと解されている。以上のとおり、本件各土地及び建物を評価通達等及び使用貸借通達に基づき評価することは合理的であり、また、評価通達等及び使用貸借通達により難い特別な事情は認められないことから、本件各土地及び建物については、評価通達等及び使用貸借通達により評価すべきであり、これらの定めに基づいて評価した原処分庁評価額は相当と認められる。(平20. 5.21 沖裁(諸)平19-5)

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支部名
関東信越
裁決番号
平190035
裁決年月日
平成20年3月25日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、財産評価基本通達に基づく評価額に建付減価、利用価値低下、開発法等を準用するなど減価要因を反映させた額が相続税の課税価格に算入すべき財産の価額である旨主張する。しかしながら、本件各土地の原処分庁評価額は、財産評価基本通達に基づきなされ相当であると認められ、当審判所が土地価格比準表に準じて算定した時価を超えていないことから、本件各土地の相続税評価額が本件相続開始日における本件各土地の時価を上回っているような特別な事情があるとは認められない。したがって、この点に関する請求人の主張は採用できない。(平20. 3.25 関裁(諸)平19-35)

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支部名
名古屋
裁決番号
平190055
裁決年月日
平成19年12月25日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400801020
争点
8財産の評価/1評価の原則/2評価単位
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、①A、B及びC土地は、相続人甲が従来より所有している、P市Q町○○○−○の雑種地363㎡(以下「甲所有土地」という。)と一体となって、有料駐車場として利用してきたものであるから、それらの土地を一体として評価するのが相当であり、そうすると、その合計地積が開発許可を要する面積を超えるため、財産評価基本通達24−4に定める広大地補正(以下「広大地補正」という。)を適用すべきであり、また、②国税庁の質疑応答事例の回答要旨が「所有する宅地を自から使用している場合には、居住の用か事業の用かにかかわらず、その全体を1画地の宅地とする。」としているところ、DないしH土地は、全体を事業の用に使用していることから、併せて1画地として評価すべきであり、そうすると、その合計地積が開発許可を要する面積を超えるため、広大地補正を適用すべきである旨主張する。 しかしながら、①相続又は遺贈により取得した土地については、取得者ごとに財産評価基本通達等に定める評価方法を適用して時価を算出するのが相当であるところ、A、B及びC土地について甲所有土地と併せて評価することはできず、A土地は、相続人甲が取得し、B及びC土地は相続人乙が取得していることから、これらを取得者ごとに分けて評価するのが相当であって、それぞれの各1画地が開発許可を要する面積を超えるものはないから、広大地補正を適用することはできないとともに、②財産評価基本通達7が、原則として評価する土地の地目ごとに評価する旨定めていることから、農地であるD土地は宅地であるEないしH土地とは分けて評価する必要があり、同通達7−2が宅地は利用の単位ごとに1画地とする旨定めていることから、F土地は、被相続人が使用貸借により相続人甲に貸しており、E、G及びH土地上には、それぞれに貸家が建っており、それぞれに貸付られていることからE、G及びH土地をそれぞれに分けて評価するのが相当であって、DないしH土地は、いずれも開発許可を要する面積を超えないから、広大地補正を適用することはできない。(平19.12.25 名裁(諸)平19-55)

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支部名
東京
裁決番号
平190085
裁決年月日
平成19年12月14日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、本件土地における相続税法第22条に規定する時価は、市街化調整区域に所在するため開発行為ができない土地であるとして決定した第1次鑑定評価額であり、仮に、開発行為が可能とした場合には、第2次鑑定評価額となるから、これらの鑑定評価額を上回る本件土地の相続税評価額は、本件土地の時価として妥当性に欠けるとして、本件土地については、相続税評価額が時価を上回っている特別な事情があるため、相続税の課税価格に算入すべき本件土地の価額は、相続税評価額によらず鑑定評価額によるべきである旨主張する。 しかしながら、第1次鑑定評価額は、開発行為が許可されうることを看過し、異なる前提で決定されたものであって適切なものとはいえず、また、第2次鑑定評価額は、①本件土地の近隣に本件土地と同様、その有効活用において開発行為が想定される画地規模の大きい取引事例が存在するにもかかわらず、この取引事例による本件土地の価額の検証はされていないこと、②本件土地の宅地分譲計画において想定された開発道路の設定は、合理性に欠けること、③個別的要因における格差率は、土地価格比準表の格差と比較しても著しく大きく、その根拠も専ら不動産鑑定士の経験的判断に依拠したもので、実証性及び客観性に欠けていること等、その算定の過程に不合理な点が認められるから、第1次鑑定評価額及び第2次鑑定評価額をもって、本件土地について、相続税評価額が相続開始時における時価を上回っている特別な事情があると判断することはできない。 当審判所において、本件土地の近隣で本件土地の存する地域と状況が類似する地域に存し、地積、形状等の画地条件の格差が最小限となるような取引事例を基に本件土地の時価を算定したところ、その額は本件土地の相続税税評価額を上回ることからすると、本件土地の相続税評価額が本件相続開始日における本件土地の時価を上回るような特別な事情があるとは認められないから、相続税の課税価格に算入すべき本件土地の価額は、相続税評価額によるべきである。(平19.12.14 東裁(諸)平19-85)

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支部名
東京
裁決番号
平190060
裁決年月日
平成19年11月5日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400801020
争点
8財産の評価/1評価の原則/2評価単位
事例集登載頁
裁決事例集 №74・357ページ

要旨

○ 請求人らは、市街化区域内に所在する畑について、雑種地が隣接していたとしても、両土地は明らかに利用区分が異なることから、区分して評価すべきである旨主張する。 しかしながら、市街化区域内に所在する農地や雑種地は、宅地としての利用を前提に価額が形成されるため宅地に比準して評価することとされており、評価単位についても、宅地としての標準的使用を基準として捕らえるのが相当であるところ、本件の場合は、市街地農地である畑と宅地と状況が類似する雑種地とが隣接しており、また、当該畑は道路に面しておらず宅地としての利用を前提にすると単独で利用するのは合理的ではないなど、その規模、形状、位置等の関係から、宅地としての有効利用を前提として当該雑種地と一体で評価することが相当である。(平19.11. 5 東裁(諸)平19-60)

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支部名
大阪
裁決番号
平190015
裁決年月日
平成19年11月1日
裁決結果
全部取消し
争点番号
400801990
争点
8財産の評価/1評価の原則/4その他
事例集登載頁
裁決事例集 №74・1ページ

要旨

○ 本件土地は、本件判決の確定により、相続開始前に取得時効の時効期間が経過しており、相続人にとっては、所有権を確保すべき攻撃防御方法がないために、相手方に援用されれば所有権の喪失を甘受せざるを得ない状態の土地であり、相続人が所有権を確保しようとすれば、時効を援用する相手方に対し、課税時期現在における当該土地の客観的交換価値に相当する金員の提供を要する土地ということができ、そのことを価額に与える要因として考慮すると、土地の価額と提供を要する金額が同額であるから、本件土地の価額は零円になると解するのが相当である。(平19.11. 1 大裁(諸)平19-15)

支部名
大阪
裁決番号
平190014
裁決年月日
平成19年10月22日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件鑑定評価額は本件土地の譲渡価額に近似しているから、本件鑑定評価額が時価である旨主張し、また、財産評価基本通達による評価が不合理である特別な事情として、本件土地は、①路線価に基づき評価した価額で売りに出したものの、その半額程度の価額でしか売却できなかったこと、②道路面から高さ約3mの擁壁が築造されており、また面積も大きいことから、区画分割の上掘込車庫を設置して分譲するのが最有効使用であり、そのためには再造成及び掘込車庫設置が必要となると主張する。 しかしながら、路線価は公示価格の評価水準の80%で評価されているところ、本件土地の年間の地価下落率は20%を超えておらず、①本件土地の譲渡の経過及びその後の転売の状況からみると、譲渡価額は適正な時価とは認められないこと、②本件土地は既に宅地造成されており、多額の費用をかけて再造成する必要は認められず、また、掘込車庫の設置費用は土地に係る費用とは認められないことから、財産評価基本通達による評価が不合理と認められる特別な理由は認められない。なお、本件鑑定評価額は、比準価格及び規準価格の算定において、地域格差率及び個別格差率に問題があり、また、開発法による価格も造成費の算定に問題があることから、合理的に算定されたものとは認められない。 したがって、財産評価基本通達により本件土地の価額を評価した原処分は適法である。(平19.10.22 大裁(諸)平19-14)

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支部名
東京
裁決番号
平190046
裁決年月日
平成19年10月10日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集 №74・414ページ

要旨

○ 請求人らは、「財産を評価する基準は、相続税法第22条に規定する「時価」により、本来、個別に評価されるべきである。財産の評価を、納税者間の課税の適正・公平の確保の見地から、課税庁の事務マニュアルにすぎない財産評価基本通達に定める評価方法により画一的に行うとすることは、財産の評価を客観的に行えないことを前提とするものであって、財産の時価を確定する客観的な評価方法がないから形式的かつ画一的な基準により評価するほかないといっているにすぎず、公平の観点から画一的に評価することは、財産の個別性を無視するものであり、財産を時価で評価するという相続税法第22条の趣旨を逸脱している」旨主張する。 しかしながら、相続税法第22条に規定する「時価」とは、その財産の取得の時において、それぞれの財産の現況に応じ、不特定多数の当事者間で自由な取引が行われる場合に通常成立すると認められる価額、すなわち客観的交換価値をいうものであると解されるが、客観的交換価値は、必ずしも一義的に確定されるものではなく、これを個別に評価する方法を採ると、その評価方法、基礎資料の選択の仕方等により異なった評価額が生じることを避け難いことなどから、課税実務上、国税庁長官は、財産の評価方法に共通する原則や財産の種類及び評価単位ごとの評価方法などを財産評価基本通達に定め、相続財産の評価を画一的に行うとともに、これを公開し、納税者の申告及び納税の利便に供しているものとされている。 このような、財産評価基本通達の趣旨に照らすと、財産評価基本通達に定められた評価方式が合理的なものである限り、これをすべての納税者に適用することが、租税負担の実質的な公平の実現に適するところでもあり、特定の納税者あるいは特定の相続財産についてのみ財産評価基本通達に定める評価方法以外の方法によってその評価を行うことは納税者間の負担の公平を欠くことになり、ひいては、相続税法第22条の解釈適用上要請される評価の客観性を損なうおそれがあるものとなるから、財産評価基本通達に定められた評価方法を画一的あるいは形式的に適用することによって、実質的な負担の公平を著しく害し、相続税法あるいは財産評価基本通達自体の趣旨に反するような結果を招くというような特別な事情がない限り、財産評価基本通達に定められた評価方法によって画一的に評価することが相当であるというべきである。(平19.10.10 東裁(諸)平19-46)

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支部名
東京
裁決番号
平180257ほか 1件
裁決年月日
平成19年6月4日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、相続税の課税価格に算入すべき本件土地の価額は、不動産鑑定士による意見価格(以下「本件意見価格」という。)によるべきである旨主張するが、本件意見価格については、①取引事例比較法に基づく比準価格の算定において採用した取引事例は、本件土地に比べて画地規模が著しく小さい取引事例が含まれており、比準対象として適切な事例を選択しているとは言い難いこと、②開発法による価格の算定において想定した本件土地の分割案は、本件土地の中に設定した道路の形状が、県の定める開発許可の要件を充足していない上、本件土地の形状からすると、その配置が適切とは認められないことから、信憑性及び実証性に欠けること、③本件意見価格を決定した不動産鑑定士は、本件意見価格の決定に先立って本件土地に係る鑑定評価を行っているが、当該鑑定評価と本件意見価格では、開発法による価格の算定上投下資本利益率等の想定要素が異なり、この相異に合理性があるとは認め難いこと等、種々不合理な点が認められることに加え、当審判所において、本件土地の近隣で、本件土地の存する地域と状況が類似する地域に存し、地積、形状等の画地条件の格差が最小限となるような取引事例を基に本件土地の時価を試算したところ、その額は○○○○円となり、本件意見価格を上回ることからすると、本件意見価格は、本件相続開始日における適正な時価を示しているものとは認められないから、請求人の主張には理由がなく、本件土地の相続税評価額は、本件相続開始日における本件土地の時価である上記○○○○円を上回っていないことから、相続税の課税価格に算入すべき本件土地の価額は、相続税評価額によるべきである。(平19. 6. 4 東裁(諸)平18-257)

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支部名
東京
裁決番号
平180257ほか 1件
裁決年月日
平成19年6月4日
裁決結果
棄却
争点番号
400801020
争点
8財産の評価/1評価の原則/2評価単位
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、被相続人の自宅敷地に隣接していた本件土地は、登記地目は畑であるが、家庭菜園として自宅敷地と一体利用されていたものであるから、自宅敷地と併せて一団の宅地として評価すべきである旨主張する。 しかしながら、本件土地は、①固定資産税評価では、本件土地の現況地目は畑と判定されていたこと、②相続開始後に農業委員会に対し農地法上の転用届出が提出され、登記地目が宅地に変更されていることから、相続開始日においては農地法上の農地に該当すること、③相続開始日において現に農作物の栽培が行われていたことから、これらを総合的に判断すると、これを農地と認定することが相当である。 したがって、本件土地は宅地である自宅敷地と一体として利用されている一団の土地と認めることはできず、農地として別に評価することとなる。(平19. 6. 4 東裁(諸)平18-257)

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支部名
沖縄
裁決番号
平180007
裁決年月日
平成19年5月16日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400801020
争点
8財産の評価/1評価の原則/2評価単位
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、甲土地が用悪水路であるとして不動産鑑定評価の対象から除外しているのに対し、原処分庁は、甲土地は乙土地と一体で建物の敷地として利用されているから、乙土地と一体評価するのが相当である旨主張する。 しかしながら、相続開始時点において、甲土地は、周囲の土地に比して低地となっており、甲土地の北西側に広がる農地の排水等の水路になっていること及び甲土地と乙土地の境にはブロック塀が設置され、乙土地と明確に区分されることから用悪水路であり、乙土地とは一体として利用されてはいないと認められる。 そうすると、用悪水路は財産評価基本通達7の注書きのとおり、これを評価しないものとすることはできないと解するのが相当であることから、甲土地は財産評価基本通達に基づき雑種地として評価するのが相当である。(平19. 5.16 沖裁(諸)平18-7)

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支部名
沖縄
裁決番号
平180007
裁決年月日
平成19年5月16日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400801020
争点
8財産の評価/1評価の原則/2評価単位
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、本件土地を被相続人所有の建物、被相続人所有の廃屋(以下「本件廃屋」という。)及び請求人甲とその夫(以下「請求人甲ら」という。)の共有の居宅(以下「本件居宅」という。)のそれぞれの敷地並びに相続開始前には家庭菜園であったが、相続開始時点は荒地であった更地部分(以下「本件更地部分」という。)の4画地に区分して評価すべきである旨主張し、原処分庁は、それぞれが同一の利用単位であるから1画地で評価すべき旨主張する。 ところで、本件土地について、幅員が1mほどの町道に面して国道から奥まったところにある本件居宅の敷地部分を請求人甲が取得し、その余の部分を請求人乙が取得していることから、その分割が不合理な分割かどうかについては、①本件居宅の敷地部分は被相続人から請求人らに使用貸借により貸し付けられていたもの(以下、本件居宅の敷地部分を「本件使用貸借地部分」という。)であることからすると、請求人甲が本件使用貸借地部分を取得し、請求人乙がその余の部分を取得したことは現実の利用状況を無視した分割とは認められないこと、②本件居宅の建築に当たり、町道を拡幅する場合には協力する旨の被相続人と請求人甲らの連署による誓約書を町長あてに提出していること及び相続開始時点において、請求人甲らは本件廃屋の敷地部分を国道に通じる通路として利用していたことなどからすれば、本件土地の分割は、将来においても有効な土地利用が図られず通常の用途に供することができない不合理な分割とは認められない。 また、③請求人乙が取得した本件使用貸借地部分を除くその余の部分は、連たんする一団の宅地であるとともに自由な使用収益を制約する他者の権利は存在しないところ、その規模、形状、位置関係等からして、これを請求人ら主張のとおり4画地に区分して評価することとすると、本件更地部分について無道路地としての補正を行わなければならなくなるなど、実態に即した評価ができなくなると認めるのが相当であること、及び④相続等により取得した土地は、原則として取得者ごとにその取得した部分ごとに財産評価基本通達7−2《評価単位》の(1)に定める評価単位の判定を行うことが相当であることからすると、請求人甲が取得した本件使用貸借地部分と請求人乙が取得したその余の部分の2画地に区分して評価するのが相当であると認められる。(平19. 5.16 沖裁(諸)平18-7)

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支部名
沖縄
裁決番号
平180007
裁決年月日
平成19年5月16日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 本件各土地の時価について、請求人らは、不動産鑑定士の鑑定評価による鑑定評価額(以下「請求人ら鑑定評価額」という。)である旨主張し、原処分庁は、財産評価基本通達及び財産評価基準(以下、これらを併せて「評価通達等」という。)に基づく評価額である旨主張する。 請求人ら鑑定評価額を検討したところ、不動産鑑定評価基準(平成14年7月3日付全部改正前のもの。)総論第8の八《鑑定評価額の決定》は、地価公示法第2条《標準地の価格の判定等》第1項の都市計画区域において土地の正常価格を求めるときは、公示価格を規準としなければならない旨を定め、同法第11条《公示価格を規準とすることの意義》において、規準することとは評価対象地と標準地との位置等の土地の客観的価値に作用する諸要因との比較を行い、当該標準地の公示価格と当該対象地の価格との間に均衡を保たせることをいう旨規定しているにもかかわらず、取引事例に基づく比準価格のみを採用していることからすれば、公示価格を規準しているとはいえず、請求人ら鑑定評価額は、相当とは認められない。(平19. 5.16 沖裁(諸)平18-7)

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支部名
関東信越
裁決番号
平180067
裁決年月日
平成19年4月23日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400801020
争点
8財産の評価/1評価の原則/2評価単位
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件各宅地と本件位置指定道路を含めて1画地の宅地であるから、本件西側道路が本件各宅地の面する路線に当たると主張する。 しかしながら、財産評価基本通達7−2において、宅地は利用の単位となっている1画地ごとに評価する旨定められているところ、本件位置指定道路は、通り抜けができず、もっぱら特定の者が通行の用に供する私道と認められ、また本件各宅地は、自用地及び貸家建付地として利用されていることが認められるから、それぞれを1画地として評価すべきであり、本件西側道路は、本件位置指定道路には接しているものの、本件各宅地に面する路線には当たらないから、本件西側道路の路線価を持って本件各宅地を評価することはできない。(平19. 4.23 関裁(諸)平18-67)

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支部名
沖縄
裁決番号
平180005
裁決年月日
平成19年3月28日
裁決結果
棄却
争点番号
400801020
争点
8財産の評価/1評価の原則/2評価単位
事例集登載頁
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要旨

○ 本件土地は、里道により区分された3筆の土地であることから、請求人ら及び原処分庁は、各筆をそれぞれ1画地として評価している(以下、里道とこれら3筆の土地を併せて「本件一体利用土地」という。)。 しかしながら、本件一体利用土地は、借地権者が貸家の敷地として里道を含み一体で利用しているところ、①里道の廃止も比較的容易であり、その廃止に支障がないと認められること及び②本件一体利用土地の利用を継続するためには里道を廃止する必要がありその廃止に費用が伴うものであることからすると、本件一体利用土地の全体を1評価単位として評価した価額から、里道の購入価額を控除して評価するのが合理的であると認められるとともに、当該里道の購入価額が地価公示価格水準の価額であり、路線価が地価公示価格の80%相当額となることからすれば、財産評価基本通達及び財産評価基準による評価額と同一水準となるよう実際の購入価額の80%相当額を里道の購入価額とすることが評価の均衡を維持する面からも相当であるから、請求人ら及び原処分庁の評価方法はいずれも適当とは認められない。(平19. 3.28 沖裁(諸)平18-5)

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支部名
沖縄
裁決番号
平180005
裁決年月日
平成19年3月28日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 本件各土地の時価について、請求人らは、不動産鑑定士の鑑定評価による鑑定評価額(以下「請求人ら鑑定評価額」という。)である旨主張し、原処分庁は、財産評価基本通達及び財産評価基準(以下「評価通達等」という。)に基づく評価額である旨主張する。 請求人ら鑑定評価額を検討したところ、都市計画区域内に所在する本件各土地の鑑定評価額の決定に当たり、地価公示法第8条《不動産鑑定士等の土地についての鑑定評価の準則》は、都市計画区域内にある土地について正常価格を求めるときは公示価格を規準としなければならない旨、同法第11条《公示価格を規準とすることの意義》は、規準することとは、評価対象地と標準地との位置等の土地の客観的価値に作用する諸要因との比較を行い、当該標準地の公示価格と評価対象地の価格との間に均衡を保たせることをいう旨規定しているにもかかわらず、取引事例に基づく比準価格を採用していることは、公示価格を規準しているとは認められないことなど請求人ら鑑定評価額は合理性を欠いていることから、請求人ら鑑定評価額が時価であるとの主張には理由がない。 したがって、本件各土地には評価通達等により難い特別な事情は認められず、本件各土地の時価は原処分庁評価額が相当である。(平19. 3.28 沖裁(諸)平18-5)

支部名
東京
裁決番号
平180152
裁決年月日
平成19年1月9日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、賃貸されている中高層共同住宅(本件建物)の敷地である本件土地の価額は、収益還元法に基づき査定された本件鑑定評価額を基礎として算定した本件申告評価額が相続税評価額を下回るので、本件申告評価額によるべきである旨主張する。 しかしながら、本件鑑定評価書における本件収益価格の査定においては、学校法人が使用貸借している本件建物の1階部分に係る賃料について何ら考慮されていないところ、本件建物の所有者である本件被相続人は当該学校法人の理事長であることから、本件使用貸借は、本件被相続人の意思に基づくものと推認され、また、本件使用貸借に係る契約書の定めからすると、本件被相続人は当該学校法人に対し、いつでも本件建物の1階部分を無条件で明け渡すよう請求することができるものと認められる。そうすると、本件被相続人は、本件使用貸借を賃貸借に変更し、又は本件使用貸借を解約して、本件建物の1階部分を第三者に賃貸することも可能であるから、本件収益価格は、当該部分から生じるであろう適正な賃料を見積った上で、査定されるべきである。 また、本件土地の収益価格は、本件収益価格から本件建物の取得価額を控除して査定されているところ、本件建物の取得価額は、合理的な方法により査定された時価ではないことから、本件土地の収益価格の査定方法は合理性に欠ける。 したがって、本件収益価格及び本件土地の収益価格を基礎として決定されている本件鑑定評価額には合理性は認められず、本件鑑定評価額を基礎として算定した本件申告評価額は、本件相続開始日における適正な時価を示しているとは認められない。(平19. 1. 9 東裁(諸)平18-152)

支部名
東京
裁決番号
平180140
裁決年月日
平成18年12月26日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、相続税の課税価格に算入すべき本件土地の価額は、不動産鑑定士による鑑定評価額(本件鑑定評価額)によるべきである旨主張するが、本件鑑定評価額は、開発法のみに基づいて決定されており、取引事例に基づく比準価格等との比較考量が行われておらず、本件鑑定評価額の決定において国土交通省の定める不動産鑑定評価基準における手法を尽くしていないものであるから、合理性が認められないことに加え、当審判所において、本件土地の近隣で、本件土地の存する地域と状況が類似する地域に存し、地積、形状等の画地条件の格差が最小限となるような取引事例を基に算定した本件相続開始日における本件土地の時価が本件鑑定評価額を上回ることからすると、本件鑑定評価額は、本件相続開始日における適正な時価を示しているものとは認められないから、請求人の主張には理由がない。(平18.12.26 東裁(諸)平18-140)

支部名
大阪
裁決番号
平180035
裁決年月日
平成18年11月28日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、財産評価基本通達(以下「評価通達」という。)の定めに従って時価を算定しているところ、評価通達の定める基準は時価評価の一方法として合理性を肯定でき、評価通達を適用することが特に不合理と認められる特別な事情が認められない本件においては、評価通達の定めに従って評価するのは、合理的と認められる。 請求人らは、不動産鑑定士による鑑定評価額により相続税法第22条に規定する時価を評価すべきである旨主張するが、請求人らが提出した鑑定評価書には、比準価格算定の基となった、標準化補正の修正率及び地域要因の格差率等や、収益価格算定の基となった資料に多くの誤りが認められるほか、生産緑地の鑑定評価において、主たる農業従事者が死亡しているにもかかわらず、相続人が買取りの申出を行っていないことを理由に、相続開始後20年間使用が制限される土地として鑑定していたり、貸家の敷地について、鑑定評価額に評価通達26を適用して貸家建付地割合を控除しているのに、鑑定評価額そのものが貸家建付地としての価額になっているなど、解釈上の誤りもあり、その鑑定評価に合理性が認められないから、請求人の主張は採用できない。(平18.11.28 大裁(諸)平18-35)

支部名
東京
裁決番号
平180074
裁決年月日
平成18年10月25日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、相続税の課税価格に算入すべき本件土地の価額は、請求人らが申告に用いた不動産鑑定士による鑑定評価額(本件鑑定評価額)によるべきである旨主張するが、本件鑑定評価額については、①取引事例比較法に基づく比準価格の算定において採用した取引事例は、本件土地に比べて画地規模がいずれも著しく小さい取引事例であるが、本件土地と同様地積が大きな土地の取引事例があるにもかかわらず、画地規模が著しく小さい取引事例を採用したことについて、にわかに首肯できないこと、②個別的要因における格差修正率が大きく、その査定をした不動産鑑定士の判断が鑑定評価額の決定に及ぼす影響が大きいことから、本件鑑定評価額は実証性及び客観性に欠けていること、③地積過大を含む個別的要因における格差修正率を乗じた取引事例比較法による比準価格を重視した試算価格と控除方式による価格を比較考量した上で、更に市場性減価としての価格調整がなされているが、その価格調整は地積過大に他ならず、同一の理由をもって二重に減算を行うことになり、合理的な理由が見いだせないこと、④公示価格との規準において、本件土地と行政的条件をほぼ同じくする公示地が存するにもかかわらず、その条件が大きく異なる公示地を規準としていることに合理的な理由が見いだせないこと、⑤控除方式による価格の算定過程において、市役所が定める開発許可の基準と異なること等、種々不合理な点が認められることに加え、当審判所において、本件土地の近隣で、本件土地の存する地域と状況が類似する地域に存し、地積、形状等の画地条件の格差が最小限となるような取引事例を基に本件土地の時価を算定したところ、当該金額は本件鑑定評価額を上回ることからすると、本件鑑定評価額は、本件相続開始日における適正な時価を示しているものとは認められないから、請求人らの主張には理由がなく、本件土地の相続税評価額は、本件相続開始日における本件土地の時価(上記算定額)を上回っていないことから、課税価格に算入すべき本件土地の価額は、相続税評価額によるべきである。(平18.10.25 東裁(諸)平18-74)

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支部名
大阪
裁決番号
平180010
裁決年月日
平成18年7月11日
裁決結果
棄却
争点番号
400801020
争点
8財産の評価/1評価の原則/2評価単位
事例集登載頁
裁決事例集 №72・534ページ

要旨

○ 河川法第24条の河川区域内の土地とは、同法第6条《河川区域》第1項所定の河川区域内の土地であり、河川の流水が継続して存する土地、すなわち、河状を呈している土地を含むと考えるのが相当であるところ、本件占用許可は、本件土地(河川敷)と本件流水面(河状を呈している土地の流水面)が一体となったものと考えられ、占用目的も造船施設等とされていることからすると、当該許可に基づき設定された占用権は、造船等事業用としての利用が予定されているものであって、実際にも、造船及びそれに付随する一連の事業の用に使用されていると認められることから、本件土地占用権の評価の基礎となる土地等は、(河川敷と河状を呈している土地の全体を)一画地として評価すべきものである。(平18. 7.11 大裁(諸)平18-10)

支部名
仙台
裁決番号
平180001
裁決年月日
平成18年7月4日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件各土地及び本件各建物について、本件鑑定評価書による評価額と財産評価基本通達による評価額には大きな開きがあり、同通達により評価することが著しく不適当であるから、本件鑑定評価書に基づいた評価額を相続税法第22条に規定する時価とすべきである旨主張する。 しかしながら、相続税法第22条に規定する時価とは、相続によって取得した財産のその取得時における時価であり、不特定多数の当事者間で自由な取引が行われる場合に成立すると認められる客観的な交換価値をいうものと解され、財産評価基本通達を適用して評価することが特に不合理と認められる特別な事情のない限り、一般基準としての財産評価基本通達に基づき各種財産の時価を評価することには合理性があると認められる。 本件各土地及び本件各建物には、財産評価基本通達により評価することが著しく不合理と認められる特別な事情はなく、また、相続税の課税価格として本件鑑定評価書に基づいた評価額を採用する合理性もないから、本件各土地及び本件各建物の価額は、財産評価基本通達によって評価した金額を相続税の課税価格とするのが相当と認められる。(平18. 7. 4 仙裁(諸)平18-1)

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支部名
沖縄
裁決番号
平170020
裁決年月日
平成18年6月30日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 本件各土地の時価について、請求人は、不動産鑑定士の鑑定評価による鑑定評価額(以下「請求人鑑定評価額」という。)である旨主張し、原処分庁は、財産評価基本通達及び財産評価基準(以下「評価通達等」という。)に基づく評価額である旨主張する。 ところで、地価公示法第8条《不動産鑑定士等の土地についての鑑定評価の準則》は、都市計画区域内にある土地について正常価格を求めるときは公示価格を規準としなければならない旨、同法第11条《公示価格を規準とすることの意義》は、規準とすることとは、評価対象地と標準地との位置等の土地の客観的価値に作用する諸要因との比較を行い、当該標準地と評価対象地の価格との間に均衡を保たせることをいう旨規定しているところ、請求人鑑定評価額は、都市計画区域内に所在する本件各土地の鑑定評価額の決定に当たり、公示価格との均衡を図ることなく取引事例に基づく比準価格を採用しており、公示価格を規準しているとは認められないことなど合理性を欠いていることから、請求人鑑定評価額が時価であるとの主張には理由がない。 本件各土地には評価通達等により難い特別な事情は認められないから、本件各土地の時価は、原処分庁評価額が相当である。(平18. 6.30 沖裁(諸)平17-20)

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支部名
沖縄
裁決番号
平170019
裁決年月日
平成18年6月27日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 本件土地の時価について、請求人らは請求人らの不動産鑑定士による鑑定評価額(以下「請求人ら鑑定評価額」という。)である旨主張し、原処分庁は原処分庁の不動産鑑定士による鑑定評価額(以下「原処分庁鑑定評価額」という。)である旨主張する。 しかしながら、請求人ら不動産鑑定士は、本件土地を借地権の付着した底地として請求人ら鑑定評価額を算定しているが、本件土地は、病院の駐車場敷地として利用され、借地権の付着した土地とは認められないことから、借地権の付着している土地と同じ方法により本件土地の鑑定評価額を求めることは不動産鑑定評価基準からみて相当ではなく、請求人ら鑑定評価額には合理性が認められないほか、原処分庁の不動産鑑定士は、比準価格の算定に当たり、取引事例4事例について環境条件による格差補正等として地域要因格差に基づく減価を行っているが、当該減価割合の根拠は具体性に乏しいことから原処分庁鑑定評価額にも合理性は認められない。 したがって、請求人ら鑑定評価額及び原処分庁鑑定評価額のいずれも時価とは認められず、財産評価基本通達(以下「評価通達」という。)により算定された評価額が時価すなわち客観的交換価値を上回ることが明らかであるとは言えないから、本件土地については、評価通達により難い特別な事情は認められず、評価通達の定めに従って評価するのが相当である。(平18. 6.27 沖裁(諸)平17-19)

支部名
仙台
裁決番号
平170019
裁決年月日
平成18年5月24日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件家屋の固定資産税評価額は、不特定多数の当事者間で自由な取引が行われる場合に通常成立すると認められる価額とは到底考えられないとして、本件家屋の時価は、請求人が依頼した不動産鑑定士の鑑定評価額が相当である旨主張する。 しかしながら、鑑定評価額は、観察減価率50%に関する具体的な補修箇所や明確な算定根拠の提示がなく、当審判所の本件家屋の実地調査においても損壊等の箇所は認められないことから、減価率の合理性が認められず、相続税法が規定する時価に合致するとは認められない。 本件家屋に係る平成15年度固定資産税評価額は、固定資産評価基準に従い決定され、決定の過程においては、家屋の構造及び経年による老朽化などが加味され、適正に算定されていると認められることから、本件家屋の価額を財産評価基本通達89に定める方法によって算定することは、本件家屋の価額に影響を及ぼすべきすべての事情を考慮した客観的交換価値を反映した価額を算定していることになり、相続税法第22条に規定する時価に合致するものと判断される。(平18. 5.24 仙裁(諸)平17-19)

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支部名
沖縄
裁決番号
平170015
裁決年月日
平成18年3月15日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 本件各土地の時価について、請求人らは不動産鑑定士の鑑定評価による鑑定評価額(以下「請求人ら鑑定評価額」という。)である旨主張し、原処分庁は財産評価基本通達及び財産評価基準(以下「評価通達等」という。)に基づく評価額である旨主張する。請求人ら鑑定評価額の内容を検討したところ、①不動産鑑定評価基準(平成14年7月3日付全部改正前のもの。以下「鑑定評価基準」という。)総論第8の八《鑑定評価額の決定》は、地価公示法第2条《標準地等の価格の判定等》第1項の都市計画内において土地の正常価格を求めるときは公示価格を規準としなければならない旨定め、同法第11条《公示価格を規準することの意義》において、規準することとは評価対象地と標準地の位置等土地の客観的価値に作用する諸要因との比較を行い、当該標準地と評価対象地の価格との間に均衡を保たせることをいう旨規定しているにもかかわらず、更地価格の算定に当たり、公示価格との規準による規準価格を採用せずに比準価格のみを採用していることは規準価格との均衡を図っているとはいい難いこと及び②鑑定評価基準各論第1の一の(一)の1において、更地の鑑定評価額は再調達原価が把握できる場合は積算価格をも関連づけて決定するべきである旨定められているにもかかわらず、鑑定評価額の算定に当たり、土地建物の積算価格のうち土地の再調達原価と土地の収益価格とに極端な開差があるのに収益価格のみを採用していることなど請求人らの鑑定評価額は合理性を欠いていることから、請求人ら鑑定評価額が時価であるとは認められない。したがって、本件各土地について評価通達等により難い特別な事情は認められないことから、本件各土地の時価は、原処分庁の評価額が相当である。(平18.3.15沖裁(諸)平17-15)

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支部名
沖縄
裁決番号
平170016
裁決年月日
平成18年3月15日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集 №71・505ページ

要旨

○ 本件各土地の時価について、請求人は不動産鑑定士の鑑定評価による鑑定評価額(以下「請求人鑑定評価額」という。)である旨主張し、原処分庁は財産評価基本通達及び財産評価基準(以下「評価通達等」という。)に基づく評価額である旨主張する。請求人鑑定評価額を検討したところ、不動産鑑定評価基準(平成14年7月3日付全部改正前のもの)総論第8の八《鑑定評価額の決定》は、地価公示法第2条《標準地の価格の判定等》第1項の都市計画区域内において土地の正常価格を求めるときは公示価格を規準としなければならない旨定め、同法第11条《公示価格を規準とすることの意義》において、規準することとは、評価対象地と標準地の位置等の土地の客観的価値に作用する諸要因との比較を行い、当該標準地と評価対象地の価格との間に均衡を保たせることをいう旨規定しているにもかかわらず、更地価格の算定に当たり、公示価格との規準による規準価格を採用せずに比準価格のみを採用していることは規準価格との均衡を図っているとはいい難いことなど請求人鑑定評価額は合理性を欠いていることから、請求人鑑定評価額が時価であるとは認められない。したがって、本件各土地について評価通達等により難い特別な事情は認められないことから、本件各土地の時価は、原処分庁の評価額が相当である。(平18.3.15沖裁(諸)平17-16)

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支部名
東京
裁決番号
平170080
裁決年月日
平成17年12月15日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、相続により取得した本件土地の価額は、鑑定評価額によるべきである旨主張する。しかしながら、請求人らの鑑定評価額は、開発法のみにより算定されていることから、不動産鑑定評価基準に準拠して算定されたものとは認められず、本件相続開始日における適正な時価を表しているとは認められないので、請求人らの主張には理由がない。次に、財産評価基本通達に基づき評価した相続財産の価額(相続税評価額)が、相続開始時におけるその財産の時価を上回っているような特別な事情がない限り、財産評価基本通達に基づき評価する方法には合理性があると認められるところ、本件土地の相続税評価額は、当審判所が、本件土地の近隣地域及び同一需給圏内の類似地域の取引事例を基に算定した本件土地の時価額を下回ることから、相続税評価額に基づく原処分は適法である。(平17.12.15東裁(諸)平17-80)

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支部名
東京
裁決番号
平170042
裁決年月日
平成17年9月16日
裁決結果
棄却
争点番号
400801020
争点
8財産の評価/1評価の原則/2評価単位
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件土地の上には、現に納屋や物置が存在し、また畑として耕作している部分もあるから、これらの部分を未開発の土地として本件土地を2画地の評価単位としたことに誤りはない旨主張するが、財産評価基本通達7は、土地の価額は、課税時期の現況の地目ごとによって評価する旨定めており、開発、未開発の別により評価するものではなく、また、財産評価基本通達7−2は、宅地の評価単位は、その利用の単位となっている1画地の宅地ごとに評価する旨定めている。ところで本件土地は、三路線に面する地積が極めて広大な土地(4,311.26㎡)に、建坪399.50㎡の本件自宅等が存する土地であるところ、①本件自宅等は、この広大な土地の北側中央部分に、請求人が2画地の評価単位とした土地の上に跨って建っていること、②本件土地は、その周囲すべてを高さ2m弱ないし4m強の石塀で囲まれていること、③本件土地内は、幅2m程度の通路が周遊可能な状況に配置されていること、④本件土地の南西部分の一部は家庭菜園であると認められること、⑤請求人が2画地の評価単位とした土地の固定資産税における現況地目はいずれも宅地であることからすれば、本件土地は、本件自宅等の敷地として一体で利用されていると認められることから、本件土地全体を1画地の宅地として評価するのが相当である。(平17.9.16東裁(諸)平17-42)

支部名
東京
裁決番号
平170033ほか 1件
裁決年月日
平成17年9月2日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①本件土地の評価額は、相続税評価額ではなく鑑定評価額によるべきである、②仮に鑑定評価額が認められないとしても、平成16年6月4日付けで改正された「広大地の評価」の通達の定めを適用して算定した価額によるべきである旨主張する。しかしながら、鑑定評価額は、①価格時点が本件相続開始日から7ヶ月後とされていること、②公図に基づき評価されているが、当該公図は、当審判所が収集した実測図(現況)と大きく異なっていること、③本件土地の接面道路の幅員について、測量図(現況)と異なる幅員により評価されていること等から、本件相続開始日における時価を表しているとは認められない。これに対し、原処分庁が算定した相続税評価額は、セットバックに係る面積が4.38㎡過大に算出されている点を除き、適正に算定されており、当該算定された相続税評価額は、当審判所が、本件土地の近隣の地域に所在し、地積等の条件格差が最小限になるような取引事例を基に算出した時価額を上回っているような特別の事情はない。したがって、本件土地の価額は鑑定評価額ではなく相続税評価額によるべきである。また、平成16年6月4日付けで改正された「広大地の評価」の通達は、平成16年1月1日以降に相続等により取得した財産の評価に適用されることとなっているから、平成14年4月○日に相続開始があった本件に適用がないことは明らかである。(平17.9.2東裁(諸)平17-33)

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支部名
沖縄
裁決番号
平170003
裁決年月日
平成17年7月7日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集 №70・272ページ

要旨

○ 相続財産の時価とは、課税時期において、それぞれの財産の現況に応じ、不特定多数の当事者間で自由な取引が行われた場合に通常成立すると認められる価額であると解されるところ、本件各貸宅地の評価額について、請求人はA不動産鑑定士の鑑定評価(収益還元法に準じた方法により評価した金額を○○用地の取引状況と比較して減額)による鑑定評価額である旨主張し、原処分庁はB不動産鑑定士らの鑑定評価に基づき算定した金額である旨主張する。請求人側の鑑定評価及び原処分庁側の鑑定評価の内容を検討したところ、請求人側の鑑定評価は、還元利回りと更地への復帰価値を算定するための割引率が同一である等合理性があるものとはいえず、原処分庁側の鑑定評価に合理性があると認められることから、本件各貸宅地の評価額は、原処分庁側の鑑定評価に基づき算定した金額であると認められる。(平17.7.7沖裁(諸)平17-3)

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支部名
大阪
裁決番号
平160074ほか 1件
裁決年月日
平成17年4月12日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、財産評価基本通達に基づき作成された相続税申告書は無効である旨主張するが、請求人は、適正に相続税評価額を算定した上、相続税法第27条《相続税の申告書》に基づき、自主的に納税申告書を提出しており、請求人自身、通達基準に沿った相続税評価額の算定方法を十分に認識していたものであり、当該申告には重大かつ明白な錯誤が存在せず、請求人の主張には理由がない。(平17.4.12大裁(諸)平16-74)

支部名
大阪
裁決番号
平160044
裁決年月日
平成17年2月4日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、本件土地等に係る相続税法第22条に規定する時価を算定するに際し、路線価は設定時点から相続時点までの地価下落が反映されておらず、実際の取引においても路線価での売却は困難であるという特段の事情があるとして、鑑定評価に基づく評価額が適正である旨主張するが、①本件土地の価格の下落率は、各路線価の評価時点から相続開始日までの間に20%を超える下落は認められないこと、②取引事例比較法における規準とされる基準地が無道路地であることの個別格差の補正がないこと、③収益還元法(インウッド式)による収益価格にも計算過程に想定部分が多く、割引率の算定についても客観的かつ合理的な根拠が示されていないこと、④取引事例比較法による比準価格又は原価法による積算価格と収益還元法による収益価格とのウェイト付けの合理的な根拠の裏付けもないことから、請求人らの主張する鑑定評価額は同条に規定する時価とは認められない。(平17.2.4大裁(諸)平16-44)

支部名
沖縄
裁決番号
平160004
裁決年月日
平成16年12月17日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 相続税法は、時価の算定方法について何ら定めていないことから、相続財産の評価については、一般基準として財産評価基本通達等が存しており、この基準は、全国に大量に存在する課税対象土地について評価方法の基準化を図り、評価に関与する者の個人差に基づく不均衡を解消するという点から合理的なものと解することができる。しかしながら、財産評価基本通達等は、法規としての性格を有するものではないから、納税者はこれに拘束されるものではないと解されるところ、財産評価基本通達等を適用して評価することが著しく不適当と認められる特別の事情が存する場合、すなわち、財産評価基本通達等により算定される土地の価格が客観的交換価値を上回るなどの場合には、他の合理的な評価方法により時価を求めるべきものと解する。本件土地(底地)の時価について、請求人らは、請求人らが依頼した不動産鑑定士の鑑定評価額である旨主張し、原処分庁は、原処分庁が依頼した不動産鑑定士の鑑定評価額である旨主張するが、両鑑定評価額には種々の不的確な点があり、また、不動産鑑定評価基準に照らして合理性を欠いている点が認められることから、いずれも採用し難い。当審判所の調査によれば、本件土地の賃貸借契約の内容に特別の事情が存しているとはいえず、更に、請求人ら及び原処分庁双方の鑑定評価額は、相続税法第22条に規定する時価とは認めることができないことから、財産評価基本通達等により評価することが著しく不適当と認められる特別の事情が存するとは認められない。以上のことから、本件土地の時価額については、財産評価基本通達等の定めに従って評価するのが相当である。(平16.12.17沖裁(諸)平16-4)

支部名
沖縄
裁決番号
平160002
裁決年月日
平成16年12月7日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 相続税法は、時価の算定方法について何ら定めていないことから、相続財産の評価については、一般基準として財産評価基本通達等が存しており、この基準は、全国に大量に存在する課税対象土地について評価方法の基準化を図り、評価に関与する者の個人差に基づく不均衡を解消するという点から合理的なものと解することができる。しかしながら、財産評価基本通達等は、法規としての性格を有するものではないから、納税者はこれに拘束されるものではないと解されるところ、財産評価基本通達等を適用して評価することが著しく不適当と認められる特別の事情が存する場合、すなわち、財産評価基本通達等により算定される土地の価格が客観的交換価値を上回るなどの場合には、他の合理的な評価方法により時価を求めるべきものと解する。本件土地(底地)の時価について、請求人らは、請求人らが依頼した不動産鑑定士の鑑定評価額である旨主張し、原処分庁は、原処分庁が依頼した不動産鑑定士の鑑定評価額である旨主張するが、両鑑定評価額には種々の不的確な点があり、また、不動産鑑定評価基準に照らして合理性を欠いている点が認められることから、いずれも採用し難い。当審判所の調査によれば、本件土地の賃貸借契約の内容に特別の事情が存しているとはいえず、更に、請求人ら及び原処分庁双方の鑑定評価額は、相続税法第22条に規定する時価とは認めることができないことから、財産評価基本通達等により評価することが著しく不適当と認められる特別の事情が存するとは認められない。以上のことから、本件土地の時価額については、財産評価基本通達等の定めに従って評価するのが相当である。(平16.12.7沖裁(諸)平16-2)

支部名
沖縄
裁決番号
平150012
裁決年月日
平成16年6月30日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 本件土地(底地)の時価について、請求人らは、請求人らが依頼した不動産鑑定士の鑑定評価額である旨主張し、原処分庁は、原処分庁が依頼した不動産鑑定士の鑑定評価額である旨主張するが、両鑑定評価額には種々の不的確な点があり、また、不動産鑑定評価基準に照らして合理性を欠いている点が認められることから、いずれも採用し難い。ところで、相続税法は、時価の算定方法について何ら定めていないことから、相続財産の評価については、一般基準として財産評価基本通達等が存しており、この基準は、全国に大量に存在する課税対象土地について評価方法の基準化を図り、評価に関与する者の個人差に基づく不均衡を解消するという点から合理的なものと解することができる。しかしながら、財産評価基本通達等は、法規としての性格を有するものではないから、納税者はこれに拘束されるものではないと解されるところ、財産評価基本通達等を適用して評価することが著しく不適当と認められる特別の事情が存する場合、すなわち、財産評価基本通達等により算定される土地の価格が客観的交換価値を上回るなどの場合には、他の合理的な評価方法により時価を求めるべきものと解する。当審判所の調査によれば、本件土地の賃貸借契約の内容に特別の事情が存しているとはいえず、更に、請求人ら及び原処分庁双方の鑑定評価額は、相続税法第22条に規定する時価とは認めることができないから、財産評価基本通達等により評価することが著しく不適当と認められる特別の事情が存するとは認められない。以上のことから、本件土地の時価額については、財産評価基本通達等の定めに従って評価するのが相当である。(平16.6.30沖裁(諸)平15-12)

支部名
関東信越
裁決番号
平150077
裁決年月日
平成16年6月28日
裁決結果
全部取消し
争点番号
400801020
争点
8財産の評価/1評価の原則/2評価単位
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、本件土地は周辺の状況からして必ずしも広大であるとはいえず、また、相続開始後に譲渡された本件土地の一部に実際に行なわれたような旗状による開発が可能であるから、財産評価基本通達24−4に定める広大地には該当しない旨主張する。しかしながら、周囲の状況等からみて、明らかにマンション敷地として適している土地などのように、明らかに潰れ地が生じないと認められる土地について、同通達を適用し評価することは合理性を欠くものといわざるを得ないが、本件土地は開発許可を要する土地であり、その周辺は、主に1画地が100㎡程度の戸建住宅を中心に、マンションや倉庫等が混在する住宅地域であり、最近においてはマンション建設がないことからすれば、明らかに潰れ地が生じない土地には該当しないから、財産評価基本通達24−4を適用することは合理的と認められる。また、本件土地は、旗状により開発した場合には、本件土地内に不整形地を生み出し、公共公益的施設としての道路を設ける開発と同様に、本件土地の評価額を低下させる要因となると認められるから、同じ通達を適用することが必ずしも不合理とはいえない。そこで、当審判所において、本件土地の広大地としての評価方法について検討したところ、請求人らの主張する開発の方法は相当と認められる。(平16.6.28関裁(諸)平15-77)

支部名
東京
裁決番号
平150343
裁決年月日
平成16年6月25日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、A土地の価額について、不動産鑑定士による鑑定評価額が相続開始日における時価である旨主張する。しかしながら、A土地の標準的画地及び最有効使用は、不動産鑑定評価基準の定め、地価公示法の規定及び土地の開発行為に係る指導要綱の定めによれば、①一体利用するか、②2画地に分割して使用するか、又は③3画地に分割して使用するとの判断をするのが相当であるところ、当該鑑定評価額は、この前提条件である標準的画地及び最有効使用が異なるので、合理性のある価格とは認められない。なお、A土地の地積は、当該指導要綱の定める面積基準を下回るため、当該鑑定評価書で採用したとおり、任意に4画地に分割することも可能ではあるが、当該鑑定評価書の「取引事例比較法による比準価格」の個別的要因及び「開発法による価格」の個性率の一部は、これらの根拠が明らかでないことから、「取引事例比較法による比準価格」及び「開発法による価格」は、合理性のある価格とは認められない。当審判所において、A土地の近隣及び類似する地域に所在し地積等の条件格差が最小限となるよう選定した取引事例地の取引価格を基にA土地の時価(客観的な交換価値)を算定したところ、この時価が財産評価基本通達により評価した価額を上回るから、A土地の価額は、当該通達により評価した価額によるべきであるので、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平16.6.25東裁(諸)平15-343)

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支部名
東京
裁決番号
平150258
裁決年月日
平成16年3月31日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集No.67・491ページ

要旨

○ 請求人らは、本件甲土地の時価を請求人らが採用する取引事例から3,843円/㎡であると主張する。しかしながら、請求人らの主張する取引事例は事情補正率等の算定根拠が明らかにされていないから、適正な時価であることの検証ができない。請求人らは、本件甲土地は売買取引が行われる可能性がないから、時価算定に当り公示地と比較することができないと主張する。しかしながら、相続税法第22条に規定する時価と公示価格とは、ともに客観的交換価値を指向していると解されるから、本件甲土地の時価の検証は、近隣の取引事例及び公示価格等に比準した価格により行うのが相当である。本件甲土地の時価は上記の方法により、23,641円/㎡となるところ、この価格は、本件土地の評価基本通達の定めに基づく相続税評価額を上回っているから、同評価額によって評価して行われた原処分に違法性はない。(平16.3.31東裁(諸)平15-258)

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支部名
東京
裁決番号
平150141
裁決年月日
平成16年1月8日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400801020
争点
8財産の評価/1評価の原則/2評価単位
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、使用貸借により貸し付けられているA土地及びB土地並びにE土地の3区画の土地について、これらの土地全体を1画地として評価すべきである旨主張する。しかしながら、A土地とB土地は隣接地で、その接する度合い及びその形状から一団の画地を形成していると認められるが、B土地とE土地の接する距離は1.6mでその接する度合いが低く、各土地の位置及び利用する路線等その形状から、これらの土地全体で一団の画地を形成しているとはいえないと認められるから、A土地及びB土地については1画地の評価単位とすべきであり、E土地については単独で1画地の評価単位とすべきである。(平16.1.8東裁(諸)平15-141)

支部名
東京
裁決番号
平150116
裁決年月日
平成15年11月25日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、相続財産のうち2つの土地について、一方は開発法により他方は有期還元法により評価した鑑定価額をもって時価であると主張する。しかしながら、開発法は、原価方式、比較方式又は収益方式により求めた試算価格の検証手段として位置づけられており、開発法のみによる評価額は不動産鑑定評価基準の定めからして問題があるといわざるを得ず、また、有期還元法により評価した土地については、評価の基礎となる事実が異なっていることから、いずれも採用できない。ところで、財産評価基本通達による土地の評価額は、特別な事情がない限り時価と解されているところ、本件対象土地について特別な事情があるとは認められないから、財産評価基本通達に基づく評価額を時価とするのが相当である。(平15.11.25東裁(諸)平15-116)

支部名
大阪
裁決番号
平150009
裁決年月日
平成15年7月7日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、本件土地には、①取付道路予定地に建物があること、②高速道路に隣接し、擁壁工事等に多額の造成費を要すること、及び③宅地造成に伴い有効宅地の面積が減少することなどの特殊事情があり、このことが本件鑑定評価書において考慮されてない旨主張するとともに、本件鑑定評価額は、推定時価(理論値)であり、推定時価の70〜80パーセントが公示価格、公示価格の70〜80パーセントが路線価といわれているから、本件土地の価額は推定時価である本件鑑定評価額の2分の1とすべきである旨主張する。しかしながら、本件鑑定評価書においては、不動産鑑定士が、請求人らの主張する特殊事情について、それぞれの個別事情の分析に基づいて査定を行っていることが認められ、本件鑑定評価書が不合理なものということはできない。また、本件鑑定評価額は、不動産鑑定士が公示価格との均衡を考慮しつつ本件土地の特殊事情をしんしゃくした上で求めた正常価格であって、客観的な交換価値を示すものであるから、これに評価水準等を乗じなければならない理由は認められず、請求人の主張は採用することができない。(平15.7.7大裁(諸)平15-9)

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支部名
高松
裁決番号
平150001
裁決年月日
平成15年7月1日
裁決結果
棄却
争点番号
400801020
争点
8財産の評価/1評価の原則/2評価単位
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁は複数筆の土地を1画地として評価しているが、A及びB宅地(以下「A宅地等」という。)は、消防署が無償で駐車場として使用していたが、使用貸借契約の締結した事実もなく、また、不動産業者が売却する場合には小規模宅地等の特例の適用ができるよう区割りをして販売するのが普通であること並びにC、D、E及びF宅地(以下「C宅地等」という。)は、不動産業者なら当たり前の投資用と考える物件であることから、各筆ごとに評価すべきである旨主張する。しかしながら、A宅地等は、相続開始時において消防署が一体として無償使用しており、また、その形状から一体として使用可能と認められ、そして、C宅地等は、相続開始時においては更地で各筆ごとの区割りがされておらず、現在も一体として駐車場として貸付けている。そして、財産評価基本通達7−2(1)では、宅地は、1画地の宅地を評価単位とする旨定めており、当該通達の定めは当審判所においても相当と認められるところ、この通達の定めを上述の事実に照らして判断すると、A宅地等及びC宅地等はそれぞれ1画地の宅地として評価するのが相当であり、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平15.7.1高裁(諸)平15-1)

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支部名
熊本
裁決番号
平140028
裁決年月日
平成15年6月30日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400801020
争点
8財産の評価/1評価の原則/2評価単位
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、甲自用地を利用の単位(1画地)として、その時価はY鑑定評価の額に相当する金額である旨主張する。しかしながら、当該医療法人は、本件借地を賃借して自己の事業の用に現に供しており、各土地に対する医療法人の使用権原もその経緯及び利用の状況から借地借家法の建物の所有を目的とする賃借権(借地権)に基づくものであり、一部の土地は駐車場として利用されているものの、他の賃貸している土地と同様に相当地代が授受されていることからすると、実質的には他の土地と同様の権原に基づくものと推定される。そうすると、当該医療法人は、本件自用地とすべての借地とを併せた全体(本件土地等)につき、所有権及び建物の所有を目的とした賃借権に基づき利用する権原を有するから、本件自用地の評価に当たっては、これら全体を1画地として評価することが合理的である。したがって、甲自用地のみを1画地として評価すべきとする請求人の主張は採用することはできず、前提となる条件を誤認して行われたY鑑定評価は採用することができない。また、原処分庁は、本件土地等を1画地として、路線価方式により算定した1㎡当たりの価額を基に評価すべき旨主張する。しかしながら、本件土地等の状況は、路線価方式により評価することができる宅地の範囲を超えていることから、合理的であるとは認められない。したがって、原処分庁の主張は採用をすることができない。(平15.06.30.熊裁(諸)平14-28)

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支部名
関東信越
裁決番号
平140121
裁決年月日
平成15年6月20日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、地価調査基準地の価格をもとに、これを比準した価額から広大地補正及び開発費相当分を控除して算定した価額が評価すべき土地の価額である旨主張するが、その適否を検討したところ、①戸建住宅地として熟成傾向にある地域であるにもかかわらず、請求人らは、未成熟な地域であり、宅地開発困難な路線であるとして、行政的条件を−6%と算定していること、②評価すべき土地と基準地とは、150m程しか離れていないにもかかわらず、最寄駅への接近性を−2.5%、商店街への接近性を−6%及び公共施設への接近性を−3%として算定しているなど、その評価方法には合理性が認められず、この点に関する請求人らの主張を採用することはできない。(平15.06.20.関裁(諸)平14-121)

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支部名
関東信越
裁決番号
平140121
裁決年月日
平成15年6月20日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、自らが相続開始後に譲渡した土地の売買価額が客観的価額であるとして、この価額をもってこの相続税課税上の時価である旨主張するが、相続税法第22条に規定する「時価」とは、相続開始の時におけるそれぞれの財産の現況に応じ、不特定多数の当事者間で自由な取引が行われる場合に通常成立すると認められる価額、すなわち、客観的な交換価値を示す価額をいうものであって、その取引における売り急ぎや買い進みなどの特殊事情のない状況で取引された取引価格を基に算定されるべきものであって、当審判所の調査によれば、この土地は本件相続開始日から1か月後に売買予約の覚書を締結した後、売買契約が締結されていることが認められることから、相続税を納付するために売却したことがうかがわれ、この売却価額が客観的な交換価値を示す価額といえないことから、請求人らの主張を採用することはできない。(平15.06.20.関裁(諸)平14-121)

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支部名
関東信越
裁決番号
平140121
裁決年月日
平成15年6月20日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、相続した土地は通常の使用収益をすることができず、換価処分できない旨主張するが、当審判所の調査によれば、この土地には、何ら行政上の規制があるとは認められず、また、河川法施行令第15条の4《河川区域における土地の掘削等で許可を要しないもの》第1項は、河川区域内において河川管理施設の敷地から10メートル以上離れた土地における耕作は、河川管理者の許可を要しない旨規定しているところ、この土地は河川管理施設の敷地から10メートル以上離れており、その耕作に当たっては、河川管理者の許可を要しないと認められ、現に、この土地の所在する地域において相当の価額で売買取引が行われていることからすると、この点に関する請求人らの主張を採用することはできない。(平15.06.20.関裁(諸)平14-121)

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支部名
関東信越
裁決番号
平140121
裁決年月日
平成15年6月20日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、自治事務次官平成5年11月22日自治評第47号通達に宅地の固定資産税評価に関して、地価公示法による地価公示価格等の70%程度を目途とする旨定められていることから、本件土地の価額は、固定資産税評価額を70%で除した価額である旨主張する。しかしながら、同通達は、宅地の固定資産税評価額を地価公示価格等の価格の70%程度とする旨を定めた通達であって、相続税法第22条で規定する時価を表しているものとは認められないことから、請求人らの主張を採用することはできない。(平15.06.20.関裁(諸)平14-121)

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支部名
大阪
裁決番号
平140083
裁決年月日
平成15年6月6日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400801020
争点
8財産の評価/1評価の原則/2評価単位
事例集登載頁
裁決事例集No.65・622ページ

要旨

○ 原処分庁は、本件土地が一体として利用されているとは認められないから2区画の土地として評価すべきである旨主張する。しかしながら、本件土地及び他の開発地(以下「本件開発地」という。)の所有者らは、相続開始時において、①本件開発地に本件建物を建築して賃貸するという賃貸借契約を締結し、②本件開発地の開発許可を受けて、本件建物の建築に着手している状況からみて、当該所有者らが、本件開発地に、店舗として使用する本件建物を建築することは明らかであり、本件開発地が一画地の店舗用地として使用されることは確定であると認められることから、この点に関する原処分庁の主張は採用できない。また、請求人らは、一体となって利用されている土地の範囲について、本件開発地には借地が存在するから、当該借地を除く本件開発地を一画地として評価すべきである旨主張する。しかしながら、本件相続開始時において、当該借地について、本件開発地の所有者らが賃借権に基づいて専属的に使用する権限を有しているものと認められ、当該借地を含む本件開発地を一体となって利用されている一画地の土地として評価するのが相当である。(平15.06.06.大裁(諸)平14-83)

支部名
関東信越
裁決番号
平140097
裁決年月日
平成15年4月25日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、相続により取得した市街化調整区域内の国道沿いの土地の相続税法22条に規定する時価について、国税庁長官が定めた財産評価基本通達により評価した価額によるべきではなく、不動産鑑定士が行った本件鑑定により評価した価額によるべきであると主張する。しかしながら、鑑定評価に係る近隣地域の範囲の判定に当たっては、土地利用形態や土地利用上の利便性等に影響を及ぼす事項を考慮することが不可欠であると解されるところ、本件鑑定の近隣地域の判定等には合理性がなく、それに基づいた本件鑑定評価額は採用できない。そこで、当審判所において、本件土地を鑑定評価の手法と同様の方法によって評価した結果、財産評価基本通達により評価した価額は、当審判所算定額の範囲内であるから、本件更正処分は適法である。(平15.04.25.関裁(諸)平14-97)

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支部名
仙台
裁決番号
平140026
裁決年月日
平成15年3月25日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400801020
争点
8財産の評価/1評価の原則/2評価単位
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、A及びB土地の評価に当たり、両土地はフェンスで区分された駐車場であることなどから利用区分は明らかに異なるので、それぞれ1画地として評価すべきであると主張する。しかしながら、両土地は、甲契約に基づき一括して同族法人に貸付けられており、隣接していることからも、同族法人による当該土地の現実の利用状況の如何にかかわらず全体を1画地の貸宅地であると判断するのが相当である。したがって、請求人らの主張には理由がない。(平15.03.25.仙裁(諸)平14-26)

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支部名
大阪
裁決番号
平140068
裁決年月日
平成15年3月25日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集No.65・601ページ

要旨

○ 請求人は、本件株式を財産評価基本通達169の(1)の定めにより評価した結果が請求人に不条理な租税債務を負担させることとなるから、財産評価基本通達6の定めにより、国税庁長官の指示を受けて不条理な結果が生じないような評価をすべきである旨主張する。しかしながら、財産評価基本通達6の定めは、財産評価基本通達に定める評価方法を画一的に適用した場合には、適正な時価評価が求められず、その評価額が不適切なものとなり、著しく課税の公平を欠く場合も生じることが考えられることから、そのような場合に、個々の財産の態様に応じた適正な時価評価が行えるように措置されたものと解されるところ、本件株式は、証券取引所に上場されていた上場株式であり、証券取引所が公表する取引価格はそのまま時価を示しているということができるから、財産評価基本通達169の(1)の定めにより評価した上場株式の価額は、財産評価基本通達6にいう「著しく不適当な価額」には当たらないというべきである。したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平15.03.25.大裁(諸)平14-68)

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支部名
大阪
裁決番号
平140068
裁決年月日
平成15年3月25日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集No.65・601ぺージ

要旨

○ 請求人は、認知裁判の確定により初めて相続人の地位を取得したものであるから、本件株式の取得の時期は認知裁判の確定した日と解すべきであり、また、遺産分割請求権の行使や相続財産の換価処分等も認知された日以降でないとでき得ない状況であったことから、その評価時点も、早くても認知裁判が確定した日と解すべきである旨主張する。しかしながら、相続は、被相続人の死亡によって開始し、相続人は、被相続人の一切の権利義務を承継し、遺産の分割は、相続開始の時にさかのぼってその効力を生ずるものであることから、相続による財産取得の時期は、相続開始の時であると認められ、また、相続により取得した財産の価額は、当該財産の取得の時における時価による旨の相続税法第22条の規定からすると、相続等により取得した財産の評価時点も相続開始時と解するのが相当である。このことは、①認知は出生の時にさかのぼってその効力を生ずること、②相続税法第2条第15条第2項第16条第17条の各規定からすると、相続税法は、民法上の法定相続人が法定相続分に従って遺産を分割取得したものと仮定して相続税の総額を計算し、この相続税額を、実際に遺産を取得した者が、その取得分に応じて納付するといういわゆる法定相続分課税方式による遺産取得課税方式を採用しており、また、すべての相続税の納税義務者について、相続開始時を基準とした課税を行うことを予定していること③相続税法第22条において、相続により取得した財産の価額は、当該財産の取得の時における時価による旨規定していること及び④被相続人の死亡後における認知裁判の確定により相続人となった者が、当該相続により財産を取得した場合におけるその財産の価額について、相続税法第3条の2のような相続税法第22条の例外としての別段の定めがないことなどからすると、相続人が、被相続人の死亡後に認知裁判が確定したことにより相続人たる地位を取得した場合であっても、同様と解される。以上のことから、これらの点に関する請求人の主張には理由がない。(平15.03.25.大裁(諸)平14-68)

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支部名
東京
裁決番号
平140213
裁決年月日
平成15年3月25日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件A土地から本件D土地までの価額は本件鑑定評価額を基に算出した価額によるべきである旨主張する。しかしながら、本件B土地に係る鑑定評価額はその時価として相当と認められるが、①本件A土地については、当該土地が市街化区域と市街化調整区域に所在するにもかかわらず、その区分をして評価がされていないこと、②本件C土地及び本件D土地については、比準価格の算定の基とした取引事例について、請求人は、その所在地等を明らかにせず、また、当審判所で、状況が類似する他の取引事例及び同一と認められる取引事例と比較し検討を行ったところ、1㎡当たりの価格に相異があることから、比準する取引事例の単価として相当とは認められない。したがつて、本件A土地,本件C土地及び本件D土地の鑑定評価額は採用することができない。(平15.03.25.東裁(諸)平14-213)

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支部名
福岡
裁決番号
平140021
裁決年月日
平成15年3月20日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、相続財産である土地の評価に当たって、①原処分庁が適用した財産評価基本通達(平成11年7月19日付課評2−12・課資2−271により一部改正された通達、以下「新通達」という。)に合理性がない、②新通達は、不整形地補正100分の30までのしんしゃくの廃止及び奥行距離の求め方に対する制限の付加について規定しているが、同通達を平成11年7月19日に発遣して平成11年1月1日に遡って適用するのは、ともに納税者に対する不利益変更であり、予測可能性を損なっており違法である旨主張する。しかしながら、①財産評価基本通達は、財産評価の公平・簡便化に加え、評価の一層の適正化を図る観点から、平成3年12月18日付課評2−4・課資1−6の改正により、社会経済情勢の変動に伴う土地取引や土地利用の変化に対応した全体的な見直しを行い、同時にその地区にふさわしい奥行価格補正率等の画地調整率を定め、また、不整形地補正率については、不整形地の評価上勘案すべき各要素を盛り込んだ補正率を設けていることから、この改正を受けた新通達には合理性がある、②不整形地補正100分の30までのしんしゃくの廃止及び奥行距離の求め方に対する制限の付加については、国税庁がそれぞれの具体的な取扱いを情報に盛り込み、これを公表して、不整形地の評価の取扱いの明確化・統一化を図ってきたものであり、新通達はこれまでの不整形地の評価方法を通達として取りまとめたものと認められるから違法ではない。(平15.03.20.福裁(諸)平14-21)

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支部名
沖縄
裁決番号
平140006
裁決年月日
平成15年1月22日
裁決結果
棄却
争点番号
400801020
争点
8財産の評価/1評価の原則/2評価単位
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、物件Aと物件Bの両物件を1画地として評価するか、又は切り離して評価するかは納税者の選択に任せられており、その選択の結果、評価額を低下させたとしても評価基本通達に抵触するものでもなく、原処分庁がこれを否定できるものではないと主張する。しかしながら、当審判所が調査したところによれば、物件Aは本件相続開始時において貸駐車場として利用され、また、物件Bは、私道で当該貸駐車場と公道を結ぶ通路として利用されていたと認められ、そうすると、両物件は利用単位が異なることから、それぞれ区分して評価することになる。(平15.01.22.沖裁(諸)平14-6)

支部名
名古屋
裁決番号
平140019
裁決年月日
平成14年11月27日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、実際の取引価格事例や不動産競売手続における評価人による評価額に基づく請求人評価額が、路線価方式等による評価額よりも正確であると主張し、原処分庁は、異議調査において本件各土地の鑑定評価を行って路線価方式等により算定した評価額を検証し、当該評価額は適正である旨主張する。請求人のいう競売手続における評価は、最低売却価額を決定する基礎とするための評価人の作業による結果で、いわゆる正常価格ではないと解されているから、相続税法第22条にいう時価とは異なるものというべきであり、また、請求人は請求人評価額の具体的な計算過程を何ら明らかにしないことなどから、その評価額の決定方法には合理性があるとは認め難い。また、当審判所の調査によっても、原処分庁の鑑定評価による評価額は本件各土地の個別事情を反映した適正なものと認められ、本件各土地の評価額はいずれも鑑定評価額による評価額以下であり、本件各土地に評価基本通達に定める路線価方式以外の方法により評価すべき特別な事情も認められないので、本件更正処分は適法である。(平14.11.27.名裁(諸)平14-19)

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支部名
東京
裁決番号
平140076
裁決年月日
平成14年10月29日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、本件山林等の時価は、本件乙土地(造成費用の代物弁済とした土地)の譲渡価額が117,198,000円であるから、これにより算出した1㎡当たりの価格は49,708円となり、この価格は、取引事例から試算した価格に近似していることからも本件山林等の時価として相当である旨主張する。しかしながら、原処分庁が採用した取引事例は、本件山林等と状況が類似した取引事例であるとは認められず、また、本件乙土地の譲渡価額は94,698,000円であり、当該価額は、客観的な交換価値と認められるのであるから、本件乙土地の譲渡価額を当該土地の地積に当該地積に対応する本件公共用地の地積を加算した地積で除して算出した1㎡当たりの価格30,019円が本件相続開始日における本件山林等の1㎡当たり価格として相当と認められる。したがって、原処分庁の主張は採用することができない。(平14.10.29.東裁(諸)平14-76)

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支部名
東京
裁決番号
平140007
裁決年月日
平成14年7月22日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集No.64・416ページ

要旨

○ 請求人は、同族法人の株式の評価に当たり、当該同族法人の所有する本件土地の価額は、本件鑑定評価書を基に広大地補正率を適用して評価すべき旨主張し、これに対し、原処分庁は、路線価に基づき計算した価額は、原処分庁が時価として試算した価額を下回るから適法である旨主張する。しかしながら、双方が主張する価額は、いずれも相続税法第22条に規定する時価として採用することはできないので、当審判所が採用した近隣の取引事例の取引価格及び公示地の公示価格を基に、本件相続開始時における本件土地の時価を算出したところ、当該価額は、原処分庁が財産評価基本通達に基づいて評価した価額を下回ることから、原処分庁の評価に係る価額は時価を超えているものと認められるので、本件更正処分はその一部を取消すべきである。(平14.07.22.東裁(諸)平14-7)

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支部名
東京
裁決番号
平130281
裁決年月日
平成14年6月27日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件土地の時価は請求人が隣地を購入した価額である旨主張する。そこで、審判所で、調査したところ、当該隣地の購入価額は、(1)土地の形状、譲渡人及び請求人の事情から形成された正常価格ではない価額と認められ、(2)近隣の公示地、取引事例、本件土地及び当該隣地を土地価格比準表に準じて比較したところ、当該金額は著しく低廉な価額と認められたことから、請求人の主張には理由がない。(平14. 6.27東裁(諸)平13-281)

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支部名
広島
裁決番号
平130055ほか 1件
裁決年月日
平成14年6月26日
裁決結果
棄却
争点番号
400801020
争点
8財産の評価/1評価の原則/2評価単位
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件土地は3等分に区分すべきであると主張するが、財産評価基本通達10によれば、宅地の価額は、利用の単位となっている区画ごとに評価すべきである旨定められているところ、貸家建付地を評価する場合において、貸家が数棟ある場合には、各建物の敷地ごとに1画地として評価し、その区分は、各敷地が明確に区分されていれば、その区分に従ってなされるべきであるが、これがなされていない場合には、土地の利用状況、各建物の使用目的、建物の規模、構造等を総合的に勘案して各画地の区分をするのが相当である。これを本件についてみると、本件土地上には、A建物ないしC建物の独立した3棟の貸家が有り、各建物間をフェンス等で仕切っていないため、本件土地を明確に区分することはできないところ、土地の現実の利用状況については、現実に建物が建築されている部分は各建物の1階部分の床面積に応じた差異がある一方、その他の部分については、特段の差異は認められず、また、A建物ないしC建物の各建物の使用目的、規模、構造等については、いずれも軽量鉄骨造瓦葺2階建の共同住宅であるが、建築基準法上、建築物の延べ床面積の敷地面積に対する割合には制限が加えられており、両者の間には相関関係があると認められることからすれば、各建築物の延べ床面積によってあん分した場合に、現実の土地の利用状況と著しく異なるような状況が認められない限り、建築物の延べ床面積によってあん分するのが相当と認められる。そして、本件の場合、各建物の延べ床面積に応じて本件土地をあん分する方法により、本件土地を区分したとしても、いずれかの敷地が他の建物にかかってしまうといった状況が生じるわけでもないから、原処分庁が、この方法により本件土地を区分し、評価したとしても不合理であるとはいえない。(平14. 6.26広裁(諸)平13-55)

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支部名
仙台
裁決番号
平130030
裁決年月日
平成14年6月21日
裁決結果
棄却
争点番号
400801020
争点
8財産の評価/1評価の原則/2評価単位
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件土地の評価に当たり、全体を1画地として評価すべきである旨、また、本件土地は、平成6年分相続税の申告において同様に評価し、申告是認を受けている旨主張する。しかしながら、本件土地は、全体が16名に対し賃貸されている貸付地であり、評価通達10《評価単位》の定めに基づき、その利用の単位となっている貸し付けられている部分ごとに16の画地として評価するのが相当である。また、申告納税制度の下では、納税者が納税申告書を原処分庁に提出し、原処分庁がこれを受理した場合には有効な納税申告書として取り扱うことになるが税務署長による申告書の受理が、その申告内容を是認することまでを意味するものではないと解するのが相当である。したがって、これらに点に関する請求人の主張には理由がない。(平14. 6.21仙裁(諸)平13-30)

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支部名
名古屋
裁決番号
平130087
裁決年月日
平成14年6月14日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件路線価について、本件路線価には現地の実情が反映されておらずに高く評価されていると主張する。しかしながら、本件路線価は、精通者意見価格等を基に本件公示価格と同水準の価格の80%の評価割合で評定された8か所の標準地に面する道路の路線価と地域の事情等を総合勘案して評定されているところ、8か所の標準地の一つである本件公示地に面する道路と本件土地に面する道路の状況からも、本件公示地に面する道路の路線価と比較して本件路線価は相当と認められ、請求人からは、本件路線価が時価を上回っているような特別の事情についての資料の提示及び説明もない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平14. 6.14名裁(諸)平13-87)

支部名
仙台
裁決番号
平130028
裁決年月日
平成14年5月20日
裁決結果
棄却
争点番号
400801020
争点
8財産の評価/1評価の原則/2評価単位
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件区画整理事業において、平成6年10月12日付で行われた1回目の仮換地指定通知は平成11年10月25日付の本件取消通知で取り消されており、従前の土地に係る仮換地の指定は、本件贈与の日以後行われた2回目の仮換地指定通知の平成11年10月25日であるから、本件土地の価額は従前の土地の形状を基礎として評価すべきである旨主張する。しかしながら、(1)請求人の父は1回目に指定された仮換地上に建物を建築し居住していること、(2)請求人の父及び請求人は実際に使用収益権を有する仮換地を売買の対象として従前地の一部を売却していること、(3)本件区画整理組合の理事会及び総代会で承認された「仮換地の指定の軽微な変更の取扱い」は、地権者からの「仮換地指定変更願い」に基づき、仮換地の実質を変更しないといったものに限定して、理事会の承認を受けたものについて仮換地指定の取消し及び再度仮換地の指定通知という手続きにより行っていることなどを念頭に、1回目の仮換地指定通知から2回目の仮換地指定通知に至る一連の事実を総合勘案すると、1回目の仮換地指定通知は本件取消通知により取り消されているが、それはむしろ財産管理及び権利関係の明確化の観点からの便宜によるもので、仮換地指定制度がらみると従前の土地に係る仮換地の指定は、1回目の仮換地指定通知により実質的に行われたと認めるのが相当である。したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平14. 5.20仙裁(諸)平13-28)

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支部名
名古屋
裁決番号
平130058
裁決年月日
平成14年4月11日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、相続財産の評価は、相続開始時の現況に応じ、不特定多数の当事者間での自由な取引が行われる場合に成立すると認められる価格であることからすれば、納税者間の公平及び便宜という見地から見ても評価通達の定めに基づき、画一的に評価することは、かえって租税負担の公平性を欠くことから、本件鑑定評価額を採用すべきである旨主張する。しかしながら、課税庁が各種財産の時価の評価に関する原則及びその具体的な評価方法を明らかにし、評価通達を定め、さらに、土地の価額については具体的な評価方法として国税局長が評価基準を定めて、部内職員に示達するとともに、これを公開することによって納税者の申告、納税の便に供することが認められ、この課税庁の取扱いは相当であると解されるから、相続により取得した財産の価額は、原則として評価通達に基づき適正に算出した額とすべきである。また、本件鑑定評価額における標準価格は、本件各土地の正面路線価を上回っているから、正面路線価は時価を上回っているとは認められず、本件評価基準である路線価を基に本件各土地の価額を算定するのが相当と認められる。(平14. 4.11名裁(諸)平13-58)

支部名
関東信越
裁決番号
平130068
裁決年月日
平成14年3月18日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、本件土地の価額は本件申告書に記載した価額が適正な時価であるとし、その根拠として、収益利回り計算による評価、売買実例による評価及び固定資産税評価額との比較による評価を加味して適正な評価をしたとして、路線価に基づき本件土地の価額を算定した原処分は違法である旨主張するが、請求人らの主張する根拠については、いずれについても、客観的で合理的な算定であると認めるだけの具体的な証拠資料を提出しているとはいえず、また、公示価格及び基準地価格を十分に参酌することなく本件土地の価格を算定していることから、その価額算定方法は、請求人らの独自のものといわざるを得ず、請求人らの算定した本件土地の価額に合理性を認めることはできない。そこで、当審判所が本件相続開始日における本件土地の価額を時価評価したところ、原処分庁が算定した本件土地の価額の合計額を上回ることから、更正処分は適法である。(平14. 3.18関裁(諸)平13-68)

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支部名
東京
裁決番号
平130183
裁決年月日
平成14年3月11日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、本件土地の価格について、不動産鑑定士が鑑定評価した本件鑑定評価額によるべきである旨主張する。しかしながら、請求人らが採用した本件鑑定評価額は、本件土地に含まれるがけ地部分の減価率などの個別格差率の算定が相当とは認められず、本件相続開始日における適切な本件土地の時価を表しているとは認められない。そこで、当審判所において、本件土地の時価を算定したところ、原処分庁が評価基本通達を基に算定した価額を下回らないことから、本件土地の評価に当たっては評価基本通達に基づいて評価するのが相当である。(平14. 3.11東裁(諸)平13-183)

支部名
東京
裁決番号
平130143
裁決年月日
平成14年1月31日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件宅地が接面する甲路線及び乙路線の路線価の平成10年分以降の下落率が高いことを勘案すれば、平成10年分の路線価は異常に高く評価されたものであるから、少なくとも平成11年分の路線価の価額を用いて算定すべきものであると主張する。しかしながら、評価通達には、同一年中に地価が上昇もしくは下落した場合において、相続開始の日の属する年分以外の路線価を選択できるとする定めはないのであるから、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平14. 1.31東裁(諸)平13-143)

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支部名
関東信越
裁決番号
平130015
裁決年月日
平成13年10月11日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件土地の価額は本件取引金額である旨主張し、原処分庁は、本件土地の相続税評価額より売買実例を基に算定した価額の方が低い価額であるから、当該売買実例を基に算定した価額が本件土地の価額として相当である旨主張するので、当審判所において、本件土地の価額及び相続税法第7条の適否について審理したところ、以下のとおりである。相続税法第7条に規定する時価とは、課税時期において、それぞれの財産の現況に応じ、不特定多数の当事者間で自由な取引が行われる場合に通常成立すると認められる価額を、すなわち、客観的な交換価値(以下「通常の取引価額」という。)をいうと解するのが相当である。しかし、客観的な交換価値というものが必ずしも一義的に確定されるものではなく、これを個別に評価すると、評価方法等により異なる評価額が生じたり、課税庁の事務負担が重くなり、課税事務の迅速な処理が困難となるおそれがあるため、課税実務上は、財産評価の一般的基準が評価通達により定められ、これに基づいて画一的に財産の評価が行われているところである。ところで、相続税法第7条の規定の趣旨にかんがみると、同条にいう「著しく低い価額の対価に該当するか否か」は、当該財産の譲受けの事情、当該譲受けの対価、当該譲受けに係る財産の市場価額、当該財産の相続税評価額などを勘案して、社会通念に従い判断すべきものと解するのが相当である。そこで、本件土地の通常の取引価額を算定するに際しては、取引事例比較法による比準価格並びに本件公示地及び本件基準地の規準価格を基に算定するのが相当であるから、これに基づいて、本件土地の通常の取引価額を算定したところ、本件取引金額は、通常の取引金額の6分の1にも満たない金額であり、また、比準価格及び規準価格の最低額を基に算定した価額及び当審判所が認定した相続税評価額のいずれかの価額の5分の1にも満たない金額である。そうすると、社会通念上、本件取引は、著しく低い価額の対価である財産の譲渡を受けた場合に当たるものと認めるのが相当であるといわざるを得ない。したがって、原処分庁が認定した本件土地の時価と本件取引金額との差額55907350円を、請求人が贈与によって取得したものとみなしてなされた贈与税の決定処分は、適法である。(平13.10.11関裁(諸)平13-15)

支部名
東京
裁決番号
平130055
裁決年月日
平成13年9月25日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、本件土地の路線価は、実勢価格とかい離しており、請求人らが本件申告書に記載した路線価評価額は、過大であるから、本件土地の時価は、請求人らが依頼した不動産鑑定士による鑑定評価額によるべきである旨主張する。一方、原処分庁は、原処分庁が依頼した2名の不動産鑑定士の鑑定評価額がいずれも本件土地の路線価評価額を上回っているから、本件土地の価額は路線価評価額とすることが相当である旨主張する。しかしながら、請求人鑑定評価額には種々の不的確な点が認められ、適切な本件土地の時価を表しているとは認め難い。一方、原処分庁から提出された鑑定評価書の写しにはその鑑定を行った不動産鑑定士の氏名が明らかにされていないので、本件土地の時価を証明する証拠書類として採用できない。そこで、当審判所において、本件土地と地域的に状況が類似する取引事例及び公示価格を基に土地価格比準表に準じて本件土地の時価を算定したところ、本件土地の時価は路線価評価額を下回らないことから、本件土地の価額は路線価評価額とすべきであり、本件通知処分は適法である。(平13. 9.25東裁(諸)平13-55)

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支部名
東京
裁決番号
平130056
裁決年月日
平成13年9月25日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集No.62・352ページ

要旨

○ 請求人らは、本件土地の価額は時価である取引価額に路線価の評価水準を乗じ、さらに、評価基本通達に定める控除を適用すべきである旨主張する。しかしながら、相続税法第22条に規定する時価に、路線価の評価水準を考慮する必要性はないし、評価基本通達に定める路線価等を適用しないで土地を評価しようとする場合には、同通達の各定めの適用はなく、請求人らの主張には理由がない。(平13. 9.25東裁(諸)平13-56)裁決事例集NO62・352ページ

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支部名
熊本
裁決番号
平120032ほか 2件
裁決年月日
平成13年6月26日
裁決結果
棄却
争点番号
400801020
争点
8財産の評価/1評価の原則/2評価単位
業種
会社員
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件土地上にある建物A、建物B及び建物Cの全部をXが貸店舗として事業の用に供しているからXは借地権を本件土地全体に有しているので、本件土地は1画地の貸宅地として評価すべきである旨主張する。しかしながら、(1)建物Aの敷地の用に供されている土地については、XがYから賃貸借で借りていることから貸宅地として評価することとなり、(2)建物Bの敷地の用に供されている土地については、建物BはYがXに賃貸していることから、貸家建付地として評価することとなり、(3)建物Cの敷地の用に供されている土地については、建物CはZの所有であり、YはZから地代を収受していないので使用貸借であるから自用地として評価すべきこととなる。以上のとおり、本件土地は建物A、建物B及び建物Cの敷地ごとに評価すべきものであるから、請求人の主張は採用できない。(平13.6.26熊裁(諸)平12−32)

支部名
東京
裁決番号
平120183
裁決年月日
平成13年6月15日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 本件土地の時価について、請求人らは、請求人らの依頼した不動産鑑定士による本件鑑定額である旨主張し、原処分庁は、財産評価基本通達を基として評価した価額を路線価の下落率で割り戻した価額である旨主張するところ、その土地等の適正な個別の鑑定評価額を求めることができる場合には、当該通達を基として算定した価額にかかわらず、相続税法第22条の時価として、これが採用されるべきであり、そして本件鑑定額を基として、本件土地の時価を検討した結果の金額は原処分庁の主張する金額を下回るから、本件更正処分はその一部を取り消すべきである。(平13.6.15東裁(諸)平12−183)

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支部名
大阪
裁決番号
平120110
裁決年月日
平成13年6月6日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、不動産鑑定評価額が時価を表しているから、原処分庁が相続税評価額により行った本件更正処分は不当である旨主張する。しかしながら、(1)本件鑑定評価額を算定する上で採用した取引事例Aは、破産法人が任意売却したものであること、(2)同取引事例Bの近隣地域は、本件土地の近隣地域と地域性が異なる上に面積が狭小であり、最有効使用が異なること、(3)同取引事例C.Dの近隣地域と本件土地の近隣地域との地域要因の格差補正が適切でないこと、及び(4)規準価格の算定において、過大な時点修正を行った上、当該価格を鑑定評価額決定の参考としていないことなど、本件鑑定評価書には種々の不適切な点が認められることから、本件鑑定評価額が相法第22条に現定する時価を表しているとはいえない。ところで、本件土地に関する比準価格の算定上、適切な取引事例は見当たらないが、本件土地の近隣地域には本件公示地が所在し、この価格を規準として本件土地の価額を算定したところ、当該価額は相続税評価額を上回っていることが認められる。よって原処分庁が相続税評価額により行った本件更正処分は相当である。(平13.6.6大裁(諸)平12−110)

支部名
大阪
裁決番号
平120081
裁決年月日
平成13年3月15日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、相続により取得した土地が文化財保護法に規定する周知の埋蔵文化財包蔵地に該当することから、路線価等を基として計算した価額から10パーセント相当額を控除して評価すべきである旨主張する。しかしながら、本件土地の全部につき埋蔵文化財の存在を確認できる事実は本件全証拠によっても認められない上、請求人らは、更正の請求をしているにもかかわらず、その主張の根拠となるべき埋蔵文化財の存在につき具体的な立証をしていないことから、請求人らの主張を採用することはできない。ただし、本件土地のうち甲土地については、相続開始前の試掘調査により埋蔵文化財の存在が確認されており、甲土地全域にわたって埋蔵文化財が存在することは確実と推認される。相続開始時において、甲土地は青空駐車場として利用されていたが、付近の状況から甲土地の一般的な用途は二階建て程度の住宅の敷地と解するのが相当であり、甲土地をこの用途に利用しようとすれば、埋蔵文化財の発掘調査を要することは確実であると認められることから、甲土地についてはその客観的交換価値に影響を及ぼすべき固有の事情が存するというべきである。そうすると、甲土地の評価に当たっては、路線価等を基して計算した価額から発掘調査費用相当額の80パーセント相当額を控除して計算することが相当である。(平13.3.15大裁(諸)平12−81)

支部名
東京
裁決番号
平120089ほか 1件
裁決年月日
平成13年3月5日
裁決結果
全部取消し
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人が相続により取得した本件土地の価額について、原処分庁は、原処分庁が依頼した不動産鑑定士の不動産鑑定評価額である旨主張し、請求人は、請求人が依頼した不動産鑑定士の不動産鑑定評価額である旨主張するが、当審判所において、双方の鑑定評価額の適否を検討したところ、取引事例及び個別的要因等の格差補正に種々の不的確な点が認められることから、双方の鑑定評価額は本件土地の時価を表したものと認められない。そこで、当審判所において、本件土地の価額を取引事例等に基づき算定したところ、請求人の鑑定評価額を下回るから、請求人の申告額を不相当とする理由は認められず、原処分庁の主張は採用できない。(平13.3.5東裁(諸)平12−89)

支部名
熊本
裁決番号
平120011
裁決年月日
平成12年12月7日
裁決結果
棄却
争点番号
400801020
争点
8財産の評価/1評価の原則/2評価単位
業種
家庭用電気器具販売
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、受贈した農地の評価に当たり、隣接する3筆の中央の1筆に地役権が設定されている場合には土地の利用状況が異なることから、それぞれの筆ごとに評価すべきである旨主張する。しかしながら、本件農地は、一体として畑として耕作されていることから1枚の農地であることが認められ、同時に利用の単位となっている一団の農地であることが認められる。また、本件地役権の制限内容は本件農地の利用を筆ごとに物理的に分断するような制限と認められない。したがって、本件農地の評価単位である1画地とは、請求人が主張する3筆ごとでなく、3筆を併せた一体の土地であるとみるのが相当である。なお、本件地役権の制限内容は建物の築造がまったくできない場合に該当せず、一定の制限の基に、築造は可能であることから、その権利の割合は請求人が主張する100分の50でなく、100分の30であると認められる。(平12.12.7熊裁(諸)平12−11)

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支部名
東京
裁決番号
平110184
裁決年月日
平成12年6月29日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集 №59・226ページ

要旨

○ 請求人は、本件解決金は、本件土地の適正な価額であり、これを無視することは、我が国の裁判制度を無視することになるから、調停によって算出された本件解決金を厳に尊重すべきであって、相法第7条の規定を適用すべきではない旨主張する。しかしながら、当該規定の趣旨からすれば、当該規定が適用されるか否かは、遺産分割事件の調停の場で示された価額が本件土地の時価と異なる場合には、本件土地の時価に基づいてその判断がなされるべきであると解され、遺産分割事件の調停において本件土地の時価を解決金の額としたのであれば、先ず、本件土地の時価が明らかにされるべきであると考えられるが、調停調書においては本件土地の時価をいくらと算定したかが明らかではなく、また、当審判所が相当と認める本件土地の価額が解決金の額の3倍超となっていることからすれば、解決金の額が本件土地の時価を表すものとは認められない。むしろ、相手方の答述からすれば、解決金の額は、最終的には、それが事実であるか否かはともかく、請求人及び相手方が兄弟であるとの両者の認識に基づいて、相手方から請求人に対して低廉の価額で本件土地を取得させる調停を成立させるために合意に至った金額と認めるのが相当である。(平成12. 6.29東裁(諸)11-184)裁決事例集 №59・226ページ

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支部名
東京
裁決番号
平110179
裁決年月日
平成12年6月27日
裁決結果
棄却
争点番号
400801990
争点
8財産の評価/1評価の原則/4その他
事例集登載頁
裁決事例集 №59・297ページ

要旨

○ 請求人は、本件宅地の価額は、請求人が提出した本件鑑定評価書に記載された金額とすべきである旨主張する。当審判所が、本件鑑定評価書を検討したところ、①比準価格の算定につき、取引事例との比較計算において、不合理な点があること及び②収益価格の算定に明らかな誤りがある。そして、原処分庁は、取引事例から本件宅地の価額を算定し、当該価額が本件宅地の価額である旨主張するところ、①原処分庁の採用している取引事例は、地理的条件、環境条件及び行政的条件が本件宅地と近似し、比準対象地として適切なものと認められること、②結果的に規準価格を採用しなかったことを不相当とすることはできないこと、また、③事情補正、時点修正、標準化補正、建付減価補正及び地域格差補正並びに個別格差補正については、土地価格比準表に照らして検討したが、特に不適切な点は認められない。(平成12. 6.27東裁(諸)11-179)裁決事例集 №59・297ページ

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支部名
東京
裁決番号
平110179
裁決年月日
平成12年6月27日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400801990
争点
8財産の評価/1評価の原則/4その他
事例集登載頁
裁決事例集 №59・297ページ

要旨

○ 請求人は、本件宅地の価額は、請求人が提出した本件鑑定評価書に記載された金額とすべきである旨主張する。当審判所が本件鑑定評価書を検討したところ、①比準価格の算定につき、取引事例の選定に不適切な点があること及び②収益価格の算定に不明確な点がある。また、原処分庁は、原処分庁が算定した金額は本件宅地の路線価評価額を上回る旨主張するが、原処分庁の算定額にも一部の取引事例に不適切な点がある。そこで、当審判所が、原処分庁が採用した取引事例の中から、本件宅地と同一の地域区分にあると認められるもの及び公示地の価格を基に、本件宅地の価額を算定したところ、当該算定額は、路線価評価額を上回っていることが認められる。(平成12. 6.27東裁(諸)11-179)裁決事例集 №59・297ページ

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支部名
東京
裁決番号
平110172
裁決年月日
平成12年6月22日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、「1年分1路線価」は不合理として、前後5年間あるいは3年間の路線価の中からの選択適用を認めるべきであり、本件の場合は、本件相続開始日の時価に近い平成8年分の路線価の選択適用を認めるべきである旨主張する。しかしながら、必ずしも平成8年分の路線価が本件相続開始日の時価を表しているとはいえないのであるから、請求人の主張は採用できない。なお、相続開始日の属する年分の路線価が相続開始日現在の時価を下回っている場合には、その年分の路線価を適用すべきであり、また、相続開始日の属する年分の路線価が相続開始日現在の時価を上回っている場合には、評基通(その年分の路線価)を適用できない特別の事情がある場合として評基通によらない方法により個別に適正な価額を求めるのが相当である。(平成12. 6.22東裁(諸)11-172)

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支部名
東京
裁決番号
平110172
裁決年月日
平成12年6月22日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、路線価が必ずしも実勢価格を反映していないこと及び路線価の時点修正を認めないことは多額の評価額の差額に対応する税額について納税者に過大な負担を強いる不合理なものであることから、路線価を相続開始日に時点修正した価格に基づいて本件各宅地の評価額を算定すべきである旨主張する。しかしながら、路線価は、画一的評価を行うための基となる価額であって評定基準日を設けてこれを決定せざるを得ないことから、毎年1月1日における地価動向を基に毎年改定することとし、各年の1月1日を評価時点として、売買実例価額、工事価格及び不動産鑑定士等の精通者意見価格を基に、公示価格水準の80%程度に評定されており、地価動向が反映されているものと認められる。また、評基通に定める財産の評価は合理的なもので、相法第22条もこれを許容していると解され、その評基通には、同一年中に地価が下落した場合において、路線価の時点修正を行うことができるとする定めがないことからすれば、路線価の時点修正が行われないとしても、そのことは、不合理なもの、あるいは、違法なものということはできず、本件各土地の路線価評価額が時価を下回っている限りにおいては、請求人に過大な税負担が生ずるものでもない。(平成12. 6.22東裁(諸)11-172)

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支部名
沖縄
裁決番号
平110007
裁決年月日
平成12年6月13日
裁決結果
棄却
争点番号
400801020
争点
8財産の評価/1評価の原則/2評価単位
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、倍率方式で評価する土地B、土地C及び土地Dについて、固定資産税評価額はこれらの土地を1画地として評価しているが、それぞれを1画地として評価すべきである旨主張する。しかし、土地Dは、請求人以外の相続人が遺産分割により取得しているものの、面積は11.99平方メートルと極めて狭小で、地形も道路と土地Bに挟まれた奥行のほとんどない細長い宅地であり、この土地のみを独立した画地として通常の用途に供することは困難と認められ、その分割は著しく不合理と認められる。また、土地B及び土地Cについては、いずれも請求人が遺産分割により取得し、かつ、請求人が自用地として使用しており、相続税課税における評価上、特段利用単位を異にする1画地の土地と認めるに足る事実はない。したがって、土地B及び土地Cについては、土地Dと合わせて一団の土地を構成しており、土地Dとともに全体として1画地の土地を構成するものと認めるのが相当である。(平成12. 6.13沖裁(諸)11-7)

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支部名
関東信越
裁決番号
平110093
裁決年月日
平成12年6月2日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、平成7年分の路線価は時価と大幅に乖離しているため、本件土地の価額の算定に当たっては、本件土地の隣接地の売買実例と路線価との割合の比例値78%を基に算定すべきであり、本件土地の路線価に78%を乗じた額を基に評基通に従い本件申告をしたものであるから、これらの実情を全く無視して、すべて路線価をもって算定された本件更正処分は違法である旨主張するが、請求人らが採用した売買実例については、伝聞により取引があった旨を主張するのみであったり、時点修正、その取引に至った事情及び位置・計上等の画地条件による格差等を一切考慮せずに、単にその取引価格と路線価とを比較して主張しているものに過ぎなかったりと、その価格の決定方法に合理性を認めることはできず、請求人らの主張には理由がない。そこで、当審判所が本件土地と同一需給圏内の類似地域に所在すると認められる取引事例3件を基に、本件土地の価格を、①基準地価格に規準した価格及び②取引事例比較法による比準価格により算定したところ、当該価額は、原処分庁が鑑定を依頼した鑑定評価額及び路線価を基に算定した価額をいずれも上回っていることから、本件土地の路線価は相当と認められる。(平成12. 6. 2関裁(諸)平11-93)

支部名
大阪
裁決番号
平110105
裁決年月日
平成12年4月18日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件土地の自用地の価額は、請求人が提出した本件鑑定評価書における鑑定評価額とすべきである旨主張する。そこで、当審判所が本件鑑定評価書の内容について検討したところ、本件鑑定評価額は、取引事例比較法及び土地残余法に加え、本件土地の最有効使用である分割使用を想定した開発法を適用しており、これら三手法により求められた各価格は、いずれも適正に算定されていると認められる。また、本件鑑定評価額の決定における各価格のウェイト付けも相当であると認められる。そうすると、本件鑑定評価額は、本件土地の自用地の価額として相当であり、この価額は、原処分の額を下回ることから、本件更正処分の一部を取り消すべきである。(平成12. 4.18大裁(諸)11-105)

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支部名
関東信越
裁決番号
平110079
裁決年月日
平成12年4月13日
裁決結果
棄却
争点番号
400801030
争点
8財産の評価/1評価の原則/3共有財産
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ A財産区に属する土地は相続財産(共有の土地)であることは認めるが、請求人は地域外住人であり、当該土地を相続後A財産区規則が改正(平成11.1.1)されるまでの間、当該土地からの収益の分配も受けられず、管理運営にも関われなかったので、本件土地の価額は、更正処分をした当該土地の価額から更に減額をした評価をすべきである旨主張するが、本件土地は相続により承継されており、所有権は各個人に帰属するところ、請求人は本件相続土地の価額から更に軽減した評価をすべきであると主張するのみで、具体的な額を示さず、その根拠を明らかにする資料等の提出もなく、他にこれを明らかにする証拠資料等もないことから、当審判所において審理したところ、評基通により評価することが不相当と認められるような特段の事情は認められないので、本件相続土地の価格を本件土地の利用状況に応じて、評基通の定めに従い算定したのは適法である。(平成12. 4.13関裁(諸)平11-79)

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支部名
東京
裁決番号
平110056
裁決年月日
平成11年12月14日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、本件山林の時価は鑑定評価額であり、その価額は路線価評価額を下回っていると主張する。しかしながら、①鑑定書において採用されている4つの取引事例のうち3つの取引事例は、市街化調整区域内の売買事例であり、市街化区域内に所在する本件山林とはその区域を異にしているから、市街化区域内にある本件山林の評価を行うに当たって採用する取引事例としては不適切なものと、また、②鑑定書では、宅地にする造成工事が必要であること等から、減価率を60%としているところ、鑑定書における取引事例地の使用及び近隣地域の標準的使用は林地であって、本件山林も林地であることからすれば、宅地ではない本件山林の比準価格を算定するのに林地と宅地との比較に基づく当該減価率を用いて林地の標準価格を補正するのは不適切なものと認められるから、鑑定評価額は、相続開始日における本件山林の時価を表しているものとは認められない。一方、原処分庁は、原処分庁主張額は取引事例比較法及び標準地比準方式に基づいて本件山林の価額を算定しているところ、原処分庁主張額の算定上作用している取引事例は、本件山林の価額を算定するための比準対象地として適切なものと認められ、また、事情補正、時点修正標準化補正及び地域格差補正については、当審判所においても相当と認める基準の一つである土地価格比準表等に照らして検討したが、特に不適切な点は認められない。しかしながら、原処分庁主張額の算定上採用している取引事例のうち一つの取引事例の取引価格は誤っているので、正当額により比準価格を修正した価格を本件山林の価額とするのが相当である。そこで、原処分庁主張額を修正して本件山林の価額を算定したところ、その額は路線価評価額を上回っているので、路線価評価額を基に行なった方法更正処分は適法である。(平成11.12.14東裁(諸)11-56)

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支部名
大阪
裁決番号
平110041
裁決年月日
平成11年11月30日
裁決結果
棄却
争点番号
400801990
争点
8財産の評価/1評価の原則/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、災害減免法第6条の規定に該当する土地の被害を受けた部分を本件あらましにより算定するに当たり、被害割合を求める分母となる被害直前の時価は、相続税評価額とすべきであると主張するが、対応する分子の被害額は実際に支払われる費用であることから、市場価格とすべきである。さらに、被害直前の時価を算定するに当たって、震災調整率を適用すべきであると主張するが、被害直前の時価は大震災発生直前の時価であるため、震災調整率は適用すべきではない。(平成11.11.30大裁(諸)11-41)

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支部名
大阪
裁決番号
平110041
裁決年月日
平成11年11月30日
裁決結果
棄却
争点番号
400801020
争点
8財産の評価/1評価の原則/2評価単位
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、隣接する2筆の宅地の評価は、1筆ごとに評価すべきであると主張するが、本件宅地は相続開始時において、青空駐車場として利用しており、利用目的及び形態から判断すると、評基通10の定めにより、1画地の宅地として評価するのが相当であると認められる。(平成11.11.30大裁(諸)11-41)

支部名
高松
裁決番号
平110015
裁決年月日
平成11年11月24日
裁決結果
棄却
争点番号
400801020
争点
8財産の評価/1評価の原則/2評価単位
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 株式評価(純資産価額方式)の基礎のゴルフ場用地の評価について、請求人らは、同土地のうちの一部の土地については、倉庫、従業員休憩所及び神社に係る敷地並びに遊休地等として利用されていること、生垣等で分離されていることからゴルフ場用地とは分離して評価すべきであると主張するが、これらの一部の土地は、ゴルフ場経営に必要不可欠な施設に係る敷地として利用されていること及び道路等によって分離されていないことからゴルフ場用地と一体として利用されている土地であり、ゴルフ場用地に含めて評価すべきものである。(平成11.11.24高裁(諸)11-15)、(平成11.11.24高裁(諸)11-16)

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支部名
名古屋
裁決番号
平110012
裁決年月日
平成11年9月27日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件建物には全所有者の租税債務に係る本件差押等がなされているところ、全所有者が既に清算中の法人で租税債務を支払うことができない状態にあり、被相続人が本件差押等に係る租税債務を負担せざるを得ないことからすると、①本件建物の価額は、評基通の定めによって評価するのは相当でなく、買手がつかない物件であることから、流通価額により零円と評価するか、若しくは②本件差押等に係る租税債務を債務控除の対象とすべきである旨主張する。しかしながら、本件建物には本件差押等がなされているが、①本件差押等に係る租税債務の債務者は本件建物の前所有者であり、被相続人は、本件差押等に係る租税債務の債務者ではないばかりか、これについて保証債務を負担しているものでもなく、また、本件差押等に係る租税債務を担保するため本件建物を物上保証に供しているものでもないのであるから、被相続人には本件差押等に係る租税債務を負担すべき法的義務は存しないと認められること、②本件相続の開始時点において、本件建物について公売のための具体的な手続きが進められていた事実は存せず、また、本件建物の前所有者は、本件建物のほかにも不動産を所有しているところ、本件差押等に係る租税債務については、本件建物のほかにこれらの不動産についても差押処分等がなされていることからすると、本件相続の開始時点において、本件建物が公売に付されるとか、被相続人あるいはその相続人らにおいて本件差押等に係る租税債務を当該前所有者に代わって弁済しなければ、本件建物の所有権を喪失することになるというような差し迫った状況にあったとは認められないことを総合すると、本件建物に本件差押等がなされていることは、評基通等の定めによる評価を不相当とする特段の事情に当たらず、本件建物の価額は評基通等の定めによって評価することが相当と認められ、また、本件差押等に係る租税債務は債務控除の対象となるものではないと認めるのが相当である。(平成11. 9.27名裁(諸)11-12)

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支部名
東京
裁決番号
平110009
裁決年月日
平成11年9月2日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、地価が急激に下落しつつある時期においては、その年の1月1日現在の評価をその年1年間の評価とすることには無理があり、また、本件鑑定評価額は、不動産鑑定士が専門的知識に基づいて決定したものであるから、本件宅地の価額として妥当である旨主張する。しかしながら、本件鑑定評価書には種々の不的確な点が認められるから、本件宅地の時価が路線価に基づく相続税評価額を下回るという事実が立証されたことにはならない。一方、原処分庁の公示価格等を基に場所的修正を相続税評価額の比により行う方法では、本件宅地の時価を立証したことにはならない。そこで、当審判所において、本件宅地と同一の用途地域内の取引事例及び公示価格等を基に土地価格比準表を適用して比準価格等を求める方法により、本件宅地の価額を算定したところ、本件宅地の時価は相続税評価額を下回っていないと認められるため、請求人らの主張には理由がないというべきである。(平成11. 9. 2東裁(諸)11-9)

支部名
名古屋
裁決番号
平100089
裁決年月日
平成11年5月24日
裁決結果
棄却
争点番号
400801020
争点
8財産の評価/1評価の原則/2評価単位
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、貸宅地として利用していた本件A宅地の価額について、遺産分割協議により本件B宅地及び本件C宅地に分筆し、異なる相続人が取得した場合には、宅地の評価単位とは「利用の単位」ではなく、各相続人ごとの「所有者単位」で判断すべきであり、更に「著しく不合理な分割」に該当しない旨主張するが、本件B宅地及び本件C宅地は、分筆の前後にかかわりなく両宅地が一体として利用されている事実に何ら変化は認められず、全体が一の利用単位として利用されていることから、それぞれ独立した1筆の土地として評価すべきではなく、相続開始時の利用状況に従い、1画地の宅地として評価するのが合理的である。(平11. 5.24名裁(諸)平10-89)、(平11. 5.24名裁(諸)平10-90)

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支部名
福岡
裁決番号
平100010
裁決年月日
平成11年1月28日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、株式の発行会社の「株主間の取引」、つまり、「特定少数の当事者間取引」を基に時価を算定した原処分は、相法第22条の時価に違反する旨主張する。しかしながら、①出資及び売買の際にも1株当たりの単価を時価による純資産価額を基に算出されていること、②当事者は、この価額を株式の時価と認識していること及び③この価額は特定の出資者だけに成立するものでなく、出資しようとする者であればだれでもが適用される一般的な価額である認められることから、この価額が株式の客観的な時価と認められる。(平11. 1.28福裁(諸)平10-10)

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支部名
福岡
裁決番号
平100010
裁決年月日
平成11年1月28日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、請求人らが相続税を意図的に免れているという原処分庁の判断は主観的判断であり、相法第22条の時価が客観的な交換価値であるから、株式の評価にこのような主観的要素の入り込む余地はない旨主張する。しかしながら、請求人らの算定した株式の評価額について、その算定方法や取得に至る事情等が課税時期における財産評価に影響を及ぼしているかどうかを検討した結果、配当還元方式を適用して算出された価額は、客観的な交換価値である時価とは認められないとする客観的な判断をしたものであり、請求人らが主張するような主観的判断に基づいて行われたものとは認められない。(平11. 1.28福裁(諸)平10-10)

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支部名
福岡
裁決番号
平100010
裁決年月日
平成11年1月28日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400801990
争点
8財産の評価/1評価の原則/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、評基通5を適用したことは、通達の適用誤りであり、評基通6であれば、更正処分時に国税庁長官の指示がないまま評基通6を適用したこととなり、通達違反である旨主張する。しかしながら、評価基本通達は税務執行の便宜上、単に評価の目安となるべき基準を示したものであり、通達とは、上級行政庁が下級行政庁に対する命令であって法規たる性質を有せず、それ自体が納税者を拘束するものではないこと及び通達の適用に関する国税庁長官の指示は、関係下級行政庁ないしその職員のみを拘束するにすぎないものであり、加えて国税庁長官の当該指示を納税者に対して明確にしなかったとしても、これにより直ちに違法の問題が生じることはないと解される。(平11. 1.28福裁(諸)平10-10)、(平11. 3.17福裁(諸)平10-19)

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支部名
名古屋
裁決番号
平100050
裁決年月日
平成11年1月25日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集 №57・462ページ

要旨

○ 請求人らは、本件土地の評価に当たり、本件公示価格から推定した本件土地の公示価格水準の額に80パーセントを乗じた額により評定すべきである旨主張するが、相続税の評価については売買価格が相続税評価額を下回ることのないよう、地価公示価格水準の80パーセントを目途として行われているものであり、請求人らの求めた評価額が正常価格とするならば、これに評価水準の80パーセントを乗じなければならない理由はなく、また、公平の原則に反するものともいえない。(平11. 1.25名裁(諸)平10-50)裁決事例集 №57・462ページ

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支部名
東京
裁決番号
平100069
裁決年月日
平成10年12月8日
裁決結果
棄却
争点番号
400801990
争点
8財産の評価/1評価の原則/4その他
事例集登載頁
裁決事例集 №56・291ページ

要旨

○ 請求人は、本件財産の個々の価額が相法第22条及び評価基本通達に照らし相当であるか疑問である旨主張する。しかしながら、香港の遺産税法は、財産査定(評価)の一般原則として、遺産税が課税される財産の価額は公開市場で死亡日に売却される価額であると定めているところであり、相法第22条に規定する「時価」及び香港の遺産税法に定める「公開市場で死亡日に売却される価額」は、共に自由な取引が行われる場合に通常成立すると認められる価額を指向しているものと解することができるから、公開市場で死亡日に売却される価額をもって本件相続税の課税価格に算入する価額とすることを不相当とする理由は認められない。そして、上記のような香港の遺産税の財産査定の原則があることからすれば、遺産宣誓書に記載されている財産の価額がその原則に従って評価されているものと容易に推認でき、それが香港税務当局による是正処分あるいは他の相続人らによる遺産宣誓書の更なる修正といったことによって変更がない限りは、現時点において既になされている遺産宣誓に表現されている財産及びその価額が正当額と推認できるのであって、その価額をもって本件財産の価額とすることは、十分に合理的である。(平10.12. 8東裁(諸)平10-69)裁決事例集 №56・291ページ

支部名
広島
裁決番号
平100032
裁決年月日
平成10年11月30日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人提出の不動産鑑定評価書の価額が、相続により取得した土地の時価である旨主張する。 しかしながら、請求人提出の不動産鑑定評価書には、評価の前提となる近隣地域の地域要因の分析と取引事例比較法における標準化補正の内容に疑義があり、時価の証拠資料として採用できないと認められる。そこで、当審判所が、請求人提出の不動産鑑定評価書、土地価額精通者の意見等から、鑑定評価基準及び土地価格比準表に基づき比準して、相続により取得した土地の価額を算出すると、当該土地の価額は、評価基本通達に基づく評価額を上回るので、更正の請求は認められない。(平10.11.30広裁(諸)平10-32)

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支部名
東京
裁決番号
平100042
裁決年月日
平成10年10月29日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、公示価格水準の80パーセント程度あるいは公示価格そのものが相続財産評価のための時価に相当するとの法令上の規定はなく、租税法律主義に違反するほか、路線価が公示価格水準の80パーセント程度で定められていることによって得られる評価上の利益は、路線価の時点修正を行わないと、相続が開始した時期によってその差が生じることから、その時期いかんにかかわらず、納税者に等しく帰属するのでなければ課税の公平は保たれない旨主張する。しかしながら、路線価は公示価格水準の80パーセント程度で評定されており、相法第22条にいう時価と公示価格の内容たる標準地の正常な価格とは同義と解されるから、公示価格水準より低額に路線価を評定することを法令上の規定がないことのみをもって違法というはできない。また、請求人らがいう評価上の利益は、課税庁が評価の安定性等を考慮して路線価を低めに定めていることによって得られる事実上の利益にすぎず、法律上保護された利益とはいえないものであり、また、相続開始の時期いかんによってその受ける利益に差異が生じたとしても、それは、相続財産について、その時価の範囲内で画一的評価を行うことによって生ずるやむを得ない結果というべきであって、そのことによって納税者間の公平が害され、その評価が違法なものとなるわけではない。(平10.10.29東裁(諸)平10-42)

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支部名
東京
裁決番号
平100042
裁決年月日
平成10年10月29日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、相法第22条の時価は路線価そのものであり、その価額は当年1月1日現在のものであるから、地価が下落した場合には、同月2日以降は路線価が時価を上回ることになるので、当然に路線価の時点修正が行われるべきである旨主張する。しかしながら、相法第22条にいう時価とは、当該財産の取得の時における客観的な交換価値をいうものであり、これに対し、路線価は市街地的形態を形成する宅地について画一的評価を行うための基となる価額であって、その価額は、評価の安全性等を考慮して、一般的に土地の時価に近接した価格水準を示すものと考えられている公示価格の評価水準よりも低額に定められているものであるから、路線価そのものが相法第22条にいう時価の評価水準を示すものでないことは明らかであり、この点に関する請求人らの主張は、その前提を欠くものである。(平10.10.29東裁(諸)平10-42)

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支部名
大阪
裁決番号
平100017
裁決年月日
平成10年10月20日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 路線価は、公示価格、売買実例価額及び不動産鑑定士等の精通者意見等を基に、公示価格水準の80パーセント相当額で評定されており、その評定根拠には合理性があり、相続税の課税に当たり時価として適正なものと認められるところ、請求人が本件宅地の時価として主張する不動産鑑定士による評価は、①基準地を基とする比準価格の査定において、異なる行政条件についての格差補正がされているとは認め難いなどの問題があり、時価としては不相当であり採用することはできない。(平10.10.20大裁 (諸) 平10-17)、(平10.11.30広裁 (諸) 平10-31)

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支部名
大阪
裁決番号
平100017
裁決年月日
平成10年10月20日
裁決結果
棄却
争点番号
400801030
争点
8財産の評価/1評価の原則/3共有財産
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件宅地の評価額算定においては、相基通21の6−3ただし書の取扱いを考慮すべきである旨主張するが、同取扱いに従い、贈与を受けた店舗兼住宅の敷地の共有持分すべてを居住用とし相法第21条の6第1項の規定を適用して贈与税の申告があった後、その残りの持分に相当する部分の相続税の評価額を算定するに当たっては、その取扱いが贈与税の当該特例においてのみ認められるものであることから、本来の利用区分に応じて評価することとなる。(平10.10.20大裁 (諸) 平10-17)

支部名
関東信越
裁決番号
平100010
裁決年月日
平成10年7月22日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件土地の価額を評価通達に基づいて算定して相続税の申告をした後、この評価額が時価を上回っており、不動産鑑定評価額が相法第22条に規定する時価である旨主張する。しかしながら、本件鑑定評価額には種々の不的確な点があり、かつ、本件鑑定は不動産鑑定評価基準に照らしても合理性を欠いているといわざるを得ない、一方、本件土地と同一需給圏内の類似地域にある土地の3件から比準した比準価格並びに本件土地に近接する公示地の公示価格及び基準地の標準価格から比準した規準価格がいずれも原処分庁の価額を下回ることが立証されたと認めることはできない。(平10. 7.22関裁(諸)平10-10)

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支部名
東京
裁決番号
平090256
裁決年月日
平成10年6月30日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、本件土地の価額は請求人らが依頼した本件鑑定評価額によるべきである旨主張するが、(1)相法第22条に規定する相続又は遺贈により取得した財産の価額は、客観的な交換価額をいうものと解されるところ、本件鑑定評価額は収益還元法のみに基づき算定されており、収益還元法の理論的なことはともかく、その方法のみで算定した価額をその土地の価額とすることは課税の公平が保たれないこと及び(2)本件鑑定評価額の算定には、種々の不的確な点が認められることから、本件鑑定評価額は、本件土地の時価を表しているものとは認められない。(平10. 6.30東裁(諸)平 9-256)

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支部名
東京
裁決番号
平090257
裁決年月日
平成10年6月30日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件土地の価額は、請求人が提出した鑑定評価書を基に評価すべきである旨主張する。一方、原処分庁は、公示地及び取引事例から本件土地の価額を検証すると、本件土地の価額は本件土地の相続税評価額を上回っているから、路線価に基づいて評価した本件土地の価額は正当である旨主張する。当審判所が本件鑑定評価書の内容について検討したところ、(1)比準対象とした取引事例及び規準とした公示地の選択に不適切な点があること、(2)取引事例からの比準計算において、標準化補正、地域要因の比較、個別的要因の比較において種々の不的確な点が認められることから、本件鑑定評価額をもって時価として合理性を有する価額であると認めることはできない。また、原処分庁の検証額にも比準対象とした取引事例の選択等に不適切な点があることから、原処分庁の主張は採用できない。そこで、当審判所が、本件土地の現地確認等を実施して調査したところに基づき、本件土地の価額等を検討したところ、(1)比準価格及び規準価格を基に本件土地の価額を検討することは相当と認められること、(2)本件土地の価額を算定するに当たり適切と認められる取引事例及び規準とすべき公示地の価格に基づきその標準価格を求め、さらに画地条件以外の個別的要因を比較検討した本件土地の1平方メートル当たりの価格は、本件土地のうちの一部を除き、正面路線価を下回っていること等が認められる。したがって、これらの土地について、個別標準価格を基に、土地価格比準表に準じ、画地条件による個別的要因による格差の比較を行い、その価額を算定したところ、原処分価額を下回るので、その一部を取り消すべきである。(平10. 6.30東裁(諸)平 9-257)

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支部名
仙台
裁決番号
平090057
裁決年月日
平成10年6月23日
裁決結果
棄却
争点番号
400801020
争点
8財産の評価/1評価の原則/2評価単位
事例集登載頁
裁決事例集No55・479ページ

要旨

○ 請求人は、本件土地が賃借人であるA社の所有する複数の建物の敷地として、最有効使用されているものであるから、本件土地の評価に当たっては、当該建物の事業の用に供されている状況ごとに区分し、それぞれを1画地として評価すべきである旨主張する。しかしながら、本件土地は、地続きの土地であり、そして、区分されることなく一体で相続されており、その全体がA社の事業に係る建物の敷地として貸し付けられ、現実に、A社の事業として、その全体が利用されているものであることからすると、その全体が1利用単位つまり1画地の宅地であると判断するのが相当である。(平10. 6.23仙裁(諸)平 9-57) 裁決事例集No55・479ページ、(平10. 6.23仙裁(諸)平 9-58)

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支部名
大阪
裁決番号
平090119
裁決年月日
平成10年6月16日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件延納申請から3年3か月以上経過した時点で本件土地を担保として不適当とするのであれば、原処分庁は同時点で相続財産の評価をし直し、相続税を見直すべきである旨主張する。しかしながら、相法第22条によれば、被相続人が死亡した時点での時価により財産を評価する旨規定しており、請求人のこの点に関する主張は採用できない。(平10. 6.16大裁 (諸) 平 9-119)

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支部名
大阪
裁決番号
平090116
裁決年月日
平成10年6月5日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集No55・581ページ

要旨

○ 原処分庁は、評基通185かっこ書に定める「通常の取引価額」について、本件建物は、相続開始日の約2年前に取得され、取得価額が明らかであることから、取得価額を基に減価償却費相当額を控除した金額、すなわち評価会社の帳簿価額により評価するのが相当である旨主張する。しかしながら、請求人が求めた本件鑑定評価額は、その価格時点を本件相続開始日とし、本件建物の再調達原価を求めた上、これを減価修正し、更に借家権の割合を控除して貸家の用に供されているものとして算出されているところ、その鑑定根拠については当審判所が調査した結果、特に不相当と認められる要素はない。そうすると、本件鑑定評価額は帳簿価額よりも時価を反映したものとして、これをもって評基通185のかっこ書にいう「通常の取引価額」と認めるのが相当である。(平10. 6. 5大裁 (諸) 平 9-116) 裁決事例集No55・581ページ

支部名
関東信越
裁決番号
平090099
裁決年月日
平成10年5月25日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、本件土地は土地の無償返還に関する届出書を提出している貸宅地及び転貸借地権であるが、日本を代表する高度商業地域に立地するものであり、本件土地の価額を考える上で本件土地上の建物の所有者は異なるものの一体と見て、そこから得られる収益を加味することは相当の現実性と経済的合理性があり、本件土地の価額は収益還元法を加味した鑑定評価額を基に評価すべきである旨主張するが、収益還元法によることは、(1)本件土地と本件建物の所有者が異なっていること、(2)本件建物から得られる収益の帰属が同族会社であること、(3)収益は建物所有者の手腕、力量に負うところが多く、建物の所有者によって評価額が異なること、(4)収益、費用の見積りは、将来の不確定要素を含んだものであること及び(5)収益を資本還元する場合の還元利回りの決定が困難であること等の問題があり、更に本件土地の貸宅地部分については、無償返還届出書の提出により自用地価額の80パーセント相当額で評価することと取り扱われており、建物の立地等が土地価格の形成の要因の1つであったとしても、本件建物から得られる収益を加味した鑑定評価額を基に算定した本件土地の評価額は、相続財産の取得時の時価を反映しているものとは認められない。(平10. 5.25関裁(諸)平 9-99)

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支部名
東京
裁決番号
平090161
裁決年月日
平成10年5月13日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、本件各宅地の価額は請求人らが依頼した本件鑑定評価額によるべきである旨主張し、原処分庁は、本件売買実例(本件宅地の一部の譲渡)を基に評価した本件各宅地の価額は原処分額を上回るから原処分は適法である旨主張するが、(1)請求人らの鑑定評価書には、比準価格の算出上採用した取引事例に不適切な事例があり、また、標準化補正及び地域要因の比較について種々の不適切な点が認められること及び(2)本件売買実例は、隣接地所有者への譲渡であるところ、その売買価額が合理的な市場で形成されるであろう価格と異ならないことが明らかではないことから、本件鑑定評価額及び本件売買実例に基づいて算出された価額は、いずれも本件各宅地の価額を表しているとは認められない。そこで、当審判所が本件宅地の価額を取引事例からの比準価格及び本件公示地の公示価格からの規準価格を基に算定したところ、当該算定価額はいずれも原処分額を下回ることが認められることから、本件更正処分はその一部を取り消すべきである。(平10. 5.13東裁(諸)平 9-161)

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支部名
仙台
裁決番号
平090048
裁決年月日
平成10年4月16日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、相続開始時における本件土地の評価に当たっては、平成5年分の路線価を時点修正する方法により計算した適用主張路線価に基づき評価額を算定すべきである旨主張する。しかしながら、評価通達に定める路線価を時点修正の方法により計算した適用主張路線価が、本件土地の時価であることを具体的に証する資料の提出はなく、また、適用主張路線価が、当該通達の定めによらない他の唯一の評価方法であるともいえないことから、適用主張路線価が本件土地の客観的な交換価値を示す価格である相法第22条に規定するところの時価であるということはできないものと判断するのが相当である。(平10. 4.16仙裁(諸)平 9-48)、(平 9.12.18名裁(諸)平 9-32)

支部名
大阪
裁決番号
平090077
裁決年月日
平成10年3月17日
裁決結果
棄却
争点番号
400801020
争点
8財産の評価/1評価の原則/2評価単位
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、評基通10に基づき、遺産分割協議により分割して取得した宅地部分ごとに各別に評価して行った申告は適法である旨主張するが、相続人らが相続により取得した本件土地は、そのほぼ全体が相続開始直前に新築された堅固で大規模な建物の敷地として利用されており、本件土地全体が一体として利用されている実態に着目すれば、本件土地については、相続人ら各人が取得した部分それぞれを1画地の宅地として個々に評価するのではなく、本件土地全体を1画地の宅地として評価すべきであり、その評価額に、遺産分割協議による分割割合を乗じて算出した価額が請求人の取得した土地の時価であると解すべきであり、請求人の主張には理由がない。(平10. 3.17大裁 (諸) 平 9-77)、(平10. 3.17大裁 (諸) 平 9-78,79)

支部名
東京
裁決番号
平090117
裁決年月日
平成10年2月27日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、本件宅地の価額は、請求人らが提出した本件鑑定評価書の鑑定評価額により評価すべきであり、本件路線価により本件宅地の価額を評価することは、適正でない旨主張する。しかしながら、本件鑑定評価書には種々の的確でない点が認められることなどから、当審判所が取引事例比較法を適用するための比準対象として適切と認められる複数の取引事例からの比準価格及び本件宅地と状況の類似する公示地等の価格からの規準価格を基に本件宅地の価額を算定したところ、同価額は、本件宅地の相続税評価額を上回っており、本件宅地の価額が、本件更正処分に係る価額を下回るとは認められないことから、請求人らの主張には理由がなく、本件更正処分は適法である。(平10. 2.27東裁(諸)平 9-117)

支部名
金沢
裁決番号
平090004
裁決年月日
平成10年2月25日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、原処分の路線価に基づく本件宅地の評価額は時価を上回っており、請求人らの鑑定評価額が本件宅地の時価である旨主張する。しかしながら、当該鑑定評価額は、(1)比準している基準地や取引事例が本件宅地の存する地域と用途的区分が相違する地域のものがあること及び(2)地域要因又は個別的要因の比較における格差に問題点があることなどから、相法第22条に規定する時価を適切に表したものと認めることができない。そこで、当審判所が本件宅地の価額について調査したところ、(1)本件宅地と同一の類似地域の基準地から比準した基準地比準価格及び(2)取引事例から求めた取引事例比準価格は、本件宅地の路線価に基づく価額を上回ることから、本件相続開始時において当該路線価に基づく価額が本件宅地の時価を上回るとは認められないので、当該路線価に基づく価額でした原処分は適法である。(平10. 2.25金裁(諸)平 9-4)

支部名
東京
裁決番号
平090098
裁決年月日
平成9年12月19日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、本件各土地の価額は、売買実例6件の売買価額と請求人らが当該売買実例の周辺から選定した路線価との格差の平均値により求めた本件格差率を適用して評価すべき旨主張する。しかしながら、土地の価額は、個々の土地の地質や地形等あるいは地域の環境や利用状況等の諸要因の相互作用によって形成されるものと解されるから、ある土地の価額とその土地の相続税評価額の格差率を他の土地に乗じても、当該他の土地の価額を表したことにはならず、また、本件格差率は、売買実例の売買価額と当該売買実例が接面していない道路に付されている路線価あるいは請求人らが推定した平成4年の路線価とを比較しているなど種々の不合理な方法により算出されていることから、請求人らの主張は採用することはできない。(平 9.12.19東裁(諸)平 9-98)

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支部名
名古屋
裁決番号
平090032
裁決年月日
平成9年12月18日
裁決結果
棄却
争点番号
400801020
争点
8財産の評価/1評価の原則/2評価単位
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 賃貸契約期間が1年間と定められている堅固でない広告看板の敷地の評価単位については、賃貸契約は1年後には解約でき、更地として利用できるから、賃借人ごとに1画地として評価すべきでない。(平 9.12.18名裁(諸)平 9-32)

支部名
東京
裁決番号
平090096
裁決年月日
平成9年12月18日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、本件土地は、広大で全体の価額も高額であり、類似土地の取引事例が少ない等特殊な事情があることから、路線価方式の評価によらず個別評価による方がより適正であるとして、本件鑑定評価額を基礎として本件土地の価額を算定すべきである旨主張する。しかしながら、本件鑑定評価は、取引事例からの比準価格の算定において、地域要因及び個別要因の格差修正に種々の適切でない点があり、本件土地の時価を算定したものとはいえないから、当審判所が、正常取引と認められる取引事例から比準した価格及び本件公示地から規準した価格を基に本件土地の価額を算定したところ、原処分庁が路線価を0.8で割り戻し、これを時点修正して求めた本件評価額は、当審判所の本件土地の算定価額を上回っていないので、原処分庁が本件土地の価額を本件評価額として行った本件更正処分は適法である。(平 9.12.18東裁(諸)平 9-96)

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支部名
東京
裁決番号
平090084
裁決年月日
平成9年12月11日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集No54・420ページ

要旨

○ 請求人らは、(1)本件課税時期における本件宅地の時価は、相続税評価額を下回っており、請求人らが依頼した不動産鑑定士による鑑定評価額が相法第22条に規定する時価である旨及び(2)A宅地の価額は、本件課税時期においてもその売却時点の価額と変わらないはずであり、原処分庁が本件課税時期から売却時点までの時点修正を行ってA宅地の価額を算定した方法は、地価の下落について事実誤認がある旨主張し、一方、原処分庁は、(1)原処分庁が依頼した不動産鑑定士による鑑定評価額は、評価基本通達に基づく価額を上回っている旨及び(2)A宅地については本件課税時期の約5か月後実際に売買された事実があり、当該売買の時期と本件課税時期との期間が短いことから、その売買価額を本件課税時期に時点修正した価額をA宅地の価額とすべき旨主張する。しかしながら、請求人鑑定評価書には種々の不的確な点が認められ、請求人らの主張・立証をもって、本件宅地の時価が原処分に係る価額を下回るという事実が立証されたことにはならないといわざるを得ず、一方、原処分庁から提出された鑑定評価書の写しにはその鑑定を行った不動産鑑定士の氏名が明らかにされていないので、原処分庁提出の鑑定評価書の写しを、本件宅地の時価を証明する証拠資料としては採用できない。そこで、当審判所において本件宅地の価額を算定したところ、原処分に係る価額を下回っていると認められることから、原処分はその一部を取り消すべきである。(平 9.12.11東裁 (諸) 平 9-84) 裁決事例集No54・420ページ

支部名
関東信越
裁決番号
平090034
裁決年月日
平成9年12月2日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が提出した本件鑑定評価額は適正に算定されたものであり、本件路線価額を明らかに下回っているから、本件通知処分は違法である旨主張するが、本件鑑定評価額は公示価格を規準としておらず、また、本件鑑定書の取引事例は、(1)土地及び建物を一括して売買しているが、土地の価額の算定が不的確であること及び(2)相続税納付等のための売り急ぎの事情についての補正が一切なされていない等の不合理な点があることなど本件鑑定書には種々の不的確な点が認められる。そこで、当審判所において、本件土地の所在地と近接する地価公示地の公示価格を基に本件土地の価額を算定したところ、その価額は本件申告に係る路線価額を上回っていることから、本件鑑定評価額をもって本件土地の価額が申告に係る額を下回ると立証されたと認めることはできず、請求人の主張には理由がない。(平 9.12. 2関裁(諸)平 9-34)

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支部名
東京
裁決番号
平090057
裁決年月日
平成9年11月10日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、本件敷地は建築制限を受けるなどの固有の事情があり、路線価方式による評価は実情に即していないことから、請求人らが依頼した不動産鑑定士による鑑定評価書に基づいて評価すべきである旨主張し、一方、原処分庁は、原処分庁の依頼した不動産鑑定士による鑑定評価書に基づく評価額は、原処分に係る評価額を上回っており、原処分は適法である旨主張する。しかしながら、請求人側鑑定評価書は、取引事例の具体的な所在地等が明らかにされず、当該取引事例を基に査定された比準価格を検証できないこと等から鑑定評価額が時価を表しているものと判断できないので、請求人らの主張は採用することができず、また、原処分庁側鑑定評価書も、その鑑定を行った不動産鑑定士の氏名が明らかにされていないことから本件土地の時価を証明する証拠資料として採用することはできない。そこで、当審判所において本件敷地の価額を、取引事例及び本件公示地からの比準価格等を基に、同一需給圏内の地域に存する複数の公示地の公示価格等を基に算定した価格により検証したところ、本件敷地の価額は、原処分に係る価額を上回っていることが認められた。よって、原処分は相当である。(平 9.11.10東裁(諸)平 9-57)

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支部名
東京
裁決番号
平090052
裁決年月日
平成9年11月6日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集No54・375ページ

要旨

○ 請求人らは、不動産鑑定評価額が時価を表しているから、原処分庁の相続税評価額による本件更正処分は不当である旨主張する。しかしながら、(1)本件鑑定評価額を算定する上で採用した取引事例は、評価対象地である本件各土地の近隣地域とその地域性(都市計画法上の用途地域を含む。)が異なる地域に所在すること、(2)本件各土地の近隣地域と取引事例の属する地域との地域要因の格差補正が適切でないこと及び(3)規準地価格の算定において、本件各土地の近隣地域と地域性の異なる地域にある公示価格を採用していることなど、本件不動産鑑定評価書には種々の不的確な点が認められることから、本件鑑定評価額は相法第22条に規定する時価を表しているとはいえない。ところで、本件各土地に関する比準価格の算定上、適切な取引事例は見当たらないが、本件各土地の近隣地域及び類似地域には、規準とすべき公示地及び基準地が所在し、これらの価格を規準として土地価格比準表に基づく所要の格差補正を行い、本件各土地の価額を算定したところ、当該価額は相続税評価額を上回っていることが認められる。よって、本件更正処分は相当である。(平 9.11. 6東裁(諸)平 9-52) 裁決事例集No54・375ページ

支部名
熊本
裁決番号
平090001
裁決年月日
平成9年7月1日
裁決結果
棄却
争点番号
400801990
争点
8財産の評価/1評価の原則/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、(1)本件土地等については、農業振興地域内の土地であり、措法第33条の2の規定に該当するから、同法第69条の4の適用除外資産であり、取得価額ではなく評価基本通達により評価すべきであり、(2)本件家屋は、同法第33条の2に規定する交換に該当するものであるが、措法通69の4-8の選択により同法第37条を適用し、買換資産としたものであるから、取得に要した金額の合計額から減価償却費の累計額を控除した金額により評価すべきであり、(3)本件農地は賃貸していることから、評基通42(1)の定めにより、農地の自用地としての価額から耕作権割合50パーセントを控除した金額により評価すべきである旨主張する。しかしながら、(1)の土地等は、任意の売買により取得し、申告に際し措法第37条を適用しており、かつ、相続開始前3年以内に取得していることから、同法第69条の4に規定する土地等又は建物等に該当し、(2)の家屋は、申告に際し同法第37条の適用を受けており、かつ、相続開始前3年以内に取得した家屋でないことから、同法第69条の4の規定を適用する余地はなく、(3)の農地は、農地法第3条の農業委員会の許可を受けておらず、耕作権が設定されていない農地について評基通42の定めを適用される余地はないことから、請求人の主張にはいずれも理由がなく、原処分は適法である。(平 9. 7. 1熊裁(諸)平 9-1)

支部名
名古屋
裁決番号
平080087
裁決年月日
平成9年6月30日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、(1)本件各土地の一筆について売却交渉の際に複数の買主と交渉した際の交渉価格から算出した評価額が本件各土地の時価であり、また、(2)本件各土地には評価基本通達により難い「特段の事情」があることから本件各土地の課税価格は請求人主張額を認めるべきである旨主張する。しかしながら、(1)請求人のいう一般的経済要因をもって「特段の事情」があるとはいえないこと、(2)請求人が主張する本件各土地の一筆に係る売買交渉価格を時価と認めることは到底できず、当審判所が調査したところによっても「特段の事情」を認めることはできないから、請求人の主張・立証をもって当該土地の価格が原処分に係る価格を下回ると立証されたと認めることはできず、また、審判所が算定した本件各土地の時価は路線価を下回ってはいないから、当該土地の価格が原処分に係る価格を下回ると立証されたと認めることはできない。(平 9. 6.30名裁(諸)平 8-87)

支部名
名古屋
裁決番号
平080089
裁決年月日
平成9年6月30日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件土地の鑑定評価額が、(1)公示価格等を規準とした価格との間に開差が生じたこと、(2)長期間市場に存在した取引事例に対して事情補正を行わなかったこと、(3)対象物件と同一町内にある取引事例を採用しなかったこと、(4)土地価格比準表に記載された補正率によったことは、いずれも問題がなく、適正である旨主張する。しかしながら、(1)ないし(3)については不適切である上、他にも種々の不的確な点が認められること、評価通達に定める各種補正率を不合理とする理由が認められないこと、課税の公平の観点からも課税価格に算入すべき価格の計算に際しては評価通達に定める各種補正率を適用することがより相当と認められることからして、請求人の主張は採用できない。(平 9. 6.30名裁(諸)平 8-89)

支部名
大阪
裁決番号
平080110
裁決年月日
平成9年3月31日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、鑑定評価額は、合理的客観的根拠を有するもので容認されるべきであり、また、路線価は、相続開始時の土地の現況、将来に向けての土地の利用の形態等を勘案すると、相続開始時の時価を正確に反映しているとは考えられないから、鑑定評価額をもって相法第22条に規定する時価とするのが相当である旨主張する。しかしながら、鑑定書については、(1)本件土地は宅地見込地域内に存する土地であると判定するのが相当であること、(2)本件土地の比準価格の決定に当たり規準とした取引事例は、取引時点の地積について事実の判定に誤りがあること、(3)本件土地の同一地域と認められる取引事例があるが、この取引事例を採用しない合理的な理由がないこと、(4)本件土地の近隣地域にある公示地を採用せず、行政的条件の異なる公示地を採用していることなど大きな疑問がある。また、本件土地のうちA土地について、原処分庁が無道路地の評価の定めを適用しなかったことは、A土地が農道を通路として使用していることから、問題はなく、無道路地の評価の定めを適用しなかったことをもって、鑑定評価額を採用することはできない。当審判所において算定した本件土地の価額は、減額更正処分で算定した価額を上回るから、請求人らの主張は認めることができない。(平 9. 3.31大裁 (諸) 平 8-110)

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支部名
名古屋
裁決番号
平080060
裁決年月日
平成9年3月27日
裁決結果
棄却
争点番号
400801020
争点
8財産の評価/1評価の原則/2評価単位
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件構築物について、評基通96のかっこ書の規定から、土地又は家屋と一括して評価すべきで別個に評価すべきではないから財産の価額はない旨主張する。しかしながら、評基通96のかっこ書の規定は、相続財産である家屋及び土地の評価額に構築物の評価額が含まれている場合に、これを別個に評価すると二重課税となるために、これを排除する趣旨と解するのが相当であるところ、請求人の家屋及び土地の評価額に本件構築物の評価額は含まれていないことが明らかであるから、評基通96のかっこ書には該当しない。したがって、本件構築物は、評基通97の規定により家屋及び土地と別個に評価することとなり、その評価額は取得価額から減価償却費分を控除して算定すべきものとなる。(平 9. 3.27名裁(諸)平 8-60)

支部名
東京
裁決番号
平080149
裁決年月日
平成9年3月7日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件宅地の価額は鑑定評価額によるべきである旨主張する。しかしながら、(1)鑑定評価書におてい採用されている時点修正率は公示価格等の変動率と大幅な差異があること、(2)土地価格比準表に照らして検討したところ、本件宅地の個別的要因として採用されている地積規模大による市場性減価率が過大であること、また、騒音による減価は行わないこととするのが相当であることから鑑定評価額を採用することはできない。また、原処分庁は、公示地及び取引事例から比準した価額は原処分庁が主張する評価額を上回っている旨主張するが、公示地は本件宅地と交通接近条件を異にすること及び取引事例は本件宅地の価額を算定するための比準地として不適切である。このため、当審判所が本件宅地の価額を算定したところ、当該価額は原処分庁が主張する評価額を下回るから、原処分の一部を取り消すのが相当である。(平 9. 3. 7東裁(諸)平 8-149)、(平 9. 3. 7東裁(諸)平 8-150・151)

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支部名
大阪
裁決番号
平080071
裁決年月日
平成9年2月28日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件各土地の価額は、鑑定評価額により評価すべきである旨主張する。しかしながら、請求人が主張する鑑定評価額には種々の不適格な点があり、本件各土地の時価が原処分額を下回っていることを立証しているとは認められず、本件各土地の近隣類似地域内にある公示価格又は基準地価格を基に時点修正及び形状等の調整をして本件各土地の時価を算定すると、本件各土地の価額は原処分の額を上回るので、請求人の主張を採用することはできない。(平 9. 2.28大裁 (諸) 平 8-71)

支部名
関東信越
裁決番号
平080062
裁決年月日
平成9年2月27日
裁決結果
棄却
争点番号
400801020
争点
8財産の評価/1評価の原則/2評価単位
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件土地(地積合計1,373㎡)は、被相続人が使用貸借により貸し付けていた部分と借地権の設定のない賃貸借により貸し付けていた部分で構成されていた土地であるから、その全体を一区画の自用地としてその評価額に面積広大地補正を適用して評価すべきである旨主張する。しかしながら、本件土地は、使用貸借により同族会社に貸し付けていた部分と、賃借権が付された賃貸借により貸し付けていた部分の別に評価すべきであり、また、面積広大地補正の趣旨に照らすと、本件土地についてはその適用の必要性は認められない。(平 9. 2.27関裁(諸)平 8-62)

支部名
名古屋
裁決番号
平080040
裁決年月日
平成9年2月19日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件土地の価額は鑑定評価額によるべきである旨、また、仮に鑑定評価額が適正でないとして路線価に基づいて評価することとしても、平成4年1月1日の相続開始日の場合と本件の相続の場合では、路線価を時点修正しないと課税に不公平が生ずる旨主張する。しかしながら、鑑定評価において採用した取引事例は実際の取引価格と相違すると認められるなど、鑑定評価には種々の不適切な点が認められることから鑑定評価額を採用することはできず、また、路線価は相続税の課税に当たって1年間適用されることなどから、評価上の安全性を考慮して、地価公示価格水準の80パーセント程度により定められていることが認められ、同一年の課税時期の違いによる著しい価格の変動等特段の事情がない限り、路線価により算出された評価額を時価としても不相当でなく、本件相続における路線価を時点修正しないことをもって課税に不公平が生ずるとする請求人の主張は採用できない。なお、本件土地の価額について当審判所で調査したところ、本件土地の価額は申告に係る価額を下回っているとは認められず、請求人の主張には理由がない。(平 9. 2.19名裁(諸)平 8-40)

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支部名
東京
裁決番号
平080130
裁決年月日
平成9年2月6日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集No53・400ページ

要旨

○ 請求人は、相続財産の土地は時価が路線価を下回るから、鑑定評価額によるべきである旨主張するが、請求人が提出した鑑定評価書の内容には、取引事例比較法の適用に当たり採用した各売買実例地の比準価格及び公示地の規準価格の算定においての標準化補正等に問題が認められ、また、原処分庁が採用した鑑定評価書は、その作成者の氏名が明らかでなく、いずれの鑑定評価書も採用できないことから、当審判所において、当該土地の近隣の売買実例及び公示価格を基に土地価格比準表の地域格差及び個別格差の補正率を適用して当該土地の価額を算定した結果、その価額はいずれも原処分の価額を上回ることが認められ、原処分に違法は認められない。(平 9. 2. 6東裁(諸)平 8-130) 裁決事例集No53・400ページ

支部名
東京
裁決番号
平080124
裁決年月日
平成9年1月28日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、相続により取得した土地の価額は、鑑定評価額を基礎とした価額によるべきである旨主張する。しかしながら、当該鑑定評価書は、その評価方法及び比準価格の算定における標準化補正や個別的要因についての格差等に種々の疑問点があること並びに取引事例地の所在が確認できないためその適否について検証できないこと等から、請求人の主張する鑑定評価額を当該土地の時価として採用することはできない。当審判所が近隣の取引事例及び公示地価格等を基に当該土地の価額を算定したところ、いずれも評価基本通達に基づく価額を下回っているとは認められず、請求人の主張には理由がない。(平 9. 1.28日東裁(裁)平 8-124)

支部名
東京
裁決番号
平080112
裁決年月日
平成8年12月19日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件土地の価額は、鑑定評価額によるべきである旨主張するので、本件宅地や取引事例等の現地を確認のうえ、各土地を比較して土地価格比準表に基づき地域要因や個別的要因の格差を判定し、これらの格差に基づいて本件宅地の価額を算定したところ、鑑定評価額にほぼ近似した価格が求められ、請求人が主張する鑑定評価額は一部を除き相当であると認められる。(平 8.12.19東裁(諸)平 8-112)

支部名
東京
裁決番号
平080113
裁決年月日
平成8年12月19日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件宅地の相続開始日における価額は鑑定評価額により評価すべきである旨主張するが、鑑定書に係る取引事例はその具体的な所在地が明らかにされておらず、また、当審判所の調査によっても当該事例の存在が確認できないこと並びに鑑定書において開発方式を採用しているが、本件宅地の価額の算定に当たり開発方式を採用することは不適切であると認められる。他方、原処分庁は、本件宅地が存する地域と容積率が異なる地域に存する売買事例に基づいて、本件宅地の価額を算定しているが、容積率は宅地の価格形成要因として特に重要な要素であることからすると、売買実例の選定が不適切である。そこで審判所が容積率が等しい土地の売買実例を基に本件土地の価額を算定したところ原処分庁主張の価額を下回るのでその一部を取り消した。(平 8.12.19東裁(諸)平 8-113)

支部名
東京
裁決番号
平080093
裁決年月日
平成8年12月13日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件宅地の価額は、請求人が提出した不動産鑑定士の鑑定評価額で評価すべきである旨主張する。しかしながら、この鑑定書で採用している取引事例は、当審判所の調査ではその存在が確認できなかったので、請求人に対し所在地番等の説明を求めたところ、請求人はこれに答えることがなきなかったため、比準価格の適否を検証することができない。また、収益還元価格は、予測される諸要素を的確に把握して収益還元率を正確に求めているか疑問であるため、この鑑定書をもって本件宅地の時価を証明したことにはならない。(平 8.12.13東裁(諸)平 8-93)

支部名
東京
裁決番号
平080089
裁決年月日
平成8年12月12日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、面大地に該当するような個別性の強い本件宅地の価額は鑑定評価によるべきである旨主張するが、当該鑑定書で採用された取引事例は、地理的及び環境等の条件が本件宅地とは大きく異なっており、比準価格の算定の対象としてはふさわしくないと認められ、また、当該鑑定書が採用している開発方式による価格は、その手法の大半が想定に基づく点に難点があり、この価格を本件宅地の実証的な価格であるとはいい難いことから、請求人の主張、立証をもって本件宅地の価額が原処分に係る価額を下回ると立証されたと認めることはできない。なお、本件A宅地北側部分は、その利用価値が付近にある他の宅地の利用状況から見て著しく低下しているものと認められ、このような場合には、実務上、利用価値が低下していると認められる部分に対応する価額の10パーセントを控除した価額により評価することとして取り扱われているから、本件A宅地北側部分については10パーセントの評価減をするのが相当である。(平 8.12.12東裁(諸)平 8-89)

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支部名
東京
裁決番号
平080078
裁決年月日
平成8年12月6日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、路線価が時価を上回っている場合には、路線価を適用しないで、その地域の実勢価格等を基礎として納税者が新しい路線価を算出すべきである旨主張するが、請求人が時価下落割合とした割合は、2事例の売買公告価額から算出した1平方メートル当たりの価額と当該取引事例の対象となった土地が面する区道の路線価との単純な比較によるもので、請求人の独自の算定割合であるため、請求人は時価を適正に算出したことにはならず、また、請求人が採用した取引事例は特殊な取引によるもので、時価の判断に活用する売買実例としては不相当であるから、請求人の時価の計算方法には合理性がない。(平 8.12. 6東裁(諸)平 8-78)

支部名
大阪
裁決番号
平080018
裁決年月日
平成8年11月12日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件土地の評価について、個々の土地の実情を無視して画一的、簡便的に時価を算定する路線価により評価することは適正妥当なものとはいえないことから、本件土地の価額は鑑定評価額によるべきである旨主張する。しかしながら、鑑定評価書には、(1)土地の客観的価値からみて公示地Aを採用せず、公示地Bを採用したことは不適切であること、(2)地域要因・個別的要因の比較検討等を行っているが、数値のみ記載されているだけでその算定根拠が明らかでなく、鑑定評価額が正常な価格であるとするには疑問がある等、種々の不的確な点が認められる。そこで、当審判所において本件土地を評価したところ、その評価額の総額は、原処分の額を上回るから、請求人の主張には理由がない。(平 8.11.12大裁 (諸) 平 8-18)

支部名
東京
裁決番号
平080030
裁決年月日
平成8年9月2日
裁決結果
一部取消し
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁は本件宅地の存する近隣地域における標準的画地価格を路線価と比較して路線価の正当性を強調しているが、本件宅地の時価を算定する上での個別事情が一切考慮されておらず、また、本件宅地のうち、都市計画法上の用途地域は商業地域であっても現況は商住混在の地域に所在するA宅地に係る路線価は、現況を考慮して算定されているとはいえない旨主張する。当審判所が調査・審理したところによれば、本件宅地のうちA宅地以外の価額については、標準画地価格は路線価を下回っていないことから路線価に基づき評価することに不合理は認められないが、A宅地については、当審判所が比準地から比準し算出した標準的画地価格に基づき評価し、さらに、東京都建築安全条例等による容積率の制限をしんしゃくする必要があると認められる。(平 8. 9. 2東裁(諸)平 8-30)

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支部名
大阪
裁決番号
平080003
裁決年月日
平成8年8月28日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件土地の価額を、その上に存する建物とともに借家人へ売却するために交渉中であった価額(売買予定価額)から建物の価額を差し引いた価額を時点修正して算出すべきである旨主張する。しかしながら、(1)請求人は、その後本件土地を売買したが、その買主は結果において建物の借家人であり、売買価額は広く一般に売り出したものとは関係なく、借家人という特別な権利関係を有する者との間で決定したもので正常価額とは認められないこと、(2)売買予定価額は、実際の売買価額でもなく、根拠のない金額であること、(3)建物の価額も、本来であれば実際に売買された日を基準としなければならないにもかかわらず、平成4年6月の時点を基準として再調達価額、減価償却等を計算していること、(4)土地の価額の時点修正も適正にされていないなど、請求人の主張する本件土地の価額には種々の不明確な点が認められ、採用することができない。(平 8. 8.28大裁 (諸) 平 8-3)

支部名
東京
裁決番号
平080008
裁決年月日
平成8年7月4日
裁決結果
棄却
争点番号
400801010
争点
8財産の評価/1評価の原則/1時価の意義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件借地権の価額は不動産鑑定士の調査報告書による評価額とすべきである旨主張するが、当該調査報告書では、取引事例比準価格の算定に使用した取引事例に係る地域要因の格差補正、事情補正及び環境条件の補正等について、種々の不的確な点が認められることから、請求人の主張・立証をもって本件借地権の価額が原処分に係る価額を下回ると立証されたと認めることはできない。また、当審判所の調査によれば、本件借地権の価額は、原処分庁認定の額を上回ると認められるので、原処分は適法である。(平 8. 7. 4東裁(諸)平 8-8)

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