裁決要旨 4山林
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令030035
- 裁決年月日
- 令和4年2月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400802044
- 争点
- 8財産の評価/2土地及び土地の上に存する権利/4山林/4市街地山林
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、市街地山林(本件土地)について、①財産評価基本通達(評価通達)により評価する場合でも、本件土地の形状(急傾斜及び池の存在)及び通路開設に必要な水路(本件水路)の払下げの不確実性から、本件土地は宅地転用が見込めないため、評価通達49《市街地山林の評価》のなお書により、純山林の価額に比準して評価(純山林評価)すべきであり、また、②評価通達49に定める宅地転用が見込めない場合とは、生産緑地(本件生産緑地)に係る行為制限の解除に伴う納税猶予の適用を受けていた相続税額の納付、必要な通路開設、建物の取壊費用等を踏まえて経済合理性がないと判断される場合も含むべきである旨主張する。しかしながら、①本件土地は急傾斜とはいえず(傾斜度は約4.1度)、かつ、池の面積は約50㎡(本件土地の地積に占める割合は5%程度)であり大規模なものではないことから、本件土地は、宅地転用が見込めないような形状の土地であるとは認められない。また、本件土地を評価通達49に定める宅地比準方式によって評価した価額は、純山林評価による価額を下回らず、かつ、本件水路については、占用の許可又は払下げの申請を行うことができるとされていることから、通路開設を不可能とする負担となるものとまでは認められず、いずれの事情も、宅地転用が見込めない場合には該当しない。更に、②本件土地の評価に際し、相続開始時に本件生産緑地は買取りの申出を経由して行為制限が解除されることが前提とされるから、相続開始後の行為に伴う相続税の納付は本件土地の評価には影響しないというべきであり、また、通路開設に要する費用等について、請求人らから具体的な主張及び立証はなく、当審判所の調査によっても、本件土地の宅地転用に関する経済合理性を失わせるほどに多額の費用を要するとの事情は認められない。したがって、本件土地を純山林評価により評価することはできず、請求人が主張する経済合理性に関する上記各事情を考慮しても、本件土地が、評価通達49における宅地転用が見込めない土地であるとは認められない。(令4. 2.28 大裁(諸)令3-35)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令020024
- 裁決年月日
- 令和3年3月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400802049
- 争点
- 8財産の評価/2土地及び土地の上に存する権利/4山林/5その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続により取得した土地(本件山林)について、原処分庁が財産評価基本通達(平成29年9月20日付課評2−46ほかによる改正前のもの。評価通達)に定める評価方法に従って評価した価額(本件評価額)には、本件山林が接する道路の路線価(本件路線価)が傾斜の有無等にかかわらず同額で設定されていて不合理であることなどから、相続税法第22条《評価の原則》に規定する時価を上回る違法がある旨主張する。しかしながら、本件評価額は、評価通達24−4《広大地の評価》等に定める評価方法に従って評価したものであり、その評価の基礎とした本件路線価も道路の傾斜等を考慮して適性に設定されたと認められる上、その他に評価通達に定める評価方法によるべきではない特別な事情があるとも認められないことなどに照らすと、本件評価額に時価を上回る違法はない。 (令3. 3.31 関裁(諸)令2-24)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230069
- 裁決年月日
- 平成23年10月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400802044
- 争点
- 8財産の評価/2土地及び土地の上に存する権利/4山林/4市街地山林
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続開始日における本件山林の時価は、請求人の主張する不動産鑑定額(請求人鑑定額)であり、原処分庁の主張する不動産鑑定額(原処分庁鑑定額)は時価を超える違法なものである旨主張する。しかしながら、請求人鑑定額の鑑定評価過程においては、①取引事例比較法では、採用した取引事例の3つの事例のすべてにおいて、標準化補正及び時点修正をしておらず、うち2つの事例にあっては、競売という事情を何ら補正していないこと、②開発法では、分譲価格が、本件山林の近隣に存する基準地の標準価格及び実際に開発された土地の分譲価格に比して極端に低いこと並びに③採用するのに不適切であるというべき事情のない公示価格があるにもかかわらず、公示価格を規準としていないことからすると、その合理性に疑問があるから、請求人鑑定額は、本件山林の適正な時価として採用することはできない。一方、原処分庁鑑定額は、その鑑定評価過程において合理性を疑わせるような点を認めることができないから、本件山林の相続開始日における適正な時価を示すものと認めるのが相当である。(平23.10.25 東裁(諸)平23-69)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平230005ほか 2件
- 裁決年月日
- 平成23年9月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400802044
- 争点
- 8財産の評価/2土地及び土地の上に存する権利/4山林/4市街地山林
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件B土地の山林部分の評価に当たり、同部分は市街地山林であるから宅地比準方式により評価すべきである旨主張する。しかしながら、本件B土地の山林部分の現況は、宅地部分との高低差が約8mの急斜面であるとともに隣接する土地の高いよう壁に囲まれていることなどから、宅地への転用は困難であると認められる。よって、本件B土地の山林部分を評価するに当たっては、近隣の純山林の価額に比準して評価することが相当である。(平23. 9. 5 福裁(諸)平23-5)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200136
- 裁決年月日
- 平成21年3月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400802044
- 争点
- 8財産の評価/2土地及び土地の上に存する権利/4山林/4市街地山林
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、市街地山林を宅地比準方式により評価する場合に控除する造成費は、当該市街地山林を相続開始後に開発行為をした際に支出した費用のすべてが対象になる旨主張する。しかし、財産評価基本通達49《市街地山林の評価》は、市街地山林を宅地に転用する場合において通常必要と認められる1平方メートル当たりの造成費に相当する金額として、整地、土盛り又は土止めに要する費用の額がおおむね同一と認められる地域ごとに国税局長が定める金額を定め、この定められた造成費を適用するのが不適当と認められる場合には個別に造成費を算定することとしている。この個別に算定する場合であっても、ここにいう造成費は、財産評価基本通達が想定する土地を宅地に転用する場合において通常必要と認められる1平方メートル当たりの造成費と同様のものであり、同通達がその範囲を「整地、土盛り又は土止めに要する費用」と定めていることから、具体的には、整地、土盛り又は土止めに要する費用、すなわち、宅地以外の土地を宅地にするために通常必要とされる土地の形質の変更に要する費用を指すものと解するのが相当である。したがって、当該市街地山林に開発行為をした場合であっても、請求人が主張する、開発許可に要する費用、給排水設備費、道路工事費、開発行為に伴う公共公益的施設用地の負担に相当する金額等は造成費には含まれない。(平21. 3. 2 東裁(諸)平20-136)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190060
- 裁決年月日
- 平成19年11月5日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 400802041
- 争点
- 8財産の評価/2土地及び土地の上に存する権利/4山林/1山林の評価上の区分
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №74・357ページ
要旨
○ 請求人らは、国税局長が定めた財産評価基準書において、中間山林として区分された本件各山林の中には、純山林として評価すべき山林が存する旨主張する。 しかしながら、純山林とは、宅地又は農地等への転用が見込めず、専ら木竹の生育の用に供される山林をいい、中間山林とは、都市近郊や農村付近にある林地で、宅地化や農地化の影響を多少なりとも受けている山林をいい、両者はその価格形成要因が異なり、狭い地域で混在することはないと認められるところ、本件各山林は市街地付近にあり、また○○○などの施設がある地域に所在するなどの周辺の状況から、純山林とは状況を異にする山林と認められるから、請求人らの主張には理由がない。(平19.11. 5 東裁(諸)平19-60)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平150033
- 裁決年月日
- 平成15年12月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400802041
- 争点
- 8財産の評価/2土地及び土地の上に存する権利/4山林/1山林の評価上の区分
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件調整区域山林について、当初、鑑定評価額により申告したが、当該山林は行政的規制及び約30度の傾斜角度があるため宅地開発できない山林であること、また、当該山林西側の本件道路は、道路法及び建築基準法に規定する道路ではなく、財産評価基準書(倍率表)にいうところの道路沿いに該当しないことから、相続税法第22条に規定する時価は、評価通達にいう純山林として評価するのが相当であるとして、更正の請求を認めるべき旨主張する。しかしながら、本件調整区域山林は市街化調整区域に所在するものの市街化区域と隣接しており、近隣の開発状況からみて宅地化を予定して売買される場合、その売買価格が地勢、土層、林産物の搬出の便等考慮して算定される通常の山林経営のための林地の売買価格とは状況を異にする山林であること、また、本件道路は、道路法及び建築基準法に規定する道路ではないものの、いわゆる里道(国有財産)といわれる道路であり、一般の通行を規制することなく、不特定多数の者の自由な通行用に供されているなど、評価倍率表にいう道路であるといえることから、本件調整区域山林について純山林として評価することは不適当と認められ、本件更正の請求には更正すべき理由がないとしてされた本件通知処分は適法である。(平15.12.2大裁(諸)平15-33)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平130281
- 裁決年月日
- 平成14年6月27日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 400802041
- 争点
- 8財産の評価/2土地及び土地の上に存する権利/4山林/1山林の評価上の区分
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件市街地山林は、近隣私道の地権者から開発同意が得られない土地だから、現況の使用形態である農地として評価すべきであると主張し、一方、原処分庁は、これに対して、私道の地権者から開発同意が得られないのは個人的理由であるとして、財産評価基本通達に基づく評価を行っている。そこで、審判所で、宅地開発に係る法規制を調査したところ、近隣私道の幅員が狭いため、本件土地内には新たな道を設置できず、開発を行うとしても、旧建築基準法によって現存する本件土地内の私道に開発地が各々2m接地するようにするしかない旨判明した。したがって、土木事務所の担当職員の意見及び近隣の宅地の取引価格から宅地見込地としての価額を算定したところ、農地としての価額を下回ったため、当該土地の最有効使用形態は畑と認定され、本件土地については、評価通達によることが妥当性を欠き、著しく不合理である場合にあたると判断するのが相当であるから、農地としての価額が本件土地の価額である。(平14. 6.27東裁(諸)平13-281)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平130089
- 裁決年月日
- 平成14年6月18日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 400802043
- 争点
- 8財産の評価/2土地及び土地の上に存する権利/4山林/3市街地調整区域内の山林
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 審査請求人らが相続により取得した土地の価額を財産評価基本通達の定めにより評価すると、著しく高く、時価として不適切なものと判断されたので、本件土地の価額を鑑定評価により申告したところ、原処分庁も同様な理由から本件土地の価額を鑑定評価した。原処分庁は、請求人らの鑑定評価が低すぎるとして更正処分を行い、原処分庁の鑑定評価が適切である旨主張するが、鑑定評価における標準画地の認定、最有効使用の考え方、取引事例の選定等について判断すると、原処分庁の主張よりもむしろ請求人らの主張に合理性があると認められ、本件土地の価額は、請求人らの主張する鑑定評価によることが相当であると認められる。(平14. 6.18関裁(諸)平13-89)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平130203
- 裁決年月日
- 平成14年3月27日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 400802044
- 争点
- 8財産の評価/2土地及び土地の上に存する権利/4山林/4市街地山林
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.63・538ページ
要旨
○ 1.甲土地について 甲土地の価額について、請求人は、零円である旨主張し、原処分庁は、評価基本通達の定めに基づき評価した11742800円である旨主張する。しかしながら、甲土地は、その地積が狭小であること、急峻ながけ地であることから、評価基本通達に定める宅地比準方式を適用して評価することに特に不都合がある特段の事情があるものと認められ、その価額は、近隣の山林の売買価額を基とした121892円であると認められる。 2.乙土地について 乙土地の価額について、請求人は、付近の不動産業者に見積もってもらった1億円である旨主張し、原処分庁は、評価基本通達の定めに基づき評価した316954560円である旨主張する。しかしながら、乙土地には、評価基本通達を適用して評価することに特に不都合がある特段の事情があるものと認められず、同通達の定めに基づき評価した価額は102594240円であると認められる。(平14. 3.27東裁(諸)平13-203)裁決事例集NO63・538ページ
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平100050
- 裁決年月日
- 平成11年1月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400802049
- 争点
- 8財産の評価/2土地及び土地の上に存する権利/4山林/5その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №57・462ページ
要旨
○ 請求人らは、本件各土地を畑、野原、用悪水路として評価すべきである旨主張するが、土地の価額は地目の別に評価することとされており、その地目は不動産登記簿等によるのではなく、課税時期の現況によって判定するのが相当であるところ、本件各土地の現況はすべてが山林と化した雑木地であることから山林として評価するのが相当である。(平11. 1.25名裁(諸)平10-50)裁決事例集 №57・462ページ
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平100039
- 裁決年月日
- 平成10年10月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400802044
- 争点
- 8財産の評価/2土地及び土地の上に存する権利/4山林/4市街地山林
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件相続に係る相続財産である本件山林の価額の評価に当たり、①原処分庁所属の職員から倍率方式で評価するようにとの指導があったこと、②本件山林を宅地比準方式により評価する場合に必要となる近傍宅地評価証明書を入手することができないこと、また、本件山林の地域には路線価が付されていないこと及び③原処分庁が認定した本件山林の価額は他の共同相続人が提出した本件相続に係る申告書に記載された価額と同額であり、この価額は評価基本通達に定めのないものであることから、評価基本通達に定められている倍率方式により評価すべきである旨主張する。しかしながら、請求人の主張する倍率方式により算定した価額は、評価基本通達に定められた評価方法により算定された金額とは認められず、また、請求人は当該金額が本件山林の時価として妥当であることの立証もしていないのであり、さらに、近傍宅地評価証明書の入手も可能である等から、請求人の主張には理由がなく、一方、原処分庁は、本件山林の価額を本件近隣山林の価額を基に、本件近隣山林と本件山林との格差率を乗じて算定し、別件申告書に記載されている本件山林の価額と同額としているが、本件近隣山林に係る価額の算定方法及び本件山林に係る格差率は合理的に算定されており、妥当と認められ、かつ、評価基本通達に定める宅地比準方式により算定した価額より下回っており、請求人に何ら不利益を与えるものではないから、原処分庁が算定した本件山林の価額は相当である。(平10.10.20東裁(諸)平10-39)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平100026
- 裁決年月日
- 平成10年9月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400802049
- 争点
- 8財産の評価/2土地及び土地の上に存する権利/4山林/5その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №56・369ページ
要旨
○ 請求人は、市街化調整区域内に所在する山林の評価に当たり、高圧線下の部分については、評価基本通達の定めに従って、価額を50パーセント減額すべきである旨主張する。しかしながら、本件各契約は高圧線の架設を目的としたものであり、山林としての利用に何ら制約を受けるものではないこと、高圧線下部分には建造物の建築ができない契約になっているものの、契約内容の変更は可能であり、その場合、建造物の高さにかかる制約はあるが、本件各土地が市街化調整区域内に所在することから、もともと建造物の建築は制限されている土地であることが認められる。そうすると、高架線下にあることによる影響は皆無とはいえないものの、本件各土地の評価に当たり、なおこれをしんしゃくすべき特段の理由は認められない。(平10. 9.30関裁(諸)平10-26)裁決事例集 №56・369ページ
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