裁決要旨 10その他
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令070014
- 裁決年月日
- 令和7年8月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400399000
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、被相続人(本件被相続人)名義の預金口座からATMにより各出金(本件各出金)をして請求人名義の預金口座への入金をした金員(本件金員)について、本件被相続人から指示を受けて、請求人のFX口座に入金しFX取引を行っていたもの等であるから、相続財産はFX取引終了時の残高を本件被相続人及び請求人の拠出額であん分した額が正しい評価額である旨主張する。しかしながら、FX取引について本件被相続人の指示があったとした場合、請求人が、迂遠かつ証跡が残らないATMを用いた入出金という方法で3か月にわたり本件被相続人の各口座から現金を小出しに出金する一方で、当該現金をその都度FX取引の預託証拠金として利用していなかったことは、不自然不合理である。また、請求人のFX口座では、請求人の自己資金を用いたFX取引と本件被相続人の指示に基づくFX取引の各損益が区別して把握されていたことが認められないことに加えて、請求人が請求人のFX口座の預託証拠金を全額出金した際、本件被相続人の指示に基づく部分の預託証拠金が本件被相続人に返還されたとも認められない。そして、本件被相続人はFX取引に係る損失を申告していない一方で、請求人はFX取引に係る損失の全額を申告していることも考慮すると、請求人が、本件被相続人の資金を使って、請求人自身の判断でFX取引を行ったと認めるのが相当であり、本件被相続人が請求人に対して本件被相続人の資金を使ってFX取引を行うように指示したとは認められない。したがって、本件各出金は、いずれも本件被相続人の指示に基づくものとは認められず、本件金員の額に相当する金額は、本件被相続人の請求人に対する不当利得返還請求権として相続財産と認めるのが相当である。(令7. 8.19 東裁(諸)令7-14)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令070013
- 裁決年月日
- 令和7年7月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400399000
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、請求人らの父(被相続人)名義の預金口座から請求人らが引き出した金員(本件金員)について、①請求人らが被相続人及び被相続人の知人女性(本件女性)から受けた精神的被害に対して請求人らに支払われた損害賠償金であること、②本件女性は、被相続人からの不法原因給付(民法第708条《不法原因給付》)により金銭を得ており、本件女性が得た金銭につき被相続人に返還請求権はないこと、及び③金銭の支払を求めて行った本件女性との交渉に被相続人は一切関知せず、また、請求人らが本件女性に対し被相続人に対して金銭の返還をするよう求めたことはないことから、本件金員は請求人らの財産であり、被相続人の相続財産には該当しない旨主張する。しかしながら、①本件女性と請求人らとの間で、本件金員につき損害賠償金として支払う旨の合意があったとは認められず、②民法第708条は、不法原因による不当利得者が利得を任意に返還することを妨げるものではないこと、③請求人らは、本件金員について、本件女性に対して被相続人名義の口座に返還すべきものとして交渉していたことからすれば、本件金員は被相続人に帰属する金員であり、相続財産に該当する。(令7. 7. 4 東裁(諸)令7-13)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 令060007
- 裁決年月日
- 令和7年1月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400399000
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、請求人らと養母(本件被相続人)が相続人となる亡養父に係る相続(一次相続)において、本件被相続人が全ての財産を相続する旨の遺産分割協議書が成立していないことを前提に、①一次相続の相続財産である未登記の建物(本件建物)を本件被相続人が相続することを承認していないこと、及び②本件被相続人に係る相続(本件相続)の時点における請求人らの名義の預貯金(本件預貯金)は、請求人らが一次相続において取得したものであることなどを理由に、本件建物及び本件預貯金は、本件相続により請求人らが取得した財産ではない旨主張する。しかしながら、①一次相続に係る遺産分割協議書には、一次相続に係る相続財産は全て本件被相続人が相続する旨記載され、本件被相続人及び請求人らの実印が押印されており、真正に成立していることから、本件建物は一次相続により本件被相続人に帰属する財産となったこと、及び②本件預貯金については、本件被相続人が原資を出捐したものであり、請求人らに名義変更された後も本件被相続人が管理し、請求人らに贈与された事実もないことからすれば、本件建物及び本件預貯金は、本件相続の時点で本件被相続人に帰属していた財産であり、請求人らが本件相続により取得した財産である。(令7. 1.17 高裁(諸)令6-7)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令060064
- 裁決年月日
- 令和6年11月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400399000
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、被相続人による遺言書(本件遺言書)には、請求人に被相続人が有する不動産を遺贈すること及び法定相続人らは、この遺言の意志を守り相続を辞退すること(本件条項)が記載されており、預金等(本件預金等)については記載されていないものの、本件条項の記載及び被相続人と請求人が内縁関係にあった事情等を考慮すると、被相続人の真意は全ての財産を請求人に渡すことであることは明白であるから、本件預金等は請求人が遺贈により取得した旨主張する。しかしながら、本件遺言書を作成した当時に有していた本件預金等の一部について記載がないこと、その当時の被相続人の真意を推認できるような証拠がないこと等を前提にすると、本件条項の文言は、被相続人と長らく疎遠だった法定相続人らが遺贈により請求人が取得する不動産について、遺留分を主張しないよう求める趣旨であることを超え、被相続人の財産の全てを請求人に遺贈する趣旨であるとまでは読み取ることはできないから、請求人は、本件遺言書により本件預金等を「遺贈により取得した」とは認められない。(令6.11.11 東裁(諸)令6-64)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令060009
- 裁決年月日
- 令和6年11月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400399000
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、持分会社(本件会社)の社員である被相続人の死亡退社に係る持分払戻請求権(本件払戻請求権)には、みなし配当所得(本件みなし配当所得)として所得税が課されているところ、所得税法第9条《非課税所得》第1項第16号は「相続により取得するもの」には所得税を課さないとしていることからすると、本件払戻請求権には所得税が課せられているのだから、本件払戻請求権は「相続により取得するもの」に該当しない旨主張する。しかしながら、請求人の主張は、本件払戻請求権について、本件みなし配当所得に所得税が課されるとともに、相続税が課されるのは、所得税法第9条第1項第16号の規定に照らして矛盾することをいうものと解されるところ、本件払戻請求権は、本件会社の社員である被相続人の出資持分が被相続人の死亡に伴う退社によって持分払戻請求権に転化し、一旦、被相続人が確定的にこれを取得した後に、被相続人の相続財産として請求人が相続したものと解するのが相当であり、本件みなし配当所得に係る所得税の課税処分は、被相続人が本件払戻請求権を確定的に取得したことで、被相続人に本件みなし配当所得が発生したとしてされたものであるから、請求人が本件払戻請求権を相続したことについて請求人にされた相続税の課税処分と重なり合うものではなく、本件みなし配当所得に係る所得税の課税処分と、相続税の課税処分とが矛盾するものではない。(令6.11. 7 名裁(諸)令6-9)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令050028
- 裁決年月日
- 令和6年5月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400399000
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、被相続人の死亡により請求人が取得した米国の遺族年金を受給する権利(本件受給権)について、①被相続人に帰属するべき権利又は被相続人の出捐に基づいて発生した権利が被相続人の死亡に直接起因して相続人に移転した実体のある場合に当たらないこと及び②相続開始時点で客観的時価が存在しないことから、相続税法第3条《相続又は遺贈により取得したものとみなす場合》第1項第6号に規定するみなし相続財産に該当しない旨、また、③日本の公的年金が相続税の課税対象とならないのは、日本の公的年金の性質上、当然に相続税の対象外となっているものであり、米国の公的年金制度も、日本の公的年金と同様の性質を有しているから、当然に相続税の対象外とすべきものである旨主張する。しかしながら、本件受給権が相続税法第3条第1項第6号に規定するみなし相続財産に該当するか否かの判断において上記①の要件があると解すべき根拠は、同号の文言、趣旨のいずれからも見いだせず、上記②に関していえば、財産の評価に関する規定であって、同号のみなし相続財産該当性の判断において検討すべき規定ではないし、本件受給権に財産的価値があることは明らかである。また、上記③に関しては、日本の公的年金が相続税の課税対象となっていないのは、その年金受給権が相続税法第3条第1項第6号に該当するものの、それぞれの法律(国民年金法、厚生年金保険法など)に非課税規定が設けられているからであって、米国の遺族年金を受給する権利については、法令上、相続税が課税されないこととなる非課税規定は設けられていないから、本件受給権は、相続税が課税されるものとなる。 (令6. 5.22 名裁(諸)令5-28)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令050090
- 裁決年月日
- 令和6年4月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400399000
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、相続開始日の属する月分の賃料は、相続人らの所得であって相続人らの不動産所得として所得税の確定申告をしているから、当該賃料に係る債権は、被相続人の相続財産ではない旨主張する。しかしながら、当該賃料については、相続開始日において、支払期日はいずれも到来していたことから、被相続人が債権を有していたと認められ、金銭に見積もることができる経済的価値のあるものであることは明らかであるため、当該債権は、相続税法第2条《相続税の課税財産の範囲》第1項の「財産」に含まれるというべきである。(令6. 4. 8 東裁(諸)令5-90)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令050029
- 裁決年月日
- 令和6年2月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400399000
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、相続税法第3条《相続又は遺贈により取得したものとみなす場合》第1項第6号に規定するみなし相続財産に該当するためには、①被相続人に帰属するべき権利又は被相続人の出捐に基づいて発生した権利が被相続人の死亡に直接起因して相続人に移転した実体のある場合に当たること及び②相続開始時点で時価(同法第22条《評価の原則》)が存在していることが必要であるが、被相続人の妻が寡婦になったことにより取得した外国の遺族年金等の請求権(本件受給権)は、これらの要件を満たさないことから、本件受給権は、同号に規定するみなし相続財産に該当せず、相続税は課税されない旨主張する。しかしながら、みなし相続財産の該当性の判断において、上記①を要件と解するべき根拠はなく、また、上記②は、同条は財産評価に関する規定であって、みなし相続財産該当性の判断において検討すべき規定ではない。そして、本件受給権は、被相続人の死亡により妻が寡婦になったことを原因として原始的に取得されたものであることから、みなし相続財産に該当し、なおかつ、法令上、相続税が課税されないこととなる非課税規定は設けられていないため、相続税が課税される。(令6. 2.15 大裁(諸)令5-29)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令050029
- 裁決年月日
- 令和6年2月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400399000
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、原処分庁は、処分の理由書(本件理由書)に記載した外国の団体から支払われる遺族年金に係る受給権が相続税法第3条《相続又は遺贈により取得したものとみなす場合》第1項第6号に規定する相続により取得したとみなされる財産に当たるとして更正処分等(原処分)をしているが、当該団体から遺族年金は支給されていないため、原処分の対象となった財産は存在しない旨主張する。しかしながら、原処分の対象は、被相続人の妻が取得した外国の職業年金基金から支払われる遺族年金に係る受給権(本件受給権)であって、被相続人の妻は実際に本件受給権に基づき遺族年金を受給していることや請求人らは、原処分に至るまで、原処分の対象が本件受給権であることを認識していたものと認められることからすると、本件理由書における記載は、当該職業年金基金の名称の誤訳はあるも、本件受給権を指すものと認められ、原処分の対象が存在しないとはいえない。(令6. 2.15 大裁(諸)令5-29)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令050045
- 裁決年月日
- 令和5年12月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400399000
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①被相続人の死亡によりその配偶者が取得した米国の遺族年金(米国遺族年金)を受給する権利(本件受給権)は、相続税法第3条《相続又は遺贈により取得したものとみなす場合》第1項第6号に規定する相続により取得したものとみなされる財産に該当せず、相続税は課税されない旨を、また、②本件受給権は、仮に相続税の課税対象になるとしても、当該配偶者は相続開始日前に当該被相続人が受給していた米国の退職年金の50%相当額の家族年金を受給しており、相続開始日以後に当該退職年金と同額の米国遺族年金を受給することにより当該退職年金の50%相当額が増加したものであるから、米国遺族年金の50%相当額についてのみ、相続により取得したものとみなされる相続財産として課税されるべきである旨を主張する。しかしながら、本件受給権は、相続の効果として当該配偶者が当該被相続人から承継したものではなく、米国の連邦規則集の規定に基づき、当該被相続人の死亡により原始的に当該配偶者が取得したものであったと認められるから、相続税法第3条第1項第6号に規定する「定期金に関する権利で契約に基づくもの以外のもの」に該当する。そして、米国遺族年金を受給する権利については、法令上、相続税が課税されないこととなる非課税規定は設けられていない。以上のことからすれば、本件受給権は、相続税法第3条第1項第6号に規定するみなし相続財産に該当し、相続税が課税される。また、米国の連邦規則集の規定に基づき、当該被相続人の死亡により、当該被相続人が受給していた米国の退職年金及び当該配偶者が受給していた家族年金の給付がいずれも終了し、当該配偶者が本件受給権を原始的に取得したのであるから、相続税法第3条第1項第6号に規定するみなし相続財産となるのは本件受給権の全部であって、その50%相当額ではない。(令5.12. 1 東裁(諸)令5-45)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令040026
- 裁決年月日
- 令和5年6月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400399000
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、遺産分割協議書(本件遺産分割協議書)に記載されている代償金には、請求人の母(本件被相続人)に係る相続(本件相続)の開始前に、本件被相続人の長男(本件長男)からの申出に了承し(本件相続開始前合意)受領した金銭(本件受領金)が含まれており、本件相続の開始日より前に代償金が生じることはないから、本件受領金は、本件相続に係る代償金ではない旨主張する。しかしながら、本件相続開始前合意が遺産分割協議として有効ではないとしても、本件相続の開始後に、改めて本件相続開始前合意に沿って遺産分割協議をし、請求人の本件長男に対する代償金債権の額について合意した上、本件受領金を代償金の支払に充当することとしたものと解するのが相当である。よって、請求人の本件相続に係る相続税の課税価格に算入すべき代償金の価額は、本件受領金を含む本件遺産分割協議書に記載されている代償金の金額であると認められる。(令5. 6.23 名裁(諸)令4-26)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令040127
- 裁決年月日
- 令和5年6月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400399000
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、被相続人の遺言(本件遺言)に係る遺言書(本件遺言書)には「長男ら3名は、本件遺言により財産を取得する代償として各人から金1,000万円(合計金3,000万円)を請求人に支払う。」旨定められているところ、長男が相続発生時に既に死亡しているため、本件遺言のうち長男に対する部分は効力が生じないから、請求人の相続税の課税価格に算入すべき代償金の価額は2,000万円である旨主張する。しかしながら、遺言の解釈に当たっては、遺言書の文言を形式的に判断するだけではなく、遺言者の真意を探究すべきものであり、遺言書が多数の条項からなる場合にそのうちの特定の条項を解釈するに当たっても、単に遺言書の中から当該条項のみを他から切り離して抽出しその文言を形式的に解釈するだけでは十分ではなく、遺言書の全記載との関連、遺言書作成当時の事情及び遺言者の置かれていた状況などを考慮して遺言者の真意を探究し当該条項の趣旨を確定すべきものであると解されるところ、本件遺言書の代償金に係る条項の文言、本件遺言書の全記載との関連、本件遺言書の作成当時の事情及び被相続人の置かれていた状況等からすると、被相続人の真意は、請求人に取得させるべき代償金の総額を定めたと解するのが合理的な意思解釈というべきであり、長男ら3名の各人が個別に負担する代償金の金額のみを定めたと解すべき事情も見当たらない。したがって、請求人の相続税の課税価格に算入すべき代償金の価額は3,000万円であると認められる。(令5. 6. 8 東裁(諸)令4-127)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令040021
- 裁決年月日
- 令和4年12月1日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 400399000
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の祖父(本件被相続人)が所有していた日本以外の土地及び建物(本件不動産)並びに土地(本件土地)について、各国の法律には相続開始により相続人が権利を承継する規定がないため、請求人の父(本件相続人)は、本件被相続人の相続において本件不動産及び本件土地を取得していない旨主張する。しかしながら、本件被相続人は相続開始日において外国籍を有していたことから、本件被相続人の相続については、法の適用に関する通則法第36条《相続》の規定により現地の法律が適用されるところ、現地の民法では、相続人は相続の開始により被相続人の財産上のあらゆる権利・義務を承継する旨規定していることなどからすると、本件不動産及び本件土地は、本件被相続人の相続に係る相続税の計算上、本件相続人が相続により取得した財産に含まれる。(令4.12. 1 関裁(諸)令4-21)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令040028
- 裁決年月日
- 令和4年9月29日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 400399000
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、相続財産である台湾の公同共有の土地(本件共有土地)について、台湾の土地法の規定に基づき公告(本件公告)されている被相続人の持分は、当該被相続人の持分ではなく、台湾民法における公同共有者全員の持分を表していることから、本件共有土地に係る被相続人の持分は公告されている持分の10分の1の割合である旨主張する。しかしながら、本件公告は、土地又は建築改良物について相続開始の日から1年経過しても相続登記をしない場合に、土地法に基づいて行われるのであるから、公告された持分についても、土地法に基づく登記情報がそのまま記載されたものといえる。そして、台湾では土地法の規定による登記については絶対的な効力を有するとされているから、本件共有土地に係る被相続人の持分は、本件公告に記載された持分である。(令4. 9.29 東裁(諸)令4-28)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令040005
- 裁決年月日
- 令和4年9月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400399000
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、確定判決(本件確定判決)において認定された、請求人らの叔父である被相続人(本件被相続人)が請求人らの両親に預けた金員と同額の返還請求権(本件返還請求権)のうち、本件被相続人の兄が有しているとされた以外の部分について、仮に相続税の課税財産であるとしても、不当利得返還請求権又は損害賠償請求権の性質を有するものであり経済的価値を見積もることができず、また、請求人らは自らが本件返還請求権に関し債務者であり債権者でもあることから、相続財産としての経済的利益を享受することができず担税力がないため、経済的価値がない旨主張する。しかしながら、本件返還請求権が相続税の課税財産であると認められることについては、本件確定判決において、本件被相続人が本件返還請求権を有していたと認定されたことを根拠とするものであり、不当利得返還請求権又は損害賠償請求権を根拠とするものではない。また、金銭債権の債務者としての地位を有していて相続により債権者としての地位をも有するに至った相続人については、金銭債権のうちその承継に係る部分が直ちに混同により消滅し、その反射的効果として、その承継に係る部分に相当する債務の減少という利益がもたらされ、担税力の増加がみられるのであるから、本件返還請求権には経済的価値がないとは認められない。(令4. 9. 8 関裁(諸)令4-5)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令040005
- 裁決年月日
- 令和4年9月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400399000
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、確定判決(本件確定判決)において認定された、請求人らの叔父である被相続人(本件被相続人)が請求人らの両親に預けた金員と同額の返還請求権(本件返還請求権)のうち、本件被相続人の兄(本件兄)が有しているとされた以外の部分について、本件確定判決では、本件兄以外の相続人に係る返還請求権を認定しておらず、当該相続人も各人に係る返還請求権を行使していないことに加え、本件被相続人の相続に係る遺産分割調停の成立調書に本件返還請求権の記載がないことから、相続税の課税財産とは認められない旨主張する。しかしながら、本件確定判決において、本件被相続人は本件返還請求権を有していたと認定され、本件確定判決において認定された事実関係と異なる事実関係があることをうかがわせる事情は見当たらず、また、本件兄以外の相続人が各人に係る返還請求権を行使していないことが相続税の課税財産に該当する旨の判断を左右するものとはいえないことに加え、本件返還請求権は可分債権であり、本件被相続人の相続開始と同時に相続分に従い当然に分割されるものであるから、遺産分割の対象にしなければならないものではない。したがって、預けた金員の返還請求を内容とする本件返還請求権は、金銭に見積もることのできる経済的価値のあるものであり、本件被相続人の相続に係る相続税の課税財産と認められる。(令4. 9. 8 関裁(諸)令4-5)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令040006
- 裁決年月日
- 令和4年9月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400399000
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、確定判決(本件確定判決)において認定された、請求人らの伯父である被相続人(本件被相続人)が本件被相続人の姉夫婦に預けた金員と同額の返還請求権(本件返還請求権)のうち、本件被相続人の兄が有しているとされた以外の部分について、仮に相続税の課税財産であるとしても、不当利得返還請求権又は損害賠償請求権の性質を有するものであり経済的価値を見積もることができないため、経済的価値がない旨主張する。しかしながら、本件返還請求権が相続税の課税財産であると認められることについては、本件確定判決において、本件被相続人が本件返還請求権を有していたと認定されたことを根拠とするものであり、不当利得返還請求権又は損害賠償請求権を根拠とするものではないから、請求人らの主張を根拠として本件返還請求権には経済的価値がないとは認められない。(令4. 9. 8 関裁(諸)令4-6)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令040006
- 裁決年月日
- 令和4年9月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400399000
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、確定判決(本件確定判決)において認定された、請求人らの伯父である被相続人(本件被相続人)が本件被相続人の姉夫婦に預けた金員と同額の返還請求権(本件返還請求権)のうち、本件被相続人の兄(本件兄)が有しているとされた以外の部分について、本件確定判決では、本件兄以外の相続人に係る返還請求権を認定しておらず、当該相続人も各人に係る返還請求権を行使していないことに加え、本件被相続人の相続に係る遺産分割調停の成立調書に本件返還請求権の記載がないことから、相続税の課税財産とは認められない旨主張する。しかしながら、本件確定判決において、本件被相続人は本件返還請求権を有していたと認定され、本件確定判決において認定された事実関係と異なる事実関係があることをうかがわせる事情は見当たらず、また、本件兄以外の相続人が各人に係る返還請求権を行使していないことが相続税の課税財産に該当する旨の判断を左右するものとはいえないことに加え、本件返還請求権は可分債権であり、本件被相続人の相続開始と同時に相続分に従い当然に分割されるものであるから、遺産分割の対象にしなければならないものではない。したがって、預けた金員の返還請求を内容とする本件返還請求権は、金銭に見積もることのできる経済的価値のあるものであり、本件被相続人の相続に係る相続税の課税財産と認められる。(令4. 9. 8 関裁(諸)令4-6)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令030030
- 裁決年月日
- 令和4年2月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400399000
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続に係る自己の相続分の全部を共同相続人に譲渡したことに伴って共同相続人から収受した金員(本件金員)は、被相続人から相続した財産ではないから、相続税法に規定する「相続又は遺贈により取得した財産」には当たらず、相続税の課税対象とはならない旨主張する。しかしながら、共同相続人間における相続分の譲渡は、遺産分割と類似の機能を有し、遺産分割と密接に関係するものということができるところ、本件金員は、譲受人においては相続による財産の取得に係る負担というべきであってその意味で代償分割における代償金と異なるところがなく、譲受人において、その金額を相続により取得した財産の価額から控除するのが相当であるし、譲渡人においても、その譲渡の対象となる相続分は譲渡人が相続によって取得したものであるから、自己の相続権に基因して取得したものといえる。以上によれば、共同相続人間における相続分の譲渡に伴って、その譲渡人が譲受人から収受する金員は、相続税法第11条の2《相続税の課税価格》に規定する「相続又は遺贈により取得した財産」に当たるというべきである。したがって、本件金員は「相続又は遺贈により取得した財産」に当たり、相続税の課税対象となるものと認められる。(令4. 2. 8 大裁(諸)令3-30)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令030013
- 裁決年月日
- 令和3年11月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400399000
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、亡父(本件被相続人)より前に死亡した亡母の①本件死亡保険金、②本件死亡保険金を原資とする預金から生じた預金利息(本件預金利息)及び③本件死亡退職手当の各2分の1相当額は請求人に帰属するものであるから、本件被相続人の相続財産から控除すべきである旨主張する。しかしながら、①本件死亡保険金に係る保険契約の約款では、被保険者による死亡保険金の受取人の指定がされていないときは、被保険者の配偶者を第一順位の受取人とする旨定められていたところ、亡母の相続開始時点において当該保険契約では死亡保険金の受取人が指定されていなかったのであるから、本件死亡保険金は亡母の配偶者である本件被相続人の固有の財産であると認められる。また、②本件死亡保険金が本件被相続人の固有の財産であると認められることからすると、本件死亡保険金を原資とする預金から生じた預金利息についても、本件被相続人の固有の財産であると認められる。さらに、③本件死亡退職手当に係る条例の規定によると、死亡退職手当は死亡した職員の遺族に支給され、その遺族のうち支給を受ける第一順位は配偶者と定められていることから、本件死亡退職手当は本件被相続人の固有の財産であると認められる。したがって、本件死亡保険金、本件預金利息及び死亡退職手当の各2分の1相当額を本件被相続人の相続財産から控除することはできない。(令3.11.24 名裁(諸)令3-13)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令030008
- 裁決年月日
- 令和3年9月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400399000
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件被相続人名義等の預金が解約又は出金されて請求人名義の預金口座へ入金(本件各入金)されていることについて、①本件各入金の原資は、本件被相続人に帰属する財産ではなく、請求人が本件被相続人の配偶者である亡父から受贈した金員であり、また、②本件各入金の趣旨は、当該金員を請求人に返還するためにされたものである旨主張するとともに、③仮に、本件各入金の原資が本件被相続人に帰属する財産であるとしても、本件各入金は本件被相続人から請求人に対して贈与の趣旨でされたものである旨主張する。しかしながら、①本件被相続人は相当の資産を有していたと認められる一方、請求人が亡父から本件各入金の原資相当の金員を受贈した事実は認められず、また、②本件各入金は本件被相続人から預かるように言われたものである旨の請求人の当初の申述は、自身に不利益な事実を述べるものであるから信用性が認められるとともに、③本件各入金に係る金員について請求人が贈与税の申告をした事実は、当審判所の審理及び調査の結果によっても認められず、請求人が自身にとって不利益な申述を変遷させ、本件被相続人からの贈与であると主張するに至ったことについて合理的理由はうかがわれないことから、請求人の主張は採用できない。(令3. 9. 1 大裁(諸)令3-8)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 令020021
- 裁決年月日
- 令和3年6月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400399000
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、被相続人が営んでいた不動産賃貸業(本件事業)について、本件相続開始以前に請求人Aが被相続人から承継していたことから、本件事業の収益を原資とする財産は請求人に帰属するものである旨主張する。しかしながら、本件事業の事業主は、本件相続開始以前において被相続人であり、本件事業が被相続人から請求人に承継された事実は認められないことから、本件事業の収益を原資とする財産は相続財産に該当する。(令3. 6. 1 仙裁(諸)令2-21)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令020073
- 裁決年月日
- 令和3年4月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400399000
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が、被相続人の生前、証券会社の同人名義の証券口座から、約1,900回にわたりコンビニエンスストア又は銀行に設置されたATMで出金された合計約14億円余りの金員について、出金したのは請求人であり、当時被相続人は認知症の疑いがあり意思能力を欠いていたため、請求人に対し当該金員の贈与等をしたとは認められないなどとして、被相続人は、相続開始時に請求人に対し当該金員に係る不当利得返還請求権を有していたとして行った更正処分について、当該出金をしたのは請求人ではないなどとして、当該不当利得返還請求権は存在しない旨主張する。しかしながら、当審判所の調査によれば、①請求人は当該出金をする権限を有しており、証券会社の担当からの当該出金についての事実確認に対し当該出金を承知している旨回答したこと、②当該出金をしたATMの所在場所が、請求人の行動履歴及び請求人名義のクレジットカード、ETCカードの利用履歴と整合すること、③当該出金が最も多く行われたATMが設置されたコンビニエンスストアの店員らが請求人がATM操作をしていたのを目撃していたことからすれば、当該出金をしたのは請求人であると認められ、被相続人から請求人に対し贈与等があったとは認められないから、被相続人は、相続開始時に、請求人に対し当該出金した金員に係る返還請求権を有していたと認められる。(令3. 4.22 東裁(諸)令2-73)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令020074
- 裁決年月日
- 令和3年4月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400399000
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が、被相続人の生前、証券会社の同人名義の証券口座から、約1,900回にわたりコンビニエンスストア又は銀行に設置されたATMで出金された合計約14億円余りの金員について、出金したのは請求人の弟であり、当時被相続人は認知症の疑いがあり意思能力を欠いていたため、請求人の弟に対し当該金員の贈与等をしたとは認められないなどとして、被相続人は、相続開始時に請求人の弟に対し当該金員に係る不当利得返還請求権を有していたとして行った更正処分について、当該出金をしたのは請求人の弟ではないなどとして、当該不当利得返還請求権は存在しない旨主張する。しかしながら、当審判所の調査によれば、①請求人の弟は当該出金をする権限を有しており、証券会社の担当からの当該出金についての事実確認に対し当該出金を承知している旨回答したこと、②当該出金をしたATMの所在場所が、請求人の弟の行動履歴及び請求人の弟名義のクレジットカード、ETCカードの利用履歴と整合すること、③当該出金が最も多く行われたATMが設置されたコンビニエンスストアの店員らが請求人の弟がATM操作をしていたことを目撃していたことからすれば、当該出金をしたのは請求人の弟であると認められ、被相続人から請求人の弟に対し贈与等があったとは認められないから、被相続人は、相続開始時に、請求人の弟に対し当該出金した金員に係る返還請求権を有していたと認められる。(令3. 4.22 東裁(諸)令2-74)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 令020015
- 裁決年月日
- 令和3年3月1日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 400399000
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、相続財産として申告した預け金(本件預け金)の原資は、請求人A夫妻の自宅で請求人Aが保管管理していた現金(本件現金)であるところ、本件現金は、請求人Aが稼得した役員給与などの収入が原資となっているから、本件現金の原資は請求人Aに帰属する財産であり、本件預け金は相続財産に該当しない旨主張する。しかしながら、本件被相続人には、本件現金相当額の貯蓄能力が認められる一方、請求人Aが稼得したと認められる役員給与等の収入によっては、本件現金を貯蓄することは不可能であり、また、本件現金を請求人が保管管理していたとしても、そのことをもって本件現金が請求人Aに帰属していたとは認められないから、本件預け金は相続財産であるというべきである。(令3. 3. 1 仙裁(諸)令2-15)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300129
- 裁決年月日
- 平成31年4月19日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 400399000
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、被相続人が受領していた和解金は、和解契約上、和解金を支払う相手側法人(本件法人)の税引後利益が上がらなければ支払われないものであることなどを理由として、和解金を受ける権利(本件権利)は条件未成就の停止条件付の権利であることから相続税の課税対象となる財産とはならないが、仮に相続税の課税対象となる財産を構成するとしても、その評価額は零円である旨主張し、原処分庁は、本件権利の相続開始時における価額は、和解契約により支払を受けることができる金額(和解金の総額からすでに支払われた金額を差し引いた残額)で評価すべきである旨主張する。しかしながら、相続税法上、相続財産の範囲は、相続により取得した財産で金銭に見積もることができる経済的価値のある全てのものをいうところ、本件権利は、相続により取得した財産であって、和解金の支払に関する履行状況等からすれば経済的価値が存するものと認められることから、本件権利が停止条件付債権であるか否かにかかわらず、相続税の課税財産に該当し、また、その評価額について、本件権利は無利息の金銭債権に類似するものであって、本件権利に係る支払態様は、相続開始日以降、本件法人の利益に連動して金額が決定し複数回にわたり支払われることからすれば、本件権利の相続開始日における価額を算定するに当たっては、相続開始日からそれぞれ支払期日まで個々に支払われる支払金ごとに、相続開始日から支払期日まで、各別に中間利息を控除し現在価値を算出する方法が合理的というべきである。 (平31. 4.19 東裁(諸)平30-129)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平300020
- 裁決年月日
- 平成30年12月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400399000
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、亡母(本件被相続人)の相続(本件相続)に係る相続財産として申告した本件被相続人名義の財産の大部分(本件各財産)について、実際には請求人が亡父から相続(本件第一次相続)により取得したものであり、本件相続に係る相続財産ではない旨主張する。しかしながら、本件各財産を含む本件第一次相続に係る亡祖父、亡祖母及び亡父名義の各財産は、遅くとも平成18年10月頃までに、いずれも本件被相続人又は請求人に名義変更され、本件被相続人は自己名義に変更された各財産について自ら管理し、その状態が本件相続の開始時まで継続していることから、本件第一次相続に係る遺産分割協議は遅くとも平成18年10月頃までに成立したものと認めるのが相当である。そして、本件各財産のうち本件第一次相続後に購入されたものについても、本件被相続人が購入等の手続を自ら行い、当該手続に使用した印章を本件各財産に係る通帳とともに自己の居宅で保管していたことからすれば、本件各財産は、その名義人である本件被相続人に帰属していた財産であると認めるのが相当である。したがって、本件各財産は、いずれも本件相続に係る相続財産であると認められる。なお、上記の名義変更等の状況からすれば、本件被相続人及び請求人が作成した亡祖父の相続に係る特別受益証明書及び本件被相続人が作成した本件第一次相続に係る遺産分割協議証明書は、曽祖父名義であった土地の所有権移転登記手続のために利用されたにとどまり、当該手続を簡便に行うことを目的として作成されたものと認めるのが相当であるから、そこに記載されたとおりの事実を認めることはできない。(平30.12.18 関裁(諸)平30-20)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平300003
- 裁決年月日
- 平成30年8月22日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 400399000
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№112
要旨
○ 原処分庁は、相続人(本件相続人)名義の銀行口座(本件預金口座)に入金された資金及び上場株式の購入資金の合計(本件資金)について、本件資金の原資(本件資金となる直前の財産)は被相続人(本件被相続人)に帰属するものと認められ、本件被相続人と本件相続人との間で、贈与やその他の債権債務関係があったとは認められないことからすると、本件被相続人は、本件相続人に対し、本件資金相当額の預け金返還請求権を有している旨主張する。しかしながら、①本件資金及び本件資金の原資の管理運用は、本件被相続人が行っていたものであり、そうであれば、本件資金を本件預金口座に入金したり、その後、本件相続人名義の上場株式の購入資金に充てたりしたことは、財産の管理運用の一環として、本件相続人の名義で本件被相続人が実質的に行っていたものと認められること、②平成18年頃に本件資金の運用から生じた化体財産は本件被相続人から本件相続人に贈与されていたことからすれば、そもそも本件資金相当額の預け金返還請求権の存在はおろか発生していたとすらいえない。したがって、本件被相続人は、相続開始日において、本件相続人に対し、本件資金相当額の預け金返還請求権を有しているとは認められない。(平30. 8.22 名裁(諸)平30-3)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平290086
- 裁決年月日
- 平成30年6月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400399000
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、本件被相続人に係る相続開始の日後に、本件被相続人の先代名義及び先々代名義の各不動産等に係る遺産分割調停及び遺産分割審判に基づき請求人の1人が取得した各不動産の持分(本件増加持分)は、本件被相続人に係る相続開始の時点においては分割されておらず、本件被相続人に帰属する財産ではなかったのであるから、課税相続財産に含まれない旨主張する。しかしながら、民法第909条《遺産の分割の効力》において遺産の分割の効力は相続開始の時に遡って生ずる旨規定しているところ、相続税法においても、遺産の分割の効力が相続開始の時に遡って生ずることを前提としていると解するのが相当であることから、本件増加持分は、本件被相続人に係る相続開始の時に遡って取得したものと認められ、課税相続財産となる。(平30. 6.25 大裁(諸)平29-86)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平290066
- 裁決年月日
- 平成29年12月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400399000
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、被相続人が和解によって保証債務及び連帯債務を履行したことにより主債務者であり他の連帯債務者でもある者に対して有することになった求償権(本件求償権)は相続開始前に放棄されており、相続開始日に存在しないから相続財産には該当しない旨主張する。しかしながら、和解に至った経緯、和解内容、その後の全事情によれば、本件求償権は明示、黙示を問わず放棄されていなかったものと認められるから、本件求償権は相続財産に該当する。(平29.12.15 東裁(諸)平29-66)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平270069
- 裁決年月日
- 平成28年6月28日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 400399000
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№103
要旨
○ 原処分庁は、被相続人は、生前、子に対して、不動産(本件不動産)を売却しているところ、相続開始時点において、本件不動産の売買に関する契約書(本件売買契約書)記載の代金が支払われていなかったことから、被相続人は、上記代金に相当する債権(本件代金債権)を有していた旨主張する。しかしながら、本件売買契約書は存在するものの、本件売買契約書の作成に、買主とされる子が関与していないこと、本件売買契約書において、所有権移転登記手続は、売買代金全額の支払と引替えに行うとされているが、現在に至るまで売買代金は全く支払われておらず、そうであるのに、所有権移転登記が完了しているのは不自然であること、子が請求人との間で作成した金銭消費貸借契約書記載の金員を受け取っておらず、当該金員の返済もしていないこと、請求人及び子の間では、本件不動産の子の所有名義は便宜上のものであり、真実は請求人が所有者であることを確認する旨の本件合意書が作成されていること、子が本件不動産の所有者としてこれを管理、支配している形跡がうかがわれないことの事情に照らせば、本件売買契約書は、実体を伴わない架空の内容を記載した契約書であるものと認めるのが相当であり、したがって、本件代金債権は発生していないというべきである。(平28. 6.28 大裁(諸)平27-69)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270056
- 裁決年月日
- 平成27年11月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400399000
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①本件被相続人が配偶者(亡配偶者)の相続の際に取得したとする同族会社(本件会社)に対する貸付金(本件貸付金)は存在しない旨、②仮に、本件貸付金が存在していたとしても、亡配偶者の死亡を不確定期限とする債務免除の意思表示があったため、本件相続開始日において本件貸付金は存在しない旨主張する。しかしながら、本件貸付金は、亡配偶者の相続に係る遺産分割協議書に記載があり、亡配偶者の本件会社に対する貸付金が存在する場合、本件被相続人がこれを相続したと認められるところ、債務者である本件会社の決算報告書及び内訳書には、亡配偶者からの借入金について継続して記載がある。また、亡配偶者の相続税申告書に添付されていた本件会社作成の残高証明書、本件会社が記載した本件相続開始日における貸付金等照会書に対する回答に、当該借入金が同額でそれぞれ記載されており、本件相続開始日までの間に本件貸付金の額に変動が生じたという事情は見当たらない。そうすると、本件会社は、本件相続開始日前後の異なる機会に一貫して本件貸付金の存在を肯定しているといえるのであるから、本件相続開始日において本件貸付金は存在したと推認することができる。さらに、請求人の主張するような、亡配偶者が死亡した場合には貸付金の返済をする必要がない旨の不確定期限付き債務免除の意思表示があったと認めるに足りる証拠はないから、本件貸付金が亡配偶者の死亡時に消滅したと認めることはできない。(平27.11. 5 東裁(諸)平27-56)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平250049
- 裁決年月日
- 平成26年3月27日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 400399000
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、別件訴訟の判決によって、本件被相続人が三男夫婦(三男ら)に預託した定期預金の解約を原因とする損害賠償請求権等(本件損害賠償請求権等)は認められ、請求人らが、別件訴訟を引き継ぐことにより、本件被相続人から本件損害請求権等を相続しているが、別件訴訟の原因となった当該定期預金は返還されておらず、預金として取得していないため、請求人らの相続財産ではない旨主張する。しかしながら、本件被相続人の相続に係る相続財産は、三男らに預託された定期預金そのものではなく、本件損害賠償請求権等であり、未履行の債権についても相続財産となり得るのであって、当該債権の額の評価が問題となるにすぎない。そして、本件被相続人(大韓民国籍)は、遺言により日本法を相続準拠法に指定するとともに、本件被相続人の有する財産のうち特定の財産を除きその余の財産全てを請求人ら4名に各4分の1ずつ相続させる旨の相続分の指定をしているから、本件損害賠償請求権等は、請求人らが指定された相続分の割合で相続により取得したこととなる。(平26. 3.27 大裁(諸)平25-49)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平230076
- 裁決年月日
- 平成24年5月15日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 400399000
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№87
要旨
○ 請求人は、他の相続人が本件相続の開始前に被相続人の生命保険契約を解約して得た金員のうち、被相続人名義の預金口座に入金されなかった金員について、本件相続の開始日に存在しないのであるから、被相続人の財産ではない旨主張する。しかしながら、当該金員は、被相続人の入院費や生活費等の急な支払いに備えるため、被相続人了解の下、当該他の相続人名義の預金口座に預けられていたものと認められることから、被相続人の相続財産であると認めるのが相当である。(平24. 5.15 関裁(諸)平23-76)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平230094
- 裁決年月日
- 平成24年3月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400399000
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件相続開始日の前日又は前々日に本件被相続人名義口座から出金(本件各出金)された金員は、本件被相続人の借入金の返済に充てたものであるから、本件被相続人の相続財産には当たらない旨主張する。しかしながら、本件各出金は、請求人又は請求人の夫が本件被相続人からの委任を受けて行ったものであり、本件各出金の日と同日に、本件各出金の額とほぼ同額が、請求人名義の預金口座又は請求人の夫の主宰する法人に帰属する同人名義の預金口座にそれぞれ入金されていることが認められるところ、本件被相続人が請求人又は請求人の夫に委任したのは、本件各出金の手続のみと認めるのが相当であり、その使途まで一任したとまでは認めることができないから、本件被相続人には、本件各出金の額に係る返還請求権が生じていたとみるべきであり、また、本件各出金に係る金員が、本件被相続人の借入金の返済に充てられたとは認められないから、当該返還請求権が本件被相続人の相続財産に該当するというべきである。(平24. 3.28 名裁(諸)平23-94)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平230094
- 裁決年月日
- 平成24年3月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400399000
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の夫の主宰する法人(本件法人)の法人税の申告書類上、本件被相続人からの借入金が計上されているが、それは請求人の夫が貸し付けたものであるから、本件被相続人の貸付金として相続財産とされるべきものではない旨主張する。しかしながら、本件法人の法人税の申告書類は、同法人の関与税理士が請求人の夫から話を聞きながら決算修正をした上で作成されたものであるから、その申告書類の内容を不相当するべき理由はなく、その申告書類上、本件被相続人からの借入金があるとされているのであるから、本件被相続人は本件法人に対して貸付金を有していたというべきであり、他にこれを覆すに足りる証拠もない。したがって、当該貸付金は本件被相続人の相続財産であると認められる。(平24. 3.28 名裁(諸)平23-94)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平230066
- 裁決年月日
- 平成23年12月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400399000
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、養親(本件被相続人)から取得した財産(本件財産)は、本件被相続人の生前に、同人が請求人らとの間で養子離縁するに当たり財産を分与する旨の合意が成立していたことによって取得したものであるから、相続によって取得したものではない旨主張する。しかしながら、本件被相続人は、同人のめいであるAにその財産の全部を包括遺贈する旨の遺言をしており、その内容に従い、本件被相続人の財産の全部をAが取得したといえるところ、他方で、請求人らは、Aに対して遺留分減殺請求(本件遺留分減殺請求)をしており、請求人らと本件被相続人とは本件相続開始後に養子離縁しているものの、本件相続開始時において、請求人らは本件被相続人の法定相続人であったのであるから、本件遺留分減殺請求は有効であり、本件被相続人と請求人らとの養子縁組の無効に伴う権利関係の調整を求める仲裁事件において、請求人らが示した和解案の内容などからすると、請求人らは、本件遺留分減殺請求の結果として本件財産を取得したと認めるのが相当である。よって、本件財産は、相続によって取得したものと認められる。(平23.12.20 名裁(諸)平23-66)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平230008
- 裁決年月日
- 平成23年11月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400399000
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№85
要旨
○ 請求人らは、請求人Hが取得する相続財産は現金2千万円である旨の遺産分割協議書(本件第一遺産分割協議書)を作成した後、資金繰りの関係上、請求人Aが取得する財産の価額はその半分程度になることを請求人Fから請求人Hに伝え、それに合わせた金額を請求人Fから請求人Hへ支払い、遺産分割協議書も2度訂正しており、これらのことについて他の共同相続人も特に異議を申し立てないことから、請求人Hが取得する相続財産の価額は、実際に支払われた金額である旨主張する。しかしながら、本件第一遺産分割協議書の内容は、請求人Fが請求人Hに対して代償金2千万円を支払うものと認めるのが相当であるところ、請求人らの主張する遺産分割協議書の訂正は、請求人らの主張と異なる内容のものとなっているものや、形式的に遺産分割協議書といえないものとなっており、相続人全員の合意が整い、その合意に沿って作成された遺産分割協議書は、本件第一遺産分割協議書のみであると認められるから、相続財産は、当初の遺産分割協議書のとおり請求人らに確定的に帰属しているものと言わざるを得ず、これを踏まえて請求人らの認識を合理的に解釈すれば、請求人Hと請求人Fとの間で、本件第一遺産分割協議書のとおりの遺産分割協議が成立していることを前提に、請求人Fが負っている請求人Hに対する代償債務の一部を、請求人Hが免除したとみるのが相当である。そうすると、請求人Hが相続により取得した財産の価額は、本件第一遺産分割協議書のとおり2千万円となる。(平23.11.25 仙裁(諸)平23-8)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230001
- 裁決年月日
- 平成23年7月1日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 400399000
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、本件相続開始日の約2か月前に、買主を本件被相続人、その代理人を請求人として本件不動産に係る売買契約(本件売買契約)が締結され、その購入代金を請求人が本件被相続人の預金口座から引き出したことについて、本件被相続人は本件売買契約時に意思能力がなかったから、当該預金口座からの引出しは、本件被相続人から請求人への相続税法第9条に定める利益の享受に該当し、当該利益の享受は、相続開始前3年以内の贈与財産として相続税の課税対象となる旨主張する。しかしながら、本件被相続人は本件売買契約時に不動産売買の意思能力を欠いていたことから、本件不動産は請求人が本件被相続人の代理人として無権代理により購入したものと認められるものの、本件被相続人の相続人は請求人のみであって、請求人は本件売買契約の追認を拒絶することができず、本件売買契約は有効となるから、相続財産は本件不動産であるとみるのが相当である。また、当該預金口座から引き出された金員は、すべて本件不動産の取得資金に充てられているから、本件不動産の取得に際し、請求人が利益を受けた事実はない。(平23. 7. 1 東裁(諸)平23-1)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平220059
- 裁決年月日
- 平成23年6月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400399000
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、先に発生した本件被相続人の妻を被相続人とする相続(本件第一次相続)について、本件被相続人が口頭で相続放棄の意思を示してたから、本件被相続人に帰属する本件第一次相続に係る相続財産は存在しない旨主張する。しかしながら、本件被相続人は、第一次相続について、家庭裁判所に対する相続放棄の申述をしていないから、相続放棄の法的効果が生ずることはない。また、相続放棄と同一の効果をもたらすものとして、遺産分割協議において、相続財産を取得しない旨の協議が整った場合が挙げられるところ、本件第一次相続の相続財産について、本件被相続人の分割財産をなしとする分割協議が行われたとも認められない。そうすると、本件第一次相続について、本件被相続人は単純承認したこととなり、また、共同相続人は未分割の相続財産の共有持分権を有することとなるから、本件被相続人は、本件第一次相続財産の相続財産の共有持分権を有していたと認められる。(平23. 6.14 名裁(諸)平22-59)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平220014
- 裁決年月日
- 平成23年2月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400399000
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、第一次遺産分割協議書の「遺産分割協議成立後に新たに発見された財産債務は請求人Bが取得する」との記載は、軽微な財産債務が発見された場合のものであり、新たに相続人間の意思決定が必要な予想外の財産を予定したものではないのであって、新たに発見された被相続人から請求人Aへの貸付金(本件貸付金)については、第二次遺産分割協議により、請求人Aが取得したものである旨主張する。しかしながら、第一次遺産分割協議は、有効に成立しており、新たに発見された財産債務の範囲についての具体的な定めや再度分割協議を必要とする財産債務についての定めがないことなどに加え、当該各遺産分割協議には、本件貸付金の債務者であり当然に本件貸付金の存在を知るべき請求人Aが参加していることからすると、本件貸付金は、第一次遺産分割協議で新たに発見された財産債務を取得するとされている請求人Bが取得したとみるのが相当であり、これと異なる第二次遺産分割協議は相続人間の新たな取引行為と認めるのが相当である。(平23. 2.17 札裁(諸)平22-14)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平220015
- 裁決年月日
- 平成23年2月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400399000
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、第一次遺産分割協議書の「遺産分割協議成立後に新たに発見された財産債務はを取得する相続人」に関する記載は、軽微な財産債務が発見された場合のものであり、新たに相続人間の意思決定が必要な予想外の財産を予定したものではないのであって、新たに発見された被相続人から請求人A及びBへの貸付金(本件各貸付金)については、第二次遺産分割協議により、請求人A及びBが取得したものである旨主張する。しかしながら、第一次遺産分割協議は、有効に成立しており、新たに発見された財産債務についての範囲の具体的な定めや再度分割協議を必要とする財産債務についての定めがないことなどに加え、当該各遺産分割協議には、本件各貸付金の債務者であり当然に本件各貸付金の存在を知るべき請求人A及びBが参加していることからすると、本件各貸付金は、第一次遺産分割協議で新たに発見された財産債務を取得するとされている相続人が取得したとみるのが相当であり、これと異なる第二次遺産分割協議は相続人間の新たな取引行為と認めるのが相当である。(平23. 2.17 札裁(諸)平22-15)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平210108ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成22年4月26日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 400399000
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、被相続人が生前に作成していた「遺言書(追伸)」と題する書類(以下「本件追伸」という。)は民法第968条の自筆証書遺言に当たり、その記載内容は、被相続人の請求人らに対する立替金返還債権(以下「本件債権」という。)を放棄する意思表示をした特定遺贈に当たることから、相続税法第8条の規定に従って、本件債権を放棄したことによる債務免除相当額を被相続人の相続財産として課税すべきである旨主張する。しかしながら、遺産相続に係る事項については、既に弁護士の関与の下に遺言公正証書が作成されており、仮に遺言によって本件債権を放棄する意思表示をするならば、当該遺言公正証書作成時点において行うことができたのであり、また、本件追伸が遺言として形式的要件を満たすものであったとしても、それが法的効果を生じさせるかどうかは、その意味内容の解釈によるべきであって、本件追伸中の「放棄する」との一部分のみをことさらに取り上げて、債務免除の意思表示であると解釈すべきではなく、本件追伸は、後の紛争防止のため、被相続人が過去に請求人らに対して本件債権につき債務免除の意思表示をした事実を書面化するべく、法的効果を伴わない当該遺言公正証書の付言部分に付け加えて、過去の事実を確認する趣旨で記載されたものと解するのが相当である。したがって、本件追伸をもって被相続人が請求人らに対して本件債権を放棄したと解することはできず、本件債権についての債務免除の意思表示は、遅くとも本件追伸の作成日までにされたとみるべきであるから、原処分は取り消すのが相当である。(平22. 4.26 関裁(諸)平21-108)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190100
- 裁決年月日
- 平成20年1月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400399000
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 No.75・78ページ
要旨
○ 請求人は、被相続人の遺産は、遺言書によりすべて請求人の弟が相続したため、請求人には法定申告期限における申告義務はない旨主張する。しかしながら、被相続人の遺言書には「被相続人の全財産を請求人の弟に相続させる。ただし、同人は請求人に代償金5000万円を支払わなければならない。」旨記載されており、これは、相続財産の現物を請求人の弟に単独で相続させることを可能とするため、同人から請求人に対して代償金の支払という債務を負担させる、いわゆる代償分割により相続財産の分割を行うよう、遺産の分割方法の指定をしたものと解するのが相当であるところ、代償分割の方法により遺産分割が行われた場合、代償財産の交付を受けた者については、その代償財産は、直接被相続人から承継取得した相続財産そのものではないものの、自己の相続権に基因して取得したものであることから、その代償財産も相続により取得した財産とみるのが相当であるとともに、遺言は遺言者の死亡の時からその効力を生じ、請求人は、相続開始日に代償金を相続により取得したものと認めるのが相当であるから、請求人は法定申告期限までに相続税の期限内申告書を提出する義務のある者に該当するというべきである。(平20. 1.23 東裁(諸)平19-100)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平180010
- 裁決年月日
- 平成18年7月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400399000
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №72・534ページ
要旨
○ 河川法第24条の規定に基づく河川区域内の土地の占用権は、特定人に対し、当該土地の本来の用法を超えて特別の継続的な使用関係を設定するものであり、当該権利は、河川管理者との関係では公法上の債権の性格を持ち、また、その権利の実質から見ると当該許可を受けた者の私的な経済的利益を満たすものであり、河川管理者の承認があれば移転性も認められ、私法上の財産権としての性質を有するので、相続税法上の財産にも該当すると認められる。 請求人は、河川法第24条に基づく占用権は、被相続人が、A社の設立時に占用権を含め、造船業に必要な資産・負債を同社に引き継いだもので、当該許可の更新が形式的に被相続人名義で行われていたにすぎないから、同社に帰属する旨主張する。 しかしながら、本件占用権は、①その許可名義は被相続人であること、②請求人が遺産分割協議書を添付した上で地位承継届を提出し、治水事務所長も同届出書を受理した旨を請求人に通知していること及び③治水事務所長の承認を受けずにした譲渡は無効であるところ、本件占用権等の譲渡の承認がされていないことからすると、相続開始時点において、本件占用権は被相続人に帰属していた財産と認められる。(平18. 7.11 大裁(諸)平18-10)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平160021
- 裁決年月日
- 平成17年6月20日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 400399000
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №69・217ページ
要旨
○ 請求人は、更正処分の公定力を前提とする限り、請求人が所得税還付請求権を「相続により取得した」ものではなく、課税処分取消訴訟の判決が確定した時に初めて所得税還付請求権が確定したものであり、そのときに所得税還付請求権を請求人自らの財産権として取得したものであるから、その権利が発生していない相続開始日に存在していたとして、還付請求権が相続財産を構成することはあり得ない旨主張する。しかしながら、被相続人は、課税処分取消訴訟を提起し、その訴訟を通じて過納金の還付を受けるべき旨を主張していたと認められるところ、訴訟継続中に被相続人が死亡したため、相続人である請求人が被相続人から相続により訴訟上の地位を承継したものであり、この場合の訴訟上の地位とは、一身専属的なものではなく、財産的性格をもつもの、すなわち、過納金の還付を求める権利であると解されるから、過納金の還付を求める権利は、請求人が被相続人から相続により取得した財産であるということができる。したがって、この点に関する請求人の主張は採用することができない。(平17.6.20熊裁(所・諸)平16-21)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平130041
- 裁決年月日
- 平成14年6月26日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 400399000
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、被相続人名義の商標に係る商標権を、(1)法人が利用して多額の商標使用料を収受している、(2)被相続人が法人に対し商標権を無償貸与したことを証する書類が確認できない、(3)法人設立以来、多額の商標使用料を得て、利益積立金が約18億円となっている、(4)商標権は法人に帰属すると自認して相続税の修正申告をしているという事実から、実質課税でとらえて、商標権は法人に帰属する旨主張する。しかしながら、被相続人と法人との間の本件商標の無償貸与を約した協定書及び当該法人と商標使用法人との間の商標使用契約書は真正なものであると認められることから、法人は被相続人から商標の通常使用権の無償使用の許諾を受け、それを商標使用法人に有償で使用許諾をし、商標使用料を収受していたものと認めるのが相当であり、その結果として、法人は商標使用料を収入として申告し、利益積立金が約18億円になったものと認められ、また、請求人は自認行為を撤回しており、修正申告書の提出は商標権の帰属には影響を与えるものではなく、商標権は被相続人に帰属すると認めるのが相当である。(平14. 6.26福裁(諸)平13-41)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平130002
- 裁決年月日
- 平成13年7月17日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 400399000
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、本件相続に係る相続税の課税価格に算入すべき相続財産は、本件株式ではなく代償金である旨主張する。しかしながら、Aの和解調書の内容の債務不履行があった場合の予防策である本件和解条項第三項3の解除条件の成就により、本件代償金は無効となり、本件相続に係る課税財産が未分割の本件株式となったことが認められることから、本件更正処分の一部を取り消すのが相当である。(平13. 7.17東裁(諸)平13-2)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平120095
- 裁決年月日
- 平成13年3月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400399000
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/10その他
- 業種
- 会社役員
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、被相続人の遺産に請求人の寄与分が存在すること、及び遺産の価額が相続後に急激に下落したことから、相続税が減額されるべきである旨主張する。しかしながら、寄与分に相当する財産は被相続人の遺産であり、これを非課税とする規定はないこと、また、財産の価額は取得の時の時価と規定しており、その他の時点を捕らえて時価を査定することはできない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平13.3.8東裁(諸)平12−95)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平110115
- 裁決年月日
- 平成12年6月29日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 400399000
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、被相続人から相続開始前3年前に交付を受けた本件金員は贈与を受けたものであり、相続税を課すことはできない旨主張する。しかしながら、本件金員を贈与する旨の意思表示が明示された事実は認められず、また、贈与を受けたのであれば、贈与税を申告納付するのが、申告納税制度を採用している我が国にあっては当然の責務であり、しかも請求人の社会的地位等に照らし贈与税を含めた税に対しての知識を有しているとみるのが相当であるところ、贈与税の申告はされておらず、除斥期間も経過している。さらに、被相続人が贈与の趣旨で本件金員の交付を行ったのであれば、極めて多額の贈与税のことを考慮の外におくことは考えられないが、同人は贈与税のことを格別話題にしておらず、贈与税の申告及び多額の贈与税の資金の調達について、請求人や関係者に何ら指示していないことが認められる。一方、被相続人は、本件金員交付の事実については他の相続人に知らせず、その清算については、請求人との間で処理し、被相続人の死後は相続人間で請求関係が生じることを避けようとしていたことが認められ、請求人も本件金員交付の事実が他の相続人との間の遺産分割の対象と考えていないことが認められる。以上のことを総合すると、本件金員交付に伴い、被相続人の請求人に対する本件金員の返還請求権が生じており、請求人は当該返還請求権を被相続人から死因贈与により取得したとする原処分庁の認定は相当と認められる。(平12. 6.29名裁(諸)平11-115)、(平12. 6.29名裁(諸)平11-116、117)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平110116
- 裁決年月日
- 平成12年6月29日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 400399000
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人名義の取引口座で行われた信用取引は請求人自身の取引であり、その損失を被相続人が決済したことは代位弁済に当たる旨主張する。しかしながら、①本件信用取引はいずれも100万株単位の取引であり、請求人自身が行っている取引とは取引の規模が著しく異なること、②被相続人及び証券会社の担当者は、株数、金額などの詳細について、請求人に伝えなかったこと、③信用代用証券はすべて被相続人が手当てしていること、④取引の清算は、請求人と事前に相談することもなく被相続人のみの指示に基づいて行われたこと、⑤請求人は、本件決済について何ら知らされていないことから、本件信用取引は被相続人自身の取引として同人が行ったものと認められ、被相続人が行った本件決済は同人自らが負うべき債務を履行したものにすぎない。(平12. 6.29名裁(諸)平11-116)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平110105
- 裁決年月日
- 平成12年5月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400399000
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、本件相続の開始時において本件土地の売買に係る本件未収入金は存在しない旨主張するが、①本件土地の譲渡所得についての税務調査において、本件未収入金の存在をうかがわせるメモが発見されていること、②請求人らは、税務調査の結果を踏まえ譲渡所得の修正申告に応じていること、③本件土地の譲受人の契約担当者が本件未収入金の存在を認めていること、④請求人らは、本件未収入金の存在を前提にその支払を求める本件訴訟を提起し、その結果、請求認容の判決を得ており、本件未収入金の存在が確認されていることから判断すると、本件未収入金は、本件相続の開始時において存在していたと認めるのが相当であり、請求人らの主張は採用することができない。(平12. 5.26名裁(諸)平11-105)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平110028
- 裁決年月日
- 平成12年4月27日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 400399000
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、被相続人が行っていた決済未了の取引に係る財産を相続をしたが、請求人において相続したのは「観念的な取引上の地位」であり、その地位の価値は、具体的決済行為を介してはじめて顕在化するものであるから、当該取引に係る相続財産の価額は、被相続人の死亡後において実際に決済し実現したところの差益金の額を基礎として評価すべきである旨主張する。しかしながら、取引は、法令上の制約はあるものの、その本質は商品の売買であり、そこには、売買取引における債権債務の関係をみることができる。そうすると、請求人が相続した当該取引は、その新規取引として行われていた約定が売付けに係る約定であるから、その債権債務は、①対価の支払いを受ける権利(債権)及び②現物の引渡し義務(債務)であると認められ、したがって、それぞれの価額は、①については売付けに係る約定金額により、また、②については課税時期における市場価格(終値)により評価するのが相当である。(平12. 4.27札裁(諸)平11-28)、(平12. 4.27札裁(諸)平11-29)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平110010
- 裁決年月日
- 平成12年3月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400399000
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、被相続人の同族会社に対する貸付金は被相続人が死亡する前に債務免除しており、相続開始時点において存在しない旨、また、被相続人の相続人に対する貸付金については、相続人名義の借入金の実質債務者は被相続人であり、同額の貸付金と債務が存在するため、貸付金は存在しない旨主張する。しかしながら、相続開始前に債務免除があったという具体的な証拠がないこと、同族会社が債務免除益を修正申告したのは、本件処分に係る異議申立ての日であることから、請求人らの主張には理由がない。また、相続人名義の借入金の実質債務者については、請求人らは、被相続人の融資限度枠が超過したため、相続人の名義で借入れしたと主張し、信用組合発行の融資限度枠が低く記載された証明書を証拠として審判所に提出したが、当審判所の調査によって、その証明書が真実ではないことが判明したため、請求人らの主張は採用することができない。(平12. 3.27金裁(諸)平11-10)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平100069
- 裁決年月日
- 平成10年12月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400399000
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №56・291ページ
要旨
○ 請求人は、本件財産の存在について全く承知しておらず、その確認もできないものである旨主張する。しかしながら、①他の相続人らは香港所在財産が申告もれであったとする修正申告をしていること、②請求人は本件財産が香港所在財産であることを前提として他の相続人らとの間で遺産分割の調停を行っていること及び③香港政庁に提出した遺産宣誓書には、本件財産が記載されていることから、本件相続開始日において少なくとも本件財産が本件被相続人の遺産として香港に存在したと認めるのが相当である。(平10.12. 8東裁(諸)平10-69)裁決事例集 №56・291ページ
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平100027
- 裁決年月日
- 平成10年11月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400399000
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件土地上に借地権は発生していない旨主張するが、建物の所有を目的とした土地の賃貸借により賃借人が有することになる賃借権は、借地借家法に規定する借地権に当たるから、本件賃貸借において当事者に借地権の設定をしないとする合意(特約)は成り立たないので、請求人らの主張には理由がない。(平10.11. 6大裁 (諸) 平10-27)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平090030
- 裁決年月日
- 平成10年6月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400399000
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No55・452ページ
要旨
○ 請求人らは、被相続人の先代の相続財産の遺産分割について、家庭裁判所の調停が成立し、代償分割による代償金を受領したことは、既に本件相続に係る相続税の申告に含め課税された不動産に係る持分権の一部を失う代わりに、先代の共同相続人の一人から代償金を受領したものであるから、代償金は持分権の譲渡代金であって相続財産ではなく、また、これにより生じた所得は、所得税法第9条第1項第15号により非課税となる旨主張する。しかしながら、請求人らは、本件調停によって被相続人に代位して代償金を取得したのであり、このことは、被相続人が先代から相続により取得した代償債権を、被相続人の死亡を原因として、請求人らが被相続人から取得したと解するのが相当であるので、本件相続開始日における代償債権の価額を評価して、当該価額を本件相続税の課税価格とすることが相当である。(平10. 6.23福裁(諸)平 9-30) 裁決事例集No55・452ページ
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平090044
- 裁決年月日
- 平成9年12月19日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 400399000
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、本件預金等は、生前に被相続人から請求人であるAに対し支払われた慰謝料であり、相続財産には当たらない旨主張する。しかしながら、被相続人は、(1)被相続人が死んだ時は、同人の全財産がAのものになると明言していたこと、(2)平成3年5月20日までに本件慰謝料を支払う旨の意思表示をしていたこと、(3)平成3年4月15日、請求人らに本件小切手を渡したこと、(4)平成3年5月11日、本件仮登記承諾書を作成し、本件仮登記を設定したことからすると、Aに本件預金等の保管を依頼していただけと認められ、また、Aは、本件預金等について、被相続人からその保管を依頼されたのみで、それを本件慰謝料として受領し、管理及び運用していたという認識がなかったことから、被相続人に対して、本件慰謝料の支払を請求して、本件小切手を受領し、かつ、本件仮登記を設定させたものと認められる。したがって、本件預金等のうち、請求人らが被相続人から平成3年4月15日に受領した本件小切手は相続財産ではないと認められるものの、それを差し引いた残額は、相続財産と認めるのが相当である。(平 9.12.19関裁(諸)平 9-44)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平080124
- 裁決年月日
- 平成9年6月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400399000
- 争点
- 3相続税の課税財産の認定/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、建物更生共済契約に係る債権は、請求人の一人であるAがその掛金を支払ってきたものであるから、Aの固有財産であり相続財産ではない旨主張するが、当該契約者、被共済者年金受取人及び満期共済金受取人は、いずれも相続時において被相続人名義となっており、また、Aが掛金を支払ってきたことを認めるに足りる証拠もないから、相続財産と解するのが相当である。(平 9. 6.12大裁 (諸) 平 8-124)
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