裁決要旨 1更正及び決定の特則

裁決要旨 1更正及び決定の特則

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支部名
大阪
裁決番号
令060001
裁決年月日
令和6年7月3日
裁決結果
全部取消し
争点番号
401001000
争点
10更正決定、雑則/1更正及び決定の特則
事例集登載頁
裁決事例集No.136

要旨

○ 原処分庁は、請求人が被相続人が有する一切の財産を請求人の兄に相続させる旨の公正証書遺言の無効を求める訴えを提起したところ、訴訟上の和解により請求人の兄から請求人に対して支払われることとなった解決金(本件解決金)について、①当該訴訟における双方の代理人弁護士の認識、②当該訴訟において請求人が予備的主張として遺留分減殺請求に基づく価額弁償を請求していたこと及び③当該和解後に請求人の兄が本件解決金の全額が請求人の個別的遺留分であることを前提として行動していたことからすると、本件解決金は遺留分減殺請求に基づく価額弁償金であって、その全額が請求人の相続税の課税価格に算入される旨主張する。しかしながら、①和解調書には、本件解決金が遺留分減殺請求に基づく価額弁償金であることを示す記載はないこと、②当該訴訟における双方の代理人弁護士のいずれの申述内容も、本件解決金の全額が遺留分減殺請求に基づく価額弁償金であるとするものではなく、担当裁判官の心証も不明であること、③当該訴訟においては、主位的には公正証書遺言の無効を主張しているのであって、予備的な主張を根拠にして本件解決金の性質を判断することはできないこと及び④請求人の兄も、和解当時、本件解決金には遅延利息が含まれていると認識していたと考えられること等からすると、本件解決金は、その全額が遺留分減殺請求に基づく価額弁償金であると認めるに足りる客観的な証拠はなく、価額弁償金以外の法的性質を有する金が含まれていたことを否定できない。したがって、原処分庁の主張には理由がない。(令6. 7. 3 大裁(諸)令6-1)

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支部名
東京
裁決番号
令030128
裁決年月日
令和4年6月15日
裁決結果
棄却
争点番号
401001000
争点
10更正決定、雑則/1更正及び決定の特則
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、遺産の分割の審判 (本件審判)は、期限内申告(本件申告)と同様に、法定相続分の割合を掛け合わせた金額になるようにそれぞれ財産を取得する内容で分割したものであるから、請求人に係る相続税の「取得した財産の価額の合計額」は本件申告における価額と同様に調整すべきである旨主張する。しかしながら、相続税の課税価格の基となる各財産の価額は、相続税法第22条《評価の原則》で財産の取得の時における時価による上、その評価額を基に各財産の価額を計算するに当たっても、租税特別措置法に規定される特例などの適用により、その計算方法は取得者によって異なることもある。他方、遺産分割は、原則として、分割対象となる財産の評価額は分割時の時価によることが想定されており、そうして評価された財産について、取得者によって財産の価額の計算方法を異ならせる制度もない。相続税制と遺産分割制度には、以上に挙げたような相違がある上、相続税法第35条《更正及び決定の特則》第3項第1号に規定する更正の対象となるのは、遺産分割が確定したことで課税価格の異動を生じさせる事由に限られるから、家庭裁判所の審判により具体的取得分額が法定相続分に従って定められたとしても、相続税における各相続人間の「取得した財産の価額の合計額」が、本件審判の結果に基づいて各相続人が取得した価額の合計額どおりになるとは限らない。そして、相続税法は、このような相違が生じたとしても、これを是正する制度をおいていないのであるから、請求人が主張するように、請求人に係る相続税の「取得した財産の価額の合計額」を本件申告における価額と同様に調整することは認められない。 (令4. 6.15 東裁(諸)令3-128)

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支部名
東京
裁決番号
令020068
裁決年月日
令和3年4月6日
裁決結果
棄却
争点番号
401001000
争点
10更正決定、雑則/1更正及び決定の特則
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、平成24年分贈与税について、請求人には相続税法第36条《贈与税についての更正、決定等の期間制限の特則》第3項に規定する偽りその他の不正の行為に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、国税通則法第68条《重加算税》第2項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実に基づき平成24年分の贈与税の申告書を提出していないことから、税額を免れる意図の下に、贈与税の賦課徴収を不能又は著しく困難にするような偽計その他の工作を伴う不正な行為があったと認められるから、相続税法第36条第3項に規定する「偽りその他不正の行為」に該当する事実があったと認められる。(令3. 4. 6 東裁(諸)令2-68)

支部名
広島
裁決番号
令020005
裁決年月日
令和3年2月8日
裁決結果
全部取消し
争点番号
401001000
争点
10更正決定、雑則/1更正及び決定の特則
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、請求人に対して行った処分(本件処分)は、請求人以外の相続人から遺産分割審判の決定により分割が確定したとして提出された相続税法(平成18年法律第10号による改正前のもの)第32条《更正の請求の特則》第1号に規定する更正の請求に基づく更正の基因となった事実に基づいて、同法第35条《更正及び決定の特則》第3項第1号に基づく更正処分を行った後、遺産分割の決定に関する記録を確認した結果、課税価格が異なることが判明したため行ったものであり、このことは計算上の是正にすぎないから、同法第35条第3項第1号の規定による適法な更正である旨、また、本件処分は、当初申告書からみれば納付すべき税額を減少させるものであり、国税通則法(平成23年法律第114号による改正前のもの)第71条《国税の更正、決定等の期間制限の特例》第1項第2号に規定する、「その他これらに準ずる政令で定める理由」に基づく更正に該当することから、適法な処分である旨主張する。しかしながら、相続税法第35条第3項第1号の更正は、同法第32条の規定による更正の基因となった事実の認定誤りに係る過誤の是正をすることができない規定であるところ、本件処分は、原処分庁が遺産分割に関する事実の認定誤りを是正するために行ったものであるから、同法第35条第3項第1号の規定を適用することはできない。また、国税通則法第71条第1項第2号は、課税標準の確定後、事後的な事情の変更を理由とする減額の更正について除斥期間の特例を認めるものであるところ、本件においては、同号の規定する事後的な事情の変更がないことから、同号の規定を適用することはできない。(令3. 2. 8 広裁(諸)令2-5)

支部名
広島
裁決番号
令020006
裁決年月日
令和3年2月8日
裁決結果
全部取消し
争点番号
401001000
争点
10更正決定、雑則/1更正及び決定の特則
事例集登載頁
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要旨

○ 原処分庁は、請求人に対して行った処分(本件処分)は、請求人から遺産分割審判の決定により分割が確定したとして提出された相続税法(平成18年法律第10号による改正前のもの)第32条《更正の請求の特則》第1号に規定する更正の請求に基づく更正の基因となった事実に基づいて更正処分を行った後、遺産分割の決定に関する記録を確認した結果、課税価格が異なることが判明したため行ったものであり、このことは計算上の是正にすぎないから、同法第35条《更正及び決定の特則》第3項第1号の規定による適法な更正である旨、また、本件処分は、当初申告書からみれば納付すべき税額を減少させるものであり、国税通則法(平成23年法律第114号による改正前のもの)第71条《国税の更正、決定等の期間制限の特例》第1項第2号に規定する、「その他これらに準ずる政令で定める理由」に基づく更正にも該当することから、適法な処分である旨主張する。しかしながら、相続税法第35条第3項第1号の更正は、同法第32条の規定による更正の基因となった事実の認定誤りに係る過誤の是正をすることができない規定であるところ、本件処分は、原処分庁が遺産分割に関する事実の認定誤りを是正するために行ったものであるから、同法第35条第3項第1号の規定を適用することはできない。また、国税通則法第71条第1項第2号は、課税標準の確定後、事後的な事情の変更を理由とする減額の更正について除斥期間の特例を認めるものであるところ、本件においては、同号の規定する事後的な事情の変更がないことから、同号の規定を適用することはできない。(令3. 2. 8 広裁(諸)令2-6)

支部名
東京
裁決番号
平280070
裁決年月日
平成28年12月12日
裁決結果
棄却
争点番号
401001000
争点
10更正決定、雑則/1更正及び決定の特則
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、相続税法(平成19年法律第6号による改正前のもの)第35条《更正及び決定の特則》第3項の規定に基づいてされた相続税の更正処分に対し、当該処分の基因とされた事実の不存在、すなわち被相続人の財産は全て他の共同相続人に相続させる旨の被相続人の遺言を無効とした判決が不存在であるから、当該処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、当該判決の言渡し期日に作成された口頭弁論調書の記載に照らし、同判決は適法にその効力が生じ、確定したものと認められる。(平28.12.12 東裁(諸)平28-70)

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支部名
熊本
裁決番号
平260004
裁決年月日
平成26年10月30日
裁決結果
棄却
争点番号
401001000
争点
10更正決定、雑則/1更正及び決定の特則
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人らは、特定不動産の遺贈が有効である旨の判決は確定したものの、その余の遺産は未だ分割調停中であり、各相続人の取得する相続財産の範囲が最終的に確定していないので、原処分庁が相続税法第35条《更正及び決定の特則》(平成18年法律第10号による改正前のもの)第3項に基づいてした本件更正処分は、相続人各人の最終的な相続分に基づいて課税したものとはいえず、違法である旨主張する。しかしながら、同法第32条《更正の請求の特則》は、相続税法が、税負担の公平を図るため、各共同相続人に対する相続税の課税について、各人が現実に取得した相続財産の価格に応じた課税を行うことを原則としていることから、遺産の全部の分割が完了していない場合であっても、現実に取得した時点でその結果を反映させた課税処理を行うとの趣旨から規定されたものであるところ、同条第1号が、未分割遺産についての分割が全て行われたことを条件として規定されておらず、また、同条各号が、当該事由により未分割遺産の帰属が全て確定されたことを条件とせずに規定されているのも、かかる趣旨から導かれたものと解される。そして、税務署長は、当該更正の請求に基づいて(減額)更正する一方で、相続税法第35条第3項に基づいて更正又は決定をすることができる。以上のことからすると、相続財産の一部が未分割である等その帰属が全て確定されていない状態においても、権利の帰属に関する訴えについての判決が確定した場合には、更正の請求及び更正又は決定をすることができると解するのが相当である。したがって、本件更正処分は、適法なものである。(平26.10.30熊裁(諸)26-4)

支部名
関東信越
裁決番号
平230081
裁決年月日
平成24年5月29日
裁決結果
棄却
争点番号
401001000
争点
10更正決定、雑則/1更正及び決定の特則
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、本件相続財産が未分割であるとして申告した事実はないから、本件更正処分は、相続税法第35条《更正及び決定の特則》第3項の規定が適用されず、更正の期間制限を徒過してされた違法な処分である旨主張する。しかしながら、原処分庁は、請求人に対して、請求人による申告後、本件相続財産は未分割であるとして減額更正処分を行っており、その後、他の共同相続人に対して、本件相続財産の分割に係る調停が成立したことを基因とした相続税法第32条《更正の請求の特則》第1号の規定による更正の請求に基づき更正処分をしており、また、請求人に対して、同法第35条第3項第1号に規定する事由、すなわち、当該減額更正処分に係る課税価格又は相続税額が、当該調停の成立による相続財産の分割という事実を基礎として計算した請求人の課税価格又は相続税額と異なることとなったことに基づいて、当該更正の請求があった日から1年を経過した日の前日までに本件更正処分を行っているから、本件更正処分は、同法第35条第3項の規定に基づき適法に行われていると認められる。(平24. 5.29 関裁(諸)平23-81)

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支部名
大阪
裁決番号
平220062
裁決年月日
平成23年2月25日
裁決結果
棄却
争点番号
401001000
争点
10更正決定、雑則/1更正及び決定の特則
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人が兄に対して遺留分の減殺請求に係る調停(本件調停)を申し立て、兄が解決金を支払うことで本件調停は成立したことから、兄が相続税法第32条《更正の請求の特則》第3号の規定に基づいて、本件相続税の更正の請求(本件更正の請求)をしたため、原処分庁が請求人に対して同法第35条《更正及び決定の特則》第3項の規定に基づいて原処分をしたとの事実の下、請求人は、①兄が請求人には一切迷惑をかけない旨を約束したから、請求人に対する処分を前提とする本件更正の請求は違法なものであり、また、②本件調停の調停条項には遺産に関する争いはすべて解決した旨の記載があることから、原処分により増加する相続税は兄が支払うべきものであって、兄がした本件更正の請求は、当該調停条項に反した違法なものである旨主張する。しかしながら、本件更正の請求は、相続税法第32条の要件を満たした適法なものである上、仮に請求人の主張する約束が事実であったとしても請求人と兄との私的な合意にすぎず、適法になされた本件更正の請求が違法となるものではないし、また、当該調停事項に請求人の主張する記載内容はあるものの、その条項の存在によっても、適法になされた本件更正の請求が違法となるものではない。(平23. 2.25 大裁(諸)平22-62)

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支部名
東京
裁決番号
平210087
裁決年月日
平成22年1月5日
裁決結果
棄却
争点番号
401001000
争点
10更正決定、雑則/1更正及び決定の特則
事例集登載頁
No.79

要旨

○ 請求人は、共同相続人が共同で提出した相続税の申告を修正等する場合には、共同相続人らの間で協議の上、共同で修正申告又は更正の請求をすることが社会通念に合致するもので、請求人の同意がないままに先行してなされた他の共同相続人に対する相続税の還付手続は誤りであり、請求人に対する更正処分も誤りである旨主張する。しかしながら、本件では、遺産が未分割のまま申告が行われた後、遺産分割調停の成立により共同相続人らの相続税額に増減が生じたため、他の共同相続人が更正の請求をし、原処分庁は、同人に対する減額更正処分をした後に、相続税法第35条《更正及び決定の特則》第3項第1号の規定に基づき、職権で請求人に対する更正処分をしたのであり、その過程に何ら違法な点は見当たらない。相続税法は、同法第27条《相続税の申告書》第4項で、共同で申告することができる旨を定めているに止まり、共同で修正申告又は更正の請求をしなければならない旨の規定はなく、また、同法第35条第3項第1号は、「更正の請求に基づき更正をした場合において」と規定し、減額更正処分が先行することを予定しているから、請求人に対する更正処分に先立ち、請求人の同意を得ずに他の共同相続人による更正の請求及び同更正の請求に対する原処分庁による減額更正処分がなされたとしても何ら違法ではない。(平22. 1. 5 東裁(諸)平21-87)

支部名
関東信越
裁決番号
平210021
裁決年月日
平成21年10月5日
裁決結果
棄却
争点番号
401001000
争点
10更正決定、雑則/1更正及び決定の特則
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人らは、本件相続人らは本件審判により相続財産を均等に取得することとなったところ、既に、相続税法第55条に基づき相続財産を均等に取得したものとして申告納税をしており、本件相続に係る相続税は精算済みである旨主張する。しかしながら、本件審判において、請求人ら及び他の相続人らが取得した財産は、原処分庁認定のとおりであると認められるところ、原処分庁は、他の相続人らから本件審判により遺産分割が確定したとして相続税法第32条に基づく本件更正の請求がなされたことから、減額の各更正処分をし、その減額の各更正処分の基因となった事実を基礎として本件各更正処分をしているのであるから、原処分に違法はない。また、相続税の課税価格は、各納税義務者が相続又は遺贈により現実に取得した財産を基として計算するところ、請求人らは本件審判により未分割であった相続財産につき遺産分割をしたのであるから、この遺産分割により実際に取得した財産を基礎として課税価格を計算すべきであって、請求人の主張は採用できない。(平21.10. 5 関裁(諸)平21-21)

支部名
東京
裁決番号
平190004
裁決年月日
平成19年7月6日
裁決結果
棄却
争点番号
401001000
争点
10更正決定、雑則/1更正及び決定の特則
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、遺産分割審判等の決定を理由にした本件更正の請求について、原処分庁が相続税の課税価格の合計額の減額を求める部分について認めなかった本件更正処分をした結果、請求人と他の共同相続人との間で相続税の課税価格の合計額が異なることとなり、相続税法第16条及び第17条に違反している旨及び請求人と他の共同相続人から相続税の課税価格の合計額が異なる申告書ないし更正の請求書が提出されていて、原処分庁がその申告内容に疑念を持ち得たにもかかわらず、それを是正せずに本件更正処分をしたことは、国税通則法第1条及び第16条並びに相続税法第16条第60条及び第61条に違反する旨主張する。 しかしながら、本件更正の請求は、相続税法第32条第1号の規定に基づく更正の請求であり、当該規定は法定相続分に従って申告した相続財産がその後の遺産分割により各相続人に具体的に分割された場合に、それぞれの取得財産に基づいた課税を求めることができるとしているにすぎないから、本件更正の請求のうち、相続税の課税価格の合計額の減額を求めることはできない。また、相続税は納税義務者ごとの課税及び申告を原則としており、共同相続の場合でも相続税の課税及び申告は相続人ごとに別個独立に行われ、その効力も個別的に判断するものであるから、仮に請求人と他の相続人との間で相続税の課税価格の合計額が異なることとなったとしても、本件更正処分が違法となるものではない。 さらに、相続税法第32条第1号の規定に基づく更正の請求を基因とした更正処分は、遺産分割によって取得した財産を基礎として課税価格及び相続税額を確定するものであって、その請求に係る課税標準等又は税額等についての当否を調査し、更正するといった一般の更正とは異なるというべきであるから、原処分庁がこれを考慮せず、本件更正処分を行ったとしても違法となるものではない。 したがって、これらの点に関する請求人の主張には理由がない。(平19. 7. 6 東裁(諸)平19-4)

支部名
関東信越
裁決番号
平180070
裁決年月日
平成19年5月22日
裁決結果
棄却
争点番号
401001000
争点
10更正決定、雑則/1更正及び決定の特則
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要旨

○ 請求人は、本件物納財産を含めた相続財産は、高等裁判所の決定((以下「本件決定」という。)により分割が確定したものであり、本件物納財産の分割割合は、本件決定に基づき本件相続人らがそれぞれ納付すべきこととなる相続税額の割合に応じて物納時に遡及して決定されることになり、本件相続人らは、各人が最終的に納付すべき相続税額について、本件物納財産を物納に充てたことになるから、本件決定によって相続税額の減少する者は、相続税法第32条に基づく更正の請求をすることができないし、請求人には同条に伴う同法第35条の適用はない旨主張する。 しかしながら、本件物納財産は、本件遺産分割協議によって分割が確定し、他の相続財産は本件決定によって分割が確定したところ、相続人らの1人から相続税法第32条に基づく本件更正の請求がなされたことから、原処分庁は、本件減額更正をしたものであり、そして、本件減額更正の基因となった事実を基礎として計算した請求人の課税価格及び相続税額が、その直前の申告等に係る課税価格及び相続税額を上回ったことからすれば、請求人には同法第35条第3項の適用があると認められる。 (平19. 5.22 関裁(諸)平18-70)

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支部名
東京
裁決番号
平160196
裁決年月日
平成17年2月21日
裁決結果
棄却
争点番号
401001000
争点
10更正決定、雑則/1更正及び決定の特則
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要旨

○ 請求人は、遺産分割協議に係る調停に係る期日調書により遺産の分割は確定しておらず、当該調停は依然として家庭裁判所に係属しているのであるから、当該期日調書により遺産の分割がされたとしてなされた相続税法第35条《更正及び決定の原則》第3項に基づく更正処分は違法である旨主張する。しかしながら、当審判所の調査の結果によれば、当該調停は、配偶者を除く共同相続人間で係属しているものと認められ、配偶者が取得する財産は、当該期日調書によるものではなく、当該期日調書の合意に基づき本件共同相続人により作成された遺産分割協議書によって初めて配偶者の取得する財産が確定したことが認められるのであり、このことは、相続税法第32条《更正の請求の特則》第1号に規定する更正の請求ができる事由に該当するのであるから、当該更正の請求に基づく減額更正及び請求人に対してなされた同法第35条第3項に基づく更正処分は適法である。(平17.2.21東裁(諸)平16-196)

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支部名
東京
裁決番号
平160196
裁決年月日
平成17年2月21日
裁決結果
棄却
争点番号
401001000
争点
10更正決定、雑則/1更正及び決定の特則
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要旨

○ 請求人は、相続開始直後に作成された遺産分割協議書において、配偶者に取得する権利はない旨記載された未分割財産について、相続税の申告書ではその法定相続分相当額を取得するとして課税価格及び相続税額が計算されているところ、原処分庁はその誤りを看過しており、当該誤った申告書及びそれに基づき他の相続人がした違法な更正の請求を前提とした相続税法第35条《更正及び決定の原則》第3項に基づく更正処分は違法である旨主張する。しかしながら、当該申告書及びその後の修正申告書によれば、共同相続人は当該未分割財産は配偶者を含めた共同相続人全員において分割が必要な財産と認識していたことが認められ、また、当該更正の請求の直前に、当該未分割財産は配偶者は取得しない旨記載された共同相続人全員による遺産分割協議書が作成され、これにより配偶者の取得する財産が確定したことが認められるのであり、このことは、相続税法第32条《更正の請求の特則》第1号に規定する更正の請求ができる事由に該当するのであるから、当該更正の請求に基づく減額更正及び請求人に対してなされた同法第35条第3項に基づく更正処分は適法である。(平17.2.21東裁(諸)平16-196)

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支部名
東京
裁決番号
平160181
裁決年月日
平成17年1月26日
裁決結果
棄却
争点番号
401001000
争点
10更正決定、雑則/1更正及び決定の特則
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要旨

○ 請求人は、遺言に係る最高裁判決からみて「特定の遺産を共同相続人全員に法定相続分の割合により相続させる」旨の遺言に係る財産は、相続開始とともに当該遺言どおりに帰属が確定しており、相続税法第55条に規定する未分割財産には該当しないから、その財産の分割が確定したとしてなされた同法第35条第3項による更正処分は違法である旨主張する。しかしながら、当該遺言を遺産分割方法の指定と解した場合、遺産の再分割や共有物分割等が余儀なくされるに至るなど不合理な遺産分割の指定ということになり、むしろ、当該遺言に係る被相続人の意思としては、当該遺産を共同相続人全員に対して遺産分割協議による決着を期待していたとみるのが相当であり、また当該遺言により直前の遺言を取り消した行為が最高裁判決における「相続による承継を当該相続人の意思表示にかからせたなどの特段の事情」に当たるとみるのが相当であることからすれば、当該遺言に係る財産は未分割財産に該当し、それを前提としてなされた同法第35条第3項による更正処分は適法である。(平17.1.26東裁(諸)平16-181)

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支部名
東京
裁決番号
平160181
裁決年月日
平成17年1月26日
裁決結果
棄却
争点番号
401001000
争点
10更正決定、雑則/1更正及び決定の特則
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、相続により取得した土地は貸宅地であるから、相続税法第35条第3項による更正に当たっては、そのことをしんしゃくすべきである旨主張するが、当該更正は、同法第32条第1号から第4号までの更正の請求に基づく更正の基因となった事実のみを基礎として行うものであるところ、仮に、請求人が相続により取得した土地が貸宅地であることが事実であったとしても、当該事実は、同法第32条第1号から第4号までの更正の請求に基づく更正の基因となった事実には該当しないのであるから、請求人の主張には理由がない。(平17.1.26東裁(諸)平16-181)

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支部名
大阪
裁決番号
平110120
裁決年月日
平成12年5月24日
裁決結果
棄却
争点番号
401001000
争点
10更正決定、雑則/1更正及び決定の特則
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、本件調停による遺産分割の確定に伴う他の共同相続人からの相法第32条第1号に規定する更正の請求に対し、当該更正の請求のとおり更正をしたことが認められる。その結果、請求人が遺産分割により取得した財産に係る課税価格及び相続税額は、本件修正申告書に係る請求人の課税価格及び相続税額をいずれも上回る結果となることから、原処分庁が、請求人に対し、同法第35条第3項の規定により本件更正処分をしたのは相当である。(平成12. 5.24大裁(諸)平11-120)

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支部名
東京
裁決番号
平100170
裁決年月日
平成11年5月24日
裁決結果
棄却
争点番号
401001000
争点
10更正決定、雑則/1更正及び決定の特則
事例集登載頁
裁決事例集 №57・515ページ

要旨

○ 請求人は、他の相続人らは請求人が認知されたことにより相続人に異動が生じたときに本件規定による更正の請求をするべきであるのにそれを行わず、民法による価額請求により本件価額金が確定したときに本件更正の請求をし、それに対して原処分庁が更正処分をしているが、当該更正処分は本件規定に基づかない更正の請求に対してなされたもので違法であり、それ基づきなされた本件決定処分も違法である旨主張する。しかしながら、民法による価額請求に基づき金銭を交付したことにより他の相続人の課税価格及び相続税額が過大になった場合においても本件規定により更正の請求ができるのであり、他の相続人からなされた本件更正の請求は、本件規定に基づく適法なものであるから、原処分庁が本件更正の請求に対して他の相続人らに更正処分をしたのは適法であり、また、本件価額金を取得した請求人が期限後申告書を提出しなかったことから、相法第35条第3項の規定により請求人に対して行った本件決定処分も適法である。(平11. 5.24東裁(諸)平10-170)裁決事例集 №57・515ページ

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