裁決要旨 3現金等
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令040062
- 裁決年月日
- 令和5年6月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400402039
- 争点
- 4贈与税の課税財産の範囲及び認定/2贈与事実の認定/3現金等/5その他の給付
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、父である被相続人(本件被相続人)が所有し、第三者に賃貸していた駐車場用地(本件各駐車場)について、本件被相続人と請求人との間で、有効な使用貸借契約(本件各使用貸借契約)が締結されたことなどにより、本件被相続人から本件各駐車場の使用収益権を与えられ、賃貸人の地位に基づき本件各駐車場の賃貸に係る収入(本件収益)を得ていたのであるから、本件収益について、相続税法第9条に規定する「利益を受けた」場合に該当しない旨主張する。しかしながら、①本件各使用貸借契約の締結を含む一連の取引(本件各取引)において、請求人が特段の出捐をした状況は認められず、本件各取引は、本件被相続人が本件各駐車場の所有権の帰属を変えないまま、何らの対価も得ることなく、そこから生じる法定果実の帰属を請求人に移転させたものと評価できること、②本件被相続人は、自己所有の土地建物に請求人を無償で居住させるなどして、請求人に対してこれら不動産の使用収益の利益を付与しており、請求人は、本件被相続人から親族間の情ぎにより相当の援助を受けていたというべきであるところ、本件各取引に基づく本件各駐車場に関する法定果実収取権の付与も、これと同質のものであると認められること、③本件各使用貸借契約が締結された経緯をみると、賃料収入の蓄積による本件被相続人名義の将来の遺産の増加抑制を企図するとともに、当面の所得税等の節税も企図したものであると認められること、④本件各使用貸借契約の締結前後において、本件各駐車場の利用状況や、不動産管理業者を介しての管理状況自体に特段の変更があったとも認められないことなどを考慮すれば、本件収益を支配していたのは本件被相続人というべきであり、本件収益は本件被相続人に帰属する。したがって、本件収益を受領し請求人の財産が増加していることは、相続税法第9条に規定する「利益を受けた」場合に該当する。(令5. 6.13 大裁(諸)令4-62)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 令020001
- 裁決年月日
- 令和2年11月17日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 400402039
- 争点
- 4贈与税の課税財産の範囲及び認定/2贈与事実の認定/3現金等/5その他の給付
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○請求人らは、請求人ら名義の各預金口座へ入金した現金は、被相続人名義の各預金口座から出金した現金ではなく、請求人らに対する援助者から受領し、保管していた現金等であり、被相続人からの贈与ではない旨主張する。しかしながら、援助者からの援助を裏付ける客観的な証拠の提出がなく、当審判所の調査によっても、これを認めるに足る証拠がないこと、請求人らのうちの1名の請求人が被相続人名義の各口座から出金し、その使途が不明な現金(本件現金)については、被相続人が費消した生活費相当額及び申告した現金の額を大きく上回っていること、また、同時期に当該請求人名義の各預金口座に同人の収入等から賄うことができない多額の現金入金があること、被相続人は当該請求人が被相続人の各預金口座から出金することを承諾していたと認められること等から、被相続人から当該請求人に対し、財貨が移動したものと認められる。さらに、その後に同等の価値が現実に返還されるか又は将来返還されることが極めて確実である等、特別な事情も存在しないと認められから、本件現金については、被相続人から上記の請求人に対する贈与であると認めるのが相当である。(令2.11.17広裁(諸)令2-1)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 令020002
- 裁決年月日
- 令和2年11月17日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 400402039
- 争点
- 4贈与税の課税財産の範囲及び認定/2贈与事実の認定/3現金等/5その他の給付
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○請求人は、請求人及び他の2名の相続人(相続人ら)の名義の各預金口座へ入金した現金は、被相続人名義の各預金口座から出金した現金ではなく、相続人らに対する援助者から受領し、保管していた現金であり、被相続人からの贈与ではない旨主張する。しかしながら、請求人が援助者からの援助を受けていたことを裏付ける客観的な証拠が請求人から提出されておらず、当審判所の調査によっても、これを認めるに足る証拠がないこと、請求人が被相続人名義の各口座から出金し、その使途が不明な現金(本件現金)については、被相続人のが費消した生活費相当額及び相続税の申告した現金の額を大きく上回っていること、また、同時期に請求人名義の各預金口座に同人の収入等から賄うことができない多額の現金入金があること、被相続人は請求人が被相続人の各口座から出金することを承諾していたと認められること等から、被相続人から請求人に対し、財貨が移動したものと認められる。さらに、その後に同等の価値が現実に返還されるか又は将来返還されることが極めて確実である等、特別な事情も存在しないと認められるから、本件現金については、被相続人から請求人に対する贈与であると認めるのが相当である。(令2.11.17広裁(諸)令2-2)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令010024
- 裁決年月日
- 令和2年4月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400402039
- 争点
- 4贈与税の課税財産の範囲及び認定/2贈与事実の認定/3現金等/5その他の給付
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○請求人は、請求人名義の預金口座(本件口座)に入金された請求人の関係者(本件関係人)による出捐が原資となる金員(本件金員)について、①本件口座は本件関係人の借名口座であること、②同居している請求人及びその家族らの生活費や子の学費等の支払に充てられていることに加え、本件関係人が自ら費消し又は本件関係人が負担すべき債務の弁済等に使われていることから、本件関係人が請求人に本件金員を贈与したとは認められない旨主張する。しかしながら、①本件口座は、その外観及び管理状況等に鑑みれば、請求人に帰属する口座であること、②本件関係人及び請求人は、本件金員を請求人及びその家族の日常生活のために費消することを認識及び認容した上で、本件金員を授受していること等からすれば、本件金員は、本件関係人が請求人に対し無償で交付し、請求人がこれを受諾したものと認められるから、贈与に該当する。(令2.4.16名裁(諸)令元-24)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平300010
- 裁決年月日
- 令和元年6月27日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 400402039
- 争点
- 4贈与税の課税財産の範囲及び認定/2贈与事実の認定/3現金等/5その他の給付
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№115
要旨
○ 原処分庁は、請求人の父(甲)の預金口座から出金された金銭が請求人の預金口座(本件請求人口座)に入金されたこと(本件資金移動)について、請求人と甲との間で金銭消費貸借契約が締結された事実及び請求人が主張する本来甲が従事すべき医療業務に請求人が代理人として従事した際に立て替えて支払った費用の精算等の事実は認められないから、請求人と甲との間には、民法第549条《贈与》に規定する贈与契約の要件事実について黙示の合意があったと認めるのが相当であり、請求人は、本件資金移動により、甲からの贈与により財産を取得したものといえる旨主張する。しかしながら、本件資金移動について、請求人と甲との間で金銭消費貸借契約が締結されていた事実は認められないものの、本件資金移動に係る出金及び入金の各手続は、甲又は請求人の母により行われていると認められ、請求人は、原処分庁所属の調査担当職員に対して、甲の指示により月1回から2回程度の頻度で医療専門団体の会議に出席していた旨申述し、本件請求人口座から交通費等の支払がされていることなどを併せ考慮すれば、甲は、当該会議に出席した際の交通費等を支弁する目的で本件資金移動をしていたとみるのが自然であり、請求人に、本件資金移動によって贈与と同様の経済的利益が生じていたと認めることはできないから、請求人は甲からの贈与により財産を取得したと認めることはできない。(令元. 6.27 仙裁(諸)平30-10)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平300022
- 裁決年月日
- 平成31年2月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400402039
- 争点
- 4贈与税の課税財産の範囲及び認定/2贈与事実の認定/3現金等/5その他の給付
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 兄弟(被相続人)の死亡により審査請求人の地位を承継した請求人らは、被相続人の父母の預金口座から出金された金銭が被相続人の預金口座に入金されたこと(本件資金移動)及び母の預金口座から出金された金銭を原資として被相続人が納付すべき相続税額が納付されたことについて、前者は父所有の不動産に係る管理業務の対価等であり、後者は後で返還することを約した上で立て替えてもらったにすぎないから、いずれも贈与ではない旨主張する。しかしながら、前者について、請求人らは、その主張するような管理業務を行っていたことや本件資金移動が当該管理業務と対価関係にあることを裏付ける証拠を提出していない。後者について、被相続人は、自分で納税資金を準備することが困難であったとは認められず、また、被相続人と母との間にその返還約束はなかったと認められる。したがって、いずれについても、被相続人は、贈与により財産を取得したものと認められる。(平31. 2. 7 名裁(諸)平30-22)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300013
- 裁決年月日
- 平成30年7月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400402033
- 争点
- 4贈与税の課税財産の範囲及び認定/2贈与事実の認定/3現金等/3金銭の貸借
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、知人(本件贈与者)から小切手で受領した金員(本件金員)は、贈与されたものではなく、預り金である旨主張する。しかしながら、請求人は、本件贈与者から本件金員を取得しており、本件贈与者が請求人に宛てた確認書と題する書面(本件確認書)には、本件贈与者が請求人に対して本件金員と同額を贈与した旨、その返還等を求めることはない旨記載され、本件贈与者の署名押印があり、さらに、請求人は、本件贈与者の代理人弁護士に対し、本件金員が贈与されたものであることの証拠として本件確認書を提出していることからすれば、請求人は、本件贈与者から本件金員の贈与を受けたと認められる。(平30. 7. 9 東裁(諸)平30-13)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平290056
- 裁決年月日
- 平成30年3月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400402039
- 争点
- 4贈与税の課税財産の範囲及び認定/2贈与事実の認定/3現金等/5その他の給付
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が本件各不動産の所有者から受領した金員(本件金員)は、請求人が所有者の代わりに立替払いした本件各不動産に係る固定資産税等の費用の返済を受けたものであって、贈与により取得したものではない旨主張する。しかしながら、請求人と所有者との間には、黙示の使用貸借契約が成立していたものと認められ、固定資産税等の公租公課は、民法第593条《使用貸借》第1項にいう借用物の通常の必要費に当たるから、請求人が負担すべきものである。そして、その余の支出については、支出の事実及び内容に係る客観的な証拠がなく、返還を請求することができるような支出をしたとは容易に認めがたいことから、本件金員は、請求人が贈与により取得したものと認めるのが相当である。(平30. 3. 7 大裁(諸)平29-56)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平280061
- 裁決年月日
- 平成28年12月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400402039
- 争点
- 4贈与税の課税財産の範囲及び認定/2贈与事実の認定/3現金等/5その他の給付
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、父親らとの間で取り交わした合意書に沿う合意(本件合意)に基づき、父親から取得した金員(本件金員)について、父親らの請求人らに対する不法行為等を巡る紛争を包括的に解決するため、父親が請求人に対し本件金員を支払うことで合意したものであるから、贈与により取得したものには当たらない旨主張する。しかしながら、①請求人は、本件合意の履行の条件として遺留分放棄の許可の申立てを家庭裁判所にしているところ、家庭裁判所は、その合理性や妥当性を代償性の有無の観点も含めて審査、判断したと考えられること、②遺留分の放棄は期待的利益たる遺留分の消滅にとどまるから、本件金員が何らかの反対給付として支払われたとはいえないこと、③本件金員の名目は紛争解決金であるが、相続問題のほかに本件金員を支払う必要性があったとまでは認めらないことからすれば、本件金員は、遺留分の放棄を条件とする停止条件付贈与契約により、請求人が父親から相続財産の前渡しとして取得したものと認めるのが相当である。(平28.12. 1 東裁(諸)平28-61)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平270039
- 裁決年月日
- 平成28年6月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400402039
- 争点
- 4贈与税の課税財産の範囲及び認定/2贈与事実の認定/3現金等/5その他の給付
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、父母の預金口座から出金された金銭が請求人の預金口座に入金されたこと(本件資金移動)及び母の預金口座から出金された金銭を原資として請求人が納付すべき相続税額が納付されたことについて、前者は請求人と父母との間で贈与契約が締結されておらず、後者は後で返還することを約した上で立て替えてもらったにすぎないから、いずれも贈与ではない旨主張する。しかしながら、前者について、請求人は、その主張を裏付ける証拠資料を何ら提出せず本件資金移動の理由や事情についても説明していない。後者について、請求人は、自分で納税資金を準備することが困難であったとは認められず、また、請求人と母との間にその返還の約束はなかったと認められる。したがって、いずれについても、請求人は、贈与により財産を取得したものと認められる。(平28. 6.27 名裁(諸)平27-39)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平270040
- 裁決年月日
- 平成28年6月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400402039
- 争点
- 4贈与税の課税財産の範囲及び認定/2贈与事実の認定/3現金等/5その他の給付
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、父母の預金口座から出金された金銭が請求人の預金口座に入金されたこと(本件資金移動)及び母の預金口座から出金された金銭を原資として請求人が納付すべき相続税額が納付されたことについて、前者は父所有の不動産に係る管理業務の対価等であり、後者は後で返還することを約した上で立て替えてもらったにすぎないから、いずれも贈与ではない旨主張する。しかしながら、前者について、請求人は、その主張するような管理業務を行っていたことや本件資金移動が当該管理業務と対価関係にあることを裏付ける証拠を提出していない。後者について、請求人は、自分で納税資金を準備することが困難であったとは認められず、また、請求人と母との間にその返還の約束はなかったと認められる。したがって、いずれについても、請求人は、贈与により財産を取得したものと認められる。(平28. 6.27 名裁(諸)平27-40)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240164
- 裁決年月日
- 平成25年2月28日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 400402039
- 争点
- 4贈与税の課税財産の範囲及び認定/2贈与事実の認定/3現金等/5その他の給付
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№90
要旨
○ 原処分庁は、請求人の母名義の預貯金口座からの各出金に係る金員が請求人名義の預貯金口座への各入金に係る金員に対応する関係(本件対応関係)にあるとして、請求人が、母から、当該各出金に係る金員を取得した旨主張する。しかしながら、①当該各出金日から当該各入金日までの間隔は、長いものでは約1年10か月もあいている上、②当該各出金に係る金員の管理・保管状況は明らかではなく、③当該各入金日と同日に、請求人名義の預金口座からそれぞれの日の入金額を上回る出金がされている場合もあることのほか、④本件対応関係にない請求人名義の預貯金口座への入金の事実があることも踏まえると、当該各入金の事実のみから、直ちにその原資の全てが当該各出金に係る金員であると推認することはできない。ところで、本件対応関係の存在を認めることができるか否かは、請求人の母の相続税の調査段階における請求人の申述又は提出資料の信用性を認めることができるか否かに帰着するが、当該調査段階における請求人の申述又は提出資料の内容は、そもそも当該調査段階においてさえ変遷がみられるものである上、当該申述又は提出資料の内容を裏付ける客観的な証拠や当該変遷に合理的な理由があることをうかがわせる証拠の存在は見当たらないから、原処分庁がその主張の根拠とした当該申述又は提出資料についてはその信用性を認めることはできず、本件対応関係の存在を認めることもできない。そして、当審判所の調査の結果によっても、他に母から請求人に対する金員の受渡しがされた事実を認めるに足りる証拠は見当たらない。したがって、請求人が母から当該各出金に係る金員を取得したとは認められない。(平25. 2.28 東裁(諸)平24-164)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平240028
- 裁決年月日
- 平成25年2月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400402031
- 争点
- 4贈与税の課税財産の範囲及び認定/2贈与事実の認定/3現金等/1資産の取得資金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、父親からの金員の交付は、借用書及び返済記録から明らかなとおり金銭消費貸借であるから、当該金員の交付を贈与であるとしてした贈与税の期限後申告は、錯誤により無効であり、当該期限後申告に係る加算税の賦課決定処分は違法なものである旨主張する。しかしながら、当該借用書については、記載された契約内容自体や記載の形式に不自然な点が認められることに加え、信用性を認めることのできる請求人の父の申述及び請求人の元妻の答述を総合すると、請求人及び請求人の父は、当該金員の交付を贈与であると認識しており、当該借用書は課税を逃れるために作成されたものと認められる。また、当該返済記録のデータファイルの作成年月日が贈与税の調査の連絡後であったこと及び請求人の父の申述を総合すると、当該返済記録は信用することができない。以上のことからすると、当該金員の交付は、請求人の父の申述及び請求人の元妻の答述によれば、金銭消費貸借ではなく贈与であると認められるから、そもそも当該期限後申告が、錯誤に基づくものであったとは認められない。(平25. 2.27 名裁(諸)平24-28)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220224
- 裁決年月日
- 平成23年6月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400402039
- 争点
- 4贈与税の課税財産の範囲及び認定/2贈与事実の認定/3現金等/5その他の給付
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№83
要旨
○ 請求人は、請求人及び本件被相続人が本件相続開始の約2か月半前に入居した老人ホーム(本件老人ホーム)の入居金(本件入居金)を本件被相続人が支払ったことについて、本件入居金の性質は終身利用権の対価であり、請求人は本件被相続人から終身利用権を死因贈与により取得したことになるところ、終身利用権は一身専属権であるから贈与税の対象とはならず、したがって本件相続税において、相続開始前3年以内の贈与として課税価格に加算されない旨主張する。しかしながら、本件被相続人は、自らに支払義務のない請求人に係る入居金のうちの一部に相当する金額を支払ったものであり、これによって請求人は、入居金全額の支払によって初めて取得することのできる施設利用権を、低廉な支出によって取得したものと認められることからすると、請求人は著しく低い対価で本件老人ホームの施設利用権に相当する経済的利益を享受したものということができ、本件被相続人と請求人との間に実質的に利益の移転があったことは明らかであるから、相続税法第9条により、請求人は、その利益を受けた時における当該利益の価額に相当する金額を本件被相続人から贈与により取得したものとみなすのが相当である。なお、本件入居金は極めて高額であり、請求人に係る居室面積も広く、本件老人ホームの施設の状況等をかんがみれば、本件老人ホームの施設利用権の取得のための金員は、社会通念上、日常生活に必要な住の費用であるとは認められないから、相続税法第21条の3《贈与税の非課税財産》第1項第2号の規定する「生活費」には該当せず、贈与税の非課税財産に該当しない。したがって、贈与により取得したものとみなされた金額は、相続開始前3年以内の贈与として本件相続税の課税価格に加算されることとなる。(平23. 6.10 東裁(諸)平22-224)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平220042
- 裁決年月日
- 平成23年3月23日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 400402039
- 争点
- 4贈与税の課税財産の範囲及び認定/2贈与事実の認定/3現金等/5その他の給付
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、母親の貯金口座から請求人の貯金口座への資金(本件資金)の移動(本件資金移動)について、母親が請求人の借入金債務の代位弁済を行うためなされたものであり、母親は請求人に対する求償権を取得したのであるから、贈与には該当しない旨主張する。しかしながら、そもそも、請求人の借入金債務の返済は、母親の代位弁済による返済とは認められない上、本件資金移動は母親と請求人の協力によって行われており、母親が本件資金を含む金員の全額の管理を請求人に任せ、その後も請求人に対し返還を求めていないことからすれば、母親と請求人との間で本件資金の返還に関し、何らかの合意をしていたとは認められない。加えて、税理士である請求人自身、本件資金移動が贈与によるものであることを認識していなかったとは認め難いことからすれば、本件資金は、親子間において、返還を約すことなく無償で供与されたものであり、母親と請求人との間では、本件資金の贈与に関する黙示の合意があったと認めるのが相当である。(平23. 3.23 名裁(諸)平22-42)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平220002
- 裁決年月日
- 平成22年7月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400402039
- 争点
- 4贈与税の課税財産の範囲及び認定/2贈与事実の認定/3現金等/5その他の給付
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件相続の開始前に本件被相続人の預貯金口座から出金された金員である本件払戻金を、請求人が代表取締役を務めるA法人の預金口座に入金し、これをA法人が請求人からの長期借入金として経理処理したことについて、本件払戻金は、本件被相続人の生前中の立替金の返済として本件被相続人から支払を受けたものであるから、請求人が本件被相続人から贈与により取得したものとはいえない旨主張する。しかしながら、A法人は、請求人との金銭消費貸借を前提として、A法人の口座への入金を請求人からの長期借入金として経理処理したものと認められるから、本件払戻金は、本件被相続人と請求人との間の資金の移動を経て、請求人がA法人に貸し付けたものと認められること、本件被相続人は当該資金の移動の事実を追認していることからすれば、本件被相続人と請求人との間で行われた資金の移動は、親子間における財産的利益の付与と評価すべきものといえる。そして、親族間で財産的利益の付与がされた場合には、後にその利益と同等の価値が現実に返還されるか又は将来返還されることが極めて確実であるなどの特別の事情のない限り、相続税法第1条の4《贈与税の納税義務者》の贈与であると認めるのが相当であるところ、請求人の上記主張を前提にすると、本件被相続人と請求人との間では、移動した金員の額と同等の価値が将来返還されることを予定しなかったものであり、また、本件払戻金が出金された日から本件相続の開始までの期間、請求人から本件被相続人に本件払戻金に相当する金員の移動があった事実も認められないから、財産的利益の付与について、特別の事情が存在するとは認められない。さらに、請求人の主張する立替金の存在も認められない。そうすると、本件被相続人と請求人との間の資金移動は、相続税法第1条の4の贈与と認めるのが相当であり、本件払戻金は、請求人が本件被相続人から同条の贈与により取得したものといえる。(平22. 7. 6 広裁(諸)平22-2)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平170026
- 裁決年月日
- 平成18年4月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400402033
- 争点
- 4贈与税の課税財産の範囲及び認定/2贈与事実の認定/3現金等/3金銭の貸借
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、法定申告期限後に相続時精算課税制度(以下「本件制度」という。)の適用を受ける旨の贈与税の申告書を提出したところ、期限後申告となったのは軽微な瑕疵であり本件制度の趣旨からその適用が認められるべきである旨主張する。しかしながら、本件制度の適用を受けるためには、相続税法第28条第1項に規定する期間内に本件制度の適用を受けようとする旨の届出書を贈与税の申告書に添付して提出することが必要であり、また、期間内に提出がなかったことについてゆうじょ的に取り扱うべき旨を定めた法令上の定めはないところ、請求人は、期限後に本件申告書を提出していることから、本件制度を適用することはできない。 更に請求人は、本件制度が受けられないのであれば、両親からの贈与を受けることはできなくなり、したがって、本件金員は、両親からの借入金である旨主張する。しかしながら、請求人と両親との間には金銭消費貸借契約を交わした事実又は借入返済の事実を裏付ける書類はなく、また、当審判所の調査によっても請求人が両親に本件金員を返済した事実はないことから、請求人の主張には理由がない。(平18. 4.26 高裁(諸)平17-26)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平160050
- 裁決年月日
- 平成16年12月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400402031
- 争点
- 4贈与税の課税財産の範囲及び認定/2贈与事実の認定/3現金等/1資産の取得資金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、配偶者がその資金金額を負担して、請求人と配偶者がジョイント・テナンシーの所有形態で取得したA国B州に所在する土地及び建物(以下「本件不動産」という。)について、①本件不動産の持分2分の1に相当する取得資金の贈与契約は成立していない旨、また、②請求人による所有は、長男夫妻へジョイント・テナンシーの所有形態により贈与するために、単に中間的に本件不動産を所有したに過ぎない形式的なものであるから、請求人と配偶者の持分関係は、零対100である旨主張する。しかしながら、①相続税法第9条は、対価を支払わないで利益を受けた場合においては、当該利益を受けた時において、当該利益を受けた者が、当該利益を受けた時における当該利益の価額に相当する金額を、当該利益を受けさせた者から贈与により取得したものとみなす旨規定しているのであるから、問題となるのは、請求人が対価を支払わないで利益を得たか否かであり、贈与契約の成否ではない。そして、②ジョイント・テナンシーは、ジョイント・テナンツ(合有不動産権者)全員が、同時に所有権を取得し、各自の持分割合が均等であることを成立要件とするのであるから、請求人が、本件不動産上に持分を有しておらず、本件不動産が請求人の配偶者の単独所有であるとすることは、ジョイント・テナンシーの成立要件に抵触することになるのであり、実質論をもって請求人の持分を否定した場合、死亡以外の事由でジョイント・テナンツの1人から他のジョイント・テナンツへの権利承継を認めることになること、本件不動産の取引過程で作成された各書類には、請求人及び配偶者がジョイント・テナンツである旨明記されているのであり、こうした書面上明らかな実際の取引形態及び所有権の移転経緯にも反することになることをも考慮すると、実質論をもって請求人の持分を否定することは、許されないといわなければならない。したがって、請求人の主張は、いずれも採用することはできない。(平16.12.21名裁(諸)平16-50)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平160041
- 裁決年月日
- 平成16年12月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400402031
- 争点
- 4贈与税の課税財産の範囲及び認定/2贈与事実の認定/3現金等/1資産の取得資金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、交際相手から受領した金員については、交際相手との関係を解消したことによる慰謝料であるので、所得税法の規定により非課税となり、贈与税は課されないと主張する。しかしながら、請求人と交際相手との関係は内縁関係とは認められず、請求人は法律上保護されるべき利益を有していないので、本件金員は法律上の慰謝料として交付されたものではなく、当事者双方の合意による贈与契約により交付されたものと認めるのが相当である。また、請求人の主張が、交際相手と請求人及び子の間に扶養義務があることを前提として、本件金員が相続税法第21条の3第1項2号の規定による非課税財産に当たるとするものであるとしても、請求人と交際相手の関係は、法律上の婚姻に準ずる内縁関係ではなく、保護されるべき内縁の配偶者に当たらないので、請求人は交際相手の要扶養者とは認められず、子については交際相手の要扶養者であるものの、本件金員が非課税財産とされるためには、子の生活費又は教育費の用に充てるため贈与された財産であることが必要であるが、請求人は、本件金員を、本件マンションの購入費用として費消しており、子の生活費又は教育費に充てていないので、本件金員は請求人に対して贈与されたと金員とするのが相当である。したがって、請求人の主張は採用できない。(平16.12.8名裁(諸)平16-41)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平150096
- 裁決年月日
- 平成16年6月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400402031
- 争点
- 4贈与税の課税財産の範囲及び認定/2贈与事実の認定/3現金等/1資産の取得資金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各土地の購入代金等のうち請求人の両親が負担した部分の一部(以下「本件金員」という。)は、両親への返済事実があるから、両親からの借入金である旨主張する。しかしながら、請求人が主張する月々の現金返済は、通常、毎月返済があれば受領書等の書類があってしかるべきところ、そうした書類は存在せず、また、請求人は両親に対し書類の交付を求める具体的な行動も起こしていないのであって、これらの事実は、本件金員の性質が贈与であることを基礎付けるものといえる。そうすると、この請求人の主張は客観的な裏付け資料なくして直ちに採用できないところ、請求人が提出した資料によっては本件金員相当額を現実に返還していたと認定するには足りないのであって、他に確たる裏付け資料の提出はない。また、請求人から父親に対する2回の口座振替による返済は、本件各土地の購入代金等の支払から3年以上経過後に行われたもので、かつ、調査担当職員が関与税理士に調査内容を説明した後2回なされたのみでそれ以降はされておらず、この間本件更正処分がなされていることからすると、当該振替が、原処分庁に対し殊更に糊塗しようとした不自然なものとの印象を与えることは否めないのであり、当該振替の事実をもって、請求人が本件金員相当額を現実に返還していたと認めることはできないし、将来返還することが極めて確実であるとも認定できない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平16.6.29名裁(諸)平15-96)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平150068
- 裁決年月日
- 平成16年4月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400402031
- 争点
- 4贈与税の課税財産の範囲及び認定/2贈与事実の認定/3現金等/1資産の取得資金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、ゴルフ会員権の取得資金を請求人の父親から受領した事実はなく、また、請求人の父が請求人名義でゴルフ会員権を購入し、その代金を請求人名で仲介業者に支払っている事実を知らなかったのであるから、贈与契約は成立していない旨主張する。しかしながら、贈与は一般的に親族間で行われることが多く、贈与についての意思の合致があったかどうかの事実認定に困難を伴うことが多いため、不動産等の名義変更があり対価の授受が行われていないとき又は他の者の名義で新たに不動産等を取得した場合には、租税の公平負担の見地から、これらの行為は、他のやむを得ない理由に基づいて行われたことが明らかなようなものを除き、原則として贈与として取扱うこととされており、本件の場合、①当該ゴルフ会員権の代金は請求人名で支払われており、後日当該代金が請求人から父親に返還された事情もないこと、②仲介業者の取引明細書に記載された当該ゴルフ会員権の購入申込者は請求人であること、③当該ゴルフ会員権に係るゴルフ場の個人会員入会申込書の申込人欄には請求人の氏名が記載され、実印が押印されていること、④請求人は当該ゴルフ会員権に係るゴルフ場で現実にプレーしていることなどの事実を考え合わせると、請求人は、父親から取得資金の贈与を受け、この資金により当該ゴルフ会員権を取得したものと認められる。(平16.4.6名裁(諸)平15-68)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平150050
- 裁決年月日
- 平成16年2月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400402031
- 争点
- 4贈与税の課税財産の範囲及び認定/2贈与事実の認定/3現金等/1資産の取得資金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が本件交換差金等について贈与税の申告漏れとしたことは、被相続人及び請求人の財産状況を考慮すると贈与の必然性はないから行き過ぎた違法な課税である旨主張する。しかしながら、相続税法では贈与により財産を取得した個人は取得した財産の全部に対して贈与税を課税する旨規定し、贈与とは、当事者の一方が財産を無償で与える意思表示をし、相手方がこれを受諾することによって成立する契約であるから、当事者の意思の有無を贈与財産の実質的な支配状況など具体的な事実関係に基づいて判断することとなると解されているところ、請求人に係る本件交換差金等が支払われた被相続人名義預金口座は被相続人に帰属する預金口座であり、被相続人が負担した本件交換差金等に相当する金額を請求人が返済した事実が認められないことから、請求人に帰属する本件交換差金等を被相続人が負担した金額は、請求人が被相続人から贈与により取得したこととなる。(平16.2.27名裁(諸)平15-50)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平140070
- 裁決年月日
- 平成15年6月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400402034
- 争点
- 4贈与税の課税財産の範囲及び認定/2贈与事実の認定/3現金等/4離縁、離婚等に伴う給付
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、Aが請求人に対して本件カードを手渡したとしても、本件口座の預金残高すべての費消を了解したわけでもなく、その意図するところは、①請求人の自己の意思による必要限度内の払戻しによる金員の費消と、②Aに代わってする払戻行為(事務代行)の部分があった旨主張する。しかしながら、不倫関係にある男女の間で、男性が「自由にお金を引き出してもいい。」といってキャッシュカードを女性に交付した場合には、当該女性において当該預金を自由に引き出すことができる状態に置くものである一方、当該預金に対する支配を完全に女性に移転させるものではないから、一般的には、女性が当該預金を引き出した時点で引き出した金額の贈与がなされたと認めるのが相当であり、請求人はAより、Aの口座からキャッシュカードにより預金を引き出すことを許され、実際に預金を引き出し、請求人の生活費等に費消していたものと認められるから、当該郵便貯金口座から預金を引き出した時点において引き出した金額の贈与があったと認めるのが相当である。また、請求人の主張する事務代行による引き出し行為というのも、可能性に言及するのみで具体性を欠く上、そのような事実を認めるに足りる証拠は存在しない。したがって、この点についての請求人の主張には理由がない。(平15.06.26.広裁(諸)平14-70)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140259
- 裁決年月日
- 平成15年6月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400402032
- 争点
- 4贈与税の課税財産の範囲及び認定/2贈与事実の認定/3現金等/2資産の譲渡代金等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①本件確認書において贈与を合意した記述があるとしても、これは通謀虚偽表示で無効であり、また、②贈与財産である本件売買代金の受領前に、本件管理委任書が作成されているのであるから、贈与契約は解約されている旨主張する。しかしながら、①請求人の父は、自らの発言で請求人の夫に本件確認書を作成させたものであり、本件確認書は父及び請求人が協議して作成したものとは認められないこと、父及び請求人は、本件確認書にそれぞれ署名押印していること並びに請求人は、本件答弁書において本件確認書に基づき本件売買代金を父から贈与されたものである旨を請求人自ら認めていることからすると、父は自らの意思に基づき本件売買代金を請求人に贈与する旨意思表示をしたものであり、請求人は自らの意思に基づきそれを受諾したものと認められるので、本件確認書の記載内容が、請求人と父との通謀虚偽表示であるとは認められず、また、②本件確認書には、「売買締結終了後、本件売買代金は請求人に贈与する」旨記載されていることからすると、この文面は、本件売買代金の贈与を目的としたものと認められる。一方、本件管理委任書には、「父が全財産の管理(売却等の処分を含みます)を請求人に委任する」旨記載されていることからすると、この文面は、民法上の管理及び処分を請求人に委任することを目的としたものであることから、これらは別々の法律行為と認められるので、請求人の主張には理由がない。(平15.06.04.東裁(諸)平14-259)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140218
- 裁決年月日
- 平成15年3月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 400402033
- 争点
- 4贈与税の課税財産の範囲及び認定/2贈与事実の認定/3現金等/3金銭の貸借
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人の知人が、請求人名義の借入金を弁済したことをもって、請求人が相続税法第8条に規定する「第三者のためにする債務の弁済に因る利益」を受けたと認定し、みなし贈与として贈与税を課税したが、請求人は、借入金を弁済した金員に相当する現金を自宅に保管し、それをもって知人に返済したので贈与の事実はない旨主張する。しかしながら、①借入金の弁済は、知人の判断で自己の預金を解約し行ったこと、②請求人の知人に対する返済の事実が認められないこと、③請求人と知人との間に金銭消費貸借契約があったとは認められないことから、知人の行った借入金の弁済は相続税法第8条の規定に該当し、原処分庁の行った本件決定処分は適法である。(平15.03.25.東裁(諸)平14-218)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平130068
- 裁決年月日
- 平成14年3月27日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 400402031
- 争点
- 4贈与税の課税財産の範囲及び認定/2贈与事実の認定/3現金等/1資産の取得資金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、Aが平成元年11月15日に購入したN株式57000株の売却代金32264877円の一部が、平成7年12月6日に本件株式取得資金として、Aから請求人に対し贈与されたと主張する。そこで、本件株式取得資金の原資とされる上記N株式の帰属について検討すると、同57000株は、平成元年にA名義で購入されているところ、そのうち17000株については、その後、平成4年5月15日にM証券○○支店の請求人名義の口座に入庫されたと認められ、また、残り40000株についても、同支店のB及びC名義の口座に入庫されていることから、これがAの借名口座である等の事情が認められない限り、この時、それぞれ各人に対して贈与されたと推認できる。そして、上記の請求人及びB名義の各口座がAの借名口座であることを裏付けるような具体的な資料はない。そうすると、請求人が平成7年12月6日にAから本件株式取得資金の贈与を受けたという原処分庁主張の事実を推認することはできない。(平14. 3.27大裁(諸)平13-68)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平130068
- 裁決年月日
- 平成14年3月27日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 400402034
- 争点
- 4贈与税の課税財産の範囲及び認定/2贈与事実の認定/3現金等/4離縁、離婚等に伴う給付
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、本件合意書が離婚に伴う財産分与等の合意として真実かつ最終のものであり、これに記載されていない本件現金は、離婚とは関係なく交付されたもので、慰謝料に当たらない旨主張する。しかしながら、本件合意書を作成した平成4年当時、夫が請求人に対し、確定的な財産分与として同合意書に記載された不動産所有権を移転する意思を有していたとはいえないから、同合意書により離婚に伴う財産分与や慰謝料の支払が全で終了したということはできない。また、本件第二の合意書は、本件合意書よりも財産分与の対象となる不動産を減らす代わりに、現金を慰謝料として追加したものであるが、その金額等の内容についても請求人と夫の婚姻期間が31年間に及んでいること、離婚については夫に帰責性があること等にかんがみ、格別、不自然不合理なものとはいえない。したがって、本件合意書により、離婚に伴う財産分与や慰謝料の支払いは終了していることを前提として、本件現金交付の趣旨は夫から請求人に対する慰謝料の支払いではなく、贈与であるとの原処分庁の主張は理由がない。(平14. 3.27大裁(諸)平13-68)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平130035
- 裁決年月日
- 平成13年12月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400402033
- 争点
- 4贈与税の課税財産の範囲及び認定/2贈与事実の認定/3現金等/3金銭の貸借
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、家族からの資金の流用は、金銭消費貸借であり、貸借関係を明らかにするために公正証書(以下「本件公正証書」という。)を作成しており、贈与ではない旨主張する。しかしながら、本件公正証書は、貸借年月日、貸借金額が実際の資金移動の事実と相違し、返済計画からも将来確実な返済が可能であるものとは認められず、本件公正証書は単に貸借契約の形式をとっただけのものと認められ、また、請求人の贈与税に関する認識、他人名義を使用しての預金口座への振込みの行為を併せ考えると、家族からの資金移動については、実質的な対価を支払わないで経済的利益を受けたものとするのが相当である。(平13.12.18名裁(諸)平13-35)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平120114
- 裁決年月日
- 平成13年6月12日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 400402033
- 争点
- 4贈与税の課税財産の範囲及び認定/2贈与事実の認定/3現金等/3金銭の貸借
- 業種
- 団体職員
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、自己の債務の返済に親族から受領した本件金員を充てたが、親族との間に、無償の意思はなく、返済期限の定めのない貸借であり、更に、本件調査時に、原処分庁から贈与ではないかとの指摘を受けたため、借用書及び金銭消費貸借契約書を作成し、その後約定どおり返済しているから、本件金員の授受は金銭消費貸借である旨主張するが、次の理由から認められない。(1)本件金員の授受から5年を経過した本件調査時点においても、金銭消費貸借に係る借用書等の書面は作成されていない。(2)元本等が返済された事実もない上、返済期日や利息の取り決めなど、具体的な返済計画も立てられていない。(3)請求人は、平成2年に祖母が自己債務を肩代わりしたことに関し、原処分庁及び当審判所に対し、祖母からの贈与であると述べているが、本件金員について、本件調査時には、借用書等は存在しないが、一貫して貸借と主張しており、その点に関し全く相反する供述内容である。(4)実際に借用書等が作成され、元本の返済がされるに至っているのは、本件調査での贈与との指摘後である。以上のことから、請求人は、親族の固有財産である本件金員を受領し、これを、借入金の返済及び相続税の納付に充てており、請求人が経済的利益を享受し財産を取得したといえるから、借入金の返済の実行日及び相続税の納付の充当日をそれぞれ贈与の履行の時と認めるのが相当である。(平13.6.12大裁(諸)平12−114)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平120114
- 裁決年月日
- 平成13年6月12日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 400402033
- 争点
- 4贈与税の課税財産の範囲及び認定/2贈与事実の認定/3現金等/3金銭の貸借
- 業種
- 団体職員
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、平成6年当時6歳の子名義の預金について、贈与の意思表示をする法律行為能力のない子から父親である請求人への贈与と認定している。ところで、本件金員の中に子名義の定期貯金が2口あり、1口は昭和63年に曾祖父からの現金贈与を原資としており、子の固有財産と認められる。そして、子は、その当時6歳で法律行為能力がない上、父子間の利益相反行為につき、子のために特別代理人が選任された事実も認められない状況下においては、上記定期貯金が請求人に有効に贈与されたと判断するに足る課税要件事実が充足されているとはいえない。さらに、請求人の行為は、単に一時的に娘の定期貯金を無断借用との余地も考えられ、これをもって直ちに対価を支払わずに経済的利益を享受したものとはいえないから、贈与により取得したとみなすことは相当でない。他の1口については、親の収入を原資として平成元年に発生した定期貯金に基づくものであるから、子名義で貯金されているとはいえ、請求人による単なる名義使用と見るのが相当と考えられる上、その管理運用は請求人がしており、請求人が自己債務の返済に充てる目的で払い戻しを受けるなどしていたと認められることに照らし、貯金の帰属はもともと請求人にあったと判断される。したがって、これら2口の定期貯金に係る金員については、これを贈与として課税することは相当でないと考えられる。(平13.6.12大裁(諸)平12−114)
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