裁決要旨 3連帯納付義務
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令070056
- 裁決年月日
- 令和7年11月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、他の共同相続人(本件各納税者)が提出した申告書の税額が、請求人が提出した申告書の税額よりも過大であることなどからその納税義務は確定していないとして、本件各納税者が納付すべき各滞納国税(本件各滞納国税)の連帯納付義務を負わない旨主張する。しかしながら、相続税法第34条《連帯納付の義務等》第1項は、各相続人に対し、自らが負担すべき固有の相続税の納税義務のほかに、他の相続人の固有の相続税の納税義務について、当該相続により受けた利益の価額に相当する金額を限度として、連帯納付義務を負担させており、この連帯納付義務は、相続税法が相続税徴収の確保を図るため、相互に各相続人に課した特別の責任であって、その義務履行の前提条件となる連帯納付義務の確定は、各相続人の固有の相続税の納税義務の確定という事実に照応して、法律上当然に生ずるものであると解され、また、相続税は国税通則法第16条《国税についての納付すべき税額の確定の方式》第1項第1号で規定する申告納税方式の国税であるところ、本件各納税者が相続税の申告書を提出したことで本件各滞納国税の納付すべき税額及び納税義務は確定しているから、本件各滞納国税に係る請求人の連帯納付義務は法律上当然に生じている。(令7.11.10 東裁(諸)令7-56)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令060245
- 裁決年月日
- 令和7年6月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、行政制裁としての無申告加算税(本件加算税)に連帯納付義務は及ばず、仮に、それが及ぶとしても、本来の納税義務者(本件納税者)は税理士であるところ、期限内に申告しなかったことは信用失墜行為として税理士法に違反する行為であり、また、原処分庁は税理士である本件納税者の監督責任があるにもかかわらず、これを怠ったことで期限内に申告をしなかったという事情があることから、請求人は本件加算税の連帯納付義務を負わないとして、その徴収のために行われた相続税の連帯納付義務に係る納付通知処分(本件通知処分)は違法な処分である旨主張する。しかしながら、相続税法第34条≪連帯納付の義務等≫第1項の「相続税」について、相続税法その他の法令において附帯税を除く旨の別段の定めはないことから、本件加算税は連帯納付義務の対象となり、また、相続税の連帯納付義務は、各相続人の固有の相続税の納税義務の確定という事実に照応して、法律上当然に生ずるものであることから、請求人が主張するような事情の有無によって、請求人の本件加算税に係る連帯納付義務の存否が左右されるものではなく、これらの事情が存在するということをもって本件通知処分が違法な処分であるとは認められない。(令7. 6.13 東裁(諸)令6-245)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令060245ほか 2件
- 裁決年月日
- 令和7年6月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、不利益処分を行う行政庁には、その処分に関する説明責任があるところ、原処分庁が、相続税の連帯納付義務に係る納付通知処分(本件通知処分)を行うに際して、①本件通知処分が行われるに至った経緯、②本来の納税義務者(本件納税者)に対する滞納処分の状況、③本件納税者の相続税の申告内容及び④無申告加算税に連帯納付義務が生じる理由について、事前にも事後にも説明をしておらず、その説明責任が果たされずに行われた本件通知処分は、適正手続に反し、又は徴収権を濫用した違法な処分である旨主張する。しかしながら、相続税の連帯納付義務は法律上当然に生ずるものであり、かつ、連帯納付義務に補充性はないものと解されるところ、相続税法第34条≪連帯納付の義務等≫第6項の規定による納付通知処分は、連帯納付義務者に不意打ちとなることを避けるために設けられた規定であって、請求人が主張するような事実を明らかにした上で納付通知処分をする旨又はそのような事実を納付通知書に記載しなければならない旨が定められているわけではなく、原処分庁がこれらの説明をしなければ連帯納付義務者への徴収手続を進めることができないというものではないことから、その説明がないということをもって、本件通知処分が、適正手続に反し、又は徴収権を濫用した違法な処分であるとは認められない。(令7. 6.13 東裁(諸)令6-245)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令060246ほか 1件
- 裁決年月日
- 令和7年6月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、行政制裁としての無申告加算税(本件加算税)に連帯納付義務は及ばず、仮に、それが及ぶとしても、本来の納税義務者と共同して相続税の申告書を提出した者(共同申告者)は税理士であるところ、期限内に申告しなかったことは信用失墜行為として税理士法に違反する行為であり、また、原処分庁は税理士である共同申告者の監督責任があるにもかかわらず、これを怠ったことで期限内に申告をしなかったという事情があることから、請求人は本件加算税の連帯納付義務を負わないとして、その徴収のために行われた相続税の連帯納付義務に係る納付通知処分(本件通知処分)は違法な処分である旨主張する。しかしながら、相続税法その他の法令において附帯税を除く旨の別段の定めはないことから、本件加算税は連帯納付義務の対象となるものであり、また、相続税の連帯納付義務は、各相続人の固有の相続税の納税義務の確定という事実に照応して、法律上当然に生ずるものであることから、請求人が主張するような事情の有無によって、請求人の本件加算税に係る連帯納付義務の存否が左右されるものではなく、これらの事情が存在するということをもって本件通知処分が違法な処分であることは認められない。(令7. 6.13 東裁(諸)令6-246)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令040044
- 裁決年月日
- 令和5年6月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№131
要旨
○ 請求人は、原処分庁がした相続税の連帯納付義務の納付通知処分(本件通知処分)について、連帯納付責任限度額の算定に当たり、相続等により取得した財産の価額から①相続財産の不動産登記を行う場合の司法書士報酬、登録免許税及び印紙税等の各見積額、並びに②相続税申告等のための税理士報酬及び本件通知処分等に対応するための弁護士報酬の各負担額が控除されていないため、違法な処分である旨主張する。しかしながら、相続税法第34条《連帯納付の義務等》第1項に規定する「相続等により受けた利益の価額に相当する金額」とは、相続人等が現実に取得した利益の価額に相当する金額であると解するのが相当であって、当該相続人等が現実に取得した利益の価額に相当する金額とは、相続等により取得した財産の価額から当該財産を取得したことに伴って現実に支払義務が生じた金額を控除した後の金額と解するのが相当である。そして、相続税法基本通達34-1《「相続又は遺贈により受けた利益の価額」の意義》(本件通達)において、「相続等により受けた利益の価額」とは、相続等により取得した財産の価額から、相続税法第13条《債務控除》に規定する債務控除の額のほか、相続等により取得した財産に係る相続税額及び登録免許税額を控除した後の金額をいう旨定められているところ、①相続財産である不動産は、いずれも相続による権利の移転の登記がされていないため、司法書士報酬等の各見積額は、請求人に現実に支払義務が生じたものとは認められず、②税理士報酬等は、相続税額のように納税義務に基づいて当然に負担が生じるものではないし、登録免許税額のように一般的に生じるものとも言い難いものであり、本件通達に定める債務控除の額等のいずれにも該当しないことから、請求人の主張する各金額は連帯納付責任限度額の算定に当たり控除することはできない。(令5. 6.21 関裁(諸)令4-44)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令040044
- 裁決年月日
- 令和5年6月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№131
要旨
○ 請求人は、原処分庁がした相続税の連帯納付義務の納付通知処分(本件通知処分)について、相続税法(平成29年法律第4号による改正前のもの。)第2条《相続税の課税財産の範囲》第2項の規定によれば、同法第1条の3《相続税の納税義務者》第1項第3号に規定する相続税の納税義務者(制限納税義務者)には、日本国内に所在する相続財産に対してのみ相続税が課税されるところ、本件通知処分は、同法第1条の3第1項第2号イに規定する相続税の納税義務者(非居住無制限納税義務者)である共同相続人が相続により取得した日本国外に所在する財産に対して課税された相続税の納付不履行に基づいてされており、結果的に、日本国外に所在する財産に対する相続税を制限納税義務者である請求人に課税し、その納付を求めるものであるから違法である旨主張する。しかしながら、相続税法第34条《連帯納付の義務等》第1項は、連帯納付義務を負う者について、制限納税義務者を除外する旨の規定を特に設けておらず、また、連帯納付義務の制度趣旨からすれば、連帯納付義務を負う者を無制限納税義務者である納税者のみに限定して解釈すべき理由があるとは認め難いことから、本件通知処分は違法なものとはいえない。(令5. 6.21 関裁(諸)令4-44)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令040044
- 裁決年月日
- 令和5年6月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№131
要旨
○ 請求人は、原処分庁がした相続税の連帯納付義務の納付通知処分(本件通知処分)について、①本件通知処分に先立ち行われた各更正処分(本件各更正処分)に対する各審査請求(本件各審査請求)が認められれば、共同相続人の一人から納税義務を承継した滞納者(本件滞納者)の滞納国税(本件滞納国税)の額及び請求人の連帯納付責任限度額のいずれも減少する可能性があるにもかかわらず、これらの是正がされないうちに行われたこと、②原処分庁は、国外に居住する本件滞納者に対して、積極的な納付能力調査の実施や接触を図ることなく、本件滞納国税の負担を請求人に求めていることから不当である旨主張する。しかしながら、①本件各審査請求によって本件各更正処分の効力及び請求人に対する本件滞納国税の徴収手続が影響を受けることはないし、原処分庁は、本件滞納国税が督促後一月を経過しても完納されなかったことから、請求人に対して相続税法第34条《連帯納付の義務等》第5項の規定に基づく通知をした上で、請求人からの本件滞納国税の徴収に先立ち、請求人が不意打ちを受けるなどの事態を避けるために、同条第1項第1号に規定する時期の範囲内で本件通知処分をしたものと認められるから、本件通知処分は、連帯納付義務に関する相続税法の趣旨及び目的に照らして不合理なものであるということはできない。また、②連帯納付義務については、補充性がないものと解されることから、原処分庁は、本件滞納者又は請求人のいずれからも本件滞納国税を徴収することが可能であって、原処分庁が本件滞納者に対する積極的な納付能力調査等を行わなかったとしても、そのこと自体が本件通知処分の妥当性に影響を及ぼすものではない。(令5. 6.21 関裁(諸)令4-44)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令040045
- 裁決年月日
- 令和5年6月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№131
要旨
○ 請求人らは、原処分庁がした相続税の連帯納付義務の各納付通知処分(本件各通知処分)について、①本件各通知処分に先立ち行われた各更正処分(本件各更正処分)に対する各審査請求(本件各審査請求)が認められれば、共同相続人(本件相続人)から納税義務を承継した滞納者の滞納国税(本件滞納国税)の額及び請求人らの連帯納付責任限度額のいずれも減少する可能性があるにもかかわらず、これらの是正がされないうちに行われたこと、及び②請求人らは、本件相続人の死亡により開始された相続(本件相続)において、何らの利益も受けていないにもかかわらず、本件滞納国税の納付を求められていることから不当な処分である旨主張する。しかしながら、①本件各審査請求によって本件各更正処分の効力及び請求人らに対する本件滞納国税の徴収手続が影響を受けることはないし、原処分庁は、本件滞納国税が督促後一月を経過しても完納されなかったことから、請求人らに対して相続税法第34条《連帯納付の義務等》第5項の規定に基づく各通知をした上で、請求人らからの本件滞納国税の徴収に先立ち、請求人らが不意打ちを受けるなどの事態を避けるために、同条第1項第1号に規定する時期の範囲内で本件各通知処分をしたものと認められるから、本件各通知処分は、連帯納付義務に関する相続税法の趣旨及び目的に照らして不合理なものであるということはできない。また、②請求人らが本件相続によって利益を受けているか否かは、請求人らの本件滞納国税に係る連帯納付義務の存否や本件各通知処分の合理性に影響を及ぼすものではない。(令5. 6.21 関裁(諸)令4-45)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令040045
- 裁決年月日
- 令和5年6月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№131
要旨
○ 請求人らは、相続税の連帯納付義務の各納付通知処分(本件各通知処分)に係る連帯納付責任限度額(本件各限度額)について、その算定に当たり、①相続により取得した財産の価額から相続財産の不動産登記を行う場合の司法書士報酬、登録免許税及び印紙税等の各見積額、並びに相続税申告等のための税理士報酬及び本件各通知処分等に対応するための弁護士報酬の各負担額が控除されていないこと、②本件各通知処分に先立ち行われた各更正処分(本件各更正処分)において、相続財産が著しく過大に評価されていることから、本件各限度額も過大となっている旨主張する。しかしながら、相続税法第34条《連帯納付の義務等》第1項に規定する「相続等により受けた利益の価額に相当する金額」の算定に当たり、相続等により取得した財産の価額から控除すべき金額は、相続等により財産を取得したことに伴って現実に支払義務が生じた金額と解するのが相当であるところ、①相続財産である不動産は、いずれも相続による権利の移転の登記がされていないため、司法書士報酬等の各見積額は、請求人らに現実に支払義務が生じたものとは認められず、また、税理士報酬等は、相続税額や登録免許税額のように納税義務に基づいて当然に負担が生じるものや一般的に生じるものとも言い難いものであり、相続税法基本通達34ー1《「相続又は遺贈により受けた利益の価額」の意義》に定める債務控除の額等のいずれにも該当しないことから、請求人らが主張する各金額は、本件各限度額の算定に当たり控除することはできない。また、②課税処分の違法性は徴収処分に承継されるものではないため、本件各更正処分の違法を理由として本件各通知処分の取消しを求めることはできない。(令5. 6.21 関裁(諸)令4-45)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令040045
- 裁決年月日
- 令和5年6月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№131
要旨
○ 請求人らは、原処分庁がした相続税の連帯納付義務の各納付通知処分(本件各通知処分)について、相続税法(平成29年法律第4号による改正前のもの。)第2条《相続税の課税財産の範囲》第2項の規定によれば、同法第1条の3《相続税の納税義務者》第1項第3号に規定する相続税の納税義務者(制限納税義務者)には、日本国内に所在する相続財産に対してのみ相続税が課税されるところ、本件各通知処分は、同法第1条の3第1項第2号イに規定する相続税の納税義務者(非居住無制限納税義務者)である共同相続人が相続により取得した日本国外に所在する財産に対して課税された相続税の納付不履行に基づいてされており、結果的に、日本国外に所在する財産に対する相続税を制限納税義務者である請求人らに課税し、その納付を求めるものであるから違法である旨主張する。しかしながら、相続税法第34条《連帯納付の義務等》第1項は、連帯納付義務を負う者について、制限納税義務者を除外する旨の規定を特に設けておらず、また、連帯納付義務の制度趣旨からすれば、連帯納付義務を負う者を無制限納税義務者である納税者のみに限定して解釈すべき理由があるとは認め難いことから、本件各通知処分は違法なものとはいえない。(令5. 6.21 関裁(諸)令4-45)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令010006
- 裁決年月日
- 令和元年8月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、連帯納付義務を負わなくなる時期が切迫している事情がないなどにもかかわらず行われた相続税法第34条《連帯納付の義務等》第6項の規定に基づく納付通知処分(本件納付通知処分)は不当である旨主張する。しかしながら、本件納付通知処分は、同条第5項の規定に基づく通知をした上で、請求人から相続税を徴収することも考慮し、その徴収に先立ち、請求人が不意打ちを受けるなどの事態を避けるために行われたものと認められ、同項の趣旨及び目的に反してされたものではないから不当ではない。(令元. 8.27 関裁(諸)令元-6)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平300008
- 裁決年月日
- 令和元年6月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁には、請求人の姉及び請求人に対し徴収手続を適正に行わなかった不作為があり、その結果、請求人の姉の滞納国税(本件滞納国税)の本税額とほぼ同額の延滞税を発生させているから、相続税法(平成23年法律第82号による改正前のもの)第34条《連帯納付の義務》第4項の連帯納付義務に係る督促処分(本件各督促処分)に国税徴収権を濫用した違法がある旨主張する。しかしながら、①同項の連帯納付義務は、贈与税の徴収確保を図るため、贈与者に課した特別の責任であるから、受贈者の納税義務の成立と同時に成立し、その税額の確定と同時に納付額が確定するものであって、法律上当然に生ずるものであり、贈与者が、贈与から長期間を経過した後に受贈者の贈与税について連帯納付義務に基づく国税徴収権の行使を受ける場合が生じることは、相続税法が当然予定した事態というべきであるから、原処分庁が、本件滞納国税の法定納期限から9年以上経過した後に本件各督促処分を行ったからといって、そのことをもって直ちに国税徴収権の濫用があったということはできない。また、②同項に規定する贈与税の連帯納付義務は、補充性がなく、国税徴収法に規定する第二次納税義務のように、本来の納税義務者に対する滞納処分を執行しても徴収すべき額に不足すると認められる場合に限って納税義務を負担するものではないから、本来の納税義務者に対する徴収手続と連帯納付義務者に対する徴収手続は、本来的に別個の手続というべきであり、仮に、原処分庁が請求人の姉に対し徴収手続を適正に行っていれば、同人から本件滞納国税を徴収することが可能であったにもかかわらず、原処分庁がこれを怠った結果、同人から本件滞納国税を徴収することができなくなったとしても、これをもって国税徴収権の濫用があったということはできない。(令元. 6.13 仙裁(諸)平30-8)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平290003
- 裁決年月日
- 平成29年7月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、連帯納付義務に係る督促状(租税特別措置法等の一部を改正する法律(平成24年法律第16号)附則第57条第2項参照)が発せられていないから、平成24年改正後の相続税法第34条《連帯納付の義務等》第1項第1号の規定により、連帯納付義務は消滅した旨主張する。しかしながら、税務署長は、原処分庁に徴収の引継ぎを行う前に、請求人に対し、連帯納付義務に係る督促状を発したものと認められるから、相続税の法定申告期限から5年を経過する日までに連帯納付義務に係る督促状を発していない場合には当たらない。(平29. 7.11 大裁(諸)平29-3)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平290003
- 裁決年月日
- 平成29年7月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、遺産分割協議(本件遺産分割協議)による代償金債権(本件代償金債権)の履行は実現していないから、相続により受けた利益はない旨主張する。しかしながら、相続により受けた利益の価額に相当する金額の算定の基準時は、相続開始時であると解されるところ、本件代償金債権が履行されなかったのは、基本的には、相続開始後の事情によるものであり、そのような事態が本件遺産分割協議の成立当時から既に想定されていたとか、本件代償金債権の回収が不可能ないし著しく困難であることが見込まれていたなどといった事情はうかがわれないことからすれば、結果的に本件代償金債権の履行が実現しなかったとしても、相続により受けた利益がないということはできない。(平29. 7.11 大裁(諸)平29-3)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平290003
- 裁決年月日
- 平成29年7月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続税法の平成24年改正によって、連帯納付義務の性質が民法上の連帯債務と同様になるよう修正され、連帯債務者の一人について生じた時効中断事由は他の債務者に影響を与えない旨主張する。しかしながら、相続税法の平成24年改正は、連帯納付義務者にとって過酷となる事態の発生を防止しつつ、一般納税者との公平を確保するとの観点から、本来の納税義務者の申告期限から5年を経過する日までに連帯納付義務者に連帯納付義務の履行を求める通知をするなどしなければ連帯納付義務の全部又は一部が解除される旨の規定を設ける措置が採られたのであり、同改正によって、連帯納付義務の性質が変更されたわけではない。(平29. 7.11 大裁(諸)平29-3)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平290003
- 裁決年月日
- 平成29年7月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、代償金債権の取得原因である遺産分割協議を解除したから、解除の遡及効により、相続により受けた利益は消滅した旨主張する。しかしながら、連帯納付義務は、各相続人の固有の相続税の納税義務の確定という事実に照応して確定するものであるから、相続により受けた利益の価額は、相続により取得した財産の価額と常に連動するものである。そうすると、申告の基礎とした法律関係が解除されたことにより相続により受けた利益が消滅したと主張して同利益の価額を争うことは、必然的に、請求人の固有の相続税額を争うことにつながるのであるから、申告内容を自己に有利に是正することを求めるものとして、更正の請求の手続によるべきであり、これを連帯納付義務に係る徴収処分の違法事由として主張することは認められない。(平29. 7.11 大裁(諸)平29-3)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平280008
- 裁決年月日
- 平成28年9月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、連帯納付義務に係る督促状(租税特別措置法等の一部を改正する法律(平成24年法律第16号)附則第57条第2項参照)が発せられていないから、平成24年法律第16号による改正後の相続税法第34条《連帯納付の義務等》第1項第1号の規定により、連帯納付義務は消滅した旨主張する。しかしながら、請求人に対し、相続税の法定申告期限から5年を経過する日までに連帯納付義務に係る督促状が発せられたものと認められるから連帯納付義務は消滅していない。(平28. 9. 2 大裁(諸)平28-8)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平280008
- 裁決年月日
- 平成28年9月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、代償金債権の取得原因である遺産分割協議を解除したから、解除の遡及効により、相続により受けた利益は消滅し、連帯納付義務も消滅した旨主張する。しかしながら、連帯納付義務は、各相続人の固有の相続税の納税義務の確定という事実に照応して確定するものであるから、相続により受けた利益の価額は、相続により取得した財産の価額と常に連動するものである。そうすると、申告の基礎とした法律関係が解除されたことにより相続により受けた利益が消滅したと主張して同利益の価額を争うことは、必然的に、請求人の固有の相続税額を争うことにつながるのであるから、申告内容を自己に有利に是正することを求めるものとして、更正の請求の手続によるべきであり、これを連帯納付義務に係る徴収処分の違法事由として主張することは認められない。(平28. 9. 2 大裁(諸)平28-8)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平280008
- 裁決年月日
- 平成28年9月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、遺産分割協議(本件遺産分割協議)による代償金債権(本件代償金債権)の履行は実現していないから、相続により受けた利益はない旨主張する。しかしながら、相続により受けた利益の価額に相当する金額の算定の基準時は、相続開始時であると解されるところ、本件代償金債権が履行されなかったのは、基本的には、相続開始後の事情によるものである。そして、このような事態が本件遺産分割協議の成立当時から既に想定されていたとか、本件代償金債権の回収が不可能ないし著しく困難であることが見込まれていたなどといった事情はうかがわれないことからすれば、結果的に本件代償金債権の履行が実現しなかったとしても、相続により受けた利益がないとはいうことができない。(平28. 9. 2 大裁(諸)平28-8)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平270015
- 裁決年月日
- 平成27年11月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、課税要件及び租税の賦課徴収の手続は、法律で明確に定めることが必要であるところ、相続税法(平成15年法律第8号による改正前のもの)第34条《連帯納付の義務》第1項に規定する連帯納付義務は、相続税の徴収が確保されるための特別の責任であって、特に、法の文言に従って厳格に解釈される必要があり、①延滞税の根拠法が相続税とは明確に区別されていること、②相続税法第34条第1項には相続税に延滞税を含む旨明記されていないことからすれば、相続税法第34条第1項の「相続税」に延滞税は含まれない旨主張する。しかしながら、国税についての基本的事項及び共通的事項を規定する国税通則法は、第60条《延滞税》第4項において、延滞税はその計算の基礎となる税額の属する税目の国税とする旨規定しており、相続税法その他の法令において別段の定めがない限り、相続税法第34条第1項の「相続税」に延滞税が含まれると解するのが相当である。(平27.11. 4 関裁(諸)平27-15)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平270008
- 裁決年月日
- 平成27年8月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続税法の改正により、相続税の申告期限から5年を経過する日までに相続税法第34条《連帯納付の義務等》第6項の通知が連帯納付義務者に発せられていない場合には連帯納付義務を負わないとされたことに伴い、本来の納税義務者に対する時効の中断措置がされていたとしても、請求人に対してはされていないことになるから、本件連帯納付義務は既に時効により消滅している旨主張する。しかしながら、相続税法第34条第1項の連帯納付義務は、本来の納税義務と別個に消滅することは予定されていないと解され、本来の納税義務者に対する徴収権の消滅時効の中断及び停止の効力は、連帯納付義務者に及ぶと解するのが相当であり、同改正後もこれに変更はない。(平27. 8.17 大裁(法・諸)平27-8)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平270008
- 裁決年月日
- 平成27年8月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、家庭裁判所の審判による代償分割では、相続財産を現物で取得する相続人に代償債務の支払い能力があることが要件となっていることを挙げ、遺産分割協議がそもそも不成立である旨主張する。しかしながら、当該要件は、飽くまで家庭裁判所の審判による分割の要件であって、私的自治の原則が妥当する相続人間の協議による代償分割の場合における要件とは解することはできず、このような事情をもって遺産分割協議が成立していないということはできない。(平27. 8.17 大裁(法・諸)平27-8)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平270008
- 裁決年月日
- 平成27年8月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、遺産分割協議(本件遺産分割協議)を法定解除ないし合意解除しており、民法第545条《解除の効果》第1項に基づく解除の遡及効により、連帯納付義務は当初から発生していない旨主張する。しかしながら、連帯納付義務に係る連帯納付責任額は、各相続人の固有の相続税の納付義務の確定という事実に照応して確定するものであって、連帯納付義務の存否及び連帯納付責任額について争うのであれば、自己の固有の相続税額の確定手続について、更正の請求をするほかないところ、請求人の更正の請求に対しては、更正をすべき理由がない旨の通知処分がされ、その判断が取り消されたとは認められない以上、請求人の連帯納付責任額が変わることもない。(平27. 8.17 大裁(法・諸)平27-8)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平270008
- 裁決年月日
- 平成27年8月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平270008
- 裁決年月日
- 平成27年8月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、遺産分割協議(本件遺産分割協議)の代償債権(本件代償債権)の履行を受けていないのだから、相続税法第34条《連帯納付の義務等》第1項に規定する「受けた利益」はなく、連帯納付義務を負わない旨主張する。しかしながら、本件代償債権は相続により取得した財産とするのが相当であり、その取得時点でその履行が不可能又は著しく困難であると見込まれるのでなければ当該債権の額面額を「相続により受けた利益の価額」の算出の基礎とすべきである。そして、本件遺産分割協議は、請求人が、本件代償債権の履行が可能であると判断し、自らの意思で行ったものであり、その取得時点で回収が不可能又は著しく困難であると見込まれる事情があったとはうかがえないことから、本件代償債権についての履行が現在に至るまで実現していないとしても、請求人が相続により受けた利益の価額の算定に影響することはない。(平27. 8.17 大裁(法・諸)平27-8)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平260006
- 裁決年月日
- 平成27年3月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、本来の納税義務者(本件滞納者)が相続税を滞納していたところ、原処分庁が、連帯納付義務者である請求人らの還付金を、本件滞納者が納付すべき延滞税に充当した処分は、相続税の連帯納付義務の範囲に延滞税が含まれるとの法律や規定はないので違法である旨主張する。しかしながら、延滞税は、国税通則法第15条《納税義務の成立及びその納付すべき税額の確定》第3項第6号及び同法第60条《延滞税》第1項各号の規定により所定の要件を充足することによって法律上当然に納税義務が成立し、その成立と同時に特別の手続を要しないで納付すべき税額が確定する国税であり、同条第4項の規定により、その額の計算の基礎となる税額の属する税目の国税とされているから、延滞税の計算の基礎となる税が相続税であるときは当該延滞税も相続税となる。また、国税通則法は、その税に係る附帯税を含まない場合には、同法第2条《定義》第2号のように、その旨明記しているところ、連帯納付義務に係る相続税については、延滞税を除くという特別の規定がない。したがって、相続税法第34条《連帯納付の義務》(平成23年法律第82号による改正前のもの)第1項の規定により連帯納付義務を負う相続税の範囲に延滞税は含まれる。(平27. 3.16 熊裁(諸)平26-6)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平260009
- 裁決年月日
- 平成26年8月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、遺産分割協議(本件遺産分割協議)の代償債権(本件代償債権)の履行を受けていないのだから、相続税法第34条《連帯納付の義務等》第1項に規定する「受けた利益」はなく、連帯納付義務を負わない旨主張する。しかしながら、本件代償債権は相続により取得した財産とするのが相当であり、その取得時点でその履行が不可能又は著しく困難であると見込まれるのでなければ当該債権の額面額を「相続により受けた利益の価額」の算出の基礎とすべきである。そして、本件遺産分割協議は、請求人が、本件代償債権の履行が可能であると判断し、自らの意思で行ったものであり、その取得時点で回収が不可能又は著しく困難であると見込まれる事情があったとはうかがえないことから、本件代償債権についての履行が現在に至るまで実現していないとしても、請求人が相続により受けた利益の価額の算定に影響することはない。(平26. 8.29 大裁(諸)平26-9)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平260009
- 裁決年月日
- 平成26年8月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、遺産分割協議(本件遺産分割協議)を法定解除ないし合意解除しており、その解除によって利益を害される第三者は存在しないから、民法第545条《解除の効果》第1項が認めている解除の遡及効により、連帯納付義務はなかったものとなる旨主張する。しかしながら、連帯納付責任額は、各相続人の固有の相続税の納付義務の確定という事実に照応して確定するものであって、連帯納付義務の範囲を争うことは、必然的に共同相続人の固有の各相続税額を争うこととなり、請求人のこのような主張は、基本的に、連帯納付義務の存否及び税額が確定する段階、すなわち固有の相続税額の確定手続の段階においてすべきものである。そして、本件遺産分割協議の解除を理由とした請求人の更正の請求に対する更正をすべき理由がない旨の処分が取り消されたとは認められないことから、請求人の固有の相続税が是正されることはない。したがって、本件合意解除による遡及効が、固有の相続税額を是正できない以上、これに連動する請求人の連帯納付責任額が変わることもないから、請求人の主張を採用することはできない。(平26. 8.29 大裁(諸)平26-9)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平260009
- 裁決年月日
- 平成26年8月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、家事審判規則第109条《現物をもってする分割に代わる債務負担》の取扱いなどに基づき、代償分割を行うに当たっては、相続財産を現物で取得する相続人に代償債務の支払能力があることが要件となっているところ、遺産分割協議(本件遺産分割協議)がされたとしても、本件遺産分割協議の代償債権(本件代償債権)の履行を受けていないのだから、実質的には遺産分割が終了したとはいえないから、いまだ連帯納付義務は発生していない旨主張する。確かに、遺産分割の審判にあっては、代償金の支払を命ぜられる相続人に債務の支払能力のあることが、同条に規定する「審判による分割において特別の事由があると認めるとき」に該当するかの判断にあたり考慮されるべきものとされているが、このような事情は、飽くまで家庭裁判所の審判による分割の場合に考慮されるべきものであって、私的自治の原則が妥当する相続人間の協議における代償分割の要件と解することはできない。(平26. 8.29 大裁(諸)平26-9)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平250063
- 裁決年月日
- 平成26年6月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№95
要旨
○ 請求人は、原処分庁が、相続税の調査時に相続開始後に発生した事情に基づいて被相続人の債務を認めない前提で指導し、請求人は当該指導に基づいて修正申告したのだから、被相続人の積極財産についてもその債務と同様に相続開始後に発生した事情に基づいて評価額を零円とするか大幅に減額すべきであることから、請求人の連帯納付責任限度額は零円である旨主張する。しかしながら、相続税の課税が、遺産全体を各相続人が民法に定める相続分に応じて取得したものとした場合における各取得金額に所定の税率を適用して相続税の総額を算出した上、その相続税の総額を、各相続人の取得した財産の価額に応じてあん分する仕組みを採った結果、各相続人がその相続により取得した財産とその額を確定することで、各相続人が固有に納税義務を負う額が確定するとともに、各相続人の連帯納付義務も確定し、連帯納付責任に係る連帯納付責任限度額も確定することになるから、請求人が、相続により取得した財産の評価額が過大であるという主張は、相続財産の額、ひいては、請求人が相続により得た利益の額を争うものであるところ、このような主張は、基本的に、連帯納付義務の存否及び限度額が確定する段階、すなわち請求人固有の相続税の確定手続の段階においてすべきものということになる。そして、納税申告書を提出した者が、その申告内容を自己に有利に是正することを求める手続としては、更正の請求及び税制改正に伴う措置として運用上認められた更正の申出によるしかないところ、これらの期限は既に経過しており、また、後発的事由による更正の請求が認められる場合があるが、請求人らにこれらに該当する事由や事実は見当たらない。したがって、本件において、請求人の連帯納付責任限度額を争うことができないというべきであるから、この点に関する請求人の主張は、その余の主張について判断するまでもなく、採用することができない。(平26. 6.25 大裁(諸)平25-63)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平250063
- 裁決年月日
- 平成26年6月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№95
要旨
○ 請求人は、本来の納税義務者には滞納相続税を納付できる十分な資力等があり、同人から徴収することが極めて容易であるにもかかわらず、原処分庁が請求人に対して恣意的に相続税法第34条《連帯納付の義務等》第6項に規定する連帯納付義務の納付通知処分を行ったことは徴収権の濫用に当たる旨主張する。しかしながら、同法第34条第1項に規定する連帯納付義務は補充性を有しないのであって、連帯納付義務者は第二次納税義務等のように本来の納税義務者に滞納処分を執行しても徴収すべき額に不足すると認められる場合に限って納付義務を負担するというものではない。したがって、原処分庁が徴収手続を怠った結果、本来の納税義務者から滞納相続税を徴収することができなくなったという事実があったとしても、同人又は第三者の利益を図る目的をもって恣意的に当該滞納相続税の徴収を行わず、他の相続人に対して徴収処分をしたというような事情がない限り、徴収権の濫用には当たらない。本件の場合、このような事情は認められないことから、請求人の主張は採用することができない。(平26. 6.25 大裁(諸)平25-63)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平250016
- 裁決年月日
- 平成25年10月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、遺産分割協議(本件遺産分割協議)の代償分割債権(本件代償分割債権)の履行を受けていないのだから、相続税法第34条《連帯納付の義務》第1項に規定する「受けた利益」はなく、連帯納付義務は負わない旨主張する。しかしながら、本件代償分割債権は相続により取得した財産とするのが相当であるところ、金銭債権を取得した場合、その発生時点でその履行が不可能又は著しく困難であると見込まれるのでなければ当該債権の額面額を「相続により受けた利益の価額」の算出の基礎とすべきである。そして、本件遺産分割協議は、請求人が、本件代償分割債権の履行が可能であると判断し、自らの意思で行ったものであり、その発生時点で回収が不可能又は著しく困難であると見込まれる事情があったとはうかがえないことから、本件代償分割債権についての履行が現在に至るまで実現していないとしても、請求人が相続により受けた利益の価額の算定に影響することはない。(平25.10. 2 大裁(諸)平25-16)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平250016
- 裁決年月日
- 平成25年10月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、家事審判規則第109条《現物をもってする分割に代わる債務負担》の取扱いなどに基づき、代償分割を行うに当たっては、相続財産を現物で取得する相続人に代償債務の支払能力があることが要件となっているところ、遺産分割協議(本件遺産分割協議)がされたとしても、本件遺産分割協議の代償分割債権(本件代償分割債権)の履行を受けていないのだから、実質的には遺産分割が終了したとはいえないから、いまだ連帯納付義務は発生していない旨主張する。確かに、遺産分割の審判にあっては、代償金の支払を命ぜられる相続人に債務の支払能力のあることが、同条に規定する「審判による分割において特別の事由があると認めるとき」に該当するかの判断にあたり考慮されるべきものとされているが、このような事情は、飽くまで家庭裁判所の審判による分割の場合に考慮されるべきものであって、私的自治の原則が妥当する相続人間の協議における代償分割の要件と解することはできない。(平25.10. 2 大裁(諸)平25-16)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平250016
- 裁決年月日
- 平成25年10月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、遺産分割協議(本件遺産分割協議)を法定解除ないし合意解除しており、その解除によって利益を害される第三者は存在しないから、民法第545条《解除の効果》第1項が認めている解除の遡及効により、連帯納付義務はなかったものとなる旨主張する。しかしながら、連帯納付責任額は、各相続人の固有の相続税の納付義務の確定という事実に照応して確定するものであって、連帯納付義務の範囲を争うことは、必然的に共同相続人の固有の各相続税額を争うこととなり、請求人のこのような主張は、基本的に、連帯納付義務の存否及び税額が確定する段階、すなわち固有の相続税額の確定手続の段階においてすべきものである。そして、本件遺産分割協議の解除を理由とした請求人の更正の請求に関する審査請求の裁決は、合意による解除(本件合意解除)の成立は認めたが、本件合意解除は、相続税の連帯納付制度の根幹を揺るがしかねない目的でなされたものであり、国税通則法施行令第6条《更正の請求》第1項第2号に規定する「やむを得ない事情」に当たらないことを理由に更正の請求の要件を満たさない旨の判断をしており、他に同判断を覆すに足りる新たな事実を認めることもできないから、請求人の固有の相続税額が是正されることはない。したがって、本件合意解除による遡及効が、固有の相続税額を是正できない以上、これに連動する請求人の連帯納付責任額が変わることもないから、請求人の主張を採用することはできない。(平25.10. 2 大裁(諸)平25-16)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平240025ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成25年2月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が連帯納付義務に係る課税の内容等の説明を一切せずに、請求人には弟の相続税に関して連帯納付義務があるからという理由だけで、請求人の不動産及び債権の差押処分を行ったことに違法又は不当がある旨主張する。しかしながら、徴収手続を行う際に、連帯納付義務者に対し課税の内容等を説明しなければならないとする法令上の規定はないから、請求人の主張には理由がない。(平25. 2.20 名裁(諸)平24-25)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平230086
- 裁決年月日
- 平成24年3月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000※原文では「4009003000」との番号ですが、誤表記だと思われます。
- 争点
- —
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の亡夫(被相続人)の相続税の更正処分等に係る異議決定において、相続税の納付すべき税額がなくなったので、相続税の課税対象者ではなく、相続税の連帯納付責任がないにも関わらず、請求人の財産を被相続人の二男の滞納国税に充当したことは違法である旨主張する。しかしながら、相続税法第34条《連帯納付の義務》第1項に規定する連帯納付義務は、相続人が2人以上ある場合に、同法が相続税の徴収確保を図るため、各相続人に対して相互に課した特別の責任であり、その義務履行の前提条件をなす連帯納付義務の確定は、各相続人の固有の相続税の納税義務の確定という事実に照応して、法律上当然に生ずるものであると解するのが相当であるから、請求人及び被相続人の長女の相続税の各更正処分等に係る各異議決定並びに二男の相続税の更正処分等により、各相続人の固有の相続税の納税義務が確定し、これに対して、被相続人の長女及び二男の各滞納国税が生じている以上、たとえ請求人の相続税の納付すべき税額がなくなったとしても、連帯納付義務が消滅するものではなく、当該納税義務の確定に照応して、法律上当然に、請求人は、被相続人の相続により受けた利益の価額を限度に、連帯納付義務を負うこととなる。(平24. 3.15 名裁(諸)平23-86)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230093
- 裁決年月日
- 平成23年12月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 相続税法第34条《連帯納付の義務》第1項の連帯納付義務は、同法が相続税徴収の確保を図るため、相互に各相続人に課した特別の責任であるから、その性質に照らせば、相続の開始後、長期間を経過した後に、他の相続人が本来的な納付義務を負う相続税について、連帯納付義務に基づく徴収権の行使を受けることは、相続税法が予定していた事態としてやむを得ないものいうべきである。したがって、相続税の法定納期限から16年を経過した後に連帯納付義務の責任を追及したとしても、これをもって直ちに徴収権の濫用であると認めることはできず、この点に関する請求人らの主張には理由がない。なお、本来の納税義務者が現に十分な財産を有し、同人から相続税に係る滞納税額の徴収をすることが極めて容易であるにもかかわらず、国税当局が、同人又は第三者の利益を図る目的をもって、し意的に相続税の徴収を行わず、相続税法第34条第1項の規定に基づき、他の相続人に対して滞納処分を執行したような場合においては、正義公平の観点からみて徴収権の濫用に当たると評価すべき場合も考えられるところ、○○税務署長及び原処分庁は、本件滞納者らから徴収すべく催告を行うほか、本件滞納者らが所有する不動産について差押え等を行うなどの措置を講じていることなどから、原処分庁が本件滞納者ら又は第三者の利益を図る目的でし意的に相続税の徴収を行わなかったとは認められない。(平23.12.13 東裁(諸)平23-93)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230093
- 裁決年月日
- 平成23年12月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 国税通則法第74条の2《行政手続法の適用除外》は、行政手続法第3条《適用除外》第1項に定めるもののほか、国税に関する法律に基づき行われる処分その他公権力の行使に当たる行為については、行政手続法第2章及び第3章の規定は適用しない旨規定していることから、行政手続法第3章以下に規定されている手続は、連帯納付義務者に対する徴収手続には適用されない。また、行政手続法第1条《目的等》は、同法の目的を定めた規定にすぎず、同条の存在をもって直ちに連帯納付義務に基づいて差押処分等を行う際に事前告知をする義務があると認めることはできないから、請求人の主張には理由がない。なお、相続税法第34条《連帯納付の義務》第1項に基づく連帯納付義務制度が憲法に違反しているかどうかについての判断は、当審判所の権限に属さないことであり、審理の限りではない。(平23.12.13 東裁(諸)平23-93)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230074
- 裁決年月日
- 平成23年11月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 相続税は財産の無償取得によって生じた経済的価値の増加に担税力を認めてこれに課せられる租税であるから、相続税法第34条《連帯納付の義務》第1項に規定する「相続又は遺贈により受けた利益」とは、相続に基づく権利義務の承継による現実の財産と相続がなかったならば存したであろう財産との差額をいうものと認められる。相続税法基本通達34−1《相続又は遺贈により受けた利益の価額》は「相続又は遺贈により受けた利益」について規定しており、同通達は当審判所においても適当と認められるところ、上記の趣旨に鑑みれば、同通達により控除の対象とされている「相続又は遺贈により取得した財産に係る相続税額及び登録免許税額」とは、相続による財産の取得に直接関連して課されるものであると解するのが相当である。そして、利子税は、相続財産取得後に相続人による相続税の納付に当たって、延納の許可を受けた者に課されるものであり、本税が法定納期限を経過しても納付されないことが要件となるから、相続による財産の取得に直接関連して課されるものとはいえない。よって、利子税は、「相続又は遺贈により取得した財産に係る相続税額」には妥当しないものであるといえ、相続又は遺贈により取得した財産の価額から控除することはできない。(平23.11. 2 東裁(諸)平23-74)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230074
- 裁決年月日
- 平成23年11月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が14年もの間、徴税を放置した挙げ句、請求人に連帯納付義務を追及したものであるから、原処分は、徴収権の濫用に該当し、違法である旨主張する。しかしながら、相続税法第34条《連帯納付の義務》第1項の連帯納付義務は、同法が相続税徴収の確保を図るため、相互に各相続人に課した特別の責任であるから、その性質に照らせば、相続の開始後、長期間を経過した後に、他の相続人が本来的な納付義務を負う相続税について、連帯納付義務に基づく徴収権の行使を受けることは、相続税法が当然に予定した事態であるというべきである。したがって、延納許可の取消しから14年を経過した後に連帯納付義務の責任を追及したとしても、これをもって直ちに徴収権の濫用であると認めることはできず、この点に関する請求人の主張には理由がない。なお、本来の納税義務者が現に十分な財産を有し、同人から相続税に係る滞納税額の徴収をすることが極めて容易であるにも関わらず、国税当局が、同人又は第三者の利益を図る目的をもって、し意的に相続税の徴収を行わず、相続税法第34条第1項の規定に基づき、他の相続人に対して滞納処分を執行したような場合においては、正義公平の観点からみて徴収権の濫用に当たると評価すべき場合もあり得るが、認定事実及び関係各証拠に照らせば、原処分庁及び担当職員は、本件滞納者らから徴収すべく催告を行うほか本件滞納者らが所有する不動産の差押えを行うなどの措置を講じており、原処分庁が本件滞納者ら又は第三者の利益を図る目的でし意的に相続税の徴収を行わなかったとは認められない。(平23.11. 2 東裁(諸)平23-74)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230074
- 裁決年月日
- 平成23年11月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 相続税法第13条《債務控除》第1項は、相続税の課税価格の算定上、被相続人の債務で相続開始の際現に存するもの及び被相続人に係る葬式費用のうち、その者の負担に属する金額の控除を認めている。そして、債務控除が認められるのは、相続税の課税価格の計算において、相続によって取得した財産の価額から、その者が負担した被相続人の債務の額を控除して、相続人が現実に取得した経済的価値の増加額を把握し、これを担税力として課税しようとする趣旨によるものであるところ、相続後に発生した葬式費用については、葬式費用が、被相続人の債務ではないものの、相続という性質上当然に発生し、また、道義的に履行が義務付けられていることから、債務控除と同様に控除を認めたものである。したがって、相続税法基本通達34−1《相続又は遺贈により受けた利益の価額》は、相続という性質上当然に発生し、また、道義的に履行が義務付けられているという特殊性に鑑み、葬式費用を「相続又は遺贈により受けた利益の価額」に含めないものとしたのであり、相続後の事情により生じた費用についてもこれを「相続又は遺贈により受けた利益の価額」から控除することを認めたものではない。よって、相続開始後の経済情勢の変化により生じた相続財産の下落額について、「相続又は遺贈により受けた利益の価額」から控除することはできないから、請求人の主張には理由がない。(平23.11. 2 東裁(諸)平23-74)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230074
- 裁決年月日
- 平成23年11月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 相続税法第34条《連帯納付の義務》第1項の定める連帯納付義務は、各相続人等の固有の相続税の納税義務が確定し、各相続人等がそれを負担していることを前提に、相続税の徴収を確保するために、当該相続税の本来の納税義務者でない相続人等に対し、自らが負担すべき固有の相続税のほかに、他の相続人等の相続税についての納税義務を相互に課すものであって、徴収確保のために相続税法が特に定めた特別の責任である。このような制度趣旨に鑑みれば、延納期間中の経済情勢により連帯納付義務者の相続財産の評価額が変動する事態は、相続税法の定める連帯納付制度が当然に予定するところであって、そのように連帯納付義務者の相続財産の評価額に変動があったからといって、相続税法第34条第1項の「相続又は遺贈により取得した財産」の価額について、相続財産の価額と別異に考える理由はない。そして、相続税法第22条《評価の原則》は、相続財産の価額を、当該財産の取得の時、すなわち、相続開始時の時価である旨規定しているから、連帯納付義務における「相続又は遺贈により取得した財産」の価額もまた、相続開始時の時価と解すべきである。この点、請求人は、連帯納付義務の責任限度額を判断するに当たり、「相続または遺贈により取得した財産」の価額は、相続開始時点ではなく、徴収手続がされた平成22年の価額を基礎として計算されるべきである旨主張するが、上記のとおり延納期間中の相続財産評価額の変動は連帯納付義務制度が当然に予定しているものである上、請求人主張のように解することは、徴収手続開始前に相続税を納付した相続人との間で税負担の不公平が生じることとなり相当ではない。(平23.11. 2 東裁(諸)平23-74)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230048
- 裁決年月日
- 平成23年9月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、附帯税は連帯納付義務の対象とならないから、これを含めて行われた本件各督促処分は違法である旨主張する。しかしながら、加算税は、国税通則法第15条《納税義務の成立及びその納付すべき税額の確定》第2項第13号の規定により、法定申告期限の経過の時に納税義務が成立する国税であり、延滞税及び利子税は、同条第3項第6号の規定により、納税義務の成立と同時に特別の手続を要しないで納付すべき税額が確定する国税である。また、加算税、延滞税及び利子税はいずれも、国税通則法第60条《延滞税》第4項、同法第64条《利子税》第3項及び同法第69条《加算税の税目》の各規定により、その額の計算の基礎となる税額の属する税目の国税とされている。したがって、各税法中「・・・税」と規定されている場合は、特別の定めがない限り、その税の延滞税が含まれる。そして、相続税法第34条《連帯納付の義務》第1項に規定する連帯納付義務に係る相続税はこれらの附帯税を除くという特段の定めもないことからすれば、本件各滞納国税には当該附帯税が当然に含まれるのであって、その納付を求めることが違法に当たるということはできない。(平23. 9.28 東裁(諸)平23-48)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230048
- 裁決年月日
- 平成23年9月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁の本件滞納者の滞納国税に係る徴収手続は、不十分かつ怠慢なものであるから、本件各督促処分は、正義公平の観点から許容できず、裁量権の範囲を逸脱した違法なものであり、徴収権の濫用に該当する旨、また、仮に違法でないとしても、およそ国家の行う徴収処分としては異常で、徴収過程において不適切な判断が積み重なって生じた不当な処分であるなどと主張する。しかしながら、相続税法第34条《連帯納付の義務》第1項が規定する連帯納付義務は、法が相続税の徴収確保を図るために各相続人等に相互に課した特別の責任であって、その義務履行の前提条件をなす連帯納付義務の確定は、各相続人等の固有の納税義務の確定という事実に照応して、法律上当然に生じるものであって、相続人が、相続開始後長期間を経過した後に他の相続人の相続税について連帯納付義務に基づく徴収権の行使を受ける場合があることは、相続税法が当然予定した事態である。また、当該連帯納付義務については、補充性がなく、本来の納税義務者に対する徴収手続を適正に行っていれば、本来の納税義務者から滞納相続税を徴収することが可能であったにも関わらず、結果的に、本来の納税者から滞納相続税を徴収することができなくなったという事実があったとしても、この事実は、連帯納付義務の存否又はその範囲に影響を及ぼすものではなく、これをもって国税徴収権の濫用とすることはできない。さらに、原処分庁が行った本件滞納者に係る徴収手続については、これをもって請求人の連帯納付義務にかかる原処分を取り消さなければならないと評価できるほどの事情とは認められないから、請求人の主張には理由がない。(平23. 9.28 東裁(諸)平23-48)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220229ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成23年6月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁は、相続税法第34条《連帯納付の義務》第1項の連帯納付義務者が納付する延滞税額が巨額にならないよう配慮し、誠実かつ適時に国税徴収権を行使する義務があるにもかかわらずこれを怠ったものであるから、本件督促処分には徴収権の濫用がある旨主張する。しかしながら、①共同相続人が、相続開始後、長期間を経過した後に他の共同相続人が納付すべき相続税について、連帯納付義務に基づく徴収権の行使を受けることは相続税法が当然予定した事態というべきである。②相続税法第34条《連帯納付の義務》第1項の連帯納付義務には補充性がなく、仮に本来の納税者から滞納相続税を徴収することが可能であったにもかかわらず、結果的に、本来の納税者から徴収することができなくなったとしても、この事実は連帯納付義務の存否又はその範囲に影響を及ぼすものではない。③原処分庁が、本来の納税者が現に十分な財産を有し、同人から滞納税額を徴収することてが極めて容易であるにもかかわらず、滞納者又は第三者の利益を図る目的をもって、し意的に滞納者から相続税の徴収を行わなかった場合には、正義公平の観点からみて徴収権の濫用に当たると評価すべき場合も考えられるが、そのような事実は認められない。したがって、本件督促処分が徴収権の濫用に当たるとする請求人の主張には理由がない。(平23. 6.21 東裁(諸)平22-229)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平220072
- 裁決年月日
- 平成23年4月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①原処分庁が本来の納税者から徴収する努力をしていないこと、②他の相続人全員に公平に課すべき連帯納付義務を請求人にのみ追及し、相続人間であん分した金額を超える履行となったことを理由に、原処分が請求人に対し連帯納税義務の履行を求めたことが徴収権の濫用に当たる旨主張する。しかしながら、①連帯納付義務は、本来の納税者に対する滞納処分をしてもなおその徴収すべき額に不足が生ずると認められる場合に限って本来の納税者の納税義務を負担するという補充性を持つものではなく、また、本件では、原処分庁は、延納担保の不動産を公売に付した事実が認められること、②連帯納付義務については個々の相続人ごとに分割して徴収を制限する旨の法律上の規定はなく、請求人が連帯納付義務の履行として納付した額及び充当された額の合計は、請求人の連帯納付義務の限度額を下回っており、また、請求人にのみ連帯納付義務の履行を求めたとする事実も認められないことから、請求人の主張は採用することができない。(平23. 4.12 大裁(諸)平22-72)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220175
- 裁決年月日
- 平成23年3月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、原処分庁がした滞納相続税の納期限から15年も経過した後の連帯納付義務の督促処分は徴収権の濫用に当たる旨主張する。しかしながら、相続税法第34条《連帯納付の義務》第1項の連帯納付義務は、同法が相続税の徴収の確保を図るため、相互に各相続人に課した特別の責任であるから、その性質に照らせば、相続の開始後、長期間を経過した後に、他の相続人が本来的な納付義務を負う相続税について、連帯納付義務に基づく徴収権の行使を受けることは、相続税法が当然に予定した事態であるというべきであり、また、本来の納税義務者が現に十分な財産を有し、同人から相続税に係る滞納税額の徴収をすることが極めて容易であるにもかかわらず、国税当局が、同人又は第三者の利益を図る目的をもって、し意的に、相続税の徴収を行わず、相続税法第34条第1項に基づき、他の相続人に対して滞納処分を執行したような場合には、正義公平の観点からみて徴収権の濫用に当たると評価すべき場合もあり得るが、関係各証拠を精査しても、原処分庁が本件滞納者又は第三者の利益を図る目的でし意的に相続税の徴収を行わなかった事実を認めるに足る証拠はないから、請求人の主張は採用できない。(平23. 3.25 東裁(諸)平22-175)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220175
- 裁決年月日
- 平成23年3月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、本件督促処分に係る本件相続税の連帯納付義務が時効により消滅している旨主張する。しかしながら、相続税法第34条《連帯納付の義務》第1項の連帯納付義務は、同法が相続税の徴収の確保を図るため、相互に各相続人に課した特別の責任であり、本来の相続税の納税義務なくして成立せず、本来の納税義務が消滅すれば連帯納付義務も消滅するという点で付従性を有し、各連帯納付義務者が相続により受けた利益の価額に相当する金額を限度として負担するものである点において、民法の連帯債務と異なり、また補充性を有しない点において納税保証債務や第二次納税義務とも性質を異にするものであって、その本質は、民法の連帯保証債務に類似する特殊な法定の人的担保であると解するのが相当である。したがって、本来の納税義務者に対して生じた時効の中断の効力は、連帯納付義務者にも及び、本来の納税義務者が延納の許可を受ければ、その効果は連帯納付義務者にも及ぶと解するのが相当であるところ、本件滞納者に係る滞納国税の徴収権は、時効中断の効力が生じ消滅時効は完成しておらず、本件滞納者について生じた時効の中断及び停止の効力は請求人らにも及ぶから、請求人らの本件相続税連帯納付義務に係る国税の徴収権についても消滅時効は完成していない。(平23. 3.25 東裁(諸)平22-175)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220176
- 裁決年月日
- 平成23年3月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、原処分庁がした滞納相続税の納期限から20年も経過した後の連帯納付義務の督促処分は徴収権の濫用に当たる旨主張する。しかしながら、相続税法第34条《連帯納付の義務》第1項の連帯納付義務は、同法が相続税の徴収の確保を図るため、相互に各相続人に課した特別の責任であるから、その性質に照らせば、相続の開始後、長期間を経過した後に、他の相続人が本来的な納付義務を負う相続税について、連帯納付義務に基づく徴収権の行使を受けることは、相続税法が当然に予定した事態であるというべきであり、また、本来の納税義務者が現に十分な財産を有し、同人から相続税に係る滞納税額の徴収をすることが極めて容易であるにもかかわらず、国税当局が、同人又は第三者の利益を図る目的をもって、し意的に、相続税の徴収を行わず、相続税法第34条第1項に基づき、他の相続人に対して滞納処分を執行したような場合には、正義公平の観点からみて徴収権の濫用に当たると評価すべき場合もあり得るが、関係各証拠を精査しても、原処分庁が本件滞納者又は第三者の利益を図る目的でし意的に相続税の徴収を行わなかった事実を認めるに足る証拠はないから、請求人の主張は採用できない。(平23. 3.25 東裁(諸)平22-176)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220063
- 裁決年月日
- 平成22年9月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 相続税法第34条第1項の連帯納付義務の義務の確定は、各相続人等の固有の相続税の納税義務の確定という事実に照応して、法律上当然に生じるものであるから、連帯納付義務につき賦課決定処分等の格別の確定手続を要するものではないと解するのが相当である。また、延納期間中の経済情勢による相続財産の評価等に異動が生じるということは、相続税法の定める連帯納付制度が予定するところであり、これをもって、「相続によって受けた利益の価額」を相続時における評価額で計算することが、連帯納付責任の限度を定めた相続税法第34条第1項に違反しているということはできない。(平22. 9.27 東裁(諸)平22-63)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220063
- 裁決年月日
- 平成22年9月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 相続税法第34条の定める連帯納付義務は、相続税法が相続税徴収の確保を図るため、相互に各相続人に課した特別の責任であると解され、本来の納税義務者なくして成立せず、本来の納税義務が消滅すれば連帯納付義務も消滅する点で付従性を有し、各連帯納付義務者が相続により受けた利益の価額に相当する金額を限度として負担するものである点において、民法の連帯債務とは異なり、また、補充性を有しない点において納税保証債務や第二次納税義務とも性質を異にするものであるから、その本質は民法上の連帯保証債務に類似する特別な人的担保であると解するのが相当であるところ、連帯保証債務の時効の中断に関しては、保証債務の付従性から、民法第440条の準用ではなく、同法第457条第1項が適用されると解されているから、相続税法34条の連帯納付義務の時効の中断に関しては、連帯保証債務と同様に、国税通則法第8条により民法第440条が準用されることはないと解すべきである。そして、国税通則法73条第3項は、民法を準用すると定めているところ、相続税法第34条の連帯納付義務が民法の連帯保証債務に類似することをかんがみれば、民法457条第1項が準用されると解され、本来の納税義務者に対して生じた時効の中断の効力は、連帯納付義務者にも及ぶと解するのが相当である。また、相続税法第34条の連帯納付義務が、相続税徴収の確保を目的として各人に課した特別な責任であることからすれば、本来の納税義務者が延納の許可を受ければ、その効果は、連帯納付義務者にも及ぶと解するのが相当である。(平22. 9.27 東裁(諸)平22-63)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210192
- 裁決年月日
- 平成22年6月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、原処分庁が、本件滞納者に対し適正な徴収手続等を行わず、長期間経過してから連帯納税義務に係る本件督促処分をしたことは、行政の怠慢であり徴収権の濫用に当たる旨主張する。しかしながら、相続税法第34条の連帯納付義務については、仮に国税当局が、本件滞納者に対する滞納処分等を適切に行っていれば滞納国税を徴収することが可能であり、その徴収をしなかった結果、徴収できなかったとしても、その存否又は範囲に影響を及ぼすものではなく、相続税の連帯納付義務が、相続税の徴収の確保を図るために各相続人に課された特別の責任であることに照らせば、相続の開始後長期間を経過した後に、他の相続人に対して連帯納税義務に基づく徴収権を行使することは、相続税法が当然に予定した事態であるというべきである。もっとも、国税当局が本来の納税者からの相続税の徴収を怠ったということに加え、本来の納税義務者が現に十分な財産を有し、本来の納税義務者から当該相続税の徴収を図ることが極めて容易であるにもかかわらず、国税当局が同人又は第三者の利益を図る目的をもって、し意的に相続税の徴収を行わず、連帯納付義務者に対してその義務の履行を求めたような場合には、徴収権の濫用に当たると評価できる場合があり得ると解されるが、これを本件についてみると、A税務署長及び原処分庁が本件滞納者又は第三者の利益を図る意思をもって、し意的な徴収手続を行ったとは認められず、他にそのような事実を認めるに足る証拠もないから、本件各督促処分は徴収権の濫用には当たらず請求人の主張は採用できない。(平22. 6.25 東裁(諸)平21-192)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平210055
- 裁決年月日
- 平成22年4月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が請求人は本件滞納者が納付すべき相続税の連帯納付義務を負うとして請求人の所得税の還付金等を請求人の相続税法第34条第1項の連帯納付義務に係る相続税額に充当したことに対し、請求人の養母から死因贈与を受けた本件滞納者は請求人の親兄弟でも何でもない他人であり、請求人は自己の固有の相続税を全額納付しており、連帯納付義務の説明を受けておらず承服もしていないから、連帯納付義務を負うことはない旨主張するとともに、仮に連帯納付義務があるとしても、原処分庁は、何ら本件滞納者から徴収する努力もせず、本件滞納者からの徴収の状況等を説明もしないで、請求人から徴収するのは、徴収権の濫用に当たる旨主張する。しかしながら、連帯納付義務が生じる遺贈の相手方を制限する規定はなく、請求人固有の相続税額に未納がないことは連帯納付義務の存在に何ら影響を与えるものではなく、連帯納付義務者への説明義務や承服を得る必要がある旨を定めた規定は存しない。また、原処分庁の徴収手続において、徴収努力を怠っていた事実や、し意的に請求人に納税義務を求めたような事実も認められず、本来の納税者からの徴収の状況等を連帯納付義務者に説明しなければならないとする法令上の規定もない。(平22. 4.21 大裁(諸)平21-55)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平210054
- 裁決年月日
- 平成22年4月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、連帯納付義務の限度額は法定相続割合ではなく遺産分割協議後の相続財産取得割合に基づき本件滞納国税をあん分して算定すべきであるところ、請求人はその金額を既に履行している旨主張する。しかしながら、連帯納付義務の限度額は、相続又は遺贈により受けた相続財産の価額を基に算定するのであって、本件滞納国税を各相続人の相続財産の取得割合であん分するものではない。そして、請求人の履行した金額は審判所認定額を下回るから、連帯納付義務の限度額を履行したとする請求人の主張は採用することはできない。(平22. 4. 2 大裁(諸)平21-54)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平210036
- 裁決年月日
- 平成22年2月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- No.79
要旨
○ 請求人は、請求人には贈与の意思がなく、本件預貯金の解約金を本件滞納者が取得したことについても、請求人の意思によるものではなく、本件滞納者の代理人弁護士が請求人の意向を無視して勝手に引き渡したものであって、贈与の履行の事実もないため、贈与税の連帯納付義務を負うものではないことから本件督促処分は違法である旨主張する。しかしながら、請求人と本件滞納者との関係、請求人が一旦相続放棄の申述をし、その後これを取りやめるに至った経緯、請求人らと本件滞納者らとの話合いの内容、これを受けて、請求人が本件預貯金の解約手続及び解約金の受領を委任する旨の委任状を本件滞納者の代理人弁護士に交付し、請求人が同弁護士と共に金融機関に赴き、解約手続を行い、解約金が同弁護士の預金口座に振り込まれるのを認識していたこと等を総合して考慮すれば、上記話合いにおいて請求人と本件滞納者との間で、本件解約金を贈与する合意があり、これにより本件預貯金の解約金を本件滞納者が取得したものと認めるのが相当である。(平22. 2. 4 大裁(諸)平21-36)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平210027
- 裁決年月日
- 平成21年11月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①加算税は行政上の一種の制裁であり、滞納した納税者に対してのみ課すことができる属人的なものと解するべきであるから、無申告加算税を本件連帯納付義務の対象とすべきではなく、②仮に無申告加算税が連帯納付義務の対象となるとしても、請求人としては受贈者がどのような行動をとるか把握することもコントロールすることはできず、また、滞納者への贈与に関する情報提供も行なっているのであるから、このような事情の下では、期限内申告書の提出がないことについて「正当な理由」があるので、無申告加算税を本件連帯納付義務の対象とすべきでない旨主張する。しかしながら、無申告加算税は国税通則法第69条の規定によりその計算の基礎となる税額の属する税目の国税とされており、その計算の基礎となる税が贈与税であるときは、その無申告加算税も贈与税として取り扱われることから、贈与税に係る連帯納付義務を負う者は、無申告加算税についても連帯納付の責めに任ずると解される。また、「正当な理由」がある場合とは、真に納税者の責めに帰すことのできない客観的な事情があり、加算税の趣旨に照らしても、なお、納税者に加算税を賦課することが不当又は酷になる場合をいうことと解されるところ、申告を行った滞納者にはこのような事情はなく、また、「正当な理由」がある場合には加算税を連帯納税義務の対象とはしない旨の規定はないことから、請求人の主張はいずれも理由がない。(平21.11.27 大裁(諸)平21-27)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210005
- 裁決年月日
- 平成21年8月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 滞納者の滞納相続税についての連帯納付義務を負う請求人らは、原処分庁が滞納者に参加差押通知書を送達したと主張する時期に、滞納者は行方不明であり、当該通知書を受け取っていないと思われることから、当該滞納相続税についての時効の中断の効力は生じておらず、当該滞納相続税に係る徴収権は時効により消滅したとみなされるべきである旨主張する。この点、国税通則法第12条第1項によれば、国税に関する法律の規定に基づいて発する書類は、送達を受けるべき者の住所又は居所に送達するものとされているところ、滞納者が、平成13年11月○日、○○家庭裁判所に対し、亡母の相続に係る限定承認の申述をした際の「相続の限定承認申述書」に記載されていた住所地、滞納者の住民登録の住所地、及び申告書に記載された住所地によれば、参加通知書が送付された住所地は滞納者の住所地であったと認められ、国税通則法第12条第2項によれば、普通郵便により発送された参加差押通知書は、その発送後通常到達すべきであった時に送達があったものと推定されるのに対し、請求人らは、滞納者が行方不明になった時期などについて具体的な主張をせず、滞納者が参加差押通知書を受け取っていないことを窺わせる証拠も提出しないのであって、当審判所の調査の結果によっても、当該参加差押通知書や、これに先立ち滞納者の住所地あてに送付された各督促状が返戻されたなどの事実は認められず、他に上記推定を覆すに足る事実も見当たらない。そして、請求人らの連帯納付義務は、固有の納税義務との関係において附従性があり、滞納者について生じた時効の中断及び停止の効力は、請求人らにも及ぶから、各連帯納付義務に係る徴収権についても、消滅時効は完成していない。よって、請求人らの主張には理由がない。(平21. 8. 3 東裁(諸)平21-5)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平200049
- 裁決年月日
- 平成21年2月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、他の相続人甲との間で甲が相続した土地を物納する旨の合意をしており、この合意によって請求人の連帯納付義務は消滅している旨及び仮に請求人の連帯納付義務が消滅していないとしても、甲は他の相続人乙の滞納相続税(以下「本件滞納国税」という。)を納付できる財産を有しているのだから、請求人に対してのみ負担を強いることは著しく公平性を欠くものである旨主張する。しかしながら、租税法は強行法規であるから、納付や徴収があった場合のように、その効果として当然に納税義務が消滅する場合を除き、法律の根拠に基づくことなく納税義務を減免することは許されないと解されており、各連帯納付義務者間の合意によって納税義務が消滅する旨の法令上の規定はないから、請求人は相続により受けた利益を限度として本件滞納国税に係る連帯納付義務を負うことは明らかである。そして、相続税法第34条《連帯納付の義務》第1項に規定する連帯納付義務は、各相続人等相互に相続により受けた利益の価額に相当する金額を限度として課すものであり、請求人に対してのみ負担を強いるものではない。したがって、この点に関する請求人の主張には、いずれも理由がない。(平21. 2.13 名裁(諸)平20-49)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平200045
- 裁決年月日
- 平成21年1月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、共同相続人である滞納者らが原処分庁から適法に相続税の延納許可を受けた時点で当該相続税債権が十分確保されていることから、その時点で当該相続税の連帯納付義務は消滅しており、また、同延納許可を取り消した直後に担保物件を換価処分していれば、連帯納付義務の問題も発生しなかったのであるから、長期間放置したことは職務怠慢であり徴収権の濫用である旨主張する。しかしながら、延納許可と連帯納付義務は異なる租税法規を根拠とするものである上、相続税法、国税通則法及び国税徴収法のいずれにも、延納許可によって連帯納付義務が消滅する旨を規定した条文は存在しない。また、原処分庁が担保物件の換価処分をせずに長期間放置したとしても、滞納者らから滞納に係る相続税を徴収することや担保物件の換価により滞納に係る相続税を徴収することが極めて容易であったといえず、徴収権の濫用と評価できるほどの事実は認められない。したがって、これらの点に関する請求人の主張には理由がない。(平21. 1.30 名裁(諸)平20-45)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平200046
- 裁決年月日
- 平成21年1月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、共同相続人である滞納者らが原処分庁から適法に相続税の延納許可を受けた時点で当該相続税債権が十分確保されていることから、その時点で当該相続税の連帯納付義務は消滅しており、また、同延納許可を取り消した直後に担保物件を換価処分していれば、連帯納付義務の問題も発生しなかったのであるから、長期間放置したことは職務怠慢であり徴収権の濫用である旨主張する。しかしながら、延納許可と連帯納付義務は異なる租税法規を根拠とするものである上、相続税法、国税通則法及び国税徴収法のいずれにも、延納許可によって連帯納付義務が消滅する旨を規定した条文は存在しない。また、原処分庁が担保物件の換価処分をせずに長期間放置したとしても、滞納者らから滞納に係る相続税を徴収することや担保物件の換価により滞納に係る相続税を徴収することが極めて容易であったとはいえず、徴収権の濫用と評価できるほどの事実は認められない。したがって、これらの点に関する請求人の主張には理由がない。(平21. 1.30 名裁(諸)平20-46)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200059
- 裁決年月日
- 平成20年10月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁がした本件滞納相続税の連帯納付義務についての本件督促処分は、法定納期限の翌日から5年を経過しているから、連帯納付義務の徴収権が時効により消滅しており、また、本来の納税者に対する長期間の徴収の猶予は相続税法、国税通則法の趣旨、目的に反し違法であるから、時効は停止せず、本来の納税義務も時効により消滅している、さらに、連帯納付義務が生じてから長期間経過しての連帯納付義務者への督促処分は、国税通則法の目的に反するとして、違法又は不当である旨主張する。しかしながら、相続税の連帯納付義務は、本来の相続税の納税義務との関係において付従性を有するものと解され、本来の納税義務について時効の停止事由が生じたときは、連帯納付義務の時効も停止すると解するのが相当であるところ、本来の納税義務は徴収を猶予されており、その徴収の猶予については、重大明白な瑕疵はなく有効に行われた処分であると認められ、その期間についても制限される法令等の規定はないから、徴収の猶予期間について、時効の進行は停止していると認められる。したがって、本来の納税義務は時効消滅しておらず、連帯納付義務も時効による消滅はしていない。また、本来の納税義務の法定納期限から連帯納付義務の督促処分までの期間が長期にわたったことをもって本件督促処分を違法とする規定も不当とすべき理由も認められない。(平20.10. 8 東裁(諸)平20-59)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190223
- 裁決年月日
- 平成20年6月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、A税務署長は本来の納税義務者から延納に係る相続税に見合う適正な担保を徴していなかった可能性があり、その結果本来の納税義務者に請求できなくなったと考えられ、また、少なくとも平成5年3月ころから本来の納付義務者から徴収できないことが明らかになっていたのにもかかわらず、本来の納付義務者に対し、何らの権利を行使していなかった可能性があり、このような事情の下で本件各督促処分を行うことは、国税徴収権の濫用に当たり、違法であると主張する。しかしながら、相続税法第34条第1項に規定する相続税の連帯納付義務者に対する連帯納付義務の徴収手続において、どのような場合が徴収権の濫用に当たるのかについては、相続税の連帯納付義務が、相続税の徴収の確保を図るために課された特別の責任であることから、国税当局が単に本来の納税義務者から相続税の徴収を怠ったというにとどまらず、本来の納税義務者が現に十分な財産を有し、当該相続税の徴収を図ることが極めて容易であるにもかかわらず、国税当局が同人又は第三者の利益を図り、あるいは連帯納付義務者に損害を与える目的をもって、恣意的に、本来の納税義務者からの徴収を行わず、連帯納付義務者に対してその義務の履行を求めたという事情が存する場合には、徴収権の濫用に当たると評価できる余地がないわけではないと解されている。これを本件についてみると、本件滞納国税の納期限から長期間経過していることが認められるところ、A税務署長及び原処分庁の徴収手続において、上記のように恣意的で徴収権の濫用に当たると評価できる事実はなく、原処分庁が請求人らに連帯納付義務の履行を求めて徴収手続を進めたとしても、これをもって徴収権の濫用とはいえない。(平20. 6.26 東裁(諸)平19-223)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190195ほか 2件
- 裁決年月日
- 平成20年6月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁が、滞納者の滞納相続税を徴収するため、請求人に対し、当該滞納相続税に係る連帯納付義務の督促処分を行ったところ、請求人は、A税務署長が原処分庁に滞納国税の徴収の引継ぎをする以前から滞納者に対する延納許可を取り消して、担保不動産を直ちに公売しておれば、平成14年当時の延納担保不動産の実勢価格からみて、滞納国税の未納はなく、請求人に対し督促処分を行う必要は全くなかったものであり、原処分庁が、滞納者に対する徴収手続を怠っていたのであるから、連帯納付義務者として請求人にその損害(責任)を負わせるということは徴収権の濫用に当たると主張する。しかしながら、請求人が徴収権の濫用である旨主張する原処分庁の徴収手続について、当審判所が調査した結果によれば、A税務署長は本件担保不動産について差押えをするなど滞納者に対する徴収手続を進めており、当該徴収手続に関してA税務署長又は原処分庁が滞納者又は第三者の利益を図る目的を持って恣意的に本件相続に係る相続税の徴収を行わずに、請求人に対して滞納処分を執行したというべき事実は認められない。したがって、請求人に対する連帯納付義務の徴収手続が徴収権の濫用であるとはいえない。そして、本来の納税義務者に対する徴収手続と連帯納付義務者に対する徴収手続がそれぞれ別個の手続であることから、滞納者に対する徴収手続の内容が、請求人の連帯納付義務の存否又は内容に影響を及ぼすものではなく、徴収権の濫用というべき事実も認められないのであるから、本件督促処分は適法な処分であると認められる。(平20. 6. 3 東裁(諸)平19-195)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190142
- 裁決年月日
- 平成20年4月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 No.75・633ページ
要旨
○ 原処分庁が、受遺者の滞納した相続税を徴収するために、同一の被相続人から相続した請求人に当該相続税についての連帯納付義務の督促処分をしたのに対し、請求人は、滞納者が所有していた延納担保物件の売却代金から必要担保額を回収できたはずの原処分庁が、延納相続税額の徴収や差替担保の徴取を行わずに延納担保物件についての抵当権を抹消したことには極めて重大な過失があり、当該督促処分は国税徴収権の濫用に当たると主張する。しかしながら、本来の納税義務者に対する徴収手続と連帯納付義務者に対する徴収手続が本来的に別個独立の手続であることからすれば、国税当局が本来の納税義務者に対する徴収手続を適正に行わなかった結果、本来の納税義務者から相続税を徴収することができなくなったという事実があったとしても、その事実は相続税の連帯納付義務の存否又はその範囲に影響を及ぼすものではないから、これをもって徴収権の濫用と評価することはできず、本来の納税義務者に十分な財産があり、同人から滞納に係る相続税を徴収することが極めて容易であるにもかかわらず、同人又は第三者の利益を図る目的をもって、恣意的にその徴収を怠り、連帯納税義務の追及をするような場合には、徴収権の濫用に当たると評価すべき場合もあり得ると解されるところ、仮に請求人の主張事実を前提としても、当審判所の調査によれば、本件においては、本件滞納者又は第三者の利益を図る目的をもって、延納相続税額の徴収や差替担保の徴取を行わずに、恣意的に、本件抵当権の抹消手続を行ったと評価すべき事実は認められないから、請求人に対して行われた督促処分が国税徴収権の濫用に当たるものということはできない。(平20. 4. 1 東裁(諸)平19-142)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190142
- 裁決年月日
- 平成20年4月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 No.75・633ページ
要旨
○ 請求人は、民法第504条の類推適用又は国税通則法第41条第2項の規定により、連帯納付義務が免責されると主張するが、相続税法、国税通則法及び国税徴収法のいずれにも民法第504条の準用又は類推適用による相続税の連帯納付義務の消滅を根拠付ける趣旨は見当たらず、連帯納付義務者はその徴収手続において本来の納税義務者と別個独立した関係にある点からも、同条を連帯納付義務者に類推適用することは相当でなく、また、国税通則法第41条第2項は、納税者に代わって国税を納付した者はその取得した求償債権の限度で納付した国税の担保たる抵当権につき国に代位することができる旨を規定するだけで、国に対して抵当権の保存を義務付けるものと解することはできないから、請求人の主張には理由がない。(平20. 4. 1 東裁(諸)平19-142)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190143ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成20年4月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁が、受遺者の滞納した相続税を徴収するために、同一の被相続人から相続した請求人に当該相続税についての連帯納付義務の督促処分をしたのに対し、請求人は、滞納者が所有していた延納担保物件の売却代金から必要担保額を回収できたはずの原処分庁が、延納相続税額の徴収や差替担保の徴取を行わずに延納担保物件についての抵当権を解約したことには極めて重大な過失があり、当該督促処分は国税徴収権の濫用に当たると主張する。しかしながら、本来の納税義務者に対する徴収手続と連帯納付義務者に対する徴収手続が本来的に別個独立の手続であることからすれば、原処分庁が本来の納税義務者である滞納者に対する滞納処分等の徴収手続を適正に行っていれば、滞納国税を徴収することが可能であったにもかかわらず、原処分庁がその徴収手続を怠った結果、本来の納税義務者から相続税を徴収することができなくなったという事実があったとしても、これをもって徴収権の濫用と評価することはできず、本来の納税義務者に十分な財産があり、同人から滞納に係る相続税を徴収することが極めて容易であるにもかかわらず、同人又は第三者の利益を図る目的をもって、恣意的にその徴収を怠り、連帯納税義務者に対して追及するような場合には、徴収権の濫用に当たると評価すべき場合もあり得ると解されているところ、仮に請求人の主張事実を前提としても、当審判所の調査によれば、本件においては、本件滞納者又は第三者の利益を図る目的をもって、延納相続税額の徴収や差替担保の徴取を行わずに、恣意的に、本件抵当権の抹消手続を行ったと評価すべき事実は認められないから、請求人に対して行われた督促処分が国税徴収権の濫用に当たるものということはできない。(平20. 4. 1 東裁(諸)平19-143)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平190075
- 裁決年月日
- 平成20年3月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、各相続人の遺産の取得割合が当初申告の内容と変わったことによる相続税の更正処分によって請求人に生じた相続税の還付金を、他の共同相続人が新たに納付すべきこととなった相続税に係る連帯納付義務に充当した本件充当処分は、本来の納税義務者である他の共同相続人の資力を十分調査することなく行われたもので、職権の濫用に当たり違法である旨主張する。しかしながら、相続税法第34条第1項の連帯納付義務に補充性はないと解され、本来の納税義務者に対し徴収手続を尽くした後でなければ、他の共同相続人に対し徴収手続を行うことができないものではないと解されることから、本件充当処分は職権の濫用には当たらず、また、本件充当処分は相続税法第34条第1項及び国税通則法第57条第1項の規定に基づき行われているのであるから適法である。(平20. 3.27 名裁(諸)平19-75)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平190039
- 裁決年月日
- 平成20年3月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続税の連帯納付義務に係る督促処分(以下「本件督促処分」という。)について、①早期に連帯納付義務等について知らせなかったこと、②連帯納付義務に係る滞納相続税の本来の納税義務者(以下「本件滞納者」という。)に対する徴収手続を漫然と放置していたこと、③相続財産を多く取得した相続人から徴収すべきであることを理由に、本件督促処分が不当である旨主張する。しかしながら、①連帯納付義務者に対して他の相続人の滞納の事実や連帯納付義務を負っていることを通知しなければならない旨定めた法令の規定はなく、本件督促処分に手続上の暇疵はないこと、②本件滞納者に対する徴収手続は徴収職員の合理的な裁量の範囲内で行われていることが認められること、③連帯納付義務を負う相続人から徴収するに当たり、相続財産を多く取得した者から徴収しなければならない旨定めた法令の規定はないことから、受けた利益の価額に相当する金額の限度で原処分庁が請求人に対して行った本件督促処分に取り消すべき不当はない。(平20. 3.10 大裁(諸)平19-39)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平190040
- 裁決年月日
- 平成20年3月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、相続税の連帯納付義務の承継に基づく督促処分について、第一次相続及び第二次相続のいずれについても受けた利益がないから、請求人らが負うべき連帯納付責任額はなく、同処分は違法又は不当である旨主張する。しかしながら、当審判所の調査の結果によれば、被相続人Aは、第一次相続において滞納相続税を上回る利益を受けていることが認められ、第二次相続においてAを単純相続した請求人らは、第二次相続において受けた利益の有無にかかわらず、第一次相続により、Aが負っていた連帯納付責任額について、それぞれ法定相続分であん分した金額を承継したのであり、さらに第二次相続において受けた利益を限度として、請求人らの間で他の者が承継した金額についても納付責任を負うのであるから、原処分に取り消すべき違法又は不当はない。(平20. 3.10 大裁(諸)平19-40)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190109
- 裁決年月日
- 平成20年2月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続税の連帯納付義務に係る督促処分について、原処分庁が行った当該相続税の本来の納税者に対する徴収手続に瑕疵ないし判断誤り又は徴収手続を怠った事実があるから、請求人に対して当該相続税の延滞税を含む滞納国税の納付を求めることが違法である旨主張する。しかしながら、相続税の本来の納税者に対する徴収手続と連帯納付義務者に対する徴収手続はそれぞれ別個の手続であり、仮に相続税の本来の納税者に対する徴収手続に瑕疵ないし判断誤り又は徴収手続を怠ったということがあったとしても、その連帯納付義務の存否又は範囲に影響を及ぼすものではない。また、延滞税は、国税通則法第60条第4項の規定により、その額の計算の基礎となる税額の属する税目の国税とされているから、延滞税の計算の基礎となる税が相続税であるときは当該延滞税も相続税となるのであり、連帯納付義務に係る相続税について延滞税を除くという特別の規定もない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平20. 2.14 東裁(諸)平19-109)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190109
- 裁決年月日
- 平成20年2月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、滞納相続税は本来の納税者に対して適正な徴収手続を行わなかったため徴収できなくなったものであるから、原処分庁が請求人に対して延滞税を含む当該滞納相続税の連帯納付義務の履行を求めることは徴収権の濫用に当たる旨主張する。しかしながら、仮に徴収の所轄庁が相続税の本来の納税義務者に対する徴収手続を行わなかったゆえに本来の納税義務者から当該相続税を徴収することができなくなったという事実があったとしても、単に当該事実だけでなく、例えば、本来の納税義務者が現に十分な財産を有し、同人から滞納に係る相続税を徴収することが極めて容易であるにもかかわらず、徴収の所轄庁が同人又は第三者の利益を図る目的をもって恣意的に当該相続税の徴収を行わず、他の相続人等に対して滞納処分を執行したというような場合でない限り、連帯納付義務者に対する徴収手続が徴収権の濫用であるということはできないと解すべきである。したがって、仮に請求人が主張する事情があったとしても、当該事情だけをもって原処分庁に徴収権の濫用があるということはできず、その他に相続税の本来の納税者に対する徴収手続に関し、原処分庁が当該納税者又は第三者の利益を図る目的をもって恣意的に相続税の徴収を行わず、請求人に対して滞納処分を執行したというような事実は認められないから、請求人に対する連帯納付義務の徴収手続が徴収権の濫用であるとはいえない。(平20. 2.14 東裁(諸)平19-109)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190098
- 裁決年月日
- 平成20年1月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、「原処分庁らが、本件滞納者に対して適時に適切な徴収手段を何ら講ずることなく長期間にわたって放置して、本件担保不動産の価値を減少させ、徴収不足を生じさせるとともに、請求人らに対して、本件滞納国税の存在等について何ら連絡せず、請求人らの納付の機会を奪い、いたずらに延滞税及び利子税を膨らませた上で、その負担を連帯納付義務者であるとの理由で請求人らに強いることは、まさに恣意的ともいえるものであり、徴収権の濫用に当たる」旨主張する。 しかしながら、相続税の連帯納付義務の追及において、どのような場合が徴収権の濫用に当たるのかについては、相続税の連帯納付義務が、相続税の徴収の確保を図るために課された特別の責任であることから、国税当局が単に本来の納税義務者から相続税の徴収を怠ったというにとどまらず、例えば本来の納税義務者が現に十分な財産を有し、同人から固有の相続税の徴収を図ることが極めて容易であるにもかかわらず、国税当局が同人又は第三者の利益を図り、あるいは連帯納付義務者に損害を与える目的をもって、恣意的に、本来の納税義務者からの徴収を行わず、連帯納付義務者に対してその義務の履行を求めたという事情がすべて存する場合には、徴収権の濫用に当たると評価できる余地がないわけではないと極めて限定的に解されており、これを本件についてみると、原処分庁らの徴収手続において、上記のように恣意的で徴収権の濫用に当たると評価されるべき事実の存在を裏付ける証拠はないから、徴収権の濫用に当たるとする理由はない。また、本件滞納国税には当然に延滞税及び利子税が含まれるのであるから、連帯納付義務の追及が違法とはいえない以上、延滞税及び利子税を課すことが徴収権の濫用に当たるとする理由はない。 また、法令上、連帯納付義務者に対する督促処分の前後を問わず、本来の納税義務者の各事情について連帯納付義務者に対して連絡しなければならない旨の規定はなく、請求人らに本件滞納者に対する滞納手続等に関する情報を開示しなかったとしても、そのことが本件各督促処分の違法事由となるものではない。(平20. 1.21 東裁(諸)平19-98)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190079
- 裁決年月日
- 平成19年12月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、連帯納付義務に係る督促処分について、①連帯納付義務の成立に告知の手続が必要である旨及び②本来の納税者と原処分庁との間の合意により連帯納付義務が消滅する旨を主張し、取消しを求めている。 しかしながら、連帯納付義務は、その義務履行の前提要件をなす連帯納付義務の確定という事実、すなわち、相続税申告書の提出又は更正・決定等という事実に照応して、法律上当然に生ずるものであるから、各相続人固有の相続税の納付義務が確定すれば、各相続人は、同時に当該連帯納付義務を負い、徴収の所轄庁は、格別の確定手続を要することなく、直ちに連帯納付義務者に対して徴収手続を行うことができると解される。 また、連帯納付義務は、本来の納税義務者の履行責任を補充的に負わせるものではなく、本来の納税義務者に対する徴収手続と連帯納付義務者に対する徴収手続は別個の手続であると解されているから、本来の納税義務者に対する徴収手続の効果は、納税により義務が消滅するなど、本来の納税義務そのものの消長に係るものでない限り、他の各相続人等の連帯納付義務の存否又は範囲に影響を及ぼすものではないと解される。 したがって、請求人の主張は、上記法令の解釈によらない主張であって、督促処分の取消しを求める理由とはならない。(平19.12. 6 東裁(諸)平19-79)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平190030ほか 3件
- 裁決年月日
- 平成19年11月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続税法第34条第1項に定める連帯納付義務について、格別の税額確定手続を要することなく行った参加差押処分及び交付要求処分は違法である旨主張する。しかしながら、相続税法第34条第1項に規定する連帯納付義務は、同法が相続税徴収の確保を図るため、相互に各相続人等に課した特別の責任であり、その義務履行の前提条件となる連帯納付義務は、各相続人等の固有の納税義務の確定という事実に照応して、法律上当然に生ずるものであるから、連帯納付義務につき格別の確定手続を要するものではないと解されている。したがって、各相続人の納税義務が確定すれば、直ちに連帯納付義務者に対して徴収手続を行うことができると解される。 これを本件についてみると、共同相続人らの相続税の納税義務は、申告により税法上有効に確定しているから、請求人の連帯納付義務は格別の手続を要することなく、確定しているとするのが相当である。そうすると、請求人の上記主張は採用できない。(平19.11.28 大裁(諸)平19-30)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190070
- 裁決年月日
- 平成19年11月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁が、本来の納税者が滞納していた相続税について連帯納付義務を負う請求人に発生した還付金等を当該相続税に充当する充当処分をしたところ、請求人は、相続税法第34条に規定する相続税の連帯納付義務は本来の納税義務と主たる債務と従たる債務の関係にあるから、本来の納税義務者の滞納国税は当該納税者から優先的に徴収すべきであり、当該充当処分は徴収権の濫用に当たる旨主張する。 しかしながら、当該連帯納付義務は、本来の納税義務者に対する滞納処分を執行しても徴収すべき額に不足すると認められる場合に限って、連帯納付義務者が補充的に本来の納税義務者の履行責任を負担するというような補充性を有する義務ではなく、本来の納税義務者に対する徴収手続と連帯納付義務者に対する徴収手続は別個の手続であると解されているところ、① 請求人は還付を受けるべき者であるとともに、②上記滞納国税について、相続により受けた利益の価額に相当する金額を限度として、相続税法第34条第2項の規定に基づく連帯納付義務を負っていたことが認められ、③当該滞納国税は上記充当処分時において完納されていなかったのであるから、原処分庁は、国税通則法第57条に基づき、当該還付金を当該滞納国税に充当したものと認められ、本件において、徴収の所轄庁が、本来の納税義務者に対する徴収手続を怠ったゆえに本来の納税義務者から同相続税を徴収することができなくなったという事実も、本来の納税義務者が現に十分な財産を有し、同人から滞納に係る相続税を徴収することが極めて容易であるにもかかわらず、本来の納税者又は第三者の利益を図る目的をもって恣意的に当該相続税の徴収を行わず、他の相続人等に対して滞納処分を執行したというような連帯納付義務者に対する徴収手続が徴収権の濫用であるといえる場合に当たる事実も見当たらないから、当該充当処分は適法である。(平19.11.27 東裁(諸)平19-70)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190061
- 裁決年月日
- 平成19年11月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、連帯納付義務の督促処分について、①当該督促処分に係る相続税の更正処分等が違法であり、また、②同処分等から原処分に至る一連の状況には、連帯納付義務の規定をそのまま適用すべきではない特段の事情があるから、行政庁は相続税法第34条第1項の規定を機械的に適用せず、連帯納付義務に係る徴収権を行使しないよう裁量権を行使すべきであることを理由に当該督促処分が違法である旨主張する。 しかしながら、①課税処分と滞納処分とは、それぞれ別個の法律的効果を有する独立した行政処分であって、仮に課税処分に違法があったとしても、当該課税処分が権限のある機関によって取り消されるか、又はその瑕疵が重大かつ明白なものであって無効であるという場合でない限り、課税処分の瑕疵が直ちに滞納処分の効力に影響を及ぼすものではなく、当該更正処分等については、同処分等に係る当審判所の裁決を経た後に権限ある行政機関による取消しもされておらず、かつ、当審判所の調査の結果によれば重大かつ明白な瑕疵も認められない。 また、②相続税の連帯納付義務は、相続税徴収の確保を図るための特別の責任であって、相続税の確定により法律上当然に生じ、格別の確定手続を要さないから、当該連帯納付義務の督促処分が連帯納付義務の成立及び確定等の効力を有する処分ではないことはもとより、連帯納付義務の成立及び確定について請求人が主張するような特段の事情を要件として原処分庁が裁量権を行使することができるという法律上の根拠はない上、上記趣旨及び目的からもそのように裁量権を認める余地はなく、また、不当でもないものと解され、請求人が利益を受けた限度において連帯納付義務に係る徴収を図ることは適法に成立していた連帯納付義務の履行を求めたものである。 したがって、これらの点に関する請求人の主張には理由がない。(平19.11. 5 東裁(諸)平19-61)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平190009
- 裁決年月日
- 平成19年10月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 相続税の連帯納付義務者である請求人らは、本件各督促処分について、①滞納者は自己の相続税を支払える資金を有していたにもかかわらず、わずかな税額しか支払っておらず、原処分庁が、収納に真剣に取り組み、適正に処理していれば、連帯納付義務は消滅しており、徴収処分を尽くしていないことは職務怠慢である、②原処分庁から唐突に督促状が送られてきたが、納期限から7年6月経過するまでの間、一度たりとも滞納者の税金未納状況等の情報を受け取ったことはないことなどを理由に、本件各督促処分は国税徴収権の濫用であり、違法であると主張する。 しかしながら、相続税の連帯納付義務は、相続税の徴収の確保を図るために相互に各相続人等に課した特別な責任であり、各相続人等の固有の相続税の納税義務の確定という事実に照応して、法律上当然に生じるものであって、第二次納税義務のような補充的な性格を持つものではないから、各相続人等の固有の納税義務が確定すれば、直ちに連帯納付義務者に対して徴収手続を行うことができ、本来の納税者への徴収手続を尽くした後でなければできないというものではない。 また、本来の納税者に対する徴収手続の状況を連帯納付義務者に開示しなければならない旨を定めた法令上の規定はない上、本件滞納者が現に十分な財産を有し、その者から固有の相続税の徴収を図ることが極めて容易であったとはいえず、さらに、恣意的な徴収手続を行ったとする事実は認められない。 したがって、原処分庁が請求人らに対して行った本件各督促処分は、国税徴収権の濫用に当たるとはいえず適法である。(平19.10.31 広裁(諸)平19-9)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180079
- 裁決年月日
- 平成18年11月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続税法第34条の規定による連帯納付義務に基づき徴収処分を行うには、①滞納者の財産を優先的に処分し、それでもなお滞納税額に不足する場合において初めて連帯納付義務者に対して滞納税額の徴収を行うべきであり、②連帯納付義務者が複数の場合には、滞納税額を相続財産等で合理的にあん分した金額に相当する額を各連帯納付義務者に対し平等に負担させるべきで、その合理的にあん分した額を超えて特定の者の財産のみを徴収対象とすることは不当である旨主張する。 しかしながら、相続税法第34条に規定する連帯納付義務は補充的な性格を持つものではないものと解され、本来の納税義務者である滞納者に対して徴収手続を尽くした後でなければ連帯納税義務者に対し徴収処分を行ってはならないというものではない。また、連帯納付義務が徴収の確保を目的として設けられたとの趣旨からすれば、各連帯納付義務者に対して平等に徴収しなければならないというものでもないから、請求人の主張には理由がない。(平18.11.10 東裁(諸)平18-79)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平170212
- 裁決年月日
- 平成18年6月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続税の連帯納付義務に基づいてなされた督促処分について、①督促状に、その前提となる適法な課税内容の表示がないこと、②原処分庁には本来の納税義務者が納付すべき国税について、租税徴収のための管理責任・説明責任の懈怠があること、③請求人に対して直接時効中断の措置を講じていないから、請求人の連帯納付義務に基づく相続税の徴収権は時効により消滅していること、④昭和55年7月1日の最高裁判決における補足意見は、納税者に対する不意打ち防止と適正な立法を期待している旨示唆しているが、その手続が尽くされていないこと、⑤請求人に対する督促処分は相続開始から10年以上も経過した後にされており、不意打ちを超えて徴収権の濫用である旨を主張する。 しかしながら、①督促状の書式については、国税通則法施行規則第6条が規定する内容の表示がなされていること、②本来の納税義務者に対する徴収手続と連帯納付義務者に対する徴収手続とは別個の手続であり、また、滞納者が相続税を滞納していること等について、請求人に対して通知することを定めた法令上の規定はないこと、③本来の納税義務と連帯納付義務とは、主たる債務と連帯保証債務との関係に類似するものであり、附従性の理論に従うことになるから、本来の納税義務者に係る国税の徴収権について時効が完成していない以上、連帯納付義務に基づく相続税の徴収権についても時効は完成していないこと、④昭和55年7月1日の最高裁判決の補足意見に対する立法措置はとられていないこと、⑤原処分庁が連帯納付義務者に損害を与える目的で、恣意的に本来の納税義務者に対する徴収手続を行わなかったとするなどの事実は認められず、徴収権の濫用には当たらないことから、請求人の主張には理由がない。(平18. 6.29 東裁(諸)平17-212)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平170207
- 裁決年月日
- 平成18年6月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №71・626ページ
要旨
○ 請求人は、遺留分減殺請求により土地建物に請求人の持分に相当する所有権移転登記を行っているが、これは権利保全のためのものにすぎず、このことで相続により受ける利益の額が確定するものではなく、相続税の連帯納付義務はまだ発生していないことから、請求人に対する連帯納付義務に係る督促処分は違法であり、また、仮に、持分移転登記をしたことが「相続等によって得た利益の額」であるとしても、請求人の法定相続分に相当する債務控除がなされておらず、「相続等によって得た利益の額」に算定誤りがある旨主張する。 しかしながら、請求人が遺留分減殺請求の意思表示をしたことによって、法律上当然に減殺の効力が生ずるものと解され、請求人が遺留分減殺請求権を行使し、さらに訴訟でそのことが認められたことから持分移転登記ができたのであって、そのことからすれば、請求人は相続時にさかのぼって土地建物の持分を当然に取得したものと認められる。 そして、請求人が相続により取得した財産の価額から控除する債務の額は、実際に負担することが確定した金額であるところ、確かに持分移転登記した土地建物には金融機関の抵当権が設定されてはいるものの、その債務者は請求人ではないから、そのことをもって債務控除する理由となるものではなく、また、実際に請求人の負担に属する部分の債務の額があるという証拠もない。さらに、請求人は相続に係る申告をしていないことから、相続により取得した財産に係る相続税として控除すべき額もない。 したがって、相続により受けた利益の価額に相当する金額から、相続に伴う登録免許税を考慮したとしても、請求人が相続により受けた利益が存することは明らかであり、相続税の連帯納付義務に係る督促処分は適法である。(平18. 6.26 東裁(諸)平17-207)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平170029
- 裁決年月日
- 平成18年1月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、延納担保物件の処分予定価額は本来の納税義務者の滞納国税を十分に充足しているから、請求人に対し連帯納付義務まで負わせる必要はなく、本件差押処分がなされたことには納得できない旨主張する。しかしながら、請求人は、本件相続により得た相続財産の価額の範囲内において相続税法第34条《連帯納付の義務》第1項の連帯納付義務を負っていることが認められ、また、本来の納税義務者に対する滞納処分の適否が、連帯納付義務者である請求人に対する徴収手続の適法性に影響を及ぼすものではないから、請求人の主張には理由がない。なお、本件差押処分は、国税徴収法第47条《差押の要件》第1項第1号の規定に基づき、適法に行われている。(平18.1.25金裁(諸)平17-29)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平170020
- 裁決年月日
- 平成17年7月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続税法第34条第3項に基づく連帯納付義務が発生するとしても、①寄附を受けてから13年が経過しており時効であり、②寄附を受けた財産は非課税財産であるから連帯納付義務を負うものではない。③仮に、連帯納付義務を負うとしても、寄附を受けた財産以外の財産への差押えは不当である旨主張する。しかしながら、①本来の納税義務者に対する徴収権は時効が中断しており、その効果が請求人に及ぶこと、②寄附された土地は非課税財産とは認められないとして、訴訟において確定していることから、請求人は連帯納付義務を負うことは明らかである。また、連帯納付義務者に対する滞納処分の執行に当たって、寄附を受けた財産に限定されるとする法令はないことから、請求人の固有の財産に対する差押えは正当である。(平17.7.25東裁(諸)平17-20)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平170021
- 裁決年月日
- 平成17年7月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①贈与を受けるときに相続税法第34条第3項に基づく連帯納付義務が生じることは想定していないことから、贈与契約に重大な要素の錯誤があり、贈与契約は無効であること、②贈与を受けてから10年が経過しており時効であること、③贈与を受けた財産は非課税財産であることなどから連帯納付義務を負うものではない。④仮に、連帯納付義務を負うとしても、贈与を受けた財産以外の財産への差押えは不当である旨主張する。しかしながら、①連帯納付義務を負う場合には贈与を受けない旨の表示がないことから、贈与契約における要素の錯誤には当たるものではないこと、②本来の納税義務者に対する徴収権は時効が中断しており、その効果が請求人にも及ぶこと、③贈与された土地は非課税財産とは認められないとして、訴訟において確定していることなどから、請求人が連帯納付義務を負うことは明らかであること。また、④連帯納付義務者に対する滞納処分の執行に当たって、贈与を受けた財産に限定されるとする法令はないことから、請求人の固有の財産に対する差押えは適法であり、不当性は認められない。(平17.7.25東裁(諸)平17-21)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平160291ほか 5件
- 裁決年月日
- 平成17年6月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №69・300ページ
要旨
○ 請求人は、相続税の連帯納付義務について、①請求人に対する時効中断措置が講じられていないから、徴収権の時効が完成している。また、②連帯納付義務の通知を10年以上放置したしたこと、及びその間バブル崩壊により本来の納税義務者から徴収不能となったことの責任を請求人に転嫁する処分であり、請求人の固有財産に対する差押処分は不合理である旨主張する。しかしながら、①相続税の連帯納付義務は、自らが負担すべき固有の相続税の納税義務のほかに負う特別の責任であり、本来の納税義務者に対する時効の中断の効力は連帯納付義務者にも及ぶことになる。また、②相続税の連帯納付義務について告知を要する旨の法令はなく、連帯納付義務に係る通知の遅延によって、請求人に対する処分が違法となるものではない。仮に、経済情勢の変化により相続財産以外の請求人の固有の財産から支弁することになったとしても、そのことが相続税の連帯納付義務に影響を与えるものではない。(平17.6.27東裁(諸)平16-291)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平160099
- 裁決年月日
- 平成16年11月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続により取得した財産は既に競売されており、相続税法第34条第1項に規定する相続により受けた利益の価額に相当する金額(以下「利益相当金額」という。)は失われていること、及び請求人は自らの相続税は完納しており、他の相続人に係る滞納国税は各相続人がそれぞれ納付すべきものであることから、請求人には連帯納付義務はない旨主張する。しかしながら、請求人は、相続により財産を取得しており、相続による請求人の利益相当金額の限度において、当然に滞納国税に係る連帯納付義務を負うことは明らかである。また、原処分庁は、請求人の利益相当金額を請求人の相続税の課税価格から納付すべき税額を控除して算定しているところ、この金額は、当審判所の調査の結果によっても不相当とは認められない。したがって、請求人は、当該利益相当金額の範囲内において、連帯納付の責めに任ぜられることは明らかであり、相続により取得した財産が、その後の競売等により消費等されたとしても当該利益相当金額に影響を及ぼすものではなく、請求人の主張は採用することはできない。(平16.11.19東裁(諸)平16-99)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平160004
- 裁決年月日
- 平成16年7月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続により受けた利益の額から、①本来の滞納者Aが相続した債務の代位弁済としての支払、②貸金請求事件の判決による年5分の利息、③請求人自身の相続税額、④Aの滞納に係る連帯納付義務履行分として充当された還付金、⑤裁判に要した弁護士費用を控除した残額が連帯納付責任額になる旨主張するが、①、②及び⑤については、相続後の事情により支出されたものであり、債務控除の額、相続税額及び登録免許税額のいずれにも該当せず、請求人の主張には理由がない。(平16.7.7大裁(諸)平16-4)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平150015
- 裁決年月日
- 平成16年5月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、物納財産が担保権の目的となっている不動産である場合には財産価値が認められないとして物納申請が却下されるが、請求人が本件相続により取得した本件土地が同じく担保権の目的となっているにもかかわらず、本件土地に財産価値があるとして連帯納付義務まで課せられるのは不当である旨主張する。ところで、相続税法第42条第2項は、ただし書で、税務署長は、物納申請に係る物納財産が管理又は処分をするのに不適当であると認める場合においては、その変更を求め、申請者が同条第4項の規定による申請書を提出するのを待って、当該申請の許可又は却下をすることができる旨規定している。そして、この管理又は処分をするのに不適当であると認める財産の一つとして相続税法基本通達42−2では、「質権、抵当権その他の担保権の目的となっている財産」を例示している。そうすると、物納財産が担保権の目的となっている不動産である場合は、財産価値を認めていないのではなく、単に担保権の目的となっているという事実のみをもって、管理又は処分に適さず物納財産として不適当であると判断されるのである。一方、相続税法第34条第1項に規定する相続により受けた利益の価額を算定する場合には、相続により取得した不動産に担保権が設定されているか否かにかかわらず、被相続人の債務で相続開始の際現に存するものの金額及び被相続人に係る葬式費用の金額のうちその者の負担に属する部分の金額が、相続により取得した財産の価額から債務控除の額として控除されるのである。したがって、この点についての請求人の主張には理由がない。(平16.5.31金裁(諸)平15-15)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平150015
- 裁決年月日
- 平成16年5月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件相続により取得した本件土地には根抵当権が設定されているため、本件土地に実質的な財産価値がない旨主張する。しかしながら、本件土地に設定されている根抵当権に係る債務の額は、共同相続人であるAの負担に属するものと認められるから、仮に本件土地を売却し、本件土地の売却代金をAの債務の返済に充てた場合、請求人はAに対して当該返済に充てられた額の返還を請求する権利を有することになるのであるから、本件相続により受けた利益の価額を算定する上においては、財産価値がないということはできないから請求人の主張には理由がない。(平16.5.31金裁(諸)平15-15)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平150015
- 裁決年月日
- 平成16年5月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、代償財産に係る金員等を受領していないから、請求人の固有の相続税納付による負の遺産を受け入れさせられた旨主張する。しかしながら、遺産分割協議において、Aが請求人の固有の相続税額を支払う旨の合意があったとしても、請求人は請求人の固有の相続税の本来の納税義務者であるから、請求人が請求人の固有の相続税を納付したことは、単に請求人が負う納税義務を履行したにすぎないというべきである。また、遺産分割協議書には請求人を含む共同相続人全員の署名押印がなされていることから、本件相続における遺産分割協議が有効に成立していると認められるところ、請求人は、Aに対して、代償財産の価額に相当する金員の支払い等を求める権利を有しているのであるから、請求人とAとの間の合意内容の履行に関する問題として解決されるべきものであり、請求人が本件相続により受けた利益の価額を算定する上においては、考慮されるべきものではない。(平16.5.31金裁(諸)平15-15)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平150065
- 裁決年月日
- 平成16年3月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁が本件相続により算定した連帯納付責任額は、請求人が本件相続で取得した財産の価額を上回るものであり、不当である旨主張する。しかしながら、相続税法第34条第1項は、同一の被相続人から相続又は遺贈により財産を取得したすべての者は、その相続又は遺贈により取得した財産に係る相続税について、当該相続又は遺贈により受けた利益の価額に相当する金額を限度として、互いに連帯納付の責任を負う旨規定している。ところで、請求人の修正申告が適法に確定しているところ、当審判所の調査によっても連帯納付責任額の算定には誤りが認められないことから、請求人の主張には理由がない。(平16.3.25大裁(諸)平15-65)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平150050
- 裁決年月日
- 平成16年2月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①一方的に連帯納付責任による差押を行うのは違法であること、②相続発生から10余年が経過していることから、連帯納付義務に係る徴収権の時効が成立していること、③他の相続人の滞納状況等を開示せず、突如、差押を行ったのは徴収権の濫用であることを理由に、相続税法第34条第1項及び第4項の連帯納付義務に基づく差押処分は違法である旨主張する。しかしながら、①連帯納付義務は、相続税及び贈与税の納税義務の確定という事実に基づいて法律上当然に生じるものであって、格別の確定手続を要するものではないと解するのが相当であり、また、②連帯納付義務に係る徴収権の時効は、本来の納税義務者の徴収権の時効中断の効力は連帯納付義務者についても及ぶものと解されているところ、審判所の調査によっても、連帯納付義務者の徴収権の時効は完成しておらず、さらに、③他の相続人の滞納状況等を開示しなければならない旨の法律上の規定もなく、原処分庁には守秘義務が課せられていることから、情報を開示しなかったとしても徴収権の濫用があったとはいえないことなどから、請求人の主張には理由がない。(平16.2.26大裁(諸)平15-50)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平150003
- 裁決年月日
- 平成15年7月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.66・289ページ
要旨
○ 請求人は、原処分庁が行ったAに対する延納の許可から延納許可の取消しまでの徴収手続に違法があるとして、請求人の連帯納付義務は消滅している旨主張する。しかしながら、延納の許可と連帯納付義務は異なる租税法規を根拠とするものである上、相続税法、国税通則法及び国税徴収法のいずれにも、請求人が主張するような延納の許可に関する違法等の存在によって連帯納付義務が消滅する旨を規定した条文は存在しない。むしろ、連帯納付義務は、法が相続税の徴収の確保をするために各相続人等に課した特別の責任であること、延納の許可に当たって十分な担保を徴していても、担保価値の変動によって担保物を処分しても相続税が徴収できなくなる可能性があることをかんがみれば、原処分庁は、延納の許可の際に徴した担保を処分して徴収を確保する方法と、連帯納付義務者にその履行を求めて徴収を確保する方法を、併存的に有していると解するのが相当である。したがって、請求人の主張には理由がない。(平15.7.3大裁(諸)平15-3)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平150003
- 裁決年月日
- 平成15年7月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.66・289ページ
要旨
○ 請求人は、原処分庁が連帯納付義務に係る賦課決定通知書を送付していないから、請求人の連帯納付義務は確定していない旨主張する。しかしながら、相続税法第34条第1項に規定される連帯納付義務は、相続税徴収の確保を図るため相互に各相続人等に課した特別の責任であり、各相続人等の固有の相続税の納税義務の確定という事実に照応して、法律上当然に生ずると解されているから、本件相続の共同相続人であるAの相続税の納付義務が有効に確定している以上、請求人の連帯納付義務は、格別の手続を要することなくAの納付義務の確定に照応して確定している。(平15.7.3大裁(諸)平15-3)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平150004
- 裁決年月日
- 平成15年7月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件相続の被相続人Yの孫に当たるいわば第二次的相続人であって、亡母Aが負うべき連帯納付義務の範囲である「Yの相続により受けた利益の価額」は、Aさえ客観的に知りえず、まして請求人らは全く知ることのできない立場にあるのだから、請求人は法的に保護されなければならない旨主張する。しかしながら、Aは、Yほかの相続人と共同して本件相続に係る相続税の申告をし、また更正の請求により更正処分を受けていることからしても、「本件相続により受けた利益の価額」を知り得る状態にある上、請求人はAの相続人であり同人の相続に関して単純承認をしている以上、Aが負うべき連帯納付義務は請求人に承継されるといわざるを得ず、連帯納付義務に関しては、格別の確定手続を要しないから、請求人の主張には理由がない。(平15.7.3大裁(諸)平15-4)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平150005
- 裁決年月日
- 平成15年7月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件相続の被相続人Yの孫に当たるいわば第二次的相続人であって、亡母Aが負うべき連帯納付義務の範囲である「Yの相続により受けた利益の価額」は、Aさえ客観的に知りえず、まして請求人らは全く知ることのできない立場にあるのだから、請求人は法的に保護されなければならず、請求人に対し連帯納付義務の確定手続が行われなければならない旨主張する。しかしながら、Aは、Yほかの相続人と共同して本件相続に係る相続税の申告をし、また更正の請求により更正処分を受けていることからしても、同人の連帯納付義務の範囲である「本件相続により受けた利益の価額」を知り得ないわけではない。確かに、本件相続について発生した連帯納付義務がAの死亡により請求人にまで課されるのは酷と思われる面もあるものの、請求人はAの相続人であり同人の相続に関して単純承認をしている以上、Aが負うべき連帯納付義務は請求人に承継されると言わざるを得ず、連帯納付義務に関しては、格別の確定手続を要しないから、請求人の主張には理由がない。(平15.7.3大裁(諸)平15-5)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平140009ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成15年5月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、連帯納付義務の限度となる「相続又は遺贈に因り受けた利益の価額」は、相続により取得した財産の価額から、相続法第19条の2第1項の規定による配偶者に対する相続税の軽減がないものとして計算した相続税額を控除した額であると主張する。しかしながら、同法第34条第1項の「相続又は遺贈に因り受けた利益の価額」とは、相続又は遺贈により取得した財産の価額から同法第13条の規定による債務控除の額並びに相続又は遺贈により取得した財産に係る相続税額及び登録免許税額を控除した後の額をいうものと解され、更に、相続又は遺贈により取得した財産に係る相続税額とは、連帯納付義務が相続税の徴収の確保を図るため、相互に各相続人に課した特別の責任であるという趣旨に照らせば、現に納付することになった相続税額であると解するのが相当である。(平15.05.22.金裁(諸)平14-9)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平140018
- 裁決年月日
- 平成15年2月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、滞納者の納付すべき相続税の本税は、他の共同相続人により納付済みであり、連帯納付の義務は履行されているから、本件延滞税まで連帯納付義務とする督促処分は違法であり、また、本件延滞税が膨らんだ背景には、滞納者が延納申請を取下げた日から5年にわたり放置した原処分庁の怠慢がある旨主張する。しかしながら、連帯納付義務の制度の趣旨を考慮すれば、税務署長は、すべての相続人がその固有の相続税の納税を完了するまで、他の相続人に対して連帯納付義務の履行を求めることができると解され、また、すべての相続人の固有の相続税について、その徴収権が消滅しない限り連帯納付義務が消滅することはなく、滞納者が延納申請を取下げた日から督促までの期間の長短によって、連帯納付義務の効果が左右されるものではないと解されるところ本件延滞税は、共同相続人が相続税を滞納した結果、納付義務が生じたものであるから、相続税法第34条により納付責任を負わなければならないことは明らかであり、請求人の主張には理由がない。(平15.02.19.仙裁(諸)平14-18)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平140018
- 裁決年月日
- 平成14年10月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、公売によって、既に本件相続に係る取得財産を失っており、連帯納付義務に基づく負担額が存しなくなったから、請求人らに連帯納付義務はない旨主張するが、連帯納付義務の限度額は、相続により取得した財産の相続開始時点における価額に基づいて計算すべきものであり、その後、当該財産の権利関係に異動が生じたとしても、いったん確定した連帯納付義務の限度額を増減させたり、消滅させたりすることはできないから、請求人らが、本件督促日において、本件相続により取得した財産を所有していなかったとしても、そのことをもって請求人らの連帯納付義務が消滅すると解することはできない。(平14.10.09.関裁(諸)平14-18)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平130077
- 裁決年月日
- 平成14年5月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.63・586ページ
要旨
○ 請求人は、贈与に基づく連帯納付義務について、原処分庁から送付された連帯納付義務のお知らせと称する文書を受領するまで滞納が生じていることを全く知らなかったのであり、滞納が生じたことに何の責任もないから、請求人に延滞税の納付義務はないと主張する。しかしながら、相続税第34条第4項の連帯納付義務は、受贈者の贈与税の納税義務の確定という事実に基づいて法律上当然に生じるものであって、格別の確定手続を要するものではなく、またその連帯納付義務の範囲は、受贈者が負っている本税及び延滞税のすべてについて贈与した財産の価額を限度として負担すべきと解されるから、請求人の主張には理由がない。(平14. 5.10名裁(諸)平13-77)裁決事例集NO63・586ページ
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平130016
- 裁決年月日
- 平成14年3月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が訴訟上の和解により共同相続人から取得した遺留分減殺請求に係る価額弁償金(以下「本件財産」という。)の実質は、慰謝料請求権の行使に基づき取得した慰謝料であるから、本件財産は相続税法第34条第1項に規定する「相続又は遺贈に因り取得した財産」ではない旨主張するが、(1)民事訴訟法第267条の和解調書の記載は確定判決と同一の効力を有する旨の規定及び(2)それを覆す本件財産の実質が慰謝料であるとする証拠がないことから、本件財産を民法第1041条の価額弁償金と認めるのが相当であり、その財産は相続税法第34条第1項に規定する「相続又は遺贈に因り取得した財産」に該当する。(平14. 3.15金裁(諸)平13-16)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平130016
- 裁決年月日
- 平成14年3月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、(1)相続税の申告等がないから、請求人固有の相続税の納税義務の確定手続がなされていない連帯納付義務は負わないこと、(2)共同相続人に対し原処分庁等がした徴収手続には重大かつ明白な瑕疵があり、原処分はこの責任を請求人に転嫁するもので国税徴収権の濫用であることなどを理由に、相続税法第34条第1項の連帯納付義務に係る督促処分の違法を主張する。しかしながら、相続税の連帯納付義務は、相続又は遺贈に因り財産を取得した者であればその者の固有の納税義務の有無にかかわらず、他の相続人等の固有の納税義務の確定という事実に照応して格別の確定手続を要せず法律上当然に生ずるものと解するのが相当であり、また、国税徴収権の濫用に当たる徴収手続を原処分庁が行ったとは認められないことなどから、連帯納付義務者に係る督促処分は適法である。(平14. 3.15金裁(諸)平13-16)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平130007
- 裁決年月日
- 平成13年10月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 相続税の申告等がない請求人に相続税法第34条第1項の連帯納付義務があるとして行った督促処分について、請求人は、(1)請求人固有の相続税の納税義務の確定手続がなされていないから連帯納付義務は負わないこと、(2)税務署長が本件延納許可に際して徴した担保が不十分であったことを理由に連帯納付義務に係る督促処分の違法を主張するが、相続税の連帯納付義務は、相続又は遺贈に因り財産を取得した者であればその者の固有の納税義務の有無にかかわらず、他の相続人等の固有の納税義務の確定という事実に照応して、格別の確定手続を要せず法律上当然に生ずるものと解するのが相当であり、徴収手続にも問題がないことから、連帯納付義務者に係る督促処分は適法である。(平13.10.31金裁(諸)平13-7)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平130008
- 裁決年月日
- 平成13年10月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 相続税の申告等がない請求人に相続税法第34条第1項の連帯納付義務があるとして行った督促処分について、請求人は、(1)請求人固有の相続税の納税義務の確定手続がなされていないから連帯納付義務は負わないこと、(2)共同相続人に対する原処分庁の徴収手続の怠慢のつけを一方的に請求人に押しつけるもので不当であることなどを理由に連帯納付義務に係る督促処分の違法を主張するが、相続税の連帯納付義務は、相続又は遺贈に因り財産を取得した者であればその者の固有の納税義務の有無にかかわらず、他の相続人等の固有の納税義務の確定という事実に照応して、格別の確定手続を要せず法律上当然に生ずるものと解するのが相当であり、徴収手続にも問題がないことなどから、連帯納付義務者に係る督促処分は適法である。(平13.10.31金裁(諸)平13-8)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平120128ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成13年6月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、代償分割により財産を取得した者は相法第34条第1項に規定する「相続に因り財産を取得したすべての者」に該当しないから、連帯納付義務がない旨主張するが、「相続に因り財産を取得したすべての者」に代償分割により財産を取得した者も含まれることは明らかであるから、請求人の主張には理由がない。請求人は、仮に連帯納付義務があるとしても、代償分割財産の評価額は現在零円である旨主張するが、代償分割財産の評価額は相続開始の時における評価額をいうのであるから、請求人の主張には理由がない。(平13.6.29大裁(諸)平12−128)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平120117
- 裁決年月日
- 平成13年6月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、自らが納付すべき相続税を完納しているにもかかわらず、相続開始から10年も経過した現在に至って、他の相続人に対する相続税まで納付せよとの督促処分は不当である旨主張する。しかしながら、相法第34条第1項に規定する連帯納付義務は、相続税徴収の確保を図るため、相互に各相続人に課した特別の責任であって、連帯納付義務の確定は各相続人の固有の相続税の納税義務の確定という事実に照応して法律上当然に生じるものでから、連帯納付義務につき特別の確定手続を要するものではないと解されている。したがって、各相続人の一部に相続税を滞納した者がある場合には、税務署長は、他の相続人に対し、その相場により受けた利益の価額に相当する金額を限度として連帯納付義務の履行を求めることができることになるから、請求人の主張には理由がない。(平13.6.20大裁(諸)平12−117)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平120010ほか 3件
- 裁決年月日
- 平成13年3月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 業種
- 会社役員
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 相法第34条第1項に規定する連帯納付義務に基づき、請求人に対して行われた督促処分について、請求人は、(1)遺留分減殺請求権を行使して価額弁償金を取得した者は同項に規定する「相続又は遺贈に因り財産を取得した者」に該当しないこと、(2)相続税の申告をしていない者に対しては同項の適用がないこと、(3)連帯納付義務に対する確定手続がとられていないこと、(4)国税の徴収権は時効により消滅していること、(5)本来の納税義務者に対する延納許可等に瑕疵があり、公平性、正当性を欠き国税徴収権の濫用に当たり違法であること等を理由に、連帯納付義務の不存在を主張するが、遺留分減殺請求権を行して取得した価額弁償金は相続により取得した財産に該当すること、同項の規定の趣旨から連帯納付義務につき格別の手続を要しないこと、時効は延納により停止されているので完成していないこと、徴税手続等に問題がないこと等から、連帯納付義務は存在しており、連帯納付義務者に対する督促処分は適法である。(平13.3.27金裁(諸)平12−10)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平120002
- 裁決年月日
- 平成12年11月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 相法第34条第1項に規定する連帯納付義務に基づき、請求人に対して行われた督促処分について、請求人は、(1)滞納者の相続税の申告内容等を不知であること、(2)本来の納税義務者に対する徴税が怠慢であること、(3)相続財産の現存価値が減少していること、(4)連帯納付義務者に対する確定手続がとられていないこと、(5)国税の徴収権は時効により消滅していること等を理由に、連帯納付義務の不存在を主張するが、同法の規定の趣旨から、連帯納付義務につき格別の手続を要しないこと、徴税手続等に問題がないこと、連帯納付義務は受けた利益の価額の範囲内であること、時効は延納により停止されているので完成していないこと等から、連帯納付義務は存在しており、連帯納付義務者に対する督促処分は適法である。(平12.11.20金裁(諸)平12−2)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平110106
- 裁決年月日
- 平成12年4月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №59・344ページ
要旨
○ 請求人は、原処分庁が滞納者に対する滞納処分を十分に行っておらず、誠実な職務を遂行したとはいえないこと及び本件滞納国税の負担を請求人に一方的に求め、租税負担の公平性を阻害していることから、本件督促処分は不当である旨主張する。しかしながら、連帯納付義務は、相続税の徴収の確保を図るために相互に各相続人に課した特別な責任であり、連帯納付義務の確定という事実に照応して法律上当然に生じるものであるから、各相続人の固有の納税義務が確定すれば、直ちに連帯納付義務者に対して徴収手続を行うことができ、また、第二次納税義務のような補充的な性格を持つものではない。したがって、原処分庁が請求人に対し本件滞納国税に係る連帯納付義務の履行を求め徴収手続を進めたとしても、これが本来の納税者である滞納者に徴収手続を尽くした後でなければできないというものではないから、請求人の主張には理由がない。(平成12. 4.19大裁(諸)平11-106)裁決事例集 №59・344ページ
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平110069
- 裁決年月日
- 平成12年2月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁がした相続税の充当処分について、①相続財産の帰属を巡って、請求人と他の相続人との間で訴訟中であり、②相続税を滞納している他の相続人に差し押さえ等を行わず、請求人に連帯納付責任を求めることは、徴税のバランスを欠くことから違法または不当と主張するが、相法第34条第1項及び通則法第57条第1項に基づいて行われた充当処分は適法であって、請求人の主張には理由がない。(平成12. 2. 4大裁(諸)平11-69)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平110051
- 裁決年月日
- 平成11年12月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 連帯納付義務は、相続税徴収の確保を図るため、各相続人相互に課した特別の責任であって、各相続人の納税義務の確定という事実に伴ってその都度当然に生ずるものであるから、他の相続人に滞納税額がある以上、連帯納付義務が単独で消滅することはない。また、本件督促処分が、請求人に対する権利の濫用に当たるということはできない。(平成11.12.15大裁(諸)平11-51)、(平成11.12.15大裁(諸)平11-52)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平110014
- 裁決年月日
- 平成11年9月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、連帯納付義務者は、催告及び検索の抗弁権を有しているところ、請求人以外の共同相続人であるKらに容易に執行できる財産があるにもかかわらず、請求人に本件滞納国税の納付義務を負わせた本件督促処分は違法である旨主張する。しかしながら、連帯納付義務は、同一の被相続人の相続について、各相続人の固有の相続税の納税義務が確定すれば、他の共同相続人が法定納期限までに納付しない場合は、直ちに連帯納付義務者に対して徴収手続を行うことができ、また、第二次納税義務者や国税の保証人の規定にあるような、国税を徴収するための前提要件もないことから、他の相続人の固有の相続税の納税義務について補充的に履行責任を負わせるものではない。したがって、本件督促処分は有効である。(平成11. 9.21大裁(諸)平11-14)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平100028
- 裁決年月日
- 平成10年11月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №56・396ページ
要旨
○ 相法第34条第1項の連帯納付義務は、相続税徴収の確保を図るため、各相続人に課した特別の責任であって、その履行義務の前提条件をなす連帯納付義務の確定は、各相続人の固有の相続税の納税義務の確定という事実に照応して法律上当然に生じるものであり、連帯納付義務に格別の確定手続を要するものではないと解されるところ、請求人の主張する連帯納付義務に対する確定手続又は納税告知の必要性、延納許可に係る担保の評価の不当性及び国税の徴収権の消滅時効の完成などによって、連帯納付義務が発生したり、消滅したりすることはないから、連帯納付義務者に対して、通則法第37条第1項の規定に基づいて行われた督促処分は適法である。(平10.11. 9大裁 (諸) 平10-28)裁決事例集 №56・396ページ、(平10.11. 9大裁 (諸) 平10-29)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平100020
- 裁決年月日
- 平成10年10月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №56・435ページ
要旨
○ 共同相続人は、本件滞納国税の納税資金ないし納税資金調達能力を有しているにもかかわらず、原処分庁は、本来の納税義務者である共同相続人に対して強制的な徴税の執行を行うことなく、自己の相続税を完納した請求人に対して本件差押処分を行ったことは、違法、不当である旨主張する。しかしながら、相続税の連帯納付義務は、格別の確定手続を要するものではなく、各相続人の固有の相続税の納税義務が確定すれば当然に生ずるものであり、本来の納税義務についての履行責任を連帯納付義務者に補充的に負わせるものではなく、国税の徴収に当たる所轄庁は直ちに連帯納付義務者に対して徴収手続を行うことができると解され、また、差押時における各相続人の資力の多寡が差押順位に影響を及ぼすものではないから、連帯納付義務者に対する滞納処分の前に、本来の納税義務者に対して強制的な徴税の執行を行わなければならないとするものではない。(平10.10.21大裁 (諸) 平10-20)裁決事例集 №56・435ページ
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平090151
- 裁決年月日
- 平成10年4月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No55・608ページ
要旨
○ 請求人は、(1)相法第34条第1項は、本来の納税義務者が納税するのが原則であり、あらゆる手法を尽くしても徴税不可能となった場合のみ、他の相続人に納税義務が生じると解されるところ、原処分庁は、徴税を尽くしたことの根拠を示していないこと及び(2)職務怠慢により担保割れを招いた責任は税務署長にあることから、本件督促処分は違法である旨主張するが、同条同項に規定する連帯納付義務は、本来の納税義務者の固有の納税義務が確定すれば、格別の確定手続を要することなく他の相続人に対して法律上当然に生じ、国税の徴収に当たる所轄庁は、連帯納付義務者に対して徴収手続を行うことができると解されており、請求人の主張は、いずれも理由がない。(平10. 4. 2東裁(諸)平 9-151) 裁決事例集No55・608ページ
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平090021
- 裁決年月日
- 平成10年3月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400903000
- 争点
- 9申告及び納付等/3連帯納付義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が相法第34条第1項の規定を適用するに当たっては、滞納者の資産保有の状況、日常の生活状態、通常の収入程度を十分に調査、検討した上で、かつ、納税の能力、意思等がないと判断した後に行うべきであり、たとえ法令があるとしても、直ちに連帯納付義務の履行を請求することは、承服できない旨主張するが、同条の連帯納付義務は、相続人の固有の相続税の納税義務が確定すれば、同一の被相続人から相続により財産を取得した他の相続人は、法律上当然に連帯納付責任があるのであるから、請求人は、自らが負担すべき納税義務のほかに、滞納国税について、当該相続により受けた利益を限度として、連帯して納付する責任がある。(平10. 3.24仙裁(諸)平 9-21)、(平10. 3.24仙裁(諸)平 9-22〜44)
【 税務法規集に掲載する法令等の情報に関する注意事項 】
- 本サービスは、デジタル庁が管理するe-Gov法令検索のデータ、国税庁がホームページを通じて提供する通達等の情報および国税不服審判所の公表裁決事例・裁決要旨を利用しています。
- 法律の専門家が分類・整理した情報を元に、プログラムで自動的に法令等を解析し、関連する情報を統合的に閲覧できるように再編集していますが法令等の内容については、明白な誤りや文字種の統一などの形式的な点を除き、変更しておりません。
- 各法令等の施行日等の情報は法令等の名称の横にある マークのボタンからご覧いただけます。また、当該法令の元データにもその情報表示部分からアクセスすることができます。
- 本サービスの提供者は、デジタル庁および国税庁とは関係がなく、またこれらの機関を代表するものでもありません。
- 本サービスの提供者は、表示される情報に誤りがないように努めていますが、利用者による本サービスの利用に関する結果に対して一切の責任を負いません。