裁決要旨 5物納
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平290074
- 裁決年月日
- 平成30年1月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400905990
- 争点
- 9申告及び納付等/5物納/2その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が、請求人がした相続税に係る物納の許可の申請(本件物納申請)につき、相続税法施行令第17条《物納の許可限度額》に規定する物納許可限度額が零円であるとして却下処分(本件物納申請却下処分)したことに対し、原処分庁がした臨時的収入額などの認定には誤りがあるなどと主張する。確かに、原処分庁がした臨時的収入額の認定には矛盾が認められその計算は相当ではないが、当審判所において「金銭納付を困難とする理由書」等に定める方法により本件物納申請に係る物納許可限度額を検討した結果、請求人のその他の主張はいずれも採用することはできず、当該物納許可限度額は零円となる(延納によっても金銭で納付することを困難とする事由は認められない)。したがって、本件物納申請却下処分は適法である。(平30. 1.26 東裁(諸)平29-74)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240078
- 裁決年月日
- 平成24年10月17日
- 裁決結果
- 却下
- 争点番号
- 400905990
- 争点
- 9申告及び納付等/5物納/2その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 相続税法第43条《物納財産の収納価額等》第1項は、物納財産の収納価額は課税価格計算の基礎となった当該財産の価額によることを原則としつつ、例外的に、収納の時までに当該財産の状況に著しい変化が生じたときは、税務署長は収納の時の現況により当該財産の収納価額を定めることができる旨規定しているものの、物納財産の価額が物納申請時から物納許可処分までの間に増加したとしても、物納申請者にその増加した価額での物納許可処分を求める権利を付与する旨の法令上の規定はなく、同法第43条の文言からすれば、税務署長はその増加した価額で物納許可処分を行う義務を負うものではないと解される。したがって、納税者が、相続税の課税価格計算の基礎となった価額で物納財産についての物納申請をした場合、物納許可処分までの間に当該財産の価額が増加したとしても、申請どおりに物納許可処分がされたときは、当該納税者の権利又は利益が侵害されたということはできず、当該物納許可処分の取消し又は変更を求める不服申立ての利益はないというべきである。(平24.10.17 東裁(諸)平24-78)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230043ほか 2件
- 裁決年月日
- 平成23年9月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400905010
- 争点
- 9申告及び納付等/5物納/1物納財産の適否
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、財産が借地権で制限のある不動産の場合には、現状有姿のまま引渡しと移転登記がなされれば十分であって、それ以上に測量、権利関係の整備をしなかったとしても、物納申請を却下すべき事由には当たらない旨主張するが、相続税は金銭納付が原則であり、物納制度は金銭納付が困難な場合、相続税納付の手段として国が物納申請財産を換価し、その代金を相続税納付に充てるものであるから、物納申請財産は金銭による納付と同等の経済的利益を国が将来現実に確保することができるものでなければならず、測量、権利関係の整備が行われない場合、当該財産は物納不適格財産に該当するといわざるを得ず、請求人の主張は独自の見解であり採用できない。(平23. 9.27 東裁(諸)平23-43)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230044ほか 2件
- 裁決年月日
- 平成23年9月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400905010
- 争点
- 9申告及び納付等/5物納/1物納財産の適否
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 国税の納付は金銭納付が原則であるから、物納申請財産は金銭による納付があった場合と同等の経済的利益を国が将来確保することができるものでなければならない。そのため、税務署長等は、物納申請書の提出があった場合、相続税法(平成4年3月法律第16号による改正前のもの)第42条《物納手続》第2項の規定により、同法第41条《物納》に規定する物納の要件に該当するか否か、物納財産が管理又は処分をするのに不適当であると認められる場合に該当するか否かについて調査を行う必要がある。そしてそのためには、物納申請財産が特定されていなければならならず、かつ、その財産に係る権利関係等が明らかでなければならないから、税務署長等が物納申請者に対し、物納申請に係る財産の特定や権利関係を明らかにするための必要書類の提出を求め、また、不備がある場合に補完等を求めることは合理的な理由があると解される。さらに、税務署長等は、物納申請者が必要書類の提出を行わない場合、その不足する必要書類の提出に手を尽くし、それでも正当な理由がなく必要書類の提出が行われず、また、提出された書類の範囲内では物納申請財産の特定を欠き権利関係が明らかにされない場合には、管理又は処分をするのに不適当な財産に該当するとして却下することができるものと解される。そして相続税法が物納申請について許可又は却下の期限を定めていないことからすると、どの時点で却下するかについては税務署長等の裁量に委ねられていると解するのが相当である。(平23. 9.27 東裁(諸)平23-44)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220213
- 裁決年月日
- 平成23年5月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400905990
- 争点
- 9申告及び納付等/5物納/2その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人の債務の担保となっている本件預金は、相続税法施行令第12条《延納の許可限度額》第1項第2号に規定する「相続税額に係る納期限又は納付すべき日において有する現金・預貯金その他換価の容易な財産」として扱うべきではない旨主張する。本件被相続人は、本件相続時において、被担保債権について連帯保証債務を負い、本件預金には、本件相続時において、質権が設定されているが、被担保債権は、金融機関の請求人に対する貸付金であり、被相続人の債務ではない。そして、本件相続時において、主たる債務者である請求人が、当該債務につき弁済不能の状態にあるとは認められず、当該債務は、相続財産から控除すべき債務には当たらないから、相続税の物納申請に際し納期限までに納付することができる金額の計算において控除する支払費用等に含まれない。したがって、相続税に係る納期限において有する現金、預貯金その他換価の容易な財産から本件預金を控除することはできず、請求人の主張には理由がない。(平23. 5.30 東裁(諸)平22-213)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220213
- 裁決年月日
- 平成23年5月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400905990
- 争点
- 9申告及び納付等/5物納/2その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、物納許可限度額の算定に当たり、相続税法施行令第17条《物納の許可限度額》第1号に規定する「納期限又は納付すべき日以後において見込まれる納税義務者の収入の額として合理的に計算した額」には請求人の報酬を含めるべきでない旨主張する。収入とは、外部からの経済的価値の流入と解されていところ、当該報酬は、本件相続の納期限の時点で生じており、また、請求人は、特別な事情がないかぎりその任期満了まで勤めると見込まれることから、現任期期間に係る報酬が、相続税法施行令第17条第1号に掲げる納税義務者の収入の額に含まれることは明らかであるが、任期満了後再雇用されるか否かは不確実であることから、同号に掲げる納税義務者の収入の額として、任期満了後も当然に再雇用され、報酬の発生が見込まれるとして算定することは合理性に欠けると見込まれることから、現任期期間に係る報酬を収入の額として算定するものと解するのが相当である。(平23. 5.30 東裁(諸)平22-213)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220215ほか 2件
- 裁決年月日
- 平成23年5月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400905990
- 争点
- 9申告及び納付等/5物納/2その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 相続税法第41条《物納の要件》第1項は、物納の許可をする場合において、物納財産の性質、形状、その他の特徴により政令で定める額を超える額の物納財産を収納することについて、税務署長がやむを得ない事情があると認めるときは、政令で定める額を超えて物納の許可をすることができる旨を規定しているが、同条の定める物納の要件を満たさない場合にも税務署長の裁量で物納許可をすることは認めておらず、請求人の主張はその前提を欠くもので採用できない。(平23. 5.30 東裁(諸)平22-215)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220215
- 裁決年月日
- 平成23年5月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400905990
- 争点
- 9申告及び納付等/5物納/2その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、物納許可限度額の算出に際し、相続税法施行令第12条《延納の許可限度額》第1項第2号に規定する「請求人及び請求人と生計を一にする配偶者その他の親族の生活のために通常必要とされる費用に相当する額」には、請求人の父の借入金の返済額を含む旨主張する。しかしながら、所得税法第56条《事業から対価を受ける親族がある場合の必要経費の特例》の定める生計を一にする親族とは、同一の生活共同体に属して日常生活の資を共通にしているものと解されるところ、相続税法施行令第17条《物納の許可限度額》第2号の生計を一にする親族の意義をこれと別異に解すべき事由もない。そして請求人は会社に勤務し給与所得を得、父は議員報酬及び不動産収入を得ていることからすれば、それぞれ独立して生計を営んでいたものと認めるのが相当であるから、請求人の父の借入金の返済額は、本件借入金の目的や使途を判断するまでもなく、生活のために通常必要とされる費用に相当する額とは認められない。(平23. 5.30 東裁(諸)平22-215)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210051
- 裁決年月日
- 平成21年11月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400905010
- 争点
- 9申告及び納付等/5物納/1物納財産の適否
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続税法第42条ただし書の「管理又は処分をするのに不適当」な財産のうち、所有権の帰属について係争中の財産とは、当該財産が被相続人の遺産かどうかを争っているものである旨主張する。しかしながら、仮に本件各土地を物納財産として収納した後、請求人が本件訴訟で敗訴すれば、物納許可そのものが無効となるのであるから、争う当事者が誰であるかについては管理又は処分をするのに不適当か否かを判断する際の要素にはならないというべきであり、したがって、請求人の主張には理由がない。(平21.11. 5 東裁(諸)平21-51)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210051
- 裁決年月日
- 平成21年11月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400905990
- 争点
- 9申告及び納付等/5物納/2その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が本件物納申請を却下することなく約2年4か月もの長い期間相続税の徴収を猶予してきたことは、請求人の特殊な事情及び物納が実行可能となる時期について理解を示し、直ちに物納申請の却下処分を行わないとの公的見解を表示したものであり、事情の変更がないにもかかわらず却下したことは信義則に違反する旨主張する。しかしながら、原処分庁が請求人に対して再三にわたり物納財産の変更又は補正を求める書面を送付していたことからすれば、原処分庁が本件各物納申請の却下処分を行わないことの公的見解を表したものとは認められないから、請求人の主張には理由がない。(平21.11.5東裁(諸)平21-51)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平200029
- 裁決年月日
- 平成20年12月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400905990
- 争点
- 9申告及び納付等/5物納/2その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件物納申請から本件各処分までに約16年もの年月が経過しており、処分までにこのように長期にわたったことは、原処分庁の不作為による違法性があり、このことは、いかなる理由があろうとも正当化されるものではなく、原処分を変更及び取消すべきである旨主張する。ところで、物納申請に基づく調査に関しては、相続税法第42条第2項に規定しているが、当該調査の範囲、程度及び調査の期間等などは、税務署長等又は税務署長等から委任を受けた担当職員の合理的な裁量にゆだねられていると解される。本件においては、本件各処分が①本件物納申請土地に抵当権及び根抵当権が設定されていたこと、②請求人が、本件申請時から本件土地の測量等を含む補完作業に相当の日数を要したことを原因として、本件各処分は長期の時間を要したものであると認められる。そうすると、本件各処分は、税務署長等又は税務署長等から委任を受けた担当職員が、合理的な裁量の範囲を逸脱して行われたものであると評価できず、変更すべき違法はないというべきである。したがって、請求人の主張は採用できない。(平20.12. 8 大裁(諸)平20-29)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平200029
- 裁決年月日
- 平成20年12月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400905010
- 争点
- 9申告及び納付等/5物納/1物納財産の適否
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が物納財産である本件土地の収納価額を相続時点における貸家建付地としての価額ではなく、貸宅地としての価額で定めて行った物納許可及び収納価額の改定により物納申請額に不足した価額をもって行った物納却下の各処分は違法である旨主張する。しかしながら、当該土地上には建物が存在しており、当該土地が物納されたとしても当該土地には建物の収去及び同土地の明渡し等の問題が内在し、これを処分することは容易でないことから、当該土地については、金銭の納付があった場合と同等の経済的利益を確保することが困難であるとして相続税法第42条第2項ただし書でいう管理又は処分するのに不適当な財産であった。このため、請求人から国有財産借受確認書の提出を受け、同書に基づいて原処分庁が物納を許可する場合にあっては、「収納の時までに当該財産の状況に著しい変化」を生じたものであり、当該物納財産の収納と同時に上記賃貸借契約の効力が発生したということができる。同法第43条第1項ただし書の規定は、この収納の時の現況により物納財産の収納価額を定めることができると解するのが相当である。そうすると、本件土地は、収納時の状態である借地権が存在する貸宅地として、本件土地の収納価額を算定した本件許可処分に違法はない。また、過去に物納許可処分した土地についても同趣旨の収納価額の改定を行ったものであり、物納申請額に不足した額についての本件物納却下処分に違法はない。したがって、請求人の主張は採用できない。(平20.12. 8 大裁(諸)平20-29)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平180083
- 裁決年月日
- 平成19年5月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400905010
- 争点
- 9申告及び納付等/5物納/1物納財産の適否
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が本件物納土地の収納価額を自用地としての価額ではなく貸宅地としての価額であるとしたことは違法であるから変更すべきである旨主張する。 しかしながら、当該土地上には使用貸借に基づいて建物が存在しており、当該土地が物納されたとしても当該土地には建物の収去及び同土地の明渡し等の問題が内在し、これを処分することは容易でないことから、当該土地については、金銭の納付があった場合と同等の経済的利益を確保することが困難であるとして相続税法(平成15年法律第8号による改正前のもの。以下同じ。)第42条第2項ただし書でいう管理又は処分するのに不適当な財産であったと認めるのが相当である。 そして、請求人から提出された国有財産借受確認書に基づいて国税局長が物納を許可した本件にあっては、本件物納土地の収納時点で、国と請求人との間において当該土地に係る賃貸借契約の効力が生じたと認められる。 そうすると、本件物納土地は、収納時点において、借地権の設定がされた場合に該当し、相続税法第43条第1項ただし書に規定する「収納の時までに当該財産の状況に著しい変化」があるとして、同規定により、収納の時の状態である借地権が存在する貸宅地として、相続時点に請求人が取得したとして算出される価額をもって収納価額とした原処分に違法はないというべきである。したがって、請求人の主張は採用できない。(平19. 5.25 大裁(諸)平18-83)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平180083
- 裁決年月日
- 平成19年5月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400905010
- 争点
- 9申告及び納付等/5物納/1物納財産の適否
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件物納申請から本件各処分までに約14年半もの年月が経過しており、処分までにこのように長期にわたったことは、原処分庁の不作為による違法性があり、このことは、いかなる理由があろうとも正当化されるものではなく、原処分を変更すべきである旨主張する。 ところで、物納申請に基づく調査に関しては、相続税法(平成15年法律第8号による改正前のもの)第42条第2項に規定しているが、当該調査の範囲、程度及び調査の期間等などは、税務署長等又は税務署長等から委任を受けた担当職員の合理的な裁量にゆだねられていると解される。 本件においては、本件各処分が①本件物納申請土地に抵当権及び根抵当権が設定されていたこと、②当該土地上の請求人の所有建物が全壊し、その後、当該土地上に請求人の長男が建物を建築したこと、③当該土地について、土地区画整理事業が施行されたこと、④当該土地の隣地所有者と境界争いが生じ、その紛争が訴訟に持ち込まれたことにより、当該土地の基準地積更正に相当の日数を要したこと等を原因として長期の時間を要したものであると認められる。 そうすると、本件各処分は、税務署長等又は税務署長等から委任を受けた担当職員が、合理的な裁量の範囲を逸脱して行われたものであると評価できず、変更すべき違法はないというべきである。したがって、請求人の主張は採用できない。(平19. 5.25 大裁(諸)平18-83)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180101
- 裁決年月日
- 平成18年12月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400905010
- 争点
- 9申告及び納付等/5物納/1物納財産の適否
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続税に係る物納申請却下処分について、原処分庁は物納申請に係る補完を求めたが、これに対し、請求人には応じることができなかった相当な理由があり、書類の不提出を理由とした当該処分は違法であるとして取消しを求めている。物納申請において税務署長等に提出された書類等だけでは、物納に係る財産の特定や権利関係等を明らかにできないなど、相続税法第41条に規定する物件の要件に係る判断ができない場合には、税務署長等は、物納申請者に対してこれを明らかにするための書類の提出等を要請することができ、さらに、他に調査の方法がない場合で、物納申請者がその要請に対し正当な理由なく応じないときには、当該物納申請財産が管理又は処分をするのに不適当な財産であると判断し、物納申請を却下することは適法であると解される。本件において請求人の主張するこれらの書類を提出することができない相当な理由とは、相続税について、いまだ把握されていない相続財産の解明について課税調査が不足していることなどをいうものであって、当該物納申請に係る財産の適否を判定するための補完について障害となるものでないから、請求人の主張には理由がない。(平18.12. 8 東裁(諸)平18-101)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平170197
- 裁決年月日
- 平成18年6月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400905010
- 争点
- 9申告及び納付等/5物納/1物納財産の適否
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №71・674ページ
要旨
○ 請求人は、原処分庁が求める物納申請に係る必要書類はすべて提出しているから、その提出がないことを理由としてなされた物納申請却下処分は、取り消されるべきである旨主張する。 しかしながら、税務署長等は、物納申請書の提出があった場合、相続税法第41条に規定する物納の要件に該当するか否か及び同法第42条第2項に規定する物納申請財産が管理又は処分するのに適当な財産であるか否かについて調査を行い、許可又は却下の処分をすることになるところ、その物納申請財産の適否の判断に当たっては、物納申請財産の特定や、その財産に係る権利関係等が明らかにされていなければならないことから、その調査の一態様として、物納申請者に対し、①物納申請に係る財産を特定するために必要な書類及び②物納申請財産に係る権利関係等を明らかにするために必要な書類の提出及び補完等を求めることができると解される。そして、これらの必要書類の提出等の要請に対して、物納申請者が、正当な理由なく応じなかった場合には、当該物納申請は、物納財産の特定を欠き、あるいはその権利関係等が明らかにされない結果、物納申請財産が管理又は処分するのに不適当な財産となるから、却下することは相当であると解される。 本件は、原処分庁が提出を求めた必要書類には合理的理由が認められ、これに対して、請求人はその一部しか提出しておらず、その提出された必要書類も不備なものであり、他の提出されない書類についても提出されないことについて正当な理由は認められず、各物納申請財産は管理又は処分するのに不適当な財産となるから、物納申請却下処分は適法である。 したがって、請求人の主張を採用することはできない。(平18. 6.20 東裁(諸)平17-197)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平170018
- 裁決年月日
- 平成18年6月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400905010
- 争点
- 9申告及び納付等/5物納/1物納財産の適否
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №71・659ページ
要旨
○ 請求人の相続税物納申請に係る物納財産が、管理又は処分をするのに不適当な財産に該当するとして、原処分庁が行った相続税物納財産変更要求通知処分に対し、請求人は①当該物納財産が管理又は処分するのに不適当となった原因は国にあること、②当該物納財産は、相続税の申告においては、国の評価に基づいて申告していること、③原処分庁に提出を求められた当該物納財産における隣接地通行権に関する承諾書は、本来必要のないものであること、④当該物納財産は、利用価値のあるものであること等を理由に、現状のまま物納を許可すべきであると主張する。 しかしながら、物納財産が管理又は処分をするのに適当であるかどうかは、不適当となった原因における国の責任及び相続税が課税されたことをもって判断するものではなく、その財産が金銭で相続税の納付があった場合と同等の経済的利益を将来現実に確保することができるか否かの観点から判断するものである。 また、当該物納財産を管理又は処分するのに適当な財産とするためには、隣地通行権に関する承諾書等が必要であり、それらの補完がされない状況において、当該財産を管理又は処分するのに不適当なものであるとした原処分庁の認定は相当である。(平18. 6.14 熊裁(諸)平17-18)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平160045
- 裁決年月日
- 平成17年2月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400905990
- 争点
- 9申告及び納付等/5物納/2その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、特例物納申請を取り下げたのは、脱税詐欺グループにだまされたからであり、錯誤によるものであるから、その後に行われた公売公告処分は不当であり取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、①脱税詐欺グループが作成した申告書が税務署に提出された事実はないこと、②特例物納申請の取下げについての請求人の動機が税務当局に表示された事実はないことから、特例物納申請を取り下げる書類の提出に際して、その取下げの動機が請求人から原処分庁に表示されていないことが認められ、そうすると、当該取下げについて民法第95条を類推適用することはできないから、同条の規定に基づき特例物納申請の取下げは錯誤により無効であり、原処分は不当であるとの請求人の主張には理由がない。(平17.2.15関裁(諸)平16-45)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平150036ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成16年2月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400905010
- 争点
- 9申告及び納付等/5物納/1物納財産の適否
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、収納価額の改訂要因が生じた時点において、収納価額を改訂すべきであり、その結果、超過物納となっているから、相続税法基本通達43−4に定める算式を適用して、物納申請土地の収納価額を算定すべきである旨主張する。しかしながら、相続税法第43条に規定する収納価額の改訂は、物納許可時点において、物納許可財産について生じた改訂要因の有無に基づいて行なうものであり、本件においては、超過物納の状態も生じていないから、請求人の主張には理由がない。(平16.2.6広裁(諸)平15-36)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150092
- 裁決年月日
- 平成15年10月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400905010
- 争点
- 9申告及び納付等/5物納/1物納財産の適否
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 審査請求人らの物納申請土地(本件土地)上には第三者所有の建物が存在するところ請求人らが補完を求められた本件土地の使用貸借関係を明らかにする書類及び国が底地を収納し請求人らが土地賃借人となることにつき当該建物所有者に異議がないことを確認する本件借受確認書を提出しないことから、原処分庁が、本件土地については、国と請求人らとの間で借地契約の円滑な締結、継続が困難であるため、管理又は処分するのに不適当であると認めたことは相当である。請求人らは、国が本件土地を収納しても、国と本件建物所有者との間には何ら契約関係は生じず、請求人らによる賃料支払や国が公売等により底地割合に見合う財産的価値について経済的利益を確保することに問題は生じないことから、本件借受確認書を提出できないことを理由に借地契約の円滑な継続が困難として本件物納申請を却下したことは不当である旨主張する。しかしながら、本件借受確認書によって国が請求人らと新たに土地賃貸借契約を締結することについて本件建物所有者に異議がないことの確認が取れない以上、収納後に本件土地の使用権を巡って紛争が生じ、国が安定的に賃料を得られないおそれがあるばかりか、その紛争解決のため余計な費用の支出を強いられるおそれがあり、また、土地使用権について紛争を抱えた土地を売却することは現実問題として困難であるから、本件土地は、金銭で相続税の納付があった場合と同等の経済的利益を将来現実に確保することができる財産ということはできず、請求人の主張は採用できない。(平15.10.31東裁(諸)平15-92)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150018ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成15年7月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400905010
- 争点
- 9申告及び納付等/5物納/1物納財産の適否
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、賃料債権が差し押さえられた本件特例物納土地に係る借地契約については、物納時又は物納後に合意解除を行い、その後、国の管理に適する借地契約を締結することができるから、本件特例物納土地は、管理又は処分をするのに不適当とはいえない旨主張する。しかしながら、物納財産は、金銭の納付があった場合と同等の経済的利益を確保しうるものでなければならないところ、国が本件特例物納土地の物納許可後に借地人と従前の借地契約を合意解除し、国の管理に適する新たな借地契約を締結できるとする保証があるとはいえず、管理又は処分をする上で支障が生じるおそれがある。よって、本件特例物納土地は、現状のままでは借地、借家契約の円滑な継続が困難な不動産と認められ、管理又は処分するのに不適当な財産であるとの原処分庁の認定は正当であるから、本件特例物納変更要求処分は適法である。(平15.7.9東裁(諸)平15-18)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平140030
- 裁決年月日
- 平成15年5月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400905010
- 争点
- 9申告及び納付等/5物納/1物納財産の適否
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.65・833ページ
要旨
○ 請求人は、相続税の申告に当たって、相続税法の規定等に従って、相続財産を評価し、抵当権等の権利関係のない財産をもって物納申請をしたものであり、原処分庁が本件物納申請土地について、現状の維持・管理のために多大な費用が必要であること及び金銭で納付があった場合と同等の経済的利益を確保できないことを理由として行った本件変更要求通知処分は違法である旨主張する。しかしながら、本件物納申請土地内には、現に農業用水の取水の用に供されている流水路があり、その実質において地役権等の用役権が設定されている土地と同様の状況にあると認められ、また、当該流水路は、一部についてはヒューム管が埋設されているが、他の部分についてはなんら整備がされておらず、農業用水路として利用する上で、維持・整備のための新たな費用を要すると認められる。さらに、本件物納申請土地は市街化調整区域内に所在し、また、土地のほぼ中央部に高圧線が架設されていることから、その開発及び利用におのずと制限を受けることとなり、国がその管理又は処分を通じて金銭で納付があった場合と同等の経済的利益を確保することは困難であると認められる。以上のとおり、本件物納申請土地は、管理又は処分をするのに不適当な財産であると判断するのが相当であり、請求人の主張を採用することはできない。(平15.05.20.仙裁(諸)平14-30)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平140008ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成14年12月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400905010
- 争点
- 9申告及び納付等/5物納/1物納財産の適否
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件相続財産の95パーセントが不動産であることなどから、相続した不動産自体で本件相続税を納めることが必要かつ合理的であり、本件物納申請を安易に却下することは許されない旨主張する。しかしながら、本件物納申請財産は、本件却下処分時において、当該財産を含めた本件相続財産の全部について遺産分割協議が整わないため、共同相続人全員による共有財産となっており、かつ、本件物納申請は共同相続人全員からされていないことから、物納財産として管理又は処分をするのに不適当な財産に該当する。また、このように、物納財産としての要件を具備していない場合に、当該物納申請を却下せずに租税の納付を遅延させることは相当でないところ、原処分庁は、請求人らの要請に基づき本件相続財産に係る遺産分割協議の状況を相当の期間見守ったにもかかわらず、近いうちに当該遺産分割協議が整う見込みはなく、さらに、期限までに補正及び本件物納申請財産の変更が行われなかったため、本件却下処分を行ったのであるから、本件却下処分に請求人が主張するような違法な点はないというべきである。(平14.12.12.福裁(諸)平14-8)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140057
- 裁決年月日
- 平成14年10月8日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 400905010
- 争点
- 9申告及び納付等/5物納/1物納財産の適否
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.64・505ページ
要旨
○ 原処分庁は、本件物納申請土地(マンションの底地)の賃貸借契約の内容が、借地権譲渡に際し地主の承諾不要及び承諾料も徴さないことになっていて、原契約のまま収納すると貸主となる国が著しく不利益を被ることになるから、相続税法基本通達42−2の(3)のカの(注)1に該当し、「管理又は処分するのに不適当な財産」となる旨主張する。しかしながら、本件物納申請土地の賃貸借契約においては、賃借料の支払が各区分所有者の連帯債務とされ、かつ、マンション管理組合も賃借料の支払義務を負い、特に賃借料の安定した徴収の確保が図られているため、賃借人の変更による賃借料滞納のおそれが見込まれないこと、マンションの底地の借地権譲渡に際しての承諾料の授受は一般的とはいえないことなどから、借地権譲渡の際の貸主の事前承認や承諾料の授受の条項がないからといって貸主が著しく不利益を被るとはいえない。よって、原処分庁の主張する理由をもって管理又は処分をするのに不適当な財産であるとはいえず、原処分庁の主張は理由がないから、原処分は取り消すのが相当である。(平14.10.08.東裁(諸)平14-57)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平130228
- 裁決年月日
- 平成14年4月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400905010
- 争点
- 9申告及び納付等/5物納/1物納財産の適否
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件土地は租税特別措置法第70条の10第5項ただし書に規定する「管理又は処分をするのに不適当」な土地には該当せず、本件特例物納申請の却下処分は不当である旨主張する。しかしながら、(1)本件土地には、根抵当権・差押え等の登記がされていること、(2)原処分庁は、補完通知書により補完を求めたこと、(3)請求人は、補完期限までに結局補完できなかったことが認められることから、本件土地は、現状のままでは売却できる見込みのない土地であり、管理又は処分をするのに不適当というべきである。(平14. 4.24東裁(諸)平13-228)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平130052
- 裁決年月日
- 平成14年3月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400905010
- 争点
- 9申告及び納付等/5物納/1物納財産の適否
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、物納申請財産の全部が遺留分減殺請求訴訟の係争中財産であるが、いずれは解決すること、また、物納申請財産の一部には根抵当権設定財産もあり、その抹消に向けて権利者と折衝中であることから、物納申請財産が物納財産としての要件を充足する可能性があるのにもかかわらず、その推移を見守らずにされた本件却下処分は不当である旨主張する。しかしながら、原処分庁は、本件物納申請財産が本件訴訟において、その帰属について係争中であるなどの複数の物納財産不適格事由が存在することにより、管理又は処分をするのに不適当な財務に該当するので、請求人に対し、本件訴訟などの解決見込みについて再三説明を求め、相当期間見守ってきたもののその求めに応じず、また、物納財産不適格事由の是正も行われなかったことから、本件却下処分をしたことが認められ、本件却下処分に請求人が主張するような不当な点はない。(平14. 3. 4.大裁(諸)平13-52)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平130020ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成13年11月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400905010
- 争点
- 9申告及び納付等/5物納/1物納財産の適否
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、(1)本件物納不動産には第三者名義の持分登記があるが、実体的権利関係において本件共同相続人の共有財産であり、(2)本件共同相続人のうち1名については、異議申立てができない事情があったこと及び同人が相続人欠格者となったことから、同人の物納申請却下処分の確定を理由として請求人の本件物納申請を却下することはできない旨主張する。しかしながら、(1)本件物納不動産は、所有権の帰属について係争中であること、また、現に本件共同相続人以外の第三者の持分登記がされていることから、本件共同相続人の共有財産であるとは認めがたく、(2)仮に本件物納不動産を物納財産として認めたとしても、第三者の持分登記が抹消されない限り、国へ所有権移転の登記をすることはできないから、本件物納不動産は管理又は処分をするのに不適当な財産に該当する。(平13.11. 5.名裁(諸)平13-20)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平130022
- 裁決年月日
- 平成13年11月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400905010
- 争点
- 9申告及び納付等/5物納/1物納財産の適否
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、(1)本件物納不動産に係る第三者名義の持分登記は無効であるから、本件共同相続人の共有財産であり、(2)本件物納不動産に係る第三者名義の持分登記が無効ならば、原処分庁は本件共同相続人のうち1名に対し物納申請却下処分を行うことはなかったのであるから、同人の物納申請却下処分の確定を理由として請求人の本件物納申請を却下することはできない旨主張するが、(1)本件物納不動産は、所有権の帰属について係争中であること、また、現に本件共同相続人以外の第三者の持分登記がされていることから、本件共同相続人の共有財産であるとは認めがたく、(2)仮に本件物納不動産を物納財産として認めたとしても、第三者の持分登記が抹消されない限り、国へ所有権移転の登記をすることはできないから、本件物納不動産は管理又は処分をするのに不適当な財産に該当する。(平13.11. 5.名裁(諸)平13-22)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平130023ほか 2件
- 裁決年月日
- 平成13年10月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400905010
- 争点
- 9申告及び納付等/5物納/1物納財産の適否
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が(1)高齢等のため判断能力が低く、物納財産変更要求への対応にも多大の時間を要するにもかかわらず、物納財産変更要求通知処分を行ったこと、(2)納税資金もなく、申請をした物件以外に物納できる財産がないにもかかわらず、物納申請却下処分をしたことは、不当である旨主張する。しかしながら、物納申請した物件は、(1)地方庁が差し押さえていること、(2)申告書と登記簿との持分割合が相違すること、(3)相続登記が未了であることから、いずれの物件も物納財産として不適当と判断した原処分は相当である。また、請求人が主張する事情をもってしても、当該財産の物納が認められないことはやむを得ない。(平13.10. 2.大裁(諸)平13-23)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平120086
- 裁決年月日
- 平成13年3月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400905990
- 争点
- 9申告及び納付等/5物納/2その他
- 業種
- 会社役員
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続税の物納申請を行った土地について、一方で相続税の規定に基づき課税を行い、もう一方で財産と認めながら物納を認めないのは不合理である旨主張するが、相続税の課税は相続による財産の取得という事実についてその財産的価値に担税力を認めて行なわれるものであり、一方、物納財産の管理又は処分の適否は、国が当該財産の管理又は処分により金銭による納付があった場合と同等の経済的利益を将来現実に確保することができるという観点から判断されるのであって、ある相続財産について、それが課税計算の基礎となった財産であっても、そのことから直ちに当該財産が物納財産として管理又は処分に適するということにはならず、管理又は処分をするのに不適当であるとされることもあり得るというべきである。(平13.3.22大裁(諸)平12−86)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平120086
- 裁決年月日
- 平成13年3月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400905990
- 争点
- 9申告及び納付等/5物納/2その他
- 業種
- 会社役員
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.61・614ページ
要旨
○ 請求人は、相続税を金銭で納付する資力がないからこそ物納申請したのであり、原処分庁が却下処分をしたことは不合理である旨主張するが、物納財産は、国が物納された財産の管理又は処分を通じて、金銭の納付があった場合と同等の経済的利益を確保し得るものでなければならないことからすると、物納申請した財産が管理又は処分をすることが不適当なものである場合、当該財産が不適当なものになったことについて納税者に帰責事由がなく、また、当該財産を物納することによって相続税を納付する必要性が高いとしても、国は当該財産の管理又は処分を通じて金銭納付があった場合と同等の経済的利益を確保することができないから、当該財産の物納が認められないことはやむを得ないというべきであり、この点に関する請求人の主張は採用できない。(平13.3.22大裁(諸)平12−86)裁決事例集NO61・614ページ
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平120090ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成13年3月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400905990
- 争点
- 9申告及び納付等/5物納/2その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件土地は管理又は処分するのに適当であるし、賃貸借契約書や隣地所有者との境界確認書等を現に保有し、また、本件土地の測量等も終了していたなどとして、特例物納申請の却下処分は不当である旨主張する。しかしながら、請求人は、本件申請書に本件土地の登記簿上の所在及び地積等を記載しているものの、物納担当職員から、現地調査の結果によっても、当該土地の特定が不十分でありその権利関係も不明確であるとして、再三、補完書類を提出するよう求められたにもかかわらず、一部を除きこれを提出せず、そのため原処分庁としても、本件土地を特定してその権利関係を確認することができなかったというのであるから、たとえ、実際には、特例物納土地について地積の測量や隣地所有者との境界確認等がなされ、これが管理又は処分するのに適当であったとしても、結局、本件申請書は措法第70条の10第3項及び措令第40条の11第2項に規定する事項の記載のないものというほかなく、したがって、原処分庁としては、物納を許可することができるか否か判断することもできないのであるから、本件却下処分は相当であり、請求人の主張には理由がない。(平13.3.6東裁(諸)平12−90)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平120044
- 裁決年月日
- 平成12年12月7日
- 裁決結果
- 却下
- 争点番号
- 400905990
- 争点
- 9申告及び納付等/5物納/2その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続税の物納財産変更要求通知処分を受けた後に当該通知処分の前提となる物納申請自体を取り下げており、請求人には当該通知処分の取消しを求める利益はないというべきであるから、本件審査請求は不適法である。(平12.12.7東裁(諸)平12−44)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平110177
- 裁決年月日
- 平成12年6月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400905010
- 争点
- 9申告及び納付等/5物納/1物納財産の適否
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続税について本件土地による物納の許可を申請しているが、本件土地については、相続を原因として請求人への所有権移転登記がされているものの、共同相続人間において、遺言の無効確認等を求める訴訟が係属中で、遺産分割協議も成立しておらず、しかもこの争いが近々に解決する見込みないことが認められる。そして、このように所有権の帰属について争いのある財産を国が取得しても、国が、これを管理又は処分することにより、金銭で国税の納付があった場合と同等の経済的利益を将来現実に確保することが困難であることは明らかであるから、本件土地は、相法第42条第2項ただし書に規定する管理又は処分をするのに不適当な財産に該当する。(平成12. 6.26東裁(諸)平11-177)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平110134
- 裁決年月日
- 平成12年4月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400905010
- 争点
- 9申告及び納付等/5物納/1物納財産の適否
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 取引相場のない株式については、公開の市場において不特定多数の当事者間で取引されるものではないから、その売却はもとより困難であるが、そうであるからといって、このような株式を、相法第41条第2項第3号が物納に充てることのできる財産として挙げる「株式」におよそ該当しないとまでいえないことは、相基通41-14に定めるとおりである。しかしながら、取引相場のない株式の譲渡性の低さからすると、当該株式については、現に買受希望者がいるか、買受希望者がいなくても、発行会社の経営内容、将来の収益性及び配当見込み等からして、近い将来、売却できる見込みがあるなどの事情がない限り、原則として売却の見込みがないものといわざるを得ず、したがって、相法第42条第2項ただし書に規定する管理又は処分をするのに不適当な財産に該当するというべきである。そして、原処分関係資料及び当審判所の調査によれば、本件物納財産変更要求通知処分の時点において、本件株式の買受希望者はなかったと認められるのであり、また、本件株式について譲渡制限があったこと及び本件株式の発行会社の損益の状況等からすると、当該株式が近い将来売却できる見込みもなかったといわざるを得ないから、本件株式が管理又は処分をするのに不適当であるとしてなされた本件物納財産変更要求通知処分は適法である。(平成12. 4.18東裁(諸)平11-134)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平110100
- 裁決年月日
- 平成12年3月13日
- 裁決結果
- 却下
- 争点番号
- 400905010
- 争点
- 9申告及び納付等/5物納/1物納財産の適否
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続税の物納財産変更要求通知処分の取消しを求めている。しかしながら、請求人は、本件通知処分を受けて、本件物納申請を取り下げ、他の財産による物納の許可を申請していることが認められ、そうすると、本件通知処分は、その前提となる本件物納申請の取下げにより当然に失効したものといわざるを得ず、本件審査請求は取消しの対象を欠く不適法なものである。(平成12. 3.13東裁(諸)平11-100)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平110094
- 裁決年月日
- 平成12年2月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400905010
- 争点
- 9申告及び納付等/5物納/1物納財産の適否
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 本件土地は、細長い不整形調査で、しかも雑木雑草が繁茂した平坦部のない急峻ながけ地であり、これを単独で通常の用途に供することができないことから、相法第42条第2項但し書に規定する管理又は処分をするのに不適当な財産に当たる。請求人らは、本件土地は、相続税評価額が1㎡当たり83,546円と高額であるから、管理又は処分をするのに不適当とはいえない旨主張する。確かに、相続税評価額すなわち時価の算定が可能である以上、当該財産の処分が絶対的に不可能であるとはいえないが、管理又は処分をするのに不適当であるか否かの判断は、単に管理又は処分が可能であるか否かの判断ではなく、当該財産を国において管理又は処分することにより、金銭で国税の納付があった場合と同等の経済的利益を将来現実に確保することができるか否かという観点からなされる判断である。そして、本件土地についてみると、たとえ本件土地を国において多大な費用と手間をかけて管理し、運用したとしても、これに見合う十分な経済的利益を確保することは困難であるし、これを早期に売却することもまた困難であると認められ、金銭で国税の納付があった場合と同等の経済的利益を将来現実に確保することができるとはいえないから、たとえ相続税評価額が高額であるとしても、やはり、本件土地は管理又は処分をするのに不適当というべきである。また、請求人らは、本件土地を建築場所とする建築確認申請が受理されていること、及び本件土地と同じ状況にある隣接地について現に売買が成立し建物が建築されていることからも、本件土地は管理又は処分をするのに不適当とはいえない旨主張する。しかしながら、建築確認は、申請書に記載された計画が建築基準法等の規定に適合するか否かを判断してなされるものであるから、当該申請書が受理され確認通知が行われたからといって、本件土地が管理又は処分をするのに適することになるわけではないし、管理又は処分をするのに不適当であるか否かは、当該財産の状況に照らして個別に判断すべきものであるから、隣接地の利用状況により、本件土地が管理又は処分をするのに適することになるわけでもない。そして、本件土地が管理又は処分をするのに不適当と認められることは上記のとおりである。したがって、本件物納財産変更要求通知処分は適法である。(平成12. 2.29東裁(諸)平11-94)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平090178
- 裁決年月日
- 平成10年6月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400905010
- 争点
- 9申告及び納付等/5物納/1物納財産の適否
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No55・615ページ
要旨
○ 請求人は、本件物納申請株式が相法第41条第2項第3号の規定に係る財産に該当し、当該株式が物納に充てるべき唯一の財産である旨及び本件物納申請株式を担税力がある財産として課税しながら、物納財産として認めないことは不当である旨主張する。しかしながら、法令の規定及び物納制度の趣旨からすれば、株式による物納は、相法第41条第2項に該当するか否かのみならず、申請財産の順位に係る同条第3項の規定に従っているか否か及び管理又は処分をするのに適当な財産か否かを審査することにより、その許否を決すべきところ、物納制度の趣旨が国がこれを換価してその代金を財政収入に充てることにあるのに対して、本件物納申請株式は売却できる見込みがない以上、本件物納申請株式が管理又は処分をするのに不適当であると認める場合に該当することは明らかである。また、物納財産の管理又は処分の適否は、金銭の納付があった場合と同等の経済的利益を将来現実に確保することができるという観点から判断されるものであるから、ある相続財産が課税価格計算の基礎となった財産であっても、管理又は処分をするのに不適当とされることもあり得るというべきであるから、請求人の主張はいずれも採用できない。(平10. 6.10東裁(諸)平 9-178) 裁決事例集No55・615ページ、(平10. 6.10東裁(諸)平 9-179)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平090179
- 裁決年月日
- 平成10年6月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400905010
- 争点
- 9申告及び納付等/5物納/1物納財産の適否
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、物納申請に係る株式を相続により取得していないとはいえ、本件株式を担税力がある財産として課税しながら、本件株式を物納財産として認めないことは不当である旨主張するが、相法第41条第2項により、物納に充てることができる財産は納税義務者の課税価格計算の基礎となった財産に限定されているところ、請求人は本件株式を相続により取得していない以上、本件株式は物納に充てることができる財産には該当しない。また、請求人は、本件不動産物納申請について、金銭納付及び延納が不可能で、相続財産のほとんどが抵当権の設定された土地であり、他に物納に充てる財産がないから、物納を認めるべきである旨主張するが、物納制度の趣旨が相続税の納付の単なる手段であり、国がこれを換価し、その代金をもって財政収入に充てることにあることを考慮すると、抵当権が設定されている本件不動産が、国が管理又は処分するのに不適当であることは明らかである。(平10.6.10東裁(諸)平9-179)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平090107
- 裁決年月日
- 平成10年5月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400905010
- 争点
- 9申告及び納付等/5物納/1物納財産の適否
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No55・623ページ
要旨
○ 請求人は、遺産分割協議の促進に最大限尽力しているにもかかわらず、申請からわずか2年2か月で行った本件却下処分は、物納制度を否定し排斥するもので違法・不当である旨主張するが、本件物納申請財産は、本件相続財産の全部について遺産分割協議が整わないため、共同相続人全員による共有となっており、さらに、本件物納申請が共同相続人の一部の者のみからされていることから、物納財産として管理又は処分をするのに不適当な財産に該当すると解されるところ、物納財産としての要件を具備していない場合に、当該物納申請を却下せずに租税の納付をいたずらに遅延させることは相当ではないし、また、原処分庁は、請求人の要請に基づき遺産分割協議の状況を相当の期間見守り、さらに、請求人が申し立てた期日まで処分を保留した上で、それでもなお、遺産分割協議が整わなかったことから本件却下処分を行ったものであることが認められるのであって、当該却下処分に請求人が主張するような違法・不当な点はなく適法というべきである。(平10. 5.27大裁 (諸) 平 9-107) 裁決事例集No55・623ページ、(平10. 5.27大裁 (諸) 平 9-108)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平090145
- 裁決年月日
- 平成10年3月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400905010
- 争点
- 9申告及び納付等/5物納/1物納財産の適否
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件物納申請財産について、地積測量図や境界に関する確認書等必要な資料を整え、必要な措置を講ずるべく努力してきたが、隣接地主の協力が得られない等の事情があって原処分庁が補完期限とした日までに補完できなかったものであるから、その変更を求める原処分は違法である旨主張するが、原処分庁は、本件物納申請財産について、請求人から地積測量図や境界線・工作物等に関する確認書等の提出がないので、本件物納申請財産が相法第42条第2項ただし書に規定する「管理又は処分をするのに不適当な財産」に当たるとして、事前に個別具体的な指導をした上、補完期間を定めて補完要求を行い原処分に及んだもので、その間の一連の措置等からみて、請求人が補完期限までに補完できなかった以上、原処分庁が法令の定めるところにより本件物納申請財産を国が収納し、管理又は処分をするのに不適当であると判断し、原処分を行ったことは適法である。(平10. 3.31東裁(諸)平 9-145)、(平10. 3.31東裁(諸)平 9-147)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平090068
- 裁決年月日
- 平成10年2月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400905010
- 争点
- 9申告及び納付等/5物納/1物納財産の適否
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 本件物納申請財産については、公図の訂正がされていないため、公図と求積図とが土地の形状、隣接地との境界形成及び地積とも著しく異なっており、本件同意書等に記載された隣接地所有者が真の隣接地所有者であるかどうかが明確ではなく、物件の特定ができないことから、本件物納申請財産を物納財産として不適当と判断し、その変更を求めた本件通知処分は相当である。(平10. 2.27大裁 (諸) 平 9-68)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平090047
- 裁決年月日
- 平成9年12月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400905010
- 争点
- 9申告及び納付等/5物納/1物納財産の適否
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件財産については、その共有状態を解消し、物納財産として適当なものとするために共有物分割請求の訴訟が係属中であり、まもなく和解が成立する見込みであること及び請求人は他に物納に充てる財産を有していないことから、本件通知処分は取り消すべきである旨主張する。しかしながら、本件財産については、本件訴訟が係属中であって判決の確定あるいは和解の成立はなく、具体的な和解の方法、時期等も確定していないことから、依然として共有財産のままであり、管理又は処分することが困難な財産であると認められる。また、請求人が他に物納に充てる財産を有していないとしても、本件財産が管理又は処分をするのに適当な財産と認めることはできない。(平 9.12.16大裁 (諸) 平 9-47)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平080173
- 裁決年月日
- 平成9年4月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400905010
- 争点
- 9申告及び納付等/5物納/1物納財産の適否
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 物納申請財産である共同住宅は、老朽化した建築物であると認められること、また、同宅地は、建築基準法及び東京都建築安全条例の各規定の内容からみて共同住宅を取り壊し更地とした場合であっても新たに建物を建築することができる土地ではなく、かつ、間口狭小の土地であることから、単独では通常の用途に供することができないと認められる。したがって、物納申請財産は、「売却できる見込みのない不動産」に該当するというべきであるから、相法第42条第2項に規定する「管理又は処分するのに不適当な財産」に該当し、協議管理官庁と協議の上行われた相続税物納財産変更要求通知処分は適法である。(平 9. 4.11東裁(諸)平 8-173)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平080170
- 裁決年月日
- 平成9年4月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400905010
- 争点
- 9申告及び納付等/5物納/1物納財産の適否
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No53・456ページ
要旨
○ 請求人は、本件物納申請土地について、売却可能と判断される価格として相続税法の規定に基づき課税を行い、もう一方で売却できる見込みのない不動産であるとして物納を認めないのは不合理である旨及び本件物納申請土地は相法第42条第2項ただし書及び措法第70条の10第5項ただし書に規定する「管理又は処分をするのに不適当」な財産ではない旨主張する。しかしながら、相続税の課税は、相続による財産の取得という事実についてその財産的価値に担税力を認めて行われるものであり、一方、物納財産の管理又は処分の適否は、国が当該財産の管理又は処分により、金銭による納付があった場合と同等の経済的利益を将来確保することができるかという観点から判断されるのであって、ある相続財産について、それが課税価格計算の基礎となった財産であっても、そのことから直ちに当該財産が物納財産として管理又は処分に適するということにはならず、不適当であるとされることもあり得るというべきである。また、本件物納申請土地は、(1)いわゆる間口が狭小であって、建築物の敷地あるいは駐車場への転活用も困難であること、(2)原処分庁は、現状のままでは管理又は処分をするのに不適当と判断し、補完通知により、請求人に対して補完を求めたが、結局補完できなかったことが認められることから、本件物納申請土地は、現状のままでは売却できる見込みのない不動産であり、管理又は処分をするのに不適当なものと判断せざるを得ない。(平 9.4.9東裁(諸)平 8-170) 裁決事例集No53・456ページ
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平080006
- 裁決年月日
- 平成8年9月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 400905010
- 争点
- 9申告及び納付等/5物納/1物納財産の適否
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 本件物納申請財産は、地形狭長等極度に不整形の形状及び低地であるなど単独利用困難な土地である上、河川法上の利用制限を受けることから、物納財産として管理又は処分をするのに不適当であり、原処分庁が物納不適当として物納申請財産変更要求通知処分をしたことは適法である。(平 8. 9. 6大裁 (諸) 平 8-6)
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