No.5800 一定の大法人等の100%子法人等における中小企業向け特例措置の不適用について
No.5800 一定の大法人等の100%子法人等における中小企業向け特例措置の不適用について
[令和7年4月1日現在法令等]
対象税目
法人税
概要
資本金の額または出資金の額が1億円以下の法人であっても、資本金の額もしくは出資金の額が5億円以上の法人または相互会社等の100パーセント子法人等(注1)については、次の(1)から(7)までに掲げる各制度(いわゆる中小企業向け特例措置)は適用されません。
(注1) 100パーセント子法人等とは、資本金の額もしくは出資金の額が5億円以上の法人または相互会社等(以下「大法人」といいます。)による完全支配関係(一の者が、法人の発行済株式等の全部を直接または間接に保有する関係または一の者との間に当事者間の完全支配の関係がある法人相互の関係をいいます。)がある普通法人をいいます。したがって、大法人の100パーセント子法人に限らず、大法人による完全支配関係がある普通法人のすべてについて、中小企業向け特例措置の適用はありません。
不適用となる中小企業向け特例措置
(1) 貸倒引当金繰入額の損金算入
銀行、保険会社または金融に関する取引に係る金銭債権を有する法人などの一定の法人を除いて、貸倒引当金の繰入額を損金の額に算入することはできません。
(2) 繰越欠損金の損金算入制限の不適用
繰越欠損金の損金算入に一定の制限が生じ、その事業年度の繰越欠損金等を控除する前の所得の金額の一定の割合が損金算入限度額となります(注2)。
(3) 中小企業者等の法人税率の特例
各事業年度の所得の金額のうち、年800万円以下の金額に対する法人税率の特例の適用がなくなります(注3)。
(4) 特定同族会社の特別税率(留保金課税)の不適用
特定同族会社に該当する可能性が生じ、特定同族会社に該当する場合には、留保金額が留保控除額を超える場合に特定同族会社の特別税率(留保金課税)が適用されることとなります。
(5) 貸倒引当金の繰入限度額計算における法定繰入率の適用
一括評価金銭債権の貸倒引当金の繰入限度額の計算において、法定繰入率による計算が認められず、貸倒実績率により計算することとなります。
(6) 定額控除限度額による交際費等の損金不算入額の計算
定額控除限度額を用いた交際費等の損金算入額の計算が認められず、支出する交際費等の額のうち、飲食その他これに類する行為のために要する費用(専らその法人の役員もしくは従業員またはこれらの親族に対する接待等のために支出するものを除きます。)の額の50パーセントに相当する金額を超える部分の金額が損金不算入となります。
(7) 欠損金の繰戻しによる還付制度
解散、事業の全部の譲渡など一定の事実が生じた場合を除き、欠損金の繰戻しによる還付の請求は行えません。
各規定の適用の有無については■中小企業者の判定等フロー(PDF/1,173KB)をご確認ください。
なお、完全支配関係がある複数の大法人に発行済株式等の全部を保有されている法人についても、中小企業向け特例措置の適用はありません。
(注2) 各事業年度の欠損金の損金算入繰越控除限度額は次のとおりとなります。
| 繰越控除をする事業年度 | 損金算入控除 控除限度額 |
|---|---|
| 平成27年4月1日から平成28年3月31日までの間に開始した事業年度 | 所得の金額の65% |
| 平成28年4月1日から平成29年3月31日までの間に開始した事業年度 | 所得の金額の60% |
| 平成29年4月1日から平成30年3月31日までの間に開始する事業年度 | 所得の金額の55% |
| 平成30年4月1日以後に開始する事業年度 | 所得の金額の50% |
(注3) 各事業年度の所得に対する法人税の税率は次のとおりとなります。
| 事業年度 | 税率 |
|---|---|
| 平成27年4月1日から平成28年3月31日までの間に開始した事業年度 | 23.9% |
| 平成28年4月1日から平成30年3月31日までの間に開始する事業年度 | 23.4% |
| 平成30年4月1日以後に開始する事業年度 | 23.2% |
根拠法令等
法法2、52、57、66、67、80、措法42の3の2、57の9、61の4、66の12
関連コード
- 5265 交際費等の範囲と損金不算入額の計算
- 5501 一括評価金銭債権に係る貸倒引当金の設定
- 5759 法人税の税率
- 5762 青色申告書を提出した事業年度の欠損金の繰越控除
- 5763 欠損金の繰戻しによる還付
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