裁決要旨 1納付義務の承継

裁決要旨 1納付義務の承継

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支部名
東京
裁決番号
令070071
裁決年月日
令和7年12月3日
裁決結果
棄却
争点番号
100101010
争点
1総則/1納付義務の承継/1相続により得た資産
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 被相続人(本件被相続人)の相続(本件相続)に係る限定承認者である請求人は、被相続人の死亡に係る保険金(本件保険金)の支払請求権(本件保険金請求権)は、保険法第2条《定義》第9号に規定する障害疾病定額保険契約又は非典型契約に基づき、請求人が原始的に取得した固有の財産であることから、本件相続財産に該当しない旨主張する。しかしながら、障害疾病定額保険契約に基づいて発生する保険金の受取人が契約当事者以外の者である時は、当該受取人は当該契約の利益を享受することから、当該保険金の請求権は保険金受取人に発生し、保険金受取人が原始所得することになるのに対し、同条第6号に規定する損害保険契約(障害疾病損害保険契約を含む。)に基づいて発生する保険金には受取人に関する定めがないことから被保険者自身が取得したと解するほかなく、被保険者が死亡した場合には、相続人は保険金請求権を被保険者から承継取得することとなる。したがって、請求人が支払を受けた定額給付金は、障害疾病定額保険契約に基づき請求人が原始取得したものと認められるから相続財産には該当しないが、本件保険金は障害疾病損害保険契約を前提として被保険者が被る損害を補填するために被保険者に支払われるものであるから、本件保険金請求権は被保険者である本件被相続人が取得し、本件相続によって請求人が承継取得した相続財産であると認めるのが相当である。(令7.12. 3 東裁(諸)令7-71)

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支部名
東京
裁決番号
令070071
裁決年月日
令和7年12月3日
裁決結果
棄却
争点番号
100101990
争点
1総則/1納付義務の承継/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 限定承認により被相続人の滞納国税(本件滞納国税)の納税義務を承継した請求人は、原処分庁が行った被相続人の死亡保険金(本件保険金)が入金された請求人名義の預金債権(本件預金債権)の差押処分(本件差押処分)について、①本件における相続財産は、本件保険金の請求権(本件保険請求権)であり、本件保険金相当額の本件預金債権が相続財産となるものではない、また、②原処分庁は、公告の期間内に本件滞納国税の請求を申し出なかったことから清算手続より除外され、本件差押処分時に本件預金債権に変容した本件保険金請求権は、請求人の固有財産と混同して残余財産は存在しなかったとして、本件差押処分は、請求人の固有財産に対してなされたものであるから違法である旨主張する。しかしながら、①本件差押処分は、相続財産の価値変形物を対象として行われたものであること、また、②国税債権は、民法第935条《公告期間内に申出をしなかった相続債権者及び受遺者》ただし書きの「特別担保」に準ずるものと解されることから、原処分庁が本件滞納国税について相続債権者としての請求の申出を行わなかったとしても、同条本文の適用を受けることはないことから、本件預金債権は、請求人の固有財産に当たらない。(令7.12. 3 東裁(諸)令7-71)

支部名
東京
裁決番号
令020023
裁決年月日
令和2年9月18日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100101990
争点
1総則/1納付義務の承継/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○請求人は、請求人が相続した被相続人(本件被相続人)が、遺言(本件遺言)において、請求人の相続分を請求人の遺留分をはるかに満たない現金3,000万円としたのは、実質的に本件被相続人が自己の所有する財産全部について他の相続人のいずれかに確定的に帰属させるという遺産分割の方法を定めるとともに、請求人を遺産分割の割り当てから排除し、その解決金的な意味合いで3,000万円を交付するとしたものであり、請求人の相続分を零又は6分の1の指定があったと考えるべきである旨主張する。しかしながら、本件遺言に係る遺言書には、現金3,000万円を相続させる旨の記載はあるが、請求人の相続分を零とする記載はなく、本件遺言は、あくまで「相続させる」とし、遺産相続として承継すべきものと記載しているのであるから、和解的な意味合いと解することはできない。また、本件被相続人が、本件遺言により、請求人の遺留分をはるかに満たない3,000万円という金額を変動させることなく、請求人に確定的に承継させる旨を本件遺言の内容としたことからすれば、本件遺言は、請求人の相続分を、遺留分に相当する割合である6分の1と指定したとも認められない。(令2.9.18東裁(所)令2-23)

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支部名
広島
裁決番号
令010013
裁決年月日
令和2年4月17日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100101990
争点
1総則/1納付義務の承継/4その他
事例集登載頁
裁決事例集No.119

要旨

○原処分庁は、①請求人名義の金融機関の口座(本件口座)に振り込まれた金員(本件金員)は、請求人の配偶者(本件被相続人)と本件金員の支払者との間の委任契約(本件委任契約)に基づき、本件被相続人に対する未払報酬が請求人名義の本件口座に振り込まれたもので、相続財産に該当するところ、請求人が本件金員を受領、出金及び返納した行為は、いずれも民法第921条《法定単純承認》第1号に規定する相続財産の「処分」に該当する旨、②請求人名義の土地及び建物(本件各不動産)の取得資金は、本件被相続人が出捐し、又は本件被相続人の意思により関係会社等が支出していることから、本件各不動産は本件被相続人に帰属する財産であり相続財産に該当するところ、請求人が本件各不動産について、同条第3号に規定する「隠匿」及び同条第1号に規定する「処分」に該当する行為をしている旨、上記①及び②の事実は法定単純承認事由に該当するから、請求人の相続放棄は認められず、請求人は本件被相続人の納付義務を承継する旨主張する。しかしながら、①については、本件金員が相続財産に該当することが認められるものの、本件金員が本件委任契約に基づいて本件口座に振り込まれたものにすぎず、請求人が出金した本件金員を一部でも費消した事実は認められないこと、請求人が振込名義人あてに送金したのは相続放棄の申述が受理された後であることから、これらはいずれも相続財産の処分には該当しないこと、②については、本件各不動産が本件被相続人に帰属する財産であることを認めるに足りる証拠はなく、相続財産に該当すると認められないことから、本件金員及び本件各不動産について、請求人に法定単純承認事由に該当する事実はなく、請求人の相続放棄の申述は有効であり、請求人は本件被相続人の納付義務を承継しない。(令2.4.17広裁(諸)令元-13)

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支部名
東京
裁決番号
平290062
裁決年月日
平成29年12月11日
裁決結果
棄却
争点番号
100101990
争点
1総則/1納付義務の承継/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、原処分庁から請求人らそれぞれに宛てて発送された被相続人の滞納国税に係る納税義務承継通知書により、被相続人の滞納国税の納付義務を承継する立場にあることを認識し、家庭裁判所に相続の放棄の申述を行って受理されたことから、被相続人の滞納国税の納付義務を承継することはない旨主張する。しかしながら、家庭裁判所での相続放棄の受理審判は、相続放棄が有効か無効かの権利関係を終局的に確定するものではないところ、請求人らがした当該相続放棄の申述は、被相続人の死亡した日から3月以内になされたものではなく、また、請求人らは被相続人が死亡するまでの間、被相続人と生活を共にし、被相続人の積極及び消極の財産の有無の調査に係る資料等を得やすい状況にあったなど、相続すべき積極及び消極の財産の有無等に関する調査を期待することが著しく困難な事情があったとはいえないことから、請求人らには民法第915条≪相続の承認又は放棄をすべき期間≫第1項に規定する熟慮期間の起算すべき時を変更すべき事情等があったとは認められず、請求人らがした当該相続放棄の申述は、実体的要件を欠いたものといえる。したがって、請求人らは、被相続人に係る相続について、民法第921条≪法定単純承認≫第2号の規定により単純承認したものとみなされるから、被相続人の滞納国税に係る納付義務を承継する。(平29.12.11 東裁(諸)平29-62)

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支部名
関東信越
裁決番号
平290013
裁決年月日
平成29年10月25日
裁決結果
棄却
争点番号
100101990
争点
1総則/1納付義務の承継/4その他
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人(被相続人の孫)は、国税通則法第5条《相続による国税の納付義務の承継》第1項の規定以外に相続による納付義務の承継を規定する根拠はないから、相続人である亡母が納付すべき本税の額に相当する税額や過少申告加算税に係る納付義務を承継するならともかく、重加算税は客観的な納税義務にとどまらず、被承継人である亡母の固有の行為に基づいて発生する納税義務であることからすれば、仮に亡母に隠ぺい又は仮装の行為があったとしても、請求人が亡母の当該行為の責任を負うべきとして行われた原処分を容認することができない旨主張する。しかしながら、国税通則法第5条第1項に規定する被相続人に課されるべき国税とは、相続開始の時において被相続人について既に課税要件が充足し、国税の納付義務が成立しているが、いまだ申告、更正等の確定手続が行われておらず、その結果、納付義務が具体的に確定するに至っていない国税をいうものと解され、請求人は亡母が有していた税法上の地位を承継しており、亡母の行為は同法第68条第1項に規定する隠ぺい又は仮装の行為に該当し、課税要件を充足しているから、請求人は亡母に課されるべき重加算税について納付義務を承継する。(平29.10.25 関裁(諸)平29-13)

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支部名
関東信越
裁決番号
平290015
裁決年月日
平成29年10月25日
裁決結果
棄却
争点番号
100101990
争点
1総則/1納付義務の承継/4その他
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人(被相続人の孫)は、国税通則法第5条《相続による国税の納付義務の承継》第1項の規定以外に相続による納付義務の承継を規定する根拠はないから、相続人である亡母が納付すべき本税の額に相当する税額や過少申告加算税に係る納付義務を承継するならともかく、重加算税は客観的な納税義務にとどまらず、被承継人である亡母の固有の行為に基づいて発生する納税義務であることからすれば、仮に亡母に隠ぺい又は仮装の行為があったとしても、請求人が亡母の当該行為の責任を負うべきとして行われた原処分を容認することができない旨主張する。しかしながら、国税通則法第5条第1項に規定する被相続人に課されるべき国税とは、相続開始の時において被相続人について既に課税要件が充足し、国税の納付義務が成立しているが、いまだ申告、更正等の確定手続が行われておらず、その結果、納付義務が具体的に確定するに至っていない国税をいうものと解され、請求人は亡母の税法上の地位を承継しており、亡母の行為は同法第68条第1項に規定する隠ぺい又は仮装の行為に該当し、課税要件を充足しているから、請求人は亡母に課されるべき重加算税について納付義務を承継する。(平29.10.25 関裁(諸)平29-15)

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支部名
東京
裁決番号
平230191
裁決年月日
平成24年3月23日
裁決結果
棄却
争点番号
100101020
争点
1総則/1納付義務の承継/2納付義務の範囲
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件滞納国税は被相続人に係る債務を請求人が承継したものであり、相続人が生業維持のためにやむなく単純承認をした本件のような場合には、限定承認と同じように扱われるべきであって、請求人の固有財産に対する本件各債権差押処分は許されない旨主張するが、国税通則法第5条《相続による国税の納税義務の承継》は、相続人が単純承認をしたときは、その相続分に応じた承継税額について無限の納税義務を負う旨を定めており、やむなく単純承認をした場合には限定承認と同様に取り扱う旨の規定は存しない。したがって、請求人が単純承認したことについて特定郵便局の運営という生業維持の目的があったとしても、そのことをもって、請求人の納税義務の承継及び納付責任を限定承認がなされた場合と同様に取り扱うことはできないから、請求人の主張には理由がない。(平24. 3.23 東裁(諸)平23-191)

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支部名
関東信越
裁決番号
平220041
裁決年月日
平成22年12月17日
裁決結果
棄却
争点番号
100101020
争点
1総則/1納付義務の承継/2納付義務の範囲
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、更正又は決定の対象者には、死亡した者は含まれないから、被相続人に課されるべき国税について、その相続人である請求人らに対してなされた更正処分等が無効又は違法である旨主張する。しかしながら、国税通則法第5条《相続による国税の納付義務の承継》第1項において、相続があった場合、相続人は、その被相続人に課されるべき、又はその被相続人が納付し、若しくは徴収されるべき国税を納める義務を承継する旨規定しており、相続放棄又は限定承認をしていない相続人は、被相続人の国税の納付義務及び納税に関して被相続人が有していた税法上の地位を承継し、被相続人の国税に係る申告等の手続の主体となるものと解されるところ、請求人らは、相続放棄又は限定承認をしていないため、被相続人に課されるべき国税について税務調査の対象者となるとともに、被相続人が提出した納税申告書の課税標準や税額等に誤りがあった場合又は納税申告書の提出がなかった場合には、更正又は決定処分等の対象者になると認められる。(平22.12.17 関裁(所・諸)平22-41)

支部名
福岡
裁決番号
平170013
裁決年月日
平成18年3月13日
裁決結果
棄却
争点番号
100101000
争点
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、被相続人に係る所得税のうち、他の相続人が承継した滞納国税(以下「本件滞納国税」という。)について、共同相続人である請求人に対してされた督促処分(以下「本件督促処分」という。)は、滞納期間を長期化させた後にされた極めて不合理なものであり、かつ、結果的に請求人に過大な延滞税を負担させる不当な処分であるから、取り消すべきである旨主張する。しかしながら、原処分庁は、本件滞納国税が納付されなかったため、国税通則法第5条第3項の規定により納付責任を負う請求人に対して、改めて同法第37条第1項及び第3項の規定に基づき本件督促処分を行ったものであり違法な点はない。また、本件滞納国税について請求人が納付責任を負うことは、請求人に対する更正等通知書における教示により、税務署長から事前の告知もなされており、さらに、原処分に係る徴収の担当職員は、他の相続人の財産状況、生活の状況等の調査のほか、本件滞納国税の納付を促すため請求人宅への臨場等により、請求人も納付責任を負うことを請求人の親族等に説明するなど、随時本件滞納国税の徴収に関する手続を行っており、このような徴収に関する手続を行ったにもかかわらず、本件滞納国税が納付されなかったため、原処分庁は、請求人に対して本件督促処分を行ったものと認められ、その手続に不当な点はないことから、請求人の主張には理由がない。なお、延滞税は、延滞税が課される国税の納税義務の成立と同時に特別の手続を要しないで確定するものであるところ、本件共同相続人は、納付義務を承継し、又は納付責任を負う被相続人に係る所得税を完納しなかったことから、その本税に係る延滞税は滞納期間に応じて適法に確定しており、原処分(本件督促処分)は、国税通則法第37条第3項の規定により、本税と併せてその本税に係る延滞税の納付を督促したものである。したがって、原処分は適法かつ相当である。(平18.3.13福裁(諸)平17-13)

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支部名
大阪
裁決番号
平140070
裁決年月日
平成15年4月16日
裁決結果
棄却
争点番号
100101020
争点
1総則/1納付義務の承継/2納付義務の範囲
事例集登載頁
裁決事例集No.65・1068ページ

要旨

○ 請求人らは、保証債務と主債務が同一人に帰すことになれば、保証債務は消滅することから、滞納者が連帯納付義務を承継したことによって、当該連帯納付義務は消滅している旨主張する。しかしながら、相続によって、本来の納付義務と重複することとなった連帯納付義務が当然に消滅すると解すべき明確な実定法上の根拠はない。また、本来の納付義務と連帯納付義務が同一人に帰した場合に、連帯納付義務が消滅する場合がありうるとしても、連帯納付義務は、第二次納税義務の基因となる納税義務であり、当該連帯納付義務を存続させる実益があることからすると、当該連帯納付義務が消滅すると解するのは相当ではない。したがって、当該連帯納付義務は、滞納者が相続したことにより消滅するものではなく、請求人らの主張には理由がない。(平15.04.16.大裁(諸)平14-70)

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支部名
福岡
裁決番号
平130046
裁決年月日
平成14年6月28日
裁決結果
棄却
争点番号
100101020
争点
1総則/1納付義務の承継/2納付義務の範囲
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件譲渡の譲渡代金は、共同相続人のA一人が相続していることから、Aに対してのみ更正処分が行われるべきである旨主張する。しかしながら、国税通則法第5条第1項は、相続があった場合、相続人等は、その被相続人に課されるべき、又はその被相続人が納付し、若しくは徴収されるべき国税を納める義務を承継する旨規定し、また、同条第2項は、前項の場合において、相続人が二人以上あるときは、各相続人が前項の規定により承継する国税の額は、前項の国税の額を民法第900条から第902条までの規定によるその相続分によりあん分して計算した額とする旨規定しているところ、この規定に基づいて行った本件更正処分は適法である。(平14. 6.28福裁(所)平13-46)

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支部名
名古屋
裁決番号
平090050
裁決年月日
平成10年2月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100101990
争点
1総則/1納付義務の承継/4その他
事例集登載頁
裁決事例集No55・1ページ

要旨

○ 請求人は、相続放棄の申述書が家庭裁判所に受理されているから、初めから相続人とならず、納付義務を承継していない旨主張する。しかしながら、請求人は、被相続人の死亡当時の平成7年3月21日、被相続人と住所を同じくしていて、請求人が被相続人の死亡届出を行っており、また、同月31日受付で相続を原因として請求人の法定相続分と異なる持分による所有権移転登記がなされているので、当該受付の前に請求人らの間で遺産分割協議が行われたものと推認されることから、請求人は、平成7年3月21日、遅くとも同月31日までには相続開始の原因たる事実及びこれにより自己が法律上相続人となった事実を知ったものと認められ、その時点から、相続の承認又は放棄を選択できる民法第915条第1項の3か月の期間を起算すべきこととなる。したがって、請求人が相続の放棄をしたのは平成7年9月22日であるから、上記期間内に相続の放棄をしなかったことに該当し、請求人は民法第921条の単純承認したものとみなされるから、原処分庁が納付義務の承継があったと認定したことは相当である。(平10. 2.19名裁(諸)平 9-50) 裁決事例集No55・1ページ

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