裁決要旨 2時効の中断
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令070071
- 裁決年月日
- 令和7年12月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 101002020
- 争点
- 10更正決定等の期間制限、徴収権の消滅時効/2徴収権の消滅時効/2時効の中断
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続により承継した被相続人の滞納国税(本件滞納国税)の徴収権は、原処分庁が差押処分(本件差押処分)した時に、①本件滞納国税の法定納期限から5年が経過していることから時効により消滅し、②仮に、被相続人による承認などによって時効の中断等が認められるとしても、被相続人による承認は、請求人がかかる事実を把握しておらず、当該承認の事実がなければ、本件滞納国税の一部の徴収権は時効により消滅している旨主張する。しかしながら、本件各国税の徴収権は、①差押処分等により、その都度消滅時効が中断していたこと、②被相続人は徴収担当職員に対し、本件滞納国税の納付の意思表示をすることで、その納税義務の存在を認識していたと認められることから、本件滞納国税の徴収権は、本件差押処分時において時効により消滅していると認められない。(令7.12. 3 東裁(諸)令7-71)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 令070001
- 裁決年月日
- 令和7年7月1日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 101002020
- 争点
- 10更正決定等の期間制限、徴収権の消滅時効/2徴収権の消滅時効/2時効の中断
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、監査役(本件監査役)に対する役員給与として役員報酬勘定に計上した額(本件役員給与計上額)を本件監査役名義口座(本件口座)に入金して支給しており、国税通則法(通則法)第70条《国税の更正、決定等の期間制限》第5項第1号及び同法第73条《時効の完成猶予及び更新》第3項に規定する「偽りその他不正の行為」に該当する事実はなかった旨主張する。しかしながら、本件口座は、金融機関により本件監査役の親である代表者(本件代表者)の借名口座と判断され、本件監査役に帰属していないことなどから、本件口座に入金されたことをもって本件監査役に支給したとは認められず、本件監査役に対して支給した役員給与は、本件監査役の労働日数等に単価を乗じて計算し作成した給与支払明細書に記載された金額(本件明細書支給額)であるにもかかわらず、請求人は、本件役員給与計上額の全額を本件監査役に支給したかのように故意に事実をわい曲し、あたかも、それが真実であるかのように装って本件役員給与計上額を計上し、本件口座を利用して、本件代表者に本件役員給与計上額のうち本件明細書支給額を除いた金額の役員給与を支給しており、このことは、税の賦課徴収を不能又は著しく困難にするような偽計その他の工作を伴う不正な行為であるということができるから、通則法第70条第5項第1号及び通則法第73条第3項に規定する「偽りその他不正の行為」に該当する。(令7. 7. 1 仙裁(法・諸)令7-1)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令030043
- 裁決年月日
- 令和4年5月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 101002020
- 争点
- 10更正決定等の期間制限、徴収権の消滅時効/2徴収権の消滅時効/2時効の中断
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、相続税に係る各物納申請(本件各物納申請)が却下された国税(本件滞納国税)を承継しているところ、本件滞納国税の徴収権について、本件各物納申請の翌日から5年を経過しており、消滅時効が完成したことから、本件滞納国税は存在しない旨主張する。しかしながら、本件滞納国税についての徴収権の消滅時効は、徴収猶予の決議による時効の停止並びに督促状の発付、修正申告書の提出及び不動産の差押処分による時効の中断のために完成していないことから、本件滞納国税は存在する。(令4. 5.19 大裁(諸)令3-43)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令010097
- 裁決年月日
- 令和2年5月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 101002020
- 争点
- 10更正決定等の期間制限、徴収権の消滅時効/2徴収権の消滅時効/2時効の中断
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○請求人は、請求人が承継した国税を含む滞納国税(本件各滞納国税)の徴収権は、①各督促状の発送の事実が認められず、請求人の父は入退院のため各督促状を受領しておらず、②督促が、民法第153条《催告》の催告に該当し、6か月以内に裁判上の請求等の手続をとらなければ時効の中断の効力を生じないことから、請求人の父の持分に係る参加差押処分(本件参加差押処分)の時点で時効消滅している旨主張する。しかしながら、①各督促状は、普通郵便で発送したことが認められ、通常到達すべきであった時に送達されたと推定されるところ、各督促状が返戻された事実は認められず、送達の事実がなかったことをうかがわせる事情も認められないから、各督促状は送達されたと認められる。また、②各督促状の後、差押処分や交付要求を経由した本件参加差押処分がされる等、その都度消滅時効が中断していたから、本件各滞納国税の徴収権はいずれも時効消滅していない。(令2.5.13東裁(諸)令元-97)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令010020
- 裁決年月日
- 令和2年4月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 101002020
- 争点
- 10更正決定等の期間制限、徴収権の消滅時効/2徴収権の消滅時効/2時効の中断
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○請求人は、滞納国税(本件滞納国税)に係る徴収権は、第二次納税義務の納付告知処分(本件告知処分)の時において法定納期限からいずれも5年を経過していることから時効によって消滅している旨主張する。しかしながら、本件滞納国税については、国税通則法第73条《時効の中断及び停止》に規定する納税に関する告知及び督促という時効中断事由があったことが認められ、また、国税通則法第72条《国税の徴収権の消滅時効》第3項によって準用する民法第147条《時効の中断事由》第2号に規定する差押えが、督促から5年以内に行われ、本件告知処分までの間に解除されていないことが認められる。したがって、本件滞納国税の消滅時効は、これらの時効中断事由によりそれぞれ中断しており、本件告知処分の時において、本件滞納国税の徴収権は時効により消滅していない。(令2.4.1名裁(諸)令元-20)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平300037
- 裁決年月日
- 令和元年5月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 101002020
- 争点
- 10更正決定等の期間制限、徴収権の消滅時効/2徴収権の消滅時効/2時効の中断
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№115
要旨
○ 本件は、原処分庁が、請求人の滞納国税を徴収するため、請求人が所有する不動産について差押処分をしたのに対し、請求人が、請求人が有する保証金の返還請求権(本件被差押債権)の差押処分(本件差押処分)時において、本件被差押債権は既に消滅しており存在しなかったから、本件差押処分は違法又は無効であり、滞納国税の徴収権の消滅時効は、本件差押処分によって中断していない、したがって、不動産差押処分時において滞納国税の徴収権は時効により消滅していると主張して、その全部の取消しを求めた事案である。しかしながら、被差押債権の存在を滞納処分による債権差押処分の要件とする旨の規定は存在せず、また、仮に滞納処分による債権差押処分を行った場合に被差押債権が存在せず又は既に消滅していたとしても、それは結果的に債権差押処分の執行が功を奏しなかったというだけにすぎず、権利者による権利行使がなされたことに変わりはない。したがって、仮に本件被差押債権が消滅しており存在しなかったとしても、そのことによって本件差押処分が違法又は無効になるものではないことから、滞納国税の徴収権の消滅時効は、本件差押処分によって中断している。(令元.5.14 関裁(諸)平30-37)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平290094
- 裁決年月日
- 平成30年3月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 101002020
- 争点
- 10更正決定等の期間制限、徴収権の消滅時効/2徴収権の消滅時効/2時効の中断
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が請求人の滞納国税(本件滞納国税)を徴収するために行った差押処分(本件差押処分)につき、本件滞納国税を徴収するために本件差押処分に先立って原処分庁が行った差押えが、本件滞納国税の納期限から6か月以上経過した後に行われていることから、民法第153条《催告》の準用により、本件滞納国税の徴収権は、本件差押処分時に時効消滅していた旨主張する。しかしながら、同条は催告の時効の中断の効力についての規定であり、催告あるいは納期限から6か月以内に差押えを行わなければ当該差押えに時効の中断の効力が認められないと解することはできないことから、本件滞納国税の徴収権は、本件差押処分時において、時効により消滅していたとは認められない。(平30. 3. 7 東裁(諸)平29-94)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平290095
- 裁決年月日
- 平成30年3月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 101002020
- 争点
- 10更正決定等の期間制限、徴収権の消滅時効/2徴収権の消滅時効/2時効の中断
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が請求人の滞納国税(本件滞納国税)を徴収するために行った各差押処分(本件各差押処分)につき、民法第147条《時効の中断事由》第2号の規定によれば、差押えの時効中断は5年となるところ、本件滞納国税を徴収するために本件各差押処分に先立って原処分庁が行った差押えの取立てが差押えから5年以上経過した後に行われたのであるから、時効中断の効力は認められず、本件滞納国税の徴収権は、本件各差押処分時に時効消滅していた旨主張する。しかしながら、差押えの時効の中断が5年であることを前提とする主張は、独自の見解を述べるものであり、採用することはできない。(平30. 3. 7 東裁(諸)平29-95)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平290095
- 裁決年月日
- 平成30年3月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 101002020
- 争点
- 10更正決定等の期間制限、徴収権の消滅時効/2徴収権の消滅時効/2時効の中断
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が請求人の滞納国税(本件滞納国税)を徴収するために行った各差押処分(本件各差押処分)につき、本件滞納国税を徴収するために本件各差押処分に先立って原処分庁が行った差押え(先行差押え)が無益な差押えであると主張するとともに、かかる違法な処分を行ったことによって本件滞納国税の徴収権は消滅したと主張する。しかしながら、先行差押えが無益な差押えであるとは認められず、また、国税徴収法第48条《超過差押及び無益な差押の禁止》第2項は、同項に違反して行われた差押えを違法とするものの、当該差押えに係る滞納国税の徴収権を消滅させるものではないから、請求人の主張は、その前提を欠く上、独自の見解を述べるものであり、採用できない。(平30. 3. 7 東裁(諸)平29-95)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平290095
- 裁決年月日
- 平成30年3月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 101002020
- 争点
- 10更正決定等の期間制限、徴収権の消滅時効/2徴収権の消滅時効/2時効の中断
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が請求人の滞納国税(本件滞納国税)を徴収するために行った各差押処分(本件各差押処分)につき、本件滞納国税を徴収するために本件各差押処分に先立って原処分庁が行った差押えが、本件滞納国税の納期限から6か月以上経過した後に行われていることから、民法第153条《催告》の準用により、本件滞納国税の徴収権は、本件各差押処分時に時効消滅していた旨主張する。しかしながら、同条は催告の時効の中断の効力についての規定であり、催告あるいは納期限から6か月以内に差押えを行わなければ当該差押えに時効の中断の効力が認められないと解することはできず、本件滞納国税の徴収権は、本件各差押処分時において、時効により消滅していたとは認められない。(平30. 3. 7 東裁(諸)平29-95)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平290022
- 裁決年月日
- 平成29年8月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 101002020
- 争点
- 10更正決定等の期間制限、徴収権の消滅時効/2徴収権の消滅時効/2時効の中断
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、債権の差押処分により中断した滞納国税の徴収権の消滅時効について、民法第157条《中断後の時効の進行》第1項に規定する「中断の事由が終了した時」は、差し押さえた債権の取立てが可能になった時をいうものと解するのが相当であると主張する。しかしながら、差押えにより国税の徴収権の時効が中断された場合、当該差押えの効力が存続している間は、時効中断事由としての差押えが継続しているのであるから、債権の差押処分について、同項の規定する「中断の事由が終了した時」とは、当該差押えに係る債権を現実に取り立てた時又は当該差押えが解除された時をいうものと解するのが相当である。(平29. 8.22 東裁(諸)平29-22)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平290003
- 裁決年月日
- 平成29年7月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 101002020
- 争点
- 10更正決定等の期間制限、徴収権の消滅時効/2徴収権の消滅時効/2時効の中断
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁がした差押え(本件差押え)が、国税徴収法第48条《超過差押及び無益な差押の禁止》第2項あるいは同法第79条《差押えの解除の要件》に反する違法なものであって、速やかに取消し又は解除されるべきものであるから、時効中断の効力は生じていない旨主張する。しかしながら、本件差押えが違法であることをうかがわせる事情は見当たらず、違法により取り消された事実もない。また、差押えの解除は、差押えの効力を将来に向かってのみ失わせるものであるから、過去に遡って時効中断効が生じないこととなるわけではない。(平29. 7.11 大裁(諸)平29-3)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平280046
- 裁決年月日
- 平成29年5月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 101002020
- 争点
- 10更正決定等の期間制限、徴収権の消滅時効/2徴収権の消滅時効/2時効の中断
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№107
要旨
○ 請求人は、滞納者(本件滞納者)の滞納国税(本件滞納国税)について納付義務をあることを承認する旨の記載のある債務承認書(本件債務承認書)は、本件滞納者が作成した記憶を有していないこと、筆跡が本件滞納者のものと異なること、及び、文書収受日付印はあるものの作成日付欄に年月日の記載がないことから、本件滞納者が平成23年9月7日に作成したものとはいえない旨主張する。しかしながら、本件債務承認書が本件滞納者から原処分庁に提出された経緯について、原処分庁所属の徴収職員(本件徴収職員)は、本件滞納者が面談予定日に来署せず、平成23年9月7日に突然来署したため急きょ面談し、当初準備していた債務承認書の滞納国税の額を平成23年9月7日現在のものとし、その月日及び延滞税の額を、それぞれ手書で修正し、本件滞納者が内容を確認した上、当該修正した債務承認書に署名してもらったが、本件滞納者が印章を持参していなかったために指印してもらい、その提出を受けた旨答述しているところ、本件債務承認書及び被質問者を本件滞納者とする同日付の質問てん末書の記載内容等からすれば、本件徴収職員の答述は信用できるから、本件債務承認書は、平成23年9月7日、本件徴収職員と本件滞納者が面談した際に作成されたものであり、本件滞納者が自ら署名指印した上で原処分庁に提出したものと認められる。(平29. 5.29 関裁(諸)平28-46)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平280046
- 裁決年月日
- 平成29年5月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 101002020
- 争点
- 10更正決定等の期間制限、徴収権の消滅時効/2徴収権の消滅時効/2時効の中断
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№107
要旨
○ 請求人は、滞納者(本件滞納者)の滞納国税(本件滞納国税)に係る債務の承認によって催告による時効中断の効力が生じるとする原処分庁の民法第153条《催告》の解釈は誤っており、本件滞納国税の徴収権の時効は中断していない旨主張する。しかしながら、民法第153条は、債権者の催告について、債権者が正規の中断事由によって補強することにより時効中断の効力を認めるものであって、正規の中断手続をとるのが遅れることにより時効が完成するのを防ぐ便法として機能することを期待して定められたものと解され、債権者の催告について、債務者の行為による正規の中断事由である承認を、債権者の行為による正規の中断事由と区別する理由はないというべきであるから、催告後6か月以内にされた承認によっても、民法第153条が規定する催告による時効中断効が生じると解すべきである。これを本件についてみると、本件滞納者の行った承認は、原処分庁が差押予告書(本件差押予告書)の送達によって行った本件滞納国税についての催告後6か月以内にされたものであるから、当該承認によって、本件差押予告書による催告の時効中断の効力が生じたものと認めるのが相当である。(平29. 5.29 関裁(諸)平28-46)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平280002
- 裁決年月日
- 平成29年3月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 101002020
- 争点
- 10更正決定等の期間制限、徴収権の消滅時効/2徴収権の消滅時効/2時効の中断
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№106
要旨
○ 請求人は、滞納国税に係る徴収権は、告知処分時において法定納期限からいずれも5年を経過していることから時効によって消滅している旨主張する。しかしながら、滞納国税については、一部納付、差押処分及び債務承認書の提出があったことが認められ、国税通則法第72条《国税の徴収権の消滅時効》第3項によって準用する民法第147条《時効の中断事由》の規定により、当該一部納付、差押処分及び債務承認書の提出は、滞納国税の徴収権に係る時効中断事由である民法上の差押え又は承認に該当すると認められる。したがって、滞納国税の徴収権の消滅時効は、これらの時効中断事由によりそれぞれ5年を経過することなく中断しており、告知処分時において、滞納国税の消滅時効は完成していない。(平29. 3.24 金裁(諸)平28-2)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平280002
- 裁決年月日
- 平成29年3月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 101002020
- 争点
- 10更正決定等の期間制限、徴収権の消滅時効/2徴収権の消滅時効/2時効の中断
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№106
要旨
○ 請求人は、主たる納税義務者に生じた時効中断の効力は第二次納税義務者に及ばず、また、民法第155条の規定のとおり、第二次納税義務者に対して別途時効中断措置を講じなければ、第二次納税義務に係る国税の徴収権は時効により消滅している旨主張する。しかしながら、第二次納税義務は主たる納税義務が発生し存続する限り、必要に応じいつでも課せられる可能性を有するものであるから、第二次納税義務者に係る徴収権が主たる納税義務に係る徴収権と別個独立して時効により消滅することはない。したがって、告知処分時においては、主たる納税義務者の国税の徴収権は時効によって消滅しているとは認められないことから、請求人に対する第二次納税義務者の国税の徴収権も時効により消滅していない。(平29. 3.24 金裁(諸)平28-2)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平280033
- 裁決年月日
- 平成29年3月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 101002020
- 争点
- 10更正決定等の期間制限、徴収権の消滅時効/2徴収権の消滅時効/2時効の中断
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の代表取締役(本件代表者)が原処分庁所属の徴収職員(本件徴収職員)と、いつ面談したか、そのときに滞納国税(本件滞納国税)について分割して納付する旨を述べたか否かは記憶になく、また、仮にその旨述べていたとしても、弁済計画書等の書面を提出しておらず、納付義務の承認をしたと評価されるような事実はないから、本件滞納国税の徴収権の時効は中断していない旨主張する。しかしながら、審判所の調査したところによれば、本件代表者は、複数回にわたって本件徴収職員と面談し、本件滞納国税の内訳を承知した上で、納付の意思を示してその具体的な方法を相談していたところ、毎月1万円ずつ分割して納付することを約し、分割納付期間の終了後の納付計画については、再度協議することを約していた経緯が認められ、この点、本件徴収職員の答述も整合し、特に不自然な点もない。他方、請求人は、徴収職員との面談について記憶にないと述べるのみで、これを積極的に否認するものではなく、本件徴収職員の信用性を大きく揺るがすような事情も見いだせない。したがって、本件徴収職員の答述は信用でき、当該答述によれば、本件代表者は、本件徴収職員と面談し、本件滞納国税の全部についての納付義務の存在を認識した上で、その納付の意思を表明したものとみるのが相当であり、請求人は、本件徴収職員との面談の日に本件滞納国税の納付義務を承認し、同日、本件滞納国税の徴収権の時効は中断したと認められる。(平29. 3.22 関裁(諸)平28-33)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平280082
- 裁決年月日
- 平成29年2月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 101002020
- 争点
- 10更正決定等の期間制限、徴収権の消滅時効/2徴収権の消滅時効/2時効の中断
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、滞納法人が5年以上にわたって滞納国税(本件滞納国税)を納付していないことに加え、原処分庁が主張する時効中断事由のうち承認や捜索などの事実は存在しないことなどから、本件滞納国税の徴収権は、原処分庁が差押処分(本件差押処分)をした時点において、時効の完成により消滅している旨主張する。しかしながら、本件滞納国税については、時効により徴収権が消滅する前に、督促、交付要求、本件滞納国税の各承認並びに捜索(本件捜索)により、それぞれの時効中断事由によって時効中断の効力が生じ、その後新たに時効が進行した日から5年を経過する前に、新たな時効中断事由による時効中断の効力が生じている。そして、本件捜索に着手した日の翌日から5年を経過する前に本件差押処分が行われており、本件滞納国税の徴収権は、本件差押処分の時点において、時効の完成により消滅していたとは認められない。(平29. 2. 3 東裁(諸)平28-82)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平280008
- 裁決年月日
- 平成28年9月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 101002020
- 争点
- 10更正決定等の期間制限、徴収権の消滅時効/2徴収権の消滅時効/2時効の中断
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が負う連帯納付義務は、主たる納税義務に係る国税の徴収権が時効により消滅したことに伴い消滅した旨主張する。しかしながら、主たる納税義務に係る国税の徴収権は差押処分により時効が中断しており、当該差押処分が違法であることをうかがわせる事情は見当たらず、仮に当該差押処分に違法があったとしても、当該差押処分が取り消された事実はないから、主たる納税義務に係る国税の徴収権は消滅していない。(平28. 9. 2 大裁(諸)平28-8)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平270014
- 裁決年月日
- 平成28年2月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 101002020
- 争点
- 10更正決定等の期間制限、徴収権の消滅時効/2徴収権の消滅時効/2時効の中断
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成20年6月3日に滞納税額承認書を原処分庁に提出した以降、いかなる書面にも署名・押印しておらず、原処分庁が平成27年2月19日に行った債権の差押処分(本件差押処分)に係る滞納国税(本件滞納国税)の徴収権は、本件差押処分が行われる前に時効により消滅している旨主張する。しかしながら、請求人は、平成22年3月24日に、請求人自身が署名の上押印したものと認められる滞納税額承認書を原処分庁に提出したことが認められ、当該滞納税額承認書の提出は、本件滞納国税の徴収権の時効の中断事由である民法上の承認に該当すると認められる。したがって、本件滞納国税に係る国税の徴収権は、本件差押処分時において時効により消滅していないと認められる。(平28. 2.24 仙裁(諸)平27-14)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平270030
- 裁決年月日
- 平成27年12月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 101002020
- 争点
- 10更正決定等の期間制限、徴収権の消滅時効/2徴収権の消滅時効/2時効の中断
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人甲及び請求人乙(請求人ら)は、①原処分庁が請求人甲の滞納国税(本件滞納国税)を徴収するために行った保証金返還請求権(本件保証金返還請求権)の差押処分は、本件保証金返還請求権が当初から存在しなかったため無効である、②原処分庁が本件滞納国税を徴収するために行った株式(本件株式)の差押処分は、差押処分が行われる前に本件株式が第三者に譲渡されていたのであるから無効であるとして、本件滞納国税の徴収権は時効により消滅している旨主張する。しかしながら、①本件保証金返還請求権が不存在であるとする事情は見当たらず、また、②本件株式が差押え前に譲渡されていたと認められる事実はなく、さらに、仮に譲渡があったとしても株主名簿の名義書換がされていないことからすると会社法第130条《株式の譲渡の対抗要件》第1項の規定により、当該譲渡を原処分庁に対抗することはできない。したがって、本件滞納国税の徴収権は、本件保証金返還請求権及び本件株式の差押処分によって時効中断の効力が生じ、その後も持続しているのであるから、本件滞納国税の徴収権は消滅していない。(平27.12. 4 大裁(諸)平27-30)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平270009
- 裁決年月日
- 平成27年10月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 101002020
- 争点
- 10更正決定等の期間制限、徴収権の消滅時効/2徴収権の消滅時効/2時効の中断
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、源泉所得税について納期の特例が設けられている場合の法定納期限について、「納付することができる」とする特例にすぎず、法定納期限はあくまでも所得税法第183条《源泉徴収義務》第1項所定の日(給与等に係る所得税の徴収の日の属する月の翌月10日)であることから、原処分の一部については、既に消滅時効が成立しており、無効である旨主張する。しかしながら、所得税法第216条《源泉徴収に係る所得税の納期の特例》は、所定の要件を満たす場合に、源泉徴収に係る所得税の納期すなわち法定納期限を、原則である所得税法第183条第1項所定の日に代えて、特例として同法第216条所定の日とする旨を規定したものと解されることから、同条所定の日が源泉所得税についての法定納期限となり、この法定納期限から5年を経過する前に告知処分を行っているため、時効の中断の効果が生じる。よって、原処分の徴収権の消滅時効は成立しておらず、請求人が主張する原処分の一部は無効ではない。(平27.10. 5 名裁(諸)平27-9)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平260009
- 裁決年月日
- 平成26年8月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 101002020
- 争点
- 10更正決定等の期間制限、徴収権の消滅時効/2徴収権の消滅時効/2時効の中断
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続税法の平成24年度改正によって、連帯納付義務が民法上の連帯債務と同様に取り扱われることが明確になり、本来の納税義務者に対する時効の中断措置がされていたとしても、請求人に対しては当該措置がされていないから、連帯納付義務は既に時効により消滅している旨主張する。しかしながら、相続税法第34条《連帯納付の義務等》第1項に規定する連帯納付義務は本来の納税義務と別個に消滅することは予定されていないと解されるから、本来の納税義務者に対する徴収権の消滅時効の中断及び停止の効力は、連帯納付義務者に及ぶと解するのが相当である。そして、相続税法の平成24年度改正は、連帯納付義務者にとって過酷となる事態の発生を防止しつつ、一般納税者との公平を確保する観点から、国税通則法第72条《国税の徴収権の消滅時効》に規定する国税の徴収権の消滅時効が5年であることを踏まえて、相続税法第34条第6項に申告期限から5年を経過した場合の通知の規定を設定するなどの措置が採られたのであって、同改正によって、連帯納付義務が本来の納税義務とは別個に5年の徴収権の消滅時効を有することになったものではなく、また、民法上の連帯債務と同様に取り扱われることになったというものでもないから、上記の請求人の主張は採用できない。(平26. 8.29 大裁(諸)平26-9)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平250016
- 裁決年月日
- 平成25年10月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 101002020
- 争点
- 10更正決定等の期間制限、徴収権の消滅時効/2徴収権の消滅時効/2時効の中断
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続税法の平成24年度改正によって、連帯納付義務が民法上の連帯債務と同様に取り扱われることが明確になり、連帯債務者の一人について生じた事由は他の債務者には影響を与えないと解されるところ、本来の納税義務者に対する時効の中断措置がされていたとしても、請求人に対しては当該措置がされていないから、連帯納付義務は既に時効により消滅している旨主張する。しかしながら、相続税法第34条《連帯納付の義務等》第1項に規定する連帯納付義務は本来の納税義務と別個に消滅することは予定されていないと解されるから、本来の納税義務者に対する徴収権の消滅時効の中断及び停止の効力は、連帯納付義務者に及ぶと解するのが相当である。そして、相続税法の平成24年度改正は、連帯納付義務者にとって過酷となる事態の発生を防止しつつ、一般納税者との公平を確保する観点から、国税通則法第72条《国税の徴収権の消滅時効》に規定する国税の徴収権の消滅時効が5年であることを踏まえて、相続税法第34条第6項に申告期限から5年を経過した場合の通知の規定を設定するなどの措置が採られたのであって、同改正によって、連帯納付義務が本来の納税義務とは別個に5年の徴収権の消滅時効を有することになったものではなく、また、民法上の連帯債務と同様に取り扱われることになったというものでもないから、請求人の主張は採用することができない。(平25.10. 2 大裁(諸)平25-16)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平230054
- 裁決年月日
- 平成24年5月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 101002020
- 争点
- 10更正決定等の期間制限、徴収権の消滅時効/2徴収権の消滅時効/2時効の中断
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国税徴収権を速やかに行使するよう求めているのが国税通則法第72条《国税の徴収権の消滅時効》の立法趣旨であるから、差押え及び参加差押えによる時効中断の効力は、国税徴収権の行使に当たって何らの障害もない場合においては継続するものではないのであり、原処分庁は、請求人所有の区分所有建物の公売を行うことについて、事実上及び法律上の障害がなかったにも関わらず、正当な理由なく長期間にわたり有効な手段を行使しなかったのであるから、差押処分及び参加差押処分から5年を経過した時点で本件滞納国税の徴収権は消滅している旨主張する。しかしながら、差押処分及び参加差押処分は国税徴収権の時効中断の事由の一つであり、その差押処分及び参加差押処分の効力が継続している間は、中断した時効について、新たに時効の進行が開始することはないと解されるところ、本件滞納国税の徴収権に係る消滅時効は、差押処分及び参加差押処分により中断しており、当該差押処分等が解除された事実や請求人所有の区分所有建物に係る公売等の手続が終了した事実は認められないから、当該差押処分等の効力は継続しており、本件滞納国税の徴収権に係る中断した時効について、新たな時効の進行は開始していないことが認められる。また、国税徴収権の行使における障害の有無により、時効中断の効力に差異があるとする旨の法令の規定も存在しないことから、請求人の主張は採用することができない。(平24. 5.14 大裁(諸)平23-54)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平230056
- 裁決年月日
- 平成24年2月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 101002020
- 争点
- 10更正決定等の期間制限、徴収権の消滅時効/2徴収権の消滅時効/2時効の中断
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件滞納国税は発生から10数年経過し、その徴収権は時効消滅しているから、還付金を本件滞納国税に充当した本件充当処分は違法である旨主張する。しかしながら、本件滞納国税については、差押処分、交付要求処分、滞納処分のための捜索、及び納付誓約書の提出とこれに基づく一部納付があったことが認められるところ、請求人による本件滞納国税の一部納付は、原処分庁から請求人に送付された催告文書等に記載されていた本件滞納国税の明細を把握しての納付とみることができ、また、本件において請求人の一部納付による本件滞納国税全部の時効中断を否定すべき特段の事情は認められないことからすれば、請求人の当該一部納付は、本件滞納国税の残額があることを承知した上での納付といえ、当該一部納付により本件滞納国税の全部について、その納付のたびに承認があり徴収権の消滅時効が中断したことが認められる。そうすると、本件滞納国税の徴収権の消滅時効は、これらの時効中断事由により、それぞれ5年を経過することなく中断しており、本件充当処分時に本件滞納国税の消滅時効は完成していなかったことから、本件充当処分は適法である。(平24. 2.21 関裁(諸)平23-56)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230107
- 裁決年月日
- 平成24年1月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 101002020
- 争点
- 10更正決定等の期間制限、徴収権の消滅時効/2徴収権の消滅時効/2時効の中断
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国税通則法第73条《時効の中断及び停止》第1項第5号により交付要求により徴収権の時効が中断されるとしても、国税徴収法第82条《交付要求》第2項に規定する通知が請求人に対して行われていないことから、国税通則法第73条第1項第5号の規定による時効中断の効力が生じていない旨主張する。しかしながら、本件交付要求通知書とともに発送される交付要求書が○○地方裁判所に送達されていること、交付要求決議書に本件交付要求通知書を発送する際に記載する発送番号が明記されていることからすれば、○○税務署長が請求人に対し本件交付要求通知書を発送したことは優に認めることができ、これを覆すに足る証拠はない。そして、本件交付要求通知書が返戻された記録はないことから、本件交付要求通知書は、通常到達すべき時に送達があったものと認められる。(平24. 1.10 東裁(諸)平23-107)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230107
- 裁決年月日
- 平成24年1月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 101002020
- 争点
- 10更正決定等の期間制限、徴収権の消滅時効/2徴収権の消滅時効/2時効の中断
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、不動産競売事件は申立人により取り下げられており、民法第149条《裁判上の請求》により、裁判上の請求は訴えの取下げの場合は時効中断の効力を生じないから、本件交付要求により時効中断の効力は生じていない旨主張する。しかしながら、国税通則法第73条《時効の中断及び停止》第2項は、交付要求に係る強制換価手続が取り下げられたときにおいてもその時効中断の効力は失われない旨規定していることから本件交付要求における時効中断の効力は失われない。(平24. 1.10 東裁(諸)平23-107)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230093
- 裁決年月日
- 平成23年12月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 101002020
- 争点
- 10更正決定等の期間制限、徴収権の消滅時効/2徴収権の消滅時効/2時効の中断
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、本件差押処分及び本件参加差押処分はいずれも、権利濫用に該当しあるいは信義則違反であり無効であるから、時効中断効は生じない旨主張するが、上記差押処分及び参加差押処分はいずれも、国税徴収法の各規定の要件を充足している。そして、請求人が主張するように、これらの各処分が明らかに時効中断の効力を持続させる目的のためだけに、放置されていた事実も認められないから、請求人の主張には理由がない。また、仮に、請求人の主張するように、差押えの対象が僅かな財産であっても、滞納者の財産の差押えによって国税の徴収権の消滅時効を防ぐことは公益にかなうともいえるから、その差押えを一概に違法な差押えであるとはいうことはできない。以上のことから、本件各滞納国税の徴収権の消滅時効は中断し、本来の納税義務者に対する時効の中断及び停止の効力は、国税通則法第72条《国税の徴収権の消滅時効》第3項が準用する民法第457条《主たる債務者について生じた事由の効力》第1項により連帯納付義務者に及ぶものと解されることから、本件連帯納付義務者らが負う連帯納付義務に係る徴収権の時効も中断しているものと認められる。(平23.12.13 東裁(諸)平23-93)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平220080
- 裁決年月日
- 平成23年5月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 101002020
- 争点
- 10更正決定等の期間制限、徴収権の消滅時効/2徴収権の消滅時効/2時効の中断
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、物納に係る徴収猶予通知書の到達がなく適法に徴収猶予決議がされていないから徴収権の消滅時効は成立し、また、連帯納付義務は、確定手続がされておらず連帯納付義務を負わないから、差押処分に係る滞納国税は存在しない旨主張する。しかしながら、徴収猶予決議は有効にされており、徴収猶予の効力は、徴収猶予の通知の有無にかかわらず生じていたというべきであるから、徴収権の消滅時効は成立していない。また、連帯納付義務は、相続人等固有の相続税の納付義務の確定という事実に照応して、法律上当然に生じるものであって、格別の確定手続を要するものではないから、請求人らの差押処分の対象となる滞納国税は存在することは明らかである。(平23. 5.26 大裁(諸)平22-80)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220094
- 裁決年月日
- 平成22年11月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 101002020
- 争点
- 10更正決定等の期間制限、徴収権の消滅時効/2徴収権の消滅時効/2時効の中断
- 事例集登載頁
- №81
要旨
○ 相続税法第34条《連帯納付の義務》第1項の連帯納付義務は、本来の納税義務(租税債務)を担保するため、相続人に課された特殊な義務であり、租税債権が消滅しない限り、これを担保するために存続するものと規定されている点等を考慮すると、担保される租税債権と別個に時効消滅することは法の予定するところではないというべきである。そして、同様の趣旨から、独立の時効消滅を認めていない民法第457条《主たる債務者について生じた事由の効力》第1項が類推適用されるべきである(大阪高等裁判所平成14年2月15日判決、最高裁判所平成14年9月13日第二小法廷決定)から、本来の納税義務者に対して生じた時効の中断の効力は、連帯納付義務者にも及ぶと解するのが相当であり、また、連帯納付義務が、相続税徴収の確保を目的として、相続人に課された特殊な義務であることからすれば、本来の納税義務者に対する徴収の猶予の効果は、連帯納付義務者にも及ぶと解するのが相当である。(平22.11. 4 東裁(諸)平22-94)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220096ほか 4件
- 裁決年月日
- 平成22年11月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 101002020
- 争点
- 10更正決定等の期間制限、徴収権の消滅時効/2徴収権の消滅時効/2時効の中断
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 相続税法第34条第1項の連帯納付義務は、本来の納税義務(租税債務)を担保するため、相続人に課された特殊な義務であり、租税債権が消滅しない限り、これを担保するために存続するものと規定されている点等を考慮すると、担保される租税債権と別個に時効消滅することは法の予定するところではないというべきであり、同様の趣旨から、独立の時効消滅を認めていない民法第457条第1項が類推適用されるべきである。したがって、本来の納税義務者に対して生じた時効の中断の効力は、連帯納付義務者にも及ぶと解するのが相当であり、また、本来の納税義務者に対する徴収の猶予の効果は、連帯納付義務者にも及ぶと解するのが相当である。(平22.11. 4 東裁(諸)平22-96)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平210079
- 裁決年月日
- 平成22年2月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 101002020
- 争点
- 10更正決定等の期間制限、徴収権の消滅時効/2徴収権の消滅時効/2時効の中断
- 事例集登載頁
- No.79
要旨
○ 請求人は、差押えがされれば、いくら放置しても時効が進行しないというのであれば、甚だしく不当な結果になる上、差押権者による一方的な意思でなされる差押えは、比較的短期間で完了するのであるから、差押えによる時効中断の事由が終了した時を差押処分の手続自体の終了時である差押登記がされた時と解すべきであると主張する。しかしながら、国税の徴収権の時効は、国税通則法第73条第1項各号掲記の事由又は民法第147条各号掲記の事由があった時に中断し、国税通則法第73条第1項各号に定める期間を経過した時又は時効中断の事由が終了した時から更に進行することになるところ、差押えにより国税の徴収権の時効が中断された場合、当該差押処分の効力が存続している間は、時効中断事由としての差押えが継続しているのであるから、差押えによる国税の徴収権の時効の「中断の事由が終了した時」とは、当該差押処分に係る財産の換価手続が終了した時又は差押えが解除された時をいうものと解するのが相当である。また、差押財産の換価の時期については、原処分庁の合理的な裁量にゆだねられていると解される上、大量かつ反復的に生じる滞納国税の徴収に当たり、画一的に差押え及び換価を実施することが必ずしも望ましいとはいえないこと、差押財産が有する様々な要因等から、差押財産を直ちに換価することが困難な場合もあること、差押財産を公売に付しても公売が成立しない場合もあること、滞納者は財産の差押えを受けたことによって国税の納付が禁止されるわけではなく、財産の差押えを受けた場合であっても早期に完納することが求められることからすれば、差押処分の効力が存続している間は時効が進行しないことをもって、甚だしく不当な結果を滞納者に招来するものであるということはできず、これを根拠に差押えによる時効中断の事由が終了した時を差押処分の手続自体の終了時である差押登記がされた時と解する請求人の主張は採用できない。(平22. 2.22 関裁(諸)平21-79)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平210080
- 裁決年月日
- 平成22年2月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 101002020
- 争点
- 10更正決定等の期間制限、徴収権の消滅時効/2徴収権の消滅時効/2時効の中断
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、差押えがされれば、いくら放置しても時効が進行しないというのであれば、甚だしく不当な結果になる上、差押権者による一方的な意思でなされる差押えは、比較的短期間で完了するのであるから、差押えによる時効中断の事由が終了した時を差押処分の手続自体の終了時である差押登記がされた時と解すべきであり、交付要求の一方法である参加差押えによる徴収権の時効中断についても、参加差押書が先行する滞納処分の執行機関に送達された時に中断の事由が終了すると解すべきであるから、本件各滞納国税の徴収権は時効により消滅しているとして、本件公売公告処分は違法である旨主張する。しかしながら、差押えにより国税の徴収権の時効が中断された場合、当該差押処分の効力が存続している間は、時効中断事由としての差押えが継続しているのであるから、差押えによる国税の徴収権の時効の「中断の事由が終了した時」とは、当該差押処分に係る財産の換価手続が終了した時又は差押えが解除された時をいうものと解するのが相当であり、また、国税通則法第73条第1項第5号が規定する「その交付要求がされている期間」を経過した時とは、交付要求が先行する強制換価手続における換価代金から交付要求に係る国税への配当を求めるものであることからすれば、当該交付要求に係る強制換価手続において、配当手続が完了した時又は当該交付要求が解除された時をいうものと解するのが相当であるところ、本件各滞納国税を徴収するための別件差押処分によって本件各滞納国税の徴収権の時効は中断し、当該差押処分に係る財産の換価手続は終了しておらず、当該差押処分が解除された事実も認められないこと、また、本件参加差押処分に係る滞納処分について配当手続が完了した事実も本件参加差押処分が解除された事実も認められないことからすれば、本件各滞納国税の徴収権の消滅時効は完成していない。また、差押財産の換価の時期については、原処分庁の合理的な裁量にゆだねられていると解される上、大量かつ反復的に生じる滞納国税の徴収に当たり、画一的に差押え及び換価を実施することが必ずしも望ましいとはいえないこと、差押財産が有するさまざまな要因等から、差押財産を直ちに換価することが困難な場合もあること、差押財産を公売に付しても公売が成立しない場合もあること、滞納者は財産の差押えを受けたことによって国税の納付が禁止されるわけではなく、財産の差押えを受けた場合であっても早期に完納することが求められることからすれば、差押処分の効力が存続している間は時効が進行しないことをもって、甚だしく不当な結果を滞納者に招来するものであるということはできず、これを根拠に差押えによる時効中断の事由が終了した時を差押処分の手続自体の終了時である差押登記がされた時と解する請求人の主張は採用できない。さらに、先行する滞納処分手続から配当を受けることを目的とする参加差押処分がされた場合の徴収権の時効中断について、請求人のように解すると、参加差押書を送達してから先行する滞納処分手続による換価・配当までの期間が5年を超えると、参加差押えに係る滞納国税の徴収権は時効消滅してしまうことになり、先行する滞納処分手続が解除されるまでは自ら換価手続ができない参加差押権者に徴収実務上著しい弊害が生じることになるし、交付要求がされている期間中は新たな徴収権の消滅時効が進行を始めないとする国税通則法第73条第1項第5号の明文規定に反してまで請求人のように解する理由は見当たらず、請求人の主張は採用できない。(平22. 2.22 関裁(諸)平21-80)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平210082ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成22年2月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 101002020
- 争点
- 10更正決定等の期間制限、徴収権の消滅時効/2徴収権の消滅時効/2時効の中断
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、民法第157条には、中断した時効は、その「中断の事由が終了した時」から新たにその進行を始める旨規定されているところ、差押えがされれば、いくら放置しても時効が進行しないというのであれば、甚だしく不当な結果になる上、差押権者による一方的な意思でなされる差押えは、比較的短期間で完了することからすれば、差押えにより時効が中断した場合において、民法第157条の「中断の事由が終了した時」とは、差押処分の手続自体の終了時である差押登記がなされた時と解すべきであるから、本件各滞納相続税の徴収権は時効により消滅しているとして、本件公売公告処分は違法である旨主張する。しかしながら、差押えにより国税の徴収権の時効が中断された場合、当該差押処分の効力が存続している間は、時効中断事由としての差押えが継続しているのであるから、差押えによる国税の徴収権の時効の「中断の事由が終了した時」とは、当該差押処分に係る財産の換価手続が終了した時又は差押えが解除された時をいうものと解するのが相当であり、本来の納税義務者に対する時効の中断は、相続税法第34条第1項の連帯納付義務者に対してもその効力を生ずるものと解されるところ、本件各滞納相続税の本来の納税義務者の財産の差押処分によって本件各滞納相続税の徴収権の時効は中断し、当該差押処分に係る財産の換価手続は終了しておらず、当該差押処分が解除された事実も認められないことからすれば、当該差押処分による時効中断の効力は継続しているから、本件各滞納相続税の連帯納付義務の徴収権の消滅時効は完成していない。また、差押財産の換価の時期については、原処分庁の合理的な裁量にゆだねられていると解される上、大量かつ反復的に生じる滞納国税の徴収に当たり、画一的に差押え及び換価を実施することが必ずしも望ましいとはいえないこと、差押財産が有するさまざまな要因等から、差押財産を直ちに換価することが困難な場合もあること、差押財産を公売に付しても公売が成立しない場合もあること、滞納者は財産の差押えを受けたことによって国税の納付が禁止されるわけではなく、財産の差押えを受けた場合であっても早期に完納することが求められることからすれば、差押処分の効力が存続している間は時効が進行しないことをもって、甚だしく不当な結果を滞納者に招来するものであるということはできず、これを根拠に差押えによる時効中断の事由が終了した時を差押処分の手続自体の終了時である差押登記がされた時と解する請求人の主張は採用できない。(平22. 2.22 関裁(諸)平21-82)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平200069
- 裁決年月日
- 平成21年6月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 101002020
- 争点
- 10更正決定等の期間制限、徴収権の消滅時効/2徴収権の消滅時効/2時効の中断
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、相続税を滞納している共同相続人が当該相続税についての債務承認書を原処分庁に提出したことについて、誰からも連絡を受けていないので、それによる徴収権の時効中断の効力は当該相続税についての連帯納付義務を負う請求人らには及ばないから、当該連帯納付義務に係る徴収権は時効により消滅している旨主張する。しかしながら、連帯納付義務は本来の納税義務に対して付従性を有すると解され、債務承認書の提出は、当該相続税の徴収権の時効の中断事由に当たることとなるので、その時効中断の効力は請求人らに対しても及び、また、本来の納税義務者が提出した債務承認書について、連帯納付義務を負う者に連絡しなければ時効中断の効力が生じないとする法令上の規定はないので、原処分庁が、請求人らに対し、滞納した一部の相続人から当該債務承認書が提出された事実を連絡しなかったとしても、時効中断の効力が及ぶ範囲に何ら影響を与えるものではない。(平21. 6. 9 名裁(諸)平20-69)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平200045ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成21年1月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 101002020
- 争点
- 10更正決定等の期間制限、徴収権の消滅時効/2徴収権の消滅時効/2時効の中断
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、共同相続人である滞納者らの相続税の連帯納付義務に係る徴収権は法定納期限から5年を経過していることから、消滅時効は完成している旨主張する。しかしながら、当該相続税に係る法定納期限は平成5年1月○日であるところ、滞納者らが当該相続税の延納許可に係る税額を納期限までに納付しなかったことから、平成8年11月28日に担保物件の差押処分が行われ、平成8年11月29日に同物件の差押登記がされてその効力が生じ、さらに、平成8年12月20日に滞納者らに対する同物件の差押えの通知の効力が生じていることから、平成8年12月20日時点で、滞納国税の徴収権の時効が中断したと認められる。そして、連帯納付義務は本来の納税義務に対して付従性を有すると解されているので、本来の納税義務者に対して徴収権の時効が進行しない間は連帯納付義務を負う者に対しても徴収権の時効は進行せず、また、本来の納税義務者に対して時効の中断事由が生じたときは、連帯納付義務を負う者に対しても時効中断の効力が及ぶことになるところ、原処分時点においても、担保物件の差押登記は解除されていないことから、本来の納税義務者に対する時効中断の効力は継続していることとなる。したがって、本来の納税義務者の滞納国税の徴収権の時効が完成していない以上、請求人の連帯納付義務に基づく相続税の徴収権についても同様に時効は完成しておらず、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平21. 1.30 名裁(諸)平20-45)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平190044
- 裁決年月日
- 平成20年5月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 101002020
- 争点
- 10更正決定等の期間制限、徴収権の消滅時効/2徴収権の消滅時効/2時効の中断
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各滞納国税の督促状の送達及び前回差押処分に係る差押書の送達は受けておらず、また、前回差押処分は農地であり、価値のない財産であるから国税徴収法第48条第2項の「無益な差押え」に該当し無効であり、時効の中断事由は存在しないとして、本件各滞納国税の徴収権の消滅時効は完成していると主張する。しかしながら、①督促状は、請求人の住所地に普通郵便により送達されたもので、返戻もなかったものと認められるから、有効に送達されたと推認でき、②差押書は、代理権限を有する代理人に交付されたものと認められ、有効に送達されたと認められ、③前回差押不動産は、請求人が前々回差押不動産の差押解除を求めるに当たり、前々回差押財産に代えて差し押さえる財産として申し出た財産であること、及び、請求人は前回差押財産の任意売却を進めていることからすると、自ら申し出た財産を価値のない財産であるとする請求人の主張には、齟齬、矛盾があるといわざるを得ず、その主張を採用することはできない。そして、前回差押不動産が、法令により、農地の権利移動の制限等があるとしても換価できない財産であるとは認められず、前回差押えに当たり算定された処分予定価額を特に不相当とする理由も認められない。そうすると、前回差押えは、滞納国税に優先する滞納処分費等がなかったのであるから、国税徴収法第48条第2項に規定する差し押さえることができる財産の価額が、その差押えに係る滞納処分費及び徴収すべき国税、地方税その他の債権の金額の合計額を超える見込みがないときには当たらず「無益な差押え」に当たらない。したがって、前回差押処分は有効であり、前回差押処分によって徴収権の消滅時効は中断したといえる。そして、前回差押不動産は、差押えの解除がされておらず、徴収権の消滅時効は進行していないから、原処分の日において、本件各滞納国税の徴収権の消滅時効は完成していない。(平20. 5.22 関裁(諸)平19-44)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平190028
- 裁決年月日
- 平成19年11月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 101002020
- 争点
- 10更正決定等の期間制限、徴収権の消滅時効/2徴収権の消滅時効/2時効の中断
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続税の当初申告及び修正申告に係る各物納申請書の徴収猶予決裁欄には、徴収猶予の決裁権者であるA税務署長の決裁印の押印がなく、徴収の猶予が適法にされていないため、各物納申請に係る相続税の徴収権の消滅時効は完成した旨主張する。 しかしながら、上記の各物納申請に係る相続税額は、徴収猶予決裁権者であるA税務署長の決裁委任を受けた主管統括官の決裁により徴収を猶予する決議がされた後、請求人に徴収猶予通知書が発送され、到達したと認められることから、上記の各物納申請が却下された日まで徴収権の時効は停止していたものと認められる。そして、上記の各物納申請に係る申請税額の徴収権の時効は、その後、督促処分により中断し、督促状を発した日から10日を経過した日まで中断事由が継続している。 そうすると、原処分庁は、本件の交付要求処分等を同督促処分による時効中断事由満了日の翌日から消滅時効が完成する5年を経過する日より前に行っていることから、徴収権の時効が完成していないことは明らかであり、請求人の主張は採用できない。(平19.11.28 大裁(諸)平19-28)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平190029
- 裁決年月日
- 平成19年11月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 101002020
- 争点
- 10更正決定等の期間制限、徴収権の消滅時効/2徴収権の消滅時効/2時効の中断
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続税の当初申告及び修正申告に係る各物納申請書の徴収猶予決裁欄には、徴収猶予の決裁権者であるA税務署長の決裁印の押印がなく、徴収の猶予が適法にされていないため、各物納申請に係る相続税の徴収権の消滅時効は完成した旨主張する。 しかしながら、上記の各物納申請に係る相続税額は、徴収猶予決裁権者であるA税務署長の決裁委任を受けた主管統括官の決裁により徴収を猶予する決議がされた後、請求人に徴収猶予通知書が発送され、到達したと認められることから、上記の各物納申請が却下された日まで徴収権の時効は停止していたものと認められる。そして、上記の各物納申請に係る申請税額の徴収権の時効は、その後、督促処分により中断し、督促状を発した日から10日を経過した日の翌日から時効は進行するが、その後の差押処分により時効が中断している。 そうすると、原処分庁は、差押えによる時効の中断の継続中に本件の各交付要求処分等を行っているため、徴収権の時効が完成していないことは明らかであり、請求人の主張は採用できない。(平19.11.28 大裁(諸)平19-29)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180095
- 裁決年月日
- 平成18年12月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 101002020
- 争点
- 10更正決定等の期間制限、徴収権の消滅時効/2徴収権の消滅時効/2時効の中断
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、滞納国税の徴収権の消滅時効は、差押処分がなされたときにその進行が中断するとしても、その後再び、直ちに進行するから、当該差押処分がされてから5年を経過したときに滞納国税の徴収権は消滅するとし、その後にされた他の財産の差押処分について取り消しを求めている。 しかしながら、滞納国税の徴収権の時効は、差押処分を行ったとき中断し、その後、当該差押えの効力が存する間は進行せず、効力が消滅すると再び進行する。したがって、差押処分に係る複数の財産について、その換価がすべて了していない間は、差押処分の効力は継続し、滞納国税の徴収権の消滅時効も進行しないから、滞納国税の徴収権は消滅していない。(平18.12. 4 東裁(諸)平18-95)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180087
- 裁決年月日
- 平成18年11月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 101002020
- 争点
- 10更正決定等の期間制限、徴収権の消滅時効/2徴収権の消滅時効/2時効の中断
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成3年及び平成7年に同一の有価証券に関して行われた差押処分について、平成3年の差押処分は有価証券自体又は債権の差押えであるが、平成7年の差押処分は当該有価証券についてされた保管依頼の解除と換価又は債権の取立てであって差押えに該当しないとし、平成7年の差押処分は同処分に係る滞納国税の徴収権の時効の中断事由とはならず、当該滞納国税は時効により消滅しているから、原処分である平成17年の交付要求は無効である旨主張する。 しかしながら、平成3年の差押処分は、有価証券の返還請求権を、また、平成7年の差押処分は、当該返還請求権の履行を受けて取り立てた有価証券をそれぞれ差し押さえた別個の差押えであって、平成7年の差押処分は同処分に係る滞納国税の徴収権の時効を中断するから、請求人の主張には理由がない。(平18.11.20 東裁(諸)平18-87)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平160042ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成16年9月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 101002020
- 争点
- 10更正決定等の期間制限、徴収権の消滅時効/2徴収権の消滅時効/2時効の中断
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件滞納国税は法定納期限から既に5年が経過しており、本件相続に係る滞納国税の徴収権は、時効により消滅している旨主張する。しかしながら、相続税の延納許可に係る各納期限までは、国税通則法第73条第4項の規定により時効は進行せず、その後の時効は督促及び差押えにより中断しており、また、相続税法第34条第1項の規定の趣旨から、本来の納税義務者に対する時効の中断は、連帯納付義務者に対しても効力を有することから、請求人の主張には理由がない。(平16.9.2東裁(諸)平16-42)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150268
- 裁決年月日
- 平成16年4月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 101002020
- 争点
- 10更正決定等の期間制限、徴収権の消滅時効/2徴収権の消滅時効/2時効の中断
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人が税務署担当者に対して、「督促や差押えされても構わない」、「差押えを早くやって欲しい」旨の発言をしたことは、自らの相続税の納税義務があることを認識し、その納税義務の存在を前提とした言動をしていたものということができ、これは時効中断事由である滞納国税の承認に当たるということができる。したがって、差押処分が行われた時までに滞納国税の徴収権が時効によって消滅したとはいえず、その差押処分は適法に行われたということができる。(平16.4.20東裁(諸)平15-268)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平150043
- 裁決年月日
- 平成16年1月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 101002020
- 争点
- 10更正決定等の期間制限、徴収権の消滅時効/2徴収権の消滅時効/2時効の中断
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件延滞税及び本件利子税の徴収権の時効は完成している旨主張する。しかしながら、国税通則法第72条第1項、同法73条第4項及び同法第73条第5項の規定によると、本件延滞税及び本件利子税の本税については、各納期限の到来までは時効は進行せず、納期限到来後5年を経過する前にこれらの基礎となる本税を納付していることから、本件延滞税及び本件利子税の徴収権の時効は中断していることは明らかである。また、本来の納税義務者について時効の中断が生じた時は時効中断の効力は連帯納付義務者についても及ぶと解するのが相当であることからすると、請求人との関係においても各納付日においてそれぞれ時効が中断したといえる。したがって、原処分時において、本件延滞税及び本件利子税の徴収権の時効は、完成していない。(平16.1.13大裁(諸)平15-43)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平140131
- 裁決年月日
- 平成15年6月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 101002020
- 争点
- 10更正決定等の期間制限、徴収権の消滅時効/2徴収権の消滅時効/2時効の中断
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国税通則法第73条第5項の規定は、本税の納付がその延滞税の時効を中断することを知って納付した場合を特別に規定したものと解すべきであり、本件においては、本税の納付において延滞税の存在を承認した特別の事情はないので徴収権は時効により消滅している旨主張する。しかしながら、同項は、本税について時効が中断されるときは、その中断された本税に係る延滞税又は利子税についての時効が同時に中断する旨を創設的に定めた規定であり、明確に延滞税の存在を承認したと認めるべき特別の事情がある場合に限るものではないと解されることから、請求人の主張には理由がない。(平15.06.30.関裁(諸)平14-131)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平140070
- 裁決年月日
- 平成15年4月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 101002020
- 争点
- 10更正決定等の期間制限、徴収権の消滅時効/2徴収権の消滅時効/2時効の中断
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.65・1068ページ
要旨
○ 請求人らは、本来の納税義務者に生じた時効停止の効力は、連帯納付義務者に及ばず、また、連帯納付義務者に対して別途時効の中断措置が採られていないことから、連帯納付義務に係る国税は、時効により消滅している旨主張する。しかしながら、相続税の連帯納付義務の性格は、民法上の連帯保証債務に類似するものと解されることから、本来の納税義務者と連帯納付義務者との間には附従性が認められ、本来の納税義務者の納税義務の時効中断(停止)の効力は、連帯納付義務者にも及ぶと解される。そうすると、本来の納税義務者の国税の徴収権が時効消滅していないのであるから、連帯納付義務者の国税の徴収権の時効も消滅しておらず、請求人らの主張には理由がない。(平15.04.16.大裁(諸)平14-70)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平130005
- 裁決年月日
- 平成13年12月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 101002020
- 争点
- 10更正決定等の期間制限、徴収権の消滅時効/2徴収権の消滅時効/2時効の中断
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が行った、請求人が第三債務者に対して有する貸金債権の差押処分(以下「先行差押処分」という。)について、差押調書謄本を受け取っておらず、本件滞納国税の徴収権の時効は中断していないことから、本件差押処分は違法である旨主張する。しかしながら、先行差押処分に係る差押調書謄本は、請求人の住所地に簡易書留郵便で発送され、原処分庁に返戻された事実は認められないことから、請求人に送達されたと認めるのが相当である。したがって、先行差押処分は、消滅時効成立の日以前に、適法になされており、本件滞納国税に係る徴収権の時効は中断しているものと認められることから、本件差押処分は適法である。(平13.12. 6.福裁(諸)平13-5)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平130045
- 裁決年月日
- 平成13年9月11日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 101002020
- 争点
- 10更正決定等の期間制限、徴収権の消滅時効/2徴収権の消滅時効/2時効の中断
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 滞納者の所有財産でないものを差し押さえた場合においては、そもそも差押えは無効であって、差押えの効力は生じていないのであるから、このような場合の差押えの解除を、国税徴収法第79条に規定する差押えの解除と同様に解することはできないし、また、このような差押えは、差押えの無効を理由に当然取り消されるべきものである。したがって、滞納者の所有財産でないものを差し押さえ、その後その差押えが解除された場合には、差押えを理由とする時効中断の効力はないと解するのが相当である。これを本件についてみると、本件定期預金は、死因贈与契約により、被相続人の死亡と同時にAのものとなり、しかも、その譲渡につき第三者対抗要件をも具備しているのであるから、本件定期預金のうち8分の1を、請求人の夫の持分であるということはできない。そうすると、本件定期預金の差押えは、滞納者の財産でないものに対してなされたことになり、その後差押えの解除がされているから、本件定期預金の差えによる時効中断の効力はないといわざるを得ない。したがって、本件滞納国税の徴収権の消滅時効は、平成4年4月5日をもって完成し、これに伴い、本件連帯納付義務に係る国税の徴収権の消滅時効も、その附従性により、同日をもって完成したというべきであって、本件差押処分は時効完成後になされたことになり違法であるから、その全部を取り消すべきである。(平13. 9.11東裁(諸)平13-45)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平120055
- 裁決年月日
- 平成12年12月21日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 101002020
- 争点
- 10更正決定等の期間制限、徴収権の消滅時効/2徴収権の消滅時効/2時効の中断
- 業種
- 医薬品卸
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が原処分庁に対してなした徴収の猶予の申立てが徴収権の消滅時効の中断事由に該当する旨主張するが、本件徴収の猶予の申立ては通則法第72条第3項において準用する民法第147条第3号に規定する承認に当たらず、消滅時効が完成していたというべきであるから、その後になされた差押処分は違法といわざるを得ず、原処分は取り消すのが相当である。(平12.12.21東裁(諸)平12−55)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平110107
- 裁決年月日
- 平成12年4月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 101002020
- 争点
- 10更正決定等の期間制限、徴収権の消滅時効/2徴収権の消滅時効/2時効の中断
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人の相続税については、徴収の猶予、延納許可及び担保物処分のための差押えがされているのであるから、通則法第73条第4項及び同法第72条第3項によれば、徴収の猶予、延納許可及び担保物処分のための差押えに係る国税については、徴収権の消滅時効は完成していないというべきであり、請求人の主張には理由がない。(平12. 4.21大裁(諸)平11-107)、(平12. 4.21大裁(諸)平11-108)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平110020
- 裁決年月日
- 平成11年10月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 101002020
- 争点
- 10更正決定等の期間制限、徴収権の消滅時効/2徴収権の消滅時効/2時効の中断
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件申告書は、平成3年12月24日にA税務署に提出、受理されているから、これに係る租税債務は平成8年12月24日の経過とともに時効消滅している旨主張する。しかしながら、請求人固有の相続税については、徴収の猶予、延納許可及び担保物処分のための差押えがされているのであるから、通則法第73条第4項及び同法第72条第3項によれば、本件延納許可に係る国税については、徴収権の消滅時効は完成していない。また、連帯納付責任額の対象となった他の共同相続人に係る相続税についても、徴収権の消滅時効が完成しておらず、また、本来の納税義務と連帯納付義務との間には附従性があるため、請求人の連帯納付責任額についても時効消滅していないというべきであるから、請求人の主張には理由がない。(平11.10. 7大裁(諸)平11-20)、(平11.10. 7大裁(諸)平11-21、22)
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