裁決要旨 2認めなかった事例
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 令070006
- 裁決年月日
- 令和7年10月31日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、卸売業者が実在しない名義を利用した取引(本件取引)におけるその譲渡の対価の額(本件取引対価額)を請求人に対して現金(本件交付現金)で交付しているところ、本件取引対価額は請求人の課税資産の譲渡等の対価の額に該当し、請求人は本件取引対価額を受領しているにもかかわらず、各事業年度の売上げに計上していないことから、請求人に国税通則法(令和6年法律第8号による改正前のもの)第68条《重加算税》第1項に規定する事実の隠蔽又は仮装行為があった旨主張する。しかしながら、請求人は、代理人あるいは使者として本件取引に関与しており、また、本件取引に係る重要な事項の決定に関与していないことからも、請求人が本件取引の委託者として本件取引を行っていたとは認められず、本件取引対価額は請求人の課税資産の譲渡等の対価の額に該当するとは認められないことから、請求人に事実の隠蔽又は仮装行為があったとは認められない。(令7.10.31 仙裁(諸)令7-6)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令070043
- 裁決年月日
- 令和7年10月20日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.141
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、①取引先(本件法人)からの売上げ(本件売上げ)を請求人の妻名義である預金口座(本件口座)に振り込ませていたこと、②本件売上げに係る手書きの請求書を作成していたこと、③実際の収入金額を把握しており、申告した収入金額がそれより少ないことを認識していたこと、④申告に当たっては、まず経費の合計額を算出し、当該合計額に所得控除額を加え、納税額が支払える金額になるように収入金額と所得金額を決めていたことからすれば、請求人には、隠蔽又は仮装に該当する積極的な行為がある、又は、請求人が、当初から過少申告等を意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づき過少申告等をしたものと認められることから、国税通則法第68条《重加算税》第1項又は第2項に規定する重加算税の賦課要件を満たす旨主張する。しかしながら、上記①についてみると、請求人の売上先は本件法人のみであり、請求人は本件口座に振り込まれた本件売上げについて過少であったとはいえ申告していたことからすると、上記①の行為により本件売上げの存在を隠蔽又は事実をわい曲したとはいえない。また、上記②ないし④については、請求人が意図的に過少申告をしたことを示す事情に該当すると認められるものの、請求人が何らの基準や根拠のない「支払える金額」を納税額として申告書に記載して過少申告をし続けたと評価できるにとどまる。したがって、請求人は、隠蔽又は仮装に該当する積極的な行為を行ったとは認められず、また、当初から過少申告等を意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づき過少申告等をしたとも認められないことから、請求人に重加算税の賦課要件を満たす行為があったとは認められない。(令7.10.20 東裁(所・諸)令7-43)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 令070004
- 裁決年月日
- 令和7年9月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.140
要旨
○ 原処分庁は、請求人の古物等の売上げ(本件売上げ)について、請求人の代表者(本件代表者)が、自身で総勘定元帳の基となる会計仕訳を入力していたところ、本件代表者が、故意に、本件売上げの会計仕訳を入力せず、また、本件売上げに係る資料を請求人の確定申告書を作成した税理士法人(本件税理士法人)に渡さなかったのであるから、当該各行為は、国税通則法第68条《重加算税》第1項又は第2項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する旨主張する。しかしながら、本件代表者が、本件売上げの会計仕訳をしなかったとまでは認められない。また、本件売上げに係る資料の一部は、請求人から本件税理士法人に提出されていると認められ、その余の提出された事実が明らかではないものについても、少なくとも本件代表者が故意に提出しなかったとは認められない。したがって、本件代表者が、故意に、本件売上げに係る会計仕訳を入力しなかったこと及び本件売上げに係る資料を本件税理士法人に渡さなかったことはいずれも認められないから、請求人に、同条第1項又は第2項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったとは認められない。(令7. 9.24 広裁(法・諸)令7-4)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令070018
- 裁決年月日
- 令和7年9月1日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、被相続人名義の預貯金口座から出金した現金が相続開始日において存在していたことを認識していたにもかかわらず、そのうちの一部の現金(本件現金)について、①他の相続人に対し、本件現金の存在を明かさずに遺産分割協議書を作成したこと、②税理士に対し、請求人の上記認識の現金の額より少ない金額を伝え、過少な相続財産を記載した申告書を作成させたことからすると、請求人には当初から相続財産を過少に申告する意図があり、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をしたといえるから、国税通則法(令和6年法律第8号による改正前のもの。以下同じ)第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があった旨主張する。しかしながら、請求人の申述の状況や内容等からして、請求人が相続開始日において相続財産である現金の存在を認識していたと認めることはできないから、請求人が当初から過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をしたと認めることはできず、国税通則法第68条第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったということはできない。(令7. 9. 1 東裁(諸)令7-18)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令060056
- 裁決年月日
- 令和7年4月11日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.139
要旨
○ 原処分庁は、①請求人は、事業に係る売上金額を正しく記載したノート(本件ノート)を作成し、月別に集計した金額を本件ノート又は下書用の所得税青色申告決算書(本件下書用決算書)に記載しており、実際の所得金額を容易に把握し得たにもかかわらず、実際の売上金額よりも過少に記載した所得税青色申告決算書(一般用)及び所得税等に係る確定申告書を提出し、本件下書用決算書を破棄しており、これらの行為は国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当すること、②仮に①が認められないとしても、請求人は、所得税等の負担の軽減を継続的かつ積極的に意図し、本件下書用決算書を破棄して、収入金額の3割から5割前後の金額を脱漏した内容虚偽の確定申告書を毎年継続して作成・提出していたことから、これらの行動は、請求人が当初から所得を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動に該当する旨主張する。しかしながら、①請求人は本件ノートを破棄せず保存して税務調査時に提出し、本件下書用決算書には、真実の売上金額が記載されていたことからすれば、本件下書用決算書の作成ないし破棄を、真実の売上金額を隠蔽又は仮装する行為ということは困難である。また、②請求人には過少申告の意図があったと認められるものの、真実の所得金額を隠蔽する態度、行動をできる限り貫こうとしたと評価し得る具体的な事情は認められず、本件下書用決算書の処分をもって外部からもうかがい得る特段の行動と評価することも困難である。したがって、請求人には、所得税等について過少申告行為とは別の隠蔽又は仮装と評価すべき行為が存在したとは認められず、また、当初から所得を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をしたとも認められない。(令7. 4.11 関裁(所・諸)令6-56)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令060157
- 裁決年月日
- 令和7年3月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が意図的に営業時間短縮に対する感染拡大防止協力金に係る支給決定通知の一部を除外して請求人の税務代理人(本件代理人)に送付し、虚偽の総勘定元帳等を作成させたことは、帳簿書類の虚偽記載又は意図的な集計違算による仮装に該当し、国税通則法第68条《重加算税》の賦課要件を満たす旨主張する。しかしながら、請求人が、手元にある支給決定通知が全てであると誤認した可能性が否定できないことから、支給決定通知の一部を意図的に除外して本件代理人に送付し、帳簿書類の虚偽記載又は意図的な集計違算を行わせたとまでは認められない。したがって、同条の賦課要件は満たさない。(令7. 3.25 東裁(所)令6-157)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令060157
- 裁決年月日
- 令和7年3月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、請求人の税務代理人(本件代理人)に対して、預金通帳をあえて提示しなかったことや確定申告書の提出後に原始記録を廃棄又は散逸するに任せていたこと等は、自ら虚偽の過少申告を貫徹する態度を示していたと認められることから、請求人が当初から所得を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をし、その意図に基づき過少申告をしたことは、国税通則法第68条《重加算税》の賦課要件を満たす旨主張する。しかしながら、請求人が本件代理人に対して収入金額を伝えるに当たって、手もとにあった営業時間短縮に対する感染拡大防止協力金(時短協力金)に係る支給決定の通知書を送付すれば十分であると考えて、預金通帳をあえて本件代理人に提示しなかったとまでは認められないこと、申告の内容に含まれていなかった時短協力金に係る支払決定通知は保存されていたことからすると、請求人が当初から所得を過少に申告することの意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をしたとは認められない。したがって、同条の賦課要件を満たさない。(令7. 3.25 東裁(所)令6-157)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令060031
- 裁決年月日
- 令和7年2月14日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人がプラチナ及び金の売却(本件各取引)に係る譲渡所得を申告しなかったことについて、①原処分庁の調査担当職員に対しプラチナや金を売却したことはない旨申述したこと、②関与税理士(本件税理士)に対して他の収入に係る資料のみを提示し、本件各取引の存在を伝えなかったことは、当初から所得を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づき過少申告をした場合に該当するから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する重加算税の賦課要件を満たす旨主張する。しかしながら、①請求人は、調査担当職員から、再度プラチナの売却について質問された際には、プラチナを売却した事実を認め、金の売却について質問された際には、覚えがない旨述べるものの、金の売却を否定したり、何らかの工作により金を売却した事実が存在しないかのように装ったことはなく、本件各取引を隠蔽しようとする態度、行動をできる限り貫こうとしたものとは評価できないこと、②本件税理士に対して虚偽を告げ又は本件税理士から確認を受けたにもかかわらず収入を告知しなかったような場合と異なり、請求人が、本件税理士が認識していた収入に関する資料等に限ってこれを交付し、その他の収入については聞かれることもなく自ら説明又は資料の提供等をしなかったという限度で、請求人が本件各取引に係る譲渡所得の存在を本件税理士に伝えなかった事実が認められるにすぎないことなどからすれば、請求人が、当初から所得を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をしたとは認められない。(令7. 2.14 名裁(所)令6-31)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令060008
- 裁決年月日
- 令和6年11月1日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、当初から所得を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上で、請求人の事業に係る事業所得の総収入金額及び所得金額を過少に記載した確定申告書を提出したものと認められるから、請求人には、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実がある旨主張する。しかしながら、請求人が過少申告を行った具体的方法や、請求人が売上げ及び必要経費を把握していたことを認めるに足りる証拠がないことなどから、請求人が、当初から課税標準等又は税額等を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づく過少申告をしたとはいえず、請求人に、同項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったとは認められない。(令6.11. 1 名裁(所・諸)令6-8)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 令060002
- 裁決年月日
- 令和6年8月20日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、①共同住宅(本件建物)の建築に関する工事請負契約(本件請負契約)が令和2年3月31日までに締結されていないにもかかわらず、請求人が同日以前の日付を記載した工事請負契約書(本件契約書)に記名押印している旨、②令和2年3月31日までに本件建物に係る工期、具体的な仕様・設備等が決まっていないにもかかわらず、請求人が意図的に同日以前の日付が記載された本件契約書に記名押印をして体裁を整えたことは、当初から所得税法等の一部を改正する法律(令和2年法律第8号)附則第44条第2項の規定を適用して消費税額等を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動である旨主張する。しかしながら、請求人が令和2年3月31日までに本件請負契約は締結されていないという認識を有していたと認められる証拠は見当たらないことからすると、請求人が、本件請負契約が同日までに締結されていないにもかかわらず、同日以前の日付が記載された本件契約書に記名押印したとまでは認められない。そうすると、請求人の行為は、課税標準等又は税額等の計算の基礎となる事実について、これを隠匿し、あるいは故意に脱漏したものであるとか、故意に事実をわい曲したものと認めることはできず、また、請求人は、当初から過少に申告することを意図していたとまでは認められない。(令6. 8.20 札裁(諸)令6-2)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 令050018
- 裁決年月日
- 令和6年6月3日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、①居住用賃貸建物(本件建物)の建築に係る工事請負契約(本件請負契約)が令和2年3月31日までに締結されていないにもかかわらず、請求人は、本件請負契約に係る工事請負契約書(本件契約書)に記載された同日以前の日付を虚偽の日付と認識しながら押印し、本件契約書を作成した旨、②請求人は、所得税法等の一部を改正する法律(令和2年法律第8号)附則第44条第2項の規定(本件経過措置)の適用を受けるために本件契約書の日付を同日以前にしたいという強い意思があり、請求人からの要望で、本件契約書に同日以前の日付を記載させたと推認でき、本件請負契約を同日までに締結していたかのような体裁を整えたことは、過少申告の意図を外部からもうかがい得る特段の行動に該当する旨主張する。しかしながら、令和2年3月の段階において、本件建物の取得に係る計画は具体性をもって進められており、請求人が同月31日までに本件請負契約は締結されていないという認識を有していたと認められる証拠は見当たらないことからすれば、請求人は、本件請負契約が同日までに締結されていたという認識を前提として本件経過措置を適用していたこととなる。そうすると、請求人の行為は、課税標準等又は税額等の計算の基礎となる事実について、これを隠匿し、あるいは故意に脱漏したものであるとか、故意に事実をわい曲したものと認めることはできず、また、請求人は、当初から過少に申告することを意図していたとも認められない。(令6. 6. 3 札裁(諸)令5-18)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令050037
- 裁決年月日
- 令和6年4月17日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が国内で仕入れて輸出した実際の商品が、当該仕入れから輸出における過程で作成された書類の品目と異なる安価なものであったこと(品目相違)について、一連の取引は極めて不合理かつ不自然な取引であるから、当該取引は、請求人が品目相違を認識していながら商品の仕入れ(本件商品仕入れ)を行ったものであり、請求人には国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「事実の全部又は一部を隠蔽し、又は仮装し」に該当する行為(隠蔽仮装行為)があった旨主張する。しかしながら、隠蔽仮装行為があったというには、本件商品仕入れについて、請求人が課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実を故意に隠匿しあるいは脱漏したこと又は故意に事実をわい曲したことが認められる必要があるところ、不自然不合理さを根拠として請求人が品目相違を認識していたとはいえないことなどから、本件商品仕入れについて、請求人に隠蔽仮装行為があったとは認められない。(令6. 4.17 関裁(法・諸)令5-37)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令050023
- 裁決年月日
- 令和6年1月9日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人に国税通則法第68条《重加算税》第1項及び第2項に規定する事実の隠蔽又は仮装行為があったか否かについては、請求人が関わっていた事業(本件事業)の事業主は、請求人ではないと認められることから、本件事業に係る所得は請求人に帰属しないし、本件事業に係る資産の譲渡等の対価を享受する者が請求人であるとは認められない。したがって、請求人において事実の隠蔽又は仮装行為があったとは認められない。(令6. 1. 9 大裁(所・諸)令5-23)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 令050002
- 裁決年月日
- 令和5年12月7日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人の工事部長が請求人の受注工事に関する業務全般を統括する責任者であり、相応の地位と自らの判断で受注金額等を決定する権限を有していたことから、外注先に請求書の宛名又は請求単価を書き換えさせるなど虚偽又は水増しした請求書を作成させ、実態のない架空の外注費を作出した行為は、請求人自身の行為と同視できるから、請求人に、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実がある旨主張する。しかしながら、原処分庁の主張する虚偽又は水増しした請求書が作成されたとまで認定できず、外注費が過大に計上されたとも認められないから、請求人に、同項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実はない。(令5.12. 7 広裁(法・諸)令5-2)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 令050003
- 裁決年月日
- 令和5年12月4日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.133
要旨
○ 原処分庁は、請求人が現金で受領した工事代金(本件工事代金)について、請求人の取締役が請求人に帰属する金員と認識して受領した上で帳簿に記載せず、個人的に費消したと認められ、請求人も修正申告において取締役に対する役員賞与を支出したとして追認していることから、これらの行為は故意であり、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽」に該当する旨主張する。しかしながら、請求人が領収証の控えが存在しながら帳簿に記載しなかったことをうかがわせる証拠はないことから、本件工事代金が帳簿に記載されていなかったのは、請求人が本件工事代金に係る領収証を故意又は過失により発行しなかったか、その控えを故意又は過失により破棄したものと認められるところ、取締役の申立てからは過失により本件工事代金に係る領収証を発行しなかった事実は認められるものの、故意に領収証を発行しなかったこと、あるいは、領収証の控えを故意に破棄したことなどにより、故意に帳簿に記載しなかったことを裏付ける証拠は見当たらない。また、取締役が本件工事代金を個人的に費消したと取り扱われても仕方ない旨申し立てたことや、請求人が本件工事代金相当額を修正申告で役員賞与の取扱いをしたことは認められるものの、取締役が自らの所持金と混同するなどにより本件工事代金を個人的に費消した可能性を否定できず、請求人に帰属する金員と認識した上で個人的に費消したと認める証拠もない。そうすると、請求人が課税標準等又は税額等の計算の基礎となる事実について、隠匿あるいは故意に脱漏したとまでは認められない。(令5.12. 4 札裁(法・諸)令5-3)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令050019
- 裁決年月日
- 令和5年9月15日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人がDVDソフトを購入し納品する業務に係る報酬(本件報酬)を申告しなかったことについて、①請求書の控えを保存していなかったこと、②精算書に本件報酬を記載しなかったことが、積極的な隠蔽又は仮装行為に該当する、また、①②のほか、③関与税理士等に対して他の収入に係る資料のみを提示し、本件報酬の存在を伝えなかったこと等から、当初から所得を過少に申告し又は法定申告期限までに申告しないことを意図し、それらの意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づき過少申告をし、又は法定申告期限までに申告しなかった場合に該当するから、国税通則法第68条《重加算税》第1項又は第2項に規定する重加算税の賦課要件を満たす旨主張する。しかしながら、請求人が、①請求書の控えを保存しなかったのは、請求書の内容に記載された金額を入金履歴等で容易に確認できたためであり、故意に請求書の控えを保存しなかったとまでは認められないこと、②精算書に本件報酬を記載しなかったのは、その受取人において請求人が受領する報酬の額を十分認識しており記載の必要性が高くないなどのためで、本件報酬の存在を故意に隠匿するなどのためとは認められないことからすれば、隠蔽又は仮装に該当する積極的な行為に該当する事実は認められない。また、これらに加え、③関与税理士等に虚偽を告げたなどの場合と異なり、関与税理士等が認識していた収入に関する資料に限り交付し、そのほかの収入を聞かれることもなく自ら提出することもなかったにとどまることなどからすれば、請求人が、当初から所得を過少に申告し又は法定申告期限までに申告しないことを意図し、それらの意図を外部からもうかがい得る特段の行動をしたとは認められない。(令5. 9.15 東裁(所)令5-19)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 令040015
- 裁決年月日
- 令和5年6月1日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人の代表者の親族(本件使用者)が、請求人が所有する車両運搬具(本件車両)を使用し、請求人の業務には使用されていなかったところ、請求人が、本件使用者が本件車両を使用したことによる使用料相当額(本件使用料相当額)について、収入に計上しなければならないことを認識しながら、あえて本件使用料相当額を請求せずに収入に計上しなかったのであるから、本件車両の使用は無償取引ではなく、「法人税の重加算税の取扱いについて(事務運営指針)」に定める「帳簿書類への記録をせず、収入の脱ろうをしていること」に該当し、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する重加算税の賦課要件を満たす旨主張する。しかしながら、請求人と本件使用者等との間で本件使用料相当額を授受する合意があったと認めるに足る証拠はなく、むしろ、本件車両を使用する合意があった一方で、本件使用料相当額について何ら取り決めをしていなかったと認められ、本件車両は無償で貸借されていたと認められる。そうすると、本件使用料相当額を計上しなかったことのみを捉えて収入を脱漏したということはできない。また、原処分庁は、本件使用者に本件使用料相当額を請求しなかったことは、請求人の取締役でもある代表者の妻の判断で行われていることから、本件使用料相当額は同人に対する賞与に該当するところ、その支払事実を認識していたにもかかわらず、帳簿書類に記録していなかったものと認められ、「源泉所得税及び復興特別所得税の重加算税の取扱いについて(事務運営指針)」に定める「帳簿書類への記録をせず、源泉徴収の対象となる支払事実を隠蔽している場合」に該当し、国税通則法第68条《重加算税》第3項に規定する重加算税の賦課要件を満たす旨主張する。しかしながら、本件使用料相当額は、請求人と本件使用者又は代表者の妻との間で何ら取り決めをしておらず、請求人は本件使用料相当額を実際には受領していないのであるから、請求人は本件使用料相当額を帳簿書類に記載し得ないのであり、請求人が源泉徴収の対象となる支払の事実を隠蔽したとは認められない。(令5. 6. 1 仙裁(法・諸)令4-15)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 令040012
- 裁決年月日
- 令和5年1月27日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№130
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、インターネット販売(本件ネット販売)において、出品者プロフィール画面に実在しない会社名や親族の名前を記載するなどして、取引名義を仮装することにより、本件ネット販売を行っていた事実を隠蔽した行為は、国税通則法第68条《重加算税》2項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する旨主張する。しかしながら、請求人は、出品者プロフィール画面に請求人の携帯電話番号を表示するなど顧客に対して、請求人自身が本件ネット販売を行っていることを示す行動をしていること、商品の仕入れや売上代金の回収において、一貫して、請求人の実名で取引を行い、請求人名義の口座を用いていたことからすると、商品の出品の段階において、請求人の親族の氏名などを記載していたことをもって、直ちに請求人が本件ネット販売を行っていることを隠したなどと評価することはできない。そうすると、請求人は、商品の仕入れから売上代金の回収までの本件ネット販売における取引の各段階において、本件ネット販売の取引上の名義に関し、あたかも請求人以外の者が取引を行っていたかのごとく装い、故意に事実をわい曲するなどの仮装行為を行っていた又は請求人に帰属する本件ネット販売の売上げを秘匿する等の隠蔽行為を行っていたとは認めることはできないから、「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったとは認められない。(令5. 1.27 福裁(所・諸)令4-12)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 令040001
- 裁決年月日
- 令和4年7月1日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№128
要旨
○ 原処分庁は、請求人は、①請求人には申告すべき所得金額が発生しており、申告が必要であるとの認識があったこと、②事業に関する書類を段ボール箱に入れて保管していたにもかかわらず、原処分に係る調査(本件調査)の際に提示せず、請求人の代表者(本件代表者)が事業に関する帳簿や書類は破棄した旨申述したこと、③多額の売上が入金された預金口座(本件口座)に係る通帳を提示しなかったこと、④総勘定元帳等の帳簿を作成しなかったことから、国税通則法第68条《重加算税》第2項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があった旨主張する。しかしながら、請求人には利益が出ており、申告が必要であるとの認識があったことは認められるものの、帳簿を作成していなかったことそれ自体は隠蔽とも仮装ともいえない。また、本件代表者は、本件調査において一定の書類を提示しているところ、本件調査の際に提示しなかったという段ボール箱の中に特段重要な書類があったという証拠はなく、本件代表者の書類を破棄した旨の申述については、提示した書類以外にいかなる書類が存在し何を破棄したのか明らかではない。さらに、本件口座に係る通帳を提示しなかったことは認められるものの、本件口座以外の5つの口座に係る預金通帳は提示しており、その中には本件口座と同じ銀行、支店の請求人名義の別の口座が含まれていたことなどからすると、通帳の存在を失念するなどして提示しなかった可能性を否定できない。これらのことなどからすると、請求人に、隠蔽、仮装と評価すべき積極的な行為が存在し、これに合わせた無申告行為があったとは認められず、また、請求人の無申告行為が、当初から課税標準額及び税額等を法定申告期限までに申告しないことを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づき法定申告期限までに申告をしなかったような場合に当たるとも評価することはできず、請求人に「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったとは認められない。(令4. 7. 1 高裁(法・諸)令4-1)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令030058
- 裁決年月日
- 令和4年6月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№127
要旨
○ 原処分庁は、請求人自らが銘柄、株式数及び配当金額等を2冊のノート(本件各ノート)に記載しながら、被相続人の相続に係る相続税の申告書(本件申告書)に計上されなかった被相続人名義等の株式(本件株式)について、被相続人の相続財産である旨を十分認識していたにもかかわらず、関与税理士(本件税理士)に本件各ノートを含む本件株式に係る資料等を渡さずに本件税理士をして本件株式を計上しない本件申告書を作成、提出させたのであるから、請求人には、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があった旨主張する。しかしながら、請求人は、本件税理士から株式については証券会社から残高証明書等を取得して提出するよう指示を受け、当該指示のとおりに証券会社から残高証明書等を取得して提出していたため、本件株式についても本件申告書に計上されていると思い込んでいた可能性等が否定できない。また、本件各ノートは、その記載状況からみて、請求人の単なる備忘メモ的なものとして使用されていたと考えられ、請求人が、本件税理士を含む第三者に提出する目的で本件各ノートを作成したものではないと推認できること、請求人は、相続税の調査の際に、原処分庁所属の調査担当職員に自ら本件各ノートを提出したことなどに鑑みると、本件各ノート等の資料を本件税理士に提出しなかった行為について、隠蔽の行為そのものであるとか、当初から過少申告をすることを意図した上で、過少申告の意図を外部からもうかがい得る特段の行動に該当するものと認めるに足る事情はないから、「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実はないといわざるを得ない。 (令4. 6.24 名裁(諸)令3-58)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令030059
- 裁決年月日
- 令和4年6月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№127
要旨
○ 原処分庁は、被相続人の相続に係る相続税の申告書(本件申告書)に被相続人の名義の株式の一部等が計上されていないことについて、請求人の母(本件母)に国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があり、請求人が本件申告書を作成するための資料収集等を本件母に委任し、請求人にはその選任及び監督につき過失がないとする特段の事情はなく、請求人は本件母と同視可能である者と認められることから、請求人にも、国税通則法第68条第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があった旨主張する。しかしながら、本件母が、隠蔽の行為そのものであるとか、当初から相続財産を過少に申告することを意図した上、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をしたとは認められないことから、本件母に「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実はなく、請求人についても、「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実はないといわざるを得ない。(令4. 6.24 名裁(諸)令3-59)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 令030005
- 裁決年月日
- 令和4年5月10日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№127
要旨
○ 原処分庁は、申告漏れとなっていた貯金(本件貯金)について、請求人が被相続人名義の預貯金のうち本件貯金についてのみ残高証明書を取得することなく相続手続を行うという特異な行動をしていること、及び請求人が本件貯金の存在を認識していたにもかかわらず、相続税の申告書の作成を依頼した会計事務所(本件会計事務所)に対して伝えていないことが、請求人の当初から相続財産を過少に申告する意図を外部からもうかがい得る特段の行動であり、請求人には国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があった旨主張する。しかしながら、相続税の申告からあえて本件貯金のみを除外しようとする意図が請求人にあったものとは認められない上、請求人が訪れた金融機関における貯金の一般的な相続手続などからすると請求人が誤解や失念により本件貯金の残高証明書を取得しなかった可能性も否定できないから、請求人が本件貯金についてのみ特異な行動をしたと断ずることはできず、本件貯金の残高証明書の発行依頼をしなかったことは故意によるものとは認めがたく、また、請求人が本件会計事務所に対して本件貯金の存在を故意に伝えなかったと認めることもできないから、請求人の一連の行為において当初から相続財産を過少に申告する意図を外部からもうかがい得る特段の行動をしたものと評価すべき事情は認められない。(令4. 5.10 金裁(諸)令3-5)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令030105
- 裁決年月日
- 令和4年4月15日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№127
要旨
○ 原処分庁は、請求人が生命保険会社から振り込まれた保険契約に基づく一時金及び定期支払金(本件一時金等)を含めずに所得税及び復興特別所得税(所得税等)の確定申告(本件確定申告)をしたことについて、請求人が、本件一時金等が課税の対象となることを十分に認識しながら申告書の作成を補助した請求人の親族に本件一時金等が振り込まれた預金口座の通帳(本件通帳)を提示しなかったことや、本件一時金等の支払明細等を廃棄したことは、当初から所得を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づく過少申告をした場合に当たるから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する重加算税の賦課要件を満たす旨主張する。しかしながら、請求人は、上記保険の取扱代理店である銀行の担当者から、上記一時金についての課税関係の説明を受け、上記支払明細等の送付を受けていたことから、本件一時金等の存在や申告の必要性を一旦認識することができたものと認められるが、過去5年間のうち一度しか所得税等の確定申告をしておらず、本件確定申告についても、金地金の売却利益について申告が必要である旨記載された税務署からのお知らせが届いたことを動機として行ったものであり、遺族年金を含めて申告するなど、請求人に確定申告の経験や税務の知識が豊富にあったとはいえないこと、上記説明が口頭により行われていた上、同説明があったのは本件確定申告の時点から約1年以上も前で、上記支払明細等の送付も本件確定申告の時点から9か月以上前であったことなどからすれば、請求人が、本件確定申告の時点において、本件一時金等の存在や申告の必要性を直ちに認識していたとまではいえず、請求人が本件一時金等を申告しないことを意図していたとはいえない。また、請求人が親族に本件通帳を提示しなかったことについては、請求人が親族に申告書の作成の補助を依頼した際のやり取りが不明であること、上記支払明細等を破棄したことについても、意図的に廃棄したとは認められないことから、これらをもって、請求人が過少申告の意図を外部からもうかがい得る特段の行動をしたとは認められない。(令4. 4.15 東裁(所)令3-105)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令020098
- 裁決年月日
- 令和3年6月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№123
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、被相続人が締結していた各建物更生共済契約(本件各共済契約)に関する権利(本件各権利)を相続税の課税財産として申告する必要があると認識していながら、税理士(本件税理士)に対して本件各共済契約は掛け捨て型のものであると故意に虚偽の説明をし、本件税理士に相続税の課税財産として申告すべき損害保険契約に関する権利はないとの誤解を生じさせた上、本件税理士に本件各権利の存在を一切告げなかったことは、当初から相続財産を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動に当たり、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定の隠蔽又は仮装の行為が認められる旨主張する。しかしながら、本件税理士の請求人に対する質問の文言からすれば、請求人の「共済は掛け捨てに移行している」旨の回答は、本件税理士の質問の趣旨を誤解してなされた可能性があり、実際に建物更生共済契約から掛け捨ての損害保険へと移行されたものもあることからすれば、必ずしも虚偽であるとまではいえない。また、請求人が本件税理士に預けた各普通貯金通帳の中には本件各共済契約に係る共済掛金の支払が確認できるものもあることからすれば請求人が本件税理士に対して本件各権利を秘匿しようという意図があったとまで認めることはできない。したがって、請求人が本件税理士に対して故意に虚偽の説明をしたものと認めることはできず、請求人が本件税理士に当該回答をした事実をもって、請求人が、当初から過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をしたと認めることはできないから、国税通則法第68条第1項に規定の隠蔽又は仮装の行為があったということはできない。(令3. 6.25 東裁(諸)令2-98)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 令020011
- 裁決年月日
- 令和3年6月22日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№123
要旨
○ 原処分庁は、請求人は、事業に係る正しい売上金額を把握していたにもかかわらず、真実の売上金額を記載した売上メモ及び伝票を意図的に廃棄し、売上金額を過少に記載した日計表を商工会に提示することにより、売上げの一部を故意に申告していなかった旨主張する。しかしながら、請求人は、調査担当職員による質問の当初、隠蔽仮装行為の始期について、曖昧な申述にとどまっていたことなどからすれば、同始期に関して、明確な記憶を持っておらず、その記憶は曖昧なものであったと認められる。そして、隠蔽仮装行為の始期に関する請求人の申述は、自発的な申述をしたのではなく調査担当職員の教示に沿う形で申述した程度にすぎず、客観的事実とも整合せず、不自然であるともいえ、直ちに信用できない。また、そのほかに隠蔽仮装行為の始期を示す証拠や請求人によって隠蔽仮装行為がなされたことを示す証拠もないから、請求人に、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったとは認められない。(令3. 6.22 広裁(所・諸)令2-11)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令020089
- 裁決年月日
- 令和3年6月3日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№123
要旨
○ 原処分庁は、請求人が相続税の申告において相続税の課税価格の計算上債務控除をしていた被相続人の請求人からの借入金は、請求人から被相続人ヘ直接送金されておらず、十分な金額の預貯金を有する被相続人が請求人から借り入れする必要も認められないこと等から、借入金が存在しないにもかかわらず、あたかも当該借入金が存在したかのように装って金銭借用証書を作成したことが事実の仮装行為に該当し、国税通則法第68条《重加算税》第1項所定の重加算税の賦課要件を満たす旨主張する。しかしながら、①被相続人の土地の購入資金に係る信用金庫からの融資がとん挫し、請求人が代わりに被相続人に対し金員を貸し付けることとなった経緯が認められ、金銭借用証書の表題に一時的な貸付けであることを意味する「一時」と付されていること等からすれば、請求人が被相続人に同金員の貸付けをしたとしても不自然とはいえないこと、②暫定的に請求人から被相続人に対する貸付けが行われた可能性があるから、請求人から被相続人に直接送金されていないことをもって直ちに被相続人の請求人からの借入れがなかったとはいえないこと、③同金員の貸付けについて被相続人の了解を得ていたことを否定する事情もないことからすれば、被相続人の請求人に対する借入金が存在しなかったとはいえず、請求人が金銭借用証書を作成して、存在しない債務を実際に存在するかのように仮装していたとは認められないから、請求人に国税通則法第68条第1項の「仮装」があったとは認められない。(令3. 6. 3 東裁(諸)令2-89)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令020087
- 裁決年月日
- 令和3年6月1日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、①請求人が勤務先の親会社が付与したストックオプション(本件SO)を権利行使したことによる経済的利益(本件利益)があることを認識していながら、本件利益に係るデータを記載せずに給与収入を計算するための書類(給与計算シート)を作成したことや、②請求人が調査初日に本件SOに関する質問に対して本件利益が生じていたことを直ちに肯定しない旨の虚偽の申述を繰り返していたことからすれば、本件利益を記載せずに給与計算シートを作成した行為は、本件利益を故意に隠蔽又は脱漏したことに該当するほか、帳簿書類(給与計算シート)の意図的な集計違算により仮装を行ったと評価でき、また、①及び②の事実から、請求人は、確定申告書の提出時点において真実の所得金額を隠蔽しようという確定的な意図の下に、総所得金額の約3分の2に当たる本件利益を脱漏し、所得金額を殊更過少に記載した内容虚偽の確定申告書を提出したと認められるから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があった旨主張する。しかしながら、請求人は、本件SOに関する情報が記載されていない証券会社作成の資料を機械的に転記等して給与計算シートを作成したために本件SOの入力を失念した蓋然性が高く、請求人が給与計算シートの作成時又は確定申告書の提出時に、本件利益を認識していたと認めることはできず、本件利益に係るデータを記載せずに給与計算シートを作成した行為は、故意に隠蔽又は脱漏したあるいは帳簿書類の意図的な集計違算により仮装を行ったとはいえない。また、請求人は、調査初日の当日中に本件利益の申告漏れがあったことを認めており、確定申告時に作成した資料も隠匿、改変せずに保管し、調査担当職員の提出依頼に応じている上、修正申告を速やかに行うなど、本件利益に係る証拠の隠匿や調査を困難にするような行動も取っていないから、請求人に、確定申告書の提出時点において本件利益に係る隠蔽又は仮装の意思があったと認めることは困難で、請求人が本件利益を隠蔽しようという確定的な意図の下に所得金額を殊更過少に記載した確定申告書を提出したものとは認められない。よって、請求人に同項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったと認めることはできない。(令3. 6. 1 東裁(所)令2-87)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令020077
- 裁決年月日
- 令和3年4月26日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、関係者の申述等によれば、請求人の常務取締役が、事業年度末までに太陽光発電設備の増設部分(本件発電設備)に係る工事が完了しておらず、引渡しを受けていないことを認識していながら、請負業者の従業員に対して、本件発電設備の引渡書に虚偽の完成確認年月日を記載するよう指示し、当該引渡書に基づき、事業年度末までに本件発電設備を取得し、これを事業の用に供したとして租税特別措置法第42条の12の5《生産性向上設備等を取得した場合の特別償却又は法人税額の特別控除》の適用を受けたことは、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実がある旨主張する。しかしながら、原処分庁が根拠とする関係者の申述等については客観的な裏付けもなく、その他これを認めるに足りる証拠もない。したがって、請求人において、「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があるとは認められない。(令3. 4.26 東裁(法・諸)令2-77)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令020044
- 裁決年月日
- 令和3年3月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№122
要旨
○ 原処分庁は、請求人の申告書を作成した第三者が、何ら根拠のない金額を必要経費として記載した試算表(本件試算表)を作成した上で、それを基に作成した確定申告書を提出したことは、請求人の事業所得に係る必要経費の計上について、過少申告行為とは別の隠蔽又は仮装行為であり、重加算税の賦課要件を満たしている旨主張する。しかしながら、当該第三者は、本件試算表を使用して確定申告書を作成した後には、本件試算表を保存しておくことなく、不要なものとして処分しており、また、請求人を含む他者に見せることもなかったものである。そうすると、本件試算表は、当該第三者が確定申告書を作成するためだけの一時的な補助資料の域を出るものではなく、その作成が、過少申告行為とは別の隠蔽又は仮装行為に該当すると認めることは困難であるから、重加算税の賦課要件を満たさない。(令3. 3.24 大裁(所)令2-44)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令020045
- 裁決年月日
- 令和3年3月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№122
要旨
○ 原処分庁は、請求人の申告書を作成した第三者が、何ら根拠のない金額を必要経費として記載した試算表(本件各試算表)を作成した上で、それを基に作成した確定申告書を提出したことは、請求人の事業所得に係る必要経費の計上について、過少申告行為とは別の隠蔽又は仮装行為であり、重加算税の賦課要件を満たしている旨主張する。しかしながら、当該第三者は、本件各試算表を使用して確定申告書を作成した後には、本件各試算表を保存しておくことなく、不要なものとして処分しており、また、請求人を含む他者に見せることもなかったものである。そうすると、本件各試算表は、当該第三者が確定申告書を作成するためだけの一時的な補助資料の域を出るものではなく、その作成が、過少申告行為とは別の隠蔽又は仮装行為に該当すると認めることは困難であるから、重加算税の賦課要件を満たさない。(令3. 3.24 大裁(所)令2-45)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令020065
- 裁決年月日
- 令和3年3月23日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№122
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、自身が支払を受けた2口の死亡保険金のいずれもが相続税の課税対象であることを理解しながら、そのうちの1口の死亡保険金(本件保険金)に関する資料を税理士に交付せず、本件保険金を含めない申告書を当該税理士に作成・提出させたことは、当初から財産を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づく過少申告をしたといえるから、重加算税の賦課要件を充足する旨主張する。しかしながら、請求人及び被相続人が受けた本件保険金を扱う銀行の担当者の説明によると、請求人は、本件保険金が相続税の課税の対象とならないものと誤解した可能性が否定できず、この誤解に基づいて、本件保険金の存在を税理士に伝えなかった可能性も否定できない。また、請求人は、調査の初日に本件保険金の入金事績が記録された請求人名義の銀行口座に係る通帳を原処分庁の調査担当職員に提示するなど、本件保険金の入金の事実を調査担当職員に対して隠そうとはしていなかったことが認められ、この事実は、上記誤解があった可能性を高める事実といえる。したがって、請求人が本件保険金の存在を税理士に伝えなかったことをもって、請求人が当初から過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をしたとまではいえず、重加算税の賦課要件は充足しない。(令3. 3.23 東裁(諸)令2-65)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 令020015
- 裁決年月日
- 令和3年3月1日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人らは、被相続人がその配偶者である請求人Aに預けた現金(本件現金)が被相続人に帰属するものであることを認識しながら、本件現金を預金するための請求人A名義の預金口座(本件口座)を開設して預金したことは「事実の歪曲」であり、また、当初申告において税理士に本件口座の存在を知らせなかったことは「事実の脱漏」であるから、請求人らに国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい又は仮装の行為があった旨主張する。しかしながら、本件口座の開設は相続開始日の約4年以上前であり、その時点では、相続の開始時期も予想できず、請求人A名義による口座を開設したことについて、直ちに、将来の相続税を免れるための行為ということはできないから「事実の歪曲」には該当しない。そして、請求人Aは、相続税の申告を請求人Bに依頼して自らは行わず、また、依頼された請求人Bは、税理士から、被相続人以外の名義となっている財産を知らせるよう依頼されなかったというのであるから、請求人Bが、本件口座について税理士に知らせなかったことは「事実の脱漏」とはいえない。(令3. 3. 1 仙裁(諸)令2-15)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令020061
- 裁決年月日
- 令和3年3月1日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№122
要旨
○ 原処分庁は、申告漏れとなっていた死亡保険金(本件死亡保険金)について、請求人が、自身でその支払請求手続を行ったこと、原処分庁の調査担当職員に本件死亡保険金の存在を伝えなかったことなどから、本件死亡保険金の存在を認識しつつ、それをあえて申告していないから、過少に申告する意図を有していたといえ、また、本件死亡保険金の存在を関与税理士等に説明せず、関係資料の提示もしなかった行為は、本件死亡保険金を相続税の申告財産から除外するという過少申告の意図を外部からもうかがい得る特段の行動に該当するものとして、重加算税の賦課要件を充足する旨主張する。しかしながら、請求人が当初は生命保険契約に係る申告すべき保険金は同じ保険会社の別件の申告済の保険金(本件申告済保険金)のみであると誤認していたことに加えて、本件申告済保険金及び本件死亡保険金の請求手続は、請求人が仕事で多忙な中でその合間に行われたものであることなどからすると、請求人が、本件死亡保険金について、その存在及び申告が必要な相続財産であることを一旦認識したものの、相続税の申告までの間に、本件死亡保険金の存在とこれについても申告が必要であることを失念ないし誤認した可能性を直ちに否定することはできない。さらに、関与税理士等とのやりとりの経過等を見ても、請求人が当初から本件死亡保険金をあえて申告しないことを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をしたともいえないため、重加算税の賦課要件は充足しない。(令3. 3. 1 東裁(諸)令2-61)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令020013
- 裁決年月日
- 令和3年2月5日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№122
要旨
○ 原処分庁は、請求人が一部の生命保険金について相続税の申告すべき財産であることを十分認識していたにもかかわらず、関与税理士に対してその存在を殊更に秘匿したことなどに照らせば、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する重加算税の賦課要件を満たす旨主張する。しかしながら、同税理士は関係資料等の提出時や申告書の作成時に請求人に対して具体的な確認等をしていなかった上、その他に、請求人が同税理士に対して殊更にその存在を秘匿したと裏付けるに足りる事情も存在しないことなどに照らせば、請求人が当初から過少申告を意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づく過少申告をしたような場合に該当するとまでは認められないから、同項に規定する重加算税の賦課要件を満たすとはいえない。(令3. 2. 5 関裁(諸)令2-13)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 令020004
- 裁決年月日
- 令和2年12月15日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№121
要旨
○原処分庁は、請求人が請け負った土地の開発申請の業務(本件開発申請業務)に係る収益について、請求人は、知事から林地開発行為の許可がされた日の属する事業年度(本件事業年度)にその収益を計上すべきであるとの認識がありながら、これを確定的に収益に計上しない意図を有し、その意図に基づき、請求人の会計処理の全てを委任している税理士に対して、当該収益の存在を報告しないことによって当該収益を隠蔽し、このことは、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する旨主張する。しかしながら、本件開発申請業務の収益は、本件事業年度の益金の額に算入すべきものではないことからすれば、請求人が本件開発申請業務に係る収益を隠蔽し、又は仮装した事実はない。(令2.12.15広裁(法)令2-4)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 令020004
- 裁決年月日
- 令和2年12月15日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№121
要旨
○原処分庁は、請求人が不動産等売買契約(本件不動産等売買契約)に係る利益が生じていたことを十分認識していたにもかかわらず、確定申告書を提出せず、さらに、原処分庁の調査に対して信ぴょう性のない申述を行い、調査に非協力的な態度に終始していたことを考慮すれば、請求人は、所得を殊更に秘匿して申告しなかったものであり、このことは、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する旨主張する。しかしながら、原処分庁が主張する不動産等売買契約に係る収益は、上記の確定申告書に係る事業年度に計上べきではないことからから、請求人が本件不動産等売買契約に係る収益を隠蔽し、又は仮装した事実はない。(令2.12.15広裁(法)令2-4)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令020017
- 裁決年月日
- 令和2年9月4日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№120
要旨
○原処分庁は、請求人の実質経営者である元代表者が、役務の提供がないことを認識していたにもかかわらず、関与税理士に指示して、不動産仲介業者に対する役務提供の対価(本件金員)を支払手数料勘定に計上させたことが、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し」に該当する旨主張する。しかしながら、請求人と不動産仲介業者との間で複数の不動産取引を共同事業として行う目論見書が作成されていたことなどからすれば、元代表者が本件金員を支払う必要があると認識していた可能性が否定できない。そして、当審判所の調査によっても、元代表者が本件金員を支払う必要がないことを認識した上で本件金員を支払手数料勘定に計上させたと認定する証拠は見当たらず、その他仮装と評価すべき行為を認めるに足りる証拠もない。したがって、本件において認定される事実のみからは、請求人に、国税通則法第68条第1項に規定する「隠ぺいし、又は仮装し」に該当する事実があったものとして同項を適用することはできない。(令2.9.4東裁(法)令2-17)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 令010009
- 裁決年月日
- 令和2年3月10日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№118
要旨
○ 原処分庁は、請求人の賃貸用建物に発生した雨漏りを防止する修繕工事(本件修繕工事)について、請求人の代表取締役(請求人代表者)が、工事を発注した事業年度(本件事業年度)の終了の日までに当該工事が開始すらしていないこと及び本件修繕工事の代金(本件修繕費)は本件事業年度の損金の額に算入できないことを認識した上で、本件修繕工事の施工業者(本件工事業者)に依頼して納品日欄に本件事業年度内の日付を記載した請求書(本件請求書)を発行させ、本件修繕費を損金の額に算入したことから、これらの行為は、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する仮装の行為に該当する旨主張する。しかしながら、本件修繕工事については、工事見積書の交付から程なく発注され、これを受注した本件工事業者が、本件事業年度内に施工に向けた準備を行っていたところに請求人から依頼があったため、本件請求書を発行したのであり、その後、本件工事業者により工事が完了し、本件請求書に基づき工事代金が決済されているから、本件工事業者が工事完了前に請求人からの依頼を受けて本件請求書を発行したとしてもあながち不自然とは言い切れず、また、本件請求書の納品日欄に記載された日付が本件修繕工事の完了日を示すと認めるに足る証拠もないから、本件請求書が直ちに虚偽のものであるとまでは評価できないし、請求人代表者が本件工事業者に対し本件請求書の納品日欄の日付を本件修繕工事の完了日として記載するよう依頼したことを示す証拠もない。さらに、原処分庁が提出した全証拠及び当審判所の調査の結果を踏まえても、請求人代表者に本件修繕費を本件事業年度の損金の額に算入できないことの認識があったとは認められない。したがって、請求人が本件修繕費を本件事業年度の損金の額に算入したことに、同項に規定する仮装に該当する事実があるとは認められない。(令2. 3.10 金裁(法)令元-9)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令010037
- 裁決年月日
- 令和2年2月5日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№118
要旨
○ 原処分庁は、海外の関係会社の代表者を兼任している請求人の代表者が、海外の関係会社との輸入取引(本件輸入取引)において、虚偽の請求書(本件請求書)を作成し、本件請求書に基づき請求人が総勘定元帳に過大に仕入額を計上したことは、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠蔽又は仮装に該当する旨主張する。しかしながら、本件輸入取引に係る仕入額につき、損金の額に算入された仕入額が過大であったとは認められないことから、請求人に隠蔽又は仮装の行為があったとは認められない。(令2. 2. 5 大裁(法)令元-37)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令010031
- 裁決年月日
- 令和2年1月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が損金の額に算入するなどした外注費について、架空の外注費であるにもかかわらず、それを計上して帳簿書類に虚偽記載をしたことなどに照らせば、国税通則法第68条《重加算税》第1項又は第2項に規定する隠蔽又は仮装の事実があったといえる旨主張する。しかしながら、当審判所が認定した事実関係によれば、そもそも架空の外注費であったと認定することはできないし、その他に原処分庁が主張する事情をもって、請求人が意図的に帳簿書類に虚偽記載をしたなどとはいえないことなどに照らせば、同条第1項又は第2項に規定する隠蔽又は仮装の事実があったとは認められない。(令2. 1.24 関裁(法・諸)令元-31)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令010024
- 裁決年月日
- 令和元年12月18日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№117
要旨
○ 原処分庁は、請求人が意図的に「相続についてのお尋ね」と題する文書(本件お尋ね文書)に虚偽の記載をしてこれを提出したなどとして、国税通則法第68条《重加算税》第2項に規定する重加算税の賦課要件を満たす旨主張する。しかしながら、当審判所に提出された証拠資料等を精査しても、請求人が本件お尋ね文書に意図的に虚偽の記載をしてこれを提出したことなどを裏付けるに足りる証拠は存在せず、また、請求人が当初から相続税を申告しないことを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をしたなどとも認められないことからすれば、同項に規定する重加算税の賦課要件を満たしていない。(令元.12.18 関裁(諸)令元-24)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令010010
- 裁決年月日
- 令和元年12月16日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人が、事後に清算することとなっている利用料金収入(追加利用料金)を、仮受金勘定として収入に計上していない行為について、原処分庁は、請求人の代表者が、追加利用料金を請求人の収入であることを認識しつつ、請求人の経理担当者に対して、追加利用料金を仮受金として経理処理するよう指示していたことから、当該行為が、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する重加算税の課税要件を満たす旨主張する。しかしながら、追加利用料金は指定管理に係る契約等から、請求人の収入であると認められるものの、請求人は管理組合からの指導に基づき、追加利用料金を費消することなく預金口座に預け入れたまま管理し、追加利用料金に見合う指定管理料から駐車場利用料金の徴収に係る必要経費を差し引いた金額を返納していることから、追加利用料金の実態は、預り金としての側面も有しているともいえ、請求人が、追加利用料金を預り金であると考えたとしても、やむを得ないものといえる。そして、追加利用料金を管理していた預金口座は、法人税等確定申告書に添付されている預貯金の内訳書に記載され、その存在は明らかであること、そのほかに、請求人が、本件追加利用料金に係る取引について、その名義等をわい曲したような事実も認められないことから、請求人が、追加利用料金を収入として計上せず、仮受金として処理したことで、意図的に収入を過少に申告したとはいえないことからすれば、請求人において、課税標準等又は税額等の計算の基礎となる事実に関し、これを隠蔽し又は仮装する意図があったとはいえず、同項に規定する重加算税の課税要件は満たさない。(令元.12.16 名裁(法・諸)令元-10)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 令010010
- 裁決年月日
- 令和元年11月20日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№117
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、所得金額を容易に把握できたにもかかわらず、申告をせず、調査において書類提示を拒否したなどの行為は、請求人は申告すべき所得金額及び納付すべき税額が生ずることを明確に認識していながら確定的な意思に基づいて無申告を貫いたものであって、当初から課税標準等及び税額等を申告しないことを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をしたものと認められることから、その意図に基づき法定申告期限までに法人税及び地方法人税(法人税等)の確定申告書を提出しなかったことは、国税通則法第68条《重加算税》第2項に規定する事実の隠蔽又は仮装に該当する旨主張する。しかしながら、請求人は、法定申告期限までに法人税等の確定申告書の提出が必要であったことを認識しながら、これをしなかったことは認められるものの、調査を開始した当初は質問調査や書類提示要請に応じるなどしており、無申告行為そのものとは別に、請求人が当初から法定申告期限までに申告しないことを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をとったとはいい難い。したがって、請求人に、同項に規定する隠蔽又は仮装の事実があったと認めることはできない。(令元.11.20 高裁(法)令元-10)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令010012
- 裁決年月日
- 令和元年9月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、住宅借入金等特別控除の対象とした家屋(本件マンション)を生活の場の一部として使用しており、同控除の適用において、事実のわい曲、仮装はしていないから、重加算税の賦課要件を充足していない旨主張する。しかしながら、住宅借入金等特別控除の制度及びその申告手続を把握していた請求人は、同制度の適用を受けて所得税等を過少に申告することを意図し、居住してはいない本件マンション所在地に住民票上の住所を異動させた上、住所が本件マンションにある旨が記載された住民票の写し等を添付の上で申告したことになり、当初から所得税等を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づく過少申告をしたものと認められるから、重加算税の賦課要件を満たしており、請求人の主張は採用することができない。(令元. 9. 3 大裁(所)令元-12)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令010019
- 裁決年月日
- 令和元年8月6日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人の代表者(本件代表者)が、Aに対する著作権使用料の支払の時点において、著作権使用料の支払の際に生じる源泉所得税等の納付を免れるという確定的な意図の下、事後的工作も予定しつつ、源泉所得税等を殊更に納付しなかったものといえるから、国税通則法第68条《重加算税》第3項に規定する重加算税の賦課要件を満たす旨主張する。しかしながら、請求人が作成したA宛の請求書には日本の住所が記載されており、また、本件代表者によるAの帰国時期についての虚偽の申述は、当該著作権使用料の支払に係る源泉所得税等の納付を免れる意図を基礎付けるものということはできないことなど、請求人が、当該著作権使用料の支払に係る源泉所得税等を納付しなかったことが、確定的な意図に基づいてなされたものとまでいうことはできず、他にこれを認めるに足りる証拠はないから、当該著作権使用料の支払に係る源泉所得税の不納付については、同項に規定する重加算税の賦課要件を満たさない。(令元. 8. 6 東裁(諸)令元-19)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平300042
- 裁決年月日
- 令和元年6月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№115
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、過少申告の意図に基づき①売上金額が1,000万円を超えないように調整した過少な売上金額を算出するためのメモ(本件売上メモ)を請求人の妻に作成させたこと、②本件売上メモに基づいて算定した過少な売上金額を、収支内訳書に記載したこと、③所得税等の確定申告をした後に、本件売上メモを廃棄したこと、④申告した売上金額は、請求人の事業に係る総収入金額の半分以下の金額であったこと、⑤除外した売上金額に対応する経費が毎年合計600万円以上ありながら、収支内訳書に必要経費の金額として計上しなかったことという一連の行為は、国税通則法第68条《重加算税》第1項及び第2項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する行為又は過少申告の意図を外部からもうかがい得る特段の行動に該当し、重加算税の賦課要件を満たす旨主張する。しかしながら、請求人には、過少申告の意図があったことは認められるものの、上記①ないし③の本件売上メモについては、作成及び廃棄の事実が認められないこと、上記④及び⑤については、請求人が請求人の従業員分の売上げや費用の存在を認識しつつこれらを本件各収支内訳書に計上せず、申告対象から除外したというだけでは、隠蔽又は仮装の行為があったということができないことから、原処分庁が主張する請求人の行為は、「隠蔽し、又は仮装し」に該当する行為又は過少申告の意図を外部からもうかがい得る特段の行動とは認められず、重加算税の賦課要件を満たさない。(令元. 6.24 名裁(所・諸)平30-42)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300158
- 裁決年月日
- 令和元年6月10日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が発注者として締結した契約(本件契約)については、新機器ほかの製造・搬入・据付け及び旧機器の撤去・搬出を内容とする一の契約であり、本課税期間終了の日までに、旧機器の搬出を終えていないにもかかわらず、本件契約において履行を受けるべき業務内容の全てが完了しなければ実施できない検査を実施し、検査を合格とし、受注者に納品書を提出させたという仮装の行為が認められる旨主張する。しかしながら、本件契約は、対価を得て行われる売買契約及び請負契約と、受注者による不用品の無償引取りを内容とするものであるところ、取り外した旧機器は、交換作業に伴い生じた不用品に該当し、旧機材の搬出は受注者が本件契約における不用品の無償引取りに基づき履行したものと認められる。また、本件契約によれば、納入した新機器の検査合格により、新機器の所有権は受注者から請求人へと移転し、引渡しが完了するとされることから、本件において課税仕入れを行った日とは検査に合格した日である。そして、本課税期間内に、検査合格し請求人は受注者から課税資産等を譲り受け、受注者が対価を得て行った役務の提供の全てを受けたものと認められる。したがって、請求人の行為は仮装の行為と認めることはできない。 (令元. 6.10 東裁(諸)平30-158)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平300009
- 裁決年月日
- 平成31年4月9日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№115
要旨
○ 原処分庁は、個人で事業を営む請求人が、調査年分に係る所得税等及び消費税等の各確定申告書を各法定期限までに提出していなかったことについて、請求人が、確定申告の必要性を認識した上で、①自らの収入金額及び所得金額を零円とした虚偽の住民税申告書を提出したこと(本件各住民税申告)、及び②原処分庁の調査担当職員からの電話に対し、会社員である旨の虚偽の答弁をしたこと(本件電話答弁)は、請求人が、当初から所得税等の申告をしないことを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をしたと評価できるから、国税通則法第68条《重加算税》第2項に規定する「隠ぺいし、又は仮装し」に該当する旨主張する。しかしながら、本件各住民税申告のうち1年分のみが請求人の意思によって提出されたと認められ、直接原処分庁に対してなされたものではなく、仮に請求人が所得税等の確定申告の必要性を認識していたとしても、当該1年分の住民税の申告のみをもって、請求人が、当初から所得税等の申告をしないことを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をしたと評価することはできない。また、本件電話答弁については、本件電話答弁時の状況からすれば、社会通念に照らして不合理ではなく、当時の請求人が給与を得ていた事実を併せ考えれば、請求人が、当初から所得税等の申告をしないことを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をしたと評価することはできない。さらに、原処分庁が作成した質問応答記録書の内容は、請求人の申述が不自然かつ不合理であり、重要な部分に関する解明が不足しているため信用できない。したがって、請求人に同項に規定する「隠ぺいし、又は仮装し」と評価すべき行為があるとは認められない。(平31. 4. 9 札裁(所・諸)平30-9)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平300007
- 裁決年月日
- 平成31年3月14日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№114
要旨
○ 原処分庁は、請求人が取引先と通謀して内容虚偽の契約書(本件契約書)を作成し、消費税等の税負担を免れることを意図して消費税課税事業者選択不適用届出書を提出した上で、関与税理士に対して契約が成立してないと虚偽の説明を行うことで事実を仮装した旨主張する。しかしながら、原処分庁の主張する課税期間において本件契約書の契約に係る資産の譲渡等は行われていないと認められ、消費税等の更正処分は違法としてその全部を取り消すべきであるから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい又は仮装の事実があったか否かを判断するまでもない。 (平31. 3.14 札裁(法)平30-7)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300093
- 裁決年月日
- 平成31年2月7日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№114
要旨
○ 原処分庁は、請求人の代表者(本件代表者)は銀行振込みでなければ売上げに計上されないことを認識した上で、取引先に決済方法を銀行振込みから小切手に変更するよう依頼して、請求人の売上げを脱漏したのだから、その行為は国税通則法(平成28年法律第15号による改正前のもの)(通則法)第68条《重加算税》第1項に規定する事実の隠ぺいに該当する旨主張する。しかしながら、決済方法が銀行振込みから小切手に変更されたのは、当該取引先の事情によるものであり、本件代表者が当該取引先に対して決済方法の変更を依頼した事実が確認できず、また、その他の証拠においても、本件代表者が売上代金を銀行振込みされなければ売上げに計上されないと認識していたことを裏付ける証拠も認められないことから、請求人に通則法第68条第1項に規定する事実の隠ぺいがあったとは認められない。(平31. 2. 7 東裁(法・諸)平30-93)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平300001
- 裁決年月日
- 平成30年11月12日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、被相続人の家族名義の定期貯金(本件定期貯金)について、相続財産であることを認識していながら、税理士に対して本件定期貯金の存在を秘匿し、過少な相続税額が記載された申告書を作成させてこれを提出し、さらに原処分庁所属の調査担当職員(本件調査担当職員)の質問調査に対しても本件定期貯金の存在を秘匿したものと認められるから、当初から過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上で、その意図に基づく過少申告をしたと認められる旨主張する。しかしながら、原処分庁が主張する請求人の認識を認めるに足る証拠はないから、請求人が本件定期貯金を相続財産に含まれると認識していたと認めることはできない。したがって、請求人が税理士や本件調査担当職員に本件定期貯金の存在を告げなかったとしても、それが過少申告の意図を外部からもうかがい得る特段の行動と認めることもできないから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠蔽又は仮装の行為があったとは認められない。(平30.11.12 札裁(諸)平30-1)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300051
- 裁決年月日
- 平成30年10月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、従業員を対象とした質問応答記録書の記載内容がストレートに法人の責任につながってくるものではなく、原処分庁の処分理由が矛盾している上、事実認定の誤りがあるから、隠ぺい又は仮装の事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、消費税法施行令第18条《輸出物品販売場で譲渡する物品の範囲、手続等》第2項に定める手続に違反した免税販売を取りやめるなどの措置を講じることができたにもかかわらず、何ら措置を講じず、漫然と店舗の担当者の行う当該手続に違反した免税販売を放置しており、これは、課税売上げを免税売上げに仮装したものといえ、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する課税標準又は税額の基礎となるべき事実を隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出したときに該当する。(平30.10.15 東裁(諸)平30-51)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300051
- 裁決年月日
- 平成30年10月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の従業員には、隠ぺい又は仮装の認識はなく、事実認定に誤りがあることから、重加算税の賦課決定処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、請求人の役員は、従業員から臨時販売場の出店のための届出をしていなかったことにつき報告を受けるなどしていたのであるから、課税売上げとすべきものが免税売上げに計上されていることを容易に認識することができ、過少申告とならないように措置することが十分可能であったといえる。また無許可であると認識しながら免税販売をする行為、無許可で免税販売がされたにもかかわらず、課税売上げに修正せず免税売上げのまま計上する行為、無許可で免税販売がされたことを認識しながら、無許可でされた免税販売の正確な金額を把握する意思なく、課税売上げに修正しない行為は、いずれも課税売上げを免税売上げに仮装したものといえる。(平30.10.15 東裁(諸)平30-51)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平300008
- 裁決年月日
- 平成30年10月2日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№113
要旨
○ 原処分庁は、請求人が各共済契約について、①関与税理士(本件税理士)からの指示に基づき解約返戻金相当額等証明書を取得したこと、②被共済者等の名義を請求人に変更したこと、また、出資金については、③払戻請求を行ったことなどの各手続等(本件手続等)を行ったにもかかわらず、本件税理士に各共済契約及び出資金の存在を一切伝えなかったことは、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい又は仮装の行為に該当する旨主張する。しかしながら、請求人が行った本件手続等は相続により財産を取得した相続人が通常行う手続と外形上何ら異なるものではないこと、さらに、上記各共済契約のうち満期共済契約の返戻金及び上記出資金の払戻金が相続財産として申告されている貯金の解約金の入金口座と同一の口座に入金されていることからすれば、請求人が本件税理士に各共済契約及び出資金の存在を一切伝えなかったとしても、請求人が当初から相続財産を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上で、その意図に基づく過少申告をしたとは認められない。したがって、請求人に国税通則法第68条第1項に規定する隠ぺい又は仮装の行為があったとは認められない。(平30.10. 2 関裁(諸)平30-8)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平300004
- 裁決年月日
- 平成30年9月27日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№112
要旨
○ 原処分庁は、請求人らは、①請求人らが譲渡した土地(本件土地)のうちの一部のみが租税特別措置法(平成28年法律第15による改正前のもの)第35条《居住用財産の譲渡所得の特別控除》第1項の規定(本件特例)の適用対象となることを認識していたにもかかわらず、本件土地の全てに本件特例を適用して所得税等の確定申告書を提出していたこと、②税理士に対する申告前の相談の際、本件土地及びその土地上の3棟の建物(本件各建物)に係る具体的な資料を提示しなかったこと、③請求人らに対する調査(本件調査)の際、調査担当職員に対し、虚偽の答弁をしたことなどから、当初から所得を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をしたと認められ、国税通則法(平成28年法律第15号による改正前のもの)第68条《重加算税》第1項及び第2項に規定する賦課要件を充足する旨主張する。しかしながら、請求人らは、本件調査の際、本件各建物のうち請求人らが日常生活を営んでいた建物(本件母屋)以外の2棟の建物(本件各別棟)は譲渡直前において物置として利用していた旨を一貫して述べていること、本件各建物の各居宅は物置として利用していたと認められることなどからすると、請求人らは、本件各別棟を物置として利用していれば、本件土地の全てに本件特例を適用できるものと誤解し、確定申告をした可能性があるといわざるを得ない。したがって、当初から所得を過少に申告することを意図していたと認めることはできない。また、請求人らは確定申告時点では税理士に関与を依頼しておらず、調査の際の請求人らの答弁が虚偽であると認めるに足る証拠などもないことから、重加算税の賦課要件を充足するとは認められない。(平30. 9.27 福裁(所)平30-4)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300039ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成30年9月21日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№112
要旨
○ 原処分庁は、請求人が交際費勘定等(本件費用勘定)に計上し、損金の額に算入していた飲食等代金(本件飲食等代金)について、請求人の代表者(本件代表者)が、本件飲食等代金は請求人の業務に関連するものではなく、本件代表者が一人で飲食したものや知人との飲食に係るものである上、個人で飲食等をした代金であると申述(本件申述)していることから、請求人は、本件飲食等代金が費用として計上できないものと認識しながら、その全部又は一部を損金の額に算入し、そのことが隠蔽又は仮装の事実に該当する旨主張する。しかしながら、本件申述は、本件飲食等代金について概括的に述べたものであり、個々の支出について言及したものではなく、具体性が乏しい上、その内容を裏付ける客観的証拠は認められず、また、本件代表者が、本件飲食等代金が個人的な飲食等に係る金額であることを認識しながら、当該金額を本件費用勘定に計上したとする仮装の事実が認めるに足りる証拠もないことからすれば、本件飲食等代金を本件費用勘定に計上したことに隠蔽又は仮装の事実は認められない。(平30. 9.21 東裁(法・諸)平30-39)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平300003
- 裁決年月日
- 平成30年9月3日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№112
要旨
○ 原処分庁は、請求人の不動産購入の販売代理をした法人の従業員ら(本件従業員ら)が作成して請求人が提出した内容虚偽の確定申告書等(本件申告書等)について、請求人が本件従業員らにこれらの作成を持ちかけた、そうでなかったとしても、これらに請求人が押印し提出したものであり本件従業員らの行為は請求人の行為と同視できることなどを理由に、重加算税の賦課要件を満たす旨主張する。しかしながら、請求人は、本件従業員らに対し本件申告書等の作成を持ちかけた事実は認められず、また、請求人が本件従業員らにより虚偽の内容の本件申告書等を作成した行為を追認したことはもとより、本件申告書等に事実と異なる内容が記載されていることを認識していたとか、それを予想することができたとは認められず、本件従業員らの行為は請求人の行為と同視することはできないから、重加算税の賦課要件を満たすとはいえない。(平30. 9. 3 広裁(所)平30-3)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平290075
- 裁決年月日
- 平成30年5月14日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№111
要旨
○ 原処分庁は、請求人の元妻名義の不動産(本件不動産)の賃料(本件賃貸料)及び請求人の元妻に支払われた個人年金保険に係る個人年金(本件年金)について、請求人に帰属すべきものであるにもかかわらず元妻の名義で契約等を行い、元妻名義の預金口座に賃貸料等を入金させることにより、請求人が本件賃貸料及び本件年金が元妻に帰属するように仮装していた旨主張する。しかしながら、本件賃貸料及び本件年金に係る所得が請求人に帰属するとは認められないから、事実の仮装の有無を判断するまでもなく、本件賃貸料及び本件年金に基因する税額を基礎とする重加算税の賦課決定処分は違法である。(平30. 5.14 大裁(所)平29-75)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平290121
- 裁決年月日
- 平成30年5月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、ゴルフ会員権取扱業者(譲受人)とのゴルフ会員権(本件会員権)の譲渡及び購入の各取引は、代金決済を伴う実体のある正常な取引であり、請求人が本件会員権を譲渡したかのように装ったという事実はないから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい又は仮装の行為はない旨主張する。しかしながら、請求人と譲受人との間で本件会員権に係る売買契約はなく、譲受人において、請求人から購入したとする取引台帳及び請求人に対して売却したとする取引台帳が、いずれも譲受人が購入した時に作成されていることからすると、請求人から購入したとする取引台帳の作成の時点で、後日、請求人に対して売却したとする取引台帳の記載内容に沿って、請求人が、購入代金を支払うことが予定されていたものと認められる。これらのことから、請求人は、あたかも譲受人に対して本件会員権を売却したことが事実であるかのように装うため、故意に譲受人に本件会員権を譲渡したとする内容の計算書を発行させ、関与税理士をして、同計算書に基づいて本件会員権に係る譲渡所得の損失の金額を算出させ、当該損失の金額を他の各種所得の金額と損益通算をした確定申告書を作成して提出したことが認められ、これらの請求人の行為は、国税通則法第68条第1項に規定する「課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部の隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」に該当する。(平30. 5.14 東裁(所)平29-121)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平290047
- 裁決年月日
- 平成30年3月29日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№110
要旨
○ 原処分庁は、請求人らは、請求人らが相続開始直前に被相続人名義の預貯金から引き出した金員(本件金員)について、相続財産であることを十分認識していながらこれを遺産分割協議書に記載せず、また、相続税の申告書(本件申告書)を作成した税理士(当初申告代理人)に対し、被相続人名義の預貯金通帳の提示等をすることなく、本件申告書に記載された各預金口座の残高証明書のみを提示することにより、過少な相続税額が記載された本件申告書を作成させてこれを提出したものと認められるから、当初から過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上で、その意図に基づく過少申告をしたと認められる旨主張する。しかしながら、請求人らが、本件金員が被相続人の財産であることを十分認識していたと認めるのは困難である上、当該遺産分割協議書及び本件申告書の作成に当たり、当初申告代理人に対し、被相続人名義の預金口座の残高証明書のみを提示したのは、当初申告代理人から預貯金通帳の提示や本件相続開始前後の入出金についての説明を求められなかったからであり、このことにより、過少な相続税額が記載された本件申告書を作成させたとは認められず、原処分庁の主張を根拠付ける証拠も見当たらない。そうすると、請求人らが、当初から過少に申告する意図を有していたとか、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をしたとは認められず、その他、当審判所の調査によっても、請求人らについて、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい又は仮装の行為があったとは認められない。(平30. 3.29 関裁(諸)平29-47)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平290057
- 裁決年月日
- 平成30年3月7日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№110
要旨
○ 原処分庁は、請求人が農地の借主(本件借主)に支払った金員(本件金員)について、譲渡費用にならないことを認識しながら、領収証の名目を離農補償金と書き直させたことは、国税通則法第68条《重加算税》第1項にいう隠ぺい、仮装に当たると主張する。しかしながら、請求人が本件借主に農地法上の耕作権がないことを知っていたとしても、そのことをもって直ちに、借主との間の貸借状態解消のために支払った本件金員が譲渡費用にならないことまで認識していたとはいい難い。また、その他、請求人が本件金員が譲渡費用に該当しないことを認識していたことを認めるに足りる証拠はないから、請求人が同項にいう隠ぺい又は仮装をしたものとはいえない。(平30. 3. 7 大裁(所)平29-57)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平290012
- 裁決年月日
- 平成30年2月6日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№110
要旨
○ 原処分庁は、請求人らは、有価証券及び現金預貯金等を相続財産として申告しなければならないことを十分認識していたにもかかわらず、相続手続等を依頼した弁護士(本件弁護士)に対し、相続税を安くする目的で相続財産の内容等が記録されているUSBメモリ(本件USBメモリ)を交付せず、また、請求人らが相続開始直前に被相続人の預金口座から出金した現金(本件現金)の存在も伝えなかったのであり、当初から過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上で、その意図に基づき過少申告をしたものと認められるから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する重加算税の賦課要件を満たす旨主張する。しかしながら、請求人らは、本件弁護士に対して法定申告期限前に本件USBメモリを交付していたものと認められ、また、本件現金の存在を本件弁護士に秘匿するためにその事実を伝えなかったと評価することはできず、その他、当審判所の調査及び審理の結果によっても、請求人らに、当初から過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動があったことをうかがわせる事情は見当たらないから、同項に規定する重加算税の賦課要件は満たさない。(平30. 2. 6 名裁(諸)平29-12)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平290033
- 裁決年月日
- 平成30年1月30日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№110
要旨
○ 原処分庁は、請求人は、相続財産を正確に把握していたにもかかわらず、あえて一部の保険金(本件各無申告保険金)及び遺族一時金(本件遺族一時金)を記載せずに相続財産の一覧表(本件税理士提出用一覧表)を作成し、相続税の申告に当たってこれを税理士に交付したものであり、請求人が本件税理士提出用一覧表を作成した行為は、国税通則法第68条《重加算税》第2項に規定する隠ぺい行為に当たる旨主張する。しかしながら、本件各無申告保険金及び本件遺族一時金が振り込まれた請求人名義の各口座は、いずれも原処分庁においてその存在を容易に把握し得るものであることに加え、本件税理士提出用一覧表は上書入力を繰り返し行ったために本件遺族一時金の記載が消えてしまった旨の請求人の説明は、一応合理的であることなどからすれば、請求人が、あえて本件各無申告保険金及び本件遺族一時金を記載せずに本件税理士提出用一覧表を作成したとの事実を推認することはできず、ほかにこの事実を認めるに足りる証拠はない。したがって、請求人が本件税理士提出用一覧表を作成した行為は、同項に規定する隠ぺい又は仮装の行為に当たらない。(平30. 1.30 関裁(諸)平29-33)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平290009
- 裁決年月日
- 平成30年1月11日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№110
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、土地区画整理組合から受領した換地不交付に対する清算金(本件清算金)について、確定申告をしなければならないことを十分認識していたにもかかわらず、原処分に係る調査において、本件清算金を受領した事実を秘匿するためにあえて本件清算金に係る書類を確定申告会場へ持参しなかった旨申述していることなどからすれば、当初から課税標準等及び税額等を申告しないことを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づき期限内申告書を提出しなかったものと認められる旨主張する。しかしながら、請求人の当該申述の内容は、合理性、具体性に乏しく、審判所の調査及び審理の結果によってもこれを裏付ける客観的な証拠は認められず、請求人が本件清算金を受領した事実を秘匿するためにあえて本件清算金に係る書類を確定申告会場へ持参しなかったとの事実を認めることはできないなど、請求人が、当初から申告しないことを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づき期限内申告書を提出しなかったものと認めることはできない。(平30. 1.11 名裁(所)平29-9)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平290005
- 裁決年月日
- 平成29年8月24日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人の行った各土地(本件各土地)の売買取引(本件各土地取引)は、請求人と最終取得者の間で成立しており、その取引に中間取得者が介在していたかのように不動産売買契約書を作成すること等は、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい又は仮装の行為である旨主張する。しかしながら、中間取得者の代表者は、本件各土地取引を、親族が代表を務める別法人の担当者等に委ねていたものの、中間取得者の利益を上げる目的で本件各土地の売買の意思決定を行い、中間取得者が請求人から購入した本件各土地を最終取得者に転売し、実際に中間取得者が転売による利益を得ていることが認められる。また、最終取得者は中間取得者を売買契約の相手方と認識し、かつ、本件各土地の売買代金が中間取得者に支払われていることからすれば、中間取得者と最終取得者の売買契約は有効に成立しているものと認められる。したがって、本件各土地取引は有効に成立しているのであるから、本件各土地取引に関して総勘定元帳に計上する行為は、同項に規定する隠ぺい又は仮装の行為に該当するとはいえない。(平29. 8.24 広裁(法・諸)平29-5)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平290017
- 裁決年月日
- 平成29年8月23日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№108
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、①特定の取引先(本件取引先)からの報酬等(本件収入)が請求人の事務所名義の預金口座(本件預金口座)に入金されていたと認識していたにもかかわらず、関与税理士に対し、本件預金口座に係る通帳(本件通帳)を提示しておらず、また、②調査担当職員から本件収入の申告漏れを指摘されるまで、調査担当職員に対して本件通帳を提示しなかったことからすると、請求人は、当初から所得を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をしたものと認められるから、重加算税の賦課要件を満たす旨主張する。しかしながら、請求人は、①本件取引先が源泉徴収を行った後、本件収入は本件預金口座以外の預金口座に振り込まれているとの誤解の下、関与税理士に対し、手持ちの源泉徴収票及び支払調書に加えて本件通帳以外の通帳を提示することにより、本件収入についても適正に申告していると誤解していたものと考える余地があり、また、②調査担当職員に対して本件預金口座の存在を殊更隠ぺいしようとしたとは考え難く、本件通帳以外の通帳を提示すれば問題ないと考えて本件通帳を提示しなかったものとみる余地があるから、原処分庁が主張する事情は、請求人が当初から所得を過少に申告する意図を有していたことを推認させるものとまではいえず、その他、請求人の上記意図を認めるに足りる証拠もないから、原処分庁の主張は採用できない。(平29. 8.23 大裁(所・諸)平29-17)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平290002
- 裁決年月日
- 平成29年8月21日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、①請求人の行った各土地の売買取引(本件各土地取引)は、請求人と最終取得者の間で成立しており、その取引に中間取得者が介在していたかのように不動産売買契約書を作成し、総勘定元帳に記載したこと、また、②退職したとされる従業員(本件従業員)は、退職日以降も引き続き請求人の下で勤務しており、本件従業員に支払ったとする退職金(本件退職金)のうち請求人の代表者に現金で渡した金額については退職金の水増し計上であることから、これらは国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい又は仮装の行為に該当する旨主張する。しかしながら、①については、売買契約書の作成及び売買代金の支払がなされていることから、当事者間で売買する旨合意し、売買契約を締結したものと認めれられ、また、最終取得者は中間取得者を売買契約の相手方と認識し、かつ、当該各土地の売買代金が最終取得者から中間取得者に支払われていることからすれば、中間取得者と最終取得者の売買契約は有効に成立しているものと認められるのであるから本件各土地取引は有効なものと認められる。また、②については、本件従業員は、横領発覚により、請求人での勤務を継続し難くなり、自主的に退職し、他方、後任者への引継ぎのために請求人に再雇用され、再雇用後の給与等の待遇面が退職前と異なっていることからすれば、再雇用された事実のみをもって当該従業員の退職の事実を否定することはできないし、また、請求人において退職金支給規定はなかったが取締役会において従業員の退職金支給を決定することは可能であり、退職前2年の年収及び勤続年数等を勘案すると、本件退職金の額が不当に高額であるとは認められないのであるから、本件退職金は、その全額を損金の額に算入できる。したがって、①及び②の行為は、隠ぺい又は仮装の行為に該当するとはいえない。(平29. 8.21 広裁(法・諸)平29-2)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平290003
- 裁決年月日
- 平成29年8月21日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№108
要旨
○ 原処分庁は、請求人の行った土地の売買取引(本件土地取引)は、請求人と最終取得者の間で成立しており、その取引に中間取得者が介在していたかのように、不動産売買契約書を作成すること等は、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい又は仮装の行為である旨主張する。しかしながら、中間取得者には、本件土地取引について包括的に委任していた者(本件受任者)がいること、請求人と中間取得者は、本件受任者主導の下、当該土地について売買する旨合意し、売買契約を締結したことが認められる。また、最終取得者は中間取得者を売買契約の相手方と認識し、かつ、当該土地の売買代金が中間取得者に支払われていることからすれば、中間取得者と最終取得者の売買契約は有効に成立しているものと認められる。したがって、本件各土地取引は有効に成立しており、事実のわい曲行為はなく、また、事実の隠匿又は脱漏も認められないのであるから同項に規定する隠ぺい又は仮装の行為はない。(平29. 8.21 広裁(法・諸)平29-3)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平290004
- 裁決年月日
- 平成29年8月21日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人の行った土地及び建物(本件土地等)の売買取引(本件土地等取引)は、請求人と最終取得者の間で成立しており、その取引に中間取得者が介在していたかのように、不動産売買契約書を作成すること等は、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい又は仮装の行為である旨主張する。しかしながら、請求人の監査役でもある中間取得者の代表者は、本件土地等取引を、親族が代表を務める別法人の担当者等に委ねていたものの、中間取得者の利益を上げる目的で本件土地等の売買の意思決定を行い、中間取得者が請求人から購入した本件土地等を最終取得者に転売し、実際に、中間取得者が転売による利益を得ており、中間取得者は、請求人との間で、本件土地等を売買する合意の下、本件土地等の売買契約を締結したと認められ、本件土地等取引は有効であるから、本件土地等取引に関して総勘定元帳に計上する行為について、同項に規定する隠ぺい又は仮装行為とは認められない。(平29. 8.21 広裁(法)平29-4)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平290004
- 裁決年月日
- 平成29年8月21日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、取締役(本件取締役)に対する役員給与(本件役員給与)について、請求人から本件取締役へ適正に支給されるとともに、本件取締役も受領しており、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい又は仮装の事実がない旨主張する。しかしながら、請求人は、現金による支払の事実がなく、かつ、請求人に対する役務の提供とは無関係であって損金の額に算入できない本件役員給与について、あえて総勘定元帳に計上し、これを損金の額に算入しているものと認められる。したがって、これらの行為は、事実を仮装する行為といえ、同項に規定する仮装行為に該当する。(平29. 8.21 広裁(法)平29-4)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平280055
- 裁決年月日
- 平成29年5月29日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№107
要旨
○ 原処分庁は、請求人は、建築設計業務のほか風俗業を営むことによって多額の利益が生じていることを認識しつつ、風俗業を行っていた複数の店舗のうちの一部の店舗に係る業務(本件独自業務)について、その収入金額を除く一方必要経費の一部を加えた試算表(本件試算表)を作成しているところ、本件試算表は、本件独自業務に係る収入金額を除外するともに、本件独自業務以外の業務において損失が生じているという虚偽の内容を記載することにより、所得金額が生じていないという状況を意図的に作出し、確定申告義務がないことの説明資料として作成されたものといえるから、請求人は、本件独自業務に基因する事業所得の金額を隠ぺいして確定申告書を提出しなかったものと認められる旨主張する。しかしながら、本件試算表は、請求人が顧問契約の締結を検討していた税理士法人(本件税理士法人)によって作成されたものであるところ、請求人は、本件独自業務に係る売上げを記載した手帳の提示などをせず、本件税理士法人に試算表を作成させたと認められるものの、その後原処分調査までの間に、本件税理士法人に対して本件独自業務を行っていることを述べていることや、原処分調査の際、自ら進んで本件試算表を示して確定申告義務がないとの説明をしたこともなかったことなどを考慮すると、本件独自業務に係る収入金額を申告しないという意図を有していたとか、所得金額が生じない状況を意図的に作出したものとは認められず、本件試算表の作成は、請求人による隠ぺい、仮装と評価すべき行為に該当するとは認められない。(平29. 5.29 大裁(所・諸)平28-55)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平280003
- 裁決年月日
- 平成28年7月4日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№104
要旨
○ 原処分庁は、請求人は、請求人の営む事業(本件事業)で多額の利益が生じており、当該利益は帳簿書類を作成し確定申告をすべき金額であることを十分に認識していながら、債務弁済や利殖のために税を免れることを意図し、その意図に基づいて本件事業に係る帳簿書類をあえて作成せずに、7年間にわたって本件事業に係る多額の収入金額を一切記載しない内容虚偽の所得税等の確定申告を行うとともに、消費税等についてあえて申告していなかったものと認められるのであって、これら請求人の一連の行為は、請求人が当初から所得を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づき過少申告等をしたものと認められるから、請求人は、国税通則法第68条《重加算税》第1項及び第2項に規定する課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部の隠ぺいを行った旨主張する。しかしながら、請求人が、所得税等の確定申告に際し、本件事業に係る所得を全て秘匿して、給与所得及び株式等に係る譲渡所得等のみを記載した内容虚偽の確定申告書を提出し、本件事業に係る所得を申告しなかったこと、また、本件事業に係る収入等につき消費税等の申告をしなかったことは、当初から所得を過少に申告する意図、又は法定申告期限までに申告しないことを意図して行われたものと認めるのが相当であるものの、請求人が本件事業に関する正当な収入金額、必要経費及び所得金額を秘匿するためにあえて帳簿を作成しなかったとまでは断定し難い上、審判所の調査によっても、本件事業に関する請求人のその余の行為において、過少申告等の意図を外部からもうかがい得る特段の行動などを見いだすことはできない。したがって、原処分庁が主張する請求人の行為は、過少申告等の意図を外部からもうかがい得る特段の行動とは評価することができないものであり、請求人の所得税等及び消費税等について、重加算税を賦課することはできないものといわざるを得ない。(平28. 7. 4 東裁(所・諸)平28-3)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270129
- 裁決年月日
- 平成28年4月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№103
要旨
○ 原処分庁は、被相続人が、生前、同人名義の各預金口座の存在を原処分庁に容易に知り得ない状況を作出するとともに、請求人に対して当該各預金口座は申告する必要はないと指示しており、請求人が、その意図を十分に理解して、当該各預金口座を記載しない「相続についてのお尋ね」(本件お尋ね回答書)を原処分庁に提出するとともに、原処分庁所属の職員に対しても、その記載に沿った申述を行った後、その存在を把握されるに至って、当該職員から指摘された口座についてのみ段階的にこれを認める行為を繰り返したのであるから、国税通則法第68条《重加算税》第2項に規定する隠ぺい又は仮装の事実がある旨主張する。しかしながら、無申告加算税に代えて重加算税を課す場合、法定申告期限の前後を含む、外形的、客観的な事情を合わせ考えれば、真実の相続財産を隠ぺいし、秘匿しようという確定的な意図、態勢の下に、計画的に納税申告書を提出しなかったときには、重加算税の賦課要件を満たしていると解するのが相当である。これを本件についてみると、請求人は、相続税の法定申告期限後において、当初、当該各預金口座の存在を隠す申述をしているものの、当該職員から指摘されるとその存在を認めており、当該各預金口座を隠す態度を一貫していたとはいえない上、当該各預金口座が発見されるのを防止するなど積極的な措置を行っていないことからすれば、本件お尋ね回答書の提出及び当該各預金口座を隠していたことを、隠ぺい又は仮装と評価するのは困難である。そして、このほか、請求人が、法定申告期限の前後において、積極的な隠ぺい又は仮装の行為を行っていないことからすれば、法定申告期限経過時点において、相続税の調査が行われた場合には、積極的な隠ぺい又は仮装の行為を行うことを予定していたと推認することはできない。したがって、請求人は、当該各預金口座を隠ぺいし、秘匿しようという確定的な意図、態勢の下に、計画的に相続税の申告書を提出しなかったとまではいえないから、重加算税の賦課要件を満たさない。(平28. 4.25 東裁(諸)平27-129)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平270053
- 裁決年月日
- 平成28年4月19日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№103
要旨
○ 原処分庁は、請求人が太陽光発電設備の取得費を課税仕入れの対価の額に含めたことについて、請求人は、課税期間内に太陽光発電設備の設置工事(本件工事)が完了しないことを十分認識していたにもかかわらず、本件工事が課税期間の末日である平成26年3月31日までに完了する旨記載した内容虚偽の請求書(本件請求書)を作成したのであるから、太陽光発電設備の引渡しを受けた日を仮装したものというべきである旨主張する。しかしながら、本件請求書は、飽くまで本件工事の代金を請求する書面であって、太陽光発電設備の引渡しに係る書面ではない上、本件請求書が平成26年1月31日付で作成されていることからすれば、「工事完了は3月31日までとする」との記載は、工事完了の予定日が記載されたものとみるほかなく、請求人が本件請求書を作成したことをもって太陽光発電設備の引渡しを受けた日を仮装したと認めることはできない。(平28. 4.19 関裁(諸)平27-53)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平270012
- 裁決年月日
- 平成28年4月14日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№103
要旨
○ 原処分庁は、請求人が子会社と通謀し、同子会社に対する売掛債権(本件売掛債権)を放棄したとする内容虚偽の債権放棄声明文(本件声明文)を作成、交付することにより、本件売掛債権相当額を損金の額に算入した行為は、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する事実の仮装に該当する旨主張する。しかしながら、本件売掛債権の放棄に至る経緯等からすれば、請求人は、子会社を破産させることなく清算する必要から本件売掛債権の全額を放棄したと認めるのが自然であり、本件売掛債権の放棄は、請求人の真意に基づくものといえ、本件声明文は内容虚偽のものであると認められないことからすると、請求人は、本件売掛債権を実際に放棄し、それに基づいて本件売掛債権の相当額を貸倒損失として損金の額に算入したと認められるから、請求人が本件売掛債権の相当額を損金の額に算入したことについて、事実の仮装があったとは認められない。(平28. 4.14 広裁(法)平27-12)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270004
- 裁決年月日
- 平成27年7月1日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№100
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、過少申告の意図に基づき、①得意先に対する売上金額を記載したメモの一部を破棄したこと、②平成18年分の所得税額を試算した際のメモと同様の原処分に係る各年分のメモを破棄したこと、③正確な収入金額等を容易に確認できたにもかかわらず、収支内訳書に根拠のない額を記載したことという一連の行為は、当初から所得等を過少に申告する意図であったことを外部からもうかがい得る特段の行動に当たり、重加算税の賦課要件を充足する旨主張する。しかしながら、請求人に過少申告の意図があったことは認められるものの、上記①のメモについては、売上金は全て振り込まれ、しかもその入金のあった預金口座の通帳は保存されていたこと等からすると、請求人は当該メモ書を保存する必要がなくなったから廃棄した可能性が十分に考えられること、上記②のメモについては、そのようなメモを作成していた事実が認められないこと、上記③については、収支内訳書に根拠のない額を記載する行為は過少申告行為そのものであることから、原処分庁が主張する請求人の行為は、当初から所得等を過少に申告する意図であったことを外部からもうかがい得る特段の行動には当たらず、重加算税の賦課要件を充足しない。(平27. 7. 1 東裁(所・諸)平27-4)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平260121
- 裁決年月日
- 平成27年6月9日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№99
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、仕入先からの棚卸資産の購入に係る取引に関し、当該仕入先との間の契約の解除に伴う解約料として支払った金員の額(本件解約料)を損金の額に算入したことについて、請求人と当該仕入先との間に解約の合意はなく、契約が存続したまま当該棚卸資産の購入が継続されているにもかかわらず、請求人は、当該仕入先と通謀して虚偽の解約契約書及び関係書類を作成し、本件解約料を当該棚卸資産の取得価額に含めず期末棚卸高を算定したことに隠ぺい又は仮装の行為が認められる旨主張する。しかしながら、請求人と当該仕入先との間では解約の合意は成立し、当該解約の合意に基づき当該金員が支払われたものと認められ、解約契約書は当該合意に基づき作成されたものと認められること、また、解約合意後に請求人と当該仕入先との間で行われた当該棚卸資産に係る取引に係る契約条件が当該解約の合意の時点では合意されておらず、その後に締結された新たな契約に基づき行われていることからすると、請求人が、本件解約料を当該製品の取得価額に含めず期末棚卸高を算定したことについて隠ぺい又は仮装の行為があったとは認められない。(平27. 6. 9 東裁(法)平26-121)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平260004
- 裁決年月日
- 平成26年11月10日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№97
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、①請求人及び請求人の取引業者によって行われた祝賀会(本件祝賀会)において受領した祝金が、請求人の収入であることを認識していながら、その収支について帳簿に記載していないこと、②本件祝賀会に伴う支出予定額を請求人及び請求人の親睦団体(本件親睦団体)の預金に入金し、本件親睦団体名義で開催費用を支出したことは、隠ぺい、仮装の行為に該当する旨主張する。しかしながら、①本件親睦団体及び請求人が、本件祝賀会が開催されたことにより定期的に開催されていた懇親会が開催されなかったことからすると、本件親睦団体の主催であると認識していたとしてもやむを得ず、また、本件祝賀会の損益について、請求人の帳簿に記載されていないことが単なる経理誤りではなく、故意によるものであることを裏付ける証拠もないこと、②本件祝賀会において、本件親睦団体名義の預金口座への入出金が行われ入金超過額(本件入出金差額金)が発生しているところ、本件入出金差額金は、本件親睦団体の年会費とともに本件親睦団体の預金として管理されており、請求人が取得又は自由に処分したと認めることはできないことから、本件祝賀会に関して、請求人に事実の隠ぺい又は仮装の行為があったと認めることはできない。 (平26.11.10 仙裁(法)平26-4)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平260020
- 裁決年月日
- 平成26年10月20日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、本件の輸入貨物の現実支払価格が価格明細表等に示されていながら、請求人がこれらを通関業者に送付せず、もって不適正な輸入申告を行ったことは、「故意に課税標準等又は税額等の計算の基礎となる事実の一部を隠ぺい」したことに該当する旨主張する。しかしながら、本件の輸入及びその通関手続についてみると、請求人関係者の各申述等は、輸入者である請求人が当該業務を十分知識のない一人の担当者に任せきりにし、貿易代理人及び通関業者の作成書類の内容の検証も十分にしていなかったというものであり、かかる申述等のとおりであれば、請求人側の事務管理面にずさんさがあったという点は否めないものの、価格明細表等を通関業者に送付する必要があったと請求人が認識していたと認めるに足りる証拠がないのであるから、本件においては、原処分庁のいう「故意に課税標準等又は税額の計算の基礎となる事実の一部を隠ぺい」したと認めるに足りないというべきである。(平26.10.20 大裁(諸)平26-20)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平260033
- 裁決年月日
- 平成26年10月9日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№97
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、機械部品(本件貨物)の輸入に際し、本件貨物の課税価格が輸出者から受領した各書類(本件各書類)に記載された金額であることを認識し、また、本件貨物に係るインボイス(本件インボイス)に記載された金額が現実に支払う金額より著しく過少であり、本件インボイスが課税価格の決定のための資料として不十分であることを認識していたにもかかわらず、本件貨物の輸入申告手続を依頼した通関業者(本件通関業者)に対して本件インボイスのみを送付し、あえて本件各書類を送付しなかったことは書類の隠匿に該当し、さらに、請求人にはこのことが事実を隠ぺいする行為であるとの認識があったのであるから、事実の隠ぺいがあったと認められる旨主張する。しかしながら、請求人が本件インボイスを本件貨物の輸入申告手続に必要な書類と判断し、本件インボイスのみを本件通関業者に送付したとしても不自然な行動であったとは認められず、また、請求人が本件通関業者が作成する本件貨物の輸入に係る申告書の記載内容を意識した上で本件インボイスのみを送付したとまでは認められない。さらに、請求人が、本件の調査担当者に対し、本件インボイスのみならず、本件貨物の課税価格が記載された本件各書類も提示していたことを併せ考慮すると、請求人が本件通関業者に対し本件各書類を送付せず、本件インボイスのみを送付したことをもって、事実の隠ぺいがあったとは認められない。(平26.10. 9 東裁(諸)平26-33)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平250011
- 裁決年月日
- 平成26年2月21日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№94
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、従業員からの預り金(その1)及び預り金(その2)を当該従業員に対し返金しないこととしたという雑収入発生の事実を帳簿書類に記載せず、また、雑収入発生の事実を裏付ける資料(本件資料)を関与税理士に提示せずに請求人代表者の机の引出し内に管理していた行為は、国税通則法第68条《重加算税》が規定する「隠ぺい又は仮装」の行為に該当する旨主張する。しかしながら、当審判所の調査の結果によれば、預り金(その1)に関しては、請求人に雑収入発生の事実を認めることができない以上、請求人に「隠ぺい又は仮装」の行為を認めることはできず、また、預り金(その2)に関しては、請求人に雑収入発生の事実を認めることができるところ、当該事実を帳簿書類に記載していないものの、本件資料が請求人代表者の机の引出し内に管理されていた事実のみをもって、請求人が雑収入発生の事実を「隠ぺい」したとは認めることはできないし、その他請求人が雑収入計上漏れの事実を故意に帳簿書類に記録せずに「隠ぺい」したと見受けられる証拠はなく、そもそも、請求人は収益が実現したとの認識を有していなかったと認められるから、請求人に「隠ぺい又は仮装」の行為を認めることはできない。(平26. 2.21 金裁(法)平25-11)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平250031
- 裁決年月日
- 平成26年2月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が本件被相続人の生前に同人の定期預金を解約した金員(本件金員)を同人の相続財産として申告しなかったことについて、本件金員を請求人の普通預金口座(本件請求人普通預金口座)に入金したことが、贈与に当たるとの認識はなく、また、本件金員を関与税理士に報告しなかったのは、本件請求人普通預金口座に本件金員を入金した事実を失念したためであるので、隠ぺい又は仮装した事実はない旨主張する。しかしながら、本件請求人普通預金口座は、毎月複数回に渡り入出金がされる生活用口座であり、請求人による本件金員の同口座への入金によって、その残高は約6倍にも増加していることから、請求人は本件金員の存在、ひいては、本件金員が本件被相続人に帰属する財産であったことを十分認識していたものと認められる。そして、この認識からすると、関与税理士から本件被相続人の相続財産とすべき家族名義預金の移動について質問を受けた際に報告すべきと十分認識できたものと認められ、にもかかわらず請求人は、本件金員について、関与税理士に資料の提出も報告もせず、その結果として本件金員に係る過少申告を招来したものということができる。したがって、請求人のこの行為は、当初から相続財産を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づく過少申告をしたと認められるから、請求人には、本件金員について、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠ぺいし、又は仮装した」事実があったと認めるのが相当である。(平26. 2.10 関裁(諸)平25-31)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平250010
- 裁決年月日
- 平成26年2月3日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人の関係法人(A社)が営んでいた事業(本件事業)がA社から直接請求人に譲渡されたにもかかわらず、請求人が、本件事業がA社から請求人の別の関係法人(B社)を経由して請求人に譲渡された旨の事業譲渡契約書等(本件契約書等)を作成し経理処理したことは、隠ぺい又は仮装の行為に該当する旨主張する。しかしながら、請求人、A社及びB社には、本件事業をB社を経由して請求人に譲渡する動機となるべき事情があり、このような事情を背景として本件契約書等が作成されたものと認められ、A社が本件事業を請求人に対して直接譲渡した事実を認めるに足りる証拠もないことから、本件契約書等を作成したこと等に隠ぺい又は仮装の行為は認められない。(平26. 2. 3 仙裁(法・諸)平25-10)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平250017
- 裁決年月日
- 平成25年10月7日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、過去において贈与税の申告を行った旨申述していること及び金地金の金銭的価値を認識していたことから、贈与税の申告が必要であることを認識していたにもかかわらず申告書を提出しなかったこと、並びに原処分調査時に贈与はなかったと虚偽の申述を行ったことから、重加算税の賦課要件は満たされると主張する。しかしながら、請求人は、原処分調査の最初の時に「もらっていない」と申述しているものの、それから約一週間後には、被相続人である父Aから贈与を受けた金地金の数量について真実の申述をしていることからすると、請求人に明らかな虚偽の申述があったとまでは認められず、また、請求人は、当該金地金を売却する際に、他人名義や架空名義を使用するなどの積極的な隠ぺい又は仮装を行ったとも認められない。したがって、請求人は、贈与税の申告義務は認識していたものの、当該贈与税について、重加算税の賦課要件である隠ぺい・仮装を行ったとは認められない。(平25.10.7 大裁(諸)平25-17)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平250044
- 裁決年月日
- 平成25年9月26日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№92
要旨
○ 原処分庁は、請求人の会計処理が、請求書をもって納品があったものとみなして行われていたところ、請求人が、パンフレットの納品前に、取引先に対して請求書の発行を依頼したことは、通謀による虚偽の証ひょう書類の作成に当たり、また、当該課税期間内に納品されないこととなったにもかかわらず、あえて課税仕入れに係る支払対価の額から除かなかったことは、帳簿書類の意図的な集計違算に当たるから、請求人がパンフレットの製作費を当該課税期間の課税仕入れに係る支払対価の額に含めたことについて、隠ぺい又は仮装の行為がある旨主張する。しかしながら、請求人は、パンフレットの納品時に納品書を受領しており、当該請求書は前払いを求める書類として作成を依頼したもので納品の事実を示す書類として受領したものとはいえず、また、当該請求書に虚偽の記載もないのであって、通謀による虚偽の証ひょう書類の作成があったとはいえない。また、納品されないこととなったにもかかわらず課税仕入れに係る支払対価の額から除かなかったのは、単に請求人の会計処理を行う部署において納品の事実の確認を怠っていたことによるものであって、これをもって隠ぺい又は仮装と評価すべき行為をしたともいえない。したがって、請求人が当該パンフレットの製作費を当該課税期間の課税仕入れに係る支払対価の額に含めたことについて、隠ぺい又は仮装の行為があったとは認められない。(平25. 9.26 東裁(諸)平25-44)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平250001
- 裁決年月日
- 平成25年7月12日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、事前に発行されたOA機器等の設置に係る請求書(本件OA機器請求書)及び納品等の事実がないにもかかわらず作成された納品確認書等(本件納品確認書等)の存在は、請求人と相手先との通謀による虚偽の証ひょう類の作成に該当し、それらによる帳簿書類への虚偽記載がある旨主張する。しかしながら、本件OA機器請求書が発行された経緯については、事業年度内の納品について請求人側からの依頼があったと認められるが、請求人と相手方とが通謀した事実は認められず、本件のOA機器等は、事業年度末までに納品されることが予定されていたことからすれば、本件OA機器請求書の発行について請求人が事前に依頼を行ったとしてもあながち不自然ではなく、また、本件納品確認書等については、OA機器等の納入業者の都合により作成されたことが認められ、請求人がこれに基づいてOA機器等の設置費用を計上したとまでは認められないことなどからすれば、請求人に通謀による虚偽の証ひょう類の作成があったとは認められない。 (平25. 7.12 金裁(法・諸)平25-1)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平250001
- 裁決年月日
- 平成25年7月12日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№92
要旨
○原処分庁は、請求人が旅行費用(本件各旅行費用)を前倒し計上したことについて、旅行業者が通常使用する書式と相違する請求書(本件各旅費請求書)を使用したこと及び本件各旅費請求書に出張日を表記させなかったことなどから、本件各旅費請求書が、請求人代表者と相手先との通謀によって作成された虚偽の証ひょう書類に該当する旨主張する。しかしながら、本件各旅費請求書の発行経緯に不自然な点は認められず、本件旅行費用は旅行業者に支払われ、旅行も実施されており、本件各旅行費用の計上に際し請求人が旅行業者と通謀の上本件各旅行請求書を発行させた等の事実を推認する証拠は見受けられず、請求人がそれらの計上に際し、事実を隠ぺいした、又は事実を仮装したと評価すべき行為を行ったことは認められない。(平25. 7.12 金裁(法・諸)平25-1)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平250001
- 裁決年月日
- 平成25年7月12日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№92
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、工場の屋根の修繕工事(本件各工場工事)の全てが完了していないことを認識した上で、工事業者と通謀の上、本来3月中に発行されるべきでない虚偽の請求書を作成し、また、工事完了前に本件各工場工事に係る請求書を受領したことを利用し、工事の費用を修繕費として総勘定元帳に記載した行為が、通謀による虚偽の証ひょう書類の作成及び帳簿書類への虚偽記載に該当する旨主張する。しかしながら、請求人と工事業者とが通謀していることを証する具体的な証拠はなく、また、請求書には工事の完了日を示すなどの記載がないことから、当該請求書は単なる工事代金の支払を求める書面と評価せざるを得ず、虚偽の証ひょう書類の作成及び帳簿書類の虚偽記載があったとは認められない。(平25. 7.12 金裁(法・諸)平25-1)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平250008
- 裁決年月日
- 平成25年7月5日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№92
要旨
○ 原処分庁は、請求人が中国子会社に対して材料等を輸出する取引(本件輸出取引)の代金の額に関し、請求人における通常の売上げの管理方法のとおり確認しさえすれば、収益に計上されていないことを容易に認識できたにもかかわらず、請求人がそのような措置を講じずに、当該代金の額を元帳に収益として計上することなく、当該代金が入金された請求人の銀行口座から当該子会社の銀行口座に移し替え、当該元帳に基づき法人税の確定申告書を提出したことは、単なる不注意による計上漏れとは言えず、故意に課税標準の基礎となる事実を隠ぺいし又は仮装したものである旨主張する。しかしながら、当該代金の入金前の輸出取引に係る入金についても輸出時に経理処理を行わないまま、入金の都度、経理処理を行っていたことが認められ、本件輸出取引について収益に計上しないまま請求人の銀行口座から出金したことについて、請求人の経理処理の誤りであるとの主張以上に、請求人に事実の隠ぺい又は仮装の行為があったとまで認めるに足る事実はない。(平25. 7. 5 東裁(法)平25-8)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平250008
- 裁決年月日
- 平成25年7月5日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№92
要旨
○ 原処分庁は、請求人の中国の子会社への送金(本件送金)について、請求人と当該子会社との間に金銭消費貸借契約書が存在し、貸付金の送金及び返済の事実があり、また、仕入れに係る値増しをしなければならない合理的な理由又は仕入れ等の事実がないにもかかわらず、本件送金の額を商品仕入れ等として帳簿書類に虚偽記載をし、その虚偽記載をした帳簿書類に基づき法人税の確定申告書を提出したことは、事実の隠ぺい又は仮装の行為に該当する旨主張する。しかしながら、請求人及び当該子会社が金銭消費貸借契約書を作成したのは、請求人が中国の外貨管理局の許可を得て当該子会社に必要な資金を送付するために金銭消費貸借契約の形式を採用したにすぎず、また、請求人の代表者が作成していた本件送金に係る覚書には、既往の取引の値増しを企図し、そのために一応の計算を行ったことがうかがわれることからすれば、請求人の取引に不自然な点はあるものの、事実の隠ぺい又は仮装の行為と評価すべき行為があったと認めるに足る証拠はない。(平25. 7. 5 東裁(法)平25-8)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平250008
- 裁決年月日
- 平成25年7月5日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№92
要旨
○ 原処分庁は、請求人の銀行口座に入金された金員は全て請求人に帰属するものであるにもかかわらず、請求人は、当該入金された金員を自らが管理する請求人の中国子会社名義の国内銀行口座(本件非居住者口座)に移し替え、その移し替えた金員を原資として生じた受取利息の額を元帳に収益として計上することなく、当該元帳に基づき法人税の確定申告書を提出したものであり、当該受取利息の額に関し、請求人に事実の隠ぺい又は仮装の行為があった旨主張する。しかしながら、本件非居住者口座に移し替えた金員は、その全額が請求人に帰属するものとは認められず、当該受取利息の額のうち請求人に帰属すると認められる利息額の発生の基となった元金が本件非居住者口座に入金されたのは、請求人の経理処理の誤りであるとの主張以上に請求人に事実の隠ぺい又は仮装の行為があったとまで認めるに足る証拠はないことからすれば、請求人が当該利息額を計上しないことについて何らかの事実の隠ぺい又は仮装の行為があったとは認められない。(平25. 7. 5 東裁(法)平25-8)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平240035
- 裁決年月日
- 平成25年2月25日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№90
要旨
○ 原処分庁は、請求人が所得金額を所得控除額よりも少なく申告することで所得税が賦課されるのを回避しようとしていたとし、収入金額の一部を除外した事実や受領した領収証等の原始記録を破棄した事実等を前提に、収入及び必要経費の双方につき過少申告の意図があるとして、必要経費についても重加算税の賦課要件が満たされる旨主張する。しかしながら、必要経費については、本人所得率を基に算出した修正申告における必要経費の額が、当初申告額を下回る年分と上回る年分があり、このような必要経費の額の動きをみると、特段、請求人において必要経費を過大に計上しようとした意図を推認することはできず、他に必要経費につき、請求人に同意図を認めるに足りる証拠もないから、必要経費部分に関する請求人の過少申告行為は、重加算税の賦課要件を満たさない。(平25. 2.25 関裁(所・諸)平24-35)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平240007
- 裁決年月日
- 平成24年11月5日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№89
要旨
○ 原処分庁は、請求人が計上した海上輸送等に係る各運搬費(本件各運搬費)は、請求人の取締役業務部長が、取引先の担当者と通謀して、正当な運搬費に水増しして計上するなどしたものであること、取締役業務部長の当該行為は、請求人の行為と同一視できるから、請求人が本件各運搬費を計上したことに関して国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい仮装行為があると主張する。しかしながら、請求人の取締役業務部長と取引先の担当者が通謀して本件各運搬費を過大に計上した事実は認められない。(平24.11. 5 広裁(法・諸)平24-7)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平230017
- 裁決年月日
- 平成24年6月26日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が平成22年3月に行った値引処理を平成21年12月期において行った値引きであるとし、平成21年12月分の請求書の控えに追記し、また、平成22年1月分の未収入金一覧表を作成し直すなどして受入手数料の額から減額していた行為(本件値引処理)は、帳簿書類の改ざん等に該当するから国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい又は仮装に当たる旨主張する。しかしながら、法人がその決算確定までに決算修正を行うのは一般的であり、その過程において必要な帳簿書類等にも修正が加えられているところであることからすると、請求人の請求台帳への入力、請求書控えへの追記及び未収入金一覧表の作り直しの行為に特段不自然な点は認められないことから、請求人には隠ぺい又は仮装の事実は認められない。(平24. 6.26 仙裁(法・諸)平23-17)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230250
- 裁決年月日
- 平成24年6月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、各年分の収入及び支出の内訳を記載した集計表(本件各集計表)の外注工賃のうち外注先Aから受領した領収証(本件各領収証)に記載された金額については、その支払の事実があるから、隠ぺい、又は仮装に該当する行為はない旨主張する。しかしながら、請求人は、外注先Aに対して本件各領収証に記載された金額を支払っていないのに、外注先Aに当該金額を受領した旨の本件各領収証を作成させ、それを基に本件各集計表を作成し、それらに記載した当該外注工賃の金額を事業所得の必要経費及び課税仕入れに計上して、所得税及び消費税等の各申告を過少にしたものであるから、本件各集計表に記載された当該外注工賃の全額について、仮装に該当する行為があったものと認められる。(平24. 6.18 東裁(所・諸)平23-250)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230208
- 裁決年月日
- 平成24年4月20日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№87
要旨
○ 原処分庁は、請求人が本件事業年度の損金の額に算入した使用人に対する未払賞与の額に関し、法人税法施行令(平成22年政令第51号による改正前のもの)第72条の5《使用人賞与の損金算入時期》第2号の「各人別に、かつ、同時期に支給を受けるすべての使用人に対して」なすべき通知を、翌事業年度の決算賞与支給明細書の交付により行ったにも関わらず、取締役会議事録及び人事総務部長から部下職員に対する電子メールの案内文に、これと異なる記載をするなどして、上記の通知を本件事業年度終了の日までにしたかのように事実を仮装したと認められるから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する事実の仮装に当たる旨主張する。しかしながら、上記の取締役会議事録及び案内文に記載された日付は、人事総務部長が従前からの事務処理手順を踏襲して年内最後の営業日としたことがうかがえる上、その記載内容は、従業員に決算賞与の支給を案内するにとどまり、各人別の通知の日を記載したものではないことなどからすれば、請求人が上記の通知の日を仮装したとは認められない。(平24. 4.20 東裁(法)平23-208)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平230015
- 裁決年月日
- 平成24年3月28日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№86
要旨
○ 原処分庁は、M社に対する貸付金が架空であることを認識していながら当該貸付金の全額を貸倒損失とした請求人の行為は、事実の隠ぺい又は仮装に当たる旨主張する。しかしながら、請求人のM社に対する債権債務の推移からすれば、原処分庁が更正処分をした事業年度の前事業年度では、損金の額に算入されない貸倒損失の計上が認められるものの、当該更正処分をした事業年度においては、原処分庁が過大に計上したとする貸倒損失額について所得金額に加算できないのであるから、当該貸倒損失額に係る重加算税については、その計算の基礎となる納付すべき法人税額は生じない。(平24. 3.28 仙裁(法・諸)平23-15)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平230081
- 裁決年月日
- 平成24年2月22日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№86
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、申告していないのに市役所の職員に青色申告していると話した事実、徴収職員から申告していないことを指摘されたにも関わらず申告していない事実などから、請求人は、所得税の確定申告をすべきこと及び所得金額を十分に認識していた上、消費税等についても、確定申告をすべきことを十分に認識していたにも関わらず、申告をしなかったものであり、重加算税の賦課要件を満たしている旨主張する。確かに、請求人は、確定申告の必要性を認識しており、調査年分の確定申告をしなかった理由の一つとして租税の負担を免れるという点があったことは認められるものの、原処分庁が指摘する事実などは、それらのいずれによっても、積極的な隠ぺい、仮装行為が存在し、これに合わせて納税申告書を提出しなかったものとはいえず、租税負担を免れる意図を外部からもうかがい得る特段の行動があったともいえない。また、請求人は、本件調査において、保存されていた全ての書類を提示し、終始協力的であったこと、調査年分の事業所得の金額を算定する上で必要となる書類等のうち作成保存していないものについて、請求人が意図的にこれらを破棄したことなどをうかがわせる事実も認められないことからしても、所得税及び消費税等について、請求人が納税申告書を提出しなかったこととは別に、積極的な隠ぺい、仮装行為が存在し、これに合わせて納税申告書を提出しなかったものとは認められず、租税負担を免れる意図を外部からもうかがい得る特段の行動があるとも認められないので、重加算税の賦課要件が満たされているとはいえない。(平24. 2.22 名裁(所・諸)平23-81)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230160
- 裁決年月日
- 平成24年2月14日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№86
要旨
○ 原処分庁は、請求人が平成19年分の所得税について無申告であったことにつき、eワラント取引に係る申告義務及び申告方法について熟知していたにもかかわらず、①請求人の夫において申告していない夫自身のeワラント取引による利益を原資として請求人個人のeワラント取引を開始し、②eワラント取引について、損失が生じた場合にのみ所得税の申告をし、利益が生じた場合には申告をしていないこと及び③eワラント取引に係る取引残高報告書等を保存せず散逸するに任せていたことは、当初から所得を申告しないことを意図し、その意図を外部からうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づき法定申告期限までに申告書を提出しなかったものと認められるから、国税通則法第68条《重加算税》第2項に規定する隠ぺい又は仮装の行為に当たる旨主張する。しかしながら、上記①については、請求人のeワラント取引に関する認識を直接に示す事情ではなく、上記②については、請求人は、平成20年分の所得税については、eワラント取引から生じた利益を法定申告期限までに申告しているのであるから、請求人がeワラント取引によって損失が生じた場合にのみ申告をしていたとはいえず、また、上記③については、証券会社に有価証券取引用の口座を開設し、インターネットを経由して当該証券会社を通じて当該取引をした場合には、当該取引のデータは、一定期間、インターネットを経由して当該証券会社から入手することができるのであるから、請求人が、eワラント取引に係る証拠書類を保存せず散逸するに任せていたと評価するのは相当でない。したがって、原処分庁が主張する請求人の行為は、いずれも上記にいう特段の行動と評価することはできない。(平24. 2.14 東裁(所)平23-160)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平230027
- 裁決年月日
- 平成23年12月14日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が新船建造のため特定外国子会社等を設立し、当該特定外国子会社等と造船会社との間で船舶を建造する契約を締結し、同じ造船会社に対して後続の船舶の建造を発注した取引において、既に契約を締結した船舶の本体価額の値上げを意図し、その代わりに、後続の船舶の本体価額を値下げするとした一連の合意は、造船会社との通謀虚偽表示によるものであり、当該値上げした船舶の売却において架空の原価を計上した旨を主張する。しかしながら、当該一連の取引に係る合意は、資機材価格の高騰と活況な造船需要による造船会社の優位性を背景とした要請及び提案を、請求人の事業戦略等の見地から総合的に判断した上で受け入れたことによるものであり、当事者間の通常の取引交渉によって形成された当事者の真の意思に基づく合意であると認められる。(平23.12.14 大裁(法)平23-27)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平230024
- 裁決年月日
- 平成23年12月1日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№85
要旨
○ 原処分庁は、請求人の不動産収入の管理方法等から、隠ぺい又は仮装があった旨を主張する。確かに、請求人は、その確定申告において、相当程度の不動産収入を申告しておらず、当該不動産収入の管理方法等からすれば、請求人が確定申告において、申告の対象としていなかった不動産収入を容易に把握できたにもかかわらず、過少に算出された不動産所得の金額が記載された各確定申告書を作成し、これらを原処分庁に提出をした事実を認めることができる。しかしながら、賃貸物件別の月別入金額が記載された本件入金表は、計上漏れのない完全なものではないものの、請求人が本件入金表を基礎として不動産所得の収入金額を計算した事実を認めることはできず、請求人が、どのような資料を確定申告における不動産所得の収入金額算定の基礎としたのかも明らかではない。また、請求人が関与税理士から不動産所得の具体的内容について説明を求められたこともなく、当該税理士に内容虚偽の説明をしたり、事実と異なる内容が記載された帳簿等を提示したり、原始記録の提示を拒否したりしたことはなかったことからすれば、請求人が、不動産所得について、当初から所得を過少に申告等することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づく過少申告をしたとまでいうことはできず、他に当該過少申告行為とは別に隠ぺい、仮装と評価すべき行為が存在するとは認められない。(平23.12. 1 大裁(所・諸)平23-24)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230077
- 裁決年月日
- 平成23年11月18日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が役務提供の事実がないにもかかわらず、業務委託契約書を作成することにより関連法人に贈与した金銭を業務委託料のごとく仮装し、当該業務委託料を架空計上していた旨主張する。しかしながら、当該業務委託料は、当該関連法人からのアドバイス等を期待して当該関連法人に支払っていることは推認できるものの、当該業務委託契約書に記載された具体的な役務提供があった証拠はないから、寄附金に該当すると判断されるところ、この判定に当たって、請求人が、当該業務委託契約書を作成することによって、当該関連法人に贈与した金銭を業務委託料のごとく仮装していたとまで認めるに足りる事実はなく、重加算税の賦課要件を満たさないというべきである。(平23.11.18 東裁(法・諸)平23-77)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230001
- 裁決年月日
- 平成23年7月1日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、あたかも本件被相続人が本件不動産を取得する意思があったものとして委任状を作成の上、本件被相続人名義で本件不動産を取得することにより、本件被相続人の財産を現金から本件不動産へ化体させ相続財産の価額を圧縮したのであり、請求人の当該行為は、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠ぺい又は仮装」に該当する旨主張する。しかしながら、本件相続税の申告において、請求人の納付すべき税額が過少となったのは、本件不動産の相続税評価額とその実勢価額に開差があることにより生じたものであり、請求人の上記行為によって直ちに生じたものではないから、請求人の上記行為をもって「隠ぺい又は仮装」とまで評価することはできない。(平23. 7. 1 東裁(諸)平23-1)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平220084
- 裁決年月日
- 平成23年6月17日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 業種
- 小売業(焼肉)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№83
要旨
○ 原処分庁は、P店カード売上伝票が欠落していることの事実に加え、P店現金売上伝票にも相当数の欠落があると想定されるところ、売上伝票の保存において、これだけの欠落が生じることは通常考え難いこと及び平成20年分の売上伝票に基づく客1人当たりの平均単価と請求人の申告売上金額を同年分の割箸の仕入本数で除して算出した割箸1本当たりの平均単価に著しい開差が認められることを併せて考えると、P店現金売上伝票の欠落は、売上除外に伴って生じたものであることが強く推認され、平成19年分以前の各年分においても、それぞれ平成20年分同様の売上除外が行われていた旨主張する。しかしながら、割箸の仕入れの態様等にもかんがみると、ある年における割箸の実際の費消本数とその年の割箸の年間仕入本数との間の相関関係は概括的、近似的にしか把握し得ないのが通常であると考えられるから、割箸の年間の仕入本数を基に客数ないし客1人当たりの平均単価を推計する方法が合理的であるということはできず、そうであるとすれば、保存されている売上伝票に記載された客数と割箸の仕入本数の開差の大きさや、割箸の仕入本数を基に算定された平均単価と売上伝票を基に算定された客1人当たりの平均単価との開差の大きさから直ちにP店における売上除外の事実を推認することもできないというべきである。(平23. 6.17 大裁(所・諸)平22-84)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220217
- 裁決年月日
- 平成23年6月6日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人は、売上げの一部を除外した帳簿書類を作成し、また、調査時に、取引明細等のパソコンデータの提示を拒否したり売上げの一部が振り込まれている口座の存在を秘匿する虚偽の答弁をしたりして、適正な記帳による帳簿書類の備付けがなければ真実の所得を調査によって把握することが困難になることを奇貨として、真実の所得金額を隠ぺいしようという確定的な意図の下、必要に応じて事後的にもその所得金額に係る取引明細等を秘匿することも予定しつつ、その売上金額を除外した帳簿書類を作成し、もって所得金額を過少に記載した内容虚偽の確定申告書を提出したとして、請求人が申告しなかった売上の一部(本件重加算税対象分)の全額について重加算税を課すことができる旨主張する。しかしながら、本件重加算税対象分のうちの一部の売上げについては、当該売上げは取引開始当初の売上げや不定期又は入金時期が他と異なる売上げなどであって、請求人がパソコンを利用した帳簿作成において誤った仕訳による入力やずさんな入力をしていたことにも照らすとき、当該売上げが入力されず申告もされなかった理由は、意図的にこれを除外したからではなかったと見る余地は十分にある上、当該売上げについては、請求人は、調査の当初から、調査担当職員に対し、入金口座の存在を明らかにし、かつ、入金状況の全容を把握し得る入金口座のデータを提供していたと認められる。これらの事実を併せ考えると、当該売上げについては、請求人が、当初からこれを除外して所得を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をしたと認定することはできない。したがって、本件重加算税対象分のうち当該売上げに係る金額に対しては重加算税を課すことはできない。(平23. 6. 6 東裁(所・諸)平22-217)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平220053
- 裁決年月日
- 平成23年5月16日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№83
要旨
○ 請求人らは、本件相続税の申告に当たり、請求人らが関与税理士の求めに対し、請求人ら名義の財産(本件請求人ら名義財産)を提示しなかったのは、これらが請求人ら固有の財産であると認識していたからにすぎず、本件請求人ら名義財産を相続財産として申告しなかったことについて、国税通則法第68条《重加算税》に規定する隠ぺい又は仮装の事実はない旨主張する。しかしながら、本件請求人ら名義財産が形成される過程の取引及び口座開設等の実際の手続は、本件被相続人又は本件被相続人の妻である請求人Gによって行われ、本件各保険についても、その手続を請求人らが行うよう指示したのは本件被相続人又は請求人Gであり、本件被相続人の住居であるマンションの購入に当たって、取得資金の手当てについて綿密に検討されたメモが請求人Gによって作成され、本件請求人ら名義財産のうち証書が発行されているもの及び届出印鑑の保管場所が、本件相続開始の日までは、一部を除き本件被相続人宅であったことに加え、本件各保険のうち本件被相続人の子である請求人J及びKの2名が契約者である各保険の証券並びに一部の預金通帳を除き、それ以外の財産に係る証書の保管場所を、本件相続の開始日後に契約した請求人G名義の貸金庫に移していることを併せてみると、請求人Gは、本件被相続人が請求人ら名義で財産を蓄積し、これを残そうとしていたことを十分に認識しており、その財産の明細も知り得たものと認めるのが相当である。また、請求人J及びKは、本件相続の相続財産の調査を、請求人Gにゆだねていたこと及び関与税理士との接触は主として請求人Gが行っていたことからすると、請求人J及びKと請求人Gとの間では、本件相続の相続財産の把握や相続税の申告手続について、請求人Gを受任者とする黙示の委任がなされていたと認めるのが相当である。そうすると、請求人らは、そろって関与税理士の事務所を訪れ、本件相続に係る相続税の申告を依頼した上で、関与税理士から口頭で、本件被相続人の相続財産を提示するよう指示を受けた後、関与税理士に対し、本件被相続人名義の残高証明等のほか請求人Gの固有の財産である同人名義の預金に係る通帳等を提示することによって、本件相続に係る相続税の申告をしたことからすれば、本件請求人ら名義財産の明細を知り得た請求人Gは、その全貌には至らずとも自らが知り得た範囲の本件請求人ら名義財産の存在を関与税理士に報告することができたにもかかわらず、自らの名義の普通預金通帳等を提示するのみで、それ以外の請求人らの名義財産の存在すら関与税理士に報告せず、その結果として、本件請求人ら名義財産に係る過少申告の事実を招来したものということができ、このことは、納税者が、当初から相続財産を隠匿し、相続税の課税価格を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行為をした上、その意図に基づく過少申告をしたような場合に該当するというべきであり、請求人らが本件請求人ら名義財産を相続財産として申告しなかったことに、隠ぺい又は仮装の事実があると認めるのが相当である。(平23. 5.16 名裁(諸)平22-53)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平220081
- 裁決年月日
- 平成23年5月11日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№83
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、当初申告において計上していなかった被相続人名義の株式(本件株式)を相続財産であると認識していたにもかかわらず、関与税理士に対しその存在を秘匿し、過少な申告額を記載した本件相続税の申告書を作成させ、これを原処分庁に提出したものであるから、当初から相続財産を過少に申告することを意図した上、その意図を外部からうかがい得る特段の行動をしたもので、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい又は仮装の行為に当たる旨主張する。しかしながら、確かに、請求人は、法定申告期限前に本件株式の存在を相続財産として認識していたと推認できるものの、原処分庁の主張する①請求人が関与税理士から証券会社の残高証明書を入手するように指示されたにもかかわらず、それに従わなかったこと、②請求人が関与税理士から申告書案記載の財産について個々に説明を受けていたにもかかわらず、本件株式の記載漏れを指摘しなかったこと、③本件相続税の調査の際、請求人が虚偽答弁を行ったことについては、それぞれ、①請求人が、本件相続税の申告に当たって、関与税理士が本件株式を把握するために必要な資料を既に所持しており、改めて提出する必要がないと考えた可能性を否定しえないこと、②請求人は、関与税理士から申告書案記載の財産について個々に説明を受けていたとは認められず、また、申告書案に本件株式が相続財産として当然記載されていると誤認したまま、記載内容を十分に確認せず、その誤りに気付かなかったという可能性を否定しえないこと、③請求人が虚偽答弁を行ったと認めるに足りる証拠がないことから、これらのことをもって、請求人が当初から相続財産を過少に申告することを意図した上、その意図を外部からうかがい得る特段の行動をしたとまでは認められない。(平23. 5.11 関裁(諸)平22-81)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平220009
- 裁決年月日
- 平成23年5月10日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が収益に計上していなかった保険料団体払込みに係る取扱手数料(本件手数料)の申告に当たって、請求人が、本件手数料は請求人に帰属すると明らかに認識していたにもかかわらず、本件手数料を請求人の他の会計帳簿等とは別の金銭出納帳(本件出納帳)及び預金口座(本件口座)で管理したことは、故意に事実を隠ぺいしたことになる旨主張する。しかしながら、本件手数料が、保険に加入している職員の給与から保険料を引き去りする際に発生していること及び職員の福利厚生費用に限って使用されていた実態を併せ考えると、請求人において、本件手数料が請求人に帰属すると明らかに認識していたとまではいえず、また、請求人が本件手数料について、請求人に帰属しない利用者預かり金の入出金についての取扱い規定と同様の方法で処理していたことからしても、請求人が帰属を誤認していたとして不自然であるとはいえない。これらのことから、請求人が二重帳簿の作成を行っていたとすることはできない。加えて、本件出納帳は、いわば請求人の事務室において公然と管理されていたものと認められ、調査担当職員の調査においても、本件手数料について回答を拒否したり虚偽答弁がされた事実はなかったことも認められる。そうすると、請求人において故意に事実を隠ぺいしたとまでは認められない。(平23. 5.10 高裁(法)平22-9)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平220021
- 裁決年月日
- 平成23年4月21日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が組合員に対する助成であるとして支出した金員は、交際費等の支出であるにもかかわらず、正当な助成金と偽って帳簿書類等を記載したものであり、帳簿書類の虚偽記載等に該当する旨主張する。しかしながら、請求人は、当該支出をすることについて対外的に明示し、その支出のための法令上許容される手続を選択、実行した上で、その事実をそのまま請求人の帳簿に記載したものと認めるのが相当であって、事実をわい曲して帳簿等に記載したとは認められず、虚偽記載に該当しない。(平23. 4.21 札裁(法・諸)平22-21)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平220042
- 裁決年月日
- 平成23年3月23日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、母親の貯金口座から請求人の貯金口座への資金の移動(本件資金移動)について、贈与税が課税されることを認識していたこと及び本件贈与税の調査連絡の後に本件資金移動の額と同額の金員を母親から請求人が借り入れたとする証書(本件借用証書)を作成したことなどのことに加え、請求人の調査担当者への申述内容などを総合勘案すると、請求人には本件贈与税の申告書を提出しなかったことにつき、隠ぺい又は仮装行為があった旨主張する。しかしながら、重加算税の賦課要件である隠ぺい又は仮装行為は、期限内申告申告書の提出がない場合には法定申告期限が経過したときに成立するものと解されるところ、本件借用証書については、これを上記調査連絡があった後に作成したとの請求人の申述以外に、本件借用証書が現実に作成された時点を明らかにする客観的な証拠は認められないため、本件贈与税の法定申告期限の経過の時点で本件借用証書が既に作成されていたとは認められないから、本件借用証書の作成行為をもって重加算税の賦課要件が満たされるとはいえない。また、隠ぺい又は仮装の積極的な行為が存在しない場合にあっても、重加算税制度の趣旨にかんがみれば、納税者が、当初から申告しないことを意図し、「その意図を外部からもうかがい得る特段の行動」をした上、その意図に基づき申告をしなかったような場合には、重加算税の賦課要件が満たされると解されるところ、税理士である請求人が、本件贈与税の申告義務がないと認識していたとは認められないことからすれば、請求人が当初から申告しないことを意図していたとみることもできるが、本件借用証書と本件資金移動との関連が認められないこと及び請求人が調査担当者へ虚偽の申述をしたとも認められないことからすると、本件において上記にいう「その意図を外部からもうかがい得る特段の行動」があったとは認められない。したがって、請求人に隠ぺい又は仮装の行為があったとは認められない。(平23. 3.23 名裁(諸)平22-42)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平220065
- 裁決年月日
- 平成23年3月23日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、被相続人の子である請求人らが同人ら名義の債券及び預金(本件預金等)を相続財産に含めずに過少申告したことについて、請求人らのうちの一人が本件預金等について自分のものであることを明確に否定していることに加えて、請求人らの申述に一貫性がないこと及び虚偽の内容があることを併せ考えると、請求人らは、本件預金等が相続財産であることを認識していたにもかかわらず、過少申告することを意図して相続税の申告を依頼した税理士に本件預金等の存在を知らせず、本件預金等を相続財産に含めずに過少申告したものと認められるから、請求人らには、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい又は仮装の行為があった旨主張する。しかしながら、請求人らの一人の本件預金等が自分のものではないとの回答は、本件預金等を出資又は管理運用していたのは被相続人であって自分ではないというつもりでされた可能性を否定できないこと及び請求人らの申述に一貫性がない又は虚偽の内容があるとまではいえないことなどからすれば、請求人らが本件預金等について相続財産であることを認識した上で相続財産を過少に申告することを意図して税理士にその存在を知らせなかったとまで推認することはできないから、当初から相続財産を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づく過少申告をしたということはできず、隠ぺい又は仮装の行為は認められない。(平23. 3.23 関裁(諸)平22-65)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平220037
- 裁決年月日
- 平成22年11月30日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、本件現金の全部を遺贈により取得したことを認識していながら、これを本件申告書に計上した場合には、多額の相続税を支払わなければならないことを動機として、本件現金の存在を秘匿し、隠ぺいした事実に基づき相続税を過少に申告した旨主張する。この点、請求人は、本件現金が相続財産であることを認識しながらも、本件申告時までに本件建物内から無くなったことから、これを相続税の課税対象財産に含めずに相続税の申告をしたことが認められ、その結果、本件申告書に記載された相続税額は、本来申告すべき税額に比して過少なものとなっていることが認められる。しかしながら、重加算税を課するためには、納税者のした過少申告行為そのものが隠ぺい又は仮装に当たるというだけでは足りず、過少申告そのものとは別に、隠ぺい又は仮装と評価すべき行為が存在し、これに合わせた過少申告がされたことを要するのであり、あるいは、隠ぺい又は仮装の積極的な行為が存在しない場合であって、納税者が当初から財産を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づく過少申告をしたような場合であることを要するところ、本件においては、請求人について、過少申告の意図とは別に隠ぺい又は仮装と評価すべき行為は認められない。もっとも、請求人らは、本件現金を2つの衣装ケースに分け、本件建物内のそれぞれ別の場所で保管することにしたことが認められるものの、本件建物内の保管場所、方法の変更にすぎないこの行為をもって直ちに本件現金の存在を秘匿して、これを隠ぺいしたとまでいうことはできない。また、請求人が本件現金の存在を税務署に報告してもよい旨他の親族に伝えていること、相続財産の一部の遺言執行者である信託銀行の担当者や関与税理士に本件建物内に本件現金が存在していたが、その後無くなっていた旨を伝えたこと、本件現金はAにより窃取されたものであるとして、本件申告書を提出する前に刑事告訴していることからすると、請求人に本件現金を隠ぺいしようという意図があったとも認められない。以上によれば、請求人には本件現金を相続財産に含めず、申告しなかったことにつき、隠ぺい又は仮装の事実があったとは認められない。(平22.11.30 大裁(諸)平22-37)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平220023
- 裁決年月日
- 平成22年10月8日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人の監査役が業務に従事していないこと及び当該監査役に対する金員を代表者が受領して代表者自身の生活費として費消していたことを根拠に、請求人の監査役に対する報酬は、代表者に対する報酬を仮装して計上したものである旨主張する。しかしながら、請求人の監査役が業務に従事していないとはいえず、また、本件の全証拠によっても、監査役に対する報酬を代表者自身が費消していたとはいえないから、原処分庁が主張の根拠とする事実はいずれも認めることができない。(平22.10. 8 大裁(法・諸)平22-23)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平220002
- 裁決年月日
- 平成22年7月8日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人の代表者であるAの申述及び取引先の代表者であるBの申述等をもって、請求人の行為には隠ぺい、仮装の事実がある旨主張する。確かに、Aは、平成18年契約委託料及び平成19年契約委託料には損金の額あるいは課税仕入れに係る支払対価の額とならないものが含まれていることがうかがえる申述をしているものの、同人の申述については、①平成18年契約委託料に関して、当初、当該委託料には、損金の額あるいは課税仕入れに係る支払対価の額とならない特許権の購入代金が含まれているが、その申述に一貫性がなく、②平成19年契約委託料に関しては、損金の額あるいは課税仕入れに係る支払対価の額とならないと認めた契約金について具体的客観的に申述するものではなく、③いずれの申述についてもBの申述内容を単に追認しているにすぎない。また、Bの申述についても、同人が原処分調査担当職員に対し、平成18年契約委託料にはCからの本件特許権の購入代金が含まれている旨申述しているものの、この点に関するAの申述は変遷し、Bの申述をもってしても、Aのいずれの申述に信ぴょう性があるか判断することができない。加えて、Bは、平成19年契約委託料のうち請求人の損金の額あるいは課税仕入れに係る支払対価の額と認められる金額を訂正するなど、平成19年契約委託料についての申述についても客観性がない。そうすると、Aの申述及びBの申述等をもって請求人が、特定の事実を隠匿あるいは脱漏し、又は事実をわい曲していたと認めることはできず、また、当審判所に対し、原処分庁から他に請求人に隠ぺい、仮装の事実があると認めるに足りる証拠資料の提出がないことから、請求人に隠ぺい、仮装と評価すべき行為があったと判断することはできない。(平22. 7. 8 福裁(法・諸)平22-2)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平220002
- 裁決年月日
- 平成22年7月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、自己がその土地・建物を所有する各ホテル(以下「本件各ホテル」という。)に係る営業損益の額をその損益を計上した法人(以下「本件各損益計上法人」という。)が計上したことは経済的実質に合致すること及び原処分のその他の部分についても単なる記載誤りや見解の相違に基因するものであることから、請求人が行った経理処理は隠ぺい又は仮装に当たらない旨主張する。しかしながら、請求人が行っている具体的な宗教活動はA寺における護摩祈祷であって、本件各ホテルは一般のホテルの営業形態となんら異なることがなく、格別本件各ホテルにおいて何らかの宗教活動が行われていたとは認められず、また、請求人が前回調査後にB税務署長にあてて提出した申出書の記載事項及び平成17年2月期の喜捨収入については収益事業に係る収入として申告していることからすれば、請求人は本件喜捨収入が収益事業に係る収益の額に当たることを十分に承知の上で、あえて平成18年2月期以後の喜捨収入について、収益事業に係る収益の額から除いて申告していたと認められ、このことは、国税通則法第68条第1項に規定する事実の隠ぺい又は仮装に当たるというべきである。また、請求人は本件各ホテルの損益の額が請求人に帰属することを認識していたと認められるところ、請求人の属するグループの法人を一体として租税を回避するために、損益の額を計上する法人を頻繁に変更しており、このことは、C社が平成16年5月期に多額の固定資産売却損を計上すると、本件各ホテルのうち10ホテルの平成16年6月から同年11月までの損益の額を、請求人の損益の額から、多額の損失を計上したC社に振り替えるなど帳簿の改ざんともとれる処理を行っていたことからも明らかである。そうすると、本件各ホテルの損益の額を請求人以外の本件各損益計上法人のものとして計上していたことは、国税通則法第68条第1項に規定する事実の隠ぺい又は仮装に当たるというべきである。(平22. 7. 6 関裁(法・諸)平22-2)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平210124
- 裁決年月日
- 平成22年6月16日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、損金の額に算入されないとした債務保証損失の一部については、関与税理士が「赤字にならない範囲で債務保証損失の計上を行った」旨申し述べたことを理由に請求人と関連法人が通謀して損金の額に算入したものであり、また、支払手数料については、請求人の実質経営者の債務を支払先に受領書のあて先を改ざんするよう依頼して請求人の損金の額に算入したのであるから、事実の仮装があった旨主張する。しかしながら、債務保証損失については、単に請求人グループが借り入れた資金を返済したにすぎないものを誤って損金の額に算入したのであり、他に請求人に隠ぺいし、又は仮装の行為があったと認めるに足りる証拠もなく、また、支払手数料については、請求人が負担する保証債務の履行として支払われたものであり、受領書のあて名が請求人名義であることに事実の仮装はなく、支払手数料に相当する金員を求償権とせずに損金に算入した行為だけをもって、隠ぺいし、又は仮装の行為があったとまではいえず、他に請求人に隠ぺいし、又は仮装の行為があったと認めるに足りる証拠もないことから、国税通則法第68条に規定する隠ぺいし又は仮装には該当しないというべきである。したがって、原処分の一部を取り消すべきである。(平22. 6.16 関裁(法・諸)平21-124)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平210121
- 裁決年月日
- 平成22年6月2日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、本件金員が代表者に対して支給された臨時的な給与(賞与)と認められるところ、請求人は、これを実際には行われていない従業員旅行費用であるがごとく事実を仮装して現金出納帳に記載し、これを総勘定元帳の福利厚生費勘定に計上した上で、法人税及び消費税等の確定申告を行っていたものであり、このことは、国税通則法第68条第1項の要件を充足する旨主張するが、従前行われていた従業員旅行が行われなくなったこと及び代表者の答述を併せ考えると、従業員旅行の代わりとして、役員及び従業員に現金の支給をしたことから、現金出納帳に従業員旅行費用と記載していたにすぎないと認めるのが相当であり、請求人が、役員及び従業員に対して支給した現金について、現金出納帳に従業員旅行費用と記載したことだけをもって、隠ぺいし、又は仮装の行為を行っていたとはいえず、他に請求人に隠ぺいし、又は仮装の行為があったと認めるに足りる証拠もないことから、請求人には、国税通則法第68条第1項に規定する隠ぺい又は仮装の行為がなかったというべきである。(平22. 6. 2 関裁(法・諸)平21-121)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210154
- 裁決年月日
- 平成22年5月11日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人は株式譲渡に係る税制について熟知していたことからすれば、本件譲渡所得について申告義務があることを認識していたと認められること、本件譲渡所得について源泉徴収されていると思った旨の調査における請求人の申述は虚偽答弁と評価できること、さらに、請求人が調査に非協力な態度を取ったことなどの事実を総合的に勘案すると、確定申告の時点で、課税標準等又は税額等の計算の基礎となる事実の隠ぺいがあったと推認できる旨主張する。しかしながら、請求人は、確定申告の時点で本件譲渡所得について申告が必要であることを認識していたものと推認できるものの、請求人は、税務署に出向き本件譲渡所得の申告漏れを認め、その日のうちに修正申告していることに照らすと、調査における請求人の申述は、本件譲渡所得を申告しなかったことについての弁解にすぎないというべきであり、また、税務署に出向いて調査に応じ、修正申告しているのであるから、調査に対し非協力な態度を取ったともいえない。そうすると、原処分庁の主張を総合的に勘案しても、請求人が、確定申告の時点で隠ぺいの確定的な意図又は計画等を有していたと推認することまではできず、事実の隠ぺいがあったと評価することはできない。(平22. 5.11 東裁(所)平21-154)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平210041
- 裁決年月日
- 平成22年4月20日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人がF社に売買益の50%を支払う旨の業務協定を結んだ上で、請求人名義で仕入れた土地及び建物(以下「本件土地等」という。その後、請求人は建物を取り壊した上で土地を転売し、利益の50%をF社に分配した。)の購入代金は、売主であるA社との売買契約(以下「本件売買契約」という。)に記載した金額であり、契約金額とは別に、A社の増額要求に応じてA社に支払った金員(以下「本件別口金」という。)は、請求人からA社に支払われた事実がないにもかかわらず、売上原価として損金の額に算入されたもので、架空の原価を計上したものであるなどと主張する。しかしながら、本件別口金は、本件土地等の購入代金とは別に、A社の会長と称される者Kに対して、交際費等として支払われたものと認められ、同人から本件売買契約の締結過程で求められ、その締結及び代金支払と同じ機会に支払われたことからすれば、請求人の代表者が、本件別口金の支払を本件土地等の代金の支払に含まれるものと認識していたことは十分考えられ、交際費等に当たるものと認識していたと認めるに足りる証拠はない。そうすると、請求人が、本件別口金を本件土地等の購入代金として損金の額に算入したことについて、故意に事実をわい曲し、あるいは隠ぺい・脱漏したとまでは認められない。したがって、原処分庁の主張には理由がない。(平22. 4.20 名裁(諸)平21-41)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平210047
- 裁決年月日
- 平成22年4月2日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が不動産所得に係る収入金額について正しい金額を認識していたにもかかわらず、不動産の賃貸先及び賃貸金額を記載せず、その一部のみを取り出すなどして、同金額から本件投資相当額の必要経費をあらかじめ減算した過少な金額を収入金額として不動産所得に係る青色申告決算書に記載し、当該過少な収入金額に基づいて不動産所得の金額を算出して、当該過少に算出された不動産所得の金額を基に本件各年分の確定申告書を提出しており、そのことが国税通則法第68条第1項に規定する隠ぺい行為に該当する旨主張する。しかしながら、重加算税を賦課するためには、過少申告行為そのものとは別に、隠ぺい、仮装と評価すべき行為が存在することを要するものであり、当該隠ぺい、仮装行為とは、積極的な行為が存在する場合ないし納税者が当初から真実の所得を隠ぺいすることを意図して、その意図を外部からもうかがい得る特段の行為をした上で、その意図に基づいて過少申告をしたような場合をいうものであるところ、本件の全証拠をもってしても、請求人が、過少申告行為そのものとは別に、当該隠ぺい、仮装をしたものと評価すべき積極的な行為ないし真実の所得を隠ぺいする意図を外部からうかがい得る特段の行為をしたものと認めることはできず、原処分庁の主張には理由がなく、採用することはできない。(平22. 4. 2 大裁(所)平21-47)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210140
- 裁決年月日
- 平成22年3月26日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人の連結子法人は、日付を遡った虚偽の契約書を作成し、また、虚偽内容の契約書を作成した上で、交際費等に該当する支出を当該契約に基づく正当なアフターサービスの履行のための費用又は販売促進費として特別損失に計上しているから、請求人の行為には隠ぺい又は仮装の事実がある旨主張する。しかしながら、当該支出は、契約に基づく正当な対価であり、これを交際費に該当するとして行った更正処分は取り消されるべきであるから、これに係る加算税も取り消されるべきである。(平22. 3.26 東裁(法)平21-140)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平210003
- 裁決年月日
- 平成21年11月11日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、前代表取締役に対する退職給与について、その額が本件事業年度において具体的に確定していないにもかかわらず、確定していたかのように仮装して本件事業年度の損金の額に算入したことは、国税通則法第68条第1項に該当するため、重加算税の賦課決定処分は正当である旨主張する。しかしながら、本件退職給与の額は、本件事業年度において確定していることが認められ、隠ぺいあるいは仮装した事実も認められないことから、本件重加算税賦課決定処分はその全部を取り消すべきである。(平21.11.11 高裁(法・諸)平21-3)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平200009
- 裁決年月日
- 平成21年6月24日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、総合的に判断すると、請求人は売上金額の分かる精算書等を破棄し、隠匿した売上代金等により請求人以外の名義の資産を取得した上、売上金額を過少に記載した収支内訳書を作成し過少申告をしていたと認めるのが相当であり、請求人のこれらの行為は、隠ぺい又は仮装に該当する旨主張する。しかしながら、本件においては、隠匿あるいは脱漏の対象となるべき具体的内容及び範囲等は特定されておらず、請求人がどのような事実を隠匿しあるいは脱漏したかが明らかではないところ、原処分庁による本件各修正申告書等における売上金額及び仕入金額の算出方法は隠匿あるいは脱漏の具体的事実に基づいたものとはいい難い。また、請求人が売上代金等をどのようにして隠匿し、いかにして各物件の取得に充てていたかは明らかではなく、さらに、請求人の申述以外に、廃棄した精算書に基づく真実の売上げを申告時に減額している事実を客観的にうかがわせる具体的な証拠もないところ、保存義務の不知あるいは保管場所等の問題から帳票類を捨ててしまったとする請求人の主張を必ずしも否定できない。このように本件は、請求人が過少申告等を認めて本件各修正申告書等を提出したものであるとしても、原処分庁は請求人の申述のみにより認定しているというほかなく、他に請求人に隠ぺい又は仮装の行為があったと認めるに足る証拠はない。したがって、原処分庁の主張には理由がない。(平21. 6.24 金裁(所・諸)平20-09)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平200021
- 裁決年月日
- 平成21年6月4日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、各事実から、請求人は、本件為替差損が本件各事業年度の決算において、発生し得ないことを認識していながら、放置し、あえて是正しようとしない確定的な意図を有していたものと認められ、殊更これを訂正していないことは、訂正しないという積極的な意識が認められ、その時点で事実を隠ぺい又は仮装したことになり、重加算税の賦課要件である事実の隠ぺい又は仮装に該当する旨主張する。しかしながら、原処分庁が主張する各事実をもって、請求人が本件為替差損が発生し得ないことについて認識し、これを積極的な意識の下に訂正しなかったとは認められないことから、過少申告加算税相当額を超える部分の金額につき取り消すのが相当である。(平21. 6. 4 仙裁(法)平20-21)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200186
- 裁決年月日
- 平成21年6月3日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、開発業務についての本件原契約に基づく検収条件、規格及び検収期間の定めがないにもかかわらず、検収の合格があったとする検収書を作成したことは、国税通則法第68条第1項に規定する隠ぺい仮装に該当すると主張する。しかしながら、検収条件が当事者間で決定され検収が実施されていたと認められることから、国税通則法第68条第1項に規定する「隠ぺいし、又は仮装した」に該当すると認められない。(平21. 6. 3 東裁(法・諸)平20-186)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平200046
- 裁決年月日
- 平成21年4月3日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が前回調査において計上漏れが指摘された売上先から受け取った手数料について計上漏れの指摘を受けて修正申告をしているから、理事長はそのことを十分に理解しており、通帳の管理も理事長が行っていたことなどからすれば、請求人が当該手数料の一部を収益に計上していなかったことは、理事長の指示により事実の隠ぺい又は仮装がされたものと認められる旨主張する。しかしながら、請求人は、当該売上先から受け取った手数料の大半を収益に計上しており、また、請求人の関与税理士や経理担当者が頻繁に入れ替わったことなどからすれば、経理処理上のミスにより生じた可能性を払拭できず、他に隠ぺい又は仮装の事実を証する証拠も認められないことから、重加算税の賦課決定の要件を満たさない。(平21. 4. 3 関裁(法・諸)平20-46)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平200002
- 裁決年月日
- 平成20年12月18日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.76・42ページ
要旨
○ 原処分庁は、FX取引に係る所得の申告義務等については、FX取引先の顧客に対する周知状況からみて、請求人は認識し得る状況にあったこと、FX取引に係る雑所得の金額が、請求人の各年分の給与所得の金額の約14倍から16倍と請求人にとって多額の金額となること、及び請求人は平成18年分の給与所得者に係る年末調整に際し、住宅借入金等特別控除申告書の「年間所得の見積額」欄を空欄のまま勤務先に提出していることなどの一連の行為をもって、請求人が、本件FX取引に係る真実の所得金額を隠ぺいすることを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行為をし、その意図に基づいた過少申告をしたとし、これらの行為を総合勘案すれば、重加算税の課税要件を充足している旨主張する。しかしながら、請求人はFX取引に係る所得の申告義務について、FX取引先からの利用マニュアル及びホームページ上において知ることが可能であったこと、また、請求人のパソコンでFX取引事績を確認すれば売買損益を知ることができたことから、FX取引に係る所得の申告義務及び多額の所得があったことについては認識していたのではないかという疑いも存するものの、FX取引に係る税務上の取扱いについて、請求人が税理士等の専門家に相談したといった事実は認められず、また、当審判所の調査等により把握した本件事実関係の下においては、当初申告当時、請求人は、FX取引に係る所得について、株式の売買等の場合と同様に、源泉分離課税であると誤解していた可能性も否定できず、請求人が当初から所得を過少に申告する意図を明らかに有していたことまでは認められない。また、請求人が、年末調整に際し、住宅借入金等特別控除申告書の「年間所得の見積額」欄を空欄のまま勤務先に提出した行為についても、仮に請求人がFX取引に係る所得が源泉分離課税であると誤解していたとすれば、同欄を空欄にして提出する可能性もあり得るのであり、そのような事実をもって、当初から所得を過少に申告するとの意図を外部からうかがい得るような特段の行為をしたとまでいうことはできない。そのほか、請求人には、原始資料等をあえて散逸したり、虚偽の答弁、虚偽資料を提出するなど調査に非協力であったという事実もないことからすれば、原処分庁が主張する事実をもって、直ちに、請求人が当初から所得を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行為をした上で、その意図に基づいて過少申告をしたものということはできない。さらに、当審判所の調査その他本件に関する資料をもってしても、請求人に真実の所得を隠ぺい又は仮装したものと評価すべき行為や事実の存在があったものと認めることはできず、他にこれと異なる認定をするに足る証拠もない。したがって、請求人が、国税通則法第68条第1項に規定する「国税の課税標準等又は税額の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出」した場合には該当しないというべきである。(平20.12.18 沖裁(所)平20-2)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平200006
- 裁決年月日
- 平成20年12月12日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、①本件財産が相続財産であることを認識していたこと、②M銀行の取引については、残高証明書が相続税の申告の基礎資料であることを認識しながら、残高証明書ではない本件提出書類を本件税理士に提出していること、③D証券の取引については、取引していた事実を本件税理士に伝えないことでその存在を秘匿していることからすれば、請求人が、過少申告の意図に基づき本件財産の存在を関与税理士に秘匿し、過少な課税価格等を記載した申告書を作成させたというべきであり、隠ぺい又は仮装があったものと認められる旨主張する。しかしながら、請求人は、本件財産が相続財産であることを認識していたものと推認されるが、上記②については、請求人が高齢かつ繁忙であったことからすれば、封筒の内容物を確認せずに誤って本件提出書類を本件税理士に提出することも十分あり得ると考えられること、本件調査時に申告もれの財産に係る通帳等を本件調査担当者に任意に提出していることなどからすると、残高証明書を渡したものと思っていたし、その後も本件税理士から指摘がなかったので、正しく申告されたものと思っていた旨の請求人の答述内容は信用できること、上記③については、取引内容や当時の請求人の状況からみて、他の金融機関への残高証明書の発行手続を行う過程でD証券への発行依頼を失念することも十分あり得ることなどからすると、請求人が、過少申告の意図に基づき本件財産の存在を関与税理士に秘匿し、過少な課税価格等を記載した申告書を作成させたとはいえないから、原処分庁の主張には理由がない。本件では、請求人が、当初から財産を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をしたとまでは認めることはできないのであるから、本件財産について、隠ぺい又は仮装があったとはいえない。(平20.12.12 広裁(諸)平20-6)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平200005
- 裁決年月日
- 平成20年11月18日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、従前から取引のあった外国法人からの本件取引に係る収入を新規に設定した請求人名義の普通預金口座に振り込ませるとともに、関係帳票を別保管とし帳簿に記帳していなかったことは、隠ぺいの行為に該当する旨主張する。しかしながら、本件取引は従前と異なる新たな取引と認められるところ、①従前の取引と区別するために本件取引に係る収入を新たに設定した請求人名義の普通預金口座に振り込ませていたこと、②外国法人との連絡が必要であったことから、高齢の請求人に代わり担当していた請求人の子が関係帳票を保管していたこと、③請求人が帳簿の記帳を新任の記帳担当者に任せっきりにし、記帳担当者は、取引内容不知のため前任の記帳担当者に確認のうえ記帳するつもりで先延ばしにしているうちに、記帳を失念したものと認められることなどから、原処分庁が主張する事実は、請求人の意思に基づいた特定の事実の隠匿あるいは脱漏に当たらない。したがって、請求人が故意に課税標準等又は税額等の計算の基礎となる事実の全部又は一部を隠ぺいしたと認めることはできず、重加算税の賦課決定処分のうち、過少申告加算税相当額を超える部分の金額について取り消すのが相当である。(平20.11.18 仙裁(所)平20-5)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平190063
- 裁決年月日
- 平成20年6月30日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人と親会社との間で価格変更が行われていないにもかかわらず、価格変更があったかのように仮装していると主張する。しかしながら、当該価格変更は、請求人と親会社との間で合意されたものであり、請求人は当該合意に基づき「月次支払明細書」を作成しているのであるから、価格変更があったかのように仮装したものとは認められず、重加算税の賦課決定処分は、過少申告加算税相当額を超える部分の金額につき取り消すのが相当である。(平20. 6.30 大裁(法・諸)平19-63)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平190032
- 裁決年月日
- 平成19年12月11日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、①機械装置に使用されたソフトウエア(以下「本件システム」という。)は同装置に組み込まれているから全体を機械装置とみるべきであり、同装置が別の船に使用され廃棄していないにもかかわらず除却損を計上し、また、請求人の代表者が廃棄したと虚偽の申述をした、②試験研究が完了していないにもかかわらず、試験研究費を計上し、また、請求人の代表者が報告書等試験研究の成果物の日付をバックデートするよう請負先に指示した、以上から事実の仮装があったと主張する。 しかしながら、①の除却損及び②の内の水槽試験に要した費用については法人税法あるいは消費税法上過少申告となるものではない、②の内のシミュレーション検討作業に要した費用については法人税法あるいは消費税法上過少申告となるものであるが、上記試験研究の成果物は水槽試験の結果について作成されたものでありシミュレーション検討作業に要した費用との関連性はない、以上から隠ぺい、仮装行為はなかったと認められので、原処分庁の主張は採用できない。そうすると、原処分のうち過少申告加算税を超える部分は、取り消すのが相当である。(平19.12.11 大裁(法・諸)平19-32)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平190012
- 裁決年月日
- 平成19年11月21日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が支出した当該委託費が、業務実体のない架空の費用であり、加えて、利益の分配を当該委託費に紛れ込ませていた旨主張する。 しかしながら、①当該委託費は、請求人の各組合員と交わした委託契約書に基づいて振替伝票及び総勘定元帳が作成されており、その記載された金額及び内容に誤りが存しないこと、②当該委託契約書は、委託費の支出の開始日前の日付で作成されており、作成日の遡及など不自然なところは認められず、当該委託費の計上のために委託契約書が仮装して作成されたということはできないこと、③当該各組合員は、請求人からの当該委託費の額を収益としてその会計帳簿に計上していたことが認められる。また、当該委託費は、法人税法第37条《寄附金の損金不算入》第7項に規定する寄附金に該当するものであるから、その支出に経済的合理性や対価性がないとしても、このことは寄附金に該当するか否かについての問題にすぎず、その他、請求人が隠ぺい又は仮装の意図を有していたとの事実を裏付けるに足る証拠は存しない。 そうすると、請求人の当該委託費の支出に係る行為は、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する課税標準等又は税額等の計算の基礎となる事実の全部又は一部を隠ぺい又は仮装したことに該当しない。したがって、重加算税の賦課決定処分のうち、過少申告加算税相当額を超える部分の金額について取り消すべきである。(平19.11.21 広裁(法・諸)平19-12)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平190004
- 裁決年月日
- 平成19年7月6日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人の実質経営者はYであり、Yは、請求人の所有する土地(以下「本件土地」という。)の売却により利益が生ずることを十分認識しているにもかかわらず、法人税の確定申告を行わなかったことは、国税通則法第68条第2項の規定に該当する旨主張する。 しかしながら、 請求人の実質経営者はXであると認められ、本件土地の売却を行ったのはYであると認められるところ、YがXの意を受け、又はその承認の下に本件土地を売却した事実は認められない。そうすると、請求人の実質経営者であるXについて本件土地の売却への関与及びその売却代金の取得が認められない本件の事情の下においては、請求人又はXが本件土地の売却に関して意図的に売却益を除外して確定申告を免れようとしたとは到底認めることはできないといわざるを得ない。 また、Yは、次のとおり請求人と同一視できる者であると認めることはできない。すなわち、①Yは、請求人の役員でもなく、また株主でもないと認められるところ、請求人におけるYの立場又は役割は、Yが請求人の実質経営者であるXの子であるという以外に証拠上明らかでなく、本件土地の売却につき、YがXの指示又は承認の下にあったと認めるべき事実が存しないこと、②Xは、本件事業年度においては、そもそも本件土地が売却されたことの認識がなかったと認められること、③Xが本件土地の売却代金を取得したと認められる事実はなく、また、Xが本件土地の売却自体を知ったのが、当該売却から相当期間を経た後であったことに照らせば、本件土地の売却の前後を通じて、Xが本件土地の売却に関するYの行為(Yのいかなる行為が隠ぺい又は仮装に当たるのかはともかくとして)を黙認していたと認めるに足る証拠はない。 したがって、請求人が国税通則法第68条第2項の隠ぺい又は仮装の行為を行ったとする事実は認めることはできないから、本件賦課決定処分は違法である。(平19. 7. 6 名裁(法)平19-4)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平180008
- 裁決年月日
- 平成19年6月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人は相続開始直前に被相続人の定期預金を解約(以下「本件預金解約金」という。)し、同日、これを請求人名義の普通預金(以下「本件普通預金」という。)に入金し、相続開始後には本件普通預金から出金し、請求人名義の定期預金を作成等していることから、請求人が本件預金解約金の存在を知りながら本件普通預金に入金されていたことを奇貨として申告から除外していた行為、及び相続開始後に請求人名義の定期預金を作成するなど本件預金解約金を預け替えた行為は、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する財産の隠ぺいに当たる旨主張する。 しかしながら、本件の場合、請求人が被相続人の預金を実質管理していたことからすると、被相続人と請求人との間に贈与契約があったといえるまでの証拠がないものの、税理士の相続財産の確認に際しても税理士に本件預金解約金について伝えず本件預金解約金相当額を課税価格に加算しなかったことは、請求人が本件預金解約金を相続開始前において既に自己の支配管理下にあることを前提としていたものと認めるのが相当であることから、本件預金解約金は本件普通預金に入金された日に請求人が被相続人から贈与により取得したものとみなすのが相当である。 したがって、請求人が本件預金解約金を本件普通預金に入金し、その後、本件普通預金口座から出金して請求人名義の定期預金を作成していたとしても、これらは自己の財産を管理運用しているにすぎず、これら一連の行為をもって国税通則法第68条第1項に規定する重加算税の課税要件を満たすとする原処分庁の主張を認めることはできず、重加算税を賦課することは相当ではない。(平19. 6.25 沖裁(諸)平18-8)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180255
- 裁決年月日
- 平成19年5月30日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が各海外子会社の従業員に対し創業70周年記念の一時金を支給するためとして送金し、費用計上した金員について、国外関連者に対する寄附金に当たるとして法人税の更正処分を行うとともに、請求人が費用計上するに当たり、各海外子会社における支給の事実を確認せず、海外子会社との間の既存の代理店手数料を増額し、各海外子会社から請求書を徴したことは事実の仮装であるとして、重加算税の賦課決定処分を行った。しかしながら、当該一時金については、請求人において、請求人グループに属する全従業員によるこれまでの貢献に対する対価であるとの認識に基づいて支給されていると認められるところ、請求人と直接雇用関係のない各海外子会社の従業員による請求人グループへの貢献は各海外子会社による請求人に対する代理店としての役務提供を介して行われたもの(すなわち、各海外子会社による代理店としての役務提供の対価)であるとの認識を有する請求人が、当該一時金について、各海外子会社によるこれまでの役務提供に対する追加払いとして請求書等を徴し、これに基づき会計処理を行ったことには理由があるものと認められ、請求人がこれら一連の処理に当たり、その意思に基づいて、何らかの事実を隠匿しあるいは脱漏し又はそれが真実であるかのように装うなどの事実をわい曲したということはできないから、重加算税の賦課要件を充足しているとはいえない。したがって、重加算税賦課決定処分のうち、過少申告加算税相当額を超える部分の金額につき取り消すのが相当である。(平19. 5.30 東裁(法)平18-255)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180240
- 裁決年月日
- 平成19年5月8日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、本件新造船舶に係る取引について、請求人が外国子会社を設立する前に、請求人と造船会社との間では22.2億円で、また、船主となる会社と請求人との間では23億円で売買することを合意し、当該各売買金額の差額である8,000万円の帰属が請求人にあると認識していたにもかかわらず、造船会社と通謀して、当該外国子会社と造船会社及び船主となる会社と当該外国子会社との契約に仮装することにより、当該8,000万円を当該外国子会社の売買益として付け替えたものである旨主張する。しかしながら、本件新造船舶は仕組船方式(便宜置籍国に設立した子会社に日本の造船会社の船台を斡旋して、船舶を建造させ、それらの国の船籍で登録・保有し、外国船員を乗船させた上で親会社等が傭船して運航させる方式)で建造・運航することが予定されており、本件新造船舶が請求人にとって必要な船舶であることから、船主となる会社を船主として起用できない場合には、請求人が当該船舶を所有することも検討されたが、本件新造船舶は外国船籍仕様で建造されるため、船舶法上、請求人自身が本件新造船舶を所有することはできないので、請求人の判断により造船会社との造船契約の当事者として当該外国子会社を起用した経緯が認められ、請求人が、契約当事者として当該外国子会社を起用したことについては合理的理由があり、その起用については請求人自身の判断によるものであると認められるから、造船会社との通謀の事実はなく、隠ぺい・仮装行為は認められない。(平19. 5. 8 東裁(法)平18-240)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平180059
- 裁決年月日
- 平成19年3月26日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が本件決算賞与を本件事業年度の損金の額に算入できないことを知りながら損金算入して申告したことは事実の仮装に当たる旨主張する。しかしながら、請求人が法人税法施行令第134条の2に規定するする要件を満たすために帳簿書類の隠匿、虚偽記載等をしたとは認められず、また、請求人が本件事業年度の利益を検討するために2種類の損益計算書を作成していたこと、経理課長が同要件のうち「使用人に通知する」という要件を満たしていないことを知っていたこと、本件事業年度の法人税の確定申告書及びこれに添付すべき書類を作成した関与税理士にその旨を連絡しなかったこと、及び、調査担当職員に対し事実と異なる答弁をしたことは認められるが、請求人は前事業年度以前から継続して決算賞与を支払っており本件決算賞与の支払が例年どおり4月に行われた事実を併せ考慮すると、請求人が利益調整のため積極的な意思をもって経費の繰上計上をしたこと、又は、所得金額を過少に申告するため意図的に本件決算賞与の額を別表四に加算せずに内容虚偽の申告書を提出したことを外部からも客観的にうかがい得る事実があるとはいえないから、「隠蔽し、又は仮装し」た事実があったとはいえない。(平19. 3.26 関裁(法)平18-59)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平180009
- 裁決年月日
- 平成18年9月11日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人の各担当者がそれぞれ本件未引取分在庫に関するメールを受信し又は報告を受けていたのであるから、本件未引取分在庫は期末製品棚卸高から意図的に除外されたものと認められる旨主張する。しかしながら、他に、本件未引取分在庫の期末製品棚卸高への計上漏れが隠ぺいする意思に基づいてなされたものであると認めるに足りる証拠資料がないことからすれば、当該計上漏れは専ら、請求人の各担当者の本件未引取分在庫に対する注意が不足していたこと及び各担当者間の連絡・確認が不十分であったこと並びに会計法律事務所が請求人の決算時に本件未引取分在庫の計上に注意を払わなかったことに起因するとみるのが相当であり、請求人の意思に基づいて本件未引取分在庫を隠匿しあるいは脱漏した事実があったとは認めることはできない。したがって、請求人が期末製品棚卸高の金額が過少計上となった状態で確定申告をしたことは、国税通則法第68条第1項に規定する重加算税の賦課要件には該当しないから、重加算税の賦課決定処分は、過少申告加算税相当額を超える部分の金額につき取り消すのが相当である。(平18. 9.11 金裁(法)平18-9)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平170050
- 裁決年月日
- 平成18年6月20日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、本件迷惑料はA社の破産による貸倒れが発生したB社に対する救済のための寄附金と認められること、本件雑損失の算定方法や根拠が明らかでなく、しかも、当該移転に際し、特段の移転費用等も必要がなかったことからすると、本件迷惑料名下の支払は、何らの根拠もない支払であり、B社に対し寄附をするために計上された架空の損失であると認められる旨主張するが、B社が請求人の依頼で本件土地を立ち退いた事実及び請求人がB社に迷惑料名下に金員を支払いB社も雑収入として経理処理している事実はいずれも存在する上、請求人が正規の取締役会を開催し、B社に対する迷惑料の支払を議案として提出し、全会一致でこれを可決していること、請求人が一貫して、B社の立退きの事実がある以上迷惑料名下に金員を支払うことは許されると考えていた旨申述していたことが認められ、上記認定を覆すに足る証拠はないという事実にかんがみれば、請求人がB社に対する本件迷惑料の支払を取締役会で議決し議事録を作成してB社に支払った上、雑損失として計上した行為は、請求人の法解釈の誤解に基づくものであり、これが客観的に寄附金と認められることは別論、請求人が上記議決をした行為が事実を隠ぺいし又は仮装する意図のもとになされたと認めるにはなお疑問が残る。 そして、その他、請求人が隠ぺい又は仮装する意図を有していた事実を裏付けるに足る証拠は存しないから、本件において、請求人が故意に課税標準等又は税額等の計算の基礎となる事実の全部又は一部を隠ぺい又は仮装したと認めることはできず、原処分庁の主張には理由がない。(平18. 6.20 広裁(法・諸)平17-50)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平170051
- 裁決年月日
- 平成18年6月20日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が利益供与に沿った経理処理や申告を行うことは容易にできたはずであるにもかかわらず、売上単価を操作し売上げを過少に計上したものであること、総勘定元帳及び会計伝票にこれを製品売上と経理処理する行為により、本件単価変更が寄附金であることが容易に判別できないようにしたものであり、請求人のこれらの行動からすると、請求人は申告当初から寄附金であることを隠ぺいする意図で売上げを過少計上したといわざるを得ない旨主張するが、本件覚書には、単価調整の理由は貸倒処理により赤字決算となるB社を支援するためである旨明記されていること、単価調整を行った理由について、虚偽の報告書等を作成するなどの積極的な行為をしていないことからすれば、請求人が総勘定元帳及び会計伝票においてこれを製品売上と経理処理する行為により、本件単価調整が寄附金であることが容易に判別できないようになったとは認められず、さらに、請求人の代表取締役は、調査担当者から単価調整の理由を尋ねられた後、自ら本件覚書を提出しており、同人が本件覚書の存在を隠匿しようと画策した形跡は認められないから、請求人が当初から隠ぺい又は仮装の意図を有していたとすることはできず、その他、請求人が当初から隠ぺい又は仮装の意図を有していたことを裏付けるに足りる証拠はないので、本件において、請求人が故意に課税標準等又は税額等の計算の基礎となる事実の全部又は一部を隠ぺい又は仮装したと認めることはできず、原処分庁の主張には理由がない。(平18. 6.20 広裁(法)平17-51)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平170044
- 裁決年月日
- 平成18年6月9日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が各課税期間の課税標準額に対する消費税額から、架空の費用であると認められる①分配金、②運営費及び③貸倒損失に係る消費税相当額を控除していることは、国税通則法第68条第1項に該当する旨主張する。しかしながら、①分配金については、計上した各事業年度に債務が確定しているとは認められないが、その算定過程や決定までの手続き及び総勘定元帳に至るまでの会計処理の手順に不自然なところは認められない。また、当該分配金の全額が預り保証金とされているが、その処理は有効に成立した総会において適法に決定され、この預り保証金は各相手先ごとに管理された上、請求人の会計帳簿及び貸借対照表に預り保証金として表現されていることから、請求人が当該分配金の全額を預り保証金としたことをもって事実の仮装と認定することはできない。そして、②運営費についても、経済的合理性を欠く支出で寄附金に該当するものではあるが、その算定過程や総勘定元帳に至るまでの会計処理の手順に不自然なところは認められない。加えて、当該運営費の支出先との間で交わした業務委託契約書の書式は、請求人が各取引先との間で交わした業務委託契約書と同一の書式が使用されている上、平成13年11月課税期間の開始日の約1年3か月も前の日付で作成されており、作成日の遡及など不自然なところは認められないことから、当該運営費の計上のために当該契約書が仮装して作成されたということはできない。さらに、③貸倒損失については、税務上の貸倒れに当たるか否かを検討することもなく安易に計上したものであり、このことは控除すべき時期を誤ったものにすぎないものと認められる。また、破産債権届出書は平成15年11月課税期間の消費税の確定申告書の法定申告期限から3か月余り経過したころに作成されているが、当該届出書を確定申告後に作成した行為が、直ちに請求人において当初から当該課税期間の消費税の納税額を過少に申告する意図を有していたとまでいうことはできない。そうすると、請求人が各課税期間の課税標準額に対する消費税額から、当該分配金、当該運営費及び当該貸倒損失に係る消費税相当額を控除したことに係る請求人の行為には、隠ぺい又は仮装に当たると認めるに足る事実は認められないことから、国税通則法第68条第1項に規定する重加算税の賦課要件を満たしていない。(平18. 6. 9 広裁(法・諸)平17-44)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平170056
- 裁決年月日
- 平成18年5月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №71・413ページ
要旨
○ 請求人は、各旋盤(以下「本件各旋盤」という。)に係る各納品書(以下「本件各納品書」という。)の作成をG社に強要した事実はなく、本件各納品書の内容は、本件各旋盤に係る取引に合致したものであるから、請求人がG社に依頼して本件各納品書を発行させた行為は「仮装」には当たらない旨主張する。 しかしながら、本件各旋盤のうち、5台は平成14年12月末までに、10台は平成15年12月末までにいずれも請求人に納品されないことを承知した上で、G社に対して、本件各納品書の作成を依頼し、その交付を受けたことが認められるから、このことは、「仮装」に当たる。 したがって、請求人の主張は理由がない。(平18. 5.22 関裁(法・諸)平17-56)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平170035
- 裁決年月日
- 平成17年12月15日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、製品の各ユーザーへの納入は、請求人が行ったものではなく、製造子会社が行ったものであるから、製品の売買取引は存せず、当該製品に係る各ユーザーに対する売掛金は架空のものであるから、これを仮装して貸倒損失として損金の額に算入した旨主張する。しかしながら、当期末においてM社は稼動中であり、K社は破産手続中であり、かつ、請求人はこれら売掛金の放棄をしていないことから、いずれもその全額が回収できないとは認められないので、本件売掛金を貸倒損失として損金の額に算入することはできないところ、商社との業務委託契約及びその売掛金の回収状況等から判断すると、一定期間、商社自身の製造子会社への売掛金の保全のために売掛金の回収業務を商社が受託し、請求人も介在したと認められ、当該売上げの益金算入時期は異なるものの、売掛金は架空のものではないから、これを仮装して貸倒損失として損金の額に算入したとは認められず、他に請求人が隠ぺいし又は仮装したと認めるに足りる証拠もないので、過少申告加算税相当額を超える部分の金額につき取り消すのが相当である。(平17.12.15関裁(法・諸)平17-35)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平170031
- 裁決年月日
- 平成17年11月18日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人は平成14年に行われた本件ゴルフ会員権の譲渡について、平成13年に本件譲渡が行われたと仮装した旨主張する。しかしながら、本件譲渡の売買契約は平成13年中に行われ、代金決済及び引渡しが平成14年に行われていると認められるから、請求人が本件譲渡の契約日を譲渡の日とし、平成13年分で申告するのは適法であるから、そこに仮装の事実はなく、原処分の主張は採用できない。(平17.11.18関裁(所)平17-31)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平170031
- 裁決年月日
- 平成17年11月18日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人は本件ゴルフ会員権の譲渡前に本件ゴルフ場の経営法人が破産宣告決定を受けたこと及び本件ゴルフ会員権取引計算明細書には同決定前に譲渡があった旨の虚偽の日付が付されていたことを承知した上で、故意に課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実を隠ぺいし、又は仮装した旨主張する。しかしながら、本件ゴルフ会員権を買い取った取引業者は、請求人に対し、虚偽の日付を付した本件ゴルフ会員権取引計算明細書等を交付する際に、何の説明もしていないことからすると、請求人は破産した本件ゴルフ場のゴルフ会員権の譲渡損失を他の所得と損益通算できないことを承知しながら虚偽内容の取引計算書を添付して、課税標準の基礎となる事実を隠ぺいしたとまでは推認することができず、他に請求人が隠ぺいし又は仮装したと認めるに足りる証拠もないから、国税通則法第68条第1項の規定に該当せず、原処分庁の主張は採用できない。(平17.11.18関裁(所)平17-31)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平170054
- 裁決年月日
- 平成17年10月28日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人は、剰余金の額を圧縮するために前払賃借料を計上したものとし、当該行為は、国税通則法第68条に規定する仮装、隠ぺい行為に該当する旨主張する。しかしながら、当審判所が原処分関係資料等を調査したところによれば、上記前払賃借料については、架空、金額の水増し又は重複計上によって過大に計上されたという事実はなく、かつ、意図的な計上時期の操作及び原始記録等の改ざん等の不正が行われているという事実も認められない。また、当該事業年度において実際に支払が行われた上で当該事業年度の費用に計上されており、そこには賃貸借契約及び証ひょう書類に仮装、隠ぺいの事実が見当たらない。このことは、単に予算残額の使用計画に基づく臨時的な支払につき損金算入時期の誤りがあるということに過ぎないから、原処分庁の主張する前払の事実をもって重加算税の賦課要件である事実を隠ぺい又は仮装したとはいえず、他にこの認定を覆すに足りる証拠はない。(平17.10.28東裁(法・諸)平17-54)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平160015
- 裁決年月日
- 平成17年4月20日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、①除外所得に係る取引関係書類を別保管又は破棄し、②現金出納帳を記帳せず現金取引に係る売上・仕入を除外するなど収益を隠ぺいし、当初から過少に申告することを意図して、ことさら過少に申告をしていた旨主張する。しかしながら、ことさら過少を理由とする重加算税の賦課要件は、過少申告行為だけでは足りず、納税者が当初から所得を過少に申告することを意図し、その意図が外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づき過少申告をしたような場合に満たされると解されるから、原処分庁の主張が認められるためには、取引関係書類の作成等から記帳、申告に至るまでの実態の把握と解明が不可欠であるにもかかわらず、その調査が行われたとは認められないのであるから、原処分庁の主張する事実をもっては、請求人が当初から過少申告を意図し、その意図が外部からもうかがい得る特段の行動をしたと認めるには十分ではなく、重加算税を賦課することは相当ではない。(平17.4.20札裁(所・諸)平16-15)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平160067
- 裁決年月日
- 平成17年3月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人は当初申告書に計上されていなかった本件損害保険、生命保険及び預貯金の存在を認識していたものと認められ、その存在を認識していながら相続財産として申告していなかった行為は、国税通則法第68条第1項に規定する隠ぺいに該当する旨主張するが、確かに、請求人は、法定申告期限前に本件損害保険、生命保険及び預貯金のいずれについてもその存在を認識していたことは推認できるものの、当審判所の調査その他本件に関する全資料をもってしても、請求人が本件損害保険、生命保険及び預貯金について、これを隠ぺい又は仮装したものと認めることはできず、他にこれと異なる認定をするに足りる証拠もないことから、原処分庁の主張は採用できないので、重加算税の賦課決定処分は、過少申告加算税相当額を超える金額について取り消すのが相当である。(平17.3.25大裁(諸)平16-67)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平160077
- 裁決年月日
- 平成17年3月18日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人の妻は、家事費等が事業所得の必要経費に算入できないことを十分認識していながら、店主貸勘定への振替を行わないことにより必要経費に家事費等の付込みを行い、また、請求人は、残高試算表を作成した時点で、損害保険料、租税公課などが多額であることを認識していながら、それらを是正することなく本件各決算書を作成し、これに基づき過少な所得金額にて本件各申告書を提出していたものであり、このことは、国税通則法第68条第1項に規定する隠ぺい又は仮装事由に該当する旨主張する。しかしながら、請求人は、各年分とも、事業所得を生ずべき業務とは何ら関係のない家事上の経費等を必要経費に算入していたことが認められるものの、こうした結果は、請求人の妻の必要経費の判断誤り、請求人と請求人の妻との連絡ミス及び請求人の妻の入力事務に対する請求人の過信によるものというべきであり、請求人の妻が意図的に家事費等の付込みを行った事実や請求人が必要経費の各科目に家事費等が含まれているとの認識がありながら、本件各決算書及び本件各申告書を提出した事実までは認め難い上、請求人には、帳簿書類等の破棄、改ざん等の積極的な工作等は認められないほか、本件調査においても、本件調査担当職員の求めに応じ、必要経費に算入した領収証等の書類をすべて提示している。以上によれば、本件過少申告行為に関して、請求人に、重加算税の賦課要件である隠ぺい又は仮装と評価すべき行為があったとは認められない。(平17.3.18名裁(所)平16-77)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平160065
- 裁決年月日
- 平成17年3月2日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が本件事業年度の法人税の確定申告に当たり、本件事業年度の翌事業年度に支給した従業員に対する決算賞与(以下「本件従業員分決算賞与」という。)を、本件事業年度末に現金支給したとする経理処理を行った上で本件事業年度の損金の額に算入したことは、国税通則法第68条第1項に規定する事実の隠ぺい又は仮装に該当すると主張する。しかしながら、請求人は、本件事業年度においては、本件従業員分決算賞与を外部会場で支給することとなったが、安全面を考慮して、社内での事前支給を念頭において現金化したことに伴い一連の経理処理等をしたものであると認められ、請求人が本件従業員分決算賞与を本件事業年度の損金の額に算入する目的として、意図的に本件事業年度の末日に従業員に支給したかのごとく事実をわい曲して、一連の経理処理等を行ったとは認めることはできないから、本件において重加算税を賦課するのは相当ではない。(平17.3.2名裁(法)平16-65)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平150028
- 裁決年月日
- 平成16年6月28日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、取扱手数料の支払に関して、A社は何ら役務の提供をしておらず、A社から強く要請されたため、請求人がやむを得ず、りん議書を作成して、あたかもA社が本件取引に関与しているごとく取引を仮装し、架空の原料費を計上した旨主張する。しかしながら、請求人は、A社から出荷調整指導等の業務など役務の提供を受けており、A社が本件取引に関与していることが認められ、総勘定元帳や他の関係書類からみても支出先、支出金額、支出内容の記載があり、それらの取引の事実を仮装していないこと、また、故意に事実をわい曲したものではないこと、支出先であるA社においても当該手数料を収益に計上していることから、請求人が原料費を架空に計上したものとは認められず、他に請求人が隠ぺいし又は仮装したと認めるに足りる証拠もないから、国税通則法第68条第1項の規定には該当せず、原処分庁の主張は採用できない。(平16.6.28熊裁(法)平15-28)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平150089
- 裁決年月日
- 平成16年6月17日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、眼科医である請求人は、請求人が常務して診療している眼科医院のほかに、他の眼科医の名義で診療所の経営を行うことにより、当該診療所に係る事業所得の金額を隠ぺいし、隠ぺいしたところに基づき所得税の申告をしていた旨主張する。しかしながら、原処分庁は、請求人が当該診療所に係る収益を享受している事実を立証しておらず、また、当該診療所の医療法に基づく開設届は他の眼科医名で行われており、健康保険法に規定する保険医療機関の指定も他の眼科医名で知事から受けるとともに、当該診療所に常務して診療を行っているのは他の眼科医であることなどを考慮すると当該診療所に係る事業所得は、他の眼科医に帰属するものと認められるので、請求人には隠ぺいの事実は認められない。したがって、原処分庁の主張には理由がない。(平16.6.17名裁(所・諸)平15-89)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平150086
- 裁決年月日
- 平成16年6月10日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、収支内訳書を作成する際に、生活費が不動産所得の必要経費には算入できないことを十分に知りながら、生活費の支払を雑費勘定に付け込んでいたものであり、このことは、国税通則法第68条第1項に規定する隠ぺい又は仮装事由に該当する旨主張する。しかしながら、請求人は、何の信ぴょう性もない風聞を信じ、たとえ生活費であっても領収書があれば、収入金額の5%までならば、必要経費に算入できると思い込んでいたものであり、生活費が必要経費に当たらないという確たる認識を持った上で必要経費に算入していたとは認めがたい。また、原処分庁は、調査による雑費の正当額との差額のすべてを生活費の付け込みであると認定しているが、いかなるものが必要経費に算入されたのか判然とせず、隠ぺい仮装事由に当たるとする範囲を明らかにすることができないのであるから、未だ請求人に国税通則法第68条第1項に規定する隠ぺい又は仮装があったとするには十分ではなく、重加算税を賦課することはできない。(平16.6.10名裁(所)平16-86)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平150069
- 裁決年月日
- 平成16年6月1日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が売上代金を現金書留によって受け取った取引について、総勘定元帳に計上されていないから隠ぺいがあったと認定しているが、当該売上げについては、①請求人の事務所移転の時期と売上げの時期が重なっており、②期中の現金書留による売上げに比べ、その件数及び金額がわずかであり、③他に、請求人が仮装又は隠ぺいしたと認めるに足る証拠は認められないことから、請求人が主張するとおり移転に伴う混雑による単なる記帳もれが発生したと認められ、請求人が国税通則法第68条第1項に規定する隠ぺい又は仮装したものということはできない。(平16.6.1関裁(法・諸)平15-69)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150297
- 裁決年月日
- 平成16年5月19日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.67・103ページ
要旨
○ 原処分庁は、本件アドバイザリー業務の真実の役務提供完了日は、本件契約書の契約締結日であるにもかかわらず、請求人は、契約締結日をバックデートして本件契約書に記載し、その本件契約書に基づいて本件アドバイザリー業務に係る消費税額を本件課税期間の控除対象仕入税額に含めていることから、このことが仮装行為に当たる旨主張する。しかしながら、本件アドバイザリー業務に係る課税仕入れの時期については、役務提供の全部を完了した日と解するのが相当であるところ、本件課税期間においては、役務提供の全部が完了していないことについて、請求人及び原処分庁は争わず、当審判所においても相当であると認められ、本件課税期間の課税仕入れに該当しないことは明らかであるが、本件契約書の契約締結日が真実の契約締結日と異なっていたとしても、本件契約書の契約締結日が課税仕入れの時期の判定要素となるものではないから、役務提供の真実の完了日を仮装したことにもならず、他に課税仕入れの時期を仮装したと認めるに足りる客観的な証拠資料もないことから、原処分庁の主張には理由がない。(平16.5.19東裁(諸)平15-297)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平150073
- 裁決年月日
- 平成16年4月23日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人の営業する貸金業の出張所の責任者である請求人の妻が、収入すべき金額が確定している未収利息があることを認識していたにもかかわらず、これを含めない過少な収入金額を請求人に連絡し、この連絡に基づいて請求人が納税申告書を提出しているから、国税通則法第68条第1項の重加算税の賦課要件を満たしている旨主張する。しかしながら、未収利息は、請求人の所得税等の調査時に、調査担当職員が請求人の保存資料と請求人の妻からの聴き取りを基に調査担当職員が計算したものであり、この時まで、請求人及び請求人の妻は未収利息の具体的な金額を認識したとは認められず、また、原処分関係資料にもこれを覆すに足りる証拠資料はない。したがって、未収利息を収入金額に含めなかったことについて、国税通則法第68条第1項に規定する隠ぺい又は仮装の事実を認めることはできない。(平16.4.23名裁(所)平15-73)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平150062
- 裁決年月日
- 平成16年4月15日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が事業に係る収益状況を把握し、それを申告すべきことを認識していたにもかかわらず、他人名義により営業許可を取得するなどの状況を利用し、事業所得の金額を過少に記載した内容虚偽の確定申告書を提出していることは、国税通則法第68条第1項に該当する旨主張する。しかしながら、請求人が営業許可等を他人名義とした理由についての請求人の申述内容にも一応の合理性が認められ、他人名義を使用したことが当初から所得を過少に申告することを意図したものであることを認めるに足りる証拠はない。また、営業許可等が他人名義になっていることと、請求人が過少申告をしたこととを関連付ける証拠は認められず、加えて、請求人が当初から各店舗を経営していることを認めている事実も併せて考慮すると、請求人が、外形的には、他人が各店舗に係る事業をしているかのような状況が作出されていることを利用して過少申告をしたものと認めることはできない。さらに、請求人には、他に、当初から過少に申告するという意図を外部からもうかがい得る特段の行動も認められない。そうすると、請求人が内容虚偽の確定申告書を提出しているものの、請求人において、当初から所得を過少に申告するという意図を外部からもうかがい得る特段の行動が認められない以上、本件においては、請求人が当初から所得を過少に申告する意図を有し、その意図を外部からうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づく過少申告をしたものとは認められず、重加算税の賦課要件を満たしていないといわざるを得ない。(平16.4.15関裁(所・諸)平15-62)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平150070
- 裁決年月日
- 平成16年4月12日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、被相続人の長男名義の定額貯金(以下、「本件定額貯金」という。)について、①原処分調査等における請求人及び長男の本件定額貯金の証書及び印鑑の所在に関する申述が首尾一貫していないこと、②請求人が満期日に解約している本件定額貯金の証書の所在を相続開始日において把握できなかったとする主張は不自然であり、本件定額貯金が相続財産であることを了知していたと認められること、③請求人には郵便局との取引を隠ぺいしようとする姿勢が窺われ、かつ、原処分庁が郵便局との取引を容易に把握できないと考え、さらに長男名義であったことを奇貨として申告しなかったものであるから、国税通則法第68条第1項に規定する隠ぺい又は仮装の事実があった旨主張する。しかしながら、①請求人の申述からは、相続開始日における本件定額貯金の証書の所在を把握していたかは明らかではないこと、②本件定額貯金の満期通知は法定申告期限から8か月以上経過しており、かつ、満期通知では被相続人の資金により作成されていたことを認識することはできないことから、請求人が相続税の法定申告期限以前に本件定額貯金が相続財産であることを認識していたと結びつけることはできないこと、③原処分関係資料及び当審判所の調査によっても法定申告期限以前に請求人が本件定額貯金を相続財産と認識していたと認めるに足る証拠はないことから、本件定額貯金が過少申告になったことについて、隠ぺい又は仮装の事実は認められず、重加算税の賦課決定処分は、過少申告加算税相当額を超える部分について取り消すのが相当である。(平16.4.12名裁(諸)平15-70)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平150018
- 裁決年月日
- 平成16年3月31日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、代表者の妻に対する本件役員報酬及び代表者の兄に対する本件顧問料については、架空計上であることから、国税通則法第68条第1項に規定する隠ぺい又は仮装に該当し、重加算税の賦課決定処分は適法である旨主張する。しかしながら、本件役員報酬については、名目上役員報酬として支払ったもので、実質は代表者の妻に対する給与であり、同人が請求人に勤務していた期間に相当する分は、請求人に対する労務の提供及び給与としての支払の事実が認められることから架空計上とは認められない。また、本件顧問料については、代表者の兄が本件契約に基づき請求人に役務の提供を行い、その対価として毎月一定金額の顧問料の支払の事実が認められ、当該一定金額を超える部分が水増し計上であることが認められる。したがって、本件役員報酬のうち代表者の妻が請求人に勤務していた期間に相当する分及び本件顧問料のうち毎月一定金額に相当する分は、国税通則法第68条第1項に規定する隠ぺい又は仮装に該当しないことから、取り消すのが相当である。(平16.3.31福裁(法・諸)平15-18)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平150057
- 裁決年月日
- 平成16年3月29日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、得意先からの雑収入が収益に計上されなかったことについて、請求人の代表者個人名の領収書が発行されていることを理由として、請求人は、請求人に帰属すべき収入を隠ぺいした旨主張する。しかしながら、当該収入は、請求人の代表者が得意先の親睦会の役員をしていた功績により受領したものであることから、代表者が請求人の収益にはならないとの認識をもったとしても不自然ではなく、領収証が個人名で発行されていることにも相当の理由があると認められる。したがって、事実の隠ぺい又は仮装があったとは認められないことから、重加算税の賦課決定処分のうち、過少申告加算税に相当する額を超える部分の金額を取消すのが相当である。(平16.3.29関裁(法・諸)平15-57)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平150062
- 裁決年月日
- 平成16年3月24日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、事業所得の金額の計算に誤りがあったことは認めるが、仮装又は隠ぺいに基づくものではない旨主張し、原処分庁は、請求人がその売上金額の一部を除外したところで各年分の所得税の確定申告書を提出していたこと及び請求人が自ら帳簿を作成し、確定申告が必要であることを知りながら確定申告書を提出していなかったことはそれぞれ仮装又は隠ぺいに当たる旨主張する。しかしながら、原処分庁は、請求人に対し、請求人の保存していた仕入れに係る取引資料及び仕入先への取引照会により把握された仕入金額を基に売上金額を算定し、その算定額から総勘定元帳に計上された売上金額を控除した額を収入漏れ金額である旨指摘し、請求人は上記指摘に従って期限後申告書及び各修正申告書(以下「本件各申告書」という。)を提出したことが認められる。そして、上記収入漏れ金額のうち、請求人名義及び父親名義の公表外預金に振込入金させた売上金額は、事業の収入金額の一部を隠ぺいしたものといわざるを得ないが、上記振込入金させた金額を除く収入漏れ金額については、仮装又は隠ぺいについての具体的な事実及び範囲が明らかでなく、その収入漏れの事実のみをもって、原処分庁の主張する仮装又は隠ぺいの基礎となるべき具体的な事実に当たると認定することはできない。したがって、上記収入漏れ金額のうち、公表外預金に振込入金させた売上金額を除く金額については、重加算税を課すことは相当ではないというべきである。(平16.3.24名裁(所・諸)平15-62)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150229
- 裁決年月日
- 平成16年3月19日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 国税通則法第68条第1項は、納税者が、国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし仮装行為を原因として過少申告の結果が発生したものであれば、足りると解されている。また、ここでいう「隠ぺい・仮装」については、事実を隠ぺいするとは、課税要件の全部又は一部を隠すことをいい、また、事実を仮装するとは、存在しない事実を存在したかのように装って事実を歪曲することと解されているところ、本件については、事実を隠ぺいし、又は仮装していることを裏付ける客観的な資料が認められないことからすれば、原処分庁の主張は採用できない。(平16.3.19東裁(法・諸)平15-229)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平150059
- 裁決年月日
- 平成16年3月17日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人は本件土地の売買が不動産仲介業者の媒介により、請求人と被買収者の間において合意していたにもかかわらず、請求人、被買収者及び本件事業者の三者間の売買によるものと仮装した本件三者契約書を作成し、本件三者契約書を基に作成された本件証明書を添付して、本件各特例を適用した申告書を提出したことは、国税通則法第68条第1項の規定に該当する旨主張する。しかしながら、①本件三者契約書は請求人の働きかけで作成されたものではなく、むしろ本件土地取引の実態は、本件土地の売買価格の決定も含め、本件三者契約締結が不動産仲介業者の主導で外観が整えられたと認められること、②本件三者契約書の作成に関与した当事者は、法形式さえ整っていれば本件各特例の適用を受けられるものと誤解していたことが推認されること、③請求人は①を受けて、本件事業者から交付を受けた本件証明書を添付して確定申告を行っていること、④請求人において適正な申告であると誤解したことの主たる責任が請求人にはないこと、などに照らすと、請求人がこのような法形式と本件証明書さえ整っていれば本件各特例の適用を受けることに支障はないと考えていたことが認められる。そうすると、請求人が本件証明書を添付した本件申告書を提出したことについては、国税通則法第68条第1項の課税標準の基礎となるべき事実を仮装し又は隠ぺいしたことには該当せず、重加算税を賦課することは相当でない。(平16.3.17名裁(所)平15-59)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150222
- 裁決年月日
- 平成16年3月16日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が弁護士業のほか、税理士業を営む者であり、多額の所得金額を脱漏し所得金額をことさら過少に申告した行為は、国税通則法第68条1項に該当する旨主張するが、過少申告になった理由は、請求人の場合、消費税につき税込経理方式を採用していたにもかかわらず、経理を担当した請求人の従業員の思い込みから、消費税相当額を預り金として収入計上をしなかったなど、同従業員が経理知識に精通する者ではなかったことなどに起因するものであり、請求人に何らかの作為があったということはできないことから、原処分庁の主張は採用することができない。(平16.3.16東裁(所)平15-222)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平150015
- 裁決年月日
- 平成16年2月27日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、翌事業年度に実施予定の組合員旅行の費用を旅行会社に前払し、旅行会社に働き掛けて入手した請求書及び領収書を基に、当該金額を厚生事業費等として損金の額等に計上しているが、これは、本事業年度に実施していない旅行を実施したように仮装したものであり、国税通則法第68条第1項に規定する仮装の行為に該当する旨主張する。しかしながら、本件経理処理については、請求書及び領収書の発行並びに請求人の帳簿書類について、その記載内容に虚偽若しくは架空の事実は認められないこと及び旅行会社との通謀による仮装の行為があったとも認められないことから、重加算税の賦課決定処分は、取り消すのが相当である。(平16.2.27福裁(法・諸)平15-15)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平150010
- 裁決年月日
- 平成15年12月17日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が本件土地取引により還元地の取得を従前地との換地と装い、所得税の確定申告において、租税特別措置法第37条の7に規定する課税の特例の適用を受けることで、請求人が業務の対価として取得した当該還元地の時価相当額である業務対価報酬額に係る所得税を免れていた事実が国税通則法第68条第2項に規定する仮装の行為に当たる旨主張する。しかしながら、本件土地取引は、当事者間で正規に契約書が交わされ、かつ、売買代金の支払及び所有権移転登記も契約書どおりに履行されており、また、従前地と還元地の換地についても、地権者総会で承認された他の地権者と同様の条件及び手続により行われていることから、本件土地取引が仮装取引であるとは認められない。また、請求人が課税の特例を受けるために所得税の確定申告書に添付した証明書については、宅地開発事業者が請求人を含む地権者全員に対して一律に発行したものであり、当該証明書の発行に当たって、本件特例の適用を受けるために請求人が宅地開発事業者と共謀した事実は認められないことから、当該証明書を添付した確定申告書の提出のみをもって、直ちに仮装したものと認めることは困難である。したがって、重加算税の賦課決定処分は、無申告加算税相当額を超える部分の金額につき取り消すのが相当である。(平15.12.17福裁(所)平15-10)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平150006
- 裁決年月日
- 平成15年11月12日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ シーツの実使用枚数と料金精算ごとに発行されるレシートの枚数に相当の開差が生じていることをもって、直ちに推計により算定した収入除外額に隠ぺい又は仮装の事実があったとすることは相当ではなく、また、代表者からの多額の仮受金がありながらその調達先が説明されず当該仮受金がなければ現金勘定が赤字になるといった不自然な事実の存在が認められるとしても、当該開差が生じた原因が明確になったとも言えず、また、推計した収入除外金額に隠ぺい又は仮装の事実があったという認定はできない。そうすると、本件については、隠ぺい又は仮装の基礎となるべき具体的事実に基づく収入金額の範囲を特定できないというべきであり、そうである以上、請求人が国税通則法第68条第1項に規定する国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたときに該当しないというべきである。(平15.11.12高裁(法・諸)平15-6)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平150006
- 裁決年月日
- 平成15年7月31日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、決算賞与について法人税法施行令第134条の2第2号に規定する要件を満たすために、当該決算賞与を支給したすべての従業員に対して、当該決算賞与の支給額を記載した通知文書に署名押印させて、当該事業年度中にその通知(確認)をしたかのごとく仮装している旨主張する。しかしながら、請求人は、当該事業年度中に決算賞与を支給する意思があり、同号の要件を満たす準備をしていたが、結果としてその要件を満たすことができなかったものと認められ、また、当該通知文書の日付は、従業員の署名押印を予定した日付であると認められ、事実を仮装したとまでは認められないことから、本件の重加算税の賦課決定処分は、過少申告加算税相当額を超える部分の金額につき取り消すのが相当である。(平15.7.31関裁(法)平15-6)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平150002
- 裁決年月日
- 平成15年7月7日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、被相続人に代わって動いていた請求人らの一人である甲が仮契約によって本件土地等を被買収者に売却することを合意していたにもかかわらず、租税特別措置法第34条の2及び同法31条の2に規定する特例(以下「本件各特例」という。)の適用を受けるためのみの目的で事実と異なる内容虚偽の三者契約書を作成し、これを基に作成された証明書に基づき、本件各特例を適用した申告書を提出したことは、国税通則法第68条の規定に該当する旨主張する。確かに、被相続人と被買収者との間では、三者契約書作成前に本件土地等の売買契約は成立したものと認められるから、三者契約書は実態と異なる法形式が整えられたものと認められる。しかしながら、①三者契約書は、甲の働きかけで作成されたものではなく、むしろ事業施行者が本件各特例を適用すべく関与したものであること、②三者契約書の作成に関与した当事者は、法形式さえ整っていれば本件各特例を受けられるものと誤解していたことが推認されること、③事業施行者は、被相続人に対し、本件各特例の適用を受けるために必要な証明書を送付していること、④事業施行者は、甲に対して本件各特例の適用を受けられる旨説明していることが伺えるところ、甲がこれを信じたとしても不自然とまではいえないこと、などに照らすと、本件土地の売買契約に際し、実際の交渉を行った甲は、被買収者との間で成立した本件土地の売買契約を前提として、事業施行者をも含む三者間で、正式な形で三者契約書が交わされるとともに、正式な手続を経て被相続人に本件各特例の適用を受けるために必要な証明書が交付されていることから、このような法形式と証明書さえ整っていれば本件各特例の適用を受けることができるものと考えていたことが認められる。しかも、二者契約は、三者契約の成立を前提としていることがうかがえること及び三者契約も法的には三者間で有効に成立していることも否定できないことからすれば、これをもって、隠ぺい、仮装という不正手段がとられたということはできない。そうすると、請求人らが証明書を添付した申告書を作成し、これを原処分庁に提出したことについては、請求人らが、不正手段を用いて過少申告した場合に当たらないというべきである。(平15.7.7名裁(諸)平15-2)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平140092
- 裁決年月日
- 平成15年6月27日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が国内商社に対して販売した製品の販売価格は合意書に記載された「最初の価格」であるにもかかわらず、請求人は、「減額された価格」を販売価格として売上金額を計上して当該差額を除外し、除外した金員をファンドとして国内商社の米国子会社に預けているから、請求人の行為に仮装又は隠ぺいがあったと主張する。しかしながら、次のことから、請求人の行為を仮装又は隠ぺいということはできない。①減額された価格を販売価格とすることは、ファンドから米国得意先に対する正当な販売促進費等の支出を円滑かつ迅速に行う目的で国内商社から申し入れたものであり、請求人が税務上の効果を意図して行ったものとは認められないこと。②ファンドの剰余金相当金額について、返還等の処理に係る明確な合意がされていなかったとうかがわれること。③請求人が当該ファンドの返還を請求した事実は認められず、また請求人に返還された事実も認められないこと。④①ないし③のことから、請求人がファンド相当額を実質的に国内商社への渡し切り支出であると認識して行動していた可能性も否定できないこと。⑤そして原処分関係資料等をみても、減額された価格を用いるに当たって、請求人においてどのような税務上の検討がされたのか明らかでなく、また、請求人及びその担当者がファンド等に係る経理処理が不適切であることを知りながら敢えて行っていたことをうかがわせるに足りる人的・物的な証拠はないこと。(平15.06.27.大裁(法)平14-92)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140213
- 裁決年月日
- 平成15年3月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、本件相続の財産から除外した請求人の行為そのものが隠ぺい、仮装に当たる旨主張し、この主張を裏付けるものとして本件申述書A及同Bを提出する。しかしながらその要旨は、請求人の主張と符合するものと判断され、いずれも隠ぺい行為等の存在を認定するに足る事実が記載されているものとは認められない。また、当審判所が原処分関係資料を調査した結果によれば、調査担当職員の調査の過程において、請求人及びその妻が本件定期預金の存在自体を否定したという事実は認められない。以上のことから、過少申告行為そのものとは別に隠ぺい行為等が存在すると認めることはできないから、本件定期預金の過少申告について重加算税を賦課するとの原処分庁の主張は採用できない。(平15.03.25.東裁(諸)平14-213)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140218
- 裁決年月日
- 平成15年3月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 本件は、請求人の知人が、請求人名義の借入金を弁済したことをもって、請求人が相続税法第8条に規定する「第三者のためにする債務の弁済に因る利益」を受けたと認定し、みなし贈与として贈与税を課税したものであるが、借入れ及び弁済に関する行為は実名取引に基づいて行われており、代位弁済したことによって請求人が経済的利益を供与されたと判断した以上、贈与の事実を隠ぺい又は仮装したものとまでするのは相当ではなく、また、仮装、隠ぺいを示す証拠もないことから、重加算税を賦課するのは相当と認められない。(平15.03.25.東裁(諸)平14-218)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140211
- 裁決年月日
- 平成15年3月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、①請求人は贈与税が8,000,000円程度となることを覚知しながら平成10年分の贈与税の申告書を法定申告期限までに提出していないこと、②本件遺贈確認書は相続人数が変更され、贈与が遺贈に変更されているが、遺言がある等遺贈であるとする事情が認められないこと、③請求人は遺贈である旨を調査担当者に対し幾度となく主張していること及び④請求人は贈与者に係る相続税の申告に関して積極的に行動していないことからすれば、請求人は、贈与を受けたことを覚知しながら、税負担の回避を図るため、本件金員の遺贈があったかのように仮装し、虚偽の答弁を行ったことが認められる旨主張する。しかしながら、本件遺贈確認書は、贈与税の法定申告期限後に作成されたものであること及び請求人と贈与者の相続人との間で作成されたものであることから、本件金員に関する当事者間の争いを解決するために、また、贈与者の死亡後に本件金員の処理について当事者間で確認のために作成されたものと認められ、また、他に請求人が隠ぺい又は仮装していたと認めるに足る証拠もない。したがって、請求人の行為は、重加算税の賦課要件を満たしているということはできず、この点に関する原処分庁の主張は採用できない。(平15.03.24.東裁(諸)平14-211)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平140083
- 裁決年月日
- 平成15年3月19日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、本件プラント設備の取得価額を認識しながら、本件代位弁済額の額をもって当該設備の取得価額としていたことが、事実の隠ぺい又は仮装に当たる旨主張するが、原処分庁が主張する取得価額は、当該設備の対価の額が具体的に確定していなかったため、本件調査において見積もった価額であり、また、当該設備の取得が本件代位弁済を条件としてなされたと認められることなどを考慮すれば、請求人が、本件プラント設備について、その取得価額を過大に計算していたことに、事実を隠ぺい又は仮装する行為があったと認めるべき証拠はないといわざるを得ない。(平15.03.19.関裁(諸)平14-83)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平140084
- 裁決年月日
- 平成15年3月19日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、納入業者に保存されていた本件検収通知書に、実際の納品日より前の本件事業年度末日付で請求人の検収印が押印されていることをもって、請求人が本件パソコンの取得時期を隠ぺい又は仮装していた旨主張するが、①本件事業年度末までに、本件パソコンの全部について請求人独自のソフトウェアがインストールされていたこと、②請求人は、本件事業年度において本件パソコンの一部を事業の用に供していたこと、③本件パソコンは、事業の用に供したパソコンも含め、同機種、同用途のもので、同じ機能を有していたことなどの事実が認められるから、請求人が、本件パソコンそれぞれについてまで、その取得時期を正確に確認せず、結果、本件パソコンの一部について取得時期を誤った経理処理がなされたものと解することができ、さらに、④本件検収通知書は、請求人が本件パソコン等の取得日を証する書類として管理又は保存していたものではなく、本件パソコンの対価の支払を確認する趣旨で納入業者に対し発行されたものと解されるから、本件検収通知書の検収日付が事実と相違することをもって、請求人に事実の隠ぺい又は仮装があったということはできない。(平15.03.19.関裁(法・諸)平14-84)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140078
- 裁決年月日
- 平成14年10月31日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、本件約束手形に係る収益を計上せず、それに基づいて法人税の確定申告書を提出したことは、国税通則法第68条第1項に規定する行為に該当し、請求人が、本件事業年度に係る修正申告書を提出したことから、本件賦課決定処分を行ったものであり適法かつ正当である旨主張するが、本件約束手形に係る収益を請求人の益金の額として確定申告をしなかったことは、国税通則法第68条第1項の規定に該当するものの、本件約束手形に係る収益計上時期は、平成9年3月期事業年度であることが認められ、本件事業年度ではないことから、請求人が、本件約束手形に係る収益を請求人の益金の額として確定申告していなかったことに対し、本件事業年度に係るものとして重加算税を賦課決定することは相当とは認められない。(平14.10.31.東裁(法)平14-78)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平140004
- 裁決年月日
- 平成14年8月8日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、本件頒布品に係る贈与につき、請求人はそれがA法人への資金提供であることを認識していながら、これを隠ぺいするため、B法人が発行した仮装請求書に基づき広告宣伝費として損金の額に算入するとともに、本件事業年度末日までに引き渡されなかった本件頒布品について、納入業者であるC法人が発行した数量を偽った預り証により期末のたな卸資産として所得金額に加算している行為は国税通則法第68条第1項に規定する隠ぺいし、又は仮装した行為に該当する旨主張する。しかしながら、当審判所の調査によれば、本件頒布品は、請求人がB法人から購入し、これをA法人へ贈与するものであると認められるから、本件贈与は、金銭による贈与でなく、物品の贈与と認めるのが相当である。そうすると、請求人は、課税標準等又は税額等の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し申告書を提出していたと認めることはできず、これに対して重加算税を賦課することはできない。(平14.08.08.仙裁(法・諸)平14-4)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140002
- 裁決年月日
- 平成14年7月18日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が確定申告書に記載された所得以外にも多額の所得があったにもかかわらず、当該事実を関与税理士に告げず、所得金額をことさら過少とする確定申告書を提出させたことは、国税通則法第68条第1項に規定する仮装隠ぺいに当たる旨主張する。しかしながら、重加算税の賦課要件を充足するためには、納税者がした過少申告行為そのものが隠ぺい又は仮装に当たるというだけでは足りず、納税者が当初から所得を過少に申告することを意図し、その意図が外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づき過少申告をしたような場合に重加算税の賦課要件が満たされるものと解されている。これを本件についてみると、原処分庁の主張は、請求人が意識的な過少申告を行なったものであるというに過ぎず、積極的な隠ぺい又は仮装あるいは当初から所得を過少に申告することを意図し、その意図が外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づく過少申告をしたとの主張立証をしておらず、また、当審判所の調査によっても請求人が行ったという隠ぺい又は仮装であると評価すべき具体的行為の存在を認めることはできない。したがって、各年分の重加算税の賦課決定処分は、過少申告加算税の額を超える部分について取り消されるべきである。(平14.07.18.東裁(所)平14-2)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平130080
- 裁決年月日
- 平成14年5月21日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 本件貸付金は、請求人が請求人の代表者に対して貸し付け、それがさらにA法人の貸し付けられたものであると認められるところ、請求人は、決算期末の会計処理で、請求人のA法人に対する貸付金と請求人の代表者からの借入金を両建てして、本件貸付金を請求人のA法人に対する貸付金として経理したことが認められる。しかしながら、このことをもって、原処分庁が主張するように本件貸付金を請求人のA法人に対する貸付金として仮装したものとは認められず、他に請求人が隠ぺいし又は仮装したと認めるに足りる証拠もない。したがって、請求人の行為を国税通則法第68条第1項に規定する「課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」に該当するとはいえず、重加算税の課税要件を満たさないので、本件賦課決定処分は、過少申告加算税相当額を超える部分の金額につき取り消すのが相当である。(平14. 5.21関裁(法)平13-80)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平130242
- 裁決年月日
- 平成14年5月15日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、住民登録の異動は種々の経過の中でなされたものであり、租税特別措置法第35条第1項の適用を受けるために故意または悪意をもってしたことではないから、国税通則法第68条第1項を適用した本件賦課決定処分は違法である旨主張する。同法は、重加算税を課するためには、納税者のした過少申告行為そのものが隠ぺい、仮装に当たるというだけでは足りず、過少申告行為そのものとは別に、隠ぺい、仮装と評価すべき行為が存在し、これに合わせた過少申告行為がされたことを要するものと解されているところ、本件の場合は、請求人が本件家屋を生活の本拠として居住の用に供していた事実は認められないのであるが、請求人が本件家屋の完成と同時期である平成7年12月に住民票の住所をA町の家屋の所在地から本件家屋の所在地に移しながら、平成8年8月に住民票の住所を本件家屋の所在地からA町の家屋の所在地に戻しているところ、(1)請求人の申述によると、住民票の住所を本件家屋の所在地からA町の家屋の所在地に戻したのは、夫を入院先から引き取りA町の家屋で看病する事態が生じたことが契機であること、(2)請求人の夫が平成9年9月に死亡していること及び(3)請求人の本件家屋売却の意図が客観的に表に現われたのは平成11年4月ころになってからであることにかんがみると、主観的には、請求人が本件家屋を生活の本拠として居住の用に供しようという意図を有していたとの事実を認め得る余地があり、そうすると、住民票の住所を本件家屋の所在地に移したこと自体が仮装であったとまではいえず、また、本件申告書に本件家屋の所在地における住民票を添付するに至ったのは、本件家屋を生活の本拠であったと誤信したものであるとの可能性を否定できないので、この住民票を添付した申告自体に仮装があったとまで認めることはできない。(平14. 5.15東裁(所)平13-242)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平130072
- 裁決年月日
- 平成14年4月25日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が本件雑収入を「雑収入」と記帳すべきことを知りながら、故意に「現金」と記帳する経理処理をして、確定申告書を提出したことは、国税通則法第68条第1項に該当する旨主張する。しかしながら、請求人の申告が過少申告となった原因は、請求人の代表者が経理に関与せず、経理事務を担当していた代表者の妻も経理知識に乏しく、加えて関与税理士が記帳内容を十分に検討しなかったことから、代表者の妻の単純な記帳誤りを発見することができず、誤りのある貸借対照表及び損益計算書を作成したことによるものと認められ、代表者の妻が「現金」と記帳したことについては、過少申告を意図的に行うためのものとは認められず、また、隠ぺい又は仮装の事実を認められない。(平14. 4.25名裁(法・諸)平13-72)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平130056
- 裁決年月日
- 平成14年3月8日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 贈与税の配偶者控除を適用するに当たり、税理士事務所の担当事務員は、請求人の住民登録が贈与を受けた住所地に申告期限内に移っていなかったため、原処分庁に未提出であった戸籍の附票及び期限後に住所が移った住民票と共に、住民登録の異動の経緯を記載した書面を提出した。これに対し、原処分庁は、当該書面は、本件申告書の添付書類と一体として取り扱われるべきものであること、(2)担当事務員は、請求人から住民登録を移した理由について正しく聞いており最も重要な居住の事実を確認しなかったとは到底考えられないことから、あえて居住していないことを知りながら作成したと推認されること、(3)請求人の申述内容から、申告期限までに本件土地を居住の用に供していなかったことは明らかであるにもかかわらず、当該書面は、居住の用に供したという虚偽の事実を申し立てる書面であること、(4)担当事務員の当該書面作成による事実の仮装は、請求人の仮装行為として取り扱われることから、本件申告書は、事実を仮装し、その仮装したところに基づき提出されたことになるので、重加算税を課すべきこととなる旨主張する。しかしながら、担当事務員は、(1)申告期限までに請求人の住民登録がBの住所に移されていない事情を原処分庁に説明するつもりで、あるいは、本件特例の適用を考慮してもらうつもりで、提出していることがうかがわれ、そして、またそう解釈するのが自然であり、そう考えると本件書面は、その内容からも居住事実の事情説明、あるいは、嘆願書的な書面にすぎず、本件申告書の添付書類と一体のものとして取り扱われるほど客観的な証明力の高いものであるとは認められない。また、(2)担当事務員は、請求人が本件家屋に居住していると思い込んだ理由には不自然さはなく、加えて、本件事務員が請求人と直接会って話したのは一度だけであり、請求人に対して本件特例についての十分な説明をしていないことなどから、双方に意思の疎通が欠けていたことが認められるので、担当事務員は請求人が本件家屋に居住していたと誤って認識していたとしても上記理由から察すると無理もないと認められる。以上から、当該書面の内容が事実と相違することのみをもって、本件事務員に仮装の意図があったとか、仮装したところに基づく申告書の提出があったと認定することはできず、本件において重加算税を賦課することは許されない。(平14. 3. 8.大裁(諸)平13-56)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平130014
- 裁決年月日
- 平成14年2月20日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の姉の介護のため一時的にではあるが本件家屋に寝泊りしたことから、その事実をもって本件家屋が居住の用に供している家屋にあたるものと理解していたと認められるところ、請求人が本件申告書に住民票の写しを添付したのは、仮装し又は隠ぺいしようとの意図の基に行ったものでないと認められる。なお、原処分庁は請求人の生活の本拠地は異動していないにもかかわらず請求人が本件宅地の売却依頼をした後に住民票を異動させたことは、本件宅地を居住用財産に仮装する目的で行なったものであると主張するが、そのことのみをもって仮装行為があったとまではいえない。よって、重加算税を賦課することは相当でない。(平14. 2.20熊裁(所)平13-14)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平130017
- 裁決年月日
- 平成14年1月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.63・276ページ
要旨
○ 原処分庁は、請求人が仕入金額を所在不明の法人の名称を使用したインボイス及び領収証に基づき過大に計上していることが国税通則法68条第1項の仮装、隠ぺいに当たるとしている。しかしながら、請求人は、本件唐木家具の仕入れについて帳簿等への記載に当たり実際の仕入先の名称とは異なる架空の仕入先名義の領収証等に基づき帳簿に記帳し、仕入先の名称を仮装していたものと認められるが、課税仕入れの支払対価の額を過大に計上していたとは認められないことから、税額等の計算の基礎となる事実を仮装したことには当たらないので、国税通則法68条第1項に規定する重加算税の賦課決定要件を満たしていないことになるから、重加算税の賦課決定処分は、過少申告加算税相当額を越える部分の金額について取り消すのが相当である。(平14. 1.24高裁(法・諸)平13-17)裁決事例集NO63・276ページ
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平130004
- 裁決年月日
- 平成13年11月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、確定申告書の基礎とした売上げの記録に記帳もれが生じたのは、経理についての経験が乏しい者が記帳していたためで、虚偽の記載でなく、単純な記帳ミスであり、隠ぺい又は仮装の事実はない旨主張する。しかしながら、請求人が記帳している売上帳及び申告した売上金額には、次の事実が認められる。(1)特定の銀行の普通預金へ入金された売上金額が全額記載されていない。(2)普通預金へ多くの取引先から売上金の入金がある中で、特定の取引先の売上げに係る売上金額が記載されていない。(3)請求人は売上げに係る納品書(控)をすべて保存しており、各年分の確定申告書を作成する際に、売上金額のすべてを把握することができた。(4)記載もれとなっている売上金が入金された普通預金は、請求人の従業員である長男夫婦が管理している。(5)売上帳への記載手順に従えば、正しい売上金額が記載されることになることから、単純な誤りで特定の普通預金へ入金された売上金や特定の取引先のみが記載もれとなることは考えられない。(6)請求人は売上帳の存在を認めないなど、請求人等の売上金額の記録に関する言動には、虚偽が認められる。以上のことから、請求人は各年分の確定申告に当たり、真実の売上金額及びその入金の事実を把握していたにもかかわらず、特定の入金口座及び取引先の売上金額について、本件売上帳に記載せず、各年分の売上金額を除外したことが認められる。(平13.11.20福裁(所)平13-4)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平130022
- 裁決年月日
- 平成13年10月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が平成9年7月期の益金の額に算入すべき本件売上金額を平成8年7月期の益金の額に算入し、粉飾決算の意図をもって仮装経理を行い、法人税確定申告書の添付書類に譲渡の日を「平成8年7月31日」と記載したことは通則法第68条第1項に規定する重加算税の賦課要件に該当する旨主張するが、本件の場合、計上基準の変更があったと否とにかかわらず、売上げをいずれかの事業年度の収益に計上する行為自体は通則法第68条第1項に規定する「国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実」に該当せず、また、請求人が契約書その他引渡しの事実を証する書類等を改ざんするなどして、平成9年7月期の益金の額に算入すべき本件売上金額を平成8年7月期の収益に計上した事実は認められないから、請求人が、売上げの計上基準を契約日基準に変更したとの認識の下、法人税確定申告書の添付書類に譲渡の日を「平成8年7月31日」と記載していたとしても、このことのみをもって「国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実を隠ぺい又は仮装した」ということはできない。(平13.10.25関裁(法・諸)平13-22)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平130006
- 裁決年月日
- 平成13年8月2日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人は租税特別措置法35条に規定する居住用財産の特別控除の適用を受ける目的で事実と異なる住宅登録を異動した上で、納税相談時において相談担当職員が本件特例を適用することを期待して、本件家屋に居住していた旨の内容虚偽の申述によって、申告がなされたことから、重加算税の賦課決定は適法である旨主張する。しかしながら、請求人は、本件家屋に生まれ育ち、本件家屋の真向かいで長年理容及び喫茶店を営業しており、本件家屋の相続後も維持管理していることなどから、内容虚偽の申述がなされたという確証も認められず、また、これまでの住民登録の異動状況からみても本件特例を受けるために虚偽の居住期間という外形を作り上げるための目的のために住民登録を異動したものと推認することができないことから、これらをもって仮装の行為があったと認められない。したがって、重加算税を課することは相当ではない。(平13. 8. 2.東裁(所)平13-6)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平130001
- 裁決年月日
- 平成13年7月9日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.62・199ページ
要旨
○ 原処分庁は、請求人は仕入割戻しを受領しているにもかかわらず雑収入に計上しなかったことは、国税通則法第68条第1項に規定する仮装、隠ぺいの事実に該当する旨主張する。通常、仕入割戻金として受領した現金をその旨十分に認識しながら帳簿に計上することなく別途保管することは、事実の隠ぺいに当たると解するのが相当である。しかしながら、本件においては、請求人と仕入先との間において特別リベートの額について協議が整っておらず、請求人は本件金員が自己に帰属すると認識していなかったことが認められ、請求人が本件金員は預り金にすぎないと判断し、帳簿に計上しなかったこと及び当該金員を盗難等の防止のため事務所内の事業用の金庫に保管していたことには無理からぬ点が認められるから、当該請求人の行為は、国税通則法第68条第1項に規定する事実を隠ぺいするには当たらないと解するのが相当である。(平13. 7. 9.高裁(法・諸)平13-1)裁決事例集NO62・199ページ
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平130003
- 裁決年月日
- 平成13年7月6日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、各相続人名義の同族法人の株式は、名義のいかんにかかわらず被相続人に帰属する旨を記した「確認書」が存在し、被相続人が同法人の増資に当たって行った相続税を軽減するという一連の不正の行為を利用して、請求人らは内容虚偽の申告書を提出した旨主張する。しかしながら、当該「確認書」は、3回行われた増資の内資の内第1回目の増資については効力があるものの、第2回目以降については効力があるとは認められず、また、被相続人は生前に複数の「遺言書」を作成していることからみても、被相続人の独断で作成された部分が大きく、原処分庁が不正手段と認定するに足る明確な基準を示しているとは考えられない。また、被相続人の行った行為は、通則法第70条第5項に規定する「偽りその他不正の行為」に該当するものの、請求人らがこれらの状態を利用して、相続財産を過少に申告する意図で、内容虚偽の申告書を提出したとは認められない。したがって、重加算税の賦課決定処分のうち過少申告加算税を超える部分の金額については取り消す。(平13. 7. 6.大裁(所)平13-3)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平120043
- 裁決年月日
- 平成13年3月30日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 業種
- 鮮魚小売業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、申告相談に際し、真実の売上金額や仕入金額等を記載した資料を持参せず、申告相談担当者に対して真実の所得の一部を秘匿し、もって申告相談担当者に過少な所得金額を計算させた上、申告書を作成させてこれを提出したことは、真実と異なる申告であることを認識しつつ、真実の売上金額、所得金額等の一部のみを抽出し、他を隠ぺいした行為を行っていたものというべきで、過失による過少申告等の場合とは明らかに異なり、かえって、請求人が何ら事業所得の計算に関する資料を持参しなかったことは、当初から所得税を過少に申告することを確定的に意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をしていたものとさえいえるのであって、過少申告となったことが請求人の不知、過失等によるものとは到底いえない旨主張するが、各年分の確定申告書に記載された所得金額と本件修正申告書に記載された所得金額との間に大きな開差があること等からすれば、請求人において、所得金額を過少に申告することを意図して確定申告に臨んでいたのではないかという疑いを当然に生じるものの、請求人の各年分の所得税の確定申告の実態をみるならば、各法定申告期限間近において、請求人が原始記録等を整理、検討しておらず、他の所得金額の算定資料も提示しないこともあって、申告相談担当者が、収入金額から必要経費を控除して所得金額を算定するという方法でなく、請求人のその前年の申告に係る所得金額を基準にして申告書を作成し、これに請求人が署名押印をして原処分庁に提出していたものと認められ、請求人において、その所得金額を帳簿書類等によって把握しながら、あえて相談担当者に虚偽の設明をし、あるいはことさら資料の存在を秘匿するなどの行為がなされたことを認めるに足りる証拠は見当たらない。(平13.3.30広裁(所・諸)平12−43)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平120021
- 裁決年月日
- 平成13年3月29日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 業種
- 不動産賃貸業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№61・337ページ
要旨
○ 原処分庁は、本件土地の賃貸借契約書につき賃貸借の実態がないにもかかわらず、本件特例を受けるために、本件土地が事業用資産に該当するかのように装うため作成されたものである旨主張するが、A社に譲渡した本件土地については、譲渡されるまでの間、B社に一時的に賃貸したと認めるのが相当であるから、本件においては、通則法第68条第1項に規定する「課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」に該当しないから、重加算税を賦課決定することは相当でない。(平13.3.29仙裁(所)平12−21)裁決事例集NO61・337ページ
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平120097
- 裁決年月日
- 平成13年3月21日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 業種
- 不動産業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、本件転貸に係る収入金額、必要経費の額及び不動産所得の金額を十分に認識しているにもかかわらず、各年分の不動産所得に係る収入金額を除外するために、これに係る必要経費の額も除外したところで各年分の所得税の確定申告を行ったもので、通則法第68条第1項に規定する仮装又は隠ぺいに該当する旨主張する。しかしながら、請求人は、(1)各年分の所得税の確定申告に当たり、必要経費の額をいわゆるドンブリ勘定で行っていたと自認していること、(2)各年分の所得税の確定申告書の「営業所得」欄に収入金額をいずれも記載しなかったこと、(3)各年分とも事業所得に係る収支内訳書を添付しなかったこと及び(4)調査に協力しなかったことなどの各事実が認められるものの、請求人の確定申告の状況、請求人の答述、請求人が提出した不動産取引台帳の記載及び請求人には不動産業者として得られる事業所得と本件転貸に係る不動産所得を区分して申告することについての認識が十分でなかったことからすると、請求人自身は、本件転貸に係る所得について、いわゆる不動産業者としての仲介業務に係るものである旨の認識を積極的に持っていたことがうかがわれ、請求人の各年分の所得税の確定申告における総所得金額に本件転貸に係る所得が含まれていたと認められるから、請求人に通則法第68条第1項に規定する仮装、又は隠ぺいがあったと認めることができない。(平13.3.21関裁(所)平12−97)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平120092
- 裁決年月日
- 平成13年3月7日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、重加算税賦課決定処分の対象となった、本件割引債券及び本件償還金については、隠ぺいを行なっていない旨主張するところ、請求人2名については、本件割引債券及び本件償還金を本件被相続人の財産と認識しつつ、これを隠ぺいし、申告しなかったものといわざるを得ず、重加算税の賦課決定処分は適法であるが、残り1名の請求人については、隠ぺいしたと認めるに足りる証拠がないため、重加算税を賦課するのは相当でない。(平13.3.7東裁(諸)平12−92)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平120033
- 裁決年月日
- 平成12年12月7日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、本件家屋は登記簿上の表示が店舗であり事業の用に供されていたもので、事業廃止後も改造されていないにもかかわらず、建物の種類を店舗から居宅に変更登記をした上、本件売買契約書に本件建物の種類を事実と異なる居宅と表示をして、措置法35条を適用したことは仮装に当たる旨主張する。しかしながら、請求人は、本件譲渡時も住民登録を本件家屋の所在地に置いていたこと、長年にわたり本件家屋を中心に生活していたことなどから、事業廃止後は、本件家屋全体を居宅であると認識したことにやむを得ない理由があったと認められる。そして、本件譲渡は、本件土地のみならず本件家屋もその目的となっていたのであるから、家屋全部が居住用であったとして、本件譲渡の直前に準備として登記簿の表示を居宅に変更し、また、本件売買契約書に居宅と表示したこと自体は不合理といえず、それが現実に建物の改造等を伴わず、本件譲渡所得の申告に本件特例の適用を受けることを意図してされたものであったとしても、そのことから直ちに、税額の基礎となるべき事実を仮装したとは認められない。(平12.12.7大裁(所)平12−33)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平120010
- 裁決年月日
- 平成12年12月1日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が出資金相当額の貸出金を仮払金に振替処理し、残額の貸出債権を貸倒損失として当期の損金の額に算入したことは、貸出金の全額を貸倒償却するために仮装したものであると主張するが、本件証明は、債務者が会員であり、「出資金」が残存する場合において出資金相当額を控除した残額について行われ、課税処分庁にあっては、この証明がされた貸出債権については、原則として税務上も損金に算入することが是認されていた。請求人においてはその後も同上の経理処理が継続していたことが認められる。以上のことから、貸出金の全額を貸倒償却するために仮装したものとは認められず、過少申告加算税相当額を超える部分の金額につき取り消すのが相当である。(平12.12.1熊裁(法)平12−10)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平120010
- 裁決年月日
- 平成12年11月15日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.60・148ページ
要旨
○ 原処分庁は、請求人がAから入金した工事代金を、過入金と判断して本件事業年度の売上げに計上しなっかったことについて、(1)本件事業年度末までに適正に処理されていれば、当該過入金は当然発生しないこと及び(2)翌事業年度に当該過入金を売上げに計上した際に、小口に区分処理しただけでなくその対応する原価として他の工事原価を計上したことは、通則法第68条第1項の仮装、隠ぺいに当たるとしている。しかしながら、請求人は、本件過入金を本件事業年度においてAからの売掛金の入金として経理処理し、また、翌事業年度には、売上げに計上していることから、利益が繰り延べられていることをもって通則法第68条第1項の仮装、隠ぺいに当たるとまでは認められない。また、請求人が、工事原価を付け替えた処理については、当該処理が本件事業年度に係るものでなく、この点については理由がない。したがって、重加算税の賦課決定処分は、過少申告加算税相当額を超える部分の金額について取り消すのが相当である。(平12.11.15高裁(法)平12−10)裁決事例集NO60・148ページ
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平120025
- 裁決年月日
- 平成12年11月14日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 業種
- 塗装工事業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が売上除外等の行為によって得た所得を借名預金で隠匿し、真実の所得金額の大部分を秘匿した申告書を提出し続け、その後においても、真実の所得金額を隠ぺいし、租税を故意に回避しようとする特段の行動をとった旨主張するが、重加算税の賦課決定処分の対象とした売上計上漏れ金額等について原処分庁は会計帳簿類から取引実績額で脱漏額を把握しておらず、会計帳簿類から明らかに算出し得る所得金額の大部分を脱漏したという事実を認めることができない。この点、確かに請求人が借名預金を有していたこと、当該預金が増加していたことは認められるが、借名預金等の預入額が売上除外等によって所得金額の計算から除外されたものを原資とするかどうかは、本件全資料によっても明らかでない。よって、単に借名預金等が存在し、当該預金が増加していることのみをもって売上除外等があったとはいえず、他に請求人が所得金額をほ脱したと認めるに足りる証拠もなく、請求人に、ほ脱の意図を外部的にもうかがい得るに足りる特段の行動の存在を認めることはできないことから、過少申告加算税相当額を超える部分の金額につき取り消すのが相当である。(平12.11.14大裁(所・諸)平12−25)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平120007
- 裁決年月日
- 平成12年11月6日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 業種
- 耳鼻咽喉科医
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が相続財産の隠ぺいを目的として本件相続財産管理口座を開設した旨主張する。しかしながら、請求人は、関与税理士に対し、当初申告書作成以前に当該口座の存在を明らかにしていたものと認められ、また、本件相続財産管理口座の名義を「A代表○○○○」としたのは、相続人全員の姓がAであることからとの請求人の主張は当を得ていることから、本件相続財産管理口座は、請求人が相続財産の隠ぺいを目的として開設したものとは認められない。また、原処分庁は、本件払戻金について、請求人が相続財産であることを認識していながら相続財産から除外して申告に及んだことは、意図的に隠ぺいして申告したと同じである旨主張する。しかしながら、請求人は、本件払戻金のほぼ全額を預け入れた本件相続財産管理口座の通帳の写しを関与税理士に交付しており、税理士が当該金員を各金融機関等の発行した本件相続開始日現在の残高証明書に記載されている相続財産を払戻等して預け入れたものと誤認したことの原因が請求人の説明不足にあるとしても、請求人は、関与税理士に対し、相続税の申告書の作成資料として本件相続財産管理口座の通帳の写しを交付していることから、同税理士の誤認及び請求人の説明不足をもって、隠ぺいし、又は仮装したとまで認めることはできない。さらに、原処分庁は、本件休業補償金に係る請求権及び本件証券について、請求人が当初申告書の作成以前に相続財産であることを認識したにもかかわらず、相続税の課税を免れる目的で開設した本件相続財産管理口座に入金することにより隠ぺいを図った旨主張する。しかしながら、当該口座は、請求人が相続財産の隠ぺいを目的として開設したものとは認められないことから、原処分庁の主張は採用できない。(平12.11.6仙裁(諸)平12−7)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平120014
- 裁決年月日
- 平成12年10月19日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 業種
- 一般土木建築工事
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、工事代金を返金する旨の約定及び返金等をした事実がないにもかかわらず、返金等があったと仮装して完成工事高を減算していること並びに下請業者に依頼して他の工事原価に付け替えさせて損金の額に算入していることは仮装、隠ぺいに該当する旨主張する。しかしながら、工事代金を返金する旨の約定が存在し、返金した事実があることは、請求人が当審判所へ提出した各書類から明らかであり、仮装、隠ぺいがあったとは認められない。また、工事原価の付替えの存否については、原処分庁が、請求人が下請業者に工事原価の付替えを具体的に指示したことを認めるに足りる証拠資料を提出していないことから、原処分庁の主張は採用できない。(平12.10.19名裁(法・諸)平12−14)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平120010
- 裁決年月日
- 平成12年8月21日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 業種
- 木製工芸品製造
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、代表者の指示により、請求人が期末棚卸金額を算定する際使用しているコンピュータのプログラムに、単価や調整率を固定的に記述し、期末棚卸金額を圧縮して算定していたことは、隠ぺいまたは仮装に当たる旨主張する。しかしながら、当審判所で調査したところによれば、(1)当該プログラムは請求人の電算課の職員が各種業務に応じて臨機応変に記述しているものであり、記述手法が電算課職員の技術等に依存されることから、単価や調整率を固定的に記述したことのみを持って、過少申告を意図した特殊な記述であるとは言えないこと、(2)プログラムに固定的に記述されていた単価及び調整率等はそれそのものに誤りがあったとしてもいずれも公表されているものであること及び(3)代表者が単価及び調整率等をプログラムに固定的に記述して過少申告を指示した事実も明らかでないことなどから、請求人の行為に隠ぺい又は仮装があったとは言えない。(平12.8.21関裁(法)平12−10)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平110049
- 裁決年月日
- 平成12年6月29日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、更正処分に係る雑所得4,400千円を原資として、借名定期預金を設定した行為は隠ぺい又は仮装に該当するとして、重加算税の賦課決定処分を行った。しかしながら、原処分庁は、借名定期預金の前提の経緯等についての事実関係を何ら立証しておらず、借名預金が存在することだけをもって隠ぺい又は仮装の事実があるとすることは、相当ではない。(平12. 6.29仙裁(所)平11-49)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平110044
- 裁決年月日
- 平成12年6月27日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が平成9年2月分以降の収入を、新規に開設した預金口座又は請求人の母親名義の預金口座に入金し、その収入金額を除外して申告していることが、通則法第68条第1項の仮装、隠ぺいに該当するので、重加算税の賦課決定処分は適法である旨主張する。しかしながら、新規に開設した口座は、請求人名義の預金であり、当該預金の開設理由やその入出金状況からみて、仮装・隠ぺいの事実は認められないこと、また、母親名義の預金口座には、実質所得者である母親の収入が振り込まれているのであるから、請求人の収入とは認められない。したがって、原処分庁の重加算税の賦課決定処分は、相当でない。(平12. 6.27福裁(所・諸)平11-44)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平110165
- 裁決年月日
- 平成12年6月19日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、ボーナスのうち、当該販売方式において最上位に位置する代表取締役に係るボーナスを代表取締役に販売諸費(経費科目)として支払っているが、当該ボーナスを実在しない仮のセクション名を設けて計算している理由は、コンピュータソフトウエアの構成上必要と判断して設けたものであり、仮装したものではない旨主張する。ところで、当該ボーナスの計算は、通常それぞれの販売員グループの売上額に応じて計算されることになっているところ、当該販売方式において最上位に位置する代表取締役についても同様に仮の販売員を設けて計算していること、及び当該仮の販売員の名称も実在する者と混同する名称とも考えられないこと、更にはこのような事実及び代表取締役に支払っている事実を実在する販売員に対するものと同様にすべて帳簿等にそのまま記載してあることからすると、実在しない仮の販売員を置き、当該ボーナスを計算していることをもってしても、仮装行為があったとまでいうことはできない。(平12. 6.19東裁(法・諸)平11-165)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平110160
- 裁決年月日
- 平成12年6月12日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人の事務所の調査過程で経理担当者の机の中から発見したメモ書(以下「本件メモ書」という。)には、関連会社が平成6年1月期、平成7年1月期及び平成8年1月期において損金の額に算入した金額と請求人が平成6年9月期、平成7年9月期及び平成8年9月期に売上高に計上すべき金額を対比していることから、請求人は各事業年度において売上高として益金の額に算入すべき金額を認識していながら、作為的に所得金額を圧縮していた旨主張する。しかしながら、本件メモ書には、関連会社の平成9年1月期において損金の額に算入した金額が記載されていることから、本件メモ書は、平成9年2月以降に作成されたものと推認され、本件メモ書の事実のみをもって、隠ぺい又は仮装の事実があるとはいえない。(平12. 6.12東裁(法・諸)平11-160)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平110094
- 裁決年月日
- 平成12年6月2日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人は本件貯金及び株式の存在を認識していたものと認められ、その存在を認識していながら相続財産として申告しなかった行為は、通則法第68条第1項に規定する隠ぺいに該当する旨主張するが、確かに、請求人は、本件法定申告期限前に本件貯金及び本件株式のいずれについてもその存在を認識していたことは推認できるものの、当審判所の調査その他本件に関する全資料をもってしても、請求人が本件預金及び本件株式について、これを隠ぺい又は仮装したものと認めることはできず、他にこれと異なる認定をするに足る証拠もないことから、原処分庁の主張は採用できないので、重加算税の賦課決定処分は、過少申告加算税相当額を超える金額について取り消すのが相当である。(平12. 6. 2関裁(諸)平11-94)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平110062
- 裁決年月日
- 平成12年1月31日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №59・47ページ
要旨
○ 請求人が木材の輸入取引において帳簿に計上した仕入れの額は、本事業年度以外の事業年度の損金の額に算入されるべきものであって、架空、金額の水増し又は重複計上によって過大に計上したものではなく、かつ、意図的な計上時期の操作及び原始記録等の改ざん等の不正が行われているとは認められず、単に、損金の額に算入すべき時期の誤りによるものであるから、重加算税の賦課要件である事実を隠ぺい、仮装したことには当たらない。(平12. 1.31名裁(法)平11-62)裁決事例集 №59・47ページ
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平110059
- 裁決年月日
- 平成12年1月14日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件確定申告書に本件譲渡の対象外物件である隣接家屋の登記簿謄本を添付していること、本件確定申告書に添付した譲渡内容についてのお尋ね兼計算書に本件建物ではなく隣接家屋の面積、事実に反する居住期間をそれぞれ記載していることが認められ、本件建物を生活の拠点としていなかったにもかかわらずこれを生活の拠点としていたかのように仮装し措置法35条の適用を受けることができるよう工作していたことが認められる。したがって、当該行為は、通則法第68条第1項の仮装に当たるといえるから、措置法35条の適用部分については重加算税を賦課するのは相当である。また、本件建物の取得費3,855,200円については、その基礎となる取得価額が明らかでないことから本件譲渡所得の金額の計算上控除される資産の取得費としては認められないが、国土地理院が撮影した航空写真からは本件建物の増築は認められるから、請求人が増改築費用を支出したこと自体は否定できるものではない。加えて、本件契約書の記載によれば、本件譲渡の当事者間では本件建物は無価値であると認識していたと認められるが、取引上無価値なものでも税務申告上、未償却残高があるとしてこれを取得費とすることが直ちに不合理であるとはいえない。したがって、本件建物の取得費については、請求人の主張する金額の算出根拠が明らかでなく、これを取得費と認めることはできないというにすぎず、他に一件記録を精査しても、当該取得費に関して、通則法68条第1項の隠ぺい又は仮装行為と評価しうる事実を認めるに足りる証拠はないから、この部分に係る税額の計算の基礎としてなされた重加算税の賦課決定処分は取り消すのが相当である。(平12. 1.14大裁(所)平11-59)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平110011
- 裁決年月日
- 平成11年12月21日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人は本件請負工事に係る収入金額を認識できる状況にありながら、所得の隠ぺいを意図して、売上一覧表の作成に当たり本件振込金額を記載しないことにより、所得金額をことさら過少に算定し、確定申告をしたものである旨主張する。しかしなから、原処分庁の主張は、請求人における過少申告の意図の存在を具体的に指摘するものではないから相当とはいえない。請求人の確定申告に至る一連の計算方法及びその行為をみると、作為的に行ったのではないかと疑わせるようなものがあり、請求人の申告行為には疑念が残るものの、客観的にみて隠ぺいと判断される事実はなく、また、虚偽答弁や書類の改ざん・隠匿等本件調査を困難ならしめる行為があったとも認められない。その上、本件確定申告が所得税の負担を免れるために意図してなされたと推認し得る客観的な事実も認められないことから、請求人が本件振込金額を隠ぺいしたと認定することはできない。(平11.12.21仙裁(諸)平11-11)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平110008
- 裁決年月日
- 平成11年12月16日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、買換資産であるF社本社ビル及びH店の取得について、請求人が平成3年改正措置法附則第15条第8項の特例(以下「本件特例」という。)の適用を受けるために、本件特例に規定する取得期限である平成3年12月31日までに取得したように仮装した事実があるとして、重加算税の賦課決定処分をした。しかしながら、買換資産の取得に当たり、①口頭売買の存在を否定するに足りる証拠がないこと、②売買契約書の契約年月日を遡及して作成したことは認められるが、本件特例の適用を受けるためになされたものとは認められないこと、③取締役会議事録に付した稟議番号は、先行した他の件の番号を重複使用しているが、採番簿に真実の作成年月日を登載していることからすれば、本件特例の適用を受けるための仮装、隠ぺいの事実は認められないので、重加算税の賦課決定処分のうち過少申告加算税相当額を超える部分は取り消すべきである。(平11.12.16仙裁(法・諸)平11-8)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平110029
- 裁決年月日
- 平成11年10月29日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が多額の相続財産を除外したところに基づいてことさら過少の申告書を提出したことは、通則法第68条第1項に規定する事実を隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出したことに当たる旨主張するところ、申告されなかった相続財産のうち、上場株式については隠ぺい又は仮装行為が認定できるが、その他の相続財産については、架空名義の利用や資料の隠匿といった積極的な隠ぺい又は仮装行為が存在したとは認められない上、請求人及び当該税理士が、当初から当該株式以外の相続財産をも隠匿し、過少申告に係る課税価格が正当な課税価格であるかのように装うことを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をしたとは認められないから、請求人及び当該税理士の行為が同項に規定する隠ぺい又は仮装行為に該当するということはできないから、上場株式を相続財産として申告しなかったことに基づき増加した税額は重加算税の対象となるが、その他の部分は過少申告加算税の対象とすべきである。(平11.10.29名裁(諸)平11-29)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平110024
- 裁決年月日
- 平成11年10月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人らが多額な相続財産を除外したところに基づいてことさら過少の申告書を提出したことは、通則法第68条第1項に規定する事実を隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出したことに当たる旨主張するが、請求人ら及び請求人らから申告手続の委任を受けた税理士の行為をみると、架空名義の利用や資料の隠匿といった積極的な隠ぺい又は仮装行為が存在したとは認められない上、請求人ら及び当該税理士が、当初から相続財産を隠匿し、過少申告に係る課税価格が正当な課税価格であるように装うことを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をしたとも認められないから、請求人ら及び当該税理士の行為が同項に規定する隠ぺい又は仮装行為に該当するということはできず、本件において原処分庁が重加算税の賦課決定処分をしたことは相当でない。(平11.10.25名裁(諸)平11-24)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平110016
- 裁決年月日
- 平成11年9月30日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人の前回の調査において、記帳の必要性及び帳簿書類を保存することの重要性等を認識したにもかかわらず、帳簿を作成せず、原始記録を破棄して保存せず、また、今回の調査においては各年分の仕入金額を除外して収支内訳書を作成し、確定申告書を提出していることから、重加算税の賦課決定処分は適法である旨主張している。しかしながら、過去の税務調査において記帳の必要性についての指摘をうけていたとしても、記帳がなされていないことのみでは、隠ぺい又は仮装の要件を満たしているとはいえず、また、所得を過少に申告することを意図して仕入金額を除外していたといえるか否かについては、原処分関係資料及び当審判所の調査によっても、これを推認するに足りる事情は認められないところ、他にこれを認めるに足りる事情もうかがわれないから、本件について原処分庁が重加算税の賦課決定処分をしたことは相当でない。(平11. 9.30名裁(所・諸)平11-16)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平110003
- 裁決年月日
- 平成11年8月19日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が本件特例の適用を受ける目的で本件第二契約書を作成し、また、本件買取り証明書を本件申告書に添付し、本件譲渡所得に本件特例を適用させたことは通則法第68条の規定に該当する旨主張する。しかしながら、本件第二契約書は土地開発公社及びCが本件土地を取得するために必要な契約書であり、また、同契約書に記載される収用対償土地の所有者は請求人となること及び本件買取り証明書は請求人あてに発行されるものであることからすれば、同契約書及び同証明書は本件譲渡所得に本件特例を適用させるために取引を仮装して作成されたものとは認められず、また、本件買取り証明書を本件申告書に添付したからといって、このことのみをもって隠ぺい、又は仮装があったということは相当でない。(平11. 8.19関裁(所)平11-3)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平110001
- 裁決年月日
- 平成11年8月6日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人がこのような架空の本件獲得報酬をA商店に支払い、当該支払金額を損金の額に算入した行為は、通則法第68条第1項に規定する国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたときに該当する旨主張するが、A商店は、平成5年4月1日付契約書の定めに基づき請求人に本件獲得報酬を請求し、同じく請求人は、同契約書の定めに従ってA商店に本件獲得報酬を支払ったことが認められ、さらに、本件獲得報酬について請求人は、平成6年1月期は広告宣伝費、平成8年1月期は雑費の各勘定科目に経理し、それぞれ損金の額に算入している。また、本件ブランドの独占販売権については、A商店が本件ブランド所有者から本件ブランドの独占販売権を付与されたと認められるものがあり、そうすると、平成5年4月1日付契約書は架空の事実に基づいたものとはいえない。(平11. 8. 6福裁(法・諸)平11-1)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平100182
- 裁決年月日
- 平成11年6月17日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人は、所得の隠ぺいを意図し、真実の所得金額を算定するための帳簿書類を破棄したとして、提出せず、更に、各年分の事業所得の金額が確定申告に係る額と修正申告に係る額との間に多額の開差があることから、請求人は、各年分の所得金額をことさら過少に計算していたものと認められる旨主張するが、請求人は、①売上帳を記帳しているのみで、その他の帳簿は記帳していないこと、②架空名義や借名名義ではなくすべて請求人名義で取引していること、③本件調査において平成6年分及び同7年分の仕入れ及び外注費に係る領収書の一部を原処分庁に提出していること、④売上帳は申告後1年間ほど保管した後に不要だと思って廃棄していること及び⑤平成6年分及び同7年分の本件売上帳を当審判所に提出していることなどが認められ、また、各年分の事業所得の金額は、請求人の妻が家族従業員の給与等や生活費の一部も必要経費に含まれるとの誤った認識の下で事業所得の金額を計算していることから、請求人がその大まかな工事収入金額を把握していたものと推認することはできるが、真実の所得金額を把握していたとは認められない。したがって、請求人が、国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出したとは認められず、また、請求人が当初から真実の所得金額を隠ぺいしようという確定的な意図の下に、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をして、所得金額をことさら過少に記載した内容虚偽の納税申告書を提出したとは認められないので、重加算税を賦課するのは相当でない。(平11. 6.17東裁(所・諸)平10-182)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平100181
- 裁決年月日
- 平成11年6月16日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、本件金員相当額が交際費等に当たるにもかかわらず、請求人は当該金額をあたかも本件事業年度の工事原価であるがごとく仮装した旨主張するが、本件金員相当額は請求人が工事関係者に対し貸付け、回収不能になったものと認めるのが相当であり、請求人が本件金員相当額を損金の額に算入したことについては、原処分庁が主張するような仮装の事実は認められず、他に請求人が隠ぺいし又は仮装したと認めるに足る証拠もないから、重加算税の賦課決定処分は、その一部を取り消すのが相当である。(平11. 6.16東裁(法)平10-181)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平100179
- 裁決年月日
- 平成11年6月14日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人は本件ゴルフ会員権を売却する意思がないにもかかわらず、当該会員権を売却したかのように装い、それに基づいて確定申告書を提出したのであるから、重加算税の賦課決定処分は適法である旨主張する。 しかしながら、本件の場合、①請求人は、他のゴルフ会員権の譲渡益と本件譲渡損とを通算したかったこと、②請求人は、本件ゴルフ会員権が売却できそうだとの連絡を受け譲渡益が見込まれるゴルフ会員権を売却していること及び③売却先法人の担当者は、請求人は売却するつもりであった旨述べていることなどの事情が認められる。 したがって、本件売買は、請求人が同人の所得税の還付を受ける目的をもって形式的に行ったものとみることはできないから、請求人には、通則法第68条第1項の適用はないものと認められる。(平11.6.14東裁(所)平10-179)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平100095
- 裁決年月日
- 平成11年5月12日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が共同経営者である弟と通謀して、弟名義の口座に振込入金されていた売上代金を隠ぺいしていたとして重加算税を賦課しているが、事業経営の主導権を持っているのは弟であり、弟の口座に振り込まれた売上代金を請求人が受け取り、これを過少に申告していたことは事実であると認められるものの、請求人に弟と通謀して隠ぺい行為をしていたと認めるに足る証拠資料はないから、請求人が仮装隠ぺいしをしていたと認めることはできない。(平11.5.12関裁(所)平10-95)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平100019
- 裁決年月日
- 平成11年3月26日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、元代表者Aに対する賞与と認定した個人的費用相当額を請求人がAの個人的費用と知りながらその事実を隠ぺいし、請求人の費用に仮装した旨主張するが、請求人には証ひょう書類の改ざん若しくは帳簿書類等の虚偽表示の事実は認められないから、重加算税の賦課決定処分のうち過少申告加算税相当額を超える部分は取り消すべきである。(平11. 3.26仙裁(法・諸)平10-19)、(平11. 3.26仙裁(法・諸)平10-20)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平100137
- 裁決年月日
- 平成11年3月25日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が平成5年分及び平成6年分に過大に計上して申告した架空の未収入金を平成8年分の収入金額から控除したことを、平成5年分及び平成6年分の所得金額の是正を正規の手続である更正の請求で行わなかったこと及び平成8年分の総勘定元帳に虚偽の事項を記載したとして仮装行為であると認定しているが、正規の手続にしたがっていないこと及び帳簿書類に虚偽の事項を記載することは、会計知識の不備から生じることもあり得ること及び収入金額から未収入金を控除するという誤った経理処理を行っている一方で貸借対照表上の未収入金の額が正当額に是正されていることから、平成8年分の経理処理が故意に帳簿へ虚偽事実の記載を行ったものであると認定することはできない。また、正当な総収入金額及び一連の経理処理は帳簿上明らかにされており、この経理処理の中に仮装行為は介在していないこと及び平成8年分の収入金額を減算し過少申告をすることを目的として、平成5年分及び平成6年分に架空の未収入金を計上したことは、認められないことから、帳簿書類に虚偽事項を記載したことが隠ぺい行為又は仮装行為であることの何らの証拠等がない以上、請求人の行為が隠ぺい、仮装行為であると認定することは相当でない。(平11.3.25東裁(所)平10-137)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平100139
- 裁決年月日
- 平成11年3月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が取引先に対して、修理が完了していないにもかかわらず、請求書の発行を強要すること等により、あたかも本件修理が事業年度内に完了したかのように仮装し、当該修繕費を損金の額に算入したとして、重加算税の賦課決定処分をした。 しかしながら、請求書には完了した部分の修理が記載されていたもので、事実と異なる内容の請求書の発行を依頼したとする証拠もないことから、仮装の事実は認められないとして重加算税の賦課決定処分を取り消すべきである。(平11.3.25東裁(法・諸)平10-139)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平100066
- 裁決年月日
- 平成11年3月12日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、本件建物に請求人が本件特例が適用される期間に居住していなかったにもかかわらず、①譲渡明細書に真実と異なる記載を行い、②調査担当職員に対し虚偽の申し立てをし、③本件特例を適用しないところでの期限後申告のしょうように対しても申告書を提出しなかった等の請求人の行為は、通則法第68条第2項に規定する重加算税の賦課要件を満たしている旨主張するが、全資料を総合しても、原処分庁が主張するように請求人の行為が重加算税の賦課要件に該当する行為とまではいまだ認め難く、他にこれを認めるに足る証拠資料もない。したがって無申告加算税相当額を超える部分の金額を取り消すのが相当である。(平11. 3.12名裁(所)平10-66)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平100114
- 裁決年月日
- 平成11年3月2日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は本件仮払金等は回収可能でいまだ損失計上できないと認識していたにもかかわらず、租税負担の軽減、回避のため、会計帳簿に虚偽表示をして架空の雑損失を計上したものであるから、隠ぺい、仮装の行為に当たるとして重加算税の賦課決定処分を行った。しかしながら、本件仮払金等の発生原因は明確ではなく、その費途も明らかでないことから、本件経理処理による雑損失計上額は法人税法上損金の額に算入されないものの、このことをもって、隠ぺい、仮装の行為に当たるとまでいうことはできず、他にこの認定を覆すに足りる証拠はないから、重加算税の賦課決定処分は、過少申告加算税相当額を超える部分の金額につき取り消すのが相当である。(平11. 3. 2東裁(法)平10-114)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平100015
- 裁決年月日
- 平成11年2月19日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が本件事業年度の決算に際して、特別賦課金を収入から減算し、預り手形勘定に振り替える経理処理を行ったことは課税を免れるために、預り手形として仮装したものである旨主張する。 しかしながら、本件事業年度の決算については、①理事会や通常総会で承認されていること、②通常総会、組合員2社からの特別賦課金に係る問い合わせに対しても、預り手形勘定としている旨回答し、債務として認識していること及び③貸借対照表及び損益計算書にも適切に計上していること等から、請求人が、課税標準等又は税額等の計算の基礎となる事実についても、隠ぺいし、あるいはそれが真実であるかのように装う等、事実を歪曲する意図をもって行ったものとは認定することができない。 したがって、本件は、通則法第68条第1項の規定に該当せず、他に隠ぺい又は仮装した事実を認めるに足る証拠資料もないので、重加算税を賦課することは相当でない。(平11.2.19福裁(法)平10-15)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平100013
- 裁決年月日
- 平成11年2月9日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、仕入金額から控除する前渡金の算定に当たり、合理的でない本件前渡金算出計算式を適用することによって、過大に売上原価を計上し、所得金額をことさら過少に計上したものと認められることから、通則法第68条第1項に該当する旨主張する。しかしながら、請求人が適用していた当該計算式は、継続適用しているものであり、当該計算式を適用したことが隠ぺい、仮装に該当するとは認定できず、また、ことさら過少に申告したと認められないことから、重加算税を賦課することは相当ではない。(平11. 2. 9福裁(法)平10-13)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平100013
- 裁決年月日
- 平成11年2月9日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、翌事業年度に実行予定の社員旅行の費用を旅行会社に前払いし、前払いした金額を、福利厚生費として損金に計上しているが、これは、本事業年度においては、前払金として処理すべきことを知りながら、故意に費用を繰上げ計上することにより、本事業年度の所得金額の圧縮を意図したものと認められることから、通則法第68条第1項に該当する旨主張する。しかしながら、旅行会社との通謀の事実もなく、課税標準の基礎となるべき事実を隠ぺい又は仮装したと認められないことから、重加算税を賦課することは相当ではない。(平11. 2. 9福裁(法)平10-13)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平100029
- 裁決年月日
- 平成10年12月17日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 法人の普通預金口座に本件賃貸料が振り込まれているが、これは当該口座を同社が管理していることによるものであると認められ、また、同社は法法第126条に規定する帳簿を備え付け、本件賃貸料を自社の収入として計上していることからしても、このことをもって、被相続人が課税要件事実の全部又は一部を隠ぺいしたとするのは相当ではない。 また、法人の帳簿に本件賃貸料が記載されているが、これは同社が本件甲賃貸借契約を根拠として、本件賃貸料を自社の収入としていることによるものと認められることからすれば、この帳簿の記載をもって、被相続人が存在しない課税要件事実を存在するかの如く見せかけたものであるとするのは相当ではない。 また、他に上記認定を覆し、原処分庁主張の事実を認めるに足りる証拠もないことから、重加算税の賦課決定処分は相当ではない。(平10.12.17高裁(所)平10-29)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平100040
- 裁決年月日
- 平成10年12月17日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が建設仮勘定に計上し、その後、雑損失として会計処理した本件金員は請求人が本件土地を取得するためにB社に支払った代金の一部であり、本件土地の取得価額であるにもかかわらず、請求人が本件金員を建設仮勘定と経理し、雑損失として会計処理した行為は、本件土地の取得価額の一部を建設仮勘定と経理仮装し、新規取得土地等に係る負債の利子の損金不算入額の計算を回避して、その後、雑損失処理をしたものと認められるから、通則法第68条第1項に該当する旨主張する。しかしながら、本件金員の支払の事実を証する明確な証拠がなく、支払目的も不明確であるものの、請求人が故意に事実を隠ぺいし、又は仮装したとする具体的な証拠はなく、請求人が国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実を隠ぺいし、又は仮装していたものと判断するに足る証拠もないことから、隠ぺい仮装の故意がなかったというべきであり、重加算税の賦課決定処分は取り消すべきである。(平10.12.17名裁(法・諸)平10-40)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平100063
- 裁決年月日
- 平成10年12月15日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人は、本件パート等の給与等について意図的に源泉所得税の年税額が発生しないように、源泉徴収簿にその一部を除外して記載していたのであるから、分割支給の記載がある本件パート等の給与等は、分割支給を装っていない月を含めたその年分の全額が重加算税の対象税額となる旨主張する。しかしながら、パート等に支給した給与等について、分割支給した一方のみを課税対象として、故意に税額が発生しないように図ったことは、通則法第68条第3項に規定する重加算税の賦課要件を充足するが、分割支給のない月については、仮装又は隠ぺいの事実があったと見ることはできないから、重加算税の対象とすることはできない。(平10.12.15大裁 (諸) 平10-63)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平100041
- 裁決年月日
- 平成10年10月26日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人は1,500万円を超える貸店舗の賃貸収入がありながら、当該賃貸収入に係る不動産所得の帳簿の備付け、記録及び保存を行わずに不動産所得を申告せず、また、更正処分に係る調査において帳簿書類を一切提示しなかったことから、請求人は、多額の不動産所得があることを認識しながら、所得の隠ぺいを意図して、ことさら過少に記載した内容虚偽の納税申告書を提出したことは、仮装、又は隠ぺいに該当するとして、重加算税の賦課決定処分をしたが、請求人の確定申告の状況、調査後半における税理士への帳簿等の整理の依頼及び異議調査での帳簿書類の提示などから判断すると、請求人には不動産所得と事業所得を区分して申告することについての認識が十分でなかったという疑いがあり、結果として不動産所得の一部は申告されていることを考慮すると、請求人が確定申告の当初から真実の所得金額を隠ぺいしようという確定的な意図の下に、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をして、所得金額をことさら過少に記載した内容虚偽の納税申告書を提出したと認めることはできず、また、事後的に隠ぺいのための具体的工作を行ったという事実を認めることはできず、所得金額の大部分を脱漏したということもできない。そうすると、本件については、請求人が通則法第68条第1項に規定する国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出したと認めることはできないから、重加算税の賦課決定処分はその全部又は一部を取り消すのが相当である。(平10.10.26東裁(所)平10-41)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平100029
- 裁決年月日
- 平成10年9月30日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №56・78ページ
要旨
○ 原処分庁は、請求人が賃貸していた部分を売買契約書の中で居宅に使用していると記載したことは、請求人が措法第31条の3及び同法35条の規定による特例を受ける意図を持って、当該部分が請求人の居住の用に供されていたごとく装うためになされたものであり、仮装行為にあたると認定している。しかしながら、請求人が賃貸していた部分については、請求人がお花及び料理の教室としての使用を中止した後は請求人による事業以外の部分として多少の使用を認めることができ、そのような状況において、請求人が賃貸していた部分を居住用部分と認識していたとしても無理もないと認められ、その認識に基づいて売買契約書の中で居宅に使用していると記載した行為のみをもって、仮装行為ということはできない。(平10. 9.30東裁(所)平10-29)裁決事例集 №56・78ページ
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平100007
- 裁決年月日
- 平成10年8月31日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、交換の相手方が本件取得土地を取得する以前に請求人の所有する土地との交換を意図していたこと及び交換の相手方が本件取得土地を使用する意思のなかったことを認識していながら、あえて法法第50条第1項に規定する交換取得資産を1年以上所有するという要件を充足させたのち、当初から予定していた交換を行ったことは、本件交換が同法第50条の規定に該当するかのごとく装う行為と認められ、このような請求人の行為は通則法第68条第1項に該当する旨主張する。しかしながら、請求人は、交換について税務署に相談し、一般的な適用要件の回答を受けたと認められること及び税務署の担当者は、請求人に対し、本件交換について特例の適用がないとの回答はしていないと認められることから、請求人は自らの判断で本件交換に特例の適用があると認識して本件交換を行ったと認められ、また、請求人において、本件交換による損金算入が適法であるかのごとく仮装した行為や事実関係をわい曲して関係書類を作成した事実は認められないから、本件交換について事実の全部又は一部の隠ぺい又は仮装があったということはできず、重加算税の賦課決定処分は過少申告加算税相当額を超える部分の金額につき取り消すのが相当である。(平10. 8.31広裁(法)平10- 7)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平090180
- 裁決年月日
- 平成10年6月12日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、(1)本件マンションの譲渡に係る取引の中間に2社が介在していたかのような契約書等を作成して調査担当者に提示したこと、(2)本件借入金利子を本件マンションの取得費に算入して譲渡所得の金額を計算していたこと及び(3)本件マンションの使用状況について、調査担当者の調査状況に応じて賃貸時期を順次変転させ、真実とは異なる答弁をしたことが認められ、これら一連の行為によって、請求人は事実を仮装し、その仮装したところに基づいて本件マンションの譲渡代金を過少に申告していたものであるから、請求人の行為は通則法第68条第1項に該当する旨主張する。しかしながら、(1)取引の中間に2社が介在していた事実は否定できず、(2)請求人が借入金利子を取得費に加えたことについても、直接的な仮装又は隠ぺい行為が認められないのであるから、当初から課税を回避しようとする意図があったとまで認定することはできず、さらに、(3)マンションの使用状況に関する回答についても原処分庁が認定しているような確定的な内容ではないことが認められる。よって、請求人が本件修正申告書において、本件借入金利子を本件マンションの取得費に加えることにより本件マンションの譲渡所得を過少に申告した行為は、通則法第68条第1項の課税標準等の計算の基礎となるべき事実を隠ぺいし又は仮装したことには該当せず、他にその事実を認めるに足りる証拠資料もないから、重加算税を賦課することは相当でない。(平10. 6.12東裁(所)平 9-180)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平090052
- 裁決年月日
- 平成10年5月28日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No55・25ページ
要旨
○ 原処分庁は、請求人が3区画の土地を譲渡したにもかかわらず、確定申告において1区画分のみを申告し、調査時の指摘により修正申告したことは、その譲渡代金の使途に目的があって計画的に行われたこと及び3区画分の譲渡所得に係る所得税の納付資金不足に起因したものと認められるので、意図的に行われた過少申告であるとして重加算税を賦課決定しているが、その譲渡における売買契約書の作成、所有権移転登記及び譲渡代金の授受について何ら隠ぺい又は仮装の行為がなく、また、確定申告後に、調査による事実の把握を困難ならしめるような特段の行為は一切認められず、通則法第68条第1項に規定する具体的な事実がないことから、重加算税の賦課決定処分は、過少申告加算税相当額を超える部分につき取り消すべきである。(平10. 5.28仙裁(所)平 9-52)裁決事例集No55・25ページ
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平090078
- 裁決年月日
- 平成10年4月28日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が架空の外注加工費を二重に計上したところに基づき、確定申告書を提出したことは、通則法第68条第1項に該当する旨主張する。しかしながら、本件外注加工費の二重計上は、請求人の代表者が外注加工費を小切手で支払い領収証を受け取ったが、経理事務を担当する代表者の妻はそれを知らずこの領収証を基に現金出納帳に記帳したことから同一外注加工費が二重に計上されたものであり、経理事務を担当する妻の経理知識の乏しいことと、単なる不注意による記載誤りから生じたものであると認められ、請求人が現金出納帳に日々の記帳を行い、帳簿残高と実際の現金残高との突合を行っておれば二重計上の誤りを容易に発見できたものであるが、請求人がそれを行っていなかったとしても直ちに課税標準等または税額等の計算の基礎となる事実を隠ぺい又は仮装したものということはできない。(平10. 4.28名裁(法)平 9-78)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平090092
- 裁決年月日
- 平成10年3月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が本件家屋を居住の用に供していないにもかかわらず、本件家屋に昭和39年11月から平成7年6月まで居住していたかのごとく民生委員に証明書を作成させ、確定申告書等に本件特例を適用する旨記載し、本件証明書を添付して提出したことは通則法第68条第1項に該当し、重加算税の賦課決定処分は適法である旨主張するが、請求人が居住用の家屋であると認識していたことに相当の理由があり、住民票の写しに代わる民生委員の証明書も税務署に問い合わせた上作成したものであり、請求人の行為に隠ぺい、仮装の事実を認めることはできないから、重加算税の賦課決定処分は、過少申告加算税相当額を超える部分の金額について取り消すべきである。(平10. 3.31大裁 (所) 平 9-92)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平090074
- 裁決年月日
- 平成10年3月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、(1)平成2年6月5日付で県知事あてに請求人とA社間の本件土地売買等届出書が提出されていること、(2)本件土地賃貸借契約を締結した平成2年12月1日において本件土地の譲渡について具体的な内容が定められていたこと及び(3)A社は本件賃貸借契約締結後、本件土地を利用していなかったこと等から、本件賃貸借契約は実体が伴わず、A社との間で本件土地を事業の用に供していたかのように仮装するためあえて作成したものと認められることから、重加算税の賦課決定処分は適法である旨主張する。しかしながら、当審判所の調査によれば、本件賃貸借契約どおりに保証金及び賃借料がA社から請求人に実際に支払われており、当該契約は現に存在することが認められるから、当該契約の締結を仮装ということはできず、他にこの認定を覆すに足りる証拠も認められないから、重加算税の賦課決定処分は過少申告加算税相当額を超える部分の金額につき取り消すべきである。(平10. 3. 6関裁(所)平 9-74)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平090049
- 裁決年月日
- 平成10年2月19日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が真実の不動産売買契約書を破棄した上、真実の買主と認められない者を介在させた契約書を作成し、その契約書に基づいて過少申告したことは事実を隠ぺい、仮装したことに当たる旨主張する。しかしながら、請求人が譲渡した土地は、譲受人である建売住宅業者が建売住宅の敷地とするために購入したものであり、その譲渡した土地の一部を建売住宅の購入者が金融機関からの融資の資料とするために請求人を売主、建売住宅の購入者を買主として、形式的な契約書を作成したことを、請求人は一つの取引が二つの取引に変更になったものと誤信して、その形式的に作成した契約書に基づき譲渡所得を申告したものと認められるから、請求人が誤信したことをもって事実を隠ぺい、仮装したとまではいえない。(平10. 2.19名裁(所)平 9-49)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平090019
- 裁決年月日
- 平成9年12月19日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人の本件取引先に係る売上金額は、売上帳と称するノートには記載されているものの、総勘定元帳には記載せず、益金の額に計上されていないこと及び請求人が詐欺に遭ったため、売上代金を回収できなくなったとする事実も認められないことから、本件売上金額が益金の額に算入されなかったことは、隠ぺいの意図をもってなされたものである旨主張する。しかしながら、総勘定元帳には売上帳に記載された他の取引先に係る売上金は計上されており、また、本件取引に係る請求書等は保存されていることから、本件売上帳の記載内容は真実であることが認められ、本件売上帳は総勘定元帳の補助簿であり、本件売上金額を総勘定元帳に記載しなかったことをもって隠ぺいしていたとすることはできず、また、請求人が本件売上金額を回収したとする事実を認めるに足る証拠はないことから、本件賦課決定処分は、過少申告加算税相当額を超える部分の金額につき取り消すのが相当である。(平 9.12.19熊裁(法)平 9-19)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平090037
- 裁決年月日
- 平成9年12月9日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No54・94ページ
要旨
○ 原処分庁は、請求人はA社及びB社の取締役であるから、被相続人の両社に対する貸付金の存在を知り得たにもかかわらず、これを本件相続財産から除外して相続税の申告をしたことは、通則法第68条第1項に該当する旨主張する。しかしながら、原処分庁の主張は、請求人が意識的な過少申告を行ったものであるというに過ぎず、隠ぺい又は仮装であると評価すべき行為の存在を主張・立証しておらず、また、本件貸付金について隠ぺい又は仮装の事実を認め得る証拠もないので、重加算税の賦課決定処分は、過少申告加算税相当額を超える部分の金額につき取り消すべきである。(平 9.12. 9大裁 (諸) 平 9-37) 裁決事例集No54・94ページ
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平090032
- 裁決年月日
- 平成9年12月4日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、損害保険契約の解約に伴う返戻金を雑収入として経理処理すべきにもかかわらず、保険積立金を取り崩したとして雑損失を計上したものであるが、雑損失は、損害保険契約の解約返戻金の経理処理を税理士事務所の事務員が単純に事実誤認をして発生したもので、請求人の代表者はその事実を知らず、法法第151条に基づいて自署押印をして申告したと認められるから、請求人の代表者としての責任は免れないが、請求人には隠ぺい又は仮装の事実はないから、重加算税の賦課決定処分のうち過少申告加算税を超える部分の金額は取り消すのが相当である。(平 9.12. 4大裁 (法) 平 9-32)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平080131
- 裁決年月日
- 平成9年6月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ (1)雑収入の計上漏れのうちの一部について、請求人は、請求人の代表者個人が受け取るべき金員であると認識していたものと認められること、(2)代表者の個人的費用を仕入れ及び雑費勘定に計上したことについては、隠ぺい又は仮装行為が認められないこと、(3)過少申告となった課税土地譲渡利益金額の一部は、計算誤りによるものであることが認められることから、原処分庁が、これらを重加算税の賦課決定処分の対象としたことは相当でない。(平 9. 6.25大裁 (法・諸) 平 8-131)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平080199
- 裁決年月日
- 平成9年5月8日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、本件土地の譲渡前に締結した賃貸借契約は、本件土地を措法37条(事業資産の買換えの場合の譲渡所得の課税の特例)の適用対象となる事業用資産と仮装するためあえて締結したものである旨主張するが、当該賃貸借契約に基づき賃貸料が支払われていることからすれば、当該賃貸借を仮装の取引と認めることはできない。(平 9. 5. 8東裁(所)平 8-199)、(平 9. 5. 8東裁(所)平 8-200)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平080054
- 裁決年月日
- 平成9年1月31日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が多額の立退料収入がありながら申告せず、当該金員で本人確認を必要としない少額に分散した割引債券を遠隔地において購入し、また、当該債券を換金する際には架空名義を使用したことは隠ぺい又は仮装に該当するとして、重加算税の賦課決定処分をした。しかしながら、(1)請求人が取得した金員は、請求人が本件物件の譲渡人の委任を受け譲受人から売買代金の全額を受領し、請求人名義の普通預金口座へ入金した後、譲渡に係る分配金等を渡した残額として取得した立退料であり、これが生じた時において請求人名義の口座に入金されているのであるから、隠ぺいがあったということはできず、また、(2)本件物件に係る譲渡所得の申告は、譲渡人がするとの前提の下に売買代金の処分がされていることからすると、請求人自らの所得を隠ぺいする意図で申告しなかったと断定することもできないから、重加算税の賦課決定処分のうち無申告加算税相当額を超える部分の金額は取り消すのが相当である。(平 9. 1.31大裁 (所) 平 8-54)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平080055
- 裁決年月日
- 平成9年1月31日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が本件物件の譲渡価額の一部を本件株式の譲渡価額に付け替え、真実の金額と異なる売買代金の契約書を作成したとするが、請求人が本件物件及び本件株式の譲渡に当たって、その取引価額の総額を隠ぺいした事実及び二重契約書が存在するといった事実も認められず、他にその事実を認めるに足りる証拠資料もないから、重加算税を賦課することは相当でない。(平9.1.31大裁(法・諸)平8-55)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平080055
- 裁決年月日
- 平成9年1月31日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が本件物件の譲渡価額の一部を本件株式の譲渡価額に付け替え、真実の金額と異なる売買代金の契約書を作成したとするが、請求人が本件物件及び本件株式の譲渡に当たって、その取引価額の総額を隠ぺいした事実及び二重契約書が存在するといった事実も認められず、他にその事実を認めるに足りる証拠資料もないから、重加算税を賦課することは相当でない。(平 9. 1.31大裁 (法・諸) 平 8-55)、(平 9. 1.31大裁 (法・諸) 平 8-56)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平080045
- 裁決年月日
- 平成9年1月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 本件支払利息につき、請求人は、総勘定元帳において、支払時に短期借入金勘定の借方に計上し、事業年度末に当該短期借入金勘定を支払利息勘定に振り替えているが、これのみで隠ぺい又は仮装の行為があったと認めることはできず、他に事実を隠ぺい又は仮装したものと認めるに足る証拠がないことから、重加算税の賦課決定処分のうち過少申告加算税相当額を超える部分は取り消すべきである。(平 9. 1.10関裁(法)平 8-45)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平080026
- 裁決年月日
- 平成8年12月19日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人は真実の課税標準等を容易に認識し得る立場にあり、かつ、課税期間に係る基準期間の課税売上高が3,000万円を超え、消費税の課税事業者となることを認識できたにもかかわらず、確定申告書の提出を怠り、納税義務を免れたことから、重加算税の賦課決定処分は適法である旨主張する。しかしながら、これらの事実をもって、請求人が単に基準期間の課税売上高が3,000万円を超え、消費税の納税義務者となることを認識しながら、法定申告期限までに納税申告書を提出しなかったにとどまらず、事実を隠匿しあるいは脱漏し、又は、所得、財産、あるいは取引上の名義を装う等事実を歪曲するなどして、「その国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出した」場合に該当するとは認め難く、請求人の行為が通則法第68条第1項に規定する行為に該当するとの原処分庁の主張は採用できない。(平 8.12.19名裁(所・諸)平 8-26)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平080040
- 裁決年月日
- 平成8年12月18日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が(1)日々の売上金額を記載し、消費税に係る真実の課税売上高を計算することができたにもかかわらず、消費税の申告をしなかったこと、(2)所得税の確定申告に当たり、売上金額を3,000万円以下とすることにより、消費税に係る納税義務を免れようとしたことを重加算税の賦課要件としているが、請求人は(1)請求人の規模では消費税の申告は不要であると思い込んでいたこと、(2)日々の売上を記載したノート以外には消費税に係る記録計算書類等を作成していなかったこと、(3)消費税を免れることを意図して売上金額を3,000万円以下にするとの認識を有していたとは認められないことから、請求人が故意に消費税の計算の基礎となるべき事実を隠ぺいし又は仮装し、消費税の納税申告書を提出しなかったものとは認められず、所得税の過少申告行為をもって直ちに消費税に係る課税売上高を隠ぺいし又は仮装したことと認めるべき確たる証拠はない。(平 8.12.18大裁 (所・諸) 平 8-40)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平080016
- 裁決年月日
- 平成8年12月17日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、平成4年分の譲渡所得に対する税率が引き上げられたことから、請求人が所得の帰属年分を仮装するため、契約書及び手付金の領収証の日付を平成3年12月30日と虚偽表示し、また、譲受人に対し仮装の協力を求めた旨主張する。しかしながら、請求人自ら契約書及び手付金の領収証の日付を虚偽表示した事実は認められず、契約の成立を期した本件譲渡の仲介人が、請求人に対して平成3年中に契約したものと認識させるために平成3年12月30日としたことが認められ、また、平成3年中に契約されたものと認識した請求人が、譲受人に対し、平成3年中に契約したこと及びその旨の文書を原処分庁に提出するよう申し入れたとしても、そのことをもって、仮装の協力を求めたとまで認定することはできない。そうすると、請求人が所得金額の計算の基礎となるべき事実を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づいて納税申告書を提出したとする事実はないと認めるのが相当である。(平 8.12.17仙裁(所)平 8-16)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平080019
- 裁決年月日
- 平成8年10月24日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、領収証のない外注費について、支出した事実が認められないにもかかわらず、請求人が支出したかのように仮装経理した旨主張するが、原処分庁は、領収証がないことのみをもって仮装したと認定し、他に仮装した経理処分をしていたと認めるに足りる証拠資料はなく、請求人の経理処理に仮装隠ぺいがあったと認めることはできない。(平 8.10.24関裁(法・諸)平 8-19)
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