裁決要旨 1欠損金額の更正
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令020028ほか 1件
- 裁決年月日
- 令和2年12月15日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 101001010
- 争点
- 10更正決定等の期間制限、徴収権の消滅時効/1更正決定等の期間制限/1欠損金額の更正
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№121
要旨
○請求人は、法人税の更正処分(本件更正処分)について、原処分庁は、本件更正処分において、請求人の事業年度の所得の金額の計算上損金の額に算入されないとした金額と、当該事業年度の確定申告書に記載された欠損金額との差額(本件差額)を、損金の額と認定しているが、法人税法には本件差額を損金の額とする規定はないことから、本件更正処分は、所得金額を増額させる更正となり、その場合には、国税通則法(通則法)第70条《国税の更正、決定等の期間制限》第2項ではなく、第1項が適用され、更正の期間制限5年を徒過して行われた本件更正処分は違法である旨主張する。しかしながら、通則法第70条第2項は、①「法人税に係る純損失等の金額で当該課税期間において生じたもの」を②「増加させ、若しくは減少させる」更正は、同条第1項の規定にかかわらず、同項に定める期限から9年を経過する日まですることができる旨規定しており、同条第2条《定義》第6号ハ(2)は、法人税に係る「純損失等の金額」とは、その事業年度以前において生じた欠損金額のうち翌事業年度以後の事業年度分の所得の金額の計算上順次繰り越して控除等することができるものと規定しているところ、本件更正処分は、①当該事業年度に生じた純損失等の金額を、②零円まで「減少させ」たものと認められるから、通則法第70条第2項を満たすものであり、また、請求人が主張する本件差額は、通則法第70条第2項に則して、当該純損失等の金額を限度とした更正処分を行うために原処分の対象外とした金額であり、当該金額を損金の額と認定したものではない。(令2.12.15大裁(法)令2-28)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平280057
- 裁決年月日
- 平成29年6月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 101001010
- 争点
- 10更正決定等の期間制限、徴収権の消滅時効/1更正決定等の期間制限/1欠損金額の更正
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、理事らに対する給与その他報酬として損金の額に算入した金額(本件各給与等)は、理事らに対する役員給与及び顧問料としての実体を有するものであるから、仮装経理により理事長に支給された役員給与とはいえない旨主張する。しかしながら、本件各給与等は、理事らは請求人に対して全く労務又は役務を提供しておらず、まして、請求人の経営に参画していないことなどからすると、本件各給与等は、労務若しくは役務の提供又は理事としての地位に対する対価の性質がなく、給与又は報酬とは認められない。そして、理事長は、請求人において全面的な権限を有し、本件各給与等について自ら支給額を決定していることも考慮すると、本件各給与等は、理事らに対する給与又は報酬ではないにもかかわらず、理事長が請求人を代表して、一方的に理事ら名義の預金口座に振り込んだものであるから、理事長に対する役員給与であると認められる。したがって、請求人の申告は、理事長に対する給与を、理事らに対する給与等に仮装したところに基づき、過少申告をしたのであり、偽りその他不正の行為によりその税額を免れていたものと認められる。(平29. 6.14 大裁(法・諸)平28-57)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平190043
- 裁決年月日
- 平成20年5月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 101001010
- 争点
- 10更正決定等の期間制限、徴収権の消滅時効/1更正決定等の期間制限/1欠損金額の更正
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 No.75・147ページ
要旨
○ 請求人は、国税通則法第70条第1項が、法人税の更正について5年の期間制限を規定している趣旨からすれば、同条第2項第3号に規定する更正で、法人税の欠損金額を減少させるものについては、当該欠損金額が生じた事業年度の法定申告期限から5年を経過した日以後においては、納税者に有利になる場合に限り、することができると解すべきであるから、本件のように納税者に不利益となる更正は、することができない旨主張する。しかしながら、法人税に係る更正の期間制限が、国税通則法第70条第2項に規定する7年とされるか同条第1項に規定する5年とされるかは、その更正が純損失等の金額に係る更正であるか否かによって定まり、その更正が納税者にとって有利か不利かなどの事由が、これらの規定を適用する場合の要件とされていないことは、規定上明らかであって、また、法人税の純損失等の金額に係る更正の期間制限が、平成16年の税制改正により、それまでの5年から7年に延長されたのは、法人税に係る欠損金の繰越期間が、それまでの5年から7年に延長されたことに伴い、繰越期間内の欠損金額に誤りがあれば更正できるようにするため、法人税の純損失等の金額に係る更正の期間制限についても、法人税に係る欠損金の繰越期間と同様に、7年に延長することとされたものであるから、この趣旨からしても、法人税の純損失等の金額に係る更正は、それが納税者にとって有利になるか不利になるかにかかわらず、法定申告期限から7年を経過する日まで、することができると解すべきである。(平20. 5.19 関裁(法)平19-43)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平180057
- 裁決年月日
- 平成19年3月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 101001010
- 争点
- 10更正決定等の期間制限、徴収権の消滅時効/1更正決定等の期間制限/1欠損金額の更正
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件一時金を受け取ったのは、国税通則法第23条第1項の更正の請求ができる期限及び原処分庁が同法第70条第2項に基づいて減額更正ができる期限を経過した後であり、同条同項は、このような場合をも想定した上で更正の期間制限を規定したものとは解しがたく、法の不備であると考えられること及び同条同項で制限されている日を経過した後に行われた減額更正処分を認めた別件裁決があることから、本件更正の請求に基づいて同法第70条第2項により、何らかの救済措置がされてしかるべきである旨主張する。 しかしながら、納税者に有利となる減額更正処分といえども、原処分庁が、法律を逸脱してまでその裁量により処分を行うことができないことは明らかであって、このことは、請求人が主張するような事情が存する場合であっても異ならない。また、仮に請求人の主張が、上記のような事情がある場合において、なお減額更正処分を認めない法令自体の適否ないし違憲を主張するものであるとしても、当審判所は、税務署長等が行った処分が国税に関する法令に反する違法、不当な処分であるか否かを判断する機関であって、その処分の基となった法令自体の適否又は合理性ないしは、法令自体の合憲又は違憲を判断することは、その権限に属さないことであるので、当審判所の審理の限りではない。さらに、別件裁決は、原処分庁が更正の期間制限に反するという瑕疵のある減額処分をした後に、当該処分に瑕疵があることを理由にそれを取り消すことができるかどうかが争われた事案において、上記瑕疵があることを理由として減額更正処分を取り消すことはできない旨の判断を示したもので、いわば、瑕疵のある処分を事後的に追認したものにすぎず、国税通則法第70条第2項に規定する期間制限に反する減額更正処分を行うことを積極的に認めた裁決ではない。したがって、請求人の主張は理由がない。(平19. 3. 8 大裁(所)平18-57)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平160014
- 裁決年月日
- 平成17年2月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 101001010
- 争点
- 10更正決定等の期間制限、徴収権の消滅時効/1更正決定等の期間制限/1欠損金額の更正
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №69・186ページ
要旨
○ 請求人は、税務調査が遅くなったことが平成10年12月期に係る減額更正の除斥期間を経過した理由である旨主張するが、税務調査は、法人税法第153条の規定に基づき行われるものであり、質問調査の範囲、程度、時期、場所、手段など実定法に特段の定めのない実施細目については、これを担当する原処分庁の職員の合理的な判断にゆだねられていると解されているところ、本件事業年度に係る確定申告書が平成15年12月1日に提出され、その後、原処分庁が請求人に対する税務調査に着手して平成16年6月23日付で原処分が行われるまでの間に、平成10年12月期に係る減額更正の除斥期間が経過したとしても、これを不当、違法とすることはできない。さらに、請求人は、前回調査において、原処分庁は、平成10年12月期の仮装経理の事実を確認していたのであるから、その時点で減額更正をすべきであった旨主張するが、前回調査時においては、請求人は、法人税法第129条第2項に基づく修正経理を行った確定申告書を提出しておらず、原処分庁において減額更正をすべき理由はなかったのであるから、請求人の主張は失当である。(平17.2.24熊裁(法)平16-14)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平090019
- 裁決年月日
- 平成9年12月19日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 101001010
- 争点
- 10更正決定等の期間制限、徴収権の消滅時効/1更正決定等の期間制限/1欠損金額の更正
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成5年6月期の更正処分は、法定申告期限から3年を経過してなされており、更正の期間制限を定めた通則法第70条第1項の規定により、違法であるから、本件更正処分はその全部を取り消すべきである旨主張する。しかしながら、平成5年6月期の更正処分は、当該事業年度に生じた欠損金の額を減少させる更正処分であり、通則法第70条第2項第3号の規定により国税の法定申告期限から5年を経過する日まで更正をすることができるから、本件更正処分は適法である。(平 9.12.19熊裁(法)平 9-19)
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