裁決要旨 2納税申告の無効
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令060032
- 裁決年月日
- 令和7年2月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の所得税等の修正申告書等の提出に先立つ原処分庁所属の調査担当職員(本件調査担当職員)とのやり取りが国税の調査であったことを否認した上で、国税の還付を受けるための書類に署名した認識しかなく、また、本件調査担当職員から当該修正申告書等の内容についての説明もなく、当該修正申告書等は、請求人の意思に基づかずに作成されたものであるから、所得税等の修正申告等は無効であり、当該修正申告等に基づく加算税の賦課決定処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、本件調査担当職員は請求人に対し、事前通知を行った上で、所得税等の実地の調査を開始し、調査結果説明及び修正申告等の勧奨を行った後、当該修正申告書等への署名を求め、請求人はこれに応じ、当該修正申告書等に署名した事実が認められ、また、本件調査担当職員は、当該修正申告等の勧奨の一環として、当該修正申告書等の内容についての説明を行ったこと、当該調査中及び当該調査結果説明において、還付金のほか、追加の納税が発生する見込みであることを説明していると認められ、請求人は、当該修正申告書等の内容全体を確認した上で、自らの意思に基づいて、当該修正申告書等に署名したと認められるから、当該修正申告等は無効ではなく、当該加算税の賦課決定処分は適法である。(令7. 2.21 関裁(所・諸)令6-32)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 令060003
- 裁決年月日
- 令和6年11月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所得税等についての調査(本件調査)の手続に違法があり、請求人がした各修正申告書の提出(本件各修正申告)は無効であるから、過少申告加算税の各賦課決定処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、修正申告は、税務署長の調査の有無にかかわらず、納税者が自己の意思により行うものであって、調査が要件となっているものではなく、本件調査の手続に係る違法を理由として本件各修正申告が無効となることはない。(令6.11.29 広裁(所)令6-3)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令050023
- 裁決年月日
- 令和6年1月9日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が関わっていた事業(本件事業)に係る所得は請求人に帰属せず、また、請求人が提出した各修正申告書等(本件各修正申告書等)については、税理士の誤った説明を請求人が信じて錯誤に陥ったことにより提出したものであり、本件各修正申告書等により負担する税額も多額であるから、請求人に対する重加算税等の各賦課決定処分(本件各賦課決定処分)は、錯誤を理由として取り消されるべきである旨主張する。確かに、本件事業に係る所得は請求人に帰属しないものの、本件事業から生ずる収益を享受する者が誰であるかは、本件事業の運営に関する諸状況を総合的に勘案して初めて明らかにできる事柄であるから、本件各修正申告書等に係る錯誤が客観的に明白であるとはいえない。また、税理士の誤った説明を信じたことは法の不知に起因するものであることから、更正の請求以外の方法による是正を認めなければならないほどの重大な錯誤とはいえない。そうすると、本件各修正申告書等の記載内容に係る錯誤が、客観的に明白かつ重大であるということはできないので、本件においては、請求人による錯誤の主張を許すことはできない。以上によると、本件各賦課決定処分は、本件各修正申告書等が錯誤に基づくものであることを理由として、取り消されることにはならない。(令6. 1. 9 大裁(所・諸)令5-23)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 令040005ほか 2件
- 裁決年月日
- 令和4年10月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、税務調査における調査担当職員の証拠収集手続に重大な違法があり、そのような違法な調査を受けて請求人が行った修正申告は無効である旨主張する。しかしながら、修正申告は、課税庁の調査の有無にかかわらず、納税者が自己の意思により行うものであって、更正と異なり、調査が要件になっているものではない。したがって、修正申告が課税庁の調査を受けてされた場合であっても、当該調査の手続上の違法があることを理由にその修正申告が無効になることはない。(令4.10.14 福裁(法)令4-5)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令030046
- 裁決年月日
- 令和4年5月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁所属の調査担当職員(本件職員)から、所得税の修正申告をしょうようされた際、長時間にわたり圧迫感のある面接ブース(本件面接ブース)に閉じ込められ、修正申告するよう強要されたため、当該強要行為に基づいてなされた修正申告は無効であり、当該修正申告に基づく過少申告加算税の賦課決定処分も取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、①本件職員との面接において、請求人が新たに資料を提示しており、その内容を確認するためにある程度の時間を要したと考えられることなどからすると、面接時間が過度に長いとは認められず、また、②本件面接ブースは、広いとはいえないものの、納税者等との面談に一般的に使用されており、出入口に鍵の掛からない簡易的な扉しかなかったことなどからすれば、請求人を閉じ込めることができるような空間であったとはいえず、さらに、③本件職員の請求人に対する調査結果等の説明は、税務調査に基づく修正申告書を提出する上での一般的な事項であり、修正申告の強要には当たらない。したがって、本件職員が請求人に対して修正申告を強要したとは認められず、請求人の修正申告は有効であり、過少申告加算税の賦課決定処分が取り消されることとはならない。 (令4. 5.10 名裁(所)令3-46)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令020003
- 裁決年月日
- 令和2年7月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○請求人は、具体的な内容を把握しないまま、請求人の代表者(本件代表者)がやむを得ず各修正申告書(本件各修正申告書)を提出したものであり、本件各修正申告書は請求人の意思に基づくものではなく無効である旨主張する。しかしながら、本件各修正申告書は、本件代表者が弁護士に依頼して作成及び提出されたものであり、本件各修正申告書の内容も、本件代表者は本件各修正申告書の内容を当然に把握していたと認められる。したがって、本件各修正申告書は、請求人の意思に基く有効な申告書である。(令2.7.8名裁(法・諸)令2-3)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 令010006
- 裁決年月日
- 令和元年10月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分に係る調査(本件調査)を担当した職員(本件調査担当職員)が、税務に無知な請求人に対し、国税通則法第70条《国税の更正、決定等の期間制限》第4項第1号に規定する「偽りその他不正の行為」に該当する事実がないにもかかわらず、修正申告の勧奨を行ったことで請求人の判断を誤らせ錯誤に陥れたものであるから、請求人のした各修正申告(本件各修正申告)は錯誤により無効であり、原処分を取り消すべきである旨主張する。しかしながら、請求人の主張する錯誤は、本件各修正申告に係る申告書の記載内容に係るものではなく、また、本件調査又は本件調査担当職員による修正申告の勧奨を原因として、請求人が判断を誤って修正申告をした事実も認められず、本件各修正申告に客観的に明白かつ重大な錯誤があったとはいえないから、請求人の主張には理由がない。(令元.10.24 仙裁(所・諸)令元-6)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 令010006
- 裁決年月日
- 令和元年10月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分に係る調査には国税通則法第74条の11《調査の終了の際の手続》第5項に規定する税務代理人に対する同条第2項の調査結果の内容の説明を、納税義務者たる請求人の同意を得ることなく行った違法があるから、請求人のした各修正申告(本件各修正申告)は無効であり、原処分を取り消すべきである旨主張する。しかしながら、修正申告は自己の意思により行うものであるところ、請求人は修正申告書を提出しているから、同条第5項に規定する請求人の同意がなかったことのみで本件各修正申告が無効となるものではなく、請求人の主張には理由がない。(令元. 10.24 仙裁(所・諸)令元-6)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平300040
- 裁決年月日
- 令和元年6月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№115
要旨
○ 請求人らは、相続時精算課税を選択した請求人Aの贈与税の申告書は、被相続人が請求人Aの承諾なく勝手に作成し提出したものであり、また、請求人Aは、贈与に係る申告手続について、被相続人に包括的に委任していたとは認められないから、当該申告書に係る申告(本件精算課税申告)は無効なものである旨主張する。しかしながら、請求人Aは、税金の納付や還付の手続も含めて、自己に係る申告手続等について被相続人に全て一任しており、被相続人に対して、被相続人が行った請求人Aに係る申告手続等について異議を述べることなど予定されていなかったとみるのが相当であり、相続時精算課税を選択するか否かについても、他の申告手続等と同様、被相続人に対して包括的に委任していたとみるのが相当であるから、本件精算課税申告についても、明示又は黙示に当該申告行為をする権限を被相続人に与えていたといえるため、本件精算課税申告は有効なものであるというべきである。(令元. 6.17 名裁(諸)平30-40)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平300034
- 裁決年月日
- 平成31年4月19日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、期限後申告(本件期限後申告)は調査担当職員の脅迫行為により強要された無効なものである旨主張する。しかしながら、請求人は、調査担当職員が期限後申告を勧奨した各課税期間の消費税等のうち、本件賠償金が含まれない確定申告及び還付金が生ずる課税期間の確定申告には応じ、他方、納付すべき税額が生ずる課税期間については申告には応じなかったことからすれば、脅迫を受けたため畏怖して本件期限後申告を行なったとは考え難く、また、かかる事実があったことをうかがわせる証拠も見当たらない。かえって、請求人は調査担当職員の説明を受け、その内容を理解し、自己の意思に基づいて本件各期限後申告をしたものと認められるから、本件期限後申告は有効である。(平31. 4.19 関裁(所・諸)平30-34)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平300027
- 裁決年月日
- 平成31年2月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調査担当職員から、売上金額の計上漏れについて修正申告の必要がある等の虚偽の説明を受け、錯誤に陥って修正申告を行ったのであり、滞納国税の一部は、当該修正申告に基づく税額であって過大であるから、公売公告処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、所得税及び消費税については、申告納税方式が採用され(国税通則法第16条《国税についての納付すべき税額の確定の方式》第1項第1号)、納付すべき税額は、納税者のする申告によって確定するところ、請求人は当該修正申告を自ら行ったものであって、当該修正申告行為に租税債権関係に関する形成的効力が与えられ、確定された具体的な納税義務が成立している。なお、申告の錯誤無効の主張は、単に納税者が錯誤に基づき申告したにとどまらず、その錯誤が客観的に明白かつ重大であって、税法に定めた方法以外にその是正を許さないならば、納税義務者の利益を著しく害すると認められる特段の事情がある場合でなければ、更正の請求の方法によらないで記載内容の錯誤を主張することは許されないと解すべきところ、本件における錯誤が客観的に明白であるとは認められない。(平31. 2.19 関裁(所)平30-27)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平300013
- 裁決年月日
- 平成30年11月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、申告所得税及び消費税等の確定申告(本件各申告)において、事業主体及び所得の帰属という重大な事項に関する錯誤があり、当該錯誤は関係者の申述により明らかである旨主張する。しかしながら、納税申告書の記載内容の過誤の是正については、その錯誤が客観的に明白かつ重大であって、税法の定めた方法以外にその是正を許さないならば、納税義務者の利益を著しく害すると認められる特段の事情がある場合でなければ、法定の方法によらないで記載内容の錯誤を主張することは許されないと解すべきであり、「錯誤が客観的に明白である」との要件は、申告書自体に誤記、誤算の誤びゅうがあるような場合に限って認められると解するのが相当であるところ、本件各申告の記載上明らかな誤記や誤算は認められず、関係者らが本件各申告の前提となった事実と異なる申述をしたことをもって、当該錯誤が客観的に明白であるとは認められない。(平30.11.13 関裁(諸)平30-13)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平290040
- 裁決年月日
- 平成30年3月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続税の期限後申告(本件期限後申告)に係る相続財産には、被相続人の財産ではない請求人名義の各預貯金(本件各預貯金)が含まれているという重大な誤りがあり、本件期限後申告は無効であるから、無申告加算税の賦課決定処分(本件賦課決定処分)は、無効な本件期限後申告に基づくものとして取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、納税申告書の記載内容の過誤の是正については、その過誤が客観的に明白かつ重大であって、法定の方法以外にその是正を許さないならば、納税義務者の利益を著しく害すると認められる特段の事情がある場合でなければ、法定の方法によらないで申告書の記載内容の過誤を主張することは許されないと解される。そして、預貯金の帰属については、一般的にはその名義人に帰属するのが通常であるものの、単に名義人が誰であるかという形式的事実のみにより判断するのではなく、その原資となった財産の出えん者、その管理及び運用の状況、贈与の事実の有無等を総合的に勘案して判断するのが相当であるところ、本件期限後申告に係る申告書の記載内容のみからは、本件各預貯金の真実の帰属者が請求人であるか否かは判断し難く、当該記載内容に過誤があったとしても、その過誤が客観的に明白であったとはいえない。そうすると、本件期限後申告に係る過誤の是正は、国税通則法第23条《更正の請求》に規定する更正の請求によるべきであり、本件賦課決定処分は、本件期限後申告を無効なものとして取り消されるべきではない。(平30. 3.13 関裁(諸)平29-40)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平280003
- 裁決年月日
- 平成29年5月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人に対する税務調査(本件調査)において調査手続に重大な違法があり、違法な調査を受けてなされた修正申告は無効である旨主張する。しかしながら、修正申告は、税務署長の調査の有無にかかわらず納税者が自己の意思により行うものであって、更正とは異なり、調査を要件とするものではない。したがって、修正申告が課税庁の調査を受けてなされた場合であっても、当該調査の手続上の違法を理由として、その修正申告の有効性に影響を及ぼすものではないと解されることから、本件調査の違法の有無を検討するまでもなく、請求人の主張は採用できない。(平29. 5.17 金裁(所・諸)平28-3)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平280003
- 裁決年月日
- 平成29年5月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、修正申告書の提出といった税務代理行為には納税者の承諾が当然に必要であり、請求人の承諾のない修正申告は、関与税理士の税務代理権限の範囲を超えた無効なものである旨主張する。しかしながら、請求人の関与税理士は、請求人の修正申告の代理権限を有した上で、請求人の代理人であることを示して請求人の各修正申告書(本件各修正申告書)を提出していることから、その法律効果は請求人に帰属する上、当該関与税理士が、本件各修正申告書に係る納付相談のため、請求人の夫らと共に原処分庁を訪れていることからすれば、実質的にも、請求人は本件各修正申告書の提出を承諾していたものと認められるのであるから、請求人の主張は採用できない。(平29. 5.17 金裁(所・諸)平28-3)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平280040
- 裁決年月日
- 平成29年2月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成27年分の所得税等に係る修正申告(本件修正申告)により新たに納付すべきこととなった所得税等(本件国税)に還付金を充当した処分(本件充当処分)について、原処分庁の担当職員(本件担当職員)が、請求人に対し、本件修正申告のしょうように当たり、修正申告を行うか、更正処分を受けるか、いずれかを選択できる旨を説明しなかったのであるから、そのような虚偽の説明に従ってされた本件修正申告は無効であって、本件国税がないにもかかわらずなされた本件充当処分は違法である旨主張する。しかしながら、本件修正申告に誤りはなく、本件担当職員が、請求人に対し、修正申告に応じずに更正処分を受ける途もある旨を説明しなかったとしても、これをもって虚偽の説明と評価されるものではなく、そのような事情が本件修正申告を無効ならしめるものではないから、請求人の主張は失当であり本件充当処分は適法である。(平29. 2. 8 大裁(諸)平28-40)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平280013
- 裁決年月日
- 平成28年10月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、子の死亡に係る保険金等(本件保険金等)は、その支払を受けた平成27年分の一時所得であるにもかかわらず、調査担当職員の誤った一方的な指摘により、これを平成26年分の一時所得として修正申告を行ったものであるから、修正申告は錯誤により無効である旨主張する。しかしながら、所得税法第36条《収入金額》第1項が、その年分の各種所得の金額の計算上収入すべき金額又は総収入金額に算入すべき金額は、別段の定めがあるものを除き、その年において「収入すべき金額」とする旨規定し、「収入した金額」とする旨規定していないことからすれば、同法は、現実の収入がなくても、その収入の原因となる権利が確定した場合には、その時点で所得の実現があったものとして当該権利確定の時期の属する年分の課税所得を計算するという建前(いわゆる権利確定主義)を採用しているものと解されるところ、本件保険金等の支払事由が子の死亡であることからすると、本件保険金等の請求権の確定する時期は、当該死亡日であり、本件保険金等は、修正申告のとおり平成26年分の一時所得として申告すべきこととなるから、請求人の修正申告が錯誤により無効である旨の主張は、その前提を欠く。(平28.10.14 関裁(所)平28-13)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平280002
- 裁決年月日
- 平成28年7月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各課税期間の消費税等の修正申告(本件各修正申告)は、請求人の当時の代表者が原処分庁の職員と結託した顧問弁護士から提出を強要されたものであるから、本件各修正申告は請求人の意思に基づかない無効なものである旨主張する。しかしながら、当該代表者は、顧問税理士の立会いの下で原処分庁の職員から法人税及び消費税等について調査結果の説明を受けるとともに、修正申告のしょうようを受けたこと、請求人は法人税については修正申告に応じず、消費税等についてのみ修正申告を行ったことなどからすると、請求人が主張するような結託や強要があったとは考え難く、かかる事実があったことをうかがわせる証拠資料も見当たらないことを踏まえると、本件各修正申告に無効原因があるとは認められない。(平28. 7.25 関裁(法・諸)平28-2)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平270055
- 裁決年月日
- 平成28年5月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、税務相談のため、税理士(本件税理士)の事務所の事務員宛に年間取引報告書など株式関係の書類を送付したにすぎず、請求人の所得税の確定申告書(本件確定申告書)の作成・提出を依頼していないこと、本件確定申告書にある印影は、偽造された印章によるものであることなどから、請求人の所得税の確定申告(本件確定申告)は請求人の委任に基づきされたものではない旨主張する。しかしながら、本件確定申告書を作成及び提出したのが、請求人が代表者を務める法人(本件法人)の税務代理人であった本件税理士であるところ、本件確定申告書には、申告に必要な添付書類(本件添付書類)の添付と還付金の振込先である請求人の預金口座情報の記載がされていたことからすると、本件税理士が本件確定申告書を作成して原処分庁に提出するのに先立ち、請求人が、請求人宛に発行された本件添付書類及び上記預金口座情報を本件税理士に提供したと認めることができる。このように、①請求人が確定申告に必要となる書類等を本件税理士に提供したこと、②本件税理士が本件法人の税務代理人であるという人的関係に加え、③本件確定申告に係る還付金が請求人の預金口座に振り込まれたことについて、請求人は、本件税理士や原処分庁に対し、問合せ等をすることなく、当該還付金を受領していることが認められることを併せ考えれば、請求人は、本件確定申告書の作成及び提出を本件税理士に黙示に委任したものと認めるのが相当であるから、本件確定申告は、請求人の委任に基づきされたものであると認められる。(平28. 5.18 関裁(所)平27-55)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平270005
- 裁決年月日
- 平成27年12月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国税犯則取締法に基づく調査(本件査察調査)に基づき、請求人から原処分庁へ提出されたとする修正申告書等(本件各修正申告書等)について、本件査察調査の担当査察官(本件担当査察官)が作成し、脅迫又は強迫により提出させたものであり、請求人は内容について全く理解も把握もしておらず、請求人の意思に基づかないものであること、また、本件各修正申告書等の提出については、請求人に民法第95条《錯誤》に規定する錯誤がある旨主張する。しかしながら、本件各修正申告書等については、請求人の代表者(代表者)が、本件担当査察官から調査結果の説明を受けて当該修正すべき内容を検討した上で、本件担当査察官に対し、本件査察調査の結果に基づく修正申告書等の下書きの作成を依頼して入手し、代表者の妻に請求人名等を記載させて作成されたものであり、代表者は、その修正内容について十分に把握していたと認められ、また、本件担当査察官が代表者に本件各修正申告書等の原処分庁への提出を迫った事実は認められないことから、本件各修正申告書等は請求人の意思に基づき提出されたものである。そうすると、本件各修正申告書等の作成及び提出において、請求人に錯誤があったとは認められない。(平27.12.11 金裁(法・諸)平27-5)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平270032
- 裁決年月日
- 平成27年12月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成23年分及び平成25年分の所得税について確定申告する意思はなく、原処分庁所属の担当職員(本件担当職員)も、そのことを認識していたにもかかわらず、確定申告書の様式を用いて還付請求をすればよいとの指導をしたのであるから、錯誤又は詐欺取消しにより、請求人が原処分庁に提出した平成23年分及び平成25年分の所得税の確定申告書と題する各書面は無効となる旨主張する。しかしながら、本件担当職員が、請求人を錯誤に陥らせるような誤った申告指導をしたものと認めることはできず、かえって、本件担当職員は、法律に則った正しい申告をすべきことを繰り返し説明したものと認められるから、請求人の確定申告に客観的に明白かつ重大な錯誤があったとは認めることはできず、本件担当職員による詐欺行為も認められないから、請求人の主張を採用することはできない。(平27.12.11 大裁(所)平27-32)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平270032
- 裁決年月日
- 平成27年12月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁に提出した平成23年分及び平成25年分の所得税の確定申告書と題する各書面の提出について、同人が受給した公的年金等に係る源泉徴収税額の過収分の還付を求めたものにすぎず、申告書を提出したものではない旨主張する。しかしながら、源泉徴収義務者でない請求人が源泉徴収税額の還付を受けるためには、所得税法第122条《還付等を受けるための申告》第1項の規定に基づく申告書を提出する必要があるところ、上記各書面の提出については申告書の提出であることに変わりはなく、請求人の主張には理由がない。(平27.12.11 大裁(所)平27-32)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270003
- 裁決年月日
- 平成27年7月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は不動産の公売公告処分(本件公売公告処分)について、その前提となる所得税の納税申告(本件申告)は、本件申告によって表示された請求人の意思と請求人の真意との間に齟齬が生じており民法第95条《錯誤》の規定により無効であるから、無効な納税申告を前提とする本件公売公告処分は違法である旨主張する。しかし、請求人は、本件申告に基づく納税額が請求人の真意でないことを認識した上で申告したというのであるから、そもそも錯誤には当たらないというべきである。(平27. 7. 1 東裁(諸)平27-3)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270003
- 裁決年月日
- 平成27年7月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、不動産の公売公告処分(本件公売公告処分)に係る滞納国税について、その前提となる所得税の納税申告(本件申告)が請求人の真意に基づかいないものであることを、本件申告に係る申告書を収受した職員は容易に知り得たのであるから、民法第93条《心裡留保》ただし書の規定により無効であり、無効な納税申告を前提とする本件公売公告処分は違法である旨主張する。ところで、納税申告書に錯誤があった場合の過誤の是正については、その錯誤が客観的に明白かつ重大であって、更正の請求以外にそれを許さないとすると納税者に過当な不利益を生じさせる等の特段の事情がある場合に限り、その記載内容の無効を主張することが許されると解される。一方、心裡留保にあっては、表意者において意思の欠缺を認識しており、更正の請求により是正を求めることが容易であることからすると、更正の請求以外の方法を許さなければ納税者に過当な不利益を生じさせる等の特段の事由がある場合に当たるとはいえないから、納税申告については心裡留保に基づく無効の主張は許されないと解するのが相当である。(平27. 7. 1 東裁(諸)平27-3)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270003
- 裁決年月日
- 平成27年7月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、不動産の公売公告処分(本件公売公告処分)について、その前提となる所得税の納税申告(本件申告)は、税務職員の口車に乗って申告書(本件申告書)を提出したものであるから、本件申告は請求人の意思に基づかない無効なものであり、無効な納税申告を前提とする本件公売公告処分は違法である旨主張する。しかしながら、本件申告書は請求人の意思に基づき記名押印され提出されていることからすると、本件申告は請求人の意思に基づくものというべきである。(平27. 7. 1 東裁(諸)平27-3)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270004
- 裁決年月日
- 平成27年7月1日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№100
要旨
○ 請求人は、①調査担当職員(本件職員)が修正申告書等の収入金額等の欄に記入をしたことは税理士法違反に当たること、②本件職員は修正申告書等の住所欄に前住所を書くよう請求人に対して誤った指導をしたこと、③請求人に対する修正申告等の勧奨が、請求人の納税地を所轄しない税務署長に所属する本件職員が、その所属する税務署長の管轄区域外で行ったものであることから、請求人がした修正申告等は無効である旨主張する。しかしながら、①税務職員が税務調査を行った納税者のために申告書の原案を作成するなどの技術的援助をすることは、行政事務の一環として是認されること、②本件職員が誤った指導をしたことを認めるに足る証拠はない上に、本件職員は、請求人が現住所へ転出していたことを知らず、かつ、そのことについてやむを得ない事情があったと認められるため、請求人に対してあえて修正申告書等の住所欄に前住所を書くように指導をしたとは考え難いこと、③上記②の事情からすれば、本件職員が所属する税務署長の所掌する事務の範囲内に、請求人に対して修正申告等の勧奨をする行為が含まれていたと認められ、また、本件職員は、その管轄区域外(現住所を所轄する税務署内)で修正申告等の勧奨をする必要があり、かつ、社会通念上相当であった、というべきであること、④その他に修正申告等が無効であることをうかがわせる事情がないことからすれば、請求人がした修正申告等は無効ではない。(平27. 7. 1 東裁(所・諸)平27-4)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平260012
- 裁決年月日
- 平成27年3月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集NO98
要旨
○ 請求人は、原処分に係る調査担当職員(本件調査担当職員)が行った調査につき、①国税通則法第74条の9《納税義務者に対する調査の事前通知等》第1項に規定する調査対象期間の説明並びに同法第74条の11《調査の終了の際の手続》第2項及び第3項に規定する調査結果の内容の説明や法的効果の教示がなかったことから調査手続に違法があったこと及び②調査対象期間の説明及び調査結果の内容の説明がなかったため、どのような内容か分からない修正申告書及び期限後申告書(本件各修正申告書等)に署名押印して修正申告及び期限後申告(本件各修正申告等)をしたものであり錯誤があったことから、本件各修正申告等は調査手続の違法又は錯誤により無効である旨主張する。しかしながら、そもそも調査手続の違法は、それのみを理由として修正申告及び期限後申告の有効性に影響を及ぼすものではないと解されるから、たとえ調査手続に違法があったとしてもそのことのみで修正申告及び期限後申告が無効となることはない。また、本件各修正申告書等には、請求人の署名押印がされていることから、本件各修正申告等が請求人の意思に基づいて行われたとの推定ができるところ、①修正申告書及び期限後申告書は具体的な納税義務を発生させるものであるから、内容を確認しないで署名押印をすることは通常あり得ないこと、②本件調査担当職員は調査期間中に調査対象となる税目と年分を請求人に伝えていると認められるから、請求人は調査対象期間を認識していたこと並びに③本件調査担当職員は請求人に調査結果の内容の説明を行ったと認められるから、請求人は調査結果の内容を知っていたと認められ、これらを総合すると、請求人は、税目、年分を認識した上で本件各修正申告書等に署名押印し提出したと認められるのであって、錯誤があったとは認められず、本件各修正申告等は無効とならない。(平27. 3.26 高裁(所・諸)平26-12)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平260084
- 裁決年月日
- 平成27年3月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁所属の調査担当職員から来署依頼の理由の説明もないまま税務署に呼び出され、面談の際には、税務署別館1階会議室に3時間以上閉じ込められ、退室しようとした際に腕をつかまれ席に戻された上、相続税の調査についての説明事項が記載された書面に署名・押印又はぼ印を強要されたのであるから、本件期限後申告は無効であって、これに係る無申告加算税の賦課決定処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、①当該面談は、調査担当職員による相続税の調査の結果の説明及び期限後申告の勧奨が平穏に行われたものであると認められ、請求人に対し本件期限後申告を強要するような行為はなかったこと、②「相続税の調査についての説明事項が記載された書面」とは、「修正申告等について(控用)」と題する書面であり、当該書面への署名・押印又はぼ印は、「修正申告等について(交付用)」と題する書面を受領したことを確認するものであって、本件期限後申告を強制するものではないこと、③請求人が本件期限後申告をするに至った理由は、期限後申告をすれば、無申告加算税の賦課決定処分に係る不服申立てを通じて、国税不服審判所で被相続人の相続財産について再度調査してくれるものと考えたことによるものであることからすれば、請求人は、調査担当職員の強要等に基づいて本件期限後申告をしたものではなく、自らの意思に基づいて本件期限後申告をしたことが認められる。したがって、本件期限後申告は有効であるから、無申告加算税の賦課決定処分は、調査担当職員の強要等に基づく本件期限後申告は無効であるという理由をもって取り消されるものではない。(平27. 3.25 東裁(諸)平26-84)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平260080
- 裁決年月日
- 平成27年3月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、修正申告のうち、請求人の一人が被相続人の預金口座から引き出し請求人らの預貯金口座に入金した額(本件預け金計上額)を相続財産とする部分について、贈与されたものと思っていたが、調査担当職員の説明で錯誤に陥り相続財産として修正申告をしたものであり、本件預け金計上額のうち調査時に贈与税の除斥期間を経過していた部分は、錯誤により無効である旨、また、これに係る過少申告加算税の賦課決定処分の一部を取り消すべき旨主張する。しかしながら、申告の内容となっている相続財産の額及びこれに係る納付すべき税額に関する錯誤が客観的に明白であると解される場合とは、その相続財産の額が適正に算定された場合の額と相違していることが客観的にみて容易に判断し得る場合を指すものと解するのが相当である。本件の事実関係からすれば、被相続人においては本件預け金計上額に係る金員の損害を生じるとともに、請求人らにおいては当該金員の利得を生じており、かかる損失と利得には因果関係があり、また、請求人らの利得には、贈与その他法律上の原因が認められないことから、被相続人はこれに相当する金員の不当利得返還請求権を有することとなる。そうすると、当該不当利得請求権は相続開始日における相続財産を構成するから、本件預け金計上額を相続財産とする点において、当該修正申告は、適正に算定された客観的な相続財産の額及びこれに対する税額と異なっているものとはいえず、請求人らの主張する錯誤により当該修正申告の無効を生じることはない。また、上記のとおり、本件預け金計上額に相当する財産が相続財産として存在しないことを客観的に裏付ける事実関係は認められないことから、請求人らは、期限内申告書を提出した時点において、本件預け金計上額が相続財産に属さなかったこと又は相続財産に属する可能性が小さいことを客観的に認識して本件期限内申告書を提出したものとは認められない。したがって、国税通則法第65条《過少申告加算税》第4項に規定する「正当な理由」があるとは認められないので、当該賦課決定処分は適法である。(平27. 3.16 東裁(諸)平26-80)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平260005
- 裁決年月日
- 平成26年11月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、代表者が所有する土地を削って平らにし、削り出した土を請求人及び第三者等が所有する土地に入れるという作業(本件作業)は、請求人の営む事業のオフシーズンにおいて、従業員の雇用を維持するために行っていること、及び、本件作業に係る土地には第三者等が所有するものが含まれることから、本件作業に係る費用(本件費用)は、一時の損金の額に算入されるべきところ、調査担当職員が請求人の関与税理士(本件税理士)に対し誤った指導を行い、当該指導に対し、本件税理士は請求人に十分な説明を行わなかったため、請求人は本件費用は一時の損金の額に算入されないという錯誤に陥り、かかる錯誤に基づき修正申告(本件修正申告)を行ったことから、本件修正申告は無効である旨主張する。しかしながら、本件作業は、請求人自らが果樹園として使用するために行ったものであり、本件費用のうち請求人の土地について行った作業に係る部分は、土地の価額を増加させるためのものであることから、当該費用の額は支出した事業年度の損金の額に算入することができず、また、本件費用のうち、第三者等が所有する土地について行った作業に係る部分は、請求人自らが便益を受けるために支出したものであり、支出の効果がその支出の日以後1年以上に及ぶものと認められるから、繰延資産に該当し、当該費用の額は支出した事業年度の一時の損金の額に算入することはできない。したがって、本件修正申告は、法令の規定に基づき関与税理士により適正に提出されたものであり、錯誤によりなされたものとは認められない。(平26.11.12 高裁(法)平26-5)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平250010
- 裁決年月日
- 平成26年1月17日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№94
要旨
○ 原処分庁は、平成17年分の売上金額の一部を隠ぺい又は仮装行為に基づく申告漏れと認定しているが、当該隠ぺい又は仮装行為に基づく申告漏れに対応する所得金額は異議決定により算出されないとしたから、それに対応する所得税額は存在しない。 そうすると、平成17年分の所得税の修正申告により納付すべき税額は、平成17年分の売上金額の残部(上記売上金額の一部以外の部分)の申告漏れに係るものであると認められる。 ところで、国税通則法第70条《国税の更正、決定等の期間制限》第4項は、納税者が「偽りその他不正の行為」により国税を免れた場合の加算税の賦課決定の除斥期間を7年と規定しているところ、当審判所が上記申告漏れの態様を調査した結果によれば、平成17年分の売上金額の残部が申告漏れとなったことについて、請求人が自らに帰属しないような外形を作出したとか、本件調査において、請求人が真実の所得を秘匿するため、虚偽の資料を作成し又は領収証の控えつづりを秘匿するなどして、これらの申告漏れが発覚し難い状況を作出したとかの事実を認めることはできず、請求人が平成17年分の所得税の賦課徴収を不能又は困難にするような何らかの偽計その他の工作を伴う不正な行為を行ったとはいえないから、平成17年分の売上金額の残部の申告漏れに係る行為は、国税通則法第70条第4項に規定する「偽りその他不正の行為」には該当しないというべきである。(平26. 1.17 広裁(所・諸)平25-10)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平250076
- 裁決年月日
- 平成25年12月18日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が行った修正申告(本件修正申告)は、国税局査察部の誤導又は強要によるものであり、また、その内容も真実と相違するものであって、要素に錯誤が存するため、本件修正申告は無効である旨主張する。しかしながら、納税申告書の記載内容の過誤の是正については、その錯誤が客観的に明白かつ重大であって、法の定めた方法以外にその是正を許さないならば、納税義務者の利益を著しく害すると認められる特段の事情がある場合でなければ、法定の方法によらないで記載内容の錯誤を主張することは許されないものと解されるところ、本件の事実関係からすれば、査察部の強要があったとする証拠は認められず、本件修正申告は、請求人の何ら瑕疵のない意思決定に基づいて行われたものというべきであり、客観的に重大かつ明白な錯誤は認められず、法の定めた方法以外にその是正を許さないならば、請求人の利益を著しく害すると認められる特段の事情も認められないから、請求人は、本件修正申告の錯誤による無効を主張することはできない。(平25.12.18 東裁(法・諸)平25-76)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平250008
- 裁決年月日
- 平成25年12月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、被相続人の妻A名義の定期貯金(本件定期貯金)について、本件定期貯金は、被相続人から妻Aが贈与されたものの一部であるにもかかわらず、原処分庁所属の調査担当者(本件調査担当者)の指摘により、被相続人の相続財産と誤信したものであるので、これにより行われた相続税の修正申告(本件修正申告)は、錯誤により無効である旨主張する。しかしながら、請求人及び妻Aは、本件調査担当者の指摘に対して被相続人の相続財産でない旨客観的な資料を提示するなどして具体的に反論することもなく、本件定期貯金が相続財産として記載された本件修正申告に係る修正申告書に自ら署名押印し、当該修正申告書を原処分庁に提出したことが認められ、また、当該修正申告書には、誤記、誤算等外形的に明白な誤びゅうの存在も認められない。そうすると、原処分庁にとって、本件修正申告の時点において、請求人が主張する錯誤が客観的に明白であったとは認められないから、本件修正申告が錯誤により無効であるとはいえない。(平25.12. 6 広裁(諸)平25-8)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平250006
- 裁決年月日
- 平成25年11月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が提出した修正申告書(本件修正申告書)は、試算用の書面と誤信して提出したものであるから、修正申告としては無効である旨主張し、原処分庁所属の担当職員(本件担当職員)が試算したところに基づき、その指示に従って署名・押印して提出したものである旨答述する。しかしながら、本件修正申告書は、国税通則法第19条《修正申告》第4項に規定する記載事項を具備していると認められる上、本件修正申告書に誤記、誤算等の誤りはなく、また、本件修正申告書は、表面上部に「修正申告書」との表示があり、かつ、試算用であることをうかがわせる記載はない。また、本件修正申告書提出の経緯及び状況から、請求人は、本件修正申告書の提出時には、試算用との認識ではなく、しょうよう及び税額等の説明を受けた上で修正申告をする認識であったと推認されるから、請求人の答述は採用できず、その他に、本件修正申告が無効であると認めるに足る事情はない。(平25.11.12 広裁(所)平25-6)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平250015
- 裁決年月日
- 平成25年10月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、実兄から毎月受領していた金員(本件金員)は貸付金の受取利息ではなく元本の返済であるところ、本件各修正申告等は、調査担当職員から受取利息であるとして申告を勧奨され、犯則調査の早期終了を示唆されたために十分熟慮もせずにした申告であって、錯誤によってなされた無効なものであるから、本件各修正申告等に係る加算税の賦課決定処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、請求人と兄は金銭消費貸借契約で本件金員と同額の月利を約定したことが認められ、犯則調査での兄の申述からも、本件金員は、貸付金の元本の返済ではなく利息の支払であったと認められるのであって、本件各修正申告等の内容は、客観的に正しい所得金額による申告であったというべきであるから、請求人の利益を著しく害すると認められる特段の事情があるとはいえず、本件各修正申告等が錯誤によって無効なものであるという主張は認められない。(平25.10.10 名裁(所)平25-15)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240237
- 裁決年月日
- 平成25年6月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件における修正申告(本件修正申告)について、請求人の納税管理人に修正申告する意思がなかったにもかかわらず、原処分庁所属の職員が勝手に修正申告書(本件修正申告書)の受付をしたものであり、請求人の意思に基づかない無効なものである旨主張する。しかしながら、当該納税管理人は、①本件修正申告の2日前の日に、原処分庁所属の職員に対し、修正申告をする意向がある旨を申し立てており、同日の時点において、本件修正申告をする意思があったものと認められること、②本件修正申告の日に、本件修正申告により納付すべき税額(本件税額)を納付するために原処分庁を訪れ、その際、原処分庁所属の職員は、本件税額の納付の前に、修正申告書の提出を求めていることから、遅くともこの時点において、本件税額の納付は修正申告書を提出した上でなければできないことについて認識したものと推認できること、③同日に、本件修正申告書のコピーに原処分庁の収受日付印を押印したものを、特段の異議を唱えることなく受領した上で、本件税額を納付したものであるから、この時点においても本件修正申告をする意思を有した上で本件修正申告書を提出したものと認められることから、当該納税管理人は、請求人の納税管理人として、修正申告の意思をもって、原処分庁に対し、本件修正申告書を提出して本件修正申告をしたものと認めれる。したがって、本件修正申告は有効なものと認められる。(平25. 6.18 東裁(諸)平24-237)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平240038
- 裁決年月日
- 平成25年3月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各修正申告は、①調査担当職員の高圧的かつ一方的な発言により請求人の自由意思と自主性を欠いてなされたものであるから、また、②水道光熱費や給与賃金の金額の算定に重大な誤りが存在しており、錯誤によりなされたものであるから、無効である旨主張する。しかし、請求人は、調査担当職員の説明を受けた後、各修正申告書の各用紙を持ち帰り、後日、特に内容等についての質問、確認等をすることなく各修正申告書の各用紙に署名押印して提出したものであって、調査担当職員が高圧的かつ一方的な発言をしたしたことをうかがわせる事実を認めるに足る証拠はなく、また、請求人の主張する誤りは存在せず、請求人は、最終的な収入金額等の算出に至るまでの過程や内容について十分に理解した上で本件各修正申告をしたものと認められ、錯誤が存在したとは認められないから、本件各修正申告は無効ではなく、有効である。(平25. 3.25 関裁(所・諸)平24-38)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平240035
- 裁決年月日
- 平成25年3月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件期限後申告は、事業所得に係る収入がないにもかかわらず誤ってなされたものであるから、錯誤に基づき無効である旨主張する。しかしながら、申告書の記載事項の過誤の是正については、その錯誤が客観的に明白かつ重大であって、税法の定めた方法以外にその是正を許さないならば、納税義務者の利益を著しく害すると認められる特段の事情がある場合でなければ、法定の方法によらないで記載事項の錯誤を主張することは許されないものと解されるところ、本件期限後申告については、請求人が主張するとおり期限後申告書の記載事項に過誤があったとしても、それは請求人が自らの認識と異なる説明をしたことを契機として生じたものであるから、税法の定めた方法以外にその是正を許さないならば、納税義務者の利益を著しく害すると認められる特段の事情があるとはいえず、本件期限後申告について錯誤を主張することはできない。(平25. 3.21 名裁(所)平24-35)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平240028
- 裁決年月日
- 平成25年2月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁所属の調査担当者から、贈与税の期限後申告のしょうようを受けた際、延滞税が日々増え続けると言われ、申告するよう強要されたのであるから、当該強要行為に基づきなされた期限後申告は無効であり、当該期限後申告に係る加算税の賦課決定処分は違法なものである旨主張する。しかしながら、当該調査担当者が延滞税に係る説明を行ったことは、課税に関する一般的な事項を説明したにすぎず、申告の強要行為には当たらないから、当該期限後申告が無効であることを理由として当該賦課決定処分が取り消されることはない。(平25. 2.27 名裁(諸)平24-28)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平240035
- 裁決年月日
- 平成25年2月25日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№90
要旨
○ 請求人は、重加算税等の賦課決定処分の前提となった修正申告は、①調査担当職員の強迫行為及び欺罔行為によりさせられたものであり、さらに、②調査時、請求人に対して国税通則法第70条《国税の更正、決定等の期間制限》の規定内容及び税務運営方針の内容について説明がなされておらず違法な調査手続に基づきさせられたものであるから、無効である旨主張する。しかしながら、①調査担当職員が請求人に対し強迫行為又は欺罔行為を行った事実は認められず、また、②調査担当職員に修正申告の勧奨に当たり国税通則法第70条の規定内容及び税務運営方針について説明する義務はないから、請求人の主張はいずれも理由がない。(平25. 2.25 関裁(所・諸)平24-35)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平240014
- 裁決年月日
- 平成24年12月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が、請求人には亡母から相続により承継した国税の滞納残高があるとして、請求人の平成23年分の所得税に係る還付金を当該国税の滞納残高に充当する処分を行ったのに対し、当該国税の基となった亡母名義の平成3年分の所得税の修正申告書(本件修正申告書)は第三者が偽造したものであり、偽造された修正申告書による修正申告は無効であるから、請求人に国税の滞納残高はない旨主張する。しかしながら、本件修正申告書は、請求人の亡母と請求人の税額を全体として減額するため、亡母及び請求人の依頼により税理士の関与の下、亡母が本件修正申告書に押印し、作成したものと認められ、本件修正申告が無効であるとは認められない。(平24.12.21 広裁(諸)平24-14)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平240004
- 裁決年月日
- 平成24年9月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、贈与税の無申告加算税の賦課決定処分の基礎となった期限後申告(本件申告)は、請求人の父親が請求人に無断で申告書を提出したもので無効である旨主張する。しかしながら、①父親と請求人との間で父親が請求人に土地建物(本件土地建物)を贈与する旨の合意が成立したこと、②父親の依頼を受けた行政書士によって、その内容に沿う所有権移転登記がなされ、その費用は父親が負担したこと、③請求人は、原処分庁が同人宛に送付した「贈与税の申告について」と題する書面を父親に渡した上、父親が税務署に行く旨言ったことに対し異を唱えなかったこと、④請求人は本件土地建物に関する納税の通知などはすべて父親に渡し、父親がその内容に従って租税等の支払をしていたことなどを総合勘案すると、遅くとも本件申告までの間には、請求人と父親との間において、本件土地建物の贈与に伴って必要となる一切の手続について、父親に委任する旨の合意があったものと推認することができる。そうすると、本件申告は父親らの間で成立した上記合意に基づき父親が行ったものとみるのが相当であるから、本件申告が請求人の意思に基づかない無効なものということはできない。(平24. 9.12 関裁(諸)平24-4)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平240001
- 裁決年月日
- 平成24年7月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、同居する請求人の弟に支払った各外注費について、調査担当職員から納得のいく説明を受けられなかったのに、言われるがまま応じるしかないと思い、意思を抑圧された状態となって、署名押印をして、修正申告書及び期限後申告書を提出したものであり、当該申告は調査担当職員の強要により行われたもので無効である旨主張する。しかしながら、調査担当職員は、特に威圧的な言動をとったこともなく、また、請求人は、調査担当職員の内容説明について、特に抗議したこともなく、理解できるように説明するよう求めることもしなかったのであるから、調査担当職員において請求人が当該説明内容を理解できていないと認識できなかったとしてもやむを得ないのであって、これらをもって調査担当職員が請求人に対し何らかの強要をしたことにならないのは明らかである。(平24. 7. 2 名裁(所・諸)平24-1)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平230013
- 裁決年月日
- 平成24年6月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁所属の職員から「修正申告をしなかったら、最終的に財産を差し押さえる」と言われて強制的に修正申告(本件修正申告)をさせられたから、本件修正申告は無効である旨主張する。しかしながら、請求人は、当該職員から本件修正申告の内容について説明を受け、請求人自らの意思に基づいて本件修正申告をしたものであり、また、当該職員の財産を差し押さえる旨の発言は、請求人からの質問に対し、更正処分から納税・徴収に至るまでの一連の手続を説明する過程での発言であって、この発言をもって強制的に本件修正申告をさせられたとは認められず、ほかに請求人が当該職員により強制的に本件修正申告をさせられたと認めるに足る証拠はない。したがって、本件修正申告を無効とすべき強制の事実は認められず、本件修正申告は有効である。(平24. 6.29 金裁(所)平23-13)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平230024
- 裁決年月日
- 平成24年6月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が提出した修正申告書(本件各修正申告書)は、①その提出に際して原処分庁の調査担当職員(本件調査担当職員)が代表者の印章を勝手に押印したこと、②請求人が外注費として支払った額が給与等に該当するといった指摘は消費税法が施行されてから20年余りが経過する中で今まで一度も受けておらず黙認されてきたのであり時効に等しいことなどから、無効な申告であり、無効な申告に基づいてされた消費税等に係る過少申告加算税の賦課決定処分は違法である旨主張する。しかしながら、本件各修正申告書には税務代理人の記名押印及び請求人の「代表取締役印」の押印があることと、修正申告書の提出のしょうようの手続に関する本件調査担当職員の答述内容にも不自然な点は認められないから、本件調査担当職員が勝手に押印した事実を認めることはできず、本件各修正申告書は請求人によって作成され提出されたものというべきである。また、申告納税制度の下では、税法に適合した納税義務の実現は、原則として納税者自らの責任で行うべきであるから、原処分庁が調査等において申告内容に誤り等を把握した場合には、それを指摘し是正を求めることは当然の結果であり、違法ではない。したがって、本件各修正申告書は有効であると認められるから、本件各修正申告に基づき行われた過少申告加算税の賦課決定処分は適法である。(平24. 6. 8 福裁(諸)平23-24)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平230021
- 裁決年月日
- 平成24年4月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所有する土地(本件土地)の譲渡契約(本件契約)と本件土地の代替地の購入契約は、併せて一つの契約であり、本件土地の買主が、請求人が希望する条件に合う代替地を用意するまでは本件契約は成立せず、本件契約の成立に争いがあるから、本件契約による譲渡代金の収入すべき時期は、所得税基本通達36−5《不動産所得の総収入金額の収入すべき時期》の定めと同様に考えるべきである旨の見解の下、請求人が代理人を通じて提出した期限後申告書は、当該通達の定めの適用がない旨の税務職員の誤った説明に基づき提出したもので無効である旨主張する。しかしながら、本件契約に請求人が主張するような特約はなく、当審判所の調査によっても請求人が主張する特約があったと認めるに足りる証拠はないから、本件契約が成立していない旨の請求人の主張は、その前提を欠くものである。また、確定申告書の記載内容の過誤の是正を求めて、その錯誤を理由に、当該確定申告書を前提とした無申告加算税賦課決定の適法性を争う場合には、その錯誤が客観的に明白かつ重大であって、法律の定める方法以外にその是正を許さなければ納税義務者の利益を著しく害すると認められる特段の事情がある場合でなければならないと解されるところ、当該税務職員が当該通達の定めについて説明したのは、請求人の代理人が当該申告書を提出した後のことであるから、当該申告書の提出が当該説明に基づくものと認める余地はなく、当該申告書の記載内容に過誤があったとは認められない上、請求人がその主張する当該申告書の記載内容の過誤に気付いたのは、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号の規定の更正の請求ができる期間内であったことからすると、当該過誤を法律の定める方法で是正する途があったといえるから、上記にいう特段の事情もない。(平24. 4.19 福裁(所)平23-21)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230174
- 裁決年月日
- 平成24年3月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調査担当職員の指摘事項については不服申立てで争えるものと誤解して、修正申告書を提出したのであるから、当該修正申告書は無効であり、これを前提とする過少申告加算税の賦課決定処分は違法である旨主張する。しかしながら、当該修正申告書は、請求人の代表取締役が自らその内容を確認し、自署、押印した上で提出したものであるから、請求人が自己の判断と責任において提出したと認めるのが相当であり、また、確かに、請求人の代表取締役において、修正申告書を提出した場合に不服申立てできないことを知らなかった可能性はあるが、請求人が修正申告後に不服申立てをする予定であったとは必ずしも明らかには認められない上、国税通則法第75条《国税に関する処分についての不服申立て》第1項第1号の規定によれば、修正申告書の提出が処分に該当しないことは明らかであり、さらに、法令上、調査担当職員が納税者に対し、修正申告書を提出した場合は不服申立てをすることができない旨を説明しなければならないという規定もないから、請求人に、客観的に明白かつ重大な錯誤があって、法に定めた方法以外にその是正を許さないならば納税者の利益を著しく害すると認められる特段の事情がある場合に該当するとは認められず、当該修正申告が無効であるとはいえない。(平24. 3. 2 東裁(法)平23-174)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平230010
- 裁決年月日
- 平成23年11月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人名義の各修正申告書(本件各修正申告書)は、納税義務者ではない請求人の長男らが違法な調査手続に基づき原処分庁に提出したものであるから、無効である旨主張する。しかしながら、長男は、請求人の事業に関する包括的な委任を請求人から明示又は黙示に受け申告行為を含む広範な権限を与えられていた者であると合理的に推認できるところ、本件調査に関して原処分庁による修正申告等のしょうように応じて本件各修正申告書を提出する権限も有していたものと認めるのが相当であるし、本件調査に係る諸手続は長男の了解と協力を得て行われたものであって本件調査において本件調査担当職員の判断に合理性を欠く点や質問検査権の行使の範囲を逸脱した違法な行為を認めることはできない。したがって、本件各修正申告書は有効な納税申告書であると認められる。(平23.11.25 福裁(所・諸)平23-10)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平230003
- 裁決年月日
- 平成23年9月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№84
要旨
○ 請求人は、本件還付申告書の提出は、関与税理士が課税事業者選択届出書を提出しているものと錯誤し、請求人も免税事業者ではないと錯誤してしたもので当該申告は無効である旨主張する。しかしながら、請求人には本件還付申告書の提出に当たり過誤又は勘違いがあったという事情がうかがえるものの、仮に当該事情が錯誤に当たるとしても、請求人の主張する事由はいずれも、本件還付申告書又はその添付書類に表れていないものであるから、これをもって客観的に明白かつ重大な錯誤が存在したと認めることはできず、請求人提出資料や原処分関係資料等によっても、他に客観的に明白かつ重大な錯誤が存在したと認めることはできない。また、その是正を許さないならば、納税者の利益を著しく害すると認められる特段の事情があるとも認められず、請求人の主張は採用できない。(平23. 9.30 金裁(諸)平23-3)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平230013
- 裁決年月日
- 平成23年8月26日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№84
要旨
○ 請求人は、原処分庁が修正申告の必要性を説明しないまま、修正申告書の提出が必要であるがごとく誤認を与え、死因贈与があったかのごとく欺いて、贈与により取得した本件各定期預金が相続財産であると錯誤に陥れたものであるから、請求人のした本件修正申告は無効である旨主張する。しかしながら、原処分庁所属の調査担当職員(本件調査担当職員)は、請求人に対し、本件被相続人の生前中に贈与の履行があったとはいえず、本件各定期預金は相続財産に該当するので、修正申告が必要である旨説明しており、本件各定期預金は請求人が死因贈与により取得した財産であるとの説明をしていないのであるから、請求人の主張はいずれも採用できない。むしろ、請求人は、本件調査担当職員の当該説明を受けた後に、修正申告書に自ら署名押印して、これを提出したのであるから、本件修正申告書は請求人の意思に基づきなされた有効なものと認められる。 (平23. 8.26 名裁(諸)平23-13)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230021
- 裁決年月日
- 平成23年7月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件修正申告書は居住用財産の特例の適用についての原処分庁の担当者の誤指導及び当該職員からの強要により提出したもので、本件修正申告は無効であるから、これを前提とする過少申告加算税の賦課決定処分は違法である旨主張する。しかしながら、修正申告書の記載内容の過誤の是正については、原則として法律で定められた方法によってのみこれを是正することが許され、修正申告の瑕疵が重大であり、かつ、客観的に明白であって、法定の手続以外にその是正を許さなければ納税義務者の利益を著しく害すると認められる特段の事情がある場合に限って、例外的に、修正申告の無効を主張できると解するのが相当であるところ、請求人は原処分庁の担当者から当該特例は買換資産を取得期限までに取得していないため適用されないことなどの説明を受けて本件修正申告をするに至ったもので、本件修正申告に客観的に明白かつ重大な瑕疵があるとは認められず、本件修正申告を無効なものということはできないから、過少申告加算税の賦課決定処分もまた無効とはならない。(平23. 7.22 東裁(所)平23-21)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平220064
- 裁決年月日
- 平成23年6月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①調査担当職員に、修正申告をしないと調査期間を3年間ではなく7年間遡及すると脅され、また、請求人の入院に配慮した熟慮期間も確保されないまま修正申告を強要され、その恐怖感から、修正申告書に署名押印してしまったこと、②調査担当職員は、修正申告をすると不服申立てができないという重大事実を秘したまま、修正申告書の提出のしょうようをしたこと、③当該修正申告は、総収入金額に含めるべきでない未収利息を計上し、必要経費に算入すべき貸倒金を算入していないという錯誤によるものであり、無効であるから、更正の請求に対してなされた更正をすべき理由がない旨の通知処分は取消されるべきである旨主張する。しかしながら、①調査担当職員による脅迫強要の事実は認められず、また、請求人は、約3週間の期間に、自分の都合で原処分庁の庁舎に出向き調査担当職員と面接をし、電話もしていることからすれば、請求人の入院により熟慮期間がなかったとは認められず、②調査担当職員は、修正申告をすると不服申立てできなくなる旨を説明しており、③貸金の利息は、履行期が到来すればその権利が確定するから、未収であったとしても総収入金額に算入すべきであることに加え、貸倒金については、その年分に債権放棄の意思表示をしたとは認められず、必要経費に算入することはできないので、客観的事実と修正申告書上の表示との間に不一致があるとは認められないから、錯誤には当たらない。したがって、請求人の上記主張にはいずれも理由がない。(平23. 6.27 名裁(所)平22-64)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平220057
- 裁決年月日
- 平成23年6月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各修正申告のうち、損害賠償金として益金の額に算入した金額に係る部分は、請求人の被合併法人の客観的に明白かつ重大な錯誤によるもので、法令に定めた方法以外にその是正を許さないならば当該法人の利益を著しく害すると認められる特段の事情があるので、無効である旨主張する。しかしながら、請求人の被合併法人の取締役は、関与税理士とともに、調査担当職員から、上記金額は損害賠償金として益金の額に算入する必要がある旨説明され修正申告をしょうようされ、その後、本件各修正申告までの約3週間の間に、納得がいかない点があれば関与税理士との間で協議をする時間が十分にあったにもかかわらず、調査を早く終わらせてほしいとの思いから、関与税理士に任せたままにしていたと認められることからすれば、国税通則法の定めた過誤是正以外の方法による是正を許さなければ申告者の利益を著しく害すると認められる特段の事情がある場合に該当するとは認められず、本件各修正申告のうち上記金額に係る部分は無効とはならない。(平23. 6.14 名裁(法)平22-57)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平220049
- 裁決年月日
- 平成23年4月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁所属の調査担当職員(本件調査担当職員)の調査(本件調査)に基づき、請求人のした所得税等の修正申告及び期限後申告(本件各修正申告等)について、違法な調査に基づき強要されたもので、請求人の意思に基づかない無効なものである旨主張する。しかしながら、本件調査の内容には、刑罰法規に触れたり公序良俗に反する等およそ税務調査を行ったとはいえないと評価されるほど違法性の程度が著しい場合に該当するような事実は認められず、本件調査は、社会通念上相当な限度にとどまるものと認められる。また、本件調査担当職員が請求人に対し執拗に本件各修正申告等を迫るなどした事実は認められないから、本件調査担当職員による強要の事実があったと認めることはできず、加えて、本件調査担当職員による本件各修正申告等のしょうようから本件各修正申告等をするまでに、請求人には本件各修正申告等をするか否かを改めて冷静に判断する時間があり、その間に、請求人は、本件調査担当職員に対し、自ら電話連絡をし、納税資金の融資に係る状況を説明し、その後、本件調査担当職員が用意した本件各修正申告等に係る納税申告書の用紙に、請求人自らが署名押印していることからすれば、本件各修正申告等が、請求人の意思に基づかないでなされたものとは認めることができない。したがって、本件各修正申告等は有効なものである。(平23. 4.26 名裁(所・諸)平22-49)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平220047
- 裁決年月日
- 平成22年12月22日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件修正申告書が提出された日には請求人が海外渡航中であり、その内容を全く知らないことをもって、本件修正申告につき、①明白かつ重大な錯誤ないし②錯誤を主張しうる特段の事情をうかがわせる事情に該当する旨主張する。しかしながら、①請求人は、請求人の妻に昭和52年から平成9年分までの所得税の確定申告の手続のすべてを任せていたこと、②請求人は、昭和55年以降おおむね3年おきに原処分庁の調査を受け、いずれのときにも収入金額の除外を指摘され、その都度、請求人の妻が管理していた印鑑を用いて修正申告書を作成して原処分庁に提出したこと、③請求人は、②に係る修正申告書の提出について格別不服を申し立てていないことが認められ、これらのことからすると、請求人は、かねてより、請求人の妻に対して、請求人の所得に係る確定申告手続及び修正申告手続の委任を行っていたことが認められる。そして、当該委任の事実に加え、④本件修正申告書には過去の申告等に用いた印鑑を使って作成し、提出しているものと認められること及び⑤請求人は、担当査察官及び検察官に対し、請求人の妻に本件修正申告書の提出を任せていた旨を述べる等請求人の妻が請求人に無断で本件修正申告書を提出したことをうかがわせる言動をしていないことにかんがみると、請求人は、請求人の妻に本件修正申告書の提出に係る手続について包括的に委ねていたと推認することができる。以上のことからすると、請求人は、請求人の妻に対し、本件修正申告書に係る手続について、これを包括的に委任しており、本件修正申告書はいずれも請求人の意思に基づくものであると認めるのが相当であるから、仮に、請求人の主張どおり、請求人が本件修正申告書の提出時に海外にいたことによって、本件修正申告書の内容を知らなかったとしても、①明白かつ重大な錯誤ないし②錯誤を主張しうる特段の事情をうかがわせる事情には当たらない。(平22.12.22 大裁(所・諸)平22-47)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平220030
- 裁決年月日
- 平成22年12月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁所属の調査担当職員による調査に基づき、請求人のした消費税及び地方消費税(消費税等)の各修正申告について、違法な調査に基づき脅迫・強要されたので、本件調査担当職員が臨場した翌日に修正申告をせざるを得なかったもので、請求人の意思に基づかない無効なものである旨主張する。しかしながら、本件調査担当職員の質問検査権の行使は、社会通念上相当な範囲内にあると認められるので、本件調査の手続に違法があると認めることはできない。本件調査担当職員は、当審判所に対して、請求人が脅迫に当たると主張する発言を単に否定するのではなく、実際の発言内容を具体的に説明し、請求人の主張を認めるところは率直に認め、記憶が定かでない部分は明確にその旨を述べた上で、請求人が脅迫に当たると主張する発言はしていないと答述していることを総合してみると、本件調査担当職員の答述内容を一概に認めないとすることは相当ではなく、また、本件調査担当職員が国税査察官であった自己の経歴に触れて話しているものの、このことが脅迫に当たるとは認められず、ほかに、本件調査担当職員が脅迫・強要に該当するような言動をしたと認めるに足りる客観的な証拠はない。また、請求人には、臨場調査終了後本件各修正申告をするまでに、本件各修正申告をするか否かを改めて冷静に判断する時間があったこと、請求人は、本件調査担当職員の指摘により売上金額の計上漏れがあったことを認めており、本件各課税期間の消費税等の課税売上げについても、その是正の必要性を認識していたものと認められること、本件調査担当職員が用意した消費税等の各修正申告書の用紙に、自ら署名押印していることを総合してみると、本件各修正申告は、請求人自らの意思に基づいてなされたものと認めるのが相当であり、請求人の意思に基づかない無効なものではなく、有効に行われている。(平22.12.21 名裁(諸)平22-30)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220106
- 裁決年月日
- 平成22年11月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 担当査察官は、請求人の記憶を喚起するため、関係者の申述内容に基づいて質問をしたことはあったと認められるが、記憶喚起のために他の関係者の申述内容を提示することが、申述の強要に該当しないことはいうまでもなく、ほかに、担当査察官が、当初から本件報酬の金額を本件各架空請求書等の金額の1割であると決め付けて、これを認めるよう請求人に強要したことをうかがわせる証拠は何ら存在しない。したがって、担当査察官が、本件査察調査における質問調査の際、本件報酬の金額について虚偽の申述を強要した事実はなかったというべきである。そして、本件各期限後申告書は、請求人が、自らの意思で記載して原処分庁に提出したものであることが認められるから、担当査察官が、請求人に対し、本件各期限後申告書に虚偽の所得金額を記載して原処分庁に提出するよう強要した事実もなかったと認められる。また、請求人は、本件刑事裁判によって、本件報酬の合計金額が確定しており、虚偽の所得金額に基づく本件各賦課決定処分を維持することは、著しく正義に反する旨主張するが、本件刑事裁判の第1審判決は、本件報酬の金額について、犯罪構成要件事実に準じていわゆる厳格な証明が必要であるとの前提に立った上、請求人が自認する額を超えて本件報酬が存在したことを認定できるだけの証拠がない旨を判示したにすぎず、それ以上に、本件報酬の金額を積極的に認定したものではないから、本件各期限後申告の過誤が客観的に明白かつ重大であって、法律の定める方法以外にその是正を許さないならば納税義務者の利益を著しく害すると認められる特段の事情があるとはいえない。(平22.11.15 東裁(所)平22-106)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平220013
- 裁決年月日
- 平成22年9月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各修正申告書等は、内容も分からずに署名押印したものであり、収入金額が実際よりも過大であるから、その提出は錯誤により無効である旨主張する。しかしながら、請求人は、調査担当職員から収入金額等についての調査結果及び本件各修正申告書等を提出した場合の法的効果等について説明を受け、請求人自らの考えを調査担当職員に伝えた上で本件各修正申告書等に署名押印していることからすれば、本件各修正申告書等に記載された収入金額が自らの収入金額であると理解した上で本件各修正申告書等を提出したのであり、請求人の内心的効果意思と表示に不一致はなかったとみるのが相当である。したがって、本件各修正申告書は、錯誤によらず有効に提出されているから、これに反する請求人の主張は採用できない。(平22. 9.29 関裁(所・諸)平22-13)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220036
- 裁決年月日
- 平成22年8月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- №80
要旨
○ 納税申告は、原則として納税義務者本人が申告書を提出して行うこととされているから、納税義務者以外の者が、本人の承諾なく勝手に納税義務者の申告書を作成し、提出した場合には、その納税申告は無効であると解される。もっとも、納税義務者以外の者が申告書を作成し提出した場合であっても、その者が、納税義務者から明示又は黙示に当該申告行為をする権限を与えられている場合は、その納税申告は有効であると解される。請求人は、あらかじめ兄が用意し所得金額等が記載された本件確定申告書に自ら署名しており、本件確定申告書には、署名欄のすぐ上に、大きく「平成9年分の所得税の確定申告書」と印刷されていること、請求人が当時20歳で、意思能力等に問題があったことを窺わせる証拠がなく、請求人は、調査担当職員に、本件確定申告書は、自身で住所と名前を記載し提出した旨を説明していること、還付金の振込先として説明した口座が、還付金が振り込まれた口座と一致していることに照らすと、請求人は、自己が署名した書類が、所得税の確定申告書であることを認識していたものと認められ、また、本件確定申告書には、還付金の受取場所(振込先)として、請求人名義の口座が記載されていたと推認することができ、請求人は、その記載も認識していたと認めることができる。そして、請求人は、これら本件確定申告書の記載内容及びこれを提出することについて、何ら異議を述べていないことなどに照らすと、請求人は、本件確定申告に係る一連の手続について、兄に包括的に委任していたというべきであり、上記委任の効力は、その後の、本件確定申告の内容を是正する手続である本件修正申告にも及ぶと解すべきである。そうすると、請求人の兄が、本件確定申告書を提出し、また、本件修正申告書に請求人の氏名等を記載して提出したとしても、本件確定申告及び本件修正申告はいずれも有効というべきである。(平22. 8.23 東裁(諸)平22-36)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平210128
- 裁決年月日
- 平成22年6月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各修正申告がA税理士の無権代理又は妻の権限外の代理行為によるものとして無効である旨主張する。しかしながら、①請求人の妻は、従来から、請求人の税務上の事務について、請求人から包括的委任を受け、申告書の署名押印まで行っていたことが認められ、②本件調査の全過程において、請求人の妻は請求人とともに対応し、A税理士から修正申告の説明があった際も、請求人の妻は同席していたこと、③本件各修正申告書が本人の意思に基づかないものであるとの主張は、本件各督促処分の異議申立てにおいて初めて主張されたものであることなどからすれば、請求人の妻が本件各修正申告書及び本件税務代理権限証書に請求人名義で署名押印をしたことについて、請求人も了知していたことが推認されるから、本件各修正申告書及び本件税務代理権限証書の署名押印は、請求人の妻が請求人に代わって行ったものであるが、その行為の効果は請求人に帰属するというべきであって、本件各修正申告が請求人の妻による権限外の代理行為によりなされた無効なものである旨の請求人の主張は採用できない。そして、本件税務代理権限証書は、代理権のある請求人の妻が請求人名で署名押印をし、その作成に当たって妻に錯誤等の事実は認められず、本件調査担当職員からA税理士に対し、修正申告内容についての説明があり、これを受けて、本件各修正申告書とともに提出されたものであることが認められるから、本件税務代理権限証書は、本件各年分の請求人の所得税の申告及び税務調査に関し、請求人がA税理士に税務代理の委任をしたものであると認められる。そうすると、本件各修正申告書は、請求人から委任を受けた正当な税務代理権限を有するA税理士によって原処分庁に提出されているのであるから、本件各修正申告が無権代理によるものとして無効ということはできない。(平22. 6.24 関裁(諸)平21-128)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210142
- 裁決年月日
- 平成22年4月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各修正申告は原処分調査担当者からの恫喝等の違法な誘導により行ってしまったものであり無効である旨主張する。しかしながら、請求人は具体的な恫喝等の事実について何ら主張をしないこと、また、本件においては、本件収益が請求人に帰属すること等が明らかであり、請求人に修正申告のしょうように応じる十分な理由があると認められることからすると、本件各修正申告は、恫喝等の違法な誘導に基づいてなされたものではなく、請求人が原処分調査担当者のしょうように応じ、自己の自由な意思(判断)に基づいて行ったものと認められる。したがって、請求人の主張には理由がない。(平22. 4. 2 東裁(法・諸)平21-142)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平210025
- 裁決年月日
- 平成22年2月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、M社が海外個人投資家向けに資金を募った本件投資商品について、半年ごとの複利で投資元本に組み込まれて計算される利息(以下、「請求人投資利息」という。)の累計額を契約期間の満了時において一括して受け取る方法を選択しているため、請求人投資利息を受け取れないばかりか、本件投資商品は元本割れのリスクを含んでいるから、実際に受領していない請求人投資利息は所得税法第36条第1項に規定する「その年において収入すべき金額」ではないので、請求人投資利息の額を平成17年分ないし平成19年分の収入金額として修正申告(以下「本件各修正申告」という。)したことは、客観的に明白かつ重大な誤りに該当し、また、原処分庁所属の調査担当職員から課税の根拠の説明がないまま納税だけを強要されたため、本件各修正申告は無効である旨主張する。しかしながら、所得税法第36条第1項は収入すべき金額について、いわゆる権利確定主義を採用しているところ、請求人投資利息を受け取る権利の確定時期は、当該権利の特質に基づき判断すべきである。M社は、請求人投資利息の半年ごとの額の計算を終了させ、その累計額に算入したことに基づいて、「利息計算書」に当該利息の半年ごとの額及びその累計額と投資金額の合計残高等を記載し、請求人に送付していたのであり、請求人は、確定された当該利息の半年ごとの額が契約期間の満了日に受領するその累計額に算入されたことを、当該書面によって確認していたものと認めるのが相当である。そうすると、半年ごとの請求人投資利息の額がその累計額に算入された時点で、これを受け取る権利が確定したと認められるので、請求人投資利息を受け取る権利の確定時期は、その計算期間である各半年が満了する日とみるのが相当である。また、本件各修正申告の強要の事実はうかがわれないから、本件各修正申告は請求人の意思に基づいて行われたと認められ、修正申告の無効が認められる場合に該当しないことは明らかである。(平22. 2.25 名裁(所)平21-25)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平210026
- 裁決年月日
- 平成22年2月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、M社が海外個人投資家向けに資金を募った本件投資商品について、半年ごとの複利で投資元本に組み込まれて計算される利息(以下、「請求人投資利息」という。)の累計額を契約期間の満了時において一括して受け取る方法を選択しているため、請求人投資利息を受け取れないばかりか、本件投資商品は元本割れのリスクを含んでいるから、実際に受領していない請求人投資利息は所得税法第36条第1項に規定する「その年において収入すべき金額」ではないので、請求人投資利息の額を平成17年分ないし平成19年分の収入金額として期限後申告(以下「本件各期限後申告」という。)したことは、客観的に明白かつ重大な誤りに該当し、また、原処分庁所属の調査担当職員から課税の根拠の説明がないまま納税だけを強要されたため、本件各期限後申告は無効である旨主張する。しかしながら、所得税法第36条第1項は収入すべき金額について、いわゆる権利確定主義を採用しているところ、請求人投資利息を受け取る権利の確定時期は、当該権利の特質に基づき判断すべきである。M社は利息の半年ごとの額の計算を終了させ、その累計額に算入したことに基づいて、「利息計算書」に当該利息の半年ごとの額及びその累計額と投資金額の合計残高等を記載し、契約者である請求人の夫に送付していたのであり、請求人の夫は、確定された当該利息の半年ごとの額が契約期間の満了日に受領するその累計額に算入されたことを、当該書面によって確認していたものと認めるのが相当である。そうすると、請求人は、夫と共同して投資していたので、半年ごとの請求人投資利息の額がその累計額に算入された時点で、これを受け取る権利が確定したと認められることから、請求人投資利息を受け取る権利の確定時期は、その計算期間である各半年が満了する日とみるのが相当である。また、本件期限後申告の強要の事実はうかがわれないから、本件各期限後申告は請求人の意思に基づいて行われたと認められ、期限後申告の無効が認められる場合に該当しないことは明らかである。(平22. 2.25 名裁(所)平21-26)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210026
- 裁決年月日
- 平成21年9月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各申告書は請求人が提出したものではないから無効である旨主張する。しかしながら、本件譲渡土地の売買及び所有権移転登記手続は、請求人名義の不動産を管理していた請求人の父が行ったと推認できるところ、①当該手続には請求人の印鑑証明書が必要であるから、請求人と請求人の父との間で、印鑑証明書の使途について、ある程度説明があったと推認することができる上、②請求人の父が請求人名義で不動産を管理することにつき、請求人が異議を述べた事実が認められないこと、③請求人の父は、申告直後から継続して本件各申告書に係る滞納国税の納付手続を行っており、また、同人が当該手続を行うことを請求人も承知している旨述べていたこと、④請求人は、国税還付金充当等通知などにより、本件各申告書に係る滞納国税の額等を明確に認識するようになった後も原処分庁に対して特に異議を述べなかったこと、⑤請求人は、その後、本件各申告書に係る滞納国税の本税の全額である○○○○円以上の金額を納付したこと等の事実を総合的に勘案すると、請求人は、請求人名義の不動産について、その管理及び処分並びにこれに付随して生じる一切の手続を請求人の父に包括的に委任していたと推認することができ、本件各申告書は、請求人の父の関与税理士によって作成されたものと認められる。以上によれば、本件各申告書は、請求人から包括的委任を受けた請求人の父の依頼により、同人の関与税理士が作成し、提出されたものと認められるから、本件各申告書による申告は請求人の意思に基づく有効なものというべきである。(平21. 9.18 東裁(諸)平21-26)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平210018
- 裁決年月日
- 平成21年9月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件期限後申告書は、各月の給与支給明細書に基づいて作成、提出したが、給与の支払者から源泉徴収票の交付を受けていないため、年末調整がされているかどうかが不明であることから、原処分庁は、納めるべき税額があるのかどうかを確認すべきであるにもかかわらず、これをせずに督促処分を行ったことは違法である旨主張する。しかしながら、納税者のする申告は納税義務の成立した租税債権を具体化し、その納付すべき税額を確定させることを目的とする手続であるのに対して、督促処分は確定した租税債権の強制的実現を目的とする徴収処分手続の一環であって、両者は、それぞれ別個の独立した法律効果の発生を目的とする手続であるから、申告に重大かつ明白な瑕疵があり当然無効であるか、申告が取り消される課税処分がなされない限り、督促の効果に何ら影響を及ぼすものではないと解されるところ、本件期限後申告書の作成、提出及び記載内容等に重大かつ明白な瑕疵はなく、原処分庁による減額更正処分等がなされた事実もないなど、督促の効果に影響を及ぼすような事実が存在しないことが認められる。なお、提出された申告書について、年末調整がされているかどうかなどの事実関係等の確認を原処分庁においてしなければならないとする法令上の根拠はない。したがって、請求人の主張は採用できない。(平21. 9.16 大裁(諸)平21-18)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平200009
- 裁決年月日
- 平成21年6月24日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調査担当職員から税額○○○○円で修正申告しなければ税額を○○○○万円にするなどと脅迫を受け、冷静な判断ができなくなるとともに精神的に追い込まれて提出させられた本件各修正申告等は無効である旨主張する。しかしながら、請求人が本件各修正申告書等を提出にするに至った経緯等をみると、調査担当職員は、請求人の提出した売上げに関する資料などを基に調査した結果を取りまとめ、第1回面接において、調査結果の説明をしており、一方、請求人は、第1回面接において、①自らの判断の下、本件各修正申告書等を提出せず、②再度面接したい旨を申し出て、3日後に面接することを約し、第2回面接において③本件各修正申告書等に自ら署名押印していることが認められる。これらのことからすると、請求人は、自分の意思を調査担当職員に十分伝えており、調査担当職員は、根拠のない税額を示したものではなく、請求人の要望にも応えていることがうかがえ、他に脅迫の事実を裏付ける証拠もないから、調査担当職員の脅迫による修正申告の強要があったとは認められない。また、請求人に修正申告を無効とすべき明白かつ重大な錯誤があったとも認められない。以上のことからすると、本件各修正申告書等は、脅迫又は錯誤に基づいて提出されたものとは認められず、請求人は、自らの責任と判断の下で署名押印し、本件各修正申告書等を提出したものとみるのが相当である。したがって、請求人の主張には理由がない。(平21. 6.24 金裁(所・諸)平20-9)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200191
- 裁決年月日
- 平成21年6月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人のした修正申告(以下「本件修正申告」という。)は、原処分庁所属の担当職員にだまされてした無効なものであるから、確定申告に基づく還付金を本件修正申告によって納付すべきこととなった税額に充当した処分は違法である旨主張する。しかしながら、税務署長は、調査結果に基づき職権で課税標準等又は税額等を更正することができるのであるから、当該職員があえて請求人をだまし、あるいは、修正申告を強要しなければならない必要性は何ら認められず、当該職員が請求人に呈示した修正申告書に記載された源泉徴収税額に誤りはなく、原処分関係資料及び当審判所の調査によっても、当該職員が請求人をだました事実は認められない。しかも、請求人の当審判所に対する答述によれば、本件修正申告が請求人の意思に基づいて行われたことは明らかである。以上のとおり、本件修正申告は有効であるから、本件修正申告の無効を理由に充当処分の取消しを求める旨の請求人の主張には理由がない。(平21. 6. 9 東裁(諸)平20-191)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平200078
- 裁決年月日
- 平成21年6月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件申告の基礎である本件遺産分割協議書記載の遺産分割協議がなかった、又は本件遺産分割協議書の内容を確認する時間がなかったことから、上記遺産分割協議が無効であり、それを前提とする本件申告も無効である旨主張する。しかしながら、納税申告の基礎となった遺産分割協議が無効であったとしても、それだけで当該納税申告が無効になるものでない。また、請求人は、申告の無効を主張できるような例外的な場合にあたる旨の主張をしておらず、当審判所の調査によっても、そのような場合にあたることを基礎づけるような事実を認めることができない。そうすると、この点についての請求人の主張は理由がない。しかも、本件遺産分割協議書等の作成は1時間ないし2時間をかけて行われており、同書のうち被相続人の財産が記載されているのはわずか2頁にすぎず、物理的にその内容の開示が制約された事実もないことによれば、本件遺産分割協議書等の作成時には、相続人らそれぞれが同書の記載内容を確認するに足りる状況のもと、相当の時間を費やしたものといえる。そして、実際にも、請求人は、本件遺産分割協議書の署名押印時において、その内容のうち自分に係る部分は確認しており、また、相続人らのいずれもが、同書の内容につき異議や苦情等を述べることなく、少なくとも3通の遺産分割協議書を含む書類に署名押印したことから、相続人らの間で、遅くとも署名押印時には遺産分割協議がなされたことが認められるし、他方で、請求人につき、本件遺産分割協議書等の作成時にその内容を確認する時間がなかったと認めることはできず、上記遺産分割協議が無効であるということはできない。そうすると、請求人の主張はそもそも前提を欠いており、この点でも理由がない。(平21. 6. 3 大裁(諸)平20-78)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平200023
- 裁決年月日
- 平成21年4月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁に提出された法人税及び消費税及び地方消費税の修正申告書は、①請求人の代表者以外の者が代表者氏名を手書きしたものであること、②修正申告した内容に重大な誤りがあったにもかかわらず、それが正しいものであるとの錯誤に陥って提出したものであること、及び③税理士が請求人の承諾なしに勝手に提出したものであることなどから無効なものであると主張する。しかしながら、当該修正申告書の代表者の署名及び記名は、請求人の業務の主宰者である甲が請求人の代表者の委任を受けて行ったものと認められること、本件において錯誤はないこと、及び当該修正申告書は、請求人の税務代理権限を有する乙税理士が原処分庁に提出したものであると認められることから、当該修正申告書は無効であるとは認められない。(平21. 4.17 熊裁(法・諸)平20-23)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平200059
- 裁決年月日
- 平成21年3月23日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調査担当職員の修正申告のしょうように基づき提出した修正申告書の課税標準は過大であり、その原因は当該調査担当職員の調査不足という明白な瑕疵による必要経費の算入漏れであるから、当該修正申告書を提出したことには重大かつ明白な錯誤があり無効である旨主張する。しかしながら、請求人が主張する算入漏れがあったとする必要経費は、請求人自らが資料を提示しない限りこれを把握することは困難であるところ、本件調査担当職員は請求人に対して何度も必要経費の算入漏れを検討するよう依頼しているにもかかわらず、調査時において当該調査担当職員に提示しなかったものであり、当該調査担当職員の対応に問題があったとは認められないことから、そこに重大かつ明白な錯誤があったとはいえず、請求人の利益を著しく害すると認められる特段の事情があったとも認められないから、請求人の主張は採用できない。(平21. 3.23 大裁(所・諸)平20-59)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平200059
- 裁決年月日
- 平成21年3月23日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調査担当職員が、修正申告のしょうように際し、極めて誘導的で請求人の正常な判断力を阻害するような高圧的な態度や大声で脅迫して請求人に恐怖を感じさせ修正申告書の提出を強要し、修正申告書に強制的に署名押印させたことから、修正申告は無効である旨主張する。しかしながら、請求人の主張するような事実はなく、また、請求人は、数回にわたり当該調査担当職員から説明を受け、その内容を検討した上で税理士が作成した当該修正申告書等に署名押印して提出していると認められるから、請求人の主張は採用できない。(平21. 3.23 大裁(所・諸)平20-59)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平200059
- 裁決年月日
- 平成21年3月23日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、修正申告書の提出の基因となった調査は、請求人から申告事務を受託した者が税理士資格を有しないにもかかわらず税理士の業務を行っていることを調査担当職員が知りながら同人を調査に立会わせたり、税理士の名義を借りて修正申告書等を提出させるなど、同人の税理士法第52条《税理士業務の制限》違反行為を容認し又はこれに加担した違法なものであり、修正申告は無効である旨主張する。しかしながら、調査担当職員は、調査の事前通知を、請求人が提出した確定申告書に記載されていた税理士の事務所を通じて行い、当該税理士の事務所の担当者を調査に立ち合わせたのであり、また、当該修正申告書を作成した税理士は、請求人から税務代理権限の委任を受けた者であると認められるから、請求人の主張には根拠がなく採用できない。(平21. 3.23 大裁(所・諸)平20-59)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平200014
- 裁決年月日
- 平成21年3月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁所属の職員と相談した際に、税込経理方式を積極的に選択させ届出させたことなどを理由として、本件各課税期間の消費税等の確定申告書は、錯誤により提出したのであるから無効であり、請求人が還付を受ける消費税等を事業所得等の金額の計算上総収入金額に算入した原処分は違法である旨主張する。しかしながら、請求人の主張する真意は動機に過ぎないこと、消費税課税事業者選択届出書等を提出するに当たり所得税における経理処理について税込経理方式を積極的に選択させ届出させたという事実を認めることはできないことからすると、本件各課税期間の消費税等の確定申告の記載内容に過誤があるか否かにかかわらず、客観的に明白かつ重大であるとまではいえないから、錯誤を主張することは許されない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平21. 3. 5 広裁(所)平20-14)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平200005
- 裁決年月日
- 平成21年2月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件修正申告書の提出は調査担当職員が修正申告をせかすなど無知な納税者に対してごまかす意図を持ってなされた違法な調査手続によるものであり、錯誤により無効である旨主張する。しかしながら、請求人は、調査担当職員から、被相続人に係る相続税の申告について、土地の評価の誤りなどがある旨の説明を受けた後、再度調査担当職員と面接し、本件遺産一覧表に基づき調査結果の説明を受け、修正申告のしょうように応じて自らが署名押印した本件修正申告書を提出したものと認められるから、本件修正申告書を提出する経緯において、調査手続に違法な点は認められないし、請求人からは、本件修正申告書の修正内容に係る課税要件あるいは課税要件事実に関しての具体的な主張及び証拠の提出がなく、また、当審判所の調査においても本件修正申告書の記載内容に是正すべき過誤があるとも認められない。したがって、本件修正申告書の提出を調査担当職員から急がされたとしても調査手続に違法があったとはいえず、また、本件修正申告書の提出が無効となるような客観的に明白かつ重大な錯誤は見当たらないから、請求人の主張には理由がない。(平21. 2.16 金裁(諸)平20-5)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平200036
- 裁決年月日
- 平成20年12月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、過少申告加算税の賦課決定の基となった所得税の修正申告は、調査担当職員の商品先物取引に係る誤った説明を信じてしたものであり錯誤による無効である旨主張するが、当該修正申告の商品先物取引に係る雑所得の金額は正しく計算されており、当該申告は適正な所得金額等を申告するものであると認められ誤りは存在しないことから請求人の主張は採用できない。(平20.12.15 大裁(所)平20-36)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平200026
- 裁決年月日
- 平成20年12月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件修正申告のしょうように際して、本件担当職員から本件特例に関する説明があれば、本件修正申告書を提出することはなかったから、本件修正申告は、無効である旨主張するが、申告納税制度の下、修正申告は、納税者の判断と責任においてなすべきものであるところ、本件譲渡所得を得ていた請求人においては、その提出期限までに特定上場株式等非課税適用選択申告書を提出しなかった以上、本件担当職員の指摘にかかわらず、第一次的には、請求人自身の判断によって自主的に修正申告書を提出することによって、正当な税額等に変更する必要があったのであり、本件担当職員は、本件譲渡所得について、申告する必要がある事実を指摘したにすぎず、また、請求人は、本件担当職員の指摘を受けて、本件担当職員が所得金額等を記載した修正申告書の用紙に、署名、押印して提出したのであるから、本件担当職員が本件特例について説明しなかったからといって、本件修正申告が無効となるものではない。(平20.12.11 関裁(所)平20-26)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平200026
- 裁決年月日
- 平成20年12月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分は、過少申告加算税の賦課要件である有効な修正申告がない違法な処分である旨主張するが、本件修正申告書は、本件担当職員が請求人に対し、本件譲渡所得が申告漏れとなっている旨指摘した上で、修正申告をするようしょうようしたところ、請求人が、本件担当職員が所得金額等を記載した修正申告書の用紙に、請求人が自ら署名、押印して提出したものであり、有効なものと認められるから、請求人の主張は理由がない。(平20.12.11 関裁(所)平20-26)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平200006
- 裁決年月日
- 平成20年12月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、交付要求処分及び差押処分の前提となった相続税の申告に係る相続財産の中に、本来相続財産に当たらない不動産が含まれていることから、本件申告が無効であり、したがって、当該交付要求処分及び当該差押処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、納税者が錯誤による申告の無効を主張できるのは、その錯誤が客観的に明白かつ重大であって、租税法規が定めた方法以外にその是正を許さないならば納税者の利益を著しく害すると認められる特段の事情がある場合に限られると解されているところ、請求人が相続財産に当たらないと主張する不動産については、相続登記により請求人に所有権が移転していることからすれば、当該不動産を相続財産とする本件申告に客観的に明白な過誤があったとは認められないから、本件申告が錯誤により無効であるとはいえない。(平20.12. 1 仙裁(諸)平20-6)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平200004
- 裁決年月日
- 平成20年7月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調査担当職員から住民税等を含めると1,000万円近い額を納めることになる旨の説明があったら提出しなかったなどとして、本件各修正申告書等は無効である旨主張するが、申告書の錯誤無効の主張が許されるのは、当該錯誤が客観的に明白かつ重大であって、国税通則法等に定めた方法以外にその是正を許さないとすると、納税義務者の利益を著しく害すると認められる特段の事情がある場合であると解されるところ、請求人が調査担当職員が事業所得の金額や消費税の課税標準額等を記入した本件各修正申告書等の用紙を持ち帰り、10日ほど経過してから、郵送で本件各修正申告書等を提出したことからすれば、請求人は、自己の責任と判断の下に、本件各修正申告書等を提出したものというべきであり、また、本件調査の全過程において、調査担当職員が本件各修正申告を提出するよう脅迫した事実は認められないから、本件各修正申告等を無効であるということはできない。(平20. 7. 8 関裁(所・諸)平20-4)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190203
- 裁決年月日
- 平成20年6月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 No.75・61ページ
要旨
○ 請求人らは、被相続人は○○症という病にり患しており、本件修正申告書等を提出した平成18年11月15日には既に判断能力がなかったと思われるから、同申告書等を提出した行為そのものが無効であると主張する。しかしながら、たとえ○○症であったとしても、そのことだけで法的行為の結果を認識・判断できる意思能力が直ちに失われるものではなく、本件調査における調査担当者への質問に対する被相続人の回答・対応に異常は認められず、「聴取書」の作成に当たっても、その内容に不自然不合理な点も見受けられない。また、本件調査に基づいて行った修正申告は、調査担当者が実額及び一部推計で算出した所得と同額であり、その内容が理解できずに実際の所得金額と異なる不合理なものであったということもできない。さらに、被相続人を診察した病院の○○科医師によっても、同日被相続人が事理を弁識できたか否かの判断は困難である旨の回答がある。これらを総合して判断すると、本件修正申告書等を提出した当時に、興奮状態ないし幻聴などの症状により、本件修正申告書等の内容を認識し、判断できる能力を欠いていたと認めることはできないことから、請求人らの主張は採用できない。(平20. 6.12 東裁(所・諸)平19-203)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平190042
- 裁決年月日
- 平成20年5月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調査担当職員の強要により本件各期限後申告書に署名、押印したものであり、本件各期限後申告は無効であり、これに基づく本件各督促処分及び本件差押処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、請求人が本件各期限後申告書を提出するまでの経緯、請求人から聴取した事項について調査担当職員が作成し、請求人が署名押印した本件聴取書の内容、及び、調査担当職員が請求人に本件期限後申告を強要したと認めるに足る証拠はないことから、請求人は、調査担当職員から説明を受け、請求人の意思に基づいて本件各期限後申告をしたというべきであり、本件各期限後申告について調査担当職員が強要した事実があったとは認められない。(平20. 5.19 関裁(諸)平19-42)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平190042
- 裁決年月日
- 平成20年5月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、内縁の夫から請求人口座に振り込まれた金員について、調査担当職員の言うとおり贈与であると誤信し、本件各期限後申告書に署名、押印したものであり、請求人の錯誤に基づくもので本件各期限後申告は無効であるから、本件各督促処分及び本件差押処分を取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、納税申告書を提出した納税者が錯誤による無効を主張できるのは、申告書の記載の内容についてその錯誤が客観的に重大かつ明白であって、通則法等の定めた過誤是正以外の方法による是正を許さないとすれば、納税義務者の利益を著しく害すると認められる特段の事情がある場合に限られると解されるところ、請求人は、本件聴取書の内容からすると、金銭の授受については何らかの税金が課されることを認識し、その税金が贈与税であることを調査担当職員から説明され、本件各期限後申告書を提出していることが認められ、また、本件各期限後申告書の計算に誤りがないことからすれば、本件期限後申告書に客観的重大かつ明白な錯誤があったとは認められないから、請求人の主張は採用できない。(平20. 5.19 関裁(諸)平19-42)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190069
- 裁決年月日
- 平成19年11月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の納税義務が確定する前に、課税庁が「事前指導」を行うことは法的根拠がないから違法であり、その違法な指導に基づく請求人の確定申告は瑕疵ある意思表示であるから無効である旨主張する。 しかしながら、行政指導は、相手方の任意の協力を求めて行うものであるから、特段の根拠がなくても当該行政機関の任務又は所掌事務の範囲内で行うことができるものであり、納税義務の適正な実現を図るために必要な指示事項がある場合には、確定申告期間以前であっても、税務職員が納税義務者に対して指導を行うことは許されると解される。 本件における申告指導には何ら違法性は認められないので、確定申告が無効になる旨の請求人の主張には理由がない。(平19.11.27 東裁(所)平19-69)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平190002
- 裁決年月日
- 平成19年7月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁が、修正申告等のしょうようの際、請求人に対して、国税通則法第70条の規定の説明を行わなかったため、請求人は、錯誤による各修正申告書等を行ったのであり当該各修正申告等は、無効である旨主張する。 しかしながら、申告書の錯誤無効の主張が許されるのは、当該錯誤が客観的に明白かつ重大であって、所得税法に定めた方法以外にその是正を許さないとすると納税義務者の利益を著しく害すると認められる特段の事情がある場合と解されるところ、修正申告等のしょうように際し、その説明がなかったとしてもそのことを格別に不相当とすべき理由はない。 また、この点をおくとしても、請求人は、調査担当職員から国税通則法の規定及び調査の結果の説明を受けた上で、自己の責任と判断の下に各修正申告書等を提出したものと認められるから、各修正申告書等は無知又は錯誤に基づき提出されたものとは認められず、各修正申告等を無効とする理由はない。(平19. 7. 6 関裁(所)平19-2)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平180041
- 裁決年月日
- 平成19年1月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁が、遺産分割協議(以下「本件遺産分割協議」という。)の合意内容を前提として、申告漏れ財産を、請求人ら以外の相続人が取得したとして各更正処分及び過少申告加算税の各賦課決定処分(以下「本件各処分」という。)をしたことに対して、請求人らは、本件遺産分割協議は、意思能力のない相続人がいたこと及び請求人らに錯誤があったことにより無効であるから本件各処分は取り消されるべきと主張するが、申告書の記載内容がその基礎となった法律行為の無効によって過誤あるものとなる場合であっても、直ちにその効力が失われると解すべきものではなく、その無効原因が客観的に明白かつ重大であって、法の定めた方法以外にその是正を許さないならば、納税者の利益を著しく害すると認められる特段の事情がある場合に限って、当該法律行為の無効を理由として、当該申告書の記載内容に基づいてされた課税処分の取消しを求めることができるというべきであり、本件申告書は法定の記載事項を記載した適式な申告書に基づくものであり、添付された本件遺産分割協議書の写しの内容とも整合しているのであるから、本件申告書の記載からは、そうした事実は全く分からないものであり、客観的に明白なものとはいえないし、本件遺産分割協議無効確認訴訟を提起し、無効を確認する確定判決を得た後、修正申告あるいは更正の請求という法定の方法によって納付すべき相続税額を是正することができるのであるから、上記特段の事情があるともいえない。したがって、本件遺産分割協議の無効を理由として、本件各処分の取消しを求めることはできないというべきであり、請求人らの主張には理由がない。(平19. 1.30 名裁(諸)平18-41)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平180025
- 裁決年月日
- 平成18年10月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁の調査担当職員(以下「調査担当職員」という。)が、平成13年分の修正申告書と平成15年分の期限後申告書(以下「両申告書」という。)を徴する当たり、両申告書における必要経費の金額を、請求人が住民税の収支内訳書に記載した必要経費の金額と認める旨発言したことは、請求人を錯誤におとしめるものであると主張する。 しかしながら、調査担当職員は、必要経費について、納税者が領収書等の取引記録をもって明らかにすべきであり、旅費交通費については、支払が確認できた地代家賃の部分とそれ以外に区分した旨請求人に説明しており、請求人の主張するような錯誤があったと認めるに足りる証拠はない。(平18.10.18 関裁(所)平18-25)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平170054
- 裁決年月日
- 平成18年4月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、租税特別措置法第33の4第1項に規定する特別控除の適用要件に係る本件権利の買取り等申出年月日(以下「本件買取等申出年月日」という。)が県収用委員会による第○回審理日である平成13年7月25日であるにもかかわらず、本件買取等申出年月日を原処分庁からの修正申告の提出についての文書に記載された平成13年2月22日と誤信して本件各修正申告を行ったものであるから、本件各修正申告は、錯誤により無効であり、取り消されるべきであると主張する。 しかしながら、国税通則法第75条第1項は、国税に関する法律に基づく処分に不服がある場合に不服申立てができる旨規定しており、ここにいう処分とは、行政庁が行政法規の具体的な適用又は執行として、優越的な立場で国民に対して行う、権利の設定、業務の下命等の法律上の効果を発生させる行為(例えば、国税の更正処分、滞納処分等)をいい、修正申告は上記処分には当たらないから、本件各修正申告の取消しを求める審査請求は、いずれも不適法であり、却下を免れない。(平18. 4.25 名裁(所)平17-54)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平170128
- 裁決年月日
- 平成18年3月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件消費税等期限後申告書は、消費税等の確定申告書ではなく、メモである旨主張する。消費税は、国税通則法第16条《国税についての納付すべき税額の確定方式》第2項第1号に規定する申告納税方式の国税であり、納税者が確定申告書を税務署長に提出することにより納付すべき税額が確定すべきものであって、外形上有効な確定申告書が提出された場合には、一見して明らかな過誤がある場合を除いて、有効な確定申告書として取り扱うのが相当であると解されるところ、本件消費税等期限後申告書は、①消費税法等の規定に基づき課税標準額及び税額等を記載し作成された内容、形式のものであることが認められること、②請求人の代表者が同申告書に署名、押印していること、及び③郵送した封筒の表面には「消費税申告書在中」との記載があり、また、同封された「書類送付について」と題する書面には「消費税申告書・提出用2部、控用1部」を送付した旨の記載があることからすると、外形上、一見して明らかな過誤があるとは認められず、また、本件消費税等申告書が法定申告期限までに提出されたと認められない以上、本件消費税等期限後申告書は確定申告書とみるのが相当であるから、請求人の主張は採用できない。(平18.3.6東裁(諸)平17-128)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平170096
- 裁決年月日
- 平成18年1月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、修正内容について納得していない段階で修正申告書を提出したものであるから、当該修正申告書は無効であり、無効な修正申告に基づいてされた本件の賦課決定処分は、その全部が取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、代表者が、前代表者に税務申告を任せ、前代表者が、調査に立会い、調査担当者から調査結果の説明を受け、調査担当職員による修正申告書の提出のしょうように応じて、修正申告書に社判及び社印を押印し、修正申告書を提出したことが認められる。そうすると、本件の修正申告書は、請求人の自由な意思に基づき、その責任と判断において提出されたものと認めるのが相当であるから、当該修正申告書に係る納付すべき税額は、有効に確定していることが認められる。よって、請求人の主張には理由がない。(平18.1.16東裁(法)平17-96)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平170035
- 裁決年月日
- 平成17年9月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件修正申告書には本件共同事業による事業所得の損失額が処理されておらず、これは本件調査に由来するもので、本件修正申告の内容の錯誤は、客観的に明白かつ重大であり、法定の方法以外にその是正を許さないならば、請求人の利益を著しく害すると認められる特段の事情がある場合に該当する旨主張する。しかしながら、請求人が提出した本件経過説明書及び本件上申書によると、請求人が自らの事業として本件共同事業を行っていた旨の記載はなく、請求人や関与税理士から本件共同事業に関連して支出したとする金額の取扱いの質問はなかったことからすると、請求人には、請求人自身の事業であるとの認識はなかったと判断される。そして、請求人には過去に事業所得の申告がないことから、調査担当職員らは、本件共同事業に係る支出の詳細な把握又は確認まで要しないものと判断し、修正申告をしょうようしたものと認められる。したがって、本件修正申告の内容に、客観的に明白かつ重大な錯誤があったとは認められない。(平17.9.5東裁(所・諸)平17-35)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平170035
- 裁決年月日
- 平成17年9月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調査担当職員らから本件調査の過程や修正申告の内容の説明がなく、調査官が財産を差し押さえることができる旨の脅迫をして、本件修正申告書への署名押印を強要したのであるから、本件修正申告書は請求人の意思で提出したものではない旨主張する。しかしながら、調査担当職員らから本件調査の経緯や修正申告の内容についての説明がなかったことは考えられず、請求人から修正申告と納付しない場合どうなるかという質問に対して、調査官が、更正をすることになり、滞納となった場合、最終的に差押もあるが、すぐに差し押えすることはない旨を説明したもので、請求人に脅迫をしたものとは考えられない。そうすると、本件修正申告書の請求人の署名押印は、脅迫又は強制によるものではなく、調査官からの調査結果及び修正申告の内容の説明を受け、請求人自らの判断により行ったもので、本件修正申告書は、請求人が自らの意思で、これを任意に提出したと認めるのが相当である。(平17.9.5東裁(所・諸)平17-35)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平160018
- 裁決年月日
- 平成17年6月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、修正申告は、調査担当職員が、請求人に不服申立てをできないように、いかにも請求人の意思でしたように装ったもので、いわゆる押し付けられたものであり無効である旨主張する。しかしながら、修正申告は、請求人が具体的な調査内容の説明を受けた上で自ら修正申告書に署名押印して適正に申告したものであると認められることから、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平17.6.10札裁(所)平16-18)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平160015
- 裁決年月日
- 平成17年4月20日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各修正申告書は、調査担当職員が税理士を利用して提出させたものであり、また、存在しないものを収入とするなどその内容にも錯誤があり、無効である旨主張する。しかしながら、本件各修正申告書は、請求人が正当に税務代理を委任した税理士から説明を受けた上で提出したものと認められ、ほかに当該提出について任意性を疑うに足りる証拠はない。また、修正申告に係る課税標準等又は税額等の是正は、更正の請求の手続によらなければ争うことはできないのであるが、客観的に明白かつ重大な錯娯があり、更正の請求以外にその是正を許さないならば納税者の利益を著しく害する場合には、その錯誤を理由に修正申告の無効を主張しうるものと解されるところ、請求人の主張は課税標準等の算出上のものであり、本件各修正申告書又はその添付書類に表れていないものであるから、これをもって客観的に明白かつ重大な錯誤が存在したとは認めることはできない。したがって、本件各修正申告書は無効と認められず、請求人の主張には理由がない。(平17.4.20札裁(所・諸)平16-15)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平160051
- 裁決年月日
- 平成17年3月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、当該修正申告書は、調査担当職員に強要されたためにやむを得ずこれを提出したものであるから、修正申告は無効である旨主張する。しかしながら、国税通則法第24条の規定により、税務署長は調査の結果に基づき職権で更正し得るのであるから、調査担当職員が修正申告書の提出を強要しなければならない必要性は認められず、また、当審判所の調査したところによっても、そのような事実は認められないから、修正申告が無効であると認めることはできない。(平17.3.1関裁(諸)平16-51)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平160010
- 裁決年月日
- 平成17年2月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件確定申告書は社員総会の承認を得ておらず確定した決算に基づいたものではないので、法人税法上確定申告書としての効力はない旨主張する。しかしながら、法人税法が確定決算の原則を導入しているのは、会社自身の意思として申告され、かつ、正確な所得が得られるがい然性が高いという趣旨からであり、原則としては株主総会や社員総会の決議を経た後に確定した決算に基づいて申告すべきであるが、同族会社のように特定の者によって支配されている場合には正規の株主総会や社員総会が必ずしも開催されていない実情もあることから、株主総会又は社員総会の決議がない場合であっても、法人の決算が組まれており、その決算が株主又は社員の構成からみて実質的にその意思を反映しているものと認められるときには、法人税法第74条に基づく有効な申告として扱うことが相当であると解される。請求人は、出資者である代表者及びその夫である取締役が経営する同族会社であり、①確定申告書及びその添付書類は、取締役が知人に依頼して作成されたものであること、②確定申告書及びその添付書類は、各事業年度に係る請求人の総勘定元帳に基づいて作成されていること、③確定申告書には、代表者及び取締役が管理している代表者印が押印されていること、④確定申告書は、取締役が税務署へ提出していること、及び⑤確定申告書に係る税額は、代表者又は取締役が法定納期限までに納付していることから、本件確定申告書は請求人の意思に基づく有効な申告書と認められる。(平17.2.14福裁(法)平16-10)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平160036ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成17年1月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人が行った修正申告は、権限のない調査担当職員による一方的かつ違法な税務調査に基づくもので、調査担当職員に脅され、強要されて行ったものであるから無効であり、無効な修正申告に基づく加算税の賦課決定処分は違法である旨主張する。しかしながら、①調査担当職員はS税務署の職員の身分を有し、原処分庁から身分証明書および質問検査章の交付を受け、請求人にこの身分証明書を提示しているから、権限のある職員で、適正に質問検査権を行使していると認められること、②質問検査権の行使については、その時期、範囲、方法等を具体的に定めた法律上の規定はなく、権限ある職員の合理的な判断にゆだねられていると解するのが相当であり、審判所の調査によっても合理性を欠くような事実は認められないこと、③調査結果等の説明をすることは質問検査権を行使する上での法律上の要件とされているものではないことから、これを行わなかったとしても違法ではなく、また、請求人は調査結果等について説明を受けていたと認められること、④審判所の調査によっても、請求人の主張する調査担当職員の脅しと強要によって修正申告をさせられたものであるとの事実は認められず、調査担当職員のしょうように応じ任意に提出したものであると認められることから、修正申告は適法になされたものと認められるので請求人には理由がない。(平17.1.11関裁(所)平16-36)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平160129
- 裁決年月日
- 平成16年11月30日
- 裁決結果
- 却下
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、提出した申告書は、請求人が所得区分を一時所得と認識していたにもかかわらず、原処分庁の職員により給与所得として提出するよう強制的に指示されたものであり、請求人の意思とはかけ離れたものであるから無効である旨主張する。しかしながら、申告書の提出は、国税に関する法律に基づく処分に当たらないから、申告書の取消しを求める審査請求は不適法なものである。(平16.11.30東裁(所)平16-129)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平160004
- 裁決年月日
- 平成16年8月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、仲介人が作成した念書を信用し、当該仲介人がどのような申告書を作成提出したのかも知らなかったことから、本件確定申告書は無効である旨主張する。しかしながら、請求人は自ら確定申告に係る手続を仲介人に委任していたのであるから、請求人が申告内容を承知していたか否かにかかわらず、本件確定申告書は請求人自身が提出したものというべきである。また、納税申告書の提出は納税者による公法上の行為であって、審査請求において取消しを求めることのできる課税処分にあたらないから、審査請求の対象となる処分が存在しないといわざるを得ず、請求人の主張を採用することはできない。(平16.8.2関裁(所)平16-4)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平160003
- 裁決年月日
- 平成16年7月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件修正申告は、本件修正申告に係る調査担当職員のどう喝及び脅迫的言動等により物理的、心理的圧迫感を与えられ、強要されたものであり無効である旨主張する。しかしながら、本件修正申告は、請求人が修正申告の内容を十分検討、理解した上で自ら修正申告書に署名押印して適法にされたものであると認められる。したがって、この点に関する請求人の主張は採用できない。(平16.7.7札裁(所)平16-3)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平160001
- 裁決年月日
- 平成16年7月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、用地買収に係る地元説明会の日を本件事業に係る事業認定の日と解すべきである旨主張するが、本件事業が都市計画法を根拠法令としており、本件事業に係る事業認定の日は、都市計画法による認可をもって事業認定があったものとみなされている。請求人は、先行取得期間制限を緩和すべきである旨主張するが、租税特別措置法関係通達64(3)−6は、租税特別措置法第64条の例外的かつゆうじょ的な取扱いとして収用等があった日を含む事業年度開始の日前1年以内もしくは3年以内に先行取得した資産については、租税特別措置法第64条を適用する旨定めているが、先行取得期間について、さらに緩和することができる旨の定めはない。以上のとおり、原処分庁が請求人に対し、代替資産として先行取得したとする本件土地建物については、同通達に定められている要件に該当しないことから、本件規定が適用できないとして修正申告書の提出を指導したことは、適正であると認められる。(平16.7.1大裁(法)平16-1)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平150088
- 裁決年月日
- 平成16年6月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①請求人名で提出された相続税の期限後申告書は、請求人が署名押印したものではなく、本件期限後申告書は請求人の同意なしに提出されたものであること、②本件期限後申告書に記載された請求人の取得財産には偽り・不正があり真実と相違していることから本件期限後申告書は無効である旨主張する。しかしながら、他の相続人及び税理士の答述によれば、請求人は本件遺産分割協議書に署名押印した際に、当該相続人の代理人である税理士に対して本件相続の税金に関して当該相続人へ委任する旨の発言をし、当該税理士は、当該発言内容を当該相続人に伝えていること、及び本件調査に立ち会った税理士は当該相続人に対して、本件調査結果の請求人への説明を指示し、当該相続人はそれを了承していたことが認められる。これらの事実に、請求人が調査担当者に対し、申告書に署名押印はしていないが当該相続人に任せた旨の説明をしていることも考え合わせると、請求人は本件相続税の申告手続きについて税理士を通じて当該相続人に委任したものと認めることができる。また、申告書の記載内容の過誤の是正については、第一次的には修正申告、更正の請求という法定の方法によってなされるべきものであるところ、請求人は、当初の賦課決定処分を受けた後、本件期限後申告書には誤りがあるとして、取得財産の価額の変更による当初の賦課決定処分の一部取消しを求める内容の本件異議申立てをし、原処分庁は、これを容認する内容の本件更正処分及び本件賦課決定処分をするとともに、これによって生じた過誤納税額を請求人に還付している。これらの事実からすると請求人主張のとおり本件期限後申告書の記載内容に一部過誤があったことは認められるものの、その後これが是正されているのであるから本件期限後申告書が無効であるということはできない。したがって、本件期限後申告書が無効であるとの請求人の主張には理由がない。(平16.6.14名裁(諸)平15-88)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平150086
- 裁決年月日
- 平成16年6月10日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 審査請求人(以下「請求人」という。)は、各年分の修正申告書は、原処分庁が請求人の気持ちを動揺させる言動により脅迫し、請求人に「修正申告を提出しないと大変なことになる」との誤解を生じさせ、さらに「地方税は3年で済む」との誤った情報を伝えた上で提出させたものであるから無効である旨主張する。しかしながら、請求人が修正申告書を提出するに至った経緯等からすると、請求人が、本件各修正申告書の提出に際し、調査担当職員の脅迫によりその意思を抑圧され、また、錯誤に陥っていたとは到底認められず、請求人は、自己の責任と判断の基に本件修正申告書を提出したというべきであるから、請求人の主張を採用することはできない。(平16.6.10名裁(所)平16-86)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平150091
- 裁決年月日
- 平成16年6月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続財産として修正申告した貸付金は貸付けの事実がないにもかかわらず、調査担当者等により強制的に修正申告させられたものであるから無効であるとして、当該部分に係る過少申告加算税の賦課決定処分は違法である旨主張する。しかしながら、相続税の修正申告が過大となっていることが客観的に明白ではなく、また、調査担当者等が修正申告を強要した事実は認められないから修正申告した貸付金部分が無効となるべき特段の事情があったとは認められない。(平16.6.7大裁(諸)平15-91)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150302
- 裁決年月日
- 平成16年5月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 1 請求人が原処分の取消しを求めて主張するところは、要するに、本件申告による税額が過大であるというものであり、これは更正の請求の手続によらなければならず、本件では、既に、法定申告期限から1年を経過しているから、請求人は、本件申告による税額が過大であることをもって更正の請求をすることはできず、他の救済手段によることもできない。もっとも、納税申告書の記載内容の過誤の是正については、その錯誤が客観的に明白かつ重大であって、法が定めた方法以外にその是正を許さないならば、納税義務者の利益を著しく害すると認められる特段の事情がある場合には、納税義務者において当該申告書の記載内容の錯誤を主張することができる場合があると解される。2 しかし、請求人が本件申告書にあった過誤と主張する点は、本件申告書の記載それ自体から外形上、客観的に一見して看取できるものではないことは明らかであるから、本件申告書には客観的に明白かつ重大な過誤があるとはいえないし、請求人の主張することは、いずれも、請求人において最もよく熟知している土地の利用実態及び相続財産の帰属並びに容易に認識し得る評価額に関する事項であって、これらに関する本件申告書の記載は税務関係の専門的知識がなければ認識ないし判断し得ないものではなく、特に、不動産の売買、賃貸、仲介及び管理等を業として行っていた請求人は、容易に、本件申告書の過誤を認識し判断することができたということができる。実際にも、請求人が述べるところによれば、請求人は、本件申告後1か月ないし半年後には、本件申告書の過誤に気付き本件申告が過大申告であったことを認識していたというのであるから、本件においては、本件申告書の過誤を是正するためには国税通則法が定める更正の請求の手続によらなければならないのであり、同法が定める方法以外にその是正を許さないならば納税者の利益を著しく害すると認められる特段の事情があると認めることはできない。(平16.5.21東裁(諸)平15-302)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平150073
- 裁決年月日
- 平成16年4月23日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、未収利息を計上した貸付金は債権としての価値がなく、回収不可能な不良債権ばかりであるから、未収利息は課税すべきではないのにかかわらず、修正申告のしょうよう時に未収利息に係る資料の提示、説明がなかったために修正申告書を提出したものであるから、修正申告書のうち未収利息に係る部分については、請求人に錯誤があったから無効である旨主張する。しかしながら、未収利息は、請求人の妻が債権回収をすると確認した貸付金について計算していること、当該貸付金には、いずれも担保不動産に根抵当権が設定されていること、当該貸付金の貸付先の一部について、当該貸付金と未収利息を被担保債権とする担保不動産の競売の申立てを裁判所に対して行っていること、未収利息の請求権の放棄又は免除をした事実が認められないことを併せ考えると、当該貸付金が回収可能性のない債権であるとは到底認められず、未収利息は各年分の収入金額として課税対象となるので、未収利息が課税対象とならないことを前提にした、修正申告書の錯誤無効の請求人の主張には理由がない。また、請求人は、青色申告の承認の取消しを材料に修正申告書の提出を迫られ、やむなく提出したものであるから無効である旨も主張するが、請求人の帳簿書類の備付け等の状況からすると財務省令に定めるところに従っていないと指摘されてもしかたのない状態にあったこと、修正申告のしょうようは税務の専門家である請求人の関与税理士が同席した調査結果内容の説明後に行われたこと、請求人は修正申告のしょうよう後関与税理士と2人だけで相談を行った後、修正申告書を提出していることからすると、請求人が調査担当職員の言辞に畏怖し、意思を抑圧されたとは認められないので、請求人の主張には理由がない。(平16.4.23名裁(所)平15-73)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平150066
- 裁決年月日
- 平成16年3月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件修正申告書は妻が勝手に提出したもので無効なものである旨主張する。しかしながら、①請求人は、修正申告の提出について税理士とともに原処分庁担当者の指導を受けていること、②本件修正申告書は、当該担当者の指導内容に基づいて作成されていること、③本件修正申告書には請求人の住所、氏名の記載及び押印があり、税理士署名押印欄には税理士の署名、押印がされていることからすると、請求人は本件修正申告書の内容について十分承知しており、妻が本件修正申告書を提出したとしても、請求人の意思に基づくものと認められるから、請求人の主張は採用できない。(平16.3.30名裁(所)平15-66)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平150065
- 裁決年月日
- 平成16年3月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①修正申告に相続財産でない定期預金は含まれていること、②調査担当職員の発言が原因で修正申告書のしょうように応じたこと及び③法定相続人1名が含まれておらず、相続人の数に誤りがあることを理由に相続税の修正申告の無効を主張し、これに基づく差押処分が違法である旨主張する。しかしながら、①当審判所の調査によると、定期預金は相続財産であること、②請求人は自ら修正申告書に署名、押印していること、③調査担当職員が請求人に修正申告を提出させるような発言の事実はないこと及び④請求人は、相続人の数を認識しており、修正申告に至るまでに相続人の数につき更正の請求をする機会があったことから総合勘案すると、修正申告について客観的に重大かつ明白な錯誤があったとはいえず、法の定めた方法以外にその是正を許さないならば、納税者の利益を著しく害すると認められる特段の事情があるとは認められない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平16.3.25大裁(諸)平15-65)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150220
- 裁決年月日
- 平成16年3月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、再修正申告書が請求人らの意図するものであり、本件修正申告書はその意図とかけ離れたものとなっていることから、錯誤により無効である旨、また、本件修正申告書を前提とした本件更正処分は違法である旨主張するが、本件修正申告書の記載が請求人らの意思とかけ離れた内容であったとしても、その事実をもって客観的に明白かつ重大な錯誤が存在したとは認め難く、また、本件修正申告書には、請求人らの署名及び押印があり、適正に提出されたものであり、再修正申告書が本件修正申告書の納付すべき税額を減少させるものであることから、再修正申告書は国税通則法第19条に規定する納税申告書となっていないので、本件修正申告書が無効となることはなく、また、本件更正処分が違法とは認められない。(平16.3.16東裁(諸)平15-220)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平150041
- 裁決年月日
- 平成16年2月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件期限後申告は、請求人の意思に反して請求人の子が勝手に申告書に署名押印して提出したものであるから無効である旨主張するが、当該期限後申告の際に同席していた請求人が当該期限後申告を拒んだ事実は認められず、請求人の子が当該期限後申告書を提出することを黙認していたと認められるから、当該期限後申告は請求人自らの意思で行われたものというべきであり、これを無効とする請求人の主張には理由がない。また、請求人は、本件期限後申告の無効を理由に、本件期限後申告により納付すべきこととなった税額に係る加算税の賦課決定処分、督促処分及び差押処分は取り消されるべきである旨主張するが、本件期限後申告が無効であるとは認められないから、請求人の主張には理由がない。(平16.2.25関裁(所・諸)平15-41)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平140035
- 裁決年月日
- 平成15年6月23日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各法人税確定申告書は、調査担当職員のしょうように基づいて提出したもので、請求人の意思に基づいて提出されたものではなく無効であることから、本件更正処分は違法である旨主張する。しかしながら、請求人はA税理士と税務代理等に係る委任契約を結び、同税理士は請求人から提出された書類を基に本件各法人税確定申告書等を作成し、さらに、本件各法人税確定申告書等の提出に当たりその内容を請求人の代表者等に説明していることが認められ、また、本件各法人税確定申告書の「代表者自署押印欄」には請求人の代表取締役の印が押印されており、これらのことから、本件各法人税確定申告書は、請求人の意思に基づき提出されたものと認めるのが相当である。(平15.06.23.福裁(法・諸)平14-35)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平140019
- 裁決年月日
- 平成15年6月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、証拠書類によれば、相続税の申告書に記載した本件貸付金債権の額は過大であり、この原因は、相続開始の時において、請求人に客観的に明白かつ重大な錯誤があったことにほかならないので、本件申告書は無効なものであると主張する。しかしながら、請求人は本件申告書等の提出時において、本件貸付先の代表取締役であったことから、本件貸付金債権の額についてその正当性を検討する立場にあったことが認められ、また、本件申告書の第1表の「財産を取得した人」欄には、請求人の署名・押印があることから、本件申告書は、請求人の判断と責任において提出されたものと認めるのが相当であり、その記載内容について過誤があると認めることはできず、本件申告書の提出に当たり、請求人に客観的に明白かつ重大な錯誤があったと認定することができない。よって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平15.06.19.札裁(諸)平14-19)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平140011
- 裁決年月日
- 平成15年6月11日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件期限後申告は、本件調査担当職員に強要されたことにより行ったものであり無効であると主張する。しかしながら、原処分庁の調査記録によれば、本件調査担当職員が期限後申告書の提出を指導したことは認められるが、請求人が主張するような期限後申告の強要があったとする事実を認めることはできない。また、①請求人からは、その主張を裏付ける証拠の提出がないこと及び②一般に税務署長は、納税申告書を提出する義務があると認められる者が当該申告書を提出しなかった場合には、国税通則法第25条《決定》の規定に基づき、その調査したところにより、当該申告書に係る課税標準等及び税額等を決定する権限を有しているのであるから、本件調査担当職員が強要してまでその提出を求める必要もないと考えられることからも、本件調査担当職員が本件期限後申告を強要したとは認められない。したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平15.06.11.金裁(所)平14-11)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平140016
- 裁決年月日
- 平成15年5月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件修正申告書は修正申告に係る部分の相続財産の分配内容について、請求人には相談がないまま、調査担当職員が勝手に配分して作成されたものであり、請求人の意思に基づかないものである旨主張する。しかしながら、調査担当職員の答述、本件修正申告書を取りまとめた相続人の答述、その他の事実からすると、本件修正申告書は、請求人がその内容を確認の上、請求人の意思に基づいて提出されたと認めるのが相当である。(平15.05.09.札裁(諸)平14-16)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平140090
- 裁決年月日
- 平成15年4月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調査担当職員から強要されたため本件修正申告書を提出したものであり、無効な修正申告であるから、これにより納付すべき税額を計算の基礎としてなされた原処分は違法である旨主張するが、調査担当職員が、請求人に対し、重加算税及び延滞税の説明をしたことは認められるものの、修正申告書を提出しない場合に何らかの処罰がある旨を伝えた事実は認められず、また、他に原処分庁が修正申告書の提出を強要したと認めるに足る証拠もないこと、請求人が、本件修正申告について更正の請求を行っていないことなどを併せ判断すれば、請求人は、本件調査の内容を理解した上で、本件修正申告書に署名、押印し、これを原処分庁に提出したものと解されるから、請求人の主張を採用することはできない。(平15.04.18.関裁(諸)平14-90)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平140073
- 裁決年月日
- 平成15年2月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.65・1ページ
要旨
○ 請求人は、本件修正申告(書)が、原処分庁職員に強要されて提出したものであり、請求人の意思に基づかない無効なものであるから、それに続く差押処分は違法として取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、当審判所の調査によると、原処分当職員の強要により本件各修正申告書を提出した事実は認められず、自ら当該修正申告書に署名、押印して、それを提出したと認めるのが相当であり、また、これに反するような証拠も認められない。したがって、本件修正申告は有効に確定していることから、当該修正申告の無効を理由として、本件差押処分の取消しを求める請求人の主張には理由がない。(平15.02.20.関裁(諸)平14-73)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140157
- 裁決年月日
- 平成15年1月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、修正申告書は調査担当職員の強要により提出させられたものであるから、当該修正申告は、請求人の申告意思を欠いており無効である旨主張する。しかしながら、請求人が主張する強要というのは、延滞税の額が増えること及び差押えを受けるかもしれないこととする金銭的・精神的圧迫であるというものであるところ、このことは延滞税の支払及び差押えは法的期限内に納付できない場合にとられる法的措置を教示したものにすぎない。また、請求人は、本件修正申告書の提出日前に、代物弁済により譲渡所得が生じる旨の説明を受けると共に追加税額の教示を受けていること及び請求人は、一旦帰宅して、その後に修正申告書を提出しており、この間に修正申告書の内容を3日間検討する期間があったことが認められる。したがって、これらのことからすると、調査担当職員の強要により本件修正申告書の提出がされたものであるとは認められない。(平15.01.31.東裁(所)平14-157)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平140051
- 裁決年月日
- 平成14年12月19日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件修正申告書は、調査担当職員の強引な指導により、同職員が作成した修正申告書に止むなく署名、押印して提出したものであって、自らの意思に基づくものではないから無効である旨主張する。しかしながら、調査担当職員が、請求人に対し本件調査の結果判明した売上計上漏れ金額及び事業所得の金額等を説明した上で、本件修正申告書の提出をしょうようした事実は認められるものの、その際、同職員に本件修正申告書への署名、押印又は提出に関して強引な指導があったかどうかについては、請求人は、その主張を裏付ける証拠資料を提出せず、当審判所の調査によってもこれを認めるに足りる証拠はない。むしろ、①請求人は、調査担当職員から原処分庁において本件調査結果等についての説明を受け、その内容に沿った金額で修正申告書を提出することに同意していたこと、及び②請求人は、修正申告用紙に記載された事業所得の金額及び申告納税額等を確認した上で、これに住所及び氏名等を記載し、押印していることからすれば、本件修正申告書は、請求人自身の判断と責任において任意に提出されたものと認めるのが相当である。したがって、請求人の主張には理由がない。(平14.12.19.関裁(所)平14-51)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140126
- 裁決年月日
- 平成14年12月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁は、期限後申告及び修正申告をしょうようするに当たって、①ストックオプションの行使に係る所得の所得区分について争われている訴訟事件があることを説明しなかったこと、②しょうように応じた場合には、以後、納付すべき税額の減額を求めることはできなくなることを説明しなかったこと等を理由として、当該しょうようには、請求人がストックオプションの行使に係る所得の所得区分について不服申立てをすることを不可能にした不当があるから、当該しょうように応じて提出した期限後申告書及び修正申告書は無効である旨主張する。しかしながら、請求人は、原処分庁からストックオプションの行使に係る所得について数回にわたって説明を受けていることが認められ、また、当該しょうようが、原処分庁において、請求人がストックオプションの行使に係る所得の所得区分について不服申立てをすることを不可能とする意図をもって行われた事実は認められないから、請求人において、当該各申告書を提出したことについて、客観的に重大かつ明白な錯誤があったとは認められず、請求人の主張には理由がない。(平14.12.13.東裁(所)平14-126)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平130269
- 裁決年月日
- 平成14年6月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、同人名義で提出された確定申告は、第三者であるAが国税還付金の詐欺を目的に提出したものであり無効であるから、当該確定申告に対する更正処分等も無効である旨主張する。しかしながら、請求人は、(1)Aから、申告書の提出の説明を受けて積極的に預金口座を作成していること、(2)作成した預金通帳と届出印をAに渡していること及び(3)還付通知書をAに郵送していることなどから、Aが請求人名義の確定申告書を作成・提出することを容認していたと認められる。(平14. 6.17東裁(所)平13-269)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平130083
- 裁決年月日
- 平成14年5月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.63・45ページ
要旨
○ 請求人は、各課税期間に係る消費税等の修正申告は白紙の申告書用紙に署名捺印をして関与税理士に手渡したもので、原処分調査担当者と関与税理士が勝手に記入して提出されたものであり、請求人に何の説明もなかったことから違法・不当な修正申告であり、当該修正申告に基づいてされた原処分は違法であると主張するとともに、各課税期間に係る消費税等の加算税の賦課決定処分は、賦課決定通知書に賦課理由及び賦課決定内容が記載されておらず、賦課理由等も説明もされていない違法・不当な処分である旨主張する。しかしながら、原処分調査担当者は、各課税期間の修正申告の提出に当たって請求人の納税地において、関与税理士立会のうえで請求人に面接し、原処分の基礎となった修正内容について十分説明をしており、請求人はその説明に納得のうえで修正申告を提出していることが認められる。また、各課税期間に係る消費税等の加算税の賦課決定通知書に賦課理由及び賦課明細内容を記載しなければならない旨を定めた法令の規定はない。さらに、加算税の賦課決定に当たり納税者にその処分理由及び根拠について説明をしなければならない旨を定めた法令の規定もないことから、請求人の主張にはいずれも理由がない。(平14. 5.29名裁(諸)平13-83)裁決事例集NO63・45ページ
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平130072
- 裁決年月日
- 平成14年3月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各修正申告書及び本件各期限後申告書は、調査担当職員から、推計により算定した所得金額等に基づき申告書を提出するよう強要され、提出したものであり無効である旨主張する。しかしながら、調査担当職員は、当審判所に対して、本件各修正申告書及び本件各期限後申告書は、調査結果について説明し、請求人自ら署名押印し提出したものであり、本件申述書及び本件各修正申告書等の提出を強要した事実はない旨答述するところ、国税通則法第24条((更正))の規定によれば、税務署長は調査結果に基づき職権で更正し得るのであるから、調査担当職員が強要をしてまでも修正申告等に応じるよう求める必要性は存しない。また、請求人は、本件各修正申告書及び本件各期限後申告書に自署押印の上、原処分庁に提出していることから、上記調査担当職員の答述の信ぴょう性を否定することはできず、他に強要の事実を認めるに足る証拠はない。(平14. 3.27関裁(所・諸)平13-72)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平130030
- 裁決年月日
- 平成14年3月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件期限後申告書は、錯誤その他の理由により提出したもので無効である旨主張する。しかしながら、国税通則法第25条の規定によれば、税務署長は調査結果に基づき職権で税額等を決定しうるのであるから、(1)調査担当職員が請求人に対する脅迫あるいは詐欺行為によってあえて本件期限後申告書を提出させなければならない必要性は認められないこと、(2)請求人は、調査担当職員に対して期限後申告書の提出に応じる態度を示した事実が認められること、(3)調査担当職員は、脅迫等の事実はない旨答述していること、(4)他に脅迫等の事実を認めるに足りる証拠は認められないことに照らすと、これらの点に関する請求人の主張には理由がない。(平14. 3.25福裁(諸)平13-30)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平130031
- 裁決年月日
- 平成14年3月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、修正申告書は錯誤により提出したもので無効であり、確定申告額が正しいとして、更正をすべき理由がない旨の通知処分は違法である旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条の規定の趣旨等によれば、自ら計上記載した申告内容について更正の請求をする納税者側においてその内容内容が真実に反するものであることを主張立証すべきであり、その主張立証がない限り、税務署長は、その納税者の提出した申告書に記載された所得金額等をそのまま正当なものとして納付すべき税額をその申告どおり確定すれば足りると解するのが相である。そして、請求人は、更正の請求額を正当とする、具体的な主張立証をしていないから、本件修正申告書に記載さた課税標準等を是正すべき理由は認められない。なお、修正申告の無効を理由として権利救済を求めるには、国税通則法の規定に基づく審査請求によらず、訴訟により是正を求めるべきものであり、国税通則法の枠内で本件修正申告の無効を理由として権利救済を求めるとする請求人の主張は採用できない。(平14. 3.12広裁(所)平13-31)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平130184
- 裁決年月日
- 平成14年3月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、期限後申告書を提出していないのであるから、この提出を基にしてなされた本件賦課決定処分は違法である旨主張する。しかしながら、請求人は、申告書に住所及び氏名を記載して押印をしており、原処分庁も、この申告書に文書収受印を押して期限後申告書として扱っているのであるから、請求人は期限後申告書を提出したと認められるのであり、また、国税通則法第66条第1項に規定する正当な理由があるとは認められないから、本件賦課決定処分は適法である。(平14. 3.12東裁(所)平13-184)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平130002
- 裁決年月日
- 平成13年10月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁の所得税の調査を受けて提出した修正申告書等は、調査担当職員が提出しなければ、もっと高い税額になる、不動産等の差押えをするなどの言動によって請求人を錯誤に陥れ、請求人の意思に基づかない所得金額によって提出を強要したものであるから、無効であり、したがって、当該修正申告等に基づく加算税の賦課決定処分は取り消されるべきであると主張する。しかしながら、当該修正申告等の記載内容に錯誤があると認めることができず、他に客観的に明白かつ重大な錯誤の存在を認定することはできない。また、調査担当職員による強要の事実はなく、他に強要の事実を認めるに足りる証拠も見当たらないから、請求人の主張には理由がない。(平13.10.10札裁(所)平13-2)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平130015
- 裁決年月日
- 平成13年10月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件事業の経営者は、Aであり、Aが請求人の名前を無断で使用して提出した本件確定申告書に基づいてなされた、本件更正処分等は、違法である旨主張する。しかしながら、請求人は、(1)Xとの取引において、請求人の名前を使用しており、(2)請求人名義の普通預金口座を開設し、事業収入を受け入れていることが認められる。さらに、請求人は、調査担当職員に対し、(1)本件事業に係る取引の打合せには必ず立ち会うこと、(2)本件事業は、Aと一緒に行っていたこと、(3)経理面は、Aに全面的に任せていたこと、(4)取引先Xから経理面の整備について指摘されたことを受けて税理士も関与させたこと、(5)本件調査において、期限後申告書及び修正申告書を提出するつもりがあったことなどを申述していることからすると、本件事業は請求人に帰属すると認めるのが相当であり、請求人の主張は採用できない。(平13.10. 1.名裁(諸)平13-15)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平130052
- 裁決年月日
- 平成13年9月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 修正申告が錯誤により無効となるのは、修正申告をした納税者において錯誤が存在し、かつ、これが客観的に明白かつ重大な錯誤である場合に限られると解するのが相当であるところ、当審判所の調査の結果によれば、(1)本件調査担当職員が請求人に対し誤指導をした事実はなく、同人に対する修正申告のしょうようは適法に行われていること、(2)各年分の修正申告書は同人が署名押印をして提出した適法なものであることが認められるから、同人に客観的に明白かつ重大な錯誤が存在したとは認められない。したがって、本件各修正申告はいずれも有効である。(平13. 9.18東裁(所)平13-52)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平130005
- 裁決年月日
- 平成13年7月9日
- 裁決結果
- 却下
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.62・1ページ
要旨
○ 請求人は、本件修正申告書は、原処分庁の度重なるしょうようによって、本件工事が個人的取引であると認識しつつも、請求人の無知によって誤って提出したものでるから無効である旨主張する。しかしながら、本件工事に係る請求人の前代表者は本調査に立ち会うとともに、修正申告のしょうようの際、原処分達は現代表者と前代表者が同席しているところで、本件工事に係る売上及び原価が計上漏れとなっていることを指摘している事実が認められる。さらに、本件修正申告書は調査終了後相当期間経過したした日後に提出されていることから、請求人において十分に検討の上提出したものと認められる。以上のとおり、請求人は、本件工事に係る売上及び原価が請求人に帰属することを十分認識して本件修正申告書を提出したものと認めるのが相当であり、本件修正申告書を提出したことについて明白かつ重大な錯誤があるとは認められないから、本件修正申告書は無効ではない。(平13. 7. 9.仙裁(法・諸)平13-5)裁決事例集NO62・1ページ
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平120128ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成13年6月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件申告書は共同相続人の一人が請求人に無断で作成した無効の申告書である旨主張する。しかしながら、本件申告書は、法定の記載事項を満たしており、共同相続人全員の押印もあり、重大かつ明白な瑕疵が認められない上、本件申告書と同時に提出した延納申請について、原処分庁が請求人に対して許可しているのであるから、請求人の主張は信用し難い。さらに、請求人は、本件申告書が無効であることを明らかにする証拠資料を提出しないし、本件全資料からも本件申告書が無効であることを伺わせる事情は認められない。したがって、請求人の主張は採用できない。(平13.6.29大裁(諸)平12−128)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平120130
- 裁決年月日
- 平成13年4月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 業種
- 会社役員
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件申告書は意思表示に錯誤があり無効である旨主張する。しかしながら、請求人は、本件申告書の作成を税理士に委任し、請求人が押印した白紙の申告用紙を送付しているから、本件申告書の内容が請求人の意思に反するものであったとしても、その責は請求人自身又は当該税理士が負べきものであって、本件申告書の有効性に影響を与えるものではないから、請求人の主張には理由がない。(平13.4.12東裁(所)平12−130)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平120051
- 裁決年月日
- 平成12年12月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 業種
- 医師
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 勤務医師である請求人が勤務先の病院長の依頼により別の診療所の開設者及び管理者として名義を貸していたところ、その診療所から生じる事業所得が記載された請求人名義の確定申告書が提出されたことに関し、請求人は、本件確定申告書は請求人の全くあずかり知らないところで病院長が勝手に作成したもので、本件確定申告書を見たこともなければ、その作成も委任していない無効なものであるから、それに基づいてした更正処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、他の病院から交付を受けた源泉徴収票を病院長に渡していること等から、確定申告手続のすべてを病院長に一任していたものといわざるを得ないから、本件確定申告は有効な確定申告というべきである。(平12.12.20東裁(所)平12−51)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平120043
- 裁決年月日
- 平成12年12月5日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 業種
- バー
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各修正申告は調査担当職員から強要されたものであり無効である旨主張するが、本件各修正申告書に請求人が署名押印していることが認められ、調査担当職員が本件各修正申告を強要したという事実を認めるに足る証拠はないから、本件各修正申告書は適法に提出された有効なものであると認められる。また、請求人は、本件各修正申告に係る課税標準額等が過大であるから無効である旨主張するが、修正申告をした場合には、課税標準の額がこれにより確定し、仮にその計算に誤りがあるとしても、更正の請求によってそれが是正されない限り、これを争うことができないのであるから、本件各修正申告に係る課税標準等の計算に誤りがあるからといって、それが無効となるものではない。(平12.12.5東裁(所・諸)平12−43)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平120014
- 裁決年月日
- 平成12年11月16日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 業種
- 土木工事業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件修正申告書に記載された事業所得の金額が請求人の所得金額を超えた過大な金額であり、修正申告書に押印する義務がないことを知らず、調査担当者により強要された結果、本件修正申告書を提出したものであるから、本件修正申告は無効である旨主張するが、請求人のいう押印義務についての事由は、修正申告書の内容それ自体でなく、修正申告をする動機に関するものに過ぎないうえ、当審判所の調査によっても、請求人が、本件修正申告書を提出するに際し、それらに記載された所得金額が過大であることを申し出た事実は認められず、調査担当者において、ことさらに請求人の無知につけ込み、あるいは請求人の意思に反して本件修正申告書を提出させようとした形跡もうかがうことができない。さらに、請求人は、調査担当者に対し、税金を少しでも安くするために、収入金額を過少に、また、給料賃金の金額を過大に計上した旨申述していることからすれば、請求人は、調査担当者から各年分の事業所得の金額を過少に申告していることを指摘された結果、自己の過少申告の事実を認めて、調査担当者の修正申告のしょうように応じ、本件修正申告書に自ら署名押印して提出したものと推認することが相当である。なお、修正申告が錯誤により無効となるのは、錯誤が客観的に明白かつ重大である場合に限られると解すべきであるところ、修正申告書に押印する義務がないことを知らなかったとする請求人の主張事由は、本件修正申告書又はその添付書類に表れていないものであるから、これをもって客観的に明白かつ重大な錯誤が存在したと認めることはできない。(平12.11.16広裁(所)平12−14)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平120025
- 裁決年月日
- 平成12年11月14日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 業種
- 塗装工事業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所得税及び消費税の本件修正申告書につき、、調査担当職員の脅迫によって錯誤に陥って提出したものであり、無効な申告である旨主張する。しかしながら、調査担当職員に脅迫があったという事実を裏付ける資料もない。また、請求人は、調査担当職員から本件修正申告書の提出をしょうようされた際、調査担当職員に対して、青色申告決算書には記載していない支出があるので経費として認めてもらいたいと申し立てていることからすれば、請求人は、本件調査に基づく修正すべき事項についての調査担当職員の説明内容を理解した上、本件修正申告書を提出したものと推認される。したがって、請求人の主張には理由がない。(平12.11.14大裁(所・諸)平12−25)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平120024
- 裁決年月日
- 平成12年10月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 業種
- 果樹、樹園農業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、通則法第70条第5項に規定する偽りその他不正の行為によって税額を免れた事実がないから、本件修正申告は無効であるとしてその取消しを求めているが、本件修正申告は通則法第75条に規定する国税に関する法律に基づく処分に当たらないから、本件審査請求は不適法なものである。なお、通則法第70条は、国税の更正、決定等の期間制限についての規定であるから、修正申告の効力を否定する根拠とはなり得ないものがある。(平12.10.23関裁(所)平12−24)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平120025
- 裁決年月日
- 平成12年10月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 業種
- 果樹、樹園農業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件修正申告書につき、調査担当職員が、請求人から代理権を授与されていない請求人の父をして、請求人名義の署名、押印をさせ、提出させたものであるから、本件修正申告は無効である旨主張するが、請求人と請求人の父は、平成6年分以降、農業者年金を受給する都合で、農業所得の申告者の名義を請求人の父から請求人に変えたものの、農作業の従事の状況等も確定申告に係る農業所得の金額の計算も、請求人の父が当該名義変更前と何ら変わらず行っているものであり、さらに、請求人の父は、調査担当職員に対し、請求人名義の貯金通帳を提示し、請求人の各年分の所得税の確定申告書を役場に赴いて作成、提出し、各年分の確定申告が過少申告となっていたことを自認し、請求人に迷惑を掛けたくないとして、請求人名義の署名、押印をしたこと、本件調査の全過程において請求人の父が対応していたこと、請求人は、農業について請求人の父に任せている旨述べたことからすれば、請求人の父は、請求人から、農作業及び確定申告に限って任されていたものとは考えられず、むしろ、農業に係る作業、申告に係る計算並びに確定申告及びその修正までを含めた税務上の全般の事務を任されており、請求人に代わってこれらを行っていたと認めるのが相当であるから、請求人の父が、本件修正申告書に請求人名義で署名、押印をして、これを原処分庁に提出した行為の効果は請求人に帰属するというべきである。(平12.10.23関裁(所)平12−25)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平120011
- 裁決年月日
- 平成12年10月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 業種
- 医師
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 1勤務医師である請求人が、勤務先の病院長の依頼により別の診療所の開設者及び管理者として名義を貸したところ、その診療所から生ずる事業所得が記載された請求人名義の確定申告書が提出されたことに関し、請求人は、本件事業所得を請求人名義で申告することを応諾も容認もしておらず、本件各年分の確定申告書は、病院長が勝手に作成した無効な申告書で、それに基づいてした更正処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、他の病院から交付を受けた源泉徴収票等を病院長に渡していることから、各年分の確定申告書の作成・提出を病院長に一任したものといわざるを得ず、本件各年分の確定申告は有効な確定申告というべきである。請求人は、本件事業所得を請求人に帰属するがごとく仮装又は隠ぺいした事実はない旨主張するが、請求人は、診療所の実質経営者でないにもかかわらず開設届を提出し、本件事業所得の帰属を装っただけでなく、請求人から確定申告手続の依頼を受けた病院長においても、本件事業所得が病院長に帰属することを承知の上、診療所の事業に係る収入及び経費の管理等を行い、請求人名義で発行された支払基金からの支払調書を添付して、本件事業所得が請求人の所得であるかのように装い、これに基づき還付税額が過大となる申告をしたものであり、これらのことは、重加算税の賦課決定要件に該当する。(平12.10.18東裁(所)平12−11)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平120016
- 裁決年月日
- 平成12年9月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 業種
- 料理仕出業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、修正申告が調査担当職員にだまされて提出したものであるから、錯誤により無効である旨主張する。しかしながら、調査担当職員は、修正申告のしょうようの際、調査に基づく問題点を指摘するとともに、適正な所得金額で修正申告するよう指導したと認められるから、請求人に修正すべき所得について誤信があったとは認められず、また、調査担当職員の説明、指導に誤りがあったと認めるに足りる証拠もない。そうすると、修正申告において、請求人に重大かつ明白な錯誤があり、更正の請求手続以外にその是正を許さなければ請求人の利益を著しく害すると認められる特段の事情があったとはいえないから、請求人の主張には理由がない。(平12.9.29大裁(所)平12−16)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平110152
- 裁決年月日
- 平成12年5月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人のした修正申告は職員の事実誤認に基づいた指導により錯誤に基づいてなされた無効なものであり、当該修正申告を前提とする過少申告加算税の賦課決定処分は違法である旨主張して、その取消しを求めているが、申告の錯誤を理由に、当該申告を前提とした過少申告加算税の賦課決定処分を争う場合には、その錯誤が客観的に明白かつ重大であって、法律の定める方法以外にその是正が許されなければ納税者の利益を著しく害すると認められる特段の事情がある場合に限り、当該申告について錯誤を主張できるものと解すべきであるところ、本件については、職員の指導に事実誤認があると認められず、また、修正申告書は請求人の判断と責任において提出されており、その記載内容について、請求人に錯誤があると認めることもできないことから、特段の事情がある場合には該当せず、請求人の主張には理由がない。(平12. 5.25東裁(所)平11-152)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平110053
- 裁決年月日
- 平成12年4月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、修正すべき所得金額等について、原処分庁所属の職員から応諾を得て、確定していたにもかかわらず、その後、請求人を欺いて調査権を行使したことは違法・不当である旨主張する。しかしながら、修正申告のしょうように当たる事実があったとしても、通則法第26条によれば、税務署長は更正等をした場合でも、課税標準等が過少であることを知ったときは、調査をして再更正できるのであるから、原処分庁がしょうよう額に拘束されて調査ができなくなると解することはできない。また、税務調査における質問検査権を行使するに当たり、取引先の調査など実定法上特段の規定のない実施の細目については、その権限を有する税務職員の合理的な選択にゆだねられていると解するのが相当であるところ、原処分庁所属の職員の求めに応じて請求人が売上げに係る帳簿を提示し、原処分庁所属の職員が売上げに係る帳簿に記載された売上金額を集計した結果に基づいて、調査の継続を要すると判断した上、その旨を請求人に告知して調査に協力するよう再三にわたり要請したこと、請求人が正当な理由なくこれを拒絶したため、やむを得ず取引先の調査に着手したことが認められ、それらの判断は合理的であるから、調査手続に違法・不当な点は認められない。(平12. 4.27広裁(所・諸)平11-53)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平110081
- 裁決年月日
- 平成12年3月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、申告が錯誤ないし詐欺によってなされたものであるから当該申告は無効である旨主張する。ところで、申告納税制度は、本来、納税者自身の自主的判断と責任において課税標準等及び税額を計算し法定申告期限までに申告書を提出し税金を納付する制度であり、申告行為は公法上の行為であるが、納税者が錯誤によって申告した場合、その錯誤が客観的に明白かつ重大であって、更正の請求手続以外にその是正を許さなければ、納税者の利益を著しく害すると認められる特段の事情が認められる場合は、例外的に申告行為の錯誤無効を主張することも許されると解される。しかしながら、原処分関係資料及び当審判所の調査によれば、請求人に申告の基礎となった事実関係について錯誤はなく、結局、本件譲渡について特例が適用されると誤信したというのは、単に法的な評価を誤ったに過ぎないものと認められる。そうすると、本件確定申告において、請求人に明白かつ重大な錯誤があり、更正の請求以外にその是正を許さなければ請求人の利益を著しく害すると認められる特段の事情があるとは到底いうことはできず、請求人の主張には理由がない。(平12. 3.10大裁(所)平11-81)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平110075
- 裁決年月日
- 平成12年2月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、納税申告が無効である旨主張するが、納税申告の無効の主張が認められるためには、その申告書の記載内容等の瑕疵が客観的に重大かつ明白であって、租税法の定める是正方法以外にその是正を許さないならば著しく納税者の利益を害するような特段の事情が存することが必要であるところ、本件についてみると、原処分庁の修正申告書の提出要請はあるものの、請求人の修正申告書の提出について任意性を疑うに足る証拠はなく、また、ほかに申告書の記載内容の錯誤等が存することをうかがわせる証拠資料も見当たらない。(平12. 2.29名裁(所)平11-75)、(平12. 2.29名裁(所)平11-76)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平110018
- 裁決年月日
- 平成11年11月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、修正申告が無効であることを理由に原処分が違法である旨主張するが、通則法第23条第1項は、納税申告書を提出した者は、当該申告書に記載した課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったことにより、当該申告書の提出により納付すべき税額が過大である場合には、当該申告書に係る国税の法定申告期限から1年以内に限り、税務署長に対し、その申告に係る課税標準等又は税額等につき更正の請求ができる旨規定しているところ、本件各更正の請求がその期限を経過した後になされたことは明らかである。また、請求人が修正申告の無効を理由として通則法の枠外における権利救済を求めるものであれば、通則法の規定に基づく審査請求によらず、訴訟により是正を求めるものであって、いずれにしても、この点に関する請求人の主張は採用できない。(平11.11.30広裁(所)平11-18)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平110004
- 裁決年月日
- 平成11年8月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、修正申告書は、①請求人に全く会わずにされた調査を基因として提出されたものであること、②請求人の妻が請求人に無断で提出したものであり、原処分庁によりその提出について請求人の提出の意思が確認されずされたものであること及び③請求人の妻が調査を担当した職員に強要されて提出したものであることから、無効である旨主張する。しかしながら、請求人の答述及び事実関係等から判断すると、請求人の妻は、調査担当職員に強要されて修正申告書を提出したのではないこと、また、請求人に依頼され、原始記録の作成保存、代金の集金、確定申告書関係書類の作成、提出及び調査の対応等を行っていることから、営業上の事務処理のほか、税務上の全般の事務処理についても請求人から任され、それに基づき請求人に代わって調査を受け、修正申告書を提出したことが認められる。したがって、請求人の主張を認めることはできない。(平11. 8.24高裁(所)平11-4)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平100010
- 裁決年月日
- 平成11年6月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、本件修正申告書は被相続人が了知していないから不存在であり、修正申告に係る納付すべき税額は確定していない。仮に存在するとしても無権代理人が提出したとする修正申告書は無効である旨主張するが、本件修正申告書は、調査担当者が被相続人と面接した際に立ち会った長男の妻及び確定申告に関与した税理士が所轄税務署に出向いて、調査担当者が指摘した内容に基づき提出したのであり、長男の妻は、被相続人の健康状態や家族状況から対外的なことはすべて行っていたことからみても、請求人らの主張は採用することができない。(平11. 6.22金裁(所)平10−10)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平100182
- 裁決年月日
- 平成11年6月17日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、税務署の個室に閉じ込められ、調査担当職員に強要され、心神喪失の状況下で本件修正申告書等に署名押印したものであるから、本件申告書等はいずれも無効である旨主張する。しかしながら、調査担当職員が請求人や請求人の妻を打合せ室に監禁したという事実を認めるに足る証拠はなく、また、本件修正申告書等は、請求人が調査担当職員から本件調査結果についての説明を受けて、自ら署名押印していることが認められ、調査担当職員が本件修正申告書等に署名押印を強要した事実や請求人が本件申告書等を提出するに際して心神喪失の状況にあったとする具体的な証拠も認められないことから、本件修正申告書等は、適法に提出された有効なものであると認められる。(平11. 6.17東裁(所・諸)平10−182)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平100094
- 裁決年月日
- 平成11年3月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件調査の際に、調査担当職員が①請求人の承諾もなく金庫を開扉し、保管していた書類を散逸させたこと、②請求人の業務の内容について記載している事件簿の提示を強要したこと、③上席調査官が「確認書」の内容をねつ造し、記載を強要したこと及び④担当統括官から請求人の実情を参酌する旨発言があり、修正申告書に押印し提出したにもかかわらず、参酌しないなど違法、不当な調査等により提出させられたものであるから、当該修正申告は無効である旨主張するが、原処分庁の調査に違法、不当は認められず、適法にされており、また、請求人は、調査の結果に基づき、自ら修正申告をしたものであると認められるから、当該修正申告は有効であり、この点に関する請求人の主張は認められない。(平11. 3. 3大裁 (所・諸) 平10−94)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平100011
- 裁決年月日
- 平成10年9月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、各年分の所得税の修正申告が請求人の意思に基づかないものである旨主張する。しかしながら、請求人は、請求人の主張する問題点を考慮した上で再計算された所得金額に基づく修正申告書に、自ら住所・氏名を記載し、自ら押印して、原処分庁に提出していることからすると、請求人は、修正申告書の記載内容を十分に検討して、請求人の自らの意思に基づいて修正申告したものと認めるのが相当である。(平10. 9.30広裁(所・諸)平10−11)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平100001
- 裁決年月日
- 平成10年7月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、昭和62年ころより、介護人がいなければ外出できない状態であり、各年分の所得税の確定申告書を提出した覚えもないから、各年分の所得税の確定申告書は、請求人の意思に基づく自主確定申告でなく、無効である旨主張する。しかしながら、各年分の所得税の確定申告書の提出に当たっては、請求人自らが確定申告相談会場に赴き、相談担当者に請求人の所得金額の算定に必要な証拠資料等を提示したところ、相談担当者は、請求人の提示した資料に基づき、収支内訳書に必要事項を記入し、不動産所得の金額を算出した後、同額を確定申告書に移記し、請求人の所得金額を算定し、そして、請求人は、相談担当者から示された不動産所得の金額を自己の所得金額として承認し、確定申告書及び収支内訳書に自署押印したことが認められる。そうすると、各年分の所得税の確定申告書の内容に客観的に明白な錯誤が存すると認められる事実はないから、各年分の所得税の確定申告書は有効である。(平10. 7.30広裁(所)平10−1)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平090033
- 裁決年月日
- 平成10年6月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件修正申告書の提出は、本件調査結果の内容を確認せず、調査担当職員が提示するままに署名、押印をし、提出したものであるから、重大な瑕疵に基づくものであり、違法である旨主張する。しかしながら、調査担当職員は、本件調査に基づいて修正すべき事項及び修正申告により納付すべき税額等を説明の上、本件修正申告書提出のしょうようを行っており、また、当審判所の調査によれば、本件修正申告書提出のしょうようの際、調査担当職員が、本件修正申告書の提出を請求人に強要した事実も認められず、さらに、事実申立書の内容からすれば、請求人自身の責任と判断の下で、売上除外があることを認めた上で本件修正申告書が提出されたと認めるのが相当であり、請求人の主張は採用できない。(平10. 6. 9熊裁(所・諸)平 9-33)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平090048
- 裁決年月日
- 平成10年6月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、再修正申告のしょうようが、(1)調査担当職員の誤指導によるものであること、(2)修正申告をすれば重加算税がいらないなど請求人を脅かし違法な指導によるものであることから、再修正申告は無効である旨主張する。しかしながら、当審判所の調査によれば、原処分庁は、請求人に本件贈与の事実がないことから再修正申告のしょうようを行ったものであり、また、脅かしによる再修正申告を強要した事実は認められず、請求人の主張は採用できない。(平10. 6. 3高裁(所)平 9-48)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平090029
- 裁決年月日
- 平成9年11月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件相続税の申告書は他の相続人が一括して提出したものであり、有効である旨主張するが、他の相続人が提出した本件申告書には請求人の氏名の記載等があるものの押印がなく、また、請求人が他の相続人に申告の依頼をした事実も認められないなどの事情にかんがみれば、本件申告書により、請求人の相続税の申告がされたものとは認められない。(平 9.11.28大裁 (諸) 平 9-29)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平090040
- 裁決年月日
- 平成9年10月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、申告納税制度の下において、納税者が自主的に提出した修正申告書を取り下げることは認められるべきであり、請求人が取下書を提出している以上、請求人に納税義務はなく、滞納国税は存在しないのであるから、滞納国税が存在するとしてされた差押処分は違法である旨主張する。しかしながら、納税申告書を所轄税務署長へ提出する納税者の行為は,いわゆる私人の公法行為に該当するものであって、それがいったん受理されれば、税務署長は何らの処分を行うことなく、納税者の租税債務の内容が具体的に確定するという効果を発生させるものであり、納税申告書の撤回は、上記のような納税申告書提出の効果を一方的に消滅させようとするものであって、可及的、速やかに租税債務を確定させるという国家財政上の要請から、その撤回は認められるものではなく、その減額、取消し等の過誤の是正については、法律で特に認められた場合に限り、かつ、法律で規定する手続にのっとって更正の請求をする以外には、これを変更することはできないものと解されるから、修正申告書が適法に提出されている本件事実の下においては、納税申告書の提出行為を任意に撤回し得ることを前提とする請求人の主張には理由がない。(平 9.10. 7東裁(諸)平 9-40)、(平 9.10. 7東裁(諸)平 9-41)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平080033
- 裁決年月日
- 平成9年4月22日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、修正申告書は原処分庁のずさんな調査に基づいている上、脅迫によって提出させられたものであり無効である旨主張するが、請求人は修正申告書の提出に当たり、関与税理士とともに原処分庁の調査担当者と所得金額の加算・減算事項を整理したところで修正すべき所得金額を決定しており、請求人がその内容を十分検討し承知した上で提出されたと認めるのが相当であり、請求人の主張には理由がない。(平 9. 4.22仙裁(所)平 8-33)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平080154
- 裁決年月日
- 平成9年3月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、(1)本件株式は被相続人の妻Aが永年にわたる内職等で得た収入によって購入した同人の財産であること、(2)同株式の配当は原処分庁の指導によりAの配当所得として申告していること、(3)修正申告は調査担当職員に強要された違法なものであることから、同申告のうち本件株式に係る部分は無効であるので、その一部を取り消すべきである旨主張する。しかしながら、(1)遺産分割協議書により本件株式が相続財産であることは明らかであること、(2)請求人らは、本件株式がAに帰属することを立証するに足る証拠資料を提出せず、また、その配当を同人の配当所得として申告していることのみをもってこれが同人に帰属しているものと認めることはできないこと、(3)修正申告のしょうように際し、調査担当職員は、修正申告をした場合には不服申立てができないから、納得できなければあえて修正申告書を提出しなくともよいこと及び修正申告書の提出がない場合には更正処分を行うこととなるがこの更正処分に対しては不服申立てができる旨の説明をしていること等が認められる。ところで、修正申告が無効となるのは請求人自身に客観的に明白かつ重大な錯誤が生じている場合に限られると解されるところ、上記(3)の事実からすれば、修正申告の内容を理解しないまま調査担当職員に強要されてこれを行い、そのことにより上記の錯誤が生じているものとみることはできないから修正申告に請求人らの主張するような違法はなく、同申告は有効である。(平 9. 3.10東裁(諸)平 8-154)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平080018
- 裁決年月日
- 平成8年10月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、確定申告書が無効であることを理由に更正をすべき理由がない旨の通知処分の取消しを求めるが、同申告書は、原処分庁所属の職員が、請求人に対して譲渡所得の基因となった資産の所有者や同資産の譲渡に係る取引内容を確認し、これら確認したことを踏まえて、譲渡所得の計算内容を説明するとともに同申告書の提出を促したところ、自主的に提出されたもので、有効であると認められるから、請求人の主張には理由がない。(平 8.10.18関裁(所)平 8-18)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平080001
- 裁決年月日
- 平成8年7月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100202020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、違法な調査により提出させられた所得税の修正申告及び消費税の期限後の確定申告は無効であるから、その納付すべき税額を基礎にされた重加算税の賦課決定処分は違法である旨主張するが、原処分庁の調査は適法になされており、また、請求人は、調査担当職員から調査結果及び申告すべき事項の説明を受け、所得税の修正申告書と同時に消費税の期限後の確定申告書を提出するとともに、原処分庁へ売上除外等の事実を記載した事実申立書も提出していることから、所得税の修正申告及び消費税の期限後の確定申告は無効なものでなく、請求人の主張は認められない。(平 8. 7. 2熊裁(所・諸)平 8-1)、(平 8. 7. 2熊裁(所)平 8-2)
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