裁決要旨 3更正の請求
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 令070004
- 裁決年月日
- 令和7年12月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203070
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が請求人に対して行った原処分に係る通知書(本件通知書)には、請求人が相続した土地(本件土地)について、租税特別措置法(措置法)第69条の4《小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例》第1項に規定する特例(本件特例)の適用があるとする請求人の主張及びその理由に対する回答が記載されていないため、原処分は理由の提示に不備がある違法なものである旨主張する。しかしながら、本件通知書には、措置法第69条の4第1項の規定及び本件土地について本件特例の適用が受けられない理由に係る事実関係が示されるとともに、当該事実関係によって、本件土地は、同項に規定する建物又は構築物の敷地の用に供されているものとは認められない旨が記載されているところ、本件通知書における理由の提示は、具体的な事実関係に基づいて原処分庁が本件土地に本件特例の適用がないと判断した根拠が示されており、請求人において原処分がされた理由を了知し得るものということができるから、行政手続法第8条《理由の提示》第1項本文の趣旨である原処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜に照らし、法の要求する理由の提示として欠けるところはないというべきである。(令7.12. 8 沖裁(諸)令7-4)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令070052
- 裁決年月日
- 令和7年12月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、輸入品に対する内国消費税の徴収等に関する法律施行令(輸徴法施行令)第13条《関税を免除する物品に係る内国消費税についての免税等の手続等》所定の手続は消費税を免除するための要件ではなく、輸入申告時に明細書の添付や明細書の所定の記載がないことのみをもって免税を否定することはできない旨主張する。しかしながら、関税に係る更正をすべき理由がない旨の通知処分の取消しを求めた審査請求に係る裁決において、財務大臣は、国税通則法(通則法)第23条《更正の請求》第1項に規定する更正の請求ができる場合に該当しないと判断して当該審査請求を棄却していることから、請求人が輸入した各貨物に係る関税が免除され、保税地域からの引取りに係る消費税等も免除されることとはならず、各輸入申告に係る消費税等の納付すべき税額が過大であるとは認められないことから、当審判所において、輸徴法施行令第13条所定の手続が輸入品に対する消費税を免除するための手続的な要件であるか否かについて検討するまでもなく、請求人の消費税等に係る更正の請求は、通則法第23条第1項に規定する更正の請求をすることができる場合に該当しない。(令7.12. 3 大裁(諸)令7-52)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令070065
- 裁決年月日
- 令和7年11月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、令和4年分(本件前年分)の所得税及び復興特別所得税(所得税等)について、更正の請求により租税特別措置法第41条《住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除》の規定による所得税額の特別控除(住宅借入金等特別控除)の適用を認めるべきであり、令和5年分(本件年分)の所得税等についても更正の請求により住宅借入金等特別控除の適用を認めるべきである旨主張する。しかしながら、請求人は本件前年分の所得税等の申告において租税特別措置法第41条の19の4《認定住宅等の新築等をした場合の所得税額の特別控除》の規定による所得税額の特別控除(認定住宅等新築等特別税額控除)の適用を受けており、認定住宅等新築等特別税額控除の適用を受けた家屋については、住宅借入金等特別控除の適用を受けることはできないのであるから、請求人は、本件年分の所得税等について、更正の請求により住宅借入金等特別控除の適用を受けることはできない。(令7.11.21 東裁(所)令7-65)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令070011
- 裁決年月日
- 令和7年11月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203050
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続が開始した日から約8年を経過する日までの間、相続人のうちの一人が相続財産である土地及び家屋(本件不動産)に関する資料を保有していたため、請求人は同資料を一切確認又は使用することができなかったところ、このことは、国税通則法施行令第6条《更正の請求》第1項第3号に規定する「帳簿書類の押収その他やむを得ない事情」に該当し、上記の間、請求人は、請求人の責めに帰すべきでない事情により、相続税の課税価格を計算することができなかったといえるから、請求人がした更正の請求は、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第3号による更正の請求をすることができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、請求人が主張する事情は法律に基づく帳簿書類の占有の制限やこれに類するものではないから帳簿書類の押収等に該当しない。また、請求人において、相続税の申告書の提出時に、課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき帳簿書類その他の記録が手元になかったとはいえず、それ以外の資料からでも相続税の課税標準等又は税額等を計算することが客観的に不可能であったとはいえない。したがって、請求人が主張する事情を理由として、国税通則法第23条第2項第3号による更正の請求をすることができる場合には該当しない。(令7.11.11 名裁(諸)令7-11)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令070055
- 裁決年月日
- 令和7年11月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国税電子申告・納税システムを利用した令和元年分の所得税及び復興特別所得税の確定申告(本件申告)において、源泉徴収選択口座に係る特定口座内保管上場株式等の譲渡による譲渡損失(本件譲渡損失)を入力したつもりであったが入力されておらず、本件譲渡損失の金額を除いて申告することを選択したのではないから、国税通則法第23条《更正の請求》第1項に規定する「課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこと」に該当する旨主張する。しかしながら、請求人の確定申告の状況からすると、請求人が本件申告において本件譲渡損失を入力するつもりであったとは認められず、本件申告の内容は国税に関する法律の規定に従って誤りなく計算されているから、国税通則法第23条第1項に規定する更正の請求ができる場合に該当しない。(令7.11. 5 東裁(所)令7-55)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令070047
- 裁決年月日
- 令和7年10月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、遺言無効確認訴訟等の判決(本件判決)の確定により葬式費用の総額がようやく明らかにされたものであるから、更正の請求により葬式費用を控除することができる旨主張する。しかしながら、本件判決において、葬式費用に関する事実についての認定及び判断はされておらず、また、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号各号及び相続税法第32条《更正の請求の特則》第1項各号に基づき更正の請求をすることができる事由及び期間は、明文で規定されている場合に限定されるものと解されるべきであり、安易にその準用あるいは類推解釈をすることは許されないのであるから、請求人は、更正の請求により葬式費用を控除することはできない。(令7.10.27 大裁(諸)令7-47)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令070049
- 裁決年月日
- 令和7年10月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人名義の預金口座に振り込まれた金員の一部(本件金員)を、請求人が第三者に対して行った金銭貸付け(本件貸付け)の利息に係る所得として申告したが、本件金員は、本件貸付けに係る元金の返済であって所得ではないから、国税通則法(通則法)第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、更正の請求では、納税者側において自ら記載した申告内容が真実に反するものであることの立証をすべきであるところ、請求人の提出した資料によってはその主張する事実の存在を認めることはできず、他にその存在を推認させるような証拠も見当たらないから、申告に係る所得金額を真実のものと認めざるを得ず、納付すべき税額が過大であるとはいえない。したがって、本件は、通則法第23条第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当しない。(令7.10.24 東裁(所)令7-49)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令070046
- 裁決年月日
- 令和7年10月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①外注費等は損金の額に算入されず、課税仕入れに係る支払対価の額に含まれない、②貸付金に係る受取利息は益金の額に算入されるとして提出した各修正申告書(本件各修正申告書)には誤りがあることから、請求人がした更正の請求は国税通則法(通則法)第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する「国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこと」に該当し、同号又は同項第2号に掲げる更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、請求人は、主張の前提となる事実を立証せず、本件各修正申告書の内容が真実に反するものであることを立証していないことから、請求人が上記①及び②のとおり提出した本件各修正申告書に誤りがあったとは認められず、通則法第23条第1項第1号に規定する「国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこと」に該当せず、同号又は同項第2号に掲げる更正の請求ができる場合に該当しない。(令7.10.23 東裁(法・諸)令7-46)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令070047
- 裁決年月日
- 令和7年10月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①A事業に係る売上げを請求人に帰属するとして益金の額に算入するとともに、当該売上げに係る仕入れを損金の額に算入し、②関係会社への売上げを受贈益として益金の額に算入するなどして提出した各修正申告書(本件各修正申告書)には誤りがあることから、請求人がした更正の請求は国税通則法(通則法)第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する「国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこと」に該当し、同号又は同項第2号に掲げる更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、請求人は、主張の前提となる事実を立証せず、本件各修正申告書の内容が真実に反するものであることを立証していないことから、請求人が上記①及び②のとおり提出した本件各修正申告書に誤りがあったとは認められず、通則法第23条第1項第1号に規定する「国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこと」に該当せず、同号又は同項第2号に掲げる更正の請求ができる場合に該当しない。(令7.10.23 東裁(法・諸)令7-47)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令070039
- 裁決年月日
- 令和7年10月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、複数の関係法人(本件各関係法人)に業務を委託したとする取引(本件各業務委託取引)には経済的実体が存在し、本件各関係法人に支払われた対価(本件各業務委託料)は本件各業務委託取引の支払対価であることから、本件各業務委託料を損金の額に算入せず、また、課税仕入れに係る支払対価の額に含めずに提出した各修正申告書(本件各修正申告書)には誤りがあり納付すべき税額が過大であるから、国税通則法第23条《更正の請求》第1項の規定による更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、本件各業務委託取引に携わったとする従業員(本件各従業員)と本件各関係法人との間に雇用契約が存在していたとは認められず、本件各従業員の雇用主は、請求人であると認めるのが相当であり、本件各関係法人に本件各従業員が雇用されていることを前提とする本件各業務委託取引は、実在しない架空の取引をあたかも存在する取引であるかのように装うものと認めるのが相当である。したがって、本件各業務委託取引は実在せず、本件各業務委託料は本件各業務委託取引の支払対価とは認められないことから、本件各修正申告書に誤りがあり納付すべき税額が過大であるとはいえず、更正の請求ができる場合には該当しない。(令7.10.14 東裁(法・諸)令7-39)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令070029
- 裁決年月日
- 令和7年9月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.140
要旨
○ 請求人は、租税特別措置法(令和6年法律第8号による改正前のもの)第41条《住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除》第1項に規定する住宅借入金等特別控除(一般の住宅借入金等特別控除)を適用した確定申告(本件確定申告)をしたものの、請求人が取得した家屋は同条第10項に規定するエネルギー消費性能向上住宅に該当するから、国税通則法第23条《更正の請求》に規定する更正の請求により、一般の住宅借入金等特別控除ではなく租税特別措置法第41条第10項に規定する住宅借入金等特別控除(省エネ住宅特別控除)を適用することができる旨主張する。しかしながら、一般の住宅借入金等特別控除及び省エネ住宅特別控除の各要件をいずれも充足する場合には、そのいずれを適用するかを選択して確定申告をすることができるところ、本件確定申告の内容は、一般の住宅借入金等特別控除の適用要件を満たすものであり、その計算にも誤りがないことからすると、本件確定申告は、客観的にみれば税法の規定に従ったものであるから、国税通則法第23条の要件に該当せず、省エネ住宅特別控除を適用することはできない。(令7. 9.26 東裁(所)令7-29)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令070030
- 裁決年月日
- 令和7年9月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が運営するサイト(本件サイト)においてユーザー(本件ユーザー)が行った行為に対して付与したポイント(本件ポイント)の価値相当額は、課税仕入れに係る支払対価の額に該当するとして、国税通則法第23条《更正の請求》第1項に規定する更正の請求ができる旨主張する。しかしながら、本件ポイントの価値相当額が、請求人の課税仕入れに係る支払対価の額に該当するか否かは、請求人による本件ポイントの付与が、本件ユーザーから個別具体的な役務の提供を受けたことによって生じたという対応関係があるか否かで決せられることとなるところ、請求人は、本件サイトに広告等を掲載して広告料その他の収入を得るという事業において、本件ユーザーに対し、広告主等の求める行為を行うための誘引として又は第三者への本件サイトの紹介を奨励するために、本件ポイントを付与しているのであって、請求人による本件ポイントの付与が、本件ユーザーが行った行為との関係において、本件ユーザーから個別具体的な役務の提供を受けたことによって生じたという対応関係があるとは認められない。したがって、本件ポイントの価値相当額が、請求人の課税仕入れに係る支払対価の額に該当するとは認められず、国税通則法第23条第1項各号の規定による更正の請求ができる場合に該当しない。(令7. 9.26 東裁(諸)令7-30)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 令070003
- 裁決年月日
- 令和7年9月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、請求人らと請求人らの被相続人(本件被相続人)が代表取締役を務めていた法人(本件法人)との間の訴訟上の和解(本件和解)により、本件法人の取引先から本件被相続人名義の預金口座に振り込まれた金員を本件被相続人の給与所得とした更正処分等(本件各更正処分等)に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実が当該計算の基礎としたところと異なることが確定されることとなったため、本件和解は、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する判決に該当する旨主張する。しかしながら、本件和解により、明確でなかった権利関係が明確になり、本件各更正処分等の時に前提とした権利関係と異なった権利関係が納税義務の成立当時に遡って確定したとは認められない。したがって、本件和解は、国税通則法第23条第2項第1号に規定する判決には該当しない。(令7. 9. 8 札裁(所)令7-3)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令070020
- 裁決年月日
- 令和7年9月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①外注費(本件外注費)は損金の額に算入されず、課税仕入れに係る支払対価の額に含まれない、②貸付金に係る受取利息(本件受取利息)は益金の額に算入される、③退職金(本件退職金)は損金の額に算入されないとして提出した各修正申告(本件各修正申告)には誤りがあることから、請求人がした更正の請求は国税通則法(通則法)第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する「国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこと」に該当し、同号又は同項第2号に掲げる更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、請求人は、主張の前提となる事実を立証せず、本件各修正申告書の内容が真実に反するものであることを立証しておらず、請求人が、本件各修正申告において、①本件外注費を損金の額に算入せず、この税込金額を課税仕入れに係る支払対価の額に含めなかったこと、②本件受取利息を益金の額に算入したこと及び③本件退職金を損金の額に算入しなかったことに誤りがあったとは認められないから、通則法第23条第1項第1号に規定する「国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこと」に該当せず、同号又は同項第2号に掲げる更正の請求ができる場合に該当しない。(令7. 9. 5 東裁(法・諸)令7-20)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令070006
- 裁決年月日
- 令和7年9月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203070
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分の通知書(本件通知書)の不動産鑑定評価書の原価法に関する記載は、借地権割合の根拠などについて説明がなく、理由の提示の趣旨である納税者が検討及び反論できる程度の内容の記載がされていない旨主張する。しかしながら、本件通知書には、原処分の理由として、原処分庁が認定した具体的事実の要点とその評価及び適用される法律等が記載されており、これにより、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服申立ての便宜を与えるという行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の趣旨を充足する程度に、原処分の理由が具体的に明示されていると認められるから、法の要求する理由の提示として不備はない。(令7. 9. 3 名裁(所)令7-6)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 令070003
- 裁決年月日
- 令和7年7月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正の請求の手続を期間内に行うことができなかったのは、原処分庁の職員が適切な指導案内をしなかったことに起因するから、請求人がした更正の請求は、更正の請求ができる期間内にされたものとして認められるべきである旨主張する。しかしながら、かかる更正の請求は、更正の請求をすることができる期間内にされたものではない。また、国税通則法第23条《更正の請求》第1項が、納税申告書に係る国税の法定申告期限から5年以内に限り、更正の請求をすることができる旨規定している趣旨は、あらゆる場合に申告内容の過誤の是正を認めることは、申告により自己の税額を確定させる申告納税制度の性格に照らして適当といえないのみならず、納税義務の具体的内容を不安定ならしめ、行政を混乱に陥れる弊害もあるので、その過誤の是正は法律が特に認める場合に限るとしたものと解される。したがって、請求人の主張する事由をもって、請求人がした更正の請求を同項に規定する期間内にされたものであると認めることはできない。(令7. 7.22 仙裁(所)令7-3)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 令070003
- 裁決年月日
- 令和7年7月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が投資を行った投資商品に関して請求人以外の他の者が提起した各訴訟(本件各訴訟)に係る各判決によって、課税の基礎となる事実が否定されていることから、請求人がした更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する判決は、更正の請求をする者に効力が及ぶ判決に限られるのであり、請求人は本件各訴訟の訴訟当事者ではなく、本件各訴訟の各判決は請求人にその効力が及ばないことから、当該各判決は請求人にとって同号に規定する判決に該当しない。したがって、請求人がした更正の請求は、同号に規定する更正の請求ができる場合に該当しない。(令7. 7.22 仙裁(所)令7-3)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令060072
- 裁決年月日
- 令和7年6月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203070
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、原処分庁がした更正をすべき理由がない旨の各通知処分(本件各通知処分)に係る各通知書においては、被相続人が借入れを原資として購入し又は建築した(本件取得・借入れ)各不動産(本件各不動産)の鑑定評価額(本件各鑑定評価額)に係る鑑定評価書の提示がないため、本件各鑑定評価額が相続税法第22条《評価の原則》に規定する時価と評価できるか否かについて判断することができないから、本件各通知処分は理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、上記の各通知書には、本件各不動産を財産評価基本通達の定めによって評価した価額や本件各鑑定評価額などのほか、これらの価額の間に著しいかい離が存在する旨が記載されており、本件取得・借入れが相続税の負担の軽減を意図して行われた結果、相続税の負担が著しく軽減されたといえ、本件各鑑定評価額により評価することが平等原則に違反するものではない旨の記載があることから、請求人らは、原処分庁の判断過程を検証し、それに沿った反論やその反論を裏付ける立証をすることができるといえる。したがって、本件各通知処分には、行政手続法第8条《理由の提示》第1項本文の要求する理由の提示として欠けるところはなく、理由の提示に不備はない。(令7. 6.18 関裁(諸)令6-72)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 令060015
- 裁決年月日
- 令和7年6月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、立替金の返金により受けた金員について、原処分庁の職員が一時所得として申告するよう請求人に強要したことから所得税の確定申告をしたのであり、原処分庁には当該確定申告について減額更正を行う義務があることから、請求人が行った更正の請求(本件更正の請求)により更正すべきである旨主張する。しかしながら、本件更正の請求は、法定申告期限から1年を経過してなされたことは明らかであり、本件更正の請求が国税通則法第23条《更正の請求》第1項に規定する要件を満たす適法なものとはいえず、本件更正の請求を適法とするその他の規定も見当たらないから、本件更正の請求により更正すべき理由はない。(令7. 6.17 高裁(所)令6-15)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令060248
- 裁決年月日
- 令和7年6月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、仕入麺玉数から推定した売上金額に基づけば、新型コロナウイルス感染症の影響に伴い支給される協力金等(本件各協力金等)の各金額は、確定申告時の売上高に既に含まれており、本件協力金等の額を所得の金額の計算上益金の額に算入した修正申告(本件修正申告)は誤りであるから、請求人がした更正の請求(本件各更正請求)には、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に掲げる事由がある旨主張する。しかしながら、更正の請求をする場合には、請求人側において、その申告内容が真実に反することの立証をすべきであるところ、請求人は確定申告書に添付された損益計算書に計上された売上高の内訳明細を記録した帳簿を提出しておらず、請求人の帳簿上、本件各協力金等が、売上高に計上されていることについて確認することができない。また、当該損益計算書の売上高の内訳明細であるとする売上月別明細書に記載の各項目の金額は、いずれも客観的な根拠に欠くものといえ、売上金額の内訳を正しく示したものとは認められない。したがって、請求人は、本件修正申告の内容が真実に反するものであることを立証しておらず、本件修正申告の納付すべき税額が過大であるとはいえないから、本件各更正請求については国税通則法第23条第1項第1号に掲げる事由があるとは認められない。(令7. 6.16 東裁(法)令6-248)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 令060014
- 裁決年月日
- 令和7年6月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、不動産の売買契約に係る提訴によって契約が失効となり、請求人の所得税の申告に係る所得のうち、当該契約に係る未入金については所得に該当しないこととなるため、原処分庁には請求人の所得税について減額更正を行う義務が生じていることから、請求人が行った更正の請求(本件更正の請求)により更正すべきである旨主張する。しかしながら、本件更正の請求は、法定申告期限から1年を経過してなされたことは明らかであり、また、請求人が本件更正の請求を行った日前2月以内に国税通則法(平成23年法律第114号による改正前のもの)第23条《更正の請求》第2項に規定する事由があったとは認められないから、本件更正の請求により更正すべき理由はない。(令7. 6. 5 高裁(所)令6-14)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令060053
- 裁決年月日
- 令和7年6月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203070
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が行った更正をすべき理由がない旨の通知処分(本件通知処分)の理由書には、理由の提示に不備があるから、本件通知処分は違法である旨主張する。しかしながら、本件通知処分の理由書には、原処分庁の判断過程及びその結果が具体的に記載されており、いかなる事実認定に基づき本件通知処分がされたのかを了知し得るものということができる。したがって、行政手続法第8条《理由の提示》第1項本文の趣旨である原処分庁の恣意抑制及び請求人の不服申立ての便宜の観点に照らし、法の要求する理由の提示として欠けるものではないから、本件通知処分に理由の提示に不備はなく、違法はない。(令7. 6. 3 大裁(所)令6-53)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令060053
- 裁決年月日
- 令和7年6月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所得税等の確定申告において事業所得として申告した下宿及び寄宿舎に係る事業(本件事業)については、請求人が主宰する法人(本件法人)が行う事業であり、請求人に本件事業の収益は帰属しないから、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、請求人が提出した資料等からは、確定申告書に記載された事業所得の金額が本件事業に係るものであると認めることはできないし、当該所得金額の算出根拠も明らかではない。また、本件事業が本件法人に帰属するとも認められない。したがって、本件の更正請求は、確定申告書に記載された課税標準若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかった又は当該計算に誤りがあったとはいえず、国税通則法第23条第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当しない。(令7. 6. 3 大裁(所)令6-53)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令060220
- 裁決年月日
- 令和7年5月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、元従業員らが請求人名義口座から引き出した金員の額は請求人の損金の額に算入されるものであり、更正の請求には理由があるから、国税通則法第23条《更正の請求》に規定する更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、請求人の行った更正の請求は、いずれも同条第1項及び第2項第1号に規定する更正の請求をすることができる期間内にされたものではない。したがって、同条に規定する更正の請求ができる場合に該当しない。(令7. 5.27 東裁(法・諸)令6-220)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令060214
- 裁決年月日
- 令和7年5月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の営む事業(本件事業)において、取引先の担当者から裏金作りへの協力を求められたため当該取引先に架空請求して請求額を受領し、当該担当者に金員(本件金員)を交付しており、本件金員が請求人の事業所得の金額の計算上必要経費に算入されていない誤りがあり、納付すべき税額が過大であるから、請求人の更正の請求(本件更正請求)は、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求をすることができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、請求人が取引先担当者に本件金員を交付したとは認められず、仮に本件金員の交付があったとしても、その支出の趣旨、目的をうかがわせる客観的な証拠が見当たらないことから、その支出が本件事業と直接の関係を持ち、かつ、業務の遂行上必要なものであるとは認められない。したがって、本件金員が請求人の事業所得の金額の計算上必要経費に算入されていない誤りがあり、納付すべき税額が過大であるとは認められないから、本件更正請求は、同号に規定する更正の請求をすることができる場合に該当しない。(令7. 5.20 東裁(所)令6-214)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令060060
- 裁決年月日
- 令和7年5月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の代表者(本件代表者)が自身の名義で行っていた、暗号資産の売買及び先物オプション取引等(本件暗号資産等取引)で生じた金融損益(本件金融損益)については、請求人が本件代表者に対して本件暗号資産等取引を委託(本件委託)し、本件金融損益は、請求人に帰属するとして、国税通則法第23条≪更正の請求≫第1項第1号又は第2号に規定する更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、本件代表者は本件暗号資産等取引を請求人の税務処理を担当する税理士に報告しておらず、また、請求人の定款には暗号資産等に係る業務の定めがなかったところ、当該業務を請求人の定款に追加したのは本件委託があったとされる臨時株主総会から4年以上も後であり、本件委託について記載した書面が、本件委託開始時に作成されていたことを裏付ける客観的な証拠もないから、本件委託があったとは認められない。さらに、本件代表者の調査時における、請求人から本件暗号資産等取引に係る資金を借り受けて本件暗号資産等取引を行っていた旨の申述等からすれば、請求人及び本件代表者は、本件金融損益を請求人に帰属させる意思はなかったと考えるのが合理的であるから、本件金融損益は、請求人に帰属するとは認められず、国税通則法第23条に規定する更正の請求ができる場合に該当しない。(令7. 5. 9 関裁(法)令6-60)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令060061
- 裁決年月日
- 令和7年5月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人名義で行っていた暗号資産等取引(本件暗号資産等取引)は、請求人が設立時からその全ての株式を有している法人(本件法人)が、請求人に対して本件暗号資産等取引を委託(本件委託)し、本件暗号資産等取引から生じた金融損益(本件金融損益)は本件法人に帰属するため、国税通則法第23条≪更正の請求≫第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、請求人は、本件暗号資産等取引を本件法人の税務処理を担当する税理士に報告しておらず、また、本件法人の定款にはが暗号資産等に係る業務の定めがなかったところ、当該業務を定款に追加したのは、本件委託があったとされる臨時株主総会から4年以上も後のことであり、本件委託について記載した書面が、本件委託開始時に作成されていたことを裏付ける客観的な証拠もないから、本件委託があったとは認められない。さらに、本件法人から本件暗号資産等取引に係る資金を借り受けて本件暗号資産等取引を行っていた旨の請求人の申述等からすれば、請求人及び本件法人は、本件金融損益を本件法人に帰属させる意思はなかったと考えるのが合理的であるから、本件金融損益は、請求人に帰属すると認められるのであって、国税通則法第23条に規定する更正の請求ができる場合に該当しない。(令7. 5. 9 関裁(所)令6-61)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 令060024ほか 1件
- 裁決年月日
- 令和7年5月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、修正申告書の内容の誤りの原因が原処分庁側にあるときの更正の請求の時効については、債権の消滅時効である損害に気付いた時から5年を適用するべきであり、請求人がした更正の請求(本件更正請求)は、更正の請求をすることができる期間内にされていることから、本件更正請求は適法な請求である旨主張する。しかしながら、還付申告書に係る更正の請求をすることができる期間は、還付申告書を提出した日から5年以内と解されるところ、請求人が本件更正請求をしたのは、国税通則法第23条《更正の請求》第1項に規定する更正の請求をすることができる期間を経過した後にされたものであり、請求人に同条第2項に規定する後発的事由も認められないことから、本件更正請求は不適法な請求である。(令7. 5. 7 札裁(所)令6-24)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令060150
- 裁決年月日
- 令和7年3月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正の請求の延長線上にある再調査請求の段階で新たな主張を行っていることなどから、更正の請求の期間を超えて、処分の違法事由を差し替えることも許される旨主張する。しかしながら、更正の請求が、提出した申告書に係る国税の法定申告期限から5年以内の請求期限を設け(国税通則法第23条《更正の請求》第1項)、その理由等を記載した更正請求書を課税庁に提出すること(同条第3項)を求めていることに鑑みれば、租税法律関係の早期安定及び税務行政の能率的な運営等を図る趣旨から、少なくとも更正の請求期限を経過した後においては、更正請求書に記載しなかった事由を通知処分の違法事由として新たに主張することは許されない。(令7. 3.19 東裁(諸)令6-150)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 令060008
- 裁決年月日
- 令和7年3月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁の調査(本件調査)には、刑罰法規に触れるような調査手続の違法等の行為があり、また、民法第95条《錯誤》又は第96条《詐欺又は強迫》に規定する錯誤又は詐欺に該当する行為については、同法の規定からも期限後申告書の取消原因となるため、更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、更正の請求ができる事由は、国税通則法第23条《更正の請求》第1項各号に規定する事由のほか、同条第2項各号及びその他の国税に関する法令が更正の請求ができる場合として特に規定する場合に限られると解されるところ、通則法第23条第1項及び第2項及びその他の国税に関する法令にも、期限後申告に係る調査手続の違法等を更正の請求ができる事由とする規定はない。そうすると、請求人の主張する本件調査に関する事実が認められるか否か、また、それらの事実が違法な手続といえるか否かにかかわらず、調査手続の違法等を理由とする更正の請求は認められない。(令7. 3.17 福裁(所・諸)令6-8)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令060034
- 裁決年月日
- 令和7年2月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、消費税等の更正処分並びに過少申告加算税の賦課決定処分(本件更正処分等)の一部の取消しなどを求めて請求人が提起した訴訟(本件訴訟)の判決(本件判決)により、機械装置の課税仕入れの時期について、請求人が消費税等の申告に係る計算の基礎としたところと異なることが確定したから、請求人がした更正の請求(本件更正の請求)は、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号の要件に該当する旨主張する。しかしながら、本件判決は、請求人が本件更正処分等の一部の取消しなどを求めた本件訴訟についてのものであり、本件訴訟の訴えの対象は、請求人が取消しを求めた処分の違法性一般であって、当該機械装置の課税仕入れの時期自体ではないから、同号に規定する「計算の基礎となった事実に関する訴えについての判決」には該当しない。したがって、本件更正の請求は、同号の要件に該当しない。(令7. 2.19 名裁(諸)令6-34)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令060030
- 裁決年月日
- 令和7年2月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、被相続人(本件被相続人)に係る相続税の申告書(本件申告書)に、本件被相続人がその長女(本件長女)に対して預けた金員(本件各預け金)を、本件被相続人名義の口座の出金状況等から推測して相続財産として計上したところ、①本件長女は、本件長女と請求人の間における民事訴訟において、本件被相続人の預金を保有していない旨主張していることから、本件長女は、本件各預け金を零円として申告したと考えられ、また、②原処分庁が本件長女に対して更正処分等を行っていないことから、本件各預け金は、本件被相続人に係る相続の開始時において存在していなかったとして、本件申告書に本件各預け金を計上したことについて、国税通則法(通則法)第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する事由がある旨主張する。しかしながら、本件長女が、本件各預け金として本件申告書に計上された金額を保有していた可能性は相当程度あると認められ、他方、本件長女が本件各預け金の全部又は一部を本件被相続人に返還したり、本件被相続人のために費消したり、本件被相続人から返還について免除を受けた各事実の存在を示す証拠は見当たらず、また、本件長女が本件各預け金を零円として相続税の申告をしたことを窺わせる証拠も見当たらないことから、本件各預け金について、本件申告書に計上された金額が過大であったとはいえず、本件申告書に本件各預け金を計上したことについて、通則法第23条第1項第1号に規定する事由があるとは認められない。(令7. 2.17 関裁(諸)令6-30)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令060030ほか 1件
- 裁決年月日
- 令和7年2月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203070
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正の請求に対する更正処分(本件更正処分)の通知書には、結論のみが記載されており結論に至る経緯が記載されていないから、行政手続法に規定する理由の提示として不備がある旨主張する。しかしながら、本件更正処分の通知書には更正すべき理由がないという結論だけでなく、原処分庁が更正すべき理由がないと判断した根拠が記載されており、請求人において本件更正処分がされた理由を了知し得るものということができるから、本件更正処分の理由の提示に不備はない。(令7. 2.17 関裁(諸)令6-30)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令060031
- 裁決年月日
- 令和7年2月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、被相続人(本件被相続人)に係る相続税の申告(本件申告)に当たり、本件被相続人がその長女(本件長女)に対して預けた金員(本件各預け金)を、本件被相続人名義の口座の出金状況等から推測して相続財産として計上したところ、①本件長女は、本件長女と本件被相続人の長男(本件長男)との間における民事訴訟において、本件被相続人の預金を保有していない旨主張していることから、本件長女は、本件被相続人に係る相続税の申告において本件各預け金を零円としていると思われ、また、②原処分庁が本件長女に対して更正処分等を行わなかったことからすると、本件各預け金は、本件相続の開始時において存在していなかったとして国税通則法(通則法)第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する事由がある旨主張する。しかしながら、本件長女が、本件各預け金として本件申告に係る申告書(本件申告書)に計上された金額を保有していた可能性は相当程度あると認められ、他方、本件長女が、本件各預け金の全部又は一部を、本件被相続人に返還したり、本件被相続人のために費消したり、本件被相続人から返還について免除を受けた各事実の存在を示す証拠は見当たらず、また、本件長女が本件各預け金を零円として相続税の申告をしたことを窺わせる証拠も見当たらないことから、本件各預け金について、本件申告書に計上された金額が過大であったとはいえず、本件申告書に本件各預け金を計上したことについて、通則法第23条第1項第1号に規定する事由があるとは認められない(令7. 2.17 関裁(諸)令6-31)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 令060004
- 裁決年月日
- 令和7年1月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、A社との投資一任契約(本件契約)に基づく外国為替証拠金取引(本件取引)から生じた所得(本件所得)について、A社等を相手とする将来の訴訟活動に不利に働くことを懸念して本件契約を解除していないが、資金の出金申請をしても大部分が長期間にわたり戻らず、本件契約は解除したことに相当すること、仮に解除したことに相当しないとしても、本件契約に係る投資商品の仕組みは、詐欺相当と理解するのが普通であり、本件取引には課税すべき実態がないことからすると、本件所得は生じなかったことになるため、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に該当し、更正の請求ができる旨主張する。しかしながら、請求人は、本件契約を解除しておらず、請求人が主張する状態にあることをもって、本件契約を解除したと同視することはできないこと、本件取引について課税すべき実態がないと認めることができないことなどから、更正の請求をすることができる場合に該当しない。(令7. 1.29 仙裁(所)令6-4)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 令060004
- 裁決年月日
- 令和7年1月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が投資した商品(本件商品)に係る投資資金の送金を代行した業者らを被告とした共同不法行為(詐欺等の幇助)等に基づく損害賠償請求訴訟において、本件商品を投資詐欺であったと認定した判決(本件判決)は、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する判決等に該当し、更正の請求ができる旨主張する。しかしながら、本件判決は請求人及び請求人が本件商品に投資するに当たって締結した契約の相手方を当事者等とするものではないため、本件判決によって請求人の課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実と異なる事実を前提とする法律関係が判決の主文で確定された場合又はこれと同視できるような場合に該当するとは認められないことから、同条第2項に規定する更正の請求ができる場合に該当しない。(令7. 1.29 仙裁(所)令6-4)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令060035
- 裁決年月日
- 令和7年1月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203990
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、相続税の申告において、相続財産に含まれる一部の債券(本件債券)について、証券会社から提供された基準価額に基づき評価していたところ、本件債券の発行会社が相続開始後間もなく本件債券を無価値化する旨の発表をしたことから、同社は相続開始時点において既に破産状態であり、本件債券の時価は無価値に近い状態であったはずであるとして、国税通則法(通則法)第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、更正の請求においては、納税者側において自らが記載した申告内容に過誤が存在することを立証すべきであるところ、本件債券については、証券会社によって相続開始日における評価額が設定されており、相続開始日において、証券会社を通じて自由な取引が可能であったと認められるのであるから、無価値に近い状態であったとの立証はされていない。したがって、通則法第23条第1項第1号に規定する更正の請求をすることができる場合に該当しない。(令7. 1.29 大裁(諸)令6-35)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令060052
- 裁決年月日
- 令和6年10月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.137
要旨
○ 請求人は、国外に居住する請求人の母、叔母及び姉(本件各親族)が高齢や病気により銀行に行くことができないこと、また、一人一人に送金することによる銀行送金手数料を節約することができることから、請求人の兄らにまとめて送金をしていたにすぎず、当該送金が、本件各親族を含む国外に居住する親族全員の生活費及び医療費に充てることを目的とするものであることは明らかであり、本件各親族に係る扶養控除の適用が認められるべきであるから、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第3号に規定する更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、国外に居住する親族に係る扶養控除の適用を受けるためには、所得税法施行令(令和2年政令第111号による改正前のもの)第262条《確定申告書に関する書類等の提出又は提示》第3項第2号に規定する書類(送金関係書類)を添付等しなければならないところ、請求人が提出した送金明細は、当該兄らを送金の受取人とするものであり本件各親族に係る送金関係書類とは認められず、請求人は本件各親族に係る送金関係書類を更正の請求書に添付等していないから、本件各親族に係る扶養控除の適用はない。したがって、国税通則法第23条第1項第3号に規定する更正の請求ができる場合に該当しない。(令6.10.22 東裁(所)令6-52)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 令060001
- 裁決年月日
- 令和6年10月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国又は地方公共団体から補助金の交付を受けて取得した固定資産(本件固定資産)について圧縮記帳の適用を選択しなかったのは、補助金の金額も租税特別措置法施行令第36条第3項に規定する軽減対象所得金額(軽減対象所得金額)に含まれると誤解していたため、圧縮記帳の適用を選択すると軽減対象所得金額が減少すると考えたからであり、補助金の金額が軽減対象所得金額に含まれないと知っていれば、圧縮記帳の適用を選択していたのであるから、当該圧縮記帳の適用を前提としない修正申告書(本件修正申告書)の課税標準等又は税額等の計算は、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号の「国税に関する法律の規定に従っていなかったこと」又は「誤りがあったこと」になる旨主張する。しかしながら、本件固定資産について圧縮記帳の適用を選択しなかったことが補助金の金額も軽減対象所得金額に含まれるという誤解によるものであったとしても、そのことから直ちに、本件修正申告書の課税標準等又は税額等の計算が「国税に関する法律の規定に従っていなかったこと」又は「誤りがあったこと」に該当するとはいえない。そして、納税申告書に記載された課税標準等又は税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったことに該当するか否かの判断は各租税実体法の定めるところに基づいて行うのが相当であり、請求人は、本件固定資産について圧縮経理をしておらず、法人税法の定めるところに基づけば、本件固定資産について圧縮記帳を適用することができなかったのであるから、本件修正申告書において本件固定資産について圧縮記帳を適用していないことは、当該申告書に記載した課税標準等又は税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったことのいずれにも該当しない。(令6.10. 2 沖裁(法)令6-1)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令060036
- 裁決年月日
- 令和6年9月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、過年度の法人税に係る更正処分等の取消しを求める訴えについての判決(本件判決)は、国税通則法(通則法)第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する「その申告、更正又は決定に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実に関する訴えについての判決」に該当するとした上で、本件判決により、請求人に租税特別措置法第66条の6《内国法人に係る特定外国子会社等の課税対象金額等の益金算入》第1項の規定が適用されることが確定したのであるから、請求人の特定外国子会社等の所得に対して課された外国法人税の額について、法人税法第69条《外国税額の控除》第1項及び同条第2項並びに地方法人税法第12条《外国税額の控除》第1項の各規定を適用した更正の請求(本件各更正請求)は認められるべきである旨主張する。しかしながら、通則法第23条第2項第1号に基づく更正の請求が認められるためには、同条第1項第1号に掲げる税額が過大であるなどの実体的要件を充足することが必要であるところ、請求人は、本件各更正請求に係る各更正請求書に法人税法第69条第2項の規定による控除を受けるべき金額を記載した書類等を添付していないことから、同項の規定の適用はなく、同条第1項及び地方法人税法第12条第1項の各規定を適用した場合の納付すべき法人税及び地方法人税の各金額は、いずれも納税申告書の提出により納付すべき各税額を超える。したがって、本件各更正請求は、税額が過大であるという実体的要件を欠くものであり、通則法第23条第2項第1号に掲げる場合に該当するか否かを判断するまでもなく、認められない。(令6. 9.24 東裁(法)令6-36)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令060012
- 裁決年月日
- 令和6年9月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が提出した亡父(本件被相続人)の相続税の申告書(本件申告書)において、請求人が立替払をしていた本件被相続人が所有する土地(本件土地)に係る固定資産税等(本件固定資産税等)が本件被相続人の債務として控除されていなかったことから、本件申告書の提出により納付すべき税額が過大に計算されており、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、本件固定資産税等の負担に関しては、請求人及び本件被相続人の間で、本件土地の上に存する請求人所有の建物(本件建物)に係る賃料を請求人名義の預金口座に振り込むこととする旨及び賃借人との間の本件建物に係る賃貸借期間中、本件土地及び本件建物に係る税金等は、請求人が全額支払う旨の各合意(本件合意)があったことが認められ、本件合意とは別に、請求人が負担した本件固定資産税等相当額を、本件被相続人が請求人に返還する旨の合意をしたことをうかがわせるような証拠は見当たらない。なお、請求人と本件被相続人との間における、本件土地に係る貸借関係は、使用貸借契約であるところ、使用貸借においては、借主がその目的物について費用を支出した場合、それが通常の必要費であれば、借主が負担することとされているため、別段の合意がない限り、貸主に支出金額の返還を請求することはできない。そして、不動産の使用貸借である場合、その公租公課は、通常の必要費に属するものと解される。したがって、本件土地の使用借主である請求人が本件固定資産税等相当額を負担したとしても、請求人は、貸主である本件被相続人に求償しえないものである。以上によれば、本件被相続人が、請求人に対し本件固定資産税相当額の立替返還債務を負っていたとは認められないから、本件申告において、本件固定資産税等相当額を債務として控除できず、本件申告書の提出により納付すべき税額が過大となっているとは認められないから、国税通則法第23条第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当しない。(令6. 9. 6 大裁(諸)令6-12)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令060019
- 裁決年月日
- 令和6年8月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、取引先から請求された費用を法人税額の計算上、損金の額に算入せず、また、消費税額の計算上、仕入税額控除の対象とせずに提出した各修正申告書(本件各修正申告書)には誤りがあり納付すべき税額が過大であるから、請求人がした各更正の請求は国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、請求人は主張の前提となる事実を立証せず、本件各修正申告書の内容が真実に反するものであることを立証していないから、本件各修正申告書に誤りがあり納付すべき税額が過大であるとはいえず、更正の請求ができる場合には該当しない。(令6. 8.22 東裁(法・諸)令6-19)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令060005
- 裁決年月日
- 令和6年7月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続財産として相続税の申告をした被相続人が譲渡した土地に係る未収金について、国税通則法(通則法)第23条《更正の請求》第2項第1号の文言及び制度趣旨に照らせば、請求人が承継した請求人の配偶者(本件配偶者)が提起した売主を本件配偶者、買主を被告会社(本件被告会社)とする土地建物(本件土地建物)の売買契約に係る本件土地建物の所有権移転登記の抹消手続等を請求する訴訟(本件訴訟)に対してされた判決(本件判決)は、被相続人と本件配偶者との売買契約及び被相続人と本件被告会社との各売買契約(本件各契約)が錯誤無効であることや売買代金の回収が困難であること等を判示したものであるから、通則法第23条第2項第1号に規定する更正の請求が認められる旨主張する。しかしながら、通則法第23条第2項第1号の文言及び制度趣旨からすれば、「判決により、その事実が当該計算の基礎としたところと異なることが確定したとき」とは、その申告に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実と異なる事実を前提とする法律関係が判決の主文で確定された場合又はこれと同視できるような場合をいうものと解するのが相当であるところ、本件訴訟の主な争点は、本件各契約とは別の契約の有効性等であり、本件各契約の有効性やそれらに基づく代金回収可能性等については、本件判決の理由中においても何らの判断がされてない。そのため、本件各契約について、本件判決により、申告に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実と異なる事実を前提とする法律関係が主文で確定されたとはいえず、又はこれと同視できるような場合でもないから、「判決により、その事実が当該計算の基礎としたところと異なることが確定したとき」に該当しない。(令6. 7. 4 東裁(諸)令6-5)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令060006
- 裁決年月日
- 令和6年7月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の母(本件被相続人)がした土地の譲渡に係る所得税について、国税通則法(通則法)第23条《更正の請求》第2項第1号の文言及び制度趣旨に照らせば、請求人が承継した請求人の配偶者(本件配偶者)が提起した売主を本件配偶者、買主を被告会社とする土地建物(本件土地建物)の売買契約に係る本件土地建物の所有権移転登記の抹消手続等を請求する訴訟(本件訴訟)に対してされた判決(本件判決)は、本件被相続人と本件配偶者との土地の売買契約(本件契約)が錯誤無効であることや売買代金回収が困難であること等を判示したものであるから通則法第23条第2項第1号に規定する事実が生じたといえるから、更正の請求が認められる旨主張する。しかしながら、通則法第23条第2項第1号の文言及び制度趣旨からすれば、「判決により、その事実が当該計算の基礎としたところと異なることが確定したとき」とは、その申告に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実と異なる事実を前提とする法律関係が判決の主文で確定された場合又はこれと同視できるような場合をいうものと解するのが相当であるところ、本件訴訟の主な争点は、本件契約とは別の契約の有効性等であり、本件契約の有効性やそれに基づく代金回収可能性等については、本件判決の理由中においても何らの判断がされてない。そのため、本件契約について、本件判決により、申告に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実と異なる事実を前提とする法律関係が主文で確定されたとはいえず、又はこれと同視できるような場合でもないから、「判決により、その事実が当該計算の基礎としたところと異なることが確定したとき」に該当しない。(令6. 7. 4 東裁(所)令6-6)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令060002
- 裁決年月日
- 令和6年7月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が営む飲食業(本件飲食業)において、顧客を紹介し合う協力関係にある飲食店に対して支出した金額(本件支出金額)について、当該飲食店から顧客の紹介を受けることを期待するとともに、自らの顧客等を接待することを目的とするものであり、事業所得の金額の計算上必要経費に算入すべき金額に該当することから、国税通則法(令和4年法律第4号による改正前のもの)第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、本件支出金額は請求人本人の飲食代であり、請求人が当該飲食店を利用することで顧客を紹介してもらっていたのは、当該飲食店を利用していたことを契機として間接的・副次的に生じた成果であったというべきであること、また、請求人は当該飲食店に基本的には一人で訪れており、当該飲食店を一緒に訪れた顧客を特定できず、本件支出金額に係る飲食が接待交際としてされたものであったか否かも不明であることからすると、本件支出金額は、本件飲食業に係る業務と直接的な関連性を有しているものとはいえず、本件飲食業に係る業務の遂行上必要なものといえないから、事業所得の金額の計算上必要経費に算入すべき金額に該当しない。したがって、本件の更正の請求は同号に規定する更正の請求ができる場合に該当しない。(令6. 7. 1 東裁(所・諸)令6-2)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 令050006
- 裁決年月日
- 令和6年6月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の祖母(本件贈与者)から土地の贈与を受けたとして贈与税(本件贈与税)の申告をしていたところ、本件贈与者から提起された訴訟において裁判上の和解(本件和解)が成立し、当該土地の一部(本件土地)の贈与はなかったことが確定し、本件土地は、本件贈与者に所有権が返還され、本件贈与税の申告における当初の税額の計算の基礎としたところと異なることが確定したしたことから、国税通則法(通則法)第23条《更正の請求》第2項第1号に基づく更正の請求が認められるべき旨主張する。しかしながら、本件和解に係る調書の内容等からすると、本件和解により、本件土地に係る贈与の事実が贈与時に遡ってなかったことになることが確定したとは認められず、通則法第23条第2項第1号に規定する「判決(判決と同一の効力を有する和解その他の行為を含む)により、その事実が当該計算の基礎としたところと異なることことが確定したとき」に該当せず、請求人の主張には理由がない。(令6. 6.18 福裁(諸)令5-6)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 令050006
- 裁決年月日
- 令和6年6月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203070
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正をすべき理由がない旨の通知処分(本件通知処分)に係る通知書(本件通知書)には、請求人が行った更正の請求は、国税通則法(通則法)第23条《更正の請求》第2項第1号の規定に該当しないことが記載されているが、その理由や法的根拠が何ら示されておらず不十分であり、本件通知処分の理由の提示には不備がある旨主張する。しかしながら、本件通知書には、具体的な事実関係に基づいて、原処分庁が通則法第23条第2項第1号に該当しないと判断した根拠が示されており、請求人において本件通知処分がされた理由を了知し得るものということができるから、行政手続法第8条《理由の提示》第1項本文の趣旨である原処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜に照らし、法の要求する理由の提示として欠けるところはない。したがって、本件通知処分の理由の提示に不備はない。(令6. 6.18 福裁(諸)令5-6)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令050124
- 裁決年月日
- 令和6年6月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所得税及び復興特別所得税の確定申告書(本件申告書)において、海外の口座において支払を受けた特定上場株式等の配当等(本件配当等)に係る所得を公的年金等に係る雑所得であると認識していたため、租税特別措置法(平成30年法律第7号による改正前のもの)第8条の4《上場株式等に係る配当所得等の課税の特例》第1項の規定による特例(本件特例)又は総合課税のいずれの申告方法も選択しておらず、更正の請求(本件更正の請求)の際に初めてその申告方法の選択を行ったのであるから、同条第2項の趣旨等からすると、その選択は認められるべきであるため、本件更正の請求において本件配当等に係る配当所得に本件特例の適用を求めることは、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号の要件を満たす旨主張する。しかしながら、本件申告書において、本件配当等に係る配当所得を雑所得として申告した点については所得区分に誤りがあるものの、本件申告書に本件特例の適用を受ける旨の記載がないため、本件配当等に係る配当所得に本件特例を適用しないことで算出される税額等が国税に関する法律の規定に基づく税額等であるというべきである。したがって、本件更正の請求において本件配当等に係る配当所得に本件特例の適用を求めることは、同号の要件を満たさない。(令6. 6.13 東裁(所)令5-124)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 令050015
- 裁決年月日
- 令和6年5月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の父に係る相続(第一次相続)の相続税についてした修正申告(本件第一次修正申告)を前提に、請求人の母に係る相続(第二次相続)の相続税の申告(本件申告)について、相続税の課税価格が減少し、相次相続控除額が増加することを理由として、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求ができる旨主張する。しかしながら、第一次相続に係る所轄税務署長は、第一次相続に係る相続税について、本件第一次修正申告の課税価格及び納付すべき税額を第一次相続に係る相続税の当初申告の額と同額とする旨の減額更正処分(本件第一次更正処分)をしており、本件第一次更正処分がその後において権限のある機関によって取り消された事実は認められないことから、本件第一次更正処分を前提とすると、本件申告に係る相続税申告書に記載された課税価格が減少し、また、相次相続控除額が増加するとは認められないため、更正の請求ができる場合に該当しない。(令6. 5.29 広裁(諸)令5-15)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令050111
- 裁決年月日
- 令和6年5月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203050
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国税庁が公表した令和4年12月22日付の「暗号資産に関する税務上の取扱いについて(情報)」(本件情報)において、非居住者が日本の暗号資産交換業者に保有する暗号資産を譲渡することにより生ずる所得は所得税の課税対象とされていないとの国税庁長官の新たな解釈が公表され、この公表は重大な法令の解釈変更に当たるため、国税通則法施行令第6条《更正の請求》第1項第5号に規定する国税庁長官の法令の解釈が更正又は決定に係る審査請求若しくは訴えについての裁決若しくは判決に伴って変更され、変更後の解釈が国税庁長官により公表されたこと(本件公表)に該当するから、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第3号に規定する更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、本件情報は、暗号資産取引に関して納税者自身による適正な納税義務の履行を後押しする環境整備を図ることなどを目的として公表されたものであり、国税庁長官の法令の解釈が更正等に係る裁決又は判決に伴って変更され、変更後の解釈が国税庁長官により公表されたものとは認められないことから、本件情報の公表が本件公表に該当するとは認められず、同号に規定する更正の請求ができる場合に該当しない。(令6. 5.28 東裁(所)令5-111)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令050049
- 裁決年月日
- 令和6年5月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、申告書の提出時において、租税特別措置法第25条の2《青色申告特別控除》第4項第2号の規定による控除(65万円控除)を受ける意思を有していたものの、不動産の貸付けが事業的規模ではなく、事業所得の金額がマイナスであったため、不動産所得から控除できるのは同条第1項の規定による控除(10万円控除)であると勘違いして申告したが、確定申告書の提出後に、事業所得と不動産所得がある場合には事業的規模ではない不動産の貸付けであっても65万円控除が適用できると分かったのであるから、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号又は第3号に規定する更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら青色申告特別控除は課税標準等の計算の特例又は減免等の規定であり、当初申告時において納税者に一定事項の申告及び選択等を条件としてその規定の適用を受けることを委ねているものであるところ、請求人は、最終的には自由な意思で10万円控除が適用されると判断し、当初申告時において10万円控除を選択したと認められること、また、確定申告書が10万円控除の適用要件を充足しており、当該申告書に記載された課税標準等及び税額等が適法に計算されていることから、当該申告書に記載された課税標準等若しくは税額等の計算が、国税に関する法律の規定に従っていなかった又は当該計算に誤りがあったとはいえない。したがって、本件の更正の請求は、国税通則法第23条第1項第1号又は第3号に規定する更正の請求ができる場合に該当しない。(令6. 5.23 大裁(所)令5-49)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令050108
- 裁決年月日
- 令和6年5月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、盗難に遭った金銭(本件金銭)について、請求人の有する資産について損失が生じたものであり、所得税法第72条《雑損控除》第1項による控除の対象となるから国税通則法(通則法)第23条《更正の請求》第1項の規定による更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、同項の規定による更正の請求は、自ら計算した所得金額等を記載した申告内容の更正を請求する納税者側において、その申告内容が真実に反するものであることの立証をすべきであり、かかる立証がなされない限り、申告に係る所得金額をもって正当なものと認めるのが相当であるところ、本件金銭は請求人が代表者を務める法人の事務所に設置された金庫内に保管されていたものであり、請求人が所有するものであると認めるに足りる証拠はなく、当該損失が請求人の有する資産について損失が生じたものとは認められないため、所得税法第72条第1項に規定する雑損控除の対象とならないことから、確定申告書に記載した課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかった又は当該計算に誤りがあったとは認められない。したがって、本件は通則法第23条第1項の規定による更正の請求ができる場合に該当しない。(令6. 5.22 東裁(所)令5-108)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令050108
- 裁決年月日
- 令和6年5月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203990
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①原処分庁所属の職員(本件職員)が請求人に対して立証方法に関し何らの助言を与えず、容易に行うことのできる請求人からの事実関係の聴取も行わなかったものであるから、原処分は調査がなく行われたものに等しく、国税通則法第23条《更正の請求》第4項に反して違法であること、②本件職員が自ら事実関係を明らかにするための能動的な行動を一切することなく、請求人の立証が不十分であるという結論ありきで行った原処分は著しく不合理なものであって取り消されるべき不当がある旨主張する。しかしながら、同項が規定する調査とは、課税標準等又は税額等を認定するに至る一連の判断過程の一切、すなわち、課税庁の証拠資料の収集、証拠の評価あるいは経験則を通じての要件事実の認定、租税法その他の法令解釈の適用を経て更正をし、又は更正をすべき理由がない旨を請求人に通知するに至るまでの思考、判断を含め極めて包括的な概念であり、いかなる調査方法を採るかは権限ある税務職員の合理的な裁量に委ねられていると解されるところ、①同項に規定する調査においては助言や事実関係の聴取を行わなければならないものではなく、本件職員が請求人に対して事実関係の聴取を行っていること、②本件職員は、請求人に対する質問調査及び書類の提出依頼並びに請求人から提出された証拠等の検討等を行っており、同項に規定する調査として、本件職員の合理的な裁量の範囲内で適法に行われたものであると認められる。したがって、原処分に同項に反する違法又は不当はない。(令6. 5.22 東裁(所)令5-108)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令050048
- 裁決年月日
- 令和6年5月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、令和4年分に事業所得の総収入金額に算入した事業復活支援金(本件支援金)を翌年に返還した(本件返還金)から、本件返還金の額を請求人の令和4年分の事業所得の金額の計算上控除することができ、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第3号に規定する更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、請求人は、本件支援金を受給したことにより、現実に利得を支配管理し自己のために享受して担税力を増加させたといえるから、本件支援金は令和4年分の事業所得の計算上総収入金額に算入すべきである。また、中小企業庁長官が本件支援金の給付決定を取り消したことにより、請求人の本件支援金を受給する権利は消滅し、本件支援金は実際に支援金事務局に返還されたのであるから、経済的効果(純資産の増加)が現実に消滅したといえる。したがって、本件返還金は、所得税法施行令第141条《必要経費に算入される損失の生ずる事由》第3号が規定する事由によって生じた損失として、所得税法第51条《資産損失の必要経費算入》第2項に基づき現実に返還された日の属する年分の事業所得の金額の計算上必要経費に算入すべきであって、令和4年分の必要経費に算入することはできない。したがって、請求人の令和4年分の確定申告書の内容に誤りはないから、更正の請求ができる場合に該当しない。(令6. 5.20 大裁(所)令5-48)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令050099
- 裁決年月日
- 令和6年5月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、外国に所在する銀行(本件銀行)の清算手続開始等により、本件銀行に預け入れた定期預金から生じた利子のうち未収のもの(本件未収利子)が回収不能となった事情は、所得税基本通達51-11《貸金等の全部又は一部の切捨てをした場合の貸倒れ》又は51-12《回収不能の貸金等の貸倒れ》に定める事由と同等であるから、所得税法第64条《資産の譲渡代金が回収不能となつた場合等の所得計算の特例》第1項に規定する回収することができないこととなった場合に該当し、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、更正の請求をする場合には、納税者側においてその申告内容が真実に反することの立証をすべきであるところ、請求人が提出した各資料からは、本件未収利子に係る債権が法律上消滅したと認めることはできず、また、債務者である本件銀行の資産状況、支払能力等からみて、本件未収利子の全額を回収できないことが明らかであると認めることもできない。したがって、請求人において、本件未収利子が回収不能となったことの立証がされているとはいえず、同号に規定する更正の請求ができる場合に該当しない。(令6. 5. 7 東裁(所)令5-99)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令050097
- 裁決年月日
- 令和6年4月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、確定申告書(本件申告書)に上場株式等の配当等に係る配当所得の金額を記載しなかったのは、配当所得の金額について総合課税や配当控除ができることを知らなかったためであり、配当所得を申告しないことを選択したわけではないことから、国税通則法(通則法)第23条《更正の請求》第1項に規定する更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、租税特別措置法(令和5年法律第3号による改正前のもの。ただし、令和2年1月1日前に支払を受けるべき配当等については平成30年法律第7号による改正前のもの)第8条の5《確定申告を要しない配当所得等》第1項の規定は、配当所得の金額を総所得金額に含めて確定申告をするか否かを納税者の選択に委ねた趣旨と解するのが相当であり、請求人が配当所得の金額を除外したところにより確定申告をした場合には、請求人は同項の規定を適用し、上場株式等の配当等に係る配当所得についてその支払の際に源泉徴収がなされた税額によりその課税関係を終了させる方法を選択したものとして取り扱われることから、本件申告書に配当所得の金額が含まれていないことは、通則法第23条第1項第1号及び第3号に規定する課税標準額若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったことには該当せず、更正の請求をすることができる場合に該当しない。(令6. 4.24 東裁(所)令5-97)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令050088
- 裁決年月日
- 令和6年4月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203070
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁がした更正の請求に対する更正をすべき理由がない旨の通知処分(本件各通知処分)に係る通知書(本件各通知書)には、請求人の連結子法人が売却した株式(本件株式)につき、その譲渡損失の額が損金の額に算入されない理由として、本件株式の譲受人が本件株式に係る権利を実質的な制約なしに行使できるとは認められない旨記載しているものの、その論拠が明記されておらず、請求人が根拠法令及びその解釈を推測、仮定しなければならないから、理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、本件各通知書には、処分の理由として、具体的な事実関係に基づいて判断した根拠を示した上で、法人税法第61条の2《有価証券の譲渡益又は譲渡損の益金又は損金算入》第1項に規定する有価証券の譲渡をした場合に該当しない旨が記載されており、請求人において本件各通知処分がされた理由を了知し得るものということができるから、行政手続法第8条《理由の提示》第1項本文の趣旨である原処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜に照らし、法の要求する理由の提示として欠けるところはない。(令6. 4. 1 東裁(法)令5-88)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 令050008
- 裁決年月日
- 令和6年2月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁の調査担当職員による不適切な修正申告の勧奨に従い法人税等の修正申告をした後に、当該修正申告の過誤を是正するために法人税等の更正の請求をしたのであるから、原処分庁は、国税通則法第23条《更正の請求》第1項所定の更正の請求の期限の経過にかかわらず、更正の請求の内容を判断すべきである旨主張する。しかしながら、請求人がした更正の請求は、当該請求に係る事業年度の法人税等の法定申告期限から5年を経過した後にされたことは明らかであり、請求人に、同条第2項に規定する事由があるとも認められないから、不適法なものである。(令6. 2.29 広裁(法・諸)令5-8)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令050068
- 裁決年月日
- 令和6年2月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、確定申告において、源泉徴収選択口座に係る特定口座内保管上場株式等の譲渡による損失の金額を申告したが、他の金融商品取引業者の源泉徴収選択口座に係る特定口座内保管上場株式等の譲渡による所得の金額(本件所得金額)は申告しなかったところ、租税特別措置法(令和5年法律第3号による改正前のもの)第37条の11の5《確定申告を要しない上場株式等の譲渡による所得》第1項の規定による特例(申告不要特例)の適用については、申告の段階でミスや忘却のために譲渡による損失や所得を含めていなかった場合には申告不要特例の適用を選択したことにはならないと解すべきであり、本件所得金額を申告しなかったことは、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったことに該当する旨主張する。しかしながら、本件所得金額について申告不要特例の適用を選択するか、又はこれを選択せずに申告するかは、確定申告時の請求人の自由な選択に委ねられており、請求人がいう忘却等により本件所得金額を除外して申告したことによって、本件所得金額を除外せずに申告した場合と比べて還付金の額が過少になったとしても、当該申告は申告不要特例に係る規定に従った適法な申告であると認められることから、本件所得金額を申告しなかったことは、同号に規定する課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったことに該当しない。(令6. 2.16 東裁(所)令5-68)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令050060
- 裁決年月日
- 令和6年1月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、確定申告書(本件申告書)に、租税特別措置法(平成29年法律第4号による改正前のもの)第41条《住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除》第1項の規定による控除(住宅借入金等特別控除)を受ける金額について同条第25項に定めるところによりその控除に関する記載及び書類の添付をしなかったことは、申告書に記載した税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったことに該当し、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第3号に掲げる更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、一定事項の申告等を条件に所得金額又は税額の減免をすべきものとされているものについてその申告等をしなかったことは、法律の規定に従っていなかったこと又は計算に誤りがあったことには該当しないことから、本件申告書に住宅借入金等特別控除額の記載及び書類の添付がなかったことは、更正の請求ができる場合には該当しない。(令6. 1.19 東裁(所)令5-60)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 令050006
- 裁決年月日
- 令和6年1月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の確定申告書に記載の事業所得に係る総収入金額及び必要経費の金額に誤りがあり、納付すべき税額が過大であるから、請求人の更正の請求(本件更正請求)は、国税通則法(通則法)第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、請求人が本件更正請求に沿う証拠として原処分庁に提出した資料は、請求人の事業所得に係る総収入金額及び必要経費の金額に誤りがあることを客観的に裏付けるものとは認められず、この点について請求人からは合理的な説明が一切なく、的確な証拠の提出もない。また、当審判所の調査によっても、請求人の主張を認めるに足りる証拠は見当たらない。そうすると、請求人は、自ら計算した所得金額等を記載した申告内容が真実に反するものであることの主張立証をすべきところ、かかる主張立証ができていないというべきであるから、請求人の事業所得に係る総収入金額及び必要経費の金額に誤りがあると認めることはできない。したがって、本件更正請求は、課税標準又は税額等の計算に誤りがあり、納付すべき税額が過大であるとは認められないから、通則法第23条第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当しない。(令6. 1.16 熊裁(所)令5-6)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令050058
- 裁決年月日
- 令和6年1月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203990
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正の請求期限を経過した後であっても、更正の請求の理由としていなかった事項を、理由の追加・差替えとして、審査請求において違法事由として主張することが当然に許される旨主張する。しかしながら、更正の請求が、法定申告期限から5年以内の請求期限を設け、その理由等を記載した更正請求書を課税庁に提出することを求めていることに鑑みれば、租税法律関係の早期安定及び税務行政の能率的な運営等を図る趣旨から、少なくとも更正の請求期限を経過した後においては、更正請求書に記載しなかった事由を通知処分の違法事由として新たに主張することは許されないと解すべきである。(令6. 1.12 東裁(諸)令5-58)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令050021
- 裁決年月日
- 令和5年12月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、確定申告において、租税特別措置法(令和4年法律第4号による改正前のもの)第41条《住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除》(住宅借入金等特別控除)を適用するつもりであったが、誤って同法第41条の19の4《認定住宅の新築等をした場合の所得税額の特別控除》(認定住宅控除)を適用したことについて、認定住宅控除の制度自体を知らなかったため、認定住宅控除が認定住宅の新築等に係る住宅借入金等特別控除であると誤って判断したからであり、住宅借入金等特別控除へ選択替えを求める更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、租税特別措置法第41条第22項の規定により、認定住宅控除を適用する場合には、住宅借入金等特別控除への選択替えはできないものと解される。また、税法の不知、誤解等によるものだとしても、請求人は認定住宅控除を選択した上で誤りのない適法な申告をしたのであるから、請求人はいずれの控除についても適用要件を満たしていたとしても、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第3号の「課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこと」に該当する事由があるとは認められず、本件の更正の請求は、同号に規定する更正の請求ができる場合に該当しない。(令5.12.26 大裁(所)令5-21)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令050022
- 裁決年月日
- 令和5年12月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、確定申告において、租税特別措置法(令和4年法律第4号による改正前のもの)第41条《住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除》(住宅借入金等特別控除)を適用するつもりであったが、誤って同法第41条の19の4《認定住宅の新築等をした場合の所得税額の特別控除》(認定住宅控除)を適用したことについて、認定住宅控除の制度自体を知らず、認定住宅控除と住宅借入金等特別控除の制度の違いが分からなかったために誤ってしまったのであるから、住宅借入金等特別控除へ選択替えを求める更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、租税特別措置法第41条第22項の規定により、認定住宅控除を適用する場合には、住宅借入金等特別控除への選択替えはできないものと解される。また、税法の不知、誤解等によるものだとしても、請求人は認定住宅控除を選択した上で誤りのない適法な申告をしたのであるから、請求人はいずれの控除についても適用要件を満たしていたとしても、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第3号の「課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこと」に該当する事由があるとは認められず、本件の更正の請求は、同号に規定する更正の請求ができる場合に該当しない。(令5.12.26 大裁(所)令5-22)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令050018
- 裁決年月日
- 令和5年12月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の代表者(本件代表者)から債務の免除を受けたとして債務免除益を計上して法人税等の申告をしたのは、経理担当者が本件代表者に何も確認せず独断で行ったもので、そもそも債務免除の事実はなかったから、更正の請求を認めるべきである旨主張する。しかしながら、本件代表者は、経理担当者を信頼して経理を任せており、経理資料に基づいて作成された申告書の「代表者記名押印」欄に本件代表者の記名及び請求人の代表者印を押印の上、当該申告書を提出したことからすると、本件代表者は債務免除益が計上された当該申告書の記載内容を承諾していたと考えるのが自然であるし、本件代表者は、相続税対策として請求人に対する債権を放棄した旨申述しているところ、債務免除の事実がなかったのであれば、このような申述をするとは考え難く、加えて当該事業年度には債務免除の事実がなかったとの主張を裏付ける証拠を提出していないことから、更正をすべき理由があるとは認められない。(令5.12.15 関裁(法)令5-18)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令050018
- 裁決年月日
- 令和5年12月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、還付申告書に係る更正の請求をすることができる期間は法定申告期限から5年以内である旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条《更正の請求》第1項は、法定申告期限を観念できない還付申告書に係る更正の請求について、更正の請求の起算日を規定していないところ、同法第70条《国税の更正、決定等の期間制限》第1項柱書及び同項第1号括弧書において、税務署長が更正をなし得る期間について、還付請求申告書に係る更正は、当該申告書を提出した日から5年を経過した日以後においてはすることができない旨規定し、更正の請求が、税務署長に対して更正を求める制度であることからすれば、還付申告書に係る更正の請求をすることができる期間についても、同法第70条第1項第1号括弧書の記載に倣って当該申告書を提出した日から5年以内と解するのが相当である。そうすると、請求人の更正の請求は、還付申告書を提出した日から5年を経過した日以後になされたものであるから、更正の請求をすることができる期間内にされたものとは認められない。(令5.12.14 大裁(所)令5-18)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令050038
- 裁決年月日
- 令和5年11月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、修正申告書を提出した後、時間貸駐車場業(本件貸駐車場業)について、本件貸駐車場業と直接の関連を有し、かつ、その遂行上必要な支出であり、その支払の事実もある駐車場監視業務(本件監視業務)の委任契約(本件契約)に基づく費用(本件費用)が必要経費に算入されておらず、納付すべき税額が過大であるから、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、本件契約の相手方(受任者)が実在していることを確認できないため、本件契約に係る契約書が同人らの意思に基づいて作成されたものであることや請求人が受任者に対して本件費用に係る各領収証記載の金額を支払ったものであると認めることはできず、ほかに本件費用の支払の事実を認めるに足りる証拠もない。また、本件監視業務が実際に行われていたかも明らかではないことから、本件監視業務及び本件費用が本件貸駐車場業と直接の関連を持ち、かつ、本件貸駐車場業の遂行上必要な支出であると認めるに足りる証拠もない。以上のことから、請求人において、本件費用が本件貸駐車場業に係る必要経費に算入すべきものであることの立証がされているとはいえず、同号に規定する更正の請求ができる場合に該当しない。 (令5.11. 2 東裁(所)令5-38)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令050030
- 裁決年月日
- 令和5年10月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所得税等の確定申告書(本件申告書)に記載された事業所得の金額が真実に反するものであり、更正の請求書に記載された事業所得の金額が銀行口座の入出金の内容から算出された真実に近いといえるので、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する「国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこと」により、納付すべき税額が過大であると認められる旨主張する。しかしながら、請求人は、更正の請求をするに当たって、銀行口座の入出金の記録を転記し作成した集計表を基に総勘定元帳を作成し、同総勘定元帳を基に更正の請求書を作成して更正の請求をしたものであるところ、同総勘定元帳に計上された収入金額及び支出金額は請求人の事業に係る収入金額及び支出金額であることの客観的な裏付け及びその算出の具体的根拠を欠くものであること、業務に関し現金出納帳又は総勘定元帳等の帳簿を継続的に作成しておらず、注文書や請求書等の売上げ又は仕入れ若しくはその他の経費に関する書類も保存していなかったこと、ほかに請求人の事業所得の金額を認定するに足りる証拠がないことから、請求人において、本件申告書に記載された事業所得の金額が真実に反するものであることについて立証をしたとはいえないことから、本件申告書に記載された事業所得の金額の計算が「国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこと」により、その納付すべき税額が過大であるとは認められない。(令5.10.17 東裁(所)令5-30)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令050027
- 裁決年月日
- 令和5年10月10日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が申告すべき金額が確定した判決の確定日は、法定申告期限後であることから、国税通則法第23条《更正の請求》第1項の更正の請求の期限は同判決の確定日から5年以内とすべきであり、法定申告期限から5年を経過した後にされた更正の請求が一律に期限徒過として認められないことは、納税者の救済措置である更正の請求の趣旨に反する旨主張する。しかしながら、同項が、更正の請求について期間制限を設けたのは、法定申告期限後、何の制限もなく納税者による更正の請求を認めたのでは、申告納税制度において申告期限を定めた趣旨を没却することや、法律関係の早期安定及び税務行政の円滑で能率的な運営等の面からも適当でないことなどの趣旨によると解されることからすれば、同項所定の更正の請求期限を経過した後は、当該期限の経過後に発生した事由に基づく更正の請求について定めた同項の特則である同条第2項などに規定する事由が認められない限り、納税申告書を提出した者の側から更正の請求をし、課税処分を争うことは許されないと解すべきであり、請求人がした更正の請求は、同条第1項所定の期限を経過した後にされたものであって、同条第2項などに規定する後発的な事由も認められないことから、不適法なものである。(令5.10.10 東裁(所)令5-27)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令050024
- 裁決年月日
- 令和5年9月29日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、相続により取得したとして相続税の修正申告をした被相続人名義ではない口座(本件口座)の預金について、預金返還請求訴訟(本件訴訟)における請求人の請求を棄却する判決(本件判決)を受けて更正の請求(本件更正の請求)をしたのに対し、本件判決は原処分庁が保有している証拠から認定できる事実と明らかに異なる判断がされているため、判決に客観性及び合理性があるとは認められず、本件判決は事実と異なる判断がされたものであることから、本件更正の請求は国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号及び同条第1項第1号に規定する場合のいずれも該当しない旨主張する。しかしながら、同条第1項第1号に規定する場合には、同条第2項第1号が規定する場合も含まれ、同号に規定する「判決により、その事実が当該計算の基礎としたところと異なることが確定したとき」とは、その申告に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実と異なる事実を前提とする法律関係が判決の主文で確定された場合又はこれと同視できるような場合をいうものと解するのが相当であるところ、本件判決については、本件口座の預金者が被相続人であるとは認められない旨を認定し、修正申告に係る課税標準等又は税額等の基礎となった事実とは異なる事実を前提として、請求人の預金返還請求権を否定するという法律関係が判決の主文で確定された場合又はこれと同視できるような場合に当たり、また、原処分庁が保有している証拠からしても本件口座の原資が被相続人の出捐によるものであると断ずることはできないなど、本件口座が被相続人に帰属していたことが明らかであるとは言い難く、本件判決は、その実質において客観的、合理的根拠を欠くとはいえないし、手続面を検討しても、請求人が相応の攻撃防御をしているなど、本件訴訟の経緯には特段不自然な点は見当たらない。そうすると、本件判決により「その事実が当該計算の基礎としたところと異なることが確定したとき」に該当するから、本件判決は国税通則法第23条第2項第1号に規定する要件に該当し、同条第1項第1号に規定する「課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったことにより、当該申告書の提出により納付すべき税額が過大であるとき」にも該当するといえるから、本件更正の請求は、同号に規定する要件に該当する。(令5. 9.29 東裁(諸)令5-24)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令050004
- 裁決年月日
- 令和5年9月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、民事調停法第17条《調停に代わる決定》に基づく裁判所の決定(本件決定)を根拠として、飲食店に係る事業(本件事業)の経営者は既に死亡した実質的経営者であり、本件事業から生ずる収益を享受していないのであるから、請求人の事業所得の金額を零円とする等の更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条《更正の請求》第1項に規定する更正の請求の趣旨に照らせば、請求人において申告書の記載が真実に反することを立証しなければならないところ、裁判所による本件決定は利害が対立する当事者間における審理の結果から導かれたものではなく、本件決定が前提とする事実関係は請求人が提出した証拠とは整合しないものがあることからすれば、本件決定をもって本件事業の経営者が請求人以外と認めることはできない。そして、請求人が提出した他の証拠からも本件事業から生ずる収益等を請求人が享受していないことは立証できていないのであるから、更正の請求は認められない。(令5. 9. 6 名裁(所・諸)令5-4)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令050003
- 裁決年月日
- 令和5年9月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203990
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、法人税等の更正処分等(本件各更正処分等)の取消しを求める訴訟(本件訴訟)の被告である国は、更正の請求を経ないで申告額を超えない部分について取消しを求めることは訴えの利益を欠き不適法であると主張して、本件訴訟の原告である請求人が必要ないと主張している更正の請求をさせたのであり、原処分庁は更正の請求を認めるべきであったから、更正をすべき理由がない旨の通知処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、請求人の主張は、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったことを主張するものではなく、また、本件訴訟における国の答弁は、請求人の訴えが不適法である旨述べたにすぎず、当該答弁によって本件各更正処分等の後の納付すべき税額が過大であったことになるものではないから、請求人の主張は、更正をすべき理由がない旨の通知処分を取り消すべき理由には当たらない。(令5. 9. 1 名裁(法)令5-3)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 令050002
- 裁決年月日
- 令和5年8月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203990
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、消費税等に係る調査手続(本件調査手続)には、原処分庁が一度受理した期限後申告書を消印の上請求人へ返戻し、原処分庁側で用意した期限後申告書の下書に押印、提出させるなどした違法があるから更正の請求が認められるべきである旨主張する。しかしながら、更正の請求ができる事由は、国税通則法第23条《更正の請求》第1項各号に規定する事由のほか、同条第2項各号及びその他の国税に関する法令が更正の請求ができる場合として特に規定する場合に限られると解すべきところ、調査手続の違法は同条第1項各号に規定する更正の請求が認められる事由とされていない。また、その他の国税に関する法令の規定をみても、調査手続の違法を更正の請求が認められる事由とする規定はない。したがって、請求人の主張する事実が認められるか否か、また、それらの事実が違法な手続といえるか否かにかかわらず、本件調査手続の違法を理由とする更正の請求は認められない。(令5. 8. 2 仙裁(諸)令5-2)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 令050002
- 裁決年月日
- 令和5年8月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人の消費税等に係る更正の請求(本件更正請求)がされたのは、国税通則法第23条《更正の請求》第1項に規定する期限(請求人の消費税等の法定申告期限から5年)を経過した後であるところ、請求人は、消費税等に係る調査手続には、原処分庁が一度受理した期限後申告書を消印の上請求人へ返戻し、原処分庁側で用意した期限後申告書の下書に押印させ、提出させるなどした違法があるから、本件更正請求には同項に規定する期間制限は適用されない旨主張する。しかしながら、更正の請求ができる期間は同項のほか国税に関する法令に規定する期間に限定されるものと解すべきところ、調査手続の違法がある場合の更正の請求ができる期間を特に定めた規定はない。したがって、本件更正請求は、更正の請求ができる事由の有無について検討するまでもなく、更正すべき理由がない。(令5. 8. 2 仙裁(諸)令5-2)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 令040015
- 裁決年月日
- 令和5年6月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が提出した亡父を被相続人とする相続税の修正申告書(本件修正申告書)において、相続財産とした①借用書に基づく請求人に対する貸付金(本件貸付金1)、②請求人が被相続人の預金口座から出金した金員(本件貸付金2)及び③刀剣15本について、①本件貸付金1は、相続開始前に完済していること、②本件貸付金2は、生活費等に費消したものであり、そもそも被相続人からの借入れではないこと及び③刀剣15本は、相続開始時に盗まれて存在しなかったことから、①ないし③の価格は零円となるため、本件修正申告書の提出により納付すべき税額が過大となっており、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、①本件貸付金1及び②本件貸付金2については、請求人を含む共同相続人は、本件修正申告書提出の前に作成された遺産分割協議書(本件協議書)にその存在及び金額を明記していること、その金額はいずれも本件修正申告書と同額であること及び請求人が本件貸付金1及び本件貸付金2の合計額を本件協議書の作成後に当該財産を相続した者に返済していると認められることからすると、請求人は、本件修正申告書の提出時点において、本件貸付金1及び本件貸付金2の価額を本件修正申告書の金額であると認識していたものと認められる。また、③刀剣についても、本件協議書に記載された個数と本件修正申告書に記載の個数が同数であることからすると、請求人は、本件修正申告書の提出時点において、当該刀剣の存在を認識していたと認められる。その他、請求人が原処分庁及び当審判所に提出した証拠資料等並びに当審判所の調査によっても、請求人の主張する①ないし③の事実を確認することはできないことから、更正の請求ができる場合に該当しない。(令5. 6.23 高裁(諸)令4-15)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令040124
- 裁決年月日
- 令和5年6月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、法人税等の確定申告において、船舶の売却に係る海外子会社への未収債権(本件債権)に対する貸倒損失が生じたとして、所得金額から本件債権の金額に相当する額を減算(本件減算処理)した際に、これと同額を所得金額に加算(本件加算処理)したことについて、本件減算処理のみ行えばよかったものを単純に誤って加算したものであり、納付すべき税額が過大であったこととなるため、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に基づく更正の請求が認められるべきである旨主張する。しかしながら、請求人が船舶の売却に伴って本件債権を取得した事実は認められないこと及び海外子会社も本件債権が存在しないことを前提とした経理処理及び清算手続を行っていたことがうかがわれることから、請求人の主張のとおり本件加算処理が誤りであったとしても、これと同額の本件減算処理も誤りであると認められ、結果として所得金額に異動はなく、納付すべき税額が過大であるとはいえないから、更正の請求は認められない。(令5. 6. 1 東裁(法)令4-124)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令040124
- 裁決年月日
- 令和5年6月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203070
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正の請求に対する更正をすべき理由がない旨の通知処分(本件通知処分)に係る通知書の「処分の理由」欄には、請求人が加算処理が誤りであったと主張する、法人税申告書の別表四において所得金額に加算された金額について、これを加算し、これを社外流出処分とすべき理由及び必要性が論理的に記載されておらず、第三者にも認知できる客観的・具体的な処分の理由の提示がなされていないから、行政手続法第8条《理由の提示》第1項に規定する理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、本件通知処分に係る理由の提示は、原処分庁が国税通則法《更正の請求》第23条第1項第1号に該当しないと判断した根拠が、更正の請求に係る事実関係に即して示されており、請求人において本件通知処分がされた理由を了知し得るものということができることから、本件通知処分に係る理由の提示は、行政手続法第8条第1項の趣旨に照らし、法の要求する理由の提示として欠けるところはないから、その理由に不備はない。(令5. 6. 1 東裁(法)令4-124)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令040056
- 裁決年月日
- 令和5年5月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国税通則法(通則法)第23条《更正の請求》の括弧書が付されていない「法定申告期限」と通則法第70条《国税の更正、決定等の期間制限》の括弧書の付された「法定申告期限」とは異なるものであると解すべきであるから、通則法第23条の解釈に当たり、通則法第70条の規定を引用すべきでないことなどを理由として、法定申告期限前に提出した還付申告書に係る更正の請求をすることができる期間は法定申告期限から5年以内である旨主張する。しかしながら、通則法第23条第1項は、法定申告期限を観念することができない還付申告書に係る更正の請求の期限の起算日を規定していないところ、更正の請求が税務署長に対して更正を求める制度であることからすると、更正の請求は税務署長が更正をすることができる期間の範囲内においてのみすることができると解すべきである。そうすると、還付申告書に係る更正の請求をすることができる期間についても当該申告書を提出した日から5年以内と解すべきであるところ、請求人の更正の請求は、還付申告書を提出した日から5年を経過した日以後になされたものである。したがって、請求人の更正の請求は、更正の請求をすることができる期間内にされたものであると認めることはできない。(令5. 5. 8 大裁(所)令4-56)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 令040015
- 裁決年月日
- 令和5年4月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正の請求(本件更正請求)において、①外注費及び出張手当、②請求人が営む事業(本件事業)に従事する親族への給与及び③本件事業に従事する親族が使用する車両(本件車両)の減価償却費の一部について、必要経費に算入することができる旨主張する。しかしながら、①及び②の一部については、請求人の主張事実は、提出に係る証拠によっても、当審判所の調査によってもこれを認めるには足らず、②のその他の部分については、請求人が提出した各書類は、その支出があったことを裏付けるものではないか、又は本件事業と直接の関連性を持ち、業務の遂行上必要な支出であることを裏付ける証拠資料とは認められない。③については請求人の主張を前提とすると、家事関連費に該当するところ、請求人は本件車両の本件事業における使用状況及び事業専用割合の根拠に関する客観的な証拠を提出せず、また、当審判所の調査によっても、これを認めるに足りない。したがって、請求人が必要経費の算入漏れと主張する各支出は、事業所得の金額の計算上必要経費に算入することができるとは認められないから、本件更正請求は、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号の規定による更正の請求ができる場合に該当しない。(令5. 4.13 広裁(所・諸)令4-15)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 令040013
- 裁決年月日
- 令和5年4月12日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№131
要旨
○ 請求人は、役員給与につき源泉徴収された所得税等(本件各源泉所得税)について、当該役員給与を一部返還したことにより過大となったにもかかわらず、源泉徴収義務者が源泉徴収税額の精算をしない場合には、源泉徴収義務者が請求人に役員給与を支払う際に徴収した源泉所得税を国は収納し利益を得ているのであるから、所得税法(平成31年法律第6号による改正前のもの)第120条《確定所得申告》第1項第5号の「源泉徴収された又はされるべき所得税の額」は、実際に源泉徴収された所得税等の額と解するのが相当であり、請求人は、本件の各更正の請求により本件各源泉所得税の額の還付を受けることができる旨主張する。しかしながら、同号にいう「源泉徴収をされた又はされるべき所得税の額」とは、所得税法の源泉徴収の規定に基づき正当に徴収をされた又はされるべき所得税等の額を意味するものであり、役員給与が減額された以上、源泉徴収の規定により正当に徴収された又はされるべき所得税等の額も減少するのであるから、請求人が主張する事情があったとしても、請求人は、本件の各更正の請求において、本件各源泉所得税の額のうち、「正当に徴収された又はされるべき所得税等の額」を超える金額について還付を受けることはできない。(令5. 4.12 仙裁(所)令4-13)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 令040006
- 裁決年月日
- 令和5年3月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 医業(本件事業)を営む請求人は、原処分庁に対し、本件事業に係る支出であるとして計算した金額(本件支出金額)の内訳として、預金通帳の写し等の修正不可能な証拠を提出し、原処分庁はその支出の事実を全て確認することができるのであるから、当該更正の請求は、国税通則法(通則法)第23条《更正の請求》第1項第1号に該当する旨主張する。しかしながら、請求人は、本件支出金額を証するとして提出した資料について、合理的な説明やその内訳を明らかにしていないことから、請求人が主張する本件支出金額は、本件事業と直接関係し、かつ、業務の遂行上必要な費用であるとして、客観的に通常必要な経費として具体的に判断することはできない。また、当審判所の調査によっても、本件支出金額が本件事業に係る事業所得の金額の計算上必要経費であるとする事実を認めるに足りる証拠は見当たらない。そうすると、請求人は自ら計上記載した申告内容が真実に反するものであることの主張立証をすべきところ、かかる主張立証ができていないというべきであるから、本件支出金額は、本件事業に係る事業所得の金額の計算上必要経費に算入することができない。したがって、請求人がした更正の請求は、課税標準等又は税額等の計算に誤りがあり、納付すべき税額が過大であるとは認められないから、通則法第23条第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当しない。(令5. 3.16 熊裁(所)令4-6)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令040013
- 裁決年月日
- 令和5年3月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 同族会社である請求人は、その代表者及び取締役(本件代表者ら)からの借入債務に係る債務免除益を計上し、益金の額に算入して法人税の申告をしたところ、①上記の会計処理は、請求人の顧問税理士(本件税理士)が本件代表者らの承諾を得ずに行ったもので、②債務免除通知書などの書類は作成されておらず、③本件代表者らを原告、請求人を被告とする判決で債務免除の意思表示の不存在が確認され、④請求人及び本件代表者らを原告、本件税理士を被告とする訴訟で、本件税理士が上記の会計処理を独断で行った旨認める和解をしたことから、債務免除はなかったとして、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号又は第2号に基づく更正の請求が認められるべきである旨主張する。しかしながら、請求人の総勘定元帳及び法人税申告書の記載状況などによれば、本件代表者らが請求人の役員として上記の会計処理を承諾していたと考えるのが自然であるところ、上記の借入債務が生じた際にも書類は作成されておらず、上記③の判決は、実質的に当事者間に争いがない中でされたものであり、上記④の和解についても、当事者双方に債務免除がなかったとすることに利益があり、和解の内容は、本件税理士の一貫する申述及び答述等に反するものであるなど、いずれによっても債務免除がなかった事実が明らかにされたとはいえない。以上のことからすると、債務免除がなかったことについて、請求人において立証したとはいえない。(令5. 3.10 名裁(法)令4-13)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令040034
- 裁決年月日
- 令和5年3月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、相続により取得した土地の一部(本件土地)が、他者に帰属することとなった理由は、別件判決により、被相続人が本件土地を取得する原因となった土地交換契約(本件交換契約)が債務不履行の状態になったにもかかわらず、本件交換契約の承継者が当該債務不履行の状態を解消せず、民法による債権の時効が成立したため、当該債務不履行状態は解消することができなくなったのであるから、これは本件交換契約の承継者により本件交換契約の一部が取り消されたのと同義となるため、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第3号に規定する政令で定めるやむを得ない理由のうち国税通則法施行令第6条《更正の請求》第1項第2号に規定する「その申告、更正又は決定に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となつた事実に係る契約が、解除権の行使によつて解除され、若しくは当該契約の成立後生じたやむを得ない事情によつて解除され、又は取り消されたこと」に該当する旨主張する。しかしながら、別件判決の内容からは、本件交換契約が解除され、又は取り消された事実は認められない。また、国税通則法第23条第2項及び国税通則法施行令第6条第1項の各規定は、その文言どおりに解されるべきであって、安易にその準用ないし類推解釈を行うことは許されないというべきであるから、請求人らの更正の請求について、国税通則法第23条第2項第3号に規定するやむを得ない理由があるとは認められない。(令5. 3. 1 大裁(諸)令4-34)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 令040010
- 裁決年月日
- 令和5年2月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203070
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件における行政手続法第8条《理由の提示》第1項にいう「申請により求められた許認可等」とは、「確定申告書を構成する課税標準(益金の額と損金の額)の開示」であり、本件の更正をすべき理由がない旨の各通知処分(本件各通知処分)に係る通知書には当該内容の記載がないから、理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、本件において同項にいう「申請により求められた許認可等を拒否する処分」とは、請求人が主張するような「確定申告書を構成する課税標準(益金の額と損金の額)の不開示」ではなく、本件各通知処分であり、当該通知書には、更正の請求の期限を徒過していること及び更正の理由の基礎となる事実の証明がなく、原処分庁の調査によっても更正すべき事実を確認できなかったことを、それぞれ更正の請求に理由がないと判断した理由として記載しており、その判断の合理性について原処分庁が自ら検証することができる程度に具体的であるとともに、請求人が不服を申し立てるか否かについて判断できる程度に具体的であるから、同項本文の趣旨に照らし、法の要求する理由の提示として欠けるところはない。(令5. 2.21 高裁(法)令4-10)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 令040010
- 裁決年月日
- 令和5年2月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が原処分庁の調査に基づき提出した法人税等の各期限後申告書に係る各更正の請求(本件各更正請求)は、国税通則法第23条《更正の請求》第1項に規定する更正の請求をすることができる期限を徒過しているが、原処分庁は明らかに売上金額でない取引を売上げに含めており、納付すべき税額が過大となっているから、更正の請求の期限を徒過していても是正すべきである旨主張する。しかしながら、そのように解釈する法令上の根拠はなく、請求人の主張は独自の見解を述べるものにすぎないし、本件各更正請求は、法定申告期限から5年を経過してなされたことは明らかであり、当該期限を経過してもなお、更正の請求が認められるその他の事情もうかがわれないから、同項に規定する更正の請求の要件を満たしておらず、不適法である。(令5. 2.21 高裁(法)令4-10)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 令040010
- 裁決年月日
- 令和5年2月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203990
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁所属の調査担当職員ら(本件調査担当職員ら)の調査(本件調査)を受け、本件調査担当職員らの勧奨に基づき法人税等の各期限後申告書(本件各期限後申告書)を提出したところ、本件調査担当職員らから本件各期限後申告書の具体的な内容について説明を受けていないなど、本件調査の調査手続に違法があるから、本件各期限後申告書に係る更正の請求に対する更正をすべき理由がない旨の各通知処分(本件各通知処分)は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条《更正の請求》第1項各号に規定する更正の請求が認められる事由は、申告書に記載した課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこととされており、原処分庁の調査手続に違法があったことは、更正の請求が認められる事由とされていない。したがって、請求人が主張する本件調査に係る調査手続の違法は、その主張する事実関係が認められるか否かにかかわらず更正の請求の事由に該当しないことから、本件各通知処分を取り消す理由にはならない。(令5. 2.21 高裁(法)令4-10)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 令040010
- 裁決年月日
- 令和5年2月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203990
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁所属の調査担当職員らの調査に基づく法人税等の各期限後申告書(本件各期限後申告書)は、着手金や借入金などが売上げに含まれており、また、一部の必要経費が損金の額に算入されていないため、本件各期限後申告書に係る更正の請求(本件各更正請求)は、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号の規定による「納付すべき税額が過大であるとき」に該当する旨主張する。しかしながら、更正の請求をしようとする者は、自らした申告について、その申告内容が真実に反するものであることの立証責任を負うものと解されるところ、請求人が提出した証拠を検討しても、本件各更正請求に係る法人税等の計算の基礎となった売上げが過大又は必要経費が過少に計上されている事実を認めることはできないから、同項第1号の規定による「納付すべき税額が過大であるとき」には該当しない。また、請求人は、本審査請求において、本件各更正請求において更正の請求事由としなかった必要経費についても過少である旨主張する。しかしながら、当該主張は、更正の請求時には主張していなかった事由を審査請求によって新たに主張するものであるところ、更正の請求が、法定申告期限から5年以内の提出期限を設け、その理由等を記載した更正の請求書を課税庁に提出することを求めていることに鑑みれば、少なくとも更正の請求の期限を経過した後においては、更正の請求書に記載しなかった事由を通知処分の違法事由として新たに主張することは許されないと解すべきである。(令5. 2.21 高裁(法)令4-10)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令040029
- 裁決年月日
- 令和5年2月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続により取得した宅地(本件宅地)のうち、請求人の事業の用に供していた納屋の敷地部分(75㎡。本件敷地)について、租税特別措置法第69条の4《小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例》(本件特例) 第1項に規定する特定事業用宅地等に該当するとして本件特例を適用し相続税の申告(本件申告)をしたものの、正しくは、本件宅地上の倉庫の敷地も特定事業用宅地等に該当し、それを踏まえて特定事業用宅地等の面積を算出すると限度面積(400㎡)まで本件特例が適用されるべきであったため、本件申告には事実認定及び面積の計算方法に誤りがあり相続税が過大となっていることから、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、租税特別措置法第69条の4は、本件特例を受けようとする納税者が提出する申告書に、本件特例を受ける旨の記載並びに一定事項の記載がある明細書及び所定の書類の添付がある場合に限り本件特例を適用する旨規定していることから、本件特例の対象とする宅地や本件特例を適用する面積等について納税者の選択に委ねている趣旨と解され、一旦、納税者が同条の規定に従い適法に選択して申告した場合、仮に選択内容と異なる選択をすれば税額が減少するとしても、国税通則法第23条第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当しない。本件の場合、請求人は、本件特例の規定に従い、申告書に本件敷地を特定事業用宅地等として本件特例の適用を受ける旨及び本件特例の適用における限度面積要件を満たしている旨記載した上で、所定の書類を添付して申告しており、本件申告における本件特例の適用は適法になされ、かつ、その申告手続も適法に行われているのであるから、請求人が本件敷地を特定事業用宅地等として申告したことは、国税通則法第23条第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合には該当しない。(令5. 2.20 関裁(諸)令4-29)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 令040013
- 裁決年月日
- 令和5年2月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203070
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正をすべき理由がない旨の通知処分(本件通知処分)に係る通知書(本件通知書)には、請求人が源泉徴収選択口座において生じた上場株式等に係る配当所得の金額及び特定口座内保管上場株式等の譲渡損失の金額を除外したところにより確定申告することを選択した旨記載されているが、租税特別措置法上、そのような選択が認められているという解釈の根拠について説明されておらず、また、仮に、請求人がそのような選択をしたと判断できるとしても、選択の修正が更正の請求によって認められない理由が記載されていないから、本件通知処分の理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、本件通知書には、具体的な事実関係に基づいて原処分庁が国税通則法第23条《更正の請求》第1項に該当しないと判断した根拠が示されており、請求人において本件通知処分がされた理由を了知し得るものということができるから、行政手続法第8条《理由の提示》第1項本文の趣旨である原処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜に照らし、法の要求する理由の提示として欠けるところはない。したがって、本件通知処分の理由の提示に不備はない。(令5. 2.13 福裁(所)令4-13)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 令040013
- 裁決年月日
- 令和5年2月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、令和2年分の所得税及び復興特別所得税の確定申告(本件申告)において、源泉徴収選択口座において生じた上場株式等に係る配当所得の金額(本件配当所得)及び特定口座内保管上場株式等の譲渡損失の金額(本件譲渡損失)を含めなかったことは、錯誤によるものであり、請求人が選択したものではないから、国税通則法第23条《更正の請求》第1項の「課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこと」に該当し、更正の請求をすることができる場合に当たる旨主張する。しかしながら、本件配当所得及び本件譲渡損失の各金額を含めなかったことが、請求人の選択によるものか又は請求人の認識不足等によるものかのいずれであるかにかかわらず、本件申告は、租税特別措置法第8条の5《確定申告を要しない配当所得等》第1項及び同法第37条の11の5《確定申告を要しない上場株式等の譲渡による所得》第1項の規定に従ったものであり、請求人が本件申告に本件配当所得及び本件譲渡損失を含めなかったことは、国税通則法第23条第1項に規定する「課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこと」に該当せず、更正の請求をすることができる場合に当たらない。(令5. 2.13 福裁(所)令4-13)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 令040009
- 裁決年月日
- 令和5年2月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の役員に対する貸付金債権(本件貸付債権)は存在しないから、本件貸付債権に係る認定利息(本件認定利息)を益金の額に算入した修正申告書には誤りがあり、納付すべき税額が過大であるから、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、更正の請求においては、自ら計上記載した申告内容の更正を請求する納税者側において、その申告内容が真実に反するものであるとの主張立証をすべきであり、たとえ請求人のように、更正の請求の対象となる申告が原処分庁による税務調査の結果、修正申告の勧奨を受けてそれに従い行った修正申告であったとしても、このことによって主張立証についての責任が軽減されるものではない。そうすると、請求人は、本件貸付債権が存在せず、本件認定利息が誤りであることを示す具体的な証拠を提出していないから、当該修正申告書は、納付すべき税額が過大であるとは認められず、更正の請求ができる場合に該当しない。(令5. 2. 3 高裁(法・諸)令4-9)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令040026
- 裁決年月日
- 令和5年2月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203070
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、原処分庁が行った更正をすべき理由がない旨の各通知処分(本件各通知処分)の理由には、相続により取得した土地(本件土地)について、路地状部分を有する宅地を組み合わせ戸建住宅用地として開発する宅地開発(路地状開発)により戸建住宅の分譲を行うことが経済的に最も合理性のある開発であると記載されているのみで、路地状開発を行うことが合理的と認められる理由の記載がなく、また、原処分庁が主張する財産評価基本通達(平成29年9月20日付課評2-46ほか2課共同国税庁長官通達による改正前のもの。)24-4《広大地の評価》(広大地通達)に定める「その地域」における開発事例数や、その事例数に占める路地状開発による戸建住宅の分譲事例数を示していないことから、請求人らにおいて不服申立ての便宜に資することが全くできず、行政手続法第8条《理由の提示》第1項に反する不備がある旨主張する。しかしながら、原処分庁は、本件各通知処分の理由において、広大地通達で定める「その地域」として原処分庁が認定した地域(本件地域)を具体的に記載した上で、本件地域における標準的な宅地の使用方法、標準的な宅地の地積及び本件土地において開発行為を行うとした場合に公共公益的施設用地の負担が必要な土地とは認められないことをそれぞれ記載し、原処分庁が本件土地に係る最も合理的な開発方法として認定した開発想定図を示しており、原処分庁がいかなる事実認定に基づき本件各通知処分がされたのかを了知し得るものということができるから、行政手続法第8条第1項所定の理由の提示に反する不備があるとは認められない。(令5. 2. 1 大裁(諸)令4-26)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令040024
- 裁決年月日
- 令和5年1月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203990
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が更正の請求の適否を判断するに当たり請求人の顧問税理士(本件税理士)に対する調査は必要不可欠であり、当該調査を行わずになされた更正をすべき理由がない旨の通知処分(原処分)は、国税通則法第23条《更正の請求》第4項に規定する調査を欠いているから違法である旨主張する。しかしながら、原処分に係る調査担当職員は、確定申告書に添付された貸借対照表及び更正の請求書に添付された高等裁判所の判決文、並びに、請求人に資料の提出を依頼して提出させた裁判関係の書類などに対する調査を実施しており、原処分において調査は行われたと認められる。また、本件税理士に対して質問調査を行わなかったことは、権限ある税務職員の合理的な裁量の範囲を超えるものとは認められず、違法なものとは認められない。(令5. 1.19 大裁(法)令4-24)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令040024
- 裁決年月日
- 令和5年1月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、不動産の転売で得た金員から当該不動産を紹介した顧問税理士(本件税理士)に交付した金員の一部の金員(本件金員)は預託金であるとして、その返還を求める訴訟を提起したが、当該訴訟において、高等裁判所の判決(本件判決)により請求人の敗訴が確定したことから、本件判決が確定した事業年度に本件金員相当額の損失が発生しており、国税通則法第23条《更正の請求》第1項に規定する更正の請求が認められるべきである旨主張する。しかしながら、法人の有する資産の消滅等を原因とする損失を損金の額に算入するには、当該資産が真に存在し、かつ、当該法人に帰属することが明らかであることが必要であると解されるところ、本件判決は、請求人が本件税理士に対して本件金員を交付した原因については何ら判断しておらず、請求人の本件税理士に対する預託金返還請求権の成立を認めたものではない。また、請求人から、請求人が本件金員相当額の損失の発生の根拠とする預託金又はそれに類する資産が本件判決の確定時に真に存在し、かつ、請求人に帰属していたと認められる立証はなく、当審判所の調査の結果によっても、そのような事実は認められない。したがって、本件判決の確定により、本件金員相当額の損失が生じたと認めることはできない。(令5. 1.19 大裁(法)令4-24)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 令040006
- 裁決年月日
- 令和4年12月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の勤務先であった会社に対する労働基準監督署の是正勧告により、賃金台帳が訂正された部分(本件請求額)は、給与等の収入金額に該当しないことから、確定申告書に記載した課税標準等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったことにより、確定申告書に記載した還付金の額に相当する税額は過少となるので、国税通則法(通則法)第23条《更正の請求》第1項第3号の規定に該当する事由がある旨主張する。しかしながら、所得税法第120条《確定所得申告》第1項第5号に規定する「源泉徴収をされた又はされるべき所得税の額」とは、同法第4編(源泉徴収)の各規定に基づき正当に徴収された又はされるべき所得税の額を意味するものであると解すべきところ、請求人が主張するように、本件請求額が給与等の収入金額に該当しないとした場合、それに対する正当な源泉徴収税額を前提として所得税等の額を算出すると、確定申告書に記載した還付金の額に相当する税額を下回り、過少とはならないことから、本件請求額が給与等の収入金額に該当するか否かを検討するまでもなく、通則法第23条第1項第3号に該当する事由はない。(令4.12.13 広裁(所)令4-6)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 令040004
- 裁決年月日
- 令和4年11月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203070
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正をすべき理由がない旨の各通知処分に係る通知書及び各更正処分に係る通知書(本件原処分通知書)には、収益事業と収益事業以外の事業とに共通する費用(共通費用)該当性の理由が明確に示されておらず、原処分庁の判断根拠を知ることができないため、処分理由の付記を欠いており、原処分を取り消すべき記載不備がある旨主張する。しかしながら、本件原処分通知書には、修繕費、エレベーター保守料、管理委託料などの各費用が共通費用に該当しないことについて、原処分庁の判断根拠が具体的に示されており、原処分庁の恣意の抑制と請求人の不服申立ての便宜という理由付記の趣旨を充足する程度に具体的な根拠を明らかにしているといえるから、原処分を取り消すべき記載不備はない。(令4.11.24 仙裁(法)令4-4)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 令040003
- 裁決年月日
- 令和4年11月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成27年3月期の法人税の更正処分において、給与手当の過大計上として所得の金額に加算された金額(本件過大計上額)について、平成28年3月期の法人税の所得の金額から減算すべき旨主張する。しかしながら、本件過大計上額を請求人の平成28年3月期の所得の金額から減算する合理的な理由は認められず、平成28年3月期の所得の金額から減算することはできない。(令4.11.21 札裁(法・諸)令4-3)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 令040003
- 裁決年月日
- 令和4年11月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正の請求が国税通則法第74条《還付金等の消滅時効》に規定する還付請求権の行使であり、民法第166条《債権等の消滅時効》の規定が準用されるとして、請求人が行った更正の請求は、障害事由が存在していたことにより時効が完成していないことから、国税通則法第23条《更正の請求》第1項に規定する期限を経過していない旨主張する。しかしながら、更正の請求の期限は、国税通則法第23条第1項において法定申告期限から5年以内と規定されており、また、国税通則法第74条は還付請求権を発生させる根拠規定ではなく、更正の請求期限に影響を及ぼさない。したがって、法定申告期限から5年を経過して行われた請求人の更正の請求は、国税通則法第23条第1項に規定する期限内にされたものではない。(令4.11.21 札裁(法・諸)令4-3)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 令040003
- 裁決年月日
- 令和4年11月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の受けた先行裁決(本件先行裁決)が国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する「判決と同一の効力を有する和解その他の行為」と評価することができるなどとして、請求人が行った更正の請求は、国税通則法第23条第2項第1号の規定に該当し、更正の請求ができる旨主張する。しかしながら、本件先行裁決は、国税不服審判所長が行政処分の違法の有無に関して判断を示したものであり、「判決と同一の効力を有する和解その他の行為」に該当しないことから、更正の請求ができる場合に該当しない。(令4.11.21 札裁(法・諸)令4-3)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 令040003
- 裁決年月日
- 令和4年11月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成27年3月期の法人税の更正処分で売上計上漏れとして認定された金額(本件売上認定額)を平成28年3月期の法人税の所得の金額から減算すべき旨主張する。しかしながら、本件売上認定額が請求人の平成28年3月期の益金の額に算入されていることを確認できる帳簿書類等が存在せず、その事実が確認できないことから、本件売上認定額を平成28年3月期の所得の金額から減算することはできない。 (令4.11.21 札裁(法・諸)令4-3)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 令040008
- 裁決年月日
- 令和4年10月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№129
要旨
○ 請求人は、法人税の各更正処分には誤りがあり、また、青色申告の承認の取消処分は違法であり取り消されるべきであるから、当該更正処分に係る事業年度(本件事業年度)及びその翌事業年度の各更正の請求(本件各更正の請求)は、国税通則法第23条《更正の請求》第1項各号に規定する事由に該当する旨主張する。しかしながら、法人税の各更正処分に誤りがあるとは認められず、当該更正処分により、本件事業年度の法人税の納付すべき税額は0円となっているから、同項第1号に規定する更正後の税額が過大であるときに該当しない。また、青色申告の承認は適法に取り消されており、請求人は、本件事業年度に生じた欠損金をその翌事業年度以後に繰り越すことはできないから、同項第2号に規定する更正後の純損失等の金額が過少又は記載がなかったときに該当せず、当該欠損金を本件事業年度の翌事業年度において損金の額に算入することもできない。したがって、本件各更正の請求は、国税通則法第23条第1項各号の事由に該当しない。(令4.10.25 福裁(法・諸)令4-8)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 令040006
- 裁決年月日
- 令和4年10月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203070
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正をすべき理由がない旨の各通知書(本件各通知書)に記載された理由には、請求人が更正の請求の理由とした調査手続の違法の事実について一切記載されていないから、理由の提示として不備がある旨主張する。しかしながら、本件各通知書には、判断の根拠となった事実関係を具体的に示した上で、原処分庁が更正すべき理由がないと判断した過程が記載されており、そうすると、その記載自体からいかなる事実関係に基づきいかなる法規を適用して本件の各通知処分がされたのかを了知し得るということができ、原処分庁の恣意抑制及び請求人の不服申立ての便宜という行政手続法第8条《理由の提示》第1項の趣旨に照らし、法の要求する理由の提示として欠けるものではないから、原処分の理由の提示に不備はない。(令4.10.14 福裁(法)令4-6)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 令040003
- 裁決年月日
- 令和4年10月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203990
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、相続財産として申告した、被相続人が代表取締役を務めていた会社への貸付金債権(本件債権)について、当該会社の決算書に計上されているだけで実際には存在しないものであるから、請求人らがした各更正の請求(本件各更正の請求)は、国税通則法第23条《更正の請求》第1項に規定する事由に該当する旨主張する。しかしながら、更正の請求においては、納税者側において自らが記載した申告内容に過誤があることを立証すべきであるところ、請求人らが提出した資料は、いずれも本件債権が存在しないいことを客観的に裏付けるものではなく、他に本件債権の不存在を裏付ける証拠もない。したがって、本件債権が存在せず、納付すべき税額が過大であったとは認められないため、本件各更正の請求は、国税通則法第23条第1項に規定する事由に該当しない。(令4.10. 3 福裁(諸)令4-3)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 令040002
- 裁決年月日
- 令和4年9月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203070
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、原処分庁がした更正をすべき理由がない旨の各通知処分に係る各通知書(本件各通知書)には、財産評価基本通達に定める評価方法によっては適正な時価を適切に算定することのできない特別な事情に係る根拠法令等や、その結論に到達した過程について記載されておらず、処分庁の慎重かつ合理的な判断を担保し、相手方において更に権利救済を求めるべきか否かを考慮する便宜を与える程度に具体的な記載がされているとはいえないことから、本件各通知書の理由の提示には不備がある旨主張する。しかしながら、本件各通知書の記載は、財産評価基本通達に定める評価方法により評価した判断過程を検証できるものであり、また、請求人らもその判断過程を了知し、それに沿った反論やその反論を裏付ける立証をすることができるものであるから、行政庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という見地から欠けるところはないと認められるため、本件各通知書における原処分庁の理由の提示に不備はない。 (令4. 9.22 福裁(諸)令4-2)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令040020
- 裁決年月日
- 令和4年9月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、事業所得について、①総収入金額の計上時期等に誤りがあり、請求人が確定申告書に記載した総収入金額が過大であり、②自宅の土地建物(本件土地建物)及び車両(本件車両)に係る減価償却費等の各費用(減価償却費等費用)の金額及び③旅費交通費等の各費用(旅費交通費等費用)の金額は必要経費に算入されるべきであるから、本件の更正の請求は、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、①総収入金額について、請求人は客観的な裏付けのある証拠を提出せず、請求人の主張を裏付ける事実は認められない。また、②請求人は、本件土地建物及び本件車両の各使用状況などに関する証拠を提出せず、当審判所の調査の結果によってもこれらの使用状況は明らかでなく、減価償却費等費用のうち、事業に係る業務の遂行上必要である部分は明らかではないから、減価償却費等費用は、請求人の事業所得の金額の計算上必要経費に算入されない。そして、③請求人は、旅費交通費等費用のうち一部の領収書等を提出したのみであり、仮に当該領収書等の合計額が必要経費に該当するとしても、減額更正処分において、租税特別措置法第27条《家内労働者等の事業所得等の所得計算の特例》を適用した650,000円の必要経費の金額の範囲内であることから、減額更正処分後の必要経費の金額に影響を与えない。したがって、本件の更正の請求は、更正の請求ができる場合に該当しない。(令4. 9. 5 東裁(所)令4-20)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令040020
- 裁決年月日
- 令和4年9月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203990
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人がした更正の請求(本件更正請求)について、原処分庁の職員(本件職員)に対し、自宅の土地建物(本件土地建物)の現状及び利用状況を確認するための実地の調査を行うことを求めたにもかかわらず、原処分庁が本件職員による当該実地の調査を行わずに更正の請求の理由がない旨の通知処分(本件通知処分)を行ったことは、国税通則法第23条《更正の請求》第4項に規定する調査に基づき行われたものであるとはいえず、本件通知処分にはこれを取り消すべき違法がある旨主張する。しかしながら、本件職員が、本件通知処分を行うまでの間に、本件更正請求の理由の基礎となる事実を証明する書類の提出を請求人に求めたのに対し、請求人側は当該書類の保有をほのめかす一方で、あえて原処分庁には提出しないとの態度を示したため、本件職員は本件更正請求に際して請求人が提出した書類及び原処分庁の庁舎内に保存されている簿書等を検討して判断しており、更正の請求についてその立証責任が請求人にあることなどを踏まえると、本件職員が現地に赴いて本件土地建物の利用状況等を調査しなかったことが合理的な裁量の範囲内であったことは明らかである。したがって、本件職員が現地に赴いて本件土地建物の利用状況等を調査しなかったことについて、国税通則法第23条第4項に規定する調査の有無を巡って、本件通知処分を取り消すべき違法は認められない。(令4. 9. 5 東裁(所)令4-20)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令030056
- 裁決年月日
- 令和4年6月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、外国法人との投資商品の購入契約(本件契約)に基づき生じた配当に係る利益(本件利息)を雑所得として確定申告をしていたところ、①当該法人の詐欺行為を認定する判決(先行判決)があり、②当該法人及びその代表者を除く同法人関係者との和解(先行和解)並びに③当該法人及びその代表者との和解(後続和解)が確定したことにより、当該法人から回収できるのは投資金額の数パーセントのみで、本件利息が回収できないことが確定したとして、所得税法第64条《資産の譲渡代金が回収不能となった場合等の所得計算の特例》第1項に規定する事実が生じたこととなり、同法152条《各種所得の金額に異動を生じた場合の更正の請求の特例》の規定に基づき国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求をすることができる旨主張する。しかしながら、①先行判決、②先行和解及び③後続和解は、その効力が請求人に及ぶか否か、これらが本件利息の有無や金額に及ぼす影響については明らかでなく、これらをもって、本件利息が回収不能であることやその回収不能額が確定したとの事実があったと認めることはできないから、所得税法64条第1項に規定する「全部若しくは一部を回収できないこととなった」場合には該当せず、同法152条に規定するに事由は認められない。したがって、国税通則法第23条第1項第1号に規定する更正の請求は認められない。(令4. 6.24 名裁(所)令3-56)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令030056ほか 1件
- 裁決年月日
- 令和4年6月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、外国法人との投資商品の購入契約(本件契約)に基づき生じた配当に係る利益(本件利息)を雑所得として確定申告をしていたところ、当該法人及びその代表者との間で成立した和解は国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する「判決と同一の効力を有する和解その他の行為」に該当し、本件利息が回収できないことが確定したため、更正の請求をすることができる旨主張する。しかしながら、当該和解について、その効力が請求人に及ぶか否か、これが本件利息の有無や金額に及ぼす影響については明らかでないから、これをもって本件利息が回収不能であることやその回収不能額が確定したとの事実があったと認めることはできない。したがって、本件利息に係る所得について、同号に規定する「課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実が当該計算の基礎としたところと異なることが確定した」とはいえないから、当該和解が「判決と同一の効力を有する和解その他の行為」に該当するか否かを検討するまでもなく、同号の規定に基づく更正の請求は認められない。(令4. 6.24 名裁(所)令3-56)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令030057
- 裁決年月日
- 令和4年6月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、外国法人との投資商品の購入契約(本件契約)に基づき生じた配当に係る利益(本件利息)を雑所得として確定申告をしていたところ、①当該法人の詐欺行為を認定する判決(先行判決)があり、②当該法人及びその代表者を除く同法人関係者との和解(先行和解)並びに③当該法人及びその代表者との和解(後続和解)が確定したことにより、当該法人から回収できるのは投資金額の数パーセントのみで、本件利息が回収できないことが確定したとして、所得税法第64条《資産の譲渡代金が回収不能となった場合等の所得計算の特例》第1項に規定する事実が生じたこととなり、同法第152条《各種所得の金額に異動を生じた場合の更正の請求の特例》の規定に基づき国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求をすることができる旨主張する。しかしながら、①先行判決、②先行和解及び③後続和解は、その効力が請求人に及ぶか否か、これらが本件利息の有無や金額に及ぼす影響については明らかでなく、これらをもって、本件利息が回収不能であることやその回収不能額が確定したとの事実があったと認めることはできないから、所得税法第64条第1項に規定する「全部若しくは一部を回収できないこととなった」場合には該当せず、同法第152条に規定するに事由は認められない。したがって、国税通則法第23条第1項第1号に規定する更正の請求は認められない。(令4. 6.24 名裁(所)令3-57)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 令030008
- 裁決年月日
- 令和4年6月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 社会保険労務士業(本件事業)を営む請求人は、経営者として必要なノウハウ等を学ぶために受講したセミナーの受講料(本件受講料)は、所得税等の必要経費又は消費税等の課税仕入れに該当する旨主張する。しかしながら、請求人は、セミナーを受講していた事実、その対価として本件受講料を支払った事実を認めるまでの主張立証を尽くしていないから、本件受講料の支払事実を認めるに足りない。また、仮に、本件受講料の支払事実があったことが推認される場合であっても、請求人が提出した証拠は、請求人の受講したセミナーの内容が明らかにされていない以上、請求人の受講したセミナーと本件事業との関連性を明らかにする証拠とは認められない。以上によれば、請求人が提出した証拠により、請求人が主張する事実の存在を認めることはできず、ほかにその存在を推認させるような証拠も見当たらない。そうすると、請求人は、自ら計上記載した申告内容が真実に反するものであることの主張立証をすべきであるところ、かかる主張立証ができていないというべきであるから、本件受講料は必要経費に算入することはできず、また、課税仕入れに係る支払対価の額に含めることはできない。(令4. 6.21 熊裁(所・諸)令3-8)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令030044
- 裁決年月日
- 令和4年5月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、①確定申告書(本件申告書)に配当所得の金額の記載がないのは、上場株式等の配当等について、租税特別措置法第8条の5《確定申告を要しない配当所得》第1項の規定(確定申告不要制度)を知らなかったからであり、確定申告不要制度を選択したものではなく、国税通則法第23条《更正の請求》第1項に規定する「当該計算に誤りがあつたこと」に当たること、②国税庁ホームページには、申告不要の配当等について申告をしなかったことにより税額が過大となった場合に更正の請求ができない旨の記載がないなどの不備があり、その記載は法令等に優先されるべきであることから、本件の更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、本件申告書に配当所得の金額の記載がないことが、請求人らが主張するとおり、税法の不知に起因するものであるとしても、申告納税制度の下では、納税者は自己の判断と責任において申告することが求められているのであるから、請求人ら主張の税法の不知は、本件申告書の内容が「当該計算に誤りがあったこと」に当たると解すべき根拠とはならない。また、国税庁ホームページには、納税者が確定申告不要制度を選択して確定申告書を提出した場合には、その後に更正の請求等によって確定申告不要制度についての選択を変更することができないことも明らかにされているから、ホームページには請求人ら主張の不備はないし、ホームページの記載が法令等に優先されると解すべき理由もない。したがって、本件の更正の請求は、更正の請求をすることができる場合に該当しない。 (令4. 5.25 大裁(所)令3-44)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令030032
- 裁決年月日
- 令和4年5月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203070
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、①原処分に係る各通知書(本件各通知書)は、請求人らが相続により取得した土地(本件土地)に財産評価基本通達24-4《広大地の評価》(本件通達)の適用がないことについての根拠が不明で、判断過程の説明や具体的な記載もなく、また、誤りもあり、請求人らにおいて審査請求の理由を明確に主張できないから、行政手続法第8条《理由の提示》の趣旨に照らして、理由の提示に不備がある旨、また、②原処分庁が、本審査請求において、本件各通知書に記載のなかった公共公益的施設用地の負担の要否に係る主張をすることは、理由の差替えに当たり許されない旨主張する。しかしながら、上記①については、本件各通知書には、本件通達に定めるその地域の範囲、その地域の標準的な宅地の使用方法、標準的な宅地の地積を示した上で、本件土地が標準的な宅地の地積に比して著しく広大であるとは認められず、本件通達の定めにより評価することはできない旨が記載されており、請求人らは、原処分庁の判断の過程を検証することができると認められ、かつ、行政庁の恣意抑制及び申請者の不服申立ての便宜という理由提示の趣旨を充足する程度に処分理由が明らかにされていると認められるから、理由の提示として不備はない。また、上記②については、原処分庁の本審査請求における主張は、その地域の標準的な宅地の使用方法が請求人らが主張するとおりであったとしても、本件通達を適用する要件を充足しないことを、本審査請求における請求人らの主張に対応する形で補完したものであり、本件各通知書の理由と矛盾するものでもないから、理由を差し替えたものではない。(令4. 5.18 関裁(諸)令3-32)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令030046
- 裁決年月日
- 令和4年5月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁所属の調査担当職員の調査に基づいて、土地及び建物の譲渡に係る譲渡所得(本件譲渡所得)の計算上、租税特別措置法第35条の特例(本件特例)を適用せず修正申告(本件修正申告)をしたものの、本件修正申告は、調査担当職員らによる強要行為に基づくものであり無効であるから、本件譲渡所得において本件特例が適用できるとする更正の請求(本件更正の請求)が認められる旨主張する。しかしながら、更正の請求は、国税通則法第23条《更正の請求》第1項各号、同条第2項各号及びその他の国税に関する法令が特に規定する場合に限り可能であるところ、本件修正申告が無効であることはそのいずれにも該当しないのであるから、本件修正申告の無効を理由としてなされた本件更正の請求は認められない。(令4. 5.10 名裁(所)令3-46)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令030084ほか 17件
- 裁決年月日
- 令和4年4月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203070
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国税における処分に際しては、適用条文にとどまらず、論理の筋道をその記載内容から了知し得る程度に記載する必要があるが、原処分庁がした更正の請求に対する更正をすべき理由がない旨の通知処分(本件通知処分)に係る通知書(本件通知書)にはかかる記載がないから、理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、本件通知書の記載によれば、原処分庁は、本件通知処分において適用の可否を検討した法令が所得税法第72条《雑損控除》第1項であり、その適用対象であるマンションについて、専有部分である請求人の住戸部分と共用部分を分けて検討した上で、当該専有部分には損失が発生していないこと及び共用部分には請求人が負担した原状回復費用等がないことの具体的な事実をそれぞれ認定し、これらの事実から、同項に規定する損失の金額がなく雑損控除の規定の適用が認められないと判断して本件通知処分をしたと了知できるから、本件通知処分は、行政手続法第8条《理由の提示》第1項の趣旨に照らし、その理由の提示に不備はない。(令4. 4. 7 東裁(所)令3-84)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令030085
- 裁決年月日
- 令和4年4月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203070
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁がした更正の請求に対する更正をすべき理由がない旨の通知処分(本件通知処分)に係る通知書(本件通知書)には、適用条文にとどまらず、処分に至るまでの論理の筋道をその記載内容から了知し得る程度に記載する必要があり、本件通知書にはかかる記載がないから、理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、本件通知書の記載によれば、原処分庁は、本件通知処分において適用の可否を検討した法令が所得税法第72条《雑損控除》第1項であり、その適用対象であるマンションについて、専有部分である請求人の住戸部分と共用部分を分けて検討した上で、当該専有部分には損失が発生していないこと及び共用部分には請求人が負担した原状回復費用等がないことの具体的な事実をそれぞれ認定し、これらの事実から、同項に規定する損失の金額がなく雑損控除の規定の適用が認められないと判断して本件通知処分をしたと了知できるから、本件通知処分は、行政手続法第8条《理由の提示》第1項の趣旨に照らし、その理由の提示に不備はない。(令4. 4. 7 東裁(所)令3-85)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令030074
- 裁決年月日
- 令和4年3月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請け負った製品開発に係る収益の額を益金の額に算入するなどして法人税及び消費税等の確定申告をした後に、当該製品は引渡しがなされておらず、その収益の額を当該事業年度の益金の額に算入すべきでなかったなどとして、国税通則法第23条《更正の請求》第1項に規定する更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、当該製品開発に係る収益に対応する外注費について、その正当な金額を確認することができないから、国税通則法第23条第1項第2号に規定する純損失等の金額を算定することができず、法人税申告書に記載した課税標準等の計算に誤りがあったことにより、純損失等の金額が過少であるとは認められない。また、請求人は、消費税等に係る仕入税額控除の対象とした外注費について、消費税法第30条《仕入れに係る消費税額の控除》第8項第1号に規定する各事項を記載した帳簿及び同条第9項第1号に規定する各事項を記載した請求書等を保存しておらず、かつ、当該保存ができなかったことにつき同条第7項ただし書に規定する「災害その他やむを得ない事情」があるとは認められないため、当該外注費について仕入税額控除は適用されない。したがって、国税通則法第23条第1項各号の規定による更正の請求ができる場合に該当しない。(令4. 3.17 東裁(法・諸)令3-74)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令030018
- 裁決年月日
- 令和4年2月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続税の申告書に記載した外国に所在する不動産(本件不動産)が本件相続により取得した財産ではない理由として、①被相続人及び被相続人の亡配偶者(本件亡配偶者)からの借入れにより請求人が購入した本件不動産について、請求人と本件亡配偶者との売買契約(本件売買契約)に基づき共有名義とする名義変更(本件名義変更)をした後、本件売買契約が解除されたものの、請求人への名義変更が未了となっているに過ぎない旨、及び②上記①の請求人の借入れに係る債務(本件借入金債務)について、請求人が所有していた他の不動産(別件不動産)の売却代金により一部を返済し、残額の免除を受けた旨主張する。しかしながら、①本件亡配偶者から請求人に対して本件不動産の持分の売却に係る金員の支払はなく、本件売買契約に係る契約書も見当たらないから、本件売買契約の締結という実体に基づき本件名義変更がされたことや本件売買契約が解除されたことを認めることはできず、また、②本件亡配偶者が請求人からの送金(本件送金)を「不動産処分」を理由に受け取り、所得税の修正申告をしていることや、本件借入金債務の金額と本件送金の金額に開差があることなどから、本件送金が本件借入金債務の返済としてなされたものであるとは認め難く、また、請求人の主張を前提としても、本件借入金債務の残額について、請求人が免除を受けたことを認めるに足りる証拠もないことから、本件不動産は、本件相続により請求人を含む相続人が取得した財産であると認めるのが相当である。(令4. 2.16 関裁(諸)令3-18)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令030019
- 裁決年月日
- 令和4年2月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203050
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、法定申告期限から5年を経過した後にした障害者控除の適用を求める旨の更正の請求には、①以前同旨の更正の請求をしようとした際に、税務署の職員から行政区の長の障害者控除対象者認定書が必要である旨の説明を受けたが、市役所からは市長名では当該認定書を発行していない旨の回答を受けたため更正の請求をしなかった、②法定申告期限から既に5年を経過した後に市長名で当該認定書が発行されている事実を初めて知ったなどのやむを得ない事情があるから、国税通則法第23条《更正の請求》(平成27年法律第9号による改正前のもの。)第2項各号に規定する事由に該当する旨主張する。しかしながら、当該事情は、国税通則法第23条《更正の請求》第2項各号及び国税通則法施行令第6条《更正の請求》第1項各号に規定するいずれの事由にも該当するとは認められない。(令4. 2.16 関裁(所)令3-19)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令030015
- 裁決年月日
- 令和4年1月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203070
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、当初の調査において請求人の必要経費の金額が650,000円に達しないことを集計し記録した内部資料が作成されたはずであり、更正の請求に係る調査においては、当該内部資料の調査をした上で更正すべき税額を判断すべきであるのに、原処分の通知書(本件各通知書)にはその旨が一切記載されていないなどとして、原処分の理由の提示には不備がある旨主張する。しかしながら、本件通知書に記載された理由は、原処分庁において、更正の請求に理由があるとは認められないと判断するに当たり、その判断の過程の合理性を原処分庁が自ら検証することができる程度に具体的であるから行政庁の恣意の抑制という見地から欠けるところはなく、また、請求人において原処分に対する不服申立ての便宜という見地からも欠けるところはないため、行政手続法第8条《理由の提示》第1項の趣旨に照らしても相当であると認められる。したがって、原処分の理由提示に不備はない。(令4. 1.26 関裁(所)令3-15)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令030015
- 裁決年月日
- 令和4年1月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203990
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調査担当職員が調査結果の説明において、租税特別措置法第27条《家内労働者等の事業所得等の所得計算の特例》に関する十分な説明をしないままに修正申告の勧奨をしたことが、国税通則法第74条の11《調査の終了の際の手続》第2項及び第3項の規定に違反しており、同規定に違反した修正申告の勧奨によってされた各修正申告は無効であるから、原処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、修正申告は、納税者の意思に基づき行われるものであるから、調査の手続に違法があることと修正申告が無効となることとは直接関係するものではないし、調査の手続に違法があるか否かは国税通則法第23条《更正の請求》第1項に規定する更正の請求の事由に該当しないから、請求人の主張には理由がない。(令4. 1.26 関裁(所)令3-15)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令030015ほか 2件
- 裁決年月日
- 令和4年1月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①税務調査に基づき提出した各期限後申告書(本件各申告書)は、事業所得に係る仕入金額が計上漏れとなっており、納付すべき税額が過大であるから、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号の規定による更正の請求ができる場合に該当する旨、②調査担当職員は、当該調査の際に、請求人が提示した表計算ソフトのデータ等から仕入れの事実を確認しているから、請求人が国税通則法施行令第6条《更正の請求》第2項に規定する「その理由の基礎となる事実を証明する書類」を各更正請求書に改めて添付する必要はない旨主張する。しかしながら、①請求人が当該各更正請求書に添付した書類及び審判所に提出した当該データ等を含む各資料に仕入れの事実を確認できる記録はなく、②更正の請求の対象とされる申告書が税務調査の結果を受けて提出されたものであったとしても、納税者が自らの判断と責任において申告を行った以上、更正の請求に係る主張立証責任が軽減されるものではないから、請求人は、仕入金額の計上漏れがあることを証明する必要があるところ、請求人において立証責任が尽くされているとはいい難い。以上のことからすれば、本件各申告書に記載した事業所得について、仕入金額が計上漏れとなっているとは認められないから、当該各更正の請求は、国税通則法第23条第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当しない。(令4. 1. 7 名裁(所)令3-15)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令030016
- 裁決年月日
- 令和4年1月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①税務調査に基づき提出した各修正申告書及び期限後申告書(本件各申告書)は、事業所得に係る仕入金額が計上漏れとなっており、納付すべき税額が過大であるから、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号の規定による更正の請求ができる場合に該当する旨、②調査担当職員は、当該調査の際に、請求人が提示した表計算ソフトのデータ等から仕入れの事実を確認しているから、請求人が国税通則法施行令第6条《更正の請求》第2項に規定する「その理由の基礎となる事実を証明する書類」を各更正請求書に改めて添付する必要はない旨主張する。しかしながら、①請求人が当該各更正請求書に添付した書類及び審判所に提出した当該データ等を含む各資料に仕入れの事実を確認できる記録はなく、②更正の請求の対象とされる申告書が税務調査の結果を受けて提出されたものであったとしても、納税者が自らの判断と責任において申告を行った以上、更正の請求に係る主張立証責任が軽減されるものではないから、請求人は、仕入金額の計上漏れがあることを証明する必要があるところ、請求人において立証責任が尽くされているとはいい難い。以上のことからすれば、本件各申告書に記載した事業所得について、仕入金額が計上漏れとなっているとは認められないから、当該更正の請求は、国税通則法第23条第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当しない。(令4. 1. 7 名裁(所)令3-16)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令030017
- 裁決年月日
- 令和4年1月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①税務調査に基づき提出した修正申告書及び期限後申告書(本件各申告書)は、事業所得に係る仕入金額が計上漏れとなっており、納付すべき税額が過大であるから、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号の規定による更正の請求ができる場合に該当する旨、②調査担当職員は、当該調査の際に、請求人が提示した表計算ソフトのデータ等から仕入れの事実を確認しているから、請求人が国税通則法施行令第6条《更正の請求》第2項に規定する「その理由の基礎となる事実を証明する書類」を各更正請求書に改めて添付する必要はない旨主張する。しかしながら、①請求人が当該各更正請求書に添付した書類及び審判所に提出した当該データ等を含む各資料に仕入れの事実を確認できる記録はなく、②更正の請求の対象とされる申告書が税務調査の結果を受けて提出されたものであったとしても、納税者が自らの判断と責任において申告を行った以上、更正の請求に係る主張立証責任が軽減されるものではないから、請求人は、仕入金額の計上漏れがあることを証明する必要があるところ、請求人において立証責任が尽くされているとはいい難い。以上のことからすれば、本件各申告書に記載した事業所得について、仕入金額が計上漏れとなっているとは認められないから、当該各更正の請求は、国税通則法第23条第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当しない。(令4. 1. 7 名裁(所)令3-17)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令030045
- 裁決年月日
- 令和3年12月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、課税庁が調査により減額項目と増額項目を把握した場合には、まず減額項目に基づく更正処分を行い、その後に増額項目に基づく再更正処分を行うべきであり、増減項目の差額を申告額に加算して更正処分を行った場合には、更正の請求には理由がある旨主張する。しかしながら、請求人らが行った各更正の請求(本件各更正の請求)は、その対象となった各更正処分に係る課税標準等又は税額等(先行裁決により一部が取り消された後のもの)について行われたものであるところ、当審判所は先行裁決において請求人らの納付すべき税額を判断しており、現在においても、この判断を左右する事実は見当たらないから、当該課税標準等又は税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったことにより、納付すべき税額が過大であるとは認められない。したがって、本件各更正の請求は、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号の規定による更正の請求をすることができる場合に該当せず、更正をすべき理由がない。(令3.12.21 東裁(諸)令3-45)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 令030004
- 裁決年月日
- 令和3年12月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 一般財団法人のうち非営利型法人である請求人は、その実態が組織運営や事業活動の公益性の点で公益財団法人と同等であることからすると、公益財団法人と同様に、収益事業以外の事業又はこれに属する資産から生ずる利子及び配当等(本件利子及び配当等)に所得税を課さないことが妥当であるから、原処分庁は、裁量により法人税法第68条《所得税額の控除》第1項を適用し、本件利子及び配当等に課された所得税の額(本件所得税額)を法人税の額から控除すべきである旨主張する。しかしながら、法人税法第68条第1項は、内国法人が支払を受ける利子及び配当等に法人税が課された場合において、当該利子及び配当等について源泉徴収された所得税との間に生じる二重課税を排除する趣旨で規定されているところ、本件利子及び配当等は、収益事業から生じた所得以外の所得であって法人税が課されないものであるから、本件所得税額を法人税の額から控除することはできない。また、原処分庁は、本件所得税額を法人税の額から控除又は還付するか否かについて裁量権を有するものではなく、ほかにその判断を原処分庁に委ねるとする法令の規定もない。(令3.12.17 熊裁(法)令3-4)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 令030002
- 裁決年月日
- 令和3年12月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①青色申告者として申告書を連年提出しているため、請求人が提出した申告書は所得税法第120条《確定所得申告》第1項各号に規定する申告書(確定所得申告書)に該当し、更正の請求に係る提出期限は、法定申告期限から5年以内となる旨、②仮に、請求人が提出した申告書が所得税法第122条《還付等を受けるための申告書》第1項に規定する申告書(還付申告書)に該当するとしても、所得税基本通達122-1は、期限後申告をした場合を前提とした救済規程であり、期限内に申告した場合には同通達の適用はなく、更正をすべき旨の請求をすることができる期間は、法定申告期限から5年以内である旨主張する。しかしながら、所得税法では、提出された申告書が確定所得申告書又は還付申告書のいずれに該当するかについての判断において、青色申告者として申告書を連年提出しているか否かを要件としていない。また、還付申告書には、所得税法第120条第1項の規定による申告書は含まれないから法定申告期限は適用されず、国税通則法第70条《国税の更正、決定等の期間制限》第1項は、税務署長は、還付請求申告書に係る更正については、還付請求申告書を提出した日から5年を経過した日以後においてはすることができない旨規定していることからすれば、還付申告書を提出した者が更正の請求をすることができる期間は、還付申告書を提出した日から5年以内となる。(令3.12.13 広裁(所)令3-2)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令030019
- 裁決年月日
- 令和3年12月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正の請求において、当初申告で適用しなかった租税特別措置法第35条《居住用財産の譲渡所得の特別控除》第3項の規定(本件特例)の適用が認められるべきである旨主張する。しかしながら、本件特例の適用には当初申告要件があり、同条第12項に規定する「やむを得ない事情」がない限り、更正の請求により本件特例の適用を受けることができないところ、請求人の主張する事情は主観的な事情にすぎず、「やむを得ない事情」があったとは認められないから、更正の請求において、本件特例を適用することはできない。(令3.12. 7 大裁(所)令3-19)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令030037
- 裁決年月日
- 令和3年12月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が代表取締役を務める法人(本件法人)からの役員給与(本件役員給与)について、本件法人において株主総会等の決議がなく決算も確定していなかったこと、また、請求人が提出した本件法人に係る証拠書類(本件役員給与の金額を零円とする源泉徴収簿及び法人税の確定申告書)からすると、本件役員給与の額は零円と認められ、所得税及び復興特別所得税(所得税等)の期限後申告書(本件期限後申告書)に記載した本件役員給与に係る給与所得の金額に誤りがあり、納付すべき税額が過大であるから、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、本件法人は、本件役員給与の源泉徴収に係る所得税等(源泉所得税等)を納付し、その後、本件法人の税務を担当する税理士事務所職員の作成した本件役員給与に係る源泉徴収票(本件源泉徴収票)を請求人に交付し、請求人は、本件源泉徴収票の記載内容を認識した上で本件期限後申告書を提出したものと認められ、本件法人及び請求人の双方が本件役員給与の支払があったことを前提とする行動をしていたと認められることからすると、本件法人から請求人に対して、本件源泉徴収票に記載された給与等の支払があったものと認めるのが相当であり、請求人の主張するように本件役員給与の金額が零円とはならないから、同号に規定する事由はない。(令3.12. 3 東裁(所)令3-37)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令030038
- 裁決年月日
- 令和3年12月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が代表取締役を務める法人(本件法人)からの役員給与(本件各役員給与)について、本件法人において株主総会等の決議がなく決算も確定していなかったこと、また、請求人が提出した本件法人に係る証拠書類からすると、所得税及び復興特別所得税(所得税等)の期限後申告書(本件各期限後申告書)に記載した本件各役員給与に係る給与所得の金額に誤りがあり、納付すべき税額が過大であるから、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、本件法人は、本件各役員給与の源泉徴収に係る所得税等(源泉所得税等)を納付し、その後、本件法人の税務を担当する税理士事務所職員の作成した本件各役員給与に係る源泉徴収票(本件各源泉徴収票)を請求人に交付し、請求人は、本件各源泉徴収票の記載内容を認識した上で本件各期限後申告書を提出したものと認められ、本件法人及び請求人の双方が本件各役員給与の支払があったことを前提とする行動をしていたと認められることからすると、本件法人から請求人に対して、本件各源泉徴収票に記載された給与等の支払があったものと認めるのが相当であり、同号に規定する事由はない。(令3.12. 3 東裁(所)令3-38)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 令030002
- 裁決年月日
- 令和3年11月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正の請求(本件更正請求)において、必要経費の算入漏れと主張する支出は、請求人が原処分庁に提出した各書類によって、支出事実及び本件事業に必要な支出であることが証明されており、原処分庁がこれらの書類を精査すれば、必要経費として認められるものがあるから、確定申告書に記載した課税標準等又は税額の計算に誤りがある旨主張する。しかしながら、請求人が必要経費の算入漏れと主張する支出は、その具体的な金額及び支出の内容が明らかではなく、また、請求人の事業と直接の関連性を持ち、業務の遂行上必要な支出であることも明らかではない。更に、そもそも確定申告書に記載した事業所得の金額から漏れていたかどうかも不明であることから、事業所得の金額の計算上、必要経費の算入漏れがあったかどうかを判断することができない。したがって、確定申告書に記載した事業所得の金額に誤りがあり、納付すべき税額に誤りがあるとは認められないから、本件更正請求は、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号の規定による更正の請求ができる場合に該当しない。(令3.11.29 熊裁(所)令3-2)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令030024
- 裁決年月日
- 令和3年9月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、デリバリーヘルスに係る事業(本件事業)に関し、請求人が代表者を務める法人(本件法人)が本件事業を目的として登記していた状況にあって、請求人が本件事業を行っていたと認めることは、会社法上の競業避止義務に違反するため看過できず、また、請求人は本件法人の代表者として本件事業に係る各台帳を記帳・作成するとともに、本件事業に係る入出金のために本件法人名義の預金口座を利用していたことから、本件事業を行っていたのは、請求人ではなく本件法人である旨主張する。しかしながら、本件事業について、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律所定の届出は、本件法人ではなく請求人を営業者として提出されていること、本件事業で使用する事務所等は請求人名義で賃借されていること、本件法人は法人税等の申告をしておらず、総勘定元帳等の法定帳簿等も作成していないことに加え、株主総会を開催した事実も認められないことなどからすると、本件事業を行っていた者は請求人であると認められる。(令3. 9.16 東裁(所・諸)令3-24)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令030002
- 裁決年月日
- 令和3年9月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203990
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の子(本件子)から受け取った給与(本件給与)について、請求人と本件子は「生計を一」にする親族に該当せず、本件子の青色事業専従者に当たらないから、所得税法第57条《事業に専従する親族がある場合の必要経費の特例等》第1項は適用されず、本件給与に係る給与所得を減額すべきとする更正の請求を認めるべきである旨主張する。しかしながら、本件子は、請求人と同一の家屋に起居しており、明らかに互いに独立した生活を営んでいると認められる特段の事情は認められないから、生計を一する親族に当たる上、請求人は、確定申告において本件給与を給与所得に係る収入金額に算入していることにつき、当該確定申告の内容が真実に反するものであることを立証したといえないから、更正の請求を認めることはできない。 (令3. 9. 9 名裁(所・諸)令3-2)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令030021
- 裁決年月日
- 令和3年9月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 破産管財人である請求人は、破産会社とその顧客との取引(本件各取引)の法的性質は売買契約ではなく金銭消費貸借契約であることなどから、申告書に記載した課税標準等の計算に誤りがあり、納付すべき税額が過大等であるため、請求人のした更正の請求は、国税通則法第23条《更正の請求》第1項各号に規定する更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、本件各取引の法的性質を買戻特約付の売買の形式を利用した潜脱的な預り金契約と解する余地があったとしても、本件各取引の契約の対価を収受することによって、経済的には破産会社に所得が生じていたと認めることができ、また、当該対価が課税資産の譲渡等の対価に該当しないことの立証はされていない。したがって、当該申告書に記載した課税標準等の計算に誤りがあり、納付すべき税額が過大等であったとは認められないから、当該更正の請求は、更正の請求ができる場合に該当しない。(令3. 9. 7 東裁(法・諸)令3-21)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令030015
- 裁決年月日
- 令和3年9月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成24年分ないし平成26年分の所得税等に係る各更正の請求(本件各更正請求)について、①平成24年分ないし平成26年分の所得税等に係る各修正申告がされた日から5年以内にされたこと、②原処分庁が平成28年に行った債権の差押処分により請求人に多額の損失が生じたこと、及び③原処分庁は請求人が外国為替証拠金取引に係る借入金利子の証拠を提出したにもかかわらず、必要経費算入を認めなかったことなどから、本件各更正請求は国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、①更正の請求は所得税等の法定申告期限から5年以内に限りすることができるところ、本件各更正請求のうち、平成24年分及び平成25年分については、いずれも更正の請求をすることができる期間を経過した後にされた不適法なものであること、②上記差押処分は平成28年中にされたものであって、平成26年分の所得税等の課税標準等又は税額等に影響を及ぼすことはないこと、③その他請求人の主張する更正の請求ができる場合に該当する理由は更正の請求期間経過後に新たにされたものであり、原処分の違法事由として主張することは許されないことから、本件各更正請求は更正の請求ができる場合に該当しない。(令3. 9. 1 東裁(所・諸)令3-15)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令030005
- 裁決年月日
- 令和3年8月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、国税庁ホームページ(ホームページ)は行政機関による通知に該当し、法令等より優先されるところ、ホームページの記載を平成26年分の所得税等に当てはめると、同年分の更正の請求の期限は法定申告期限から5年以内である令和2年3月16日となり、また、国税庁告示第1号の定めにより同年4月16日となるから、請求人らが同月15日にした平成26年分の所得税等の確定申告(本件申告書)に係る各更正の請求(本件各更正の請求)は、更正の請求をすることができる期間内にされたものである旨主張する。しかしながら、本件申告書は、所得税法第122条《還付等を受けるための申告》第1項の規定による還付申告書であり、本件申告書に係る更正の請求ができる期間は、税務署長が更正をなし得ることができる期間、すなわち、本件申告書が提出された平成27年2月6日から5年以内である令和2年2月6日までであったところ、請求人らが本件各更正の請求をしたのは同年4月15日であるから、本件各更正の請求は、更正の請求をすることができる期間内にされたものであるとは認められない。そして、ホームページには、還付申告に係る更正の請求ができる期間も記載されているから、請求人らのホームページの記載に関する主張はその前提に誤りがあるし、ホームページの記載事項が法令等よりも優先すると解すべき理由はない。(令3. 8.19 大裁(所)令3-5)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令030010
- 裁決年月日
- 令和3年8月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203070
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正をすべき理由がない旨の通知処分(本件通知処分)に係る理由において、法人税基本通達9−7−12《資産に計上した入会金の処理》の注書の解釈を明記しておらず、本件通知処分の理由の提示には不備がある旨主張する。しかしながら、処分の理由に通達の解釈を明記しなければならないとする法令上の規定はないことに加え、本件通知処分における通知書には、処分の理由として、具体的な事実関係に基づいて判断した根拠が示されており、請求人において本件通知処分がされた理由を了知し得るものということができるから、行政手続法第8条《理由の提示》第1項本文の趣旨である原処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜に照らし、法の要求する理由の提示として欠けるところはない。(令3. 8. 4 東裁(法)令3-10)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 令030001
- 裁決年月日
- 令和3年7月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、相続税の申告において、被相続人及び請求人らが居住の用に供していた宅地(本件居住用宅地)に租税特別措置法第69条の4《小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例》第1項の規定(本件特例)を適用したことは誤りであり、被相続人が貸付の用に供していた宅地に本件特例を適用すべきであったから、相続税が過大に計算されているため、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求ができる旨主張する。しかしながら、課税標準等の計算の特例又は減免等の規定において、納税者に一定事項の申告及び選択等を条件としてその規定の適用を受けることを委ねている場合には、一旦、自由な意思でこれらの規定に従い、かつ、適法な計算に基づいて申告書を提出し税額を確定させた場合、後日、その一定事項の申告及び選択等の内容を変更することを理由に国税通則法第23条第1項第1号に規定する更正の請求をすることはできないと解されるところ、請求人らは、相続税の申告において、本件特例の適用を受けるために、一旦、本件居住用宅地を適法に選択して申告をした以上、後日、その選択した内容の変更を理由とする更正の請求は認められない。(令3. 7.13 熊裁(諸)令3-1)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令020058
- 裁決年月日
- 令和3年6月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、破産手続中に確定した判決(本件判決)に判示されたとおり、破産会社が行っていた事業に関して取引先と締結していた各契約は公序良俗に反し無効であることが確定したのであるから、破産会社が破産手続開始前の事業年度(本件各事業年度)において当該各契約が有効であることを前提とした当該事業に係る所得金額の計算には誤りがあり、本件各事業年度の収益及び費用の額を修正する必要が生じているところ、破産管財人が更正の請求をする場合には、前期損益修正によるのではなく、本件各事業年度に遡って所得金額の再計算を行うことが法人税法第22条第4項に規定する公正処理基準に該当し、更正の請求の要件(国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号)を満たす旨主張する。しかしながら、本件各事業年度の申告において当該事業の取引に係る収益又は費用の計上は正当なものであり、その後の事業年度において、その取引が私法上無効であることが明らかになった場合にあっても、前期損益修正によるべきであって、本件各事業年度に遡って益金又は損金の額を減額する計算をすることは、公正処理基準に従ったものということはできないと解するのが相当であり、当該減額計算を前提とする更正の請求は、同号所定の要件を満たすものではない。(令3. 6.30 大裁(法)令2-58)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令020100
- 裁決年月日
- 令和3年6月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①租税特別措置法第37条の13《特定中小会社が発行した株式の取得に要した金額の控除等》第1項の規定による特例(本件特例)の適用を受けるために必要な確認書の発行が著しく遅延し、申告期限に間に合わなかったこと、及び②同確認書の発行担当者からの教示内容や中小企業庁の作成に係る書類の記載内容に従って、更正の請求(本件更正請求)を行っていることから、請求人に瑕疵はなく、本件更正請求において本件特例の適用を受けることができるというべきである旨主張する。しかしながら、請求人の提出した確定申告書には、本件特例の適用を受けようとする旨の記載はなく、租税特別措置法第37条の13第2項に規定する財務省令で定める書類である確認書などが添付されていなかったのであるから、更正の請求書にこれらの記載や添付がされたときに本件特例を適用できることとする規定や税務署長が確定申告書にこれらの記載や添付がなかったことについてやむを得ない事情があると認めるときに本件特例を適用できることとする規定が設けられていない以上、請求人が主張する事情のいかんによっても、本件特例を適用できることにはならない。(令3. 6.28 東裁(所)令2-100)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 令020011
- 裁決年月日
- 令和3年6月22日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№123
要旨
○ 請求人は、質問応答記録書は、罪の意識や緊張で混乱し、ゆっくり思い出す余裕もなく、曖昧な記憶の中での申述を基に作成されており、真実が記録されていないから、このような経緯で作成された質問応答記録書を基に作成された修正申告書の内容は真実に反する旨主張する。しかしながら、更正の請求では、納税者側において売上金額が過大であることの立証をすべきであるところ、請求人から提出された資料等では、修正申告書に記載された売上金額が過大であるとは認められない。また、請求人は、国税の法定申告期限から5年を経過した後に提出された更正の請求については、原処分庁が一方的に誤った内容の修正申告書を作成し、加算税の賦課決定処分と一体として行った処分に対するものであるから、更正の請求の期間の経過が問題になることはない旨主張する。しかしながら、修正申告は、いわゆる私人の公法行為であって、行政庁の公権力の行使ではないから、国税通則法第75条《国税に関する処分についての不服申立て》第1項及び同項第3号に規定する「国税に関する法律に基づく処分」には当たらないし、また、原処分庁が一方的に誤った内容の修正申告書を作成したことを示す事実はない。(令3. 6.22 広裁(所・諸)令2-11)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令020020
- 裁決年月日
- 令和3年6月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の所得税等の各確定申告書に記載された内装工事業(本件事業)に係る事業所得について、本件事業の経営主体は、本件事業の経理等を任せていた者(本件関係人)であり、本件事業に係る事業所得は本件関係人に帰属し、請求人自身は本件関係人から給与を受けているのみであるから、請求人の事業所得の金額を零円とし、請求人の所得は給与所得のみとする更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条《更正の請求》第1項に規定する更正の請求の趣旨に照らせば、請求人は各申告書の記載が真実に反することを立証しなければならないところ、本件事業において使用された名義、受注や進捗管理、従事者の指揮監督、売上金の管理の状況を総合的に考慮しても、請求人は、本件関係人が本件事業の経営主体であり、本件事業に係る事業所得が請求人に帰属しないことを立証できているとはいえないから、更正の請求は認められない。(令3. 6.15 名裁(所)令2-20)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 令020013
- 裁決年月日
- 令和3年6月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203990
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正すべき理由がない旨の通知処分について、原処分庁は更正の請求期間5年を経過したことのみを調査し、請求人に対して何ら原処分庁が行った当初調査の内容について質問や調査をしていない旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条(平成27年法律第9号による改正前のもの)《更正の請求》第4項で規定する「調査」とは、課税標準等又は税額等を認定するに至る一連の判断過程の一切を意味するものと解されるから、実地の調査に限らず、課税庁内部における検討も調査に含まれるというべきである。本件においては、原処分庁が認定した事実を踏まえて検討した結果、更正をすべき理由がないと判断し、当該処分が行われていることから、同項に規定する「調査」に基づいて当該処分が行われたと認められる。(令3. 6.14 札裁(法)令2-13)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 令020013
- 裁決年月日
- 令和3年6月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203060
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/6請求手続
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、地方法人税の申告書を提出しておらず、請求人がした地方法人税に係る更正の請求は、復興特別法人税の期限後申告書に対するものである旨主張する。しかしながら、本件の更正の請求は、国税通則法第23条《更正の請求》第1項に規定する期間を経過した後にされたものであり、同条第2項の規定にも該当しないから、請求人の主張する事由をもってしても、更正の請求は認められない。(令3. 6.14 札裁(法)令2-13)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 令020013
- 裁決年月日
- 令和3年6月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、他の事業年度の法人税の更正の請求に対して行われた減額の更正処分は、国税通則法施行令第6条《更正の請求》第1項第1号に規定する「その申告、更正又は決定に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実のうちに含まれていた行為の効力に係る官公署の許可その他の処分が取り消されたこと」に該当する旨主張する。しかしながら、他事業年度の法人税の更正の請求に対して行われた減額の更正処分は、請求人が請求人に帰属するとして申告した収益及び費用について、原処分庁の調査の結果、請求人に帰属するものではないと認められたことによる更正処分であって、同号にいう「官公署の許可その他の処分」に該当するものではない。(令3. 6.14 札裁(法)令2-13)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 令020014
- 裁決年月日
- 令和3年6月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203990
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、消費税等について、簡易課税制度による計算方式があることを知らず、原処分庁からも簡易課税制度についての説明がなかったことから、本則課税を適用して申告したものであり、もし説明を受けていたならば、当初から簡易課税制度による計算方式を選択していた旨主張し、簡易課税制度を適用することを理由にした更正の請求に対してされた更正をすべき理由がない旨の通知処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条《更正の請求》第1項は納税申告書に記載した課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったことにより、当該申告書の提出により納付すべき税額が過大である場合に更正をすべき旨の請求をすることができると規定しているところ、請求人の主張する請求理由は税法の不知といった主観的なものであって、申告納税制度の下においては、簡易課税制度選択届出書の提出は納税者自らの判断と責任において行うべきものであるから、請求人に対する原処分庁の積極的な指導がなかったとしても、それは更正の請求の理由には当たらないというべきである。(令3. 6.14 札裁(諸)令2-14)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令020018
- 裁決年月日
- 令和3年6月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、修正申告書を提出した場合、国税通則法第23条《更正の請求》の更正の請求は、修正申告書を提出した日から5年間認められるべきである旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第1項に規定する更正の請求期限は法定申告期限から1年であり、請求人がした更正の請求は、当該請求期限を経過しているのが明らかであり、また、当該請求期限を経過してもなお、更正の請求が認められるその他の事情もうかがわれないことから、不適法なものと認められる。(令3. 6. 8 名裁(所)令2-18)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令020054
- 裁決年月日
- 令和3年6月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が行った不動産の売却決定処分に対し、当該処分に係る滞納国税(本件滞納国税)が、国税徴収法第84条《交付要求の解除》第1項の規定に基づく交付要求解除通知書を受領した時点で消滅したことから、違法である旨主張する。しかしながら、国税徴収法第84条第1項は、税務署長等は、納付、充当、更正の取消その他の理由により交付要求に係る国税が消滅したときは、その交付要求を解除しなければならない旨規定したものにすぎず、交付要求の解除を理由として、当該交付要求に係る国税が消滅する旨を規定するものではないことから、本件滞納国税は存在する。(令3. 6. 2 大裁(諸)令2-54)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令020085
- 裁決年月日
- 令和3年5月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、上場株式等の国外配当に係る外国税額控除の適用を求める旨の更正の請求(本件更正請求)を行う際、原処分庁の職員から十分な説明がなかったこと、国税庁ホームページ上にある更正の請求書を作成するシステムに不備があること等を挙げ、これらの事情からすれば、本件更正請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、請求人が作成した確定申告書には、配当所得及び外国税額控除の金額の記載がなく、このことを前提とすると、請求人が作成した確定申告書は、国税に関する法律の規定に従って、誤りなく計算された結果であると認められることから、国税通則法第23条《更正の請求》第1項の規定による更正の請求をすることができる場合に該当しない。(令3. 5.26 東裁(所)令2-85)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令020084
- 裁決年月日
- 令和3年5月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203070
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正をすべき理由がない旨の各通知処分(本件各通知処分)に係る各通知書には、更正請求に係る請求理由の説明書に対する誤りの理由を記載していないから、本件各通知処分の理由の提示には不備がある旨主張する。しかしながら、本件各通知処分の理由の提示は、根拠法令と判断の根拠となる事実関係の内容が具体的に示されているなど、その記載からいかなる事実関係に基づきいかなる法規を適用して本件各通知処分がされたのかを了知し得るということができ、行政手続法第8条《理由の提示》第1項の趣旨に照らし、法の要求する理由の提示として欠けるものではないから、請求人の主張には理由がない。 (令3. 5.21 東裁(法)令2-84)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令020080ほか 1件
- 裁決年月日
- 令和3年5月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、誤った関税の額に基づき輸入貨物に係る消費税の課税標準を計算し、納付すべき税額を過大に申告したことから、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号の規定による更正の請求が認められるべきである旨主張する。しかしながら、請求人がした関税に係る審査請求が、関税の額に誤りはないとして棄却されたことからすれば、当該輸入貨物に係る消費税の課税標準に誤りがあるとはいえず、納付すべき消費税等の額が過大であるとは認められない。したがって、請求人がした更正の請求は認められない。(令3. 5.13 東裁(諸)令2-80)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 令020008
- 裁決年月日
- 令和3年5月12日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人A及びB(請求人ら)は、①請求人らの父の相続(二次相続)に係る相続税の各減額更正処分(本件各減額更正処分)において、当該父の相続財産として申告していた財産が請求人Aの固有財産であると認定されたこと、及び②当該認定により、当該財産は、請求人らの母の相続(一次相続)においても相続財産に該当しないこととなるから、本件各減額更正処分が国税通則法第23条《更正の請求》第2項第2号(本件規定)に規定する「更正」に該当する旨主張する。しかしながら、本件規定の「更正」とは、申告の際にその者に帰属するものとされていた課税物件が、その後に他の者に帰属するものとして、当該他の者の課税について更正がなされた場合の「当該他の者の課税についての更正」をいうところ、本件においては、一次相続に係る「当該他の者の課税についての更正」がなされていないから、同号に規定する事由はない。(令3. 5.12 熊裁(諸)令2-8)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令020071
- 裁決年月日
- 令和3年4月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人らが所有する土地等(本件請求人土地等)に係る売買契約(本件売買契約)と当該土地上に建設される分譲マンションに係る売買契約(本件還元契約)は一体をなすものであり、本件請求人土地等と当該分譲マンションとを交換する取引とみるべきであるから、本件請求人土地等の譲渡による収益等の額は、当該分譲マンションの引渡しの日の属する事業年度の益金等の額に算入すべきである旨の誤りがあるから、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号の規定による更正の請求が認められるべきである旨主張する。しかしながら、本件売買契約と本件還元契約は、それぞれが有効に成立した別個の契約であると認められるから、これらの契約に基づく取引を交換取引とみるべき理由はない。そして、本件請求人土地等の所有権の移転の状況等を鑑みれば、本件請求人土地等は、平成29年7月31日に引き渡されたことが明らかであり、当該譲渡により生ずる収入については、同日において、収入すべき権利が確定したとみるのが相当であるから、当該収益等の額は、同日の属する事業年度の益金等の額に算入することとなる。したがって、申告に誤りはないから、更正の請求は認められない。(令3. 4.20 東裁(法)令2-71)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令020025
- 裁決年月日
- 令和3年4月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、修正申告において、代表者の親族(従業員等)に対する資産の貸付収入(本件貸付収入)を益金の額に算入するなどしたが、当該資産は無償で使用させていたものであり、その経済的利益を給与等として損金の額に算入すべき旨などを主張する。しかしながら、請求人の主張に沿った経理処理がされたとする事情が見当たらないばかりか、税理士の関与の下で、修正申告で益金の額に算入した本件貸付収入を未収入金として処理し、その後の貸借対照表でも未収入金勘定に計上したことなどを考慮すれば、当該資産に係る賃貸借契約書を作成したことがないなどの事情があったとしても、当該資産を無償で使用させる合意があったということはできないし、その他に、請求人の主張を裏付けるに足りる証拠は存在しない。したがって、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号又は第2号に規定する「国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこと」に該当する事由があるとは認められない。(令3. 4.14 関裁(法・諸)令2-25)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令020051
- 裁決年月日
- 令和3年3月30日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100203070
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁は韓国の裁判所による和解勧告決定に基づく金額ではなく、韓国の税務当局の認定額に基づいて雑所得の金額を算定しており、原処分庁が当該認定額を合理的であると判断したのであれば、どのような証拠に基づいて合理性を判断したのかを明らかにすべきであるにもかかわらず、更正処分の通知書(本件通知書)にはそのような記載がないから、原処分の理由の提示には不備がある旨主張する。しかしながら、本件通知書に記載された処分理由は、その基礎となる事実関係及び適用法令を指摘した上で記載されており、原処分庁の判断過程が理解できる程度に具体的であるから、処分の根拠について、行政庁の恣意の抑制及び不服申立ての便宜という理由の提示の趣旨を充足する程度に具体的に明示したものである。したがって、本件通知書の理由の提示に不備があるとは認められない。(令3. 3.30 大裁(所)令2-51)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令020018
- 裁決年月日
- 令和3年3月10日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が出資した有限責任事業組合(本件組合)の業務執行組合員が作成した計算書の記載等によれば、本件組合が利益以外の組合財産を分配したとは認められず、本件組合の組合事業において利益等が生じていなかったとする事実は明らかにされていないから、本件組合の組合事業に係る租税特別措置法(平成26年法律第10号による改正前のもの)第14条の14《先物取引に係る雑所得等の課税の特例》第1項に規定する先物取引による雑所得等が生じていないとはいえない旨主張する。しかしながら、請求人の提出資料及び当審判所の調査の結果によれば、租税特別措置法第14条の14第1項に規定する先物取引が行われていなかったことが認められるから、請求人に本件組合の組合事業に係る同項に規定する先物取引に係る雑所得等は生じていないというべきである。(令3. 3.10 関裁(所)令2-18)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令020040
- 裁決年月日
- 令和3年3月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所得税等の確定申告において、譲渡所得の金額の計算上、競売により取得した土地の「取得の日」を譲渡代金納付日として所有期間を計算し、短期譲渡所得に該当するとして申告したが、当該「取得の日」に誤りがあり、長期譲渡所得に該当することから、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号の規定の適用が認められる旨主張する。しかしながら、譲渡所得の金額の計算上、請求人が申告した当該「取得の日」に誤りはないことから、当該申告に法令の解釈適用の誤りはなく、また、計算過程にも誤りはないため、同号の規定の適用を認めることはできない。(令3. 3.10 大裁(所)令2-40)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令020041
- 裁決年月日
- 令和3年3月10日
- 裁決結果
- 却下
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続(本件相続)により取得した土地の一部(本件土地1)について、租税特別措置法第69条の4《小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例》第1項に規定する特例(本件特例)を適用して相続税の申告をしたが、本件土地1に加え、本件相続により取得した他の土地(本件土地2)についても、本件特例の適用が可能であったとして、更正の請求(本件更正請求)をしたところ、原処分庁は、更正をすべき理由がない旨の通知処分(本件通知処分)をした。請求人は、本件通知処分の取消しを求めて審査請求をしたが、審査請求の係属中に、原処分庁が、本件土地2の評価について誤りがあったなどとして、減額更正処分をした結果、請求人の納付すべき税額は、本件更正請求における納付すべき税額を下回ることとなったので、請求人が本件通知処分の取消しを求める法律上の利益は失われたというべきであるから、本審査請求は不適法なものである。(令3. 3.10 大裁(諸)令2-41)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令020063
- 裁決年月日
- 令和3年3月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、修正申告書の事業所得に係る総収入金額を過大に記載しており、納付すべき税額が過大となるので、国税通則法第23条《更正の請求》第1項に規定する更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、更正の請求では、納税者側において自ら計上記載した申告内容が真実に反するものであることを立証すべきであるところ、請求人が提出した各書類では、修正申告書の事業所得に係る総収入金額が過大であることについて立証がされたとはいえず、ほかにその存在を推認させるような証拠もない。したがって、修正申告書に記載された事業所得に係る総収入金額をもって正当なものと認めるのが相当であり、納付すべき税額が過大であるとは認められないから、国税通則法第23条第1項に規定する更正の請求ができる場合に該当しない。(令3. 3. 2 東裁(所)令2-63)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令020058
- 裁決年月日
- 令和3年2月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が支払った外注費の金額は、修正申告書等に記載した外注費より多額に発生し、納付すべき税額が過大になっている旨主張する。しかしながら、請求人が提出した資料では、請求人の主張する外注費の金額を確認することはできず、当審判所の調査及び審理の結果によっても、当該外注費の金額があったことを認めるに足りる証拠は見当たらない。したがって、請求人が修正申告書等に記載した外注費の金額を超える支払があったとは認められない。(令3. 2.16 東裁(所・諸)令2-58)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令020055
- 裁決年月日
- 令和3年1月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 破産管財人である請求人は、破産会社とその顧客との取引(本件各取引)の法的性質は売買契約ではなく金銭消費貸借契約であることなどから、確定申告書に記載した課税標準等の計算に誤りがあり、納付すべき税額が過大であるため、請求人のした更正の請求は、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、本件各取引の法的性質を買戻特約付の売買の形式を利用した潜脱的な預り金契約と解する余地があったとしても、本件各取引の契約の対価を収受することによって、経済的には破産会社に所得が生じていたと認めることができ、また、当該対価が課税資産の譲渡等の対価に該当しないことの立証はされていない。したがって、当該確定申告書に記載した課税標準等の計算に誤りがあり、納付すべき税額が過大であったとは認められないから、当該更正の請求は、更正の請求ができる場合に該当しない。(令3. 1.25 東裁(法・諸)令2-55)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令020040
- 裁決年月日
- 令和2年12月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○請求人は、デリバリーヘルスに係る事業(本件事業)に関し、請求人が代表者を務める法人(本件法人)が本件事業を目的として登記していた状況にあって、請求人が本件事業を行っていたと認めることは、会社法上の競業避止義務に違反するため看過できず、また、請求人は本件法人の代表者として本件事業に係る各台帳を記帳・作成するとともに、本件事業に係る入出金のために本件法人名義の預金口座を利用していたことから、本件事業を行っていたのは、請求人ではなく本件法人であると認識して、その営業活動を行っていた旨主張する。しかしながら、本件事業について、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律所定の届出は、本件法人ではなく請求人を営業者として提出されていること、本件事業で使用する事務所等は請求人名義で賃借されていること、本件法人は法人税等の申告をしておらず、総勘定元帳等の法定帳簿等も作成していないことに加え、株主総会を開催した事実も認められないことなどから、本件事業を行っていた者は、請求人であると認められ、本件事業を本件法人が行っていたと認めることはできない。(令2.12.17東裁(諸)令2-40)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 令020002
- 裁決年月日
- 令和2年11月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○請求人は、請求人の主張する必要経費の算入漏れを認めて、過大となった所得税等を還付すべきである旨主張する。しかしながら、請求人が提出した書類では、請求人の主張する各支出が客観的に請求人の事業活動と直接の関係を持ち、かつ、業務遂行上必要であったことを認めるに足りない。そうすると、請求人は、更正の請求をする理由の基礎となる事実を証明するに足りる証拠等を示してその理由を合理的に説明しておらず、請求人が更正の請求で主張する各支出の額が事業所得の金額の計算上計上漏れとなっていた事実を認めるに足りない。したがって、請求人において、青色決算書に記載された必要経費の額が真実に反し、更正の請求に理由があることの立証がされているとは認められないから、請求人が主張する各支出の額は、必要経費に算入すべきものとは認められない。(令2.11.30熊裁(所)令2-2)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 令020002
- 裁決年月日
- 令和2年11月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203990
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○請求人は、国税通則法施行令第6条《更正の請求》第2項に規定する「事実を証明する書類」(事実証明書類)を提出したにもかかわらず、原処分庁担当者は、当該書類の内容の審査をしていない旨主張する。しかしながら、更正の請求は、請求者において、自らの申告内容について真実に反するものであることの立証責任を負うものと解されるところ、請求人は、事実証明書類と主張する各書類について、原処分庁担当者がその見方について質問をしても明確な説明を行わず、確定申告書の内容が真実に反することにつき、具体的な主張立証をしなかったのであるから、税務署長は、それ以上に所得金額等が真実の金額に反するか否かについての調査義務を負うものではない。そして、原処分庁担当者は、更正をすべき理由がない旨の通知処分を行うまでの間に、請求人に対して再三の電話連絡、事実証明書類の提出要求及び面談等を行ったことが認められるところ、これらの事実は、課税標準等又は税額等を認定するに至る一連の判断過程であることから、原処分庁担当者による国税通則法第23条《更正の請求》第4項に規定する調査があったというべきである。(令2.11.30熊裁(所)令2-2)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令020022
- 裁決年月日
- 令和2年10月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○請求人は、財産評価基本通達(平成3年12月18日付課評2−4ほかによる一部改正前のもの。評価通達)は一般国民を拘束するものではなく、評価通達に定める倍率方式では相続税法第22条《評価の原則》(平成15年法律第8号による改正前のもの)に規定する「時価」を算出できないことは明白であるから、このような倍率方式を用いて評価額を算定した申告書(本件申告書)に記載の相続税額は不成立となり、相続税額は確定していない旨主張する。しかしながら、請求人の主張を本件申告書に記載された相続税額等の誤りをいうものと解した上で、請求人がこれらの税額は過大であるとして是正を求めるためには、法の定める過誤是正の方法(更正の請求)によらねばならず、本件において申告自体を直ちに無効とすべき事情もない。そして、国税通則法第23条《更正の請求》第1項(平成23年法律第114号による改正前のもの)は、更正の請求をすることができる期限を法定申告期限から1年以内と定めているところ、同期間内に本件申告書に係る更正の請求をしていないのであるから、請求人が本件申告書に記載の相続税額の是正を求めることはできず、本件申告書に記載の相続税額は存在している。また、請求人は、滞納国税が徴収権の消滅時効の完成並びに差押え及び交付要求の解除により消滅した旨主張する。しかしながら、滞納国税に係る徴収権の消滅時効は、督促状発付及び差押え等を理由として時効の停止及び中断により完成していないことのほか、差押え及び交付要求の解除によって、これらの処分に係る国税が消滅するとの効果が発生するものではないことから、滞納国税は存在する。(令2.10.29大裁(諸)令2-22)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令020023
- 裁決年月日
- 令和2年10月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○請求人は、財産評価基本通達(平成3年12月18日付課評2−4ほかによる一部改正前のもの。評価通達)は一般国民を拘束するものではなく、評価通達に定める倍率方式では相続税法第22条《評価の原則》(平成15年法律第8号による改正前のもの)に規定する「時価」を算出できないことは明白であるから、このような倍率方式を用いて評価額を算定した申告書(本件申告書)に記載の相続税額は不成立となり、相続税額は確定していない旨主張する。しかしながら、請求人の主張を本件申告書に記載された相続税額等の誤りをいうものと解した上で、請求人がこれらの税額は過大であるとして是正を求めるためには、法の定める過誤是正の方法(更正の請求)によらねばならず、本件において申告自体を直ちに無効とすべき事情もない。そして、国税通則法第23条《更正の請求》第1項(平成23年法律第114号による改正前のもの)は、更正の請求をすることができる期限を法定申告期限から1年以内と定めているところ、同期間内に本件申告書に係る更正の請求をしていないのであるから、請求人が本件申告書に記載の相続税額の是正を求めることはできず、本件申告書に記載の相続税額は存在している。また、請求人は、滞納国税が徴収権の消滅時効の完成並びに交付要求の解除により消滅した旨主張する。しかしながら、滞納国税に係る徴収権の消滅時効は、督促状発付及び差押え等を理由として時効の停止及び中断により完成していないことのほか、交付要求の解除によって、これらの処分に係る国税が消滅するとの効果が発生するものではないことから、滞納国税は存在する。(令2.10.29大裁(諸)令2-23)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令020028
- 裁決年月日
- 令和2年10月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○請求人は、所得税の青色申告の承認の取消処分(本件青色取消処分)は違法であり、青色申告書を提出する者(青色申告者)に該当することから、所得税法第70条《純損失の繰越控除》第1項の規定により、純損失の金額を翌年以後の年分に繰り越すことができるため、更正をすべき理由がある旨主張する。しかしながら、所得税法第70条第1項の規定は、純損失の金額を翌年以後の年分に繰り越すことができる者を、青色申告者に限定しているところ、本件青色取消処分は適法に行われていることから、請求人は青色申告者には該当せず、青色申告者でない請求人がした更正の請求は、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第2号に規定する純損失等の金額の記載がなかったときには該当しない。(令2.10.13東裁(所)令2-28)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令020014ほか 1件
- 裁決年月日
- 令和2年9月17日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100203990
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○請求人は、更正の請求に係る調査は国税通則法第23条《更正の請求》第4項に規定する「その請求に係る」限度でされるべきであって、原処分庁が、更正の請求において請求人が主張していない事項について、改めて同法第74条の9《納税義務者に対する調査の事前通知等》を行わずに調査を行ったことは、違法である旨主張する。しかしながら、更正の請求の要件該当性を判断するには、更正の請求の理由とした事項に限らず、その対象とされる課税標準等又は税額等の計算に関係する一切の事項を考慮する必要があることからすると、同法第23条第4項が「その請求に係る課税標準等又は税額等について調査し」と規定していることをもって、更正の請求に係る調査の範囲が限定されるとは解されないから、請求人の主張は、その前提を欠くものであり、採用することができない。(令2.9.17大裁(所・諸)令2-14)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令020011
- 裁決年月日
- 令和2年9月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○請求人は、裁判上の和解(本件和解)が成立したことによって請求人が贈与を受けた事実に変動が生じたとして、本件和解が国税通則法第23条第2項第1号の「和解」に該当するものとして、贈与税の更正の請求が認められるべき旨主張する。しかしながら、本件和解は、申告時に前提とした権利関係と異なった権利関係が贈与時に遡って確定したと認められる和解に該当しない。このほか、請求人は、原処分庁の調査担当者が上記相続人の相続税調査に係る反面調査を請求人自身に対する税務調査であると錯誤させた上、本件訴訟の係属中に、贈与税の期限後申告等を提出するよう強く勧奨したことも更正の請求が認められるべき理由である旨主張するが、原処分庁の調査担当者が錯誤をさせたとは認められず、また、係属中に期限後申告等の勧奨を行ったとしても違法ということは困難である。したがって、本件和解は国税通則法第23条第2項第1号の「和解」には当たらず、本件和解によって、同条第1項第1号の「課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこと」にもならない。(令2.9.1大裁(諸)令2-11)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令020008
- 裁決年月日
- 令和2年8月11日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100203070
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№120
要旨
○請求人は、更正通知書(本件通知書)の記載内容は、相続税法基本通達11の2−10《代償財産の価額》(1)(本件通達(1))の要件を満たす理由として①共同相続人全員の協議に基づいたものであることが明確に記載されておらず、②請求人の相続税の取得財産の価額に算入する価額弁償金の額を額面で評価することの合理性等について説明していないとして、行政手続法第8条《理由の提示》第1項本文に規定する処分の理由として不備がある旨主張する。しかしながら、本件通知書における理由の提示は、具体的な事実関係に基づいて原処分庁が国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に該当しないと判断した根拠が示されており、請求人において更正処分がされた理由を了知し得るものということができるから、その主張には理由がない。 (令2.8.11東裁(諸)令2-8)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 令020001
- 裁決年月日
- 令和2年7月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○請求人は、平成24年分の贈与税の期限後申告書が関与税理士の請求人に対する虚偽の説明に基づき作成され提出されたものであるとの理由により、課税価格が零円であったとして行った更正の請求(本件更正の請求)は適法である旨主張する。しかしながら、相続税法(平成27年法律第9号による改正前のもの)第32条《更正の請求の特則》第2項により読み替えられた国税通則法(平成27年法律第9号による改正前のもの)第23条《更正の請求》第1項は、更正の請求の期限について、法定申告期限から6年以内である旨規定しているから、本件更正の請求は、更正の請求の期限である平成31年3月15日を徒過してされた不適法なものである。なお、請求人には、国税通則法第23条第2項各号に規定する理由及び相続税法第32条第1項各号に規定する一定の事由に該当する事実は認められない。(令2.7.14高裁(諸)令2-1)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令010028ほか 1件
- 裁決年月日
- 令和2年6月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○請求人は、A社との金融商品に係る出資契約(本件契約)により生じた利息(本件利息)を雑所得として確定申告をしていたところ、アメリカ合衆国において、A社に係る事業が同国の行政機関において詐欺と認定されたこと、A社の代表者が詐欺罪で有罪判決を受けたこと、また、日本においても損害賠償を命じる旨の判決がされたことの事情からすれば、本件利息は、もはや収入実現の可能性が高度であるとはいえず、本件契約の効力について論ずるまでもなく、所得税法第36条《収入金額》第1項の「収入すべき金額」には該当せず、納付すべき税額が過大であったこととなるため、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に基づく更正の請求が認められるべきである旨主張する。しかしながら、所得税法は権利確定主義を採用しているのであるから、収入の原因となる権利が確定している以上、その後に収入の実現可能性が低下したり、なくなったりした場合であっても、当該権利を原因とする収入に係る金額は「収入すべき金額」に当たると解すべきであり、本件利息は、契約上発生した利息債権としての権利が確定しているのであるから、当該権利の確定後、請求人が主張する事情により、仮に収入の実現可能性に変動があったとしても、本件利息が「収入すべき金額」に該当することに変わりはない。そうすると、請求人の雑所得の金額に誤りは認められないことになるから、請求人の納付すべき税額が過大であるとはいえず、更正の請求は認められない。(令2.6.24名裁(所)令元-28)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令010028ほか 1件
- 裁決年月日
- 令和2年6月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○請求人は、A社との金融商品に係る出資契約(本件契約)により生じた利息(本件利息)を雑所得として確定申告をしていたところ、アメリカ合衆国連邦地方裁判所におけるA社及び同社関係者を被告とする損害賠償請求のクラスアクション訴訟において当該関係者との間で和解(本件和解)がされたことにより、本件契約は当初から成立していなかったこととなり本件利息に係る所得も存在しないこととなる結果、納付すべき税額が過大であったとして、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に基づく更正の請求が認められるべきである旨主張する。しかしながら、本件和解の当事者にA社は含まれておらず、また、本件和解において本件契約の効力について何ら確認又は合意されていないことからすれば、本件和解は、本件契約の有効性について、従前と異なる事実を確定するものでないことは明らかである。そうすると、本件和解により、請求人の申告に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実が当該計算の基礎としたところと異なることが確定したと認めることはできないから、請求人の納付すべき税額が過大であるとはいえず、国税通則法第23条第2項第1号に基づく更正の請求は認められない。(令2.6.24名裁(所)令元-28)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令010052
- 裁決年月日
- 令和2年6月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
〇請求人は、請求人が支払を受けた株式の配当(本件配当)に係る配当所得の金額(本件配当所得の金額)について、確定申告時に、総所得金額に含めるか否かを考えていなかったのであり、本件配当所得の金額を除外して確定申告することを選択したものではないし、還付金の額に相当する税額が過少となっているから、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第3号に規定する「計算に誤りがあったこと」に該当する旨主張する。しかしながら、本件配当は、租税特別措置法(平成30年法律第7号による改正前のもの)第8条の5《確定申告を要しない配当所得等》第1項所定の要件を満たしており、請求人は、本件配当所得の金額を除外したところにより確定申告することができたのであるから、請求人の確定申告を客観的に判断すれば同項の規定に従った適法なものであり、国税通則法第23条第1項第3号に規定する「計算に誤りがあったこと」に該当しないというべきである。(令2.6.24関裁(所)令元-52)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 令010013
- 裁決年月日
- 令和2年6月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203990
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
〇請求人は、税務調査に基づき提出した修正申告書には、推計の方法により計算した所得金額算定の基礎とした事実に誤りがあり、納付すべき税額が過大であるから、更正の請求には理由がある旨主張する。しかしながら、証拠等によっても、請求人の修正申告の提出により納付すべき税額が過大であるとは認められない。したがって、請求人がした更正の請求は、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号の規定による更正の請求ができる場合に該当しない。(令2.6.18高裁(所・諸)令元-13)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令010106
- 裁決年月日
- 令和2年6月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
〇請求人は、確定申告書(本件申告書)に上場株式等の配当等(本件上場株式等配当)に係る配当所得の金額を記載しなくても、更正の請求(本件更正の請求)をすれば、本件上場株式等配当について源泉徴収された所得税及び復興特別所得税の還付を受けられると思っていたから、本件更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、本件上場株式等配当について、租税特別措置法(平成25年法律第5号による改正前のもの)第8条の5《確定申告を要しない配当所得》第1項柱書の規定に基づき、総所得金額又は同法第8条の4《上場株式等に係る配当所得等の課税の特例》第1項に規定する上場株式等に係る配当所得の金額の計算上除外する方法により本件申告書を提出したとみるのが相当であり、本件申告書に課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったとは認められないから、本件更正の請求は、国税通則法第23条《更正の請求》第1項の規定による更正の請求をすることができる場合に該当しない。(令2.6.12東裁(所)令元-106)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令010055
- 裁決年月日
- 令和2年5月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203990
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○破産管財人である請求人は、破産者が相続税の課税財産として申告した同族会社の株式(本件株式)について、当該同族会社において過去に粉飾決算が行われていたため、これを適正に反映して評価すると当初申告における本件株式の評価額は過大であったから、当該相続税の更正の請求(本件更正の請求)を認めるべきである旨主張する。しかしながら、更正の請求においては、請求者において、自らの申告内容が真実に反するものであることの主張及び立証をすべきであるところ、請求人が本件更正の請求及び本件審査請求において提出した証拠資料等では、粉飾決算の事実を立証したとはいえないから、本件更正の請求は、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する事由に該当するとは認められない。(令2.5.11大裁(諸)令元-55)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令010043
- 裁決年月日
- 令和2年4月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○請求人は、財産評価基本通達(平成3年12月18日付課評2−4ほかによる一部改正前のもの。評価通達)は一般国民を拘束するものではなく、評価通達に定める倍率方式では相続税法第22条《評価の原則》(平成15年法律第8号による改正前のもの)に規定する「時価」を算出できないことは明白であるから、このような倍率方式を用いて評価額を算定した申告書(本件申告書)に記載の相続税額は無効であり、正しい方式で算出し直した相続税額については全て完納しているから、滞納国税は存在しない旨主張する。しかしながら、請求人の主張は、本件申告書に記載された相続税額等の誤りをいうものと解されるが、請求人がこれらの税額は過大であるとして是正を求めるためには、法の定める過誤是正の方法(更正の請求)によらねばならず、本件において申告自体を直ちに無効とすべき事情もない。そして、通則法第23条《更正の請求》第1項(平成23年法律第114号による改正前のもの)は、更正の請求をすることができる期限を法定申告期限から1年以内と定めているところ、同期間内に本件申告書に係る更正の請求をしていないのであるから、請求人が本件申告書に記載の相続税額の是正を求めることはできない。(令2.4.9大裁(諸)令元-43)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令010040
- 裁決年月日
- 令和2年3月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203070
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、充当処分(本件充当処分)の通知書(本件充当等通知書)には、減額更正処分に係る還付金を所得税等の延滞税(本件延滞税)及び無申告加算税(本件加算税)に充当したことが適法である理由が示されておらず、また、本件延滞税と本件加算税の督促をせずに本件充当処分をしたことが適法である理由が示されていないため、本件充当処分の理由提示に不備がある旨主張する。しかしながら、本件充当等通知書の記載は、本件充当処分の原因となった、納付すべきこととなっている国税等の税目やその金額及び納期限並びに還付金の額のほか、根拠法令が具体的に示されており、いかなる事実関係に基づき、いかなる法規を適用して処分がなされたのかを、その記載自体から了知し得るものであるから、行政庁の恣意の抑制及び不服申立ての便宜という理由提示の趣旨目的を充足する程度に本件充当処分の根拠が具体的に明示されているので、本件充当処分の理由提示に不備はない。(令2. 3.12 大裁(所・諸)令元-40)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令010040
- 裁決年月日
- 令和2年3月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203070
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、税務職員の誤った指導により期限内申告書の提出ができなかった旨記載した申述書(本件申述書)を提出していたにもかかわらず、無申告加算税の賦課決定処分(本件賦課決定処分)に係る通知書(本件賦課決定通知書)には、期限内申告書の提出がなかったことについて正当な理由は認められないとの記載しかなく、本件申述書で示した事情が正当な理由に該当しないと判断した理由が示されていないから、理由提示に不備がある旨主張する。しかしながら、本件賦課決定通知書には、本件賦課決定処分の原因となった事実及び根拠法令が具体的に示されており、いかなる事実関係に基づき、いかなる法規を適用して処分がされたのかが、その通知書自体から了知し得るように記載されているのであって、行政庁の恣意の抑制及び不服申立ての便宜という理由提示の趣旨目的を充足する程度に本件賦課決定処分の根拠が具体的に明示されているから、理由提示に不備はない。(令2. 3.12 大裁(所・諸)令元-40)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令010040
- 裁決年月日
- 令和2年2月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が亡父(本件被相続人)に係る相続税の修正申告において相続開始前3年以内に同人からの贈与により取得した財産としていた現金(本件現金)は、亡母の相続(亡母相続)により取得した財産であるから、本件被相続人からの贈与により取得した財産ではない旨主張する。しかしながら、亡母相続に係る遺産分割協議書には請求人が本件現金を相続した旨の記載がないなどの事情に加え、他に請求人が本件現金を亡母相続により取得したことを裏付けるに足りる事情も存在しないことからすれば、本件現金が本件被相続人からの贈与により取得した財産ではないと認めることはできない。(令2. 2.27 関裁(諸)令元-40)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令010014
- 裁決年月日
- 令和2年2月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、偽りその他不正の行為により税を免れた国税については、7年間の更正が可能であることや、法定申告期限から5年経過後に提出した修正申告書に対しては是正の手段が一切ないのは不適切であることから、国税通則法第23条《更正の請求》の更正の請求は認められるべきであり、同条第1項の更正の請求期限の経過を理由としてされた通知処分は不適法である旨主張する。しかしながら、請求人が提出した更正の請求が同項に規定する提出期限を経過しているのは明らかであり、更正の請求が認められるその他の事情もうかがわれず不適法なものと認められるから、更正の請求の期間制限を経過したことを理由としてされた通知処分は適法である。(令2. 2. 6 名裁(所)令元-14)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令010065
- 裁決年月日
- 令和2年2月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成27年分の所得税等の確定申告において、上場株式等に係る配当所得の金額及び源泉徴収選択口座において生じた特定口座内保管上場株式等の譲渡所得等の金額の記載漏れにより、租税特別措置法(平成25年法律第5号による改正前のもの)第37条の12の2《上場株式等に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除》第6項の規定を適用して控除する上場株式等に係る譲渡損失の金額が過少であるとする更正の請求が認められるべきである旨主張する。しかしながら、租税特別措置法第8条の5《確定申告を要しない配当所得》第1項は、上場株式等に係る配当所得の金額を除外して確定申告することができる旨規定し、租税特別措置法第37条の11の5《確定申告を要しない上場株式等の譲渡による所得》第1項は、源泉徴収選択口座において生じた特定口座内保管上場株式等の譲渡所得等の金額は、株式等に係る譲渡所得等の金額から除外して確定申告をすることができる旨規定していることからすると、当該配当所得の金額及び当該譲渡所得等の金額を申告しなかったことは税法の規定に従った適法なものであり、請求人が提出した確定申告書に記載した課税標準等及び税額等の計算に誤りは認められない。したがって、請求人の行った更正の請求は、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当しない。(令2. 2. 3 東裁(所)令元-65)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令010066
- 裁決年月日
- 令和2年2月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、非課税である傷害保険金を事業に係る総収入金額に誤って算入し、その事実は提出した当該事業に係る収入等を記載したノート(本件ノート)などにより証明されているから、国税通則法第23条《更正の請求》第1項に規定する更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、請求人は本件ノートの記載内容を裏付ける資料を提示せず、他に当該記載内容を裏付ける証拠も見当たらないから、当該事業に係る正当な総収入金額を検証することができない。したがって、事業に係る総収入金額に傷害保険金が誤って算入されたものであると認めることはできず、請求人において自ら記載した申告内容が真実に反するものであることについて立証されたとはいえないから、同項に規定する更正の請求ができる場合に該当しない。(令2. 2. 3 東裁(所)令元-66)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令010031
- 裁決年月日
- 令和2年1月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が請求人の更正の請求に対して更正する理由がないとした①請求人の代表者名義のクレジットカードを用いて支払われた燃料費等(本件燃料費等)及び②取引先関係者の葬儀に係る生花代等(本件葬祭費)について、請求人の業務に関連して支出されたものであるから損金の額に算入することができる旨主張する。しかしながら、請求人の提出資料及び当審判所で認定した事実関係によれば、①本件燃料費等及び②本件葬祭費について請求人の業務に関連して支出されたことを裏付けるに足りる客観的な証拠はないから、請求人の業務の遂行上必要な支出と認めることはできず、損金の額に算入することはできない。(令2. 1.24 関裁(法・諸)令元-31)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令010031
- 裁決年月日
- 令和2年1月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が更正の請求において損金の額に算入することができるとした、請求人の代表者が支払ったとする現場作業員らの飲食費等(本件現場飲食費等)について、業務の遂行上必要な支出とは認められないから損金の額に算入することはできない旨主張する。しかしながら、請求人の提出資料及び当審判所で認定した事実関係によれば、本件現場飲食費等についての現場監督の答述は信用することができ、本件現場飲食費等は、請求人の業務のために支出されたものと認められるから、損金の額に算入することができる。(令2. 1.24 関裁(法・諸)令元-31)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令010057ほか 1件
- 裁決年月日
- 令和2年1月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、外国法人との間で締結した出資契約(本件出資契約)に係る配当を雑所得として所得税の確定申告(本件確定申告)をした。その後、当該法人及びその関係者を被告とする訴訟において当該関係者との間で和解(本件和解)が成立し、本件和解は、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する「判決」と同一の効力を有する和解に該当するから、本件確定申告における納付すべき税額が過大であったこととなるとして更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、本件和解は、当該関係者との間で和解金額に係る合意が得られたものであり、本件出資契約に係る効力については何ら触れられていないことからすれば、本件和解は、本件出資契約の内容と異なる事実を確定させるものでないことは明らかである。したがって、本件和解により請求人の確定申告に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実が当該計算の基礎としたところと異なることが確定したとは認められず、同号に規定する更正の請求ができる場合に該当しない。(令2. 1.10 東裁(所)令元-57)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 令010004
- 裁決年月日
- 令和元年12月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203990
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁所属の調査担当者(本件調査担当者)の調査(本件調査)を受け、本件調査担当者の勧奨に基づき法人税等の各修正申告書等(本件各修正申告書等)を提出したが、本件調査担当者による調査結果の説明内容に不足があり、当該勧奨は国税通則法第74条の11《調査の終了の際の手続》第2項に規定する説明義務を果たさずに行われた違法な調査手続によるものであるから、本件各修正申告書等に係る更正の請求に対する更正をすべき理由がない旨の各通知処分(本件各通知処分)は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、同法第23条《更正の請求》第1項各号に規定する更正の請求が認められる事由は、課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこととされており、修正申告等に係る原処分庁の調査手続に違法があったことは更正の請求が認められる事由とならないことから、本件調査に係る調査手続の違法を理由として本件各通知処分の取消しを求めることはできない。(令元.12.16 札裁(法)令元-4)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令010049
- 裁決年月日
- 令和元年12月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、外国において、相続人ら名義の預金等が相続財産でない旨の判決及び課税処分の取消処分(本件課税取消処分)があったことから、修正申告書に記載した請求人の納付すべき税額が過大となっている旨主張する。しかしながら、本件課税取消処分を前提とした場合、相続財産の減少とともに外国税額控除額も減少し、結果として、請求人が納付すべき相続税の額は、当該修正申告書に記載された請求人の納付すべき相続税の額を上回ることとなるから、当該修正申告書に記載された請求人の納付すべき税額が過大とはならない。(令元.12.10 東裁(諸)令元-49)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令010019
- 裁決年月日
- 令和元年9月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、再生計画に基づく債務免除額等を債務免除益として計上し、所得金額の計算上益金の額に算入して法人税の確定申告をしたが、その後、再生債権者に対して当該債務免除額等を弁済する旨を通知したことによって、当該債務免除益が遡及的に消滅したから、当該債務免除額等相当額を益金の額に算入したことは、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号所定の事由に該当する旨主張する。しかしながら、請求人がした再生債権者に対する支払通知は、請求人が、再生計画に基づく債務免除等により既に享受した経済的利益について、その後の事業年度で事後的に自らこれを放棄して支払う旨の意思表示をしたものであって、請求人が一旦経済的利益を享受した事実がなかったことになるものではないし、このような請求人の任意の支払う旨の意思表示やその支払によって免除の効果が遡及的に消滅する旨の法律上の根拠もないから、上記通知及びこれに基づく支払が、債務免除等により請求人が享受した経済的利益を遡及的に消滅させるような法的効果を生じさせるものであると解することはできない。よって、請求人の主張は採用することができない。(令元. 9.24 大裁(法)令元-19)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令010008
- 裁決年月日
- 令和元年9月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203990
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の前代表者が支払ったガソリン代等(本件燃料費等)及び取引先関係者の葬儀に係る香典等(本件葬祭費等)は、請求人の業務に関連して支出されたものであるから、損金の額に算入できる旨主張する。しかしながら、更正の請求に係る事実関係は請求人において具体的に立証すべきであるところ、請求人から提出された証拠資料等を全て精査しても、本件燃料費等及び本件葬祭費等が請求人の業務のために支出されたか否かも明らかではなく、請求人の業務の遂行上必要な支出と認めることはできないから、損金の額に算入することはできない。(令元. 9.10 関裁(法・諸)令元-8)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 令010001
- 裁決年月日
- 令和元年8月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、消費税等の確定申告(本件申告)において課税資産の譲渡等の対価の額に含めた売上げの一部(本件売上げ)について、本件売上げに係る請求人と各取引先(本件各取引先)との取引(本件各取引)は架空であり、本件申告に係る申告書(本件申告書)に記載した税額が過大であるから、国税通則法(平成27年法律第9号による改正前のもの。)第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求ができる旨主張する。しかしながら、本件各取引に係る契約書(本件契約書)及び請求書(本件請求書)は遡って作成された形式的なものであり、本件各取引は架空である旨の請求人の主張は、本件契約書の成立の真正に争いはないことや本件請求書に係る本件各取引先の経理及び決済の状況、その他の請求人の提出する資料によっても認めることはできず、さらに、当審判所の調査によっても、請求人の主張を裏付けるに足りる証拠は見当たらない。したがって、本件申告書に記載された税額が過大であるとは認められないから、同号に規定する更正の請求ができる場合に該当するとは認められない。(令元. 8.19 福裁(諸)令元-1)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令010005
- 裁決年月日
- 令和元年7月17日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№116
要旨
○ 原処分庁は、請求人が消費税法第30条《仕入れに係る消費税額の控除》第2項第1号に基づき医薬品等の課税仕入れの用途区分を課税資産の譲渡等以外の資産の譲渡等(その他の資産の譲渡等)のみに要するものに区分したことは、その目的等に照らして合理的であるから、用途区分を誤っていたことを理由とする請求人の更正の請求は、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号の要件を満たさない旨主張する。しかしながら、請求人が問屋から医薬品等を仕入れた日の状況等を客観的にみれば、仕入れた医薬品等を全て非課税となる売上のために使用するとは限らず、課税となる売上のために使用する場合もあったと認められるから、当該問屋からの課税仕入れについては、課税資産の譲渡等のみに要するものにも、その他の資産の譲渡等のみに要するものにも区分することができず、課税資産の譲渡等とその他の資産の譲渡等に共通して要するものに区分するのが相当である。よって、請求人が、問屋からの医薬品等の課税仕入れをその他の資産の譲渡等のみに要するものに区分したことは、消費税法第30条第2項第1号の適用を誤ったものと認められ、国税通則法第23条第1項第1号に規定する国税に関する法律の規定に従っていなかった場合に該当する。(令元. 7.17 大裁(諸)令元-5)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令010005
- 裁決年月日
- 令和元年7月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の国外関連者に対する未収金に係る債権放棄(本件債権放棄)の額は法人税基本通達9−4−2《子会社等を再建する場合の無利息貸付け等》に定める子会社再建支援損であり、貸倒損失として、請求人の本件債権放棄をした日を含む事業年度(本件事業年度)の損金の額に算入される旨主張する。しかしながら、当該国外関連者は、本件債権放棄の日を含む事業年度前の3事業年度において資産超過の状態にあったから、本件債権放棄の時点において債務超過の状態が相当期間継続し、本件債権放棄に係る金銭債権の弁済を受けることができないと認められる場合(同通達9−6−1《金銭債権の全部又は一部の切捨てをした場合の貸倒れ》の(4))に該当する事実はなく、その他本件債権放棄をしたことについて同通達9−4−2に定める相当な理由があったことをうかがわせる事情も認められない。したがって、本件債権放棄額は、法人税法第37条《寄附金の損金不算入》第7項に規定する寄附金の額に該当し、租税特別措置法第66条の4《国外関連者との取引に係る課税の特例》第3項の規定により請求人の本件事業年度の損金の額に算入されない。 (令元. 7. 2 東裁(法)令元-5)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300167
- 裁決年月日
- 令和元年6月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203070
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分の通知書には、重加算税の賦課決定処分について、どの事実がどのような理由で隠蔽又は仮装行為に該当するのかが具体的に記載されていないから、当該処分の理由の提示には不備がある旨主張する。しかしながら、原処分の通知書の記載によれば、当該通知書には、国税通則法(平成28年法律第15号による改正前のもの。)第68条《重加算税》の隠蔽又は仮装の事実が認められるとの判断が、その基礎となる具体的な事実関係とともに記載されているといえ、これにより原処分庁による判断過程を検証でき、また、処分を受けた者において当該処分がどのような事実関係に基づいてされたのかを知ることができるから、当該通知書に記載された処分の理由は、行政庁の恣意的な判断の抑制及び不服申立ての便宜を図ることができる程度に具体的に記載されているものということができ、当該通知書に記載された当該処分の理由の提示に不備はない。(令元. 6.26 東裁(所)平30-167)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300166
- 裁決年月日
- 令和元年6月25日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が法人との間で締結した金融商品の各出資契約(本件各出資契約)が判決によって無効であったことが明らかになったとしても、請求人が本件各出資契約に基づく配当(本件各収入)を受領していないという事実が明らかにならない以上、本件各収入に係る経済的利益は失われたとはいえないから、請求人が本件各収入を雑所得として計上していた年分の所得税を更正につき更正の請求は認められない旨主張する。しかしながら、当該判決により、本件各出資契約が当初から無効なものであったことが確定したことに加え、請求人は、当該法人から本件各収入の支払を受けておらず、また、本件各収入は再投資契約に基づく新たな出資契約の投資金額に充当もされていないと認められることからすれば、本件各収入に係る経済的成果は失われたといえ、更正の請求は認められるべきである。(令元. 6.25 東裁(所)平30-166)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平300084
- 裁決年月日
- 令和元年6月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203070
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分の理由は、その記載自体から、いかなる法解釈を行い、それに対していかなる事実を当てはめて結論を導き出したのか認識できないため、理由提示に不備の違法がある旨主張する。しかしながら、原処分の理由は、伯父から土地の贈与を受ける際に支出した贈与税(本件贈与税)が不動産所得の必要経費に該当するとの請求人の更正の請求理由に対応して、所得税法第37条《必要経費》第1項に規定する必要経費の意義及びその該当要件を示した上で、本件贈与税は、贈与税の租税としての性質に照らすと、必要経費の該当要件に当てはまらない旨の結論に到達したことが明らかにされており、行政庁の恣意抑制及び申請者の不服申立ての便宜という理由提示の趣旨目的を充足する程度に処分の理由を具体的に明示したものと認めることができるから、理由提示として不備は認められない。(令元. 6.19 大裁(所)平30-84)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平300046
- 裁決年月日
- 令和元年6月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203990
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が調査の際に十分な説明をせず、請求人に検討時間を与えなかったため、請求人が原処分庁による修正申告等の勧奨内容を誤信して修正申告等(本件修正申告等)を行ったものであり、本件修正申告等は客観的に明白な錯誤がある無効なものであるから、本件修正申告等に係る更正の請求は請求期限及びその理由を証する書類の添付の有無にかかわらず認められるべきである旨主張する。しかしながら、修正申告等をするか否かは納税者の判断と責任においてなすべきものである上、本件修正申告等の課税標準は請求人が真実なものである旨申述したデータ等に基づき算定しており、請求人もその算定方法を把握している旨申述したことなどを考慮すれば、請求人が主張するような錯誤に陥っていたとは考え難く、むしろ、請求人は本件修正申告等の意味、内容及び法的効果を認識した上で自らの意思に基づき本件修正申告等を行ったものと認めるのが相当であることから、本件修正申告等に客観的に明白な錯誤があったとは認められず、本件修正申告等は無効ではない。したがって、請求人の本件修正申告等に係る更正の請求は、一部の年分については請求期限の徒過した不適法なものであり、その他の年分についても更正の請求の理由を証する書類の添付がなく、審判所の調査の結果においても、課税標準が過大であるとは認められないことから、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当しない。(令元. 6.18 関裁(所・諸)平30-46)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平300010
- 裁決年月日
- 令和元年6月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203990
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国税通則法(平成23年法律第114号による改正前のもの)第23条《更正の請求》第4項に基づく調査の範囲は、更正の請求の理由とされた部分に限定されており、原処分庁は更正の請求理由以外の部分を調査していることから、原処分庁がした更正をすべき理由がない旨の通知処分に係る調査手続は違法である旨主張する。しかしながら、更正の請求書記載の理由がある場合において、常に更正の請求どおりに更正をしなければならないとするものではなく、また、納税申告に係る課税標準等又は税額等が過大であるかどうかを判断するに当たっては、更正の請求における指摘事項に限らず、その対象とされる課税標準等又は税額等の計算に関係する一切の事項を考慮する必要があることから、同項に規定する調査の対象は、更正の請求書記載の理由とされた事項に限定されるとは解されないため、原処分庁が更正の請求事由以外の部分を調査したことをもって、調査手続に違法があったということはできない。(令元. 6.13 福裁(所)平30-10)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300156
- 裁決年月日
- 令和元年6月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が受領した租税特別措置法(平成30年法律第7号による改正前のもの)(措置法)第3条《利子所得の分離課税等》第1項第1号に規定する特定公社債の利子(本件各利子)について所得税及び復興特別所得税(所得税等)の確定申告書(本件申告書)に記載しないで申告したのは、①証券会社から交付を受けた特定口座年間取引報告書では源泉徴収された所得税等の額が零円となっており、また、②国税庁が作成したリーフレットの表記が不正確であったため正しい申告ができなかったからであり、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第3号に規定する「当該申告書に記載した課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこと」(更正の請求事由)に該当する旨主張する。しかしながら、請求人は、本件申告書に本件各利子の金額及びその源泉徴収された所得税等の額を記載せず提出しているから、措置法第8条の5《確定申告を要しない配当所得等》第1項の規定に従って本件各利子の金額などを除外して確定申告することを選択したものと認められるため、請求人が本件申告書に本件各利子の金額を記載しなかったことは、国税通則法第23条第1項第3号規定する更正の請求事由には該当しない。(令元. 6. 6 東裁(所)平30-156)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300154
- 裁決年月日
- 令和元年6月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、現金又は請求人の代表者の個人名義の複数のクレジットカードの利用等により支払われた支出の額のうち、修正申告において損金の額に算入されないとした額は、①大半が大手企業の得意先からの受注工作のため、得意先との同席での接待のために費消したものであり、また、②請求人の代表者一人での飲食も、宣伝、広告の受注のため、得意先での飲食や新規開業飲食店の企画、開発のために行ったものなどであることから、当該金額は、租税特別措置法第61条の4《交際費等の損金不算入》第1項に規定する交際費等の額に該当するとともに、消費税法上の課税仕入れに係る支払対価の額に該当する旨主張する。しかしながら、当該支出については、その全件が請求人の業務に関連する支出であるとまでは認められないばかりでなく、個々の飲食等代金について、請求人の業務に関連する支出であると、個別に認めることもできないことから、当該支出の額から、請求人の業務に関連した費用の額を抽出して算定することもできない。したがって、当該支出の額は、交際費等の額に該当せず、課税仕入れに係る支払対価の額にも該当しない。(令元. 6. 5 東裁(法・諸)平30-154)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300155
- 裁決年月日
- 令和元年6月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、現金又は請求人の代表者の個人名義の複数のクレジットカードの利用等により支払われた支出の額のうち、修正申告において損金の額に算入されないとした額は、①大半が大手企業の得意先からの受注工作のため、得意先との同席での接待のために費消したものであり、また、②請求人の代表者一人での飲食も、宣伝、広告の受注のため、得意先での飲食や新規開業飲食店の企画、開発のために行ったものなどであることから、当該金額は、租税特別措置法第61条の4《交際費等の損金不算入》第1項に規定する交際費等の額に該当するとともに、消費税法上の課税仕入れに係る支払対価の額に該当する旨主張する。しかしながら、当該支出については、その全件が請求人の業務に関連する支出であるとまでは認められないばかりでなく、個々の飲食等代金について、請求人の業務に関連する支出であると、個別に認めることもできないことから、当該支出の額から、請求人の業務に関連した費用の額を抽出して算定することもできない。したがって、当該支出の額は、交際費等の額に該当せず、課税仕入れに係る支払対価の額にも該当しない。(令元. 6. 5 東裁(法・諸)平30-155)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300144
- 裁決年月日
- 令和元年5月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、消費税等の申告において、当該申告に係る課税期間の基準期間における課税売上高に立替金の受領分(本件金員)が含まれており、基準期間の課税売上高が1,000万円以下となることから、当該課税期間は消費税法第9条《小規模事業者に係る納税義務の免除》第1項の規定に基づき消費税を納める義務が免除される旨主張する。しかしながら、請求人が本件金員を含めて請求したとする請求書には、立替金を請求した旨の記載はなく、工事代金が一括して記載されていることから本件金員が請求額に含まれているか否かさえ確認することができず、また、当該請求額には消費税等が加算されていることから、仮に本件金員が当該請求額に含まれていたとしても本件金員が課税売上げに該当することについて不自然な点は認められない。したがって、本件金員が課税売上げではなく立替金であったとは認められず、請求人は当該課税期間において免税事業者に該当しない。(令元.5.17 東裁(所・諸)平30-144)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300137
- 裁決年月日
- 令和元年5月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、亡母の平成23年分の所得税の確定申告書は、原処分庁の指導により法定申告期限後に提出されたものであるから、国税通則法第23条《更正の請求》第1項に規定する更正の請求期間の起算日は、同申告書の提出日である平成25年7月8日とすべきである旨主張する。しかしながら、平成23年分の所得税の法定申告期限は、所得税法第120条《確定申告》第1項の規定により、平成24年3月15日となり、平成23年分の所得税に係る更正の請求は、同日から5年以内である平成29年3月15日までに限りすることができるのであって、この更正の請求をすることができる期間は、期限後申告書又は修正申告書が法定申告期限後に提出された場合であっても変わることはない。したがって、請求人らが行った更正の請求は、更正の請求ができる期間を経過した後にされたものであるから、国税通則法第23条第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当しない。(令元.5.14 東裁(所)平30-137)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平300073
- 裁決年月日
- 令和元年5月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203990
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正の請求書に国税通則法施行令第6条《更正の請求》第2項に規定する、事実を証明する書類(事実証明書類)の添付がなかったとしても、原処分庁は、調査をしなければならず、当該調査を行っていない原処分は違法である旨など主張する。しかしながら、更正の請求は、請求者において、自らの申告内容について真実に反するものであることの立証責任を負うものと解されるところ、請求人は、必要経費を推計して請求額を算出し、必要経費の実額を裏付ける客観的証拠を提出せず、各申告書の内容が真実に反することにつき、具体的な主張立証をしていない。また、原処分庁は、関与税理士に対する質問調査によって、当該更正の請求に係る事実証明書類の提出がなく、請求額が推計によって算出されたにすぎないことを確認して調査を終えているところ、それ以上に各申告書記載の所得金額等が真実の金額に反するか否かについて、自ら調査すべき義務を負うものではなく、請求人の提出した申告書に記載された所得金額等をそのまま正当なものとして、納付すべき税額を申告書に記載された金額どおり確定すれば足りると認められるから、原処分に違法はない。(令元.5.13 大裁(所・諸)平30-73)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平300073
- 裁決年月日
- 令和元年5月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203070
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正をすべき理由がない旨の通知書(本件通知書)には、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号及び国税通則法施行令第6条《更正の請求》第2項の一部を記載するのみで、これら各条文の関連性について記載されておらず、このような処分理由では、原処分に至る判断過程を検証することができず、原処分を受けた理由が全く分からないから、原処分には理由提示の不備の違法がある旨主張する。しかしながら、本件通知書に記載された理由は、原処分庁において、上記判断をするに当たり、その判断の合理性を自ら検証することができる程度に具体的であるから行政庁の恣意の抑制という見地から欠けるところはなく、また、請求人において原処分に対する不服申立ての要否を判断することができる程度に具体的であるから申請者の不服申立ての便宜という見地からも欠けるところはない。したがって、原処分に理由提示の不備の違法はない。(令元.5.13 大裁(所・諸)平30-73)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300133
- 裁決年月日
- 令和元年5月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203070
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正の請求に対する更正をすべき理由がない旨の各通知処分(本件各通知処分)に係る各通知書(本件各通知書)の理由付記は、請求人が所得税法上の非居住者に該当する事実は認められないとした結論が記載されているのみでその判断の根拠が記載されておらず、不備がある旨主張する。しかしながら、本件各通知書には、根拠法令とその内容や請求人が国内に居住している事実等が記載されているなど、その記載から、いかなる事実関係に基づきいかなる法規を適用して本件各通知処分がされたのかを了知し得るものということができ、原処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という行政手続法第8条《理由の提示》第1項の趣旨に照らし、法の要求する理由の提示として欠けるものではないというべきである。(令元.5.8 東裁(所)平30-133)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平300032
- 裁決年月日
- 令和元年5月7日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100203070
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分における各更正処分(本件各更正処分)に係る各通知書(本件各通知書)には、請求人が行った特定の支出について、請求人の会員などに対する経済的利益の供与と認められる旨が記載されているが、当該経済的利益の供与が法人税法施行令第3条《非営利型法人の範囲》第1項第3号に規定する「特別の利益」の供与に該当すると原処分庁が判断した根拠が記載されていないから、本件各通知書の理由付記には不備がある旨主張する。しかしながら、本件各通知書には、本件各更正処分の基礎となる事実関係及び根拠とする関係法令が記載されており、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服の申立てに便宜を与えるという行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の趣旨を充足する程度に具体的に明示されているといえるから、本件各通知書の理由付記に不備はない。(令元.5.7 名裁(法)平30-32)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平300035
- 裁決年月日
- 平成31年4月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正の請求に対してされたその一部を減額する更正処分について、特定の年分における所得率(総収入金額のうちに事業所得の金額の占める割合)を用いた推計方法により他の各年分の事業所得の金額を算定すべきである旨主張する。しかしながら、当審判所に対して提出された証拠資料等を全て精査しても当該更正処分における必要経費以上の経費の存在を認めることはできず、当該各年分の事業所得の金額につき、当該更正処分に係る事業所得の金額を下回るとは認められないことから、当該所得率を用いた推計方法により算出された所得金額とすることはできない。(平31. 4.23 関裁(所)平30-35)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平300029
- 裁決年月日
- 平成31年4月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、被相続人がA社との間で締結した金融商品に係る出資契約(本件契約)から生じた利益(利息)を雑所得に係る総収入金額として所得税の確定申告をした後、本件契約が判決により取り消されたことから、そもそも本件契約は成立しておらず、各利息の発生原因たる権利も確定したものとはいえないとして、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に基づく本件更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第2項による更正の請求が認められるためには、同項に規定する手続的要件を満たすだけでは足りず、同条第1項各号に掲げる税額が過大であるなどの実体的要件が満たされていることが必要であるところ、被相続人は、満期日が到来した本件契約に係る元本及び利息について、償還金として受領することに代えて、新たな出資契約に再投資しており、この時点で利息の払戻しに係るA社の債務が履行され、被相続人との債権債務関係は消滅している。この場合において、国税通則法第23条第1項第1号に規定する実体的要件を満たすためには、利息に相当する経済的成果が本件契約の取消しに基因して失われたといえる必要があるところ、被相続人又は請求人が、本件契約から得た利息又はそれに相当する経済的成果をA社に返還するなどした事実は認められないため、判決により本件契約が取り消された事実のみをもって、本件契約に係る利息が失われたとは認めらないから、同条第2項に基づく更正の請求は認められない。(平31. 4.12 名裁(所)平30-29)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300116
- 裁決年月日
- 平成31年3月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が提出した平成23年分の所得税に係る更正の請求(本件更正の請求)は、平成23年分の所得税の法定申告期限から5年以内である平成29年3月15日までできるから、請求人が同日にした本件更正の請求は、更正の請求をすることができる期間内にされたものである旨主張する。しかしながら、還付請求申告書に係る更正ついては、国税通則法(通則法)(平成27年法律第9号による改正前のもの)第70条《国税の更正、決定等の期間制限》第1項第1号の規定により、当該申告書が提出された日から5年を経過した日以後においてはすることができないとされているから、還付請求申告書を提出した者が通則法第23条《更正の請求》第1項の規定による更正の請求をすることができる期間は、当該申告書を提出した日から5年以内であると解するのが相当である。本件更正の請求に係る所得税の確定申告書(還付申告書)は平成24年3月14日に提出されており、本件更正の請求は、更正の請求をすることができる期間内にされたとは認められない。(平31. 3.25 東裁(所)平30-116)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平300005
- 裁決年月日
- 平成31年3月15日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件のように投資期間が長期にわたる金融商品から所得が生じたとして所得税の確定申告をしていた場合には、国税通則法(通則法)第23条《更正の請求》第1項に規定する更正の請求をすることができる期間の経過後に更正の請求がされたときであっても、金融商品としての性質を考慮し、当該期間内にされた更正の請求として認めるべきである旨主張する。しかしながら、同項は、更正の請求をすることができる期間を納税申告書に係る国税の法定申告期限から1年(平成27年法律第9号による改正後の通則法では5年)と規定しているのであり、租税法規はみだりに規定の文言を離れて解釈すべきものではないから、同項に規定する更正の請求をすることができる期間の経過後にされた請求人の各更正の請求は、更正の請求ができる場合に該当しない。(平31. 3.15 熊裁(所)平30-5)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平300005
- 裁決年月日
- 平成31年3月15日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が購入した金融商品(本件金融商品)について、請求人とその販売法人(本件法人)との間の契約は本件法人の背信行為により無効であるから、請求人が雑所得として確定申告していた利得はそもそも生じておらず、したがって、確定申告書の提出により納付すべき税額が過大であったとして、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号の規定による更正の請求が認められるべきである旨主張する。しかしながら、請求人が購入した本件金融商品については、その購入日以後、6月ごとに所定の計算に基づく利息が生じていたところ、本件金融商品に係る投資口の満期日に際しては、請求人の選択に基づき、その元本部分に相当する金員は本件金融商品を購入するための資金として再投資される一方、上記の利息についてはその合計額が請求人名義の預金口座に振り込まれているのであるから、請求人に本件金融商品に係る利得が生じていなかったとは認められない。また、請求人と本件法人との間の本件金融商品に関し、合意解除、解除の意思表示による中途解約、取消し又は当該契約内容の変更等があった事実等は認められないから、当該契約は有効に成立していたものとみるのが相当であり、無効であるとは認められない。(平31. 3.15 熊裁(所)平30-5)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300113
- 裁決年月日
- 平成31年3月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が購入した金融商品(本件金融商品)について、請求人とその販売法人(本件法人)との間の契約は本件法人の背信行為により無効であるから、請求人が雑所得として確定申告していた本件金融商品に係る利得はそもそも生じておらず、したがって、確定申告書の提出により納付すべき税額が過大であったとして、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号の規定による更正の請求が認められるべきである旨主張する。しかしながら、請求人が購入した本件金融商品については、その購入日以後、6月ごとに所定の計算に基づく利息が生じていたところ、本件金融商品に係る投資口の満期に際しては、請求人の選択に基づき、その元本部分に相当する金員は本件金融商品を新たに購入するための資金として再投資される一方、上記の利息についてはその合計額が請求人名義の預金口座に振り込まれているのであるから、請求人に本件金融商品に係る利得が生じていなかったとは認められない。また、請求人と本件法人との間の本件金融商品に係る契約に関し、合意解除、解除の意思表示による中途解約、取消し又は当該契約内容の変更等があった事実等は認められないから、当該契約は有効に成立していたものとみるのが相当であり、無効であるとは認められない。(平31. 3.14 東裁(所)平30-113)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300113
- 裁決年月日
- 平成31年3月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件のように投資期間が長期にわたる金融商品から所得が生じたとして所得税の確定申告をしていた場合には、国税通則法(通則法)第23条《更正の請求》第1項に規定する更正の請求をすることができる期間の経過後に更正の請求がされたときであっても、金融商品としての性質を考慮し、当該期間内にされた更正の請求として認めるべきである旨主張する。しかし、同項は、更正の請求をすることができる期間を納税申告書に係る国税の法定申告期限から1年(平成27年法律第9号による改正後の通則法では5年)と規定しているのであり、租税法規はみだりに規定の文言を離れて解釈すべきものではないから、同項に規定する更正の請求をすることができる期間の経過後にされた請求人の各更正の請求は、更正の請求ができる場合に該当しない。(平31. 3.14 東裁(所)平30-113)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平300006
- 裁決年月日
- 平成31年3月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成28年分の所得税及び復興特別所得税の確定申告において事業所得を総所得金額とする確定申告書(本件申告書)を提出したが、平成28年中は専ら法人役員として従事しており事業所得が生じるような仕事を一切しておらず、また、本件申告書はその内容等を理解しないまま第三者の指示に従って作成し提出したものにすぎないから、事業所得の金額を零円とする更正の請求(本件更正請求)は認められるべきである旨主張する。しかしながら、請求人が法人役員として従事していた時間以外に事業所得が生じるような業務に従事していた可能性を否定するに足りる証拠の提出はない。また、本件申告書は長年にわたり法人役員を務めていた請求人自らが所得金額等を記載して署名した上で提出したのであるから、請求人がその内容等を理解していなかったとは考え難い。その他当該主張を推認させるような証拠もないことから、本件更正請求に対し更正をすべき理由がないとした通知処分は適法である。(平31. 3. 7 高裁(所)平30-6)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300105
- 裁決年月日
- 平成31年2月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所得税の確定申告書に記載した事業所得の金額に誤りがあり、納付すべき税額が過大となっているから、更正の請求が認められるべきである旨主張する。しかしながら、請求人が原処分庁に提出した帳簿等には、更正の請求後に作成されたものがあるほか、当該帳簿等の記載内容を裏付ける領収書等も一部しか提出されていないことから、請求人が主張する事実(確定申告書に記載した事業所得の金額に誤りがあり納付すべき税額が過大であること)の存在を認めることはできず、ほかにその存在を推認させる証拠も見当たらない。したがって、確定申告書に記載した事業所得の金額に誤りがあり、納付すべき税額が過大であるとは認められず、更正の請求ができる場合に該当しない。(平31. 2.22 東裁(所)平30-105)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平300005
- 裁決年月日
- 平成31年2月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁所属の調査担当職員の調査(本件調査)に基づく修正申告に係る更正の請求(本件更正の請求)は、国税通則法(平成23年法律第114号による改正前のもの)第23条《更正の請求》第1項に規定する更正の請求ができる期間を経過してなされたものであるとしても、それは原処分庁の不作為により当該期間内に更正の請求を行うことができなかったことによるものであり、また、本件調査に基づく原処分庁の事実認定には重大な瑕疵があり、国税通則法第71条《国税の更正、決定の期間制限の特例》第1項第2号に規定する「当該事実のうちに含まれていた取り消しうべき行為」に該当するから、本件更正の請求は適法と解すべきである旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第1項は、「当該申告書に係る国税の法定申告期限から1年以内に限り」更正の請求が認められる旨規定しているところ、本件更正の請求が法定申告期限から1年を経過してなされたことは明らかであるから、その他の部分について判断するまでもなく、本件更正の請求は、同項に規定する更正の請求の要件を満たすものと認めることはできない。(平31. 2.19 仙裁(所)平30-5)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平300006
- 裁決年月日
- 平成31年2月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁所属の調査担当職員の調査(本件調査)に基づく複数事業年度の各修正申告に係る各更正の請求(本件各更正の請求)について、①一部は、国税通則法(平成23年法律第114号による改正前のもの)第23条《更正の請求》第1項に規定する更正の請求ができる期間を経過してなされたものであるとしても、それは原処分庁の不作為により当該期間内に更正の請求を行うことができなかったことによるものであること、②残りは、更正の請求ができる期間内であるところ、本件調査に基づく原処分庁の事実認定には重大な瑕疵があるなどのことから、本件各更正の請求は適法と解すべきである旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第1項に規定する更正の請求ができる事由及び期間は、同項各号に規定する事由及び期間に限定されるものと解されるところ、①の更正の請求は、更正の請求をすることができる期間を経過してなされたものであること、②の更正の請求は、請求人の主張する事由が同項各号に規定する要件に該当すると認められないことから、本件各更正の請求は適法なものと解する余地はない。(平31. 2.19 仙裁(法)平30-6)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平300006
- 裁決年月日
- 平成31年2月15日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100203070
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№114
要旨
○ 請求人は、更正の請求に係る更正をすべき理由がない旨の通知書(本件通知書)に記載された理由には、法人税基本通達15−2−5《費用又は損失の区分経理》についての記載が全くなく、当該通達で定める共通費用としての計上が認められない理由が記載されていないから、原処分における理由付記は適正でない旨主張する。しかしながら、本件通知書に記載された理由は、原処分庁の恣意の抑制と請求人の不服申立ての便宜という行政手続法第8条《理由の提示》第1項の趣旨を充足する程度に具体的な根拠を明らかにしているといえるから、法令の要求する理由の提示として欠けるものはないと認められる。(平31. 2.15 札裁(法)平30-6)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300100
- 裁決年月日
- 平成31年2月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203070
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正をすべき理由がない旨の通知書(本件通知書)に、請求人の匿名組合契約に係る出資金(本件出資金)を騙し取った被告が原告である請求人に対して損害賠償責任を負うとした判決(本件判決)に記載された数々の事実が正しいか否かを原処分庁が調査した上で、請求人の請求額が妥当かどうかを判断すべきであり、その内容が記載されていないから、処分の理由に不備がある旨主張する。しかしながら、本件通知書には、本件判決は、被告が請求人に対して損害賠償責任を負うこと等を内容とするものであって、本件出資金が失われたことを内容とするものではないことから、課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実に変更が生じるものではないなどの記載がされており、このことは、行政手続法第8条《理由の提示》第1項の趣旨に照らし、法令の要求する理由の提示として欠けるものではない。(平31. 2.15 東裁(法)平30-100)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300100
- 裁決年月日
- 平成31年2月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、匿名組合契約に係る出資金(本件出資金)を騙し取った被告が原告である請求人に対して損害賠償責任を負うとした判決(本件判決)において、その運用資金がほぼ失われた事実が認定されたのだから、本件出資金は損金の額に算入される旨主張する。しかしながら、本件判決は、当該匿名組合契約に関する虚偽の説明を理由とする不法行為責任に基づく損害賠償請求権を訴訟物として審理判断したものであって、当該匿名組合契約に基づく利益配当金や出資金を対象として審理判断したものではなく、また、本件出資金が法的に消滅したこと又は本件出資金が回収不能になったことを示すものでもないから、課税標準等の計算の基礎となった事実に影響を及ぼすことはない。(平31. 2.15 東裁(法)平30-100)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300097
- 裁決年月日
- 平成31年2月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203990
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の元代表者から現物出資を受けた自己宛債権(本件債権)の時価評価額は、本件債権の券面額(本件債権額)と同額であり、請求人が本件債権額と本件債権を時価評価した額(本件評価額)との差額を債務消滅益として益金の額に算入した修正申告(本件修正申告)には、課税標準等の計算に誤りがある旨主張する。しかしながら、請求人が本件評価額を算出するに当たり、①本件債権の回収の不確実性を考慮して見積もった回収可能額を時価とする評価方法が特に不合理であるとまではいえず、また、②本件債権について元本返済が継続されるものと仮定し、これを一定の割引率により現在価値に割り引いた収益弁済評価額及び賃貸物件を売却処分するものと仮定し、当該賃貸物件の価額を収益還元法により算定した上、一定の割引率で現在価値に割り引くことにより当該賃貸物件の売却代金額からの回収可能額を算定した各計算方法について、仮定自体に一定の合理性を認めることができる上、回収の不確実性を考慮した当該割引率が特段過大な割合であると認めるに足りる事情はないことなどからすれば、本件債権の時価が本件評価額を上回るとは認められず、本件修正申告における課税標準等の計算に誤りがあったとはいえない。(平31. 2.12 東裁(法)平30-97)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300097
- 裁決年月日
- 平成31年2月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203070
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁による更正をすべき理由がない旨の通知書(本件通知書)には、請求人が請求人の元代表者から現物出資を受けた自己宛債権(本件債権)について、①本件債権の時価評価額を本件債権の券面額としたことについて、どの資料等から合理性がないと判断したのか、及び②修正申告による本件債権の時価評価額(本件評価額)が、どの資料等から合理性があると判断したのか、といった本件債権の時価評価の算定の基礎となった事実関係が記載されていないため、理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、本件通知書には、本件評価額に誤りがあったとは認められないから、国税通則法第23条《更正の請求》第1項に規定する事由に該当しない旨の記載がされており、そうすると、本件通知書の記載内容は、申請者の権利を制限するという申請拒否処分の性質に鑑み、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を申請者に知らせて不服の申立てに便宜を与えるという行政手続法第8条《理由の提示》第1項本文の趣旨を充足する程度に具体的に明示するものということができ、理由の提示に不備はない。(平31. 2.12 東裁(法)平30-97)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300087
- 裁決年月日
- 平成31年2月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203070
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正をすべき理由がない旨の通知処分(本件通知処分)に係る理由は、請求者の請求の理由に対応したものではなく、かつ、当該処分をするに至った合理的な理由が明らかにされていないから、当該理由のみからは原処分庁が当該処分をするに至った思考過程を検証することは不可能であるため、本件通知処分に係る理由の提示には不備がある旨主張する。しかしながら、行政手続法第8条第1項本文が、行政庁が申請により求められた許認可等を拒否する処分をする場合に同時にその理由を示さなければならないとしているのは、行政庁の恣意抑制と不服申立てに便宜を与える趣旨に出たものと解されるところ、本件通知処分に係る理由には、根拠法令の要旨及びその原因となる事実関係の内容等が具体的に示されており、行政手続法第8条第1項の趣旨に照らし、法の要求する理由の提示として欠けるものではない。(平31. 2. 1 東裁(諸)平30-87)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300085
- 裁決年月日
- 平成31年1月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が法人税等の確定申告において、機械の売買取引(本件取引)に係る預り金を債務免除益(本件債務免除益)として益金の額に算入したのは会計処理の誤りであり、また、当該預り金に係る返還義務の消滅時効も経過していないことから、本件債務免除益は益金の額に算入されない旨主張する。しかしながら、請求人の主張を前提とした場合に、請求人は引き続き本件取引に係る債務を有していることになるが、請求人が本件取引に係る債務の返還を本件取引の取引先から請求された事実は認められず、また、当該取引先は既に清算結了しており、その他に、請求人が主張する事実を認めるに足る証拠もないことから、本件債務免除益を益金の額に算入したことが誤りであったとは認められない。(平31. 1.29 東裁(法)平30-85)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300085
- 裁決年月日
- 平成31年1月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が計上した支払手数料の一部は、請求人が請求人の関連法人を窓口として資金の調達を行ったことにより生じた金利相当額であり、当該金利相当額は損金の額に算入される旨主張する。しかしながら、請求人が主張する当該関連法人を通じた資金の調達があったことを裏付ける証拠はないことから、当該金利相当額を損金の額に算入することはできない。(平31. 1.29 東裁(法)平30-85)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平300016
- 裁決年月日
- 平成31年1月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、証券会社との間に締結した商品先物取引に係る委託契約(本件委託契約)に関し、訴訟上の和解(本件和解)により、本件委託契約は無効となったのであるから、本件和解は、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する「判決と同一の効力を有する和解」に該当する旨及び所得税法第152条《更正の請求の特例の対象となる事実》第2号に規定する「各種所得の金額の計算の基礎となった事実のうちに取り消すことのできる行為が取消されたこと」に該当する旨主張する。しかしながら、本件和解の前後で請求人と証券会社との間に真実の権利関係の変動を伴うものではなく、本件和解は、国税通則法に規定する更正の請求の要件を作出するために専ら租税負担の軽減の目的でされたものと認められるから、請求人の主張する上記各事由のいずれにも該当しない。(平31. 1.25 広裁(所)平30-16)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平300003
- 裁決年月日
- 平成31年1月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203050
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、被相続人に対して、被相続人が取締役であった会社(本件会社)から役員退職慰労金(本件退職慰労金)が支給されることとなったが、支給決定後に本件会社の業績が悪化したことで、事業継続自体が困難となり、社員全てを解雇せざるを得ないことにもなりかねない状況に陥ったため、本件会社との間で、本件退職慰労金の未支給分に係る債権・債務を遡及的に消滅させる合意解除(本件合意解除)をしたから、本件合意解除は、国税通則法施行令第6条《更正の請求》第1項第2号の「やむを得ない事情」によってされたものである旨主張する。しかしながら、同号の「やむを得ない事情」とは、申告に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実に係る契約が、法定申告期限後に合意解除された場合には、当該合意解除が、法定の解除事由がある場合、事情の変更により契約の効力を維持するのが不当な場合、その他これに類する客観的理由のある場合をいうものと解するのが相当であるところ、本件合意解除は、法律で定める解除権又は本件退職慰労金に係る契約に基づく解除権が行使されたものとは認められず、また、本件会社と全取引金融機関が、本件会社の抜本的再建計画策定までの期間、借入金の返済を猶予することを合意した事実が認められるものの、本件会社の債務の切捨てが全取引金融機関から借入金についても行われたわけではなく、本件会社の債務を消滅させる取引が本件合意解除に限られていることからすれば、飽くまでも本件合意解除は、任意に行われたものと認めるのが相当であり、本件合意解除に客観的な事情があるとまではいえず、同号の「やむを得ない事情」によってされたものと認めることはできない。(平31. 1.24 仙裁(諸)平30-3)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平300018
- 裁決年月日
- 平成30年12月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、期限後申告において事業所得の金額の計算上必要経費に算入した金額を上回る経費の支払があるとして、請求人の更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、事業に係る帳簿等を保存せず、一部の支出に係る裏付け資料等を提出するものの、当該支出に係る資料は日々継続的に記録されたものではなく、また、金額の大きな支出に係る客観的な資料を提出しておらず、当該裏付け資料が提出された一部の支出の事実が認められるとしても、当該支出の金額は期限後申告における必要経費の金額の3割に満たないことからすれば、請求人は、期限後申告における必要経費の金額を上回る金額を必要経費として支出したとは認められない。(平30.12.11 関裁(所・諸)平30-18)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300069
- 裁決年月日
- 平成30年12月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①請求人を賃貸人とし、賃借人から売上げの一定割合を賃料(本件賃料)として受領する賃貸借契約(本件賃貸借契約)を締結し、賃借人の売上状況表(本件売上状況表)に基づいて本件賃料を収益計上したが、本件売上状況表に記載された売上状況は架空であるから、請求人が収益計上した本件賃料は過大であり、②匿名組合契約等(本件匿名組合契約等)に基づいて計上した収益については、多額の損失が発生しているにもかかわらず、営業者からの虚偽の会計報告書に基づいて計上したものであるとともに、裁判による判決でも当該会計報告書が虚偽である等の事実が認定されているのであるから、当該収益相当額の減額と当該損失の損金算入が認められるべきであり、いずれも国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求ができる旨主張する。しかしながら、本件賃貸借契約及び本件匿名組合契約等の解除又は取消し等が行われておらず、当該契約等が有効でないとする証拠もないことから、当該契約等が当事者間で有効なものと認められ、また賃料並びに本件匿名組合契約に基づく資金及び利益配当金の授受などもあることからすると、本件賃料等が過大に計上されているとは認めらない。(平30.12. 6 東裁(法・諸)平30-69)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平300037
- 裁決年月日
- 平成30年12月4日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№113
要旨
○ 請求人は、①総収入金額に算入された売上金額が過大であること、②業務に使用する車両(本件車両)に係る減価償却費等が必要経費に算入されていないこと、③減価償却費等以外の必要経費については、領収書等の保存がないものの、請求人が推計した金額を必要経費に算入すべきであるなどとして、修正申告書等の提出により納付すべき税額が過大である旨主張する。しかしながら、①請求人が主張する売上金額の過大計上とは別に、それを上回る額の売上計上漏れが認められることに加え、②請求人が家事用に使用していた可能性も否定できない本件車両について、その具体的な使用方法や頻度など請求人の業務の遂行上必要である部分を明らかに区分することができないこと、また、③減価償却費等以外の必要経費については、その支払の事実が認められないことから、いずれも、必要経費に算入することができず、修正申告書等の提出により納付すべき税額が過大であるとは認められない。(平30.12. 4 大裁(所・諸)平30-37)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平300004
- 裁決年月日
- 平成30年11月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、各更正の請求(本件各更正の請求)において主張する現金仕入れその他の費用等(本件費用等)の額は、所得税法上の必要経費に該当し、また、消費税法上の課税仕入に係る支払対価の額に該当する旨主張する。しかしながら、請求人がその主張の裏付けとして提出した証拠資料からは、本件費用等が請求人の事業所得の金額の計算上必要経費として計上漏れとなっていた事実を認めることができず、また、固定資産の取得費についても当該資産が業務の用に供された事実を認めることはできない。したがって、本件費用等は、いずれも所得税法上の必要経費に算入することはできず、また、消費税法上の課税仕入れに係る支払対価の額にも該当しない。(平30.11.28 金裁(所・諸)平30-4)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平300011
- 裁決年月日
- 平成30年11月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203990
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が代表役員であった法人(本件法人)から金員(本件各金員)を受領した事実はなく、本件各金員に相当する給与は収入として存在しないのであるから、その所得税等の更正の請求については、確定申告書に記載した課税標準等に誤りがあったことによりその還付金の額に相当する税額が過少であるときに該当する旨主張する。しかしながら、本件各金員を受領したことがない旨の請求人の主張を前提として、請求人の総所得金額(給与所得の金額)及び当該給与所得についての正当な源泉所得税等の額を計算すると、各年分とも請求人に納付すべき税額は生じないこととなるから、確定申告書の還付金の額に相当する税額が過少とはならず、したがって、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第3号に該当する事由はない。(平30.11.12 名裁(所)平30-11)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平300012
- 裁決年月日
- 平成30年11月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国税通則法(平成23年法律第114号による改正前のもの)第23条《更正の請求》第2項第1号の規定の趣旨が申告時に予知し得なかった事態その他やむを得ない事由がその後に生じた場合の納税者の権利救済の途を拡大したものであること、また、同号に規定する「判決」の種類は明文化されていないことからこれを広義に解釈するべきであるとして、本件における判決(本件判決)は同号に規定する「判決」に当たる旨主張する。しかしながら、上記「判決」とは、申告等に係る課税標準等又は税額等の基礎となった事実についての私法行為又は行政行為上の紛争を解決することを目的とする民事事件の判決を意味するものであるところ、本件判決はこれに当たらないことから、更正の請求に対してされた更正すべき理由がない旨の通知処分は適法である。(平30.11. 6 関裁(諸)平30-12)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平300008
- 裁決年月日
- 平成30年11月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、被相続人の養子である請求人Aと被相続人から預金の死因贈与を受けた請求人Aの配偶者である請求人Bとの間で、被相続人の相続財産として申告した当該預金の中に、相続財産ではない請求人Aの預金の解約金(本件金員)が含まれており、請求人Bが請求人Aに対し、その返還債務の支払義務があることを認める旨の民事調停(本件調停)が成立したことは、国税通則法(平成23年法律第114号による改正前のもの)第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する判決(判決と同一の効力を有する和解その他の行為を含む)に該当する旨主張する。しかしながら、①請求人Aは、本件金員に相当する額を本件相続に係る相続財産から除外する更正の請求が認められるようにするための調停条項を設定し、本件調停を成立させたものと認めるのが相当であること、②請求人Bは、請求人Aが本件調停において主張した本件金員に相当する額の支払請求権について、その請求権の存在に疑問を抱かせるような事情が複数あったにもかかわらず、反論等をすることもないままに、返還債務があることを認め、本件調停を成立させたことなどからすれば、本件調停は、その実質において客観的、合理的根拠を欠くものというべきであるから、同法第23条第2項第1号に規定する判決(判決と同一の効力を有する和解その他の行為を含む)には該当しない。(平30.11. 1 名裁(諸)平30-8)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300055ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成30年10月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、上場株式等に係る配当所得を総所得金額に含めていなかったことを理由とした更正の請求(本件更正の請求)をすることができる旨主張する。しかしながら、租税特別措置法第8条の5《確定申告を要しない配当所得》第1項柱書及び同項第2号は、上場株式等の配当等に係る配当所得の金額を除外して、総所得金額を計算することができる旨規定していることからすると、当該配当所得の金額を総所得金額に含めずに行った確定申告は税法の規定に従った適法なものであり、請求人が提出した確定申告書に記載した課税標準等及び税額等の計算に誤りは認められない。したがって、本件更正の請求は、国税通則法第23条《更正の請求》第1項に規定する「課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこと」には該当せず、更正の請求をすることができる場合に該当しない。(平30.10.22 東裁(所)平30-55)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300033
- 裁決年月日
- 平成30年9月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が代表取締役を務める法人(本件法人)に対する貸付け(本件貸付け)に係る貸倒損失(本件貸倒損失)は、本件法人と請求人が不可分一体の関係にあり、本件貸付けが請求人の事業者としての業務と直接関係し、かつ、業務遂行上必要なものであるとして、所得税法第51条《資産損失の必要経費算入》第2項に規定する事業の遂行上生じた債権の貸倒れによる損失に該当し、その損失の額は事業所得の金額の計算上必要経費に算入される旨主張する。しかしながら、請求人と本件法人とは同業者の関係にあったといえるものの、請求人は、本件貸付けに当たり、金銭消費貸借契約書を作成せず、弁済期日や利息を定めず、担保も設定していなかったのであり、本件貸付けは、客観的にみて合理的な計画性を有せず、取引先ないし同業者に対する事業遂行上の貸付けとして著しく経済合理性を欠くものであるから、請求人の事業の遂行上客観的一般的に通常必要とされるものとは認められない。したがって、本件貸倒損失を請求人の事業所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。(平30. 9. 6 東裁(所)平30-33)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300029
- 裁決年月日
- 平成30年9月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所得税の更正請求書に記載した事業所得の金額は、証拠資料として提出した決算書の控え及び総勘定元帳の記載により認められるべきである旨主張する。しかしながら、その決算書に記載された金額の中には総勘定元帳に記載された金額と一致しないものがあり、他に決算書の記載内容の適否を判断できる証拠の提出もないほか、当該総勘定元帳は、その記載内容から日々継続的に記録されたものとは認められず、収入金額を裏付ける証拠の提出もないことなどを考慮すると、その記載内容には信ぴょう性がない。さらに、事業所得に係る収入は対価ではなく寄附金収入である旨の請求人の申述等を前提とすれば、当該収入が生じていたとしても、その金額が事業所得に係る総収入金額に該当するとはいい難い。以上のことから、請求人は、国税通則法施行令第6条《更正の請求》第2項に規定する「その取引の記録等に基づいてその理由の基礎となる事実を証明する書類」を更正請求書に添付したことにならず、請求人において自ら記載した申告内容が真実に反するものであることの立証をしたとはいえないから、請求人に、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第3号の規定に該当する事由があるとは認められない。(平30. 9. 3 東裁(所)平30-29)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平300012
- 裁決年月日
- 平成30年8月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、源泉徴収選択口座内に保管してある上場株式等の譲渡所得等の金額(本件譲渡所得金額)に係る所得税等は源泉徴収がされているため、申告が不要であると認識していたにすぎず、本件譲渡所得金額を除いて申告をするという選択をしたとの認識はなかったのであるから、本件譲渡所得金額を含めずに所得税等の確定申告をしたことは、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する「国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこと」に該当する旨主張する。しかしながら、請求人の提出した申告書には、本件譲渡所得金額の記載がなく、計算明細書等の添付もなかったことからすると、本件譲渡所得金額は、申告分離課税制度の適用を受けることを選択しなかったものであると認められる。また、請求人が申告分離課税制度を知らなかった(法の不知)としても、そのような事情は、国税通則法第23条第1項第1号に規定する「国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこと」には該当しない。(平30. 8.29 大裁(所)平30-12)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平300008
- 裁決年月日
- 平成30年8月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203990
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正の請求に係る調査は国税通則法第23条《更正の請求》第4項に規定する「その請求に係る」限度でされるべきであって、原処分庁が、更正の請求において請求人が主張していない事項について調査を行ったことは違法である旨主張する。しかしながら、更正の請求の要件(申告書の提出により納付すべき税額が過大であるなど)を判断するには、更正の請求の理由とした事項に限らず、その対象とされる課税標準等又は税額等の計算に関係する一切の事項を考慮する必要があることからすると、国税通則法第23条第4項が「その請求に係る課税標準等又は税額等について調査し」と規定していることをもって、更正の請求に係る調査の範囲が限定されるとは解されない。(平30. 8.24 大裁(所・諸)平30-8)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平300008
- 裁決年月日
- 平成30年8月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203990
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人がした更正の請求については、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第3号を受けた同法施行令第6条《更正の請求》第1項第3号に規定する「帳簿書類の押収その他やむを得ない事情」に該当するから、国税通則法第23条第1項に規定する更正の請求期限を過ぎていても当該更正の請求は適法である旨主張する。しかしながら、請求人において上記やむを得ない事情があったことを認めるに足りる証拠はなく、当該更正の請求は、同項の請求期限を過ぎてされたものであり、後発的事由にも該当しないため、認められない。(平30. 8.24 大裁(所・諸)平30-8)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平300009
- 裁決年月日
- 平成30年8月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203050
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人がした更正の請求については、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第3号を受けた同法施行令第6条《更正の請求》第1項第3号に規定する「帳簿書類の押収その他やむを得ない事情」に該当するから、国税通則法第23条第1項に規定する更正の請求期限を過ぎていても当該更正の請求は適法である旨主張する。しかしながら、請求人において上記やむを得ない事情があったことを認めるに足りる証拠はなく、当該更正の請求は、同項の請求期限を過ぎてされたものであり、後発的事由にも該当しないため、認められない。(平30. 8.24 大裁(所・諸)平30-9)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平300006
- 裁決年月日
- 平成30年8月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203070
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が発行した後払方式のカードを利用して会員が加盟各社で商品購入等をする都度、利用金額に応じたポイント(本件ポイント)を付与し、毎月の利用額(後払決済額)を会員に請求する際に、たまったポイントに応じた金額を後払決済額から割り引く(本件ポイント還元)ほか、会員に対し、提携法人のポイントと引換えに、本件ポイントの付与を受けることができるサービス(本件ポイント交換)を行っている。請求人は、更正をすべき理由がない旨の通知書に記載された処分理由には、本件ポイント交換により提携法人から受領する金員(本件金員)が消費税法第2条《定義》第1項第8号に規定する「対価」に該当するという結論の記載しかなく、その判断過程が明記されていないため、理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、当該通知書の理由は、請求人が会員に対し本件ポイントを付与し本件ポイント還元を行うことは役務の提供に当たり、受領した本件金員が役務の提供の対価に当たるというもので、当該理由により本件金員が「対価」に該当するという判断の過程を検証・了知でき、処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という見地から欠けるところはなく、理由提示が要求される趣旨を充足する程度に具体的に明示したものと認めることができるから、理由提示の不備の違法があるということはできない。(平30. 8.21 大裁(諸)平30-6)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300022
- 裁決年月日
- 平成30年8月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203990
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成24年において生じた先物取引の差金等決裁に係る損失の金額(本件損失金額)を平成24年分の所得税の確定申告書に記載せずに同年分の確定申告をしたこと及び請求人が租税特別措置法(平成26年法律第10号による改正前のもの)(措置法)第41条の15《先物取引の差金等決済に係る損失の繰越控除》第3項に規定する「差金等決済に係る損失の金額の計算に関する明細書その他の財務省令で定める書類」を当該申告書に添付しなかったことは、国税通則法(平成27年法律第9号による改正前のもの)(通則法)第23条《更正の請求》第1項第2号による更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、本件損失金額について、措置法第41条の15第1項の規定による特例(本件特例)の適用要件を満たさないことから、請求人は、平成25年分の所得税及び復興特別所得税(所得税等)の確定申告において本件特例の適用を受けることはできないため、本件損失金額を平成25年分以後に繰り越すことはできない。そうすると、請求人は、本件損失金額を平成24年分の所得税の確定申告書に記載せず提出しているところ、当該申告書に本件損失金額を記載しなかったことについて、課税標準等又は税額等の計算が国税に関する法律に従っていなかったとも、当該計算に誤りがあったとも認められない。したがって、請求人がした平成24年分の所得税の更正の請求は、通則法第23条第1項第2号の規定による更正の請求ができる場合に該当しない。(平30. 8. 1 東裁(所)平30-22)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平300002
- 裁決年月日
- 平成30年7月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203050
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人がした更正の請求については、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第3号を受けた同法施行令第6条《更正の請求》第1項第3号に規定する「帳簿書類の押収その他やむを得ない事情」に該当するから、国税通則法第23条第1項に規定する更正の請求期限を過ぎていても当該更正の請求は適法である旨主張する。しかしながら、請求人において上記やむを得ない事情があったことを認めるに足りる証拠はなく、当該更正の請求は、同項の請求期限を過ぎてされたものであり、後発的事由にも該当しないため、認められない。(平30. 7. 6 大裁(所・諸)平30-2)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300003
- 裁決年月日
- 平成30年7月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、その所得税の修正申告について、給与所得の収入金額に加算した給与(本件給与)の支払者である法人(本件法人)に社会的・経済的実態はなく、請求人に対し本件給与を支払うことはあり得ないとし、本件給与は架空であるから国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号よる更正の請求が認められるべきである旨主張する。しかしながら、更正の請求をしようとする者は、その更正の請求をする理由、当該請求をするに至った事情の詳細等を記載した更正請求書を税務署長に提出しなければならず(同条第3項)、当該請求をする理由が課税標準たる所得が過大であるときは、その理由の基礎となる事実を証明する書類を当該更正請求書に添付しなければならない(国税通則法施行令第6条《更正の請求》第2項)ところ、本件法人は本件給与に係る給与支払報告書を市町村長に提出していた上、請求人も本件給与を前提とする上記の修正申告をし、かつ、本件法人に勤務し給与収入を得ている旨を原処分庁の職員に申し述べていたのに対し、本件給与が架空であることを客観的に裏付ける証拠は見当たらないから、上記修正申告に係る給与所得が過大であるとは認められず、本件は、国税通則法第23条第1項第1号による更正の請求ができる場合には当たらない。(平30. 7. 2 東裁(所)平30-3)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平290006
- 裁決年月日
- 平成30年6月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203070
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№111
要旨
○ 請求人らは、請求人らが行った贈与税の各更正の請求(本件各更正の請求)に係る更正の請求をすべき理由がない旨の各通知書に記載された処分の理由(本件処分理由)には、債権者代位権又は取立権に基づいて更正の請求をすることができない理由が示されていないから、本件処分理由の提示には不備がある旨主張する。しかしながら、本件処分理由は、国税通則法(平成27年法律第9号による改正前のもの)第23条《更正の請求》第1項は納税申告書を提出した者に限り更正の請求を行うことができる旨規定していること及び本件各更正の請求は納税申告書を提出した者が行ったものではないことから、請求人らは更正の請求をすることができる者に該当しないことが示されたものであり、原処分庁の恣意抑制という理由提示の趣旨・目的を充足する程度に記載されたものといえるとともに、いかなる事実関係に基づきいかなる法規を適用して原処分がなされたのかを、その理由提示の記載自体から了知し得るものと認められ、不服申立ての便宜を与えるという理由提示の趣旨・目的にも欠けるところはないといえるから、本件処分理由の提示に不備はない。(平30. 6.22 高裁(諸)平29-6)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平290006
- 裁決年月日
- 平成30年6月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203060
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/6請求手続
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№111
要旨
○ 請求人らは、贈与税の申告書を提出した者に対し有する金銭債権を保全するため、債権者代位権又は取立権の行使として、更正の請求をすることができる旨主張する。しかしながら、国税通則法(平成27年法律第9号による改正前のもの)第23条《更正の請求》第1項は、更正の請求をすることができる者として納税申告書を提出した者と規定しており、その趣旨は、申告納税方式では、納付すべき税額は課税要件に関する事実関係に最も通じている納税者自らの申告により確定することが原則とされており、その税額が過大であった場合の是正手続も、納税申告書を提出した納税者自らが行うことが申告納税方式に適合するからであると解される。また、納税者の債権者等の第三者が更正の請求をすることができるとすると、更正をした場合には納税者の課税標準等又は税額等に係る情報を当該第三者に知らせることになり、国税通則法第126条及び国家公務員法第100条《秘密を守る義務》第1項に規定する守秘義務に抵触することとなるが、その解除を規定した法令は存在しない。したがって、通則法は更正の請求をすることができる者を、納税申告書を提出した者に限定していると解するのが相当である。(平30. 6.22 高裁(諸)平29-6)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平290085
- 裁決年月日
- 平成30年6月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国税の滞納者から債務の免除(本件債務免除)を受けたことによる債務免除益を、本件債務免除を受けた事業年度(本件事業年度)の益金の額に算入して法人税等の申告をし、その後、国税徴収法第39条《無償又は著しい低額の譲受人等の第二次納税義務》に基づく第二次納税義務の納付告知処分(本件処分)を受けたが、当該第二次納税義務履行による損失は、法人税法第39条《第二次納税義務に係る納付税額の損金不算入等》第1項第1号に該当するため損金不算入となる等、当該債務免除益について滞納国税相当額が実質的に減額していることが反映されないまま、過大な税負担を強いられることになり不合理であること等から、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に該当するものとして更正の請求を認めるべきである旨主張する。しかしながら、本件処分は、民事訴訟法等において、調書に記載することにより判決と同一の効力を有することは規定されていないのであるから、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決と同一の効力を有する和解その他の行為」には該当しない。また、本件処分は、本件事業年度の益金及び損金の額のいずれも変動させるものではないから、同号に規定する「その申告、更正又は決定に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実に関する」ものではない。したがって、本件処分は国税通則法第23条第2項第1号に該当せず、請求人が提出した申告書に記載された課税標準等又は税額等の計算に誤りは認められないから、当該更正の請求は、国税通則法第23条第1項第1号の要件を満たさない。(平30. 6.22 大裁(法)平29-85)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平290143
- 裁決年月日
- 平成30年6月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、亡母の平成23年分の所得税の確定申告に関しては、原処分庁の指導に基づき平成25年7月に確定申告書を提出したのであるから、更正の請求の期限を定めた国税通則法第23条《更正の請求》第1項の適用上、その起算日となる法定申告期限は、平成25年分の所得税の法定申告期限である平成26年3月17日とすべきであって、請求人らが平成29年7月に原処分庁に提出をした更正の請求(本件更正の請求)は期限内に提出された適法なものである旨主張する。しかしながら、同項は、納税申告書を提出した者は、当該申告書の法定申告期限から5年以内に限り、更正の請求をすることができる旨規定し、また、各年分の所得税の法定申告期限は、所得税法第120条《確定所得申告》第1項に規定する期間の末日(確定申告期限)までとなり、これは、納税義務者が期限後申告書や修正申告書を提出している場合などの申告状況によって変わるものでない。そして、本件更正の請求は、平成23年分の所得税の修正申告書に係るものであるところ、同年分の所得税の法定申告期限は平成24年3月15日となり、同日から5年以内である平成29年3月15日までに限り、更正の請求をすることができることとなるから、本件更正の請求が期限を経過した後にされたものであることは明らかである。(平30. 6.18 東裁(所)平29-143)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平290137
- 裁決年月日
- 平成30年6月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、租税特別措置法(措置法)第42条の12の4《雇用者給与等支給額が増加した場合の法人税額の特別控除》に規定する法人税額の特別控除の金額(本件特別控除額)の計算に関し、法人税の確定申告書に添付された明細書に記載した給与支給額は、転記する際に誤った数字を転記したという単純な誤りであることなどから、本件特別控除額を増加させる更正の請求(本件更正の請求)は認められるべきである旨主張する。しかしながら、本件特別控除額は、措置法42の12の4第4項の規定により、請求人が確定申告書(当初申告書)に添付した明細書に記載された「雇用者給与等支給増加額」を基礎として計算した金額に限られることから、本件更正の請求において、本件特別控除額を増加することはできず、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求をすることができる場合には該当しない。(平30. 6.11 東裁(法)平29-137)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平290128
- 裁決年月日
- 平成30年5月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203990
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の兄が代表取締役を務める法人(本件会社)と請求人の間に雇用関係はなく、本件会社から請求人に支払われたとする金員(本件金員)は請求人の給与に該当せず、本件金員を本件会社からの給与と認定した原処分庁の判断は誤りである旨主張する。しかしながら、請求人の主張を前提とすると、本件各年分の給与所得の各収入金額は零円となり、各所得金額についても零円となることから、給与所得に係る各源泉徴収税額は、いずれも零円となる。そうすると、本件金員から差し引かれていたとする請求人の事業所に係る賃貸料が請求人の事業所得の必要経費とならないこととなり、これらを前提とすると、本件各年分における再調査決定後の還付金の額に相当する税額が過少となることはなく、また純損失等の金額も生じないことから、請求人がした更正の請求は、国税通則法第23条第1項の規定に該当する事由があるとは認められない。(平30. 5.23 東裁(所)平29-128)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平290068
- 裁決年月日
- 平成30年4月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続税の申告において土地の評価の基礎とした固定資産税評価額について、現況が山林であったにもかかわらず、地目を誤って宅地として認定していたとして、自治体の長から固定資産税の税額変更通知(本件変更通知)がされたことは、国税通則法施行令第6条《更正の請求》第1項第1号に規定する「申告、更正又は決定に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実のうちに含まれていた行為の効力に係る官公署の許可その他の処分が取り消されたこと」に該当する旨主張する。しかしながら、本件土地に係る相続税の「申告、更正又は決定に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実」とは、本件土地の本件相続開始時における現況をいうものであって、固定資産税評価額をいうものではない。また、本件変更通知は、地方税法第17条の5《更正、決定等の期間制限》第3項の規定により還付することができない固定資産税相当額について、返還金として支払う旨を通知するものであって、自治体の長が誤って本件変更通知の様式を使用して通知したものであると認められ、固定資産税の賦課決定を取り消して固定資産税額を減額するものではない。したがって、本件変更通知がされたことは、「申告、更正又は決定に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実のうちに含まれていた行為の効力に係る官公署の許可その他の処分が取り消されたこと」に該当せず、国税通則法施行令第6条第1項第1号の規定は適用できない。(平30. 4.12 大裁(諸)平29-68)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平290020
- 裁決年月日
- 平成30年3月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203990
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平290021
- 裁決年月日
- 平成30年3月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203990
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平290017
- 裁決年月日
- 平成30年3月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、A社との間で金融商品の出資契約(本件契約)を締結し、これにより生じた利息を雑所得に係る総収入金額として確定申告をした後、本件契約が民法及び消費者契約法に基づき取り消されたとして不当利得返還請求訴訟を提起した結果、請求人の請求を認容する旨の判決(本件判決)を得たことから、国税通則法(通則法)第23条《更正の請求》第2項第1号に該当し、更正の請求が認められると主張する。しかしながら、通則法第23条第2項による更正の請求が認められるためには、同項に規定する手続的要件を満たすだけでは足りず、同条第1項各号に掲げる税額が過大であるなどの実体的要件が満たされていることが必要であるところ、請求人は、満期日が到来した本件契約に係る元本及び利息について、償還金として受け取ることに代えて、その全額を新たな契約の元本の一部に再投資し、当該再投資を行った時点で利息を回収し現実の収入を得ており、また、仮に本件判決により本件契約が取り消されたものであるとしても、請求人が本件契約から得た利息に相当する経済的成果が失われたとは認められず、通則法第23条第1項第1号に規定する実体的要件を満たしていないから、更正の請求は認められない。(平30. 3. 6 名裁(所)平29-17)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平290090
- 裁決年月日
- 平成30年3月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、実質的に非営利型法人に該当することから、請求人が行った法人税の申告に誤りがあり、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求ができる旨主張する。しかしながら、請求人は非営利型法人に該当せず、普通法人に該当することが認められ、請求人が行った法人税の申告において、課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったとは認められない。したがって、請求人が行った更正の請求は認められない。(平30. 3. 1 東裁(法)平29-90)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平290086
- 裁決年月日
- 平成30年2月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203050
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第3号の委任を受けた国税通則法施行令第6条《更正の請求》第1項第3号に規定する「やむを得ない事情」の有無については、社会通念に照らし、企業規模や事業内容等を考慮し、総合的に判断すべきであるところ、請求人において帳簿書類の押収に類する事実や証拠収集が困難であった事情があることからすれば、請求人には「やむを得ない事情」がある旨主張する。しかしながら、請求人は、当該各事業年度の法人税の各確定申告書をいずれも法定申告期限までに提出しており、更に、請求人の代表取締役は、当該各事業年度に係る元帳や仕訳帳のデータを所持し、それらを基に当該各確定申告書を作成した旨を答述していることからすれば、それらの提出時点において、請求人が帳簿書類の押収等がされたことにより、その他の資料から課税標準等又は税額等を計算することが客観的に不可能な状況にあったと認めることはできない。したがって、請求人には、国税通則法施行令第6条第1項第3号に規定する「やむを得ない事情」があるとは認められない。(平30. 2.23 東裁(法)平29-86)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平290087
- 裁決年月日
- 平成30年2月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203990
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、資産運用を委託していた外国銀行(本件銀行)から受領した和解金(本件和解金)の一部を雑所得として申告後、当該雑所得の金額を増額する更正処分等を受けたが、本件和解金のうち請求人らが預け入れた資金を超える部分については、本件銀行と合意した運用方法による運用益の一部であり、当該運用益は当時の税制により非課税であること、仮に非課税に当たらないとしても、除斥期間経過後に支払を受けたものであり課税されないことから、上記更正処分等による納付すべき税額は過大であるとして、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求ができる旨主張する。しかしながら、本件和解金に係る課税の範囲、収入すべき時期及び所得区分の問題については、上記更正処分等に係る裁決において、既に判断されているところ、請求人らの主張を認めるに足りる新たな証拠の提出はなく、請求人らが本件和解金を受領するまでの事実関係について上記裁決と異なる点は認められないことに加え、本件銀行における実際の運用が上記の合意した運用方法のとおり履行されていなかったことは明らかであるから、上記更正処分等に係る納付すべき税額が過大であるとの事実は認められず、請求人らの更正の請求は同号に該当しない。(平30. 2.23 東裁(所)平29-87)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平290014
- 裁決年月日
- 平成30年2月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203990
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人名義の所得税又は所得税及び復興特別所得税の各確定申告書が提出された事実を知らず、当該申告書に記載された事業所得は、請求人の元夫に帰属することから、請求人の事業所得の金額を零円とする更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、①各確定申告書を請求人名義で提出していること、②当該各申告書に記載された事業所得の帰属主体が請求人であることを前提として各確定申告書を作成していたこと、③各確定申告書の提出に伴い納付すべき税額が発生することを各確定申告書の提出時から認識していたことが認められ、また、請求人が審査請求時に提出した書類によっても請求人の主張を認めるに足るものはないことからすれば、元夫が当該事業所得の帰属主体であると認めることはできない。(平30. 2.20 名裁(所)平29-14)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平290013
- 裁決年月日
- 平成30年1月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、証券会社との間で締結した商品先物取引の委託契約(本件委託契約)について、当該証券会社に本件委託契約の解除又は取消しを行う旨を記載した通知書(本件通知書)を送付したことにより、本件委託契約はその効力を失い、本件委託契約に基づく商品先物取引の利益が消滅したのであるから、更正の請求が認められるべきである旨主張する。しかしながら、本件通知書の送付以前にされた請求人と当該証券会社との間の和解により、請求人は、本件委託契約の解除権及び取消権を放棄したものと認められ、その効力は和解調書への記載により確定し、当該和解の成立後において、当該証券会社が請求人に対して当該和解の内容に関し新たな債務不履行等を行った事実も認められないから、請求人は、本件委託契約を解除し、又はこれを取り消すことはできず、したがって、請求人の主張する事由は、更正をすべき理由には当たらない。(平30. 1.25 広裁(所)平29-13)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平290067
- 裁決年月日
- 平成29年12月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203990
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人及び請求人の亡母が役員を務める法人から役員報酬請求事件における裁判上の和解に基づき支払を受けた解決金(本件解決金)は、①平成26年分の給与所得ではなく平成25年分以前の給与所得に該当し、かつ、②当該給与所得についての源泉徴収をされるべき所得税及び復興特別所得税(所得税等)の額(源泉徴収税額等)を請求人の平成26年分の所得税等の還付金の額に相当する税額の計算上控除すべきであり、以上を前提に請求人の当該税額を算定すればこれが過少となるから、請求人には国税通則法第23条《更正の請求》第1項第3号の規定に該当する事由がある旨主張する。しかしながら、所得税法第120条《確定所得申告》第1項第5号にいう「源泉徴収をされた又はされるべき所得税の額」とは、同法の源泉徴収の規定(同法第4編(源泉徴収))に基づき正当に徴収をされた又はされるべき所得税の額を意味するものであると解するのが相当であるところ、本件解決金が平成25年分以前の給与所得に該当するとした場合、請求人の平成26年分の給与等の収入金額は零円となることから、同年分の給与所得の金額も零円となり、また、同年分の給与所得についての「正当に」源泉徴収をされるべき所得税等の額、すなわち源泉徴収税額等も零円となる。そして、請求人の平成26年分の給与所得の金額及び源泉徴収税額等が、いずれも零円となることを前提として、請求人の同年分の所得税等の還付金の額に相当する税額を算定すると、これが過少とはならないから、請求人がした更正の請求は、国税通則法第23条第1項第3号に該当する事由がないこととなる。(平29.12.15 東裁(所)平29-67)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平290018
- 裁決年月日
- 平成29年8月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正の請求において、所得税及び復興特別所得税(所得税等)の期限後申告(原処分庁による調査の結果に基づくもの)に係る事業所得の金額の計算上必要経費に算入されなかった費用があるため、当該期限後申告に係る所得税等の課税標準ないし納付すべき税額が過大になっている旨主張する。しかしながら、当該期限後申告に係る事業所得の金額の計算上、店舗において支払われていた必要経費については、日々の売上げから店舗責任者が支出していたものとして、その額を必要経費に算入するとともにその同額を収入金額に算入しているのであるから、請求人の主張する仕入代(店舗において支払われていた経費)が当該事業所得の金額の計算上考慮されていなかったとしても、結果として事業所得の金額は減少しない。また、店舗において支払われていた必要経費以外の経費については、当該期限後申告に係る事業所得の金額の計算上、請求人の申述した金額に基づいて算出されたところ、請求人の主張するその他の経費が上記請求人の申述に基づいて算定された金額を上回るものであることを認めるに足りる証拠はない。したがって、請求人の主張する必要経費は、当該期限後申告に係る事業所得の金額を減少させるものではないから、請求人の主張は認められない。(平29. 8.29 大裁(所・諸)平29-18)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平290024
- 裁決年月日
- 平成29年8月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№108
要旨
○ 請求人は、新株予約権の行使により取得した株式に係る租税特別措置法第29条の2《特定の取締役等が受ける新株予約権等の行使による株式の取得に係る経済的利益の非課税等》第4項の規定により譲渡とみなされるもの(本件みなし譲渡)のうち、同条第1項に規定する経済的利益(本件権利行使益)については、本件みなし譲渡の全てが株式の保有によって生じた値上がり益、すなわち株式譲渡益と考えるのが相当であり、また、請求人は同条第4項に規定する特定株式の移転の日においてK国の居住者であるから、本件権利行使益は、日本国政府とK国政府との租税協定(本件協定)の規定が適用され、K国に課税権がある旨主張する。しかしながら、本件みなし譲渡に係る譲渡所得は、所得税法第161条《国内源泉所得》第1号に規定する資産の譲渡により生ずる国内源泉所得であるから、租税特別措置法第37条の12《恒久的施設を有しない非居住者の株式等の譲渡に係る国内源泉所得に対する課税の特例》第1項の規定により、その全体について15%の税率を適用して分離課税の対象になるところ、この国内法上の課税関係が本件協定上受ける制限についてみると、本件みなし譲渡に係る譲渡所得のうち本件権利行使益は、請求人が内国法人であるF社から付与を受けた新株予約権を日本国の居住者である時に行使することにより生じたものであるから、本件権利行使益に係る日本国の課税権については、本件協定による制限を受けないことになり、同項に基づいて15%の税率で分離課税の対象となる。したがって、本件権利行使益については、国内法の規定により、国内源泉所得として日本国で課税を受けることになる。(平29. 8.22 東裁(所)平29-24)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平290003
- 裁決年月日
- 平成29年7月26日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100203070
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№108
要旨
○ 請求人は、請求人が所得税及び復興特別所得税並びに消費税及び地方消費税に係る各更正の請求を行ったのに対し、原処分庁が当該各更正の請求について、いずれも更正をすべき理由がない旨の各通知処分(本件各通知処分)を行ったところ、本件各通知処分に係る各通知書(本件各通知書)には、いずれも根拠法令の記載がなく、具体的な理由が記載されていないことから、法令が要求する理由附記の趣旨を満たしておらず、理由に不備がある旨主張する。しかしながら、理由の提示を求めた趣旨に照らせば、適用法令を条文の番号という形で記載しなければならないと解する理由はなく、本件各通知書に記載された理由には、納税義務の成立時期の考え方、歯列矯正治療に係る治療費に係る当てはめ及び国税通則法第23条《更正の請求》第1項に規定する更正の請求に該当しないことについて、原処分庁の恣意の抑制と請求人の不服申立ての便宜という趣旨を充足する程度に具体的な根拠を明らかにしているといえるから、法令の要求する理由の提示として欠けるものはないと認められる。(平29.7.26 名裁(所・諸)平29-3)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平280146
- 裁決年月日
- 平成29年6月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 被相続人の亡夫の遺産分割協議(本件分割協議)が裁判により無効と確定し、請求人らが被相続人の遺言に基づき取得した財産に異動があったとして、被相続人の相続に係る相続税について各更正の請求(本件更正請求)をした事案において、請求人らは、無効原因を自らの意思で作出して表示とは異なる真実の課税要件事実を知っていた場合には更正の請求ができないが、本件では、そのような事情が認められないので、更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、請求人らが受け取り、読んだことを認めている書面の作成時期や文言、これらが相続人全員に送付ないし交付されたこと、その後の請求人らの対応などからすれば、請求人らは、実際には本件分割協議に係る遺産分割協議書(本件分割協議書)のとおり、遺産分割する意思はないにもかかわらず、本件分割協議書を作成して、被相続人の亡夫の遺産分割協議が有効に成立した外形を作出したと認められる。したがって、請求人らが、国税通則法(平成23年法律第114号による改正前のもの)第23条《更正の請求》第1項所定の期間内に更正の請求をしなかったことにつきやむを得ない理由があるとはいえないから、同条第2項第1号による更正の請求は認められない。(平29. 6.21 東裁(諸)平28-146)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平280146
- 裁決年月日
- 平成29年6月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203070
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、請求人らがした更正の請求(本件更正請求)は、相続税法(平成23年法律第82号による改正前のもの)第32条《更正の請求の特則》第6号の要件を具備するか否かを判断すべきであるところ、更正をすべき理由がない旨の各通知処分(本件通知処分)は、国税通則法(平成23年法律第114号による改正前のもの)第23条《更正の請求》第2項第1号に該当しないことの理由を述べたものであるにすぎず、相続税法第32条第6号に該当しないことの理由については、何らの理由の記載もないので、本件通知処分は理由の記載に不備があり違法である旨主張する。しかしながら、本件更正請求に係る根拠法令は、国税通則法第23条第2項第1号であり、本件通知処分に係る処分の理由書には、同号の適否及びその理由について記載され、理由附記に不備はない。(平29. 6.21 東裁(諸)平28-146)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平280111ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成29年4月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、取引先と締結した業務委託契約(本件業務委託契約)に係る業務委託収入(本件収入)を益金の額に算入するなどして、法人税並びに消費税及び地方消費税に係る各事業年度並びに各課税期間の申告(本件法人税等申告)をした後に確定した取引先から提起された本件業務委託契約に係る損害賠償請求訴訟の判決(本件確定判決)は、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する判決に該当し、本件確定判決による事実に基づけば、請求人が行った本件法人税等申告は同条第1項第1号に規定する課税標準等又は税額等の計算には誤りがあったことに該当するから、各更正の請求(本件各更正請求)は認められる旨主張する。しかしながら、法人税法上、法人の所得の金額の計算について、当該事業年度において生じた損失の額は、その発生事由を問わず当該事業年度の損金の額に算入するのが一般に公正妥当と認められる会計処理の基準に従ったものであるから、本件確定判決に基づく損害賠償金の支払いによる損失について当該事業年度前の各事業年度に遡及して本件収入を修正することはできず、消費税法上も、本件確定判決により当該課税期間前の各課税期間における課税資産の譲渡等が取り消され、又は無効とされたものではないから、本件各更正請求は国税通則法第23条第1項各号に掲げる課税標準等又は税額等が過大であるなどの実体的要件を欠くことになる。したがって、本件各更正請求は認められない。(平29. 4. 4 東裁(法・諸)平28-111)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平280004ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成29年3月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成27年分の所得税及び復興特別所得税(所得税等)について、租税特別措置法関係通達(平成27年7月7日付課資3−4ほかによる改正前のもの)37の12の2−5《更正の請求による更正により上場株式等に係る譲渡損失の金額があることとなった場合》(本件通達)に定める更正の請求により、租税特別措置法第37条の12の2(平成25年法律第5号による改正前のもの)《上場株式等に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除》第6項に規定する特例(本件特例)を適用した更正の請求を認めるべきであると主張する。しかしながら、租税特別措置法第37条の12の2第8項は、本件特例の適用要件として、「その後において連続して確定申告書を提出している」ことを要求しており、同条第13項は、同項が委任する租税特別措置法施行令第25条の11の2(平成25年政令第169号による改正前のもの)《上場株式等に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除》第11項第2号及び第5号に規定する事項を記載しなければならない旨規定しているところ、請求人は、上場株式等に係る譲渡損失が生じた年分後も確定申告書を提出しているものの、平成26年分の所得税等の確定申告書に租税特別措置法施行令第25条の11の2第11項第2号及び第5号に規定する事項を記載していないことから、平成27年分の所得税等について本件特例の適用を受けることはできず、したがって、本件特例の適用を求める更正の請求は認められない。また、本件通達は、上場株式等に係る譲渡損失の金額が生じた年分につき更正の請求ができる旨の定めであることが文理上明らかであるから、当該上場株式等に係る譲渡損失が生じた年分の翌年以後の年分について、本件通達を適用することはできない。(平29. 3.17 高裁(所)平28-4)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平280004
- 裁決年月日
- 平成29年2月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①請求人が投資先と締結した投資契約(本件投資契約)の元本債権(本件債権)の全額の返還を受けることを前提に、本件債権に係る利息を雑所得として捉えることができたところ、投資先の破産手続(本件破産手続)における最後配当の確定という事実により、配当を受けた部分を除き本件債権が消滅したことになるから、申告の計算の基礎としていた「本件債権の全額の返還を受けられる」という事実と異なることが確定したといえ、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に基づく更正の請求が認められる旨、②本件破産手続における最後配当の確定という事実は、配当金以外は本件債権が返還されないことを示す事実であり、これは、請求人から投資先に対する黙示による解除の意思表示を包含するものであると考えられ、本件投資契約の一部が解除されたことになるから、同項第3号及び国税通則法施行令第6条《更正の請求》第1項第2号に基づく更正の請求が認められる旨主張する。しかしながら、①国税通則法第23条第2項第1号に基づいて更正の請求をするためには、訴訟等の手続において、申告に係る課税標準等の計算の基礎となった事実の存否、効力等を直接、審判の対象とし、判決により当該事実と異なることが確定することが必要であるところ、最後配当の確定は、破産債権者に対する配当額を定める手続にすぎず、同号に規定する事実に該当しないため、同号に基づく更正の請求は認められない。また、②国税通則法施行令第6条第1項第2号に規定する場合とは、その文言どおり、法定解除権又は約定解除権の行使、若しくは契約の成立後に生じたやむを得ない事情による合意解除があった場合を意味すると解されるところ、最後配当の確定が、これらの事由に該当しないことは明らかであり、他に請求人が本件投資契約を解除し又は取り消した事実も認められないことから、同号に規定する事実があることを理由とする国税通則法第23条第2項に基づく更正の請求は認められない。(平29. 2.14 仙裁(所)平28-4)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平280004
- 裁決年月日
- 平成29年2月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、投資先の資産状況及び支払能力から客観的に判断した場合、遅くとも平成18年12月末時点において、請求人の投資先に対する元本債権(本件債権)の全額を回収できないことが明らかになっていたことから、本件債権が所得税法第51条《資産損失の必要経費算入》第4項に規定する貸倒損失に該当するものとして、これを平成18年分の雑所得の金額の計算上、必要経費に算入すべきであり、更正の請求が認められる旨主張する。しかしながら、仮に、平成18年12月末時点において本件債権が貸倒損失の要件を満たしていたとすれば、それは平成18年分の確定申告時に必要経費に算入して申告すべきであったことを意味し、これに係る更正の請求は、国税通則法第23条《更正の請求》第1項(平成23年法律第114号による改正前のもの)の規定に基づき、法定申告期限から1年以内に行わなければならないところ、請求人が行った更正の請求はその期限を徒過して行なわれたものであることは明らかである。また、請求人は、本件債権の一部につき、平成19年において投資先から実際に返還を受けていた以上、平成18年12月末時点において、本件債権の全額が回収不能であったといえず、貸倒損失の要件を満たしていなかったと認められるから、貸倒損失が平成18年12月末時点で生じていたことを理由とする更正の請求は認められない。(平29. 2.14 仙裁(所)平28-4)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平280083
- 裁決年月日
- 平成29年2月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、租税特別措置法第42条の12の4《雇用者給与等支給額が増加した場合の法人税額の特別控除》に規定する法人税額の控除(本件特別控除)の適用に関し、「雇用者給与等支給増加額」欄を「0円」と記載した別表六(二十)(本件明細書)を添付した確定申告書(本件確定申告書)を提出しているのであるから、本件特別控除を適用する意思があったことは明らかであること及び本件特別控除の適用要件を満たしているにもかかわらずその記載は入力ミスによるもので同条第2項第3号の規定に従っていないものとなっていることなどから、「雇用者給与等支給増加額」欄の金額を増加させ、本件特別控除の適用による控除を求める更正の請求は認められる旨主張する。しかしながら、本件特別控除の適用により控除を受けることができる金額は、飽くまで、確定申告書(当初申告書)に添付された書類に記載された雇用者給与等支給増加額を基礎として計算した金額に限られるところ、本件確定申告書に添付された本件明細書の「雇用者給与等支給増加額」欄には「0円」と記載されており、当該金額(0円)を基礎として計算した本件特別控除の適用により控除を受けることができる金額は0円となり納付すべき税額が過大であるとは認められないから、更正の請求は認められない。(平29. 2. 6 東裁(法)平28-83)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平280033
- 裁決年月日
- 平成29年1月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、本件における各更正の請求(本件各更正請求)は、相続税の法定申告期限から5年以内に行っているから、国税通則法(通則法)第23条《更正の請求》第1項所定の要件を満たす旨主張する。しかしながら、同項は、課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあった場合に更正の請求をすることができる旨規定しているところ、請求人らは、期限内申告時及び修正申告時において未分割財産がいまだ分割されていなかったため、相続税法第55条《未分割遺産に対する課税》の規定に基づき、これを法定相続分の割合に従って取得したものとしてその課税価格を計算したものであり、この点について、国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は計算に誤りがあったとは認められないから、本件各更正請求は、通則法第23条第1項所定の要件を満たすものではない。(平29. 1. 6 大裁(諸)平28-33)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平280075
- 裁決年月日
- 平成28年12月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203990
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所得税の更正の請求において、修正申告で計上した不動産所得の金額は、地代を一切受領していないので零円である旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条《更正の請求》第1項に規定する更正の請求は、自ら計算した所得金額等を記載した申告内容の更正を請求する納税者側において、その申告内容が真実に反するものであることの主張立証をすべきであると解するのが相当であるところ、請求人は、更正の請求書に、更正請求の理由の基礎となる事実を証明する書類を添付しておらず、当審判所からの当該書類の提出の求めに対しても、一切提出しない旨申し立ててこれに応じなかった。したがって、修正申告の内容が真実に反することについて、請求人による立証はなされていないから、更正の請求は認められない。(平28.12.20 東裁(所)平28-75)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平280003
- 裁決年月日
- 平成28年12月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203990
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続税の期限後申告書を提出した後に更正の請求(本件更正請求)をしたのは、その法定申告期限以前に、原処分庁所属の相談担当職員(本件相談担当職員)から申告書の提出は不要である旨明言され、これに従ったことで請求人の申告義務は完了したことによるものであるから、本件更正請求に係る更正をすべき理由がない旨の通知処分(本件通知処分)は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、一般に、税務署の窓口における税務相談は、申告納税制度を適正かつ円滑なものにするための行政サービスの一環として、相談担当職員が相談者の提示した資料及びその相談内容の範囲内で検討して一応の判断を説明するものであり、このような相談担当職員の説明によって納税義務が確定する旨の法令上の規定はないことからすれば、仮に、本件相談担当職員が申告書の提出は不要である旨の説明をしていたとしても、本件通知処分の適法性に影響を及ぼすものではない。(平28.12. 8 仙裁(諸)平28-3)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平280067ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成28年12月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、業務委託契約に係る売上げを益金の額に算入するなどして、本件の各事業年度及び各課税期間(本件各期間)の法人税並びに消費税及び地方消費税(法人税等)の申告等をしていたところ、当該業務委託契約に係る損害賠償請求事件の判決(本件確定判決)は、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する判決に該当し、実体法上も、本来認められる業務委託に係る売上げを前提に計算した場合の税額(本来あり得べき課税額)を大きく超える額の法人税等を納付していたのであるから、その減額を求める各更正の請求(本件各更正請求)は認められるべきである旨主張する。しかしながら、法人税法上、当該事業年度において生じた損失の額は当該事業年度の損金の額とすべきものであり、当該事業年度前の各事業年度に遡及して所得の金額を修正すべきものではないから、本件確定判決によって支払うこととなった損害賠償金について、本件各期間に遡及して所得の金額を修正することはできず、本件各期間における所得金額又は納付すべき税額が過大となることはない。また、消費税法上も、本件確定判決によって課税資産の譲渡等が取り消され、又は無効とされたものではないから、本件各期間における課税資産の譲渡等の対価の額又は納付すべき税額が過大となることはない。したがって、本件各更正請求は、同条第1項各号に掲げる課税標準等又は税額等が過大であるなどの実体的要件を欠くため、認められない。(平28.12. 6 東裁(法・諸)平28-67)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平280048
- 裁決年月日
- 平成28年11月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①所得税等の確定申告において雑所得の総収入金額に算入した外国法人への投資に係る収入(本件配当収入)は、その取引の特殊性等からすれば、現実に入金があった時点でその収益が確定すること、②所得税等の確定申告において事業所得の総収入金額(消費税等の確定申告においては課税標準額)に算入した仲介手数料収入(本件仲介手数料収入)は、その基因となる契約が役務提供契約であり、本件仲介手数料収入の計上時期は、請求人による役務提供が完了した時、すなわち請求人が投資家に所定の配当金を交付した時とすべきであることから、請求人の所得税等及び消費税等の確定申告に係る更正の請求(本件各更正の請求)は認められるべきである旨主張する。しかしながら、①請求人の主張する取引の特殊性は、本件配当収入の原因となる権利の確定を左右する事情ではないこと、②請求人が提出した書類は、本件仲介手数料収入の基因となる契約が請求人の主張する内容の役務提供契約であることを立証する証拠として十分ではなく、また当審判所の調査によっても請求人が主張する事実を認めるに足る証拠は見当たらないことから、本件配当収入及び本件仲介手数料収入の計上時期に関する請求人の主張には理由がなく、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求事由は認められない。(平28.11. 1 東裁(所・諸)平28-48)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平280049
- 裁決年月日
- 平成28年11月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①所得税等の確定申告において雑所得の総収入金額に算入した外国法人への投資に係る収入(本件配当収入)は、その取引の特殊性等からすれば、現実に入金した時点でその収益が確定すること、②所得税等の確定申告において事業所得の総収入金額(消費税等の確定申告においては課税標準額)に算入した仲介手数料収入(本件仲介手数料収入)は、その基因となる契約が役務提供契約であり、本件仲介手数料収入の計上時期は、請求人による役務提供が完了した時、すなわち請求人が投資家に所定の配当金を交付した時とすべきであることから、請求人の所得税等及び消費税等の確定申告に係る更正の請求(本件各更正の請求)は認められるべきである旨主張する。しかしながら、①請求人の主張する取引の特殊性は、本件配当収入の原因となる権利の確定を左右する事情ではないこと、②請求人が提出した書類は、本件仲介手数料収入の基因となる契約が請求人の主張する内容の役務提供契約であることを立証する証拠として十分ではなく、また当審判所の調査によっても請求人が主張する事実を認めるに足る証拠は見当たらないことから、本件配当収入及び本件仲介手数料収入の計上時期に関する請求人の主張には理由がなく、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求事由は認められない。(平28.11. 1 東裁(所・諸)平28-49)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平280050
- 裁決年月日
- 平成28年11月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①所得税等の確定申告において雑所得の総収入金額に算入した外国法人への投資に係る収入(本件配当収入)は、その取引の特殊性等からすれば、現実に入金した時点でその収益が確定すること、②所得税等の確定申告において事業所得の総収入金額(消費税等の確定申告においては課税標準額)に算入した仲介手数料収入(本件仲介手数料収入)は、その基因となる契約が役務提供契約であり、本件仲介手数料収入の計上時期は、請求人による役務提供が完了した時、すなわち請求人が投資家に所定の配当金を交付した時とすべきであることから、請求人の所得税等及び消費税等の確定申告に係る更正の請求(本件各更正の請求)は認められるべきである旨主張する。しかしながら、①請求人の主張する取引の特殊性は、本件配当収入の原因となる権利の確定を左右する事情ではないこと、②請求人が提出した書類は、本件仲介手数料収入の基因となる契約が請求人の主張する内容の役務提供契約であることを立証する証拠として十分ではなく、また当審判所の調査によっても請求人が主張する事実を認めるに足る証拠は見当たらないことから、本件配当収入及び本件仲介手数料収入の計上時期に関する請求人の主張には理由がなく、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求事由は認められない。なお、請求人は、本件配当収入及び本件仲介手数料収入のうち未収部分の金額については、貸倒れ又は回収不能(貸倒等)の状態にある旨を予備的に主張するが、請求人が主張する事情は、取引先が未収部分の金額の支払を履行していないことやそのいきさつ等について説明するにすぎず、取引先が債務超過の状況にあったか否かになどについて、何ら具体的な主張立証をしていないから、取引先の資産状況、支払能力等からみて、貸倒等の状態にあることが明らかになったことは認定できない。(平28.11. 1 東裁(所・諸)平28-50)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平280018
- 裁決年月日
- 平成28年10月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、亡父(本件被相続人)の死亡による相続(本件相続)に係る相続税の申告において課税価格に含めていたとする貸付金債権(本件貸付金)について、その後、本件貸付金の債務者である法人(本件法人)を再生債務者とする再生手続における再生債権の査定の裁判において、本件貸付金の額を0円とする旨の決定(本件査定決定)を受けたことから、国税通則法(平成23年法律第114号による改正前のもの)(通則法)第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する「その申告に係る課税標準等又は税額の計算の基礎となった事実に関する訴えについての判決(判決と同一の効力を有する和解その他の行為を含む。)により、その事実が当該計算の基礎としたところと異なることが確定したとき」に該当する旨主張する。しかしながら、本件貸付金は、本件法人の決算報告書に「長期借入金」としてその計上があり、本件相続に係る遺産分割協議書にも相続財産としてその記載がある。一方で、本件貸付金については、本件被相続人が昭和55年に本件法人の属するグループから独立した際に放棄したこととされ、また、本件被相続人が死亡の直前に作成した書面において、「個人に帰すべき理由がない」などと記され、本件貸付金は、本件相続の開始日当時において既に、その権利関係に疑義があることが客観的に顕れていたものであるということができる上に、本件相続に係る相続税の申告書作成者は、これらの事情を把握した上で、なお、本件貸付金を課税価格に含めて同相続税の申告書を作成し、請求人は、これによって、同相続税の申告をしたものと認められる。また、本件査定決定は、本件貸付金について、一件記録によるも認めるに足りず、仮に貸付けがあったとしても既に放棄されている旨判断したにとどまり、本件貸付金がもともと不存在ないし無効であったなどと、その権利関係を根底から覆すような判断をしたものではない。以上の本件貸付金に係る事実関係及び本件査定決定の判断内容に加え、通則法第23条第2項の趣旨にも鑑みれば、本件査定決定は、同項第1号に規定する「判決と同一の効力を有する和解その他の行為」に当たらないものと認められる。(平28.10.21 大裁(諸)平28-18)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平280039
- 裁決年月日
- 平成28年10月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203070
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、自身が原処分庁に提出した更正の請求に対し、原処分庁が行った更正をすべき理由がない旨の各通知処分における理由の提示(本件理由の提示)には、①課税要件事実がないとの結論のみでその判断過程や理由についての提示がないこと及び②法令解釈が導かれる理由についての提示がないことなどから、原処分に係る理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、本件理由の提示には、原処分の基礎とされた事実、関係法令及びその法令解釈等が請求人において了知し得る程度の理由が提示されており、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を知らせて不服の申立てに便宜を与えるという行政手続法第8条《理由の提示》第1項本文の趣旨に照らし、法の要求する理由の提示として欠けるものではない。(平28.10. 5 東裁(諸)平28-39)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平280021
- 裁決年月日
- 平成28年8月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の過年度の法人税に係る訴訟の確定判決(本件判決)は、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する「その申告、更正又は決定に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実に関する訴えについての判決」に該当するとした上で、本件判決において、法人税法第23条《受取配当等の益金不算入》第1項の規定等は、請求人が当初適用した事業年度の前事業年度(本件前事業年度)において適用される旨判示されたのであるから、本件判決に基づく更正の請求(本件更正請求)は認められる旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第2項第1号に基づく更正の請求が認められるためには、同条第1項各号に掲げる税額が過大等であるとの実体的要件を充足することが必要であるところ、請求人は、本件前事業年度の法人税の確定申告書において、受取配当等の益金不算入の規定等の適用を受けるに当たり必要とされる所定の記載をすることが可能であったにもかかわらず、これをしなかったものと認められ、その記載をしなかったことにつきやむを得ない事情も認められないことから、本件更正請求は、本件前事業年度の税額が過大等であるなどの実体的要件を欠き認められない。(平28. 8.25 東裁(法)平28-21)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平280006
- 裁決年月日
- 平成28年8月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203990
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各更正の請求に対する判断を本件破産債権に対する配当が実施するまで待つように書面で求めたにもかかわらず、これを無視してなされた本件各更正の請求についていずれも更正をすべき理由がない旨の各通知処分(本件各通知処分)は裁量権の逸脱、濫用であるから、配当実施分について取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、本件更正の請求に更正をすべき理由がないことについて、当該配当の実施の有無は関係なく、本件各通知処分を取り消すべき事由はない。(平28. 8.19 大裁(法)平28-6)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平280006
- 裁決年月日
- 平成28年8月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、破産会社が過去の事業年度に顧客から収受して益金の額に算入した利息制限法所定の制限を超える利息及び遅延損害金につき、いわゆる過払金返還請求権が破産債権として確定し、これが破産債権者表に記載されたことから、当該破産債権に対応する利息制限法所定の制限を超える利息及び遅延損害金を、その収受した日の属する各事業年度の所得金額から減算すべきであるとして、国税通則法第23条《更正の請求》の規定に基づき更正の請求をすることができる旨主張する。しかしながら、上記事由(過払金返還請求権が破産債権として確定)は、前期損益修正として、上記事由が生じた日の属する事業年度の特別損失として処理すべきであるから、その収受した日の属する各事業年度の法人税の課税標準ないし税額の計算に影響を及ぼすものとはいうことができない。したがって、上記事由をもって、本件各事業年度の法人税の課税標準等又は税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかった又は当該計算に誤りがあったとは認めることができない。(平28. 8.19 大裁(法)平28-6)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平270038
- 裁決年月日
- 平成28年6月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、相続人である請求人(請求人A)と金融機関との間で和解(本件和解)が成立したことにより、相続税の申告(本件申告)に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎とした事実とは異なる事実が確定した旨主張する。しかしながら、本件和解の基となった訴訟は、請求人Aと金融機関の間における同人名義口座に係る預金契約による預金払戻請求権に基づく預金等の支払を求める争いであり、被相続人の遺産の範囲又は価額等、本件申告に係る税額の計算の基礎となった事実を争点とするものではないから、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する「申告等に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実に関する訴え」には該当しない。したがって、本件和解は、本件申告に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった遺産の範囲又は価額等に関する事実について、当該事実と異なる事実を確認し又は異なる事実を前提として成立したものとは認められないから、本件和解により、本件申告に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実が、当該計算の基礎としたところと異なることが確定したとはいえない。(平28. 6.24 名裁(諸)平27-38)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平270040
- 裁決年月日
- 平成28年3月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203990
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、「東日本大震災に関する諸費用の法人税の取扱いについて(法令解釈通達)」(本件通達)の定めに基づき、被災した資産の修繕費用の見積額(本件災害損失特別勘定の額)を東日本大震災のあった日の属する事業年度に損金の額に算入し、翌事業年度(本件事業年度)において益金の額に算入した処理(本件処理)について、修繕工事を行っていない本件事業年度の本件処理により過大な税額等が発生することは「東日本大震災の被災者等に係る国税関係法律の臨時特例に関する法律」の趣旨に矛盾し、本来被災した資産の修繕工事を行った事業年度において益金の額に算入すべきであり、課税標準等の計算に誤りがあるから、更正すべき理由がある旨主張する。しかしながら、請求人の本件通達の定めに基づき行った本件処理は、法人税法上適法な処理であり、請求人は、本件事業年度の終了の日までに延長確認申請書を提出することで、本件災害損失特別勘定の額を益金の額に算入する時期として修繕完了事業年度を選択することもできたのであって、請求人の選択誤りを理由とする更正の請求を認めることはできず、請求人の更正の請求には更正すべき理由はない。(平28. 3.23 関裁(法)平27-40)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270115
- 裁決年月日
- 平成28年3月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、原処分庁による各更正処分(本件各更正処分)の後に国税庁長官が公表した評価方法に基づいて計算した結果、相続税額が過大となったため、それぞれ更正の請求(本件各更正の請求)をしたのであるから、租税法律主義に基づいた適正・公平な課税の執行を逸脱した状態である本件各更正処分を是正しない旨の各通知処分(本件各通知処分)は違法である旨主張する。しかしながら、本件各更正の請求に基づく更正については、国税通則法(平成23年法律第114号による改正前のもの)第70条《国税の更正、決定等の期間制限》第2項第1号の規定が適用されるところ、本件各更正の請求は、法定申告期限から6年余り後にされており、請求時において、既に同号に規定する減額更正をし得る期間(法定申告期限から5年)を経過している。そして、同号の規定は、納税者に過大な課税が行われていたとしても、一定の期間を経過した場合には、税負担の適正を図る要請よりも租税法律関係の早期安定を図る要請を優先させ、継続した事実状態を確定的なものに高めて課税処分の安定を図る趣旨で、国税通則法第71条《国税の更正、決定等の期間制限の特例》のような除斥期間の延長に関する特別の規定がない限り、減額更正を除斥期間の制限に服するものとしたと解される。したがって、更正に係る除斥期間を経過している以上、もはや更正をすることはできないから、更正をすべき理由がないとした本件各通知処分は適法である。(平28. 3.18 東裁(諸)平27-115)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平270051
- 裁決年月日
- 平成28年3月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国の広報活動が不十分で確定申告までに租税特別措置法(平成26年法律第10号による改正前のもの。以下「措置法」という。)第10条の2の2《エネルギー環境負荷低減推進設備等を取得した場合の特別償却又は所得税額の特別控除》第1項及び第6項に規定するエネルギー環境負荷低減推進設備等(本件設備等)に係る減価償却費の特別償却(本件特別償却)の存在を知り得なかった場合には、国税通則法第23条《更正の請求》第1項及び第2項に該当する事実がなくとも、更正の請求書に本件特別償却に係る必要経費の記載及び本件設備等の償却費の額の計算に関する明細書の添付があるから、本件特別償却の適用を受ける旨の更正の請求には理由がある旨主張する。しかしながら、所得税について更正の請求ができるのは、国税通則法第23条第1項及び第2項並びに所得税法第152条《各種所得の金額に異動を生じた場合の更正の請求の特例》所定の事由がある場合に限られるから、かかる場合に該当しない以上、請求人の申告について更正をすべき理由は認められない。(平28. 3.11 大裁(所)平27-51)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270104
- 裁決年月日
- 平成28年3月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正の請求において、請求人の代表取締役が第三者に支払った利息は、請求人が保有していた有価証券の価値を維持するためのもので、請求人にとって必要な支出であるから、当該利息の一部は支払手数料(本件支払手数料)として請求人の経費として認められる旨主張する。しかしながら、更正の請求は、自ら計算した所得金額等を記載した申告内容の更正を請求する納税者側において、その申告内容が真実に反するものであることの主張立証をすべきであると解するのが相当であるところ、本件支払手数料については、役務提供が行われた事実及び役務提供以外の支払うべき事由並びに金員が支払われた事実が認められず、また、本件支払手数料について総勘定元帳に計上をした事実もないことから、請求人に本件支払手数料に係る支払債務が請求人の代表取締役に対して生じていたとはいえない。このように、請求人は、更正の請求をする理由の基礎となる事実を証明するに足りる証拠等を示して、その理由を合理的に説明しておらず、本件支払手数料が更正の請求に係る事業年度に計上漏れとなって、法人税法第22条《各事業年度の所得の金額の計算》第3項各号に掲げる額のいずれかに該当する事実は確認されないことから、請求人が自ら計算した所得金額等を記載した申告内容が真実に反し、更正の請求に理由があることが立証されていない。したがって、法人税の確定申告書に記載された課税標準等又は税額等が過大であったとは認められない。(平28. 3. 4 東裁(法)平27-104)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平270020
- 裁決年月日
- 平成28年1月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203070
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正処分(本件更正処分)に係る通知書(本件通知書)には、具体的な理由が明らかにされておらず、いかなる理由で本件更正処分がされたのか理解できないから、本件通知書の理由附記には不備がある旨主張する。しかしながら、本件通知書からは、租税特別措置法第41条の15《先物取引の差金等決済に係る損失の繰越控除》第3項のどの要件になぜ充足しないか等の具体的な理由を読み取ることができ、いかなる理由で本件更正処分がされたのか理解できるというべきであるから、本件通知書の理由附記に不備は認められない。(平28. 1.18 名裁(所)平27-20)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平270008
- 裁決年月日
- 平成28年1月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203050
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続税の申告において土地の評価の基礎とした固定資産税評価額について、市長が同評価額が過大であったとして、同評価額とすべきであった金額を記載した書類を交付(本件通知)したことは、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第3号に規定する「政令で定めるやむを得ない理由」に該当する旨主張する。しかしながら、同項各号に掲げる事由による更正の請求は、国税通則法第23条第1項の原則に対する例外であると解されることからすると、同条第2項及びこれを受けた国税通則法施行令第6条《更正の請求》第1項の各規定は、その文言どおりに解されるべきであり、安易にその準用ないし類推解釈を行うことは許されないと解するのが相当であるところ、本件通知は、国税通則法施行令第6条第1項各号の規定のいずれにも該当しないことは明らかであることから、国税通則法第23条第2項第3号に規定する「やむを得ない理由」に該当しない。(平28. 1.12 福裁(諸)平27-8)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平270008ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成28年1月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続税の申告において土地の評価の基礎とした固定資産税評価額について、市長が同評価額が過大であったとして、同評価額とすべきであった金額を記載した書類を交付(本件通知)したことは、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する「判決(判決と同一の効力を有する和解その他の行為を含む。)」に該当する旨主張する。しかしながら、同号に規定する「判決」とは、申告等に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実についての私法行為又は行政行為上の紛争を解決することを目的とする民事事件の判決を意味するものであり、また、「判決と同一の効力を有する和解その他の行為」とは、裁判上の和解並びに請求の放棄及び認諾、調停及び調停に代わる決定・審判等、裁判所の関与による判決と同一の効力を有するものであると解されるところ、本件通知は、市長が請求人に対し固定資産税評価額とすべきであった価額とその計算過程を説明するためにしたものであり、判決ではなく、裁判所の関与による判決と同一の効力を有する和解その他の行為でもないことは明らかである。したがって、本件通知は、同号に規定する「判決(判決と同一の効力を有する和解その他の行為を含む。)」に該当しない。(平28. 1.12 福裁(諸)平27-8)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平270009
- 裁決年月日
- 平成28年1月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203050
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続税の申告において土地の評価の基礎とした固定資産税評価額について、市長が同評価額が過大であったとして、同評価額とすべきであった金額を記載した書類を交付(本件通知)したことは、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第3号に規定する「政令で定めるやむを得ない理由」に該当する旨主張する。しかしながら、同項各号に掲げる事由による更正の請求は、同条第1項の原則に対する例外であると解されることからすると、同条第2項及びこれを受けた国税通則法施行令第6条《更正の請求》第1項の各規定は、その文言どおりに解されるべきであり、安易にその準用ないし類推解釈を行うことは許されないと解するのが相当であるところ、本件通知は、国税通則法施行令第6条第1項各号の規定のいずれにも該当しないことは明らかであることから、国税通則法第23条第2項第3号に規定する「やむを得ない理由」に該当しない。(平28. 1.12 福裁(諸)平27-9)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平270006
- 裁決年月日
- 平成27年12月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、事業所得に係る総収入金額が過大であることなどを理由とする所得税及び消費税等の各更正の請求において、請求人が原処分庁の調査により提出した所得税及び消費税等の各期限後申告書に記載された金額は、請求人の口頭での説明を基礎に原処分庁の職員が算出したものであるから、その理由の基礎となる事実を証明する書類を提出していなくとも当該各更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、更正の請求に理由があること、すなわち、事業所得に係る総収入金額が過大であることの立証は請求人が行う必要があるところ、請求人は、原処分庁及び当審判所に対して総収入金額の正否を検討できる証拠書類等を提出しておらず、ほかに総収入金額が過大であると認めるに足る証拠もない。そうすると、請求人が主張する事業所得の総収入金額について、その正否を検討することができないことから過大であるとは認められず、請求人の各更正の請求について、更正をすべき理由がないとして行われた原処分は適法である。(平27.12.15 札裁(所・諸)平27-6)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平270031
- 裁決年月日
- 平成27年12月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、建物(本件建物)及びその敷地(本件土地)に係る借地権の売買契約(本件当初契約)には、当初から存在しない借地権をあるものと誤認して締結された重大な瑕疵があるから、譲受人との間で本件当初契約の売買代金を減額する旨の改定契約(本件改定契約)を締結したことは、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する事由に該当し、請求人の更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、同号は、納税申告に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実に関する訴えについての判決(判決と同一の効力を有する和解その他の行為を含む。)により、その事実が当該計算の基礎としたところと異なることが確定したことを後発的事由として規定するものであるから、請求人が主張する事情がこれに当たらないことは明らかである。なお、国税通則法施行令第6条《更正の請求》第1項第2号及び所得税法施行令第274条《更正の請求の特例の対象となる事実》各号所定の更正の請求をすることができる事由に該当するか否かについても、念のため検討すると、請求人は、本件当初契約の締結時まで、本件土地上に本件建物を所有し、本件土地を占有してきたこと、本件土地の所有者に対し、本件土地の賃料を支払っていることからすれば、請求人と本件土地の所有者との間に、本件土地に係る建物の所有を目的とする賃貸借契約が存在したことは明らかである。したがって、本件当初契約が、存在しない借地権を存在するものと誤認して売買の目的物としたものであると認めることはできないから、当該各事由のいずれにも該当しない。(平27.12.10 大裁(所)平27-31)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270065
- 裁決年月日
- 平成27年12月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203070
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分に係る更正通知書に記載された理由は、宅地の液状化被害による損失額が雑損控除の対象にならないとした原処分庁の判断過程や根拠条文等の明示を欠き、請求人の指摘事項にも応答していないとして、原処分に係る理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、当該更正通知書に記載された理由は、原処分の基礎とされた事実、根拠法令及び適用基準等が請求人に了知し得る程度に記載されており、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を知らせて不服の申立てに便宜を与えるという行政手続法第8条《理由の提示》第1項本文の趣旨に照らし、法の要求する理由の提示として欠けるものではない。(平27.12. 8 東裁(所)平27-65)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270066
- 裁決年月日
- 平成27年12月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203070
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正をすべき理由がない旨の各通知書に記載された理由は、宅地の液状化被害による損失額が雑損控除の対象にならないとした原処分庁の判断過程や根拠条文等の明示を欠き、請求人の指摘事項にも応答していないなどとして理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、当該各通知書に記載された理由は、各通知処分の基礎とされた事実、根拠法令及び適用基準等が請求人に了知し得る程度に記載されており、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を知らせて不服の申立てに便宜を与えるという行政手続法第8条《理由の提示》第1項本文の趣旨に照らし、法の要求する理由の提示として欠けるものではない。(平27.12. 8 東裁(所)平27-66)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270050
- 裁決年月日
- 平成27年10月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203990
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、日米租税条約第9条第2項では、合意が成立した場合は課された租税を調整することとなっており、同項に規定する「合意」とは日米企業間の合意を指すところ、本件においては、日米企業間で締結したジョイントベンチャー契約に基づく請求人の出資持分の割合を引下げ、最終的にゼロとすることについて日米企業間で合意が成立したことから、同条約第9条第3項の規定に基づき、当該合意による課税所得の減少について更正の請求をすることができる旨主張する。しかしながら、日米租税条約第9条第2項の「合意」とは「権限のある当局間の合意」と解するのが相当である。また、請求人が本件の各更正の請求書を原処分庁へ提出した日以前2か月以内に、相互協議の申立てに係る合意が行われた事実も、その他、国税通則法第23条《更正の請求》第2項各号及び国税通則法施行令第6条《更正の請求》第1項各号に掲げる事由が発生した事実も認められず、国税通則法第23条第1項に基づく更正の請求ができる場合にも該当しないことから、請求人は、更正の請求をすることはできない。(平27.10.13 東裁(法)平27-50)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270040
- 裁決年月日
- 平成27年10月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁の調査(本件調査)に基づき、給料手当の架空計上があったとして行った法人税等の修正申告に係る更正の請求に対して行われた更正をすべき理由がない旨の通知処分について、本件調査によって算出された給与手当の架空計上額(本件架空計上額)は、退職した従業員(本件元従業員)の名義を利用した架空の給料手当の金額を個別・具体的に算定し、これを集計したものではなく、その推計の基礎とされた本件元従業員の中には勤務実態があり、給料手当の支払の事実のある者が含まれている点で不正確であり、これに基づく法人税等の課税標準等(本件課税標準等)は過大である旨主張する。しかしながら、更正の請求は、申告内容の過誤から生じる納税者の不利益を救済するため、租税行政の法的安定性の要請を一定の要件の下に制限する趣旨のものと考えられ、このことや国税通則法第23条《更正の請求》の規定の文言等に照らすと、自ら計算した所得金額等を記載した申告内容の更正を請求する納税者側において、その申告内容が真実に反するものであることの主張及び立証をすべきであると解するのが相当であるところ、請求人が主張する本件元従業員が退職した後に計上された給料手当の額を集計すると、請求人が主張する額と一致せず、請求人はその一致しないことについて証拠等を示して合理的な説明をしておらず、請求人が主張する額が正当であることの立証がされていない。加えて、本件元従業員の名義で計上された金額は、給料手当の額だけではなく、旅費交通費及び退職金についても同様の名義を利用した金額(本件旅費交通費等の額)があり、本件旅費交通費等の額についても同様に架空の計上であることが推認され、これらの額の合計額は本件架空計上額を上回るものであるところ、本件旅費交通費等の額が本件元従業員に対して支払われた等の事実は確認されないことから、本件課税標準等が過大であったことは立証されず、本件課税標準等が過大であったとは認められない。(平27.10. 1 東裁(法)平27-40)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270042
- 裁決年月日
- 平成27年10月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203070
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正をすべき理由がない旨の通知書に記載された処分の理由では、いかなる事実認定の下に、いかなる法規若しくは通達を適用して更正処分がされたかを了知することは不可能であり、また、原処分庁においても、自己の判断過程を逐一検証することができないのであるから、行政手続法第8条《理由の提示》第1項に規定する処分の理由としては、不備がある旨主張する。しかしながら、当該通知書には、原処分庁が、相続財産である宅地について、租税特別措置法(平成23年法律第114号による改正前のもの)第69条の4《小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例》第3項第4号に規定する貸付事業用宅地等に該当しないと判断するに至ったその根拠となる事実関係及び判断の理由が示されているのであるから、原処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という理由提示制度の趣旨に照らして、その理由の提示に不備はない。(平27.10. 1 東裁(諸)平27-42)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270043
- 裁決年月日
- 平成27年10月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203070
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、更正の請求の一部を認める旨の各更正通知書に記載された処分の理由では、いかなる事実認定の下に、いかなる法規若しくは通達を適用して更正処分がされたかを了知することは不可能であり、また、原処分庁においても、自己の判断過程を逐一検証することができないのであるから、行政手続法第8条《理由の提示》第1項に規定する処分の理由としては、不備がある旨主張する。しかしながら、当該各更正通知書には、原処分庁が、相続財産である宅地について、租税特別措置法(平成23年法律第114号による改正前のもの)第69条の4《小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例》第3項第4号に規定する貸付事業用宅地等に該当しないと判断するに至ったその根拠となる事実関係及び判断の理由が示されているのであるから、原処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という理由提示制度の趣旨に照らして、その理由の提示に不備はない。(平27.10. 1 東裁(諸)平27-43)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平270016
- 裁決年月日
- 平成27年9月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203070
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正をすべき理由がない旨の各通知処分(本件各通知処分)に付された理由からは、贈与税の担税力と不動産所得の必要経費とはどういう関係にあるか及び贈与税の担税力のゆえにそれが必要経費に当たらないというのはどういう理由に基づくものなのかという点については想像すらできないから、理由提示の不備の違法がある旨主張する。しかしながら、本件各通知処分に付された理由は、行政庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という理由提示制度の趣旨目的を充足する程度に処分の程度を具体的に明示したものと認めることができるから、理由提示の不備の違法はない。(平27. 9.11 大裁(所)平27-16)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平270010
- 裁決年月日
- 平成27年8月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、他の共同相続人に対する国税不服審判所長の裁決(別件裁決)は、①国税通則法(通則法)第23条《更正の請求》第2項第1号括弧書の「判決と同一の効力を有する和解その他の行為」(和解等)に該当する旨、②同項第2号の「他の者に係る国税の更正又は決定」に該当する旨、③通則法施行令第6条《更正の請求》第1項各号の規定は例示列挙であるから、原処分庁が別件裁決に基づき請求人に対して減額更正処分を行わなかったことは、通則法第23条第2項第3号の「政令で定めるやむ得ない理由」に該当する旨それぞれ主張する。しかしながら、①和解等とは、調書に記載されることにより確定判決と同一の効力を有する旨が明文を持って規定されている裁判上の和解、請求の放棄又は認諾、調停等がこれに該当するものと解されるところ、国税不服審判所長の裁決は、もとより確定判決と同一の効力を有するものではないから、和解等に該当しない。また、②通則法第23条第2項第2号の「他の者に係る国税の更正又は決定」とは、通則法第24条、第25条及び第26条に規定する更正、決定及び再更正をいい、裁決がこれに含まれないことは、文言上明らかである。さらに、③通則法施行令第6条第1項各号の規定は限定列挙であると解されるところ、原処分庁が別件裁決に基づき請求人に対し減額更正処分を行わなかったことは、同項各号のいずれにも該当せず、通則法第23条第2項第3号の「政令で定めるやむ得ない理由」に該当しない。したがって、本件更正の請求に同項第2号及び第3号所定の更正をすべき理由はない。なお、請求人の本件申告の錯誤無効は、通則法第23条第1項第1号の課税標準の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったことに該当する旨の主張については、本件更正の請求は法定申告期限を経過した後にされたものであり、同項所定の期間要件を欠くものであるから、この点について判断するまでもなく、本件更正の請求に同項所定の更正をすべき理由はない。(平27. 8.24 大裁(諸)平27-10)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平270003
- 裁決年月日
- 平成27年8月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203990
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、源泉徴収選択口座である各特定口座において生じた上場株式等に係る譲渡所得につき、この金額を含めないで所得税等の確定申告をすることができたにもかかわらず、これをした結果、所得税等及び住民税の税額の計算に誤りが生じたので、国税通則法第23条《更正の請求》第1項に規定する更正の請求ができる旨主張する しかしながら、租税特別措置法第37条の11の5《確定申告を要しない上場株式等の譲渡による所得》第1項は、源泉徴収選択口座において生じた上場株式等の譲渡による所得の金額を除外して確定申告することができる旨規定しているところ、納税者は、当該譲渡所得の金額を含めて確定申告するか、これを除外して確定申告するかを自ら選択することができるのであるから、納税者がいずれを選択しても違法になるものではない。また、請求人の確定申告書に記載された税額等の計算は、正しくされていたことが認められる。したがって、請求人の確定申告は、国税通則法第23条第1項の「当該申告書に記載した課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこと」及び「当該申告書の提出により納付すべき税額が過大であるとき」のいずれにも当たらないから、更正の請求をすることができる場合に該当しない。(平27. 8. 4 関裁(所)平27-3)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270012
- 裁決年月日
- 平成27年7月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成20年分の所得税について、法定申告期限から5年以内に更正の請求(本件更正の請求)をしており、本件更正の請求は適法である旨主張する。しかしながら、本件更正の請求については、平成23年法律第114号による改正前の国税通則法第23条《更正の請求》第1項が適用され、その請求期限は法定申告期限から1年以内に限られているから、本件更正の請求はその請求期限を過ぎた不適法なものであり、これを理由にされた更正をすべき理由がない旨の通知処分は適法である。(平27. 7. 8 東裁(所)平27-12)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平260004ほか 2件
- 裁決年月日
- 平成27年6月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203990
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が金融商品取引業者等に対する質問検査権の行使による調査を行っていない更正をすべき理由がない旨の通知処分(本件通知処分)は、国税通則法第23条《更正の請求》第4項に規定する調査がされずに行われた違法なものである旨主張する。しかしながら、調査とは、課税標準等又は税額等を認定するに至る一連の判断過程の一切であるところ、原処分庁は、更正の請求書及び添付書類等の検討を行ったことが認められ、これらは、本件通知処分に係る課税標準等又は税額等を認定する一連の判断過程であり、原処分庁による調査があったといえるから、金融商品取引業者等への質問検査権の行使による調査の有無にかかわらず、本件通知処分が違法であるとは認められない。(平27. 6.29 金裁(所)平26-4)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平260063
- 裁決年月日
- 平成27年5月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203990
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正の請求に対する通知処分(本件通知処分)が違法ではないとしても、当該処分に至るまでの原処分庁の一連の行為が不当であるから取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、当該一連の行為は、請求人が免税事業者であるにもかかわらず、再三、消費税等の還付を受けようとしたことに端を発したのであって、これらのことに対して、原処分庁としては、消費税等の還付が受けられない請求人に対して是正を求めるため行ったものと認められ、かかる是正を目的とした原処分庁の一連の行為は、原処分の基礎となった法(国税通則法及び消費税法)の趣旨及び目的に照らしても、不合理であるとまではいえない。(平27. 5.29 大裁(諸)平26-63)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平260056
- 裁決年月日
- 平成27年4月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成23年分及び平成24年分の所得税の確定申告書に平成22年中に生じた上場株式等に係る譲渡損失の金額(本件損失額)を記載しなかったのは、各年分の申告相談を担当した市職員や原処分庁が申告手続について適切な指導を行わなかったためであるから、本件損失額の翌年以後への繰越しを求める旨の各年分の更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、請求人が提出した平成23年分の所得税の確定申告書には、繰越損失額の記載及び平成23年分の確定申告書付表の添付がないから、当該申告書は、租税特別措置法施行令第25条の11の2《上場株式等に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除》第11項に規定する繰越損失額などの記載がない確定申告書であるところ、請求人が本件損失額の記載をしなかったことは、国税通則法第23条《更正の請求》第1項の「課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこと」には該当せず、本件損失額の翌年以後への繰越しを求める旨の平成23年分の更正の請求は認められない。そして、平成23年分の更正の請求が認められない以上、租税特別措置法第37条の12の2《上場株式等に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除》第12項の規定により読み替えられた国税通則法第2条《定義》第6号ハ(1)に規定する純損失等の金額はないこととなるため、平成24年分の更正の請求は認められない。なお、請求人が主張する点については、請求人は、平成23年分の所得税の申告書の作成のための申告相談時に市職員に対して、平成22年分の所得税の確定申告において本件損失額を翌年以後に繰り越す旨の申告をしたことなどの説明はしていないのであるから、市職員に本件損失額の有無について請求人に質問すべき義務があったとまではいえず、また、原処分庁には、上場株式等に係る譲渡損失の金額が生じた年について、当該譲渡損失の額を繰り越す旨の確定申告書を提出した全ての納税者に対し、個別に翌年以後の申告方法について指導する義務はない。(平27. 4.20 大裁(所)平26-56)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平260032
- 裁決年月日
- 平成27年4月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が請求人の店舗(本件店舗)の営業許可名義人(本件営業許可名義人)の滞納国税を徴収するために本件営業許可名義人名義の預金(本件預金)を差し押さえた(本件差押処分)ことは、原処分庁が本件預金のみならず本件店舗に係る取引も本件営業許可名義人に帰属すると判断したことにほかならないから、請求人の法人税の申告のうち本件店舗の取引に係る部分の減額を求める更正の請求(本件更正請求)は認められるべきである旨主張する。しかしながら、本件更正請求に係る事業年度(本件事業年度)において、①本件預金に係る口座の取引は開設時の入金のみであること、②本件預金は請求人の資産として計上されていないことからすると、本件預金は本件事業年度の課税標準等及び税額等に影響を与えるものではなく、本件差押処分がされたことをもって、本件店舗に係る取引が請求人ではなく本件営業許可名義人に帰属すると認めることはできない。また、請求人は、当審判所に対して、原処分庁の主張に対する反論書及び証拠書類を提出しておらず、当審判所の調査の結果によっても、本件店舗に係る取引が請求人ではなく本件営業許可名義人に帰属すると認めるに足りる証拠はないことから、請求人が行った本件更正請求に対して、原処分庁が行った更正をすべき理由がない旨の通知処分は適法である。(平27. 4. 3 名裁(法)平26-32)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平260033
- 裁決年月日
- 平成27年4月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が店舗(本件店舗)の営業許可名義人(本件営業許可名義人)の滞納国税を徴収するために同人名義の預金(本件預金)債権を差し押さえた(本件差押処分)ことについて、本件預金は請求人が経営していた本件店舗に係るものであるが、本件差押処分により、原処分庁が、本件預金は本件営業許可名義人に帰属し、本件店舗に係る取引も本件営業許可名義人に帰属すると判断したといえるから、消費税及び地方消費税に係る申告のうち本件店舗の取引に係る部分は減額されるべきであるとして、各更正の請求が認められるべきである旨主張する。しかしながら、自らが記載した申告内容が真実に反し、更正の請求に理由があることについての立証責任は請求人にあると解されるところ、本件営業許可名義人の本件店舗に係る営業許可取得及び本件預金の口座開設はいずれも更正の請求に係る各課税期間経過(本件各課税期間)後であることからすると、本件預金は本件各課税期間における課税標準等及び税額等に影響を与えるものではなく、本件差押処分がされたことをもって、本件各課税期間における本件店舗の取引が、請求人ではなく、本件店舗の営業許可名義人に帰属すると認めることはできない。また、請求人は、当審判所に対して、原処分庁の主張に対する反論書及び証拠書類を提出しておらず、当審判所の調査の結果及び原処分関係資料によっても、本件各課税期間における本件店舗の取引が、請求人ではなく、本件店舗の営業許可名義人に帰属すると認めるに足りる証拠はない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平27. 4. 3 名裁(諸)平26-33)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平260045
- 裁決年月日
- 平成27年3月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、債務免除によりA社に対して免除した求償権は、A社の資産、負債及び営業の全部を関係法人に営業譲渡(本件営業譲渡)し、支払能力を消失したことにより消滅し、所得税法第152条《各種所得の金額に異動を生じた場合の更正の請求の特例》に規定する事由が生じたものであるから、これを理由として行われた更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、本件債務免除が行われたのは本件営業譲渡の前であるから、請求人が本件営業譲渡によって消滅したと主張する求償権は、本件営業譲渡の時点には既に存在しない。したがって、本件営業譲渡によって所得税法第152条に規定する事由は生じていないから、当該更正の請求は認められない。(平27. 3. 5 大裁(所)平26-45)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平260046
- 裁決年月日
- 平成27年3月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、債務免除によりA社に対して免除した求償権は、A社の資産、負債及び営業の全部を関係法人に営業譲渡(本件営業譲渡)し、支払能力を消失したことにより消滅し、所得税法第152条《各種所得の金額に移動を生じた場合の更正の請求の特例》に規定する事由が生じたものであるから、これを理由として行われた更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、本件債務免除が行われたのは本件営業譲渡の前であるから、請求人が本件営業譲渡によって消滅したと主張する求償権は、本件営業譲渡の時点には既に存在しない。したがって、本件営業譲渡によって所得税法第152条に規定する事由は生じていないから、当該更正の請求は認められない。(平27. 3. 5 大裁(所)平26-46)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平260039
- 裁決年月日
- 平成27年2月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203050
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第3号に規定する「前2号に類するやむを得ない理由があるとき」とは、同項第1号及び第2号と同等の利益状況にある納税者を広く保護する趣旨であることから、申告に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実について、納税者に帰責性がなく、事後的に変動が生じたものと同視できる場合には、通則法第23条第2項第3号に準ずるものとして、後発的事由による更正の請求が認められると解するのが相当であるので、請求人が、相続開始時において、A法人に対する被相続人の貸付金等が無価値であったことを知り得なかったことに請求人の帰責性がない本件においても、請求人の更正の請求は認められるべき旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第1項及び第2項に規定する更正の請求ができる事由及び期間は、同各項及び同各項各号に規定する事由及び期間に限定されるものと解され、後発的自由を列挙した同条第2項各号及び通則法施行令第6条第1項各号の各規定はその文言どおりに解されるべきであり、安易にその準用ないし類推適用を行うことは許されないと解するのが相当である。請求人の更正の請求の理由は、同条第2項各号及び通則法施行令第6条第1項各号のいずれにも該当しないことから、請求人の更正の請求は認められない。(平27.2.9 大裁(諸)平26‐39)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平260039
- 裁決年月日
- 平成27年2月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、被相続人の遺産として申告したA社に対する貸付金等(本件財産)は、相続開始当時から無価値の財産であったところ、遺産分割審判(本件審判)に対する抗告事件の決定(本件決定)において、本件財産が分割対象の遺産目録から除外されていることを理由として、本件決定の確定により本件財産が無価値であることが確定したものであるから、本件決定は、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する「判決」に該当する旨主張する。しかしながら、同号に規定する「判決」とは、申告に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実の存否、効力等を直接に審理の対象とするものをいうと解されるところ、本件審判及び本件決定は、同遺産目録に記載の財産が分割の対象となる遺産であると認定した上で、同遺産について遺産分割の審判及び決定を行ったものであると認められ、同遺産目録のとおり、本件財産は分割の対象となる遺産に含まれていない。そうすると、本件審判及び本件決定において、本件財産は何ら審理、判断の対象とされていないのであるから、本件決定は、国税通則法第23条第2項第1号に規定する判決等には該当しない。(平27. 2. 9 大裁(諸)平26-39)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平260029
- 裁決年月日
- 平成26年11月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、国税通則法施行令(通則法施行令)第30条《国税の更正、決定等の期間制限の特例に係る理由》が、同令第24条《還付加算金》第4項を引用するについて、同令第6条《更正の請求》第1項第5号を除外したことは、国税通則法(通則法)第71条《国税の更正、決定等の期間制限の特例》第1項第2号及び同法第23条《更正の請求》に違反して無効であるから、原処分庁は、同法第23条第2項第3号及び通則法施行令第6条第1項第5号に基づく本件各更正の請求に対して、通則法第71条第1項第2号を適用して減額更正できる旨主張し、併せて、国税不服審判所長は政令の法律適合性を判断することができる旨主張する。しかしながら、通則法施行令第30条においては、通則法第71条第1項第2号に規定する政令で定める理由は、通則法施行令第24条第4項に規定する理由とする旨定めている。そして、同項の規定においては、通則法第23条第2項第3号の理由を挙げているものの、その際、通則法施行令第6条第1項第5号の理由を除いている。そうすると、同号を理由とする本件各更正の請求については、通則法第71条第1項第2号の適用がないこととなるので、原処分庁は、同号を適用して減額更正することはできない。また、国税不服審判所長は政令の法律適合性を判断することができるとの点については、国家行政組織法は特別の機関の長にそのような判断権限を付与する規定を設けておらず、国税不服審判所長の権限について規定する通則法にもその旨の権限を付与する規定は存しないから、国税不服審判所長は裁決において政令の法律適合性を判断することはできない。(平26.11.28 大裁(諸)平26-29)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平260009
- 裁決年月日
- 平成26年11月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成24年分の所得税の更正の請求において、計上漏れであったと主張する外注費等の費用(本件費用)については、領収書等の保存がなくとも、必要経費として認められるべきである旨主張する。しかしながら、更正の請求に理由があること、すなわち、本件費用が存在し、必要経費に算入すべきであることについての立証責任は請求人にあると解されるところ、請求人は、本件費用を支払った月日や相手先等を明らかにせず、その申述内容は抽象的であることから直ちに信用することができず、また、請求人は、当審判所に対して本件費用に係る帳簿書類等を提示しておらず、他に本件費用の存在を認めるに足る証拠はない。そうすると、本件費用の存在については、真偽が不明であると言わざるを得ず、その存在を認めることはできないことから、本件費用を事業所得の金額の計算上必要経費に算入することは認められず、請求人の更正の請求について、原処分庁が行った更正をすべき理由がない旨の通知処分は、適法である。(平26.11. 7 名裁(所)平26-9)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平260023
- 裁決年月日
- 平成26年10月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、期限後申告書による相続税の申告(本件申告)は無効であるから、その無効を理由とする更正の請求(本件更正の請求)は認められるべきである旨主張する。しかしながら、本件更正の請求は、国税通則法第23条《更正の請求》第1項(平成23年法律第114号による改正前のもの)に規定する更正の請求ができる期間(法定申告期限から1年以内)を超えてなされているから、同項の要件を欠くものである。次に、無効が更正の請求の理由に当たるという点については、無効は国税通則法第23条第1項各号及び第2項各号並びに相続税法第32条《更正の請求の特則》第1項各号に規定する理由のいずれにも当たらないから、請求人の主張は採用することができない。以上のとおり、本件更正の請求は不適法なものであるから、本件更正の請求は認められない。(平26.10.29 大裁(諸)平26-23)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平260001
- 裁決年月日
- 平成26年7月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の所有する土地(本件土地)の一部に地役権(本件地役権)が設定されたことによる影響は、本件土地の全体に及ぶことから、法人税法施行令第138条《借地権の設定等により地価が著しく低下する場合の土地等の帳簿価額の一部の損金算入》第1項第1号に規定にする「その土地」とは、本件土地の全体であり、本件地役権の設定による本件土地の価額の下落割合は約2.5%となるから、同項の規定の適用はなく、法人税基本通達9−1−18《土地の賃貸をした場合の評価損》の定めを適用することができるとして、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、法人税法施行令第138条第1項の規定は、法人が借地権又は地役権の設定により収受する権利金その他の一時金を譲渡収入として取り扱う一方で、これに対応する譲渡原価を損金の額に算入することとしていることからすると、本件地役権が設定された土地(本件承役地)に対する一時金で譲渡収入とされる本件地役権の設定に係る補償料に対応する譲渡原価も、本件承役地に限られるというべきである。そうすると、法人税法施行令第138条第1項第1号に規定する「その土地」とは本件承役地となり、本件地役権の設定による本件承役地の価額の下落割合は25%以上となることから、請求人は、法人税基本通達9−1−18の定めを適用することはできず、法人税法施行令第138条第1項の規定を適用した確定申告は正当であり、確定申告書の提出により納付すべき税額は過大とはならないから、更正の請求ができる場合に該当しない。(平26. 7. 9 仙裁(法)平26-1)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平260007
- 裁決年月日
- 平成26年7月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が租税特別措置法第42条の6《中小企業者等が機械等を取得した場合の特別償却又は法人税額の特別控除》第2項に規定する法人税額の特別控除(本件税額控除)の適用要件である明細書を確定申告書に添付しなかったのは、記載内容に欠落のある本件税額控除に係るタックスアンサーの文面に従って本件税額控除の適用を受けることができないと判断したためであること、また、国税庁のタックスアンサーは納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したものであり、請求人はその誤ったタックスアンサーの記載を信頼して行動したのであるから、請求人には法の一般原則である信義則が適用されるべき特別の事情が存在するといえることからすると、本件税額控除の適用に関し、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、本件税額控除は、確定申告書等に控除を受ける金額等に関する明細書の添付がある場合に限り適用されるところ、請求人は、確定申告書に当該明細書を添付せずに当該確定申告書を提出しており、本件税額控除を適用することができないのであるから、国税通則法第23条第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合には該当しない。なお、確定申告は、納税者自らの判断と責任の下でなされるべきものであるところ、タックスアンサーは、行政サービスの一環として、よくある税の質問に対する一般的な回答を掲載したものであって、税法や税務手続の全てを網羅的に説明したものではないのであるから、タックスアンサーに税法上の課税要件が網羅的に記載されていなかったとしても、そのことをもって請求人に信義則が考慮されるべき事情があるとは認められない。(平26. 7. 7 東裁(法)平26-7)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平260008
- 裁決年月日
- 平成26年7月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①遺産分割未了の相続財産(本件土地)に係る不動産所得につき、相続人間の合意により本件土地の賃料の全てが自己に単独で帰属したと信じ、これを基礎として所得税の申告をしていたこと、②上記所得につき請求人の法定相続分に相当する額を超える額を不当利得として返還すべきとした判決(本件判決)により申告の基礎が覆ったとして、国税通則法第23条≪更正の請求≫第2項第1号に基づく更正の請求に理由がある旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第2項第1号の「判決」とは、当該判決によって申告当時基礎とした権利関係と異なる事実関係が生じるものをいうところ、未分割の相続財産から生じる賃料は、各相続人がその相続分に応じて分割単独債権として確定的に取得すると解されているため、遺産分割未了を基礎として申告するのであれば、本件土地の賃料に係る不動産所得は、各相続人が相続分に応じて申告するものであって、請求人主張の合意が存在したとしても、当該合意は各相続人に帰属した賃料を次段階の経済的行為として移転させるものにすぎないから、かかる合意によって請求人の該当年分の所得税の課税標準及び税額等が変わることはない。本件においては、申告時において遺産分割未了であること及びこれを請求人が認識していたことが認められ、また、本件判決に係る訴訟では遺産分割未了を前提に相続人間の合意の有無及び内容が争われていたこと等にも鑑みれば、本件判決により申告当時の権利関係と異なる事実関係が生じたということはできない。したがって、本件判決は国税通則法第23条第2項第1号の「判決」に該当しない。(平26. 7. 7 東裁(所)平26-8)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平260008
- 裁決年月日
- 平成26年7月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203990
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、信義則の法理の適用により、更正をすべき理由がない旨の各通知処分を取り消すべき旨主張する。しかしながら、信義則の法理を適用するについては、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお当該処分に係る課税を免れしめて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情が必要であり、少なくとも、税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したことが認められなければならないところ、原処分庁が過去の税務調査において請求人の申告について問題があることを指摘せずに修正申告をしょうようしたとしても、これにより請求人の申告を原処分庁が積極的に是認したとはいえず、信頼の対象となる公的見解が表示されたとは認められない。なお、当審判所の調査の結果によれば、原処分庁所属の調査担当職員が、契約に従い各賃貸人が申告すべきであるものの本件土地の賃料収入の全額を請求人の不動産所得として申告しても差し支えない旨説明をした経緯がうかがわれるが、税務調査の過程でそのような経緯があったとしても、当該説明は、調査担当者が課税の範囲について調査時において有する認識を示すものにすぎず、これによって税務官庁が信頼の対象となる公的見解を表示したということはできないから 、この点を勘案しても、請求人の主張はその前提を欠くものである。(平26. 7. 7 東裁(所)平26-8)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平250135
- 裁決年月日
- 平成26年6月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が国外の関連法人から問屋契約に基づいて輸入した各輸入貨物(本件各輸入貨物)について、本件各輸入貨物の国外の製造者と当該国外関連法人との間の売買が関税定率法第4条《課税価格の決定の原則》第1項に規定する「輸入取引」に該当する旨、また、仮に当該売買が「輸入取引」に該当しないとしても、本件各輸入貨物の課税価格(関税の課税標準となる価格であって、消費税の課税標準の計算の基礎となる価格)は同法第4条の3《国内販売価格又は製造原価に基づく課税価格の決定》第3項の規定により同条第2項の規定を適用して計算すべきである旨、さらに、仮に同条第1項の規定により課税価格を計算すべきであるとしても、請求人がした修正申告に係る課税価格の計算には誤りがあるから、請求人の更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、同法第4条第1項に規定する「輸入取引」とは、外国から本邦に到着した貨物を引き取るための売買であり、実際に外国から本邦への貨物の国際移動を伴うものであると解されるところ、本件各輸入貨物の国外の製造者と当該国外関連法人との間の売買は、本件各輸入貨物の本邦への輸出の前段階で行われたものであり、これを本邦に引き取るために行われたものとは認められないから、同項に規定する「輸入取引」には当たらない。また、同法第4条の3第3項の規定により同条第2項の規定を適用して本件各輸入貨物の課税価格を計算するためには、本件各輸入貨物の製造原価を確認することができることがその要件であると解されるところ、請求人は、本件各輸入貨物の製造原価を確認できる製造者の商業帳簿等の資料を提出していないことからすると、その製造原価を確認できる場合に当たらないというべきであるから、同条第3項の規定により同条第2項の規定を適用して当該課税価格を計算することはできない。さらに、請求人がした修正申告において同条第1項を適用して計算するに際して用いられた計数の額はいずれも相当と認められ、当該修正申告に係る本件各輸入貨物の課税価格の計算に誤りがあるとは認められないから、更正の請求ができる場合に当たらないというべきである。(平26. 6.11 東裁(諸)平25-135)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平250035
- 裁決年月日
- 平成26年6月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、遺産分割協議が無効であることを確認する旨の判決が確定したこと及びそれから数年後に新たな遺産分割の審判(本件審判)が確定したことを理由とする相続税の更正の請求(本件更正の請求)について、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号における確定した日とは、通常一般人をして判決等が覆る見込みが無くなったと思わしめる日と解すべきであり、そうすると、本件審判が確定した日は、最高裁判所が本件審判に係る特別抗告を棄却決定した日となるから、請求人が行った本件更正の請求は、同号に規定する期間にされた適法なものである旨主張する。しかしながら、同号の文言に照らせば、同号の規定する「確定した日」とは、判決等が確定した日をいうものと解すべきである。そして、特別抗告は、通常の不服申立方法が尽きた後、更に憲法違反等を理由として認められる特別の不服申立方法であり、確定遮断効が認められていないことから、高等裁判所が審判に対する即時抗告等を棄却し、送達により高等裁判所の決定が告知された時点において、審判は確定したといえる。そうすると、本件審判は、高等裁判所が即時抗告等を棄却決定し、当該決定に係る正本が当事者に送達された日のうち最も遅い日に確定しているから、本件更正の請求は、同日の翌日から起算して2月以内にされたものではなく不適法なものである。(平26. 6. 4 名裁(諸)平25-35)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平250054
- 裁決年月日
- 平成26年5月13日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№95
要旨
○ 原処分庁は、受遺者である請求人が被相続人から遺贈により取得したとして相続税の修正申告に計上した各土地(本件各土地)について、請求人、R社及び相続人の間で成立した、平成13年頃に被相続人からR社に譲渡されたもので被相続人の遺産を構成しない旨を確認した裁判上の和解(本件和解)は、当事者が租税回避目的等から馴れ合いと評価されるような和解をしたにすぎず、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号かっこ書に規定する和解に該当しない旨主張する。しかしながら、①本件各土地の一部には請求人の兄名義の居宅が存在すること、②平成13年にR社を権利者とする所有権移転請求権仮登記がされていること、③売買代金に相当する金員が貸付金名目でR社等から被相続人に交付されていることからすれば、本件各土地が、被相続人の遺産を構成しないことを確認した本件和解の内容について、証拠等からうかがわれる客観的事実関係に明らかに反していると認めるに足らない。そうすると、本件和解は、相続開始時に所有権の帰属に関して当事者間に争いのあった本件各土地について、平成13年頃に被相続人からR社に対して譲渡されていたことが相応の根拠をもって認められ、実質的にみても客観的、合理的根拠を欠くということはできない。したがって、本件和解は、国税通則法第23条第2項第1号かっこ書に規定する和解に該当するというべきである。(平26. 5.13 大裁(諸)平25-54)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平250006
- 裁決年月日
- 平成26年4月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、別件裁決において請求人以外の相続人に対する原処分が取り消されていることから、当該裁決の内容を知った日から2か月以内にした更正の請求(本件更正の請求)は、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に該当し、また、その内容は、相続税法第32条《更正の請求の特則》の要件も充足するものであるので、本件更正の請求はいずれの規定によっても更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、裁決は、国税通則法第23条第2項第1号に規定する判決(判決と同一の効力を有する和解その他の行為を含む。)に該当せず、また、別件裁決の内容は相続税法第32条各号に規定するいずれの事由にも該当しない。仮に、本件更正の請求における請求人に係る相続税の減額事由があったとしても、当該事由に係る更正の請求は、国税通則法第23条(平成23年法律第114号による改正前のもの)第1項に規定するとおり法定申告期限から1年以内にしなければならないものである。以上のとおり、本件更正の請求は、法定申告期限から1年を超えた日になされていること並びに国税通則法第23条第2項及び相続税法第32条に規定する更正の請求ができる事由に該当しないことから、更正の請求ができる場合に当たらない。(平26. 4.25 福裁(諸)平25-6)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平250035
- 裁決年月日
- 平成26年3月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件被相続人が株式売却代金として受領した1億円余りの現金(本件現金)を相続財産に含めて申告したが、その後本件現金の行方について可能な限り調査しても発見できず、本件現金がどのように費消されたかは具体的には不明であるものの、相続開始までに何らかの用途に費消されるなどした結果、相続開始日において本件被相続人は本件現金を所有していなかったので、本件現金は本件被相続人の相続に係る相続財産ではない旨主張する。しかしながら、本件現金が相続財産に含まれないというためには、本件現金が株式売却代金受領日から相続開始日までの間に費消あるいは贈与等により本件被相続人の財産から流出したと認められることが必要となるところ、本件被相続人は、本件現金を受領してから、自宅で生活したのは4か月余りにすぎない上、生活に通常必要な費用は、普通預金口座に預金されていた金員で賄われたものと推認することができ、そのほかに本件現金を費消していたとはおよそ考え難い。また、本件被相続人には老人ホーム入所日以降に成年後見人が就いたことからすれば、本件被相続人がその後に本件現金を費消したとも考えられない。このほか、当審判所の調査の結果によっても、本件現金が相続開始日までの間に費消あるいは贈与等により本件被相続人の財産から流出したと認めることはできない。したがって、本件現金は、本件被相続人の相続に係る相続財産であると認めるのが相当である。(平26. 3.25 関裁(諸)平25-35)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平250012ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成26年3月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成元年分及び平成2年分の所得税に係る更正の請求について、請求人が役員報酬を得ていた法人(本件法人)の関与税理士が自己保身のためにミスを隠し適切に更正の請求をしなかったこと、原処分庁が本件法人が違法に過大な課税を受けていた事実を認識しながら税務調査を不問にし不明朗な税務処理を看過したこと、及び請求人に更正の請求の手続や期間についての知識がなかったことを理由に、国税通則法第23条《更正の請求》第1項に規定する請求期限を徒過しているとしても、当該更正の請求は適法である旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第1項が更正の請求ができる場合を同項に規定する事由及び期間に限定している趣旨からすれば、請求人の主張するこれらの事由をもって当該更正の請求を適法と解する余地はなく、請求人の主張は採用できない。(平26. 3.19 金裁(所)平25-12)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平250012
- 裁決年月日
- 平成26年2月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が提起した所得税更正処分取消等請求事件の判決(本件判決)が確定し、本件判決の理由中において、消費税及び地方消費税(消費税等)の申告に係る課税標準等の計算の基礎とした事実と異なる事実が認定されたことから、本件判決は国税通則法(通則法)第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する「判決」に該当する旨主張する。しかしながら、同号にいう「判決」とは、申告に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実(例えば契約の成否、相続による財産取得の有無等)を訴えの対象とする民事事件の判決をいうものと解するのが相当であるところ、本件判決は、請求人と国との間の所得税更正処分取消等請求事件の判決であって、消費税等の計算の基礎となった請求人と取引先との間の売買契約について、両者の間でその有無や効力が争われた民事事件の判決ではないことから、本件判決は、通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」に該当しない。(平26. 2.26 仙裁(諸)平25-12)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平250024
- 裁決年月日
- 平成26年2月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203990
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、父親の相続に係る相続税の期限後申告に際し、計算の根拠とした相続税法が日本国憲法に違反して無効であるため、相続税法に基づき申告した相続税額は過大であるとして行った当該相続税に係る更正の請求(本件更正請求)に対し、原処分庁が更正をすべき理由がないとして行った通知処分は違法である旨主張する。しかしながら、本件更正請求は、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する「当該申告書に記載した課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこと」に該当せず、さらに、同項に基づく更正の請求ができる期間「法定申告期限から1年以内」を経過して行われたものであるから、原処分庁が本件更正請求に対して更正をすべき理由がないとして行った通知処分は適法である。なお、相続税法が日本国憲法に違反しているかどうかについての判断は、当審判所の権限に属さないことであり、審理の限りではない。(平26. 2. 7 名裁(諸)平25-24)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平250009
- 裁決年月日
- 平成26年1月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、租税特別措置法第42条の4《試験研究を行った場合の法人税額の特別控除》の適用に当たり、同条第6項の適用要件を満たす請求人が、確定申告において同条第1項を適用したことは更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、同条第1項と第6項のうち、いずれの適用を受けるかは納税者の選択したところによるものと解され、また、同条の適用は当初申告において所定の書類を添付して適用を受けることが必要とされているところ、請求人は、当初申告における確定申告書に別表六(六)を添付し同条第1項の規定による法人税額の特別控除を適用しているのであるから、更正の請求において同条第1項に代えて第6項を適用することはできず、更正の請求ができる場合に該当しない。(平26. 1.22 仙裁(法)平25-9)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平250077
- 裁決年月日
- 平成26年1月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人株式の株主地位確認請求等訴訟(本件訴訟)に係る判決(本件判決)により、現代表者の株主たる地位が確定したことに伴い、当該株主が開催した株主総会における役員改選決議及び役員報酬支給決議(役員報酬支給決議等)が有効であることが確定し、その結果、①当該決議に基づく役員報酬の額に係る役員報酬請求権も有効であることが確定したこと、②役員として活動を行うために代表者等が支出した経費額も正当化され、請求人の業務に関連する費用となったことから、これらの費用(本件役員報酬等)は損金の額に算入されるべきであり、本件判決によって請求人の課税標準等及び税額等の変更が見込まれることとなったのは明らかであるから、本件役員報酬等を損金の額に算入することを求めて行った更正の請求(本件更正請求)は認められるべきである旨主張する。しかしながら、本件訴訟は、役員報酬支給決議等の以前にあったとする、別個の役員改選決議の不存在及び取締役会決議の無効並びに請求人株式の所有権の確認を求めることを内容とするものであり、役員報酬支給決議等の内容及び存否についての事実は、審理の対象とされていなかったことは明らかであるところ、本件訴訟において審理の対象とされ、本件判決により確定したのは、現代表者の株主たる地位であって、役員報酬支給決議等が有効であると判断されたものではないから、改めて本件役員報酬等が遡って発生したとみるべき理由はなく、したがって、本件役員報酬等の損金算入の要因となる「その申告等に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実」たる課税要件事実を変動させることにはならないから、本件更正請求により、本件役員報酬等を損金の額に算入することはできない。(平26. 1. 8 東裁(法)平25-77)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平250036
- 裁決年月日
- 平成25年9月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、精算した海外子会社から受け取った残余財産の株式(本件株式)を純資産価額方式を基に時価を算定し、みなし配当の金額を計算して確定申告をしたことについて、①純資産価額方式による評価額は土地使用権や製造設備等の重要な資産を簿価で評価しているため時価ではないこと、②土地使用権や製造設備等についての売買実例価額や新品の小売価額等は不明であり、将来の収益性を算定の基礎とした方式により本件株式を評価すべきであったことから、当初の確定申告は、国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったことが明らかであり、請求人が行った更正の請求は国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号の要件に該当する旨主張する。しかしながら、法人税法には、法人が金銭以外の資産により配当を受けた場合の当該金銭以外の資産の時価を評価する方法に関する具体的な規定はないところ、上場有価証券等以外の株式の評価において、純資産価額方式は合理的な評価方法の中に含まれると解され、また、土地使用権や製造設備等に係る売買実例や新品の小売価額が不明である場合に、その取得価額等を基に使用期間に応じて減価させた金額を時価と考えることには合理性があるというべきであり、本件株式を純資産価額方式により評価を行ったことに誤りはなく、また、その計算に誤りも認められないから、請求人が行った更正の請求は国税通則法第23条第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に当たらない。(平25. 9.19 東裁(法)平25-36)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平250026
- 裁決年月日
- 平成25年8月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203050
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、確定申告(本件確定申告)において、外国子会社から受ける剰余金の配当等(本件配当金)につき、法人税法第23条の2《外国子会社から受ける配当等の益金不算入》第1項の制度(本件益金不算入制度)を適用せずに課税標準を計算したが、請求人には本件益金不算入制度の適用を受ける意思があったにもかかわらず、請求人の担当者間の意思疎通不足によって本件配当金について確定申告書への記載が漏れていたものであり、このことは同条第4項の「やむを得ない事情」に該当するから、本件配当金について本件益金不算入制度の適用が認められるべきであり、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求をすることができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、請求人は、自ら正確に本件配当金に係る益金不算入額を計算することも、それを本件確定申告書に記載することもしていないのであるから、本件益金不算入制度の適用を受ける意思を示していたということはできず、また、法人税法第23条の2第4項の「やむを得ない事情」とは、風水害、地震等の災害による影響等、納税者である法人が本件益金不算入制度の適用に関する記載をすることを妨げる外部的事実があり、納税者自身の力では当該記載をすることができないような場合をいうのであって、自身の責めに帰すべき事情はこれに当たらないと解するのが相当であるところ、請求人主張の事実は外部的事実に当たらず、同項に規定する「やむを得ない事情」があったとは認められない。そうすると、本件確定申告の計算等に誤りは認められず、国税通則法第23条第1項第1号に規定する「納付すべき税額が過大であるとき」には該当しないから、同項に規定する更正の請求をすることができる場合には当たらない。(平25. 8.27 東裁(法)平25-26)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平250002
- 裁決年月日
- 平成25年7月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203050
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、建物の取得費用が、課税資産の譲渡等とその他の資産の譲渡等に共通して要する課税仕入れであったとしても、消費税法第30条《仕入れに係る消費税額の控除》第2項第1号の個別対応方式の用途区分の判断基準が不明確であったために適切な区分が出来なかったことから、過少申告加算税の趣旨に照らしても、納税者に過少申告加算税を賦課することが酷であるとして国税通則法第65条《過少申告加算税》第4項に規定する「正当な理由があると認められる」場合に当たる旨主張する。しかしながら、消費税法第30条第2項第1号の用途区分の判断基準は、当該課税仕入れの目的及び当該課税仕入れに対応する資産の譲渡等がある場合にはその資産の譲渡等の内容を勘案して判断すべきであるところ、請求人の判断は、消費税法第30条第2項第1号の規定を独自に解釈したことによるもの、すなわち、請求人の主観的事情に基づく単なる法令解釈の誤りによるものといわざるを得ず、真に請求人の責めに帰することができない客観的な事情がある場合に該当するとは認めることはできない。(平25. 7. 4 名裁(諸)平25-2)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平240080
- 裁決年月日
- 平成25年6月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、不動産の売買契約(本件各契約)に基づき支払った中間金の返還請求訴訟において和解(本件和解)が成立し、本件各契約が無効となったのであるから、当該和解は国税通則法(通則法)第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する和解に該当する旨主張し、また、仮に該当しないとしても、請求人が売主の条件不成就を理由に売主に解約通知書を送付したことをもって解除権が行使されたのであるから、通則法第23条第2項第3号及び通則法施行令第6条《更正の請求》第1項第2号に規定する後発的事由に該当するので、本件和解により生じた損失について、更正の請求を認めない原処分は違法である旨主張する。しかしながら、本件和解調書によれば、本件和解は、和解成立日以降の売買契約の効力について否定しているものと解されるが、同効力が失われた時期について請求人が主張するように、請求人の訴訟上の主張を認めて停止条件不成就まで遡って無効であることを確定したものとまでは認められず、また、通則法第23条第2項第3号及び通則法施行令第6条第1項第2号の規定する解除権の行使についても、本件各契約に法定解除の事由は窺えないし、約定解除や合意解除があったものとも認められないから、請求人の主張はその前提を欠くものである。また、仮に、本件の審査請求が法定の期間内にされたものであったとしても、更正の請求が認められるためには、通則法第23条第1項各号に掲げる税額が過大であるなどの実体的要件が満たされていることが必要なのは当然であるところ、法人である請求人の所得金額の計算においては、当事業年度において生じた損失は、事業年度を遡って損金としての処理はしないというのが、一般に公正妥当と認められる会計処理の基準であると解されるから、本件和解により生じた損失は、本件和解成立日に初めて損失として確定し、損金として計上することが可能となったものであると認められる。(平25. 6.18 大裁(法)平24-80)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平240027
- 裁決年月日
- 平成25年6月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、法人税について、請求人の各関係会社(本件各関係会社)の役員報酬、帳簿作成費用等を、所得の金額の計算上損金の額に算入することを失念して確定申告をしていたため、法人税に係る確定申告書に記載した課税標準及び納付すべき税額が過大となっている旨主張する。しかしながら、本件各関係会社は固有の法人格を有する会社であり、本件各関係会社の役員報酬、帳簿作成費用等は、本件各関係会社固有の費用であって、請求人の費用ではないから、請求人の所得の金額の計算上損金の額に算入することはできない。(平25. 6.17 広裁(法・諸)平24-27)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平240027
- 裁決年月日
- 平成25年6月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、消費税及び地方消費税(消費税等)について、請求人の各関係会社(本件各関係会社)の帳簿作成費用等を請求人の仕入税額控除の額に加算することを失念して確定申告していたため、消費税等に係る確定申告書に記載された納付すべき税額が過大となっている旨主張する。しかしながら、本件各関係会社の帳簿作成費用等は、本件各関係会社固有の費用と認められ、請求人の課税仕入れに該当しない。(平25. 6.17 広裁(法・諸)平24-27)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平240018
- 裁決年月日
- 平成25年5月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の外国子会社(本件外国子会社)からの配当金(本件配当金)を収益の額に計上して法人税の確定申告をしていたところ、本件配当金は、法人税法第23条の2《外国子会社から受ける配当等の益金不算入》の規定(本件制度)により本件事業年度(平成23年3月期)の所得金額から減算すべきであるとして、国税通則法第23条《更正の請求》第1項に基づき更正の請求をしたことについて、近年、任意的申告調整事項に誤りが認められた場合においては、納税者の選択する意思が重要であるとして更正の請求が認められているところ、①請求人が平成22年6月に本件外国子会社から受けた前年の配当金については本件制度を適用していること、②国外関連者に関する明細(別表十七(四))には、請求人の受取配当金の全額を記載しており、当該配当金の全額が本件制度の対象となることは明らかであることなどから、請求人には本件配当金も本件制度の適用を選択する意思があったのであり、確定申告書に本件配当金に係る益金不算入額に関する明細(別表八(二))の記載がなかったことは国税通則法第23条第1項に該当する旨主張する。しかしながら、本件制度の適用を受けるためには確定申告書に別表八(二)を記載して添付することが要件とされているところ、請求人が添付した同表には本件配当金についての記載がなく、請求人は、本件配当金について、本件制度の適用をしないと選択したのであり、外国子会社から受ける剰余金の配当等の額について、その全てに本件制度を適用しなければならないとする法令はなく、その選択は適法であるから、請求人が確定申告において選択した本件制度による益金不算入額は適法であって、これについて更正の請求を認める事由はない。(平25. 5.20 福裁(法)平24-18)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240157
- 裁決年月日
- 平成25年2月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、前事業年度の確定した決算において計上した子会社株式に係る投資損失引当金(本件投資損失引当金)に相当する額について、当事業年度(本件事業年度)において、貸借対照表に計上していた関係会社投資損失引当金の額から直接減額すると同時に、貸借対照表に計上していた当該子会社株式の帳簿価額から直接減額したが、この会社決算上の処理は、①借方に本件投資損失引当金、貸方に本件投資損失引当金の戻入益(本件戻入益)、②借方に子会社株式の評価損、貸方に子会社株式という2段階の仕訳に分解できることからすると、①の本件戻入益に相当する額は本件事業年度の益金の額に算入されず、確定申告書の別表四で益金の額から減算すべきであり、②の子会社株式の評価損は、法人税法第33条《資産の評価損の損金不算入等》第2項に規定する有価証券の評価損の損金算入に係る要件を満たしているから、当然に損金の額に算入されるものであり、したがって、当該子会社株式につき税務計算上の誤りがあるから、更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、請求人は、本件投資損失引当金に相当する額について、本件事業年度の確定した決算において、戻入益としての収益又は評価損としての費用若しくは損失として経理した事実はなく、さらに本件事業年度の所得の金額の計算上、益金の額又は損金の額に算入した事実はないのであるから、請求人が主張する本件戻入益に相当する額を益金の額から減算し、また、評価損として損金の額に算入することはできないというべきである。そうすると、請求人に当該子会社株式につき計算誤りがあったと認めることはできないから、更正の請求ができる場合に当たらないというべきである。(平25. 2.15 東裁(法)平24-157)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240157
- 裁決年月日
- 平成25年2月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、確定した決算において計上した有価証券評価損(本件評価損)は、法人税法第33条《資産の評価損の損金不算入等》第2項に規定する有価証券の評価損の損金算入に係る要件の全てを満たしているから、損金の額に算入されるべきであるところ、請求人が本件評価損の額を確定申告書別表四(別表四)において損金の額から減算したことは、同項の規定に従っていないから、更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、法人税法第33条第2項は、有価証券の評価損の額を損金の額に算入するためには、政令で定める特定の事実が生じた場合において、法人が当該有価証券の評価換えをして、損金経理により、その帳簿価額を減額することを要件とし、この場合の帳簿価額とは、税務計算上の帳簿価額をいうものと解するのが相当であるところ、請求人は、本件評価損の額について、損金経理により貸借対照表上の当該有価証券の帳簿価額から減額したものの、本件事業年度の別表四において所得金額に加算していることからすると、請求人は税務計算上の帳簿価額を減額していないのであるから、本件評価損の額については、法人税法第33条第2項に規定する「その帳簿価額を減額したとき」の要件に該当せず損金の額に算入することはできない。そうすると、請求人に同項の規定の適用誤りがあったと認めることはできず、更正の請求ができる場合に当たらないというべきである。(平25. 2.15 東裁(法)平24-157)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240153
- 裁決年月日
- 平成25年2月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203990
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、同人が求める更正の請求理由とは別の理由によって原処分庁がした更正をすべき理由がない旨の通知処分は違法である旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条《更正の請求》第4項は、更正の請求書記載の理由がある場合において、常にその請求どおりに更正をしなければならないと規定するものではなく、原処分庁は、当該更正の請求に係る課税標準等又は税額等について調査した結果、請求人が求める更正の請求理由は認めたものの、預金の金額の誤りや、相続税の課税価格に算入されていない財産があったとして、課税標準等又は税額等が全体として請求人の申告に係る額等を下回ることがない旨を確認し、当該通知処分を行ったものであるから、原処分庁が更正の請求理由とは別の理由に基づき当該通知処分をしたことは、当該通知処分を違法ならしめる事由ではない。(平25. 2.12 東裁(諸)平24-153)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平240048
- 裁決年月日
- 平成25年1月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203990
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正の請求があった場合には、原処分庁は正しい課税標準等又は税額等について調査する義務があるにも関わらず、これを行っていない場合には違法となる旨主張する。しかしながら、確定申告書に記載した課税標準等が過大であることを理由とする更正の請求については、納税者が申告内容が真実に反するとの主張、立証をしない限り、税務署長は、その納税者の提出した申告書に記載された所得金額等をそのまま正当なものとして扱えば足り、申告書に記載された所得金額等が真実の所得金額等に反するか否かについての調査義務を負うものではないところ、請求人は、本件更正の請求に係る手続において、請求人の平成22年分の不動産所得の金額が「零円」であることないし本件申告書に記載した不動産所得の金額と異なる金額であることを立証する証拠等のいずれも一切提出せず、請求人から申告内容が真実に反し、申告金額が過大であることについて具体的な主張立証を行わなかったものである。したがって、本件更正の請求書が提出されたB税務署長及び本件更正の請求書の移管を受けた原処分庁は、請求人の平成22年分の不動産所得について、本件申告書に記載された不動産所得の金額を正当なものとして取り扱えば足り、それ以上に請求人の平成22年分の真実の不動産所得の金額がいくらであるかまで認定することを要しないのであり、この点に関する請求人の主張は採用することができない。(平25. 1.30 大裁(所)平24-48)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平240048
- 裁決年月日
- 平成25年1月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203990
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件申告に係る不動産所得の金額が実額収支計算の方法によって計算されたものといえないから、本件申告に係る課税標準等の計算が税法の規定に従っていなかった場合に該当するため、本件更正の請求についてその理由の如何に関わらず認められるべきである旨主張する。しかしながら、確定申告書に記載された課税標準等が税法の規定に基づかない方法により算出されたものであったとしても、当該申告は、法の許容する適法な申告に該当し、当該申告に係る税額が確定するから、税法の規定に基づかない方法により算出された課税標準等に係る確定申告につき、その課税標準等が誤りであることを理由とする更正の請求については、その更正の請求に対する調査手続において、納税者が申告内容が真実に反するとの主張、立証を行う必要がある。そして、本件申告書は、所定の様式が用いられ、法定記載事項が記載された適式な申告書であり、その内容についても、不動産所得の金額が共有者であるAの関与税理士から教示を受けたとする金額ではあるが、納付すべき税額については、当該不動産所得の金額を基礎とした総所得金額及び請求人に係る所得控除の合計額から税法の規定に従って適正に算出されているから、本件申告に係る納付すべき税額が過大であるとは認められない。さらに、請求人は、本件更正の請求に係る手続において、何ら証拠等を提出しておらず、請求人において、申告内容が真実に反し、申告金額が過大であることについて具体的な主張立証がされているということはできない。(平25. 1.30 大裁(所)平24-48)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240143
- 裁決年月日
- 平成25年1月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203990
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正の請求に対してされた更正をすべき理由がない旨の通知処分は、更正の請求から2月を経過した後にされた処分であるから無効である旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条《更正の請求》は、納税申告書を提出した者は、当該申告書に記載した課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかった場合には、当該申告書の法定申告期限から1年以内に更正をすべき旨の請求をすることができ(同条第1項)、他方、税務署長は、当該更正の請求に係る課税標準等若しくは税額等について調査し、更正をし、又は更正をすべき理由がない旨を当該請求をした者に通知する(同条第4項)旨規定しているものの、更正の請求を処理すべき期間については規定しておらず、また、当該処理すべき期間に係る法令上の規定もないから、請求人の主張には理由がない。(平25. 1.21 東裁(所)平24-143)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平240005
- 裁決年月日
- 平成25年1月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、元顧客から利息制限法に規定する制限利率を超える利息の返還等を求めて提訴され、同人との間で和解契約による和解(本件和解)が成立し、同人が訴えを取り下げたことにより訴訟が終結したのであるから、本件和解は、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する「判決と同一の効力を有する和解その他の行為」に該当する旨主張する。しかしながら、「判決と同一の効力を有する和解その他の行為」とは、調書に記載されることにより確定判決と同一の効力を有する旨が明文をもって定められている裁判上の和解等をいうものと解されるところ、本件和解は、和解調書も作成されておらず、裁判上の和解ではなく単なる民法上の和解契約にとどまるものであるから、上記「判決と同一の効力を有する和解その他の行為」には該当しない。(平25. 1.16 熊裁(法)平24-5)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240141
- 裁決年月日
- 平成25年1月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人がした修正申告について、請求人が国外の関連法人から問屋契約に基づいて輸入した輸入貨物に係る当該輸入貨物の国外の製造者と当該関連法人との間の売買が関税定率法第4条《課税価格の決定の原則》第1項に規定する「輸入取引」に該当するから、同項の規定により課税価格(関税の課税標準となる価格であって、消費税法第28条《課税標準》第3項の課税貨物の消費税の課税標準の計算の基礎となる価格)を計算すべきであること、また、仮に当該売買が「輸入取引」に該当しないとしても、請求人は関税定率法第4条の3《国内販売価格又は製造原価に基づく課税価格の決定》第3項の規定により同条第2項の規定を適用して課税価格を計算することを求めているのであるから、同項の規定を適用して当該課税価格を計算すべきであること、さらに、仮に同条第1項の規定により課税価格を計算すべきであるにしても、当該修正申告に係る課税価格の計算において同項第1号イに規定する「通常の手数料又は利潤及び一般経費」の額等に計算誤りがあるから、請求人の更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、同法第4条第1項に規定する「輸入取引」とは、外国から本邦に到着した貨物を引き取るための売買であり、実際に外国から本邦への貨物の国際移動を伴うものであると解されるところ、当該輸入貨物の国外の製造者と当該関連法人との間の売買は、当該輸入貨物の本邦への輸出の前段階で行われたものであり、これを本邦に引き取るために行われたものとは認められないから、同項に規定する「輸入取引」には当たらない。また、同法第4条の3第3項の規定により同条第2項の規定を適用して当該輸入貨物の課税価格を計算するためには、当該輸入貨物の製造原価を確認することができることがその要件であると解されるところ、請求人は、当該輸入貨物の製造原価を確認できる製造者の商業帳簿等の資料を提出していないことからすると、当該輸入貨物の製造原価を確認できる場合に当たらないというべきであるから、同条第3項の規定により同条第2項の規定を適用して当該課税価格を計算することはできない。さらに、当該修正申告において同条第1項の規定により当該課税価格を計算する際に用いられた同項第1号イに規定する「通常の手数料又は利潤及び一般経費」の額等の計算に誤りは認められず、当該計算は相当と認められる。したがって、当該修正申告に係る課税価格の計算に法律の適用誤り等はないから、更正の請求ができる場合に当たらないというべきである。(平25. 1.15 東裁(諸)平24-141)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平240044
- 裁決年月日
- 平成25年1月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①相続により承継した相続税法第34条《連帯納付の義務等》第4項に規定する贈与税の連帯納付義務(本件連帯納付義務)に係る税額を当該相続に係る相続税(本件相続税)の課税価格の計算上控除すべきであるとしてした更正の請求(本件更正の請求)が、国税通則法(平成23年法律第114号による改正前のもの)第23条《更正の請求》第1項に規定する期限を徒過したのは、原処分庁の受贈者に対する調査遅延という職務怠慢が原因であり、その帰責は原処分庁にある、また、②原処分庁は、同法第24条《更正》の規定により本件相続税について本件連帯納付義務に係る税額を控除して減額更正すべき義務が課せられているにもかかわらずこれを怠っていることから、本件更正の請求に対して原処分庁が行った更正をすべき理由がない旨の通知処分は違法なものである旨主張する。しかしながら、①更正の請求が認められる場合を法令に規定する事由及び期間に限定している趣旨からすれば、請求人の主張する事由をもって本件更正の請求を国税通則法第23条第1項に基づく更正の請求として適法なものと解する余地はない。また、②国税通則法第24条の規定は、納税申告書を提出した者の行う更正の請求とは別に、税務署長に課税標準等を変更する権能を与える趣旨の規定であるため、請求人には同条に基づき更正処分を求める申請権はなく、同条違反をいう請求人の主張は採用できない。(平25. 1. 7 大裁(諸)平24-44)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平240044
- 裁決年月日
- 平成25年1月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続により承継した相続税法第34条《連帯納付の義務等》第4項に規定する贈与税の連帯納付義務(本件連帯納付義務)に係る税額を当該相続に係る相続税の課税価格の計算上控除すべきであるとしてした更正の請求(本件更正の請求)が、国税通則法(平成23年法律第114号による改正前のもの)第23条《更正の請求》第1項に規定する期限を徒過したのは、原処分庁の受贈者に対する調査遅延という職務怠慢が原因であり、その帰責は原処分庁にあるから、本件においては、贈与者に対して本件連帯納付義務に係る税額に対応する処分があったものとして、同条第2項第2号の規定に基づき本件更正の請求を認めるべきである旨、また、請求人の国税還付金を本件連帯納付義務に係る未納額に充当した処分が、同号に規定する「更正又は決定」に該当すると解釈すべきである旨主張する。しかしながら、当該充当処分が国税通則法第23条第2項第2号に規定する「更正又は決定」に該当しないことは明らかであり、また、同項は、第1号ないし第3号に規定する事由が認められる場合にのみ納税者の救済を例外的に認める趣旨の規定であることからすると、請求人が主張するような拡大解釈や類推解釈は認められるべきではない。(平25. 1. 7 大裁(諸)平24-44)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平240040ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成24年11月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続税について、請求人が提訴した課税訴訟(本件乙訴訟)においては、原処分庁が相続財産であると認定した財産の全てが認容される判決(本件乙判決)がなされた一方、共同相続人Aが提訴した課税処分に係る訴訟(本件甲訴訟)においては、原処分庁が相続財産であると認定した財産の一部が否認される判決(本件甲判決)がなされたことから、本件甲判決をもって国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する「判決」に該当する旨主張する。しかしながら、相続税の課税は、各人ごとに別個独立して行われるものであるから、合一確定の必要はなく、本件甲判決の既判力は、本件甲訴訟の当事者である共同相続人Aと国との間においてのみ生じ、請求人には及ばず、また、請求人と国との間の本件乙訴訟については、本件乙判決が確定しており、原処分庁は本件甲判決の拘束力により請求人に対して本件甲判決と同内容を理由とする減額更正を行う義務を負うものではないから、本件甲判決は、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」には当たらない。(平24.11.27 大裁(諸)平24-40)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平240040ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成24年11月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続税について、①共同相続人Aが提訴した課税処分に係る訴訟(本件甲訴訟)において、原処分庁が相続財産であると認定した財産の一部(本件財産)が否認される判決(本件甲判決)がなされたことから、②請求人が、本件甲判決は国税通則法(通則法)第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する「判決」に該当するとして更正の請求(本件更正の請求)をした後、③請求人と共同相続人Aとの間で本件甲判決において前提とされた内容と同じ内容の裁判上の和解(本件和解)が成立したという事実関係の下、請求人が、本件和解は通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」と同一の効力を有するものに該当するから、本件更正の請求の理由に追加することにより、本件更正の請求が認められるべきである旨主張する。しかしながら、通則法第23条第2項の規定による更正の請求においては、納税者は、当初の更正請求書に記載していた理由とは別個の事由を当初の更正の請求に係る請求期間の経過後に更正の請求の理由として主張することは許されないと解すべきであり、また、このように解したとしても、納税者は、通則法に規定する後発的事由が発生する都度、別途更正の請求を行えばよいのであるから、納税者にとって何ら不利益となるものではないところ、確かに、本件和解は、同項第1号に規定する「判決」と同一の効力を有するものに該当すると認められるものの、本件和解は、本件更正の請求がされた時点においてはいまだ成立していなかったのであるから、本件和解の成立が本件更正の請求の理由に含まれていたとみる余地はない。したがって、本件更正の請求は認められないものである(なお、請求人がした本件和解の成立に係る書面の提出をもって、本件更正の請求とは別個に、本件和解の成立を理由とする通則法第23条第2項第1号の規定による更正の請求をしたものとみることもできない。)。(平24.11.27 大裁(諸)平24-40)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平240040ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成24年11月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、相続税について、請求人が提訴した課税訴訟(本件乙訴訟)においては、原処分庁が相続財産であると認定した財産の全てが認容される判決(本件乙判決)がなされた一方、共同相続人Aが提訴した課税処分に係る訴訟(本件甲訴訟)においては、原処分庁が相続財産であると認定した財産の一部(本件財産)が否認される判決(本件甲判決)がなされた後、請求人と共同相続人Aとの間で本件甲判決において前提とされた内容と同じ内容の裁判上の和解(本件和解)が成立したという事実関係の下、本件和解は、本件乙判決と異なる内容の事実を確認するものであり、国税通則法(通則法)第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する「判決」と同一の効力を有するものには当たらない旨主張する。しかしながら、通則法第23条第2項第1号の規定は、納税者において、申告時には予測し得なかった事態その他やむを得ない事由が後発的に生じたため「課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実」に変更を来し、税額の減額をすべきこととなった場合に、同条第1項の更正の請求期間である法定申告期限から1年を経過していることを理由に更正の請求を認めないとすると、帰責事由のない納税者に酷な結果となることから、例外的に更正の請求を認めて納税者の保護を拡充しようとしたものであると解されるところ、本件財産が相続財産に属するか否かについては、請求人と共同相続人Aとの間で争いがあり、本件和解に係る裁判の経過からしても、両者の間には、本件和解に至るまで争いがあったものと認められるから、本件和解を成立させたことにより初めて、その事実が「課税標準等又は税額等の計算の基礎」としたところと異なることが確定したというべきであり、加えて、請求人が本件和解を成立させたことにつき、やむを得ない事由があるということができることからすると、本件和解は、通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」と同一の効力を有するものに該当すると認められる。(平24.11.27 大裁(諸)平24-40)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平240007
- 裁決年月日
- 平成24年11月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、賃貸していた土地について、請求人の妻との土地貸借契約の締結により、賃貸人の地位が請求人の妻に移転したため、当該賃料は請求人の妻に帰属するものであるから、請求人が修正申告書に記載した税額が過大となるので、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に該当する旨主張する。しかしながら、請求人の妻との土地貸借契約の内容は、使用貸借契約であり、当該契約により賃貸人の地位が請求人の妻に移転するものではなく、また、当該賃料も請求人名義の普通預金口座への振込みにより受領しており、賃料の帰属に何ら変更がないことから、当該賃料は請求人に帰属すると認められるので、請求人が修正申告書に記載した税額が過大とならないから、同号に該当すると認めることはできない。(平24.11.19 仙裁(所)平24-7)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240095
- 裁決年月日
- 平成24年11月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、受取配当等の益金不算入額を記載していない確定申告書を提出した場合であっても、更正の請求において受取配当等益金不算入額を自発的に明示した場合には、税務当局は受取配当等益金不算入額を把握することができるのであり、法人税法第23条《受取配当等の益金不算入》第6項の規定の趣旨に反することにはならないこと、また、仮に、確定申告書に受取配当等益金不算入額の記載が必要であるとしても、請求人が使用する株式管理システムに不具合があり受取配当等益金不算入額を手作業で計算することが事実上不可能であったことは、同条第7項に規定するやむを得ない事情に当たるから、同条第1項の規定を適用して所得金額を計算すべきであり、請求人の更正の請求が認められるべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、確定申告書に受取配当等益金不算入額を記載せず、受取配当等の益金不算入に関する明細書(別表八(一))を添付しないで申告しており、自ら正確に受取配当等益金不算入額を計算した上で、それを確定申告書に記載しておらず、同条第1項の適用を受ける意思を示していたということはできないから同条第6項の規定を満たしていない。また、請求人は、①当該システムを自らの判断で使用していたものであり、②当該システムの不具合が判明した後、確定申告書の提出期限までに受取配当等益金不算入額を計算する何らかの行動をしたと認めるに足りる事実もなく、③当該提出期限後に他のシステムを活用して2〜3か月で受取配当等益金不算入額を算出していることからすると、請求人が受取配当等益金不算入額の記載をすることを妨げる外部的事実があり、請求人自身の力では当該記載をすることができないような場合はなかったというべきであるから、同条第7項に規定するやむを得ない事情があったとは認められない。したがって、請求人は、同条第1項の規定を適用できず、確定申告書の提出により納付すべき税額が過大であるときに該当しないから、更正の請求ができる場合に当たらないというべきである。(平24.11.14 東裁(法)平24-95)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240094
- 裁決年月日
- 平成24年11月13日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、無人時間貸駐車場事業を営む法人(賃借人)に対する各土地の貸付けは、非課税取引に該当するから、請求人が、当該各土地に係る賃貸料を課税資産の譲渡等の対価の額に含めて消費税等の額を計算していたこと及び基準期間における課税売上高が50,000,000円を超えるとして消費税法第30条《仕入れに係る消費税額の控除》第1項に規定する計算方式(本則課税制度)を適用して仕入控除税額を計算していたことは、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する事由に該当するから、更正の請求に対する更正をすべき理由がない旨の通知処分は、取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、当該各土地は、請求人が賃借人に対して賃貸する時点において、アスファルト舗装や車両等を停めておく区画等が施された駐車場であったと認めるのが相当であり、請求人は、各賃貸借契約に基づき、当該各土地に無人時間貸駐車場の経営上必要な施設が追加された上で、当該各土地が無人時間貸駐車場として利用されることに合意し、実際に当該各土地を賃貸し、当該賃借人は、当該各土地を無人時間貸駐車場に使用しているのであるから、当該各土地の貸付けは、単なる「土地の貸付け」ではなく、駐車場としての機能を備えた施設の利用に伴って土地が使用される場合に該当するから、当該各土地の貸付けは、消費税法施行令第8条《土地の貸付けから除外される場合》に規定する「駐車場その他の施設の利用に伴って土地が使用される場合」に該当し、課税資産の譲渡等に該当する。そうすると、請求人が消費税の確定申告に当たり、当該賃貸料を消費税の課税標準額に含めて消費税額を計算したこと、また、基準期間の課税売上高が50,000,000円を超えることになるとして本則課税制度を適用して仕入控除税額を計算したことに誤りは認められない。(平24.11.13 東裁(諸)平24-94)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平240034
- 裁決年月日
- 平成24年11月12日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人の祖父と請求人との間でなされたとする本件各土地の贈与(本件贈与)について、請求人の祖父の共同相続人ら(本件共同相続人ら)と請求人との間で、無効である旨の裁判上の和解(本件和解)が成立したことにつき、本件和解は、客観的、合理的根拠のないものであり、国税通則法(通則法)第23条《更正の請求》第2項第1号かっこ書に規定する和解に該当しない旨主張する。しかしながら、本件和解に係る訴訟(本件訴訟)における請求人及び本件共同相続人らの主張内容等に鑑みても、本件贈与が請求人のあずかり知らないところで請求人の承諾なくして行われた無効なものである旨の請求人の主張が根拠を欠くものであるとは直ちに認め難いことに加えて、本件訴訟の経過によれば、原告である請求人の本件贈与の無効の確認を求める請求に対し、被告である本件共同相続人らがこれを争うという状況の下において、受訴裁判所の主導により、本件贈与が無効である旨の請求人の主張を認めて本件各土地に係る遺産分割協議をやり直す方向での和解が勧試され、本件共同相続人らが当該方向での和解を行うことによる新たな課税問題の発生に対する懸念や請求人及びその両親に対する不信感から難色を示す中で、双方の訴訟代理人を交えた交渉と説得が重ねられ、本件訴訟の提起から約2年後に本件和解の成立に至ったものと認められることからすれば、本件和解は、実質において客観的、合理的根拠を欠くということはできないから、本件和解は、通則法第23条第2項第1号かっこ書に規定する和解に該当するというべきである。(平24.11.12 大裁(諸)平24-34)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平240010
- 裁決年月日
- 平成24年10月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、妻の父でもある請求人の養父から同族会社の株式の贈与を受け、その後、妻から離婚を求められ、また、養父から離縁を求められた訴訟(本件訴訟)において、離婚及び離縁する旨とともに当該贈与に係る契約(本件贈与契約)を解除する旨の各条項を定めた裁判上の和解(本件和解)に合意したが、本件和解は、離婚及び離縁という身分関係の解消と本件贈与契約の解消とが相互に一体となっているものであるから、国税通則法(平成23年法律第114号による改正前のもの)第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する「和解」に該当する旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「和解」とは、贈与の成否又は受贈財産の価額等、申告に係る税額の計算の基礎となった事実を争点とする訴訟等において、当該事実と異なる事実を確認し又は異なる事実を前提とする和解が成立した場合をいうところ、本件訴訟において審理されたのは、離婚事由あるいは離縁事由の存否等であり、本件贈与契約の成否や受贈財産である株式の権利関係ではなかったと認められる。したがって、本件和解は、申告に係る税額の計算の基礎となった事実を争点とする訴訟等において、当該事実と異なる事実を確認し又は異なる事実を前提として成立したものとはいえず、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「和解」には当たらない。(平24.10.30 名裁(諸)平24-10)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平240010
- 裁決年月日
- 平成24年10月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203050
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、妻の父でもある請求人の養父から同族会社の株式の贈与を受け、その後、妻から離婚を求められ、また、養父から離縁を求められた訴訟(本件訴訟)において、離婚及び離縁する旨とともに当該贈与に係る契約(本件贈与契約)を解除する旨の各条項を定めた裁判上の和解に合意したが、本件解除は、①本件贈与契約が、請求人が当該同族会社において働くこと等の負担(本件稼働等債務)を付すものであって、請求人が本件稼働等債務の履行不能に陥ったため解除したもので、国税通則法施行令(平成23年政令第382号による改正前のもの)第6条《更正の請求》第1項第2号に規定する「解除権の行使によって解除され」たものである、②本件贈与契約と婚姻及び養子縁組とは一体不可分のものであって、離婚及び離縁する以上、養父との間で本件贈与契約を合意解除したことは、同号に規定する「やむを得ない事情」によるものである旨主張する。しかしながら、①本件稼働等債務の存在については、本件訴訟に係る代理人弁護士が、裁判所の和解案に対して、事後的に、請求人が後日贈与税の取戻しを請求する場合、「法定解除権」が行使されたことを明らかにしておいた方が税務署に対する説明がしやすいことなどを理由に提案したものであることなどから、請求人と養父との間で、本件贈与契約締結時に本件稼働等債務を内容とする負担付の合意があったとは認められず、本件贈与契約が養父による「解除権の行使によって解除され」たとは認められない。また、②本件贈与契約の拘束力を認めても請求人にとって不当になるとはいえないことなどから、本件贈与契約が「やむを得ない事情」により解除されたとも認められない。(平24.10.30 名裁(諸)平24-10)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240086
- 裁決年月日
- 平成24年10月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁所属の担当職員が行った調査に違法性があり、修正申告を余儀なくされた旨などの理由をもって、更正の請求ができる場合に該当すると解釈すべきである旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条《更正の請求》第1項の趣旨は、納税者が申告した後に、その申告内容の過誤を是正する必要が生じる場合があることは否定できないが、あらゆる場合に自由にこれを認めることは申告により自己の税額を確定させる申告納税制度の性格に照らして適当とはいえないのみならず、納税義務の具体的内容を不安定ならしめ、行政を混乱に陥れる弊害もあるので、その過誤の是正は、法律が特に認める場合に限るものとしたものと解されるところ、同項の規定によると、請求人がした修正申告について更正の請求ができる場合としては、同項第1号に規定するとおり、その修正申告書に記載した課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったことにより、当該修正申告書の提出により納付すべき税額が過大であるときに限られると解するのが相当であるから、上記の請求人が主張する理由は、同号に規定する更正の請求ができる場合に該当すると解することはできない。(平24.10.30 東裁(所)平24-86)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240059
- 裁決年月日
- 平成24年9月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、租税特別措置法第42条の4《試験研究を行つた場合の法人税額の特別控除》第3項及び第9項に規定する法人税額の特別控除額について、その計算の基礎となる損金の額に算入される試験研究費の額からその試験研究に充てるため他の者から支払を受けた補助金収入を控除していなかったこところ、請求人の確定申告書の添付書類から法人税額の特別控除額の計算の基礎となる試験研究費の正当額は容易に計算できることから、当該正当額に基づいて同条第3項及び第9項の規定を適用して計算した法人税額の特別控除額は、同条第14項及び第15項に規定する「当該申告に係るその控除を受けるべき金額」に該当し、更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、請求人の確定申告書に記載された事項からは当該試験研究費の額に誤りがあるとは認められず、また、確定申告書に添付された損益計算書その他の書類からは、当該試験研究費の額から当該補助金収入が控除されているか否かを確認することはできない。そうすると、請求人が確定申告書に添付した別表六(六)の「試験研究費の額1」欄に試験研究費の額として記載された金額を基礎として計算された額が、法人税額の特別控除額として「当該申告書に記載された事項を基礎として計算する場合に控除を受けることができる正当額」となり、同条第3項及び第9項の規定は適用できないというべきであるから、更正の請求は認められない。(平24. 9.27 東裁(法)平24-59)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平240003
- 裁決年月日
- 平成24年8月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成15年分ないし平成20年分の各更正の請求が国税通則法第23条《更正の請求》の請求期限を徒過してされたものとしても、同法第70条《国税の更正、決定等の期間制限》第2項第1号に規定する減額更正についての除斥期間は5年であるから、その期間内にされた本件各更正の請求は適法なものである旨主張する。しかしながら、国税通則法第70条第2項第1号の規定は、税務署長が、納税申告書に記載された課税標準等又は税額等の計算が、国税に関する法律の規定に従っていないこと又はその調査したところと異なることを知ったときに行う一方的な減額更正についての除斥期間を定めたものであり、更正の請求期限を徒過した場合に期限を延長するものではないことから、請求人の主張は採用できない。(平24. 8. 1 仙裁(所)平24-3)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平240012
- 裁決年月日
- 平成24年7月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、確定申告において租税特別措置法第37条《特定の事業用資産の買換えの場合の譲渡所得の課税の特例》第1項の特例規定又は租税特別措置法第39条《相続財産に係る譲渡所得の課税の特例》第1項の特例規定(本件各特例規定)を適用しなかった手続の不備はあるものの、請求人には何の落ち度もないから、本件各特例規定の適用を求める本件更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、租税特別措置法第37条第7項又は同法第39条第3項に規定する「やむを得ない事情」がある場合を除き、本件各特例規定の適用があることを理由に国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に基づく更正の請求をすることはできないものと解するのが相当であるところ、請求人の上記確定申告においては、当該「やむを得ない事情」があるとは認められないから、請求人は、本件各特例規定の適用があることを理由に更正の請求をすることはできないものとするのが相当である。(平24. 7.31 大裁(所)平24-12)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平240003
- 裁決年月日
- 平成24年7月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、法定利率を超える利息の返還等を求める不当利得返還請求訴訟等に係る判決(本件各判決)により元顧客等に返還することとなった各金員(本件各金員)について、請求人は事業の継続が困難な状態であり、本件各金員を本件各判決により支払うことが確定した事業年度の損金としても、法人税法第57条《青色申告書を提出した事業年度の欠損金の繰越し》に規定する欠損金の繰越控除の適用による救済を受けることができないことなどからすれば、国税通則法(通則法)第23条《更正の請求》第2項項の趣旨に照らし、利息収入を計上した事業年度に遡及して課税所得を減額すべき旨の更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、通則法第23条第2項第1号に基づく更正の請求が認められるためには同条第1項各号に掲げる税額が過大等であるとの実体的要件を充足することが必要であるところ、本件各金員を支払うことが確定したのは本件各判決が確定した日であり、本件各金員は、法人税法第22条《各事業年度の所得の金額の計算》第4項の規定による一般に公正妥当と認められる会計処理の基準に基づき、債務として確定した日、すなわち、本件各判決が確定した日の属する事業年度の損金の額に算入すべきものであるから、本件の更正の請求は、利息収入を計上した事業年度の税額が過大等であるとの実体的要件を欠くものであり、通則法第23条第2項第1号の適用は認められない。(平24. 7.26 熊裁(法)平24-3)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240025
- 裁決年月日
- 平成24年7月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、既往の各事業年度において収受した貸付金利息につき利息制限法所定の利率により算出した額を超過する部分の利息の額を元本に引き直す計算を行った結果、当該各事業年度の課税標準等又は税額等が過大となり、このことは国税通則法第23条《更正の請求》第2項第3号及び国税通則法施行令第6条《更正の請求》第1項第2号に規定する事由に該当し、更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第2項の規定に基づく更正の請求が認められるためには、同項に規定するいわゆる後発的事由の発生及び同項所定の期限内の更正の請求という手続的要件が満たされるだけでは足りず、同条第1項各号に掲げる税額が過大であるなどの実体的要件が満たされていることが必要であるところ、法人税法第22条《各事業年度の所得の金額の計算》第4項の一般に公正妥当と認められる会計処理の基準に従えば、当該事業年度において生じた損失の額は、その発生事由を問わず、当該事業年度の損金とすべきであって、その発生事由が過去の事業年度の益金に係るものであっても、その事業年度に遡って損金としての処理はしないから、既往の各事業年度において収受した貸付金利息につき利息制限法所定の利率により算出した額を超過する部分の利息の額を元本に引き直す計算を行ったとしても当該貸付金利息を収受した各事業年度に遡及して所得の金額を修正することはできないというべきである。そうすると、当該引き直し計算の結果により、当該各事業年度における法人税について、所得金額若しくは納付すべき税額が過大又は純損失等の金額が過少となることはなく、国税通則法第23条第1項各号に掲げる課税標準等又は税額等が過大であるなどの実体的要件を欠くことになる。したがって、手続的要件を判断するまでもなく、請求人の主張には理由がない。(平24. 7.24 東裁(法)平24-25)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240026
- 裁決年月日
- 平成24年7月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、既往の各事業年度において収受した貸付金利息につき利息制限法所定の利率により算出した額を超過する部分の利息の額を元本に引き直す計算を行った結果、当該各事業年度の課税標準等又は税額等が過大となり、このことは国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する事由に該当し、更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第2項の規定に基づく更正の請求が認められるためには、同項に規定するいわゆる後発的事由の発生及び同項所定の期限内の更正の請求という手続的要件が満たされるだけでは足りず、同条第1項各号に掲げる税額が過大であるなどの実体的要件が満たされていることが必要であるところ、法人税法第22条《各事業年度の所得の金額の計算》第4項の一般に公正妥当と認められる会計処理の基準に従えば、当該事業年度において生じた損失の額は、その発生事由を問わず、当該事業年度の損金とすべきであって、その発生事由が過去の事業年度の益金に係るものであっても、その事業年度に遡って損金としての処理はしないから、既往の各事業年度において収受した貸付金利息につき利息制限法所定の利率により算出した額を超過する部分の利息の額を元本に引き直す計算を行ったとしても当該貸付金利息を収受した各事業年度に遡及して所得の金額を修正することはできないというべきである。そうすると、当該引き直し計算の結果により、当該各事業年度における法人税について、所得金額若しくは納付すべき税額が過大又は純損失等の金額が過少となることはなく、国税通則法第23条第1項各号に掲げる課税標準等又は税額等が過大であるなどの実体的要件を欠くことになる。したがって、手続的要件を判断するまでもなく、請求人の主張には理由がない。(平24. 7.24 東裁(法)平24-26)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240012
- 裁決年月日
- 平成24年7月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、被相続人の遺産の全部について遺贈を受けたとの事実に基づき相続税の申告をした後、当該遺贈に係る各不動産について、当該被相続人の死亡による相続を原因とする登記を経由していた共同相続人を被告とする所有権移転登記手続請求訴訟(本件訴訟)において、原告である請求人が、当該共同相続人に対する請求の全部を放棄(本件放棄)したことにより、当該各不動産を取得することができないことが確定したのであるから、本件放棄は、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する「判決」に該当する旨主張する。しかしながら、請求人が本件更正の請求において国税通則法第23条第2項第1号に規定する「その申告、更正又は決定に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実」であるとした「(請求人が)被相続人の遺産の全部について遺贈を受けた事実」に係る法律関係については、本件訴訟における請求の趣旨において一切表明されておらず、本件放棄が記載された弁論準備手続調書にもその記載はないから、本件放棄によって「その申告、更正又は決定に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実」と異なることが確定したものとは認められず、また、本件放棄の既判力も及ばないから、本件放棄は、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」に該当しない。(平24. 7. 5 東裁(諸)平24-12)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240007
- 裁決年月日
- 平成24年7月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、被相続人が保有していた本件株式について、相続税の課税上、相続財産は本件株式とされていたが、請求人が提起した訴訟(本件訴訟)に係る判決(本件判決)において、被相続人の生前に本件株式を譲渡する旨の合意がなされていたことが確定したから、相続財産は売買代金請求権となるのであって、本件判決により、相続税の申告時の権利関係と異なる事実関係が生じたことからすると、本件判決は、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する「判決」に該当する旨主張する。しかしながら、本件判決は、実質的に相続財産が本件株式なのか本件株式の売買代金請求権なのかを争ったものではなく、また、本件判決に係る判決書には、相続開始時点における相続財産のうちに本件株式の売買代金請求権が存在したと認定した記載はないから、本件判決により、相続財産が本件株式の売買代金請求権であるとの事実は確定していない。したがって、本件判決は、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」には該当しない。(平24. 7. 4 東裁(諸)平24-7)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平230089ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成24年6月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所得税法(平成23年法律第114号による改正前のもの)第90条《変動所得及び臨時所得の平均課税》第1項が同項の規定により所得税額を計算する旨規定しており同項の規定を選択できる旨の規定ではないなどとして、更正の請求によって同項の規定の適用を認めるべきである旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条《更正の請求》は、更正の請求の要件を「課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと」又は「当該計算に誤りがあったこと」に限定している。そして、所得税法第89条《税率》第1項は、所得税の額は「その年分の課税総所得金額に税率を乗じた金額とする」旨規定し、一方、同法第90条第1項は、「同項の変動所得の金額に係る要件に該当する場合、所得税の額は、同項第1号及び第2号に掲げる金額の合計額とする」旨規定しているが、同条第4項において「同条第1項の規定は、確定申告書に同項の規定の適用を受ける旨及び計算の明細を記載した場合に限り適用する」旨規定していることからすれば、変動所得の金額に係る要件を満たす場合であっても、同条第4項に規定する記載がない場合には、同条第1項の規定の適用はなく、同法第89条の規定に従って税額の計算をすべきである。請求人は、確定申告において所得税法第89条第1項の規定に従って税額計算を行い、平均課税の適用の要件である同法第90条第4項に規定する事項を確定申告書に記載していないところ、これは、同法第89条第1項の規定に従ったものであって、上記更正の請求の要件のいずれにも当たらないから、更正の請求によって同法第90条第1項の規定の適用を求めることはできない。(平24. 6.25 関裁(所)平23-89)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平230079
- 裁決年月日
- 平成24年5月29日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№87
要旨
○ 原処分庁は、請求人が提示した書類等だけでは、社会保険労務士報酬(本件金員)が事業所得の総収入金額と給与所得の収入金額とに二重計上されていること、及び請求人の事業所得の金額がいくらであるかを認定することができないから、更正の請求は認められない旨主張する。しかしながら、当審判所の調査の結果によれば、本件金員が事業所得の総収入金額と給与所得の収入金額とに二重計上されていること、及び本件金員が事業所得に係る収入金額であることが認められ、当審判所において請求人の総所得金額及び還付金の額に相当する税額を算定すると、総所得金額は更正の請求の額と同額となり、還付金の額に相当する税額は更正の請求の額を上回るから、本件通知処分はその全部を取り消すべきである。(平24. 5.29 関裁(所)平23-79)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平230021
- 裁決年月日
- 平成24年5月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成21年中に請求人に対する支払が確定した上場株式等の配当等(本件各配当等)について、請求人が所得税法第120条《確定所得申告》に規定する総所得金額又は申告分離課税の配当所得の金額の計算上本件各配当等に係る配当所得の金額を除外しないで確定申告をする意思を有しながら、本件各配当等に係る配当所得の金額が記載されていない確定申告書(本件申告書)を提出した場合には、本件申告書に記載した課税標準又は税額等の計算には誤りがある旨主張する。しかしながら、請求人が原処分庁に提出した本件申告書に本件各配当等に係る配当所得の金額が記載されていないことは、租税特別措置法第8条の5《確定申告を要しない配当所得》第1項に照らし算入すべきでない金額を算入し又は算入すべき金額を算入していないわけではないから、本件申告書に記載した課税標準等又は税額等の計算は、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号の「国税に関する法律の規定に従っていなかったこと」には該当しない。また、計算過程自体に誤りがあったわけでもないから、請求人が主張する本件申告書の内容が請求人の意思に反していたというような主観的な事情をもって、同号の「当該計算に誤りがあったこと」にも該当しない。(平24. 5.15 広裁(所)平23-21)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平230022
- 裁決年月日
- 平成24年5月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成21年中に請求人に対する支払が確定した上場株式等の配当等の全てについて、申告分離課税の配当所得の金額の計算上上場株式等の配当等に係る配当所得の金額を除外しないで確定申告をする意思を有しながら、一部の上場株式等の配当等(本件各配当等)に係る配当所得の金額が申告分離課税の配当所得の金額の計算上配当所得の収入金額に算入されていない確定申告書を提出した場合には、当該確定申告書に記載した課税標準等又は税額等の計算には誤りがあったことになる旨主張する。しかしながら、請求人が原処分庁に提出した平成21年分の所得税の確定申告書(本件申告書)に本件各配当等を配当所得の収入金額に算入していないことは、租税特別措置法第8条の4《上場株式等に係る配当所得の課税の特例》第1項並びに同法第8条の5《確定申告を要しない配当所得》第1項及び第4項の規定に照らし算入すべきでない金額を算入し又は算入すべき金額を算入していないわけではないから、本件申告書に記載した課税標準等又は税額等の計算は、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号の「国税に関する法律の規定に従っていなかったこと」には該当しない。また、計算過程自体に誤りがあったわけでもないから、同号の「当該計算に誤りがあったこと」にも該当しない。(平24. 5.15 広裁(所)平23-22)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平230075
- 裁決年月日
- 平成24年5月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人と取引先との協定(本件協定)が錯誤無効であり、そして、国税通則法施行令第6条《更正の請求》第1項第2号の「取消し」には「錯誤無効」が含まれるから、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第3号のやむを得ない理由があり、本件更正の請求は認められる旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第2項第3号に規定する法定申告期限後に生じた「やむを得ない理由」について、これを具体化した国税通則法施行令第6条第1項第2号は、契約が無効の場合を規定しておらず、また、無効とは当初から法律効果を生じないものであるから、仮に本件協定が無効であったとしても、そのことが、国税通則法第23条第2項第3号に規定する「法定申告期限後に生じた」ということはできない。また、主観的事情による解除は、国税通則法施行令第6条第1項第2号の「やむを得ない事情」による解除とはいえない。よって、本件更正の請求は認められない。(平24. 5. 7 関裁(諸)平23-75)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平230015
- 裁決年月日
- 平成24年3月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、投資契約の相手方である法人の代表取締役を組織的詐欺により有罪とする刑事事件の判決が確定したので、当該法人から受領した金銭等について、修正申告の課税標準等又は税額等の計算の基礎としたところと異なることが確定したことになるから、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に該当する旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」とは、申告等に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実についての私法行為又は行政行為上の紛争を解決することを目的とする民事事件の判決を意味し、犯罪事実の存否範囲を確定するにすぎない刑事事件の判決はこれに含まれないものと解するのが相当であるから、当該判決は、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」に該当しない。(平24. 3.22 広裁(所)平23-15)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230180
- 裁決年月日
- 平成24年3月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、譲渡した本件物件を請求人が単独で相続により取得したとする合意はなく、その旨が記載された本件遺産分割協議書は、本件物件の譲渡に際し、司法書士、税理士及び仲介業者の担当者に言われるまま署名押印したものであり、これにより税金の申告に影響があることを知っていれば作成しなかったものであるから、錯誤により無効なものであって、本件物件の譲渡に係る本件譲渡所得は、法定相続分で帰属するものである旨主張する。しかしながら、請求人を含む相続人らは、関与税理士から、税務的見地等からすると本件物件を請求人が取得する方向が有利である旨説明を受け、税負担を軽減する目的で、当該説明どおり、遺産分割協議を成立させたのであるから、当該遺産分割協議に要素の錯誤はない。なお、請求人は、関与税理士からの説明により、本件物件を請求人が単独で相続した場合の税金への影響についてもあらかじめ認識しており、その認識どおりに申告をしているのであるから、動機に錯誤があったとも認められない。したがって、本件物件は、請求人が単独で相続したものであり、その後譲渡されたものであるから、法定相続分により本件譲渡所得を帰属させるべき理由はない。(平24. 3. 9 東裁(所)平23-180)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平230041
- 裁決年月日
- 平成24年3月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203050
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№86
要旨
○ 請求人らは、被相続人に係る遺産について、代償分割の方法による当初の遺産分割協議(本件当初分割)を行い、代償財産を取得することとなったものの、代償債務を負う者がその債務の履行をせず、更に請求人らに当該代償債務を負う者に係る相続税の連帯納付義務が課されたことから、債務不履行解除の意思表示をして本件当初分割を解除(本件解除)した上で、再度の遺産分割協議を行った結果、請求人らは何らの財産も取得しないこととなったことからすると、本件解除は、国税通則法施行令第6条《更正の請求》第1項第2項に規定する「解除権の行使によって解除され」た場合又は「契約の成立後生じたやむを得ない事情によって解除され」た場合に該当するから、本件各更正の請求は、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第3号に規定する事由に基づくものである旨主張する。しかしながら、遺産分割協議は、債務不履行解除をすることができないから、本件解除は「解除権の行使によって解除され」た場合には該当しない。また、本件においては、本件当初分割を解除する合意と同時に再度の遺産分割協議を行ったということができるところ、本件解除は、請求人らにおいて、上記代償債務を負う者に係る相続税の連帯納付義務を免れることを目的としたものといわざるを得ず、このような合意をもって、国税通則法第23条第2項に規定する後発的な更正の請求が認められるならば、相続税の連帯納付制度そのものを否定するに等しいというべきであり、同項及び国税通則法施行令第6条が連帯納付義務を免れる目的でされた合意に基づく更正の請求を「やむを得ない事情によって解除」された場合として認めているとは到底解することはできないから、「契約の成立後生じたやむを得ない事情によって解除され」たものと認めることはできない。したがって、本件各更正の請求は、国税通則法第23条第2項第3号に規定する要件を満たさないものである。(平24. 3. 8 大裁(諸)平23-41)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平230061
- 裁決年月日
- 平成24年3月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、出向元と出向先の年収比較精算により一括して支払われた補填給与は、給与については毎月の支給日に、賞与についてはその支給日に、権利が確定しており、その収入すべき時期は、給与については毎月の支給日、賞与についてはその支給日であるところ、補填給与の一部の支給日において請求人は非居住者であったから、請求人が確定申告書に記載した収入金額は過大であり、還付金の額に相当する税額は過少となるので、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第3号に該当する旨主張する。しかしながら、確定申告書に記載すべき源泉徴収税額は、所得税法第4編(源泉徴収)の各規定に基づき正当に徴収された又はされるべき所得税の額を意味するものであるところ、請求人の主張する収入金額に対して正当に源泉徴収されるべき所得税の額を算出すると、確定申告書に記載した源泉徴収税額を下回り、確定申告書に記載した還付金の額に相当する税額は過少とはならないから、同号に該当すると認めることはできない。(平24. 3. 6 関裁(所)平23-61)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平230076
- 裁決年月日
- 平成24年1月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○請求人は、請求人の母親(本件被相続人)の相続(本件二次相続)に係る相続税の申告において、相続財産とした、本件被相続人よりも先に死亡した請求人の父親(亡父)の相続により本件被相続人が取得した土地(本件一次相続各土地)の持分について、本件被相続人の相続人らが本件一次相続各土地が未分割であったため、本件二次相続に係る上記申告の約18年後に遺産分割協議(本件分割協議)を行い、亡父から請求人他2名の子が取得することとなり、当該持分が本件被相続人の相続財産から減少することとなったが、本件分割協議は、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する「判決と同一の効果を有する和解その他の行為」に該当する旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」とは、申告等に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実についての私法行為又は行政行為上の紛争を解決することを目的とする民事事件の判決を意味すると解するのが相当であり、同号に規定する「判決と同一の効力を有する和解その他の行為」とは、国家機関としての裁判所で行う民事上の紛争の法律的解決のため民事訴訟手続における訴訟上の和解(民事訴訟法第89条《和解の試み》)、起訴前の和解(同法第275条《訴え提起前の和解》)、その他請求の認諾又は請求の放棄等をいうものと解すべきであるから、本件被相続人の相続人らによってなされた本件分割協議が、同号に規定する「判決と同一の効力を有する和解その他の行為」に該当しないのは明らかである。(平24. 1.26 名裁(諸)平23-76)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平230032
- 裁決年月日
- 平成23年12月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、事業所得の金額の計算に当たり、自己の労働の対価を必要経費とすべきであったとして、更正の請求に理由がある旨主張する。しかしながら、請求人に国税通則法第23条《更正の請求》第2項各号及び所得税法第152条《各種所得の金額に異動を生じた場合の更正の請求の特例》に規定する後発的事由が生じたとは認められないから、請求人の更正の請求は国税通則法第23条第1項に基くものであると認められるところ、平成19年分及び平成20年分の更正の請求はいずれも法定申告期限から1年以内にされていないから、更正の請求ができる場合に当たらない。また、平成21年分の更正の請求による還付金の額に相当する税額は、確定申告書に記載されている還付金の額に相当する税額と同額であり、平成21年分の更正の請求は、還付金の額に相当する税額が過少であるとするものではないから、更正の請求ができる場合に当たらない。(平23.12.13 関裁(所・諸)平23-32)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平230005
- 裁決年月日
- 平成23年12月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203070
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正の理由附記がない本件各更正処分は違法である旨主張する。しかしながら、国税通則法及び消費税法において、更正の理由をその通知書に附記すべき旨を定めた規定はないから、本件各更正通知書に更正の理由を附記しなかったとしても、本件各更正処分が違法となるものではない。また、請求人は、異議決定書に記載された本件各更正処分を正当とする理由は、異議審理庁の判断であって、本件各更正処分の理由とはなりえないから、国税通則法第87条《審査請求書の記載事項等》第3項の規定に基づき審査請求の理由を述べることができない旨主張する。しかしながら、異議決定書には、原処分の全部又は一部を維持する場合は異議申立人の主張に対応して維持する原処分を正当とする理由を記載することとされていることから、異議決定を経て審査請求が行われる場合、国税通則法第87条第3項に規定する「処分の理由」は、異議決定において維持した原処分を正当とする理由がこれに該当すると解するのが相当であるから、この点に関する請求人の主張は、独自の見解に基づくものであって理由がない。(平23.12. 6 沖裁(諸)平23-5)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230081
- 裁決年月日
- 平成23年11月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各修正申告書に記載した所得金額の計算に誤りがあることは、本件各更正請求書に添付した書類により明らかであるので、国税通則法第23条《更正の請求》第1項に規定する提出期限を経過したとしても、本件各更正の請求はいずれも適法である旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第1項は、同項各号を理由とする場合については更正の請求ができる期限を法定申告期限から1年以内としており、本件各更正請求書は、その法定申告期限からそれぞれ1年を経過した後に提出されているから、本件各更正請求書に記載された所得金額の適否を判断するまでもなく、本件更正の請求は不適法である。(平23.11.22 東裁(所)平23-81)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230070
- 裁決年月日
- 平成23年10月26日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100203050
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が代表者を務める株式会社の株式(本件株式)の譲渡を目的とする株式譲渡に係る契約の解除の有効性が裁判上の和解(本件和解)において確認されたことについて、本件和解は、実質的には、新たな本件株式の譲渡契約であるから、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第3号、国税通則法施行令第6条《更正の請求》第1項第2号に規定する「契約の成立後生じたやむを得ない事情によって解除された」ことには当たらない旨主張する。しかしながら、本件和解に至る経緯等にかんがみれば、本件和解により成立した私法上の契約は、本件株式のうち約半数については合意解除し、残りの約半数については売買するというものであったと認めるのが相当であるところ、当該合意解除については、本件和解に係る訴訟に至った経緯のほか、請求人側の敗訴の可能性や敗訴した場合の企業イメージへの影響などの諸事情を勘案すれば、「当該契約の成立後生じたやむを得ない事情によって解除され」たと認めるのが相当である。(平23.10.26 東裁(所)平23-70)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230070
- 裁決年月日
- 平成23年10月26日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が代表者を務める株式会社の株式(本件株式)の譲渡を目的とする株式譲渡に係る契約(本件譲渡契約)が解除されたことについて、当該解除の有効性を確認した裁判上の和解(本件和解)が国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する「和解」に該当する旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第2項第1号にいう「和解」とは、譲渡所得についていえば、譲渡の成立又は価格等の申告に係る税額の計算の基礎となった事実を争点とする訴訟等において、当該事実について申告における税額計算の基礎とは異なる事実を確認し又はこれと異なる事実を前提とした裁判上の和解をいうものと解すべきであるところ、本件においては、本件譲渡契約の有効性や本件株式の権利関係に争いはなく、ただ当初申告の後に本件譲渡契約の買戻特約条項などの要件の充足をめぐって争いが生じたために、本件和解によりこれを解決したにすぎないから、本件和解は、同号に規定する「和解」に該当しない。(平23.10.26 東裁(所)平23-70)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230024
- 裁決年月日
- 平成23年7月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、修正申告に係る更正の請求の場合、更正の請求期限の起算日は、修正申告をした日から起算すべきであるとして、本件更正の請求は、修正申告をした日から1年以内になされているから、適法なものである旨主張するが、更正の請求は、修正申告書を提出した者も、確定申告書を提出した者と同様に、法定申告期限から1年以内に限り許されるべきものであって、本件更正の請求は、更正の請求期間経過後になされた不適法なものである。(平23. 7.25 東裁(所)平23-24)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平230001
- 裁決年月日
- 平成23年7月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続した土地区画整理事業施行地内にある土地について、相続開始から8年を経過して換地処分(本件換地処分)がなされ、清算金が徴収されることとなったところ、本件換地処分は、仮換地の指定を取り消す処分であるから、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第3号の規定を受けた国税通則法施行令第6条《更正の請求》第1項第1号に規定する「官公署の許可その他の処分が取り消されたこと」に該当するため、当該清算金を相続財産の課税価格から控除すべきであるとした更正の請求(本件更正の請求)は認められるべきである旨主張する。しかしながら、仮換地の指定及び換地処分は、先行処分と後続処分の関係に立つものであるものの、その効果からして、それぞれが独立した行政処分と解されており、換地処分に仮換地の指定を取り消す旨の効果がないことは明らかであるから、本件換地処分は「官公署の許可その他の処分が取り消されたこと」に該当しない。したがって、本件更正の請求は不適法なものである。(平23. 7.19 沖裁(諸)平23-1)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平220007
- 裁決年月日
- 平成23年6月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、遺贈で取得した土地等の相続税の申告を行った後に、当該遺贈に係る訴訟に基づく判決により当該土地等の一部が被相続人の財産ではないことが確定したのだから、これを理由とする更正の請求は、その請求期限にかかわらず認められるべきである旨主張する。しかしながら、当該更正の請求は、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する事由によるものと認められるものの、同号に規定する期限を経過した後になされたものと認められる。また、同号に規定する更正の請求については、期間制限を経過した後になされたものについてこれを認める旨のいわゆる宥恕規定はない。したがって、請求人らにいかなる理由があったとしても、所定の期限を経過した後になされた当該更正の請求が認められる余地はない。(平23. 6.30 沖裁(諸)平22-7)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平220061
- 裁決年月日
- 平成23年6月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203050
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、母親から本件各不動産の贈与(本件贈与)を受けた際の贈与契約(本件贈与契約)は、扶養等の義務及び本件各不動産の担保提供禁止などの条件が付されたものであり、この条件に反したことから、本件贈与契約が解除されたのであるから、当該解除は、国税通則法施行令第6条《更正の請求》第1項第2号に規定する解除権の行使による解除に該当する旨主張する。しかしながら、本件の場合、①本件贈与契約が締結された日の翌日に本件各不動産に根抵当権が設定され、その後、当該根抵当権の極度額が増額されていること、②本件贈与契約に係る証書には、本件贈与契約が解除される場合について何ら記載されていないこと、③請求人が本件贈与を受けたのは、父親の残した借入金の返済のために本件各不動産を担保として借入れをすることが目的であったこと、④「贈与契約の合意解除書」の作成日付は期限後申告前であるのに請求人において期限後申告時に原処分庁に対して期限後申告の必要がない旨の申述をした客観的な証拠がないばかりか、請求人が期限後申告後に原処分庁に対して提出した「嘆願書」と題する書面では、本件各不動産に係る請求人の所有権を錯誤により母親名義に戻すことを条件に、本件贈与に係る贈与税の納税義務の免除を依頼していることなどからすると、請求人と母親との間で、本件贈与契約に請求人の主張する解除権なるものの約定が付されていたとは認めることはできない。また、法定申告期限後に契約の合意解除があった場合には、当該合意解除が、法定解除事由のある場合などその他これに類する客観的理由に基づいてされた場合にのみ、国税通則法施行令第6条《更正の請求》第1項第2号に該当する更正の請求が認められるものと解するのが相当であるところ、本件贈与契約の解除について、法定解除事由のある場合などその他これに類する客観的理由があるとも認められないから、本件贈与契約の解除が国税通則法施行令第6条第1項第2号に規定する解除に該当するとは認められない。(平23. 6.23 名裁(諸)平22-61)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平220058
- 裁決年月日
- 平成23年6月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成18年7月期ないし平成20年7月期の法人税の各修正申告に係る各更正の請求(本件過年度各更正の請求)は、国税通則法第23条《更正の請求》第1項に規定する更正の請求の期限をいずれも徒過しているものの、平成21年7月期の法人税の修正申告に係る更正の請求(本件平成21年7月期更正の請求)はその期限内に行われているところ、上記の各更正の請求の理由はいずれも、平成18年7月期の修正申告により同期の欠損金額が過少となり、その後の事業年度に繰り越す欠損金額が過少となったことに伴い、平成21年7月期等の納付すべき税額が過大となったことであるから、平成18年7月期ないし平成21年7月期の欠損金額等は連続して考慮されるべきであり、上記の各更正の請求はいずれも認められるべきである旨主張する。しかしながら、本件過年度各更正の請求は、いずれも、各事業年度の法定申告期限から1年を経過した後にされたものであるから、更正の請求の期限後にされた不適法なものであり、また、青色申告をする法人が、翌事業年度に繰り越した欠損金額に誤りがあったとして、後にこれを増加させるには、更正の請求をしなければならず、しかも、これを是正する順序として、欠損金を繰り越した事業年度から是正するのではなく、その前事業年度以前における誤りから順次是正していく必要があるから、前事業年度以前の事業年度についての更正の請求の手続を経ることなく、その誤りを前提として、後の事業年度についての更正の請求をすることは許されないと解されることから、平成18年7月期の修正申告の欠損金額等が過少であることを前提として、本件平成21年7月期更正の請求をすることはできない。(平23. 6.14 名裁(法)平22-58)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平220012ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成23年5月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正の請求において、租税特別措置法第41条の5の2《特定居住用財産の譲渡損失の損益通算及び繰越控除》第1項の規定(本件特例)の適用が認められるべきである旨主張する。しかしながら、一定事項の申告等を要件として所得計算の特例等の措置を適用するとされている場合において、それを選択せずに申告等をした者は、その一定事項の申告等がなかったために当該申告等があった場合に比して税額が過大となったとしても、当該過大であることは、国税通則法第23条《更正の請求》第1項に規定する「当該申告書に記載した課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこと」に該当しないから、後日その特例等の措置の適用を求めるために同項の規定による更正の請求をすることはできないと解される。これを本件についてみると、本件特例の適用を受けるためには、確定申告書に本件特例の適用を受けようとする旨の記載をし、かつ、財務省令で定める書類の添付をすることが必要とされているところ、請求人が提出した確定申告書には、この記載や書類の添付がないから、申告後に本件特例の適用を求めて同項の規定による更正の請求をすることはできない。(平23. 5.23 仙裁(所)平22-12)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平220088
- 裁決年月日
- 平成23年5月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、共有家屋の増築費用の控除について、租税特別措置法第41条《住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除》に係る国税庁長官の法令解釈の変更(本件解釈変更)は、共有家屋の増改築等が行われた場合についても共有持分を取得した場合と同一の解釈でなければならないから、請求人の申告に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実に係る法令解釈の変更に当たる旨主張する。しかしながら、請求人の税額等の計算の基礎となった事実は、租税特別措置法第41条第1項に規定する「増改築等」であり、具体的には同条第3項の「居住者が所有している家屋」ついてのものであるところ、本件解釈変更は、同条第1項に規定する「既存住宅」の取得について、同法施行令第26条《住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除》第2項に規定する「居住の用に供する家屋を2以上有する場合」の解釈の変更をしたものであるから、本件解釈変更は、請求人の税額等の基礎となる事実に係る解釈の変更には当たらない。(平23. 5.19 関裁(所)平22-88)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平220012
- 裁決年月日
- 平成23年5月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、過払金返還請求訴訟に係る判決により顧客に返還すべきこととなった本件各金員の支払は、過去の事業年度の利息収入の減少であるから、当該事業年度で計上した所得金額が減少することとなる旨、また、請求人は貸金業を廃業しており、仮に本件各金員をその支払義務が確定した事業年度の損金に計上しても、欠損金が増加するのみで法人税法第57条《青色申告書を提出した事業年度の欠損金の繰越し》に規定する欠損金の繰越控除の適用の余地がなく救済を受けることができないから、利息収入を計上した事業年度にそ及して課税所得を減額すべきである旨主張し、更正の請求は認められるべきであると主張する。しかしながら、一般に公正妥当な会計処理の基準として認められている企業会計原則によると、法人の収益、費用の計上について発生主義(いわゆる権利確定主義)を原則としており、前期以前の損益に係る修正損益は、前期損益修正損益として後発的事由が生じた会計年度、すなわち、当該事由に係る債権債務が確定した事業年度で計上すべきこととしているものと解される。そうすると、請求人が本件各金員を支払うことが確定した日は本件各判決の日であるから、本件各金員は、一般に公正妥当と認められる会計処理の原則に基づき、債務として確定した日、すなわち、本件各判決の日の属する事業年度の損金の額に算入すべきものであって、本件各金員の支払により損失が生じたとしても、その損失の額は、さかのぼって過去の事業年度の損金の額に算入すべきものではなく、請求人が同法第57条に規定する欠損金の繰越控除の適用を受けることができないとしてもやむを得ないというべきである。(平23. 5.18 熊裁(法)平22-12)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220185
- 裁決年月日
- 平成23年4月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成21年分所得税の確定申告書(本件申告書)に、同年中に生じた上場株式等に係る譲渡損失の金額(本件損失金額)を記載せず、また、請求人に係る平成21年分特定口座年間取引報告書(本件報告書)の添付をしなかったものの、本件申告書は、本件損失金額を申告する意思をもって提出したものであるから、本件申告書に記載した課税標準等は、国税通則法第23条《更正の請求》第1項に規定する「国税に関する法律の規定に従っていなかった又は計算に誤りがあった」ものに該当する旨主張する。しかしながら、請求人は、本件申告書に本件損失金額を記載しておらず、本件申告書上、請求人が本件損失金額を含める意思で本件申告書を提出したことをうかがわせる事情はないから、請求人においては、本件損失金額を含めずに確定申告をしたものとして、租税特別措置法第37条の11の5《確定申告を要しない上場株式等の譲渡による所得》第1項の規定の適用を受けたといわざるを得ない。そうすると、請求人が、本件損失金額を記載せずに本件申告書を提出したことは、国税通則法第23条第1項に規定する「納税申告書に記載した課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこと」に該当しないから、本件申告書に本件損失金額を記載しなかったことを理由として更正の請求をすることはできない。(平23. 4. 4 東裁(所)平22-185)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平220071
- 裁決年月日
- 平成23年3月30日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№82
要旨
○ 請求人は、「期限後申告に係る原処分庁の調査手続の違法」の存在を理由に、法定申告期限から1年以内でなくても、更正の請求をすることができる旨を主張するが、消費税に係る更正の請求は、国税通則法第23条《更正の請求》第1項若しくは第2項又は消費税法第56条《前課税期間の消費税額等の更正等に伴う更正の請求の特例》における更正の請求の事由及び期間の要件を満たしたものに限られると解するのが相当であるから、そもそもこれらの条項に定めがない「期限後申告に係る原処分庁の調査手続の違法」を事由として更正の請求を認めることができない。また、請求人は、税務署長は納税申告書の誤りを是正する義務があるから、当該納税申告書に係る更正の請求が、当該申告書に係る国税の法定申告期限から1年以内になされなかったものであっても、それに対して応答しなければならないことを理由に、本件各更正の請求のうち、平成19年課税期間以前の各課税期間に係る各更正の請求が適法である旨主張しているものと解される。しかしながら、国税通則法第24条《更正》の規定は、納税申告書を提出した者の行う更正の請求とは別に、税務署長に課税標準等又は税額等を変更する権能を与えるものであるが、納税申告書を提出した者に同条に基づく更正処分を求める申請権を与えるものではないから、請求人の主張は採用することができない。(平23. 3.30 大裁(諸)平22-71)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平220068
- 裁決年月日
- 平成23年3月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 国税通則法第23条《更正の請求》第1項第3号は、納税申告書に記載した還付金の額に相当する金額が過少であるとき、その過少であることが「納税申告書に記載した課税標準等又は税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと」又は「当該計算に誤りがあったこと」による場合に限定して、更正の請求を認めている。そうすると、納税者の任意の選択にゆだねられた事項については、その選択によって納税申告書に記載した還付金の額に相当する金額が過少になったとしても、その金額は国税に関する法律の規定に従い適正に算定されたものということができるから、更正の請求ができる場合に該当せず、更正の請求を認めることはできないと解すべきである。これを本件についてみると、租税特別措置法第8条の5《確定申告を要しない配当所得》第1項は、同項第2号に規定する配当に係る配当所得の金額を総所得金額から除外したところにより確定申告できる旨規定しており、当該配当所得の金額を総所得金額に含めて確定申告するか、総所得金額から除外して確定申告するかは、納税者の選択にゆだねているところ、請求人は、配当所得の金額を総所得金額から除外して確定申告をした後、更正の請求においてこれを総所得金額に含める旨の変更を求めているにすぎないから、更正の請求を認めることはできない。(平23. 3.23 関裁(所)平22-68)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平220040
- 裁決年月日
- 平成23年3月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№82
要旨
○ 請求人は、消費税法第30条《仕入れに係る消費税額の控除》第2項第1号の規定(個別対応方式)の適用に当たり、医薬品の課税仕入れに係る消費税額の用途区分の方法について、課税資産の譲渡等と課税資産の譲渡等以外の資産の譲渡等に共通して要するものに区分すべきところ、課税仕入れの都度、課税資産の譲渡等以外の資産の譲渡等にのみ要するものに区分した上で、課税期間の末日の決算修正により、当該課税期間の医薬品に係る課税売上げの額に基づいて課税資産の譲渡等にのみ要するものと課税資産の譲渡等以外の資産の譲渡等にのみ要するものとに区分したために、納付すべき消費税及び地方消費税の額を過大に算定する誤りがあったのであり、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号の規定の適用がある旨主張する。しかしながら、個別対応方式が適用される場合に、用途区分の方法に誤りがあったとして同号の規定が適用される場合とは、申告当時に納税義務者が採用した用途区分の方法に合理性がなく、合理性のない用途区分の方法を採ることによって納付すべき消費税等の税額が過大となる場合をいい、他の合理的な用途区分の方法を採っていた場合と比較して単に納付すべき消費税等の税額が過大となる場合をいうものではないと解するのが相当であるところ、請求人が行っていた用途区分の方法は、医薬品の課税仕入れについて、その課税売上対応分を個別に把握可能な課税売上げに係る医薬品名及び数量又は金額を基準として、売上実績に基づいて区分する方法であり、合理性があると認められることから、国税に関する法律の解釈適用についての誤りがあった場合には該当せず、また、当審判所が請求人の納付すべき消費税等の税額を算出したところ、その計算過程に誤りがあった場合にも該当しない。したがって、国税通則法第23条第1項第1号の規定の適用はない。(平23. 3. 1 名裁(諸)平22-40)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平220060
- 裁決年月日
- 平成23年2月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正すべき理由がない旨の通知処分に対し、第三者が請求人の確定申告書を作成して提出したことにより受け取っていない給与所得を含めた過大な金額が申告されている旨主張する。しかしながら、給与所得を受け取っていないとの事実は認められず、また、請求人は、確定申告書用紙に署名、押印及び一部の記載を行い、確定申告書に添付されていた各書類等を添えて知人に手渡したことなどから、上記知人等又は本件申告書に記載の税理士に本件申告書の作成及び提出を委任したものと認めるのが相当であって、本件申告は本件申告書の名義人である請求人の申告として取り扱われるべきものと認められる。(平23. 2.22 大裁(所)平22-60)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220146
- 裁決年月日
- 平成23年2月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、昭和63年分の贈与税の申告に係る納付すべき税額が、税務署の職員の誤った指導のため税額が過大に計算されているから、贈与税の更正の請求は、その請求ができる期限を過ぎても認められるべきである旨主張する。しかしながら、更正の請求ができる期間は、当該納税申告書に係る国税の法定申告期限から1年以内に限られるところ、昭和63年分の贈与税の更正の請求ができる期間は、平成2年3月15日までであり、請求人が昭和63年分の贈与税について更正の請求書を原処分庁へ提出したのは、平成21年12月24日であるから、当該年分の更正の請求は期限を経過してされた不適法なものである。(平23. 2. 9 東裁(所・諸)平22-146)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平220052
- 裁決年月日
- 平成23年2月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正の請求の期限経過後に更正処分や当該処分に係る異議決定をされたことによって、更正の請求をすべきであったことを知ったのであり、このことは国税通則法第23条《更正の請求》第2項第3号に規定するやむを得ない理由に該当するから、請求人の更正の請求はその期限内に行われたものである旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第2項第3号に規定するやむを得ない理由は国税通則法施行令第6条《更正の請求》第1項各号に規定されるものに限られるところ、請求人の主張する事実は当該各号のいずれにも該当しないから、請求人の主張は採用できない。(平23. 2. 8 関裁(所)平22-52)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220142
- 裁決年月日
- 平成23年2月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所得税の確定申告において租税特別措置法第37条の12の2《上場株式等に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除》第1項に規定する損益通算の特例の適用を受けなかった場合でも、更正の請求においてその適用を受けることを求めることができる旨主張する。しかしながら、更正の請求は、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第3号により「課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこと」を原因とする場合に限り行うことができるところ、請求人が確定申告において当該特例の適用を受けなかったことは、請求人の選択によるものというほかなく、また、請求人が当該特例の適用を受けなかったのは当該制度を知らなかったためにすぎず、租税特別措置法第37条の12の2第4項に規定する「やむを得ない事情」も認められないから、「課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこと」を原因とする場合に当たらない。(平23. 2. 1 東裁(所)平22-142)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平220050
- 裁決年月日
- 平成23年1月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所得税額控除制度の適用を受けることを選択していたことを前提として、請求人が提出した本件確定申告書は、法人税法施行令第140条の2《法人税から控除する所得税額の計算》第2項に従っておらず、当該控除を受ける所得税の額等について誤った金額を記載したものであるから、国税通則法第23条《更正の請求》第1項に規定する課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったことに該当する旨主張する。しかしながら、所得税額控除制度の適用を受けることを選択したというためには、確定申告書の別表一(一)、同別表四及び同別表六(一)所定の記載欄に記載するという方法によるべきものであるところ、請求人はこれらに記載していないことから本件確定申告において、本件源泉所得税につき所得税額控除制度の適用を受けることを選択する意思の表示をしたと認めることはできず、請求人の主張はその前提を欠き、採用することができない。(平23. 1.14 大裁(法)平22-50)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平220047
- 裁決年月日
- 平成22年12月22日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各第二次更正の請求には、①請求人が海外渡航で不在であったときに本件各修正申告書が提出されたこと、②本件刑事事件において訴因変更がされたことは国税通則法第23条第2項第1号に定める更正の請求の事由に該当することから、更正の請求が認められるべきである旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第2項第1号に規定する更正の請求が認められる事由は、その申告、更正又は決定に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実に関する訴えについての民事事件の判決により、その事実が当該計算の基礎としたところと異なることが確定したこととされており、「請求人の国内不在時の修正申告書の提出」ないし「刑事裁判における訴因変更」は、更正の請求が認められる事由に該当しない。(平22.12.22 大裁(所・諸)平22-47)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平220047
- 裁決年月日
- 平成22年12月22日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件第一次更正の請求の理由として、担当査察官及び検察官が請求人を起訴しない旨申し向け、納得できない請求人の妻に修正申告をさせたにもかかわらず、請求人ら双方とも起訴された等、修正申告に至る過程において当局と納税者間の信義則違反及び欺罔行為に基づく違法又は不当がある旨を主張する。しかしながら、国税通則法第23条第1項第1号に規定する更正の請求が認められる事由は、当該申告書に記載した、課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこととされており、修正申告に至る過程における「信義則違反」ないし「欺罔行為」の存在は、更正の請求が認められる事由に該当しない。(平22.12.22 大裁(所・諸)平22-47)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220126
- 裁決年月日
- 平成22年12月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、コンサルタント報酬の収益計上もれに係る法人税並びに消費税及び地方消費税(消費税等)の各修正申告書について、その後に本件報酬を減額する訴訟上の和解の結果、本件報酬の一部は減額され、一部は報酬請求権が発生しないとされたのであるから、各修正申告に係る事業年度の法人税及び消費税等について更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、たとえ納税申告書を提出した者に国税通則法第23条第2項第1号の所定の事由が発生したとしても、同条第1項所定の要件を満たさない限りには、更正の請求をできる場合に当たらないと解するのが相当であり、同項各号に掲げる要件が満たされているか否かは、各租税実体法の定めによると解されるところ、法人税法第22条第4項は、同条第2項の収益の額及び第3項各号に掲げる額について、一般に公正妥当な会計処理の基準に従って計算すべき旨規定し、企業会計では、既往の事業年度に計上された収益について当期において減額等がなされた場合には、当該減額等がなされた事業年度において損失として取り扱われていることが認められ、このような会計処理は、一般に公正妥当な会計処理の基準にかなったものであるから、法人税上も、その減額が確定した本件和解の日の属する事業年度の損金の額に算入すべきものと認められる。また、本件報酬の減額による債権額の減額は、消費税法第38条第1項の売掛金その他の債権額の全部又は一部の減額に当たり、売上げに係る対価の返還等に該当するから、本件報酬が減額された部分の金額に係る消費税相当額は、同項の規定によりその減額が確定した本件和解の日の属する課税期間の課税標準等に係る消費税から控除すべきものと認められる。そうすると、本件はいずれも国税通則法第23条第1項に規定する課税標準等の計算に誤りがあり、納付すべき税額が過大となるときに当たらないから、更正の請求が認められる場合には該当しない。(平22.12.17 東裁(法・諸)平22-126)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平220035
- 裁決年月日
- 平成22年11月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人からの更正の請求に対し、租税特別措置法第67条の3第3項に規定する申告の記載等の要件を満たしていない旨主張する。しかしながら、請求人が提出した確定申告書の別表4には租税特別措置法第67条の3の特例に係る特別控除額についての記載がないが、請求人は、確定申告書に本件特例の適用を受けるための要件である同条第3項に規定する別表10(6)及び証明書類を添付している。そして、本件別表10(6)による計算において特別控除額が算出されなかったにもかかわらず、請求人が、本件別表10(6)及び本件証明書類を確定申告書に添付していることを考慮すると、確定申告書の記載等自体により、請求人が本件特例の適用を受ける意思を明示していたことが認められる。よって、本件申告は、同項に規定する確定申告書に同条第1項の規定により損金の額に算入される金額の損金算入に関する申告の記載をした場合に該当すると認めるのが相当である。なお、本件については、検討の結果、納付すべき税額が過大であると認められるので、本件更正の請求は国税通則法第23条第1項に規定する更正の請求事由に該当する。(平22.11.24 大裁(法)平22-35)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平220029
- 裁決年月日
- 平成22年11月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203060
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/6請求手続
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、異議調査に際し、自宅から不動産貸付けに係る事務所への移動手段のほか、貸家の修理管理、集金、現地案内等の用において、家事用とは別の車両をすべて業務用として供しており、家事費と区別する必要のない本件車両経費の計上漏れが判明したことから、不動産所得の金額の計算上、必要経費に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、所得税の更正の請求については、国税通則法第23条第1項及び第2項並びに所得税法第152条に規定されており、 これらの規定の趣旨は、納税者が申告した後にその申告内容の過誤を是正する必要の生ずる場合があることは否定できないが、あらゆる場合に自由にこれを認めることは、申告により自己の税額を確定させる申告納税制度の性格に照らして適当といえないのみならず、納税義務の具体的内容を不安定ならしめ、行政を混乱に陥れる弊害もあるので、その過誤の是正は法律が特に認める場合に制限するとしたものと解され、また、国税通則法第23条第3項は、更正の請求の手続上、納税者において更正の請求書に納税申告に係る課税標準又は税額等、その更正の請求をする理由、当該請求をするに至った事情の詳細その他参考となるべき事項を記載すべき旨規定し、さらに、国税通則法施行令第6条は、請求の理由が課税標準たる所得が過大であること等、当該理由の基礎となる事実が一定期間の取引に関するものであるときは、その取引の記録等に基づいて、その理由の基礎となる事実を証明する書類を更正の請求書に添付すべき旨規定していることからすると、更正の請求に対する調査手続においては、更正の請求を行う納税者側でまずその過誤の存在を明らかにすることを要求しているものと解される。これらの規定の趣旨からすると、納税者は、税務署長が行った更正の請求に対する更正処分又は更正すべき理由がない旨の通知処分に対する審査請求において、更正の請求で主張しなかった事実を新たに主張して、更正の請求に対する更正処分又は更正すべき理由がない旨の通知処分の取消しを求めることができないというべきであるところ、請求人は、更正の請求において不動産所得の金額の計算上必要経費に算入すべき本件車両経費が計上されていないことについて何ら主張していなかったのであるから、請求人は、原処分に係る審査請求において、請求人の不動産所得の金額の計算上、必要経費に算入すべき本件車両が存在すると主張すること自体が許されない。よって、その余の点について判断するまでもなく、本件審査請求において、本件車両経費は、請求人の不動産所得の金額の計算上、必要経費に算入すべき支出と認めることはできない。(平22.11. 1 大裁(所)平22-29)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220092
- 裁決年月日
- 平成22年10月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人が上場株式等の配当等に係る配当所得について確定申告書に記載しなかったことは、総所得金額、配当控除の額の計算上当該配当等に係る配当所得の金額を除外したところにより申告することができる旨を規定した租税特別措置法第8条の5第1項の規定に従ったものであり、国税通則法第23条第1項に規定する「課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は課税標準等もしくは税額等の計算に誤りがあったこと」には当たらないから、更正の請求によって還付金の額に相当する税額が過少となっている部分を減額することはできない。(平22.10.27 東裁(所)平22-92)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平220028
- 裁決年月日
- 平成22年10月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、前回裁決において、Aほか3社に対する売掛債権の消滅(貸倒れ)の事実が認定されていることから、平成17年分の所得金額から控除されるべきである旨等主張する。しかしながら、請求人は、当審判所に対し、売掛債権の消滅(貸倒れ)の事実が生じた日等について明らかに主張しないことから、各更正の請求が、所得税法152条が定める後発的事由が生じた日の翌日から2か月以内になされたことを認めることができない。なお、更正の請求書から、請求人は、売掛債権の消滅(貸倒れ)の事実が生じた日として、「裁決の日」又は「査察官が認定した日」を主張しているものと解する余地もあるので、念のため検討したところ、各更正の請求が平成20年12月1日ないし平成21年7月3日になされており、「裁決の日」を前回裁決がされた平成20年9月26日と解した場合は、「裁決の日」ないしそれ以前の日である「査察官が認定した日」の翌日から2か月を経過した後の請求であることからすると、所得税に係る各更正の請求は、期限を徒過してなされたものと認められる。さらに、平成18年課税期間の消費税等の更正の請求は、国税通則法第23条第1項の規定に基づき、法定申告期限から1年以内に行わなければならないところ、消費税等の各更正の請求は、それぞれ、平成20年12月1日及び平成21年7月3日にされていることから、当該各更正の請求は期限を徒過してなされた不適法なものである。(平22.10.20 大裁(所・諸)平22-28)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平220028
- 裁決年月日
- 平成22年10月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203070
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分は行政処分であることから、原処分の通知書に処分理由が記載されていないことは、理由附記不備による義務違反である旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第4項は、税務署長は、更正の請求があった場合には、その請求に係る課税標準等又は税額等について調査し、更正をし、又は更正をすべき理由がない旨をその請求をした者に通知する旨規定しており、これによれば、税務署長は、調査の結果、更正をすべき理由がないと判断したときは、請求をした者にその旨を通知すれば足り、更正をすべき理由がない旨の通知書に理由附記しなければならないとは規定されておらず、また、ほかに更正をすべき理由がない旨の通知書に理由附記をすべきことを定めた法令の規定は存しない。したがって、原処分の更正をすべき理由がない旨の通知書に具体的な理由附記がなかったとしても、当該通知書は不適法なものではないから、請求人の主張は採用することができない。(平22.10.20 大裁(所・諸)平22-28)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220086
- 裁決年月日
- 平成22年10月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、被相続人が有料老人ホームへの入居の際に支払った終身施設利用権入居金に係る返還金の支払を請求する権利(本件返還請求権)は、相続開始日において回収の可能性は無く、無価値な不良債権であったにもかかわらず、これを相続財産とした相続税の修正申告は、原処分庁の調査担当職員の強要及び虚偽の発言に基づいてされた無効なものであり、無効な修正申告を訂正するための更正の請求に関して、更正の請求の期限を適用すべきでない旨、また、請求人は更正の請求という手続があることも、その手続に期限があることも知らず、原処分庁も告知を怠ったものであるから、期限内に更正の請求をしなかったことをもって不適法とすべきでない旨主張する。しかしながら、法の不知を理由に期限を徒過した更正の請求を認める規定は存在しないし、請求人が主張する調査担当職員による強要及び虚偽の発言があったとは認められないところ、国税通則法第23条第1項は、申告の無効を更正の請求を行い得る期限の例外として規定していないから、それをもって更正の請求の期限が適用されないとすべき理由はない。(平22.10.19 東裁(諸)平22-86)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平220002
- 裁決年月日
- 平成22年10月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、顧客から提訴された過払金返還請求に係る判決等により顧客に返還することとなった金員について、請求人は貸金業を廃業しており、欠損金が増加するのみで法人税法第57条に規定する欠損金の繰越控除の適用の余地はないから、利息収入を計上した事業年度に遡及して課税所得を減額すべきである旨の更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第2項第1号に基づく更正の請求が認められるためには、同号の手続的要件を満たすのみではなく、同条第1項各号に掲げる課税標準等が過大等であるとの実体的要件が満たされていることが必要であり、課税の実体的要件である納税義務者、課税標準、税率等については、法人税法などの各租税実体法がこれを規定しているのであって、課税標準や税額の過大等の更正すべき実体的要件が満たされているか否かということについても各租税実体法の規定するところによるものと解される。また、法人税法第22条第4項は、一般に公正妥当な会計処理の基準に従って各事業年度の所得の金額の計算をする旨規定しており、一般に公正妥当な会計処理の基準として認められている企業会計原則によると、法人の収益、費用の計上について発生主義(いわゆる権利確定主義)を原則としており、前期以前の損益に係る修正損益も、前期損益修正損益として後発的事由が生じた会計年度、すなわち、当該事由に係る債権債務が確定した事業年度で計上すべきこととしているものと解される。そうすると、請求人が本件各金員を支払うことが確定した日は本件各判決等の日であるから、本件各金員は、法人税法第22条第4項に規定による一般に公正妥当と認められる会計処理の基準に基づき、債務として確定した日、すなわち、本件判決等の日の属する事業年度の損金の額に算入すべきものである。したがって、本件各事業年度の経理処理及び納税義務には何ら影響を及ぼさないことになるから、本件各更正の請求は、国税通則法第23条第1項に規定する税額が過大等であるという実体的要件を欠くものである。また、請求人において廃業等届出書提出の事実が認められるとしても、法人の所得計算について、その収益、費用及び損失を計上すべき事業年度につき、法人税法がいわゆる権利確定主義を採っており、法人税法には廃業した場合の課税に関する特段の定めはなく、請求人が法人税法第57条に規定する欠損金の繰越控除の適用を受けることができないとしてもやむを得ないというべきであるから、国税通則法第23条第2項に基づく本件各更正の請求は認められない。(平22.10. 6 熊裁(法)平22-2)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平220006
- 裁決年月日
- 平成22年9月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 破産管財人である請求人は、破産会社が提出した修正申告書における期末棚卸資産の価額は過大に計上されたものであり、破産会社が棚卸資産を保管していた倉庫の最大容量等を基に請求人が算定した価額(以下「物理的最大棚卸価額」という。)を期末棚卸資産の価額とすると、納付すべき税額が零円となるので更正の請求を認めるべきである旨主張する。しかしながら、期末棚卸資産の価額については、実地棚卸しにより数量を確認し、これを法人が選択した期末評価の方法により評価することにより算出され、損金の額に算入する売上原価の計算の基礎となるところ、物理的最大棚卸価額は、実地棚卸しにより数量を確認したものとは認められず、破産会社が選択した「最終仕入原価法」に基づき評価した金額とは認められないから、破産会社の修正申告書における期末棚卸資産の価額に国税通則法第23条の規定の国税に関する法律の規定に従っていないこと又はその計算に誤りがあるとは認めることができない。したがって、原処分庁がした更正の請求をすべき理由がない旨の通知処分は適法である。(平22. 9.28 札裁(法)平22-6)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220060
- 裁決年月日
- 平成22年9月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203070
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国税通則法第23条第4項は、更正の請求に対して更正をすべき理由がない通知処分に係る理由附記について何ら触れておらず、所得税法第155条第2項も、配当所得に関する更正処分の理由附記について何ら触れていないが、同時に理由附記が必要との明確な規定も存在しないから、納税者有利に解釈し、不利益処分の場合には当然に理由を明記すべきである旨主張するが、それらの主張は、請求人の独自の解釈をいうものにすぎないから、採用することができない。(平22. 9.15 東裁(所)平22-60)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220060
- 裁決年月日
- 平成22年9月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203990
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が外国税額控除の適用を求める本件更正の請求をした後、担当職員から外国税額控除の適用が認められるものであれば、確定申告書への所定の記載及び書類の添付の不備は問わない旨の説明があったにもかかわらず、突然、更正をすべき理由がない旨の通知処分が行われたことは、信義誠実の原則に違反する旨主張する。しかしながら、原処分関係資料及び請求人提出資料を精査しても、担当職員が当該説明をした事実を認めるに足る証拠はなく、当審判所の調査によっても、かかる事実は認められない。なお、請求人の主張を前提としても、担当職員の説明は、本件更正の請求をした後の調査の過程でなされたものであるというのであるから、原処分庁が、公的見解を示し、請求人がこれを信頼して本件更正の請求をしたものとは認められず、請求人の場合、外国税額控除の適用は認められないのであって、本件更正の請求が認められなかったことにより、請求人には何らの経済的利益も生じておらず、信義誠実の原則を適用する前提を欠くから、請求人の主張は採用できない。(平22. 9.15 東裁(所)平22-60)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220052
- 裁決年月日
- 平成22年9月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、事業活動を行っておらず、売上げがないにもかかわらず、売上げがあるとして行った確定申告及び修正申告について、申告の取下が認められるべきであり、申告自体の取下げが認められないとしても、更正の請求のとおり減額されるべきである旨主張する。しかしながら、確定申告は、租税債権を確定する効果を有する、いわゆる私人の公法行為に該当するので、いったん申告された以上、確定申告を自ら自由に取り消し、撤回することは許されない。また、請求人が申告した所得金額が真実に反し過大であることにつき、請求人から、具体的な主張立証がなされない以上、原処分庁が、申告された金額をそのまま正当なものとして取扱い、請求人の更正の請求に対し、更正をすべき理由がない旨の通知を行ったことについて、何ら違法な点はない。(平22. 9. 1 東裁(法)平22-52)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220027
- 裁決年月日
- 平成22年8月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が確定申告において収益及び費用に計上した不動産仲介業務に係る売上げ及び外注費について、当該売上げ及び外注費は架空のものであり、請求人の利益は裏金作りに係る不正加担料だけである旨主張し、これに沿う内容の書面(裏金作りが行われた経緯等を説明するもの)を提出している。しかしながら、請求人は本件売買契約の締結に当たって、請求人の代表者及び宅地建物取引主任者の両名が立会い売買契約書に記名、押印し、売買の両当事者に対して重要事項の説明も行っており、当該売上げ及び外注費として計上した金額もそれぞれ各契約書の内容と一致していることから、当該売上げ及び外注費に不自然な点は認められない。また、当該書面についても、請求人の前社長らが作成したものであることから、直ちに当該書面等によっても当該売上げ及び外注費が架空のものと認めることはできないところ、請求人は裏金捻出の経緯及び当該書面の記載内容を裏付けるに足る客観的な証拠を何ら提出しておらず、当審判所の調査の結果によっても、当該売上げ及び外注費が架空のものであると認定するに足る証拠は見当たらない。したがって、請求人の主張を採用することはできず、請求人が確定申告書に記載した課税標準の計算が誤っていると認めることはできない。(平22. 8. 3 東裁(法・諸)平22-27)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平210008
- 裁決年月日
- 平成22年6月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件事業年度の益金の額に算入した過年度損益修正益は、過年度に架空仕入等の計上により発生した買掛金等を適正額に修正したものであるから、本件事業年度の益金の額に算入した当初申告は誤りであり、更正の請求を認めるべきである旨主張する。しかしながら、更正の請求をしようとする者は、納税申告書に記載した申告内容につき、納税申告の前提となった事実関係及びそれを誤りとする事実関係について主張立証すべきであり、その事実関係の立証に当たっては、本件買掛金差額等について、その発生時点と本件事業年度に至るまでの各事業年度末における残高を明らかにし、請求人が主張する誤った仕訳が本件買掛金差額等に結びついているか否かを具体的に明らかにする必要があるところ、①請求人の代表者らは買掛金帳簿残高と仕入先の請求書の買掛金残高とに開差があることを把握していたこと、②請求人で誤った仕訳や不正経理がしばしば行われていたと認められるものの、請求人は本件買掛金等差額のすべての原因を解明できておらず、不適切な経理処理の全容を把握していないこと、また、③請求人から提出された証拠書類のみでは、本件買掛金差額等が発生した事業年度を特定できず、さらには当審判所の調査によっても、申告内容が真実に反するとの請求人の主張する事実関係を確認することはできないことから、請求人は、本件事業年度において課税標準額等又は税額等が過大であることを立証しているとは認められず、原処分庁が行った通知処分は適法である。(平22. 6. 2 沖裁(法)平21-8)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平210008
- 裁決年月日
- 平成22年6月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正の請求の全額が特定、立証されていなくとも、原処分庁は必要な調査を行い、請求の一部に正当性があれば、更正の請求を認めるべきである旨主張する。しかしながら、原処分庁は更正の請求に対する調査手続において、納税者から申告内容が事実に反することの主張立証がない限り、請求人の真実の所得金額までを調査・確定する必要がなく、請求人が提出した申告書に記載された所得金額等をそのまま正当なものとして、納付すべき税額をその申告どおり確定すれば足りるのであるから、請求人の主張は採用できない。(平22. 6. 2 沖裁(法)平21-8)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平210113
- 裁決年月日
- 平成22年5月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件判決は、単に取得した金員を返還するように命じたものであり、本件判決により、コンサルタント報酬及び手数料として請求人が取得した本件金員の返還義務が確定したのであるから、本件判決は、国税通則法第23条第2項第1号に規定する判決に該当する旨主張する。しかしながら、当該規定にいう「判決」とは、申告等の前提とした事実関係に争いがあり、その後、判決により申告等があった当時の事実関係と異なる事実関係が明らかにされた場合の判決をいうところ、本件判決は、請求人による本件金員の取得事実が存在し、かつ、その取得原因行為の効力が遡及的に失われていないことを前提に、重加算税納付による損害及び弁護士費用のほかに本件金員と同額の損害が発生したとして、請求人に不法行為責任に基づく損害賠償債務の発生を認め、その支払を命じたものであるから、申告があった当時の事実関係と異なる事実関係を明らかにするものではない。したがって、本件判決は、国税通則法第23条第2項第1号に規定する判決に該当しない。(平22. 5.20 関裁(所・諸)平21-113)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平210100
- 裁決年月日
- 平成22年4月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件更正の請求において、通常の申告であれば当然に果樹育成費、事務所建設費及び害獣駆除犬に関する費用は認められるべき旨主張するが、請求人が提出した書類のみでは、請求人が本件更正の請求において主張する必要経費がすべて請求人の収入に対応するものであることが確認できず、当審判所の調査の結果によっても、確定申告書に記載された所得金額が真実に反するものであると認めるに足りる証拠はない。(平22. 4.15 関裁(所・諸)平21-100)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平210045
- 裁決年月日
- 平成22年4月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- No.79
要旨
○ 請求人は、請求人の贈与税及び相続税の申告書はいずれも請求人が関知しないものであるなどとして、これらの申告書による各申告は無効であるから、贈与税及び相続税の更正の請求を認めるべきである旨主張する。しかしながら、贈与税及び相続税の更正の請求については、国税に共通の更正の請求の規定である国税通則法第23条第1項及び第2項と、贈与税及び相続税に特有の更正の請求の規定として相続税法第32条が規定されており、それ以外には規定はないところ、国税通則法第23条第1項第各号に規定する更正の請求が認められる事由は、いずれも当該申告書に記載した、課税標準等若しくは税額等(第1号)、純損失等の金額(第2号)及び還付金の額に相当する税額(第3号)の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこととされており、当該申告書及びその申告自体が無効であることは更正の請求の事由とされていない。また、国税通則法第23条第2項各号に規定する事由も、その申告の基礎となった事実に関する訴えについての判決等により当該基礎となった事実が申告と異なることとなったこと等であり、いずれも、その申告自体が無効であることは更正の請求の事由とされていない。さらに、相続税又は贈与税の申告書を提出した者に係る更正の請求の特則である相続税法第32条に規定する更正の請求が認められる事由も、同条各号のいずれかに該当する場合であって、かつ、その申告に係る課税価格及び相続税額又は贈与税額が過大となったときとされているので、その申告自体が無効であることは、更正の請求の事由とされていない。したがって、請求人が主張する「申告の無効」はこれら更正の請求の事由には該当しないので、「申告の無効」を事由とした更正の請求はいずれも不適法であり、請求人の主張は採用することができない。(平22. 4. 1 大裁(諸)平21-45)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210138
- 裁決年月日
- 平成22年3月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、確定申告書に租税特別措置法第8条の5第1項第2号の配当等に該当する本件各配当等の一部申告漏れがあった場合、更正の請求は認められるべきであり、更正をすべき理由がない旨の本件通知処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、同号は、確定申告をする時点において、上場株式等の配当等に係る配当所得の金額を総所得金額に含めて確定申告するか否かを納税者の選択にゆだねた趣旨と解され、同号の要件を満たす配当等の支払が複数あった場合には、納税者は、支払を受けた配当等ごとに、確定申告をするか否かを選択することができると解するのが相当であり、本件各配当所得はいずれも租税特別措置法第8条の5第1項第2号の要件を満たすことが認められ、請求人は確定申告を要しない配当所得のうち、本件各配当所得を申告しなかったものにすぎず、たとえ、請求人が本件各配当所得を申告することを失念していたために申告しなかったものであるとしても、本件確定申告において、本件各配当所得の金額を総所得金額に含めなかったことは、同号の規定に従ったものであるといえ、また、本件確定申告書に記載した課税標準等及び税額等の計算にも何ら誤りはないから、請求人の主張には理由がない。(平22. 3.25 東裁(所)平21-138)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平210043
- 裁決年月日
- 平成22年3月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203070
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正すべき理由がない旨の通知書に理由の附記をしないことは、①税務運営方針からみて行政庁の説明責任を果たしていない、②青色申告者に係る更正の理由附記に関する最高裁判決を引用し、更正すべき理由がない旨の通知をする場合も具体的に理由附記すべきである、③理由附記を拒否することは行政手続法第1条及び同法8条の規定に反する、④法人税における法令解釈通達の「更正すべき理由がない旨の通知書」の記載要領には、理由を具体的に記載するよう指示されている、⑤理由を知るために審査請求をしなければならないのは、不服申立制度の正常な利用とはいえないことから、不当である旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第4項の規定によれば、税務署長は更正をすべき理由がないと判断したときは、請求者にその旨を通知すれば足り、理由附記を定めた法令の規定もないから、理由の附記がないことについて違法はない。また、請求人が主張する上記①は、税務運営方針は税務職員に対する内部的な指示であり、法規たる性質を有するものではなく、更正をすべき理由がない旨の通知書に理由附記を原処分庁に求めたものと認めることができないこと、②は、請求人の主張する最高裁判決は理由附記に法律根拠のある更正処分についてのものであり、これを理由附記に法律根拠のない更正をすべき理由がない旨の通知処分に適用することはできないこと、③は、更正をすべき理由がない旨の通知処分は国税に関する法律に基づき行われる処分であり、行政手続法の規定は適用されないこと、④は、法人に対する更正をすべき理由がない旨の通知に関する記載事項を示したものにすぎず、所得税の更正の請求に対してその更正をすべき理由がない旨の通知書に、その理由を具体的に記載することまで指示したものといえないことから、請求人の主張は採用できず、また、⑤は、更正をすべき理由がない旨の通知書に理由附記をすべきことを定めた法令の規定が存しない以上、本件通知書に理由附記がないことについて違法はなく、不当であるともいえない。(平22. 3.19 大裁(所)平21-43)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平210032
- 裁決年月日
- 平成22年3月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、土地開発公社との本件土地売買契約に関し、代理人を介して取引したところ、請求人に支払われなかった本件差額について、土地開発公社を被告として本件差額の支払を求めて売買代金請求訴訟を提起し、その確定判決において、代理人が本件差額を横領したことを前提とした判断をしていることから、本件確定判決により横領による本件差額損失が確定し、その金員は雑損控除の対象になるとして、本件確定判決は国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する「判決」に当たり、更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」は、申告等に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実の存否、効力等が直接、審判の対象とされた訴訟において、当該事実と異なることを確定した判決であることが必要であると解されるところ、本件確定判決では、代理人の代理権濫用(横領行為)の意図を土地開発公社が知り又は知ることができたか否かが争点として判断され、訴えは棄却されており、土地開発公社が本件差額を請求人に支払う義務のないことを確定したものであって、直ちに本件差額の横領による請求人の損失があったことを確定したとはいえない。したがって、本件確定判決は、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」に当たらず、本件更正の請求は認められない。(平22. 3. 9 名裁(所)平21-32)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平210039
- 裁決年月日
- 平成22年2月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203990
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、第一次相続の申告において、請求人所有の本件借地権を遺産として誤って計上して申告したもので、当該申告書には、その表意の重要な部分に錯誤が存し部分的に無効であり、請求人の利益を著しく害する特段の事情があるから、更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、請求人が主張する更正の請求の理由は、国税通則法第23条及び相続税法第32条各号に定める理由に該当しない。そして、本件の全証拠によっても、請求人が申告後1年以内に更正の請求をすること、ないし判決確定を理由に更正の請求をすることができなかった理由すら明らかではなく、請求人の主張する諸事情を考慮しても、上記特段の事情の存在を認めるに足りないから、請求人の主張には理由がない。(平22. 2.24 大裁(諸)平21-39)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平210077
- 裁決年月日
- 平成22年2月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、本件最高裁決定により不動産鑑定評価による真実なる土地の評価額が確定するとともに、相続時不明であった借地権の存在が後発的に明確にされたのであるから、本件最高裁決定は国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」に該当する旨主張する。確かに、本件控訴審判決には、本件賃貸借契約と本件6土地に設定されている担保権との負担を考慮して、本件6土地等の平米単価を4万円で試算した金額から4割を減じて評価する旨の記載があるところ、これらの負担のない本件6土地を取得したとする、請求人らが本件申告の前提とした事実と異なることが認められる。しかしながら、共有物分割訴訟は、共有状態の解消のため、裁判所の適切な裁量権の行使により、共有者間の公平を保ちつつ、当該共有物の性質や共有状態の実状にあった妥当な分割を命ずるものである。そして、本件控訴審判決において、本件各土地の評価額や借地権の存在を認める判断がなされていたとしても、共有物分割訴訟の判決は分割方法について主文に示された判断にしか既判力が及ばず、また、上記のとおり、共有物分割訴訟の性格からすれば、本件共有土地の真実なる評価額を確定させ、又は、借地権の存在を確定させるものということはできない。したがって、本件最高裁決定は、申告等に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実についての私法行為又は行政行為上の紛争を解決することを目的とする民事事件の判決に当たるということはできず、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」に基づいた更正の請求ができると解することはできないから、請求人らの主張は採用できない。(平22. 2.22 関裁(諸)平21-77)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平210078
- 裁決年月日
- 平成22年2月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、本件最高裁決定により相続時不明であった借地権の存在が後発的に明確にされたのであるから、本件最高裁決定は国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」に該当する旨主張する。確かに、本件控訴審判決には、本件賃貸借契約と本件6土地に設定されている担保権との負担を考慮して、本件6土地等の平米単価を4万円で試算した金額から4割を減じて評価する旨の記載があるところ、これらの負担のない本件6土地を取得したとする、請求人らが本件申告の前提とした事実と異なることが認められる。しかしながら、共有物分割訴訟は、共有状態の解消のため、裁判所の適切な裁量権の行使により、共有者間の公平を保ちつつ、当該共有物の性質や共有状態の実状にあった妥当な分割を命ずるものである。そして、本件控訴審判決において、本件各土地の評価額や借地権の存在を認める判断がなされていたとしても、共有物分割訴訟の判決は分割方法について主文に示された判断にしか既判力が及ばず、また、上記のとおり、共有物分割訴訟の性格からすれば、本件共有土地の真実なる評価額を確定させ、又は、借地権の存在を確定させるものということはできない。したがって、本件最高裁決定は、申告等に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実についての私法行為又は行政行為上の紛争を解決することを目的とする民事事件の判決に当たるということはできず、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」に基づいた更正の請求ができると解することはできないから、請求人らの主張は採用できない。(平22. 2.22 関裁(諸)平21-78)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平210071ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成22年2月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件給与が停止条件付成功報酬型の給与等であり、本件確定申告の時点においては報酬の支払は確定せず、未払いの状態にあったことから、所得税法上の所得には該当せず確定申告をする必要がなかったにもかかわらず、原処分庁の職員に脅かされて本件確定申告書を提出したものであり、無効である、本件給与は平成19年11月30日付で支払の基礎となった原契約が解約となり、支払を受けるべき金額が皆無となったことから国税通則法第23条第2項第3号に規定するやむを得ない理由に該当し、後発的事由による更正の請求が認められるべきである旨各主張する。しかしながら、原処分関係資料及び当審判所の調査結果によっても、請求人の答述以外に請求人の主張を認めるに足りる証拠はなく、請求人は異議調査の担当者に対しては、誤指導により申告した旨申述していたのであり、請求人が強迫等により申告したとの請求人の主張を認めることはできない。また、原契約の締結解約等に係る証拠の提出がなく、異議審理庁に提出した解約を裏付けるとする公正証書によれば、「平成19年11月30日付で当該契約が解約となり、当該債権の全額減額が確定した。」とあるが、当該契約の内容及びその解約の事実の存否等、請求人が主張する「給与は未確定債権であり、後日、解約により全額減額された。」という事実があったとまでは認められない。よって、請求人の主張は採用できない。(平22. 2. 8 関裁(所)平21-71)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平210035
- 裁決年月日
- 平成22年2月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203070
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正の請求に対してその更正をすべき理由がない旨の通知書に、具体的な理由附記がなく、説明責任を果たしていないので不適法である旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第4項は、更正をすべき理由がない旨をその請求をした者に通知すると規定しているが、当該通知書に具体的な理由を附記しなければならない旨を定めた法令上の規定はないので、当該通知書に具体的な理由の附記がなかったとしても、本件通知書が違法となるものではない。(平22. 2. 2 大裁(所)平21-35)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平210066
- 裁決年月日
- 平成22年1月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件和解により、本件申告に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実と異なることが確定し、所得税法第64条第2項に基づく保証債務を履行するために資産を譲渡した場合の課税の特例の適用要件を具備するから国税通則法第23条第2項第1号の規定に基づく更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、本件訴訟は、請求人が原告となり、被告である貸金業者に対して金銭消費貸借契約に係る過払金(過払利息)につき、不当利得返還請求権に基づきその返還を求めたものであり、申告に係る税額の計算の基礎となった事実である本件譲渡の事実を争点とする訴訟ではなく、本件和解における和解条項は、請求人の本件訴訟における過払金の返還請求に対して、被告の金融業者が請求人に和解金2,000,000円を支払うことにより、請求人は被告に対するその余の請求を放棄するというものであり、本件各借入金の真の債務者や連帯保証人が誰かという事実、また、本件各借入金の返済に充てた金額を確定したものではなく、本件申告時における課税標準等あるいは税額等の計算の基礎となった事実とは異なる事実を確認し又は異なる事実を前提とした和解であるとは認められない。よって、本件和解は、国税通則法第23条第2項第1号が規定する「和解」には該当せず、これを後発的事由とする更正の請求は理由がないというべきである。(平22. 1.27 関裁(所)平21-66)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210104
- 裁決年月日
- 平成22年1月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成18年中の上場株式に係る譲渡損失の金額(以下「本件損失の金額」という。)について、平成19年分の確定申告書に記載しなかったが、更正の請求書に必要事項を記載し、必要書類を添付したのであるから、本件損失の金額は、平成19年分の「翌年以後に繰り越される株式等に係る譲渡損失の金額」に含めるべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、平成19年分の確定申告書に本件損失の金額を記載せず、上場株式等に係る譲渡損失の繰越用の付表も添付していないから、租税特別措置法第37条の12の2第3項、第7項及び租税特別措置法施行令第25条の11の2第5項に規定する手続要件を満たしていない。そうすると、本件損失の金額については、租税特別措置法第37条の12の2第6項の読替規定の適用はなく、「純損失等の金額」に当たらないから、本件損失の金額の翌年への繰越しを求める本件更正の請求は認められない。(平22. 1.20 東裁(所)平21-104)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平210003
- 裁決年月日
- 平成21年11月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203990
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、消費税額の特例計算に誤りがあったとして行った更正の請求について、原処分庁が更正をすべき理由がない旨の通知処分を行ったことに対し、原処分庁において適正な指導を行わなかったことは誤指導があったも同然であるから、国家賠償法に基づき、更正の請求の期限にかかわらず過大申告を是正すべきである旨主張する。しかしながら、本件各更正の請求は、法定申告期限から1年を経過した後に行われており、国税通則法第23条第1項の規定の適用はなく、また、同条第2項の各事由に掲げる事実も認められず、本件各更正の請求には更正をすべき理由はないから、原処分は適法である。また、原処分庁が国家賠償法に基づく支払をすべきか否かの判断は当審判所の権限に属さず、審理の限りではない。(平21.11.27 仙裁(諸)平21-3)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平210035ほか 5件
- 裁決年月日
- 平成21年11月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、株式の譲渡に係る所得税の申告について、①期日までに株式の譲渡代金の残額が期日までに支払われなかったこと、②株式譲渡契約に基づく債務保証を1年以内に解消するとの付随契約が履行されなかったこと、③株式譲渡契約に基づいて貸し付けた本件各貸付金について、期日までに一部しか返済されていないことから、本件株式譲渡契約は債務不履行により解除されたことによる更正の請求は認められるべき旨主張する。しかしながら、①請求人は、支払期日後、契約解除の意思表示をすることもなく、残額の支払を受けていることが認められ、②保証を継続することによって本件法人の事業の継続を支援することが契約全体としての目的というべきであって、1年以内に保証を解消するという本件付随契約の債務不履行がただちに本件株式譲渡契約の解除事由になるとは認められず、③本件株式の譲渡後も本件法人への支援をし、ひいては本件法人との業務提携により、請求人への利益となると判断したためであると認められるところ、かかる事実関係に照らせば、本件各貸付金の返済が返済期日までに一部しかなされなかったからといって、本件株式譲渡契約の債務不履行による解除事由とはならないというべきある。そして、請求人は、本件法人の倒産を防ぐためには、本件株式を請求人らに戻すことが最善であると考え、これを早期かつ確実に行う必要があったことから、株式譲渡の方法により、本件株式を取得することとしたものと認められること等からすれば、これを債務不履行を理由に解除したことにより、譲渡人らが本件株式を再取得したのではなく、買戻契約に基づき、請求人が本件株式を取得したと認めるのが相当である。よって、請求人の主張は認められない。(平21.11.19 関裁(所)平21-35)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210060
- 裁決年月日
- 平成21年11月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.78・1ページ
要旨
○ 請求人らは、①本件和解調書には、利害関係人に対する本件死因贈与を無効とする旨の一条項があるものの、実質的には、本件不動産の持分2分の1が、相続人たる請求人らではなく、利害関係人に帰属することを認めたものと解釈すべきである、②仮に本件和解条項の文言のとおり、本件死因贈与が無効であるとしても、本件和解により請求人らが利害関係人に支払うこととなった解決金は、被相続人が負担すべき債務として相続開始日において存在したものというべきであると主張し、本件和解により、申告に係る課税標準又は税額の計算の基礎となった事実が当該計算の基礎としたところと異なることが確定したと主張する。しかしながら、本件和解条項は、本件死因贈与が無効であること及び本件不動産が請求人らに帰属することを確認したものであることが明確であるところ、これは、請求人らが申告の基礎とした事実と同一であり、本件和解条項を、本件不動産の持分2分の1が利害関係人に帰属することを認めたものと解釈する余地はない。また、本件解決金は、請求人らが、利害関係人に対し、同人が被相続人の療養看護をしてきたことを認めて支払うことに合意したものであって、被相続人が、相続開始時に利害関係人に支払うべきであったものとは認められない。したがって、本件和解により、申告に係る課税標準又は税額の計算の基礎となった事実が当該計算の基礎としたところと異なることが確定したとの請求人らの主張には理由がなく、更正をすべき理由がないとした本件各通知処分は適法である。(平21.11.16 東裁(諸)平21-60)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210061
- 裁決年月日
- 平成21年11月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①本件一審判決では、本件死因贈与は有効であり、本件不動産は相続人たる請求人らではなく、利害関係人に帰属すると判断されて敗訴し、本件控訴審でも裁判官から控訴人敗訴の判決予定である旨が告げられたため、別件動産引渡請求訴訟と併せて和解に応じたものであり、本件死因贈与を無効とすると和解が成立しないため、便宜上本件死因贈与を有効としたものである、②(予備的に)本件和解により支払うこととなった解決金は、相続人ではなく、被相続人が負担すべき債務であり、相続開始日において存在しており、かつ確実であったから、本件不動産の売却代金の2分の1は、被相続人の債務として、既に申告・納付した相続税の課税価格から控除されるべきであると主張し、本件和解により、申告に係る課税標準又は税額の計算の基礎となった事実が当該計算の基礎としたところと異なることが確定したと主張する。しかしながら、本件和解条項は、本件死因贈与が無効であること及び本件不動産が請求人らに帰属することを確認したものであることが明確であり、それ以外の解釈をする余地はないところ、これは、請求人が申告の基礎とした事実と同一である。また、本件解決金は、請求人を含む相続人らが、利害関係人に対し、同人が被相続人の療養看護をしてきたことを認めて支払うことに合意したものであって、被相続人が、相続開始時に利害関係人に支払うべきであったものとは認められない。したがって、本件和解により、申告に係る課税標準又は税額の計算の基礎となった事実が当該計算の基礎としたところと異なることが確定したとの請求人の主張には理由がなく、更正をすべき理由がないとした本件各通知処分は適法である。(平21.11.16 東裁(諸)平21-61)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210042
- 裁決年月日
- 平成21年10月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、法人税法第35条に規定する特殊支配同族会社の役員給与の損金不算入額の規定は憲法等に反するから、同条の規定により役員給与の一部を損金不算入額と計算して行った確定申告は誤りであり、更正の請求は認められるべきであると主張する。しかしながら、税法の規定が憲法等に違反するかどうかの判断については、当審判所の権限に属さないことであり、審理の限りではないから、当該憲法等違反を理由とする請求人の主張は採用することはできない。(平21.10.16 東裁(法)平21-42)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平210004
- 裁決年月日
- 平成21年9月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.78・508ページ
要旨
○ 請求人は、①消費税の導入の趣旨に反して、消費税等相当額の負担を強いられていること、②一括比例配分方式は簡便法であって、個別対応方式こそが原則的な控除対象仕入税額の計算方法であること、③請求人の控除対象仕入税額は、本件税理士の責めに帰すべき事由により、請求人に不利な計算方法により算定されていることから、本件更正の請求において、控除対象仕入税額の計算方法を一括比例配分方式から個別対応方式へ変更することができる旨主張する。しかしながら、納税者が消費税法第30条第4項の規定の適用を選択して一括比例配分方式により控除対象仕入税額を算定し確定申告をした場合には、更正の請求において、控除対象仕入税額の計算方法を一括比例配分方式から個別対応方式へ変更することはできないと解されるところ、請求人は、同項の規定の適用を選択して一括比例配分方式により控除対象仕入税額を算定し確定申告をしたものと認められることから、本件更正の請求において、控除対象仕入税額の計算方法を変更することはできない。また、上記①については、請求人が、課税仕入れについて、用途区分を明らかにしてさえいれば、いずれの計算方法を選択するのが税負担の面で有利であるかは、法定申告期限までに容易に判明することであること、上記②については、本件両方式のいずれの計算方法により控除対象仕入税額を算定すべきかは、いずれの計算方法が原則的な計算方法であるかによって決せられるものではなく、請求人がいずれの計算方法により控除対象仕入税額を算定して確定申告をしたかによって決せられるものであること、上記③については、請求人は、自己の意思と責任において本件税理士に税務代理を委任したものである以上、受任者である本件税理士の行為は委任者である請求人の責任の範囲内の行為と認められることから、請求人の主張にはいずれも理由がない。(平21. 9.18 広裁(諸)平21-4)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210012
- 裁決年月日
- 平成21年8月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203990
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、本件土地の評価に当たって、本件各更正の請求の内容について事前に原処分庁に相談したところ、1画地の宅地として、広大地として評価するよう本件調査担当職員の指導を受けたので、これに従って本件各更正の請求をしたものであり、職員の指導及びこれに従った本件各更正の請求は尊重されるべきである旨主張する。しかしながら、本件調査担当職員は、関与税理士事務所担当者からの質問に対し、第一統括官と検討し本件土地を1画地の宅地として評価してもよい旨回答した後、本件各更正の請求のため原処分庁を訪れた関与税理士事務所担当者に対して、本件土地は2画地として評価する必要がある旨を説明している。そうすると、本件土地は、本件A土地及び本件B土地をそれぞれ1画地の宅地として評価するのが相当であるから、本件調査担当職員の回答により、請求人らが経済的不利益を受けることになったとは認められない。したがって、信義則の法理を適用すべき特別な事情は認められないから、請求人らの主張には理由がない。(平21. 8.26 東裁(諸)平21-12)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平200075
- 裁決年月日
- 平成21年6月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①商品先物取引に係る委託契約の取消通知により、当該先物取引に係る利益に対する課税の根拠が消失したこと、また②違法な取引に基づく利益は実際に収受していない場合は課税の対象とならない(横浜地裁平成9年(行ウ)第52号判決)ところ、商品先物取引に係る利益を実際に収受しておらず、当該先物取引が、商品先物取引の精通者の作成した鑑定書で初めて違法と確認されたことを理由に、後発的事由による更正の請求が認められると主張する。しかし本件においては、①個人的な見解にすぎない本件取引鑑定書に本件先物取引は違法である旨記載されていることが、後発的事由に該当しないことは明らかであるとともに、②仮に本件取消通知による本件委託契約の取消しという事実が生じ、それが後発的事由に該当するとしても、本件更正の請求は期限徒過した不適法なものといわざるを得ない。また、請求人は、本件取引鑑定書により違法と確認された本件先物取引に係る利益を収受しておらず、違法な取引に基づく利益については実際に収受していない場合は課税の対象とならないとする横浜地裁判決をもって、本件更正の請求は認められるべきである旨主張するが、仮に当該判決が本件に当てはまるとしても、個人的な見解が記載されたにすぎない本件取引鑑定書のみにより、本件先物取引が違法であると判断することはできず、さらに、請求人が提訴した損害賠償請求訴訟は敗訴が確定し、詐欺を理由とした告発も不起訴処分とされていることからすれば、本件先物取引が違法と認めることはできず、本件先物取引に係る利益の収受の有無にかかわらず、横浜地裁判決が適用される前提を欠く。(平21. 6.25 名裁(所)平20-75)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200185
- 裁決年月日
- 平成21年6月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203990
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、受取配当金があるにもかかわらず、法人税法第23条第1項の規定を適用しないで確定申告書を提出したときは、更正の請求をすることができる旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第1項第1号の規定は、一定事項の申告等を適用条件としている所得計算の特例、免税等の措置について、その適用条件となる申告等がなかったために当該特例等の適用が受けられなかった場合には、たとえ当該特例等を適用した場合と比較して納付すべき税額が過大となっているとしても、更正の請求によっては、その過大となっている部分を減額することはできない趣旨に基づくものであるから、当該特例等の適用条件である申告等がない場合には、当該特例等を適用できず、当該特例等を適用しないで計算した課税標準等若しくは税額等に計算誤りはないから、更正の請求をすることはできない。(平21. 6. 2 東裁(法)平20-185)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200178
- 裁決年月日
- 平成21年5月20日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.77・320ページ
要旨
○ 原処分庁は、請求人が確定申告書に記載した外国税額控除に係る税額等の計算に誤りがあったとして行った更正の請求(以下「本件更正の請求」という。)に対し、国税通則法第23条第1項に規定する1号事由の存否については、租税実体法である法人税法の規定により判断されるべきであり、租税実体法上、一定事項の申告書への記載等が適用要件とされているにもかかわらず、その記載がされなかった場合には、単に当該規定の適用を受けることができなくなるだけで、1号事由には該当しない旨、及び当該確定申告書に記載した税額等の計算において、請求人は、自らの選択により、控除を受ける範囲の金額を○○円とし、他に控除できる分の金額について控除を受ける範囲の金額に含めなかったのであるから、請求人が主張するように、その選択が誤りだったとしても、1号事由に該当する事実は認められないから、本件更正の請求には理由がない旨主張する。しかしながら、内国法人が、受取配当金について、外国税額控除の適用を受けることを選択し、控除対象外国法人税の額の計算の基礎としている場合において、その控除税額の算出過程において誤った計算又は解釈をしたことにより控除対象外国法人税の額が過少となり支払うべき法人税の額が過大となったときは、「税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかつたこと又は当該計算に誤りがあつたこと」に該当するものというべきである。(平21. 5.20 東裁(法)平20-178)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平200022
- 裁決年月日
- 平成21年4月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①本件和解により、本件先物取引がX証券会社による違法な方法で行われたものであり、請求人の意思に基づくものではないことが確認されたのであるから、本件先物取引は実質的に無効な取引であり、本件各処分に係る課税標準等の計算の基礎となった事実が当該計算の基礎としたところと異なることが確定した旨、②仮に、本件先物取引が請求人の取引であったとしても、違法な取引による利得は収受しない限り課税の対象とはならないところ、上記①のとおり本件先物取引は違法な取引であり、請求人はその利得を収受していないから、本件先物取引による利得を課税の対象とすることはできない旨主張する。しかしながら、上記①については、本件和解調書の和解条項に記載された、X証券会社が請求人の主張事実を認める旨の文言の意味するところは、請求人名義で行われた本件先物取引がX証券会社による違法な方法で行われたものであるという事実をX証券会社が認めるというものであるから、請求人名義の本件先物取引が存したという事実は依然として存在しており、また、本件和解は、X証券会社が請求人の取引損失額を解決金として支払義務があることを認めたものであるが、本件各年分において、請求人がX証券会社から委託証拠金の返還又は帳尻金の支払を受けた事実は依然として存在しているから、本件和解により、本件先物取引の無効が確認されたということはできず、本件各処分に係る課税標準等の計算の基礎となった事実が当該計算の基礎としたところと異なることが確定したということはできない。また、上記②については、上記のとおり、本件先物取引は違法な方法による取引ではあるが、請求人は本件先物取引による利得を実際に享受していることが認められる。したがって、請求人の主張はいずれも理由がない。(平21. 4.23 広裁(所)平20-22)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平200007ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成21年4月17日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁所属の職員による調査により解明された増額要因及び減額要因を加味して行なった更正の請求は、国税通則法第23条《更正の請求》第1項に定めるところの更正の請求の提出期限に抵触するとの理由のみで更正をすべき理由がないものとすることは不当である旨主張する。しかしながら、更正の請求の提出期限経過後に原処分庁所属の職員による調査があったことを理由に同期限の延長を認める法令の規定はなく、更正の請求は法定申告期限から1年以内に限ると規定されていることから、その期限を経過してなされた更正の請求は不適法なものである。(平21. 4.17 沖裁(諸)平20-7)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200159
- 裁決年月日
- 平成21年4月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件分割審判により、請求人の本件土地の競売に係る本件売却代金の分配額が零円であることが確定したのであるから、請求人は本件土地を相続しないと考えるべきであり、請求人の本件土地に対する所有権は存在せず譲渡益も発生しないから、本件更正の請求は認められるべきである旨主張するが、本件土地について、家事審判法第15条の4の規定による本件中間処分に基づき本件競売が行われ、その後買受人が本件売却代金を納付しているから、この時点が譲渡所得の総収入金額の収入すべき時期に当たり、この時点において、請求人は本件土地につき法定相続分の割合である7分の1の共有持分を有していたから、請求人には、その共有持分に応じた所得が帰属することになり、その後において請求人の所得に異動は生じないので、請求人の本件確定申告書には、国税通則法第23条第1項第1号に規定する、課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算誤りにより、納付すべき税額が過大であったという事実は認められない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平21. 4.10 東裁(所)平20-159)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200160
- 裁決年月日
- 平成21年4月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件分割審判により、請求人の本件土地の競売に係る本件売却代金の分配額が零円であることが確定したのであるから、請求人の本件土地に対する譲渡所得はなかったことになるから、本件更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、本件土地について、家事審判法第15条の4の規定による本件中間処分に基づき本件競売が行われ、平成18年3月15日に買受人が本件売却代金を納付しているから、この時点が譲渡所得の総収入金額の収入すべき時期に当たる。そして、この時点において、請求人は本件土地につき法定相続分の割合である7分の1の共有持分を有していたから、請求人には、その共有持分に応じた譲渡所得が帰属することになり、その後において請求人の譲渡所得に異動は生じない。したがって、請求人の本件確定申告書には、国税通則法第23条第1項第1号に規定する、課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算誤りにより、納付すべき税額が過大であったという事実は認められない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平21. 4.10 東裁(所)平20-160)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平200021
- 裁決年月日
- 平成21年3月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成18年分の所得税について、期末の買掛金に係る仕入れ等の額を、事業所得の金額の計算上必要経費に算入していないから更正をすべき理由があり、本件更正の請求に係る更正後の課税標準等又は税額等は、当該年分の所得税調査を行った原処分庁所属の職員が調査において確認した事項及び本件更正請求書に添付した資料を基に計算できるから、原処分庁は、更正をすべき理由がない旨の通知処分を取り消し本件更正の請求を認めるべきである旨主張するが、請求人は、当審判所に対して、期末の買掛金残高を証明する書類を提示等したものの、総勘定元帳などの書類を提出しないことから、当審判所は、平成18年末に請求人の必要経費に係る買掛金残高が存していたことは確認できたものの、請求人の主張する買掛金の額が事業所得の金額の計算上必要経費に算入されていないことは確認できない。したがって、請求人は、請求人が主張する納税申告書に記載した事業所得の金額が真実と異なることを十分立証しているとはいえず、他にそのことを認めるに足りる証拠もないから、本件更正の請求については、課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったことにより、納付すべき税額が過大であるときに該当する場合とはいえないから、本件更正の請求に対し、更正をすべき理由がないとした本件通知処分は適法である。(平21. 3.27 広裁(所・諸)平20-21)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平200059
- 裁決年月日
- 平成21年3月23日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、修正申告等のしょうようにより提出された修正申告書等の内容に誤りがあることが判明した場合には、請求人の権利として更正の請求ができる期限を経過した後であっても、原処分庁はその誤りを認めて職権により減額の更正処分をすべき義務がある旨主張する。しかしながら、請求人の主張する職権による減額更正を義務付けた法令上の規定はなく、また、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号は、更正の請求ができる期間を当該納税申告書に係る国税の法定申告期限から1年以内に限る旨規定しているところ、税法における申告納税制度が申告期限を定め納税者がその期限内に十分な検討をした後、期限内申告を期待していることからすれば、期限後において申告内容を改める請求を無制限に認めることは法律関係の安定性の観点からも適当ではないと解され、また、更正の請求の期限が経過した後、納税者から同法第24条《更正》に規定する職権による更正を求められた場合に、課税庁が常に更正を義務付けられるものと解することは、更正の請求に設けられた期間の期限を実質上無意義なものとすることになるから、同法第23条第1項に規定する期間を経過した後に、納税者が課税庁に対して職権による減額の更正を求め、職権の発動をする契機とするに足りる関係書類を提出した場合、減額の更正をするかどうかは課税庁の裁量に属するものと解するのが相当であるところ、本件において原処分庁が減額更正をしなかったことにつき、裁量権の逸脱・濫用があったと評価すべき事情は見当たらないから、請求人の主張は、独自の解釈に基づくものであり採用できない。(平21. 3.23 大裁(所・諸)平20-59)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200140
- 裁決年月日
- 平成21年3月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成16年分及び平成17年分の所得税の各更正の請求が、国税通則法第23条の更正の請求期限を徒過してされたものとしても、同法第70条第2項第1号に規定する減額更正についての除斥期間は5年であるから、その期間内にされた本件各更正の請求は適法なものである旨主張する。しかしながら、納税者の側からの申告に係る税額等の減額変更については、更正の請求の手続によるべきであり、その期限は、所得税の確定申告書に係る法定申告期限から1年以内に限られる一方、国税通則法第70条第2項第1号の規定は、税務署長が、納税申告書に記載された課税標準等又は税額等の計算が、国税に関する法律の規定に従っていないこと又はその調査したところと異なることを知ったときに行う一方的な減額更正を行う場合の除斥期間を定めたものであり、更正の請求期限を徒過した場合に期限を延長するものではない。したがって、平成16年分及び平成17年分の所得税の各更正の請求は、いずれも平成20年2月28日にされているものであるから、いずれも国税通則法第23条第1項に規定する更正の請求の期限を徒過してなされた不適法なものであり、平成16年分及び平成17年分の所得税の各更正の請求に対し、更正をすべき理由がないとしてなされた本件各通知処分は適法である。(平21. 3. 9 東裁(所)平20-140)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平200039
- 裁決年月日
- 平成21年2月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203060
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/6請求手続
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、修正申告書を提出した日以降、当初の確定申告書に記載した所得金額等が正しい旨を、機会あるごとに原処分庁の職員に口頭で伝え、本件更正請求書も、原処分庁の求めに応じ、原処分庁の職員と共に作成し、提出したものであるから、本件更正の請求は、適法なものである旨主張するが、本件更正の請求は、国税通則法第23条第1項第1号に規定する事由を理由とするものであると認められるところ、その提出期限を経過した平成20年4月23日に提出されているから、本件更正の請求は、不適法な更正の請求であり、仮に、請求人が主張するような事情があったとしても、本件更正請求書が国税通則法第23条第1項の規定している期間に提出されていない以上、本件更正の請求が適法なものとなるものでもない。(平21. 2.26 関裁(所)平20-39)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平200043
- 裁決年月日
- 平成21年1月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、証券投資信託に係る償還差益の所得区分を配当所得ではなく雑所得と誤って本来総所得金額に含める必要のないものを含めて申告したことについて、更正の請求が認められる事由に該当する旨主張する。しかしながら、当該償還差益は配当所得の金額の計算上収入金額に算入されるべきものであるとともに、所得税の課税標準である総所得金額に算入されるべきものであると認められるから、請求人が本件償還差益を総所得金額に含めて申告したこと自体に法の解釈適用の誤りはなく、配当所得の金額に算入すべき本件償還差益を雑所得の金額に算入したことをもって、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号が規定する「課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従つていなかつたこと」に該当するということはできない。(平21. 1.29 大裁(所)平20-43)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平200031
- 裁決年月日
- 平成21年1月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、失念して特定上場株式等非課税選択申告書に記載漏れとなったA株式の譲渡についても、租税特別措置法に規定する特定上場株式等に係る譲渡所得等の非課税の特例を適用することができ、更正の請求は認められるべきである旨主張するが、請求人が所轄税務署長に提出した特定上場株式等非課税選択申告書には、A株式の譲渡に係る記載も、同譲渡に係る取得対価の額を証する書類の添付もなかったことから、同譲渡は、同特例の手続要件を満たしていない以上、同特例を適用することはできず、当該譲渡に係る所得を、株式等の譲渡に係る所得に算入して申告したことは、国税通則法第23条第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当しないといわざるを得ない。(平21. 1.16 関裁(所)平20-31)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平200010
- 裁決年月日
- 平成20年12月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、源泉徴収義務者である甲社が、本件役員報酬について、誤って過大に所得税の源泉徴収をしたのであるから本件通知処分を取り消すべきである旨、また、甲社は既に破産しており、過大に徴収された源泉所得税の還付を国に対してしか請求できないのであるから、本件更正の請求を認めるべきである旨主張する。しかしながら、所得税法上、仮に、請求人が主張するとおり、甲社が誤って過大に源泉徴収をしたのであれば、源泉徴収義務者である甲社が過誤納金の還付請求手続により、誤って源泉徴収された金額について、その還付を国に対し求めることとなるのであって、受給者である請求人自らが直接国に対して、所得税の確定申告の手続により、その還付を請求することはできないことになる。また、源泉所得税の徴収・納付に誤りがある場合、受給者は、何ら特別の手続を経ることを要せず直ちに支払者に対し、本来の一部不履行を理由として、誤って徴収された金額の支払を直接に請求することができるところ、支払者が破産手続開始決定を受けて、その破産管財人が選任された場合、破産管財人は破産法第78条《破産管財人の権限》の規定により、破産者に係る破産手続の一切を専属的に行う者であり、源泉徴収に係る租税も含め、租税の申告納付は破産財団の管理処分の一環とみることができるから、破産会社に関する源泉所得税に係る手続は、破産管財人が負うものと解される。そうすると、本件の場合、甲社は、破産手続開始決定を受けて、その破産管財人が選任されており、請求人は、誤って徴収されたとする源泉徴収税額について、破産管財人に対して、その還付を請求することができるのであるから、原処分は相当である。(平20.12.15 熊裁(所)平20-10)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200078
- 裁決年月日
- 平成20年11月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、租税特別措置法第37条の12の2第1項に規定する特例の適用を受けずに確定申告書を提出した場合において、その後の更正の請求により当該特例の適用を認めるべきである旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第1項第3号は、納税申告書に記載した還付金の額に相当する税額が過少であるとして、更正の請求をすることができる場合を、当該申告書に記載した課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったことを理由とする場合に限定している。請求人は、平成18年分の所得税の確定申告書に本件特例の適用要件である控除を受ける金額の計算に関する明細書その他の財務省令で定める書類を添付していないことから、同年分の所得税について、本件特例は適用できない。そして、本件特例を適用しないで本件損失の金額を控除せずに計算した本件確定申告書の課税標準等若しくは税額等に法令違背又は計算誤りはないことから、本件更正の請求は、国税通則法第23条第1項第3号に規定する更正の請求の要件に該当しない。(平20.11.18 東裁(所)平20-78)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平200004
- 裁決年月日
- 平成20年11月5日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件土地贈与契約の当事者の一方は判断能力及び意思伝達能力を欠いていたから贈与契約がなかったことは明らかであり、贈与税の納税義務は成立しておらず、納税義務の成立していない納税申告に関しては国税通則法第23条第1項に規定する更正の請求の期限の利益は失っていないことから、当該更正の請求に対する更正をすべき理由がない旨の通知処分は取り消すべきである旨主張する。しかしながら、本件贈与税申告書に係る更正の請求期限は、その法定申告期限から1年以内となるところ、本件贈与税の更正の請求は、これを経過した日以後になされていることから、更正の請求の期限を徒過した不適法なものである。したがって、更正をすべき理由がない旨の通知処分は適法である。(平20.11. 5 仙裁(所・諸)平20-4)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平200001
- 裁決年月日
- 平成20年8月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.76・1ページ
要旨
○ 請求人らは、相続税の課税財産として申告した役員退職金等について、その算定根拠に誤りがあり適正ではなかったとの理由により相続税の法定申告期限後に減額があったとして、国税通則法第23条《更正の請求》第1項に基づき更正の請求をしたが、原処分庁が更正をすべき理由がない旨の通知処分を行ったため、当該処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、役員退職金等の支給を決定した本件支給決議は、定款の定めに従って満場一致で承認されていると認められ、取締役会議事録には本件被相続人に対する退職金の金額の計算根拠に誤りがあったと記載されているものの、その誤りについて具体的な記載がないこと及び請求人らから本件支給決議の際の意思表示に要素の錯誤があった等の主張はされていないことから、本件支給決議を無効ならしめるような事由は認められない。そうすると、D社が本件被相続人に係る退職金等を支給すること及びその額は、本件支給決議によって確定したとするのが相当である。したがって、相続税法第3条第1項第2号の規定により相続により取得したとみなされる退職手当金等の額は、本件支給決議で確定したところの請求人らが相続税の課税財産として申告した役員退職金等の額であり、本件申告書に原始的瑕疵はないことから、請求人らの国税通則法第23条第1項に基づく更正の請求は認められない。(平20. 8. 6 福裁(諸)平20-1)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平200001ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成20年8月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.76・15ページ
要旨
○ 請求人は、本件出資口の売買契約が錯誤無効であることを確認した地裁判決は国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」に当たるから、同号に基づいて行なった贈与税の更正の請求を認めるべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、本件出資口の売買契約の錯誤無効を理由に贈与税の決定処分の取消を求めた争訟手続を既に行なっており、また、外形的にも錯誤無効の主張に沿うように本件出資口を売主に戻すなどの原状回復を行なっていることからすると、請求人ら売買の当事者間では平成13年当時において既に本件出資口の売買契約が無効であるという事実関係は形成されていたと認められ、上記地裁判決によって初めて本件売買契約が無効と確認され更正の請求の要件を満たすこととなったわけではないから、同判決があったことが国税通則法第23条第2項第1号に規定する「課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実に関する訴えについての判決により、その事実が当該計算の基礎としたところと異なることが確定したとき」に該当するとは認められず、更正をすべき理由がないとした通知処分は適法である。(平20. 8. 4 高裁(諸)平20-1)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200027
- 裁決年月日
- 平成20年8月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203990
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、租税特別措置法第8条の5《確定申告を要しない配当所得》第1項第2号に規定する配当(以下「上場株式配当等」という。)に該当する配当所得(以下「本件配当所得」という。)の金額を、誤って確定申告書に記載したものであり、確定申告することを選択したものではないから、確定申告に係る申告額から、本件配当所得の金額等を除外する内容の更正の請求(以下「本件更正の請求」という。)には理由があり、本件更正の請求に対する通知処分(以下「本件通知処分」という。)は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、更正の請求をするためには、確定申告書に記載した課税標準等又は税額等が単に過大であるだけでは足りず、それが「課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこと」に基づいている場合でなければならない。そして、租税特別措置法第8条の5第1項第2号が、上場株式配当等を除外したところで、確定申告することができる旨規定しているのは、上場株式配当等を除外しないで確定申告するか又は除外して確定申告するかについては、当該者の選択にゆだねることを明らかにしたものと解される。したがって、納税者が上場株式配当等を確定申告したことは、「上場株式配当等を除外したところで確定申告すること」を選択しなかったことの結果であり、「課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこと」に該当しないから、更正の請求の要件を充たさないこととなる。請求人の場合、本件配当所得の金額を確定申告しており、租税特別措置法第8条の5第1項第2号の規定を適用しないことを選択して確定申告したことになるから、「課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこと」には該当せず、本件更正の請求には理由がなく、本件通知処分は適法である。(平20. 8. 1 東裁(所)平20-27)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190220
- 裁決年月日
- 平成20年6月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203990
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所得税法第64条第2項に規定する所得計算の特例を受ける旨を確定申告書に記載しなかったのは、請求人が失念したものであって同条第4項が規定するやむを得ない事情があるとして、更正の請求によって当該特例の適用を認められるべきである旨主張する。しかしながら、本件特例は、譲渡所得計算の特例が確定申告書への記載等をその適用の要件としているところ、請求人の税額が本件特例の適用をして計算した場合に比して過大となったのは、本件特例の適用をせずに納税申告書を提出したためである。したがって、当該過大であることは、課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと、又は当該計算自体に誤りがあったことに基づいたものではないことから、これらは国税通則法第23条第1項による更正の請求の対象とはならず、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平20. 6.26 東裁(所)平19-220)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190211
- 裁決年月日
- 平成20年6月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、他の共同相続人が相続税法第32条の規定により行った更正の請求は同条所定の期限を徒過してなされた不適法なものである旨がその理由中で示された別の共同相続人に係る相続税法第35条第3項の更正処分を取り消す判決は、国税通則法第23条第2項第1号に規定する後発的事由に該当する「判決」であるから、請求人の行った更正の請求は適法である旨主張し、同更正の請求に理由がない旨の通知処分の取消しを求めている。しかしながら、相続税における「課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実」は、各相続人が財産を取得した事実であるところ、上記判決は、一部の相続財産の分割が確定した時期を認定した上で、他の相続人がした更正の請求が期限を徒過してされた不適法なものと判断したものであって、各相続人が財産を取得した事実について判断したものではなく、本件判決があったことによって各相続人が取得した財産に異動は生じていない。したがって、本件更正の請求は国税通則法第23条第2項第1号の規定には該当しないから、更正すべき理由がないとした本件通知処分は適法である。(平20. 6.23 東裁(諸)平19-211)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190211
- 裁決年月日
- 平成20年6月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203990
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、他の相続人が取得する遺産の範囲が分割協議により減少し、当該他の相続人が更正の請求を経て減額更正を受けたことから、自己の相続税について修正申告をし、その後増額更正処分を受けたものの、当該他の相続人の更正の請求が不適法であったこと等を理由として更正の請求をし、これに対して更正の理由がない旨の通知処分を受けた者であるが、①当該他の相続人の更正の請求が期限徒過による不適法なものであることが見過ごされ、同人への減額更正を取り消さないまま請求人への増額更正が行われたものであり、また、②税務署員の虚偽説明により当該他の相続人への還付金を請求人の増差税額の支払に充てることができる等と請求人が誤解したため誤った修正申告をし、違法な増額更正処分を受け、著しく経済的負担を強いられたものであり、請求人の真正な相続税額は修正申告前の税額とみるべきであるから、本件通知処分は妥当でなく、取り消すべきである旨主張する。しかしながら、他の相続人の更正の請求が不適法なのは期限徒過の点であって同人が取得する遺産の範囲が減少し、請求人が相続分を有する未分割財産が増加したことは真実であり、修正申告ないし増額更正は遺産分割の進行状況に沿って行われたものであり、請求人の相続税額を修正申告前の税額とみることは、むしろ真実から乖離するから、請求人の主張する更正の請求を認めることは、従前の税額確定行為を請求時点での真実に合致したものに是正するという更正の請求制度の趣旨ないし目的からみて妥当ではない。したがって、本件通知処分を不当として取り消すことはできない。(平20. 6.23 東裁(諸)平19-211)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平190011
- 裁決年月日
- 平成20年6月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、地裁判決及び控訴審での和解において、本件脱漏所得は元従業員に帰属したことが確定したのであるから、国税通則法第23条第2項第1号に規定する更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、本件判決は、本件事務所の法的な権限面での主宰者は請求人であり、請求人と元従業員との間には、利益配分契約が存在し、同契約に基づいて、本件事務所の経営から発生した利益を分配していたと判断し、請求人の請求を退け、請求人が請求した元従業員に対する不法行為に基づく損害賠償請求等を棄却した判決であり、本件判決は、請求人に帰属した後の利益の分配について判断したものとみるのが相当である。また、本件和解は、新たな権利関係を創設するものと認められ、そうすると、本件判決及び本件和解は、国税通則法第23条第2項第1号にいう「申告等の前提とした事実関係に争いがあり、その後の判決により申告等があった当時の事実関係と異なる事実関係が明らかにされた場合の判決」に当たらないと認められ、さらに、請求人は、元従業員が本件脱漏所得を利得したことを了知の上で、元従業員が本件脱漏所得に係る国税及び地方税のすべてを負担するという合意のもと修正申告書を提出したことが認められ、このことは、同法第23条第2項の趣旨からすれば、例外的に更正の請求が認められるいわゆる後発的事由にも該当せず、更正の請求をすることはできない。(平20. 6.16 熊裁(所)平19-11)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平190026
- 裁決年月日
- 平成20年6月16日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁の調査を受けて提出した修正申告書に記載した所得金額は真実の所得金額を上回っており、更正の請求の期限が徒過した事業年度であっても国税通則法第23条又は同法第24条の規定に基づき減額更正を行うべきであり、また、この場合、同法第23条の規定が納税者に対する救済措置であることからすると形式的な要件の不備が当該救済措置の障害になってはならない旨主張する。しかしながら、申告納税制度が申告期限を定め納税者がその期限内に十分な検討をした後、期限内申告を期待していることからすれば、期限後において申告内容を改める請求を無制限に認めることは法律関係の安定性の観点からも適当ではないと解され、また、更正の請求の期限が徒過した後、納税者から国税通則法第24条に規定する職権による減額の更正を求められた場合に課税庁が常に更正を義務付けられるものと解することは、更正の請求に設けられた期間の制限を実質上無意義なものとすることになるから、同法第23条に規定する期間を経過した後に、納税者が課税庁に対して職権による減額の更正を求め、職権の発動をする契機とするに足りる関係書類を提出した場合においても、減額の更正をするかどうかは課税庁の裁量に属するものと解するのが相当である。したがって、法定申告期限から1年を経過した事業年度に係る更正の請求は、国税通則法第23条第1項の規定は適用されず、また、同法第24条の規定に基づき減額更正を行うか否かは、上記のとおり、原処分庁の裁量に属するものと解され、減額更正することを義務付けるものではないから、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平20. 6.16 高裁(法・諸)平19-26)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平190026
- 裁決年月日
- 平成20年6月16日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁の調査を受け売上除外金額を所得金額に加算して修正申告書を提出したが、当該売上除外金額は真実の売上除外金額を上回っている旨主張する。しかしながら、納税申告書等に記載した内容が真実と異なる場合には、取引の記録等に基づいてその理由となる事実を証明する書類を更正の請求書に添付することとされているところ、更正の請求書には当該証明する書類の添付がなく、その後も請求人は、自己が主張する真実の売上除外金額を証明する書類を一切提出しない。また、原処分調査時、請求人の代表者は○○販売に係る申込書に記載されている売上金額は真実である旨申述しているにもかかわらず、更正の請求時には、代表者の妻は販売員からの聴き取りや代表者らの記憶により真実の売上除外金額を算出した旨申述し、さらには、販売員が売上を記載したノートに記載した金額と○○販売に係る申込書に記載された金額が同額であるにもかかわらず、請求人代表者らは当該ノート及び申込書に記載された売上金額と異なる額を真実の売上であると主張するなど、矛盾する点が多く、請求人の主張する売上除外の金額をにわかに信用することができず、請求人の主張は採用できない。(平20. 6.16 高裁(法・諸)平19-26)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平190027
- 裁決年月日
- 平成20年6月16日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁の調査を受け売上除外金額を所得金額に加算して修正申告書を提出したが、当該売上除外金額は真実の売上除外金額を上回っている旨主張する。しかしながら、納税申告書等に記載した内容が真実と異なる場合には、取引の記録等に基づいてその理由となる事実を証明する書類を更正の請求書に添付することとされているところ、更正の請求書には当該証明する書類の添付がなく、その後も請求人は、自己が主張する真実の売上除外金額を証明する書類を一切提出しない。また、原処分調査時、請求人の実質経営者である取締役は○○販売に係る申込書に記載されている売上金額は真実である旨申述しているにもかかわらず、更正の請求時には、当該取締役の妻は販売員からの聴き取りや代表者らの記憶により真実の売上除外金額を算出した旨申述するが、そのことを証する書類の提示は一切なく、請求人の主張する売上除外の金額をにわかに信用することができず、請求人の主張は採用できない。(平20. 6.16 高裁(法)平19-27)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平190027
- 裁決年月日
- 平成20年6月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人と当該土地の共有者との間の譲渡代金の受領に関する争いについての判決により収入金額が減少したため、実際に受領した譲渡代金によって譲渡所得の金額を計算すべきであるとして、国税通則法第23条第2項の規定により更正の請求をすることができる旨主張する。しかしながら、本件判決は、本件譲渡代金の分配を審判の対象とし、本件譲渡物件に係る請求人の持分が64分の59であることを認めた上で、請求人から共有者への譲渡代金の返還請求について、本件譲渡代金から共有者が売買契約に係る諸費用等として支出したことについては請求人の合意があったとしてこの分の請求を認めず、共有者が受領した譲渡代金の一部を請求人に支払うよう命じたものであって、請求人の譲渡所得の申告等に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実に変更を生じるものではなく、本件判決は、請求人の申告等に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実が異なることを確定したものではないから、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」には当たらないので、同項の規定による更正の請求をすることはできない。請求人は、本件判決が本件持分に相当する額の受領を認めなかったことは、予想し得なかった事態その他やむを得ない事由が後発的に生じ、これにより課税標準等又は税額等の計算の基礎に変更を生じ税額の減額をすべき場合に該当する旨主張するが、本件判決は、上記のとおり、本件譲渡物件の売主である請求人と共有者との間における本件譲渡代金の分配について判断したものであり、請求人の主張する「課税標準等又は税額等の計算の基礎に変更を生じ税額の減額をすべき場合」には該当せず、また、譲渡所得の計算上収入金額とすべき金額は、その年において収入すべき金額、すなわち当該収入の原因となる権利が確定した金額であるから、当該金額の全額を請求人が現実に受領したか否かに影響されるものではないので、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平20. 6. 6 福裁(所)平19-27)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平190092
- 裁決年月日
- 平成20年5月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、租税特別措置法(平成18年法律第10号による改正前のものをいい、以下「措置法」という。)第8条の5《確定申告を要しない配当所得》第1項第2号に規定されている配当を総所得金額に含めず申告したことにつき、後に錯誤を理由として国税通則法(以下「通則法」という。)第23条《更正の請求》第1項第1号により更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、通則法第23条第1項第1号は、更正の請求が認められる事由を「当該申告書に記載した課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこと」の二つに限定している。ここでいう「国税に関する法律の規定に従っていなかったこと」とは、国税に関する法律の解釈適用についての誤りがあった場合であり、「当該計算に誤りがあったこと」とは、法律の解釈適用は正しくされているがその計算過程に誤りがあった場合と解される。そして法が更正の請求事由をこの二つに限定していることに照らせば、納税者の任意の選択にゆだねられた事項について、その選択の錯誤を理由として更正の請求を認めることはできないと解すべきである。これを本件についてみると、本件各配当は、措置法第8条の5第1項第1号及び第2号に規定する少額配当等に該当し、同項は、その適用を受けるために少額配当等に係る配当所得を総所得金額の計算に含めるか否かについては納税者の選択にゆだねているところ、請求人は、同項を適用し、本件各配当を総所得金額に含めず本件確定申告書を提出しており、自らが選択した計算により本件各配当に係る配当所得を総所得金額の計算に含めなかったことは明らかである。そうすると、本件更正の請求は、請求人自らが選択した方法自体を後日に至り錯誤を理由として行われたもので、通則法第23条第1項第1号に規定する「国税に関する法律の規定に従っていなかったこと」又は「当該計算に誤りがあったこと」のいずれにも該当しない。なお、請求人は、最高裁判所平成2年6月5日第三小法廷判決(昭和63年(行ツ)第一五二号更正処分等取消請求事件、以下「本件判決」という。)は、錯誤に基づく意思表示の撤回を認めており、当該判決は更正の請求にも適用される旨主張する。しかしながら、本件判決は、原告が租税特別措置法(昭和63年法律第109号による改正前のもの)第26条《社会保険診療報酬の所得計算の特例》第1項に基づく、概算経費による事業所得の計算をした場合に、概算経費の方が有利であると判断した概算経費選択の意思表示(当該誤りは確定申告書に添付された書類から明らかである。)は錯誤によるものであり、確定申告における必要経費の計算には誤りがあるとした上で、当該事案においては、確定申告に係る自由診療収入の必要経費の計算の誤りを正せば、必然的に事業所得金額が増加し、確定申告税額に不足額が生じ修正申告をすることができる場合に該当し、当該修正申告を行うに当たり、修正申告の要件を充たす限りにおいては(すなわち、確定申告に係る税額を増加させる限りにおいては)確定申告における必要経費の計算誤りを是正する一環として、錯誤に基づく概算経費選択の意思表示を撤回することができる旨判示したものであり、本件とはその前提を異にしていることから、本件判決の射程距離は本件には及ばないと解され、請求人の主張には理由がない。(平20. 5.26 名裁(所)平19-92)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平190093
- 裁決年月日
- 平成20年5月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 被相続人の共同相続人である請求人ほか3名(以下「請求人ら」という。)は、租税特別措置法(平成18年法律第10号による改正前のものをいい、以下「措置法」という。)第8条の5《確定申告を要しない配当所得》第1項第2号に規定されている配当を総所得金額に含めず申告したことにつき、後に錯誤を理由として国税通則法(以下「通則法」という。)第23条《更正の請求》第1項第1号により更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、通則法第23条第1項第1号は、更正の請求が認められる事由を「当該申告書に記載した課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこと」の二つに限定している。ここでいう「国税に関する法律の規定に従っていなかったこと」とは、国税に関する法律の解釈適用についての誤りがあった場合であり、「当該計算に誤りがあったこと」とは、法律の解釈適用は正しくされているがその計算過程に誤りがあった場合と解される。そして法が更正の請求事由をこの二つに限定していることに照らせば、納税者の任意の選択にゆだねられた事項について、その選択の錯誤を理由として更正の請求を認めることはできないと解すべきである。これを本件についてみると、本件各配当は、措置法第8条の5第1項第1号及び第2号に規定する少額配当等に該当し、同項は、その適用を受けるために少額配当等に係る配当所得を総所得金額の計算に含めるか否かについては納税者の選択にゆだねているところ、被相続人は、同項を適用し、本件各配当を総所得金額に含めず本件確定申告書を提出しており、自らが選択した計算により本件各配当に係る配当所得を総所得金額の計算に含めなかったことは明らかである。そうすると、本件更正の請求は、被相続人自らが選択した方法自体を後日に至り錯誤を理由として行われたもので、通則法第23条第1項第1号に規定する「国税に関する法律の規定に従っていなかったこと」又は「当該計算に誤りがあったこと」のいずれにも該当しない。なお、請求人らは、最高裁判所平成2年6月5日第三小法廷判決(昭和63年(行ツ)第一五二号更正処分等取消請求事件、以下「本件判決」という。)は、錯誤に基づく意思表示の撤回を認めており、当該判決は更正の請求にも適用される旨主張する。しかしながら、本件判決は、原告が租税特別措置法(昭和63年法律第109号による改正前のもの)第26条《社会保険診療報酬の所得計算の特例》第1項に基づく、概算経費による事業所得の計算をした場合に、概算経費の方が有利であると判断した概算経費選択の意思表示(当該誤りは確定申告書に添付された書類から明らかである。)は錯誤によるものであり、確定申告における必要経費の計算には誤りがあるとした上で、当該事案においては、確定申告に係る自由診療収入の必要経費の計算の誤りを正せば、必然的に事業所得金額が増加し、確定申告税額に不足額が生じ修正申告をすることができる場合に該当し、当該修正申告を行うに当たり、修正申告の要件を充たす限りにおいては(すなわち、確定申告に係る税額を増加させる限りにおいては)」確定申告における必要経費の計算誤りを是正する一環として、錯誤に基づく概算経費選択の意思表示を撤回することができる旨判示したものであり、本件とはその前提を異にしていることから、本件判決の射程距離は本件には及ばないと解され、請求人らの主張には理由がない。(平20. 5.26 名裁(所)平19-93)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平190086
- 裁決年月日
- 平成20年5月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成17年分の所得税の確定申告の時点で優良住宅地等の特例を適用するために必要な書類がそろっていなかったが、いったん長期譲渡所得として一般の確定申告をしておき、その後、優良住宅地等の証明書がそろった時点で更正の請求をすればよいと思っていたため、当該確定申告において優良住宅地等の特例を適用しなかったのであるから、更正の請求により優良住宅地の特例を認めるべきである旨主張する。しかしながら、請求人が優良住宅地等の特例の適用を受けるためには、租税特別措置法施行規則第13条の3第8項第1号イ(3)、ロ及びハに規定する書類(以下「本件確定優良住宅地等予定地書類」という。)を確定申告書に添付する必要があったところ、請求人の確定申告書には本件確定優良住宅地等予定地書類の添付はないことから、請求人は、優良住宅地等の特例の適用要件を満たしていない。また、本件土地の買受人甲は、本件確定優良住宅地等予定地書類のうち租税特別措置法施行規則第13条の3第8項第1号イ(3)に規定されている書類の交付を受けるための手続ないし同号ロ及びハの書類の作成を行っていないことから、請求人が確定申告書に優良住宅地等の特例を受けるための書類を添付することができなかったことについて租税特別措置法通達31の2−30にいうところの「やむを得ない事情」があったとも認められない。そうすると、請求人の確定申告は、所得計算の特例や特別措置で一定事項の申告等を条件に税額の減免をすべきものとされているものについて、その申告等がなかったために、納付すべき税額が特例や特別措置の適用を受けた場合に比して過大となっていたにすぎず、納付すべき税額が納税申告書に記載した課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていないこと又は当該計算に誤りがあったことにより過大である場合に該当しないことから、請求人は、国税通則法第23条第1項第1号の規定による更正の請求をすることはできない。(平20. 5. 9 名裁(所)平19-86)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平190018
- 裁決年月日
- 平成20年4月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 No.75・1ページ
要旨
○ 請求人が、平成10年に死亡した実母の遺産等につき、他の相続人との間で争われた訴訟(以下「本件訴訟」という。)に係る判決(以下「本件判決」という。)において、実母に係る相続税の申告書に記載した財産の一部には昭和52年に死亡した実父の相続財産が含まれていること及び実母と他の相続人との間で作成した死因贈与契約公正証書が有効であることが確認されたことから、本件判決は、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」に該当するとして行った更正の請求に対し、原処分庁は、本件判決は、①当事者間の争いがなかったものと認められること、②申告時には予測し得なかった後発的事由はないこと、③権利関係の帰属を明確にするものではないこと等から、同号に規定する「判決」には該当しないとして、更正の請求は認められない旨主張する。しかしながら、これらの点については、①本件訴訟において、請求人は実母名義資産は実父の遺産であると主張し、他の相続人は当該実母名義資産はすべて実母の遺産であると主張しているところ、それぞれの主張には合理的理由があり、馴れ合いによる判決ではないことが明らかであるので、その実質において、客観的、合理的根拠を欠くような判決ではないと認められ、また、請求人は、死因贈与契約公正証書は無効で実母の遺産は未分割であるとして申告したのに対し、他の相続人は当該公正証書は有効であるとしてその内容に沿って申告し、本件訴訟においても当該公正証書の有効性について両者は全く対立していることから、当該公正証書の有効性について争いがあったことは明らかである、②請求人は、当該実母名義資産には実父の遺産が含まれている可能性があると考える余地はあったものの、具体的にその確証を有していたとは認められず、また、死因贈与契約公正証書については、その存在について、申告書提出前に他の相続人から聞かされていたものの、当該公正証書が裁判所に提出されたのはその後であることなどからすると、申告時には予測し得なかった後発的事由が生じたものと認めるのが相当である、③本件判決により、実母名義資産は実父の遺産であることが確認され、さらに実母の遺産としての預金債権の帰属についても併せて判示されているのであるから、本件判決は、実母の遺産の範囲を確認するための権利関係の帰属に関する判決であり、また、本決判決において死因贈与契約は有効であると判示したことにより、預金債権以外の遺産についても当該契約の有効性が認められたのであるから、実母の遺産は本件判決で具体的な帰属が判示された預金債権以外の遺産もすべて他の相続人に死因贈与されたこととなり、実母の遺産は未分割の状態ではなかったことになるから、本件判決は実母の遺産に関する権利の帰属に係る判決であると認められる。したがって、本件判決は、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」に該当し、請求人の更正の請求は適法なものである。(平20. 4.25 高裁(諸)平19-18)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平190019
- 裁決年月日
- 平成20年4月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人が、平成10年に死亡した実母の遺産等につき、他の相続人との間で争われた訴訟(以下「本件訴訟」という。)に係る判決(以下「本件判決」という。)において、実母に係る相続税の申告書に記載した財産の一部には昭和52年に死亡した実父の相続財産が含まれていること及び実母と他の相続人との間で作成した死因贈与契約公正証書が有効であることが確認されたことから、本件判決は、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」に該当するとして行った更正の請求に対し、原処分庁は、本件判決は、①当事者間の争いがなかったものと認められること、②申告時には予測し得なかった後発的事由はないこと、③権利関係の帰属を明確にするものではないこと等から、同号に規定する「判決」には該当しないとして、更正の請求は認められない旨主張する。しかしながら、これらの点については、①本件訴訟における請求人と他の相続人の主張には合理的理由があり、馴れ合いによる判決ではないことが明らかであるので、その実質において、客観的、合理的根拠を欠くような判決ではないと認められ、また、請求人は、死因贈与契約公正証書は無効で実母の遺産は未分割であるとして申告したのに対し、他の相続人は当該公正証書は有効であるとしてその内容に沿って申告し、本件訴訟においても当該公正証書の有効性について両者は全く対立していることから、当該公正証書の有効性について争いがあったことは明らかである、②請求人は、当該実母名義資産には実父の遺産が含まれている可能性があると考える余地はあったものの、具体的にその確証を有していたとは認められず、また、死因贈与契約公正証書については、その存在について、申告書提出前に他の相続人から聞かされていたものの、当該公正証書が裁判所に提出されたのはその後であることなどからすると、申告時には予測し得なかった後発的事由が生じたものと認めるのが相当である、③本件判決により、実母名義資産は実父の遺産であることが確認され、さらに実母の遺産としての預金債権の帰属についても併せて判示されているのであるから、本件判決は、実母の遺産の範囲を確認するための権利関係の帰属に関する判決であり、また、本決判決において死因贈与契約は有効であると判示したことにより、預金債権以外の遺産についても当該契約の有効性が認められたのであるから、実母の遺産は本件判決で具体的な帰属が判示された預金債権以外の遺産もすべて他の相続人に死因贈与されたこととなり、実母の遺産は未分割の状態ではなかったことになるから、本件判決は実母の遺産に関する権利の帰属に係る判決であると認められる。したがって、本件判決は、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」に該当し、請求人の更正の請求は適法なものである。(平20. 4.25 高裁(諸)平19-19)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平190020
- 裁決年月日
- 平成20年4月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人が、平成10年に死亡した実母の遺産等につき、他の相続人との間で争われた訴訟(以下「本件訴訟」という。)に係る判決(以下「本件判決」という。)において、実母に係る相続税の申告書に記載した財産の一部には昭和52年に死亡した実父の相続財産が含まれていることが確認されたことから、本件判決は、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」に該当するとして行った更正の請求に対し、原処分庁は、本件判決は、①当事者間の争いがなかったものと認められること、②申告時には予測し得なかった後発的事由はないこと、③権利関係の帰属を明確にするものではないこと等から、同号に規定する「判決」には該当しないとして、更正の請求は認められない旨主張する。しかしながら、これらの点については、①本件訴訟において、請求人は実母名義資産はすべて実母の遺産であると主張し、他の相続人は当該実母名義資産は実父の遺産であると主張しているところ、それぞれの主張には合理的理由があり、馴れ合いによる判決ではないことが明らかであるので、その実質において、客観的、合理的根拠を欠くような判決ではないと認められる、②請求人には、当該実母名義資産には実父の遺産が含まれている可能性があると考える余地がなかったとはいえないものの、具体的にその確証までを有していたとは認められず、申告時には予測し得なかった事由が後発的に生じたと認めるのが相当である、③本件判決により、実母名義資産は実父の遺産であることが確認され、さらに実母の遺産としての預金債権の帰属についても併せて判示されているのであるから、本件判決は、実母の遺産の範囲を確認するための権利関係の帰属に関する判決であると認められる。したがって、本件判決は、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」に該当し、請求人の更正の請求は適法なものである。(平20. 4.25 高裁(諸)平19-20)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平190008
- 裁決年月日
- 平成20年4月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、本件判決は、被相続人が金員を取得したこと自体が不法行為であると認定したものであるから、被相続人の所得の原因となった事実自体を争点とするものであり、「課税標準等の計算の基礎となった事実に関する訴えについての判決」に該当し、また、金員の騙取を理由として、本件金員の返還を命じているのであるから、国税通則法第23条第2項第1号に規定する判決に当たる旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第2項第1号にいう「判決」とは、申告等の前提とした事実関係と異なる事実関係が明らかにされた場合の判決をいうと解するのが相当であるところ、本件判決は、課税の計算の基礎となった事実である被相続人が手形回収等の業務に関して金員を受領したことについて争ったものでなく、被相続人の不法行為に基づき原告が被った損害の賠償を命じたものであり、請求人らに不法行為による損害賠償支払義務を負うという新たな法律関係を生じさせたものにすぎず、当初の手形回収等の業務における法律行為に何ら影響を及ぼし得ないものであることから、申告等の前提とした事実関係に争いがあり、その後、判決により申告等があった当初の事実関係と異なる事実関係が明らかにされた場合の判決とはいえず、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」には当たらないので、請求人らの主張には理由がない。(平20. 4.21 熊裁(所)平19-8)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190117
- 裁決年月日
- 平成20年2月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203990
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、他の納税者に対する国税通則法第65条第4項に規定する「正当な理由」についての最高裁判所判決が言い渡されたことを理由に、請求人のストック・オプションに係る権利行使益の申告が過少申告となったことによる過少申告加算税の賦課決定処分を取り消すべき旨の各更正の請求が認められるべきである旨主張するが、更正の請求の規定(同法第23条)は、申告納税方式による国税に係る税額等の確定手続の節に置かれ、その対象となる事項は、「申告に係る課税標準等又は税額等」に限定されており、ここにいう「申告に係る課税標準等又は税額等」とは、同法第2条第6号イないしヘに規定された申告納税方式による国税に関する課税標準、課税標準から控除する金額及び純損失等の金額、納付すべき税額、還付金の額に相当する税額及び納付すべき税額の計算上控除する金額又は還付金の額の計算の基礎となる税額を指すものであるところ、上記各更正の請求には、その対象となるべき申告に係る課税標準等又は税額等がなく、更正をすべき理由がないのは明らかであるから、上記各更正の請求に対する更正をすべき理由がない旨の各通知処分は、いずれも適法である。(平20. 2.26 東裁(所)平19-117)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平190026
- 裁決年月日
- 平成20年2月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件差戻審判決は国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」に当たり、同号を適用し、又は、少なくとも準用して、本件各更正の請求を認めるべきである旨主張する。 しかしながら、仮に、本件差戻審判決が国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」に当たるとしても、本件差戻審判決は平成17年8月4日に確定したことが認められ、本件各更正の請求ができる期限は同年10月4日となり、平成18年9月8日になされた本件各更正の請求は、更正の請求ができる期限を徒過した不適法なものとなるから、本件差戻審判決が国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」に当たるか否か、又は、少なくとも準用すべきか否かについては判断するまでもない。(平20. 2.20 関裁(法)平19-26)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平190034
- 裁決年月日
- 平成19年12月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、税法の不知から証券投資信託の収益の分配に係る配当を配当所得として総所得金額に含めずに確定申告し、その後、当該配当を配当所得として総所得金額に含め更正の請求をしたところ、原処分庁が、請求人は本件分配金を申告しないことを選択したものであるから、更正すべき理由がない旨の通知処分を行ったことから、請求人は、本件通知処分の違法及び更正の請求は、税法についての知識不足が想定される納税者に対する救済の一つであることも考慮すれば、本件通知処分は不当である旨主張する。 しかしながら、申告納税制度の下では、納税者は自己の判断と責任において申告することが求められていることからすれば、税法の不知を理由に、請求人が本件分配金を申告するか否かの選択をしたものではないといえるものではなく、また、国税通則法第23条第1項第1号が、更正の請求が認められる事由を「当該申告書に記載した課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従つていなかつたこと」又は「当該計算に誤りがあつたこと」の二つに限定していることに照らせば、納税者の任意の選択にゆだねられた事項について、税法の不知に基因したその選択の誤りは、更正の請求が認められる事由に当たらず、そのように取り扱ったとしても、他の納税者との均衡上、請求人にとって酷ということはできないから、更正の請求を認めないことが違法あるいは不当となるものではない。 したがって、請求人の主張はいずれも採用できない。(平19.12.17 大裁(所)平19-34)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平190003
- 裁決年月日
- 平成19年11月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、地裁判決において脱漏所得の帰属は従業員であるととれる文言があり、また、高裁の公判中において、請求人が地裁判決の一部を受け入れる旨の準備書面を提出したから、この時点で地裁も高裁も共に本件脱漏所得は従業員に帰属するということが確定したものと考えられる。よって、本件各年分に係る更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかし、本件各更正の請求を行った日現在において確定していないのであるから、国税通則法第23条第2項第1号に基づく更正の請求はできない。 したがって、本件各更正の請求は、同条第1項に規定する更正の請求ができる期限を徒過してなされた不適法なものであり、本件各更正の請求に対し、原処分庁が行った本件各通知処分は適法である。(平19.11.29 熊裁(所)平19-3)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平190004
- 裁決年月日
- 平成19年11月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №74・88ページ
要旨
○ 請求人は、所得税法第90条《変動所得及び臨時所得の平均課税》第1項の規定を適用せずに税額計算を行い確定申告書を提出したが、国税通則法第23条《更正の請求》に規定する更正の請求は確定申告書の誤りを申告後に変更するための制度であり、確定申告書自体を訂正する意味を持つため、更正の請求により平均課税の適用が認められるべきである旨主張する。 しかしながら、所得税法第90条第1項の規定の適用を受けるには、同条第4項において確定申告書に同条第1項の規定の適用を受ける旨及び平均課税の計算明細を記載することが要件とされているところ、請求人の提出した確定申告書にはこれらの記載はなく、請求人は同項の規定を適用せずに税額計算を行ったということとなる。そうすると、確定申告書において所得税法第90条第1項の規定を適用せずに税額計算を行ったことは、そのこと自体法律の規定に反するものではなく、また、その計算に誤りはないと認められることから、当該申告書には、国税通則法第23条第1項第3号に規定する課税標準等若しくは税額等の計算が国税の法律に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったことは認められない。(平19.11.29 高裁(所)平19-4)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平190015
- 裁決年月日
- 平成19年11月1日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №74・1ページ
要旨
○ 国税通則法第23条第2項第1号に規定する「事実」とは、課税標準等又は税額等の計算に影響を与える事実を広く含むと解すべきであり、事実が「異なる」とは、事後的な実体法上の権利関係の変動に限らず、納税者が納税申告の際に基礎とした事実と判決で認定された事実との比較において、相異があれば足りると解すべきである。 本件において請求人らは、相続開始時において使用貸借により貸し付けているとして自用地の価額で評価したところ、判決により既に所有権の取得時効の期間が満了していることが確定したことは、申告の基礎とした事実と判決で確定した事実とに相異があり、その確定した事実は、土地の価額に影響を及ぼすべき事情として、相続税の課税標準、ひいては税額の計算に影響を与えることから、国税通則法第23条に該当する。 なお、請求人は、判決によって、相続開始時には既に本件土地の取得時効は完成していたという事実が確定したから、民法第144条に規定する遡及効により、本件土地は被相続人の遺産ではなくなった旨主張するが、民法第162条及び第145条の規定からすると、時効による権利の取得時期と喪失の時期は同一とするのが合理的であり、相続による遺産の取得という経済実態に対する課税場面では、民法第144条の規定は適用されず、所有権の時効取得の効果は遡及しないため、この点に係る請求人の主張は採用できない。(平19.11. 1 大裁(諸)平19-15)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平190012
- 裁決年月日
- 平成19年9月12日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、当該確定申告及び更正の請求に係る帳簿書類が、平成16年11月18日から平成18年5月19日に返還されるまでの間、査察部に押収されていたから、平成15、16年分の所得税について、請求人が更正の請求の期限までに更正の請求をすることができなかったことにつき、国税通則法第23条第2項第3号に規定するやむを得ない理由があったというべきであり、ここでいうやむを得ない理由の基礎事情について、当初の確定申告書提出時において生じていることが必要であるとは解されていない旨主張する。 しかしながら、請求人は、平成15年分の所得税の確定申告書を平成16年3月15日に提出したものであるところ、請求人の帳簿書類が押収されたのは平成16年11月18日であったから、上記確定申告書の提出時においては、帳簿書類は押収されていなかったと認められ、国税通則法施行令第6条第1項第3号にいう「課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき帳簿書類その他の記録に基づいて国税の課税標準等又は税額等を計算することができなかった」ということはできない。 また、請求人は、平成16年分の所得税の確定申告書を平成17年3月15日に提出したものであるから、上記確定申告書の提出時において帳簿書類は押収されていたと認められるところ、請求人は、平成17年3月15日までに、押収された帳簿書類等の開示を受けてこれを閲覧しており、出納帳を閲覧した際に、平成16年1月から10月までの各月の売上金額を記載したメモを作成したこと、平成16年分の所得税の確定申告書の作成に際して、請求人は、収入金額については実額に基づいて算定することができていたと認められ、一方、経費については、請求人が閲覧した出納帳には、経費として支出した金額も記載されていたのであるから、閲覧した際に売上金額と同様に経費についてもメモを取るなどしていれば、経費についても計算することができたはずであるから、平成16年分についても、国税通則法施行令第6条第1項3号の該当事由があるということはできない。 さらに、請求人は、平成12年分ないし平成16年分の所得税の各更正の請求は、所得税法第153条に基づき行うもので、本件各更正の請求に係る帳簿書類は、平成16年11月18日から平成18年5月19日までの間押収されていたから、国税通則法第23条第2項第3号の政令で定めるやむを得ない理由があるときに該当し、押収された帳簿書類が返還された日から2か月以内に行っているから、本件各更正の請求は適法なものである旨主張する。 しかしながら、請求人は、本件各年分の所得税の各修正申告書を平成17年11月28日に提出したのであるから、更正の請求の期間は平成18年1月28日までとなるところ、本件各更正の請求がなされたのは上記期間経過後の同年7月18日であったから、本件各更正の請求が不適法であるとした本件各通知処分に違法はない。 また、所得税法第153条は、国税通則法第23条第2項各号に規定する後発的事由とは別個の後発的事由に基づく更正の請求について定めたものであって、同項第3号及びこれを受けた同法施行令第6条第1項の規定の存在をもって、所得税法第153条に規定する期間経過後であっても、修正申告書の提出時点において帳簿書類の押収その他やむを得ない事情により、国税の課税標準等又は税額等を計算することができなかった場合において、その後、当該事情が消滅した場合に所得税法第153条の更正の請求が許される旨を定めたものと解することはできない。 したがって、請求人の上記主張は採用できない。(平19. 9.12 大裁(所・諸)平19-12)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平190007ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成19年8月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203990
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、実質課税の原則に照らし更正の請求の期限にかかわらず本件更正の請求を認めるべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、所定の期限内に更正の請求をなし得たのであるから、本件更正の請求がその請求期限を徒過したことによって認められないとしても、それは、請求人に帰責事由があったことによるものであり、更正の請求制度の趣旨に照らし、やむを得ないものであるというほかない。また、請求人は、本件更正の請求が認められなければ、既納の本件相続税額を国が不当利得することになる旨主張する。 しかしながら、申告納税方式における納税申告の法的性格及び法が特に更正の請求の手続を設けた趣旨にかんがみれば、適法な更正の請求が行われない限り、納税者が申告に基づき納付した租税が不当利得を構成することは原則としてないと解すべきであり、また、本件更正の請求は、その請求期限を徒過してなされた不適法なものである。したがって、これらの点に関する請求人の主張にはいずれも理由がない。(平19. 8.30 金裁(諸)平19-7)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平190007
- 裁決年月日
- 平成19年8月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、遺言書確認請求控訴事件の判決の結果を受け、本件更正の請求を行ったものであるが、更正の請求は、一定の事由及び期間に限って認められているところ、平成12年に同判決が確定し、本件更正の請求がなされたのは、平成18年である。したがって、本件更正の請求は、更正の請求に関する各規定のいずれの事由に該当するかについて判断するまでもなく、明らかにその請求期限を徒過してなされた不適法なものである。(平19. 8.30 金裁(諸)平19-7)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平190008
- 裁決年月日
- 平成19年8月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、共同相続人の一人が提起した遺言書確認請求控訴事件の判決の結果を受け、本件更正の請求を行ったものであるが、更正の請求は、一定の事由及び期間に限って認められているところ、平成12年に同判決が確定し、本件更正の請求がなされたのは、平成18年である。したがって、本件更正の請求は、更正の請求に関する各規定のいずれの事由に該当するかについて判断するまでもなく、明らかにその請求期限を徒過してなされた不適法なものである。(平19. 8.30 金裁(諸)平19-8)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190013
- 裁決年月日
- 平成19年7月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の代表取締役から受け取った手数料を益金の額に算入する一方、当該手数料を原資として同人の役務の対価として支払った役員報酬を損金の額に算入したのであるから、同人の所得税の更正処分により当該手数料が事業所得の金額の計算上必要経費に算入されないとして否認された場合、請求人の法人税についても、益金の額に算入した当該手数料を減額すると同時に、当該役員報酬の損金算入を否認して所得金額を減額する更正処分をすべきである旨主張する。 しかしながら、代表取締役個人に対する所得税の更正処分は、当該手数料のうち請求人が役務の提供をしなかったことにより必要経費性がないとされた部分の金額を否認したのであって、同人が請求人に当該手数料を支払った事実を否定するものではないから、請求人の収入金額には何らの影響も及ぼさない。したがって、当該手数料について、当該事業年度の益金の額に算入したことは相当である。 また、当該役員報酬は、請求人から同人に業務執行の対価として支給され、当該事業年度の損金の額に算入されているところ、その支給額が請求人の業務内容と比べて、不相当に高額であるとする証拠もないことから、当該事業年度の損金の額に算入したことは相当である。以上のとおり、当該更正の請求は国税通則法第23条第1項第2号に規定する実体的要件を欠くものであるから更正をすべき理由がないとした通知処分は適法である。(平19. 7.19 東裁(法・諸)平19-13)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平180094
- 裁決年月日
- 平成19年6月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、租税特別措置法第37条の12の2第1項の規定による特例の適用を受けずに確定申告書を提出した場合において、その後の更正の請求により同特例の適用を認めるべきである旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第1項第3号は、納税申告書に記載した還付金の額に相当する税額が過少であるとして、更正の請求をすることができる場合を、当該申告書に記載した課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったことを理由とする場合に限定している。 ところで、租税特別措置法は、その特例の適用要件とされる一定の手続については、納税者に対し厳格な履行を要請しており、納税者が所定の手続を履行していない場合においては、たとえ当該手続以外の他のすべての適用要件が満たされていたとしても、その適用はできないものと解される。請求人は、平成17年分の所得税の確定申告書に租税特別措置法第37条の12の2第3項に規定する控除を受ける金額の計算に関する明細書その他の財務省令で定める書類を添付していないことから、平成17年分の所得税について、本件特例は適用できない。そして、請求人が平成17年分の所得税の確定申告書を提出するに当たり、平成15年分の株式の譲渡に係る損失の金額を平成17年に生じた上場株式等の譲渡所得の金額から控除せずに税額を計算して行った申告は、法律の規定に反するものではなく、また、その計算に誤りはない。 したがって、本件更正の請求は、国税通則法第23条第1項第3号に規定する更正の請求の要件に該当せず、請求人の主張には理由がない。(平19. 6.27 大裁(所)平18-94)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平180019
- 裁決年月日
- 平成19年6月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、納付すべき消費税額の計算上、控除対象仕入税額の計算に誤りがあったので、更正の請求において一括比例配分方式から個別対応方式へ変更することが認められるべきである旨主張する。 しかしながら、事業者が控除対象仕入税額の計算を行うに当たり、その課税期間における課税売上割合が100分の95未満で、その課税期間の課税仕入れが用途に応じて明らかに区分されている場合には、個別対応方式を選択するか、一括比例配分方式を選択するかは、専ら、当該事業者の判断にゆだねられており、また、更正の請求ができる事由については、納税申告書に記載した納付すべき税額が過大であることのみではその事由とはならず、課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと、又は当該計算自体に誤りがあったことにより過大である場合に限定されている。 これを本件についてみると、本件申告書には代表者印が押印され、控除税額の計算は一括比例配分方式を選択した旨表示されていることから、請求人は、一括比例配分方式を適法に選択したものと認められる。そうすると、個別対応方式により控除対象仕入税額の計算をした場合と比較して、一括比例配分方式により控除対象仕入税額の計算をした場合の方が納付すべき税額が多額になるとしても、国税通則法第23条第1項の「国税に関する法律の規定に従っていなかったこと」又は「当該計算に誤りがあったこと」により納付すべき税額が過大となったものではないから、更正の請求をすることはできない。(平19. 6.12 仙裁(諸)平18-19)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平180012
- 裁決年月日
- 平成19年4月26日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 会社役員である請求人は、平成16年度の会社の利益が出なければ役員報酬を返上する旨の取締役会の決議に基づき、平成16年分の役員報酬を会社に返上したことから、納付すべき税額が過大となっており、更正の請求の後発的事由に該当する旨の主張に対し、原処分庁は、請求人の返上した役員報酬は、支給された平成16年分の給与所得の収入金額として確定しており、正当に受領した後に改めて会社に贈与したものと認められ、請求人の平成16年分の納付すべき税額は過大となっていないから、更正の請求には理由がない旨主張する。 しかしながら、請求人は、①会社との役員報酬の支給契約に基づき当該報酬の支払を受けていたこと、②平成16年1月の取締役会において、同年分の役員報酬に関して、会社の利益が出なければ経営責任として返上する旨の条件が付されたこと、③平成17年2月、利益が出ることが見込めない状況になり、役員報酬の支給契約を解除し、当該役員報酬を返還したこと、④平成16年分の確定申告においては、当該役員報酬を含めて給与所得として確定申告を行い、平成17年10月に更正の請求に及んだことが認められる。これらの事実によれば、当該更正の請求は、国税通則法第23条第2項第3号及び同法施行令第6条第1項第2号に規定する後発的事由に該当し、平成16年分の法定申告期限から1年以内になされたものであるから、適法と認められる。 なお、請求人は、当該更正の請求において、源泉徴収票に記載された源泉徴収税額の控除を求めているが、源泉所得税に係る過誤納金については、源泉徴収義務者(会社)に対して還付されるものであるから、当該役員報酬の返還等による過誤納金の部分を除いた正当な源泉徴収税額に基づいて請求人の平成16年分の所得税の納付すべき税額を算定すると、還付金の額に相当する税額(当該更正の請求の還付金の額に相当する税額を下回る金額)が生じることから、更正をすべき理由がない旨の通知処分は、その一部を取り消すべきである。(平19. 4.26 札裁(所)平18-12)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平180075
- 裁決年月日
- 平成19年4月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、租税特別措置法第8条の5第1項第3号に規定されている公募証券投資信託の収益の分配に係る配当等について、同号の税法改正を知らなかったことから、同配当等を確定申告するか否かの選択をしていないので、同配当等を総所得金額に加え、徴収された源泉徴収税額の還付を求める更正の請求が認められるべきであると主張する。 しかしながら、租税特別措置法第8条の5第1項は、その適用を受け当該配当等を総所得金額の計算に含めるか否かにつき納税者の選択にゆだねているところ、請求人は、株式の配当のみを配当所得として総所得金額の計算した確定申告書を提出しているのであるから、当該配当等については、総所得金額に含めないことを選択したことになる。 そうすると、請求人は、確定申告書を提出するに当たり、当該配当等を総所得金額に含めずに申告したものであるが、そのこと自体は法律の規定に反するものではなく、またその計算に誤りはない。したがって、本件更正の請求は、国税通則法第23条第1項に規定する「国税に関する法律の規定に従っていなかったこと」又は「当該計算に誤りがあったこと」のいずれにも該当しないから、請求人の主張は採用できない。(平19. 4.25 大裁(所)平18-75)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平180073
- 裁決年月日
- 平成19年4月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①確定申告書に記載した税額は、租税特別措置法第68条の2第1項第4号の規定(以下「留保金課税不適用規定」という。)を適用しておらず、その結果、税額が過大となっており、更正の請求は認められるべきである旨、②確定申告書に留保金課税不適用規定を適用するための所定の書類の添付がなかったとしても、確定申告書に添付された決算書等により同規定の要件を満たしていることは容易に確認でき、実質的に所定の書類を添付しているとみれること及び同規定の創設の趣旨から同規定の適用が認められるべきである旨主張する。 しかしながら、国税通則法第23条第1項第1号は、更正の請求をすることができる場合について、納税申告書に記載した課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったことにより、納付すべき税額が過大であった場合に限定しており、租税特別措置法は、特例の適用を受ける場合に、その適用要件とされる一定の手続については、納税者に対して厳格な履行を要請しており、納税者が所定の手続を履行していない場合においては、たとえ当該手続以外の特例の他のすべての要件が満たされていたとしても、いわゆるゆうじょ規定に該当する場合を除き、その適用はできないものと解される。請求人は、確定申告書に財務省令で定める書類を添付しておらず、請求人にやむを得ない事情があったという事実は認められない。そうすると、請求人が、留保金課税不適用規定を適用しないで申告したことは、何ら法律の規定に反するものではなく、また、確定申告書の計算に誤りはないから、国税通則法第23条第1項第1号に規定する更正の請求の要件に該当しない。 また、確定申告書に添付された決算書等から請求人が留保金不課税規定の要件を充足した法人であることは確認できるが、これらの書類をもって、省令で定める書類に代えることができる旨の規定はなく、同規定の解釈については前述のとおりであり、請求人の主張は採用できない。(平19. 4.11 大裁(法)平18-73)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平180069ほか 4件
- 裁決年月日
- 平成19年3月30日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 破産会社の破産管財人である請求人は、関連法人数社との間で破産会社がした土地等の売買の一部が、関連法人の破産管財人に破産法による否認権の行使が認められた判決により無効となったことに伴い、無効となった売買契約時点の事業年度に遡及して課税関係を是正すべきである旨主張する。 国税通則法第23条第2項第1号に基づく更正の請求が認められるためには、実体的要件として、同条第1項各号に掲げる課税標準等が過大等であるとの要件が満たされていることが必要であるところ、同要件は、国税一般についての定めである国税通則法の規定のみにより判断するのではなく、個々の税法の規定ないし解釈等をも踏まえ、判断すべきものである。そして、法人において、過年度に生じたこととなる損益に関する課税関係を当初にさかのぼって是正すべきか否かについては、国税通則法及び法人税法の規定の趣旨等に加え、過年度の損益の変動をその変動が生じた事業年度の損益としても、課税上の適合性・公平性が担保できるかどうか等の観点をも踏まえ、既往にさかのぼって課税を是正し、納税者の権利救済を図るという更正の請求の制度本来の趣旨を実現すべき個別事情があるか否かを総合的に判断して、遡及の要否を検討すべきであると解される。 このような法令解釈等を踏まえれば、更正の請求を求めている破産法人が今後破産手続中止を想定することができず、清算結了に向けた手続を遂行している清算法人であり、かつ、経営面等で関係の深い関連法人の破産管財人が否認権を行使し、否認権訴訟の原告・被告双方が主張・立証を尽くした裁判の判決によって否認権の行使が認められ、これによって、破産法人が破産宣告前に行って課税関係を生じさせた不動産売買契約が契約時にさかのぼって無効となった等という事実関係の下にあって、清算法人であることや否認権の行使をされたことなど請求人の会社と同様の事情にある関連会社に対する課税関係上の整合性及び破産法と租税法との整合性の観点等からしても、課税関係を遡及して是正しなければ、納税者の救済が図れず、かつ、課税上も適切・妥当といえる結果とはならない等特別な事情があると認められる本件の場合には、否認権行使が認められた本件不動産売買契約に起因する課税関係は、その契約時点の事業年度に遡及して是正すべきものと解するのが相当である。 (平19. 3.30 大裁(法)平18-69)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180209
- 裁決年月日
- 平成19年3月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、租税特別措置法(平成18年法律第10号による改正前のもの。以下「措置法」という。)第8条の5第1項及び第9条の2第5項の規定により、外国法人からの配当(以下「本件配当」という。)は確定申告を要しない配当所得であったが、確定申告に際し誤って申告したものであるから、更正の請求は認められるべきである旨主張する。 しかしながら、更正の請求が認められるのは、納税申告書に記載した課税標準等及び税額等の計算が「国税に関する法律の規定に従っていなかったこと」又は「当該計算に誤りがあったこと」の2つの場合に限られているところ、請求人は、本件配当に係る配当所得の金額を除外して確定申告することも、これを含めて確定申告することもできた場合において、本件配当を総所得金額に含めた上で、同年分の所得税の確定申告書を提出しているから、本件配当を除外して申告した場合に比して当該申告書に記載された課税標準等又は税額等が過大であったとしても、その過大であることが国税に関する法律の解釈適用についての誤りや、計算自体の誤りに基づくものではないことは明らかである。したがって、その過大となっている部分を更正の請求という形で減額することはできない。(平19. 3.26 東裁(所)平18-209)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平180053
- 裁決年月日
- 平成19年2月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №73・1ページ
要旨
○ 請求人は、確定申告書に租税特別措置法第41条に規定する特例の適用を受ける旨の記載をせず、これを受けるための計算書等も添付していないが、その適用要件を実質的に満たしているから、国税通則法第23条第1項第1号の更正の請求(以下「本件更正の請求」という。)は認められるべきである旨主張する。 しかしながら、一定の申告等を条件に所得額、税額の減免をすべきものとされているものについてその申告等をしなかった者が、後日その特例の適用を求めるために更正の請求をすることは許されないと解するのが相当である。それは、上記一定事項の申告等を付さないでした納税の申告も法律の規定に従っていなかったり、計算に誤りがあったりしたわけではなく、実体的に不当であるということはできないからである。 これを本件についてみるに、租税特別措置法第41条に規定する特例の適用は、申告等を条件に適用され、所得税額が減免される規定であり、請求人は所得税の確定申告を行うに当たり、同控除の適用を申告しておらず、本件更正の請求は、その後に同控除の実体的要件を満たしているとしてその適用を求めようとしているものであるから、国税通則法第23条第1項による更正の請求ができる場合に該当せず、その理由はないというべきである。 したがって、請求人の上記主張は採用できない。(平19. 2.19 大裁(所)平18-53)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平180053
- 裁決年月日
- 平成19年2月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №73・1ページ
要旨
○ 請求人は、青色申告者からの更正の請求が認められない場合には、所得税法第155条第2項の規定の精神を酌み、更正をすべき理由がない旨の通知書に理由を附記すべきであり、これをしなかった原処分には違法がある旨主張する。 しかしながら、国税通則法第23条第4項は、更正の請求があった場合には、税務署長は、その請求に係る課税標準又は税額等について調査し、更正し、又は更正すべき理由がない旨をその請求をした者に通知する旨規定しているところ、更正をすべき理由がない旨の通知書に理由を附記すべきことを定めた法令の規定はないから、同通知書に理由の附記がないことについて違法はない。また、実質的にみても、所得税法第155条第2項の規定が青色申告書にかかる更正処分に理由附記を要求している趣旨は、納税者が提出した申告書の誤りを税務署長が指摘するときに理由附記を義務付けることによりその慎重な処分を期するとともに、不服申立てに際しての判断材料を与えようとする点にあると解され、更正をすべき理由がない旨の通知処分については、納税者の更正の請求に対する応答としてされるものであることに鑑み、上記趣旨は当てはまるものではないと解される。 したがって、請求人の主張は採用できない。(平19. 2.19 大裁(所)平18-53)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180160
- 裁決年月日
- 平成19年1月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、被相続人の相続財産として申告した土地の所有権が被相続人の母親に帰属するとの最高裁判所の判決を受け、その後、被相続人の母親の遺産分割調停が成立したことにより請求人らの取得財産が確定したとして、当該調停が国税通則法第23条第2項第1項に規定する「判決」に該当する旨主張する。 しかしながら、国税通則法第23条第2項第1項に規定する「判決」があることを理由とする更正の請求をする期限は、「判決」の翌日を起算日として2月以内とされており、上記判決の確定又は調停の成立日を起算日としたところ、いずれについてもその更正の請求期限を徒過しているから、原処分庁がした更正をすべき理由がない旨の通知処分は適法である。(平19. 1.26 東裁(諸)平18-160)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平180043
- 裁決年月日
- 平成19年1月23日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №73・16ページ
要旨
○ 国税通則法第23条第2項第1号の「判決」に基づいた更正の請求が認められるためには、判決を得るための訴訟が申告等に係る課税標準又は税額等の基礎となった事実の存否、効力等を直接審判の対象とし、判決により課税標準等の基礎となった事実と異なることが確定されるとともに、申告時において、納税者が課税標準等の基礎となった事実と異なることを知らなかったことが必要であると解される。そして、審判所が認定した事実等によれば、被相続人の相続財産のうち、被相続人のV社に対する未収金には、被相続人等とV社との間の本件土地の売買代金債権(以下「本件売買代金債権」という。)が含まれていると認められる。また、請求人がした訴訟は、本件売買代金債権のうち、請求人が被相続人から相続した金員の支払を求める旨の訴えであり、当該訴訟の判決(以下「本件判決」という。)において、被相続人とV社との間の本件土地の売買契約(以下「本件売買契約」という。)は、虚偽表示によって無効の判断がされたことが認められ、当該判決が確定したことにより、本件売買契約に基づくV社の被相続人等に対する売買代金債権は存在しなかったこととなる。そうすると、本件訴訟は、本件売買代金債権が存在するとする請求人の申告に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実について、その存否を直接審判の対象としており、本件判決により請求人の申告に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実と異なることが確定されたと認めるのが相当である。さらに、審判所が認定した事実によれば、請求人は、申告時において、本件売買代金債権が存在しなかったことを知っていたとは認められない。以上のことからすれば、本件判決は、国税通則法第23条第2項第1号に規定する判決に該当し、これに当たらないとしてされた本件通知処分は違法であるから、同処分は、その全部を取り消すべきである。(平19. 1.23 大裁(諸)平18-43)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平180042
- 裁決年月日
- 平成18年12月20日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が、平成13年12月期の帳簿書類や原始資料を検討することなく、更正をすべき理由がない旨の通知処分をしたのは違法又は不当である旨主張する。そして、請求人は、原処分庁が国税通則法第70条第2項の規定する期間内に職権の発動(職権による減額更正)を求めて関係書類を提出したことが認められる。 しかしながら、同法第23条第1項の規定する更正の請求の期限が経過した後、職権の発動を求められた場合に、税務署長が常に更正処分を義務付けられると解すると、上記期間制限が無意味なものとなるから、職権更正をすることを約束した等の特段の事情のない限り、更正処分をするか否かは、税務署長の裁量に属するというべきである。なお、請求人は、調査担当者の了解を得て所得金額を見直した旨主張するが、これは上記特段の事情に該当せず、他に同事情を認めるに足りる証拠はない。 請求人は、平成13年12月期において、青色申告法人に義務付けられた正規の帳簿を作成せず、請求人の収支などを記載したノートには、その代表者の家事費とみられる費目及び金額もこれと渾然一体となって記載され、具体的な取引内容は判然としない。また、総勘定元帳は、税務調査が開始された後に上記ノート等に基づいて作成され、同元帳に現金払いされたとの記載がある賃金給料科目については、賃金台帳や現金出納帳の提出がないから、その金額や支払の事実に関する正確性を確認できない。そして、領収書等は、原始資料として、請求人に関連する取引のすべてを網羅しているわけでもない。 以上によれば、総勘定元帳及び領収書等は、請求人の平成13年12月期の法人税の確定申告書に記載された翌期繰越欠損金額が過少であることを裏付ける証拠としては、信ぴょう性を欠き、他にこれを認めるに足りる証拠もない。そして、原処分庁もこの点について検討していたと認められるから、更正をすべき理由がない旨の通知処分に違法はない。(平18.12.20 大裁(法・諸)平18-42)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平180042
- 裁決年月日
- 平成18年12月20日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成15年12月期の帳簿書類、原始資料等と確定申告に添付した決算報告書とを比較すれば、その相違点は容易に確認できるにもかかわらず、原処分庁が更正をすべき理由がない旨の通知処分をしたのは無効である旨主張する。 しかしながら、請求人は、平成15年12月期において、青色申告法人に義務付けられた正規の帳簿を作成せず、請求人の収支などを記載したノートには、請求人の収支とみられる項目及び金額のみならず、その代表者の家事費とみられる費目及び金額もこれと渾然一体となって記載されており、その具体的な取引内容は判然としない。また、総勘定元帳は、税務調査が開始された後に上記ノート等に基づいて作成されたものであり、同元帳に現金払いされたとの記載がある賃金給料科目については、賃金台帳や現金出納帳の提出がないことなどから、その金額や支払の事実に関して正確性を確認することはできない。そして、領収書等は、原始資料として、請求人に関連する取引のすべてを網羅しているわけでもない。 以上によれば、総勘定元帳及び領収書等は、請求人の平成15年12月期の法人税の確定申告書に記載された翌期繰越欠損金額が過少であることを裏付ける証拠としては、信ぴょう性に欠けるものといわざるを得ず、他にこれを認めるに足りる証拠もない。そして、原処分庁もこの点について検討していたものと認められるから、更正をすべき理由がない旨の通知処分に違法はない。(平18.12.20 大裁(法・諸)平18-42)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平180008
- 裁決年月日
- 平成18年11月28日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、当初の遺産分割協議書に基づき同族会社株式の評価方法を配当還元方式として相続税の期限内申告書を提出した。その後、請求人らの一人である被相続人の配偶者が取得した同族会社株式の評価につき取得株数の関係で配当還元方式を適用できないことが判明したため、配当還元方式の適用を前提として行われた当初の遺産分割協議は錯誤無効として新たな遺産分割協議を行い取得株式数を減少させた。この取得株数の減少により申告額が過大となったとして国税通則法第23条第1項第1号の更正の請求を行ったところ、原処分庁は更正すべき理由がない旨の通知を行った。そこで、請求人らは、当初の遺産分割協議書には法律行為の要素に錯誤があり無効であるから、新たな遺産分割協議書のみが請求人らの真意に基づいた合意により適法に成立した遺産分割協議書となり、新たな遺産分割協議書を原因とする更正の請求は、国税通則法第23条第1項第1号の規定に該当し、認められるべきである旨主張する。 しかしながら、当初の遺産分割協議は、その動機が当初の遺産分割協議書に表示されていることから法律行為の要素に錯誤があると認められ、かつ重過失も認められないことから無効であると解されるとしても、その錯誤の基礎とするところは課税負担の錯誤であり、納税義務者は、納税義務の発生の原因となる私法上の法律行為を行った場合、当該法律行為の際に予定していなかった納税義務が生じたり、当該法律行為の際に予定していたものよりも重い納税義務が生じることが判明した結果、この課税負担の錯誤が当該法律行為の要素の錯誤に当たるとして、当該法律行為が無効であることを法定申告期限を経過した時点で租税行政庁に対して主張できないと解すべきであるから、請求人らの主張には理由がない。 (平18.11.28 高裁(諸)平18-8)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平180028ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成18年11月21日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号(以下「本件規定」という。)は、申告時には予想し得なかった事態その他やむを得ない事由がその後において生じたことにより、さかのぼって税額の減額等をなすべきこととなった場合に、これを税務署側の一方的な更正の処分にゆだねることなく、納税者側からもその更正を請求し得ることとして、納税者の権利救済の途を拡充したものであり、こうした立法趣旨に照らせば、本件規定にいう「事実」とは、課税標準等又は税額等の計算に影響を与える事実を広く含むと解すべきであり、事実が「異なる」とは、事後的な実体法上の権利関係の変動に限られず、納税者が納税申告の際に基礎とした事実と和解で確定した事実との比較において、相違があれば足りると解すべきである。 これを本件についてみると、請求人が申告の際に基礎とした事実は、「被相続人から遺言により取得した各土地(以下「本件土地」という。)に係る平成7年分の不動産所得が請求人に帰属するという事実」であり、一方、和解により確定した事実は、「本件土地の賃借人が供託した金員(以下「本件供託金」という。)が他の2名の法定相続人(以下「本件相続人2名」という。)に各2分の1帰属するものであること」であるが、本件供託金は、本件賃貸借契約上の賃貸人たる地位を取得した請求人らによる地代請求訴訟を提起された賃借人が、債権者を確知することができないとして平成7年4月から平成17年3月までの本件土地の賃料として供託したものであることからすると、この確定事実は、平成7年4月以降の本件土地の賃料の債権者(帰属先)が本件相続人2名であることを前提にしたものであり、「本件賃料平成7年分が本件相続人2名に各2分の1帰属するという事実」を含んでいるというべきである。 したがって、請求人が本件申告の際に基礎とした事実と請求人がした和解(以下「本件和解」という。)で確定した事実とを比較して相違があるということができる。 なお、本件遺言公正証書が無効であることの確認を求める訴えは、「本件賃料平成7年分が請求人に帰属するという事実」に関する訴えであり、また、本件和解は、裁判上の和解であることから、判決と同一の効力を有する。 以上によれば、本件和解は、本件規定にいう「和解」に該当するというべきであり、本件更正の請求は、本件和解が成立した日から2か月以内にされていることから、本件規定所定の提出期限内にされた適法なものである。 したがって、本件通知処分は違法である。(平18.11.21 名裁(所)平18-28)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180086
- 裁決年月日
- 平成18年11月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正の請求の制度を知ったのは、各年分の更正の請求の期限を経過した後であった旨主張する。 しかしながら、国税通則法第23条第1項は、更正の請求の期限を「法定申告期限から1年以内」と規定し、更正の請求をすることができる「納税申告書を提出した者」が更正の請求の制度を知っているか否かによって区別しておらず、また、税法は、申告期限を定めて納税者がその期限内に十分な検討をした後、期限内申告を行うことを期待するものであるから、その期限後いつまでも申告の内容を改める請求を認めることは適当でなく、法律関係の早期安定、税務行政の能率的な運営等の面から問題があるという趣旨から「法定申告期限から1年以内」という期限を定めて更正の請求を認めたものである。 したがって、仮に、請求人が更正の請求の制度を知ったのが更正の請求の期限後であったとしても、その期限を徒過した以上、請求人は、更正の請求をすることはできない。(平18.11.17 東裁(所)平18-86)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平180002
- 裁決年月日
- 平成18年11月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調査に基づくしょうようを受けて提出した修正申告書に記載された所得金額等が過大であるから、正当な所得金額等への減額を求めた本件更正の請求に対してなされた更正をすべき理由がない旨の通知処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、しょうように係る所得金額等の認定には相応の根拠があったものと認められ、他方、請求人が主張する所得金額等については、①売上金額算定の基礎とした資料の信ぴょう性に大きな疑義があること、②主張する売上金額は、売上除外が認められる確定申告に係る売上金額を下回ること、③主張する仕入金額を証するに足りる証拠が提出されていないことから、その算定方法の当否を検討するまでもなく、採用できないため、同処分は適法である。(平18.11. 1 札裁(所)平18-2)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平180021
- 裁決年月日
- 平成18年10月5日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所得税の確定申告に係る還付金請求訴訟(以下「本件還付金請求訴訟」という。)の判決(以下「本件判決」という。)は「確定申告後に行われた更正処分に瑕疵があろうとも有効であり、したがって、還付請求権は消滅する。」と課税標準についても判示しているから、本件判決は、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する判決に該当する旨主張する。 しかしながら、国税通則法第23条第2項第1号に規定する判決は、申告等に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実を訴えの対象とする民事訴訟の判決と解されるところ、本件還付金請求訴訟は請求人の所得税の確定申告に係る還付金の還付請求権の存否を訴えの対象としたものであり、本件判決は更正処分が無効であるとは認めることはできないとして、その公定力を理由に訴えを棄却したことが認められるから、本件判決は、請求人の所得税の確定申告に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実について判断したものでもないから、国税通則法第23条第2項第1号に規定する判決には該当しない。 したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平18.10. 5 名裁(所)平18-21)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平180021
- 裁決年月日
- 平成18年9月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203050
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、外国子会社の株式の譲渡がA国法上も、日本法(民法)上も無効であるから、国税通則法施行令第6条第1項第2号に規定する解除や取消しの場合と同様に、当該株式譲渡の無効を確認する旨の覚書を交わした日から2月以内であれば、国税通則法第23条第2項に基づく更正の請求が認められるべき旨主張する。しかしながら、同項に基づく更正の請求は、同項各号に掲げる事由があり、かつ、当該事由が生じたことで、納税申告書の課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったことから税額等が過大となった場合など同条第1項各号のいずれかに該当することが必要であると解される。仮に、当該株式の譲渡が無効であり、その経済的成果が失われたとしても、法人税法の諸規定からすれば、これによって生じた損失は、当該損失の生じた事業年度の損金に計上すべきこととなる。そうすると、当該株式譲渡が無効である旨の覚書を交わしたからといって、当該株式譲渡があった事業年度の課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っておらず、法人税の額が過大であったことにはならない。したがって、本件は、同条第2項に基づく更正の請求の要件を満たさないのであるから、更正の請求に対してされた更正をすべき理由がない旨の通知処分に違法はない。(平18. 9.22 大裁(法)平18-21)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平180003ほか 10件
- 裁決年月日
- 平成18年8月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203060
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/6請求手続
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、納税者に対し債権を有し、当該納税者が更正の請求をしないのであるから、民法第423条第1項の規定により、当該納税者に代位して更正の請求をすることができる旨主張する。 しかしながら、国税通則法に規定する申告納税方式において、納付すべき税額が第1次的には納税者の申告により確定することとされているゆえんは、課税要件に関する事実関係に最も通じているのは納税者本人であり、納税申告により納税者は具体的な租税債務を負担することになるから、納税者自身の判断と責任において納税申告させることが最も適切であるからにほかならず、申告納税方式における納税申告を行うことができるのは、納税者本人のほか、その代理人に限られる。そして、納税申告書の記載内容の過誤の是正手続として設けられた修正申告及び更正の請求は、それにより直接的又は間接的に税額が確定するという意味で、いずれも申告納税方式による国税の一体的な確定手続のひとつといえるのであり、納税者自身が行った当初の申告についての税額の過不足を認識して行われるものであるから、修正申告及び更正の請求は、納税申告と同様、納税申告書の内容及びそれが適正でなかったことについての事情に通じている納税者あるいはその代理人によってのみなされるものであり、それ以外の第三者が納税者に代位してこれらの手続を行うことは認められないといわなければならない。 また、第三者が納税者に代位して更正の請求をなし得るとした場合、更正の請求に係る事実関係の主張・立証を納税者が行うことは期待できず、ひいては税務署長は更正の請求を認めることはできず、更には、更正の請求に係る課税標準等を調査した結果を納税者以外の第三者に通知することになれば、税務署長の行為は守秘義務との関係で問題が発生し得るという弊害が生じ得ることからしても、国税通則法は、債権者代位による更正の請求を許容していないと考えられる。 したがって、請求人の主張は採用することができない。(平18. 8. 9 名裁(諸)平18-3)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平180009
- 裁決年月日
- 平成18年7月6日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №72・1ページ
要旨
○ 請求人らは、相続回復請求権は実質的にみて被相続人の遺産であるから、請求人らが本件和解の成立時に現に取得した相続回復請求権の範囲内で課税すべきであって、本件和解の結果、回復できなかった相続回復請求権に相当する額について、相続税の課税標準等に異動が生じたといえるから、更正の請求を認めるべき旨主張する。しかしながら、相続回復請求権の趣旨、請求人らの相続回復請求の訴えの内容からすれば、当該訴えは、相続人であった者(以下「僣称相続人」という。)が占有・管理している被相続人の遺産全部を請求人らに返還するよう求めたもので、遺産の帰属が争われているものではないこと、請求人らと僣称相続人との間の本件和解は、僣称相続人の資力等にかんがみ、相続回復請求権に基づいた和解金を超える請求権を和解期日以降放棄する旨のものであり、請求人らが相続開始時点に取得した相続財産を増減させるものでなく、単に相続回復請求権の一部を和解期日以降放棄したに過ぎない。そうすると、本件和解は、新たな権利関係等を創設する趣旨で行われたものと解するほかないから、これにより、請求人らが原処分庁に提出した相続税の申告書に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実関係にさかのぼって異動を来すものではないと認めるのが相当である。したがって、本件和解は、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「和解」には該当しないというべきである。(平18. 7. 6 大裁(諸)平18-9)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平170026
- 裁決年月日
- 平成18年6月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①租税特別措置法(以下「措置法」という。)第68条の2《中小企業者等に対する同族会社の特別税率の不適用》第1項の規定(以下「本件特例」という。)は、その文言の末尾が「適用しない。」となっていることから、納税者の選択にゆだねられているものではなく、本件特例に掲げる要件を満たす事業年度について当然に適用されるものであり、②国税通則法(以下「通則法」という。)第23条《更正の請求》第1項及び第3項の規定による更正の請求書は、法人税法第2条《定義》第31号に規定する確定申告書に含まれると解され、請求人は、更正の請求書に措置法第68条の2第2項に規定する財務省令で定める書類(以下「法定書類」という。)を添付しているので、同項に規定する要件を満たすことになることから、本件特例を適用するべきであったにもかかわらず、法人税法第67条《同族会社の特別税率》第1項の規定に基づき計算した税額等を記載して本件確定申告書を提出したことは、「税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと」により「納付すべき税額が過大であるとき」に該当する旨主張する。しかしながら、措置法第68条の2第2項は、「本件特例は、確定申告書に法定書類の添付がある場合に限り、適用する」旨明示しており、その適用を受けるか否かは、受けようとする納税者にあっては確定申告書に法定書類を添付するという手続の履行を前提とする納税者の選択にゆだねられていると解されるところ、請求人は、本件確定申告書において、本件特例を適用しないで法人税法第67条第1項の規定に基づき税額等を計算しており、そのこと自体は何ら国税に関する法律の規定に反するものではなく、また、法人税法第2条第31号は、「確定申告書とは、同法第74条《確定申告》第1項(同法第145条《申告、納付、還付等》第1項において準用する場合を含む。)の規定による申告書をいう」旨規定しているところ、同法第145条第1項は、外国法人の行う申告、納付、還付及び更正の請求に関する規定であり、上記かっこ書にいう「同法第145条第1項において準用する場合を含む。」は、確定申告書には同法第74条第1項の規定を外国法人が準用する場合のその確定申告書を含む旨を規定したにすぎず、内国法人である請求人の申告等に関して影響を及ぼす規定ではなく、加えて、確定申告書に更正の請求書が含まれる旨を規定したものでもないから、通則法第23条第1項第1号に規定する「国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったことにより、当該申告書の提出により納付すべき税額が過大であるとき」には該当しない。(平18. 6.30 福裁(法)平17-26)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平170064
- 裁決年月日
- 平成18年6月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203070
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、原処分庁が、審査請求に至って、本件通知書において明示した理由とは異なる理由を事後的に持ち出し、本件通知処分の正当性を主張していることは違法であるから、本件通知処分は理由を欠き、違法である旨主張する。 しかし、更正の請求は、申告、更正又は決定によりいったん確定した課税標準等又は税額等を納税者に有利に変更することを求める制度であるから、更正をすべき理由がない旨の通知処分の取消しを求める審査請求では、納税者が、確定した課税標準等又は税額等が事実に反し、更正の請求に理由があることを主張立証しなければならないと解される。 また、国税通則法第23条第4項によれば、税務署長は、更正の請求に対し、更正をすべき理由がないと判断したときは、更正の請求をした者に対してその旨を通知すれば足りるとされており、法令上、更正をすべき理由がない旨の通知書に原処分庁がそのように判断した理由までも記載することは要求されていない。 そうすると、原処分庁は、更正をすべき理由がない旨の通知処分については、当該通知書に記載した理由に拘束されないと解すべきであるから、原処分庁が当該通知書に記載した理由が適切でなかったとしても、当該通知処分が違法となるわけではないし、原処分庁が、審査請求の過程で、当該通知処分に記載した理由とは異なる理由を主張したとしても、そのこと自体が違法と評価されるべきものでもない。 したがって、この点に関する請求人らの主張は理由がない。(平18. 6. 6 大裁(諸)平17-64)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平170064
- 裁決年月日
- 平成18年6月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、訴訟上の和解(本件和解)により、P地裁判決で認められた請求人らの相続財産(Aの遺産の4分の3の持分権を含む)については、Aの遺産に係る請求人らの遺産取得額を変更されたのであるから、本件和解は国税通則法第23条第2項第1号に規定する「和解」に該当する旨主張する。 しかしながら、本件和解に係る訴訟は、まさにP地裁判決で確定された事実関係を請求原因として主張するものである。また、請求人らの主張する和解条項は、その記載から、Aの相続人であるBの死亡によりBを相続した請求人らとその相手方ら(Aの相続人ら)との間で、Aの遺産に係る請求人らの遺産取得額を事後的に変更したいわゆる形成条項である。そして、本件和解は、請求人らと相手方らとの間の一連の係争を踏まえ、A及びBの遺産相続に関する長年の争訟による精神的苦痛、物質的消耗を終焉させるために、相手方が、請求人らに対し、解決金を支払うことのほか、請求人らがする本件和解に基づく更正の請求が認められず、相続税額の還付を受けられなかった場合に、同還付金相当額を相手方が請求人らに支払うことなどが和解の内容になっている。 以上によれば、請求人らと相手方らは、将来に向かって新たな権利関係等を創設する趣旨で和解をしたのであり、本件和解により課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実関係にさかのぼって異動をきたすものではない。 したがって、本件和解は国税通則法第23条第2項第1号の「和解」には当たらない。(平18. 6. 6 大裁(諸)平17-64)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平170156
- 裁決年月日
- 平成18年4月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成15年4月1日以後に配当された本件配当所得について、本来、租税特別措置法第8条の5第1項第2号の規定の適用を選択し、請求人の総所得金額から除外して確定申告をすべきところ、税制改正の内容が複雑であったために混乱を来したため、錯誤に陥り(間違えて)総合課税により税額を過大に申告したものであり、総合課税の選択をしたのではないから、国税通則法第23条第1項に基づく更正の請求が認められるべきであると主張する。 しかしながら、同項に基づく更正の請求が認められるのは、納税申告書に記載した課税標準等若しくは税額等の計算が「国税に関する法律の規定に従っていなかったこと」又は「当該計算に誤りがあったこと」の二つの場合に限られている。この規定の趣旨は、納付すべき税額が過大であることのみでは更正の請求ができる事由とはならず、その過大であることが、課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと、又はその計算自体に誤りがあったことに基づいていなければならないとするものである。 請求人は、本件申告書を法律の規定に従い、かつ、誤りなく計算して提出しており、また、請求人の主張する理由は同項の更正の請求ができる要件に該当しないのは明らかであるから、請求人の主張には、理由がない。(平18. 4.14 東裁(所)平17-156)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平170014ほか 2件
- 裁決年月日
- 平成18年3月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正をすべき理由がない旨の通知処分の取消しを求めているが、本件更正の請求は、国税通則法第23条第1項に規定する更正の請求ができる期限を経過した後にされた不適法なものであるから、本件更正の請求に対する更正をすべき理由がない旨の通知処分は適法である。(平18.3.23仙裁(所)平17-14)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平170029
- 裁決年月日
- 平成18年3月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、その所得金額を裏付ける証拠として売上帳等の書類しか保存していないところ、その売上金額等を裏付ける日計表等の原始記録の保存がないので、平成15年分所得税の更正の請求書に記載した金額が真実の所得金額であると認めることはできず、平成15年分の所得税の期限後申告書に記載された事業所得の金額が過大であるとすることはできないから、本件平成15年分通知処分は適法である。(平18.3.14広裁(所)平17-29)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平170130ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成18年3月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、申告前に行われた遺産分割の変更が申告に反映されていないのは、錯誤に当たり、当該錯誤は、国税通則法第23条第2項各号に規定する後発的事由以外の真にやむを得ない後発的事由に相当するから、同項の規定による更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第2項は、納税申告書の提出後に、同項各号に規定する後発的事由が発生した場合には、同条第1項の規定にかかわらず、その後発的事由が発生してから2か月以内に限り、更正の請求ができる旨規定しているところ、同条第2項の趣旨は、申告時には予知し得ない事態その他やむを得ない事由がその後において生じたことにより、さかのぼって税額の減額等をなすべきこととなった場合に、これを税務署側の一方的な更正の処分に委ねることなく、納税者側からも更正を請求し得ることとして、納税者の権利救済の途を拡充する一方、後発的事由に基づく更正の請求について、真にやむを得ない場合に制限しようとするものであるから、更正を請求し得る後発的事由については、同項各号に規定する後発的事由に限定されると解される。そうすると、請求人の主張する本件更正の請求の事由は、本件申告前に行われた遺産分割の変更が本件申告及び本件修正申告に反映されていないというものであり、請求人自らが認めるとおり、国税通則法第23条第2項各号に規定する後発的事由のいずれにも該当しないと認められることから、本件更正の請求に対して、更正をすべき理由がないとしてされた本件通知処分は適法である。そして、国税通則法第23条第2項各号に規定する後発的事由以外に、新たに真にやむを得ない後発的事由を同項に付加するという請求人の主張は、法令の規定に基づかないものであるから採用することはできない(平18.3.7東裁(諸)平17-130)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平170037
- 裁決年月日
- 平成18年1月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 国税通則法第23条第1項第1号は、更正の請求をすることができる場合を、納税申告書の提出につき、①当該申告書に記載した課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと、又は、②当該計算に誤りがあったことにより、当該申告書の提出により納付すべき税額が過大であるときに限定している。留保金課税の不適用規定は、確定申告書に省令で定める書類の添付がある場合に限り適用されるところ、請求人は、確定申告書に省令で定める書類を添付しておらず、また、当該書類を添付しなかったのは、留保金課税の不適用規定が適用されないと考えていたという請求人の税の不知等によるものであり、やむを得ない事情があるとは認められないから、当該規定は適用されない。そうすると、請求人が留保金課税の不適用規定を適用せず、課税留保金額に対する税額を加算して申告したこと自体は、法律の規定に反するものではなく、また、その計算に誤りはないから、本件更正の請求は、国税通則法第23条第1項第1号に規定する更正の請求の要件に該当しない。したがって、請求人の主張は採用できない。(平18.1.25大裁(法)平17-37)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平170097
- 裁決年月日
- 平成18年1月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が実際に支払を受ける還付金の額は、所得税法第138条第2項の規定により、還付される税金の額から未納付の源泉徴収税額を除いた額であることから、本件更正の請求により請求人が実際に支払を受ける還付金の額は、本件確定申告書により実際に支払を受ける還付金の額を上回ることから、本件更正の請求には理由がある旨主張する。しかしながら、本件更正の請求による還付金の額は、本件確定申告書に記載されている還付金の額を下回るものであることから、国税通則法第23条第1項第3号に規定する更正の請求の要件に該当するものとは認められない。したがって、本件更正の請求に対し更正をすべき理由がない旨を通知した原処分は適法である。(平18.1.17東裁(所)平17-97)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平170035
- 裁決年月日
- 平成18年1月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、遺留分減殺請求に関する紛争の解決を含む調停により、遺言等で取得した不動産の譲渡に係る所得金額の基礎となった請求人の持分が異なることになったことを理由とした更正の請求を認めるべきである旨主張する。しかしながら、譲渡所得に対する課税は、その資産の譲渡時の権利関係に基づいて行うことと解されているところ、上記調停によれば、請求人は、他の共同相続人からの遺留分減殺請求に対して価額弁償をし、遺留分の減殺請求がされたことにより失効した遺贈等の効果が相続開始時までさかのぼって復活し、遺贈等の目的物が被相続人から請求人に直接移転したと解されることから、上記調停は、当該不動産の譲渡時における権利関係に異動を来す内容でなく、課税標準等が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと等によって税額が過大になった場合に該当しないから更正の請求は認められない。(平18.1.16大裁(所)平17-35)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平170087
- 裁決年月日
- 平成17年12月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人の父(以下「被相続人」という。)は、土地を賃借しており、同人の死亡による請求人の相続時には借地権(以下「本件借地権」という。)が相続財産となっていたが、同相続後に確定した判決(以下、「本件判決」という。)により、借地賃料が低額であることに基因し、借地権が消滅するとともに本件借地権に係る適正賃料と供託賃料との差額賃料及び本件借地上の建物の収去費用を負担することとなった。そこで、請求人は、本件借地権を被相続人に係る相続税の課税財産から除くべきである旨主張する。しかしながら、本件判決は、被相続人が死亡した後の本件借地権に係る賃貸借契約の解除を理由として、本件借地上に存する建物の収去及び本件借地権の目的となっている土地の明渡しを認めたものであって、被相続人が死亡した時に本件借地権が存在していたことを前提とするものである。よって、本件判決は、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「その申告に係る課税標準又は税額の計算の基礎となった事実に関する訴えについての判決」に該当せず、請求人の主張には理由がない。(平17.12.21東裁(諸)平17-87)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平170025
- 裁決年月日
- 平成17年10月26日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、前事業年度の更正処分等の取消訴訟は、社員総会の決議があったのが前事業年度か本件事業年度かが争われ、本件高裁判決はそれが本件事業年度中であると判示したものであるから、同判決によって、前事業年度の更正処分についても、本件事業年度の更正処分等についても「その事実が当該計算の基礎としたところと異なることが確定」した旨主張する。しかしながら、本件高裁判決は、前事業年度の更正処分等の取消しを求めた訴えに対し、本件退職金は前事業年度中に確定し、又は支給されていないとの理由により、請求人の請求を棄却した第一審判決を維持し、請求人の控訴を棄却したもので、前事業年度の更正処分及び本件事業年度の更正処分の課税標準等の額又は税額等の計算の基礎となったいずれの事実も変更するものではないことから、本件高裁判決により、「その事実が当該計算の基礎としたところと異なることが確定」していないというべきである。(平17.10.26関裁(法)平17-25)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平170016
- 裁決年月日
- 平成17年10月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、100%子会社の保証会社が受ける保証料等が請求人の受けるみなし利息に該当する等と判断した最高裁判決を契機に、他の訴訟等において、最高裁判決の内容に沿った利息制限法超過利息の元本充当、過払金の返還等を旨とする判決や訴訟上の和解があったため、その元本充当あるいは過払金返還による損失を、利息制限法超過利息を収益に計上した事業年度の損金の額に算入する国税通則法第23条第2項第1号に基づく更正の請求を認めるべき旨主張する。しかしながら、一般的な会計の処理、所得税法第51条第2項及び所得税法施行令第141条第3号の規定の趣旨、法人税基本通達2−2−16の取扱いを総合的に考慮すれば、法人の所得計算では、過去の事業年度に収益の額に算入した取引につき、その取引に含まれていた無効な行為により生じた経済的成果がその行為の無効であることに基因して失われた場合でも、これによって生じた損失の金額は、当該事業年度の損金の額に算入すべきであると解するのが相当である。請求人の主張は、その他の主張も含め、採用できない。(平17.10.3大裁(法・諸)平17-16)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平170016
- 裁決年月日
- 平成17年9月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203050
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が調査の際、請求人の帳簿書類を押収した後、修正申告のしょうようを受け、帳簿の確認の猶予も与えられず修正申告書を提出したものであり、その修正申告書には誤りがあるから、国税通則法施行令第6条第1項第3号に規定するやむを得ない理由ないしこれに準ずる理由があるので、更正の請求期間経過後においても、修正申告の誤りについて、更正の請求をすることができる旨主張する。しかしながら、国税通則法施行令第6条第1項第3号の事由は、帳簿書類等が押収されるなど納税者に帰責できない事情により、その手元に帳簿書類等が存在しないため、当初の申告において課税標準等や税額等の計算ができなかった場合において、当初申告後に帳簿書類の返還を受けるなどして、その事情が消滅したことをいうところ、請求人の帳簿書類等の提出時期は、当初申告から2年以上経てからであるから、この点をもって「帳簿書類の押収その他やむを得ない事情」とは認められない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平17.9.28関裁(所・諸)平17-16)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平170009
- 裁決年月日
- 平成17年9月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、期限後申告書に記載した会社に勤務したことはないこと、期限後申告書は知人にだまされて提出したものであること、給与収入がなくても、両親からの仕送りや同居人の援助で生活していたことから、給与収入はなかったのであるから、更正の請求は認められるべきである旨主張する。ところで、国税通則法第23条の規定からすると、いったん提出された納税申告書に記載された内容が、真実に反するものであるという立証は、更正の請求をする者がなすべきであると解するのが相当であるところ、そもそもだまされて期限後申告書を提出したこと及び両親からの仕送り等で生活していたことをもって直ちに、請求人に給与収入がなかったことの証明にならない上、期限後申告書に記載された会社の事務所が存在し、請求人が当該事務所に銀行員を招いてローン借入れの手続を行った事実からすれば、請求人が当該会社に勤務していた可能性が高く、請求人が提出した請求人名義のローン申込書等の存在のみでは、給与収入がなかったと認めることはできないし、この他に、請求人が、当該会社から給与の支給を受けていない事実を裏付けるに足る証拠もないのであるから、原処分庁が期限後申告書に記載された給与所得の金額を、そのまま正当なものとして行った原処分は適法である。(平17.9.21広裁(所)平17-9)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平170040
- 裁決年月日
- 平成17年9月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件調停により、本件土地の売買契約は無効で、売買代金を全く受領していないことが確定したので、本件調停は国税通則法第23条第2項第1号に規定する判決に該当するから、本件更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、本件調停において、本件土地の売買契約を無効とはしたが、本件土地の所有権の返還を請求せず、実質的に所有権の移転を認めていること、また、売買代金が支払われた事実を確認する一方、当該売買代金の返還を求めていないことからすると、本件土地が譲渡されたことに変りはなく、譲渡所得の金額の計算の基礎となった本件土地の譲渡の事実がなくなったものと判断することはできない。したがって、本件調停は、課税標準等又は税額等の計算の基礎となった従前の事実関係にさかのぼって変動が生じたものではないから、本件更正の請求は、国税通則法第23条第2項第1号の規定に該当しない。(平17.9.14東裁(所)平17-40)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平170035
- 裁決年月日
- 平成17年9月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203990
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件更正の請求は、本件修正申告には本件共同事業のために支出した金額が表現されていないという申告内容に誤りがあり、国税通則法(以下「通則法」という。)第24条の税務署長の職権による更正を求めたものである旨主張する。しかしながら、納税者が自らの申告により確定させた課税標準等又は税額等を減額する更正を求める場合には、通則法第23条第1項に基づき税務署長に対して更正の請求をすることを要するところ、同項の期限を経過した後に、通則法第24条の規定による職権による減額の更正を求められた場合においても、税務署長は更正を義務づけられるものと解することは、更正の請求の制度について設けられた期間の制限を実質上無意義なものとすることになるから相当ではなく、通則法第24条の規定に基づき更正するかどうかは、課税庁の裁量に属するというべきである。(平17.9.5東裁(所・諸)平17-35)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平170009
- 裁決年月日
- 平成17年8月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各更正の請求は、請求人のストック・オプションの権利行使益が一時所得に該当し、かつ、平成10年分は原処分庁の給与所得に修正しなければ職権で更正し、加算税及び延滞税を課すとの脅しにより修正したものであり、いずれも給与所得とした申告は誤りであるから、国税通則法第70条第2項第1号に規定する「納付すべき税額を減少させる更正」をすべき事由がある旨主張する。しかしながら、国税通則法第70条第2項第1号は、不服申立期間ないし出訴期間を経過した納税者を救済するために設けられたものではなく、行政の適正な運営を図るべく、職権による更正を行う場合の期間制限を設けたものであって、課税庁に対して更正を義務付けるものではない。そうすると、本件各更正の請求は、国税通則法第23条第1項第1号に規定する請求期間経過後にされており、他に同条第2項に規定する更正の請求ができる後発的な事由も認められない不適法なものであるから、その余の点について判断するまでもなく、原処分に違法性はない。(平17.8.25関裁(所)平17-9)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平160091
- 裁決年月日
- 平成17年6月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件不動産売買契約により得た資金により保証債務の履行を行ったところ、当該履行に伴う求償権を放棄したこと及び本件不動産売買契約に係る借地権が請求人になかったことを確認できたことが国税通則法第23条第2項に規定する後発的事由に該当するから、更正の請求が認められるべきである旨主張する。しかしながら、これらの理由は、本件不動産売買契約が国税通則法施行令第6条第1項第二号に規定する、解除権の行使によって解除され、若しくは当該契約の成立後生じたやむを得ない事情によって解除され又は取り消されたものではない。また、その他同条が規定するやむを得ない理由にも該当しない。さらに、国税通則法第23条第2項各号に掲げる理由に該当するその他の事実も認められず、租税特別措置法通達62の3(6)−5の譲渡利益金額につき特別税率が適用された土地の譲渡等について、その後の事業年度において契約が解除された場合にも該当しないものであることから、請求人は、国税通則法第23条第2項に基づく更正の請求をすることはできないもので、請求人の主張は採用できない。(平17.6.3大裁(法)平16-91)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平160091
- 裁決年月日
- 平成17年6月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 法人である請求人は、所得税法第64条第2項の精神を理解しない会計士の指導に基づいて提出した平成5年3月期の確定申告書には、本来、同法同条の精神からすれば発生するはずがない課税土地譲渡利益金額に関する税額を算定しているなど間違いがあるから、国税通則法第23条第1項に従い、更正の請求が認められるべきである旨主張する。しかしながら、請求人の主張する所得税法第64条の規定は、法人に適用されるものではなく、さらに法人税法上、所得税法64条に類似する規定もない。その他本件申告書に記載の課税標準等に誤りは認められないから、国税通則法第23条第1項による更正の請求は認められない。(平17.6.3大裁(法)平16-91)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平160089
- 裁決年月日
- 平成17年5月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、租税特別措置法第8条の5《確定申告を要しない配当所得》第1項第2号に規定されている配当を総所得金額に含めて申告したことにつき、後に錯誤を理由として国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号により更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、租税特別措置法第8条の5第1項は、その適用を受け本件配当所得を総所得金額の計算に含めるか否かにつき納税者の選択に委ねられているところ、請求人は、本件配当を含めて本件確定申告書を提出しており、自らが選択した計算により本件配当に係る配当所得を総所得金額の計算に含めたことは明らかである。そうすると、本件更正の請求は、国税通則法第23条第1項第1号に規定する「国税に関する法律の規定に従っていなかったこと」又は「当該計算に誤りがあったこと」のいずれにも該当しないから、請求人の主張は採用できない。(平17.5.27大裁(所)平16-89)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平160243ほか 3件
- 裁決年月日
- 平成17年4月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続土地を譲受け後に譲渡したことによる譲渡所得に関し、相続開始時に遡及して換価分割をする方法で本件和解がなされたものであるから、本件和解は、国税通則法第23条第2項に規定する判決等に該当する旨主張する。しかしながら、遺留分による減殺請求等に係る法令解釈、本件和解調書上の本件土地の評価額は本件譲渡の売買代金と同額であることに照らして本件和解調書の記載内容を検討すると、本件和解は、遺留分権利者と本件受遺者との間の紛争を解決したものであり、また、遺留分権利者が本件受遺者に対し請求しうる金額(本件請求可能額)の算定において、特に本件土地については、売買代金を基準としてその10分の1に相当する金額とし、これに本件土地以外の遺産、債務控除額、特別受益額などを総合考慮して、本件請求可能額の合計額を5,200万円と確定したものと認められるから、本件譲渡所得の金額の計算の基礎となった事実と異なる事実が本件和解によって確定されたとは認められない。したがって、本件和解は、本件規定の判決等には該当しない。(平17.4.21東裁(所)平16-243)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平160097
- 裁決年月日
- 平成17年4月15日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100203060
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/6請求手続
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が提出した更正の請求書には、国税通則法第23条第3項に規定する記載事項を欠いているので更正をすべき理由がない旨主張する。しかしながら、本件更正の請求書には記載不備が認められるもののその不備の程度は軽微なものであって、かつ、更正の請求の内容を実質的に判断することが可能と認められるにもかかわらず、国税通則法第23条第3項の記載要件の形式的な不備のみを理由として、更正すべき理由がないと判断するのは相当ではなく、本件更正の請求の実質的な内容からみた適法性を判断したところ、本件更正の請求は国税通則法第23条第1項第3号に規定する適法な更正の請求というべきである。したがって、請求人の主張は採用できない。(平17.4.15名裁(所)平16-97)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平160056
- 裁決年月日
- 平成17年3月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、誤った認識により作成された本件申告書の更正を求めたものであるから、更正をすべき理由がない旨の通知処分は違法である旨主張する。しかしながら、租税特別措置法第42条の11第6項の適用に当たっては、同条第15項の規定により、確定申告書等に控除を受ける税額控除限度額の記載を行い、かつ、当該金額の計算に関する明細書の添付をすることが要件とされているところ、本件申告書はこれらの要件を満たしておらず、請求人は確定申告において同条の適用を申告していなかったのであるから、申告した場合に比べ税額が過大になっているとしても更正の請求をすることができる場合に該当しないこととなる。そして、申告納税制度においては、確定申告は納税者の判断と責任において行われることが原則とされているのであるから、仮に請求人が誤った認識に基づいて本件申告書を提出したとしても、本件申告書に税額控除限度額の記載がなくその明細書の添付がない限り、更正の請求をすることができる場合に該当しないことになる。(平17.3.28関裁(法)平16-56)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平160064
- 裁決年月日
- 平成17年3月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、死亡した父の相続に係る相続財産の一部が請求人の固有の財産であるとして成立した遺産分割調停(以下「本件調停」という。)は、確定判決と同一の効力を有するものであることから、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」に該当すると主張する。しかしながら、客観的事実と明らかに異なる内容の事実を確認するような調停がされた場合にまで国税通則法第23条第2項第1号の規定を適用すれば、かえって、不当な租税回避を認める結果を招き、相当ではないと認められるから、そのような調停はその調停として有する効力にかかわらず国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」には当たらないと解するのが相当である。本件調停は、その実質において客観的・合理的根拠を欠くものであるから、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」に当たらないと判断するのが相当である。(平17.3.23大裁(諸)平16-64)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平160062
- 裁決年月日
- 平成17年3月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203070
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №69・235ページ
要旨
○ 請求人は、更正をすべき理由がない旨の通知書の理由附記が不十分であることから、原処分は違法である旨主張するが、国税通則法第23条第4項によれば、通知書に理由を附記すべきことは法律上要求されていないから、違法ではない。(平17.3.17大裁(諸)平16-62)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平160057
- 裁決年月日
- 平成17年3月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続財産として申告した貸金債権に係る債務者の破産免責により消費貸借契約が失効したものとして、国税通則法第23条第2項第3号及び国税通則法施行令第6条第1項第2号を準用ないし類推適用し、更正の請求を認めるべきである旨主張する。しかしながら、破産法上の免責決定が確定しても免責の対象となった債務そのものは消滅せず、責任を免除されるにとどまり、訴えをもって履行を請求しその強制的実現を図ることができなくなったものとして存続すると解される。そうすると、請求人の主張は、破産免責の効力に関する独自の法解釈を前提とするものであって、その前提において採用できないから、理由がない。(平17.3.2大裁(諸)平16-57)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平160009ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成16年12月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件役員報酬の一部を返還することとなったことは本件行政指導に基づき支給済の本件役員報酬を無効と判断したことによるものであるから、本件行政指導は国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決と同一の効力を有する和解その他の行為」に該当すると解すべきである旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第2項第1号の規定とは、裁判所への訴えによってなされたものと解すべきところ、社会福祉法第56条第1項の規定による行政指導は、これには当たらず、次に、所得税法第152条では、強制的な返還、無効原因、取消原因の事実が規定さているが、①本件行政指導は社会福祉法第56条第2項に規定する法的強制力のある改善命令ではないこと、②本件役員報酬は支払額及びその支給も理事会の承認に基づき適正に行われており、無効又は取消原因に該当する事実はないことから所得税法第152条に規定する事実に該当するとも認められない。よって、後発的事由にも該当しない。(平16.12.21高裁(所)平16-9)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平160033
- 裁決年月日
- 平成16年12月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203060
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/6請求手続
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人の提出した更正の請求書には何らその理由の基礎となる事実を証明する書類が添付されておらず、その後の調査等において提出された書類のみでは更正の請求の正当性を確認できないとして、国税通則法第23条第3項および国税通則法施行令第6条第2項の規定に従い更正すべき理由がない旨の通知処分を行った旨主張するが、同法施行令第6条第2項は、更正の請求をする基礎となる事実を証明する書類を同法第23条第3項に規定する更正請求書に添付する旨規定しているところ、同法施行令第6条第2項に規定する「事実を証明する書類」の添付は更正の請求の方式を定めたものであり、原処分庁が更正の請求の当否を判断するための事実認定の資料は、請求人の提出した書類に限られるものではないから、当該書類の添附がない更正の請求であってもそれを理由に請求を棄却することはできないと解すべきであり、原処分庁の主張は採用できない。(平16.12.10大裁(所)平16-33)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平160014
- 裁決年月日
- 平成16年12月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、土地の譲渡契約の効力発生の日の属する年分を選択して譲渡所得の総収入金額の収入すべき時期としたことは錯誤により無効であり、これを前提にして行われた確定申告は国税に関する法律の規定に従った申告とはいえない旨主張する。しかしながら、譲渡所得の総収入金額の収入すべき時期に係る請求人の選択は適法になされたものであり、仮にその選択が錯誤によるものであったとしても、総収入金額の収入すべき時期については、国税に関する法律の適用誤りも、計算の誤りも存しない。また、納税者の任意の選択に委ねられた事項について、その選択の錯誤を理由とする更正の請求を認めるときは、申告による納税義務の確定が納税者の意思によって左右されることになり、課税関係の安定を損ない、ひいては更正の請求の事由を限定した国税通則法第23条第1項第1号の趣旨を没却することとなるから、これを認めることはできない。したがって、この点に関する請求人の主張が更正の請求の要件を満たさないことは明らかである。(平16.12.9広裁(所)平16-14)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平160129
- 裁決年月日
- 平成16年11月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正の請求期限内に国外在住期間があり、この期間を除くと請求期限内の提出である旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第1項には、納税者の国外在住期間を除く旨の法令上の規定はないことから、請求人の主張には理由がない。また、同条第2項に規定する後発的事由があったとも認められない。(平16.11.30東裁(所)平16-129)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平160097
- 裁決年月日
- 平成16年11月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、支出した交際費等相当額の金員が後の調停に基づき返還されたので、支出した本件事業年度の交際費等の損金不算入額から、当該金員相当額を減額すべきであるとした本件更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、①調停の成立に伴い授受される金員等に係る損益は、当該調停が成立した日を含む事業年度の損益に計上すべきものであるから、本件事業年度の所得金額に影響しないこと及び、②交際費課税は、接待等の行為を行ったという具体的な事実について課税するものであると解されるから、後に支出した交際費等相当額の金員が返還されたからといって、本件事業年度の交際費等の損金不算入額に影響しないと認められることから、国税通則法第23条第2項に規定する要件に該当しないとした本件通知処分は適法である。(平16.11.18東裁(法)平16-97)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平160085
- 裁決年月日
- 平成16年11月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 本件課税期間の消費税等の額について簡易課税による計算が認められるためには、消費税法第37条第1項の規定により、簡易課税制度選択届出書の期限内提出が要件であるところ、請求人は、同届出書を提出しておらず、そのことについて請求人には消費税法第37条第5項に規定する「やむを得ない事情」があるとは認められない上、消費税法施行令第57条の2第1項に規定する期限内に提出があったものとみなされる旨の承認を原処分庁から受けていないのであるから、簡易課税による計算は認められず、本則課税により計算することとなる。したがって、請求人が本則課税を適用して消費税等の納付すべき税額の計算を行い、本件申告書を提出したことは適法であり、国税通則法第23条第1項に規定する「国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこと」に該当しないことから、本件更正の請求を認めるべきとの請求人の主張は採用することができない。(平16.11.10東裁(諸)平16-85)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平160086
- 裁決年月日
- 平成16年11月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №68・15ページ
要旨
○ 請求人らは、本件執行不能調書により保証債務の履行に係る求償権の行使不能が確定したのであるから、当該執行不能調書は国税通則法第23条第2項第1号の判決に当たるので、本件更正の請求は適法である旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第2項第1号の判決とは、申告等に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実を訴えの対象とする民事訴訟の判決と解され、また、判決と同一の効力を有する和解その他の行為の和解とは、民事訴訟法第89条による裁判上の和解又は同法第275条第1項による起訴前の和解、その他の行為とは、調書に記載することで判決と同一の効力を有するものを意味し、例えば同法第266条に規定する請求の放棄又は認諾等と解されるところ、本件執行不能調書は、民事執行規則第13条第1項第7号及び執行官規則第17条に基づき作成されたものであるから、判決又は判決と同一の効力を有する和解その他の行為には当たらない。(平16.11.10東裁(諸)平16-86)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平160086
- 裁決年月日
- 平成16年11月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №68・15ページ
要旨
○ 請求人らは、本件更正の請求は、国税通則法第23条第2項第1号により、本件債務者等に対する本件保証債務に係る求償権の行使不能が確定した日の翌日から起算して2月以内に行われたものであるから適法である旨主張する。しかしながら、相続税の課税価格の計算上控除すべき債務とは、相続開始の時の現況で判断されるところ、請求人らの主張によると、本件債務者等に対する本件保証債務の履行による求償権の行使不能が確定したのは相続開始後であり、当該事実の確定が本件相続開始日の現況を示すものと判断できないことから、本件保証債務が相続税の課税価格の計算上控除すべき債務と認めることはできない。したがって、本件相続税の申告に係る課税価格及び納付すべき税額が過大とはならないから、本件更正の請求を適法なものと認めることはできない。(平16.11.10東裁(諸)平16-86)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平160004
- 裁決年月日
- 平成16年10月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №68・1ページ
要旨
○ 請求人らは、国税通則法第23条第2項第1号にいう「判決」をもって、いわゆる「主文」を指すものと限定的に解釈すべき必然性はなく、理由中において本件土地譲渡が無効であることを確認した本件判決も同号にいう判決に該当する旨主張する。しかしながら、同号にいう判決とは、当事者間に権利関係の争いがあり、その後、判決により申告等があった当時の権利関係と異なる事実関係が生じた場合の判決をいうと解するのが相当である。これを本件についてみると、土地譲渡の有効性については、既に当事者間で和解の成立により解決が図られており、また、本件判決の理由中において、土地譲渡の無効が確認されたとしても、そのことは、土地譲渡の当事者間の法律関係に何ら影響を及ぼし得ない以上、本件判決が同号にいう「判決」に当たるということはできない。(平16.10.29金裁(所)平16-4)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平160001
- 裁決年月日
- 平成16年10月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続財産に設定されていた根抵当権が相続開始後に実行され、当該財産を競売されたことが、国税通則法第23条第2項第1号に該当し、更正の請求の対象となる旨主張する。ところで、同号に規定する「課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実」とは、一般に、課税要件事実のみならず課税標準等又は税額等の算定に関連する事実を意味すると解されているので、これらの事実について被相続人又は請求人と第三者との間で争いがあり、請求人による相続税の申告後に、当該争いについて判決(判決と同一の効力を有する和解その他の行為を含む。)があったときは、同号が適用される。しかしながら、本件不動産は被相続人に帰属していたこと、請求人が相続により本件不動産を取得したこと、及び本件不動産の相続開始時の評価額について、被相続人又は請求人と第三者との間で争いがあったとは認められないことから、「課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実」について争いはなかったこととなり、同号の適用要件は満たしていない。(平16.10.20沖裁(諸)平16-1)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平160007
- 裁決年月日
- 平成16年10月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の取引先会社の従業員が同会社から請求人に対して支払うべき仕入代金の一部を着服横領した事実を認定した刑事事件の判決が、国税通則法第23条第2項第1号に規定する判決に該当する旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第2項第1号に規定する判決とは、申告等に係る課税標準等及び税額等の計算の基礎となった事実についての私法行為又は行政行為上の紛争を解決することを目的とする民事事件の判決を意味し、犯罪事実の存否範囲を確定するにすぎない刑事事件の判決は含まれないものと解するのが相当である。したがって、請求人の主張を採用することはできない。(平16.10.8広裁(所)平16-7)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平160015
- 裁決年月日
- 平成16年10月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203060
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/6請求手続
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正の請求において、申告内容に過誤があることを証する書類を添付する必要は請求人にはなく、もし必要であれば原処分庁が調査して収集すべきであると主張する。しかしながら、国税通則法第23条第3項及び第4項の趣旨に照らしてみると、更正の請求においては、請求人自身に対して、更正をすべき理由及びその事実があることの主張、立証が求められており、その主張、立証の範囲において、更正をすべき理由及び当該理由の基礎となる事実が客観的に存在すると判断される場合に、これを確認的に調査し、更正するものと解するのが相当であるところ、本件の場合、請求人が更正の請求書に添付した書類だけでは当該事実が客観的に存在するものと認めることはできないから、更正をすべき理由がないと判断して行われた通知処分は適法である。(平16.10.4大裁(所)平16-15)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平160003
- 裁決年月日
- 平成16年8月12日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100203070
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正の請求に対してその更正をすべき理由がない旨の通知書に、具体的な理由の付記がない通知処分は違法である旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第4項は、更正をすべき理由がない旨をその請求をした者に通知すると規定しているが、当該通知書に具体的な理由を付記しなければならない旨を定めた法令上の規定はないので、当該通知書に具体的な理由の付記がなかったとしても、本件通知処分が違法となるものではない。したがって、この点に関する請求人の主張は採用できない。(平16.8.12熊裁(法)平16-3)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平160002
- 裁決年月日
- 平成16年7月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203060
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/6請求手続
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №68・23ページ
要旨
○ 本件申告書に所得税法第64条第2項に規定する課税の特例(以下「本件特例」という。)の適用を受ける旨の記載がなく、また、その旨の記載がなかったことについてやむを得ない事情があるとは認められないから、本件特例を適用することはできない。そうすると、債務保証の事実、求償権行使不能の事実等の本件特例を受けるための実体的要件の有無を判断するまでもなく、本件申告書に記載された課税標準等若しくは税額等の計算は、国税通則法第23条第1項第1号に規定する「国税に関する法律の規定に従っていなかったこと」又は「当該計算に誤りがあったこと」のいずれのも該当しないから、本件更正の請求には理由がない。(平16.7.9仙裁(所)平16-2)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平160003
- 裁決年月日
- 平成16年7月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、事業所得の金額は本件更正の請求額どおりである旨主張する。しかしながら、事業所得の金額の計算のための必要な帳簿書類等を作成保存がないとして提出しなかったこと、また、請求人から提出された資料は、いずれも請求人が本件更正の請求の事業所得の金額を算出するために、翌年分の収入金額等を請求人の記憶等を基に推計計算した過程が示された資料であり、請求人が主張する事業所得の金額が真実の所得金額であることを証明するに足る証拠とみることはできず、他に請求人の主張を認めるに足る証拠はないことから、原処分は相当である。(平16.7.7札裁(所)平16-3)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平150100
- 裁決年月日
- 平成16年6月30日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件判決によって、本件債権は消滅時効が完成したことが確定し、民法第144条により時効の効果は遡及するので、相続開始日において本件債権については既に存在しないという更正処分時の計算の基礎としたところと異なる事実が確定したこととなることから、国税通則法第23条第2項第1号の更正の請求を認めるべき旨主張するが、民法第144条の趣旨は、時効による権利の得喪から生じる問題について、永続する事実状態を尊重しつつ、一挙かつ簡明に処理するため、時効の私法上の効力について起算日まで遡及させるところにあり、経済実態的な事実関係までも遡及的に覆すものではないと解されることから、相続による遺産の取得という経済実態に対する課税場面である本件に民法第144条は適用されず、課税上、債権の消滅時効の効果は遡及しないというべきであるから、この点に関する請求人の主張は採用できない。しかしながら、本件訴訟において現に時効が援用され、本件判決によって相続開始日において既に本件債権の消滅時効が完成し、本件債権が消滅していたという事実が認定されたことは、本件更正処分の基礎とした事実と本件判決で確定した事実とに相違があるといえ、その確定した事実は、相続開始日において本件債権には時効の援用以外の消滅時効の要件が満たされており、請求人の意思如何にかかわらず、相手方の時効の援用があれば確定的に本件債権は消滅させられる状態にあったことから、これは事実上の制約として、債権の価値に影響を与えるものといえる。したがって、本件債権の回収が可能であったとする更正処分時の基礎とされた事実と異なる事実が判決により確定し、本件債権は回収不能であったと認められることから、本件債権に係る部分につき更正の請求は認められるべきである。(平16.6.30名裁(諸)平15-100)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150358
- 裁決年月日
- 平成16年6月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、還付金の額に相当する税額に異動が生じない更正の請求を認めるべきである旨主張する。しかしながら、更正の請求は、納税申告書に記載した還付金の額に相当する税額が過少であるときにすることができ、課税標準及び課税標準から控除する金額等は単独で更正の請求の対象事項とはならないことから、更正の請求ができる場合に該当しない。したがって、請求人の主張は採用できない。(平16.6.30東裁(所)平15-358)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150342
- 裁決年月日
- 平成16年6月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203060
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/6請求手続
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁所属の担当職員から、申告期限から1年以内であり書類さえ揃えば更正の請求により税金が戻る等の説明を受けたにもかかわらずなされた更正処分は不当である旨主張する。しかしながら、請求人が当該職員に更正の請求に係る相談をしている事実は認められるものの、当該職員は、税法上の特例が適用される旨説明した事実は認められず更正の請求の基本的な手続について説明したとみるのが相当であるところ、更正の請求が手続上適法になされても、請求人の場合、そもそも当該特例の適用要件に該当しないのであるから、本件更正処分を不当ということはできない。(平16.6.25東裁(所)平15-342)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平150093
- 裁決年月日
- 平成16年6月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 審査請求人(以下「請求人」という。)は、A社から得た対価は、給与であるにもかかわらず、A社は報酬として所得税を源泉徴収していたため、源泉徴収税額が過大となっており、その過大な部分に相当する金額は、本来、請求人の給与の一部であるのに、請求人の所得税の確定申告書(以下「本件確定申告書」という。)においては、「源泉徴収税額」欄の金額を過大な金額のまま記載していたから、その過大な部分に相当する金額を請求人へ返還すべきである旨主張する。しかしながら、所得税法第221条及び所得税法第222条の規定では、源泉徴収による所得税に関して、国と法律関係を有するのは支払者のみであり、受給者と国との間に直接の法律関係の存在が予定されていない。そして、所得税法第120条第1項第5号が、所得税の確定申告において、同項3号に掲げる算出所得税額から控除するとする「源泉徴収をされた又はされるべき所得税の額」とは、所得税法の源泉徴収の規定(第四編)に基づき、正当に徴収された又はされるべき所得税の額を意味するのであり、支払者がした所得税の源泉徴収に誤りがある場合に、その受給者が、所得税の確定申告の手続において、支払者が誤って徴収した金額を算出所得税額から控除し又は当該誤徴収額の全部若しくは一部の還付を受けることはできないと解するのが相当である。したがって、仮に、請求人が主張するとおり、A社が、本来、源泉徴収すべき税額を超える金額を源泉徴収したとして処理していたとしても、請求人は、その差額については、確定申告において、算出所得税から控除し、又はその全部若しくは一部の還付を受けることはできない。(平16.6.21名裁(所)平15-93)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平150026
- 裁決年月日
- 平成16年6月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、海外子会社からの受取配当金を法人税法第69条に規定する外国税額控除の対象としていることが明らかである本件において、事実誤認に基づく計算誤りがあった場合は、国税通則法第23条第1項に規定する更正の請求をすることができる事由に該当する旨主張する。ところで、法人税法第69条第13項は、外国税額控除の適用を受けようとする場合には、納税者が確定申告書に控除を受けるべき金額及びその計算に関する明細の記載並びに必要書類の添付を行うことを要件とすることを定めた規定である。また、同項後段の「記載された金額を限度とする」とは、納税者自らが申告において控除をされるべき金額を計算することを要求しているものであるといえる。さらに、同条第15項は、同条第13項の記載又は書類の添付がない場合においても、税務署長がやむを得ない事情があると認めるときは、外国税額控除の規定を適用できる旨を定めた規定である。そうすると、納税者が、確定申告書において、外国税額控除の全部又は一部について記載を行わない場合には、やむを得ない事情があると認められる場合を除き、税務署長がこれを是正し、申告書記載額に追加して控除することはないものと解することが相当であり、本件においては、請求人が確定申告書の記載に当たって、海外子会社からの受取配当金の額を過少に記載していたことが認められるが、法人税法第69条第13項後段の規定により請求人が確定申告書に記載した金額が限度とされるところ、本件確定申告書は、請求人が控除を受けるべき金額として記載した金額を基に税額等の計算が行なわれているので、国税通則法第23条第1項に規定する更正の請求をすることができる事由に該当しないことは明らかである。したがって、この点に関する請求人の主張は採用できない。(平16.6.8熊裁(法)平15-26)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150309
- 裁決年月日
- 平成16年5月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件利益が給与所得に該当するとの課税当局の指導を信頼し、所得税の確定申告又は修正申告を行ったところ、平成14年11月26日の東京地方裁判所の判決によって初めて、この課税当局の指導が誤りであり本件利益が一時所得であることを知り得たものであるから、このような事情にかんがみ、各更正の請求期限を徒過していても各更正の請求を認めるべきである旨主張する。しかしながら、当該各更正の請求は、各更正の請求期限を徒過してなされたものであるから、不適法であり、また、国税通則法第23条第2項は、同条第1項の規定にかかわらず、更正の請求の後発的事由に該当する場合には、所定の期間、その該当することを理由として更正の請求をすることができる旨規定しているところ、請求人の主張する東京地方裁判所の判決は、請求人自身の訴えに係る判決ではなく、他に、請求人の場合、更正の請求の後発的事由があるとも認められない。したがって、この点に関する請求人の主張は採用できない。(平16.5.28東裁(所)平15-309)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150308
- 裁決年月日
- 平成16年5月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203050
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国税通則法第23条第2項第3号及び同法施行令第6条第1項第3号に該当する旨主張する。しかしながら、上記の規定は、納税申告書の提出前に、帳簿書類の押収等の事情が生じており、これにより、課税標準等又は税額等を計算することができなかった場合において、その後、帳簿書類の押収等の事情が消滅したときは、当該事情が消滅した日の翌日から起算して2か月以内に更正の請求をすることができる旨を規定しているものと解されるから、確定申告書及び修正申告書を提出した後に、本件書類等が差し押さえられた請求人の場合には、国税通則法第23条第2項第3号及び同法施行令第6条第1項第3号に該当しない。(平16.5.26東裁(所)平15-308)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150303ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成16年5月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件更正の請求により遺産分割協議書の内容は消滅あるいは変更されているとみるべきである旨主張する。しかしながら、請求人がした更正の請求は、国税通則法第23条第1項の規定に基づく更正の請求であるところ、同項に規定する更正の請求は、国税の納税申告書に係る税額等の計算が各税法に従っていなかったとき及び当該計算に誤りがあったときに、適正な税額等に変更するよう求めるものであるから、当該更正の請求により遺産分割協議書の内容を消滅あるいは変更できるものではない。また、同条第3項の規定によれば、更正の請求をした者が自らした納税申告書の内容が真実に反するものであることを立証すべきであると解されるところ、請求人は、当該主張を認めるに足る証拠を提出せず、さらに、当審判所の調査による全資料によってもこれを認めることはできないので、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平16.5.24東裁(諸)平15-303)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150293
- 裁決年月日
- 平成16年5月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件事業年度中にソフトウェアを利用しなくなったことが明らかであることから、法人税基本通達7−7−2の2の定めにより、当該ソフトウェアを除却したものとして、その帳簿価額を本件事業年度の損金の額に算入すべきであり、請求人の確定申告には、国税通則法第23条第1項第1号に規定する「計算に誤りがあった」のであるから、更正の請求ができる旨主張する。しかしながら、本件事業年度の終了の日においては、当該ソフトウェアは現状有姿のままであり、物理的な解撤等の事実は認められないのであるから、請求人が当該ソフトウェアを利用しなくなったので除却したとするには、その帳簿価額を損金の額にすることを要すると解すべきところ請求人は損金の額に算入していないのであるから、請求人の確定申告に「計算に誤りがあった」という事実は認められない。(平16.5.17東裁(法)平15-293)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150277
- 裁決年月日
- 平成16年4月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203050
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件修正申告書は、調査担当職員の誤った事実認定によるものであるから、錯誤により無効であるので、本件更正請求を認めるべきである旨主張する。しかしながら、本件修正申告書には、客観的に明白かつ重大な錯誤が存在していたとは認められず、特段の事情がある場合には該当しないので、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平16.4.27東裁(諸)平15-277)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150277
- 裁決年月日
- 平成16年4月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、修正申告による増額分の法定申告期限は修正申告時まで延長されたものと解釈し、国税通則法第23条第1項により更正の請求を認めるべきである旨主張する。しかしながら、法定申告期限から1年以上経過した後の修正申告の場合に国税通則法第23条第1項に規定する更正の請求が認められないのは、修正申告の場合には、これに先立つ確定申告書の提出に当たり税額等の計算につき一応検討の機会が与えられており、かつ修正申告書の提出が任意で、提出期限も法定されておらず、その記載内容も十分な検討をした結果に基づいてされたものであることが予想される点に求められる。よって、請求人の主張は独自の見解に基づくものであり採用できない。(平16.4.27東裁(諸)平15-277)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150277
- 裁決年月日
- 平成16年4月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が代表取締役をしている会社とその元従業員との間において成立した合意が民法上の和解として、起訴前の和解と性質上異なるところがないから、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「和解その他の行為」に準ずるものとして本件更正請求が認められるべきである旨主張する。しかしながら、本件合意書は、当事者間で本件合意に至った事項を記載したものであり、起訴前の和解として調書に記載されていないから、確定判決と同一の効力を有するものでないので、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決と同一の効力を有する和解その他の行為」には該当しないことは明らかである。(平16.4.27東裁(諸)平15-277)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平150021
- 裁決年月日
- 平成16年4月23日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、被相続人の債権者から提訴された貸金返還請求事件について、相続人らに本件債務の支払義務がある旨の和解が成立したことから、国税通則法第23条第2項第1号に該当するとして更正の請求書を提出した。これに対して、原処分庁は、請求人らは、本件相続税の申告書の提出前には本件債務の存在を認識し、本件債務を控除すべき債務に含めて当該申告書を提出することは十分に可能であったのであるから、本件和解は国税通則法第23条第2項第1号の「和解」には該当しないとして、更正をすべき理由がない旨の通知処分をした。しかしながら、認定事実からすると、請求人らが本件債務の存在を認識したのは本件相続税の申告書を提出した後であると認められ、本件債務は、本件和解の成立によって相続税法第14条第1項の「確実と認められるもの」に該当することになったと認められる。したがって、本件更正の請求は、国税通則法第23条第2項第1号に基づいた適法なものと解するのが相当であり、本件更正をすべき理由がない旨の通知処分はその全部を取り消すのが相当である。(平16.4.23札裁(諸)平15-21)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平150018
- 裁決年月日
- 平成16年4月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所得税の確定申告書に記載した所得金額は、公庫からの借入れを容易にするため事業所得の金額が過大となっている旨主張する。しかしながら、請求人は当該年分の事業所得の金額の算出の基となる帳簿及び領収書などの原始記録の保存をしておらず、確定申告書に記載された事業所得の金額が過大であるとの確認ができないため、原処分庁が行った更正をすべき理由がない旨の通知処分は適法である。(平16.4.22高裁(所)平15-18)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平150079
- 裁決年月日
- 平成16年4月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.67・696ページ
要旨
○ 請求人らの提出した修正申告書は、Aからの退職手当金の支払が確定し、相続税法第3条第1項第2号の規定に該当することになったこと等を理由として提出されたものであるが、このような場合の修正申告書について更正の請求の期間を延長する旨の特別の規定はなく、請求人らは、相続税の法定申告期限から1年を経過した後に本件更正の請求を行っており、国税通則法第23条第2項又は相続税法第32条の所定の事由に該当するものも認められない。したがって、本件更正の請求は、法定期間経過後にされた不適法なものである。(平16.4.22大裁(諸)平15-79)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150271
- 裁決年月日
- 平成16年4月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、ストック・オプションの行使に係る経済的利益を一時所得とした判決があり、その判決が確定しておらず、今後当該判決に基づき一時所得として課税される可能性がある以上、単に期限徒過を理由として、これを認めないとした本件通知処分は不当である旨主張する。しかしながら、本件更正の請求は明らかに国税通則法第23条第1項に基づく更正の請求期限を徒過した不適法なものであることから、請求人の主張には理由がない。(平16.4.22東裁(所)平15-271)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平150060
- 裁決年月日
- 平成16年3月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 被相続人の遺産の全てを相続した請求人らは、要旨、被相続人とA店との土地の売買に関して、被相続人が損害を被ったとしてA店等を相手とした訴訟(以下「本件訴訟」という。)における和解(以下「本件和解」という。)が、国税通則法第23条2項第1号に規定する「課税標準等に及ぼす和解」に該当する旨主張する。しかし、本件訴訟に基づく本件和解条項をみると、本件和解の結果、被相続人の確定申告書が基礎としている課税標準等について何ら異動は生じていないことは明らかであるから、国税通則法第23条第2項第1号には該当しない。(平16.3.18大裁(所)平15-60)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平150056
- 裁決年月日
- 平成16年3月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、第一判決と第二判決の訴訟内容は、実質的に一体のものであるから、第二判決から2月以内に提出した本件更正の請求は、認められるべきである旨主張する。しかしながら、両判決は、明らかに別個の判決であること、第二判決は、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実に関する訴えについての判決」には該当しないことから、請求人の主張は採用できない。(平16.3.15大裁(諸)平15-56)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平150058
- 裁決年月日
- 平成16年3月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 審査請求人(以下「請求人」という。)は、請求人が勤務する内国法人の親会社である外国法人から付与されたストックオプションの権利行使利益を給与所得として申告した後に、A地方裁判所が別件でストックオプションの権利行使利益を一時所得と判示したこと(以下「別件判決」という。)を理由に行った更正の請求に対して、原処分庁が行った更正すべき理由がない旨の通知処分は不当であり、期限を徒過して行われた更正の請求であっても、原処分庁は、国税通則法第24条の規定により当然に減額更正すべきである旨主張する。しかしながら、請求人の更正の請求は、法定の期限を徒過しており、また、別件判決は、請求人の納税申告等に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実に関する訴えについての判決ではないから、国税通則法第23条第2項第1号に規定する更正の請求の事由には該当せず、その他更正の請求が期限を徒過してなされたことについて、やむを得ない理由の存在も認められない。さらに、別件判決において、課税庁の見解と異なる判断が示されたといっても、同判決はいまだ確定しておらず、また、同種の争いに関する訴訟が多数係属している状況の下においては、直ちに請求人の申告の内容が国税に関する法律の規定に従わないものであると判断すべきではない。したがって、原処分庁がした更正をすべき理由がない旨の通知処分は適法であり正当である。(平16.3.11名裁(所)平15-58)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平150052
- 裁決年月日
- 平成16年3月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、ストックオプションの権利行使利益を給与所得として修正申告した後に、A地方裁判所が別件でストックオプションの権利行使利益を一時所得と判示したことを受けて修正申告により確定した税額が違法に確定しているとして行った更正の請求に対して、原処分庁が行った更正すべき理由がない旨の通知処分は不当であり、仮に期限徒過の更正の請求であっても、原処分庁は違法に確定した税額を是正する義務があり当然に減額更正すべきである旨主張する。しかしながら、本件更正の請求は、その請求期限である法定申告期限から1年経過後に行われ、また、別件判決は国税通則法第23条第2項に規定する後発的事由には当たらないことから、原処分は適法であり正当である。なお、ストックオプションの権利行使利益への課税について、別件判決はいまだ確定しておらず、直ちに本件修正申告の内容が国税に関する法律の規定に従わないものであると判断すべきものとはいえない。(平16.3.1大裁(所)平15-52)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平150015
- 裁決年月日
- 平成16年2月18日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100203050
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、不動産の名義変更の目的が財産保全のためであり、実質は贈与ではなく、贈与税の申告書を提出したことは、国税通則法第23条第2項第3号に規定する「やむを得ない理由」に該当する旨主張する。しかしながら、請求人は、保証債務の履行をした事実のみをもって、不動産の名義変更が贈与に当たらないということはできず、名義変更の動機が財産保全であったとしても、保証債務によって債権者に不動産を取られるよりも、請求人に不動産を贈与して、贈与税の申告と納税を行う方が得策と考え、贈与を原因として名義変更したものとみるのが相当である。また、請求人が贈与により取得した不動産について行った贈与税の申告は、国税通則法施行令第6条第1項に規定するいずれの項目にも該当しないことは明らかである。したがって、この点に関する請求人の主張は採用できない。(平16.2.18熊裁(諸)平15-15)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150179
- 裁決年月日
- 平成16年2月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203050
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、自己が付与を受けたものと全く同一の法人との間の同旨の契約によるストック・オプションの行使に係る経済的利益の所得区分について、給与所得に該当せず一時所得に該当するとの判決があったことは、国税通則法施行令第6条第1項第1号に規定する、「官公署の許可その他の処分が取り消されたこと」に該当するから、請求人には、国税通則法第23条第2項第3号に規定するやむを得ない理由がある旨主張する。しかしながら、当該判決は、請求人の申告に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実のうちに含まれていた行為の効力に影響を及ぼすものではなく、また、そもそも、請求人の申告に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実のうちに含まれていた行為の効力について、官公署の許可その他の処分がなされていたとも認められないから、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平16.2.6東裁(所)平15-179)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150145
- 裁決年月日
- 平成16年1月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人と同一のプランにより付与されたストック・オプションの行使に係る経済的利益は、平成14年11月26日などの東京地方裁判所で言い渡された各判決において、いずれも一時所得であると判示されているので、本件更正の請求が認められなければ不公平となる旨主張する。しかしながら、本件更正の請求は、更正の請求ができる期限を徒過してされた不適法なものであるから、これに対し更正をすべき理由がないとした原処分は相当である。したがって、請求人の主張は採用できない。(平16.1.19東裁(所)平15-145)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平150015
- 裁決年月日
- 平成15年12月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、家畜伝染病予防法に基づく手当金及び疑似患畜とされた家畜の売買代金について、誤って譲渡所得の総収入金額に算入して申告したが、損害賠償金に該当し非課税であることから、本件更正の請求には理由がある旨主張する。しかしながら、これらの金員は、損害賠償金には該当せず非課税所得に当たらないので、国税通則法第23条《更正の請求》第1項に規定する更正をすべき旨の請求をすることができる事実があるとは認められないことから、請求人の主張には理由がない。(平15.12.17札裁(所)平15-15)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平150005
- 裁決年月日
- 平成15年11月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、法人税法第68条の規定の適用に当たり、税法の解釈誤りや集計誤り等による所得税額の控除誤りは、国税通則法第23条第1項第1号の更正の請求の理由に該当する旨主張する。しかしながら、請求人は、確定申告書に所得税額の控除を受けるべき金額を記載し、当該金額を所得金額に加算しており、また、これら以外の所得税額の金額については、租税公課として損金の額に算入していることが認められ、所得税額控除に関する法律の規定に基づき適正に行っている。また、確定申告書に記載することを適用条件とされているものについて、法人税額から控除される所得税額の一部について記載しなかったものであるから、請求人は、その一部について、損金に算入するが税額控除の適用を受けない方法を選択したと解するほかなく、結果的に請求人の意にそわないものであったとしても、国税通則法第23条第1項第1号一の当該申告書の提出により納付すべき税額が過大であるときには該当しない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平15.11.20熊裁(法)平15-5)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平150030
- 裁決年月日
- 平成15年11月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、租税特別措置法(以下「措置法」)第68条の3の2第2項に定める実質的な要件を満たしているのであるから、確定申告書提出後に新事業創出促進法(以下「促進法」)規定の書類を提出した場合にも、更正の請求をすることができる旨主張する。しかしながら、措置法第68条の3の2第2項は、確定申告書に促進法規定の書類の添付がある場合に限り、措置法第68条の3の2第1項の留保金課税不適用規定を適用する旨規定しているから、確定申告書を提出した後に促進法規定の書類を提出したとしても、留保金課税不適用規定は適用されず、また、措置法第68条の3の2第1項を適用しないで計算したとしても法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったことに該当しないから、国税通則法第23条第1項第1号に定める更正の請求の要件に該当せず、請求人の主張に理由はない。(平15.11.18大裁(法)平15-30)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平150006
- 裁決年月日
- 平成15年11月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各修正申告書を提出した後において、①本件各修正申告書は税理士に言われるまま提出したもので無効であること、②売上金額は帳簿書類等に基づいて正確に計上しているから、法人税及び消費税等の確定申告書記載のとおりであるとして、更正の請求をした。ところで、その申告内容が事実に反するものであることの主張、立証は更正の請求をする請求人においてすべきところ、請求人は総勘定元帳の売上金額とレシートの合計額が合うかどうかは分からないし、また、日々の現金の入出金をその都度記載した出納帳、日々の売上を記載した資料は作成していない旨答述し、修正申告の内容が事実に反するものであるとの立証はできず、当審判所において算出した当該事業年度の法人税の所得金額及び当該課税期間の消費税等の課税売上高は、当該事業年度の法人税の修正申告に係る所得金額及び当該課税期間の消費税等の修正申告に係る課税売上高を上回っていることから原処分庁が行った本件通知処分は適法と認められる。(平15.11.12高裁(法・諸)平15-6)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平150026
- 裁決年月日
- 平成15年11月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 国税通則法第23条第2項第1号にいう「判決」とは、申告等に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実についての私法行為又は行政行為上の紛争を解決することを目的とする民事事件の判決を指し、刑事事件の判決はこれに含まれないと解されている。本件判決は犯罪事実の存否、範囲を確定する刑事事件の判決であることから、同法第23条第2項第1号に規定する「判決」に該当しない。(平15.11.12大裁(所)平15-26)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平150012
- 裁決年月日
- 平成15年10月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 本件更正の請求は、国税通則法第23条第1項に規定する期間経過後になされており、本件更正の請求に対する更正をすべき理由がない旨の通知処分は適法である。(平15.10.24広裁(所・諸)平15-12)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平150004
- 裁決年月日
- 平成15年10月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203050
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正をすべき理由がない旨の通知処分(以下「原処分」という。)の取り消しを求め、①更正の請求前に提出した修正申告書(以下「本件修正申告書」という。)が請求人の意思に基づくものではなく、調査担当職員に強要されて提出したものであるから、無効であること、②本件修正申告書は更正があるべきことを予知してされたものではないから、過少申告加算税の賦課決定処分は国税通則法第65条第5項に反し、無効であること、③更正の請求は同法第23条第2項第3号に規定する「その他国税の法定申告期限後に生じた同項第1号及び第2号に類する政令で定めるやむを得ない理由」に該当することから、更正の請求を認めなかった原処分は違法である旨主張する。しかしながら、上記①については、本件修正申告書は適法に提出されたものと認められること、上記②については、当該賦課決定処分の不服申立期間が経過しており、主張自体失当であること、上記③については、国税通則法第23条第1項に規定する更正の請求期限経過後の更正の請求であり、また、同条第2項第3号に規定する「政令で定めるやむを得ない理由」に該当しないから、更正の請求は不適法なものであることから、原処分は適法である。(平15.10.17熊裁(所)平15-4)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平150009
- 裁決年月日
- 平成15年10月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、債務免除益を総収入金額に計上して申告した事業所得及び一時所得の金額について、調停の成立により、従前の債務免除が消滅し、債務として存在するので、更正をすべき正当な理由があることから、更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、本件調停条項によれば、①支払いは有効なものであり、債務の弁済として充当されたこと、②根抵当権の解除が有効なものであることを相互に確認し、③本件債務については、今後、支払の請求をしない旨記載していることを勘案すれば、実質的に本件債務免除通知書により債務免除益を受けた事実に変わりはない。むしろ、本件調停は、請求人から申し立てたもので、かつ、調停申立て及び調停後においても、本件債務の弁済を一切行っていないことから判断すれば、請求人の所得税等の負担の軽減を図る目的で行なったものと認められる。したがって、本件調停調書の内容は、専ら租税を回避する目的とし、その実質において客観的合理性を欠くものであるとみるのが相当であることから、国税通則法第23条、第2項第一号に規定する「判決」には該当せず、請求人の主張は採用することはできない。(平15.10.2仙裁(所)平15-9)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150057
- 裁決年月日
- 平成15年9月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平150002
- 裁決年月日
- 平成15年9月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.66・9ページ
要旨
○ 請求人は、請求人が購入した株式の売主Aが所得税法第59条第1項第2号及び同法施行令第169条の規定を適用してなされた更正処分等に対して提訴した所得税更正処分等取消訴訟の判決が、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」に該当することから、更正をすべき理由がない旨の通知処分は違法であり、取り消すべきである旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第2項第1号の規定の趣旨は、申告等に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実関係について民事上紛争を生じ、判決や和解によってこれと異なる事実が明らかにされたため、申告等に係る課税標準等又は税額が過大になった場合において、更正の請求を認めようとするものであり、ここにいう判決とは、申告等に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実の得喪変更に関する訴訟に係る判決を意味するものと解される。これを本件についてみると、本件判決は、売主Aが提起した所得税更正処分等取消請求事件についてなされた判決であり、本件判決によって、請求人に対する更正処分等に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実そのものを左右するものではないから、同項の規定による更正の請求をすることはできない。したがって、本件更正の請求に対し、更正をすべき理由がないとした原処分は適法であり、請求人の主張には理由がない。(平15.9.5熊裁(法・諸)平15-2)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150050
- 裁決年月日
- 平成15年9月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁は相続税の申告書に納税猶予の適格者証明書を添付しなかった経緯を考慮して納税猶予の規定の適用を認めるべきであるので、本件更正の請求に対してなされた更正をすべき理由がない旨の通知処分は違法又は不当である旨主張する。しかしながら、本件更正の請求が、請求人の相続税に係る更正処分後の「差引税額(納付すべき税額)」を変更するものでないことは、請求人も認めるところ、国税通則法第23条第1項第1号は、更正後の納付すべき税額が過大であるときに更正の請求することができる旨規定していることから、本件更正の請求は、納付すべき税額が過大となっている事実が認められず、更正の請求の要件を充たしていない不適法な更正の請求である。また、相続税の納税猶予は、租税特別措置法第70条の6第1項のとおりであるところ、請求人は、納税猶予の適格者証明書及び担保提供書を相続税の申告書に添付せず、また、これらの書類を法定申告期限までに提出しなかったのであるから、納税猶予の規定を適用する余地がないことは法文上明らかであり、更に、請求人は、当該証明書を法定申告期限後に提出しているところ、当該証明書の法定申告期限後における提出を認めるべき規定はないから、これによって納税猶予の適用の要件欠如の瑕疵が治癒されるものではないので、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平15.9.3東裁(諸)平15-50)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150047
- 裁決年月日
- 平成15年8月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、不動産所得の金額が過大となるから本件更正の請求については、更正すべきである旨主張する。しかしながら、請求人の場合には、確定申告書に記載された還付金の額に相当する税額が過少とはなっていないので、更正をすべき旨の請求をすることはできない。(平15.8.29東裁(所)平15-47)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平150005
- 裁決年月日
- 平成15年7月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.66・19ページ
要旨
○ 社会福祉法人の理事であった請求人は、請求人を被告人とする刑事事件の判決が、請求人が社会福祉法人の施設建設工事費を水増し請求し、県等から補助金を不正に受給したことに対する詐欺等の疑いについての審理を訴因とするものであり、原処分庁が当該補助金の一部を請求人が受領したことについて、賞与と認定したことと繋がるものであるから、当然に国税通則法第23条第2項第1号に規定する判決に該当するので、更正の請求を認めるべきである旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第2項第1号にいう判決とは、申告等に係る課税標準等の計算の基礎となった事実についての私法行為又は行政行為上の紛争を解決することを目的とする民事事件の判決を意味し、犯罪事実の存否範囲を確定するに過ぎない刑事事件の判決はこれに含まれないと解するのが相当であるところ、当該判決は請求人を被告人とする刑事事件の判決であるから、国税通則法第23条第2項第1号に規定する判決には該当しないことは明らかである。したがって、原処分庁が行った更正をすべき理由がない旨の通知処分は適法である。(平15.7.18名裁(所)平15-5)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平150003ほか 5件
- 裁決年月日
- 平成15年7月9日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、平成2年に行った本件持分譲渡契約は有効であり、原告である甲がこれを無効であるとする法的根拠はないのに、請求人は甲の主張どおりの本件和解に至っているから、本件和解は所得税の還付を受けることを目的とした馴れ合い和解であると主張する。本件持分譲渡契約が有効であるか無効であるか、すなわち本件訴訟の判断は、裁判所の専決に属する問題であり当審判所の権限に属さないが、本件訴訟が提訴から和解に至るまで2年余にわたって継続していたこと及びこの間十数回に及ぶ口頭弁論等を重ねていることからみても、本件訴訟において甲が勝訴することも否定できず、また、請求人が和解に応ずることとした経過も自然である。したがって、本件和解は馴れ合いによる和解であるとの原処分庁の主張は採用できない。(平15.7.9沖裁(所)平15-3)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平150017
- 裁決年月日
- 平成15年7月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、債務者との間で成立した訴訟上の和解、すなわち、相続により取得した貸付金が相続開始時には既に弁済されていた旨の和解を基に、国税通則法第23条第2項第1号の規定に基づき、相続税を減額すべきである旨主張する。しかしながら、上記和解の基となった領収証の表記事項は真実を表したものではなく、被相続人が生前に債務者から貸付金の返済を受けた事実は認められない。したがって、上記和解の内容は客観的事実と明らかに異なるもので、その和解の内容は将来に向かって効力を生じるものに過ぎず、過去の事実関係に何らの影響を及ぼすものとは認められないから、請求人の主張は採用できない。(平15.7.5広裁(諸)平15-17)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平140035
- 裁決年月日
- 平成15年6月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203050
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.65・9ページ
要旨
○ 請求人は、保有していた同族会社の出資口の譲渡について、本件売買契約に当たっては、譲受人に新たな課税関係が生じないことが重要な要素となっていたのであるから、重要な要素の錯誤により、当該契約を解除したことが国税通則法第23条第2項に規定する後発的な理由に該当するとして、更正の請求ができる旨主張する。しかしながら、当該契約の要素の錯誤は、①当該契約は口頭で行われ、請求人の主張する事情が売買契約の条件として表示されていたものとは認められないこと、②当該契約の背景には次世代への事業承継及び経営基盤の安定があったものと認められること、③出資口の時価の算定方法に財産評価基本通達に明示されていることから、当該契約を成すに当たっての動機が民法95条の規定により、当該契約の重要な要素として保護しなければならないものとまで解することはできない。そして、当事者の無効確認は、①価額があまりにも低いと贈与税等の問題が起きると認識しながらも財産評価基本通達によって評価をしていないのであるから、近隣の法人及び同業種の法人の株価などを参考に算出して実際の評価の7分の1の価格にしたことは評価方法の不知による個人的判断に基づく計算方法の誤りであって、②譲受人に新たな課税関係が発生しないことが本件売買契約の最重要な関心事であったとするならば不正確であることを自認しながら、著しく低い価額で当該契約を成したのは法の不知であり、③原処分庁からの指摘後に当該契約無効の主張をしていることから、譲受人の贈与税の負担を免れるために行われた親族間における当事者の合意による契約解除であると認めるのが相当である。そうすると、この合意解除は、請求人の個人的、主観的な事由によるものであって、国税通則法施行令第6条第1項第2号に規定する「当該契約成立後生じたやむを得ない事情」には当たらない。したがって、国税通則法第23条第2項第3号に規定する「やむを得ない理由」には該当せず、更正の請求ができる場合には当たらない。(平15.06.20.高裁(所)平14-35)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平140087
- 裁決年月日
- 平成15年6月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の死因贈与による遺産の取得に関し提起された本件訴訟において、請求人が本件死因贈与契約に基づいて取得した遺産の中から本件金員を原告及び利害関係人に分与するとする本件和解が成立したことから、原告らは被相続人から財産分与を受けたことになり、その結果、請求人の課税価格が申告と異なることとなるから、本件和解は、国税通則法第23条第2項第1号に規定する和解に該当する旨主張する。しかしながら、①本件和解条項には、請求人が取得した本件財産に係る相続開始当時の権利関係や、本件金員の支払理由及び法的性格については何ら言及しておらず、また、②原告は、家庭裁判所に財産分与の申立をしておらず、また、利害関係人は、本件財産分与申立事件を取り下げていることから、本件和解の和解条項の解釈として、本件金員を特別縁故者に対する財産分与とみることはできず、さらに、③被相続人から原告への遺贈及び死因贈与契約締結の事実並びにそれをうかがわせる和解文言も認められないから、本件和解の和解条項の解釈として、本件金員を被相続人による遺贈又は死因贈与とみることもできない。そうすると、本件和解の内容は、本件死因贈与契約に基づいて請求人が本件財産を取得したことを否定するものとはいえず、また、特別縁故者に対する財産分与や被相続人による遺贈又は死因贈与を認めるものともいえないのであり、本件金員は、請求人が取得した財産を支払原資とするものではあるものの、本件訴訟及び本件財産分与申立事件における争いを解決するための単なる解決金であると認めるのが相当である。したがって、本件和解は、請求人が本件申告に当たり課税標準等及び税額等の計算の基礎とした事実、すなわち請求人が本件財産を死因贈与契約に基づいて取得したとする事実関係にさかのぼって異動を来すものではないことから、国税通則法第23条第2項第1号に規定する和解には該当しない。(平15.06.20.大裁(諸)平14-87)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平140088
- 裁決年月日
- 平成15年6月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、租税特別措置法(以下「措置法」という。)第68条の3の2第1項の規定に該当する同族会社であり、また、措置法第42条の4の規定にも該当するので、各規定の適用を求めた更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第1項は、納税申告書の提出により納付すべき税額が過大であり、その過大であったことが課税標準額等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったことに基づく場合に更正の請求ができると規定している。したがって、措置法の規定を適用しないで申告したことは、何ら法律の規定に反するものではなく、課税標準額等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったことに該当しないので、後日、措置法の規定を適用し、法人税額を減額すべきであるとする旨の更正の請求は認められない。(平15.06.20.大裁(法)平14-88)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140276
- 裁決年月日
- 平成15年6月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、租税特別措置法第68条の3の2の適用の対象となる同族会社であるにもかかわらず、その適用を誤り、法人税法第67条を適用して納付すべき税額を過大に計算しているから、更正の請求をすることができる旨主張する。しかしながら、請求人の確定申告書には、同条第2項の財務省令で定める書類の添付がないことから、同条第1項を適用することはできず、同条第1項を適用した場合に比べて、納付すべき税額が過大であったとしても、そのことは、国税通則法第23条第1項に規定する「国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこと」に該当しないから、請求人の場合には、更正の請求をすることはできない。(平15.06.20.東裁(法)平14-276)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平140019
- 裁決年月日
- 平成15年6月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続税の申告に係る本件貸付金債権の額が過大であるとの証拠書類を付し本件更正の請求をしたのであるから、国税通則法第23条の更正の請求期限及び同法第70条第2項第1号の更正の期間を経過した後においても、本件更正の請求を認めるべきであると主張する。しかしながら、本件更正の請求は、同法第23条第1項に規定する更正の請求のできる期間を経過した後に提出されたものであり、また、同条第2項に規定する更正の請求ができる事由にも該当しないから、更正の請求ができる期間を経過した後に行なわれた不適法なものである。また、仮に、本件貸付金債権の額が過大であったとしても、同法第70条第2項第1号の規定によれば、原処分庁はその更正に係る国税の法定申告期限から5年を経過した後は更正をすることができないと解される。したがって、いずれの期間をも経過した後に提出された本件更正の請求に対して更正をすべき理由がないとした本件通知処分は、適法である。(平15.06.19.札裁(諸)平14-19)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平140017
- 裁決年月日
- 平成15年5月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国税通則法第23条第1項及び第2項に規定する更正の請求のできる期間を徒過した場合においても、同法第71条第1項第2号の規定により判決が確定した日から3年間更正の請求ができる旨主張する。しかしながら、同号の規定は、課税庁が納付すべき税額を減少させる更正又は賦課決定をすることができる期間を定めたものであって、納税者が更正の請求をすることができる期間の規定を排除して、直接に同号の規定により更正の請求をし得ることを法的に保証したものではないと解するのが相当である。したがって、請求人の主張は採用することができない。(平15.05.30.札裁(所)平14-17)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平140103
- 裁決年月日
- 平成15年5月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、「受取配当等の益金不算入に関する明細書」において「受取配当等の金額」欄に、誤って受取配当金に係る源泉所得税を記載してしまったため、申告に係る所得金額及び法人税額(以下「所得金額等」という。)が過大となっているから、請求人が行った更正の請求に基づき所得金額等を減額する更正処分をすべきである旨主張するが、法人税法第23条第5項は、益金不算入とされる受取配当等の金額は、当該金額として記載された金額を限度とする旨規定しており、請求人の申告に係る所得金額等が、実際の受取配当等の金額により益金不算入額を計算したとした場合の所得金額等に比して多くなっているとしても、このことをもって、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する「課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと」又は「当該計算に誤りがあったこと」に該当するとはいえないのであるから、更正をすべき理由がない旨の通知処分は適法である。(平15.05.27.関裁(法)平14-103)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平140104
- 裁決年月日
- 平成15年5月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国税通則法第23条第2項第1号の「判決」に、民事事件の判決又は刑事事件の判決の区別はありえず、本件不起訴処分は国税通則法第23条第2項第1号のかっこ書に規定する「判決と同一の効力を有する和解その他の行為」に該当することから、本件更正の請求は、同規定に基づく更正の請求をなし得る場合に該当する旨主張する。しかしながら、本件不起訴処分の通知は、刑事訴訟法第260条の規定に基づき、検察官が、告訴人である請求人に対して公訴を提起しない旨を通知したものに過ぎず、本件更正処分は国税通則法第23条第2項第1号に規定する「その申告、更正又は決定に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実に関する訴えについての判決(判決と同一の効力を有する和解その他の行為を含む。)」に当たらないことは明白である。(平15.05.27.関裁(所)平14-104)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平140059
- 裁決年月日
- 平成15年5月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件修正申告書が原処分庁所属の職員による強要等により提出したものであるから無効であり、仮に無効でないとしても、請求人の課税標準額等が確定申告額と同額であるから、当該金額に減額更正すべきである旨主張する。しかしながら、修正申告の無効は更正の請求の事由には当たらず、また、納税者が更正の請求をする場合においては、自ら記載した申告内容に対して更正の請求をする納税者側において、その申告内容が真実に反するものであることを主張立証すべきであり、その主張立証がない限り、税務署長は、その納税者の提出した申告書に記載された所得金額等をそのまま正当なものとして納付すべき税額をその申告どおり確定すれば足りると解するのが相当であるところ、請求人の提出した帳簿等のみでは請求人の主張する課税標準等が正当であることを確認することはできないから、請求人の主張はいずれも採用することができない。(平15.05.19.広裁(所・諸)平14-59)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平140026
- 裁決年月日
- 平成15年4月9日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、増額の更正処分後の更正をすべき理由がない旨の通知処分について、当該増額の更正処分に対する審査請求において主張する税額が請求人の当初申告額を下回るから、当該通知処分を取り消すべきであると主張する。しかしながら、本件審査請求に係る増額の更正処分は適法であり、請求人の納付すべき税額は当初申告額を下回ることにならないから更正をすべき理由がない旨の通知処分は適法である。(平15.04.09.高裁(諸)平14-26)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140210
- 裁決年月日
- 平成15年3月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、同じ買主に同時に譲渡された請求人所有不動産と請求人の代表者らの共有する不動産の売買金額の按分に誤りがあり、買主の承諾を得て、請求人所有不動産の売買金額が減額されたことから、訂正前の売買金額に基づいて計算された所得金額は過大である旨主張する。しかしながら、各売買契約は訂正前の金額で適法に成立し、売買代金の決済、物件の引渡しも完了しており、買主は、自ら保管する契約書を訂正せず、売買代金の変更に伴う売買代金の精算も行っていないこと、また、請求人の代表者以外の共有者は、契約書に訂正印を押しておらず、訂正前の売買金額により所得税の申告を行っていることからみて、買主及び請求人の代表者以外の共有者に売買金額を変更する意思があったとは認められず、代表者が買主に依頼して、単に、請求人及び代表者が保管する契約書の売買金額欄の数字を訂正したにすぎないから、請求人所有不動産の売買金額が減額された事実は認められない。(平15.03.24.東裁(法)平14-210)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平140018
- 裁決年月日
- 平成15年3月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 更正をすべき理由がない旨の通知処分を対象とした審査請求において、請求人は、当審判所に対し、請求人の主張する所得金額を裏付ける帳簿書類を提出したが、申告した内容に過誤があることを理由に更正の請求をする場合には、納税者において申告内容が真実に反するものであることの主張、立証をすべきであるところ、請求人の提出した資料は、請求人の主張する事業所得の金額が真実の所得金額であることを証明するものとしては不十分であるといわざるを得ず、他にそのことを認めるに足りる証拠はないから、請求人の主張には理由がない。(平15.03.12.福裁(所)平14-18)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平140010
- 裁決年月日
- 平成15年2月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 同族会社である請求人は、請求人と請求人の元取締役である個人を当事者として作成した本件公正証書が、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決と同一の効を有する和解その他の行為」に該当する旨主張する。しかしながら、本件公正証書は、請求人と請求人の元取締役の間で保険金の真正な受取人を巡って紛争が生じ、これを解決するために作成されたものとは認められず、また、この件について裁判所が関与した事実も認められないことから、同号に規定する「判決と同一の効力を有する和解その他の行為」には該当しない。(平15.02.24.札裁(法)平14-10)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平140029
- 裁決年月日
- 平成15年1月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、控訴人に機械(以下「本件機械」という。)を賃貸していた(以下「本件賃貸借取引」という。)ところ、被控訴人が控訴人らに対して提起した本件機械等の引渡し等請求事件において、請求人が利害関係人となった訴訟上の和解(以下「本件和解」という。)が成立したが、請求人が取得した本件機械の賃貸料収入と請求人が本件機械を購入することとなったその対価との合計2,000万円を控訴人らが被控訴人に支払う解決金の財源として提供し、請求人が控訴人らの連帯保証人となることに合意して本件和解に応じたのであるから、本件和解により本件機械の所有権が請求人に移転され、本件和解以前には請求人にその所有権がないこととなり、本件賃貸借取引は無効となったのであり、本件和解は国税通則法第23条第2項第1号に規定する課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実に関する訴えについての判決に該当し、本件機械の賃貸借収入の減額を求める本件更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、本件和解の内容は、和解期日における本件機械の所有権が控訴人らにあることを確認するにとどまり、本件和解以前における本件機械の所有権の帰属及び本件賃貸借取引の有効性等について何ら確認するものではないこと、和解調書に記載されていない事項については民事訴訟法第267条に規定する確定判決と同一の効力を認めることはできないことから、本件和解は、従前の権利関係等にさかのぼって異動を来すものではないと認められ、国税通則法第23条第2項第1号に規定する課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実に関する訴えについての判決には該当しない。(平15.01.31.名裁(法・諸)平14-29)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平140055
- 裁決年月日
- 平成15年1月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、確定申告後に所得税法第64条に規定する事実が生じた場合には、同法152条が当該事実の生じた日の翌日から2か月以内に限って、国税通則法第23条第1項による更正の請求をすることができる旨規定しているところ、本件更正の請求がその期限を徒過してなされたものであるから、適法な更正の請求ではない旨主張する。しかしながら、いわゆる後発的事由による更正の請求を規定する国税通則法第23条第2項は、同条第1項の期限内であれば同項による更正の請求が認められる旨規定していることからすると、同様に後発的事由を規定する所得税法第152条の場合も、国税通則法第23条第1項の期限内、すなわち法定申告期限から1年以内であれば、同項による更正の請求が認められると解されるので、請求人の主張のとおり本件更正の請求は、期限内の適法な更正の請求である。(平15.01.30.関裁(所)平14-55)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平140038
- 裁決年月日
- 平成15年1月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続により承継した保証債務について、相続税の申告後に債権者との間でなした裁判上の和解により、履行すべきこととなったことから、当該債務を相続財産から控除すべきであるとしてなした更正の請求が認められるべきである旨主張する。しかしながら、保証債務を被相続人の債務として控除できる場合において、相続税の課税価格に算入すべき価額として、相続財産から控除されるべき債務の額は、被相続人の保証債務に係る負担分のみであって(なお、他の連帯保証人が相続開始時に弁済不能の状態にあった場合には、控除されるべき債務の額が増加することはあり得るが、本件訴訟でその点が争われたわけでも、本件和解によりこの点が確定されたわけでもない。)、現実に誰が債権者に対し、履行するかという点は相続税の計算基礎事実に影響を及ぼすものではなく、本件訴訟で他の連帯保証人との負担分が争われたわけでも、本件和解によりこの点が確定されたわけでもない。また、主たる債務者であるA社が、弁済不能の状態にあったという点が、本件訴訟で争われたわけでも、本件和解によりこの点が確定されたわけでもないから、本件和解は、相続税の計算基礎事実を変更させたものとはいえない。したがって、更正すべき理由がない旨の通知処分は適法である。(平15.01.20.広裁(諸)平14-38)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140144
- 裁決年月日
- 平成15年1月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、必要経費が収入金額以上にかかったため、事業所得の金額は零円であり、更正の請求には理由があるから、更正をすべき理由がない旨の通知処分を取り消すべきである旨主張する。しかしながら、更正の請求をする場合には、更正の請求をしようとする者が、申告した内容が事実に反することにつき、主張立証すべきであると解されるところ、請求人は、更正請求の調査の際に、本件更正の請求を正当とする証拠資料等を一切提示せず、また、当審判所に対しても、証拠資料等を一切提出しなかった。したがって、請求人は、本件更正の請求が正当であることを立証しているとは認められないことから、請求人の主張は採用することはできず、原処分は適法である。(平15.01.16.東裁(所)平14-144)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平140005
- 裁決年月日
- 平成14年12月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が理事長を務めていた社会福祉法人が補助金等を市に返還したことが、所得税法第152条の後発的事由に該当する旨主張するが、請求人が雑所得として修正申告をした金額の基礎となった事実は、請求人が建設会社に当該社会福祉法人の施設建設を水増し契約により請負わせ、工事代金の一部を請求人の借入金の返済としたことであるから、同法施行令第274条1号及び2号のいずれの要件にも該当せず、更正をすべき理由がない旨の通知処分は適法である。(平14.12.19.札裁(所)平14-5)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140102ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成14年11月29日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、本件遺産分割事件の審判は本件不動産の売却代金の配分を決定したものであり、本件不動産の相続割合を決定したものではないから、国税通則法第23条第2項第1号の規定に該当しない旨主張するが、本件譲渡の時期において、本件不動産の本件各相続人の持分は本件遺産分割協議書の相続分で成立していたところ、本件遺産分割事件の審判により本件不動産の持分を法定相続分とする決定がなされたことから、本件遺産分割事件は、本件各相続人の相続分の変更を決定したものと解するのが相当である。また、本件遺産分割事件の第一の問題は本件譲渡代金の多寡であると解され、本件遺産分割事件の決定は、請求人に帰属するとした売却代金について、その一部が他に帰属するとして、その売却代金の減額を決定したものであり、同号に規定する更正の請求と認めるのが相当であるから、本件通知処分はその全部を取り消すべきである。(平14.11.29.東裁(所)平14-102)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140077
- 裁決年月日
- 平成14年10月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、土地及び建物の譲渡に係る譲渡所得の金額の計算上、建物建築後の土盛り費用、塀の設置費用及び公共下水道の受益者負担金等を取得費又は譲渡に要した費用の額として控除すべきである旨主張する。しかしながら、本件は、請求人の修正申告により確定した譲渡所得の金額が経費の算入もれにより過大であったとしてなされた更正の請求に基づくものであることからすれば、請求人はその修正申告が真実に反するものであることを、合理的に裏付ける程度の立証をしなければならないものと解されるところ、本件各経費を認定するに足りる証拠が提出されず、また当審判所の調査によってもその存否が確認できないことから請求人の主張する経費は、これを存在しないものとして扱うほかないというべきである。(平14.10.31.東裁(所)平14-77)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平140030
- 裁決年月日
- 平成14年10月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁は請求人が保存する事業に係る売上金額及び必要経費の額を記載したノート及び領収書を十分調査していない旨主張し、当審判所に①各年分の売上げや必要経費を記載したと思われるノートの写し及び②各年分の必要経費と思われる領収書等を提出した。しかしながら、請求人が提出したノート及び領収書を検討すると、①ノートからは、請求人が主張する事業所得の金額が確認できないこと、②ノートには請求日も支払日も記載がなく、支払の事実を確認することができないこと、③工事原価に対応する売上げが計上されていないもの及び工事原価が重複して計上されているものがあり、その記載内容に誤りがあること、④工事原価に係る請求書等が提出されていないため、工事原価がいずれの売上げに対応するものか確認することができないことなど、ノートの記載内容は、不正確で信ぴょう性に欠けることが認められる。また、①提出された領収書等は全体の一部に過ぎず、その支払の事実を確認できないこと及び②支払先の氏名や金額のみを記入したメモでは、支払の事実を確認することができず、事業との関連性が明らかにならないことが認められる。そうすると、請求人の提出した書類は、事業所得の金額の正当性を証明するに充分ではない上、請求人は、補足資料等の提出や説明をせず、当審判所において、請求人がノートに基づいて算出したと主張する事業所得の金額が正当であることを確認することができないから、この点に関する請求人の主張は採用できない。(平14.10.30.大裁(所)平14-30)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平140024
- 裁決年月日
- 平成14年10月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、租税特別措置法第68条の3の2(以下「本件規定」という。)第1項に該当する同族会社であるから、本件規定の適用を求める更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第1項に規定する更正の請求ができる場合とは、納税申告書の提出により確定している納付すべき税額が過大であり、かつ当該過大であることが課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったことに基づいている場合をいうものであるから、本件規定のように、所定の書類添付など一定の手続等を条件に所得金額又は税額を減免すべきものとされているものについて、本件規定を適用しないで申告したこと自体は何ら法律の規定に反するものではないことから、当該手続等をしなかった者が、後日、その特例の適用を求めるため更正の請求をすることはできないと解すべきである。(平14.10.04.大裁(法)平14-24)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平140019
- 裁決年月日
- 平成14年10月2日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.64・001ページ
要旨
○ 請求人は、申告に当たり、本件農地は賃借権の負担がない自用地であるとの事実を前提としたが、本件判決によって、本件農地に第三者の賃借権の時効取得が認定されたことにより、本件相続開始日において本件農地に賃借権の負担があったという異なる事実が確定したことになる(民法第144条)から、国税通則法第23条第2項第1号が適用されるべきである旨主張するところ、課税上、民法第144条の規定は適用されないため、本判決により、と申告の基礎としたところと異なる事実が確定したことにはならないが、本件判決によって、本件相続開始時において、本件農地にその賃借権に係る取得時効が完成していたという申告の基礎としたところと異なる事実が確定したといえるため、この意味において、国税通則法第23条第2項第1号に該当するということができる。(平14.10.02.大裁(諸)平14-19)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平140005
- 裁決年月日
- 平成14年9月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、被相続人の相続財産として本件各土地の3分の2の持分を申告すべきところを誤って、本件各土地の全部を相続財産として申告したことについて、原処分庁にこの事情を説明して課税の取消しを申し出たことを本件更正の請求の適法性の判断において考慮すべきである旨主張する。ところで、申告納税方式においては、申告によって納付すべき税額が確定し、その申告に過誤があるときは、国税通則法第23条第1項の規定により、法定申告期限から1年以内に更正の請求をすることによってのみ、当初の申告の是正を求めることができ、適法な更正の請求の手続を経ていない場合は、申告書の記載内容の過誤が客観的に明白かつ重大な錯誤に基づくもので、法所定の方法以外にその是正を許さなければ納税者の利益を著しく害すると認められるような特段の事情が認められない限り、その是正はできないのであるから、本件において、請求人らは特段の事情を主張することもなく、また、適法な更正の請求の手続を経ていない以上、申告の過誤の是正ができないとしてもやむを得ないので、この点に関する請求人らの主張は採用できない。(平14.09.25.高裁(諸)平14-5)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平140019
- 裁決年月日
- 平成14年9月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203070
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件更正の請求において、課税標準及び税額を確定申告額に戻し、改めて調査をして、所得税法第155条第2項の規定に基づいて更正通知書に更正の理由を附記して更正するように求めたにもかかわらず、原処分ではこの請求内容に係る説示は全く示していないこと、また、原処分に附記された理由は納税申告書に修正申告書が含まれないという誤った法理であることから、原処分は違法である旨主張する。しかしながら、更正をすべき理由がない旨の通知処分に理由を附記することは法律上要求されておらず、また、原処分に係る通知書に附記された理由には、請求人が主張するような記載はなく、当初申告額への更正をすべき理由がない旨記載されており、請求人の主張は採用できない。(平14.09.25.広裁(所)平14-19)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平140019
- 裁決年月日
- 平成14年9月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203060
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/6請求手続
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分は国税通則法第23条第4項に規定する調査が不作為となっている違法処分である旨主張するが、更正の請求の調査手続において、納税者から申告内容が真実に反するとの具体的な主張、立証がない限り、税務署長は納税者の真実の所得金額等まで調査・確定することを要せず、納税者の提出した申告書に記載された所得金額等をそのまま正当なものとして、納付すべき税額をその申告どおり確定すれば足りると解するのが相当であるところ、請求人は何ら具体的な主張、立証をせず、一方、調査担当者は、請求人の帳簿等を調査している事実が認められることから、請求人の主張には理由がない。(平14.09.25.広裁(所)平14-19)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140046
- 裁決年月日
- 平成14年9月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、確定申告書に記載した給与所得の金額及び分離長期譲渡所得の金額はいずれも発生しておらず、請求人が誤って申告したものであり、また、確定申告をした後に所得がないことを知ったということが後発的事由であるから、更正の請求を認めるべきである旨主張する。しかしながら、本件更正の請求は、国税通則法第23条第1項に規定する更正の請求のできる期限を経過した後にされた不適法なものであり、また、請求人が主張する事由は同条第2項及び同法施行令第6条第1項に規定するいずれの事由にも該当せず、他に更正の請求をすることができる場合にも該当しないから、本件更正の請求に対する更正をすべき理由がない旨の通知処分は適法である。(平14.09.20.東裁(所)平14-46)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140027
- 裁決年月日
- 平成14年8月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正をすべき理由がない旨の本件通知処分の取消しを求めているが、本件更正の請求は期限を経過した後になされているから不適法なものである。なお、本件確定申告は、租税特別措置法第8条の6第1項の規定を適用した適法な申告にほかならず、また、その計算に誤りがあるとは認められず、少額配当所得の金額を含めずに確定申告をしていたことを理由として更正の請求をすることはできない。(平14.08.23.東裁(所)平14-27)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平130031
- 裁決年月日
- 平成14年6月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.63・674ページ
要旨
○ 請求人は、消費税法第60条第4項の規定の適用につき、本件繰入金については、更正の請求書に添付した予算書等によりその使途を明らかにすることができ、本件繰入金の金額が課税仕入れ等に係る特定収入となるから、本件申告書において、本件繰入金の一部を使途不特定の特定収入としていたことは本件繰入金の使途の特定を誤ったものであり、原処分庁は本件更正の請求を認めるべきである旨主張する。しかしながら、本件申告書及び本件更正の請求書に添付された書類は、(1)本件課税期間の請求人の支出が、課税仕入れに係る支払対価の額に係る支出とそれ以外のものに係る支出に区分されていないものであること及び(2)その財源が国庫補助金及び本件繰入金並びに町債に区分されておらずこれらの収入の使途が特定されていないものであることから、消費税法施行令第75条第1項第6号イ及びロに規定する本件収入の使途を明らかにした文書並びに消費税基本通達16−2−2に定める本件収入の使途を明らかにした文書には該当しないと認められるので、請求人の主張には理由がない。したがって、更正の理由がないとした本件通知処分は、適法である。(平14. 6.27仙裁(諸)平13-31)裁決事例集NO63・674ページ
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平130044
- 裁決年月日
- 平成14年6月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203990
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、修正申告の基となった仕入金額には、Aらの仕入れに係るものが含まれている旨主張する。しかしながら、請求人は、当審判所に対して帳簿書類等は現存しない旨答述し、帳簿書類等を提出せず、また、Aらの仕入れが請求人とは全く無関係であるとの証拠資料も提出しないことから、請求人は、自らの主張する更正の請求額が正当であることの立証を果たしているとは認められない。なお、Aらは、これらの仕入れは自分のものであるとして修正申告等をしているが、当該修正申告書等の内容を証する帳簿書類等が存在しない以上、当審判所においては、Aらが修正申告等をしたことをもって、更正の請求額が正当であると認めることはできない。(平14. 6.27福裁(所・諸)平13-44)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平130028ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成14年6月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203060
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/6請求手続
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人の行った更正の請求は、国税通則法第23条第3項に規定する、「更正の請求書にはその請求に係る更正後の課税標準等又は税額等を記載しなければならない」旨の要件を欠いた不適法なものであるから、更正をすべき理由がない旨の本件通知処分は適法である。(平14. 6.26金裁(諸)平13-28)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平130101
- 裁決年月日
- 平成14年6月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、租税特別措置法第37条の2第2項に規定する修正申告書が、同条の2第4項の規定により期限内申告書とみなされることから、当該修正申告書の提出期限から1年以内であれば、国税通則法第23条第1項に基づく更正の請求ができる旨主張する。しかしながら、本件更正の請求の理由とするところは、所得税法第64条第2項に規定する保証債務の履行に伴う求償権の行使不能の事実が確定申告期限後に生じたとするものであり、租税特別措置法第37条の2第2項の規定に基づく修正申告において買換資産の取得価額等に誤りがあったことを理由とするものではないから、同条の2第4項で準用する同法第33条の5第3項の適用はない。したがって、本件更正の請求は期限を徒過してなされた不適法なものである。(平14. 6.12大裁(所)平13-101)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平130265
- 裁決年月日
- 平成14年6月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件更正の請求に対する更正をすべき理由がない旨の本件通知処分は違法である旨主張する。しかしながら、本件更正の請求は、国税通則法第23条第1項に規定する更正の請求をすることができる期限の経過後になされており、他の更正の請求をすることができるととする規定に該当するとも認められず不適法なものであって、本件通知処分に違法はない。(平14. 6.10東裁(諸)平13-265)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平130081
- 裁決年月日
- 平成14年5月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、譲渡損失の金額が計上漏れであるとして、国税通則法第23条第1項に規定する更正の請求の期限の経過後にした更正の請求に対して、原処分庁がした更正の理由がない旨の通知処分について原処分庁が異議調査の過程で譲渡損失の金額が計上漏れであることを確認しているのであるから、同法第24条及び同法第70条第2項第1号の規定により、減額更正すべきである旨主張する。しかしながら、(1)国税通則法第24条は職権により課税標準等又は税額等を変更する権能を課税庁に与えたものであって、納税者が更正処分を求める申請権を有すると解するべきでないこと、(2)同法第70条第2項第1号の規定は、課税庁が納付すべき税額を減少させる更正又は賦課決定をすることのできる期間を定めたものであって、納税者が直接に当該規定の適用を請求し得ることを法的に保障したものではないと解されることから、原処分庁が更正を義務付けられるものではないとするのが相当であり、請求人の主張は採用することはできない。(平14. 5.27名裁(所)平13-81)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平130079
- 裁決年月日
- 平成14年4月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、「本件建物は請求人に帰属しない。」とする本件判決が、国税通則法第23条第2項第1号に規定する判決に該当する旨主張する。しかしながら、本件訴訟において、被告である請求人は口頭弁論期日に出頭せず、原告の主張事実に対しても「すべて認める」との認否を記載した答弁書を提出したのみで、当事者として当然なすべき攻撃防御の手段を行使せず、また、本件訴訟の提起に至る経緯をも併せ勘案すると、本件判決は、原告の相続税の納税猶予の期限の確定を免れるための当事者間の馴れ合いによる訴訟によって取得されたものと認められ、その実質において客観的、合理的根拠を欠くものと認められる。したがって、本件判決は、その確定判決として有する効力のいかんにかかわらず、国税通則法第23条第2項第1号に規定する判決には該当しない。(平14. 4.12大裁(法)平13-79)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平130219
- 裁決年月日
- 平成14年4月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203060
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/6請求手続
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、土地の取得に当たり、売主に支払った購入代金の一部を売主から返還されたが、実際の返還金額より過大に修正申告をしたのは、売主にだまされ脅されたためであるとして、本件更正の請求には理由がある旨主張する。しかしながら、所得金額を過大に申告したとして更正の請求をする場合には、更正の請求をしようとする者が、申告内容につき真実に反するものであることを立証すべきであるところ、請求人の提出資料等によっても修正申告の内容が真実の反するものであると認められないから、本件更正の請求には理由がないとした本件通知処分は適法である。(平14. 4.11東裁(法)平13-219)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平130075
- 裁決年月日
- 平成14年4月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の代表者であった者(以下「原告」という。)から譲渡されたとして申告した本件建物につき、原告から提起された所有権確認訴訟(以下「本件訴訟」)という。)において、「本件建物の所有権は原告にある」旨確認した本件判決が、本件建物の請求人への譲渡の事実はなかった旨を確認したものであるとして、国税通則法第23条第2項第1号に規定する判決に該当する旨主張する。しかしながら、本件訴訟において、被告である請求人は原告の主張事実に対して「不知」との認否を行うのみで、当事者として当然なすべき攻撃防御の手段を行使せず、また、本件訴訟の提起に至る経緯をも併せ勘案すると、本件判決は、原告の相続税の納税猶予の期限の確定を免れるための当事者間の馴れ合いによる訴訟によって取得されたものと認められ、その確定判決として有する効力のいかんにかかわらず、その実質において客観的、合理的根拠を欠くものとして、同号に規定する判決には該当しない。(平14. 4.10大裁(法)平13-75)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平130021
- 裁決年月日
- 平成14年4月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件土地の売買契約の無効確認請求訴訟の判決内容にあるとおり、平成元年分の所得税に係る譲渡所得の基因となった本件土地の売買からは一切の経済的利益を得ていないことを理由に更正の請求が認められるべきである旨主張するが、更正の請求は、(1)平成元年分の所得税の法定申告期限から1年以上経過して提出されていること、(2)当該判決は、本件土地の売買契約は有効に成立している旨判示していることから、請求人の平成元年分の所得税の確定申告に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎としたところと異なることとなるものではないこと、(3)課税庁において請求人が申告した平成元年分の譲渡所得を他の者に帰属するとして当該他の者に更正等をした事実もないこと、(4)本件土地の売買契約が解除等された事実もないこと、(5)その他更正の請求を適法と認めるに足る証拠がないことから、更正の請求は国税通則法第23条の適用要件を欠く不適法なものである。(平14. 4. 2.金裁(所)平13-21)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平130058
- 裁決年月日
- 平成14年3月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 本件更正の請求は、国税通則法第23条第1項の規定に基づく請求であると認められ、法定申告期限から1年以内になさなければならないが、その期間経過後に行われたものであるから、不適法なものといわざるを得ない。(平14. 3.11大裁(諸)平13-58)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平130129
- 裁決年月日
- 平成14年1月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、判決により、贈与証書に記載された財産が当該贈与証書に記載された日に贈与があったとされ、相続財産ではないことが確定したので、当該判決は国税通則法第23条第2項第1号に当該するから、更正の請求は認められるべきである旨主張するが、(1)当該判決は贈与を原因とする所有権移転登記手続をすることのみを命じたものであること、(2)当該贈与証書は相続開始日前に作成されたものであり、請求人らは当初申告の際贈与証書に記載された財産の大部分を相続財産から除外して申告していることからすれば、相続開始日においてその存在を認識していると認められることから、申告時には予想し得なかった事態が後発的に生じたものとは言い難く、課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実に関する訴えには該当しないから、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」には当たらない。(平14. 1.24東裁(諸)平13-129)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平130037ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成14年1月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、遺言執行者が換価した土地の譲渡所得について、当該土地の登記簿上の持分に従って申告したが、本件相続登記は、遺言執行者が相続人の同意もなく独断で行ってものであって適正なものとは認められず、遺産分割が確定していない不確定な状況での申告であったところ、その後、調停の成立により各人への分配金が確定したものであるから、確定した金額を基に譲渡所得を計算すべきであり、過大となった税金の還付を求める更正の請求を認めるべきである旨主張する。しかしながら、本件相続登記には誤りは認められず、譲渡所得の申告は適正に行われている。また、申告後の本件調停は、遺言執行者からの申し立てにより、共同相続人間で遺産の範囲及びその帰属について合意したもので、新たな権利関係を確定させたものと認めるのが相当であり、譲渡時における請求人持分が民法上の相続分であるとの事実までさかのぼって変更するものではなく、国税通則法第23条第2項に規定する更正の請求ができる場合に該当せず、原処分庁が行った更正の請求に対する更正をすべき理由がない旨の通知処分は適法である。(平14. 1.23名裁(所)平13-37)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平130043
- 裁決年月日
- 平成13年12月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203050
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 1請求人は、租税特別措置法第31条の2に規定する特例を受けられることが本件売買契約の必須条件であったとして、本件特例が適用されなかったためになされた本件合意解除は、通則法施行令第6条第1項第2号に規定する「契約の成立後生じたやむを得ない事情」に該当する旨主張する。しかしながら、本件特例を受けられるということは、譲渡人である請求人の主観的な見込みにすぎず、請求人が本件特例を受けられなかったことは、主観的な見込み違いであって、「契約の成立後生じたやむを得ない事情」に該当しないというべきであるし、また、一定期間内に優良住宅地等のための譲渡となることを譲渡契約の条件としていたことを理由に、当該条件の不成就により当該契約は解除されたとして、更正の請求を認めることは、本件特例の枠組みと矛盾するものと解される。2請求人は、譲渡先である建設会社が、当初立案した分譲計画により本件売買契約を行ったところ、当初の分譲計画に目算誤りがあったため、本件売買契約書第7条及び第12条の規定に基づき本件合意解除に至ったのであるから、本件合意解除は、通則法施行令第6条第1項第2号に規定する「契約の成立後生じたやむを得ない事情」に該当する旨主張する。しかしながら、本件合意解除は、解除権の行使をされるような状況下においてなされたものとは認められず、また、譲渡先の建設会社は、工事の進ちょくの遅れと事業としての採算性の適否を認識しながらも本件売買契約を前提とした営業活動を続けており、さらに、本件特例の適用についてみれば、期間の延長に関する承認申請を請求人にしてもらうことで、本件合意解除を回避することが可能であったはずであることからみると、本件合意解除に当たって、やむを得ないと認められる客観的事情があったとは認められない。(平13.12.21関裁(所)平13-43)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平130017
- 裁決年月日
- 平成13年12月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が取締役を務め、同人からの委託業務だけを処理する同族法人に対して支払った業務委託手数料から、所得税法第157条の規定を適用により原処分庁が業務委託手数料を減額した部分には、役員報酬に相当する金額が含まれていることとなり、当該役員報酬は実質的に事業所得として課税されているから、給与所得として申告している役員報酬は重複課税となっており、平成8年分の給与所得を減額すべきである旨主張する。しかしながら、請求人に支払われた役員報酬は、請求人の当該法人の取締役としての役務の提供の対価であり、その原資のいかんに直接左右されるものではなく独立して存在する、所得税法第28条第1項に規定する給与所得であって、事業所得とは所得の発生根拠を異にする別個のものであるから、役員報酬に対して事業所得と給与所得の重複課税となっているとは認められない。(平13.12.13広裁(所)平13-17)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平130007
- 裁決年月日
- 平成13年11月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成10年分の所得税が更正の請求により減額更正された事情は、国税通則法第23条第2項第1号の「その他の行為」に該当するので、平成9年分の所得税の更正の請求は期限徒過ではない旨主張するが、本件更正の請求は、国税通則法第23条第1項に規定する期間経過後にされており、また、請求人が減価償却費の計算を誤った事は、申告の際の計算の基礎となった事実が判決等により異動を生じたものではなく、平成10年分の所得税が減額更正された事情も「その他の行為」に当たらず、国税通則法第23条第2項第1号にも該当しないことから、請求人の主張は採用できない。(平13.11. 9.熊裁(所)平13-7)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平130004
- 裁決年月日
- 平成13年10月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 少額配当を有する居住者は、措置法第8条の6第1項の規定により、少額配当に係る配当所得の金額を除外したところにより総所得金額を計算して確定申告をすることができることとされており、少額配当を総所得金額に含めて確定申告するか、あるいは除外して確定申告するかは、その少額配当を有する者の選択に委ねられるていると解されている。そうすると、請求人が本件配当所得を確認できずに本件申告書を提出したものであったとしても、確定申告は納税者の判断と責任においてなされるべきものであり、少額配当を総所得金額に含めないところで確定申告書を提出している場合の当該申告書は、同項の規定を適用して提出したものとして取り扱われるのが相当であるから、本件申告書は、本件配当所得を除外したところにより提出されたものとして取り扱われることとなる。したがって、原処分庁が、本件配当所得を除外したところで確定申告をすることを選択したものと認定したことについて、事実を誤認しているとする請求人の主張には理由がない。また、本件申告書は、既に措置法第8条の6第1項の規定を適用して提出されたものと取り扱われるのであるから、本件更正の請求の期限まで同項の規定の選択権を保留することができるとする請求人の主張には理由がない。(平13.10.30札裁(所)平13-4)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平130039ほか 2件
- 裁決年月日
- 平成13年9月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件土地の貸借関係は、民法に定める賃貸借に該当し、本件借地権の存在も、事実審の最高の判断である控訴審で確認されており、また、本件調停も、別訴事件を前提とした本件最高裁判決までの経緯を踏まえて応じたものであり、租税回避を目的としたものではないことから、本件調停は、国税通則法第23条第2項第1号に規定する判決等に該当する旨主張する。しかしながら、(1)請求人が地代として支払っていたとする金額は、同人の生活費の支払と区別がつかず、また、賃料としての実質的な負担額が本件土地の固定資産税額を超えていないこと、(2)本件被相続人から請求人に対し、本件借地権が贈与された事実がないこと、(3)本件土地の貸借関係は、親族間における愛情等の特殊なきずなによって結ばれ、その基礎の上に成立したものであり、本件被相続人と請求人との間に何ら利害関係の対立がないことから、本件土地の貸借関係の経済実質は、使用貸借であると認められるので、使用貸借である本件土地を賃貸借であるとした本件調停は、国税通則法第23条第2項第1号に規定する判決等に該当しない。(平13. 9. 5.東裁(諸)平13-39)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平130040
- 裁決年月日
- 平成13年9月5日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100203060
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/6請求手続
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、国税通則令第6条第2項において、更正の請求をしようとする者は、その事実を証明する書類を添付する旨規定しているが、本件遺産分割協議書及び本件和解調書は、いずれも原処分庁には全く提示又は提出されておらず、更正の請求の手続として不備なものであるから、遺留分の減殺の請求に係る代償分割金の部分については、更正をすべき理由がない旨主張する。なお、本件遺産分割協議書は、その記載内容だけでは請求内容が確認できず、本件和解調書についても、原処分庁の調査が及んだものではない旨主張する。しかしながら、国税通則令第6条第2項に規定する「事実を証明する書類」の添付は更正請求の方式と解すべきではなく、この添付のない更正の請求であってもそれを理由に請求を却下することはできないと解すべきであるので、原処分庁が当該書類の提出がなかったとして実質的に却下した本件通知処分は違法であるので、当該代償分割金の授受に係る部分については、本件更正の請求を認めるのが相当である。(平13. 9. 5.東裁(諸)平13-40)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平130007
- 裁決年月日
- 平成13年8月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が提出した各修正申告書には重大かつ明白な瑕疵があり、原処分庁はこのことを認識した上で本件嘆願書の提出を要求したのであるにもかかわらず、これを無視した一方的減額更正処分しか行わなかったなどとして、本件各更正の請求に対してされた更正をすべき理由がない旨の通知処分の取消しを求めているが、請求人の主張する事由の有無について判断するまでもなく、本件各更正の請求は、更正の請求の期間を経過した後にされた不適法なものであるから、原処分庁が、行った本件各通知処分は適法かつ相当である。(平13. 8.30関裁(所・諸)平13-7)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平130012
- 裁決年月日
- 平成13年8月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、遺言により遺贈された賃貸不動産の持分の一部が、遺留分減殺に基づく合意により他の相続人に移転することとなったことから、本件不動産から生じる果実である不動産所得については、本件合意による持分割合により相続開始時に遡及して課税されるべきであり、国税通則法23条2項1号の更正の請求が認められるべきである旨主張する。しかしながら、遺贈が既に履行され、受遺者が遺贈財産とともに当該財産から生じた果実を支配管理し、当該果実による経済的成果を現実に享受している場合には、当該果実は受遺者の収入金額を構成するものであり、国税通則法第23条第2項第1号に規定する判決等において、遺贈財産から生ずる果実として民法第1036条に基づく返還が確定したときに限り、同号の規定に基づく更正の請求ができると解されるところ、当審判所の調査の結果によれば、本件不動産の管理は、実際には相続後も受遺者である請求人が行っており、本件収益についても請求人が享受していることが認められるのであり、かつ、本件合意に係る合意書には、本件収益の返還に関する記載は認められず、減殺請求者らに本件収益の分配も行われていない。また、本件合意は国税通則法23条1項に規定する判決等に当たらないのであるから、請求人の主張には理由がない。(平13. 8.13東裁(所)平13-12)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平130003
- 裁決年月日
- 平成13年7月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、(1)遺留分権利者による遺留分減殺請求の意思表示がされても、遺言による相続分等の指定は修正されず、(2)遺産分割手続により個別的な帰属が確定した場合には、民法第909条の規定により遺産共有中の収益については、相続開始のときに遡って確定した持分により各人に帰属するから、貸宅地の所有権が変動すれば果実である収益の権利関係にも当然に影響を及ぼすとして、更正の請求事由に該当する旨主張するが、遺贈に対して遺留分権利者が減殺請求権を行使した場合には、遺贈は遺留分を侵害する限度において失効し、遺贈財産は遺留分を侵害する限度で当然に減殺請求をした遺留分権利者に帰属すると解される。したがって、遺留分権利者が減殺請求権を行使した場合には、遺贈財産は、減殺請求権を行使した遺留分権利者を含めた共有状態になると解される。しかしながら、遺贈財産の共有状態は、実体的には、抽象的・過渡的性格を強く有するものと解される。そして、遺贈がすでに履行され、受遺者が遺贈財産とともに当該財産から生じた果実を支配管理し、当該果実による経済的成果を現実に享受している場合には、当該果実は受遺者の収入金額を構成するが、当審判所の調査によれば、被相続人の遺贈はすでに履行され、本件貸宅地からの地代収入は、受遺者が収受していることが認められるのであり、かつ、本件調停に係る調停条項には、本件貸宅地の収益の返還に関する記載は認められないから、請求人らの主張には理由がなく、更正の請求事由には該当しない。(平13. 7.23東裁(所)平13-3)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平130003
- 裁決年月日
- 平成13年7月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203990
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、国税不服審判所裁決及び○○地裁判決においては、更正の請求を認める教示がされている旨主張するが、当該裁決及び当該判決は、未分割の相続財産に関する事件であるが、分割後の措置につき、一般論を付言したもので、具体的な調停条項中に賃料に関する定めのない本件を同一に論ずることができないから、請求人らの主張を認めることはできない。(平13. 7.23東裁(所)平13-3)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平130003
- 裁決年月日
- 平成13年7月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203990
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、原処分庁が、相続税については遺留分減殺請求による更正の請求を認め、所得税については更正の請求を認めないという考え方に疑問がある旨主張するが、相続税法第32条第3号は、自己が取得した相続財産であるとして相続税の申告をしていた財産の一部が、遺留分減殺請求によって、遺留分減殺請求をした者に帰属することが確定したことにより、自己の相続税の課税価格及び相続税額が過大となった場合に更正の請求の機会を与えようとする規定であり、また、所得税法には相続税法と同様の更正の請求を認める規定もないことから、請求人らの主張を認めることはできない。(平13. 7.23東裁(所)平13-3)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平120006
- 裁決年月日
- 平成13年6月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 業種
- 靴・履物小売業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、代表者から請求人に対して行われた贈与について、代表者の税法不知という錯誤に基づくもので、その錯誤はが請求人に了知されており、私法上当該契約は無効とされるから、その経済的成果を返還すれば更正の請求は認められると主張する。しかしながら、請求人の更正の請求は、法定申告期限から1年以内に適法に行われているが、その請求が認められるか否かは各税法の規定に照らして判断することになるため、請求人の主張は採用することができない。(平13.6.29沖裁(法)平12−6)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平120197
- 裁決年月日
- 平成13年6月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.61・1ページ
要旨
○ 請求人(破産管財人)は、破産前の法人を介して会員権を購入した会員が会員券の購入代金相当額を裁判所に届け出で、その届出債権が破産債権として確定した旨債権表に記載され、確定判決と同一の効力の有することになったこと(破産法241.242.287)が通則法第23条第2項第1号に規定する「課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実に関する訴えについての判決」に該当する旨主張する。しかしながら、当該届出債権は会員から直接請求人に対してなされた不法行為による損害賠償請求に基づくものであり、当該届出債権を裁判所に届け出でた行為を、請求人と当該ゴルフ場の経営会社との間で締結された会員募集業務委託契約等の、課税標準又は税額等の計算の基礎となった事実の存否、効力等を直接、審判の対象とした訴えがなされたとみることはできないのであるから、そもそも、通則法第23条第2項第1号に規定する「課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実に関する訴えについての判決」に該当しないと認められるから、本件更正の請求には理由がない。(平13.6.27東裁(法)平12−197)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平120055
- 裁決年月日
- 平成13年6月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203050
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件特例は給与所得者にだけ適用されるもので自営業者には適用されないと勘違いしていたために申告していなかったものであり、措法第41条第9項に規定するやむを得ない事情に該当する旨主張するとして、更正の請求を行ったものである。ところで、措法第41条第9項においては、「税務署長は、確定申告書の提出がなかった場合又は前項の記載若しくは添付がない確定申告書の提出があった場合においても、その提出又は記載若しくは添付がなかったことについてやむを得ない事情があると認められるときは、当該記載をした書類並びに同項の明細書及び登記簿の抄本その他の書類の提出があった場合に限り、第1項の規定を適用することができる」と規定し、同条第8項に規定する住宅取得等特別控除の金額に関する記載や当該金額に関する計算明細書等の添付のない確定申告書の提出があった場合においても、税務署長が記載又は添付がされていないことについて「やむを得ない事情」があると認めるときには本件特例を適用することができるとされている。そして、措法第41条第9項にいう「やむを得ない事情」とは、風水害、地震、火災、法令違反の嫌疑等により帳薄書類が押収されたこと等、外部的事実によって、自己だけの力では到底申告書への記載等ができないような場合をいい、法律の不知、誤解等はこれに含まれないと解されている。そうすると、請求人は勘違いにより平成11年分の所得税の確定申告書に本件特例の金額等を記載しなかったというのであるから、本件においては、措法第41条第9項にいう「やむを得ない事情」があったということはできない。したがって、平成11年分の所得税の更正の請求に対し、原処分庁が行った更正をすべき理由がない旨の通知処分は適法である。(平13.6.20高裁(所)平12−55)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平120055
- 裁決年月日
- 平成13年6月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件特例(措法第41条第1項)は給与所得者にだけ適用されるもので自営業者は適用がないと勘違いして申告しなかったものであり、このことは同条第9項に規定するやむを得ない事情に該当するとして更正の請求を行ったものであるところ、平成9年分及び平成10年分の所得税の更正の請求は、更正の請求書に記載された理由等からして、通則法第23条第1項の規定に基づき行われたものと認められるが、通則法第23条第1項は、「納税申告書を提出した者は、次の各号の一に該当する場合には、当該申告書に係る国税の法定申告期限から1年以内に限り、税務署長に対し、その申告に係る課税標準等又は税額等につき更正をすべき旨の請求をすることができる」と、納付すべき税額が過大であった場合には、法定申告期限から1年以内に限り更正の請求ができる旨規定している。そうすると、平成9年分及び平成10年分の更正の請求に係る所得税の法定申告期限は、平成9年分が、平成10年3月16日及び平成10年分が平成11年3月15日であり、当該各年分の更正の請求の期間はそれぞれ平成11年3月16日まで及び平成12年3月15日までとなるところ、請求人が当該各年分の更正の請求書を提出したのはいずれも平成12年7月14日であるから、当該更正の請求はいずれも期間を経過してされた不適法なものである。したがって、平成9年分及び平成10年分の所得税の更正の請求に対し、原処分庁が行った更正をすべき理由がない旨の通知処分はいずれも適法である。(平13.6.20高裁(所)平12−55)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平120099
- 裁決年月日
- 平成13年5月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続財産に設定されていた被相続人の保証債務に係る根抵当権が実行されたことを理由として、相続税の減額を求める本件更正の請求を行ったものであるが、同請求は法定の提出期限を徒過して提出された不適法なものである。なお、請求人は、本件更正の請求は調査担当者の指導に基づき提出したものであるから、認められるべきである旨出張するが、たとえ調査担当者の指導があったとしても、本件更正の請求が法律の規定に従ったものになるわけではなく、また請求人の信頼を保護しなければならないとする特段の事情も認められないから、請求人の主張には理由がない。(平13.5.9大裁(諸)平12−99)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平120130
- 裁決年月日
- 平成13年4月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 業種
- 会社役員
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所法第64条第2項に規定する特例の適用を受ける旨等を本件申告書に記載しなかったため、納付すべき税額が過大に記載されたもので、このことは、通則法第23条第1項の規定に該当するから、本件更正の請求は適法である旨主張する。しかしながら、本件特例は、確定申告書に本件特例の適用を受ける旨等を記載した場合にその適用が受けられるところ、本件申告書にその記載はないから、本件申告書に記載された税額等の計算等に誤りがあったとは認められず、本件更正の請求は不適法である。(平13.4.12東裁(所)平12−130)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平120062
- 裁決年月日
- 平成13年3月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.61・550ページ
要旨
○ 請求人は、離婚を条件として前夫から取得することになっていた土地について、離婚前に登記原因を贈与とする所有権移転登記を行ない、贈与税の申告をした後、裁判により離婚が確定したことをもって当該土地は財産分与であるとして、更正の請求(通則法第23条第2項)が認められる旨主張する。しかしながら、当該所有権移転登記が経由されたのは、裁判離婚を提訴する前であり、婚姻状態が継続していたこと、また、提訴の内容は、離婚を求めるものであり、財産分与の額を決定したものでないことから、当該土地の移転は財産分与と認められず、したがって、通則法第23条第2項の適用はない。(平13.3.30名裁(諸)平12−62)裁決事例集NO61・550ページ
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平120096
- 裁決年月日
- 平成13年3月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 業種
- 会社役員
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、本件修正申告の基礎とした、株主総会議事録に記載された退職慰労金の金額と異なる金額を退職慰労金とし、未払いは存在しないとした本件判決が通則法第23条第2項第1号の判決に当たる旨主張する。しかしながら、請求人らは、本件修正申告時において、退職慰労金の正確な金額と本件退職慰労金と同時期に支払われた弔慰金が被相続人の課税財産として、体件修正申告に加算されていることを知っていたと認められる。そうすると、請求人らは、本件修正申告の際、請求人らに支払われた弔慰金を含めずに申告することも可能であったし、その後においても、通則法第23条第1項の規定に基づき、同項所定の期間内に更正の請求をなし得たものであり、さらに、本件株主総会議事録の誤謬を放置していたことについては、請求人らに責められるべき理由があるというべきである。以上のことから、本件判決は、通則法第23条第2項第1号に規定する判決に当たらないというべきである。(平13.3.30大裁(諸)平12−96)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平120089
- 裁決年月日
- 平成13年3月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203070
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
- 業種
- 不動産賃貸
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正の請求の対する通知書に理由が附記されておらず、更正をすべき理由がない旨の通知処分は不当である旨主張するが、更正の請求に対する更正をすべき理由がない旨の通知書については、法法第130条第2項に規定するように理由を付記しなければならないことを定めた法律上の規定はなく、また、更正の請求が原処分庁によって棄却されたことが納税者において判明し、次の権利救済手続に結びつけばよいのであるから、実質的にその趣旨が分かるような記載がされていれば十分であると解されるところ、本件通知書の「理由」欄の記載は十分であると認められるため、請求人の主張には理由がない。(平13.3.26大裁(法)平12−89)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平120089
- 裁決年月日
- 平成13年3月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203990
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
- 業種
- 不動産賃貸
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 通則法第23条第3項の趣旨に照らしてみると、更正の請求においては、当該請求者自身が自己の請求額を正当とすることの主張、立証をしなければならず、その主張、立証がない限り、原処分庁は納税申告書に記載された所得金額をそのまま正当なものとして確定することができると解するのが相当であるところ、本件の場合、原処分庁は、請求人が提出した証拠書類では請求人の主張を裏付ける事実を見出せないことから、請求人による主張、立証が尽くされていないと判断したものであり、原処分庁の対応はなすべき調査をしなかった場合に該当せず、請求人の主張は採用できない。(平13.3.26大裁(法)平12−89)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平120019
- 裁決年月日
- 平成13年3月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 業種
- 簡易旅館業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、事業所得の申告を期限内に提出した後、収入金額に借入金が入っているとして、更正の請求を行った。これに対して、原処分庁は、請求人の説明に基づき事業所得に係る収入金額を算定したが、必要経費については、領収書等の提示がないため、やむを得ず推計により事業所得の金額を算定しその金額が、更正の請求額を上回る金額となったため更正をすべき理由がない旨の通知処分を行った。そこで、請求人は本件通知処分に対して審査請求を行ったが、原処分庁がやむを得ず推計により事業所得の金額を算定したことは相当と認められ、そして、当該所得金額は更正の請求金額を上回ることから、本件通知処分は適正にされたものと認められる。(平13.3.16熊裁(諸・諸)平12−19)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平120084
- 裁決年月日
- 平成13年3月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 業種
- 貨物軽輛運送
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 通則法第23条第1項に基づく更正の請求の期限は法定申告期限から1年以内とされているところ、本件更正の請求はこの法定期限を徒過していることが明らかであり、また、更正の請求期限を徒過した後にされたことを正当とする事実又はやむを得ない理由が認められないことから、更正をすべき理由がないとした原処分は相当である。(平13.3.16大裁(所・諸)平12−84)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平120084
- 裁決年月日
- 平成13年3月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 業種
- 貨物軽輛運送
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件課税期間の基準期間の課税売上高が3.000万円を超えていないので、本件課税期間は免税事業者となるとして更正の請求を行ったものであるが、自己の提出した申告書の記載が真実と異なることについての主張立証は納税者において負うものと解されているところ、請求人は、何ら具体的に主張立証しない。また、請求人は、本件更正の請求に係る原処分庁の調査及び異議審理庁の調査においても、更正の請求額を正当とする具体的な証拠書類を廃棄して保存していない旨申述し、当審判所に対してもその申述に沿った答述をしているなど、更正の請求の理由を明らかにする具体的な資料を提出していない。さらに、本件課税期間の基準期間の課税売上高が3.000万円を超えている確定申告書を請求人自身が作成して原処分庁に提出しているのであるから、請求人は、その申告内容が真実に反することの立証をすべきところ、その立証もしていない。以上のとおり、請求人は、本件課税期間が免税事業者となることについての立証をせず、本件全資料からも、原処分を違法とする事実は認められないので、請求人の主張には理由がなく、原処分は適法である。(平13.3.16大裁(所・諸)平12−84)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平120078
- 裁決年月日
- 平成13年3月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 業種
- 建設資材卸売
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 本件更正の請求は通則法第23条第1項に規定する更正の請求の期限を徒過したものであるから、原処分庁がした更正をすべき理由がない旨の通知処分は適法である。(平13.3.9大裁(諸)平12−78)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平120066
- 裁決年月日
- 平成13年2月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 業種
- 会社役員
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続税の課税価格の計算上相続財産の価額から控除していなかった保証債務を、その後の遺産分割に係る調停によって承継したもので、当該調停は通則法第23条第2項第1号の更正の請求事由である「判決」に該当するとして、当該保証債務の控除を求める更正の請求をした。しかしながら、ここにいう「判決」の本来の趣旨は、納税者において申告時に予想し得なかった事態が偶発的に生ずることを意味するものであって、本件のように、申告時に連帯保証債務に伴う借入金の存在自体を認識していたものと認められる場合には、請求人の責に帰すべからざる事由が後発的に生じたということはできないため、、当該調停は判決に該当せず、請求人の主張は認めることはできない。(平13.2.27大裁(諸)平12−66)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平120067
- 裁決年月日
- 平成13年2月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続税の課税価格の計算上相続財産の価格から控除していなかった保証債務を、その後の遺産分割に係る調停によって相続人の一人である兄が承継したもので、当該調停は通則法第23条第2項第1号の請求事由である「判決」に該当するから、当該保証債務を控除すべきであるとして更正の請求をした。しかしながら、当該保証債務は兄が全額承継し、請求人は一切承継していないから、請求人の主張を認めることはできない。(平13.2.27大裁(諸)平12−67)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平120088
- 裁決年月日
- 平成13年2月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203070
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
- 業種
- 電機設備資材卸売業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正をすべき理由がない旨の通知書の理由附記に不備があるので、処分が違法である旨主張する。しかしながら、更正をすべき理由がない旨の通知書に理由を附記しなければならない旨を定めた法令上の規定はないから、本件通知書に理由の記載がなかったとしても、本件通知処分が直ちに違法となるものではない。また、本件通知書には、融通手形取引に基づき、手形の裏書に係る対価として受領したものであるから、収益に計上すべきものである旨記載されており、その記載内容を特に不相当と認めることはできない。したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平13.2.26関裁(法)平12−88)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平120025
- 裁決年月日
- 平成13年1月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 業種
- 鉄筋工事業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 更正の請求の期限を徒過して行われた法人税の更正の請求に対する更正すべき理由がない旨の通知処分の適否につき、請求人は、本件各年分の申告には明らかな計算誤りがあり是正されるべきである旨主張するが、通則法第23条第1項では、納付すべき税額が過大であった場合には、法定申告期限から1年以内に限り更正の請求ができる旨規定しているところ、本件更正の請求は、その期間を経過してされたものであるから、不適法なものと判断される。(平13.1.25高裁(法)平12−25)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平120063
- 裁決年月日
- 平成13年1月12日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 業種
- 建物貸付業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、平成10年9月8日付でした本件更正処分は相法第35条第3項の規定に基づいた適法なものであると主張する。しかしながら、同項の適用につき、同法第32条第1号に規定する未分割財産の分割が行われたことを事由とする他の相続人らの更正の請求に基づく更正を前提としているところ、その基因となった遺産分割は、平成5年2月17日の当初申告時に既に確定しており、同法に規定する未分割財産の分割に該当せず、また、本件更正処分は通則法第70条に規定する更正の期間制限を徒過している。したがって、本件更正処分は、不適法な更正の請求に基づく更正を基とするもので、不適法な処分であるから、その全部を取り消すべきである。(平13.1.12東裁(諸)平12−63)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平120062
- 裁決年月日
- 平成12年12月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件修正申告書につき、マンション購入のための住宅ローンを組むため、マンション販売業者に言われるままに、給与収入を過大に計算して提出したものであるから、原処分庁は職権により更正をすべきである旨主張するが、本件更正の請求は、法定申告期限から1年以内にされておらず、また、通則法第23条第2項に規定する後発的事由又は通則法第11条に規定する災害等による更正の請求等の期限の延長がされた事実も認められないから、原処分庁がした更正すべき理由がない旨の通知処分は適法である。(平12.12.15関裁(所)平12−62)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平120047
- 裁決年月日
- 平成12年12月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、譲渡所得に係る課税標準等の計算の基礎となる不動産売買契約を買受人の契約不履行により解除したこと、さらに、その売買契約に関する訴えについて、解除を認める判決があったことが、通則法23条第2項第1号等に該当する旨主張する。しかしながら、不動産売買契約の解除権の行使があったことから同項第3号に該当するが、本件更正の請求は、解除権の行使による解除の日から2月を経過した後になされているから、手続上不適法なものである。また、本件判決は、通則法第23条第2項第1号に規定する判決に該当しない。したがって、原処分庁がした更正をすべき理由がない旨の通知処分は適法である。(平12.12.13東裁(所)平12−47)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平120041
- 裁決年月日
- 平成12年12月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 業種
- 建物・土地売買
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.60・28ページ
要旨
○ 請求人が固定資産の取得に係る固定資産税精算金を損金算入して申告したところ、原処分庁は、同精算金は固定資産の取得価額に算入すべきものであり損金算入できないとして更正処分を行った。これに対して、請求人は、当該申告に際して、本来損金算入できる登録免許税及び不動産取得税を固定資産の取得価額に算入したことは会計処理の選択誤りであったとして、当該登録免許税等の額のうち更正処分の額について損金算入を求める更正の請求をしたものである。しかしながら、請求人は、登録免許税等を固定資産の取得価額に算入することを確定申告において選択したものであり、当該会計処理に誤りはなかったというべきであり、さらに、請求人が主張する会計処理の選択誤りは、通則法第23条第1項第1号により更正の請求が認められる場合に当らないことは明らかであるから、いずれにしても請求人の主張には理由がないことになり、当該更正の請求に対する更正すべき理由がない旨の通知処分は適法である。(平12.12.4東裁(法)平12−41)裁決事例集NO60・28ページ
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平120057
- 裁決年月日
- 平成12年11月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件相続税の申告の基因となった遺産分割には要素の錯誤があるから無効であり、家庭裁判所の調停により成立した新遺産分割協議は、通則法第23条第2項第1号に規定する判決等に該当するから、本件更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、旧遺産分割協議書は、相続人全員の意思に基づいて作成されたものと認められ、旧遺産分割協議が無効となるような事実を認めることはできず、その有効性を否定し得ない。したがって、新遺産分割協議の調停の成立は形式的に判決等の要件を満たしているように見えるが、その実態は、当事者間における当初の分割の訂正に関する合意の成立であると認められるから、ここにいう判決等には該当しない。さらに、請求人は、相続開始の時点において確実に存在した債務で、申告書を提出した後債権者からの訴状により知り得たと主張する債務について、その分割協議が成立したためいわゆる後発的な理由による更正の請求を併せて行い、その根拠として、相続人の一人が、新遺産分割協議が成立するまでこの債務の分割の協議には応じない旨主張したことから、そこには政令に定めるやむを得ない理由があった旨主張する。しかしながら、そのような納税者の主観的要因はここにいうやむを得ない理由に該当しない上、当該債務についても相続開始の時において確実に存在する債務であるとは認められない。以上により、本件更正の請求には理由がないとしてされた本件通知処分は適法であり、請求人の主張には理由がない。(平12.11.30関裁(諸)平12−57)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平120014
- 裁決年月日
- 平成12年11月16日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 業種
- 土木工事業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、修正申告書に記載された所得金額が請求人の所得金額を超えた過大な金額であるとの理由から、更正の請求書を提出したのに対し、原処分庁は、更正をすべき理由がない旨の通知処分を行い、これを対象とした審査請求において、請求人は、当審判所に対し、請求人の主張する所得金額を裏付ける資料を提出したが、納税者において申告した内容に過誤があることを理由に更正の請求をする場合には、申告内容が真実に反するものであることの主張、立証をすべきであるところ、請求人の提出した資料は、請求人が主張する事業所得の金額が真実の所得金額であることを証明するものとしては不十分であるといわざるを得ず、他にそのことを認めるに足りる証拠はないから、請求人の主張は理由がない。(平12.11.16広裁(所)平12−14)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平120014
- 裁決年月日
- 平成12年11月16日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100203990
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
- 業種
- 土木工事業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成4年分ないし平成7年分の事業所得の金額について、修正申告書に記載した所得金額及び税額を減額するよう、本件嘆願書を提出して請求しているが、通則法第23条第1項の規定によれば、更正の請求ができるのは、当該納税申告書に係る国税の法定申告期限から1年以内に限られているから、更正の請求の期限が経過した後において、職権による減額の更正を求められた場合に、課税庁が常に更正を義務づけられるものと解することは、更正の請求について設けられた期間の制限を実質上無意義なものとすることになるため、同項に規定する期間を経過した後に、納税者が職権による減額の更正を求め、その発動をする契機とするに足りる関係書類を提出した場合でも、なお、特段の事情がない限り、減額の更正をするかどうかは課税庁の裁量に属するものと解するのが相当である。これを本件についてみると、本件嘆願書により、原処分庁が、直ちに更正を義務づけられると考えることはできないし、また、当審判所の調査によっても、原処分庁が減額の更正をしなければならない特段の事情を認めるに足りる証拠はない。なお、請求人は、当審判所に対して、平成4年分及び平成5年分については、請求人の主張する事業所得の金額が真実の所得金額であることを証明する資料を提出せず、また、当審判所の調査によれば、請求人の提出した平成6年分及び平成7年分に係る資料については、収入に係る請求書控え、領収書控え等及び必要経費に係る領収書等の証拠資料の提出がないためその正否を確認できない等の理由により、請求人の主張する事業所得の金額が真実の所得金額であることを証明するものとしては不十分であるというべきである。したがって、請求人の主張は採用することができない。(平12.11.16広裁(所)平12−14)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平120009
- 裁決年月日
- 平成12年11月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 業種
- 各種食料品小売業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、消費税の控除対象仕入税額の計算において、担当者の認識不足により、個別対応方式を選択すべきところを一括比例配分方式を選択したため、個別対応方式による税額計算と比べ納付税額が過大となったものであり、結果として過大納付になったという事実からして税額の計算に誤りがあったのは明白であるから、原処分庁は更正の請求を認めるべきである旨主張する。しかしながら、請求人の本件申告書における控除対象仕入税額は、消法第30条の規定に従って適法に選択され、誤りなく計算されたものである以上、通則法第23条第1項第1号のいずれの要件にも該当せず、同法に規定する更正の請求をすることはできない。(平12.11.15熊裁(諸)平12−9)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平120019
- 裁決年月日
- 平成12年10月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 業種
- 会社員
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.60・1ページ
要旨
○ 請求人は、平成8年分の所得税の確定申告において特定居住用財産の買換えの特例の適用を選択し、平成10年において本件特例の適用を受けた買換資産を譲渡したが、本件特例の適用を受けた場合の平成8年分と平成10年分の納付すべき税額の合計額が本件特例の適用を受けなかった場合の納付すべき税額の合計額に比較して過大となるから、更正の請求を認めるべきである旨主張するが、本件特例の適用を受けたことにより納付すべき税額が過大であったとしても、このことは、通則法第23条第1項第1号に規定する更正の請求事由に該当しない。(平12.10.30東裁(所)平12−19)裁決事例集NO60・1ページ
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平120016
- 裁決年月日
- 平成12年9月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 業種
- 料理仕出業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、異議決定は通則法第23条第2項第1号に規定する判決に類するものであり、そして、本件更正の請求は異議決定書謄本を受領した日から2か月以内にしているから、当該更正の請求は適法である旨主張する。しかしながら、通則法第23条第2項第1号に規定する判決とは、申告等に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実についての、私法行為又は行政行為上の粉争を解決することを目的とする民事事件の判決を意味とすると解されており、異議決定がこの判決に類するものでないことは明らかであるから、請求人の主張には理由がない。(平12.9.29大裁(所)平12−16)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平120011
- 裁決年月日
- 平成12年9月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 業種
- 建物貸付業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、取得時効を理由として他の共同相続人への所有権移転登記を認める判決がされたために失った本件土地について、相続財産から除外すべきであると主張する。しかしながら、実体法上、取得時効の効果は時効期間が経過し、かつ、時効が援用されたときに初めて確定的に生ずると解すべきであり、そして、本件土地について当該共同相続人らが取得時効の援用を行ったのは相続開始後であるから、相続開始日においては、請求人らがその所在権を有していたものと認められるから、本件土地の価額を相続税の課税価格に算入した原処分は適法である。(平12.9.18大裁(諸)平12−11)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平120006
- 裁決年月日
- 平成12年8月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 業種
- 不動産貸付業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.60・8ページ
要旨
○ 請求人らは、無道路地に誤って付された路線価に基づき相続税の申告をしたのであるから、この誤りを知った日を起算として、後発的事由に基づく更正の請求を認めるべきである旨主張する。しかしながら、通則法第23条第2項は、第1号及び第2号の事由を判決、和解、更正、決定といった外部的ないし客観的事由とし、同項第3号の「やむを得ない理由があるとき」をこれらに類するものとしていることなどから解すれば、同項等に規定のない納税者の主観的な事由をもって、後発的事由に該当すると解釈することはできないから、請求人の主張には理由がない。(平12.8.31大裁(諸)平12−6)裁決事例集NO60・8ページ
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平120001
- 裁決年月日
- 平成12年7月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 業種
- 会社員
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.60・15ページ
要旨
○ 請求人が受けた土地の贈与は錯誤に基づくものであったとして、贈与者(請求人の祖母)を被告として提起され贈与の無効確認訴訟に係る判決(請求の認諾)について、原処分庁は、専ら贈与税の軽減を図る目的で祖母との馴れ合いによる訴訟によって取得したものであり、請求人に帰責事由があるから、通則法第23条第2項第1号にいう「判決」に該当せず、更正の請求が認められない旨主張するのに対し、請求人は、馴れ合いによる訴訟によるものでなく、要素の錯誤に基づくものであり、請求人に帰責事由はないから更正をすべき理由がないとした本件通知処分は違法である旨主張する。通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」とは、当事者間に権利関係の争いがあり、その後認諾により、申告等があった当時の権利関係と異なった権利関係が生じたような場合の判決を指し、請求の認諾による結果が訴訟当事者間で当初から予定されていたもので、専ら租税負担を回避する目的のもので、実体とは異なる内容のものは含まれないところ、本件請求認諾は、請求人及び贈与者が本件贈与当時予定していた贈与税額を本件更正処分後の贈与税額が大きく上回ったため、本件贈与を実質的に合意解除し、専ら租税負担を回避する目的で提起した本件訴訟において得たもの、すなわち実体と異なるものであると認めるのが相当であり、また、本件贈与により請求人に生ずることとなった経済的利益が本件通知処分当時において消滅していないことも踏まえれば、本件請求認諾は通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」に該当せず、本件通知処分は適法である。(平12.7.31金裁(諸)平12−1)裁決事例集NO60・15ページ
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平110191
- 裁決年月日
- 平成12年6月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、従業員の横領によって損害を被った場合において、当該従業員の無資力等によりその損害に対応する損害賠償請求権の実現可能性が乏しい場合には、法基通2-1-37を適用して、和解や裁判等により当該損害賠償請求権が実際に確定したときの益金の額に算入すればよいのであるから、横領による損害を被った事業年度の所得の金額の計算については、その損害に対応する損害賠償請求権を益金の額に算入しないで、その損害金額のみを損金の額に算入すべきことを内容とする更正の請求を認めるべきである旨主張する。しかしながら、①法法第22条によれば、損害賠償金の収益計上時期については、権利確定主義により、その支払を受けるべきことが確定したときの益金の額に算入することになり、また、横領による損失の計上時期については、その損失の事実が発生したときの損金の額に算入することになること、②当該従業員はその更正の請求の対象事業年度において請求人に勤務し、請求人から給与の支給を受け、また、同人名義の土地建物を所有していたのであるから、当該損害賠償請求権の全額が回収不能であったということはできないこと、③同通達2-1-37は他の者から支払を受ける損害賠償金について、実際に支払を受けるときの収益に計上する会計処理をしている場合には認めるとしたものであるところ、本件の場合、従業員の横領による損害で、請求人はその損害金額について何ら経理処理をしておらず、同通達に定める経理処理をしていたとは認められないことからすると、更正の請求によって同通達の定めを適用することができないことは明らかであり、損害賠償金の収益計上時期については、原則どおり権利確定主義によるべきこととなるから、請求人の主張には理由がないというべきである。(平12. 6.30東裁(法)平11-191)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平110044
- 裁決年月日
- 平成12年6月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203990
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が住宅取得等特別控除の適用がないとして確定申告書の所得税額等の訂正をしたことは、たとえ、その訂正につき請求人の了承、応諾があったとしても、法律上の規定がない以上違法な手続であり、また、住宅取得等特別控除の適用要件を充たしているのであるから更正の請求に対する更正をすべき理由がない旨の通知処分を取り消すべきである旨主張する。しかしながら、①訂正行為を行ったのは原処分庁の職員であったとしても、請求人はその訂正を了承し応諾していることから、当該訂正は、請求人が行ったものと推認され、さらに、請求人は訂正後の金額をもとに更正の請求を行っているのであるから、訂正前への是正を求めて、更正をすべき理由がない旨の通知処分の違法を主張することはできないと解されること、②請求人は確定申告において住宅取得等特別控除の適用を受けていないので、後日その特例の適用を求めるための更正の請求をすることはできないと解されること、及び③当年分の所得税の計算において住宅取得等特別控除の適用はできないと認められることから、請求人の主張には理由がない。(平12. 6.28札裁(所)平11-44)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平110008
- 裁決年月日
- 平成12年6月26日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №59・14ページ
要旨
○ 相続人の相続財産から生ずる地代収入から、毎年700万円を受贈者に支払うという内容の遺言書について、相続人である請求人と受遺者の間に争いがあったため、請求人は、その負担額を相続財産の価額から控除しないで相続税の申告をした。その後、受遺者から家庭裁判所に紛争調整調停が申し立てられ、法定申告期限から3年以上経過した後に調停が成立し、請求人は、遺言状に基づく金員の支払の代償として、一定額の金銭及び不動産の給付を行うことになったため更正の請求をしたが、原処分庁は、本件遺贈は効力がなく、本件調停による財産の移転等は贈与に当たるとして、更正の請求を認めなかった。しかしながら、裁判所による調停は判決に当たり、また、請求人が期限内申告の時点において、遺贈の実現義務の負担を確実には予想しえなかったと認められることから、本件更正の請求は、通則法23条2項1号に該当し、適法である。(平12. 6.26沖裁(諸)平11-8)裁決事例集 №59・14ページ、(平12. 6.26沖裁(諸)平11-9)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平110110
- 裁決年月日
- 平成12年6月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続人間で争いのあった相続財産となる株式についての訴訟(株式所有権確認請求事件)に対する判決が、通則法第23条第2項第1号に規定する後発的事由に該当するから、更正の請求を認めるべきである旨主張するが、当該株式所有権確認請求事件の判決は、口頭弁論終結日において存在する相続財産となる株式を確認したものにすぎず、相続開始時における相続財産となる株式を確定させたものではないから、請求人の主張には理由がない。(平12. 6.22名裁(諸)平11-110)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平110120
- 裁決年月日
- 平成12年5月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相法第32条第1号の規定に基づく更正の請求であると主張するが、本件更正の請求は、本件各土地の申告評価額の減額を求めるものであって、いわゆる当初申告の過誤を正す趣旨であると認められることから、通則法第23条第1項第1号の規定による更正の請求と認められる。そうすると、本件更正の請求は、その請求期限を経過してなされた不適法なものである。(平12. 5.24大裁(諸)平11-120)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平110097
- 裁決年月日
- 平成12年4月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件判決を受けてなされた通則法第23条第2項第1号に基づく本件更正の請求は認められるべきである旨主張するが、本件判決は、その確定判決としての効力にかかわらず、その実質において客観的、合理的根拠を有するものとは認められない上、仮に、請求人の主張する事実が真実であったとしても、請求人は、同条第1項に規定する更正の請求期限内に申告の是正を行うことが可能であったと認められるから、原処分庁が行った更正をすべき理由がない旨の通知処分は適法である。(平12. 4.28名裁(諸)平11-97)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平110112
- 裁決年月日
- 平成12年4月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №59・28ページ
要旨
○ 請求人は、①商法第110条にいう合併無効判決の不遡及の規定は、納税義務に関しては適用されないこと、②本件合併の際に被合併法人の旧社員が合併法人から受けた株式は、合併無効の判決により無効となり消滅し、当該株式の交付に伴い生じたみなし配当の所得金額も消滅したことから、所得税の確定申告に係る更正の請求を認めるべきと主張する。しかしながら、合併無効の判決は、将来に向かって合併を無効とする効力を有するのに止まるから、本件合併の事実及びそれに伴い請求人の交付した株式の効力は、合併の日にさかのぼって無効とはならない。そうすると、本件判決の確定は、本件合併に基づき行われた株式の割り当て交付及びそれによって発生したみなし配当の所得金額には何ら影響がないといえるから、更正の請求の要件を充足していないというべきであり、請求人の主張には理由がない。(平12. 4.28大裁(所)平11-112)、(平12. 4.28大裁(所)平11-113)裁決事例集 №59・28ページ
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平110110
- 裁決年月日
- 平成12年4月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №59・1ページ
要旨
○ 課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実に変更をきたす判決であっても、申告時に当該申告に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実に変更をきたすことを十分に予測し得たものと認められる場合は、通則法第23条第2項第1号に規定する判決には当たらない。(平12. 4.26大裁(所)平11-110)裁決事例集 №59・1ページ
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平110099
- 裁決年月日
- 平成12年3月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①商法第110条にいう合併無効判決の不遡及の規定は、納税義務に関しては適用されないこと、②本件合併の際に被合併法人の旧社員が合併法人から受けた株式は、合併無効の判決により無効となり消滅していることから、当該判決の確定に基づいた法人税の合併の確定申告に係る更正の請求を認めるべきと主張する。しかしながら、合併無効の判決は、将来に向かって合併を無効とする効力を有するのに止まるから、本件合併の事実及びそれに伴い請求人の交付した株式の効力は、合併の日にさかのぼって無効とならない。そうすると、本件合併に伴い生じた清算所得は有効なものであり、これに基づき行われた法人税の合併の確定申告にも何ら影響がないから、本件無効判決は、更正の請求の要件を充足していないというべきであり、請求人の主張には理由がない。(平12. 3.31大裁(法)平11-99)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平110017
- 裁決年月日
- 平成12年3月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件家屋が住宅取得等特別控除の適用を受けることができる家屋に該当するか否かについて、S社の工事担当者が所轄税務署に確定申告期限内に確認するとの申出があったので、とりあえず住宅取得等特別控除を適用しないで確定申告書を提出し、確定申告期限内に訂正申告をするつもりでいたところ、工事担当者からの連絡が遅れたため、訂正申告の期限を失し、本件更正の請求をしたものであり、通則法第23条第1項第1号に規定する更正の請求に該当する旨主張する。しかしながら、請求人が提出した確定申告書は、課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っており、その計算にも誤りがなく、また、住宅取得等特別控除の適用については、申告を要件としているのであるから、その適用を受ける申告がなかったために、その適用を受ける申告があったときに比して納付すべき税額が過大となっているとしても、その過大な税額は、国税に関する法律に従っていないとはいえないから、通則法第23条第1項に規定する更正の請求ができる場合に当たらないと解するのが相当である。(平12. 3.13仙裁(所)平11-17)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平110069
- 裁決年月日
- 平成11年12月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203050
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、本件出資持分の譲渡価額は、本件和解契約を基礎に算定されたものであるから、本件和解契約が解除された以上、更正の請求が認められるべきである旨主張する。しかしながら、本件譲渡がなされたのは、本件和解契約より3年余り前であるから、本件出資持分の譲渡価額が本件和解契約を基礎に算定されたとの主張はそれ自体不合理であるし、請求人らの主張を本件遺産分割協議により本件和解契約を基礎に当該譲渡価額を改定した旨の主張と解するとしても、そもそも遺産分割協議により相続財産の内容を変更することはできないのであるから、いずれにしても、請求人らの主張はその前提において失当というべきであり、その他の主張について判断するまでもなく、本件更正の請求には理由がない。なお、請求人らは、本件和解契約の解除は、通則法第23条第2項第3号及び通則令第6条第1項第2号に規定する場合に該当する旨主張するが、当該和解契約に基づくS商会の権利は被相続人の相続財産ではないし、当該和解契約が解除されたからといって本件出資持分の譲渡価額が変動するものでもないから、当該和解契約の解除は上記の条項に規定する場合におよそ該当しないというべきであり、請求人らの主張はこの点においても理由がない。(平11.12.22東裁(諸)平11-69)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平110069
- 裁決年月日
- 平成11年12月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、本件出資持分の譲渡価額は、時価ではない旨主張する。しかしながら、請求人らは自己の申告内容に誤りがあり、納付すべき税額が過大であったことは立証していないし、通則法第23条第1項本文は、上記の理由による更正の請求は、法定申告期限から1年以内に限りすることができる旨規定しているのであって、本件相続税の法定申告期限から1年を経過した後であることが明らかな本件更正の請求には、やはり理由がない。(平11.12.22東裁(諸)平11-69)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平110022
- 裁決年月日
- 平成11年12月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人の行った更正の請求は、いずれも、通則法第23条第1項に規定する期間の経過後になされており、他の更正の請求をすることができる場合にも該当しないから、原処分庁が更正の請求に対し、更正をすべき理由がない旨の通知処分を行ったことは相当である。(平11.12.21広裁(所)平11-22)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平110012
- 裁決年月日
- 平成11年11月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各修正申告は調査担当者が強迫的な方法で請求人の妻に署名押印を強要して提出させた無効なものであるから、原処分は取り消されるべきである旨主張するが、更正の請求ができる場合について通則法第23条1項では、納税申告書の効力そのものに関しては何ら規定していないので、本件修正申告書が無効であるとの主張は更正の請求ができる場合に該当しない。(平11.11.30熊裁(所・諸)平11-12)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平110018
- 裁決年月日
- 平成11年11月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203990
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 更正の請求期限が経過した後、請求人が職権による減額の更正を求めた場合に、原処分庁が通則法第24条に規定する更正を行うことを義務づけられるものと解することは、更正の請求について設けられた期間の制限を実質上無意義なものとすることになるから、特段の事情がない限り、減額の更正をするかどうかは課税庁の裁量に属するものと解するのが相当であるところ、本件において、原処分庁が減額の更正をしなければならない特段の事情も認められないから、請求人の主張は採用できない。(平11.11.30広裁(所)平11-18)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平110018
- 裁決年月日
- 平成11年11月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 通則法第23条第2項第1号にいう「判決」とは、申告等に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実についての私法行為又は行政行為上の紛争を解決することを目的とする民事事件の判決を意味し、犯罪事実の存否、範囲を確定するに過ぎない刑事事件の判決は、これに含まれないと解するのが相当であり、本件の場合は、いずれも刑事事件に係る判決であり、申告等に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実についての私法行為又は行政行為上の紛争を解決することを目的とする民事事件の判決ではないから、通則法第23条第2項第1号に規定する判決には該当しない。(平11.11.30広裁(所)平11-18)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平110018
- 裁決年月日
- 平成11年11月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203050
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 通則令第6条第1項第2号は、その「やむを得ない理由があるとき」として、その申告、更正又は決定に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実に係る契約が、解除権の行使によって解除され、若しくは当該契約の成立後生じたやむを得ない事情によって解除され、又は取り消されたことと規定しているところ、課税手続とは異なる刑事手続の判決において、修正申告書の提出後、所得の帰属について修正申告の基礎となった見解とは異なる解釈がとられたにすぎず、修正申告書の提出後、何も新たな事実が生じたわけではなく、課税庁が上記判決の解釈に拘束されるものではないから、通則令第6条第1項第2号に規定する「やむを得ない理由があるとき」に該当するとは認められず、これを類推適用する余地もない。(平11.11.30広裁(所)平11-18)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平110018
- 裁決年月日
- 平成11年11月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203990
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 通則法第23条第2項第1号にいう「判決の同一の効力を有する和解その他の行為」とは、訴訟上の和解、民事訴訟法第275第1項に規定する簡易裁判所に申立てをした上で行なう起訴前の和解、その他請求の認諾又は請求の放棄等をいうものと解するのが相当である。すなわち、ここにいう判決、和解は、国家機関としての裁判所がする私人間の紛争の法律的解決のための民事訴訟手続等におけるものを意味し、かつ、それに限定されていると解するのが相当であり、刑事訴訟における訴因変更は、刑罰権の存否、範囲を確定するための刑事手続上の行為であって、私人間の紛争の法律的解決のための判決、和解によるものではないから、通則法第23条第2項第1号に規定する「判決と同一の効力を有する和解その他の行為」に該当しない。(平11.11.30広裁(所)平11-18)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平110019
- 裁決年月日
- 平成11年11月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 通則法第23条第2項第1号の規定は、課税計算の基礎となった事実が、後に判決等で異なる内容のものとして確定した場合で、しかも課税当時及びその確定に至るまでは、納税者において、課税庁との間で、その異なる事実及び権利を主張して当該事実を適切に争い、かつ確定することができないような場合に限られるものと解される。本件において、受贈者が贈与税の期限後申告書を提出した後に、本件判決を含め、いかなる事由によっても課税計算の基礎となった事実が異なる内容のものとして確定したものと認めることはできないこと、また、受贈者において贈与者から本件土地を贈与により取得した事実がないとしても、受贈者は贈与税の期限後申告書を提出する時点で、当然そうした事実を認識していたと認められ、確定することを困難ならしめる事情があったとも認められない。そうすると本件においては、通則法第23条第2項第1号には該当しないと解するのが相当である。(平11.11.30広裁(諸)平11-19)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平110015
- 裁決年月日
- 平成11年11月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人の行った更正の請求は、通則法第23条第1項に規定する期間経過後になされており、原処分庁が、更正の請求に対し、更正をすべき理由がない旨の通知処分を行ったことは相当である。(平11.11.29広裁(所)平11-15)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平110032
- 裁決年月日
- 平成11年11月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件ゴルフ会員権のような預託金会員制のゴルフ会員権の譲渡は、ゴルフ場経営者に対する預託金返還請求権という金銭債務の譲渡であるから、譲渡所得の基因となる資産の譲渡に該当しない旨主張するが、一般に、預託金会員制のゴルフ会員権とは、入会保証金を預託して会員になった者とゴルフ場経営者との間のゴルフ場施設の継続的利用契約に基づく会員の契約上の地位を総称したものであり、具体的には、①ゴルフ場施設を会則等の規則に従い継続的かつ優先的に利用する権利、②預託した入会保証金を据置期間経過後退会することにより返還請求することのできる権利、③年会費の納入などの諸種の義務等を内容とする債権債務の総体であって、預託金返還請求権はその一部にすぎないと解されるところ、預託金会員制のゴルフ会員権の譲渡は、このような債権債務が不可分一体となった契約上の地位を一つの経済的価値のあるものとして譲渡の客体とするものであるから、所法第33条第1項に定める譲渡所得の基因となる資産に該当すると解するのが相当であり、これを単なる金銭債権の譲渡と同視することはできない。(平11.11.19名裁(所)平11-32)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平110020
- 裁決年月日
- 平成11年10月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、措法第8条の5に規定されている本件少額配当所得を確定申告において総所得金額に含めないで申告したのは、同条第1項の規定を適用して申告しないことを選択したものではなく、配当所得の金額の計算に誤りがあったのであるから、更正の請求が認められる旨主張する。しかしながら、少額配当所得については、総所得金額の計算上その金額に含めるかどうかは、納税者の選択に委ねられていると解されているから、本件少額配当所得を含めないで総所得金額を計算して確定申告書を提出している以上、措法第8条の5第1項の規定を適用したものとして取り扱われ、また、上記事由は、通則法第23条第1項に規定する更正の請求の適用要件である「国税に関する法律の規定に従っていなかっこと」又は「当該計算に誤りがあったこと」に該当しないことから、更正の請求は認められない。(平11.10.18東裁(所)平11-20)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平110019
- 裁決年月日
- 平成11年10月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件調査において、本件譲渡に係る所得金額の計算上、所法第64条第2項にいう保証債務の特例が適用できないとの指摘を受け、納得できないまま本件修正申告をしたものの、本件譲渡は保証債務の履行のための譲渡であり、保証債務の特例を認めるべきであるから、本件修正申告は無効であるとして本件更正の請求をしたと主張する。しかしながら、本件更正の請求は、法定申告期限から1年を経過してされていることが明らかであり、本件通知処分は適法である。なお、本件譲渡に係る所得金額の計算上、保証債務の特例は適用できず、また、本件修正申告は任意に提出されたものと認められることから、請求人の主張は採用できない。(平11.10. 1大裁(所)平11-19)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平110014
- 裁決年月日
- 平成11年9月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203070
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正の請求に対してされた更正すべき理由がない旨の通知処分に理由付記がされていないことは、行政手続法の規定に背いている旨主張するが、更正の請求に対して更正をすべき理由がない場合には税務署長はその旨を通知すると規定しているが、その通知書に理由を付記しなければならないことを定めた所法第155条第2項の規定のような法律上の規定はないので、理由付記がされていなくても違法・不当の問題は生じないというべきである。また、更正をすべき理由がない旨の通知処分は、国税に関する法律に基づき行われる処分に該当するから、通則法第74条の2第1項の規定により理由付記について行政手続法の規定は適用されない。(平11. 9.29名裁(所)平11-14)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平110017
- 裁決年月日
- 平成11年9月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 申告納税制度の下での確定申告は、納税者自身の自主的判断と責任において課税標準等及び税額等を計算して申告書を提出するものであるから、請求人が確定申告当時、居住用財産の買換えの特例を知らなかったとしても、これらの特例の存在及びそのいずれを選択すれば税負担の面で有利であるかを認識することが困難であったとはいえず、本件譲渡所得の金額の計算上、居住用財産の譲渡の特例を適用するか、あるいは居住用財産の買換え等の特例を適用するかは、請求人の自由な選択に委ねられているというべきであるから、特例の選択変更を理由として更正の請求をすることはできない。(平11. 9.29大裁(所)平11-17)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平110007
- 裁決年月日
- 平成11年9月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 本件和解を起因とする更正の請求は、通則法第23条第2項第1号に規定する「その申告、更正又は決定に係る・・・・その事実が当該計算の基礎としたところと異なることが確定したとき」に該当し、手続上適法になされていると認められるが、通則法は、国税についての基本的な事項及び共通的な事項を規定しているにとどまり、課税の実体的要件は各租税実体法がこれを規定しているのであって、同法第23条第1項に掲げる課税標準や税額の過大等の更正すべき実体的要件が満たされているか否かということについても、租税実体法の規定するところによるものであり、これを本件についてみると、次の理由により、請求人が更正を求めている法人税、法人特別税及び消費税の課税標準及び税額には変動を生じないため、更正の請求には理由がないから、更正をすべき理由のない旨の各通知処分は適法である。(1) 本件訴訟は売掛金の残金を請求するものであり、本件和解によって当該売掛金が減額されたものであること。(2) 法法第22条第4項には、益金及び損金の額は一般的な公正妥当と認められる会計処理の基準にしたがって計算する旨規定されており、公正な会計慣行として定着している企業会計原則は権利確定主義を建前としている。権利確定主義においては、当期において生じた損失は、その発生事由を問わず、当期に生じた益金と対応させて当期において経理処理すべきものであって、その発生事由が既往の事業年度の益金に対応すべきものであっても、その事業年度にさかのぼって損金としての処理をしないというのが一般的な会計の処理であること。(3) 消法第38条には事業者が売上げに係る対価の返還等をした場合には、当該売上げに係る対価の返還等をした日の属する課税期間の課税標準額に対する消費税額から当該課税期間において行なった売上げに係る対価の返還等に係る消費税額の合計額を控除する旨規定されており、本件和解による売掛金の減額は、本件和解が成立した日を含む課税期間の消費税額から控除されるべきものであること。(平11. 9.14関裁(法・諸)平11-7)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平100210
- 裁決年月日
- 平成11年6月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平100055
- 裁決年月日
- 平成11年6月22日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は毎年9月に向こう1年間の段ボール仕入の仮単価を取り決め、翌事業年度の8月に1年間の取引金額の精算を行い精算に伴う値引益を雑収入に計上していたが、本件調査により、精算単価との差があり過ぎると指摘を受け、平成8年1月期の9月から翌年1月までの段ボール仕入の過大額を益金の額に算入するとして修正申告書を提出した。しかし、本件修正申告書には、平成7年1月期の9月から翌年1月までの段ボール仕入の過大額に対応する値引益の金額が含まれていることから、当該金額を減額すべきである旨主張する。これに対し、原処分庁は、当該値引益は、既に雑収入として修正処理がなされており、前事業年度に係る値引益を減算する必要はない旨主張する。しかしながら、各事業年度の収益に係る売上原価等は、当該事業年度の損金の額に算入すべき金額である旨法人税法に規定され、適正な期間損益を基本としているところ、請求人が採用している仮単価は、適正に見積もられたものではなく請求人が一方的に付した価格であり、合理性がないものであることから、当審判所において、平成7年1月期及び平成8年1月期の売上原価を適正に見積もり、平成8年1月期の仕入過大額を加算し、また、平成7年1月期の仕入過大額に対応する値引益は、同期において是正すべき金額であることから、平成8年1月期の所得金額から減算したところ、原処分はその一部を取消すのが相当である。(平11. 6.22熊裁(法)平10−55)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平100026
- 裁決年月日
- 平成11年6月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、本件更正の請求において、本件譲渡に係る分離長期譲渡所得の金額の計算においても措法第35条第1項に規定する特例を適用すべきである旨主張する。しかしながら、被相続人が提出した確定申告書には、措法第35条第2項に規定する本件特例の適用を受ける旨の記載及び本件譲渡に係る分離長期譲渡所得の金額の計算において本件特例を適用して計算していないから、その適用要件を欠いていること、さらに、被相続人にはその記載及び計算しなかったことについて同法第35条第3項に規定するやむを得ない事情があったとは認められない。また、被相続人が提出した本件申告書には、課税標準及び税額の計算等が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと、又は当該計算に誤りがあったことの事実が認められないから、本件更正の請求は、通則法第23条第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当しない。(平11. 6.18仙裁(所)平10−26)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平100052
- 裁決年月日
- 平成11年6月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、確定申告書が違法に提出されたものであるから、本件更正の請求が期限を徒過したものであっても原処分庁は職権により更正をすべきである旨主張する。しかしながら、本件更正の請求は、期限を徒過した不適法なものであることから、原処分庁が通則法第23条第4項に基づき行った更正をすべき理由がない旨の通知処分は適法であり、請求人の主張には理由がない。(平11. 6.16熊裁(所)平10−52)、(平11. 6.16熊裁(所)平10−53)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平100120
- 裁決年月日
- 平成11年5月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203990
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、担当職員の回答は不法行為であり、当該不法行為により本件更正の請求の時効は中断していることから、当該請求は期限内にされた適法なものである旨主張するが、担当職員の回答が不法行為であると認めるに足りる証拠はなく、仮に、担当職員が請求人の主張するような回答をしたとしても、当該回答は行政サービスの一環としての一応の判断を示したもので、本来、納税の方法は納税者の判断と責任において行うものであるところ、延納申請も請求人の判断と責任において行われていることから請求人の主張には理由がなく、また、不法行為により時効は中断しており、本件更正の請求は適法である旨の主張は独自の見解であり、本件更正の請求はその請求期限後にされた不適法なものであることから、本件通知処分は適法である。(平11. 5.12大裁 (諸) 平10−120)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平100025
- 裁決年月日
- 平成11年4月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件譲渡は保証債務の履行のために行ったものであり、所法第64条第2項の規定による特例に該当するから、本件更正の請求を認めるべきである旨主張する。 しかしながら、本件確定申告書には本件特例の適用を受ける旨の記載がなく、その適用要件を欠いていること、また、その記載がなかったことについて、やむを得ない事情があったとは認められないところ、請求人が提出した本件確定申告書及び本件修正申告書には、課税標準等及び税額等の計算において誤りがなく、本件更正の請求は、通則法第23条第1項第1号の規定に該当しないから、本件更正の請求に対し更正をすべき理由がないとした原処分は適法である。(平11.4.27仙裁(所)平10-25)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平100118
- 裁決年月日
- 平成11年4月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件不動産を各年分にわたり継続して賃借しているから、各年分ごとに本件賃料の支払債務が成立している旨主張する。しかしながら、請求人は、本件賃料を支払わず、かつ、帳簿に計上していなかったところ、和解において所有者が明らかになり、本件賃料の支払先、支払期間及び支払金額が確定したことが認められる。そうすると、和解の時点において、本件賃料に係る請求人とその所有者との権利関係が明確になった結果、初めて、請求人が支払うべき債務及び具体的金額が確定したのであるから、本件賃料は、和解の日の属する年分の事業所得の金額の計算上必要経費に算入すべきものであり、過年分の必要経費として支払債務が確定していたとはいえないから、過年分の必要経費に算入することはできない。(平11. 4.26大裁 (所) 平10−118)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平100141
- 裁決年月日
- 平成11年3月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の元請業者の提訴した請負代金の過払金返還請求事件で敗訴した本件過入金及び債務不履行に基づく本件損害賠償金は、請求人の前受金又は預り金として処理すべきものを請求人が誤って本件各事業年度に計上したもので、通則法第23条第2項に該当するとして本件各事業年度にそ及して法人税等の減額を求める更正の請求には理由がある旨主張するが、法人の所得の計算については、当期において生じた損失は、当期に生じた益金と対応させて当期において経理処理すべきものであって、その発生事由が既往の事業年度の益金に対応するものであってもその事業年度にさかのぼって損金として処理しないというのが一般的な会計処理であるから、本件過入金及び本件損害賠償金は判決によって確定した事業年度の損金の額に算入すべきものである。また、請求人の主張を通則法第23条第1項の規定に基づく更正の請求が認められるべきであるとしても、法定申告期限から1年を超えてなされたものであり、原処分庁のした更正の請求に理由がない旨の通知処分は相当である。(平11. 3.26東裁(法・諸)平10−141)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平100127
- 裁決年月日
- 平成11年3月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、取得した資産の全部を代替資産として認めるべきである旨主張するが、請求人のように修正申告書を提出したものが、その提出により確定した納付すべき税額の減額をしようとする場合には、通則法第23条に規定する更正の請求によって行うべきであるところ、請求人がした本件更正の請求は、更正の請求の期限を徒過したものであるから、不適法なものといえる。(平11. 3.23東裁(所)平10−127)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平100130
- 裁決年月日
- 平成11年3月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、賃借人から受領した更新料等は不動産所得ではなく譲渡所得に該当し、また、修正申告書を提出した場合における更正の請求は、当該修正申告書を提出した日から1年以内はすることができるから、本件更正の請求は更正の請求期限を徒過したものであるとした本件通知処分は違法である旨主張するが、請求人のように修正申告書を提出した者がその提出により確定した納付すべき税額の減額をしようとする場合には、通則法第23条の規定により、当該申告書に係る国税の法定申告期限から1年以内に更正の請求によって行うべきであるところ、請求人がした本件更正の請求は、請求人に係る所得税の法定申告期限から1年を経過した後にされたものであるから、本件更正の請求は更正の請求の期限を徒過した不適法なものである。 したがって、本件更正の請求は認められないとした本件通知処分は適法である。(平11.3.23東裁(所)平10-130)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平100029
- 裁決年月日
- 平成11年3月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、最高裁による上告棄却の判決により、本件遺産分割協議書の無効が確認されたが、これは、相続人間の遺産分割が必ずしも公平でないと裁判所が判断し、遺産を再分割するためには、有効に成立していた本件遺産分割協議書を事後的に無効と認定するしか方法がなかったからにほかならないから、本件判決は、通則法第23条第2項第1号に規定する判決に該当する旨主張する。しかしながら、本件判決により確定された事実は、本件遺産分割協議書が配偶者に対する相続税額の軽減を図るために作成された無効なものであって、遺産が未分割であるということから、申告時に予想し得なかった事由は、何ら発生していないというべきであり、本件判決は、通則法第23条第2項第1号に規定する判決には該当しない。(平11. 3.17熊裁(諸)平10−29)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平100113
- 裁決年月日
- 平成11年3月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は貸金に係る債権放棄を後発的事由として、各年分の所得税について通則法第23条第1項又は第2項に基づき更正を行うべきである旨主張するが、請求人は事業所得を生ずべき事業である貸金業を営む者であると認められるから、債権放棄に係る資産損失については、所法第51条第2項が適用されることとなり、債権放棄した年分の事業所得の金額の計算上必要経費に算入すべきものであるから、各年分について更正をすべき理由がないとした原処分は相当である。(平11. 3. 1東裁(所)平10−113)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平100051
- 裁決年月日
- 平成11年2月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №57・1ページ
要旨
○ 請求人は、①代金請求時に重量計算の誤りがあり、代金の一部を返還したのであるから更正の請求は認められるべきである、②原処分庁は法基通2−2−16を適用して更正すべき理由がないとしているが、措法第66条の14の規定により法法第81条に規定する繰戻し還付制度が適用されないから極めて不合理な判断である、③代金の返還は通則令第6条第1項第2号に該当するから、更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、①返還金を支払うことが確定したのは翌事業年度であるから、返還金に相当する損失は翌事業年度の損金の額に算入すべきであり、更正の請求の要件を欠くこと、②法基通2−2−16は、当期に発生した損失は既往の事業年度の益金に対応するものであっても当期の損失に計上するという、一般に公正妥当な会計処理の基準の考え方を表したものであり、法法第81条に規定する繰戻し還付制度は停止されているものの、同法第57条に規定する欠損金の繰越控除制度は残されており課税関係の調整は可能であること及び③通則法第23条第1項に規定する課税標準等が過大であるとの実体的要件が満たされているかどうかは、法人税法の規定に従って判断するものとされており、更正の請求の要件を欠いているのであるから、請求人の主張には理由がない。(平11. 2.26広裁(法)平10−51)裁決事例集 №57・1ページ
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平100109
- 裁決年月日
- 平成11年2月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203050
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が法人税の確定申告書に受取配当等の益金不算入額を計上せず受取配当等の益金不算入に関する明細書を添付せず所得金額等を計算したことは、このところの経済情勢の激変により事業種目の変更(金融業から他の分類に属さない業に変更)をタイムリーに行うことが極めて困難な状況にあったからであり、このことは請求人の単なる不注意によるものではなく、外部的事実によるものであって、法法第23条第6項に規定するやむを得ない事情があると認めるときに該当するので、更正の請求を行ったものである旨主張する。 しかしながら、更正の請求ができるのは、通則法第23条第1項第1号で①課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと、又は、②当該計算に誤りがあったことを要件としており、よって、請求人が確定申告書に受取配当等の益金不算入額を計上せず、明細書を添付しなかったことは受取配当等の益金不算入額の適用を受けない方法をとったというほかなく、上記①及び②のいずれにも該当しないものと解され、また請求人は、経済情勢の激変により事業種目の変更をタイムリーに行うことが困難である旨主張するが、このことは、やむを得ない事情があると認めるときに該当するという請求人の主張は理由がない。(平11.2.23東裁(法)平10-109)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平100077
- 裁決年月日
- 平成11年1月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №57・11ページ
要旨
○ 請求人は、本件判決により、本件収入がA社に帰属することが明らかにされたことから、二重課税の状態を解消するため本件更正の請求をしたものである旨主張する。しかしながら、通則法第23条第2項第1号にいう判決とは、課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実の得喪変更に関わる判決を意味するところ、本件判決は、法人税の課税標準の適否をめぐってA社から提訴された法人税更正処分等取消請求事件についてされた判決であって、この判決によって、請求人の本件各年分の雑所得の金額の計算の基礎となった本件収入があったという事実そのものが影響を受けるものではないから、本件判決は、これに含まれないものと解するのが相当である。(平11. 1.28大裁 (所) 平10−77)裁決事例集 №57・11ページ
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平100011
- 裁決年月日
- 平成11年1月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件更正の請求において、本件譲渡所得の金額について所法第64条第2項の特例の適用が認められるべきである旨主張するが、本件譲渡所得の金額について、前記特例の適用はなく、請求人が提出した確定申告書に記載した課税標準等及び税額の計算等が国税に関する規定に従っていなかったり、計算に誤りがあったりした事実はないから、本件更正の請求は、通則法第23条第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当しない。(平11.1.14仙裁(所)平10-11)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平100030
- 裁決年月日
- 平成10年11月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続した宅地を譲渡したが、当該宅地は相続税の延納担保として原処分庁に提供していたので、延納の期間内の譲渡については、通則法第23条に規定する更正の請求ができる期間についての制限をすべきでない旨主張するが、本件は通則法第23条第1項及び第2項に該当しないから、本件更正の請求は不適法なものである。(平10.11. 9大裁 (所) 平10−30)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平100014
- 裁決年月日
- 平成10年11月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203990
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件特例の適用の可否及び本件更正の請求の適否の判断に当たっては、事実関係を検討の上、やむを得ない事情がある場合には法令の条文にとらわれることなく弾力的な取り扱いをするべきであり、本件更正の請求は認められるべきであるから本件更正をすべき理由のない旨の通知処分は不当である旨主張する。しかしながら、租税の負担は法律の定めに従って課税されるものであり、法律の根拠に基づくことなく減額することはできず、法律の定めるところにより画一的に扱い、相手によって異なることは許されないものであるところ、措法第31条の2には本件証明書が添付されていなかったことについて宥恕する規定がないことから本件特例を適用する要件を欠いており、また、通則法第23条第1項第1号に規定する課税標準、税額の計算誤りもないことから請求人の主張には理由がない。(平10.11. 4熊裁(所)平10−14)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平100031
- 裁決年月日
- 平成10年10月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件修正申告書が原処分庁に提出された事実及びその内容を知った日は平成8年10月12日であるから、本件更正の請求が本件相続税の法定申告期限から1年を経過していても、これを認めるべきである旨主張するが、本件相続税の法定申告期限は平成5年1月4日であり、これに対して、本件更正の請求は平成8年12月19日にされたことが明らかである。 そうすると、本件更正の請求は、通則法第23条第1項に規定する本件相続税の法定申告期限から1年を経過した後にされた不適法なものであるから、この点に関する請求人の主張には理由がない。 また、請求人は、本件修正申告書は無効なものであるから、これを理由として、本件更正の請求を認めるべきである旨主張するが、原処分関係資料及び当審判所の調査によれば、請求人は、本件修正申告書に係る課税価格について、税理士と検討し、その検討結果に基づいて請求人の委任を受けた同税理士が同修正申告書を作成し、それを原処分庁に提出したものと認められるから、同修正申告書の提出が無効であるとは認められない。 したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平10.10.27関裁(諸)平10-31)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平100035
- 裁決年月日
- 平成10年10月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、通則法第23条第1項の請求期限を徒過した場合は、税務署長に陳情書等を提出し、憲法第16条及び請願法に基づき減額更正を要請し得るものであるから、原処分は、これを受け減額更正する義務がある旨主張するが、更正の請求の制度は、納税者の権利の救済を図ることを目的としたもので、その権利救済を求める期限は、一定の期間に限定されているところ、その期間経過後に提出された本件陳情書により、本件各更正の請求について職権の発動を求められた場合においても、常に更正を義務づけられるものと解することは、更正の請求の制度について設けられた期間の制限を実質上無意義なものとすることになるから、請求人の主張には理由がない。(平10.10. 5東裁(法・諸)平10−35)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平100035
- 裁決年月日
- 平成10年10月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203990
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、仮装経理を行い課税標準及び税額を過大に申告していたとして、通則法第24条の特例である法法第129条第2項の規定に基づき税務署長の職権による減額更正を請求したもので、本件各更正の請求書は当該請求額を示すための附属書類として提出したものであり、通則法第23条第1項の規定による更正の請求はしていないことから、本件各通知処分は違法である旨主張するが、請求人は、①本件各更正の請求書に署名、押印をした上で提出していること、②本件各更正の請求書の更正の請求をする理由等を記載した本件陳情書を添付していることから、請求人が主張する減額更正の請求は、通則法第23条第1項に規定する更正の請求と認めるのが相当である。そうすると、本件各更正の請求書は、いずれも法定申告期限から1年を経過した後に提出されていることが明らかであり、不適法な更正の請求と認められるから、本件通知処分は適法と認められる。(平10.10. 5東裁(法・諸)平10−35)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平100027
- 裁決年月日
- 平成10年10月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №56・111ページ
要旨
○ 請求人が代表取締役となっている会社の業績が不振であったことから、事業年度終了後に開催した取締役会において、請求人に毎月支給済であった当該事業年度の役員報酬を期首まで遡って減額する旨決議した。請求人は、当該決議に基づき申告した年分の役員報酬の一部が減額されたことから、給与所得の金額が過大であるとして更正の請求を認めるべきである旨主張するが、請求人は、本件役員報酬を給与所得の収入金額の収入すべき時期である毎月の支給日に受領していたのであるから、過去に受領した役員報酬の一部をたとえ返還していたとしても給与所得の収入金額に影響を及ぼすものではないから、本件更正の請求は通則法第23条第1項第1号の規定に該当しないので原処分は相当である。(平10.10. 2関裁(所)平10−27)裁決事例集 №56・111ページ
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平100011
- 裁決年月日
- 平成10年9月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203990
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 更正の請求を行う者は、真実の所得が先に提出した納税申告書の所得金額を下回ることの立証責任を負い、その主張に係る所得金額を算定する上で、減算要素の事実を立証しなければならず、原処分庁は、その主張・立証がない限り、請求人の提出した申告書に記載された所得金額等をそのまま正当なものとして、納付すべき税額をその申告どおり確定すれば足りると解するのが相当である。(平10. 9.30広裁(所・諸)平10-11)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平100011
- 裁決年月日
- 平成10年9月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁の調査担当者が、請求人の事業に関するすべての帳簿書類を原処分庁に持ち帰っており、その返戻を受けたのは、各年分の所得税の修正申告書を提出した後であり、この間は国税の課税標準等又は、税額等を計算することができなかったのであるから、このことは通則令第6条第1項第3号の「帳簿書類の押収その他やむを得ない事情」に該当する旨主張する。しかしながら、本件調査担当者が請求人の営業に係る帳簿書類を預かったのは、更正の請求の対象となっている各年分の所得税に係る法定申告期限の後であることから、法定申告期限内には、請求人の営業に係る帳簿書類は同人の手元にあり、帳簿書類その他の記録に基づいて、所得金額及び税額を正確に計算することが可能であった以上、当該事情は、通則令第6条第1項第3号の「帳簿書類の押収その他やむを得ない事情」に該当しないというべきである。(平10. 9.30広裁(所・諸)平10−11)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平100014
- 裁決年月日
- 平成10年9月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件修正申告書は調査担当者の事実誤認に基づく記載内容の過誤があり、また、本件調査により精神錯乱状態に陥った請求人が提出したものであるから、更正の請求には理由がある旨主張する。 しかしながら、請求人の主張は、通則法第23条第1項に規定する更正の請求の要件には該当せず、また、請求人が当審判所に提出した証拠資料は、請求人の主張が正当であることを証明するに足る証拠とならないから、更正の請求には理由がないとした原処分は適法である。(平10.9.30広裁(所)平10-14)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平100017
- 裁決年月日
- 平成10年8月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203060
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/6請求手続
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 納税者において申告した内容に過誤があることを理由に更正の請求をする場合には、自ら記載した申告内容が真実に反するものであることの主張、立証をすべきであるところ、請求人は、本件修正申告書に記載した事業所得の金額は過大である旨を主張するものの、当審判所に対し、その主張が正当である事を裏付ける証拠資料を提出せず、また、具体的な説明もしないことから、本件修正申告書に記載された事業所得の金額及び税額を正当なものと認めざるを得ない。(平10. 8.10関裁(所)平10−17)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平090111
- 裁決年月日
- 平成10年5月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件更正の請求は、その対象とした修正申告書を原処分庁の違法な調査に基づいて申告指導され、仕方なく提出させられたことに起因しており、当初の申告額にすべきである旨主張するが、更正の請求を主張する者は、その申告書に記載された所得金額が真実に反することを主張立証しなければならないのであって、本件修正申告書の提出の動機の如何が更正の請求の理由となるものではないから、請求人の主張には理由がない。(平10. 5.29大裁 (所) 平 9-111)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平090097
- 裁決年月日
- 平成10年4月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No55・16ページ
要旨
○ 請求人は、本件土地の譲渡について、更正の請求書に措規第21条の19第1項第11号に規定する証明書類を添付していることから、土地譲渡益重課制度の適用除外を認めるべきである旨主張する。しかしながら、通則法第23条第1項第1号に規定する更正の請求は、納付すべき税額が、納税申告書に記載した課税標準額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと等により過大であるときになしうるものであるから、所得計算の特例等で、一定事項の申告等を条件に所得金額、税額の減免をすべきものとされているものについてその申告等をしなかった者が、後日その特例の適用を求めるために更正の請求をすることはできないと解すべきである。したがって、確定申告に際し、措法第62条の3第4項又は同条第5項に規定する優良住宅地等のための譲渡等に対する土地譲渡益重課制度の適用除外に該当する旨の申告等をしなかった場合には、後日それらの規定を適用し法人税額が減額されるべきであるとして更正の請求をすることはできない。(平10. 4.24広裁(法)平 9-97)裁決事例集No55・16ページ
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平090004
- 裁決年月日
- 平成10年2月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203050
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、預金通帳の盗難による被害届を警察署が受理しなかったため、雑損控除を求める更正の請求書を提出することができなかったことは、通則令第6条第3号に規定する「やむを得ない事情」に該当する旨主張する。しかしながら、請求人は、預金通帳の再発行を受けた時点で被害にあったことを認識しており、相応の努力をすれば警察署の盗難届の受理を待たずに被害金額を証明することは可能であることから、当該時点において「やむを得ない事情」は消滅しており、請求人の主張には理由がない。(平10. 2.27沖裁(所)平 9-4)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平090004
- 裁決年月日
- 平成10年2月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、警察署が盗難届を受理したことにより、盗難の事実及び被害金額が明らかになったことからすれば、判決と同様の効果があると認められるから、通則法第23条第2項第1号の規定を準用すべきである旨主張する。しかしながら、同法でいう「判決」とは私法行為又は行政行為上の紛争を解決することを目的とする民事事件の判決を意味し、かつ、それらに限定されているから、請求人の主張は認められないとした原処分庁の主張は適法である。(平10. 2.27沖裁(所)平 9-4)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平090060
- 裁決年月日
- 平成10年2月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件譲渡後に生じた本件土地についての和解に係る解決金及び弁護士費用は、譲渡費用に当たるとして嘆願書を添えて更正の請求を行ったが、本件更正の請求は通則法第23条第1項及び第2項第1号に規定する期限を徒過してなされた不適法なものである。(平10. 2.10大裁 (所) 平 9-60)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平090013
- 裁決年月日
- 平成9年12月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成7年分の事業所得の金額の算定において、措法第26条第1項の規定を適用して税額等を誤って過大に算定し確定申告をしていることから、通則法第23条第1項第1号に該当し、更正の請求を認めるべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、事業所得の金額の算定に当たり必要経費に算入すべき金額について、所法第37条第1項に規定する実額計算の方法で算定し、かつ、確定申告書の課税標準及び税額等の計算も適法に算定し申告していることが認められることから、通則法第23条第1項第1号には該当しないので、更正をすべき理由がないとした原処分は適法である。(平 9.12.16福裁(所)平 9-13)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平090025
- 裁決年月日
- 平成9年11月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203070
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分前に担当者の行った説明があいまいであったこと及び原処分の通知書には「この処分の理由」欄があることから通知書に理由を附記していない原処分は違法である旨主張するが、更正の請求に係る通知書にその理由を附記すべき旨を定めた法令の規定はないから通知書にその理由が附記されていなくても、原処分は違法となるものではない。(平 9.11.28大裁 (所) 平 9-25)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平090053
- 裁決年月日
- 平成9年11月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No54・46ページ
要旨
○ 請求人は、建物等について平成2年10月4日付で売買契約を結び、当該譲渡利益金額を平成3年9月期の益金の額に算入したところ、平成8年7月31日に代金の一部を減額する旨の裁判上の和解が成立したことから、通則法第23条第2項を適用し、平成3年9月期の法人税及び法人臨時特別税の減額を求める更正の請求を認めるべき旨主張する。しかしながら、通則法第23条は、更正の請求の基本的な手続に関して規定しているにとどまり、課税の実体的要件については、法人税法などの租税実体法に基づき判断されるべきものと解されている。本件和解による本件更正の請求は、手続上適法になされているが、法人税法は権利確定主義を採っており、それが法法第22条第4項に規定する一般的公正妥当と認められる会計処理の基準であるということができるから、本件和解によって譲渡代金が減額されたからといって、本件事業年度の損益には影響を及ぼさず、その損失額は本件和解のあった日の属する事業年度の損金の額に算入すべきであり、請求人の主張には理由がない。(平 9.11. 6東裁(法・諸)平 9-53) 裁決事例集No54・46ページ
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平090036
- 裁決年月日
- 平成9年10月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、確定決算で未収利息を収益計上した場合、法基通2-1-25は適用できないとの規定はどこにもないこと及び本件貸付金は、元本そのものが不良債権化しており、未収利息の計上を強制するのは著しく実態に合わないことから、更正の請求を認めるべきである旨主張する。しかしながら、請求人が提出した確定申告書は、法法第22条の規定に従って計算されたものと解するのが相当であり、更正の請求の要件として法律に規定されている「課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと」の要件に該当せず、更正の請求の理由に当たらないから、請求人のその他の主張については判断するまでもなく、請求人の主張には理由がない。(平 9.10.31広裁(法)平 9-36)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平090030
- 裁決年月日
- 平成9年9月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件更正の請求は、査察官の事実誤認に基づく違法な調査結果を錯誤により正しいものと信じて修正申告書を提出したことに起因し、昭和63年分及び平成元年分については、当該修正申告書を提出した時には既に通則法第23条第1項の提出期限を徒過し、さらに、平成2年分については、修正申告書に記載した所得金額の適否を確認することが可能になったのは、平成4年4月13日以後であるから、期限徒過を理由に更正の請求を排斥することは、著しく不合理で正義に反する旨主張する。しかしながら、本件更正の請求は、いずれも通則法第23条第1項の提出期限を徒過していることは明らかであり、また、会計資料等が押収されていたとしても、修正申告を行うに当たり、査察官に質問し、書類の閲覧を求め、自ら金融機関に問い合わせるなどして、事前に第三者名義の預貯金に係る利子の請求人への帰属性の有無及びそれが請求人に帰属するものとして所得金額の計算がなされているか否かを容易に知ることが可能であったと考えられ、同条第2項の「やむを得ない理由があるとき」に該当するとはいえず、本件更正の請求を認めなかったことが、著しく不合理で正義に反するものとはいえない。(平 9. 9.30広裁(所)平 9-30)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平080138
- 裁決年月日
- 平成9年6月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、不渡りとなった小切手16枚は、貸金業に係る貸倒損失であるから、本件更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら請求人は、(1)事業所得に係る損失の金額を裏付ける証拠書類として、小切手、借用証書、書留郵便封筒、債権者集会案内状及び請求人あての手紙を提出するのみであること、(2)事業所得の計算の基礎となる金銭の貸付けに係る貸付台帳及び金銭出納帳については作成していないとして提出しなかったことから、貸付金が存在したこと及び小切手が不渡りとなったことはうかがえるものの、当該資料は金銭の貸付けに係るすべての収入金額及びその収入金額を得るために要した費用を証明しているものとは到底いえず、本件更正の請求を認めることはできない。(平 9. 6.30大裁 (所) 平 8-138)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平080081
- 裁決年月日
- 平成9年6月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、優良住宅地等のための譲渡の特例を適用すべき証明書の交付が受けられなかったことから、通常の所得計算による確定申告をしたが、当該特例は、前回に本件譲渡物件の隣接地を譲渡した時には認められたことから、本件譲渡について当該特例を適用すべきであるとする更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、所得計算の特例や免税等の特別措置で一定事項の申告、証明書の添付等を条件に、所得額、税額の減免をすべきものとされているものについて、その申告書に特例適用を受ける旨の記載もなく、適用を受けるための証明書等を添付しなかった者が後日その特例の適用を求めるために更正の請求をすることは認められず、請求人の主張は採用することができない。(平 9. 6.19名裁(所)平 8-81)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平080126
- 裁決年月日
- 平成9年6月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、事前に税務当局に相談、指導を受けて法人税の確定申告をし、確定申告期限後に措法第63条の3(土地の譲渡等がある場合の特別税率)第5項の土地譲渡益重課制度の適用除外規定の適用条件である証明書を入手してから更正の請求したものであり、土地重課の適用除外は認められるべきである旨主張するが、請求人は、法人税の確定申告に当たって、申告書に同項の規定を適用する旨の記載をしておらず、省令で定める証明書類等を添付しなかったことは当事者間に争いがなく、更正の請求はその後に同項の規定を受けるべきことを理由としているものであるから、通則法第23条第1項による更正の請求ができる場合に該当しないというべきである。(平 9. 6.18大裁 (法) 平 8-126)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平080005
- 裁決年月日
- 平成9年5月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No53・49ページ
要旨
○ 請求人は、消費税の仕入税額控除方式の選択において、個別対応方式を選択すべきところを、請求人の関与税理士の単純なミスによって一括比例配分方式を選択適用したことにより、仕入控除税額の計算を誤り、納付すべき消費税額を過大に申告したものであるから、原処分庁は、更正の請求を認めるべきである旨主張する。しかしながら、請求人の申告書における仕入控除税額は、消法第30条の規定に従って誤りなく計算されたものである以上、通則法第23条第1項第1号のいずれの要件にも該当せず、したがって、同条に定める更正の請求をすることはできないものというべきである。(平 9. 5.27金裁(諸)平 8-5)裁決事例集No53・49ページ
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平080204
- 裁決年月日
- 平成9年5月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203050
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No53・78ページ
要旨
○ 請求人は、請求人の提出した修正申告書は請求人の帳簿書類が押収されていて、これらの記録に基づいて課税標準等又は税額等を計算できない状況のもとで提出したものであり、その後、請求人の弁護人が押収された帳簿書類等の写しを調査したところ、当該修正申告書に係る記載に誤りがあることを発見したのであるから、通則令第6条第1項第3号に該当するやむを得ない理由があるというべきである旨主張する。しかしながら、帳簿書類等が差し押さえられたのは、請求人が法人税の確定申告書を提出した後であるから、通則令第6条第1項第3号に規定するやむを得ない事情に該当せず、したがって、更正の請求は、通則法第23条第2項第3号のやむを得ない理由があるときに該当しない。(平 9. 5.15東裁(法)平 8-204) 裁決事例集No53・78ページ
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平080016
- 裁決年月日
- 平成9年4月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203030
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No53・115ページ
要旨
○ 請求人は、事業廃止後において、社会保険診療報酬の返還を保険者から求められたことから、その返還すべき金額について、通則法第23条第1項又は第2項の規定を適用し、更正の請求を認めるべき旨主張する。しかしながら、後発的事由等が発生したとしても、課税標準等の変動をどう処理すべきかは他の国税に関する法律に別段の定めがある場合にはそれによるものと判断すべきであり、本件のように事業廃止後に発生した必要経費については、所法第152条の規定による更正の請求をすべきであるから、後発的事由が発生したことのみをもって当然に通則法の規定による更正の請求ができると解すべきではなく、請求人の主張は採用することができない。(平 9. 4.15札裁(所)平 8-16) 裁決事例集No53・115ページ
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平080096
- 裁決年月日
- 平成9年3月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 相続財産として引き継いだ未確定の弁護士報酬が、裁判上の和解により当初に申告した債務額を上回ったことに伴う後発的事由を原因とする更正の請求の期限について、請求人は通則法第23条第2項第1号に規定するその事実が当該計算の基礎としたところと異なることが確定した日とは、和解条件に基づいて支払が完了した日である旨主張する。しかしながら、和解の場合は、和解調書に記載したときにその記載が判決と同じ効力を有するから、和解が成立し、調書に記載された日が、その確定した日と解すべきであり、その翌日から起算して2月を経過した後になされた更正の請求は不適法であり、更正をすべき理由がない旨の通知をした原処分は適法である。(平 9. 3.25大裁 (諸) 平 8-96)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平080035
- 裁決年月日
- 平成9年2月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、確定申告書に記載されている留保金額に対する税額を減額更正すべきである旨主張するが、留保金課税は、請求人の代表取締役であるAの求償権の放棄により発生した債務免除益に対し、正しく計算され、申告されていることが認められるから、請求人の主張を採用することはできない。(平 9. 2. 7名裁(法)平 8-35)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平080110
- 裁決年月日
- 平成8年12月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人に対する所得税法違反被告事件の控訴審判決が確定し、修正申告に係る所得金額は過大であることが明らかになったのであるから、更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、通則法第23条第2項第1号にいう判決とは、申告等に係る課税標準等の計算の基礎となった事実についての私法上又は行政上の紛争の解決を目的とする民事事件の判決を意味するものであって、犯罪事実の存否、範囲を確定する刑事事件の判決はこれに含まれないとするのが相当であるところ、請求人の主張する所得税法違反被告事件の控訴審判決は刑事事件の判決であることから、同号にいう判決に該当せず、したがって、更正の請求は期限経過後になされた不適法なものである。(平 8.12.19東裁(所)平 8-110)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平080037
- 裁決年月日
- 平成8年12月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 更正の請求書は、法定申告期限から1年を経過した後に提出されており、更正の請求を認めなかった原処分は相当である。(平 8.12.13大裁 (所) 平 8-37)、(平 9. 2.20高裁 (所) 平 8-17)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平080057
- 裁決年月日
- 平成8年11月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、措法第8条の5(確定申告を要しない配当所得)に規定されている少額配当等を、確定申告において配当所得に含めることを失念して申告したのは、税制に通じていなかったためであり、また、確定申告の手引等に少額配当についての説明が明記されていなかったため、納税者の選択として改めて更正の請求をしたのであるから、更正の請求が認められるべきである旨主張するが、少額配当等に係る配当所得の金額を除外したところにより総所得金額を計算して所得税の確定申告書を提出している以上、措法第8条の5第1項の規定を適用したものとして取り扱われることとなるから、通則法第23条第1項に規定する更正の請求をすることができる場合には該当しない。(平 8.11. 6東裁(所)平 8-57)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平080021
- 裁決年月日
- 平成8年10月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203050
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No52・1ページ
要旨
○ 請求人は、賃貸借契約の合意解除は、通則令第6条第1項第2号に規定する「当該契約の成立後生じたやむを得ない事情によって解除されたこと」に該当する旨主張するが、「契約の成立後生じたやむを得ない事情」とは、法定の解除事由がある場合、事情の変更により契約の効力を維持するのが不当な場合、その他これに類する客観的理由がある場合をいうものと解するのが相当であるところ、本件の場合、賃貸借契約の合意解除後も、建物等設備賃料の改定を除き従前と同様の状況で賃貸借されていることからすれば、合意解除前の契約の効力を維持したとしても不当とはいえず、他に合意解除せざるを得ない客観的理由があったとも認められないから、請求人が主張する合意解除の事情は、「契約の成立後生じたやむを得ない事情」には該当しない。(平 8.10.31広裁(所)平 8-21) 裁決事例集No52・1ページ
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平080048
- 裁決年月日
- 平成8年10月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、和解により不動産賃貸料は請求人に帰属しなかったことが明らかであり、平成5年分について通則法第23条第2項に規定する更正の請求を認めるべきである旨主張するが、(1)和解が成立したのは平成6年12月14日であること、(2)本件賃貸料が和解金に充当され、その支出が必要経費となるにしても平成6年分以後の必要経費であると認められること、(3)和解調書には平成6年12月以後請求人に支払われる賃貸料についての記載しかないこと、(4)請求人の不動産の貸付けは事業的規模で行われていることから、所法第152条に規定する更正の請求の特例の規定の適用はないこと、(5)平成5年分の不動産所得に係る収入金額について請求人以外の者に帰属するとする証拠書類はないから、和解により請求人の平成5年分の課税標準等に異動があったものとは認められない。(平 8.10.29東裁(所)平 8-48)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平080018
- 裁決年月日
- 平成8年10月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、確定申告書は請求人の意思に基づかずに提出させられたという事情があるから、更正の請求書が法定申告期限から1年を経過した後に提出されているとはいえ更正の請求を認めるべきである旨主張するが、同申告書は自主的に提出されたものと認められ、他に通則法第23条第2項、所法第152条及び第153条に掲げる事由に該当する事実も認められないから、請求人の主張には理由がない。(平 8.10.18関裁(所)平 8-18)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平080015
- 裁決年月日
- 平成8年9月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、修正申告書に記載されている事業所得の金額及び課税標準額は、計上時期の誤り等の金額が含まれており、真実の事業所得の金額等と大幅に相違するものであるから、更正の請求を認めるべきである旨主張するが、請求人の主張に係る計上時期の誤り等の金額は、請求人の記憶に基づいて推察した金額であり、根拠のある正確な資料によって確認されたものとは認められないから、通則法第23条に規定する更正の請求をすることができる場合には該当しない。(平 8. 9.30広裁(所・諸)平 8-15)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平080012
- 裁決年月日
- 平成8年7月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が更正処分をした後、判決によりAが相続に係る相続財産であった土地の所有権を時効取得したことが確認されたので、相続財産からAの時効取得部分を除外し、減額の更正処分をすべきである旨主張する。しかしながら、更正処分に対する審査請求に対し、審判所は、相続財産からAの時効取得部分を除外して請求人の相続に係る課税価格を算定し、その結果に基づき更正処分は適法であると判断し、裁決していることが認められる。課税処分において取消しの対象となるのは、その処分において課された納付すべき税額そのものであって個々の内容でないことから、本件において、Aの時効取得部分を除外しても、請求人の相続に係る相続税の納付すべき税額は更正処分の納付すべき税額を上回っているので、更正処分を取り消すべき理由はない。(平 8. 7. 5東裁(諸)平 8-12)、(平 8. 7. 5東裁(諸)平 8-13〜21)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平080002
- 裁決年月日
- 平成8年7月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正の請求の期限が過ぎていたとしても職権による減額更正を求めた請願書を原処分庁に対して提出しているから、それにより減額更正をすべきであり、期限が過ぎているという理由は成り立たない旨主張するが、国税に関する法津に基づく処分についての不服は、国税通則法によるべきであり、請願法の規定には影響されず、法定の期間後に提出された更正の請求は、特段の理由のない以上不適法なものであるから、更正をすべき理由がないとした原処分は相当である。(平 8. 7. 2熊裁(所)平 8-2)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平080022
- 裁決年月日
- 平成8年7月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203010
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が更正処分をした後、判決によりAが相続に係る相続財産であった土地の所有権を時効取得したことが確認されたので、相続財産からAの時効取得部分を除外すべきであるとする本件更正の請求を認めるべきである旨主張する。しかしながら、更正の請求は、判決以後確定した日の翌日から起算して2か月を経過した日以後にされているから、不適法なものとなる。したがって請求人の主張を判断するまでもなく、更正の請求に対して更正をすべき理由がないとした通知処分は適法である。(平 8. 7. 5東裁(諸)平 8-22)
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