裁決要旨 5やむを得ない理由
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令070011
- 裁決年月日
- 令和7年11月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203050
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続が開始した日から約8年を経過する日までの間、相続人のうちの一人が相続財産である土地及び家屋(本件不動産)に関する資料を保有していたため、請求人は同資料を一切確認又は使用することができなかったところ、このことは、国税通則法施行令第6条《更正の請求》第1項第3号に規定する「帳簿書類の押収その他やむを得ない事情」に該当し、上記の間、請求人は、請求人の責めに帰すべきでない事情により、相続税の課税価格を計算することができなかったといえるから、請求人がした更正の請求は、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第3号による更正の請求をすることができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、請求人が主張する事情は法律に基づく帳簿書類の占有の制限やこれに類するものではないから帳簿書類の押収等に該当しない。また、請求人において、相続税の申告書の提出時に、課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき帳簿書類その他の記録が手元になかったとはいえず、それ以外の資料からでも相続税の課税標準等又は税額等を計算することが客観的に不可能であったとはいえない。したがって、請求人が主張する事情を理由として、国税通則法第23条第2項第3号による更正の請求をすることができる場合には該当しない。(令7.11.11 名裁(諸)令7-11)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令050111
- 裁決年月日
- 令和6年5月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203050
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国税庁が公表した令和4年12月22日付の「暗号資産に関する税務上の取扱いについて(情報)」(本件情報)において、非居住者が日本の暗号資産交換業者に保有する暗号資産を譲渡することにより生ずる所得は所得税の課税対象とされていないとの国税庁長官の新たな解釈が公表され、この公表は重大な法令の解釈変更に当たるため、国税通則法施行令第6条《更正の請求》第1項第5号に規定する国税庁長官の法令の解釈が更正又は決定に係る審査請求若しくは訴えについての裁決若しくは判決に伴って変更され、変更後の解釈が国税庁長官により公表されたこと(本件公表)に該当するから、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第3号に規定する更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、本件情報は、暗号資産取引に関して納税者自身による適正な納税義務の履行を後押しする環境整備を図ることなどを目的として公表されたものであり、国税庁長官の法令の解釈が更正等に係る裁決又は判決に伴って変更され、変更後の解釈が国税庁長官により公表されたものとは認められないことから、本件情報の公表が本件公表に該当するとは認められず、同号に規定する更正の請求ができる場合に該当しない。(令6. 5.28 東裁(所)令5-111)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令030019
- 裁決年月日
- 令和4年2月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203050
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、法定申告期限から5年を経過した後にした障害者控除の適用を求める旨の更正の請求には、①以前同旨の更正の請求をしようとした際に、税務署の職員から行政区の長の障害者控除対象者認定書が必要である旨の説明を受けたが、市役所からは市長名では当該認定書を発行していない旨の回答を受けたため更正の請求をしなかった、②法定申告期限から既に5年を経過した後に市長名で当該認定書が発行されている事実を初めて知ったなどのやむを得ない事情があるから、国税通則法第23条《更正の請求》(平成27年法律第9号による改正前のもの。)第2項各号に規定する事由に該当する旨主張する。しかしながら、当該事情は、国税通則法第23条《更正の請求》第2項各号及び国税通則法施行令第6条《更正の請求》第1項各号に規定するいずれの事由にも該当するとは認められない。(令4. 2.16 関裁(所)令3-19)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平300003
- 裁決年月日
- 平成31年1月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203050
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、被相続人に対して、被相続人が取締役であった会社(本件会社)から役員退職慰労金(本件退職慰労金)が支給されることとなったが、支給決定後に本件会社の業績が悪化したことで、事業継続自体が困難となり、社員全てを解雇せざるを得ないことにもなりかねない状況に陥ったため、本件会社との間で、本件退職慰労金の未支給分に係る債権・債務を遡及的に消滅させる合意解除(本件合意解除)をしたから、本件合意解除は、国税通則法施行令第6条《更正の請求》第1項第2号の「やむを得ない事情」によってされたものである旨主張する。しかしながら、同号の「やむを得ない事情」とは、申告に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実に係る契約が、法定申告期限後に合意解除された場合には、当該合意解除が、法定の解除事由がある場合、事情の変更により契約の効力を維持するのが不当な場合、その他これに類する客観的理由のある場合をいうものと解するのが相当であるところ、本件合意解除は、法律で定める解除権又は本件退職慰労金に係る契約に基づく解除権が行使されたものとは認められず、また、本件会社と全取引金融機関が、本件会社の抜本的再建計画策定までの期間、借入金の返済を猶予することを合意した事実が認められるものの、本件会社の債務の切捨てが全取引金融機関から借入金についても行われたわけではなく、本件会社の債務を消滅させる取引が本件合意解除に限られていることからすれば、飽くまでも本件合意解除は、任意に行われたものと認めるのが相当であり、本件合意解除に客観的な事情があるとまではいえず、同号の「やむを得ない事情」によってされたものと認めることはできない。(平31. 1.24 仙裁(諸)平30-3)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平300009
- 裁決年月日
- 平成30年8月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203050
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人がした更正の請求については、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第3号を受けた同法施行令第6条《更正の請求》第1項第3号に規定する「帳簿書類の押収その他やむを得ない事情」に該当するから、国税通則法第23条第1項に規定する更正の請求期限を過ぎていても当該更正の請求は適法である旨主張する。しかしながら、請求人において上記やむを得ない事情があったことを認めるに足りる証拠はなく、当該更正の請求は、同項の請求期限を過ぎてされたものであり、後発的事由にも該当しないため、認められない。(平30. 8.24 大裁(所・諸)平30-9)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平300002
- 裁決年月日
- 平成30年7月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203050
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人がした更正の請求については、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第3号を受けた同法施行令第6条《更正の請求》第1項第3号に規定する「帳簿書類の押収その他やむを得ない事情」に該当するから、国税通則法第23条第1項に規定する更正の請求期限を過ぎていても当該更正の請求は適法である旨主張する。しかしながら、請求人において上記やむを得ない事情があったことを認めるに足りる証拠はなく、当該更正の請求は、同項の請求期限を過ぎてされたものであり、後発的事由にも該当しないため、認められない。(平30. 7. 6 大裁(所・諸)平30-2)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平290086
- 裁決年月日
- 平成30年2月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203050
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第3号の委任を受けた国税通則法施行令第6条《更正の請求》第1項第3号に規定する「やむを得ない事情」の有無については、社会通念に照らし、企業規模や事業内容等を考慮し、総合的に判断すべきであるところ、請求人において帳簿書類の押収に類する事実や証拠収集が困難であった事情があることからすれば、請求人には「やむを得ない事情」がある旨主張する。しかしながら、請求人は、当該各事業年度の法人税の各確定申告書をいずれも法定申告期限までに提出しており、更に、請求人の代表取締役は、当該各事業年度に係る元帳や仕訳帳のデータを所持し、それらを基に当該各確定申告書を作成した旨を答述していることからすれば、それらの提出時点において、請求人が帳簿書類の押収等がされたことにより、その他の資料から課税標準等又は税額等を計算することが客観的に不可能な状況にあったと認めることはできない。したがって、請求人には、国税通則法施行令第6条第1項第3号に規定する「やむを得ない事情」があるとは認められない。(平30. 2.23 東裁(法)平29-86)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平270008
- 裁決年月日
- 平成28年1月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203050
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続税の申告において土地の評価の基礎とした固定資産税評価額について、市長が同評価額が過大であったとして、同評価額とすべきであった金額を記載した書類を交付(本件通知)したことは、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第3号に規定する「政令で定めるやむを得ない理由」に該当する旨主張する。しかしながら、同項各号に掲げる事由による更正の請求は、国税通則法第23条第1項の原則に対する例外であると解されることからすると、同条第2項及びこれを受けた国税通則法施行令第6条《更正の請求》第1項の各規定は、その文言どおりに解されるべきであり、安易にその準用ないし類推解釈を行うことは許されないと解するのが相当であるところ、本件通知は、国税通則法施行令第6条第1項各号の規定のいずれにも該当しないことは明らかであることから、国税通則法第23条第2項第3号に規定する「やむを得ない理由」に該当しない。(平28. 1.12 福裁(諸)平27-8)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平270009
- 裁決年月日
- 平成28年1月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203050
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続税の申告において土地の評価の基礎とした固定資産税評価額について、市長が同評価額が過大であったとして、同評価額とすべきであった金額を記載した書類を交付(本件通知)したことは、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第3号に規定する「政令で定めるやむを得ない理由」に該当する旨主張する。しかしながら、同項各号に掲げる事由による更正の請求は、同条第1項の原則に対する例外であると解されることからすると、同条第2項及びこれを受けた国税通則法施行令第6条《更正の請求》第1項の各規定は、その文言どおりに解されるべきであり、安易にその準用ないし類推解釈を行うことは許されないと解するのが相当であるところ、本件通知は、国税通則法施行令第6条第1項各号の規定のいずれにも該当しないことは明らかであることから、国税通則法第23条第2項第3号に規定する「やむを得ない理由」に該当しない。(平28. 1.12 福裁(諸)平27-9)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平260039
- 裁決年月日
- 平成27年2月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203050
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第3号に規定する「前2号に類するやむを得ない理由があるとき」とは、同項第1号及び第2号と同等の利益状況にある納税者を広く保護する趣旨であることから、申告に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実について、納税者に帰責性がなく、事後的に変動が生じたものと同視できる場合には、通則法第23条第2項第3号に準ずるものとして、後発的事由による更正の請求が認められると解するのが相当であるので、請求人が、相続開始時において、A法人に対する被相続人の貸付金等が無価値であったことを知り得なかったことに請求人の帰責性がない本件においても、請求人の更正の請求は認められるべき旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第1項及び第2項に規定する更正の請求ができる事由及び期間は、同各項及び同各項各号に規定する事由及び期間に限定されるものと解され、後発的自由を列挙した同条第2項各号及び通則法施行令第6条第1項各号の各規定はその文言どおりに解されるべきであり、安易にその準用ないし類推適用を行うことは許されないと解するのが相当である。請求人の更正の請求の理由は、同条第2項各号及び通則法施行令第6条第1項各号のいずれにも該当しないことから、請求人の更正の請求は認められない。(平27.2.9 大裁(諸)平26‐39)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平250026
- 裁決年月日
- 平成25年8月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203050
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、確定申告(本件確定申告)において、外国子会社から受ける剰余金の配当等(本件配当金)につき、法人税法第23条の2《外国子会社から受ける配当等の益金不算入》第1項の制度(本件益金不算入制度)を適用せずに課税標準を計算したが、請求人には本件益金不算入制度の適用を受ける意思があったにもかかわらず、請求人の担当者間の意思疎通不足によって本件配当金について確定申告書への記載が漏れていたものであり、このことは同条第4項の「やむを得ない事情」に該当するから、本件配当金について本件益金不算入制度の適用が認められるべきであり、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求をすることができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、請求人は、自ら正確に本件配当金に係る益金不算入額を計算することも、それを本件確定申告書に記載することもしていないのであるから、本件益金不算入制度の適用を受ける意思を示していたということはできず、また、法人税法第23条の2第4項の「やむを得ない事情」とは、風水害、地震等の災害による影響等、納税者である法人が本件益金不算入制度の適用に関する記載をすることを妨げる外部的事実があり、納税者自身の力では当該記載をすることができないような場合をいうのであって、自身の責めに帰すべき事情はこれに当たらないと解するのが相当であるところ、請求人主張の事実は外部的事実に当たらず、同項に規定する「やむを得ない事情」があったとは認められない。そうすると、本件確定申告の計算等に誤りは認められず、国税通則法第23条第1項第1号に規定する「納付すべき税額が過大であるとき」には該当しないから、同項に規定する更正の請求をすることができる場合には当たらない。(平25. 8.27 東裁(法)平25-26)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平250002
- 裁決年月日
- 平成25年7月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203050
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、建物の取得費用が、課税資産の譲渡等とその他の資産の譲渡等に共通して要する課税仕入れであったとしても、消費税法第30条《仕入れに係る消費税額の控除》第2項第1号の個別対応方式の用途区分の判断基準が不明確であったために適切な区分が出来なかったことから、過少申告加算税の趣旨に照らしても、納税者に過少申告加算税を賦課することが酷であるとして国税通則法第65条《過少申告加算税》第4項に規定する「正当な理由があると認められる」場合に当たる旨主張する。しかしながら、消費税法第30条第2項第1号の用途区分の判断基準は、当該課税仕入れの目的及び当該課税仕入れに対応する資産の譲渡等がある場合にはその資産の譲渡等の内容を勘案して判断すべきであるところ、請求人の判断は、消費税法第30条第2項第1号の規定を独自に解釈したことによるもの、すなわち、請求人の主観的事情に基づく単なる法令解釈の誤りによるものといわざるを得ず、真に請求人の責めに帰することができない客観的な事情がある場合に該当するとは認めることはできない。(平25. 7. 4 名裁(諸)平25-2)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平240010
- 裁決年月日
- 平成24年10月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203050
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、妻の父でもある請求人の養父から同族会社の株式の贈与を受け、その後、妻から離婚を求められ、また、養父から離縁を求められた訴訟(本件訴訟)において、離婚及び離縁する旨とともに当該贈与に係る契約(本件贈与契約)を解除する旨の各条項を定めた裁判上の和解に合意したが、本件解除は、①本件贈与契約が、請求人が当該同族会社において働くこと等の負担(本件稼働等債務)を付すものであって、請求人が本件稼働等債務の履行不能に陥ったため解除したもので、国税通則法施行令(平成23年政令第382号による改正前のもの)第6条《更正の請求》第1項第2号に規定する「解除権の行使によって解除され」たものである、②本件贈与契約と婚姻及び養子縁組とは一体不可分のものであって、離婚及び離縁する以上、養父との間で本件贈与契約を合意解除したことは、同号に規定する「やむを得ない事情」によるものである旨主張する。しかしながら、①本件稼働等債務の存在については、本件訴訟に係る代理人弁護士が、裁判所の和解案に対して、事後的に、請求人が後日贈与税の取戻しを請求する場合、「法定解除権」が行使されたことを明らかにしておいた方が税務署に対する説明がしやすいことなどを理由に提案したものであることなどから、請求人と養父との間で、本件贈与契約締結時に本件稼働等債務を内容とする負担付の合意があったとは認められず、本件贈与契約が養父による「解除権の行使によって解除され」たとは認められない。また、②本件贈与契約の拘束力を認めても請求人にとって不当になるとはいえないことなどから、本件贈与契約が「やむを得ない事情」により解除されたとも認められない。(平24.10.30 名裁(諸)平24-10)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平230041
- 裁決年月日
- 平成24年3月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203050
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№86
要旨
○ 請求人らは、被相続人に係る遺産について、代償分割の方法による当初の遺産分割協議(本件当初分割)を行い、代償財産を取得することとなったものの、代償債務を負う者がその債務の履行をせず、更に請求人らに当該代償債務を負う者に係る相続税の連帯納付義務が課されたことから、債務不履行解除の意思表示をして本件当初分割を解除(本件解除)した上で、再度の遺産分割協議を行った結果、請求人らは何らの財産も取得しないこととなったことからすると、本件解除は、国税通則法施行令第6条《更正の請求》第1項第2項に規定する「解除権の行使によって解除され」た場合又は「契約の成立後生じたやむを得ない事情によって解除され」た場合に該当するから、本件各更正の請求は、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第3号に規定する事由に基づくものである旨主張する。しかしながら、遺産分割協議は、債務不履行解除をすることができないから、本件解除は「解除権の行使によって解除され」た場合には該当しない。また、本件においては、本件当初分割を解除する合意と同時に再度の遺産分割協議を行ったということができるところ、本件解除は、請求人らにおいて、上記代償債務を負う者に係る相続税の連帯納付義務を免れることを目的としたものといわざるを得ず、このような合意をもって、国税通則法第23条第2項に規定する後発的な更正の請求が認められるならば、相続税の連帯納付制度そのものを否定するに等しいというべきであり、同項及び国税通則法施行令第6条が連帯納付義務を免れる目的でされた合意に基づく更正の請求を「やむを得ない事情によって解除」された場合として認めているとは到底解することはできないから、「契約の成立後生じたやむを得ない事情によって解除され」たものと認めることはできない。したがって、本件各更正の請求は、国税通則法第23条第2項第3号に規定する要件を満たさないものである。(平24. 3. 8 大裁(諸)平23-41)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230070
- 裁決年月日
- 平成23年10月26日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100203050
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が代表者を務める株式会社の株式(本件株式)の譲渡を目的とする株式譲渡に係る契約の解除の有効性が裁判上の和解(本件和解)において確認されたことについて、本件和解は、実質的には、新たな本件株式の譲渡契約であるから、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第3号、国税通則法施行令第6条《更正の請求》第1項第2号に規定する「契約の成立後生じたやむを得ない事情によって解除された」ことには当たらない旨主張する。しかしながら、本件和解に至る経緯等にかんがみれば、本件和解により成立した私法上の契約は、本件株式のうち約半数については合意解除し、残りの約半数については売買するというものであったと認めるのが相当であるところ、当該合意解除については、本件和解に係る訴訟に至った経緯のほか、請求人側の敗訴の可能性や敗訴した場合の企業イメージへの影響などの諸事情を勘案すれば、「当該契約の成立後生じたやむを得ない事情によって解除され」たと認めるのが相当である。(平23.10.26 東裁(所)平23-70)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平220061
- 裁決年月日
- 平成23年6月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203050
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、母親から本件各不動産の贈与(本件贈与)を受けた際の贈与契約(本件贈与契約)は、扶養等の義務及び本件各不動産の担保提供禁止などの条件が付されたものであり、この条件に反したことから、本件贈与契約が解除されたのであるから、当該解除は、国税通則法施行令第6条《更正の請求》第1項第2号に規定する解除権の行使による解除に該当する旨主張する。しかしながら、本件の場合、①本件贈与契約が締結された日の翌日に本件各不動産に根抵当権が設定され、その後、当該根抵当権の極度額が増額されていること、②本件贈与契約に係る証書には、本件贈与契約が解除される場合について何ら記載されていないこと、③請求人が本件贈与を受けたのは、父親の残した借入金の返済のために本件各不動産を担保として借入れをすることが目的であったこと、④「贈与契約の合意解除書」の作成日付は期限後申告前であるのに請求人において期限後申告時に原処分庁に対して期限後申告の必要がない旨の申述をした客観的な証拠がないばかりか、請求人が期限後申告後に原処分庁に対して提出した「嘆願書」と題する書面では、本件各不動産に係る請求人の所有権を錯誤により母親名義に戻すことを条件に、本件贈与に係る贈与税の納税義務の免除を依頼していることなどからすると、請求人と母親との間で、本件贈与契約に請求人の主張する解除権なるものの約定が付されていたとは認めることはできない。また、法定申告期限後に契約の合意解除があった場合には、当該合意解除が、法定解除事由のある場合などその他これに類する客観的理由に基づいてされた場合にのみ、国税通則法施行令第6条《更正の請求》第1項第2号に該当する更正の請求が認められるものと解するのが相当であるところ、本件贈与契約の解除について、法定解除事由のある場合などその他これに類する客観的理由があるとも認められないから、本件贈与契約の解除が国税通則法施行令第6条第1項第2号に規定する解除に該当するとは認められない。(平23. 6.23 名裁(諸)平22-61)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平180021
- 裁決年月日
- 平成18年9月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203050
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、外国子会社の株式の譲渡がA国法上も、日本法(民法)上も無効であるから、国税通則法施行令第6条第1項第2号に規定する解除や取消しの場合と同様に、当該株式譲渡の無効を確認する旨の覚書を交わした日から2月以内であれば、国税通則法第23条第2項に基づく更正の請求が認められるべき旨主張する。しかしながら、同項に基づく更正の請求は、同項各号に掲げる事由があり、かつ、当該事由が生じたことで、納税申告書の課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったことから税額等が過大となった場合など同条第1項各号のいずれかに該当することが必要であると解される。仮に、当該株式の譲渡が無効であり、その経済的成果が失われたとしても、法人税法の諸規定からすれば、これによって生じた損失は、当該損失の生じた事業年度の損金に計上すべきこととなる。そうすると、当該株式譲渡が無効である旨の覚書を交わしたからといって、当該株式譲渡があった事業年度の課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っておらず、法人税の額が過大であったことにはならない。したがって、本件は、同条第2項に基づく更正の請求の要件を満たさないのであるから、更正の請求に対してされた更正をすべき理由がない旨の通知処分に違法はない。(平18. 9.22 大裁(法)平18-21)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平170016
- 裁決年月日
- 平成17年9月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203050
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が調査の際、請求人の帳簿書類を押収した後、修正申告のしょうようを受け、帳簿の確認の猶予も与えられず修正申告書を提出したものであり、その修正申告書には誤りがあるから、国税通則法施行令第6条第1項第3号に規定するやむを得ない理由ないしこれに準ずる理由があるので、更正の請求期間経過後においても、修正申告の誤りについて、更正の請求をすることができる旨主張する。しかしながら、国税通則法施行令第6条第1項第3号の事由は、帳簿書類等が押収されるなど納税者に帰責できない事情により、その手元に帳簿書類等が存在しないため、当初の申告において課税標準等や税額等の計算ができなかった場合において、当初申告後に帳簿書類の返還を受けるなどして、その事情が消滅したことをいうところ、請求人の帳簿書類等の提出時期は、当初申告から2年以上経てからであるから、この点をもって「帳簿書類の押収その他やむを得ない事情」とは認められない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平17.9.28関裁(所・諸)平17-16)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150308
- 裁決年月日
- 平成16年5月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203050
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国税通則法第23条第2項第3号及び同法施行令第6条第1項第3号に該当する旨主張する。しかしながら、上記の規定は、納税申告書の提出前に、帳簿書類の押収等の事情が生じており、これにより、課税標準等又は税額等を計算することができなかった場合において、その後、帳簿書類の押収等の事情が消滅したときは、当該事情が消滅した日の翌日から起算して2か月以内に更正の請求をすることができる旨を規定しているものと解されるから、確定申告書及び修正申告書を提出した後に、本件書類等が差し押さえられた請求人の場合には、国税通則法第23条第2項第3号及び同法施行令第6条第1項第3号に該当しない。(平16.5.26東裁(所)平15-308)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150277
- 裁決年月日
- 平成16年4月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203050
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件修正申告書は、調査担当職員の誤った事実認定によるものであるから、錯誤により無効であるので、本件更正請求を認めるべきである旨主張する。しかしながら、本件修正申告書には、客観的に明白かつ重大な錯誤が存在していたとは認められず、特段の事情がある場合には該当しないので、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平16.4.27東裁(諸)平15-277)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平150015
- 裁決年月日
- 平成16年2月18日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100203050
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、不動産の名義変更の目的が財産保全のためであり、実質は贈与ではなく、贈与税の申告書を提出したことは、国税通則法第23条第2項第3号に規定する「やむを得ない理由」に該当する旨主張する。しかしながら、請求人は、保証債務の履行をした事実のみをもって、不動産の名義変更が贈与に当たらないということはできず、名義変更の動機が財産保全であったとしても、保証債務によって債権者に不動産を取られるよりも、請求人に不動産を贈与して、贈与税の申告と納税を行う方が得策と考え、贈与を原因として名義変更したものとみるのが相当である。また、請求人が贈与により取得した不動産について行った贈与税の申告は、国税通則法施行令第6条第1項に規定するいずれの項目にも該当しないことは明らかである。したがって、この点に関する請求人の主張は採用できない。(平16.2.18熊裁(諸)平15-15)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150179
- 裁決年月日
- 平成16年2月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203050
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、自己が付与を受けたものと全く同一の法人との間の同旨の契約によるストック・オプションの行使に係る経済的利益の所得区分について、給与所得に該当せず一時所得に該当するとの判決があったことは、国税通則法施行令第6条第1項第1号に規定する、「官公署の許可その他の処分が取り消されたこと」に該当するから、請求人には、国税通則法第23条第2項第3号に規定するやむを得ない理由がある旨主張する。しかしながら、当該判決は、請求人の申告に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実のうちに含まれていた行為の効力に影響を及ぼすものではなく、また、そもそも、請求人の申告に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実のうちに含まれていた行為の効力について、官公署の許可その他の処分がなされていたとも認められないから、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平16.2.6東裁(所)平15-179)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平150004
- 裁決年月日
- 平成15年10月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203050
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正をすべき理由がない旨の通知処分(以下「原処分」という。)の取り消しを求め、①更正の請求前に提出した修正申告書(以下「本件修正申告書」という。)が請求人の意思に基づくものではなく、調査担当職員に強要されて提出したものであるから、無効であること、②本件修正申告書は更正があるべきことを予知してされたものではないから、過少申告加算税の賦課決定処分は国税通則法第65条第5項に反し、無効であること、③更正の請求は同法第23条第2項第3号に規定する「その他国税の法定申告期限後に生じた同項第1号及び第2号に類する政令で定めるやむを得ない理由」に該当することから、更正の請求を認めなかった原処分は違法である旨主張する。しかしながら、上記①については、本件修正申告書は適法に提出されたものと認められること、上記②については、当該賦課決定処分の不服申立期間が経過しており、主張自体失当であること、上記③については、国税通則法第23条第1項に規定する更正の請求期限経過後の更正の請求であり、また、同条第2項第3号に規定する「政令で定めるやむを得ない理由」に該当しないから、更正の請求は不適法なものであることから、原処分は適法である。(平15.10.17熊裁(所)平15-4)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平140035
- 裁決年月日
- 平成15年6月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203050
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.65・9ページ
要旨
○ 請求人は、保有していた同族会社の出資口の譲渡について、本件売買契約に当たっては、譲受人に新たな課税関係が生じないことが重要な要素となっていたのであるから、重要な要素の錯誤により、当該契約を解除したことが国税通則法第23条第2項に規定する後発的な理由に該当するとして、更正の請求ができる旨主張する。しかしながら、当該契約の要素の錯誤は、①当該契約は口頭で行われ、請求人の主張する事情が売買契約の条件として表示されていたものとは認められないこと、②当該契約の背景には次世代への事業承継及び経営基盤の安定があったものと認められること、③出資口の時価の算定方法に財産評価基本通達に明示されていることから、当該契約を成すに当たっての動機が民法95条の規定により、当該契約の重要な要素として保護しなければならないものとまで解することはできない。そして、当事者の無効確認は、①価額があまりにも低いと贈与税等の問題が起きると認識しながらも財産評価基本通達によって評価をしていないのであるから、近隣の法人及び同業種の法人の株価などを参考に算出して実際の評価の7分の1の価格にしたことは評価方法の不知による個人的判断に基づく計算方法の誤りであって、②譲受人に新たな課税関係が発生しないことが本件売買契約の最重要な関心事であったとするならば不正確であることを自認しながら、著しく低い価額で当該契約を成したのは法の不知であり、③原処分庁からの指摘後に当該契約無効の主張をしていることから、譲受人の贈与税の負担を免れるために行われた親族間における当事者の合意による契約解除であると認めるのが相当である。そうすると、この合意解除は、請求人の個人的、主観的な事由によるものであって、国税通則法施行令第6条第1項第2号に規定する「当該契約成立後生じたやむを得ない事情」には当たらない。したがって、国税通則法第23条第2項第3号に規定する「やむを得ない理由」には該当せず、更正の請求ができる場合には当たらない。(平15.06.20.高裁(所)平14-35)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平130043
- 裁決年月日
- 平成13年12月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203050
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 1請求人は、租税特別措置法第31条の2に規定する特例を受けられることが本件売買契約の必須条件であったとして、本件特例が適用されなかったためになされた本件合意解除は、通則法施行令第6条第1項第2号に規定する「契約の成立後生じたやむを得ない事情」に該当する旨主張する。しかしながら、本件特例を受けられるということは、譲渡人である請求人の主観的な見込みにすぎず、請求人が本件特例を受けられなかったことは、主観的な見込み違いであって、「契約の成立後生じたやむを得ない事情」に該当しないというべきであるし、また、一定期間内に優良住宅地等のための譲渡となることを譲渡契約の条件としていたことを理由に、当該条件の不成就により当該契約は解除されたとして、更正の請求を認めることは、本件特例の枠組みと矛盾するものと解される。2請求人は、譲渡先である建設会社が、当初立案した分譲計画により本件売買契約を行ったところ、当初の分譲計画に目算誤りがあったため、本件売買契約書第7条及び第12条の規定に基づき本件合意解除に至ったのであるから、本件合意解除は、通則法施行令第6条第1項第2号に規定する「契約の成立後生じたやむを得ない事情」に該当する旨主張する。しかしながら、本件合意解除は、解除権の行使をされるような状況下においてなされたものとは認められず、また、譲渡先の建設会社は、工事の進ちょくの遅れと事業としての採算性の適否を認識しながらも本件売買契約を前提とした営業活動を続けており、さらに、本件特例の適用についてみれば、期間の延長に関する承認申請を請求人にしてもらうことで、本件合意解除を回避することが可能であったはずであることからみると、本件合意解除に当たって、やむを得ないと認められる客観的事情があったとは認められない。(平13.12.21関裁(所)平13-43)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平120055
- 裁決年月日
- 平成13年6月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203050
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件特例は給与所得者にだけ適用されるもので自営業者には適用されないと勘違いしていたために申告していなかったものであり、措法第41条第9項に規定するやむを得ない事情に該当する旨主張するとして、更正の請求を行ったものである。ところで、措法第41条第9項においては、「税務署長は、確定申告書の提出がなかった場合又は前項の記載若しくは添付がない確定申告書の提出があった場合においても、その提出又は記載若しくは添付がなかったことについてやむを得ない事情があると認められるときは、当該記載をした書類並びに同項の明細書及び登記簿の抄本その他の書類の提出があった場合に限り、第1項の規定を適用することができる」と規定し、同条第8項に規定する住宅取得等特別控除の金額に関する記載や当該金額に関する計算明細書等の添付のない確定申告書の提出があった場合においても、税務署長が記載又は添付がされていないことについて「やむを得ない事情」があると認めるときには本件特例を適用することができるとされている。そして、措法第41条第9項にいう「やむを得ない事情」とは、風水害、地震、火災、法令違反の嫌疑等により帳薄書類が押収されたこと等、外部的事実によって、自己だけの力では到底申告書への記載等ができないような場合をいい、法律の不知、誤解等はこれに含まれないと解されている。そうすると、請求人は勘違いにより平成11年分の所得税の確定申告書に本件特例の金額等を記載しなかったというのであるから、本件においては、措法第41条第9項にいう「やむを得ない事情」があったということはできない。したがって、平成11年分の所得税の更正の請求に対し、原処分庁が行った更正をすべき理由がない旨の通知処分は適法である。(平13.6.20高裁(所)平12−55)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平110069
- 裁決年月日
- 平成11年12月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203050
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、本件出資持分の譲渡価額は、本件和解契約を基礎に算定されたものであるから、本件和解契約が解除された以上、更正の請求が認められるべきである旨主張する。しかしながら、本件譲渡がなされたのは、本件和解契約より3年余り前であるから、本件出資持分の譲渡価額が本件和解契約を基礎に算定されたとの主張はそれ自体不合理であるし、請求人らの主張を本件遺産分割協議により本件和解契約を基礎に当該譲渡価額を改定した旨の主張と解するとしても、そもそも遺産分割協議により相続財産の内容を変更することはできないのであるから、いずれにしても、請求人らの主張はその前提において失当というべきであり、その他の主張について判断するまでもなく、本件更正の請求には理由がない。なお、請求人らは、本件和解契約の解除は、通則法第23条第2項第3号及び通則令第6条第1項第2号に規定する場合に該当する旨主張するが、当該和解契約に基づくS商会の権利は被相続人の相続財産ではないし、当該和解契約が解除されたからといって本件出資持分の譲渡価額が変動するものでもないから、当該和解契約の解除は上記の条項に規定する場合におよそ該当しないというべきであり、請求人らの主張はこの点においても理由がない。(平11.12.22東裁(諸)平11-69)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平110018
- 裁決年月日
- 平成11年11月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203050
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 通則令第6条第1項第2号は、その「やむを得ない理由があるとき」として、その申告、更正又は決定に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実に係る契約が、解除権の行使によって解除され、若しくは当該契約の成立後生じたやむを得ない事情によって解除され、又は取り消されたことと規定しているところ、課税手続とは異なる刑事手続の判決において、修正申告書の提出後、所得の帰属について修正申告の基礎となった見解とは異なる解釈がとられたにすぎず、修正申告書の提出後、何も新たな事実が生じたわけではなく、課税庁が上記判決の解釈に拘束されるものではないから、通則令第6条第1項第2号に規定する「やむを得ない理由があるとき」に該当するとは認められず、これを類推適用する余地もない。(平11.11.30広裁(所)平11-18)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平100109
- 裁決年月日
- 平成11年2月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203050
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が法人税の確定申告書に受取配当等の益金不算入額を計上せず受取配当等の益金不算入に関する明細書を添付せず所得金額等を計算したことは、このところの経済情勢の激変により事業種目の変更(金融業から他の分類に属さない業に変更)をタイムリーに行うことが極めて困難な状況にあったからであり、このことは請求人の単なる不注意によるものではなく、外部的事実によるものであって、法法第23条第6項に規定するやむを得ない事情があると認めるときに該当するので、更正の請求を行ったものである旨主張する。 しかしながら、更正の請求ができるのは、通則法第23条第1項第1号で①課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと、又は、②当該計算に誤りがあったことを要件としており、よって、請求人が確定申告書に受取配当等の益金不算入額を計上せず、明細書を添付しなかったことは受取配当等の益金不算入額の適用を受けない方法をとったというほかなく、上記①及び②のいずれにも該当しないものと解され、また請求人は、経済情勢の激変により事業種目の変更をタイムリーに行うことが困難である旨主張するが、このことは、やむを得ない事情があると認めるときに該当するという請求人の主張は理由がない。(平11.2.23東裁(法)平10-109)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平090004
- 裁決年月日
- 平成10年2月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203050
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、預金通帳の盗難による被害届を警察署が受理しなかったため、雑損控除を求める更正の請求書を提出することができなかったことは、通則令第6条第3号に規定する「やむを得ない事情」に該当する旨主張する。しかしながら、請求人は、預金通帳の再発行を受けた時点で被害にあったことを認識しており、相応の努力をすれば警察署の盗難届の受理を待たずに被害金額を証明することは可能であることから、当該時点において「やむを得ない事情」は消滅しており、請求人の主張には理由がない。(平10. 2.27沖裁(所)平 9-4)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平080204
- 裁決年月日
- 平成9年5月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203050
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No53・78ページ
要旨
○ 請求人は、請求人の提出した修正申告書は請求人の帳簿書類が押収されていて、これらの記録に基づいて課税標準等又は税額等を計算できない状況のもとで提出したものであり、その後、請求人の弁護人が押収された帳簿書類等の写しを調査したところ、当該修正申告書に係る記載に誤りがあることを発見したのであるから、通則令第6条第1項第3号に該当するやむを得ない理由があるというべきである旨主張する。しかしながら、帳簿書類等が差し押さえられたのは、請求人が法人税の確定申告書を提出した後であるから、通則令第6条第1項第3号に規定するやむを得ない事情に該当せず、したがって、更正の請求は、通則法第23条第2項第3号のやむを得ない理由があるときに該当しない。(平 9. 5.15東裁(法)平 8-204) 裁決事例集No53・78ページ
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平080021
- 裁決年月日
- 平成8年10月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203050
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No52・1ページ
要旨
○ 請求人は、賃貸借契約の合意解除は、通則令第6条第1項第2号に規定する「当該契約の成立後生じたやむを得ない事情によって解除されたこと」に該当する旨主張するが、「契約の成立後生じたやむを得ない事情」とは、法定の解除事由がある場合、事情の変更により契約の効力を維持するのが不当な場合、その他これに類する客観的理由がある場合をいうものと解するのが相当であるところ、本件の場合、賃貸借契約の合意解除後も、建物等設備賃料の改定を除き従前と同様の状況で賃貸借されていることからすれば、合意解除前の契約の効力を維持したとしても不当とはいえず、他に合意解除せざるを得ない客観的理由があったとも認められないから、請求人が主張する合意解除の事情は、「契約の成立後生じたやむを得ない事情」には該当しない。(平 8.10.31広裁(所)平 8-21) 裁決事例集No52・1ページ
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