裁決要旨 4従業員の行為
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令070010
- 裁決年月日
- 令和7年8月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、税務調査の対象となった事業年度において、請求人の取締役(本件取締役)は取締役社長に就任しておらず、取締役社長に就任するまでは取締役工場長として請求人の業務に従事しており、請求人の業務に強い影響力を有していたとはいえず、また、原処分の対象となった外注費に係る請求書の内容は架空ではないから、請求人に隠蔽又は仮装の事実はない旨主張する。しかしながら、本件取締役は、架空の業者名を用いた請求書を作成するなどの行為により、外注先が存在するかのように仮装していたと認められる。そして、本件取締役は、請求人の取締役という地位にあり、請求人の現場管理業務全般を一任され、請求人の現場管理業務全般に強い影響力を有していたということができ、そのような本件取締役がした仮装行為は請求人の行為と同視することができるから、請求人には、国税通則法第68条(令和6年法律第8号による改正前のもの)《重加算税》第1項及び第3項に規定する仮装の事実があったと認められる。(令7. 8. 5 大裁(法・諸)令7-10)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令070001
- 裁決年月日
- 令和7年8月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①預け在庫(本件在庫)が存在しない旨の経理担当部署(経理課)への報告(本件報告)を行った請求人の従業員(本件従業員)は、経営に参画することや経理業務を担当することのない一使用人であり、②税金に対する無知が原因で、本件在庫が無価値であると判断して本件報告をしたもので、③経理課において多種多様な商品在庫管理を全て行うことは困難で、本件報告の内容が事実と異なることを経理課が認識することは困難であったから、本件従業員が行った本件報告を請求人の行為と同視することはできない旨主張する。しかしながら、本件従業員の地位・権限は、請求人の使用人として限定されたものであるものの、本件報告は本件従業員に与えられた権限に基づき請求人の業務の一環として行われたものであって、請求人の本件従業員に対する管理・監督が本件報告のような不正を防止する上で十分であったとは認められない。これらの点を総合考慮すれば、本件従業員による本件報告は、請求人の行為と同視できると判断するのが相当である。(令7. 8. 4 関裁(法)令7-1)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令060278
- 裁決年月日
- 令和7年6月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の従業員(本件従業員)が取引先の担当者に対して、実態のない材料名、納品場所及び金額等を記載した納品書兼請求書の作成を依頼し、当該材料の請求金額相当額を別の工事に係る材料の購入・納品に充てていた一連の行為(本件行為)について、本件従業員は職制上重要な地位に従事していないこと、本件行為を行う権限を与えていないこと、本件行為は本件従業員の極めて個人的な理由で上司に無断で行われたものであること及び多くの現場を管理する立場の者が本件行為を容易に認識することは極めて困難であったことから、本件従業員の行為を請求人の行為と同視することはできない旨主張する。しかしながら、従業員の不正行為を請求人の行為と同視するには、当該従業員の地位・権限、当該行為の態様、当該従業員に対する管理・監督の程度等を総合考慮して判断するのが相当であるところ、本件従業員は一使用人の立場ではあったが、材料の発注に関して一定の裁量が与えられており、本件行為は業務の一環として行われたものであったと認められる。また、本件行為は、納品の状況や納品された材料等の使用状況を確認することでその実態を容易に把握できたものと認められ、請求人がそのような確認をした事実や別の措置を講じたとする事実は認められないことからすれば、請求人の管理・監督体制は本件行為の防止をする上で十分であったとは認められない。これらの点を総合考慮すれば、本件従業員による本件行為は、請求人の行為と同視するのが相当である。(令7. 6.24 東裁(法・諸)令6-278)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令060026
- 裁決年月日
- 令和6年9月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、広告記事の掲載(本件業務)を担当した従業員(本件従業員)が、本件業務について事実と異なる証ひょう書類を作成したことは、一部の特定の職場の認識誤りによるものであるから、本件従業員の行為を、請求人の行為と同視することはできない旨主張する。しかしながら、本件業務に係る証ひょう書類の作成は、請求人の業務の一環として行われたものであり、また、本件従業員の直属の上司は本件業務の進捗状況をメールで随時把握できる状況にあり、本件業務が完了していないかったことを把握していたと認められることから、本件従業員による事実と異なる証ひょう書類の作成を是正することは可能であったと認められる。加えて、請求人においては、業務委託に係る成果物の納品の確認を担当部署に任せきりにしていたことからすれば、請求人における管理・監督の体制が本件従業員による事実と異なる証ひょう書類の作成のような不正行為を防止する上で十分であったとは認められない。これらの点を総合考慮すれば、本件従業員の行為は、請求人の行為と同視することができると判断するのが相当である。(令6. 9. 6 東裁(法・諸)令6-26)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 令060003
- 裁決年月日
- 令和6年8月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、元従業員が行った仮装行為(本件仮装行為)は、元従業員が現金を横領する目的で行ったものであり、また、元従業員は、みなし役員には該当せず、請求人の経営に関与していた事実もないことから、請求人の行為と同視することはできない旨主張する。しかしながら、請求人の代表者は、本件仮装行為を承諾していたこと、元従業員に横領行為があったとは認められないことからすれば、本件仮装行為は、請求人の行為と同視することができる。(令6. 8.27 札裁(法・諸)令6-3)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 令050006
- 裁決年月日
- 令和6年6月17日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、マンション清掃業務(本件清掃業務)に係る取引について、請求人の代表者(本件代表者)の妻が請求人の帳簿書類に記載しなかった理由は、本件清掃業務に係る収益は自身に帰属すると認識していたためであって、故意によるものではないし、本件代表者の妻は、請求人の取締役でもないことなどから、請求人と同視できるような地位や権限は与えられていなかった上、本件代表者は、関与税理士という第三者にチェックを依頼していたことから、注意義務を果たしていた旨主張する。しかしながら、本件代表者の妻は、本件清掃業務に係る収益が請求人に帰属するものと認識していながら、本件清掃業務に係る取引について、請求書控えを破棄し、請求人の帳簿書類に記載しなかった上、原処分庁の調査において指摘されるまでは当該取引に使用した預金通帳を関与税理士に提示しなかったと認められるから、こうした本件代表者の妻の意図的な行為は、隠蔽行為に該当する。さらに、請求人において、本件代表者の妻は重要な権限を有していたと認められる一方で、本件代表者の妻に対する管理・監督上の注意義務を尽くせば、上記の本件代表者の妻の意図的な行為を容易に認識することができ、また、法定申告期限までにその是正や過少申告防止の措置を講ずることができたにもかかわらず、それを講じなかったと認められるから、上記の本件代表者の妻の意図的な行為は、請求人の行為と同視できる。したがって、請求人に、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったと認められる。(令6. 6.17 金裁(法・諸)令5-6)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令050021
- 裁決年月日
- 令和6年3月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が架空であるとしたコンサルティング契約(本件各契約)には実態があり仮装・隠蔽行為は存在しないし、仮に本件各契約が仮装であったとしても、請求人の代表取締役及び取締役は、元取締役に仮装の契約を締結させる権限を付与したことはなく、本件各契約が仮装であることを全く知らなかったから、元取締役の隠蔽仮装行為(本件行為)を請求人の行為と同視することはできず、請求人には国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、本件各契約に係る契約書はいずれも内容虚偽の契約書であり、元取締役は、内容虚偽の契約書を、本件各契約の相手先と通謀等をして作成し、あたかも役務提供があったかのように装ったものであり、故意に事実をわい曲したものといえる。また、本件行為は、元取締役が請求人内部において有していた地位及び権限に基づき行われたものであり、請求人が本件行為を防止するための措置を講じたと認められる事実も見当たらないことからすると、全体として、納税者たる請求人の行為と評価できる。したがって、本件行為は、請求人の行為と同視でき、請求人には、同項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったと認められる。(令6. 3.15 名裁(法・諸)令5-21)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令050057
- 裁決年月日
- 令和6年1月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.134
要旨
○ 請求人は、請求人の従業員(本件従業員)が工事業者と通謀して虚偽の工事完了日を記載した工事完了報告書等を作成した行為(本件行為)は、事実の仮装に該当するが、①本件従業員は、請求人の一使用人として限定的な地位・権限を有していたにすぎないこと、②本件行為は、本件従業員の独断的な不正行為であったこと、③請求人は、本件従業員に対して一定の管理・監督を行っていたことなどから、本件行為を請求人の行為と同視することはできない旨主張する。しかしながら、本件従業員の地位・権限は一使用人として限定されたもので、また、本件従業員による本件行為は、本件従業員が自身の業務負荷の増大を避けるための独断的な行為ではあるものの、本件行為は、請求人から付与された権限の範囲内において行われたものであり、請求人が不正の事実を把握して是正措置を講ずることは可能であったと認められ、また、請求人における管理・監督体制が十分であったとは認められない。以上の点を総合考慮すれば、本件行為を納税者たる請求人の行為と同視することができると判断するのが相当である。(令6. 1.10 東裁(諸)令5-57)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令050014
- 裁決年月日
- 令和5年12月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の建築工事の施工管理に従事する現場所長(本件現場所長)による横領行為について、原処分庁の税務調査において初めて知らされたことであり、本件現場所長が故意に行った横領行為を請求人において把握することは困難であったことから、本件現場所長の行為は、国税通則法第68条《重加算税》第1項(本件規定)の適用上、請求人の行為と同視することはできない旨主張する。しかしながら、本件現場所長は、減額になった外注費の一部を本件現場所長名義の預金口座へ振り込ませる際、自身が事業主であるかのような請求書を作成したほか、自動販売機の設置手数料を本件現場所長名義の預金口座に振り込ませており、これらの本件現場所長の行為は、本件規定の隠蔽仮装行為であると認められる。そして、本件現場所長は、請求人と下請業者及び自動販売機設置業者との取引関係の維持に関して、一使用人としての権限を超えて相当程度強い影響力を有しており、請求人においても、本件現場所長が付与された権限を逸脱又は濫用する可能性を容易に認識することができたといえる。また、請求人においては、各工事現場の管理方法を具体的に定めているにもかかわらず、本件現場所長が担当する工事現場では、現場管理が適切に行われておらず、本件現場所長の行為に対する管理・監督の程度が不十分なものとなっていたのであり、請求人が管理・監督を適切に行っていれば、本件現場所長の横領行為を把握することは十分可能であったといえる。以上の検討結果を総合すれば、本件現場所長による横領行為は、請求人の行為として同視することができる。(令5.12.13 関裁(法・諸)令5-14)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 令040015
- 裁決年月日
- 令和5年3月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、同人が所属する団体の資金管理者が管理する他人名義の銀行口座に入金された金員について、当該金員が請求人に帰属するとの認識がなかったのであるから、請求人において隠蔽・仮装の事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、当該金員の存在を認識した上で、自身の配下にある資金管理者の下に留保して入出金の管理をさせるとともに、資金管理者に当該金員に係る収益を除外した確定申告書を作成させていたものと認められるから、資金管理者が行った、請求人に帰属する金員を他人名義の銀行口座に入金して、当該金員に係る収益を秘匿した隠蔽又は仮装の行為は、請求人の行為と同視でき、請求人において、国税通則法第68条《重加算税》第1項の規定が適用される。(令5. 3.23 福裁(所)令4-15)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 令040003
- 裁決年月日
- 令和4年10月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、元専務は名目上の取締役にすぎず、実質は単なる従業員であって、請求人を代表又は代理する権限を有していなかったのであるから、元専務の隠蔽仮装行為(本件行為)を請求人の行為と同視することはできない旨主張する。しかしながら、本件行為は、請求人の専務取締役の地位にあり、請求人の営業部門において中心的な立場にあった元専務が、その職務上与えられた権限に基づき、業務の一環として行ったものである上、請求人が本件行為を防止するための十分な管理・監督を行っていなかったことからすれば、本件行為を請求人の行為と同視することが相当である。 (令4.10. 6 広裁(法・諸)令4-3)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 令040002
- 裁決年月日
- 令和4年7月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件における業務委託契約書等の作成行為は仮装に当たらず、また、当該行為は請求人を構成員とする共同企業体(本件共同企業体)の他の構成員が行ったことであり、請求人には国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する仮装はない旨主張する。しかしながら、業務委託契約書等を作成することで、本件共同企業体の経理上、その支出全体について使途の確認ができず、業務との関連性の有無を明らかにできない金員を損金とした行為は、同項の「事実を仮装」したものと認められる。また、請求人の元取締役は、上記仮装行為の主要部分に関与していたことが認められることから、当該仮装行為は、本件共同企業体を構成する他の構成員の担当者と請求人の元取締役が共同して行った行為であると評価できる。そして、請求人の元取締役は、本件共同企業体における請求人側の責任者として代表者に準ずるような包括的な権限を有しており、上記仮装行為はその権限内で行われた行為であるから、請求人の行為と評価できる。 (令4. 7. 1 高裁(法・諸)令4-2)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令030054
- 裁決年月日
- 令和4年6月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の営業本部長の地位にあった従業員(本件部長)が、仕入先に依頼して架空仕入れに係る請求書を発行させるなどした行為(本件行為)は、事実の仮装に該当するが、①本件部長は、経営に参画することも経理事務に関与することもない一使用人であったこと、②本件行為は、本件部長が私的な費用に充てるための金員を詐取するため独断で行ったものであること、③請求人は、従業員に対して通常の管理・監督を行っていたことから、請求人の行為と同視できないため、請求人には、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、①本件部長は、代表取締役に次ぐ重要な地位にあり、請求人の事業の根幹といえる営業本部の責任者として広い裁量と権限を有していたこと、②本件行為は、本件部長が請求人から委ねられていた裁量及び権限を利用し、不正行為として容易に把握できる方法で7年以上の長期間にわたって行われ、多額の架空仕入れが計上されたものであること、③請求人は、本件部長に広い裁量と権限を与えながら、取引実態を確認するなどの管理・監督は行っていなかったことを総合考慮すれば、本件部長による本件行為を、納税者たる請求人の行為と同視することができると判断するのが相当であるから、請求人に「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったといえる。(令4. 6.16 名裁(法・諸)令3-54)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 令030003
- 裁決年月日
- 令和4年1月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の元従業員が、経理担当者に対し、請求人のイベントの企画等の業務(本件イベント業務)に係る売上金額を真実の売上金額より少なく報告し、これを帳簿に記載させた行為(本件各隠蔽仮装行為)について、当該元従業員は請求人との間で雇用契約がなく、また、本件各隠蔽仮装行為は当該元従業員の個人的費用捻出目的で行われており当該元従業員の職務範囲内の行為ではなかった上、請求人は本件各隠蔽仮装行為を予見することが困難であったから、請求人の行為と同視することができない旨主張する。しかしながら、国税通則法第68条《重加算税》第1項の合理的解釈としては、隠蔽・仮装の行為をした者が、納税義務者本人ではなく、その代理人、補助者等の立場にある者で、いわば納税義務者本人の身代りとして同人の課税標準の発生原因たる事実に関与し、当該課税標準の計算に変動を生じさせた者である場合を含むものと解すべきところ、上記の元従業員は、本件イベント業務について請求人から包括的な権限を与えられ、請求人の代理人、補助者として、本件イベント業務を事実上一任されていたといえる。また、本件で上記の元従業員は、自らが請求人名義で請負売上先と締結した契約に係る売上金に関し本件隠蔽仮装行為に及んだもので、当該元従業員は、請求人の課税標準の発生原因たる事実に関与し、当該課税標準の計算に変動を生じさせた者であるといえるから、当該元従業員の行った本件隠蔽仮装行為は、請求人の行為と同視することができる。(令4. 1.13 広裁(諸)令3-3)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令020037
- 裁決年月日
- 令和2年12月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○請求人は、請求人の取締役(本件取締役)がスクラップの売却により受領した金員を請求人の収入に計上しなかったことについて、本件取締役の隠蔽行為は請求人の行為と同視することはできない旨主張する。しかしながら、①本件取締役は請求人の取締役に就任して以降、継続して請求人における重要な地位及び権限を有していたこと、②不正行為の態様は、本件取締役が請求人の業務の一環として行ったものであり、請求人に容易に判明できるものであったこと及び③請求人の管理・監督体制は十分ではなかったことが認められる。したがって、本件取締役による隠蔽行為を請求人の行為と同視することができると判断するのが相当であり、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったと認められる。(令2.12.4東裁(法・諸)令2-37)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令010028
- 裁決年月日
- 令和元年10月4日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№117
要旨
○ 原処分庁は、請求人の従業員(本件従業員)が行った金員の詐取を目的とした仮装行為(本件仮装行為)について、法人の従業員の業務に関連する行為は、当該法人の活動領域内の行為として自己の行為の一部分とみることができるから、従業員の行為が納税者である法人の行為と同視できないといえるような特段の事情がない限り、請求人に国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実がある旨主張する。しかしながら、①本件従業員は、請求人の経営に参画することや、経理業務に関与することのない一使用人であったと認められ、②本件行為は、請求人の業務の一環として行われたものではなく、本件従業員が私的費用に充てるための金員を請求人から詐取するために独断で行ったものであると認められる。一方、③請求人においては、一定の管理体制が整えられていたものの、本件仮装行為のような詐取行為を防止するという点では、管理・監督が十分であったとは認められない。もっとも、職制上の重要な地位に従事せず、限られた権限のみを有する一使用人が、独断で請求人の金員を詐取したという事件の事情に鑑みれば、本件従業員に対する請求人の管理・監督が十分ではなく、本件仮装行為を発覚できなかったことをもって、本件仮装行為を請求人の行為と同視することは相当ではない。したがって、以上の点を総合考慮すれば、本件従業員による本件仮装行為を納税者たる請求人の行為と同視することはできないと判断するのが相当であり、同項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があるとは認められない。(令元.10. 4 東裁(法・諸)令元-28)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平300012
- 裁決年月日
- 令和元年6月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№115
要旨
○ 請求人は、国税通則法第68条《重加算税》第1項は、隠蔽又は仮装の主体を納税者と規定していることから、専務取締役(本件専務)が外注先業者に対して架空の請求書を発行するよう依頼した行為(本件仮装)を請求人の行為と同視できないのであるから、同項の規定は適用できない旨主張する。しかしながら、法人が納税義務者である場合、代表者自身が隠蔽又は仮装した場合に限らず、法人内部において相応の地位と権限を有する者が、その権限に基づき、法人の業務として行った隠蔽又は仮装であって、全体として納税者たる法人の行為と評価できるものについては、納税者自身による行為と同視されると解するのが相当である。本件専務は、常務取締役又は専務取締役として対外的な営業業務を行っていたこと、請求人の他の営業担当者に対して営業方法を指導する立場にあったこと、請求人の営業利益の大部分を占める業績があり、代表者に次ぐ報酬を得ていたことから、大きな影響力を有する地位にあったと認められ、また、代表者は取引先との取引の詳細な内容まで把握しておらず、本件専務は、代表者から取引先との交渉を一任されていたことからすると、本件専務は、取引先の選定及び取引内容を確定する権限があったと認められる。そうすると、本件仮装は、上記のような地位及び権限に基づき、請求人の業務として行われた行為であると認められ、請求人において本件仮装を防止するための措置を講じたとも認められず、全体として請求人の行為と評価できる。したがって、本件仮装は納税者である請求人による行為と同視でき、請求人が事実を仮装したものと認められる。(令元. 6.20 札裁(法・諸)平30-12)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平300044
- 裁決年月日
- 令和元年6月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、元従業員が請求人の返品商品等を特定の売上先に販売し、その代金を費消した行為(本件販売行為)に係る収益を計上しなかったという隠蔽仮装行為について、請求人の商品は膨大であり、その一部が窃取されたことを把握することは困難であるなどとして、請求人の行為と同視することはできない旨主張する。しかしながら、元従業員は、本件販売行為を開始した当初は請求人の唯一の取締役で、その後も営業担当であり、また、嘱託社員となった後は返品商品の管理等を担当し、その業務を一任され、当該業務に関する報告をしていなかったところ、請求人においては返品商品等の在庫数量等を適切に管理していたとは考え難く、加えて、元従業員に対する十分な監督もないまま、少なくとも7年間という長期にわたって元従業員は本件販売行為を繰り返していたのであるから、これらの事情を考慮すれば、元従業員による隠蔽仮装行為は請求人の行為と同視できる。(令元. 6.11 関裁(法・諸)平30-44)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平300075
- 裁決年月日
- 令和元年5月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、破産会社の元取締役(本件元取締役)が外注先に指示して破産会社に水増し請求させていた行為は、本件元取締役が個人的な利益を図るために行ったものであり、破産会社は、破産会社が外注した業務(本件業務)を本件元取締役に全面的に任せていたわけではないこと等からすると、当該水増し請求は、納税者たる破産会社の行為と同視すべきではない旨主張する。しかしながら、本件元取締役は、破産会社の設立時から取締役を務め、破産会社の代表者を上回る役員報酬を得、営業業務全般を任されていた上、本件業務の業務内容や報酬額につき、破産会社の代表者の関与もなく決定することができたことを踏まえると、本件元取締役は、破産会社内部において相応の地位と権限を有し、営業業務について代表者に準ずるような包括的権限を有していたというべきであり、その権限に基づき本件業務に係る報酬金額を決定していたものであるから、当該水増し請求は、納税者たる破産会社の行為と同視し得る。(令元.5.24 大裁(法・諸)平30-75)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平300010
- 裁決年月日
- 令和元年5月16日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№115
要旨
○ 原処分庁は、請求人の従業員であった者(本件元従業員)が請求人の仕入れた商品を窃取してインターネットオークションで販売した取引(本件取引)を隠匿していたことは、本件元従業員に対する損害賠償請求権(本件損害賠償請求権)の発生原因事実を隠蔽していたと評価され、また、本件元従業員が請求人の経理責任者としての地位を有していた以上、本件元従業員の隠蔽行為は請求人の行為と同視される旨主張する。しかしながら、本件元従業員が、請求人の代表者その他の関係者に知られないように請求人から商品を窃取し、本件取引をした行為は、本件損害賠償請求権の発生原因事実そのものであり、これをもって、請求人が本件損害賠償請求権の発生原因事実を隠蔽したと評価することはできず、また、本件元従業員の担当業務に照らせば、本件元従業員が請求人の経理責任者としての地位を有していたとはいえず、本件元従業員の行為が請求人の行為と同視されると認めることはできない。(令元.5.16 札裁(法・諸)平30-10)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平290053
- 裁決年月日
- 平成30年4月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、元部長が各外注先から受領した各金員(本件各金員)は請求人に帰属しないから、重加算税は生じないが、仮に本件各金員が請求人に帰属し、本件各金員を収益に計上すべきであったとしても、本件各金員は元部長以外の誰も知らないところで受領されており、請求人が意図的に仮装、隠ぺい等をして収益に計上しなかったものではないから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する事実の隠ぺい仮装行為はなかった旨主張する。しかしながら、元部長は、請求人の営業部長又は総括部長という代表取締役に次ぐ地位にあり、外注先及び発注金額を実質的に決定し、施工会議を取り仕切るなど、請求人の重要な業務に関して実質的な権限を有していた。また、請求人において、元部長が本件各金員を受領した事実を把握することが特に困難であったとは認められないから、元部長の行為を是正し、本件各金員を各事業年度の収益に計上することが可能であったにもかかわらず、従業員らによる外注先からの金品の受領について調査し、対策を講じるなどをせず、その結果として、元部長が長期間にわたり各外注先から金員を受領し続けていたものというべきであるから、元部長が各外注先から本件各金員を受領した行為は、請求人の行為と同視できるといえる。したがって、本件各金員を収益に計上しなかったことについて、請求人に同項に規定する事実の隠ぺい又は仮装の行為があったと認められる。(平30. 4.24 関裁(法)平29-53)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平290070
- 裁決年月日
- 平成30年4月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の経理担当者(本件経理担当者)が横領の発覚を防ぐための私的な目的で架空仕入の修正仕訳をしていたのであり、請求人は原処分庁所属の調査担当職員から指摘を受けるまで当該修正仕訳を認識していなかったのであるから、請求人は事実の隠ぺい又は仮装行為をしていない旨主張する。しかしながら、本件経理担当者は、請求人による管理・監督が不十分で、事実上、会計データの変更や一部の現金の処分が自由にできる地位にあったことを奇貨として、請求人にも容易に判明する態様の修正仕訳を行ったということができるのであって、本件経理担当者が行った当該修正仕訳は、請求人の行為と同視できるというべきであるから、請求人がした事実の隠ぺい又は仮装であると認められる。(平30. 4.16 大裁(法・諸)平29-70)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平290009
- 裁決年月日
- 平成30年3月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の青色事業専従者である妻及び長男(本件各青色専従者)は、請求人の営む飲食業(本件事業)において、会計伝票の一部を集計せず、それを意図的に破棄したこともなく、仮に本件各青色専従者による隠蔽・仮装行為が認められるとしても、請求人は本件各青色専従者に対して隠蔽・仮装行為を指示ないし実行させたこともないのであるから、本件各青色専従者の隠蔽・仮装行為を請求人の行為と同視することはできない旨主張する。しかしながら、請求人は、本件事業の経理事務に全く関与することなく、本件各青色専従者に対して本件事業に係る売上金額の管理一切を任せており、本件各青色専従者は、会計伝票の一部を破棄して収支日記帳に過少に売上金額を記載するなど、本件事業の売上げに係る事実を隠蔽したものと認められる。そして、請求人は、本件各青色専従者の隠蔽行為を認識していたことがうかがえるのであるから、本件各青色専従者の隠蔽行為は、請求人の行為と同視し得るものと認められる。(平30. 3. 8 札裁(所・諸)平29-9)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平290003
- 裁決年月日
- 平成30年1月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、架空取引(本件架空取引)を行っていた従業員(本件従業員)は、その当時相当な権限を有する地位にはなく、本件架空取引は、本件従業員が私的費用を請求人から詐取するために独断で行ったものであり、巧妙で発見するのが困難であったことなどから、本件架空取引に係る本件従業員の行為は、請求人の行為と同視し得ない旨主張する。しかしながら、①請求人が本件従業員に対して相当の権限を与えており、本件従業員の立場が適正な申告行為に影響を及ぼすこと、②請求人に本件架空取引を認識できる可能性は十分にあったこと、③請求人が不正行為防止のために必要な注意を払っていたとはいえないことを総合考慮すると、請求人は法定申告期限までにその是正や過少申告防止の措置を講ずることができたにもかかわらず、これを是正又は防止せずに本件架空取引が行われ、それに基づいて過少申告がされたのであるから、本件架空取引における本件従業員の行為は、納税者である請求人の行為と同視することができると判断するのが相当である。(平30. 1.23 金裁(法・諸)平29-3)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平290033
- 裁決年月日
- 平成29年12月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国税通則法第68条《重加算税》第1項に基づく重加算税を賦課できるのは、納税者が事実を隠ぺい又は仮装をした場合であるところ、経理担当者(本件担当者)が金員を不正に利得するために行った架空仕入高の計上や売上除外等の不正行為(本件不正行為)が、請求人又はその代表者の行為ではなく、納税者の行為ではない旨、また、本件担当者が、請求人の経理担当という立場を利用して、自己の利益を図る犯罪の手段として行った純粋に個人的な行為であり、本件不正行為を請求人の行為と同視することはできない旨主張する。しかしながら、従業員等の行為を法人の行為と同視できる場合には、納税者である法人自身が同行為を行ったものとして重加算税を賦課することができること、また、従業員等の行為が納税者の行為と同視できるか否かの判断は、①その従業員等の地位・権限、②その従業員等の行為態様、③その従業員等に対する管理・監督の程度等を総合考慮して判断することが相当である。この点、①本件担当者は経理業務等において重要な地位・権限を有しており、②同人による架空仕入計上等は多数回かつ多額に及ぶものであり、いずれも容易に判明する態様のものであったこと、そして、③請求人の代表者等が請求書等をチェックしていたにもかかわらず、これを看過していたことからすると、請求人の本件担当者に対する管理・監督は不十分であったと認められる。したがって、これらを総合考慮すれば、本件担当者による架空仕入計上等の行為は、請求人の行為と同視でき、請求人がした事実の隠ぺい又は仮装の行為と認められる。(平29.12. 1 大裁(法・諸)平29-33)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平290034
- 裁決年月日
- 平成29年12月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国税通則法第68条《重加算税》第1項に基づく重加算税を賦課できるのは、納税者が事実を隠ぺい又は仮装をした場合であるところ、経理担当者(本件担当者)が金員を不正に利得するために行った架空減価償却費の計上や売上除外等の不正行為(本件不正行為)が、請求人又はその代表者の行為ではなく、納税者の行為ではない旨、また、本件担当者が、請求人の経理担当という立場を利用して、自己の利益を図る犯罪の手段として行った純粋に個人的な行為であり、本件不正行為を請求人の行為と同視することはできない旨主張する。しかしながら、従業員等の行為を法人の行為と同視できる場合には、納税者である法人自身が同行為を行ったものとして重加算税を賦課することができること、また、従業員等の行為が納税者の行為と同視できるか否かの判断は、①その従業員等の地位・権限、②その従業員等の行為態様、③その従業員等に対する管理・監督の程度等を総合考慮して判断することが相当である。この点、①本件担当者は経理業務等において重要な地位・権限を有しており、②同人による架空減価償却費計上等は多数回かつ多額に及ぶものであり、いずれも容易に判明する態様のものであったこと、そして、③請求人の代表者等が請求書等をチェックしていたにもかかわらず、これを看過していたことからすると、請求人の本件担当者に対する管理・監督は不十分であったと認められる。したがって、これらを総合考慮すれば、本件担当者による架空減価償却費計上等の行為は、請求人の行為と同視でき、請求人がした事実の隠ぺい又は仮装の行為と認められる。(平29.12. 1 大裁(法・諸)平29-34)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平280147
- 裁決年月日
- 平成29年6月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の経理担当者(本件経理担当者)が請求人に分からないように不正を行っていたこと、請求人の当時の代表者(本件前代表者)がした横領は請求人が意図したものでないこと、また、請求人の取締役は税額を少なくするよう指示した旨の申述をしていないことから、請求人において国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい又は仮装の事実はない旨主張する。しかしながら、本件前代表者が請求人の売上げを同人名義の預金に振り込ませ、これを請求人の総勘定元帳に計上しなかったことは、同項に規定する隠ぺい行為に該当し、本件前代表者の不正行為は、請求人による隠ぺい行為と認められる。また、本件経理担当者及び請求人の監査役(本件監査役)は請求人の主要な経理業務を担っていたところ、請求人において、不正な経理を防止するための相当な注意義務が尽くされていたとは認められないことからすれば、本件経理担当者及び本件監査役が行った不正経理は、請求人の行為と同視できるものと認められる。したがって、請求人において同項に規定する隠ぺい又は仮装の事実があったと認められる。(平29. 6.23 東裁(法・諸)平28-147)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平280024
- 裁決年月日
- 平成29年6月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、取締役副社長及び元営業所長等(本件役員等)によって行われた売上除外並びに外注費の水増計上及び架空計上(本件行為)は、請求人の代表者が行ったものではなく、同人は全く知らなかったのであるから、請求人の行為と同視すべきでない旨主張する。しかしながら、法人が納税義務者である場合、代表者自身が仮装行為を行った場合に限らず、法人内部において相応の地位と権限を有する者が、その権限に基づき、法人の業務として行った仮装行為であって、全体として、納税者たる法人の行為と評価できるものについては、納税者自身が行った行為と同視され、国税通則法第68条《重加算税》第1項の重加算税の対象となると解するのが相当であるところ、本件役員等は、請求人内部における相応の地位と権限に基づき本件行為を行ったのであるから、本件行為は、請求人の行為と評価でき、納税者である請求人自身の行為と同旨し得るというべきである。そして、請求人の代表者は、本社及び営業所の業務全般について、本件役員等に包括的に一任していたというのであるから、本件行為について、請求人の代表者が具体的にこれを認識し、又は認識し得たか否かは、上記判断に影響しないものというべきである。(平29. 6.20 広裁(諸)平28-24)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平280028
- 裁決年月日
- 平成29年5月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の取締役営業部長(本件取締役)が行った本件取締役の知人等の名義を使用して工事精算表に虚偽の記載をした及び請求書を偽造した行為(本件虚偽書類作成行為)は、①本件取締役は、経営には参画していなかったし、営業部長というのも肩書だけで、実際には他の営業部の従業員と同様な職務を行っていたにすぎず、営業部を統括する権限を有していなかったこと、②請求人の不正防止体制は十分であったことなどから、本件虚偽書類作成行為を請求人の行為と同視することはできない旨主張する。しかしながら、①本件取締役は、取締役として請求人の経営に実質的に関与し、対外的にも取締役営業部長を自称していたこと、②本件取締役は、請求人における従業員の配属状況、担当業務における裁量の大きさ、売上げへの貢献度、株式の保有状況等を考慮すると、請求人において使用人兼務の取締役として非常に重要で高い地位にあり、大きな権限を有していたと認められること、③請求人は、客観的にみて本件虚偽書類作成行為を認識し、防止し得る状況にあったと認められることから、これらの事情を総合すると、本件虚偽書類作成行為は、国税通則法第68条《重加算税》の適用上、請求人の行為と同視することができる。(平29. 5. 9 名裁(法・諸)平28-28)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平280007
- 裁決年月日
- 平成28年12月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の経理担当者(本件経理担当者)が請求人の売上金額の一部を確定申告書を作成するための基礎資料である日計表に記載しないことにより、当該売上げの事実を隠ぺいし、当該隠ぺいにより得た金員を私的に使い続けていた行為(本件隠ぺい行為)について、①本件経理担当者による個人的な犯罪行為であること、②請求人の代表者が容易に把握できるものではないことからすれば、請求人の行為と同視すべきではなく、重加算税の対象とすべきではない旨主張する。しかしながら、法人の使用人による隠ぺい行為であっても、その者の行為が納税者の行為と同視できれば、その者の行為を代表者が知らなくとも、重加算税の対象となると解されるところ、①本件経理担当者は、本件隠ぺい行為に係る経理事務に関する広範な裁量を請求人から委ねられていたこと、②請求人の内部管理体制が適切に構築され、有効に運用されていれば、本件隠ぺい行為は日計表とその基礎資料とを照合し検証するなどの方法により、請求人が本件隠ぺい行為を認識できる可能性は十分にあったこと、③請求人は、日計表の内容について、本件経理担当者に対して具体的に尋ねることなどその正確性を検証することを何ら行っておらず、本件隠ぺい行為を黙認していたに等しいほどに注意を怠っていたことが認められ、これらのことを総合考慮すると、請求人は、本件経理担当者に対する選任、監督上の注意義務を尽くせば、本件隠ぺい行為を防止することができたにもかかわらず、これを怠っていたといえるのであるから、本件隠ぺい行為は、請求人の行為と同視することができ、本件隠ぺい行為は重加算税の対象となるというべきである。(平28.12.14 熊裁(法・諸)平28-7)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270114
- 裁決年月日
- 平成28年3月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、親族らと共に営む事業(本件事業)における自己の収入金額の把握及び管理を、本件事業の経理担当者(本件担当者)に委任した事実はなく、また、本件担当者の作成する帳簿の存在や、同人の隠ぺい行為を何も知らないこと等から、本件担当者の隠ぺい行為は、請求人の行為と同視し得ず、請求人に対し重加算税を賦課することはできない旨主張する。しかしながら、請求人は、本件担当者に対し、自己の収入金額の把握ないし管理を、直接ではないものの、親族を通じて間接的に委任していたものと評価できる。そして、請求人は、本件担当者の隠ぺい行為を認識し得る状況にあり、本件担当者が税理士等の専門家などではなく、共に本件事業を営む親族の妻であったとの関係性からすれば、相当に高い程度の注意をもって自己の収入金額の把握ないし管理が適正に行われているか監督すべき義務を負っていたものと解されるが、これを任せきりにし何らの監督もしていなかったのであるから、監督上の注意義務を果たしていたとはいえず、本件においては、本件担当者の隠ぺい行為を請求人の行為と同視し得るから、請求人に対し重加算税を賦課することができる。(平28. 3.17 東裁(所)平27-114)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平270013
- 裁決年月日
- 平成27年10月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件における隠ぺい又は仮装の行為は、請求人の父が行ったものであり、請求人はこれに全く関与していないから、請求人に国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠ぺいし、又は仮装し」た事実はなかった旨主張する。しかしながら、同項に規定する隠ぺい又は仮装の行為が納税者以外の者によってされた場合に、それが形式的に納税者自身の行為でないというだけで重加算税の賦課が許されないとすると、重加算税制度の趣旨及び目的を没却することになるから、納税者以外の者による隠ぺい又は仮装の行為が納税者本人の行為と同視できるときには、同項が適用されると解するのが相当であるところ、請求人の父であり、請求人の営む病院(本件病院)の総務及び経理責任者を務めていた者が行った隠ぺい又は仮装の行為は、請求人の行為と同視することができるというべきである。また、請求人が、父の隠ぺい又は仮装の行為に一切関与せず、これを認識、認容していなかったとしても、本件病院の総務及び経理事務に加え、自らの確定申告の事務をも父に任せていた請求人が、これをもって重加算税の賦課を免れないというべきであるから、請求人には同項に規定する「隠ぺいし、又は仮装し」た事実があったと認められる。(平27.10.19 関裁(所・諸)平27-13)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平260022
- 裁決年月日
- 平成27年6月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の従業員(本件従業員)が自信の遊興費をねん出するため、架空の原価を計上するなどして現金を横領した行為(本件横領行為)は、請求人の法人税等の申告とは何ら関係なく、一従業員として自らの利得を目的として行われたものであるから、請求人の行為と同視することはできない旨主張する。しかしながら、従業員の行為が納税者の行為と同視できるか否かについては、①その従業員の地位・権限、②その従業員の行為態様、③その従業員に対する管理・監督の程度等を総合考慮して判断するのが相当であるところ、本件従業員は、①経理責任者として総務課長を務め、経理業務及び申告書作成業務の全般を任されるなどからすると、重要な地位・権限を有していると認められ、②本件横領行為を隠ぺいするために、経理責任者としての総務課長の地位並びに請求人から任されていた経理業務及び申告書作成業務を利用して、架空の原価を計上し会計システムに入力するなどの仮装行為(本件仮装行為)を行うことにより虚偽の事実が記載された総勘定元帳を作成し、当該総勘定元帳に基づいて申告書を作成していた。また、③経理業務及び申告書作成業務を本件従業員に任せ、請求人において、総勘定元帳や普通預金通帳などの確認をせず、容易に気付くことができたと考えられる本件横領行為及び本件仮装行為を看過ごしていたのであり、本件従業員に対する管理・監督が十分でなかったことなどを総合考慮すれば、本件仮装行為は請求人の行為と同視できると判断するのが相当である。(平27. 6.18 福裁(諸)平26-22)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240202
- 裁決年月日
- 平成25年5月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の取締役営業部長Aが行った架空仕入れに係る行為は、請求人の行為と同視することはできないから、請求人に重加算税を課することはできない旨主張する。しかしながら、国税通則法第68条《重加算税》に規定する重加算税は、隠ぺい又は仮装による納税義務違反を防止し、申告納税制度の信用を維持するための行政上の措置であることからすれば、隠ぺい又は仮装の行為とその結果としての過少申告の事実の有無が重要であり、隠ぺい又は仮装の行為の実行行為者についていえば、それが納税者たる法人の代表者以外の第三者であっても、その隠ぺい又は仮装の行為を納税者の行為と同視することができる場合であって、客観的にみて、当該隠ぺい又は仮装の行為により過少申告の状態が生じているときは、原則として、納税者に重加算税を賦課することができるというべきである。そうすると、Aは、仕入れの事実がないにもかかわらず、仕入れ先と通謀して架空の納品書を作成させるなどして架空の仕入れを計上していたもので、Aの行為は事実の仮装に該当する。また、Aは、請求人において取締役という重要な地位を有していたとともに営業部長として大きな権限を有し、当該架空仕入れはAが請求人から委ねられた営業部長としての権限に関する事項に起因して行われたものと認められること、請求人が当該架空仕入れを防止するために必要な注意を払っていたとはいえないことからすれば、Aの当該架空仕入れに係る一連の行為は、請求人の行為と同視できるものといえる。そして、請求人は、Aの当該架空仕入れに係る行為により、当該架空仕入れの額が計上された各事業年度の決算に基づき、各事業年度の法人税及び各課税期間の消費税等の確定申告書を提出しており、これは、客観的にみて、当該行為により過少申告の状態が生じているといえる。以上からすれば、国税通則法第68条第1項の規定により重加算税を賦課することができるというべきである。(平25. 5. 7 東裁(法・諸)平24-202)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平230018
- 裁決年月日
- 平成24年4月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、架空の仕入れを計上した行為(本件行為)が、請求人の経営の最終決定権を有しない取締役による行為であるから、本件行為を請求人の行為と同視することはできない旨主張する。しかしながら、当該取締役の請求人における地位及び権限、また、請求人において本件行為を客観的に認識し得る状況にあったと認められることを勘案すれば、本件行為は請求人の行為と同視することができる。(平24. 4.20 広裁(法・諸)平23-18)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平230043
- 裁決年月日
- 平成24年1月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、出資する匿名組合の事業における不動産購入額の水増しについては、請求人が関知するところではなく、事実の隠ぺい又は仮装の行為はない旨主張する。しかしながら、当該匿名組合の事業報告書は、改ざんされた不動産購入に係る売買契約書及び領収証の写しに基づいて作成され、請求人は当該事業報告書により所得金額を過少に記載した確定申告書を提出している。売買契約書等の改ざんは、請求人の当時の専務(元専務)の関与の下に行われたと推認されるところ、元専務は、請求人においては代表者に準じた地位にあったということができるから、元専務が上記の隠ぺい又は仮装の行為に関与したことは請求人の行為と同視できる。したがって、請求人には国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する事実の隠ぺい又は仮装の行為があったというべきである。(平24. 1.24 関裁(法・諸)平23-43)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平230071
- 裁決年月日
- 平成24年1月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が運行便数を水増しした架空のものであるとした運送に係る外注費(本件各外注費)について、仮に、本件各外注費が架空のものであったとしても、請求人の元部長が本件外注先に手数料を支払うことによって請求人の元帳に本件各外注費を計上させた行為は、①請求人は元部長に対して取締役と同等の権限を与えていないこと、②水増し請求された本件各外注費の一部がバックされた先が請求人名義の口座でないこと、③請求人は本件各外注費の水増しの事実を発見できなかったことなどから、請求人の行為と同一視すべきものではない旨主張する。しかしながら、隠ぺい又は仮装行為については、その行為者は納税者たる法人の代表者に限定されるものではなく、法人の代表者がその事実を知らなかったとしても、役員や従業員等で経営に参画していると認められる者及び納税者の申告行為に重要な関係のある相当な権限を有する地位に就いている者が事実を隠ぺいし又は仮装し、かつ、代表者がそれに基づき過少申告した場合は、当該法人の行為と同一視されると解されるところ、元部長は、運送業務についてはほとんど任されており、請求人における運送業務について権限を有していたと認められ、本件外注先からの請求書に記載された請求金額がそのまま計上されるのが、請求人の経理処理の流れとなっていたのであるから、申告行為に重要な関係のある立場であったと認めるのが相当である。そうすると、納税者の申告行為に重要な関係のある相当な権限を有する地位に就いている元部長が、架空の本件各外注費を外注費勘定に計上させた行為は、請求人の行為と同一視できる。(平24. 1.18 名裁(法・諸)平23-71)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230108
- 裁決年月日
- 平成24年1月13日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人の使用人が行った詐取行為における隠ぺい、仮装行為については、①当該使用人は勤務する工場の所属課において仕入先から発行される納品伝票の事務処理を事実上一任され、その事務処理をチェックするものが他におらず、当該使用人の指示に基づき仕入先から発行された虚偽の納品伝票の処理が請求人の会計処理として反映される状況にあったこと、②当該工場において、仕入先に対して購入した品名と異なる品名を記載した納品伝票を発行させるなど不適切な経理処理が慣行的に行われており、当該使用人による事務処理を請求人自身による処理としてみなさざるを得ない状況にあったものといえることから、当該使用人の隠ぺい、仮装行為は請求人の隠ぺい、仮装行為と同視することができる旨主張する。しかしながら、①当該使用人は、当該工場の所属課に配属されて以後、退社するまで同課において職制上の重要な地位に従事したことがなかったこと及び請求人の経理帳簿の作成等に携わる職務に従事したこともなかったこと等から単に資材の調達業務を分担する一使用人であったと認められること、②当該詐取行為は、当該使用人の私的費用を請求人から詐取するために同人が独断で取引先に依頼して行ったものであることを総合考慮すると、請求人が取引内容の管理を怠り、請求人から隠ぺい仮装するための当該使用人の仮装行為を発見できなかったことをもって、仮装行為を請求人自身の行為と同視することは相当ではない。(平24. 1.13 東裁(法・諸)平23-108)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230006
- 裁決年月日
- 平成23年7月6日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№84
要旨
○ 原処分庁は、請求人の使用人が行った詐取行為における隠ぺい、仮装行為については、①当該使用人は勤務する工場の所属課において仕入先から発行される納品伝票の事務処理を事実上一任され、その事務処理をチェックする者が他におらず、当該使用人の指示に基づき仕入先から発行された虚偽の納品伝票の処理が請求人の会計処理として反映される状況にあったこと、②当該工場において、取引先から取引実体のない納品伝票を発行させるなど不適切な経理処理が慣行的に行われており、当該使用人による事務処理を請求人自身による処理としてみなさざるを得ない状況にあったものといえることから、当該使用人の隠ぺい、仮装行為は請求人の隠ぺい、仮装行為と同視することができる旨主張する。しかしながら、①当該使用人は、当該工場の所属課に配属されて以後、退社するまで同課において職制上の重要な地位に従事したことがなかったこと及び請求人の経理帳簿の作成等に携わる職務に従事したこともなかったこと等から単に資材の調達業務を分担する一使用人であったと認められること、②当該詐取行為は、当該使用人の私的費用を請求人から詐取するために同人が独断で取引先に依頼して行ったものであることを総合考慮すると、請求人が取引内容の管理を怠り、請求人から隠ぺい仮装するための当該使用人の仮装行為を発見できなかったことをもって、仮装行為を請求人自身の行為と同視することは相当ではない。(平23. 7. 6 東裁(法)平23-6)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平220021
- 裁決年月日
- 平成23年4月21日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の従業員が架空の請求書等の作成を依頼しこれにより費用を計上したのは所得金額を減少させる目的のものではなく、また、当該従業員は確定申告に関する重要な職務を担当する従業員にも当たらないから、当該従業員の行為をもって請求人が課税標準に係る事実を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたときに当たらない旨主張する。しかしながら、当該従業員は、当該架空の請求に係る業務を請求人から一任された者であり、かつ、経理担当の課長としての職責を有し、経理上の責任者としての決裁を行う者であるから、その行為は請求人の行為と同視できるというべきである。したがって、当該架空の請求書等に基づいて、当該費用を損金の額に算入した上で確定申告を行ったことは国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する、納税者がその国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたときに該当する。(平23. 4.21 札裁(法・諸)平22-21)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平220050
- 裁決年月日
- 平成23年2月8日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№82
要旨
○ 請求人は、本件不法行為は従業員R及びJ常務の個人的な不正行為であり、請求人の行為と同視して、請求人に重加算税を課することはできない旨主張する。しかしながら、国税通則法第68条《重加算税》第1項は、隠ぺいし、又は仮装する行為の主体を納税者としているから、本来的には、納税者自身による隠ぺい又は仮装の防止を企図したものと解されるが、重加算税制度の趣旨及び目的からすると、納税者以外の者が隠ぺい又は仮装を行った場合であっても、それが納税者本人の行為と同視できるときには、重加算税を賦課することができると解するのが相当である。これを本件についてみると、Rは、請求人の会計帳簿の記載の基礎となる売上伝票の一部を抜き取り、本件売上代金を請求人の会計帳簿に記載のない本件貯金口座に振り込ませる方法により請求人に帰属する売上げを除外しており、請求人は、これにより過少申告をしていたのであるから、本件不正行為は、同項に規定する事実の隠ぺい又は仮装の行為に当たる。そして、J常務が請求人の常務取締役であり、J常務が本件不正行為の事実を知りながら本件不正行為によってねん出された資金によりゴルフ代の支払等の供与を受けていたことからすると、請求人の経営に参画する常務取締役が本件不正行為に加担しており、これによって過少申告の結果が生じたと認めることができるから、本件不正行為を請求人の行為と同視し、請求人に重加算税を課することができるというべきである。(平23. 2. 8 関裁(法・諸)平22-50)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220116
- 裁決年月日
- 平成22年12月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- №81
要旨
○ 請求人は、営業部長(取締役と兼務)の詐取・横領された事実を把握し得なかったのであるから、本件架空仕入れは、請求人の行為と同一視されるべきではなく、請求人は正しい申告をしようとしてもできなかったのであるから、本件架空仕入れを計上したまま確定申告をした行為は、国税通則法第68条第1項の事実の隠ぺい又は仮装に該当しない旨主張する。しかしながら、国税通則法第68条に規定される重加算税が、隠ぺい又は仮装による納税義務違反を防止し、納税申告制度の信用を維持するための行政上の措置であって、故意に納税義務違反を犯したことに対する制裁ではないということからすれば、不正手段による租税徴収権の侵害行為の事実、すなわち隠ぺい・仮装行為とその結果としての過少申告の事実の有無が重要であり、隠ぺい・仮装行為の実行行為者自体が納税者本人か否かは、必ずしも重要な要素とはいえず、納税者たる法人の代表者以外の第三者が隠ぺい・仮装行為を行った場合であっても、その隠ぺい・仮装行為を納税者の行為と同一視することができる場合があり、客観的にみて、当該隠ぺい・仮装行為により過少申告の状態が生じているときは、原則として、納税者に重加算税を賦課することができるというべきである。そして、第三者の行為を納税者の行為と同一視することができるかどうかは、納税者たる法人と第三者との関係、当該行為を納税者が認識していたか否か、納税者の黙認の有無、納税者が払った注意の程度等に照らして判断するのが相当であるところ、営業部長は①代表取締役の全幅の信頼を受け営業部の責任者として重要な地位及び業務上の大きな権限を有していたこと、②その地位、業務上の権限を利用して本件架空仕入れの計上を行っていたこと、③各営業部を監督する立場にある代表取締役副社長が各営業部で作成される帳簿書類のチェックを行っていなかったこと、及び④本件架空仕入れの計上の原因となった取引に係る納品チェック、棚卸管理等の不備を代表取締役が長年にわたって容認していたこと等が認められ、さらに、⑤請求人が納品の事実に係る商取引上通常行われているチェックを行っていれば、本件架空仕入れに係る取引の発生を容易に把握できたと認められるから、営業部長の行った本件架空仕入れに係る行為は、請求人の行為と同一視できると判断するのが相当である。(平22.12. 1 東裁(法・諸)平22-116)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平220029
- 裁決年月日
- 平成22年11月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、店長らは請求人からの再三の指示に反して取引先からの紹介手数料等を収受していたのであるから、当該店長らの行為を請求人の行為と同視することはできないとして、重加算税の賦課決定処分を取り消すべきである旨主張する。しかしながら、店長は、業務に関する金員収受の事実があった場合には、直ちにこれを代表者等に報告する立場にあり、その報告の有無が請求人による適正な申告行為に重大な影響を及ぼすものであることからすると、当該店長は、請求人の適正な申告行為に関し、重要な関係を有する部門に所属し、相当の権限を有する地位に就いている者であると認めることができる。また、店長らは、長期にわたり多額の紹介手数料等を収受し、これを「店長会議」と称する多数の施設の責任者が集合する席上で集計して各店舗に再配分した上、更にこれを従業員らに配分していたというのであるから、これらの収受・分配は、請求人の従業員らによる個人的な行為というにとどまらず、各店舗の店長らを中心とした請求人の従業員らによる組織的な行為であると認めることができる。そして、上記紹介手数料等の収受に係る慣習が長期間継続しており、店長らによる組織的行為も継続していたことが認められるにもかかわらず、請求人のとった措置が従業員らに紹介手数料等の収受を禁じる旨の指示をするにとどまっており、大半の取引先において、請求人が紹介手数料等の収受を禁止していること知らなかったことからすると、請求人は、店長らの行為を是正ないし防止するため実効性のある措置をとっていなかったということができる。そうすると、請求人において重要な地位にある店長らによって組織的な隠ぺい行為が行われ、実効的な防止措置を講ずることなく、その行為によって過少申告の結果が生じたのであるから、店長らの行為は請求人の行為と同視することができ、請求人に重加算税を課することができるというべきである。(平22.11.24 関裁(法・諸)平22-29)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220032
- 裁決年月日
- 平成22年8月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、仮装行為は申告手続等を依頼していた前関与税理士が行ったものであるから、重加算税の賦課決定処分は取り消すべきである旨主張する。しかしながら、納税者が税理士に納税申告の手続を委任した場合に、納税者において当該税理士が隠ぺい仮装行為を行うこと若しくは行ったことを認識し、又は容易に認識することができ、法定申告期限までにその是正や過少申告防止の措置を講ずることができたにもかかわらず、これを防止せずに隠ぺい仮装行為が行われ、それに基づいて過少申告がされたときには、当該隠ぺい仮装行為を納税者本人の行為と同視することができると解するのが相当であるところ、本件においては、確定申告書に添付された別表、借入金内訳書、損益計算書等の記載内容から、請求人は、当該申告に係る事業年度において取得されていないはずの不動産について、租税特別措置法第65条の7第1項の特例が適用されていることを容易に把握、確認でき、法定申告期限までにその是正や過少申告防止の措置を講ずることができたものと認められる。したがって、これを防止せずに過少申告がされた本件にあっては、前関与税理士によって隠ぺい仮装行為が行われたとしても、当該隠ぺい仮装行為を納税者本人の行為と同視できるというべきであるから、請求人の主張を採用することはできない。(平22. 8. 6 東裁(法)平22-32)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平220001
- 裁決年月日
- 平成22年7月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、架空外注費等を計上して法人税及び消費税等の申告したことにつき、請求人の元常務取締役が、自己の利益等を図って、その独断で架空外注取引等を行ったものであり、請求人の代表者及び経理責任者は、当該架空外注取引等の存在を知らず、元常務取締役にだまされて架空外注費等を計上したものであるから、当該架空外注費等に係る元常務取締役の隠ぺい仮装行為を請求人自身の行為と同視して重加算税を賦課することは違法である旨主張する。しかしながら、上記架空外注取引等に係る隠ぺい仮装行為は、請求人の支店の営業活動の中心となり、名実ともに請求人の経営に参画していた元常務取締役が、その担当業務に関して行ったものである以上、それが同人の私的利益を図るための横領行為の一環として行われたものであったとしても、その仮装行為を請求人自身の行為と同視して重加算税を賦課することができるものと解される。このことは、請求人の代表者が納税申告書を提出するに当たり、元常務取締役の隠ぺい仮装行為を知っていたか否かによって左右されるものではない。(平22. 7. 5 広裁(法・諸)平22-1)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平210110
- 裁決年月日
- 平成22年5月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、外注加工費として損金に計上した金額の一部は、請求書を仮装するなどの行為に基づく架空の外注加工費であるが、当該行為は請求人の従業員が行った行為であって請求人が行った行為ではないから、重加算税の賦課決定処分は違法である旨主張するが、国税通則法第68条に規定する重加算税は、事実の隠ぺい又は仮装という不正な方法に基づいて行われた場合に、違反者に対して課される行政上の措置であって、故意に納税義務違反を犯したことに対する制裁としての刑罰ではないから、従業員を自己の手足として経済活動を行っている法人については、隠ぺい又は仮装行為が代表者の知らない間に従業員によって行われたものであっても、当該従業員の行為を法人の行為と同一視できる場合には、納税者である法人自身が同行為を行ったものとして重加算税を賦課することができると解されるところ、本件は、①従業員は、請求人において重要な地位・権限を有していたこと、②従業員は、請求人に与えられた地位・権限を利用し、請求人の管理監督体制の不備を奇貨として、長期間、多数回かつ多額に及ぶ当該行為を行い、請求人は、虚偽の事実が記載された会計帳簿等に基づき本件各事業年度の法人税及び本件各課税期間の消費税等の申告をしていたこと、③代表者は、自らの管理・監督義務を怠っていたことが認められることから、これらを総合勘案すれば、従業員が行った当該行為を納税者である請求人の行為と同一視できると判断するのが相当である。(平22. 5.19 関裁(法・諸)平21-110)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平210011
- 裁決年月日
- 平成22年2月3日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、仮に本件仕入担当者の行為に隠ぺい仮装行為があるとしても、本件仕入担当者は請求人の役員又は決算や確定申告にかかわる帳簿の作成を任せられていた主要な経理担当者ではないこと、また、請求人が本件仕入担当者の行為を了知していなかったことから、本件仕入担当者のこれらの行為を請求人自身が行ったものとは認められない旨主張する。しかしながら、隠ぺい仮装行為の行為者は、本件仕入担当者であるところ、本件仕入担当者は、仕入割戻しを請求人の平成20年3月以降の売上げ拡大のための施策費用に当てるために利益の繰延べを行ったものであると認められることから、当該隠ぺい仮装行為は、本件仕入担当者が自らの利得を目的として行ったものではないことは明らかである。そして、請求人の会計の適正性ひいては適正申告は、本件仕入担当者が請求人の作成した会計基準を遵守することにより担保されているところ、本件仕入担当者が請求人の内部規定等に反する方法で仕入割戻しの計上を行っていることを請求人が是正しなかったことにより、上記のような利益の繰延べを請求人が容認していたと判断でき、その結果、隠ぺい仮装行為を原因として過少申告の結果が発生したものと認められることからすると、本件仕入担当者の行為は請求人の行為と同視することができるというべきであるから、請求人の主張には理由がない。(平22. 2. 3 福裁(法・諸)平21-11)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平210059
- 裁決年月日
- 平成22年1月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、取締役が行った横領行為は請求人の行為と同視することはできないことから、重加算税の賦課決定処分は違法である旨主張する。しかしながら、重加算税制度は、納税者が過少申告をするにつき隠ぺい又は仮装という不正手段を用いていた場合に、過少申告加算税よりも重い行政上の制裁を課すことによって、悪質な納税義務違反の発生を防止し、もって申告納税制度による適正な徴税の実現を確保しようとするものであることからすれば、納税者以外のものが隠ぺい仮装行為を行った場合であっても、それが納税者本人の行為と同視することができるときには、重加算税を賦課することができ、納税者以外の者の行為が納税者の行為と同視できるか否かについては、納税者において、第三者の隠ぺい仮装行為を客観的に認識しうる状況にあった場合には、納税者本人の行為と同視できると解されるところ、本件は、①当該取締役が代表者と遠縁に当たること、②業務の運営上、重要な地位・権限を有していたこと、③代表者は売却される車両の車種や売却額などの内容を把握せずに口頭で承認し、当該取締役に売却処理を任せており、本件売却処理のほかに原始資料なしに起票するような経理処理は一切行われていない中で、経理担当者らの間で同経理処理について疑問・注意が提起され、話題に上がっており、直接、当該取締役や売却の相手方に具体的な売却額を聞き確認を取れば容易に横領行為を発覚するものであるにもかかわらず、かかるその是正や過少申告防止の措置を講じた事実も認められないことから、取締役の地位・権限、不法行為の態様及び同人に対する管理・監督の程度等の各事実に照らし合わせると、同人による隠ぺい仮装行為は請求人の行為と同視できるものと認めるのが相当である。(平22. 1. 7 関裁(法・諸)平21-59)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平210060
- 裁決年月日
- 平成22年1月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- No.79
要旨
○ 請求人は、請求人が業務及び管理を委託したD社の取締役であるEが行った車両売却による横領行為をその事実を了知していない請求人の行為と同視することはできない旨主張する。しかしながら、Eは、請求人の代表取締役であるXと遠縁に当たり、D社の株主の中においては、Xに準ずる株式数を有し、D社の取締役として新車購入の見積りや車両売却処理などを含め車両に関する業務に従事していたことからすると、D社と密接な関係にあり、業務の運営上、D社において重要な地位・権限を有し、重要な役割を果たしていたものと認められる。また、請求人は、その業務の大部分をD社に委託し、それにより経済活動を行っていたと認められるところ、Xは、売却される車両の車種や売却額などの内容を把握せずにEに処理を任せていた。また、当該車両売却処理のほかには原始資料なしに起票するような経理処理は一切行われていない中で、D社の経理担当者らの間で同経理処理について疑問や注意が提起され、話題に上がっていたのであるから、D社の代表取締役であり請求人の代表取締役でもあるXにおいて、直接、Eや売却の相手方に具体的な売却額を聞き、確認を取れば容易に横領行為が発覚するものであり、請求人においてEが隠ぺい仮装行為を行ったことを容易に認識することができ、申告期限までにその是正や過少申告防止の措置を講ずることができたにもかかわらず、かかる横領行為を防止するための措置を講じた事実も認められない。以上の各事実に照らし合わせると、Eによる隠ぺい行為は、D社の行為と同視できることはもちろん、業務の大部分をD社が行うことで経済活動を行っていた請求人の行為とも同視できるものと認めるのが相当である。(平22. 1. 7 関裁(法・諸)平21-60)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平200025
- 裁決年月日
- 平成21年5月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、従業員Aが架空旅費を請求し受領した行為(以下「本件不正行為」という。)は、請求人が行った仮装行為ではないこと、本件不正行為は、経営に参画する立場にない従業員Aが個人の利得を目的とした行為であるから、請求人の行為と同一視することもできないことからすると、重加算税を賦課できない旨主張する。しかしながら、①従業員Aは、請求人において重要な地位・権限を有していたこと、②従業員Aは、請求人から与えられた地位・権限を利用し、請求人の管理・監督体制の不備を奇貨として、長期間、多数回かつ多額に及ぶ本件不正行為を行い、請求人は、虚偽の事実が記載された会計帳簿等に基づき本件各事業年度の法人税等の申告をしていたこと、③代表取締役、担当役員及び経理部長は、自らの管理・監督義務を怠っていたことがそれぞれ認められるところ、それらを総合考慮すれば、従業員Aの行った本件不正行為を納税者である請求人の仮装行為と同一視するのが相当であるから、重加算税を賦課できる。(平21. 5.27 広裁(法・諸)平20-25)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平200059
- 裁決年月日
- 平成21年3月23日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、計上漏れとなっていた賃貸料について、経理全般を依頼していた親族が別口座で受け取ったりするなどの行為はしておらず、隠ぺい又は仮装の事実はなく、仮に隠ぺい又は仮装の事実があったとしても、請求人はこれを知らず、また親族に指示したわけでもないから、最高裁平成18年4月20日第一小法廷判決や最高裁平成18年4月25日第三小法廷判決にあるとおり請求人自身の行為と同一視できるものではないから、重加算税の賦課決定は違法である旨主張する。しかしながら、当該親族は、事実と異なる過少な収入金額を記載した収入明細書を作成し、これに基づき確定申告書が作成されていることが認められ、当該行為は隠ぺい又は仮装に当たり、さらに、当該親族は、納税者である請求人から経理全般を委任された補助者等の立場にある者で、いわば納税者本人の身代わりとして同人の課税標準の発生原因たる事実に関与し、同課税標準の計算に変動を生ぜしめた者であるといえるから、その行為は請求人の行為と同一視できるものであると認められ、また、当該最高裁判決は、納税者から確定申告事務を委任された税理士が自己の利益を図るため隠ぺい仮装行為に基づく過少申告を行い、これについて、納税者が同税理士による隠ぺい仮装行為を認識した事実は認められず、また、これを容易に認識し得たとも認められない場合に同税理士の行為を納税者の行為と同一視することはできない旨の判断を示したものであり、本件とは事実関係を異にするから、請求人の主張は採用できない。(平21. 3.23 大裁(所・諸)平20-59)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平190019
- 裁決年月日
- 平成20年6月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件運送代金を売上げに計上しなかった原因は、元従業員であるA個人の横領行為にあるのであって、請求人は関知していないから、請求人に重加算税が賦課されるいわれはない旨主張する。しかしながら、重加算税制度の趣旨からすれば、隠ぺい又は仮装の行為者は、納税義務者たる法人の代表者に限定されるものではなく、その役員又は従業員等で経営に参画していると認められる者が事実を隠ぺいし又は仮装し、かつ、代表者がそれに基づき過少申告した場合は、当該法人の代表者が納税申告をするに当たり、隠ぺい又は仮装行為を知っていたか否かによって左右されることなく、当該法人の行為と同一視されると解される。これを本件についてみると、Aは、請求人の代表者に直結した重要な部署の責任者として、実質的に請求人の経営に参画していたものと認められ、このような相当な権限を有する地位にあったAが故意に請求人の売上げを除外したものである以上、それが同人の利得のために行われたものであり、また、それを請求人の代表者が知らなかったとしても、Aが行った売上除外の行為は、請求人の行為と同一視すべきものと認めるのが相当である。したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平20. 6.19 金裁(法・諸)平19-19)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平190020
- 裁決年月日
- 平成20年6月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件運送代金を売上げに計上しなかった原因は、元役員であるA個人の横領行為にあるのであって、請求人は関知していないから、請求人に重加算税が賦課されるいわれはない旨主張する。しかしながら、重加算税制度の趣旨からすれば、隠ぺい又は仮装の行為者は、納税義務者たる法人の代表者に限定されるものではなく、その役員又は従業員等で経営に参画していると認められる者が事実を隠ぺいし又は仮装し、かつ、代表者がそれに基づき過少申告した場合は、当該法人の代表者が納税申告をするに当たり、隠ぺい又は仮装行為を知っていたか否かによって左右されることなく、当該法人の行為と同一視されると解される。これを本件についてみると、Aは、請求人の代表者に直結した重要な部署の責任者として、実質的に請求人の経営に参画していたものと認められ、このような相当な権限を有する地位にあったAが故意に請求人の売上げを除外したものである以上、それが同人の利得のために行われたものであり、また、それを請求人の代表者が知らなかったとしても、Aが行った売上除外の行為は、請求人の行為と同一視すべきものと認めるのが相当である。したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平20. 6.19 金裁(法)平19-20)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190159
- 裁決年月日
- 平成20年4月9日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 国税通則法第68条の趣旨は、加算税を課すべき過少申告行為が、課税要件事実の隠ぺい・仮装という手段で行われた場合に、違反者に行政上の制裁として重加算税を賦課することにより、申告納税制度の適正円滑な運営を図ろうとするものであるから、同条の合理的解釈としては、隠ぺい・仮装の行為を行った者が、納税者本人ではなく、その代理人、補助者等の立場にある者で、いわば納税者本人の身代わりとして同人の課税標準の発生原因たる事実に関与し、当該課税標準の計算に変動を生じせしめた者である場合を含むものであり、かつ、納税者において、仮装・隠ぺいした事実に基づき申告するという認識を要さず、結果として過少申告の事実があれば足りるものと解される。これを本件についてみると、本件取引に係る収益については、請求人に帰属すべきものと認められるところ、請求人の専務取締役が、本件各販売先に依頼し、本件各銀行口座に本件取引金額に相当する金額を振り込ませることにより、本件取引に係る収益を請求人の帳簿書類に記載せず、事実を隠ぺいしていたと認められる。そして、当該隠ぺい行為は、請求人において専務取締役及び仕入担当責任者という相当な権限を有する立場にある者によりなされたものであり、上記の国税通則法第68条の趣旨からすれば、たとえ本件法人税申告書提出の際に、本件取引について代表取締役が知り得なかったとしても、請求人自体が、正当なる所得を申告すべき義務を怠ったものとして請求人に重加算税を賦課することは何ら違法ではないと解されるから、原処分庁が請求人に本件賦課決定処分をしたことは相当である。(平20. 4. 9 東裁(法・諸)平19-159)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平190020
- 裁決年月日
- 平成20年1月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件不正経理行為を行った従業員は、請求人の取締役でも株主でもなく、利害関係が請求人と同一の集団には属していない者であるから、国税通則法第68条第1項の規定を適用することはできず、請求人に対し、重加算税を賦課することはできない旨主張する。しかしながら、従業員を自己の手足として経済活動を行っている納税者においては、隠ぺい又は仮装の行為が代表者の知らない間に従業員によって行われた場合であっても、その従業員が、納税者の申告行為に重要な関係を有する部門に所属し、その部門の責任者たる地位に就いている場合は、その者の隠ぺい又は仮装の行為は、特段の事情がない限り、納税者の行為と同一視することができ、納税者自身が当該行為を行ったものとして重加算税を賦課することができるものと解するのが相当である。本件についてみると、本件不正経理行為を行った従業員は、①請求人の申告行為に重要な関係を有する総務部に所属し、総務部長として部門の責任者たる地位に就き、②総務及び経理の事務全般の取りまとめを行い、③請求人の決算や確定申告にかかわる帳簿、資料などの会計書類を毎月作成することを任され、当該書類の内容について社内会議において説明し、④金融機関との折衝を行い、⑤請求人の法人税及び消費税等の確定申告書の所定の欄に自署等していたことからすると、本件不正経理行為は、請求人の行為と同一視することができ、請求人が当該行為を行ったものとして重加算税を賦課することができるから、請求人の主張には理由がない。(平20. 1.29 広裁(法・諸)平19-20)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平180035
- 裁決年月日
- 平成19年4月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件不正経理行為は、請求人の従業員による横領行為によるものであり、請求人の行為と同一視することはできない旨主張する。しかしながら、①従業員は、経理、財務、会計等を担当するグループの責任ある地位に就いていたこと、②従業員は、重要な会計帳簿を作成するだけでなく、本件不正経理行為が行われた給与事務の主要な部分を一人で担当していたこと、③本件仮装行為は、請求人の設立直後から、原処分に係る調査により発覚するまでの長期間にわたり、同様な手法で毎月繰返し行われていたこと、④請求人は、従業員が作成した帳簿書類について、その作成の基となった資料等と照合するなどの方法により、その正確性の検討を行わなかったことが認められる。そうすると、従業員が請求人の主要な地位にあり、同人が、請求人の重要な会計帳簿の作成を任され、請求人にはこれを照合し、確認する者が存しなかったことなどから、本件不正経理行為は、請求人の行為と同一視されるものと認めるのが相当である。したがって、請求人の主張には理由がない。(平19. 4.19 広裁(法・諸)平18-35)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平160039
- 裁決年月日
- 平成17年6月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №69・18ページ
要旨
○ 請求人は、従業員の不正経理行為については、請求人が通常の調査をしても発見できない方法で、従業員の横領等の発覚を防止するために行ったものであるから、国税通則法第68条第1項の規定する納税者が隠ぺい又は仮装した場合に該当しない旨主張する。しかしながら、当該不正経理行為については、①当該従業員は請求人の重要な経理事務を担う地位にいたこと、②同不正経理行為は請求人の課税申告に直接反映していること、③同不正経理行為は長期に及び、現金出納帳などの確認をすれば容易に把握できたと認められるところ、④請求人はそれらの確認を行っていないことを総合勘案すれば、たとえ、従業員の行為であっても、請求人本人の行為と同視すべきと認められるから、国税通則法第68条第1項の規定する納税者が隠ぺい又は仮装した場合に該当する。(平17.6.29広裁(法・諸)平16-39)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平160021
- 裁決年月日
- 平成16年9月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、給与等の支払に関する書類を破棄したことはないこと、源泉所得税の徴収を行わなかったのは、徴収事務を行った請求人の長男及び従事者が、受給者本人が確定申告をすれば源泉徴収を行わなくてもよいと思い込んだことによる源泉徴収制度についての理解不足、誤解によるものであり、このような法律知識が不十分なため、源泉徴収をしなかったという過失を捉えて、隠ぺい又は、仮装したと判断することは違法である旨主張する。しかしながら、請求人の長男は、給与等の支払に関する書類を処分したと申述していること、給与等は、請求人の所得税に係る脱漏資金から支出されていることからすると、請求人の長男は、源泉所得税の納付を免れるために給与等の支払の事実を隠ぺいしたものと認められる。そして、請求人の長男は、請求人の事業の経営及び税務申告を請求人から一任されており、給与等の支払の事実を隠ぺいした長男の行為及びそれによる課税上の効果は請求人に帰属することとなる。したがって、請求人の長男の行為は、国税通則法第68条第3項に規定する納税者が事実を隠ぺいし、その隠ぺいしたところに基づきその国税をその法定納期限までに納付しなかったことに該当するのであり、請求人には重加算税が賦課されることとなる。(平16.9.29名裁(諸)平16-21)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平160022
- 裁決年月日
- 平成16年9月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所得税の確定申告書の誤りは、請求人の長男から依頼を受けたA会の事務員が、申告書の作成に際し、仮装行為をしたものであり、本件のような間接的な人間関係において生じた義務違反については、一律に重加算税を課税することは重きに失する旨主張する。しかしながら、請求人の事業の経営及び税務申告を請求人から一任されている請求人の長男は、当初から請求人の事業所得を過少に申告することを意図し、集計表等の帳簿書類から真実の所得金額が把握できたのにもかかわらず、その大部分かつ多額な金額を脱漏し、所得金額をことさら過少に記載した内容虚偽の確定申告書を提出していたものであり、こうした請求人の長男の行為は、請求人の行為と同一視されるから、国税通則法第68条第1項に規定する「納税者がその国税の課税標準又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出したとき」に該当する。したがって、請求人には重加算税が賦課されることとなる。(平16.9.29名裁(所・諸)平16-22)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平150099
- 裁決年月日
- 平成16年6月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、従業員の行った架空仕入れを知らず過少申告をしたもので、過少申告の意図がないため重加算税の賦課要件を満たさず、また、当該従業員は経営に参画していない一従業員であるから、当該従業員の行為を請求人の行為と同一視することは違法又は不当である旨主張するが、重加算税の賦課要件として過少申告の意図は必ずしも必要ではなく、また、本件架空仕入金額が仕入先との取引総額の36パーセントを超えるものとなっていたのは、請求人が仕入業務に係る管理、運営をその責任者として全面的に当該従業員に委任していた結果であり、請求人内で相当の地位にあった当該従業員の関与した架空の納品書及び請求書に基づき、総勘定元帳や決算書類等が作成され、過少の確定申告書を提出しているのであるから、当該従業員の架空仕入れは請求人の仮装行為と認めるのが相当であり、これに重加算税を賦課しても違法又は不当とはいえない。(平16.6.23大裁(法・諸)平15-99)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平150034
- 裁決年月日
- 平成15年12月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.66・49ページ
要旨
○ 請求人は、売上代金の一部を除外した原因は従業員の着服によるものであることから、これを請求人の行為と同一視して重加算税を課すことは違法、不当である旨主張する。しかしながら、重加算税制度の趣旨は、その納税義務違反が課税要件事実の隠ぺい又は仮装という不正手段を用いていた場合に、過少申告加算税よりも重い行政上の制裁を課すことによって、悪質な納税義務違反の発生を防止し、適正な納税の実現を確保しようというものである。したがって、重加算税は、納税者本人の刑事責任を追及するものではないのであって、納税者本人の行為に問題を限定すべき合理的理由はないと解されている。そして、隠ぺい又は仮装の行為者は、法人の代表者に限定されるものでなく、役員や従業員等で経営に参画していると認められる者及び納税者の申告行為に重要な関係のある相当な権限を有する地位に就いている者が事実を隠ぺいし又は仮装し、かつ、代表者がそれに基づき過少申告した場合は、代表者が納税申告をするに当たり、隠ぺい又は仮装行為を知っていたか否かに左右されるものではなく、当該法人の行為と同一視されると解される。本件の場合、請求人の従業員は、会社印及び代表者印等を預けられるなどその信任は厚く、請求人の経理業務全般について代表者から任された上、決算や確定申告に関わる経理帳簿等の作成に従事するとともに、確定申告書の「経理責任者」欄に署名・押印をしていることからすれば請求人の申告行為に重要な関係のある相当な権限を有する地位に就いている者であると認められる。したがって、当該従業員の行為は、請求人の行為と同一視されるといわざるを得ず、請求人は、売上除外という虚偽の記載が存在する経理帳簿等に基づき作成された総勘定元帳及び決算書類等を基に確定申告をしていることから、国税通則法第68条第1項に規定する場合に当たるとして行った重加算税の賦課処分は適法である。(平15.12.16名裁(法・諸)平15-34)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平150014
- 裁決年月日
- 平成15年10月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、売上除外の原因は、取締役が行った個人取引によるものであり、代表者は取引について不知であった等の理由から、請求人に仮装・隠ぺいの行為はなく、重加算税の賦課決定処分は違法である旨主張する。しかしながら、仮装・隠ぺいの行為者は、納税者たる法人の代表者に限定されるものではなく、従業者等であっても、法人の営業活動の中心となり、主要な業務を担っていた者の行為は、法人の代表者がそれを知らなかった場合であっても、当該法人の行為と同一視すべきが相当である。(平15.10.28広裁(法)平15-14)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平130044
- 裁決年月日
- 平成14年6月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、Aからの仕入れは、従業員が勝手に行ったものであるから、請求人の取引ではなく、仮に、請求人の仕入れになるとしても、当該仕入れを隠す意思はなかったことから、隠ぺい・仮装の事実には当たらない旨主張する。しかしながら、請求人は、従業員がAから仕入れを行っている事実を十分認識していたと認められるから、この従業員の行為は、納税義務者である請求人の行為と認めるのが相当である。そうすると、請求人は、各年分の所得税の確定申告に当たっては、これらの事実を隠ぺいし、事実と異なる収支内訳書を作成し、これに基づき納付すべき税額を過少に記載して、内容虚偽の確定申告書を提出したものと認められるから、課税標準等又は税額の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし又は仮装したことに当たるというべきである。(平14. 6.27福裁(所・諸)平13-44)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平130248
- 裁決年月日
- 平成14年5月27日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、売上金・売上伝票の管理及び売上帳の記帳等の主要業務を従業員に任せ切りにして、事業主として当然行うべき従業員の管理・監督もしないまま放置していたものであるから、従業員のした隠ぺい行為に基づく過少申告又は無申告の責任は、請求人自身の行為として請求人が負うこととなる旨主張する。しかしながら、その従業員が、家族使用人等として経営に参画し、あるいは、記帳する業務に従事するなど相当な権限を有する地位に就いていたとは認められず、さらに、従業員が自己の利得(横領)のために請求人に秘匿のうえ売上除外による隠ぺい行為を行っていたこと及びその目的も請求人の簿外財産等を蓄積するためではないことは、詫び状・金銭貸借契約書から明らかであるから、従業員の不正行為を、請求人の行為と同視することはできず、原処分庁の主張を採用することはできない。(平14. 5.27東裁(所・諸)平13-248)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平130021
- 裁決年月日
- 平成14年4月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件申告書は自分の意思に反するもので、譲渡所得をごまかしたり隠したりする意思もなく実行もしておらず、また、税金相当額をだまし取られている旨主張するが、本件申告手続における代理人が行った仮装行為は請求人自身の行為と同視すべきであるから、原処分は適法である。(平14. 4.16熊裁(所)平13-21)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平130022
- 裁決年月日
- 平成14年4月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、譲渡所得の申告に際し詐欺にあったものであり、請求人が事実を隠ぺいし又は仮装し、過少に申告したのではないから原処分を取り消すべきである旨主張するが、請求人の補助者である請求人の妻がその責任において代理人に申告を依頼したものであり、請求人が詐欺の被害者であるとの請求人の主張を考慮してもなお、代理人の行為を請求人の行為と同視すべきでない特段の事情があるとは認められないから、請求人の主張には理由がなく、原処分は相当である。(平14. 4.16熊裁(所)平13-22)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平130057
- 裁決年月日
- 平成14年3月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、得意先に支出した金員(以下「本件支出金」という。)を改修補修工事代金として仕入金額に計上したことについては、一切知らなかったもので、全く関与もしておらず、従業員が、独断で行った取引であり、特に重要な権限を有しない従業員の行為に対してまで、重加算税が賦課されるのは違法である旨主張する。しかしながら、請求人は、従業員の請求書、領収書の作成行為に基づいて、法人税の所得金額の計算上、本来、損金に算入できない本件支出金を仕入金額として損金に算入する経理処理をしたことは明らかであるから、請求人が、課税標準等及び税額等の計算の基礎となるべき事実を隠ぺい又は仮装したところに基づき過少申告をしたものと認められ、そうである以上、請求人が、従業員の行為について具体的認識を有しているか否かに関わらず、通則法第68条《重加算税》第1項の要件を充たすと解すべきであるから、原処分庁が行った本件重加算税の賦課決定処分は、適法である。(平14. 3.11大裁(法・諸)平13-57)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平130029
- 裁決年月日
- 平成14年3月7日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.63・362ページ
要旨
○ 請求人は、国税通則法第68条第1項は、隠ぺい・仮装の主体を納税者に限定しているから、元専務取締役が行った行為について重加算税を賦課するのは違法である旨主張する。しかしながら、国税通則法第68第1項に規定する重加算税は、同法65条ないし67条に規定する各種の加算税を課すべき納税義務違反が課税要件事実を隠ぺいし、または仮装する方法によって行われた場合に、行政機関の行政手続により違反者に課せられるもので、これによってかかる方法による納税義務違反の発生を防止し、もって徴税の実を挙げようとする趣旨に出た行政上の措置であり、違反者の不正行為の反社会性ないし反道徳性に着目してこれに対する制裁として科せられる刑罰とは趣旨、性質を異にするものであるから、従業員を自己の手足として経済活動を行っている法人においては、隠ぺい・仮装行為は代表者の知らない間に従業員によって行われた場合であっても、原則として、法人自身が行為を行ったものとして重加算税を賦課することができるというべきである。そうすると、元専務取締役の行った不正行為に基づき、原処分庁が納税義務者たる請求人に重加算税の賦課決定処分をしたことは相当である。(平14. 3. 7.広裁(法・諸)平13-29)裁決事例集NO63・362ページ
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平130094
- 裁決年月日
- 平成13年11月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所得税の申告について、(1)税理士の勧めにしたがって自主的に修正申告書を提出したのであり、また、(2)税理士が行った隠ぺい・仮装行為を納税者の行為と同視して重加算税を賦課したのは違法である旨主張するが、(1)一連の調査経過から判断すると、修正申告は国税通則法第65条第5項に規定する「調査があったことにより当該国税について更正があるべきことを予知してされたものでないとき」に該当せず、(2)納税者は税理士に所得税の確定申告を一任し、税理士は納税者の代理人又は履行補助者としての立場にあったといえるから、重加算税制度の趣旨からすると、税理士が行った隠ぺい・仮装行為については、納税者において認識していたか否かにかかわらず、納税者自身の行為と同視できる場合というべきであり、納税者に対して重加算税を賦課したことは適法である。(平13.11.30東裁(所)平13-94)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平130006
- 裁決年月日
- 平成13年11月1日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の取締役が請求人の仕入先から受領した仕入割戻金名目の金員は、請求人が全く関知していないものであるから、当該金員は、金員を受領した取締役個人に帰属し、請求人に帰属するものではない。したがって、本件各更正処分は取り消されるべきであり、これに伴い重加算税の各賦課決定処分も取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、本件各更正処分は適法になされており、また、重加算税の賦課の目的は、隠ぺい又は仮装に基づく過少申告による納税義務違反の発生を防止し、申告納税制度の信用を維持するところにあることから、隠ぺい又は仮装の行為者は、納税義務者たる法人の代表者に限定されるものではなく、その役員又は家族等で経営に参画していると認められる者の行為は、法人の代表者がそれを知らなかった場合であっても、当該法人の行為と同一視されるべきところ、隠ぺい又は仮装の行為者である当該取締役は、請求人の取締役であり、かつ、仕入れに関する責任者と認められることから、請求人の代表者が隠ぺい又は仮装の事実を知っていたかどうかにかかわらず、当該取締役の行為は請求人の行為と同一視すべきである。(平13.11. 1.熊裁(法・諸)平13-6)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平120110
- 裁決年月日
- 平成13年6月13日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 業種
- 農業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、土地の譲渡について隠ぺい、仮装の行為はないから、賦課決定処分は違法である旨主張する。しかしながら、請求人から委任を受けた代理人は、(1)甲土地の譲渡代金を過少に記載し、甲土地の購入代金を架空計上する等した本件各内訳書に、甲土地の譲渡代金を過少に記載した土地売買契約書を添付して原処分庁に提出し、(2)本件贈与の事実がないにもかかわらず、本件贈与があったかのごとく所有権移転の登記を行い、本件各贈与税申告書を原処分庁へ提出していることが認められるが、これらの行為は、請求人がそれを認識していた否とにかかわらず、請求人本人の行為とみられると解するのが相当である。そうすると、請求人が上記事実に基づき無申告であったことは、通則法第68条第2項に規定する課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき法定申告期限までに納税申告書を提出しなかったことに該当することから、本件賦課決定処分は適法である。(平13.6.13関裁(所)平12−110)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平120025
- 裁決年月日
- 平成12年10月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 業種
- 果樹、樹園農業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.60・119ページ
要旨
○ 請求人は、請求人の父に対し通則法第68条に規定する隠ぺい又は仮装を指示したこともないし、請求人自ら隠ぺい又は仮装を企てたこともないとして、重加算税の取消しを求めているが、通則法第68条の規定する重加算税の制度は、納税者が過少申告をするについて、隠ぺい、仮装という不正手段を用いていた場合に、過少申告加算税よりも重い負担を課することによって、悪質な納税義務違反の発生を防止し、もって申告納税制度による適正な徴税の実現を確保しようとする行政上の措置であり、納税義務者本人の刑事責任を追及するものではないことからすれば、その合理的解釈としては、隠ぺい、仮装の行為に出た者が納税義務者本人でなく、その代理人、補助者等の立場にある者で、いわば納税義務者本人の身代わりとして同人の課税標準の発生原因たる事実に関与し、同課税標準の計算に変動を生ぜしめた者である場合を含むものであり、かつ、納税義務者が納税申告書を提出するに当たり、その隠ぺい、仮装行為を知っていたか否かに左右されないものと解すべきところ、請求人の父は、請求人から、農業に係る作業、申告に係る計算並びに確定申告及びその修正までを含めた税務上の全般の事務について任されていたと認めるのが相当であるから、仮に、請求人が隠ぺい、仮装行為に関与していないとしても、請求人の父が請求人から任されて請求人に代わって行った税務申告及びこれに付随する一連の行為は、納税者である請求人が行ったと同様に取り扱うべきであり、それに伴う責任も請求人が負うこととなる。したがって、重加算税の賦課決定処分は適法である。(平12.10.23関裁(所)平12−25)裁決事例集NO60・119ページ
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平120010ほか 3件
- 裁決年月日
- 平成12年10月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 業種
- 同族会社関係者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 納税義務者以外の第三者が隠ぺい・仮装行為を行った場合であっても、当該第三者の隠ぺい・仮装行為を納税義務者本人の行為と同視できる場合には、納税義務者本人に重加算税を賦課することができ、ここにいう第三者が、納税義務者本人の代理人等の立場にある場合には、特段の事情のない限り、納税義務者本人において当該第三者の隠ぺい・仮装行為を認識していたか否かにかかわらず、当該第三者の隠ぺい・仮装行為は納税義務者本人の行為と同視できると解すべきであるところ、本件では、代理人または履行補助者の立場にあると認められる者の仮装・隠ぺい行為につき、これを請求人の行為と同視することができない特段の事情が存するとは認められないから、公認会計士の仮装・隠ぺい行為を理由として、請求人に重加算税を賦課した原処分は適法である。(平12.10.13名裁(所)平12−10)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平120003
- 裁決年月日
- 平成12年7月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 業種
- 建物貸付
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.60・85ページ
要旨
○ 請求人は、申告手続等を依頼した税理士が不正な申告を行ったのであるから、重加算税の賦課決定は取り消すべき旨主張するが、重加算税賦課の目的は、隠ぺい又は仮装したところに基づく過少申告、無申告による納税義務違反の発生を防止し、徴税の実を挙げるため、違反者に対して課される行政上の措置であり、代理人等の第三者を利用することによって利益を享受する者は、それによる不利益をも甘受すべきであるとの原則が適用されるべきであり、納税義務者が、納税申告書を提出するに当たり、その隠ぺい又は仮装行為を知っていたか否かによって左右されることはないと解される。さらに、請求人は自己の申告が適正にされているかどうか当然に確認すべきところ、これも行っていないことから、請求人の主張は採用できず、第三者の行為の効果は、請求人に及ぶというべきであるから、重加算税の賦課決定処分は適法である。(平12.7.25大裁(所)平12−3)裁決事例集NO60・85ページ
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平110038
- 裁決年月日
- 平成12年6月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、売上げの計上漏れは、Bが売上げの一部を使い込み別途預金したものであり、請求人は関知していない旨主張する。しかしながら、Bは、代表者の妻であり本件各事業年度において請求人の取締役であり、かつ、当審判所の調査によれば専務として請求人の経理関係を担当し経営に参画していたと認められることから、売上げの計上漏れの事実は、代表者がそれを知っていたか否かにかかわらず、請求人の行為と同視すべきものと認められ、これに重加算税を賦課したのは適法である。したがって、請求人の主張には理由がない。(平12. 6.22熊裁(法・諸)平11-38)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平110098
- 裁決年月日
- 平成12年6月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、その従業員の不法行為が株主であるB社に発覚することをおそれ、請求人の株主であるB社による監査への対策のため、Aから受領した本件返済金を簿外の本件甲預金に入金したが、本件甲預金が預金残高証明書に記載されないように、本件事業年度の終了間際これを解約し翌事業年度に本件乙預金を開設し入金するまでの簿外の現金として保管していたことは、本件返済金を受領した事実それ自体を隠ぺいするのにとどまらず、その基となる本件契約書、すなわち、本件損害に係る損害賠償請求権自体を隠ぺいしたものと認められる。(平12. 6.12関裁(法)平11-98)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平110097
- 裁決年月日
- 平成12年3月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、税理士を信頼し、適正に申告手続を委任していること、同税理士は請求人の意思と無関係に不正行為を遂行したものであること、請求人は、同税理士による詐欺の被害者であることから、同税理士の行為を請求人の行為と同視することはできず、請求人に重加算税を賦課できない旨主張する。しかしながら、請求人は、同税理士に本件確定申告手続を委任したのであるから、同税理士の行為と請求人の行為は、特段の事情のない限り同視すべきであり、同税理士が隠ぺい仮装したところに基づいて本件確定申告書を提出した以上、請求人が同税理士の行った隠ぺい、仮装の行為を認識していたか否かにかかわらず、その責任は免れることはできない。(平12. 3. 8東裁(所)平11-97)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平110002
- 裁決年月日
- 平成11年7月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №58・9ページ
要旨
○ 請求人は、売上金の一部の金額を会計帳簿に計上しなかった原因は、従業員の着服という犯罪行為により発生したものであるので、これを請求人の行為と同一視することは妥当ではない旨主張する。しかしながら、重加算税の賦課の目的は、隠ぺい又は仮装に基づく過少申告による納税義務違反の発生を防止し、申告納税制度の信用を維持するところにあることから、隠ぺい又は仮装の行為者が法人の代表者に限定されるものではなく、その役員及び家族等で経営に参画していると認められる者の行為は、法人の代表者がこれを知らなかった場合であっても、当該法人の行為と同一視されるべきところ、請求人の従業員は、請求人の売上金等の管理を担当するとともに、請求人の経営について任された、つまり、経理責任者等として請求人の経営に参画していた従業員と認められることから、当該従業員の行為は、請求人の行為と同一視すべきである。(平11. 7. 1仙裁(諸)平11-2)裁決事例集 №58・9ページ
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平100065
- 裁決年月日
- 平成10年12月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №56・1ページ
要旨
○ 請求人は、本件取引の行為者は、実質的に経営に参画していない一般従業員であるから、隠ぺい・仮装の主体には含まれないことを理由に、本件賦課決定処分は賦課要件を欠いた違法な処分である旨を主張する。しかしながら、隠ぺい・仮装の行為者に関しては、従業員の自らの利益のために行われた仮装、隠ぺいによる過少申告のような場合はともかくとして、納税者の利益調整のために棚卸資産を仮装して簿外棚卸資産を作出するような行為については、従業員の行為は納税者の行為と同視すべきであると解するのが相当である。(平10.12. 2東裁(法)平10-65)裁決事例集 №56・1ページ
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平080072
- 裁決年月日
- 平成9年5月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、架空の費用を請求人の費用として計上したのは、専ら元理事の行為であって、請求人の代表者が、仮装、隠ぺいをしたのではなく、また、仮装、隠ぺいの事実を知らなかったので、重加算税の賦課決定処分は違法である旨主張するが、仮装、隠ぺいの行為者は、納税義務者たる法人の代表者に限定されるものではなく、その役員又は家族等で経営に参画していると認められる者の行為は、たとえ法人の代表者がそれを知らなかった場合でも、当該法人の行為と同視するのが相当であるから、重加算税の賦課決定処分は適法である。(平 9. 5.23名裁(諸)平 8-72)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平080002
- 裁決年月日
- 平成8年7月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、売上除外は関与税理士の操作によるもので、請求人の意思によるものではないから、重加算税の賦課決定処分は違法である旨主張するが、請求人が原処分庁へ提出した嘆願書及び事実申立書並びに関与税理士が関与していない年度の売上除外の事実から、請求人の意思によるものではないとの請求人の主張は認められない。また、仮に請求人の主張が事実であったとしても、関与税理士が請求人に代わって行った税務申告等の行為は、納税者である請求人が行ったと同様に取り扱うべきであり、これに付随する責任も請求人が負うこととなるから、重加算税の賦課決定処分は相当である。(平 8. 7. 2熊裁(所)平 8-2)
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