裁決要旨 1認めた事例
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 令020013
- 裁決年月日
- 令和3年6月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100602010
- 争点
- 6過少申告加算税/2正当な理由/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№123
要旨
○ 原処分庁は、相続開始の時において、被相続人の名義になっていなかった家屋(本件家屋)について、被相続人及び共同相続人等の預金口座等を調査すれば、当該家屋の譲渡に係る売買代金が実質支払われておらず、売買が有効に成立していないことを確認できたのであるから、請求人には国税通則法第65条《過少申告加算税》第4項に規定する正当な理由は認められない旨主張する。しかしながら、請求人は、関与税理士として上記の売買に係る確定申告を行っており、また、譲受人が本件家屋に居住していたことなどから、本件家屋に係る売買の有効性を疑うべき状況になく、さらに、売買代金が実質的に支払われていなかったことを把握できたのは、相続税の申告期限後であったことを併せ考えれば、請求人の責めに帰することのできない客観的な事情があったと認められ、過少申告加算税の趣旨に照らしてもなお請求人に過少申告加算税を賦課することは不当又は酷であって、請求人には正当な理由があると認められる。(令3. 6.24 広裁(諸)令2-13)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平290033
- 裁決年月日
- 平成29年12月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100602010
- 争点
- 6過少申告加算税/2正当な理由/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、経理担当者(本件担当者)が金員を不正に利得するために行った架空仕入高の計上や売上除外等の個人的な犯罪の手段である不正行為(本件不正行為)により過少申告となったものであるから、請求人には、法定申告期限内にした法人税等の各確定申告(本件各期限内申告)が過少申告となったことについて、真に納税者の責めに帰することのできない客観的な事情が認められる旨主張する。しかしながら、請求人の代表者等が、容易に判明する本件不正行為を看過したために、本件各期限内申告が過少申告となったことからすると、本件不正行為が本件担当者の個人的な犯罪の手段であるか否かにかかわらず、真に納税者の責めに帰することのできない客観的な事情があるということはできない。したがって、国税通則法第65条《過少申告加算税》第4項に規定する「正当な理由」はない。(平29.12. 1 大裁(法・諸)平29-33)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平290034
- 裁決年月日
- 平成29年12月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100602010
- 争点
- 6過少申告加算税/2正当な理由/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、経理担当者(本件担当者)が金員を不正に利得するために行った架空減価償却費計上等の個人的な犯罪の手段である不正行為(本件不正行為)により過少申告となったものであるから、請求人には、法定申告期限内にした法人税等の各確定申告(本件各期限内申告)が過少申告となったことについて、真に納税者の責めに帰することのできない客観的な事情が認められる旨主張する。しかしながら、請求人の代表者等が、容易に判明する本件不正行為を看過したために、本件各期限内申告が過少申告となったことからすると、本件不正行為が本件担当者の個人的な犯罪の手段であるか否かにかかわらず、真に納税者の責めに帰することのできない客観的な事情があるということはできない。したがって、国税通則法第65条《過少申告加算税》第4項に規定する「正当な理由」はない。(平29.12. 1 大裁(法・諸)平29-34)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平250053
- 裁決年月日
- 平成25年10月10日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100602010
- 争点
- 6過少申告加算税/2正当な理由/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人の行っている講習に係る役務提供(本件役務提供)が非課税取引に該当しないとして更正処分(本件更正処分)を行ったところ、本件更正処分前の申告額が過少申告になったのは、前回調査において本件役務提供が非課税取引に該当する旨の誤った指摘がされる以前に、請求人が自ら非課税取引であると判断していたことによるものであるから、請求人には国税通則法第65条《過少申告加算税》第4項に規定する「正当な理由があると認められるものがある場合」に該当する事情は認められない旨主張する。しかしながら、前回調査の担当職員による指摘及び当該指摘に沿ってなされた更正処分は、課税上の個別具体的な法令の解釈に関する課税庁側の誤った法解釈によるものであり、当該更正処分によって請求人の納付すべき税額を減額させるという法的効果をも生ぜしめたことをしんしゃくすれば、当該指摘及び当該更正処分が行われたことが、請求人の誤信を深めさせたと考えられるのであり、請求人において本件役務提供が非課税取引に該当する旨を消費税法上の適正な解釈であると信頼して、誤った経理処理及び申告を継続していたことは無理からぬ面があり、請求人が、本件更正処分に係る課税期間においても、これを信頼して申告したことにはやむを得ない理由があったと認めるのが相当である。そうすると、請求人には、「正当な理由があると認められるものがある場合」に該当する事情があると認められる。(平25.10.10 東裁(諸)平25-53)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平200018
- 裁決年月日
- 平成21年6月11日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100602010
- 争点
- 6過少申告加算税/2正当な理由/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、審査請求人が作成した租税特別措置法第41条の5の特例の適用要件を記載したチェックシートに基づいて、当該特例が適用になる旨回答したにすぎないから、請求人に国税通則法第65条第4項に規定する正当な理由は認められない旨主張するが、税法に精通しているとは言いがたい請求人が税法の専門的知識を有する者の申告指導を求めて税務署に赴き、当該特例の適用に関する申告相談を受けた際、相談を担当した職員からの回答を受け、請求人は、これを信頼し、その信頼に基づいて当該特例を適用して申告書を作成していることからすれば、更正処分により納付すべき税額の計算の基礎となった事実のうちにその更正前の税額の計算の基礎とされていなかったことについて正当な理由があると認めるべきであり、原処分は取り消すのが相当である。(平21. 6.11 札裁(所)平20-18)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平200031
- 裁決年月日
- 平成20年12月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100602010
- 争点
- 6過少申告加算税/2正当な理由/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、外国為替保証金取引に係る利益が申告漏れとなったのは、請求人に税務処理の知識がなく、税務署の広報不足等が原因で申告の必要性に気づかなかったのであるから、国税通則法第65条第4項に規定する 「正当な理由があると認められる場合」に該当する旨主張するが、申告納税制度の下では、納税者は自己の判断と責任において、課税標準及び税額等を法令の規定に従い計算し、適正な申告をすることが求められており、申告が必要かどうかは、請求人自ら確認すべきものであるから、請求人の主張する各事情は、真に納税者の責めに帰すことのできない客観的な事情があるとはいえず、税法の不知という主観的事情によるもので、請求人の主張は採用できない。(平20.12. 9 大裁(所)平20-31)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平190010
- 裁決年月日
- 平成19年9月7日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100602010
- 争点
- 6過少申告加算税/2正当な理由/1認めた事例
- 業種
- その他事業の部(その他の美術家)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 過少申告があっても例外的に過少申告加算税が課されない場合として国税通則法第65条第4項が定めた「正当な理由があると認められる」場合とは、真に納税者の責めに帰することのできない客観的な事情があり、国税通則法が規定する過少申告加算税の趣旨に照らしてもなお納税者に過少申告加算税を賦課することが不当又は酷になる場合をいうものと解するのが相当である(最高裁平成17年(行ヒ)第9号同18年4月20日第一小法廷判決・民集60巻4号1611頁参照)。 そして、国税通則法第65条第4項の「正当な理由」が、期限内申告において過少申告がなされたことについての「正当な理由」であること、もっとも、税務実務上、法定申告期限内に同一人から種類を同じくする2以上の申告書が提出された場合には、原則としてそれらのうち最後に提出された申告書をもって正式な申告書と扱うものとして、申告期限内の申告書の訂正が認められていること(所得税基本通達120−4参照)に照らすと、期限内申告において過少申告があったとして更正処分がされた場合において、「正当な理由」の有無の判断を基礎づける「客観的な事情」とは、法定申告期限までの事情をいうと解するのが相当である。 そこで本件について検討するに、各年分の所得税の各法定申告期限である平成16年3月15日及び平成17年3月15日の時点においても、財務省令で定めるところによる帳簿書類の備付けが行われていないこと等所得税法第150条第1項各号の青色申告の承認の取消事由はなく、適法に青色申告の承認を受けていたと認められ、かかる事情の下では、当該年分の所得税の各申告において、請求人が青色専従者控除及び青色申告特別控除(以下、これらを併せて「本件各控除」という。)の適用を受けることができるものとして申告し、同控除相当額が所得税額の計算の基礎とされていなかったことについて、真に納税者の責めに帰することのできない客観的な事情があり、過少申告加算税の趣旨に照らしてもなお納税者に過少申告加算税を賦課することが不当又は酷になるというのが相当であるから、本件各控除相当額は、国税通則法第65条第4項にいう「正当な理由」があるものというべきである。(平19. 9. 7 大裁(所)平19-10)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平170088
- 裁決年月日
- 平成17年12月21日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100602010
- 争点
- 6過少申告加算税/2正当な理由/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人の場合、他の相続人と容易に連絡が取れない事情があったとしても、そのことをもって、申告が過少であったことについて正当な理由があるとは認められない旨主張する。しかしながら、請求人は、幼いころから被相続人と暮らしておらず、被相続人についての知識はほとんどなく、他の相続人とも本件相続開始日以前は一度も会っていない状態であったことが認められる。また、請求人の場合、相続財産の把握は、他の相続人との唯一の窓口となっていた弁護士からの情報に限られ、同弁護士から入手した資料を基に自ら金融機関に残高照会を行い、同弁護士から示された金額を上回る金額の申告をしていることが認められ、相続財産を把握するために可能な努力をしていることが認められる。そして、過少申告加算税の対象となった相続財産が、他の相続人の不動産取得に係る立替金であるなど、その種類、性質及び保管場所等に照らし、請求人が、他の相続人からの情報提供や協力なしにこれらの相続財産を把握することは困難であったことが認められる。これらのことを総合的に判断すると、請求人が、法定申告期限の経過の時に、当該財産の存在を知り得なかったと認められ、そして、そのことには真にやむを得ない事情があったと認められることから、このような請求人に過少申告加算税を賦課することは酷であって、請求人の場合、申告が過少であったことについて正当な理由があると解するのが相当である。(平17.12.21東裁(諸)平17-88)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平170010
- 裁決年月日
- 平成17年11月22日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100602010
- 争点
- 6過少申告加算税/2正当な理由/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が確定申告会場において、租税特別措置法第33条の適用を受けた旨の説明をしない限り、担当職員がこれらの背景を把握し、適切に応答することはできない、また、当該条文の適用について積極的に質問し、税務署保管の資料を調査するなどの確認作業を行わなかったからといって担当職員が誤った指導をしたとまでいうことはできない旨主張する。しかしながら、請求人は高齢で税務知識がないことから確定申告の際に、買い取り等証明書等の関係資料を持参して数回税務署に出向いて相談している事実が窺い知れる。その際に担当職員が租税特別措置法第33条の6の適用を見過ごしていたか、計算に関係ないものと判断し請求人を指導したものと認められる。このことは、担当職員が法令の適用を誤って指導したものであり、請求人がその指導に従ったことにより過少申告となったものである。よって、国税通則法第65条第4項に規定する正当な理由があると認められることから取り消すのが相当である。(平17.11.22沖裁(諸)平17-10)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平160021
- 裁決年月日
- 平成17年6月20日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100602010
- 争点
- 6過少申告加算税/2正当な理由/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №69・217ページ
要旨
○ 原処分庁は、還付請求権は相続財産に該当するとして、請求人に対して相続税の修正申告のしょうようを行ったが、請求人はこれに応じず一時所得として申告したものであり、このことは、還付請求権が相続財産に該当しないとする請求人の税法解釈の誤りに基因して過少申告となったものであるから、国税通則法第65条第4項に規定する「正当な理由」があるとは認められない旨主張する。しかしながら、原処分庁は、被相続人に係る相続税の申告時点において、課税処分取消訴訟を通じて所得税の更正処分等は適法である、すなわち、請求人に対して還付されるべき金額はないと主張していたのであり、このような状態において、原処分庁は、請求人に対して過納金の還付を求める権利を相続財産として申告することを予定しておらず、また、請求人においても、過納金の還付を求める権利の適正な金額を正確に判断し、申告することは困難であると認められる。そうすると、過少申告加算税は、申告秩序の維持を図るため、適法な申告をしなかった納税者に対して課されるものであることも鑑みれば、本件のような場合は、請求人に対して過少申告加算税を課することは酷となる場合に当たると認められる。したがって、国税通則法第65条第4項に規定する「正当な理由があると認められる場合」に該当するから、原処分はその全部を取り消すべきである。(平17.6.20熊裁(所・諸)平16-21)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平160026
- 裁決年月日
- 平成17年4月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100602010
- 争点
- 6過少申告加算税/2正当な理由/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人名義の定期預金は請求人が被相続人に管理を委託していた資金に基づくものであるから、相続財産に該当せず、これが当初申告の課税価格の計算の基礎とされていなかったことについて正当な理由があると主張する。しかしながら、請求人の資力、被相続人の預金の管理運用状況等に照らせば、上記定期預金のほとんどは被相続人の相続財産に属するものと認められるが、その一部についてはその原資が不明であり、その他被相続人の相続財産に含まれると認めるに足る証拠が存しないから、これを被相続人の相続財産と認めることはできない。したがって、当該部分が当初申告の課税価格の計算の基礎とされていなかったことについては正当な理由が認められる。(平17.4.7広裁(諸)平16-26)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平150049
- 裁決年月日
- 平成16年3月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100602010
- 争点
- 6過少申告加算税/2正当な理由/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正処分の一部を取り消すべきであるから、これに基づく過少申告加算税の賦課決定処分も取り消されるべきである旨主張する。これを本件についてみると、貸付金等の貸倒損失に係る部分については、前回の調査担当者が誤った指導を行ったものと認められ、また、請求人がこれを信頼するのは無理からぬところであるから、過少申告にはやむを得ない理由があったものと認めるのが相当である。(平16.3.24広裁(所)平15-49)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平150061
- 裁決年月日
- 平成16年3月18日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100602010
- 争点
- 6過少申告加算税/2正当な理由/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、被相続人の内縁の妻の通称名義の預金を相続財産として申告しなかったことについて、次の事実関係から真にやむを得なかったものと認められるので国税通則法第65条第4項の正当な理由に該当し、過少申告加算税の賦課決定処分は取消すべきである。① 請求人は、被相続人の唯一の相続人であるが、被相続人と同居したことがなく、被相続人の遺産については全く分からなかったこと。② 内縁の妻は、相続開始日まで被相続人と同居しており、相続開始直後に預金を解約し本名預金としたこと、また、その後、請求人に被相続人の預金通帳・印鑑等を渡した際にも当該預金について開示していないこと。さらに、内縁の妻は、原処分調査中においても請求人に対し当該預金の生前贈与を主張していること。③ 別件訴訟において請求人は、当該預金の預入先金融機関に、裁判所の嘱託調査を通じて預金の内容の調査を求めたが、金融機関が回答を拒否していること。④ 被相続人が生前中において各預金を管理するために記載していたノートがあったが、そのノートが請求人に引き渡された証拠がなく、所在が不明であること。(平16.3.18大裁(諸)平15-61)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平140079
- 裁決年月日
- 平成15年6月30日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100602010
- 争点
- 6過少申告加算税/2正当な理由/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人の確定申告が過少申告となったのは、申告相談担当職員が誤った指導をしたものであることから、このことは、国税通則法第65条第4項に規定する正当な理由がある場合に該当する旨主張する。国税通則法第65条第1項により過少申告加算税が課されるのは、当初から適正に申告した納税者との間に生じる不公平をこれにより是正するとともに、過少申告による納税義務違反の発生を防止しようとする行政上の措置であるから、同条第4項にいう正当な理由がある場合とは、例えば、税法の解釈に関して、申告当時に公開されていた税務官庁の見解が、その後改変されたことに伴い、修正申告等をするに至った場合、申告した税額に不足が生じたことについて、通常の状態において納税者が知り得なかった場合や災害、交通・通信の途絶等の納税者の責めに帰せられない外的事情による場合、あるいは、納税者が正確な資料を提示して税務相談をしたにもかかわらず権限のある税務官署の担当職員が誤った指導をし、当該納税者がこれを信頼してそのとおり申告をしたため過少申告となった場合のように当該申告が真にやむを得ない理由によるものであり、こうした納税申告に過少申告加算税を課すことが不当又は酷となる場合を意味するものであると解するのが相当である。これを本件についてみると、申告相談担当職員は、農地の譲渡に際して土地改良区に支払った土地改良法第42条第2項の規定による決済金に係る領収証を確認した上、当該決済金については、農業所得の必要経費になるので、譲渡所得の費用にはならないのではないかと思ったが、はっきり断言できる確信がなかったため、請求人をあまり強く説得せず、これを譲渡費用の額に算入して譲渡所得の金額を算定し、請求人は申告相談担当職員により譲渡所得の金額を移記された平成10年分の所得税の確定申告書を提出した事実が認められるが、納税者としては、申告相談に当たり、ある支出について、申告相談職員から、税法の解釈上、費用としては認められない旨の指摘を受けたとしても、あまり強く説得されないまま確定申告書に自己の主張を前提とした所得金額の記入をしてもらった場合、当該指摘事項に関しては、自己の主張が税法上適正であると信頼するのは無理からぬところであるから、本件においては、申告相談担当職員が誤った指導を行ったものと同視することができ、請求人がこれを信頼してそのとおり申告した以上、過少申告にはやむを得ない理由があったと認めるのが相当である。(平15.06.30.広裁(所)平14-79)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平140080
- 裁決年月日
- 平成15年6月30日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100602010
- 争点
- 6過少申告加算税/2正当な理由/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人の確定申告が過少申告となったのは、申告相談担当職員が誤った指導をしたものであることから、このことは、国税通則法第65条第4項に規定する正当な理由がある場合に該当する旨主張する。国税通則法第65条第1項により過少申告加算税が課されるのは、当初から適正に申告した納税者との間に生じる不公平をこれにより是正するとともに、過少申告による納税義務違反の発生を防止しようとする行政上の措置であるから、同条第4項にいう正当な理由がある場合とは、例えば、税法の解釈に関して、申告当時に公開されていた税務官庁の見解が、その後改変されたことに伴い、修正申告等をするに至った場合、申告した税額に不足が生じたことについて、通常の状態において納税者が知り得なかった場合や災害、交通・通信の途絶等の納税者の責めに帰せられない外的事情による場合、あるいは、納税者が正確な資料を提示して税務相談をしたにもかかわらず権限のある税務官署の担当職員が誤った指導をし、当該納税者がこれを信頼してそのとおり申告をしたため過少申告となった場合のように当該申告が真にやむを得ない理由によるものであり、こうした納税申告に過少申告加算税を課すことが不当又は酷となる場合を意味するものであると解するのが相当である。これを本件についてみると、申告相談担当職員は、農地の譲渡に際して土地改良区に支払った土地改良法第42条第2項の規定による決済金に係る領収証を確認しているにもかかわらず、十分な注意を払わず、誤った解釈に基づき、これを譲渡費用の額に算入して譲渡所得の金額を算定していることが認められ、これに基づいて請求人の平成10年分の所得税の確定申告書が提出されている事実が認められる。そうすると、申告相談担当職員が誤った指導を行い、請求人がこれを信頼してそのとおり申告したため過少申告となったと認めるのが相当である。(平15.06.30.広裁(所)平14-80)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140272
- 裁決年月日
- 平成15年6月19日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100602010
- 争点
- 6過少申告加算税/2正当な理由/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、課税時期における生産緑地の評価に関して、生産緑地の買取りの申出の可能性の有無についての第一次的又は最終的な判断権を農業委員会にあると定めたものでない旨主張するが、本件の場合、①請求人が、長年にわたって農業所得の申告を行っていること、②請求人は、農業を専業としていること及び③農業への従事日数は、請求人の従事日数が被相続人の従事日数の倍となっていることなど、請求人が主体となって農業経営を行っており、このような事実の上に、主たる従事者証明書を交付する事務に携わっている農業委員会から、被相続人が農業の主たる従事者に該当しないとの回答を示されたのであり、これらのことからすると、請求人が通常の注意力をもってしても本件土地が買取りの申出をすることができる生産緑地であると判断することは困難であったと認めるのが相当である。(平15.06.19.東裁(諸)平14-272)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平140064
- 裁決年月日
- 平成15年3月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100602010
- 争点
- 6過少申告加算税/2正当な理由/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 国税通則法第65条第4項にいう正当な理由がある場合とは、確定申告時において公表されていた税法の解釈上の見解がその後変更されたことに伴い修正申告をしたことなど、真にやむを得ない理由がある場合などがこれに当たるところ、請求人が本件管財人報酬を課税仕入れに含めずに本件修正申告をしたことは、確定申告前において、窓口職員が当該報酬を課税仕入れである旨回答したことに起因していると認められるから、この点については、真にやむを得ない理由があったというべきである。したがって、本件修正申告により請求人が納付すべきとなった消費税等の税額のうち、本件管財人報酬が課税仕入れに該当しないとしたことによって生じた部分の税額には、当該過少申告につき正当な理由があるといえるため、当該過少申告加算税を課さないことになる。(平15.03.25.大裁(諸)平14-64)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平140020
- 裁決年月日
- 平成15年2月20日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100602010
- 争点
- 6過少申告加算税/2正当な理由/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、岩石採取後の災害防止費用の支出に備えるため、特定金銭信託契約を結び、当該契約に基づく積立金(以下「採石災害防止準備金」という。)を保険料勘定で損金経理し、前回の調査担当職員から今後もこの処理でよいとの指導に従っていたものであるから、特定災害防止準備金としての損金算入を認めなかった更正処分及び過少申告加算税の賦課決定処分は違法である旨主張する。そこで、当審判所が調査した結果によると、前回調査担当者は、採石災害防止準備金の経理処理に問題があると指摘したうえ、当該準備金の適否について検討したにもかかわらず、当該法令の規定を誤解し、何ら指導をしなかったことが推認され、このことから、請求人は、当該経理処理を是認されたものとして、その後も当該経理処理を継続したものと認められ、このことは、加算税を課することが酷な場合に相当すると認めるのが相当である。(平15.02.20.高裁(法)平14-20)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平100060
- 裁決年月日
- 平成11年2月26日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100602010
- 争点
- 6過少申告加算税/2正当な理由/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、税務相談における税務職員の助言指導に基づき確定申告したが、その助言指導と異なる更正処分がされた場合、下書きした譲渡所得計算明細書を渡しているなど、納税者が税務職員の助言指導を信頼したことに無理からぬ事情があると認められるから、更正処分により新たに納付することとなった税額には、国税通則法第65条第4項に規定する過少申告加算税を課さない正当な理由があるとするのが相当である。(平11.2.26名裁(所)平10-60)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平090166
- 裁決年月日
- 平成10年5月25日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100602010
- 争点
- 6過少申告加算税/2正当な理由/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 簡易課税方式による消費税の計算における控除対象仕入税額について、請求人は、原処分庁の誤指導により卸売事業者として減額の更正処分を受け、その後は卸売事業者として申告をしていたところ、原処分庁は、更に製造業等で計算すべきであるとして更正処分及び過少申告加算税の賦課決定処分を行ったが、当該賦課決定処分は、通則法第65条第4項に規定する正当な理由があると認められる場合に該当する。(平10. 5.25東裁(所・諸)平 9-166)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平090097
- 裁決年月日
- 平成9年12月19日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100602010
- 争点
- 6過少申告加算税/2正当な理由/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 本件各事業年度の法人税の更正処分はいずれも適法であるが、平成4年4月期、平成5年4月期及び平成6年4月期において損金の額に算入することができなくなった繰越欠損金の当期控除額は、請求人の平成2年4月期について法法第127条に基づき青色申告の承認の取消しがされたことに起因するものであることから、通則法第65条第4項に規定する正当な理由がある場合に該当すると認められ、本件各賦課決定処分は、その一部又は全部を取り消すのが相当である。(平 9.12.19東裁(法・諸)平 9-97)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平080098
- 裁決年月日
- 平成9年6月30日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100602010
- 争点
- 6過少申告加算税/2正当な理由/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No53・129ページ
要旨
○ 原処分庁は、請求人が措法第37条の2に規定するいわゆる義務的修正申告書の提出に対する何らかの意思表示をしない限り、通則法第65条第4項に規定する正当な理由がない旨主張するが、請求人が異議申立てに係る更正処分を修正することは、当該更正処分が修正申告に吸収されてしまい不服申立ての趣旨が没却されてしまうことからできないところ、原処分庁の主張する意思表示の手続については法令に規定がなく、請求人がこのような手続を踏まなかったことをもって請求人を不利益に扱うことはできないものと認められるから、請求人が買換えの修正申告書を提出しなかったことにやむを得ない事由があると認められる。(平 9. 6.30広裁(所)平 8-98) 裁決事例集No53・129ページ
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平080102
- 裁決年月日
- 平成9年3月17日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100602010
- 争点
- 6過少申告加算税/2正当な理由/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人から提出されていた法法第81条の規定に基づく還付請求書の内容について調査を実施したが、その際、①欠損事業年度の翌期の法人税申告書添付の損益計算書の特別損失に、多額の過年度修正損が計上されていること、②粉飾決算があるとの記事が新聞に掲載されていること及び③請求人から粉飾の事実が記載された書面が提出されていることから、原処分庁は、調査の時点において粉飾決算金額を知りうる状況にあったというべきである。にもかかわらず、原処分庁は、十分な調査を行わないまま安易に本件還付請求を認めて還付金を支払い、その後の調査で粉飾決算額が確定したとして本件更正処分及び原処分を行ったものであるが、当初の調査の際に十分深度ある調査を行うなどの措置を講じるべきであり、また、請求人から粉飾決算を行っているとの書面を受理した際にも、粉飾決算の処理方法等について十分な説明をすべきであったにもかかわらず、なされていない点につき原処分庁の処理、指導に的確性を欠いた点があったという他はなく、納税者のみにその責めを課すことはできない。したがって、通則法第65条第4項に規定する正当な理由がある場合に該当するとするのが相当であるから、原処分はその全部を取り消すべきである。(平9.3.27大裁(法)平8-102、8-103、8-104)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平080065
- 裁決年月日
- 平成9年2月24日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100602010
- 争点
- 6過少申告加算税/2正当な理由/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、消法第9条第1項の適用を受ける免税事業者であるが、同条第4項に規定する課税事業者選択届出書を提出していたところ、当該届出書に記載した適用開始課税期間を繰り上げて適用して欲しい旨を記載した理由書を原処分庁に提出し、その際に原処分庁は当該理由書の検討を約して受理し、翌日に請求人は控除不足還付税額を記載した確定申告書を提出した。原処分庁は、これに対し、当該理由書の趣旨を認めず、確定申告書の取下げを教示したが、請求人が取下げを拒否したため、更正処分及び過少申告加算税の賦課決定処分を行った。請求人は、本件確定申告書は無効であり、無効な申告書に基づく更正処分は無効である旨主張するが、確定申告書は法定の記載要件を満たしたものであるから有効であり、よって、更正処分も有効である。他方、原処分庁が確定申告書を有効な申告書として取り扱う一方で、確定申告書の取下げの指導をすることは法律上許されるべき行為ではなく、また、理由書及び確定申告書の受理に当たって、原処分庁の処理、指導に的確性を欠いた点があったことが認められるから、納税者のみにその責めを課すことは酷であり、通則法第65条第4項に規定する正当な理由がある場合に該当するから、賦課決定処分はその全部を取り消すべきである。(平 9. 2.24大裁 (諸) 平 8-65)
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