裁決要旨 1意義
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 令040004
- 裁決年月日
- 令和4年11月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 101001021
- 争点
- 10更正決定等の期間制限、徴収権の消滅時効/1更正決定等の期間制限/2偽り不正の範囲/1意義
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①業務委託契約書は、偽造された請求人の印鑑を押印して取引先が勝手に作成したものであり、業務委託料の振込みについても、業務の委託先であり受領の権利がある者から指示され、請求人はそれに従っただけであるから「偽りその他不正の行為」に該当する事実はない旨、②美術品の売買契約書は当該取引先が作成したものであり、その契約の内容に基づく取引の実態はないが、請求人は、請求人が従前から所持していた美術品を社会福祉法人に寄附したもので、寄附に関して「偽りその他不正の行為」に該当する事実はない旨、それぞれ主張する。しかしながら、請求人は、①裏金作りのため業務委託契約書の作成を指示し、業務委託契約書に記載の業務を委託したかのように装い、役務の提供を受けた事実がないにもかかわらず、役務の提供を受けたとする架空の請求書を発行させ、これに基づいて業務委託料相当額を委託料として記載した総勘定元帳を作成し、それに基づき納税申告書を提出していること、②美術品を寄附した事実がないにもかかわらず、虚偽の美術品の売買契約書の作成や美術品の運搬をさせるなど、あたかも美術品の寄附があったかのように装った上で寄附領収書等を発行させ、これを基に寄附金を特定寄附金として寄附金控除を適用して申告を行っていたことが認められ、これらの行為は、税額を免れる意図の下に、税の賦課徴収を不能又は著しく困難にするような工作を伴う不正な行為に当たり、国税通則法第70条《国税の更正、決定等の期間制限》第5項の要件を充足する。(令4.11.15 広裁(所・諸)令4-4)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令010025
- 裁決年月日
- 令和2年1月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 101001021
- 争点
- 10更正決定等の期間制限、徴収権の消滅時効/1更正決定等の期間制限/2偽り不正の範囲/1意義
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の減価償却資産である車両(本件車両)の売却代金(本件売却代金)が益金の額に算入されていなかったのは、請求人の代表者(本件代表者)に本件車両及び本件売却代金が請求人に帰属するとの認識がなかったからであり、国税通則法第70条《国税の更正、決定等の期間制限》第4項に規定する「偽りその他不正の行為」があったとはいえない旨主張する。しかしながら、同項に規定する「偽りその他不正の行為」とは、同法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽」又は「仮装」を包摂し、それよりも外延の広いものであると解されるところ、当審判所が認定した事実関係によれば、本件代表者は、本件車両及び本件売却代金が請求人に帰属すると認識していたものと認められ、このような認識の下で、本件売却代金を帳簿に記載しなかったのであり、その意思に基づいて本件売却代金を脱漏したものといえ、隠蔽の行為があったと認められるから、請求人には「偽りその他不正の行為」があったと認められる。(令2. 1. 9 関裁(法)令元-25)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平250004
- 裁決年月日
- 平成25年8月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 101001021
- 争点
- 10更正決定等の期間制限、徴収権の消滅時効/1更正決定等の期間制限/2偽り不正の範囲/1意義
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、匿名組合に対する出資を他人名義で行ったのは、他の人に儲かっていると思われるのを避けるためであり、また、当該出資に係る所得を申告しなかったのも、当該匿名組合の営業者の社長による「申告しなくてもよい」との説明を信じたのが原因であるから、請求人には「偽りその他不正の行為」はなかった旨主張する。しかしながら、請求人に、国税通則法第68条《重加算税》に規定する「隠ぺいし、又は仮装した」事実がある以上、「偽りその他不正の行為」があったと認められ、請求人主張の事実によってもかかる判断が左右されるものではない。(平25. 8. 6 関裁(所・諸)平25-4)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230160
- 裁決年月日
- 平成24年2月14日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 101001021
- 争点
- 10更正決定等の期間制限、徴収権の消滅時効/1更正決定等の期間制限/2偽り不正の範囲/1意義
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№86
要旨
○ 納税者が真実の所得を秘匿し、それが課税の対象となることを回避する意図の下に、申告しないような場合には、それは単なる不申告にとどまらず、その不申告自体が積極的な所得秘匿工作と同視し得る不正行為であるということができるから、当該不申告行為も国税通則法第70条《国税の更正,決定等の期間制限》第5項に規定する「偽りその他不正の行為」に含まれると解するのが相当である。原処分庁は、①請求人は請求人の夫とともに設立した法人のeワラント取引に係る法人税の申告をしていること、及び②請求人の夫が自身の個人のeワラント取引により生じた利益を申告せず、これを請求人は請求人の個人のeワラント取引の原資としていたことを根拠に、請求人がeワラント取引に係る所得税を免れる意図を有していたと推認できる旨主張する。しかし、請求人は、法人として行ったeワラント取引に係る所得の申告義務があることは知っていたが、個人として行ったeワラント取引に係る所得に申告義務があることを知ったのは平成19年2月に夫の書籍を見た後である旨答述するところ、請求人個人のeワラント取引によって生じた利益のうち後続年分については申告がなされており、請求人の自宅にガイド書籍が実際にあったことなどからすれば、請求人の上記答述と異なる事実を認定する根拠はないといわざるを得ない。上記①及び②は、いずれも請求人が個人として行うeワラント取引に関する請求人の認識を直接示す事情ではないから、これらをもって上記判断が変わるものとはいえない。したがって、原処分庁が主張するように、上記①及び②の事情を根拠として、請求人が、税金を免れる目的で、請求人個人のeワラント取引に係る所得を申告しなかったと認めることはできない。(平24. 2.14 東裁(所)平23-160)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230161
- 裁決年月日
- 平成24年2月14日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 101001021
- 争点
- 10更正決定等の期間制限、徴収権の消滅時効/1更正決定等の期間制限/2偽り不正の範囲/1意義
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 納税者が、真実の所得を秘匿し、それが課税の対象となることを回避する意図の下に、所得額をことさらに過少にした内容虚偽の所得税確定申告書を提出するような場合には、それは単なる不申告にとどまらず、その不申告自体が積極的な所得秘匿工作と同視し得る不正行為であるということができるから、当該不申告行為も国税通則法第70条《国税の更正、決定等の期間制限》第5項に規定する「偽りその他不正の行為」に含まれると解するのが相当である。原処分庁は、「税金を払いたくないと思ったから、請求人個人のeワラント取引に係る所得の申告をしなかった」旨の請求人の原処分担当者に対する申述(本件申述)を根拠に、請求人の過少な申告は「偽りその他不正の行為」と評価すべき態様の不申告行為に当たる旨主張する。しかしながら、請求人は、当審判所に対しては、「eワラント取引を本業で行っていれば申告が必要であるが、そうでなければ申告の必要はないものと理解していた」旨答述しているところ、請求人は、妻とともに法人を設立し、妻と2人で、請求人個人のeワラント取引の約5倍ないし約10倍に上る取引高で、すなわち当該各年の個人の取引よりも相当多くの金額や労力を費やして、法人のためにeワラント取引を行い、当該法人については事業年度ごとに確定申告をして、当該取引に係る所得を秘匿することなく課税の対象としていたことが認められ、上記答述はこれらを一応矛盾なく説明するものであるのに対し、本件申述は、必ずしも、請求人の過少な申告をした意図を合理的に説明するものであるとはいえない。そして、請求人の自宅にeワラント取引に関する書籍があったことをもって、請求人の本件申述を裏付ける証拠であるということもできない。そうすると、原処分庁が主張するように、本件申述を根拠として、請求人が、税金を免れる目的で、請求人個人のeワラント取引に係る所得を除いた過少な申告をしたと認めることはできず、「偽りその他不正の行為」があったとは認められない。(平24. 2.14 東裁(所)平23-161)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平190018
- 裁決年月日
- 平成20年5月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 101001021
- 争点
- 10更正決定等の期間制限、徴収権の消滅時効/1更正決定等の期間制限/2偽り不正の範囲/1意義
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件外注加工費及び本件荷造費の計上はいずれも、税額を免れる意図の下の偽計その他の工作を伴う不正な行為ではなく、国税通則法第70条第5項に規定する偽りその他不正の行為には該当しない旨主張する。しかしながら、納税申告が課税要件事実の隠ぺい又は仮装に基づくものであって、国税通則法第68条第1項に規定する重加算税の課税要件が満たされる場合には、当該行為は、同法第70条第5項に規定する偽りその他不正の行為に該当し、同項により7年間の除斥期間が適用されると解すべきところ、本件において本件外注加工費及び本件荷造費を計上するに当たって請求人が行った仮装行為は、いずれも同法第68条第1項の課税要件を満たすものであるから、これらの行為は、同法第70条第5項に規定する偽りその他不正の行為にも該当するというべきである。したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平20. 5.30 金裁(法・諸)平19-18)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平180039
- 裁決年月日
- 平成19年5月30日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 101001021
- 争点
- 10更正決定等の期間制限、徴収権の消滅時効/1更正決定等の期間制限/2偽り不正の範囲/1意義
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が行った更正処分については、法定申告期限から5年を経過しているので、原処分庁は更正処分をすることができない旨主張する。 しかしながら、国税通則法第70条第5項に規定する「偽りその他不正の行為」とは、税額を免れる意図の下に、税の賦課徴収を不能又は著しく困難ならしめるような何らかの偽計その他の工作を伴う不正な行為を行っていることをいい、社会通念上不正と認められる隠ぺい又は仮装の行為は当然にこれに該当するものと解するのが相当であり、請求人が本件計上漏れ利益金額を益金の額に算入しなかった行為は、国税通則法第70条第5項所定の「偽りその他不正の行為」に該当することは明らかである。(平19. 5.30 広裁(法・諸)平18-39)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平180019
- 裁決年月日
- 平成18年9月21日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 101001021
- 争点
- 10更正決定等の期間制限、徴収権の消滅時効/1更正決定等の期間制限/2偽り不正の範囲/1意義
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 審査請求人(以下「請求人」という。)は、資産計上すべき保険料(以下「本件保険料」という。)を損金の額に算入して法人税の確定申告をしたのは、偽りその他不正の行為によるものではなく、保険契約の内容を十分理解していなかったためであり、本件保険料については、国税通則法第70条第1項により、法定申告期限から3年を超えては更正することができないから、平成12年3月期及び平成13年3月期の法人税の各更正処分は違法である旨主張する。しかしながら、国税通則法第70条第5項は、偽りその他不正の行為によって全部又は一部を免れた国税についての更正等の除斥期間を7年とすることを定めており、その適用範囲は偽りその他不正の行為によって免れた税額に相当する部分のみに限られるものではないと解されている。また、請求人が、平成12年3月期及び平成13年3月期において、各種保険の解約返戻金や小口の売上代金等を帳簿書類等に記載しない方法により益金の額から除外して、税額を免れていたことが認められ、こうした請求人の行為は「偽りその他不正の行為」に該当する。そうすると、平成12年3月期及び平成13年3月期の法人税の更正処分は、本件保険料の計上もれを含めてその法定申告期限から7年を経過する日まですることができるから、原処分庁が、平成12年3月期及び平成13年3月期の法人税の各更正処分において、請求人が収益に計上しなかった雑収入等に加えて、本件保険料を請求人の所得金額に加算したことは適法である。(平18. 9.21 名裁(法・諸)平18-19)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平160039
- 裁決年月日
- 平成17年6月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 101001021
- 争点
- 10更正決定等の期間制限、徴収権の消滅時効/1更正決定等の期間制限/2偽り不正の範囲/1意義
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №69・18ページ
要旨
○ 請求人は、従業員の不正経理行為については、請求人の故意の不正行為でないから、国税通則法第70条第5項の「偽りその他不正行為」に該当しない旨主張する。しかしながら、同規定にいう「偽りその他不正の行為」とは、偽りその他不正の行為を行ったのが納税者であるか否か、あるいは納税者自身において偽りその他不正の行為の認識があるか否かにかかわらず、客観的に偽りその他不正の行為によって税額を免れた事実が存在する場合に適用があると解するのが相当であるところ、当該不正経理行為は、税額を免れる意図のもとに、税の賦課徴収を不能又は困難にするような偽計その他の工作を伴う不正な行為にほかならないから、国税通則法第70条第5項にいう「偽りその他不正の行為」に該当する。(平17.6.29広裁(法・諸)平16-39)
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