裁決要旨 9重加算税
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 令070009
- 裁決年月日
- 令和7年12月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が行った日用品(本件商品)に係る取引(本件各仕入れ)は事実であり、請求人の帳簿書類等に記載されている内容は、虚偽のものではないから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、本件各仕入れの事実がないことを知りながら、本件商品を大量かつ希望小売価格にそぐわない仕入単価で、各仕入先から仕入れ、その後、輸出販売したかのような外観を作出したのであり、請求人の当該行為は、本件各仕入れが真実存在したかのように装い、事実をわい曲したものといえるから、請求人には、国税通則法第68条第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったと認められる。(令7.12.18 福裁(法・諸)令7-9)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令070075
- 裁決年月日
- 令和7年12月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①請求人が行っている車両整備業(本件事業)に係る売上金額の一部しか申告しなかったのは、請求人が、請求書を確認するなどして本件事業に係る正確な売上金額を把握することを怠り、また、現金で受領した売上げは申告しないでよいものと認識していたためであり、過失による違算であること、及び②確定申告の際、本件事業に係る売上金額を集計するために作成した売上メモは、帳簿書類ではなく一時的なメモであり、保存しておく必要がないと思って捨てたのであって、何かを隠すために破棄したものではないことからすれば、請求人には、積極的な隠蔽又は仮装行為があったとはいえず、また、このような請求人の一連の行動が、請求人が当初から過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づく過少申告をした場合に該当するともいえないことから、国税通則法(令和6年法律第8号による改正前のもの)第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実はなかった旨主張する。しかしながら、請求人は、本件事業に係る売上金額を正確に、かつ、容易に算出できたにもかかわらず、平成30年から令和5年までの6年間という長期間にわたり、複数社ある売上先のうち特定の1社又は2社からの売上金額のみを計上する方法で、真実の所得金額の67%ないし88%も脱漏した各確定申告書を提出し続けたものと認められるのであって、このような請求人の一連の行動は、請求人が、当初から過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づく過少申告をした場合に該当するというべきであるから、請求人には、国税通則法第68条第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったと認められる。(令7.12.10 東裁(所)令7-75)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令070048
- 裁決年月日
- 令和7年11月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、虚偽の集計表を作成した事実はなく、また、請求人には、過少申告の意図を外部からもうかがい得る特段の行動は認められないことから、国税通則法第68条(令和6年法律第8号による改正前のもの)《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実はなかった旨主張する。しかしながら、請求人は、総収入金額を容易に把握できたにもかかわらず、総収入金額及び経費額を意図的に調整した金額が記載された収支内訳書を添付して、少なくとも7年もの長期にわたり過少申告を継続していたのであり、かかる請求人の一連の行動からすれば、請求人は、当初から過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づく過少申告をしたと認められるから、請求人には同項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったといえる。(令7.11.26 大裁(所)令7-48)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 令070006
- 裁決年月日
- 令和7年10月31日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、卸売業者が実在しない名義を利用した取引(本件取引)におけるその譲渡の対価の額(本件取引対価額)を請求人に対して現金(本件交付現金)で交付しているところ、本件取引対価額は請求人の課税資産の譲渡等の対価の額に該当し、請求人は本件取引対価額を受領しているにもかかわらず、各事業年度の売上げに計上していないことから、請求人に国税通則法(令和6年法律第8号による改正前のもの)第68条《重加算税》第1項に規定する事実の隠蔽又は仮装行為があった旨主張する。しかしながら、請求人は、代理人あるいは使者として本件取引に関与しており、また、本件取引に係る重要な事項の決定に関与していないことからも、請求人が本件取引の委託者として本件取引を行っていたとは認められず、本件取引対価額は請求人の課税資産の譲渡等の対価の額に該当するとは認められないことから、請求人に事実の隠蔽又は仮装行為があったとは認められない。(令7.10.31 仙裁(諸)令7-6)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令070043
- 裁決年月日
- 令和7年10月20日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.141
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、①取引先(本件法人)からの売上げ(本件売上げ)を請求人の妻名義である預金口座(本件口座)に振り込ませていたこと、②本件売上げに係る手書きの請求書を作成していたこと、③実際の収入金額を把握しており、申告した収入金額がそれより少ないことを認識していたこと、④申告に当たっては、まず経費の合計額を算出し、当該合計額に所得控除額を加え、納税額が支払える金額になるように収入金額と所得金額を決めていたことからすれば、請求人には、隠蔽又は仮装に該当する積極的な行為がある、又は、請求人が、当初から過少申告等を意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づき過少申告等をしたものと認められることから、国税通則法第68条《重加算税》第1項又は第2項に規定する重加算税の賦課要件を満たす旨主張する。しかしながら、上記①についてみると、請求人の売上先は本件法人のみであり、請求人は本件口座に振り込まれた本件売上げについて過少であったとはいえ申告していたことからすると、上記①の行為により本件売上げの存在を隠蔽又は事実をわい曲したとはいえない。また、上記②ないし④については、請求人が意図的に過少申告をしたことを示す事情に該当すると認められるものの、請求人が何らの基準や根拠のない「支払える金額」を納税額として申告書に記載して過少申告をし続けたと評価できるにとどまる。したがって、請求人は、隠蔽又は仮装に該当する積極的な行為を行ったとは認められず、また、当初から過少申告等を意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づき過少申告等をしたとも認められないことから、請求人に重加算税の賦課要件を満たす行為があったとは認められない。(令7.10.20 東裁(所・諸)令7-43)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令070039
- 裁決年月日
- 令和7年10月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、複数の関係法人(本件各関係法人)に業務を委託したとする取引(本件各業務委託取引)は経済的実体のある取引であり、また、本件各業務委託取引に携わったとする従業員(本件各従業員)は本件各関係法人によって雇用されていることから、請求人に、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、本件各従業員は請求人によって雇用されていると認めるのが相当であるところ、請求人は、本件各業務委託取引が実在しない架空の取引であることを認識しながら、これがあたかも存在するかのように本件各業務委託取引に係る契約書等を作成し、本件各関係法人に対して本件各業務委託取引の対価を支払ったかのように装うなどしたのであるから、故意に事実をわい曲したものと認められ、請求人に「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったと認めるのが相当である。(令7.10.14 東裁(法・諸)令7-39)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令070042
- 裁決年月日
- 令和7年10月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の事業に関係のない個人的な費用(本件費用)を課税仕入の支払対価の額に含めたことについて、請求人の代表者(本件代表者)が個人的に使用していたという証拠はなく、国税通則法(通則法)第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実はなかった旨主張する。しかしながら、①本件費用は、本件代表者の申述内容、申述に至る経緯等からすると本件代表者の個人的な費用であると認められること、②本件代表者の妻は、本件費用が本件代表者の個人的な費用であるにもかかわらず、「まかない」、「備品」などと請求人の業務に関連する経費であると装って本件費用を現金出納簿に計上したと認められること、③本件代表者の妻の行為が平成31年から令和4年までの4課税期間にもわたる上、相当額及び相当数に上る個人的な費用を計上していることから、故意に税額計算の基礎となる事実を歪曲したものと認められる。加えて、④本件代表者の妻が、本件代表者の監督及び確認を受けることなく経費の支出を自由に行い得る立場にあったことから請求人自身の行為と同視することができること、⑤本件費用を仕入税額控除の対象として各確定申告書を提出したことから、請求人は故意に事実を仮装したところに基づき納税申告書を提出したと認められ、通則法第68条第1項に規定する重加算税の賦課要件を充足する。(令7.10.14 大裁(諸)令7-42)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 令070004
- 裁決年月日
- 令和7年9月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.140
要旨
○ 原処分庁は、請求人の古物等の売上げ(本件売上げ)について、請求人の代表者(本件代表者)が、自身で総勘定元帳の基となる会計仕訳を入力していたところ、本件代表者が、故意に、本件売上げの会計仕訳を入力せず、また、本件売上げに係る資料を請求人の確定申告書を作成した税理士法人(本件税理士法人)に渡さなかったのであるから、当該各行為は、国税通則法第68条《重加算税》第1項又は第2項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する旨主張する。しかしながら、本件代表者が、本件売上げの会計仕訳をしなかったとまでは認められない。また、本件売上げに係る資料の一部は、請求人から本件税理士法人に提出されていると認められ、その余の提出された事実が明らかではないものについても、少なくとも本件代表者が故意に提出しなかったとは認められない。したがって、本件代表者が、故意に、本件売上げに係る会計仕訳を入力しなかったこと及び本件売上げに係る資料を本件税理士法人に渡さなかったことはいずれも認められないから、請求人に、同条第1項又は第2項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったとは認められない。(令7. 9.24 広裁(法・諸)令7-4)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令070025
- 裁決年月日
- 令和7年9月17日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が営んでいた飲食店であるA店舗及びB店舗(本件各店舗)の売上げや給付金(本件各協力金等)の受取について、請求人の代表社員(本件代表者)が租税負担を回避するため本件各店舗の売上げに関する資料を一部を除き廃棄した旨申述したこと、本件各店舗の売上げに関する一部の資料しか提示しなかったことなどから、国税通則法第68条《重加算税》第1項又は第2項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があった旨主張する。しかしながら、本件代表者の申述は当初から租税負担を回避する趣旨であったとまでは評価できないこと、また、本件代表者は原処分に係る調査を受けるまでA店舗の収入等が請求人に帰属すると認識していたとは認められないこと、さらに、請求人はB店舗の売上げが記載された売上ノートを所持しており、期限後申告におけるB店舗に係る収入等は、本件代表者が原処分庁の調査担当職員に対して提出した当該売上ノートを基に算出されていること、加えて、請求人は本件代表者の預金口座を確認すれば実際に受領した本件各協力金等の金額を把握できることなどからすると、請求人に本件各店舗の収入等について請求人の所得から隠蔽し、又は仮装したと評価されるような事実があったとは認められず、また、請求人に当初から申告しない意図があったとも認めることはできない。(令7. 9.17 東裁(法)令7-25)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 令070003
- 裁決年月日
- 令和7年9月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、仕入金額の過大計上は、事業専従者である配偶者が、請求人の顧問税理士法人の担当者から12月までに発行した請求書があれば未払であっても経費計上できると聞いたため、取引先に翌年1年間に注文するワクチンの仕入金額を見積もって、当該仕入れに係る請求書を12月中に発行を依頼し、その請求書を顧問税理士法人に提出したことに起因しており、配偶者が、仕入金額を過大に計上することを意図して、取引先に架空の請求書の作成を依頼したものではなく、請求人に国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実はなかった旨主張する。しかしながら、重加算税を課し得るためには、納税者において過少申告を行うことの認識を有していることまでを必要とするものではないところ、請求人と同視できる配偶者が、取引先に事実と異なる内容を伝え、取引先以外の他の取引先からも取引事実のない見積請求書を入手しようとしていたのであるだから、故意、つまり仕入れがないことを認識した上で請求書を依頼し、それを受領していたものと認められる。そして、顧問税理士法人に提出した請求書(本件請求書)は、取引先から受領した請求書から「納品がされていない」という事実を示す文言が削除されたものとなっており、配偶者は、本件請求書の提出を受けた顧問税理士法人の担当者から複数回された質問に対して、取引先からの請求内容には問題がない、又は、二重計上ではないとの回答をしており、本件請求書に係るワクチンの仕入れの事実がないことについては回答していないのであるから、本件請求書は、ワクチンの仕入れを多く計上するために故意に作成されたものと認めるのが相当である。したがって、請求人には、国税通則法第68条第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったものと認められる。(令7. 9. 2 福裁(所・諸)令7-3)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令070018
- 裁決年月日
- 令和7年9月1日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、被相続人名義の預貯金口座から出金した現金が相続開始日において存在していたことを認識していたにもかかわらず、そのうちの一部の現金(本件現金)について、①他の相続人に対し、本件現金の存在を明かさずに遺産分割協議書を作成したこと、②税理士に対し、請求人の上記認識の現金の額より少ない金額を伝え、過少な相続財産を記載した申告書を作成させたことからすると、請求人には当初から相続財産を過少に申告する意図があり、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をしたといえるから、国税通則法(令和6年法律第8号による改正前のもの。以下同じ)第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があった旨主張する。しかしながら、請求人の申述の状況や内容等からして、請求人が相続開始日において相続財産である現金の存在を認識していたと認めることはできないから、請求人が当初から過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をしたと認めることはできず、国税通則法第68条第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったということはできない。(令7. 9. 1 東裁(諸)令7-18)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令070014
- 裁決年月日
- 令和7年8月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、被相続人(本件被相続人)の指示を受けて本件被相続人の預金口座から出金した金員(本件金員)を自身のFX取引口座に入金してFX取引を行ったものであり、その結果、相続の開始日時点では本件金員がほとんど残っていなかったことから申告の必要性を認識していなかったこと、及び請求人の申述が記載されたとする質問応答記録書は、請求人の申述した内容が記載されておらず、また、他の相続人にも重加算税をかけると圧力をかけられたため記載内容の訂正をできないまま署名押印したものであるから信用性を欠いており、請求人に重加算税の賦課要件を満たす行為は認められない旨主張する。しかしながら、請求人は、相続の開始日時点で、請求人に対する不当利得返還請求権が相続財産に含まれることを認識しつつ、請求人が関与税理士に対し当該出金状況や使途などについて詳細を説明するのでなければ、関与税理士において、不当利得返還請求権が相続財産に含まれることの判断が困難であることも認識した上で、①当該出金状況や使途などについて説明せず、また、②本件金員が相続財産とは無関係である旨回答し、さらには、③関与税理士に、本件金員に関する記載のない遺産分割協議書の案を作成させたのであるから、当初から過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上で、当該作成し成立した遺産分割協議書に基づき相続税の申告書を提出するという、その意図に基づく過少申告をしたものと認められる。したがって、請求人には、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する重加算税の賦課要件を満たす行為があったと認められる。(令7. 8.19 東裁(諸)令7-14)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令070010
- 裁決年月日
- 令和7年8月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、税務調査の対象となった事業年度において、請求人の取締役(本件取締役)は取締役社長に就任しておらず、取締役社長に就任するまでは取締役工場長として請求人の業務に従事しており、請求人の業務に強い影響力を有していたとはいえず、また、原処分の対象となった外注費に係る請求書の内容は架空ではないから、請求人に隠蔽又は仮装の事実はない旨主張する。しかしながら、本件取締役は、架空の業者名を用いた請求書を作成するなどの行為により、外注先が存在するかのように仮装していたと認められる。そして、本件取締役は、請求人の取締役という地位にあり、請求人の現場管理業務全般を一任され、請求人の現場管理業務全般に強い影響力を有していたということができ、そのような本件取締役がした仮装行為は請求人の行為と同視することができるから、請求人には、国税通則法第68条(令和6年法律第8号による改正前のもの)《重加算税》第1項及び第3項に規定する仮装の事実があったと認められる。(令7. 8. 5 大裁(法・諸)令7-10)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令070001
- 裁決年月日
- 令和7年8月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①預け在庫(本件在庫)が存在しない旨の経理担当部署(経理課)への報告(本件報告)を行った請求人の従業員(本件従業員)は、経営に参画することや経理業務を担当することのない一使用人であり、②税金に対する無知が原因で、本件在庫が無価値であると判断して本件報告をしたもので、③経理課において多種多様な商品在庫管理を全て行うことは困難で、本件報告の内容が事実と異なることを経理課が認識することは困難であったから、本件従業員が行った本件報告を請求人の行為と同視することはできない旨主張する。しかしながら、本件従業員の地位・権限は、請求人の使用人として限定されたものであるものの、本件報告は本件従業員に与えられた権限に基づき請求人の業務の一環として行われたものであって、請求人の本件従業員に対する管理・監督が本件報告のような不正を防止する上で十分であったとは認められない。これらの点を総合考慮すれば、本件従業員による本件報告は、請求人の行為と同視できると判断するのが相当である。(令7. 8. 4 関裁(法)令7-1)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令070001
- 裁決年月日
- 令和7年8月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の従業員(本件従業員)が行った、預け在庫(本件在庫)が存在しない旨の経理担当部署への報告(本件報告)は、期限切れで価値がないとの認識に基づくもので隠蔽又は仮装の意図をもって行われたものではないから、国税通則法第68条《重加算税》(令和6年法律第8号による改正前のもの。)第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当しない旨主張する。しかしながら、本件従業員は本件在庫が存在することを認識しながらあえて事実と異なる報告をし、本件在庫の存在を故意に脱漏したものであるから、本件報告は同項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する。(令7. 8. 4 関裁(法)令7-1)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 令070001
- 裁決年月日
- 令和7年7月1日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、監査役(本件監査役)に対する役員給与として役員報酬勘定に計上した額(本件役員給与計上額)を本件監査役名義口座(本件口座)に入金して支給しており、請求人に事実を隠蔽し、又は仮装したと評価すべき行為はなかった旨主張する。しかしながら、本件口座は、金融機関により本件監査役の親である代表者(本件代表者)の借名口座と判断され、本件監査役に帰属していないことなどから、本件口座に入金されたことをもって本件監査役に支給したとは認められず、本件監査役に対して支給した役員給与は、本件監査役の労働日数等に単価を乗じて計算し作成した給与支払明細書に記載された金額(本件明細書支給額)であるにもかかわらず、請求人は、本件役員給与計上額の全額を本件監査役に支給したかのように故意に事実をわい曲し、あたかも、それが真実であるかのように装って本件役員給与計上額を計上し、本件口座を利用して、本件代表者に本件役員給与計上額のうち本件明細書支給額を除いた金額の役員給与を支給しており、請求人はこれに基づき各事業年度の法人税の確定申告書及び各課税事業年度の地方法人税の確定申告書を作成し、源泉所得税等の一部を法定納期限までに納付しなかったことが認められるところ、これらの行為は、国税通則法第68条《重加算税》第1項及び第3項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する。(令7. 7. 1 仙裁(法・諸)令7-1)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令060278
- 裁決年月日
- 令和7年6月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の従業員(本件従業員)が取引先の担当者に対して、実態のない材料名、納品場所及び金額等を記載した納品書兼請求書の作成を依頼し、当該材料の請求金額相当額を別の工事に係る材料の購入・納品に充てていた一連の行為(本件行為)について、本件従業員は職制上重要な地位に従事していないこと、本件行為を行う権限を与えていないこと、本件行為は本件従業員の極めて個人的な理由で上司に無断で行われたものであること及び多くの現場を管理する立場の者が本件行為を容易に認識することは極めて困難であったことから、本件従業員の行為を請求人の行為と同視することはできない旨主張する。しかしながら、従業員の不正行為を請求人の行為と同視するには、当該従業員の地位・権限、当該行為の態様、当該従業員に対する管理・監督の程度等を総合考慮して判断するのが相当であるところ、本件従業員は一使用人の立場ではあったが、材料の発注に関して一定の裁量が与えられており、本件行為は業務の一環として行われたものであったと認められる。また、本件行為は、納品の状況や納品された材料等の使用状況を確認することでその実態を容易に把握できたものと認められ、請求人がそのような確認をした事実や別の措置を講じたとする事実は認められないことからすれば、請求人の管理・監督体制は本件行為の防止をする上で十分であったとは認められない。これらの点を総合考慮すれば、本件従業員による本件行為は、請求人の行為と同視するのが相当である。(令7. 6.24 東裁(法・諸)令6-278)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令060278
- 裁決年月日
- 令和7年6月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905040
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/4仕入れ
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の従業員(本件従業員)が取引先の担当者(本件取引先担当者)に対して、実態のない材料名、納品場所及び金額等を記載した納品書兼請求書(本件証ひょう類)の作成を依頼し、当該材料の請求金額相当額を別の工事に係る材料の購入・納品に充てていた一連の行為(本件行為)について、取引先は通常の業務として証ひょう類を作成しており、納品書兼請求書に記載された金額相当の材料は別の異なる現場に納品されていることから、取引先の担当者と通謀して虚偽の証ひょう類を作成した事実はない旨主張する。しかしながら、本件従業員は、本件証ひょう類に記載された取引は材料の納品がない架空のものであり、その取引により生じた請求人の帳簿に記載されない預け金を、事後の請求人の帳簿に記載されない材料の購入に充てることを十分に認識しながら、本件取引先担当者に依頼して、本件証ひょう類を整え、本件証ひょう類に記載の取引があったかのような外形を作出していたのであるから、本件従業員のこれらの行為は、故意に事実をわい曲したものと認められ、本件取引先担当者が通常業務として証ひょう書類を作成したことや、取引当事者が実際の証ひょう書類に基づいて経理処理したことは、上記結論を左右するものではない。(令7. 6.24 東裁(法・諸)令6-278)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令060244
- 裁決年月日
- 令和7年6月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①現金で回収した売上げの一部が総勘定元帳に記録されていなかったことは、税務代理人(本件税理士)との相互の確認・コミュニケーション不足により生じたものであり、また、②他者が経営する店舗に対する立替金が総勘定元帳に請求人の経費として記録されていたが、本件税理士に対して請求人の経費科目に計上するよう指示した事実もないから、いずれも「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、いずれも本件税理士の総勘定元帳への記録方法を利用して、本件税理士に対し、当該売上げの一部を記録させなかった又は当該立替金を請求人の経費として記録させていたのであるから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったと認められる。(令7. 6.13 東裁(法・諸)令6-244)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令060054
- 裁決年月日
- 令和7年6月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調査に対して協力しており、かつ事業に係る売上げの計上漏れは僅少であり、また、消費税等の確定申告書を提出していなかったのは免税事業者を装ったのではなく単なる不作為であるから、国税通則法第68条《重加算税》第2項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する行為はない旨主張する。しかしながら、請求人が、当課税期間の基準期間において、売上金額が1,000万円を超えていたことを認識していたにもかかわらず、一部の売上金額を除外した虚偽の集計表に基づき、所得税等の申告書に過少な収入金額を記載することで消費税法上の免税事業者を装い、消費税等の確定申告をしなかったことは、課税期間における課税標準等の計算の基礎となるべき事実を「隠蔽し、又は仮装し」たと認められるから、国税通則法第68条第2項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する行為があったと認められる。(令7. 6. 9 大裁(諸)令6-54)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 令060028
- 裁決年月日
- 令和7年6月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100917000
- 争点
- 9重加算税/17推計課税事件で重加算税を賦課した事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、アプリケーションアカウントの代行事業と称する事業(本件事業)から生ずる所得を請求人の所得として申告しなかったのは、本件事業から生ずる所得は請求人が代表取締役を務めている外国法人(本件法人)に帰属すると認識していたからであり、請求人に国税通則法第68条《重加算税》第2項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、本件事業から生ずる所得が請求人に帰属するものであるとの認識を有しながら、本件事業に係る契約等の名義を本件法人とすることにより、本件法人が本件事業を行っているかのように装っていたというべきである。したがって、請求人には、「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったと認められる。(令7. 6. 4 札裁(所・諸)令6-28)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 令060027
- 裁決年月日
- 令和7年5月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100910000
- 争点
- 9重加算税/10仮装名義
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、ペットを取引先へ販売する事業(本件事業)から生ずる所得は請求人に帰属しないことから、国税通則法(令和4年法律第4号による改正前のもの)第68条《重加算税》第2項に規定する隠蔽又は仮装に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、ペットの飼育管理等を行い、また、販売代金が振り込まれている入金口座から出金及び私的な支出をしており、本件事業から生ずる所得が請求人に帰属するとの認識を有していたと認められるところ、請求人が本件事業の名義人が長男であるかのような外形があることを奇貨として本件事業を行っていたことは、故意に課税標準等又は税額等の計算の基礎となる事実を隠し、存在しない課税要件事実が存在するように見せかけたものと認められる。したがって、請求人に同項に規定する隠蔽又は仮装に該当する事実がある。(令7. 5.26 札裁(所)令6-27)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令060200
- 裁決年月日
- 令和7年5月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905040
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/4仕入れ
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実」とは、消費税においては、課税標準たる売上げや仕入金額それ自体をいい、課税仕入れの相手方の氏名又は名称はこれに当たらないから、帳簿及び請求書等に真実の仕入先の氏名等を記載しなかったとしても、支払対価の額を過大に計上していない場合には、重加算税の賦課要件を満たさないと主張する。しかしながら、消費税法第30条《仕入れに係る消費税額の控除》第8項及び第9項が定める記載事項を満たした帳簿及び請求書等の保存がなく、そのために仕入税額控除の適用を受けられない場合に、これらを認識しながら、真実とは異なる者からの帳簿及び請求書等を、法令の記載事項を満たしているかのように装って故意に事実をわい曲して作成・保存していたときには、国税通則法第68条第1項に規定する「課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実」を仮装したことに該当するというべきである。請求人は、仕入税額控除の適用を受けるために、氏名等を記載するだけの名義貸し人を手配して、仕入税額控除の適用を受けられないことを認識しながら、帳簿及び請求書等を法令の記載事項を満たした帳簿及び請求書等に該当するかのように装って作成し保存していたのであるから、請求人が帳簿及び請求書等を作成し保存したことは、消費税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実を仮装したことに該当するものと認められる。(令7. 5. 9 東裁(諸)令6-200)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令060195
- 裁決年月日
- 令和7年5月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①A氏が請求人の従業員に対し、請求人が消費税の免税売上げとした商品(本件各商品)の真実の購入者ではない者(本件各名義人)を取引の名義人として購入記録情報を作成させた事実はない旨、②A氏はコンサルタントという立場で代表者の相談に応えているが、請求人の経営に参画していたものではない旨主張する。しかしながら、A氏は、本件各名義人が本件各商品の実際の購入者でないことを認識しながら、請求人の従業員に対し、免税販売するよう指示し、本件各名義人に免税販売を行ったとする購入記録情報を国税庁長官に提供させるなどしたのであり、A氏による一連の行為は、課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実を仮装したものと認められる。また、A氏は、請求人の業務に関して、大きな影響力を有する地位にあったと認められるほか、請求人の経営方針を決定し、意思決定を行う権限も有していたと認められる。そうすると、A氏は、請求人の内部において、相応の地位・権限を有し、その権限に基づき、請求人の従業員に指示して、請求人の業務として、仮装行為を行っていたと認められ、A氏による一連の行為は、全体として、請求人の行為と評価できると認められる。よって、A氏による一連の行為は、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当し、請求人の行為と同視することができることから、請求人に同項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったと認められる。(令7. 5. 8 東裁(諸)令6-195)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令060050
- 裁決年月日
- 令和7年4月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.139
要旨
○ 請求人は、自身が取得した金員(本件金員)の全ては請求人の口座で管理しており、請求人に国税通則法第68条《重加算税》第2項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する行為はない旨主張する。しかしながら、請求人は、本件金員について所得税等の確定申告が必要であることを認識していながら、請求人の勤務先の関係法人(本件法人)において、本件金員に相当する金額を本件法人が消耗品費として購入先に支払ったとする架空の仕訳を計上し、それに見合った架空の請求書等を作成するなどの行為を行い、情を知らない第三者である本件法人を利用して内容虚偽の確定申告をさせ、本件金員に係る所得が発覚しないようにするとともに、当該所得を申告しなかったものと認められる。したがって、これらの請求人の一連の行為は、当初から所得を申告しないことを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づき法定申告期限までに納税申告書を提出しなかったものであると評価でき、国税通則法第68条第2項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当すると認められる。(令7. 4.22 大裁(所)令6-50)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 令060012
- 裁決年月日
- 令和7年4月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905050
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/5経費、損金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、外注先(本件外注先)に支払った外注費は、私法上有効な請負契約に基づいて請求人が支払った適正な請負報酬であり、原処分庁が主張するような取引金額を水増しした事実はないから、請求人に国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠蔽又は仮装に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、請求人が本件外注先に支払った金員には、役務の提供の対価とは別に、請求人が本件外注先の下請業者とされる業者(本件下請業者)へ移動させるための金員(本件金員)が含まれると認められることからすれば、請求人は、本件金員を本件外注先を経由して移動させるために、本件外注先の本件下請業者への外注費としての名目を作出していたと認められ、その上で請求人は、本件外注先に本件金員を含む金員を支払い、外注費として総勘定元帳に計上して、これに基づき、法人税等及び消費税等の各確定申告書を提出していたのであり、このような請求人の行為は、請求人が本件外注先に外注費として支払った金員に関し、あたかも、その全額が真実の外注費であるかのように装い、故意に事実をわい曲したものと評価できることから、請求人には、国税通則法第68条第1項に規定する「仮装」に該当する事実があったと認められる。(令7. 4.17 福裁(法・諸)令6-12)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令060174
- 裁決年月日
- 令和7年4月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、被相続人名義の証券口座から出金した現金(本件金員)の大部分を請求人名義の各口座に入金したのは、被相続人から立替金等の返済を受けたものと認識していたからであって、隠蔽又は仮装の事実はなかったことから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、相続税の負担を軽減させること及び他の共同相続人に本件金員の存在を秘匿することを意図して、被相続人名義の証券口座から継続的かつ多数回にわたって、現金自動預払機から現金出金し、一旦貸金庫に保管した上で、請求人名義の各口座に入金しており、これらの請求人の行った一連の資金移動は、被相続人に帰属する財産の把握を困難にするものと認められる。さらに、請求人は税務調査の当初、請求人名義の各口座に入金した現金の原資について、事実とは異なる申述をしていることからすれば、請求人が当初から本件金員の存在を隠す意図を有し、そのような行動をとっていたことを強く推認させるものであるところ、当審判所の調査及び審理の結果によっても、上記推認を妨げる証拠はない。以上によれば、請求人は、当初から過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づく過少申告をしたと認められるから、国税通則法第68条第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったと認められる。(令7. 4.14 東裁(諸)令6-174)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令060056
- 裁決年月日
- 令和7年4月11日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.139
要旨
○ 請求人は、消費税等の課税事業者になることを免れたいと考え、所得税等について過少申告したものの、当該行為は所得税等の過少申告行為にすぎないことから、国税通則法第68条《重加算税》第2項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する行為があったとはいえない旨主張する。しかしながら、請求人は、各年分の所得税青色申告決算書(一般用)及び所得税等に係る確定申告書(本件確定申告書等)を作成し提出する時点において、請求人の事業に係る売上金額が1,000万円を超えると消費税等の納税義務が生じることを知っており、売上金額が1,000万円以下となるように調整した本件確定申告書等を提出すれば、消費税の納税義務がないかのように装うことができると認識した上で、売上金額を1,000万円以下となるように調整した本件確定申告書等を提出して、消費税等について、法定申告期限までに確定申告書を提出しなかったものと認められる。したがって、請求人の所得税等に係る申告における一連の行為は、消費税法第9条《小規模事業者に係る納税義務の免除》第1項の適用を受けることで消費税等の納税義務がないかのように装うものであるから、消費税等について隠蔽又は仮装したと評価すべき行為に該当すると認められる。(令7. 4.11 関裁(所・諸)令6-56)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令060056
- 裁決年月日
- 令和7年4月11日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.139
要旨
○ 原処分庁は、①請求人は、事業に係る売上金額を正しく記載したノート(本件ノート)を作成し、月別に集計した金額を本件ノート又は下書用の所得税青色申告決算書(本件下書用決算書)に記載しており、実際の所得金額を容易に把握し得たにもかかわらず、実際の売上金額よりも過少に記載した所得税青色申告決算書(一般用)及び所得税等に係る確定申告書を提出し、本件下書用決算書を破棄しており、これらの行為は国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当すること、②仮に①が認められないとしても、請求人は、所得税等の負担の軽減を継続的かつ積極的に意図し、本件下書用決算書を破棄して、収入金額の3割から5割前後の金額を脱漏した内容虚偽の確定申告書を毎年継続して作成・提出していたことから、これらの行動は、請求人が当初から所得を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動に該当する旨主張する。しかしながら、①請求人は本件ノートを破棄せず保存して税務調査時に提出し、本件下書用決算書には、真実の売上金額が記載されていたことからすれば、本件下書用決算書の作成ないし破棄を、真実の売上金額を隠蔽又は仮装する行為ということは困難である。また、②請求人には過少申告の意図があったと認められるものの、真実の所得金額を隠蔽する態度、行動をできる限り貫こうとしたと評価し得る具体的な事情は認められず、本件下書用決算書の処分をもって外部からもうかがい得る特段の行動と評価することも困難である。したがって、請求人には、所得税等について過少申告行為とは別の隠蔽又は仮装と評価すべき行為が存在したとは認められず、また、当初から所得を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をしたとも認められない。(令7. 4.11 関裁(所・諸)令6-56)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令060048
- 裁決年月日
- 令和7年3月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分に係る各事業年度等(本件対象期間)において、無申告となったことにつき、国税通則法(通則法)第68条《重加算税》第2項に規定する隠ぺい又は仮装した事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、①本件対象期間の前年である設立1期目から請求人の売上げを過少に装って申告し、②それ以降も毎年多額の収益及び利益が生じ、申告が必要であることを認識していたにもかかわらず、本件対象期間の7年間にわたって申告していなかった。また、請求人は、③請求人の売上げの大半を請求人と異なる名義の預金口座で回収することで請求人の売上げを第三者から把握されることを困難にしており、④請求人は、税理士法人に対し、請求人の事業を請求人の代表者個人の事業であると虚偽の説明を行うことにより、請求人の所得を第三者から把握されることを回避しようとしていた。これらのことからすれば、請求人は、当初から所得を申告しないことを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をしたといえるから、請求人に、通則法第68条第2項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったと認められる。(令7. 3.27 大裁(法・諸)令6-48)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 令060009
- 裁決年月日
- 令和7年3月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の申告が過少申告となったのは、車の整備に関する技術料(本件技術料)の売上金額のみを申告すればよいと誤信していたからであり、過少申告の意図を外部からもうかがい得る特段の行動を行った事実はないことから、請求人に国税通則法第68条《重加算税》第1項又は第2項に規定する隠蔽し、又は仮装に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、請求人が申告書に記載した売上金額は、請求人が管理していた正しい本件技術料の売上金額と乖離しており、本件技術料の売上金額について正しい申告をしていなかったと認められることからすると、請求人は当初から所得金額及び課税標準を過少に申告する意図を有し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づく過少申告をしたと認められる。したがって、請求人に同条第1項又は第2項に規定する隠蔽し、又は仮装に該当する事実があったと認められる。(令7. 3.26 仙裁(所・諸)令6-9)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令060157
- 裁決年月日
- 令和7年3月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が意図的に営業時間短縮に対する感染拡大防止協力金に係る支給決定通知の一部を除外して請求人の税務代理人(本件代理人)に送付し、虚偽の総勘定元帳等を作成させたことは、帳簿書類の虚偽記載又は意図的な集計違算による仮装に該当し、国税通則法第68条《重加算税》の賦課要件を満たす旨主張する。しかしながら、請求人が、手元にある支給決定通知が全てであると誤認した可能性が否定できないことから、支給決定通知の一部を意図的に除外して本件代理人に送付し、帳簿書類の虚偽記載又は意図的な集計違算を行わせたとまでは認められない。したがって、同条の賦課要件は満たさない。(令7. 3.25 東裁(所)令6-157)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令060157
- 裁決年月日
- 令和7年3月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、請求人の税務代理人(本件代理人)に対して、預金通帳をあえて提示しなかったことや確定申告書の提出後に原始記録を廃棄又は散逸するに任せていたこと等は、自ら虚偽の過少申告を貫徹する態度を示していたと認められることから、請求人が当初から所得を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をし、その意図に基づき過少申告をしたことは、国税通則法第68条《重加算税》の賦課要件を満たす旨主張する。しかしながら、請求人が本件代理人に対して収入金額を伝えるに当たって、手もとにあった営業時間短縮に対する感染拡大防止協力金(時短協力金)に係る支給決定の通知書を送付すれば十分であると考えて、預金通帳をあえて本件代理人に提示しなかったとまでは認められないこと、申告の内容に含まれていなかった時短協力金に係る支払決定通知は保存されていたことからすると、請求人が当初から所得を過少に申告することの意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をしたとは認められない。したがって、同条の賦課要件を満たさない。(令7. 3.25 東裁(所)令6-157)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 令060010
- 裁決年月日
- 令和7年3月19日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100905050
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/5経費、損金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、外注先(本件外注先)に支払った外注費は、私法上有効な請負契約に基づいて請求人が支払った適正な請負報酬であり、原処分庁が主張するような架空の取引金額又は取引金額を水増しした事実はないから、請求人に国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠蔽又は仮装に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、請求人が本件外注先に支払った金員には、役務の提供の対価とは別に、請求人が本件外注先の下請業者とされる業者(本件下請業者)へ移動させるための金員(本件金員)が含まれると認められることからすれば、請求人は、本件金員を本件外注先を経由して移動させるために、本件外注先の本件下請業者への外注費としての名目を作出していたと認められ、その上で、請求人は、本件外注先に本件金員を含む金員を支払い、外注費として総勘定元帳に計上して、これに基づき、法人税等及び消費税等の各確定申告書を提出していたのであり、このような請求人の行為は、請求人が本件外注先に外注費として支払った金員に関し、あたかも、その全額が真実の外注費であるかのように装い、故意に事実をわい曲したものと評価できることから、請求人には、国税通則法第68条第1項に規定する「仮装」に該当する事実があったと認められる。(令7. 3.19 福裁(法・諸)令6-10)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 令060008
- 裁決年月日
- 令和7年3月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、子供の学校に提出する所得証明を得る目的で所得金額を0円と記載した住民税の申告書を提出したのであって、租税を免れることを目的として提出したのではないから、原処分庁が主張するような外部からもうかがい得る特段の行動など行っておらず、国税通則法第68条《重加算税》第2項に規定する「隠蔽し、又は仮装」した事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、請求人が営む事業(本件事業)により多額の所得を得ていたにもかかわらず、地方自治体に対して無職かつ無収入であり、預貯金で生活している旨の内容虚偽の記載をした住民税申告書及び国民健康保険に関する申告書を連年提出し続けたのであり、これらの行為は、請求人が確定申告書の提出を要しない者であるかのような外観を整え、これを維持するために、地方自治体に対して虚偽の申告をし続けたものと評価するのが相当である。さらに、請求人は、本件事業に係る帳簿を作成せず、本件事業に係るノートにより収入や利益を認識していたにもかかわらず、そのほとんどを保存することなく散逸するに任せていたことからすれば、請求人は、本件各年分の所得税等について、申告及び納税の義務があることを認識しながら、当初から所得を法定申告期限までに申告しないことを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づき法定申告期限までに申告をしなかったものというべきであり、通則法第68条第2項に規定する「隠蔽し、又は仮装」した事実があったと認められる。(令7. 3.17 福裁(所・諸)令6-8)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令060147
- 裁決年月日
- 令和7年3月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、各課税仕入れに係る売買及び請求書が「架空」又は「虚偽」であることを理由として請求人に「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があるというためには、これらの事実に係る仮装行為について請求人に故意があったことを要し、請求人が商品を仕入れた事実がないことを認識した上で各仕入先と通謀して課税仕入れに係る売買を仮装したことが認定されなければならないところ、請求人が各仕入先から商品を仕入れたとは認められない旨の原処分庁の主張には具体的な根拠がない旨主張する。しかしながら、請求人が各仕入先から商品を仕入れたとする取引は、請求人、各仕入先及び売上先のいずれもが関与して行われた架空の取引であり、また、請求人から売上先に商品を販売した取引も、両者が通謀した虚偽の取引であると認められ、これらの取引について作成された虚偽の書類に基づき消費税等の計算を行ったことは、故意に事実をわい曲したものといえる。したがって、請求人に、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったと認められる。(令7. 3.14 東裁(諸)令6-147)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令060146
- 裁決年月日
- 令和7年3月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人のファンからの支援金(本件支援金)が確定申告から漏れていた原因は請求人及び請求人の確定申告書の作成を任されていた請求人の母(本件母)の税務知識の欠如によるものであること、本件支援金以外の収入の一部が確定申告から漏れていた原因は本件母が請求人の収入状況を正確に把握していなかったためであり、悪質な隠蔽行為により発生したものではないこと、本件母は請求人の収入が全て記載されている請求人の通帳(本件通帳)を確認したことはあるがそれは経費の確認のためであったことから、請求人及び本件母には、当初から所得を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づき過少申告等をしたとは認められないため、請求人に国税通則法第68条《重加算税》第1項又は第2項に規定する賦課要件を満たす行為は認められない旨主張する。しかしながら、本件母は、請求人から支払調書の交付や本件支援金に関する収入データの送信を受けていたこと、確定申告の時期に本件通帳を確認していたと認められることからすると、本件支援金の申告の必要があると認識し、本件支援金を含めた請求人の事業に係る総収入金額及び事業所得の金額をおおむね正確に把握していたにもかかわらず、あえて支払調書の一部のみを請求人の事業に係る収入金額として集計して青色申告決算書等を作成し、継続的に、過少な所得金額を記載した確定申告書を提出し続けたと認められるから、本件母の一連の行為は、当初から所得を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づき過少申告等をしたと認められ、請求人に同条第1項又は第2項に規定する重加算税の賦課要件を満たす行為があったと認められる。(令7. 3.13 東裁(所・諸)令6-146)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令060128
- 裁決年月日
- 令和7年2月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の営む事業(本件事業)に利益が生じていることや、法人税等の各申告書を法定申告期限までに提出しなければならないことを認識していなかったから、当初から申告しないことを意図したことはなく、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をしたこともないから、国税通則法第68条《重加算税》第2項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、請求人の代表者(本件代表者)は、本件事業で得た資金で不動産等を購入していること、事業活動をしている以上、申告や申告期限も分かっていた旨申述していることなどから、請求人の収益及び所得金額が相当額あり、法人税等の申告書を期限までに提出しなければならないことを認識していたと認められる。また、本件代表者が申告して税金を支払いたくなかったから申告しなかった旨申述していることからすると、請求人が申告しなかったのは納税を免れるためであり、請求人は当初から課税標準等又は税額等を申告しないことを意図していたと認められる。そして、本件代表者は、請求人を解散し、商業登記を解散の状態にし続けることで、事業活動を行っていないかのように装っていたと認められるとともに、請求人の売上げの一部を請求人以外の名義を用いて請求書を発行し、請求人以外の名義の口座に振り込ませることによって、真実の所得の調査解明に困難が伴う状況を作出していたと認められるところ、これらの行動は、請求人に申告しないという意図があったことをうかがわせるものであり、請求人が当初から課税標準等又は税額等を申告しないという意図を外部からもうかがい得る特段の行動に該当すると認められることから、請求人には「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったと認められる。(令7. 2.25 東裁(法・諸)令6-128)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令060129
- 裁決年月日
- 令和7年2月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、毎月の売上金額から生活費を差し引いて申告したにすぎないのであるから、請求人に過少申告の意図はなく、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠蔽し、又は仮装しに該当する事実はない旨主張する。しかしながら、請求人が得た毎月の売上金額は、その全てを事業所得に係る総収入金額に算入すべきであることは明らかであるところ、青色申告決算書に過少かつおおむね一定の月別売上金額を記載し続けることなどにより、月別ないし年間の売上金額がおおむね一定の過少な金額であったかのように装って申告したと認められる。したがって、請求人は、当初から所得を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づく過少申告をしたと認められるから、請求人に、同項に規定する隠蔽し、又は仮装しに該当する事実があったといえる。 (令7. 2.25 東裁(所・諸)令6-129)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令060035
- 裁決年月日
- 令和7年2月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が架空取引であるとした海外の事業者(本件事業者)に対するアドバイザリー業務の費用(本件アドバイザリー料)について、実体のある役務提供の対価であって架空経費ではないから、請求人に国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、本件事業者から本件アドバイザリー料に対応する役務の提供を受けておらず、請求人の代表者(本件代表者)及び本件事業者の代表者は、本件アドバイザリー料が本件事業者による請求人に対する役務提供の対価でないことを認識した上で、請求人の経理担当者に指示し、又は、本件代表者と本件事業者の代表者が意を通じて、本件アドバイザリー料の請求書を作成させ、当該請求書を基に、請求人の総勘定元帳に本件アドバイザリー料を記載し、これに基づき確定申告書を提出したものと認められる。請求人のこの行為は、本件事業者が本件アドバイザリー料に対応する役務提供を行ったかのように装うものであり、故意に事実をわい曲したものといえ、このわい曲した事実に基づいて請求人の確定申告書を提出したのであるから、国税通則法第68条第1項に規定する「仮装し」に該当する事実がある。(令7. 2.20 名裁(法・諸)令6-35)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 令060006
- 裁決年月日
- 令和7年2月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、知人を税理士と誤認して、確定申告書の作成及び提出を全て任せていたのであって、請求人の所得税等の確定申告が過少となりかつ消費税等が無申告であったことについて、請求人に国税通則法第68条《重加算税》第1項及び第2項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実はなかった旨主張する。しかしながら、請求人は、いわゆる事業者免税点制度の内容を知っており、売上に係る証拠書類を知人に提示することなく、売上金額が1,000万円を超えないよう真実の金額より僅少な売上金額を知人に伝え、これに見合いかつ事業所得が所得控除の範囲内となるよう経費を調整して収支内訳書に記載させ、これらに基づき請求人の所得税等の確定申告書を作成、提出させていたと認められる。このような請求人の行為は、請求人が当初から所得税等を過少に申告する意図及び消費税等を法定申告期限までに申告しない意図を有し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をしたものと認められるから、請求人に、同条各項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったと認められる。(令7. 2.18 福裁(所・諸)令6-6)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令060121
- 裁決年月日
- 令和7年2月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、税理士と業務委託契約を締結しており、申告する意思があったことは明らかであり、新型コロナウイルス感染症の影響により書類整理が遅れ無申告となったものの、意図的に申告をしなかったわけではない旨、請求人は売上げに係る日計表を作成するなどして売上げや自治体からの感染拡大防止のための協力金(本件時短協力金)等の入金を管理していたから、請求人にこれらを隠蔽した事実はない旨主張する。しかしながら、税理士と業務委託契約を締結したことのみをもって、請求人に申告する意思があったと認められるものではなく、代表者がそもそも確定申告を行う意思を有していなかったと認められること、請求人は、あえて請求人の売上金額が明らかになるような書類を作成しようとしなかったものと認められること、請求人が作成した売上げに係る日計表は信ぴょう性に欠け、本件時短協力金等の申請の際に提出すること等を目的として作成したと認められること、本件時短協力金の振込口座をあえて同時期に作成した申告書において請求人の口座として扱っていなかった代表者の個人口座としていること及び過去に適正申告に関する指導を受け、代表者もその旨申し出たにもかかわらず、調査が行われるまで申告を行わなかったことは、単なる不申告行為にとどまるものではなく、請求人は、確定的な意思に基づきあえて無申告を貫いていたものと評価せざるを得ないものであることを考慮すると、当初から申告しないことを意図しその意図を外部からもうかがい得る特段の行動があったと認められ、国税通則法第68条《重加算税》第2項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったと認められる。(令7. 2.17 東裁(法・諸)令6-121)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令060031
- 裁決年月日
- 令和7年2月14日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人がプラチナ及び金の売却(本件各取引)に係る譲渡所得を申告しなかったことについて、①原処分庁の調査担当職員に対しプラチナや金を売却したことはない旨申述したこと、②関与税理士(本件税理士)に対して他の収入に係る資料のみを提示し、本件各取引の存在を伝えなかったことは、当初から所得を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づき過少申告をした場合に該当するから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する重加算税の賦課要件を満たす旨主張する。しかしながら、①請求人は、調査担当職員から、再度プラチナの売却について質問された際には、プラチナを売却した事実を認め、金の売却について質問された際には、覚えがない旨述べるものの、金の売却を否定したり、何らかの工作により金を売却した事実が存在しないかのように装ったことはなく、本件各取引を隠蔽しようとする態度、行動をできる限り貫こうとしたものとは評価できないこと、②本件税理士に対して虚偽を告げ又は本件税理士から確認を受けたにもかかわらず収入を告知しなかったような場合と異なり、請求人が、本件税理士が認識していた収入に関する資料等に限ってこれを交付し、その他の収入については聞かれることもなく自ら説明又は資料の提供等をしなかったという限度で、請求人が本件各取引に係る譲渡所得の存在を本件税理士に伝えなかった事実が認められるにすぎないことなどからすれば、請求人が、当初から所得を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をしたとは認められない。(令7. 2.14 名裁(所)令6-31)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令060037
- 裁決年月日
- 令和7年2月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905020
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/2売上げ、収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、自ら営む販売業に関して作成していた事業収支表(本件事業収支表)において、売上げの一部が記載もれとなったことについては、①本件事業収支表を改訂した際に、一部の取引(本件取引)に係る売上金額の入力欄を作成していなかったことによる単純な作成誤りであること、また、②本件取引に係る請求書等をパソコンにデータ保存していたが、控えを紙に出力していなかったことによるものであるから、故意ではないなどとして、国税通則法(通則法)第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、本件取引については、受注、入金確認及び請求書等の発行など複数の業務を行う必要がある上、本件取引は、売上金額の合計額に占める割合も少額といえず、また、毎月継続的に取引があったと認められ、本件取引の取引先は、請求人にとって得意先であったことからすれば、請求人は、本件取引に係る売上げの存在を十分に認識していたものと認められる。そうすると、本件取引に係る請求書等の控えを紙に出力していなかったことが、売上金額の集計漏れに気付かなかったことの理由にはならない。また、改訂前の本件事業収支表においても、本件取引の売上金額の入力がされていないことから、本件事業収支表に本件取引に係る売上金額の入力欄を作成していなかったことが売上金額の集計漏れの原因ということもできない。したがって、請求人は、本件取引に係る売上金額を認識していたにもかかわらず、売上金額を過少にした本件事業収支表を作成し、これに基づき本件各確定申告書を提出したものと認められるから、通則法第68条第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったと認められる。(令7. 2.14 大裁(所・諸)令6-37)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 令060008
- 裁決年月日
- 令和7年2月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、社会保険診療報酬(国保報酬)が会計ソフトに過少に入力されていたのは、請求人の父が入力したことによる入力誤りであり、また、支払額が税務署に通知されていると認識している請求人が意図的に税務署に少ない金額を申告する理由がないことから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実はなかった旨主張する。しかしながら、会計ソフトに国保報酬を入力したのは請求人であると認められ、請求人は自身で各月の国保報酬に係る申請、入金確認等を行っていたこと、請求人は確定申告のために会計ソフトへの年間入力額を決算書付表に転記しているところ、この時点で請求人に通知されている各月の国保報酬の金額が申告額に反映させた年間の国保の収入金額とほぼ同額となっていることを認識していたと認められることなどから、請求人は会計ソフトへの入力誤りを認識できたと認められる。そして、各月の国保報酬の会計ソフトへの入力誤りには一定の規則性があるところ、国保報酬を会計ソフトに入力する時にのみ偶発的な事象が生じたとは考え難く、かかる一定の規則性のある入力誤りが入力者の意図なく、偶然に生じることはあり得ない。したがって、会計ソフトへの入力誤りは、偶発的なものではなく、請求人が各月の国保報酬の金額より少ない金額を意図して入力し、これを意図的に放置したものと認めるのが相当であって、このことは、すなわち事実をわい曲することに該当し、事実の仮装をしたといえるから、請求人には、「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったと認められる。(令7. 2.13 高裁(所)令6-8)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令060118
- 裁決年月日
- 令和7年2月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100902000
- 争点
- 9重加算税/2過少申告加算税等との関係
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の所得税等の修正申告について、原処分庁が行った重加算税の賦課決定処分に対し、当該賦課決定処分のうち、過少申告加算税相当額を超える部分の取消しを求めて審査請求を行ったところ、原処分庁は、当該賦課決定処分について、加算税の額を過少申告加算税の額に減額する変更決定処分をした。したがって、過少申告加算税相当額を超える部分については、そのすべてが取り消されており、また、請求人は、その他の部分については争わず、当審判所の調査の結果によっても、これを不相当とする理由は認められない。よって、当該審査請求は、理由がない。(令7. 2. 7 東裁(所)令6-118)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 令060006
- 裁決年月日
- 令和7年1月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所得税等の申告に係る売上金額について、原処分庁がいかなる証拠をもって計算し直したものか明らかでなく、売上除外とされる金額と「隠蔽し、又は仮装し」に該当する行為との因果関係も明らかでない、また、消費税等については、請求人に「隠蔽し、又は仮装し」に該当する行為が存在せず、法定申告期限経過時に、納税義務の認識すらなく、かつ納税申告書の提出もないことから、国税通則法第68条《重加算税》第2項に規定する重加算税の賦課要件を満たさない旨主張する。しかしながら、請求人は所得税等の負担及び消費税等の納税義務を免れようとする意図の下、故意に一旦計上した売上金額の一部を削除した集計表を作成し、これにより算定した所得金額に基づき所得税等の確定申告書を提出しており、証拠資料から売上除外とされる金額と「隠蔽し、又は仮装し」に該当する行為との因果関係は明らかであることから、請求人は故意に一部売上げを集計表から削除し、売上金額の隠蔽を図ったものといえる。また、消費税等について、請求人は基準期間の売上金額が10,000,000円以下となるように売上げの一部を隠蔽し、その隠蔽したところに基づき、所得税等の確定申告書を提出することで、免税事業者であるかのように装い、事実のわい曲を図ったものといえるから、請求人の行為は、重加算税の賦課要件を満たす。(令7. 1.10 高裁(所・諸)令6-6)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令060102
- 裁決年月日
- 令和7年1月8日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100905040
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/4仕入れ
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①現実に商品(本件各商品)を仕入れた後、国外の卸売業者(本件国外卸売業者)との間の商品売買契約にのっとって、本件各商品を本件国外卸売業者に販売した事実を基に、仕入れ及び売上げを総勘定元帳に記載しているものであり、何ら仮裝・隠蔽を行った事実はない旨及び②請求人が商品代金を支払っている以上、その領収書の宛名を請求人名義とするのは当然のことである旨主張する。しかしながら、①請求人が本件各商品を仕入れたとはいえず、請求人の代表者は、請求人が行っていたのは本件各商品の仕入れではなく輸出代行であると認識していたこと、②請求人は、消費税等の還付を受けるため、本件各商品に係る領収書の宛名を請求人とするよう国内の卸売業者に依頼したこと、③その請求人宛の領収書を基に、本件各商品を仕入れたとして帳簿に記載したことは、故意に事実をわい曲したと認めるのが相当であり、請求人には、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実がある。(令7. 1. 8 東裁(法・諸)令6-102)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令060015
- 裁決年月日
- 令和6年12月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、正しい事業所得の金額を計算して認識していたわけではないこと、請求書の控えから、請求書発行年月日、売上先、業務内容、請求金額等を一行にまとめて記載した売上げに係るエクセルファイルの一覧表は、売上げの入金管理等のために作成したものであり、売上金の入金が確認できた売上げを当該一覧表から削除した一覧表(本件売上一覧表)を基に事業所得の申告をしていないにもかかわらず、質問応答記録書には請求人が説明した内容と異なることが記載されていること、請求人は緊張の余り内容を理解しないまま当該質問応答記録書に署名したものであるとして、国税通則法第68条第1項及び第2項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当しない旨主張する。しかしながら、請求人は入金を確認した売上げのうち、一部の売上げを自ら削除した売上管理データを印刷して本件売上一覧表を作成したものであるところ、売上一覧表に記載された売上金額は、当然に請求人の事業の実際の売上金額よりも少なくなるから、請求人が本件売上一覧表を作成したことは、請求人の所得税等の課税標準の基礎となる売上高等を故意に脱漏する行為といえ、同条第1項及び第2項に規定する「隠蔽し」に該当する。(令6.12.12 名裁(所・諸)令6-15)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 令060004
- 裁決年月日
- 令和6年12月10日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.137
要旨
○ 請求人は、取得した建物等(本件建物等)の新築工事(本件建物等工事)等につき、これらを請け負った各取引先(本件各取引先)が請求人の関連法人(本件関連法人)に支払った金額(本件各支払額)は、本件関連法人による役務の提供の対価であり、本件建物等工事等に係る契約書等(本件契約書等)は、請求人が事実を仮装して作成したものではないから、請求人に国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「仮装」に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、本件各支払額に相当する金額は、請求人から本件関連法人に対する資金の贈与であるにもかかわらず、請求人は、本件各支払額に相当する金額を契約金額に含めて本件契約書等を作成することにより、本件各支払額に相当する金額が本件建物等工事等の請負代金等であるかのように装い、故意に事実をわい曲したものと認められるから、請求人に同項に規定する「仮装」に該当する事実があったものと認められる。(令6.12.10 金裁(法・諸)令6-4)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令060014
- 裁決年月日
- 令和6年12月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、会計及び税務の知識が乏しく、請求人の事業(本件事業)の売上金額及び経費の集計をしていなかったために確定申告書を提出できなかったこと、惰性で市民税・県民税申告書の所得欄には何も記入せず、母からの支援で生活している旨記載して提出していたことなどは、当初から課税標準等及び税額等を申告しないという意図を外部からもうかがい得る特段の行動に該当しないから、重加算税の賦課要件を満たさない旨主張する。しかしながら、請求人は、本件事業に係る売上金が振り込まれる預金通帳の残高を毎月確認していたなどにもかかわらず、市民税・県民税申告書の所得欄には何も記入せず、母からの支援で生活していた旨記入して提出していたところ、調査担当者に対し、本件事業について売上げ及び所得があり、確定申告する必要があることは理解していたが、収入がなく、母から援助を受けていたことにすれば税務署には事業をしていないように見え、所得税の確定申告書を提出しなくても済むのではないかと考えた旨申述している。したがって、請求人は、当初から課税標準等及び税額等を申告しないことを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上で、その意図に基づき、法定申告期限までに申告しなかったと認められることから、請求人が法定申告期限までに確定申告書を提出しなかったことについて、国税通則法(令和4年法律第4号による改正前のもの)第68条第2項に規定する重加算税の賦課要件を満たす。(令6.12.10 名裁(所・諸)令6-14)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令060076
- 裁決年月日
- 令和6年11月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、商品仕入高勘定に計上した材料等の仕入高(本件各仕入高)に係る各仕入れは実態のある取引であり、また、請求人に返還された金員は請求人代表者に対する給与等ではないから、請求人には、国税通則法第68条《重加算税》第1項及び第3項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、本件各仕入高に係る取引の実態がない請求書等を関係者に作成させ、当該請求書等を基に当該各仕入高を総勘定元帳に記載したものと認められる。また、請求人代表者は、請求人に返還された金員を個人的に取得・費消することで、給与等に該当する利得を受けていたところ、当該利得が役員報酬の形式で支給されたものでないことを踏まえると、あえて簿外で利得させていたというべきであり、請求人は、請求人代表者に当該金員を利得させた事実を隠匿したといえる。したがって、請求人には「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったと認められる。(令6.11.26 東裁(法・諸)令6-76)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令060011
- 裁決年月日
- 令和6年11月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905040
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/4仕入れ
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が保存する請求書等のとおりに商品を仕入れたものであり、当該請求書等の記載内容は虚偽でないから、請求人に国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、請求人が当該請求書等のとおりの仕入れをした事実はなかったと認められるところ、請求人の代表者(本件代表者)が使用するノートパソコンに当該請求書等のデータが存在したこと、本件代表者が真実の仕入先からの商品の仕入れについて、商品の買取金額や納品先等の指示をしていたことなどからすると、本件代表者は、当該商品の仕入れに係る真実の取引内容を認識していたにもかかわらず、あえて虚偽の内容を記載した請求書等を作成したものと認められ、これは請求人が当該請求書等のとおりの取引があったかのように装い、故意に事実をわい曲したものといえる。(令6.11.14 名裁(諸)令6-11)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令060008
- 裁決年月日
- 令和6年11月1日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、当初から所得を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上で、請求人の事業に係る事業所得の総収入金額及び所得金額を過少に記載した確定申告書を提出したものと認められるから、請求人には、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実がある旨主張する。しかしながら、請求人が過少申告を行った具体的方法や、請求人が売上げ及び必要経費を把握していたことを認めるに足りる証拠がないことなどから、請求人が、当初から課税標準等又は税額等を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づく過少申告をしたとはいえず、請求人に、同項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったとは認められない。(令6.11. 1 名裁(所・諸)令6-8)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令060012
- 裁決年月日
- 令和6年10月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、被相続人名義の口座(本件被相続人名義口座)を開設し、被相続人の財産を本件被相続人名義口座に集約して同口座の残高を零円となるまで出金し、請求人名義の各預貯金口座などを経由するなどして、最終的には請求人や請求人の親族名義の預貯金等(本件親族名義財産等)に転化するなどの一連の行為をしたのは、被相続人の介護など被相続人の利益のために金員を支出する目的であったのに加え、本件被相続人名義口座から引き出した金員には、被相続人を贈与者、請求人及び請求人の親族を受贈者とする書面のある各贈与契約(本件各贈与契約)及び被相続人を贈与者、請求人を受贈者とする書面のない贈与契約(請求人贈与契約)に基づく金員が含まれており、請求人は、本件親族名義財産等が被相続人の相続財産を構成すると認識していなかったことから、上記一連の行為は、国税通則法第68条《重加算税》第2項の隠蔽行為ではなく、また、少なくとも本件各贈与契約に基づく金員についての隠蔽行為はない旨主張する。しかしながら、被相続人の介護に係る引落し口座を本件被相続人口座に変更しなかったことについて合理的な理由はなく、請求人及び請求人の親族は、被相続人から本件各贈与契約に基づく送金を受けていないことなどからすると、本件各贈与契約に係る贈与は、実際には履行されておらず、また、請求人は、請求人贈与契約の締結時期、契約金額、履行条件等の内容やその履行の有無、履行があった場合の金額について具体的に説明できていないなど、請求人の認識及び回答は、真に請求人贈与契約が成立していたとすれば合理的に説明できるはずのことが説明できていないことからすると、本件各贈与契約及び請求人贈与契約が成立したとは認められない。さらに、上記一連の行為に関する請求人の動機、目的及び行動の態様からすると、請求人は、本件被相続人名義口座の開設時点において、被相続人の相続財産から本件親族名義財産等を意図的に除外しようとしたといえることから、請求人に、国税通則法第68条第2項に規定する隠蔽に該当する事実があったというべきである。(令6.10.23 関裁(諸)令6-12)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 令060002
- 裁決年月日
- 令和6年10月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、実質的な経営者である取締役(本件取締役)が申告しなければならないと考えていたこと、税務調査(本件調査)の際に、請求人の取引に使用していた本件取締役名義の口座(本件個人口座)の通帳を提示しなかったのは、本件個人口座の通帳の提示を求められなかったためであることなどから、国税通則法第68条《重加算税》第2項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったとは認められない旨主張する。しかしながら、請求人は、少額とはいえない売上げがあったにもかかわらず、帳簿や請求書を作成せず、さらに、申告すると多額の法人税や消費税が発生するため、申告しなかったと認められることから、当初から申告する意図がなかったと認められる。また、請求人が取引に本件個人口座を使用していた理由は、請求人が活動していることを隠すため等であり、本件調査の際に、請求人の取引に使用していた本件個人口座の存在を隠蔽したことは、当初から申告しないことを意図した請求人が、真実の所得金額等が発覚することを妨害し隠蔽すること、あるいは不申告の状態をできる限り貫こうとする行動というべきである。したがって、請求人は、当初から申告しないことを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づき申告をしなかったということができるから、請求人には、同項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったと認められる。(令6.10. 9 仙裁(法・諸)令6-2)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令060008
- 裁決年月日
- 令和6年9月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が行った商品(本件商品)に係る取引には実体があり、請求人の帳簿書類等に記載されている内容は、虚偽のものではないから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、本件商品は高い価値を有する商品ではなく、当該取引に実体がないことを知りながら、帳簿書類等に本件商品が高い価値を有する商品として取引されたかのような外観を作出したのであり、請求人の当該行為は、本件商品に係る取引が高い価値を有する商品に関する取引ではないにもかかわらず、高い価値を有する商品の取引が真実存在したかのように装い、事実をわい曲したものといえるから、請求人には、国税通則法第68条第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったと認められる。(令6. 9.20 関裁(法・諸)令6-8)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令060013
- 裁決年月日
- 令和6年9月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、「消費税及び地方消費税の更正等及び加算税の取扱いについて(事務運営指針)」第2のⅣの5《重加算税を課する場合の留意事項》(本件留意事項)によれば、基準期間の不正事実は課税期間の隠蔽仮装とは評価できないところ、本件の各課税期間(本件各課税期間)の消費税等に係る重加算税は、本件各課税期間の基準期間における不正事実を理由とするものであるから、本件留意事項に抵触することは明白であり、隠蔽又は仮装行為は存在しない旨主張する。しかしながら、本件留意事項は、基準期間の隠蔽又は仮装行為が、客観的に見て課税期間の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の隠蔽又は仮装行為と評価できない場合には、重加算税の賦課要件を満たさないことに留意すべき旨を定めたものにすぎず、国税通則法の趣旨を超えて重加算税を賦課しないことを定めたものとは解されない。そして、特定の課税期間の消費税等の納税義務者に該当するか否かに係る事実は、課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実に該当するところ、請求人は、本件各課税期間の基準期間において、特定の売上先に対する売上金を計上しないなどして売上金額の合計が1,000万円以下となるように調整した集計表を作成の上、所得税の確定申告をしたものと認められ、このような行為は課税期間の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実を隠蔽したと評価できることからすれば、本件留意事項が定める場合とは前提を異にし、隠蔽又は仮装行為が認められる。(令6. 9.13 大裁(所・諸)令6-13)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令060026
- 裁決年月日
- 令和6年9月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、広告記事の掲載(本件業務)において、事実と異なる証ひょう書類が作成されたのは、本件業務を担当した従業員(本件従業員)が経理処理を熟知しておらず、誤った理解をしていたことから、本件業務が実質的に完了したと誤認していたことによるものであり、故意に事実をわい曲する意思はなかった旨主張する。しかしながら、本件従業員は、事業年度の末日において、本件業務に要する画像の撮影が翌月以降も行われる旨の連絡を受けており、本件業務が完了していなかったことを認識していたものと認められるところ、本件業務に係る納品があったとする検査通知書を作成し、同日を納品日とする納品書の作成を取引先へ依頼したのであるから、故意に事実をわい曲したものと認められ、本件従業員による当該行為は、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する事実の仮装に該当する。(令6. 9. 6 東裁(法・諸)令6-26)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令060026
- 裁決年月日
- 令和6年9月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、広告記事の掲載(本件業務)を担当した従業員(本件従業員)が、本件業務について事実と異なる証ひょう書類を作成したことは、一部の特定の職場の認識誤りによるものであるから、本件従業員の行為を、請求人の行為と同視することはできない旨主張する。しかしながら、本件業務に係る証ひょう書類の作成は、請求人の業務の一環として行われたものであり、また、本件従業員の直属の上司は本件業務の進捗状況をメールで随時把握できる状況にあり、本件業務が完了していないかったことを把握していたと認められることから、本件従業員による事実と異なる証ひょう書類の作成を是正することは可能であったと認められる。加えて、請求人においては、業務委託に係る成果物の納品の確認を担当部署に任せきりにしていたことからすれば、請求人における管理・監督の体制が本件従業員による事実と異なる証ひょう書類の作成のような不正行為を防止する上で十分であったとは認められない。これらの点を総合考慮すれば、本件従業員の行為は、請求人の行為と同視することができると判断するのが相当である。(令6. 9. 6 東裁(法・諸)令6-26)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令060005
- 裁決年月日
- 令和6年9月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100903000
- 争点
- 9重加算税/3基礎事実の推認
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人の営業統括部長(本件営業統括部長)は、請求人が海上コンテナ輸送業務の発注先に対して支払った運送料の一部について、当該発注先の実質的経営者(本件各取引先経営者)と折半して受領しているところ(本件受領行為)、請求人は、本件営業統括部長は請求人の経営や経理業務に参画又は関与しない一従業員にすぎず、与えられた裁量も限定的であり、また、請求人の管理・監督体制にも問題がない上、本件受領行為に至るまでの一連の行為の首謀者は本件各取引先経営者であり、本件営業統括部長はその補助者にすぎないのであるから、本件営業統括部長が運送料を請求人に支払わせ、本件受領行為に及んだ一連の行為は、請求人の行為と同視することはできない旨主張する。しかしながら、本件営業統括部長は、海上コンテナ輸送業務において、逸脱又は濫用の余地がある相当程度広範な権限を有していたにもかかわらず、本件営業統括部長に対する請求人の管理・監督の程度は十分なものではなかった状況下において、本件営業統括部長は、請求人の事業に関連して本件受領行為を行い、結果として請求人に本件受領行為により本件営業統括部長が受け取った金額に相当する金額を含め運送料の支払をさせていたのであるから、本件営業統括部長の一連の行為は、国税通則法第68条第1項の適用上、請求人の行為と同視できると認められる。(令6. 9. 5 関裁(法・諸)令6-5)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 令060003
- 裁決年月日
- 令和6年8月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、元従業員が行った仮装行為(本件仮装行為)は、元従業員が現金を横領する目的で行ったものであり、また、元従業員は、みなし役員には該当せず、請求人の経営に関与していた事実もないことから、請求人の行為と同視することはできない旨主張する。しかしながら、請求人の代表者は、本件仮装行為を承諾していたこと、元従業員に横領行為があったとは認められないことからすれば、本件仮装行為は、請求人の行為と同視することができる。(令6. 8.27 札裁(法・諸)令6-3)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 令060002
- 裁決年月日
- 令和6年8月20日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、①共同住宅(本件建物)の建築に関する工事請負契約(本件請負契約)が令和2年3月31日までに締結されていないにもかかわらず、請求人が同日以前の日付を記載した工事請負契約書(本件契約書)に記名押印している旨、②令和2年3月31日までに本件建物に係る工期、具体的な仕様・設備等が決まっていないにもかかわらず、請求人が意図的に同日以前の日付が記載された本件契約書に記名押印をして体裁を整えたことは、当初から所得税法等の一部を改正する法律(令和2年法律第8号)附則第44条第2項の規定を適用して消費税額等を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動である旨主張する。しかしながら、請求人が令和2年3月31日までに本件請負契約は締結されていないという認識を有していたと認められる証拠は見当たらないことからすると、請求人が、本件請負契約が同日までに締結されていないにもかかわらず、同日以前の日付が記載された本件契約書に記名押印したとまでは認められない。そうすると、請求人の行為は、課税標準等又は税額等の計算の基礎となる事実について、これを隠匿し、あるいは故意に脱漏したものであるとか、故意に事実をわい曲したものと認めることはできず、また、請求人は、当初から過少に申告することを意図していたとまでは認められない。(令6. 8.20 札裁(諸)令6-2)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 令060003
- 裁決年月日
- 令和6年8月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、現金売上げ及び鉄くず収入の計上漏れについては、故意に帳簿を隠蔽又は破棄した事実はなく、単なる計上漏れであること、仲介手数料収入の計上漏れについては、請求人の代表者(本件代表者)個人に帰属する収入と認識していたこと、経費の過大計上については、実際に役務の提供を受けた対価や業務上の支出であると認識していたこと、接待交際費から福利厚生費への振替は、接待交際費の損金算入限度額を超えないように意図的に振り替えた事実はないことを理由に、国税通則法第68条《重加算税》第2項及び第3項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、現金売上げ及び鉄くず収入並びに仲介手数料収入について、意図的に帳簿書類へ記載せず、また、経費については、本件代表者が負担すべき支出や、役務の提供や業務上の支出がないものを意図的に帳簿書類に記載していたほか、損金算入限度額を超えないように接待交際費を福利厚生費に仮装して帳簿書類に記載したことが認められ、これらのことは、同法第2項に規定する隠蔽し、又は仮装の事実があったといえる。そして、本件代表者が、請求人の収入とすべき金員を個人的に費消し、請求人がこれを帳簿書類にあえて記載しなかったことは、源泉徴収の対象となる支払事実を隠蔽したと認められ、同法第3項に規定する隠蔽の事実があったといえる。(令6. 8. 2 高裁(法・諸)令6-3)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令060010
- 裁決年月日
- 令和6年7月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905990
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の代表者が消費税法施行令第18条《輸出物品販売場で譲渡する物品の範囲、手続等》第2項第1号に規定する各書類において購入者として記載されている者(本件各名義人)に白紙の購入者誓約書を作成させたなどの事実はなく、請求人は、課税標準又は税額の計算の基礎となる事実の隠蔽も仮装行為も全く行っておらず、重加算税の賦課要件を満たさない旨主張する。しかしながら、信頼できる関係者の申述等からすれば、本件各名義人の署名等がされた購入者誓約書は内容虚偽のものであったと認められ、請求人は、商品の譲渡が本件各名義人に対してされた旨の虚偽の内容が記載された購入者誓約書等を入手・保存し、本件各名義人に対する売上高として計上しており、故意に事実をわい曲したものといえる。したがって、請求人には、国税通則法第68条《重加算税》に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったと認められる。(令6. 7. 8 東裁(諸)令6-10)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令060007
- 裁決年月日
- 令和6年7月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905990
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が消費税の免税売上げとした、購入記録票及び購入者誓約書が作成されている各譲渡(本件誓約書等作成各譲渡)は、消費税法第8条《輸出物品販売場における輸出物品の譲渡に係る免税》第1項に規定する非居住者に対する譲渡に該当するため、国税通則法第68条《重加算税》第1項又は第2項の対象にならない旨主張する。しかしながら、信用できる関係者の申述等からすれば、本件誓約書等作成各譲渡については、請求人が、商品の実際の購入者ではない購入者誓約書等の各名義人(本件各名義人)に対する免税販売であるかのように装ったものであり、本件誓約書等作成各譲渡が本件各名義人に対してされた旨の虚偽の内容が記載された購入者誓約書等を入手・保存するとともに、請求人の総勘定元帳に本件各名義人に対する輸出売上げとして売上高に計上することにより、本件誓約書等作成各譲渡に係る売上金額を課税標準額に含めていなかったのであるから、請求人には国税通則法第68条第1項又は第2項に規定する仮装の事実があったと認められる。(令6. 7. 5 東裁(諸)令6-7)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令060003
- 裁決年月日
- 令和6年7月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、外国人で日本語の理解力が不十分であるため、請求人の親族(本件親族)が持ち掛けた請求人名義の確定申告手続(本件手続)やその内容を理解していなかったこと、請求人名義で所得税等の還付を受けようとするために、本件親族と共謀した第三者が、請求人が法人から業務委託を受けていないにもかかわらず、「報酬、料金、契約金及び賞金の支払調書」を作成(本件仮装行為)したことは、請求人の認識と全くかけ離れたものであることから、本件仮装行為を請求人の行為と同視することはできない旨主張する。しかしながら、請求人は、本件手続が不正なものではないかとの疑念を持ち、当該疑念を払拭しないまま本件手続を進め、請求人名義の確定申告書とその添付書類の内容を確認しなかったことから、請求人は本件親族らに本件手続の一切を包括的に委任したと認められる。また、請求人は、本件仮装行為がされないよう是正措置を講ずることができたにもかかわらず、是正措置を講じることなく、本件仮装行為が行われたものと認められることから、本件仮装行為を請求人の行為と同視することができる。(令6. 7. 3 東裁(所)令6-3)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令050057
- 裁決年月日
- 令和6年6月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、輸出物品の取引が存在しないにもかかわらず請求人の輸出売上げとして計上し、当該輸出売上げと同額の仕入れ(本件対応仕入れ)を請求人の仕入先の仕入高に追加した上で、本件対応仕入れを仕入税額控除の対象としたことが国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する仮装の行為に該当するとした原処分について、本件対応仕入れに係る商品は実際に販売等されており、発送料を抑えるために他法人の国際スピード郵便伝票(EMS伝票)を使用したのであって本件対応仕入れを仮装した事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、送り主を請求人名義とした他法人のEMS伝票について記載金額を加筆し、加筆後の金額を請求人の輸出売上げとした上で、本件対応仕入れがないにもかかわらず、当該売上げと同額の本件対応仕入れを請求人の仕入先から仕入れたものと仮装して総勘定元帳に記載した上でこれに基づき各確定申告書を作成し、提出したことが認められることから、国税通則法第68条第1項に規定する事実の一部を仮装したことに該当するというべきである。(令6. 6.19 大裁(法・諸)令5-57)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 令050006
- 裁決年月日
- 令和6年6月17日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、マンション清掃業務(本件清掃業務)に係る取引について、請求人の代表者(本件代表者)の妻が請求人の帳簿書類に記載しなかった理由は、本件清掃業務に係る収益は自身に帰属すると認識していたためであって、故意によるものではないし、本件代表者の妻は、請求人の取締役でもないことなどから、請求人と同視できるような地位や権限は与えられていなかった上、本件代表者は、関与税理士という第三者にチェックを依頼していたことから、注意義務を果たしていた旨主張する。しかしながら、本件代表者の妻は、本件清掃業務に係る収益が請求人に帰属するものと認識していながら、本件清掃業務に係る取引について、請求書控えを破棄し、請求人の帳簿書類に記載しなかった上、原処分庁の調査において指摘されるまでは当該取引に使用した預金通帳を関与税理士に提示しなかったと認められるから、こうした本件代表者の妻の意図的な行為は、隠蔽行為に該当する。さらに、請求人において、本件代表者の妻は重要な権限を有していたと認められる一方で、本件代表者の妻に対する管理・監督上の注意義務を尽くせば、上記の本件代表者の妻の意図的な行為を容易に認識することができ、また、法定申告期限までにその是正や過少申告防止の措置を講ずることができたにもかかわらず、それを講じなかったと認められるから、上記の本件代表者の妻の意図的な行為は、請求人の行為と同視できる。したがって、請求人に、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったと認められる。(令6. 6.17 金裁(法・諸)令5-6)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 令050006
- 裁決年月日
- 令和6年6月17日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、取引先から請求人の代表者(本件代表者)名義の普通預金口座(本件代表者口座)に振り込まれた各金員(本件各金員)について、請求人の帳簿書類に記載されなかったことは、本件代表者及び経理担当である本件代表者の妻の認識不足や両者間の連絡不足のほか、当該取引先の経理ミスなどが原因であって、請求人の故意によるものではない旨主張する。しかしながら、本件代表者は、本件各金員について、請求人の資産として計上すべきものであることを認識していた上、本件代表者口座に入金されていた事実を了知していたにもかかわらず、請求人の売上高計上の基礎資料である当該取引先宛の請求書を経理担当である本件代表者の妻に渡さなかったなど、請求人は、こうした本件代表者の意図的な行為により、本件各金員を総勘定元帳の売上高に計上しなかったと認められる。したがって、請求人に、国税通則法第68条《重加算税》第1項及び第3項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったと認められる。(令6. 6.17 金裁(法・諸)令5-6)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令050048
- 裁決年月日
- 令和6年6月12日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、消費税の免税事業者であるから、消費税等の重加算税の賦課決定処分が違法である旨主張する。しかしながら、請求人の各課税期間における各基準期間の課税売上高はいずれも1,000万円を超えるから、消費税の免税事業者にはならない。そして、請求人は、消費税等の課税を免れることを意図して、売上金額及び仕入金額をそれぞれ減算した金額で記載した申告用の売上表を作成して、売上金額を隠蔽し、免税事業者であると装って消費税等の確定申告書を提出しなかったものであるから、このような請求人の一連の行為は、国税通則法第68条《重加算税》第2項に規定する「隠蔽」又は「仮装」に該当する事実があったと認められるため、重加算税の賦課決定処分は適法である。(令6. 6.12 関裁(所・諸)令5-48)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令050048
- 裁決年月日
- 令和6年6月12日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、事業所得に係る売上金額及び仕入金額をそれぞれ過少な金額で申告していたものの、事業所得に係る売上金額及び仕入金額は、預金口座の履歴から明らかであり、いわゆる単純なつまみ申告にすぎず、所得税等の重加算税の賦課決定処分が違法である旨主張する。しかしながら、請求人は、自身が作成した売上表から本件の事業に係る売上金額などを容易に把握することができたにもかかわらず、売上金額及び仕入金額をそれぞれ減算した金額で記載した申告用の売上表を作成し、それに基づいて、所得税等の税額を過少に申告したものであるから、このような請求人の一連の行為からすれば、請求人に国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽」又は「仮装」に該当する事実があったと認められるため、重加算税の賦課決定処分は適法である。(令6. 6.12 関裁(所・諸)令5-48)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令050056
- 裁決年月日
- 令和6年6月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、課税期間における消費税及び地方消費税(消費税等)の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実について、国税通則法第68条(令和4年法律第4号及び令和5年法律第3号による改正前のもの。)《重加算税》第2項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実はなく、課税期間の基準期間において認定された課税売上高の隠蔽を理由に課税期間に係る消費税等に重加算税を課することは同項の解釈を誤っており、同項に該当するか否かは課税期間における隠蔽又は仮装の有無によって判断されるべきであるなどと主張する。しかしながら、請求人が課税期間の消費税等の納税義務者に該当するか否かという課税要件事実は、課税期間における課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実である。そうすると、請求人が基準期間における真実の課税売上高が1,000万円を超えることを認識しながら消費税法第9条(平成28年法律第15号による改正前のもの。)《小規模事業者に係る納税義務の免除》第1項本文の規定の適用を受けるために、その一部を隠蔽し、課税期間における消費税等の納税義務を免れようとしたことは、国税通則法第68条第2項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する。(令6. 6.12 大裁(諸)令5-56)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 令050007
- 裁決年月日
- 令和6年6月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、いわゆる二重帳簿の作成など行っておらず、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、請求人の妻は、請求人の事業に関する収入金額、必要経費等を記載したノートを作成していたにもかかわらず、収支内訳書の作成に当たり、当該ノートを隠匿し、意図的に過少な金額に調整した売上金額やそれに見合う必要経費の金額など、事実と異なる虚偽の内容を記載した収支内訳書の下書を作成し、これを第三者に提示し、必要な指導を受けた後に、これに基づき過少な税額の確定申告書を作成し継続して提出したと認められ、これら一連の行為は、請求人の妻が当初から所得を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づく過少申告をした場合に該当する。(令6. 6.10 高裁(所・諸)令5-7)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 令050018
- 裁決年月日
- 令和6年6月3日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、①居住用賃貸建物(本件建物)の建築に係る工事請負契約(本件請負契約)が令和2年3月31日までに締結されていないにもかかわらず、請求人は、本件請負契約に係る工事請負契約書(本件契約書)に記載された同日以前の日付を虚偽の日付と認識しながら押印し、本件契約書を作成した旨、②請求人は、所得税法等の一部を改正する法律(令和2年法律第8号)附則第44条第2項の規定(本件経過措置)の適用を受けるために本件契約書の日付を同日以前にしたいという強い意思があり、請求人からの要望で、本件契約書に同日以前の日付を記載させたと推認でき、本件請負契約を同日までに締結していたかのような体裁を整えたことは、過少申告の意図を外部からもうかがい得る特段の行動に該当する旨主張する。しかしながら、令和2年3月の段階において、本件建物の取得に係る計画は具体性をもって進められており、請求人が同月31日までに本件請負契約は締結されていないという認識を有していたと認められる証拠は見当たらないことからすれば、請求人は、本件請負契約が同日までに締結されていたという認識を前提として本件経過措置を適用していたこととなる。そうすると、請求人の行為は、課税標準等又は税額等の計算の基礎となる事実について、これを隠匿し、あるいは故意に脱漏したものであるとか、故意に事実をわい曲したものと認めることはできず、また、請求人は、当初から過少に申告することを意図していたとも認められない。(令6. 6. 3 札裁(諸)令5-18)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 令050009
- 裁決年月日
- 令和6年5月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の確定申告が過少申告となったのは、税務に精通していないため技術料のみを申告すればよいと誤信していたからであり、意図的に売上金額を過少に計上したものではないことから、請求人に国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、自ら使用する業務管理ソフト(本件ソフト)により年間の売上金額が集計できていたにもかかわらず、あえて売上金額を集計し直し、その集計し直した金額が本件ソフトにおける各月の技術料のみを集計した金額とも全ての月で異なっているのであるから、単なる誤信による集計違算ということはできず、請求人が意図的に売上金額を過少に集計しており、また、請求人は売上金額のみならず仕入金額等も過少に集計し直していることは、売上金額を過少に集計し直したことが露見しないように調整したものと認められる。この意図的に過少に集計し直した売上金額及び仕入金額等を決算書に記載した上で、当該決算書を原処分庁が開設していた申告書作成会場に持参し、当該会場に従事していた職員に提示するなどして所得税等及び消費税等の確定申告書を作成、提出していた行為を少なくとも7年という長期にわたって続けていたことが認められる。したがって、請求人は、当初から所得金額及び課税標準を過少に申告することを意図し、その意図を外部からも伺い得る特段の行動をした上、その意図に基づく過少申告をしたと認められるから、重加算税の賦課要件は満たされる。(令6. 5.15 仙裁(所・諸)令5-9)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令050042
- 裁決年月日
- 令和6年5月14日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、自らが営むマッサージ事業(本件事業)に関し、受付表や施術代金一覧表等を作成したのは手数料の請求金額管理のためであり、当該施術代金一覧表等とは記載金額の異なる請求人及び請求人の前配偶者(本件前配偶者)の各集計表が作成され、当該各集計表に基づき作成された請求人及び本件前配偶者の所得税等の各確定申告書(本件各確定申告書)の記載内容が正しい金額でないことは、単なる計算誤り等にすぎず、本件各確定申告書を提出したこと及び消費税等の各確定申告書を提出しなかったことについて、請求人には、国税通則法第68条≪重加算税≫第1項及び第2項に規定する「隠蔽」又は「仮装」に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、施術代金一覧表は、その作成状況などからすると本件事業の全体が把握できるものと認められるところ、請求人は、施術代金一覧表や受付表によって本件事業に係る真実の売上金額等を把握していたにもかかわらず、施術代金一覧表の記載内容等と整合しない各集計表を作成し、これを基に所得税等の各確定申告書を提出し、また、消費税等の各確定申告書を提出していなかったと認められる。このような請求人の行為は、「隠蔽」又は「仮装」に該当すると認められる。なお、原処分庁は、請求人が本件事業に係る施術代金の一部を本件前配偶者の名義で申告したことについて、本件事業に係る施術代金の一部を本件前配偶者に帰属するかのようにその名義を仮装したものである旨主張する。しかしながら、請求人の申述によれば、本件配偶者名義での申告は請求人の誤解によるものである可能性を否定できないから、本件前配偶者の所得税等の確定申告書に記載された部分については、請求人に「隠蔽」又は「仮装」に該当する事実があったとは認められない。(令6. 5.14 関裁(所・諸)令5-42)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令050040
- 裁決年月日
- 令和6年4月23日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.135
要旨
○ 請求人は、①請求人による消費税等の認識ある無申告は無申告行為そのものであることや、②何ら根拠のない収入金額及び必要経費の額を収支内訳書に記載することは、過少申告行為そのものであって、隠蔽行為又は仮装行為に該当せず、特段の行動に当たるとも評価できない旨主張する。しかしながら、請求人は、何ら根拠のない収入金額等を収支内訳書に記載したのではなく、課税期間に係る基準期間の売上げが1,000万円以下となれば、消費税等の申告義務を負わないと認識した上で、平成25年以降比較的長期間にわたって、消費税等の申告納税義務を免れることを積極的に意図し、故意に事業所得の総収入金額が1,000万円を超えないように所得税等の確定申告書及び収支内訳書に過少な収入金額を記載して原処分庁に提出することで、課税標準等の計算の基礎となるべき事実である、基準期間中における課税資産の譲渡等の対価の額を故意に脱漏し、課税期間において消費税法上の免税事業者であることを装い続け、本件の各課税期間の消費税等の確定申告をしなかったのであるから、かかる行為は隠蔽又は仮装と評価すべき行為であり、単なる無申告行為や過少申告行為そのものと評価することはできない。(令6. 4.23 関裁(諸)令5-40)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令050037
- 裁決年月日
- 令和6年4月17日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が国内で仕入れて輸出した実際の商品が、当該仕入れから輸出における過程で作成された書類の品目と異なる安価なものであったこと(品目相違)について、一連の取引は極めて不合理かつ不自然な取引であるから、当該取引は、請求人が品目相違を認識していながら商品の仕入れ(本件商品仕入れ)を行ったものであり、請求人には国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「事実の全部又は一部を隠蔽し、又は仮装し」に該当する行為(隠蔽仮装行為)があった旨主張する。しかしながら、隠蔽仮装行為があったというには、本件商品仕入れについて、請求人が課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実を故意に隠匿しあるいは脱漏したこと又は故意に事実をわい曲したことが認められる必要があるところ、不自然不合理さを根拠として請求人が品目相違を認識していたとはいえないことなどから、本件商品仕入れについて、請求人に隠蔽仮装行為があったとは認められない。(令6. 4.17 関裁(法・諸)令5-37)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令050089
- 裁決年月日
- 令和6年4月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が認定した事実は、恣意的な見解であり、請求人は正しいことを行うために会計ソフト等を使用しており、請求人に隠蔽し、又は仮装した行為はない旨主張する。しかしながら、請求人は、請求人が所有する不動産(本件不動産)について、将来において貸付けを予定していないにもかかわらず、青色申告決算書の「賃貸人の住所・氏名」欄に「募集中」と記載し、入居者の募集を行うなど本件不動産を賃貸するための具体的な計画や準備をしているとして、不動産所得に係る必要経費を計上することで、過少な所得金額を記載した確定申告書を継続的に提出し続けた。また、請求人は、不動産会社の担当者に対し、専任媒介契約時に賃貸に係る契約の希望があったと事後的に虚偽の申述をするよう依頼しており、当該行為は、請求人が、真実の所得の調査解明に困難を伴う状況を作出し、真実の所得金額を隠蔽しようという確定的な意図の下に行った隠蔽のための具体的な工作であって、真実の所得金額を隠蔽する態度、行動をできる限り貫こうとしたと評価することができる。このような請求人の一連の行為によれば、請求人が、当初から所得を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づく過少申告をしたような場合に該当するというべきであるから、請求人に、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する重加算税の賦課要件を満たす行為があったということができる。(令6. 4. 2 東裁(所)令5-89)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令050084
- 裁決年月日
- 令和6年3月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905050
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/5経費、損金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、車両管理等の業務(本件外注業務)を外注先(本件外注先)に依頼していたこと、関与税理士(本件税理士)に本件外注業務に係る契約書、請求書及び領収書等を送付し、これらの資料に基づいて外注費(本件外注費)を総勘定元帳(本件総勘定元帳)に計上した上で、確定申告書を作成するよう依頼していたのであるから、請求人に国税通則法第68条《重加算税》第1項及び第2項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、請求人及び本件外注先が調査担当職員に回答した申述の内容並びに本件外注業務に関する契約書等の資料が当審判所に何ら提出されないことなどからすれば、本件外注業務はなかったと認められ、請求人が本件税理士に対し、本件外注費があったとして本件総勘定元帳を作成させたことは事実のわい曲に該当することから、請求人に「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったと認められる。(令6. 3.25 東裁(所・諸)令5-84)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令050086
- 裁決年月日
- 令和6年3月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100907000
- 争点
- 9重加算税/7帳簿の破棄
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.134
要旨
○ 請求人は、請求人には税務に関する相応の知識がなく、事業に係る売上金額は概算で把握していたにとどまり、事業に利益があったとは認識しておらず、帳簿書類等を作成せず、各会計伝票、感染拡大防止対策協力金に係る支払決定通知書及び事業に関する支払に係る領収書等(各会計伝票等)を保存せずに廃棄していたのは、ひとえに請求人の無知が招いた結果であり、意図的に申告をしなかったのではないから、請求人には国税通則法(令和4年法律第4号による改正前のもの)第68条《重加算税》第2項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実はなかった旨主張する。しかしながら、請求人は、青色申告に係る帳簿の備付け、記録及び保存をしていなかった上、各会計伝票等を保管することなく全て捨てることで、各年分の事業に係る売上金額(雑収入を含む。)及び必要経費の金額を不明にしていたところ、請求人自身、当該各会計伝票等を捨てることで、各年分の事業に係る売上金額及び必要経費の金額を不明になることを認識していたといえるから、故意に真実の各年分の事業に係る売上金額(雑収入を含む。)及び必要経費を隠匿し、かつ、故意に真実の各課税期間に係る課税売上高を隠匿したというべきであり、「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったと認められる。(令6. 3.25 東裁(所・諸)令5-86)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令050021
- 裁決年月日
- 令和6年3月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が架空であるとしたコンサルティング契約(本件各契約)には実態があり仮装・隠蔽行為は存在しないし、仮に本件各契約が仮装であったとしても、請求人の代表取締役及び取締役は、元取締役に仮装の契約を締結させる権限を付与したことはなく、本件各契約が仮装であることを全く知らなかったから、元取締役の隠蔽仮装行為(本件行為)を請求人の行為と同視することはできず、請求人には国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、本件各契約に係る契約書はいずれも内容虚偽の契約書であり、元取締役は、内容虚偽の契約書を、本件各契約の相手先と通謀等をして作成し、あたかも役務提供があったかのように装ったものであり、故意に事実をわい曲したものといえる。また、本件行為は、元取締役が請求人内部において有していた地位及び権限に基づき行われたものであり、請求人が本件行為を防止するための措置を講じたと認められる事実も見当たらないことからすると、全体として、納税者たる請求人の行為と評価できる。したがって、本件行為は、請求人の行為と同視でき、請求人には、同項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったと認められる。(令6. 3.15 名裁(法・諸)令5-21)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令050079
- 裁決年月日
- 令和6年3月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、当事業年度中に事業の用に供されていない機械装置(本件機械装置)について当事業年度に事業の用に供したとして減価償却費を損金の額に算入したのは、当事業年度に発注先から交付された請求書に基づいて本件機械装置の残代金を支払うことにより、本件機械装置の所有権を取得したためであり、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、本件機械装置が納品されていないにもかかわらず、当該請求書と併せて当事業年度中の虚偽の納品日が記載された納品書の作成・発行を依頼し、これを受領することにより本件機械装置の引渡し及び事業の用に供した事実がないことを認識しながら本件機械装置の引渡しを受け事業の用に供したものとし、税務代理を受任する税理士に対して本件機械装置を事業の用に供した事実がないことを伝えることなく、当該税理士が作成した本件機械装置に係る事業供用日が仮装された固定資産台帳兼減価償却計算書の内容に基づき、事業の用に供していない本件機械装置の減価償却費を損金の額に算入している。したがって、請求人には、「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったと認められる。(令6. 3. 8 東裁(法)令5-79)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令050037
- 裁決年月日
- 令和6年3月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①同業他社(本件会社)に対する市場調査名目の支出金(本件調査費)及び②任意団体(本件委員会)に対する会費名目の支出金(本件会費)について、請求人は何らの事実の仮装も隠蔽も行っていないから、重加算税を課すべき根拠は一切ない旨主張する。しかしながら、①本件調査費については、請求人から本件会社に対して市場調査業務を委託した事実及び本件会社が市場調査業務を行った実績がないにもかかわらず、あたかも本件調査費が請求人の委託に基づいて本件会社から市場調査業務の提供を受けた対価であるかのように装い、故意に事実をわい曲し、②本件会費が、通常の同業団体に対する会費とは異なり、本件委員会を介して労働組合に支払う金員の原資を捻出するためのものであるにもかかわらず、本件会費の勘定科目を協同組合費として、あたかも通常の同業団体等に対する会費であるかのように装い、故意に事実をわい曲し、このわい曲した事実に基づいて納税申告書を提出したのであるから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する事実を仮装したものと認められる。(令6. 3. 6 大裁(法・諸)令5-37)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令050077
- 裁決年月日
- 令和6年3月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905990
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が消費税の免税売上げとした商品の各譲渡(本件各譲渡)について、消費税法施行令第18条(平成30年政令第135号による改正前のもの)《輸出物品販売場で譲渡する物品の範囲、手続等》第2項第1号に規定する各書類(購入者誓約書等)において購入者として記載されている者(本件各名義人)に白紙の購入者誓約書に署名させた事実及び本件各名義人の名義を使用して内容虚偽の購入者誓約書を作成した事実等はないことから、請求人には国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、請求人において、本件各譲渡が本件各名義人に対して行われたものではないにもかかわらず、本件各名義人を購入者とする虚偽の購入者誓約書等を入手・保存するなどして、本件各譲渡をあたかも本件各名義人に対して行われたかのように装ったことは、故意に事実をわい曲したといえる。したがって、国税通則法第68条第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったと認められる。(令6. 3. 6 東裁(法・諸)令5-77)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令050075
- 裁決年月日
- 令和6年3月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905990
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が消費税の免税売上げとした商品の各譲渡(本件各譲渡)について、消費税法施行令第18条(平成30年政令第135号による改正前のもの)《輸出物品販売場で譲渡する物品の範囲、手続等》第2項第1号に規定する各書類(購入者誓約書等)において購入者として記載されている者(本件各名義人)に対する譲渡であり、本件各譲渡に係る購入者誓約書等は虚偽のものではないから、請求人に国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、請求人において、本件各譲渡が本件各名義人に対して行われたものではないにもかかわらず、本件各名義人を購入者とする虚偽の購入者誓約書等を入手・保存するなどして、本件各譲渡をあたかも本件各名義人に対して行われたかのように装ったことは、故意に事実をわい曲したといえる。したがって、国税通則法第68条第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったと認められる。(令6. 3. 5 東裁(諸)令5-75)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令050073
- 裁決年月日
- 令和6年3月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905990
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が消費税の免税売上げとした商品の各譲渡(本件各譲渡)について、消費税法施行令第18条(平成30年政令第135号による改正前のもの)《輸出物品販売場で譲渡する物品の範囲、手続等》第2項第1号に規定する各書類(購入者誓約書等)において購入者として記載されている者(本件各名義人)に白紙の購入者誓約書に署名させた事実及び本件各名義人の名義を使用して内容虚偽の購入者誓約書を作成した事実等はないことから、請求人には国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、請求人において、本件各譲渡が本件各名義人に対して行われたものではないにもかかわらず、本件各名義人を購入者とする虚偽の購入者誓約書等を入手・保存するなどして、本件各譲渡をあたかも本件各名義人に対して行われたかのように装ったことは、故意に事実をわい曲したといえる。したがって、国税通則法第68条第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったと認められる。(令6. 3. 4 東裁(諸)令5-73)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令050074
- 裁決年月日
- 令和6年3月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905990
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が消費税の免税売上げとした商品の各譲渡(本件各譲渡)について、消費税法施行令第18条(平成30年政令第135号による改正前のもの)《輸出物品販売場で譲渡する物品の範囲、手続等》第2項第1号に規定する各書類(購入者誓約書等)において購入者として記載されている者(本件各名義人)に対する譲渡であり、本件各譲渡に係る購入者誓約書等は虚偽のものではないから、請求人に国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、請求人において、本件各譲渡が本件各名義人に対して行われたものではないにもかかわらず、本件各名義人を購入者とする虚偽の購入者誓約書等を入手・保存するなどして、本件各譲渡をあたかも本件各名義人に対して行われたかのように装ったことは、故意に事実をわい曲したといえる。したがって、国税通則法第68第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったと認められる。(令6. 3. 4 東裁(諸)令5-74)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 令050008
- 裁決年月日
- 令和6年2月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、経営状況の厳しい関係法人に売上げを計上させるために関係法人に対する架空の外注費を計上したものであり、請求人の外注費の金額を過大に計上することを意図して行ったものではないから、請求人の行為は、事実の隠蔽又は仮装に該当しない旨主張する。しかしながら、請求人は、関係会社による役務提供の事実がないことを認識した上で、工事出来高精算書に架空の工事名等を記載し、あたかも、関係法人から役務提供の事実があったように装い、架空の外注費を計上することにより、存在しない課税要件事実が存在するように見せかけたものであると認められることから、請求人の行為は、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する事実の仮装に該当する。(令6. 2.29 広裁(法・諸)令5-8)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令050034
- 裁決年月日
- 令和6年2月28日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、確定申告の相談に際し、商工会の担当者(相談担当者)に実際の売上金額より低い売上金額を記載した書類を作成し、提示したことはなく、また、実際の売上金額より低い売上金額を相談担当者に伝えたこともないから、売上金額の調整などしておらず、国税通則法第68条《重加算税》第1項及び第2項に規定する事実の隠蔽又は仮装はない旨主張する。しかしながら、請求人は、相談担当者に提示した資料に基づいて、その指導及び補助の下、所得税等の確定申告書を作成、提出していたところ、消費税等の課税事業者とならないようにする目的で、売上金額を1,000万円以下に減額して所得税等の申告をすることとし、真実の売上金額が記載されていない書類を作成して、相談担当者に対して提示するなどして、所得税等の確定申告書を作成して提出し、また、消費税等の確定申告書を法定申告期限までに提出していなかったといえる。したがって、請求人は所得税等及び消費税等の課税標準等又は税額の計算の基礎となるべき事実について、隠蔽又は仮装したものと認められる。(令6. 2.28 大裁(所・諸)令5-34)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令050019
- 裁決年月日
- 令和6年2月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、実際の在庫金額と損益計算書に計上した金額に差異が生じているのは、過去に計上した評価益を各事業年度において訂正したものであり、また、各事業年度において取引の実体がない仕入高を計上し、売上高を減額したのは、いずれも過年度の誤りを訂正したものであるから、一般に公正妥当と認められる会計処理の基準に従った適正な処理であって、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、実態に基づかない商品勘定の減額により、あたかも実態ある商品の変動が存在するかのように装っている。また、当事業年度には計上できない過去の仕入高をあたかも当事業年度の収益に対応する売上原価であるかのように装うとともに、当該仕入高に係る仕入れを行った日があたかも当課税期間に属するかのように装った会計処理を行っている。さらに、根拠のない売上高の減額を請求人の総勘定元帳に計上して、あたかも当事業年度及び当課税期間において当該売上高の減額に相当する返品、売上戻り等の事実が発生したかのように装っている。そして、請求人の社長及び会長は、請求人において上記の会計処理を行って事実をわい曲したことを認識し、これを認容していたものと認められる。以上によれば、請求人は課税標準等又は税額等の計算の基礎となる事実について故意に事実をわい曲したものであるから、国税通則法第68条第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったと認められ、請求人は、その隠蔽し、仮装したところに基づいて各事業年度の納税申告書を提出したものと認められるから、請求人について、同項に規定する重加算税の賦課要件は満たされている。(令6. 2.22 名裁(法・諸)令5-19)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 令050006
- 裁決年月日
- 令和6年2月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が仮受金として計上した金額(仮受計上額)については、請求人が受注予定であった工事の着手金の額であることから、また、請求人の関係会社の収益として計上した金額(関係会社計上額)については、当該関係会社が行った役務提供の対価の額であることから、いずれの金額も請求人の当事業年度の法人税の所得の金額の計算上益金の額に算入しなかったのであり、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、請求人の会長は、仮受計上額及び関係会社計上額について、請求人の役務提供の対価の額であり、当事業年度に当該役務提供が完了していることから、請求人に当事業年度の収益が生じていることを認識していたにもかかわらず、請求人の代表取締役に対して、仮受計上額については、受注予定である工事により得られる利益の額である旨の虚偽の説明を行い、実態と異なる仕訳をさせ、関係会社計上額については、関係会社による役務提供に係るものであるとする内容虚偽の契約書を作成するよう指示するなどして、実態とは異なる経理処理をしたものと認められる。したがって、請求人には「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったものと認められる。(令6. 2.14 広裁(法・諸)令5-6)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令050065
- 裁決年月日
- 令和6年2月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、当該事業年度(本件事業年度)の確定した決算において工事(本件工事)に係る売上げ等の額が工事進行基準の方法により正しく経理されておらず、本件工事には法人税法第64条《工事の請負に係る収益及び費用の帰属事業年度》第2項の適用がないことから、請求人の営業担当者(本件営業担当者)が本件工事に係る実績管理表にその進捗率を「0.00%」と記載するなどした事実は国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する事実になり得ず、また、本件営業担当者は故意に虚偽の進捗率を算出したものでもないとして、請求人には同項に規定する事実の「仮装」はない旨主張する。しかしながら、本件営業担当者は、実績管理表に本件工事の進捗率を「0.00%」と入力することにより、本件事業年度の確定した決算において工事進行基準の方法により経理していたと認められ、また、本件事業年度内に本件工事が施工完了していた事実を認識していたにもかかわらず、実績管理表に本件工事の進捗率を「0.00%」と入力するなどしており、そして、本件営業担当者の一連の行為は、その態様に照らし、飽くまで請求人の経理事務の一環においてなされたものであるから、請求人に同項に規定する事実の「仮装」があったと認められる。(令6. 2. 7 東裁(法・諸)令5-65)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 令050009
- 裁決年月日
- 令和6年2月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁は、益金の額に算入されていなかった運送収入(本件運送収入)について、請求人の売上げ又は運送役務の提供に係る対価であることを裏付ける決定的かつ明確な証拠がないまま請求人の売上げと認定したのであり、請求人は本件運送収入が請求人の売上げであるとの認識はなかったから、請求人に国税通則法第68条《重加算税》第1項又は第2項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、本件運送収入が振り込まれている請求人名義の預金口座は、請求人が管理及び運用していたものと認められ、それが請求人以外の者に帰属するとする証拠もなく、また、本件運送収入に係る請求書の記載及び作成の状況から、本件運送収入が請求人に帰属する取引であると認められる。そして、請求人の代表者及び専務取締役は、本件運送収入が請求人に帰属することを認識していたにもかかわらず、これを帳簿に記載せず、請求人の売上げに計上しなかったのであるから、本件運送収入は故意に脱漏されたものと認められ、「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったと認められる。(令6. 2. 6 札裁(法・諸)令5-9)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令050025
- 裁決年月日
- 令和6年1月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成28年分から令和2年分までの各年分(本件各年分)の所得税及び復興特別所得税(所得税等)並びに平成28年1月1日から令和2年12月31日までの間の各暦年(本件各課税期間)の消費税及び地方消費税(消費税等)について、申告義務があることを認識していなかった旨主張するとともに、得意先との取引などの名義を請求人の長男(本件長男)としているが、保健所長に対する第一種動物取扱業の届出は請求人名義で行い、当該登録も同人名義となっていることから、請求人が市民税・県民税申告書に所得金額を零円と記載して市役所へ提出したり、本件長男の控除対象扶養親族となっていることなどの行為は、無申告を意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動には該当しないなどと主張する。しかしながら、売上経費帳の記帳内容等からすると、請求人には本件各年分における所得税等及び本件各課税期間における消費税等の申告義務があったことは明らかである。また、売上経費帳の記帳内容や調査初日における当該売上経費帳の提出経緯、当該調査における請求人の申述及び調査結果説明後において当該調査結果説明の内容とは異なる内容で所得税等及び消費税等の各期限後申告書及び各修正申告書をそれぞれ提出する行為を繰り返し、課税金額を過少にしようと試みていることなどからすると、請求人は開業当初から、所得税等及び消費税等に係る申告をして納税する意思を有しておらず、課税を免れることを意図して作為的に申告をしなかったものと推認でき、事後的にもその意図を貫こうとする行動をとっていると評価されることから、無申告を意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づき法定申告期限までに申告をしなかった場合に該当する。(令6. 1.31 大裁(所・諸)令5-25)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令050062
- 裁決年月日
- 令和6年1月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①不動産の購入に係るコンサルティング業務委託契約書等は真正に成立したものであり、請求人の関与税理士も、当該契約書等に記載されたコンサルティング費用を支払手数料に計上できる可能性があると判断したものであること、②減価償却資産の取得価額は、火災保険会社の代理店が作成した資料等に基づいて算定したものであり、関与税理士によっても問題がないと判断されたものであること、③請求人が不動産の譲渡による収益を計上しなかったのは、譲渡益が出なかったので収益に計上する必要がなかったためであること、④現金で収受した賃貸料収入は、関与税理士のミス又は意思疎通の齟齬により計上漏れになったものにすぎないこと、また、⑤過大計上した給与手当の額については、事務処理上の過誤、税法上の誤解により計上してしまったものにすぎないことから、隠蔽又は仮装に該当する行為をしておらず、少なくとも過少申告の認識はない旨主張する。しかしながら、請求人の代表取締役は、①虚偽の業務委託契約書等を関与税理士に提示して支払手数料を計上し、②減価償却資産について、虚偽の契約書を作成するとともに、これを関与税理士に提示し、又は売買契約で合意されたものとは異なる内容を記載した書面を送付するなどして減価償却費を過大に計上し、③請求人が不動産を譲渡した事実について、関与税理士に対して故意に報告しなかったことで譲渡益を計上せず、④現金で収受した賃貸料収入の額について、関与税理士に対し、故意に除外した金額を報告するなどし、また、⑤勤務実態がないこと及び計上した給与手当の額に対応した勤務が行われていないことを認識していながら、関与税理士に対し虚偽の報告をすることで給与手当を過大に計上し、真実に反する内容を総勘定元帳に記録させたものであるから、請求人に国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実が認められる。(令6. 1.29 東裁(法)令5-62)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令050061
- 裁決年月日
- 令和6年1月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①不動産購入に関与した業者に振込送金した金額(本件送金額1)について、関与税理士(本件税理士)が、コンサルティング費用は雑費として認められる可能性がある旨を教示したため、これを信用して必要経費に算入して確定申告をしたこと、②賃貸用不動産の建物等に係る減価償却費の算出に当たり、請求人の独自の時価による評価に基づきその取得価額を算定したこと、③知人等に対して送金した金額(本件送金額2)を賃貸用不動産の工事等の費用として不動産所得の金額の計算上必要経費に算入したこと、④現金で収受した賃貸料について、本件税理士のミス等により不動産所得に係る総収入金額に計上漏れとなったことは、いずれも国税通則法第68条《重加算税》第1項の隠蔽又は仮装に該当しない旨主張する。しかしながら、請求人は、①本件税理士に媒介契約書等を提示せず、本件送金額1がコンサルティング費用である旨の虚偽の説明を繰り返し行った事情を総合すれば、請求人が当初から所得を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をしたというべきであること、②本件税理士に対し、売主との合意に基づき作成された覚書を提示せず、請求人が自ら作成した内容虚偽の覚書を提示したほか、虚偽の説明を行うなどしたこと、③本件送金額2が知人に対する貸付金等であったのに、本件税理士に対して、賃貸用不動産の工事費等であるなどと虚偽の説明を行うなどしたこと、④本件税理士に対し、賃貸料収入は全て預金通帳に記録されている旨の虚偽の説明をするなどして、本件税理士に内容虚偽の帳簿を作成させ、それに基づき申告するなどしたものであるから、請求人に同項の隠蔽又は仮装に該当する事実があったと認められる。(令6. 1.23 東裁(所)令5-61)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 令050007
- 裁決年月日
- 令和6年1月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100999000
- 争点
- 9重加算税/18その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、税理士法人の担当者が行った仮装行為(本件仮装行為)は、請求人のいわゆるみなし役員に該当する実質経営者の指示によるものではなく、同人は原処分に係る調査が行われるまで知らなかったことから、本件仮装行為を請求人の行為と同視することはできない旨主張する。しかしながら、当該実質経営者は、請求人の資金繰りなどを十分に把握し、帳簿をいつでも確認できる状態にあったことなどから、本件仮装行為を認識していたか、容易に認識することができたと認められるところ、その是正や過少申告防止の措置を講ずることなく、申告書を提出したのであるから、本件仮装行為は、当該実質経営者の行為と同視することができ、さらに請求人の行為とも同視することができる。(令6. 1.12 札裁(法・諸)令5-7)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 令050008
- 裁決年月日
- 令和6年1月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100999000
- 争点
- 9重加算税/18その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、税理士法人の担当者(本件担当者)が行った仮装行為(本件仮装行為)について、本件担当者は請求人の代表者(本件代表者)と同じ組織に属していたり同じ利益を追及する者ではないことなどから、本件仮装行為は、請求人の行為と同視することはできない旨主張する。しかしながら、本件代表者は、請求人の資金繰りなどを十分に把握し、帳簿をいつでも確認できる状態にあることなどから、本件仮装行為を認識していたか、容易に認識することができたと認められるところ、その是正や過少申告防止の措置を講ずることなく、申告書を提出したのであるから、本件仮装行為は、請求人の行為と同視することができる。(令6. 1.12 札裁(法・諸)令5-8)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令050057
- 裁決年月日
- 令和6年1月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.134
要旨
○ 請求人は、請求人の従業員(本件従業員)が工事業者と通謀して虚偽の工事完了日を記載した工事完了報告書等を作成した行為(本件行為)は、事実の仮装に該当するが、①本件従業員は、請求人の一使用人として限定的な地位・権限を有していたにすぎないこと、②本件行為は、本件従業員の独断的な不正行為であったこと、③請求人は、本件従業員に対して一定の管理・監督を行っていたことなどから、本件行為を請求人の行為と同視することはできない旨主張する。しかしながら、本件従業員の地位・権限は一使用人として限定されたもので、また、本件従業員による本件行為は、本件従業員が自身の業務負荷の増大を避けるための独断的な行為ではあるものの、本件行為は、請求人から付与された権限の範囲内において行われたものであり、請求人が不正の事実を把握して是正措置を講ずることは可能であったと認められ、また、請求人における管理・監督体制が十分であったとは認められない。以上の点を総合考慮すれば、本件行為を納税者たる請求人の行為と同視することができると判断するのが相当である。(令6. 1.10 東裁(諸)令5-57)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令050023
- 裁決年月日
- 令和6年1月9日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人に国税通則法第68条《重加算税》第1項及び第2項に規定する事実の隠蔽又は仮装行為があったか否かについては、請求人が関わっていた事業(本件事業)の事業主は、請求人ではないと認められることから、本件事業に係る所得は請求人に帰属しないし、本件事業に係る資産の譲渡等の対価を享受する者が請求人であるとは認められない。したがって、請求人において事実の隠蔽又は仮装行為があったとは認められない。(令6. 1. 9 大裁(所・諸)令5-23)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令050014
- 裁決年月日
- 令和5年12月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905050
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/5経費、損金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、全社員に対し給与等の0.5か月分を決算賞与として支給する旨口頭で通知し、事業年度終了後1か月以内に支給したことから法人税法施行令第72条の3《使用人賞与の損金算入時期》第2号(本件法令)に規定する要件を満たしており、決算賞与を支払った際に各社員に交付した通知書(本件通知書)は何らかの意図に基づいて作成されたものでなく、単なる明細書の類のものであるため、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠蔽仮装行為に該当する行為はない旨主張する。しかしながら、決算賞与の支給に関する通知は、事業年度終了後に行われたものと認められるから、当該通知の日を事業年度末日の日とした本件通知書には事実と異なる記載がされている。そして、経理課等を総括する立場にある取締役統括部長(本件取締役統括部長)は、本件法令に対する理解を前提に、本件通知書の決算賞与の通知日の記載が重要であることを認識していたと認められ、請求人における本件通知書の作成等は、本件取締役統括部長が事情を把握した上で行ったものといえるから、これらの行為は決算賞与の支給通知が実際には事業年度末までに行われていないにもかかわらず、それが行われたかのように装うものであり、故意に事実をわい曲する行為といえ、事実の仮装行為に該当する。(令5.12.13 関裁(法・諸)令5-14)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令050014
- 裁決年月日
- 令和5年12月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の建築工事の施工管理に従事する現場所長(本件現場所長)による横領行為について、原処分庁の税務調査において初めて知らされたことであり、本件現場所長が故意に行った横領行為を請求人において把握することは困難であったことから、本件現場所長の行為は、国税通則法第68条《重加算税》第1項(本件規定)の適用上、請求人の行為と同視することはできない旨主張する。しかしながら、本件現場所長は、減額になった外注費の一部を本件現場所長名義の預金口座へ振り込ませる際、自身が事業主であるかのような請求書を作成したほか、自動販売機の設置手数料を本件現場所長名義の預金口座に振り込ませており、これらの本件現場所長の行為は、本件規定の隠蔽仮装行為であると認められる。そして、本件現場所長は、請求人と下請業者及び自動販売機設置業者との取引関係の維持に関して、一使用人としての権限を超えて相当程度強い影響力を有しており、請求人においても、本件現場所長が付与された権限を逸脱又は濫用する可能性を容易に認識することができたといえる。また、請求人においては、各工事現場の管理方法を具体的に定めているにもかかわらず、本件現場所長が担当する工事現場では、現場管理が適切に行われておらず、本件現場所長の行為に対する管理・監督の程度が不十分なものとなっていたのであり、請求人が管理・監督を適切に行っていれば、本件現場所長の横領行為を把握することは十分可能であったといえる。以上の検討結果を総合すれば、本件現場所長による横領行為は、請求人の行為として同視することができる。(令5.12.13 関裁(法・諸)令5-14)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 令050002
- 裁決年月日
- 令和5年12月7日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人の工事部長が請求人の受注工事に関する業務全般を統括する責任者であり、相応の地位と自らの判断で受注金額等を決定する権限を有していたことから、外注先に請求書の宛名又は請求単価を書き換えさせるなど虚偽又は水増しした請求書を作成させ、実態のない架空の外注費を作出した行為は、請求人自身の行為と同視できるから、請求人に、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実がある旨主張する。しかしながら、原処分庁の主張する虚偽又は水増しした請求書が作成されたとまで認定できず、外注費が過大に計上されたとも認められないから、請求人に、同項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実はない。(令5.12. 7 広裁(法・諸)令5-2)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 令050003
- 裁決年月日
- 令和5年12月4日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.133
要旨
○ 原処分庁は、請求人が現金で受領した工事代金(本件工事代金)について、請求人の取締役が請求人に帰属する金員と認識して受領した上で帳簿に記載せず、個人的に費消したと認められ、請求人も修正申告において取締役に対する役員賞与を支出したとして追認していることから、これらの行為は故意であり、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽」に該当する旨主張する。しかしながら、請求人が領収証の控えが存在しながら帳簿に記載しなかったことをうかがわせる証拠はないことから、本件工事代金が帳簿に記載されていなかったのは、請求人が本件工事代金に係る領収証を故意又は過失により発行しなかったか、その控えを故意又は過失により破棄したものと認められるところ、取締役の申立てからは過失により本件工事代金に係る領収証を発行しなかった事実は認められるものの、故意に領収証を発行しなかったこと、あるいは、領収証の控えを故意に破棄したことなどにより、故意に帳簿に記載しなかったことを裏付ける証拠は見当たらない。また、取締役が本件工事代金を個人的に費消したと取り扱われても仕方ない旨申し立てたことや、請求人が本件工事代金相当額を修正申告で役員賞与の取扱いをしたことは認められるものの、取締役が自らの所持金と混同するなどにより本件工事代金を個人的に費消した可能性を否定できず、請求人に帰属する金員と認識した上で個人的に費消したと認める証拠もない。そうすると、請求人が課税標準等又は税額等の計算の基礎となる事実について、隠匿あるいは故意に脱漏したとまでは認められない。(令5.12. 4 札裁(法・諸)令5-3)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令050021
- 裁決年月日
- 令和5年9月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が商品を買い戻したとする取引は、当該商品の受渡しはないものの、取引先に商権形成の対価を支払う目的で、当該商品の売買取引として実際に行われてきた取引であるから、架空取引には該当しない旨主張する。しかしながら、当該取引先と行った取引は当該商品の売買とは認められず、それにもかかわらず、請求人は、帳簿書類に当該商品の売買を行っていた旨等の虚偽の記載をしていたのであるから、請求人に、当該取引につき、国税通則法第68条《重加算税》に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったと認められる。(令5. 9.25 東裁(諸)令5-21)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 令050001
- 裁決年月日
- 令和5年9月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、特定の取引先(本件事業者)に対する外注費として総勘定元帳に記載した金額(本件各外注費)について、本件事業者に対する外注費であり、国税通則法第68条《重加算税》第1項及び第3項に規定する「仮装」の事実はない旨主張する。しかしながら、本件事業者が請求人に対して役務提供した事実及び請求人が当該役務提供の対価を本件事業者に支払った事実がないにもかかわらず、請求人の代表者が、本件事業者を発行者とする請求書を作成させるなどして本件各外注費を計上したことは、取引上の名義を装うなどして事実をわい曲することに該当することから、同条第1項及び第3項に規定する「仮装」に該当する事実があったと認められる。(令5. 9.15 高裁(法・諸)令5-1)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令050019
- 裁決年月日
- 令和5年9月15日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人がDVDソフトを購入し納品する業務に係る報酬(本件報酬)を申告しなかったことについて、①請求書の控えを保存していなかったこと、②精算書に本件報酬を記載しなかったことが、積極的な隠蔽又は仮装行為に該当する、また、①②のほか、③関与税理士等に対して他の収入に係る資料のみを提示し、本件報酬の存在を伝えなかったこと等から、当初から所得を過少に申告し又は法定申告期限までに申告しないことを意図し、それらの意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づき過少申告をし、又は法定申告期限までに申告しなかった場合に該当するから、国税通則法第68条《重加算税》第1項又は第2項に規定する重加算税の賦課要件を満たす旨主張する。しかしながら、請求人が、①請求書の控えを保存しなかったのは、請求書の内容に記載された金額を入金履歴等で容易に確認できたためであり、故意に請求書の控えを保存しなかったとまでは認められないこと、②精算書に本件報酬を記載しなかったのは、その受取人において請求人が受領する報酬の額を十分認識しており記載の必要性が高くないなどのためで、本件報酬の存在を故意に隠匿するなどのためとは認められないことからすれば、隠蔽又は仮装に該当する積極的な行為に該当する事実は認められない。また、これらに加え、③関与税理士等に虚偽を告げたなどの場合と異なり、関与税理士等が認識していた収入に関する資料に限り交付し、そのほかの収入を聞かれることもなく自ら提出することもなかったにとどまることなどからすれば、請求人が、当初から所得を過少に申告し又は法定申告期限までに申告しないことを意図し、それらの意図を外部からもうかがい得る特段の行動をしたとは認められない。(令5. 9.15 東裁(所)令5-19)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令050001
- 裁決年月日
- 令和5年8月7日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100905990
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が顧問税理士から、請求人が取得したマンション2棟(本件各建物)を居住用か事業用かを問わずに賃貸することにより消費税等の還付を受けられる旨説明を受け、還付額の概算額を了知した上で、本件各建物が住宅として管理会社に貸し付けられることを前提としているにもかかわらず、請求人が覚書(本件2者間覚書)に「居住用及び事業用を問わない」と記載したことは、本件各建物の注文から消費税等の確定申告書を提出したという一連の事実とけん連することで、本件各建物の貸付けが非課税取引となる住宅の貸付けと特定されないような状態を作出するための行為であると認められるから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する仮装行為に該当する旨主張する。しかしながら、①本件各建物の貸付けが非課税取引となる住宅の貸付けに該当するかどうかは、当該貸付けに係る契約において、当該貸付けに係る契約条項だけでなく、当該契約締結に至る経緯をはじめ、建物の種類・用途や関連する契約の定め等の諸般の事情を総合考慮して判断するのが相当であるところ、本件2者間覚書における「居住用及び事業用を問わない」との記載が、本件各建物の貸付けの実情とは異なっていたとしても、そのことから請求人が、所得、財産あるいは取引上の名義等に関し、あたかもそれが真実であるかのように装う等、故意に事実をわい曲する行為に及んだと直ちに認められないこと、②請求人が本件各建物の貸付けに関する各事実を前提として本件2者間覚書を作成し消費税等の申告書を提出したことは、請求人の独自の法令解釈を基に行われたことがうかがえ、消費税等の還付を受けることを目的として本件2者間覚書を作成したことをもって事実をわい曲する意図が請求人にあったとまでは認めることはできないことから、請求人に、国税通則法第68条第1項に規定する仮装行為に該当する事実があったとは認められない。(令5. 8. 7 関裁(諸)令5-1)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令050003
- 裁決年月日
- 令和5年8月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100911000
- 争点
- 9重加算税/11他人名義による申告
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、診療所(本件医院)の診療を継続するためには、本件医院の事業主を医師とし、請求人が所有する建物を診療所の用に供するために医師に賃貸し、請求人が代表取締役を務める法人に本件医院の業務の一部を委託するという連携体制を採る必要があり、本件医院から生じる所得を医師名義で申告したことは、かかる連携体制に沿う申告をしたにすぎないのであるから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する仮装には該当しない旨主張する。しかしながら、請求人が本件医院の事業主であることを認識していたにもかかわらず、本件医院の事業について医師名義で個人事業の開業届出書を提出したことに加え、本件医院から生じる所得を医師に帰属するものとして実態と異なる確定申告をすることで、本件医院から生じる所得が医師に帰属するかのように見せかけていた行為は、本件医院から生じる所得の帰属を偽るものであり、かかる行為は、他人名義を利用して存在しない課税要件事実が存在するかのように見せかけるものであるから、課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の仮装に該当する。また、本件医院の事業主が請求人である以上、請求人の主張する3者の連携体制は、その前提を欠いている。(令5. 8. 7 大裁(所)令5-3)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令050007
- 裁決年月日
- 令和5年7月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が、請求人が行ったとする商品の仕入れについて取引実体がなく、請求人の帳簿書類等に記載されている内容は虚偽のものであるとして、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があるとしたのに対し、当該仕入れは実体のある取引であるから、請求人の帳簿書類等に取引の一部又は全部を隠蔽し又は仮装して記載した事実はない旨主張する。しかしながら、当該仕入れに係る一連の取引は、請求人ら関係者が、順次通謀の上、不正に消費税の還付を受ける目的で計画・実行されたスキームであると認められ、請求人の代表者は、当該仕入れには実体がないことを知りながら、これに反する内容虚偽の請求書に基づき、請求人の帳簿書類等に当該仕入れの額を計上したのであるから、請求人の当該行為は、当該仕入れが真実であるかのように装い、故意に事実をわい曲したものであり、請求人には、国税通則法第68条第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったと認められる。(令5. 7.11 東裁(法・諸)令5-7)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令050008
- 裁決年月日
- 令和5年7月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①取引先に対する支払は仕入取引に関する資金移動と認識していたから、総勘定元帳の仕入高勘定に計上したことに仮装又は隠蔽の意図はない、②取引先に対する金銭の貸付けについて、コンサルティング契約に基づく手数料の支払と誤認したものであり、取引先に対する貸付金を支払手数料に仮装して総勘定元帳に計上したものではない、③請求人の代表者に対する貸付金利息及び取引先に対する長期貸付金の利息を計上していなかったことについて、請求人は何ら仮装又は隠蔽の行為に及んではいないとして、いずれも国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、①請求人の代表者が取引先に指示し、請求人が送金した金員を、簿外預金口座である請求人の旧商号名義の口座へ振り込ませ、その残高を簿外資産とした上で、請求人の代表者の個人的費用等の支払のために支出していたことからすれば、請求人代表者は、当該送金に係る仕入取引がなかったことを認識した上で、架空の仕入高を計上していたものと認められ、また、②請求人の代表者が、取引先の依頼に基づき、資金を貸し付けることを目的として、実体のないコンサルティング契約書を作成した上で、関与税理士に対して手数料の支払であるとの虚偽の事実を伝えることにより、架空の支払手数料を計上していたものと認められるから、請求人のこれらの行為は、故意に事実を歪曲して帳簿書類へ虚偽の記載をしたことに当たる。そして、③請求人が、代表者に対する貸付金利息及び取引先に対する長期貸付金の利息を計上していなかったことは、上記①及び②に起因するものであり、いずれも請求人の簿外資産に係る利息収入等の果実に当たる。したがって、請求人には、同項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったと認められる。(令5. 7.11 東裁(法・諸)令5-8)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令050005
- 裁決年月日
- 令和5年7月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人又は従業員(請求人ら)が確定申告書作成のために作成した売上メモ(本件売上メモ)が正しい売上金額より少なく記載された原因は、単純な集計ミスによるものであるから、請求人らが本件売上メモを作成した行為は、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し」た行為に該当しない旨主張する。しかしながら、本件売上メモの作成過程をみると、請求人らは、領収証控え等により正確な売上金額を把握した上、申告する売上げと申告しない売上げを意図的に選別した上で、申告することとした売上げについてのみ記載して本件売上メモを作成していたことが認められ、また、請求人らはその営む事業(本件事業)の全ての売上げについて領収証を作成していたこと等からすると、本件事業における正確な売上金額を把握することは請求人らにとって容易であったといえるにもかかわらず、6年間継続的に多額かつ多数の売上げを過失によって違算した本件売上メモが作成されるとは考え難い。したがって、請求人らが、本件売上メモを作成したことは、請求人の所得税等の課税標準の基礎となる売上高又は消費税等の課税標準の基礎となる課税資産の譲渡等の対価の額の一部を故意に脱漏する行為に該当するものであり、国税通則法第68条第1項に規定する「隠蔽し」たものと認められる。(令5. 7. 4 東裁(所・諸)令5-5)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令040144
- 裁決年月日
- 令和5年6月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、代表者の知人(本件知人)に対して支出した業務委託費は、宣伝等を委託する契約及び経営コンサルティングに係る契約に基づき本件知人から受けた役務提供に対する対価であるなどとして、当該業務委託費を損金の額に算入したことにつき、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する事実の隠蔽又は仮装の行為はなかった旨主張する。しかしながら、これらの契約はいずれも成立しておらず、請求人は、これらの契約が成立していないことを認識した上で、宣伝等を委託する契約については契約が成立したかのように装って架空の業務委託費を業務委託費勘定に計上し、経営コンサルティングに係る契約については、本件知人に依頼して当該契約が成立したかのように装った内容虚偽の契約書を作成した上で、架空の業務委託費を業務委託費勘定に計上したものと認められる。このような請求人の行為は、故意に事実をわい曲したことに該当し、当該事実に基づき、各確定申告書を提出していることから、請求人に、国税通則法第68条第1項に規定する事実の「仮装」があったといえる。(令5. 6.29 東裁(法・諸)令4-144)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 令040007
- 裁決年月日
- 令和5年6月20日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100999000
- 争点
- 9重加算税/18その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人の取引先法人の口座から備品売買の代金として関連法人の預金口座に振り込まれた金員に関して、当該備品売買は、虚偽の注文書、注文請書及び請求書を作成して仮装されたものであるから、当該行為は、国税通則法第68条《重加算税》第3項に規定する「事実の全部又は一部を隠蔽し、又は仮装し」に該当すると主張する。しかしながら、当該金員は請求人から請求人の役員への給与に該当しないから、そもそも、請求人が当該金員に関し源泉徴収をしなければならなかったものとは認められない。したがって、請求人による当該金員に係る源泉所得税等の不納付は、事実を仮装したところに基づくものとはいえない。(令5. 6.20 沖裁(法・諸)令4-7)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令040024
- 裁決年月日
- 令和5年6月20日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100905990
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が、法人税の所得の金額の計算上損金の額に算入されず、消費税の課税仕入れに係る支払対価の額に算入されないとした、各相手先(本件各相手先)に対する仕入高又は外注費として計上した金額(本件否認額)について、大半は資産の譲渡又は役務の提供が実在すること、一部は確かに取引は実在しなかったが、請求人に隠蔽又は仮装の故意がなかったことから、請求人に国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったとはいえない旨主張する。しかしながら、本件否認額の一部は実際には行われていなかった資産の譲渡又は役務の提供に係るものと認められるところ、請求人の当時の代表者はこれを認識していたにもかかわらず、経理担当者に仕入高又は外注費であることを示す請求書を提示したり、口頭で仕入高又は外注費であると説明するなどして、総勘定元帳に虚偽の記載をさせたものと認められ、これは、資産の譲渡又は役務の提供を受けた事実が存在しないにもかかわらず、これらの事実があたかも存在するかのように装い、故意に事実をわい曲したものであるから、事実を仮装したものと認められる。したがって、請求人には「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったと認められる。(令5. 6.20 名裁(法・諸)令4-24)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 令040015
- 裁決年月日
- 令和5年6月1日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、実際の現金在高と現金出納帳の現金在高の差額(本件現金不足額)は、領収書などの損金の額に算入される支出があったことを証明する書類を代表者からもらえなかったことにより、帳簿に記載することができなかったため生じたものであるから、代表者に対する賞与の支払事実を隠蔽した事実はない旨主張する。しかしながら、本件現金不足額は、請求人が代表者に現金を交付する際に帳簿書類に日時、金額などを一切記録していなかったことにより生じたものであり、その結果、請求人においては、実際の現金在高が帳簿上の現金在高よりも不足することになったと認められる。この点、代表者も長年にわたり請求人の代表者を務めていたのであるから、現金を交付する際に帳簿書類に記録すべきことは当然認識していたはずであるところ、請求人が当該事実を帳簿に記帳せず、残存しない現金を帳簿に載せ続けることで代表者に対する賞与の支払事実を隠蔽したといえるから、請求人には、国税通則法第68条《重加算税》第3項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったと認められる。(令5. 6. 1 仙裁(法・諸)令4-15)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 令040015
- 裁決年月日
- 令和5年6月1日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人の代表者の親族(本件使用者)が、請求人が所有する車両運搬具(本件車両)を使用し、請求人の業務には使用されていなかったところ、請求人が、本件使用者が本件車両を使用したことによる使用料相当額(本件使用料相当額)について、収入に計上しなければならないことを認識しながら、あえて本件使用料相当額を請求せずに収入に計上しなかったのであるから、本件車両の使用は無償取引ではなく、「法人税の重加算税の取扱いについて(事務運営指針)」に定める「帳簿書類への記録をせず、収入の脱ろうをしていること」に該当し、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する重加算税の賦課要件を満たす旨主張する。しかしながら、請求人と本件使用者等との間で本件使用料相当額を授受する合意があったと認めるに足る証拠はなく、むしろ、本件車両を使用する合意があった一方で、本件使用料相当額について何ら取り決めをしていなかったと認められ、本件車両は無償で貸借されていたと認められる。そうすると、本件使用料相当額を計上しなかったことのみを捉えて収入を脱漏したということはできない。また、原処分庁は、本件使用者に本件使用料相当額を請求しなかったことは、請求人の取締役でもある代表者の妻の判断で行われていることから、本件使用料相当額は同人に対する賞与に該当するところ、その支払事実を認識していたにもかかわらず、帳簿書類に記録していなかったものと認められ、「源泉所得税及び復興特別所得税の重加算税の取扱いについて(事務運営指針)」に定める「帳簿書類への記録をせず、源泉徴収の対象となる支払事実を隠蔽している場合」に該当し、国税通則法第68条《重加算税》第3項に規定する重加算税の賦課要件を満たす旨主張する。しかしながら、本件使用料相当額は、請求人と本件使用者又は代表者の妻との間で何ら取り決めをしておらず、請求人は本件使用料相当額を実際には受領していないのであるから、請求人は本件使用料相当額を帳簿書類に記載し得ないのであり、請求人が源泉徴収の対象となる支払の事実を隠蔽したとは認められない。(令5. 6. 1 仙裁(法・諸)令4-15)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 令040015
- 裁決年月日
- 令和5年6月1日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、事業者に義務付けられている従業員等の健康診断を公益社団法人(本件協会)に依頼する際、従業員でない代表者の親族等を追加して申し込み、従業員の健康診断に係る費用に含めて従業員ではない代表者の親族等の健康診断に係る費用の金額(本件健康診断料)を福利厚生費等の勘定科目で損金の額に算入していたところ、当該健康診断は従業員でなければ申し込めないものではなく、誰でも受診できるものであるから、申込みに際して従業員であるかのように仮装する必要はなく、単に申込書に従業員ではない者の氏名を記載しただけであるから、仮装の事実はない旨主張する。しかしながら、請求人が本件協会に依頼をした健康診断は、申込みに係る事業者の従業員を対象とするものであって、請求人は、代表者の親族等の便宜を図る目的で、これらの者らを従業員であるかのようにして健康診断を申し込んだ上で、実際に従業員とともに受診させている。その結果、本件協会が作成した健康診断に係る請求書には請求人が負担する義務のない本件健康診断料が含まれた過大な金額が記載されたものとなり、請求人は、その過大な金額が記載された請求書を基に、その全額が請求人に義務付けられている健康診断に係る費用であるかのごとく帳簿書類に虚偽記載したと認められる。したがって、本件健康診断料を損金の額に算入した行為は、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったと認められる。(令5. 6. 1 仙裁(法・諸)令4-15)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 令040009
- 裁決年月日
- 令和5年5月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、別法人(本件法人)との間で作成した、技術的ノウハウ(ノウハウ)の使用許諾等に関する契約書(本件契約書)は形式的に作成したものではないため、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽、又は仮装し」に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、請求人の代表者は、本件法人の前代表者と通じ、既に解散している本件法人が、本件契約書に記載されたノウハウを有し、あたかもノウハウの使用許諾等が存在するかのように装うために、本件契約書を作成したと認められる。このことは、ノウハウの使用許諾等があったかのように装うことで故意に事実をわい曲したものと評価できることから、請求人には同項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったと認められる。(令5. 5.23 札裁(法・諸)令4-9)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 令040008
- 裁決年月日
- 令和5年5月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№131
要旨
○ 請求人は、過少な所得金額を記載した確定申告用のメモを破棄したのは、各確定申告書の作成後に必要がなくなったためであり、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、①事業に係る収入金額及び必要経費をおおむね把握しながら、最大でも原処分庁が認定した金額の5割程度という過少な所得金額を記載した確定申告書を継続的に提出し、②7年間の長期にわたり、根拠のない膨大な金額を必要経費として差し引いた金額に基づき各確定申告書を作成し、③所得金額の算定根拠となる収支内訳書を確定申告書に添付せず、④事業に関する帳簿の作成や原始記録の保存を怠り、あえて1年間の正しい必要経費の金額を把握しようとしなかったと推認できることなどからすると、請求人は、当初から課税標準等を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をしたと評価できるから、「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があると認められる。(令5. 5.18 札裁(所・諸)令4-8)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令040116
- 裁決年月日
- 令和5年4月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の所有する建物に係る受取賃料等(本件賃料等)が、請求人の代表者が作成した総勘定元帳の「売上」勘定に計上されなかったことにつき、本件賃料等が請求人の関連会社の預金口座に入金されたのは請求人と当該関連会社との不動産管理契約に基づいて当該関連会社が代理受領したものであること、及び当該代理受領の経緯等を熟知している請求人の関与税理士が申告に当たり当該総勘定元帳を修正も訂正もしなかったことから、請求人には国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、請求人の代表者は、本件賃料等が請求人に帰属するものであることを認識していたにもかかわらず、故意に当該総勘定元帳に記載せず、売上に計上しなかったのであるから、請求人に同項に規定する「隠蔽」に該当する事実があったと認められる。(令5. 4.24 東裁(法・諸)令4-116)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令040111
- 裁決年月日
- 令和5年4月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100999000
- 争点
- 9重加算税/18その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人に帰属する預貯金口座からの資金移動や金銭出納帳等の廃棄をしておらず、また、請求人代表者が除外した事業に関する収入の正確な金額を把握していたわけではないことから、請求人代表者が意図的に当該事業収入を隠していたわけではなかった旨及び総勘定元帳を作成せず意図的に当該事業収入を損益計算書に計上しなかったという行為だけでは国税通則法第68条《重加算税》第1項及び第2項に規定する隠蔽又は仮装の行為に該当しない旨主張する。しかしながら、請求人代表者らは、請求人において当該事業収入が生じていることを認識していたにもかかわらず、故意に帳簿を作成せず、また、故意に当該事業に関する損益を含まない財務諸表を作成したものと認められるから、請求人における当該事業収入の除外は故意にされた「隠蔽」であったというべきである。(令5. 4.12 東裁(法・諸)令4-111)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 令040015
- 裁決年月日
- 令和5年3月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、同人が所属する団体の資金管理者が管理する他人名義の銀行口座に入金された金員について、当該金員が請求人に帰属するとの認識がなかったのであるから、請求人において隠蔽・仮装の事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、当該金員の存在を認識した上で、自身の配下にある資金管理者の下に留保して入出金の管理をさせるとともに、資金管理者に当該金員に係る収益を除外した確定申告書を作成させていたものと認められるから、資金管理者が行った、請求人に帰属する金員を他人名義の銀行口座に入金して、当該金員に係る収益を秘匿した隠蔽又は仮装の行為は、請求人の行為と同視でき、請求人において、国税通則法第68条《重加算税》第1項の規定が適用される。(令5. 3.23 福裁(所)令4-15)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 令040006
- 裁決年月日
- 令和5年3月17日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、所有する土地を第三者に売却するに際して、当該土地の開発許可に基づく地位を取得した事実はなかったにもかかわらず、請求人と代表取締役を同じくする別法人との間で売買契約書等を作成し、当該売買契約書等に係る売買契約(本件契約)に基づいて当該地位を取得したかのように装って、支出した額を土地の売却に係る固定資産売却益の減少額として計上して損金の額に算入したことは、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「仮装」に該当する旨主張する。しかしながら、本件契約は実体のないものであったとはいえないから、「仮装」に該当する事実があったとは認められない。(令5. 3.17 沖裁(法)令4-6)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令040091
- 裁決年月日
- 令和5年3月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、海外の事業者が日本の卸売業者等から購入した商品の購入対価について、請求人が購入し、仕入れた形にして総勘定元帳の仕入高勘定に記載をしたが、請求人が作成した書類(仕入明細等)に基づいて数額等を正しく、また、会計原則に基づく正しい処理であると認識して総勘定元帳に記載をしており、故意に事実を歪曲していない旨主張する。しかしながら、請求人は、商品を仕入れていないことを認識していたにもかかわらず、請求人が商品を仕入れたかのように顧問税理士に総勘定元帳への記載をさせたのであるから、請求人自身は商品を仕入れていないにもかかわらず、あたかも請求人が商品を仕入れた事実があるかのように装ったものであり、故意に事実を歪曲したものと認められる。したがって、請求人の行為は国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する事実の「仮装」に該当する。(令5. 3. 9 東裁(諸)令4-91)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 令040012
- 裁決年月日
- 令和5年2月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①各業者に対する外注加工費については、各業者から役務の提供を受けており支払の事実があること、②減価償却費については、足場材等を購入し事業の用に供していること、③関係法人が計上すべき外注加工費を請求人の外注加工費として計上したことについては、誤って計上したものであることから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実はない旨を主張する。しかしながら、①各業者に対する外注加工費については、役務の提供の事実がないにもかかわらず、実在しない各業者の名義を使用し、又は、業者又は請求人の従業員に請求書を作成させて架空の外注加工費を計上したものであること、②減価償却費については、足場材等を取得した事実がないにもかかわらず、総勘定元帳の工具・器具・備品勘定に虚偽の記載をして、架空の減価償却費を計上したものであること、③関係法人が計上すべき外注加工費については、役務の提供の事実がないにもかかわらず、請求人の代表者が作成した領収証に基づいて総勘定元帳に架空の外注加工費を計上したものであることから、請求人は、総勘定元帳に虚偽の記載をし、故意に事実をわい曲したものであり、「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったものと認められる。(令5. 2.21 広裁(法・諸)令4-12)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 令040013
- 裁決年月日
- 令和5年2月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、各外注先(本件各外注先)に対する外注加工費として計上した金額(本件各外注費)は、本件各外注先又は本件各外注先ではない他の外注先から受けた役務の提供の対価及び貸付金として計上すべきものを誤って外注加工費として計上したものであるから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、請求人が本件各外注先から役務の提供を受けた事実はないところ、本件各外注費は、請求人の経営上重要な権限を有し経営に従事する者が、本件各外注先又は請求人の従業員に指示して作成させた請求書に基づき、架空の外注加工費を請求人の総勘定元帳に記載させたものであり、役務の提供を受けた事実がないにもかかわらず、あたかも役務の提供の対価として外注加工費を支出したかのように装って、故意に事実をわい曲したものである。そして、当該者の行為は請求人の行為と同視することができ、また、請求人が貸付金と外注加工費を誤って総勘定元帳に記載するとは、到底考え難いから、請求人に「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったものと認められる。(令5. 2.21 広裁(法・諸)令4-13)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令040087
- 裁決年月日
- 令和5年2月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、金員を貸し付けた相手方会社から返済がないため貸付金相当額の役務の提供を受けることで合意したところ、同契約上の広告宣伝費に係る役務の提供がなかったにもかかわらず広告宣伝費を計上したのは、当該役務の提供がなかった事実を確認することなく、契約書及び請求書のとおり経理処理を行っただけであることから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、請求人が、当該役務の提供を受けていた事実はないにもかかわらず、これに関する履行の督促や具体的な指示を行っていた事実は認められない。そして、当該役務の提供に関する業務委託契約書は、請求人が相手方会社の債務整理手続が開始されたことを認識した上で、契約日付が遡って作成され、その契約期間についても、同社が役務の提供をすることができる状態にない債務整理開始後の期間を含めて設定しているだけでなく、役務の提供を受けていた事実がない過去の期間についても遡って設定していることから、そもそも当該業務委託に関する契約は存在せず、当該契約書は、請求人が、単に貸付金を費用計上するために契約日付を遡って同社との間で作成した架空の契約書であると認められ、当該契約書等を利用して広告宣伝費を計上したものと認められるから、「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実が認められる。(令5. 2.17 東裁(法・諸)令4-87)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令040080
- 裁決年月日
- 令和5年2月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、土地(本件土地)及び建物(本件建物)の売却につき、売渡証明書(本件売渡証明書)に記載された買主(B)に本件売渡証明書に記載された金額で売却した事実はなく、不動産売買契約書(本件契約書)に記載された買主(A)に本件契約書に記載された売買代金で売却したものであるから、請求人が本件契約書を作成し、これに基づき帳簿の記載をしたことは、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に当たらない旨主張する。しかしながら、本件土地及び本件建物は、本件売渡証明書に記載された金額で、Bに売却されたものと認められるところ、請求人代表者はこれを認識していながら、請求人は、本件契約書を作成しこれに基づき帳簿の記載を行ったことが認められる。したがって、請求人は、故意に事実をわい曲したといえるから、本件契約書を作成し、これに基づいて帳簿の記載をしたことは、国税通則法第68条第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する。(令5. 2. 9 東裁(法・諸)令4-80)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令040081
- 裁決年月日
- 令和5年2月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人所有の土地(本件土地)及び建物(本件建物)につき、請求人と甲社間の契約書(売買契約書1)に基づき甲社に売却したのであるから、請求人が売買契約書1を作成して、その取引を帳簿に記載したことは、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に当たらない旨主張する。しかしながら、請求人は本件土地及び本件建物を甲社と乙社間の契約書に記載された金額で乙社に対し売却したと認められるところ、請求人代表者はこれを認識していたことが認められ、その認識があるにもかかわらず、請求人が売買契約書1を作成した上、これに基づき総勘定元帳に記帳したことは、故意に事実をわい曲しているといえるから、国税通則法第68条第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に当たる。(令5. 2. 9 東裁(法・諸)令4-81)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令040081
- 裁決年月日
- 令和5年2月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が売却した土地(本件土地)及び建物(本件建物)の譲渡価額につき、正しい譲渡価額は、買主との間で作成された売買契約書(本件売買契約書)記載の金額ではなく、請求人自身が契約締結後に新たに作成した売買契約書案(本件売買契約書案)に記載の金額であるから、請求人が本件売買契約書案を作成しこれに基づき帳簿の記載をしたことは、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に当たらない旨主張する。しかしながら、本件土地及び本件建物の売買における各譲渡価額は本件売買契約書記載の金額であると認められ、請求人代表者はそれを認識していたといえるから、請求人が、契約締結後に新たに本件売買契約書案を作成したことは、故意に事実をわい曲したといえ、国税通則法第68条第1項に規定する事実を仮装したことに当たる。(令5. 2. 9 東裁(法・諸)令4-81)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令040028
- 裁決年月日
- 令和5年2月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100999000
- 争点
- 9重加算税/18その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№130
要旨
○ 請求人は、主たる業務である不動産賃貸の仲介の収支を管理する業績管理表実績と題する表(本件業績管理表)は、請求人の事業全部に係る帳簿書類ではないことから、同表に不動産の売買取引(本件売買取引)及び不動産の売買仲介取引(本件売買仲介取引)に関する記載がないとしても内容虚偽の帳簿書類の作成に当たらず、これらの取引の申告をしないことを意図したものではないから、国税通則法(通則法)第68条《重加算税》第1項及び第2項に規定する事実の隠蔽又は仮装に当たらない旨、また、これらの取引の申告をしない意図をうかがい得る特段の行動もしていない旨主張する。しかしながら、本件売買取引に関しては、請求人は、同取引の帳簿書類たる売買計算表を作成して利益を把握しており、同表により算出した本件各売買取引に係る所得金額等も含めて申告すべきであると知りながら、これを申告しないことを意図して、本件業績管理表のみに基づいて、本件売買取引に係る収入金額等を除外した内容虚偽の収支内訳書の下書を作成し、税務署での申告相談に、本件売買取引に係る書類を一切持参せず、対応した職員に同下書を提示して相談した上で、その結果に基づいて、所得金額等を意図的に過少に記載して確定申告をしたと認められるから、通則法第68条各項に規定する隠蔽又は仮装が認められる。また、本件売買仲介取引に関しては、請求人は、仲介手数料収入についての申告の必要性を認識していたと推認できること、本件売買仲介取引に関する収支の記録が存在しないのは、本件売買仲介取引に係る所得金額等を申告する意図がなかったことに起因すると認められること、前記申告相談の際に、対応した職員に対し、本件売買仲介取引に係る所得について何も明らかにしていないこと、調査の当初の言動は、本件売買仲介取引を隠蔽する意図に基づくものと推認できることからすると、当初から申告しないことを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動があったと認められ、同各項に規定する隠蔽又は仮装が認められる。(令5. 2. 8 大裁(所・諸)令4-28)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 令040009
- 裁決年月日
- 令和5年2月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の役員名義の預金口座(本件口座)は、売上金を隠すために開設したものではなく、直近の決算において本件口座の通帳を関与税理士に提示していること、請求人は、本件口座に振り込まれた売上金が過去の帳簿に記帳されていなかった事実について知らなかったこと、税務調査の前に、関与税理士に対して本件口座の取引履歴を郵送していたこと及び本件口座に入金された売上金から簿外経費を支払っていたから過少申告を意図していたとは認められないことなどから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、取引先からの売上代金の振込先を自らの意思で本件口座に変更し、当該取引先から本件口座に継続的に振込みがあること及びその取引金額を認識していたにもかかわらず、本件口座の通帳を関与税理士に意図的に提出しないことにより、本件口座に振り込まれた売上金を総勘定元帳の売上高勘定に記載しなかったことが認められる。したがって、同項に規定する「隠蔽し」に該当する事実があったと認められる。(令5. 2. 3 高裁(法・諸)令4-9)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 令040009
- 裁決年月日
- 令和5年2月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905040
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/4仕入れ
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が商品仕入れを計上する基とした各請求書(本件各請求書)は、過年分の売上金額を是正するために徴したものであり、本件各請求書を基に商品仕入高を計上したことに「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、重加算税は、納税者が故意に課税標準等又は税額等の計算の基礎となる事実の全部又は一部を隠蔽し、又は仮装し、その隠蔽仮装行為を原因として過少申告の結果が発生したものであれば課されるところ、請求人が主張する事情があったとしても、本件各請求書は、実際の決済を伴わない実体のないもので、発行者とされている者が作成したものではなく、虚偽の内容が記載されたものであって、請求人が本件各請求書を基に商品仕入れが実在するかのごとく故意に事実をわい曲し、商品仕入高として総勘定元帳に記載して損金の額に算入したことは、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する。(令5. 2. 2 仙裁(法・諸)令4-9)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 令040009
- 裁決年月日
- 令和5年2月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100999000
- 争点
- 9重加算税/18その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の前代表者(本件前代表者)が請求人の預金口座から拠出しCに支払われた仮払金(本件支出額)について、本件前代表者には本件支出額が個人的費用であるとの認識がなく、請求人には本件支出額を本件前代表者に対する給与等とする認識はなかったことから、仮払金に仮装したとはいえない旨主張する。しかしながら、本件支出額の支出等に係る一連の経緯によれば、本件支出額が本件前代表者とCとの個人的な関係に基づいた金銭の援助であることを本件前代表者が認識していなかったとは通常考えられず、また、本件支出額の総額、請求人の預金から拠出された期間及び回数並びに一度も金銭による清算や弁済がされたことがなかった状況下において、請求人に本件支出額が本件前代表者に対する経済的利益の供与、すなわち、給与等の支払に該当する認識がなかったとは認められない。そして、請求人は、本件前代表者が得た利得を隠蔽するために、本件支出額を請求人の業務に関連した支出であるかのごとく仮装したものである。したがって、請求人には、国税通則法第68条《重加算税》第3項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実がある。(令5. 2. 2 仙裁(法・諸)令4-9)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 令040009
- 裁決年月日
- 令和5年2月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人から確定申告書の作成及び提出を委任されていた請求人の妻が、宛名、各日付及び各金額を記載した、事実と異なる各領収書(本件各領収書)を作成したのは、寄附金を支出した年分以降においても、寄附金控除を繰り越して適用できると制度を誤って理解し、単純な間違いを長年繰り返していたものであり、悪意があって作成したものではないことから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「仮装」行為には該当しない旨主張する。しかしながら、請求人の妻が、寄附金控除を適用するためには、寄附金の領収書を所得税等の確定申告書に添付する必要があることを理解しており、請求人が寄附金を支出した事実がないことを知っていたにもかかわらず、内容虚偽の本件各領収書を作成したことは、請求人があたかも各年分において寄附金を支出したことが真実であるかのように装い、故意に事実をわい曲したものと認められ、「仮装」行為に該当する。(令5. 2. 1 広裁(所)令4-9)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 令040010
- 裁決年月日
- 令和5年2月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人から確定申告書の作成及び提出を委任されていた請求人の母が、宛名、各日付及び各金額を記載した、事実と異なる各領収書(本件各領収書)を作成したのは、寄附金を支出した年分以降においても、寄附金控除を繰り越して適用できると制度を誤って理解し、単純な間違いを長年繰り返していたものであり、悪意があって作成したものではないことから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「仮装」行為には該当しない旨主張する。しかしながら、請求人の母が、寄附金控除を適用するためには、寄附金の領収書を所得税等の確定申告書に添付する必要があることを理解しており、請求人が寄附金を支出した事実がないことを知っていたにもかかわらず、内容虚偽の本件各領収書を作成したことは、請求人があたかも各年分において寄附金を支出したことが真実であるかのように装い、故意に事実をわい曲したものと認められ、「仮装」行為に該当する。(令5. 2. 1 広裁(所)令4-10)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 令040008
- 裁決年月日
- 令和5年1月30日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100905020
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/2売上げ、収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が販売用の土地の売買価格について、請求人のパソコン内に保存されていた表計算ソフトのファイルの更新情報に基づき、更新日時が早いファイル(本件第1ファイル)に入力した金額が事業所得の総収入金額に算入されるべきであることを知りながら、確定的な脱税の意思に基づいて、更新日時が遅いファイル(本件第2ファイル)の金額を改ざんすることにより、両シートの差額を隠匿しており、当該行為は、隠蔽仮装行為に該当する旨主張する。しかしながら、これらのファイルは、更新をしない場合においても「更新」等のメニューが表示され、また、証拠上、本件第1ファイルと本件第2ファイルの作成の時期や前後関係が明らかではないことなどからすれば、本件第2ファイルが本件第1ファイルの後に作成され、請求人の申告書(収支内訳書)の基になったものということはできず、請求人が、本件第2ファイルに基づいて確定申告書を作成・提出したとまで認めることはできない。したがって、請求人が「隠蔽し、又は仮装し」たところに基づき納税申告書を提出したものとはいえず、請求人に、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったとは認められない。(令5. 1.30 広裁(所)令4-8)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 令040012
- 裁決年月日
- 令和5年1月27日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№130
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、インターネット販売(本件ネット販売)において、出品者プロフィール画面に実在しない会社名や親族の名前を記載するなどして、取引名義を仮装することにより、本件ネット販売を行っていた事実を隠蔽した行為は、国税通則法第68条《重加算税》2項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する旨主張する。しかしながら、請求人は、出品者プロフィール画面に請求人の携帯電話番号を表示するなど顧客に対して、請求人自身が本件ネット販売を行っていることを示す行動をしていること、商品の仕入れや売上代金の回収において、一貫して、請求人の実名で取引を行い、請求人名義の口座を用いていたことからすると、商品の出品の段階において、請求人の親族の氏名などを記載していたことをもって、直ちに請求人が本件ネット販売を行っていることを隠したなどと評価することはできない。そうすると、請求人は、商品の仕入れから売上代金の回収までの本件ネット販売における取引の各段階において、本件ネット販売の取引上の名義に関し、あたかも請求人以外の者が取引を行っていたかのごとく装い、故意に事実をわい曲するなどの仮装行為を行っていた又は請求人に帰属する本件ネット販売の売上げを秘匿する等の隠蔽行為を行っていたとは認めることはできないから、「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったとは認められない。(令5. 1.27 福裁(所・諸)令4-12)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令040007
- 裁決年月日
- 令和5年1月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、譲渡契約書に記載の譲渡対価(本件譲渡対価)及び太陽光発電設備(本件設備)の建設工事の各下請業者からの各支払(本件対価1及び本件対価2)について、係争事業年度より後の事業年度において益金の額等に算入されるべきものであるとともに、請求人は、譲渡契約に係る引渡しや役務の提供及び当該各下請業者に対する役務の提供が係争事業年度に完了したとの認識はなかったから、請求人に、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠ぺいし、又は仮装し」に該当する事実はなかった旨主張する。しかしながら、請求人は、本件設備に係る権利等(本件権利等)の引渡しを完了した後は、相手方に対して引き渡すべき物や提供すべき役務がないことを十分認識し、もって、請求人は、本件譲渡対価について、益金の額に算入すべき事業年度が係争事業年度となることを十分認識していたと認められる。また、請求人は、本件対価1及び本件対価2に係る請求人の当該各下請業者に対する役務が、当該各下請業者が当該建設工事の元請業者から本件設備の資材納入等又は建設工事等の各業務をそれぞれ受注できるよう紹介又は仲介するというものであることを認識するとともに、当該役務の提供が、それぞれ、当該各業務を受注した日までに完了していたことを認識し、本件対価1及び本件対価2について、益金の額に算入すべき事業年度が係争事業年度となることを認識していたと認められる。にもかかわらず、請求人は、本件譲渡対価、本件対価1及び本件対価2のうち、係争事業年度に支払われた金額を長期前受金勘定に計上し、残りの金額については、係争事業年度の総勘定元帳に何も記載しなかったのであるから、あたかも本件譲渡対価、本件対価1及び本件対価2が係争事業年度の益金の額等に含まれないものであるかのように装ったものと認められるとともに、当該残りの金額については故意に脱漏したものとも認められる。したがって、請求人に「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったといえる。(令5. 1.23 名裁(法・諸)令4-7)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令040005
- 裁決年月日
- 令和5年1月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が請求人の理事長(本件理事長)に対する給与等と認定した各金員(本件各金員)は本件理事長が請求人から利得したものではなく、また、本件理事長が請求人の関与税理士に対し、その返金を受けた事実を説明することを失念していたものであって、事実の隠蔽又は仮装はなかった旨主張する。しかしながら、本件各金員は本件理事長が利得したことが認められるところ、請求人は、請負業者及び納入業者と通謀し、見積書等を作成させ、あたかも、本件各金員が、請求人が支出した正規の工事代金又は購入代金であるかのように装い、それを本件理事長が利得したという源泉徴収の対象となる支払事実について隠蔽し、源泉所得税等を法定納期限までに納付しなかったのであるから、請求人には、国税通則法第68条《重加算税》に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったといえる。(令5. 1.20 名裁(諸)令4-5)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令040006
- 裁決年月日
- 令和5年1月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の所有する車両の売却代金のうち、請求人のいわゆるみなし役員(本件みなし役員)が現金で収受した金員(本件各金員)について、総勘定元帳に記載がされなかったのは、本件みなし役員の勘違い又は失念によるものであり、事実を隠蔽したものではない旨主張する。しかしながら、本件みなし役員は、関与税理士に対し、当該売却代金について意図的に真実とは異なる金額を報告し、又は、売却について報告せず、請求人の総勘定元帳に本件各金員について一切記載しないことにより、本件各金員を利得した事実を隠蔽したといえる。そして、本件みなし役員は、請求人の経営に関する一切の事項の決定をしており、法人経営の実権を掌握し、請求人を実質的に支配して請求人の意思決定を行っていることからすれば、本件みなし役員の行為は、請求人の意思に基づく行為そのものと捉えるべきであり、本件みなし役員の行為は、請求人の行為と同視することができることから、請求人には国税通則法第68条《重加算税》第3項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったといえる。(令5. 1.20 名裁(諸)令4-6)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令040066
- 裁決年月日
- 令和5年1月6日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国内仕入高勘定に計上した原材料の仕入れ(本件材料仕入れ)の事実が存在することは明らかであるから、請求人に「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、請求人が本件材料仕入れを行った事実は認められず、請求人においては、本件材料仕入れが真実でないことを知りながら、虚偽の納品書兼領収書等を基に総勘定元帳の国内仕入高勘定に本件材料仕入れを計上し、これに基づき、確定申告書を提出したものと認められる。そうすると、請求人は、あたかも本件材料仕入れに係る仕入れの事実が存在するかのように装い、故意に事実をわい曲したといえるから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「事実の全部又は一部を隠蔽し、又は仮装し」に該当する。(令5. 1. 6 東裁(法・諸)令4-66)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令040063
- 裁決年月日
- 令和4年12月21日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№129
要旨
○ 請求人は、クレジットカード決済に係る売上げ(本件カード売上げ)及び請求人が仕入先との間で締結した専売契約の対価として受領した手数料(本件専売料)を総勘定元帳に収益として記録していなかったことについて、請求人が本件カード売上げ及び本件専売料を意図的に脱漏したものではないので、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、記帳代行会社との連絡は専ら請求人の代表者が担当していたところ、記帳代行会社の従業員は、代表者から本件カード売上げ及び本件専売料が請求人の収益として計上すべきものであると知らされず、これらに関する資料も受領していなかったのであり、代表者が自らの判断により本件カード売上げ及び本件専売料を請求人の収益に計上しなかったと認められる。したがって、代表者が記帳代行会社の従業員を介して、本件カード売上げ及び本件専売料に係る収益を故意に請求人の総勘定元帳に記載しなかったと認められるから、請求人は同項に規定する「隠蔽」に該当する行為をしたものと認められる。(令4.12.21 東裁(法・諸)令4-63)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 令040005
- 裁決年月日
- 令和4年12月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 貸金業を営む請求人は、貸付けに際し、約定元本の金額から一定金額(本件金員)を天引きした事実はなく、顧客に対して借用証書に記載した約定元本の金額を交付していたことなどから、国税通則法第68条《重加算税》第1項及び第2項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、約定元本の金額から本件金員を天引きし、顧客に約定元本の金額より少ない金額しか交付していなかった一方で、約定元本の金額を受領した旨領収証に記載させるよう従業員に指示し、あたかも約定元本の金額が交付されたかのような外形を作出していたのであるから、請求人には、「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったと認められる。(令4.12.15 仙裁(所)令4-5)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 令040010
- 裁決年月日
- 令和4年12月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100999000
- 争点
- 9重加算税/18その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、基準期間(本件基準期間)において対価を得てコンサルティング業務を行ったのであるから、本件基準期間の課税売上高に当該業務の対価の額を加算すべきであり、本件基準期間において課税売上高が1,000万円を超えているため、課税事業者として還付を受ける消費税等の確定申告書を提出した行為に国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠蔽又は仮装の事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、本件基準期間においてコンサルティング業務を受託していたとは認められないから、請求人が主張する当該業務の対価の額を本件基準期間の課税売上高に加算すべき理由はない。そして、本件基準期間に対応する事業年度の法人税等について、当該業務の対価の額を益金の額に算入した修正申告書を提出することによって、免税事業者であるにもかかわらず課税事業者であるかのように装った上で、消費税等の確定申告書を提出した行為は、課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実を仮装し、その仮装したところに基づき納税申告書を提出した場合に該当し、国税通則法第68条第1項に規定する重加算税の賦課要件を充足する。(令4.12. 8 福裁(諸)令4-10)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令040004
- 裁決年月日
- 令和4年12月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905040
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/4仕入れ
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①国内で海産物を仕入れて香港へ輸出販売する取引(本件取引)は請求人の取引であるから、本件取引の各関係書類(本件各書類)の名宛人が請求人とされているのは当然であり、請求人の従業員(本件従業員)が総勘定元帳や確定申告書の作成を税理士に依頼する際に虚偽の説明を行った事実もないこと及び②取引先から受領した請求書に記載された金額を超える仕入れ等の金額(本件差額)が総勘定元帳に記載されたのは、税理士の会計処理誤りが原因であることから、請求人に国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実はなかった旨主張する。しかしながら、①本件取引は請求人が行った取引とは認められず、本件従業員もそれを認識していたと認められるから、本件従業員が、本件各書類を請求人の取引に係るものとして税理士に提示し、総勘定元帳に仕入れ等の金額を記載させたことは、帳簿の虚偽記載に該当する。また、②本件差額は、本件従業員が提示した本件各書類の記載から計上されており、しかも、本件従業員は、税理士に本件各書類の見方などについて適切な説明をせず、現金残高の確認も行わせず、作成された総勘定元帳の内容も確認していなかったことから、本件差額が生じることを容認していたと評価でき、本件差額の記載も帳簿の虚偽記載に該当する。そして、本件従業員は、請求人の代表者から総勘定元帳や確定申告等の手続を一任されていたから、本件従業員の行為は請求人の行為と同視でき、請求人に「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったと認められる。(令4.12. 7 名裁(諸)令4-4)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令040022
- 裁決年月日
- 令和4年12月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100910000
- 争点
- 9重加算税/10仮装名義
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、輸出物品販売場で各物品の譲渡(本件各譲渡)を受けたのは、本件各譲渡について作成された購入者誓約書(本件各誓約書)に誓約する者かつ各物品の購入者として記載されている者(本件各誓約者)であり、本件各誓約書は本件各誓約者が実際に署名したものであるから虚偽のものではなく、本件各譲渡に消費税法第8条《輸出物品販売場における輸出物品の譲渡に係る免税》第1項に規定する輸出物品販売場免税を適用することについて国税通則法第68条《重加算税》第2項に規定する隠蔽又は仮装の事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、請求人から本件各譲渡を受けたのは本件各誓約者ではなく、中国に居住する複数の者(本件中国居住者ら)であると知りながら、本件各誓約者をして本件各誓約書の「署名」欄に署名させるとともに、本件各誓約書の「署名」欄以外の各欄を請求人の代表者又は従業員が記載すること等により、本件各誓約者が各物品の購入者であるかのように装ったと認められ、請求人の当該行為は、本件各譲渡について輸出物品販売場免税に係る課税要件事実が存在するかのように見せかけたものといえる。したがって、請求人は、国税通則法第68条第2項に規定する仮装の事実があったと認められる。(令4.12. 1 関裁(諸)令4-22)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令040050
- 裁決年月日
- 令和4年11月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、確定申告に必要な資料はすべて、申告書作成を委任した税理士(本件税理士)に提出し、本件税理士に帳簿書類、申告書その他の関係書類の作成を全面的に委ねていたのであり、事業所得に係る売上金額等が過少となっていたのは、本件税理士が、請求人の通帳を確認することなく、請求人の妻(妻)が作成した月ごとの売上及び経費の集計表(本件集計表)のみに基づいて、請求人の総勘定元帳及び申告書を作成したという本件税理士の過失による可能性は否定できないことからすると、請求人には国税通則法第68条《重加算税》第1項又は第2項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、本件集計表では、端数のない売上金額や特定の取引先の一部又は全部の売上金額が除外されているなど、意図的に売上金額の一部が除外されて過少に集計されており、請求人の経理を担当していた妻が本件税理士に対して本件集計表に基づき事実に反する総勘定元帳を作成させたことは、課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の隠蔽又は仮装に当たるから、請求人には「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったと認められる。(令4.11.24 東裁(所・諸)令4-50)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 令040004
- 裁決年月日
- 令和4年11月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①業務委託契約書は、偽造された請求人の印鑑を押印して取引先が勝手に作成したものであり、業務委託料の振込みについても、業務の委託先であり受領の権利がある者から指示され、請求人はそれに従っただけであるから「仮装」に該当する事実はない旨、②美術品の売買契約書は当該取引先が作成したものであり、その契約の内容に基づく取引の実態はないが、請求人は、請求人が従前から所持していた美術品を社会福祉法人に寄附したのであるから、寄附に関して「仮装」に該当する事実はない旨、それぞれ主張する。しかしながら、請求人は、①取引先に指示して、業務委託契約書を作成することで、業務委託契約書に記載の業務を委託したかのように装い、役務の提供を受けた事実がないにもかかわらず、役務の提供を受けたとする架空の請求書を発行させ、これに基づいて業務委託料相当額を委託料として総勘定元帳に計上し、当該委託料を必要経費の額に含めて申告を行っていたこと、②美術品を寄附した事実がないにもかかわらず、虚偽の売買契約書の作成や美術品の運搬をさせるなど、あたかも請求人が美術品を寄附したかのように装った上で寄附領収書等を発行させ、これを基に美術品の寄附が特定寄附金に該当するとして寄附金控除を適用して申告を行っていたこと、がそれぞれ認められ、このような請求人の行為は、国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を仮装し、その仮装したところに基づき納税申告書を提出したものといえるのであるから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する重加算税の賦課要件を満たしている。(令4.11.15 広裁(所・諸)令4-4)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令040015
- 裁決年月日
- 令和4年11月9日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100911000
- 争点
- 9重加算税/11他人名義による申告
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№129
要旨
○ 請求人は、弟名義で出荷された農産物の生産及び出荷に係る事業(本件事業)から生ずる収益及び資産の譲渡等の対価は弟に帰属し、弟名義の普通預金口座に振り込まれた各金員(本件各金員)は請求人から弟に対して支給された給与等に該当しないのであるから、事実の隠蔽又は仮装はない旨主張する。しかしながら、本件事業から生ずる収益及び資産の譲渡等の対価は請求人に帰属するところ、請求人は、農産物を弟名義で出荷し、その販売代金を請求人が管理している弟名義の口座に入金させたと認められる。そして、請求人はその状況を利用し、当該収益を弟の収益であるとして弟の確定申告書及び青色申告決算書を作成するなどして、あたかも本件事業に係る収益が弟に帰属するかのように装うとともに、当該収益につき請求人の総勘定元帳に一切記載せず、本件事業から生ずる収益及び対価の享受に係る事実を隠蔽し、又は仮装したところに基づき、請求人の所得税等及び消費税等の確定申告書並びに青色申告決算書を作成し提出したものと認められる。また、請求人は、本件各金員を弟に対する給与等として支給していたところ、請求人の総勘定元帳には当該給与の支払に関する記載がなかったことからすると、請求人は弟に対して給与等を支給した事実について総勘定元帳に一切記載しないことで、あたかも本件事業に係る収益が弟に帰属し、請求人が給与等の支払者でないかのように装い、これに基づいて源泉所得税等を法定納期限までに納付しなかったものと認められる。したがって、このような請求人の一連の行為が国税通則法第68条《重加算税》第1項及び同条第3項に規定する事実の隠蔽又は仮装に該当することは明らかである。 (令4.11. 9 関裁(所・諸)令4-15)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 令040002
- 裁決年月日
- 令和4年11月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、実地の棚卸金額と帳簿上の棚卸金額との差額(本件差額)の一部を雑益に計上せずに買掛金に計上した処理(本件会計処理)について、脱税的な意図をもって行った行為ではないから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当しない旨主張する。しかしながら、重加算税を課しうるためには、納税者が故意に課税標準等又は税額等の計算の基礎となる事実の全部又は一部を隠蔽し、又は仮装をし、その隠蔽、仮装行為を原因として過少申告の結果が発生したものであれば足り、それ以上に、申告に際し、納税者において過少申告を行うことの認識を有していることまでを必要とするものではないところ、請求人の経理担当者は、前任者から引継ぎを受け、経理担当者の判断で本件差額を雑益と買掛金とに分け、実体のない買掛金を多額の買掛金残高に含めて目立たせないようにするなど、故意に事実と異なる会計処理を行っており、請求人の行為は同項にいう「隠蔽し、又は仮装し」に該当するものと認められる。(令4.11. 1 札裁(法)令4-2)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 令040008
- 裁決年月日
- 令和4年10月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№129
要旨
○ 請求人は、仕入先の請求書に基づいて仕入代金を支払っており、請求人が計上した課税仕入れの額は正当であるから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠蔽又は仮装の行為はない旨主張する。しかしながら、請求人は、水増しした単価及び請求金額を記載した請求書を基に仕入代金を仕入先の口座に振り込んだ後、その一部を回収し、回収した金員が売掛金の回収であるかのごとく総勘定元帳に虚偽の記載を行うとともに、当該請求書に基づき水増しした仕入金額を総勘定元帳の商品仕入高勘定に計上していた。このような一連の行為は、水増しした仕入れの金額があたかも真実の金額であるように装い、故意に真実をわい曲した行為であると評価できるから、同項に規定する課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の一部を仮装し、その仮装したところに基づき納税申告書を提出していた場合に該当する。(令4.10.25 福裁(法・諸)令4-8)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令040034
- 裁決年月日
- 令和4年10月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、一旦売上高に計上した収入について、その事業年度(本件事業年度)の決算時に経理システムから削除して翌事業年度の売上高に計上したのは、異常事態が生じたことにより当該収入は本件事業年度の収益とすべきでないと判断したからであり、利益調整のために意図的に帳簿データを改ざんしたものではないから、当該経理処理は国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠蔽又は仮装の行為に該当しない旨主張する。しかしながら、請求人は、明確な利益調整の目的をもって、当該収入を翌事業年度へ繰り延べるために、本件事業年度の売上高から除外し、虚偽の記載をした帳簿書類に基づき納税申告書を作成したものと認められることから、請求人の行為は、同項に規定する課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠蔽又は仮装したことに該当する。(令4.10.21 東裁(法・諸)令4-34)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令040002
- 裁決年月日
- 令和4年10月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①青色事業専従者である請求人の子(本件子)が、本件子名義の口座を利用して売上金の一部を振り込ませ、請求人の売上金額に計上しなかった行為は、本件子が自身の遊興費等を捻出するために行ったものであり、調査において本件子は調査担当職員に積極的に申告漏れの事実を説明していたことからすれば、本件子には「当初から過少に申告する意図」及び「隠蔽又は仮装の行為の故意」はないこと、②請求人は、本件子の上記行為を知らなかったのであるから、当該行為を請求人の行為と同視することはできないことから、請求人には国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠蔽又は仮装に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、売上げに係る業務を本件子に一任していたところ、本件子はその立場を利用して、売上げの一部を本件子の名義の口座に振り込ませることにより、請求人の売上げを実際の金額よりも少ない金額であるかのような外形を作出していることからすると、本件子の行為は隠蔽又は仮装の行為に該当し、また、請求人は、売上げに係る業務について本件子に一任したまま業務内容の確認も行っていなかったことからすると、本件子の行為は請求人の行為と同視することができる。したがって、請求人には、隠蔽又は仮装に該当する事実があったと認められる。(令4.10. 6 名裁(所・諸)令4-2)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 令040003
- 裁決年月日
- 令和4年10月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、元専務は名目上の取締役にすぎず、実質は単なる従業員であって、請求人を代表又は代理する権限を有していなかったのであるから、元専務の隠蔽仮装行為(本件行為)を請求人の行為と同視することはできない旨主張する。しかしながら、本件行為は、請求人の専務取締役の地位にあり、請求人の営業部門において中心的な立場にあった元専務が、その職務上与えられた権限に基づき、業務の一環として行ったものである上、請求人が本件行為を防止するための十分な管理・監督を行っていなかったことからすれば、本件行為を請求人の行為と同視することが相当である。 (令4.10. 6 広裁(法・諸)令4-3)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 令040004
- 裁決年月日
- 令和4年9月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、貸付金の一部が弁済されていたにもかかわらず、当該弁済がないものとして、確定申告において貸倒引当金を過大に計上したものであるところ、それは、関与税理士に対する連絡を正確にせず、また、関与税理士により作成された申告書類の内容を十分に確認しなかったという過失によるものにすぎないこと、上記貸付金の一部弁済の事実は、原処分庁が平成30年に請求人に対して行った調査において、原処分庁に明らかとなっていたのであるから、請求人にこれを隠蔽しようとする意図がないことは明らかである旨主張する。しかしながら、請求人は、関与税理士に確定申告のための書類を送付する約2か月前に、裁判所に対して上記一部弁済後の金額を破産債権として届け出ていることなどからすると、請求人は、関与税理士を誤解させるためにあえて上記一部弁済がうかがわれない書類を選択して送付したと考えるのが自然である。また、関与税理士により作成された申告書類等には、上記貸付金の額が明確に記載されている上、上記貸付金に係る貸倒引当金が、当該事業年度の決算を赤字にする主な要因となっていることなどからすると、請求人が貸倒引当金の過大計上に気づかなかったというのは不自然である。さらに、原処分庁が上記一部弁済の事実を把握していたとしても、改めて調査を行わない限り、貸倒引当金の過大計上は判明しないことからすると、請求人において上記一部弁済を仮装、隠蔽しようとすることが不自然であるとまではいえない。これらのことからすると、請求人が関与税理士に対して、上記一部弁済がうかがわれない書類のみを送付し、関与税理士の作成した申告書類等の誤りを放置したことは、請求人が当初から有していた過少申告の意図を外部からもうかがい得る特段の行動に当たる。(令4. 9.30 高裁(法)令4-4)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令040023
- 裁決年月日
- 令和4年9月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905050
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/5経費、損金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人と代表者を同じくする法人(本件法人)に対する債権につき、請求人代表者が本件法人の再建を断念し、その回収が不可能と認識したため、その事業年度(本件事業年度)において貸倒処理をするのに形式上必要な書類として、調査報告書等を作成したのであり、所在不明を装う意図はなかったことから「仮装し」た事実はない旨主張する。しかしながら、上記の書類は、請求人代表者が、貸倒れの事実が平成23年5月末時点で生じていたことを認識していたにもかかわらず、「所在不明」を理由とした貸倒損失を計上するために、自らが代表を務める本件法人の事務所がないことを知りながら、あたかも本件事業年度において初めて本件法人の所在不明を認識したかのような外形を整えるために意図的に作成したものであり、貸倒損失の計上時期に係る事実を帳簿書類に虚偽記載したと認めるのが相当である。(令4. 9. 8 東裁(法・諸)令4-23)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令040016
- 裁決年月日
- 令和4年8月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、法人の代理店等業務(本件代理店等業務)に係る金員(本件各金員)は当該法人からの預り金であって本件代理店等業務に係る対価(報酬)には当たらず、本件各金員を申告しなかったことについて請求人に隠蔽の意図はないから、国税通則法第68条《重加算税》第1項及び第2項に規定する「隠蔽、又は仮装し」に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、本件各金員は、請求人が本件代理店等業務として行った役務の提供に対して支払われた金員であって、その支払の趣旨は、預り金ではなく報酬であると客観的に認められるところ、請求人が当該法人に提出した受領書(本件受領書)の資金使途の欄には「deposit」と記載され、本件各金員が預り金としての性質を有するものであるかのように示されている。請求人が本件各金員について客観的な事実に反する記載のある本件受領書にあえて署名して当該法人に提出した行為は、本件各金員が預り金であるかのように仮装する行為であり、かつ、当該報酬を預り金であるとして真実の課税物件たる所得等を隠蔽する行為であると認められる。したがって、請求人に「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったと認めるのが相当である。(令4. 8.17 東裁(所・諸)令4-16)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令040001
- 裁決年月日
- 令和4年8月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、個人事業者(本件事業主)に業務を外注し、本件事業主は依頼に応じて請求人に役務を提供したこと、また、請求人が所有していた機械(本件機械)は、役務の提供の対価の一部として本件事業主に譲渡され、その後、本件事業主が売却したのであって、その売却代金は本件事業主に帰属することから、請求人には国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、請求人が本件事業主に対して業務を外注し、本件事業主が役務を提供した事実は認められないにもかかわらず、本件事業主から、外注したとする業務に係る請求書を発行させることで、また、本件機械はこれを所有していた請求人が売却したものであり、その売却代金は請求人に帰属するにもかかわらず、本件事業主から買受人に対し、本件機械の売却に係る請求書を発行させることで、故意に事実をわい曲し、それに基づいて確定申告をしたものと認められるから、請求人には国税通則法第68条第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったといえる。 (令4. 8. 1 名裁(法・諸)令4-1)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令040009
- 裁決年月日
- 令和4年8月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が架空取引であるとした電子部品等の仕入高等(本件各仕入高等)に係る各取引は実態のある取引であって、請求人が、帳簿書類に取引の全部又は一部を隠蔽し又は仮装して記載した事実はないから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、関係者の申述からすれば、請求人は、本件各仕入高等に係る架空の請求書等を当該関係者らに作成させ、当該請求書等を基に、請求人の総勘定元帳に本件各仕入高等を記載し、これに基づき確定申告書を提出したものと認められる。そうすると、請求人の上記行為は、本件各仕入高等が真実であるかのように装い、故意に事実をわい曲したものであるから、請求人には、国税通則法第68条第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実がある。(令4. 8. 1 東裁(法・諸)令4-9)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 令040001
- 裁決年月日
- 令和4年7月1日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№128
要旨
○ 原処分庁は、請求人は、①請求人には申告すべき所得金額が発生しており、申告が必要であるとの認識があったこと、②事業に関する書類を段ボール箱に入れて保管していたにもかかわらず、原処分に係る調査(本件調査)の際に提示せず、請求人の代表者(本件代表者)が事業に関する帳簿や書類は破棄した旨申述したこと、③多額の売上が入金された預金口座(本件口座)に係る通帳を提示しなかったこと、④総勘定元帳等の帳簿を作成しなかったことから、国税通則法第68条《重加算税》第2項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があった旨主張する。しかしながら、請求人には利益が出ており、申告が必要であるとの認識があったことは認められるものの、帳簿を作成していなかったことそれ自体は隠蔽とも仮装ともいえない。また、本件代表者は、本件調査において一定の書類を提示しているところ、本件調査の際に提示しなかったという段ボール箱の中に特段重要な書類があったという証拠はなく、本件代表者の書類を破棄した旨の申述については、提示した書類以外にいかなる書類が存在し何を破棄したのか明らかではない。さらに、本件口座に係る通帳を提示しなかったことは認められるものの、本件口座以外の5つの口座に係る預金通帳は提示しており、その中には本件口座と同じ銀行、支店の請求人名義の別の口座が含まれていたことなどからすると、通帳の存在を失念するなどして提示しなかった可能性を否定できない。これらのことなどからすると、請求人に、隠蔽、仮装と評価すべき積極的な行為が存在し、これに合わせた無申告行為があったとは認められず、また、請求人の無申告行為が、当初から課税標準額及び税額等を法定申告期限までに申告しないことを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づき法定申告期限までに申告をしなかったような場合に当たるとも評価することはできず、請求人に「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったとは認められない。(令4. 7. 1 高裁(法・諸)令4-1)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 令040002
- 裁決年月日
- 令和4年7月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件における業務委託契約書等の作成行為は仮装に当たらず、また、当該行為は請求人を構成員とする共同企業体(本件共同企業体)の他の構成員が行ったことであり、請求人には国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する仮装はない旨主張する。しかしながら、業務委託契約書等を作成することで、本件共同企業体の経理上、その支出全体について使途の確認ができず、業務との関連性の有無を明らかにできない金員を損金とした行為は、同項の「事実を仮装」したものと認められる。また、請求人の元取締役は、上記仮装行為の主要部分に関与していたことが認められることから、当該仮装行為は、本件共同企業体を構成する他の構成員の担当者と請求人の元取締役が共同して行った行為であると評価できる。そして、請求人の元取締役は、本件共同企業体における請求人側の責任者として代表者に準ずるような包括的な権限を有しており、上記仮装行為はその権限内で行われた行為であるから、請求人の行為と評価できる。 (令4. 7. 1 高裁(法・諸)令4-2)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令040003
- 裁決年月日
- 令和4年7月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、材料仕入勘定に計上した原料の仕入れ(本件各材料仕入れ)が存在することは明らかであり、「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、本件各材料仕入れの事実は認められないところ、請求人は、本件各材料仕入れに係る取引が真実でないことを知りながら、請求人が保管する納品明細書兼領収書等を基に総勘定元帳の材料仕入勘定に本件各材料仕入れを計上し、これに基づいて確定申告書を提出したことが認められる。そうすると、請求人の行為は、本件各材料仕入れに係る取引が真実であるかのように装い、故意に事実をわい曲したものであるから、請求人には、国税通則法第68条《重加算税》第1項又は第2項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実がある。(令4. 7. 1 東裁(法・諸)令4-3)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令030058
- 裁決年月日
- 令和4年6月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№127
要旨
○ 原処分庁は、請求人自らが銘柄、株式数及び配当金額等を2冊のノート(本件各ノート)に記載しながら、被相続人の相続に係る相続税の申告書(本件申告書)に計上されなかった被相続人名義等の株式(本件株式)について、被相続人の相続財産である旨を十分認識していたにもかかわらず、関与税理士(本件税理士)に本件各ノートを含む本件株式に係る資料等を渡さずに本件税理士をして本件株式を計上しない本件申告書を作成、提出させたのであるから、請求人には、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があった旨主張する。しかしながら、請求人は、本件税理士から株式については証券会社から残高証明書等を取得して提出するよう指示を受け、当該指示のとおりに証券会社から残高証明書等を取得して提出していたため、本件株式についても本件申告書に計上されていると思い込んでいた可能性等が否定できない。また、本件各ノートは、その記載状況からみて、請求人の単なる備忘メモ的なものとして使用されていたと考えられ、請求人が、本件税理士を含む第三者に提出する目的で本件各ノートを作成したものではないと推認できること、請求人は、相続税の調査の際に、原処分庁所属の調査担当職員に自ら本件各ノートを提出したことなどに鑑みると、本件各ノート等の資料を本件税理士に提出しなかった行為について、隠蔽の行為そのものであるとか、当初から過少申告をすることを意図した上で、過少申告の意図を外部からもうかがい得る特段の行動に該当するものと認めるに足る事情はないから、「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実はないといわざるを得ない。 (令4. 6.24 名裁(諸)令3-58)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令030059
- 裁決年月日
- 令和4年6月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№127
要旨
○ 原処分庁は、被相続人の相続に係る相続税の申告書(本件申告書)に被相続人の名義の株式の一部等が計上されていないことについて、請求人の母(本件母)に国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があり、請求人が本件申告書を作成するための資料収集等を本件母に委任し、請求人にはその選任及び監督につき過失がないとする特段の事情はなく、請求人は本件母と同視可能である者と認められることから、請求人にも、国税通則法第68条第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があった旨主張する。しかしながら、本件母が、隠蔽の行為そのものであるとか、当初から相続財産を過少に申告することを意図した上、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をしたとは認められないことから、本件母に「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実はなく、請求人についても、「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実はないといわざるを得ない。(令4. 6.24 名裁(諸)令3-59)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令030134
- 裁決年月日
- 令和4年6月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905990
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、代表者に対する短期貸付金を減額した経理処理(本件貸付金減額処理)について、代表者が関係法人である外国法人(本件外国法人)から借り受けた金員により請求人に対して貸付金を返済したことにより行われたものであるから、国税通則法第68条《重加算税》第3項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」た事実はない旨主張する。しかしながら、本件外国法人からの各入金は請求人に帰属する金員の返金と認められ、代表者が本件貸付金減額処理相当額の貸付金の返済をした事実はないにもかかわらず、請求人は総勘定元帳の短期貸付金勘定に「事業主からの返済」等と虚偽の事実を記載していたことから、請求人には「隠蔽し、又は仮装し」た事実があったというべきである。 (令4. 6.21 東裁(諸)令3-134)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令030054
- 裁決年月日
- 令和4年6月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の営業本部長の地位にあった従業員(本件部長)が、仕入先に依頼して架空仕入れに係る請求書を発行させるなどした行為(本件行為)は、事実の仮装に該当するが、①本件部長は、経営に参画することも経理事務に関与することもない一使用人であったこと、②本件行為は、本件部長が私的な費用に充てるための金員を詐取するため独断で行ったものであること、③請求人は、従業員に対して通常の管理・監督を行っていたことから、請求人の行為と同視できないため、請求人には、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、①本件部長は、代表取締役に次ぐ重要な地位にあり、請求人の事業の根幹といえる営業本部の責任者として広い裁量と権限を有していたこと、②本件行為は、本件部長が請求人から委ねられていた裁量及び権限を利用し、不正行為として容易に把握できる方法で7年以上の長期間にわたって行われ、多額の架空仕入れが計上されたものであること、③請求人は、本件部長に広い裁量と権限を与えながら、取引実態を確認するなどの管理・監督は行っていなかったことを総合考慮すれば、本件部長による本件行為を、納税者たる請求人の行為と同視することができると判断するのが相当であるから、請求人に「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったといえる。(令4. 6.16 名裁(法・諸)令3-54)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令030126
- 裁決年月日
- 令和4年6月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100999000
- 争点
- 9重加算税/18その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、架空外注費の計上(本件仮装行為)は、総勘定元帳、決算報告書及び納税申告書の作成を依頼した税理士法人らが請求人に無断で行ったものであり、また、請求人の代表者らは税務会計知識に乏しく、当該税理士法人らを全面的に信頼し、適正な税務処理がされているものと信じていたのであるから、本件仮装行為を請求人の行為と同視することはできない旨主張する。しかしながら、請求人の代表者らは、①請求人の売上金額の確認、外注費等の諸経費の支払のほか現預金の入出金を行っており、請求人の資金繰りについて十分に把握していたこと、②上記税理士法人らの担当者から本件仮装行為の内容の説明を受けていたこと、③本件仮装行為によって捻出された資金を毎月の役員報酬のほかに継続的に享受していたことから、本件仮装行為を認識していたか、決算報告書等を確認すれば容易に認識することができたにもかかわらずこれらを確認せず、本件仮装行為に基づき作成された確定申告書に署名押印し提出し続けたことからすると、本件仮装行為は、請求人の行為と同視することができる。(令4. 6. 7 東裁(法)令3-126)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 令030010
- 裁決年月日
- 令和4年5月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①請求人が各業者に支出した金員(本件各金員)は工事原価に該当するものであるから仮装・隠蔽はなく、②仮に、本件各金員が、交際費等であったとしても、勘定科目の誤りがあったにすぎず、重加算税の対象としての仮装行為とはいえず、また、本件各金員が交際費等の損金算入限度額を超えたことによる結果、過少申告になったにすぎず、隠蔽・仮装行為と過少申告との因果関係は認められない旨主張する。しかしながら、①については、請求人は、各業者が役務を提供していないにもかかわらず、本件各金員を請求人の総勘定元帳に工事原価として記載したものであり、これは取引上の名義等に関し、あたかもそれが真実であるかのように装い、故意に事実をわい曲する行為であるから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する仮装に該当する。②については、本件各金員は、業務との関連性が明らかではないことから、損金の額に算入できず、また、請求人は、本件各金員について、工事原価として総勘定元帳へ虚偽の記載をした上で、これに基づいて過少な申告をしたのであるから、これらの間には因果関係があると認められる。(令4. 5.25 広裁(法)令3-10)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令030048
- 裁決年月日
- 令和4年5月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、A社との契約書(本件契約書)及び本件契約書に係る契約の申込書は、それぞれに記載された日付において作成されたものであり、国税通則法第68条《重加算税》第2項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実はない旨を主張する。しかしながら、請求人は、税負担を免れる目的で、請求人の収益が全てA社に帰属するとする内容の本件契約書及び本件契約書に係る契約の申込書を、多額の報酬の振込みよりも前の日付を記載して作成し、あたかも請求人が取得した報酬がA社に帰属するものであるかのような虚偽の事実を作出したものと認められる。したがって、請求人には、同項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったと認められる。(令4. 5.25 名裁(所・諸)令3-48)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 令030005
- 裁決年月日
- 令和4年5月10日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№127
要旨
○ 原処分庁は、申告漏れとなっていた貯金(本件貯金)について、請求人が被相続人名義の預貯金のうち本件貯金についてのみ残高証明書を取得することなく相続手続を行うという特異な行動をしていること、及び請求人が本件貯金の存在を認識していたにもかかわらず、相続税の申告書の作成を依頼した会計事務所(本件会計事務所)に対して伝えていないことが、請求人の当初から相続財産を過少に申告する意図を外部からもうかがい得る特段の行動であり、請求人には国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があった旨主張する。しかしながら、相続税の申告からあえて本件貯金のみを除外しようとする意図が請求人にあったものとは認められない上、請求人が訪れた金融機関における貯金の一般的な相続手続などからすると請求人が誤解や失念により本件貯金の残高証明書を取得しなかった可能性も否定できないから、請求人が本件貯金についてのみ特異な行動をしたと断ずることはできず、本件貯金の残高証明書の発行依頼をしなかったことは故意によるものとは認めがたく、また、請求人が本件会計事務所に対して本件貯金の存在を故意に伝えなかったと認めることもできないから、請求人の一連の行為において当初から相続財産を過少に申告する意図を外部からもうかがい得る特段の行動をしたものと評価すべき事情は認められない。(令4. 5.10 金裁(諸)令3-5)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令030109
- 裁決年月日
- 令和4年4月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、業務受託者が行った隠蔽仮装行為を請求人の行為と同視することはできない旨主張する。しかしながら、請求人の代表者は、当該業務受託者の隠蔽仮装行為を容易に認識できる状況にあり、その是正と過少申告の防止が可能であったにもかかわらず、何ら是正措置等を講じていなかったものと認められるから、当該業務受託者の隠蔽仮装行為は請求人の行為と同視することができる。したがって、請求人に国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し、」に該当する事実があったと認められる。(令4. 4.26 東裁(法・諸)令3-109)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令030044
- 裁決年月日
- 令和4年4月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国内で仕入れた商品を海外の事業者へ輸出により販売する取引(本件取引)は請求人が行った取引であり、請求人の総勘定元帳(本件元帳)への記載は、商品の調達に係る請求書並びに輸出の際のインボイス及び輸出許可通知書に記載された内容と同一であるから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定される事実の仮装はない旨主張する。しかしながら、請求人は、本件取引の内容の決定について何の関与もしておらず、商品の管理も行っていなかった上、本件取引に係る買掛金の支払や売掛金の回収を行っていたとも認められず、およそ自身が本件取引の当事者といえる立場になかったことからすれば、請求人は、名義を貸していたにすぎないものであることを十分認識していたものと認められる。そうすると、請求人が本件取引に係る資産(商品)の譲渡等を請求人の取引として本件元帳に記載したことは、請求人が商品の仕入れや輸出をした事実が存在しないにもかかわらず、存在するかのように見せかけるものであるから、請求人に事実の仮装があったと認められる。(令4. 4.21 名裁(諸)令3-44)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 令030009
- 裁決年月日
- 令和4年4月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、スクラップの売却に係る1回当たりの収入が少額であり、また、経理責任者は事務が多忙であったため、スクラップの売却収入に係る明細書を紛失し、会計伝票や帳簿書類にうっかり記載し忘れたのであって意図的に除外したものではなく、隠蔽に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、スクラップの売却収入の受領は、長期間、多数回にわたり行われていたもので、当該受領の都度、会計伝票や帳簿書類に当該売却収入を記載する機会が多数回存在し、かつ、それが容易であったにもかかわらず、経理責任者は、当該売却収入を請求人の会計伝票や帳簿書類に一切記載していなかったことからすれば、経理責任者が当該売却収入を会計伝票や帳簿書類にうっかり記載し忘れたというのは、不自然、不合理なものといわざるを得ず、このことは、個々の当該売却収入が少額であることや、経理責任者の事務が多忙であったからといって変わらない。(令4. 4.20 広裁(法・諸)令3-9)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令030105
- 裁決年月日
- 令和4年4月15日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№127
要旨
○ 原処分庁は、請求人が生命保険会社から振り込まれた保険契約に基づく一時金及び定期支払金(本件一時金等)を含めずに所得税及び復興特別所得税(所得税等)の確定申告(本件確定申告)をしたことについて、請求人が、本件一時金等が課税の対象となることを十分に認識しながら申告書の作成を補助した請求人の親族に本件一時金等が振り込まれた預金口座の通帳(本件通帳)を提示しなかったことや、本件一時金等の支払明細等を廃棄したことは、当初から所得を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づく過少申告をした場合に当たるから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する重加算税の賦課要件を満たす旨主張する。しかしながら、請求人は、上記保険の取扱代理店である銀行の担当者から、上記一時金についての課税関係の説明を受け、上記支払明細等の送付を受けていたことから、本件一時金等の存在や申告の必要性を一旦認識することができたものと認められるが、過去5年間のうち一度しか所得税等の確定申告をしておらず、本件確定申告についても、金地金の売却利益について申告が必要である旨記載された税務署からのお知らせが届いたことを動機として行ったものであり、遺族年金を含めて申告するなど、請求人に確定申告の経験や税務の知識が豊富にあったとはいえないこと、上記説明が口頭により行われていた上、同説明があったのは本件確定申告の時点から約1年以上も前で、上記支払明細等の送付も本件確定申告の時点から9か月以上前であったことなどからすれば、請求人が、本件確定申告の時点において、本件一時金等の存在や申告の必要性を直ちに認識していたとまではいえず、請求人が本件一時金等を申告しないことを意図していたとはいえない。また、請求人が親族に本件通帳を提示しなかったことについては、請求人が親族に申告書の作成の補助を依頼した際のやり取りが不明であること、上記支払明細等を破棄したことについても、意図的に廃棄したとは認められないことから、これらをもって、請求人が過少申告の意図を外部からもうかがい得る特段の行動をしたとは認められない。(令4. 4.15 東裁(所)令3-105)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令030077
- 裁決年月日
- 令和4年3月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人から関連法人(本件関連法人)に対して支払われ、同日、本件関連法人から請求人の理事長(請求人理事長)に対して支払われた金員(本件金員)について、請求人理事長に対する給与(賞与)ではないから、国税通則法第68条《重加算税》第3項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、本件金員は、請求人理事長に対する給与(賞与)であると認められるところ、請求人は、その一部を「長期貸付金」に計上するとともに、請求人から本件関連法人、請求人理事長の各口座に本件金員を順次移動させ、本件関連法人を単なる通過点として介在させることにより、請求人理事長が請求人から本件金員を受領した事実を隠蔽したといえる。したがって、請求人は、請求人理事長に対して本件金員を利益供与した事実を故意に隠蔽し、かつ、請求人から本件金員を受領したのが本件関連法人であるかのような事実を仮装したものと認められる。 (令4. 3.25 東裁(諸)令3-77)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令030079
- 裁決年月日
- 令和4年3月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人から関連法人(本件関連法人)に対して支払われ、同日、本件関連法人から請求人の理事長(請求人理事長)に対して支払われた金員(本件金員)について、請求人理事長に対する給与(賞与)ではないから、国税通則法第68条《重加算税》第3項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、本件金員は、請求人理事長に対する給与(賞与)であると認められるところ、請求人は、請求人から本件関連法人、請求人理事長の各口座に本件金員を順次移動させ、本件関連法人を単なる通過点として介在させることにより、請求人理事長が請求人から本件金員を直接受領した事実を隠蔽したと認められる。したがって、請求人は、請求人理事長に対して本件金員を利益供与した事実を故意に隠蔽し、かつ、請求人から資金提供を受けたのが本件関連法人であるかのような事実を仮装したものと認められる。(令4. 3.25 東裁(諸)令3-79)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令030080
- 裁決年月日
- 令和4年3月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人がその購入及び管理等の費用を支出している資産(本件資産)は、請求人のみなし役員(本件役員)の個人資産ではなく、請求人の事業用資産であるから、仮装隠蔽に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、本件資産は本件役員の個人資産であると認められるところ、本件資産の購入に係る契約書に請求人名と本件役員名を併記するとともに、取引先に対し請求書等の宛名を本件役員の個人名から請求人名に変更するよう指示し、本件資産を請求人の事業用資産として帳簿に記載するなど、あたかも本件資産の取引が請求人と取引先との間の取引であるかのように装って、故意に事実を仮装していることから、請求人に、国税通則法第68条《重加算税》第1項及び第3項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったと認められる。 (令4. 3.25 東裁(法・諸)令3-80)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令030023
- 裁決年月日
- 令和4年3月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、暗号資産の取引による利益(本件利益)の申告の必要性を認識しておらず、また、コンサルティング事業等を行う法人(本件法人)の指示どおりに実行したに過ぎないから、請求人に「仮装」に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、事実の仮装に故意を要するとしても、その内容は、納税者に当該事実の仮装が重加算税の対象となる行為である旨の認識があることを求めるものではなく、課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部について、存在しない事実が存在するように見せかけていることの認識があれば足りるものである。そして、請求人と本件法人とのやりとりからすれば、請求人は本件利益が生じていること及び本件利益を申告する必要性があることを認識していたことは明らかであって、それにもかかわらず、請求人は、本件法人に架空の請求書を作成させるなどして、虚偽の外形を作出していたのであるから、事実の仮装についての認識があったことも明らかに認められる。(令4.3.23関裁(所)令3-23)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令030075
- 裁決年月日
- 令和4年3月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①キャバクラ事業に係る複数の店舗のうち、1店舗は、第三者と共同で経営していたこと、②所得の計算上赤字であるキャバクラ店を第三者と共同で経営していたこと、及び③課税仕入れ等の消費税額の控除(仕入税額控除)に係る帳簿等を保存していたこと等を主張し、当該主張を前提に請求人が享受しなかった事業収益等並びに消費税額のうち仕入税額控除の適用により控除される金額の計算の基礎となるべき事実については、国税通則法第68条《重加算税》第2項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、当該キャバクラ店の事業主は請求人だけであって、請求人は、当該キャバクラ店に係る事業収益等を全て享受したと認められ、また、請求人は仕入税額控除に係る帳簿等を保存していなかったと認められる。そして、請求人は、当該キャバクラ店に係る風俗営業許可等の各名義人を請求人以外の者とすることで請求人が事業主ではないかのような外形を作出し、更に、当該キャバクラ店に係る帳簿を作成又は保存しないことにより、請求人が事業主である事実を故意にわい曲し、それに基づき法定申告期限までに申告をしなかったと認められるから、「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったと認めるのが相当である。(令4.3.22東裁(所・諸)令3-75)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令030039
- 裁決年月日
- 令和4年3月17日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が事業年度末に購入した事務所家具に係る取得価額及び減価償却費を当該事業年度の損金の額に算入したことについて、請求人は、当初から過少に申告することを意図していたものであり、請求人が顧問税理士に当該事務所家具に係る納品書等を渡さず、当該事務所家具の納品日等の具体的内容も伝えなかったことは、請求人が当初から過少に申告する意図を有していたことをうかがい得る特段の行動に当たるとして、国税通則法第68条《重加算税》第1項の重加算税の賦課要件を満たす旨主張する。しかしながら、請求人の過少申告行為に係る所得金額やこれにより納付すべき税額の差額、過少申告行為の内容性質その他当該事業年度の前後の事業年度における請求人の所得の状況等からすれば、請求人に過少申告を行うべき積極的な動機は見いだしがたく、請求人が当初から過少申告を行う意図を有していたとは認められない。また、請求人は、経理等に関する知識は乏しく、顧問税理士から単に依頼や確認をされなかったため納品書等を当該顧問税理士に渡さなかったにすぎないと認められ、これをもって過少申告を意図した行動であるとはいえない。したがって、請求人に国税通則法第68条第1項に規定する隠蔽又は仮装の行為があったということはできない。(令4. 3.17 大裁(法)令3-39)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令030073
- 裁決年月日
- 令和4年3月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が未使用の納品書用紙を用いて作成した書面は、取引先への支払遅延を回避する目的で社内慣行等により作成した集計表に過ぎないから、仮装の事実はない旨主張する。しかしながら、請求人においては、品質検査が未了であることを認識しながら、未使用の定型書類を用いて取引先が作成した納品書とは異なる内容の書面を作成し、これに基づき、納入品に係る外注費を品質検査が完了する前の日付で計上したことが認められるから、請求人に国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「仮装し」に該当する事実があったと認められる。 (令4. 3.14 東裁(法・諸)令3-73)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 令030004
- 裁決年月日
- 令和4年3月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100999000
- 争点
- 9重加算税/18その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、税理士法人に対して、保育所の改修工事に係る請負金額が水増しされている事実を事前に伝えたにもかかわらず、税理士法人の知識不足又は判断ミスに起因して、税理士法人が建物圧縮損を損金の額に算入したのであって、これについての説明を請求人が受けていれば、固定資産圧縮損等を損金の額に計上した申告書を提出することはなかったから国税通則法第68条《重加算税》第1項の「隠蔽、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出」したものに該当しない旨主張する。しかしながら、請求人が、工事業者と通謀して請負金額を水増しした工事請負契約書等を作成又は取得するという仮装行為を行った後、当該契約書等を税理士法人に渡して申告書の作成を依頼しており、これを受けて税理士法人は、固定資産圧縮損等を損金の額に算入した申告書を作成し、請求人が当該申告書を提出したのであるから、請求人は「その隠蔽し、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出」したものと認められる。そして、請求人が、過少申告となる状況を是正するための具体的な方策又は措置をとった事実は認められず、請求人の主張は、税理士法人から前記固定資産圧縮損等に関する説明を受けていれば、適正に申告したであろうという仮定にすぎないことから、重加算税の賦課要件の判断に影響を与えるものではない。(令4.3.8札裁(法)令3-4)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 令030004
- 裁決年月日
- 令和4年3月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、保育所の改修工事に関し、工事業者と通謀して請負金額を水増しした工事請負契約書等(本件各契約書等)を作成又は取得したのは、保育事業の助成金をより多く受給するためであり、過少申告を行う意図はなかったとして、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する仮装行為は存在しない旨主張する。しかしながら、重加算税を課し得るためには、納税者が故意に課税標準等の計算の基礎となる事実を仮装し、その仮装行為を原因として過少申告の結果が発生したものであれば足り、納税者において過少申告を行うことの認識を有していることまでを必要とするものではないところ、請求人は、請負金額を水増しした本件各契約書等を作成することにより、存在しない課税要件事実が存在するように見せかけたものであるから、課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実を仮装したものであり、仮装行為が存在したといえる。(令4. 3. 8 札裁(法)令3-4)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令030031
- 裁決年月日
- 令和4年3月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、商品仕入高勘定に計上した材料の現金仕入れ(本件各仕入れ)は、請求書及び領収証(本件各書類)に記載のとおり実在しているから架空ではなく、請求人に国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実はないと主張する。しかしながら、本件各仕入れは実在しない架空の仕入れであり、本件各書類は虚偽の記載がされた文書であると認められる。そして、本件各書類は、仕入先が作成したものではなく、請求人の代表者が仕入先の印章や銀行の預金通帳を保管し、仕入先の経営を行う中で作成したものと認めるのが相当である。そうすると、請求人は、本件各仕入れの事実がないにもかかわらず、虚偽の記載がされた本件各書類を作成し、本件各仕入れを計上したと認められるから、請求人に「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったといえる。(令4. 3. 4 名裁(法・諸)令3-31)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令030067
- 裁決年月日
- 令和4年3月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、実態のない外注費(本件外注費)について、外注先との間の業務委託契約の終了を経理担当者に告げることを失念していたにすぎず、請求人の経理がずさんだったこともあり、代表者が本件外注費の計上を認知することは難しく、本件外注費の計上は単なる経理ミスであるから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実はなかった旨主張する。しかしながら、代表者は、実態のない本件外注費が計上されていることを認識しながら、経理担当者が本件外注費の金額を各月の外注費を集計した集計表に入力するという従前の処理を継続させていたものと認められる。そうすると、請求人は、故意に実態のない本件外注費の金額を当該集計表に入力し、これに基づき、虚偽の内容が記載された総勘定元帳が作成されたのであるから、請求人が故意に事実をわい曲したものというべきである。したがって、本件外注費の計上について、請求人に、「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったと認められる。 (令4. 3. 1 東裁(法・諸)令3-67)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令030066
- 裁決年月日
- 令和4年2月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、3店舗のキャバクラ店(本件各店舗)に係る事業(本件事業)の所得の帰属者は請求人ではないから、請求人の行為は国税通則法第68条《重加算税》第2項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当しない旨主張する。しかしながら、本件事業に係る所得の帰属者は請求人である。そして、請求人は、本件各店舗の利益をおおむね把握した上、本件事業に係る所得等を申告する必要があることを認識していながら、売上伝票の内容を確認してパソコンに入力した後、破棄し、原処分庁所属の調査担当職員による調査の際には、パソコンに保存された当該売上データをUSBに保存した後に初期化した。また、本件各店舗のうち2店舗の風俗営業許可等の各名義を請求人以外の者とすることにより、事業主が請求人ではない外形を作出していた。これらの事実関係からすれば、請求人は、当初から本件事業に係る所得について法定申告期限までに申告しないことを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づき法定申告期限までに納税申告書を提出しなかったと認められるから、重加算税の賦課要件を満たす。(令4. 2.22 東裁(所・諸)令3-66)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 令030003
- 裁決年月日
- 令和4年1月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の元従業員が、経理担当者に対し、請求人のイベントの企画等の業務(本件イベント業務)に係る売上金額を真実の売上金額より少なく報告し、これを帳簿に記載させた行為(本件各隠蔽仮装行為)について、当該元従業員は請求人との間で雇用契約がなく、また、本件各隠蔽仮装行為は当該元従業員の個人的費用捻出目的で行われており当該元従業員の職務範囲内の行為ではなかった上、請求人は本件各隠蔽仮装行為を予見することが困難であったから、請求人の行為と同視することができない旨主張する。しかしながら、国税通則法第68条《重加算税》第1項の合理的解釈としては、隠蔽・仮装の行為をした者が、納税義務者本人ではなく、その代理人、補助者等の立場にある者で、いわば納税義務者本人の身代りとして同人の課税標準の発生原因たる事実に関与し、当該課税標準の計算に変動を生じさせた者である場合を含むものと解すべきところ、上記の元従業員は、本件イベント業務について請求人から包括的な権限を与えられ、請求人の代理人、補助者として、本件イベント業務を事実上一任されていたといえる。また、本件で上記の元従業員は、自らが請求人名義で請負売上先と締結した契約に係る売上金に関し本件隠蔽仮装行為に及んだもので、当該元従業員は、請求人の課税標準の発生原因たる事実に関与し、当該課税標準の計算に変動を生じさせた者であるといえるから、当該元従業員の行った本件隠蔽仮装行為は、請求人の行為と同視することができる。(令4. 1.13 広裁(諸)令3-3)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令030015
- 裁決年月日
- 令和4年1月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、売上金の入金先を販売グループの各構成員名義の預貯金口座に分散させたり、獲得した利益をクレジットカードを利用して分配したりするなどの、売上金が発見されることを困難にする行動はしておらず、国税通則法第68条《重加算税》第2項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、①グループ全体の売上金額を把握できたにもかかわらず、売上げを管理するデータ等にあえて売上金額を記載せず、帳簿書類等も作成、保存せず、②利益を管理していたデータをグループ全体で消去することを決定し、③請求人名義の預貯金口座への入金額と実際の収入金額とが大きく乖離しているにもかかわらず、調査開始当初において、当該入金額から収入金額が計算できる旨申述したことなどが認められる。これら請求人の一連の行為は、請求人が当初から課税標準等及び税額等を申告しないことを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づき確定申告書を提出しなかったような場合に該当するから、「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があると認められる。(令4. 1. 7 名裁(所)令3-15)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令030016
- 裁決年月日
- 令和4年1月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、販売グループのリーダーは売上金の入金先をグループの各構成員名義の預貯金口座に分散させたり、獲得した利益をクレジットカードを利用して分配したりするなどの、売上金が発見されることを困難にする行動はしておらず、国税通則法第68条《重加算税》第1項及び第2項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、①グループ全体の売上金額を把握できたにもかかわらず、売上げを管理するデータ等にあえて売上金額を記載せず、帳簿書類等も作成、保存せず、②利益を管理していたデータをグループ全体で消去することを決定し、③調査開始当初において、実際の収入金額を存知していたにもかかわらず過少申告した旨申述するとともに、請求人名義の預貯金口座への入金額と実際の収入金額とが大きく乖離しているにもかかわらず、当該入金額から収入金額が計算できる旨申述したことなどが認められる。これら請求人の一連の行為は、請求人が当初から課税標準等及び税額等を申告しないことを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づき確定申告書を提出しなかった、あるいは過少申告をしたような場合に該当するから、「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があると認められる。(令4. 1. 7 名裁(所)令3-16)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 令030002
- 裁決年月日
- 令和3年12月8日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、重加算税の賦課には①過少申告の意図と、②その意図を客観的に確認できる特段の行動が必要となるが、本件の給与の支給に①の意図も②の特段の行動もないことからすれば、国税通則法第68条《重加算税》第1項及び第3項に規定する重加算税の賦課要件は満たしていない旨主張する。しかしながら、請求人が主張する判例における判断基準は、積極的な隠蔽、仮装と評価すべき行為が存在しない場合のものであり、本件では、受給者が請求人において勤務実態がないにもかかわらず、請求人は、出勤簿等を作成し、健康保険及び厚生年金保険の被保険者とする手続を行った上で、給与手当及び法定福利費を総勘定元帳に計上しているのであるから、請求人の積極的な隠蔽、仮装と評価すべき行為が存在しており、国税通則法第68条第1項及び第3項に規定する重加算税の賦課要件を満たしている。(令3.12. 8 札裁(法・諸)令3-2)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令030017
- 裁決年月日
- 令和3年11月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の国外関連者に該当する外国法人(国外関連者)に対する送金額のうち、寄附金に該当するとされた金額(本件寄附金)を国外関連者からの製品輸入(本件輸入仕入れ)に係る仕入金額として損金の額に算入していたことについて、国外関連者に対する送金額の全額が輸入のために必要な金額であり、これを製品の仕入代金であると認識していたのであって、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する事実の隠蔽又は仮装はない旨主張する。しかしながら、本件輸入仕入れに係る輸入許可通知書に記載のインボイス(仕入書)価格が製品の仕入代金の金額であり、請求人も、かかるインボイス価格が仕入代金の金額であり、同価格に含まれない本件寄付金の金額が仕入代金に当たらないことを認識していたと認められるから、請求人が、本件寄附金の金額を仕入高等として総勘定元帳に計上し、製品の仕入代金であるかのように装ったことは、事実の仮装と認められる。(令3.11.19 大裁(法)令3-17)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 令030003
- 裁決年月日
- 令和3年10月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905050
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/5経費、損金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、外注先(本件外注先)に送金した金員(本件外注費)について、情報収集等の役務の提供(本件業務)の対価であり、原処分庁は本件業務の不存在及び虚偽の請求書の作成の事実について主張及び立証が不十分であるから、請求人に国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったとはいえない旨主張する。しかしながら、本件業務は実際には行われていなかったものと認められるところ、請求人は、本件外注先に本件外注費に係る請求書を作成させて、本件外注費を請求人の業務と関連があるかのように装っていたのであるから、請求人には「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったと認められる。(令3.10. 8 仙裁(法・諸)令3-3)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 令030001
- 裁決年月日
- 令和3年9月17日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№124
要旨
○ 請求人は、請求人の亡夫(被相続人)の死亡前に、被相続人名義の普通預金口座(本件預金口座)を解約して払い出した金員(本件金員)を請求人名義の普通預金口座(請求人預金口座)に移動した上で、本件金員を相続財産として申告しなかったことについて、本件預金口座は被相続人名義で契約している公共料金等の支払に利用するため被相続人名義としたもので、本件預金口座には被相続人から得た生活費の残りのほか請求人の内職収入も入金していたから、請求人に帰属する預金口座であるとの認識に基づき本件金員を相続財産に含めなかったにすぎず、隠蔽又は仮装の行為はない旨主張する。しかしながら、本件預金口座には内職収入など請求人の固有財産が含まれていることを示す証拠はない一方、被相続人の固有財産である被相続人に分割された親族の相続財産の受領に本件預金口座を使用したほか、本件預金口座には被相続人名義の定期預金の解約金などの振替入金があることからなどすると、請求人は、本件預金口座に係る預金の原資が被相続人に帰属するものであることを了知し、相続財産になることを認識し得る状況にあったと認められるところ、本件金員及び本件預金口座の存在を他の相続人及び関与税理士に一切知らせず、遺産分割協議の対象にさせることなく、相続税の申告前に本件金員を入金した請求人預金口座も解約し、更に本件預金口座及び請求人預金口座の各通帳を廃棄していることからすれば、請求人は、本件預金口座に係る預金が相続財産となるとの認識の下、その存在を隠匿したとみるのが相当であり、請求人には隠蔽行為があったと認められる。(令3. 9.17 金裁(諸)令3-1)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令030023
- 裁決年月日
- 令和3年9月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、販売先の従業員等への受注謝礼金(本件謝礼金)に相当する額を、販売支援委託先との口銭契約に基づく販売手数料に含めて売上原価に計上していたことについて、本件謝礼金を当該従業員等に対して直接支払っておらず、交際費に該当するとの認識はなかったことから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、販売支援委託先との取引を担当する請求人の担当者は、本件謝礼金が、販売手数料とは別に販売予定先の従業員等が請求人の販売する商品の受注において便宜を図ってもらうことを目的とした金員であることを十分に認識しながら、本件謝礼金の額を上乗せした金額の口銭契約書を作成したことや、本件謝礼金の支払を経理担当者等に対して隠そうとする意図の下、本件謝礼金を上乗せした金額の口銭契約書をもって、経理担当者に正しい説明をすることなく、虚偽の内容の経理処理を行わせたものと認められ、このことは請求人の上記担当者の上司も了承していたと認められるから、請求人は、本件謝礼金を販売手数料に仮装した虚偽の口銭契約書を作成し、それにより虚偽の内容の経理処理を行っており、故意に事実を歪曲したものといえ、「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実が認められる。(令3. 9.15 東裁(法)令3-23)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令030007
- 裁決年月日
- 令和3年9月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、関連法人に支払った金員は、業務委託契約書(本件契約書)に基づき関連法人代表者が請求人の土地開発事業における窓口業務に従事した対価である旨、また、請求人の確定申告に隠蔽又は仮装に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、本件契約書は請求人代表者と関連法人代表者との間で作成されたところ、関連法人代表者は関連法人の代表取締役に就任する以前から同法人の一切の業務を任され、代表取締役印も使用することができた上、請求人の取締役でもあった。また、土地開発事業の進行状況、窓口業務の実態及び金員の支払状況を総合考慮すると、窓口業務に従事したのは関連法人ではなく請求人であり、請求人は金員の支払に見合う便益を実際に享受していなかったにもかかわらず、関連法人に金員を支払ったと認められる。これらの事情からすると、本件契約書は、請求人が関連法人に金員を支払うために、役務提供の対価という外形を整える目的で作成されたものと認めるのが相当である。その上、請求人は、本件契約書の存在を根拠として、窓口業務に従事した請求人の行為を関連法人の行為であるかのように装い、関連法人に支払った金員を役務提供の対価として損金の額に算入した上で、納税申告書を作成して提出したのであるから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「仮装」に該当する事実があったと認められる。(令3. 9.14 関裁(法)令3-7)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令030022
- 裁決年月日
- 令和3年9月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、外注加工費はいずれも正当な金額であり、「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、外注加工費は、外注先口座に振り込んだ金員の一部を出金し、代表者名義口座に入金する方法で代表者自身に支払われており、代表者が架空計上分を含めた金額の請求書を作成することにより、当該請求書に基づいて総勘定元帳の外注加工費勘定に計上し、損金の額に算入していたものである。そうすると、このことは事実の仮装というべきであるから、請求人には、国税通則法第68条《重加算税》に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったものと認められる。(令3. 9. 7 東裁(法・諸)令3-22)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令030009
- 裁決年月日
- 令和3年9月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①同業他社に対する市場調査名目の支出金(本件調査費)及び②任意団体に対する会費名目の支出金(本件会費)の支払については、これに対応する役務の提供を受けているため寄附金に該当せず、仮に、寄附金に該当するとしても、協同組合費の勘定科目を用いたのは請求人の経理に関する知識の稚拙等によるものであって、請求人に寄附金であるとの認識はなく、隠蔽又は仮装を試みたものではない旨主張する。しかしながら、請求人は、①同業他社に対して市場調査業務を依頼した事実及び同業他社が市場調査業務を行った実績がないにもかかわらず、あたかも本件調査費が請求人の委託に基づいて同業他社から市場調査業務の提供を受けた対価であるかのように装い、故意に事実をわい曲し、また、②本件会費が、任意団体を介して労働組合に支払う金員の原資をねん出するためのものであり、通常の同業団体に対する会費とは異なるものであるのに、本件会費の勘定科目を協同組合費として、あたかも通常の同業団体に対する会費であるかのように装い、故意に事実をわい曲し、これらのわい曲した事実に基づき納税申告書を提出したのであるから、国税通則法第68条≪重加算税≫第1項に規定する「事実を仮装した」ものと認められる。(令3. 9. 6 大裁(法・諸)令3-9)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令030016
- 裁決年月日
- 令和3年9月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請負代金に関する明細書の保存や帳簿等の記帳をしておらず収入金額を正確に覚えていなかったことから、年間の各月の収入金額のうち、少なかった月の金額を参考に収入月額を定め、これを12倍した金額を事業所得に係る総収入金額として収支内訳書に記載しただけであり、事業所得に係る総収入金額を過少に申告したことについて、「帳簿書類の虚偽記載により仮装を行っていること」に該当する事実はなく、隠蔽又は仮装と評価すべき行為及び過少申告の意図を外部からもうかがい得る特段の行動はないから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する重加算税の賦課要件を満たさない旨主張する。しかしながら、請求人は、請負代金の全てが毎月1回まとめて請求人の銀行預金口座に振り込まれ、必要経費については実額を算出していたことなどからすると、事業所得に係る総収入金額及び所得金額を正確に算出できたといえ、それにもかかわらず、請求人は、少なくとも、10年程度の長期間にわたり、収入金額を意図的に過少な金額に調整して算出し続けた上で、その所得金額の5割前後も脱漏した確定申告書を提出したと認められる。このような請求人の一連の行動は、請求人が、当初から過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づく過少申告をした場合に該当する。(令3. 9. 1 東裁(所)令3-16)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 令030002
- 裁決年月日
- 令和3年8月6日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の経営する飲食店に勤務するホステスに対する業務の対価(社交給)について、業務委託先(本件委託先)からホステスの派遣を受けた対価であるかのように仮装した事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、本件委託先からホステスの派遣を受けていないにもかかわらず、本件委託先に派遣業務を委託する旨の契約書及び人材派遣代である旨の記載のある請求書を自ら作成するとともに、本件委託先の代表取締役に依頼して押印させ、また、総勘定元帳の「社交給」の科目に、支払先として本件委託先の名称を記載して、社交給の源泉徴収を行っていなかったのであるから、これらの行為によって、請求人はホステスに給与等を支払っていた事実を隠ぺいし、社交給を課税仕入れに係る支払対価の額の基礎となる人材派遣業務の対価に仮装していたと認められる。したがって、請求人には、国税通則法第68条《重加算税》第1項及び第3項に規定する「隠ぺいし、又は仮装し」に該当する事実があったと認められる。(令3. 8. 6 仙裁(法・諸)令3-2)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令020098
- 裁決年月日
- 令和3年6月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№123
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、被相続人が締結していた各建物更生共済契約(本件各共済契約)に関する権利(本件各権利)を相続税の課税財産として申告する必要があると認識していながら、税理士(本件税理士)に対して本件各共済契約は掛け捨て型のものであると故意に虚偽の説明をし、本件税理士に相続税の課税財産として申告すべき損害保険契約に関する権利はないとの誤解を生じさせた上、本件税理士に本件各権利の存在を一切告げなかったことは、当初から相続財産を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動に当たり、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定の隠蔽又は仮装の行為が認められる旨主張する。しかしながら、本件税理士の請求人に対する質問の文言からすれば、請求人の「共済は掛け捨てに移行している」旨の回答は、本件税理士の質問の趣旨を誤解してなされた可能性があり、実際に建物更生共済契約から掛け捨ての損害保険へと移行されたものもあることからすれば、必ずしも虚偽であるとまではいえない。また、請求人が本件税理士に預けた各普通貯金通帳の中には本件各共済契約に係る共済掛金の支払が確認できるものもあることからすれば請求人が本件税理士に対して本件各権利を秘匿しようという意図があったとまで認めることはできない。したがって、請求人が本件税理士に対して故意に虚偽の説明をしたものと認めることはできず、請求人が本件税理士に当該回答をした事実をもって、請求人が、当初から過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をしたと認めることはできないから、国税通則法第68条第1項に規定の隠蔽又は仮装の行為があったということはできない。(令3. 6.25 東裁(諸)令2-98)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 令020011
- 裁決年月日
- 令和3年6月22日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№123
要旨
○ 原処分庁は、請求人は、事業に係る正しい売上金額を把握していたにもかかわらず、真実の売上金額を記載した売上メモ及び伝票を意図的に廃棄し、売上金額を過少に記載した日計表を商工会に提示することにより、売上げの一部を故意に申告していなかった旨主張する。しかしながら、請求人は、調査担当職員による質問の当初、隠蔽仮装行為の始期について、曖昧な申述にとどまっていたことなどからすれば、同始期に関して、明確な記憶を持っておらず、その記憶は曖昧なものであったと認められる。そして、隠蔽仮装行為の始期に関する請求人の申述は、自発的な申述をしたのではなく調査担当職員の教示に沿う形で申述した程度にすぎず、客観的事実とも整合せず、不自然であるともいえ、直ちに信用できない。また、そのほかに隠蔽仮装行為の始期を示す証拠や請求人によって隠蔽仮装行為がなされたことを示す証拠もないから、請求人に、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったとは認められない。(令3. 6.22 広裁(所・諸)令2-11)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令020022
- 裁決年月日
- 令和3年6月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100917000
- 争点
- 9重加算税/17推計課税事件で重加算税を賦課した事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、事業の経理や申告は全て請求人と請求人の妻(本件妻)が行っており、請求人は1日の売上金額や申告内容を知らなかったところ、質問応答記録書は、原処分に係る調査担当職員(本件調査担当職員)が請求人に対して強制的に署名押印させて作成したもので、その内容も事実ではないなどとして、国税通則法第68条《重加算税》第1項及び第2項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実はなかった旨主張する。しかしながら、本件妻は、単に真実の所得金額よりも少ない所得金額を記載した確定申告書であることを認識しながらそれを提出したにとどまらず、売上伝票等の原始記録を破棄した上で、総収入金額及び仕入金額の双方を少なくし、原処分に係る調査においても、本件調査担当職員に対し、虚偽の書類を提示したり、虚偽の説明をするなどして、真実の所得の調査解明に困難を伴う状況を作出し、真実の所得金額を隠蔽する態度、行動をできる限り貫こうとしたものであると認められる。これらの本件妻の一連の行為によれば、本件妻が、当初から所得を過少に申告する意図を有し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づき過少申告をしたような場合に該当するというべきである。そして、請求人は、事業の経理及び確定申告書の作成提出等、納税申告事務の一切を本件妻に包括的に委ねていたのであるから、本件妻の行為は、請求人の行為と同一視することができるというべきであり、請求人につき、「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったといえる。(令3. 6.21 名裁(所・諸)令2-22)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令020089
- 裁決年月日
- 令和3年6月3日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№123
要旨
○ 原処分庁は、請求人が相続税の申告において相続税の課税価格の計算上債務控除をしていた被相続人の請求人からの借入金は、請求人から被相続人ヘ直接送金されておらず、十分な金額の預貯金を有する被相続人が請求人から借り入れする必要も認められないこと等から、借入金が存在しないにもかかわらず、あたかも当該借入金が存在したかのように装って金銭借用証書を作成したことが事実の仮装行為に該当し、国税通則法第68条《重加算税》第1項所定の重加算税の賦課要件を満たす旨主張する。しかしながら、①被相続人の土地の購入資金に係る信用金庫からの融資がとん挫し、請求人が代わりに被相続人に対し金員を貸し付けることとなった経緯が認められ、金銭借用証書の表題に一時的な貸付けであることを意味する「一時」と付されていること等からすれば、請求人が被相続人に同金員の貸付けをしたとしても不自然とはいえないこと、②暫定的に請求人から被相続人に対する貸付けが行われた可能性があるから、請求人から被相続人に直接送金されていないことをもって直ちに被相続人の請求人からの借入れがなかったとはいえないこと、③同金員の貸付けについて被相続人の了解を得ていたことを否定する事情もないことからすれば、被相続人の請求人に対する借入金が存在しなかったとはいえず、請求人が金銭借用証書を作成して、存在しない債務を実際に存在するかのように仮装していたとは認められないから、請求人に国税通則法第68条第1項の「仮装」があったとは認められない。(令3. 6. 3 東裁(諸)令2-89)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 令020021
- 裁決年月日
- 令和3年6月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、原処分において申告漏れとされた財産(本件財産)は、被相続人に帰属する財産ではないから、請求人らに、通則法第68条第1項に規定する「隠ぺいし、又は仮装し」に該当する事実はなかった旨主張する。しかしながら、請求人Aは、本件財産が相続財産に含まれることを知りながら、その名義上被相続人に帰属しないかのような外形を備えていたことから、本件財産のあることを税理士に対して秘匿し、税理士に相続財産の課税標準額として過少な金額を記載した申告書を作成させて、これを提出したと認められることからすれば、請求人Aは、当初から所得を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づいて相続税の申告をしたものと認められる。また、請求人Bは、相続税の申告を請求人Aに一任していたところ、相続財産の確認を行い、請求人Aに対する質問や注意を行うなど選任上の注意義務を尽くすことにより、請求人Aによる隠ぺい・仮装行為を防止することができたといえるから、請求人Aの不正行為は請求人Bの行為と同視し得るものと認められる。(令3. 6. 1 仙裁(諸)令2-21)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令020087
- 裁決年月日
- 令和3年6月1日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、①請求人が勤務先の親会社が付与したストックオプション(本件SO)を権利行使したことによる経済的利益(本件利益)があることを認識していながら、本件利益に係るデータを記載せずに給与収入を計算するための書類(給与計算シート)を作成したことや、②請求人が調査初日に本件SOに関する質問に対して本件利益が生じていたことを直ちに肯定しない旨の虚偽の申述を繰り返していたことからすれば、本件利益を記載せずに給与計算シートを作成した行為は、本件利益を故意に隠蔽又は脱漏したことに該当するほか、帳簿書類(給与計算シート)の意図的な集計違算により仮装を行ったと評価でき、また、①及び②の事実から、請求人は、確定申告書の提出時点において真実の所得金額を隠蔽しようという確定的な意図の下に、総所得金額の約3分の2に当たる本件利益を脱漏し、所得金額を殊更過少に記載した内容虚偽の確定申告書を提出したと認められるから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があった旨主張する。しかしながら、請求人は、本件SOに関する情報が記載されていない証券会社作成の資料を機械的に転記等して給与計算シートを作成したために本件SOの入力を失念した蓋然性が高く、請求人が給与計算シートの作成時又は確定申告書の提出時に、本件利益を認識していたと認めることはできず、本件利益に係るデータを記載せずに給与計算シートを作成した行為は、故意に隠蔽又は脱漏したあるいは帳簿書類の意図的な集計違算により仮装を行ったとはいえない。また、請求人は、調査初日の当日中に本件利益の申告漏れがあったことを認めており、確定申告時に作成した資料も隠匿、改変せずに保管し、調査担当職員の提出依頼に応じている上、修正申告を速やかに行うなど、本件利益に係る証拠の隠匿や調査を困難にするような行動も取っていないから、請求人に、確定申告書の提出時点において本件利益に係る隠蔽又は仮装の意思があったと認めることは困難で、請求人が本件利益を隠蔽しようという確定的な意図の下に所得金額を殊更過少に記載した確定申告書を提出したものとは認められない。よって、請求人に同項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったと認めることはできない。(令3. 6. 1 東裁(所)令2-87)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令020077
- 裁決年月日
- 令和3年4月26日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、関係者の申述等によれば、請求人の常務取締役が、事業年度末までに太陽光発電設備の増設部分(本件発電設備)に係る工事が完了しておらず、引渡しを受けていないことを認識していながら、請負業者の従業員に対して、本件発電設備の引渡書に虚偽の完成確認年月日を記載するよう指示し、当該引渡書に基づき、事業年度末までに本件発電設備を取得し、これを事業の用に供したとして租税特別措置法第42条の12の5《生産性向上設備等を取得した場合の特別償却又は法人税額の特別控除》の適用を受けたことは、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実がある旨主張する。しかしながら、原処分庁が根拠とする関係者の申述等については客観的な裏付けもなく、その他これを認めるに足りる証拠もない。したがって、請求人において、「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があるとは認められない。(令3. 4.26 東裁(法・諸)令2-77)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令020073
- 裁決年月日
- 令和3年4月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正処分は根拠を欠くことから加算税を課す要件たる本税の増額も根拠を欠くものであり、重加算税の賦課決定処分も当然に違法で取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、請求人が、被相続人の株式を売却したことによる約14億円の多額のMRFを、被相続人に帰属する財産であることを十分に認識しながら、最終的には20,000円及び3,000円の端数に至るまでこれを引き出した上、同MRFの存在を相続税の申告に当たって関与税理士に告げなかったばかりか、関与税理士から確認されたのに対してもその存在を隠して虚偽の回答を繰り返して、当該引き出した金員に係る返還請求権について記載のない相続税の申告書の作成をさせてこれに基づく相続税の申告を行った上、当該引き出した金員を容易に発見できないいずれかの場所に移すなどし、さらに、調査においても虚偽の申述を繰り返した上、非協力的な態度に終始していることからすれば、請求人が、当初から相続財産を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づく過少な申告をしたものと優に認められるから、請求人の行為は、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠蔽と評価でき、重加算税の賦課要件を満たすと認められる。(令3. 4.22 東裁(諸)令2-73)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令020068
- 裁決年月日
- 令和3年4月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、知人(贈与者)から受けた平成24年中頃までの贈与について、①平成24年中の金銭消費貸借契約書の存在及びそれらの契約書への請求人の署名・押印が確認されていないから、仮に、贈与者が当該金銭消費貸借契約書を作成していたとしても、請求人が作成したとはいえないこと、②請求人の署名押印のある平成23年以前の金銭消費貸借契約書は、請求人が、その作成目的及び趣旨を真に理解せずに署名・押印したものであること、及び③請求人は、贈与に係る金銭授受を本人名義の預金口座を介して行っており、また、調査時に一貫して贈与である旨を述べ、贈与について積極的な隠蔽仮装行為も原処分庁に発見を困難ならしめるような行為も行っていないことから、国税通則法第68条《重加算税》第2項に規定する仮装・隠蔽の事実はない旨主張する。しかしながら、贈与者に対する所得税調査に係る報告書等の記載内容及び関係者の供述内容によれば、請求人は、贈与者とともに、別件調査の直前に、請求人に対する贈与について請求人に贈与税がかからないようにすることを意図し、少なくとも平成22年ないし平成24年中頃の期間に係る贈与を金銭消費貸借に仮装するための架空の金銭消費貸借契約書を作成したと認められ、これに基づいて、平成24年分の贈与税の法定申告期限までに同年分の贈与税の申告書を提出しなかったといえるから、請求人には、通則法第68条第2項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があると認められ、また、請求人が本人名義口座において贈与資金の振込みを受けていたことや本件調査の時点における贈与事実を自認していることが、当該認定を左右するものではない。(令3. 4. 6 東裁(諸)令2-68)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 令020019
- 裁決年月日
- 令和3年4月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、譲渡したマンション(本件マンション)に実際に居住していたものであり、また、本件マンションに住民登録を異動したのは、人生の足跡等を記録するためであるから、国税通則法(通則法)第68条《重加算税》第1項に規定する事実の仮装ではない旨主張する。しかしながら、本件マンションは、租税特別措置法第35条《居住用財産の譲渡所得の特別控除》第1項に規定する「居住の用に供している家屋」ではないところ、請求人は、本件マンションの売却による譲渡所得につき一定の控除の特例を受けるには本件マンションに居住していたことを示す住民票の写しが必要であることを認識していたことから、住民登録を本件マンションに異動することにより、居住事実の外形を作出し、あたかも本件マンションに居住実態があるかのように装ったものであり、通則法第68条第1項に規定する事実の仮装があったものと認められる。(令3. 4. 2 仙裁(所)令2-19)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令020022
- 裁決年月日
- 令和3年3月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、太陽光発電設備(本件設備)が、系統連系予定日までに系統連系工事を残してほぼ完成していたところ、系統連系工事以外の工事が完了し、かつ、電力会社側の事情により系統連系予定日までに系統連系ができなかったことを証する書面があれば、本件設備が完成し、事業の用に供したと認められると誤解して、本件設備に係る特別償却を適用したのであり、故意に本件設備の完成を装ったのではないから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する仮装に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、請求人が主張する系統連系予定日は、請求人と電力会社との間で決定した系統連系予定日ではなかったこと、請求人は本件設備が事業年度末までに完成しておらず事業の用に供していなかったことを認識していたこと、請求人は電力会社支社の担当者に依頼して「太陽光発電設備の系統連系日について」と題する書面を作成させ、それを用いて経理事務所の担当者に会計ソフトに入力させ本件設備に係る特別償却を適用したことから、請求人には、同項に規定する仮装に該当する事実があったと認められる。(令3. 3.24 関裁(法・諸)令2-22)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令020044ほか 1件
- 裁決年月日
- 令和3年3月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№122
要旨
○ 請求人は、確定申告書の作成を依頼した第三者が税理士であると信じており、その上で、適切に管理監督していたものの、原処分庁に提出された請求人の確定申告書の内容を確認することができなかったのであり、虚偽の申告を看過したのではないから、当該第三者の行為は請求人の行為と同視することができない旨主張する。しかしながら、請求人が当該第三者から受け取った名刺等に、税理士であることを示す記載はなく、その者を税理士であると信じるに足りる事情があったことはうかがわれない。また、請求人は、当該第三者に確定申告書作成代金を支払った際、領収書の日付の改ざんを黙認するなど、その者が、請求人の確定申告につき、事実の隠蔽又は仮装行為を行うことを認識し、又は認識することができたにもかかわらず、確定申告書の内容の確認を怠った。そうすると、請求人は、確定申告書作成の受任者を適切に選任したとはいえないし、また、適法に申告するように適切に監督したと認めることもできないから、確定申告書の提出に係る当該第三者の行為は、請求人の行為と同視することができる。(令3. 3.24 大裁(所)令2-44)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令020044
- 裁決年月日
- 令和3年3月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№122
要旨
○ 原処分庁は、請求人の申告書を作成した第三者が、何ら根拠のない金額を必要経費として記載した試算表(本件試算表)を作成した上で、それを基に作成した確定申告書を提出したことは、請求人の事業所得に係る必要経費の計上について、過少申告行為とは別の隠蔽又は仮装行為であり、重加算税の賦課要件を満たしている旨主張する。しかしながら、当該第三者は、本件試算表を使用して確定申告書を作成した後には、本件試算表を保存しておくことなく、不要なものとして処分しており、また、請求人を含む他者に見せることもなかったものである。そうすると、本件試算表は、当該第三者が確定申告書を作成するためだけの一時的な補助資料の域を出るものではなく、その作成が、過少申告行為とは別の隠蔽又は仮装行為に該当すると認めることは困難であるから、重加算税の賦課要件を満たさない。(令3. 3.24 大裁(所)令2-44)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令020045
- 裁決年月日
- 令和3年3月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№122
要旨
○ 原処分庁は、請求人の申告書を作成した第三者が、何ら根拠のない金額を必要経費として記載した試算表(本件各試算表)を作成した上で、それを基に作成した確定申告書を提出したことは、請求人の事業所得に係る必要経費の計上について、過少申告行為とは別の隠蔽又は仮装行為であり、重加算税の賦課要件を満たしている旨主張する。しかしながら、当該第三者は、本件各試算表を使用して確定申告書を作成した後には、本件各試算表を保存しておくことなく、不要なものとして処分しており、また、請求人を含む他者に見せることもなかったものである。そうすると、本件各試算表は、当該第三者が確定申告書を作成するためだけの一時的な補助資料の域を出るものではなく、その作成が、過少申告行為とは別の隠蔽又は仮装行為に該当すると認めることは困難であるから、重加算税の賦課要件を満たさない。(令3. 3.24 大裁(所)令2-45)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令020065
- 裁決年月日
- 令和3年3月23日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№122
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、自身が支払を受けた2口の死亡保険金のいずれもが相続税の課税対象であることを理解しながら、そのうちの1口の死亡保険金(本件保険金)に関する資料を税理士に交付せず、本件保険金を含めない申告書を当該税理士に作成・提出させたことは、当初から財産を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づく過少申告をしたといえるから、重加算税の賦課要件を充足する旨主張する。しかしながら、請求人及び被相続人が受けた本件保険金を扱う銀行の担当者の説明によると、請求人は、本件保険金が相続税の課税の対象とならないものと誤解した可能性が否定できず、この誤解に基づいて、本件保険金の存在を税理士に伝えなかった可能性も否定できない。また、請求人は、調査の初日に本件保険金の入金事績が記録された請求人名義の銀行口座に係る通帳を原処分庁の調査担当職員に提示するなど、本件保険金の入金の事実を調査担当職員に対して隠そうとはしていなかったことが認められ、この事実は、上記誤解があった可能性を高める事実といえる。したがって、請求人が本件保険金の存在を税理士に伝えなかったことをもって、請求人が当初から過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をしたとまではいえず、重加算税の賦課要件は充足しない。(令3. 3.23 東裁(諸)令2-65)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 令020006
- 裁決年月日
- 令和3年3月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、商品仕入高勘定に含めて計上した現金仕入れ(本件現金仕入れ)については、領収証(本件領収証)が存在することや、正規の取引による仕入れのみでは採算が取れず、また、販売数量を確保することができないことなどの理由により、本件現金仕入れが存在することは明らかであるから、結果として商品仕入高勘定に過大に損金の額を算入していることにはならず、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する重加算税の賦課決定処分は違法である旨主張する。しかしながら、本件領収証はいずれも真正に作成されたものとは認められず、請求人は商品の受払いや日々の在庫数量を記録していないことなどから、本件現金仕入れの金額を損金の額に算入することができないことが事実上推認でき、請求人から本件現金仕入れの存在を推認させるに足りる具体的な立証はなされていないから、本件現金仕入れの事実はなかったと認められるところ、請求人は本件領収証を基に各事業年度の商品仕入高勘定に本件現金仕入れを記載し、これに基づき各確定申告書を提出している。そうすると、請求人の行為は、本件現金仕入れに係る取引が真実であるかのように装い、故意に事実をわい曲したものであるから、同法第68条第1項に規定する「事実を仮装した」ことに該当する。(令3. 3.15 熊裁(法・諸)令2-6)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 令020007
- 裁決年月日
- 令和3年3月10日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の各関係法人(本件各関係法人)には事業実体があり、請求人が本件各関係法人に発注した業務に関し根拠のない又は想像による架空の請求書を発行させた事実はない旨主張する。しかしながら、本件各関係法人等との取引は実体のない取引であり、請求人が架空の外注費を総勘定元帳に計上したことは、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「事実の全部又は一部を隠蔽し、又は仮装し」たことに該当する。(令3. 3.10 札裁(法・諸)令2-7)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 令020007
- 裁決年月日
- 令和3年3月10日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の元代表取締役が元関与税理士に利益を減らすよう依頼した事実はなく、また、当期の売上げの一部を計上しない方法による利益調整は、元関与税理士の処理によるものであり、元代表取締役及び元取締役は、脱税行為であるとの認識はない旨主張する。しかしながら、国税通則法第68条《重加算税》第1項による重加算税を課し得るためには、納税者が故意に課税標準等又は税額等の計算の基礎となる事実の全部又は一部を隠蔽し、又は仮装し、その隠蔽、仮装行為を原因として過少申告の結果が発生したものであれば足り、それ以上に、申告に際し、納税者において過少申告を行うことの認識を有していることまでを必要とするものではないと解するのが相当である。そして、元代表取締役及び元取締役は、元関与税理士から請求人の決算説明の際に当期の売上げ及び利益の説明を受けるとともに、元取締役及び元関与税理士は、元取締役が作成した売上げの基礎となる書類の中から売上げの一部を除外した上で申告しており、これは国税通則法第68条第1項に規定する「事実の全部又は一部を隠蔽し、又は仮装し」たことに該当する。(令3. 3.10 札裁(法・諸)令2-7)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 令020007
- 裁決年月日
- 令和3年3月10日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の関係法人(本件関係法人)の給与について、請求人の元取締役が上乗せした給与(本件架空給与)の本質は、交際費の性格を持つ金員と元代表取締役及び元取締役の個人的資金を原資とする貸付金とが混然一体となったものであり、そこにはほ脱の意図や故意はなく、また、その処理は、元関与税理士の指示誤り、処理ミスによるものであって、重加算税の対象となるものではない旨主張する。しかしながら、金員の貸付け及び返済の事実は確認できず、また、仮に元関与税理士の指示によるものであったとしても、その指示に従ったのは飽くまでも請求人の判断によるものである。そして、本件関係法人には事業実体はなく、請求人の判断に基づき自由に操作できる法人であるところ、請求人は、本件関係法人において支給事実のない給与の額を振替伝票に記載することにより、請求人が支払うべき売上先に対する裏金を捻出しており、これは国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「事実の全部又は一部を隠蔽し、又は仮装し」たことに該当する。(令3. 3.10 札裁(法・諸)令2-7)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 令020015
- 裁決年月日
- 令和3年3月1日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人らは、被相続人がその配偶者である請求人Aに預けた現金(本件現金)が被相続人に帰属するものであることを認識しながら、本件現金を預金するための請求人A名義の預金口座(本件口座)を開設して預金したことは「事実の歪曲」であり、また、当初申告において税理士に本件口座の存在を知らせなかったことは「事実の脱漏」であるから、請求人らに国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい又は仮装の行為があった旨主張する。しかしながら、本件口座の開設は相続開始日の約4年以上前であり、その時点では、相続の開始時期も予想できず、請求人A名義による口座を開設したことについて、直ちに、将来の相続税を免れるための行為ということはできないから「事実の歪曲」には該当しない。そして、請求人Aは、相続税の申告を請求人Bに依頼して自らは行わず、また、依頼された請求人Bは、税理士から、被相続人以外の名義となっている財産を知らせるよう依頼されなかったというのであるから、請求人Bが、本件口座について税理士に知らせなかったことは「事実の脱漏」とはいえない。(令3. 3. 1 仙裁(諸)令2-15)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令020061
- 裁決年月日
- 令和3年3月1日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№122
要旨
○ 原処分庁は、申告漏れとなっていた死亡保険金(本件死亡保険金)について、請求人が、自身でその支払請求手続を行ったこと、原処分庁の調査担当職員に本件死亡保険金の存在を伝えなかったことなどから、本件死亡保険金の存在を認識しつつ、それをあえて申告していないから、過少に申告する意図を有していたといえ、また、本件死亡保険金の存在を関与税理士等に説明せず、関係資料の提示もしなかった行為は、本件死亡保険金を相続税の申告財産から除外するという過少申告の意図を外部からもうかがい得る特段の行動に該当するものとして、重加算税の賦課要件を充足する旨主張する。しかしながら、請求人が当初は生命保険契約に係る申告すべき保険金は同じ保険会社の別件の申告済の保険金(本件申告済保険金)のみであると誤認していたことに加えて、本件申告済保険金及び本件死亡保険金の請求手続は、請求人が仕事で多忙な中でその合間に行われたものであることなどからすると、請求人が、本件死亡保険金について、その存在及び申告が必要な相続財産であることを一旦認識したものの、相続税の申告までの間に、本件死亡保険金の存在とこれについても申告が必要であることを失念ないし誤認した可能性を直ちに否定することはできない。さらに、関与税理士等とのやりとりの経過等を見ても、請求人が当初から本件死亡保険金をあえて申告しないことを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をしたともいえないため、重加算税の賦課要件は充足しない。(令3. 3. 1 東裁(諸)令2-61)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令020058
- 裁決年月日
- 令和3年2月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の営む事業(本件事業)について隠蔽又は仮装行為を行っていないし、税金を少なくしたいという意図はないことから、国税通則法第68条《重加算税》第1項又は第2項に規定する重加算税の賦課要件を満たさない旨主張する。しかしながら、請求人は、所得税等について、電子申告開始届出書に無職と記載して提出したほか、確定申告書の職業欄に無職と記載し、本件事業に係る収入金額及び所得金額を極めて過少な金額で雑所得として記載して提出しており、また、確定申告書の基礎となる資料に虚偽の記載をし、これに基づき申告書を作成し提出していた。このことは、国税通則法第68条第1項の「隠蔽又は仮装」と評価すべき行為に該当する。また、上記の所得税等における各行為は、消費税等についても、国税通則法第68条第1項の「隠蔽又は仮装」と評価すべき行為に該当する。(令3. 2.16 東裁(所・諸)令2-58)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令020059
- 裁決年月日
- 令和3年2月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、重加算税の対象となった預金(本件預金)について、①銀行員から使途について尋ねられたときに相続税の納税資金と答え、実際に納税をしていることから、当初から過少に申告することを意図したものでなく、②本件預金は、当初は関与税理士に報告したつもりで、その後は関与税理士の説明を聞き流してしまったため申告漏れとなったもので、あえて申告から除外する意図はなかった旨主張する。しかしながら、請求人は、本件預金が申告の必要な相続財産であることを認識しながら、関与税理士からの再三の確認に対して、何度も本件預金の存在を申し出る機会があったにもかかわらず、あえて繰り返し本件預金の存在を秘匿し、その結果として、本件預金を課税価格に含めない過少な申告書を作成させて、これらを原処分庁に提出したものであり、本件預金の申告漏れについては、請求人が当初から過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上で、その意図に基づく過少申告をしたものであるから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったものと認められる。(令3. 2.16 東裁(諸)令2-59)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令020015
- 裁決年月日
- 令和3年2月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、在留期間が経過していた外国人労働者(本件外国人)へ支払った給与の額(本件各金額)を外注加工費勘定に計上したのは、本件外国人の帰国旅費等を経済的に支援するため、1年間に限り雇用継続と同様の待遇としたが、本件外国人の名前を公にできないことから社内外注としたものであり、また、本件金額の支払が雇用契約に基づく給与等の支払であるとの認識はなかったのだから、本件金額の支払につき、請求人に国税通則法(通則法)第68条《重加算税》第1項及び第3項に規定する「仮装」に該当する事実はなかった旨主張する。しかしながら、①通則法第68条第1項による重加算税を課し得るためには、納税者が故意に課税標準等又は税額等の基礎となる事実について、これを隠蔽し、又は仮装し、その隠蔽し、仮装したところに基づき過少申告の結果が発生したものであれば足り、また、②通則法第68条第3項による重加算税を課し得るためには、納税者が故意に事実の全部又は一部を隠蔽し、又は仮装し、その隠蔽し、仮装したところに基づきその国税を法定納期限までに納付しなかったという結果が発生したものであれば足り、上記①及び②は、それ以上に、納税者において過少申告を行うことの認識又は源泉所得税等を免れることの認識を有していることまでを必要とするものではなく、そして、ここでいう事実の仮装とは、納税者がその意思に基づて特定の所得、財産あるいは取引上の名義を装うなどして事実をわい曲することをいうものと解するのが相当であるところ、請求人は、在留期間が経過した本件外国人の存在を秘匿しようとして、「その意思に基づいて」会計日記帳に本件各金額を外注加工費として記載するなどしたというべきであり、そうすると、請求人に通則法68条第1項及び第3項に規定する「仮装」に該当する事実があったと認められる。(令3. 2.10 関裁(諸)令2-15)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 令020013
- 裁決年月日
- 令和3年2月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100917000
- 争点
- 9重加算税/17推計課税事件で重加算税を賦課した事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、確定申告書に記載した売上金額は正しく記載したつもりであり、仮に真実の売上金額との差額が生じていたとしても、それは、集計漏れや転記漏れが生じた結果にすぎないから、請求人に国税通則法第68条《重加算税》第1項及び第2項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実はなかった旨主張する。しかしながら、請求人が確定申告書に記載した売上金額は、真実の売上金額の6割程度にすぎず、多額かつ複数年分にわたり同程度となる記載漏れが生じることは考え難いほか、請求人が売上金額の原始資料を廃棄していたことや、売上金額に対応するよう仕入金額の記載漏れの方法により総利益率を調整し、真実の所得金額の把握を困難にさせ、過少申告の発覚を防止するための行為をしていたことなどの諸事情を総合すれば、請求人は、当初から所得を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づいて所得税等の過少申告をし、消費税等を申告しなかったものと認められるから、請求人に、国税通則法第68条第1項及び第2項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったというべきである。(令3. 2. 9 仙裁(所・諸)令2-13)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令020013
- 裁決年月日
- 令和3年2月5日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№122
要旨
○ 原処分庁は、請求人が一部の生命保険金について相続税の申告すべき財産であることを十分認識していたにもかかわらず、関与税理士に対してその存在を殊更に秘匿したことなどに照らせば、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する重加算税の賦課要件を満たす旨主張する。しかしながら、同税理士は関係資料等の提出時や申告書の作成時に請求人に対して具体的な確認等をしていなかった上、その他に、請求人が同税理士に対して殊更にその存在を秘匿したと裏付けるに足りる事情も存在しないことなどに照らせば、請求人が当初から過少申告を意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づく過少申告をしたような場合に該当するとまでは認められないから、同項に規定する重加算税の賦課要件を満たすとはいえない。(令3. 2. 5 関裁(諸)令2-13)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 令020011
- 裁決年月日
- 令和3年1月6日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100913000
- 争点
- 9重加算税/13虚偽答弁
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人及び請求人の妻(本件夫妻)が、請求人の亡母(本件被相続人)の生前、同人の預金口座から引き出した金員(本件金員)は、同人からの指示で引き出したものであり、同人が本件夫妻に対し、本件金員に相当する額の不当利得返還請求権を有していなかったかのように事実を隠蔽仮装したから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があった旨主張する。しかしながら、本件被相続人は本件夫妻に対し、本件金員に相当する額の不当利得返還請求権を有していたとはいえないから、争点について判断するまでもなく、重加算税の賦課決定処分は、その全部を取り消すべきである。(令3. 1. 6 仙裁(諸)令2-11)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令020047
- 裁決年月日
- 令和3年1月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、下請業者(本件下請業者)に支払った外注費(本件外注費)について、本件下請業者と請書(本件請書)によりビルの解体等の工事の契約を交わし、本件下請業者が本件請書のとおり当該工事を行ったことは、証拠上明らかであることから、当該工事に係る役務の提供について、隠ぺい又は仮装の事実はない旨主張する。しかしながら、請求人の元請業者の工事管理体制から本件下請業者は請求人に対して、当該工事に係る役務の提供を行ったとは認められないところ、請求人は、工事を行ったように体裁を整えるために、本件下請業者に虚偽の工事内容が記載された本件請書及び請求書の作成を指示し、当該請求書に基づき対価を支払わせるなどして本件外注費を架空計上したものと認められるから、当該事実は、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する事実の仮装に該当する。(令3. 1. 6 東裁(法・諸)令2-47)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令020007
- 裁決年月日
- 令和2年12月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№121
要旨
○請求人は、自身が経営する医院において勤務実態がない者(本件架空従業員)に対する給与として必要経費に計上した金額(本件給与相当額)については、当該医院において勤務する請求人の父母に対して支払っていたのであるから、必要経費が発生したことに変わりはなく、国税通則法第68条(平成29年1月1日より前に法定申告期限が到来する国税については平成28年法律第15号による改正前のもの)《重加算税》第1項に規定する仮装の事実はないとして重加算税の賦課要件を満たさない旨主張するとともに、本件給与相当額については、調査終了前に自主的に行った修正申告において是正したのであるから、原処分庁が当該修正申告により納付すべき税額に対して過少申告加算税を賦課する以上、その後の更正処分により納付すべき税額に対して重加算税を賦課することはできない旨主張する。しかしながら、請求人が本件給与相当額をその父母に対する給与として支払った事実は認められず、請求人は、本件架空従業員に係るタイムカード及び源泉徴収簿を作成した上、本件給与相当額を必要経費の額に含めて確定申告を行っていたことが認められるから、国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を仮装した上、その仮装したところに基づき納税申告書を提出したものといえ、国税通則法第68条第1項に規定する重加算税の賦課要件を満たす。また、請求人は、調査終了前に行った修正申告における是正内容を明らかにしなかったのであるから、本件給与相当額を当該修正申告において是正したとする請求人の主張は採用できない。(令2.12.21名裁(所・諸)令2-7)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 令020004
- 裁決年月日
- 令和2年12月15日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№121
要旨
○原処分庁は、請求人が請け負った土地の開発申請の業務(本件開発申請業務)に係る収益について、請求人は、知事から林地開発行為の許可がされた日の属する事業年度(本件事業年度)にその収益を計上すべきであるとの認識がありながら、これを確定的に収益に計上しない意図を有し、その意図に基づき、請求人の会計処理の全てを委任している税理士に対して、当該収益の存在を報告しないことによって当該収益を隠蔽し、このことは、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する旨主張する。しかしながら、本件開発申請業務の収益は、本件事業年度の益金の額に算入すべきものではないことからすれば、請求人が本件開発申請業務に係る収益を隠蔽し、又は仮装した事実はない。(令2.12.15広裁(法)令2-4)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 令020004
- 裁決年月日
- 令和2年12月15日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№121
要旨
○請求人は、請求人が取り交わした地上権設定契約(本件契約)において、契約書上、請求人が権利金(本件権利金)を受領することとしているが、本件権利金の受領に関する記載は、契約の当事者間の有効な内心的意思を欠くものとして民法第94条《虚偽表示》第1項の規定により無効であり、本件権利金に係る債権債務は発生していないなどの理由から、本件権利金は、収益に計上されないのであり、また、請求人には、本件権利金が収益に該当するという認識がないから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」た事実がない旨主張する。しかしながら、本件契約は、全体として有効に成立していたものと認められるところ、請求人は、本件権利金が収益として申告すべきものであることを熟知しながら、確定的な脱税の意思に基づき、当該収益のあることを請求人の会計処理の全てを委任している税理士(本件税理士)に対して秘匿し、当該収益に係る資料も提供することなく、本件税理士に過少な申告を記載した確定申告書を作成させ、これを提出したと認められることからすれば、これは、単なる申告漏れとはいえず、過少申告の意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づく過少申告をしたものと認められるから、請求人には、「隠蔽し、又は仮装し」た事実があったと認められる。(令2.12.15広裁(法)令2-4)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 令020004
- 裁決年月日
- 令和2年12月15日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№121
要旨
○原処分庁は、請求人が不動産等売買契約(本件不動産等売買契約)に係る利益が生じていたことを十分認識していたにもかかわらず、確定申告書を提出せず、さらに、原処分庁の調査に対して信ぴょう性のない申述を行い、調査に非協力的な態度に終始していたことを考慮すれば、請求人は、所得を殊更に秘匿して申告しなかったものであり、このことは、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する旨主張する。しかしながら、原処分庁が主張する不動産等売買契約に係る収益は、上記の確定申告書に係る事業年度に計上べきではないことからから、請求人が本件不動産等売買契約に係る収益を隠蔽し、又は仮装した事実はない。(令2.12.15広裁(法)令2-4)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令020037
- 裁決年月日
- 令和2年12月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○請求人は、請求人の取締役(本件取締役)がスクラップの売却により受領した金員を請求人の収入に計上しなかったことについて、本件取締役の隠蔽行為は請求人の行為と同視することはできない旨主張する。しかしながら、①本件取締役は請求人の取締役に就任して以降、継続して請求人における重要な地位及び権限を有していたこと、②不正行為の態様は、本件取締役が請求人の業務の一環として行ったものであり、請求人に容易に判明できるものであったこと及び③請求人の管理・監督体制は十分ではなかったことが認められる。したがって、本件取締役による隠蔽行為を請求人の行為と同視することができると判断するのが相当であり、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったと認められる。(令2.12.4東裁(法・諸)令2-37)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 令020001
- 裁決年月日
- 令和2年11月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○請求人は、請求人の各工場の従業員が取扱商品の加工及び修理等の過程で生じた作業くず等をスクラップ業者に持ち込んで売却した取引(本件各取引)について、監査役は請求人の取引ではないと認識しており、また、代表者も原処分庁の調査担当職員に指摘されるまで本件各取引に係る売却収入(本件各売却収入)を雑収入に計上しなければならないとは知らなかったのであるから、請求人には、「法人税の重加算税の取扱いについて(事務運営指針)」(重加算税取扱指針)第1の1《隠ぺい又は仮装に該当する場合》に例示されている事実のいずれもない旨主張する。しかしながら、本件各取引は請求人において組織的に行われ、また、本件各取引により受領した金員は請求人の管理下に置かれていたと認められることからすれば、本件各売却収入が請求人に帰属することは容易に認識できる状況にあったと認められる。そうすると、代表取締役や監査役という重要な地位にある者が、請求人が主張するような認識を有していたとはにわかに信じ難く、請求人は、本件各売却収入の全てを故意に帳簿書類に記録しないで脱漏したものとみるのが相当であり、このことは、重加算税取扱指針第1の1の(2)に定める「帳簿書類への記録をせず、売上げその他の収入(営業外の収入を含む。)の脱ろう」をしたというべきであるから、請求人には、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し」に該当する事実があったと認められる。(令2.11.5沖裁(法・諸)令2-1)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 令020008
- 裁決年月日
- 令和2年10月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○請求人は、仮に、請求人の元役員(本件元役員)がした不正な行為(本件不正行為)により、損金の額に算入できない外注費を請求人に支払わせていたとしても、本件元役員は、請求人に露見しないように注意しながら本件不正行為をしていたため、本件不正行為の存在を知らなかったことからすれば、本件不正行為は、請求人の行為と同視することはできないから、請求人に、通則法第68条第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったとはいえない旨主張する。しかしながら、本件元役員は、請求人の役員の地位にあり、また、営業部門での地位及び権限において、工事部門で実質的に権限を有していた者とともに、その権限に基づき、本件不正行為という隠蔽仮装行為をしていたものであり、本件不正行為は法人の行為と同視できるから、請求人に「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったと認められる。(令2.10.20仙裁(法・諸)令2-8)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 令020004
- 裁決年月日
- 令和2年9月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
〇請求人は、総勘定元帳の写しの完成工事高に記載のない完成工事(本件工事)に係る収益(本件収益)は、請求人の代表者(本件代表者)個人のものであるから、本件代表者個人に帰属するのであって、隠蔽又は仮装の事実はない旨主張する。しかしながら、本件収益は請求人に帰属するところ、請求人は、本件収益が請求人に帰属することを認識した上で、請求人の会計ソフトに本件収益に係る取引のデータを入力することなく、請求人の税務代理人であった税理士に当該データを手交し、本件収益に係る請求書及び領収書を提示することなく確定申告書を作成させ提出したと認められ、そうすると、本件収益を計上しなかったことは、請求人に、国税通則法(平成29年法律第15号による改正前のもの)第68条《重加算税》に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったというべきである。 (令2.9.14高裁(法・諸)令2-4)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令020013
- 裁決年月日
- 令和2年9月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905050
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/5経費、損金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○請求人は、重加算税を賦課するためには、納税者に税金を免れる意図が存在したことが必要であるところ、請求人には当該意図はなく、単に、経費を前倒しして業績のバランスをとるために費用の繰上計上を行ったにすぎないのであるから、請求人は国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する事実の隠蔽または仮装を行っていない旨主張する。しかしながら、請求人は、虚偽の伝票に基づき、食品運搬用コンテナを購入したかのように事実を仮装して費用を計上し、確定申告を行ったのであるから、本件は国税通則法第68条第1項の「隠蔽し、又は仮装したとことに基づき納税申告書を提出していたとき」に該当するというべきであって、重加算税を賦課するために、申告に際し、納税者が過少申告を行うことの認識を有していることまでを必要とするものではない解される。(令2.9.14大裁(法・諸)令2-13)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 令020002
- 裁決年月日
- 令和2年9月11日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100905040
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/4仕入れ
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
〇原処分庁は、請求人が仕入先(本件仕入先)と通謀し、決算期末日に商品(本件商品)が納品されていないにもかかわらず、納品されたかのように本件仕入先に納品書及び請求書を作成させるとともに、それに基づいて本件商品を仕入計上したことは隠蔽又は仮装の事実に該当する旨主張する。しかしながら、請求人は、単に本件仕入先が作成した決算期末日の納品書及び請求書に基づき仕入計上したのであって、請求人が本件仕入先と通謀してこれらの書類を作成させたなどの事実は認められないことから、請求人に隠蔽又は仮装の事実はない。(令2.9.11高裁(法・諸)令2-2)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令020017
- 裁決年月日
- 令和2年9月4日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№120
要旨
○原処分庁は、請求人の実質経営者である元代表者が、役務の提供がないことを認識していたにもかかわらず、関与税理士に指示して、不動産仲介業者に対する役務提供の対価(本件金員)を支払手数料勘定に計上させたことが、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し」に該当する旨主張する。しかしながら、請求人と不動産仲介業者との間で複数の不動産取引を共同事業として行う目論見書が作成されていたことなどからすれば、元代表者が本件金員を支払う必要があると認識していた可能性が否定できない。そして、当審判所の調査によっても、元代表者が本件金員を支払う必要がないことを認識した上で本件金員を支払手数料勘定に計上させたと認定する証拠は見当たらず、その他仮装と評価すべき行為を認めるに足りる証拠もない。したがって、本件において認定される事実のみからは、請求人に、国税通則法第68条第1項に規定する「隠ぺいし、又は仮装し」に該当する事実があったものとして同項を適用することはできない。(令2.9.4東裁(法)令2-17)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令020003
- 裁決年月日
- 令和2年8月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○請求人は、事務費として計上した各金額(本件各金額)について、コンサルタント業務契約(本件契約)に基づき役務の提供を受けており、請求人の代表者も当該役務の提供の対価であると認識していたのであるから、国税通則法(平成29年1月1日前に法定申告期限が到来した国税については、平成28年法律第15号による改正前のもの)第68条《重加算税》第1項及び第3項に規定する隠蔽又は仮装に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、原処分に係る期間において、請求人は本件契約に基づく役務の提供を受けておらず、請求人の代表者も、本件各金額が本件契約に基づく役務の提供の対価として支払ったものでないことを十分に認識していたと認められ、そのような認識の下で、本件各金額を総勘定元帳の事務費勘定に相談料として計上したのであるから、請求人がその意思に基づいて事実をわい曲したといえ、請求人に仮装に該当する事実があったと認められる。(令2.8.5関裁(法・諸)令2-3)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令020003
- 裁決年月日
- 令和2年7月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○請求人は、請求人の代表者が代表役員を務める宗教法人(本件宗教法人)が、請求人から不動産(本件不動産)を購入し、同日、これを第三者に売却して生じた収益について、所轄税務署に相談し、その回答を踏まえて法人申告を行っているのであるから、請求人には「隠ぺいし、又は仮装し」に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、本件不動産に係る上記の一連の取引は、請求人が本件不動産の売却により得られる利益に係る法人税等の負担を軽減することを企図して便宜的に行った仮装の取引であると認められ、請求人は、その仮装したところに基づいて納税申告書を提出している。重加算税は、申告時の過少申告の認識の有無にかかわらず課し得るのであるから、仮に請求人が、相談の回答により過少申告の認識を有していなかったとしても、重加算税の賦課要件に欠けるところはない。(令2.7.8名裁(法・諸)令2-3)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 令010015
- 裁決年月日
- 令和2年6月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
〇請求人は、酒類に係る専売料(本件専売料)の額が益金の額に算入されなかったのは、会計システムへの入力を失念したものであり単なる経理ミスにすぎないのであるから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「仮装し、又は隠蔽し」に該当する事実はなかった旨主張する。しかしながら、請求人は、本件専売料は請求人に帰属する収益であることを認識していたにもかかわらず、あえて請求人以外の個人名義の口座を本件専売料の振込口座に指定するとともに、本件専売料を会計システムに入力しなかったと認められるから、このことは、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し」に該当する。(令2.6.24高裁(法・諸)令元-15)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令010064
- 裁決年月日
- 令和2年6月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100999000
- 争点
- 9重加算税/18その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
〇請求人は、被合併法人が請求人から受領した金員(本件金員)を収益計上しなかったことについて、本件金員は、請求人が被合併法人から請け負った太陽光発電システム設置工事の代金(本件工事代金)から、県からの補助金相当額を値引きする旨被合併法人と合意(本件値引合意)し、本件値引合意に基づく工事代金の返金として被合併法人が受け取ったものであり、それに伴い、当初被合併法人が、補助金収入として会計処理していたものを、本件工事代金の値引きとして機械装置の取得価額を減額する会計処理に訂正(本件会計処理)するとともに、それに沿った注文書及び注文請書(本件注文書等)を新たに作成したにすぎず、これらの行為は、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠蔽又は仮装行為に該当しない旨主張する。しかしながら、本件値引合意が存在していたとは認められず、それにもかかわらず、被合併法人は、本件会計処理及び本件注文書等作成により、本件送金があらかじめ合意された値引きに基づくものであるかのように装って本件金員を収益計上していなかったのであるから、これらの行為は仮装行為に該当する。(令2.6.24大裁(法)令元-64)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 令010013
- 裁決年月日
- 令和2年6月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
〇請求人は、原処分庁が主張するような売上金額を約半分とする内容の月別集計表を作成したことはなく、また、確定申告に当たって、売上げを過少には記載しているものの、所得金額がいくらになるか確認もせず、適当に申告したというのが事実であって、隠蔽又は仮装の事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、売上金額について把握し、必要経費の総額についても把握していたことが認められるところ、それにも関わらず、請求人が把握していた売上金額よりも過少な売上金額が真実の売上金額であるかのように装い、その過少な売上金額に合わせて必要経費も調整したメモ(本件メモ)を作成し、本件メモの内容を収支内訳書に転記した後、当該収支内訳書に基づき確定申告書を作成提出したものと認められる。したがって、請求人の場合、国税通則法第68条《重加算税》第1項に該当する事実があったと認められる。(令2.6.18高裁(所・諸)令元-13)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 令010006
- 裁決年月日
- 令和2年5月19日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.119
要旨
○原処分庁は、請求人が取引先の法人(本件法人)から軽種馬(本件軽種馬)を購入する取引(本件各取引)に係る売買契約は、通謀虚偽表示により無効であり、請求人は、本件各取引が実体を伴うかのように装って、請求人が、本件法人が農業協同組合から落札し購入した金額と、本件各取引に係る売買金額の差額分に相当する金額(本件各差額)を課税仕入れに係る支払対価の額に該当するとして仕入税額控除をしていたことは、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠蔽又は仮装の行為に該当する旨主張する。しかしながら、本件各取引に係る売買契約については、契約内容のとおり履行されており、また、請求人と本件法人との間に通謀虚偽表示を行う十分な動機があったとまでいえない上、これを基礎付ける証拠もないから、通謀虚偽表示により無効であるとは認められず、本件各差額は、課税仕入れに係る支払対価の額に該当するから、請求人に隠蔽又は仮装の行為に該当する事実があるか否かを判断するまでもない。(令2.5.19札裁(諸)令元-6)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令010096
- 裁決年月日
- 令和2年5月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100999000
- 争点
- 9重加算税/18その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○請求人は、重加算税の計算の基礎となる税額は、請求人の各関係法人の申告済みの所得金額等を考慮して申告漏れに係る税額を算出し、その税額から請求人が既に納付した税額を差し引いて計算されるべきである旨主張する。しかしながら、重加算税の計算の基礎となる税額が、修正申告により納付すべきこととなる税額であることは国税通則法第68条《重加算税》第1項の規定上明らかであり、請求人の主張は、同法の規定を前提としない独自の見解を述べるにすぎないから、採用できない。(令2.5.7東裁(法・諸)令元-96)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令010096
- 裁決年月日
- 令和2年5月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905050
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/5経費、損金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○請求人は、完成工事原価として計上した各外注加工費(本件各外注加工費)が、一部を除いて、支出先である請求人の各関係法人(本件各関係法人)において売上げに計上され、申告されていたことなどから、本件各外注加工費を計上したことに、国税通則法第68条第1項所定の「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、請求人が、本件各外注加工費を完成工事原価として計上するために、虚偽の請求書を作成し又は作成させ、工事の施工実態がないにもかかわらず、施工実態があるかのように装っていたことからすると、「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったものと認められる。本件各外注加工費が支出先の本件各関係法人において売上げに計上・申告されている否かは、上記判断に影響を及ぼすものではないから、請求人の主張には理由がない。(令2.5.7東裁(法・諸)令元-96)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令010093
- 裁決年月日
- 令和2年4月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○請求人は、名義を変えて請求書を作成したのは、売上げの一部について、取引先に振込先預金口座の変更を申し出たところ、売上先から請求書の名称も変更してほしい旨依頼されたからであり、また、売上げが計上漏れになったのは、請求人の不注意から経理担当者である妻にその振込先預金口座を伝えていなかったことが原因であるから、請求人に国税通則法(平成28年法律第15号による改正前のもの)第68条《重加算税》第1項又は第2項に規定する「隠ぺいし、又は仮装し」に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、あえて、妻に他に複数の売上げが入金される預金口座等があることを告げないまま、売上先に対して妻名義の請求書を用いて請求を行い、同預金口座等に入金させるなどしていた。その結果、妻により作成させた内容虚偽の総勘定元帳に基づき各申告を行っていたと認められるから、請求人は、売上げの一部を請求人に帰属しないかのように装うことにより故意に事実を歪曲し、又はその売上げを虚偽の総勘定元帳により隠ぺいしあるいは故意に脱漏していた事実があったと認めるのが相当である。したがって、請求人に重加算税の賦課要件を満たす行為があると認められる。(令2.4.20東裁(所・諸)令元-93)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令010044
- 裁決年月日
- 令和2年3月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、売上金額の一定額を一般社団法人の基金として積み立てれば税金がかからない旨の説明を信じた請求人の配偶者(本件配偶者)が、それに沿って当該一定額を控除して帳簿データの入力等(本件入力等)を行ったにすぎないから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する重加算税の賦課要件を満たしていない旨主張する。しかしながら、本件配偶者は、突如として本件入力等を継続的に行うようになり、当該基金の積立ても行っていないことなどを考慮すれば、その意思に基づいて売上金額の一部を脱漏したものであって、同項に規定する事実の隠蔽をしたといえる上、本件配偶者の行為は請求人の行為と同視できることなどに照らすと、重加算税の賦課要件を満たしている。(令2. 3.25 関裁(所・諸)令元-44)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 令010009
- 裁決年月日
- 令和2年3月10日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№118
要旨
○ 原処分庁は、請求人の賃貸用建物に発生した雨漏りを防止する修繕工事(本件修繕工事)について、請求人の代表取締役(請求人代表者)が、工事を発注した事業年度(本件事業年度)の終了の日までに当該工事が開始すらしていないこと及び本件修繕工事の代金(本件修繕費)は本件事業年度の損金の額に算入できないことを認識した上で、本件修繕工事の施工業者(本件工事業者)に依頼して納品日欄に本件事業年度内の日付を記載した請求書(本件請求書)を発行させ、本件修繕費を損金の額に算入したことから、これらの行為は、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する仮装の行為に該当する旨主張する。しかしながら、本件修繕工事については、工事見積書の交付から程なく発注され、これを受注した本件工事業者が、本件事業年度内に施工に向けた準備を行っていたところに請求人から依頼があったため、本件請求書を発行したのであり、その後、本件工事業者により工事が完了し、本件請求書に基づき工事代金が決済されているから、本件工事業者が工事完了前に請求人からの依頼を受けて本件請求書を発行したとしてもあながち不自然とは言い切れず、また、本件請求書の納品日欄に記載された日付が本件修繕工事の完了日を示すと認めるに足る証拠もないから、本件請求書が直ちに虚偽のものであるとまでは評価できないし、請求人代表者が本件工事業者に対し本件請求書の納品日欄の日付を本件修繕工事の完了日として記載するよう依頼したことを示す証拠もない。さらに、原処分庁が提出した全証拠及び当審判所の調査の結果を踏まえても、請求人代表者に本件修繕費を本件事業年度の損金の額に算入できないことの認識があったとは認められない。したがって、請求人が本件修繕費を本件事業年度の損金の額に算入したことに、同項に規定する仮装に該当する事実があるとは認められない。(令2. 3.10 金裁(法)令元-9)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令010082
- 裁決年月日
- 令和2年3月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国内の販売業者(各国内販売事業者)が販売する商品(本件各商品)を自らが仕入れたと確信した上で、総勘定元帳の仕入高に記載したのであり、過少に申告することの意図はなかった旨主張する。しかしながら、請求人は各国内販売事業者から本件各商品を仕入れていないにもかかわらず、各国内販売事業者に対して請求人を宛名とする領収書を発行するよう依頼し又は海外事業者に依頼させ、当該各領収書等に基づいて請求人が仕入れたかのように総勘定元帳に虚偽の記載をしたもの、すなわち、取引上の名義に関し、あたかもそれが真実であるかのように装い、故意に事実をわい曲したものと認められることから、当該事実は国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する事実の仮装に該当する。(令2. 3. 6 東裁(諸)令元-82)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 令010012
- 裁決年月日
- 令和2年3月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、翌事業年度に支給した決算時賞与(本件賞与)を当事業年度の損金の額に算入したのは、発生基準を適用してその支払が確実となった時に経費に計上し、その支給原資となる現金を資産から減少させるという考え方に基づいて行ったものであるから、請求人には国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実はなかった旨主張する。しかしながら、請求人は、本件賞与を翌事業年度に使用人らの各預金口座に入金することを認識した上で、組合員に対して決算説明の便宜を図ることを目的として、当事業年度に現金で支給した旨の架空の会計処理を行い、これを奇貨として、本件賞与の額を当事業年度の損金の額に算入していたことが認められる。したがって、請求人は、故意に、本件賞与の支給日及び支給方法に係る事実をわい曲したことが認められるから、請求人には、同項に規定する「仮装し」に該当する事実があったと認めるのが相当である。(令2. 3. 4 高裁(法)令元-12)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令010035
- 裁決年月日
- 令和2年2月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№118
要旨
○ 請求人は、確定申告書に誤りがあったのは勘違いや集計誤りを原因とするものにすぎず、故意に多額の所得を脱漏したのではなく、また、請求人に対する調査(本件調査)の際に請求人の行う事業(本件事業)に係る帳簿書類を隠したこともないから、国税通則法第68条《重加算税》第1項又は第2項に規定する重加算税の賦課要件を満たさない旨主張する。しかしながら、請求人は、本件事業において収入に係る帳簿書類の作成・保存、経費に係る支払、収入が入金される口座の管理等を自ら行うなどしていることからすれば、事業所得の金額を正確に把握していたといえ、それにもにもかかわらず、請求人は、7年もの長期間にわたって収入金額を1,000万円以下に調整して極めて過少な所得金額を記載した確定申告を継続的に提出し続けていたものと認められる。そして、請求人は、調査に際しても真実の総収入金額が容易に判明する帳簿書類の存在を秘しただけではなく、事後的に虚偽の帳簿書類を複数回作成し、本件調査の担当者に提示するなどしており、このことは真実の所得の調査解明に困難を伴う状況を作出し真実の所得金額を隠蔽しようという確定的な意図の下に、隠蔽のための具体的な工作を行い、真実の所得金額を隠蔽する態度、行動をできる限り貫こうとしたと評価せざるを得ない。以上のような請求人の一連の行為によれば、請求人が、当初から所得を過少に申告する確定的な意図を有し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づき過少申告をしたような場合などに該当する。(令2. 2.19 関裁(所・諸)令元-35)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令010036
- 裁決年月日
- 令和2年2月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、当初申告において被相続人が保管していた現金(本件現金)を相続財産としていなかったことについて、①実際に確認できたのは本件現金の一部だけであること、②本件現金を申告しない意向を示した他の相続人らに反対の意思を表明し、関与税理士に対しても他に相続財産があるかもしれないと伝えていたことなどから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する重加算税の賦課要件を満たしていない旨主張する。しかしながら、請求人は、本件現金が被相続人の相続財産であると認識していたと認められ、結果的には他の相続人らに加担して本件現金が記載されていない遺産分割協議書を作成し、それを添付した相続税の申告書を提出したのであるから、請求人の行為については、当初から相続財産を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上で、その意図に基づく過少申告をしたものと評価するのが相当であり、重加算税の賦課要件を満たしていると認められる。(令2. 2.19 関裁(諸)令元-36)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 令010011
- 裁決年月日
- 令和2年2月13日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№118
要旨
○ 原処分庁は、請求人が請求書があるにもかかわらず廃棄したと虚偽答弁をしたことは、確定的な意思に基づいて、無申告を貫いたものと認められ、そのことは、申告しないことによって税を免れることを意図した外部からもうかがい得る特段の行動に該当するから、重加算税の賦課要件を充足する旨主張する。しかしながら、請求人は、無申告であった期間において、複数名の税理士に税務代理の依頼を試みており、申告をしようとしていたことがうかがえ、また、請求人は、原処分庁に対し、請求書は全て捨てたと一度は申述したものの、その申述をした日の翌日以降、順次、原処分庁に請求書等を提示した上で、期限後申告をしていたことからすると、当該申述を直ちに請求人が虚偽答弁を行ったとまで評価することはできず、まして、調査を困難ならしめたと評価することもできず、重加算税の賦課要件を充足する事実があったと認めることはできない。(令2. 2.13 高裁(法)令元-11)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 令010005
- 裁決年月日
- 令和2年2月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905050
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/5経費、損金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の関係法人(本件関係法人)が作成し交付した請求書(本件請求書)に基づき費用計上した管理諸費(本件管理諸費)は、本件関係法人の従業員が請求人の経理事務を行っていること等の役務の提供の適正な対価であるから、本件管理諸費に係る取引について仮装隠蔽行為はない旨主張する。しかしながら、原処分庁に対する請求人の申述や申立て、当審判所の調査によれば、本件管理諸費に係る金員の支出は、役務の提供の対価ではなく、本件関係法人への資金援助を目的とした対価性のない経済的な利益の供与であると認められる。したがって、請求人は無償による経済的な利益の供与をあたかも有償による役務の提供があったかのごとく事実を装った本件請求書に基づき本件管理諸費を費用計上していたのであるから、帳簿書類の虚偽記載に該当し、こうした請求人の一連の行為は、故意に事実をわい曲したものとして、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する事実の仮装の行為に該当する。(令2. 2. 6 金裁(法・諸)令元-5)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 令010006
- 裁決年月日
- 令和2年2月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905050
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/5経費、損金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の関係法人(本件関係法人)が作成し交付した請求書(本件請求書)の金額又は本件関係法人の代表者に確認した金額に基づき費用計上した管理諸費(本件管理諸費)は、本件関係法人の従業員が請求人の経理事務を行っていること等の役務の提供の適正な対価であるから、本件管理諸費に係る取引について仮装隠蔽行為はない旨主張する。しかしながら、原処分庁に対する請求人の申述や申立て、当審判所の調査によれば、本件管理諸費に係る金員の支出は、役務の提供の対価ではなく、本件関係法人への資金援助を目的とした対価性のない経済的な利益の供与であると認められる。したがって、請求人は無償による経済的な利益の供与をあたかも有償による役務の提供があったかのごとく事実を装った本件請求書に基づき本件管理諸費を費用計上していたのであるから、帳簿書類の虚偽記載に該当し、こうした請求人の一連の行為は、故意に事実をわい曲したものとして、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する事実の仮装の行為に該当する。(令2. 2. 6 金裁(法・諸)令元-6)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 令010007
- 裁決年月日
- 令和2年2月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905050
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/5経費、損金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の関係法人(本件関係法人)との間で取り交わした契約書(本件契約書)に基づき費用計上した管理諸費(本件管理諸費)は、本件関係法人の従業員が請求人の経理事務を行っていること等の役務の提供の適正な対価であるから、本件管理諸費に係る取引について仮装隠蔽行為はない旨主張する。しかしながら、原処分庁に対する請求人の申述や申立て、当審判所の調査によれば、本件管理諸費に係る金員の支出は、役務の提供の対価ではなく、本件関係法人への資金援助を目的とした対価性のない経済的な利益の供与であると認められる。したがって、請求人は無償による経済的な利益の供与をあたかも有償による役務の提供があったかのごとく事実を装った本件契約書に基づき本件管理諸費を費用計上していたのであるから、帳簿書類の虚偽記載に該当し、こうした請求人の一連の行為は、故意に事実をわい曲したものとして、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する事実の仮装の行為に該当する。(令2. 2. 6 金裁(法・諸)令元-7)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令010037
- 裁決年月日
- 令和2年2月5日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№118
要旨
○ 原処分庁は、海外の関係会社の代表者を兼任している請求人の代表者が、海外の関係会社との輸入取引(本件輸入取引)において、虚偽の請求書(本件請求書)を作成し、本件請求書に基づき請求人が総勘定元帳に過大に仕入額を計上したことは、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠蔽又は仮装に該当する旨主張する。しかしながら、本件輸入取引に係る仕入額につき、損金の額に算入された仕入額が過大であったとは認められないことから、請求人に隠蔽又は仮装の行為があったとは認められない。(令2. 2. 5 大裁(法)令元-37)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令010012
- 裁決年月日
- 令和2年2月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 宗教法人である請求人は、請求人が別の宗教法人の口座内の金員(本件金員)を、代表役員及び責任役員である代表役員の妻に対して支払ったことについて、これらは請求人が別の宗教法人に対して貸し付けていた債務の弁済を受けたものを、誤って代表役員及びその妻に支払った、また、代表役員及びその妻に退職金として支払ったものであるから、本件金員を隠していたわけではなく、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する事実の全部又は一部を隠蔽し、又は仮装した事実はない旨主張する。しかしながら、請求人と別の宗教法人との間の貸付証書等は認められず、別の宗教法人の住職が当該代表役員から現在の住職に変更された際にも本件金員が別の宗教法人の資産として引き継がれていないこと等からすれば、本件金員は、別の宗教法人の名義を借用することにより、仮装し、隠匿していた請求人の資産ということができ、これを原資に、請求人は、代表役員及びその妻にそれぞれ給与等として利得させているところ、当該事実を請求人の会計帳簿等に記載していなかったのであるから、各金員を給与等として支払った事実自体を隠蔽したものといえる。(令2. 2. 3 名裁(諸)令元-12)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令010031
- 裁決年月日
- 令和2年1月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が損金の額に算入するなどした外注費について、架空の外注費であるにもかかわらず、それを計上して帳簿書類に虚偽記載をしたことなどに照らせば、国税通則法第68条《重加算税》第1項又は第2項に規定する隠蔽又は仮装の事実があったといえる旨主張する。しかしながら、当審判所が認定した事実関係によれば、そもそも架空の外注費であったと認定することはできないし、その他に原処分庁が主張する事情をもって、請求人が意図的に帳簿書類に虚偽記載をしたなどとはいえないことなどに照らせば、同条第1項又は第2項に規定する隠蔽又は仮装の事実があったとは認められない。(令2. 1.24 関裁(法・諸)令元-31)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令010025
- 裁決年月日
- 令和2年1月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の減価償却資産である車両(本件車両)の売却代金(本件売却代金)が益金の額に算入されていなかったのは、請求人の代表者(本件代表者)に本件車両及び本件売却代金が請求人に帰属するとの認識がなかったからであり、国税通則法(平成29年1月1日前に法定申告期限が到来した国税については、平成28年法律第15号による改正前のもの)第68条《重加算税》第1項に規定する事実の隠蔽には該当しない旨主張する。しかしながら、当審判所が認定した事実関係によれば、本件代表者は、本件車両及び本件売却代金が請求人に帰属すると認識していたものと認められ、このような認識の下で、本件売却代金を帳簿に記載しなかったのであり、その意思に基づいて本件売却代金を脱漏したものといえるから、同項に規定する事実の隠蔽があったと認められる。(令2. 1. 9 関裁(法)令元-25)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令010024
- 裁決年月日
- 令和元年12月18日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№117
要旨
○ 原処分庁は、請求人が意図的に「相続についてのお尋ね」と題する文書(本件お尋ね文書)に虚偽の記載をしてこれを提出したなどとして、国税通則法第68条《重加算税》第2項に規定する重加算税の賦課要件を満たす旨主張する。しかしながら、当審判所に提出された証拠資料等を精査しても、請求人が本件お尋ね文書に意図的に虚偽の記載をしてこれを提出したことなどを裏付けるに足りる証拠は存在せず、また、請求人が当初から相続税を申告しないことを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をしたなどとも認められないことからすれば、同項に規定する重加算税の賦課要件を満たしていない。(令元.12.18 関裁(諸)令元-24)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令010010
- 裁決年月日
- 令和元年12月16日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人が、事後に清算することとなっている利用料金収入(追加利用料金)を、仮受金勘定として収入に計上していない行為について、原処分庁は、請求人の代表者が、追加利用料金を請求人の収入であることを認識しつつ、請求人の経理担当者に対して、追加利用料金を仮受金として経理処理するよう指示していたことから、当該行為が、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する重加算税の課税要件を満たす旨主張する。しかしながら、追加利用料金は指定管理に係る契約等から、請求人の収入であると認められるものの、請求人は管理組合からの指導に基づき、追加利用料金を費消することなく預金口座に預け入れたまま管理し、追加利用料金に見合う指定管理料から駐車場利用料金の徴収に係る必要経費を差し引いた金額を返納していることから、追加利用料金の実態は、預り金としての側面も有しているともいえ、請求人が、追加利用料金を預り金であると考えたとしても、やむを得ないものといえる。そして、追加利用料金を管理していた預金口座は、法人税等確定申告書に添付されている預貯金の内訳書に記載され、その存在は明らかであること、そのほかに、請求人が、本件追加利用料金に係る取引について、その名義等をわい曲したような事実も認められないことから、請求人が、追加利用料金を収入として計上せず、仮受金として処理したことで、意図的に収入を過少に申告したとはいえないことからすれば、請求人において、課税標準等又は税額等の計算の基礎となる事実に関し、これを隠蔽し又は仮装する意図があったとはいえず、同項に規定する重加算税の課税要件は満たさない。(令元.12.16 名裁(法・諸)令元-10)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令010051
- 裁決年月日
- 令和元年12月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①平成22年ないし同28年の過去7年間で、収入金額が1千万円を超えたのは4年間だけであり、同7年間の増差所得の平均が250万円と多額とはいえず所得税等の申告の都度消費税等の申告義務が生じるか否かを意識していたわけではないから、請求人は消費税等について無申告の意図を継続的に有していたとは認められないこと、②請求書の控えや領収書等の原始記録及び預金通帳を廃棄したのは、それらを作成・保存する必要がなかったためで隠ぺいするためではなかったこと、③人工手間代が給与等に類似するから、給与所得として所得税等の確定申告をしていたにすぎず、事業所得を給与所得に仮装したものではないことなどから、原処分に係る本件各課税期間(各課税期間)の消費税等について、請求人に、国税通則法第68条《重加算税》第2項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったとは認められない旨主張する。しかしながら、請求人は、いわゆる事業者免税点制度の内容を知っており、自身の事業に係る収入(本件収入)をほとんど全て把握し、自ら管理していたにもかかわらず、所得税等だけでなく消費税等の納税義務も免れるため、所得税等の確定申告において、本件収入の金額を著しく過少であるかのように装うとともに、消費税等の申告が不要な給与等の収入金額として申告することとして、各課税期間の消費税等の確定申告書を提出しなかった。加えて、請求人は、廃業の事実がないにもかかわらず、廃業した旨の届出書を提出した上で、元妻に指示して上記内容の確定申告書を作成することで、意図的に消費税等の納税義務が生じていないかのような外形を作出し続け、法定申告期限までに各課税期間の消費税等の確定申告書を提出しなかったほか、使用済みの預金通帳等の保存等もしていなかった。そうすると、請求人による各課税期間の消費税等の無申告については、請求人が法定申告期限までに申告しないことを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をしたものと認められるから、請求人に、同項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があったと認められる。(令元.12.11 東裁(諸)令元-51)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 令010001
- 裁決年月日
- 令和元年12月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、旧型機の売却に伴い不要となった部品の売買(本件売買)において、本件売買の責任者であった請求人の従業員が、当事業年度末に買主と合意した部品を記載したリスト(本件リスト)の作成が契約書の授受に間に合わなかったことから、一旦、当該合意前のリストを添付して契約書を取り交わし、体裁を整え、後にこれを本件リストに差し替えようとしたものであって、当初から所得を過少申告する意図があったわけでも、誤ったリストによって何かを仮装したわけでもない旨、また、当該従業員は、本件売買に係る目的物の引渡しが完了したと考えて、通常の事務として、本件売買に係る納品書(本件納品書)を発行し、本件売買に係る受領書(本件受領書)の交付を受けたものであり、過少申告を意図した特段の行動はなく、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠蔽又は仮装の行為に該当しない旨主張する。しかしながら、請求人の従業員は、当事業年度末日時点で、実際には本件売買に係る目的物の引渡準備すら終えていないことを認識しながら、同日までに引渡しを完了したことにするために、当該目的物を同日に納品したとする本件納品書を作成及び交付し、買主から、同日に当該目的物の引渡しを受けたとする本件受領書の交付を受けた上、請求人は、これらの書類に基づき、本件売買の損失の額を当事業年度の法人税の所得の金額の計算上、損金の額に算入したのであるから、当該目的物の引渡し時期を仮装し、その結果、法人税が過少申告となったものといえ、同項に規定する「課税標準等又は税額の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠蔽し、又は仮装し、その隠蔽し、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」に該当する。(令元.12. 3 沖裁(法・諸)令元-1)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令010026
- 裁決年月日
- 令和元年11月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905050
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/5経費、損金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、外国法人との契約書(本件契約書)に基づき支払ったシステム保守料(本件各システム保守料)のうち、一部の役務提供(本件役務)の対価に相当する部分は実際に存在するのであり、当該部分については、隠ぺい又は仮装したものではなく、本件役務の対価に相当する金額に関しては、原処分庁において評価し、本件各システム保守料から控除した金額を基礎として重加算税の額を計算するべきである旨主張する。しかしながら、代表者が原処分庁の調査担当職員に行った申述やその他の証拠資料から、請求人は、キャッシュバックを受けるため外国法人と本件契約書を取り交わし、本件各システム保守料を支払っていたにすぎず、本件各システム保守料に本件役務の提供の対価が含まれていたとは認められないのであり、あたかも真正な契約があるかのように装って架空の内容の契約書を作成し、役務提供は認められず、故意に事実をわい曲し仮装したものであるから、本件各システム保守料の計上の全部につき、請求人に事実の隠ぺい又は仮装の行為がある。(令元.11.25 大裁(法・諸)令元-26)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 令010010
- 裁決年月日
- 令和元年11月20日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№117
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、所得金額を容易に把握できたにもかかわらず、申告をせず、調査において書類提示を拒否したなどの行為は、請求人は申告すべき所得金額及び納付すべき税額が生ずることを明確に認識していながら確定的な意思に基づいて無申告を貫いたものであって、当初から課税標準等及び税額等を申告しないことを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をしたものと認められることから、その意図に基づき法定申告期限までに法人税及び地方法人税(法人税等)の確定申告書を提出しなかったことは、国税通則法第68条《重加算税》第2項に規定する事実の隠蔽又は仮装に該当する旨主張する。しかしながら、請求人は、法定申告期限までに法人税等の確定申告書の提出が必要であったことを認識しながら、これをしなかったことは認められるものの、調査を開始した当初は質問調査や書類提示要請に応じるなどしており、無申告行為そのものとは別に、請求人が当初から法定申告期限までに申告しないことを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をとったとはいい難い。したがって、請求人に、同項に規定する隠蔽又は仮装の事実があったと認めることはできない。(令元.11.20 高裁(法)令元-10)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 令010007
- 裁決年月日
- 令和元年11月19日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100901000
- 争点
- 9重加算税/1重加算税の意義
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№117
要旨
○ 原処分庁は、請求人の母(本件相続人)が、当初申告において計上していなかった相続財産の一部である被相続人名義の預金(本件預金)について、その存在を知りながら関与税理士に伝えなかったことは、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい又は仮装の行為に当たる旨主張する。しかしながら、本件相続人が本件預金の存在を関与税理士に伝えなかったことは認められるものの、本件相続人が本件預金を相続財産であることを認識した上で、あえて関与税理士に本件預金の存在を伝えなかったとまで認めることはできず、また、本件相続人は、本件預金を原処分庁が容易に把握し得ないような他の金融機関や本件相続人名義以外の口座などに入金したのではなく、本件預金の口座と同じ金融機関の本件相続人名義の口座に入金し、調査日現在においても当該口座を解約していなかったことからすると、原処分庁をしてその発見を困難ならしめるような意図や行動をしているとは認められないから、本件預金を故意に当初申告の対象から除外したものとまでは認め難い。したがって、本件相続人が、相続税を当初から過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づく過少申告をしたものと認めることはできないから、同項に規定する隠ぺい又は仮装の行為に当たるとは認められない。(令元.11.19 仙裁(諸)令元-7)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 令010007
- 裁決年月日
- 令和元年11月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、税理士に納税申告を一任しており、事実の隠ぺい又は仮装行為は全て税理士が自らの判断で行ったものであり、税理士が隠ぺい又は仮装行為を行っていたことを全く知らなかったものであるから、税理士の行った行為を請求人の行為と同視することはできず、隠ぺい又は仮装行為を行っていない請求人に対して重加算税を賦課するのは違法である旨主張する。しかしながら、請求人以外の者が隠ぺい仮装を行った場合であっても、それが請求人本人の行為と同視できるときには、国税通則法第68条《重加算税》第1項の規定が適用されるところ、請求人の法人税並びに消費税及び地方消費税の申告において、請求人が、税理士と共謀して、税理士は、実際には請求人が取得していない資産を総勘定元帳及び減価償却明細書に取得したように記載し、当該各記載に基づいた各確定申告書を作成し、当該各確定申告書により請求人が確定申告をしたものである。したがって、請求人以外の者による隠ぺい仮装行為が請求人の行為と同視できるのであるから、請求人は、同項に規定する重加算税の賦課要件を満たすものといえる。(令元.11. 1 高裁(法・諸)令元-7)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 令010006
- 裁決年月日
- 令和元年10月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、税理士事務所職員(本件職員)に売上金額の集計違算などがないか見直しを依頼したところ、本件職員が単純に売上金額を減額する処理をしたものであり、請求人が意図的に行ったものではないから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠ぺいし、又は仮装し」に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、本件職員がした売上金額を減額する処理は、請求人が前年並みの総所得金額にするため本件職員に依頼したものであり、かかる減額の記載は減額原因のない虚偽のものであることが認められるから、同項に規定する「隠ぺいし、又は仮装し」に該当する事実があったと認められる。(令元.10.24 仙裁(所・諸)令元-6)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令010028
- 裁決年月日
- 令和元年10月4日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№117
要旨
○ 原処分庁は、請求人の従業員(本件従業員)が行った金員の詐取を目的とした仮装行為(本件仮装行為)について、法人の従業員の業務に関連する行為は、当該法人の活動領域内の行為として自己の行為の一部分とみることができるから、従業員の行為が納税者である法人の行為と同視できないといえるような特段の事情がない限り、請求人に国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実がある旨主張する。しかしながら、①本件従業員は、請求人の経営に参画することや、経理業務に関与することのない一使用人であったと認められ、②本件行為は、請求人の業務の一環として行われたものではなく、本件従業員が私的費用に充てるための金員を請求人から詐取するために独断で行ったものであると認められる。一方、③請求人においては、一定の管理体制が整えられていたものの、本件仮装行為のような詐取行為を防止するという点では、管理・監督が十分であったとは認められない。もっとも、職制上の重要な地位に従事せず、限られた権限のみを有する一使用人が、独断で請求人の金員を詐取したという事件の事情に鑑みれば、本件従業員に対する請求人の管理・監督が十分ではなく、本件仮装行為を発覚できなかったことをもって、本件仮装行為を請求人の行為と同視することは相当ではない。したがって、以上の点を総合考慮すれば、本件従業員による本件仮装行為を納税者たる請求人の行為と同視することはできないと判断するのが相当であり、同項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実があるとは認められない。(令元.10. 4 東裁(法・諸)令元-28)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令010014
- 裁決年月日
- 令和元年9月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、特別償却の適用を受けるために、機械装置(本件機械装置)の購入先に実際の購入台数と異なる請求書等の作成を依頼していないし、修正申告で本件機械装置の台数は修正されているから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する重加算税の対象となる事実の隠蔽又は仮装はない旨主張する。しかしながら、請求人は、請求書等に記載されていた本件機械装置の台数が事実と異なることを認識しながら、本件機械装置の購入先に請求書等を作成させていたものと認められるから、故意に事実を仮装したといえる。また、重加算税の賦課要件に該当するか否かは確定申告時を基準として判断すべきものであるから、修正申告をもって、その結論が左右されることはない。(令元. 9.25 関裁(法)令元-14)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令010016
- 裁決年月日
- 令和元年9月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905040
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/4仕入れ
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、海外仕入先の損失補填のために、その損失等を商品の当初単価に加味し、当該仕入先と合意して単価(上乗せ単価)を設定したもので、上乗せ単価は水増し額を加えた単価ではなく正規の単価であり、請求人が仕入金額の水増しをするために仮装行為をした事実はない旨主張する。しかしながら、請求人の当時の従業員及び仕入先の代表者の各信用できる申述及び客観証拠の内容から判断すると、請求人は仕入金額の水増しを行うために上乗せ単価を設定し、上乗せ単価を用いた虚偽内容のインボイス及び虚偽内容の請求書を仕入先に作成させ(本件各行為)、この水増しした仕入金額を損金の額に算入した納税申告書を提出したと認められるから、本件各行為は、法人税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実を仮装した行為に該当する。(令元. 9.18 大裁(法)令元-16)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令010009
- 裁決年月日
- 令和元年9月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、被相続人(本件被相続人)の長男である請求人(請求人長男)が同人名義の預貯金(本件預貯金)を本件被相続人の相続財産としていなかったことについて、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する重加算税の賦課要件を満たしていない旨主張する。しかしながら、請求人長男は、本件預貯金が本件被相続人の相続財産であることを認識していたにもかかわらず、それを他の相続人らに告げず、本件預貯金の記載がない遺産分割協議書を自ら作成した上、相続税の申告書の作成を依頼した税理士にも虚偽の回答をし、当該認識に反する申告書を作成させるなどしたことが認められるから、請求人長男は当初から相続財産を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づき過少申告をしたものと評価するのが相当であり、同項に規定する重加算税の賦課要件を満たしている。(令元. 9.10 関裁(諸)令元-9)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令010009
- 裁決年月日
- 令和元年9月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、被相続人(本件被相続人)の妻である請求人(請求人妻)が他の請求人ら名義の預貯金(本件預貯金)を本件被相続人の相続財産としていなかったことについて、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する重加算税の賦課要件を満たしていない旨主張する。しかしながら、請求人妻は、本件預貯金が本件被相続人の相続財産であることを認識していたにもかかわらず、それを他の相続人らに告げず、本件預貯金の記載がない遺産分割協議書を作成させてそれに署名押印した上、相続税の申告書の作成を依頼した税理士にも虚偽の回答をし、当該認識に反する申告書を作成させるなどしたことが認められるから、請求人妻は当初から相続財産を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づき過少申告をしたものと評価するのが相当であり、同項に規定する重加算税の賦課要件を満たしている。(令元. 9.10 関裁(諸)令元-9)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令010012
- 裁決年月日
- 令和元年9月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、住宅借入金等特別控除の対象とした家屋(本件マンション)を生活の場の一部として使用しており、同控除の適用において、事実のわい曲、仮装はしていないから、重加算税の賦課要件を充足していない旨主張する。しかしながら、住宅借入金等特別控除の制度及びその申告手続を把握していた請求人は、同制度の適用を受けて所得税等を過少に申告することを意図し、居住してはいない本件マンション所在地に住民票上の住所を異動させた上、住所が本件マンションにある旨が記載された住民票の写し等を添付の上で申告したことになり、当初から所得税等を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づく過少申告をしたものと認められるから、重加算税の賦課要件を満たしており、請求人の主張は採用することができない。(令元. 9. 3 大裁(所)令元-12)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令010019
- 裁決年月日
- 令和元年8月6日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人の代表者(本件代表者)が、Aに対する著作権使用料の支払の時点において、著作権使用料の支払の際に生じる源泉所得税等の納付を免れるという確定的な意図の下、事後的工作も予定しつつ、源泉所得税等を殊更に納付しなかったものといえるから、国税通則法第68条《重加算税》第3項に規定する重加算税の賦課要件を満たす旨主張する。しかしながら、請求人が作成したA宛の請求書には日本の住所が記載されており、また、本件代表者によるAの帰国時期についての虚偽の申述は、当該著作権使用料の支払に係る源泉所得税等の納付を免れる意図を基礎付けるものということはできないことなど、請求人が、当該著作権使用料の支払に係る源泉所得税等を納付しなかったことが、確定的な意図に基づいてなされたものとまでいうことはできず、他にこれを認めるに足りる証拠はないから、当該著作権使用料の支払に係る源泉所得税の不納付については、同項に規定する重加算税の賦課要件を満たさない。(令元. 8. 6 東裁(諸)令元-19)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令010019
- 裁決年月日
- 令和元年8月6日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の代表者(本件代表者)が、Aに対する著作権使用料の各支払について、当該各支払の時点において、Aが日本の居住者であることを認識しないまま、当該各支払に係るA名義の請求人宛の各請求書(本件各請求書)にAから知らされているB国の住所を記載しただけであるから、国税通則法第68条《重加算税》第3項に規定する仮装には該当せず、重加算税の賦課要件を満たさない旨主張する。しかしながら、本件代表者は、Aに対する著作権使用料の各支払時点において、Aが日本の居住者に該当することを基礎づけるに足りる各事実を認識しながら、Aが租税条約に規定する免税措置を受けることができるB国の居住者であるかのように装った内容の本件各請求書を作成したといえるから、このことは、同項に規定する仮装に該当し、Aに対する著作権使用料の各支払に係る源泉所得税等の不納付については、重加算税の賦課要件を満たす。(令元. 8. 6 東裁(諸)令元-19)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令010020
- 裁決年月日
- 令和元年8月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①国民健康保険料の負担を避けるため、住民登録地を日本からアメリカ合衆国(米国)に移したにすぎないこと、②米国で金銭が必要となる場合に備えて、請求人の著作物に係る著作権使用料(本件著作権使用料)を米国の請求人名義の銀行口座(本件米国口座)に送金させたにすぎないこと及び③本件著作権使用料については、源泉徴収がされ既に納税がなされているものと認識していたことから、国税通則法第68条《重加算税》第1項及び第2項に規定する「隠ぺい」又は「仮装」に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、住民登録の転出入を繰り返して、あたかも米国の居住者であるかのように事実を装っており、また、源泉徴収されていない本件著作権使用料を税務当局から把握されにくくするため、本件米国口座に送金させる方法により、本件著作権使用料を受領していたという事実を隠ぺいしていたものと認められるから、これらの請求人の行為は、同条第1項及び第2項に規定する「隠ぺい」及び「仮装」に該当する事実があったと認められる。(令元. 8. 6 東裁(所・諸)令元-20)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令010006
- 裁決年月日
- 令和元年7月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100907000
- 争点
- 9重加算税/7帳簿の破棄
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、治療の過程で発生した除去冠等の売却代金(本件売却代金)について、事業収入であるとの認識がなかったことから、取引資料を保存せず、税理士にも報告を行っていなかったものであって、所得を過少に申告する意図はなく、隠蔽するための特段の行為も行っていない旨主張する。しかしながら、本件売却代金に係る取引書類には請求人が経営する歯科医院のゴム印が押印されていること、直近の取引書類は請求人の歯科医院内に保管されていたこと、請求人は、除去冠等の回収を依頼している業者に対する産業廃棄物の処理費用を事業所得の必要経費に算入していることなどからすると、請求人は、本件売却代金を事業収入であると認識していたと考えるのが自然である。このような認識の下、本件売却代金を含めずに日計表を作成し、取引書類を破棄するなどの行為を重ねた上、調査担当職員に対して、除去冠等は患者から返却の申出があるため請求人が取り扱うことはないなどと虚偽の申述をした請求人の行為は、隠蔽と評価すべきものと認められる。 (令元. 7.25 大裁(所・諸)令元-6)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令010001
- 裁決年月日
- 令和元年7月23日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、税法上の正しい知識を有しておらず、多額の所得があるとは認識していなかったこと、収入と支出の差額が1,000万円以下なら消費税等の申告義務はないと考えていたこと、殊更に書類を廃棄していないことなどから、重加算税の賦課要件を満たしていない旨主張する。しかしながら、請求人は、事業所得の金額が申告額を大幅に上回っていることを認識していながら、長期間にわたって極めて僅少な所得金額のみを申告し続けており、また、本件の事実関係によれば、あえて原始記録を破棄して、調査担当者をして真実の所得金額の把握を困難にさせたものと評価でき、消費税についても、課税売上高を把握して納税義務があることを認識していたと認められるところ、このような請求人の一連の行為によれば、当初から所得を過少に申告する又は法定申告期限までに申告しない確定的な意図を有し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づき過少申告をし又は法定申告期限までに申告をしなかったような場合に該当する。(令元. 7.23 関裁(所・諸)令元-1)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令010003
- 裁決年月日
- 令和元年7月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、譲渡したマンション(本件マンション)に居住する予定があり、居住するのであれば住民登録を異動するものと考え、本件マンションに住民登録を異動したのであるから、当該行為は、租税特別措置法第35条《居住用財産の譲渡所得の特別控除》第1項及び第2項による特例措置(本件特例)を受けるために行ったものではなく、仮装行為に該当しない旨主張する。しかしながら、請求人は、①本件マンションに住民登録を異動した日の僅か3日後に本件マンションの賃貸に係る媒介依頼を行っていること、②本件マンションに係る電気、ガス及び水道の使用実績は、僅少又は零であり、本件マンションに家具等を搬入していなかったことからすると、本件マンションに居住する意思も居住する予定もなかったものと認められる。また、請求人は、3年前にも同様に本件特例を適用しており、その際に住民票の除票を添付していることから、本件特例の適用を受けるためには住民登録を本件マンションに異動することが必要であるとの認識を有していたものと認められるから、請求人は、本件特例の適用を受けるために本件マンションに住民登録を異動したものと認められ、本件マンションに住民登録を異動することにより、同条第2項に規定する「その居住の用に供している家屋」であるかのような外形を作出し、居住した事実があるかのように、故意に事実をわい曲したものと評価できる。したがって、請求人が本件マンションに住民登録を異動した行為は、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を仮装し」たことに該当するものと認められる。 (令元. 7. 3 大裁(所)令元-3)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令010004
- 裁決年月日
- 令和元年7月2日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100905050
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/5経費、損金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№116
要旨
○ 原処分庁は、請求人の従業員(本件従業員)が平成29年3月20日時点において、手書き図面のデータ化に係る役務の提供が完了していないにもかかわらず、検収書(本件検収書)に同日を検収日として記載して事実を仮装した行為は、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する事実の仮装に該当する旨主張する。しかしながら、請求人は、検収日に、手書き図面の電子データ化がされた図面をまとめたファイルの納品を受けており、本件従業員は、当該ファイルが納品された時点で役務の提供が実質的に完了しているとの認識の下、本件検収書に検収日を記載したものであることから、本件従業員が意図的に本件検収書に虚偽の検収日を記載したとは認められないため、請求人に同項に規定する事実の仮装があったとは認められない。(令元. 7. 2 東裁(法・諸)令元-4)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平300029
- 裁決年月日
- 令和元年6月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905050
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/5経費、損金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の知人に対して、請求人が所有する土地の造成工事に伴う①コンサルタント業務の対価、②立木の伐採工事等(本件各工事)の対価を支払っているところ、その支払に係る領収証(本件領収証)のただし書に本件各工事の対価である旨記載されているのは、若干でも本件各工事に関わっていることから記載されたものにすぎず、本件領収証に基づいて当該支払を必要経費に算入したとしても、請求人に国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい又は仮装の行為はない旨主張する。しかしながら、請求人は、本件各工事に実態がないことを知りながら、関与税理士に対し、本件各工事に係る代金の支払を証するものである旨の虚偽の説明をして、本件領収証を提示することにより、本件領収証に記載された金額を必要経費に算入したことが認められ、請求人の当該行為は、事実をわい曲するものであるから、同項に規定する仮装に該当する。(令元. 6.26 広裁(所)平30-29)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300167
- 裁決年月日
- 令和元年6月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、歯科用合金スクラップなどに含まれる貴金属(本件金属)の売却収入があることを請求人の税務代理人(本件代理人)に明らかにせず、及び本件金属の売却代金を生活用口座(本件振込先口座)に入金していたことは、いずれも本件金属の売却収入についてそもそも申告が必要とは考えなかったためであり、国税通則法(通則法)(平成28年法律第15号による改正前のもの。)第68条《重加算税》第1項に規定する「隠ぺいし、又は仮装し」に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、原処分庁所属の調査担当職員に対して、本件金属の売却事実を否定する虚偽の申述を繰り返すとともに、本件振込先口座に係る通帳等の提示もしなかったことからすると、本件金属の売却収入が存在する事実及び本件振込先口座を隠そうとする意図を有していたことが認められる。これに加えて、請求人が、①長期間にわたって本件金属の売却収入を得ていたにもかかわらず、診療報酬の振込先口座とは別の本件振込先口座を本件金属の売却収入の振込先に指定して、本件代理人に当該売却収入を得ていた事実及び本件振込先口座があることを伝えていなかったほか、②本件金属の売却収入があることを裏付ける資料を廃棄していた事実が認められる。これらの事実からすれば、請求人は、本件金属の売却収入を申告すべきであると知りながら、これをあえて隠匿し、本件代理人に収入を少なく偽った決算書類や確定申告書を作成させ、その結果に基づいて所得金額を過少に申告していたと認められるから、請求人に、通則法第68条第1項に規定する「隠ぺいし、又は仮装し」に該当する事実があったといえる。(令元. 6.26 東裁(所)平30-167)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平300047
- 裁決年月日
- 令和元年6月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、機械装置(本件機械装置)の購入金額を課税仕入れに係る支払対価の額に含めたことにつき、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠蔽仮装行為があったとはいえず、単なる事務処理の過誤が重なったことが原因である旨主張する。しかしながら、請求人において相応の地位と権限を有する担当部長が、本件機械装置の購入先から売上計画達成のため検収書の発行を依頼され、本件機械装置の引渡しを受けていないにもかかわらず虚偽の検収書を作成させ、あたかも検収が完了したかのように装っていたのであり、また、経理担当者に本件機械装置の検収が完了していない旨の連絡等をしないまま、検収印を押した納品書等を経理担当者に回付したため、経理担当者がそれを認識しないまま本件機械装置の購入金額を課税仕入れに係る支払対価の額に含めたのであるから、請求人の隠蔽仮装行為があったものと同視できる。(令元. 6.25 関裁(諸)平30-47)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平300042
- 裁決年月日
- 令和元年6月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№115
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、過少申告の意図に基づき①売上金額が1,000万円を超えないように調整した過少な売上金額を算出するためのメモ(本件売上メモ)を請求人の妻に作成させたこと、②本件売上メモに基づいて算定した過少な売上金額を、収支内訳書に記載したこと、③所得税等の確定申告をした後に、本件売上メモを廃棄したこと、④申告した売上金額は、請求人の事業に係る総収入金額の半分以下の金額であったこと、⑤除外した売上金額に対応する経費が毎年合計600万円以上ありながら、収支内訳書に必要経費の金額として計上しなかったことという一連の行為は、国税通則法第68条《重加算税》第1項及び第2項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する行為又は過少申告の意図を外部からもうかがい得る特段の行動に該当し、重加算税の賦課要件を満たす旨主張する。しかしながら、請求人には、過少申告の意図があったことは認められるものの、上記①ないし③の本件売上メモについては、作成及び廃棄の事実が認められないこと、上記④及び⑤については、請求人が請求人の従業員分の売上げや費用の存在を認識しつつこれらを本件各収支内訳書に計上せず、申告対象から除外したというだけでは、隠蔽又は仮装の行為があったということができないことから、原処分庁が主張する請求人の行為は、「隠蔽し、又は仮装し」に該当する行為又は過少申告の意図を外部からもうかがい得る特段の行動とは認められず、重加算税の賦課要件を満たさない。(令元. 6.24 名裁(所・諸)平30-42)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平300011
- 裁決年月日
- 令和元年6月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が販売する商品(本件商品)は請求人が主張する仕入先(本件仕入先)から仕入れたものであり、本件仕入先からの請求書及び領収書に基づき帳簿書類を作成していることから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠蔽又は仮装の事実はない旨主張する。しかしながら、本件商品は、請求人が本件商品の原材料の仕入れから製造までの各業務(本件各業務)を委託先の各業者(本件各委託先)に直接委託し自ら製造していたものと認められることから、請求人が本件商品を本件仕入先から仕入れたとする取引(本件取引)は架空取引であると認められる。そして、請求人は、本件各委託先に対し、本件各業務に係る請求書(本件請求書)の宛名を本件仕入先とさせた上で請求人の納税地に送付させ、本件請求書の代金を自ら負担して支払うことなどにより、本件各委託先に本件各業務を直接委託した上で本件商品の製造業務を行っていた事実がなかったかのような外形を作出し、本件仕入先から本件商品を仕入れた事実がないことを認識しながら、架空取引に係る請求書及び領収書に基づき、各事業年度の総勘定元帳(本件帳簿)を作成していたものと認められる。その上で、請求人は、本件帳簿に基づき、本件取引に係る仕入金額を各事業年度の損金の額に算入して確定申告書を提出したことが認められ、この事実は、請求人が帳簿書類への虚偽記載の方法により仮装の経理を行っていたものであり、同項に規定する仮装の事実があったと認められる。(令元. 6.20 福裁(法・諸)平30-11)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平300012
- 裁決年月日
- 令和元年6月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№115
要旨
○ 請求人は、国税通則法第68条《重加算税》第1項は、隠蔽又は仮装の主体を納税者と規定していることから、専務取締役(本件専務)が外注先業者に対して架空の請求書を発行するよう依頼した行為(本件仮装)を請求人の行為と同視できないのであるから、同項の規定は適用できない旨主張する。しかしながら、法人が納税義務者である場合、代表者自身が隠蔽又は仮装した場合に限らず、法人内部において相応の地位と権限を有する者が、その権限に基づき、法人の業務として行った隠蔽又は仮装であって、全体として納税者たる法人の行為と評価できるものについては、納税者自身による行為と同視されると解するのが相当である。本件専務は、常務取締役又は専務取締役として対外的な営業業務を行っていたこと、請求人の他の営業担当者に対して営業方法を指導する立場にあったこと、請求人の営業利益の大部分を占める業績があり、代表者に次ぐ報酬を得ていたことから、大きな影響力を有する地位にあったと認められ、また、代表者は取引先との取引の詳細な内容まで把握しておらず、本件専務は、代表者から取引先との交渉を一任されていたことからすると、本件専務は、取引先の選定及び取引内容を確定する権限があったと認められる。そうすると、本件仮装は、上記のような地位及び権限に基づき、請求人の業務として行われた行為であると認められ、請求人において本件仮装を防止するための措置を講じたとも認められず、全体として請求人の行為と評価できる。したがって、本件仮装は納税者である請求人による行為と同視でき、請求人が事実を仮装したものと認められる。(令元. 6.20 札裁(法・諸)平30-12)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平300044
- 裁決年月日
- 令和元年6月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、元従業員が請求人の返品商品等を特定の売上先に販売し、その代金を費消した行為(本件販売行為)に係る収益を計上しなかったという隠蔽仮装行為について、請求人の商品は膨大であり、その一部が窃取されたことを把握することは困難であるなどとして、請求人の行為と同視することはできない旨主張する。しかしながら、元従業員は、本件販売行為を開始した当初は請求人の唯一の取締役で、その後も営業担当であり、また、嘱託社員となった後は返品商品の管理等を担当し、その業務を一任され、当該業務に関する報告をしていなかったところ、請求人においては返品商品等の在庫数量等を適切に管理していたとは考え難く、加えて、元従業員に対する十分な監督もないまま、少なくとも7年間という長期にわたって元従業員は本件販売行為を繰り返していたのであるから、これらの事情を考慮すれば、元従業員による隠蔽仮装行為は請求人の行為と同視できる。(令元. 6.11 関裁(法・諸)平30-44)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300158
- 裁決年月日
- 令和元年6月10日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が発注者として締結した契約(本件契約)については、新機器ほかの製造・搬入・据付け及び旧機器の撤去・搬出を内容とする一の契約であり、本課税期間終了の日までに、旧機器の搬出を終えていないにもかかわらず、本件契約において履行を受けるべき業務内容の全てが完了しなければ実施できない検査を実施し、検査を合格とし、受注者に納品書を提出させたという仮装の行為が認められる旨主張する。しかしながら、本件契約は、対価を得て行われる売買契約及び請負契約と、受注者による不用品の無償引取りを内容とするものであるところ、取り外した旧機器は、交換作業に伴い生じた不用品に該当し、旧機材の搬出は受注者が本件契約における不用品の無償引取りに基づき履行したものと認められる。また、本件契約によれば、納入した新機器の検査合格により、新機器の所有権は受注者から請求人へと移転し、引渡しが完了するとされることから、本件において課税仕入れを行った日とは検査に合格した日である。そして、本課税期間内に、検査合格し請求人は受注者から課税資産等を譲り受け、受注者が対価を得て行った役務の提供の全てを受けたものと認められる。したがって、請求人の行為は仮装の行為と認めることはできない。 (令元. 6.10 東裁(諸)平30-158)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平300075
- 裁決年月日
- 令和元年5月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、破産会社の元取締役(本件元取締役)が外注先に指示して破産会社に水増し請求させていた行為は、本件元取締役が個人的な利益を図るために行ったものであり、破産会社は、破産会社が外注した業務(本件業務)を本件元取締役に全面的に任せていたわけではないこと等からすると、当該水増し請求は、納税者たる破産会社の行為と同視すべきではない旨主張する。しかしながら、本件元取締役は、破産会社の設立時から取締役を務め、破産会社の代表者を上回る役員報酬を得、営業業務全般を任されていた上、本件業務の業務内容や報酬額につき、破産会社の代表者の関与もなく決定することができたことを踏まえると、本件元取締役は、破産会社内部において相応の地位と権限を有し、営業業務について代表者に準ずるような包括的権限を有していたというべきであり、その権限に基づき本件業務に係る報酬金額を決定していたものであるから、当該水増し請求は、納税者たる破産会社の行為と同視し得る。(令元.5.24 大裁(法・諸)平30-75)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平300025
- 裁決年月日
- 令和元年5月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、親族名義によりインターネットオークション(本件オークション)を通じて顧客から処分を依頼された商品を販売したのは、これを自己名義で販売した場合に請求人自身の商品の信用が低下するといった事業上のリスクを勘案したものであるからであり、また、故意に顧客の商品の販売代金を申告しなかったわけではないから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠蔽又は仮装の行為はない旨主張する。しかしながら、請求人が本件オークションを通じて販売した商品の大半は、顧客から処分の依頼を受けた商品ではなく請求人の商品であったと認められ、また、本件オークションを通じた商品の販売取引に関する資料を全て廃棄することにより、申告書作成の基となる集計表に本件オークションによる売上金額のみならずこれに伴う必要経費も計上しないようにしていたことは、本件オークションを通じた商品の販売取引を隠蔽していたというべきであり、したがって、請求人には同項に規定する隠蔽行為がある。(令元.5.22 広裁(所・諸)平30-25)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平300010
- 裁決年月日
- 令和元年5月16日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№115
要旨
○ 原処分庁は、請求人の従業員であった者(本件元従業員)が請求人の仕入れた商品を窃取してインターネットオークションで販売した取引(本件取引)を隠匿していたことは、本件元従業員に対する損害賠償請求権(本件損害賠償請求権)の発生原因事実を隠蔽していたと評価され、また、本件元従業員が請求人の経理責任者としての地位を有していた以上、本件元従業員の隠蔽行為は請求人の行為と同視される旨主張する。しかしながら、本件元従業員が、請求人の代表者その他の関係者に知られないように請求人から商品を窃取し、本件取引をした行為は、本件損害賠償請求権の発生原因事実そのものであり、これをもって、請求人が本件損害賠償請求権の発生原因事実を隠蔽したと評価することはできず、また、本件元従業員の担当業務に照らせば、本件元従業員が請求人の経理責任者としての地位を有していたとはいえず、本件元従業員の行為が請求人の行為と同視されると認めることはできない。(令元.5.16 札裁(法・諸)平30-10)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平300040
- 裁決年月日
- 令和元年5月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、名目的な代表取締役にすぎず実質的には代表取締役ではなかった前代表取締役による隠蔽仮装行為は、納税者である請求人の行為に当たらない旨主張する。しかしながら、前代表取締役は、隠蔽仮装行為を行っていた当時、代表取締役として登記されていただけでなく、官公庁への届出及び各種契約において、請求人を代表する代表取締役とされており、また、請求人の中核的な業務を担当するほか、業務上の意思決定に関与し、株主総会に議長として出席して議事を進行するなどし、相応の役員報酬を受領していたことから、代表取締役として請求人を代表し、その業務を執行していたと認められるところ、前代表取締役による隠蔽仮装行為は、その担当する業務の中で行われたものであるから、請求人とは全く無関係に行われたということはできず、前代表取締役が請求人の代表取締役の地位又は権限に基づいて行ったものと認められる。したがって、前代表取締役による隠蔽仮装行為は、請求人の行為に当たる。(令元.5.14 関裁(法・諸)平30-40)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平300036
- 裁決年月日
- 平成31年4月23日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№115
要旨
○ 請求人は、外注費に相当する金額は請求人の収入金額を構成しないとの誤解により収入金額を過少に申告したものであるから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」た事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は3年間にわたり、多額の所得を継続的に過少に申告しており、作成したメモの状況とあいまって、当初から所得を過少に申告する意図があったと認められるものである。そして、請求人の事業における関係書類の作成及び外注先への支払の状況を踏まえれば、請求人は収入及び外注費のおおよその金額を認識していたと認められるところ、平成26年分においては、当該認識に沿う主要な売上先に係る売上金額及び外注費等の実額が記載されたメモを作成し、また、その後の平成27年分及び平成28年分においては、申告準備段階において事実とは異なる申告すべき金額を記載したメモを作成し、これらを相談会場に持参し、真実の所得を大幅に下回る金額を記載するなど所得金額を少なく偽った収支内訳書を作成し、所得税等の申告をしていたものである。これら一連の行為は、請求人が外部からうかがい得る特段の行動をしたものと評価することができ、重加算税の賦課要件を満たすものである。なお、平成25年分はメモの作成は認められず、収支内訳書の記載状況からするとその過少申告の形態がこれ以外の各年分と異なることが認められ、重加算税の賦課要件を満たすとはいえない。(平31. 4.23 関裁(所・諸)平30-36)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平300009
- 裁決年月日
- 平成31年4月9日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№115
要旨
○ 原処分庁は、個人で事業を営む請求人が、調査年分に係る所得税等及び消費税等の各確定申告書を各法定期限までに提出していなかったことについて、請求人が、確定申告の必要性を認識した上で、①自らの収入金額及び所得金額を零円とした虚偽の住民税申告書を提出したこと(本件各住民税申告)、及び②原処分庁の調査担当職員からの電話に対し、会社員である旨の虚偽の答弁をしたこと(本件電話答弁)は、請求人が、当初から所得税等の申告をしないことを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をしたと評価できるから、国税通則法第68条《重加算税》第2項に規定する「隠ぺいし、又は仮装し」に該当する旨主張する。しかしながら、本件各住民税申告のうち1年分のみが請求人の意思によって提出されたと認められ、直接原処分庁に対してなされたものではなく、仮に請求人が所得税等の確定申告の必要性を認識していたとしても、当該1年分の住民税の申告のみをもって、請求人が、当初から所得税等の申告をしないことを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をしたと評価することはできない。また、本件電話答弁については、本件電話答弁時の状況からすれば、社会通念に照らして不合理ではなく、当時の請求人が給与を得ていた事実を併せ考えれば、請求人が、当初から所得税等の申告をしないことを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をしたと評価することはできない。さらに、原処分庁が作成した質問応答記録書の内容は、請求人の申述が不自然かつ不合理であり、重要な部分に関する解明が不足しているため信用できない。したがって、請求人に同項に規定する「隠ぺいし、又は仮装し」と評価すべき行為があるとは認められない。(平31. 4. 9 札裁(所・諸)平30-9)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300119
- 裁決年月日
- 平成31年4月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、税務調査の際、常に協力的に対応し、秘匿や虚偽答弁をすることなく、全てを開示したこと及び給与等に類似する人工手間代を含む収入を給与所得と確定申告したことをもって仮装したとはいえないから、請求人の所得税及び復興特別所得税(所得税等)の確定申告が過少申告となったことは、国税通則法第68条《重加算税》第1項及び第2項の重加算税の賦課要件を満たさない旨主張する。しかしながら、請求人は、いわゆる事業者免税点制度の内容を知っており、預金口座への振込額を集計しさえすれば、請求人の事業に係る収入(本件収入)の金額を容易に正確に計上できたにもかかわらず、所得税等だけでなく消費税及び地方消費税の納税義務も免れるため、所得税等の確定申告において、本件収入の金額を過少な給与等の収入金額として申告し、その結果、請求人の申告は多額の過少申告となった。加えて、請求人は、廃業の事実がないにもかかわらず、廃業した旨の届出書を提出した上で、元妻に指示して上記内容の確定申告書を作成させたほか、使用済みの預金通帳の保存もしていなかった。そうすると、請求人の所得税等の確定申告については、請求人が当初から所得を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした結果としてなされたものと認められるから、国税通則法第68条第1項及び第2項所定の重加算税の賦課要件を満たすというべきである。(平31. 4. 2 東裁(所・諸)平30-119)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300120
- 裁決年月日
- 平成31年4月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、単にずさんであったために、証ひょう類の整備、保存に不備があり、売上金額のみならず必要経費についても一部計上漏れがあるなど、正確な所得金額を把握していなかったのであるから、所得を過少に申告する意図はなく、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、売上金額及び必要経費の全てを自ら管理し、所得について十分な認識を有しており、また、売上げの際に作成する領収書の控えから容易に正確な売上金額を計上できたにもかかわらず、意図的に過少な売上金額を手帳に記載した上、税理士に対し、領収書の控えがあることを知らせず、当該手帳の売上金額が過少となっていることを認識しながら、当該手帳に基づき売上金額を伝え、税理士に所得金額が過少な会計帳簿及び確定申告書を作成させた。以上のとおり、請求人は、当初から所得を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づく過少申告をしたというべきであり、同項に規定する「隠蔽」が認められる。(平31. 4. 2 東裁(所・諸)平30-120)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平300007
- 裁決年月日
- 平成31年3月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、その営む解体工事業(本件事業)から生じる金属スクラップ(本件金属スクラップ)の売却に係る収入金額は叔父らに帰属するものであるから、請求人に国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠蔽又は仮装の行為があったと評価することはできない旨主張する。しかしながら、本件事業においては、請求人が父から本件事業を受け継ぐ前から、本件事業の従業員である叔父Aが本件金属スクラップの売却及び売却に係る収入金額を管理し、その一部を叔父Bの借入金返済に充てることを了解事項としており、請求人は本件事業を受け継いだ後も当該了解事項を容認し、叔父Aから経理担当者に引き継がれない本件金属スクラップの売却に係る収入金額(本件金員)があることを認識しつつ、事業所得の総収入金額及び消費税の課税売上額が過少となった決算を行い、確定申告書を提出していたと認めるのが相当である。そして、当該過少申告は、叔父Bの借入金返済の資金に充てることを目的として、本件金属スクラップの売却に係る収入金額のうち本件金員相当額を隠蔽し、意図的に脱漏したところによりされたというべきであるから、請求人に同項に規定する隠蔽又は仮装の行為があったと認めるのが相当である。(平31. 3.27 仙裁(所・諸)平30-7)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平300007
- 裁決年月日
- 平成31年3月14日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№114
要旨
○ 原処分庁は、請求人が取引先と通謀して内容虚偽の契約書(本件契約書)を作成し、消費税等の税負担を免れることを意図して消費税課税事業者選択不適用届出書を提出した上で、関与税理士に対して契約が成立してないと虚偽の説明を行うことで事実を仮装した旨主張する。しかしながら、原処分庁の主張する課税期間において本件契約書の契約に係る資産の譲渡等は行われていないと認められ、消費税等の更正処分は違法としてその全部を取り消すべきであるから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい又は仮装の事実があったか否かを判断するまでもない。 (平31. 3.14 札裁(法)平30-7)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平300008
- 裁決年月日
- 平成31年3月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、一度計上した取引先に対する売上げを減算処理(本件減算処理)したことについて、当該取引先から売上げに係る支払がなく、税理士に相談した上で、その処理過程も明らかにしているのだから、本件減算処理は帳簿書類の虚偽記載等の行為に該当しない旨主張する。しかしながら、請求人の代表者は、その経歴や当該取引先の取締役会等における発言内容等の事情を考慮すると、一般的な会計処理に関する相応の知識を有していたものといえ、また、税理士からも明確な回答が得られていなかったことからすると、請求人は、一度計上した売上げを取消しできないことを知りながら、あえて本件減算処理を行ったと認められ、当該行為は、あたかもそれが事実であるかのように装い、故意に事実をわい曲したものといえるから、請求人の行為は「事実を仮装する」に当たる。(平31. 3.14 札裁(法)平30-8)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平300030
- 裁決年月日
- 平成31年3月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905040
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/4仕入れ
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、中国での原材料費及び開発費について、同国における原材料の栽培基地の確保並びに機械装置及び新商品等の開発のために支払った費用であり、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する事実の隠ぺい又は仮装の行為はない旨主張する。しかしながら、当該原材料費及び開発費に係る領収証は、仕入先等に支払っていないにもかかわらず、請求人が当該仕入先等に依頼して又は請求人において作成されたものと認められるほか、当該原材料費及び開発費の一部は、請求人の業務とは直接関係しない中国在住の代表者の兄の知人に対する貸付けのための送金であったにもかかわらず、外国向送金依頼書の送金目的欄に商品の輸入と記載している。これらの行為は、存在しない取引あるいは取引先を存在するかのように装い、事実をわい曲したものと認められ、事実の隠ぺい又は仮装の行為はあったと認められる。(平31. 3. 4 関裁(法・諸)平30-30)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平300002
- 裁決年月日
- 平成31年3月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№114
要旨
○ 請求人は、請求人が各事業年度の損金の額に算入した材料仕入高は、過去の事業年度における仮装経理の修正の経理であるから、国税通則法(平成28年法律第15号による改正前のもの)第68条《重加算税》第1項に規定する「隠ぺいし、又は仮装し」に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、請求人の代表取締役は、各事業年度において、実際とは異なる水増しした材料仕入高により帳簿書類が作成されていたことを認識していたと認められ、当該認識の下で請求人が水増しした材料仕入高を帳簿書類に計上したことは、行為の意味を理解しながら故意に事実をわい曲したものということができ、仮装したものというべきであるから、国税通則法第68条第1項に規定する「隠ぺいし、又は仮装し」に該当する。(平31. 3. 1 沖裁(法・諸)平30-2)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平300053
- 裁決年月日
- 平成31年2月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が請求人の売上除外であると認定した売上げは、請求人の売上げではないものや単なる計上漏れであり、請求人において、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する重加算税の対象となる隠ぺい又は仮装の行為はない旨主張する。しかしながら、重加算税を課するためには、納税者のした過少申告行為そのものが隠ぺい、仮装に当たるというだけでは足りず、過少申告行為そのものとは別に、隠ぺい、仮装と評価すべき行為が存在し、これに合わせた過少申告行為がされたことを要するものと解されるところ、当該売上げは相手先の申述等から請求人に帰属すべきものであると認められ、請求人は売上げを公表外の預金口座への振込や現金で受領していた一方、請求人の事業の経理を行っていた者に公表口座に関する資料のみを提供することで、売上げの一部を脱漏した内容虚偽の総勘定元帳を作成させていたものと認められる。したがって、請求人は、課税標準等の計算の基となる事実の一部を隠ぺい等したことに基づき過少申告したものと認められ、請求人のこれらの行為は同項に規定する隠ぺい行為に該当する。(平31. 2.25 大裁(法・諸)平30-53)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平300053
- 裁決年月日
- 平成31年2月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、従業員に対する給与の支払に際して、源泉所得税を計算してノートに記録していたにもかかわらず、その納付を忘れていたものであり、請求人において、国税通則法第68条《重加算税》第3項に規定する重加算税の対象となる隠ぺい又は仮装の行為はない旨主張する。しかしながら、重加算税を課するためには、納税者のした不納付行為そのものが隠ぺい、仮装に当たるというだけでは足りず、不納付行為そのものとは別に、隠ぺい、仮装と評価すべき行為が存在し、これに合わせた不納付行為がされたことを要するものと解されるところ、請求人は、当該従業員が行っていた業務に係る収入及び給与等に関する資料を経理を行っていた会計事務所の担当者に提出せず、当該従業員に対する給与が費用に計上されていない内容虚偽の総勘定元帳を作成させ、また、当該従業員のうちの一名の預金口座を介して他の従業員に対する給与を振り込ませていたものと認められる。したがって、請求人は、従業員に対する給与の支払の事実を隠ぺいし、源泉所得税を法定納期限までに納付していなかったものと認められ、請求人のこれらの行為は同項に規定する隠ぺい行為に該当する。(平31. 2.25 大裁(法・諸)平30-53)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平300054
- 裁決年月日
- 平成31年2月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が事実を隠蔽し又は仮装したと認定した売上げについて、請求人に帰属する収入ではないものや単なる計上漏れがあったものであり、請求人において、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する重加算税の対象となる事実の隠蔽又は仮装の行為はない旨主張する。しかしながら、請求人は、上記の売上げを公表外の預金口座への振込や現金で受領していたが、請求人の事業の経理を行っていた者に公表口座に関する資料のみを提供することで売上げの一部を脱漏した内容虚偽の総勘定元帳を作成させていたものと認められるから、請求人に、同項に規定する事実の隠蔽又は仮装の行為があったといえる。(平31. 2.25 大裁(所・諸)平30-54)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平300054
- 裁決年月日
- 平成31年2月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、従業員の給与に関する源泉徴収に係る所得税及び復興特別所得税(本件源泉所得税等)の金額について、請求人の経理事務を行っていた者が従業員別に計算してノートに記載しており、本件源泉所得税等が法定納期限までに納付されていなかったことは、単なる納付漏れであって国税通則法第68条《重加算税》第3項に規定する重加算税の対象となる事実の隠蔽行為に基づくものではない旨主張する。しかしながら、本件源泉所得税等を計算してノートに記録していたとは認められず、請求人は、請求人の税理士事務所の事務員に対し、給与の支払があった事実を伝えないことで当該給与が計上されていない総勘定元帳を作成させていたことや、他人名義の預金口座を経由して従業員への給与を支払っていたことが認められ、これらにより本件源泉所得税等が法定納期限までに納付されていなかったことは、同項に規定する事実の隠蔽行為に基づくものといえる。(平31. 2.25 大裁(所・諸)平30-54)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300093
- 裁決年月日
- 平成31年2月7日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№114
要旨
○ 原処分庁は、請求人の代表者(本件代表者)は銀行振込みでなければ売上げに計上されないことを認識した上で、取引先に決済方法を銀行振込みから小切手に変更するよう依頼して、請求人の売上げを脱漏したのだから、その行為は国税通則法(平成28年法律第15号による改正前のもの)(通則法)第68条《重加算税》第1項に規定する事実の隠ぺいに該当する旨主張する。しかしながら、決済方法が銀行振込みから小切手に変更されたのは、当該取引先の事情によるものであり、本件代表者が当該取引先に対して決済方法の変更を依頼した事実が確認できず、また、その他の証拠においても、本件代表者が売上代金を銀行振込みされなければ売上げに計上されないと認識していたことを裏付ける証拠も認められないことから、請求人に通則法第68条第1項に規定する事実の隠ぺいがあったとは認められない。(平31. 2. 7 東裁(法・諸)平30-93)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300086
- 裁決年月日
- 平成31年2月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100909000
- 争点
- 9重加算税/9うかい行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人らが組合員である有限責任事業組合(組合)に係る総勘定元帳の作成を委任した記帳代行会社の税理士資格のない者(総勘定元帳作成者)に対し、請求人がどのような言動をしたとしても、「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実とはならない旨、また、所得税については重加算税が賦課決定されていないことから、消費税についても「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、総勘定元帳作成者から、組合の課税期間において利益が出ており消費税についても申告が必要である旨を伝えられていたことから、組合の事業から多額の所得及び資産の譲渡等の対価が生じていることを十分に認識していたと認められる。そして、請求人が、総勘定元帳作成者に対し、組合の事業に係る現金売上げをないものとする虚偽の回答をし、また、同事業に係る売上げを借入金として処理するという偽りの指示をしたことにより、同事業に係る現金売上げの全てが記載されず、あるいは、同事業に係る売上げのうち、1億円に迫る金額が長期借入金として記載された総勘定元帳に基づいて、請求人は多額の所得及び資産の譲渡等の対価があったにもかかわらず申告書を提出しなかったのであって、これは、請求人が、当初から課税標準等及び税額等を申告しないことを意図し、外部からもその意図をうかがい得る特段の行動をしたものと認められる。そうすると、組合の事業に係る課税資産の譲渡等の対価のうち、現金売上げに係る部分及び長期借入金とされた部分については、請求人は、当初から課税標準等及び税額等を申告しないことを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動の結果として、法定期限内に申告書を提出しなかったと認められるのであるから、重加算税の賦課要件である「隠蔽し、又は仮装し」に当たる。(平31. 2. 1 東裁(所・諸)平30-86)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平300020
- 裁決年月日
- 平成31年1月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、市税事務所に対する回答書の提出は、回答内容が虚偽であったとしても、他の行政機関に対するものであって、税務署を欺くために行ったものではないから、租税負担を免れる意図を外部からもうかがい得る特段の行動と評価することはできない旨主張し、また、区役所に対する国民健康保険所得金額回答書(国保回答書)については、これを提出した記憶はなく、仮にそのような国保回答書が提出されていたとしても、市税事務所に対する回答書と同様、特段の行動であると評価することはできない旨主張する。しかしながら、「特段の行動」に当たるか否かは、その行為を外部からみたときに、当初からの無申告の意図をうかがい得る行為であるか否かが問題とされるべきであって、その欺く行為の対象が税務署でなければならないと解すべき理由はなく、さらに国税である所得税等と、市民税・県民税及び国民健康保険料とは所得の意義及び範囲、所得の人的帰属等について同様に解しており、密接に関連しているから、これら請求人の一連の行為は、当初から所得あるいは課税売上高を法定申告期限までに申告しないことを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づき法定申告期限までにあえて申告をしなかったものといえ、国税通則法第68条《重加算税》第2項に規定する「隠蔽し、又は仮装し」に該当する。(平31. 1.31 名裁(所・諸)平30-20)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300082
- 裁決年月日
- 平成31年1月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の代表者(本件代表者)に対する給与(本件給与)を法人(本件法人)に対する外注費として計上したことについて、本件代表者の個人資産に対する差押えを回避するために、会計上、外注費の勘定科目を借りて計上したにすぎず、そこに事実を隠蔽又は仮装したと評価すべき行為はなかったのだから国税通則法(平成28年法律第15号による改正前のもの)第65条《重加算税》(本件条文)第1項及び第3項の適用はない旨主張する。しかしながら、本件条文第1項及び第3項における「事実を隠ぺいし」とは、課税標準等又は税額等の計算の基礎となる事実を隠蔽しあるいは故意に脱漏したことをいい、また、「事実を仮装し」とは、所得、財産あるいは取引上の名義等に関し、あたかも、それが真実であるかのように装うなど、故意に事実をわい曲したことをいうと解されるところ、請求人は、本件法人から役務の提供を受けていないにもかかわらず、本件法人に対して外注費を支払ったかのように経理し、あたかも、それが事実であるかのように装って帳簿に記帳していると認められることから、この行為は、本件条文第1項及び第3項に規定する隠蔽又は仮装の事実に該当する。(平31. 1.21 東裁(法・諸)平30-82)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平300043
- 裁決年月日
- 平成31年1月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100999000
- 争点
- 9重加算税/18その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、元代表者(本件元代表者)が取引先とは別会社の代表者から受領していた金員を収益に計上しなかったこと(本件金員未計上)及び知人に虚偽の請求書を作成させ、架空の広告宣伝費を計上したこと(本件架空広告宣伝費計上)により所得を過少に申告するという意図がなかったことや、これらが本件元代表者による特別背任という犯罪行為の手段であることから、本件金員未計上及び本件架空広告宣伝費計上は、請求人がした国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する事実の隠ぺい又は仮装に該当しない旨主張する。しかしながら、本件金員未計上は、本件元代表者が請求人の収益に計上すべきことを認識しながら請求人の経理担当者に知らせず、収益を脱漏した虚偽内容の帳簿書類を作成させたもので、事実の隠ぺい行為に当たるというべきあり、また、本件架空広告宣伝費計上は、本件元代表者が知人に水増し又は架空の請求書を作成させ、請求人の経理担当者に虚偽の請求書であることを知らせずに架空の広告宣伝費を計上させたもので、事実の仮装行為に当たるというべきである。そして、本件元代表者が本件金員未計上及び本件架空広告宣伝費計上の当時、請求人の代表者であったことから、本件元代表者による本件金員未計上及び本件架空広告宣伝費計上は、納税者たる請求人自身の行為と同視することができるというべきである。したがって、本件金員未計上及び本件架空広告宣伝費計上は、請求人がした同項に規定する事実の隠ぺい又は仮装に該当する。(平31. 1.11 大裁(法・諸)平30-43)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300074
- 裁決年月日
- 平成30年12月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人が、被相続人が亡くなる直前に被相続人名義の口座から引き出した現金(本件金員)について、見知らぬ男性(本件男性)から被相続人の病気に効くとされる物品(本件物品)を購入するために費消してしまい、相続開始時点において本件金員は存在しなかったとして、相続税の課税財産に含めずに申告したことに対して、原処分庁が、請求人は相続税の課税財産をことさら過少に申告したとして、相続税法第19条の2《配偶者に対する相続税額の軽減》第5項及び国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠蔽仮装行為があったと認定したことについて、請求人は、当該認定は誤りである旨主張する。しかしながら、請求人は本件金員を本件物品の購入代金として費消していないにもかかわらず、本件金員を除外した内容虚偽の遺産分割協議書を作成するとともに、関与税理士に対して虚偽の説明をして本件金員を除外した相続税の申告書をさせており、請求人が当初から本件金員を相続税の課税財産とすることなく、過少に申告することを意図していたことは明らかである。また、請求人は調査時においても調査担当職員に対し虚偽の申述をし、真実の課税財産を隠蔽する態度をできる限り貫こうとしたことなどが認められる。これらの請求人の一連の行為は、当初から財産を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行為をした上、その意図に基づき、過少申告をしたと認められることから、請求人について、国税通則法第68条第1項に規定する「隠ぺいし、又は仮装し」た行為が認められ、相続税法第19条の2第5項に規定する「隠蔽仮装行為」にも該当すると認められる。(平30.12.11 東裁(諸)平30-74)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300070
- 裁決年月日
- 平成30年12月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905990
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が経営する輸出物品販売場(本件輸出物品販売場)で販売したとする宝石(本件宝石)の仕入先(本件仕入先)からの仕入取引(本件仕入取引)について、本件仕入先の代表者でもある請求人の代表者が一連の取引がなかったなどと認識するはずはなく、請求人は正しい取引を行っていたのだから、仮装、隠ぺいの事実などあるはずがない旨主張する。しかしながら、請求人は、本件仕入先から本件宝石の納品を受けた事実及び本件輸出物品販売場における本件宝石の販売を行った事実がないにもかかわらず、架空の購入者誓約書、本件宝石に係る売上日報及び本件仕入先の納品書を作成し又は作成させるなどして本件仕入取引を課税仕入れに係る支払対価の額に含めていることから、これらの行為は、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい又は仮装の事実に該当する。(平30.12.10 東裁(諸)平30-70)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300071
- 裁決年月日
- 平成30年12月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905990
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が経営する輸出物品販売場(本件輸出物品販売場)で販売したとする宝石(本件宝石)の仕入先(本件仕入先)からの仕入取引(本件仕入取引)について、本件仕入先の代表者が一連の取引がなかったなどと認識するはずはなく、請求人は正しい取引を行っていたのだから、仮装、隠ぺいの事実などあるはずがない旨主張する。しかしながら、請求人は、本件仕入先から本件宝石の納品を受けた事実及び本件輸出物品販売場における本件宝石の販売を行った事実がないにもかかわらず、架空の購入者誓約書、本件宝石に係る売上日報及び本件仕入先の納品書を作成し又は作成させるなどして本件仕入取引を課税仕入れに係る支払対価の額に含めていることから、これらの行為は、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい又は仮装の事実に該当する。(平30.12.10 東裁(諸)平30-71)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300073ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成30年12月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905990
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が経営する輸出物品販売場(本件輸出物品販売場)で販売したとする宝石(本件宝石)の仕入先(本件仕入先)からの仕入取引(本件仕入取引)について、本件仕入先代表者が一連の取引がなかったなどと認識するはずはなく、請求人は正しい取引を行っていたのだから、仮装、隠ぺいの事実などあるはずがない旨主張する。しかしながら、請求人は、本件仕入先から本件宝石の納品を受けた事実及び本件輸出物品販売場における本件宝石の販売を行った事実がないにもかかわらず、架空の購入者誓約書、本件宝石に係る売上日報及び本件仕入先の納品書を作成し又は作成させるなどして本件仕入取引を課税仕入れに係る支払対価の額に含めていることから、これらの行為は、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい又は仮装の事実に該当する。(平30.12.10 東裁(諸)平30-73)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300068
- 裁決年月日
- 平成30年12月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人及び関与税理士が商品の仕入れを仮装しているとの認識がなかったことから、請求人が当該仕入れの金額を請求人の仕入れとして総勘定元帳に記載していたことは、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する事実の仮装に該当しない旨主張する。しかしながら、請求人は、海外に所在する小売業者(海外事業者)及び日本国内の販売業者(国内販売事業者)に対して、海外事業者が国内販売事業者から商品を買い付ける際の領収書の宛名を請求人とするよう依頼するなどして、請求人が仕入れたかのように総勘定元帳に虚偽の記載をしたものと認められることから、これらの請求人の行為は同項に規定する事実の仮装に該当する。(平30.12. 6 東裁(諸)平30-68)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平300037
- 裁決年月日
- 平成30年12月4日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№113
要旨
○ 請求人は、各取引先に対する各月の売上金額等を集計した年次の集計表(本件年次集計表)は決算時のメモでありこれに基づく申告等を行っていないのであるから、各年次の本件年次集計表の作成は税額計算の基礎となる事実についての隠ぺい又は仮装に当たらない旨主張する。しかしながら、請求人は、消費税等の課税事業者にならないようにする目的で、売上金額を1,000万円以下に減額して所得税等の申告をすることとし、本件年次集計表において、丸印や下線を付すなどして売上金額の合計が1,000万円以下になるように調整したものと認められ、このような調整は、調整後の金額のみ申告すれば足りるかのように装うとともに、消費税等の納税義務が無いかのように装うという隠ぺい又は仮装と評価すべき行為であり、請求人は、当該調整後の金額を収支内訳書に転記して所得税等の申告をしたものと認められ、このような事実は、国税通則法第68条《重加算税》第1項又は第2項に規定する「事実の隠蔽又は仮装」に当たる。(平30.12. 4 大裁(所・諸)平30-37)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300065
- 裁決年月日
- 平成30年11月19日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、A,B及びDに対して実際に支払った金額を各確定申告書に記載したものであるから、各確定申告は、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」に該当しない旨主張し、原処分庁は、①A及びBは実在しないにもかかわらず、請求人がA及びBの領収証を作成することにより、あたかもA及びBが存在したかのように仮装し、各確定申告に係る書類(本件各確定申告書)にA及びBの取得費及び必要経費を算入した上で本件各確定申告書を原処分庁に提出していること、②Dが請求人に登記申請費用等を受領していないにもかかわらず、請求人は、Dに対して架空の領収証の作成を依頼し、当該領収証に基づき、当該登記申請費用等を取得費として本件各確定申告書を原処分庁に提出したことと認められることから、「隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」に該当する旨主張している。しかしながら、請求人がDに対して架空の領収証の作成を依頼した事実はなく、請求人は、Dが請求人に代わって行った登記申請に係る対価を支払っていることから、Dに支払った金額を本件各確定申告書に記載し原処分庁に提出したことは、「隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」に該当しない。なお、A及びBに支払った金額を本件各確定申告書に記載して原処分庁に提出したことは、請求人がA及びBと取引をしていないにもかかわらず、請求人がA及びBの領収証を作成することにより、あたかもA及びBとの取引があったかのように仮装し、本件各確定申告書にA及びBの取得費及び必要経費を算入した上で本件各確定申告書を原処分庁に提出していることから、「隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」に該当する。(平30.11.19 東裁(所)平30-65)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300064
- 裁決年月日
- 平成30年11月14日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№113
要旨
○ 請求人は、収入を隠すとか、不正に申告をした事実はないことから、事実の隠ぺい又は仮装があったとは認められない旨主張する。しかしながら、請求人は、債務整理事業に係る売上げの回収に当たって請求人の確定決算の基礎となった帳簿に計上されていない請求人名義の預金口座を使用し、関与税理士に対して確定申告書に記載されている預金口座以外の請求人名義の預金口座の存在を秘匿するとともに、債務整理事業に係る売上げについて、正しい金額でないと認識した上で、実際の売上げよりも過少な金額のみを報告することにより売上除外を行っていたのであるから、これらの行為は隠ぺい行為に該当する。(平30.11.14 東裁(法・諸)平30-64)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平300001
- 裁決年月日
- 平成30年11月12日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、被相続人の家族名義の定期貯金(本件定期貯金)について、相続財産であることを認識していながら、税理士に対して本件定期貯金の存在を秘匿し、過少な相続税額が記載された申告書を作成させてこれを提出し、さらに原処分庁所属の調査担当職員(本件調査担当職員)の質問調査に対しても本件定期貯金の存在を秘匿したものと認められるから、当初から過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上で、その意図に基づく過少申告をしたと認められる旨主張する。しかしながら、原処分庁が主張する請求人の認識を認めるに足る証拠はないから、請求人が本件定期貯金を相続財産に含まれると認識していたと認めることはできない。したがって、請求人が税理士や本件調査担当職員に本件定期貯金の存在を告げなかったとしても、それが過少申告の意図を外部からもうかがい得る特段の行動と認めることもできないから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠蔽又は仮装の行為があったとは認められない。(平30.11.12 札裁(諸)平30-1)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300061
- 裁決年月日
- 平成30年11月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が取得した特許に係る実施権(本件実施権)に係る契約(本件契約)は、通謀虚偽表示によるものではなく無効ではないことから、本件実施権に係る対価の額は課税仕入れに係る支払対価の額になるとともに、請求人が当該支払対価の額を課税仕入れに係る支払対価の額に含めたことに隠ぺい又は仮装の行為がない旨主張する。しかしながら、①本件契約は独立した第三者間で行われたとは認められず、②請求人には当該対価を支払うための資金がなく、また当該対価を支払っていたと認められず、③請求人が本件実施権を使用する意思も認められず、④請求人において多額の消費税等の還付金を受け取る状況を整えていたことなどからすると、請求人は消費税等の還付金を受ける目的で形式的に本件契約を締結したものであることは明らかであって、本件契約は正常な取引契約としての実質を伴う本件実施権の設定の効果意思はなかったと認められることから、請求人が本件実施権を取得したとは認められず、本件実施権に係る対価の額は課税仕入れに係る支払対価の額に含めることはできない。また、請求人が本件実施権を取得していないにもかかわらず、形式的な本件実施権の設定の外形を作出し、これに合わせて本件実施権を総勘定元帳に計上した上で、本件実施権に係る対価の額を課税仕入れに係る支払対価の額に含めたことは隠ぺい又は仮装の行為に該当する。(平30.11. 9 東裁(法・諸)平30-61)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平300002
- 裁決年月日
- 平成30年10月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、外注先である個人事業者(本件外注先)から役務の提供を受けてその対価(本件外注費)を支払っていたが、本件外注先から本件外注費に係る請求書等を発行してもらえなかったため、税務調査開始後に、本件外注先の関係人に依頼して請求書等を発行してもらったものであるから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する事実の隠ぺい又は仮装はない旨主張する。しかしながら、請求人は、実際の外注先別の外注費の金額を記載したノートのほかに、取引実態のない本件外注費を付加するなどして、虚偽の内容に書き換えた別のノートを作成し申告の基礎としていたことが認められ、この行為は同項に規定する事実の「仮装」に該当する。(平30.10.15 仙裁(所・諸)平30-2)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300051
- 裁決年月日
- 平成30年10月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、従業員を対象とした質問応答記録書の記載内容がストレートに法人の責任につながってくるものではなく、原処分庁の処分理由が矛盾している上、事実認定の誤りがあるから、隠ぺい又は仮装の事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、消費税法施行令第18条《輸出物品販売場で譲渡する物品の範囲、手続等》第2項に定める手続に違反した免税販売を取りやめるなどの措置を講じることができたにもかかわらず、何ら措置を講じず、漫然と店舗の担当者の行う当該手続に違反した免税販売を放置しており、これは、課税売上げを免税売上げに仮装したものといえ、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する課税標準又は税額の基礎となるべき事実を隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出したときに該当する。(平30.10.15 東裁(諸)平30-51)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300051
- 裁決年月日
- 平成30年10月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の従業員には、隠ぺい又は仮装の認識はなく、事実認定に誤りがあることから、重加算税の賦課決定処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、請求人の役員は、従業員から臨時販売場の出店のための届出をしていなかったことにつき報告を受けるなどしていたのであるから、課税売上げとすべきものが免税売上げに計上されていることを容易に認識することができ、過少申告とならないように措置することが十分可能であったといえる。また無許可であると認識しながら免税販売をする行為、無許可で免税販売がされたにもかかわらず、課税売上げに修正せず免税売上げのまま計上する行為、無許可で免税販売がされたことを認識しながら、無許可でされた免税販売の正確な金額を把握する意思なく、課税売上げに修正しない行為は、いずれも課税売上げを免税売上げに仮装したものといえる。(平30.10.15 東裁(諸)平30-51)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平300007
- 裁決年月日
- 平成30年10月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の代表者及び従業員(本件代表者ら)が、現金売上げに係る取引書類(本件各現金売上書類)を関与税理士に提示しなかったのは、関与税理士が、現金売上げがあることを踏まえて、推測した金額の現金売上げ(本件税理士計上売上げ)を計上していることを認識していたからであり、請求人には、所得を過少に申告する意図もなく、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい行為はない旨主張する。しかしながら、関与税理士が計上した本件税理士計上売上げは、本件各現金売上書類に係る売上げではなく、総勘定元帳に計上した仕入れが過大になっていることを懸念してのものであると認められるところ、本件代表者らは、本件各現金売上書類を他の売上書類と分けて別途保管して、関与税理士の本件各現金売上書類の提示要求に際してこれを提示せず、現金売上げの存在を隠匿しているものと認められる。また、同項の重加算税を課し得るためには、納税者が故意に課税標準等又は税額等の計算の基礎となる事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺい、仮装行為を原因として過少申告の結果が発生したのであれば足り、それ以上に、申告に際し、納税者において過少申告を行うことの認識を有していることまで必要とするものではない。本件代表者の一連の行為は、故意に課税標準等又は税額等の計算の基礎となる事実の全部又は一部を隠ぺいする行為であるといえるから、請求人に同項に規定する隠ぺい行為があったと認められる。(平30.10.10 広裁(法・諸)平30-7)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平300007
- 裁決年月日
- 平成30年10月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100999000
- 争点
- 9重加算税/18その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、仮に原処分庁が認定した現金売上げ(本件現金売上げ)を請求人が隠ぺいしていたとしても、関与税理士が、本件現金売上げより過大な金額の現金売上げ(本件税理士計上売上げ)を計上して申告しているから、更正処分により納付すべきこととなる税額は、仕入高の過大計上などの隠ぺいされていない事実に基づくものに係る所得に起因して算出されたものであり、重加算税の額の計算の基礎となるべき税額(重加算税対象税額)はない旨主張する。しかしながら、重加算税対象税額の計算については、国税通則法第68条《重加算税》第1項かっこ書き及び国税通則法施行令第28条《重加算税を課さない部分の税額の計算》第1項で、その税額の計算の基礎となるべき事実で隠ぺいし、又は仮装されていないものに基づくことが明らかであるものがあるときは、隠ぺいし、又は仮装されていない事実のみに基づいて修正申告書の提出又は更正があったものとした場合における納付すべき税額(過少申告加算税対象税額)を控除して計算する旨規定しているところ、本件税理士計上売上げの計上は、単に、関与税理士が売上高勘定に売上げを加算したにすぎないものと認められる。したがって、本件税理士計上売上げは、国税通則法第68条第1項かっこ書きに規定する「その税額の計算の基礎となるべき事実で隠ぺいし、又は仮装されていないもの」に該当し、これをその対象に含めて計算した過少申告加算税対象税額を控除したことは適法であるから、重加算税の額の計算に誤りはない。(平30.10.10 広裁(法・諸)平30-7)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平300008
- 裁決年月日
- 平成30年10月2日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№113
要旨
○ 原処分庁は、請求人が各共済契約について、①関与税理士(本件税理士)からの指示に基づき解約返戻金相当額等証明書を取得したこと、②被共済者等の名義を請求人に変更したこと、また、出資金については、③払戻請求を行ったことなどの各手続等(本件手続等)を行ったにもかかわらず、本件税理士に各共済契約及び出資金の存在を一切伝えなかったことは、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい又は仮装の行為に該当する旨主張する。しかしながら、請求人が行った本件手続等は相続により財産を取得した相続人が通常行う手続と外形上何ら異なるものではないこと、さらに、上記各共済契約のうち満期共済契約の返戻金及び上記出資金の払戻金が相続財産として申告されている貯金の解約金の入金口座と同一の口座に入金されていることからすれば、請求人が本件税理士に各共済契約及び出資金の存在を一切伝えなかったとしても、請求人が当初から相続財産を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上で、その意図に基づく過少申告をしたとは認められない。したがって、請求人に国税通則法第68条第1項に規定する隠ぺい又は仮装の行為があったとは認められない。(平30.10. 2 関裁(諸)平30-8)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平300004
- 裁決年月日
- 平成30年9月27日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№112
要旨
○ 原処分庁は、請求人らは、①請求人らが譲渡した土地(本件土地)のうちの一部のみが租税特別措置法(平成28年法律第15による改正前のもの)第35条《居住用財産の譲渡所得の特別控除》第1項の規定(本件特例)の適用対象となることを認識していたにもかかわらず、本件土地の全てに本件特例を適用して所得税等の確定申告書を提出していたこと、②税理士に対する申告前の相談の際、本件土地及びその土地上の3棟の建物(本件各建物)に係る具体的な資料を提示しなかったこと、③請求人らに対する調査(本件調査)の際、調査担当職員に対し、虚偽の答弁をしたことなどから、当初から所得を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をしたと認められ、国税通則法(平成28年法律第15号による改正前のもの)第68条《重加算税》第1項及び第2項に規定する賦課要件を充足する旨主張する。しかしながら、請求人らは、本件調査の際、本件各建物のうち請求人らが日常生活を営んでいた建物(本件母屋)以外の2棟の建物(本件各別棟)は譲渡直前において物置として利用していた旨を一貫して述べていること、本件各建物の各居宅は物置として利用していたと認められることなどからすると、請求人らは、本件各別棟を物置として利用していれば、本件土地の全てに本件特例を適用できるものと誤解し、確定申告をした可能性があるといわざるを得ない。したがって、当初から所得を過少に申告することを意図していたと認めることはできない。また、請求人らは確定申告時点では税理士に関与を依頼しておらず、調査の際の請求人らの答弁が虚偽であると認めるに足る証拠などもないことから、重加算税の賦課要件を充足するとは認められない。(平30. 9.27 福裁(所)平30-4)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300039ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成30年9月21日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№112
要旨
○ 原処分庁は、請求人が交際費勘定等(本件費用勘定)に計上し、損金の額に算入していた飲食等代金(本件飲食等代金)について、請求人の代表者(本件代表者)が、本件飲食等代金は請求人の業務に関連するものではなく、本件代表者が一人で飲食したものや知人との飲食に係るものである上、個人で飲食等をした代金であると申述(本件申述)していることから、請求人は、本件飲食等代金が費用として計上できないものと認識しながら、その全部又は一部を損金の額に算入し、そのことが隠蔽又は仮装の事実に該当する旨主張する。しかしながら、本件申述は、本件飲食等代金について概括的に述べたものであり、個々の支出について言及したものではなく、具体性が乏しい上、その内容を裏付ける客観的証拠は認められず、また、本件代表者が、本件飲食等代金が個人的な飲食等に係る金額であることを認識しながら、当該金額を本件費用勘定に計上したとする仮装の事実が認めるに足りる証拠もないことからすれば、本件飲食等代金を本件費用勘定に計上したことに隠蔽又は仮装の事実は認められない。(平30. 9.21 東裁(法・諸)平30-39)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300037
- 裁決年月日
- 平成30年9月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、普通預金口座(本件口座)に振り込まれた仲介手数料(本件手数料)を総勘定元帳に計上していなかったことについて、請求人が前回の法人税等の実地の調査に係る法人税等の修正申告書(前回修正申告書)に本件手数料が計上済みであると思い込んでいて、錯誤の結果によるものであるから、意図的に法人税等を免れようとしたわけではない旨主張する。しかしながら、請求人の代表者(本件代表者)が本件口座及び本件口座から出金した現金を管理しており、また、請求人の従業員である本件代表者の妻が、本件手数料が記載された月間実績表を作成していながら、税理士には当該月間実績表及び本件口座を提示せずに、本件代表者が作成した本件口座とは別の口座に振り込まれた仲介手数料のみを記載したメモを渡して、本件口座の正当な入出金の状況を報告していなかったことからすれば、請求人は、本件手数料について、故意にその収入を脱漏し、その結果に基づいて所得金額を過少に申告していたと認められ、これらの行為は、事実の隠蔽に該当する。(平30. 9.12 東裁(法・諸)平30-37)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平300005
- 裁決年月日
- 平成30年9月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、匿名組合契約(本件匿名組合契約)に係る損失分配金(本件損失分配金)が仮に損金の額に算入できないとしても、本件損失分配金を計上したのは、請求人が詐欺を受けていたことに気づいていなかったからであり、本件損失分配金の計上において、請求人の隠ぺい又は仮装はなかった旨主張する。しかしながら、請求人が詐欺を受けた事実は認められず、本件匿名組合契約に係る出資申込書(本件出資申込書)及び本件損失分配金に係る会計報告書(本件会計報告書)には、請求人が出資者となっている別件の契約(別件契約)の出資申込書及び会計報告書の記載と同一の部分が見られることや、その記載内容がいずれも別件契約の出資組合員しか知り得ないことなどからすれば、本件出資申込書及び本件会計報告書はいずれも請求人が関与して作成されたものと認めるのが相当であり、本件損失分配金の計上において請求人の仮装の事実があったものと認められる。(平30. 9.11 名裁(法)平30-5)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平300005
- 裁決年月日
- 平成30年9月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、コンサルタント業務に係る契約書に記載された相手方法人が役務の提供をしていなくても、当該相手方法人の代理人と称する者が役務の提供をし、その対価を当該者に支払った事実があるから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「仮装」の事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、当該相手方法人からコンサルタント業務としての役務の提供を受けていないにもかかわらず、当該相手方法人との間で内容虚偽のコンサルタント契約書を作成し、また、コンサルタント料を受け取っていない当該相手方法人名義の内容虚偽の各領収証に基づいて、コンサルタント料を総勘定元帳に記載して法人税の課税標準等の計算をしているのであるから、これらの行為は同項に規定する「仮装」の行為に該当するものと認められる。(平30. 9.10 広裁(法・諸)平30-5)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300031
- 裁決年月日
- 平成30年9月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100999000
- 争点
- 9重加算税/18その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、毎年、団体の担当者に所得税等及び消費税等の確定申告書を作成してもらっていたものの、同担当者は請求人に対して特段の質問もせず、また、何らの資料の提出や確認を求めることもなく請求人の確定申告書を作成し、これを提出したのであるから、請求人に国税通則法第68条《重加算税》第1項の隠ぺい又は仮装の行為に該当する行為はない旨主張する。しかしながら、請求人は、その営む事業から多額の事業所得が発生していることを十分に認識していたものと認められほか、その事業所得の申告額は原処分額との対比において約0.1パーセントないし約8.2パーセントにとどまるものであり、帳簿や預金通帳等により正しい金額での申告ができるにもかかわらず、真実とは全く異なる金額で所得金額を少なく計算した所得税申告書を団体担当者に作成させ、しかも1店舗分の事業所得については同店の店長名義で申告していたことなどからすると、請求人は、当初から所得を過少に申告することを意図し、その意図を外部からうかがい得る特段の行動をして各申告を行ったものと認められ、これは、重加算税の賦課要件である「隠ぺい」に該当する。 (平30. 9. 4 東裁(所・諸)平30-31)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平300003
- 裁決年月日
- 平成30年9月3日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№112
要旨
○ 原処分庁は、請求人の不動産購入の販売代理をした法人の従業員ら(本件従業員ら)が作成して請求人が提出した内容虚偽の確定申告書等(本件申告書等)について、請求人が本件従業員らにこれらの作成を持ちかけた、そうでなかったとしても、これらに請求人が押印し提出したものであり本件従業員らの行為は請求人の行為と同視できることなどを理由に、重加算税の賦課要件を満たす旨主張する。しかしながら、請求人は、本件従業員らに対し本件申告書等の作成を持ちかけた事実は認められず、また、請求人が本件従業員らにより虚偽の内容の本件申告書等を作成した行為を追認したことはもとより、本件申告書等に事実と異なる内容が記載されていることを認識していたとか、それを予想することができたとは認められず、本件従業員らの行為は請求人の行為と同視することはできないから、重加算税の賦課要件を満たすとはいえない。(平30. 9. 3 広裁(所)平30-3)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平300003
- 裁決年月日
- 平成30年8月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、法人税等が過少申告となっていたことを認識しておらず、請求人の代表者が税務に関する専門家である顧問税理士の節税技術等により所得金額が低くなっていたと信じてもやむを得ず、また、顧問税理士から確定申告書の控えを受領したのは法定申告期限後であったから、法定申告期限までに過少申告防止の措置を講じることは不可能であって、顧問税理士による隠ぺい仮装行為は請求人の行為と同視することができないから、請求人には国税通則法(平成28年法律第15号による改正前のもの)第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい又は仮装の行為はない旨主張する。しかしながら、顧問税理士が請求人に指示して実際には支払のない日当を帳簿に記載させ、実際にはなかった支出を各経費勘定科目に計上する経理処理を行うことにより、法人税等の納付すべき税額が零円となる確定申告書を提出しているから、顧問税理士の行為は同項に規定する隠ぺい又は仮装の行為に当たる。そして、請求人の代表者は、顧問税理士が法人税等の納付すべき税額を零円とするために申告内容を不正な手段により調整していることを了知しながら、確定申告書の作成を依頼し、その結果、顧問税理士の隠ぺい仮装行為により、納付すべき税額を零円とする確定申告がされたのであるから、顧問税理士の隠ぺい仮装行為は請求人の行為と同視できる。したがって、請求人には同項に規定する隠ぺい又は仮装の行為があると認められる。(平30. 8.28 関裁(法・諸)平30-3)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平300003
- 裁決年月日
- 平成30年8月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の代表者(本件代表者)に支出した金員の意図は給与(本件給与)であったとしても、顧問税理士によって外注費等として処理され、かつ、本件代表者の所得税の確定申告において事業所得の収入金額に一部計上していたのであるから、請求人には国税通則法第68条《重加算税》第3項に規定する隠ぺいの事実はない旨主張する。しかしながら、顧問税理士が、本件給与を本件代表者に対する外注費等として計上したほか、本件代表者へ借入金を返済したものとして処理したことは、同項に規定する隠ぺい又は仮装の行為に当たる。そして、本件代表者は、本件給与に係る源泉所得税等について、顧問税理士が虚偽の内容の決算報告書を作成するなどの不正な手段により請求人の税負担を免れさせていることを認識し、又は容易に認識することができたのであるから、顧問税理士の隠ぺい仮装行為は請求人の行為と同視することができる。したがって、請求人には同項に規定する隠ぺい又は仮装の行為があると認められる。(平30. 8.28 関裁(法・諸)平30-3)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平300001
- 裁決年月日
- 平成30年7月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の土地の譲渡が各交換契約書(本件各交換契約書)に基づいて行ったものであることなどから、当該譲渡に係る申告をしなかったのであって、請求人に国税通則法第68条《重加算税》第2項に規定する隠ぺい又は仮装の行為はなかった旨主張する。しかしながら、本件各交換契約書は、その作成経緯等を総合考慮すると、契約当事者の真の意思に基づかずに作成された虚偽の契約書であり、請求人の土地の譲渡は、別途作成された合意書(本件合意書)に基づくものであると判断される。そして、本件各交換契約書は、本件合意書の相手方が作成したものであるが、請求人は、土地の譲渡が本件合意書に基づくものであると認識していながら、当該相手方から本件各交換契約書の内容の説明を受けた際に、その内容を是正する措置を何も講じることなく、これに署名押印し、これに基づいて、請求人の土地の譲渡に係る譲渡所得を申告しなかったことからすると、本件合意書の相手方が虚偽の本件各交換契約書を作成した行為を請求人の行為と同視することができるから、請求人に通則法第68条第2項に規定する「仮装」の行為があったと認められる。(平30. 7.26 広裁(所)平30-1)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平300001
- 裁決年月日
- 平成30年7月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の顧問(本件顧問)に交付した各金員(本件各金員)は、所得税法第28条《給与所得》第1項に規定する給与等には該当せず、そもそも源泉所得税等を納付する義務はないから、本件各金員に係る源泉所得税等を納付していなかったことは、事実を仮装したところに基づくものではない旨主張する。しかしながら、本件各金員が本件顧問に支給した給与等であるにもかかわらず、請求人は、日雇い等の日当である旨の経理処理をしたのであるから、請求人は、本件各金員を本件顧問に給与等として支給した事実を上記日当として支給したものと仮装したと認められ、そのような経理処理を踏まえ、本件各金員に係る源泉所得税等を納付しなかったと認められる。したがって、請求人が本件各金員に係る源泉所得税等を納付していなかったことは、事実を仮装したところに基づくものと認められる。(平30. 7. 4 大裁(諸)平30-1)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300001
- 裁決年月日
- 平成30年7月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が免税売上とした商品に係る各譲渡(本件各譲渡)は、消費税法施行令第18条《輸出物品販売場で譲渡する物品の範囲、手続等》第2項第1号に規定する各書類(購入者誓約書等)において購入者として記載されている者(本件各名義人)に対して行ったものであり、本件各名義人に購入意思がないと知りながら譲渡したものではないから、請求人に「隠蔽」又は「仮装」はない旨主張する。しかしながら、請求人において、本件各譲渡が本件各名義人に対して行われたものでないことは認識されていたにもかかわらず、請求人は、本件各名義人を購入者とする購入者誓約書等を作成するとともに、本件各譲渡に係る売却金額を免税売上高として帳簿に記載することにより、当該売却金額の税抜金額を課税標準額に含めていなかったのであり、このことは国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実を隠蔽し、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出したときに該当する。(平30. 7. 2 東裁(諸)平30-1)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300005
- 裁決年月日
- 平成30年7月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分において損金の額等に算入されないものとされた家具購入費、福利厚生費及び交際費(本件各費用)の計上について、請求人に故意又は悪意はなく、隠ぺい又は仮装の事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、①家具購入費が、請求人の前代表者の個人的支出であることを認識しながら関与税理士に虚偽の説明を行うことにより、あたかも請求人の事務用品費であるかのように装い、また、②福利厚生費及び交際費が実際に発生した支出ではないにもかかわらず、実際に発生した支出であるかのように装っていたと認められるから、本件各費用の額を損金の額等に算入して計算したことについて、請求人には国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい又は仮装の事実があったと認められる。(平30. 7. 2 東裁(法・諸)平30-5)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平290008
- 裁決年月日
- 平成30年6月28日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№111
要旨
○ 請求人は、インターネットオークションによる販売業務(本件業務)に係る商品代金の振込口座の存在を請求人の代表者(請求人代表者)が知らなかったことから過少申告の意図に基づく「隠ぺい」をすることができない旨主張する。しかしながら、①請求人の事務所において本件業務が行われていたこと、②本件業務に従事していたのは請求人の半数近くの従業員であること、③本件業務の出品商品のほとんどは請求人が調達し仕入れに計上したものであること及び④本件業務以外では委託していない運送業者に本件業務に係る商品の発送を委託し、また、当該運送会社が平日ほぼ毎日請求人の所在地に当該商品を集荷に来ていたなどの事情からすれば、請求人代表者の目の届く範囲で本件業務が行われていたことは明らかであるから、請求人代表者は、本件業務において収益を得ていたと認識していたと認められ、その認識がありながら本件業務に係る売上げを請求人の帳簿書類に記載しなかった行為は「隠ぺい」に当たる。(平30. 6.28 金裁(法・諸)平29-8)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平290140
- 裁決年月日
- 平成30年6月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、譲渡した家屋(本件家屋)に実際に居住していたものであり、住民票の住所変更の手続もその実態に即したものであるから、国税通則法(平成28年法律第15号による改正前のもの)第68条《重加算税》第1項に規定する事実の隠ぺい又は仮装はなかった旨主張する。しかしながら、本件家屋は、租税特別措置法(平成28年法律第15号による改正前のもの)第35条《居住用財産の譲渡所得の特別控除》第1項(本件特例)に規定する「居住の用に供している家屋」に該当する家屋とは認められないところ、過去の譲渡において本件特例を受けて確定申告をした経験があり、本件特例を受けるためには住民票の写しが必要であることを知っていた請求人が住民票の住所変更の届出を行うことにより、本件特例を受けるための居住事実の外形を作出し、あたかも本件家屋が生活の拠点であるかのように装ったものと認められる。したがって、国税通則法第68条第1項に規定する事実の隠ぺい又は仮装があったものと認められる。(平30. 6.14 東裁(所)平29-140)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平290059
- 裁決年月日
- 平成30年6月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の元役員(本件元役員)が、請求人が所有する土地の売却(本件取引)に際し、真の売主が請求人であるにもかかわらず売主を請求人及び本件元役員が代表者を務める法人(本件法人)とする売買契約書を作成し、譲渡代金の一部を本件法人名義の口座に入金させた行為(本件行為)について、本件法人の行為であって、譲渡代金の一部は本件法人の所得であると考えていたことから請求人の所得として申告しなかったのは当然であり、請求人には国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい又は仮装の行為はない旨主張する。しかしながら、本件元役員は、当該譲渡代金の額を少なく偽った契約書の写しの外形を有する書面を作成して請求人に備え付けた上で本件行為を行っており、これらの行為は隠ぺい又は仮装の行為に該当するものと認められる。そして、本件元役員は、本件取引をした当時、請求人において代表者に次ぐ地位と権限を与えられた上で、その地位及び権限に基づき本件取引を行っていたと認められる。そうすると、本件元役員による本件行為は請求人の行為と同視し得るものというべきであり、請求人の隠ぺい又は仮装の行為に当たる。(平30. 6. 5 関裁(法・諸)平29-59)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平290003
- 裁決年月日
- 平成30年6月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所得税等の過少申告及び消費税等の無申告に関し、事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装したといえる不正行為は行っておらず、国税通則法第68条《重加算税》第1項及び第2項に規定する重加算税の賦課要件を満たさない旨主張する。しかしながら、請求人は、請求人の妻に指示して、収支内訳書に売上金額ばかりか経費についても減額して記載させるなど、連年にわたり過少申告の事実が容易に発覚することを避けるための調整を行い、収支内訳書に虚偽の金額を記載させることで所得税等の過少申告を続けていたものと認められ、また、この状況下において、請求人の妻が消費税の申告の必要性を認識しながらも、各年分の収支内訳書に1,000万円を下回る売上金額をあえて記載し、消費税の課税事業者にならないような外形を作出し続けたことは、請求人が、年間の売上金額を認識していながら消費税等の申告及び納税を免れる意図のもとで、具体的な方法について妻に一任していたものと認められる。したがって、請求人は、当初から過少申告及び無申告を意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づき、所得税等については過少申告をし、消費税等については法定申告期限までに申告をしなかったものと認められ、請求人の行為は重加算税の賦課要件を満たすといえる。(平30. 6. 4 沖裁(所・諸)平29-3)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平290025
- 裁決年月日
- 平成30年6月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が架空又は過大であるとする外注費(本件各外注費)について、本件各外注費を支払ったのは事実であり、実際に工事を施工した業者(本件各施工業者)以外の者を発行名義人とする各領収証(本件各領収証)に基づいて総勘定元帳に計上していたのは、本件各施工業者の事情によるものであり、請求人に課税標準等又は税額等の計算の基礎となる事実をわい曲する行為はなく、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい又は仮装の行為はない旨主張する。しかしながら、本件各外注費の支払事実は認められず、本件各領収証に記載された金額は虚偽のものであるところ、請求人の代表者は、本件各領収証を関与税理士に提示し、これにより請求人は、本件各外注費を各事業年度の総勘定元帳に計上したと認められ、請求人の当該行為は事実をわい曲するものであるから、同項に規定する仮装に該当する。(平30. 6. 4 広裁(法・諸)平29-25)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平290078
- 裁決年月日
- 平成30年5月31日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№111
要旨
○ 原処分庁は、請求人がいわゆる兄弟会社(本件分割法人)の債務を引受け、当該債務引受けによる債権を放棄して貸倒損失として損金の額に算入したことについて、請求人における課税負担を軽減する目的で、本件分割法人の解散、請求人による債務引受けや債権放棄、本件分割法人の特別清算などの一連の行為(本件分割法人整理)を検討したことなどからすると、請求人は当初から所得を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上で、その意図に基づいて法人税の確定申告(本件確定申告)をしたから、本件確定申告は事実を隠ぺい又は仮装したところに基づくものである旨主張する。しかしながら、法人税基本通達9−4−1《子会社等を整理する場合の損失負担等》によれば、兄弟会社の債務引受け等であっても、そのことについて相当の理由があると認められる場合には、その債務引受け等により供与する経済的利益の額は、寄附金の額に該当しないことから、支援者が課税負担を軽減する目的で当該債務引受け等を行ったことのみをもって、直ちに当該債務引受け等により供与する経済的利益の額が、寄附金となるものではないというべきであり、原処分庁が主張する本件分割法人整理に係る上記各事実をもって、直ちに請求人が計上した貸倒損失について寄附金の額に該当することを認識していたとは認められず、その他、請求人にそのような認識があったことを認めるに足りる証拠はないから、本件確定申告は、事実を隠ぺい又は仮装したところに基づくものであるとは認められない。(平30. 5.31 大裁(法)平29-78)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平290127
- 裁決年月日
- 平成30年5月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、ゴルフ会員権の譲渡損失につき損益通算が認められる平成26年3月31日までに売買の合意があり、譲受人であるゴルフ会員権業者(本件業者)からその合意があった日にバックデートされた計算書類が交付されただけであるから、請求人の行為に悪質性はない旨主張する。しかしながら、請求人と本件業者との間で、平成26年3月31日までにゴルフ会員権(本件会員権)の売買の合意はなかったと認められ、また、請求人は、計算書類の日付が遡られていること及びその日付の日に売買が行われていないことを認識しながら、本件業者に日付の訂正を求めず、さらに、本件会員権の売買の実態を知り得ない顧問税理士に計算書類を示し、同税理士をして計算書類に基づき譲渡所得の内訳書に遡られた日付を記載させ、確定申告書を提出しているから、譲渡の日を仮装したものと認められる。(平30. 5.23 東裁(所)平29-127)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平290129
- 裁決年月日
- 平成30年5月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の子(本件子)が居住する住戸(本件住戸)について、本件子の居住前から入居者の募集行為を行っており、実際に問合せがあったことから、入居者を募集する行為について仮装はなく、事実を隠ぺい又は仮装する行為はなかった旨主張する。しかしながら、請求人は、本件住戸について、その引渡し前に、請求人が居住することを予定していたか、あるいは本件子との間で本件子が無償で居住することを合意していたにもかかわらず、本件子と相談しながら又は本件子に任せて入居者の募集行為をし、関与税理士に内容虚偽の確定申告をさせたのである。このような請求人の一連の行為は、本件住戸があたかも賃貸用であるかのように装うものであり、故意に事実をわい曲したものというべきである。したがって、国税通則法(平成28年法律第15号による改正前のもの)第68条《重加算税》第1項に規定する仮装の行為があったと認められる。(平30. 5.23 東裁(所・諸)平29-129)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平290017
- 裁決年月日
- 平成30年5月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905050
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/5経費、損金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の売上金額に一定割合(本件料率)を乗じた金額を請求人と同一の代表者である関連会社(本件関連会社)にコンサルタント料(本件コンサルタント料)として支払っているが、本件関連会社との間で本件料率を引き上げる旨の覚書(本件覚書)を作成し、それに基づいて本件料率を引き上げて本件コンサルタント料を過大に支払ったことは、請求人の利益圧縮を図った事実はなく、本件覚書及び本件コンサルタント料に係る帳簿書類の虚偽作成などはない旨主張する。しかしながら、本件料率を引き上げたことについて、請求人の代表者は、本件関連会社における請求人への業務内容は従来と変わっておらず、また、本件料率を引き上げたことは、本件関連会社に利益を供与することにより請求人の利益を圧縮し、納税負担を免れていた旨を原処分庁の調査担当職員に申述していること、本件関連会社による請求人に対する役務提供が増加したことをうかがわせる証拠もないことからすれば、請求人が本件関連会社への支払った金額の全額があたかもコンサルタント料であるかのように装ったものと認められことから、請求人の行為は、通則法第68条第1項に規定する「課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実を仮装した」行為に該当する。(平30. 5.22 札裁(法・諸)平29-17)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平290018
- 裁決年月日
- 平成30年5月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905050
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/5経費、損金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、取引先に発注したコンサルタント業務に係る外注費(本件外注費)の支払のうち、当該取引先との間で取り交わした本契約とは別に発注した契約書(本件追認契約書)に基づいて支出した金員(本件金員)については、当該取引先による役務提供があったことにより支出したものであり、重加算税の課税要件である隠蔽又は仮装の事実はない旨主張する。しかしながら、本件金員に係る役務提供の事実があるとする証拠はなく、取引先と通謀して本件金員に係る役務提供があったかのように虚偽の本件追認契約書を作成したものと認められ、この行為は、国税通則法第68条《重加算税》に規定する「課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実を仮装した」行為に該当する。(平30. 5.22 札裁(法)平29-18)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平290076
- 裁決年月日
- 平成30年5月21日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、他人が経営者であると仮装するために他人名義の金融機関口座を用いたり、他人名義で許認可を受けたりした事実はなく、また、隠ぺい目的で取引明細書や売上げ・経費の明細書を破棄していた事実はないから、風俗業等に係る事業所得が請求人に帰属していたことを隠ぺい又は仮装した事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律第3条《営業の許可》において他人名義を使用し、帳票類を破棄等していたのであり、これらの請求人の行為は、当該業務の経営主体が名義を利用された他人であって、その収入が請求人に帰属しないという外観を作出するためのものであるから、無申告行為そのものとは別の課税標準等の計算の基礎となるべき事実の隠蔽又は仮装と評価される行為に該当する。(平30. 5.21 大裁(所・諸)平29-76)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平290124
- 裁決年月日
- 平成30年5月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、工事代金(本件工事代金)のうち、現金で受領した金額を売上金額に含めていなかったことについて、単に会計ソフトへの入力を失念していただけであって、故意に帳簿に記載しなかったものではないことから、事実の隠ぺい行為はない旨主張する。しかしながら、請求人の代表者が請求書の控えに手書きで入金額を記載していることや、銀行振込された一部の本件工事代金の経理処理が通常の経理処理と異なること、さらに、本件工事代金の総額が請求人の売上規模からして多額であること並びに本件工事代金に係る請求書の発行から現金の受領及び銀行振込までの期間が短期間で行われていることからすれば、単なる失念や誤りによるものではなく、請求人は、本件工事代金の総額を認識していたにもかかわらず、あえて銀行振込された金額のみを売上金額に含めたものであり,このことは、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する事実の隠ぺい又は仮装の行為に該当する。(平30. 5.17 東裁(諸)平29-124)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平290057
- 裁決年月日
- 平成30年5月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、中国に所在する研修生及び技能実習生(研修生等)の送出し機関(本件送出し機関)に対する管理費として中国人名義の預金口座に送金した金員(本件管理費)は、本件送出し機関と請求人との契約に基づき本件送出し機関が研修生等の管理をしたことに対する対価であり、支払事実も明確であるとして、本件管理費を損金の額に算入したことに、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する事実の隠ぺい又は仮装はない旨主張する。しかしながら、請求書の内容に関わらず、請求人は本件送出し機関との間で本件送出し機関に管理費を支払わない旨の合意をしており、本件送出し機関に対して本件管理費を支払った事実がないにも関わらず、これを支払うべきものとして管理費に係る計算書を作成し、これを支払ったとして海外管理費勘定に計上したのである。これらの行為は、本件管理費の支払が事実であるかのように装い、故意に事実をわい曲したものであるから、同項に規定する「事実を仮装した」ことに該当する。(平30. 5.16 関裁(法)平29-57)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平290028
- 裁決年月日
- 平成30年5月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①単なる無申告を繰り返したにすぎず、積極的に税を逃れようとする意図はないこと、②請求人が国民健康保険料算定のための所得申告書(国保料申告書)及び市役所の行う所得の確認調査に係る回答書(回答書)に虚偽の事実を記載した行為(本件行為)について、法定申告期限後の行為である上、税務署その他所得税等の賦課徴収を行うべき機関を欺くためにされたものではないので、本件行為をもって、重加算税を賦課するための「特段の行動」ということはできないことから、国税通則法第68条《重加算税》第2項の賦課要件を満たさない旨主張する。しかしながら、請求人は、毎年多額の収入を得て相当の利益が生じていたこと並びに所得税等及び消費税等の申告の必要があることを認識していたにもかかわらず、長年に渡り無申告を続けて、請求人が確定申告書の提出を要しない者であるかのような外観を整えて、さらには、これを維持するため虚偽の事実を記載した国保料申告書又は回答書を繰り返し提出し続けていたのであり、これらの事情に照らせば、請求人は、当初から所得あるいは課税売上高を申告しないことを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づき法定申告期限までに申告しなかったものと認められる。また、本件行為の時期が法定申告期限の前か後かは、当初からの無申告の意図をうかがい得るか否かの判断に直ちに結びつくものではない。したがって、請求人の所得税等及び消費税等の各確定申告書を提出しなかったことについて、国税通則法第68条第2項に規定する重加算税の賦課要件を満たすと認められる。(平30. 5.15 名裁(所・諸)平29-28)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平290027
- 裁決年月日
- 平成30年5月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、事業に係る帳簿書類の作成等を任せていた記帳代行業者(本件記帳代行業者)が必要経費を過大計上した行為(本件仮装行為)について、請求人が本件仮装行為を依頼したことはなく、また、請求人が本件仮装行為を発見することは極めて困難であったから、本件記帳代行業者による本件仮装行為を請求人の行為と同視すべきでない旨主張する。しかしながら、請求人は、請求人自身の確定申告の内容について確認すべき義務を負うところ、確定申告書の提出前にその申告内容を確認していれば、本件記帳代行業者から説明された本件仮装行為がされる前の事業所得の見込み金額等と実際の申告内容との間に差異があることを認識し、ひいては、本件仮装行為を認識して、法定申告期限までに本件仮装行為に基づく確定申告書の提出を防止し得たにもかかわらず、請求人は払うべき注意を何ら払うことなく、漫然と確定申告書を提出したものと認められる。このような事情の下において、本件記帳代行業者による本件仮装行為は、国税通則法第68条《重加算税》の適用上、請求人の行為と同視することができる。(平30. 5.14 名裁(所)平29-27)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平290075
- 裁決年月日
- 平成30年5月14日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№111
要旨
○ 原処分庁は、請求人の元妻名義の不動産(本件不動産)の賃料(本件賃貸料)及び請求人の元妻に支払われた個人年金保険に係る個人年金(本件年金)について、請求人に帰属すべきものであるにもかかわらず元妻の名義で契約等を行い、元妻名義の預金口座に賃貸料等を入金させることにより、請求人が本件賃貸料及び本件年金が元妻に帰属するように仮装していた旨主張する。しかしながら、本件賃貸料及び本件年金に係る所得が請求人に帰属するとは認められないから、事実の仮装の有無を判断するまでもなく、本件賃貸料及び本件年金に基因する税額を基礎とする重加算税の賦課決定処分は違法である。(平30. 5.14 大裁(所)平29-75)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平290121
- 裁決年月日
- 平成30年5月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、ゴルフ会員権取扱業者(譲受人)とのゴルフ会員権(本件会員権)の譲渡及び購入の各取引は、代金決済を伴う実体のある正常な取引であり、請求人が本件会員権を譲渡したかのように装ったという事実はないから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい又は仮装の行為はない旨主張する。しかしながら、請求人と譲受人との間で本件会員権に係る売買契約はなく、譲受人において、請求人から購入したとする取引台帳及び請求人に対して売却したとする取引台帳が、いずれも譲受人が購入した時に作成されていることからすると、請求人から購入したとする取引台帳の作成の時点で、後日、請求人に対して売却したとする取引台帳の記載内容に沿って、請求人が、購入代金を支払うことが予定されていたものと認められる。これらのことから、請求人は、あたかも譲受人に対して本件会員権を売却したことが事実であるかのように装うため、故意に譲受人に本件会員権を譲渡したとする内容の計算書を発行させ、関与税理士をして、同計算書に基づいて本件会員権に係る譲渡所得の損失の金額を算出させ、当該損失の金額を他の各種所得の金額と損益通算をした確定申告書を作成して提出したことが認められ、これらの請求人の行為は、国税通則法第68条第1項に規定する「課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部の隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」に該当する。(平30. 5.14 東裁(所)平29-121)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平290012
- 裁決年月日
- 平成30年5月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、被相続人の請求人に対する預け金(本件預け金)及び相続開始1月前に被相続人から贈与を受けた定期預金の解約金(本件解約金)を相続税の課税価格に含めずに請求人が申告した行為は、単なる申告漏れであり、国税通則法(平成28年法律第15号による改正前のもの)第68条《重加算税》第1項に規定する重加算税の賦課要件を満たさない旨主張する。しかしながら、請求人は、本件預け金が被相続人に帰属する相続財産であること、また、本件解約金が相続開始前3年以内に被相続人から贈与を受けた財産であり、相続税の課税価格に加算すべきであることを認識していたにもかかわらず、関与税理士に、相続税の申告に必要な本件預け金等に係る資料を提示せず、また、本件預け金等の存在を報告しなかった結果、当該税理士をして、本件預け金等が反映されていない相続税の課税価格が過少に記載された相続税の申告書を作成させて、当該申告書を原処分庁へ提出したことが認められる。したがって、請求人は当初から相続税の課税価格を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づく過少申告をしたものと認められるから、国税通則法第68条第1項に規定する重加算税の賦課要件を満たすというべきである。(平30. 5. 7 福裁(諸)平29-12)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平290006
- 裁決年月日
- 平成30年4月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、営業業務委託に関する覚書(本件覚書)に基づき支払うこととなる金員(本件金員)は、新規受注案件に係る営業活動の成果に対して支払った業務委託費であり通常の商取引として正当な対価であること、本件覚書は、請求人が本件金員を支払うための手続上必要な書類にすぎないことから、本件覚書に基づき本件金員を業務委託費等に計上したことは、隠ぺい又は仮装の行為に該当しない旨主張する。しかしながら、本件覚書は、契約の成立を証する書類であり、請求人は本件覚書に基づいて本件金員を支出していること、また、請求人は、本件覚書において定められている役務の提供がなかったにもかかわらず、営業業務委託契約の体裁を整えるなどの行為により役務の提供があったかのように装い、本件金員を業務委託費等に計上したと認められる。このことは、故意に事実をわい曲した行為であるというべきであるから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「仮装し」の行為に該当する。(平30. 4.24 金裁(法・諸)平29-6)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平290053
- 裁決年月日
- 平成30年4月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、元部長が各外注先から受領した各金員(本件各金員)は請求人に帰属しないから、重加算税は生じないが、仮に本件各金員が請求人に帰属し、本件各金員を収益に計上すべきであったとしても、本件各金員は元部長以外の誰も知らないところで受領されており、請求人が意図的に仮装、隠ぺい等をして収益に計上しなかったものではないから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する事実の隠ぺい仮装行為はなかった旨主張する。しかしながら、元部長は、請求人の営業部長又は総括部長という代表取締役に次ぐ地位にあり、外注先及び発注金額を実質的に決定し、施工会議を取り仕切るなど、請求人の重要な業務に関して実質的な権限を有していた。また、請求人において、元部長が本件各金員を受領した事実を把握することが特に困難であったとは認められないから、元部長の行為を是正し、本件各金員を各事業年度の収益に計上することが可能であったにもかかわらず、従業員らによる外注先からの金品の受領について調査し、対策を講じるなどをせず、その結果として、元部長が長期間にわたり各外注先から金員を受領し続けていたものというべきであるから、元部長が各外注先から本件各金員を受領した行為は、請求人の行為と同視できるといえる。したがって、本件各金員を収益に計上しなかったことについて、請求人に同項に規定する事実の隠ぺい又は仮装の行為があったと認められる。(平30. 4.24 関裁(法)平29-53)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平290070
- 裁決年月日
- 平成30年4月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の経理担当者(本件経理担当者)が横領の発覚を防ぐための私的な目的で架空仕入の修正仕訳をしていたのであり、請求人は原処分庁所属の調査担当職員から指摘を受けるまで当該修正仕訳を認識していなかったのであるから、請求人は事実の隠ぺい又は仮装行為をしていない旨主張する。しかしながら、本件経理担当者は、請求人による管理・監督が不十分で、事実上、会計データの変更や一部の現金の処分が自由にできる地位にあったことを奇貨として、請求人にも容易に判明する態様の修正仕訳を行ったということができるのであって、本件経理担当者が行った当該修正仕訳は、請求人の行為と同視できるというべきであるから、請求人がした事実の隠ぺい又は仮装であると認められる。(平30. 4.16 大裁(法・諸)平29-70)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平290111
- 裁決年月日
- 平成30年4月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、被相続人が売主として締結していた土地の売買契約(本件売買契約)が被相続人と買主の合意により相続開始前に解除されていたことが記載された書面(本件書面)は、事実を記載したものである旨主張し、仮に本件売買契約が相続開始後に相続人らと買主の合意により解除されたとしても、請求人らは本件売買契約は相続開始前に解除されていたものと理解していたのであるから仮装行為はない旨主張する。しかしながら、本件売買契約は、相続開始後に請求人らと買主の合意により解除されたものと認められ、請求人らはそのことを認識し、本件書面に事実とは異なる記載があることも理解した上で本件書面に署名押印をし、本件書面に基づき相続税の申告をしたのであるから、請求人らのかかる行為は、故意に課税標準等又は税額の計算の基礎となる事実の全部又は一部を仮装したものと認められる。(平30. 4.12 東裁(諸)平29-111)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平290112
- 裁決年月日
- 平成30年4月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、被相続人が売主として締結していた土地の売買契約(本件売買契約)が被相続人と買主の合意により相続開始前に解除されていたことが記載された書面(本件書面)は、事実とは異なる記載がされたものであるが、請求人は、本件売買契約の解除原因等を具体的に知らされることなく、他の相続人らに言われるがままに本件書面に署名押印をしたのであるから、請求人が故意に課税を免れるために本件書面を作成したものではない旨主張する。しかしながら、請求人は、本件売買契約が相続開始後に相続人らと買主の合意により解除されたことを認識し、本件書面に事実とは異なる記載があることも理解した上で本件書面に署名押印をし、本件書面に基づき相続税の申告をしたのであるから、請求人のかかる行為は、故意に課税標準等又は税額の計算の基礎となる事実の全部又は一部を仮装したものと認められる。(平30. 4.12 東裁(諸)平29-112)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平290105
- 裁決年月日
- 平成30年4月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国外に所在する外国法人(本件外国法人)に支払手数料等として支払った金員は、反対給付を伴い、費用として正当なものであるから、損金の額に算入したことに国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する事実の隠ぺい又は仮装はない旨主張する。しかしながら、当該金員の支払に対する本件外国法人の役務の提供は認められないところ、請求人は、当該役務を本件外国法人が行うとする取引実体のない契約書を作成するとともに、それに基づいて当該役務を本件外国法人が実際に行ったかのような偽りの記載がされたインボイスを受け取って、当該金員を支払手数料勘定等に計上する経理処理を行い、法人税の損金の額に算入して確定申告をしたのであるから、当該申告は「隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」に該当する。(平30. 4. 5 東裁(法)平29-105)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平290048
- 裁決年月日
- 平成30年4月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、再生資源卸売業(本件事業)の事業主は請求人の父と考えていたため、請求人が事業主として申告をする必要はないと認識していたほか、請求人が給与収入を得ていたとする申告は請求人の母らが行ったものであり、請求人は全く知らなかったのであるから、請求人が本件事業に係る申告をせず、又は過少な申告をしたことについて、国税通則法第68条《重加算税》第1項及び第2項に規定する隠ぺい又は仮装の事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、本件事業を開始した当初から、本件事業から生ずる所得等に係る税負担を免れる確定的な意図を有し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づき所得税等及び消費税等の申告をせず、又は過少な申告をしたというべきであるから、同条第1項及び第2項に規定する「隠ぺいし、又は仮装し」た事実があったものと判断される。(平30. 4. 3 関裁(所・諸)平29-48)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平290021
- 裁決年月日
- 平成30年3月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、特定の取引に係る売上げ(本件非正規売上)を申告しなかったのは、申告する必要がないと判断したためであり、故意に売上げを除外したものではないし、所得を隠す意図もなかったのであるから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい行為はない旨主張する。しかしながら、請求人は、本件非正規売上を申告しない意思の下、その金額を売上金額の集計表に計上せず、また、本件非正規売上に係る書類について、事業専従者等に管理させていたその他の取引に係る書類と区別して自ら作成及び管理し、本件非正規売上に従事した外注先等への支払が完了した後にその都度廃棄したのであるから、請求人は、その意思に基づき、本件非正規売上がある事実を隠匿しているといえ、請求人の当該隠匿行為は、同項に規定する隠ぺい行為に該当する。(平30. 3.30 広裁(所・諸)平29-21)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平290047
- 裁決年月日
- 平成30年3月29日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№110
要旨
○ 原処分庁は、請求人らは、請求人らが相続開始直前に被相続人名義の預貯金から引き出した金員(本件金員)について、相続財産であることを十分認識していながらこれを遺産分割協議書に記載せず、また、相続税の申告書(本件申告書)を作成した税理士(当初申告代理人)に対し、被相続人名義の預貯金通帳の提示等をすることなく、本件申告書に記載された各預金口座の残高証明書のみを提示することにより、過少な相続税額が記載された本件申告書を作成させてこれを提出したものと認められるから、当初から過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上で、その意図に基づく過少申告をしたと認められる旨主張する。しかしながら、請求人らが、本件金員が被相続人の財産であることを十分認識していたと認めるのは困難である上、当該遺産分割協議書及び本件申告書の作成に当たり、当初申告代理人に対し、被相続人名義の預金口座の残高証明書のみを提示したのは、当初申告代理人から預貯金通帳の提示や本件相続開始前後の入出金についての説明を求められなかったからであり、このことにより、過少な相続税額が記載された本件申告書を作成させたとは認められず、原処分庁の主張を根拠付ける証拠も見当たらない。そうすると、請求人らが、当初から過少に申告する意図を有していたとか、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をしたとは認められず、その他、当審判所の調査によっても、請求人らについて、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい又は仮装の行為があったとは認められない。(平30. 3.29 関裁(諸)平29-47)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平290018
- 裁決年月日
- 平成30年3月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が請求人の営む事業(本件事業)に係る利益を入金したと主張する親族名義の各預貯金口座(親族名義各預貯金口座)は、いずれもその名義人である親族自身のものであり、これらに入金された金員は、いずれも請求人のものではなく親族のものであるなど、本件において国税通則法第68条《重加算税》第2項に規定する隠ぺい又は仮装の事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、本件事業に係る所得税等及び消費税等を免れる意図の下、自らが管理していた親族名義各預貯金口座に本件事業に係る売上金の多くを入金し、本件事業に係る売上伝票を全て廃棄していたものと認められるなど、これらの請求人の行為は、本件事業に係る売上金額の捕捉を困難にし、意図的に課税標準等又は税額等の計算の基礎となる事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装する行為であるといえるから、同項に規定する隠ぺい又は仮装の行為に該当する。(平30. 3.22 広裁(所・諸)平29-18)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平290005
- 裁決年月日
- 平成30年3月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、2社の法人名で発行された領収書(本件各領収書)に基づき計上した外注費(本件乙外注費)は、実際には当該2社の代表者個人から役務の提供を受け、同人に支払ったものであって、実態のない架空のものではないから、本件乙外注費を外注費に計上したことは、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい又は仮装の行為に当たらない旨主張する。しかしながら、当該代表者個人が請求人に対して役務の提供を行ったことを示す証拠はなく、当該役務の提供が実際に行われたとは認められない。そして、請求人は当該2社から役務提供を受けておらず、本件各領収書に基づき計上された本件乙外注費は実態のない架空のものであるから、請求人が本件各領収証に基づき本件乙外注費を計上したことは、納税者が故意に課税標準等又は税額等の計算の基礎となる事実をわい曲したことに該当し、請求人に隠ぺい又は仮装の行為があったと認められる。(平30. 3.15 仙裁(法・諸)平29-5)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平290005
- 裁決年月日
- 平成30年3月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の従業員で現場代理人業務を行う者(本件各現場代理人)に支払った金員(本件甲外注費)を外注費に計上したのは、社会保険料の負担を抑えることができると考えたためであり、本件甲外注費が給与に該当すると認識していたという事実はないのであるから、本件甲外注費を外注費に計上したことは、国税通則法第68条《重加算税》第1項及び第3項に規定する隠ぺい又は仮装の行為に当たらない旨主張する。しかしながら、請求人と本件各現場代理人との間で、外注契約に関する文書に記載されたとおりの外注契約が真に締結されたとは認められない上、経理担当の取締役が本件甲外注費は給与に該当すると認識していたと認められることからすれば、請求人は、本件甲外注費が給与に該当すると認識していたにもかかわらず、故意に、本件各現場代理人と外注契約に関する文書を作成し、これに基づき本件甲外注費を計上したものと認められ、このことは、納税者が故意に課税標準等又は税額等の計算の基礎となる事実を隠ぺいしたことに該当し、故意に事実をわい曲したことに該当するから、請求人に隠ぺい又は仮装の行為があったと認められる。(平30. 3.15 仙裁(法・諸)平29-5)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平290009
- 裁決年月日
- 平成30年3月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の青色事業専従者である妻及び長男(本件各青色専従者)は、請求人の営む飲食業(本件事業)において、会計伝票の一部を集計せず、それを意図的に破棄したこともなく、仮に本件各青色専従者による隠蔽・仮装行為が認められるとしても、請求人は本件各青色専従者に対して隠蔽・仮装行為を指示ないし実行させたこともないのであるから、本件各青色専従者の隠蔽・仮装行為を請求人の行為と同視することはできない旨主張する。しかしながら、請求人は、本件事業の経理事務に全く関与することなく、本件各青色専従者に対して本件事業に係る売上金額の管理一切を任せており、本件各青色専従者は、会計伝票の一部を破棄して収支日記帳に過少に売上金額を記載するなど、本件事業の売上げに係る事実を隠蔽したものと認められる。そして、請求人は、本件各青色専従者の隠蔽行為を認識していたことがうかがえるのであるから、本件各青色専従者の隠蔽行為は、請求人の行為と同視し得るものと認められる。(平30. 3. 8 札裁(所・諸)平29-9)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平290057
- 裁決年月日
- 平成30年3月7日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№110
要旨
○ 原処分庁は、請求人が農地の借主(本件借主)に支払った金員(本件金員)について、譲渡費用にならないことを認識しながら、領収証の名目を離農補償金と書き直させたことは、国税通則法第68条《重加算税》第1項にいう隠ぺい、仮装に当たると主張する。しかしながら、請求人が本件借主に農地法上の耕作権がないことを知っていたとしても、そのことをもって直ちに、借主との間の貸借状態解消のために支払った本件金員が譲渡費用にならないことまで認識していたとはいい難い。また、その他、請求人が本件金員が譲渡費用に該当しないことを認識していたことを認めるに足りる証拠はないから、請求人が同項にいう隠ぺい又は仮装をしたものとはいえない。(平30. 3. 7 大裁(所)平29-57)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平290016
- 裁決年月日
- 平成30年2月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、金地金等(本件金地金等)は相続財産ではないと考えていたのであるから隠ぺいはないなどと主張する。しかしながら、金地金等はその帰属を明らかにすることが困難な財産であって秘匿性が高いという特性があるところ、共同相続人(請求人である長女、配偶者及び長男)は、かかる金地金等の特性を奇貨として、本件金地金等が本件相続に係る相続財産であると認識しながら、互いに示し合わせて、本件金地金等をあえて遺産分割協議書に明示的に記載せず、また、本件金地金等の存在を担当税理士に告げずに当該協議書に基づいた相続税の申告書を作成させて、これを原処分庁に提出したと認められる。その後の原処分庁の調査では当初、共同相続人は、いずれも被相続人から本件金地金等の贈与を受けたなどとは申述せず、また、本件金地金等を提示しなかったが、長男が原処分調査担当者に本件金地金等の一部を提示してからは、共同相続人はいずれも本件金地金等は被相続人から生前に贈与されたものであるなどと主張して、本件金地金等が相続財産であることを隠ぺいしようとする態度を貫こうとした。このような共同相続人の行為に照らせば、当初から相続財産を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づく過少申告を行ったものと認められる。したがって、本件金地金等を申告しなかった請求人の行為は、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する重加算税の賦課要件を満たす。(平30. 2.28 名裁(諸)平29-16)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平290004
- 裁決年月日
- 平成30年2月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁所属の調査担当職員から指摘された現金売上げ(本件売上)が計上されていなかったのは、請求人の業務が多忙であったことなどに起因する単純な誤りによるものであり、領収証の控えなどを破棄したこともなく、意図的に本件売上を計上しなかったわけではないから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠ぺい」には当たらない旨主張する。しかしながら、請求人は、本件売上を売掛金等の管理に係る帳票や現金出納帳に記録しないなど、他の売上げと異なる処理を行っており、本件売上が計上されないことを十分に認識できていたと認められるから、本件売上をその意思に基づき脱漏したものと認められる。したがって、請求人が本件売上を計上していなかったことは、同項に規定する「隠ぺい」に当たる。(平30. 2.23 金裁(法・諸)平29-4)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平290005
- 裁決年月日
- 平成30年2月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、同人が行う商品のインターネット販売に係る事業(本件事業)において、請求人名義のほか親族名義等を使用したことは、サイト運営会社の担当者からのアドバイスや契約名義を分散してリスクヘッジを図るなどの理由があり、税を免れることを意図して親族名義等を使用したものではないから、国税通則法第68条《重加算税》同条第1項ないし第3項に規定する事実の隠ぺい又は仮装行為には当たらない旨主張する。しかしながら、請求人は、取引実態とは異なる複数の書類を作成し、本件事業において他人名義を利用して取引を行っていたほか、原処分庁に対し虚偽の回答や、事業実態と異なる内容の領収証を受領、作成するなどし、当該事業実態を隠匿していたと認められ、請求人の当該行為は、同条第2項及び第3項に規定する事実の隠ぺい又は仮装行為に該当する。(平30. 2. 6 札裁(所・諸)平29-5)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平290012
- 裁決年月日
- 平成30年2月6日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№110
要旨
○ 原処分庁は、請求人らは、有価証券及び現金預貯金等を相続財産として申告しなければならないことを十分認識していたにもかかわらず、相続手続等を依頼した弁護士(本件弁護士)に対し、相続税を安くする目的で相続財産の内容等が記録されているUSBメモリ(本件USBメモリ)を交付せず、また、請求人らが相続開始直前に被相続人の預金口座から出金した現金(本件現金)の存在も伝えなかったのであり、当初から過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上で、その意図に基づき過少申告をしたものと認められるから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する重加算税の賦課要件を満たす旨主張する。しかしながら、請求人らは、本件弁護士に対して法定申告期限前に本件USBメモリを交付していたものと認められ、また、本件現金の存在を本件弁護士に秘匿するためにその事実を伝えなかったと評価することはできず、その他、当審判所の調査及び審理の結果によっても、請求人らに、当初から過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動があったことをうかがわせる事情は見当たらないから、同項に規定する重加算税の賦課要件は満たさない。(平30. 2. 6 名裁(諸)平29-12)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平290033
- 裁決年月日
- 平成30年1月30日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№110
要旨
○ 原処分庁は、請求人は、相続財産を正確に把握していたにもかかわらず、あえて一部の保険金(本件各無申告保険金)及び遺族一時金(本件遺族一時金)を記載せずに相続財産の一覧表(本件税理士提出用一覧表)を作成し、相続税の申告に当たってこれを税理士に交付したものであり、請求人が本件税理士提出用一覧表を作成した行為は、国税通則法第68条《重加算税》第2項に規定する隠ぺい行為に当たる旨主張する。しかしながら、本件各無申告保険金及び本件遺族一時金が振り込まれた請求人名義の各口座は、いずれも原処分庁においてその存在を容易に把握し得るものであることに加え、本件税理士提出用一覧表は上書入力を繰り返し行ったために本件遺族一時金の記載が消えてしまった旨の請求人の説明は、一応合理的であることなどからすれば、請求人が、あえて本件各無申告保険金及び本件遺族一時金を記載せずに本件税理士提出用一覧表を作成したとの事実を推認することはできず、ほかにこの事実を認めるに足りる証拠はない。したがって、請求人が本件税理士提出用一覧表を作成した行為は、同項に規定する隠ぺい又は仮装の行為に当たらない。(平30. 1.30 関裁(諸)平29-33)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平290003
- 裁決年月日
- 平成30年1月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、架空取引(本件架空取引)を行っていた従業員(本件従業員)は、その当時相当な権限を有する地位にはなく、本件架空取引は、本件従業員が私的費用を請求人から詐取するために独断で行ったものであり、巧妙で発見するのが困難であったことなどから、本件架空取引に係る本件従業員の行為は、請求人の行為と同視し得ない旨主張する。しかしながら、①請求人が本件従業員に対して相当の権限を与えており、本件従業員の立場が適正な申告行為に影響を及ぼすこと、②請求人に本件架空取引を認識できる可能性は十分にあったこと、③請求人が不正行為防止のために必要な注意を払っていたとはいえないことを総合考慮すると、請求人は法定申告期限までにその是正や過少申告防止の措置を講ずることができたにもかかわらず、これを是正又は防止せずに本件架空取引が行われ、それに基づいて過少申告がされたのであるから、本件架空取引における本件従業員の行為は、納税者である請求人の行為と同視することができると判断するのが相当である。(平30. 1.23 金裁(法・諸)平29-3)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平290008
- 裁決年月日
- 平成30年1月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、老人ホームの建設工事に係る請負契約(本件契約)を平成25年9月30日に締結し、同日に本件契約に係る契約書(本件契約書)を作成したのであるから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺいし、又は仮装した事実はない旨主張する。しかしながら、本件契約は平成25年9月30日までに締結されていたとは認められないところ、請求人は、同日付の本件契約書及びこれに添付された各見積書を作成したほか、本件契約の手付金に係る同日付の領収書を作成したことが認められることからすれば、請求人は、本件契約書等の日付を改ざんし、故意に事実をわい曲する仮装行為を行い、当該行為に基づき当課税期間に係る消費税及び地方消費税の申告をしたと認められる。したがって、同条第1項に規定する隠ぺいし、又は仮装した事実があったといえる。(平30. 1.11 名裁(諸)平29-8)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平290009
- 裁決年月日
- 平成30年1月11日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№110
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、土地区画整理組合から受領した換地不交付に対する清算金(本件清算金)について、確定申告をしなければならないことを十分認識していたにもかかわらず、原処分に係る調査において、本件清算金を受領した事実を秘匿するためにあえて本件清算金に係る書類を確定申告会場へ持参しなかった旨申述していることなどからすれば、当初から課税標準等及び税額等を申告しないことを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づき期限内申告書を提出しなかったものと認められる旨主張する。しかしながら、請求人の当該申述の内容は、合理性、具体性に乏しく、審判所の調査及び審理の結果によってもこれを裏付ける客観的な証拠は認められず、請求人が本件清算金を受領した事実を秘匿するためにあえて本件清算金に係る書類を確定申告会場へ持参しなかったとの事実を認めることはできないなど、請求人が、当初から申告しないことを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づき期限内申告書を提出しなかったものと認めることはできない。(平30. 1.11 名裁(所)平29-9)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平290029
- 裁決年月日
- 平成30年1月11日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成26年3月以降、請求人の日々の売上高からキャスト及びスタッフへの前払額並びにキャストへの日払額及び派遣業者への派遣代に相当する金額(本件日払額)を減算する方法で経理処理する方法に変更することにより、本件日払額相当額を売上高に計上せず、キャスト及びスタッフへの前払金並びにキャストへの日払額を帳簿書類に記載しなかったが、これは純額主義による経理方法であって正しい方法であると認識していたこと、当該経理方法を関与税理士には報告しており、源泉所得税等は課税されていると認識していたこと、本件日払額は課税仕入れに当たることから、消費税等の課税漏れは生じないと認識していたこと等を理由として、源泉所得税を納付しなかったこと及び消費税課税売上高を過少に申告したことについて、いずれも国税通則法第68条《重加算税》第1項及び第3項に規定する「隠ぺい又は仮装」はない旨主張する。しかしながら、請求人は、平成26年4月から消費税等の率が8%となることを機に、消費税等額の負担を減らすために経理処理方法を変更し、本件日払額相当額の課税売上げを帳簿書類に記載せず、売上金額から除外した資金によって源泉徴収の対象となるキャスト及びスタッフへの前払額並びにキャストへの日払額を支給したものであり、当該行為は「事実を隠ぺいした」行為に該当する。なお、平成26年10月5日の現金売上げ○○○○円が売上高に計上されなかった経緯は不明であり、これを消費税課税標準額に含めなかったこと並びにキャストへの前払金及び日払額に係る源泉所得税を徴収しなかったことに事実を隠ぺいし又は仮装したと認めるに足る証拠はないことから、「事実を隠ぺいした」行為には該当しない。(平30. 1.11 関裁(諸)平29-29)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平290042
- 裁決年月日
- 平成30年1月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905040
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/4仕入れ
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、顧問税理士が請求人の申告を代理していたので、請求人は隠ぺい又は仮装の行為をしていない旨主張する。しかしながら、請求人は、必要経費に当たらない各資産の購入代金について、あたかも必要経費に当たるかのように装うために仕入先を明示せず、また、取引実態がなく仕入れが存在しないにもかかわらず仕入れがあったかのように、会計ソフトの入力を行ったものと認められ、請求人自身が国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい又は仮装の行為をしたことは明らかである。(平30. 1. 9 大裁(所・諸)平29-42)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平290028
- 裁決年月日
- 平成29年12月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905020
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/2売上げ、収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、解体工事等を施工した際に発生した有価物は施主に帰属し、請求人に帰属する有価物を売却した事実はなく、当該有価物の売却代金を帳簿に記載しなかったのは当然の行為であることから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい又は仮装の行為はない旨主張する。しかしながら、請求人の複数の従業員により継続的かつ頻繁に請求人名義で有価物の売却が行われていたこと等からすれば、請求人は自らを売主として有価物の売却を行っていたというべきであり、相手方においても請求人を売主として認識していたのであるから、売主は請求人であると認めるのが相当であるから、売買契約における売却代金は請求人に帰属し、請求人は当該売却代金を一切帳簿書類に記載しないことにより故意に隠匿していたものと認められる。したがって、請求人の当該行為は、同項に規定する事実の隠ぺいに該当する。(平29.12.26 関裁(法・諸)平29-28)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平290028
- 裁決年月日
- 平成29年12月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905020
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/2売上げ、収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、災害で損壊した倉庫の復旧工事に関して請求人の口座に振り込まれた金員及び工場を倉庫へと改修する用途変更工事に関して請求人の口座に振り込まれた金員の一部(本件各金員)について、虚偽の請求明細書を作成した事実はなく、当該各工事の請負代金については、いずれも工事売上高として帳簿書類に記載していることから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい又は仮装の行為はない旨主張する。しかしながら、請求人は、当該各工事を完成させ、その報酬として本件各金員の支払を受けたにもかかわらず、本件各金員を仮受金勘定に計上した後、本件各金員を請負元に返金した事実がないにもかかわらず請負元に返金したとして本件各金員を仮受金勘定から減額する記帳をすることにより、本件各金員を工事売上高として帳簿書類に記載しなかったことが認められる。したがって、請求人の当該行為は、同項に規定する事実の隠ぺいに該当する。(平29.12.26 関裁(法・諸)平29-28)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平290011
- 裁決年月日
- 平成29年12月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、総勘定元帳に外注工賃として計上した金額はいずれも請求人の営む事業の必要経費に該当するものであり、請求人に国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい又は仮装行為はなく、取引先と通謀して架空の領収証を作成した事実もない旨主張する。しかしながら、請求人は、上記外注工賃に係る取引が架空取引であること等を承知した上で、各領収書証を関与税理士に交付し、総勘定元帳に虚偽の外注工賃を計上しており、かかる請求人の行為は事実を仮装したものと認められ、同項に規定する仮装の行為があったといえる。(平29.12.13 広裁(所)平29-11)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平290063
- 裁決年月日
- 平成29年12月12日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100905020
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/2売上げ、収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、保険契約に係る解約返戻金等が振り込まれた預金口座は簿外の預金口座ではなく、振り込まれた金員は、本来は雑収入として計上すべきところを経理担当者が誤って短期借入金等として計上したものであること、また、請求人の代表者らは、当該解約返戻金等を従業員に対しては機密にしようとしたものの、税額等の計算の基礎となる事実を意図的に隠ぺい又は仮装していないことから、請求人に国税通則法第68条《重加算税》に規定する事実の隠ぺい又は仮装の行為はない旨主張する。しかしながら、当該代表者らは、関連会社へ投資する資金を調達するために、代表者が新たに開設し管理する預金口座に当該解約返戻金等を振り込ませ、請求人の経理担当者に対して当該解約返戻金等に係る事実を伝えないことにより、帳簿書類への虚偽記載がなされたことが認められ、当該解約返戻金等の受領に当たり、請求人には国税通則法第68条に規定する事実の隠ぺい又は仮装の行為があったと認められる。(平29.12.12 東裁(法)平29-63)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平290003
- 裁決年月日
- 平成29年12月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、生命保険料の団体取扱契約に基づき生命保険会社から支払われた事務費(本件事務費)を収益に計上しなかったのは、請求人の給与事務担当者(本件担当者)が本件事務費を従業員からの預り金と認識していたことなどによるものであり、請求人及び本件担当者には所得を過少に申告する意図はなかったなどとして、国税通則法(平成28年法律第15号による改正前のもの)第68条《重加算税》第1項に規定する重加算税の賦課要件を満たさない旨主張する。しかしながら、重加算税を課し得るためには、納税者が故意に課税標準等又は税額等の計算の基礎となる事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺい、仮装行為を原因として過少申告の結果が発生したものであれば足り、それ以上に、申告に際し、納税者において過少申告を行うことの認識を有していることまでを必要とするものではないと解するのが相当であるところ、本件担当者は、請求人が当該団体取扱契約の当事者であるにもかかわらず、本件事務費に係る現金の一部を自宅に保管し、又は本件担当者名義の貯金口座に入金し、他方、請求人は、本件事務費や当該貯金口座の残高を帳簿書類に記載しなかったのであって、これらの行為は、請求人の収益である本件事務費を隠匿又は脱漏する行為であるから、同項に規定する重加算税の賦課要件を満たすと認められる。(平29.12. 7 福裁(法・諸)平29-3)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平290033
- 裁決年月日
- 平成29年12月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国税通則法第68条《重加算税》第1項に基づく重加算税を賦課できるのは、納税者が事実を隠ぺい又は仮装をした場合であるところ、経理担当者(本件担当者)が金員を不正に利得するために行った架空仕入高の計上や売上除外等の不正行為(本件不正行為)が、請求人又はその代表者の行為ではなく、納税者の行為ではない旨、また、本件担当者が、請求人の経理担当という立場を利用して、自己の利益を図る犯罪の手段として行った純粋に個人的な行為であり、本件不正行為を請求人の行為と同視することはできない旨主張する。しかしながら、従業員等の行為を法人の行為と同視できる場合には、納税者である法人自身が同行為を行ったものとして重加算税を賦課することができること、また、従業員等の行為が納税者の行為と同視できるか否かの判断は、①その従業員等の地位・権限、②その従業員等の行為態様、③その従業員等に対する管理・監督の程度等を総合考慮して判断することが相当である。この点、①本件担当者は経理業務等において重要な地位・権限を有しており、②同人による架空仕入計上等は多数回かつ多額に及ぶものであり、いずれも容易に判明する態様のものであったこと、そして、③請求人の代表者等が請求書等をチェックしていたにもかかわらず、これを看過していたことからすると、請求人の本件担当者に対する管理・監督は不十分であったと認められる。したがって、これらを総合考慮すれば、本件担当者による架空仕入計上等の行為は、請求人の行為と同視でき、請求人がした事実の隠ぺい又は仮装の行為と認められる。(平29.12. 1 大裁(法・諸)平29-33)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平290034
- 裁決年月日
- 平成29年12月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国税通則法第68条《重加算税》第1項に基づく重加算税を賦課できるのは、納税者が事実を隠ぺい又は仮装をした場合であるところ、経理担当者(本件担当者)が金員を不正に利得するために行った架空減価償却費の計上や売上除外等の不正行為(本件不正行為)が、請求人又はその代表者の行為ではなく、納税者の行為ではない旨、また、本件担当者が、請求人の経理担当という立場を利用して、自己の利益を図る犯罪の手段として行った純粋に個人的な行為であり、本件不正行為を請求人の行為と同視することはできない旨主張する。しかしながら、従業員等の行為を法人の行為と同視できる場合には、納税者である法人自身が同行為を行ったものとして重加算税を賦課することができること、また、従業員等の行為が納税者の行為と同視できるか否かの判断は、①その従業員等の地位・権限、②その従業員等の行為態様、③その従業員等に対する管理・監督の程度等を総合考慮して判断することが相当である。この点、①本件担当者は経理業務等において重要な地位・権限を有しており、②同人による架空減価償却費計上等は多数回かつ多額に及ぶものであり、いずれも容易に判明する態様のものであったこと、そして、③請求人の代表者等が請求書等をチェックしていたにもかかわらず、これを看過していたことからすると、請求人の本件担当者に対する管理・監督は不十分であったと認められる。したがって、これらを総合考慮すれば、本件担当者による架空減価償却費計上等の行為は、請求人の行為と同視でき、請求人がした事実の隠ぺい又は仮装の行為と認められる。(平29.12. 1 大裁(法・諸)平29-34)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平290013
- 裁決年月日
- 平成29年10月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人(被相続人である祖母の養子)は、被相続人の相続(本件相続)に係る相続税の申告に当たり、共同相続人である亡母も請求人も被相続人の自宅金庫(本件金庫)に被相続人に帰属する金地金(本件金地金)が保管されていた事実を認識しておらず、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい又は仮装の行為及び国税通則法第70条《国税の更正、決定等の期間制限》第4項第1号に規定する偽りその他不正の行為はない旨主張する。しかしながら、亡母は、家庭内で中心的な立場にあったことや、亡母自身が購入した金地金を本件金庫に保管していたなどの本件金庫の使用状況に加え、本件金庫に金地金が保管されていたときの状況などからすると、亡母は本件金庫に購入伝票等とともに金地金が保管されていたことを認識しながら、あえて本件金地金の記載がない遺産分割協議書の原案を作成し、当該原案に基づき相続税の申告をしたと認められるから、このような亡母の行為は、当初から相続税の課税価格を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づく過少申告をした場合に該当する。そして、請求人は本件相続に係る申告手続を亡母に委任しており、請求人に申告手続を行う者の選任、監督において過失がないとは認められないことからすれば、亡母の行為は請求人の行為と同視できることから、亡母及び請求人には、国税通則法第68条第1項及び同法第70条第4項の規定の適用がある。(平29.10.25 関裁(諸)平29-13)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平290014
- 裁決年月日
- 平成29年10月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の母(被相続人)の相続(本件相続)に係る相続税の申告に当たり、共同相続人である亡姉も請求人も被相続人の自宅金庫(本件金庫)に被相続人に帰属する金地金(本件金地金)が保管されていた事実を認識しておらず、国税通則法第70条《国税の更正、決定等の期間制限》第4項第1号に規定する偽りその他不正の行為はない旨主張する。しかしながら、亡姉は家庭内で中心的な立場にあったことや、亡姉自身が購入した金地金を本件金庫に保管していたなどの本件金庫の使用状況に加え、本件金庫に金地金が保管されていたときの状況などからすると、亡姉は本件金庫に購入伝票等とともに本件金地金が保管されていたことを認識しながら、あえて本件金地金の記載がない遺産分割協議書の原案を作成し、当該原案に基づき相続税の申告をしたと認められる。そして、このような亡姉の行為は、国税通則法第70条第4項第1号に規定する偽り不正の行為に該当し、請求人は、本件相続に係る申告手続を亡姉に委任しており、委任を受けた亡姉の行為により本件相続に係る相続税の一部を免れたと認められるから、同号の規定の適用がある。(平29.10.25 関裁(諸)平29-14)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平290015
- 裁決年月日
- 平成29年10月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人(被相続人である祖母の養子)は、被相続人の相続(本件相続)に係る相続税の申告に当たり、共同相続人である亡母も請求人も被相続人の自宅金庫(本件金庫)に被相続人に帰属する金地金(本件金地金)が保管されていた事実を認識しておらず、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい又は仮装の行為及び国税通則法第70条《国税の更正、決定等の期間制限》第4項第1号に規定する偽りその他不正の行為はない旨主張する。しかしながら、亡母は家庭内で中心的な立場にあったことや、亡母自身が購入した金地金を本件金庫に保管していたなどの本件金庫の使用状況に加え、本件金庫に金地金が保管されていたときの状況などからすると、亡母は本件金庫に購入伝票等とともに金地金が保管されていたことを認識しながら、あえて本件金地金の記載がない遺産分割協議書の原案を作成し、当該原案に基づき相続税の申告をしたと認められるから、このような亡母の行為は、当初から相続税の課税価格を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づく過少申告をした場合に該当する。したがって、亡母の行為は国税通則法第68条第1項に規定する隠ぺい行為及び同法第70条第4項第1号に規定する偽りその他不正の行為に該当するから、亡母にはこれらの規定の適用がある。そして、請求人は、本件相続に係る申告手続を亡母に委任しており、委任を受けた亡母の行為により本件相続に係る相続税の一部を免れたと認められるから、同号の規定の適用がある。(平29.10.25 関裁(諸)平29-15)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平290022
- 裁決年月日
- 平成29年9月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、損害保険会社から請求人の代表者の個人口座に振り込まれた保険金(本件金員)は、請求人の代表者が個人的に収受すべき保険金であると誤っていたため、請求人の帳簿書類に記載しなかったのであり、これらの行為は、国税通則法(平成28年法律第15号にょる改正前のもの)第68条《重加算税》第1項及び第3項に規定する隠ぺい又は仮装の行為には該当しない旨主張する。しかしながら、当該保険の対象となった自動車等は、いずれも請求人が所有者となっていること等から、本件金員は請求人に帰属するものと認められ、また、本件金員を、当該代表者が個人的に利用していた同人名義の預金口座に振り込ませ、請求人の帳簿書類へ記載しなかったものと認められる。したがって、本件金員が請求人に帰属する事実及び本件金員を、当該代表者に給与等として支給した事実を隠ぺいしたものと認められるのであるから、これらの行為は同条第1項及び第3項に規定する隠ぺい又は仮装の行為に該当する。(平29. 9.21 大裁(法・諸)平29-22)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平290001
- 裁決年月日
- 平成29年9月15日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の申告が過少申告となったのは、確定申告書の作成及び提出を任せていた従業員(本件従業員)が、意図的に少なく申告したものではなく、売上げや全ての経費を集計せずに確定申告書を作成したことによるものであり、飽くまで集計上の錯誤であるから、本件従業員の行為は国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠ぺいし、又は仮装し」に該当しない旨主張する。しかしながら、請求人は、自らの税金や国民健康保険料を少なくするため、本件従業員と過少申告の意図を共有した上で、十数年もの長期にわたって、その具体的な方法は本件従業員に一任することにより、所得税等を過少に申告したものと認められ、他方、請求人から過少申告を一任された本件従業員は、収支内訳書に記載する収入金額のみならず必要経費の額を事実に反して減額することにより、事業所得の金額が200万円前後となるよう調整するといった周到な準備を行った上で、虚偽の収入金額等を記載した収支内訳書に基づき所得税等の確定申告書を作成し、提出し続けていたものである。以上のことからすると、請求人は、当初から所得を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づいて所得税等の過少申告をしたものと認められるから、請求人のした過少申告行為は、重加算税の賦課要件を満たすものというべきである。(平29. 9.15 熊裁(所・諸)平29-1)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平290037ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成29年9月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905050
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/5経費、損金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が飲食店に対して支出した金員(本件各支出額)は、請求人の代表者(本件代表者)が人脈形成を目的として友人等を接待するために支出した交際費等に該当する費用であり、本件代表者の個人的な飲食代を請求人の交際費として計上したものではないなど、本件においては、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する事実の隠ぺい又は仮装はない旨主張する。しかしながら、本件各支出額は、本件代表者の個人的な飲食費用であったと認められるところ、本件代表者は、飲食店に請求人の名称を記載するよう依頼して作成させた領収証を受領し、請求人は、本件各支出額が請求人の業務に関連した支出でないにもかかわらず、当該領収証に基づき請求人の総勘定元帳に交際費として計上し、確定申告書を提出していたなど、本件においては、同項に規定する事実の隠ぺい又は仮装があったものと認められる。(平29. 9.12 東裁(法・諸)平29-37)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平290039
- 裁決年月日
- 平成29年9月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905050
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/5経費、損金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が飲食店に対して支出した金員(本件各支出額)は、請求人の代表者の配偶者であり請求人の経営に従事している者(本件経営者)が、人脈形成を目的として友人等を接待するために支出した交際費等に該当する費用であり、本件経営者の個人的な飲食代を請求人の交際費として計上したものではないなど、本件においては、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する事実の隠ぺい又は仮装はない旨主張する。しかしながら、本件各支出額は、本件経営者の個人的な飲食費用であったと認められるところ、本件経営者は、飲食店に請求人の名称を記載するよう依頼して作成させた領収証を受領し、請求人は、本件各支出額が請求人の業務に関連した支出でないにもかかわらず、当該領収証に基づき請求人の総勘定元帳に交際費として計上し、確定申告書を提出していたなど、本件においては、同項に規定する事実の隠ぺい又は仮装があったものと認められる。(平29. 9.12 東裁(法・諸)平29-39)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平290028
- 裁決年月日
- 平成29年9月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①雑損失として不動産所得の必要経費に算入した裁判上の和解(本件和解)に基づく和解金等(本件和解金等)の金額については、甲税理士事務所の乙事務員が支出した内容を総勘定元帳にそのまま記載したものである旨、②乙事務員の申述は、その信ぴょう性に疑問があり、重加算税の賦課決定処分の根拠となり得る客観性、合理性がないにもかかわらず、原処分庁が乙事務員の申述を根拠として、隠ぺい又は仮装の行為を認定したのは重大な誤りである旨、③甲税理士及び乙事務員は、本件和解金等が取得原価になるために経費に計上できないとの認識を持っていたことを申述したにすぎないから、請求人が本件和解金等について「家事費であることを認識しながら、故意に雑損失として経理処理させた」との原処分庁の主張は、その前提において誤りがある旨主張する。しかしながら、乙事務員の申述内容は、一貫性があり、客観的事実及び甲税理士の申述とも合致するなど信用性が認められ、また、請求人は、本件和解の内容が元夫との離婚に伴う財産分与を内容とするものであること及び本件和解に基づく財産分与に関する費用が経費に計上できないことを認識していたにもかかわらず、乙事務員に当該費用を経費に計上するよう依頼し、雑損失として、総勘定元帳に計上させた上で、同元帳に基づき所得税の確定申告書及び青色申告決算書を作成させて提出し、所得を過少に申告したと認められることからすれば、請求人の所得税の確定申告は、国税通則法(平成27年法律第9号による改正前のもの。)第68条《重加算税》第1項に規定する「隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出したとき」に該当する。(平29. 9. 1 東裁(所・諸)平29-28)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平290028
- 裁決年月日
- 平成29年9月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①関与税理士である甲税理士から、請求人が区分所有するビル(本件ビル)の一部である自宅の改修工事(本件改修工事)に係る見積書3件を1件にまとめるよう依頼され、施工業者に1件にまとめるよう依頼したが、その際、施工場所などの一部削除や名称の変更などの指示はしていない旨、②甲税理士は、本件改修工事については、請求人から本件ビル全体に係る工事であるとの説明などを受けたことは一切なく、同ビル全体の工事であり修繕費であるとして経費に計上したのは同税理士の判断であると述べており、原処分庁の判断には事実誤認があるなどと主張する。しかしながら、①請求人は、本件改修工事に係る見積書3件を1件にまとめるよう施工業者に依頼した際、本件改修工事が自宅に係る工事とは判断できないように項目の削除や一部改訂を指示し、1件にまとめた見積書(本件合算見積書)を作成させたものと認められること、②本件改修工事は本件ビルの一部である自宅に係る工事であったにもかかわらず、甲税理士に対し、所得税の確定申告書及び青色申告決算書の作成に当たり、本件改修工事について、本件合算見積書及び本件改修工事に係る請求書を提示した上で、本件ビル全体に係る工事である旨の虚偽の説明をし、甲税理士に、本件改修工事に係る工事代金のうち、自宅分に係る部分として10%相当額を差し引いた金額を修繕費として総勘定元帳に計上させ、所得を過少に申告したことが認められることからすれば、請求人の所得税の確定申告は、国税通則法(平成27年法律第9号による改正前のもの。)第68条《重加算税》第1項に規定する「隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出したとき」に該当する。(平29. 9. 1 東裁(所・諸)平29-28)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平290005
- 裁決年月日
- 平成29年8月24日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人の行った各土地(本件各土地)の売買取引(本件各土地取引)は、請求人と最終取得者の間で成立しており、その取引に中間取得者が介在していたかのように不動産売買契約書を作成すること等は、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい又は仮装の行為である旨主張する。しかしながら、中間取得者の代表者は、本件各土地取引を、親族が代表を務める別法人の担当者等に委ねていたものの、中間取得者の利益を上げる目的で本件各土地の売買の意思決定を行い、中間取得者が請求人から購入した本件各土地を最終取得者に転売し、実際に中間取得者が転売による利益を得ていることが認められる。また、最終取得者は中間取得者を売買契約の相手方と認識し、かつ、本件各土地の売買代金が中間取得者に支払われていることからすれば、中間取得者と最終取得者の売買契約は有効に成立しているものと認められる。したがって、本件各土地取引は有効に成立しているのであるから、本件各土地取引に関して総勘定元帳に計上する行為は、同項に規定する隠ぺい又は仮装の行為に該当するとはいえない。(平29. 8.24 広裁(法・諸)平29-5)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平290005
- 裁決年月日
- 平成29年8月24日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、取締役4名に対する役員給与及び従業員に対する給与(併せて「本件役員等給与」)について、請求人から適正に支給され、当該取締役4名及び当該従業員も受領しているのであって、本件役員等給与とこれに係る法定福利費を総勘定元帳に計上する等の行為は、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい又は仮装の行為はない旨主張する。しかしながら、本件役員等給与の一部について支払の事実がなく、又は、支払の事実が認められても役務提供及び労働の対価とはいえず、損金の額に算入されない本件役員等給与及びこれに係る法定福利費について、請求人が管理する請求人の役員名義等の各預金口座に振り込むなどして総勘定元帳に計上し、損金の額に算入していることが認められる。したがって、これらの行為は、いずれも同項に規定する隠ぺい又は仮装の行為に該当する。(平29. 8.24 広裁(法・諸)平29-5)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平290017
- 裁決年月日
- 平成29年8月23日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№108
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、①特定の取引先(本件取引先)からの報酬等(本件収入)が請求人の事務所名義の預金口座(本件預金口座)に入金されていたと認識していたにもかかわらず、関与税理士に対し、本件預金口座に係る通帳(本件通帳)を提示しておらず、また、②調査担当職員から本件収入の申告漏れを指摘されるまで、調査担当職員に対して本件通帳を提示しなかったことからすると、請求人は、当初から所得を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をしたものと認められるから、重加算税の賦課要件を満たす旨主張する。しかしながら、請求人は、①本件取引先が源泉徴収を行った後、本件収入は本件預金口座以外の預金口座に振り込まれているとの誤解の下、関与税理士に対し、手持ちの源泉徴収票及び支払調書に加えて本件通帳以外の通帳を提示することにより、本件収入についても適正に申告していると誤解していたものと考える余地があり、また、②調査担当職員に対して本件預金口座の存在を殊更隠ぺいしようとしたとは考え難く、本件通帳以外の通帳を提示すれば問題ないと考えて本件通帳を提示しなかったものとみる余地があるから、原処分庁が主張する事情は、請求人が当初から所得を過少に申告する意図を有していたことを推認させるものとまではいえず、その他、請求人の上記意図を認めるに足りる証拠もないから、原処分庁の主張は採用できない。(平29. 8.23 大裁(所・諸)平29-17)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平290002
- 裁決年月日
- 平成29年8月21日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、①請求人の行った各土地の売買取引(本件各土地取引)は、請求人と最終取得者の間で成立しており、その取引に中間取得者が介在していたかのように不動産売買契約書を作成し、総勘定元帳に記載したこと、また、②退職したとされる従業員(本件従業員)は、退職日以降も引き続き請求人の下で勤務しており、本件従業員に支払ったとする退職金(本件退職金)のうち請求人の代表者に現金で渡した金額については退職金の水増し計上であることから、これらは国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい又は仮装の行為に該当する旨主張する。しかしながら、①については、売買契約書の作成及び売買代金の支払がなされていることから、当事者間で売買する旨合意し、売買契約を締結したものと認めれられ、また、最終取得者は中間取得者を売買契約の相手方と認識し、かつ、当該各土地の売買代金が最終取得者から中間取得者に支払われていることからすれば、中間取得者と最終取得者の売買契約は有効に成立しているものと認められるのであるから本件各土地取引は有効なものと認められる。また、②については、本件従業員は、横領発覚により、請求人での勤務を継続し難くなり、自主的に退職し、他方、後任者への引継ぎのために請求人に再雇用され、再雇用後の給与等の待遇面が退職前と異なっていることからすれば、再雇用された事実のみをもって当該従業員の退職の事実を否定することはできないし、また、請求人において退職金支給規定はなかったが取締役会において従業員の退職金支給を決定することは可能であり、退職前2年の年収及び勤続年数等を勘案すると、本件退職金の額が不当に高額であるとは認められないのであるから、本件退職金は、その全額を損金の額に算入できる。したがって、①及び②の行為は、隠ぺい又は仮装の行為に該当するとはいえない。(平29. 8.21 広裁(法・諸)平29-2)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平290002
- 裁決年月日
- 平成29年8月21日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①取締役に対する役員給与(本件役員給与)及び②2名の者に支給された従業員給与(本件従業員給与)並びに③これらに対応する法定福利費(本件法定福利費)に係る損金経理した行為について、本件役員給与及び本件従業員給与は適正に支給し、本人らも受領しており、これに基づき本件法定福利費を納付しているのであるから、これらの行為は国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい又は仮装の行為に該当しない旨主張する。しかしながら、①当該取締役は、請求人に対して、役員としての役務提供をしていないものと認められ、本件役員給与は、審査請求人に対する役務提供とは無関係なものである。また、本件役員給与は、請求人の管理する口座に振り込まれており、当該取締役は本件役員給与を受領していないから、本件役員給与の支払の事実も認められない。②当該2名の者については、請求人が雇用し、請求人に対して役務の提供を行っていたとは認められず、請求人が本件従業員給与として金員を振り込んでいた当該2名の者の名義預金口座については、請求人が管理する口座であることから、本件従業員給与を支払った事実は認められない。したがって、①及び②については、事実を仮装する行為といえるから、同項に規定する隠ぺい又は仮装の行為に該当し、③については、①及び②に係るものであるから、同様に同項に規定する隠ぺい又は仮装の行為に該当する。(平29. 8.21 広裁(法・諸)平29-2)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平290003
- 裁決年月日
- 平成29年8月21日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№108
要旨
○ 原処分庁は、請求人の行った土地の売買取引(本件土地取引)は、請求人と最終取得者の間で成立しており、その取引に中間取得者が介在していたかのように、不動産売買契約書を作成すること等は、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい又は仮装の行為である旨主張する。しかしながら、中間取得者には、本件土地取引について包括的に委任していた者(本件受任者)がいること、請求人と中間取得者は、本件受任者主導の下、当該土地について売買する旨合意し、売買契約を締結したことが認められる。また、最終取得者は中間取得者を売買契約の相手方と認識し、かつ、当該土地の売買代金が中間取得者に支払われていることからすれば、中間取得者と最終取得者の売買契約は有効に成立しているものと認められる。したがって、本件各土地取引は有効に成立しており、事実のわい曲行為はなく、また、事実の隠匿又は脱漏も認められないのであるから同項に規定する隠ぺい又は仮装の行為はない。(平29. 8.21 広裁(法・諸)平29-3)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平290004
- 裁決年月日
- 平成29年8月21日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人の行った土地及び建物(本件土地等)の売買取引(本件土地等取引)は、請求人と最終取得者の間で成立しており、その取引に中間取得者が介在していたかのように、不動産売買契約書を作成すること等は、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい又は仮装の行為である旨主張する。しかしながら、請求人の監査役でもある中間取得者の代表者は、本件土地等取引を、親族が代表を務める別法人の担当者等に委ねていたものの、中間取得者の利益を上げる目的で本件土地等の売買の意思決定を行い、中間取得者が請求人から購入した本件土地等を最終取得者に転売し、実際に、中間取得者が転売による利益を得ており、中間取得者は、請求人との間で、本件土地等を売買する合意の下、本件土地等の売買契約を締結したと認められ、本件土地等取引は有効であるから、本件土地等取引に関して総勘定元帳に計上する行為について、同項に規定する隠ぺい又は仮装行為とは認められない。(平29. 8.21 広裁(法)平29-4)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平290004
- 裁決年月日
- 平成29年8月21日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、取締役(本件取締役)に対する役員給与(本件役員給与)について、請求人から本件取締役へ適正に支給されるとともに、本件取締役も受領しており、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい又は仮装の事実がない旨主張する。しかしながら、請求人は、現金による支払の事実がなく、かつ、請求人に対する役務の提供とは無関係であって損金の額に算入できない本件役員給与について、あえて総勘定元帳に計上し、これを損金の額に算入しているものと認められる。したがって、これらの行為は、事実を仮装する行為といえ、同項に規定する仮装行為に該当する。(平29. 8.21 広裁(法)平29-4)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平290010
- 裁決年月日
- 平成29年8月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、特定の財産(本件財産)を申告していないという行為を積極的かつ具体的な工作を含意する隠ぺい行為と評価すべきではなく、請求人らは外形的な隠ぺい工作の痕跡が存在するような隠ぺい行為は一切していない上、請求人らの間で本件財産について申告しないことを共謀したこともないから、国税通則法(通則法)第68条《重加算税》の賦課要件である隠ぺいの事実はない旨主張する。しかしながら、重加算税制度の趣旨に鑑みれば、架空名義の利用や資料の隠匿等の積極的な行為が存在したことまで必要であると解するのは相当でなく、納税者が、当初から財産を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づく過少申告をしたような場合には、重加算税の賦課要件が満たされるものと解すべきであるところ、本件において請求人らは、本件財産を過少に申告することを意図し、相続税の申告書を作成させた請求人らの代理人税理士に対して、虚偽資料の提出や再三にわたる虚偽答弁を行うなどの過少申告の意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上で、その意図に基づく過少申告をしている。したがって、請求人らのこれら一連の行為は、通則法第68条に規定する「隠ぺい」に当たるものと認められる。(平29. 8. 2 東裁(諸)平29-10)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平290001
- 裁決年月日
- 平成29年7月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①請求人の母(母)は、一応記録しておく程度の認識で事業(本件事業)に係る収入金額及び勘定科目別の支払金額の合計を記載したノート(本件ノート)を作成したにすぎず、②母は、確定申告の作成方法を相談した団体の事務員に確定申告書の作成を依頼することで正しく税金が計算されると認識していたこと、③母が売上金を父及び母の各名義の預貯金口座へ移動させたのは、売上金は家族全員のものであり、安定した事業活動を行うために貯蓄する必要があったからであり、隠匿する意思に基づくものではないこと、④確定申告書を提出したのは請求人ではないことから、請求人が国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい又は仮装したとはいえない旨主張する。しかしながら、母は、3年にわたって継続的に請求人の各年の確定申告書に記載した事業所得の金額が本件ノートの記載内容から計算される所得金額の16%〜25%にすぎないことを知りながら、あえて過少に申告していたと認められ、さらに、その後の税務調査に際しても、本件ノートの存在を秘匿する虚偽の申述をするなど本件事業に係る収支等を把握するために重要な情報を提供せず、また、毎年、本件売上金を父及び母名義の預金に資金移動させ、売上金の額を把握しづらくする行為を行っていたことから、母は、請求人の所得税の確定申告に際し、申告当初から所得を過少に申告することを確定的に意図し、その意図の下に、真実の所得金額の把握を困難にさせる行動をとって、殊更過少に記載した内容虚偽の申告をしたものといえ、母の行為は請求人の行為と同一視できることから、請求人が、通則法第68条第1項に規定する「隠ぺいし、又は仮装」したと認められる。(平29. 7.25 名裁(所)平29-1)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平290002
- 裁決年月日
- 平成29年7月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①請求人の母(母)は、確定申告の方法について相談した団体の事務員に所得税等の確定申告書の作成を依頼したところ、当該事務員は、1年間の売上金額を聴き取るのみで、収支内訳書や会計帳簿の提示を求めなかったから、それら書類を提示しなかったにすぎない、②母は、所得税等の確定申告書を作成するに当たり、当該事務員の指示に従っただけで、特別な依頼をしたことはない及び③確定申告書を提出したのは請求人ではないことから、請求人が国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい又は仮装したとはいえない旨主張する。しかしながら、母は、請求人の所得税等の各確定申告書に記載した事業所得の金額が請求人が行う事業(本件事業)に係る収入金額及び勘定科目別の支払金額の合計を記載したノート(本件ノート)の記載内容から計算される15%〜20%にすぎないことを知りながら、あえて過少に申告していたと認められ、さらに、その後の税務調査に際しても、本件ノートの存在を秘匿する虚偽の申述をするなど、本件事業に係る収支等を把握するために重要な情報を提供せず、毎年、売上金を父及び母各名義の預金口座に資金移動させるなど、売上金の額を把握しづらくする行為を行っていたことから、母は、請求人の各年分の所得税の確定申告に際し、申告当初から所得を過少に申告することを確定的に意図し、その意図の下に、真実の所得金額の把握を困難にさせる行動をとって、殊更過少に記載した内容虚偽の申告をしたものといえ、母の行為は請求人の行為と同一視できることから、請求人が、通則法第68条第1項に規定する「隠ぺいし、又は仮装」したと認められる。(平29. 7.25 名裁(所・諸)平29-2)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平290005
- 裁決年月日
- 平成29年7月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100910000
- 争点
- 9重加算税/10仮装名義
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(風営法)上の届出名義を請求人ではなく店長名義としたのは、飽くまで警察への対応を念頭に置いた行為であり、風俗業界では一般的なことであること及び②請求人が申告をしなかったのは、デリバリーヘルス(デリヘル)店に係る事業の利益を再投資し、手許に金員が残らず、利益がないと誤認したためであり、隠ぺい又は仮装により過少申告を意図したものではないことなどから、国税通則法第68条《重加算税》第1項及び第2項に規定する隠ぺい又は仮装をした事実はない旨主張する。しかしながら、①請求人は、知人甲とデリヘル4店(本件4店)を共同経営するとともに、デリヘルA店を経営していたにもかかわらず、本件4店の風営法上の届出名義人を各店長にそれぞれ変更し、また、デリヘルA店の風営法上の届出名義人を開業当初から同店の店長にしていたこと、②請求人は、デリヘル店に係る事業所得を得ていたにもかかわらず、そのことを関与税理士にあえて伝えず、同税理士に所得税の確定申告書を作成させ、確定申告していたことが認められるところ、請求人は、上記①の行為により、デリヘル店に係る事業を他人の事業であるかのように装い、また、上記②のとおり、税の専門家として、納税義務の適正な実現を図ることを使命とする関与税理士に、デリヘル店に係る事業所得があることを隠していたと認められる。したがって、請求人のこれらの行為は、国税通則法第68条第1項及び第2項に規定する隠ぺい又は仮装した事実に該当し、重加算税の賦課要件を充足するところ、重加算税の賦課に当たり、これらの要件を充足すれば、納税者が過少申告の意思を有していることまでを必要とするものではない。(平29. 7. 7 東裁(所・諸)平29-5)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平290006
- 裁決年月日
- 平成29年7月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100910000
- 争点
- 9重加算税/10仮装名義
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①デリバリーヘルス4店(本件4店)を経営する知人甲から、地域対策や新人教育、スカウトのあっせん等の報酬を得ていたにすぎないこと、②風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(風営法)上の届出を店長名で行うことが風俗業界の常識であるので、本件4店に係る風営法上の届出等についても、同様に各店長名義としたにすぎないことから、国税通則法第68条《重加算税》第1項及び第2項に規定する隠ぺい又は仮装をした事実はない旨主張する。しかしながら、①請求人は、本件4店において偽名を使用していたこと、②本件4店は、請求人と甲の共同経営であったにもかかわらず、請求人及び甲は、本件4店の風営法上の届出名義人を各店長にそれぞれ変更していたこと、③請求人は、甲からの利益の分配や地域対策費を請求人の息子名義の口座に振込みなどをさせていたこと及び④請求人は、本件4店の共同経営者として、甲から本件4店の1か月分の利益の4割を現金で受け取っていたにもかかわらず、そのことを関与税理士にあえて伝えず、同税理士に所得税の確定申告書及び収支内訳書を作成させ、確定申告していたことが認められるところ、請求人は、上記①ないし③の行為により、本件4店に係る事業を他人の事業であるかのように装い、また、上記④のとおり、税の専門家として、租税に関する法令に規定された納税義務の適正な実現を図ることを使命とする関与税理士に、本件4店に係る事業所得があることを隠していたといえ、これらの行為は、国税通則法第68条第1項及び第2項に規定する隠ぺい又は仮装した事実に該当する。(平29. 7. 7 東裁(所・諸)平29-6)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平290001
- 裁決年月日
- 平成29年7月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人(相続人の妻)は、被相族人(本件被相続人)が署名、押印した贈与に関する一覧表(本件一覧表)に基づき、本件被相続人から請求人の親族(本件親族)に対して贈与の手続等をし、それらについては全て贈与税の申告納税も履行してきたものであって、本件被相続人の相続税の課税価格が基礎控除の額以下となることを意図して行ったものではなく、課税標準又は税額等の計算の基礎となるべき事実の一部を隠ぺいし、又は仮装したものではない旨主張する。しかしながら、本件被相続人から本件親族に対する本件一覧表に基づく贈与の事実は認められず、請求人は、本件親族の協力を得て、本件親族名義の口座を自ら開設し、本件親族の口座を管理及び運用し、本件被相続人から本件親族へ贈与が行われたかのように本件被相続人名義の口座から本件親族名義の口座へ預金を移動させ、移動させた預金に関する贈与税の申告及びその納税をし、あたかも本件親族への贈与があったかのような外形を整えて、故意に本件被相続人の財産が減少したように装い、もって本件被相続人の相続税の課税価格の合計額が基礎控除の額以下であるかのような外観を作出することにより、本件被相続人からの死因贈与により申告義務があったにもかかわらず、相続税の申告書を法定申告期限までに提出しなかった。したがって、これらの請求人の一連の行為は、課税標準又は税額等の計算の基礎となるべき事実の一部を隠ぺい又は仮装したものと認められ、国税通則法第68条《重加算税》第2項に規定する隠ぺい又は仮装に該当する。(平29. 7. 5 東裁(諸)平29-1)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平290001
- 裁決年月日
- 平成29年7月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分に係る各年分において、過少申告又は無申告となったことにつき国税通則法第68条《重加算税》第1項又は第2項に規定する隠ぺい又は仮装した事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、それぞれの年分において、①領収書の発行も銀行振込もなくその授受の事実が把握しにくい売上げの一部について、故意に売上集計表に記載しないことによって売上げを隠ぺいし、②顧問税理士と共謀の上、故意に過少な売上げを記載した虚偽の総勘定元帳を作成することによって売上げの一部を隠ぺいし、又は、③顧問税理士の助言を受けて廃業届出書等を提出することにより、事業実態がなくなり所得がなかったかのような外観を作出して売上げを隠ぺいし申告しなかったものと認められるのであって、これらの請求人の行為は、国税通則法第68条第1項又は第2項に規定する「隠ぺい又は仮装の行為」に該当する。(平29.7. 3 大裁(所・諸)平29-1)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平280147
- 裁決年月日
- 平成29年6月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の経理担当者(本件経理担当者)が請求人に分からないように不正を行っていたこと、請求人の当時の代表者(本件前代表者)がした横領は請求人が意図したものでないこと、また、請求人の取締役は税額を少なくするよう指示した旨の申述をしていないことから、請求人において国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい又は仮装の事実はない旨主張する。しかしながら、本件前代表者が請求人の売上げを同人名義の預金に振り込ませ、これを請求人の総勘定元帳に計上しなかったことは、同項に規定する隠ぺい行為に該当し、本件前代表者の不正行為は、請求人による隠ぺい行為と認められる。また、本件経理担当者及び請求人の監査役(本件監査役)は請求人の主要な経理業務を担っていたところ、請求人において、不正な経理を防止するための相当な注意義務が尽くされていたとは認められないことからすれば、本件経理担当者及び本件監査役が行った不正経理は、請求人の行為と同視できるものと認められる。したがって、請求人において同項に規定する隠ぺい又は仮装の事実があったと認められる。(平29. 6.23 東裁(法・諸)平28-147)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平280007
- 裁決年月日
- 平成29年6月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、代替品の納品及び不良品の返品に係る合意に基づき適正に見積もった金額を雑損失に計上したのであって、存在しない債務が存在するかのように装ったものではなく、また、販売先からの請求書等(本件請求書等)は、便宜上、発行を依頼したものにすぎず、本件請求書等を用いて架空の損失を作出したものではないから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実を仮装していない旨主張する。しかしながら、本件請求書等は、返品の事実や返品に係る代金請求の事実がないにもかかわらず、当該販売先に発行させたものと認められ、請求人は、本件請求書等に基づき総勘定元帳に、あたかも返品に係る代金請求があったかのように見せかけ、その返品に係る支払債務が生じた旨を記載した上、不良品の返品に係る雑損失を損金の額に算入し、また、課税仕入れに係る支払対価の額に算入したことが認められる。したがって、請求人のこれらの行為は、同項に規定する課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の仮装に該当する。(平29. 6.22 金裁(法・諸)平28-7)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平280024
- 裁決年月日
- 平成29年6月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁がいかなる証拠によって売上除外並びに外注費の水増計上及び架空計上(本件行為)を認定したのかは明らかでなく、原処分庁の主張立証では上記認定を行うには足りないから、国税通則法第68条《重加算税》第1項の要件を満たさない旨主張する。しかしながら、請求人の主張は、要するに、原処分庁に対し、個々の具体的事実の証拠を全て請求人に開示し、その関連性を説明せよと要求するにすぎないものであり、当審判所の調査及び審理の結果によれば、請求人の取締役副社長及び元営業所長等によって本件行為が行われたものと認められるから、請求人の主張には理由がない。(平29. 6.20 広裁(諸)平28-24)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平280024
- 裁決年月日
- 平成29年6月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、取締役副社長及び元営業所長等(本件役員等)によって行われた売上除外並びに外注費の水増計上及び架空計上(本件行為)は、請求人の代表者が行ったものではなく、同人は全く知らなかったのであるから、請求人の行為と同視すべきでない旨主張する。しかしながら、法人が納税義務者である場合、代表者自身が仮装行為を行った場合に限らず、法人内部において相応の地位と権限を有する者が、その権限に基づき、法人の業務として行った仮装行為であって、全体として、納税者たる法人の行為と評価できるものについては、納税者自身が行った行為と同視され、国税通則法第68条《重加算税》第1項の重加算税の対象となると解するのが相当であるところ、本件役員等は、請求人内部における相応の地位と権限に基づき本件行為を行ったのであるから、本件行為は、請求人の行為と評価でき、納税者である請求人自身の行為と同旨し得るというべきである。そして、請求人の代表者は、本社及び営業所の業務全般について、本件役員等に包括的に一任していたというのであるから、本件行為について、請求人の代表者が具体的にこれを認識し、又は認識し得たか否かは、上記判断に影響しないものというべきである。(平29. 6.20 広裁(諸)平28-24)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平280142
- 裁決年月日
- 平成29年6月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、今回の調査以前に行われた調査や原処分庁からの照会の際に、原処分庁に対して今回の調査と同様の説明をしているのであるから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい又は仮装の事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、海外事業者に対して、国内の販売業者から仕入れる際の領収証の宛名を請求人とするよう依頼するなどして、請求人が仕入れたかのように総勘定元帳に虚偽の記載をしたものと認められることから、請求人の行為は同項に規定する事実の仮装に該当する。(平29. 6.16 東裁(諸)平28-142)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平280057
- 裁決年月日
- 平成29年6月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、理事らに対する給与その他報酬として損金の額に算入した金額(本件各給与等)について、理事ら名義の各口座に振込送金して支払ったとして、本件各事業年度の所得金額の計算上、損金の額に算入している旨主張する。しかしながら、本件各給与等は、理事らは請求人に対して全く労務又は役務を提供しておらず、まして、請求人の経営に参画していないことなどからすると、本件各給与等は、労務若しくは役務の提供又は理事としての地位に対する対価の性質がなく、給与又は報酬とは認められない。そして、理事長は、請求人において全面的な権限を有し、本件各給与等について自ら支給額を決定していることも考慮すると、本件各給与等は、理事らに対する給与又は報酬ではないにもかかわらず、理事長が請求人を代表して、一方的に理事ら名義の預金口座に振り込んだものであり、理事長に対する役員給与であると認められることからすると、請求人の申告は、理事長に対する給与を、理事らに対する給与等に仮装したところに基づくものと認められる。(平29. 6.14 大裁(法・諸)平28-57)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平280004
- 裁決年月日
- 平成29年6月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、貸付金の弁済として、その担保であった土地建物(本件土地建物)を等価で取得したのであるから、本件土地建物を取得した際に雑益が生じることはなく、業務委託に係る支払報酬料(本件支払報酬料)を支払っているから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する事実の隠ぺい又は仮装はない旨主張する。しかしながら、請求人は、実際の貸付額とは異なる金額を記載した金銭消費貸借契約書を基に、雑益が生じていないかのごとく事実を仮装したことが認められる。また、本件支払報酬料の支払先において、請求人から業務を受託した事実や請求人から本件支払報酬料を受領した事実は認められず、請求人において、本件支払報酬料に係る役務提供を受けたことを裏付ける証拠も認められない。したがって、請求人に同項に規定する事実隠ぺい又は仮装の行為があったと認められる。(平29. 6. 7 金裁(法・諸)平28-4)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平280055
- 裁決年月日
- 平成29年5月29日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№107
要旨
○ 原処分庁は、請求人は、建築設計業務のほか風俗業を営むことによって多額の利益が生じていることを認識しつつ、風俗業を行っていた複数の店舗のうちの一部の店舗に係る業務(本件独自業務)について、その収入金額を除く一方必要経費の一部を加えた試算表(本件試算表)を作成しているところ、本件試算表は、本件独自業務に係る収入金額を除外するともに、本件独自業務以外の業務において損失が生じているという虚偽の内容を記載することにより、所得金額が生じていないという状況を意図的に作出し、確定申告義務がないことの説明資料として作成されたものといえるから、請求人は、本件独自業務に基因する事業所得の金額を隠ぺいして確定申告書を提出しなかったものと認められる旨主張する。しかしながら、本件試算表は、請求人が顧問契約の締結を検討していた税理士法人(本件税理士法人)によって作成されたものであるところ、請求人は、本件独自業務に係る売上げを記載した手帳の提示などをせず、本件税理士法人に試算表を作成させたと認められるものの、その後原処分調査までの間に、本件税理士法人に対して本件独自業務を行っていることを述べていることや、原処分調査の際、自ら進んで本件試算表を示して確定申告義務がないとの説明をしたこともなかったことなどを考慮すると、本件独自業務に係る収入金額を申告しないという意図を有していたとか、所得金額が生じない状況を意図的に作出したものとは認められず、本件試算表の作成は、請求人による隠ぺい、仮装と評価すべき行為に該当するとは認められない。(平29. 5.29 大裁(所・諸)平28-55)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平280003
- 裁決年月日
- 平成29年5月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、重加算税の対象となった現金売上げ(本件売上)等を計上しなかったのは、会計知識が乏しかったこと等が原因であり、所得を過少に申告するという確定的な意図はなく、その意図を外部からうかがい得る特段の行動もないから、国税通則法第68条《重加算税》第1項及び第2項に規定する「隠ぺいし、又は仮装し」た事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、当初、関与税理士に対し、売上げについては全て振込決済であり現金売上げはない旨説明していたものの、請求人が保存していたメモの指摘を受け、関与税理士に対して現金売上げの一部を認めるに至ったこと、その後における関与税理士からの再三にわたる質問に対し、本件売上がない旨の事実に反する虚偽説明を繰り返していたことからすれば、本件売上の存在をできる限り隠し通そうという確定的な意図の下、関与税理士に本件売上を秘匿し、過少な申告金額を記載した確定申告書を作成させ、原処分庁へ提出させたものと認められる。さらに、請求人が、原処分庁所属の職員による調査においても、申告した以外に現金売上げはない旨事実に反する虚偽の申述に終始したこと、本件売上を含む請求人の売上げに係る取引資料を一切保存していなかったことに加え、本件売上は、その把握が困難な現金売上げで3年分にもわたる多額なものであること等を併せ考えると、請求人は、当初から所得を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づく過少申告をしていたものと認められる。したがって、本件においては、同条第1項及び第2項に規定する重加算税の賦課要件を満たすというべきである。(平29. 5.17 金裁(所・諸)平28-3)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平280028
- 裁決年月日
- 平成29年5月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の取締役営業部長(本件取締役)が行った本件取締役の知人等の名義を使用して工事精算表に虚偽の記載をした及び請求書を偽造した行為(本件虚偽書類作成行為)は、①本件取締役は、経営には参画していなかったし、営業部長というのも肩書だけで、実際には他の営業部の従業員と同様な職務を行っていたにすぎず、営業部を統括する権限を有していなかったこと、②請求人の不正防止体制は十分であったことなどから、本件虚偽書類作成行為を請求人の行為と同視することはできない旨主張する。しかしながら、①本件取締役は、取締役として請求人の経営に実質的に関与し、対外的にも取締役営業部長を自称していたこと、②本件取締役は、請求人における従業員の配属状況、担当業務における裁量の大きさ、売上げへの貢献度、株式の保有状況等を考慮すると、請求人において使用人兼務の取締役として非常に重要で高い地位にあり、大きな権限を有していたと認められること、③請求人は、客観的にみて本件虚偽書類作成行為を認識し、防止し得る状況にあったと認められることから、これらの事情を総合すると、本件虚偽書類作成行為は、国税通則法第68条《重加算税》の適用上、請求人の行為と同視することができる。(平29. 5. 9 名裁(法・諸)平28-28)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平280015
- 裁決年月日
- 平成29年5月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、各建築工事を受注するために(以下、請求人が受注した各建築工事を「本件各建築工事」という。)、紹介者の指示に従い、やむを得ず本件各業者を一次下請業者として契約し、この契約に基づき本件各業者に本件各支出をしたものであるから、本件各支出を本件各建築工事の工事原価として損金の額に算入したことは、事実を仮装したとはいえない旨主張する。しかしながら、本件各業者が実際には本件各建築工事について役務を提供していないにもかかわらず、本件各業者に対して支出した本件各支出を請求人の総勘定元帳に本件各建築工事の工事原価として記載したことは、取引上の名義等に関し、あたかもそれが真実であるかのように装い、故意に事実をわい曲する行為であるから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する仮装に該当する。(平29. 5. 8 広裁(法・諸)平28-15)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平280005
- 裁決年月日
- 平成29年4月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、実在しない部品及び貯蔵品(本件部品等)に係る廃棄損並びに過去に解約したゴルフ会員権(本件ゴルフ会員権)に係る解約損を当事業年度の損失に計上したのは、これらの損失は当然に損金の額に算入できるものとの誤解に基づき、帳簿残高を正しい金額とするために行ったものにすぎず、真実の所得金額を隠ぺいしようという確定的な意図の下に行ったものではないから、これらの経理処理は国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい又は仮装の行為に該当しない旨主張する。しかしながら、請求人は、本件部品等について、当事業年度前から総勘定元帳に過大に計上していたことを認識しつつ、稟議書や総勘定元帳に当事業年度に廃棄したかのように事実と異なる記載をした上で廃棄損を計上しており、これらの行為は、あたかも当事業年度に本件部品等を廃棄したかのように装ったものと認められる。また、請求人は、本件ゴルフ会員権について、当事業年度前にゴルフクラブを退会し、本件ゴルフ会員権に係る預託金返還請求権が当事業年度前に消滅していることを認識しつつ、稟議書や総勘定元帳に当事業年度に解約したかのように記載した上で解約損を計上しており、これらの行為は、あたかも当事業年度に本件ゴルフ会員権を処分し、これにより損失が発生したかのように装ったものと認められる。したがって、請求人のこれらの行為は、同項に規定する課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を仮装したことに該当するというべきである。(平29. 4.19 高裁(法)平28-5)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平280013
- 裁決年月日
- 平成29年4月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が賃借する店舗(本件店舗)の家賃については減額改定がされていないから、不動産賃貸借契約書に基づき定められた賃料(本件各金員)を本件店舗の家賃として各事業年度の損金の額に算入して申告していたものであり、本件各金員を家賃として計上することについて、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい又は仮装に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、本件店舗の家賃は減額改訂されていると認められるところ、請求人は、本件店舗の家賃が減額改定されたことを当然に認識した上で、各事業年度において、減額後の賃料を計上すべきであるにもかかわらず、賃貸人から減額前の賃料による請求書の交付を受けたことを奇貨として、当該請求書に基づき、減額前の賃料である本件各金員を総勘定元帳の「家賃」勘定に記載した上で、損金の額に算入し、また、課税仕入れに係る支払対価の額に含めて申告したものと認められる。以上の行為は、減額後の賃料を家賃に計上すべきであるにもかかわらず、あたかも家賃の減額改定がなかったかのように装い、故意に事実をわい曲していたものと評価することができるから、同項に規定する「事実を仮装する」行為に該当する。(平29. 4. 6 札裁(法・諸)平28-13)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平280050
- 裁決年月日
- 平成29年3月17日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、本件金員の支払にあたり事実の仮装が認められることから、重加算税の賦課要件を満たす旨主張し、請求人は、原処分庁の事実認定には誤りがあり、重加算税を課す前提を欠く旨主張する。しかしながら、審判所の調査の結果によれば、本件金員の支払のうち、事実の仮装が認められる一部分についてのみ、重加算税の賦課要件を満たすといえる。(平29. 3.17 大裁(諸)平28-50)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平280031
- 裁決年月日
- 平成29年3月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①所得税については、確定申告をしなければならないとは思っていたものの、所得の種類の意味、税額等の計算方法、申告書の記入の仕方などが分からなかったため、また、②消費税及び地方消費税(消費税等)については、請求人自身が申告をしなければならない者に該当することを知らなかったため、それぞれ法定申告期限までに申告できなかったのであって、国税通則法(平成28年法律第15号による改正前のもの)第68条《重加算税》第2項に規定する隠ぺい又は仮装した事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、7年間の各年分において毎年1千万円を超える売上げがあることを把握していたものと認められる上、所得税については申告の必要性を認識し、消費税等についても売上げが多い場合には申告が必要になることを認識していたことが認められることからすれば、過去7年間にわたって、あえて法定申告期限までに確定申告書を提出しなかったものというべきである。そして、請求人は、事業者として行うべき帳簿の作成を一切しておらず、課税標準等の計算に必要となる原始資料も保存せずに散逸するに任せていた上、住民税については市の申告会場に赴き申告していたものの、取引実態のない会社名を勤務先として記載するなどした上で、真実の売上げのおよそ1割から2割程度の過少な金額を給与所得の収入金額とする内容虚偽の住民税の申告書を作成して提出し続けていたものと認められる。さらに、請求人は、原処分に係る調査の際、当初は売上金額は全て現金で受け取っている旨述べ、事業に係る全ての売上金額が振り込まれている預金口座の存在を明らかにしなかったなど、一貫して事業に係る売上げの存在を隠ぺいする態度、行動を取り続けてきたというべきであって、所得あるいは課税売上額を申告しないことを意図した上、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をしたものというべきであるから、請求人には、同項に規定する隠ぺい又は仮装した事実があったと認められる。(平29. 3. 7 関裁(所・諸)平28-31)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平280045
- 裁決年月日
- 平成29年2月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、その関連会社グループ(本件グループ)に属する1社(本件株式会社)は、①後継者育成という事業目的のために設立され、②同社の代表者である甲の下、清掃業務(本件業務)に従事させる作業員の指導監督等の業務を行い、③帳簿書類を備え、役員報酬に係る多額の源泉所得税を法定納期限内に納付しており、事業実体があることは明らかであって、同社の収益及び費用は全て同社に帰属するのであるから、請求人に帰属する収益及び費用を本件株式会社に帰属させたかのような事実の隠ぺい、仮装はない旨主張する。しかしながら、本件グループ間の取引状況からすれば、本件株式会社は、本件グループ全体の消費税の免脱のために設立されたものにすぎず、甲は、自身が同社の代表取締役であるとの認識もないまま、同社の業務としてではなく、請求人の業務として作業員の指導監督等を行っていたものと認められ、本件株式会社には、何ら事業実体がなかったものといわざるを得ないから、同社が計上した本件業務に係る対価(本件売上げ)は、同社にではなく、請求人に帰属するものと認められる。そして、請求人は、請求人に帰属する本件売上げを何ら事業実体のない本件株式会社の売上げであるとし、これを請求人の帳簿書類に記録せず脱漏したものと認められるから、法人税の計算と基礎となるべき事実を隠ぺい、仮装したものと認められる。(平29. 2.27 大裁(法・諸)平28-45)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平280045
- 裁決年月日
- 平成29年2月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、その関連会社グループに属する1社(本件株式会社)には事業実体があり、請求人に帰属する課税売上げを本件株式会社に帰属させたかのような事実の隠ぺい、仮装はない旨主張する。しかしながら、当該関連会社グループ間の取引状況等からすれば、請求人は、請求人に帰属する課税売上げを何ら事業実体のない本件株式会社の課税売上げであるとし、これを請求人の帳簿書類に記録せず脱漏したものと認められるほか、当該行為によって請求人が免税事業者であるかのような外観を作出したところに基づき、消費税等の確定申告書を提出しなかったものと認められるから、消費税及び地方消費税の計算の基礎となるべき事実を隠ぺい、仮装したものと認められる。(平29. 2.27 大裁(法・諸)平28-45)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平280045
- 裁決年月日
- 平成29年2月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、その関連会社グループに属する1社(本件株式会社)には事業実体があり、本件株式会社は、同社の代表者に対する役員報酬(本件役員報酬)を適正に支払い、これに係る源泉所得税を法定納期限内に納付しているのであって、請求人が支払った本件役員報酬を本件株式会社が支払ったかのような事実の隠ぺい、仮装はない旨主張する。しかしながら、当該関連会社グループ間の取引状況等からすれば、本件株式会社には何ら事業実体がなかったものと認められ、同社の事業とされていた作業員の派遣は請求人の事業として行われていたものと認められることからすれば、本件役員報酬は、実質的には、事業実体を欠く本件株式会社が支払ったものではなく、当該派遣事業の主体である請求人が支払ったものと認めるのが相当である。そして、請求人は、請求人が支払った本件役員報酬を本件株式会社が支払ったかのように装うことによって、本件役員報酬の支払者を隠ぺい、仮装したところに基づき、これに係る源泉所得税を法定納期限までに納付しなかったものと認められる。(平29. 2.27 大裁(法・諸)平28-45)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平280012
- 裁決年月日
- 平成29年2月6日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№106
要旨
○ 請求人は、事業に係る収入の入金先に他人名義の預金口座を使用したのは屋号を重視したにすぎず、また、必要経費の額が収入金額を超えるため所得金額が発生せず、申告の必要はないと認識していたことなどから、請求人には、国税通則法第68条《重加算税》第2項に規定する事実の隠ぺい又は仮装の行為はない旨主張する。しかしながら、請求人は、所得が生じず申告をする必要がないかのように見せかける意図に基づき、事業に係る契約書等に他人名義を用い、収入を借名口座に入金させるなどしており、また、必要経費を過大に記載したメモ等を作成し原処分に係る調査担当者に提示することにより、あたかも事業所得が発生していない外観を作出したのであり、これらの請求人の行為は、事業に係る収入の帰属及び必要経費の額について故意に事実をわい曲したといえ、その結果、法定申告期限までに確定申告書を提出しなかったものと認められるから、上記規定の事実を仮装する行為に該当し、重加算税の賦課決定の要件を満たす。(平29. 2. 6 広裁(所・諸)平28-12)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平280003
- 裁決年月日
- 平成28年12月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、関係会社に発注した自社用の発電設備(本件設備)に係る資材(本件設備資材)の費用について、本件設備の完成引渡しを受けた日の属する事業年度の前事業年度(本件事業年度)において仕入高勘定に計上した(本件経理処理)のは、経理及び税法の不知によるものであり、仮装を意図したものではない旨主張する。しかしながら、本件経理処理は、請求人の経営判断を実質的に行っている請求人の代表者の実父(本件実父)の指示で行われているところ、本件実父は、本件設備資材について、本件設備の完成引渡時に資産科目に計上すべきことを十分認識していたにもかかわらず、請求人の利益を圧縮する目的で、経理担当者に指示することにより、いまだ引渡しを受けていない本件設備資材を本件事業年度において仕入れたかのように仮装したものと認めるのが相当である。したがって、本件経理処理は、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する仮装行為に当たるものと認められる。(平28.12.20 沖裁(法・諸)平28-3)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平280071
- 裁決年月日
- 平成28年12月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905050
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/5経費、損金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、税理士に対して支払ったとする報酬(本件支払報酬)及び事務所等として使用していた物件の所有者に対して支払ったとする家賃(本件支払家賃)について、いずれも法人税の確定申告のとおり支出しており、虚偽はなく、契約書等も偽造していないから、国税通則法第68条《重加算税》第2項に規定する仮装は認められない旨主張する。しかしながら、本件支払報酬については請求人が税理士から顧問契約に基づく役務の提供を受けた事実は存在せず、本件支払家賃については賃貸借契約は存在せず、また、いずれもその支出があったとは認められないことから架空に計上したものであると認められるところ、請求人は、総勘定元帳に本件支払報酬及び本件支払家賃が支出されたかのように虚偽の記載をすることにより仮装の経理を行い、さらに本件支払家賃については、内容虚偽の賃貸借契約書を作成することにより、あたかも役務提供の対価を支出したかのような外形を作出して、それが真実であるかのように装い、損金の額に算入して法人税の確定申告書を提出したこと並びに課税仕入れに対する支払対価の額に算入して消費税及び地方消費税の確定申告書を提出したことは、同項に規定する仮装が認められる。(平28.12.20 東裁(法・諸)平28-71)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平280020
- 裁決年月日
- 平成28年12月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、設備に係る売上代金の全額を前受金として経理処理した後、その前受金の一部である売上金額(本件売上金額)を売上げに計上しなかったのは、前受金勘定の一部残高を売上高勘定に振替処理しなかった不作為によって生じたものであり、売上計上時期の判断を誤ったものにすぎないのであって、得意先との通謀による虚偽書類の作成などの取引事実を隠ぺい又は仮装したものではないから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する事実の隠ぺい又は仮装はない旨主張する。しかしながら、請求人の役員である甲は、本件売上金額を本事業年度の売上げに計上しなければならないことを認識していたにもかかわらず、売上金額の平準化と納税額を少なく抑えたいという思いから、本件売上金額を翌事業年度以降に繰り越す経理処理を行ったものと認められ、請求人の経理責任者でもある甲の当該行為は、請求人の行為と同視することができると認めるのが相当である。以上のことからすると、請求人は、本件売上金額について、本事業年度の売上げに計上しなければならないことを認識していたにもかかわらず、売上金額の平準化と納税額を少なく抑えることを目的として、本事業年度の売上げに計上しなかったのであるから、かかる行為は、同項に規定する事実の隠ぺい又は仮装に該当する。(平28.12.19 関裁(法・諸)平28-20)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平280020
- 裁決年月日
- 平成28年12月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が本事業年度において取得した機械装置(本件機械装置)は設置場所の確保ができなかったためにその搬入を翌事業年度へ延期したものにすぎず、納入時期を偽った納品書や請求書を取引先に作成させるなど、取引事実そのものを仮装した行為はないのであるから、本件機械装置に係る減価償却費を本事業年度に計上したことについて、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する事実の仮装はない旨主張する。しかしながら、当審判所の調査結果によれば、請求人は、本事業年度において本件機械装置を事業の用に供していないことを認識していたと認められるにもかかわらず、本事業年度中に事業の用に供したとして経理処理しているのであるから、本件機械装置に係る事業の用に供した日を仮装したものということができる。したがって、請求人が本事業年度において本件機械装置に係る減価償却費を計上したことについて、同項に規定する事実の仮装があったと認められる。(平28.12.19 関裁(法・諸)平28-20)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平280007
- 裁決年月日
- 平成28年12月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の経理担当者(本件経理担当者)が請求人の売上金額の一部を確定申告書を作成するための基礎資料である日計表に記載しないことにより、当該売上げの事実を隠ぺいし、当該隠ぺいにより得た金員を私的に使い続けていた行為(本件隠ぺい行為)について、①本件経理担当者による個人的な犯罪行為であること、②請求人の代表者が容易に把握できるものではないことからすれば、請求人の行為と同視すべきではなく、重加算税の対象とすべきではない旨主張する。しかしながら、法人の使用人による隠ぺい行為であっても、その者の行為が納税者の行為と同視できれば、その者の行為を代表者が知らなくとも、重加算税の対象となると解されるところ、①本件経理担当者は、本件隠ぺい行為に係る経理事務に関する広範な裁量を請求人から委ねられていたこと、②請求人の内部管理体制が適切に構築され、有効に運用されていれば、本件隠ぺい行為は日計表とその基礎資料とを照合し検証するなどの方法により、請求人が本件隠ぺい行為を認識できる可能性は十分にあったこと、③請求人は、日計表の内容について、本件経理担当者に対して具体的に尋ねることなどその正確性を検証することを何ら行っておらず、本件隠ぺい行為を黙認していたに等しいほどに注意を怠っていたことが認められ、これらのことを総合考慮すると、請求人は、本件経理担当者に対する選任、監督上の注意義務を尽くせば、本件隠ぺい行為を防止することができたにもかかわらず、これを怠っていたといえるのであるから、本件隠ぺい行為は、請求人の行為と同視することができ、本件隠ぺい行為は重加算税の対象となるというべきである。(平28.12.14 熊裁(法・諸)平28-7)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平280024
- 裁決年月日
- 平成28年11月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、金地金の各売却取引(本件各取引)は請求人になりすました知人が行ったものであり、そもそも請求人は本件各取引を行っていないから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい又は仮装の事実はない旨主張する。しかしながら、本件各取引は請求人が行ったものであり、請求人はその代金を現金で受領しているところ、請求人は、金地金の譲渡で利益が出た場合には所得税の申告をしなければならないことを理解していたにもかかわらず、3年分にわたって本件各取引に係る譲渡所得を一切計上せず、所得金額を過少に記載した所得税の確定申告書を原処分庁に提出し続けたものと認められる。そして、請求人は、調査担当職員からの質問検査に対し、本件各取引は請求人が行ったものではないなどと事実に反する虚偽の答弁を繰り返した上、事実に反する内容の記載がうかがわれる資料を提示しており、請求人がこのような資料をあえて提示したことは、上記虚偽答弁と相まって、申告時における事実の隠ぺい又は仮装を合理的に推認させる事情であるということができる。加えて、請求人は、調査担当職員からの修正申告の勧奨にも応じていないのであって、これら申告の前後を通じた一連の事情からすると、請求人は、各年分の所得税につき、本件各取引の事実及びこれによる所得金額を隠ぺいしようという確定的な意図の下、これらを隠ぺいする態度、行動をできる限り貫こうとしていたものと評価することができ、当初から所得を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づく過少申告をしたものと認めるのが相当である。したがって、請求人が行った所得税の各申告は、本件各取引に関し、事実を隠ぺいしたところに基づく過少申告であると認められる。(平28.11.17 大裁(諸)平28-24)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平280022
- 裁決年月日
- 平成28年11月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、貸付金債権(本件債権)は存在しているので、本件債権について、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する事実の仮装はない旨主張する。しかしながら、本件債権はもとより存在しなかったと認められるところ、請求人は、本件債権が存在するかのように装って、本件債権に係る貸倒引当金や貸倒損失を計上し、これらを損金算入したのであるから、国税通則法第68条第1項に規定する課税要件事実を仮装したところに基づき、申告したものと認められる。(平28.11. 9 大裁(法)平28-22)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平280005
- 裁決年月日
- 平成28年11月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、自身の関係会社(本件関係会社)との継続的な取引に係る対価として支出した外注費(本件外注費)とは別に支出した金員(本件金員)について、それに見合う役務の提供を本件関係会社から受けた事実があり、本件外注費の追加分として本件金員に係る請求書(本件請求書)を発行させ、請求人の総勘定元帳の外注費勘定に記載したことは、帳簿への虚偽記載及び相手方との通謀による虚偽の証ひょう書類の作成には該当せず、また、請求人には、書類への虚偽記載及び虚偽の証ひょう書類の作成を認識認容した事実はないから国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい又は仮装に該当する行為は存在しない旨主張する。しかしながら、本件金員の支出は、請求人及び本件関係会社の経営上の重要事項を決定する立場にあるオーナー(本件オーナー)が決定した本件関係会社に対する利益供与であると認められるところ、本件オーナーが、専ら請求人と本件関係会社の税引前利益の額をどのようにするべきかという観点から本件金員の額を算定した上で、本件金員が本件外注費の追加分として対価性があったかのような外観を作出するような本件請求書を本件関係会社に指示して作成、交付させたことからすると、請求人は真実に反する外観が作出されることを認識しつつ、本件関係会社に対して本件請求書を作成、交付させたことが推認される。そうすると、請求人が対価性のない本件金員について、本件請求書に基づき総勘定元帳の外注費勘定に記載した行為は、国税通則法第68条第1項に規定する「事実を仮装する」行為に該当する。(平28.11. 8 札裁(法・諸)平28-5)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平280006ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成28年11月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、自身の関係会社(本件関係会社)との継続的な取引に係る対価として支出した外注費(本件外注費)とは別に支出した金員(本件金員)は、本件外注費を適正な価格に調整するために本件関係会社との合意の下に支出したものであり、それに見合う役務の提供を本件関係会社から受けた事実があるから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい又は仮装に該当する行為は存在しない旨主張する。しかしながら、本件金員の支出は、請求人及び本件関係会社の経営上の重要事項を決定する立場にあるオーナー(本件オーナー)が決定した本件関係会社に対する利益供与と認められるところ、本件オーナーが、専ら請求人と本件関係会社及び関係会社Bの税引前利益の額をどのようにするべきかという観点から本件金員の額を算定した上で、本件金員が本件外注費の追加分として対価性があったかのような外観を作出するような請求書(本件請求書)を本件関係会社に指示して作成、交付させたことからすると、請求人は真実に反する外観が作出されることを認識しつつ、本件関係会社に対して本件請求書を作成、交付させたことが推認される。そうすると、請求人が対価性のない本件金員について、本件請求書に基づき総勘定元帳の外注費勘定に記載した行為は、国税通則法第68条第1項に規定する「事実を仮装する」行為に該当する。(平28.11. 8 札裁(法・諸)平28-6)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平280002
- 裁決年月日
- 平成28年10月26日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、甲建物の工事請負業者から受領した金員は、工事代金の返金ではなく借入金又は工事補償金として受領したものであり、また、乙建物について、課税仕入れに係る支払対価の額が過大になったのは、単なる経理処理の誤りであって、隠ぺい又は仮装した事実はない旨主張する。しかしながら、請求人が、甲建物について、工事請負業者に指示して架空の請求書を発行させ、当該架空請求書に記載された金額を記載した建築費の一覧表を作成し、これを当該架空請求書と併せて関与税理士に提出したこと、また、乙建物について、請負工事代金が減額されたにもかかわらず、あえて減額前の金額が記載された契約書及び減額前の建築費の一覧表を作成して関与税理士に提出したことが認められるから、請求人のこれらの行為は、隠ぺい又は仮装に当たる。(平28.10.26 広裁(諸)平28-2)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平280001
- 裁決年月日
- 平成28年10月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい又は仮装の行為に該当するためには、隠ぺい又は仮装の故意を要するところ、原処分庁は、請求人がマンション新築工事に係るコンサルタント料の支払(本件各支出)を計上したことについて、隠ぺい又は仮装の故意の存在を立証できていない旨主張する。しかしながら、請求人は、本件各支出の本来の支払先と意思を通じ、当該支払先とは別の法人を相手方とするコンサルタント契約書を作成し、請求人と当該法人がコンサルタント契約を締結したかのような外観を作出するなどして、本件各支出の支払先を仮装し、これに基づき、課税標準等の計算を行っており、請求人のこの行為は、国税通則法第68条第1項に規定する隠ぺい又は仮装の行為に該当する。(平28.10.17 広裁(法・諸)平28-1)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平280001
- 裁決年月日
- 平成28年9月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№104
要旨
○ 請求人は、自身が下書用の収支内訳書を作成した行為は単なる過少申告行為であり、隠ぺいしようという確定的な意図の下に行った申告ではなく、隠ぺい又は仮装に該当する行為はないから、国税通則法第68条《重加算税》第1項及び第2項に規定する重加算税の賦課要件は満たされない旨主張する。しかしながら、請求人は、消費税等の負担を免れるため、7年間という長期間にわたり、農産物及び肉用牛(農産物等)の販売年間取引実績表等によってその販売金額の合計額が1千万円を超えていることを認識していたにもかかわらず、その合計額が1千万円を超えないよう、農産物等の販売金額を過少に記載した下書用の収支内訳書を作成し、これを市の申告相談で市職員に提示することによって、同職員をして農産物等の販売金額を過少に記載させ、その合計額がいずれも1千万円以下となる収支内訳書及び確定申告書を作成させ続けていたものと認められる。したがって、請求人は、当初から過少申告及び無申告を意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上で、その意図に基づき、所得税等については過少申告をし、消費税等については期限内に確定申告書を提出しなかったと認められるのであるから、同法第68条第1項又は第2項に規定する重加算税の賦課要件を満たすというべきである。(平28. 9.30 福裁(所・諸)平28-1)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平280003
- 裁決年月日
- 平成28年9月8日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№104
要旨
○ 社交飲食店業を営む請求人は、店の全てを従業員に任せており、会計票の一部を除くことは一切していないから、売上除外、二重帳簿の作成等を行っておらず、国税通則法第68条《重加算税》第1項及び第2項に規定する隠ぺい又は仮装行為に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、原処分に係る調査の当初、「売上げが多かったときに自宅で会計票の一部を破棄していた」旨申述しており、その後、当該申述の内容は変更されているものの、当該変更の理由について、請求人から合理的な説明はない。むしろ、会計票が従業員から請求人に直接渡されていたこと、会計票には、事実、相当数の番号の欠落が認められたことなどからすれば、原処分に係る調査の当初の請求人の申述に不自然な点はなく信用できるといえ、請求人は、会計票の一部を破棄することにより、売上金額の一部を除外した総勘定元帳を作成し、当該総勘定元帳に基づき所得税及び消費税等の確定申告を行い、又は確定申告を行わなかったものと認められる。このことは、請求人の事業に係る売上げについて、課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の一部を隠ぺいし、その隠ぺいしたところに基づき納税申告書を提出していたこと、又は法定申告期限までに納税申告書を提出しなかったことに該当する。(平28. 9. 8 熊裁(所・諸)平28-3)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平280001
- 裁決年月日
- 平成28年8月22日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100917000
- 争点
- 9重加算税/17推計課税事件で重加算税を賦課した事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№104
要旨
○ 請求人は、請求人とは異なる者が営業許可の名義人となっている複数の飲食店(本件各店舗)に係る収益について、本件各店舗の営業許可の名義人(本件各名義人)に対し、収益の帰属者を偽るような指示はしておらず、また、請求人の代表者(本件代表者)に対し、原処分庁が推計の方法により算出した利益(本件利益)に相当する額の給与等を支給した事実もないから、請求人に「隠ぺい又は仮装」に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、事業に至る経緯、経営の実態、経理関係、関係者の認識等を総合して判断すると、本件各店舗に係る収益は請求人に帰属すると認められるところ、請求人は、本件各名義人に自己の名前で飲食店の営業許可を取得させるなどして本件各店舗に係る収益を申告せず、あたかも本件各店舗に係る収益が本件各名義人に帰属し、それが真実であるかのように装い、また、請求人は、本件代表者に対し本件利益に相当する額の給与等を支給していたにもかかわらず、この支給の事実を帳簿に一切記載せず、源泉所得税を法定納期限までに納付しなかったことから、あたかも請求人が給与等の支払者でないかのように装い、税額等の計算の基礎となる事実を隠ぺい又は仮装していたものと認められる。したがって、請求人には国税通則法第68条《重加算税》第1項及び第3項に規定する「隠ぺい又は仮装」に該当する事実がある。(平28. 8.22 熊裁(法・諸)平28-1)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平280002
- 裁決年月日
- 平成28年7月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、取引法人に作成させた本件請求書は保険金を請求するためのものであって、確定申告に利用する意図を有していなかったが、当時の関与税理士が本件請求書の内容等を確認せずに、それに基づき確定申告書を作成し提出したもので、確定申告が過少申告になった責任は当該税理士にあり、請求人には過少申告の意図はなく、国税通則法第68条《重加算税》第2項に規定する「隠ぺいし、又は仮装し」た事実はない旨主張する。しかしながら、重加算税の賦課については、納税者が故意に課税標準等又は税額等の計算の基礎となる事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺい又は仮装の行為を原因として過少申告の結果が発生したものであれば足り、それ以上に、申告に際し、納税者において過少申告を行うことの認識を有していることまでを必要とするものではないと解されるところ、請求人は、実際には当該取引法人が工事を行っていないにもかかわらず、当該取引法人に本件請求書を作成させ、本件請求書に基づき確定申告書を提出したのであるから、請求人において同法第68条第2項に規定する「隠ぺいし、又は仮装し」た事実があったと認められる。(平28. 7.25 関裁(法・諸)平28-2)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平280007
- 裁決年月日
- 平成28年7月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①本件経費ノートに記載した本件各経費の金額は、請求人が現実に支払った事実に基づき記載したものであるから、本件経費ノートに本件各経費の金額を記載したことは、国税通則法(通則法)第68条《重加算税》第1項に規定する「事実の仮装」に該当しない旨、②請求人が所有していた本件各物件の賃貸に係る不動産所得を申告する必要性を十分に認識しておらず、また、請求人に対する調査において非協力的な態度及び行動をとったものでもないから、当該不動産所得を申告しなかったことは、同項に規定する「事実の隠ぺい」に該当しない旨主張する。しかしながら、①請求人は、本件経費ノートに本件各経費の金額として意図的に虚偽の金額を記載した上で、本件経費ノートに基づき集計表及び収支内訳書を記帳代行者に作成させていたことが認められ、このような請求人の一連の行為は、故意に存在しない課税要件事実等が存在するように見せかけたものであると認められることから、通則法第68条第1項に規定する事実の「仮装」に該当する。また、②請求人は、本件各物件の賃貸に係る本件賃貸料が請求人に帰属することや本件各物件の賃貸に係る不動産所得の金額が生じていたことを認識していたにもかかわらず、記帳代行者に本件賃貸料について全く説明せず、不動産所得の申告を一切行っていなかった上、前回及び今回の各調査時において、本件各物件の賃貸状況等につき隠匿ないし虚偽答弁を繰り返し行っていたことからすると、請求人には、本件各物件の賃貸に係る不動産所得を隠匿しようとの明確な意図があったものと認められる。そして、請求人がこのような意図を有していたことからすると、請求人が、本件賃貸料の振込口座の分散や変更、娘名義の振込口座を利用するなどした上、これらの口座に本件賃貸料を振り込ませた一連の行為は、本件賃貸料の把握を困難にならしめることを目的として行われたものであり、課税要件に該当する事実の全部又は一部を隠ぺいしたものと認められることから、同項に規定する事実の「隠ぺい」に該当する。(平28. 7.14 東裁(所)平28-7)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平280003
- 裁決年月日
- 平成28年7月4日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№104
要旨
○ 原処分庁は、請求人は、請求人の営む事業(本件事業)で多額の利益が生じており、当該利益は帳簿書類を作成し確定申告をすべき金額であることを十分に認識していながら、債務弁済や利殖のために税を免れることを意図し、その意図に基づいて本件事業に係る帳簿書類をあえて作成せずに、7年間にわたって本件事業に係る多額の収入金額を一切記載しない内容虚偽の所得税等の確定申告を行うとともに、消費税等についてあえて申告していなかったものと認められるのであって、これら請求人の一連の行為は、請求人が当初から所得を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づき過少申告等をしたものと認められるから、請求人は、国税通則法第68条《重加算税》第1項及び第2項に規定する課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部の隠ぺいを行った旨主張する。しかしながら、請求人が、所得税等の確定申告に際し、本件事業に係る所得を全て秘匿して、給与所得及び株式等に係る譲渡所得等のみを記載した内容虚偽の確定申告書を提出し、本件事業に係る所得を申告しなかったこと、また、本件事業に係る収入等につき消費税等の申告をしなかったことは、当初から所得を過少に申告する意図、又は法定申告期限までに申告しないことを意図して行われたものと認めるのが相当であるものの、請求人が本件事業に関する正当な収入金額、必要経費及び所得金額を秘匿するためにあえて帳簿を作成しなかったとまでは断定し難い上、審判所の調査によっても、本件事業に関する請求人のその余の行為において、過少申告等の意図を外部からもうかがい得る特段の行動などを見いだすことはできない。したがって、原処分庁が主張する請求人の行為は、過少申告等の意図を外部からもうかがい得る特段の行動とは評価することができないものであり、請求人の所得税等及び消費税等について、重加算税を賦課することはできないものといわざるを得ない。(平28. 7. 4 東裁(所・諸)平28-3)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平270068
- 裁決年月日
- 平成28年6月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件被相続人の財産である請求人名義の預金口座(本件各口座)から解約して受領した金員(本件金員)を本件被相続人の相続財産として申告しなかったのは、本件金員が現実に相続(本件相続)の開始時に存在していなかったからであるから、請求人には、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠ぺいし、又は仮装し」た行為はなかった旨主張する。しかしながら、本件金員は、請求人の管理下において、本件相続の開始時に存在していたと認められるから、請求人及び本件被相続人が、本件被相続人の入院前日に本件被相続人名義の預貯金ではなく、請求人名義の本件各口座を解約して、本件被相続人に帰属する本件金員を受領した行為は、本件相続が開始した場合に相続税の税務調査による相続財産の発見を困難にする目的に基づくものであると推認することができる。そして、請求人は、相続税の申告書の作成に当たり、税理士からの質問に対し事実と異なる回答をしていることが認められ、このことからすれば、請求人は本件金員の存在を税理士に秘匿し相続税の申告から除外したものと認めるのが相当である。そうすると、請求人のかかる行為は、相続税の負担を減少させることを意図した事実の隠ぺいに当たるから、国税通則法第68条第1項に規定する「隠ぺいし、又は仮装し」た行為があったと認められる。(平28. 6.28 関裁(諸)平27-68)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平270065
- 裁決年月日
- 平成28年6月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が行った子牛の売却(本件取引)は、租税特別措置法第67条の3《農業生産法人の肉用牛の売却に係る所得の課税の特例》第1項第2号に規定する「委託して行う売却」に該当するから、事実を仮装したものではなく、仮に本件取引が「委託して行う売却」に該当しないとしても、請求人が故意に「委託して行う売却」に該当しないものを該当するかのように事実の仮装を行ったことはないのであるから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する事実の仮装はない旨主張する。しかしながら、指定農協等が請求人から子牛の売却の委託を受けたとして本件取引に関与してはいるものの、その役割は形式的なものにとどまり、実質的には請求人と関連会社が直接に取引をしたものと認めるのが相当であるから、本件取引は「委託して行う売却」に該当しないところ、請求人は、本件取引において委託に関する一連の書類を作成し、指定農協等から交付を受けた肉用牛売却証明書を各事業年度の確定申告書に添付するなどしたのであるから、本件取引が「委託して行う売却」であるかのように装ったということができ、国税通則法第68条第1項に規定する事実の仮装があったと認められる。(平28. 6.27 関裁(法)平27-65)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平270020
- 裁決年月日
- 平成28年6月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が除外した売上げは直近年分の一部のみであり、それ以外に売上除外の事実はなく、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する事実の隠ぺい又は仮装の行為はない旨主張する。しかしながら、請求人が、各年分において、売上げの一部を除外した領収証綴り(控え)や総勘定元帳を作成し、その上で、税務調査において売上除外が発覚しないよう帳簿書類を廃棄したことを考慮すると、各年分において、国税通則法第68条第1項に規定する事実の隠ぺいに該当する行為があったと認められる。(平28. 6.21 広裁(所・諸)平27-20)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平270063
- 裁決年月日
- 平成28年6月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905020
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/2売上げ、収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が代表取締役又は従業員として勤務していた会社(本件会社)から、平成22年分から平成24年分まで(本件各年分)の給与の支給を受けており、本件会社が本件各年分の給与所得の源泉徴収票(本件各源泉徴収票)を作成したものであるから、請求人には、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠ぺいし、又は仮装し」た事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、平成22年9月に本件会社の代表取締役を退任したが、後任の代表者(本件代表者)に会社印及び代表者印の引継ぎがされていないこと、本件会社の社会保険業務を受託していた社会保険労務士は、本件会社の代表者が請求人から本件代表者へ替わった後も、会社印及び代表者印が必要なときは、請求人に押印してもらうか、あるいは、請求人に断ってから自ら押印していたこと、請求人の平成22年分の所得税の確定申告書に添付された本件会社を支払者、請求人を支払を受ける者とする「平成22年分給与所得の源泉徴収票」の住所、氏名及び金額を請求人が記載したことが認められることに加え、本件代表者が本件会社の経営に関与していなかったことを併せ考えれば、請求人は、代表取締役を退任した後も、本件会社を実質的に支配していたものと認められるから、請求人が、架空の本件各源泉徴収票を作成したものと認めるのが相当である。したがって、請求人が架空の本件各源泉徴収票を作成したことは、事実の仮装に該当するというべきであり、同項に規定する「隠ぺいし、又は仮装し」た事実があったと認められる。(平28. 6.21 関裁(所)平27-63)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270146
- 裁決年月日
- 平成28年6月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国外関連者(本件国外関連者)に対する役務の提供を内容とする契約書(本件契約書)について、請求人の担当者が、本件契約に基づいて支払われるサービスフィー(本件サービスフィー)が本件国外関連者への製品の販売取引(本件国外関連取引)に係る価格調整金の支払であることを十分に理解しておらず、また、移転価格実務の経験及び認識不足から、真実と異なることを認識せず、誤びゅうにより作成したものであり、故意に過少申告を行うことを認識し、事実を仮装したものではないから、事実の隠ぺい又は仮装の行為はない旨主張する。しかしながら、本件契約書を取り交わした経緯等からすれば、請求人は本件国外関連取引の損益の均衡に必要な金額を支払うために、役務提供の事実がないことを認識しながら本件国外関連者と虚偽の本件契約書を作成するとともに、本件サービスフィーの支払に関するインボイスを受領することにより、あたかも本件契約に基づく役務提供があるかのごとく装ったものと認められるから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する事実の仮装があったというべきである。(平28. 6. 9 東裁(法)平27-146)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平270060
- 裁決年月日
- 平成28年5月20日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№103
要旨
○ 原処分庁は、請求人は、11口の死亡保険金を自ら受領しそのうち4口は当初申告しており、これらの死亡保険金全てを相続税額の計算の基礎とすべきことを認識していたと認められるから、その余の7口の死亡保険金(本件各無申告保険金)を受領した事実を隠ぺいする意図があったと推認されることや、調査担当職員に対し、本件各無申告保険金についても申告したと認識していた旨の虚偽の申述をしたことなどを総合考慮すると、本件各無申告保険金を当初申告から除外したことは、課税要件事実を隠ぺいしたところに基づくものである旨主張する。しかしながら、請求人は、本件各無申告保険金をいずれも請求人名義の預金口座への振込送金により受領した上、調査の際には、調査担当職員からの求めに応じて、当該預金口座に係る預金通帳等を逡巡なく提示しているのであって、本件各無申告保険金の発見を困難ならしめるような意図や行動はうかがわれない。また、請求人が、調査担当職員から本件各無申告保険金の申告漏れを指摘されると、特段の抗弁をすることなく当該事実を認めており、修正申告の勧奨に応じて遅滞なく修正申告をしていることにも照らせば、本件各無申告保険金を故意に当初申告の対象から除外したものとまでは認め難い。これらによれば、請求人が、相続税を当初から過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づく過少申告をしたものと認めることはできないから、本件各無申告保険金を当初申告の対象に含めなかったことが、課税要件事実の隠ぺい、仮装に基づく過少申告であるとは認められない。(平28. 5.20 大裁(諸)平27-60)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平270014
- 裁決年月日
- 平成28年5月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、翌期首に取得した測量機(本件測量機)を当期末に取得したとして、租税特別措置法第42条の12の5《生産性向上設備等を取得した場合の特別償却又は法人税額の特別控除》第1項及び第2項の規定(本件特例)を誤って適用した点に関し、請求人所属の係長(本件係長)が本件測量機は当期中に納品されたものと誤認していたことが原因であり、本件測量機の購入先に対して請求書の日付を当期中の日付に訂正するよう依頼したのは、購入先が発行した請求書の納品日に誤りがあると思い訂正を求めたにすぎず、隠ぺい・仮装の事実はない旨主張する。しかしながら、本件係長が本件測量機の納品日を当期中とする請求書の発行を依頼したのは、本件測量機に係る実際の請求書が発行される前のことである上、請求人が通常行う納品確認や取引先への納品日の確認を何ら行わないまま、購入先に対して請求書の訂正を依頼したという一連の経理処理は極めて不自然であるというほかなく、本件係長の答述内容は信用できない。むしろ、①翌期に本件測量機が納品された際に、請求人の従業員自らが受領書にサインをして出荷案内の発行を受けていることからすれば、請求人において本件測量機の納品日は十分了知されていたものといえること、②請求人には、本件特例を適用するために本件測量機の取得日を当期中にする必要があったと考えられること、③本件係長から依頼を受けた購入先が、本件測量機の実際の納品日を了知しながら、当期中に納品があったとする請求書をあえて発行したことを併せ考慮すれば、請求人は、本件特例の適用を受けるために、本件測量機の取得日を当期中とする虚偽の請求書を購入先に作成させ、あたかも当期中に本件測量機を取得したことが真実であるかのように装って故意に事実をわい曲したものといえる。(平28. 5.16 熊裁(法)平27-14)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平270058
- 裁決年月日
- 平成28年5月13日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№103
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、生命保険金及び生命保険契約上の権利が相続税の計算の基礎となる財産であることを十分に認識しながら、生命保険契約の一部のみを申告した一方、関与税理士に対して5口の保険契約(本件各保険)に関する書類を提出せず、これらを申告しなかったことは、当初から課税標準等を過少に申告することを意図して、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をし、その意図に基づく過少申告をしたものと認められる旨主張する。しかしながら、請求人は、①本件各保険の契約締結に関与していないこと、②相続開始の約4か月後に保険会社から教示を受けるまでは、本件各保険の2口について、相続に起因する保険金の支払請求手続ないし契約者等の変更手続の必要性を認識しておらず、保険会社から促されて受動的にこれらの手続を行ったものとみられること、③当初申告後に保険会社から連絡を受けるまでは、本件各保険の3口の存在を認識していなかったことがうかがわれることに加え、④当初申告書の作成過程で関与税理士に対し相続財産の計上漏れを指摘して訂正を求めるなど、正確な申告を行う姿勢を示していたこと、⑤原処分庁の調査担当職員から本件各保険の申告漏れを指摘された後、遅滞なく修正申告に応じていることに照らせば、請求人が、本件各保険を故意に当初申告の対象から除外したものとは認め難い。したがって、請求人が、相続税を当初から過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づく過少申告をしたものとは認めることができない。(平28. 5.13 大裁(諸)平27-58)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平270031
- 裁決年月日
- 平成28年5月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、株式の売却取引及び株券オプション取引(本件各取引)により生じた多額の利益を申告しなかったことにつき、申告時には本件各取引の利益の額及び申告義務を具体的に認識しておらず、また、申告に必要な資料は請求人が主宰する法人に勤務する事務員を通じて、関与税理士が確認をした上で、確定申告書が作成されているものと考えていたのであるから、隠ぺい・仮装と評価すべき行為はない旨主張する。しかしながら、請求人が本件各取引に至った経緯、請求人の投資経験及び申告に至る一連の経緯等からすれば、請求人は、本件各取引に係る申告義務を熟知していながら、確定的な過少申告の意思に基づいて、本件各取引の存在を関与税理士に対して秘匿し、本件各取引に係る所得の記載がない確定申告書を関与税理士に作成させ、これを提出したものといえる。したがって、請求人は、当初から所得を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をしたものと認められるから、請求人の過少申告行為は、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する重加算税の賦課要件を満たしている。(平28. 5.12 名裁(所)平27-31)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270132
- 裁決年月日
- 平成28年5月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905050
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/5経費、損金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人及び妻が経営する各クリニックに両親を雇用し、実際にその給与を現金で支給していたものであり、当該給与を請求人が管理する両親名義の各借名口座に振り込み、その旨を総勘定元帳に記帳していたのは、他の従業員と同じように処理していただけで特別な意図はないから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「事実を仮装」したことに当たらない旨主張する。しかしながら、両親は各クリニックに勤務しておらず、請求人が両親に現金を渡していた事実も認められないから、請求人が両親に対する給与を総勘定元帳に記載したことは、事実と異なる虚偽の内容を記載したことにほかならず、このことは、同項に規定する「事実を仮装」したことに該当する。(平28. 5.11 東裁(所)平27-132)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270133
- 裁決年月日
- 平成28年5月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905050
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/5経費、損金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人及び夫が経営する各クリニックに義父を雇用し、実際にその給与を現金で支給していたものであり、当該給与を夫が管理する義父名義の借名口座に振り込み、その旨を総勘定元帳に記帳していたのは、他の従業員と同じように処理していただけで特別な意図はないから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「事実を仮装」したことに当たらない旨主張する。しかしながら、義父は各クリニックに勤務しておらず、請求人が義父に現金を渡していた事実も認められないから、請求人が義父に対する給与を総勘定元帳に記載したことは、事実と異なる虚偽の内容を記載したことにほかならず、このことは、同項に規定する「事実を仮装」したことに該当する。(平28. 5.11 東裁(所)平27-133)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平270018
- 裁決年月日
- 平成28年5月9日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100917000
- 争点
- 9重加算税/17推計課税事件で重加算税を賦課した事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が経営者として経営管理をしていただけではなく事業全体の資金管理を行い、事業所得の金額を把握できる状況にあったにもかかわらず、原始記録を破棄し、請求人の営む事業と全くかけ離れた所得金額を記載した市民税及び県民税の申告書並びに所得税等の確定申告書を提出しており、このことは、当初から所得を過少に申告することを意図し、その意図をもって過少申告したことが、請求人の一連の行動から客観的にうかがえ、国税通則法第68条《重加算税》に規定する隠ぺい又は仮装の事実があったと認められる旨主張する。しかしながら、請求人は、事業を営んでいたにもかかわらず給与所得者であるとして市民税及び県民税の申告書を提出するのみで所得税等の確定申告書を提出せず、又は、請求人の営む事業の実態を反映していない内容の所得税等の確定申告書を提出していることから、請求人には無申告又は過少申告行為があったとは認められるものの、当該行為は無申告又は過少申告行為そのものであって、無申告又は過少申告の意図を外部からもうかがい得る特段の行動に当たるとは認められない。また、請求人は、事業に係る帳簿を作成せず、原始記録の一部しか保存していなかったものの、意図的に原始記録を破棄したとまでは認められないから、請求人に無申告又は過少申告の意図を外部からもうかがい得る特段の行動があったとは認められず、そして、他に無申告又は過少申告の意図を外部からもうかがい得る特段の行動があったと認めるに足りる証拠資料は認められないことから、請求人の所得税等に、国税通則法第68条に規定する隠ぺい又は仮装の事実があったと認めることはできない。(平28. 5. 9 仙裁(所・諸)平27-18)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270129
- 裁決年月日
- 平成28年4月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№103
要旨
○ 原処分庁は、被相続人が、生前、同人名義の各預金口座の存在を原処分庁に容易に知り得ない状況を作出するとともに、請求人に対して当該各預金口座は申告する必要はないと指示しており、請求人が、その意図を十分に理解して、当該各預金口座を記載しない「相続についてのお尋ね」(本件お尋ね回答書)を原処分庁に提出するとともに、原処分庁所属の職員に対しても、その記載に沿った申述を行った後、その存在を把握されるに至って、当該職員から指摘された口座についてのみ段階的にこれを認める行為を繰り返したのであるから、国税通則法第68条《重加算税》第2項に規定する隠ぺい又は仮装の事実がある旨主張する。しかしながら、無申告加算税に代えて重加算税を課す場合、法定申告期限の前後を含む、外形的、客観的な事情を合わせ考えれば、真実の相続財産を隠ぺいし、秘匿しようという確定的な意図、態勢の下に、計画的に納税申告書を提出しなかったときには、重加算税の賦課要件を満たしていると解するのが相当である。これを本件についてみると、請求人は、相続税の法定申告期限後において、当初、当該各預金口座の存在を隠す申述をしているものの、当該職員から指摘されるとその存在を認めており、当該各預金口座を隠す態度を一貫していたとはいえない上、当該各預金口座が発見されるのを防止するなど積極的な措置を行っていないことからすれば、本件お尋ね回答書の提出及び当該各預金口座を隠していたことを、隠ぺい又は仮装と評価するのは困難である。そして、このほか、請求人が、法定申告期限の前後において、積極的な隠ぺい又は仮装の行為を行っていないことからすれば、法定申告期限経過時点において、相続税の調査が行われた場合には、積極的な隠ぺい又は仮装の行為を行うことを予定していたと推認することはできない。したがって、請求人は、当該各預金口座を隠ぺいし、秘匿しようという確定的な意図、態勢の下に、計画的に相続税の申告書を提出しなかったとまではいえないから、重加算税の賦課要件を満たさない。(平28. 4.25 東裁(諸)平27-129)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270128
- 裁決年月日
- 平成28年4月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の母である被相続人(本件被相続人)が亡くなる直前に、請求人が本件被相続人名義の預貯金(本件預貯金)口座から現金を引き出したのは、本件預貯金のうち、亡父の未分割財産として請求人に帰属するものを回収しただけであり、また、単に預金を引き出し、一時的に金庫に保管していたことなどをもって、隠ぺい又は仮装と評価すべきでないと主張する。しかしながら、請求人は、本件預貯金が本件被相続人に帰属する預貯金であることを認識した上で、本件預貯金の残高の大半を本件被相続人が亡くなる前の数か月の間に使途も定めずに出金していることからすれば、請求人は、本件預貯金の口座を管理する立場を利用し、相続税の減少を企図して出金に及び、これを現金で保管又は請求人名義の預金口座に移し替えたと認められる。そうすると、請求人のかかる一連の行為は、本件被相続人の財産を流出させて課税財産を隠ぺいする行為といえるから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する課税標準等又は税額の計算の基礎となるべき事実の一部を隠ぺいした行為に該当する。(平28. 4.20 東裁(諸)平27-128)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平270014
- 裁決年月日
- 平成28年4月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が所有する不動産の賃料収入(本件賃料収入)について従業員らが関与税理士又は税理士法人(本件関与税理士等)に説明し、適正に申告していたものと思っていたし、本件関与税理士等に本件賃料収入に係る資料の説明や提示を意図的にしなかったものではないから、本件賃料収入が申告漏れとなった要因に、隠ぺい又は仮装と認められる事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、過去複数回にわたり原処分庁から不動産所得の申告漏れを指摘され、修正申告や期限後申告をしていたことからすれば、不動産所得があれば申告義務があることを認識していたと認められるにもかかわらず、請求人が記載したメモの内容や調査初日の応答状況からすると、確定的な意図をもって本件賃料収入を除外していたと認められる。そして、①請求人が本件関与税理士等に確定申告を委任するようになって以降は、本件賃料収入のうちそれまで申告していなかった部分のみならず申告していた部分についても伝えず、請求人自身が管理していた関係書類を提出しないことにより、本件関与税理士等に対して本件賃料収入の存在を隠匿した行為が、②税理士法人の事務員が本件賃料収入の存在を知った以降は、本件賃料収入を申告しないという意思を黙示的に税理士法人に伝えた行為が、それぞれ過少申告の意図を外部からもうかがい得る特段の行動といえる。したがって、請求人が本件賃料収入を申告しなかったことは、隠ぺい又は仮装によるものに当たる。(平28. 4.19 広裁(所)平27-14)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平270053
- 裁決年月日
- 平成28年4月19日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№103
要旨
○ 原処分庁は、請求人が太陽光発電設備の取得費を課税仕入れの対価の額に含めたことについて、請求人は、課税期間内に太陽光発電設備の設置工事(本件工事)が完了しないことを十分認識していたにもかかわらず、本件工事が課税期間の末日である平成26年3月31日までに完了する旨記載した内容虚偽の請求書(本件請求書)を作成したのであるから、太陽光発電設備の引渡しを受けた日を仮装したものというべきである旨主張する。しかしながら、本件請求書は、飽くまで本件工事の代金を請求する書面であって、太陽光発電設備の引渡しに係る書面ではない上、本件請求書が平成26年1月31日付で作成されていることからすれば、「工事完了は3月31日までとする」との記載は、工事完了の予定日が記載されたものとみるほかなく、請求人が本件請求書を作成したことをもって太陽光発電設備の引渡しを受けた日を仮装したと認めることはできない。(平28. 4.19 関裁(諸)平27-53)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270125
- 裁決年月日
- 平成28年4月19日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№103
要旨
○ 請求人は、関与税理士に対し、現金の存在及びその大まかな額の分かる資料を提出しており、申告すべき現金の額について関与税理士の税務的な判断に任せていたことから、重加算税の賦課要件である「隠ぺい」といわれるような行為はなかった旨主張する。しかしながら、請求人は、被相続人の財産を管理しており、相続開始日における多額の現金が相続財産に当たることを知っていたことなどから、当初から現金を過少に申告することを意図し、その意図に基づき多額の現金の存在を関与税理士に敢えて秘匿し、手元に残っていた現金は存在しない旨を示す書面を関与税理士に提出するなどして、その結果、関与税理士に現金を過少に記載した申告書を作成させて原処分庁に提出したものである。したがって、請求人は、当初から過少に申告することを意図し、その意図を外部からうかがい得る特段の行動をした上で、その意図に基づく過少申告をしたものと認められるから、現金に関する申告漏れについては、重加算税の賦課要件である「隠ぺい」によるものと認められる。(平28. 4.19 東裁(諸)平27-125)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270124
- 裁決年月日
- 平成28年4月15日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、電子教材をインターネットで販売する事業(本件教材販売業)に係る売上げについて、確定申告期限直前に請求人名義の各口座(本件各口座)の入金状況を容易に確認することができず、申込メールに記載された金額を信じて売上金額を算定したことなどの事情から、売上金額の管理が不十分であった事実は認めるものの、仮装又は隠ぺいを意図したものではなかった旨主張する。しかしながら、請求人は、本件教材販売業に係る売上げについて、クレジットカード決済分と銀行振込分があったにもかかわらず、平成22年分ないし平成24年分(本件各年分)の会計帳簿には、クレジットカード決済分の売上金額のみを記載し、銀行振込分の売上金額を記載していなかったことが認められる。そして、①銀行振込分の売上金額は、本件教材販売業に係る売上げ全体のおおむね50%を占めており、単なる記載漏れという金額ではなく、意図的に会計帳簿に記載しなかったものであると認められること、②請求人は、銀行振込分に係る売上げについて、本件各口座の取引明細表やインターネットバンキングの照会画面から容易に確認できたこと、③請求人は、平成22年7月及び平成23年2月に自宅用の土地及び建物を約6,900万円で取得し、その取得資金の一部は住宅ローン3,200万円を充てていたものの、当該住宅ローンは、平成24年12月の繰上返済により完済したことからすると、請求人は、当初から本件教材販売業に係る所得を過少に申告する意図の下、銀行振込分に係る売上げの全てを隠匿又は故意に脱漏し、自宅用の土地及び建物の取得資金などに充てていたものと認められる。以上のことからすると、請求人は、内容虚偽ないし不正確な会計帳簿を作成し、当該帳簿に記載した金額に基づき、真実と異なる内容を記載した本件各年分の確定申告書を提出したものであるから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する事実の「隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」に該当する。(平28. 4.15 東裁(所)平27-124)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平270012
- 裁決年月日
- 平成28年4月14日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№103
要旨
○ 原処分庁は、請求人が子会社と通謀し、同子会社に対する売掛債権(本件売掛債権)を放棄したとする内容虚偽の債権放棄声明文(本件声明文)を作成、交付することにより、本件売掛債権相当額を損金の額に算入した行為は、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する事実の仮装に該当する旨主張する。しかしながら、本件売掛債権の放棄に至る経緯等からすれば、請求人は、子会社を破産させることなく清算する必要から本件売掛債権の全額を放棄したと認めるのが自然であり、本件売掛債権の放棄は、請求人の真意に基づくものといえ、本件声明文は内容虚偽のものであると認められないことからすると、請求人は、本件売掛債権を実際に放棄し、それに基づいて本件売掛債権の相当額を貸倒損失として損金の額に算入したと認められるから、請求人が本件売掛債権の相当額を損金の額に算入したことについて、事実の仮装があったとは認められない。(平28. 4.14 広裁(法)平27-12)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平270027
- 裁決年月日
- 平成28年4月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、税法の知識がなく、生活費には課税されないと認識していたからその分を控除して所得税等の確定申告をしたにすぎず、青色申告決算書の記載に当たり作成した真実の収入金額が記載された一覧表は、申告が終わったら必要がないと考えて廃棄したものであるから、請求人には国税通則法第68条《重加算税》第1項又は第2項に規定する「隠ぺいし、又は仮装し」に当たる行為はない旨主張する。しかしながら、請求人は、自らの事業所得に係る毎月の収入金額を正確に把握していたと認められ、所得税等をほとんど納付しなくて済むよう、一覧表に記載した真実の収入金額から恣意的に根拠のない金額を除外し、その計算の過程を記載したメモや一覧表を廃棄し、故意に過少な申告をするに至ったものであり、請求人のこれら一連の行為は上記の「隠ぺいし、又は仮装し」に該当すると認められる。(平28. 4. 6 名裁(所・諸)平27-27)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平270053
- 裁決年月日
- 平成28年3月30日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№102
要旨
○ 原処分庁は、原処分に係る調査時の被相続人の子ら(本件子ら)の申述等を根拠に、本件子らの間では、遅くとも法定申告期限までに、相続税の申告をしない旨の合意が成立しており、かかる合意に基づき、法定申告期限までに申告書を提出しなかったものであるから、請求人らが、事実を隠ぺい又は仮装し、その隠ぺい又は仮装したところに基づき法定申告期限までに申告書を提出しなかったことは明らかである旨主張する。しかしながら、本件子らの申述等を含む本件の全証拠を総合しても、本件子らの間で、法定申告期限までに相続税の申告をしない旨の意思の合致があったとはにわかに認め難い。また、本件子らには、事前通知後、原処分庁の調査に積極的には協力しない旨の漠然とした合意が形成されていたことが認められ、調査の際、被相続人が証券会社との取引があった事実を秘匿するため、虚偽の答弁や香典メモの破棄行為という明らかな証拠隠滅行為に及んだことなど、相続財産を隠ぺいし、相続税を無申告で済ませようとする意図をうかがわせる一定の事情が認められるが、これらの事情は、いずれも、法定申告期限から約1年8月が経過した後の調査時点における言動等であって、事前準備を要するような計画的なものではなく、とっさにとった行動とも評価し得るものであり、その後直ちに証券会社との取引の事実を認め、遅滞なく期限後申告に応じていることから、相続財産を隠ぺいする態度、行動をできる限り貫こうとしたとまではいえない。したがって、請求人らが、相続税を申告しない意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づき法定申告期限までに申告書を提出しなかったとまでは認められないから、事実を隠ぺい又は仮装し、その隠ぺい又は仮装したところに基づき、法定申告期限までに申告書を提出しなかったものとは認められない。(平28. 3.30 大裁(諸)平27-53)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平270042
- 裁決年月日
- 平成28年3月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100910000
- 争点
- 9重加算税/10仮装名義
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、投資運営会社に投資することにより受領していた分配金等については源泉徴収していると説明を受けていたことから申告義務はないと認識していたものであり、仮装又は隠ぺいの事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、第三者名義を使用して投資を行い、分配金等を得ていたことが認められ、この行為が国税通則法第68条《重加算税》第1項及び第2項に規定する事実の仮装に該当することは明らかであるから、請求人には、同条各項に規定する「隠ぺいし、又は仮装し」た事実があったと認められ、請求人主張の事情は上記判断を左右するものではない。(平28. 3.23 関裁(所)平27-42)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270114
- 裁決年月日
- 平成28年3月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、親族らと共に営む事業(本件事業)における自己の収入金額の把握及び管理を、本件事業の経理担当者(本件担当者)に委任した事実はなく、また、本件担当者の作成する帳簿の存在や、同人の隠ぺい行為を何も知らないこと等から、本件担当者の隠ぺい行為は、請求人の行為と同視し得ず、請求人に対し重加算税を賦課することはできない旨主張する。しかしながら、請求人は、本件担当者に対し、自己の収入金額の把握ないし管理を、直接ではないものの、親族を通じて間接的に委任していたものと評価できる。そして、請求人は、本件担当者の隠ぺい行為を認識し得る状況にあり、本件担当者が税理士等の専門家などではなく、共に本件事業を営む親族の妻であったとの関係性からすれば、相当に高い程度の注意をもって自己の収入金額の把握ないし管理が適正に行われているか監督すべき義務を負っていたものと解されるが、これを任せきりにし何らの監督もしていなかったのであるから、監督上の注意義務を果たしていたとはいえず、本件においては、本件担当者の隠ぺい行為を請求人の行為と同視し得るから、請求人に対し重加算税を賦課することができる。(平28. 3.17 東裁(所)平27-114)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平270011
- 裁決年月日
- 平成28年3月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905020
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/2売上げ、収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、売上金額の一部を除外して総勘定元帳を記載した事実はないから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい又は仮装の事実はない旨主張する。しかしながら、日計表に記載された客数及び収入金額について、真実の収入金額を基に計算した期間及び調査着手日以後の期間の水道使用量1立方メートル当たりの客数と比して低くなっているなど、大幅に過少であると推認させる事情に加え、請求人も不正を行っていたと認める期間において、代表者が日計表を過少に記載する方法により売上除外を行っていたことも併せ考慮すると、継続的に日計表に真実の客数を記載せず、収入金額を過少に記載し、これに基づき総勘定元帳を作成することで売上の一部を除外していたものと認められ、かかる行為は、事実の一部を隠ぺいした行為に該当する。(平28. 3.16 広裁(法・諸)平27-11)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270108
- 裁決年月日
- 平成28年3月9日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①計上漏れとなった売上げは実名預金口座に入金されていたものであり、借名口座による売上げの回収等には該当せず、単なる過少申告にすぎないとし、また、②(原処分庁が必要経費への算入を否認した)広告宣伝費に相当する金額は、共同事業を開業するための資金として別途当該共同事業者に支払っており、これを必要経費として計上する際に旧知の者から名義を借りたにすぎず、請求人による請求書の作成は書類の偽造に当たらないとして、いずれも隠ぺい又は仮装の行為に該当しない旨主張する。しかしながら、①請求人は、売上金額に関し、入金状況等をその相手先ごとに厳密に管理してその全てを請求人名義又は配偶者名義の各預金口座に入金し又は振り込ませていたところ、請求人名義の各口座に入金された売上金額の全てが会計帳簿に計上されていないこと等からすれば、請求人は、あえて配偶者名義の預金口座等で管理していた売上金額のみを会計帳簿に計上することにより売上げの一部を除外し、当該計上額に依拠した収入金額、課税売上げにより課税標準等を算定することで所得税等及び消費税等の各過少申告行為に及んだものと認められ、請求人による会計帳簿の虚偽記載は、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する事実の隠ぺい又は仮装に当たる。また、②請求人は、広告宣伝業務としての取引実体のない内容虚偽の請求書を作成の上、これに基づく架空の広告宣伝費を必要経費として会計帳簿に計上するとともに、当該広告宣伝費に相当する金額を課税仕入れに係る支払対価の額に算入することで所得税等及び消費税等の各過少申告に及んだものと認められ、当該請求書の作成行為及び架空経費の会計帳簿への計上行為は、同項に規定する事実の隠ぺい又は仮装行為に該当する。(平28. 3. 9 東裁(所・諸)平27-108)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平270038
- 裁決年月日
- 平成28年3月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所得税が過少申告となったのは適当な金額で申告していたことが原因であり、また、消費税及び地方消費税(消費税等)が無申告となったのは確定申告をしなければならないことを知らなかったことが原因であるから、隠ぺい又は仮装した事実はない旨主張する。しかしながら、納税者が、当初から所得を過少に申告すること又は当初から課税標準等及び税額等を申告しないことを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づき、過少申告をし、又は、申告をしなかったような場合には、重加算税の賦課要件が満たされるものと解すべきである。これを本件についてみると、請求人は、同人の事業(本件事業)に係る売上金額及び仕入金額について、預金通帳を確認することで容易に把握することができ、現に確認していたと認められるところ、所得税については多額の所得を脱漏した所得金額を記載した内容虚偽の申告書等を提出し続け、消費税等については法定申告期限までに申告書を提出しなかった上、①開業届出書の提出時点において屋号B名義口座を開設していたにもかかわらず、当該届出書にはAの屋号のみを記載し,②廃業届出書を提出した後も引き続きA及びBの屋号を使用して本件事業を行っていたにもかかわらず、A及びBのいずれの屋号も確定申告書等に記載せず、③原処分の調査(本件調査)において、本件事業に係る資料をごく一部を除いて提示しなかったほか、異議審理の段階に至ってから本件調査の段階では破棄したと説明していた大量の領収証を提出して必要経費に算入することを求めるなどしたものであることからすると、請求人は、本件事業に係る真実の売上金額及び仕入金額が把握困難な状況を作出し、真実の所得金額を隠ぺいしようとしたものと評価すべきであって、当初から所得を過少に申告すること又は当初から課税標準等及び税額等を申告しないことを意図した上、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をしたものというべきであるから、請求人の行為は、国税通則法第68条《重加算税》第1項及び第2項所定の重加算税の賦課要件をそれぞれ満たすものというべきである。(平28. 3. 7 関裁(所・諸)平27-38)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270102
- 裁決年月日
- 平成28年3月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、妻の旧姓名義で取引した請求人自身の事業の売上げを収入金額に含めないなどして、所得税及び消費税等の申告を法定申告期限までにしなかったこと又は所得税を過少に申告したことについて、納税の知識がなかったためであり、意識的に行ったものではないから、隠ぺい又は仮装を行っていない旨主張する。しかしながら、請求人は、本来、請求人に帰属する事業に係る収入金額を、他人名義の口座を使用することにより請求人自身に帰属しない収入金額であるかのように仮装したものと認められ、その仮装したところに基づき、法定申告期限までに確定申告書を提出しなかったこと、また、当初から所得金額を過少に申告することを意図した上、他人名義で取引を行い、当該取引口座が請求人の事業に使用されていないかのような状況を作出し、さらに仕入金額及び所得金額を恣意的に調整することにより、所得税を過少に申告したことは、国税通則法第68条《重加算税》第1項又は第2項に規定する重加算税の賦課要件を満たすものと認められる。(平28. 3. 2 東裁(所・諸)平27-102)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平270040ほか 3件
- 裁決年月日
- 平成28年2月4日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が出資する任意組合(本件組合)がアメリカ合衆国において行った不動産賃貸事業(本件事業)において、同国のLimited Liability Company(LLC法人)に対して不動産の管理を委託したことを前提に、その委託費(本件雑費)を計上したことは、同国の不動産事業について有益なノウハウを持つLLC法人との間で業務委託契約を締結し、不動産管理業務を委託したものであって、証拠から現実の役務の提供が行われたことは明らかであり、事実の隠ぺい又は仮装ではない旨主張する。しかしながら、本件雑費はその大部分が事後的に、本件組合の代表者の個人名義口座又は同口座を経て本件組合の下に還流されていること、また、本件事業に係るLLC法人からの具体的な役務提供がされていた事実を認めるに足りる証拠はないことに加え、本件雑費の支払先であるLLC法人は、本件組合とその主要な構成員を共通にしており、証拠上、本件組合ないし同組合の代表者らから離れて独立の存在意義は見出せず、むしろ、本件組合ないし同組合の代表者らと同一視することができることに照らせば、本件雑費は、実体を伴わない架空の経費であるものと認められるから、本件組合において本件雑費を計上した行為は、課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実を仮装したものと認められる。(平28. 2. 4 大裁(所)平27-40)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平270040ほか 3件
- 裁決年月日
- 平成28年2月4日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100999000
- 争点
- 9重加算税/18その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が、更正処分では、請求人が出資する任意組合(本件組合)が行う不動産賃貸事業に係る損益分配の割合を当該不動産の登記名義割合に応じて定めたにもかかわらず、重加算税賦課決定処分では、架空経費たる雑費(本件雑費)の総額を各組合員の出資金額の割合(本件雑費割合)に応じて各組合員に割り付けたことについて、計算方法の一貫性を欠くものである旨と主張する。しかしながら、請求人は、本件雑費を含む本件組合の損益を本件雑費割合に応じて各組合員に分配した損益分配表に基づいて申告をしたのであるから、原処分庁が、架空経費たる本件雑費を各組合員に割り付けるに当たり、かかる割合をよりどころとしたこと自体は、何ら不合理ではない。なお、請求人の場合、損益分配の割合に誤りがあったことについては、隠ぺい又は仮装は認められないから、請求人に係る重加算税の課税標準は、更正処分に基づく増差税額全体から損益分配の割合に誤りがあったことのみに基づいて更正があったものとした場合におけるその更正に基づき納付すべき税額を控除して計算することになる。(平28. 2. 4 大裁(所)平27-40)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平270043ほか 3件
- 裁決年月日
- 平成28年2月4日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100999000
- 争点
- 9重加算税/18その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が出資する任意組合(本件組合)において架空の雑費(本件雑費)が計上された行為(本件仮装行為)について、認識していないことはもとより、是認もしていなかったのであるから、これを請求人自身の行為と同視することはできない旨主張する。しかしながら、本件組合において本件雑費を計上した行為は、事実の仮装と認められ、また、本件組合は同組合の代表者のほかは請求人を含む代表者の家族及び関係者のみで組成された小規模閉鎖的な任意組合であって、各組合員の個性が重要視されるとともに、組合員相互の結び付きが強固であり、本件仮装行為は、そのような本件組合において行われた不正として、各組合員に帰責せられるべきものと考えられることに加え、請求人は、本件組合の業務の執行を同組合の代表者に委ねていたことがうかがわれることにも照らせば、本件仮装行為は、請求人自身の行為と同視することができるというべきである。(平28. 2. 4 大裁(所)平27-43)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平270044
- 裁決年月日
- 平成28年2月4日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100999000
- 争点
- 9重加算税/18その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№102
要旨
○ 請求人は、組合事業に係る組合損益の分配割合につき、更正処分においては当該組合事業に係る不動産の登記名義の割合を用いて算定しているところ、重加算税賦課決定処分においては、架空雑費(本件雑費)の金額を各組合員の出資金額の割合を用いて算定しており、計算方法の一貫性を欠くと主張する。しかしながら、請求人は本件雑費を含む組合損益を本件雑費の割合(本件雑費割合)に応じて各組合員に分配した損益分配表に基づいて申告したのであるから、原処分庁が本件雑費を各組合員に割り付けるに当たり、本件雑費割合をよりどころとしたこと自体は何ら不合理ではない。もっとも、国税通則法第68条《重加算税》第1項括弧書及び同法施行令第28条《重加算税を課さない部分の税額の計算》第1項の規定により、重加算税の計算の基礎となる税額は、増差税額全体から隠ぺい又は仮装されていない事実のみに基づいて更正があったものとした場合の納付すべき税額を控除して算出するとされているところ、損益の分配割合に誤りがあったことについては、隠ぺい又は仮装は認められないため、①「更正処分に基づく増差税額全体」から②「損益の分配割合に誤りがあったことのみに基づいて更正があったものとして算出した税額」を控除して計算することとなるが、①と②は同額であることから、重加算税の計算の基礎となる税額は零円となる。したがって、増差税額の全部が過少申告加算税の賦課対象となり、これを前提に請求人の加算税額を計算すると原処分額が過大となるから、当該過大部分は違法である。(平28. 2. 4 大裁(法)平27-44)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平270005
- 裁決年月日
- 平成27年12月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が現金売上げ(本件売上)を益金の額に計上していなかったこと、取引の事実がない仕入れ(本件仕入)を損金の額に計上していたことなどを国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する事実を隠ぺいし又は仮装したところに基づくものであると原処分庁が認定したことについて、本件売上は実際にはほとんどなく、本件仕入についても取引事実はあるから、これらは同項に規定する事実を隠ぺいし又は仮装したところに基づくものではない旨主張する。しかしながら、本件売上については、店頭販売に係る現金売上げであり、本件売上を関与税理士に報告しないことにより隠ぺいしたものであること、本件仕入については、実際には仕入れの事実がなく、あたかも仕入れが事実であるかのように装って、故意に事実をわい曲し、損金の額に計上されていたものであることが認められる。したがって、本件売上を益金の額に計上していなかったこと、本件仕入を損金の額に計上していたことなどは、国税通則法第68条第1項に規定する事実を隠ぺいし又は仮装したところに基づくものであると認められる。(平27.12.11 金裁(法・諸)平27-5)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平270009
- 裁決年月日
- 平成27年12月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が申告漏れと指摘した債務免除益について、債務免除を受けたとする債務(本件債務)はそもそも存在していなかったのであるから、債務免除益が発生した事実の隠ぺい又は仮装は存在しえない旨主張する。しかしながら、請求人が本件債務の債権者から債務免除を受けたことは明らかであるにもかかわらず、当時の請求人の代表者の指示により、本件債務の返済先を本件債務の債権者から関連会社に書き換えるなど、本件債務が関連会社に対して存在しているかのように帳簿を改ざんし、債務免除に係る利益発生の事実を隠ぺいしていたものと認められ、これらの行為は、国税通則法第68条《重加算税》第1項の事実の隠ぺい又は仮装の行為に該当する。(平27.12. 3 仙裁(法)平27-9)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平270015
- 裁決年月日
- 平成27年12月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が所有していた車両の売却代金(本件売却代金)を収入金額に計上しなかったことについて、法人の資産売却に関する十分な知識経験がなかったことなどから本件売却代金の計上漏れが起きたにすぎず、故意に隠ぺいしたものではないから、重加算税の賦課決定処分は、取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、本件売却代金を取締役名義の個人名義預金に振り込ませた上、関与税理士に対し、車両を廃車した旨の虚偽の説明をし、もって虚偽の内容の総勘定元帳及び損益計算書等を作成させていたのであるから、請求人の行為は、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺいがあったと認められる。(平27.12. 1 名裁(法)平27-15)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平270009
- 裁決年月日
- 平成27年11月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が営む社交飲食店に係る営業許可証等の名義を各店長名にしていたのは業務の円滑な遂行のためであって、請求人が経営者及び源泉徴収義務者であることを偽った事実はなく、名義の借用と源泉徴収に係る所得税(源泉所得税)の不納付との間に因果関係はないから、請求人が源泉所得税を法定納期限までに納付しなかったことは国税通則法第68条《重加算税》第3項に規定する重加算税の徴収要件に該当しない旨主張する。しかしながら、請求人は、社交飲食店を営み、そこに勤務するホステス(本件ホステス)及び従業員(本件従業員)に給与等を支給していたにもかかわらず、各店長に指示して営業許可証等の名義を各店長名にさせた上、ホステスの派遣業者との契約を各店長名で締結させ、また、クレジットカードによる売上代金を他人名義の預金口座に入金させて、源泉所得税を法定納期限までに納付しておらず、請求人がこれらの名義を他人名義にしたことにつき、自己の事業活動を行う上において特段の事情があったと認めるに足る証拠はない。このように、請求人が他人名義を利用したことは、あたかも、各店舗の経営者が他者であるかのように装うものであり、本件ホステス及び本件従業員に支給した金銭の支払者について外部からは他人名義としてしか把握できないことになることからすれば、請求人は、他人名義を利用することによって本件ホステス及び本件従業員に支給した金銭の支払者である事実を隠匿し、故意に事実をわい曲したといえ、その結果、源泉所得税を法定納期限までに納付していなかったものと認められるから、このことは、国税通則法第68条第3項に規定する重加算税の徴収要件に該当する。(平27.11.30 熊裁(所・諸)平27-9)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平270009
- 裁決年月日
- 平成27年11月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が営む社交飲食店に係る営業許可証等の名義を各店長名にしていたのは業務の円滑な遂行のためであって、請求人が経営者及び収入の帰属者であることを偽った事実はなく、名義の借用と確定申告書の不提出との間に因果関係はないから、請求人が法定申告期限までに確定申告書を提出しなかったことは国税通則法第68条《重加算税》第2項に規定する重加算税の賦課要件に該当しない旨主張する。しかしながら、請求人は、社交飲食店を営み事業所得に係る収入を得ていたにもかかわらず、各店長に指示して営業許可証等の名義を各店長名にさせた上、ホステスの派遣業者との契約を各店長名で締結させ、また、クレジットカードによる売上代金を他人名義の預金口座に入金させて、確定申告書を法定申告期限までに提出しておらず、請求人がこれらの名義を他人名義にしたことにつき、自己の事業活動を行う上において特段の事情があったと認めるに足る証拠はない。このように、請求人が他人名義を利用したことは、あたかも、各店舗の経営者が他者であるかのように装うものであり、取引から生じた収入について外部からは他人名義のものとしてしか把握できないことになることからすれば、請求人は、他人名義を利用することによって各店舗に係る収入の帰属を隠匿し、故意に事実をわい曲したといえ、その結果、法定申告期限までに確定申告書を提出していなかったものと認められるから、このことは、国税通則法第68条第2項に規定する重加算税の賦課要件に該当する。(平27.11.30 熊裁(所・諸)平27-9)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平270002
- 裁決年月日
- 平成27年10月30日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№101
要旨
○ 請求人は、法定申告期限までに所得税の確定申告書を提出しなかったのは請求人の税知識の不足により失念していたからであり、請求人は外国人研修・技能実習制度の送出し機関であるK社の従業員であるから、原処分庁の前回の調査結果に従って、K社から証明書の交付を受けた上で給与所得等に係る所得税の期限後申告書を提出しているなどとして、当該期限後申告書の提出並びに原処分庁の今回の調査に基づく更正について、重加算税の賦課要件を満たさない旨主張する。しかしながら、架空名義の利用や資料の隠匿等の積極的な行為が存在しない場合であっても、納税者が当初から課税標準等及び税額等を申告しないことを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づき期限内申告書を提出しなかった場合には、重加算税の賦課要件が満たされると解するのが相当であるところ、請求人は、自身が事業主体であったにもかかわらず、①当該事業から生ずる収入を、K社の肩書が付された口座に振込入金させた上で毎月ほぼ全額を現金で出金し、金員の流れを容易に把握できないようにすることによって、K社に帰属するものであると装い、②多額の事業収入を得ていながら5年間にわたり無申告を続け、③原処分庁の前回調査を受けても、K社に内容虚偽の証明書を作成・提出させるなどの工作を行って、事業主体は飽くまでK社にあり自身は給与を得ていたと装うなどしていることからすると、請求人は、当初から課税標準等及び税額等を申告しないことを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をしたといえるから、その意図に基づき期限内申告書を提出しなかったことについては、国税通則法第68条《重加算税》第2項に規定する重加算税の賦課要件を満たすというべきである。(平27.10.30 金裁(所・諸)平27-2)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270052
- 裁決年月日
- 平成27年10月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調査を受けるまで申告が不要であると認識しており、相続財産を相続開始後どのように運用しても隠ぺいには該当しない旨主張する。しかしながら、請求人が、2億円を優に超える相続財産につき、現金として引き出すなどした後に、これらを自ら偽造した本人確認書類を使って開設した仮名口座に入金したことは、課税標準等又は税額等の計算の基礎となる事実の一部を隠ぺいしたものと認められ、当該行為は、国税通則法第68条《重加算税》第2項に規定する隠ぺい行為に該当する。(平27.10.21 東裁(諸)平27-52)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270053
- 裁決年月日
- 平成27年10月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続財産の管理運用及び相続に関する手続の一切を長女に任せており、長女から、税務署に確認した結果、申告しなくてもよいと言われたと聞いたため、相続税の申告をしなかったこと、また、長女が行った仮名口座の開設等の行為を全く承知していなかったことなどから、長女の行為を請求人自身の行為と同視することはできない旨主張する。しかしながら、重加算税の制度趣旨等からすると、納税者自身が隠ぺい行為に及んだ場合はもとよりのこと、納税者が第三者に申告手続を委ね、その委ねた相手が隠ぺいをした場合にも、重加算税の賦課という行政上の制裁について納税者本人がその責めを負うものと解すべきである。そして、請求人は、長女に相続税の申告手続を全て任せ、長女が隠ぺい行為に及んだのであるから、請求人が当該行為の存在を認識していなかったとしても、長女の行為は、国税通則法第68条《重加算税》第2項にいう「納税者」たる請求人の隠ぺい行為に当たる。(平27.10.21 東裁(諸)平27-53)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平270013
- 裁決年月日
- 平成27年10月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件における隠ぺい又は仮装の行為は、請求人の父が行ったものであり、請求人はこれに全く関与していないから、請求人に国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠ぺいし、又は仮装し」た事実はなかった旨主張する。しかしながら、同項に規定する隠ぺい又は仮装の行為が納税者以外の者によってされた場合に、それが形式的に納税者自身の行為でないというだけで重加算税の賦課が許されないとすると、重加算税制度の趣旨及び目的を没却することになるから、納税者以外の者による隠ぺい又は仮装の行為が納税者本人の行為と同視できるときには、同項が適用されると解するのが相当であるところ、請求人の父であり、請求人の営む病院(本件病院)の総務及び経理責任者を務めていた者が行った隠ぺい又は仮装の行為は、請求人の行為と同視することができるというべきである。また、請求人が、父の隠ぺい又は仮装の行為に一切関与せず、これを認識、認容していなかったとしても、本件病院の総務及び経理事務に加え、自らの確定申告の事務をも父に任せていた請求人が、これをもって重加算税の賦課を免れないというべきであるから、請求人には同項に規定する「隠ぺいし、又は仮装し」た事実があったと認められる。(平27.10.19 関裁(所・諸)平27-13)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270047
- 裁決年月日
- 平成27年10月7日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、コンピュータプログラムの開発業務の委託先(本件開発委託会社)から請求人に対して、課税期間の末日までに、当該開発業務に係る目的物が納品されていないにもかかわらず、請求人が検収業務を委託した会社(本件検収委託会社)の従業員が、当該事実を知りながら、本件開発委託会社から虚偽の納入日付が記載されている納品書を受領するとともに、検収年月日欄に同日付を記載し検収欄に押印した検収書を作成していることから、事実の隠ぺい又は仮装が認められ、また、請求人は当該従業員ないし本件検収委託会社に対する監督義務を果たしていないので、当該従業員の行為は請求人の行為と同視できる旨主張する。しかしながら、当該開発業務の目的物については本件開発委託会社の検査をもって請求人の検収としていたことから、当該目的物の納品と同時に請求人の検収が行われたと認められるところ、請求人は本件開発委託会社とプロジェクトチームを組んで当該開発業務を行い、当該従業員は、当該課税期間の末日の2日前に当該開発業務に係る全ての目的物の請求人への納品が完了したとの報告を本件開発委託会社から受けることにより、当該課税期間内に当該開発業務の目的物の全部の納品が完了したと認識し、検収年月日を当該課税期間の末日とし、検収欄に押印した検収書を作成したと認められることから、本件には国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する、事実の隠ぺい又は仮装はないと認められる。(平27.10. 7 東裁(諸)平27-47)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平270004
- 裁決年月日
- 平成27年10月2日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№101
要旨
○ 請求人らは、被相続人の子名義の定期預金11口(本件各定期預金)は被相続人が生前に被相続人の子供ら(本件子供ら)に贈与したものであり、これを申告しなかったことにつき、隠ぺい又は仮装行為は存しない旨主張する。しかしながら、被相続人の妻(本件妻)は、本件各定期預金を相続財産と認識しながら、これを関与税理士に告げず、本件各定期預金の記載がない遺産分割協議書を添付して相続税の過少申告を行い、その後の税務調査においても、本件各定期預金が、被相続人の生前既に贈与されたものであるなどとする根拠のない申述をして、真実の相続財産を隠ぺいする態度を貫こうとしたものである。このような行為は、当初から相続財産を過少に申告することを意図した上で、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づく過少申告を行ったものと認められる。また、本件子供らは、相続財産の調査、申告を本件妻に委任していたが、本件各定期預金のうちそれぞれの名義の定期預金が相続財産であることを認識しながら、これを関与税理士に告げず、本件妻とともに相続税の過少申告を行っており、かつ、本件子供らに受任者である本件妻の選任及び監督に過失がないと認められる特段の事情はないから、本件子供らは、本件各定期預金の全部の隠ぺいがあったと認められる。(平27.10. 2 広裁(諸)平27-4)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270044
- 裁決年月日
- 平成27年10月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905040
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/4仕入れ
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、各事業年度末に取引先から受領した各仕入伝票(本件各仕入伝票)及び本件各仕入伝票に係る各請求書に係る取引は商品の売買予約であり、本件各仕入伝票は、仕入先への当該売買予約に係る代金の前払に際して、仕入予定の商品を確認するために受領したもので、双方の内心と表示は合致しており、相手方との通謀による虚偽の証ひょう書類の作成には該当しないため、本件各仕入伝票に係る取引に事実の隠ぺい又は仮装はない旨主張する。しかしながら、本件各仕入伝票に係る取引は、翌事業年度の商品仕入価格の引下げ又は当該引下げによる各店舗の利益の確保を目的に、社内の仕入手続を経て仕入先に預け金を支出するために、請求人が仕入先と納品という真意にあらざる表示をなすことを合意の上、納品の事実がないにもかかわらず、虚偽の本件各仕入伝票を作成することにより、納品があったかのごとく経理したものと認められるため、「相手方との通謀による虚偽の証ひょう書類の作成により仮装の経理を行っていること」に該当する。したがって、本件各仕入伝票に係る取引には、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する事実の隠ぺい又は仮装があると認められる。(平27.10. 2 東裁(法・諸)平27-44)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270039
- 裁決年月日
- 平成27年10月1日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100905990
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№101
要旨
○ 原処分庁は、請求人は各同族会社(本件各会社)の経理処理を自由にできる自身の立場を利用して、被相続人からの債務免除等の事実がないにもかかわらず、本件各会社の帳簿において事実に基づかない各仕訳を行い、被相続人からの借入金の帳簿上の残高を減少させたものと認められるから、請求人のこのような行為は、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「納税者がその国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し」たことに該当する旨主張する。しかしながら、請求人と被相続人との間で請求人が答述するような協議があった可能性を十分に認めることができることを前提にすると、当該各仕訳の一部は、当該借入金の額を減少させるという被相続人の意思に基づき行われた可能性が十分に認められることから、当該各仕訳に係る請求人の行為は、相続税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実を隠ぺいし、故意に脱漏し、あるいは故意にわい曲したものであるとまでは認められない。(平27.10. 1 東裁(諸)平27-39)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平270015
- 裁決年月日
- 平成27年9月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、各更正処分に係る重加算税の各賦課決定処分(本件各賦課決定処分)について、原処分庁に対して不正の事実を自白し、全ての架空外注加工費の支払先が記載された帳簿書類の記載以上に、信ぴょう性のある資料を自主的に提示して修正申告をしたのであるから、調査を困難にした事実はなく、当該修正申告を通じて、当初申告の過誤を是正したものであり、真実を表明しているから、隠ぺい、仮装行為は治癒されていることなどから、本件各賦課決定処分は違法である旨主張する。しかしながら、隠ぺい・仮装行為に基づく確定申告をした納税者が、事後的に不正を白状して修正申告をしたからといって、隠ぺい・仮装行為に基づく確定申告をしたことが遡及的になかったことになるものではなく、請求人は、架空の外注加工費を作出した上、当該外注加工費を損金及び課税仕入れに係る支払対価の額として計上したのであるから、課税要件事実の一部を隠ぺい、仮装し、その隠ぺい、仮装したところに基づき法人税等の各確定申告をしたものと認めることができ、調査担当者は、調査により当該請求人の隠ぺい、仮装行為に基づく各確定申告を認定し、本件各賦課決定処分を行ったものであるから、本件各賦課決定処分に違法はない。(平27. 9.10 大裁(法・諸)平27-15)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平270002
- 裁決年月日
- 平成27年9月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が請け負った工事の発注先が直接外注先に支払う外注工事代金について、発注先と当該外注先の間に入って当該代金の受渡しを行い、当該代金を請求人の外注費に計上しただけで、外注先が実際に当該外注工事を施工していなかったとしても、それは発注先の不正行為に利用されただけであり、請求人は当該外注先が施工していなかったことを知らなかったのであるから、請求人が仮装したことには当たらない旨主張する。しかしながら、請求人が、当該外注工事が請求人と外注先との間の取引ではないことを認識し、工事が存在するかのように仮装してその仮装された請求書に基づき、請求人の総勘定元帳に架空の外注費を計上したことは、「納税者が、国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」に該当し、請求人が、当該外注工事が実際には施工していなかったことを知らなかったとしても、そのような事情は、国税通則法第68条《重加算税》第1項の適用を妨げるものではない。(平27. 9. 1 広裁(法・諸)平27-2)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平270003
- 裁決年月日
- 平成27年8月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、バッタ商品の見込仕入れ(本件仕入れ)を仕入れとして総勘定元帳に記載したのは、当該商品の仕入れが予定されていた中で役員間の連絡がうまくできず誤った経理処理になったにすぎないこと、また、翌期の確定申告において、前期損益修正として修正仕訳を行い、自ら是正処理を行っていることから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する重加算税の賦課要件を満たさない旨主張する。しかしながら、①本件仕入れを仲介したとする者と請求人との間でのやりとりを示す記録は一切存在せず、②本件仕入れの合計額がどのような内訳によって算定されたのか不明であり、また、③本件仕入れに係る取引の相手先についても明らかではない。加えて、④本件仕入れのために準備したとする金員は、その一部が前役員名義の預金口座に入金され本件仕入れのために出金されていないことなどからすれば、本件仕入れが予定されていたことを前提とする請求人の主張は採用できない。そして、本件仕入れは、翌期首において前役員に対する借入金の返済として会計処理されているところ、本件仕入れを記載した現金出納帳には、①「備考」欄に当初「借入金返済」と記載されていたことがうかがえること、また、②「相手先名」欄には、前役員の名前を本件仕入れを仲介したとする者の名称に書き換えたことがうかがえることからすると、本件仕入れに係る金員は、前役員に対する借入金返済の金員であると認められ、請求人が、当該借入金返済をあたかも本件仕入れに係る代金の支払であるかのように装い、故意に事実をわい曲して本件仕入れを記載した総勘定元帳に基づき確定申告書を提出したことは、国税通則法第68条第1項に規定する重加算税の賦課要件を満たしている。(平27. 8.28 熊裁(法・諸)平27-3)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平270001
- 裁決年月日
- 平成27年8月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、事業所得の金額及び課税資産の譲渡等の対価の額の計算の基礎となるべき事実を隠ぺいしたことはなく、また、事業所得を過少に申告すること及び課税資産の譲渡等の対価の額を申告しないことを意図したこともなく、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をしたこともないから、国税通則法第68条《重加算税》第1項又は第2項に規定する重加算税の賦課要件を満たさない旨主張する。しかしながら、請求人は、故意に売上げに係る売買仕切書の全部を廃棄して真実の収入金額を容易に把握し難くして秘匿し、収入金額及び課税資産の譲渡等の対価の額の一部を隠ぺいしたものと認められ、当該隠ぺい行為に基づいて、所得税の確定申告書を提出し、また、消費税等の確定申告書を法定申告期限までに提出しなかったものと認められる。したがって、これらの請求人の行為は、国税通則法第68条第1項又は第2項に規定する重加算税の賦課要件を満たしている。(平27. 8.27 広裁(所・諸)平27-1)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270023
- 裁決年月日
- 平成27年8月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国税電子申告・納税システム(e-Tax)を利用して申告した所得税の確定申告における源泉徴収税額等につき、e-Taxにおいて源泉徴収票の記載事項を入力する際、手元にあった源泉徴収票の記載内容のとおり入力したものであり、仮装・隠ぺいの事実はない旨主張する。しかしながら、請求人が給与の支給を受けたとする支払者との間に雇用関係ないし給与の支払があった事実は認められないことからすると、請求人は、雇用関係もなく、給与の支給を受けていないにもかかわらず、支払者から給与の支給を受けたとして、源泉徴収票の記載事項である支払者の所在地、名称、支払金額及び源泉徴収税額等について、虚偽の内容を入力し、原処分庁に確定申告書を送信したものと認められるのであって、当該虚偽の内容を入力した行為は、確定申告の前提となる国税の税額の計算の基礎となるべき事実を仮装したものと評価するのが相当である。(平27. 8.19 東裁(所・諸)平27-23)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270017
- 裁決年月日
- 平成27年7月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が架空の外注費であると認定した各外注先との取引(本件役務提供取引)について、本件役務提供取引は当該各外注先から営業活動や清掃業務等の役務の提供を受けた実態のある取引であること、また、請求人の代表者が本件役務提供取引の対価として当該各外注先の預金口座に振り込まれた金員を引き出していたのは、同人が当該各外注先に対して個人的に有していた貸付金の返済を受けるためであり、当該貸付金の返済額を差し引いた残額を当該各外注先に対して現金で渡していたのであるから、架空の外注費であるとの原処分庁の認定は誤りであり、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい又は仮装の事実はない旨主張する。しかしながら、請求人が当該各外注先から役務提供を受けたことを証するに足りる証拠はなく、また、請求人の代表者が当該各外注先に対して金銭を貸し付けていた事実及び現金を渡していた事実を証する証拠もないことから、当該各外注先に対する外注費は架空の外注費であったというべきである。よって、請求人は、取引の事実がないにもかかわらず、役務提供があったかのような外形を作出し、請求人の総勘定元帳の外注費勘定に架空の外注費を計上し、本件事業年度の法人税の確定申告書を提出したと認められ、この事実は、国税通則法68条第1項に規定する仮装の事実に該当する。(平27. 7.23 東裁(法・諸)平27-17)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270018
- 裁決年月日
- 平成27年7月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が架空の外注費であると認定した各外注先との取引(本件役務提供取引)について、本件役務提供取引は当該各外注先から営業活動や清掃業務等の役務の提供は受けた実態のある取引であること、また、請求人の代表者が本件役務提供取引の対価として当該各外注先の預金口座に振り込まれた金員を引き出していたのは、同人が当該外注先に対して個人的に有していた貸付金の返済を受けるためであり、当該貸付金の返済額を差し引いた残額を当該各外注先に対して現金で渡しているのであるから、架空の外注費であるとの原処分庁の認定は誤りであり、国税通則法第68条《重加算税》第2項に規定する隠ぺい又は仮装の事実はない旨主張する。しかしながら、請求人が当該外注先から役務提供を受けたことを証するに足りる証拠はなく、また、請求人の代表者が当該各外注先に対して金銭を貸し付けていた事実及び現金を渡していた事実を証する証拠もないことから、当該各外注先に対する外注費は架空の外注費であったというべきである。よって、請求人は、取引の事実がないにもかかわらず、役務提供があったかのような外形を作出し、請求人の総勘定元帳の外注費勘定に架空の外注費を計上し、本件事業年度の法人税の確定申告書を提出したと認められ、この事実は、国税通則法68条第2項に規定する仮装の事実に該当する。(平27. 7.23 東裁(法)平27-18)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270016
- 裁決年月日
- 平成27年7月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、故意に接待業等(本件業務)に関する関係書類等を破棄したのではなく、確定申告の必要性を認識していなかったことから、単に不要となったものを処分したにすぎず、請求人の行為は国税通則法第68条《重加算税》第2項に規定する重加算税の賦課要件には該当しない旨主張する。しかしながら、請求人は、①本件業務から得た金額を預金口座に入金し複数の預貯金等などで蓄財していたことが認められることから、本件業務により多額の所得(収入)が生じていることを認識していたこと、②請求人は、一旦当該関係書類等を他人に知られたくないとの理由から故意に破棄等していた旨を自認したこと、③本件業務の収入を収入明細書で確認していたこと、④現金収入を入金していた預金口座の通帳には、その入金された金額が記録されることなどからすれば、請求人は、多額の所得(収入)が生じていることを認識しながら、帳簿書類を全く作成せず、当該関係書類等が請求人の収入・所得等の計算に必要なものであることを十分理解していながら、故意に破棄等していたと認めるのが相当である。したがって、請求人の行為は、国税通則法第68条第2項に規定する重加算税の賦課要件に該当する。(平27. 7.16 東裁(所・諸)平27-16)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平270004
- 裁決年月日
- 平成27年7月14日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100905020
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/2売上げ、収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、粗金の額を除外した事実及び各店舗の店長等が作成した粗金の額のデータ等を基礎とした報告資料等(報告資料等)を破棄した事実の一部を否認し、故意に事実を隠ぺいしたものではない旨主張する。しかしながら、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する事実の「隠ぺい」とは、課税要件事実の全部又は一部を隠すことを、同項の「仮装」とは、存在しない課税要件事実が存在するように見せかけることをいい、かつ、事実を隠ぺいし、又は仮装したところに「基づき」申告を行ったことが要件とされているのであるから、納税義務者のした過少申告行為そのものが隠ぺい・仮装に当たるというだけでは足りず、過少申告行為そのものとは別に、隠ぺい・仮装と評価すべき行為が存在し、これに合わせた過少申告がされたことを要するものであると解されるところ、請求人は、経理担当者から報告資料等により、全店舗の真実の粗金の額の報告を受け、これを把握していたにもかかわらず、真実の粗金の額から一定割合を除外して記載した集計表を作成し、これを確定申告用の資料として関与税理士に交付して、確定申告を行っていたものである上に、税務調査の際に真実の粗金の額を把握されるのを防ぐため、報告資料等を破棄するなどしていたのであるから、課税要件事実の一部を隠ぺいし、その隠ぺいしたところに基づき所得税及び消費税等の各確定申告を行っていたと認められ、このことは国税通則法第68条第1項に規定する仮装隠ぺい行為に該当する。(平27. 7.14 大裁(所・諸)平27-4)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270007
- 裁決年月日
- 平成27年7月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905020
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/2売上げ、収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、積極的な隠ぺい又は仮装行為や特段の行動を行って所得金額を過少に記載した納税申告書を提出したものではないから、国税通則法第68条《重加算税》第1項又は第2項に規定する「隠ぺい又は仮装の行為」はない旨主張する。しかしながら、請求人は、特定の取引先を選び、その取引先に係る売上金額の全部若しくは一部のみを会計ソフトに入力することなどにより、故意に売上金額が過少となる内容虚偽の会計データを作成し、それに基づき真実の所得金額とは異なる所得税の確定申告書を提出し、消費税については確定申告書を提出しなかったものといえることから、このような請求人の一連の行為は、国税通則法第68条第1項又は第2項に規定する「隠ぺい又は仮装の行為」があると認められる。(平27. 7. 2 東裁(所・諸)平27-7)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平270001
- 裁決年月日
- 平成27年7月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№100
要旨
○ 請求人は、請求人の役員らには、役員ら名義の預金口座に振り込まれた金員(本件各金員)が請求人の売上げになるという認識がなかったのであるから、請求人の売上計上漏れ及び当該役員らに対する給与の支払につき、国税通則法第68条《重加算税》第1項及び第3項に規定する隠ぺい又は仮装の事実はない旨主張する。しかしながら、本件各金員は、請求人に帰属する資産の販売に係る対価であるにもかかわらず、請求人は、これを役員らの預金口座に振り込ませ、売上げとして総勘定元帳に計上していなかったこと、また、本件各金員は、役員らが請求人の事業活動を通じて得た利得であり、当該利得は役員らがその地位及び権限に対して受けた給与であることが認められるところ、請求人は、これを役員らの預金口座に振り込ませ帳簿に一切記載していなかったことから、請求人が、総勘定元帳に本件各金員を売上げとして計上せず、また、源泉徴収の対象となる給与の支払事実について、帳簿に一切記載していなかったことは、国税通則法第68条第1項及び第3項に規定する隠ぺい又は仮装の事実に該当する。(平27. 7. 1 熊裁(法・諸)平27-1)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270004
- 裁決年月日
- 平成27年7月1日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№100
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、過少申告の意図に基づき、①得意先に対する売上金額を記載したメモの一部を破棄したこと、②平成18年分の所得税額を試算した際のメモと同様の原処分に係る各年分のメモを破棄したこと、③正確な収入金額等を容易に確認できたにもかかわらず、収支内訳書に根拠のない額を記載したことという一連の行為は、当初から所得等を過少に申告する意図であったことを外部からもうかがい得る特段の行動に当たり、重加算税の賦課要件を充足する旨主張する。しかしながら、請求人に過少申告の意図があったことは認められるものの、上記①のメモについては、売上金は全て振り込まれ、しかもその入金のあった預金口座の通帳は保存されていたこと等からすると、請求人は当該メモ書を保存する必要がなくなったから廃棄した可能性が十分に考えられること、上記②のメモについては、そのようなメモを作成していた事実が認められないこと、上記③については、収支内訳書に根拠のない額を記載する行為は過少申告行為そのものであることから、原処分庁が主張する請求人の行為は、当初から所得等を過少に申告する意図であったことを外部からもうかがい得る特段の行動には当たらず、重加算税の賦課要件を充足しない。(平27. 7. 1 東裁(所・諸)平27-4)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平260009
- 裁決年月日
- 平成27年6月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905040
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/4仕入れ
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、仕入高勘定に計上した現金仕入れ(本件現金仕入れ)について、本件現金仕入れは、いわゆるバッタ取引であり、領収等が交付されないことは当然であって、本件現金仕入れが事実であることは、物品出納帳、現金出納帳及び出金伝票という客観的証拠並びに請求人の各営業所長等の申述によって明らかであることから、本件現金仕入れが架空であることを前提としてなされた重加算税の賦課決定処分は違法である旨主張する。しかしながら、①本件現金仕入れに係る商品の管理方法とそれ以外の商品の管理方法とに、本件現金仕入れに係る商品の入庫数量のみを商品管理システムに入力しないなど極めて不自然かつ不合理な相違が生じていること、②本件現金仕入れに係る関係帳簿である物品出納帳の記載内容には、本件現金仕入れの入庫数量と廃棄処理による出庫数量が同時期に計上されているなど、本件現金仕入れに係る商品の入庫がなかったことをうかがわせる点があること、③本件現金仕入れの相手先が実在する旨の各営業所長の申述は、本件現金仕入れの取引回数が各営業所において相当回数に上る取引として計上されているにもかかわらず相手先をほとんど知らないような曖昧かつ一様の申述に終始し信ぴょう性に欠けるのに対し、市場関係者の申述は、本件現金仕入れの相手先が実在しないことについて、申述内容が相互に一致しており、その内容に全く不自然な点はなく信用できるものであることなどを総合勘案すれば、本件現金仕入れに係る仕入れの事実はなく、本件現金仕入れは架空に計上されたものと認定するのが相当である。そうすると、本件現金仕入れに係る取引が実在しないにもかかわらず、請求人が、本件現金仕入れに係る虚偽の領収証等を作成するなどして、あたかも本件現金仕入れに係る取引が真実であるかのように装い、故意に事実をわい曲して総勘定元帳に記載し、これに基づいて法人税並びに消費税及び地方消費税の確定申告書を提出したことは、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「その国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していた」ことに該当する。(平27. 6.26 熊裁(法・諸)平26-9)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平260010
- 裁決年月日
- 平成27年6月26日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100905040
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/4仕入れ
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、仕入高勘定に計上した現金仕入れ(本件現金仕入れ)について、本件現金仕入れは、いわゆるバッタ取引であり、領収証等が交付されないことは当然であって、本件現金仕入れが事実であることは、物品出納帳、現金出納帳及び出金伝票という客観的証拠並びに請求人の営業所長等の申述によって明らかであることから、本件現金仕入れが架空であることを前提としてなされた重加算税の賦課決定処分は違法である旨主張する。しかしながら、①本件現金仕入れに係る商品の管理方法とそれ以外の商品の管理方法とに、本件現金仕入れに係る商品の入庫数量のみを商品管理システムに入力しないなど極めて不自然かつ不合理な相違が生じていること、②本件現金仕入れに係る関係帳簿である物品出納帳の記載内容には、本件現金仕入れの入庫数量と廃棄処理等による出庫数量が同時期に計上されているなど、本件現金仕入れに係る商品の入庫がなかったことをうかがわせる点があること、③本件現金仕入れの相手先が実在する旨の請求人の営業所長の申述は、本件現金仕入れに直接携わっている者が営業所長のみであるにもかかわらず相手先をほとんど知らないような曖昧な申述に終始し信ぴょう性に欠けるのに対し、市場関係者の申述は、本件現金仕入れの相手先が実在しないことについて、申述内容が相互に一致しており、その内容に全く不自然な点はなく信用できるものであることなどを総合勘案すれば、本件現金仕入れに係る仕入れの事実はなく、本件現金仕入れは架空に計上されたものと認定するのが相当である。そうすると、本件現金仕入れに係る取引が実在しないにもかかわらず、請求人が、本件現金仕入れに係る虚偽の領収証を作成して、あたかも本件現金仕入れに係る取引が真実であるかのように装い、故意に事実をわい曲して総勘定元帳に記載し、これに基づいて法人税並びに消費税及び地方消費税の確定申告書を提出したことは、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「その国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していた」ことに該当する。(平27. 6.26 熊裁(法・諸)平26-10)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平260022
- 裁決年月日
- 平成27年6月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の従業員(本件従業員)が自信の遊興費をねん出するため、架空の原価を計上するなどして現金を横領した行為(本件横領行為)は、請求人の法人税等の申告とは何ら関係なく、一従業員として自らの利得を目的として行われたものであるから、請求人の行為と同視することはできない旨主張する。しかしながら、従業員の行為が納税者の行為と同視できるか否かについては、①その従業員の地位・権限、②その従業員の行為態様、③その従業員に対する管理・監督の程度等を総合考慮して判断するのが相当であるところ、本件従業員は、①経理責任者として総務課長を務め、経理業務及び申告書作成業務の全般を任されるなどからすると、重要な地位・権限を有していると認められ、②本件横領行為を隠ぺいするために、経理責任者としての総務課長の地位並びに請求人から任されていた経理業務及び申告書作成業務を利用して、架空の原価を計上し会計システムに入力するなどの仮装行為(本件仮装行為)を行うことにより虚偽の事実が記載された総勘定元帳を作成し、当該総勘定元帳に基づいて申告書を作成していた。また、③経理業務及び申告書作成業務を本件従業員に任せ、請求人において、総勘定元帳や普通預金通帳などの確認をせず、容易に気付くことができたと考えられる本件横領行為及び本件仮装行為を看過ごしていたのであり、本件従業員に対する管理・監督が十分でなかったことなどを総合考慮すれば、本件仮装行為は請求人の行為と同視できると判断するのが相当である。(平27. 6.18 福裁(諸)平26-22)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平260124
- 裁決年月日
- 平成27年6月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、同人が旧商号名義の預金口座(本件旧商号名口座)に振り込まれた売上金額等(本件各金員)及び本件旧商号名口座の預金利息(本件各利息)を収益の額に計上していなかったのは、請求人の代表者が、妻である取締役に本件旧商号名口座の預金通帳(本件通帳)を渡し、税理士へ記帳資料として提出するよう指示したが、同取締役がこれを失念したことなどによるものであり、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「事実の隠ぺい」に該当しない旨主張する。しかしながら、同項に規定する「事実の隠ぺい」とは、納税者が故意に課税要件に該当する特定の事実を隠匿しあるいは脱漏することをいうと解するのが相当であるところ、調査において、調査担当職員が、請求人で管理している預金通帳及び本件各金員の取引先に係る契約書の提示の求めに対し、代表者は本件通帳及び本件各金員に係る契約書を提示しなかったこと並びに調査対象の最終事業年度の末日から当該事業年度の法人税の確定申告書を提出した日までの間に、複数回にわたって本件旧商号名口座からの出金があることなどを併せ考えると、請求人が、各取引先に対し、本件各金員の本件旧商号名口座への振込入金を依頼した上、本件各確定申告書の作成を依頼した税理士等に本件通帳を提出せずに、本件金員及び本件利息を収益の額から除外した決算書及び本件各確定申告書を作成させたものと認められ、故意に課税要件に該当する特定の事実を隠匿しあるいは脱漏することに該当する。(平27. 6.12 東裁(法)平26-124)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平260122
- 裁決年月日
- 平成27年6月10日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、メーカー等から受領する金員(本件メーカー等受領金)及び請求人の勤務していた法人から受領したキャンペーン手数料(本件各キャンペーン手数料)から生じる所得について、当該金員の一部の送金を受けた個人事業者がその名義で確定申告をする旨の合意があり、当該合意に基づき、当該個人事業者が自身の名義で確定申告をしているから、請求人に税務上の問題は生じないと考えていたこと、本件各キャンペーン手数料について、請求人が架空の請求書を作成させた事実はないこと及び請求人が本件メーカー等受領金及び本件各キャンペーン手数料を受け取る際、他人名義の口座を使用した理由は、他から収入を得ていることが請求人の勤務先に明らかになることを避けるためであって、借名していただけであるから 請求人は、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装した」ことには該当しない旨主張する。しかしながら、請求人は、メーカー等及び請求人の勤務していた法人に対し、第三者名義で、実際には提供していない役務の内容を記載した請求書又は納品書を発行して、本件メーカー等受領金及び本件各キャンペーン手数料の全てを、当該第三者名義の口座に送金させるなどして、自らに帰属する収入金額が当該第三者に帰属する収入金額であるかのように仮装したから、請求人のこれらの行為は、国税通則法第68条第1項に規定する「課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装した」ことに該当する。(平27. 6.10 東裁(所)平26-122)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平260121
- 裁決年月日
- 平成27年6月9日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№99
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、仕入先からの棚卸資産の購入に係る取引に関し、当該仕入先との間の契約の解除に伴う解約料として支払った金員の額(本件解約料)を損金の額に算入したことについて、請求人と当該仕入先との間に解約の合意はなく、契約が存続したまま当該棚卸資産の購入が継続されているにもかかわらず、請求人は、当該仕入先と通謀して虚偽の解約契約書及び関係書類を作成し、本件解約料を当該棚卸資産の取得価額に含めず期末棚卸高を算定したことに隠ぺい又は仮装の行為が認められる旨主張する。しかしながら、請求人と当該仕入先との間では解約の合意は成立し、当該解約の合意に基づき当該金員が支払われたものと認められ、解約契約書は当該合意に基づき作成されたものと認められること、また、解約合意後に請求人と当該仕入先との間で行われた当該棚卸資産に係る取引に係る契約条件が当該解約の合意の時点では合意されておらず、その後に締結された新たな契約に基づき行われていることからすると、請求人が、本件解約料を当該製品の取得価額に含めず期末棚卸高を算定したことについて隠ぺい又は仮装の行為があったとは認められない。(平27. 6. 9 東裁(法)平26-121)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平260008
- 裁決年月日
- 平成27年5月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の代表者(本件代表者)名義の普通預金口座に振り込まれた金員(本件金員)には、請求人の酒類の販売に係る対価のほかに本件代表者所有の物品を販売した対価が含まれており、本件金員のうち請求人の酒類の販売に係る金額については全て申告していたのであるから、請求人に隠ぺい又は仮装の事実はない旨主張する。しかしながら、①請求人が本件代表者所有の物品を販売したとする取引先の帳簿及びそれに係る請求人発行の納品書には、請求人から当該取引先に対して酒類の納品があった旨記載されていること、②請求人が本件金員に係る取引の際に作成した発送伝票等の「品名」欄には全て酒類の銘柄が記載されていること、③請求人からは酒類のみを購入しており、請求人又は本件代表者から酒類以外の商品を購入したことがない旨の当該取引先の申述は信用できることに加えて、本件代表者が本件代表者所有の物品を販売していたと認めるに足る証拠はないことからすると、請求人は当該取引先に対して酒類のみを販売し、当該取引先から振り込まれた本件金員はその全てが請求人の酒類の販売に係る対価と認められる。そうすると、本件金員が全て請求人の酒類の販売に係る対価であるにもかかわらず、請求人が本件金員を請求人の売上げとして総勘定元帳に計上しなかったことは、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい又は仮装の事実に該当する。(平27. 5.20 熊裁(法・諸)平26-8)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平260008
- 裁決年月日
- 平成27年5月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の代表者(本件代表者)名義の普通預金口座に振り込まれた金員(本件金員)は請求人の酒類の販売に係る対価ではなく、本件代表者所有の物品を販売した対価であり本件代表者に帰属するものであるから、そもそも請求人から本件代表者に賞与として支給されたものではないから、請求人に隠ぺい又は仮装の事実はない旨主張する。しかしながら、①請求人が本件代表者所有の物品を販売したとする取引先の帳簿及びそれに係る請求人発行の納品書には、請求人から当該取引先に対して酒類の納品があった旨記載されていること、②請求人が本件金員に係る取引の際に作成した発送伝票等の「品名」欄には全て酒類の銘柄が記載されていること、③請求人からは酒類のみを購入しており、請求人又は本件代表者から酒類以外の商品を購入したことがない旨の当該取引先の申述は信用できることに加えて、本件代表者が本件代表者所有の物品を販売していたと認めるに足る証拠はないことからすると、本件金員はその全てが請求人の酒類の販売に係る対価であり、請求人の資産と認められる。そして、本件金員は本件代表者が個人的な支払のために使用している当該普通預金口座に振り込まれ、本件代表者が任意に処分できる状態になったことからすると、本件金員は当該振込時において請求人から本件代表者に対して支払われた賞与と認められるところ、請求人はこれを帳簿書類に一切記載せず、賞与の支払の事実を隠ぺいしていたと認められ、このことは国税通則法第68条《重加算税》第3項に規定する隠ぺい又は仮装の事実に該当する。(平27. 5.20 熊裁(法・諸)平26-8)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平260044
- 裁決年月日
- 平成27年5月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、請求人A名義の貸金庫(本件貸金庫)に保管されていた現金(本件現金)について、相続財産であると認識しておらず、故意に隠ぺいした事実はない旨主張する。しかしながら、①本件貸金庫は本件被相続人の指示に従って請求人A名義で借用し、借用直後に入庫された現金は本件被相続人が用意したものであったこと、②本件貸金庫の現金の入手庫は本件被相続人の指示で行われたもので、特定の時期から現金の入出庫は請求人Aが記録していたこと、③本件貸金庫には、本件被相続人が代表取締役である法人の現金が入庫されているものの、本件相続の開始までには入庫された以上の現金が出庫されていることからすると、本件相続の開始時点における本件貸金庫内の現金は、本件被相続人に帰属する財産であることは明らかであるし、本件貸金庫内の現金の入出庫を行っていた請求人Aがかかる事実を認識していたことも認められる。そして、請求人Aは、このような認識の下、税理士に本件貸金庫の存在のみ伝え、本件現金の存在は伝えず、本件現金を申告しなかったのであるから、請求人Aのかかる行為は、本件現金が請求人A名義の本件貸金庫内にあることを認識し、その状態を利用して、本件現金を申告をから除外したものと認めるのが相当である。したがって、請求人Aには、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺいの行為があったと認められる。また、請求人Bは、請求人Aに本件被相続人の相続に係る相続税の申告を一任していたことから、請求人Bについても同条第1項に規定する隠ぺいの行為があったと認められる。(平27. 5.19 関裁(諸)平26-44)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平260059
- 裁決年月日
- 平成27年5月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、グループ法人との間の土地建物(本件土地建物)の売買取引契約(本件売買契約)は法的に有効に成立した実体を伴うものであるから、本件売買契約に係る売買契約書(本件売買契約書)を作成し、固定資産売却損を計上したことは、隠ぺい又は仮装に当たらないと主張する。しかしながら、売買代金の支払、所有権移転登記手続、本件土地建物に設定された根抵当権の抹消等といった、本件売買契約書上定められた債務の履行が何らされておらず、請求人は、本件売買契約の締結後も本件土地建物の賃料を収受して収益に計上したり、本件土地建物の維持管理費用を請求人自ら支出して経費に計上するなど、本件売買契約は、別に生じた債務免除益の法人税の課税リスクに係る課税対策を目的として便宜的に行われた実体のないものであり、本件売買契約書を作成すること等によって、あたかもこれが実体を伴う契約であるかのように装い、存在しない課税要件事実が存在するように見せかけたものと認められるから、取引・事実の仮装が認められるというべきである。(平27. 5.19 大裁(法)平26-59)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平260060
- 裁決年月日
- 平成27年5月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、グループ法人との間の土地建物(本件土地建物)の売買取引契約(本件売買契約)は法的に有効に成立した実体を伴うものであるから、本件売買契約に係る売買契約書(本件売買契約書)を作成し、建物に係る減価償却費を損金の額に算入したことは、隠ぺい又は仮装に当たらないと主張する。しかしながら、売買代金の支払、所有権移転登記手続、本件土地建物に設定された根抵当権の抹消等といった、売買契約書上定められた債務の履行が何らされておらず、本件売買契約の締結後も請求人が本件土地建物の所有者としてこれを使用収益等していた形跡は見られず、他方、グループ法人が本件土地建物の賃料を収受して収益に計上したり、本件土地建物の維持管理費用を支出して経費に計上するなど、本件売買契約は、グループ法人において別に生じた債務免除益の法人税の課税リスクに係るグループ法人の課税対策を目的として便宜的に行われた実体のないものであり、本件売買契約書を作成すること等によって、あたかもこれが実体を伴う契約であるかのように装い、存在しない課税要件事実が存在するように見せかけたものと認められるから、取引・事実の仮装が認められるというべきである。(平27. 5.19 大裁(法・諸)平26-60)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平260013
- 裁決年月日
- 平成27年5月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905050
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/5経費、損金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が株式(本件株式)を取得していたのであるから、本件株式の受入れに係る会計帳簿の処理について、請求人に、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠ぺいし、又は仮装した」事実はない旨主張する。しかしながら、本件株式を取得していないにもかかわらず、本件株式を取得したとする領収証(本件領収証)を他人に作成させ、本件領収証を基に本件株式に投資する旨を議決した取締役会議事録を作成するなどして、本件株式を取得し売却したかのように仮装し、総勘定元帳に架空の投資有価証券売却損を計上したことは、国税通則法第68条第1項に規定する「隠ぺいし、又は仮装した」事実に該当すると解するのが相当である。(平27. 5.13 高裁(法)平26-13)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平260099
- 裁決年月日
- 平成27年5月7日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が所有していた不動産(本件不動産)の譲渡原価として損金の額に算入した本件不動産の取得費用及び仲介手数料等(本件取得費用等)はいずれも架空のものではなく、本件取得費用等を本件不動産の譲渡原価に算入したことに隠ぺい又は仮装の事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、内容虚偽の契約書や領収証等の書面を作成した上で、本件取得費用等を本件不動産の譲渡原価として損金の額に算入しており、このことは、あたかも本件取得費用等の支払があったかのごとく事実をわい曲したものと認められることから、請求人に国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい又は仮装の事実があったというべきである。(平27. 5. 7 東裁(法)平26-99)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平260009
- 裁決年月日
- 平成27年3月31日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、風俗店4店舗(本件各店舗)の経営者は甲であり、本件各店舗の事業に係る所得及び課税資産の譲渡等の対価の帰属先は請求人ではないから、請求人の行為が、国税通則法第68条《重加算税》第1項又は第2項に規定する事実の隠ぺい又は仮装に該当することはない旨主張する。しかしながら、本件各店舗の経営上の行為の状況、利益の享受状況及び出資の状況から本件各店舗の経営者は請求人であり、本件各店舗の事業に係る所得及び課税資産の譲渡等の対価の帰属先は請求人であると認められるところ、請求人は、真実の経営者ではない店長等の名義を借用して法律行為等を行って、本件各店舗の事業に係る所得及び課税資産の譲渡等の対価が他人に帰属するかのような外形を作出して帰属名義を仮装したものであるから、請求人の行為は、国税通則法第68条第1項又は第2項に規定する事実の隠ぺい又は仮装に該当する。(平27. 3.31 広裁(所・諸)平26-9)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平260019
- 裁決年月日
- 平成27年3月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、妻が申告の基礎となった事業所得に係る集計表等に毎月の売上げを少なく記載し、請求人の所得税の申告をしたことは、単なる過少申告をしたとしか思っていなかったことから、請求人には国税通則法第68条《重加算税》第1項及び第2項の「隠ぺい、又は仮装し」に該当する行為はなかった旨主張する。しかしながら、国税通則法第68条第1項及び第2項の「隠ぺい、又は仮装し」の行為は、納税者以外の者が行った場合であっても、それが納税者本人の行為と同一視できる場合には重加算税を賦課することができると解するのが相当であるところ、妻が売上げに係る領収証(控)及び納品書兼請求書を処分した行為、また、妻が月別の売上金額を銀行預金通帳や領収証(控)から把握していたにもかかわらず、請求人の所得税の申告の基礎となった事業所得に係る集計表等及び売上明細に、実際の売上金額より年約150万円ないし380万円を過少に記載した行為は、事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装した行為に該当すると認められ、請求人は、妻の当該行為を了知しながらこれを防止せず、所得税を過少に申告し、また、消費税の申告をしていなかったものであることから、妻の当該行為は請求人の行為と同視することができ、請求人には国税通則法第68条第1項及び第2項の「隠ぺいし、又は仮装し」の行為があったと認められる。(平27. 3.30 福裁(所・諸)平26-19)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平260012
- 裁決年月日
- 平成27年3月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、事業所得の金額を過少に申告した原因は、事務手続の不慣れに加え処理の慎重さに欠けることに由来するもので、請求人には国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい又は仮装の行為はない旨主張する。しかしながら、①請求人及びその妻は、請求人の事業所得に係る収入金額が10,000,000円を超えると消費税を納めなければならなくなるとの共通認識を有していたこと、②請求人は事業所得に係る収入金額を把握していたこと、③請求人は特定の取引先に対し、主要取引銀行とは別の銀行口座(X口座)を指定し、その収入金額を振込入金させていたこと、④請求人は、確定申告書作成の際、日付順に保管していた請求書控えを銀行口座ごとに区分してつづっていたこと、⑤請求人の妻は、収支内訳書にX口座に振り込まれた金額を除外した収入金額を記載し、所得税の確定申告書を作成したこと、⑥請求人は、請求人の妻が作成した事業所得の収入金額が10,000,000円を下回る確定申告書等を提出していたこと、並びに⑦請求人は、収入金額に計上しなかったX口座の預金通帳及び同口座に振り込まれた収入金額に係る請求書控えを原処分に係る調査担当職員に対し提示しなかったことからすると、請求人及びその妻は、事業所得に係る収入金額が10,000,000円を超えると消費税を納めなければならなくなるとの共通認識の下、各自が分担し、あらかじめ特定の取引先にX口座への振込みを依頼し、当該振込みに係る請求書控えを別につづった上で、X口座に振り込まれた収入金額を除外した収支内訳書を作成し所得税の確定申告書を提出することにより、収入金額の一部を隠ぺいしたものと認められ、請求人には、国税通則法第68条第1項に規定する隠ぺい又は仮装の行為が存在したと認められる。(平27. 3.26 高裁(所・諸)平26-12)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平260047
- 裁決年月日
- 平成27年3月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、請求人らが株式会社(本件会社)を設立した上で行った、医療法人(本件医療法人)の出資持分(本件出資持分)に係る譲受取引(本件譲受取引)及び払戻取引(本件払戻取引)について、本件出資持分が本件会社に帰属することを前提に全てこのような意向に基づいてこれらの取引に係る書類を作成したものであって、各書類間に齟齬など存在せず、請求人らが国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する事実を隠ぺい又は仮装したなどといえないことは明らかである旨主張する。しかしながら、請求人らは、本件譲受取引に際して、請求人ら自らを当事者とする各契約書等を作成し、譲渡人から本件出資持分を譲り受ける傍ら、本件出資持分の真の権利者は本件会社である旨が記載された書面を別途作成し、また、本件払戻取引に際しても、本件医療法人に対し、請求人らが本件医療法人から退社することに伴う払戻請求をして本件医療法人に払戻しをさせる傍ら、本件出資持分の真の権利者は本件会社である旨が記載された書面を別途作成したのであり、これらの行為によって、本件出資持分の真の権利者ないし名義を偽って事実をわい曲したものであるから、請求人らの行為は国税通則法第68条第1項に規定する「事実の仮装」に該当する。(平27. 3.13 大裁(所)平26-47)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平260034
- 裁決年月日
- 平成27年3月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、取引先(本件取引先)に対する第三者の買掛債務を第三者に代わり本件取引先へ支払った金額(本件立替金)について、本件取引先から請求人に弁済する旨の合意があったことから、本件取引先から受け取った拡売費(本件拡売費)の一部が本件立替金の弁済である旨記載した伝票を作成し、本件立替金残高の相殺として経理処理したことは、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠ぺいし、又は仮装し」たことに当たらない旨主張する。しかしながら、拡売費という名称からすると、これを受け取った者としては、販売を拡大・促進するための費用に充てるための金員であることが容易に理解できるといえ、さらに、請求人は、取引先から相殺確認書の交付を受け、本件拡売費の支払を受けるに当たって消費税額が併せて支払われていることを認識していたことが認められることからすると、本件拡売費が立替金の弁済ではなく仕入割戻しなどに該当するものと請求人が認識していたことを強く推認させる。そして、請求人は、平成19年7月から平成21年6月までの間に受領した本件拡売費を雑収入又は仕入値引きとして経理処理しており、当該期間に受領した本件拡売費が仕入割戻しなどに当たると認識していたことが認められる。以上によれば、請求人が本件拡売費を本件立替金の弁済ではないと認識しつつ、伝票に本件立替金の弁済である旨記載し、本件立替金残高の相殺として経理処理したことは、国税通則法第68条第1項に規定する「隠ぺいし、又は仮装し」たことに該当する。(平27. 3.10 関裁(法・諸)平26-34)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平260035
- 裁決年月日
- 平成26年12月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905050
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/5経費、損金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、事業年度末までに真実の契約書である手書契約書を作成しており、仮に手書契約書が事業年度末までに存在しなかったとしても、契約書という書面が存在しなければならない必然性はなく、事業年度中に売買の約束事が存在していれば足りることから、不動産の譲渡に係る契約は事業年度末までに成立しており、当該不動産の譲渡取引(本件取引)に係る損失の額の計上につき、事実の隠ぺい、仮装はない旨主張する。しかしながら、手書契約書の存在を前提としない複数の契約書が事後的に作成されていること、請求人が、原処分に係る調査において、手書契約書を速やかに提出しなかったことなど、不自然な点が認められ、また、当該事業年度末までに本件取引に係る契約が成立していたことを示す客観的事実はないこと、請求人の代表取締役の一人及び総務課長は、いずれも本件取引に係る契約は当該事業年度末までに成立していなかった旨申述していることなどを併せ考慮すれば、本件取引に係る契約が当該事業年度末までに成立していたと認めることはできない。そして、請求人は、本件取引について、当該事業年度末までに物件の引渡しや売買代金の授受が行われていないことはもとより、本件取引に係る契約も成立していないことを認識しながら、本件取引に係る損失の額を当該事業年度の損金の額に算入する旨の振替伝票を作成し、故意に事実をわい曲し、そのわい曲した事実に基づき、納付すべき税額を過少に記載した確定申告書を提出したものと認められるから、請求人の上記行為は、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する重加算税の賦課要件に該当する。(平26.12.15 大裁(法)平26-35)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平260006
- 裁決年月日
- 平成26年12月10日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№97
要旨
○ 請求人は、原処分庁が請求人に帰属するとした収益に係る業務(本件業務)は代表者個人が行っており、本件業務に係る収益は請求人に帰属しないため、請求人に隠ぺいの行為はない旨主張する。しかしながら、請求人の代表者は、当該各事業年度及び当該各課税期間に対応する各年分の所得税の確定申告書を提出しておらず、請求人が代表者個人に帰属すると主張する業務を含む本件業務全てに請求人の従業員が従事し、本件業務に係る費用についても全て請求人の費用として会計処理をしていたことからすれば、本件業務に係る収益が請求人に帰属するものと認識していたと認めるのが相当であり、請求人は、本件業務に係る収益の一部を請求人の売上から除外する意図をもって、概算で算出した金額を金銭出納帳及び総勘定元帳に計上することによって虚偽の内容の帳簿を作成し、それに基づき所得金額を過少に申告していたと認められることから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠ぺいし、又は仮装した事実」があったと認めるのが相当である。(平26.12.10 高裁(法・諸)平26-6)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平260048
- 裁決年月日
- 平成26年12月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の現代表者(本件現代表者)が役員を務める法人との取引(本件仕入れ)に実態がないとしても、本件現代表者は当時、請求人の経営に従事していなかったのであるから、請求人において、本件仕入れの額を損金に算入したことや、本件現代表者に対する貸付金(本件貸付金)に係る利息(本件利息)を益金の額に算入しなかったことについて、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する事実の隠ぺい又は仮装はない旨主張する。しかしながら、本件現代表者及び請求人の当時の代表者の答述からすれば、本件現代表者は請求人の財務面のみならず経営面に関しても一任されていたことが認められるところ、取引実態のない本件仕入れの額を損金の額に算入し、確定申告書を提出した本件現代表者の行為は、請求人の行為と同視できるものであるから、本件仕入れの額を損金の額に算入したことは、事実の隠ぺい又は仮装に該当し、同様に、請求人が帳簿に計上しなかった本件貸付金は請求人の簿外資産であり、本件利息が当該簿外資産から生じるものであるから、本件利息の額を益金の額に算入しなかったことは、事実の隠ぺい又は仮装に該当する。 (平26.12. 1 東裁(法)平26-48)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平260004
- 裁決年月日
- 平成26年11月10日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№97
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、①請求人及び請求人の取引業者によって行われた祝賀会(本件祝賀会)において受領した祝金が、請求人の収入であることを認識していながら、その収支について帳簿に記載していないこと、②本件祝賀会に伴う支出予定額を請求人及び請求人の親睦団体(本件親睦団体)の預金に入金し、本件親睦団体名義で開催費用を支出したことは、隠ぺい、仮装の行為に該当する旨主張する。しかしながら、①本件親睦団体及び請求人が、本件祝賀会が開催されたことにより定期的に開催されていた懇親会が開催されなかったことからすると、本件親睦団体の主催であると認識していたとしてもやむを得ず、また、本件祝賀会の損益について、請求人の帳簿に記載されていないことが単なる経理誤りではなく、故意によるものであることを裏付ける証拠もないこと、②本件祝賀会において、本件親睦団体名義の預金口座への入出金が行われ入金超過額(本件入出金差額金)が発生しているところ、本件入出金差額金は、本件親睦団体の年会費とともに本件親睦団体の預金として管理されており、請求人が取得又は自由に処分したと認めることはできないことから、本件祝賀会に関して、請求人に事実の隠ぺい又は仮装の行為があったと認めることはできない。 (平26.11.10 仙裁(法)平26-4)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平260020
- 裁決年月日
- 平成26年10月28日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№97
要旨
○請求人は、翌期の経費として計上すべき修繕工事等の費用及び備品等の購入費用を当期の経費として計上したことについて、単なる経理処理の誤りで、修繕工事等の一部は事業年度末までに役務の提供が完了しており、また、修繕工事等の費用及び備品等の購入費用が翌事業年度に支払われていることなどからすると、帳簿書類の虚偽記載等には該当しないから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する事実を仮装したものではない旨主張する。 しかしながら、事業年度末までに役務の提供が完了していないにもかかわらず、修繕工事等の役務の提供や備品等の引渡しの完了より前に請求書の発行を受ける等、通常と異なる処理を行うことにより故意に事実をわい曲した請求人の行為は、事実を仮装したものと認められる。なお、修繕工事等の一部は事業年度末までに役務が完了していることから、当該完了部分については、事実を仮装したものとは認められない。(平26.10.28 関裁(法・諸)平26-20)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平260001
- 裁決年月日
- 平成26年10月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、実際には取得していない機械装置(本件資産)を固定資産に計上した後、本件資産に係る減価償却費を計上したことは、粉飾経理に係る修正の経理であるから、請求人には国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠ぺい又は仮装」の事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、本件資産を取得した事実がないにもかかわらず、これがあたかも事実であるかのごとく「固定資産減価償却内訳明細書」に本件資産に係る減価償却費の計算過程を記載し、本件資産に係る減価償却費を計上したのであって、請求人の一連の行為は、国税通則法第68条第1項に規定する「事実を仮装した」場合に該当することは明らかであるというべきであり、そもそも、修正の経理に該当しないことは明らかである。(平26.10.20 札裁(法)平26-1)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平260020
- 裁決年月日
- 平成26年10月20日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、本件の輸入貨物の現実支払価格が価格明細表等に示されていながら、請求人がこれらを通関業者に送付せず、もって不適正な輸入申告を行ったことは、「故意に課税標準等又は税額等の計算の基礎となる事実の一部を隠ぺい」したことに該当する旨主張する。しかしながら、本件の輸入及びその通関手続についてみると、請求人関係者の各申述等は、輸入者である請求人が当該業務を十分知識のない一人の担当者に任せきりにし、貿易代理人及び通関業者の作成書類の内容の検証も十分にしていなかったというものであり、かかる申述等のとおりであれば、請求人側の事務管理面にずさんさがあったという点は否めないものの、価格明細表等を通関業者に送付する必要があったと請求人が認識していたと認めるに足りる証拠がないのであるから、本件においては、原処分庁のいう「故意に課税標準等又は税額の計算の基礎となる事実の一部を隠ぺい」したと認めるに足りないというべきである。(平26.10.20 大裁(諸)平26-20)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平260033
- 裁決年月日
- 平成26年10月9日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№97
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、機械部品(本件貨物)の輸入に際し、本件貨物の課税価格が輸出者から受領した各書類(本件各書類)に記載された金額であることを認識し、また、本件貨物に係るインボイス(本件インボイス)に記載された金額が現実に支払う金額より著しく過少であり、本件インボイスが課税価格の決定のための資料として不十分であることを認識していたにもかかわらず、本件貨物の輸入申告手続を依頼した通関業者(本件通関業者)に対して本件インボイスのみを送付し、あえて本件各書類を送付しなかったことは書類の隠匿に該当し、さらに、請求人にはこのことが事実を隠ぺいする行為であるとの認識があったのであるから、事実の隠ぺいがあったと認められる旨主張する。しかしながら、請求人が本件インボイスを本件貨物の輸入申告手続に必要な書類と判断し、本件インボイスのみを本件通関業者に送付したとしても不自然な行動であったとは認められず、また、請求人が本件通関業者が作成する本件貨物の輸入に係る申告書の記載内容を意識した上で本件インボイスのみを送付したとまでは認められない。さらに、請求人が、本件の調査担当者に対し、本件インボイスのみならず、本件貨物の課税価格が記載された本件各書類も提示していたことを併せ考慮すると、請求人が本件通関業者に対し本件各書類を送付せず、本件インボイスのみを送付したことをもって、事実の隠ぺいがあったとは認められない。(平26.10. 9 東裁(諸)平26-33)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平260027
- 裁決年月日
- 平成26年9月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、業務主宰役員関連者である乙と業務主宰役員関連者以外の者である丙との間で取り交わされた株式贈与契約書(本件贈与契約書)が存在し、乙が請求人の株式(本件株式)を丙に贈与したことは明らかであるから、他人の名義を借用して本件株式の保有の事実を偽った事実はない旨主張する。しかしながら、請求人の株主名簿に丙の氏名が記載された事実はなく、丙に対して実際に株主としての地位が与えられた事実も認めらないことからすると、乙の有する本件株式が丙に贈与された事実はないにもかかわらず、請求人の代表取締役である甲は、本件株式を乙から丙に贈与した旨を顧問税理士に伝え、これにより請求人は、法人税法(平成22年法律第6号による改正前のもの)第35条《特殊支配同族会社の役員給与の損金不算入》第1項に規定する特殊支配同族会社に該当しないものとして業務主宰役員給与制度の適用を免れるなどした、所得金額が過少となった確定申告書を提出したものと認められる。そうすると、請求人において、本件株式の贈与があったかのごとく事実を仮装し、これに合わせた過少申告がなされたのであるから、重加算税の賦課要件を満たすというべきである。 (平26. 9. 4 東裁(法)平26-27)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平260006
- 裁決年月日
- 平成26年9月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905020
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/2売上げ、収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が完成工事高の金額を減算及び外注加工賃の金額を加算した会計処理(本件各処理)に基づき総勘定元帳を記載したことは、過去における粉飾決算に基づく過大申告分を是正するために行ったのであり、その行為を行ったことについて相当な理由がある場合には、その行為は「隠ぺいし、又は仮装し」に該当しない旨主張する。しかしながら、当審判所の調査の結果によっても本件各処理に相当する取引又は事象の発生又は消滅があったことは認められない。また、請求人は、本件各処理の金額と、過去における粉飾決算に基づく過大申告分とを関連付ける資料を当審判所に提出しておらず、当審判所の調査の結果によっても、本件各処理の金額と過去における粉飾決算に基づく過大申告分との関連性を確認することができない。したがって、本件各処理の勘定科目及び金額は、根拠のないものと認められ、請求人が根拠のない本件各処理に基づき総勘定元帳を記載したことは、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「国税の課税標準等又は税額等の基礎となるべき事実の一部を仮装し」に該当する。 (平26. 9. 1 福裁(所・諸)平26-6)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平260008
- 裁決年月日
- 平成26年8月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が処方元から預った医薬品を薬品販売の会社(本件会社)へ配達したのは、単なる医薬品の取次ぎであり、手数料を受領しておらず、課税されるべき所得は発生していないから、隠ぺい又は仮装するような売上げはない旨主張する。しかしながら、請求人は、本件会社との間で医薬品の卸売取引を行い、その対価を現金で受領しているにもかかわらず、所得税及び消費税等の申告の基礎となる基礎帳簿の売上勘定及び補助元帳に該当する卸売管理帳に本件会社に係る卸売金額を記載入力をしていない。そして、基礎帳簿ないし卸売管理帳が、請求人が日々の業務に際し、売上げ等について、入金年月日、取引の相手方名及び取引金額等を網羅的に記載したものであることや、請求人が、医薬品の卸売りに係る売上げについて、本件会社に係る取引のみを除いて帳簿に記載することを各年分を通じて繰り返していること、さらに、行為後の事情として、請求人が調査担当職員に対し、当該取引が存在しない旨強弁していることなどからすれば、請求人が単なる不注意等により本件会社に対する医薬品の卸売金額を基礎帳簿ないし卸売管理帳に記載しなかったものとは認められず、故意に事実をわい曲して本件会社に対する取引内容ないし卸売金額の記載を脱漏し、もって課税標準等又は税額等の計算の基礎となる事実を隠ぺいしたものということができる。(平26. 8.27 大裁(所・諸)平26-8)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平260007
- 裁決年月日
- 平成26年8月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、被相続人名義の預貯金等(本件資産)は、請求人A(被相続人の妻)が事業主体である各事業(本件各事業)の収入から形成したものであるから、原処分庁の本件資産が被相続人の相続財産であるとする認定が誤りであり、これに基づく重加算税の賦課決定処分は違法であり取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、本件各事業の事業主体については、本件各事業に係る権利の取得の経緯、事業場の使用契約、事業用預貯金口座の名義、取引先等関係者の申述等からすると、被相続人であるものと認められることから、本件資産は、本件各事業の収益によって形成さらたものであり、被相続人に帰属する相続財産であることは明らかである。そして、請求人らは、被相続人が医師から予後3か月である旨の告知を受けた日から相続開始日までの約4か月の間に、被相続人名義及び被相続人の親族名義の預貯金等の大部分並びに被相続人の家族名義の預貯金等の一部を解約して現金とし、当該現金で、それまで取引のなかった県外の金融機関において被相続人の家族名義で多額の定期預金を設定したほか、金融機関の担当者に怪しまれて預金できなかった多額の現金を自宅において保管するなどにより本件資産を隠ぺいした。さらには、本件資産が被相続人以外の名義であること及び現金であることから、税務調査によっても容易に発見されない状態であることを利用し、本件資産を被相続人に帰属する相続財産として計上しないまま内容虚偽の相続税の申告書を提出したものと認められる。このことは、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する納税者がその国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし又は仮装したところに基づき納税申告書を提出した場合に該当すると認められる。(平26. 8.25 大裁(諸)平26-7)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平260004
- 裁決年月日
- 平成26年8月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、仮に、法人税各更正処分及び消費税等各更正処分が適法であったとしても、請求人には国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する事実の隠ぺい又は仮装の行為はない旨主張する。しかしながら、金属くずの買取業者(本件買取業者)が請求人と同一の口座名で作成している仕入先元帳に記載された取引のうち、請求人名義の当座預金口座に振り込ませる方法により受領していた金属くずの売却代金のみを雑収入に計上していたことからすれば、請求人は、本件買取業者と継続的に取引があることを承知し、これらの取引に係る収入が請求人に帰属する収入であることを十分認識していたものと認められる。さらに、請求人が、本件買取業者からの受領回数が8回にも及ぶ多額の現金による金属くずの売却収入を請求人名義の当座預金口座に入金しなかったのは、単に入金を失念したとはいえず、また、これらの売却収入の存在を税理士事務所担当者に告げないことにより、税理士事務所担当者に虚偽の内容の総勘定元帳を作成させていたことは、当該金属くずの売却収入の存在を隠ぺいしていたものと認められる。(平26. 8. 5 関裁(法・諸)平26-4)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平260010
- 裁決年月日
- 平成26年7月24日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が締結したコンサルティング契約に係る契約書(本件各コンサル契約書)は、請求人の元代表者が自ら作成に関与した架空の契約書であり、請求人は、本件各コンサル契約書に基づき架空の費用を計上し、当該費用を課税仕入れに係る支払対価に当たるとした内容虚偽の申告書を提出しており、このことは国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する仮装又は隠ぺいの行為に該当する旨主張する。しかしながら、関係者の答述等によれば、請求人は、本件各コンサル契約書に基づいた役務の提供を受け、当該役務に係る対価を支払ったものと認められることから、請求人において、仮装又は隠ぺいの行為があったとは認められない。(平26. 7.24 東裁(法・諸)平26-10)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平260001
- 裁決年月日
- 平成26年7月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905990
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成18年分、平成21年分及び平成22年分の所得税について、プロゴルファーの報酬から源泉徴収された所得税の還付を求める内容の確定申告をしたのであり、当該報酬はそれぞれ受け取っていることから、請求人には隠ぺい又は仮装の行為はない旨主張する。しかしながら、請求人は、各年において、当該報酬を受け取っておらず、源泉徴収もされていなかったと認められるところ、当該報酬の支払を受け、源泉所得税を徴収されたとして、当該各年分の源泉徴収票(支払調書)を請求人が自ら作成し、これを確定申告書に添付して、当該報酬に係る源泉所得税の還付を求める内容の確定申告書を原処分庁に提出したのであり、請求人によるこれらの行為は、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「納税者がその国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を仮装し、その仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」に該当する。(平26. 7. 7 大裁(所)平26-1)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平250062
- 裁決年月日
- 平成26年6月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、関係法人からの給与(本件給与)及び当該法人への前払金に係る貸倒損失は、いずれも架空のものではないから、請求人の所得税の確定申告に係る重加算税の賦課決定処分は違法である旨主張する。しかしながら、請求人と関係法人との間で雇用契約と評価すべき合意はなく、本件給与が支払われたとは認められないから、当該給与は架空のものである。また、請求人が関係法人に賃貸物件に係る工事を発注したとも、当該工事の代金を前払金として本件給与と相殺により決済したとも認められないから、関係法人が破産したことにより当該前払金が回収不能になったとして、不動産所得の必要経費に計上された貸倒損失は架空のものである。そして、請求人は、本件給与の支払いを受けたかのように装って関係法人の代表者に源泉徴収票を作成させ、また、当該法人に工事代金の前払金を支払ったかのように装って当該代表者と共謀して工事代金に係る預り証を作成させ、かつ、当該法人が破産したことにより当該前払金が回収不能になったとして貸倒損失を計上しており、このようにして計算した給与所得の金額と不動産所得に係る損失の金額を損益通算することにより、実際には徴収されていない当該給与に係る源泉徴収税額の還付を求める内容の所得税の確定申告書を作成し、原処分庁に提出したことは、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい又は仮装の行為に該当する。(平26. 6.24 大裁(所)平25-62)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平250144
- 裁決年月日
- 平成26年6月24日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が締結したコンサルティング契約に係る契約書(本件各コンサル契約書)は、請求人の元代表者が自ら作成に関与した架空の契約書であり、請求人は、本件各コンサル契約書に基づき架空の費用を計上し、当該費用を課税仕入れに係る支払対価に当たるとした内容虚偽の申告書を提出しており、このことは国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい又は仮装の行為に該当する旨主張する。しかしながら、関係者の答述等によれば、請求人は、本件各コンサル契約書に基づいた役務の提供を受け、当該役務に係る対価を支払ったものと認められるから、請求人において隠ぺい又は仮装の行為があったとは認められない。(平26. 6.24 東裁(法・諸)平25-144)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平250139
- 裁決年月日
- 平成26年6月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905040
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/4仕入れ
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国内で仕入れた商品を国外に輸出したとして、当該商品の仕入れに係る消費税額を課税仕入れに係る消費税額として課税標準に対する消費税額から控除し、消費税及び地方消費税の還付申告をしていたことにつき、実際に各仕入先から商品を仕入れたものであり、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する仮装の事実はない旨主張する。しかしながら、当該各仕入先との取引(本件各仕入取引)はいずれも実際に行われた取引とは認められず、本件各仕入取引に関して、請求人の代表者が架空の取引に係る納品書、請求書などを入手し、それに合わせた内容で輸出に係るインボイスを作成し、あたかも、本件各仕入取引が現実に行われ、その仕入れた商品を輸出したかのように仮装し、整合性を図ったものと認められる。そして、請求人は、架空の本件各仕入取引を仕入高として経理処理し、当該経理処理により、当該仕入計上額を課税仕入れに係る支払対価の額に含めて控除対象仕入税額を過大に計算し、納付すべき消費税等の額を過少に計算して本件各課税期間の確定申告をしたのであるから、このことは、国税通則法第68条第1項に規定する「納税者がその国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していた」ことに該当し、請求人に同項に規定する仮装の事実があったと認められる。(平26. 6.17 東裁(法・諸)平25-139)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平250047
- 裁決年月日
- 平成26年6月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、A社から受領した幼稚園の教室施設の使用料収入(本件収入)の申告漏れについて、関与税理士に対する本件収入の不告知及び資料の不提出という事情だけでは、当初から過少申告を意図していたとはいえず、むしろ、①幼稚園を経営していた亡母(本件被相続人)が○○病にり患していたことから、過少申告を「意図」するとことなど不可能だったこと、②当初から過少申告を意図しているのであれば、領収証を発行せず、本件収入に係る明細書の破棄・隠匿等をするのが通常であるのに、そうしていないこと、③相続人である請求人らは、自主的な修正申告をするための行動を一貫して取っていたことなど、当初から過少申告を意図していなかったことがうかがえる事情が多数存在していたから、本件収入について、最高裁が判示した、当初から過少申告を意図していたことを外部からもうかがい得る「特段の行動」が存在しない旨主張する。しかしながら、本件被相続人又は本件被相続人の補助者である長女は、本件収入以外の収入については、自ら作成した入金伝票等の関係書類を関与税理士に提出し、全て申告していたのに対し、本件収入については、決済方法を銀行振込みから現金払に変更した上で、複写式ではない領収証を発行し、入金伝票も作成せず、8年もの長期間にわたり本件収入の全額を申告していなかったことが認められるところ、これらの事実を総合的に判断すると、各年分の確定申告等は、当初から所得を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づく過少申告をしたような場合に該当する。(平26. 6.10 関裁(所)平25-47)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平250132
- 裁決年月日
- 平成26年6月5日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が締結した業務委託契約に係る契約書(本件業務委託契約書)は、請求人の元代表者が自ら作成に関与した架空の契約書であり、請求人は、本件業務委託契約書に基づき架空の費用を計上し、当該費用を課税仕入れに係る支払対価に当たるとした内容虚偽の申告書を提出したことは、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい又は仮装の行為に該当する旨主張する。しかしながら、関係者の答述等によれば、請求人は、本件業務委託契約書に基づいた役務の提供を受け、当該役務に係る対価を支払ったものと認められるから、請求人において隠ぺい又は仮装の行為があったとは認められない。(平26. 6. 5 東裁(法・諸)平25-132)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平250130
- 裁決年月日
- 平成26年6月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①前回調査後に、医師等へ支払った金員(医師等支払金員)について消費税の修正申告を行った際には重加算税は賦課されなかったことから、その後も同様に消費税の確定申告書を提出していたこと、②納付すべき消費税等の額を少なくするように請求人の代表者から指示を受けていた旨の税理士事務所の事務員の申述は事実と異なるものであること、③医師等支払金員を外注費という勘定科目に計上したことは、請求人内部の社員給与と区別するために行ったものであり、仕入税額控除の額を過大にするために請求人の代表者が外注費に計上するよう指示したものでもないことから、請求人において「隠ぺい又は仮装」に該当する行為はない旨主張する。しかしながら、国税通則法第68条《重加算税》に規定する重加算税は、同法第65条《過少申告加算税》に規定する過少申告加算税を課すべき納税義務違反が事実の隠ぺい又は仮装という不正な方法に基づいて行われた場合に、過少申告加算税よりも重い行政上の制裁を科することによって、悪質な納税義務違反の発生を防止し、もって申告納税制度による適正な徴税の実現を確保しようとする行政上の措置であることから、この重加算税制度の趣旨に鑑みれば、架空名義の使用や資料の隠匿等の積極的な行為が存在したことまで必要であると解するのは相当ではなく、納税者が、当初から所得や税額を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づく過少申告をしたような場合には、重加算税を賦課する要件が満たされているものと解すべきであるところ、関係証拠によれば、請求人の代表者は、医師等支払金員を仕入税額控除の対象から除くべきものであると認識していながら、医師等支払金員が仕入税額控除の対象に含まれていたとしても消費税等の確定申告書上は整合性が取れていることを奇貨とし、関与税理士や事務員に指示し、あえて医師等支払金員を仕入税額控除の対象に含めて申告をしたと認められるのであるから、請求人は、当初から消費税等の額を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づいて過少申告を行ったと認められ、このことは、国税通則法第68条第1項に規定する仮装があったと評価すべきである。(平26. 6. 3 東裁(諸)平25-130)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平250015
- 裁決年月日
- 平成26年4月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 宗教法人である請求人は、請求人の元代表役員が請求人の資産から取得した金員等(本件各金員)は、元代表役員が請求人においてなすべき内部手続等を履行しないまま独断で取得したものであり、そもそも請求人において元代表者に給与等を支払った事実が存在しないことから、存在しない事実を隠ぺいするということはあり得ないので、請求人が本件各金員に関して「隠ぺいし、又は仮装し」た事実はない旨主張する。しかしながら、本件各金員は、請求人から元代表役員に対する給与等と認められ、請求人は、元代表役員に対する給与等の支払を帳簿書類に記載していなかったのであるから、請求人には、国税通則法第68条《重加算税》第3項に規定する「隠ぺいし、又は仮装し」た事実があると認められる。(平26. 4.22 関裁(諸)平25-40)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平250051
- 裁決年月日
- 平成26年4月17日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№95
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、基礎控除額を超える相続財産の存在を認識しながら、「相続についてのお尋ね」(お尋ね書)に一部の財産のみを記載し、遺産総額が基礎控除額以下であるから、申告は不要と思っているとして、お尋ね書を原処分庁に対して提出したことは、「隠ぺい、仮装と評価すべき行為」又は「相続財産を申告しないとの意図を外部からもうかがい得る特段の行動」と認められる旨主張する。 しかしながら、お尋ね書の提出は、相続税の申告をすべきことを知りながらこれをしなかったこと(認識ある無申告)と同等の行為と評価することができ、無申告行為そのものとは別に、「隠ぺい、仮装と評価すべき行為」をしたものと認めることはできない。また、お尋ね書は、課税庁が、申告の要否を確認する趣旨で、納税者に対して提出を求める書面であるところ、お尋ね書には金額の記載のないものを含めれば、基礎控除額を超える相続財産の記載があり、原処分庁として、請求人が申告義務を有することを十分に予想することができたものといえるから、お尋ね書を提出したことをもって、「相続財産を申告しないとの意図を外部からもうかがい得る特段の行動」と評価することはできない。(平26. 4.17 大裁(諸)平25-51)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平250015ほか 3件
- 裁決年月日
- 平成26年3月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、店舗のホールコンピュータから営業日ごとに出力された売上げに係る帳票(本件各出力帳票)の「売上合計」欄に印字された金額が請求人の正当な売上金額であり、本件各出力帳票の「時間別データ」欄等に印字された売上げに係る金額との差額(本件各差額)は請求人の売上げではないから、本件各差額を売上げとして総勘定元帳に計上しなかったことは、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠ぺい又は仮装」の行為に該当しない旨主張する。しかしながら、請求人は、元部長にホールコンピュータを操作させ、本件各出力帳票の「売上合計」欄に印字されるべき正当な売上金額を本件各差額に相当する金額分少なく印字することにより、本件各差額を売上げとして総勘定元帳に計上せず除外していた事実が認められ、このことは、国税通則法第68条第1項に規定する「隠ぺい又は仮装」の行為に該当する。(平26. 3. 5 広裁(法・諸)平25-15)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平250013
- 裁決年月日
- 平成26年2月27日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№94
要旨
○ 請求人は、請求人の事業に係る所得税について、課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装する行為をしていないから、国税通則法第68条《重加算税》第2項に規定する重加算税の賦課要件を満たさない旨主張する。しかしながら、請求人は、事業に係る売上金額を認識した上で、当初から事業に係る所得税の課税を回避しようとする意図の下、その存在自体が発覚し難い状況にある家族名義の預金口座に事業に係る売上金を入金して当該売上金が請求人に帰属しないという外形を作出して、事業に係る売上金について隠ぺいを図ったものであるところ、このような請求人の行為は、故意に課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装したことに該当し、請求人は、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき所得税の確定申告書を法定申告期限までに提出しなかったものであるから、国税通則法第68条第2項に規定する重加算税の賦課要件を満たす。(平26. 2.27 広裁(所・諸)平25-13)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平250011
- 裁決年月日
- 平成26年2月21日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№94
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、従業員からの預り金(その1)及び預り金(その2)を当該従業員に対し返金しないこととしたという雑収入発生の事実を帳簿書類に記載せず、また、雑収入発生の事実を裏付ける資料(本件資料)を関与税理士に提示せずに請求人代表者の机の引出し内に管理していた行為は、国税通則法第68条《重加算税》が規定する「隠ぺい又は仮装」の行為に該当する旨主張する。しかしながら、当審判所の調査の結果によれば、預り金(その1)に関しては、請求人に雑収入発生の事実を認めることができない以上、請求人に「隠ぺい又は仮装」の行為を認めることはできず、また、預り金(その2)に関しては、請求人に雑収入発生の事実を認めることができるところ、当該事実を帳簿書類に記載していないものの、本件資料が請求人代表者の机の引出し内に管理されていた事実のみをもって、請求人が雑収入発生の事実を「隠ぺい」したとは認めることはできないし、その他請求人が雑収入計上漏れの事実を故意に帳簿書類に記録せずに「隠ぺい」したと見受けられる証拠はなく、そもそも、請求人は収益が実現したとの認識を有していなかったと認められるから、請求人に「隠ぺい又は仮装」の行為を認めることはできない。(平26. 2.21 金裁(法)平25-11)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平250030
- 裁決年月日
- 平成26年2月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、本件被相続人が生前、請求人Aに対し、割引債券は本件被相続人の妻(本件配偶者)のものであると発言したことから、割引債券並びに割引債券を償還して得た現金及び金地金(本件割引債券等)については、本件配偶者固有の財産であると認識していたため、本件被相続人の相続財産として申告しなかったのであって、そこには隠ぺい又は仮装の行為はなかった旨主張する。しかしながら、かかる発言があったことを裏付ける証拠は請求人Aの審判所に対する答述以外になく、原処分に係る調査における割引債券に関する本件配偶者の申述等からすると、請求人Aの当該答述は信用しがたく、また、請求人Aによる本件割引債券等の保管状況等からすると、本件被相続人が割引債券は本件配偶者のものであったと発言した事実を認めることはできない。そして、請求人Aが本件割引債券等について行っていた管理等の行為は、同債券等に関して意図的にその秘匿性を維持し、また、同債券等が容易に発見できない状態を作出しているものと認められるから、請求人Aは、その状態を利用して同債権等を本件被相続人の相続財産として申告しなかったものと認められる。したがって、請求人Aには、国税通則法第68条≪重加算税≫第1項に規定する隠ぺい又は仮装の行為があったと認められ、また、請求人A以外の他の請求人は、請求人Aに本件被相続人の相続に係る相続税の申告を一任していたことから、請求人A以外の他の請求人についても同条第1項に規定する隠ぺい又は仮装の行為があったと認められる。(平26. 2.10 関裁(諸)平25-30)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平250031
- 裁決年月日
- 平成26年2月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905990
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が代表取締役兼経理担当である法人(本件法人)の振替伝票や総勘定元帳に、本件被相続人からの各借入金(本件各借入金)の債権者を本件被相続人の妻(本件配偶者)と記載したのは、本件法人は、借入金のほとんどを本件配偶者に依存していたことなどを原因とする誤認に基づく記載誤りであるので、本件各借入金に対応する本件被相続人の各貸付金を同人の相続財産として申告しなかったことについて、隠ぺい又は仮装した事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、各振替伝票の作成において、日付、科目及び金額については正確に記載していながら、いずれも借入相手先についてのみ、真実の債権者である本件被相続人ではなく、本件配偶者と記載したことなど、請求人は、本件法人の帳簿書類の作成に当たり、本件各借入金の債権者が本件被相続人であると認識していながら、故意に本件各借入金の債権者が本件配偶者であると事実をわい曲して、本件法人の帳簿書類を記載し、かかる虚偽の帳簿書類に基づき本件被相続人の相続に係る相続税の申告書を提出したものと認められるから、請求人には、本件各借入金に対応する本件被相続人の各貸付金について、通則法第68条第1項に規定する「隠ぺいし、又は仮装した」事実があったと認めるのが相当である。(平26. 2.10 関裁(諸)平25-31)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平250031
- 裁決年月日
- 平成26年2月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が本件被相続人の生前に同人の定期預金を解約した金員(本件金員)を同人の相続財産として申告しなかったことについて、本件金員を請求人の普通預金口座(本件請求人普通預金口座)に入金したことが、贈与に当たるとの認識はなく、また、本件金員を関与税理士に報告しなかったのは、本件請求人普通預金口座に本件金員を入金した事実を失念したためであるので、隠ぺい又は仮装した事実はない旨主張する。しかしながら、本件請求人普通預金口座は、毎月複数回に渡り入出金がされる生活用口座であり、請求人による本件金員の同口座への入金によって、その残高は約6倍にも増加していることから、請求人は本件金員の存在、ひいては、本件金員が本件被相続人に帰属する財産であったことを十分認識していたものと認められる。そして、この認識からすると、関与税理士から本件被相続人の相続財産とすべき家族名義預金の移動について質問を受けた際に報告すべきと十分認識できたものと認められ、にもかかわらず請求人は、本件金員について、関与税理士に資料の提出も報告もせず、その結果として本件金員に係る過少申告を招来したものということができる。したがって、請求人のこの行為は、当初から相続財産を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づく過少申告をしたと認められるから、請求人には、本件金員について、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠ぺいし、又は仮装した」事実があったと認めるのが相当である。(平26. 2.10 関裁(諸)平25-31)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平250010
- 裁決年月日
- 平成26年2月3日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人の関係法人(A社)が営んでいた事業(本件事業)がA社から直接請求人に譲渡されたにもかかわらず、請求人が、本件事業がA社から請求人の別の関係法人(B社)を経由して請求人に譲渡された旨の事業譲渡契約書等(本件契約書等)を作成し経理処理したことは、隠ぺい又は仮装の行為に該当する旨主張する。しかしながら、請求人、A社及びB社には、本件事業をB社を経由して請求人に譲渡する動機となるべき事情があり、このような事情を背景として本件契約書等が作成されたものと認められ、A社が本件事業を請求人に対して直接譲渡した事実を認めるに足りる証拠もないことから、本件契約書等を作成したこと等に隠ぺい又は仮装の行為は認められない。(平26. 2. 3 仙裁(法・諸)平25-10)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平250035
- 裁決年月日
- 平成25年12月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905050
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/5経費、損金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、重加算税を賦課するのは、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい・仮装という不正行為が明らかな場合に限定すべきであり、原処分庁が、隠ぺい・仮装の事実を積極的に認定することなく、重加算税を賦課しているのは違法である旨主張する。しかしながら、請求人が、その会計帳簿において本件支払手数料等が、請求人に係る販売費及び一般管理費その他の費用として支出されたものであるかのように仮装して、本件支払手数料等を損金の額に算入し、これに基づき法人税の納付すべき税額を過少に申告したことは、国税通則法第68条第1項に規定する「国税の課税標準等又は税額の計算の基礎となるべき事実の一部又は全部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」に該当するのであって、仮装の事実は認定できるから、重加算税の賦課決定処分には違法性は認められない。(平25.12.19 大裁(法)平25-35)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平250009ほか 3件
- 裁決年月日
- 平成25年12月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、同族グループ法人(本件グループ法人)との間の土地(本件各土地)の売買取引(本件各取引)により固定資産売却損が生じたとして、不動産売買契約証書(本件各証書)を作成し、これに基づいて当該固定資産売却損を損金の額に算入して法人税の確定申告をしたことなどは、事実の隠ぺい又は仮装には当たらないと主張する。しかしながら、①本件各取引に係る経理処理からは、請求人は、本件各証書に買主として記載されている本件グループ法人から代金あるいは代金に相当する経済的利益を得たとはいい難いこと、②本件各土地の使用状況からは、本件各取引により目的物が引き渡され、所有権の移転があったとはいい難いことなどを総合評価すると、本件各取引の当事者には、本件各土地の所有権を移転する意思及び本件各土地の代金を支払う意思はなかったものと推認される。したがって、請求人は、本件グループ法人と意思相通じて、本件各証書を作成し、あたかも本件各取引が実際に行われたかのように事実を仮装し、架空の本件各取引に係る固定資産売却損の額を損金の額に計上するなどして、法人税の確定申告書を提出したものというべきであるから、隠ぺい又は仮装の行為があったと認められる。(平25.12.16 熊裁(法)平25-9)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平250074
- 裁決年月日
- 平成25年12月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905040
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/4仕入れ
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国内で仕入れた商品を国外に輸出したとして、当該商品の仕入れに係る消費税額を課税仕入れに係る消費税額として課税標準に対する消費税額から控除し、消費税及び地方消費税(消費税等)の還付申告をしていたことにつき、家電量販店からの買取りを専門に行っている買取業者からの商品の仕入取引(本件各仕入取引)は実際に商品の売買が行われたものであるから、当該仕入計上額を課税仕入れに係る支払対価の額に含めて消費税等の税額の計算を行った確定申告をしたことについて、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する仮装の事実はない旨主張する。しかしながら、本件各仕入取引はいずれも実際に行われた取引とは認められず、本件各仕入取引に関して、請求人の代表者が架空の取引に係る納品書、請求書などを入手し、それに合わせた内容で輸出に係るインボイスを作成し、あたかも、本件各仕入取引が現実に行われ、その仕入れた商品を輸出したかのように仮装し、整合性を図ったものと認められる。そして、請求人は、架空の本件各仕入取引を仕入高として経理処理し、当該経理処理により、当該仕入計上額を課税仕入れに係る支払対価の額に含めて控除対象仕入税額を過大に計算し、納付すべき消費税等の額を過少に計算して本件各課税期間の確定申告をしたのであるから、このことは、国税通則法第68条第1項に規定する「納税者がその国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していた」ことに該当し、請求人に同項に規定する仮装の事実があったと認められる。(平25.12.13 東裁(所・諸)平25-74)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平250070
- 裁決年月日
- 平成25年12月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905040
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/4仕入れ
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国内で仕入れた商品を国外に輸出したとして、当該商品の仕入れに係る消費税額を課税仕入れに係る消費税額として課税標準に対する消費税額から控除し、消費税及び地方消費税(消費税等)の還付申告をしていたことにつき、家電量販店からの買取りを専門に行っている買取業者からの商品の仕入取引(本件各仕入取引)は実際に商品の売買が行われたものであるから、当該仕入計上額を課税仕入れに係る支払対価の額に含めて消費税等の税額の計算を行ったことについて、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する仮装の事実はない旨主張する。しかしながら、本件各仕入取引はいずれも実際に行われた取引とは認められず、本件各仕入取引に関して、請求人の代表者が架空の取引に係る納品書、請求書などを入手し、それに合わせた内容で輸出に係るインボイスを作成し、あたかも、本件各仕入取引が実際に行われ、その仕入れた商品を輸出したかのように仮装し、整合性を図ったものと認められる。そして、請求人は、架空の本件各仕入取引を仕入高として経理処理し、当該経理処理により、当該仕入計上額を課税仕入れに係る支払対価の額に含めて控除対象仕入税額を過大に計算し、納付すべき消費税等の額を過少に計算して本件各課税期間の確定申告をしたのであるから、このことは、国税通則法第68条第1項に規定する「納税者がその国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していた」ことに該当し、請求人に同項に規定する仮装の事実があったと認められる。(平25.12.10 東裁(諸)平25-70)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平250022
- 裁決年月日
- 平成25年12月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、申告についての知識もなく、融資を受けるために収入金額約800万円、所得金額約200万円と記入し、必要経費についても概算で計算して確定申告書を提出していただけであるから、請求人には「隠ぺいし、又は仮装した」事実はなかった旨主張する。しかしながら、請求人は、多額の収入金額があり、自らが収入について請求書の内容をパソコンに保存し、また、全ての取引が口座に振り込まれて決済されていたことからすると、容易に収入金額について確認することができたにもかかわらず、帳簿を作成せず、同業者の話や銀行員から聞いた融資の条件である収入金額800万円、所得金額200万円を満たすように収支内訳書に記載する金額を調整し、各年分の収入金額について多額の金額を除外して記載した内容虚偽の申告書等を7年間にわたって作成・提出し続けていたことが認められるところ、このことは、当初から所得を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づく過少申告をしたような場合に該当するから、隠ぺいし又は仮装した事実があったと認められる。(平25.12. 9 関裁(所・諸)平25-22)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平250007
- 裁決年月日
- 平成25年12月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、店舗A、B及びC(本件各店舗)の損益は請求人に帰属しないから、請求人は国税通則法第68条《重加算税》第1項又は同条第2項に規定する重加算税の賦課要件を満たすことがない、仮に本件各店舗の損益が請求人に帰属するとしても店舗Aについての請求人名義の確定申告書はDが作成して請求人に提出を指示したものであること、請求人の親族名義の各借名口座の開設に請求人が関与したことはなく、それらの実質的預金者が誰かについて請求人の知るところではないことからすれば、国税通則法第68条第1項又は同条第2項に規定する重加算税の賦課要件を満たすのはDであって、請求人はその賦課要件を満たさない旨主張する。しかしながら、請求人及びDは本件各店舗の共同経営者であり、請求人は日々の売上金額を認識し、請求人の親族名義の各借名口座の開設に請求人が関与し、これらを管理していたものであり、請求人は、Dにより店舗Aの売上金額の一部が除外されている状況を認識し、これを利用して、また、店舗B及びCの収益が請求人に帰属しないかのような外形を作出して、所得税の確定申告書を提出した、又は提出しなかったといえるから、国税通則法第68条第1項又は同条第2項に規定する重加算税の賦課要件を満たす。(平25.12. 3 広裁(所・諸)平25-7)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平250007
- 裁決年月日
- 平成25年12月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、店舗A、B及びC(本件各店舗)の損益は請求人に帰属しないから、請求人は国税通則法第68条《重加算税》第1項又は同条第2項に規定する重加算税の賦課要件を満たすことがない、仮に本件各店舗の損益が請求人に帰属するとしても請求人の親族名義の各借名口座の開設に請求人が関与したことはなく、それらの実質的預金者が誰かについて請求人の知るところではないことからすれば、国税通則法第68条第1項又は同条第2項に規定する重加算税の賦課要件を満たすのはDであって、請求人はその賦課要件を満たさない旨主張する。しかしながら、請求人及びDは本件各店舗の共同経営者であり、請求人は日々の売上げを認識し、請求人の親族名義の各借名口座の開設に請求人が関与し、これらを管理していたものであり、請求人は、Dにより店舗Aの売上金額の一部が除外されている状況を認識し、これを利用して、また、店舗B及びCの収益が請求人に帰属しないかのような外形を作出して、消費税等の確定申告書を提出しなかったといえるから、国税通則法第68条第2項に規定する重加算税の賦課要件を満たす。(平25.12. 3 広裁(所・諸)平25-7)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平250005
- 裁決年月日
- 平成25年11月27日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№93
要旨
○ 請求人は、支払事実に基づき経費計上したものであるから、隠ぺい又は仮装の事実はなく、また、偽りその他不正の行為がない年分の更正処分及び加算税の賦課決定処分は違法である旨主張する。しかしながら、元勤務医に対して支払われたとする旅費交通費については、元勤務医が出張したように仮装したものと認められ、また支払利息については、請求人の父に対して支払われたように仮装して、請求人が支配管理する口座に振り込んだものと認められ、請求人があたかもこれらの取引が真実であるかのように装うことは、「事実を仮装し」に該当することは明らかであり、国税通則法《重加算税》第68条第1項に規定する重加算税の賦課要件を満たすというべきである。また、請求人が、上記旅費交通費及び支払利息を必要経費に算入し、所得税の確定申告書を提出したことは、税額を免れる意図の下に、税の賦課徴収を不能又は著しく困難にするような何らかの偽計その他の工作を伴う不正な行為を行うことに該当することは明らかであり、請求人において、偽りその他不正の行為があったと認められるため、国税通則法第70条《国税の更正、決定等の期間制限》第5項の規定により更正処分をしたことは適法である。(平25.11.27 熊裁(所)平25-5)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平250065
- 裁決年月日
- 平成25年11月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、歯の治療で生じた除去金属の収入(本件除去金属収入)を計上していなかったのは、関与税理士から指摘がなかったからであり、単なる計上漏れにすぎず、故意による隠ぺいではない旨主張する。しかしながら、当該関与税理士等の答述内容からすれば、請求人は、当該関与税理士の事務員から除去金属収入の有無に関する質問を受けていたと認められるところ、請求人は、本件除去金属収入を現金で受領しているにもかかわらず、当該関与税理士の事務員に対し本件除去金属収入がある旨の報告をせず、本件除去金属収入を計上せずに収益及び費用の合計表を作成し、当該合計表をもって当該関与税理士に総勘定元帳及び法人税確定申告書を作成させていたものと認められるから、本件除去金属収入を計上しなかったことは、「事実を隠ぺいする」ことに該当し、隠ぺいの事実があったというべきである。(平25.11.22 東裁(法・諸)平25-65)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平250065
- 裁決年月日
- 平成25年11月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905050
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/5経費、損金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①飲食店での飲食費は、支払の事実がある領収証に基づき計上しており、②スーパーマーケット及びコンビニエンスストアで物品を購入した費用、出版社に支払った費用、及び取引先との会議の費用は、いずれも請求人の業務に必要な支出であり、③理事長の腕時計の購入費用は、費用に計上をしておらず、④チケットショップで図書券を購入した費用は、受け取った領収証に数字を書き加えて金額を増額した事実はないから、これらの費用を損金の額に算入したことに仮装の事実はない旨主張する。しかしながら、①当該飲食費は、当該飲食店に依頼し入手した白紙の領収証に金額等を虚偽記載するなどして費用に計上していること、②当該スーパーマーケットでの購入費用は、請求人の業務に関連のない物品の購入費用であり、当該コンビニエンスストアでの購入費用は、元従業員が個人的に費消した際の領収証等を当該元従業員から入手して、これを請求人の費用として計上したものと認められ、また、当該出版社に対する費用は役員の個人的な出版費用であるにもかかわらず、当該出版社に領収証の宛名を請求人名とするよう依頼し作成させた上で請求人の業務に関連があるものとして費用計上したものであり、飲食を伴う会議を開催した事実はないにもかかわらず、個人的な飲食費を会議費として計上していること、及び③当該腕時計の購入費用は、請求人の事業に関連した費用であるように装うため、購入先に領収証の宛名を請求人名とするよう依頼し作成させた上で費用計上していること、④当該図書券の購入費用は、受領した領収証を改ざんして金額を水増しして計上したものであると認められるから、これらの費用を損金の額に算入したことに係る請求人の一連の行為は、事実の仮装に該当するというべきである。(平25.11.22 東裁(法・諸)平25-65)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平250004
- 裁決年月日
- 平成25年11月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が行った未公開株式(本件株式)の取引(本件取引)に係る譲渡所得金額について、請求人に隠ぺい又は仮装の行為はない旨主張する。しかしながら、請求人は、①本件取引の一部取引について本件株式の譲渡益を試算していたこと、②事前にインターネット等で譲渡所得の税金の計算の知識を習得し、一定の株式数を譲渡した場合の税金等を算出するシミュレーションを行っていたこと、③請求人の説明に基づいて税理士が作成した申告書が過少申告であることを認識していたことから、請求人は当初から所得を過少に申告することを意図していたと認められる。そして、請求人は、税理士に本件取引のうち一部の取引しか説明していなかったことを認めているところ、このことは、①当該一部取引について、本件株式の譲渡に関する重要な書類を提示しなかったこと、②譲渡した本件株式の代金全てが入金された請求人の預金通帳を見せなかったこと、③本件株式が相応の価値があることを説明しなかったことなどからすると、税理士に、本件取引について、価値のない株式を取得させられ、詐欺的行為でだまされているとの印象を与えて、税理士が、請求人の手元に残った金額が譲渡所得であると誤解するよう仕向けることを意図していたものと推認される。したがって、請求人は、確定申告書作成の当初から所得を過少に申告することを意図した上、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動したものと認められ、その意図に基づいて請求人の行った過少申告行為は、国税通則法第68条《重加算税》第1項「隠ぺい」に該当する。(平25.11.21 福裁(所)平25-4)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平250059
- 裁決年月日
- 平成25年11月14日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①代表者及び経理担当者は、受取配送料と支払配送料を預り金勘定の増減として経理処理を行うことが正しい処理と認識していたもので、積極的な意思をもってあえて適正な経理処理を行わなかったのではなく、②代表者が架空の支払配送料の請求書を利用して預り金を減算し簿外資金を作出していたことは、請求人の負債勘定の増減が損益と関係ないと考えて行ったのであり、請求人の課税所得を圧縮しようとする意思など全くなかったことから、過少申告の確定的意図を外部からうかがい得る特段の行動があったということにはならず、預かり金の差額が収益に計上されるものであるとしても、そこには事実の隠ぺい又は仮装に当たる行為なない旨主張する。しかしながら、代表者は、受取配送料と支払配送料の差額を得意先等に返済すべきものでなく実質的な収益であることを認識していながら、事実と相違する預り金勘定による経理処理を是正せず、あえてこれを放置し続けていたものであり、これらの行為は隠ぺい又は仮装の行為に該当するというべきである。(平25.11.14 東裁(法・諸)平25-59)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平250058
- 裁決年月日
- 平成25年11月13日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№93
要旨
○ 原処分庁は、請求人が購入した土地及び建物(本件不動産)の取引について、不動産売買契約書に記載された本件不動産の売買契約代金は虚偽の表示と認められ、また、本件不動産の取引に係る業務委託契約(本件業務委託契約)は、本件不動産の売主が売買契約代金を別途受領するために締結された実体のないものであり、請求人も実体のない本件業務委託契約書の作成に携わっていたと認められ、請求人は、本件不動産の売買価額を分散させたものであることを了知していたにもかかわらず、その分散させた金額が消費税等の確定申告書に適正に反映しているか否か何ら確認することなく、確定申告をしたのであるから、請求人の行為には、事実の仮装がある旨主張する。しかしながら、本件業務委託契約の各委託先は、本件不動産の根抵当権を抹消するための債務の弁済額の交渉や本件不動産の見分及び図面等の閲覧の段取り等を行っており、これらの業務内容は本件業務委託契約書に記載された業務の内容に符合するものであって、請求人が当該各委託先に対して支払った金員は、本件業務委託契約に係る役務の提供に対する対価と認められるから、本件不動産の売買価額を分散したとは認められず、ほかに、請求人が本件不動産の購入に関し、何らかの事実を仮装したと認めるに足る客観的な証拠もないから、本件不動産の購入に関する行為について、事実の仮装はなかったと認められる。(平25.11.13 東裁(諸)平25-58)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平250015
- 裁決年月日
- 平成25年11月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、確定申告に税金に対する無知などを原因とした誤りがあったが、①当初からの過少申告の意図、②その意図を外部からもうかがい得る特段の行動及び③その意図に基づく過少申告という3つの要件を満たしていないから、請求人には、隠ぺい又は仮装と評価すべき行為はなかった旨主張する。しかしながら、請求人は、各年分において、多額の農業に係る総収入金額があるにもかかわらず、農業に関する帳簿を備え付けず、売上金額については、別途開設した2口座に振り込ませた売上金額を申告せず、また、農協の口座に振り込ませた収入金額についても、一部を除外して過少に申告するとともに、必要経費についても、領収証等の原始記録を散逸するに任せ、適当な金額を必要経費として計上して申告をしていたこと、さらには、本件調査において、虚偽の申述を繰り返していたことが認められるところ、このことは、当初から所得を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づく過少申告をしたような場合に該当するから、請求人には、国税通則法第68条《重加算税》に規定する「隠ぺいし、又は仮装した」事実があったものと認められる。(平25.11.11 関裁(所・諸)平25-15)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平250012
- 裁決年月日
- 平成25年11月5日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所有する重機等(本件重機等)の売却に関連して、申告した売却額(本件申告売却額)に相当する対価以外の金銭等を受領したことはなく、本件重機等の取引に係る各関係人の各申述には信用性がない旨主張する。しかしながら、本件重機等の売却先としたAは裏金作りをしていた旨申述し、また、Aの転売先であるB社の元従業員も同様の申述等をし、各申述等は相互に補完し合っており、信用することができると認められるところ、各関係人の申述等やAの銀行口座の入出金の状況などの客観的事実から推認される事実によれば、請求人は、本件重機等を原処分庁が主張する売却額にてB社等に売却したにもかかわらず、Aに対し本件申告売却額にて売却したように装い、その虚偽の外形に沿うよう契約書等を作成し、各売却金額の差額(本件差額)の存在を隠匿し、隠匿した本件差額は、Aの手数料が差し引かれた後、請求人代表者に現金で手渡されていたと認められる。したがって、請求人は、本件申告売却金額で売却したかのように装い、虚偽の外形に沿うように契約書等を作成し、帳簿書類に記載していたのであるから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい又は仮装した事実があったと認められる。(平25.11. 5 関裁(諸)平25-12)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平250021
- 裁決年月日
- 平成25年11月1日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№93
要旨
○ 請求人は、売上げの計上漏れについて、隠ぺい又は仮装の意図はないと主張する。しかしながら、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「事実を隠ぺいした」とは、課税標準等又は税額等の計算の基礎となる事実を隠ぺいしあるいは故意に脱漏したことをいうと解されるところ、請求人は現金で受領した追加工事代金等について、経理事務を行う者に指示するなどして継続的に帳簿に記入しないことにより売上げから除外していた。したがって、このことは追加工事代金等を故意に脱漏したと認められるので、隠ぺい又は仮装の事実があったというべきである。(平25.11. 1 大裁(所・諸)平25-21)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平250051
- 裁決年月日
- 平成25年10月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、中国からの食材等の仕入取引及び消耗品等の購入取引(本件中国仕入れ等取引)並びに店舗の内装工事取引(本件内装工事取引)は、それぞれ取引の事実があったので、請求人には国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠ぺい又は仮装」の行為はなかった旨主張する。しかしながら、本件中国仕入れ等取引及び本件内装工事取引は、その取引に関する書類の保存が一切がなく、また、請求人が本件中国仕入れ等取引があったことを証する書類と主張する中国の販売業者が発行した販売証明書や請求人の従業員等が中国から食材等を持ち込んだとする従業員等が記載した持込証明書等の書面には信ぴょう性がなく、さらに、本件中国仕入れ等取引及び本件内装工事取引の代金決済に要する資金について、請求人にその原資があったと認めるに足る証拠がないのであるから、本件中国仕入れ等取引及び本件内装工事取引は、その取引自体存在しない架空の取引であったと認められる。そうすると、請求人は、これらの各取引が架空の取引であるにもかかわらず、故意に事実をわい曲して、本件事業年度の法人税の課税標準又は本件課税期間の消費税の課税標準の基礎となるべき事実の一部を仮装したものというべきである。(平25.10. 8 東裁(法・諸)平25-51)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平250017
- 裁決年月日
- 平成25年10月7日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、過去において贈与税の申告を行った旨申述していること及び金地金の金銭的価値を認識していたことから、贈与税の申告が必要であることを認識していたにもかかわらず申告書を提出しなかったこと、並びに原処分調査時に贈与はなかったと虚偽の申述を行ったことから、重加算税の賦課要件は満たされると主張する。しかしながら、請求人は、原処分調査の最初の時に「もらっていない」と申述しているものの、それから約一週間後には、被相続人である父Aから贈与を受けた金地金の数量について真実の申述をしていることからすると、請求人に明らかな虚偽の申述があったとまでは認められず、また、請求人は、当該金地金を売却する際に、他人名義や架空名義を使用するなどの積極的な隠ぺい又は仮装を行ったとも認められない。したがって、請求人は、贈与税の申告義務は認識していたものの、当該贈与税について、重加算税の賦課要件である隠ぺい・仮装を行ったとは認められない。(平25.10.7 大裁(諸)平25-17)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平250003
- 裁決年月日
- 平成25年9月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、A社に対する商品の売却取引(本件各売上取引)及び本件各売上取引の売上分をA社から買い戻した仕入取引(本件仕入取引)は正当な取引であり、いずれも隠ぺい又は仮装の行為には該当しない旨主張する。しかしながら、本件各売上取引及び本件仕入取引は、請求人がB社に対して有する買掛金の支払のための金員を、請求人がB社からA社等を経由して供与を受けるために行った一連の架空取引と認められ、請求人があたかもこれらの取引が真実であるかのように装ったものであるから、このことは、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「事実を仮装し」に該当するというべきである。(平25. 9.30 熊裁(法)平25-3)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平250044
- 裁決年月日
- 平成25年9月26日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№92
要旨
○ 原処分庁は、請求人の会計処理が、請求書をもって納品があったものとみなして行われていたところ、請求人が、パンフレットの納品前に、取引先に対して請求書の発行を依頼したことは、通謀による虚偽の証ひょう書類の作成に当たり、また、当該課税期間内に納品されないこととなったにもかかわらず、あえて課税仕入れに係る支払対価の額から除かなかったことは、帳簿書類の意図的な集計違算に当たるから、請求人がパンフレットの製作費を当該課税期間の課税仕入れに係る支払対価の額に含めたことについて、隠ぺい又は仮装の行為がある旨主張する。しかしながら、請求人は、パンフレットの納品時に納品書を受領しており、当該請求書は前払いを求める書類として作成を依頼したもので納品の事実を示す書類として受領したものとはいえず、また、当該請求書に虚偽の記載もないのであって、通謀による虚偽の証ひょう書類の作成があったとはいえない。また、納品されないこととなったにもかかわらず課税仕入れに係る支払対価の額から除かなかったのは、単に請求人の会計処理を行う部署において納品の事実の確認を怠っていたことによるものであって、これをもって隠ぺい又は仮装と評価すべき行為をしたともいえない。したがって、請求人が当該パンフレットの製作費を当該課税期間の課税仕入れに係る支払対価の額に含めたことについて、隠ぺい又は仮装の行為があったとは認められない。(平25. 9.26 東裁(諸)平25-44)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平250004
- 裁決年月日
- 平成25年8月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100910000
- 争点
- 9重加算税/10仮装名義
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、匿名組合に対する出資を他人名義で行ったのは、他の人に儲かっていると思われるのを避けるためであって、確定申告において当該出資に係る所得を隠ぺいしようとしたものではなく、また、当該出資に係る所得を申告しなかったのも、当該匿名組合の営業者の社長による「申告しなくてもよい」との説明を信じたためであるから、請求人には、「隠ぺいし、又は仮装した」事実はなかった旨主張する。しかしながら、国税通則法第68条《重加算税》第1項のいう「事実の仮装」とは、架空経費の計上、取引上の他人名義の使用、虚偽答弁及び証拠書類の改ざん等、所得、財産又は取引上の名義を装うなど、事実をわい曲することをいうと解されるところ、請求人は、匿名組合に対する出資の際に他人名義を使用し、また、当該出資等に係る収入については、請求人が管理・保管している他人名義の通帳の預貯金口座に振り込ませていたことが認められ、これは、取引上の他人名義の使用に該当し、請求人には、「隠ぺいし、又は仮装した」事実があったと認められる。(平25. 8. 6 関裁(所・諸)平25-4)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平250001
- 裁決年月日
- 平成25年7月12日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、事前に発行されたOA機器等の設置に係る請求書(本件OA機器請求書)及び納品等の事実がないにもかかわらず作成された納品確認書等(本件納品確認書等)の存在は、請求人と相手先との通謀による虚偽の証ひょう類の作成に該当し、それらによる帳簿書類への虚偽記載がある旨主張する。しかしながら、本件OA機器請求書が発行された経緯については、事業年度内の納品について請求人側からの依頼があったと認められるが、請求人と相手方とが通謀した事実は認められず、本件のOA機器等は、事業年度末までに納品されることが予定されていたことからすれば、本件OA機器請求書の発行について請求人が事前に依頼を行ったとしてもあながち不自然ではなく、また、本件納品確認書等については、OA機器等の納入業者の都合により作成されたことが認められ、請求人がこれに基づいてOA機器等の設置費用を計上したとまでは認められないことなどからすれば、請求人に通謀による虚偽の証ひょう類の作成があったとは認められない。 (平25. 7.12 金裁(法・諸)平25-1)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平250001
- 裁決年月日
- 平成25年7月12日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№92
要旨
○原処分庁は、請求人が旅行費用(本件各旅行費用)を前倒し計上したことについて、旅行業者が通常使用する書式と相違する請求書(本件各旅費請求書)を使用したこと及び本件各旅費請求書に出張日を表記させなかったことなどから、本件各旅費請求書が、請求人代表者と相手先との通謀によって作成された虚偽の証ひょう書類に該当する旨主張する。しかしながら、本件各旅費請求書の発行経緯に不自然な点は認められず、本件旅行費用は旅行業者に支払われ、旅行も実施されており、本件各旅行費用の計上に際し請求人が旅行業者と通謀の上本件各旅行請求書を発行させた等の事実を推認する証拠は見受けられず、請求人がそれらの計上に際し、事実を隠ぺいした、又は事実を仮装したと評価すべき行為を行ったことは認められない。(平25. 7.12 金裁(法・諸)平25-1)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平250001
- 裁決年月日
- 平成25年7月12日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№92
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、工場の屋根の修繕工事(本件各工場工事)の全てが完了していないことを認識した上で、工事業者と通謀の上、本来3月中に発行されるべきでない虚偽の請求書を作成し、また、工事完了前に本件各工場工事に係る請求書を受領したことを利用し、工事の費用を修繕費として総勘定元帳に記載した行為が、通謀による虚偽の証ひょう書類の作成及び帳簿書類への虚偽記載に該当する旨主張する。しかしながら、請求人と工事業者とが通謀していることを証する具体的な証拠はなく、また、請求書には工事の完了日を示すなどの記載がないことから、当該請求書は単なる工事代金の支払を求める書面と評価せざるを得ず、虚偽の証ひょう書類の作成及び帳簿書類の虚偽記載があったとは認められない。(平25. 7.12 金裁(法・諸)平25-1)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平250008
- 裁決年月日
- 平成25年7月5日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№92
要旨
○ 原処分庁は、請求人が中国子会社に対して材料等を輸出する取引(本件輸出取引)の代金の額に関し、請求人における通常の売上げの管理方法のとおり確認しさえすれば、収益に計上されていないことを容易に認識できたにもかかわらず、請求人がそのような措置を講じずに、当該代金の額を元帳に収益として計上することなく、当該代金が入金された請求人の銀行口座から当該子会社の銀行口座に移し替え、当該元帳に基づき法人税の確定申告書を提出したことは、単なる不注意による計上漏れとは言えず、故意に課税標準の基礎となる事実を隠ぺいし又は仮装したものである旨主張する。しかしながら、当該代金の入金前の輸出取引に係る入金についても輸出時に経理処理を行わないまま、入金の都度、経理処理を行っていたことが認められ、本件輸出取引について収益に計上しないまま請求人の銀行口座から出金したことについて、請求人の経理処理の誤りであるとの主張以上に、請求人に事実の隠ぺい又は仮装の行為があったとまで認めるに足る事実はない。(平25. 7. 5 東裁(法)平25-8)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平250008
- 裁決年月日
- 平成25年7月5日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№92
要旨
○ 原処分庁は、請求人の中国の子会社への送金(本件送金)について、請求人と当該子会社との間に金銭消費貸借契約書が存在し、貸付金の送金及び返済の事実があり、また、仕入れに係る値増しをしなければならない合理的な理由又は仕入れ等の事実がないにもかかわらず、本件送金の額を商品仕入れ等として帳簿書類に虚偽記載をし、その虚偽記載をした帳簿書類に基づき法人税の確定申告書を提出したことは、事実の隠ぺい又は仮装の行為に該当する旨主張する。しかしながら、請求人及び当該子会社が金銭消費貸借契約書を作成したのは、請求人が中国の外貨管理局の許可を得て当該子会社に必要な資金を送付するために金銭消費貸借契約の形式を採用したにすぎず、また、請求人の代表者が作成していた本件送金に係る覚書には、既往の取引の値増しを企図し、そのために一応の計算を行ったことがうかがわれることからすれば、請求人の取引に不自然な点はあるものの、事実の隠ぺい又は仮装の行為と評価すべき行為があったと認めるに足る証拠はない。(平25. 7. 5 東裁(法)平25-8)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平250008
- 裁決年月日
- 平成25年7月5日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100999000
- 争点
- 9重加算税/18その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№92
要旨
○ 請求人は、重加算税を賦課するには、納税者が不正行為を行ったとする具体的な根拠が必要であり、更正通知書においてその根拠が明らかにされるべきものであるところ、更正処分に係る更正通知書に重加算税を賦課した理由が付記されていないから、重加算税の賦課決定処分は違法である旨主張する。しかしながら、重加算税を賦課決定する場合に理由を付記すべきとする法令の規定は存在しないから、更正処分に係る通知書に重加算税の賦課決定処分に係る記載がされていないことをもって当該処分が違法となるものではない。(平25. 7. 5 東裁(法)平25-8)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平250008
- 裁決年月日
- 平成25年7月5日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№92
要旨
○ 原処分庁は、請求人の銀行口座に入金された金員は全て請求人に帰属するものであるにもかかわらず、請求人は、当該入金された金員を自らが管理する請求人の中国子会社名義の国内銀行口座(本件非居住者口座)に移し替え、その移し替えた金員を原資として生じた受取利息の額を元帳に収益として計上することなく、当該元帳に基づき法人税の確定申告書を提出したものであり、当該受取利息の額に関し、請求人に事実の隠ぺい又は仮装の行為があった旨主張する。しかしながら、本件非居住者口座に移し替えた金員は、その全額が請求人に帰属するものとは認められず、当該受取利息の額のうち請求人に帰属すると認められる利息額の発生の基となった元金が本件非居住者口座に入金されたのは、請求人の経理処理の誤りであるとの主張以上に請求人に事実の隠ぺい又は仮装の行為があったとまで認めるに足る証拠はないことからすれば、請求人が当該利息額を計上しないことについて何らかの事実の隠ぺい又は仮装の行為があったとは認められない。(平25. 7. 5 東裁(法)平25-8)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平250001
- 裁決年月日
- 平成25年7月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所有する重機等(本件重機等)の売却益を隠匿し現金などを受領した事実はなく、本件重機等の取引に係る各関係人の各申述は信用性がない旨主張する。しかしながら、本件重機等の売却先としたAは裏金作りをしていた旨申述し、また、Aの転売先であるB社元従業員も同様の申述等をし、各申述等は相互に補完し合っており、信用することができると認められるところ、各関係人の申述等やAの銀行口座の入出金の状況などの客観的事実から推認される事実によれば、本件重機等について、請求人は、実際はB社に売却したにもかかわらず、Aに売却したように装い、その虚偽の外形に沿うよう契約書等を作成し、各売却金額の差額(本件差額)の存在を隠匿したと認められ、本件差額からAの手数料と消費税相当額を差し引いた金額は請求人の代表者に現金で手渡されていたことが認められる。したがって、請求人は、売却金額を装い、虚偽の外形に沿うように契約書等を作成し、帳簿書類に記載していたのであるから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい又は仮装した事実があったと認められる。(平25. 7. 1 関裁(法)平25-1)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平240018
- 裁決年月日
- 平成25年6月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、A社との間で取り交わした契約(本件契約)に基づき、A社に対する貸付金(本件貸付金)等に相当する金額を繰延資産として開発費(本件開発費)に計上したところ、本件契約に係る書面(本件契約書)の締結年月日が「平成20年6月30日」と記載されているのは、契約当事者双方が、本件契約の成立が同日以前になされたと認識していたからであり、請求人が事実を仮装したものではない旨主張する。しかしながら、請求人は、本件貸付金等を平成20年6月期の決算書から無くしておきたいと考え、本件契約は同年8月に成立したにも関わらず、あたかも、本件契約が平成20年6月期の終了の日である同年6月30日までに成立していたかのように、本件契約書の締結年月日を「平成20年6月30日」と記載したものと認められる。以上のことからすれば、請求人は、本件契約が平成20年8月に成立したものであることを認識しつつ、本件契約書の締結年月日を「平成20年6月30日」と記載した上で、これに基づき本件貸付金等と同額の本件開発費を平成20年6月期の繰延資産に計上したものであり、このような請求人の行為は、国税通則法第68条《重加算税》第1項の規定する「事実を仮装する」場合に該当する。(平25. 6.26 札裁(法・諸)平24-18)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平240061
- 裁決年月日
- 平成25年6月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人妻が日々の売上金額や経費等の支払金額を記載したノートを記帳していたことは承知していたものの、その内容までは承知しておらず、また、請求人自身は、各年分の所得税等の確定申告書の作成に直接関与せず、税金をごまかそうという意思も持っていなかったから、請求人には、隠ぺいし、仮装した事実はない旨主張する。しかしながら、隠ぺい仮装行為に出た者が納税義務者本人でなく、その代理人、補助者等の立場にある者で、いわば、請求人の身代わりとして同人の課税標準の発生原因たる事実に関与し、同課税標準の計算に変動を生ぜしめた者である場合を含むものであり、かつ、納税義務者が納税申告書を提出するに当たり、その隠ぺい、仮装行為を知っていたか否かに左右されないものと解すべきであるところ、本件においては、請求人の事業専従者であった請求人妻が二重帳簿を作成した以上、請求人に隠ぺいし、又は仮装した事実はなかったということはできない。(平25. 6.25 関裁(所・諸)平24-61)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平240027
- 裁決年月日
- 平成25年6月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、納税告知処分に係る源泉所得税がその法定納期限までに納付されなかったことについて、請求人が事実を偽ったわけではないから、請求人に国税通則法第68条《重加算税》第3項に規定する隠ぺい又は仮装に該当する行為はない旨主張する。しかしながら、請求人は、納税告知処分の対象となった給料手当等(本件各給料手当等)について、源泉徴収義務を負っていたにもかかわらず、請求人の各関係会社(本件各関係会社)が本件各給料手当等を支払ったという外形を作出した上、本件各給料手当等に係る源泉所得税を本件各関係会社名義で納付していたことからすると、請求人は本件各給料手当等に係る源泉徴収義務がないかのように装って、その法定納期限までに源泉所得税を納付していないのであるから、請求人には、国税通則法第68条第3項に規定する隠ぺい又は仮装に該当する行為がある。(平25. 6.17 広裁(法・諸)平24-27)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平240027
- 裁決年月日
- 平成25年6月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人と請求人の各関係会社(本件各関係会社)との間の外注取引(本件各外注取引)について、請求人が故意に事実を偽ったわけではないから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい又は仮装に該当しない旨主張する。しかしながら、本件各外注取引は実体のない取引と認められ、請求人は、請求人名義の普通預金口座の資金を本件各関係会社名義の普通預金口座に振り込むなどの方法により資金移動させることによって、あたかも本件各外注取引を行い外注代金を支払ったように見せかけ、実体のない本件各外注取引に係る外注費を総勘定元帳に架空に計上したものと認められる。したがって、請求人が架空の外注費を総勘定元帳に計上したことは、国税通則法第68条第1項に規定する隠ぺい又は仮装に該当する。(平25. 6.17 広裁(法・諸)平24-27)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平240026
- 裁決年月日
- 平成25年6月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、不動産賃貸収入を過少に記載した青色申告決算書の「不動産所得の収入の内訳」欄の記載不備は、税に素人である請求人が申告期限を遵守するために急いで確定申告書を作成したために生じた単純な記載不備、集計違算であり、請求人が、不動産所得の金額を過少申告したことは、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する重加算税の賦課要件を満たさない旨主張する。しかしながら、請求人は、所得税の確定申告に際し、不動産所得の総収入金額を正確に計算することができる賃貸料の振込入金口座に係る預金通帳等から、不動産所得の総収入金額を根拠づける各室の賃貸料の月額等を認識していたにもかかわらず、あえて賃貸収入を過少に記載した青色申告決算書を作成した上、当該預金通帳等を廃棄し又は調査において原処分庁に隠匿したこと、そして、その結果として作出された一部の賃貸収入の除外が解明困難な事態を起こしたこと、また、その事態に対応する確定申告書を提出していたことが認められ、これらの請求人の行為は、故意に課税標準等又は税額等の計算の基礎となる事実の一部を隠ぺいしたものと認められ、その隠ぺい行為を原因として過少申告の結果が発生したものといえるから、請求人が不動産所得の金額を過少申告したことは、国税通則法第68条第1項の賦課要件を満たす。(平25. 6.14 広裁(所)平24-26)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平240045
- 裁決年月日
- 平成25年6月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、自己が譲渡した不動産に係る譲渡価額について、請求人が所持している不動産売買契約書に記載されている売買価額のとおりであるから、原処分庁による更正処分は違法であり、重加算税の賦課決定処分も違法である旨主張する。しかしながら、請求人が署名押印した当該契約書には、事実とは異なる売買価額が記載されており、かつ、請求人は、当該価額と実際に受領した金額との差額について、買主からの借入金とする旨の虚偽の借用書を作成している。これらの事実は、故意に課税要件の計算の基礎となるべき事実をわい曲し、事実を仮装したものと認められ、かつ、事実とは異なる売買価額に基づいて過少申告を行っていることが認められるから、国税通則法第68条《重加算税》第1項の課税要件を充足している。(平25. 6.13 名裁(所)平24-45)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平240074
- 裁決年月日
- 平成25年5月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の長男が代表取締役を務める法人で実際に就労し、対価を受け取っており、当該対価の源泉所得税の還付に係る確定申告の内容は正しかったから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する仮装隠ぺい行為はなかった旨主張する。しかしながら、請求人は、原処分調査担当者の修正申告のしょうようを受けて当該法人からの収入がない旨の修正申告をし、審判所の調査によっても請求人が当該法人で就労し、その対価を受け取っていた事実は認められないところ、長男は確定申告の基となった内容虚偽の源泉徴収票を作成するなどの仮装行為を行っており、また、請求人は税金の還付を受けることを目的に長男に申告手続を一任しており、申告内容について事前の説明も事後の報告も求めないなど、代理人の選任又は監督について単なる落ち度というに留まらない極めて重大な落ち度があったものであるから、長男の仮装行為を請求人本人の行為と同視することができるというべきであるから、請求人の主張は採用することができない。(平25. 5.29 大裁(所)平24-74)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平240016
- 裁決年月日
- 平成25年5月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、Aに対して支払った金員(本件金員)を給与手当として経理したことについて、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する事実の仮装はない旨主張する。しかしながら、請求人は、Aが請求人の従業員でないことを認識しつつ、Aに対して支払った本件金員を給与手当として帳簿書類に計上し、損金の額に算入して所得金額を過少に申告した上、調査が開始されるや、Aに対して、調査担当者(本件調査担当者)に対し勤務実態があった旨の申述をするよう求めるとともに、Aに署名させた内容虚偽の勤務実態に係る書面を疎明資料として本件調査担当者に提示したのであり、このような請求人の行為は、課税を回避しようとする意図が当初からあったと推認できるものであるから、請求人が本件金員を給与手当として経理したことには事実の仮装があるものと認められ、その仮装したところに基づき本件各申告書を提出したというべきである。(平25. 5.28 札裁(法)平24-16)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平240024
- 裁決年月日
- 平成25年5月9日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①子の名義で不動産を取得したのは、裁判所の競売により物件を取得できる件数が年間で制限されていたためであること、②一部の賃貸不動産に係る不動産収入を申告しなかったのは、それ以上の経費を支払っており赤字になったためであること、③不動産の貸与先からの借用書及び譲渡不動産に係る売買契約書は真実であることから、不動産所得及び譲渡所得の一部を申告しなかった請求人の行為は、重加算税の賦課要件を満たさない旨主張する。しかしながら、上記①の裁判所における請求人が主張するような制限は存在せず、上記②の上記不動産の賃貸において収入以上の必要経費が存在した事実は認められず、上記③の上記借用書に係る金銭消費貸借は存在せず、譲渡不動産に係る売買契約書に記載された売買代金は虚偽の代金を記載したものと認められる。また、不動産所得については、本件各年において、請求人は、賃貸不動産の一部について、所有名義を子とする登記簿上の虚偽の名義に基づいて賃貸人を子とする賃貸借契約書を作成するなどして虚偽の外形を作出した上、賃料の振込口座を子名義の口座とするなどして、不動産収入が請求人に帰属しないように仮装したことが認められ、更に、譲渡所得については、請求人は、売主を子とする不動産売買契約書を作成するなどして虚偽の外形を作出した上、虚偽の売買代金を記載した不動産売買契約書等を作成して、譲渡収入が請求人に帰属しないように仮装し、譲渡費用についても、支払事実のない架空の費用等を譲渡費用と装ったことが認められ、これら請求人の行為は、通則法第68条《重加算税》第1項に規定する重加算税の賦課要件を満たすものである。(平25. 5. 9 広裁(所)平24-24)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240202
- 裁決年月日
- 平成25年5月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の取締役営業部長Aが行った架空仕入れに係る行為は、請求人の行為と同視することはできないから、請求人に重加算税を課することはできない旨主張する。しかしながら、国税通則法第68条《重加算税》に規定する重加算税は、隠ぺい又は仮装による納税義務違反を防止し、申告納税制度の信用を維持するための行政上の措置であることからすれば、隠ぺい又は仮装の行為とその結果としての過少申告の事実の有無が重要であり、隠ぺい又は仮装の行為の実行行為者についていえば、それが納税者たる法人の代表者以外の第三者であっても、その隠ぺい又は仮装の行為を納税者の行為と同視することができる場合であって、客観的にみて、当該隠ぺい又は仮装の行為により過少申告の状態が生じているときは、原則として、納税者に重加算税を賦課することができるというべきである。そうすると、Aは、仕入れの事実がないにもかかわらず、仕入れ先と通謀して架空の納品書を作成させるなどして架空の仕入れを計上していたもので、Aの行為は事実の仮装に該当する。また、Aは、請求人において取締役という重要な地位を有していたとともに営業部長として大きな権限を有し、当該架空仕入れはAが請求人から委ねられた営業部長としての権限に関する事項に起因して行われたものと認められること、請求人が当該架空仕入れを防止するために必要な注意を払っていたとはいえないことからすれば、Aの当該架空仕入れに係る一連の行為は、請求人の行為と同視できるものといえる。そして、請求人は、Aの当該架空仕入れに係る行為により、当該架空仕入れの額が計上された各事業年度の決算に基づき、各事業年度の法人税及び各課税期間の消費税等の確定申告書を提出しており、これは、客観的にみて、当該行為により過少申告の状態が生じているといえる。以上からすれば、国税通則法第68条第1項の規定により重加算税を賦課することができるというべきである。(平25. 5. 7 東裁(法・諸)平24-202)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平240039
- 裁決年月日
- 平成25年4月19日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100913000
- 争点
- 9重加算税/13虚偽答弁
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№91
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、賃貸料を請求人の義弟名義の普通預金口座(本件義弟名義口座)へ振り込ませている理由について、請求人が主張するような慰謝料を義弟に支払う必要が生じた事実がないにもかかわらず、調査担当職員に対し、慰謝料の支払原因となる事実が発生しているかのように虚偽の答弁を行い、当該賃貸料収入を不動産所得として申告していないことは、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい行為があった場合に該当する旨主張する。しかしながら、当該賃貸料収入は請求人が享受すべき者であり、本件義弟名義口座への振込みは請求人が収受すべき当該賃貸料の使途の問題にすぎないことからすれば、仮に、請求人が、慰謝料の発生原因がないにもかかわらず、調査担当職員に対し、義弟に対する慰謝料が発生しているかのように虚偽の答弁を行ったとしても、それにより当該賃貸料収入の帰属の判断に影響しないのであるから隠ぺいの行為には該当しない。したがって、請求人には、隠ぺい・仮装の行為があったとは認められない。(平25. 4.19 名裁(所)平24-39)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240192
- 裁決年月日
- 平成25年4月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、アフィリエイト・サービス・プロバイダー(ASP)を通じた情報商材の販売事業においては、出品者を複数にすることにより収益拡大や風評被害防止等のメリットがあるから、知人らの名義を用いて当該事業に係る取引を行うことは、当該事業に特有のビジネスシステムであり、国税通則法第68条《重加算税》第2項に規定する隠ぺい又は仮装には当たらない旨主張する。しかしながら、知人らは、インターネットバンキング対応の口座を開設してその口座に係るID及びパスワードを請求人に交付したこと以外には、本件事業に係る業務そのもの(例えば、情報商材を販売するための企画及び広告の掲載、顧客からの注文の受付、質問及び苦情への対応、販売代金の収受及び分配等)を行っていなかったものと認められ、他方、請求人は、知人らの名義口座に係る各ID及びパスワードを入手し、知人らの名義を用いてASPの利用者登録を行ってASPを利用するための各ID等を取得した上で、情報商材販売に係る全ての業務を自ら行っていたものと認められるから、知人らの名義で行われた取引は、請求人自身の取引を知人らの取引であるかのように仮装したものであり、上記の隠ぺい又は仮装に該当する。(平25. 4. 5 東裁(所)平24-192)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平240038
- 裁決年月日
- 平成25年3月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100907000
- 争点
- 9重加算税/7帳簿の破棄
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実について、隠ぺい又は仮装の行為はない旨主張する。しかしながら、請求人は、自ら営む事業について、売上金額はもちろん、顧客単価、女性従業員別の売上金額や指名数、前払報酬などを記録・分析するなど、会計や記帳等に関する知識を相当程度有し、売上金額はもちろん、その営業状況などを詳しく把握・理解していたものと認められるにもかかわらず、調査において、提示した以外の帳簿資料等については、廃棄したとして提示せず、各年分の所得税の確定申告書には、収入金額欄及び所得金額欄に各々の金額を記載するだけで収支内訳書を添付せず、その記載した収入金額も、実際の収入金額との間に多額の開差が認められるのであって、以上の事実を総合的に判断すると、記帳等に関する知識を相当程度有し、その売上金額や営業状況などを詳しく把握・理解していた請求人が、単なる計算誤りや過誤を原因として、多額の過少申告を行ったと認めるのは相当ではなく、むしろ、売上金額や営業状況の実態を隠ぺいするために、帳簿書類等を故意に破棄し、当該帳簿種類等に記載した売上金額等を確定申告書に記載することなく、収支内訳書を添付することもせずに、各年分の所得税について過少申告を行っていたと認めるのが相当であるから、請求人には、隠ぺい又は仮装の行為があったと認められる。(平25. 3.25 関裁(所・諸)平24-38)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平240032
- 裁決年月日
- 平成25年3月15日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、代表取締役であった者(本件役員)に対して支払われた役員給与の額は、その全額を損金の額に算入できないとした更正処分は違法であり、隠ぺい又は仮装の行為は存在しない旨主張する。しかしながら、実質経営者が、本件役員名義の銀行口座を開設させた上、内容虚偽の取締役会議事録及び株主総会議事録を作成させて役員給与を当該銀行口座に振り込ませたことは、本件役員に対する役員給与として支給したとする外形を作出するために行われたものであり、事実を仮装したものと認められるから、請求人が役員給与の額を損金の額に算入したことは、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「その国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出」したことに該当する。(平25. 3.15 名裁(法)平24-32)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平240032
- 裁決年月日
- 平成25年3月15日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、架空外注費の計上により捻出した簿外資金を代表取締役等に対する貸付金としたことに伴い生じる当該貸付金に係る受取利息相当額について、請求人が金融機関からの借入利率を適用して算出した金額と、原処分庁が所得税基本通達36−49《利息相当額の評価》で定める利率を適用して算出した金額との差額を益金の額に算入しなかったことは、隠ぺい又は仮装の行為に基づくものではない旨主張する。しかしながら、架空外注費を計上することにより捻出した資金を簿外で貸し付ける行為は、必然的に当該簿外の貸付金に係る受取利息全額を隠ぺいすることにもつながるのであり、当該貸付金が架空外注費を計上することによって捻出した簿外資金から形成されたものであることからすれば、請求人が当該貸付金に係る受取利息を総勘定元帳に計上することなく納税申告書を提出していたことは、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「その国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」に該当する。(平25. 3.15 名裁(法)平24-32)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平240033
- 裁決年月日
- 平成25年3月15日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、課税売上割合の計算上、受取利息相当額を資産の譲渡等の対価の額に算入しなかったことに隠ぺい又は仮装の行為は存在しない旨主張する。しかしながら、重加算税の計算の基礎となる税額は、国税通則法第68条《重加算税》及び国税通則法施行令第28条《重加算税を課さない部分の税額の計算》の規定により、その原因となった更正等があった後の税額から隠ぺい又は仮装をされていない事実だけに基づいて計算した税額を控除して計算することとされているところ、隠ぺい又は仮装した事実に基づく課税売上げ又は非課税売上げの除外があったことに伴って課税売上割合が変動した結果、仕入控除税額が減少した場合の重加算税の計算の基礎となる税額は、更正等に基づき新たに納付すべきこととなった税額から、当該隠ぺい又は仮装した事実がなかったとして計算した場合における新たに納付すべきこととなる税額を控除した残額となることからすれば、架空外注費の計上又は売上除外により捻出された簿外の貸付金に係る受取利息を除外し、これを非課税資産の譲渡等の対価に計上しなかったことは「その国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装」する行為に該当する。(平25. 3.15 名裁(法・諸)平24-33)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平240033
- 裁決年月日
- 平成25年3月15日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、取締役の地位にあった者(本件役員)に対して支払われた役員退職金(本件退職金)について、本件役員は実際に稼働しており本件退職金は正当に支給したものであるから、隠ぺい又は仮装の行為は存在しない旨主張する。しかしながら、請求人は取締役会及び臨時株主総会が適正に開催されたかのごとく取締役会議事録及び臨時株主総会議事録を作成した上、あたかも本件役員が本件退職金を受給するかのごとく退職所得の受給に関する申告書を作成し、そして、代表取締役の資産と認められる銀行口座に本件退職金を振り込ませたことは、本件退職金を本件役員に支給したとする外形を作出するために行われたものであり、事実を仮装して損金の額に算入したものと認められるから、このことは国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「その国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出」したことに該当する。(平25. 3.15 名裁(法・諸)平24-33)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平240033
- 裁決年月日
- 平成25年3月15日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、架空外注費の計上により捻出した簿外資金を代表取締役等に対する貸付金としたことに伴い生じる当該貸付金に係る受取利息相当額について、請求人が金融機関からの借入利率を適用して算出した金額と、原処分庁が所得税基本通達36−49《利息相当額の評価》で定める利率を適用して算出した金額との差額を益金の額に算入しなかったことは、隠ぺい又は仮装の行為に基づくものではない旨主張する。しかしながら、架空外注費を計上することにより捻出した資金を簿外で貸し付ける行為は、必然的に当該簿外の貸付金に係る受取利息全額を隠ぺいすることにもつながるのであり、当該貸付金が架空外注費を計上することによって捻出した簿外資金から形成されたものであることからすれば、請求人が当該貸付金に係る受取利息を総勘定元帳に計上することなく納税申告書を提出していたことは、国税通則法第68条第1項《重加算税》に規定する「その国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」に該当する。(平25. 3.15 名裁(法・諸)平24-33)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240170
- 裁決年月日
- 平成25年3月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、B社からアドバイザリー業務契約に基づく債務の保証サービスという役務の提供を受けているから、当該契約に基づきB社に成功報酬として支払った金員に関し、事実の仮装の行為はない旨主張する。しかしながら、請求人は、B社から、当該債務の保証サービスという役務の提供を受けていないにもかかわらず、実際には開催されていない当該契約の締結に関する取締役会が開催されたように取締役会議事録を作成するなどしており、これらの事実と乙の申述内容とを併せ考えれば、請求人の取締役であり、請求人の経理及び総務全般に従事していた乙は、請求人を実質的に支配していた甲の指示に基づき作成された当該契約に係る契約書に実態があるように形式を整え、同人の指示を的確に実施するために、取締役会議事録等の書類を作成し、当該金員を支払報酬として経理処理していたものと認められ、これらの行為は、請求人が、本件金員に関し、あたかも当該契約に基づくサービスに係る役務の提供が存在するかのように装うためのものであったというべきであるから、請求人に事実の仮装の行為があったと認めるのが相当である。(平25. 3. 7 東裁(法・諸)平24-170)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平240018
- 裁決年月日
- 平成25年2月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、一部の賃借人からの賃貸料を記載していない不動産申告用メモを作成したが、当該メモは、収支内訳書を作成するための下書にすぎず、他に証拠を破棄することもなかったのであるから、隠ぺい、仮装と評価できるものはない旨主張する。しかしながら、請求人は、全ての賃借人に係る賃貸料の受領状況を管理した書面を作成しているにもかかわらず、所得を過少に申告する意図の下で、一部の賃貸料を除外した不動産申告用メモを作成し、これに基づいて収支内訳書を作成して確定申告したものである上、当該メモは、請求人が、確定申告会場で税務職員から収支内訳書の記載内容を尋ねられた場合にその内容を説明するために持参し、申告後も税務調査時に申告内容を説明する書類として保存していたものであるから、当該メモは、収支内訳書に記載された不動産所得の収入金額を証するための資料として作成されたものと認められる。そうすると、請求人が当該メモを作成した行為は、単なる確定申告に際して不動産所得の収入金額等を過少に記載したメモを作成したにとどまるものではなく、課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実を証する内容虚偽の書類を作成したものと認めるのが相当であり、請求人は、故意に課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき不動産収入の一部を隠ぺいし、又は仮装したものと認められる。(平25. 2.25 広裁(所)平24-18)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平240035
- 裁決年月日
- 平成25年2月25日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№90
要旨
○ 原処分庁は、請求人が所得金額を所得控除額よりも少なく申告することで所得税が賦課されるのを回避しようとしていたとし、収入金額の一部を除外した事実や受領した領収証等の原始記録を破棄した事実等を前提に、収入及び必要経費の双方につき過少申告の意図があるとして、必要経費についても重加算税の賦課要件が満たされる旨主張する。しかしながら、必要経費については、本人所得率を基に算出した修正申告における必要経費の額が、当初申告額を下回る年分と上回る年分があり、このような必要経費の額の動きをみると、特段、請求人において必要経費を過大に計上しようとした意図を推認することはできず、他に必要経費につき、請求人に同意図を認めるに足りる証拠もないから、必要経費部分に関する請求人の過少申告行為は、重加算税の賦課要件を満たさない。(平25. 2.25 関裁(所・諸)平24-35)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平240035
- 裁決年月日
- 平成25年2月25日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№90
要旨
○ 請求人は、過少申告の原因は単なる計算誤りであり隠ぺい仮装の行為はない旨主張する。しかしながら、請求人は、出面帳に毎日の業務及び売上金額等を記載し、また、預金通帳で入金状況をチェックしてその入金状況を更に出面帳に記すなどし、日頃から収入の管理に努めており、自己の収入金額を正しく把握していたものと認められるところ、7年にわたりほぼ連続して、各収支内訳書の「上記以外の売上先」欄のみ過少に記載することにより多額の収入を申告せず、さらに、調査当初において過少である理由について曖昧な説明に終始していたものである。そうすると、請求人は、作為的に収入金額を過少に記載した各確定申告書及び各収支内訳書を提出して多額の収入を意図的に申告せず、更には調査当初において過少申告の意図を隠そうとしていたものと認められる。したがって、請求人の過少申告は、当初から所得を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上で行われたものといえるから、重加算税の賦課要件を満たすと認めるのが相当である。もっとも、必要経費については、本人所得率を基に算出した必要経費の額が、当初申告額を下回る年分と上回る年分があり、このような必要経費の額の動きをみると、特段、請求人において必要経費を過大に計上しようとした意図を推認することはできず、他に必要経費につき、請求人に同意図を認めるに足りる証拠もないから、必要経費部分に関する請求人の過少申告行為は、重加算税の賦課要件を満たさない。(平25. 2.25 関裁(所・諸)平24-35)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平240004
- 裁決年月日
- 平成24年11月21日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が消費税等の期限後申告について重加算税を賦課したことに対し、国税通則法第68条《重加算税》第2項に規定する隠ぺい又は仮装はなかった旨主張する。しかしながら、請求人の妻は、収入金額及び給料賃金の額を正確に把握していたにもかかわらず、収入金額と給料賃金の額をバランスをとってそれぞれ過少に記載した虚偽の収支内訳書を作成し、消費税及び地方消費税(消費税等)については一貫して、申告しなかったことが認められる。このことは、請求人が、各課税期間の消費税等のうち、平成20年分から平成22年分までの所得税の事業所得に係る収入金額と当該各年分の確定申告書に添付した収支内訳書に記載した収入金額との差額に相当する課税売上高については、当初から消費税等の課税標準及び税額等を申告しないことを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づき消費税等の期限内申告書を提出しなかったといえ、請求人の妻の行為は、請求人の行為と同一視することができるから、各課税期間の消費税等の期限後申告のうち当該部分については国税通則法第68条第2項に規定する重加算税の賦課要件を満たすというべきである。(平24.11.21 熊裁(所・諸)平24-4)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平240004
- 裁決年月日
- 平成24年11月21日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が所得税の過少申告について重加算税を賦課したことに対し、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい又は仮装はなかった旨主張する。しかしながら、請求人の妻は、収入金額及び給料賃金の額を正確に把握していたにもかかわらず、収入金額と給料賃金の額をバランスをとってそれぞれ過少に記載した虚偽の収支内訳書を作成し、所得税について一貫して過少な申告を続けていた。このことは、請求人が、当初から所得を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づき所得税の過少申告をしたといえ、そして、請求人は、経理及び確定申告を請求人の妻に一任しており、請求人の妻の行為は、請求人の行為と同一視することができるから、国税通則法第68条第1項に規定する重加算税の賦課要件を満たすというべきである。(平24.11.21 熊裁(所・諸)平24-4)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平240016
- 裁決年月日
- 平成24年11月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905050
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/5経費、損金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、土地の売買に係る媒介契約に基づき支払った手数料(本件仲介手数料)について、当該売買に係る土地売買契約書及び媒介契約書はいずれも契約当事者の真意に基づいて作成されたものであり、通謀虚偽表示によるものではない旨主張する。しかしながら、請求人は、所得金額を圧縮する動機を持って本件仲介手数料に相当する金額を損金の額に算入するため、当初から履行されることのない土地売買契約を締結するとともに、当該売買契約に係る媒介契約を締結し、実際に媒介業務が履行されることはないこと及び仲介手数料が後に返還されることを認識していたにもかかわらず本件仲介手数料を支払い損金の額に算入していたものと認められるから、このことは国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する仮装の行為に基づき納税申告書を提出したものとするのが相当である。(平24.11.21 名裁(法)平24-16)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240097
- 裁決年月日
- 平成24年11月16日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、関係会社には事業実体があり、請求人の申告及び源泉徴収は適正に行われているから、国税通則法第68条《重加算税》第1項及び第3項に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、当該関係会社に事業実体はなく、当該関係会社が申告した収益、費用等に係る業務、取引は、請求人が行っていたと認められ、当該関係会社は、請求人の租税負担の回避目的のためだけに存在した法人であって、当該関係会社の法人登記の経由、当該関係会社との各契約書等の取り交わし、銀行口座の保有及び法人税等の申告は、請求人が当該関係会社に事業実体があるかのように外観を装ったものであることからすると、請求人は、請求人の収益とすべきものを当該関係会社の収益と装ってこれを益金の額に算入せず、また、当該関係会社に対する外注委託の事実がないにもかかわらず、当該関係会社に対する架空の仕入高を計上したものと認められ、これは、請求人が存在しない取引に関し、あたかも、それが存在するかのように装って帳簿にその取引を記載したというべきであるから、これらのことは、国税通則法第68条第1項に規定する事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装した場合に該当するというべきである。また、このことに基因して、請求人が請求人の役員である者に支払った給与等を当該関係会社が支払ったかのように、又は支払うべきかのようにして、請求人が当該給与等の支払について正当な源泉所得税の額を徴収をせず、これを国に納付しなかったことは、同条第3項に規定する事実の全部又は一部を仮装した場合に該当するというべきである。(平24.11.16 東裁(法・諸)平24-97)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平240007
- 裁決年月日
- 平成24年11月5日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№89
要旨
○ 原処分庁は、請求人が計上した海上輸送等に係る各運搬費(本件各運搬費)は、請求人の取締役業務部長が、取引先の担当者と通謀して、正当な運搬費に水増しして計上するなどしたものであること、取締役業務部長の当該行為は、請求人の行為と同一視できるから、請求人が本件各運搬費を計上したことに関して国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい仮装行為があると主張する。しかしながら、請求人の取締役業務部長と取引先の担当者が通謀して本件各運搬費を過大に計上した事実は認められない。(平24.11. 5 広裁(法・諸)平24-7)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平240006
- 裁決年月日
- 平成24年10月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、請求人らに隠ぺい又は仮装の行為はないことから、重加算税の賦課決定処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、請求人らは、①被相続人が生前に株式を売却した現金(本件金員)の受領に同席し、②その後、金融機関のそれぞれの名義の口座に本件金員を原資とする金員を入金したと認められることなどからすれば、請求人らは、本件金員の消費寄託に係る返還請求権が相続財産であることを十分認識していたものと認められる。それにもかかわらず、請求人らは、当該返還請求権については相続財産として申告していないことに加え、①及び②の行為については知らないなどと答弁を行っていることなどからすると、請求人らは、当該返還請求権が相続税の課税対象となることを免れるために、当該返還請求権を相続財産から故意に脱漏させた相続税の申告書を提出したものであり、請求人らのこれらの行為は、隠ぺい又は仮装の行為に当たるというべきである。(平24.10.29 仙裁(諸)平24-6)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240077
- 裁決年月日
- 平成24年10月16日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100905050
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/5経費、損金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№89
要旨
○ 請求人は、請求人が仮払金勘定に計上した額を貸倒償却として損金の額に算入したことについて、当該仮払金(本件債権)は、請求人の代表者個人と同人の知人Aとの個人間の金銭消費貸借契約が合意解約された後、請求人とB社との間で新たに締結した金銭消費貸借契約に基づいて支出したものであり、虚偽の取引内容を帳簿書類に記載したものではないから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する事実の一部を仮装した場合に該当しない旨主張する。しかしながら、本件債権の返済を求める訴訟の提起から借主Aの破産手続の廃止までの一連の回収行為は一貫して代表者個人が行っており、請求人が行っている事実は認められないこと、当該訴訟の判決において、裁判所は代表者個人が金銭を貸し付けた事実を認めていることが認められ、請求人とB社との間で新たに金銭消費貸借契約が締結されたことを裏付ける証拠は認められないから、本件債権は代表者個人に帰属するものであるとするのが相当である。そうすると、代表者は本件債権が代表者個人に帰属することを認識しながら、請求人の損金の額に算入させるために、経理担当者に指示をして、請求人の仮払金とする経理処理を行わせた上、請求人には実際に存在しない本件債権について貸倒れが生じたとする経理処理を行わせたものであると認められ、このことは、存在しない取引をあたかも存在するかのように装い、故意に事実を歪曲して課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の一部を仮装したものというべきである。(平24.10.16 東裁(法・諸)平24-77)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240066
- 裁決年月日
- 平成24年10月4日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、事実を隠ぺい又は仮装する意思はなく、また、事実の隠ぺい又は仮装に基づく過少申告もしていないから、請求人の所得税及び消費税等の申告について、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい又は仮装に該当する行為はない旨主張する。しかしながら、請求人は、請求人が行った取引の一部について、その存在を認識していながら、その売上金額及び仕入金額の一方又は双方をあえて金銭出納帳に記載せず、こうして作成した内容虚偽ないし不正確な当該金銭出納帳に記載した金額を基に、所得税及び消費税等の確定申告を行ったものであり、また、これに加えて、請求人は、正確な取引内容を記載した取引に係る原始記録を破棄し、真実の所得を容易に把握し難くして秘匿したのであるから、これらの請求人の行為は、同項に規定する「隠ぺい」行為に該当する。さらに、請求人は、仕入れた年(当年)の年末まで売れ残った商品について、その翌年の当年分の確定申告書を作成するまでに販売した場合には、その売上金額を当年分の売上げとして金銭出納帳に記載し、その作成時点でもなお売れ残っていた商品については、当年分に仕入金額と同一金額で販売したことにして、その旨を当該金銭出納帳に記載し、もって、売上金額やその計上時期を偽り、事実をわい曲した所得税及び消費税等の各確定申告書を作成し、申告をしたのであるから、請求人のこうした行為は、同項に規定する「仮装」行為に該当する。(平24.10. 4 東裁(所・諸)平24-66)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平240005
- 裁決年月日
- 平成24年9月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、確定申告時期は繁忙期であり十分な検討ができなかったため収入が漏れたもので、故意に漏らしたものではなく隠ぺい又は仮装の行為はない旨主張する。しかしながら、請求人は、事業所得の収入金額について、普通貯金口座2口への振込み及び現金により受領しており、その全額を把握していたにもかかわらず、普通貯金口座のうち一方の口座に振込みされた収入金額については全て申告していたが、他方の口座に振込みされた収入金額のうち特定の取引先に係る収入金額及び現金により受領した収入金額を帳簿に記載せず、過少な事業所得の金額を記載した内容虚偽の確定申告書を提出していたことは、故意に事業所得の金額の一部を所得税の税額等の計算の基礎となるべき金額から除外したものと認められるから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠ぺい又は仮装の行為」に該当する。(平24. 9.21 仙裁(所・諸)平24-5)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240055
- 裁決年月日
- 平成24年9月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100910000
- 争点
- 9重加算税/10仮装名義
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、各法人の名義で行った各取引の主体は、いずれも当該各法人であり、請求人による「偽りその他不正の行為」及び「隠ぺい」又は「仮装」に該当する行為はない旨主張する。しかしながら、請求人は、当該各取引の主体がいずれも請求人であり、当該各取引に係る所得が全て請求人に帰属するものであるとの認識を有しながら、正当な税額を免れる意図の下に、当該各法人の名義を利用して当該各法人が当該各取引を行った者であるような外観を作出し、当該各取引の主体及び当該各取引に係る所得の帰属先が請求人であることを秘匿したということができるから、請求人が、当該各取引に係る所得税及び消費税等の賦課徴収を不能又は著しく困難にするような何らかの偽計その他の工作を伴う行為をし、また、別人に国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実が存在するように見せかけるとともに、国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部を秘匿したものと認めることができる。したがって、請求人による「偽りその他不正の行為」及び「隠ぺい」又は「仮装」に当たる行為があったものと認められる。(平24. 9.19 東裁(所・諸)平24-55)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平240003
- 裁決年月日
- 平成24年8月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905050
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/5経費、損金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の関係会社(本件関係会社)との間で行う新規事業の共同開発に係る開発費について、当該新規事業に関する情報が社内外に漏えいすることが許されないため、やむを得ず開発費として支出した金額を請求人から本件関係会社に対し請け負わせた警備業務に係る外注加工費(本件外注加工費額)とし、本件関係会社が負担すべき開発費相当額を請求人の本件関係会社に対する売上げ(本件売上額)として計上したのであり、架空計上したものではない旨主張する。しかしながら、請求人専務取締役の答述及び請求人の提出資料によれば、システム開発が実際に行われたことを明らかにする証拠はない上、①本件売上額と本件外注加工費額の計上が、本件関係会社の決算の月を境として一定の傾向をもって変動するとういう不自然な状況であること、②請求人及び本件関係会社は請求人代表者が株式総数の過半数を保有する同族会社であること、③請求人専務取締役は両社の役員を兼務していること及び④請求人専務取締役が請求人及び本件関係会社の資金状況等をみながら請求書等の作成を指示していたことを併せて考えると、本件売上額及び本件外注加工費額は、新規事業のシステム開発費用であるということはできず、架空の売上げ及び費用と認められる。したがって、以上の事実は国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する重加算税の賦課要件を満たしているから、重加算税の賦課決定処分は適法である。(平24. 8.28 関裁(法・諸)平24-3)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平240006
- 裁決年月日
- 平成24年8月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、自己が営む医院及び不動産の賃貸物件の修繕費に係る工事はB社が実際に行ったもので、架空取引ではなく、請求人は、隠ぺい又は仮装の行為は行っていない旨主張する。しかしながら、請求人及びB社の実質経営者である乙の申述等によれば、請求人は、当該修繕費について、A社の代表者甲経由でB社に架空の工事の請求書を作成させたものと認められるところ、この行為は存在しない必要経費があたかも存在するように見せかけたものといわざるを得ない。したがって、請求人のこの行為は、国税通則法第68条《重加算税》第1項の「仮装」に該当する。(平24. 8.24 福裁(所)平24-6)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平240002
- 裁決年月日
- 平成24年8月21日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各年分の所得税及び本件各課税期間の消費税等の申告をしなかったことについて隠蔽、仮装行為がないから、重加算税の賦課要件を満たさない旨主張する。しかしながら、請求人は、「乙カンパニー」の名称で行われた活動に係る収益の預入口座から引き出した現金を「甲事務局会代表」の肩書のXの自宅で保管させたこと、請求人が、A社を設立するとして、A社の株主とされた者が実際には株式を引き受けていなかったにも関わらず、「乙カンパニー」の名称で行われた活動に係る収益等を原資としてこれらの者の名義で株式の払込みをして真実とは異なる外観を作出したこと、請求人が、本件各年分及び本件各課税期間において、「甲事務局」又は「乙カンパニー」の名称で行われた活動で集められた金員をこれらの名称で開設した請求人以外の名義の各口座の使用を続けて預け入れさせるなど、当該金員が請求人に帰属することが捕捉困難な状態を利用し続けたことは、課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき所得等を故意に隠蔽したものといえる。そして、請求人は、上記隠蔽、仮装したところに基づき、本件各年分の所得税及び本件各課税期間の消費税等の申告をしなかったものであるから、重加算税の賦課要件を満たす。(平24. 8.21 広裁(所・諸)平24-2)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240039
- 裁決年月日
- 平成24年8月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100910000
- 争点
- 9重加算税/10仮装名義
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、A社名義で行われた本件譲渡取引及び本件投資事業から生じた各所得が請求人に帰属するとしても、A社と請求人とは別人格であり、請求人がA社名義を借用した事実はないから、請求人による「隠ぺい」又は「仮装」に当たる行為はない旨主張する。しかしながら、請求人は、あえて日本国内ではなく、海外の、しかもオフシェア地域に設立したA社を利用して、A社の名義を用いて取引をすれば、実際には請求人の取引であっても、その真実の取引名義とは異なる外形が作出され、しかもそのことが容易に表出しないことを奇貨として、法律上は別人格であるA社名義及び自己の意のままに入出金ができるA社名義口座を利用して、本件譲渡取引及び本件投資事業に係る出資取引を行った者及び当該各取引から生じた収益の帰属者のいずれもがA社であるかのような外形を作出し、請求人が本件譲渡取引及び本件投資事業によって生じた収益を享受したにも関わらず、その真の法律関係を隠ぺいし、その隠ぺいしたところにしたがって、請求人に帰属する当該各取引に係る所得を意図的に申告しなかったものと認めるのが相当であるから、請求人の上記行為は、国税通則法第68条《重加算税》第2項に規定する重加算税の賦課要件である事実の隠ぺいに該当する。(平24. 8.21 東裁(所)平24-39)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平240001
- 裁決年月日
- 平成24年8月10日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁は1年分(平成21年分)の書類を確認しただけで、隠蔽又は仮装の事実を認定しているので、重加算税の各賦課決定処分は違法な処分であり、取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、原処分庁は、取引先への調査により、平成15年分以降の事業に係る収入金額を把握した上で、請求人は隠蔽又は仮装の行為に基づいて確定申告を行ったと認定しており、原処分庁の当該認定は相当と認められる。(平24. 8.10 沖裁(所・諸)平24-1)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平240001
- 裁決年月日
- 平成24年8月10日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人がした確定申告(本件確定申告)に係る税額は、隠蔽又は仮装の行為に基づくものではないから、重加算税の各賦課決定処分は、違法な処分であり、取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、本件確定申告において、当初から所得を過少に申告することを意図して、税理士に交付する年間の収入及び経費の額を記載する「収支表」の「販売高」欄には、毎月の売上金額から取引先の立替費用を控除した金額を集計して記載したり、また、取引先から受け取った各種の補填金については、一部を除外して収支表の「補填金」欄に記載し、奨励金については、収支表に「奨励金」の欄があるにも関わらずこれを記載しなかった。そして、請求人は、確定申告に当たって、税理士に対し、収支表以外の確定申告の基になった書類を提示しておらず、また、税理士から確定申告関係書類の提示を求められなかったことに乗じて、過少に収入金額を記載した収支表のみを交付して、収支内訳書及び確定申告書の作成を依頼し、所得金額等を殊更過少に記載した内容虚偽の本件確定申告を行った後、本件確定申告の基になった資料を翌年の確定申告終了後に破棄したものであるから、これらの行為は、真実の所得等を秘匿し、除外した所得等が課税の対象となることを回避するために行ったものと認めることができる。このことは、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠ぺい又は仮装」と評価すべき行為に該当する。(平24. 8.10 沖裁(所・諸)平24-1)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240022
- 裁決年月日
- 平成24年7月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、賃貸人名義を仮装したこともなく、所得税法の知識が足らず、不動産所得が赤字であると認識していたため申告は不要であると考え、帳簿及び収支の集計表の作成をせず、領収書や不動産取引に係る原始記録を保存していなかったのであるから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する重加算税の賦課要件を満たさない旨主張する。しかしながら、重加算税制度の趣旨に鑑みれば、架空名義の利用や資料の隠匿等の積極的な行為が存在したことまで必要であると解するのではなく、納税者が、当初から所得を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づく過少申告をしたような場合には、重加算税の課税要件が満たされるものと解されるところ、請求人は、少なくとも一般の社会人と同程度ないしはそれ以上の、課税を含む不動産取引全般に関する知識を持ち、また、自身に多額の不動産所得があることを正確に把握し得る立場にありながら、長年にわたり、不動産の賃貸業務に係る帳簿書類を全く作成せず、経費に係る領収証を廃棄し続けた上、そのために請求人の真実の所得を捕捉するのが困難な状況下において、本件各年分を通じて、7年にわたり、上記同様に帳簿書類を全く作成することなどなく、不動産所得の金額を除外することにより、当該各年分の真実の所得金額よりも相当低額の、自身の不動産所得以外の所得金額又は他人の行っていた事業に係る所得金額のみを作為的に記載した内容虚偽の申告書を提出して、ことさらに過少な申告をし続けたものと認められる。このことは、請求人が、少なくとも本件各年分の所得税については、当初から所得を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づく過少申告をしたものと認められるから、国税通則法第68条第1項に規定する重加算税の賦課要件を満たすというべきである。(平24. 7.23 東裁(所・諸)平24-22)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平240002
- 裁決年月日
- 平成24年7月9日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№88
要旨
○ 請求人は、事業所得の金額の計算上、総収入金額及び必要経費に、①妻に対する自宅の売却による収入金額並びに自宅の取得費及び取得に要した費用、②競売により取得した土地及び建物の前所有者に対する引越費用、③土地を売却したことによる収入金額及び当該土地の取得費及び取得に要した費用、④建物に係る修繕工事費用等を算入したことはすべて事実に基づくものであり、仮に上記事実が認められなかったとしても、隠ぺい又は仮装行為の認識がないことから国税通則法第68条《重加算税》第1項又は第2項に規定する隠ぺい又は仮装の事実はない旨主張する。しかしながら、①及び④については金銭の授受がないこと、②については領収証記載の金銭の授受がないこと、③については所有権移転の登記の事実がないことなど、いずれも故意にわい曲された事実というべきであり、国税通則法第68条第1項又は第2項に規定する隠ぺい又は仮装に該当すると認められる。(平24. 7. 9 名裁(所・諸)平24-2)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平240001
- 裁決年月日
- 平成24年7月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、経理担当者に正しく申告するよう指示しており、経理担当者が請求人に無断で隠ぺい又は仮装に基づく申告をしたことは認識できなかったのであるから隠ぺい又は仮装の行為はない旨主張する。しかしながら、経理担当者が請求人の確定申告書の所得金額を毎年過少に調整していたのは、請求人の指示によるものと認められることから、請求人の主張には理由がない。(平24. 7. 2 仙裁(所・諸)平24-1)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240001
- 裁決年月日
- 平成24年7月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人名義口座のほかに家族名義口座を使用した理由として、請求人が事業として行う模型販売に係る売上げと、そうでないコレクション模型販売に係る売上げとを区別するため、模型販売に係る取引では請求人名口座を使用し、コレクション模型販売に係る取引では家族名義口座を使用したのであるから、コレクション販売に係る取引は隠ぺい又は仮装の行為に当たらないなどと主張する。しかしながら、模型販売に係る売上げとコレクション模型販売に係る売上げとを区別するためであれば、合計7つもの預貯金口座を順次開設して使用する必要があるとは認められないなど、請求人名義口座のほかに家族名義口座を使用したことについて請求人が主張するような特段の理由があったとは認められない。また、請求人は、本件調査の際に、家族名義口座について、調査担当職員から指摘があるまでその存在及び請求人との関わりを明らかにしなかったばかりか、調査担当職員からその存在を指摘されても、いったんは請求人との関わりを否定する申述をし、家族名義口座に関する質問調査の開始時から約2か月後にようやく、最終的に家族名義口座の全てが請求人の管理するものであることを認めるに至っているところ、このような請求人の態度は、請求人名義口座のほかに、家族名義口座を使用して取引を行っていた事実を秘匿しようとしたものと評価せざるを得ない。そして、これらの事情に加え、請求人が、家族名義口座への振込入金額を集計表に記載せず、所得税の申告額にも含めなかったことを総合すれば、請求人は、模型の販売による売上げの一部を家族名義口座に振込入金させ、その額を売上げから意図的に除外して集計表の売上金額に計上しなかったというほかない。そうすると、請求人が家族名義口座を使用して行った取引について、隠ぺい又は仮装に当たる行為があると認められる。(平24. 7. 2 東裁(諸)平24-1)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平240001
- 裁決年月日
- 平成24年7月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、同居する請求人の弟名義の預金口座(弟名義口座)に取引先から振り込まれた工事代金は、弟の事業に帰属する売上げであり、当該取引先から請求人名義預金口座に振り込まれた工事代金の一部を集計に含めていなかったのは、単なる集計誤りにすぎないことなどから、国税通則法第68条《重加算税》第1項及び第2項に規定する隠ぺい又は仮装行為がない旨主張する。しかしながら、当該取引先から弟名義口座に振り込まれた工事代金に係る取引は、請求人が事業主として受注したもので、当該工事代金は請求人に帰属すると認められ、また、請求人は、事業所得の金額を調整するため、意図的に弟名義口座に振り込まれた工事代金の全部と請求人名義預金口座に振り込まれた工事代金の一部を申告しなかったと認められるから、隠ぺい仮装によるものということができる。(平24. 7. 2 名裁(所・諸)平24-1)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平230014
- 裁決年月日
- 平成24年6月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、建物解体工事(本件解体工事)をあっせんした者からの要請に基づき金員を支払ったところ、4つの業者(本件4業者)名で作成された下請契約書及び領収書が送られてきたため、本件4業者に対する外注費(本件外注費)として計上したものであり、請求人と本件4業者との間の本件解体工事に係る取引に実体がなかったとしても、請求人はそのことを認識していなかったのであるから、請求人が総勘定元帳に本件外注費を計上したことは、課税標準の基礎となるべき事実の隠蔽又は仮装には当たらない旨主張する。しかしながら、①請求人は本件解体工事を請け負ったA社との契約の当事者であり、A社との契約書には本件解体工事の全般にわたる工程が記載されていること、請求人は工期の説明や工事の完了確認に立ち会っていることなどからすると、請求人は本件4業者との間の本件解体工事に係る取引に実体がないことを認識していたと推認できること、②本件解体工事のA社に対する発注金額とほぼ匹敵する金額にも上る本件外注費を面識すらない本件4業者に支払ったとする請求人の主張は合理的なものとは認め難いこと、③原処分調査時に請求人代表者がA社の責任者に虚偽の工事日報の作成を依頼したことなどからすると、請求人は、請求人と本件4業者との間の本件解体工事に係る取引に実体がないことを認識していたものと認められるから、本件4業者が本件解体工事に係る外注工事を行ったとする下請契約書等に基づき総勘定元帳に本件外注費を計上したことは、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「事実を仮装」したことに該当する。(平24. 6.27 高裁(法・諸)平23-14)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平230017
- 裁決年月日
- 平成24年6月26日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が平成22年3月に行った値引処理を平成21年12月期において行った値引きであるとし、平成21年12月分の請求書の控えに追記し、また、平成22年1月分の未収入金一覧表を作成し直すなどして受入手数料の額から減額していた行為(本件値引処理)は、帳簿書類の改ざん等に該当するから国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい又は仮装に当たる旨主張する。しかしながら、法人がその決算確定までに決算修正を行うのは一般的であり、その過程において必要な帳簿書類等にも修正が加えられているところであることからすると、請求人の請求台帳への入力、請求書控えへの追記及び未収入金一覧表の作り直しの行為に特段不自然な点は認められないことから、請求人には隠ぺい又は仮装の事実は認められない。(平24. 6.26 仙裁(法・諸)平23-17)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平230023
- 裁決年月日
- 平成24年6月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成15年12月31日付で同年4月からの役員報酬月額の増額分を総勘定元帳の役員報酬勘定に一括計上しているが、当該増額分は、同月からの役員報酬月額を改定した旨の内容虚偽の株主総会議事録を作成していても、結局は役員賞与にしかならず、損金の額に影響しないから、請求人に課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の隠ぺい仮装はなく、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する重加算税の賦課要件を満たさない旨主張する。しかしながら、請求人は、役員報酬月額を改定する株主総会の決議をしたことがなかったにもかかわらず、総勘定元帳に同月から役員報酬月額を改定したとしてその増減額の合計額を一括計上するとともに、役員報酬額の計算のための資料となることを認識した上で、同月からの役員報酬月額を改定した旨の内容虚偽の株主総会議事録を作成して関与税理士に提出したものであり、以上に基づいて、上記のとおり総勘定元帳の役員報酬勘定に一括計上した役員報酬月額の増額分を、所得金額の計算上損金の額に算入して過少申告したのであるから、請求人は、課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の一部を仮装し、その仮装したところに基づき確定申告書を提出したものであって、重加算税の賦課要件を満たすというべきである。(平24. 6.18 広裁(法)平23-23)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230250
- 裁決年月日
- 平成24年6月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、各年分の収入及び支出の内訳を記載した集計表(本件各集計表)の外注工賃のうち外注先Aから受領した領収証(本件各領収証)に記載された金額については、その支払の事実があるから、隠ぺい、又は仮装に該当する行為はない旨主張する。しかしながら、請求人は、外注先Aに対して本件各領収証に記載された金額を支払っていないのに、外注先Aに当該金額を受領した旨の本件各領収証を作成させ、それを基に本件各集計表を作成し、それらに記載した当該外注工賃の金額を事業所得の必要経費及び課税仕入れに計上して、所得税及び消費税等の各申告を過少にしたものであるから、本件各集計表に記載された当該外注工賃の全額について、仮装に該当する行為があったものと認められる。(平24. 6.18 東裁(所・諸)平23-250)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平230008
- 裁決年月日
- 平成24年6月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100999000
- 争点
- 9重加算税/18その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、消費税及び地方消費税(消費税等)の経理処理について、税込経理方式又は税抜経理方式のいずれを選択適用しても、所得税の加算税には差異が生じないことが課税の公平上望ましく、税込経理方式を選択していたために必要経費として控除できなかった消費税等の額に相当する部分の金額について重加算税を課されることになるのは相当ではない旨主張する。しかしながら、請求人は、本件各課税期間において、税込経理方式を適用しており、かつ、未払消費税等の経理処理もしていなかったから、本件各課税期間に係る消費税等については、本件各年分ではなく、当該消費税等についての確定申告書が提出された日の属する年の事業所得及び雑所得の金額の計算上、必要経費に算入されるものである。そうすると、本件各年分の総所得金額は、当該消費税等の額を必要経費として控除できない分だけ税抜経理方式を適用した場合に比べて多くなり、これに係る税額も多く算出され、その結果として、納付すべき税額を基礎として計算される重加算税の額に差が生じるものであり、原処分庁の計算方法には誤りは認められない。(平24. 6.11 札裁(所)平23-8)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平230106
- 裁決年月日
- 平成24年6月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100917000
- 争点
- 9重加算税/17推計課税事件で重加算税を賦課した事例
- 業種
- 卸売業(くず金)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、非鉄金属卸売取引に係る事業所得及び消費税等の申告をしなかったのは、利益が少額であり申告する必要はないと思って申告しなかっただけであり、当初から申告する意思がなかった訳ではなく、また、収入に係る証拠書類についても、申告する必要がないと思ったため、保存しなかっただけであり、故意に証拠書類を破棄した訳ではない旨主張する。しかしながら、請求人は、A商店から受領した小切手の裏書人の氏名を、大半は請求人で、一部はA商店のBで、請求人が記載あるいは請求人以外の者に記載させ、非鉄金属卸売取引に係る売上代金を受領していたにも関わらず、同取引に係る書類はその都度処分し、調査担当職員に対し、非鉄金属卸売取引に係る収入の使途、仕入先、仕入金額及びそれ以外の必要経費の額などについて、説明及び資料の提示などしていなかったとみることができ、所得税及び消費税等の確定申告についても、平成15年分及び平成17年分ないし平成21年分の所得税の確定申告は、非鉄金属卸売取引に係る事業所得の金額を含めずにされ、平成16年分の所得税の確定申告はされておらず、また、このような所得税の確定申告の結果、各課税期間の消費税等の確定申告もされていなかったというのであるから、非鉄金属卸売取引に係る事業所得の金額及び課税標準額は、請求人によって隠ぺいされていたという以外ない。(平24. 6. 6 名裁(所・諸)平23-106)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平230082
- 裁決年月日
- 平成24年5月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905050
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/5経費、損金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の関係会社(本件関係会社)との間で行う新規事業の共同開発に係る開発費について、当該新規事業に関する情報が社内外に漏えいすることが許されないため、やむを得ず、請求人がその開発費として支出した金額を請求人から本件関係会社に対し請け負わせた警備業務に係る外注加工費とし、本件関係会社が負担すべき開発費相当額を請求人の本件関係会社に対する売上げとして計上したのであり、架空計上したものではない旨主張する。しかしながら、請求人専務取締役の答述及び請求人の提出資料によれば、システム開発が実際に行われたことを明らかにする証拠はない上、本件売上額と本件外注加工費額の計上が、本件関係会社の決算の月を境として一定の傾向をもって変動するとういう不自然な状況と、①請求人及び本件関係会社は請求人代表者が株式総数の過半数を保有する同族会社であること、②請求人専務取締役は両社の役員を兼務していること及び③請求人専務取締役が請求人及び本件関係会社の資金状況等をみながら請求書等の作成を指示していたことを併せて考えると、本件売上額及び本件外注加工費額は、新規事業のシステム開発費用であるということはできず、架空の売上げ及び費用と認められる。したがって、以上の事実は国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する重加算税の賦課要件を満たしているから、重加算税の賦課決定処分は適法である。(平24. 5.29 関裁(法・諸)平23-82)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230221
- 裁決年月日
- 平成24年5月11日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100910000
- 争点
- 9重加算税/10仮装名義
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の営む事業に、複数の銀行において開設したサークル名を付した他人名義の預金口座を取引口座として利用したのは、①サイトの開設者が同一人であると思われないようにするため、及び②個人が趣味でサイトを開設したと思われないようにするためであり、隠ぺい又は仮装に該当しない旨主張する。しかしながら、上記①及び②の目的は、請求人名義のサークル名を付した口座を別々の銀行で開設することによっても達成できるものであり、請求人の主張する事情をもって、当該事業に他人名義のサークル名を付した口座を利用した正当な事由があると認めることはできない。よって、請求人が他人名義のサークル名を付した口座を当該事業に利用したことは、国税通則法第68条《重加算税》第2項に規定する隠ぺい又は仮装に該当する。(平24. 5.11 東裁(所)平23-221)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平230102
- 裁決年月日
- 平成24年5月8日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№87
要旨
○ 請求人は、売上げに関して取引等の仮装の事実はなく、調査において、資料は全て提出しており、保存のない原始記録は単に保存状況が悪かっただけで意図的に破棄したものではないことから、隠ぺい又は仮装の事実はない旨主張する。しかしながら、修正申告に係る売上金額の計上漏れの金額は、請求人が、収支内訳書の売上金額及び仕入金額の計算を頭の中で行い、売上金額を適当に減額した旨答述しているように、請求人が適当に減額した売上金額で収支内訳書を作成し、その結果算出された過少な所得金額に基づき、確定申告をした結果生じたものであることが明らかであり、当該確定申告における総収入金額自体、裏付けのない架空の金額というべきであることは、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい又は仮装に該当すると認められる。(平24. 5. 8 名裁(所・諸)平23-102)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平230098
- 裁決年月日
- 平成24年4月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905050
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/5経費、損金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、外注工賃等を事業所得に係る必要経費に算入して申告したのは、所属する組合の職員(組合職員)が前年分の収支内訳書に基づいて収支内訳書の控えを作成したためであり、請求人は所得金額を低くして税金が少なくなるよう組合職員に架空の外注工賃等を告げたことはなく、架空の外注工賃等を計上している認識もなかったから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい又は仮装はない旨主張する。しかしながら、請求人は、必要経費をある程度まで把握していたにも関わらず、実際にはない外注工賃等を組合職員に伝えたことによって、これが計上されたものと認められるから、事業所得に係る必要経費が過大であったため請求人が過少申告となったことは、同項に規定する隠ぺい又は仮装に基づく納税申告書の提出によるものと認められる。(平24. 4.26 名裁(所)平23-98)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平230019
- 裁決年月日
- 平成24年4月23日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人を産業廃棄物の処分の受託者とする産業廃棄物管理票の写し(本件各管理票)に記載された当該処理に係る売上げを記載しない総勘定元帳に基づき申告したことは、①本件各管理票のほとんどは偽造されたものであること、②産業廃棄物を排出した事業者から代金が支払われなかったことから、売上げに計上しなくてもよいと勘違いしたことなどによるものであるから、故意に、管理票を破棄したり、それらに係る売上げを総勘定元帳に記載しなかったりしたということはなく、売上げを隠蔽したことはないので、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する重加算税の賦課要件を満たさない旨主張する。しかしながら、請求人には、総勘定元帳に記載した売上げ以外に、少なくとも本件管理票に記載された産業廃棄物の処理の一部については実際に売上げがあったにも関わらず、総勘定元帳に当該売上げを記載せず、本件調査のみならず当審判所の調査においても、当該売上げに係る管理票、請求書等をその複写を含めて一切提示せず、かつ請求人の代表者がその理由について不合理な申述及び答述をしていることは、その売上げを隠蔽しようとする意図の現れであり、請求人が当該売上げを総勘定元帳に記載しなかったのは、それらの売上げを隠蔽する意図で故意に記載しなかったものと認められる。したがって、請求人は、故意に課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の一部を隠蔽し、当該隠蔽したところに基づき申告をしたのであるから、当該過少に申告した行為は、重加算税の賦課要件を満たすといえる。(平24. 4.23 広裁(法・諸)平23-19)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平230018
- 裁決年月日
- 平成24年4月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、架空仕入による仕入れの過大計上額は、これと同時に発生し計上漏れとなっている同額の横領損失の額と相殺されるから、過少申告は、横領した元取締役に対する損害賠償請求権の収益計上漏れを原因とするものであること、また、各利息相当額(本件各利息相当額)の計上漏れは、元取締役から架空仕入に係る支払額を返還してもらうことを前提に本件各事業年度に遡って益金の額に算入しただけであり、架空仕入の行為を原因として過少申告の結果が発生したものではないことなどを主張する。しかしながら、請求人は、架空仕入による仕入金額を記載した総勘定元帳に基づき、請求人の所得を過少に記載した確定申告書を提出したのであるから、過少申告の結果は、架空仕入の行為を原因として発生したことは明らかであり、また、本件各利息相当額についても、架空仕入の行為の発覚により、当該架空仕入に係る支払額を基に計算された利息相当額であって、架空仕入の行為に起因しない無関係の債権とは認められない。(平24. 4.20 広裁(法・諸)平23-18)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平230018
- 裁決年月日
- 平成24年4月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、架空の仕入れを計上した行為(本件行為)が、請求人の経営の最終決定権を有しない取締役による行為であるから、本件行為を請求人の行為と同視することはできない旨主張する。しかしながら、当該取締役の請求人における地位及び権限、また、請求人において本件行為を客観的に認識し得る状況にあったと認められることを勘案すれば、本件行為は請求人の行為と同視することができる。(平24. 4.20 広裁(法・諸)平23-18)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230208
- 裁決年月日
- 平成24年4月20日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№87
要旨
○ 原処分庁は、請求人が本件事業年度の損金の額に算入した使用人に対する未払賞与の額に関し、法人税法施行令(平成22年政令第51号による改正前のもの)第72条の5《使用人賞与の損金算入時期》第2号の「各人別に、かつ、同時期に支給を受けるすべての使用人に対して」なすべき通知を、翌事業年度の決算賞与支給明細書の交付により行ったにも関わらず、取締役会議事録及び人事総務部長から部下職員に対する電子メールの案内文に、これと異なる記載をするなどして、上記の通知を本件事業年度終了の日までにしたかのように事実を仮装したと認められるから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する事実の仮装に当たる旨主張する。しかしながら、上記の取締役会議事録及び案内文に記載された日付は、人事総務部長が従前からの事務処理手順を踏襲して年内最後の営業日としたことがうかがえる上、その記載内容は、従業員に決算賞与の支給を案内するにとどまり、各人別の通知の日を記載したものではないことなどからすれば、請求人が上記の通知の日を仮装したとは認められない。(平24. 4.20 東裁(法)平23-208)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230204
- 裁決年月日
- 平成24年4月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、税法の知識に乏しく、領収証等の保存状態が悪かったため、正確な所得金額を把握できず、その結果、所得金額の計算を誤ったものであり、当初から所得を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をしていないので、隠ぺい又は仮装に該当する行為は存在しない旨主張する。しかしながら、請求人は、本件各年分の事業所得の総収入金額を正確に把握していながら、その所得金額を過少に申告する意図をもって、あえて所得税法等の所定の計算方法によらず、本件各年分の事業所得の金額、総収入金額及び必要経費の額について、所得金額及び収入金額の一部を除外し、また、必要経費の額を上乗せするなどの恣意的な操作をして、真実の事業所得の金額よりも少ない額の事業所得の金額を算出するための独自の計算を行い、その計算結果に基づく過少な事業所得の金額等を記載した内容虚偽の各収支内訳書を作成し、これに合わせて同様の記載をした本件各確定申告書を、当該各収支内訳書を添付して提出したものである。このように、請求人は、作為的な計算等をして、故意に本件各年分の事業所得の金額の一部を当該各年分の所得税の税額等の計算の基礎となるべき金額から除外し、これに合わせた過少な申告をしたのであるから、いずれの年分においても、請求人が、過少申告行為そのものとは別に、隠ぺい又は仮装に該当する行為をしたことは明らかである。したがって、請求人が本件各年分の事業所得の金額について過少な申告をしたことは、国税通則法第68条《重加算税》第1項又は第2項に規定する「納税者がその国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」に該当する。(平24. 4.16 東裁(所)平23-204)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平230046
- 裁決年月日
- 平成24年3月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905020
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/2売上げ、収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が提出した修正申告書において、その事業所得の総収入金額に加算した収入は、請求人の事業場を借りて行われていた請求人の子に帰属するものであるから、請求人に帰属しない所得に対する重加算税の賦課決定処分は違法であり、請求人には収入を除外していたという事実の隠蔽又は仮装の行為はない旨主張する。しかしながら、当該収入は当該事業場の経営者である請求人に帰属することは明らかであり、請求人自らUSBメモリのフォルダに真正なデータを入力することによって、当該収入を全て把握していたにもかかわらず、当該USBメモリ内に、別のフォルダを作成し、同フォルダに当該収入を除外した金額を入力し、もって過少な事業所得の金額を記載した確定申告書を作成し提出したものと認められるから、当該請求人の行為は、国税通則法第68条《重加算税》第1項でいう事実を隠蔽又は仮装したところに基づき納税申告書を提出した場合に該当する。(平24. 3.30 大裁(所)平23-46)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平230045
- 裁決年月日
- 平成24年3月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、A事業場の収入に係る計上漏れの事実はあったが、仮装隠ぺい行為をした事実はないから、重加算税の賦課決定処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、請求人又はその妻は、A事業場の収入の金額を正しく把握していたにもかかわらず、申告の基となったUSBメモリ内のファイルに、その収入の金額として、正しい金額を入力することなく、その収入の一部が除外された金額を入力し、そのUSBメモリ内の一部が除外された金額に基づき、過少な所得金額を記載した確定申告書を作成し、提出していたものというべきであるから、請求人の当該申告書の提出は、単なる過少申告にとどまるものではなく、隠蔽又は仮装と評価すべき行為が存在し、これに合わせた過少申告がされたものといえ、国税通則法第68条《重加算税》第1項にいう「納税者がその国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」に該当し、重加算税の賦課要件を充足するものと認められる。(平24. 3.29 大裁(所・諸)平23-45)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平230015
- 裁決年月日
- 平成24年3月28日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№86
要旨
○ 請求人は、賃貸料収入及び重機売却収入を計上しなかったことについて、単なる経理上のミスであり、意図的に計上しなかったのではないなどと主張する。しかしながら、請求人は、賃貸料等について、代表者や専務の個人口座に入金させるなどしており、これらの行為はいずれも納税者がその国税の課税標準又は税額等の計算の基礎となるべき事実を隠ぺい又は仮装したことに該当する。(平24. 3.28 仙裁(法・諸)平23-15)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平230015
- 裁決年月日
- 平成24年3月28日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№86
要旨
○ 原処分庁は、M社に対する貸付金が架空であることを認識していながら当該貸付金の全額を貸倒損失とした請求人の行為は、事実の隠ぺい又は仮装に当たる旨主張する。しかしながら、請求人のM社に対する債権債務の推移からすれば、原処分庁が更正処分をした事業年度の前事業年度では、損金の額に算入されない貸倒損失の計上が認められるものの、当該更正処分をした事業年度においては、原処分庁が過大に計上したとする貸倒損失額について所得金額に加算できないのであるから、当該貸倒損失額に係る重加算税については、その計算の基礎となる納付すべき法人税額は生じない。(平24. 3.28 仙裁(法・諸)平23-15)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平230094
- 裁決年月日
- 平成24年3月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件相続開始の前日又は前々日に、本件被相続人名義の預貯金から出金(本件出金)された金員(本件出金額)が相続財産であるとしても、請求人には国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠ぺい又は仮装」の事実はない旨主張する。しかしながら、①請求人が請求人以外の相続人宛に送信したメールには、本件出金は、相続税対策として税務署から秘匿するためであり、本件出金額の2分の1を同相続人の口座に振り込む旨記載されていること、②本件出金額に係る定期預金等の解約を代行したのは、請求人及び請求人の夫であり、本件出金額は、請求人名義預金口座又は請求人の夫の主宰する法人に帰属する同人名義預金口座に入金されていること、③請求人と同相続人との間の不当利得返還請求訴訟に係る判決書には、請求人から同相続人に対し、本件出金額については、相続税対策のため、本件被相続人が死亡する前に引き出して隠してあるから、相続財産としては申告せずに、同相続人と請求人とで折半して分けようと申し出た旨記載され、このことは上記①のメールの内容と合致することからすれば、当審判所としても、請求人がそのような申出をしたことが事実であったと認められること、④本件出金額が本件被相続人の相続財産として申告されなかったことを総合してみると、請求人及び請求人の夫は、本件被相続人の生前に代行して定期預金等を解約することにより、本件出金額を得た上で、請求人又は請求人の夫の名義の預金口座に入金することにより、本件出金額を隠匿し、請求人は本件出金額を本件被相続人の相続に係る相続税の申告から除外したと認められるから、請求人には上記「隠ぺい又は仮装」の事実があったと認められる。(平24. 3.28 名裁(諸)平23-94)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平230008
- 裁決年月日
- 平成24年3月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件当初申告の際に、請求人名義である本件各株式を相続財産に含めていなかったのは、それが相続財産に該当するなど思いもしなかったからであって、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠ぺい又は仮装」の事実はない旨主張する。しかしながら、本件各株式の保管口座である本件口座は、被相続人の指示により請求人が請求人名義で開設したものであること、本件各株式は被相続人の資金によって本件口座において請求人名義で取得され、本件相続開始日まで引き続き保有されていたこと、請求人は、本件口座の設定証券会社から毎年一回、「取引残高報告書」の送付を受けており、さらには、請求人は、本件各株式に係る配当金を本件当初申告書の提出日以前から受領していたと認められることからすると、請求人は、本件当初申告の時点において、本件各株式の存在及び本件各株式が相続財産であることを認識していたものと認めるのが相当である。そうすると、請求人は、本件各株式が相続財産であることを認識しながら、本件各株式が請求人名義の状態にあることを利用して、これを相続財産として申告しなかったものと認められるから、当該行為は、国税通則法第68条第1項にいう「隠ぺい又は仮装」に該当するものと認められる。(平24. 3.13 熊裁(諸)平23-8)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平230081
- 裁決年月日
- 平成24年2月22日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№86
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、申告していないのに市役所の職員に青色申告していると話した事実、徴収職員から申告していないことを指摘されたにも関わらず申告していない事実などから、請求人は、所得税の確定申告をすべきこと及び所得金額を十分に認識していた上、消費税等についても、確定申告をすべきことを十分に認識していたにも関わらず、申告をしなかったものであり、重加算税の賦課要件を満たしている旨主張する。確かに、請求人は、確定申告の必要性を認識しており、調査年分の確定申告をしなかった理由の一つとして租税の負担を免れるという点があったことは認められるものの、原処分庁が指摘する事実などは、それらのいずれによっても、積極的な隠ぺい、仮装行為が存在し、これに合わせて納税申告書を提出しなかったものとはいえず、租税負担を免れる意図を外部からもうかがい得る特段の行動があったともいえない。また、請求人は、本件調査において、保存されていた全ての書類を提示し、終始協力的であったこと、調査年分の事業所得の金額を算定する上で必要となる書類等のうち作成保存していないものについて、請求人が意図的にこれらを破棄したことなどをうかがわせる事実も認められないことからしても、所得税及び消費税等について、請求人が納税申告書を提出しなかったこととは別に、積極的な隠ぺい、仮装行為が存在し、これに合わせて納税申告書を提出しなかったものとは認められず、租税負担を免れる意図を外部からもうかがい得る特段の行動があるとも認められないので、重加算税の賦課要件が満たされているとはいえない。(平24. 2.22 名裁(所・諸)平23-81)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平230078
- 裁決年月日
- 平成24年2月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100999000
- 争点
- 9重加算税/18その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件謝礼金の一部を確定申告しなかったことについて、隠ぺい又は仮装の事実がない旨主張する。しかしながら、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「事実を隠ぺいした」とは、課税標準等又は税額等の計算の基礎となる事実を隠ぺいしあるいは故意に脱漏したことをいうと解されるところ、請求人が手書で作成した売上日記帳には、顧問契約先からの報酬などは記帳されていたものの、本件謝礼金を含む現金で受領した相談料等を当該売上日記帳等に記載しないことにより除外し、当該売上日記帳等に基づいて、関与税理士をして所得税の確定申告書を作成、提出させており、このことが本件謝礼金を故意に脱漏したことに該当するのは明らかであるから、隠ぺい又は仮装の事実があったというべきである。(平24. 2.20 名裁(所・諸)平23-78)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230160
- 裁決年月日
- 平成24年2月14日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№86
要旨
○ 原処分庁は、請求人が平成19年分の所得税について無申告であったことにつき、eワラント取引に係る申告義務及び申告方法について熟知していたにもかかわらず、①請求人の夫において申告していない夫自身のeワラント取引による利益を原資として請求人個人のeワラント取引を開始し、②eワラント取引について、損失が生じた場合にのみ所得税の申告をし、利益が生じた場合には申告をしていないこと及び③eワラント取引に係る取引残高報告書等を保存せず散逸するに任せていたことは、当初から所得を申告しないことを意図し、その意図を外部からうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づき法定申告期限までに申告書を提出しなかったものと認められるから、国税通則法第68条《重加算税》第2項に規定する隠ぺい又は仮装の行為に当たる旨主張する。しかしながら、上記①については、請求人のeワラント取引に関する認識を直接に示す事情ではなく、上記②については、請求人は、平成20年分の所得税については、eワラント取引から生じた利益を法定申告期限までに申告しているのであるから、請求人がeワラント取引によって損失が生じた場合にのみ申告をしていたとはいえず、また、上記③については、証券会社に有価証券取引用の口座を開設し、インターネットを経由して当該証券会社を通じて当該取引をした場合には、当該取引のデータは、一定期間、インターネットを経由して当該証券会社から入手することができるのであるから、請求人が、eワラント取引に係る証拠書類を保存せず散逸するに任せていたと評価するのは相当でない。したがって、原処分庁が主張する請求人の行為は、いずれも上記にいう特段の行動と評価することはできない。(平24. 2.14 東裁(所)平23-160)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230161
- 裁決年月日
- 平成24年2月14日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100901000
- 争点
- 9重加算税/1重加算税の意義
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 重加算税を賦課するためには、納税者のした過少申告行為そのものが隠ぺい、仮装に当たるというだけでは足りず、過少申告行為そのものとは別に、隠ぺい、仮装と評価すべき行為が存在し、これに合わせた過少申告がされたことを要するが、重加算税制度の趣旨にかんがみれば、納税者が当初から真実の所得を隠ぺいすることを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上で、その意図に基づいて過少申告をしたような場合には、重加算税の課税要件が満たされるものと解され、無申告の場合の重加算税の課税要件についても同様に解するのが相当である。原処分庁は、請求人が、eワラント取引及びCFD取引に係る所得税の申告義務等を熟知していながら、①当該各取引に係る各所得の申告を全くしなかったこと、また、②当該各取引に係る取引残高報告書等を保存せず散逸するに任せていたことをもって、当初から所得を過少に申告し、若しくは申告しない意図であったことを示す行動である旨主張する。しかし、②については、証券会社に有価証券取引用の口座を開設し、インターネットを経由して当該証券会社を通じて当該取引をした場合には、その取引のデータは、一定期間、インターネットを経由して当該証券会社から入手することができるのであり、請求人が、当該各取引のデータを紙に出力して保存しておらず、また、証券会社から送付された取引残高報告書を保存していなかったことをもって、請求人が、納税者であれば通常保管しておくはずの証拠書類をあえて保存せず散逸するに任せていたと評価するのは相当でない。そして、①については、過少申告又は無申告そのものであり、当該各取引に係る各所得以外の所得についてなされた先行する修正申告も当初申告の延長上の行為というべきものであり、他に、請求人が上記の特段の行動に当たる行為をしたことを認定できる証拠はない。そうすると、隠ぺい又は仮装に当たる行為があったとは認められない。(平24. 2.14 東裁(所)平23-161)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平230043
- 裁決年月日
- 平成24年1月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、出資する匿名組合の事業における不動産購入額の水増しについては、請求人が関知するところではなく、事実の隠ぺい又は仮装の行為はない旨主張する。しかしながら、当該匿名組合の事業報告書は、改ざんされた不動産購入に係る売買契約書及び領収証の写しに基づいて作成され、請求人は当該事業報告書により所得金額を過少に記載した確定申告書を提出している。売買契約書等の改ざんは、請求人の当時の専務(元専務)の関与の下に行われたと推認されるところ、元専務は、請求人においては代表者に準じた地位にあったということができるから、元専務が上記の隠ぺい又は仮装の行為に関与したことは請求人の行為と同視できる。したがって、請求人には国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する事実の隠ぺい又は仮装の行為があったというべきである。(平24. 1.24 関裁(法・諸)平23-43)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平230071
- 裁決年月日
- 平成24年1月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が運行便数を水増しした架空のものであるとした運送に係る外注費(本件各外注費)について、仮に、本件各外注費が架空のものであったとしても、請求人の元部長が本件外注先に手数料を支払うことによって請求人の元帳に本件各外注費を計上させた行為は、①請求人は元部長に対して取締役と同等の権限を与えていないこと、②水増し請求された本件各外注費の一部がバックされた先が請求人名義の口座でないこと、③請求人は本件各外注費の水増しの事実を発見できなかったことなどから、請求人の行為と同一視すべきものではない旨主張する。しかしながら、隠ぺい又は仮装行為については、その行為者は納税者たる法人の代表者に限定されるものではなく、法人の代表者がその事実を知らなかったとしても、役員や従業員等で経営に参画していると認められる者及び納税者の申告行為に重要な関係のある相当な権限を有する地位に就いている者が事実を隠ぺいし又は仮装し、かつ、代表者がそれに基づき過少申告した場合は、当該法人の行為と同一視されると解されるところ、元部長は、運送業務についてはほとんど任されており、請求人における運送業務について権限を有していたと認められ、本件外注先からの請求書に記載された請求金額がそのまま計上されるのが、請求人の経理処理の流れとなっていたのであるから、申告行為に重要な関係のある立場であったと認めるのが相当である。そうすると、納税者の申告行為に重要な関係のある相当な権限を有する地位に就いている元部長が、架空の本件各外注費を外注費勘定に計上させた行為は、請求人の行為と同一視できる。(平24. 1.18 名裁(法・諸)平23-71)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230108
- 裁決年月日
- 平成24年1月13日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100905050
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/5経費、損金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、①請求人が委託した消費者調査等業務について、次回ミーティングが翌事業年度に予定されていたこと及び翌事業年度当初において委託先に追加作業を依頼していることからすれば、請求人は当事業年度末までに当該調査等業務が終了しないことを認識していたと認められること並びに②委託先から受領した納品伝票は、請求人の営業部長が、当該調査等業務が終了しないことを認識しながら、委託先に対して発行を依頼したものであること及び納品伝票に記載されている納品日には何ら成果物は納品されていないにもかかわらず、受領・検収の印が押印されていることから事実の仮装が認められる旨主張する。しかしながら、①当該調査等業務に関わった当事者間においては、スケジュールどおり当事業年度末までに終了するものであったと認識し、その認識の下で納品伝票が作成されたと認められること、②納品伝票の納品及び受領の検収印の日には、納品の事実は認められないものの、同日において請求人の営業部長には受領できない事情があり、実際には翌日に委託先から提出されている事実があること、③請求人の営業部長の回答によれば、事業年度末月は繁忙期になることを考慮して、委託先に納品伝票の発行を依頼したもので、当該調査等業務の終了を見越して行われたと認めるのが相当であること及び④当該調査等業務に係るスケジュールによれば、当該調査等業務の最終報告は当事業年度末近くに行うこととなっており、そのとおり委託先から報告されていることを総合考慮すると、請求人の営業部長が当該調査等業務に係る費用を繰上げ計上することを目的に、委託先に対して納品伝票の発行を依頼したとまで認定できず、通謀による事実の仮装があったと認めることはできないので、法人税の重加算税の賦課決定処分は取消すのが相当である。(平24. 1.13 東裁(法・諸)平23-108)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230108
- 裁決年月日
- 平成24年1月13日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100905050
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/5経費、損金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、本件の各課税期間の消費税及び地方消費税(消費税等)が過少申告となったことについて、①請求人の使用人が行った詐取行為に係る不適切な経理処理による架空の消耗品費の計上は、請求人の行為と同視することができるから、請求人は、当該各課税期間の消費税等の確定申告書を提出するに当たり、その国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装したものと認められる旨、②消費者調査等業務の費用に係る消費税等を当課税期間の控除対象消費税額に算入したことについては、当課税期間までに当該調査等業務が終了しないことを認識しながら委託先に対し納品伝票の発行を依頼し作成させたものであると認められ、何ら成果物は納品されてないにもかかわらず、受領・検収の印が押印されており事実の仮装が認められる旨主張する。しかしながら、①請求人が、請求人から隠ぺい仮装するための当該使用人の仮装行為を発見できなかったことをもって、仮装行為を請求人の隠ぺい、仮装行為と同視することは相当ではないこと、②請求人の営業部長が当該調査等業務に係る費用を繰上げ計上することを目的に、委託先に対して納品伝票の発行を依頼したとまで認定できず、通謀による事実の仮装があったと認めることはできないことからすれば、使用人が行った詐取行為よる架空消耗品費の計上及び当該調査等業務に係る費用の計上に関して、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する課税標準等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したことに基づいて納税申告書を提出したときに該当するとは認められないから、重加算税の賦課決定処分は取り消すのが相当である。(平24. 1.13 東裁(法・諸)平23-108)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230108
- 裁決年月日
- 平成24年1月13日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人の使用人が行った詐取行為における隠ぺい、仮装行為については、①当該使用人は勤務する工場の所属課において仕入先から発行される納品伝票の事務処理を事実上一任され、その事務処理をチェックするものが他におらず、当該使用人の指示に基づき仕入先から発行された虚偽の納品伝票の処理が請求人の会計処理として反映される状況にあったこと、②当該工場において、仕入先に対して購入した品名と異なる品名を記載した納品伝票を発行させるなど不適切な経理処理が慣行的に行われており、当該使用人による事務処理を請求人自身による処理としてみなさざるを得ない状況にあったものといえることから、当該使用人の隠ぺい、仮装行為は請求人の隠ぺい、仮装行為と同視することができる旨主張する。しかしながら、①当該使用人は、当該工場の所属課に配属されて以後、退社するまで同課において職制上の重要な地位に従事したことがなかったこと及び請求人の経理帳簿の作成等に携わる職務に従事したこともなかったこと等から単に資材の調達業務を分担する一使用人であったと認められること、②当該詐取行為は、当該使用人の私的費用を請求人から詐取するために同人が独断で取引先に依頼して行ったものであることを総合考慮すると、請求人が取引内容の管理を怠り、請求人から隠ぺい仮装するための当該使用人の仮装行為を発見できなかったことをもって、仮装行為を請求人自身の行為と同視することは相当ではない。(平24. 1.13 東裁(法・諸)平23-108)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230106
- 裁決年月日
- 平成24年1月6日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件事業年度の法人税の確定申告を行うに当たり、休業に関するA代表取締役とB取締役との意思疎通が不十分であったことから、B取締役は休業期間中であるはずの本件事業年度後期も有価証券の売買取引を継続し、A代表取締役は休業期間中である本件事業年度後期には決算に及ぼす収支がないとの認識で、当該取引により生じた有価証券売買益が集計もれとなっていたものであり、隠ぺい又は仮装の事実は無い旨主張する。しかしながら、①B取締役は本件事業年度後期において有価証券の売買取引を行い、その結果、利益が生じていたことを認識していたこと、②B取締役は、法人の場合、すべての取引に関して決算報告書を作成するものと認識していたこと、③本件事業年度後期における売買回数及び売買益の額は、共に本件事業年度前期の取引を大幅に上回っていることなどを総合すると、B取締役は、本件事業年度後期における有価証券の売買取引及びその売買益を隠ぺいすることを認識又は自認していたと認めるのが相当である。そして、請求人は有価証券の運用等を業とするものであり、請求人にはA代表取締役とB取締役の夫婦以外、他に従業員がいないこと等を考え合わせると、B取締役の行為は請求人の行為と同視し得るということができる。そうすると、請求人は、本件事業年度後期において有価証券の売買取引によりその売買益を獲得しながら、その取引を帳簿書類に記載せず、本件事業年度の所得金額及び納付すべき税額を過少に申告していたものと認められ、このことは、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する事実の隠ぺいに当たるから、請求人において、隠ぺい又は仮装の行為があったというべきである。(平24. 1. 6 東裁(法・諸)平23-106)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平230027
- 裁決年月日
- 平成23年12月14日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が新船建造のため特定外国子会社等を設立し、当該特定外国子会社等と造船会社との間で船舶を建造する契約を締結し、同じ造船会社に対して後続の船舶の建造を発注した取引において、既に契約を締結した船舶の本体価額の値上げを意図し、その代わりに、後続の船舶の本体価額を値下げするとした一連の合意は、造船会社との通謀虚偽表示によるものであり、当該値上げした船舶の売却において架空の原価を計上した旨を主張する。しかしながら、当該一連の取引に係る合意は、資機材価格の高騰と活況な造船需要による造船会社の優位性を背景とした要請及び提案を、請求人の事業戦略等の見地から総合的に判断した上で受け入れたことによるものであり、当事者間の通常の取引交渉によって形成された当事者の真の意思に基づく合意であると認められる。(平23.12.14 大裁(法)平23-27)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230091
- 裁決年月日
- 平成23年12月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905050
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/5経費、損金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、賃貸用物件に係る各リフォーム工事は業者が実際に工事を行い、請求人が工事代金を支払い、その領収証の保存もあるから、「隠ぺい又は仮装した事実」はない旨主張する。しかしながら、当該各領収証は、請求人が事実と異なるものであることを認めており、当審判所の調査の結果によっても、工事業者との間で当該各領収証に記載されている領収日及び金額のとおりの金銭等の授受があったとは認められない。そして、請求人提出資料及び答述、工事業者の申述・答述その他原処分関係資料等を総合しても、上記各リフォーム工事が実際に行われた事実を認めることができない。そうすると、請求人は、工事業者に指示して、虚偽の各領収証を発行させ、これを用いて当該各リフォーム工事が実際に行われ、同工事に係る支出をしたように装い、不動産所得の金額の計算上、減価償却費の額として必要経費に算入される金額を算定する基礎となる事実を、故意にわい曲したしたものと認められる。(平23.12. 8 東裁(所)平23-91)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平230024
- 裁決年月日
- 平成23年12月1日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№85
要旨
○ 原処分庁は、請求人の不動産収入の管理方法等から、隠ぺい又は仮装があった旨を主張する。確かに、請求人は、その確定申告において、相当程度の不動産収入を申告しておらず、当該不動産収入の管理方法等からすれば、請求人が確定申告において、申告の対象としていなかった不動産収入を容易に把握できたにもかかわらず、過少に算出された不動産所得の金額が記載された各確定申告書を作成し、これらを原処分庁に提出をした事実を認めることができる。しかしながら、賃貸物件別の月別入金額が記載された本件入金表は、計上漏れのない完全なものではないものの、請求人が本件入金表を基礎として不動産所得の収入金額を計算した事実を認めることはできず、請求人が、どのような資料を確定申告における不動産所得の収入金額算定の基礎としたのかも明らかではない。また、請求人が関与税理士から不動産所得の具体的内容について説明を求められたこともなく、当該税理士に内容虚偽の説明をしたり、事実と異なる内容が記載された帳簿等を提示したり、原始記録の提示を拒否したりしたことはなかったことからすれば、請求人が、不動産所得について、当初から所得を過少に申告等することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づく過少申告をしたとまでいうことはできず、他に当該過少申告行為とは別に隠ぺい、仮装と評価すべき行為が存在するとは認められない。(平23.12. 1 大裁(所・諸)平23-24)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平230002
- 裁決年月日
- 平成23年11月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が架空であると認定した請求人が所有する建物の改修工事(本件工事)は、実際に施工されているのであるから、帳簿書類に計上した外注費(本件外注費)は架空に計上したものではない旨主張する。しかしながら、一般に役務の提供の有無の証明は、発注者において役務の具体的内容についての説明や関係書類の提出が容易であるところ、本件工事の発注者である請求人からは本件工事の具体的内容の説明や本件工事が施工されたと認めるに足りる証拠の提出もなく、また、請求人の代表者及び本件工事の受注者とされている者の答述はいずれも信用することができず、さらに、実際の施工業者も確認できないことからすると、本件工事は施工されていないと認めざるを得ない。請求人は、本件工事の事実がないにも関わらず、本件工事があったかのように仮装するため、見積書などを作成し、これを基に帳簿書類に本件外注費を架空に計上して、これを法人税の所得金額の計算において損金の額に算入し、また、本件工事の額を課税仕入れに係る支払対価の額に含めて消費税を算出して、これを課税標準に対する消費税額から控除したので、請求人の行為には隠蔽又は仮装の事実があると認められる。(平23.11.30 札裁(法・諸)平23-2)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平230007
- 裁決年月日
- 平成23年11月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、代表取締役であったAに対する本件役員退職金を損金の額に算入して申告したことについて、①本件役員退職金は、Aが本件事業年度末に退任した事実に基づき計上したものであり、虚偽の事実を仮装して繰り上げて計上したものではないこと、②仮に、本件役員退職金が繰上計上になるとしても、本件役員退職金は翌事業年度に支払われており、「法人税の重加算税の取扱いについて(事務運営指針)」第1の3に定める「相手方との通謀又は証ひょう書類等の破棄、隠匿若しくは改ざんによるもの等」がない以上、不正事実に該当せず、重加算税を賦課することはできない旨主張する。しかしながら、関係各証拠によれば、請求人は、Aが請求人の代表取締役及び取締役を翌事業年度に退任したにもかかわらず、利益調整の意図で、総勘定元帳の摘要欄に本件事業年度末日付で「A 退職」と虚偽の事実を記載し、本件役員退職金を繰上計上したことが認められるから、繰上計上が意図的であることが内部資料その他のものによって明らかであると認められるのであって、上記事務運営指針第1の3に定める「相手方との通謀又は証ひょう書類等の破棄、隠匿若しくは改ざんによるもの等でないとき」には該当せず、不正事実に該当するものとして重加算税を賦課するのが相当である。(平23.11.30 広裁(法)平23-7)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平230010
- 裁決年月日
- 平成23年11月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の所得税の各確定申告書に事業所得の収入金額を過少に記載した行為は、請求人の長男が行ったもので、請求人の責めに帰することのできない行為であるから、請求人に対し重加算税を賦課することは相当ではない旨主張する。しかしながら、請求人は、請求人の事業専従者である長男に意図的に納付税額を過少とするよう指示を与え、所得税の各確定申告書及び青色申告決算書の作成を委任するとともに、売上金額を正確に把握することができる唯一の原始記録であるレジペーパーを捨てていた。また、長男は、このレジペーパーを拾って売上金額をノートに記帳し、請求人の真実の売上金額を認識していたにもかかわらず、請求人の了承を得て、あるいは請求人から指示された内容を基本的に踏襲しながら、売上金額を1,000万円以下になるように、おおむね60%ないし70%程度の明らかに過少な売上金額を記載した請求人の所得税の各確定申告書を原処分庁に提出した。このように、①請求人の了承を得ていた年分の所得税の確定申告に際して、意図的に事業所得の売上金額を隠蔽・仮装し、その隠蔽・仮装したところに基づき確定申告書を提出していた長男の行為は、請求人の指示及び承認の下に行われた行為であるから、請求人の行為と同視することができると認めるのが相当であり、②請求人の指示内容を踏襲した年分の所得税の確定申告に際して、意図的に事業所得の売上金額を隠蔽・仮装し、その隠蔽・仮装したところに基づき確定申告書を提出していた長男の行為は、請求人から請求人の事業に関する包括的な委任を受けた者として行った行為であって、①と同様、その全てを請求人の行為と同視することができると認めるのが相当である。(平23.11.25 福裁(所・諸)平23-10)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平230010
- 裁決年月日
- 平成23年11月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、消費税等の申告をしなかったことは、請求人の長男の行為であって、請求人の責めに帰することのできない行為であるから、請求人に対し重加算税を賦課することは相当ではない旨主張する。しかしながら、長男は、真実の売上高を把握しながら消費税等の申告と納税の義務を僅少な差で免れる虚偽の売上金額を記載した各青色申告決算書を作成するとともに、消費税の課税資産の譲渡等にも該当する賃貸事務所等の収入金額を全く申告しない内容の請求人の所得税の各確定申告書を作成しており、請求人及び長男は、消費税等の申告義務があることを認識していたにも関わらず、消費税等の申告をする意思はなかったものと合理的に推認できる。そして、そもそも請求人が意図的に過少な所得税の確定申告をするよう長男に指示したことにより、長男が当該意図に沿って課税売上高を隠蔽し、又は仮装し、その隠蔽し、又は仮装したところに基づき法定申告期限までに消費税等の確定申告書を提出しなかったことは、長男が、請求人の指示及び承認の下に、又は請求人から請求人の事業に関する包括的な委任を受けた者として、行わなかったものであるから、その全てを請求人によるものと同視できると認めるのが相当である。以上のことから、請求人は課税売上高を隠蔽し、又は仮装し、その隠蔽し、又は仮装したところに基づき法定申告期限までに消費税等の確定申告書を提出しなかったものというべきである。(平23.11.25 福裁(所・諸)平23-10)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230077
- 裁決年月日
- 平成23年11月18日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が役務提供の事実がないにもかかわらず、業務委託契約書を作成することにより関連法人に贈与した金銭を業務委託料のごとく仮装し、当該業務委託料を架空計上していた旨主張する。しかしながら、当該業務委託料は、当該関連法人からのアドバイス等を期待して当該関連法人に支払っていることは推認できるものの、当該業務委託契約書に記載された具体的な役務提供があった証拠はないから、寄附金に該当すると判断されるところ、この判定に当たって、請求人が、当該業務委託契約書を作成することによって、当該関連法人に贈与した金銭を業務委託料のごとく仮装していたとまで認めるに足りる事実はなく、重加算税の賦課要件を満たさないというべきである。(平23.11.18 東裁(法・諸)平23-77)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230077ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成23年11月18日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、代表取締役に対して支払う職務発明に係る相当の対価(本件相当の対価)につき、当該職務発明に関する契約書(本件職務発明契約書)の日付を遡及して作成したのは、関与税理士が何らの意図もなく行ったものであり、代表取締役が関与税理士に指示したこともないから、隠ぺい又は仮装の行為は認められない旨主張する。しかしながら、本件相当の対価の額が算定され費用計上が可能となったのは当該事業年度終了の日後であるところ、①本件相当の対価の額を当該事業年度の損金に算入したのは当該事業年度において高額な税金が出そうであったことが要因であったこと、②本件職務発明契約書の作成日付及び事業年度の末日をもって費用計上して総勘定元帳を作成していること、③代表取締役は本件職務発明契約書の作成日付が遡及されていたことを了解していたと認められることからすると、請求人は、当該事業年度の翌事業年度中にその額が確定した本件相当の対価に関し、あたかも当該事業年度に確定した債務のごとく、その事実を仮装し、請求人の当該事業年度の総勘定元帳に記載していたものと認められ、このことは、重加算税の賦課要件である「事実を仮装し」に該当することは明らかである。(平23.11.18 東裁(法・諸)平23-77)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平230005
- 裁決年月日
- 平成23年11月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件乙土地の譲渡(本件譲渡)に係る売買代金等の帰属年分が本件譲渡に係る売買残代金の受領日の属する年分であることを知らず、本件乙土地の引渡日の属する年分であると考えていたことから、実際には同売買残代金を平成21年12月に受領したものの、引渡期日である平成22年1月に合わせた領収証を作成し、これを買主に交付したにすぎず、脱税の目的又は行為の意味を認識して当該行為をしたのではないから、請求人には重加算税の賦課に必要な故意がない旨主張する。しかしながら、国税通則法第68条《重加算税》第1項による重加算税を課し得るためには、納税者が故意に課税標準等又は税額等の計算の基礎となる事実の全部又は一部を隠蔽し、又は仮装し、その隠蔽、仮装行為を原因として過少申告の結果が発生したものであれば足り、それ以上に、申告に対し、納税者において過少申告を行うことの認識を有していることまでを必要とするものではないと解されるところ、請求人は、本件譲渡に係る売買残代金の現実の受領日とは異なることを認識した上、上記領収証を故意に作成、交付して、本件譲渡に係る売買代金等の帰属年分を仮装し、その仮装したところに基づき平成21年分の譲渡所得の金額を過少にした確定申告書を提出したのであるから、仮に、請求人が本件譲渡に係る売買代金等の帰属年分について平成21年分であることを知らず、そのために過少申告の結果が生じることを認識していなかったとしても、重加算税の賦課要件を満たすこととなる。(平23.11. 7 広裁(所)平23-5)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平230005
- 裁決年月日
- 平成23年10月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100999000
- 争点
- 9重加算税/18その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、各年分の所得税の各修正申告書は、原処分庁の調査担当職員から、調査額の算出方法や修正申告書を提出した場合の法的効果の説明もなく、申告を強要され提出したものであり、また、必要経費について加算されていない分があり、所得金額も誤っていることから、各修正申告は無効なものであり、重加算税の各賦課決定処分を取り消すべきである旨主張する。しかしながら、申告を強要されたとする点については、原処分庁の調査担当職員は、調査額の算出方法等について説明の上、修正申告のしょうようを行っており、修正申告書の提出を請求人に強要した事実はなく、請求人は、各修正申告書に自ら署名押印して提出したものと認めるのが相当であるから、この点の請求人の主張は採用できない。また、所得金額が誤りであるとする点については、修正申告に係る所得金額の過大を理由として賦課決定処分の違法を主張できるのは更正の請求に係る争いとともに賦課決定処分を争う場合に限られると解すべきところ、請求人は各年分の所得税について更正の請求をすることなく重加算税の各賦課決定処分を争っているのであるから、各修正申告に係る所得金額の過大を理由として、重加算税の各賦課決定処分の違法を主張することはできない。(平23.10.27 仙裁(所)平23-5)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平230004
- 裁決年月日
- 平成23年10月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100906000
- 争点
- 9重加算税/6書類の不存在
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件不動産売買契約において、本件宅地の売買の媒介に係る報酬額である本件金員を本件不動産売買契約の成立を実際に主導した紹介者にそのまま支払っているのであるから、本件金員は、当該紹介者に帰属し、請求人には帰属しないので請求人の収入には当たらない旨主張する。しかしながら、本件金員は、請求人の上記媒介に係る報酬として請求人に支払われたにもかかわらず、請求人は、本件金員が請求人の収益ではないとして、その受領の事実を帳簿書類に記載せず、請求人の会長が、本件金員に係る領収証の控えを処分していることからすれば、故意に本件金員を受領した事実を帳簿書類に記載しなかったものと認められるので、本件事業年度の法人税及び本件課税期間の消費税等を過少に申告した各行為は、いずれも重加算税の賦課要件を満たすといえる。(平23.10.18 広裁(法・諸)平23-4)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平230016
- 裁決年月日
- 平成23年9月27日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№84
要旨
○ 請求人は、相続財産である現金、貯金及び出資金の申告漏れについて、現金については相続税申告時に手元になく失念したためであり、また、貯金及び出資金については、その存在を知らなかったためであるから、隠ぺい又は仮装の行為はなかった旨主張する。しかしながら、重加算税は、その制度の趣旨にかんがみれば、架空名義の利用や資料の隠匿等の積極的な行為が存在したことまで必要と解するのは相当でなく、納税者が当初から財産を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づく過少申告をしたような場合には、重加算税の賦課要件が満たされるものと解すべきであるところ、請求人は、現金については、その保管状況等からみてその存在を認識していたものと認められるにもかかわらず、申告書作成の際に関与税理士に対してその存在を秘匿する虚偽の説明をしていること、また、貯金については、請求人の取引への関与の状況からしてその存在を認識していたものと認められるにもかかわらず、申告書作成の際に関与税理士から金融機関の残高証明書の入手依頼があったのに入手手続を行わず関与税理士にその存在を知らせなかったことからすれば、これらの財産の申告漏れについては、当初から過少に申告することを意図し、その意図を外部からうかがい得る特段の行動をした上でその意図に基づく過少申告をしたものと認められるから、重加算税の賦課要件を満たしているといえる。一方、出資金の申告漏れについては、申告前に請求人がその存在を認識していたとまでは認められないから、重加算税の賦課要件を満たしているとはいえない。(平23. 9.27 関裁(諸)平23-16)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平230017
- 裁決年月日
- 平成23年9月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、許可を受けることなく行った中古品取引により主たる業務の許可が取り消されることをおそれたのであって、売上除外の意図はなく、また、中古品取引による利益の額が僅少であったことから隠ぺい又は仮装の事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、中古品取引を帳簿書類に全く記載せず、その売上げの全部を代表者の個人口座に入金させていたことは、事実の全部又は一部を隠ぺいし又は仮装した行為と認められる。また、重加算税を課すに当たっては、納税者が過少申告を行うことの認識を有していることまでを必要としていないのであり、金額の多寡も考慮する必要はないから、請求人の主張を採用することはできない。(平23. 9.27 関裁(法・諸)平23-17)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平230018
- 裁決年月日
- 平成23年9月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、工事について売上に計上しなかったのは、取引先が倒産し、工事代金の一部が未回収となっていたことや記帳を忘れただけで故意ではないなどと主張する。しかしながら、請求人は、工事の売上及び工事原価を原処分に係る調査の際に提出した書類等には記載していなかったのであり、また取引に関する証ひょう類を保存せず、その工事代金の一部を代表者の個人口座に入金するなどの事実からすると、事実の全部又は一部を隠ぺいし又は仮装した行為と認められる。また、仮に請求人が主張するような取引先の倒産や代金の一部に未収があったとしても、一般的に、代金の回収に困難が見込まれる場合には、通常の取引よりもさらに細心の注意をもって債権管理を行うのが通常であるところ、請求人代表者自らが工事代金の一部を個人口座で取り立てていることからすれば、単なる不注意で記帳漏れのみならず証ひょう類を保存しなかったことは極めて不自然であるから、請求人の主張を採用することはできない。 (平23. 9.27 関裁(法・諸)平23-18)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平230012
- 裁決年月日
- 平成23年8月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100917000
- 争点
- 9重加算税/17推計課税事件で重加算税を賦課した事例
- 業種
- その他の部(建物貸付業)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 不動産貸付業を営む請求人は、請求人の妻が請求人に無断で妻名義の預金口座を賃貸料の振込先に指定した賃貸借契約を結び、それに基づき同人が受領した賃貸料収入を明らかにしなかったので、請求人はその金額を把握することができなかったが、妻が受領した金額も自ら管理して把握した入居者数に基づいて、各アパートの家賃の平均単価を乗ずることによって算定した収入金額により推測して申告したのであるから、請求人に隠ぺい又は仮装の事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、自ら管理していた入居者に基づいて確定申告をしたというにも関わらず、各年分の収支内訳書に名称が記載された賃借人の中に、本来記載されるべき年分に名称も賃貸料収入の金額も記載されていないものがあることに加え、請求人は妻名義の預金口座に賃貸料収入が振り込まれていたことを知っていたにも関わらず、これを明らかにしようとせず、4年間にわたり過少申告の事実を生じさせ、異議調査において必要経費に係る領収証等と賃貸借契約書の一部を提出したのみで、原処分の調査においては、調査担当職員の再三にわたる要請にも関わらず確定申告に係る計算明細及び帳簿書類等を提示せず、さらに、帳簿書類等の一部を保存せず、妻名義の預金口座の存在を知らないと申述したことが認められる。これらの事実からすると、請求人が過少申告をしたことは、外部に表れた客観的事情からして、虚偽の過少申告を課税庁に対して貫徹する態度を維持し、税務調査を困難にする危険性が高く、申告納税制度を侵害する程度が大きいものに該当するとみるのが相当であり、各年分の不動産所得に係る総収入金額が過少となったことについて、隠ぺい又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたときに該当するというべきである。したがって、請求人の主張には理由がない。(平23. 8.25 名裁(所)平23-12)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平230002
- 裁決年月日
- 平成23年8月23日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№84
要旨
○ 請求人は、損金の額に算入した業務委託料は、グループ法人との間で締結した業務委託契約に基づいて支払われたものであり、原処分庁が架空経費であると認定した判断には誤りがある旨主張する。しかしながら、グループ法人が当該業務委託契約に基づく役務の提供を行っていたと認めることはできず、また、グループ法人が委託業務を行える状況にないことを認識していたにもかかわらず、形骸化した業務委託契約を解除することもなく、さらに、業務委託料の金額変更契約まで行い、長年にわたり著しく高額な業務委託料の支払を続けていたことは、請求人がグループ法人に対する資金援助に係る支出を業務委託料の名目で支出するために作成した業務委託契約であると認めるのが相当であることからすると、請求人が、グループ法人に対する資金援助を当該業務委託契約に仮装して行い、この仮装した事実に基づいて納税申告書を提出していたと認められ、国税通則法第68条《重加算税》第1項の規定が適用される。(平23. 8.23 仙裁(法・諸)平23-2)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平230004
- 裁決年月日
- 平成23年7月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、金額は過少であっても、本件相続税の申告において、本件国外預金等の存在を明らかにしているから、隠ぺい又は仮装行為はない旨主張する。しかしながら、重加算税制度の趣旨にかんがみれば、納税者が当初から所得等を過少に申告することを意図し、その意図を外部からうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づく過少申告をしたような場合には、重加算税の賦課要件が満たされるものと解すべきであるところ、本件の場合、請求人は、本件被相続人と意を通じて、本件被相続人死亡後の相続税の回避を企て、本件被相続人の金融資産を顧客情報について厳格な守秘義務がある本件P口座や本件N口座へ移動させることにより、本件国外預金等の形成に深く関与した上、本件被相続人の死亡後、本件国外預金等の存在する本件P口座や本件N口座の存在を法定相続人を含めて誰にも一切知らせずに秘匿するなどしたほか、本件相続税の申告の代理を依頼した税理士に対しても、本件国外預金等の存在はもとよりその手掛かりとなる本件被相続人名義の口座に係る情報も知らせず、同税理士の調査により同口座の存在及び同口座への多額の送金の事実が判明しても、なおも本件P口座及び本件N口座の存在を秘匿し続けた上、同税理士が把握した国外送金額の2分の1の限度で請求人の母が相続したものとして申告を行うことにより本件国外預金等の残余を申告の対象から除外し、しかも、そのような申告を行ったことを請求人の母に秘匿し、申告後も本件国外送金等の全容が解明されるのを妨げようとしたということができるから、これらのことからすると、請求人は、当初から本件国外預金等に係る相続財産を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づく過少申告をしたということができる。したがって、重加算税の賦課要件が満たされる。(平23. 7.14 大裁(諸)平23-4)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平230001
- 裁決年月日
- 平成23年7月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件債務に関して、その債権者であるX社との間で作成した合意書を本件債務に係る残高確認書と認識していたのであり、停止条件の付されていない債務免除を受けるものであるとの認識がなかったことから、本件債務に係る債務免除額に相当する額を本件事業年度の益金の額に算入しなかったにすぎず、請求人に所得を過少に申告する意図もなかったから、益金の額に算入しなかったことについて、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する重加算税の賦課要件を満たしていない旨主張する。しかしながら、請求人の代表者は、合意書に記載のとおりの債務免除の効果が発生し、本件事業年度に債務免除益が発生したことを認識しており、請求人は、故意に課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の一部を隠ぺいしたと認められ、その隠ぺい行為を原因として過少申告の結果が発生している以上、請求人の行為は、重加算税の賦課要件を満たしているといえる。(平23. 7. 6 広裁(法)平23-1)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230006
- 裁決年月日
- 平成23年7月6日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№84
要旨
○ 原処分庁は、請求人の使用人が行った詐取行為における隠ぺい、仮装行為については、①当該使用人は勤務する工場の所属課において仕入先から発行される納品伝票の事務処理を事実上一任され、その事務処理をチェックする者が他におらず、当該使用人の指示に基づき仕入先から発行された虚偽の納品伝票の処理が請求人の会計処理として反映される状況にあったこと、②当該工場において、取引先から取引実体のない納品伝票を発行させるなど不適切な経理処理が慣行的に行われており、当該使用人による事務処理を請求人自身による処理としてみなさざるを得ない状況にあったものといえることから、当該使用人の隠ぺい、仮装行為は請求人の隠ぺい、仮装行為と同視することができる旨主張する。しかしながら、①当該使用人は、当該工場の所属課に配属されて以後、退社するまで同課において職制上の重要な地位に従事したことがなかったこと及び請求人の経理帳簿の作成等に携わる職務に従事したこともなかったこと等から単に資材の調達業務を分担する一使用人であったと認められること、②当該詐取行為は、当該使用人の私的費用を請求人から詐取するために同人が独断で取引先に依頼して行ったものであることを総合考慮すると、請求人が取引内容の管理を怠り、請求人から隠ぺい仮装するための当該使用人の仮装行為を発見できなかったことをもって、仮装行為を請求人自身の行為と同視することは相当ではない。(平23. 7. 6 東裁(法)平23-6)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230001
- 裁決年月日
- 平成23年7月1日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、あたかも本件被相続人が本件不動産を取得する意思があったものとして委任状を作成の上、本件被相続人名義で本件不動産を取得することにより、本件被相続人の財産を現金から本件不動産へ化体させ相続財産の価額を圧縮したのであり、請求人の当該行為は、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「隠ぺい又は仮装」に該当する旨主張する。しかしながら、本件相続税の申告において、請求人の納付すべき税額が過少となったのは、本件不動産の相続税評価額とその実勢価額に開差があることにより生じたものであり、請求人の上記行為によって直ちに生じたものではないから、請求人の上記行為をもって「隠ぺい又は仮装」とまで評価することはできない。(平23. 7. 1 東裁(諸)平23-1)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平220064
- 裁決年月日
- 平成23年6月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、貸金業を営む請求人が、実際には存在していない債権を存在するかのように仮装した上で、その債権の一部の金額を貸倒金として必要経費に算入したことは、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する仮装に該当する旨主張する。しかしながら、当該債権が存在していたことは動かしがたい事実と認められるので、当該債権が存在しなかったとする原処分庁の主張は、その前提を欠くものである。一方、請求人は、当該債権は訴訟の確定判決のとおり存在し、債権放棄の意思表示は有効に成立しており、隠ぺい又は仮装に該当しない旨主張する。しかしながら、当該債権放棄の意思表示は有効に成立しているとの主張には理由がなく、また、請求人が当該配当所得に係る株式の買取りの申し出と平行して、当該債権の貸倒れにより生ずる損失とを相殺する目的で債務金請求訴訟を提起したのではないかということが認められ、確定申告の際には、請求人は、所得税の計算を依頼した者に、貸倒金の計上により税金がかからないように頼んで、それによる結果に従って確定申告をしたことからすると、請求人が、貸倒れが発生したとしたのは、配当所得と損益通算して、納付すべき税額を減少させるためであったと認められるから、このような請求人の行為は仮装行為に該当すると認めるのが相当である。(平23. 6.27 名裁(所)平22-64)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平220015
- 裁決年月日
- 平成23年6月24日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100917000
- 争点
- 9重加算税/17推計課税事件で重加算税を賦課した事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№83
要旨
○ 請求人の夫は請求人の売上伝票の一部を廃棄して売上げを除外したと認められるとともに、その行為は請求人の行為と同視できることからすれば、請求人の夫が売上伝票を廃棄したことにより、請求人が過少の税額を記載した納税申告書を提出したことは、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する国税の課税標準等及び税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出したときに該当する。(平23. 6.24 熊裁(所・諸)平22-15)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平220084
- 裁決年月日
- 平成23年6月17日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 業種
- 小売業(焼肉)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№83
要旨
○ 原処分庁は、P店カード売上伝票が欠落していることの事実に加え、P店現金売上伝票にも相当数の欠落があると想定されるところ、売上伝票の保存において、これだけの欠落が生じることは通常考え難いこと及び平成20年分の売上伝票に基づく客1人当たりの平均単価と請求人の申告売上金額を同年分の割箸の仕入本数で除して算出した割箸1本当たりの平均単価に著しい開差が認められることを併せて考えると、P店現金売上伝票の欠落は、売上除外に伴って生じたものであることが強く推認され、平成19年分以前の各年分においても、それぞれ平成20年分同様の売上除外が行われていた旨主張する。しかしながら、割箸の仕入れの態様等にもかんがみると、ある年における割箸の実際の費消本数とその年の割箸の年間仕入本数との間の相関関係は概括的、近似的にしか把握し得ないのが通常であると考えられるから、割箸の年間の仕入本数を基に客数ないし客1人当たりの平均単価を推計する方法が合理的であるということはできず、そうであるとすれば、保存されている売上伝票に記載された客数と割箸の仕入本数の開差の大きさや、割箸の仕入本数を基に算定された平均単価と売上伝票を基に算定された客1人当たりの平均単価との開差の大きさから直ちにP店における売上除外の事実を推認することもできないというべきである。(平23. 6.17 大裁(所・諸)平22-84)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220227
- 裁決年月日
- 平成23年6月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、布施収入及び葬儀場使用料収入(本件布施収入等)を帳簿に記帳しなかったのは、代表役員の不注意によるものであって、事実を隠ぺいしたものではない旨主張するが、本件布施収入等については、①いずれも請求人の収入規模に照らし比較的多額であると認められるにもかかわらず現金出納帳への記帳が漏れていること、②各期の決算書類作成の段階においてもその修正がなされなかったこと、③葬儀場使用料収入と同時に収受した葬儀料が記帳されているにもかかわらず葬儀場使用料収入が記帳されておらず、経理処理が極めて不自然であること、さらに、④代表役員は請求人の経理責任者であったことを併せ考えると、代表役員は本件布施収入等を個人的に費消した事実を認識した上で、これらの事実を請求人の帳簿に記載しなかったと判断するのが相当であり、請求人が代表役員に対する給与等の支払いに係る事実を隠ぺいしたと認めるのが相当である。(平23. 6.17 東裁(諸)平22-227)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平220096
- 裁決年月日
- 平成23年6月14日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100910000
- 争点
- 9重加算税/10仮装名義
- 業種
- 卸売業(くず金)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国外取引から生ずる収益は請求人に帰属しないから請求人に申告の義務がないこと、また、国内取引について過少申告となったのは税に対する知識不足などが原因である旨主張する。しかしながら、国外取引及び国内取引とも、それぞれの取引から生ずる収益は全て請求人に帰属することが認められるところ、請求人は、各年分の仕入れを行うに当たり、請求人名義以外の名義を使用し、また、仕入先に請求人名義以外の名義の請求書及び領収書等を作成させ、取引を請求人以外の者による取引であるかのように偽装し、請求人に帰属する収益を隠ぺいしたのであるから、請求人には、国税通則法第68条《重加算税》第1項及び第2項に規定する隠ぺい又は仮装の行為があったと認められる。(平23. 6.14 関裁(所・諸)平22-96)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220217
- 裁決年月日
- 平成23年6月6日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人は、売上げの一部を除外した帳簿書類を作成し、また、調査時に、取引明細等のパソコンデータの提示を拒否したり売上げの一部が振り込まれている口座の存在を秘匿する虚偽の答弁をしたりして、適正な記帳による帳簿書類の備付けがなければ真実の所得を調査によって把握することが困難になることを奇貨として、真実の所得金額を隠ぺいしようという確定的な意図の下、必要に応じて事後的にもその所得金額に係る取引明細等を秘匿することも予定しつつ、その売上金額を除外した帳簿書類を作成し、もって所得金額を過少に記載した内容虚偽の確定申告書を提出したとして、請求人が申告しなかった売上の一部(本件重加算税対象分)の全額について重加算税を課すことができる旨主張する。しかしながら、本件重加算税対象分のうちの一部の売上げについては、当該売上げは取引開始当初の売上げや不定期又は入金時期が他と異なる売上げなどであって、請求人がパソコンを利用した帳簿作成において誤った仕訳による入力やずさんな入力をしていたことにも照らすとき、当該売上げが入力されず申告もされなかった理由は、意図的にこれを除外したからではなかったと見る余地は十分にある上、当該売上げについては、請求人は、調査の当初から、調査担当職員に対し、入金口座の存在を明らかにし、かつ、入金状況の全容を把握し得る入金口座のデータを提供していたと認められる。これらの事実を併せ考えると、当該売上げについては、請求人が、当初からこれを除外して所得を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をしたと認定することはできない。したがって、本件重加算税対象分のうち当該売上げに係る金額に対しては重加算税を課すことはできない。(平23. 6. 6 東裁(所・諸)平22-217)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平220029
- 裁決年月日
- 平成23年6月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№83
要旨
○ 請求人は、法定申告期限までに所得税並びに消費税及び地方消費税(消費税等)の各確定申告書を提出しなかったことについて、所得税については申告する意思があってその準備をしていた、消費税等については、経理業務の委託先が申告してくれるものと誤認していた、などとして、重加算税の賦課要件を満たさない旨主張する。しかしながら、架空名義の利用や資料の隠匿等の積極的な行為が存在しない場合であっても、納税者が、当初から課税標準等及び税額等を申告しないことを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づき期限内申告書を提出しなかった場合には、重加算税の賦課要件が満たされるものと解するのが相当であるところ、請求人は、法定申告期限から7年を経過すれば所得税等の納付から免れることができるとの認識を持った上、請求人の経理業務の委託先から確定申告手続の税理士への委任の要否を問われて、これを断り、連年にわたり多額の収入金を得ていながら無申告を続けていたことなど、当初から課税標準等及び税額等を申告しないことを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をしたものといえるから、その意図に基づき期限内申告書を提出しなかったことについては、国税通則法第68条《重加算税》第2項に規定する重加算税の賦課要件を満たすというべきである。(平23. 6. 3 広裁(所・諸)平22-29)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平220078
- 裁決年月日
- 平成23年5月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、Aが本件被相続人の生前に同人の預金を数十回にわたり出金し(本件各出金)、1850万円の現金(本件金員)を保管していたという事実関係の下、請求人が本件相続税の申告手続を任せていたCにおいては、本件金員は本件各出金時に本件被相続人から各親族に対する生前贈与が成立していたと判断していたのであるから、本件相続税の申告において本件金員を計上しなかったことにつき、請求人に仮装隠ぺいの事実はない旨主張する。しかしながら、Cは、本件金員が、本件被相続人から各親族へ生前贈与されたものとは認識していなかったにもかかわらず、本件相続税の申告に際し、本件金員が本件被相続人から各親族に対する生前贈与として出金されたものとして仮装しようと企て、その旨の外観を作出するなどした上、本件各出金の経緯を知らないD税理士をして、請求人の本件相続税につき本件金員を相続財産から除外した申告書を作成させ、もって過少申告に及んだものと認められることからすれば、これらのCの行為は、当初から本件金員を相続財産から除外することによって本件相続税の過少申告を意図し、その意図を外部からうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づく過少申告を行った場合に該当するものと認められるから、重加算税の賦課要件を充足するものと認められる。また、Cの当該行為は、本件相続税の納税義務者である請求人の行為と同視することができるから、請求人においては、重加算税の賦課要件を充足するというべきである。(平23. 5.19 大裁(諸)平22-78)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平220085
- 裁決年月日
- 平成23年5月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、翌事業年度に計上すべき建物の解体工事費用等(本件解体工事費用等)を本件事業年度において計上したことについて、「法人税の重加算税の取扱いについて」(平成12年7月3日付課法2−8ほか国税庁長官事務運営指針)第1の3(2)の定めが適用されるとして、請求人に重加算税を課することができない旨主張する。しかしながら、国税通則法第68条《重加算税》第1項の解釈に照らせば、意図的にした経費の繰上計上は、実際には当期の経費ではないものを当期の経費として計上するのであるから、同項に規定する隠ぺい又は仮装の行為に当たることは明らかというべきである。当該事務運営指針第1の3(2)は、そのことを前提に、相手方との通謀や証ひょう書類の改ざんなど経費の繰上計上が意図的であることを示す事情を例示し、こうした事情のない経費の繰上計上を重加算税賦課決定の対象としない旨を明らかにしたものと解するのが相当であり、例示された事情によらない経費の繰上計上を無条件に重加算税賦課決定の対象としない取扱いを定めたものと解することはできない。そうすると、本件解体工事費用等は、翌事業年度の経営の見通しを踏まえ、本件事業年度の費用として計上できないことを知りつつ、意図的に計上されたものと認めることができるから,重加算税を課すことができるというべきである。(平23. 5.19 関裁(法・諸)平22-85)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平220026
- 裁決年月日
- 平成23年5月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①請求人が計算した本件各年分の収入金額を上回る収入金額はないのであるから、本件各修正申告書に記載された納付すべき税額のうち、上記収入金額に基づいて計算される納付すべき税額を上回る部分は重加算税の基礎としてはならず、②故意に収入金額を除外していない年分については、重加算税の賦課要件を満たさない、③請求人が除外したと自認する収入金額を超える部分については重加算税の額の計算の基礎となる税額から控除すべきであるとして、本件各賦課決定処分は重加算税の賦課要件を満たしていない旨主張する。しかしならがら、①については、重加算税の額の計算の基礎となる税額は修正申告に基づき算出される納付すべき税額であり、修正申告書に記載された納付すべき税額が本来の納付すべき税額よりも上回ることを理由として、賦課決定処分の取消しを求めることはできず、②については、他の年分と同様、売上除外があったと認められ、③については、本件各年分の修正申告に基づき計算される税額の中には国税通則法第68条《重加算税》第1項及び第2項に規定するその税額の計算の基礎となる事実で、隠ぺいし、又は仮装されていないものに基づくことが明らかであるものがあるとは認められないから、本件各賦課決定処分はいずれも適法である。(平23. 5.16 広裁(所)平22-26)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平220053
- 裁決年月日
- 平成23年5月16日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№83
要旨
○ 請求人らは、本件相続税の申告に当たり、請求人らが関与税理士の求めに対し、請求人ら名義の財産(本件請求人ら名義財産)を提示しなかったのは、これらが請求人ら固有の財産であると認識していたからにすぎず、本件請求人ら名義財産を相続財産として申告しなかったことについて、国税通則法第68条《重加算税》に規定する隠ぺい又は仮装の事実はない旨主張する。しかしながら、本件請求人ら名義財産が形成される過程の取引及び口座開設等の実際の手続は、本件被相続人又は本件被相続人の妻である請求人Gによって行われ、本件各保険についても、その手続を請求人らが行うよう指示したのは本件被相続人又は請求人Gであり、本件被相続人の住居であるマンションの購入に当たって、取得資金の手当てについて綿密に検討されたメモが請求人Gによって作成され、本件請求人ら名義財産のうち証書が発行されているもの及び届出印鑑の保管場所が、本件相続開始の日までは、一部を除き本件被相続人宅であったことに加え、本件各保険のうち本件被相続人の子である請求人J及びKの2名が契約者である各保険の証券並びに一部の預金通帳を除き、それ以外の財産に係る証書の保管場所を、本件相続の開始日後に契約した請求人G名義の貸金庫に移していることを併せてみると、請求人Gは、本件被相続人が請求人ら名義で財産を蓄積し、これを残そうとしていたことを十分に認識しており、その財産の明細も知り得たものと認めるのが相当である。また、請求人J及びKは、本件相続の相続財産の調査を、請求人Gにゆだねていたこと及び関与税理士との接触は主として請求人Gが行っていたことからすると、請求人J及びKと請求人Gとの間では、本件相続の相続財産の把握や相続税の申告手続について、請求人Gを受任者とする黙示の委任がなされていたと認めるのが相当である。そうすると、請求人らは、そろって関与税理士の事務所を訪れ、本件相続に係る相続税の申告を依頼した上で、関与税理士から口頭で、本件被相続人の相続財産を提示するよう指示を受けた後、関与税理士に対し、本件被相続人名義の残高証明等のほか請求人Gの固有の財産である同人名義の預金に係る通帳等を提示することによって、本件相続に係る相続税の申告をしたことからすれば、本件請求人ら名義財産の明細を知り得た請求人Gは、その全貌には至らずとも自らが知り得た範囲の本件請求人ら名義財産の存在を関与税理士に報告することができたにもかかわらず、自らの名義の普通預金通帳等を提示するのみで、それ以外の請求人らの名義財産の存在すら関与税理士に報告せず、その結果として、本件請求人ら名義財産に係る過少申告の事実を招来したものということができ、このことは、納税者が、当初から相続財産を隠匿し、相続税の課税価格を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行為をした上、その意図に基づく過少申告をしたような場合に該当するというべきであり、請求人らが本件請求人ら名義財産を相続財産として申告しなかったことに、隠ぺい又は仮装の事実があると認めるのが相当である。(平23. 5.16 名裁(諸)平22-53)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平220081
- 裁決年月日
- 平成23年5月11日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№83
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、当初申告において計上していなかった被相続人名義の株式(本件株式)を相続財産であると認識していたにもかかわらず、関与税理士に対しその存在を秘匿し、過少な申告額を記載した本件相続税の申告書を作成させ、これを原処分庁に提出したものであるから、当初から相続財産を過少に申告することを意図した上、その意図を外部からうかがい得る特段の行動をしたもので、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい又は仮装の行為に当たる旨主張する。しかしながら、確かに、請求人は、法定申告期限前に本件株式の存在を相続財産として認識していたと推認できるものの、原処分庁の主張する①請求人が関与税理士から証券会社の残高証明書を入手するように指示されたにもかかわらず、それに従わなかったこと、②請求人が関与税理士から申告書案記載の財産について個々に説明を受けていたにもかかわらず、本件株式の記載漏れを指摘しなかったこと、③本件相続税の調査の際、請求人が虚偽答弁を行ったことについては、それぞれ、①請求人が、本件相続税の申告に当たって、関与税理士が本件株式を把握するために必要な資料を既に所持しており、改めて提出する必要がないと考えた可能性を否定しえないこと、②請求人は、関与税理士から申告書案記載の財産について個々に説明を受けていたとは認められず、また、申告書案に本件株式が相続財産として当然記載されていると誤認したまま、記載内容を十分に確認せず、その誤りに気付かなかったという可能性を否定しえないこと、③請求人が虚偽答弁を行ったと認めるに足りる証拠がないことから、これらのことをもって、請求人が当初から相続財産を過少に申告することを意図した上、その意図を外部からうかがい得る特段の行動をしたとまでは認められない。(平23. 5.11 関裁(諸)平22-81)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平220082
- 裁決年月日
- 平成23年5月11日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100905030
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/3たな卸資産
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 当初たな卸データには当日出荷商品、預り品在庫及び不良品等が混入していたこと及び当初たな卸データにはたな卸数量の算定に誤りがあったことなどから本件たな卸減算処理を行った旨の請求人の主張にはいずれも理由がなく、単価変更等により本件たな卸減算額が30,000,000円となるように作出したことが推認される。したがって、請求人が行った本件たな卸原票の破棄や本件たな卸減算処理は、当初たな卸データに不良品である旨が明示された商品に関する部分を除いて、事実の隠ぺい又は仮装に当たるというべきである。(平23. 5.11 関裁(法)平22-82)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平220009
- 裁決年月日
- 平成23年5月10日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が収益に計上していなかった保険料団体払込みに係る取扱手数料(本件手数料)の申告に当たって、請求人が、本件手数料は請求人に帰属すると明らかに認識していたにもかかわらず、本件手数料を請求人の他の会計帳簿等とは別の金銭出納帳(本件出納帳)及び預金口座(本件口座)で管理したことは、故意に事実を隠ぺいしたことになる旨主張する。しかしながら、本件手数料が、保険に加入している職員の給与から保険料を引き去りする際に発生していること及び職員の福利厚生費用に限って使用されていた実態を併せ考えると、請求人において、本件手数料が請求人に帰属すると明らかに認識していたとまではいえず、また、請求人が本件手数料について、請求人に帰属しない利用者預かり金の入出金についての取扱い規定と同様の方法で処理していたことからしても、請求人が帰属を誤認していたとして不自然であるとはいえない。これらのことから、請求人が二重帳簿の作成を行っていたとすることはできない。加えて、本件出納帳は、いわば請求人の事務室において公然と管理されていたものと認められ、調査担当職員の調査においても、本件手数料について回答を拒否したり虚偽答弁がされた事実はなかったことも認められる。そうすると、請求人において故意に事実を隠ぺいしたとまでは認められない。(平23. 5.10 高裁(法)平22-9)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平220049
- 裁決年月日
- 平成23年4月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、故意に所得を隠ぺいし、仮装した事実はない旨主張する。しかしながら、請求人が営んでいた刺繍機械等の販売業及び刺繍機械等の輸出代行業(本件事業)に係る収入は、一部の現金決済によるものを除き請求人名義の預金口座への振込入金である上、請求人は、他社に営業担当として勤務して刺繍機械の販売を行った経験もあるから、本件事業に係る収入金額からおおよその所得金額を算定することは容易にできたと認めるのが相当であるところ、請求人は、所得税等の期限後申告ないし修正申告をするまでの間、請求人以外の名義の使用による仮装を行い、本件事業に係る取引資料を廃棄したほか、原処分庁及び原処分庁所属の調査担当職員に対し、事実とは明らかに異なる内容の回答及び申述をし、知人に対して、税務署の調査が入ったため請求人との取引はお金を借りたことにして欲しい旨依頼している。以上によれば、請求人は、当初から本件事業に係る所得を申告しないことを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づき申告をしなかった場合に該当することは明らかであり、請求人がした一連の行為は重加算税の賦課要件を満たす。(平23. 4.26 名裁(所・諸)平22-49)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平220050
- 裁決年月日
- 平成23年4月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905050
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/5経費、損金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 特定の外注先に対する外注費等(本件各外注費等)は、原処分庁認容額を除き、いずれも実体を伴う取引に係る支払とは認められないこと、解体工事に係る工事の外注先に対する各解体工事外注費(本件各解体工事外注費)は、その金額の一部が水増しされたものであることからすれば、これらの実体を伴わない取引に係る各支払を、あたかも外注費等であるかのように装うために、請求書等を作成させ、総勘定元帳に記載した上で損金の額に算入にて過少申告の事実を生じさせたことは、故意に事実をわい曲したことによるものであることは明らかであるから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する重加算税の賦課要件を満たすものである。(平23. 4.26 名裁(法・諸)平22-50)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220196
- 裁決年月日
- 平成23年4月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①原処分庁が架空であるとした売上原価(本件売上原価等)は、真実の取引に係るものであること、②破産状態にあった関連法人に対する貸付債権の額(本件貸付債権の額)の全額を本件保証債務履行損として計上する一方で、同社からの預り敷金を益金に計上しなかったのは、関与税理士の経理手続きミスにより失念しただけであるから、いずれも隠ぺい又は仮装の事実はない旨主張する。しかしながら、本件売上原価等は実態を伴わない架空の取引に係る費用計上であり、その多くの取引で請求人が虚偽の領収証を作成しあるいは作成させ、保存したものと認められ、また、請求人は、本件売上原価等の決済方法について代表者からの借入金により支払ったと仮装するとともに、当該仮装計上した代表者借入金について架空の支払利息割引料を計上していたことが認められる。また、請求人の代表取締役は、関連法人に対する実質的な債権の額が本件貸付債権の額と預り敷金の額との差額であることを認識した上で、あえて本件貸付債権の額の全額を本件保証債務履行損として計上していると認められるところ、このことは、請求人が当初から所得を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づく過少申告をした場合にあたると認められる。したがって、これらのことはいずれも、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出した場合に該当する。(平23. 4.22 東裁(法・諸)平22-196)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平220021
- 裁決年月日
- 平成23年4月21日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が組合員に対する助成であるとして支出した金員は、交際費等の支出であるにもかかわらず、正当な助成金と偽って帳簿書類等を記載したものであり、帳簿書類の虚偽記載等に該当する旨主張する。しかしながら、請求人は、当該支出をすることについて対外的に明示し、その支出のための法令上許容される手続を選択、実行した上で、その事実をそのまま請求人の帳簿に記載したものと認めるのが相当であって、事実をわい曲して帳簿等に記載したとは認められず、虚偽記載に該当しない。(平23. 4.21 札裁(法・諸)平22-21)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平220021
- 裁決年月日
- 平成23年4月21日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の従業員が架空の請求書等の作成を依頼しこれにより費用を計上したのは所得金額を減少させる目的のものではなく、また、当該従業員は確定申告に関する重要な職務を担当する従業員にも当たらないから、当該従業員の行為をもって請求人が課税標準に係る事実を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたときに当たらない旨主張する。しかしながら、当該従業員は、当該架空の請求に係る業務を請求人から一任された者であり、かつ、経理担当の課長としての職責を有し、経理上の責任者としての決裁を行う者であるから、その行為は請求人の行為と同視できるというべきである。したがって、当該架空の請求書等に基づいて、当該費用を損金の額に算入した上で確定申告を行ったことは国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する、納税者がその国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたときに該当する。(平23. 4.21 札裁(法・諸)平22-21)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220192
- 裁決年月日
- 平成23年4月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100999000
- 争点
- 9重加算税/18その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№83
要旨
○ 請求人は、基準期間の課税売上高は、当該課税期間の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実ではないから、基準期間の課税売上高が1,000万円を超えているかのように装った同期間の修正申告書を提出した行為は、重加算税の賦課要件である隠ぺい又は仮装行為に当たらず、また、平成12年7月3日付課消2−17ほか5課共同「消費税及び地方消費税の更正等及び加算税の取扱いについて(事務運営指針)」の第2のⅣの5の定め(本件留意事項)に準じて解釈すれば、本件は「重加算税を課すべきこととならない」ときに該当するから、重加算税の賦課決定処分は違法である旨主張する。しかしながら、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する事実の隠ぺいとは、売上除外、証拠書類の廃棄等、課税要件に該当する事実の全部又は一部を隠すことをいい、事実の仮装とは、架空仕入れ、架空契約書の作成、他人名義の利用等、存在しない課税要件事実が存在するように見せかけることをいうと解するのが相当であるところ、請求人が免税事業者であるか課税事業者であるかは、消費税等の納税義務者に該当するか否かという課税要件事実そのものであり、不正に消費税の還付を受けるため、免税事業者であるにもかかわらず課税事業者であるかのように装って確定申告書を提出した行為は、重加算税の賦課要件を充足する。なお、本件留意事項は、基準期間の隠ぺい又は仮装行為が、客観的にみて課税期間の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の隠ぺい又は仮装行為と評価できない場合には、重加算税の賦課要件を満たさないことに留意すべき旨を定めたものにすぎないと解すべきであり、基準期間の課税売上高の仮装行為が、課税期間の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の仮装に該当すると評価できる本件は、本件留意事項が定める場合とは前提を異にするというべきである。(平23. 4.19 東裁(諸)平22-192)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220190
- 裁決年月日
- 平成23年4月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、最高裁判所第二小法廷平成7年4月28日判決を引用し、重加算税の賦課要件を充足するためには、納税者が当初から所得を過少に申告することを意図し、その意図に基づいて過少申告をしたことが外部の特段の行動によって認められる必要があるところ、請求人にはその意図を有していたことをうかがわせる特段の行動はなく、「隠ぺい」又は「仮装」は認められない旨主張する。しかしながら、本件は、請求人の代表取締役が、過少申告に係る棚卸資産について、その実在庫の数量及びそれに基づく金額を認識しながら、実在庫とは全く異なる数量及び金額を記載した棚卸資産表を作成した行為が、「隠ぺい」又は「仮装」に該当するのであるから、請求人について当初から所得を過少に申告することを意図していたことをうかがわせる特段の行動が認められるか否かを検討するまでもなく、重加算税の賦課要件を充足する。(平23. 4. 6 東裁(法)平22-190)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平220011
- 裁決年月日
- 平成23年4月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905020
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/2売上げ、収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、複数の帳簿を作成していたことについて、債権者に見せるためであり原処分庁をごまかすためではないから、消費税等について重加算税が課されるべきではない旨主張する。しかしながら、請求人の法人税の申告についてみると、正当な取引内容等が記載された売上帳甲に基づいて申告が行われたわけではなく、取引の一部のみを記載した売上帳乙により故意にその取引及び売上金額等の一部を隠ぺいしていたものであり、消費税等についても売上帳乙により当該隠ぺいしたところに基づき法定申告期限までにその納税申告書を提出しなかったものと認められる。そして、納税者が故意に課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、その隠ぺいの行為を原因として納税義務違反の結果が発生すれば、重加算税の賦課要件を充足するもので、それ以上の納税義務違反の認識を有していることまでは必要ないから、売上帳乙の作成の目的いかんが国税通則法第68条《重加算税》第2項の適用の判断に影響を与えるものではない。(平23. 4. 1 金裁(法・諸)平22-11)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220182
- 裁決年月日
- 平成23年4月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各金員を、請求人に帰属する本件氣功遠隔施術の対価であるにもかかわらず、代表者の個人名義の普通預金口座に振り込ませ、請求人の帳簿書類に記載せず収益から除外して平成18年6月期の法人税の確定申告及び平成18年6月課税期間の消費税等の確定申告をしていたことが認められる。このような請求人の行為は、国税通則法第68条《重加算税》第1項にいう「事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところ基づき納税申告書を提出したとき」に該当することが明らかであるから、原処分庁が行った重加算税の賦課決定処分は適法である。(平23. 4. 1 東裁(法・諸)平22-182)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220178
- 裁決年月日
- 平成23年3月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、A社の代表者甲らとともに行った本件各ゴルフから生じる本件経済的利益が課税されるべき経済的利益であることを認識していないから脱税の意図はなく、「隠ぺいし、又は仮装したところに基づいて納税申告書を提出したとき」には当たらない旨主張する。しかしながら、請求人夫婦が、本件各ゴルフを行うに際して仮名を使用した行為は、事実を隠ぺい又は仮装する行為であるというべきである。(平23. 3.29 東裁(所)平22-178)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平220042
- 裁決年月日
- 平成23年3月23日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、母親の貯金口座から請求人の貯金口座への資金の移動(本件資金移動)について、贈与税が課税されることを認識していたこと及び本件贈与税の調査連絡の後に本件資金移動の額と同額の金員を母親から請求人が借り入れたとする証書(本件借用証書)を作成したことなどのことに加え、請求人の調査担当者への申述内容などを総合勘案すると、請求人には本件贈与税の申告書を提出しなかったことにつき、隠ぺい又は仮装行為があった旨主張する。しかしながら、重加算税の賦課要件である隠ぺい又は仮装行為は、期限内申告申告書の提出がない場合には法定申告期限が経過したときに成立するものと解されるところ、本件借用証書については、これを上記調査連絡があった後に作成したとの請求人の申述以外に、本件借用証書が現実に作成された時点を明らかにする客観的な証拠は認められないため、本件贈与税の法定申告期限の経過の時点で本件借用証書が既に作成されていたとは認められないから、本件借用証書の作成行為をもって重加算税の賦課要件が満たされるとはいえない。また、隠ぺい又は仮装の積極的な行為が存在しない場合にあっても、重加算税制度の趣旨にかんがみれば、納税者が、当初から申告しないことを意図し、「その意図を外部からもうかがい得る特段の行動」をした上、その意図に基づき申告をしなかったような場合には、重加算税の賦課要件が満たされると解されるところ、税理士である請求人が、本件贈与税の申告義務がないと認識していたとは認められないことからすれば、請求人が当初から申告しないことを意図していたとみることもできるが、本件借用証書と本件資金移動との関連が認められないこと及び請求人が調査担当者へ虚偽の申述をしたとも認められないことからすると、本件において上記にいう「その意図を外部からもうかがい得る特段の行動」があったとは認められない。したがって、請求人に隠ぺい又は仮装の行為があったとは認められない。(平23. 3.23 名裁(諸)平22-42)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平220065
- 裁決年月日
- 平成23年3月23日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、被相続人の子である請求人らが同人ら名義の債券及び預金(本件預金等)を相続財産に含めずに過少申告したことについて、請求人らのうちの一人が本件預金等について自分のものであることを明確に否定していることに加えて、請求人らの申述に一貫性がないこと及び虚偽の内容があることを併せ考えると、請求人らは、本件預金等が相続財産であることを認識していたにもかかわらず、過少申告することを意図して相続税の申告を依頼した税理士に本件預金等の存在を知らせず、本件預金等を相続財産に含めずに過少申告したものと認められるから、請求人らには、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい又は仮装の行為があった旨主張する。しかしながら、請求人らの一人の本件預金等が自分のものではないとの回答は、本件預金等を出資又は管理運用していたのは被相続人であって自分ではないというつもりでされた可能性を否定できないこと及び請求人らの申述に一貫性がない又は虚偽の内容があるとまではいえないことなどからすれば、請求人らが本件預金等について相続財産であることを認識した上で相続財産を過少に申告することを意図して税理士にその存在を知らせなかったとまで推認することはできないから、当初から相続財産を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づく過少申告をしたということはできず、隠ぺい又は仮装の行為は認められない。(平23. 3.23 関裁(諸)平22-65)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平220065
- 裁決年月日
- 平成23年3月10日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100905020
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/2売上げ、収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所得税並びに消費税及び地方消費税(消費税等)の計算の基礎となるべき駐車場の賃貸料について、その一部(本件賃貸料)の額を不動産所得の総収入金額及び課税資産の譲渡等の対価の額に含めないで所得税及び消費税等の各確定申告(本件各確定申告)をしたことについて、原処分庁が隠ぺいの行為があったとして重加算税の各賦課決定処分を行ったのに対し、本件賃貸料を申告しなかったことにつき隠ぺいの行為をした事実はない旨主張する。しかしながら、重加算税を賦課するには、過少申告行為そのものとは別に、隠ぺい、仮装と評価すべき行為が存在し、これに合わせた過少申告がされたことを要するところ、請求人は、本件賃貸料の存在を認識しながら、あえてこれを記載せずに駐車場の賃貸料に係る入金状況等を記載したメモを作成し、それを税理士に交付したことによって、本件各確定申告において、本件賃貸料相当額に係る過少申告が生じたものと認められる。したがって、請求人のメモ作成交付行為は、所得税及び消費税等の課税標準等の基礎となるべき事実の一部である本件賃貸料の存在を隠ぺいした行為というべきである。ただし、原処分庁が隠ぺい仮装ありと認定した額のうち一部は、メモに記載されており、請求人から税理士にその存在を伝えていたにもかかわらず、各確定申告において未計上となっていることが認められるから、この部分については、請求人の隠ぺい行為があったと認めることはできない。(平23. 3.10 大裁(所・諸)平22-65)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平220064
- 裁決年月日
- 平成23年3月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905050
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/5経費、損金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の各関係法人には実体があり、請求人が支払った各外注費の支払に隠ぺい又は仮装はない旨、また、仮に法人税及び消費税等に係る原処分が適法であったとしても、源泉所得税の納付については源泉徴収義務者の名義が違うだけで国に損害は与えておらず、このことからも隠ぺい又は仮装の事実はない旨主張する。しかしながら、請求人の各関連法人には何ら事業実体がなく、請求人と各関係法人との取引等についてはすべて実在しないのに業務請負契約等の虚偽の契約書を作成するなどして、あたかも存在するかのように仮装したものと認められる。また、国税通則法第68条《重加算税》第3項の規定は、同法第67条《不納付加算税》第1項に規定する加算税を課すべき納税義務違反が事実の隠ぺい又は仮装という不正な方法に基づいて行われた場合に、納税者が税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装することを認識し、その結果として源泉所得税が法定納期限までに納付されていない場合にはその賦課要件を充足するものであるところ、請求人は、何ら事業実体のない各関連法人に対する各外注費を架空に計上し、実際には請求人が支払っていた使用人給与等の源泉徴収義務者を各関連法人であるかのように仮装し、請求人が納付すべき源泉所得税を法定納期限までに納付していなかったのであるから、源泉所得税についても、隠ぺい又は仮装の事実はあったというべきである。(平23. 3. 9 大裁(法・諸)平22-64)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平220062
- 裁決年月日
- 平成23年3月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100999000
- 争点
- 9重加算税/18その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人が、税務相談、資産運用の指南及び横領等といった行為による収入を申告しなかった行為は、真実の所得の一部を隠ぺいする確定的意図を有して行われた行為であるということができるとともに、請求人は、確定的意図の下に当該行為による収入を各年分の納税申告書に記載せず、必要に応じ事後的にも隠ぺいのための具体的工作を行うことも予定しつつ、所得金額をことさら過少に記載した内容虚偽の申告書を提出したのであり、これは単なる不申告という不作為にとどまるものではなく、国税通則法第68条《重加算税》に規定する税額等の計算の基礎となるべき所得の存在を隠ぺいし、その隠ぺいしたところに基づき納税申告書を提出した場合に当たるというべきである。(平23. 3. 8 関裁(所)平22-62)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平220016
- 裁決年月日
- 平成23年2月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100913000
- 争点
- 9重加算税/13虚偽答弁
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、役員として従事していた法人(本件法人)の株式(本件株式)の譲渡価額に係る原処分庁からの「株式等に係る譲渡所得のお尋ね」に対する回答書(本件回答書)の記載事項及び原処分庁所属の調査担当職員(本件調査担当職員)に対する申述は、請求人が本件法人を退職する際に、本件株式を譲渡することを約した「確認書」(本件確認書)及び本件株式の「譲渡書」(本件譲渡書)の存在及び記載内容を失念し、記憶違いしていたことによるもので、虚偽の申述等ではない旨並びに自身の口座に振り込まれた金員は退職金である旨主張する。しかしながら、①本件確認書は、請求人が不利益となる部分を削除させた上で作成されたものであり、請求人は十分その内容を承知していたと認められること、②請求人が受け取った金員は、本件法人からではなく、本件譲渡書の譲受人から振り込まれたものであること、③本件回答書の記載事項には、本件確認書あるいは本件譲渡書からしか把握できない事項があること、さらに、④本件調査担当職員に対する申述内容には変遷があることなどのことを総合的に判断すると、請求人は、本件確認書及び本件譲渡書の記載内容を失念・記憶違いしていたとは認められず、これらの記載内容を十分認識しながら、虚偽の申述等をしたものと認められる。(平23. 2.25 札裁(所)平22-16)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平220017
- 裁決年月日
- 平成23年2月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100913000
- 争点
- 9重加算税/13虚偽答弁
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、役員として従事していた法人(本件法人)の株式(本件株式)の譲渡により利益を得た認識はなく本件株式は本件法人に戻したという認識であったこと、また、原処分庁から照会のあった「株式等に係る譲渡所得のお尋ね」に対する回答書(本件回答書)の記載事項及び原処分庁所属の調査担当職員(本件調査担当職員)に対する申述は、請求人が本件法人を退職する際に、本件株式を譲渡することを約した「確認書」(本件確認書)及び本件株式の「譲渡書」(本件譲渡書)の存在及び記載内容を失念し、記憶違いしていたことによるもので、虚偽の申述等ではない旨主張する。しかしながら、①本件確認書は、請求人の夫が不利益となる部分を削除させた上で作成されたものであり、請求人もその内容を承知していたと認められること、②請求人が受け取った金員は、本件法人からではなく、本件譲渡書の譲受人から振り込まれたものであること、③本件回答書の記載事項には、本件確認書あるいは本件譲渡書からしか把握できない事項があること、さらに、④本件調査担当職員に対する申述内容には変遷があることなどのことを総合的に判断すると、請求人は、本件確認書及び本件譲渡書の記載内容を失念・記憶違いしていたとは認められず、これらの記載内容を十分認識しながら、虚偽の申述等をしたものと認められる。(平23. 2.25 札裁(所)平22-17)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220157
- 裁決年月日
- 平成23年2月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①事業所得につき、飲食事業の経営者は請求人ではなく、関係法人であること、②譲渡所得につき、自己名義で株式取引をしていたこと、③雑所得につき、所得の発生に対する認識又は申告義務に対する認識を欠いていたことを挙げ、各所得について隠ぺい及び仮装行為はない旨主張する。しかしながら、申告書を提出しなかった年分については、請求人は、自らが経営していた飲食事業の経営主体を偽るために、関係法人等の名義を使用し、かかる仮装行為により、自らの真実の事業所得の全部を隠ぺいしていたことが明らかであり、その仮装したところに基づき法定申告期限までに納税申告書を提出しなかったときに該当し、重加算税の賦課要件を満たす。また、所得金額を過少に記載した申告書を提出した年分については、所得税額を10,000,000円以下に抑え公示を免れるために、過少申告をするという確定的な意図をもって、事業所得及び雑所得の全部と譲渡所得の一部を申告しなかったことが認められる。そして請求人は、当該年分の事業所得についても積極的な仮装行為をしている上に、内容虚偽の申告により所得の大部分を秘匿していることなどの事実にかんがみれば、請求人は、当初から所得を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づく過少申告をした場合に当たるというべきであり、当該年分の所得についても、重加算税の賦課要件を満たす。(平23. 2.24 東裁(所・諸)平22-157)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平220056
- 裁決年月日
- 平成23年2月23日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№82
要旨
○ 原処分庁は、請求人が本来行うべき仮受金勘定から売上勘定への振替処理を行っていなかったことについて、①税理士から仮受金勘定の増加原因の解明を求められながらこれを行わなかったこと、②現金出納帳に虚偽の記載をしたり同税理士にあえて説明しなかったこと、及び③同税理士に特定の帳簿を提出しなかったことなどからすると、この行為は隠ぺい又は仮装に当たる又は所得を過少に申告する確定的な意図を外部からうかがい得る特段の行動であるなどとして、請求人の経理処理が隠ぺい又は仮装に当たる旨主張する。しかしながら、③同税理士に特定の帳簿を提出しなかったとしても、そのことを容易に知り得るだけの資料を提出していたと、②請求人が取引内容の具体的説明を同税理士自身にしなかったからといって、それが故意の隠ぺい又は仮装の行為である等とはいえないこと、①仮受金勘定の増加原因の解明について同税理士と請求人との間に認識の相違や意思疎通の欠如があったとしても、請求人が積極的な意思をもってあえて適正な経理処理を行うことなくこれを放置したとまで認めるに至らなかったこと等からすれば、請求人に故意の隠ぺい又は仮装の行為や過少申告の確定的意図を外部からうかがい得る特段の行動があったとまでいうことはできない。したがって、重加算税を賦課することは相当ではない。(平23. 2.23 関裁(法・諸)平22-56)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平220058
- 裁決年月日
- 平成23年2月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、消費税等を免れるために請求人の使用人に対する給与等を本件関係法人等への外注費に仮装していたが、源泉所得税については、納税を免れる意思はなく、かつ、事実を隠ぺい又は仮装する行為をしていない旨主張する。しかしながら、請求人は本件給与等の実質の支払者であるにもかかわらず、本件給与等を事業実体のない本件関係法人等の名義で支払い、かつ、本件関係法人等名義で源泉徴収義務者であるかのごとく給与支払事務所の開設届出書を各所轄税務署長に提出した上で、本件給与等に係る源泉所得税を本件関係法人等の名義で納付し、さらに、本件給与等を本件関係法人等に対する外注費に仮装していたのであり、このことは、請求人が本件給与等の真実の支払者である事実を隠ぺいし、本件関係法人等が本件給与等の支払者であり源泉所得税の納税義務者であるかのごとく仮装していたものであり、源泉所得税の納税義務を負う請求人が納付すべき源泉所得税額の計算の基礎となる本件給与等の支払金額の全部を隠ぺいしたものと認められる。(平23. 2.21 大裁(諸)平22-58)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平220013
- 裁決年月日
- 平成23年2月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所得税及び消費税等の申告に際し、課税標準額について収入等を正確に記載しているノートに基づき算出したものであるから国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい又は仮装はない旨主張する。しかしながら、請求人は、現金収入の一部を当該ノートの記載者である妻に報告しないで当該ノートに記載しないまま放置し、また、確定している収入について確定していないかのように装うために妻に当該ノートに「あずかり分」などと記載するよう指示したものであって、請求人が故意に課税標準等又は税額等の計算の基礎となる事実の全部又は一部を隠ぺい・仮装し、その隠ぺい・仮装行為を原因として過少申告の結果が発生した場合に当たる。(平23. 2. 9 札裁(所・諸)平22-13)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平220054
- 裁決年月日
- 平成23年2月9日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、売上げの管理については銀行の通帳に記帳をすることによって行い、この他に売買に関する手控えを作成していたが、それらは取引の経過の心覚えとして記載していたので、決済の関係で必要がなくなれば捨てていたにすぎず、法人税等を免れるためにあえてこれらを破棄して、請求人の所得を秘匿したものではなく、隠ぺい又は仮装に該当する行為は何ら行っていない旨主張する。しかしながら、請求人が、納付すべき法人税及び消費税等があることを認識しながら、総勘定元帳等の帳簿を一切作成せず、請求書等の記録を故意に破棄し、保存せず、その結果、帳簿等に基づかない本件各期限後申告書を提出したものと認められるところ、当該事実が国税通則法第68条《重加算税》第2項に規定する「納税者がその国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき法定申告期限までに納税申告書を提出せず、又は法定申告期限後に納税申告書を提出していたとき」に該当することは明らかである。(平23. 2. 9 大裁(法・諸)平22-54)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平220050
- 裁決年月日
- 平成23年2月8日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№82
要旨
○ 請求人は、本件不法行為は従業員R及びJ常務の個人的な不正行為であり、請求人の行為と同視して、請求人に重加算税を課することはできない旨主張する。しかしながら、国税通則法第68条《重加算税》第1項は、隠ぺいし、又は仮装する行為の主体を納税者としているから、本来的には、納税者自身による隠ぺい又は仮装の防止を企図したものと解されるが、重加算税制度の趣旨及び目的からすると、納税者以外の者が隠ぺい又は仮装を行った場合であっても、それが納税者本人の行為と同視できるときには、重加算税を賦課することができると解するのが相当である。これを本件についてみると、Rは、請求人の会計帳簿の記載の基礎となる売上伝票の一部を抜き取り、本件売上代金を請求人の会計帳簿に記載のない本件貯金口座に振り込ませる方法により請求人に帰属する売上げを除外しており、請求人は、これにより過少申告をしていたのであるから、本件不正行為は、同項に規定する事実の隠ぺい又は仮装の行為に当たる。そして、J常務が請求人の常務取締役であり、J常務が本件不正行為の事実を知りながら本件不正行為によってねん出された資金によりゴルフ代の支払等の供与を受けていたことからすると、請求人の経営に参画する常務取締役が本件不正行為に加担しており、これによって過少申告の結果が生じたと認めることができるから、本件不正行為を請求人の行為と同視し、請求人に重加算税を課することができるというべきである。(平23. 2. 8 関裁(法・諸)平22-50)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平220053
- 裁決年月日
- 平成23年2月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、被相続人名義財産を家族名義財産に移し替えた事実は認めるが、当該家族名義財産を相続財産として申告しなかったのは、相続財産に当たらないと認識していたからであり、隠ぺい又は仮装行為によるものではない旨主張する。しかしながら、請求人が、被相続人の生前から、同人の指示に従って、相続開始の約13年前から相続開始直前までにわたって、上記移替えを行い、移し替えた財産を管理していたことなどに加え、修正申告書に課税対象財産として追加記載した家族名義財産の合計額が、当初申告書に記載した被相続人名義財産の合計額に比して極めて多額であったことなどからすると、被相続人と請求人が共同して上記移替えにより名義人らのものであるような外形を創出したことが明らかな家族名義財産はもとより、そのようなことが明らかでない家族名義財産についても、請求人は、これらが相続財産であることを認識しながらも、家族名義であることを利用して、関与税理士から被相続人に帰属する財産に関する書類の提示を求められたにもかかわらず、同税理士にあえてこれらの存在を知らせず、当初申告書を作成させたものと認められ、このことは、隠ぺい又は仮装行為に当たるというべきである。(平23. 2. 8 大裁(諸)平22-53)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平220018
- 裁決年月日
- 平成23年1月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、法人税の申告に際し不動産の譲渡及び賃貸に係る経理処理の結果、収益の計上がなかったことについて、本件不動産の真実の所有者は請求人ではなく関連法人で請求人は名義を貸しただけであり、本件の賃貸及び譲渡による収益も請求人に帰属するものではないから、上記経理処理は国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい・仮装には当たらない旨主張する。しかしながら、本件不動産の取得、譲渡の売買契約関係、賃借人との契約関係、本件不動産の取得代金の返済状況等から、本件不動産を取得、譲渡した者は請求人であり、本件不動産の所有者は請求人であってその賃貸及び譲渡による収益も請求人に帰属するものと認められ、その収益を計上しなかった上記経理処理は、隠ぺい・仮装に当たるといえる。(平23. 1.31 広裁(法・諸)平22-18)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220136
- 裁決年月日
- 平成23年1月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№82
要旨
○ 会社員である請求人が、勤務の傍ら個人的に行った取引に係る事業所得があるとして、所得税の期限後申告書を提出したところ、原処分庁は、請求人が当初から当該事業所得を申告しないことを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上で、その意図に基づき法定申告期限までに申告しなかったものであり、国税通則法第68条《重加算税》第2項に規定する重加算税の賦課要件を満たす旨主張する。しかしながら、原処分庁が上記「特段の行動」に当たるとした、①請求人は、勤務先等に当該取引が露見しないようにするため、取引先の従業員に対して、リベートと称する金員を支払ったこと、②請求人は、勤務する営業所の売上げを記載した「請求書明細」を週1回本社に報告する際に、当該取引を記載せずに報告したことについては、請求人が当該取引を秘匿することを意図して行ったものとはいえず、ほかに請求人が当該取引及びこれに係る事業所得を隠ぺい又は仮装したと評価すべき事実は認められないことから、原処分については、無申告加算税相当額を超える部分の金額を取り消すのが相当である。(平23. 1.25 東裁(所)平22-136)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220137
- 裁決年月日
- 平成23年1月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続税の申告にあたり被相続人の死亡に係る保険金を含めなかったことについて、隠ぺいの事実はないから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する重加算税の賦課要件を欠き、また、相続税法第19条の2《配偶者に対する相続税額の軽減》の特例につき同条第5項の適用の前提を欠くから、配偶者の税額軽減の特例を否認した本件更正処分は違法である旨主張する。しかしながら、納税者が、当初から財産を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づく過小申告をしたような場合には、国税通則法第68条第1項に規定する重加算税の賦課要件が満たされるものと解すべきであり、相続税法第19条第5項及び同条第6項も同義に解すべきであるところ、請求人は、保険金の受領手続を自ら行い請求人自身の預金口座で受領し、また、保険会社の営業職員から保険金の相続税申告における非課税枠について説明を受けたことにより、保険金のうち課税対象となる額が存在することを十分認識していたにもかかわらず、相続税の申告書の作成を依頼した税理士から、受け取った保険金があればその支払明細書及び計算書を提示するよう求められたのに提示せず、申告書草案を見せられ最終確認に求められた際にも保険金について明らかにせず、その存在を秘匿して、税理士に保険金の記載のない過少の申告書を作成させたものと認められる。これらの各事実を総合すれば、請求人は、当初から財産を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をしたものと認められる。(平23. 1.25 東裁(諸)平22-137)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平220045ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成23年1月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、金属くず売却収入に係る申告漏れの一部は各自主修正申告においてすでに修正しており、その時点で当該金属くず売却収入の一部について漏れがあったことを明らかにしているのであるから、その余の漏れは隠ぺい又は仮装の行為に当たらない旨主張する。しかしながら、隠ぺい又は仮装の行為の有無の判断は、当該各自主修正申告書を提出した時点ではなく、確定申告書の提出の時を基準として判断すべきところ、請求人は一部の取引について取引先に取引計算書を作成させずに代金を現金で受領して収入に計上せず、また、一部の取引について計算書を保存せずに破棄することにより、金属くず売却収入があった事実の一部を隠ぺいして各確定申告書を提出したというべきであるから、この点に関する請求人の主張は採用できない。(平23. 1.24 関裁(法・諸)平22-45)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平220010
- 裁決年月日
- 平成22年12月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100999000
- 争点
- 9重加算税/18その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人名で行われた鉄くず売却(本件取引)について雑収入計上もれとして修正申告をしたが、本件取引は、取引先の現場の作業所長等から従業員が個人的に依頼されたものであり当該従業員の権限外の行為であり、請求人の取引ではないから請求人の帳簿書類に記録する必要のないとして、請求人による隠ぺい・仮装の事実はない旨主張する。しかしながら、①請求人は仮設鋼材の賃貸等のほか鉄くずの売買を業務としていること、②鉄くずが発生した場所は請求人が請け負った工事現場等であること、③従業員は鉄くずの売却代金を受領するに当たり、請求人名が記載された領収書等に署名していること、④請求人の従業員のうち副部長を含む3名が本件取引に関与していること、及び⑤請求人は本件取引について修正申告していることなどからすると、本件取引は請求人の業務の一環又は業務に付随する取引と認められ、請求人の帳簿書類に記録する必要があるものである。そうすると、本件取引を請求人が帳簿書類に記録しなかったことは、収入の脱ろうであるから、請求人には隠ぺい・仮装の事実があると認められる。(平22.12.22 札裁(法・諸)平22-10)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平220010
- 裁決年月日
- 平成22年12月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100999000
- 争点
- 9重加算税/18その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は取引先のことを考慮して修正申告を提出したにもかかわらず、この経緯を知っている原処分庁の調査担当者は重加算税が課されることを修正申告書を提出する前に説明をすべきところ、その説明を行わずに行った重加算税の賦課決定処分は不当である旨主張する。しかしながら、課税庁の調査担当者等が修正申告等のしょうようを行うに当たっては、重加算税等が課される可能性があることなどを説明することが適切であると認められるが、重加算税を課するに当たって納税者に対してその事実及びその理由を説明しなければならない旨を定めた法令の規定はないことから、請求人が重加算税の賦課決定処分について原処分庁の調査担当者等から十分な説明を受けていなかったとしても、そのことのみをもって、重加算税の賦課決定処分が不当であるとの理由とすることはできない。(平22.12.22 札裁(法・諸)平22-10)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平220047
- 裁決年月日
- 平成22年12月22日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、確定申告について当初から所得を過少に申告する意図はなく、仮装隠ぺいの事実はない旨主張する。しかしながら、請求人の妻は、請求人の平成9年分の事業所得の金額を原始記録等で把握していたにもかかわらず、実際の所得金額よりはるかに少ない所得金額になるよう意図して、本件ノートに架空の収入金額を計算し、過少な事業所得の金額等を確定申告書に記載し、当該過少な課税標準を基礎とした所得税額を記載して原処分庁に提出した。以上の行為は、当初から平成9年分の所得税を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づく過少申告をしたものと評価される行為である。そうすると、請求人の妻は、平成9年分の所得税の確定申告において、各税額等の基礎となるべき事実を仮装し、又は隠ぺいし、その仮装し、又は隠ぺいしたところに基づいて確定申告をしており、当該行為は請求人の行為と同視できるものであるから、請求人が当該仮装又は隠ぺい行為等をしたものと認めるのが相当である。さらに、請求人の妻は、請求人の平成10年分の所得税の確定申告に際して、取引先から支払われる業務報酬について登記に係るものと調査・測量等に係るものとに区分することができないと理解していたにもかかわらず、内容虚偽の本件売上明細を作成して税理士に提示し、同人に所得税の課税標準等及び税額等を過少に記載した確定申告書を作成させ、当該確定申告書を原処分庁に提出させたものであり、このような行為は、収入金額を過少に計上した帳簿等を作成することにより、平成10年分の所得税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実を隠ぺいし、又は仮装した行為と認められる。そうすると、上記と同様、当該請求人の妻の行為は請求人の行為と同視できることから、請求人が、平成10年分の所得税及び平成10年課税期間の消費税等の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実を隠ぺいし、又は仮装したものと認めるのが相当である。(平22.12.22 大裁(所・諸)平22-47)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平220003
- 裁決年月日
- 平成22年12月17日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の従業員が本件預金口座を個人営業目的で使用していたものであり、本件預金口座の取引に関与しておらず、隠ぺい又は仮装の事実はない旨主張する。しかしながら、本件各事業年度における本件預金口座への振込入金は、請求人の収入金に係るものであると認められることから、本件預金口座に係る取引は請求人に帰属すると判断することが相当であるところ、請求人は、①本件各事業年度の総勘定元帳の収入金勘定に本件預金口座への各振込名義の取引先との取引の全部又は一部の金額を隠ぺいして記載し又は記録し、②本件預金口座への各振込名義の取引先との取引に係る収入金の金額をいったん各取引先から本件預金口座へ入金させ、③その後、各取引先の名義で請求人の公表預金口座への振込手続を行うことによって収入金の全部又は一部を隠ぺいし又は仮装し、④当該収入金の全部又は一部の金額を本件各事業年度の法人税の益金の額に算入しないで法人税の納税申告書を提出していたものと認められる。また、平成16年3月課税期間における本件振込入金の額が役務の提供に係るものであり、課税資産の譲渡等の対価の額に該当することからすれば、請求人は、平成16年3月課税期間の当該課税資産の譲渡等の対価の額についても隠ぺいし又は仮装したこととなり、その隠ぺいし又は仮装した当該課税資産の譲渡等の対価の額に基づき消費税等の納税申告書を提出していたものと認められる。(平22.12.17 福裁(法・諸)平22-3)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平220041
- 裁決年月日
- 平成22年12月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、被相続人が隠ぺい又は仮装行為を行っていたという客観的事実は認められず、また、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「納税者」には、死亡した者は含まれないから、本件重加算税各賦課決定処分が違法又は無効である旨主張する。しかしながら、被相続人は、財務、会計に関する知識を有していたこと、賃貸物件の賃貸料収入を管理していたこと、年間の収入や経費を正確に把握できる状況であったことが認められるところ、このような知識を有し、収入を当然正確に把握できる状況にあったにもかかわらず、被相続人は、各年分の不動産所得の総収入金額を算出するに当たり、前年分の収入内訳別紙の写しに賃貸物件の収入金額を過少に記載し、又は全く記載せず、さらに当年分において賃料が発生していない旨の虚偽の記載をするなどして、実際の収入金額の総額に比べて約50%少ない収入金額を記載した収入内訳を作成し、それを基礎資料として過少な収入金額を記載した確定申告書を原処分庁に提出したのであるから、被相続人の有する知識、賃貸料収入に関する客観的状況、収入内訳の態様及び実際の収入金額と収入内訳の収入金額との差額の大きさからして、このような被相続人の行為は、故意による収入金額の仮装又は隠ぺい行為であると認められ、国税通則法第68条第1項に規定する事実の隠ぺい又は仮装行為に当たるというべきである。そして、国税通則法第5条《相続による国税の納付義務の承継》第1項によれば、請求人らは、被相続人の税法上の地位と被相続人に課されるべき国税の納付義務を承継するところ、当該国税には附帯税も含まれると解するのが相当であるから、請求人らは、被相続人が隠ぺい又は仮装行為を行っていた場合に課されるべき重加算税について納税義務を承継し、賦課決定処分の対象者になると解される。(平22.12.17 関裁(所・諸)平22-41)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平220045
- 裁決年月日
- 平成22年12月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、譲渡した本件家屋について、学習塾閉鎖後に、水道及び電気を利用可能な状態にすること及び住民登録上の住所を異動したことは、本件家屋に生活の拠点を異動し、居住するための一般的な行為であり、何ら不自然な点はなく、仮装行為に該当しない旨主張する。しかしながら、本件家屋については、学習塾閉鎖の前後を通して、その全期間について、請求人の居住の用に供していた事実は認められず、請求人が本件家屋に住居を移転すべき必要性も認められない。また、本件家屋の売却が現実味を帯びたと認められる日以降においては、請求人は本件家屋に居住する意思を有していなかったと認めるのが相当であるところ、それにもかかわらず、請求人は、当該現実味を帯びたと認められる日に、本件家屋の電気及び水道を開栓し、住民登録上の住所を本件家屋に異動するなど、売却目的の家屋に対しては、通常行うことがないような行為をしたことが認められる。このような請求人の行為は、当該現実味を帯びたと認められる日から居住を開始したかのごとく仮装したものであると認められる。(平22.12.16 大裁(所)平22-45)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220119
- 裁決年月日
- 平成22年12月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、過少な所得金額を記載した確定申告書を提出したことに作為はなく、多忙又は税法の不知若しくは売上げの計上時期に関する見解の相違がその原因であり、事実の隠ぺい又は仮装の行為はない旨主張する。しかしながら、請求人は、事業を始めた当初の平成15年分から平成17年分の所得税の確定申告に至るまで、事業で得た所得金額がありながらその全部を申告しなかったばかりか、確定申告書に少額の給与収入があるとの虚偽の事実を記載して提出し、平成18年分及び平成19年分の所得税の確定申告では、支払調書が発行された取引に係る収入金額だけを収入金額とすることで、真実の金額の1割にも満たない金額を総所得金額とする確定申告書を提出していたのであるから、請求人は、作為的に、過少な所得金額を記載した確定申告書を提出し続けていたものと認められる。さらに、請求人は、経理帳簿を作成しておらず、そのため報酬等の金額を確認できる債務整理業務に関する事件簿等の書類及び当該書類に係るパソコン内のデータは、正しい申告をするために必要であり、通常であれば保管しておくと考えられるものであるが、これを紛失したり、散逸するままにしていたことが認められる。そうすると、請求人は、当初から所得を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づく過少申告をしたのであり、このことは、重加算税制度の趣旨からみて、隠ぺい又は仮装と評価すべき行為が存在するものとして、重加算税の賦課要件を満たすといえるから、原処分庁のした重加算税の賦課決定処分はいずれも適法である。(平22.12.10 東裁(所・諸)平22-119)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平220011
- 裁決年月日
- 平成22年12月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905050
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/5経費、損金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、現実に金員を支出したのに、支出の相手方から請求書や領収書をもらえなかったため、やむなく外注先に虚偽の領収書の発行を依頼し、これに基づき総勘定元帳に架空の外注費を計上しただけで、当初から税額を過少に申告することを意図していたものではないから、請求人の行為は、重加算税の賦課要件を満たさない旨主張する。しかしながら、請求人が故意に課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の一部を仮装し、その隠ぺい仮装行為を原因として過少申告の結果が発生している以上、請求人に法人税及び消費税等を免れる意図等がなかったとしても、請求人の行為は、重加算税の賦課要件を満たしているといえる。(平22.12. 8 広裁(法・諸)平22-11)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220116
- 裁決年月日
- 平成22年12月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- №81
要旨
○ 請求人は、営業部長(取締役と兼務)の詐取・横領された事実を把握し得なかったのであるから、本件架空仕入れは、請求人の行為と同一視されるべきではなく、請求人は正しい申告をしようとしてもできなかったのであるから、本件架空仕入れを計上したまま確定申告をした行為は、国税通則法第68条第1項の事実の隠ぺい又は仮装に該当しない旨主張する。しかしながら、国税通則法第68条に規定される重加算税が、隠ぺい又は仮装による納税義務違反を防止し、納税申告制度の信用を維持するための行政上の措置であって、故意に納税義務違反を犯したことに対する制裁ではないということからすれば、不正手段による租税徴収権の侵害行為の事実、すなわち隠ぺい・仮装行為とその結果としての過少申告の事実の有無が重要であり、隠ぺい・仮装行為の実行行為者自体が納税者本人か否かは、必ずしも重要な要素とはいえず、納税者たる法人の代表者以外の第三者が隠ぺい・仮装行為を行った場合であっても、その隠ぺい・仮装行為を納税者の行為と同一視することができる場合があり、客観的にみて、当該隠ぺい・仮装行為により過少申告の状態が生じているときは、原則として、納税者に重加算税を賦課することができるというべきである。そして、第三者の行為を納税者の行為と同一視することができるかどうかは、納税者たる法人と第三者との関係、当該行為を納税者が認識していたか否か、納税者の黙認の有無、納税者が払った注意の程度等に照らして判断するのが相当であるところ、営業部長は①代表取締役の全幅の信頼を受け営業部の責任者として重要な地位及び業務上の大きな権限を有していたこと、②その地位、業務上の権限を利用して本件架空仕入れの計上を行っていたこと、③各営業部を監督する立場にある代表取締役副社長が各営業部で作成される帳簿書類のチェックを行っていなかったこと、及び④本件架空仕入れの計上の原因となった取引に係る納品チェック、棚卸管理等の不備を代表取締役が長年にわたって容認していたこと等が認められ、さらに、⑤請求人が納品の事実に係る商取引上通常行われているチェックを行っていれば、本件架空仕入れに係る取引の発生を容易に把握できたと認められるから、営業部長の行った本件架空仕入れに係る行為は、請求人の行為と同一視できると判断するのが相当である。(平22.12. 1 東裁(法・諸)平22-116)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平220037
- 裁決年月日
- 平成22年11月30日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、本件現金の全部を遺贈により取得したことを認識していながら、これを本件申告書に計上した場合には、多額の相続税を支払わなければならないことを動機として、本件現金の存在を秘匿し、隠ぺいした事実に基づき相続税を過少に申告した旨主張する。この点、請求人は、本件現金が相続財産であることを認識しながらも、本件申告時までに本件建物内から無くなったことから、これを相続税の課税対象財産に含めずに相続税の申告をしたことが認められ、その結果、本件申告書に記載された相続税額は、本来申告すべき税額に比して過少なものとなっていることが認められる。しかしながら、重加算税を課するためには、納税者のした過少申告行為そのものが隠ぺい又は仮装に当たるというだけでは足りず、過少申告そのものとは別に、隠ぺい又は仮装と評価すべき行為が存在し、これに合わせた過少申告がされたことを要するのであり、あるいは、隠ぺい又は仮装の積極的な行為が存在しない場合であって、納税者が当初から財産を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づく過少申告をしたような場合であることを要するところ、本件においては、請求人について、過少申告の意図とは別に隠ぺい又は仮装と評価すべき行為は認められない。もっとも、請求人らは、本件現金を2つの衣装ケースに分け、本件建物内のそれぞれ別の場所で保管することにしたことが認められるものの、本件建物内の保管場所、方法の変更にすぎないこの行為をもって直ちに本件現金の存在を秘匿して、これを隠ぺいしたとまでいうことはできない。また、請求人が本件現金の存在を税務署に報告してもよい旨他の親族に伝えていること、相続財産の一部の遺言執行者である信託銀行の担当者や関与税理士に本件建物内に本件現金が存在していたが、その後無くなっていた旨を伝えたこと、本件現金はAにより窃取されたものであるとして、本件申告書を提出する前に刑事告訴していることからすると、請求人に本件現金を隠ぺいしようという意図があったとも認められない。以上によれば、請求人には本件現金を相続財産に含めず、申告しなかったことにつき、隠ぺい又は仮装の事実があったとは認められない。(平22.11.30 大裁(諸)平22-37)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平220003
- 裁決年月日
- 平成22年11月24日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100917000
- 争点
- 9重加算税/17推計課税事件で重加算税を賦課した事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件における貸付けについて、その原資となる資金を自ら拠出しながらも、金銭借用書の貸主欄に請求人以外の名称と空欄になっているものを利用し、請求人名義以外の普通預金口座を使用して本件貸付に係る受取手形の取立てを行い、その口座から請求人の生命保険料等の家事費、自叙伝出版費用及び選挙関連費用を費消した上、本件貸付に係る所得金額を計算できる帳簿書類を作成せず、所得を申告していなかったものであり、この請求人の一連の行為は、課税標準等又は税額等の基礎となる事実の全部を隠ぺいし又は仮装し、その隠ぺいし又は仮装したところに基づき過少な納税申告書を提出したときに該当すると認められるから、国税通則法第68条第1項の規定に基づいてされた重加算税の賦課決定処分は適法である。(平22.11.24 仙裁(所)平22-3)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平220029
- 裁決年月日
- 平成22年11月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、店長らは請求人からの再三の指示に反して取引先からの紹介手数料等を収受していたのであるから、当該店長らの行為を請求人の行為と同視することはできないとして、重加算税の賦課決定処分を取り消すべきである旨主張する。しかしながら、店長は、業務に関する金員収受の事実があった場合には、直ちにこれを代表者等に報告する立場にあり、その報告の有無が請求人による適正な申告行為に重大な影響を及ぼすものであることからすると、当該店長は、請求人の適正な申告行為に関し、重要な関係を有する部門に所属し、相当の権限を有する地位に就いている者であると認めることができる。また、店長らは、長期にわたり多額の紹介手数料等を収受し、これを「店長会議」と称する多数の施設の責任者が集合する席上で集計して各店舗に再配分した上、更にこれを従業員らに配分していたというのであるから、これらの収受・分配は、請求人の従業員らによる個人的な行為というにとどまらず、各店舗の店長らを中心とした請求人の従業員らによる組織的な行為であると認めることができる。そして、上記紹介手数料等の収受に係る慣習が長期間継続しており、店長らによる組織的行為も継続していたことが認められるにもかかわらず、請求人のとった措置が従業員らに紹介手数料等の収受を禁じる旨の指示をするにとどまっており、大半の取引先において、請求人が紹介手数料等の収受を禁止していること知らなかったことからすると、請求人は、店長らの行為を是正ないし防止するため実効性のある措置をとっていなかったということができる。そうすると、請求人において重要な地位にある店長らによって組織的な隠ぺい行為が行われ、実効的な防止措置を講ずることなく、その行為によって過少申告の結果が生じたのであるから、店長らの行為は請求人の行為と同視することができ、請求人に重加算税を課することができるというべきである。(平22.11.24 関裁(法・諸)平22-29)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平220008
- 裁決年月日
- 平成22年11月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 宅地を造成して販売することを事業とする請求人は、①宅地造成工事を請け負ったX社と工事代金等の支払を巡って紛争となり、平成15年5月にⅩ社とした和解により、造成後に取得する宅地(A土地、B土地及びC土地)の一部(B土地及びC土地に相当する宅地)を取得する権利をX社に譲渡したものであるから、同年6月にB土地を取得する権利をⅩ社の関連会社であるY社に譲渡することはあり得ない、②A土地の譲渡対価の額並びにB土地及びC土地に相当する宅地を取得する権利の譲渡対価の額を総勘定元帳に記載しなかったのは、資金移動がなかったことによる記載忘れなどの理由によるものであり、収益を除外する意図はなかったのであるから、これらの譲渡による収益を総勘定元帳に記載しなかったことは、隠ぺい又は仮装に当たらない旨主張する。しかしながら、上記①については、上記和解による合意は、その後、B土地を取得する権利をY社に、C土地を取得する権利をX社に譲渡するものに変更され、請求人はその変更されたとおりにそれぞれ譲渡したものと認められ、また、請求人はA土地をZ社に譲渡したものと認められる。そして、上記②については、請求人が総勘定元帳に収益として記載しなかった譲渡対価の額は、平成16年1月期の営業収益の額をはるかに上回り、単なる総勘定元帳への記載漏れとは認め難いことなどに照らせば、請求人は、これらの譲渡対価の額を故意に総勘定元帳に収益として記載しなかったものと認められる。以上によれば、請求人がこれらの譲渡による収益の全部を隠ぺいしたことは明らかである。(平22.11.18 広裁(法)平22-8)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平220019
- 裁決年月日
- 平成22年11月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、鉄屑売却代金の計上漏れは、取締役AがB商店と結託して収入を除外したことが原因であり、代表者は、調査で指摘されるまでその事実を知らなかったのであって、当初から会社利益を過少に申告する意思は無かったのであるから、重加算税の賦課決定処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、重加算税制度の趣旨及び目的からすると、納税者以外の者が隠ぺい又は仮装を行った場合であっても、それが納税者本人の行為と同視できるときには、重加算税を賦課することができ、また、重加算税を課し得るためには、隠ぺい、仮装行為を原因として過少申告の結果が発生したものであれば足り、それ以上に、申告に際し、納税者において過少申告を行うことの認識を有していることまでを必要とするものではないと解するのが相当である。これを本件についてみると、取締役Aは、請求人に帰属する鉄屑売却代金を受け取りながら、請求人の経理を担当する代表者にその事実を報告せず、これを原因として過少申告の結果が生じたのであるから、取締役Aの行為は、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する事実の隠ぺい行為に当たる。そして、取締役Aは、請求人の営業活動の中心的な業務を担う取締役であり、請求人における重要な地位及び権限を有していたといえ、取締役Aによる上記隠ぺい行為は請求人の行為と同視できる。したがって、請求人の主張するとおり鉄屑売却代金の存在について代表者が認識していなかったとしても、取締役Aの行為が請求人の行為と同視できる以上、請求人による事実の隠ぺいがあったとして、請求人に重加算税を課すことができるというべきである。(平22.11. 9 関裁(諸)平22-19)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220093
- 裁決年月日
- 平成22年11月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件契約は有効に成立しており、本件土地建物の抵当権等抹消のための書類の取得に係る業務の対価(本件金員)をC社に支払うことは当然のことであり、何ら仮装・隠ぺい行為を行っていない旨主張する。しかしながら、認定事実のとおり、C社は本件契約書に記載された業務には一切関与しておらず、また、請求人は、本件契約書の作成日時点において既に本件契約書記載の抹消書類等を入手していたのであるから、本件契約書を作成する理由がなく、虚偽の契約書を作成したものと認められる。そして、請求人は、虚偽の契約書を作成することにより、事実を仮装したところで本件金員を本来付すべき勘定科目と異なる不動産販売原価として帳簿に記載して、その記載に基づいた納税申告書を提出したと認められることから、請求人の行為は隠ぺい又は仮装に当たると解するのが相当である。(平22.11. 1 東裁(法・諸)平22-93)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平220007
- 裁決年月日
- 平成22年10月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100911000
- 争点
- 9重加算税/11他人名義による申告
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が経営するキャバレー等から生じた事業所得を請求人以外の名義で申告をしていたのは、請求人が代表取締役であるキャバレー等を経営する法人からホステス業務に係る収入があったため、個人では同業種の営業をすることができないと思い違いをしていたためである旨主張し、また、請求人以外の名義の申告においても、単純な経理ミスにより過少申告となっただけで、脱税行為は一切していない旨主張する。しかしながら、請求人以外の名義での申告は請求人の申告とは認められず、請求人が事業所得を自己の所得の計算から除外していた事実及び請求人以外の者を経営者であるという外形を開業時から意図的に作出していた事実等からすると、これら一連の事実は、国税通則法第68条第1項及び第2項に規定する隠ぺい又は仮装に該当するので、原処分は適法である。(平22.10.26 札裁(所)平22-7)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平220018
- 裁決年月日
- 平成22年10月26日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の取締役が収入を除外し、これを個人的に費消していた事実について、請求人の仮装・隠ぺい行為ではなく、また、請求人は当該取締役の横領行為の被害者であって請求人が隠ぺいをした事実はないから、重加算税の賦課決定処分は違法である旨主張する。しかしながら、当該取締役は、請求人の営業活動の中心的な業務を担う取締役であり、また、請求人の株式の3分の1を所有する大株主であることからすれば、請求人において重要な地位及び権限を有していたといえ、当該取締役による隠ぺい行為は請求人の行為と同視できるから、請求人の収入を除外し、これを個人的に費消していた事実について代表者が認識していなかったとしても、当該取締役の行為が請求人の行為と同視できる以上、請求人による事実の隠ぺいがあったとして、請求人に重加算税を課すことができる。(平22.10.26 関裁(諸)平22-18)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220090
- 裁決年月日
- 平成22年10月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、関係会社への貸付金を外注加工費として会計処理したのは、関与税理士事務所の事務員甲が当該貸付金について、寄附金や貸倒損失などの勘定へシミュレーション的に科目の修正を行った際になされた処理にすぎず、請求人に隠ぺい又は仮装の行為はない旨主張する。しかしながら、本件会計処理は、甲事務員が一度は関連法人への貸付金として正当に処理したものを、決算業務を行う際に、売上原価科目である外注加工費に科目を変更したものであり、さらに、①請求人の会計処理のみならず関係会社においても当該外注加工費に相当する金額を売上げに計上し、あたかも取引が存在したかのような会計処理をしていること、②関係会社に対する貸付金の一部のみを売上原価として計上していること、及び③関係会社に対する受取利息を本件会計処理後の残高で計算していること等からすると、本件会計処理及び上記の一連の会計処理は、甲事務員が当該外注加工費を正当な費用として仮装するために行った経理処理であり、故意に事実をわい曲したものと認められるから、事実の仮装行為に当たると判断するのが相当である。また、請求人は、甲事務員の行った本件会計処理は、請求人の行為と同視できない旨主張する。しかしながら、請求人の代表者は、関係会社の代表者でもあり、両社の資金繰りを含めた業務内容を最も知りうる立場にあり、税理士事務所から毎月交付を受けている合計残高試算表及び確定申告書に添付されている貸借対照表等により、関係会社に対する貸付金残高が実際の残高より少額となっていることを容易に把握できたと認められ、確定申告書の自署押印等に際して、甲事務員等にその理由の説明を求めることにより、甲事務員の仮装行為を防止できたのであるから、その防止を怠った本件においては、甲事務員が行った本件会計処理を請求人の行為と同視できると判断するのが相当である。(平22.10.25 東裁(法・諸)平22-90)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平220016
- 裁決年月日
- 平成22年10月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、仮装・隠ぺいの事実はない旨主張する。しかしながら、請求人の青色申告決算書には、請求人が事実を記載したと主張する本件帳簿に記載された金額を下回る金額が記載されており、請求人が平成13年ころから平成18年まで売上げを少なく申告していた旨申述していることからすれば、請求人は、虚偽の売上金額を記載した各年分の青色申告決算書を作成し、これに基づき、事業所得の金額及び所得税の額を過少に記載した所得税の確定申告書を作成し、原処分庁に提出していたと認めるのが相当であり、請求人のこれらの行為は国税通則法第68条第1項に規定する仮装・隠ぺい行為に該当するというべきである。(平22.10.12 関裁(所)平22-16)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平220023
- 裁決年月日
- 平成22年10月8日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人の監査役が業務に従事していないこと及び当該監査役に対する金員を代表者が受領して代表者自身の生活費として費消していたことを根拠に、請求人の監査役に対する報酬は、代表者に対する報酬を仮装して計上したものである旨主張する。しかしながら、請求人の監査役が業務に従事していないとはいえず、また、本件の全証拠によっても、監査役に対する報酬を代表者自身が費消していたとはいえないから、原処分庁が主張の根拠とする事実はいずれも認めることができない。(平22.10. 8 大裁(法・諸)平22-23)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平220025
- 裁決年月日
- 平成22年10月8日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 本件の賃借料の対象とされている「ゴルフ場の什器備品」については、賃貸人と主張する個人の所得税の確定申告書の減価償却資産及び同人に係る相続税の確定申告書の相続財産には計上されていない一方で、請求人に当該ゴルフ場の運営の一切を業務委託している法人の減価償却資産として計上されていることが認められる。さらに、賃貸人と主張する者が死亡した以後は、当該賃借料が支払われていないことなどに照らせば、本件の賃借料は、その支払の基礎となる賃借物の貸付けの事実がないにもかかわらず、賃借料を支払う理由があるかのごとく内容虚偽の契約書等を作成するなどして、架空に計上していたものと認められる。(平22.10. 8 大裁(法・諸)平22-25)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平220026
- 裁決年月日
- 平成22年10月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人名義の預金、上場株式、外国債券及び投資信託については、請求人の財産であることから、隠ぺい又は仮装した事実はなく、法人に対する貸付金の放棄については、被相続人の意思に基づき行ったものであることから、仮装した事実はない旨主張する。しかしながら、請求人名義の預金及び上場株式については、請求人が被相続人によって名義が仮装されていた状態を利用し、脱税の意図の下、内容虚偽の相続税の申告書を提出したものと認められ、また、請求人名義の預金からの出金並びに請求人名義の外国債券及び投資信託については、相続財産としては不当利得返還請求権として課税されるべきものであるところ、その不当利得は、請求人が悪意、すなわち被相続人の財産であることを認識しながら、法律上の原因がないのに不当に利得したものであり、相続税の課税を免れるために、預金額の減少を図ったものと認められる。そして、関係法人に対する貸付金については、請求人が被相続人の意思によらない債権放棄通知書の作成及び同行使に加担し、被相続人が債権放棄をしたように仮装したものであると認められる。したがって、請求人の主張にはいずれも理由がなく、国税通則法第68条《重加算税》第1項の重加算税の賦課要件は満たされていると認められる。(平22.10. 8 大裁(諸)平22-26)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220073
- 裁決年月日
- 平成22年10月4日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、活動実態がない法人の名義で取引を行ったのは取引先の要望によるものであり、自身の取引の事実を隠ぺいし又は仮装することを意図したものではない旨主張する。しかしながら、国税通則法第68条第2項に規定する重加算税を課すためには、納税者が故意に隠ぺい又は仮装の行為をし、その隠ぺい又は仮装の行為に基づき法定申告期限までに納税申告書を提出せず、又は法定申告期限後に納税申告書を提出したことがあれば足り、それ以外の主観的要件は必要でないと解されるところ、仮に、請求人の上記行為が取引先の要望によるものであったとしても、請求人は、故意にこれらの隠ぺい又は仮装の行為を行ったといえ、その隠ぺいし又は仮装したところに基づき法定申告期限までに本件各年分の所得税及び本件各課税期間の消費税等に係る各納税申告書を提出せず、また、法定申告期限後に一部の年分に係る所得税の各納税申告書を提出したものと認められ、重加算税の賦課要件に欠けるところはないから、請求人の上記主張には理由がない。(平22.10. 4 東裁(所・諸)平22-73)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220066
- 裁決年月日
- 平成22年9月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が資本関係等のない取引先3社に対し、売上げ及び当該売上金額を上回る売上原価を計上し、その売掛金と買掛金の差額(以下「本件差額」という。)を支出し損金の額に算入したことについて、口銭の支払額と取引に伴う債権・債務の発生を明確にするため、帳簿上の一対の売買取引としたものであり、その実質に従って判断すると、請求人における帳簿上の売買取引について、これを仮装と認定することは違法である旨主張する。しかしながら、本件差額は、本件取引先3社に対する金銭の贈与を目的として支払われたものであると認められるところ、請求人は、本件取引先3社が何ら関与していない実際の販売取引の売上げと売上原価との間に本件取引先3社との取引を介在させることにより、本件差額を商品の売買取引の中に紛れ込ませて損金不算入の対象となる寄附金の額を当該規定の対象とならない損金の額に仮装して算入し、申告したものと認められ、このことは、国税通則法第68条第1項に規定する「国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」に該当するから、これらの事実に係る部分の税額を計算の基礎としてなされた本件法人税重加算税各賦課決定処分はいずれも適法である。(平22. 9.27 東裁(法・諸)平22-66)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220040
- 裁決年月日
- 平成22年8月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905050
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/5経費、損金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、代表者父母に対する役員報酬及び役員退職金として支出し、損金算入した金額については、取引に関し隠ぺい又は仮装の事実はない旨主張する。しかしながら、当該役員報酬及び当該役員退職金の支出先である代表者の父母名義預金口座は、請求人に帰属するものと認められ、当該役員報酬及び当該役員退職金は代表者父母に支払われていないことが明らかであることから損金の額に算入できないところ、請求人は、帳簿書類に当該役員報酬及び当該役員退職金が代表者父母に支給されたかのように虚偽の記載をして損金の額に算入し、法人税の確定申告を行っていたものであり、このことは、取引の隠ぺい又は仮装に当たることから、国税通則法第68条第1項を適用した原処分は適法である。(平22. 8.24 東裁(法・諸)平22-40)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220032
- 裁決年月日
- 平成22年8月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、仮装行為は申告手続等を依頼していた前関与税理士が行ったものであるから、重加算税の賦課決定処分は取り消すべきである旨主張する。しかしながら、納税者が税理士に納税申告の手続を委任した場合に、納税者において当該税理士が隠ぺい仮装行為を行うこと若しくは行ったことを認識し、又は容易に認識することができ、法定申告期限までにその是正や過少申告防止の措置を講ずることができたにもかかわらず、これを防止せずに隠ぺい仮装行為が行われ、それに基づいて過少申告がされたときには、当該隠ぺい仮装行為を納税者本人の行為と同視することができると解するのが相当であるところ、本件においては、確定申告書に添付された別表、借入金内訳書、損益計算書等の記載内容から、請求人は、当該申告に係る事業年度において取得されていないはずの不動産について、租税特別措置法第65条の7第1項の特例が適用されていることを容易に把握、確認でき、法定申告期限までにその是正や過少申告防止の措置を講ずることができたものと認められる。したがって、これを防止せずに過少申告がされた本件にあっては、前関与税理士によって隠ぺい仮装行為が行われたとしても、当該隠ぺい仮装行為を納税者本人の行為と同視できるというべきであるから、請求人の主張を採用することはできない。(平22. 8. 6 東裁(法)平22-32)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220032
- 裁決年月日
- 平成22年8月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905990
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、租税特別措置法第65条の7第1項の特例に係る固定資産圧縮損の計上について隠ぺい仮装行為は存在しない旨主張する。しかしながら、国税通則法第68条第1項に規定する事実の仮装とは、存在しない課税要件事実が存在するかのように見せかけることをいうと解されるところ、請求人は、当該特例に係る買換資産が取得されていないにもかかわらず、総勘定元帳に架空の借入れを計上し、当該借入れを原資として当該買換資産を取得したとする虚偽の事実を記載し、当該特例に係る固定資産圧縮損を損金の額に算入したものと認められ、当該行為は、事実の仮装に当たると認められる。(平22. 8. 6 東裁(法)平22-32)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220028
- 裁決年月日
- 平成22年8月3日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が請求人の被合併法人(メガネ、コンタクトレンズの小売店を経営する法人)が損金の額に算入した関連法人に対する業務委託費は役務提供の事実がない架空の費用であるとして、重加算税の賦課決定処分を行ったのに対し、本件業務委託費は、派遣された専門検査員に、メガネ、コンタクトレンズの販売促進をしてもらったことに対する対価として被合併法人が計上したものであり、架空の費用ではないから、原処分は違法である旨主張する。しかしながら、本件業務委託費に係る取引については、①業務委託に係る契約書、覚書等が存在せず、②請求書の作成及び総勘定元帳への記帳が、業績(損益)見込みが明らかになる事業年度末から期末後の決算手続時において行われ、③請求金額も当初の請求金額から後に変更されていることが認められるなど、極めて不自然であるところ、関連法人の理事長及び経理担当者が、関連法人間の利益調整のための取引である旨の申述をしていること等からすれば、本件業務委託費は、これら両名の申述のとおり、関連法人間の利益調整を目的として、業務委託の実体がないにもかかわらず業務委託に係る取引が行われたかのように帳簿書類が整えられて計上された架空の費用とみるのが相当であり、このことは、国税通則法第68条第1項に規定する課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部の隠ぺい又は仮装に該当する。一方、原処分庁は、請求人の被合併法人が前事業年度に支出した広告宣伝費の一部を自己の広告宣伝費勘定から減額した上で関連法人から負担金として受領した金員は当該関連法人からの受贈益であるとして重加算税の賦課決定処分を行ったが、被合併法人が、関連法人の負担すべき金額であるとして関連法人に本件広告費を請求し、この請求のとおりに請求額を自己の広告宣伝費勘定から減算する会計処理をしたとしても不自然とはいえず、また、この請求行為について、被合併法人が関連法人からの資金供与を仮装するために架空の本件広告宣伝費に係る請求書を作成したなどの事実を認めるに足る証拠はないから、本件金員の額を益金の額に算入しなかったことについて、国税通則法第68条第1項に規定する課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部の隠ぺい又は仮装があったと認めることはできない。(平22. 8. 3 東裁(法・諸)平22-28)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220020
- 裁決年月日
- 平成22年7月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の妻の行為に起因する過少申告はいわゆるつまみ申告であって隠ぺい又は仮装の行為は存在せず、また、請求人自身にも隠ぺい又は仮装の行為は存在しない旨主張する。しかしながら、請求人の妻は、当審判所に対し、生活苦から脱却したい、税金を少しでも減らしたいとの気持ちから、事業収入の一部を除外して事業に係る集計表を作成した旨の答述をしていることからも、同人が、自ら作成した当該集計表が事業収入の一部を除外したものであると認識していたことは明らかである。そうすると、請求人の妻が、事業収入の一部を除外して確定申告書等の基礎資料となる当該集計表を作成した行為は、故意に課税標準等又は税額等の計算の基礎となる事業収入について、その事実を隠ぺいし又は仮装したものというべきである。そして、同人が、請求人の妻であり、請求人の事業開始当初からその経理事務及び確定申告書等の作成等を行ってきたとの事情に照らせば、このような立場にある請求人の妻の事業収入に係る隠ぺい又は仮装の行為を請求人の行為と同視することができる。したがって、請求人は、各年分の所得税及び各課税期間の消費税等の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし又は仮装し、その隠ぺいし又は仮装したところに基づき当該各申告書を提出していたと認められる。(平22. 7.22 東裁(所・諸)平22-20)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平220002
- 裁決年月日
- 平成22年7月8日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人の代表者であるAの申述及び取引先の代表者であるBの申述等をもって、請求人の行為には隠ぺい、仮装の事実がある旨主張する。確かに、Aは、平成18年契約委託料及び平成19年契約委託料には損金の額あるいは課税仕入れに係る支払対価の額とならないものが含まれていることがうかがえる申述をしているものの、同人の申述については、①平成18年契約委託料に関して、当初、当該委託料には、損金の額あるいは課税仕入れに係る支払対価の額とならない特許権の購入代金が含まれているが、その申述に一貫性がなく、②平成19年契約委託料に関しては、損金の額あるいは課税仕入れに係る支払対価の額とならないと認めた契約金について具体的客観的に申述するものではなく、③いずれの申述についてもBの申述内容を単に追認しているにすぎない。また、Bの申述についても、同人が原処分調査担当職員に対し、平成18年契約委託料にはCからの本件特許権の購入代金が含まれている旨申述しているものの、この点に関するAの申述は変遷し、Bの申述をもってしても、Aのいずれの申述に信ぴょう性があるか判断することができない。加えて、Bは、平成19年契約委託料のうち請求人の損金の額あるいは課税仕入れに係る支払対価の額と認められる金額を訂正するなど、平成19年契約委託料についての申述についても客観性がない。そうすると、Aの申述及びBの申述等をもって請求人が、特定の事実を隠匿あるいは脱漏し、又は事実をわい曲していたと認めることはできず、また、当審判所に対し、原処分庁から他に請求人に隠ぺい、仮装の事実があると認めるに足りる証拠資料の提出がないことから、請求人に隠ぺい、仮装と評価すべき行為があったと判断することはできない。(平22. 7. 8 福裁(法・諸)平22-2)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平220002
- 裁決年月日
- 平成22年7月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、自己がその土地・建物を所有する各ホテル(以下「本件各ホテル」という。)に係る営業損益の額をその損益を計上した法人(以下「本件各損益計上法人」という。)が計上したことは経済的実質に合致すること及び原処分のその他の部分についても単なる記載誤りや見解の相違に基因するものであることから、請求人が行った経理処理は隠ぺい又は仮装に当たらない旨主張する。しかしながら、請求人が行っている具体的な宗教活動はA寺における護摩祈祷であって、本件各ホテルは一般のホテルの営業形態となんら異なることがなく、格別本件各ホテルにおいて何らかの宗教活動が行われていたとは認められず、また、請求人が前回調査後にB税務署長にあてて提出した申出書の記載事項及び平成17年2月期の喜捨収入については収益事業に係る収入として申告していることからすれば、請求人は本件喜捨収入が収益事業に係る収益の額に当たることを十分に承知の上で、あえて平成18年2月期以後の喜捨収入について、収益事業に係る収益の額から除いて申告していたと認められ、このことは、国税通則法第68条第1項に規定する事実の隠ぺい又は仮装に当たるというべきである。また、請求人は本件各ホテルの損益の額が請求人に帰属することを認識していたと認められるところ、請求人の属するグループの法人を一体として租税を回避するために、損益の額を計上する法人を頻繁に変更しており、このことは、C社が平成16年5月期に多額の固定資産売却損を計上すると、本件各ホテルのうち10ホテルの平成16年6月から同年11月までの損益の額を、請求人の損益の額から、多額の損失を計上したC社に振り替えるなど帳簿の改ざんともとれる処理を行っていたことからも明らかである。そうすると、本件各ホテルの損益の額を請求人以外の本件各損益計上法人のものとして計上していたことは、国税通則法第68条第1項に規定する事実の隠ぺい又は仮装に当たるというべきである。(平22. 7. 6 関裁(法・諸)平22-2)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平220001
- 裁決年月日
- 平成22年7月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、架空外注費等を計上して法人税及び消費税等の申告したことにつき、請求人の元常務取締役が、自己の利益等を図って、その独断で架空外注取引等を行ったものであり、請求人の代表者及び経理責任者は、当該架空外注取引等の存在を知らず、元常務取締役にだまされて架空外注費等を計上したものであるから、当該架空外注費等に係る元常務取締役の隠ぺい仮装行為を請求人自身の行為と同視して重加算税を賦課することは違法である旨主張する。しかしながら、上記架空外注取引等に係る隠ぺい仮装行為は、請求人の支店の営業活動の中心となり、名実ともに請求人の経営に参画していた元常務取締役が、その担当業務に関して行ったものである以上、それが同人の私的利益を図るための横領行為の一環として行われたものであったとしても、その仮装行為を請求人自身の行為と同視して重加算税を賦課することができるものと解される。このことは、請求人の代表者が納税申告書を提出するに当たり、元常務取締役の隠ぺい仮装行為を知っていたか否かによって左右されるものではない。(平22. 7. 5 広裁(法・諸)平22-1)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平220003
- 裁決年月日
- 平成22年7月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- №80
要旨
○ 請求人は、本件住宅所在地が真正の住所地ではないことを十分に理解していたにもかかわらず、居住用財産の損益通算等の適用を受けるために本件住宅所在地に住民票上の住所を異動させ、居住用財産の損益通算等の適用を前提とする所得税の課税標準等及び税額等を算定して確定申告書に記載し、請求人が居住していない本件住宅所在地の記載がある本件住民票除票等の書類を添付して原処分庁に提出していたものと認められる。したがって、請求人は、所得税の申告において、その課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実、すなわち、居住用財産の損益通算等の適用要件の一つである本件住宅を「自己の居住の用」に供した事実を仮装したものと解するのが相当である。(平22. 7. 1 大裁(所)平22-3)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平220003
- 裁決年月日
- 平成22年7月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- №80
要旨
○ 請求人は、本件住宅を「自己の居住の用」に供していないことから住宅借入金等特別控除の適用を受けることができないにもかかわらず、住宅借入金等特別控除の適用を意図して、課税庁に対し請求人が本件住宅所在地に居住しているように装うため、請求人の住民票上の住所の記載を本件住宅所在地とするべく住民票上の異動を繰り返し、所得税の確定申告書には本件住宅所在地等を記載し税務署長に提出して住宅借入金等特別控除の適用を受けたのであるから、当該請求人の行為は、住宅借入金等特別控除の要件の一つである「自己の居住の用に供した」事実を仮装し、その仮装したところに基づいて確定申告をしたものと認めることができる。(平22. 7. 1 大裁(所)平22-3)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平210011
- 裁決年月日
- 平成22年6月30日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100905050
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/5経費、損金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が架空取引と認定したA社に対する外注工事費(以下「本件外注工事費」という。)のうち大部分については、真実の取引であり、重加算税は課されるべきでない旨主張する。しかしながら、請求人は本件外注工事費に係る請求書及び領収証の発行をA社に依頼し、外注工事があったかのごとく事実を仮装して、架空の取引に係る本件外注工事費を法人税の損金の額に算入し、本件外注工事費に係る消費税等相当額を仕入税額控除に含め、また、本件外注工事費の支払に仮装された役員賞与に係る源泉所得税を納付していなかったことが認められる。したがって、重加算税を課すことは相当であり、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平22. 6.30 金裁(法・諸)平21-11)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平210016
- 裁決年月日
- 平成22年6月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、「法人税の重加算税の取扱いについて」(事務運営指針)(以下「本件事務運営指針」という。)の第1の3の(3)には、棚卸資産の評価換えによる過少評価が証ひょう書類等の改ざんによるものでないときは、帳簿書類の隠匿、虚偽記載等に当たらないので、国税通則法第68条第1項に規定する仮装に該当しない旨を定めているところ、請求人が期末製品棚卸額を減額した棚卸表(以下「本件棚卸表」という。)を作成したのは、これに当たることから、同項には該当しない旨主張する。しかしながら、請求人は、法人税の軽減を目的として本件棚卸表を作成し、これに基づいて決算を行ったことが認められるところ、このことは、同項に規定する仮装の例示として本件事務運営指針の第1の1の(2)に定める、帳簿書類の改ざんにより仮装の経理を行うこと、すなわち、帳簿書類の隠匿、虚偽記載等に該当するため、同項に規定する仮装に当たることとなり、前述のとおり帳簿書類の改ざんを行っているのであるから本件事務運営指針の第1の3の(3)の定めを適用することはできず、したがって、請求人の主張には理由がない。(平22. 6.29 高裁(法)平21-16)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平210130
- 裁決年月日
- 平成22年6月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100999000
- 争点
- 9重加算税/18その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の過少申告の起因となった本件経理行為は、税理士事務所の事務員(W)が勝手に行ったものであり、請求人は当該行為を依頼した事実もないから、Wの行為を請求人の行為と同視することはできない旨主張するが、請求人はWに全幅の信頼を寄せ、月々の経理処理及び申告手続を行わさせていたのみならず、取締役会議事録や株主総会議事録も、Wの判断で作成させ、請求人の事務所内に置いてある取締役等の印鑑をWに自由に使用させた上、法務局への手続等の諸手続を行わせていたものであり、Wは、単に税理士事務所の一事務員というにとどまらず、請求人内部の会計担当者と同等かそれ以上の役割を事実上担っていたものと認められ、また、請求人おいて、総勘定元帳、決算書類及び申告書等を確認さえすれば、Wの行為は容易に把握できたものと認められ、過少申告の防止の措置を講ずることは十分可能であったにもかかわらず、これを行わず、Wに経理全般を任せきりにして、Wに対する管理・監督を怠っていたことからすれば、Wの行為は請求人の行為と同視できるから、原処分は適法である。(平22. 6.24 関裁(法・諸)平21-130)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平210130
- 裁決年月日
- 平成22年6月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、代表者の辞任及び本件退職金の支払はいずれも翌事業年度であることからすれば、確かに本件退職金を本件事業年度の損金の額に算入したことは誤りであるが、本件退職金は実際に翌事業年度に支出されており、当該損金算入の行為には何ら隠ぺい、又は仮装の事実はなく、「法人税の重加算税の取扱いについて(平成12年7月3日課法2−8ほか3課共同)」と題する事務運営指針に定める重加算税の賦課要件にも該当しない旨主張するが、請求人は、本件事業年度において前代表者が退職していないことを承知した上で、同人が本件事業年度においてあたかも退職したかのように装い、帳簿書類に虚偽の記載をして本件退職金を損金の額に算入していたのであるから、このことは、国税通則法第68条第1項に規定する隠ぺい、又は仮装に該当する。また、請求人の行為は、当該事務運営指針に定める「経費の繰上計上をしている場合において、その経費が翌事業年度に支出されたことが確認された場合であって、それが隠匿、改ざん等によるものでないときには、帳簿書類の虚偽記載等に該当しない」とする場合にも該当しない。(平22. 6.24 関裁(法・諸)平21-130)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平210057
- 裁決年月日
- 平成22年6月23日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、過少申告あるいは無申告となっていたことについて、国税通則法第68条第1項及び同条第2項に規定する隠ぺい又は仮装の事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、各年分の所得税について、帳簿を作成せず、領収証等の証ひょうを保存するなどの措置をとることもなく、証ひょうが散逸するに任せており、各年分の確定申告に当たり、請求人の確定申告事務を担当する妻に対して、各年分の事業所得に係る収入金額や必要経費に関する書類等を提示することもせず、妻をして毎月生活費として受け取っていた500,000円を基本として申告せざるを得ない状態に至らしめたものである。そして、以上の事情に加えて、請求人が、平成16年に調査を担当した原処分庁所属の職員が、請求人の平成16年分以降の所得税の確定申告について、平成15年1月1日から平成15年12月31日までの課税期間の消費税及び地方消費税(以下、消費税及び地方消費税を併せて「消費税等」という。)の期限後申告と同様に申告するよう指導したにもかかわらず、従来と同様に申告していたことからすれば、請求人は、各年分の所得税及び各課税期間の消費税等の各申告にとどまらず、かねてから正しく申告する意図が欠如していたものであり、妻に毎月生活費として渡していた500,000円を基本として申告せざるを得ない状態を作り出していたこと自体、当初から過少に申告する意図をうかがい得る行為であるほか、自らの所得ないしは総収入金額を少なく見せかけるとともに、課税売上高が申告を必要とする程度までには至っていないことを仮装するための特段の行為と認めることができるから、所得税及び消費税等のいずれについても、国税通則法第68条第1項及び同条第2項に規定する課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実を隠ぺいし、又は仮装したところに基づき確定申告書を提出していた、あるいは確定申告書を提出していなかったということができる。したがって、各年分の所得税の過少申告及び各課税期間の消費税等の過少申告あるいは無申告に、国税通則法第68条に規定する隠ぺい又は仮装の事実があると認められる。(平22. 6.23 名裁(所・諸)平21-57)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平210124
- 裁決年月日
- 平成22年6月16日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、損金の額に算入されないとした債務保証損失の一部については、関与税理士が「赤字にならない範囲で債務保証損失の計上を行った」旨申し述べたことを理由に請求人と関連法人が通謀して損金の額に算入したものであり、また、支払手数料については、請求人の実質経営者の債務を支払先に受領書のあて先を改ざんするよう依頼して請求人の損金の額に算入したのであるから、事実の仮装があった旨主張する。しかしながら、債務保証損失については、単に請求人グループが借り入れた資金を返済したにすぎないものを誤って損金の額に算入したのであり、他に請求人に隠ぺいし、又は仮装の行為があったと認めるに足りる証拠もなく、また、支払手数料については、請求人が負担する保証債務の履行として支払われたものであり、受領書のあて名が請求人名義であることに事実の仮装はなく、支払手数料に相当する金員を求償権とせずに損金に算入した行為だけをもって、隠ぺいし、又は仮装の行為があったとまではいえず、他に請求人に隠ぺいし、又は仮装の行為があったと認めるに足りる証拠もないことから、国税通則法第68条に規定する隠ぺいし又は仮装には該当しないというべきである。したがって、原処分の一部を取り消すべきである。(平22. 6.16 関裁(法・諸)平21-124)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平210050
- 裁決年月日
- 平成22年6月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が、請求人がX社に対する外注加工費を正当な単価である単価Aにより算出した外注加工費Aではなく単価Bにより算出した外注加工費Bを計上し、外注加工費Aと外注加工費Bとの差額(以下「本件差額外注加工費」という。)を損金に算入したことは、国税通則法第68条第1項に規定する隠ぺい又は仮装の事実に基づき納税申告書を提出していたときに当たるとしたことについて、外注加工費Bはその全額が実際の取引額であるから、本件差額外注加工費は寄附金には該当しないので、隠ぺい又は仮装の事実に基づき納税申告書を提出していたときには当たらず、請求人に加算税が課されることはない旨主張する。しかしながら、請求人の代表者及び経理担当役員は、X社に対する外注加工費の単価を任意に決定して当該金額を容易に調整できる立場に乗じて、X社に対する資金援助の額を水増しした本件差額外注加工費を算出し、本件差額外注加工費を含めその全額を外注加工費として総勘定元帳に計上することにより、水増し後の外注加工費の額がX社に対する外注加工費であるかのごとく事実を作出し、当該外注加工費の額をX社に対する貸付金の額と相殺する経理を行った上で、本件差額外注加工費の額を損金の額に算入して請求人の確定申告書を提出したものと認められ、このことは、国税通則法第68条第1項に規定する隠ぺい又は仮装の事実に基づき納税申告書を提出していたときに当たると認められる。したがって、請求人の主張には理由がない。(平22. 6.11 名裁(法・諸)平21-50)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平210031
- 裁決年月日
- 平成22年6月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人には架空の資産を計上して課税仕入れに係る消費税額を過大に算定することにより消費税等の還付金を不正に取得する意図などなく、単なる経理処理の誤りによって還付金の額に相当する税額が過大になったにすぎないから、請求人の行為が重加算税の賦課要件を満たしているとはいえない旨主張する。しかしながら、重加算税を課すためには、申告に対し、納税者において過少申告を行うことの認識を有していることまでを必要とするものではなく、請求人の代表取締役の認識の下、請求人が、架空の資産を計上して、あたかも請求人が対価を支払って他の者から資産を譲り受けたかのように仮装し、その仮装行為を原因として過少申告の結果が発生している以上、請求人の行為は、重加算税の賦課要件を満たしているといえ、請求人に消費税等の還付金を不正に取得する意図がなかったとしても、請求人の主張には理由がない。(平22. 6. 2 広裁(諸)平21-31)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平210121
- 裁決年月日
- 平成22年6月2日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、本件金員が代表者に対して支給された臨時的な給与(賞与)と認められるところ、請求人は、これを実際には行われていない従業員旅行費用であるがごとく事実を仮装して現金出納帳に記載し、これを総勘定元帳の福利厚生費勘定に計上した上で、法人税及び消費税等の確定申告を行っていたものであり、このことは、国税通則法第68条第1項の要件を充足する旨主張するが、従前行われていた従業員旅行が行われなくなったこと及び代表者の答述を併せ考えると、従業員旅行の代わりとして、役員及び従業員に現金の支給をしたことから、現金出納帳に従業員旅行費用と記載していたにすぎないと認めるのが相当であり、請求人が、役員及び従業員に対して支給した現金について、現金出納帳に従業員旅行費用と記載したことだけをもって、隠ぺいし、又は仮装の行為を行っていたとはいえず、他に請求人に隠ぺいし、又は仮装の行為があったと認めるに足りる証拠もないことから、請求人には、国税通則法第68条第1項に規定する隠ぺい又は仮装の行為がなかったというべきである。(平22. 6. 2 関裁(法・諸)平21-121)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210161
- 裁決年月日
- 平成22年5月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、日本における馬券購入事業(以下「本件事業」という。)は請求人とは別法人である外国法人によって行われていたものであり、その収益は請求人には帰属しないことから、請求人がその収益を一切計上しなかったことは、国税の課税標準額等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたときに当たらない旨主張する。しかしながら、本件事業は請求人によって行われその損益が請求人に帰属していると認められるところ、請求人は、馬券購入等に使用されるインターネット投票の個人専用口座を利用するなどして、その収益を請求人の総勘定元帳に一切計上せず除外していたと認められ、このような請求人の行為は、国税通則法第68条第1項の「事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」に該当することは明らかであるから、原処分庁が行った本件各賦課決定処分は、いずれも適法である。(平22. 5.24 東裁(法・諸)平21-161)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平210110
- 裁決年月日
- 平成22年5月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、外注加工費として損金に計上した金額の一部は、請求書を仮装するなどの行為に基づく架空の外注加工費であるが、当該行為は請求人の従業員が行った行為であって請求人が行った行為ではないから、重加算税の賦課決定処分は違法である旨主張するが、国税通則法第68条に規定する重加算税は、事実の隠ぺい又は仮装という不正な方法に基づいて行われた場合に、違反者に対して課される行政上の措置であって、故意に納税義務違反を犯したことに対する制裁としての刑罰ではないから、従業員を自己の手足として経済活動を行っている法人については、隠ぺい又は仮装行為が代表者の知らない間に従業員によって行われたものであっても、当該従業員の行為を法人の行為と同一視できる場合には、納税者である法人自身が同行為を行ったものとして重加算税を賦課することができると解されるところ、本件は、①従業員は、請求人において重要な地位・権限を有していたこと、②従業員は、請求人に与えられた地位・権限を利用し、請求人の管理監督体制の不備を奇貨として、長期間、多数回かつ多額に及ぶ当該行為を行い、請求人は、虚偽の事実が記載された会計帳簿等に基づき本件各事業年度の法人税及び本件各課税期間の消費税等の申告をしていたこと、③代表者は、自らの管理・監督義務を怠っていたことが認められることから、これらを総合勘案すれば、従業員が行った当該行為を納税者である請求人の行為と同一視できると判断するのが相当である。(平22. 5.19 関裁(法・諸)平21-110)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210154
- 裁決年月日
- 平成22年5月11日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人は株式譲渡に係る税制について熟知していたことからすれば、本件譲渡所得について申告義務があることを認識していたと認められること、本件譲渡所得について源泉徴収されていると思った旨の調査における請求人の申述は虚偽答弁と評価できること、さらに、請求人が調査に非協力な態度を取ったことなどの事実を総合的に勘案すると、確定申告の時点で、課税標準等又は税額等の計算の基礎となる事実の隠ぺいがあったと推認できる旨主張する。しかしながら、請求人は、確定申告の時点で本件譲渡所得について申告が必要であることを認識していたものと推認できるものの、請求人は、税務署に出向き本件譲渡所得の申告漏れを認め、その日のうちに修正申告していることに照らすと、調査における請求人の申述は、本件譲渡所得を申告しなかったことについての弁解にすぎないというべきであり、また、税務署に出向いて調査に応じ、修正申告しているのであるから、調査に対し非協力な態度を取ったともいえない。そうすると、原処分庁の主張を総合的に勘案しても、請求人が、確定申告の時点で隠ぺいの確定的な意図又は計画等を有していたと推認することまではできず、事実の隠ぺいがあったと評価することはできない。(平22. 5.11 東裁(所)平21-154)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平210103
- 裁決年月日
- 平成22年4月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の母が同人名義の定期預金を解約して被相続人名義の借入金を返済したのであるから、これにより被相続人に請求人の母に対する借入金債務(以下「本件借入金債務」という。)が発生したと信じていたのであって、架空の債務を計上して納税額を減少させようという意図はなかったこと、また、本件借入金債務に係る証書はA税理士が作成したものであって、仮に、A税理士の行為が事実の仮装に当たるとしても、請求人はその存在を知らなかったのであるから、請求人に国税通則法第68条第1項に規定する事実の仮装はなかった旨主張する。しかしながら、請求人は、被相続人名義の借入金及びこれを返済するために解約した定期預金について、いずれも被相続人に帰属するものと認識していたことが認められ、したがって、被相続人の債務を被相続人の財産で返済したと認識していたというべきであるから、請求人は、被相続人に本件借入金債務が発生したとは認識していなかったと認めるのが相当である。そして、請求人は、本件借入金債務が架空の債務であることを認識していたにもかかわらず、A税理士に本件借入金債務に係る証書の作成を依頼したことが認められ、その上で、A税理士から本件申告書の内容の説明を受け、本件借入金債務が計上されていることを知りながら、これを何ら訂正することなく提出したのであるから、仮に、請求人が当該証書の具体的な内容や本件申告書への添付まで確認していなかったとしても、請求人には、国税通則法第68条第1項に規定する事実の仮装があったというべきである。また、その後、請求人は、遺産分割協議が成立したとして、当該遺産分割に伴う修正申告書を提出しているところ、この修正申告書には、本件借入金債務を請求人が承継する旨記載した遺産分割協議書の写しが添付されており、課税価格の計算上、請求人が本件借入金債務を相続したとして控除されている。そして、国税通則法第68条第1項にいう「納税申告書」には、修正申告書も含まれるところ、請求人は、本件借入金債務が架空の債務であることを知りながら、これを請求人が承継する旨記載した遺産分割協議書の写しを添付して修正申告書を提出したのであるから、この点においても、請求人には、国税通則法第68条第1項に規定する事実の仮装があったと認められる。(平22. 4.26 関裁(諸)平21-103)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平210058
- 裁決年月日
- 平成22年4月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、自らが居住していない場所に住所を異動をしたことについては税理士の示唆があったことから行ったものであり、隠ぺい又は仮装の意図や税を免れようとする悪意はなかったと主張するが、重加算税を賦課するためには、事実の隠ぺい又は仮装があり、その隠ぺい又は仮装の行為を原因として過少申告の結果が発生したものであれば足り、請求人の脱税の意図や悪意は必要としないところ、本件においては、請求人が、本件譲渡家屋とは異なるマンション(別件マンション)を実質的に生活の本拠として継続して利用しているにもかかわらず、別件マンションから本件譲渡家屋に転居したとして本件住所異動の届出をしたことは、虚偽の届出をして住民票に誤った記載をさせたことになり、国税通則法第68条に規定する仮装行為に該当し、重加算税の賦課要件を満たすから、原処分は相当である。(平22. 4.22 大裁(所)平21-58)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210149
- 裁決年月日
- 平成22年4月22日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- No.79
要旨
○ 請求人は、本件ゴルフ代に係る接待交際費の計上に関し、隠ぺい又は仮装の行為に当たる事実はない旨主張する。しかしながら、領収証の余白及び総勘定元帳の「接待交際費」勘定の「摘要」欄に、実際にはプレーしていない者の氏名等を記載した行為は、帳簿書類に虚偽の記載をすることで、実際には存在しない接待交際費を存在するように仮装する行為であり、請求人は、その仮装したところに基づき、所得金額を過少に計算して作成した確定申告書を提出したのであるから、かかる行為は、国税通則法第68条第1項に規定する、事実の一部を仮装し、その仮装したところに基づき納税申告書を提出していたときに当たるというべきである。(平22. 4.22 東裁(所・諸)平21-149)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平210022
- 裁決年月日
- 平成22年4月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- No.79
要旨
○ 請求人は、本件調査担当者の要請に基づき日々の業務を記載したカレンダーを提示するなど、調査に協力し誠実に対応しており、また、F社から交付された給与の明細書を破棄しているが、これは証拠を隠くすとかの考えは全くなかったのであるから、隠ぺい又は仮装はない旨主張する。しかしながら、請求人は、F社から請け負った業務に関して帳簿書類を作成しておらず、上記カレンダーをすべて保存していたとしても、本件各年分の収入金額を計算することはできないのであるから、請求人がF社からの収入を適正に申告するに際しては、F社から毎月交付を受ける外注費を記載した明細書を適切に保存することが必要となるところ、請求人は、当該明細書を故意に破棄し、作業日数及び日当の額を実際のものより少なく計算して確定申告していたのであるから、請求人は、F社からの収入に係る課税標準の計算の基礎となるべき事実の一部を隠ぺいしたものと認められる。したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平22. 4.21 広裁(所)平21-22)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平210041
- 裁決年月日
- 平成22年4月20日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人がF社に売買益の50%を支払う旨の業務協定を結んだ上で、請求人名義で仕入れた土地及び建物(以下「本件土地等」という。その後、請求人は建物を取り壊した上で土地を転売し、利益の50%をF社に分配した。)の購入代金は、売主であるA社との売買契約(以下「本件売買契約」という。)に記載した金額であり、契約金額とは別に、A社の増額要求に応じてA社に支払った金員(以下「本件別口金」という。)は、請求人からA社に支払われた事実がないにもかかわらず、売上原価として損金の額に算入されたもので、架空の原価を計上したものであるなどと主張する。しかしながら、本件別口金は、本件土地等の購入代金とは別に、A社の会長と称される者Kに対して、交際費等として支払われたものと認められ、同人から本件売買契約の締結過程で求められ、その締結及び代金支払と同じ機会に支払われたことからすれば、請求人の代表者が、本件別口金の支払を本件土地等の代金の支払に含まれるものと認識していたことは十分考えられ、交際費等に当たるものと認識していたと認めるに足りる証拠はない。そうすると、請求人が、本件別口金を本件土地等の購入代金として損金の額に算入したことについて、故意に事実をわい曲し、あるいは隠ぺい・脱漏したとまでは認められない。したがって、原処分庁の主張には理由がない。(平22. 4.20 名裁(諸)平21-41)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平210100
- 裁決年月日
- 平成22年4月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、各年分の売上げが10,000,000円を超えていることを認識していたにもかかわらず、消費税等の課税を免れることを目的として、売上げを一部除外して10,000,000円以下の根拠のない金額を収支内訳書に記載して本件各確定申告を行ったと認めるのが相当であり、このことは、国税通則法第68条第1項に規定する「課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の一部を隠ぺいし、又は仮装し、隠ぺいし又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」に該当するから、重加算税の各賦課決定処分はいずれも適法である。(平22. 4.15 関裁(所・諸)平21-100)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平210100
- 裁決年月日
- 平成22年4月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100999000
- 争点
- 9重加算税/18その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各修正申告等は、調査担当職員の強要によるものであり無効であるから、重加算税の各賦課決定処分は違法である旨主張するが、請求人は、調査担当職員から調査結果の説明を受け、自ら署名押印し、本件各修正申告書等を提出したものであり、調査担当職員が修正申告等の強要するような態度であったこと、その他、違法、不当な修正申告等のしょうようがあったことをうかがわせる事情を認めるに足りる証拠はない。よって、本件各修正申告書等は、請求人の自由な意思に基づき、その責任と判断において任意に提出されたものと認めるのが相当であり、請求人の主張は採用できない。(平22. 4.15 関裁(所・諸)平21-100)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平210047
- 裁決年月日
- 平成22年4月2日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が不動産所得に係る収入金額について正しい金額を認識していたにもかかわらず、不動産の賃貸先及び賃貸金額を記載せず、その一部のみを取り出すなどして、同金額から本件投資相当額の必要経費をあらかじめ減算した過少な金額を収入金額として不動産所得に係る青色申告決算書に記載し、当該過少な収入金額に基づいて不動産所得の金額を算出して、当該過少に算出された不動産所得の金額を基に本件各年分の確定申告書を提出しており、そのことが国税通則法第68条第1項に規定する隠ぺい行為に該当する旨主張する。しかしながら、重加算税を賦課するためには、過少申告行為そのものとは別に、隠ぺい、仮装と評価すべき行為が存在することを要するものであり、当該隠ぺい、仮装行為とは、積極的な行為が存在する場合ないし納税者が当初から真実の所得を隠ぺいすることを意図して、その意図を外部からもうかがい得る特段の行為をした上で、その意図に基づいて過少申告をしたような場合をいうものであるところ、本件の全証拠をもってしても、請求人が、過少申告行為そのものとは別に、当該隠ぺい、仮装をしたものと評価すべき積極的な行為ないし真実の所得を隠ぺいする意図を外部からうかがい得る特段の行為をしたものと認めることはできず、原処分庁の主張には理由がなく、採用することはできない。(平22. 4. 2 大裁(所)平21-47)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210142
- 裁決年月日
- 平成22年4月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件美容室の経営には関与しておらず、本件収益は請求人の利益ではなく、また、本件各役員報酬は真実支払っているから、国税通則法第68条の隠ぺいし又は仮装に該当しない旨主張する。しかしながら、本件収益が請求人に帰属しているにもかかわらず、請求人は、本件収益を損益計算書等の決算書類から除外し、本件各役員報酬について支払の事実がないにもかかわらず、何ら支給根拠のない金額を、あたかも支給したように損益計算書等の決算書類を仮装し、それらに基づき本件各事業年度の法人税の各確定申告をしていたことが認められるところ、このような請求人の行為は、国税通則法第68条の隠ぺい又は仮装に該当する。(平22. 4. 2 東裁(法・諸)平21-142)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210142
- 裁決年月日
- 平成22年4月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件美容室の従業員は請求人の従業員ではないから、国税通則法第68条第3項の隠ぺい又は仮装はない旨主張する。しかしながら、請求人には美容室従業員に対する給与の支払について所得税を源泉徴収し、納付すべき義務があるにもかかわらず、その支払の事実を請求人の損益計算書等に記載せず、源泉所得税を法定納期限までに納付しなかったことが認められ、このことは、国税通則法第68条第3項の隠ぺい又は仮装に該当する。(平22. 4. 2 東裁(法・諸)平21-142)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平210046
- 裁決年月日
- 平成22年4月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が、請求人のした確定申告には、架空外注費等が含まれていたとして、法人税及び消費税等について重加算税の各賦課決定処分をしたことに対し、直前の法人税等の調査の際に、原処分庁が既に当該架空計上の外注費等を把握し、一方請求人は税の専門家である税理士に確定申告を依頼して適法に処理されていると考えたのであって、申告時において、隠ぺい、仮装行為や過少申告の故意又は認識がないことからすれば、過少申告の結果と隠ぺい、仮装行為との間に因果関係はないというべきであるから、当該重加算税の各賦課決定処分は賦課要件を満たしていない違法な処分である旨主張する。しかしながら、請求人が故意に課税標準等又は税額等の計算の基礎となる事実を仮装し、当該仮装行為を原因として過少申告の結果が発生したものであり、仮に、請求人の主張どおりの事実が認められるとしても、仮装行為と過少申告行為に因果関係が認められるから、請求人の主張は採用することができない。(平22. 4. 1 大裁(法・諸)平21-46)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210141
- 裁決年月日
- 平成22年4月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 本件中古車販売業に係る所得は平成13年分ないし平成19年分の各年分を通じて請求人に帰属するものと認められるところ、請求人は仮装の事実はない旨主張するも、①請求人は、A社名義の口座を中古車販売業に係る振込口座として使用していること、②顧客に対して交付する領収証及び名刺に関し、複数の架空名義を使用していること、③請求人は本件中古車販売業に係る収益を、複数の口座を通じて相互に混合された形態で管理、運用していること、及び④帳簿書類を破棄していることが認められ、以上の行為は、請求人が、架空名義等を使用し、複数の口座に収益を分散、混合させることにより、本件中古車販売業に係る収益の存在を隠匿するために行われたものと認められるから、国税通則法第68条第2項の「課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき法定申告期限までに納税申告書を提出しなかったとき」に該当するというべきである。(平22. 4. 1 東裁(所)平21-141)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210141
- 裁決年月日
- 平成22年4月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 本件物件の譲渡に係る所得は請求人に帰属するものと認められるところ、請求人は、①複数の法人名義を使用して競売入札に参加し、②帰属主体としての実体のない当該関係法人が取引の当事者であるかの如く仮装して、本件物件の取得及び譲渡を行い、③本件物件の取得、譲渡に係る損益を譲渡したとする法人名義の口座で管理することなく、取得の際の売買代金については別の関係法人の旧商号名義口座から、また、落札代金については自己の口座から、自分と内縁の妻との間に生まれた子の名義で作った借名口座へわざわざ資金を移し変えた上で支払うなど、継続的に、複数の口座を移動させることにより、収益の存在を容易に把握されないようにしていることが認められ、このことは、国税通則法第68条第2項に規定する「課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき法定申告期限までに納税申告書を提出しなかったとき」に該当する。(平22. 4. 1 東裁(所)平21-141)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平210096
- 裁決年月日
- 平成22年3月29日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100917000
- 争点
- 9重加算税/17推計課税事件で重加算税を賦課した事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、日日の現金残高を集計し、その額をもって売上として本件出納帳に記帳し、その中から仕入れ等の経費を支払った残金を金融機関に預け入れている旨申述しているところ、本件出納帳にその預入れに関する記帳がないことからすれば、本件出納帳の残高は実際の現金有高に比べ多く計上され、預入額は本件出納帳の残高の範囲内の額となることが想定されるが、本件出納帳の残高を上回る預入れがあることや、現金出納帳残高がマイナスとなる場合があることからすれば、請求人は、本件出納帳へ売上金額を過少に計上していたと認めるのが相当である。そうすると、請求人は、売上金の一部を意図的に除外し、普通預金等に入金するなどして正しい売上金額が捕捉されないよう隠ぺいし、故意に売上金額を過少に記帳した本件出納帳を基に申告していたことは、当審判所において推計した請求人の所得金額と請求人の申告額との開差が多大であることからも明らかである。したがって、これらの請求人の行為は、隠ぺい、仮装に該当する。(平22. 3.29 関裁(所・諸)平21-96)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210140
- 裁決年月日
- 平成22年3月26日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人の連結子法人は、日付を遡った虚偽の契約書を作成し、また、虚偽内容の契約書を作成した上で、交際費等に該当する支出を当該契約に基づく正当なアフターサービスの履行のための費用又は販売促進費として特別損失に計上しているから、請求人の行為には隠ぺい又は仮装の事実がある旨主張する。しかしながら、当該支出は、契約に基づく正当な対価であり、これを交際費に該当するとして行った更正処分は取り消されるべきであるから、これに係る加算税も取り消されるべきである。(平22. 3.26 東裁(法)平21-140)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平210090
- 裁決年月日
- 平成22年3月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、肉用牛の販売を農協等に委託しており、農協等職員からは市場に出荷すると聞いていた旨、及び本件各売却証明書が正式なものと認識して申告書に添付したのであり、売却証明書の作成にかかわってはいないし、仮装行為を認識するすべもない旨主張する。しかしながら、請求人は、本件各取引が、いずれも売却証明書を発行した市場における売買(競り売り)による取引ではないことを認識していたものと認められるから、本件各売却証明書に記載された取引が市場で行われていないにもかかわらず、市場取引である旨記載されていることを認識していたものと認められる。そうすると、請求人は、事業所得の計算に際し、市場で行われていない本件各取引を市場取引と記載した本件各売却証明書により、本件特例の適用があるとして免税取引額を集計し、当該証明書を確定申告書に添付することによって、本件特例が適用できない取引を、免税取引であると仮装して確定申告を行ったものであり、当該一連の行為は、国税の課税標準の基礎となるべき事実の一部を仮装したものであると認められる。(平22. 3.16 関裁(所)平21-90)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平210016ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成22年2月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件マンションに居住の意思を持って生活の拠点として実際に居住していたのであるから租税特別措置法第35条第1項に規定する居住用財産を譲渡した場合の特別控除の特例(以下「本件特例」という。)が適用されるべきであり、このことに仮装も隠ぺいもないことから、重加算税の賦課決定処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、請求人が本件マンションを生活の拠点として利用していなかったにもかかわらず、本件マンションへ住民登録を異動した行為は、本件特例の適用を受けるために居住事実の外形を整える目的で行われたものと認めるのが相当であり、このことは本件マンションが同法第35条第1項に規定する「その居住の用に供している家屋」であるように仮装したというべきであるから、上記の事実に基づいて本件特例を適用して申告したことは、国税通則法第68条第1項に規定する「仮装したところに基づき納税申告書を提出した」ことに該当するので本件賦課決定処分は適法である。(平22. 2.23 仙裁(所)平21-16)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平210076
- 裁決年月日
- 平成22年2月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正処分が取り消されるべきであるから、これに伴う重加算税の賦課決定処分も当然取り消されるべきである旨主張するが、請求人は、従業員A名義の預金口座に振り込むことにより、あたかも従業員Aに支給したかのごとく経理し、納付すべき税額を過少に記載して納税申告書を提出していたことが認められることから、原処分は相当である。(平22. 2.22 関裁(法・諸)平21-76)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平210070
- 裁決年月日
- 平成22年2月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の本件不動産の買取資金は請求人代表者Aから借り入れた資金であり、Aとしても金融機関等から借り入れていることから借入金を返済しなければならない事情があったため、従前どおりAが賃貸料を受け取っていたものであり、事実を隠ぺい・仮装したりする意図も事実もない旨主張する。しかしながら、当該賃貸料は、請求人が本件不動産を貸し付けた対価として、請求人に第一次的に帰属し、請求人の賃貸料収入として益金の額に算入すべきものであり、このことは、請求人の代表者であるとともに、本件各事業年度の法定申告期限時において、請求人以外に少なくとも10法人の代表取締役を務めていたAにおいても認識していたものというべきであり、そして、請求人及びAは、本件賃貸料が請求人に帰属することを十分に認識していながら、本件賃借人代表者に対し、本件賃貸料をA名義の預金口座のみならずその妻名義の預金口座へも振り込むよう指示し、請求人において帳簿書類等を一切作成しなかったことは、請求人に全く所得が発生しなかったかのように事実を隠ぺいしたものにほかならず、請求人が、本件各事業年度の法人税の申告をしていなかったことは、国税通則法第68条第2項に規定する課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき法定申告期限までに納税申告書を提出しなかったときに当たるというべきである。(平22. 2. 8 関裁(法)平21-70)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平210011
- 裁決年月日
- 平成22年2月3日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、仮に本件仕入担当者の行為に隠ぺい仮装行為があるとしても、本件仕入担当者は請求人の役員又は決算や確定申告にかかわる帳簿の作成を任せられていた主要な経理担当者ではないこと、また、請求人が本件仕入担当者の行為を了知していなかったことから、本件仕入担当者のこれらの行為を請求人自身が行ったものとは認められない旨主張する。しかしながら、隠ぺい仮装行為の行為者は、本件仕入担当者であるところ、本件仕入担当者は、仕入割戻しを請求人の平成20年3月以降の売上げ拡大のための施策費用に当てるために利益の繰延べを行ったものであると認められることから、当該隠ぺい仮装行為は、本件仕入担当者が自らの利得を目的として行ったものではないことは明らかである。そして、請求人の会計の適正性ひいては適正申告は、本件仕入担当者が請求人の作成した会計基準を遵守することにより担保されているところ、本件仕入担当者が請求人の内部規定等に反する方法で仕入割戻しの計上を行っていることを請求人が是正しなかったことにより、上記のような利益の繰延べを請求人が容認していたと判断でき、その結果、隠ぺい仮装行為を原因として過少申告の結果が発生したものと認められることからすると、本件仕入担当者の行為は請求人の行為と同視することができるというべきであるから、請求人の主張には理由がない。(平22. 2. 3 福裁(法・諸)平21-11)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平210065
- 裁決年月日
- 平成22年1月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100910000
- 争点
- 9重加算税/10仮装名義
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件FX取引に係る所得は請求人に帰属せず、本件各更正処分が違法であるから、本件各賦課決定処分も違法である旨主張するが、請求人は、本件FX取引を請求人の親族の名義を借用して行ったことが認められるところ、このような請求人の行為は、国税通則法第68条第1項に規定する課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたことに該当するから、重加算税の各賦課決定処分は適法である。(平22. 1.27 関裁(所)平21-65)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平210022
- 裁決年月日
- 平成22年1月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、外国人労働者らへの金員の支払は当該外国人労働者らを雇用する乙に対する外注費であるので、当該金員を外注費として計上したことに、国税通則法第68条第1項に規定する事実の隠ぺい又は仮装はない旨主張する。しかしながら、請求人の取締役Aは、請求人と外国人労働者らとの間に雇用関係が存在し、当該金員について、請求人を雇用主とする給与等であると認識していたにもかかわらず、当該金員の支払に充てられる資金を請求人の取引銀行の預金口座から引き出すに当たり、預金払戻請求書の「備考」欄に「乙ガイチュウヒ」等と記載したものと認められ、この行為は、外国人労働者らに対する給与等である当該金員について、あたかも現実に何ら支払われてもいない乙に対する外注費であるかのごとき外形を作出し、故意に事実をわい曲したものといわざるを得ず、請求人の実質的な主宰者であるAが作出した上記外形に基づいて、請求人の総勘定元帳に、当該金員が外注費として計上されることによって、当該外注費が課税仕入れに該当するとして仮払消費税の額が計上されたものと認められる。そうすると、請求人が、外国人労働者らの給与等である当該金員を外注費とし、課税仕入れに該当するとして仕入税額控除を適用したことにつき、国税通則法第68条第1項に規定する事実の隠ぺい又は仮装があったと認めるのが相当である。したがって、請求人の上記主張には理由がない。(平22. 1.26 名裁(諸)平21-22)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平210014
- 裁決年月日
- 平成22年1月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100907000
- 争点
- 9重加算税/7帳簿の破棄
- 事例集登載頁
- No.79
要旨
○ 請求人は、事業所得の金額の計算上総収入金額に算入しなかった金属スクラップの売却収入及び産業廃棄物等の収集運搬収入について、これらの取引の原始記録となる仕切書、精算書及び請求書の控えなどの保存の重要性を認識していなかったため、これらの原始記録を所得税の確定申告書の作成前に誤って処分したものであり、請求人には隠ぺいはない旨主張する。しかしながら、請求人らは、金属スクラップの売却収入に係る仕切書及び精算書並びに産業廃棄物等の収集運搬収入に係る請求書の控えを確定申告前に故意に廃棄し、収入の事実を隠ぺいしていたものと認められる。(平22. 1.19 広裁(所・諸)平21-14)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平210059
- 裁決年月日
- 平成22年1月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、取締役が行った横領行為は請求人の行為と同視することはできないことから、重加算税の賦課決定処分は違法である旨主張する。しかしながら、重加算税制度は、納税者が過少申告をするにつき隠ぺい又は仮装という不正手段を用いていた場合に、過少申告加算税よりも重い行政上の制裁を課すことによって、悪質な納税義務違反の発生を防止し、もって申告納税制度による適正な徴税の実現を確保しようとするものであることからすれば、納税者以外のものが隠ぺい仮装行為を行った場合であっても、それが納税者本人の行為と同視することができるときには、重加算税を賦課することができ、納税者以外の者の行為が納税者の行為と同視できるか否かについては、納税者において、第三者の隠ぺい仮装行為を客観的に認識しうる状況にあった場合には、納税者本人の行為と同視できると解されるところ、本件は、①当該取締役が代表者と遠縁に当たること、②業務の運営上、重要な地位・権限を有していたこと、③代表者は売却される車両の車種や売却額などの内容を把握せずに口頭で承認し、当該取締役に売却処理を任せており、本件売却処理のほかに原始資料なしに起票するような経理処理は一切行われていない中で、経理担当者らの間で同経理処理について疑問・注意が提起され、話題に上がっており、直接、当該取締役や売却の相手方に具体的な売却額を聞き確認を取れば容易に横領行為を発覚するものであるにもかかわらず、かかるその是正や過少申告防止の措置を講じた事実も認められないことから、取締役の地位・権限、不法行為の態様及び同人に対する管理・監督の程度等の各事実に照らし合わせると、同人による隠ぺい仮装行為は請求人の行為と同視できるものと認めるのが相当である。(平22. 1. 7 関裁(法・諸)平21-59)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平210060
- 裁決年月日
- 平成22年1月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- No.79
要旨
○ 請求人は、請求人が業務及び管理を委託したD社の取締役であるEが行った車両売却による横領行為をその事実を了知していない請求人の行為と同視することはできない旨主張する。しかしながら、Eは、請求人の代表取締役であるXと遠縁に当たり、D社の株主の中においては、Xに準ずる株式数を有し、D社の取締役として新車購入の見積りや車両売却処理などを含め車両に関する業務に従事していたことからすると、D社と密接な関係にあり、業務の運営上、D社において重要な地位・権限を有し、重要な役割を果たしていたものと認められる。また、請求人は、その業務の大部分をD社に委託し、それにより経済活動を行っていたと認められるところ、Xは、売却される車両の車種や売却額などの内容を把握せずにEに処理を任せていた。また、当該車両売却処理のほかには原始資料なしに起票するような経理処理は一切行われていない中で、D社の経理担当者らの間で同経理処理について疑問や注意が提起され、話題に上がっていたのであるから、D社の代表取締役であり請求人の代表取締役でもあるXにおいて、直接、Eや売却の相手方に具体的な売却額を聞き、確認を取れば容易に横領行為が発覚するものであり、請求人においてEが隠ぺい仮装行為を行ったことを容易に認識することができ、申告期限までにその是正や過少申告防止の措置を講ずることができたにもかかわらず、かかる横領行為を防止するための措置を講じた事実も認められない。以上の各事実に照らし合わせると、Eによる隠ぺい行為は、D社の行為と同視できることはもちろん、業務の大部分をD社が行うことで経済活動を行っていた請求人の行為とも同視できるものと認めるのが相当である。(平22. 1. 7 関裁(法・諸)平21-60)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平210013
- 裁決年月日
- 平成21年12月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各投資利益に係る雑所得を申告しなかったのは、申告しなければならないことは知っていたが、忙しくて申告し忘れていたにすぎず、税務職員による課税標準や税額の把握を困難ならしめる行為はしていないから、重加算税の賦課要件を満たしていない旨主張する。しかしながら、請求人は、①請求人の投資契約を母名義による投資契約と装うため、委託者等の名義を母の名とした契約書を作成し、母名義の普通預金口座に投資利益を振り込ませたこと、②本件小遣帳の存在を隠すために「帳簿はない」旨虚偽の申述をしたこと、③本件調査担当者に本件小遣帳の存在を明らかにした当日の提示を拒否し、提示を1週間先に延ばしたこと、④本件小遣帳の重要な部分を消して、本件調査担当者による本件各投資利益の把握を困難ならしめたこと、⑤請求人が本件各投資利益の存在を認識していたこと、⑥請求人が本件各投資利益を所得税の雑所得として申告が必要なことを認識していたことからすると、請求人は、当初から所得を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づく過少申告をしたものといえるから、請求人のこれらの行為は、国税通則法第68条第1項に規定する重加算税の賦課要件を満たしている。したがって、請求人の主張には理由がない。(平21.12.24 広裁(所)平21-13)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平210030
- 裁決年月日
- 平成21年12月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所得税及び消費税等の各修正申告に基づく重加算税の賦課決定処分は、その計算の基礎となった課税標準に自己に帰属しない店舗に係るものを含んでおり、当該処分の一部は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、当該店舗の売上金の管理・費消等及び経営方針・人事管理等の状況から店舗の経営を行っていたのは請求人であり、その所得等は、請求人に帰属すると解するのが相当であるところ、請求人は、営業許可に関する関係機関への届出、クレジットカード会社の加盟店契約及び売掛代金回収銀行口座の名義をいずれも実姉名義とするなど、請求人が経営する店舗を、あたかも実姉が経営するかのごとく仮装し、これに合わせた過少申告を行ったと認めるのが相当であり、これらの事実は、国税通則法第68条第1項に規定する国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたときに該当する。(平21.12.15 大裁(所・諸)平21-30)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平210044ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成21年12月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人グループ間の固定資産売買取引(以下「本件各取引」という。)は現実に成立しており、本件各取引がないにもかかわらずあったかのように仮装したりする意思はなく、そのような事実もなかった旨主張する。しかしながら、請求人は、本件各取引について、それぞれ合意書を作成するなどし、あたかも本件各取引があったかのように仮装していたものと認められるため、これらの行為は国税通則法第68条第1項に規定する事実の隠ぺい又は仮装に該当することから、原処分は適法である。(平21.12.11 関裁(法)平21-44)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平210046
- 裁決年月日
- 平成21年12月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、関連法人との固定資産売買取引(以下「本件取引」という。)は、現実に成立しており、本件取引がないにもかかわらずあったかのように仮装したりする意思はなく、そのような事実もなかった旨主張する。しかしながら、請求人は、本件取引について、合意書を作成するなどし、あたかも本件取引があったかのようにかそうしていたものと認められるため、この行為は国税通則法第68条第1項に規定する事実の隠ぺい又は仮装に該当することから、原処分は適法である。(平21.12.11 関裁(法)平21-46)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平210047
- 裁決年月日
- 平成21年12月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人代表者に対し不動産を譲渡した本件取引は実体のある取引であり、本件取引を隠ぺいしたり仮装したりする意思はなく、そのような事実もなかった旨主張する。しかしながら、請求人は、本件取引について、合意書を作成するなどし、本件各売却損計上額を損金の額に算入することにより、あたかも本件取引があったかのように仮装していたものと認められるため、これらの行為は国税通則法第68条第1項に規定する事実の隠ぺい又は仮装に該当することから、原処分は適法である。(平21.12.11 関裁(法)平21-47)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平210048
- 裁決年月日
- 平成21年12月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、関連法人に不動産等を譲渡した本件取引は実体のある取引であり、本件取引がないにもかかわらずあったかのように仮装したりする意思はなく、そのような事実もなかった旨主張する。しかしながら、請求人は、本件取引について、本件合意書を作成するなどし、本件売却損計上額を損金の額に算入することにより、あたかも本件取引があったかのように仮装していたものと認められるため、これらの行為は国税通則法第68条第1項に規定する事実の隠ぺい又は仮装に該当することから、原処分は適法である。(平21.12.11 関裁(法)平21-48)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平210049
- 裁決年月日
- 平成21年12月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、関連法人へ不動産を譲渡した本件取引は実体のある取引であり、本件取引がないにもかかわらずあったかのように仮装したりする意思はなく、そのような事実もなかった旨主張する。しかしながら、請求人は、本件取引について、合意書を作成するなどし、本件売却損計上額を損金の額に算入することにより、あたかも本件取引があったかのように仮装していたものと認められるため、これらの行為は国税通則法第68条第1項に規定する事実の隠ぺい又は仮装に該当する。よって、原処分は適法である。(平21.12.11 関裁(法)平21-49)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平210050
- 裁決年月日
- 平成21年12月11日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、関連法人へ不動産等を譲渡した本件各取引は実体のある取引であり、本件各取引がないにもかかわらずあったかのように仮装したりする意思はなく、そのような事実もなかった旨主張する。しかしながら、請求人は、本件各取引について、それぞれ合意書を作成するなどし、本件各売却損を損金の額に算入することにより、あたかも本件各取引があったかのように仮装していたものと認められるため、これらの行為は国税通則法第68条第1項に規定する事実の隠ぺい又は仮装に該当する。よって、原処分は適法である。(平21.12.11 関裁(法)平21-50)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平210051
- 裁決年月日
- 平成21年12月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、関連法人へ不動産等を譲渡した本件取引は実体のある取引であり、本件取引がないにもかかわらずあったかのように仮装したりする意思はなく、そのような事実もなかった旨主張する。しかしながら、請求人は、本件取引について、合意書を作成するなどし、本件売却損を損金の額に算入することにより、あたかも本件取引があったかのように仮装していたものと認められるため、これらの行為は国税通則法第68条第1項に規定する事実の隠ぺい又は仮装に該当する。よって、原処分は適法である。(平21.12.11 関裁(法)平21-51)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平210052
- 裁決年月日
- 平成21年12月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人がS社に不動産を譲渡した本件取引について、原処分庁が主張するような関連法人とS社の取引を請求人との取引であるかのように仮装したりする意思はなく、そのような事実もなかった旨主張する。しかしながら、本件取引は関連法人とS社との取引であるにもかかわらず、請求人は請求人とS社との取引であるかのように装って、本件固定資産売却損を計上しており、これらの行為は国税通則法第68条第1項に規定する事実の隠ぺい又は仮装に該当する。よって、原処分は適法である。(平21.12.11 関裁(法)平21-52)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平210028
- 裁決年月日
- 平成21年12月3日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、消費税等を免れる意図で請求人の使用人等に対する給与等を請求人の関連法人への外注加工費に仮装して支出していたが、源泉所得税については、納税を免れる意思はなく、当該関連法人の名義を借用しているものの、全額を法定納期限までに国に納付しており、源泉所得税の納税義務を果たしていること、当該関連法人との間の業務請負契約関連書類は、前回の調査の際に、前回の調査担当者にすべて開示したことをそれぞれ理由として、源泉所得税について、事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装する行為をしていない旨主張する。しかしながら、請求人が源泉所得税の納税義務を履行したとは認められないことに加え、重加算税の賦課要件のうちの主観的要件は、納税者が税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装することを認識していれば充足されるものであり、源泉所得税を免れようとする意図を有していることまで必要とするものではないことにかんがみれば、納税者がした行為の目的いかんにかかわらず、その行為自体が、納税者が免れようと意図した以外の国税についてもその課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装したと認められる場合には、その国税についても隠ぺい又は仮装の事実があったというべきである。また、請求人が、前回の調査担当者に対し、当該関連法人との間の業務請負契約関連書類をすべて開示していたとしても、そのことが隠ぺい又は仮装の事実の存在を左右するものではない。したがって、請求人の主張は採用することができない。(平21.12. 3 大裁(諸)平21-28)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平210018
- 裁決年月日
- 平成21年12月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、不動産所得が過少申告になったのは、本件各年分の不動産収入の明細の作成の際の入力誤り等が原因であり、国税通則法第68条第1項に規定する隠ぺい又は仮装の事実は一切ない旨主張する。しかしながら、請求人は、賃借人ごとに家賃等の入金状況等を継続的かつ正確に把握していたものと認められる一方で、収入明細の下書作成の段階で、①入居者の一部について、入居の事実を記載しないか、賃貸期間を短く記載し、②日割家賃や返還を要しない礼金の一部を記載しない、③駐車場の収入の一部を計上していない等の記載誤りがあり、これ以外にも、下書には正しい賃貸期間が記載されながら、収入明細にはそれよりも短い賃貸期間を記載する誤りがあり、これらの記載誤りは請求人の収入明細の作成方法からすると容易に誤り難いものと認められる。そして、請求人の収入明細の作成方法は本件各年分において同様であり、他の年分の収入明細も実態とは異なる記載があり、このような記載誤りが、本件各年分を通じて平均して賃貸契約数の約4割以上に生じていることは、単純な入力誤り等が原因とは考えられず、また、各収入明細の作成時点で、中途入退去者を確認していたことからすれば、申告年分以前から継続して入居する賃借人について、前年分の収入明細に記載されているべき氏名等が記載されていないといった誤りに当然気付くと思われるところ、かかる誤りを是正することなく誤った申告を継続していることは、これを意図的に行なっているものとみるほかない。以上によれば、請求人は、不動産収入のすべてを正しく把握しこれに基づき正しく申告ができたにもかかわらず、あえて不動産収入を過少に記載した収入明細を作成し、それに基づき申告することを継続しており、収入明細を作成した段階から過少に申告することを意図していたものと認められ、請求人は、所得金額を過少に申告するという確定的な意図の下、真実とは異なる内容の収入明細を作成し、その意図に基づき、所得金額をことさら過少に記載した内容虚偽の申告書を提出したものと認められ、請求人のこれらの行為は、隠ぺい又は仮装の行為に該当することは明らかである。よって、請求人の主張には理由がない。(平21.12. 2 名裁(所)平21-18)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平210008
- 裁決年月日
- 平成21年12月1日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人には、本件各金員の払出しにより、請求人が本件各法人(13社)によって構成される本件企業グループから支給を受けた役員給与の額を上回る額の所得が生じた認識はないから、請求人は、申告による納付すべき所得税額の存在すら認識しておらず、税を免れる意図をもって本件調査担当者に答弁等したものではなく、重加算税の賦課要件を満たしているとはいえない旨主張する。しかしながら、本件各金員の払出しにより請求人に多額の給与所得が生じたところ、請求人は、本件各法人の実質的経営者として、本件企業グループを統括する地位にあり、本件企業グループにおいて、A社及びB社が本件各法人の原価又は費用等を一括して支払うという異常な支払方法を採用させた上で、本件各年分において、本件各法人の原価又は費用等の支払に請求人個人の様々な債務の支払を混入させて自己又は自己の親族のため多額の金員を払い出させ、課税庁による所得の捕捉を困難にした上で、自己又は自己の親族においてそれを取得又は消費し、一方、本件各法人をして、本件各年分において請求人に給与を支払ったとする源泉徴収票及び給与支払報告書を提出させなかったばかりか、請求人は、特殊関係人に対する支払を同人からの借入金の返済に仮装しようとして、本件調査担当者に対し虚偽の答弁をし、本件各借用証書を作成したことからすれば、請求人は、当初から所得を申告しないことを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づき申告しなかったものといえるから、請求人の行為は、重加算税の賦課要件を満たしている。したがって、請求人の主張には理由がない。(平21.12. 1 広裁(所)平21-8)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平210003
- 裁決年月日
- 平成21年11月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件金員を役員退職金として経理したことについて、請求人には帳簿書類に取引の一部を仮装して記載した事実はないから、重加算税の賦課決定処分は違法である旨主張する。しかしながら、本件金員が退職金として支給された事実は認められず、請求人は、本件金員を退職金として支給する外形を作出するために本件議事録を作成し、あたかも退職金を支給したかのように仮装したものと認めるのが相当であり、請求人が、本件金員について、請求人の総勘定元帳に役員退職金を計上する経理処理を行い、これを損金の額に算入して確定申告書を提出していることが認められる。これらの行為は、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい又は仮装行為に当たり、その隠ぺいし又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたときに該当するから、重加算税賦課決定処分は適法である。(平21.11.17 熊裁(法・諸)平21-3)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平210034
- 裁決年月日
- 平成21年11月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人の現金収入の計上漏れは、現金出納帳の作成がないこと、記録の散在の常態化、確定申告時期と請求人の事業繁忙期とが重なることにより生じた単純な集計漏れ及び忘失が原因であって、①他人名義、架空名義の通帳等により隠匿した事実がないこと、②平成18年分については売上過大計上となっていることからみても、過失による違算であること、③故意の存在を推認するほど脱漏金額の比率が高くないこと、④請求人は、原処分に係る調査において、調査担当職員の指摘を受けるまで、本件各現金収入の計上漏れの認識はなく、虚偽の申述をしていないことから、請求人の故意による積極的な現金収入の隠ぺい又は仮装の事実を認めることができない旨主張する。しかしながら、本件各現金収入については、①金額が多額であること、②請求人は、請求人の事業に係る現金管理を自ら行っていること、③本件各現金収入を各年分の事業所得にかかる収入として認識していること、④多額な現金収入があるにもかかわらず現金出納帳等の帳簿書類を作成していないこと、⑤少なくとも6年間連続して現金収入を申告していないことが認められ、これらの事実を総合すると、請求人は、本件各現金収入について、その存在を十分に認識していたにもかかわらず、あえてこれを除外して表計算ソフトに入力することにより虚偽の本件各損益計算書を作成し、これに基づいて事業所得及び課税売上高を過少に記載した確定申告書を提出したと認めるのが相当であるから、国税通則法第68条第1項に規定する「課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」に該当する。よって、請求人の主張には理由がない。(平21.11.17 関裁(所・諸)平21-34)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平210033
- 裁決年月日
- 平成21年11月16日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100911000
- 争点
- 9重加算税/11他人名義による申告
- 業種
- 小売業(バー)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各店舗に係る事業から生じた所得について、本件9口座を含めて他人名義の口座を利用し、請求人名義の口座と併せて多数の口座に分散して入金し、また、本件4店舗の経営者が請求人以外の者であるかのように装い、本件2店舗のみが自身の経営であるとして所得金額を過少に記載した内容虚偽の申告書を提出していたことが認められ、このことは、国税通則法第68条第1項に規定する「国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし又は仮装し、その隠ぺいし又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」に当たると認められる。(平21.11.16 関裁(所)平21-33)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平210003
- 裁決年月日
- 平成21年11月11日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、前代表取締役に対する退職給与について、その額が本件事業年度において具体的に確定していないにもかかわらず、確定していたかのように仮装して本件事業年度の損金の額に算入したことは、国税通則法第68条第1項に該当するため、重加算税の賦課決定処分は正当である旨主張する。しかしながら、本件退職給与の額は、本件事業年度において確定していることが認められ、隠ぺいあるいは仮装した事実も認められないことから、本件重加算税賦課決定処分はその全部を取り消すべきである。(平21.11.11 高裁(法・諸)平21-3)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平210006
- 裁決年月日
- 平成21年10月30日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100911000
- 争点
- 9重加算税/11他人名義による申告
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各店舗のうち、請求人が実質的に経営していなかった店舗については、請求人が実質経営者ではなく、これらの店舗の事業に係る所得は請求人には帰属しないのであるから、隠ぺい又は仮装の行為はない旨主張する。しかしながら、請求人は、本件各店舗の事業所得が請求人に帰属するにもかかわらず、各店舗の店長の名義で、風営法の許可申請、クレジットカードの加盟店契約の締結及び所得税等の申告をそれぞれさせ、また、営業譲渡契約があったかのように営業譲渡契約証書を作らせて、あたかも本件各店舗の事業所得が各店長に帰属しているかのように装っているから、請求人のこれらの行為は、事実の仮装に該当する。したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平21.10.30 広裁(所・諸)平21-6)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210023
- 裁決年月日
- 平成21年9月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 国税通則法第68条第1項は、納税者がその国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたときは、当該納税者に対し、過少申告加算税に代え、重加算税を課する旨規定している。そして、ここでいう、「事実を隠ぺいする」とは、課税標準等又は税額の基礎となるべき事実を隠ぺいしあるいは故意に脱漏することをいい、また、「事実を仮装する」とは、所得、財産あるいは取引上の名義等に関し、あたかも、それが真実であるかのように装う等、故意に事実をわい曲することをいうと解されている。これを本件についてみると、請求人は、普通預金から定期預金に振り替えた出金(以下「本件金員」という。)を仕入金額に計上したことについて、定期預金預り証書を紛失したために、請求人もA税理士事務所も定期預金の計上漏れに気付かず、代表者が海外仕入代金と誤認したものであるから、請求人に仮装隠ぺいの意図がなかった旨主張する。しかしながら、代表者は、本件金員が定期預金となっている事実を知りながら、A税理士事務所担当者の決算事務処理上の再々にわたる質問及び確認に対して、本件金員については、定期預金を設定したがすぐに解約して仕入先に送金した旨の虚偽の回答をし、仕入れ明細及び国内仕入れ勘定科目に本件金員が含まれていることを確認したうえで、本件金員が定期預金であることを伏せて、架空の仕入れを計上させたものと認められる。この行為は国税通則法第68条第1項にいう課税標準等の計算の基礎となるべき事実の一部を隠ぺいし、又は仮装したことに該当する。したがって、請求人の主張は採用できない。(平21. 9.15 東裁(法・諸)平21-23)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210014
- 裁決年月日
- 平成21年9月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所得税及び消費税等の重加算税の賦課に関し、課税庁が定めている事務運営指針に掲げる二重帳簿の作成、帳簿書類の改ざん、請求人以外の架空名義等による事業の経営や資産の取得等の事実はなく、また、自宅の引っ越しの際に原始記録を破棄したものの、隠匿したわけではないから、隠ぺい又は仮装に該当する事実はない旨主張する。しかしながら、上記通達は、重加算税賦課の適用に当たって「隠ぺい又は仮装」の行為に該当する事実を例示しているにすぎないところ、請求人は、消費税等の課税を免れるため、開業当初の平成12年分から平成18年分までの7年間にわたり、継続して事業所得の総収入金額を真実の金額ではなく3,000万円以下に圧縮して計算し、当該総収入金額に見合うように売上原価や給料賃金についても圧縮した上で収支内訳書を作成し、これを本件各年分の所得税の確定申告書に添付して提出しており、消費税等についても、納税義務が免除される基準期間の課税売上高が3,000万円以下から1,000万円以下に改正されるまでの間については申告書を提出せず、上記の改正以降についても課税標準の一部を除外して記載した申告書を提出していたものと認められる。したがって、請求人は、当初から所得を過少に申告するとともに消費税等の課税をも免れることを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づいてこれらの過少申告等の行為を行ったことが明らかであるから、国税通則法第68条第1項及び第2項の規定に基づきされた所得税及び消費税等の重加算税の賦課決定処分はいずれも適法である。(平21. 9. 1 東裁(所・諸)平21-14)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平210008
- 裁決年月日
- 平成21年8月21日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 業種
- サービス業(風俗業)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は所得税及び消費税等の確定申告をすべき多額の所得金額及び課税売上高があることを認識していながら、正確な売上金額及び必要経費の額を算定する基礎となる正確な帳簿書類等を作成せず、これに基づき所得税及び消費税等の確定申告をせず、あるいは、所得金額の大部分を除外した売上給料合計表を作成し、また、不動産収入の一部についてあえて報告せず、これによりA税理士に多額の所得を脱漏した確定申告書を作成させて、確定申告及び期限後申告をしたというべきである。そうすると、請求人のこれらの行為は、国税通則法第68条第1項及び第2項に規定する、その国税の課税標準等又は税額の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき、①法定申告期限までに納税申告書を提出していたとき、②法定申告期限までに納税申告書を提出していないとき、又は③法定申告期限後に納税申告書を提出していたときに該当するというべきである。(平21. 8.21 関裁(所・諸)平21-8)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210003
- 裁決年月日
- 平成21年7月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 魚介類等の輸入販売を行う請求人は、H国に所在する各取引先に対して、仕入代金とは別に検品作業等に係る各費用を支払っているから、請求人には当該取引の全部又は一部を隠ぺいし又は仮装した事実はないので、重加算税の各賦課決定処分は違法である旨主張する。しかしながら、請求人が当該各取引先から役務の提供等を受けた事実を認めることができないことに加えて、請求人が当該各取引先に対して役務提供等の対価を支払った事実も認められないことから、当該各費用はいずれも実体のない架空の費用と認めるのが相当であり、そうすると、請求人は、実体がない架空の費用を計上し、請求人の帳簿等に虚偽の記載をしたものと認められるところ、この事実は、国税通則法第68条第1項に規定する「その国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」に該当する。したがって、請求人の主張には理由がない。(平21. 7. 9 東裁(法・諸)平21-3)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平210001
- 裁決年月日
- 平成21年7月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、仲介者Aを通して平成12年ないし平成18年分(以下「本件各年分」という。)のB社、C及びD(以下「B社等」という。)を支払者とする各支払調書(以下「本件各支払調書」という。)に記載されたB社等の仕事を実際に行い、源泉徴収税額を控除された代金を受け取るとともに、本件各年分の本件各支払調書を受領して、それを用いて本件各年分の確定申告を行っていたのであるから、何ら隠ぺい・仮装をしていない旨主張する。しかしながら、本件各年分の本件各支払調書の基礎となる取引は存在せず、その代金が支払われた事実もなく、源泉徴収税額の納付の事実もないことは明らかであり、本件各年分の本件各支払調書は、内容虚偽の仮装されたものであり、請求人が原処分庁に対し、このことを十分知悉していたというべきであるにもかかわらず、本件各年分の本件各支払調書を添付して本件各年分の確定申告書を提出したことは、国税通則法第68条第1項に規定する、課税標準等又は税額等の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたときに該当する。(平21. 7. 1 大裁(所)平21-1)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平200028
- 裁決年月日
- 平成21年6月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、重加算税を課すためには隠ぺい、仮装についての故意が必要であるところ、請求人には当該故意がない旨主張する。しかしながら、取引業者からリベートを受領していた従業員は、請求人の重要な地位に就き、請求人の経営に参画しており、請求人は、業界におけるリベート収受の慣行を認識し、過去にも同様の不正が発覚していたにも関わらず、その不正を防止するための管理・監督を行っていたとも認められず、請求人に管理・監督責任の懈怠があったものと認められることから、従業員が仕入価格を水増しし取引業者からリベートとして水増し分を受領していた行為は、請求人の行為と同一視すべきものであり、国税通則法第68条第1項の「事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し」に該当することから、原処分は適法である。(平21. 6.26 仙裁(法・諸)平20-28)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200208
- 裁決年月日
- 平成21年6月26日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、税理士事務所から顧問料を受領していた事実は認めるものの、その申告については、税理士に依頼していたので当然に雑所得の金額として申告されたものと思っていたところ、①税理士の不注意により申告もれとなったものであり、請求人自身は、所得税の確定申告書を見ておらず、税理士から申告内容の説明を受けたこともなかったこと及び②税理士事務所が、顧問料を架空名義で計上していたことについて請求人は関与していないことからすれば、顧問料を申告しなかったことは、隠ぺいしたところに基づくものではない旨主張する。しかしながら、請求人は、税理士と共謀の上、①税理士事務所において、請求人に対する顧問料の支払を、架空名義で費用計上し、②顧問料を現金で支払い、その支払に関する証拠を残さないようにすることによって、顧問料収入を隠ぺいしたものということができ、また、請求人は、顧問料が雑所得として確定申告されないことを認識し、これを事前にも事後にも是正する機会がありながら是正せず、雑所得について記帳が要求されておらず、真実の所得の調査解明に困難が伴う状況を利用し、真実の所得金額を隠ぺいしようという確定的な意図の下、顧問料を雑所得の金額から除外して、所得税の確定申告をしたものというべきであり、このことは、「その隠ぺいし…たところに基づき納税申告書を提出していたとき」に該当する。(平21. 6.26 東裁(所)平20-208)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平200009
- 裁決年月日
- 平成21年6月24日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、総合的に判断すると、請求人は売上金額の分かる精算書等を破棄し、隠匿した売上代金等により請求人以外の名義の資産を取得した上、売上金額を過少に記載した収支内訳書を作成し過少申告をしていたと認めるのが相当であり、請求人のこれらの行為は、隠ぺい又は仮装に該当する旨主張する。しかしながら、本件においては、隠匿あるいは脱漏の対象となるべき具体的内容及び範囲等は特定されておらず、請求人がどのような事実を隠匿しあるいは脱漏したかが明らかではないところ、原処分庁による本件各修正申告書等における売上金額及び仕入金額の算出方法は隠匿あるいは脱漏の具体的事実に基づいたものとはいい難い。また、請求人が売上代金等をどのようにして隠匿し、いかにして各物件の取得に充てていたかは明らかではなく、さらに、請求人の申述以外に、廃棄した精算書に基づく真実の売上げを申告時に減額している事実を客観的にうかがわせる具体的な証拠もないところ、保存義務の不知あるいは保管場所等の問題から帳票類を捨ててしまったとする請求人の主張を必ずしも否定できない。このように本件は、請求人が過少申告等を認めて本件各修正申告書等を提出したものであるとしても、原処分庁は請求人の申述のみにより認定しているというほかなく、他に請求人に隠ぺい又は仮装の行為があったと認めるに足る証拠はない。したがって、原処分庁の主張には理由がない。(平21. 6.24 金裁(所・諸)平20-09)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平200061
- 裁決年月日
- 平成21年6月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、肉用牛売却証明書がどのように作成されるものか、内容もどのようなものか分からず、A社の言を信じて、B社に市場手数料を支払い、本件特例の適用がある旨の確定申告を行っていたにすぎず、仮装行為という認識はなかったし、脱税しようとかB社と通謀しようかといった意思も持っていなかったから、請求人に事実の仮装はない旨主張するが、重加算税を課し得るためには、納税者が故意に課税標準等の計算の基礎となる事実を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺい、仮装行為を原因として過少申告の結果が発生したものであれば足り、それ以上に、申告に対し、納税者において過少申告を行うことの認識を有していることまでを必要とするものではないと解するのが相当であるところ、請求人は、A社に対して直接本件各肉用牛を売却し、その際、本件各肉用牛の取引とは無関係なB社の市場において請求人が肉用牛を売却した旨記載された肉用牛売却証明書を入手した上で、本件農業所得が本件特例に該当する旨記載した各年分の所得税の確定申告書に本件各売却証明書を添付して原処分庁に提出したことが認められるから、このことは、国税通則法第68条第1項に規定する、課税標準等の基礎となるべき事実を仮装し、仮装したところに基づき納税申告書を提出していたときに該当する。(平21. 6.22 関裁(所)平20-61)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平200072
- 裁決年月日
- 平成21年6月22日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が行っていた労働者派遣事業についての請求人と同一の名称の関係法人A1社への営業譲渡及びA1社が行っていたとする労働者派遣事業のうち特定の取引先1社との取引を除いた労働者派遣事業についての請求人と同一の名称の関係法人A2社への営業譲渡が行われたとしたことは、事実を隠ぺいし、又は仮装したとは認められない旨主張する。しかしながら、請求人が本件各営業譲渡が行われた事実は認められず、加えて、請求人には、A1社への営業譲渡を行うことを決議した役員会議事録が作成された事実が認められるものの、請求人の取締役である甲3、甲4及び乙2の申述によれば、この議事録は実際には開催されていない役員会に係るものと認められる。そうすると、本件役員会議事録の作成は、あたかも役員会において本件営業譲渡を行うことの決議を行ったかのごとく装うものであるから、故意に事実をわい曲したものであり、事実の仮装に該当する。また、請求人は労働者派遣事業以外の事業に係る損益のみを記載した法人税及び消費税等の申告をし、A1社及びA2社はそれぞれ作成した総勘定元帳に基づきそれぞれの収支について法人税の申告をし、消費税の申告はしていない。また、請求人においてA1社及びA2社の設立以降も一貫して労働者派遣事業を営んでいたという事実が認められるから、請求人は、この事実に基づいて申告すべき消費税等の申告及び納付義務を免れたのみならず、法人税の課税標準も意図的に操作していたこととなる。そうすると、請求人が、各営業譲渡がそれぞれ行われた事実がないにもかかわらず、それらが行われたとしたことは、事実を隠ぺいし、又は仮装したと認められ、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平21. 6.22 名裁(法・諸)平20-72)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平200072
- 裁決年月日
- 平成21年6月22日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の役員であり有限会社X社の代表取締役である乙がX社という屋号及びX社に籍を置いてコンサルティング契約に基づく役務の提供を行ったことは不思議でも偽りでもなく、請求人及び請求人と同一の名称の関係法人A1社が外注費とした各コンサルティング料を損金の額に算入したことには何らの問題もないし、隠ぺい、又は仮装の事実は一切ない旨主張する。しかしながら、請求人の代表者である甲は、その申述で、本件各コンサルティング料は労働者派遣事業における乙の取り分をコンサルティング料に装って支払ったものと認め、また、コンサルティング契約に基づく役務の提供の事実がないにもかかわらず、乙が甲に言われたとおりの金額を乙の妻に指示して作成させた請求書に基づいて支払われた各金額を、請求人はコンサルティング料として外注費の額に計上し、A1社は支出した外注費として経理していたのであるから、このことは国税通則法第68条第1項に規定する事実を隠ぺいし、又は仮装したことに該当する。したがって、請求人の主張には理由がない。(平21. 6.22 名裁(法・諸)平20-72)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200204
- 裁決年月日
- 平成21年6月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件業務委託費は清掃業務に対する対価であり、本件業務委託費差額そのものを請求人が認識していた事実がないから、仮装行為として捉える根拠は何ら存在しないとして、本件重加算税賦課決定処分は違法である旨主張する。しかしながら、請求人は、総会屋等である者に対する交際費等の支出を、あたかも本件委託業者に対する清掃業務の委託費に装っていたものと認められる。そして、請求人は、本来交際費等の額とすべき本件業務委託費差額を業務委託費に仮装して法人税の所得計算を行い、また、役務提供とは認められない本件業務委託費差額を業務委託費に仮装し、課税仕入れとして納付すべき消費税等の額を過少に申告していると認められ、これらのことは、国税通則法第68条第1項に規定する仮装、隠ぺいに該当する。したがって、請求人の主張には理由がない。(平21. 6.19 東裁(法・諸)平20-204)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平200055ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成21年6月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、肉用牛売却証明書について、A家畜市場との間で話し合ったり、発行を依頼したこともなく、また、本件各売却証明書は、いわば公的機関であるA家畜市場が作成したものであるから、請求人は正しいものと信じていたし、虚偽である旨の認識をしたことも、脱税をしようという意思も持ったことはないから、請求人には、国税通則法第68条第1項に規定する「事実の仮装」はない旨主張するが、請求人は、C社に対して直接本件各肉用牛を売却し、その際、売却取引とは無関係なA家畜市場に対して、「市場入場料」等を支払って、A家畜市場が発行した本件各売却証明書を入手した上で、確定申告書に本件各売却証明書を添付して申告したことが認められるところ、このことは、「事実の仮装」に該当する。(平21. 6.12 関裁(所)平20-55)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200199
- 裁決年月日
- 平成21年6月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が代表者の個人口座等の簿外口座を介在させて売上げの一部を計上しなかった事実について、当該事実は、前代表者の主導によるもので、現代表者に変わってからは、簿外口座からその一部を公表口座に振り替えて売上げに計上するなどコンプライアンスに努めているのであるから、最初の事業年度の重加算税はやむを得ないが、その後の事業年度の重加算税は取り消されるべき旨、また、従業員の横領行為による売上計上漏れについても、請求人に仮装や隠ぺいの事実がないとして重加算税は取り消されるべき旨主張する。しかしながら、請求人は過年度の売上げ計上不足額について、その一部のみを修正したに過ぎず、また、公表口座への振り替えに当たっても、代表者からの借入金等とするなどして、取引を偽って記載しているなど仮装及び隠ぺいの事実が認められること、また、従業員の横領行為による売上げについては、当該従業員が本件の各販売先に対し、借名口座に取引額に相当する金額を振り込ませることにより、当該取引に係る収益を請求人の帳簿書類に記載せず、事実を隠ぺいしていたと認められ、さらに、代表者も当該従業員によって当該取引が行われていたことを認識していたものと認められることから、請求人に重加算税を賦課することは何ら違法ではないと解される。したがって、これらの一連の行為は国税通則法第68条第1項に規定する隠ぺい又は仮装行為に基づく過少申告に当たるとして行った本件の重加算税の賦課決定処分に違法はない。(平21. 6.11 東裁(法・諸)平20-199)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平200021
- 裁決年月日
- 平成21年6月4日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、各事実から、請求人は、本件為替差損が本件各事業年度の決算において、発生し得ないことを認識していながら、放置し、あえて是正しようとしない確定的な意図を有していたものと認められ、殊更これを訂正していないことは、訂正しないという積極的な意識が認められ、その時点で事実を隠ぺい又は仮装したことになり、重加算税の賦課要件である事実の隠ぺい又は仮装に該当する旨主張する。しかしながら、原処分庁が主張する各事実をもって、請求人が本件為替差損が発生し得ないことについて認識し、これを積極的な意識の下に訂正しなかったとは認められないことから、過少申告加算税相当額を超える部分の金額につき取り消すのが相当である。(平21. 6. 4 仙裁(法)平20-21)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平200054
- 裁決年月日
- 平成21年6月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各資産については相続財産と認識しながら、①本件譲渡の売却代金について、誰にもその存在を知られたくないと思い、被相続人名義の預金口座に振り込まれた譲渡代金を、請求人の預金口座に振り替え、残金は、現金で請求人名義の貸金庫に保管したこと、②被相続人の容態が悪化したため、子に指示し、被相続人名義の預貯金口座の残高を零円にするまで出金させ、③さらに、請求人は、本件出資について、相続開始後に被相続人の名前を記載した領収証を作成した上で売却代金を現金で受け取り、そのまま手元に保管し、その後費消したこと、④その上で、本件各資産について、相続財産として申告書に記載しないようにするために、関与税理士に対し、本件各資産の存在を秘して、相続税の申告書を作成させた上で申告書を提出したものと認められる。このことからすれば、上記の各行為は、国税通則法第68条第1項に規定する、「基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき」納税申告書を提出していたときに該当すると認めることが相当である。この点について、請求人は、請求人の夫に財産を渡したくなかったため上記各行為をしたのであって、脱税する意図はなかった旨主張する。しかしながら、重加算税を課し得るためには、納税者の隠ぺい行為等を原因として過少申告の結果が発生したものであれば足り、それ以上に申告に際し、納税者において過少申告を行うことの認識を有していることまでを必要とするものではない。(平21. 6. 4 関裁(諸)平20-54)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200186
- 裁決年月日
- 平成21年6月3日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、開発業務についての本件原契約に基づく検収条件、規格及び検収期間の定めがないにもかかわらず、検収の合格があったとする検収書を作成したことは、国税通則法第68条第1項に規定する隠ぺい仮装に該当すると主張する。しかしながら、検収条件が当事者間で決定され検収が実施されていたと認められることから、国税通則法第68条第1項に規定する「隠ぺいし、又は仮装した」に該当すると認められない。(平21. 6. 3 東裁(法・諸)平20-186)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200186
- 裁決年月日
- 平成21年6月3日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件覚書による支払条件の変更は、正規の手続にのっとって実施された契約変更であって、仮装、隠ぺいの事実はないと主張する。しかしながら、本件原契約において約定された各開発業務の対価は、合理的な対価であるところ、本件覚書は、開発業務の内容に変更や追加の事実が一切なく改定する必要がないにもかかわらず開発費用を前払いする意図を持って、役務提供の完了していない開発業務に係る対価の一部を恣意的に当該事業年度の費用として計上するため合意したものと認められる。このことは、国税通則法第68条第1項に規定する「隠ぺいし、又は仮装した」に該当すると認められる。(平21. 6. 3 東裁(法・諸)平20-186)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平200076
- 裁決年月日
- 平成21年6月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100911000
- 争点
- 9重加算税/11他人名義による申告
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、仮に請求人に本件給与等について源泉徴収義務があったとしても、本件各関連法人がそれぞれの名義で本件給与等に係る源泉所得税を国に法定納期限までに納付しているため、国の租税確保に損害を与えていないから、国税通則法第67条第1項に規定する「その法定納期限までに完納されなかつた」ものには該当しない旨主張する。しかしながら、源泉徴収制度における租税債権関係は、課税権者である国と源泉徴収義務者との間にのみ成立するものであり、私法関係と異なり、法的安定性、法律関係の明確性の要請が強く支配する租税法の下において、源泉徴収義務者本人が第三者名義で源泉所得税を徴収・納付するということは予定されていないというべきであり、これが外観上一見して源泉徴収義務者本人の通称ないし別名と判断できるような場合でない限り、源泉徴収義務者本人の徴収・納付としての法的効果は生じないものと解するのが相当である。本件各関連法人が納税地を所轄する各税務署長に提出したそれぞれの給与支払事務所等の開設届出書には、給与支払事務所の名称欄に本件各関連法人の名義が、代表者又は責任者の氏名欄には本件各関連法人の代表者の氏名が記載されていることから、外観上一見して、本件各関連法人の名義が請求人の通称ないし別名であるとは認められず、本件各関連法人がした源泉所得税の納付は、本件各関連法人がした行為であるとしか評価できない。そうすると、上記納付が、支払者たる請求人に係る源泉所得税の納付であることを、当該納付のときに明らかにしているとは認められないことから、請求人が納税義務を履行しているとする法的効果は生じない。よって、請求人の主張は、採用できない。(平21. 6. 1 大裁(諸)平20-76)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平200076
- 裁決年月日
- 平成21年6月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100901000
- 争点
- 9重加算税/1重加算税の意義
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、重加算税の賦課要件として、隠ぺい又は仮装とされる行為の意味を認識した上で、故意に当該行為を行ったとする事実が必要であるところ、請求人は、本件各関連法人が本件給与等に係る源泉所得税を国に適正に納付していることから、当該認識がない旨、また、請求人は、本件給与等に係る源泉所得税を免れるために隠ぺい又は仮装の行為を行った事実はない旨主張する。しかしながら、重加算税の賦課要件のうちの主観的要件は、納税者が税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装することを認識していれば充足されるものであり、源泉所得税を免れようとする認識を有していることまで必要とするものでない。したがって、請求人の主張は、採用できない。(平21. 6. 1 大裁(諸)平20-76)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平200025
- 裁決年月日
- 平成21年5月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、従業員Aが架空旅費を請求し受領した行為(以下「本件不正行為」という。)は、請求人が行った仮装行為ではないこと、本件不正行為は、経営に参画する立場にない従業員Aが個人の利得を目的とした行為であるから、請求人の行為と同一視することもできないことからすると、重加算税を賦課できない旨主張する。しかしながら、①従業員Aは、請求人において重要な地位・権限を有していたこと、②従業員Aは、請求人から与えられた地位・権限を利用し、請求人の管理・監督体制の不備を奇貨として、長期間、多数回かつ多額に及ぶ本件不正行為を行い、請求人は、虚偽の事実が記載された会計帳簿等に基づき本件各事業年度の法人税等の申告をしていたこと、③代表取締役、担当役員及び経理部長は、自らの管理・監督義務を怠っていたことがそれぞれ認められるところ、それらを総合考慮すれば、従業員Aの行った本件不正行為を納税者である請求人の仮装行為と同一視するのが相当であるから、重加算税を賦課できる。(平21. 5.27 広裁(法・諸)平20-25)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平200052
- 裁決年月日
- 平成21年4月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、輸出物品販売場における外国人の買付業者への中古自動車の販売について、別の外国人旅行者の名義で作成された消費税法施行規則第6条に規定する誓約書等を保存していたのは、外国人旅行者が実際の販売先であるとの買付業者の説明に従っただけであるから、事実の隠ぺいも仮装もない旨主張するが、買付業者との契約書に、必要書類は買付業者が用意する旨が記載されていることなどからすると、請求人がそのような説明を受けていたとは認められず、請求人は、当該買付業者が用意した書類を保存することにより、あたかも当該旅行者が、請求人の輸出物品販売場で当該自動車を購入し、請求人に旅券等を提示し、当該誓約書を提出したかのようにして、消費税の免税措置の適用を受けていたものと認められることから、請求人には、国税通則法第68条第1項に規定する事実の隠ぺい又は仮装があったというべきである。(平21. 4.24 関裁(諸)平20-52)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平200010
- 裁決年月日
- 平成21年4月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100999000
- 争点
- 9重加算税/18その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件課税期間における消費税等の額は○○○○円の還付となり、本件確定申告書は、国税通則法第65条第1項の還付請求申告書に該当することとなるから、本件更正処分に伴って賦課決定される重加算税の課税割合は、過少申告加算税に代えて課される国税通則法第68条第1項に基づく35%によるべきである旨主張する。しかしながら、本件課税期間における消費税等の額は、本件更正処分により納付税額が○○○○円の納税申告として適法に確定しており還付請求申告には該当せず、また、本件確定申告書は、法定申告期限後に提出された期限後申告書であることから、本件更正処分に伴って賦課決定される重加算税の課税割合は、無申告加算税に代えて課される国税通則法第68条第2項に基づく40%となる。したがって、請求人の主張には理由がない。(平21. 4.22 沖裁(諸)平20-10)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平200024
- 裁決年月日
- 平成21年4月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件事業年度において、本件決算賞与の額を損金の額に算入したのは、請求人の代表取締役甲及び経理責任者乙が法人税法施行令第72条の5第2号の要件を安易に考えて一連の経理処理等を行ったからであり、単に怠慢な経理処理による要件違反にほかならないなど、国税通則法第68条第1項に規定する隠ぺいし、又は仮装した事実はなく、原処分は違法であるから、過少申告加算税相当額を超える部分は取り消すべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、本件決算賞与の額を損金の額に算入するためには法人税法施行令第72条の5第2号ロに規定する「支払日要件」を満たすことが必要であることを認識していた上で、本件決算賞与の支給日は平成19年11月7日であるにもかかわらず、①本件決算賞与の支払日要件を満たすために、本件決算賞与を平成19年10月31日に支給したとする振替伝票を作成して、②本件決算賞与の支給に係る給与支給明細書等に、本件決算賞与の支給日を平成19年10月31日と記載し、さらに、③請求人は、本件決算賞与の額に係る源泉所得税について、その領収証書に本件決算賞与の支払年月日を平成19年10月31日と記載して同年10月分の法定納期限内である同年11月7日に納付し、本件決算賞与の額に係る社会保険料について、「被保険者賞与支払届総括表」の「賞与支払年月」欄に本件決算賞与の支給月を同年10月と記載して社会保険事務所に届出をしていることに加えて、④甲及び乙は、調査担当職員による原処分に係る調査の当初、本件決算賞与は平成19年10月31日に間違いなく支給したとする説明、回答をそれぞれ行うなどしており、本件決算賞与を平成19年10月31日に支払ったとする虚偽の事務処理及び虚偽の説明等を行っていることが認められ、これらの事実を総合すれば、請求人が、本件決算賞与を平成19年11月7日に支給したにもかかわらず、支払日要件を満たすこととなる同年10月31日に支給したかのごとく振替伝票及び給与支給明細書等を作成し、本件決算賞与の額に係る源泉所得税の納付及び社会保険料の届出を行うなどして本件決算賞与の額を本件事業年度の損金の額に算入した行為は、国税通則法第68条第1項に規定する仮装した行為に当たるものと認められる。(平21. 4.22 熊裁(法)平20-24)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平200007
- 裁決年月日
- 平成21年4月17日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁所属の職員の調査によって、被相続人の配偶者名義口座(以下「本件親族名義口座」という。)の預金が被相続人に帰属することを初めて知ったものであり、これを隠匿する意思はなく、相続に関する無知により生じたものである旨主張する。しかしながら、①本件親族名義口座は、被相続人の預金を原資として開設され、被相続人の管理の下、専ら被相続人に帰属する入出金に利用されていたこと、②請求人は、被相続人の相続開始直前に満期となり、被相続人名義の預金口座に入金された被相続人に帰属する定期預金の全額を自ら引き出し、即日、本件親族名義口座に入金したこと、③請求人は、被相続人に係るいわゆる準確定申告において、本件親族名義口座に入金されていた不動産賃貸収入相当額を被相続人に帰属するものとして申告していること等からすれば、請求人は、本件親族名義口座の預金が被相続人に帰属する相続財産であったことを十分認識していたと認められるところ、本件相続税の申告に際し、本件親族名義口座が被相続人名義でないことを奇貨として、あえて相続財産として申告しなかったものと認められることから、当該行為は、国税通則法第68条第1項に規定する重加算税の課税要件である事実を隠ぺいした場合に該当する。(平21. 4.17 沖裁(諸)平20-7)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平200009
- 裁決年月日
- 平成21年4月17日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁所属の職員の調査によって、請求人名義口座(以下「本件請求人名義口座」という。)の預金が被相続人に帰属することを初めて知ったものであり、これを隠匿する意思はなく、相続に関する無知により生じたものである旨主張する。しかしながら、①本件請求人名義口座は、被相続人の預金を原資として開設され、被相続人の管理の下、専ら被相続人に帰属する入出金に利用されており、相続開始日までの間、請求人に帰属する入出金はなく、請求人は当該口座の入出金等について、全く関知していなかったこと、②請求人は、被相続人に係るいわゆる準確定申告において、本件請求人名義口座に入金されていた不動産賃貸収入相当額を被相続人に帰属するものとして申告していること等からすれば、請求人は、本件請求人名義口座の預金が被相続人に帰属する相続財産であったことを十分認識していたと認められるところ、本件相続税の申告に際し、本件請求人名義口座が請求人名義であることを奇貨として、あえて相続財産として申告しなかったものと認められることから、当該行為は、国税通則法第68条第1項に規定する重加算税の課税要件である事実を隠ぺいした場合に該当する。(平21. 4.17 沖裁(諸)平20-9)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平200023
- 裁決年月日
- 平成21年4月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、仮に修正申告書が有効であるとしても、請求人において、仮装・隠ぺいの事実はないことから、重加算税の賦課決定処分は違法である旨主張する。しかしながら、請求人は、請求人名義の預金口座において、請負工事代金、リース売上代金及び重機の売却代金を取り立てていること、また、これらの口座は帳簿にも記載していなかったところ、当該各口座の開設期間及び入出金事績からすると、上記預金口座は、いわゆる簿外預金口座と認められる。また、同口座を使用して行った隠ぺい取引により生じた収益を原資とする簿外の貸付金及び当該貸付金から生じる果実としての利息も隠匿し、これらを請求人の収入として計上せず確定申告書を提出したことは、課税標準等の計算の基礎となるべき事実を隠ぺいし、その隠ぺいしたところに基づき過少申告をしていると認められ、このことは、国税通則法第68条第1項の規定に該当するので、原処分庁が同項の規定に基づいて法人税に係る重加算税の賦課決定処分をしたことは適法である。(平21. 4.17 熊裁(法・諸)平20-23)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200167
- 裁決年月日
- 平成21年4月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、取引先に対して社史の納品書を作成させる行為は行っておらず、仮装の事実はないから、重加算税の賦課決定処分は取り消されるべきである旨主張するが、請求人は、平成19年3月末までに社史の引渡しを受けていない事実を認識した上で、平成19年3月31日付の納品書及び請求書の発行を取引先に依頼していることが認められ、これは、単純な会計処理上の過誤に止まるものでなく、本来同年4月6日に納品されたものを同年3月31日に納品されたように装い、本件社史作成費用を平成19年3月期の損金の額に算入していると認められ、請求人のこれらの行為は、国税通則法第68条第1項に規定する仮装行為に該当するというべきである。(平21. 4.16 東裁(法)平20-167)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200166
- 裁決年月日
- 平成21年4月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が請求人が事業年度末に期首に遡及して損金計上した役員報酬(以下「本件役員報酬」という。)は、役員報酬のごとく仮装することにより損金に算入したものであり、隠ぺい又は仮装の事実があったとして法人税及び源泉所得税の重加算税賦課決定処分等を行ったの対し、本件役員報酬は利益処分に係る賞与ではなく、あくまで役員報酬と認識し、会計上、正しい処理として損金に計上し、支出したに過ぎないことから、本件役員報酬の計上等に隠ぺい又は仮装の事実はない旨主張する。しかしながら、本件役員報酬の計上に関しては、請求人の代表者らが、法人税法違反事件において請求人の臨時の利益の分配であって損金とならない役員賞与を役員報酬の未払金の精算であると偽って経理処理した旨供述しているように、代表者らは、本来、本件役員報酬が、請求人の臨時の利益の分配に当たり、請求人の損金と認められない税法上の役員賞与であることを認識していたものと認められ、そのうえで、請求人に多額な利益が出たことから、請求人の法人税を脱税する目的で、本件各事業年度において本件役員報酬を期首に遡及して水増し、あたかも損金となる役員報酬の未払があったように偽り計上することにより、法人税を過少に申告し、また、本件役員報酬をあたかも役員報酬の支払として支出することにより、役員賞与に係る源泉所得税を納付していなかったものであると認められる。したがって、このような請求人の行為は、国税通則法第68条第1項及び第3項でいう事実の一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたときに該当するから、請求人の主張には理由がない。(平21. 4.15 東裁(法・諸)平20-166)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平200061
- 裁決年月日
- 平成21年4月13日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100910000
- 争点
- 9重加算税/10仮装名義
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、A名義の預金口座を利用して貸付金を回収した理由は、請求人名義の預金口座よりも、当時堅気の者ではなかったAの名前を借りた方が確実に貸付金の回収が見込めると考えたものであり、貸付金の回収を隠ぺい又は仮装しようとしたものではない旨主張する。しかしながら、国税通則法第68条《重加算税》第2項に規定する「事実を仮装する」とは、所得、財産あるいは取引に関し、あたかも、それが事実であるかのように装うなど、事実をわい曲することをいうと解されるところ、請求人は、B及びCに対する貸付金の返済金を振り込ませることを目的として、AからA名義の預金口座の預金通帳等を借用し、B及びCに、当該預金口座へ返済金の一部を振り込ませていたと認められるから、請求人は、あたかもAがB及びCに対する貸付金の返済金を回収していたかのように装っていたものと認められる。したがって、請求人の主張には理由がない。(平21. 4.13 名裁(所)平20-61)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200156
- 裁決年月日
- 平成21年4月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、売上を除外したり、支払手数料を架空に計上するなどの隠ぺい又は仮装行為をした事実はないから、重加算税の賦課決定処分は違法である旨主張する。しかしながら、①事実と相違する値引き合意書を作成する方法等により、売上を除外していたこと、②虚偽の領収証の作成を依頼し、架空の支払手数料を計上していたこと、③請求人の代表者宅の電化製品の購入代金を修繕費として架空に計上していたこと、④貸付金を支払手数料に仮装して計上していたことが認められる。したがって、これらの行為により、国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたものと認められ、国税通則法第68条第1項に規定する重加算税の賦課要件に該当することとなるから、原処分庁が行った重加算税の賦課決定処は適法である。(平21. 4. 8 東裁(法・諸)平20-156)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平200046
- 裁決年月日
- 平成21年4月3日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が前回調査において計上漏れが指摘された売上先から受け取った手数料について計上漏れの指摘を受けて修正申告をしているから、理事長はそのことを十分に理解しており、通帳の管理も理事長が行っていたことなどからすれば、請求人が当該手数料の一部を収益に計上していなかったことは、理事長の指示により事実の隠ぺい又は仮装がされたものと認められる旨主張する。しかしながら、請求人は、当該売上先から受け取った手数料の大半を収益に計上しており、また、請求人の関与税理士や経理担当者が頻繁に入れ替わったことなどからすれば、経理処理上のミスにより生じた可能性を払拭できず、他に隠ぺい又は仮装の事実を証する証拠も認められないことから、重加算税の賦課決定の要件を満たさない。(平21. 4. 3 関裁(法・諸)平20-46)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平200059
- 裁決年月日
- 平成21年3月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、取引先から受け取った工事代金から長男及び応援業者への分配金額を支払った後の金額を簡易帳簿に収入金額として記帳していたのだから、故意に収入金額を過少に申告したものではない旨主張する。しかしながら、請求人は、事業主として、各年分の請求人の事業に係る収入金額をすべて把握するとともに、その一部を本件事業に係る役務提供の対価として長男に分配しており、また、応援業者への同対価の分配はないにもかかわらず請求人があったことにしているものであるから、当該収入金額及び当該分配金額をすべて正確に了知し得る立場にあったものと認められる。それにもかかわらず、請求人は、妻を通じて、各年分の簡易帳簿に、請求人の事業に係る収入金額として本来記載すべき金額から、長男及び実在しない応援業者への支払を差し引いた金額を、請求人の事業所得に係る収入金額として記載させることにより、結果として多額の真実の所得を秘匿したものと認められ、このことが国税通則法第68条第1項に規定する隠ぺい又は仮装に該当することは明らかである。したがって、請求人の各修正申告の基礎となった事実のうちには、国税通則法第68条第1項に規定する隠ぺい又は仮装に該当する事由があり、請求人の主張には理由がない。(平21. 3.30 名裁(所)平20-59)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平200012
- 裁決年月日
- 平成21年3月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、各年分の収支内訳書及び確定申告書を作成したのは、マンション分譲業者であり、請求人が隠ぺい又は仮装を指示又は依頼した事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、収入金額及び必要経費の額を把握していたと認められ、一方、マンション分譲業者は収入金額及び必要経費の額のすべてを把握、管理していたとは認められず、請求人からの送付資料のほか請求人に確認しながら不動産所得の収支計算等をしたと認められるから、マンション分譲業者が不動産所得の収入金額を過少に、必要経費の額を過大に記載した収支内訳書及び確定申告書を作成し、隠ぺい又は仮装行為をしたというより、むしろ請求人が積極的に介在していたというべきであるから、請求人に重加算税を課することができる。(平21. 3.23 札裁(所)平20-12)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平200059
- 裁決年月日
- 平成21年3月23日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100999000
- 争点
- 9重加算税/18その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調査担当職員の修正申告のしょうようにより提出された修正申告書には必要経費の算入漏れや過少計上が相当存在しており、課税標準が過大になっているところ、各種加算税を賦課するに当たっては、正当な課税標準によって計算すべきであるから、課税標準が過大となっている部分については、修正申告が有効無効にかかわらず、重加算税は賦課されるべきではない旨主張する。しかしながら、各種加算税は、本税の附帯税であるから、加算税の計算の基礎となる本税額が有効に確定している以上、その効力は排除されることはないことからすれば、加算税の賦課決定処分の取消事由として課税標準の多寡を主張することは特段の事情がない限りは許されないと解され、本件においては、請求人の主張する必要経費の算入漏れは、請求人自らが資料を提出しなければ判明し難いものであるところ、調査担当職員は、当該修正申告書等が提出されるまでの間において、請求人から提出された領収証は検討しており、また、請求人に必要経費の算入漏れを検討するよう依頼していたにもかかわらず、請求人は調査時において必要経費の算入漏れを主張せず、総勘定元帳や金銭出納帳も作成していなかったことに照らすと、課税標準の多寡を主張と認めるべき特段の事情があるとはいえないから、請求人の主張は採用できない。(平21. 3.23 大裁(所・諸)平20-59)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平200059
- 裁決年月日
- 平成21年3月23日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、計上漏れとなっていた賃貸料について、経理全般を依頼していた親族が別口座で受け取ったりするなどの行為はしておらず、隠ぺい又は仮装の事実はなく、仮に隠ぺい又は仮装の事実があったとしても、請求人はこれを知らず、また親族に指示したわけでもないから、最高裁平成18年4月20日第一小法廷判決や最高裁平成18年4月25日第三小法廷判決にあるとおり請求人自身の行為と同一視できるものではないから、重加算税の賦課決定は違法である旨主張する。しかしながら、当該親族は、事実と異なる過少な収入金額を記載した収入明細書を作成し、これに基づき確定申告書が作成されていることが認められ、当該行為は隠ぺい又は仮装に当たり、さらに、当該親族は、納税者である請求人から経理全般を委任された補助者等の立場にある者で、いわば納税者本人の身代わりとして同人の課税標準の発生原因たる事実に関与し、同課税標準の計算に変動を生ぜしめた者であるといえるから、その行為は請求人の行為と同一視できるものであると認められ、また、当該最高裁判決は、納税者から確定申告事務を委任された税理士が自己の利益を図るため隠ぺい仮装行為に基づく過少申告を行い、これについて、納税者が同税理士による隠ぺい仮装行為を認識した事実は認められず、また、これを容易に認識し得たとも認められない場合に同税理士の行為を納税者の行為と同一視することはできない旨の判断を示したものであり、本件とは事実関係を異にするから、請求人の主張は採用できない。(平21. 3.23 大裁(所・諸)平20-59)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平200056
- 裁決年月日
- 平成21年3月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の代表取締役(以下「請求人代表者」という。)等が設立した複数の本件各別法人に、請求人の従業員を転籍させ、取引先からの請負業務を本件各別法人に対し外注に出すことで、当該外注加工費の額を課税仕入れに係る支払対価の額に含めて、消費税の課税標準額に係る消費税額から控除される控除対象仕入税額を算定し消費税等の負担を軽減する行為は、原処分庁による前回調査において是認されたものであるから、納税義務違反の認識はなく、隠ぺい又は仮装に該当しない旨主張する。しかしながら、重加算税は、違反者に課せられる行政上の制裁措置であって、故意に納税義務違反を犯したことに対する制裁ではないから、重加算税を課し得るためには、納税者が故意に課税標準等又は税額等の計算の基礎となる事実の全部又は一部を隠ぺい又は仮装し、その隠ぺい、仮装行為を原因として過少申告の結果が発生したものであれば足り、それ以上に申告に際し、納税者において過少申告を行うことの認識を有していることまでを必要とするものではないと解されるところ、本件各別法人の各代表者は名前を貸したのみであること、請求人から本件各別法人への外注という形を採っているが、請負業務はすべて請求人代表者の指示の下で行われ、その売上げ、経費、利益は請求人代表者が管理していたことなどの事実は、前回調査において原処分庁の調査を担当した職員によって把握されなかったもので、それによって請求人の申告内容が是認されたにすぎず、上記事実からすれば、本件各別法人は法人としての実体はなく、本件各別法人が取引先からの請負業務を行っていないことは明らかであるから、本件各別法人に対する外注加工費は架空であると認められるにもかかわらず、請求人が、本件各別法人に実体があるかにように装った上で、本件各別法人に対する外注加工費の額を課税仕入れに係る支払対価の額に含めて控除対象仕入税額を算定し消費税等を過少に申告したことは、国税通則法第68条第1項に規定する重加算税の賦課要件に該当するというべきである。(平21. 3.18 名裁(諸)平20-56)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平200013
- 裁決年月日
- 平成21年2月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905050
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/5経費、損金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件外注工賃等については、外注の事実に間違いはなく、仮装等の事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、Aの関連法人に対し、機械の製作を依頼した事実が無いのに、Aに対し、本件外注工賃等に係る領収証の発行を依頼し、架空の本件外注工賃等を集計表に計上し、集計表を基に収支内訳書を作成して故意に事実をわい曲し、これにより計算した過少な所得金額を記載した本件各年分の所得税の確定申告書を提出したものであり、このような請求人の行為が、国税通則法第68条第1項にいう課税標準の計算の基礎となるべき事実の一部を仮装したことに該当することは明らかであるから、請求人の主張には理由がない。(平21. 2.26 広裁(所・諸)平20-13)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200131
- 裁決年月日
- 平成21年2月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、自ら経営する医院に係る事業所得の仕入金額及び給料賃金の一部は、従業員Aが隠ぺい又は仮装行為により計上したものであることは争わないが、Aは単なる経理事務員であって形式的行為を任せていたこと、隠ぺい又は仮装行為は、納税者が意図的に認識してするものであって本件の場合は請求人は全く関与していないことから、当該隠ぺい又は仮装行為を請求人の行為と同一視して請求人に責めを負わせるのは不当である旨主張する。しかしながら、重加算税制度の趣旨及び目的に照らせば、納税者以外の第三者が隠ぺい又は仮装を行った場合であっても、それが納税者本人の行為と同一視することができるときには、形式的にそれが納税者本人の行為でないというだけで重加算税の賦課が許されないとすることは相当ではなく、当該第三者がした隠ぺい又は仮装行為が、納税者本人の行為と同一視することができ、客観的に見て当該隠ぺい又は仮装行為により過少申告の状態が生じているときには、重加算税を賦課することができると解するのが相当であるところ、請求人は、本件医院での業務経験のないAに経理事務を担当させ、かつ、収入の入金、経費の支払等に使用する預金口座に係る預金通帳及びキャッシュカードを預けて当該口座の入出金事務を一任し、会計資料及び当該口座の入出金状況の確認等の経営者が取るべき責務を果たすことをせず、その結果としてAの隠ぺい又は仮装行為を黙認し各年分において過少申告の状態を発生せしめたというべきである。したがって、一連の隠ぺい又は仮装行為を行ったのがAであっても、隠ぺい又は仮装行為は請求人の行為と同一視することができると解するのが相当であり、請求人の主張には理由がなく、原処分は相当である。(平21. 2.23 東裁(所)平20-131)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平200047
- 裁決年月日
- 平成21年2月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、本件割引債券を申告しなかったことや、同債券の一部の少額ものの償還を受けたのは税理士の判断に従ったものである旨主張し、請求人の一人が作成・提出した陳述書には、税理士に少額の割引債券を提示した上で、同税理士の判断に従った旨の記載があるが、同税理士は、券面額5,000,000円以上の割引債券については現物の提示を受けたが、少額の割引債券については、請求人らが事務所に持参しなかったため、これを確認しておらず、申告前に現金化してよい旨の指導はしていない、税務署の調査で相続財産と指摘される可能性があると請求人らに説明した上で、請求人らの言い分どおり割引債の一部を申告から除いた旨の陳述書の記載に反する答述をするところ、同税理士がことさら請求人らに不利な内容の虚偽の答述をするとは考え難いから、陳述書の記載は採用できず、ほかに請求人ら主張の事実を認めるに足りる証拠はない。したがって、請求人らの主張は採用できない。(平21. 2.17 大裁(諸)平20-47)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200122
- 裁決年月日
- 平成21年2月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、出演料等の現金売上げ及び請求人の代表者名義等の個人口座への入金売上げ(以下、これらの売上げを併せて「本件現金売上げ」という。)が売上計上漏れとなったのは、関与税理士のミス等によるもので隠ぺい又は仮装の意図はないから、国税通則法第68条第1項及び第2項に該当しない旨主張する。しかしながら、請求人の代表者は、本件現金売上げの一部を申告していること等からすれば、本件現金売上げを申告しなければならない認識がありながら、①本件現金売上げを長年にわたって申告していないこと、また、②確定申告書の作成を関与税理士に依頼する際に、関与税理士から現金売上げ等についての確認を受けていたにもかかわらず、本件現金売上げがあることを報告することなく、関与税理士に対し、本件現金売上げに係る資料等を提出していないことが認められる。このような請求人の行為は、請求人が当初から所得を過少に申告することを意図し、本件現金売上げを計上しなかったと認められ、請求人は、当初から過少な申告を意図し、関与税理士に本件現金売上げの関係書類を提出しないなど、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、過少申告をしたものとみるのが相当である。これは、請求人が、国税通則法第68条第1項及び第2項に規定する「国税の課税標準又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」に該当するから、原処分庁がした重加算税賦課決定処分は適法である。(平21. 2.12 東裁(法・諸)平20-122)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平200008
- 裁決年月日
- 平成21年1月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.77・518ページ
要旨
○ 請求人は、車両が自損事故により走行不能となったので、名称等は失念したが現地の解体業者に5万円で売却したものであり、隠ぺい又は仮装の事実はない旨主張する。しかしながら、買い取ったL社の営業担当者は、当該車両の買取りのために請求人の事務所に赴き、請求人の常務取締役と名刺を交換し、買取価格を交渉した結果、最終的に195万円で買い取ることが決定したので代金を現金で当該常務取締役に支払い、当該車両を臨時のナンバープレートを付けて搬送した旨答述しており、このL社の営業担当者Tの答述内容は、具体的かつ詳細である上、その他の関係証拠とも符合するものであり、不自然・不合理な点がないことから信ぴょう性があると認められ、請求人は、当該車両を195万円でL社に売却したと認められるところ、その売却代金の一部を除外し、固定資産売却益を圧縮して総勘定元帳に記載し、帳簿書類への虚偽記載により仮装経理を行っていた事実が認められる。このような請求人の行為は、国税通則法第68条第1項に規定する重加算税の賦課要件に該当することから、重加算税の賦課決定処分は適法である。(平21. 1.28 仙裁(法・諸)平20-8)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平200044
- 裁決年月日
- 平成21年1月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100999000
- 争点
- 9重加算税/18その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、違法又は不当な調査の結果された本件修正申告は無効であり、これに基づく本件重加算税賦課決定処分はその全部が取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、本件修正申告は請求人自身が修正申告する意思をもって、請求人の妻に対し、自分に代わって本件修正申告に係る申告書に署名・押印をするよう指示したと認められ、これを覆すに足る証拠もないので、本件修正申告は有効と認められ、請求人の主張には理由がない。また、請求人の妻の行った行為は隠ぺい又は仮装の行為に該当し、納税者が納税申告を委任した場合には、その受任者の選任・監督について納税者に過失がない場合などの特別な事情がない限り、その受任者が事実を隠ぺい又は仮装した場合にも、納税者自身が隠ぺい又は仮装したことに該当すると解されるところ、請求人には上記特別な事情が認められないので、請求人の妻が行った隠ぺい又は仮装の行為は、請求人がしたものとなるので、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい又は仮装の事実があり、本件重加算税賦課決定処分の重加算税の額は、同条同項の規定に従い正しく計算されているから、本件重加算税賦課決定処分は適法である。(平21. 1.22 名裁(所・諸)平20-44)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200111
- 裁決年月日
- 平成21年1月14日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100911000
- 争点
- 9重加算税/11他人名義による申告
- 業種
- その他事業の部(病院)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件クリニックに係る所得が請求人に帰属しないのであるから、請求人が本件クリニックの所得に係る所得税及び消費税等の申告をしなかったことは、「課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき法定申告期限までに納税申告書を提出しなかったとき」には当たらない旨主張する。しかしながら、本件クリニックに係る所得は請求人に帰属する事業所得と認められるにもかかわらず、請求人は、これを秘匿するため、事務長に指示して、稼動実態のない法人等から、その金額の根拠も不明な給与が支払われたように仮装して住民税の申告書を提出したほか、平成15年分ないし平成17年分については、歯科医師が本件クリニックの経営者であるがごとく事実を仮装し、同人名義で本件所得に係る確定申告書を提出したところに基づき、法定申告期限までに、本件各年分に係る所得税の確定申告書ないし消費税等の確定申告書をいずれも提出しなかったというべきであるところ、これらのことは、国税通則法第68条第2項に規定する「課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき法定申告期限までに納税申告書を提出しなかったとき」に該当すると認められる。(平21. 1.14 東裁(所・諸)平20-111)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平200030
- 裁決年月日
- 平成21年1月8日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件家屋への居住の時期を仮装する目的で住民登録を異動させたのではないから、その住民票の除票の写し(以下「本件住民票の写し」という。)を確定申告書に添付して提出した行為は、国税通則法第68条第1項に規定する国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺい又は仮装したところに基づき納税申告書を提出した場合に当たらない旨主張する。しかしながら、請求人は、平成13年11月末ころ以後は、当該家屋に居住していないにもかかわらず、平成17年3月20日から同月31日までの期間を本件家屋所在地に住民登録していた記載のある本件住民票の写しを確定申告書に添付し、同申告書の特例適用条文欄に居住用財産の譲渡の特例である「措置法35条」と記載して申告しており、この行為は、仮装したところに基づき納税申告書を提出していたことにほかならないから、国税通則法第68条第1項に規定する納税者がその国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたときに当たる。(平21. 1. 8 関裁(所)平20-30)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平200002
- 裁決年月日
- 平成20年12月18日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.76・42ページ
要旨
○ 原処分庁は、FX取引に係る所得の申告義務等については、FX取引先の顧客に対する周知状況からみて、請求人は認識し得る状況にあったこと、FX取引に係る雑所得の金額が、請求人の各年分の給与所得の金額の約14倍から16倍と請求人にとって多額の金額となること、及び請求人は平成18年分の給与所得者に係る年末調整に際し、住宅借入金等特別控除申告書の「年間所得の見積額」欄を空欄のまま勤務先に提出していることなどの一連の行為をもって、請求人が、本件FX取引に係る真実の所得金額を隠ぺいすることを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行為をし、その意図に基づいた過少申告をしたとし、これらの行為を総合勘案すれば、重加算税の課税要件を充足している旨主張する。しかしながら、請求人はFX取引に係る所得の申告義務について、FX取引先からの利用マニュアル及びホームページ上において知ることが可能であったこと、また、請求人のパソコンでFX取引事績を確認すれば売買損益を知ることができたことから、FX取引に係る所得の申告義務及び多額の所得があったことについては認識していたのではないかという疑いも存するものの、FX取引に係る税務上の取扱いについて、請求人が税理士等の専門家に相談したといった事実は認められず、また、当審判所の調査等により把握した本件事実関係の下においては、当初申告当時、請求人は、FX取引に係る所得について、株式の売買等の場合と同様に、源泉分離課税であると誤解していた可能性も否定できず、請求人が当初から所得を過少に申告する意図を明らかに有していたことまでは認められない。また、請求人が、年末調整に際し、住宅借入金等特別控除申告書の「年間所得の見積額」欄を空欄のまま勤務先に提出した行為についても、仮に請求人がFX取引に係る所得が源泉分離課税であると誤解していたとすれば、同欄を空欄にして提出する可能性もあり得るのであり、そのような事実をもって、当初から所得を過少に申告するとの意図を外部からうかがい得るような特段の行為をしたとまでいうことはできない。そのほか、請求人には、原始資料等をあえて散逸したり、虚偽の答弁、虚偽資料を提出するなど調査に非協力であったという事実もないことからすれば、原処分庁が主張する事実をもって、直ちに、請求人が当初から所得を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行為をした上で、その意図に基づいて過少申告をしたものということはできない。さらに、当審判所の調査その他本件に関する資料をもってしても、請求人に真実の所得を隠ぺい又は仮装したものと評価すべき行為や事実の存在があったものと認めることはできず、他にこれと異なる認定をするに足る証拠もない。したがって、請求人が、国税通則法第68条第1項に規定する「国税の課税標準等又は税額の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出」した場合には該当しないというべきである。(平20.12.18 沖裁(所)平20-2)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200106
- 裁決年月日
- 平成20年12月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、K社がA個人から購入したD土地をK社から取得した取引について、K社は単なる名義人ではなく、仮装隠蔽行為はないこと、またS土地建物の取得に係る取引について請求人代表者の個人口座に入金された金員についても建物勘定に計上したことは税理士の誤認によるものであり、貸金の返済であることから仮装隠蔽の行為はない旨主張する。しかしながら、D土地の取得に関して請求人が直接A個人から取得したと認められ、K社との取引実体がないにもかかわらず、売買契約書を作成し請求人代表者が管理しているK社の口座に振り込むなどして代表者の個人口座に振り込んだ金員を売上原価の一部であると仮装したものであるから、また、S土地建物取得に係る金員についても、請求人は、代表者に対する賞与を建物勘定に装い減価償却費相当額を損金の額に計上していたものであるから、これらのことは国税通則法第68条第1項に既定する事実を隠蔽し又は仮装しに該当するものであり、請求人の主張は採用できない。(平20.12.17 東裁(法・諸)平20-106)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200097
- 裁決年月日
- 平成20年12月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、子供ら名義の本件FX取引に係る売買差益等は請求人に帰属せず、また、請求人は税務の専門家でないため、申告に不備があったとしても、隠す意図も悪意もなかったのであるから、隠ぺい又は仮装の事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、請求人名義の本件FX取引の取引口座に証拠金を追加して預託するのではなく、子供ら名義の本件FX取引の取引口座を開設してより高額の証拠金を基に本件FX取引を行うことにより、真実の所得等を秘匿したことが認められ、請求人において申告しない又は過少に申告する意思があったことが推認される。そして、請求人は、①各年分において多額の売買差益等を得ていたほか不動産所得等を有し、これらについて確定申告すべきことを認識していたにもかかわらず、前回調査ないし本件調査を受けるまで確定申告書を提出せず、②前回調査において当該売買差益等及び不動産所得その他の所得について調査担当職員から指摘を受けなかったことを奇貨として、故意に課税標準等及び税額等を過少に記載した内容虚偽の平成17年分の期限後申告書を提出したことからして、請求人は当初から申告しないこと又は過少に申告することを意図し、その意図を外部からうかがい得る特段の行為をしていると認められ、その上で本件FX取引に係る売買差益等及び不動産所得等に係る課税を免れる確定的な意図の下に、それらを申告しなかった又は過少に申告したものと認められるから、国税通則法第68条第2項に規定する課税標準等又は税額等の基礎となるべき事実を隠ぺいし又は仮装したところに基づき期限後申告書等を提出していたということができる。(平20.12.15 東裁(所)平20-97)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200098
- 裁決年月日
- 平成20年12月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905050
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/5経費、損金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、各解体工事に係る支払手数料は業務委託契約に基づく営業成果に対する手数料であり、交際費等として法人税の修正申告の対象としたものの、架空計上したものではない旨主張する。しかしながら、関係当事者等の申述等から、当該支払手数料は、工事紹介料ではないにもかかわらず、架空の請求書及び領収証等を作成させるなどして損金の額に算入していると認められ、これは、国税通則法第68条第1項に規定する「納税者がその国税の課税標準等又は税額等の基礎となる事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出したとき」に該当することから、原処分庁がした本件重加算税賦課決定処分は適法である。(平20.12.15 東裁(法・諸)平20-98)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平200006
- 裁決年月日
- 平成20年12月12日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、①本件財産が相続財産であることを認識していたこと、②M銀行の取引については、残高証明書が相続税の申告の基礎資料であることを認識しながら、残高証明書ではない本件提出書類を本件税理士に提出していること、③D証券の取引については、取引していた事実を本件税理士に伝えないことでその存在を秘匿していることからすれば、請求人が、過少申告の意図に基づき本件財産の存在を関与税理士に秘匿し、過少な課税価格等を記載した申告書を作成させたというべきであり、隠ぺい又は仮装があったものと認められる旨主張する。しかしながら、請求人は、本件財産が相続財産であることを認識していたものと推認されるが、上記②については、請求人が高齢かつ繁忙であったことからすれば、封筒の内容物を確認せずに誤って本件提出書類を本件税理士に提出することも十分あり得ると考えられること、本件調査時に申告もれの財産に係る通帳等を本件調査担当者に任意に提出していることなどからすると、残高証明書を渡したものと思っていたし、その後も本件税理士から指摘がなかったので、正しく申告されたものと思っていた旨の請求人の答述内容は信用できること、上記③については、取引内容や当時の請求人の状況からみて、他の金融機関への残高証明書の発行手続を行う過程でD証券への発行依頼を失念することも十分あり得ることなどからすると、請求人が、過少申告の意図に基づき本件財産の存在を関与税理士に秘匿し、過少な課税価格等を記載した申告書を作成させたとはいえないから、原処分庁の主張には理由がない。本件では、請求人が、当初から財産を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をしたとまでは認めることはできないのであるから、本件財産について、隠ぺい又は仮装があったとはいえない。(平20.12.12 広裁(諸)平20-6)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平200032
- 裁決年月日
- 平成20年12月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100917000
- 争点
- 9重加算税/17推計課税事件で重加算税を賦課した事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人の代表取締者Aは、本件各事業年度を通じ、年間実績表等の資料を通じて、請求人らの利益の額を正確に把握していたにもかかわらず、その顧問税理士に対し、所得金額をそれより少ない一定程度の額として申告するよう要求し、同税理士がこれに応じて、請求人と関係法人Mの事業年度にずれがあることを利用し、Mからの仮受金を計上して請求人の売上げを減額するなど実体のない取引に基づく修正仕訳を行い、さらに、架空の不動産取引を介在させて譲渡益を減少させたり、架空の貸倒損失を計上するなどし、これらの取引等を総勘定元帳等の帳簿に記載し、それに基づいて本件各事業年度の損益計算書及び貸借対照表等の決算書類を作成した上で、これらの帳簿書類に基づいて本件各事業年度の確定申告を行ったものであり、これらの行為が国税通則法第68条第1項の「納税者がその国税の課税標準等又は税額の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」に当たることは明らかである。(平20.12.10 大裁(法)平20-32)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平200033
- 裁決年月日
- 平成20年12月10日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100917000
- 争点
- 9重加算税/17推計課税事件で重加算税を賦課した事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 関係法人Vの代表者であるとともに請求人の実質代表者であったAは、本件各事業年度において、年間実績表等の資料を通じて、両社の利益の額を正確に把握していたにもかかわらず、顧問税理士に対し、所得金額をそれより少ない一定程度の額として申告するよう要求し、同税理士がこれに応じて、請求人とVの事業年度にずれがあることを利用し、Vに対する架空の買掛金を計上するなどの実体のない取引に基づく修正仕訳を行い、これらの取引等を総勘定元帳等の帳簿に記載し、それに基づいて本件各事業年度の損益計算書及び貸借対照表等の決算書類を作成した上で、これらの帳簿書類に基づいて本件各事業年度の確定申告を行ったものであり、これらの行為が国税通則法第68条第1項の「納税者がその国税の課税標準等又は税額の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」に当たることは明らかである。(平20.12.10 大裁(法)平20-33)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200094
- 裁決年月日
- 平成20年12月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が関連会社へ支払った金員は実体のある適正なものであって、当初の確定申告の内容が正しかったのであり、過少申告ではないから、法人税及び消費税等に係る重加算税賦課決定処分は、いずれも違法である旨主張する。しかしながら、請求人は、関連会社に対して外注費を支払う形態を採ることにより、請求人及び請求人の各役員における社会保険料の負担軽減や関連会社における売上実績計上が可能となるなど、請求人、関連会社及び請求人の各役員にとってメリットがあったことから、外注費としての形式を整えておくという目的のためだけに、業務委託契約書を作成した上、当該業務委託契約に基づき、関連会社に対する外注取引の実体がなかったにもかかわらず、あたかも外注業務があったかのごとく仮装して金員を支出しており、このことは、国税通則法第68条第1項に規定する課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の一部を仮装し、その仮装したところに基づき納税申告書を提出していたときに該当するから、法人税及び消費税等に係る重加算税の賦課決定処分は、いずれも適法である。(平20.12. 9 東裁(法・諸)平20-94)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平200005
- 裁決年月日
- 平成20年11月18日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、従前から取引のあった外国法人からの本件取引に係る収入を新規に設定した請求人名義の普通預金口座に振り込ませるとともに、関係帳票を別保管とし帳簿に記帳していなかったことは、隠ぺいの行為に該当する旨主張する。しかしながら、本件取引は従前と異なる新たな取引と認められるところ、①従前の取引と区別するために本件取引に係る収入を新たに設定した請求人名義の普通預金口座に振り込ませていたこと、②外国法人との連絡が必要であったことから、高齢の請求人に代わり担当していた請求人の子が関係帳票を保管していたこと、③請求人が帳簿の記帳を新任の記帳担当者に任せっきりにし、記帳担当者は、取引内容不知のため前任の記帳担当者に確認のうえ記帳するつもりで先延ばしにしているうちに、記帳を失念したものと認められることなどから、原処分庁が主張する事実は、請求人の意思に基づいた特定の事実の隠匿あるいは脱漏に当たらない。したがって、請求人が故意に課税標準等又は税額等の計算の基礎となる事実の全部又は一部を隠ぺいしたと認めることはできず、重加算税の賦課決定処分のうち、過少申告加算税相当額を超える部分の金額について取り消すのが相当である。(平20.11.18 仙裁(所)平20-5)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200062
- 裁決年月日
- 平成20年10月20日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、ナイトクラブ(以下「本件クラブ」という。)の収益は、請求人と関係会社との間で取り決めた業務分担に従い申告していたものであり、仮に、本件クラブの収益は関係会社に帰属するとした請求人の主張が認められないとしても、請求人は課税を免れることを意図して本件クラブの収益を分散させたものではないから、請求人が本件クラブの収益を申告しなかったことは隠ぺい仮装行為には該当しない旨主張する。しかしながら、請求人は、風営法無許可営業の対策として、本件クラブの無許可部分の営業が請求人から分離しているとする外形を作り出すために、実際には本件クラブの収益等をすべて請求人の管理下に置き、請求人において一括して収支計算を行っていたにもかかわらず、実体のない関係会社の名義により本件クラブの取引を行い、その収益等を関係会社に分散して計上することにより、あたかも関係会社が本件クラブの営業をしているという外形を作り出し、その収益を請求人において申告しなかったものと認められる。そうすると、請求人の収益を関係会社の収益であるとして請求人の帳簿書類に計上しなかった行為は、あたかも、それが事実であるかのように装ったものであるということができるから、隠ぺい仮装行為に該当する。(平20.10.20 東裁(法・諸)平20-62)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平200015
- 裁決年月日
- 平成20年10月17日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○請求人は、請求人の代表者であるAが代表を務めるその他の政治団体に管理料を支払っており、当該管理料は、契約書等に基づき当該団体からトラブルの処理等の役務の提供を受けて対価であり、Aは法人税法上の寄附金について詳しい知識はなく、科目仮装との認定は誤りである旨主張する。しかしながら、請求人は、当該管理料が寄附金であることを認識しつつ、当該管理料について架空の当該契約書等を作成した上、管理料科目で費用に計上し、損益計算書を作成したものであるから、仮装があったというべきであり、請求人の主張は採用できない。(平20.10.17 大裁(法・諸)平20-15)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平200015
- 裁決年月日
- 平成20年10月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905990
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の代表者Aの妻である取締役Bから辞任届があり、定時株主総会において役員退職金を支給する旨決議し、損金の額に算入したもので、適法に処理した旨主張する。しかしながら、請求人は、当該辞任届は偽造し、それに基づいて役員退職金の支払決議がされたとする虚偽の定時株主総会議事録を作成した上で、役員退職金相当額を計上した損益計算書を作成したものであるから仮装があったというべきである。したがって、請求人の主張は採用できない。(平20.10.17 大裁(法・諸)平20-15)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平200016
- 裁決年月日
- 平成20年10月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の前代表者であるAが代表を務めるその他の政治団体に管理費を支払っており、当該管理費は、契約書に基づき当該団体からトラブルの処理等の役務の提供を受けて対価であり、Aは法人税法上の寄附金について詳しい知識はなく、科目仮装との認定は誤りである旨主張する。しかしながら、請求人は、当該管理費が寄附金であることを認識しつつ、当該管理費について架空の当該契約書を作成した上、管理費科目で費用に計上し、損益計算書を作成したものであるから、仮装があったというべきであり、請求人の主張は採用できない。(平20.10.17 大裁(法・諸)平20-16)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平200017
- 裁決年月日
- 平成20年10月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○請求人は、請求人の代表者であるAが代表を務めるその他の政治団体に管理費を支払っており、当該管理費は、契約書に基づき当該団体からトラブルの処理等の役務の提供を受けて対価であり、Aは法人税法上の寄附金について詳しい知識はなく、科目仮装との認定は誤りである旨主張する。しかしながら、請求人は、当該管理費が寄附金であることを認識しつつ、当該管理費について架空の当該契約書を作成した上、管理費科目で費用に計上し、損益計算書を作成したものであるから、仮装があったというべきであり、請求人の主張は採用できない。(平20.10.17 大裁(法・諸)平20-17)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平200002
- 裁決年月日
- 平成20年9月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成17年分の所得税の確定申告書の作成の際に、FX取引に係る所得金額が○○○○円近くあるにもかかわらず、また、FX取引に係る所得について申告が必要なことを熟知しているにもかかわらず、C税理士事務所のD事務員にFX取引に関することについて一切述べず、年金及び譲渡以外の収入はない旨の答弁をし、FX取引に関する資料を全く提示していないことが認められる。また、請求人は、平成18年分の所得税の確定申告書の作成に当たり、FX取引に係る所得について申告が必要なことを熟知していたと認められ、また、FX取引業者との間におけるFX取引に係る所得について、源泉徴収されている事実がないにもかかわらず、D事務員に本件取引内容報告書のみを提示し、平成18年分のE社以外のFX取引に係る所得は、平成17年分以前分を含めて、源泉徴収で納付済みである旨答え、平成18年分のE社以外のFX取引に関する資料については全く提示していないことが認められる。そうすると、請求人は、当初から所得を過少に申告することを意図し、C税理士に、過少な所得金額を記載した平成17年分及び平成18年分の所得税の確定申告書を作成させ、原処分庁へ提出したことが認められる。また、請求人が当初から所得を過少に申告することを意図していたことは、請求人には平成16年から平成18年にかけて、E社、A社、F社、G社、B社及びH社とFX取引があるところ、請求人は原処分調査担当職員のFX取引業者との取引の有無についての質問に対し、平成19年4月4日の原処分の調査の際には、E社及びA社との取引があると述べ、平成19年5月18日の原処分の調査の際には、さらに、F社、G社及びB社との取引があった旨を述べ、平成19年5月24日の原処分の調査の際には、いったんは、その他のFX取引業者はない旨述べ、その後、H社との取引がある旨を述べていることからも明らかである。以上のことは、請求人が、当初から所得を過少に申告することを意図した上、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をしたものであるから、その意図に基づいて請求人のした過少申告行為は、国税通則法第68条第1項に規定する「納税者がその国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」に該当する。請求人は、取引を開始した当時のFX取引業者は、物件の説明が主でFX取引に係る所得の申告についての説明は皆無であり、原処分に係る調査において原処分調査担当職員は、FX取引に係る所得が雑所得になる旨記載された書面を発見できなかった旨、さらに、平成18年分の所得税の確定申告書の作成を依頼したC税理士に対してE社以外のFX取引に係る所得があることを秘匿した事実はない旨主張する。しかしながら、請求人はFX取引に係る所得について申告が必要なことを熟知しながら、平成17年分及び平成18年分の確定申告書の作成を依頼したC税理士に、過少な所得金額を記載した平成17年分及び平成18年分の所得税の確定申告書を作成させ、原処分庁へ提出したと認められる。したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。請求人は、平成19年5月18日及び同月24日に原処分調査担当職員に対し、FX取引について利益があったにしても申告しなくてよいものと理解していた旨述べたのであって、これを原処分庁は本人の意思を無視しわい曲して解釈しており、このことが仮装・隠ぺいの根拠とはならない旨主張する。しかしながら、請求人がFX取引に係る所得について申告が必要なことを熟知していたのは、前記のとおりであるから、この点に関する主張には理由がない。以上のとおり、請求人の主張には理由がなく、原処分庁が行った平成17年分及び平成18年分の所得税に係る重加算税の各賦課決定処分は適法である。(平20. 9.26 福裁(所)平20-2)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平200008
- 裁決年月日
- 平成20年9月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国税通則法第68条第1項の隠ぺい又は仮装があるというためには、隠ぺい行為又は仮装行為の故意にとどまらず、真実の所得金額を隠ぺい又は仮装しようとの確定的な意図を要すること、上記解釈を前提として、買主に対して本件売買契約書の売買代金額の記載を変更するよう何度も要求したこと等の事情を主張し、過少申告をしようとする確定的な意図は有していなかったのであるから、同条に規定する隠ぺい又は仮装には該当しない旨を主張するが、申告において過少申告を行うことの認識を有していることまでは必要でないと解されるから、請求人の主張は独自の見解に立脚するものであり採用できない。(平20. 9.24 大裁(所)平20-8)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200033
- 裁決年月日
- 平成20年9月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、取締役に対し支払った本件外注費は、業務委託料の対価であると評価でき、外注費として損金の額に算入されるべきであり、仮に本件外注費が外注費ではなく給与であるとしても、それは取締役の外交営業活動を独立の事業と解釈した単純な税法上の解釈の誤りであり、本件外注費は不正な簿外収益を原始としたものではなく、労務の対価として現実に支払っているものであるから、本件重加算税の賦課決定処分は取消されるべきである旨主張する。しかしながら、当該取締役の答述のとおり、社長の指示の下、同人に対する給与を架空の外注先名称を用いて記載した領収証を作成し、請求人は、この領収証を基に外注費として元帳に記載するなどして各事業年度の法人税の所得金額の計算上、外注費として損金に算入したものと認めるのが相当であり、また、当該取締役に対する給与を架空の支払先に対する外注費に仮装することで当該給与に係る源泉所得税をいずれも法定納期限までに納付していなかったと認められる。したがって、請求人のこれら一連の行為は、事実の仮装に該当するので、国税通則法第68条第1項に規定する「納税者がその国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」及び同法第68条第3項に規定する「納税者がその国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づきその国税をその法定納期限までに納付しなかったとき」にそれぞれ該当することになるから、原処分は適法である。(平20. 9. 1 東裁(法・諸)平20-33)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平200011
- 裁決年月日
- 平成20年8月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、収入金額の一部を過少に申告したのは、その集計過程における計算誤りによるものであり、当初から所得を過少に申告することを意図していたわけではないので、隠ぺい、又は仮装に該当しない旨主張するが、重加算税を賦課決定するためには、架空名義の利用や資料の隠匿等の積極的な隠ぺい、又は仮装行為が存在することまでは必要ではなく、納税者が当初から所得を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行為をした上、その意図に基づきことさら過少な申告をしたような場合であっても、重加算税の要件が満たされるものと解されるところ、請求人は、各年分において、少額の取引まで含めて集計すると収入金額が多額となることから、個人及び寺院との間の取引や祭礼関係の取引を除外して計算した金額を収入金額とし、一方、必要経費は領収証等に基づいて計算して、その全額を本件各収支内訳書に記載して過少申告をし、その後に当該集計に使用した用紙を廃棄したと認めるのが相当であり、請求人のこのような行為は、当初から所得を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行為をした上、その意図に基づきことさら過少な申告をしたものと認められるから、所得税の税額計算の基礎となる所得の一部を隠ぺいし、その隠ぺいしたところに基づいて納税申告書を提出していた場合に該当する。(平20. 8.25 関裁(所)平20-11)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平200001
- 裁決年月日
- 平成20年7月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件賃貸料を生活費等の資金繰りのために本件妻名義口座に安易に振り込ませていたものであり、それが結果的に放置され、過少申告となったにすぎない旨主張する。しかしながら、請求人は、自らが本件賃貸借契約を締結し、本件賃貸料が請求人自身の不動産の賃貸収入であることを十分認識しながら、関与税理士事務所にも本件賃貸料の存在を報告せず、本件賃貸料のみを自らの意思で本件妻名義口座に振り込ませている。また、本件妻名義口座の支出の大部分が妻名義の蓄財であることからすると、請求人名義口座があるにもかかわらず、本件賃貸料を本件妻名義口座に振り込ませたことに合理的な理由を見出すこともできない。したがって、請求人は、本件賃貸料が自己の不動産所得の課税対象となることを十分承知しながら、真実の総収入金額を隠ぺいしようとする意図の下、本件妻名義口座に振り込ませた本件賃貸料を総収入金額に算入せず、これに基づき納税申告書を提出していたものとみるのが相当であり、このことは、国税通則法第68条第1項に規定する「課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していた」ことに該当する。(平20. 7.29 金裁(所)平20-1)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200012ほか 3件
- 裁決年月日
- 平成20年7月23日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、海運業を営む審査請求人がA国からの○○の輸送取引のために、B国法人と締結した仲介業務契約(以下「本件仲介業務契約」という。)における仲介業務については、役務の提供の事実がなく、また、本件仲介業務契約に基づき支出した仲介手数料(以下「本件仲介手数料」という。)について、請求人はその支出の目的が事業関連者に便宜を図ってもらうための接待等を目的とした現金の贈答であり、交際費等に該当する支出であることを十分認識しているにもかかわらず、架空の仲介業務契約書を作成し、正当な仲介手数料であるかのごとく経理している旨主張する。しかしながら、当該B国法人は、請求人の○○輸送取引に関する○○輸送協定の締結や契約の更新に係る仲介業務を行なっている事実が認められ、また、本件仲介手数料の支払に関しては、交際費等に関する要件(①支出の相手方、②支出の目的、③行為の形態)を満たしていないことから、本件仲介手数料は交際費等には該当しない。よって、本件仲介手数料が交際費等に該当するとしてした法人税の更正処分の全部の取消しに伴い、重加算税の賦課決定処分もその全部を取り消すのが相当である。(平20. 7.23 東裁(法)平20-12)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200015
- 裁決年月日
- 平成20年7月23日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、海運業を営む審査請求人がA国からの○○の輸送取引のために、B国法人と締結した仲介業務契約(以下「本件仲介業務契約」という。)における仲介業務については、役務の提供の事実がなく、また、本件仲介業務契約に基づき支出した仲介手数料(以下「本件仲介手数料」という。)について、請求人はその支出の目的が事業関連者に便宜を図ってもらうための接待等を目的とした現金の贈答であり、交際費等に該当する支出であることを十分認識しているにもかかわらず、架空の仲介業務契約書を作成し、正当な仲介手数料であるかのごとく経理している旨主張する。しかしながら、当該B国法人は、請求人の○○輸送取引に関する○○輸送協定の締結や契約の更新に係る仲介業務を行なっている事実が認められ、また、本件仲介手数料の支払に関しては、交際費等に関する要件(①支出の相手方、②支出の目的、③行為の形態)を満たしていないことから、本件仲介手数料は交際費等には該当しない。よって、本件仲介手数料が交際費等に該当するとしてした法人税の更正処分の全部又は一部の取り消しに伴い、重加算税の賦課決定処分もその全部(更正処分を一部取り消す年分については過少申告加算税を超える部分)を取り消すのが相当である。(平20. 7.23 東裁(法)平20-15)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200016
- 裁決年月日
- 平成20年7月23日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、海運業を営む審査請求人がA国からの○○の輸送取引のために、B国法人と締結した仲介業務契約(以下「本件仲介業務契約」という。)における仲介業務については、役務の提供の事実がなく、また、本件仲介業務契約に基づき支出した仲介手数料(以下「本件仲介手数料」という。)について、請求人はその支出の目的が事業関連者に便宜を図ってもらうための接待等を目的とした現金の贈答であり、交際費等に該当する支出であることを十分認識しているにもかかわらず、架空の仲介業務契約書を作成し、正当な仲介手数料であるかのごとく経理している旨主張する。しかしながら、当該B国法人は、請求人の○○輸送取引に関する○○輸送協定の締結や契約の更新に係る仲介業務を行なっている事実が認められ、また、本件仲介手数料の支払に関しては、交際費等に関する要件(①支出の相手方、②支出の目的、③行為の形態)を満たしていないことから、本件仲介手数料は交際費等には該当しない。よって、本件仲介手数料が交際費等に該当するとしてした法人税の更正処分の全部又は一部の取消しに伴い、重加算税の賦課決定処分もその全部又は一部を取り消すのが相当である。(平20. 7.23 東裁(法)平20-16)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200017ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成20年7月23日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、海運業を営む審査請求人がA国からの○○の輸送取引のために、B国法人と締結した仲介業務契約(以下「本件仲介業務契約」という。)における仲介業務については、役務の提供の事実がなく、また、本件仲介業務契約に基づき支出した仲介手数料(以下「本件仲介手数料」という。)について、請求人はその支出の目的が事業関連者に便宜を図ってもらうための接待等を目的とした現金の贈答であり、交際費等に該当する支出であることを十分認識しているにもかかわらず、架空の仲介業務契約書を作成し、正当な仲介手数料であるかのごとく経理している旨主張する。しかしながら、当該B国法人は、請求人の○○輸送取引に関する○○輸送協定の締結や契約の更新に係る仲介業務を行なっている事実が認められ、また、本件仲介手数料の支払に関しては、交際費等に関する要件(①支出の相手方、②支出の目的、③行為の形態)を満たしていないことから、本件仲介手数料は交際費等には該当しない。よって、本件仲介手数料が交際費等に該当するとしてした法人税の更正処分の全部又は一部の取消しに伴い、重加算税の賦課決定処分もその全部(一部については過少申告加算税を超える部分)を取り消すのが相当である。(平20. 7.23 東裁(法)平20-17)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平200004
- 裁決年月日
- 平成20年7月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件重加算税の各賦課決定処分の一部は取り消されるべきである旨主張するが、請求人は、所得税及び消費税等の納税額が少なくなるように、請求人の知人及びAをして、本件申告除外額を除外して計算した確定申告書等を作成させ、当該確定申告書等を原処分庁に提出し、又は平成15年課税期間の消費税等の確定申告書を提出しなかったところ、請求人のこれらの行為は、国税通則法第68条の規定する重加算税の要件に該当し、また、本件修正申告書等により納付すべき税額のうち、本件申告除外額に対応する部分の税額は、その全額がその基礎となるべき事実を隠ぺいし、又は仮装したところに基づくものと認められるから、本件重加算税の各賦課決定処分は適法である。(平20. 7. 8 関裁(所・諸)平20-4)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平200001
- 裁決年月日
- 平成20年7月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件消費税等各更正処分は違法であるから本件消費税等各賦課決定処分も違法であり、仮に、本件消費税等各更正処分が違法でないとしても、本件消費税等各更正処分は、実質課税の原則に基づき、本件リース契約を売買契約として扱って行われたものであるから、重加算税の賦課決定要件を構成せず、本件消費税等各賦課決定処分は違法である旨主張する。しかしながら、本件消費税等各更正処分が適法であることは先に判断したところである。ところで、重加算税を課し得るためには、納税者が課税標準等又は税額等の計算の基礎となる事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺい、仮装行為を原因として過少申告の結果が発生したものであれば足りると解されているところ、請求人は、本件におけるリース資産は、リース不適格資産であるにもかかわらず、本件各リース契約書を改ざんし、リース不適格資産に係るリース取引を、リース不適格資産以外の資産に係るリース取引に詐称して、本件各課税期間において、本件におけるリース料について、課税標準額に対する消費税額から当該リース料に係る消費税相当額を控除していたものであるから、請求人の当該行為は、国税通則法第68条第1項に規定する課税標準の計算の基礎となる事実の一部を仮装したことに該当し、その仮装行為を原因として過少申告の結果が発生したものであるから、重加算税の賦課要件に該当すると認められる。したがって、本件消費税等各賦課決定処分は適法である。(平20. 7. 7 熊裁(法・諸)平20-1)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平200001
- 裁決年月日
- 平成20年7月3日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、売買契約書に記載された契約金額は少なく書き換えられたものであり、書換え前の正当金額によれば、請求人は売主に対し支払うべき残代金の支払を免除されていたと認められるにもかかわらず、この債務免除益を申告しなかったのであるから、かかる行為は事実の隠ぺい又は仮装に当たる旨主張する。しかしながら、契約金額欄を書き換えたことは一見して見て取ることができるものであり、他の文書等及び本件契約に係る一連の事情等からみると、書換え前の金額が確定した契約金額であるとは認められず、また、書換え後の金額が記載された契約書の写しに公証人の確定日付を受けることで、契約者双方の合意の証拠としていることなどからすれば、書換え前の金額は、融資を受けるためにとりあえず記載した金額であって、書換え後の金額が正当額であると認められ、請求人に事実の隠ぺい又は仮装の行為があったということはできないことから、重加算税の賦課決定処分は取り消すべきである。(平20. 7. 3 関裁(法)平20-1)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平200001
- 裁決年月日
- 平成20年7月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100917000
- 争点
- 9重加算税/17推計課税事件で重加算税を賦課した事例
- 業種
- 建設業(土木工事)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調査担当職員に提示した売上集計表に記載されていない売上げを他者名義の預金口座に入金したのは、単に、資金繰りのために諸支払い等が分かりやすいように当該口座を利用しているだけであり、また、当該売上集計表にすべての売上げを記載しているとは説明していない旨主張するが、当該売上集計表以外に総収入金額の算定の基となる資料は作成されておらず、また、他者名義を使用したとする主張を裏付ける証拠や具体的な説明がないことから、当該売上集計表に記載されず他者名義の預金口座に入金された売上げに係る重加算税の賦課決定処分は相当である。(平20. 7. 2 大裁(所・諸)平20-1)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200002
- 裁決年月日
- 平成20年7月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、被相続人が営んでいた○○業の所得税及び消費税等の確定申告について、何ら、国税通則法第68条にいう、隠ぺい又は仮装の事実はない旨主張する。しかしながら、被相続人は、本件各年分ないし本件各課税期間において、本件事務員に対して実額での所得等の計算を可能とする書類は破棄したと伝え、一部取引先又は売上げを除外した上で取引先から取扱数量を把握させ、かつ、一部は差益の単価を過少に伝え、これにより真実よりも低い所得等を計算させ、必要経費及び仕入税額控除も概算で算出することにより、真実の所得等を秘匿したことが認められ、被相続人において過少な申告をする意思があったことが推認される。そして、被相続人は、所得税及び消費税等に関し、①本件各年分等において、真実は被相続人に帰属する所得等の一部を除外して申告したこと、②平成10年から平成14年において、問屋に対する売上げを一部除外し、借名義の領収書を発行していたこと、③本件各年分等において、特定の問屋に対する売上げをすべて除外し、当該収入をA名義の各預金口座に入金したこと、④平成10年から平成14年において、特定の取引先に係る手数料収入をすべて除外し、当該収入を借名儀の口座に入金させ、さらに、架空名義での納品書を発行させて受領していたことからして、被相続人は、本件各年分について、当初から所得等を殊更過少に申告することを意図していることが外部からうかがい得る特段の行動をしていると認められ、その上で、その意図に基づく過少申告をしたものと認められ、過少申告となった金額全額が、このような隠ぺい、仮装行為に基づくものであるということができる。したがって、国税通則法第68条第1項の規定に基づき、これらの事実に係る部分の税額を計算の基礎としてなされた、本件各年分等における重加算税の各賦課決定処分は適法である。(平20. 7. 1 東裁(所・諸)平20-2)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平190063
- 裁決年月日
- 平成20年6月30日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人と親会社との間で価格変更が行われていないにもかかわらず、価格変更があったかのように仮装していると主張する。しかしながら、当該価格変更は、請求人と親会社との間で合意されたものであり、請求人は当該合意に基づき「月次支払明細書」を作成しているのであるから、価格変更があったかのように仮装したものとは認められず、重加算税の賦課決定処分は、過少申告加算税相当額を超える部分の金額につき取り消すのが相当である。(平20. 6.30 大裁(法・諸)平19-63)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平190039
- 裁決年月日
- 平成20年6月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各事業年度において請求人の過少申告の事実及び隠ぺい又は仮装の事実が確認されていないにもかかわらず行われた重加算税の賦課決定処分は違法、不当である旨主張する。しかしながら、請求人は、真実の売上金額を認識しているにもかかわらず、預り表等の原始記録を廃棄するなどして、本件各事業年度の総勘定元帳の売上高勘定に圧縮した売上金額を計上していたものであるから、本件各事業年度において、本件店舗の売上げの一部を除外していたものであり、このことは、請求人の収益を隠ぺいし、これを法人税の益金の額及び消費税の課税標準額に算入しなかったものと認められる。したがって、請求人のこれら行為は、国税通則法第68条第1項でいう「事実を隠ぺいした」に該当する。(平20. 6.27 広裁(法・諸)平19-39)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平190040
- 裁決年月日
- 平成20年6月27日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各事業年度において、請求人の過少申告の事実及び隠ぺい又は仮装の事実が確認されていないにもかかわらず行われた重加算税の賦課決定処分は違法、不当である旨主張する。しかしながら、請求人は、本件各事業年度の各月計表に圧縮した客数を継続的に記載することにより、本件各事業年度の総勘定元帳の売上高勘定に圧縮した売上金額を計上していたものであるから、本件各事業年度において、本件店舗の売上げの一部を除外していたものであり、このことは、請求人の収益を隠ぺいし、これを法人税の益金の額及び消費税の課税標準額に算入しなかったものと認められる。したがって、請求人のこれらの行為は、国税通則法第68条でいう「事実を隠ぺいした」に該当する。(平20. 6.27 広裁(法・諸)平19-40)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平190041
- 裁決年月日
- 平成20年6月27日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各事業年度において、請求人の過少申告の事実及び隠ぺい又は仮装の事実が確認されていないにもかかわらず行われた重加算税の賦課決定処分は違法、不当である旨主張する。しかしながら、請求人は、本件各事業年度の総勘定元帳の売上高勘定に売上げの一部を除外して虚偽の売上高を計上するとともに、売上げに関する原始記録を廃棄していたと認められ、請求人のこれらの行為は、国税通則法第68条第1項でいう「事実を隠ぺいした」に該当する。(平20. 6.27 広裁(法・諸)平19-41)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平190101
- 裁決年月日
- 平成20年6月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、A店及びB店における飲食業(以下「本件事業」という。)の実質経営者はCであるにもかかわらず、請求人を本件事業の実質経営者とした所得税等の決定処分等は取り消されるべきであるから、重加算税の賦課決定処分も取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、請求人自身が本件事業の実質経営者であることを自覚の上、本件事業により多額の事業所得があったことも十分認識していたにもかかわらず、CをA店の経営者に、DをB店の経営者に装い、本件事業の経理を担当していたDに余分な書類を作らないよう指示していたこと、及び税務調査においても、請求人は、一貫して本件事業の実質経営者はCである旨を申し立て、従業員にも税務署に対する回答を指示していることからすれば、請求人は、本件事業の実質経営者を他人に仮装し、自らがその実質経営者であること、すなわち、本件事業による事業所得が自己に帰属することを隠ぺいし、当初から事業所得を申告する意思がなかったものと認められ、事業所得について法定申告期限までに確定申告書を提出しなかったことに合理的な理由も認められず、請求人のこれらの行為は、国税通則法第68条第2項に規定する国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき法定申告期限までに納税申告書を提出しなかったときに該当するというべきである。したがって、請求人の主張には理由がない。(平20. 6.24 名裁(所・諸)平19-101)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190214
- 裁決年月日
- 平成20年6月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100999000
- 争点
- 9重加算税/18その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件架空仕入れは、請求人の当時の通称専務である経営に携わっていない取締役Aが請求人及びその代表者に無断で行った不正行為であり、請求人の意思に基づくものではなく、請求人が隠ぺい又は仮装を行った事実はないから、本件架空仕入れを請求人の隠ぺい又は仮装行為であるとして行った重加算税の賦課決定処分は違法である旨主張する。しかしながら、会社の代表者自身ではなく、その従業員等であっても、会社の営業活動の中心となり、実質的にその経営に関与していた者が隠ぺい又は仮装し、かつ、代表者がそれに基づき過少申告をした場合には、納税者たる会社が重加算税の負担を受けることは、法の要請するところであるというべきであるから、国税通則法第68条第1項の要件に該当すると解するのが相当であり、このことは代表者が納税申告書を提出するに当たり、隠ぺいし又は仮装したことを知っていたか否かによって左右されないものと解するのが相当であるところ、Aの専務は単なる通称ではなく、同人は請求人において自他共に認める専務取締役の地位にあり、営業担当役員として請求人の経営に関与していた者である上、架空仕入先はA自身が担当する会社の一つであったことなどを考慮すると、請求人の役員として社長に次ぐ主要な地位にあったAの行為は、代表者が知っていたか否かにかかわらず、それは請求人による隠ぺい又は仮装行為に当たるというべきであるから、本件架空仕入れを請求人の隠ぺい又は仮装行為であるとして行った重加算税の賦課決定処分は適法である。(平20. 6.24 東裁(法・諸)平19-214)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190212
- 裁決年月日
- 平成20年6月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100901000
- 争点
- 9重加算税/1重加算税の意義
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、マンションの譲渡に関し租税特別措置法第35条《居住用財産の特別控除》第1項の規定の適用を受けるために住民票の写しを納税申告書に添付しているが、旧住所に家族が残り、そのマンションは請求人の生活の本拠でないとしても、居住の意思を持って入居を開始しそこを生活の場のひとつとしていたのは事実であり、住民票を異動したのも居住の事実に沿った行為であるから、住民票の記載の異動をもって事実の仮装行為とは評価できない旨主張する。しかしながら、居住用家屋というためにはある程度の期間継続して起居寝食するなど実質的に利用している家屋であることが必要であるところ、①請求人が本件家屋に運び込んだものは布団及び衣類等のみであり、生活用動産の大部分は従前の住宅に残されていたこと、②請求人家族らは引き続き従前の住宅に居住していること、③水道についてはほとんど使用されていない程度の量であること、④居住期間は約1か月半と短期間であること、⑤以上のほかに生活の本拠としていたとする客観的証拠資料の提出もないことからすれば、本件家屋は生活の本拠として実質的に利用していた家屋に該当せず、居住用家屋とはいえないから本件特例の適用はできない。ところが請求人は、マンションの転売が確定した後に、○○市長に対し、マンションへの虚偽の転入届出を提出し、また、本件家屋に生活する意思もないにもかかわらず、宅配便によりわずかばかりの生活用品を送り、あたかも居住しているかの如く外形を整え、さらに、請求人家族らの転入届も提出して請求人にはマンションへの居住の事実があり、マンションが居住用家屋であるかのごとく仮装した上、請求人の住民票を添付してマンションが居住用家屋であって本件特例の適用があるものとして確定申告をしたのであるから、このことは、仮装したところに基づき納税申告書を提出したことに当たるので、原処分は適法である。(平20. 6.23 東裁(所)平19-212)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平190019
- 裁決年月日
- 平成20年6月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件運送代金を売上げに計上しなかった原因は、元従業員であるA個人の横領行為にあるのであって、請求人は関知していないから、請求人に重加算税が賦課されるいわれはない旨主張する。しかしながら、重加算税制度の趣旨からすれば、隠ぺい又は仮装の行為者は、納税義務者たる法人の代表者に限定されるものではなく、その役員又は従業員等で経営に参画していると認められる者が事実を隠ぺいし又は仮装し、かつ、代表者がそれに基づき過少申告した場合は、当該法人の代表者が納税申告をするに当たり、隠ぺい又は仮装行為を知っていたか否かによって左右されることなく、当該法人の行為と同一視されると解される。これを本件についてみると、Aは、請求人の代表者に直結した重要な部署の責任者として、実質的に請求人の経営に参画していたものと認められ、このような相当な権限を有する地位にあったAが故意に請求人の売上げを除外したものである以上、それが同人の利得のために行われたものであり、また、それを請求人の代表者が知らなかったとしても、Aが行った売上除外の行為は、請求人の行為と同一視すべきものと認めるのが相当である。したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平20. 6.19 金裁(法・諸)平19-19)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平190020
- 裁決年月日
- 平成20年6月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件運送代金を売上げに計上しなかった原因は、元役員であるA個人の横領行為にあるのであって、請求人は関知していないから、請求人に重加算税が賦課されるいわれはない旨主張する。しかしながら、重加算税制度の趣旨からすれば、隠ぺい又は仮装の行為者は、納税義務者たる法人の代表者に限定されるものではなく、その役員又は従業員等で経営に参画していると認められる者が事実を隠ぺいし又は仮装し、かつ、代表者がそれに基づき過少申告した場合は、当該法人の代表者が納税申告をするに当たり、隠ぺい又は仮装行為を知っていたか否かによって左右されることなく、当該法人の行為と同一視されると解される。これを本件についてみると、Aは、請求人の代表者に直結した重要な部署の責任者として、実質的に請求人の経営に参画していたものと認められ、このような相当な権限を有する地位にあったAが故意に請求人の売上げを除外したものである以上、それが同人の利得のために行われたものであり、また、それを請求人の代表者が知らなかったとしても、Aが行った売上除外の行為は、請求人の行為と同一視すべきものと認めるのが相当である。したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平20. 6.19 金裁(法)平19-20)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平190028
- 裁決年月日
- 平成20年6月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、当該各土地の売買に係る契約成立日及び引渡日は平成18年8月31日であり、当該各土地の売却代金及び購入代金等を当該事業年度の収益の額及び売上原価の額に計上したことについて仮装した事実はないから、重加算税の賦課決定処分は違法である旨主張する。しかしながら、①請求人は、平成18年9月8日に、公有地の拡大の推進に関する法律の規定に基づく土地有償譲渡届出書を県知事あてに提出しているところ、請求人が平成18年8月31日に成立したと主張する当該各土地の売買契約の内容を前提にすると、当該届出書の提出は不要であり、また、当該売買契約の内容は、当該届出書の記載内容と譲渡の相手先、譲渡物件の面積等において矛盾することからすると、平成18年9月8日の時点では当該届出書に記載された内容の売買が行われる予定であったものが、その後当該各土地の売買に係る契約に変更されたものと推認され、②請求人が真正なものと主張する契約日が平成18年8月31日と記載された当該各土地に係る売買契約書は、原処分に係る調査の着手日から1か月以上経過した後、調査担当職員に提示され(当初は廃棄したと申述)、また、当該売買契約書以外に契約年月日や売買金額が異なる売買契約書がそれぞれ2種類作成されており、平成18年8月31日付売買契約書を直ちに真実の取引を記載したものと認めることはできない。そうすると、当該各土地の売買契約が平成18年8月31日に成立したとは認められず、請求人の主張は採用できない。したがって、平成18年8月31日において、当該各土地の売買契約が成立していたとは認められないにもかかわらず、請求人は、平成18年8月31日に、当該各土地の売買契約が成立し、かつ、引渡しが行われたかのように契約年月日を同日と記載した売買契約書を作成し、その仮装した事実に基づき当該各土地の売買に係る収益の額及び売上原価の額を総勘定元帳に記載して、納付すべき税額を過少に記載した法人税の確定申告書を提出したものと認められる。このことは、国税通則法第68条第1項に規定する「隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」に該当することから、重加算税の賦課決定処分は適法であり、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平20. 6.19 福裁(法)平19-28)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平190038
- 裁決年月日
- 平成20年6月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各事業年度において請求人の過少申告の事実及び隠ぺい又は仮装の事実が確認されていないにもかかわらず行われた重加算税の賦課決定処分は違法、不当である旨主張する。しかしながら、請求人は、本件各事業年度において、その各月計表に圧縮した客数を継続的に記載することにより、総勘定元帳の売上高勘定に圧縮した売上金額を計上していたものであるから、本件店舗の売上げの一部を除外していたものであり、このことは、請求人の収益を隠ぺいし、これを法人税の益金の額及び消費税の課税標準額に算入しなかったものと認められる。したがって、請求人のこれら行為は、国税通則法第68条第1項でいう「事実を隠ぺいした」に該当する。(平20. 6.18 広裁(法・諸)平19-38)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190208
- 裁決年月日
- 平成20年6月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905050
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/5経費、損金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、重加算税の賦課決定処分の基礎となった更正処分が違法であること並びに原処分庁が重加算税の対象とした給料賃金の額及び調査費の額を必要経費に計上したことについて、隠ぺい又は仮装の事実はないことから重加算税の賦課決定処分は違法である旨主張する。しかしながら、請求人は、その支出の事実が認められない従業員の給与の額及び調査費の額を、あたかも支出したかのように仮装し、その仮装したところに基づき総勘定元帳に記載し、同元帳に基づいて青色申告決算書を作成して事業所得の金額を算定し、確定申告書を提出したことが認められるところ、このことは、国税通則法第68条第1項に規定する「納税者がその国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」に該当すると認められるから、原処分は適法である。(平20. 6.18 東裁(所)平19-208)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190192
- 裁決年月日
- 平成20年6月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成14年分の本件塗装工事に関し、実際には当該工事を行っていないにもかかわらず、外注先と共謀の上、当該工事に係る請求書及び領収書を作成してあたかも実際に工事を行って代金を支払ったように仮装し、同年分の所得税の確定申告に際して、当該工事代金相当額を不動産所得の必要経費(修繕費)に算入していることが認められる。また、平成16年分における本件土地の譲渡価額は、本件契約書Aに記載された60,000,000円であると認められるが、請求人は、当該金額より著しく低い○○○○円を売買価額とするもう1通の本件契約書Bを作成するとともに、60,000,000円との差額○○○○円について名目上の消費貸借契約を締結して事実を仮装し、本件契約書Bに基づき、○○○○円を譲渡価額であるとして申告したことが認められる。このような請求人の行為は、国税通則法第68条第1項に規定する、納税者がその国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づいて確定申告書を提出した場合に該当する。したがって、平成14年分及び平成16年分の重加算税賦課決定処分は適法である。(平20. 6. 2 東裁(所)平19-192)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平190018
- 裁決年月日
- 平成20年5月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、既設のパソコンシステムのリプレース工事に対する支払について、親会社からの請求書に基づき消耗機料費として計上し、平成17年12月期の損金の額に算入したが、当該工事は当該事業年度中に完了しておらず、本件消耗機料費を当該事業年度の損金の額に算入することができないことは争わないが、本件消耗機料費を当該事業年度に計上したのは、当初、工事完了が平成17年内と見込まれていたことによるものであり、単なる経理ミスにすぎないから、国税通則法第68条第1項に規定する隠ぺい又は仮装には該当しない旨主張する。しかしながら、本件消耗機料費に係る取引は、請求人が使用しているパソコンシステムのリプレース工事であること、親会社から請求人に対し請求があったのは平成17年12月30日付であるが、当該工事の完了日は、約2か月も後の翌年2月26日であることから、親会社から請求があった時点では当該工事が完了していないことを請求人は当然知っていたものと認められ、請求人は、工事が完了していないことを知りながら、工事が完了したとする請求書に基づいて本件消耗機料費を計上していると認めるのが相当である。そうすると、本件消耗機料費の計上は、真実と異なる請求書に基づき事実を仮装したものというべきであって、国税通則法第68条第1項に規定する隠ぺい又は仮装に該当する。したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平20. 5.30 金裁(法・諸)平19-18)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平190018
- 裁決年月日
- 平成20年5月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件加湿器を取得したことは事実であり、架空の資産を計上したものではないから、国税通則法第68条第1項に規定する隠ぺい又は仮装には該当しない旨主張する。しかしながら、請求人が本件加湿器を取得したとみることはできず、本件加湿器の対価とした支出は請求人からの親会社に対する寄附金と認められるところ、本件加湿器に係る売買契約書は、グループ会社各社の状況を利用して、あたかも請求人が本件加湿器を取得したかのような外観を作出するために用意された虚偽の証拠書類であると認めるのが相当である。そうすると、本件加湿器に係る取引は、請求人が本件加湿器を取得していないにもかかわらず、これを取得したかのごとく事実を仮装したものというべきであって、国税通則法第68条第1項に規定する隠ぺい又は仮装に該当する。したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平20. 5.30 金裁(法・諸)平19-18)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平190018
- 裁決年月日
- 平成20年5月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、税法上の取扱いが資本的支出となる梱包機の運転管理システムコンピュータ更新の作業に対する支払を、内容を梱包資材、形式を5口に分けられた親会社からの請求書に基づき、荷造費として一時の損金としていたことについて、社内的に用いられる品名コードが使用されたにすぎず、品名を変えたことには当たらないし、5枚に分けられたことも、内容を区分しておくためであったにすぎないから、本件荷造費の計上は国税通則法第68条第1項に規定する隠ぺい又は仮装には該当しない旨主張する。しかしながら、コンピュータ更新作業は請求人の申出によるものであり、作業をしたB社から納品書が直接請求人に届いていること及び親会社の役員が、請求人と親会社との間で請求内容の相談がなされていた旨を答述していることからすれば、請求人は、真実の取引内容を十分に承知していたものと認められ、仮に、請求人が主張するような入力上の理由があったとしても、請求人は、これと明らかに内容、形式共に異なる請求書を受け取っており、その後において是正等の具体的な措置を採ることなく、かえって、当該請求書に基づいて本件荷造費を計上していることが認められる。そうすると、本件荷造費の計上は、真実と異なる請求書に基づき事実を仮装したものというべきであって、国税通則法第68条第1項に規定する隠ぺい又は仮装に該当する。したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平20. 5.30 金裁(法・諸)平19-18)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平190018
- 裁決年月日
- 平成20年5月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件外注加工費の計上は単に親会社のマージンの追加分を外注加工費という科目で処理したにすぎないものであるから、国税通則法第68条第1項に規定する隠ぺい又は仮装には該当しない旨主張する。しかしながら、本件外注加工費に係る支出は、外注加工に限らず何らの対価性のない支出であって、請求人の親会社に対する寄附金と認められるところ、本件外注加工費が親会社からの毎月の請求書に基づき計上されていることからすれば、当該各請求書はいずれも、あたかも親会社に対する外注費が存在するかのような外観を作出するために用意された虚偽の証拠書類であると認めるのが相当である。そうすると、本件外注加工費を損金経理した行為は、何らの役務の提供を受けた事実がないにもかかわらず、外注加工があったかのごとく事実を仮装したものというべきであって、国税通則法第68条第1項に規定する隠ぺい又は仮装に該当する。したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平20. 5.30 金裁(法・諸)平19-18)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平190018
- 裁決年月日
- 平成20年5月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、親会社から賃借している倉庫の屋根改修工事に関する費用の分担金を親会社に支払ったが、当該工事は実施されておらず、本件営繕費に係る支出が請求人からの親会社に対する寄附金に該当することは争わないが、当該工事は結果として行われなかったにすぎず、架空経費を計上する意図はなかったのであるから、本件営繕費の計上は国税通則法第68条第1項に規定する隠ぺい又は仮装には該当しない旨主張する。しかしながら、本件営繕費に係る倉庫は請求人が賃借し自らが使用している倉庫であることから、工事が行われなかったことを請求人は当然に知っていたものと認められ、また、元取締役業務部長が、請求人は本件営繕費に係る親会社からの請求書の内容を当然確認している旨答述していることからすれば、請求人は、工事が行われていないことを知りながら、費用の分担金に係る請求書に基づいて本件営繕費を計上している。さらに、必要な工事であれば、その後実施されているはずのところ、実施されてない事実などを併せ考えると、工事の必要性を前提とした請求書は、あたかも営繕費が存在するかのような外観を作出するために用意された虚偽の証拠書類であると認めるのが相当である。そうすると、本件営繕費の計上は、虚偽の請求書に基づき事実を仮装し、営繕費の名目で請求人の利益を親会社に移転させたものというべきであって、国税通則法第68条第1項に規定する隠ぺい又は仮装に該当する。したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平20. 5.30 金裁(法・諸)平19-18)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平190096
- 裁決年月日
- 平成20年5月30日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人がA法人の株式8,000株(以下「本件株式」という。)を名義人Bから額面金額で譲り受けたとしても、贈与税を申告しなかったことに重加算税を課すべき隠ぺい又は仮装の事実はないと主張する。しかしながら、当審判所の調査によれば、請求人は、個人で多額の株式の売買を行い、その譲渡所得を申告しているほか、過去において、A社の株主であった者から、額面金額を超える価額で同法人の株式を買い取っていることから、株式売買に係る知識が十分あり、未公開株式の売買に当たっては時価で取引すべきことを承知していたものと認められる。また、請求人がBから株式を譲り受けた当時、A社の株式公開準備が進められていたことから、A社の代表者であった請求人はA社の株式が額面金額に比べ大幅に高いことを認識しており、本件株式を額面金額で譲り受ければ贈与税の申告が必要になることを十分認識していたと推認される。また、請求人は、A社の設立当時から本件株式を譲り受ける直前まで、A社の唯一の代表取締役を務めており、A社がBに対し長年にわたり利益配当を行っていた事実を当然に知っていたと認められるところ、顧問税理士に、Bに対する利益配当の事実を告げずに本件株式は実際の株主が請求人である名義株だとして当該株式の整理方法についての相談をしており、真の株主がだれであるかの重要な判断材料となる利益配当に関する事実をあえて告げないことによって、当該税理士が正しい判断を行うことを妨げている。さらに、請求人は、原処分調査において、Bに働きかけて、BはA社に出資したのではなく請求人に金銭を貸し付けていたのであり、B名義の本件株式は名義株である旨の事実と異なる上申書を作成させ、これを原処分調査担当者に提示している。これらの請求人の行為は、請求人が当初から贈与税の課税回避を意図したと外部からもうかがい得る特段の行為と認められ、請求人は、その意図に基づき贈与税の申告を行わなかったと認められる。したがって、請求人の行為は、隠ぺい又は仮装の行為に該当するから、請求人の主張には理由がない。(平20. 5.30 名裁(諸)平19-96)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平190010
- 裁決年月日
- 平成20年5月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件報酬は個人の口座である本件各預金口座に振り込んでおり、本件報酬の支払において、隠ぺい・仮装の行為を行った事実はない旨主張するが、本件報酬を振り込んだとする本件各預金については、①口座名義人らの通帳及び届出印鑑は請求人が管理していること、②口座名義人らは本件各預金口座の取引内容を知らないこと、③請求人の元経理担当者は、請求人代表者の指示により本件各預金口座の入出金手続をとっていたと答述していること、④本件各預金口座の残金は、最終的に請求人が運用していることから、本件各預金口座は、請求人が実質的に支配・管理している預金口座と認められる。そうすると、本件報酬を支払った事実はなかったと認められるところ、請求人は本件報酬を支払ったとして、損益計算書に計上し、これに基づき法人税の確定申告を行ったのであり、かかる行為は、国税通則法第68条第1項にいう重加算税の賦課決定要件に該当する。(平20. 5.26 熊裁(法)平19-10)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平190050
- 裁決年月日
- 平成20年5月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905050
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/5経費、損金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件外注費について、役務提供や支払の事実があるから架空のものではなく、国税通則法第68条第1項に規定する隠蔽、仮装の事実はない旨主張する。しかしながら、本件外注費について、本件各外注先又は本件各外注先と名乗った者から、本件作業に関する役務の提供を受けたという事実はなく、本件外注費は架空に計上されており、国税通則法第68条第1項に規定する隠ぺい又は仮装に該当する。(平20. 5.15 大裁(法・諸)平19-50)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190175
- 裁決年月日
- 平成20年5月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、事実の仮装はないから、重加算税各賦課決定処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、関係会社甲社に利益を移転する目的で、甲社との合意に基づく委託契約があたかも存在するかのごとく装い、当該架空の契約に基づいた架空の委託料を損金の額に算入して確定申告書を提出したと認められ、これにより過少申告の結果が生じている。したがって、このことは、国税通則法第68条第1項所定の重加算税の賦課要件である「納税者がその国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」を満たすものというべきである。(平20. 5. 1 東裁(法)平19-175)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平190084
- 裁決年月日
- 平成20年4月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が請求人の代表取締役Aの妻であるBに対して委託した業務(以下「本件業務」という。)は、請求人が行っていたものではなく、実際にBが行っていたものであるから、事実の仮装をしたことはない旨主張する。しかしながら、請求人が本件業務をBに委託した事実は認められず、Bは本件業務に係る事業の名義上の事業主にすぎないものであり、本件業務に係る事業は請求人が行っていたものであると認められるところ、Aは、Bのあずかり知らないところで、本件業務の契約書を請求人の従業員と作成した上で、会計事務所の事務員を通してBを本件業務に係る事業の事業主とする内容の個人事業の開業届出書、所得税の青色申告承認申請書及び確定申告書を提出し、本件業務に係る請負代金の請求等の事務を請求人の従業員に行わせ、請求人に本件業務に係る請負代金の額をB名義普通預金口座へ振込みの方法により支払わせること等により、Bが請求人から本件業務の委託を受け、本件業務に係る事業の事業主がBであるとの外形を作出したのは明らかである。一方、Aは、Bを事業主として本件業務に係る事業を行うこととした理由について、社会保険事務所の調査があった場合に対応できるようにするためである旨答述しているが、仮にこのような事情があったとしても、請求人が本件業務に係る事業の事業主がBであるかのごとく装ったことは国税通則法第68条第1項に規定する事実の仮装に当たるものであり、そのうえで、請求人は、法人税及び消費税等の申告を行ったことが認められる。以上によれば、請求人のこれらの行為は、通則法第68条第1項に規定する国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を仮装し、その仮装したところに基づき納税申告書を提出したときに該当すると認められるから、請求人の主張には理由がない。(平20. 4.25 名裁(法)平19-84)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平190083
- 裁決年月日
- 平成20年4月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 警備保障業を営む請求人は、退職した取締役副社長に係る本件役員退職給与の全額を損金の額に算入していたことについて、原処分庁が本件役員退職給与の額の損金算入は、開催されていない本件臨時株主総会の本件臨時株主総会議事録を作成した仮装の行為に基づくものであるとして重加算税の賦課決定処分を行ったことに対して、本件臨時株主総会議事録の作成は仮装の行為に当たらない旨主張する。しかしながら、本件臨時株主総会は、請求人の代表取締役であるA及び取締役であるB部長のいずれもが本件臨時株主総会は開催されていないことを認めていることから、実際には開催されていないのは明らかである。加えて、関係証拠によればB部長は、本件役員退職給与の額を本件事業年度において損金の額に算入するために、実際には開催されていない本件臨時株主総会について本件臨時株主総会議事録を作成したとみるのが相当であり、本件臨時株主総会議事録を作成したB部長の行為は、国税通則法第68条第1項に規定する事実の仮装に当たることは明らかである。したがって、請求人の主張には理由がない。(平20. 4.24 名裁(法)平19-83)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平190024
- 裁決年月日
- 平成20年4月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①当該改修工事を施工した業者に請求書を提出させたのは工事費用を知るためであり、全く完成していないものを完成したように仮装したものではなく、②平成12年7月3日付「法人税の重加算税について」(事務運営指針)の第1の3の(2)に該当するから、当該改修費用を損金の額に算入して法人税の申告をしたこと等には、隠ぺい又は仮装の事実はなく、原処分は違法である旨主張する。しかしながら、当該改修工事の一部は当該事業年度末以降に完成し、部屋ごとの工事完了の確認は請求人の代表者が行っていたのであるから、請求人の代表者は、当該改修工事の一部が当該事業年度末までに完了していなかったことを十分認識していたと認められ、また、当該施行業者の常務は請求人の代表者から当該事業年度末日付の請求書を発行して欲しい旨の依頼を受け、当該工事が完了した後の平成18年7月1日ころに平成18年5月20日付の請求書を作成したと認められる。以上のとおり、請求人は、当該改修工事には当該事業年度末までに完了していない部分があることを十分認識していたにもかかわらず、本件施工業者に当該事業年度末日付の請求書の発行を依頼し、当該請求書に記載された金額が当該工事の費用の総額であることを認識しながら、あたかも当該事業年度末までに完了したかようにその総額を修繕費として総勘定元帳に記載をした行為は、国税通則法第68条第1項に規定する「隠ぺい又は仮装行為」に該当する。なお、日付を遡及した請求書の作成を依頼している事実からみて、請求人の①の主張は採用できず、上記のような仮装行為がある場合には、請求人の②の主張の上記の事務運営指針第1の3の(2)の定める「重加算税の賦課を行わないとき」に該当するものではない。(平20. 4.23 福裁(法・諸)平19-24)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平190080
- 裁決年月日
- 平成20年4月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100910000
- 争点
- 9重加算税/10仮装名義
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、消費税及び地方消費税の更正処分は、調査手続等に違法があるから取り消されるべきであり、消費税及び地方消費税の重加算税の賦課決定処分も取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、消費税及び地方消費税の更正処分の調査手続等に違法はなく、請求人は、平成15年ごろから「A塗装」の名義などを用いて、塗装工事業を営んでいるところ、請求人の知人であるB名義預金口座を取引先からの工事代金の決済に利用していたこと、このため、請求人の課税売上高のほとんどが、B名義預金口座を利用して決済されていること、加えて、請求人が取引先に交付する請求書及び領収書には「A塗装代表B」の名義が用いられていることによれば、請求人は、請求人の取引すべてを、あたかもBの取引であるかのように装っていたものと認められ、請求人の行為は、国税通則法第68条第2項に規定する課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき法定申告期限後に納税申告書を提出していたときに該当するというべきである。したがって、請求人の主張には理由がない。(平20. 4.11 名裁(諸)平19-80)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190159
- 裁決年月日
- 平成20年4月9日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 国税通則法第68条の趣旨は、加算税を課すべき過少申告行為が、課税要件事実の隠ぺい・仮装という手段で行われた場合に、違反者に行政上の制裁として重加算税を賦課することにより、申告納税制度の適正円滑な運営を図ろうとするものであるから、同条の合理的解釈としては、隠ぺい・仮装の行為を行った者が、納税者本人ではなく、その代理人、補助者等の立場にある者で、いわば納税者本人の身代わりとして同人の課税標準の発生原因たる事実に関与し、当該課税標準の計算に変動を生じせしめた者である場合を含むものであり、かつ、納税者において、仮装・隠ぺいした事実に基づき申告するという認識を要さず、結果として過少申告の事実があれば足りるものと解される。これを本件についてみると、本件取引に係る収益については、請求人に帰属すべきものと認められるところ、請求人の専務取締役が、本件各販売先に依頼し、本件各銀行口座に本件取引金額に相当する金額を振り込ませることにより、本件取引に係る収益を請求人の帳簿書類に記載せず、事実を隠ぺいしていたと認められる。そして、当該隠ぺい行為は、請求人において専務取締役及び仕入担当責任者という相当な権限を有する立場にある者によりなされたものであり、上記の国税通則法第68条の趣旨からすれば、たとえ本件法人税申告書提出の際に、本件取引について代表取締役が知り得なかったとしても、請求人自体が、正当なる所得を申告すべき義務を怠ったものとして請求人に重加算税を賦課することは何ら違法ではないと解されるから、原処分庁が請求人に本件賦課決定処分をしたことは相当である。(平20. 4. 9 東裁(法・諸)平19-159)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平190078
- 裁決年月日
- 平成20年4月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 鍛造業を営む請求人は、新規に取得したプレス機設備について、事業年度内に鍛造を行い製品の納品をしたことから当該設備を事業の用に供したと判断し、特別償却を含む減価償却を行ったものであり、また、その経理処理に相手先との通謀等の事実がないことから、法人税の重加算税の取扱い(事務運営指針)の定める「虚偽記載等」に該当せず、仮装行為はない旨主張する。しかしながら、請求人の代表取締役Aは、自らが署名したプレス機設備の検収証明書等により、翌事業年度の平成18年3月28日がプレス機設備の引渡日であることを熟知していたと認められるにもかかわらず、①プレス機設備と一体となって機能する加熱炉設備が事業年度内に請求人に引き渡され事業の用に供したという虚偽の事実を作出するため、取引先の役員に事業年度末において未完成の加熱炉設備の温度性能測定日の改ざんを依頼して、虚偽の引渡日を記載した請求書を入手し、②当該取引先の役員の虚偽の証明により、特別償却費の計上に際して確定申告書への添付が必要な○○協会の確認日が平成18年2月20日である加熱炉設備の仕様証明書を入手し、③Aが顧問税理士へ加熱炉設備及びプレス機設備の取得日及び事業の用に供した日を同日とすることを指示し、④顧問税理士も加熱炉設備が事業年度末では未完成であることを承知の上で、Aの指示により加熱炉設備の仕様証明書の確認日(平成18年2月20日)を基に、プレス機設備の普通償却費及び特別償却費の経理処理していることなどの通謀等の一連の仮装行為により、プレス機設備が加熱炉設備とともに、あたかも事業年度内に取得し事業の用に供したごとく仮装し、その仮装したところに基づいて減価償却を行い、当該プレス機設備に係る普通償却費及び特別償却費を過大に計上し損金の額に算入していることから、請求人には、国税通則法第68条第1項に規定する仮装行為があったと認められる。なお、請求人には、取引先の役員との通謀等の一連の仮装行為が認められることから上記の事務運営指針の「虚偽記載等」に該当し、仮装行為があったと認められる。したがって、請求人の主張には理由がない。(平20. 4. 8 名裁(法・諸)平19-78)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平190078
- 裁決年月日
- 平成20年4月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 鍛造業を営む請求人は、新規に取得したプレス機設備の工事の一部である受電設備工事及び点検歩廊工事(以下「本件各工事」という。)については、相手方との通謀や帳簿書類の改ざんがなく、虚偽記載等の事実はないので、仮装行為はない旨主張する。しかしながら、請求人には、請求人の代表取締役Aが、本件各工事について各取引先が翌課税期間の平成18年3月に施工されていたことを承知していたことが認められ、それにもかかわらず、Aは顧問税理士に対し当該各取引先からの平成18年3月分の工事代金を同年2月分として未払金計上するように指示し、この指示に従った顧問税理士は、プレス機設備と一体となって使用される加熱炉設備が課税期間末では未完成であることを承知の上で、本件各工事の平成18年3月分の工事代金を同年2月分の未払金処理とするとともに、請求人が取引先の役員の虚偽の証明により入手した当該加熱炉設備の特別償却に必要な仕様証明書に記載された確認日(平成18年2月20日)を基に、あたかも本件各工事の完了日(引渡日)が課税期間内であるがごとく仮装して、本件各工事に係る消費税額を課税標準に対する消費税額から控除していることが認められる。そうすると、請求人には国税通則法第68条第1項に規定する仮装行為があったと認められるから、請求人の主張には理由はない。(平20. 4. 8 名裁(法・諸)平19-78)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平190016
- 裁決年月日
- 平成20年4月4日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、金銭貸付けに係る所得(以下「本件所得」という。)は、雑所得であると認識し、貸金業の規制等に関する法律で義務付けられている貸金業者としての登録及び帳簿の備付けをしていなかったため、容易に利息収入を把握できなかったことから、本件所得を申告していなかったものであり、本件所得を申告しなかったとしても当初から真実の所得金額を隠ぺいし、これを申告しないとの確定的な意図で内容虚偽の確定申告をしたものではない旨主張する。しかしながら、請求人は、金銭貸付けを業として行っており、貸金業の規制等に関する法律第3条に規定する登録を受け、そのうえで種々の義務を負う地位にある者であることが明白であるにもかかわらず、これを行っておらず、行えないことに特段の事情は認められない。これを行っていなかったのは、貸金業者としての種々の規制を避けたいとの意思に出たものであったとしても、結果として、金銭貸付けに関する情報を税務当局を含めた外部に知られないようにすることに役立っているといわざるを得ない。そして、請求人が金銭貸付けに伴う利息収入があることを十分認識しながら、それを容易に把握されないようにしようとする意思があったことは、請求人が虚偽答弁をし、又は取引先をして虚偽答弁をさせている事実からも明らかである。したがって、請求人にあっては、貸金業者としての登録をしないことは、単に法律違反のみならず、本来実質的金融業者でありながら利息収入を容易に把握されないようにするために、いかにも貸金業を行っていない者であることを装っているといわざるをえず、このことは、国税通則法第68条第1項及び第2項に規定する事実の隠ぺい行為に該当すると認めるのが相当である。(平20. 4. 4 仙裁(所)平19-16)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平190077
- 裁決年月日
- 平成20年4月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人と従業員らとの契約を雇用契約から請負契約に変更したのは、相互の利益を図る目的のためであり、従業員らが請求人に提出する請求書は仮装を意図して作成したものではないことから、請求人の行為に隠ぺい仮装はなく、源泉徴収に係る所得税の重加算税の賦課決定処分は違法であると主張する。しかしながら、当審判所の調査によれば、請求人と従業員らとの関係は、当該請負契約の前後を通じて変化がなく、請求人は、本件従業員らへの支払金額が当該請負契約前と同様に給与であることを十分認識していたと認められる。そうすると、請求人が、従業員らと請負契約書を取り交わし、請求書の作成及び外注費台帳の作成をしたのは、請求人と従業員らとの関係があたかも雇用契約から請負契約に変更したがごとく装うための仮装行為であったといわざるを得ない。したがって、隠ぺい仮装はない旨の請求人の主張には理由がなく、請求人が従業員らへの支払金額を外注費勘定で経理処理し、所得税の源泉徴収を行わず法定納期限までに源泉所得税を納付しなかったことは、国税通則法第68条第3項の「納税者が事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づきその国税を法定納期限までに納付しなかったとき」に該当するから、本件重加算税の賦課決定処分は適法である。(平20. 4. 1 名裁(諸)平19-77)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平190077
- 裁決年月日
- 平成20年4月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人と従業員らとの契約を雇用契約から請負契約に変更したのは、相互の利益を図る目的のためであり、請求書は仮装を意図して作成したものではないことから、請求人の行為に隠ぺい仮装はなく、消費税等の重加算税の賦課決定処分は違法であると主張する。しかしながら、当審判所の調査によれば、請求人と従業員らとの関係は、当該請負契約の前後を通じて変化がなく、請求人は、本件従業員らへの支払金額が当該請負契約前と同様に給与であることを十分認識していたと認められる。そうすると、請求人が、従業員らと請負契約書を取り交わし、請求書の作成及び外注費台帳の作成をしたのは、請求人と従業員らとの関係があたかも雇用契約から請負契約に変更したがごとく装うための仮装行為であったといわざるを得ない。したがって、隠ぺい仮装はない旨の請求人の主張には理由がなく、請求人が本来課税仕入とならない従業員らに対する給与を課税仕入となる外注費勘定で経理処理し、消費税等を過少に申告したことは、国税通則法第68条第1項の「納税者が事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」に該当するから、本件重加算税の賦課決定処分は適法である。(平20. 4. 1 名裁(諸)平19-77)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平190004
- 裁決年月日
- 平成20年3月31日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件事業の対価の額は各班員の給与であり、請求人の収益に該当しないことから、国税通則法第68条第1項に規定する隠ぺい又は仮装の事実はない旨主張する。しかしながら、本件事業が請負契約に基づいて行われ、請求人設立後は、本件事業に係る売上げが請求人に帰属することを代表者自身が認識していたにもかかわらず、当該売上げを帳簿書類に計上せず、借名口座にてその除外した売上げを管理し、必要に応じて代表者及び借名名義の借入金の形で公表の会計帳簿に受け入れていたことが認められる。また、本件事業により付随的に生ずる原木の販売及び自動販売機手数料に係る売上げも、請求人設立当初から請求人の売上げに計上すべきであることを認識しながら、収益から除外していることが認められる。以上のことからすると、請求人の代表者は、本件事業に係る売上げを申告する意思がなく、また、原木の販売及び自動販売機手数料も含めて、意図的に請求人の収益から除外していたものと認められる。そうすると、請求人には、本件事業、原木の販売及び自動販売機手数料に係る売上げを隠ぺいし、また、借名口座及び借名名義の借入金を利用した仮装行為があったと認められ、このことは、重加算税の賦課要件である課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたときに該当する。(平20. 3.31 沖裁(法・諸)平19-4)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平190016
- 裁決年月日
- 平成20年3月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、翌期に引渡しを受け事業の用に供した機械について、当期に減価償却費を計上したのは、当該機械が決算期末までに納入され代金を支払っていれば減価償却できるとの単なる思い込みからしたことであり、隠ぺい又は仮装の事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、当該機械が当期には納入されていないにもかかわらず当該機械の納入時にその代金を一方的に販売元に支払い、その代金に係る請求書を発行させ、あたかも当期に納入があったかのごとき外形を装うとともに、当該機械を当期に取得したとする帳簿を関与税理士に提示し、虚偽の説明をして減価償却費を損金の額に算入させた。さらにその際、関与税理士から「事業の用に供していなければ減価償却費を計上できない」との説明を受けたことから、請求人は、納入日は当期であるが検収引渡日が翌期となっていた当該機械の売買契約書について、納入日及び検収引渡日をいずれも当期とする改ざんした別途の契約書を販売元に作成させており、これらの請求人の行為は、国税通則法第68条第1項に規定する納税者がその国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出したことに該当する。(平20. 3.28 高裁(法)平19-16)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平190029
- 裁決年月日
- 平成20年3月28日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、隠ぺい又は仮装の意図はない旨主張する。しかしながら、請求人は、公表帳簿に記載のない預金口座へ振込みをさせるなどの方法で売上げの一部を収益に計上せず、これを法人税の益金の額及び消費税の課税標準額に算入しなかったものであり、この請求人の行為が国税通則法第68条第1項にいう課税標準の計算の基礎となるべき事実の一部を隠ぺいしたことに該当することは明らかであるから、請求人の主張には理由がない。(平20. 3.28 広裁(法・諸)平19-29)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平190076
- 裁決年月日
- 平成20年3月28日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100917000
- 争点
- 9重加算税/17推計課税事件で重加算税を賦課した事例
- 業種
- サービス業(風俗業)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件デリヘル事業が従業員の経営であると装い、申告すべき多額の所得があること、かつ、申告の必要性を認識していながら、合理的な理由もなく法定申告期限までに確定申告書を提出しなかったというべきであり、Kら共同経営者のいずれもが同様に申告すべき所得を申告していなかったことを併せ考えれば、請求人は、本件デリヘル事業の経営者であることを認識しながら、当初から本件デリヘル事業に係る所得を申告する意思はなかったと推認できるのであり、この推認を覆すに足りる証拠はない。 以上によれば、請求人のこれらの行為は、国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を仮装し、その仮装したところに基づき法定申告期限までに納税申告書を提出しなかったときに該当するというべきである。(平20. 3.28 名裁(所・諸)平19-76)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平190034
- 裁決年月日
- 平成20年3月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、前代表役員が、請求人名義の預金を解約し、その払戻金を同人の個人預金に入金したことが同人に対する給与の支払に当たるとしても、現代表役員は、そのことを知らされておらず、一連の行為は前代表役員個人の行為であるから、請求人には、この給与に係る源泉所得税を納付しなかったことについて、事実の隠ぺい又は仮装に当たる行為はない旨主張するが、請求人は、宗教法人法の規定によりその備付け等が義務付けられた帳簿書類を含め一切の帳簿書類を保存しておらず、それが請求人の運営の実権を掌握し、請求人を実質的に支配していた前代表役員による帳簿書類の廃棄若しくは隠匿又は必要な帳簿書類を作成しなかったことによるものであると認められることからすれば、この前代表役員の行為は請求人の行為というべきであるから、請求人には事実の隠ぺいに当たる行為がある。(平20. 3.19 関裁(諸)平19-34)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平190008
- 裁決年月日
- 平成20年3月18日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、交際費等の支出を正当な業務委託費とするため、取引先に業務を委託している実体がないにもかかわらず、業務委託契約書を作成して、業務委託費を計上していると認定し、このことは国税通則法第68条第1項の隠ぺい又は仮装したところに基づき納税申告書を提出したことに該当する旨主張する。しかしながら、当該業務委託費は業務の対価として支払われたものと認められるから、業務委託契約書の作成及び業務委託費の計上は事実の仮装には当たらない。したがって、この点に関する原処分庁の主張は採用できない。(平20. 3.18 札裁(法・諸)平19-8)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平190028
- 裁決年月日
- 平成20年3月14日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、外注費及び貸倒損失を計上し並びにスクラップ収入を計上しなかったことに隠ぺい又は仮装行為はない旨主張する。しかしながら、①外注費については、仮払金として経理処理すべき支出を未成工事支出金勘定に計上し、その仮払金たる未成工事支出金勘定の残高を消却するために外注費を計上したものであるから、このことは、仮払金を未成工事支出金に仮装し、存在しない外注費を存在するかのごとく経理処理していたものと認められ、②貸倒損失については、仮払金として経理処理すべき支出を短期貸付金勘定に計上し、また、仮払金たる短期貸付金勘定の残高を消却するために貸倒損失を計上していたものであり、このことは、仮払金を貸付金に仮装し、存在しない貸倒損失を存在するかのごとく経理処理していたものと認められ、③スクラップ収入についても、業者との取引に実在しない名義を使用するなどしてスクラップ収入を帳簿に計上していなかったものであり、このことは、収益を隠ぺいしていたものと認められ、請求人のこれらの行為は国税通則法第68条第1項に規定する隠ぺい又は仮装行為に該当するから、請求人の主張には理由がない。(平20. 3.14 広裁(法)平19-28)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平190026
- 裁決年月日
- 平成20年3月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、関係法人甲社からの仕入れは売買契約に基づく正当な取引であり、また、請求人と関係法人乙社との取引における○○○の仕入金額と売上金額との差額は事務代行に係る正当な支払であるから、いずれも請求人に隠ぺい又は仮装の行為はない旨主張する。しかしながら、請求人は、関係法人甲社との取引は実体のない取引にもかかわらず、本件売買契約書を作成し、それに基づく請求書を発行させることにより、架空の仕入金額をその勘定科目の金額に上乗せした上で、仕入勘定として請求人の会計帳簿等に記載し、あたかもそれが事実であるかのように装ったものであるということができ、また、請求人は、関係法人乙社との間で架空の請求書をやり取りすることにより、架空の売上金額及び架空の仕入金額をそれぞれの勘定科目の金額に上乗せした上で、売上勘定及び仕入勘定として請求人の会計帳簿等に記載し、あたかもそれが事実であるかのように装ったものであるということができるから、請求人のこれらの行為は、国税通則法第68条《重加算税》第1項にいう課税標準の計算の基礎となるべき事実の一部を仮装したことに該当する。したがって、これらの点に関する請求人の主張には理由がない。(平20. 3.13 広裁(法・諸)平19-26)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190129
- 裁決年月日
- 平成20年3月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、従業員が不正行為により顧客名義で買い付けた株式(以下「本件株式」という。)について、事業年度末に当該株式の時価評価損相当額をシステム障害損として損金の額に算入して申告しているが、従業員の虚偽の報告に基づき経理処理がなされていたことについて、期末時点で確認できていれば、請求人の損失とはせずに当該従業員に請求しているところ、期末時点では当該従業員の個人的不正行為の確定に至らなかったため、請求人の損失として計上せざるを得なかったものであり、当該システム障害損を特別損失(以下「本件特別損失」という。)に計上したことに事実の隠ぺい又は仮装はない旨主張する。 しかしながら、請求人は、①決算期末にはシステム障害がないことを了知し、②監査法人に対しては当該従業員に関する調査状況を秘匿した報告を行い、③本件特別損失を決算修正で計上した決算短信発表前には、当該従業員の不正行為を把握し同人を懲戒免職処分とするなど、当該従業員の不正行為を明確に認識するに至っていながら、当該システム障害損を特別損失に計上したものと認められる。その後、請求人は、あえて再度決算修正として本件特別損失を訂正することなく、法定申告期限前に当該従業員自身が不正行為を認めている状況でも、何ら申告調整せず放置していたものであるから、これは当該従業員の不正行為を知りつつ、誤りであることを十分認識しながら殊更に訂正せず、本件特別損失を損金の額に算入して課税の対象となる所得金額を過少に申告したものと認められる。したがって、本件株式の時価評価損相当額を本件特別損失として損金の額に算入して申告したことは、故意に課税標準の計算の基礎となる事実を隠ぺい又は仮装したところに基づき納税申告書を提出したと認められることから、国税通則法第68条第1項の規定に基づいてされた本件賦課決定処分は、適法である。(平20. 3.13 東裁(法)平19-129)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平190010
- 裁決年月日
- 平成20年3月6日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 業種
- その他事業の部(学習塾経営)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、事業は廃止していることから給与の支払者ではなく、源泉徴収義務者にもならず、納税告知処分に係る重加算税等の賦課決定も違法であるから取り消すべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、本件各年分以降も学習塾を営み、本件各年分以降についてもそれ以前と同様各講師に対し給与賃金を支払っていたにもかかわらず、原処分庁に対し本件廃業等届出書を提出して、源泉徴収をせず各法定納期限までに納付していなかったことになる。すなわち、請求人は本件各年分以降も学習塾に係る事業を営んでいるにもかかわらず、本件廃業等届出書を提出することにより源泉徴収義務者に該当するにもかかわらずこれに該当しないよう装っており、国税通則法第68条第3項に規定する重加算税の課税要件である「仮装」に該当すると認めることが相当である。以上のことから、国税通則法第68条第3項の規定に基づき行った本件源泉所得税に係る各賦課決定処分は適法である。(平20. 3. 6 仙裁(所・諸)平19-10)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平190010
- 裁決年月日
- 平成20年3月6日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 業種
- その他事業の部(学習塾経営)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、学習塾経営に係る事業所得は請求人に帰属せず、虚偽の本件廃業等届出書を提出したとして行った重加算税の賦課決定処分は違法であり取り消すべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、原処分庁に対し本件廃業届出書を提出しているが、本件各年分以降も継続して学習塾を営んでいると認められる。また、請求人は、調査担当職員の帳簿書類等の提示要求に対して学習塾は廃業しているから関係書類は一切ない旨の申立てをしているが、本件各年分以降の学習塾経営に係る収入及び必要経費に係る関係資料を保存しており、請求人自身が本件各年分以降の学習塾経営に係る事業収入を認識していたものと認められる。そうすると、請求人は、本件各年分以降も学習塾に係る事業所得が請求人にあることを認識しているにもかかわらず、事業を廃止した旨の偽りの本件廃業届出書を提出した上で、本件各年分に係る事業所得を申告しなかったのであり、しかも、請求人は調査担当職員の帳簿書類等の提示要求に対し、学習塾の廃業を理由に関係書類を保存しているにもかかわらず、あたかも廃止したかのように仮装するための手段として行った行為、すなわち、重加算税の賦課要件である「課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の仮装」に該当すると認めることが相当である。(平20. 3. 6 仙裁(所・諸)平19-10)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平190014
- 裁決年月日
- 平成20年2月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、関連法人A社との間において取り交わした業務委託契約書に基づき、A社に対する短期貸付金と相殺した外注委託費は、請求人がA社に対し業務を委託し、A社は実際に当該業務を行っていたから、国税通則法第68条第1項の「隠ぺい又は仮装」の事実はない旨主張する。しかしながら、請求人が上記業務委託契約書に記載された業務委託の事実がないにもかかわらず、A社の欠損を補てんするために上記業務委託契約書を作成して債権放棄による経済的利益の無償の供与を行い、外注委託費名目の費用を損金に算入し申告したことは、国税通則法第68条第1項の「納税者がその国税の課税標準又は税額等の計算となるべき事実の全部又は一部を仮装し、仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」に該当するというべきである。したがって、原処分庁が、国税通則法第68条第1項の規定を適用して重加算税の賦課決定処分をしたことは適法であり、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平20. 2.27 福裁(法・諸)平19-14)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平190014
- 裁決年月日
- 平成20年2月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、関連法人A社との間において取り交わした業務委託契約書に基づき、A社に対する短期貸付金と相殺した外注委託費は、請求人がA社に対し業務を委託し、A社は実際に当該業務を行っていたから、国税通則法第68条第1項の「隠ぺい又は仮装」の事実はない旨主張する。しかしながら、請求人が上記業務委託契約書に記載された業務委託の事実がないにもかかわらず、A社の欠損を補てんするために上記業務委託契約書を作成して債権放棄による経済的利益の無償の供与を行い、外注委託費名目の費用を課税仕入れに算入し申告したことは、国税通則法第68条第1項の「納税者がその国税の課税標準又は税額等の計算となるべき事実の全部又は一部を仮装し、仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」に該当するというべきである。したがって、原処分庁が、国税通則法第68条第1項の規定を適用して重加算税の賦課決定処分をしたことは適法であり、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平20. 2.27 福裁(法・諸)平19-14)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平190015
- 裁決年月日
- 平成20年2月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、関連法人A社との間において取り交わした業務委託契約書に基づき、A社に対する短期貸付金と相殺した外注委託費は、請求人がA社に対し業務を委託し、A社は実際に当該業務を行っていたから、国税通則法第68条第1項の「隠ぺい又は仮装」の事実はない旨主張する。しかしながら、請求人が、業務委託契約書に記載された業務委託の事実がないにもかかわらず、A社に対する債権放棄による経済的利益の無償の供与を行うために当該契約書を作成して当該契約書に基づく外注委託費名目の費用を課税仕入れに算入し申告したことは、国税通則法第68条第1項の「納税者がその国税の課税標準又は税額等の計算となるべき事実の全部又は一部を仮装し、仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」に該当するというべきである。したがって、原処分庁が、国税通則法第68条第1項の規定を適用して重加算税の賦課決定処分をしたことは適法であり、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平20. 2.27 福裁(法・諸)平19-15)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平190015
- 裁決年月日
- 平成20年2月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、関連法人A社との間において取り交わした業務委託契約書に基づき、A社に対する短期貸付金と相殺した外注委託費は、請求人がA社に対し業務を委託し、A社は実際に当該業務を行っていたから、国税通則法第68条第1項の「隠ぺい又は仮装」の事実はない旨主張する。しかしながら、請求人が、業務委託契約書に記載された業務委託の事実がないにもかかわらず、A社に対する債権放棄による経済的利益の無償の供与を行うために当該契約書を作成して当該契約書に基づく外注委託費名目の費用を損金に算入し申告したことは、国税通則法第68条第1項の「納税者がその国税の課税標準又は税額等の計算となるべき事実の全部又は一部を仮装し、仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」に該当するというべきである。したがって、原処分庁が、国税通則法第68条第1項の規定を適用して重加算税の賦課決定処分をしたことは適法であり、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平20. 2.27 福裁(法・諸)平19-15)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平190021
- 裁決年月日
- 平成20年2月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100911000
- 争点
- 9重加算税/11他人名義による申告
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件関係法人の収益を請求人の収益とした本件更正処分は違法であり、それに伴う重加算税の賦課決定処分も違法である旨主張する。 しかしながら、本件関係法人に実体がなく、その経営主体は請求人であるところ、請求人は、本件関係法人の収益を請求人の管理下に置いていたにもかかわらず、本件関係法人の名義の収益であるとの外形を作出し、その収益を請求人の会計帳簿等に計上していなかったものと認められ、また、請求人は、外注加工費勘定などに架空の金額を計上するなどして、請求人及び本件関係法人の会計帳簿等に作為的に不実記載をなしていたものと認められる。そうすると、請求人の収益を本件関係法人の収益であるとして請求人の帳簿書類に計上しなかった行為や架空の原価を計上するなどして請求人及び本件関係法人の帳簿書類に虚偽の記載をした行為は、あたかも、それが事実であるかのように装ったものであるということができるから、請求人の当該行為は、国税通則法第68条第1項にいう課税標準の計算の基礎となるべき事実の一部を仮装したことに該当するから、請求人の主張には理由がない。(平20. 2.18 広裁(法・諸)平19-21)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平190020
- 裁決年月日
- 平成20年1月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件不正経理行為を行った従業員は、請求人の取締役でも株主でもなく、利害関係が請求人と同一の集団には属していない者であるから、国税通則法第68条第1項の規定を適用することはできず、請求人に対し、重加算税を賦課することはできない旨主張する。しかしながら、従業員を自己の手足として経済活動を行っている納税者においては、隠ぺい又は仮装の行為が代表者の知らない間に従業員によって行われた場合であっても、その従業員が、納税者の申告行為に重要な関係を有する部門に所属し、その部門の責任者たる地位に就いている場合は、その者の隠ぺい又は仮装の行為は、特段の事情がない限り、納税者の行為と同一視することができ、納税者自身が当該行為を行ったものとして重加算税を賦課することができるものと解するのが相当である。本件についてみると、本件不正経理行為を行った従業員は、①請求人の申告行為に重要な関係を有する総務部に所属し、総務部長として部門の責任者たる地位に就き、②総務及び経理の事務全般の取りまとめを行い、③請求人の決算や確定申告にかかわる帳簿、資料などの会計書類を毎月作成することを任され、当該書類の内容について社内会議において説明し、④金融機関との折衝を行い、⑤請求人の法人税及び消費税等の確定申告書の所定の欄に自署等していたことからすると、本件不正経理行為は、請求人の行為と同一視することができ、請求人が当該行為を行ったものとして重加算税を賦課することができるから、請求人の主張には理由がない。(平20. 1.29 広裁(法・諸)平19-20)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平190019
- 裁決年月日
- 平成20年1月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件肉用牛の売却は卸売市場における通常の肉用牛の売却であるから、事実を仮装したものではない旨主張する。 しかしながら、本件は、本件肉用牛の売却に係る請求人と取引先との直接取引にもかかわらず、直接取引であれば発行されるはずのない売買仕切書の発行を受けることによって、請求人が、卸売市場において、本件肉用牛を売却したかのように装い、故意に事実をわい曲していたものと認められる。(平20. 1.18 関裁(法)平19-19)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190092
- 裁決年月日
- 平成20年1月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 No.75・93ページ
要旨
○ 請求人は、請求人の現場担当者が消費税等の課税期間内に完了していない工事に係る請求書を課税期間内に発行するよう工事業者に依頼したのは、請求人の事情によるものであり、消費税等について過少申告を意図したものではなく、また、当該請求書は請求した日に発行されており、請求金額にも誤りがなく、虚偽の記載のない真実の請求書であるから、当該請求書に基づき当該工事に係る消費税等の額を控除対象仕入税額に算入したことは、国税通則法第68条第1項に規定する「隠ぺい又は仮装」には該当しない旨主張する。しかしながら、当該請求書は、請求人における経理処理上、単に工事業者に対する金銭の支出の基準となる書類であるのみならず、当該工事が完了したかどうかの判定の基準となる書類でもあったと認められ、当該課税期間内に完了していない工事に係る請求書を当該課税期間内に発行するよう工事業者に依頼して、工事の完了時期を当該課税期間内に仮装し、結果、過少申告となる消費税等の確定申告書を提出したことは、過少申告の意図の存否にかかわらず、国税通則法第68条第1項に規定する「課税標準等又は税額等の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺい、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」に該当する。したがって、本件賦課決定処分は適法である。(平20. 1.11 東裁(諸)平19-92)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平190018
- 裁決年月日
- 平成20年1月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100909000
- 争点
- 9重加算税/9うかい行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、その給食業務の委託先に支払った本件給食材料費について、当該委託先からの請求に基づく正当な取引の対価であるから、請求人には事実の隠ぺい又は仮装の行為はない旨主張する。しかしながら、①当該給食業務の対価の計算方法等は、委託契約書において別途約定されて本件委託費として支払うこととされており、②本件給食材料費の額はこの約定額とは別に支払われたものであって、③本件給食材料費の額と同額が、当該委託先からこの給食業務に関して何らの役務提供も行っていない請求人の関係会社に支払われていることから、請求人は、給食業務の委託者としての優位な立場を背景に、当該委託先に依頼して当該関係会社を当該委託先の仕入先として伝票のみ絡ませ、当該委託先を仲介役として当該関係会社に金銭等を贈与し、当該委託先から提出される請求書を利用して、その贈与の事実を給食業務の対価に仮装していたものと認められる。(平20. 1. 9 関裁(法・諸)平19-18)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平190005
- 裁決年月日
- 平成20年1月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、A工事が架空の解体工事であったことは認めるが、意図的にA工事の代金として支出した金員を修繕費として損金の額に計上したものではなく、実際にA工事が行われたものと誤認したまま会計処理をし、確定申告をしたものであるから、当該行為は国税通則法第68条第1項に規定する隠ぺい又は仮装行為に基づく過少申告には該当しない旨主張する。しかしながら、請求人の代表者は、Bに指示し、C社の預金口座を利用するなどした上、架空の見積書、注文請書及び請求書の存在をもって、A工事が実際に行われたように装い、A工事の代金として支出した金員を修繕費として損金の額に算入し、所得金額を過少に申告したものと認められるところ、これらの一連の行為は国税通則法第68条第1項に規定する隠ぺい又は仮装行為に基づく過少申告に当たるというべきであるから、請求人の主張は採用できない。(平20. 1. 7 札裁(法・諸)平19-5)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平190032
- 裁決年月日
- 平成19年12月11日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、①機械装置に使用されたソフトウエア(以下「本件システム」という。)は同装置に組み込まれているから全体を機械装置とみるべきであり、同装置が別の船に使用され廃棄していないにもかかわらず除却損を計上し、また、請求人の代表者が廃棄したと虚偽の申述をした、②試験研究が完了していないにもかかわらず、試験研究費を計上し、また、請求人の代表者が報告書等試験研究の成果物の日付をバックデートするよう請負先に指示した、以上から事実の仮装があったと主張する。 しかしながら、①の除却損及び②の内の水槽試験に要した費用については法人税法あるいは消費税法上過少申告となるものではない、②の内のシミュレーション検討作業に要した費用については法人税法あるいは消費税法上過少申告となるものであるが、上記試験研究の成果物は水槽試験の結果について作成されたものでありシミュレーション検討作業に要した費用との関連性はない、以上から隠ぺい、仮装行為はなかったと認められので、原処分庁の主張は採用できない。そうすると、原処分のうち過少申告加算税を超える部分は、取り消すのが相当である。(平19.12.11 大裁(法・諸)平19-32)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平190012
- 裁決年月日
- 平成19年11月21日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が支出した当該委託費が、業務実体のない架空の費用であり、加えて、利益の分配を当該委託費に紛れ込ませていた旨主張する。 しかしながら、①当該委託費は、請求人の各組合員と交わした委託契約書に基づいて振替伝票及び総勘定元帳が作成されており、その記載された金額及び内容に誤りが存しないこと、②当該委託契約書は、委託費の支出の開始日前の日付で作成されており、作成日の遡及など不自然なところは認められず、当該委託費の計上のために委託契約書が仮装して作成されたということはできないこと、③当該各組合員は、請求人からの当該委託費の額を収益としてその会計帳簿に計上していたことが認められる。また、当該委託費は、法人税法第37条《寄附金の損金不算入》第7項に規定する寄附金に該当するものであるから、その支出に経済的合理性や対価性がないとしても、このことは寄附金に該当するか否かについての問題にすぎず、その他、請求人が隠ぺい又は仮装の意図を有していたとの事実を裏付けるに足る証拠は存しない。 そうすると、請求人の当該委託費の支出に係る行為は、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する課税標準等又は税額等の計算の基礎となる事実の全部又は一部を隠ぺい又は仮装したことに該当しない。したがって、重加算税の賦課決定処分のうち、過少申告加算税相当額を超える部分の金額について取り消すべきである。(平19.11.21 広裁(法・諸)平19-12)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平190006
- 裁決年月日
- 平成19年11月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件ロイヤリティーの収益計上について、明確な基準により適正に処理されており、また、販売管理システムを使用して売上を管理しているのは契約受注実績を数値化するためであり、これを基に本件各代理店が債務を認識しているものではないから、一連の処理に隠ぺい又は仮装の事実はない旨主張する。しかしながら、請求人においては、本件ロイヤリティーを収益計上すべき事実が生じていることを認識しながら、当該事実の一部を故意に本件元帳に記載しなかったと認めるのが相当であり、この行為は、重加算税の賦課要件である「事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき申告書を提出したとき」に該当する。(平19.11.19 仙裁(法・諸)平19-6)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平190021
- 裁決年月日
- 平成19年11月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №74・146ページ
要旨
○ 請求人は、元取締役及び従業員に対する退職給与を支給したのは事実で、損金の額に算入したことについて事実の仮装はない旨主張する。 しかしながら、当該退職給与を支給した事実はなかったと認められるところ、請求人は、当該退職金を支給したとして損益計算書上に計上しこれに基づいて法人税の確定申告を行ったのであり、かかる行為は、国税通則法第68条第1項にいう重加算税の賦課決定要件である「納税者がその国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していた」場合に該当する。したがって、請求人の主張は採用できない。(平19.11.15 大裁(法)平19-21)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平190026
- 裁決年月日
- 平成19年11月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905050
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/5経費、損金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が、①請求人の代表取締役甲が個人的に費消していた金員を社員に対する決算賞与として経理処理したこと、②甲に対して請求人の保有するA国子会社の出資持分から出資全体の5%を無償で譲渡したにもかかわらず、当該譲渡に係る損益を計上せず、請求人の出資持分の減少はA国子会社の株式会社化に伴う手数料として支払ったとの経理処理したこと、③甲に対して支払った金員を関係会社Dが行ったコンサルティング業務の対価であるとして経理処理したこと、④甲に対して支払った金員を関係会社Dが行ったシステム開発業務の対価であるとして経理処理したこと及び⑤請求人と甲の日本円とUSドルとの通貨交換取引において、甲からの入金不足分を当該交換のための支払手数料として経理処理したことは、隠ぺい又は仮装に当たるとして法人税の重加算税の賦課決定処分をしたのに対し、原処分庁から指摘されるような隠ぺい仮装の事実はないから、当該賦課決定処分は取り消されるべきであると主張する。 しかしながら、当審判所の調査によれば、請求人は、①虚偽の受領書を作出するなどして社員に対する決算賞与に仮装したこと、②A国の子会社の株式会社化に伴う費用として請求人が当該出資持分5%をA国の現地法人Bに支払うとの架空の契約書を作成してA国子会社の株式会社化に伴う手数料に仮装したこと、③架空のコンサルティング業務が存在したかのように契約書を作出して支払手数料に仮装したこと、④実体のないシステム開発の役務提供に係る請求書、領収証を作出して支払手数料に仮装したこと及び⑤甲からの入金不足分を補てんする資金を捻出するため、架空の契約書を作出して、支払手数料に仮装したことが認められ、これらの事実は、国税通則法第68条第1項に規定する事実の隠ぺい又は仮装に該当するから、請求人の主張には理由がない。(平19.11. 8 名裁(法・諸)平19-26)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平190009
- 裁決年月日
- 平成19年10月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件売買契約書及び本件合意書は、実質的に事実をわい曲しないことを前提として専門的知識を有する買主である不動産業者及び請求人が依頼した弁護士が作成した正当な契約書類であり、租税回避を目的に作成されたものではなく、また、請求人には過少申告をする意思もなかったのであるから、重加算税の賦課要件を満たしていない旨主張する。 しかしながら、本件売買契約書及び本件合意書は、単に譲渡価額を分けたにとどまらず、保証債務の継続的な弁済資金の捻出という目的を達成すべく、取引の実態と相違することを承知の上で事実を仮装した契約書類とみるのが相当である。 また、本件売買契約書及び本件合意書が租税回避を目的に作成されたものではないにしても、請求人は、本件土地建物の売買代金額が、本件売買契約書記載の金額に本件合意書記載の金額を加えた金額であることを認識し、本件合意書が関与税理士に渡らなければ、本件合意書記載の金額が譲渡収入金額に加算されないままに申告に至る可能性がある状況にあったことを承知していたと推認されるところ、請求人が本件確定申告書を提出するまでに関与税理士が作成した申告書を点検するなど上記仮装により生じた状況を是正するための具体的な方策や措置を採った事実は認められない。 したがって、請求人は、取引の実態と相違する本件売買契約書及び本件合意書が存在することを奇貨として、本件売買契約書に係る金額のみを譲渡収入金額として記載した本件確定申告書を提出し、これをもって具体的に納税額の過少をもたらしたものと認めるのが相当であるから、申告に際し過少申告の意図があったか否かにかかわらず、国税通則法第68条第1項の規定に該当する。(平19.10.19 金裁(所)平19-9)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平190012
- 裁決年月日
- 平成19年9月12日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、各年分の売上金額及び必要経費が正確に記載されている出納帳を自ら記載し、保存していたこと及びそのことが原処分庁によって証明されていることから、出納帳に記載されている売上金額及び必要経費については、隠ぺい又は仮装された事実がないことは明らかである旨主張する。 しかしながら、請求人は、本件各年分の所得税及び本件各課税期間の消費税等の各当初申告時税理士であり、税務に関する専門家として、独立した公正な立場において、申告納税制度の理念にそって、納税義務者の信頼にこたえ、租税に関する法令に規定された納税義務の適正な実現を図ることがその使命とされているところ、青色申告決算書に架空経費を計上したり、一部の売上げを除外するなどの方法で所得を減少させることが許されないことは当然に熟知していたはずである。 ところが、請求人は、自ら作成した出納帳のほか、入出金内容が記載された預貯金の通帳や本件立替金明細書等によって真実の売上げ及び経費等の額をほぼ正確に把握していたにもかかわらず、仕訳帳や総勘定元帳等の帳簿書類の備付けをせず、出納帳や預貯金の通帳等の記載に基づいて売上げ及び経費等の金額を算定せず、単に前年分の青色申告決算書の記載を参考にしたり、実態がないか、水増しした給与賃金や外注加工費を計上するなどの方法により、故意に売上げを一部除外し、かつ架空経費を計上した内容虚偽の本件各青色決算書を6年間にわたって作成し、これらに基づいて本件各青色確定申告書及び本件各消費税等確定申告書を提出したものである。しかも、請求人は、平成15年10月のA税務署職員の調査において、当初申告額に沿う内容虚偽の総勘定元帳を作成して本件調査担当者に提示するなど出納帳の存在を秘匿した。さらに、平成15年分以降の所得税等についても同様に内容虚偽の当初申告を続けたほか、平成17年11月28日の修正申告書の提出に至るまで、幾度にもわたって所得金額を少しずつ加算させた所得税及び消費税等の修正申告書を提出するなどしていたものである。 したがって、請求人が、故意に仕訳帳及び総勘定元帳等の帳簿書類の備付けをせず、売上げの一部を除外し、かつ架空経費を計上した内容虚偽の本件各青色決算書を作成し、これらに基づいて本件各青色確定申告書及び本件各消費税等確定申告書を提出したことは、国税通則法第68条第1項所定の重加算税の賦課要件である納税者がその国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していた場合に該当するというべきである。(平19. 9.12 大裁(所・諸)平19-12)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平190007
- 裁決年月日
- 平成19年8月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100917000
- 争点
- 9重加算税/17推計課税事件で重加算税を賦課した事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、審査請求の対象期間には売上げの除外はなく、法人所得及び消費税の課税標準の仮装、隠ぺい等の事実はない旨主張するが、請求人はコンピュータを不正操作し、売上げの一部を除外した上で出力した売上データに基づいて帳簿書類を作成し、これに基づいて納税申告書を提出していたものと認められる。このことは国税通則法第68条第1項の規定に該当する。 したがって、売上げの一部を除外している事実に係る部分の税額を基礎としてされた法人税並びに消費税及び地方消費税の重加算税賦課決定処分は適法である。(平19. 8.27 大裁(法・諸)平19-7)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190019
- 裁決年月日
- 平成19年8月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 本件においては、請求人が、請求人の決算状況を勘案のうえ、営業権(建造引当金)償却費相当額をどのように傭船料に上乗せするか、また、当該償却費相当額を1隻の傭船料に上乗せするか、それ以外の4隻に分散して支払うかを検討していることが認められ、その検討の結果、コストのトレースが明確になるとの理由で、1隻の傭船料に営業権償却費相当額を上乗せしたことが認められる。そうすると、請求人は、本件各子会社が所有する各船舶に係る傭船料を適正な計算に基づき算出したのではなく、請求人の課税所得金額を圧縮して租税負担を回避するため、本件各子会社等の営業権の未償却残高を利用したにすぎないと言わざるを得ない。 そして、その手段として、担当者は、請求人において関係会社を含む請求人全体の予算と請求人の関係会社を管理する立場にある一方、各子会社等の代表取締役や他の関係会社の取締役を兼務し予算を組む立場にあることから、当該各子会社等を管理する立場の担当者と本件各子会社等の代表取締役等としての同人が、それぞれの当事者として、請求人の課税所得の圧縮のために、本件償却費相当額を傭船料に上乗せすることに合意の上、虚偽の傭船料協定書を作成し、本件各事業年度の期首に遡って適用したものと認めるのが相当である。 したがって、請求人は、本件各子会社等と通謀のうえ、虚偽の傭船料協定書を作成して課税所得金額を過少に申告したのであるから、国税の課税標準又は税額の基礎となるべき事実を仮装したものであり、傭船料のうち当該営業権償却費相当額を上乗せした取引は、国税通則法第68条第1項に規定する重加算税の課税要件に該当する。(平19. 8.27 東裁(法・諸)平19-19)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平190002
- 裁決年月日
- 平成19年8月2日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、不動産所得の必要経費を11年分から15年分までを5,000,000円から6,000,000円位、16年分及び17年分を3,000,000円、18年分を724,815円としているが、まったく根拠のない金額を不動産所得の必要経費に計上したのではなく、領収書等証拠の提示などの立証が困難である旨の主張をする。 しかしながら、請求人は、本件各年分の本件経費明細は、①請求人自らが前年分の本件経費明細に準拠して自分なりに思った数字を書き入れ作成したものであり、②平成17年分は平成16年分に倣ったものであり、③平成18年分は税務調査が終わっていなかったことから、税理士と相談して払っていないものを書くのはまずいということで妻が生活費として実際に支払ったレシートなどから抜き出し書いたものであり、④本件各年分の本件その他の経費は必要経費として実際払ったものでないことも分かっており、⑤本件その他の経費に算入することで、結果的に不動産所得が少なくなることも知っていた旨の答述をしている。 そうすると、請求人が、本件各年分の本件経費明細に自ら記載した本件その他の経費は、必要経費として実際に支出されたと認めることはできず、本件各年分の本件その他の経費は、存在しない架空のものであるから、必要経費として認めることはできない。 したがって、上記の事実は、国税通則法第68条第1項に規定する重加算税の賦課要件に該当するので、原処分庁が同項の規定に基づいて重加算税の各賦課決定処分をしたことは適法である。(平19. 8. 2 仙裁(所)平19-2)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190010
- 裁決年月日
- 平成19年7月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、投資収益の一部については単に収益を繰延べたにすぎず、自ら翌事業年度以降に申告しており、隠ぺい又は仮装の意図はないから、国税通則法第68条第1項に該当しない旨主張する。しかしながら、請求人の経理責任者は、投資契約が中途解約されたことを認識し、その会計処理の方法について十分に熟知していながら、法人税の増大を回避する目的で、当該投資契約が継続しているかの如く帳簿書類に虚偽の記載をしたものと認められるから、その行為は当該投資収益の一部を意図的に翌事業年度以降の収益に繰延べたものである。 したがって、その一連の行為により、当該事業年度の法人税の課税標準等又は税額等の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたものと認められ、国税通則法第68条第1項に規定する重加算税の賦課要件に該当することとなるから、原処分庁が重加算税賦課決定処分をしたことは相当である。(平19. 7.12 東裁(法)平19-10)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190011
- 裁決年月日
- 平成19年7月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、完成工事収入の一部については単に収益を繰延べたにすぎず、自ら翌事業年度に申告しており、隠ぺい又は仮装の意図はないから、国税通則法第68条第1項に該当しない旨主張する。しかしながら、請求人の経理責任者は、真実の完成工事収入の金額を熟知していながら、利益調整を図る目的で意図して経理処理システムに既に適正に入力されていた該当データを改ざんし、帳簿書類に虚偽の記載したものと認められるから、その行為は完成工事収入の一部を意図的に翌事業年度の収益に繰延べたものである。 したがって、その一連の行為により、当該事業年度の法人税の課税標準等又は税額等の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたものと認められ、国税通則法第68条第1項に規定する重加算税の賦課要件に該当することとなるから、原処分庁が重加算税賦課決定処分をしたことは相当である。(平19. 7.12 東裁(法)平19-11)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平190003
- 裁決年月日
- 平成19年7月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、マンションの譲渡については、当該譲渡契約又は引渡しは当該事業年度内に行われており、当該事実に従って経理処理したもので、仮装した経理処理はしていないから、重加算税の賦課決定処分は違法である旨主張する。 しかしながら、本件譲渡では関連法人である譲渡先との間で譲渡契約書は作成されておらず、当該事業年度末までに譲渡契約があったことを証する文書の保存もない。また、当該マンションの譲渡に関して唯一保存する文書は、当該事業年度終了後2か月近く経って作成されたものであり、当該文書が作成された日まで当該マンションの管理費等、家賃、借入金利息、預り敷金、火災保険等の精算の手続等が何ら行われていないことにかんがみれば、本件譲渡の契約内容が具体的に定まり契約を行ったのは、通常の契約条項等の記載がある当該文書が作成された日前後であり、そして、当該マンションの引渡しは、本件文書が作成された日以後に、譲渡代金の支払に関する処理がされ、文書が作成された後に所有権移転登記の申請が行われていることに照らすと、この間に引渡しが行われたと認められる。 そうすると、当該事業年度に譲渡契約又はマンションの引渡しはなかったにもかかわらず、請求人は、当該譲渡契約及び当該マンションの引渡しが当該事業年度内にあったかのように譲渡の日を仮装して当該文書の作成及び総勘定元帳等への記載を行い、その仮装した事実に基づき上記譲渡に係る固定資産売却損を当該事業年度の損失として計上し、納付すべき税額を過少に記載した法人税の確定申告書を提出したものと認められるから、当該行為は国税通則法第68条第1項に規定する「隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」に該当する。 したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平19. 7. 9 福裁(法・諸)平19-3)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平190002
- 裁決年月日
- 平成19年7月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、外国人であり日本の税法に無知であったことから、国外の預金口座に入金された収入は日本国内において課税の対象外であると誤認していた旨主張する。 しかしながら、本件帳簿は、請求人が事業全体の収入と経費を対比する目的で作成していたことからすると、国外の預金口座に送金された収入も本件帳簿に記載されるべきところ記載がないばかりか、国内の預金口座に送金された収入さえもその一部を本件帳簿に記載しなかったのであり、本件帳簿への記載漏れが、請求人の税法の無知又は誤解による過誤があったと認めることはできず、さらに、請求人が、事業所得に係る収入金額が600万円から700万円になるように収入の一部を抽出し本件一覧表を作成し、同一覧表を基に所得税の確定申告を行ったことが認められ、請求人が所得金額を過少に申告した原因を無知又は誤解による過誤と認めることはできない。これら請求人の行為は「その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき、納税申告書を提出していた」ことに該当するというべきである。 また、上記の行為により発生した利子所得を申告しなかった行為も「その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき、納税申告書を提出していた」ことに該当するというべきである。(平19. 7. 6 関裁(所)平19-2)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平190004
- 裁決年月日
- 平成19年7月6日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人の実質経営者はYであり、Yは、請求人の所有する土地(以下「本件土地」という。)の売却により利益が生ずることを十分認識しているにもかかわらず、法人税の確定申告を行わなかったことは、国税通則法第68条第2項の規定に該当する旨主張する。 しかしながら、 請求人の実質経営者はXであると認められ、本件土地の売却を行ったのはYであると認められるところ、YがXの意を受け、又はその承認の下に本件土地を売却した事実は認められない。そうすると、請求人の実質経営者であるXについて本件土地の売却への関与及びその売却代金の取得が認められない本件の事情の下においては、請求人又はXが本件土地の売却に関して意図的に売却益を除外して確定申告を免れようとしたとは到底認めることはできないといわざるを得ない。 また、Yは、次のとおり請求人と同一視できる者であると認めることはできない。すなわち、①Yは、請求人の役員でもなく、また株主でもないと認められるところ、請求人におけるYの立場又は役割は、Yが請求人の実質経営者であるXの子であるという以外に証拠上明らかでなく、本件土地の売却につき、YがXの指示又は承認の下にあったと認めるべき事実が存しないこと、②Xは、本件事業年度においては、そもそも本件土地が売却されたことの認識がなかったと認められること、③Xが本件土地の売却代金を取得したと認められる事実はなく、また、Xが本件土地の売却自体を知ったのが、当該売却から相当期間を経た後であったことに照らせば、本件土地の売却の前後を通じて、Xが本件土地の売却に関するYの行為(Yのいかなる行為が隠ぺい又は仮装に当たるのかはともかくとして)を黙認していたと認めるに足る証拠はない。 したがって、請求人が国税通則法第68条第2項の隠ぺい又は仮装の行為を行ったとする事実は認めることはできないから、本件賦課決定処分は違法である。(平19. 7. 6 名裁(法)平19-4)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190008
- 裁決年月日
- 平成19年7月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、長期貸付金を雑損失処理したのは、当該長期貸付金が回収不能であるため貸倒損失に当たると判断し当該処理をしたものであり、隠ぺい・仮装の行為をした事実はない旨主張する。 しかしながら、代表者は、税理士事務所の職員から利益操作になるので当該長期貸付金を雑損失処理できない等の説明を二度にわたり受けていたにもかかわらず、代表者自身が責任を持つので雑損失処理するように税理士事務所の職員に指示していることから、当該長期貸付金を雑損失処理することの適否について理解していなかったとはいえず、損金の額に算入できないことは認識していたと認められる。そうすると、請求人は、本件事業年度が大幅な黒字決算となることを見越したところで、銀行対策上、本件事業年度において当該長期貸付金を雑損失処理しても所得が赤字にならないと判断し、雑損失処理することは誤りであることを認識した上で、本件事業年度の所得を過少申告する意図をもって、税理士事務所の職員に雑損失処理するための振替伝票を起票させ、その処理に沿った「雑益・雑損失等の内訳書」を添付して、本件確定申告書を提出したというべきである。 したがって、請求人は、当初から本件事業年度の所得を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づく過少申告をしたと認められることから、重加算税の賦課要件を充足している。(平19. 7. 6 東裁(法)平19-8)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平190001
- 裁決年月日
- 平成19年7月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件商品券等の交付は、請求人と関連会社の共通の顧客に対して行った贈与で、どちらが交際費の負担をしても差し支えないとの判断に基づいた行為であり、事実の仮装・隠ぺいの意思はない旨主張する。しかしながら、請求人は、関連会社から金銭の贈与を受け、当該商品券等を購入したにもかかわらず、贈与を受けた金銭を収益に計上せず、これを簿外としていたのであるから、このことは「事実の隠ぺい」に当たるというべきである。(平19. 7. 5 関裁(法・諸)平19-1)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平190002
- 裁決年月日
- 平成19年7月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 本件学会から会長として選任された請求人が主宰したB学術集会の事業から発生した剰余金(以下「本件剰余金」という。)について、請求人は、本件剰余金が仮に請求人に帰属するとしても、本件剰余金について申告しなかったことに隠ぺい仮装の事実は存在しないこと等を理由に、本件賦課決定処分は違法である旨主張する。 しかしながら、請求人が不正な経理方法で作成した収支計算書を本件学会に提出することにより本件剰余金を発生させ、請求人は、本件剰余金を請求人一人の管理下に置き誰からも関与できない状況を創出した上で本件剰余金を申告しなかったと認めるのが相当である。このことは国税通則法第68条第1項の「納税者がその国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」に該当し、本件賦課決定処分は適法である。(平19. 7. 3 高裁(所)平19-2)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平180074
- 裁決年月日
- 平成19年6月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件株式の譲渡先に対する支出を損失として経理したことについて、同支出は、本件株式の譲渡価額の見直しによる雑損失、又はそれと同視できるものであり、そのことに相手方との通謀による虚偽作成や帳簿書類の改ざんはないから、隠ぺい又は仮装に当たらない旨主張する。しかしながら、同支出は、請求人の代表者に対する経済的利益の供与であるところ、請求人は、これを、本件株式の譲渡価額を見直したことによる損失であるかのように事実を仮装し、帳簿に記載したのであるから、同支出を損失として経理したことは「仮装」に当たる。(平19. 6.28 関裁(法・諸)平18-74)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平180075
- 裁決年月日
- 平成19年6月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件株式の譲渡先に対する支出を損失として経理したことについて、同支出は、本件株式の譲渡価額の見直しによる雑損失、又はそれと同視できるものであり、そのことに相手方との通謀による虚偽作成や帳簿書類の改ざんはないから、隠ぺい又は仮装に当たらない旨主張する。しかしながら、同支出は、請求人の役員に対する経済的利益の供与であるところ、請求人は、これを、本件株式の譲渡価額を見直したことによる損失であるかのように事実を仮装し、帳簿に記載したのであるから、同支出を損失として経理したことは「仮装」に当たる。(平19. 6.28 関裁(法・諸)平18-75)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平180076
- 裁決年月日
- 平成19年6月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件株式の譲渡先に対する支出を損失として経理したことについて、同支出は、本件株式の譲渡価額の見直しによる雑損失、又はそれと同視できるものであり、そのことに相手方との通謀による虚偽作成や帳簿書類の改ざんはないから、隠ぺい又は仮装に当たらない旨主張する。しかしながら、同支出は、請求人の実質的経営者に対する経済的利益の供与であるところ、請求人は、これを、本件株式の譲渡価額を見直したことによる損失であるかのように事実を仮装し、帳簿に記載したのであるから、同支出を損失として経理したことは「仮装」に当たる。(平19. 6.28 関裁(法・諸)平18-76)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平180008
- 裁決年月日
- 平成19年6月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人は相続開始直前に被相続人の定期預金を解約(以下「本件預金解約金」という。)し、同日、これを請求人名義の普通預金(以下「本件普通預金」という。)に入金し、相続開始後には本件普通預金から出金し、請求人名義の定期預金を作成等していることから、請求人が本件預金解約金の存在を知りながら本件普通預金に入金されていたことを奇貨として申告から除外していた行為、及び相続開始後に請求人名義の定期預金を作成するなど本件預金解約金を預け替えた行為は、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する財産の隠ぺいに当たる旨主張する。 しかしながら、本件の場合、請求人が被相続人の預金を実質管理していたことからすると、被相続人と請求人との間に贈与契約があったといえるまでの証拠がないものの、税理士の相続財産の確認に際しても税理士に本件預金解約金について伝えず本件預金解約金相当額を課税価格に加算しなかったことは、請求人が本件預金解約金を相続開始前において既に自己の支配管理下にあることを前提としていたものと認めるのが相当であることから、本件預金解約金は本件普通預金に入金された日に請求人が被相続人から贈与により取得したものとみなすのが相当である。 したがって、請求人が本件預金解約金を本件普通預金に入金し、その後、本件普通預金口座から出金して請求人名義の定期預金を作成していたとしても、これらは自己の財産を管理運用しているにすぎず、これら一連の行為をもって国税通則法第68条第1項に規定する重加算税の課税要件を満たすとする原処分庁の主張を認めることはできず、重加算税を賦課することは相当ではない。(平19. 6.25 沖裁(諸)平18-8)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180333
- 裁決年月日
- 平成19年6月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各監査役報酬額の支給行為は仮装行為に該当し、法人税法第34条第2項の規定により損金算入は認められないとしても、損金経理した本件各監査役報酬額と同額を確定申告書において申告加算しなかったことは、隠ぺい又は仮装に基づく「内容虚偽」に該当しないと解釈すべきであり、国税通則法第68条第1項に規定する「隠ぺい又は仮装」には該当しない旨主張する。 しかしながら、請求人は、本件各監査役報酬額が、実質上は一種の利益処分であり、法人税法第34条第2項の規定に該当する損金算入が認められない役員報酬であることを認識しながら、損金経理した本件各監査役報酬額と同額を、確定申告書において申告加算せず、損金算入し、確定申告書を提出していたのであるから、当該行為は、国税通則法第68条第1項に規定する「課税標準等又は税額等の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺい、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」に該当する。したがって、本件賦課決定処分は適法である。(平19. 6.21 東裁(法・諸)平18-333)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平180069
- 裁決年月日
- 平成19年6月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、期末棚卸資産の額の算出に当たり、代表者が指示した主力4商品(以下「本件4商品」という。)に係る単価(以下「本件各指示単価」という。)は、事業年度の末日の市況の建値を基準に算定したもので合理性があり、関与税理士が算出した、事業年度終了の末月1か月の総仕入金額を総仕入数量で除した平均単価(以下「本件各平均単価」という。)は、最終仕入原価法による1単位の取得価額ではなく飽くまでも参考単価であり、いずれの単価により計上するかということは、評価額の解釈及びその採用の問題で、結果として本件各指示単価が関与税理士の提示した本件各平均単価より低い価額になったもので、原処分庁が主張する過少に書き換えさせた行為とは全く異なるものであるから、国税通則法第68条第1項に規定する隠ぺい又は仮装に該当しない旨主張する。 しかしながら、本件4商品のうち建値のあるA商品についてみれば、請求人が主要得意先であるX社から提示されている事業年度末日の買取単価が、同日の市況建値を大きく上回っていること及び請求人の実際の仕入単価は市況建値ではなくX社の買取単価を参考として代表者自身が決定していること並びに請求人の帳簿書類等では仕入商品に係る取引日の記載がなく最終仕入れを確定できないことからすれば、仕入日記帳の事業年度末月における1か月の実際の仕入価額を基に算出したA商品の平均単価は、代表者が決定した仕入単価の累積の結果でありA商品の実際の仕入単価として合理性のある値であるのに対し、主要得意先の買取単価を大きく下回る市況建値から更に利益分を差し引いた本件各指示単価は、実態を反映したものではなく、代表者のし意に基づく不合理なものであるといわざるを得ず、このことは代表者も十分承知していたものと認められる。 そして、代表者は、関与税理士による決算の中間報告の席上、当該税理士らから提示された本件各平均単価により計算された期末棚卸資産の額を基にした法人税額等の説明を受けたがこれに納得せず、本件各指示単価が実際の仕入単価を基礎とした最終仕入原価法による1単位の取得価額ではないこと及び実際の仕入単価が本件各指示単価より高いことを十分認識していたにもかかわらず、利益の繰延べを目的に棚卸資産のうち本件4商品について実際の仕入単価とはかけ離れた額と認められる本件各指示単価により期末棚卸資産の額を算出させ、その期末棚卸資産の額が本件各平均単価により算出した期末棚卸資産の額より約1億円低くなることを確認した上で、関与税理士らの助言と異なる本件各指示単価により期末棚卸資産の額を計上して本件申告書を提出したのであるから、代表者のこれら一連の行為は当初から所得を過少に申告することを意図し、その意図を外部からうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づき殊更過少な申告をしたと認められるから、国税通則法第68条第1項に規定する重加算税を賦課する場合に該当すると認められる。(平19. 6.19 名裁(法)平18-69)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平180064
- 裁決年月日
- 平成19年6月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、消費税等の各更正処分は違法であり、その全部が取り消されるべきであるので、重加算税の各賦課決定処分もその全部を取り消すべきである旨主張する。 しかしながら、請求人の代表取締役(以下「代表者」という。)は、請求人の設立以来その役職にあるとともに請求人の筆頭株主でもあり、請求人の役員は代表者の親族が占め、さらに、請求人の株式は代表者と同人の親族が保有している状況に照らして、代表者は請求人の唯一の支配者であると認められること、代表者がその地位を利用して、請求人の金属くずの取引に関し、その搬入事績等の管理から価格交渉までを一手に担っていること、代表者が請求人の金属くずの売却代金の一部を請求人の帳簿書類等に計上しないとの意図の下、金属くずの売却先に対し、代表者のメモにより、当該金属くずの売却代金の一部を現金で支払うよう要求したこと、売却先が、当該金属くずの取引について、請求人の名称が表に出ないようにこれを仮名取引に仮装し、代表者が売却先の役員等から仮名取引に相当する金員を現金で受け取ったことの各事実が認められる。 そうすると、請求人は、その金属くずの収入を故意に帳簿書類等に記載せず、その事実を隠匿して消費税等に係る各確定申告書を提出していたものであり、このことは国税通則法第68条第1項に規定する「国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺい、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出したとき」に該当する。したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平19. 6. 6 名裁(法・諸)平18-64)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平180064
- 裁決年月日
- 平成19年6月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、法人税の各更正処分は違法であり、その全部が取り消されるべきであるので、重加算税の各賦課決定処分もその全部を取り消すべきである旨主張する。 しかしながら、請求人の代表取締役(以下「代表者」という。)は、請求人の設立以来その役職にあるとともに請求人の筆頭株主でもあり、請求人の役員は代表者の親族が占め、さらに、請求人の株式は代表者と同人の親族が保有している状況に照らして、代表者は請求人の唯一の支配者であると認められること、代表者がその地位を利用して、請求人の金属くずの取引に関し、その搬入事績等の管理から価格交渉までを一手に担っていること、代表者が請求人の金属くずの売却代金の一部を請求人の帳簿書類等に計上しないとの意図の下、金属くずの売却先に対し、代表者のメモにより、当該金属くずの売却代金の一部を現金で支払うよう要求したこと、売却先が、当該金属くずの取引について、請求人の名称が表に出ないようにこれを仮名取引に仮装し、代表者が売却先の役員等から仮名取引に相当する金員を現金で受け取ったことの各事実が認められる。 そうすると、請求人は、その金属くずの収入を故意に帳簿書類等に記載せず、その事実を隠匿して法人税に係る各確定申告書を提出していたものであり、このことは国税通則法第68条第1項に規定する「国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺい、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出したとき」に該当する。したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平19. 6. 6 名裁(法・諸)平18-64)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平180039
- 裁決年月日
- 平成19年5月30日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が行った外国への輸出から販売までの取引(以下「本件取引」という。)は市場調査のための取引で当初から利益を見込んでいなかったこと、外国における通関までの取引に係る売上げは請求人において計上していたことなどからすれば、本件取引に係る利益金額を計上していなかったことにつき、隠ぺい仮装行為はなかった旨主張する。 しかしながら、請求人は、真実の請求金額を記載した顧客あての請求書と、真実の請求金額より過少な金額を記載したA名義あての請求書の、二通りの請求書を作成する方法でその差額を帳簿に計上せず、また、それにより得た資金を帳簿に計上することなくその一部を本件取引に係る仕入れ及び経費の支払に充てていた事実が認められる。 このことから、請求人は、売上げの一部を除外し、また、その除外資金の一部を簿外仕入れ等の支払いに充てることにより、本件取引に係る利益金額を所得金額に加算することなく法人税の確定申告書を提出していたものであり、請求人の当該行為は、国税通則法第68条第1項に規定する「課税標準の計算の基礎となるべき事実の一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」に該当することは明らかである。(平19. 5.30 広裁(法・諸)平18-39)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180255
- 裁決年月日
- 平成19年5月30日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が各海外子会社の従業員に対し創業70周年記念の一時金を支給するためとして送金し、費用計上した金員について、国外関連者に対する寄附金に当たるとして法人税の更正処分を行うとともに、請求人が費用計上するに当たり、各海外子会社における支給の事実を確認せず、海外子会社との間の既存の代理店手数料を増額し、各海外子会社から請求書を徴したことは事実の仮装であるとして、重加算税の賦課決定処分を行った。しかしながら、当該一時金については、請求人において、請求人グループに属する全従業員によるこれまでの貢献に対する対価であるとの認識に基づいて支給されていると認められるところ、請求人と直接雇用関係のない各海外子会社の従業員による請求人グループへの貢献は各海外子会社による請求人に対する代理店としての役務提供を介して行われたもの(すなわち、各海外子会社による代理店としての役務提供の対価)であるとの認識を有する請求人が、当該一時金について、各海外子会社によるこれまでの役務提供に対する追加払いとして請求書等を徴し、これに基づき会計処理を行ったことには理由があるものと認められ、請求人がこれら一連の処理に当たり、その意思に基づいて、何らかの事実を隠匿しあるいは脱漏し又はそれが真実であるかのように装うなどの事実をわい曲したということはできないから、重加算税の賦課要件を充足しているとはいえない。したがって、重加算税賦課決定処分のうち、過少申告加算税相当額を超える部分の金額につき取り消すのが相当である。(平19. 5.30 東裁(法)平18-255)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平180060
- 裁決年月日
- 平成19年5月17日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100917000
- 争点
- 9重加算税/17推計課税事件で重加算税を賦課した事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、仮装隠ぺいの事実はなく、重加算税の賦課決定処分は違法である旨主張するが、平成13年分及び平成14年分については、請求人は、①店長から日々の各店舗の売上の金額を受け取り確認し、現金で管理していたことから、事業所得として申告すべき所得が存在していたことを認識していたことは明らかであり②本件事業に係る事業所得の金額を把握するためには、日々の売上げと必要経費に関する資料が不可欠であるにもかかわらず、売上げに関する資料は破棄し保存せず、売上げの金額の記録や領収書の保存について従業員へ一切指示していないことからすると、当初から本件事業に係る帳簿の記帳や領収書等を保存する意思もなかったというべきであって③本件事業に係る事業所得の金額を算出するために必要な資料が存在していないにもかかわらず、知人に依頼して事業所得が赤字となる確定申告書を提出し、かつ、どのような資料に基づいて申告書が作成されているかを明確にすることができないことからすれば、当該確定申告書は内容虚偽の申告書であるといわざるを得ない、④また、請求人は多額の金銭の費消を行っているが、その原資について合理性のある説明が行われないことから、その原資は本件事業に係る事業所得を原資としているというべきであり、以上のことからすれば、請求人は、申告すべき多額の事業所得が存在することを認識していながら、事業所得を算出するために基礎となる帳簿書類等を作成せず、売上げの金額及び必要経費の額を把握する基礎となる資料を破棄し、正確な事業所得の金額を算出することができる資料が存在しないもかかわらず、請求人の知人等を通じて、事業所得の金額が赤字であるとの内容虚偽の確定申告書を提出していたというべきであるから、これらの行為は、国税通則法第68条第1項に規定する隠ぺい行為に該当するというべきである。 また、平成15年分及び平成16年分については、経理担当者に申告を指示していたので申告していると思っていた旨主張するが、上記①及び④のほかに、⑤本件事業の開業以前及び平成13年分及び平成14年分についても確定申告を行っていること⑥経理担当者に申告を指示していたとしても、請求人は、その後、申告の有無及び申告内容について確認することができたにもかかわらず確認していないことは、無申告状態を放置し、そのことを是認していたものと認められ、⑦本件事業に係る事業所得の金額を把握するためには、日々の売上げと必要経費に関する資料が不可欠であるにもかかわらず、売上げに関する資料は破棄し保存せず、記帳内容を確認している状況もうかがえないことなどからすれば、請求人は、平成15年分及び平成16年分について、申告すべき多額の事業所得が存在することを認識しながら、売上げに関する資料を破棄し、申告の必要性を認識しながら、合理的理由もなく法定申告期限までに申告書を提出しなかったというべきであるから、これらの行為は、国税通則法第68条第2項に規定する隠ぺい行為に該当するというべきである。(平19. 5.17 名裁(所・諸)平18-60)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平180016
- 裁決年月日
- 平成19年5月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №73・64ページ
要旨
○ 請求人は、賃貸不動産の譲渡を自己の居住用財産の譲渡であるとして、租税特別措置法第35条第1項に規定する特例を適用した確定申告書を提出していたことは争わないが、税務署での記載相談時に相談担当者に対し、当該物件に請求人及び請求人の親族の居住の事実がない旨を明らかにした上で、当該申告書を提出したものであり、この相談の時点で隠ぺい又は仮装の事実はなくなったものであるから、重加算税の賦課決定処分は違法であると主張する。 しかしながら、国税通則法第68条第1項は「その隠ぺいし、又は仮装したところに基き納税申告書を提出した」という所要の課税要件を充足することにより成立するのであり、例え、納税申告書の提出等の時点等において、課税庁等が既にその事実を知ってしたとしても、これにより重加算税の賦課要件に消長をきたすものではないから、原処分庁の行った賦課決定処分は適法である。(平19. 5.15 熊裁(所)平18-16)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180240
- 裁決年月日
- 平成19年5月8日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、本件新造船舶に係る取引について、請求人が外国子会社を設立する前に、請求人と造船会社との間では22.2億円で、また、船主となる会社と請求人との間では23億円で売買することを合意し、当該各売買金額の差額である8,000万円の帰属が請求人にあると認識していたにもかかわらず、造船会社と通謀して、当該外国子会社と造船会社及び船主となる会社と当該外国子会社との契約に仮装することにより、当該8,000万円を当該外国子会社の売買益として付け替えたものである旨主張する。しかしながら、本件新造船舶は仕組船方式(便宜置籍国に設立した子会社に日本の造船会社の船台を斡旋して、船舶を建造させ、それらの国の船籍で登録・保有し、外国船員を乗船させた上で親会社等が傭船して運航させる方式)で建造・運航することが予定されており、本件新造船舶が請求人にとって必要な船舶であることから、船主となる会社を船主として起用できない場合には、請求人が当該船舶を所有することも検討されたが、本件新造船舶は外国船籍仕様で建造されるため、船舶法上、請求人自身が本件新造船舶を所有することはできないので、請求人の判断により造船会社との造船契約の当事者として当該外国子会社を起用した経緯が認められ、請求人が、契約当事者として当該外国子会社を起用したことについては合理的理由があり、その起用については請求人自身の判断によるものであると認められるから、造船会社との通謀の事実はなく、隠ぺい・仮装行為は認められない。(平19. 5. 8 東裁(法)平18-240)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平180035
- 裁決年月日
- 平成19年4月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件不正経理行為は、請求人の従業員による横領行為によるものであり、請求人の行為と同一視することはできない旨主張する。しかしながら、①従業員は、経理、財務、会計等を担当するグループの責任ある地位に就いていたこと、②従業員は、重要な会計帳簿を作成するだけでなく、本件不正経理行為が行われた給与事務の主要な部分を一人で担当していたこと、③本件仮装行為は、請求人の設立直後から、原処分に係る調査により発覚するまでの長期間にわたり、同様な手法で毎月繰返し行われていたこと、④請求人は、従業員が作成した帳簿書類について、その作成の基となった資料等と照合するなどの方法により、その正確性の検討を行わなかったことが認められる。そうすると、従業員が請求人の主要な地位にあり、同人が、請求人の重要な会計帳簿の作成を任され、請求人にはこれを照合し、確認する者が存しなかったことなどから、本件不正経理行為は、請求人の行為と同一視されるものと認めるのが相当である。したがって、請求人の主張には理由がない。(平19. 4.19 広裁(法・諸)平18-35)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平180056
- 裁決年月日
- 平成19年4月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №73・405ページ
要旨
○ 請求人は、H国に本店を有するK社に支払った業務委託費(以下「本件業務委託費」という。)は、K社から提供されたサービス業務(以下「本件サービス業務」という。)の支払額以外に、本来は支払うべきであった本件サービス業務に係る販売費及び一般管理費が見落とされ、精算されていない費用(以下「本件サービス業務の未精算費用」という。)があることが判明したため、K社と新たな契約(以下「本件新契約」という。)を締結した上で支払ったものであるから、K社に対する法人税法第37条第7項に規定する寄附金には該当せず、また、その支払に仮装行為の事実はないと主張する。 しかしながら、一般の取引通念に照らせば、取引上、未精算費用があった場合には、会社間で当該未精算費用の額、支払方法等についての検討等がされてしかるべきであり、その結果を両社ともに文書で記録しておくのが通常であるところ、本件の場合、原処分庁の調査担当職員が、請求人の担当課長であるM課長に対して、本件業務委託費の計算根拠について説明を求めても具体的な計算根拠の説明及び資料の提出はなく、また、請求人の担当部長であるT部長は、本件サービス業務の未精算費用は積み上げて計算したものではなく、具体的に計算した資料はない旨答述している。さらに、M課長が、同人の上司等に送信した電子メールの記載内容から判断すると、本件業務委託費の支払は、K社の欠損を補てんするための金銭の贈与であると認められることから、法人税法第37条第7項に規定する寄附金に該当する。 そして、請求人が、本件サービス業務の未精算費用がないにもかかわらず、K社の欠損を補てんするために必要な援助資金を捻出し本件サービス業務の業務委託費の名目で支出するため、事後的に本件新契約を締結して本件業務委託費の額を支出し、その額を損金の額に算入した上で申告したことは、国税通則法第68条第1項の「納税者がその国税の課税標準又は一部を仮装し、仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」に該当する。(平19. 4.10 名裁(法)平18-56)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180228
- 裁決年月日
- 平成19年4月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が計上した貸倒損失は第三者に対する貸付金に係る損失を正当に計上したものであるから、原処分庁がこれを否認し、未収利息を認定した上で重加算税の賦課決定処分を行ったことは違法である旨主張する。しかしながら、この貸付金については、①請求人が貸付先であると主張する第三者との間で金銭消費貸借契約の締結や担保の設定等がないこと、②帳簿上及び法人税の申告書上、請求人から請求人の代表者に対する貸付金として計上されていたものであること、③請求人が真正な当事者を偽った和解調書の当事者目録等を作成していることなどから、請求人から請求人の代表者に対して貸し付けられたものであり、請求人は、請求人の代表者に対する貸付金を第三者に対する貸付金に仮装した上で、貸倒損失を計上したと認められるから、請求人の主張には理由がない。(平19. 4. 9 東裁(法)平18-228)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平180062
- 裁決年月日
- 平成19年3月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100907000
- 争点
- 9重加算税/7帳簿の破棄
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、Aに係る売上除外に係る部分ついては、国税通則法第68条第1項に規定する課税標準等及び税額等の計算の基礎となるべき事実を隠ぺいし又は仮装したところに基づき納税申告書を提出したことに該当するが、Bに係る売上除外に係る部分については、単に一部収入を申告していることから、同規定に該当しないとしているが、売上除外に係る部分の書類の破棄していることから同規定に該当すると認められる。(平19. 3.28 関裁(所・諸)平18-62)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平180062
- 裁決年月日
- 平成19年3月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100907000
- 争点
- 9重加算税/7帳簿の破棄
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、一部収入を申告しなかったのは、税法を理解しておらず、関与税理士の指導がなかったためなどと主張する。しかしながら、次の事実から、売上除外について、隠ぺいし又は仮装したところに基づき納税申告書を提出したことに該当するとした原処分は相当である。①事業専従者は、売上先の一部に資料を隠ぺいした上で関与税理士に提示した。②事業専従者は各年分の確定申告に際し、常勤従業員の雇人費の支給金額のみを記載したメモを関与税理士に渡し、従業員の出勤状況及び雇人費の支給金額を記載していたとするカレンダーを提示しなかった。③請求人は、収入の一部を除外したので非常勤従業員に係る雇人費を必要経費に算入することなく、また、同雇人費に係る所得税の源泉徴収を行わなかった。④請求人は、Bのみを収入計上し、極めて多額の農業所得に係る総収入金額を稼得しているにもかかわらず、売上を除外した上、売上先の一部の精算書を破棄し、調査担当職員に対して、売上先及び取引金融機関に関する虚偽の申述を行った。したがって、本件売上除外に係る過少申告は、国税通則法第68条第1項に規定する課税標準又は税額等の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし又は仮装したところに基づき確定申告書を提出したことに該当する。(平19. 3.28 関裁(所・諸)平18-62)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平180060
- 裁決年月日
- 平成19年3月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各工芸品が実際に事業に使用されていて、前妻に不当に持ち出され存しなくなったことから損失を計上したものであり、一連の経理処理に「仮装」の事実はない旨主張する。しかしながら、請求人が、本件各工芸品を代表者から取得し、紛失による損失が発生したように請求人の帳簿に記載することにより、本来取得し得なかった本件各工芸品をあたかも取得し、その後紛失による損失が発生したかのように見せかけた経理処理を行ったとみるのが相当である。したがって、一連の経理処理は「仮装」に当たる。(平19. 3.27 関裁(法)平18-60)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平180059
- 裁決年月日
- 平成19年3月26日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が本件決算賞与を本件事業年度の損金の額に算入できないことを知りながら損金算入して申告したことは事実の仮装に当たる旨主張する。しかしながら、請求人が法人税法施行令第134条の2に規定するする要件を満たすために帳簿書類の隠匿、虚偽記載等をしたとは認められず、また、請求人が本件事業年度の利益を検討するために2種類の損益計算書を作成していたこと、経理課長が同要件のうち「使用人に通知する」という要件を満たしていないことを知っていたこと、本件事業年度の法人税の確定申告書及びこれに添付すべき書類を作成した関与税理士にその旨を連絡しなかったこと、及び、調査担当職員に対し事実と異なる答弁をしたことは認められるが、請求人は前事業年度以前から継続して決算賞与を支払っており本件決算賞与の支払が例年どおり4月に行われた事実を併せ考慮すると、請求人が利益調整のため積極的な意思をもって経費の繰上計上をしたこと、又は、所得金額を過少に申告するため意図的に本件決算賞与の額を別表四に加算せずに内容虚偽の申告書を提出したことを外部からも客観的にうかがい得る事実があるとはいえないから、「隠蔽し、又は仮装し」た事実があったとはいえない。(平19. 3.26 関裁(法)平18-59)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平180010
- 裁決年月日
- 平成19年3月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、修正申告の対象とした相続財産である被相続人名義の定期預金及び普通預金(以下、それぞれ「本件定期預金A」、「本件定期預金B」、「本件普通預金C」といい、これらの預金を併せて「本件各預金」という。)を申告していなかったことが、事実の隠ぺい又は仮装に基づくものではない旨主張する。しかしながら、①請求人及び同人の姉(以下、請求人と併せて「本件共同相続人」という。)は、被相続人と同居し、日常の生活を共にしていたこと、②本件定期預金A及び本件共同相続人名義の各定期預金が同一の銀行に同時に設定され、当該定期預金に係る満期案内が本件共同相続人の自宅に送付されていること、③請求人の姉は、本件定期預金B及び本件普通預金Cを解約し、本件共同相続人名義の各普通預金に入金等をし、また、調査着手前に本件定期預金Aに係る元利金をキャッシュカードにより引き出していること、④請求人自らも、申告書の提出に先立って申告相談を行っていること、⑤本件共同相続人は、税務調査の際、調査担当職員に対し、申告した金融機関以外に被相続人の預金はない旨申述し、調査担当職員から再三にわたり通帳等の提示要求があったにもかかわらず本件各預金に係る通帳等を提示しなかったこと、⑥請求人の姉は、請求人に対し、相続財産の管理等について話していたことが認められ、これらの事実からすれば、請求人は、相続財産である本件各預金が存在することを認識しつつ、それを申告から除外したところで申告書を提出し、さらには、調査時においても、調査担当職員に対し、本件各預金は存在しないとの虚偽の答弁を行い、あるいは、それらの通帳等の存在を秘匿していたものと認めるのが相当であるから、本件各預金に係る過少申告につき、事実の隠ぺい又は仮装があったというべきであり、請求人の主張は採用できない。(平19. 3.22 札裁(諸)平18-10)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平180009
- 裁決年月日
- 平成19年3月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、修正申告の対象とした相続財産である被相続人名義の定期預金及び普通預金(以下、それぞれ「本件定期預金A」、「本件定期預金B」、「本件普通預金C」といい、これらの預金を併せて「本件各預金」という。)を申告していなかったことが、事実の隠ぺい又は仮装に基づくものではない旨主張する。しかしながら、①請求人及び同人の妹(以下、請求人と併せて「本件共同相続人」という。)は、被相続人と同居し、日常の生活を共にしていたこと、②本件定期預金A及び本件共同相続人名義の各定期預金が同一の銀行に同時に設定され、当該定期預金に係る満期案内が本件共同相続人の自宅に送付されていること、③請求人は、本件定期預金B及び本件普通預金Cを解約し、本件共同相続人名義の各普通預金に入金等をし、また、調査着手前に本件定期預金Aに係る元利金をキャッシュカードにより引き出していること、④本件共同相続人は、税務調査の際、調査担当職員に対し、申告した金融機関以外に被相続人の預金はない旨申述し、調査担当職員から再三にわたり通帳等の提示要求があったにもかかわらず本件各預金に係る通帳等を提示しなかったことが認められ、これらの事実からすれば、請求人は、相続財産である本件各預金が存在することを認識しつつ、それを申告から除外したところで申告書を提出し、さらには、調査時においても、調査担当職員に対し、本件各預金は存在しないとの虚偽の答弁を行い、あるいは、それらの通帳等の存在を秘匿していたものと認めるのが相当であるから、本件各預金に係る過少申告につき、事実の隠ぺい又は仮装があったというべきであり、請求人の主張は採用できない。(平19. 3.20 札裁(諸)平18-9)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平180033
- 裁決年月日
- 平成19年3月7日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №73・79ページ
要旨
○ 請求人は、建物附属設備を器具及び備品等に書き換えた見積書により各リース会社とリース契約を締結したのは、店舗開設等に要する資金調達を図る目的で行ったものであり、税金を不当に軽減する意図はないから、隠ぺい又は仮装の故意はないので、重加算税の賦課決定処分は違法である旨主張する。しかしながら、請求人は、リース資産の売主に、建物附属設備等の見積金額を器具及び備品等の見積金額に上乗せさせる方法で、リース資産の全てが器具及び備品等であるかのように事実を仮装した内容のリース会社用見積書を作成させることにより、そのリース料を損金の額に算入し、また、課税標準額に対する消費税額からそのリース料に係る消費税相当額を控除していたものであり、この行為は課税標準の計算の基礎となるべき事実の一部を仮装した場合に該当する。また、これら請求人の行為は、税額等の基礎となる事実の一部である損金等の額が事実と異なることを知りながら、不正行為に及んだものであって、隠ぺい又は仮装の故意があることは明らかであり、それ以上に請求人が過少申告を行うことの認識まで有していることは重加算税の賦課要件ではないので請求人の主張には理由がない。(平19. 3. 7 広裁(法・諸)平18-33)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平180046
- 裁決年月日
- 平成19年3月5日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の相続税の申告書は、事実の隠ぺい又は仮装したところに基づき提出されたものではない旨主張する。 しかしながら、請求人は、税理士が作成した被相続人名義の貸金庫内に保管されていた預貯金等などを記載した一覧表の内容を確認していること及び遺産分割交渉において当該一覧表に記載されている預貯金等の額を含めた金額を基礎として、請求人側の遺産分割案を提示、主張していることからすれば、請求人は、当該一覧表に記載されている預貯金等が課税財産として存在するものであることを認識していたにもかかわらず、税理士が課税財産である預貯金等の額を過少に算定し、それに基づき内容虚偽の相続税の申告書を作成して提出することを了解していたと認められるのであって、本来納付すべき税額を免れる意図を有していたというべきであるから、税理士を介してした請求人の申告行為は、国税通則法第68条第1項に規定する事実を隠ぺいし、その隠ぺいしたところに基づき納税申告書を作成していたときに該当するというべきである。 (平19. 3. 5 名裁(諸)平18-46)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平180030
- 裁決年月日
- 平成19年1月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、正しい申告をしたいと思っていたが、やむを得ず過少申告したものであり、故意に税を免れる意図はない旨主張する。しかしながら、課税要件事実について、隠ぺい又は仮装することの認識がある場合には、納税者が故意に課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実を隠ぺい又は仮装したものというべきであり、隠ぺい又は仮装に該当する場合には、納税者において租税負担を回避する意図を有していたか否かは判断に影響するものではないと解するのが相当であるところ、請求人が、売上げを管理、把握するために本件売上帳を作成しているにもかかわらず、当該売上帳のほかに本件申告用売上帳を作成するなど、いわゆる「二重帳簿」を作成した上で、本件申告用売上帳に記載した売上金額に基づいて青色申告決算書及び確定申告書を作成し、提出したことは、課税標準等又は税額等の計算の基礎となる事実を隠ぺい又は仮装し、その隠ぺい又は仮装した行為を原因として過少申告の結果が発生したものと認めるのが相当であり、請求人の主張には理由がない。(平19. 1.31 広裁(所)平18-30)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180156
- 裁決年月日
- 平成19年1月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、日本国の法人税法と会計慣行を理解せず、結果として所得を過少に申告したことは認めるが、A国では、給料の全部を一時に支払わず、一部を、将来、従業員等が退職したときに支払うという慣行があり、給料残高の額は、請求人が、従業員等に支払うべき給料に対する源泉所得税を支払った後の給料の一部を預かっているものであって、従業員等が請求人での勤務を終え、A国に帰国した際に支払われる給与であり、実際にA国に帰国した従業員等には支払っていて、不正に給与を水増計上をするという意思はないから、国税通則法第68条第1項に規定する、事実を隠ぺいし又は仮装した事実はない旨主張する。しかしながら、請求人が、従業員等の給与について、公表帳簿には支給日に全額を支給した旨を記載していながら、その給与の一部について、支給日には従業員等へは支払わず、その支払わなかった金額を、一旦、親会社名義及び従業員名義の預金に入金し、後日、親会社に送金している事実は、国税通則法第68条第1項に規定する「事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」に該当するから、本件重加算税賦課決定処分は適法である。(平19. 1.19 東裁(法)平18-156)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180141
- 裁決年月日
- 平成18年12月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が各クリニックの院長に支払った経費部分及び歩合部分(各クリニックの事業に係る収支の精算金)が各院長の事業所得であることは、各クリニックの事業実態、帳簿及び確定申告書から客観的に明らかであり、請求人が源泉所得税の対象にしなかったことについて、事実の隠ぺい又は仮装はない旨主張する。 しかしながら、請求人と各院長とは、各院長が請求人に対して非独立的、従属的に役務を提供して、請求人が各院長に対してその対価を支払う関係にあり、請求人は、各院長の役務提供に必要な費用及び役務提供に係る成果成就の危険性を負担する一方、各院長は、これらを負担していなかったにもかかわらず、請求人は、各クリニックの賃貸借契約の当事者、雇用保険及び給与等の支払者、薬品代等の支払者を各院長名義とし、また、各クリニックの収支の管理のために各院長名義の預金口座を開設するなど、各院長がそれぞれ独立して経営しているように仮装又は隠ぺいした。また、院長経費部分が源泉徴収の対象とならないように給与明細書の「その他控除」欄にマイナスを記載して仮装し、各院長の所得税に係る確定申告書には歩合部分のみを事業所得であると記載した確定申告書を作成し、これを各院長の所得税の確定申告書として提出した。このようにして、院長経費部分及び歩合部分に係る源泉所得税の徴収・納付を免れた請求人の行為は、国税通則法第68条第3項に規定する「事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装した」に当たることから、重加算税を賦課決定した原処分は適法である。(平18.12.26 東裁(諸)平18-141)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平180009
- 裁決年月日
- 平成18年12月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の代表取締役であるAの寄附をあたかも請求人の寄附であるかのごとく装うために本件寄附金に係る受領書を変造した事実はないから、本件重加算税賦課決定処分は違法である旨主張する。しかしながら、請求人が、請求人の代表者であるAが仮交付を受けたA個人宛の受領書を、それが回収される前に複写し、当該複写した受領書に請求人名を加筆したこと及び請求人が、その複写し、請求人名を加筆した受領書に基づいて本件寄附金の額を本件事業年度の所得の金額の計算上損金の額に算入し、申告をしていることが認められ、さらには、本件寄附を受けた特定公益増進法人の担当者が、A個人から本件寄附金を受領したが、請求人から寄附金を受領した事実はないと申述していることから判断すると、請求人は、A個人が行った寄附をあたかも請求人が行った寄附であるかのごとく変造した本件受領書を証ひょう書類として、本件寄附金の額を本件事業年度の損金の額に算入して申告したものと認められる。この行為は、国税通則法第68条第1項に規定する事実を仮装したところに基づき納税申告書を提出していたときに該当するから、本件重加算税賦課決定処分は適法である。(平18.12.20 仙裁(法・諸)平18-9)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平180042
- 裁決年月日
- 平成18年12月20日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、書籍や同業者から得た知識により、本来、収用等による漁業補償金については、5,000万円までは無税で申告をしなくてもよいという認識を持っていたが、漁業補償金の支払者から申告するよう説明があったものについては、その説明に従って申告をしているのであり、確定申告書に添付した貸借対照表等に何らの記載もない預金口座(以下「本件預金口座」という。)に入金されたものについては、他人の分も含む漁業補償金等を受け入れたもので、確定申告には関係がないと思っていたから、「請求人には、隠ぺい又は仮装の事実はない」旨主張する。 しかしながら、上記主張に沿う請求人代表者の答述には、不自然、不合理な部分があり、にわかに信用することができず、また、本件預金口座に振り込まれた漁業補償金等は、請求人代表者個人の株式取引の原資とされたり、漁船代金に充てられていることなどからみても、請求人が漁業補償金を申告しなかったのは、税法の不知、誤解によるものではなく、本件預金口座をいわゆる簿外口座として、決算報告書を作成する際、本件預金口座に振り込まれた漁業補償金等をあえて除外して内容虚偽の決算報告書を作成し、その脱漏したところに基づいて確定申告をしたものと推認するのが相当である。そうであるとすると、請求人は、法人税の課税標準等又は税額等の基礎となるべき事実の一部を隠ぺいし、その隠ぺいしたところに基づき納税申告書を提出していた、すなわち請求人には隠ぺいの事実があったというべきである。(平18.12.20 大裁(法・諸)平18-42)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180109
- 裁決年月日
- 平成18年12月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905050
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/5経費、損金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正処分が違法で取り消されるべきであり、重加算税も取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、勤務実態のないAに係る人事関係書類を作成し、あたかもAが在職しているかのごとく仮装し、Aに支払った金員を給与として法人税の所得金額の計算上損金の額に算入して申告しているから、このような請求人の行為は、国税通則法第68条第1項に規定する重加算税の賦課要件である「事実を隠ぺいし、又は仮装した」ことに該当するから、重加算税の賦課決定処分は相当である。(平18.12.20 東裁(法・諸)平18-109)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平180041
- 裁決年月日
- 平成18年12月18日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、重加算税の賦課決定処分は、実質的根拠も正当な理由もないものであり、取り消されるべきである旨主張する。 しかしながら、パチンコ店の事業資金の調達、営業方針の決定や事業収益の処分などを采配し、その事業経営について支配的影響力を持っていたのは請求人であり、パチンコ店に係る所得は請求人に帰属すると解するのが相当であるところ、請求人は、Aにその内容を知らせずにパチンコ店に係る事業所得の収支計算を行った上で、事業に関する各種契約等の名義人がAである等として、パチンコ店に係る事業所得がAに帰属するように装い、請求人自身がAの名により所得税の確定申告書に所得金額を過少に記載して提出したものと認められる。これによれば、事業所得の名義を仮装した行為が存在し、これに合わせた過少申告がされたと認めるのが相当であり、これらの事実は、国税通則法第68条第1項に規定する国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたときに該当する。(平18.12.18 大裁(所)平18-41)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平180006
- 裁決年月日
- 平成18年12月8日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、簡易生命保険の権利を相続財産として申告しなかったことについて、請求人が管理運用の一切を行っていたこと、請求人の資金から保険料を支払っていたこと、更に、簡易生命保険証書の契約者、被保険者、保険金受取人いずれにも被相続人の名前がなかったことをあげ、簡易生命保険は請求人固有の財産と認識していたからであり、課税要件でない被保険者名が借名であったことを奇貨として隠ぺいしたとする原処分庁の認定は誤りであると主張する。しかしながら、申告漏れとなった簡易生命保険の権利10口のうち6口については、請求人の手続きにより被相続人名義預金から口座振替で保険料が支払われていること、被相続人死亡後に請求人自ら当該口座振替用の預金を解約していること、更に、被相続人が保険料を負担した保険の権利は、相続財産となる旨関与税理士の説明を受け、なおかつ、当該保険の証書の写しを提示するよう依頼されたにもかかわらず、請求人は、当該簡易生命保険の権利が相続財産であることを認識しながら、相続財産を過少に申告するという隠匿の意図をもって、その存在を明らかにしなかったものであり、請求人のした行為は、国税通則法第68条第1項に規定する重加算税の賦課要件を充たすものであるから、原処分は相当である。ただし、残り4口については重加算税の賦課要件を充たさないことから、その重加算税の賦課決定処分は取り消されるべきである。(平18.12. 8 仙裁(諸)平18-6)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平180021
- 裁決年月日
- 平成18年12月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №72・605ページ
要旨
○ 請求人は、請求人には隠ぺい又は仮装行為はないから、重加算税の賦課決定処分は取り消されるべきである旨主張する。 しかしながら、請求人は、消費税の還付を受けるため、新築アパート完成見学会開催のための賃貸借契約の事実も賃貸料授受の事実も存しないにもかかわらず、施工業者の営業担当者に賃貸借契約書を作成させ、さらに、賃貸料を受領したかのように領収書を作成してその旨を元帳に記載するなどして、課税資産の譲渡等の対価の額を架空に作出し、あたかも当該賃貸借契約及びそれに係る金銭の授受が存在したかのごとく仮装した事実に基づいて、新築アパートに係る消費税額を課税資産の譲渡等にのみ要する仕入税額として確定申告書を提出したと認められる。これら請求人の行為は、国税通則法第68条第1項に規定する隠ぺい又は仮装行為に該当すると認められるから、重加算税の賦課決定処分は適法である。(平18.12. 7 広裁(諸)平18-21)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平180033
- 裁決年月日
- 平成18年12月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905050
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/5経費、損金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 本件は、請求人が提出した所得税の修正申告書に対する重加算税の賦課決定処分について、同申告に係る調査手続に違法があり、また、隠ぺい又は仮装の事実はない等としてその全部の取消しを求めた事案であるが、内職賃金の支払について、請求人が提示した内職賃金の支払いを証する書類に記載された支払先の住民登録はなく、また、請求人は支払先の住所地の詳細及び連絡電話番号等を明らかにできなかったことから、支払先は実在しないものとみざるを得ず、したがって、実在しない者に対する内職賃金支払いの計上があったというべきであるから、重加算税の賦課決定処分は相当である。(平18.12. 4 関裁(所)平18-33)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平180020
- 裁決年月日
- 平成18年11月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100910000
- 争点
- 9重加算税/10仮装名義
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、借名取引は商品先物取引会社が勝手に行ったものであり、請求人はその事実を一切知らない旨主張する。しかしながら、請求人が借名名義の振込手続を行っているほか、商品先物取引会社登録外務員の答述等から、①先物取引に当たり請求人が借名取引を依頼し、この依頼に基づき登録外務員が借名取引を行ったこと、②請求人は借名取引に係る名義を了知していたこと、③請求人は借名取引に係る売買シミュレーション等の送付を受けていたこと等が認められ、請求人が借名取引であることを認識しながら本件先物取引を行っていたことは明らかである。そして、他人名義を使用した商品先物取引を行うなどして先物取引による利益が請求人に帰属することが判然としないようにした請求人の行為は、国税通則法第68条に規定する隠ぺい又は仮装行為に該当するから、原処分は相当である。なお、請求人は、先物取引による利益を受領している認識はない旨主張するが、重加算税の成立のためには、納税者において過少申告等を行うことの認識を有していることまでは必要ではないから、請求人の主張には理由がない。(平18.11.30 広裁(所)平18-20)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平180003
- 裁決年月日
- 平成18年11月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が売上計上漏れとして平成15年2月期の所得金額に加算したA商事に対する債権転売取引に係る売上代金について、法人税基本通達2−1−2に定める検収基準により平成16年2月期に計上したもので隠ぺい除外の事実はない旨主張する。しかしながら、請求人の代表者及び取引関係者の答述等によると、請求人は、上記債権転売に係る売上代金が平成15年2月期に計上されるべきでものであることを認識しつつ、それを帳簿書類に記録せずに同期の売上げから脱漏していたものであり、平成15年10月に税務調査が着手されたことから、平成15年12年25日に仕入金額に見合う売上代金のみを売上げに計上することとし、残余の売上代金については、なお秘匿し続けていたものと認めるのが相当であるから、請求人の主張は採用できない。(平18.11.29 札裁(法)平18-3)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平180003
- 裁決年月日
- 平成18年11月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が売上計上漏れとして平成14年2月期の所得金額に加算したA商事に対する債権転売取引に係る売上代金について、平成15年2月期に計上すべきもので、売上計上が延びたものであり、隠ぺい除外の事実はない旨主張する。しかしながら、請求人の代表者及びA商事の代表者の答述等によると、請求人は、受領した上記債権転売に係る売上代金が平成14年2月期に計上されるべきものであることを認識しつつ、仕入資金の確保や会社資金に充てる等の意図で、それを帳簿書類に記録しないで脱漏した後、この脱漏をなお隠ぺいするために元債権者C名義の領収証を作成し、A商事に交付したものと認められるから、請求人の主張は採用できない。(平18.11.29 札裁(法)平18-3)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平180003
- 裁決年月日
- 平成18年11月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100910000
- 争点
- 9重加算税/10仮装名義
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、A名義等の3口座は請求人に帰属せず、原処分庁が当該3口座への振込入金額を請求人の売上除外と認定したことは事実誤認である旨主張する。しかしながら、請求人は、上記3口座への入金額及びその残高を、請求人の公表口座の残高照会等の都度、確認していたと認められ、上記3口座への入金額(売上金額)の存在を認識しつつ、上記3口座が借名口座であることを奇貨として、それを帳簿書類に記録しなかったものと認められるから、課税標準等の計算の基礎となるべき事実の隠ぺい又は仮装に該当する。(平18.11.29 札裁(法)平18-3)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平180003
- 裁決年月日
- 平成18年11月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が認定した請求人の代表者への貸付金は一部を除いて存在しないから認定利息は発生せず、請求人も認める代表者への貸付金に係る認定利息については、事実の隠ぺい又は仮装の行為はない旨主張する。しかしながら、原処分庁の請求人の代表者に対する貸付金の認定は相当であり、その認定の基となった所得金額の増加額のうち事実の隠ぺい又は仮装に基づくものと認められる部分に係る認定利息は、事実の隠ぺい又は仮装に基づくものと認められるから、請求人の主張は採用できない。(平18.11.29 札裁(法)平18-3)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平180003
- 裁決年月日
- 平成18年11月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905040
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/4仕入れ
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、A社からの仕入金額が過大計上となったのは、同社から仕入れた債権と、請求人の代表者が個人的に同社から無償で譲り受けて評価した債権の評価額との合計金額で譲り受けようと考え、請求人の帳簿にその金額を計上したもので、仮装行為に基づく架空計上ではない旨主張する。しかしながら、請求人の代表者及び取引関係者の申述等によると、請求人の代表者は、A社からの債権仕入代金を認識しつつ、それを仕入資金の確保等のために評価額との合計金額に仮装することとし、Bに指示してA社名義の虚偽の領収証を作成させ、それに基づき総勘定元帳にA社からの債権を評価額との合計金額で仕入れた旨の記載をしたものと認められるから、請求人の主張は採用できない。(平18.11.29 札裁(法)平18-3)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平180003
- 裁決年月日
- 平成18年11月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905050
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/5経費、損金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件渡航費用について、業務の遂行上必要であった役員の海外視察・研修費用であり、国内旅行費用として福利厚生費に計上してはいるが、旅行の事実はあるから、事実の仮装には当たらない旨主張する。しかしながら、請求人の代表者及び同人の前妻の申述等によると、請求人は、本件渡航費用が請求人の代表者及びその家族の観光等を目的として行われた全く私的な海外旅行に係る費用であることを認識しつつ、それが社員を対象として行われた福利厚生目的の国内旅行に係る費用であるかのように事実を仮装して総勘定元帳に記載したものと認められるから、請求人の主張は採用できない。(平18.11.29 札裁(法)平18-3)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平180003
- 裁決年月日
- 平成18年11月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100910000
- 争点
- 9重加算税/10仮装名義
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、借名3口座及び役員A名義口座は請求人に帰属するものではなく、これらの口座に係る預金利子及びこれらの預金利子に対応する道府県民税利子割も請求人に帰属するものではないから、これらの預金利子及び道府県民税利子割を計上しなかったことについて隠ぺい仮装の事実はない旨主張する。しかしながら、これらの借名3口座及び役員A名義口座に係る預金利子及びこれらの預金利子に係る道府県民税利子割は、隠ぺい又は仮装の事実に係る借名3口座及び役員A名義口座に対するものであるから、それらを所得金額に加算していなかったことは、事実の隠ぺい又は仮装に基づくものと認めるのが相当である。(平18.11.29 札裁(法)平18-3)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平180003
- 裁決年月日
- 平成18年11月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905040
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/4仕入れ
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、Aからの仕入代金として申告した金額について、Aから携帯電話に係る違約金債権及びその他の債権を購入した代金である旨主張する。しかしながら、A及び請求人とAとの取引を仲介したBの申述によると、請求人は、Aとの取引が携帯電話の解約違約金債権の回収業務を受託したものであることを認識しつつ、Aから同債権の仕入れがあったかのように総勘定元帳へ記載し、さらには、A名義の口座を開設した上で、同口座を介して、Aへの仕入代金の支払があったかのように仮装したものと認めるのが相当であるから、請求人の主張は採用できない。(平18.11.29 札裁(法)平18-3)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平180003
- 裁決年月日
- 平成18年11月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、A社に対する売買代金が計上漏れとなったのは、すべて仲介人、代理人を通じての取引であったため、その取引があったことの認識が希薄であったことと、当該代金のほとんどを販売手数料、その他の経費で費消してしまっており、売上取引の事実を認識するのが困難であったことによるのであり、隠ぺい除外の行為はない旨主張する。しかしながら、請求人の代表者及び取引関係者の申述等によると、請求人の代表者は、A社に対する取引に主体的に関与しており、売上であることを認識しつつ、それを帳簿書類に記録していなかったものと認められ、また、販売手数料、その他の経費に充てられたことを証する証拠はないことから、請求人の主張は採用できない。(平18.11.29 札裁(法)平18-3)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平180037
- 裁決年月日
- 平成18年11月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件自販機収益を申告していなかったこと及び代表者の母に給与を計上したことについて、隠ぺい又は仮装の事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、当初から本件自販機収益を申告する意思を有さず、代表者口座に振り込ませるなどして、これを請求人の正規の帳簿に記載せず、益金の額から除外して過少申告し、また、代表者の母の請求人に対する労務の提供の事実がないにもかかわらず、使用人として従事しているかのごとく、源泉徴収簿を作成するなどして給与を計上し、預金等として留保していたことが認められる。これらは、いずれも国税通則法第68条第1項に規定する隠ぺい又は仮装の事実に該当する。(平18.11.29 大裁(法)平18-37)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180083
- 裁決年月日
- 平成18年11月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №72・41ページ
要旨
○ 請求人は、被相続人名義の投資信託(以下「本件投資信託」という。)が申告漏れとなったのは税理士への本件投資信託に係る残高証明書(以下「本件残高証明書」という。)の手渡しもれという単純なミスにより発生したものであり、隠ぺい・仮装の行為はない旨主張する。 しかしながら、請求人は、預金に係る残高証明書とともに本件残高証明書を入手していたにもかかわらず、当初から財産を過少に申告することを意図し、税理士に本件残高証明書を提示することなく、また、遺産分割協議を4回行い、その都度、遺産分割協議書を作成し、その内容を請求人が共同相続人に説明するなど、本件投資信託の漏れを是正する機会が再三あったにもかかわらずこれを是正することなく、本件投資信託の存在を税理士に対して秘匿し、税理士に過少な申告内容を記載した相続税の申告書を作成させ、これを原処分庁に対して提出したものと認められる。 これは、請求人が、当初から財産を過少に申告することを意図した上で、その意図を外部からうかがい得る特段の行動をとったものであるから、その意図に基づいて請求人のした過少申告行為は、国税通則法第68条第1項に規定する重加算税の賦課要件を満たすものというべきである。(平18.11.16 東裁(諸)平18-83)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平180029
- 裁決年月日
- 平成18年11月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、役員報酬の水増計上について、取締役会の決議に従い役員報酬として支払い、源泉所得税も納税して適正に処理し、調査担当職員に対し、経緯等について、その求めに応じて書類を提出し、正確で誤りのない答弁を行ったのであるから、仮装には当たらない旨主張する。しかしながら、請求人は、本件金員を、幹部会の構成員に対して支払う慰労金の原資に充てるべく、当初から回収することを予定して、取締役会において役員報酬を増額し、これに基づき、本件各取締役に対し、本件金員を役員報酬として一旦支払ったものであり、実際、本件金員の一部は代表者によって回収され、本件事業年度の翌事業年度に本件幹部会の構成員に対して配分された金員に充てられたと認められ、そうすると、本件事業年度において行われた本件各取締役に対する本件金員の支払をもって役員報酬としてされたものということはできないから、翌事業年度の慰労金として処理すべきものを、本件事業年度において本件金員を役員報酬として支払ったこととして損金経理したことは、役員報酬支払の事実が存在しないのに存在するように見せかけたものであって、仮装に当たる。(平18.11.10 関裁(法)平18-29)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平180025
- 裁決年月日
- 平成18年10月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、翌事業年度にかけて行った社員旅行に係る費用を当期の事業年度(以下「本件事業年度」という。)の損金の額に算入して未払金に計上したこと(以下「本件経理処理」という。)について、旅行会社から送られてきた会社印の押印がある請求書(以下「本件請求書」という。)の記載のとおりに不注意によって計上してしまったものであるから、本件経理処理に隠ぺい又は仮装の事実はなく、また、当該費用は、翌事業年度に支払われているから、平成12年7月3日付「法人税の重加算税の取扱いについて(事務運営指針)」に照らして、重加算税を賦課する場合にあたらないとして、重加算税の賦課決定処分のうち過少申告加算税の額を超える部分の取消しを求めた。しかしながら、本件請求書は、請求人の総務部長兼経理責任者が旅行会社に実際の社員旅行の事実とは異なる記載をさせ作出させたものであり、請求人と旅行会社との間には、請求人が本件請求書の請求額を本件事業年度の損金とし、未払金の計上を行うことについて、通謀があったものと認めることができるのであり、国税通則法第68条第1項に規定する仮装の行為があったと認められので、この点に関する請求人の主張には理由はない。(平18.10.31 名裁(法・諸)平18-25)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平180005
- 裁決年月日
- 平成18年10月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、源泉所得税を納付しなかったことについて、脱税しようとしたわけではないから、仮装・隠ぺいの事実には当たらず、重加算税の賦課決定処分は違法である旨主張する。 しかしながら、請求人は、本件各期間前から源泉徴収義務者であること及び乙欄課税で源泉徴収すべきことを認識しているにもかかわらず、各年分の給与支払において、源泉所得税の徴収又は納付に関する帳簿書類を作成しないことで給与支払の真実を明らかにしていない。また、源泉所得税を徴収せず、かつ、法定納期限までに国に納付していなかったことが正しいものであったとすることを外形的に明らかとするため、本件各給与支払報告書等の作成に当たり、請求人からの給与の支払額については源泉所得税が課税されない程度の金額でしかなかったとして、故意に、その金額を適当かつ過少に記載するとともに、源泉徴収税額をことさらに零円としたものと認められる。 請求人のこれらの行為は、請求人が、本件各期間を通じて、一貫して源泉徴収税額は零円であるとする偽計を継続する確定的な意思を有し、本件各納税告知処分に係る源泉所得税額の納税義務が発生している事実を隠ぺいし、かつ、その記載事項を仮装する意思をもって本件各支払報告書等を作成し、毎年のように源泉所得税をその法定納期限までに納付しなかったものと認めることができるから、請求人が国税通則法第68条第3項に規定する「事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し」ときに該当する。 また、源泉所得税について重加算税を課すためには、その納付しなかったことについて、源泉徴収義務者において租税を免れようとする認識を有していることまで要求しているものではないことから国税通則法第68条第3項の規定に基づき行われた原処分は適法である。(平18.10.16 高裁(諸)平18-5)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平180019
- 裁決年月日
- 平成18年9月21日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100905020
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/2売上げ、収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 審査請求人(以下「請求人」という。)は、平成13年3月期及び平成14年3月期の工事収入の一部(以下「本件各工事収入」という。)の収益計上の時期を誤ったことについて、国税通則法第68条第1項に規定する事実の隠ぺい又は仮装はない旨主張する。しかしながら、①請求人が請求日付を違えて本件各工事収入に係る請求書及び請求書控えを作成していること、②本件各工事収入に係る工事は請求書の日付である各事業年度末の3月中に完成引渡しがされていると認められること及び③請求人が請求書控えの日付である翌事業年度に属する日をもって本件各工事収入を計上していることからすると、請求人が、請求書控えに記載した事実とは異なる請求年月日を当該請求に係る工事収入の売上計上日として、本件各工事収入をそれぞれ翌事業年度に繰り延べ、平成13年3月期及び平成14年3月期の法人税の各確定申告をしたものといえるのであり、こうした請求人の行為は、国税通則法第68条第1項に規定する「納税者がその国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づいて納税申告書を提出していたとき」に該当する。したがって、請求人の主張には理由がない。(平18. 9.21 名裁(法・諸)平18-19)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平180019
- 裁決年月日
- 平成18年9月21日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 審査請求人(以下「請求人」という。)は、本件各納税告知処分は違法であり、その全部が取り消されるべきであるから、本件源泉所得税重加算税各賦課決定処分もその全部を取り消すべきである旨主張する。しかしながら、本件各納税告知処分は適法であるところ、請求人は、請求人の収益として計上すべき雑収入等を収益に計上しておらず、さらに、当該雑収入等の振込口座から出金された現金が代表者に支払われた事実も請求人の帳簿書類等に記載していない。このことは、国税通則法第68条第3項に規定する「納税者が事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺい、又は仮装したところに基づきその国税をその法定納期限までに納付しなかったとき」に該当するから、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平18. 9.21 名裁(法・諸)平18-19)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平180008
- 裁決年月日
- 平成18年9月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、営業権は存在するから、それを存在しないとして営業権の償却費に係る法人税額について重加算税の賦課決定処分を行ったことは違法である旨主張する。しかしながら、A社の営業権は実体がなく、また、A社から請求人への営業権の譲渡もないにもかかわらず、請求人は、A社から営業権を譲り受けたかのごとく仮装した帳簿書類を作成し、営業権及びその償却費を計上していることが認められる。このような請求人の行為は、国税通則法第68条第1項に規定する仮装行為に該当するので、重加算税の賦課決定処分は適法である。(平18. 9.20 広裁(法)平18-8)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平180009
- 裁決年月日
- 平成18年9月11日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人の各担当者がそれぞれ本件未引取分在庫に関するメールを受信し又は報告を受けていたのであるから、本件未引取分在庫は期末製品棚卸高から意図的に除外されたものと認められる旨主張する。しかしながら、他に、本件未引取分在庫の期末製品棚卸高への計上漏れが隠ぺいする意思に基づいてなされたものであると認めるに足りる証拠資料がないことからすれば、当該計上漏れは専ら、請求人の各担当者の本件未引取分在庫に対する注意が不足していたこと及び各担当者間の連絡・確認が不十分であったこと並びに会計法律事務所が請求人の決算時に本件未引取分在庫の計上に注意を払わなかったことに起因するとみるのが相当であり、請求人の意思に基づいて本件未引取分在庫を隠匿しあるいは脱漏した事実があったとは認めることはできない。したがって、請求人が期末製品棚卸高の金額が過少計上となった状態で確定申告をしたことは、国税通則法第68条第1項に規定する重加算税の賦課要件には該当しないから、重加算税の賦課決定処分は、過少申告加算税相当額を超える部分の金額につき取り消すのが相当である。(平18. 9.11 金裁(法)平18-9)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180019
- 裁決年月日
- 平成18年7月31日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人及び共同相続人である請求人の実父が共同で提出した相続税の申告書に相続財産の一部を記載せず、申告しなかったことについて、原処分庁が、請求人に対し、実父による隠ぺい・仮装行為に基づく過少申告であるとして行った重加算税の賦課決定処分につき、請求人が、申告当時、実父が相続財産の一部を申告から除外したことを知り得なかったことなどを理由に、重加算税の賦課決定処分は違法である旨主張する。 しかしながら、納税者が申告書の作成及び提出等の納税申告事務の一切を親族その他の第三者(以下「親族等」という。)に包括的に委任し、親族等に任せきりにしていた場合、親族等が納税者に代わって行った申告行為は、納税者が行ったと同様に扱われるのであるから、その委任を受けた親族等が、その課税標準等又は税額等の計算の基礎となる事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺい又は仮装したしたところに基づいて納税申告をしたことにより過少申告となったときには、たとえ納税者自身がその委任を受けた親族等の隠ぺい又は仮装の行為の事実や、それにより過少申告となった事実を知らなかった場合であっても、当該納税者は重加算税の賦課を免れ得ないと解される。本件は、請求人が相続税に係る申告書の作成及び提出等の一切を実父に包括的に委任し、任せきりにしていたのであるから、請求人の相続税の申告手続を代理した共同相続人である実父が、相続財産の申告をする際に相続財産の一部を除外して隠ぺいしたものと認められる以上、請求人にも実父の行った隠ぺい行為の結果は及ぶと解される。(平18. 7.31 東裁(諸)平18-19)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180006
- 裁決年月日
- 平成18年7月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①グループ内の利害調整及び請求人の取締役がグループ内の他の法人の取締役を兼務していることから生じる法的リスク(忠実義務違反等)を回避するため、日本国内における医薬品の委託販売に係る契約交渉等の業務を委託する契約(以下「本件業務委託契約」という。)を国外関連者との間で締結する必要があったこと及び②本件業務委託契約に基づき実際に役務の提供がされていることから、本件業務委託料を国外関連者に対する寄附金と認定して重加算税の賦課決定処分を行ったことは違法であると主張する。しかしながら、グループの実質的な支配権は請求人の代表者らが有しており、グループ各社の意思決定は請求人の代表者らがグループ全体の経営を見据えた上でグループの事業戦略を定めるものであることから、請求人の代表者らの意思決定が法的問題を生じさせる可能性は認め難く、国外関連者に上記業務を委託する格別な事情を見出すことができない。また、上記交渉等の相手方には請求人自身と交渉したとの認識があり、請求人から国外関連者が上記交渉等を行ったと推認させるに足る証拠等の提出もないことから、上記交渉等は請求人自身が行ったと認めるのが相当である。そうすると、請求人は、本件業務委託契約に基づく国外関連者の役務提供がないにもかかわらず、当該国外関連者に対して本件業務委託料相当額の金銭を支払い、当該金銭を業務委託料として損金に計上したものと認められ、このことは、請求人が、国外関連者に対する寄附金(資金援助)をあたかも業務委託料であるかのように装い、その仮装したところに基づき納税申告書を提出したとみるのが相当であるから、重加算税の賦課決定処分は適法である。(平18. 7.12 東裁(法・諸)平18-6)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平180002
- 裁決年月日
- 平成18年7月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 被相続人が所有していた株式は、売買契約書、覚書及び売買予約契約書によって、被相続人からAに移転しているため相続財産に該当せず、Cはその事実に基づいて相続税の申告書を提出したのであるから、隠ぺい又は仮装した事実はなく、また、隠ぺい又は仮装する理由もない旨主張する。しかしながら、Cは、売買契約書、覚書及び売買予約契約の作成に主導的に関与し、被相続人が所有していた株式を譲渡した事実がないにもかかわらず、譲渡したかのごとく、同人と被相続人及びAの三者が通謀して仮装し、その仮装したところに基づき、相続税の申告書を提出したものであり、この行為は、国税通則法第68条第1項に規定する重加算税の賦課要件に該当する。(平18. 7. 7 高裁(諸)平18-2)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平180006
- 裁決年月日
- 平成18年7月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、廃棄を指示してパチンコの換金用特殊景品(以下「特殊景品」という。)を特殊景品卸売業者に引き渡し、その事実に基づいて特殊景品除却損を計上したのであるから、事実の仮装はない旨主張する。しかしながら、請求人の意図は、特殊景品の廃棄ではなく、特殊景品を上記特殊景品卸売業者に贈与することであるから、請求人が、廃棄されないことを承知した上で特殊景品除却損を計上したことは、単なる会計処理の過誤に止まるものではなく、国税通則法第68条第1項に規定する「事実の仮装」に該当する。したがって、請求人の主張は採用することができない。(平18. 7. 7 関裁(法)平18-6)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180001
- 裁決年月日
- 平成18年7月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 税理士業を営む請求人は、事業所得の金額の計算上、商品券の購入費用と商品券をもって支払に充てた費用とをいずれも必要経費に算入したのは、うっかりミスから生じたもので隠ぺい又は仮装の行為はないこと、費用の支払に充てた商品券の一部は、手もとにあった古いものであり、当時その購入費用を必要経費に算入したかも定かではないこと等から、請求人の行為が意図的に事実を仮装して費用を二重に計上したものであるとしてされた重加算税の賦課決定処分は違法である旨主張する。 しかしながら、当審判所の認定した各事実によれば、購入費用を必要経費に算入したか定かでない古い商品券を使用した旨の請求人の主張には理由がない。また、請求人は、必要経費の会計上及び税務上の取扱いに精通しながら、単に真実の所得金額よりも少ない所得金額を記載した確定申告書を提出したというにとどまらず、必要経費の金額の基礎となる事実を仮装し、ないしはことさら必要経費の金額が過大となる取引及び会計上の処理を行い、所得金額を過少に算出する確定的な意図に基づき、申告をしたということができる。このような請求人の行為は、国税通則法第68条第1項に規定する重加算税の賦課要件に該当すると認められる。 そして、上記のとおり、請求人の商品券に関する取引及び会計上の処理は意図的に行われていたと認められ、支払に充てた商品券の購入費用と商品券をもって支払に充てた費用とを二重に必要経費に計上してしまったのは単純なミスであるという請求人の主張には、理由がない。(平18. 7. 5 東裁(所)平18-1)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平170208
- 裁決年月日
- 平成18年6月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、関連法人名義の商品先物取引は、関連法人から委託を受けて行った取引であり、当該取引に係る収益は関連法人に帰属するものであるから、これを請求人の収益に計上しなかったことについて、仮装、隠ぺい行為はない旨主張する。 しかしながら、①当該取引の資金提供者及び損失の負担者、②取引関与者の能力、④取引内容の決定及び関与の状況、並びに⑤当該取引に係る収益の管理状況等から判断すると、当該取引に係る収益は請求人に帰属するものと認められるところ、請求人は、当該取引に係る収益が自己に帰属することを認識しながら自己の帳簿に記載せず、関連法人から当該取引に係る売買注文を受けた事実はないにもかかわらず、売買注文があったとする売買注文伝票を作成し、これらの行為に基づいて所得を過少に申告していたものであり、これらの行為は、国税通則法第68条第1項に規定する「その国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」に該当する。(平18. 6.27 東裁(法)平17-208)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平170202
- 裁決年月日
- 平成18年6月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件事業の私法上の権利は、本件各法人に帰属するから、本件事業の主体が法人であるかのように仮装したものである場合には該当しない旨主張する。 しかしながら、請求人は、本件事業が請求人の収支計算の下に行われているにもかかわらず、本件事業に係る取引を本件各法人名義で行い、本件事業の所得が本件各法人に帰属するように仮装していたものと認められるから、本件各賦課決定処分は適法である。(平18. 6.23 東裁(所・諸)平17-202)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平170050
- 裁決年月日
- 平成18年6月20日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、本件迷惑料はA社の破産による貸倒れが発生したB社に対する救済のための寄附金と認められること、本件雑損失の算定方法や根拠が明らかでなく、しかも、当該移転に際し、特段の移転費用等も必要がなかったことからすると、本件迷惑料名下の支払は、何らの根拠もない支払であり、B社に対し寄附をするために計上された架空の損失であると認められる旨主張するが、B社が請求人の依頼で本件土地を立ち退いた事実及び請求人がB社に迷惑料名下に金員を支払いB社も雑収入として経理処理している事実はいずれも存在する上、請求人が正規の取締役会を開催し、B社に対する迷惑料の支払を議案として提出し、全会一致でこれを可決していること、請求人が一貫して、B社の立退きの事実がある以上迷惑料名下に金員を支払うことは許されると考えていた旨申述していたことが認められ、上記認定を覆すに足る証拠はないという事実にかんがみれば、請求人がB社に対する本件迷惑料の支払を取締役会で議決し議事録を作成してB社に支払った上、雑損失として計上した行為は、請求人の法解釈の誤解に基づくものであり、これが客観的に寄附金と認められることは別論、請求人が上記議決をした行為が事実を隠ぺいし又は仮装する意図のもとになされたと認めるにはなお疑問が残る。 そして、その他、請求人が隠ぺい又は仮装する意図を有していた事実を裏付けるに足る証拠は存しないから、本件において、請求人が故意に課税標準等又は税額等の計算の基礎となる事実の全部又は一部を隠ぺい又は仮装したと認めることはできず、原処分庁の主張には理由がない。(平18. 6.20 広裁(法・諸)平17-50)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平170051
- 裁決年月日
- 平成18年6月20日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が利益供与に沿った経理処理や申告を行うことは容易にできたはずであるにもかかわらず、売上単価を操作し売上げを過少に計上したものであること、総勘定元帳及び会計伝票にこれを製品売上と経理処理する行為により、本件単価変更が寄附金であることが容易に判別できないようにしたものであり、請求人のこれらの行動からすると、請求人は申告当初から寄附金であることを隠ぺいする意図で売上げを過少計上したといわざるを得ない旨主張するが、本件覚書には、単価調整の理由は貸倒処理により赤字決算となるB社を支援するためである旨明記されていること、単価調整を行った理由について、虚偽の報告書等を作成するなどの積極的な行為をしていないことからすれば、請求人が総勘定元帳及び会計伝票においてこれを製品売上と経理処理する行為により、本件単価調整が寄附金であることが容易に判別できないようになったとは認められず、さらに、請求人の代表取締役は、調査担当者から単価調整の理由を尋ねられた後、自ら本件覚書を提出しており、同人が本件覚書の存在を隠匿しようと画策した形跡は認められないから、請求人が当初から隠ぺい又は仮装の意図を有していたとすることはできず、その他、請求人が当初から隠ぺい又は仮装の意図を有していたことを裏付けるに足りる証拠はないので、本件において、請求人が故意に課税標準等又は税額等の計算の基礎となる事実の全部又は一部を隠ぺい又は仮装したと認めることはできず、原処分庁の主張には理由がない。(平18. 6.20 広裁(法)平17-51)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平170069
- 裁決年月日
- 平成18年6月20日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁が、審査請求人(以下「請求人」という。)に帰属する債券(以下「本件債券」という。)の売却代金等(以下「本件債券の売却代金等」という。)を請求人の各事業年度の益金の額に算入することなく現理事長個人名の口座に入金し、現理事長がこれを個人的に運用していたことは、現理事長に対する賞与とすべき本件債券の売却代金等の支給に係る事実を隠ぺいしていたものであり、国税通則法第68条第3項に規定する事実の隠ぺい又は仮装に該当すると認定したことについて、請求人は、本件債券の売却代金等を現理事長の賞与と認定した各納税告知処分は違法であるから、当該各納税告知処分に係る重加算税の各賦課決定処分も違法である旨主張する。しかしながら、請求人は、過年度の査察調査時に本件債券が請求人の資産に組み入れられるべきものであることを認識していたにもかかわらず、本件債券の売却代金等を請求人の帳簿に一切計上せず、また、本件債券の売却代金等を賞与として現理事長に対して支払った事実を帳簿に記録せずに、本件債券の売却代金等の支給に係る源泉所得税を納付しなかったものであるから、これらの事実は、国税通則法第68条第3項に規定する事実の隠ぺい又は仮装に該当する。(平18. 6.20 名裁(法・諸)平17-69)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平170069
- 裁決年月日
- 平成18年6月20日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁が、①過年度の査察調査(以下「本件査察調査」という。)において審査請求人(以下「請求人」という。)の資産であると指摘された債券(以下「本件債券」という。)を売却した事実を隠ぺいし、その売却代金及び利金(以下「本件債券の売却代金等」という。)を益金の額に算入しなかったこと、②請求人の資産として組み入れるべきものは株式(以下「本件株式」という。)であったとして、一旦資産に組み入れた本件債券の額と本件株式の額との差額(以下「本件雑損失」という。)を損金の額に算入したこと、及び③本件株式を現理事長に売却したとして本件株式の売却損(以下、本件雑損失と併せて「本件株式売却損等」という。)を損金の額に算入したことは、国税通則法第68条第1項に規定する事実の隠ぺい又は仮装にあたると認定したことについて、請求人は、本件債券を確定した決算の貸借対照表の資産勘定に一旦は計上したのであるから、「隠ぺい又は仮装」に該当する不正行為はなく、また、組み入れすべき資産を本件株式と誤認したのは本件査察調査の担当職員の説明不足によるもので、本件債券と本件株式をことさら取り違えようとした確定的な意図はないから、隠ぺい又は仮装の事実はないと主張する。しかしながら、請求人は、本件査察調査時において請求人の資産への組入れを指導された資産が本件債券であることを認識していたにもかかわらず、あたかも本件株式を帳簿外で所有していたかのごとく請求人の資産に計上して本件株式売却損等を計上し、一方で、本件債券の売却代金等を現理事長の個人口座に取り込み、請求人の収益からこれを除外したところで法人税の各確定申告書を提出したものと認められるのであり、こうした請求人の行為は、国税通則法第68条第1項の規定に規定する事実の隠ぺい又は仮装に該当する。 (平18. 6.20 名裁(法・諸)平17-69)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平170069
- 裁決年月日
- 平成18年6月20日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁が、審査請求人(以下「請求人」という。)の医療用酸素の購入先であるA社から請求人の関係法人であるB社に振り込まれている金員(以下「本件金員」という。)は請求人が受領すべきリベートであり、請求人がA社とB社との間で架空の保守管理契約書(以下「本件保守管理契約書」という。)を作成させて本件金員をB社の口座に振り込ませていたことは国税通則法第68条第1項に規定する事実の隠ぺい又は仮装に該当すると認定したことについて、請求人は、本件金員がA社からB社に支払われていることから本件金員は請求人に帰属するものではないと考えていたのであり、当該金員を故意に申告から脱漏させたものではないから、国税通則法第68条第1項に規定する事実の隠ぺい又は仮装には該当しない旨主張する。しかしながら、請求人は、B社が保守管理を行った事実がないにもかかわらず本件保守管理契約書に基づき本件金員をA社からB社に支払わせることにより、請求人が割戻金として収入すべき本件金員を収益から除外してB社に贈与し、本件金員を除外したところで法人税の各確定申告書を提出したものと認められ、こうした請求人の行為は国税通則法第68条第1項に規定する事実の隠ぺい又は仮装に該当する。(平18. 6.20 名裁(法・諸)平17-69)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平170065
- 裁決年月日
- 平成18年6月12日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、投資ファンド会社から外国の受取口座に入金された月利1%の金員について、請求人及び請求人の代表者とも収受しておらず、また、請求人がこれに相当する金員を請求人の代表者に役員報酬として支出したこともないから、国税通則法第68条第1項及び第3項に規定する隠ぺい、仮装の事実はない旨主張する。 しかしながら、請求人は、月利1%の金員の収受を前提に投資ファンド契約を締結し、請求人の代表者が実質的に支配管理する上記口座を受取口座としたことが認められる。 そうすると、上記事実は、国税通則法第68条第1項及び第3項に規定する隠ぺいに該当すると認められるから、原処分は適法である。(平18. 6.12 大裁(法・諸)平17-65)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平170044
- 裁決年月日
- 平成18年6月9日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が各課税期間の課税標準額に対する消費税額から、架空の費用であると認められる①分配金、②運営費及び③貸倒損失に係る消費税相当額を控除していることは、国税通則法第68条第1項に該当する旨主張する。しかしながら、①分配金については、計上した各事業年度に債務が確定しているとは認められないが、その算定過程や決定までの手続き及び総勘定元帳に至るまでの会計処理の手順に不自然なところは認められない。また、当該分配金の全額が預り保証金とされているが、その処理は有効に成立した総会において適法に決定され、この預り保証金は各相手先ごとに管理された上、請求人の会計帳簿及び貸借対照表に預り保証金として表現されていることから、請求人が当該分配金の全額を預り保証金としたことをもって事実の仮装と認定することはできない。そして、②運営費についても、経済的合理性を欠く支出で寄附金に該当するものではあるが、その算定過程や総勘定元帳に至るまでの会計処理の手順に不自然なところは認められない。加えて、当該運営費の支出先との間で交わした業務委託契約書の書式は、請求人が各取引先との間で交わした業務委託契約書と同一の書式が使用されている上、平成13年11月課税期間の開始日の約1年3か月も前の日付で作成されており、作成日の遡及など不自然なところは認められないことから、当該運営費の計上のために当該契約書が仮装して作成されたということはできない。さらに、③貸倒損失については、税務上の貸倒れに当たるか否かを検討することもなく安易に計上したものであり、このことは控除すべき時期を誤ったものにすぎないものと認められる。また、破産債権届出書は平成15年11月課税期間の消費税の確定申告書の法定申告期限から3か月余り経過したころに作成されているが、当該届出書を確定申告後に作成した行為が、直ちに請求人において当初から当該課税期間の消費税の納税額を過少に申告する意図を有していたとまでいうことはできない。そうすると、請求人が各課税期間の課税標準額に対する消費税額から、当該分配金、当該運営費及び当該貸倒損失に係る消費税相当額を控除したことに係る請求人の行為には、隠ぺい又は仮装に当たると認めるに足る事実は認められないことから、国税通則法第68条第1項に規定する重加算税の賦課要件を満たしていない。(平18. 6. 9 広裁(法・諸)平17-44)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平170065
- 裁決年月日
- 平成18年6月1日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100917000
- 争点
- 9重加算税/17推計課税事件で重加算税を賦課した事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、重加算税を賦課されるような行為は行っておらず、隠ぺい又は仮装の事実はない旨主張する。 しかしながら、請求人は、手形の割引に係る割引料、取立料及び手数料(以下「本件割引料等」という。)に係る事業所得の金額があり、その申告義務があることを認識していたにもかかわらず、帳簿を作成せず、また、本件割引料等を算定する根拠となる明細書を保存せず、又は保存しているにもかかわらずこれがないかのごとく装い、貸倒れの事実が生じていると認識していないにもかかわらず、帳簿に代わるものとして原処分に係る調査の際に提示した収支一覧に貸倒損失を計上することによって割引料及び取立料の所得金額が発生せず若しくは少額であるかのごとく仮装した事実に基づいて、総所得金額を過少に申告したものといえるのであり、これは、請求人が課税を免れることを意図し、その意図が外部からもうかがい得る特段の行動をした上で、その意図に基づく納税申告をしたものといえる。 したがって、割引料及び取立料に係る収益を確定申告しなかったことについて、隠ぺい又は仮装の事実はあったと認められ、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平18. 6. 1 名裁(所)平17-65)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平170061
- 裁決年月日
- 平成18年5月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各通信販売に係る売上げの計上もれは、故意に脱税する認識を持って行われたものではなく、隠ぺい又は仮装の行為には該当しないから、重加算税を課した本件処分は違法である旨主張する。しかしながら、隠ぺい又は仮装の行為というためには、納税者の行為が客観的にみて隠ぺい又は仮装と判断されるものであれば足り、納税者の故意の立証までは要求されていないと解されるところ、請求人は、本件各通信販売を行い、その売上代金が本件郵便振替口座に入金されているにもかかわらず、その事実を帳簿書類に記録せず、さらに、関与税理士にも伝えず、本件公表口座への入金額に基づいて確定申告をしたものである。そうすると、請求人の当該行為は、客観的にみて、請求人が課税標準等又は税額等の計算の基礎となる事実を隠ぺいし、その隠ぺい行為を原因として過少申告の結果が発生したものであると認められるから、請求人の主張は採用できない。(平18. 5.23 大裁(法・諸)平17-61)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平170041
- 裁決年月日
- 平成18年5月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、収入金額の申告漏れは、記帳を従業員任せにし、また、申告時期が税理士業務の最も多忙な時期と重なり、申告書類を帳簿に基づき作成する余裕がなく、前年分の申告書類に基づき作成したため生じたもので、故意に申告漏れをしたのではないから、隠ぺい又は仮装には該当しない旨主張する。 しかしながら、請求人が各年分の確定申告書に添付した「所得の内訳書」には多数の取引先からの決算料等の記載漏れがあるところ、請求人は、経理の専門家として会計処理に練達した税理士であり帳簿書類に基づく正確な経理処理が重要であることを熟知していること、4年もの長きにわたり決算料等の申告を脱漏し、その件数も各年分とも約60件と多数であって、単なる失念による記載漏れとは考え難いことなどからすれば、請求人が「所得の内訳書」に決算料等の記載を遺漏したものではなく、意図的に記載しなかったものと認められ、同行為は隠ぺい行為に該当する。したがって、原処分庁が行った重加算税の賦課決定処分は適法である。(平18. 5.22 広裁(所・諸)平17-41)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平170056
- 裁決年月日
- 平成18年5月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №71・413ページ
要旨
○ 請求人は、各旋盤(以下「本件各旋盤」という。)に係る各納品書(以下「本件各納品書」という。)の作成をG社に強要した事実はなく、本件各納品書の内容は、本件各旋盤に係る取引に合致したものであるから、請求人がG社に依頼して本件各納品書を発行させた行為は「仮装」には当たらない旨主張する。 しかしながら、本件各旋盤のうち、5台は平成14年12月末までに、10台は平成15年12月末までにいずれも請求人に納品されないことを承知した上で、G社に対して、本件各納品書の作成を依頼し、その交付を受けたことが認められるから、このことは、「仮装」に当たる。 したがって、請求人の主張は理由がない。(平18. 5.22 関裁(法・諸)平17-56)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平170171
- 裁決年月日
- 平成18年5月12日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100911000
- 争点
- 9重加算税/11他人名義による申告
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は実質的に請求人自らが本件クリニックを経営し、その収益を自らの管理下に置いていたにもかかわらず、本件クリニックの所得が本件各医師に帰属する内容の確定申告書を作成し、提出し、又は提出させていたものと認められる。 このことは、国税通則法第68条第1項に規定する事実の隠ぺい又は仮装に該当する。(平18. 5.12 東裁(所・諸)平17-171)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平170142ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成18年3月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100906010
- 争点
- —
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各年分の所得税の確定申告において、不動産賃貸業から得た収入を故意に過少に申告したのではなく、税金に無知であり、不十分な資料に基づいてメモを作成し、これを本件各年分の確定申告書の作成者に提示したため、不動産収入に係る本件各年分の申告が過少になったものであって、「仮装又は隠ぺいの行為」はない旨主張する。しかしながら、当審判所の認定した各事実によれば、請求人は、本件各年分の所得税の申告に際し、単に、真実の所得金額よりも少ない金額を記載した確定申告書を提出したというにとどまらず、当初から所得を過少に申告することを意図し、その意図を外部からうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づく過少申告をしたということができる。このような請求人の行為は、国税通則法第68条第1項に規定する重加算税の賦課要件に該当すると認められる。そして、請求人がいう「税金に関して無知である」とか「不十分な資料に基づいて作成した」ということの意味は明確ではなく、それが法の不知をいう趣旨であれば、それによって請求人がした行為が正当化されるものではない。また、請求人は本件各年分の不動産収入の金額を把握していなかったという趣旨であれば、それは審判所の認定した請求人が本件各年分の不動産収入を確定申告書に過少に記載した態様などの各事実に反するものである。したがって、請求人の主張には、理由がない。(平18.3.29東裁(所)平17-142)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平170015
- 裁決年月日
- 平成18年3月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100905040
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/4仕入れ
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、偽計や悪質なことは行っておらず、国税通則法第68条第1項に規定する「隠ぺいし、又は仮装し」に該当する事実はないので、重加算税の賦課決定処分は取り消すべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、売上帳には、実際の金額を記入して真実の売上げを認識していながら、確定申告に際しては、特定の取引先の仕入金額を除外して虚偽の仕入金額を算出し、この仕入金額との整合性を図るため、その虚偽の仕入金額に適当な倍率を掛けた売上金額を記載した収支内訳書を作成し、これに基づき確定申告書を提出していたことが認められる。この行為は、納税者がその国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、隠ぺいしたところに基づき、納税申告書を提出したときに該当することから、国税通則法第68条第1項の規定に基づき隠ぺいの事実に係る部分の税額を計算の基礎として行った重加算税の賦課決定処分は適法である。(平18.3.24福裁(所・諸)平17-15)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平170017
- 裁決年月日
- 平成18年3月22日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、不動産の仲介業務に係る支払手数料は、帳簿に計上した支払先へは支払っていないかも知れないが、だれかには支払っているので、仮装、隠ぺいの事実があるとした重加算税の賦課決定は違法である旨主張する。しかしながら、支払先は実態が不明で本件仲介業務にかかわった事実は確認できず、支払手数料の授受を明らかにする領収証も存在しない。また、当審判所の調査、その他本件全資料によっても、当該支払先を明らかにする証拠も認められない。よって、請求人の主張は採用できない。(平18.3.22高裁(法・諸)平17-17)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平170023
- 裁決年月日
- 平成18年2月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、広告料に係る収入、所得を秘匿したことはなく、隠ぺい又は仮装行為は行っていない旨主張するが、請求人は、当該収入を申告すべきことを認識していながら当初から申告しないことを意図して、他人名義の預金口座を利用し、帳簿書類を保存せず、税理士のアドバイスにも従わずに確定申告を行っていなかったと認められるから、国税通則法第68条第2項の規定に該当する。したがって、重加算税の賦課決定処分は適法である。(平18.2.23広裁(所)平17-23)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平170024
- 裁決年月日
- 平成18年2月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、代表者個人が営んでいた事業を承継したものであり、法人設立後の当分の間、代表者個人名義の普通預金口座に請求人の広告収入の振込入金があるが、法人税及び源泉所得税をごまかすためにしたものではなく、隠ぺい又は仮装行為はしていない旨主張するが、請求人は、その広告収入の一部が代表者個人名義の普通預金口座に振込入金されていること及び当該口座に振込入金された広告収入を請求人の売上げとして帳簿に計上しなければならないことを認識していた上、当該収入を請求人の帳簿に計上する経理処理を行う機会が十分あったにもかかわらず、理由なく放置し当該経理処理を行っていなかったのであるから、当該収入を除外していたものと認められ、また、当該収入に係る金員を代表者が取得していることから、請求人は、代表者に対し帳簿外で賞与をしていたものと認められるので、国税通則法68条第1項及び第3項に該当する。(平18.2.23広裁(法・諸)平17-24)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平170040
- 裁決年月日
- 平成18年2月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、重加算税等の賦課決定処分に対し、同処分の基礎となった農業所得及び一時所得に隠ぺい又は仮装した事実はない旨主張する。しかしながら、重加算税の賦課決定処分が適法と認められるためには、その所得税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装したことに加え、同隠ぺい又は仮装につき、納税者に故意があることを要すると解するところ、請求人は、米麦の栽培面積及び収穫量等を掌握し、かつ、農業に係る収入及び経費を把握できる立場にあり、しかも、本件帳簿の基礎となる資料は、預金通帳等に限定されていたにもかかわらず、毎月の特別栽培米に係る入金だけを個別に記帳し、その余の入金は順不同に記帳した上、毎年入金額について多数の記帳を漏らしている。そうすると、記帳漏れが不注意による過誤であったとは到底いえず、請求人には故意があったとみるのが相当である。そして、本件各年分の確定申告において行った記帳漏れ、集計違算及び計上誤りの各行為についても、請求人が過少申告を目的に行った一連の行為と認められる。したがって、請求人の各行為には、隠ぺい又は仮装につき故意があったというべきである。(平18.2.2関裁(所)平17-40)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平170039
- 裁決年月日
- 平成18年1月27日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、郵便局の通常貯金(以下「本件通常貯金」という。)及び郵便局の定額貯金(以下、「本件定額貯金」といい、本件通常貯金と併せて「本件郵便貯金」という。)を相続財産に計上しなかったことについて、単なる計上漏れであり、故意に隠ぺいしたものではない旨主張し、原処分庁は、本件相続開始前に請求人らのうち1名が行った、郵便局以外の被相続人名義の預貯金から本件通常貯金への預替えは、相続税の課税を免れることを目的としたものであり、また、郵便局の残高証明書の発行申請において、請求人らは本件定額貯金を除外していることから、本件郵便貯金を隠ぺいした事につき故意が認められる旨主張する。しかしながら、本件通常貯金を相続財産として計上しなかった行為は客観的にはそれのみで「隠ぺい」に当たるというべきところ、請求人らのうち1名は、本件郵便貯金を、本件相続開始の1か月後に全て払い戻して簡易保険の保険料に充て、また、他の請求人らは、同貯金が明示され、その払い戻しに同意する旨記載された同意書を自ら作成し、郵便局へ提出しているにもかかわらず、同貯金を相続財産に含めないまま遺産分割協議を行い、本件定額貯金を除く被相続人名義の定額貯金が記載された郵便局の残高証明を添付して相続税の申告をしていることからすると、請求人らは、本件郵便貯金が相続財産に含まれるものであること及び本件郵便貯金を相続財産として計上しなかったことを認識していたと認められることから、本件郵便貯金を相続財産に計上しなかった行為につき、請求人らに故意が認められる。(平18.1.27関裁(諸)平17-39)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平170102
- 裁決年月日
- 平成18年1月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 本件は、請求人が、翌事業年度に賃借した建物に係る賃借料等を当事業年度の損金の額に算入して確定申告した上、原処分に係る税務調査の際に、当該賃借に係る申告内容に合わせる意図をもって真実とは異なる契約書等の写し(以下「本件賃貸借契約書等」という。)を提出したことについて、請求人は、顧問税理士が誤って処理したものであり仮装の事実はなく、本件賃貸借契約書等は、確定申告後に作成されたものであるから、国税通則法第68条第1項に規定する「隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」には該当しない旨主張する。しかしながら、請求人は、費用の繰上計上がなされ、その結果誤った決算が行われて申告内容をも誤ることを未必的に容認していたものと認められ、一方、税務調査があれば、誤った申告を正当化するための具体的工作を行うことも予定していたと認められることから、これらのことからすれば、請求人は、本件事業年度の確定申告において、法人税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装する意思をもって、過少申告をしたものとみるのが相当である。(平18.1.27東裁(法)平17-102)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平170095
- 裁決年月日
- 平成18年1月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、車両修理の対価をA社に対する修繕費として計上したのは、期中に誤ってB個人に対する修理代として処理していたものを、是正したものであり、さらにその金額が低額であったことから改定したものであるから、隠ぺい又は仮装はない旨主張する。しかしながら、請求人は、A社に対して車両修理を依頼していないにもかかわらず、関係会社であるA社の売上げを伸ばす目的のために、一旦期中に計上したBに対する修理代の計上を取り消し、あたかもA社に依頼していたかのごとく、A社の請求人に対する売上集計表を作成した上、期首にさかのぼって修繕費を計上していることから、このことは「存在しない事実を存在したかのように装って事実をわい曲すること」にほかならず、隠ぺい又は仮装に該当する。(平18.1.16東裁(法・諸)平17-95)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平170092
- 裁決年月日
- 平成18年1月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、仮に、本件手数料が請求人の収入であって、請求人の帳簿書類に計上されていないとしても、このことは、請求人の元施設長が、自己の利得を目的として支払者との間で行った取引の結果により生じたものであるから、経営に参画している代表者のような行為と同視することはできないから、請求人には仮装・隠ぺいの行為はない旨主張する。しかしながら、①請求人の元施設長は、請求人から支払者との交渉を実質的に任されていること、施設長という立場を利用して支払者の診療等を実施させていること、他の請求人の施設に係る手数料も受領していることなどからみれば、請求人の管理監督下において本件手数料を受領していると認められること、②支払者は、本件手数料を請求人に対する手数料として支払続けていること、③請求人は、本件手数料を元施設長が受領していたことを認識した後も、受領済の手数料及び認識後に支払われた手数料のいずれも請求人の収入として計上していないことなどを考慮すると、元施設長の行為は、請求人の収入除外の行為と認められ、請求人の主張には理由がない。(平18.1.13東裁(法・諸)平17-92)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平170020
- 裁決年月日
- 平成18年1月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、役員A及びBに係る各役員退職金の計上については、甲臨時株主総会を経て役員辞任の変更登記をしているとおり退職の事実があり、また、乙臨時株主総会において支給金額が具体的に決定しているのであるから架空計上したものではない旨主張する。しかしながら、請求人は、役員Aの代表者辞任に実体がないにもかかわらず、同人に対する役員退職金を費用計上し課税所得を圧縮するため、甲議事録を作成し、同議事録を添付し役員変更登記申請をして、法形式上、辞任したかのごとき外形を整え辞任の事実を作出しているから、仮装行為と認めるのが相当であるし、乙議事録についても、その作成時期など事実を仮装して作成されたと認めるのが相当であるから、原処分は適法である。(平18.1.5広裁(法)平17-20)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平170035
- 裁決年月日
- 平成17年12月15日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、N社株式の取得代金を誤って子会社に対する貸付金としたものであって、子会社を介して同代金を支払った請求人が実質的にその株式を取得した旨主張する。しかしながら、請求人が雑損失として計上したN社に対する出資金は、子会社に対する貸付金を仮装したものであるから、雑損失に計上した出資金は、子会社に対する貸付金を仮装したものであり、請求人が当該貸付金を出資金に仮装し、これを雑損失として損金の額に算入したことは、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する「納税者がその国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」に当たる。(平17.12.15関裁(法・諸)平17-35)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平170035
- 裁決年月日
- 平成17年12月15日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、製品の各ユーザーへの納入は、請求人が行ったものではなく、製造子会社が行ったものであるから、製品の売買取引は存せず、当該製品に係る各ユーザーに対する売掛金は架空のものであるから、これを仮装して貸倒損失として損金の額に算入した旨主張する。しかしながら、当期末においてM社は稼動中であり、K社は破産手続中であり、かつ、請求人はこれら売掛金の放棄をしていないことから、いずれもその全額が回収できないとは認められないので、本件売掛金を貸倒損失として損金の額に算入することはできないところ、商社との業務委託契約及びその売掛金の回収状況等から判断すると、一定期間、商社自身の製造子会社への売掛金の保全のために売掛金の回収業務を商社が受託し、請求人も介在したと認められ、当該売上げの益金算入時期は異なるものの、売掛金は架空のものではないから、これを仮装して貸倒損失として損金の額に算入したとは認められず、他に請求人が隠ぺいし又は仮装したと認めるに足りる証拠もないので、過少申告加算税相当額を超える部分の金額につき取り消すのが相当である。(平17.12.15関裁(法・諸)平17-35)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平170032
- 裁決年月日
- 平成17年12月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100911000
- 争点
- 9重加算税/11他人名義による申告
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、被相続人が源泉所得税を他人名義で納付したのは、被相続人が酒店を営んでいたことから、平成11年6月25日付課酒1−36の法令解釈通達により、酒類を提供する飲食店の兼業は許されないと思い込み、やむを得ず源泉所得税を他人名義で納付し、本人名義で原処分庁に納付しなかったものであり、国税通則法第68条第3項に規定する「事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づきその国税を法定納期限までに納付しなかったとき」には当たらない旨主張する。しかしながら、国税通則法第68条第3項では、不納付加算税を徴する場合において、納税者が事実の全部又は一部を仮装し、その仮装したところに基づき源泉所得税を法定納期限までに納付しなかったときは、重加算税を徴収する旨規定されており、ここでいう事実を仮装するとは、所得、財産あるいは取引上の名義を装う等事実をわい曲することをいい、他人名義の利用はこれに当たると解される。本件の場合、被相続人は、その所得が帰属する飲食店の経営者であり、源泉所得税の源泉徴収義務者として、源泉所得税をその法定納期限までに原処分庁に納付すべき義務を負っているにもかかわらず、自分を飲食店の従業員であるとして確定申告をし、他人名義で源泉所得税を納付する一方、被相続人名義での納付を法定納期限までにしなかったものであり、こうした被相続人の行為は、国税通則法第68条第3項に規定する「納税者が事実の全部又は一部を仮装し、その仮装したところに基づき源泉所得税を法定納期限までに納付しなかったとき」に該当するから、重加算税の賦課決定処分は適法である。(平17.12.14名裁(諸)平17-32)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平170006
- 裁決年月日
- 平成17年12月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、不動産取得税に係る争いがあり、資金繰りを見ながらいずれ譲渡益を申告する予定であったなどとし、本件不動産の取引に関する帳簿等をすべて保管しているから、故意に仮装・隠ぺいすることにより申告しなかったものではない旨主張する。しかしながら、請求人は、本件不動産の取得価額の一部を借方仮受金と経理したこと、本件A土地の譲渡価額の全額を貸方仮受金と経理したこと、及び本件A土地の取得及び譲渡を総勘定元帳に反映させないことにより、本件A土地の取得の事実及び譲渡の事実を隠ぺいしたものであり、その結果、請求人が本件A土地の譲渡益を本件事業年度の取得の金額に算入せずに確定申告書を提出したことは、国税通則法第68条第1項に規定する課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部を隠ぺいし、その隠ぺいしたところに基づき納税申告書を提出していたときに該当するから請求人の主張には理由がない。(平17.12.9仙裁(法)平17-6)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平170030
- 裁決年月日
- 平成17年12月9日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、取引先数社に対する貸倒れ(以下「本件各貸倒れ」という。)は、真実の取引に基づいたもので、当該各社の倒産等により貸倒れにしたものであり、また、当該課税期間に計上した売上値引き(以下「本件売上値引き」という。)は、委託販売品及び返品処理品等を値引き処理したものであり、原処分庁が、これらの取引及び売上げが存在せず仮装したものであると認定したことは誤りであるから、当該重加算税の各賦課決定処分を取り消すべきである旨主張する。しかしながら、本件各貸倒れについては、当該各社を調査したところ、いずれも貸倒れに係る取引は存在せず、請求人の帳簿書類においても本件各貸倒れに係る取引を課税売上げに計上した事実はなく、加えて、請求人から提出された請求書等の当該各取引に係る資料は、いずれも内容虚偽のものであると認められる。また、本件売上値引きについては、請求人は、本件売上値引きに係る相手先の氏名又は名称並びに売上げ及び売上値引きの時期、さらにはその内容及び金額を明らかにせず、加えて、本件売上値引きの原因としている当該委託販売品及び返品処理品等は、当該課税期間以前に在庫不足額として既に原価算入されており、本件売上値引きに係る課税売上げを請求人の帳簿書類に計上したとは認められない。以上のことから、本件各貸倒れについては、当該貸倒れに係る各取引は存在せず、課税売上げに係る本件各貸倒れが発生したように事実を仮装し、また、本件売上値引きについては、当該売上値引きに係る売上げが存在せず、売上げに係る本件売上値引きが発生したかのごとく事実を仮装したと認められる。したがって、これらの事実は、いずれも国税通則法第68条第1項に規定する事実を仮装した場合に該当し、請求人は、これらの事実に基づいて、消費税等の各確定申告書を提出したものであると認められるから、原処分庁がした重加算税の各賦課決定処分は適法である。(平17.12.9名裁(法・諸)平17-30)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平170018
- 裁決年月日
- 平成17年12月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人には、隠ぺい又は仮装行為は認められない旨主張する。しかしながら、請求人が、①請求人の妻が請求人の事業に専ら従事していないにもかかわらず、平日の午前9時から午後5時まで出勤しているとする虚偽の内容の出勤簿を作成し、青色事業専従者給与を請求人の事業所得の必要経費に計上していること、②グアム又はハワイへ家族旅行の費用を総勘定元帳の福利厚生費の科目に慰安旅行あるいは事務所慰安旅行と記載し、事業所得の必要経費に計上していることなどして、確定申告を行っていることは、いずれも事実の全部又は一部を仮装する行為に該当する。(平17.12.1広裁(所)平17-18)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平170031
- 裁決年月日
- 平成17年11月18日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人は平成14年に行われた本件ゴルフ会員権の譲渡について、平成13年に本件譲渡が行われたと仮装した旨主張する。しかしながら、本件譲渡の売買契約は平成13年中に行われ、代金決済及び引渡しが平成14年に行われていると認められるから、請求人が本件譲渡の契約日を譲渡の日とし、平成13年分で申告するのは適法であるから、そこに仮装の事実はなく、原処分の主張は採用できない。(平17.11.18関裁(所)平17-31)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平170031
- 裁決年月日
- 平成17年11月18日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人は本件ゴルフ会員権の譲渡前に本件ゴルフ場の経営法人が破産宣告決定を受けたこと及び本件ゴルフ会員権取引計算明細書には同決定前に譲渡があった旨の虚偽の日付が付されていたことを承知した上で、故意に課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実を隠ぺいし、又は仮装した旨主張する。しかしながら、本件ゴルフ会員権を買い取った取引業者は、請求人に対し、虚偽の日付を付した本件ゴルフ会員権取引計算明細書等を交付する際に、何の説明もしていないことからすると、請求人は破産した本件ゴルフ場のゴルフ会員権の譲渡損失を他の所得と損益通算できないことを承知しながら虚偽内容の取引計算書を添付して、課税標準の基礎となる事実を隠ぺいしたとまでは推認することができず、他に請求人が隠ぺいし又は仮装したと認めるに足りる証拠もないから、国税通則法第68条第1項の規定に該当せず、原処分庁の主張は採用できない。(平17.11.18関裁(所)平17-31)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平170061
- 裁決年月日
- 平成17年11月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100902000
- 争点
- 9重加算税/2過少申告加算税等との関係
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の修正申告について原処分庁が行った重加算税の賦課決定処分に対し、隠ぺい又は仮装の事実はないとして、当該賦課決定処分のうち、過少申告加算税相当額を超える部分の取消しを求めて本件の審査請求を行った。しかしながら、原処分庁は、その後、当該賦課決定処分について、重加算税の額の全額を取り消し、過少申告加算税の額を賦課する旨の加算税の変更決定処分をした。したがって、過少申告加算税相当額を超える部分、すなわち重加算税相当額については、そのすべてが取り消されており、また、請求人は、重加算税相当額を除くその他の部分については争わず、当審判所に提出された証拠資料によっても、これを不相当とする理由は認められない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平17.11.8東裁(法)平17-61)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平170054
- 裁決年月日
- 平成17年10月28日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、退職給与引当金は、必要額の範囲内において計上したものであることを決算書にも明記しており、意図的に操作していたものではなく、重加算税の賦課要件には該当しない旨主張する。しかしながら、請求人は、決算報告書の計算書類に対する注記に、退職給与引当金の計上基準について、法人税法に定める繰入限度額を計上する旨記載しているところ、一旦この基準による金額を計上し、退職引当金繰入勘定を締め切った後、追加分の金額を計上している。そうすると、当該金額の追加計上は、①計上基準に基づき算定した金額により一旦勘定を締め切った後積算根拠のない金額を追加して計上しているもので極めて不自然であること、②引当金は、その性質からいって、通常の取引金額(売上金額及び仕入金額)の計上の場合と異なり、複数回にわたり計上すべきものではなく、また、当初の計算に計算誤りがあったという事実も認められないこと、③退職給与引当金の増加理由について、内部書類に未払金を調整したためと記載していることから、自ら定めた計上基準を無視して計上されたものといえること等といった認定事実をみても、請求人による当該退職給与引当金の追加計上は、単純な計算誤りというものではなく、その積算根拠等がないものを意図的に計上したものと認められることから、その退職引当金繰入勘定への過大計上は、仮装に当たるものと認められる。(平17.10.28東裁(法・諸)平17-54)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平170054
- 裁決年月日
- 平成17年10月28日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人は、剰余金の額を圧縮するために前払賃借料を計上したものとし、当該行為は、国税通則法第68条に規定する仮装、隠ぺい行為に該当する旨主張する。しかしながら、当審判所が原処分関係資料等を調査したところによれば、上記前払賃借料については、架空、金額の水増し又は重複計上によって過大に計上されたという事実はなく、かつ、意図的な計上時期の操作及び原始記録等の改ざん等の不正が行われているという事実も認められない。また、当該事業年度において実際に支払が行われた上で当該事業年度の費用に計上されており、そこには賃貸借契約及び証ひょう書類に仮装、隠ぺいの事実が見当たらない。このことは、単に予算残額の使用計画に基づく臨時的な支払につき損金算入時期の誤りがあるということに過ぎないから、原処分庁の主張する前払の事実をもって重加算税の賦課要件である事実を隠ぺい又は仮装したとはいえず、他にこの認定を覆すに足りる証拠はない。(平17.10.28東裁(法・諸)平17-54)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平170054
- 裁決年月日
- 平成17年10月28日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、その行う事務処理の受託事業(本件受託事業)は、法人税基本通達15−1−28に基づく実費弁償による事務処理の受託等の確認(本件実費弁償確認)を受けており、法人税の申告義務がなく、法人税の所得計算等は不要であったから、そこには仮装、隠ぺいにより課税を免れようとする意図はない旨主張する。しかしながら、請求人の行う本件受託事業は実費弁償により行われておらず、また、請求人は、本件各事業年度において本件受託事業の剰余金の一部を、次期繰越収支差額に計上せず、意図的に「必要な費用」を過大に計上するなどして、あえて次期繰越収支差額を前期と同額になるように調整していることが認められることからすれば、本件実費弁償確認が取り消される蓋然性が高いことを自認しながら、それを回避する行為を行っていたというべきであり、法人税の所得計算等は不要であったから、仮装、隠ぺいにより課税を免れようとする意図はない旨の請求人の主張には理由がない。(平17.10.28東裁(法・諸)平17-54)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平170019ほか 2件
- 裁決年月日
- 平成17年10月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100911000
- 争点
- 9重加算税/11他人名義による申告
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、源泉徴収票を交付して、第三者に申告手続の代行を委任したものの、当該第三者が作成した確定申告書、収支内訳書及び報酬、料金、契約金及び賞金の支払調書は、請求人の了解を得ず、不正な還付請求申告をするために作成されたものであるので、請求人の意思に基づかず、当該確定申告は無効であり、当該第三者がした隠ぺい・仮装行為の効果は請求人に及ばないので、重加算税の賦課決定処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、納税者自らの判断と責任で自主的に申告納税する申告納税制度の下において、納税者の判断とその責任において、申告手続の代行を第三者に一任し、その者が納税者に代わって申告した場合には、その申告は、そのまま申告名義人である納税者が行った申告として取り扱うべきものと解されるところ、請求人は、妻及び妻の友人を介して、申告手続の代行を当該第三者に一任しているので、請求人が申告内容を承知しているか否かにかかわらず、当該確定申告は、申告名義人である請求人の行った申告として取り扱うべきものであって、その効果は請求人に及ぶ。また、納税者が申告を第三者に委任した場合において、当該第三者がした隠ぺい・仮装行為に基づく申告について、納税者がどこまで責任を負うべきかについては、納税者と当該第三者の関係、当該行為に対する納税者の認識及びその可能性、納税者の黙認の有無、納税者が払った注意の程度等に照らして、個別的、具体的に判断されるべきものであり、納税者が当該第三者に対する選任、監督上の注意義務を尽くすことにより、当該第三者の隠ぺい・仮装行為を防止することができた場合には、当該第三者の不正行為を納税者の行為と同一視し得るものとして、その防止を怠った当該納税者に対し、重加算税を賦課することができると解すべきであるところ、請求人は、当該第三者に対する選任、監督上の注意義務を尽くさなかった違法があるので、当該第三者による隠ぺい・仮装行為は、請求人の行為と同一視し得るものとして、請求人に対し重加算税を賦課することができる。したがって、請求人の主張にはいずれも理由がない。(平17.10.26名裁(所)平17-19)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平170014
- 裁決年月日
- 平成17年9月29日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人及び国外企業が出資する国外の合弁企業(以下「本件合弁企業」という。)の株式のうち、国外企業が所有する本件合弁企業の株式(以下「本件株式」という。)の取得に当たり、本件株式の取得資金の原資である本件合弁企業からの請求人に対する未分配利潤の配当の事実を帳簿書類等に記載せず収益に計上しなかったのは過失によるものであるから、国税通則法第68条第1項に規定する事実の隠ぺい又は仮装に当たらない旨主張する。しかしながら、請求人は、①請求人の代表者は、本件株式を請求人が買取りを希望する旨を記載した文書を本件株式の管理委託企業(当該国外企業から本件株式の管理を委託された企業)に提出していること、②請求人、国外企業及び管理委託企業の間で、本件株式を請求人が買い取る旨を記載した文書を作成し合意していること、③請求人は、本件株式の売買代金の一部を管理委託企業に送金したこと、及び、④請求人の代表者が社長を務める本件合弁企業は、本件株式の売買残額について、請求人に対する本件合弁企業の未分配利潤(以下、分配後は「配当利潤」という。)を充てることを決議し、請求人の代表者はその決議に署名していることという一連の過程を経て本件株式を取得するに至っている。このような事実から、請求人は、請求人が本件株式の購入主体であること及び請求人が本件株式の売買残代金に充てた未分配利潤が配当に当たり当該配当利潤を請求人の収益に計上すべきことを十分認識していたと認められる。したがって、請求人が本件株式の取得にあたり、その原資となった本件合弁企業からの未分配利潤の配当を帳簿書類等に記載せず収益に計上しなかったことは、国税通則法第68条第1項に規定する事実の隠ぺいに当たるというべきである。なお、上記配当利潤の一部には、前事業年度に決議された配当金を含んでおり、対象事業年度の収益でないことから、当該配当金に相当する部分については重加算税を賦課することは相当ではない。(平17.9.29名裁(法)平17-14)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平170013
- 裁決年月日
- 平成17年9月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №70・34ページ
要旨
○ 請求人は、航空貨物運送に関する清算業務等(以下「本件業務」という。)に係る経費を繰上計上したこと及び割戻料を繰り延べたことに関して、証ひょう書類を改ざんした事実など、国税通則法第68条第1項に規定する隠ぺい又は仮装の事実はなく、法人税の重加算税賦課決定処分は違法である旨主張する。ところで、国税通則法第68条第1項の「事実を隠ぺいする」とは、納税者がその意思に基づいて、課税標準等又は税額等の計算となる事実を隠匿しあるいは脱漏することをいい、「事実を仮装する」とは、納税者がその意思に基づいて、所得、財産あるいは取引上の名義に関し、あたかも、それが真実であるかのように装うなど、事実をわい曲することをいうと解され、また、納税者が納税申告を第三者に委任した場合において、当該第三者が隠ぺい・仮装行為に基づく申告をした場合は、納税者と当該第三者との間において、その国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装することについて意思の連絡があったものと認められれば、納税者に対する重加算税の賦課要件を充足するものというべきである。そうすると、請求人の代表者は、関与税理士に平成15年3月期(以下「本件事業年度」という。)の所得金額の操作を依頼し、関与税理士は、この依頼に基づき、平成16年3月期の当該経費をあたかも本件事業年度の経費であるかのごとく、事実を仮装した上で、繰上計上し、また、割戻料が本件事業年度の収益となるべき事実を隠ぺいした上で、当該割戻料を平成16年3月期の収益に繰り延べたものであり、請求人と関与税理士との間において、当該経費及び当該割戻料に係る事実を隠ぺい又は仮装することについての意思の連絡があったものと認められる。したがって、請求人が、関与税理士を介して、当該経費を繰上計上したこと及び当該割戻料を繰り延べた上で、本件事業年度の法人税の確定申告書を提出したことは、国税通則法第68条第1項の規定に該当するものであり、請求人の主張には理由がない。(平17.9.28名裁(法・諸)平17-13)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平170008
- 裁決年月日
- 平成17年9月21日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件退職金相殺額が実態のない架空のものであるにもかかわらず、本件計算書を作成するなどして、あたかも、本件退職金相殺額の支給の根拠が存在し、さらに、これを本件貸付金等と相殺して支給したかのように装い、本件退職金相殺額に係る事実を仮装して、平成11年3月期の所得金額の計算上、損金の額に算入して申告をしたことが認められる。このような行為は、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたときに該当するから、同項の規定に基づいてされた平成11年3月期の重加算税の賦課決定処分は適法である。(平17.9.21広裁(法)平17-8)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平170001
- 裁決年月日
- 平成17年9月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №70・73ページ
要旨
○ 請求人は、本件土地の取引は対価の授受を伴う有償譲渡であり、当該取引には何ら仮装・隠ぺいに該当する事実はないから、重加算税の賦課決定処分は違法である旨主張するが、本件土地について譲渡の事実はなく、譲渡したかのように仮装した事実に基づき架空の譲渡損益を計上し、納付すべき税額を過少に記載して内容虚偽の確定申告書を提出していたものと認められることから、原処分は相当である。(平17.9.13高裁(所)平17-1)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平170005
- 裁決年月日
- 平成17年8月30日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100910010
- 争点
- —
- 業種
- 駐車場業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、従業員から、真実の収入金額が記録された帳簿及びレジペーパーを受領していながら、これを破棄し、係争各年分だけでも5年間にわたり、真実の収入金額の約6割程度の過少な収入金額を記載した資料を関与税理士に渡して、これを基に確定申告書を作成させるなどの対応をし、売上げをノートに記載していた従業員を叱責してノートを取り上げた後これを破棄するなど、真実の所得金額を隠ぺいする態度、行動をできる限り貫こうとしているものであり、上記のような請求人の行動にかんがみれば、請求人が、申告当初から、真実の所得金額を隠ぺいする意図を有していたことはこれを優に認めることができる。したがって、請求人の行為は、国税の課税標準等または税額等の計算の基礎になるべき事実を隠ぺいし、又は、仮装し、その隠ぺい又は仮装に基づいて確定申告書を提出し、また、法定申告期限までに消費税等の納税申告書を提出しなかったものと評価することができるから、原処分庁の重加算税の各賦課決定処分は適法である。(平17.8.30広裁(所・諸)平17-5)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平170002
- 裁決年月日
- 平成17年8月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、代表者の前妻に対する金員の支払について、事務引き継ぎのミスにより給与手当等として処理していたと主張するが、代表者の調査時の申述及び代表者の前妻に勤務実績がないことから、養育費の支払いを給与手当等に仮装していたものと認められる。関連会社に対する販売業務委託料については、請求書、領収証等の発行もなく、①業務実態がないこと②期末において短期貸付金等と相殺していること及び③代表者及び経理部長の調査時の申述からも架空の手数料を計上したものと認められる。請求人は、海外旅行の費用を一旦支払いながら、代表者が旅行会社から当該旅行代金の返戻金を受け取り費消し、会計処理を行っていないことは隠ぺい又は仮装に該当する。(平17.8.24大裁(法・諸)平17-2)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平170004
- 裁決年月日
- 平成17年8月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件事前調査契約に基づくA社による役務の対価として、同社に対し金員を支払った事実が存するから、請求人がこれを必要経費に算入したことは、隠ぺいまたは仮装行為には該当しない旨主張するが、請求人とA社との間で、事前調査を行う旨の合意がなされていたとは認められず、請求人がA社に金員を支払った事実も認められないから、本件事前調査契約があるように装って、架空の費用であるにもかかわらず、本件金員を不動産所得の必要経費に算入した請求人の一連の経理処理は、国税通則法第68条第1項に規定する所得税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし又は仮装したところに基づいて所得金額を過少に申告していた場合に該当することは明らかである。(平17.8.24広裁(所)平17-4)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平170004
- 裁決年月日
- 平成17年8月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、実質的代表者Mの前妻に対する金員の支払について、給与担当者が他の関連会社と勘違いした事務上の手違いであり、Mが個人的に負担すべき養育費等を給与等に仮装した事実はない旨主張するが、①Mの前妻が請求人に勤務した事実はないこと、②Mの前妻は当該支払を受ける以外に生活を維持する収入はないこと、③原処分庁の調査時にMが養育費である旨申述していること、④他の従業員に対する給与と計算方法が異なること等により、単純な事務処理のミスとは認められず、本来Mが支払うべき養育費等を給与に仮装したとみるのが相当である。(平17.8.24大裁(法・諸)平17-4)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平170030
- 裁決年月日
- 平成17年8月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成15年の夏期賞与の計上が、平成15年4月期の損金の額とは認められないことについては争わないが、当該賞与の支給行為には事実の仮装はなく、また、仮装の意図もなかったので、重加算税の賦課事由はない旨主張する。しかしながら、法人税法施行令第134条の2《使用人賞与の損金算入時期》第2号は、「期末までにすべての従業員に対して賞与の支給額を通知していること」を損金算入の要件としているところ、請求人は、上記賞与の支給額の決定日は翌期の5月28日であるにもかかわらず、全従業員に、各人の支給金額と「支給決定日」を当期中の4月30日と印字した書面に署名押印させていることからすれば、課税要件となる事実を仮装したものと認められる。したがって、請求人には、国税通則法第68条《重加算税》に規定する重加算税の賦課事由があるから、請求人の主張には理由がない。(平17.8.12東裁(法・諸)平17-30)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平170004
- 裁決年月日
- 平成17年7月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁は、「売上等の収入の計上を繰り延べている場合において、その売上等の収入が翌事業年度の収益に計上されていることが確認されたときは、帳簿書類の隠匿、虚偽記載等に該当しない」とする取扱いに反して重加算税の賦課決定を行っており、適法とは言い難いと主張する。しかしながら、請求人が計上を繰り延べている取引先Aに対する売上金額は、請求人の売上金額の大半を占めるものであって当該売上金額は毎月必ず前半分と後半分の2回分がその月の売上高に計上すべきであることは、請求人も認識しているところであり、また、請求人が自己の手控えとして作成している売上表の金額と売上計上もれ額とは当該期に係る特定月分の金額と符号していることは、当該売上表を作成しこれをもって総勘定元帳の売上計上額を調整して過少に計上したものと認められる。そうすると、売上計上もれ額は請求人におけるケアレスミスではなく、いずれも意図的に売上除外、売上繰延べ等したものと認めるのが相当であるから、これらの行為は、国税通則法第68条第1項にいう「国税の課税標準又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出しているとき」に該当する。(平17.7.26沖裁(法・諸)平17-4)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平170003
- 裁決年月日
- 平成17年7月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100917000
- 争点
- 9重加算税/17推計課税事件で重加算税を賦課した事例
- 業種
- バー
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 審査請求人(以下「請求人」という。)は、更正処分は、財産若しくは債務の増減の状況に基づくなど確定的な事実を把握せずに行われたものであるから、重加算税を賦課すべきではない旨主張する。しかしながら、請求人は、税を免れるという意図の下に、税理士事務員に依頼して、各年分の本件飲食業に係る収入金額を実際の金額よりも過少なものとし、当該過少な収入金額並びに当該過少な収入金額に基づき算定される所得金額及び納付すべき税額を記載した本件各確定申告書を提出していたものであり、このような請求人の各年分の過少申告行為は、国税通則法第68条第1項及び第2項に規定する「税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、これに基づき納税申告書(期限後提出を含む。)を提出したとき」に該当するから、原処分庁が、請求人の各年分の過少申告行為について、重加算税を賦課したことは適法である。また、更正処分における確定的な事実の把握の有無が重加算税の賦課要件とされているものではない。(平17.7.5名裁(所)平17-3)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平170003ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成17年7月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件役員報酬を地元銀行の請求人の配偶者名義の普通預金口座で受け入れおり、意図的な仮装行為を全く行っていない旨主張する。しかしながら、配偶者は、各年分の所得税の確定申告に当たり、本件役員報酬を申告すべきことを認識しながら、A社からの役員報酬の支給が一時中断していることを奇貨として、顧問公認会計士に本件役員報酬を隠ぺいし、給与所得を当初から過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行為をした上、その意図に基づき課税要件に該当する事実を隠ぺいした過少な申告をしたものと認められ、また、配偶者の隠ぺい行為は、請求人の行為と同視すべきであるから、国税通則法第68条第1項の規定に基づいて行った本件各賦課決定処分はいずれも適法である。(平17.7.4仙裁(所)平17-3)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平160039
- 裁決年月日
- 平成17年6月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №69・18ページ
要旨
○ 請求人は、従業員の不正経理行為については、請求人が通常の調査をしても発見できない方法で、従業員の横領等の発覚を防止するために行ったものであるから、国税通則法第68条第1項の規定する納税者が隠ぺい又は仮装した場合に該当しない旨主張する。しかしながら、当該不正経理行為については、①当該従業員は請求人の重要な経理事務を担う地位にいたこと、②同不正経理行為は請求人の課税申告に直接反映していること、③同不正経理行為は長期に及び、現金出納帳などの確認をすれば容易に把握できたと認められるところ、④請求人はそれらの確認を行っていないことを総合勘案すれば、たとえ、従業員の行為であっても、請求人本人の行為と同視すべきと認められるから、国税通則法第68条第1項の規定する納税者が隠ぺい又は仮装した場合に該当する。(平17.6.29広裁(法・諸)平16-39)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平160038
- 裁決年月日
- 平成17年6月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人には、故意に脱税する意思はなく、他人名義で事業を行ったのは、不動産賃貸借契約及び許可の名義変更手続等に手間取り、その変更が遅れたにすぎず、また、請求人の妻名義の口座で金を管理していたのは、請求人の取り分とホステスの取り分とを区分するためであり、各年分の確定申告書を提出しなかったのは、税に対して無知であり、税務署から用紙配付もなかったため申告の仕方がわからなかったためであるから、仮装、隠ぺい行為は存しない旨主張する。しかしながら、本件においては、①請求人は、各年分において作成した売上帳や領収証など取引に関する書類の大半を破棄していること、②本件事業を営むに当たり、他人名義により営業を継続していたこと、③当該営業により得た収入を他人名義の預金口座(本件各銀行口座)により管理していたことの各事実が認められ、請求人が当初から、取引に係る資料を破棄し、所得がないかの如く仮装していることは明らかであり、請求人の上記各行為は、いずれも、仮装、隠ぺいに該当すると言わざるを得ない。(平17.6.28広裁(所・諸)平16-38)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平160038
- 裁決年月日
- 平成17年6月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100913000
- 争点
- 9重加算税/13虚偽答弁
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、各年分の確定申告時に貸付金に係る利息収入の金額を十分に認識しながら、その全部又は一部を申告しなかったものであり、調査担当職員の関係書類の提出要求に対して、各年分の確定申告に係る所得金額とそごを生じないように、借用証書の一部から顧客基本台帳を作成し提出したものと認められ、さらに、顧客の一部に対して、原処分庁に提出した顧客基本台帳の内容とそごを生じないように虚偽の答弁等を依頼し、返済金及び利息収入の振込口座の預金通帳を調査担当職員に提示せず解約・破棄したことなどを併せて判断すれば、請求人は、これらの事実から、各年分の確定申告時において課税を免れることを意図して、貸付金に係る利息収入の金額の全部又は一部を申告しなかったものと認めざるを得ず、このことは、国税通則法第68条に規定する隠ぺい又は仮装に該当する。(平17.6.23仙裁(所)平16-38)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平160097
- 裁決年月日
- 平成17年6月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №69・31ページ
要旨
○ 請求人は、前回調査で指摘された車検代行手数料除外の進行事業年度であった当事業年度の手数料分が計上漏れとなった原因は、①代表者が前回更正処理に進行事業年度分も含まれていると認識していたこと、②税理士の変更の際、車検代行手数料が計上されていない試算表を引き継いだこと、及び③前回調査終了後の分については適正に計上しており、過少申告の意思はなかったことから、本件申告意書を提出する時点では「隠ぺい又は仮装」は治癒されているとみるべきで、本件申告書の提出は「隠ぺい又は仮装に基づくもの」ではないと主張する。しかしながら、請求人の主張する①及び②は、それらの事象がなかったら適正に申告していたであろうとの仮定と推測に過ぎず、また、請求人は、当該過少となる状況を是正するための具体的行動をとらず、その結果、本件申告書の提出をもって具体的に納付すべき税額の過少額をもたらしたものであると認められるから、請求人の過少申告する意識及び認識の有無にかかわりなく、「隠ぺい仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」に該当すると解すべきであるから、請求人の主張はいずれも理由がない。(平17.6.15大裁(法・諸)平16-97)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平160277
- 裁決年月日
- 平成17年6月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №69・46ページ
要旨
○ 請求人は、被相続人名義の普通預金及び定期預金(以下、これらの預金を併せて「本件預金」という。)が、申告漏れとなったのは、本件預金の残高証明書を税理士に提示し忘れたための単純なミスによるものであり、隠ぺい、又は仮装に基づくものではないことから、本件重加算税の賦課決定処分は取り消すべきである旨主張する。しかしながら、①請求人は、本件預金が被相続人の財産であることを認識していたこと、②本件預金の額が2億円超と高額であり、被相続人の預金総額の約56%を占めており、申告の直前に本件預金の残高証明書を入手し保管していたのであって、本件預金が申告書及び遺産分割協議書に記載されていないことに気付かなかったとか、税理士に知らせることを失念したとはにわかに信じ難いこと、③請求人は、税理士から申告書及び遺産分割協議書の内容について事前に説明を受けていることなどからすれば、請求人は、本件預金の存在を秘匿して相続税の申告をする意思で、すなわち、当初から財産を過少に申告することを意図し、税理士に本件預金の存在をあえて知らせなかったと認めるのが相当であり、このことは、請求人が、相続財産を過少に申告することを意図した上、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をしたものであるから、その意図に基づいて請求人のした過少申告行為は、国税通則法第68条に規定する隠ぺい、又は仮装に該当する。したがって、本件重加算税の賦課決定処分は適法である。(平17.6.13東裁(諸)平16-277)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平160033
- 裁決年月日
- 平成17年6月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調査担当職員に対し、保存していた資料等をすべて提示するなど、調査に協力しており、法定申告期限内に申告していないからといって、隠ぺいまたは仮装したとはいえないと主張するが、請求人は、不動産所得に係る多額の収入を請求人名義の預金口座で自ら管理し、不動産所得に係る収入金額及び所得金額について容易に把握でき、原処分庁から申告が必要である旨の教示を受け、また自らも申告が必要であることも認識していながら、法定申告期限までに納税申告書を提出せず、帳簿書類等を作成せず、税務調査において賃貸借契約書等の賃貸料収入の分かる書類を提示しないなどの非協力、虚偽答弁をしている。請求人のこれら一連の行為は、不動産所得について課税を免れる確定的な意図の下に作為的になされた無申告という不申告行為であり、このことは、国税通則法第68条第2項に規定する課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実を隠ぺいし又は仮装したところに基づき法定申告期限後に納税申告書を提出していたときに該当することから原処分は相当である。(平17.6.9高裁(所)平16-33)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平160033
- 裁決年月日
- 平成17年6月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100999000
- 争点
- 9重加算税/18その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁の調査結果に基づき期限後申告書を提出したが、当該申告は不動産所得の収入金額に算入すべきでないものまで算入され不動産所得は過大となっており、実態のない所得に対して重加算税を賦課したことは違法であると主張するが、不動産所得の過大を主張できるのは、更正の請求によるしかないのであるから、重加算税の賦課決定処分についても、更正の請求に係る争いとともに争う場合に限り、不動産所得の過大を理由として重加算税の賦課決定処分の違法を主張することができると解すべきである。そうすると、請求人は重加算税の賦課決定処分のみを争っているのであるから、期限後申告書に記載された不動産所得が過大であることを理由として重加算税の賦課決定処分の違法を主張し、その取消しを求めることはできない。(平17.6.9高裁(所)平16-33)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平160032
- 裁決年月日
- 平成17年6月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、未収入金及び損害遅延金の受領事実を失念したため、記帳しなかったものであり、受領についても請求人名義の預貯金にされているので、隠ぺい、仮装の事実は存しない旨主張するが、①平成10年中に延滞賃料の回収及び遅延損害金を受領し、その時点において返還しなかった敷金を自らの収入とし、また、平成11年に抵当権取消料を受領したにもかかわらず、それらの事実を請求人の総勘定元帳に記載せず、②平成11年分の総勘定元帳に、延滞賃料を回収したにもかかわらず貸倒損失とする旨の虚偽の記載をし、③平成13年に延滞賃料の回収及び遅延損害金を受領したにもかかわらず、その事実を総勘定元帳に記載せず、また、回収した延滞賃料を貸倒損失とする旨の虚偽の記載をしているものであり、これらの行為は、隠ぺいあるいは仮装行為に該当することは論をまたないところである。さらに、請求人が延滞賃料等の払込を指示した口座は請求人の総勘定元帳に記載されていない預貯金口座であったこと、また、請求人は法的手段をとり延滞賃料の回収及び遅延損害金等を受領しながら、請求人がその事実を失念し、総勘定元帳に貸倒損失と記載するのはいかにも不自然であることなどから、請求人の主張を採用することはできない。(平17.6.7広裁(所)平16-32)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平160270
- 裁決年月日
- 平成17年5月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、子会社への実質的な経済的支援という社会的必要性に基づき、商品先物取引所において認められた方法で商品先物取引を行ったものであり、隠ぺい又は仮装行為はない旨主張する。しかしながら、請求人は、関連会社に対する現金の贈与を、商品先物の売買取引という方法を借用し、真実の所得の調査解明に困難を伴う状況を利用することにより、あたかも、請求人と関連会社との間において商品先物取引が行われたかのごとく仮装したものであると認められ、そのうえで、本来は寄附金として処理すべきものを商品先物取引の売買損として処理することにより、課税所得金額を過少に申告しているのであるから、国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実を仮装したものであるというべきである。(平17.5.31東裁(法・諸)平16-270)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平160106
- 裁決年月日
- 平成17年5月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の海外子会社からのロイヤルティー(以下「本件ロイヤルティー」という。)を本件各事業年度の益金の額に算入せずに過少申告したことについては、①海外子会社所在地国経済混迷の中、本件ロイヤルティーは、回収の見通しの立っていない債権であったことから収益に計上しなかったものであり、「過少申告を意図して隠ぺい」するような債権ではないこと、②本件ロイヤルティーに係る契約書が英文であったことから、その内容を熟知することなく、益金の額に算入することを失念したものであることなどからであり、故意はないから、本件ロイヤルティーに対する重加算税の賦課決定処分は取り消すべきであると主張する。しかしながら、本件ロイヤルティーについては、本件ロイヤルティーが未払金及び費用計上されている海外子会社の決算書等は、請求人の代表者しか閲覧できない状況にあり、代表者がこれを経理担当者や関与税理士に積極的に知らしめない限り、決算処理を代理していた関与税理士が、本件ロイヤルティーを認識することはなく、結果的に請求人の帳簿書類等に本件ロイヤルティーを収益として記載されないこととなる。すなわち、代表者は、本件ロイヤルティーが収益になることを認識していたにもかかわらず、本件ロイヤルティーの存在を関与税理士等に知らしめることなく隠匿し、請求人の帳簿書類等に本件ロイヤルティーを収益として記載せず、この代表者の行為に基づき、請求人は本件各確定申告したものと認められ、このことは、国税通則法第68条第1項の規定する「その国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」に該当するから、請求人の主張には理由がない。(平17.5.26名裁(法)平16-106)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平160255
- 裁決年月日
- 平成17年5月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 審査請求人は、派遣型ファッションヘルスに係る風俗業の売上金額についての基礎資料を廃棄したのは、警察当局の取締りを忌避するためであり、税務申告若しくは税務調査を念頭に隠ぺい行為を行ったものではない旨主張する。しかしながら、請求人は、多額の所得があること及び確定申告の必要性があることを認識しつつも、売上金額に係る唯一の基礎資料であるリスト表等を廃棄し、また、事業所に係る名義を請求人以外の者にするなど、税務調査があった場合に正確な所得金額の把握の妨げとなることは明らかであり、請求人の当該各行為は、事実の隠ぺい又は仮装の行為に該当し、もって無申告の状況を招来したと解するのが相当である。したがって、請求人の主張を採用することはできない。(平17.5.16東裁(所)平16-255)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平160015
- 裁決年月日
- 平成17年4月20日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、①除外所得に係る取引関係書類を別保管又は破棄し、②現金出納帳を記帳せず現金取引に係る売上・仕入を除外するなど収益を隠ぺいし、当初から過少に申告することを意図して、ことさら過少に申告をしていた旨主張する。しかしながら、ことさら過少を理由とする重加算税の賦課要件は、過少申告行為だけでは足りず、納税者が当初から所得を過少に申告することを意図し、その意図が外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づき過少申告をしたような場合に満たされると解されるから、原処分庁の主張が認められるためには、取引関係書類の作成等から記帳、申告に至るまでの実態の把握と解明が不可欠であるにもかかわらず、その調査が行われたとは認められないのであるから、原処分庁の主張する事実をもっては、請求人が当初から過少申告を意図し、その意図が外部からもうかがい得る特段の行動をしたと認めるには十分ではなく、重加算税を賦課することは相当ではない。(平17.4.20札裁(所・諸)平16-15)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平160026
- 裁決年月日
- 平成17年4月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人名義の定期預金はそもそも請求人の財産であるから、その解約金に相当する現金は被相続人の相続財産には該当せず、また、実際にも、請求人は上記現金を取得していないから、本件において隠ぺい又は仮装行為は認められない旨主張する。しかしながら、請求人は、請求人名義の定期預金が被相続人の相続財産であることを認識しながら、自らこれを解約、現金化して自己のものとしながら、内容虚偽の申告書を提出した上、税務調査に際しても、上記現金の所在は知らないなどと事実を隠ぺいする態度、行動を貫いたことが認められ、このことからすれば、請求人が当初から相続財産を過少に申告することを意図していたことは明らかである。以上からすれば、請求人は、過少申告と認識しながら申告書を提出したにとどまらず、当初申告に際して、真実の相続財産を隠ぺいしようという確定的な意図の下に、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づく過少申告をしたものと認められるから、請求人の行為は隠ぺい又は仮装に該当する。(平17.4.7広裁(諸)平16-26)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平160007
- 裁決年月日
- 平成17年3月31日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 仮装、隠ぺいに基づく確定申告(譲渡資産の譲渡価額を圧縮して申告)が行われた場合で、その後、当該仮装、隠ぺいに係る所得については反映されているものの、同時に内容過誤の取得費を上乗せ(取得費の上乗せが仮装、隠ぺいに基づくものであることを証明する証拠資料は存在しない。)した修正申告がなされ、更にその後、当該内容過誤の取得費を否認した更正処分が行われた場合、当該更正処分により納付すべき税額には重加算税が賦課されるべきである。なぜなら、①内容過誤の取得費否認分は、確定申告との関係でみれば、仮装、隠ぺいに基づく譲渡価額圧縮分の一部が、修正申告で是正されなかった故に、更正処分で是正されようとしているものに過ぎず、仮装、隠ぺいに基づく譲渡価額圧縮分の一部が修正申告で過誤により減算されたとしても、このことにより、その部分が過去に遡って仮装、隠ぺいの事実がなかったことに転化するわけではなく、②このように解しないと、仮装、隠ぺいに基づく過少申告行為によって税を免れた場合に、その後行われた修正申告にたまたま仮装、隠ぺいによらない過誤があり、修正申告により納付すべき税額が一部圧縮されてしまうと、本来、修正申告すべきであり、かつ、重加算税対象となるべき税額が、後日更正処分で是正されようとするときは、重加算税対象とならなくなってしまい、不合理だからである。(平17.3.31沖裁(所)平16-7)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平160221
- 裁決年月日
- 平成17年3月30日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、故意に収入金額を隠匿した事実はなく、積極的な不正行為は存在しないから、重加算税を取り消すべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、所得税の確定申告に当たり、過少に集計された所得の内訳書に基づいて事業所得及び雑所得の金額をことさらに過少に記載した所得税確定申告書を提出したものと認められ、請求人の行為は、国税通則法第68条第1項に規定する所得税の課税標準等又は税額計算の基礎となるべき事実の一部を隠ぺいし、その隠ぺいしたところに基づき納税申告書を提出していたときに該当するから、原処分は適法である。なお、雑所得とした貸付金利息収入のうち、未収利息については、請求人は収入の時期を入金の時であると主張しており、収入金額として認識していたとは認め難いことから、過少申告加算税相当額を上回る部分の重加算税を取り消す。(平17.3.30東裁(所)平16-221)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平160029
- 裁決年月日
- 平成17年3月29日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人が、本件各事業年度において、本件賃貸料等収入を役員名義普通預金に振り込ませ、又は入金し、更に現金で受領したものも雑収入に計上せず、また、一部を一旦雑収入に計上しておきながらこれを事業年度末に代表者借入金に振り替えて雑収入を減額し、法人税額及び消費税等税額を過少に申告したことは、国税通則法第68条第1項に規定する、事実を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出したときに該当すると認められるから、本件法人税賦課決定処分及び本件消費税等賦課決定処分はいずれも適法である。(平17.3.29仙裁(法・諸)平16-29)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平160088
- 裁決年月日
- 平成17年3月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、特定の法人(以下「A社」という。)が、請求人との取引(以下「A社関連取引」という。)に関わったことは事実であり、正当な取引であるから、A社に対する各工事の完成工事原価は架空ではないなどとして、隠ぺい、仮装の事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、A社関連取引について、請求人の帳簿等を仮装することにより、A社に実態があるかのごとく、A社に対する完成工事原価を架空計上し、これらの事実に基づいて、法人税の確定申告書を提出したことが認められるから、請求人の主張には理由がない。(平17.3.29名裁(法・諸)平16-88)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平160067
- 裁決年月日
- 平成17年3月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人は当初申告書に計上されていなかった本件損害保険、生命保険及び預貯金の存在を認識していたものと認められ、その存在を認識していながら相続財産として申告していなかった行為は、国税通則法第68条第1項に規定する隠ぺいに該当する旨主張するが、確かに、請求人は、法定申告期限前に本件損害保険、生命保険及び預貯金のいずれについてもその存在を認識していたことは推認できるものの、当審判所の調査その他本件に関する全資料をもってしても、請求人が本件損害保険、生命保険及び預貯金について、これを隠ぺい又は仮装したものと認めることはできず、他にこれと異なる認定をするに足りる証拠もないことから、原処分庁の主張は採用できないので、重加算税の賦課決定処分は、過少申告加算税相当額を超える金額について取り消すのが相当である。(平17.3.25大裁(諸)平16-67)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平160084
- 裁決年月日
- 平成17年3月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、役員及びその親族が個人的に負担すべき工事代金を請求人が支出したことに関し、経理責任者が個人的費用であることを認識しながら請求人の損金の額に算入した事実はなく、請求書の書換え等も行っていないから、原処分庁が主張するような隠ぺい、仮装の事実は存在せず、重加算税の賦課決定処分は違法である旨主張する。しかしながら、請求人の役員は、役員及びその親族が個人的に負担すべき外注工事等の代金を請求人あてに請求するよう取引先に依頼しており、その一部については、個人あてに請求されたものを請求人あてに書き換えさせるなどの事実が認められることに加え、請求人の経理担当者が請求人の役員の指示により当該支払に係る工事台帳を作成していないなどの事実が認められ、このような請求人の行為は国税通則法第68条第1項に規定する「事実の一部の仮装」に該当する。したがって、請求人が行った仮装行為に基づき行われた重加算税の賦課決定処分は適法である。(平17.3.25名裁(法・諸)平16-84)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平160077
- 裁決年月日
- 平成17年3月18日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人の妻は、家事費等が事業所得の必要経費に算入できないことを十分認識していながら、店主貸勘定への振替を行わないことにより必要経費に家事費等の付込みを行い、また、請求人は、残高試算表を作成した時点で、損害保険料、租税公課などが多額であることを認識していながら、それらを是正することなく本件各決算書を作成し、これに基づき過少な所得金額にて本件各申告書を提出していたものであり、このことは、国税通則法第68条第1項に規定する隠ぺい又は仮装事由に該当する旨主張する。しかしながら、請求人は、各年分とも、事業所得を生ずべき業務とは何ら関係のない家事上の経費等を必要経費に算入していたことが認められるものの、こうした結果は、請求人の妻の必要経費の判断誤り、請求人と請求人の妻との連絡ミス及び請求人の妻の入力事務に対する請求人の過信によるものというべきであり、請求人の妻が意図的に家事費等の付込みを行った事実や請求人が必要経費の各科目に家事費等が含まれているとの認識がありながら、本件各決算書及び本件各申告書を提出した事実までは認め難い上、請求人には、帳簿書類等の破棄、改ざん等の積極的な工作等は認められないほか、本件調査においても、本件調査担当職員の求めに応じ、必要経費に算入した領収証等の書類をすべて提示している。以上によれば、本件過少申告行為に関して、請求人に、重加算税の賦課要件である隠ぺい又は仮装と評価すべき行為があったとは認められない。(平17.3.18名裁(所)平16-77)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平160018
- 裁決年月日
- 平成17年3月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人には事実を隠ぺい又は仮装する意図はなく、また、その事実はないから、重加算税の賦課決定処分は違法である旨主張する。しかしながら、請求人は、本件各事業年度の売上金額を賃貸料振込み口座で把握し確認できたにもかかわらず、当初から真実の売上金額を隠ぺいしようという確定的な意図の下に、真実に反する賃貸借契約の締結を装い、しかも、真実の賃貸借契約において、賃貸人名義及び賃貸料振込口座名義に様々な借名を使い分けることによって、売上金額(課税売上高)を不透明にするなどして、売上を除外あるいは圧縮して記載した虚偽の帳簿に基づき内容虚偽の確定申告書を作成、提出したものと認められる。こうした請求人の行為は、国税通則法第68条第1項に規定する課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実を隠ぺいし又は仮装したところに基づき、納税申告書を提出又は提出しなかったときに該当するから原処分は相当である。(平17.3.7高裁(法・諸)平16-18)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平160020ほか 4件
- 裁決年月日
- 平成17年3月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100910000
- 争点
- 9重加算税/10仮装名義
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、事実を隠ぺい又は仮装する意図はなく、また、隠ぺい又は仮装の事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、多額の収入及び所得があり、これを確定申告しなければならないことを十分認識しながら、帳簿を作成、保存しないばかりか、法人設立以降確定申告書を提出せず、しかも、事実に反する賃貸借契約を装い、賃貸人名義及び賃貸料振込口座名義に様々な借名を使い分けることによって、収入金額の帰属を不透明にしたもので、これらの行為は、請求人が正当な税額の納付を回避する意図の下に、課税を免れるため作為的に行った無申告行為であり、国税通則法第68条第2項に規定する課税標準等又は税額等の計算の基礎をなるべき事実を隠ぺい又は仮装したところに基づき、納税申告書を提出しなかったことに該当するから、原処分は相当である。(平17.3.7高裁(法)平16-20)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平160065
- 裁決年月日
- 平成17年3月2日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が本件事業年度の法人税の確定申告に当たり、本件事業年度の翌事業年度に支給した従業員に対する決算賞与(以下「本件従業員分決算賞与」という。)を、本件事業年度末に現金支給したとする経理処理を行った上で本件事業年度の損金の額に算入したことは、国税通則法第68条第1項に規定する事実の隠ぺい又は仮装に該当すると主張する。しかしながら、請求人は、本件事業年度においては、本件従業員分決算賞与を外部会場で支給することとなったが、安全面を考慮して、社内での事前支給を念頭において現金化したことに伴い一連の経理処理等をしたものであると認められ、請求人が本件従業員分決算賞与を本件事業年度の損金の額に算入する目的として、意図的に本件事業年度の末日に従業員に支給したかのごとく事実をわい曲して、一連の経理処理等を行ったとは認めることはできないから、本件において重加算税を賦課するのは相当ではない。(平17.3.2名裁(法)平16-65)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平160053
- 裁決年月日
- 平成17年2月28日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①請求人が出資するA国法人が解散、登記抹消となり、その法人が所有していた株式(本件株式)は、請求人が全額出資するB国の法人に吸収合併(本件合併)されて引継がれたこと、②本件合併については、請求人が代表者を務める法人の取締役会議事録に記載されていること、③①の株式に係る配当金は受領していないことから、本件株式に係る配当金は請求人に帰属しないと主張する。しかしながら、本件株式は、A国法人の解散時において、出資金の回収として請求人が取得した事実が認められること、(その後の)本件合併については、B国の法令により禁止されていること及び本件合併に係る手続資料が全くないことから、本件株式の法律上の帰属者は請求人であると判断される。また、本件株式に係る配当金の送付先であるB国法人名義の口座は、本件合併の事実がなく、本件株式が請求人の下にあることからすれば、やはり請求人に帰属しているとみるのが相当であるから、収益の享受についても請求人がこれを行っている。よって、当該配当金は、請求人の配当所得の収入金額を構成すると認められる。そうすると、請求人の主張は虚偽に基づくものと認められ、さらに、取締役会議事録については本件合併を虚構するために作成された架空の内容によるものと認められる。そして、本件合併を虚構したのは、本件株式の帰属ひいてはその生ずる配当金に係る課税の回避を目的としたものと認められる。したがって、これらの請求人の行為は、「偽りその他不正行為」に該当し、また仮装行為が認められることから、各更正処分の期間及び重加算税の賦課決定処分は適法である。(平17.2.28大裁(所)平16-53)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平160054
- 裁決年月日
- 平成17年2月28日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所有していた株式(本件株式)をA国法人に譲渡したもので、また当該株式に係る配当金は受領していないから、本件株式及びそこから生ずる配当金は請求人に帰属しないと主張する。しかしながら、①本件株式の譲渡に係る契約書と矛盾する会計処理が多々みられること、②当該譲渡に係る決済資金は請求人が出資金あるいは貸付金として送金した資金が充てられていること、③当該資金は送金直後に返送金されていること、④A国法人において当該送金を受入れている事実がないこと、及び⑤その他にA国法人が決済するに足る資金を有しているとは認められないことから、当該譲渡が取引としてあったとは認められない。そうすると、本件株式に係る契約書は、架空の取引を作出しようするためのもので、本件送金についても、譲渡代金の決済資金であるかのように仮装したものと認められ、その目的とするところは本件配当金に対する課税の回避にあるものである。これらの請求人らの行為は、「偽りその他不正行為」に該当し、また仮装行為が認められることから、各更正処分の期間及び重加算税の賦課決定処分は適法である。(平17.2.28大裁(所)平16-54)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平160199
- 裁決年月日
- 平成17年2月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 本件の争点は、仮装・隠ぺい行為の有無であり、請求人らは、重加算税の賦課対象となった本件仮借名義株式は、請求人らの一人が被相続人から生前に贈与を受けていたものと認識していたため、過少申告となったものであって、事実を仮装したことも、被相続人の仮装行為を利用したこともない旨主張する。しかしながら、①被相続人が仮借名義株式のすべてを管理、運用し、同株式の配当を受領するとともに、その一部については、主体的に処分を行っている事実からすると、仮借名義株式の売り残りである本件仮借名義株式は被相続人の財産であると認めるのが相当であり、本件仮借名義株式が請求人の一人に贈与された事実も贈与されたと誤認するような事実も認められず、②請求人らは、本件仮借名義株式が被相続人の財産であることを認識して、被相続人名義株式のリストのほかに仮借名義株式のリストを作成していながら、税理士には被相続人名義の株式リストのみを提示して本件当初申告書の作成を依頼したものと認められることから、請求人らのこれらの一連の行為は、国税通則法第68条に規定する「仮装・隠ぺい」に該当する。したがって、本件各賦課決定処分は適法である。(平17.2.23東裁(諸)平16-199)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平160044
- 裁決年月日
- 平成17年2月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、前回調査の際の指導により帳簿書類に基づき所得金額を適正に申告しなければならないことは十分に承知しており、各年分の事業所得の金額及び給与所得の金額を算定できる資料を手元に有しており、真実の所得金額を十分認識していたことが認められるところ、確定申告額は、修正申告額の零%又は45%と極めて低い率となっており、3年間にわたりあえて極めて過少な申告をしたことが認められる。しかも、調査担当職員が再三にわたり原始記録等を提示するよう求めたにもかかわらず、整理した上で提示することもなく、調査担当職員の質問に対して虚偽の答弁ともとれる対応をし、速やかに真実の回答をしなかったことも認められる。そうすると、請求人は、確定申告の当初から、真実の所得金額を十分に認識していながらあえて秘匿し、それが課税対象になることを回避することを意図し、事後的に隠ぺいすることも予定しつつ、真実の所得金額を把握できる帳簿書類等に基づかずに、ことさらに所得金額を過少に記載した内容虚偽の確定申告書を提出したとみるのが相当である。(平17.2.7関裁(所)平16-44)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平160016
- 裁決年月日
- 平成17年1月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100917000
- 争点
- 9重加算税/17推計課税事件で重加算税を賦課した事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、仮装、隠ぺいの行為はしていないから、重加算税の賦課決定処分は違法である旨主張する。しかしながら、請求人が行った一連の行為は、単なる所得金額の違算や忘失というものではなく、請求人が真実の所得を秘匿し、それが課税の対象となることを回避する確定的な意図の下、ことさら過少に記載した内容虚偽の申告書を提出したことに当たることは明白で、このことは国税通則法第68条第1項に規定する課税標準等及び税額の計算の基礎となるべき事実を隠ぺいし又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたことに該当するから、原処分は相当である。(平17.1.31高裁(所)平16-16)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平160037
- 裁決年月日
- 平成17年1月11日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100905020
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/2売上げ、収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が売上代金を現金で受領しているにもかかわらず益金の額に算入しなかったこと及び請求人の役員の費消してしまったかもしれない旨の申述などをもって、国税通則法第68条第1項の規定に該当する旨主張する。しかしながら、請求人は、売上げにかかる入金の事実を入金帳に記録したが、伝票の起票及び総勘定元帳へ記載はなく、現金の行方も不明であるものの、これは、請求人の事務処理上のミスからであることも否定できず、請求人が売上げを積極的に所得金額から除外したと認定できる事実は認められず、隠ぺいの事実は認められず仮装の事実も認められない。(平17.1.11関裁(法・諸)平16-37)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平160037
- 裁決年月日
- 平成17年1月11日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100905050
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/5経費、損金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が事務消耗品を直接購入しているにもかかわらず、あたかも別会社から購入したように仮装し、別会社に利益供与していたことは国税通則法第68条第1項の規定に該当する旨主張する。しかしながら、請求人が事務消耗品を購入するに当たっては、請求人の従業員が直接注文し、請求人に直接納品されているものの、請求人は、別会社から代金を請求され、同社に対して代金を支払っていることが認められるので、別会社の事業目的に文房具等の販売が掲げられていることを総合して判断すると、事務消耗品は別会社が購入し、その後に、請求人が別会社から購入していると認めるのが相当であり、国税通則法第68条第1項の規定に該当するとは認められない。(平17.1.11関裁(法・諸)平16-37)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平160160
- 裁決年月日
- 平成17年1月5日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100917000
- 争点
- 9重加算税/17推計課税事件で重加算税を賦課した事例
- 業種
- マッサージ
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、平成9年分ないし同13年分について、請求人のした申告行為は、国税通則法第68条第1項の規定に該当し、重加算税の賦課決定処分は適法である旨主張するが、平成12年分及び同13年分については、内容虚偽の確定申告書を提出したものと認められ、同法第68条第1項の規定に該当し適法と認められるものの、平成9年分ないし同11年分については、当該期間の各年分の各更正処分は、その全部を取り消すべきであるから、これに伴い重加算税の各賦課決定処分はいずれも取り消すべきである。(平17.1.5東裁(所・諸)平16-160)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平160017
- 裁決年月日
- 平成16年12月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905050
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/5経費、損金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件賦課決定処分における仮装隠ぺいの事実認定は、その行為事実、行為者及び指示した者を特定しておらず、最初に不正ありきの仮説によるもので、重大な事実誤認をしており、その全部が取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、本件取引について、取締役会の開催がないにもかかわらず開催したかのごとく議事録を作成し、また、本件事業年度終了後において、本件事業年度当初から請求人の取引として行われたかのごとく請求人の総勘定元帳に記入し、課税標準等を過少に申告している。このことは、国税通則法第68条1項に規定する「課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出したとき」に該当する。(平16.12.24仙裁(法)平16-17)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平160035
- 裁決年月日
- 平成16年12月16日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、N海外法人名義口座へ送金した改修工事資金が同法人に帰属すると認識していたので、当該資金が現地の銀行で定期預金等として運用されたことに伴う利息を請求人に帰属する所得としては申告しなかったものであり、隠ぺい仮装行為はない旨主張する。しかしながら、N海外法人名義口座への送金は、資金の帰属を偽るための仮装であり、同法人を利用して当該預金利息を隠匿したものと認められるので、隠ぺい仮装行為があったと認めるのが相当である。(平16.12.16大裁(法)平16-35)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平160036ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成16年12月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、N海外法人名義口座へ送金した改修工事資金が同法人に帰属すると認識していたので、当該資金が現地の銀行で定期預金等として運用されたことに伴う利息を請求人に帰属する所得としては申告しなかったものであり、また、外国で賃借した不動産に係る請求人の持分をN海外法人に定額で転賃貸した契約は、請求人に帰属する賃貸収入を圧縮する目的で行ったものではなく、正常な取引であるから、隠ぺい仮装行為はない旨主張する。しかしながら、N海外法人名義口座への送金は、資金の帰属を偽るための仮装であり、同法人を利用して当該預金利息を隠匿したものと認められ、また、当該定額転賃貸契約は、請求人の不動産所得に係る収益をN海外法人に移転したとする仮装の契約と認められるので、隠ぺい仮装行為があったと認めるのが相当である。(平16.12.16大裁(所)平16-36)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平160044
- 裁決年月日
- 平成16年12月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 審査請求人(以下「請求人」という。)は、確定申告書に記載した譲渡所得の金額が過少となったことについて、確定申告書を記載する際に、手元には譲渡金額が誤って記載された契約書しかなく、後で修正申告すればよいと考え、とりあえず当該契約書に基づき譲渡所得の計算をして確定申告したもので、所得金額の隠ぺい・仮装を意図したものではないから、原処分は違法である旨主張する。しかしながら、請求人は、自ら本件土地の譲渡に係る契約をし、譲渡代金を受領しているのであるから、本件土地譲渡金額を12,000,000円ではなく17,700,000円として申告すべきことは了知しているはずであるにもかかわらず、あえて、本件土地譲渡金額を12,000,000円と記載した譲渡所得の内訳書及び確定申告書を作成しているのみならず、請求人が支払った仲介手数料は620,550円であるにもかかわらず、譲渡所得の内訳書には、本件土地譲渡所得金額12,000,000円に相当する金額441,000円と記載した上、譲渡所得の内訳書を添付した確定申告書を原処分庁に提出したものであり、これらの事実によれば、請求人は事実と異なる本件土地譲渡金額をあたかも真実の本件土地譲渡金額であるかのように仮装し、真実の本件土地譲渡代金を隠ぺいし、これに基づき、納付すべき税額を過少に記載して、内容虚偽の確定申告書を提出したものと認められるのであり、このことは、所得税の税額の計算の基礎となるべき本件土地譲渡金額を隠ぺいし、仮装したところに基づき申告したことにほかならないものである。このような請求人の行為は、国税通則法第68条第1項に規定する「税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」に該当するから、原処分は相当である。(平16.12.13名裁(所)平16-44)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平160011ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成16年11月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905020
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/2売上げ、収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 通常、ノートに記載された売上金額と申告売上額に開差額が生じることはないにもかかわらず、開差額が生じているのは、コンピュータの日毎集計票や店長が作成した売上連絡票をそのまま経理処理用として回付せず、役員らが申告売上げの基になる経理処理用のレシートをわざわざ作成して経理担当者へ回付し、さらに、作成の基になった日毎集計票及び本件連絡票を情報の漏えい防止等の理由で処分して原処分庁の検査を事実上不可能としていることを考えると、役員らがレシートの作成に当たって意図的に売上額を過少に印字した結果であると認めるのが相当である。したがって、役員らは、売上額を過少に印字したレシートを作成する方法で、請求人の売上げを除外したものと認められ、この行為は、隠ぺい又は仮装に該当し、かつ、偽りその他不正の行為に該当する。(平16.11.19広裁(法・諸)平16-11)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平160025
- 裁決年月日
- 平成16年10月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、譲渡土地に係る取得費として造成工事費を不動産仲介業者に支払っており、その証拠として不動産仲介業者が発行した本件領収証が存在するから、造成工事費が必要経費に算入されないとした本件更正処分は違法であり、その全部を取り消すべきであるから、これに伴い、本件重加算税の賦課決定処分もその全部を取り消すべきである旨主張する。しかしながら、本件領収証は、請求人が不動産仲介業者に依頼して発行させた架空のものと認められ、請求人は、造成工事費を支払っていないにもかかわらず、本件領収証によりあたかも本件造成工事費を支払ったかのように装い、譲渡所得の金額の計算上必要経費に算入していたものであり、この事実は、国税通則法第68条第1項に規定する「その国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となる事実の全部又は一部を仮装し、その仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」に該当するから、同項の規定に従ってされた本件重加算税の賦課決定処分は適法である。(平16.10.25名裁(所)平16-25)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平160014
- 裁決年月日
- 平成16年10月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各貯金は、単純に親が子や孫に財産を分け与えるという認識から、子や孫名義で預け入れたものであって、名義人に贈与したものと認識していたから申告しなかったのであるから、隠ぺい又は仮装の事実はない旨主張する。しかしながら、本件各貯金は、被相続人と請求人が相談して将来子や孫のために役立てようとの考えから、被相続人の収入を原資として、被相続人あるいは請求人が子や孫名義で預け入れたものであり、また、本件各貯金はその預入れから申告に至るまで請求人が自ら管理し、さらに、本件各貯金の大部分は申告の翌日に請求人が解約したのであるから、請求人は、本件各貯金が被相続人の財産であることを十分に認識していたものと認められる。それにもかかわらず請求人がこれを申告しなかったことは、請求人は、本件各貯金が子や孫名義であることを奇貨として、あえてこれを課税財産の記載から除外して本件各貯金の隠匿を図ったものと推認でき、この行為は、国税通則法第68条第1項に規定する隠ぺいに該当する。したがって、請求人の主張には理由がない。(平16.10.18関裁(諸)平16-14)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平160015
- 裁決年月日
- 平成16年10月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件契約書が平成15年2月18日以降に作成されているにもかかわらず、本件契約が本件事業年度終了の日までに成立しているかのように作成日付を平成15年1月31日と記載し、本件事業年度末までに債務が確定していない本件コンサルタント料を損金の額に算入したと認められ、これは、事実の仮装に当たり、仮装したところに基づいて過少申告していると認めるのが相当である。なお、請求人は、重加算税事務運営指針の第1の3の(2)「経費の繰上げ計上をしている場合においてその経費がその翌事業年度に支出されたことが確認されたとき」に該当し、帳簿書類の隠匿、虚偽記載等に当たらない旨主張するが、重加算税事務運営指針は、その前段において、「当該行為が相手方との通謀または証ひょう類等の破棄、隠匿若しくは改ざんによるもの等でないとき」と定めており、本件契約書の作成日付を虚偽記載したと認められるから、この行為は証ひょう書類等の改ざんに該当するので、請求人の主張には理由がない。(平16.10.18関裁(法)平16-15)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平160021
- 裁決年月日
- 平成16年9月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、給与等の支払に関する書類を破棄したことはないこと、源泉所得税の徴収を行わなかったのは、徴収事務を行った請求人の長男及び従事者が、受給者本人が確定申告をすれば源泉徴収を行わなくてもよいと思い込んだことによる源泉徴収制度についての理解不足、誤解によるものであり、このような法律知識が不十分なため、源泉徴収をしなかったという過失を捉えて、隠ぺい又は、仮装したと判断することは違法である旨主張する。しかしながら、請求人の長男は、給与等の支払に関する書類を処分したと申述していること、給与等は、請求人の所得税に係る脱漏資金から支出されていることからすると、請求人の長男は、源泉所得税の納付を免れるために給与等の支払の事実を隠ぺいしたものと認められる。また、源泉徴収制度についての理解不足があったとしても、税法の不知若しくは誤解は、国税通則法第67条第1項に規定する不納付加算税における正当な理由に該当しないことから、請求人の主張には理由がない。そして、請求人の長男は、請求人の事業の経営及び税務申告を請求人から一任されており、給与等の支払の事実を隠ぺいした長男の行為及びそれによる課税上の効果は請求人に帰属することとなる。したがって、請求人の長男の行為は、国税通則法第68条第3項に規定する納税者が事実を隠ぺいし、その隠ぺいしたところに基づきその国税をその法定納期限までに納付しなかったことに該当するのであり、請求人には重加算税が賦課されることとなる。(平16.9.29名裁(諸)平16-21)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平160021
- 裁決年月日
- 平成16年9月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、給与等の支払に関する書類を破棄したことはないこと、源泉所得税の徴収を行わなかったのは、徴収事務を行った請求人の長男及び従事者が、受給者本人が確定申告をすれば源泉徴収を行わなくてもよいと思い込んだことによる源泉徴収制度についての理解不足、誤解によるものであり、このような法律知識が不十分なため、源泉徴収をしなかったという過失を捉えて、隠ぺい又は、仮装したと判断することは違法である旨主張する。しかしながら、請求人の長男は、給与等の支払に関する書類を処分したと申述していること、給与等は、請求人の所得税に係る脱漏資金から支出されていることからすると、請求人の長男は、源泉所得税の納付を免れるために給与等の支払の事実を隠ぺいしたものと認められる。そして、請求人の長男は、請求人の事業の経営及び税務申告を請求人から一任されており、給与等の支払の事実を隠ぺいした長男の行為及びそれによる課税上の効果は請求人に帰属することとなる。したがって、請求人の長男の行為は、国税通則法第68条第3項に規定する納税者が事実を隠ぺいし、その隠ぺいしたところに基づきその国税をその法定納期限までに納付しなかったことに該当するのであり、請求人には重加算税が賦課されることとなる。(平16.9.29名裁(諸)平16-21)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平160022
- 裁決年月日
- 平成16年9月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所得税の確定申告書の誤りは、請求人の長男から依頼を受けたA会の事務員が、申告書の作成に際し、仮装行為をしたものであり、本件のような間接的な人間関係において生じた義務違反については、一律に重加算税を課税することは重きに失する旨主張する。しかしながら、請求人の事業の経営及び税務申告を請求人から一任されている請求人の長男は、当初から請求人の事業所得を過少に申告することを意図し、集計表等の帳簿書類から真実の所得金額が把握できたのにもかかわらず、その大部分かつ多額な金額を脱漏し、所得金額をことさら過少に記載した内容虚偽の確定申告書を提出していたものであり、こうした請求人の長男の行為は、請求人の行為と同一視されるから、国税通則法第68条第1項に規定する「納税者がその国税の課税標準又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出したとき」に該当する。したがって、請求人には重加算税が賦課されることとなる。(平16.9.29名裁(所・諸)平16-22)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平160022
- 裁決年月日
- 平成16年9月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所得税の確定申告書の誤りは、請求人の長男から依頼を受けたA会の事務員が、申告書の作成に際し、仮装行為をしたものであり、本件のような間接的な人間関係において生じた義務違反については、一律に重加算税を課税することは重きに失する旨主張する。しかしながら、請求人の事業の経営及び税務申告を請求人から一任されている請求人の長男は、当初から請求人の事業所得を過少に申告することを意図し、集計表等の帳簿書類から真実の所得金額が把握できたのにもかかわらず、その大部分かつ多額な金額を脱漏し、所得金額をことさら過少に記載した内容虚偽の確定申告書を提出していたものであり、こうした請求人の長男の行為は、請求人の行為と同一視されるから、国税通則法第68条第1項に規定する「納税者がその国税の課税標準又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出したとき」に該当する。したがって、請求人には重加算税が賦課されることとなる。(平16.9.29名裁(所・諸)平16-22)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平160004
- 裁決年月日
- 平成16年9月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100901000
- 争点
- 9重加算税/1重加算税の意義
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各事業年度の確定申告において過少申告となった原因は、過去の事業年度において、架空の外注加工費を計上したことにあり本件各事業年度においては隠ぺい、仮装の事実はないから、重加算税の各賦課決定処分は違法である旨主張する。しかしながら、国税通則法第68条第1項は、納税者がその国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となる事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたときと規定し、隠ぺい、仮装行為を原因として過少申告の結果が発生したものであれば足り、隠ぺい、仮装行為をした事業年度と過少申告をした事業年度が同一である必要はないから、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平16.9.21仙裁(法)平16-4)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平160034
- 裁決年月日
- 平成16年8月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、Yの要請により本件各契約書に署名捺印をしたにすぎず、本件各契約書が架空の契約書であるとは思っていなかったので、本件業務委託費を損金の額に算入したことには、隠ぺい又は仮装の事実はない旨主張する。しかしながら、本件各契約書は、役務の提供の対価ではない支出を、正当な業務委託費用であるかのごとく仮装するために作成されたものとみるのが相当であるところ、請求人は、本件各契約書に記載された役務の提供を実際には受けていないにもかかわらず、本件業務委託費を、本件各契約書に基づくものであるかのように総勘定元帳に記載をし、損金の額に算入していることからすると、請求人の主張には理由がない。(平16.8.6東裁(法・諸)平16-34)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平160008
- 裁決年月日
- 平成16年7月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人が、①A氏に実質的に退職したと同様の事情がないにもかかわらず、本件退職金を税務上の損金の額に算入するために、意図的に分掌変更を行うとともに、報酬と仮払金を区分して経理することによって同人の報酬が激減したかのごとく事実を仮装していたこと、及び②経営指導の事実がないにもかかわらず、親会社との間で架空のコンサルタント契約書を作成し、本件経営指導料を損金の額に算入していたことは、いずれも、国税通則法第68条第1項に規定する「課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を仮装し」ていたことに該当するから、同条の規定に基づき、重加算税が課されることとなる。(平16.7.9東裁(法)平16-8)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平160001
- 裁決年月日
- 平成16年7月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、A他5店又は6店(以下「本件全店舗」という。)に係る所得は請求人には帰属せず、請求人には所得税の納税義務はないから、所得税の決定処分を取り消すことに伴い、重加算税の賦課決定処分も取り消すべきである旨主張する。しかしながら、本件全店の売上はすべて請求人に帰属すると認められるところ、①本件全店に係る風営法の営業許可の申請は、いずれも請求人以外の名義で行われていること、②本件全店に係るクレジットカードによる売上を借名口座に入金させて隠ぺいしていること、③本件全店の酒類の仕入金額を2分の1の金額にさせて請求させていること、④請求人は、原処分庁の調査に際し、本件全店の日々の売上げの基礎資料である営業日報をまったく提示せず、本件全店に関する売上や経費を入力したデーターを消去しており、これらの事実は、国税通則法第68条第2項に規定する「その国税の課税標準等または税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装した」ときに該当し、請求人は法定申告期限までに納税申告書を提出していないことが認められるので、重加算税の賦課決定処分は適法である。(平16.7.7名裁(所・諸)平16-1)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平160003
- 裁決年月日
- 平成16年7月6日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件の仕入れは、税理士の事務員(以下「履行補助者」という。)が単独で行ったもので、請求人の代表者に税を免れる意志はないから、履行補助者の行為を請求人の行為と同視すべきではなく、また、単純な経理処理誤りである旨主張する。しかしながら、国税通則法第68条に規定する納税者とは、法人の代表者に限定されるものではなく、法人から委任された税理士あるいはその履行補助者が法人に代わって行った税務申告等の行為の効果は、法人の代表者が適切な選任、監督に努めたことに過失がないと認められる場合を除き、当該法人に帰属すると解される。また、国税通則法第70条第5項の適用においても、委任を受けた税理士あるいはその履行補助者の行った偽りその他不正の行為の効果は法人に及ぶと解される。請求人の代表者が税理士の履行補助者であるAの行為に直接関与していたとする事実は認められないものの、決算書に計上された、請求人の主要取引先であるNに対する買掛金又は売掛金の残高が、実際の残高と大きく異なっていることは、請求人の資金繰り等の財務面でも重要な情報であり、経営者として通常の注意を払っておれば容易に把握できるものであることから、請求人の代表者が総勘定元帳、決算書のチェック等の注意義務を果たし、適切な選任、監督に努めたものとは到底認められず、法人の代表者に過失がないと認められる特段の事情には該当しないものといわざるを得ない。(平16.7.6大裁(法・諸)平16-3)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平160001
- 裁決年月日
- 平成16年7月1日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100905050
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/5経費、損金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人から子会社への資金の贈与を損益科目で経理処理するため、損益科目を記載した本件請求書を子会社から請求人に提出させ、何らの対価も伴わない実体のない本件請求書により損金経理可能ならしめるよう仮装していた旨主張するが、本件広告宣伝費等はもともと子会社に対する援助のためのものであるところ、本件請求書は請求人における事務処理上の都合から提出されたものであり、事実を仮装するためのものまでとは認められない。(平16.7.1札裁(法)平16-1)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150357
- 裁決年月日
- 平成16年6月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、翌事業年度に計上すべきであった修繕費を、報告書の検収日付を事実と異なる本件事業年度の末日にして当期の損金に計上したが、当該行為について仮装又は隠ぺいの意思がないことから、重加算税を課するのは違法である旨主張する。しかしながら、重加算税を課すためには、課税標準等又は税額等の計算の基礎となる事実の全部又は一部の隠ぺい又は仮装の行為を原因として過少申告の結果が発生したものであれば足り、それ以上に、申告に際し、納税者において過少申告を行うことの認識を有していることまでも必要とするものではないと解することが相当であることから、請求人の主張には理由がない。(平16.6.30東裁(法・諸)平15-357)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平150097
- 裁決年月日
- 平成16年6月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件事業年度において、請求人の取締役が退職したとする臨時株主総会議事録(以下「本件議事録」という。)を作成し、本件議事録に記載された退職金(以下「本件退職金」という。)を損金経理し、確定申告をしたことは、国税通則法第68条第1項に規定する隠ぺいし、又は仮装した事実に当たらない旨主張する。しかしながら、上記取締役が翌事業年度に退職した事実が、①請求人の商業登記簿で確認できること、②同年度に開催された臨時株主総会で退職が承認され、退職金を支給することが可決され、その一部を毎月、仮払金として経理し、支払っていること並びに③上記取締役及び関係人の申述から確認されること等からすれば、本件議事録は虚偽に作成されたものであることが明らかである。また、請求人は、虚偽の退職日及び役員退職金の額を記載した本件議事録を作成し、本件議事録に記載されたとおりの本件役員退職金額を本件事業年度の損金の額とし、これに基づき法人税の確定申告書を提出をしていることからすれば、これらのことは、国税通則法第68条第1項に規定する「納税者がその国税の課税標準等又は税額等の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」に該当することから、同条同項に基づいて行われた原処分は適法である。(平16.6.29名裁(法)平15-97)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平150028
- 裁決年月日
- 平成16年6月28日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、取扱手数料の支払に関して、A社は何ら役務の提供をしておらず、A社から強く要請されたため、請求人がやむを得ず、りん議書を作成して、あたかもA社が本件取引に関与しているごとく取引を仮装し、架空の原料費を計上した旨主張する。しかしながら、請求人は、A社から出荷調整指導等の業務など役務の提供を受けており、A社が本件取引に関与していることが認められ、総勘定元帳や他の関係書類からみても支出先、支出金額、支出内容の記載があり、それらの取引の事実を仮装していないこと、また、故意に事実をわい曲したものではないこと、支出先であるA社においても当該手数料を収益に計上していることから、請求人が原料費を架空に計上したものとは認められず、他に請求人が隠ぺいし又は仮装したと認めるに足りる証拠もないから、国税通則法第68条第1項の規定には該当せず、原処分庁の主張は採用できない。(平16.6.28熊裁(法)平15-28)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平150099
- 裁決年月日
- 平成16年6月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、従業員の行った架空仕入れを知らず過少申告をしたもので、過少申告の意図がないため重加算税の賦課要件を満たさず、また、当該従業員は経営に参画していない一従業員であるから、当該従業員の行為を請求人の行為と同一視することは違法又は不当である旨主張するが、重加算税の賦課要件として過少申告の意図は必ずしも必要ではなく、また、本件架空仕入金額が仕入先との取引総額の36パーセントを超えるものとなっていたのは、請求人が仕入業務に係る管理、運営をその責任者として全面的に当該従業員に委任していた結果であり、請求人内で相当の地位にあった当該従業員の関与した架空の納品書及び請求書に基づき、総勘定元帳や決算書類等が作成され、過少の確定申告書を提出しているのであるから、当該従業員の架空仕入れは請求人の仮装行為と認めるのが相当であり、これに重加算税を賦課しても違法又は不当とはいえない。(平16.6.23大裁(法・諸)平15-99)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平150025
- 裁決年月日
- 平成16年6月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、売却した建物には瑕疵担保責任の起因たる事故が発生していたから、売却した建物に係る瑕疵担保責任に基づき、以前に入手していた本件工事見積書を算定の根拠として本件損害賠償金を計上し、損金の額に算入したものであり、本件損害賠償金を雑損失として未払計上したことに仮装隠ぺいの事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、売却した建物における水漏れ原因が人為的なものであるにもかかわらず、瑕疵担保責任に基づく損害賠償金であるとの外形を作出し、さらに、瑕疵担保責任に基づく損害賠償金であるとして、未だ実施していない本件工事見積書記載の金額を根拠に本件損害賠償金を雑損失として未払計上したことが認められるが、このことは、買主において負担すべき費用を、瑕疵担保責任という名のもとに請求人が負担すべき費用と仮装し、本件事業年度において本件損害賠償金の額を損金の額に算入したものといわざるを得ず、このことは国税通則法第68条第1項に規定する「事実を仮装する」ものと認められることから、重加算税の賦課決定処分は適法である。(平16.6.18高裁(法)平15-25)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平150089
- 裁決年月日
- 平成16年6月17日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、眼科医である請求人は、請求人が常務して診療している眼科医院のほかに、他の眼科医の名義で診療所の経営を行うことにより、当該診療所に係る事業所得の金額を隠ぺいし、隠ぺいしたところに基づき所得税の申告をしていた旨主張する。しかしながら、原処分庁は、請求人が当該診療所に係る収益を享受している事実を立証しておらず、また、当該診療所の医療法に基づく開設届は他の眼科医名で行われており、健康保険法に規定する保険医療機関の指定も他の眼科医名で知事から受けるとともに、当該診療所に常務して診療を行っているのは他の眼科医であることなどを考慮すると当該診療所に係る事業所得は、他の眼科医に帰属するものと認められるので、請求人には隠ぺいの事実は認められない。したがって、原処分庁の主張には理由がない。(平16.6.17名裁(所・諸)平15-89)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150331
- 裁決年月日
- 平成16年6月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 各年分において、請求人が本件給与及び本件管理料を必要経費に算入して確定申告をした行為は、単に真実の所得金額よりも少ない所得金額を記載した確定申告書であることを認識しながら、これを提出したというにとどまらず、所得の一部を隠ぺい又は仮装しようという意図の下に、所得金額を、過少に記載した内容虚偽の確定申告書を提出したものと認めるのが相当であるから、国税通則法第68条第1項に規定する「その国税の課税標準等又は税額などの計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出したとき」に該当する。(平16.6.16東裁(所)平15-331)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平150069
- 裁決年月日
- 平成16年6月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、重加算税の課税要件である隠ぺい又は仮装については、脱税の目的をもって故意に隠ぺい又は仮装の行為を行うことが必要である旨主張するが、重加算税を課し得るためには、納税者が課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺい又は仮装し、その行為を原因として過少申告の結果が発生したものであれば足り、それ以上に申告に際し脱税の意思を必要としたり、過少申告を行うことの認識を有していることまで必要とするものではないとされていることから、請求人の主張には理由がない。(平16.6.15広裁(法・諸)平15-69)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平150086
- 裁決年月日
- 平成16年6月10日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、収支内訳書を作成する際に、生活費が不動産所得の必要経費には算入できないことを十分に知りながら、生活費の支払を雑費勘定に付け込んでいたものであり、このことは、国税通則法第68条第1項に規定する隠ぺい又は仮装事由に該当する旨主張する。しかしながら、請求人は、何の信ぴょう性もない風聞を信じ、たとえ生活費であっても領収書があれば、収入金額の5%までならば、必要経費に算入できると思い込んでいたものであり、生活費が必要経費に当たらないという確たる認識を持った上で必要経費に算入していたとは認めがたい。また、原処分庁は、調査による雑費の正当額との差額のすべてを生活費の付け込みであると認定しているが、いかなるものが必要経費に算入されたのか判然とせず、隠ぺい仮装事由に当たるとする範囲を明らかにすることができないのであるから、未だ請求人に国税通則法第68条第1項に規定する隠ぺい又は仮装があったとするには十分ではなく、重加算税を賦課することはできない。(平16.6.10名裁(所)平16-86)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150324ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成16年6月9日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件家屋の売却に係る所得に、租税特別措置法第35条第1項に規定される特別控除の適用を受けようとして、居住の意思も居住の事実もないにも関わらず、住民登録を本件家屋に異動し、電気等公共サービスの利用を申し込んで居住している外形を作出した。これは、本件家屋に居住していた事実を仮装したものと認められ、この事実に基づいて本件特例を適用した確定申告を行ったことは、国税通則法第68条第1項に規定する「仮装したところに基づき、納税申告書を提出した」ことに該当する。(平16.6.9東裁(諸)平15-324)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平150025
- 裁決年月日
- 平成16年6月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905050
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/5経費、損金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、代表者仮払金のうちの一部の債権は、各領収証のとおり、取引先法人に対する真正な貸付金であり、当該貸付金が回収不能になったので貸倒損失の処理をしたものであるから、仮装・隠ぺいしたものではない旨主張する。しかしながら、請求人の代表者は、領収証用紙の製造年月が平成9年4月以降である旨の指摘を受けたところ、自らの発言内容を変更したり、また、多額の本件債権を確定する領収証の作成日の特定ができず、さらに、証拠資料等もないことなどから、請求人は、架空の各領収証を利用して、あたかも倒産した取引先法人に対する真実の貸付金があったかのように仮装し、それが回収不能であるとして、その貸倒損失の額を損金の額に算入して所得金額を過少に申告していることが認められる。このことは、国税通則法第68条第1項に規定する「課税標準額又は課税の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」に該当するので、重加算税の賦課決定処分は適法である。(平16.6.7熊裁(法)平15-25)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平150069
- 裁決年月日
- 平成16年6月1日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が売上代金を現金書留によって受け取った取引について、総勘定元帳に計上されていないから隠ぺいがあったと認定しているが、当該売上げについては、①請求人の事務所移転の時期と売上げの時期が重なっており、②期中の現金書留による売上げに比べ、その件数及び金額がわずかであり、③他に、請求人が仮装又は隠ぺいしたと認めるに足る証拠は認められないことから、請求人が主張するとおり移転に伴う混雑による単なる記帳もれが発生したと認められ、請求人が国税通則法第68条第1項に規定する隠ぺい又は仮装したものということはできない。(平16.6.1関裁(法・諸)平15-69)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平150069
- 裁決年月日
- 平成16年6月1日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、代表者個人名義の普通預金に振り込み入金させていた売上代金の一部が申告もれであったのは、当該普通預金について、請求人の口座であるとの認識がなかったためで、「仮装又は隠ぺい」の事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、①当該普通預金の通帳を請求人の事務所内の代表者の机の中に保管し、②当該預金には、大口取引先を含めた売上げが頻繁に入金され、③当該預金から請求人の公表預金への頻繁な資金移動を行い、④当該預金口座から請求人の材料仕入、経費及び売上げの返金等の支払を行っていることなどから、請求人は当該預金口座に請求人の売上げが入金されていることを認識しながら、当該普通預金の存在を関与税理士に説明せず、当該普通預金を簿外の口座として長期間利用し続け、当該普通預金に入金された請求人の売上げを請求人の所得金額の計算上除外していたことから、仮装又は隠ぺいの事実はあると認められる。(平16.6.1関裁(法・諸)平15-69)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平150021
- 裁決年月日
- 平成16年5月26日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が請求人の取締役個人名の請求書や清算結了した法人名の請求書を発行し、それらの取引に係る売上代金を簿外預金口座に入金する方法により、故意に所得金額を過少に算定したこと及び除外した売上金額から給与を支給し、当該給与に係る源泉所得税の徴収義務を故意に免れたことは、国税通則法第68条に規定する「仮装隠ぺい」の行為に当たるとして、法人税、消費税等に係る更正処分及び源泉所得税に係る納税告知処分により納付すべき税額について重加算税の賦課決定処分をした。これに対し、請求人は、これらの売上金額は請求人の収入除外ではなく請求人の取締役個人に帰属するものであり、当該給与は請求人ではなく、取締役個人が支払ったものであるから、原処分は違法である旨主張する。しかしながら、原処分庁認定の各事実は存在し、かつ、これらの売上げ及び給与は、請求人の事業実態等から判断すれば請求人に帰属するものであるから、請求人の主張には理由がなく、原処分庁が行った重加算税の賦課決定処分は適法である。(平16.5.26高裁(法・諸)平15-21)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150297
- 裁決年月日
- 平成16年5月19日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.67・103ページ
要旨
○ 原処分庁は、本件アドバイザリー業務の真実の役務提供完了日は、本件契約書の契約締結日であるにもかかわらず、請求人は、契約締結日をバックデートして本件契約書に記載し、その本件契約書に基づいて本件アドバイザリー業務に係る消費税額を本件課税期間の控除対象仕入税額に含めていることから、このことが仮装行為に当たる旨主張する。しかしながら、本件アドバイザリー業務に係る課税仕入れの時期については、役務提供の全部を完了した日と解するのが相当であるところ、本件課税期間においては、役務提供の全部が完了していないことについて、請求人及び原処分庁は争わず、当審判所においても相当であると認められ、本件課税期間の課税仕入れに該当しないことは明らかであるが、本件契約書の契約締結日が真実の契約締結日と異なっていたとしても、本件契約書の契約締結日が課税仕入れの時期の判定要素となるものではないから、役務提供の真実の完了日を仮装したことにもならず、他に課税仕入れの時期を仮装したと認めるに足りる客観的な証拠資料もないことから、原処分庁の主張には理由がない。(平16.5.19東裁(諸)平15-297)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平150032
- 裁決年月日
- 平成16年5月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件会計処理は、仮装経理の修正経理であり、国税通則法第68条の規定する重加算税の賦課要件には当たらないので本件法人税賦課決定処分及び本件消費税等賦課決定処分は違法である旨主張する。しかしながら、請求人の行った本件会計処理は、帳簿書類に実体のない架空の外注加工費及び仮払消費税を記載し、損金の額に計上したものと認められ、このような行為に基づき所得金額を過少に申告した事実は、国税通則法第68条第1項に規定する「課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」に該当するものと判断するのが相当である。したがって、この点に関する請求人の主張は採用することができない。(平16.5.10仙裁(法・諸)平15-32)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平150081
- 裁決年月日
- 平成16年4月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、代替資産を取得しその資産を賃貸したとして、当該取得資産のリース契約書及びリスト等を提出した後取得の事実がなかったとして修正申告書を提出したが、所得を過少に申告する意図はなかったことから重加算税の賦課決定処分は違法である旨主張する。しかしながら、請求人は、代替資産を取得していないにもかかわらず、これを取得し賃貸したとして、架空のリース契約書及びその内容に合わせた偽りのリストを作成し、租税特別措置法施行規則第14条の2の規定による書類として原処分庁に提出をしたと認められ、その行為は、国税通則法第68条第1項に規定する仮装、隠ぺいの行為に該当する。(平16.4.28大裁(所)平15-81)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平150011
- 裁決年月日
- 平成16年4月27日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、重加算税の取扱通達で、帳簿書類の隠匿、虚偽表示等に該当しない場合として、「収入金額を過少に計上している場合において、当該過少に計上した部分の収入金額を、翌年分に繰り越して計上していること」と定めているところ、平成12年分の売上げの繰延べとして課された金額は平成13年の売上げに計上しており、隠ぺい仮装に該当しないと主張する。しかしながら、請求人の従業員甲は、課税の繰延べとした課された金額が平成12年分の売上げであることを十分認識していながら、敢えてそれを当期の売上げに計上せず、しかもその行為を糊塗するために請求書(控)の改ざんを行っており、これらの行為が国税通則法第68条第1項に規定する「隠ぺい又は仮装」に該当することは明らかである。(平16.4.27沖裁(所・諸)平15-11)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平150011
- 裁決年月日
- 平成16年4月27日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、重加算税の取扱通達には「秘匿した売上代金等をもって本人以外の名義又は架空名義の預貯金その他の資産を取得していること」と記されており、本件預金口座は請求人名義であるから、本件預金口座へ入金された売上金額は隠ぺい仮装に該当しないと主張する。しかしながら、請求人の従業員甲は、本件預金口座への入金が請求人の売上げであることを十分認識していながら、敢えて帳簿に売上計上せず、その後、入金確認できたものに係る請求書(控)をその都度廃棄しており、これらの行為が国税通則法第68条第1項に規定する「隠ぺい又は仮装」に該当することは明らかである。(平16.4.27沖裁(所・諸)平15-11)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150277
- 裁決年月日
- 平成16年4月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が代表取締役をしている会社の従業員等名義の株式(以下「本件株式」という。)を相続財産として申告しなかったことについて、本件株式は被相続人に帰属するものではなく、隠ぺい又は仮装した事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、本件株式が従業員等の固有の財産ではなく名義株であり、被相続人に帰属する財産であると認識しながら、本件株式が従業員等名義であることを奇貨として、これを本件申告書の相続財産に算入せず、また、本件株式に係る名義人24名のうち21名の者に本件株式の譲渡に関する書面を作成させたものであり、これらの請求人の行為は、事実を隠ぺいしたこと又は事実を仮装したことに該当するので、請求人の主張には理由がない。(平16.4.27東裁(諸)平15-277)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平150073
- 裁決年月日
- 平成16年4月23日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人の営業する貸金業の出張所の責任者である請求人の妻が、収入すべき金額が確定している未収利息があることを認識していたにもかかわらず、これを含めない過少な収入金額を請求人に連絡し、この連絡に基づいて請求人が納税申告書を提出しているから、国税通則法第68条第1項の重加算税の賦課要件を満たしている旨主張する。しかしながら、未収利息は、請求人の所得税等の調査時に、調査担当職員が請求人の保存資料と請求人の妻からの聴き取りを基に調査担当職員が計算したものであり、この時まで、請求人及び請求人の妻は未収利息の具体的な金額を認識したとは認められず、また、原処分関係資料にもこれを覆すに足りる証拠資料はない。したがって、未収利息を収入金額に含めなかったことについて、国税通則法第68条第1項に規定する隠ぺい又は仮装の事実を認めることはできない。(平16.4.23名裁(所)平15-73)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150270
- 裁決年月日
- 平成16年4月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、被相続人の相続財産を隠ぺい、仮装した事実は全くないから、修正申告書に対する重加算税及び更正処分に対する重加算税の各賦課決定処分は違法である旨主張する。しかしながら、修正申告により申告した被相続人名義の各財産及び被相続人名義以外の名義の各財産は、被相続人が本人名義により、あるいは本件共同相続人、その家族及び親戚の名義を借用して取得し、自己の財産として管理及び運用していた財産であるので、被相続人の固有の財産であるところ、その長男及び次男は、本件相続税の法定申告期限前に、これらの各財産を把握し、貸付信託等及び預貯金の残高証明書を入手しており、これを基に作成された相続財産明細書によって第三回親族会議が開催されていることからすると、請求人らは、これらの各財産が被相続人に帰属する財産であることを了知していたと認められ、また、これらの各財産を故意に本件申告書の相続財産として計上しなかったことが認められる。これらのことからすれば、請求人らは、被相続人名義の各財産及び被相続人名義以外の名義の各財産が被相続人の相続財産であることを認識していながら、これらを隠ぺいし、本件相続税の相続財産として本件申告書に記載せずこれを提出したとみるのが相当であり、これらの請求人らの行為は、国税通則法第68条第1項の「隠ぺい又は仮装の行為」に該当するので、同項の規定に基づき行った修正申告書に対する重加算税及び更正処分に対する重加算税の各賦課決定処分は適法である。(平16.4.21東裁(諸)平15-270)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平150062
- 裁決年月日
- 平成16年4月15日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が事業に係る収益状況を把握し、それを申告すべきことを認識していたにもかかわらず、他人名義により営業許可を取得するなどの状況を利用し、事業所得の金額を過少に記載した内容虚偽の確定申告書を提出していることは、国税通則法第68条第1項に該当する旨主張する。しかしながら、請求人が営業許可等を他人名義とした理由についての請求人の申述内容にも一応の合理性が認められ、他人名義を使用したことが当初から所得を過少に申告することを意図したものであることを認めるに足りる証拠はない。また、営業許可等が他人名義になっていることと、請求人が過少申告をしたこととを関連付ける証拠は認められず、加えて、請求人が当初から各店舗を経営していることを認めている事実も併せて考慮すると、請求人が、外形的には、他人が各店舗に係る事業をしているかのような状況が作出されていることを利用して過少申告をしたものと認めることはできない。さらに、請求人には、他に、当初から過少に申告するという意図を外部からもうかがい得る特段の行動も認められない。そうすると、請求人が内容虚偽の確定申告書を提出しているものの、請求人において、当初から所得を過少に申告するという意図を外部からもうかがい得る特段の行動が認められない以上、本件においては、請求人が当初から所得を過少に申告する意図を有し、その意図を外部からうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づく過少申告をしたものとは認められず、重加算税の賦課要件を満たしていないといわざるを得ない。(平16.4.15関裁(所・諸)平15-62)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平150070
- 裁決年月日
- 平成16年4月12日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、被相続人の長男名義の定額貯金(以下、「本件定額貯金」という。)について、①原処分調査等における請求人及び長男の本件定額貯金の証書及び印鑑の所在に関する申述が首尾一貫していないこと、②請求人が満期日に解約している本件定額貯金の証書の所在を相続開始日において把握できなかったとする主張は不自然であり、本件定額貯金が相続財産であることを了知していたと認められること、③請求人には郵便局との取引を隠ぺいしようとする姿勢が窺われ、かつ、原処分庁が郵便局との取引を容易に把握できないと考え、さらに長男名義であったことを奇貨として申告しなかったものであるから、国税通則法第68条第1項に規定する隠ぺい又は仮装の事実があった旨主張する。しかしながら、①請求人の申述からは、相続開始日における本件定額貯金の証書の所在を把握していたかは明らかではないこと、②本件定額貯金の満期通知は法定申告期限から8か月以上経過しており、かつ、満期通知では被相続人の資金により作成されていたことを認識することはできないことから、請求人が相続税の法定申告期限以前に本件定額貯金が相続財産であることを認識していたと結びつけることはできないこと、③原処分関係資料及び当審判所の調査によっても法定申告期限以前に請求人が本件定額貯金を相続財産と認識していたと認めるに足る証拠はないことから、本件定額貯金が過少申告になったことについて、隠ぺい又は仮装の事実は認められず、重加算税の賦課決定処分は、過少申告加算税相当額を超える部分について取り消すのが相当である。(平16.4.12名裁(諸)平15-70)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平150018
- 裁決年月日
- 平成16年3月31日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、代表者の妻に対する本件役員報酬及び代表者の兄に対する本件顧問料については、架空計上であることから、国税通則法第68条第1項に規定する隠ぺい又は仮装に該当し、重加算税の賦課決定処分は適法である旨主張する。しかしながら、本件役員報酬については、名目上役員報酬として支払ったもので、実質は代表者の妻に対する給与であり、同人が請求人に勤務していた期間に相当する分は、請求人に対する労務の提供及び給与としての支払の事実が認められることから架空計上とは認められない。また、本件顧問料については、代表者の兄が本件契約に基づき請求人に役務の提供を行い、その対価として毎月一定金額の顧問料の支払の事実が認められ、当該一定金額を超える部分が水増し計上であることが認められる。したがって、本件役員報酬のうち代表者の妻が請求人に勤務していた期間に相当する分及び本件顧問料のうち毎月一定金額に相当する分は、国税通則法第68条第1項に規定する隠ぺい又は仮装に該当しないことから、取り消すのが相当である。(平16.3.31福裁(法・諸)平15-18)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150250
- 裁決年月日
- 平成16年3月30日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100911000
- 争点
- 9重加算税/11他人名義による申告
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.67・57ページ
要旨
○ 請求人は、医療法上の制約から本件事業の遂行上生じた所得を次女で申告すべきであると認識していたもので、税のほ脱が目的ではないから、重加算税の賦課要件に該当しない旨主張する。しかしながら、請求人は、本件事業の遂行上生じた所得が自己に帰属するにもかかわらず、次女に帰属するがごとく装うために同人に秘して、本件各申告書及び本件各決算書を税務署長に提出していたと認められるので、重加算税の賦課決定処分は適法である。(平16.3.30東裁(所)平15-250)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平150056
- 裁決年月日
- 平成16年3月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905990
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 相続財産のうち貯金の一部が申告漏れになったことについて、請求人らは、当該貯金のうちの一部は長男のものであると誤解したものであり、これは、相続人らが精神的にも肉体的にも混乱した状況の中で生じたミスであるから、隠ぺいする意図は無かった旨主張する。しかしながら、請求人らは、当該貯金の全額が被相続人のものであることを承知した上で、金融機関に依頼して事実とは異なる残高証明書を発行させ、それに基づいて相続税の申告をしたものと認められるから、このことは、国税通則法第68条第1項に規定する重加算税の賦課決定要件に該当すると解することが相当である。(平16.3.29関裁(諸)平15-56)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平150057
- 裁決年月日
- 平成16年3月29日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、現金による売上げが現金出納帳に記帳されず、収益に計上漏れとなったことについて、多忙等を要因とした不注意によるものであり、重加算税の課税要件である事実の隠ぺい又は仮装は一切ない旨主張する。しかしながら、請求人の代表者が自ら売上代金を集金し、売上先に対して領収書を交付していることからすれば、当該売上げは請求人の売上げであることを十分に承知していたと認められるところ、計上漏れの期間が1年4か月という長期間に渡っていること、現金による売上げのうち適正に計上されているのはわずかであること、計上漏れとなった売上げの中には大口の入金も含まれていることからすれば、売上げが現金出納帳に記帳されなかったことは、単なる不注意によるものとは認められない。したがって売上げとして現金出納帳に記帳しなければならないことを十分承知しながら、あえて記帳しなかったと認めることが相当であり、国税通則法第68条第1項に該当する。(平16.3.29関裁(法・諸)平15-57)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平150057
- 裁決年月日
- 平成16年3月29日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、得意先からの雑収入が収益に計上されなかったことについて、請求人の代表者個人名の領収書が発行されていることを理由として、請求人は、請求人に帰属すべき収入を隠ぺいした旨主張する。しかしながら、当該収入は、請求人の代表者が得意先の親睦会の役員をしていた功績により受領したものであることから、代表者が請求人の収益にはならないとの認識をもったとしても不自然ではなく、領収証が個人名で発行されていることにも相当の理由があると認められる。したがって、事実の隠ぺい又は仮装があったとは認められないことから、重加算税の賦課決定処分のうち、過少申告加算税に相当する額を超える部分の金額を取消すのが相当である。(平16.3.29関裁(法・諸)平15-57)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平150057
- 裁決年月日
- 平成16年3月29日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100901000
- 争点
- 9重加算税/1重加算税の意義
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平150022
- 裁決年月日
- 平成16年3月26日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件作物のうち348袋については、その価値が全くないから期末商品棚卸高に計上しなかったものであること及び関連法人へ無償で譲渡した本件作物のうち6袋は、その価値が全くないもので寄附金には該当しないことから、これらの行為は仮装、隠ぺいに当たらず重加算税の賦課決定処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、①本件作物について払い出しの事実がないにもかかわらず、棚卸一覧表に平成11年10月に在庫全部を払い出した旨記載していること及び②本件作物の受払を記載しているノートの平成11年10月25日に破棄(虫くい)と表示して348袋を払い出し残をゼロとした旨記載しており、このことは、虚偽の内容を記載して、本件作物が在庫品として存在していた事実を仮装又は隠ぺいし売上原価を過大に申告したものと認められる。したがって、請求人の主張を採用することはできない。(平16.3.26仙裁(法)平15-22)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平150062
- 裁決年月日
- 平成16年3月24日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、事業所得の金額の計算に誤りがあったことは認めるが、仮装又は隠ぺいに基づくものではない旨主張し、原処分庁は、請求人がその売上金額の一部を除外したところで各年分の所得税の確定申告書を提出していたこと及び請求人が自ら帳簿を作成し、確定申告が必要であることを知りながら確定申告書を提出していなかったことはそれぞれ仮装又は隠ぺいに当たる旨主張する。しかしながら、原処分庁は、請求人に対し、請求人の保存していた仕入れに係る取引資料及び仕入先への取引照会により把握された仕入金額を基に売上金額を算定し、その算定額から総勘定元帳に計上された売上金額を控除した額を収入漏れ金額である旨指摘し、請求人は上記指摘に従って期限後申告書及び各修正申告書(以下「本件各申告書」という。)を提出したことが認められる。そして、上記収入漏れ金額のうち、請求人名義及び父親名義の公表外預金に振込入金させた売上金額は、事業の収入金額の一部を隠ぺいしたものといわざるを得ないが、上記振込入金させた金額を除く収入漏れ金額については、仮装又は隠ぺいについての具体的な事実及び範囲が明らかでなく、その収入漏れの事実のみをもって、原処分庁の主張する仮装又は隠ぺいの基礎となるべき具体的な事実に当たると認定することはできない。したがって、上記収入漏れ金額のうち、公表外預金に振込入金させた売上金額を除く金額については、重加算税を課すことは相当ではないというべきである。(平16.3.24名裁(所・諸)平15-62)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150229
- 裁決年月日
- 平成16年3月19日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 国税通則法第68条第1項は、納税者が、国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし仮装行為を原因として過少申告の結果が発生したものであれば、足りると解されている。また、ここでいう「隠ぺい・仮装」については、事実を隠ぺいするとは、課税要件の全部又は一部を隠すことをいい、また、事実を仮装するとは、存在しない事実を存在したかのように装って事実を歪曲することと解されているところ、本件については、事実を隠ぺいし、又は仮装していることを裏付ける客観的な資料が認められないことからすれば、原処分庁の主張は採用できない。(平16.3.19東裁(法・諸)平15-229)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平150059
- 裁決年月日
- 平成16年3月17日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人は本件土地の売買が不動産仲介業者の媒介により、請求人と被買収者の間において合意していたにもかかわらず、請求人、被買収者及び本件事業者の三者間の売買によるものと仮装した本件三者契約書を作成し、本件三者契約書を基に作成された本件証明書を添付して、本件各特例を適用した申告書を提出したことは、国税通則法第68条第1項の規定に該当する旨主張する。しかしながら、①本件三者契約書は請求人の働きかけで作成されたものではなく、むしろ本件土地取引の実態は、本件土地の売買価格の決定も含め、本件三者契約締結が不動産仲介業者の主導で外観が整えられたと認められること、②本件三者契約書の作成に関与した当事者は、法形式さえ整っていれば本件各特例の適用を受けられるものと誤解していたことが推認されること、③請求人は①を受けて、本件事業者から交付を受けた本件証明書を添付して確定申告を行っていること、④請求人において適正な申告であると誤解したことの主たる責任が請求人にはないこと、などに照らすと、請求人がこのような法形式と本件証明書さえ整っていれば本件各特例の適用を受けることに支障はないと考えていたことが認められる。そうすると、請求人が本件証明書を添付した本件申告書を提出したことについては、国税通則法第68条第1項の課税標準の基礎となるべき事実を仮装し又は隠ぺいしたことには該当せず、重加算税を賦課することは相当でない。(平16.3.17名裁(所)平15-59)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150223
- 裁決年月日
- 平成16年3月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実を仮装し、その仮装したところに基づき納税申告書を提出したものではない旨主張する。しかしながら、請求人は、本件金員を給料賃金として支払っていなかったにもかかわらず、また、甲が従事していない事実を十分認識していたにもかかわらず、収支内訳書に、甲の氏名を記載し、同人に係る給料賃金として本件金員の額を記載し、当該金額を必要経費に算入して、これに基づき申告したものであるから、請求人が、甲が従事していない事実を十分認識した上で、甲に対して給料賃金として本件金員を支払ったかのごとく仮装し、その仮装したところに基づいて所得金額を過少に記載した納税申告書を提出していたことは明らかである。したがって、請求人の場合は、国税通則法第68条第1項に規定する重加算税の賦課要件に該当する。(平16.3.17東裁(所)平15-223)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150222
- 裁決年月日
- 平成16年3月16日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が弁護士業のほか、税理士業を営む者であり、多額の所得金額を脱漏し所得金額をことさら過少に申告した行為は、国税通則法第68条1項に該当する旨主張するが、過少申告になった理由は、請求人の場合、消費税につき税込経理方式を採用していたにもかかわらず、経理を担当した請求人の従業員の思い込みから、消費税相当額を預り金として収入計上をしなかったなど、同従業員が経理知識に精通する者ではなかったことなどに起因するものであり、請求人に何らかの作為があったということはできないことから、原処分庁の主張は採用することができない。(平16.3.16東裁(所)平15-222)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平150056
- 裁決年月日
- 平成16年3月11日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100902000
- 争点
- 9重加算税/2過少申告加算税等との関係
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、本件取引は、取引実体のない仮装取引であるから、国税通則法第68条第1項に規定する隠ぺい又は仮装行為に該当するので、重加算税の賦課決定処分は適法である旨主張する。しかしながら、当審判所の調査の結果によれば、本件取引は、平成8年の調査の際の調査担当職員の指導により作成した要望書に記載されたとおり実施されており、平成8年の調査担当職員の指導に誤指導の事実があったことが認められるので、請求人が本件取引に係る外注費を費用としたことには、国税通則法第65条第4項に規定する過少申告加算税を賦課しない「正当な理由」が存在する。国税通則法第68条第1項によれば、重加算税の賦課決定処分は、過少申告加算税が賦課されることを前提としているので、本件取引部分について重加算税の賦課決定処分をすることはできない。したがって、重加算税の賦課決定処分は取り消されるべきである。(平16.3.11名裁(法・諸)平15-56)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平150057
- 裁決年月日
- 平成16年3月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.67・91ページ
要旨
○ 請求人らは、請求人ら以外の共同相続人が相続財産の隠匿行為を行ったものであり、請求人らに重加算税を賦課することはできないと主張する。しかしながら、請求人らには、相続財産の隠匿行為を行った共同相続人に、相続税財産の調査及び相続税の申告手続について、委任したことが認められることから、委任を受けた共同相続人の隠ぺいの行為は、請求人らの行為と同一視されることとなり、請求人らに重加算税を賦課することは相当である。(平16.3.11名裁(諸)平15-57)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平150015
- 裁決年月日
- 平成16年2月27日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、翌事業年度に実施予定の組合員旅行の費用を旅行会社に前払し、旅行会社に働き掛けて入手した請求書及び領収書を基に、当該金額を厚生事業費等として損金の額等に計上しているが、これは、本事業年度に実施していない旅行を実施したように仮装したものであり、国税通則法第68条第1項に規定する仮装の行為に該当する旨主張する。しかしながら、本件経理処理については、請求書及び領収書の発行並びに請求人の帳簿書類について、その記載内容に虚偽若しくは架空の事実は認められないこと及び旅行会社との通謀による仮装の行為があったとも認められないことから、重加算税の賦課決定処分は、取り消すのが相当である。(平16.2.27福裁(法・諸)平15-15)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平150016
- 裁決年月日
- 平成16年2月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、期末賞与に関する行為については、当初、3月支給を前提として行われたものであり、7月支給に延期したものの、各従業員名義の定期預金の設定時点で債務が確定し、各従業員への支給は了したと判断して行われたものであり、その一連の事務の流れの中で当然のことであり、隠ぺい又は仮装の事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、債務が確定していないことを十分に認識していながら、期末賞与を支給したかのように仮装して損金計上し、各従業員名義定期預金を簿外預金として秘匿して、内容虚偽の確定申告書を提出したものであることは明らかである。したがって、請求人の主張は採用できない。(平16.2.27熊裁(法)平15-16)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平150016
- 裁決年月日
- 平成16年2月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、コンサルティング業務請負契約に伴う本件仮払金を開発費として償却することを決定したのは、社員総会の決議によるものであり、また、コンサルティング会社が解散し、本件仮払金を回収する見込みもないと判断したからであり、隠ぺい又は仮装の事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、業務請負契約の内容とされる業務の実施がなく、何らの成果物もないので、仮払金を損金処理できないことを十分認識しながら、契約書及び領収書が存在することを利用して損金処理をしたものであり、その契約内容が履行されたかのごとく仮装したものであるといえる。したがって、請求人の主張は採用できない。(平16.2.27熊裁(法)平15-16)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平150044
- 裁決年月日
- 平成16年2月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 歯科医業を営む請求人は、①抜歯冠売却に係る支払報告書2通を破棄したのではなく紛失であり、収入金額に計上できなかったのは、仮装、隠ぺい等の他意はなく、単なる失念である、②その売却代金の一部を雑収入として計上し、申告を行っているので、当該取引を秘匿しているとは言えない、③残りの抜歯冠の売却代金についても、その計上方法に不安があり、税務署に確認して申告しようとしていたが、申告期限が過ぎてしまったのであり、故意に課税標準等又は税額等の計算の基礎となる事実を隠ぺい又は仮装する行為はなく、重加算税の賦課決定処分は違法であると主張する。しかしながら、請求人の所得税の確定申告書を作成した請求人の妻は、抜歯冠の売却代金を雑収入に算入しなければならないことは熟知しており、その売却代金をすべて把握しながらその売却に係る収入金額をすべて帳簿に記載せず、しかも、平成13年分の決算書付表にはその売却代金の一部しか雑収入として計上しておらず、更に、支払報告書の一部を紛失しても、その売却代金を記載した封筒を保存していることにより、申告は可能であったのに、あえて申告しなかったものであり、雑収入に算入していないことを所得税の法定申告期限前に認識しながら、ことさらこれを訂正しないという積極的な意図の下で、故意に課税標準等又は税額等の計算の基礎となる事実の全部又は一部を隠ぺいしたと認められる。なお、抜歯冠の売却代金の一部を隠ぺいしたことは単なる過失に基づくものではなく、積極的な意図に基づいたものと認められるし、隠ぺい又は仮装の行為の成立時期は法定申告期限の経過の時に判断されるべきであり、たとえ本件調査の時に提示したとしても、隠ぺいの行為は成立しているものである。したがって、請求人の主張には理由がない。(平16.2.27広裁(所)平15-44)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150180
- 裁決年月日
- 平成16年2月10日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件の売上げの繰延べは、営業担当者が個人の成績維持のために出荷日の入力の際、実際に商品を出荷した日と異なる日付を入力するという極めて単純な行為により生じたものであり、翌期の売上げに計上済みであるから、隠ぺい又は仮装の事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、A本部、B支店、C支店及びD支店において、本事業年度中に出荷した商品の出荷日を翌事業年度中の出荷日に訂正するためのコンピュータ操作を行い、売上げの計上日となる入力済の出荷日を、意図的に翌期の日付に書き換えたのであるから、請求人の行為は、売上げに関する基本的で重要なデータの「改ざん」に他ならないので、国税通則法第68条第1項に規定する「隠ぺい又は仮装」に該当する。(平16.2.10東裁(法・諸)平15-180)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150178
- 裁決年月日
- 平成16年2月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件賃貸料を申告していなかったのは、次男が本件家屋2階の一部を勝手に賃貸していたもので、原処分庁から指摘されるまで知らなかったからであり、仮装、隠ぺいをした事実はない旨主張するが、請求人は、本件調査の際、調査担当者に対し、不動産賃貸業で使用していた本件普通預金帳及び本件当座預金帳を提示するのみで、当初から請求人の管理下にあったものと認められ、本件預金口座を提示しなかったことからすると、本件賃貸料が不動産賃貸業で利用していた預金口座とは別の本件預金口座に振り込まれていることを奇貨として、本件賃貸料を隠ぺいし、除外していたものと認められるのが相当で、このことは、重加算税の賦課要件を満たしている。(平16.2.5東裁(所)平15-178)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平150014
- 裁決年月日
- 平成16年1月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、取得した機械設備については無価値という認識であったから、無償で海外関連会社に引き渡すこととしたものであり、機械設備を資産勘定に計上しなかったことについて、隠ぺい又は仮装の事実はない旨主張する。しかしながら、請求人が、本件機械設備を海外関連会社に使用させるために搬送していながら、他方で、機械設備の評価額を零円としたことについては、合理的な理由を認めることはできず、請求人が、本件機械設備について、使用価値があると認識していたにもかかわらず、帳簿外で海外関連会社に使用させていたことは、国税通則法第68条第1項の重加算税の賦課要件を充たすものであるから、同項の規定に基づきされた重加算税の賦課決定処分は適法である。(平16.1.22熊裁(法)平15-14)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平150014
- 裁決年月日
- 平成16年1月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、海外関連会社3社に対して業務を委託する意思で業務委託契約書を作成したものであり、業務委託契約書の作成に、隠ぺい、仮装の事実はない旨主張する。しかしながら、①請求人と当該関連会社3社の間で交わされたファックス文書には、「日本からの借入は製造業ではないのでできないが、コミッションの形式なら可能です」との記載があること、②請求人は当初、当該関連会社に対して仮払金、開発費等の資産勘定で金員を送金していたが、平成10年3月以降、一括して業務委託費に振り替えており、業務委託契約書にそった経理処理となっておらず、不自然であること、③請求人の海外関連会社から請求人に対して、資金援助に対する謝辞と認められる文書が届いていること、及び④業務委託契約に係る役務の提供があったことの事実が認められないことから、本件業務委託契約書は、請求人が、海外関連会社3社に対して資金援助を行うという意図の下に、資金援助に係る金員を業務委託費に仮装して支出するために作成したものと認めることが相当であり、このことは、国税通則法第68条第1項の重加算税の賦課要件を充たすものであるから、同項の規定に基づきされた重加算税の賦課決定処分は適法である。(平16.1.22熊裁(法)平15-14)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平150007
- 裁決年月日
- 平成15年12月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は譲受人に依頼し又は自ら真実とは異なる譲渡価額を記載した土地売買契約書及び領収証を作成し、収入金額を過少に計上していたことが認められ、これに基づき本件事業年度の法人税の確定申告書を提出していたものである。このような事実は、国税通則法第68条第1項に規定する「国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」に該当するから、同法第68条第1項の規定に基づいてなされた本件賦課決定処分は適法である。(平15.12.19金裁(法)平15-7)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平150010
- 裁決年月日
- 平成15年12月17日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が本件土地取引により還元地の取得を従前地との換地と装い、所得税の確定申告において、租税特別措置法第37条の7に規定する課税の特例の適用を受けることで、請求人が業務の対価として取得した当該還元地の時価相当額である業務対価報酬額に係る所得税を免れていた事実が国税通則法第68条第2項に規定する仮装の行為に当たる旨主張する。しかしながら、本件土地取引は、当事者間で正規に契約書が交わされ、かつ、売買代金の支払及び所有権移転登記も契約書どおりに履行されており、また、従前地と還元地の換地についても、地権者総会で承認された他の地権者と同様の条件及び手続により行われていることから、本件土地取引が仮装取引であるとは認められない。また、請求人が課税の特例を受けるために所得税の確定申告書に添付した証明書については、宅地開発事業者が請求人を含む地権者全員に対して一律に発行したものであり、当該証明書の発行に当たって、本件特例の適用を受けるために請求人が宅地開発事業者と共謀した事実は認められないことから、当該証明書を添付した確定申告書の提出のみをもって、直ちに仮装したものと認めることは困難である。したがって、重加算税の賦課決定処分は、無申告加算税相当額を超える部分の金額につき取り消すのが相当である。(平15.12.17福裁(所)平15-10)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平150032
- 裁決年月日
- 平成15年12月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、架空の造成費及び手数料等を計上し、それらを売上原価として損金の額に算入したことは事実であるが、それらの金員は現実に支出されており、回収できないことが明らかであるから損失として確定しているものであり、損金の額に算入することが認められるべきであり、所得金額を過少に申告した事実はない旨主張する。しかしながら、それらが損失として確定しているとは認められず請求人は、損金とはならない支出を架空の造成費及び手数料等として計上し、売上原価として損金の額に算入することにより所得金額を過少に申告していたことが認められる。したがって、請求人の主張には理由がない。(平15.12.16関裁(法)平15-32)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平150032
- 裁決年月日
- 平成15年12月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、雨水排水路の改修工事は、宅地の造成に伴う公共施設の整備負担として、請求人の義務として確定していることから、同工事に係る見積額を売上原価として損金の額に算入したことは正当であり、所得金額を過少に申告した事実はない旨主張する。しかしながら、当該雨水排水路の改修工事は計画はあったものの流動的であり、具体的な内容は何ら確定しておらず、請求人の義務として確定していたとは認められない。そのような状況の中で、請求人は取引先に見積書の作成を依頼して見積書を徴した上、何ら実施していない工事であるにもかかわらず、当該見積書に記載された金額を架空の未払金として計上することにより同金額を売上原価として損金の額に算入、所得金額を過少に申告していたことが認められる。したがって、請求人の主張には理由がない。(平15.12.16関裁(法)平15-32)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平150034
- 裁決年月日
- 平成15年12月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.66・49ページ
要旨
○ 請求人は、売上代金の一部を除外した原因は従業員の着服によるものであることから、これを請求人の行為と同一視して重加算税を課すことは違法、不当である旨主張する。しかしながら、重加算税制度の趣旨は、その納税義務違反が課税要件事実の隠ぺい又は仮装という不正手段を用いていた場合に、過少申告加算税よりも重い行政上の制裁を課すことによって、悪質な納税義務違反の発生を防止し、適正な納税の実現を確保しようというものである。したがって、重加算税は、納税者本人の刑事責任を追及するものではないのであって、納税者本人の行為に問題を限定すべき合理的理由はないと解されている。そして、隠ぺい又は仮装の行為者は、法人の代表者に限定されるものでなく、役員や従業員等で経営に参画していると認められる者及び納税者の申告行為に重要な関係のある相当な権限を有する地位に就いている者が事実を隠ぺいし又は仮装し、かつ、代表者がそれに基づき過少申告した場合は、代表者が納税申告をするに当たり、隠ぺい又は仮装行為を知っていたか否かに左右されるものではなく、当該法人の行為と同一視されると解される。本件の場合、請求人の従業員は、会社印及び代表者印等を預けられるなどその信任は厚く、請求人の経理業務全般について代表者から任された上、決算や確定申告に関わる経理帳簿等の作成に従事するとともに、確定申告書の「経理責任者」欄に署名・押印をしていることからすれば請求人の申告行為に重要な関係のある相当な権限を有する地位に就いている者であると認められる。したがって、当該従業員の行為は、請求人の行為と同一視されるといわざるを得ず、請求人は、売上除外という虚偽の記載が存在する経理帳簿等に基づき作成された総勘定元帳及び決算書類等を基に確定申告をしていることから、国税通則法第68条第1項に規定する場合に当たるとして行った重加算税の賦課処分は適法である。(平15.12.16名裁(法・諸)平15-34)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平150029
- 裁決年月日
- 平成15年11月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905050
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/5経費、損金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.66・69ページ
要旨
○ 請求人は、事業に係る帳簿の作成等を任せていた者(以下「記帳担当者」という。)が行った経費の架空計上について、仮装行為を指示した事実はなく、また、その行為を容易に発見できる専門知識もないことから、その者が行った行為を請求人の行為と同一視すべきでない旨主張するが、記帳担当者は、確定申告書の作成に際し、請求人から「収入が増えたので経費で何とかならないか」との指示、依頼を受け、経費の架空計上を行ったと認められる。したがって、経費の架空計上は、記帳担当者の行為を請求人の行為と同一視できるか否かを問うまでもなく国税通則法第68条第1項に規定する「事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装した」場合に該当するので、請求人に重加算税を賦課決定した原処分は適法である。(平15.11.25名裁(所)平15-29)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平150006
- 裁決年月日
- 平成15年11月12日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ シーツの実使用枚数と料金精算ごとに発行されるレシートの枚数に相当の開差が生じていることをもって、直ちに推計により算定した収入除外額に隠ぺい又は仮装の事実があったとすることは相当ではなく、また、代表者からの多額の仮受金がありながらその調達先が説明されず当該仮受金がなければ現金勘定が赤字になるといった不自然な事実の存在が認められるとしても、当該開差が生じた原因が明確になったとも言えず、また、推計した収入除外金額に隠ぺい又は仮装の事実があったという認定はできない。そうすると、本件については、隠ぺい又は仮装の基礎となるべき具体的事実に基づく収入金額の範囲を特定できないというべきであり、そうである以上、請求人が国税通則法第68条第1項に規定する国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたときに該当しないというべきである。(平15.11.12高裁(法・諸)平15-6)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平150014
- 裁決年月日
- 平成15年10月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、売上除外の原因は、取締役が行った個人取引によるものであり、代表者は取引について不知であった等の理由から、請求人に仮装・隠ぺいの行為はなく、重加算税の賦課決定処分は違法である旨主張する。しかしながら、仮装・隠ぺいの行為者は、納税者たる法人の代表者に限定されるものではなく、従業者等であっても、法人の営業活動の中心となり、主要な業務を担っていた者の行為は、法人の代表者がそれを知らなかった場合であっても、当該法人の行為と同一視すべきが相当である。(平15.10.28広裁(法)平15-14)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150082
- 裁決年月日
- 平成15年10月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 相続人である請求人らは、①本件建物賃貸借契約は被相続人が実名で契約していること、②賃料を妻に贈与するために当該賃料の振込先を当該契約の指定振込口座とは異なる妻名義の預金口座に変更したこと、③被相続人は高齢かつ多忙であり不動産所得への計上を失念したに過ぎないことから、当該賃料を隠ぺいしたものではなく、国税通則法第68条第1項に規定する要件には該当しない旨主張する。しかしながら、被相続人は、真実の総収入金額を隠ぺいしようとする意図の下、本件契約を本件賃借人と締結し、当該賃料の振込口座を当該契約の指定振込口座から妻名義の預金口座に変更して、当該賃料を隠ぺいし、その隠ぺいしたところに基づいて所得金額を過少にして納税申告書を提出したことは明らかであるから、国税通則法第68条第1項に規定する重加算税の賦課要件を充たしている。したがって、この点に関する請求人らの主張には理由がない。(平15.10.16東裁(所)平15-82)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150075
- 裁決年月日
- 平成15年10月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、電子計算機の移設作業に要した費用(以下「本件移設費用」という。)は本件事業年度の損金と認識しており、その認識に基づき、請求書の発行を要求したものであることから、仮装の事実はない旨主張する。しかしながら、本件事業年度末には、上記移設作業は終了しておらず、請求人の担当者が本件移設費用の債務が確定していないと認識していながら、本件事業年度内の日付での請求書の発行を依頼したことは、国税通則法第68条第1項の仮装行為に該当する。(平15.10.9東裁(法)平15-75)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平150012
- 裁決年月日
- 平成15年10月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁及び関与税理士の指導を受け、適切に経理事務を行っており、脱税の意思はないことから重加算税の各賦課決定処分の全部を取消しすべき旨主張する。しかしながら、請求人は、芸能人(以下「タレント」という。)の派遣収入の一部について公表帳簿の売上げに計上せず、公表帳簿に計上のない普通預金口座にその売上げに係る金員を入金し、その金員をもって当該タレントの派遣を行った大韓民国の各財団法人(以下「本件各外国法人」という。)に対するタレントの派遣費用(以下「タレント料」という。)の支払に充てていること並びにその支払の事実及び金額とは関わりなく、請求人の公表帳簿に計上された売上金額を基に算定されたタレント料の額を外国法人の人的役務の提供事業に係る対価として源泉所得税を算定し、納付していた各事実が認められることから、国税通則法第68条第3項に規定する「納税者が事実の全部または一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づきその国税をその法定納期限までに納付しなかったとき」に該当する。したがって、重加算税の各賦課決定処分の全部を取消しすべき旨の請求人の主張は認められない。(平15.10.2名裁(諸)平15-12)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150068
- 裁決年月日
- 平成15年9月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、リース取引により取得した資産が建物付属設備等であったにもかかわらず、器具及び備品等に書き換えられた見積書によってリース契約を締結し、支払ったリース料を損金としていたことについて、意図してなされたものではなく、財務担当者の過失・過誤から生じたものであり、原処分庁が指摘するような工事業者との通謀あるいは書き換えの依頼など絶対あり得ないことであり、また、重加算税は、納税者がその意思に基づいて特定の所得・財産あるいは取引上の名義を装う等事実を歪曲した場合に課せられるものであるから、本件の場合は重加算税を賦課すべきでない旨主張する。しかしながら、重加算税を課すためには、課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部に隠ぺい又は仮装があり、その隠ぺい又は仮装の行為を原因として過少申告の結果が発生したものであれば足り、それ以上に、申告に際し、納税者において過少申告を行うことの認識を有していることまで必要とするものではないと解される。本件においては、請求人は、見積書の書き換えを知っていたと認められ、その上で当該リース契約を締結したことは、リース取引の目的物である建物付属設備等を、器具及び備品であるかのように事実を歪曲したといわざるを得ず、請求人の行為は、国税通則法第68条第1項に規定する「課税標準等の計算の基礎となるべき事実の仮装」に該当すると認められる。したがって、原処分庁が同項の規定に基づき仮装の事実に係る部分の税額を基礎として、重加算税賦課決定処分をしたことは適法である。(平15.9.30東裁(法)平15-68)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平150008
- 裁決年月日
- 平成15年9月11日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100905020
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/2売上げ、収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、源泉所得税の重加算税を賦課決定するのは、源泉所得税を免れる目的で行った行為に限られるべきであると主張する。しかしながら、請求人は、売上げの除外、仕入れ及び支払手数料の架空計上により得た金員を、代表者に賞与として支給したと認められ、請求人は当該認定賞与に係る源泉所得税を納付しておらず、これらの事実は、国税通則法第68条第3項に規定する「その国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づきその国税をその法定納期限までに納付しなかったとき」に該当するから、源泉所得税の重加算税の賦課決定をした原処分は相当である。(平15.9.11名裁(法・諸)平15-8)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平150008
- 裁決年月日
- 平成15年9月11日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100905020
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/2売上げ、収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、収入除外及び架空支払手数料等の計上の事実はないので、重加算税の賦課決定処分は取消すべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、土地売上げの一部又は全部及び仲介手数料収入を除外し、実態のない法人や住所不定の個人の領収証を証拠資料として架空仕入及び架空支払手数料を計上し、これらにより発生させた代表者借入金に対して支払利息を計上していることが認められ、これらの事実は、国税通則法第68条第1項に規定する「その国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」に該当するから、重加算税の賦課決定をした原処分は相当である。(平15.9.11名裁(法・諸)平15-8)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平150009
- 裁決年月日
- 平成15年9月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の関連会社がした、請求人が所有する土地を販売すると同時に当該土地購入者と当該土地の造成工事の請負契約(以下「本件請負契約」という。)を締結し、関連会社の工事収入とする取引について、請求人の行った土地売買契約、関連会社が行った本件請負契約ともに、正当な取引であると主張する。しかしながら、請求人が販売した土地は、前所有者が所有している時期に粗造成工事が終了していたこと及び土地購入者は、整地と排水路の設置を条件に請求人から土地の販売価額と本件請負契約金額の合計額で土地を購入したと認識しており、契約書が二分されたのは請求人の都合であると申述していることから、請求人は、土地の販売と同時に関連会社が土地購入者と工事請負契約を締結したごとく工事請負契約書を作成させることにより、土地売上げの一部を工事代金として関連会社に入金させ、請求人の売上げに計上していなかったものと認められる。これらの事実は、国税通則法第68条第1項の「納税者がその国税の課税標準等又は税額の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出したとき」の規定に該当するので、重加算税の賦課決定処分は適法である。(平15.9.11名裁(法)平15-9)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平150010
- 裁決年月日
- 平成15年9月11日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、土地売買契約と工事請負契約はそれぞれ別々の契約であり、工事請負契約に基づく工事は、事業年度末時点で完成していなかったので、未成工事受入金として処理を行ったものであること及びA社に支払った支払手数料については、請求人はA社から役務の提供を受けており、役務の対価として損金に算入されるべきものであることから、事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出している事実はないと主張する。しかしながら、請求人は、国土法の規制を免れるため、土地の売買単価を圧縮した土地売買契約書を作成し、圧縮した金額については道路工事及び造成工事の対価とする工事請負契約書を作成したものと認められる。そして、請求人は、工事請負契約書に係る工事請負代金について、事業年度末に工事が完成していないとして、未成工事受入金として処理していたことが認められる。また、請求人は、土地の売買に関しA社が仲介を行っていないにもかかわらず、A社との間で役務の提供がされるがごとき誓約書を作成し、支払手数料を架空に計上していたものと認められる。このことは、国税通則法第68条第1項に規定する「課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」に該当すると認められるので、原処分は相当である。(平15.9.11名裁(法)平15-10)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平150016
- 裁決年月日
- 平成15年9月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の父とA社との間に運送業に係る業務委託契約が存在しないにもかかわらず、A社に指示して本件物流委託料の一部を本件父名義口座に振り込ませ、この振り込まれた金額を請求人の父の所得であるかのごとく事実を仮装し、これに基づき、請求人の各年分の事業所得の金額及び各課税期間の課税売上高を過少に申告したものと認められる。このことは、国税通則法第68条第1項に規定する「国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」に該当すると認められるから、請求人の平成12年分の所得税及び各課税期間の消費税等に係る過少申告について、原処分庁が国税通則法第68条第1項の規定に基づき、隠ぺい又は仮装の事実に係る部分の所得税の額及び消費税等の額を基礎として重加算税の各賦課決定処分をしたことは、いずれも適法である。(平15.9.5関裁(所・諸)平15-16)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150042
- 裁決年月日
- 平成15年8月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100902000
- 争点
- 9重加算税/2過少申告加算税等との関係
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国税通則法第65条第1項に規定する過少申告加算税は、同条4項に規定する「正当な理由があると認められる場合」はこれを課さないとされており、本件重加算税の賦課決定処分は、調査担当者の誤指導に基因するものであり、同条第4項の「正当な理由があると認められる場合」に該当する。同法第68条第1項の規定によると、重加算税が課されるのは過少申告加算税が課される場合とされており、本件賦課決定処分は違法である旨主張する。しかしながら、請求人が主張する「正当な理由があると認められる場合」とは、過少申告となったことについて納税者の責めに帰すべき事情がないなど真にやむを得ない理由によるものに限られ、過少申告加算税を課すことが不当又は酷になる場合をいうと解されているところ、本件においては、本件重加算税の賦課決定の基となる所得金額の発生となる事実について、請求人は認識し得る立場にあることからこれに当たらず、また誤指導を行なった事実はないことから、請求人の主張には理由がない。(平15.8.28東裁(法)平15-42)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150036
- 裁決年月日
- 平成15年8月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件ストック・オプションの行使により多額の利益を得、しかもその所得があることを十分に認識していながら、それが課税の対象となることを回避するため、平成10年分については本件各利益を全く申告せず、また、平成11年分については、その一部しか申告しないなど、ことさら過少な内容虚偽の確定申告書を提出したものと認められることから、国税通則法第68条第1項の規定に基づく重加算税の賦課決定処分は適法である。(平15.8.26東裁(所)平15-36)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平150006
- 裁決年月日
- 平成15年7月31日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、決算賞与について法人税法施行令第134条の2第2号に規定する要件を満たすために、当該決算賞与を支給したすべての従業員に対して、当該決算賞与の支給額を記載した通知文書に署名押印させて、当該事業年度中にその通知(確認)をしたかのごとく仮装している旨主張する。しかしながら、請求人は、当該事業年度中に決算賞与を支給する意思があり、同号の要件を満たす準備をしていたが、結果としてその要件を満たすことができなかったものと認められ、また、当該通知文書の日付は、従業員の署名押印を予定した日付であると認められ、事実を仮装したとまでは認められないことから、本件の重加算税の賦課決定処分は、過少申告加算税相当額を超える部分の金額につき取り消すのが相当である。(平15.7.31関裁(法)平15-6)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150020
- 裁決年月日
- 平成15年7月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.66・77ページ
要旨
○ 請求人は、本件念書に基づき受領した金員(以下「本件金員」という)は請求人の所得ではないから、重加算税の賦課決定処分は取消されるべきである旨、また、本件立退料について、仮に譲渡費用に当たらないとしても既に時効が成立していることから、過少申告加算税の賦課決定処分も取消されるべきである旨主張する。しかしながら、請求人から委任を受けた弟が、譲渡代金を本件契約書と本件念書に分け、本件契約書の売買金額に基づき作成された本件申告書は、国税通則法第68条第1項に規定する国税の課税標準又は税額等の計算の基礎となるべき事実を隠ぺい又は仮装し、その隠ぺい又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたときに該当するものであり、その申告の効果及び責任は、請求人に帰属するというべきである。また、本件金員については国税通則法第70条第5項に該当することから、本件更正処分は適法であり、さらに、過少申告となった効果及び責任も請求人に帰属する。したがって、請求人の主張には理由がない。(平15.7.9東裁(所)平15-20)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平150002
- 裁決年月日
- 平成15年7月7日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、被相続人に代わって動いていた請求人らの一人である甲が仮契約によって本件土地等を被買収者に売却することを合意していたにもかかわらず、租税特別措置法第34条の2及び同法31条の2に規定する特例(以下「本件各特例」という。)の適用を受けるためのみの目的で事実と異なる内容虚偽の三者契約書を作成し、これを基に作成された証明書に基づき、本件各特例を適用した申告書を提出したことは、国税通則法第68条の規定に該当する旨主張する。確かに、被相続人と被買収者との間では、三者契約書作成前に本件土地等の売買契約は成立したものと認められるから、三者契約書は実態と異なる法形式が整えられたものと認められる。しかしながら、①三者契約書は、甲の働きかけで作成されたものではなく、むしろ事業施行者が本件各特例を適用すべく関与したものであること、②三者契約書の作成に関与した当事者は、法形式さえ整っていれば本件各特例を受けられるものと誤解していたことが推認されること、③事業施行者は、被相続人に対し、本件各特例の適用を受けるために必要な証明書を送付していること、④事業施行者は、甲に対して本件各特例の適用を受けられる旨説明していることが伺えるところ、甲がこれを信じたとしても不自然とまではいえないこと、などに照らすと、本件土地の売買契約に際し、実際の交渉を行った甲は、被買収者との間で成立した本件土地の売買契約を前提として、事業施行者をも含む三者間で、正式な形で三者契約書が交わされるとともに、正式な手続を経て被相続人に本件各特例の適用を受けるために必要な証明書が交付されていることから、このような法形式と証明書さえ整っていれば本件各特例の適用を受けることができるものと考えていたことが認められる。しかも、二者契約は、三者契約の成立を前提としていることがうかがえること及び三者契約も法的には三者間で有効に成立していることも否定できないことからすれば、これをもって、隠ぺい、仮装という不正手段がとられたということはできない。そうすると、請求人らが証明書を添付した申告書を作成し、これを原処分庁に提出したことについては、請求人らが、不正手段を用いて過少申告した場合に当たらないというべきである。(平15.7.7名裁(諸)平15-2)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平150002
- 裁決年月日
- 平成15年7月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、輸入したという事実がないにもかかわらず、請求人の帳簿書類に仕入れとして計上し、損金の額に算入したことが認められ、特に外国送金書の送金目的欄に「仕入資金」と記載して商品を仕入れたように装ったこと、税理士に指示して出金の事実さえないものを期末に仕入れとして計上したこと、商品の仕入れに係るものとは認められない領収証を提示して商品を仕入れたかのように装ったことが認められ、このような請求人の行為は、事実を仮装して架空の仕入れを計上し、その仮装したところに基づいて納税申告書を提出していたことに該当する。したがって、重加算税の賦課決定処分は適法である。(平15.7.3広裁(法・諸)平15-2)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平150002
- 裁決年月日
- 平成15年7月3日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100905050
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/5経費、損金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、各事業年度の損金に計上した外注費及び人件費のうち、A社及びB社並びにCに支払った金員は、業務に応じた役務の対価として支払ったものであり、架空の外注費及び人件費ではない旨主張する。しかしながら、A社及びB社並びにCに請求人が主張する金員を支払った事実は、原処分庁も認めるところではあるが、A社及びB社並びにCが請求人の業務に従事したことを証する資料もなく、また、役務の提供をした事実を証する資料もないことから当該金員は、役務の提供による対価と認めることができず、むしろ寄附金に該当すると認められるところ、請求人は、A社及びB社に対しては、業務を委託し、当該業務の対価として支払ったかのように帳簿に記帳し、Cに対しては、労務の対価として支払ったかのように帳簿に記載し、外注費及び人件費として損金に算入して寄附金の損金不算入の規定の適用を免れたものと認められる。このことは、国税通則法第68条第1項に規定する隠ぺい又は仮装に該当すると認められることから、同項の規定に基づき重加算税を賦課したことは相当である。(平15.7.3高裁(法)平15-2)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平140037
- 裁決年月日
- 平成15年6月30日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100905020
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/2売上げ、収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、隠ぺい又は仮装の事実はないので、重加算税の賦課決定処分は、取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、各年分の確定申告において、実際の収入金額を記載したメモを作成することによって総収入金額を把握していたにもかかわらず、故意に収入を収支内訳書に過少に記載するとともに、貸付金利息については全く計上せず、かつ、必要経費についても、それに見合うように少なく記載した各年分の収支内訳書を作成して申告しており、更に、実際の収入金額を記載したメモ及び申告した経費以外の領収書等については、過少申告の事実を隠匿するためにすべて破棄していることが認められる。そうすると、請求人は、所得を除外する意図の下に事実を隠ぺいし、これに基づき納付すべき税額を過少に記載して、内容虚偽の確定申告書を提出したものと認められ、請求人のこれらの行為は、国税通則法第68条第1項に規定する課税標準又は税額等の計算の基礎となるべき事実を隠ぺいし、その隠ぺいしたところに基づき過少申告していることに該当する。(平15.06.30.福裁(所)平14-37)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平140092
- 裁決年月日
- 平成15年6月27日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が国内商社に対して販売した製品の販売価格は合意書に記載された「最初の価格」であるにもかかわらず、請求人は、「減額された価格」を販売価格として売上金額を計上して当該差額を除外し、除外した金員をファンドとして国内商社の米国子会社に預けているから、請求人の行為に仮装又は隠ぺいがあったと主張する。しかしながら、次のことから、請求人の行為を仮装又は隠ぺいということはできない。①減額された価格を販売価格とすることは、ファンドから米国得意先に対する正当な販売促進費等の支出を円滑かつ迅速に行う目的で国内商社から申し入れたものであり、請求人が税務上の効果を意図して行ったものとは認められないこと。②ファンドの剰余金相当金額について、返還等の処理に係る明確な合意がされていなかったとうかがわれること。③請求人が当該ファンドの返還を請求した事実は認められず、また請求人に返還された事実も認められないこと。④①ないし③のことから、請求人がファンド相当額を実質的に国内商社への渡し切り支出であると認識して行動していた可能性も否定できないこと。⑤そして原処分関係資料等をみても、減額された価格を用いるに当たって、請求人においてどのような税務上の検討がされたのか明らかでなく、また、請求人及びその担当者がファンド等に係る経理処理が不適切であることを知りながら敢えて行っていたことをうかがわせるに足りる人的・物的な証拠はないこと。(平15.06.27.大裁(法)平14-92)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平140014
- 裁決年月日
- 平成15年6月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正処分は違法であるから、これに伴う重加算税の賦課決定処分も違法である旨主張する。しかしながら、更正処分は適法であり、そして、請求人は、砂利採取業者の海砂採取に伴い業者から受領した金員について請求人の帳簿に記載せず、かつ、代表者の個人預金の口座に入金して受領の事実を隠ぺいし、これに基づき内容虚偽の納税申告書を提出したものと認められ、このような請求人の行為は、国税通則法第68条第1項に該当する。したがって、原処分庁が同条同項の規定に基づいて行った重加算税の賦課決定処分は適法である。(平15.06.20.沖裁(法)平14-14)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平140033
- 裁決年月日
- 平成15年6月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100910000
- 争点
- 9重加算税/10仮装名義
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、給料賃金及び外注費の計算において、支給したとする者の実在の事実が確認できないものに対して、実在の事実を明らかにする十分な機会があったにもかかわらず、これをしなかったことからすれば、これらの者は実在しなかったと認めざるを得ず、①これらの者への支出があったと装ったこと、②従事ないし外注の事実が全くないにもかかわらず、当該者への支出があったと装ったこと及び③実際の支出額と異なるいわゆる水増しした金額を支出したと装ったことは事実の仮装に当たり、これらの行為は、国税通則法第68条第1項に規定する「納税者が課税標準等又は税額等の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づいて納税申告書を提出していたとき」に該当することとなるから、原処分庁が重加算税の賦課決定処分を行ったことは適法である。(平15.06.20.仙裁(所)平14-33)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平140030ほか 2件
- 裁決年月日
- 平成15年6月6日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件簿価譲渡計画に基づいて行った本件各資産の取引は真実の取引であり、当該取引に仮装隠ぺいの事実はない旨主張する。しかしながら、①本件簿価譲渡計画は、請求人グループの代表者のみしか知りえず、当該計画が存在したことを証する証拠書類等がないことから、当該計画が存在したことは認められず、また、②請求人に多額の所得が生ずること及び本件各資産の取得により、多額の売却損等が発生することから、請求人の法人税の負担の軽減を図る意図をもって、請求人が本件各資産を取得したかのように装い、多額の売却損等を総勘定元帳に記載したものであり、これらの行為は、国税通則法第68条第1項の規定する「事実を仮装し、その仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」に該当し、請求人は、当該事実に基づき本件各事業年度の法人税の確定申告書を提出していたのであるから、同条同項に基づいて行った本件各賦課決定処分は適法である。(平15.06.06.高裁(法)平14-30)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平140029
- 裁決年月日
- 平成15年6月3日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が営業権の譲渡取引を賃貸借取引に仮装したと認定したこと、営業権の譲渡取引を第三者の行為ではなく、請求人の行為として認定したこと及び航空機の譲渡収益を同族法人に付け替えさせた行為であると認定したことは事実誤認である旨主張する。しかしながら、請求人は、営業権の取引のうち一部について売買取引であるにもかかわらず、賃貸借契約書を作成することにより、当該取引を賃貸取引として収益を過少に計上しており、残りの営業権の取引については請求人の取引であるにもかかわらず、第三者名義を使用して、当該取引に係る収益を除外しており、また、航空機の譲渡について、請求人は航空機が高額に譲渡されることを見越して利益を付け替える目的をもって航空機の売買契約書を作成し、実際の航空機の譲渡価額と航空機売買契約書に記載された価額との差額を収益から除外している。そうすると、上記の事実は国税通則法第68条第1項に規定する「事実を仮装し」たものといえ、これらの事実に基づき納税申告書を提出したことは同条同項に該当することから、重加算税の賦課決定処分は適法である。(平15.06.03.高裁(法・諸)平14-29)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140256
- 裁決年月日
- 平成15年6月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、当該行為について仮装又は隠ぺいの事実がない旨主張するが、請求人は、本件同意料が平成11年分の収入すべき金額であることを十分に認識しながら、本件申入書に本件同意料を預り金である旨の記載があることを奇貨として、申告せず、その後、本件合意書を作成し、これに基づき本件同意料を分配したことは、隠ぺいにより所得金額を脱漏したと認められるので、重加算税を賦課決定した原処分は相当である。したがって、請求人の主張は、採用できない。(平15.06.03.東裁(所)平14-256)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平140016
- 裁決年月日
- 平成15年5月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調査手続等の違法を主張し、重加算税の賦課決定処分の取消しを求める。しかしながら、調査手続の違法は認められず、請求人が本件申告書の提出に当たり、税理士が作成した申告書を作り替え、課税財産の隠匿及び架空の債務の計上により課税価格を圧縮した内容虚偽の本件申告書を作成したことが認められ、このことは、国税通則法第68条第1項の隠ぺい又は仮装の事実に基づき納税申告書を提出していたときに該当するから、原処分は適法である。(平15.05.09.札裁(諸)平14-16)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平140057
- 裁決年月日
- 平成15年5月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各事業年度役員報酬を月別総括集計表に記載のとおり支給しており、なんら仮装を行った事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、総勘定元帳等の法定帳簿を一切記帳することなく、年1回決算時に作成する月別総括集計表を基に決算書を作成していることからすると、月別総括集計表は、総勘定元帳を代替する帳簿書類としての決算関係資料であると評価されるものであること、②源泉所得税の納期限に合わせて、その時期に有価証券の売買益に見合う役員報酬の総額を決定していたにもかかわらず、月別総括集計表には、役員報酬の総額を決定した時から6ケ月分遡って、毎月、定額の役員報酬を支給していたかのごとく記載して本件各確定申告書に添付して提出していたことが認められ、これらの行為は、国税通則法第68条第1項に規定する国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたと認めることができるから、請求人の主張には理由がない。(平15.05.09.名裁(法)平14-57)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平140053
- 裁決年月日
- 平成15年4月30日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100910000
- 争点
- 9重加算税/10仮装名義
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、公表帳簿の棚卸資産に計上した不動産及び簿外不動産の一部を賃借人に賃貸し、その賃貸料を代表者が管理する簿外預金の普通預金15口座へ振り込ませ、賃貸料及び簿外預金を公表帳簿に記載せず、賃貸料等を除外したところで所得金額を過少に算定し、法人税の確定申告書を提出したと認められる。上記の各事実は、国税通則法第68条第1項の規定に該当し、重加算税の賦課決定処分は適法である。(平15.04.30.名裁(法・諸)平14-53)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平140054
- 裁決年月日
- 平成15年4月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、各年分とも適正な確定申告書を提出しているから、仮装及び隠ぺいの事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、一部の賃貸料を公表帳簿に記載せず、同族会社の代表者として請求人が管理している同族会社の簿外預金と認められる請求人の家族名義の普通預金口座に賃貸料を振り込ませていること、また、計上した賃貸料についても、振込みで受領したにもかかわらず現金で受領したとして公表帳簿に記載をしていることから、請求人は、収入に計上しなかった賃貸料が請求人に帰属することを認識していながら、故意に公表帳簿に記載しなかったものと認められる。このことは、国税通則法第68条第1項の規定に該当すると認められことから、重加算税の賦課決定処分は相当である。(平15.04.30.名裁(所)平14-54)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平140028
- 裁決年月日
- 平成15年4月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、コンピュータ等の取得費について、本件請求書A等により税務処理をしなかったのは、本件請求書A等では、記載されされている内容がメーカー側の関係者以外には理解が困難であり、かつ、実物の表示名称が明らかに相違するものがあったので、納入元に依頼し、正しい本件手書請求書A等に書き直させ、それにより即時償却の規定等を適用したものであり、その行為は仮装に当たらないから重加算税の賦課決定処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、本件手書請求書A等は、納入元に請求書の書き替えを依頼して作成されたものであり、本件請求書A等が真正な請求書と認められ、請求人は、コンピュータ等の取得費について、特定情報通信機器の即時償却の規定等により、一時の損金に算入するために、真実と異なる本件手書請求書A等を作成させ、その取得費を全額損金の額に算入して申告していると認められ、国税通則法第68条第1項に規定する仮装したところに基づき納税申告書を提出していたときに該当することから、重加算税の賦課決定処分は適法である。(平15.04.25.仙裁(法)平14-28)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平140057
- 裁決年月日
- 平成15年4月21日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件貸付金に係る利息を受け取る際に、本来であれば当然に作成されるべき領収証を作成せず、借主からの要請により、やむを得ず領収証に指印を押した際にも、借主に対し、領収証の存在を公表しないよう指示して、本件貸付金に係る事実を秘匿し、これに基づき、本件貸付金から生ずる所得を除外して所得金額を過少に申告したことが認められ、当該行為は、国税通則法第68条第1項に規定する「国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」に該当する。(平15.04.21.広裁(所)平14-57)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平140090
- 裁決年月日
- 平成15年4月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、消費税の課税標準又は税額の計算の基礎となるべき事実を隠ぺい又は仮装して申告した事実はない旨主張するが、請求人は、納品書及び領収証等を改ざんし又は自ら作成するなどして架空の取引に係る証ひょう書類を偽造し、また、帳簿に架空の取引金額を記載し、課税売上金額及び課税仕入金額をいずれも過大に計上して消費税の確定申告していたと認められるから、かかる請求人の行為は、国税通則法第68条第1項に規定する重加算税の賦課要件に該当する。(平15.04.18.関裁(諸)平14-90)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平140090
- 裁決年月日
- 平成15年4月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100902000
- 争点
- 9重加算税/2過少申告加算税等との関係
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、加算税を課すには、納付すべき税額の存在が要求され、本件のように修正申告後においても還付金が存する場合には、納付すべき税額は存しないから、重加算税の賦課決定処分は違法である旨主張するが、国税通則法第68条第1項は、過少申告加算税に代えて重加算税を課する旨規定しているから、重加算税を課すべき場合の計算の基礎となる税額は、過少申告加算税を課すべき場合と同額となるところ、過少申告加算税の計算の基礎となる税額について、通則法第65条第1項は、「修正申告又は更正に基づき同法第35条第2項の規定により納付すべき税額」と規定し、同法第35条第2項は、同法第19条第4項第3号に規定する金額をいう旨規定しており、さらに、同法第19条第4項第3号ロは「その申告前の還付金の額に相当する税額がその申告により減少するときは、その減少する部分の税額」と規定しているから、本件修正申告により減少した還付金の額に相当する税額が、加算税の計算の基礎となる「納付すべき税額」に該当することは明らかである。(平15.04.18.関裁(諸)平14-90)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平140026
- 裁決年月日
- 平成15年4月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.65・35ページ
要旨
○ 請求人は、原処分庁が仮装、隠ぺいについて故意の存在を立証することなく重加算税を賦課していること、本件修正申告書が本件調査において推計の方法により算定された売上除外金額に基づいて提出したものであることから、本件賦課決定処分は違法である旨主張する。しかしながら、請求人の妻は、売上金、売上伝票等からほぼ正確な売上金額を把握していたにもかかわらず、従業員に仮にレジを締めさせその後の売上を除外するなどの方法により、売上金額を過少に記載した日計表を作成していた旨申述しており、当該申述は従業員の申述とも符合し信ぴょう性が認められる上、請求人は、平成2年以降継続して公表外給料を支払っていたこと及び直近5年分の売上除外割合等により推計の方法で算定された本件各年分の売上除外額について、その事実を認めて修正申告書を提出していることを併せ考えると、直近5年分と同様に、従業員に仮にレジを締めさせ、その後の売上を除外した日計表を作成し、それに基づき過少申告していたと認めるのが相当であり、請求人のこれらの行為は、国税通則法第68条第1項の規定に該当する。また、同項には、その適用に当たって推計による課税標準等を除くことが規定されていない以上、課税標準等が実額計算によるものか推計計算によるものかを問わないものと解するのが相当である。(平15.04.15.福裁(所)平14-26)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平140009
- 裁決年月日
- 平成15年3月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.65・118ページ
要旨
○ 請求人は、債権譲渡による貸倒損失の処理において、仮装、隠ぺいの事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、債権譲渡が行われていないにもかかわらず、債権譲渡が行われたかのように本件譲渡契約書を作成し、あたかも債権譲渡損失が生じたかのごとく仮装し、それに見合う金額を必要経費に算入し、これに基づいて納税申告書を提出したものと認められる。この行為は、国税通則法第68条第1項に規定する「国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」に該当する。したがって、原処分庁が同条同項の規定に基づき行った賦課決定処分は適法である。(平15.03.25.沖裁(所)平14-9)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平140063
- 裁決年月日
- 平成15年3月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件金員収入については手元に金が残らなかったから所得がないものと認識していた、受取利息とされた金員については貸付金の元金の返済として受領したもので利息金を受け取ったとの認識はなかったのでこれらに係る所得の隠ぺいとまではいえない旨主張する。しかしながら、請求人は、本件金員収入に係る取引について、多額の所得があることを知りながら、従業員名義の預金口座を使用するなどし、また、受取利息について、除外した本件金員を原資として貸付けを行い、利息を第三者名義の預金を経由して受領し、あるいは自ら金銭消費貸借契約をして受取利息と認識しながら利息の取立てを従業員名義の預金口座を利用するなどして課税標準等及び税額等の計算の基礎となるべき事実を隠ぺい又は仮装したところに基づき過少申告をしていると認められるから、国税通則法第68条第1項の規定に基づいて行った原処分は相当である。(平15.03.25.大裁(所)平14-63)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140213
- 裁決年月日
- 平成15年3月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、本件相続の財産から除外した請求人の行為そのものが隠ぺい、仮装に当たる旨主張し、この主張を裏付けるものとして本件申述書A及同Bを提出する。しかしながらその要旨は、請求人の主張と符合するものと判断され、いずれも隠ぺい行為等の存在を認定するに足る事実が記載されているものとは認められない。また、当審判所が原処分関係資料を調査した結果によれば、調査担当職員の調査の過程において、請求人及びその妻が本件定期預金の存在自体を否定したという事実は認められない。以上のことから、過少申告行為そのものとは別に隠ぺい行為等が存在すると認めることはできないから、本件定期預金の過少申告について重加算税を賦課するとの原処分庁の主張は採用できない。(平15.03.25.東裁(諸)平14-213)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140216
- 裁決年月日
- 平成15年3月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件宿泊代金が本件事業年度の売上金額に計上されなかったのは単なるミスであり、当該金額が本件預金口座に入金されたのは、本件取引先からの要請によるものであるから、当該売上計上漏れには、隠ぺい又は仮装の事実はない旨主張する。しかしながら、請求人の宿泊代金のチェック方法によれば、本件宿泊代金が本件事業年度の売上金額に計上されなかったのは単なるミスとは認められず、当該金額が本件預金口座に入金されたのも専ら請求人の都合によるものと認められ、当該売上計上漏れは、隠ぺい又は仮装の事実に該当するので請求人の主張にはいずれも理由がなく、本件賦課決定処分は適法である。(平15.03.25.東裁(法)平14-216)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140217
- 裁決年月日
- 平成15年3月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各事業年度以降のタクシー乗務員の給与の支払において、本件各事業年度において未払計上した、本件各未払賞与に見合うタクシー乗務員の給与の増額分の支給を行っていることから、法人税の重加算税の取扱いについて(事務運営指針)の第1の3の「経費の繰上計上をしている場合において、その経費がその翌事業年度に支出されたことが確認されたとき」に該当し、重加算税の対象とならない旨主張する。しかしながら、本件各未払賞与はその算定根拠もなく、支給する予定もない架空のものと認められることからすると、請求人の主張するような経費の繰上計上に該当せず、また、請求人が決算処理において架空の未払賞与を総勘定元帳の賞与勘定に計上したことは、帳簿書類への虚偽記載により仮装の経理を行っていることに当たることから、国税通則法第68条第1項に規定する隠ぺい又は仮装に該当することとなる。(平15.03.25.東裁(法)平14-217)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140218
- 裁決年月日
- 平成15年3月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 本件は、請求人の知人が、請求人名義の借入金を弁済したことをもって、請求人が相続税法第8条に規定する「第三者のためにする債務の弁済に因る利益」を受けたと認定し、みなし贈与として贈与税を課税したものであるが、借入れ及び弁済に関する行為は実名取引に基づいて行われており、代位弁済したことによって請求人が経済的利益を供与されたと判断した以上、贈与の事実を隠ぺい又は仮装したものとまでするのは相当ではなく、また、仮装、隠ぺいを示す証拠もないことから、重加算税を賦課するのは相当と認められない。(平15.03.25.東裁(諸)平14-218)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140209
- 裁決年月日
- 平成15年3月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、これまで収支内訳書の給料賃金欄に従事の事実のない者であるAに係る給料賃金としてB円を記載し、不動産所得の金額の計算上、これを必要経費に算入してきたものであるが、B円の金員は実際は生計を一にしない母が受け取っていたものであるから、仮装隠ぺいには当たらない旨主張する。しかしながら、請求人は、従事の事実がないことを十分認識した上でAに対して給料賃金としてB円の金員を支払ったかのごとく仮装し、その仮装したところに基づいて所得金額を過少に記載した納税申告書を提出していたものであるから、国税通則法第68条第1項に規定する重加算税の賦課要件に該当する。(平15.03.24.東裁(所)平14-209)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140211
- 裁決年月日
- 平成15年3月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、①請求人は贈与税が8,000,000円程度となることを覚知しながら平成10年分の贈与税の申告書を法定申告期限までに提出していないこと、②本件遺贈確認書は相続人数が変更され、贈与が遺贈に変更されているが、遺言がある等遺贈であるとする事情が認められないこと、③請求人は遺贈である旨を調査担当者に対し幾度となく主張していること及び④請求人は贈与者に係る相続税の申告に関して積極的に行動していないことからすれば、請求人は、贈与を受けたことを覚知しながら、税負担の回避を図るため、本件金員の遺贈があったかのように仮装し、虚偽の答弁を行ったことが認められる旨主張する。しかしながら、本件遺贈確認書は、贈与税の法定申告期限後に作成されたものであること及び請求人と贈与者の相続人との間で作成されたものであることから、本件金員に関する当事者間の争いを解決するために、また、贈与者の死亡後に本件金員の処理について当事者間で確認のために作成されたものと認められ、また、他に請求人が隠ぺい又は仮装していたと認めるに足る証拠もない。したがって、請求人の行為は、重加算税の賦課要件を満たしているということはできず、この点に関する原処分庁の主張は採用できない。(平15.03.24.東裁(諸)平14-211)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平140083
- 裁決年月日
- 平成15年3月19日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、本件プラント設備の取得価額を認識しながら、本件代位弁済額の額をもって当該設備の取得価額としていたことが、事実の隠ぺい又は仮装に当たる旨主張するが、原処分庁が主張する取得価額は、当該設備の対価の額が具体的に確定していなかったため、本件調査において見積もった価額であり、また、当該設備の取得が本件代位弁済を条件としてなされたと認められることなどを考慮すれば、請求人が、本件プラント設備について、その取得価額を過大に計算していたことに、事実を隠ぺい又は仮装する行為があったと認めるべき証拠はないといわざるを得ない。(平15.03.19.関裁(諸)平14-83)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平140084
- 裁決年月日
- 平成15年3月19日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、納入業者に保存されていた本件検収通知書に、実際の納品日より前の本件事業年度末日付で請求人の検収印が押印されていることをもって、請求人が本件パソコンの取得時期を隠ぺい又は仮装していた旨主張するが、①本件事業年度末までに、本件パソコンの全部について請求人独自のソフトウェアがインストールされていたこと、②請求人は、本件事業年度において本件パソコンの一部を事業の用に供していたこと、③本件パソコンは、事業の用に供したパソコンも含め、同機種、同用途のもので、同じ機能を有していたことなどの事実が認められるから、請求人が、本件パソコンそれぞれについてまで、その取得時期を正確に確認せず、結果、本件パソコンの一部について取得時期を誤った経理処理がなされたものと解することができ、さらに、④本件検収通知書は、請求人が本件パソコン等の取得日を証する書類として管理又は保存していたものではなく、本件パソコンの対価の支払を確認する趣旨で納入業者に対し発行されたものと解されるから、本件検収通知書の検収日付が事実と相違することをもって、請求人に事実の隠ぺい又は仮装があったということはできない。(平15.03.19.関裁(法・諸)平14-84)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平140077
- 裁決年月日
- 平成15年2月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①真正な日計票を破棄するとともに、売上げを記録したリスト表を書き換えるなどして売上金の一部を除外して総勘定元帳に虚偽の売上金額を記載し、もって売上除外額を申告していなかったこと、②Cについて、勤務実態がないにもかかわらず勤務していたとして、同人に対する給与及び賞与を総勘定元帳に記載していたことが認められるところ、これらの事実は、国税通則法第68条第1項に規定する「国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」に該当するので、重加算税の賦課決定処分は相当である。(平15.02.27.関裁(法・諸)平14-77)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平140007
- 裁決年月日
- 平成15年2月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905050
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/5経費、損金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、特別賞与58,500,000円を本件決算期末日に全額現金で支給していなかったにもかかわらず、これを全額支給したかのように会計伝票を仮装し、これに基づいて納税申告書を提出していたと認められる。このような行為は、国税通則法第68条第1項に規定する隠ぺい、仮装の事実に基づいて納税申告書を提出したときに該当するから、重加算税を賦課した原処分は相当である。(平15.02.07.沖裁(法)平14-7)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平140064
- 裁決年月日
- 平成15年2月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、相続開始日現在において存在した第三者名義の預金が請求人固有の財産であるにもかかわらず、更正処分は誤って被相続人の遺産と認定した違法があるから取り消されるべきであり、これに伴い重加算税の賦課決定処分も取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、本件預金は、被相続人の遺産であって、請求人らは、相続開始日以前から本件預金の存在を知っていた事実が認められ、また、請求人らのうち1名は、本件預金の証書等を保管していたにもかかわらず、調査担当者から提示を求められた際、これを提示しなかった事実が認められるから、請求人らは、相続税の申告に当たって、本件預金の存在を知りながらこれを相続財産から除外して課税価格及び相続税額を過少に記載した虚偽の申告書を作成して提出したと認めるのが相当である。また、請求人らのうち1名は、相続税の申告手続を他の請求人に委任し、本件申告を行ったことが認められるが、委任を受けた請求人、すなわち、代理人は、内容虚偽の申告書を作成して提出したと認められるから、代理人の行為は、申告手続を委任した請求人の行為と同視すべきである。したがって、これらのことは、請求人らにつき国税通則法第68条第1項に規定する重加算税の賦課要件を充足するというべきでる。(平15.02.06.関裁(諸)平14-64)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140136
- 裁決年月日
- 平成14年12月20日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、簿外預金を経由してなされた雑収入額の計上漏れについて、同預金は正規の印鑑等を使用した実名預金であり、計上漏れは単なる不注意によるものであるから、重加算税を賦課することは、国税通則法68条の法意に反するとするが、9期にわたって正規の帳簿等に記載されず、簿外預金となっており、簿外預金には請求人の業務収入としての工事共益費収入等が混在していることを総合勘案すると、請求人は、課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の一部について、これを隠ぺいし、又は仮装して内容虚偽の確定申告書を提出していたと認められる。(平14.12.20.東裁(法・諸)平14-136)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平140014
- 裁決年月日
- 平成14年12月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.64・367ページ
要旨
○ 請求人は、請求人所有の活魚運搬車の修理(本件取引)の費用の損金算入につき、本件取引を収受した請求書に基づいて本件事業年度の損金の額に算入したのであるから、仮装の事実はない旨主張する。しかしながら、本件取引先の代表者は請求人の事務員から請求書の発行を依頼された旨答述しており、この答述は、①平成13年6月30日付の請求書がコンピュータ作成のものと手書きのものと2通存在すること及び②活魚運搬車の車両登録の日が平成13年8月30日となっていること等からすると信ぴょう性が認められる。そうすると、請求人の事務員は、平成13年6月8日付の本件取引の見積書が発行されていることを奇貨として、車両が納入されていないにもかかわらず、本件取引に係る費用を損金に算入するため、取引先に請求書の発行を依頼したものと認めるのが相当である。そして、納税者の申告行為に関係を有する部門(経理部門等)に所属し、相当な権限を有する地位に就いている者の隠ぺい又は仮装の行為は、特段の事情がない限り、納税者本人の行為と同視すべきであると解されるところ、当該事務員は請求人の経理担当責任者で、かつ、請求人の申告行為に関係を有する部門に所属し、相当な地位に就いていると認められるから、同人が行った行為は請求人の行為と同視すべきである。したがって、請求人の行為は国税通則法第68条第1項にいう「事実を仮装し」に該当し、請求人はそれに基づいて納税申告書を提出していたのであるから、重加算税の賦課決定処分は適法である。(平14.12.19.高裁(法・諸)平14-14)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平140036
- 裁決年月日
- 平成14年12月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.64・102ページ
要旨
○ 請求人は、取引先役員等に要請された取引謝礼金を支出する当たって、仲介業者の名義を利用し、実態と異なる仲介契約書を作成したことにつき、脱税の目的でないから、重加算税の賦課決定処分は違法であると主張するが、請求人は、当該支出が販売手数料としての実態を有するものでなく、また、真実は仲介契約書の相手方である仲介業者に支払われるものでなく、取引先役員等に対して支払われるものとの認識を持ちながら、仲介業者の名義を利用して虚偽の仲介契約書を作成し、会計帳簿には、あたかも仲介業者に対する販売手数料を支出したかのように装い、その結果、確定申告において交際費課税を免れていたものである。そして、国税通則法第68条第1項による重加算税を課し得るためには、納税者が故意に課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺい、仮装行為を原因として過少申告の結果が発生したものであれば足り、それ以上に納税者において過少申告を行うことの認識までも必要ないと解されるから、本件重加算税の賦課である。(平14.12.19.広裁(法)平14-36)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平140007
- 裁決年月日
- 平成14年12月12日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、申告手続を代理人に一任していたので、譲渡所得の計算に当たり、保証債務の特例が適用されていたことは知らず、当該申告の内容は適正になされていたものと信じていたことから、積極的に何ら仮装も隠ぺいも行っていない旨主張する。しかしながら、所得税の申告に当たり、仮装行為の実行者は請求人が依頼した代理人であるとしても、本件申告に係る所得金額や所得税額などの重要事項について、内容も確認せずに提出されていることは、請求人が主張することがたとえ真実であるとしても、当該代理人による仮装行為を請求人自身の行為と同視すべきではないとする特段の事情があるとは認められない。したがって、請求人の主張には理由がなく、国税通則法第68条第1項の規定に基づいて行われた重加算税の賦課は適法である。(平14.12.12.熊裁(所)平14-7)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平140008
- 裁決年月日
- 平成14年12月12日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、重加算税の賦課決定処分については何ら仮装も隠ぺいも行っていない旨主張する。しかしながら、請求人は本件土地の売買に関して、Yと共同で若しくは主導的な立場で土地の売買等に従事し生じた利益をYと折半し、利益の享受を十分に認識していながら、売買契約書上の譲渡人をYのみとして、請求人は申告しないことを当初から計画的に行ったものと推認できる。また、仮に当該計画性はなかったとしても、Yの申告を零円とすることで本件土地に関する請求及び申告を終了できるとの認識を有していたことは、請求人が「申告手続はYに一任し、税金相当額も渡している。」と答述していることからもその意図を窺い知ることができる。これらのことは、請求人が本件土地の売買に関し、当然に申告をすべきとの認識がありながら事実を隠すことにより全く申告をせずに済ませようと企てた納税義務違反であると認められることから、請求人の主張には理由がなく、国税通則法第68条第1項の規定に基づいた重加算税の賦課決定処分は適法である。(平14.12.12.熊裁(所)平14-8)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平140044
- 裁決年月日
- 平成14年12月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、当初、本件受領額を公表外の預金等に入金させて帳簿に計上せず、確定申告もしないでいたところ、原処分庁から本件受領額の存在を指摘され、期限後申告書を提出せざるを得なくなったが、本件受領額の計上により多額の所得が生じることになるため、これを回避すべく同程度の損失を計上して所得金額を圧縮することを意図し、A社の倒産を奇貨として同社について貸倒れが生じたと仮装するために決算修正による経理操作を行った上で、本件申告書を提出したものと推認される。これらの請求人の行為は、国税通則法第68条第2項に規定する「国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき法定申告期限までに納税申告書を提出せず、又は法定申告期限後に納税申告書を提出していたとき」に該当すると認められるから、同項の規定に基づいてなされた本件重加算税賦課決定処分は適法である。(平14.12.12.関裁(法)平14-44)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平140043
- 裁決年月日
- 平成14年12月9日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 売上が計上漏れとなったことについて、請求人は、売上を集計する際、代表者名義預金及び請求人名義の公表外預金口座に売上が振り込まれていることを失念していたものであり、隠ぺいする意図は無かった旨主張するが、①請求人は、得意先に対して本件各預金口座に売上代金を振り込むよう指示していること、②本件各事業年度の確定申告書を提出した日の前後の日に、売上計上漏れとなった入金額を引き出していること、③代表者名義預金を公共料金等の引き落としのために継続して使用していること等からして、請求人の主張は採用しがたく、仮に、そのような事実があったとしても、そのことをもって、請求人に「隠ぺい又は仮装」の事実がなかったと解することはできないから、重加算税を課したことに違法はないというべきである。(平14.12.09.関裁(法)平14-43)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平140018
- 裁決年月日
- 平成14年11月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人が、請求人の従業員(以下「従業員」という。)の給与の一部を荷物の積み替え作業(以下「荷さばき業務」という。)に係る「荷さばき料」として、請求人の関係会社を通じて従業員に支払い、仕入税額控除を過大に計上して消費税及び地方消費税を過少に申告したとしてなされた重加算税の賦課決定処分につき、請求人は、荷さばき業務を関係会社に請け負わせ、更に関係会社から従業員に荷さばき業務を請け負わせ、実際に荷さばき料を外注費として従業員に支払っていたもので、給与を外注費に仮装した事実はない旨主張する。しかしながら、もともと、請求人と関係会社及び関係会社と従業員との間に荷さばき業務に係る請負契約を締結した事実はなく、また、請求人は、荷さばき料を、従業員が実際に行った荷さばき業務の実績でなく、従業員の勤務状況を入力すれば自動的に給与と荷さばき料とに振り分けて出力されるシステムを使用して計算していること及び荷さばき業務を行ったごとく従業員に指示して請求書を書かせる等、関係帳票類を仮装して作成していることが認められることなどから、請求人の主張には理由がない。(平14.11.27.名裁(諸)平14-18)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平140004
- 裁決年月日
- 平成14年11月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件外注費等につき、実在する下請業者に業務を発注し、代金を支払ったことは事実であるから、本件外注費等を架空計上であるとしてなされた法人税及び消費税等に係る重加算税の賦課決定処分は違法である旨主張する。しかしながら、次のとおり、その下請業者が実在し、請求人が業務を発注していたことは認められず、請求人は、架空の下請業者を設定し、あたかも本件外注費等に係る業務を発注し代金を支払ったかのように仮装して、本件外注費等を損金に算入及び控除対象課税仕入額としたものと認められる。1外注工事等を証明するに必要な工事台帳、注文請書、見積書、作業日報等の工事等の証拠書類等の提出がない。2本件外注費等の代金の振込先口座名は下請業者名と相違し、また、実在すると主張する下請業者の住所地は別人の住所地である。3請求人の代表者、請求人の元現場代理人、下請業者を紹介した者等の答述には、齟齬や矛盾がみられ信用できない。4あらゆる調査の結果、下請業者の所在は確認できず、事業活動を行った証拠・痕跡が全く把握されない。したがって、請求人のこれらの行為は、国税通則法第68条第1項の規定に該当するものと認められ、原処分庁が行った重加算税の賦課決定処分は適法である。(平14.11.15.熊裁(法)平14-4)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平140009
- 裁決年月日
- 平成14年10月31日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成6年分ないし平成9年分の重加算税の賦課決定について、隠ぺい又は仮装の事実はない旨主張する。しかしながら、当審判所の調査によれば、請求人が①贈答用購入物品の品名を改ざんし、経費に付け替えを行ったこと、②偽造した領収書に基づいて架空の経費を計上したこと及び③従業員・派遣医師らについて、就労及び代診等をしたかのように装い、架空の経費を計上していたことから、これらの行為は、隠ぺい又は仮装に該当し、原処分庁が重加算税を課したことは相当と認められる。(平14.10.31.仙裁(所)平14-9)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140078
- 裁決年月日
- 平成14年10月31日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、本件約束手形に係る収益を計上せず、それに基づいて法人税の確定申告書を提出したことは、国税通則法第68条第1項に規定する行為に該当し、請求人が、本件事業年度に係る修正申告書を提出したことから、本件賦課決定処分を行ったものであり適法かつ正当である旨主張するが、本件約束手形に係る収益を請求人の益金の額として確定申告をしなかったことは、国税通則法第68条第1項の規定に該当するものの、本件約束手形に係る収益計上時期は、平成9年3月期事業年度であることが認められ、本件事業年度ではないことから、請求人が、本件約束手形に係る収益を請求人の益金の額として確定申告していなかったことに対し、本件事業年度に係るものとして重加算税を賦課決定することは相当とは認められない。(平14.10.31.東裁(法)平14-78)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平140009
- 裁決年月日
- 平成14年9月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、減価償却資産である機械の取得に当たり、機械の販売業者が作成した契約証に記載された受渡期限の日を取得日として算出した減価償却費の額を本件事業年度の損金の額に算入したものであり原処分庁が取得日に仮装があるとして行った重加算税の賦課決定処分は、違法である旨主張する。しかしながら、当該機械は翌事業年度に取得したものであるにもかかわらず、当該機械の販売業者の作成した虚偽の受渡日を付した契約証、納品書等により当該機械の減価償却費を計上したことは、事実の仮装により損金を過大に計上したものと認められることから、原処分は相当である。なお、請求人は、機械は交換したものであるから交換前の機械に係る減価償却費は損金の額として認められるべき旨も主張するが、交換前の機械は本件事業年度の確定した決算において貸借対照表に資産としての計上がないものであり、請求人の主張には理由がない。(平14.09.25.名裁(法)平14-9)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平140001
- 裁決年月日
- 平成14年9月10日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100910000
- 争点
- 9重加算税/10仮装名義
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、更正処分は違法であり取り消されるべきであるから、重加算税の賦課決定処分も取り消すべきである旨主張する。しかしながら、更正処分は適法であり、また、請求人らの総代であるAは、Aの妻に指示して被相続人名義の定額郵便貯金を被相続人の死亡直前に解約させ、当該解約金の一部をA名義の定額郵便貯金としており、A名義の定額郵便貯金が被相続人の財産であることを知りながら、相続財産から除外して申告書を提出したことが認められる。このことは、国税通則法第68条第2項に規定する、「課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、納税申告書を提出したとき」に該当するから、Aに対する本件相続税に係る重加算税の賦課決定処分は適法である。(平14.09.10.熊裁(諸)平14-1)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140024
- 裁決年月日
- 平成14年8月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国税通則法第68条第1項の規定は、具体的な隠ぺい行為又は仮装行為に基づき厳格に適用すべきであり、同人にはこれらの行為が存しないから、本件各賦課決定処分は違法である旨主張する。しかしながら、請求人は、所得税に係る事業所得の金額について、当初から真実の総収入金額を隠ぺいしようという意図の下に、故意に売上に係る納品書控え及び請求書控え並びに現金入金に係る領収書控えを破棄し、証拠書類に基づくことなく、真実の総収入金額を大幅に下回る総収入金額を計上し、その意図に基づき過少申告をしたものと認められる。また、請求人は、同人の所有する不動産を自ら賃貸人として貸し付け賃貸料収入を得ていたにもかかわらず、当初から多額な収入金額を隠ぺいしようという意図の下に、これらの賃貸料収入を、あえて請求人の次男名義の口座に振り込ませるなどして、その意図に基づき過少申告したものと認められる。更に、消費税等に係る課税売上高の算定においても同様の行為があったと認められる。請求人のこれらの行為は、国税通則法第68条第1項及び第2項に規定する重加算税の賦課要件を満たすものと解され、原処分は適法である。(平14.08.21.東裁(所・諸)平14-24)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平140013
- 裁決年月日
- 平成14年8月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件割引債券は他の相続人の管理下にあって、その存在すら知り得なかった旨主張するが、請求人自身の答述、A金庫の伝票のメモ書き及び割引債券取引担当者の申述によれば、本件割引債券の乗換手続の一部を請求人が行っていたことから、被相続人に帰属する割引債券の存在は知っていたと認められる。このように存在を知っていながら申告しなかったことは、国税通則法第68条第1項に規定する「隠ぺい又は仮装」の行為に当たると判断するのが相当である。(平14.08.09.大裁(諸)平14-13)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平140014
- 裁決年月日
- 平成14年8月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件割引債券は本件相続財産でないから、賦課された重加算税は取り消すべきである旨主張するが、被相続人が本件割引債券の存在を請求人らに対して秘匿していたとは認められず、また、請求人は、本件割引債券の取引内容の全容を知り得る立場にあったと認められることから、請求人らは本件相続開始時点において本件割引債券の存在及び本件割引債券が相続財産であることを認識していたと推認できるところ、請求人は、父親の相続に関し、相続財産として計上しなかった割引債券が課税庁に発見されなかった又は指摘されなかったこと及び本件割引債券が無記名式のものであったことから、これが課税庁に容易に発見されないだろうと考え、内容虚偽の相続税申告書を作成し、提出したものというべきであり、この請求人の行為は、国税通則法第68条第1項に規定する、「隠ぺいし又は仮装」の行為に該当すると認められる。(平14.08.09.大裁(諸)平14-14)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平140004
- 裁決年月日
- 平成14年8月8日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、本件頒布品に係る贈与につき、請求人はそれがA法人への資金提供であることを認識していながら、これを隠ぺいするため、B法人が発行した仮装請求書に基づき広告宣伝費として損金の額に算入するとともに、本件事業年度末日までに引き渡されなかった本件頒布品について、納入業者であるC法人が発行した数量を偽った預り証により期末のたな卸資産として所得金額に加算している行為は国税通則法第68条第1項に規定する隠ぺいし、又は仮装した行為に該当する旨主張する。しかしながら、当審判所の調査によれば、本件頒布品は、請求人がB法人から購入し、これをA法人へ贈与するものであると認められるから、本件贈与は、金銭による贈与でなく、物品の贈与と認めるのが相当である。そうすると、請求人は、課税標準等又は税額等の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し申告書を提出していたと認めることはできず、これに対して重加算税を賦課することはできない。(平14.08.08.仙裁(法・諸)平14-4)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平140005
- 裁決年月日
- 平成14年8月8日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、①請求人が、両社から本件購入費用として資金の提供を受けたことを認識していながら、それを当期の益金の額に算入せず、かつ、その事実を隠ぺいするため購入先から両社に対して仮装請求書等を発行させていること、また、②請求人は、本件貯蔵品について、業者から本件事業年度末現在の在庫証明書を取得しており、本件事業年度末現在における期末在庫貯蔵品として十分認識していながらこれを計上しなかったことは、国税通則法第68条第1項に規定する重加算税の賦課要件を満たしている旨主張する。しかしながら、当審判所の調査によれば、①本件頒布品は両社が購入したものを請求人に贈与したもので、物品の贈与と認められ、また、本件頒布品については、雑収入の益金の額に算入すべき金額及び損金の額に算入すべき金額は同額となるから、重加算税を課すべき課税標準等の計算の基礎となる金額は生じないこととなること、及び②本件事業年度における期末在庫貯蔵品の計上漏れとなった原因は、請求人の共通補助元帳の記載不備に基づくものと認められ、この行為が事実の隠ぺい又は仮装に基づいて意図的に行われたものとまで認めることはできない。したがって、国税通則法第68条第1項に規定する重加算税の賦課要件を満たしていないことから、重加算税の賦課決定処分は、過少申告加算税相当額を超える部分の金額につきその一部を取り消すのが相当である。(平14.08.08.仙裁(法)平14-5)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平140005
- 裁決年月日
- 平成14年7月25日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100913000
- 争点
- 9重加算税/13虚偽答弁
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、住職の妻が請求人名義から住職名義に変更した郵便貯金があるにもかかわらず、調査担当者の質問に対し、こういった貯金はない旨の虚偽答弁を行ったことが、仮装・隠ぺいに当たると主張する。しかしながら、源泉所得税に係る重加算税の納税義務の成立時期は法定納期限の経過の時であるから、仮装、隠ぺい行為は、この期限が到来する前の行為だけが重加算税の対象となり、その後の仮装、隠ぺい行為は、法定納期限時における仮装、隠ぺい行為の存在を推認させる一間接事実となりうるにすぎないと解されているところから、他の事実と総合して法定納期限時における仮装、隠ぺい行為の存在を推認できるか否かを判断することになる。本件において、住職の妻の申述は、住職名義の定額郵便貯金のみならず請求人名義の定額郵便貯金も解約により存在しなかった時期に、その当時の郵便貯金があるかとの一般的質問に対してなされたものと認められるから、これをもって虚偽答弁がなされたものとはいえず、その他、仮装、隠ぺいを推認させるような行為がなされた形跡も認められないことから、重加算税を賦課することは相当でない。(平14.07.25.広裁(諸)平14-5)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140002
- 裁決年月日
- 平成14年7月18日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が確定申告書に記載された所得以外にも多額の所得があったにもかかわらず、当該事実を関与税理士に告げず、所得金額をことさら過少とする確定申告書を提出させたことは、国税通則法第68条第1項に規定する仮装隠ぺいに当たる旨主張する。しかしながら、重加算税の賦課要件を充足するためには、納税者がした過少申告行為そのものが隠ぺい又は仮装に当たるというだけでは足りず、納税者が当初から所得を過少に申告することを意図し、その意図が外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づき過少申告をしたような場合に重加算税の賦課要件が満たされるものと解されている。これを本件についてみると、原処分庁の主張は、請求人が意識的な過少申告を行なったものであるというに過ぎず、積極的な隠ぺい又は仮装あるいは当初から所得を過少に申告することを意図し、その意図が外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づく過少申告をしたとの主張立証をしておらず、また、当審判所の調査によっても請求人が行ったという隠ぺい又は仮装であると評価すべき具体的行為の存在を認めることはできない。したがって、各年分の重加算税の賦課決定処分は、過少申告加算税の額を超える部分について取り消されるべきである。(平14.07.18.東裁(所)平14-2)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平140003
- 裁決年月日
- 平成14年7月8日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が監査役報酬の一部及び同監査役の妻への給与の全額を架空計上であるとして行った更正処分は違法であるから、これに伴い重加算税の賦課決定処分も、その全部を取り消すべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、請求人の代表者の父に対する監査役報酬は月額140,000円が正当であるにもかかわらず月額360,000円を上乗せし、また、義母の従業員給与についても義母の氏名を借用し、勤務の事実がないのもかかわらず、これらをあたかも支給したごとく仮装した上、これらをそれぞれ請求人の簿外預金に入金し、その一部は取締役に対する報酬を支給するなどして、所得金額を過少に記載した確定申告書を提出したことは、国税通則法第68条第1項の規定に該当するから、重加算税の賦課決定処分は適法である。(平14.07.08.仙裁(法・諸)平14-3)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平140001
- 裁決年月日
- 平成14年7月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905020
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/2売上げ、収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件売上は、請求人の関連法人である甲社に帰属するので、更正処分は取消されるべきである旨主張した上で、仮に請求人に帰属するとしても、二重帳簿の作成や帳簿書類の隠匿・虚偽記載もしていないことから、重加算税の適用がない旨主張するが、本件売上は、請求人の公表帳簿には全く記載されておらず、当該売上を除外して、別途管理しているなどして所得金額を過少に申告していた事実が認められるところ、この行為は、国税通則法第68条第1項に規定する隠ぺい又は仮装に該当するから同項の規定に基づいて行った本件賦課決定処分は適法である。(平14.07.05.仙裁(法・諸)平14-1)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平130045
- 裁決年月日
- 平成14年6月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が従業員名義の給与を請求人の代表者に対する役員報酬とみなして源泉徴収に係る所得税(以下「源泉所得税」という。)重加算税の賦課決定処分を行ったことが違法である旨主張する。しかしながら、請求人は、役員報酬であるとしてなされた源泉所得税の納税告知処分に対する不服申立てをしていないことからすると、当該処分の内容を認めたものと言わざるを得ない。そうすると、請求人は請求人の代表者に対する役員報酬を従業員に対する給与として計上することにより、源泉所得税の計算の基礎となるべき事実を仮装し、その仮装した事実に基づき源泉所得税を過少に算定し、法定納期限までに納付しなかったというべきであり、請求人の行為は国税通則法第68条第3項に該当するから、本件賦課決定処分は適法である。(平14. 6.28高裁(諸)平13-45)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平130044
- 裁決年月日
- 平成14年6月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100910000
- 争点
- 9重加算税/10仮装名義
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、修正申告の基となった仕入金額には、Aらの仕入れに係るものが含まれており、この仕入れは請求人の仕入れではないことから、隠ぺい・仮装の事実はない旨主張する。しかしながら、B青果市場における取引実態をみると、請求人自身の取引と認められるから、請求人は、競り番号の名義をAらに変更することにより仕入れを除外し、それに係る売上げを除外していたものであり、請求人は、各年分の所得税の確定申告に当たっては、事実と異なる収支内訳書を作成し、これに基づき納付すべき税額を過少に記載して、内容虚偽の確定申告書を提出したものと認められるから、課税標準等又は税額の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし又は仮装したことに当たるというべきである。(平14. 6.27福裁(所・諸)平13-44)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平130044
- 裁決年月日
- 平成14年6月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、Aからの仕入れは、従業員が勝手に行ったものであるから、請求人の取引ではなく、仮に、請求人の仕入れになるとしても、当該仕入れを隠す意思はなかったことから、隠ぺい・仮装の事実には当たらない旨主張する。しかしながら、請求人は、従業員がAから仕入れを行っている事実を十分認識していたと認められるから、この従業員の行為は、納税義務者である請求人の行為と認めるのが相当である。そうすると、請求人は、各年分の所得税の確定申告に当たっては、これらの事実を隠ぺいし、事実と異なる収支内訳書を作成し、これに基づき納付すべき税額を過少に記載して、内容虚偽の確定申告書を提出したものと認められるから、課税標準等又は税額の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし又は仮装したことに当たるというべきである。(平14. 6.27福裁(所・諸)平13-44)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平130059ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成14年6月27日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100905050
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/5経費、損金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人が過少申告したことについて、国税通則法第65条第4項に規定する正当な理由があるとは認められない上、過少申告となった原因は、請求人が関係人に依頼し又は請求人自身で虚偽の請求書及び領収証を作成し、これに基づき架空の外注費等を計上したことによると認められ、このような請求人の行為は、国税通則法第68条第1項の「隠ぺいし、又は仮装したところに基づいて納税申告書を提出していた」ことに該当する。(平14. 6.27広裁(法)平13-59)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平130055
- 裁決年月日
- 平成14年6月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、既に請求人名義になっていた定額郵便貯金については、相続財産という意識が全くなかったとは言えないが、はっきりした認識ではなく、むしろ生前贈与を受けたものと思っていたもので、これを相続財産に加算しなかったことは確定的な意図のもとに行なわれたものではないので、重加算税が賦課されるべきではない旨主張する。しかしながら、当該定額郵便貯金は、被相続人が管理していたものであり、本件相続後、遺言書に基づいて被相続人の妻から取得したものであることなどの事実関係に照らせば、贈与があったとは言えず、また、請求人の認識も、被相続人の生前に贈与を受けていたと考えるより、相続により取得したと考えるのが自然であるから、仮に法律の専門家ではない請求人がいずれか断定することまではできなかったとしても、関与税理士に報告して意見を求めるのが通常であるのに、これをなしていないこと、同じく請求人があえて除外した被相続人名義の定額郵便貯金については名義変更までして隠ぺいを図っていること等にかんがみれば、請求人名義定額貯金についても隠ぺいの意図を認めることができ、また、請求人は、調査時においてその旨認める確認書の提出をもしている。そうすると、(1)請求人が、名義変更の必要がなかった請求人名義定額貯金については、名義変更まではしなかったものの、同じく郵便貯金である被相続人名義定額貯金については名義変更をして隠ぺいを図ったこと、(2)あえて請求人名義定額貯金の存在を税理士に報告しなかったこと、(3)調査担当者に対し、郵便貯金が存在しない旨の虚偽の回答をしたことは、当初から相続財産を過少に申告することを意図した上、その意図を外部からもうかがいうる特段の行動をしたものと認められるから、その意図に基づいて請求人のなした過少申告行為は、国税通則法第68条第1項の重加算税の賦課要件を満たすものというべきである。(平14. 6.26広裁(諸)平13-55)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平130258ほか 2件
- 裁決年月日
- 平成14年5月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、駐車場収入金額及び家賃収入を除外し、不動産所得に係る賃料の明細書を破棄したとして重加算税を賦課しているが、請求人は、仮装又は隠ぺいの事実はないことから、その賦課決定処分は違法である旨主張する。しかしながら、請求人は、月々の不動産所得に係る賃料明細書を収受しており、不動産所得の総収入金額を容易に把握できる状況にあるにもかかわらず、帳簿を作成せず、それらの大部分の賃料明細書を確定申告後に破棄していることから、請求人は、申告当初から不動産所得を過少に申告することを認識しながら、関係書類に基づかないで、所得金額をことさらに過少に記載した内容虚偽の確定申告書を提出した場合に該当し、かかる請求人の行為は、国税通則法第68条第1項に規定する事実の隠ぺいに当たる。(平14. 5.31東裁(所)平13-258)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平130260
- 裁決年月日
- 平成14年5月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件土地を譲渡する旨の本件甲契約書を締結して、当該契約書の効力発生の日である平成9年9月30日(契約日)に、当該譲渡に係る固定資産売却損を損金の額に算入したのであり、原処分庁は事実を誤認している旨主張する。しかしながら、本件土地の譲渡に関して、買主及び売買金額を異にする3通の土地売買契約書が存在するところ、3通の土地売買契約書は、いずれも、売買の実態を伴わない、あたかもその事実があったかのごとく仮装した契約書であって、他の所有する不動産を売却したことにより多額の売却益が発生したことから、同一事業年度内に本件土地を売却することによって、当該売却益を相殺するとともに、本件土地の購入資金を借り入れた金融機関への対策を目的として作成されたものと認めるのが相当である。したがって、本件甲契約書による本件土地の譲渡に係る固定資産売却損の損金算入は認められない。(平14. 5.31東裁(法)平13-260)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平130261
- 裁決年月日
- 平成14年5月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、「本件土地の譲渡に係る確定申告に当たり、本件土地の所有者であった請求人らの父は、仮装・隠ぺい等していないし、また、仮装・隠ぺい等することはできなかったのであるから、重加算税の賦課決定処分は違法である。」旨主張する。しかしながら、請求人らの父は、本件土地の売買の内容について十分に熟知していたうえ、知人らに指示して、架空譲渡経費を計上する等故意に譲渡所得の金額を過少に計算した申告書を作成させ、このことを確認して申告していた。このことは、国税通則法第68条第1項に規定する「仮装・隠ぺい等」をしたところに基づき納税申告書を提出していたことに該当するから、過少申告加算税に代えて重加算税を賦課すべきものである。(平14. 5.31東裁(所)平13-261)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平130082
- 裁決年月日
- 平成14年5月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、A社及びB社からの入金については、請求人の売上げに当たらないと判断し、売上に計上しなかったものであり、仮装、隠ぺいの事実はないので、重加算税の賦課決定処分は取り消すべきと主張する。しかしながら、(1)請求人は、本件商品に係る原材料の仕入れ等の金額を請求人の必要経費として計上しているにもかかわらず、それに対応する売上げを計上していないこと、(2)A社からの入金の一部については、売上げとして計上している事実からすれば、売上げとしての認識を有しながら売上げとして計上しなかったと認められること、(3)B社の社長で請求人の専従者である長男は、B社からの入金額は、請求人が本件商品をB社に販売した代金である旨の認識を有していたものと認められること、(4)請求人は本件帳面に記帳された内容を裏付ける本件取引関係資料のほとんどを破棄していることの事実が認められ、上記(1)ないし(4)を併せて判断すると、請求人はA社及びB社からの入金に対する課税を回避しようとする意図のもとに売上げを除外した本件帳面を作成し、所得金額を過少に記載した内容虚偽の確定申告書を作成したものと認められるから、国税通則法第68条第1項の規定に基づく本件賦課決定処分は適法である。(平14. 5.29名裁(所)平13-82)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平130083
- 裁決年月日
- 平成14年5月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905040
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/4仕入れ
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.63・45ページ
要旨
○ 請求人は、(1)本件仕入れは、仕入先が倒産するに当たって、仕入先に対して有していた債権を確保するために、元仕入先の役員に商品の確保を依頼し行った仕入取引であり、仕入先からの請求書・納品書に基づいて課税仕入れに計上したものであること、(2)本件製造委託費は、本件仕入れに係る費用として元仕入先の役員に現金で支払ったもので、同人から送付された領収書に基づいて課税仕入れとして計上したものであることから、両取引は架空な取引ではなく、隠ぺいまたは仮装の事実はないから、重加算税の賦課決定処分は取り消すべきであると主張する。しかしながら、課税仕入れに計上した納品書・請求書の発行日時点には、既に仕入先は倒産して営業活動もまったく行っていないこと、倒産時に仕入先にあったすべての商品を引きあげていること等から、請求人は仕入先に本件仕入れに係る商品がまったくないことを十分認識していながら、当該仕入れ先の実質的な経営者という立場を利用して、仕入先から持ち出した会社印や書類を使用して本件仕入れに係る納品書・請求書を作成し、架空に本件仕入れを計上していたことが認められる。また、本件製造委託費は、上記の架空の仕入に係るものであり、請求人は支払ってもいない費用を支払ったが如く仮装し、架空に計上していたものと認められる。これらのことから、請求人の主張にはいずれも理由がない。(平14. 5.29名裁(諸)平13-83)裁決事例集NO63・45ページ
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平130084
- 裁決年月日
- 平成14年5月29日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、A社を経由してB卸売市場に肉用牛を売却しており、本件売上げについて、本件肉用牛売却証明書が発行され、請求人はこれを添付して確定申告したもので、隠ぺい又は仮装の事実はない旨主張する。しかしながら、肉用牛売卸証明書は、肉用牛の売却が租税特別措置法第25条第1項各号に掲げる売却の方法により行われたこと等を証するものであるところ、本件売上げは、請求人が肉用牛をA社に売却したものであり、租税特別措置法第25条第1項各号に掲げる売却の方法により行われたものではない。また、本件肉用牛売却証明書は、請求人の依頼に基づき、A社がその内容を記載する等して偽造した後、請求人に交付し、請求人は、本件各証明書を確定申告書に添付し、原処分庁に対して提出し、これによって、平成8年分の所得税の金額を過少に申告していた事実が認められることから、重加算税の賦課決定処分は適法である。(平14. 5.29関裁(所)平13-84)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平130253
- 裁決年月日
- 平成14年5月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、関連会社所有ビルの7階書庫部分を二重に賃台借契約した事実はない旨主張するが、当審判所の調査によれば、本件平成4年賃貸借契約で7階の右半分を関連会社から賃借し、さらに、本件平成6年賃貸借契約で、7階右側にある書庫部分を賃借していることから、当該部分は、二重契約となって履行不能であり、また、契約書の社長名も虚偽であることから、重加算税の賦課決定処分は適法である。(平14. 5.29東裁(法)平13-253)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平130248
- 裁決年月日
- 平成14年5月27日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、売上金・売上伝票の管理及び売上帳の記帳等の主要業務を従業員に任せ切りにして、事業主として当然行うべき従業員の管理・監督もしないまま放置していたものであるから、従業員のした隠ぺい行為に基づく過少申告又は無申告の責任は、請求人自身の行為として請求人が負うこととなる旨主張する。しかしながら、その従業員が、家族使用人等として経営に参画し、あるいは、記帳する業務に従事するなど相当な権限を有する地位に就いていたとは認められず、さらに、従業員が自己の利得(横領)のために請求人に秘匿のうえ売上除外による隠ぺい行為を行っていたこと及びその目的も請求人の簿外財産等を蓄積するためではないことは、詫び状・金銭貸借契約書から明らかであるから、従業員の不正行為を、請求人の行為と同視することはできず、原処分庁の主張を採用することはできない。(平14. 5.27東裁(所・諸)平13-248)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平130093
- 裁決年月日
- 平成14年5月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.63・63ページ
要旨
○ 請求人は、国税通則法第68条に規定する仮装、隠ぺいの事実は全くない旨主張する。しかしながら、請求人の妻が本件期間において請求人の事業に従事した時間がきん少であったことは、配偶者である請求人にとって極めて明白な事実であるというべきであるから、妻に事業専従者給与を支払ったとして請求人の事業の必要経費を申告すること自体、租税を不当に免れる目的をもって故意に、課税標準額等の基礎となるべき、妻の就労の事実を仮装したものというほかない。また、請求人が支払ったとする事業専従者給与は、支給された側の妻自身も知らないものであり、請求人が実質的に預金等を管理し、運用を図っていたものと認められることから、妻への仮装の専従者給与の支給を作出したものであることは明らかである。したがって、原処分庁が国税通則法第68条第1項の規定に基づき行った重加算税の賦課決定処分は適法である。(平14. 5.22大裁(所)平13-93)裁決事例集NO63・63ページ
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平130080
- 裁決年月日
- 平成14年5月21日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 本件貸付金は、請求人が請求人の代表者に対して貸し付け、それがさらにA法人の貸し付けられたものであると認められるところ、請求人は、決算期末の会計処理で、請求人のA法人に対する貸付金と請求人の代表者からの借入金を両建てして、本件貸付金を請求人のA法人に対する貸付金として経理したことが認められる。しかしながら、このことをもって、原処分庁が主張するように本件貸付金を請求人のA法人に対する貸付金として仮装したものとは認められず、他に請求人が隠ぺいし又は仮装したと認めるに足りる証拠もない。したがって、請求人の行為を国税通則法第68条第1項に規定する「課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」に該当するとはいえず、重加算税の課税要件を満たさないので、本件賦課決定処分は、過少申告加算税相当額を超える部分の金額につき取り消すのが相当である。(平14. 5.21関裁(法)平13-80)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平130242
- 裁決年月日
- 平成14年5月15日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、住民登録の異動は種々の経過の中でなされたものであり、租税特別措置法第35条第1項の適用を受けるために故意または悪意をもってしたことではないから、国税通則法第68条第1項を適用した本件賦課決定処分は違法である旨主張する。同法は、重加算税を課するためには、納税者のした過少申告行為そのものが隠ぺい、仮装に当たるというだけでは足りず、過少申告行為そのものとは別に、隠ぺい、仮装と評価すべき行為が存在し、これに合わせた過少申告行為がされたことを要するものと解されているところ、本件の場合は、請求人が本件家屋を生活の本拠として居住の用に供していた事実は認められないのであるが、請求人が本件家屋の完成と同時期である平成7年12月に住民票の住所をA町の家屋の所在地から本件家屋の所在地に移しながら、平成8年8月に住民票の住所を本件家屋の所在地からA町の家屋の所在地に戻しているところ、(1)請求人の申述によると、住民票の住所を本件家屋の所在地からA町の家屋の所在地に戻したのは、夫を入院先から引き取りA町の家屋で看病する事態が生じたことが契機であること、(2)請求人の夫が平成9年9月に死亡していること及び(3)請求人の本件家屋売却の意図が客観的に表に現われたのは平成11年4月ころになってからであることにかんがみると、主観的には、請求人が本件家屋を生活の本拠として居住の用に供しようという意図を有していたとの事実を認め得る余地があり、そうすると、住民票の住所を本件家屋の所在地に移したこと自体が仮装であったとまではいえず、また、本件申告書に本件家屋の所在地における住民票を添付するに至ったのは、本件家屋を生活の本拠であったと誤信したものであるとの可能性を否定できないので、この住民票を添付した申告自体に仮装があったとまで認めることはできない。(平14. 5.15東裁(所)平13-242)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平130044
- 裁決年月日
- 平成14年5月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、被相続人名義の定額貯金を申告しなかったのは、定額貯金が請求人に帰属するものであるとの認識であったためであり、確定的な意図の下に隠ぺいしたものではないから重加算税の賦課決定処分は取り消すべきである旨主張する。しかしながら、定額貯金は請求人に帰属する余地はなく、請求人は、(1)相続開始直後に定額貯金を解約し、その存在を確知していること、(2)相続税の申告書の作成を依頼したA税理士から、郵便貯金については、郵便局長の発行する残高証明書では正確な残高が得られないことから、貯金事務センター所長発行の残高証明書を入手するよう指導されたにもかかわらず、郵便局長発行の証明書を入手し同税理士に提示したこと、(3)また、同税理士から、申告書作成の際、再度、被相続人名義の定額貯金は本当にないかとの質問にも、定額貯金はない旨回答して、同税理士に定額貯金の存在を明らかにせずに相続税の申告書の作成を依頼し、同申告書を税務署長に提出したこと、さらに、(4)税務調査の際に、定額貯金の存在及びその解約手続をしたことを否定し、後日それを認めていることなどの事実からすれば、請求人は定額貯金について秘匿することを意図し、その意図に基づいて過少申告をしたことが認められ、請求人のこれらの行為は、重加算税の賦課要件たる事実の隠ぺいに該当する。(平14. 5. 9.広裁(諸)平13-44)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平130042
- 裁決年月日
- 平成14年5月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100999000
- 争点
- 9重加算税/18その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、課税標準等又は税額等の計算に関する事実を隠ぺいし、又は仮装した事実はなく、本件は、設備の部品等の定期点検実施の事実関係をもって損金の発生とみるか又は部品の搬出搬入の検収基準に照らして、検収の日をもって修繕費の発生とみるかの問題であって、これらは「事実関係の法的評価」の問題であるから、重加算税の課税要件を構成しない旨主張する。しかしながら、請求人が物品購入検査・検収票等を仮装し、この仮装行為を原因として過少申告の結果が発生しているのであるから、国税通則法第68条第1項の規定に該当すると認められるため、原処分庁が同条同項の規定を適用して重加算税の賦課決定処分を行ったことは適法である。(平14. 5. 7.広裁(法・諸)平13-42)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平130077
- 裁決年月日
- 平成14年4月26日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、隠ぺい又は仮装の事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、真実の収入金額を認識していたにもかかわらず、特定の収入先からの収入金額のみを帳簿に記載し、それ以外の収入金額については、記帳せず、収入を除外し、それに伴い必要経費についても一部除外し、当該帳簿に基づき各年分の青色申告決算書及び確定申告書を作成し提出したものと認められることから、請求人は、各年分の所得税の申告に際し、その所得税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の一部を隠ぺい又は仮装し、その隠ぺい又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたものというべきであり、請求人の主張には理由がない。(平14. 4.26関裁(所)平13-77)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平130072
- 裁決年月日
- 平成14年4月25日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が本件雑収入を「雑収入」と記帳すべきことを知りながら、故意に「現金」と記帳する経理処理をして、確定申告書を提出したことは、国税通則法第68条第1項に該当する旨主張する。しかしながら、請求人の申告が過少申告となった原因は、請求人の代表者が経理に関与せず、経理事務を担当していた代表者の妻も経理知識に乏しく、加えて関与税理士が記帳内容を十分に検討しなかったことから、代表者の妻の単純な記帳誤りを発見することができず、誤りのある貸借対照表及び損益計算書を作成したことによるものと認められ、代表者の妻が「現金」と記帳したことについては、過少申告を意図的に行うためのものとは認められず、また、隠ぺい又は仮装の事実を認められない。(平14. 4.25名裁(法・諸)平13-72)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平130008
- 裁決年月日
- 平成14年4月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905050
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/5経費、損金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、交際費に該当する費用であるにもかかわらず、本件工事に何ら関与しないA社への外注費として帳簿に虚偽の記載をし、損金に算入していた事実が認められる。このような行為は、国税通則法第68条第1項に規定する隠ぺい、仮装の事実に基づいて納税申告書を提出したときに該当するから、重加算税を賦課した原処分は相当である。(平14. 4.17沖裁(法)平13-8)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平130066
- 裁決年月日
- 平成14年4月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.63・86ページ
要旨
○ 請求人らは、被相続人には仮装、隠ぺいの事実はないから重加算税の賦課決定処分は違法である旨主張する。しかしながら、被相続人は、各月分の収入金額等を記載した書類から真実の所得金額を申告すべきことを十分認識しながら、当初からこれをことさら過少に申告する意図の下、同書類上に印をするなどして特定した月分の合計金額のみを収入金額として記載した確定申告書を提出し、真実の所得金額の大部分を申告しなかったものと認められ、被相続人のこの行為は、当初から所得を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行為をした上、その意図に基づきことさら過少な申告をした場合に該当するから、被相続人の国税の納付義務を承継した請求人らに対する重加算税の賦課決定処分は適法である。(平14. 4.17名裁(所)平13-66)裁決事例集NO63・86ページ
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平130021
- 裁決年月日
- 平成14年4月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件申告書は自分の意思に反するもので、譲渡所得をごまかしたり隠したりする意思もなく実行もしておらず、また、税金相当額をだまし取られている旨主張するが、本件申告手続における代理人が行った仮装行為は請求人自身の行為と同視すべきであるから、原処分は適法である。(平14. 4.16熊裁(所)平13-21)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平130022
- 裁決年月日
- 平成14年4月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、譲渡所得の申告に際し詐欺にあったものであり、請求人が事実を隠ぺいし又は仮装し、過少に申告したのではないから原処分を取り消すべきである旨主張するが、請求人の補助者である請求人の妻がその責任において代理人に申告を依頼したものであり、請求人が詐欺の被害者であるとの請求人の主張を考慮してもなお、代理人の行為を請求人の行為と同視すべきでない特段の事情があるとは認められないから、請求人の主張には理由がなく、原処分は相当である。(平14. 4.16熊裁(所)平13-22)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平130072
- 裁決年月日
- 平成14年4月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、源泉徴収税額の還付制度を利用して多額の還付金を受けることを目的に、自らの管理支配下にある各法人から、各年分において本件給与の支払いを受けたかのように仮装して、その給与及びその給与に係る源泉徴収税額を創出し、また、架空の譲渡による損失を計上し、本件確定申告書を提出したこと、さらに、本件調査に際し、各法人をして調査担当者の資料の提出要請等に応じさせず、真実の所得金額等の把握を困難にする状況を作る等して、事実を隠ぺいしたことは明らかである。このような請求人の行為は、「課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺい、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」に該当するものというべきである。したがって、重加算税の賦課決定処分は適法である。(平14. 4. 8.大裁(所)平13-72)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平130020
- 裁決年月日
- 平成14年4月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件更正処分は違法でありその全部を取り消すべきであるから、これに伴い、本件重加算税の賦課決定処分も取り消すべきである旨主張する。しかしながら、本件重加算税の賦課決定処分については、本件コンサルタント料は交際費に該当するところ、本件契約書は、そもそも本件契約書に記載されている業務をAに委託し、その対価として本件コンサルタント料を支払うという目的で作成されたものではなく、請求人の主張する情報提供料であるための要件を満たすことにより、本件コンサルタント料に対する交際費課税を免れようとし、かつ、情報提供料としてその全額を損金の額に算入することを目的に証拠資料として作成されたものであると認められることから、請求人が本件契約書に基づき課税標準等を過少に記載して確定申告書を提出したことは、国税通則法第68条第1項に規定する「課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出したとき」に該当し、同項の規定に基づいて適正に行われた重加算税の賦課決定処分は適法である。(平14. 4. 3.熊裁(法・諸)平13-20)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平130014
- 裁決年月日
- 平成14年3月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、青色申告決算書(不動産所得用)に支払手数料と計上した金額について、貸倒損失を発生以降の年分に償却計上したものであり、仮装又は隠ぺい行為はない旨主張する。しかしながら、請求人の主張する貸倒損失は存在していなかったと認められることから、請求人は、架空の貸倒損失に基づき、青色申告決算書に支払手数料として必要経費を過大に計上したというべきであり、決算書類の虚偽記載に該当する。また、請求人の、本件調査における説明は、貸倒損失が存在していた旨の虚偽の答弁に該当する。したがって、これらの行為は、国税通則法第68条第1項に規定する「納税者がその国税の課税標準等又は税額等の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」に該当する。(平14. 3.28札裁(所)平13-14)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平130072
- 裁決年月日
- 平成14年3月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件普通預金口座への振込金は、すべて自動車販売に係るものであり、請求人は、これらの振込金について、その都度把握していることから、請求人は、本件普通預金口座を管理することにより、自動車販売に係る売上金額を把握していたものと認められる。また、請求人は、本件入出庫台帳の荒利益を合計するなどの方法により、自動車販売に係る差益金額を容易に把握できたと認められる。さらに、本件調査において指摘された申告漏れの所得は、本件普通預金口座等に預金し、その残高の合計は、○○○円と多額であり、他に、これに見合う収入があったとも認められないところ、請求人は本件普通預金口座の残高について、その都度確認していたのであるから、当該事実によっても請求人は自動車販売に係る所得をある程度認識し得たものと認められる。しかるに、請求人は、各年分の確定申告書等に、自動車販売業との記載をせず、本件各収支内訳書にも、自動車販売に係る仕入金額を全く記載せず、事業所得に係る総収入金額及び所得金額をことさらに過少に記載した内容虚偽の申告書を提出したものである。また、当初、請求人は、記帳しているものはない旨申し述べ、その後の調査担当職員の書類等の確認作業のなかで本件入出庫台帳等が把握された事実が認められる。以上によれば、請求人の主張にはいずれも理由がなく、請求人は、当初から所得を過少に申告することを意図したうえ、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をしたものとみるべきであるから、その意図に基づいて請求人のした各年分の所得税に係る過少申告行為は、国税通則法第68条第1項所定の賦課要件を満たすものというべきである。(平14. 3.27関裁(所・諸)平13-72)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平130024
- 裁決年月日
- 平成14年3月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が所有していた本件土地の譲渡に係る譲渡益につき、請求人に帰属しないから重加算税を取り消すべきである旨主張する。しかしながら、本件事業年度の確定申告書の提出期限における請求人の代表取締役の経歴からして、同人は本件土地を譲渡することによって多額の利益が発生することを認識していたと推認されず、同人は、納税資金の手当てができないことを理由に、譲渡先の法人の代表取締役が同一であることを奇貨として、その譲渡に係る売買契約書を作成せず、また、譲渡の事実を帳簿に記載しないことにより、本件事業年度において青色申告の承認を受けていた、納税申告書を提出しなかったことが認められる。これらのことは、国税通則法第68条第2項に規定する課税標準等の計算の基礎となる事実を隠ぺいしたことに基づき納税申告書を提出しなかったことに該当する。(平14. 3.20高裁(法)平13-24)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平130021
- 裁決年月日
- 平成14年3月15日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100917000
- 争点
- 9重加算税/17推計課税事件で重加算税を賦課した事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は重加算税の賦課決定処分の全部を取り消すべきであると主張する。当審判所の調査によれば、請求人は、(1)平成9、10年分の利息収入金の未申告一覧表を審判所に提出していること、(2)調査担当職員に平成9、10年分の貸出元帳の一部しか提示せず、同職員から指摘を受けた都度、指摘された貸出元帳を提示していること、(3)貸金業協会の規則に基づき貸出元帳は2年間しか保存していない旨の虚偽の答弁をしていること、(4)貸出先に対し、調査担当職員への虚偽答弁を依頼していること、(5)(2)で調査担当職員に提示した貸出元帳の利息収入合計額と請求人の申告所得金額の基となった収支内訳表の利息収入合計額が近似していること、(6)平成6年分ないし平成8年分の根抵当権等設定金額の合計額が平成9、10年分の根抵当権等設定金額の合計額と比べ大差がないこと、(7)審判所が認定した平成6年分ないし平成8年分の事業所得の金額も平成9、10年分の事業所得の金額と比べ大差がないことからすれば、請求人は、(2)、(4)により貸出元帳の全部又は一部を破棄して収入金額の計算の基礎となる事実を隠匿し、(3)により調査担当職員に虚偽の答弁をし、(4)により貸出先に虚偽の答弁を依頼していることまた、(1)のとおり未申告の事実を認めており、その結果が(6)のとおりであることからすれば、事業所得の金額の一部を隠ぺいしたところに基づいて確定申告書を提出したときに該当すると認めるのが相当である。(平14. 3.15高裁(所)平13-21)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平130057
- 裁決年月日
- 平成14年3月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、得意先に支出した金員(以下「本件支出金」という。)を改修補修工事代金として仕入金額に計上したことについては、一切知らなかったもので、全く関与もしておらず、従業員が、独断で行った取引であり、特に重要な権限を有しない従業員の行為に対してまで、重加算税が賦課されるのは違法である旨主張する。しかしながら、請求人は、従業員の請求書、領収書の作成行為に基づいて、法人税の所得金額の計算上、本来、損金に算入できない本件支出金を仕入金額として損金に算入する経理処理をしたことは明らかであるから、請求人が、課税標準等及び税額等の計算の基礎となるべき事実を隠ぺい又は仮装したところに基づき過少申告をしたものと認められ、そうである以上、請求人が、従業員の行為について具体的認識を有しているか否かに関わらず、通則法第68条《重加算税》第1項の要件を充たすと解すべきであるから、原処分庁が行った本件重加算税の賦課決定処分は、適法である。(平14. 3.11大裁(法・諸)平13-57)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平130057
- 裁決年月日
- 平成14年3月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、得意先に支出した金員(以下「本件支出金」という。)を改修補修工事代金(以下「本件工事」という。)として仕入金額に計上したことについて、脱税や着服といった意図が全くないから、重加算税の賦課決定処分は違法である旨主張する。しかしながら、請求人は、本件支出金の領収証がもらえなかったことから、外注先に依頼して入手した白紙の請求書及び領収証を使用し、本件工事を発注したかのような真実と異なる取引を記載した請求書及び領収証を作成したことが認められ、このことは事実の仮装といえるから、原処分庁が行った本件重加算税の賦課決定処分は、適法である。(平14. 3.11大裁(法・諸)平13-57)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平130056
- 裁決年月日
- 平成14年3月8日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 贈与税の配偶者控除を適用するに当たり、税理士事務所の担当事務員は、請求人の住民登録が贈与を受けた住所地に申告期限内に移っていなかったため、原処分庁に未提出であった戸籍の附票及び期限後に住所が移った住民票と共に、住民登録の異動の経緯を記載した書面を提出した。これに対し、原処分庁は、当該書面は、本件申告書の添付書類と一体として取り扱われるべきものであること、(2)担当事務員は、請求人から住民登録を移した理由について正しく聞いており最も重要な居住の事実を確認しなかったとは到底考えられないことから、あえて居住していないことを知りながら作成したと推認されること、(3)請求人の申述内容から、申告期限までに本件土地を居住の用に供していなかったことは明らかであるにもかかわらず、当該書面は、居住の用に供したという虚偽の事実を申し立てる書面であること、(4)担当事務員の当該書面作成による事実の仮装は、請求人の仮装行為として取り扱われることから、本件申告書は、事実を仮装し、その仮装したところに基づき提出されたことになるので、重加算税を課すべきこととなる旨主張する。しかしながら、担当事務員は、(1)申告期限までに請求人の住民登録がBの住所に移されていない事情を原処分庁に説明するつもりで、あるいは、本件特例の適用を考慮してもらうつもりで、提出していることがうかがわれ、そして、またそう解釈するのが自然であり、そう考えると本件書面は、その内容からも居住事実の事情説明、あるいは、嘆願書的な書面にすぎず、本件申告書の添付書類と一体のものとして取り扱われるほど客観的な証明力の高いものであるとは認められない。また、(2)担当事務員は、請求人が本件家屋に居住していると思い込んだ理由には不自然さはなく、加えて、本件事務員が請求人と直接会って話したのは一度だけであり、請求人に対して本件特例についての十分な説明をしていないことなどから、双方に意思の疎通が欠けていたことが認められるので、担当事務員は請求人が本件家屋に居住していたと誤って認識していたとしても上記理由から察すると無理もないと認められる。以上から、当該書面の内容が事実と相違することのみをもって、本件事務員に仮装の意図があったとか、仮装したところに基づく申告書の提出があったと認定することはできず、本件において重加算税を賦課することは許されない。(平14. 3. 8.大裁(諸)平13-56)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平130029
- 裁決年月日
- 平成14年3月7日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.63・362ページ
要旨
○ 請求人は、国税通則法第68条第1項は、隠ぺい・仮装の主体を納税者に限定しているから、元専務取締役が行った行為について重加算税を賦課するのは違法である旨主張する。しかしながら、国税通則法第68第1項に規定する重加算税は、同法65条ないし67条に規定する各種の加算税を課すべき納税義務違反が課税要件事実を隠ぺいし、または仮装する方法によって行われた場合に、行政機関の行政手続により違反者に課せられるもので、これによってかかる方法による納税義務違反の発生を防止し、もって徴税の実を挙げようとする趣旨に出た行政上の措置であり、違反者の不正行為の反社会性ないし反道徳性に着目してこれに対する制裁として科せられる刑罰とは趣旨、性質を異にするものであるから、従業員を自己の手足として経済活動を行っている法人においては、隠ぺい・仮装行為は代表者の知らない間に従業員によって行われた場合であっても、原則として、法人自身が行為を行ったものとして重加算税を賦課することができるというべきである。そうすると、元専務取締役の行った不正行為に基づき、原処分庁が納税義務者たる請求人に重加算税の賦課決定処分をしたことは相当である。(平14. 3. 7.広裁(法・諸)平13-29)裁決事例集NO63・362ページ
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平130029
- 裁決年月日
- 平成14年3月7日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.63・362ページ
要旨
○ 請求人は、最高裁判所昭和62年5月8日第二小法延決定を前提に、納税者たる請求人には、その故意がなく、重加算税の要件を欠く旨主張する。しかしながら、当該判例は納税者に隠ぺい又は仮装の故意が必要としたにすぎず、納税者に故意があったと認められる場合を、当該法人の代表者に故意が認められる場合に限定したものではないから、請求人の主張は理由がない。(平14. 3. 7.広裁(法・諸)平13-29)裁決事例集NO63・362ページ
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平130014
- 裁決年月日
- 平成14年2月20日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の姉の介護のため一時的にではあるが本件家屋に寝泊りしたことから、その事実をもって本件家屋が居住の用に供している家屋にあたるものと理解していたと認められるところ、請求人が本件申告書に住民票の写しを添付したのは、仮装し又は隠ぺいしようとの意図の基に行ったものでないと認められる。なお、原処分庁は請求人の生活の本拠地は異動していないにもかかわらず請求人が本件宅地の売却依頼をした後に住民票を異動させたことは、本件宅地を居住用財産に仮装する目的で行なったものであると主張するが、そのことのみをもって仮装行為があったとまではいえない。よって、重加算税を賦課することは相当でない。(平14. 2.20熊裁(所)平13-14)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平130146
- 裁決年月日
- 平成14年2月5日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100908000
- 争点
- 9重加算税/8帳簿の不備
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.63・20ページ
要旨
○ 請求人は、「大学ノートは単なるメモであり、隠ぺい仮装の事実はない」旨主張するが、(1)大学ノートが真実の売上帳であることに関する原処分の調査担当職員の答述は具体的で、合理的であり、一方、(2)大学ノートの作成目的や作成方法に関して請求人は合理的な説明がなく、更に、(3)原処分調査後に提出された平成12年分の青色申告決算書の月別の売上金額が大学ノートの売上金額と一致しており、大学ノートは真実の売上帳と認められることから、請求人の主張には理由がない。(平14. 2. 5.東裁(所)平13-146)裁決事例集NO63・20ページ
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平130018
- 裁決年月日
- 平成14年1月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100999000
- 争点
- 9重加算税/18その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、当期の確定申告において、前期から繰越された所得税額控除額が発生しているところ、調査により、前期及び当期に不正所得が把握されたことに伴って、当期に当該所得税控除額が否認され、その所得税額控除額が不正所得に起因する場合において、請求人は、当期の重加対象税額は当該所得税額控除額の否認前の税額に基づき賦課決定すべきである旨主張する。しかしながら、国税通則法第68条では、重加対象税額は「納付すべき税額」を基準に課されることとされているので、前期においては、当該所得税額の控除後及び当期においては、当該所得税控除額の否認後である、それぞれの納付すべき税額について重加算税を課すべきものであり、当期において増加した法人税額に当該所得税額控除額を加算して賦課決定した原処分は相当である。(平14. 1.31仙裁(法)平13-18)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平130018
- 裁決年月日
- 平成14年1月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100999000
- 争点
- 9重加算税/18その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件税額控除の否認によって増加した法人税の額に対する重加算税は、本件にあっては、通達(「法人税の重加算税の取扱いについて(事務運営方針)」)の定めに基づき繰越控除した事業年度について賦課決定すべきである旨主張する。しかしながら、本件税額控除額の減少要因は、請求人が、前期において売上げ除外等の不正計算の方法により法人税の額を過少に算出して、本件税額控除額を翌期以降に繰り越す旨の確定申告書を提出し、本件事業年度において本件税額控除額の控除を行っていたことに起因すると認められ、これらの請求人の行為は、国税通則法第68条第1項に規定する「隠ぺい、仮装」に当たると認めるのが相当であるから、本件賦課決定処分は適法である。なお、本件通達の定めは、欠損金額の繰越しがある場合における重加対象所得金額の計算に際し適用されるものであって、本件のように、不正計算に基づく税額控除の否認について適用されるものではない。(平14. 1.31仙裁(法)平13-18)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平130017
- 裁決年月日
- 平成14年1月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.63・276ページ
要旨
○ 原処分庁は、請求人が仕入金額を所在不明の法人の名称を使用したインボイス及び領収証に基づき過大に計上していることが国税通則法68条第1項の仮装、隠ぺいに当たるとしている。しかしながら、請求人は、本件唐木家具の仕入れについて帳簿等への記載に当たり実際の仕入先の名称とは異なる架空の仕入先名義の領収証等に基づき帳簿に記帳し、仕入先の名称を仮装していたものと認められるが、課税仕入れの支払対価の額を過大に計上していたとは認められないことから、税額等の計算の基礎となる事実を仮装したことには当たらないので、国税通則法68条第1項に規定する重加算税の賦課決定要件を満たしていないことになるから、重加算税の賦課決定処分は、過少申告加算税相当額を越える部分の金額について取り消すのが相当である。(平14. 1.24高裁(法・諸)平13-17)裁決事例集NO63・276ページ
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平130017
- 裁決年月日
- 平成14年1月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100910000
- 争点
- 9重加算税/10仮装名義
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.63・276ページ
要旨
○ 請求人は、本件唐木家具の仕入取引は現地ブローカーを通じて正当に行われたものであると主張し、その全部の取消しを主張するが、本件唐木家具の仕入金額は、正当であると認められるものの所在不明の法人の名称を使用したインボイス及び領収証に基づき計上されており請求人の保存する帳簿は、消費税法第30条第8項第1号イの「課税仕入れの相手方又は名称」の記載がない帳簿であり、また、請求人の保存するインボイス等は同条第9項第1号イの「書類の作成者の氏名又は名称」のない証拠書類であると認められ、同条第7項に規定する帳簿、請求書等の保存がない課税仕入れであるので、同条第1項の規定による仕入税額控除をすることは認められない。しかしながら、その仕入先の名称を仮装したところにより課税仕入れの支払対価の額を過大に計上していたものではないことから、税額等の計算の基礎となる事実を仮装したことには当たらないので、通則法68条第1項に規定する重加算税の賦課決定要件を満たしていないことになるから、重加算税の賦課決定処分は、過少申告加算税相当額を越える部分の金額について取り消すのが相当である。(平14. 1.24高裁(法・諸)平13-17)裁決事例集NO63・276ページ
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平130045
- 裁決年月日
- 平成14年1月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所得税を過少に申告したこと及び法定申告期限までに所得税の確定申告書を提出しなかったことについて、隠ぺい又は仮装の事実はない旨主張するが、請求人は、所得税の申告に係る手続を請求人の母に一任していたと認められるところ、母は、取引先から送付される送金明細書及び取引金額が入金となる銀行口座を管理していたことから、取引先から入金となっている金額を承知していたというべきであり、送金明継書の金額又は信金口座に本件取引先から入金となっている金額を集計さえすれば、取引先からの収入金額を算出することができることからすると、母は、取引先からの収入金額を認識しながら、ことさらに収入金額を過少に記載した内容虚偽の収支内訳書を作成していたと認められ、さらに、母が請求人に代わって行った行為は、納税者である請求人が行ったと同様に取り扱うべきであり、それに伴う責任も請求人が負うこととなるから、仮に、請求人が確定申告書の作成、提出に携わらなかったとしても、また、請求人自身が直接隠ぺい、仮装行為に関与せず、あるいは、請求人が隠ぺい、仮装行為による過少申告の事実又は法行申告期限までに納税申告書を提出しなかった事実を知らなかったとしても、重加算税の賦課決定処分は適法である。(平14. 1.24関裁(所)平13-45)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平130007
- 裁決年月日
- 平成13年12月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、翌事業年度に計上すべきであった冬物男子ユニフォームの購入費用を本件事業年度に厚生費として損金経理したことについて、仮装、改ざんまでして脱税を図る等の意思は毛頭なく、また、虚偽の納品日の記載を依頼したこともなく、通則法第68条第1項の規定に該当する隠ぺい又は仮装を行った事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、本件事業年度末までに納品されないことを認識していたにもかかわらず、本件ユニフォームの購入費用について、購入先に依頼し、その依頼により作成された納品があったかのごとく記載のある事実と異なる請求書に基づき本件事業年度において厚生費として損金の額に算入していたものであり、このことは、法人税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は返装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたときに該当するから、請求人の主張には理由がない。(平13.12.20札裁(法)平13-7)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平130014
- 裁決年月日
- 平成13年12月18日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、重加算税の賦課要件である隠ぺい又は仮装の行為は行っていない旨主張するが、請求人はアパートの部屋ごとの賃貸料等を記録しており、賃貸料収入のすべてについて把握できる状態にあり、かつ、賃貸料収入のすべてを申告額に含めることが必要であることを十分認識していたにもかかわらず、賃貸料の一部を除外し、真実の収入金と全く異なった金額を不動産所得決算書に記載して申告していたものと認められることから、国税通則法第68条第1項に規定する課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の一部を隠ぺいし、その隠ぺいしたところに基づき納税申告書を提出したことに該当する。(平13.12.18福裁(諸)平13-14)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平130035
- 裁決年月日
- 平成13年12月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、家族からの資金の流用に当たって、他人名義を使用して請求人の預金口座へ振込みをした理由は、被相続人の財産の分割に当たり、相続人間に争いがあったことに起因したものであり、当該資金を他の相続人に察知されないためのもので、贈与税を免れるためのものではない旨主張する。しかしながら、請求人は、第三者との金銭消費貸借契約が存在するがごとく他人名義を使用して請求人の預金口座へ振込み、調査担当職員には、「Aからの借入れ」である旨の虚偽の申立てをしていることは、贈与税の課税を免れるための仮装行為と認めるのが相当である。したがって、原処分庁が、国税通則法第68条第2項の規定に基づいて行った重加算税の賦課決定処分は適法である。(平13.12.18名裁(諸)平13-35)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平130008
- 裁決年月日
- 平成13年12月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、重加算税を賦課する理由はない旨主張する。しかしながら、(1)親族の名義を利用して他人名義で貸金業の登録を受けるなどの方法で、貸金業に係る店舗の売上げを全部除外し、架空名義及び親族名義の預金を設定するなどの方法により所得を秘匿した事実、(2)貸金業に係る事業を請求人自身が営業していたにもかかわらず、他人から譲り受けたものと仮装し、当該譲渡代金が未払いであるとして、架空の債務を計上し、それに伴う支払利息を必要経費とした事実は、事実の隠ぺい又は仮装に該当する。(平13.12.17福裁(所)平13-8)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平130037
- 裁決年月日
- 平成13年12月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100999000
- 争点
- 9重加算税/18その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件賦課決定処分を争っているが、本件賦課決定処分の前提となる本件修正申告に係る所得金額が過大であるとし、本件修正申告を基礎として決定された本件賦課決定処分は違法である旨主張する。しかしながら、修正申告に係る所得金額等の過大は、更正の請求によらず主張することはできないから、賦課決定処分についても、更正の請求に係る争いとともに争う場合に限り、修正申告に係る所得金額等の過大を理由として、賦課決定処分の違法を主張することができると解すべきである。そうすると、請求人は、本件審査請求において、本件賦課決定処分のみを争っているのであるから、本件修正申告に係る所得金額の過大を理由として、本件賦課決定処分の違法を主張し、その取消しを請求することはできない。(平13.12. 6.関裁(所)平13-37)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平130037
- 裁決年月日
- 平成13年12月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、各年分の収入金額を故意に除外した事実はない旨及び収入金額を除外する目的をもって納品書控え及び領収証等の書類を破棄したものではない旨主張する。しかしながら、請求人は、真実の収入金額を認識していたにもかかわらず、特定の収入先からの収入金額のみを申告する意図をもって、それ以外の収入金額については申告せず、収入金額を過少に申告したことに伴い必要経費も過少に申告し、多額の所得を除外して、真実の所得を秘匿し、除外した所得が課税の対象となることを回避するために、申告から除外した収入金額及び必要経費に係る請求書控え及び領収証等の書類については、廃棄して、所得金額をことさら過少に記載した内容虚偽の確定申告書を提出したものと認めることができる。そうすると、請求人は、各年分の所得税の申告に際し、その所得税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の一部を隠ぺいし、その隠ぺいしたところに基づき納税申告書を提出していたものというべきである。(平13.12. 6.関裁(所)平13-37)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平130094
- 裁決年月日
- 平成13年11月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所得税の申告について、(1)税理士の勧めにしたがって自主的に修正申告書を提出したのであり、また、(2)税理士が行った隠ぺい・仮装行為を納税者の行為と同視して重加算税を賦課したのは違法である旨主張するが、(1)一連の調査経過から判断すると、修正申告は国税通則法第65条第5項に規定する「調査があったことにより当該国税について更正があるべきことを予知してされたものでないとき」に該当せず、(2)納税者は税理士に所得税の確定申告を一任し、税理士は納税者の代理人又は履行補助者としての立場にあったといえるから、重加算税制度の趣旨からすると、税理士が行った隠ぺい・仮装行為については、納税者において認識していたか否かにかかわらず、納税者自身の行為と同視できる場合というべきであり、納税者に対して重加算税を賦課したことは適法である。(平13.11.30東裁(所)平13-94)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平130004
- 裁決年月日
- 平成13年11月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、確定申告書の基礎とした売上げの記録に記帳もれが生じたのは、経理についての経験が乏しい者が記帳していたためで、虚偽の記載でなく、単純な記帳ミスであり、隠ぺい又は仮装の事実はない旨主張する。しかしながら、請求人が記帳している売上帳及び申告した売上金額には、次の事実が認められる。(1)特定の銀行の普通預金へ入金された売上金額が全額記載されていない。(2)普通預金へ多くの取引先から売上金の入金がある中で、特定の取引先の売上げに係る売上金額が記載されていない。(3)請求人は売上げに係る納品書(控)をすべて保存しており、各年分の確定申告書を作成する際に、売上金額のすべてを把握することができた。(4)記載もれとなっている売上金が入金された普通預金は、請求人の従業員である長男夫婦が管理している。(5)売上帳への記載手順に従えば、正しい売上金額が記載されることになることから、単純な誤りで特定の普通預金へ入金された売上金や特定の取引先のみが記載もれとなることは考えられない。(6)請求人は売上帳の存在を認めないなど、請求人等の売上金額の記録に関する言動には、虚偽が認められる。以上のことから、請求人は各年分の確定申告に当たり、真実の売上金額及びその入金の事実を把握していたにもかかわらず、特定の入金口座及び取引先の売上金額について、本件売上帳に記載せず、各年分の売上金額を除外したことが認められる。(平13.11.20福裁(所)平13-4)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平130006
- 裁決年月日
- 平成13年11月1日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の取締役が請求人の仕入先から受領した仕入割戻金名目の金員は、請求人が全く関知していないものであるから、当該金員は、金員を受領した取締役個人に帰属し、請求人に帰属するものではない。したがって、本件各更正処分は取り消されるべきであり、これに伴い重加算税の各賦課決定処分も取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、本件各更正処分は適法になされており、また、重加算税の賦課の目的は、隠ぺい又は仮装に基づく過少申告による納税義務違反の発生を防止し、申告納税制度の信用を維持するところにあることから、隠ぺい又は仮装の行為者は、納税義務者たる法人の代表者に限定されるものではなく、その役員又は家族等で経営に参画していると認められる者の行為は、法人の代表者がそれを知らなかった場合であっても、当該法人の行為と同一視されるべきところ、隠ぺい又は仮装の行為者である当該取締役は、請求人の取締役であり、かつ、仕入れに関する責任者と認められることから、請求人の代表者が隠ぺい又は仮装の事実を知っていたかどうかにかかわらず、当該取締役の行為は請求人の行為と同一視すべきである。(平13.11. 1.熊裁(法・諸)平13-6)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平130025
- 裁決年月日
- 平成13年10月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100999000
- 争点
- 9重加算税/18その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調査担当職員と話し合った結果、その提示額の8掛けで修正申告を行ったものであるところ、このような不正確な根拠に基づいてなされた修正申告を前提とする重加算税の賦課決定処分は誤りである旨主張するが、調査担当職員は、その調査結果に基づいて修正すべき事項を説明の上、修正申告のしょうようを行っており、また、調査担当職員が、本件修正申告書の提出を請求人に強要した事実も認められず、請求人自身の責任と判断の下で、修正申告を行ったと認めるのが相当であるから、請求人の主張には理由がない。(平13.10.31関裁(法・諸)平13-25)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平130025
- 裁決年月日
- 平成13年10月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905040
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/4仕入れ
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各商品に係る仕入数量及び仕入金額の差異は、単に仕入計上の時期がずれたにすぎないから隠ぺい又は仮装には当たらない旨主張するが、請求人と関係会社との間の本件各商品の取引については、関係会社が仕入先から本件各商品を仕入れ、そのすべてを請求人に販売しているが、本件各商品自体は、仕入先から請求人に対して直接納品されるという形態で行われているもので、関係会社からの本件各商品の仕入れは、関係会社における仕入先からの本件各商品の仕入れと同一の内容であると認めるのが相当であるところ、本件各商品の納品及び仕入れの取引の事実が請求人及び関係会社にとって明白な事実であり、その取引の一部については真実の取引内容と一致する帳簿が作成されているにもかかわらず、請求人及び関係会社の両社において、真実の取引内容とは異なる同一内容の帳簿が作成され、仕入帳に記載された仕入れの合計が真実の仕入れの合計よりも過大に計上されていることからすると、請求人の関係会社が、通謀の上で故意に虚偽の内容を記載していたというべきであるから、隠ぺい又は仮装に該当する。(平13.10.31関裁(法・諸)平13-25)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平130022
- 裁決年月日
- 平成13年10月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が平成9年7月期の益金の額に算入すべき本件売上金額を平成8年7月期の益金の額に算入し、粉飾決算の意図をもって仮装経理を行い、法人税確定申告書の添付書類に譲渡の日を「平成8年7月31日」と記載したことは通則法第68条第1項に規定する重加算税の賦課要件に該当する旨主張するが、本件の場合、計上基準の変更があったと否とにかかわらず、売上げをいずれかの事業年度の収益に計上する行為自体は通則法第68条第1項に規定する「国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実」に該当せず、また、請求人が契約書その他引渡しの事実を証する書類等を改ざんするなどして、平成9年7月期の益金の額に算入すべき本件売上金額を平成8年7月期の収益に計上した事実は認められないから、請求人が、売上げの計上基準を契約日基準に変更したとの認識の下、法人税確定申告書の添付書類に譲渡の日を「平成8年7月31日」と記載していたとしても、このことのみをもって「国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実を隠ぺい又は仮装した」ということはできない。(平13.10.25関裁(法・諸)平13-22)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平130006
- 裁決年月日
- 平成13年8月2日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人は租税特別措置法35条に規定する居住用財産の特別控除の適用を受ける目的で事実と異なる住宅登録を異動した上で、納税相談時において相談担当職員が本件特例を適用することを期待して、本件家屋に居住していた旨の内容虚偽の申述によって、申告がなされたことから、重加算税の賦課決定は適法である旨主張する。しかしながら、請求人は、本件家屋に生まれ育ち、本件家屋の真向かいで長年理容及び喫茶店を営業しており、本件家屋の相続後も維持管理していることなどから、内容虚偽の申述がなされたという確証も認められず、また、これまでの住民登録の異動状況からみても本件特例を受けるために虚偽の居住期間という外形を作り上げるための目的のために住民登録を異動したものと推認することができないことから、これらをもって仮装の行為があったと認められない。したがって、重加算税を課することは相当ではない。(平13. 8. 2.東裁(所)平13-6)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平130001
- 裁決年月日
- 平成13年7月9日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.62・199ページ
要旨
○ 原処分庁は、請求人は仕入割戻しを受領しているにもかかわらず雑収入に計上しなかったことは、国税通則法第68条第1項に規定する仮装、隠ぺいの事実に該当する旨主張する。通常、仕入割戻金として受領した現金をその旨十分に認識しながら帳簿に計上することなく別途保管することは、事実の隠ぺいに当たると解するのが相当である。しかしながら、本件においては、請求人と仕入先との間において特別リベートの額について協議が整っておらず、請求人は本件金員が自己に帰属すると認識していなかったことが認められ、請求人が本件金員は預り金にすぎないと判断し、帳簿に計上しなかったこと及び当該金員を盗難等の防止のため事務所内の事業用の金庫に保管していたことには無理からぬ点が認められるから、当該請求人の行為は、国税通則法第68条第1項に規定する事実を隠ぺいするには当たらないと解するのが相当である。(平13. 7. 9.高裁(法・諸)平13-1)裁決事例集NO62・199ページ
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平130003
- 裁決年月日
- 平成13年7月6日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、各相続人名義の同族法人の株式は、名義のいかんにかかわらず被相続人に帰属する旨を記した「確認書」が存在し、被相続人が同法人の増資に当たって行った相続税を軽減するという一連の不正の行為を利用して、請求人らは内容虚偽の申告書を提出した旨主張する。しかしながら、当該「確認書」は、3回行われた増資の内資の内第1回目の増資については効力があるものの、第2回目以降については効力があるとは認められず、また、被相続人は生前に複数の「遺言書」を作成していることからみても、被相続人の独断で作成された部分が大きく、原処分庁が不正手段と認定するに足る明確な基準を示しているとは考えられない。また、被相続人の行った行為は、通則法第70条第5項に規定する「偽りその他不正の行為」に該当するものの、請求人らがこれらの状態を利用して、相続財産を過少に申告する意図で、内容虚偽の申告書を提出したとは認められない。したがって、重加算税の賦課決定処分のうち過少申告加算税を超える部分の金額については取り消す。(平13. 7. 6.大裁(所)平13-3)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平130001
- 裁決年月日
- 平成13年7月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100999000
- 争点
- 9重加算税/18その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、友人に本件予約帳や領収証等を渡して、各年分の確定申告書等の作成を依頼していたところ、確定申告書等に記載された収入金額等は真実のものと思っていたから、意図的に過少申告をしたものではなく、重加算税の賦課決定処分は取り消すべきである旨主張するが、請求人は、当審判所に対して、当該友人の住所、氏名等を明らかにしていないから、その真偽を判断することは困難である上、仮に、請求人の主張するような事実があったとしても、当該友人の行った行為は、通則法第68条に規定する隠ぺい、仮装に該当するというべきであり、また、当該友人が請求人から任されて請求人に代わって行った各年分の確定申告書等の作成及びこれに付随する一連の行為は、納税者である請求人が行ったと取り扱うべきであり、それに伴う責任も請求人が負うこととなるから、その真偽は格別、仮に請求人が主張する事実があったとしても、重加算税の賦課決定処分は適法であるから、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平13. 7. 2.関裁(所)平13-1)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平130001
- 裁決年月日
- 平成13年7月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人には通則法第68条に規定する隠ぺい又は仮装の事実はないから、重加算税の賦課決定処分は取り消すべきである旨主張するが、重加算税の制度は、納税者が過少申告をするについて隠ぺい又は仮装という不正手段を用いていた場合に、過少申告加算税よりも重い行政上の負担を課することによって、悪質な納税義務違反の発生を防止し、もって申告納税制度による適正な徴税の実現を確保しようとする行政上の措置であり、また、納税義務者本人の刑事責任を追及するものではないことからすれば、その合理的解釈としては、隠ぺい、仮装の行為に出た者が納税義務者本人でなく、その代理人、補助者等の立場にある者で、いわば納税義務者本人の身代わりとして同人の課税標準の発生原因たる事実に関与し、同課税標準の計算に変動を生ぜしめた者である場合を含むものであり、かつ、納税義務者が納税申告書を提出するに当たり、その隠ぺい、仮装行為を知っていたか否かに左右されないものと解すべきであるところ、これを上記認定事実に照らし判断すると、これら請求人の行為は通則法68条に規定する隠ぺい、仮装に該当するというべきである。(平13. 7. 2.関裁(所)平13-1)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平120035
- 裁決年月日
- 平成13年6月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.61・393ページ
要旨
○ 請求人は、本件土地を譲渡しておらず、また譲渡したという考えもないことから申告していないのであって、隠ぺいや仮装をした事実はない旨主張するが、請求人は、本件土地を譲渡し、また当該譲渡については十分認識していたにもかかわらず、登記簿上の所有権移転登記原因が譲渡担保であることを奇貨として、その譲渡の事実を隠ぺいし、隠ぺいしたところに基づき確定申告書を提出していることが認められることから、重加算税の賦課決定処分は適法である。(平13.6.28熊裁(法)平12−35)裁決事例集NO61・393ページ
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平120033
- 裁決年月日
- 平成13年6月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100999000
- 争点
- 9重加算税/18その他
- 業種
- 理容業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調査担当職員が質問検査章を提示せず、強制的に文書や名前を書かせたり押印させる等の違法な調査を行い、修正申告は強引に提出させられたもので無効であり、これに基づいて行われた重加算税の賦課決定処分は違法である旨主張するが、請求人の主張するような事実はなく、調査は適正に行われており、また、修正申告書は請求人の意思により任意に提出されたもので適正であるから、重加算税の賦課決定処分は適法である。(平13.6.27熊裁(所)平12−33)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平120122
- 裁決年月日
- 平成13年6月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 業種
- 呉服卸
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件預貯金を申告しなかったことについて隠ぺい仮装の行為がない旨主張する。しかしながら、請求人は、本件相続の開始後、被相続人以外の名義である本件預貯金が被相続人の財産であることを認識しながら、相続開始後、本件預貯金の通帳や印章を保管していたのは明らかであり、また、請求人は、相続税の申告に係る経緯から見て、被相続人名義の預貯金のみを相続財産として開示、申告することにより、他の大部分に当たる本件預貯金を申告から除外しようとしたものであることが認められる。これは被相続人の行為により相続財産の一部が隠ぺい、仮装された状態にあったことを利用して、意図的に相続財産の一部を除外していた場合に該当し、請求人の行為は事実の隠ぺいにあたることから、重加算税の賦課決定処分は適法である。(平13.6.27大裁(諸)平12−122)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平120089
- 裁決年月日
- 平成13年6月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件工事契約書は請求人の支払手段が確定していなかったため一時的に作成したものであり、また、本件リース契約は本件リース物件を含めた建物全体に係る資金調達及び支払手段が確定したことに伴って締結したものにすぎず、事実を改ざんしたものでなく、さらに、建築業者が本件工事のうち冷蔵庫工事の請求書を更に作成したのは、冷蔵庫業者からの指示であり、請求人の会長が指示したものでない旨主張する。しかしながら、請求人は、建築業者との間で本件工事契約を締結し建物を取得したこと、取得した建物について所有権保存登記をしていること、本件工事に係る請負代金の一部は建築業者が冷蔵庫業者から受領していること、冷蔵庫業者は、建物リースできないため、建物の工事代金の一部を冷凍庫等の機械装置代金に含めて水増ししたところで、本件リース物件に仮装してリース会社へ販売したこと、冷蔵庫業者はリース会社から受領した代金を請求人の会長の指示により決済していることが認められる。以上のことから判断すると、請求人は、当該建物を冷凍庫等の機械装置代金に仮装して本件リース契約を締結し、本件リース料を損金の額に算入していたと認められ、この事実は、通則法第68条第1項に規定する「その国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」に該当する。したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平13.6.22名裁(法)平12−89)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平120017
- 裁決年月日
- 平成13年6月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、不良債権に係る和解金の回収取引に係る売上金額を申告しなかったことについて、故意に売上除外したものではなく、隠ぺい又は仮装した事実がない旨、また、少なくとも、和解未収金に係る売上計上漏れ部分については、その回収率の低さ、会計的知識の不知等によるものであり、故意に事実の隠ぺい又は仮装していたものではない旨主張する。しかしながら、請求人は、税を免れる目的で実体のない名義を使って債務者と和解し、回収した和解金を請求人の会計帳簿に記載のない普通預金口座に預け入れていたことが認められ、しかも、請求人の維持費に相当する金額のみを情報提供料収入として、虚偽の売上げを計上した決算書に基づき申告書を提出していたものであり、このことは、法人税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたときに該当するから、請求人の主張には理由がない。また、請求人は、当該和解金の回収取引に係る売上を計上すべき時期を認識していながら、その回収取引のすべてを会計帳簿に記載していなかったことが認められることから、和解未収金の回収率の低さと会計的知識の不知等により、和解未収金に係る売上げが計上漏れとなったとする請求人の主張には理由がない。(平13.6.20札裁(法)平12−17)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平120187
- 裁決年月日
- 平成13年6月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100999000
- 争点
- 9重加算税/18その他
- 業種
- とび工事
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各修正申告における所得税及び消費税等の課税標準等が売上げの重複計上により過大に算定されているとして、重加算税の賦課決定処分のうち、当該過大部分に対応する部分は全て取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、当審判所に対して、重複計上されているとする売上げを特定するための証拠資料がないとして、これを提出せず、当審判所の調査の結果によっても、売上げが重複計上されていると認めるに足る証拠はないから、請求人の主張はその前提を欠くものであって、理由がない。(平13.6.20東裁(所・諸)平12−187)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平120086
- 裁決年月日
- 平成13年6月15日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100917000
- 争点
- 9重加算税/17推計課税事件で重加算税を賦課した事例
- 業種
- 小料理店
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が事業所得の金額の計算の基礎となる収入金額を隠ぺいしたところに基づいて納税申告書を提出した旨主張する。しかしながら、請求人は、(1)調査担当職員の帳簿提示要求に対して、保存のある帳簿書類をありのままに提示していたこと、(2)ビールの仕入本数と売上本数との開差はあるものの、このことのみをもって、収入金額が除外されていたと認定することはできないこと、(3)有価証券の取引を本人名義で行っており、請求人が意図的に事業に係る収入を除外していたとの事実は認められないことから判断すると、請求人が意図して事実を隠匿し又は脱漏していたとは認め難く、ほかにこれを認めるに足る証拠資料もないことから、請求人に国税通則法第68条が規定する事実の全部又は一部の隠ぺいがあったとする原処分庁の主張は、採用することができない。(平13.6.15名裁(所)平12−86)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平120182
- 裁決年月日
- 平成13年6月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 業種
- 会社役員
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.61・47ページ
要旨
○ 請求人は、会員権業者を介してゴルフ会員権を知人へ譲渡した本件取引について、請求人が知人の購入代金を立替えるとともに担保として会員権を預かっていたがもので、本件取引は何ら不自然なことのない通常の取引であるから、仮装であるとの認定は事実誤認である旨主張する。しかしながら、本件取引の前後の状況を比較すると、請求人が立替金と称して支出した現金は売却代金として還流され、会員権も従前と同様に請求人名義のまま請求人が所有しており、前後の状況に何ら変わりがなく、所得税の軽減を図る以外にメリットがない本件取引は、譲渡損失を作り出すことを目的とした、仮装取引とみるのが相当である。また、請求人が、本件取引以後において、自ら、(1)年会費を支払うとともに、(2)本件ゴルフ場においてメンバーとしてプレーしていたことは、請求人は本件取引が実体のない取引と了知していたとみるのが相当であるから、請求人は実体のない取引をあるかのように仮装していたものと認められる。(平13.6.15東裁(所)平12−182)裁決事例集NO61・47ページ
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平120109
- 裁決年月日
- 平成13年6月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100999000
- 争点
- 9重加算税/18その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 審査請求人は、異議決定により、原処分庁が重加算税の対象とした相続財産の金額が減額されたにもかかわらず、重加算税の賦課決定額が減額されていないから原処分は違法である旨主張するが、当該異議決定後の重加算税対象金額により、通則法第68条第1項及び通則法施行令第28条第1項の各規定に従って再計算した重加算税の額を、原処分に係る重加算税及び過少申告加算税の各賦課決定額の合計額が下回っているから、原処分は違法ではない。(平13.6.13関裁(諸)平12−109)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平120110
- 裁決年月日
- 平成13年6月13日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 業種
- 農業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、土地の譲渡について隠ぺい、仮装の行為はないから、賦課決定処分は違法である旨主張する。しかしながら、請求人から委任を受けた代理人は、(1)甲土地の譲渡代金を過少に記載し、甲土地の購入代金を架空計上する等した本件各内訳書に、甲土地の譲渡代金を過少に記載した土地売買契約書を添付して原処分庁に提出し、(2)本件贈与の事実がないにもかかわらず、本件贈与があったかのごとく所有権移転の登記を行い、本件各贈与税申告書を原処分庁へ提出していることが認められるが、これらの行為は、請求人がそれを認識していた否とにかかわらず、請求人本人の行為とみられると解するのが相当である。そうすると、請求人が上記事実に基づき無申告であったことは、通則法第68条第2項に規定する課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき法定申告期限までに納税申告書を提出しなかったことに該当することから、本件賦課決定処分は適法である。(平13.6.13関裁(所)平12−110)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平120178
- 裁決年月日
- 平成13年6月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人と請求人が役員となっている関係会社との間で各種委託契約を締結し、当該各契約に係る役務の提供を受けていたもので、当該各契約に基づいて支払った報酬額は各年分の事業所得の計算上必要経費に算入されるべきであり、架空費用ではない旨主張する。しかしながら、当審判所の調査によれば、(1)高額の報酬を支払うにもかかわらず、契約に当たって契約書を作成せず、契約書を後日遡及して作成していること、(2)契約当初、未払計上していること、(3)請求人が主張する役務提供の内容が契約書上具体的でなく、金額の算定も曖昧であること等から、各契約は所得金額を圧縮するための架空契約と認められる。また、各契約書記載の役務の提供事実がないことから、請求人が架空契約書を作成し、各報酬額を必要経費に算入して申告していたことは、通則法68条第1項に規定する重加算税の賦課決定要件に該当する。(平13.6.13東裁(所)平12−178)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平120166
- 裁決年月日
- 平成13年5月28日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、無記名割引債券につき、過去に被相続人から贈与を受けたものであって、被相続人から相続した財産でないから、本件割引債券に係る相続税について重加算税の賦課決定処分をしたことは違法である旨主張する。しかしながら、請求人らは、本件割引債券の贈与を受けたとする年分の贈与税の申告において本件割引債券を申告せず、原処分調査時に、相続税の申告から本件割引債券を故意に除外した旨を認めており、また、本件割引債券の一部を遠隔地の金融機関の親族名義の貸金庫に保管していたことから、請求人らが、本件割引債券を隠ぺいにして相続税の申告から除外したと認められることから、原処分は相当である。(平13.5.28東裁(諸)平12−166)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平120054
- 裁決年月日
- 平成13年5月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 業種
- 不動産賃貸業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 審査請求人の実質代表者は、十数社にわたる法人を経営しており、同人が経営する法人のうち、納税申告の事績が営業活動に影響する法人については、法定申告期限内に確定申告書を提出されているから、内国法人にあっては所得金額等の有無にかかわらず確定申告書を提出しなければならないことを十分に熟知していたと認められる。そうすると、審査請求人は、法人税等の申告すべきことを熟知しながら、あえて申告しなかったのみならず、当初から無申告による租税回避を意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行為をした上、その意図に基づいて法人税等の確定申告書を法定申告期限までに提出しなかったことが認められるから、その行為は法人税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部を隠ぺいし、その隠ぺいしたところに基づき納税申告書を法定申告期限までに提出しなかったことに該当するから、重加算税の賦課決定処分は適法である。(平13.5.25広裁(法・諸)平12−54)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平120148
- 裁決年月日
- 平成13年4月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 業種
- 文房具・教材販売
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件取引について売上値引を行ったとして、本件取引に係る売上値引額を総勘定元帳に計上した。しかしながら、本件取引に係る請求書に売上値引の表示がないこと、帳簿書類に当該値引額の決済に関する具体的な記載がないこと、当該値引額の決済に係る領収証がないこと及び当該値引額の決済として支出した金員が簿外の仮名預金口座に入金されていることを併せて判断すると、本件取引について売上値引が行われた事実はなかったと推認される。請求人は、当該値引額が取引先に支払われていることについて、代表者が作成しているノートより明らかである旨主張するが、上記の推認を覆すためには、代表者が作成したノートでは不十分であり、これに加えて、当該ノートの記載どおりに取引先に金員を支払った事実を推認させ得る何らかの証拠が必要である。ところが、当審判所に提出された全証拠資料をもってしても、そのような推認をするに足る根拠を見出すことができない。したがって、本件取引に係る売上値引きの計上は、事実を仮装したものと認められる。(平13.4.27東裁(法・諸)平12−148)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平120042
- 裁決年月日
- 平成13年4月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 業種
- 豆腐・油揚製造業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、翌事業年度に納入された機械設備を当事業年度に購入したとして帳簿に計上し、減価償却費を損金に算入したこと及びその対価の額を消費税の課税仕入れに係る支払対価の額に算入したことにつき、従来からの慣習に従って請求明細書を発行してもらったこと及び事業の用に供した年月日を確認しなかったことが原因であり、重加算税の賦課要件である「仮装、隠ぺい」には当らない旨主張する。しかしながら、本件機械設備が各事業年度内に納入されていないにもかかわらず、請求人が機械設備の購入先及び製造メーカーに対して、各事業年度内の日付で納品書又は請求明細書の発行を依頼し、当該請求明細書の日付で帳簿に計上し、減価償却費を損金に計上したこと及び支払い対価の額を課税仕入れに係る対価の額に算入したことは、「事実を仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」に該当することから、本件重加算税の賦課決定は適法である。(平13.4.3高裁(法・諸)平12−42)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平120043
- 裁決年月日
- 平成13年3月30日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 業種
- 鮮魚小売業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、申告相談に際し、真実の売上金額や仕入金額等を記載した資料を持参せず、申告相談担当者に対して真実の所得の一部を秘匿し、もって申告相談担当者に過少な所得金額を計算させた上、申告書を作成させてこれを提出したことは、真実と異なる申告であることを認識しつつ、真実の売上金額、所得金額等の一部のみを抽出し、他を隠ぺいした行為を行っていたものというべきで、過失による過少申告等の場合とは明らかに異なり、かえって、請求人が何ら事業所得の計算に関する資料を持参しなかったことは、当初から所得税を過少に申告することを確定的に意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をしていたものとさえいえるのであって、過少申告となったことが請求人の不知、過失等によるものとは到底いえない旨主張するが、各年分の確定申告書に記載された所得金額と本件修正申告書に記載された所得金額との間に大きな開差があること等からすれば、請求人において、所得金額を過少に申告することを意図して確定申告に臨んでいたのではないかという疑いを当然に生じるものの、請求人の各年分の所得税の確定申告の実態をみるならば、各法定申告期限間近において、請求人が原始記録等を整理、検討しておらず、他の所得金額の算定資料も提示しないこともあって、申告相談担当者が、収入金額から必要経費を控除して所得金額を算定するという方法でなく、請求人のその前年の申告に係る所得金額を基準にして申告書を作成し、これに請求人が署名押印をして原処分庁に提出していたものと認められ、請求人において、その所得金額を帳簿書類等によって把握しながら、あえて相談担当者に虚偽の設明をし、あるいはことさら資料の存在を秘匿するなどの行為がなされたことを認めるに足りる証拠は見当たらない。(平13.3.30広裁(所・諸)平12−43)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平120044
- 裁決年月日
- 平成13年3月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 業種
- 印刷業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.61・62ページ
要旨
○ 審査請求人は、女性従業員の超過勤務に係る給料を外注工賃に科目を変えて会計処理したことにつき、労働基準監督署の行政処分を避けるため、企業運営上やむを得ず行ったものであり、請求人には脱税を意図した隠ぺい、仮装の行為がない旨主張する。しかしながら、請求人は、女性従業員の超過勤務に係る給料を本来、給料手当勘定に計上すべきものであることを十分認識していながら、給料手当勘定に計上されないタイムカードを使用することにより、あえて外注工賃に科目を仮装し、外注工賃勘定として計上していたことが認められる。そして、当該行為が、審査請求人の主張する経理担当者の誤った会計処理によるものであったとしても、その結果として所得税の源泉徴収を行なわず、法定納期限までに納付しなっかたこと及び消費税の過少申告となったことは、通則法第68条第1項及び第3項に規定する「課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺい又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき」法定納期限までに納付しなっかたこと又は納税申告書を提出していたことに該当することから、重加算税の賦課決定処分は適法である。(平13.3.30広裁(所・諸)平12−44)裁決事例集NO61・62ページ
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平120046
- 裁決年月日
- 平成13年3月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 審査請求人の実質代表者は、十数社にわたる法人を経営しており、同人が経営する法人のうち、納税申告の事績が営業活動に影響する法人については、法定申告期限内に確定申告書を提出していることから、内国法人にあっては所得金額の有無にかかわらずに申告義務があることを十分に熟知していたと認められる。そうすると、審査請求人は、法人税の申告すべきことを熟知しながら、あえて申告しなかったのみならず、当初から無申告による租税回避を意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行為をした上、その意図に基づいて法人税の確定申告書を法定申告期限までに提出しなかったことが認められるから、その行為は、法人税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部を隠ぺいし、その隠ぺいしたところに基づき納税申告書を法定申告期限までに提出しなかったに該当するから、法人税の重加算税の賦課決定処分は適法である。(平13.3.30広裁(法・諸)平12−46)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平120126
- 裁決年月日
- 平成13年3月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 業種
- 貿易業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件貿易業を開業して以来、その取引はすべて普通預金口座により行っていたもので、当該口座の記録により売上金額、仕入金額及び必要経費の額を確認できることから、必要のない本件取引書類等を廃棄したにすぎず、所得税を免れるためにこれを廃棄したのでないから、隠ぺい又は仮装の事実はないと主張するが、請求人自身、本件取引書類等を故意に廃棄しており、その廃棄された本件取引書類等に係る所得について申告がない以上、このことは、課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の一部を隠ぺいし、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき法定申告期限後に納税申告書を提出していたときに該当するといえる。(平13.3.30東裁(所)平12−126)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平120021
- 裁決年月日
- 平成13年3月29日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 業種
- 不動産賃貸業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№61・337ページ
要旨
○ 原処分庁は、本件土地の賃貸借契約書につき賃貸借の実態がないにもかかわらず、本件特例を受けるために、本件土地が事業用資産に該当するかのように装うため作成されたものである旨主張するが、A社に譲渡した本件土地については、譲渡されるまでの間、B社に一時的に賃貸したと認めるのが相当であるから、本件においては、通則法第68条第1項に規定する「課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」に該当しないから、重加算税を賦課決定することは相当でない。(平13.3.29仙裁(所)平12−21)裁決事例集NO61・337ページ
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平120119
- 裁決年月日
- 平成13年3月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、法定申告期限時において、母が保管していた割引債券の存在を知らなかったのであるから、何ら隠ぺい・仮装行為を行っていない旨主張するが、(1)請求人が支店や金額を分散するなどにして、煩瑣な乗換え等を行っていること、(2)調査時において一貫してその存在を否定していること等から、知らなかったとする主張は不自然であり、請求人においても、法定申告期限時に知っていたと認めるのが相当であるから、重加算税の賦課決定処分は適法である。(平13.3.29東裁(諸)平12−119)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平120019
- 裁決年月日
- 平成13年3月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 業種
- 農業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件A商店借入金に係る保証債務の履行をしたと主張するが、(1)請求人を債務者とする金銭消費貸借契約書が作成されていること、(2)当該金銭消費貸借契約書に基づき公正証書が作成されていること、(3)請求人名義の受領書が作成されていること、(4)A商店は実質上の債務者を請求人と認識していることなどからすると、本件A商店借入金の債務者が、名目的にも実質的にも請求人であり、それにもかかわらず、請求人は、事実に基づかない金銭消費貸借契約書を作成し、この写しを確定申告書に添付して所法第64条第2項の規定による特例を受けたことが認められる。この事実は、通則法第65条第1項に規定する、事実を仮装して納税申告書を提出していたときに該当するから、重加算税の賦課決定処分は適法である(平13.3.28仙裁(所)平12−19)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平120037
- 裁決年月日
- 平成13年3月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905050
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/5経費、損金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正処分が違法であるから重加算税の賦課決定処分を取消すべきである旨主張する。しかしながら、支払外注費等の計上はすべて架空であり、また、簿外経費等の支払の事実は認められないことから、通則法68条第1項の「納税者がその国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、仮装したところに基づき納税申告書を提出した」ものに該当することから、同項の規定に基づいて行った重加算税の賦課決定処分はいずれも適法である。(平13.3.28高裁(法・諸)平12−37)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平120038
- 裁決年月日
- 平成13年3月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905040
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/4仕入れ
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正処分が違法であるから重加算税の賦課決定処分を取消すべきである旨主張する。しかしながら、支払外注費等の計上はすべて架空であり、また、簿外経費等の支払の事実は認められないことから、通則法68条第1項の「納税者がその国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、仮装したところに基づき納税申告書を提出した」ものに該当することから、同項の規定に基づいて行った重加算税の賦課決定処分はいずれも適法である。(平13.3.28高裁(法)平12−38)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平120058
- 裁決年月日
- 平成13年3月27日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100905040
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/4仕入れ
- 業種
- メリヤス製品販売
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、仕入金額に係る証拠資料の一部に取引先の記載誤りがあるが、これらからの取引は存在し、また、原処分庁がどのような方法で休廃業をした取引先からの仕入れを架空仕入れであると認定したのかが不明である旨主張する。しかしながら、請求人から提出された証拠資料及び休廃業をした取引先の関係者からの答述によれば、請求人は、(1)取引先の中には連絡先の不明なものがあり、当該取引先からの仕入商品の中には、既に他の業者から仕入れられた商品があること、(2)請求人が仕入代金の決済に充てた手形の代金の一部が請求人に還元されている事実があること及び(3)請求人の商品管理が的確であったとはいえないこと等から架空仕入れが存在すると判断した原処分庁の主張は相当と認められる。(平13.3.27名裁(所・諸)平12−58)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平120107
- 裁決年月日
- 平成13年3月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 業種
- 非鉄金属卸売
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正処分は違法であって全部取り消されるべきであるから、重加算税の賦課決定処分も全部取消されるべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、当該収益が請求人に帰属するものであることを十分認識しながら、法人税の課税を免れる等のために、本件収益を、代表者が同一の赤字法人の公表の預金口座に振り込むよう相手方に依頼するなどして、請求人の帳簿書類に収益として記載しなかったもので、これらの事実に基づいて確定申告書を提出したことは国税通則法第68条第1項に該当することから、重加算税の賦課決定処分は適法である。(平13.3.22東裁(法)平12−107)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平120097
- 裁決年月日
- 平成13年3月21日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 業種
- 不動産業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、本件転貸に係る収入金額、必要経費の額及び不動産所得の金額を十分に認識しているにもかかわらず、各年分の不動産所得に係る収入金額を除外するために、これに係る必要経費の額も除外したところで各年分の所得税の確定申告を行ったもので、通則法第68条第1項に規定する仮装又は隠ぺいに該当する旨主張する。しかしながら、請求人は、(1)各年分の所得税の確定申告に当たり、必要経費の額をいわゆるドンブリ勘定で行っていたと自認していること、(2)各年分の所得税の確定申告書の「営業所得」欄に収入金額をいずれも記載しなかったこと、(3)各年分とも事業所得に係る収支内訳書を添付しなかったこと及び(4)調査に協力しなかったことなどの各事実が認められるものの、請求人の確定申告の状況、請求人の答述、請求人が提出した不動産取引台帳の記載及び請求人には不動産業者として得られる事業所得と本件転貸に係る不動産所得を区分して申告することについての認識が十分でなかったことからすると、請求人自身は、本件転貸に係る所得について、いわゆる不動産業者としての仲介業務に係るものである旨の認識を積極的に持っていたことがうかがわれ、請求人の各年分の所得税の確定申告における総所得金額に本件転貸に係る所得が含まれていたと認められるから、請求人に通則法第68条第1項に規定する仮装、又は隠ぺいがあったと認めることができない。(平13.3.21関裁(所)平12−97)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平120092
- 裁決年月日
- 平成13年3月7日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、重加算税賦課決定処分の対象となった、本件割引債券及び本件償還金については、隠ぺいを行なっていない旨主張するところ、請求人2名については、本件割引債券及び本件償還金を本件被相続人の財産と認識しつつ、これを隠ぺいし、申告しなかったものといわざるを得ず、重加算税の賦課決定処分は適法であるが、残り1名の請求人については、隠ぺいしたと認めるに足りる証拠がないため、重加算税を賦課するのは相当でない。(平13.3.7東裁(諸)平12−92)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平120072
- 裁決年月日
- 平成13年2月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 業種
- 会社員
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、勤務先の代表者に依頼されたものであり、故意に還付申告をしたものでなく、重加算税の賦課決定処分は取り消されるべきである旨主張するが、請求人は、本件還付申告書について(1)内容の説明を受けていること、(2)請求人が還付金の振込口座を記載し、押印をしていることが認められ、結局、請求人は、本件輸出取引が自己に帰属しないことを十分認識しながら、これを自己に帰属する取引であるかのように装って本件還付申告書を提出したものと認められる。また、重加算税は、納税者が故意に課税標準等又は税額等の計算の基礎となる事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺい、仮装行為を原因として過少申告の結果が発生したものであれば足り、それ以上に、申告に際し、納税者において過少申告を行うことの認識を有していることまでを必要とするものではない。したがって、請求人は、自己の取引でない取引を請求人の実際の取引であるように仮装し、本件還付申告書を提出したというべきで、この行為は、通則法第68条第1項に規定する「課税標準又は税額等の基礎となるべき事実の全部又は一部を仮装し、その仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」に該当するから、重加算税の賦課決定処分は相当である。(平13.2.28大裁(諸)平12−72)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平120016
- 裁決年月日
- 平成13年2月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調査担当職員から調査経過を十分に聞かないままに本件修正申告書を提出したもので、それは事業所得金額に誤りのある修正申告、すなわち、本件修正申告書の事業所得金額には加算し得ない使途不明金が含まれているから、これに係る本件賦課決定処分はその一部を取り消すべきである旨主張する。しかしながら、調査担当職員は請求人に対して資産負債増減法による事業所得金額の算出の経過を再三にわたり説明しており、請求人はその内容を自認したうえで本件修正申告書を提出したと認められる。また、原処分庁が、事業所得金額の算出に当たり、支払いの目的や使途が明らかでない使途不明金を、所得の処分の一形態として、店主勘定とは別に加算したことは相当であるから、請求人の主張はいずれも採用できない。また、請求人が、除外した売上金を本件普通預金に預け入れた後、多数の仮名・借名定期預金を設定し、請求人に帰属する預金であることを容易に解明できないようにした行為は、通則法第68条第1項の規定に該当すると認められる。(平13.2.20仙裁(所)平12−16)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平120023
- 裁決年月日
- 平成13年2月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、納税告知処分の全部を取消すとともに、重加算税の賦課決定処分を取り消すべきである旨主張する。しかしながら、本件寄付の原資の提供に係る請求人の経理処理は架空原価等の計上そのものであるから、請求人は、役員に対する賞与の支給を、第三者に対する工事原価等の支払に仮装していることになる。したがって、通則法第68条第3項の規定による重加算税の賦課決定処分は適法である。(平13.2.20福裁(諸)平12−23)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平120085
- 裁決年月日
- 平成13年2月20日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 業種
- 建設業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、後日において、本件外注先は実在しない者であると判明したが、請求人が本件外注費に係る工事を発注した先はAであり、本件証拠書類の作成及び本件外注費に係る小切手の取立てをいずれもAが行っていたから、請求人は本件外注先が実在しない者であるかどうかに関知しておらず、帳簿書類に取引を仮装して記載し、過少申告した事実はないから、重加算税の賦課決定処分は違法である旨主張するが、法務省入国管理局の日本人出帰国記録調査書によれば、Aは平成8年1月1日以降は日本にいないことが記録されており、また、本件証拠書類のうち、Bの請求書には、通常Bの角印が押印されるところに請求人名の角印の印影が認められ、さらに、請求人の事業部長の個人名義の普通預金口座には、2回にわたり、本件外注費の一部と認められる現金が入金されているから、本件外注費は架空外注費であると推認するのが相当であり、このことは、通則法第68条第1項に規定する事実に該当する。(平13.2.20関裁(法・諸)平12−85)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平120032
- 裁決年月日
- 平成13年2月19日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 業種
- 貸金業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、法人税更正処分に係る重加算税の賦課決定処分を取消すべき旨主張する。しかしながら、請求人は、審査請求対象事業年度の法人税について申告すべき義務のあることを熟知しながら、あえて法定申告期限内に申告しなかったのみならず、確定的な脱税の意思に基づいて、収入金額の隠ぺいのための工作を行う一方で、関与税理士が法定申告期限内に作成した決算報告書の所得金額を減額するように求め、関与税理士から所得金額を圧縮した確定申告書の作成を拒まれるままにこれを放置し、関与税理士の法定申告期限内の確定申告書の提出への指導及び助言を無視し、まさに租税回避の意図に基づいて、審査請求対象事業年度の法人税の確定申告書を法定申告期限までに提出しなかったものと認められる。そうすると、審査請求人は、当初から租税回避を意図した上、その意図を外部からもうかがい得る特段の行為をしたものであるから、その意図に基づいて請求人が審査請求対象事業年度の法人税の確定申告書を法定申告期限後に提出したことは、国税通則法第68条第2項に規定する重加算税の課税要件を満たすものというべきである。(平13.2.19広裁(法・諸)平12−32)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平120070
- 裁決年月日
- 平成13年2月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 業種
- 整形外科
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、保険会社から受領した診査料及び薬局から受領した顧問料が各事業年度の益金の額に算入されていなかったことにつき、関与税理士が誤った会計処理を行ったものであり、事実を隠ぺい又は仮装して確定申告書を提出したものではない旨主張する。しかしながら、請求人は、診査料及び顧問料が請求人の収益であることを十分認識していたにもかかわらず、診査料については、請求人の理事長名義の普通預金口座を利用して受領し、その受領した金額を理事長個人の借入金の返済に充てており、また、顧問料については、請求人の普通預金口座に振り込まれたときに短期借入金の入金及び仮払金の精算があったかのような虚偽の会計処理を行っていたと認められること等からすると、請求人の場合、事実を隠ぺい又は仮装したところに基づき、確定申告書を提出していたものと判断するのが相当である。(平13.2.7東裁(法)平12−70)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平120080
- 裁決年月日
- 平成13年1月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 業種
- 会社役員
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件家屋に居住していたもので、確定申告に当たって隠ぺい又は仮装という事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、本件家屋以外の所在地が生活の本拠であると認識し、また、本件物件を譲渡する予定であったにもかかわらず、住民登録を本件家屋の所在地に異動させ、さらに、調査担当者には、住民登録をした後に不動産業者から本件物件を購入したい旨話があったと虚偽の答弁をしたものであり、このことは、本件家屋が居住の用に供している家屋であると仮装したものであると認められる。そして、住民登録が本件家屋である住民票を添付した上で本件特例を適用して確定申告書を提出したことは、通則法第68条に規定する重加算税の賦課要件に該当する。(平13.1.31関裁(所)平12−80)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平120036
- 裁決年月日
- 平成13年1月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 業種
- 会社役員
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件建物に係る本件改造工事を行わなかったにもかからわす、Aに自ら領収証を持参して本件領収証の発行を依頼するなど、あたかも本件改造工事を行ったごとく事実を仮装しており、さらに、本件領収証を基にこれを取得費として分離長期譲渡所得の金額の計算をし、内容虚偽の確定申告書を提出していたというべきであって、通則法第68条第1項に規定する重加算税の賦課決定要件を充足していると認められる。(平13.1.24名裁(所)平12−36)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平120031
- 裁決年月日
- 平成13年1月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.61・74ページ
要旨
○ 請求人は、重加算税は故意に脱税の目的で積極的な不正行為をもって所得税を逋脱している場合に課されるものであり、売上げを除外した資金で取得した事業用資産の取得価額等を立証できなかったために修正申告した場合は積極的な不正行為があったといえず、重加算税を賦課すべきでない旨主張するが、請求人は、売上除外に係る売掛帳及び請求書控等を別管理として関与税理士に提出せず、代金決裁後に破棄していることなどから、賦課要件となる事実を隠ぺいし、これに基づき納付すべき税額を過少に記載して申告書を提出したものと認められ、通則法第68条第1項の規定に該当する。(平13.1.16名裁(所)平12−31)裁決事例集NO61・74ページ
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平120015
- 裁決年月日
- 平成12年12月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、審査請求した年分の取引きに関する張簿を作成しておらず、原始記録も保存していないから、事実の隠ぺい又は仮装に当たらず、重加算税の賦課決定は違法である旨主張するが、(1)正確な売上金額を把握していたにもかかわらず、過少に記載した年間売上メモを作成し、また、仕入金額を過少に記載した仕入集計表を作成したことが認められること、(2)上記(1)の事実及び申告に至る経緯等は、売上金額及び仕入金額を除外して申告していた当該年分後においても同様であることから、審査請求した年分においても、後の年分と同様、事実を隠ぺいし、それに基づいて申告したものと認められる。(平12.12.28福裁(所・諸)平12−15)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平120040
- 裁決年月日
- 平成12年12月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 業種
- 歯科医師
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、被相続人名義の定期預金を相続財産に含めなかったことにつき、請求人の母が預金残高証明書を徴したときのミスから生じたことであり、また、税理士の作成した相続税の申告書等に当該預金がなかったことに気付かなかった旨主張する。しかしながら、請求人は、被相続人の死後、上記預金が相続財産の一部であることを認識していながらこれを取得し、さらに、遺産分割協議書の作成段階においても、本件定期預金の存在あるいはこれを資金として請求人名義のマンションを購入した事実を明示しなかったのであるから、本件相続税の申告において、同人が課税標準の基礎となる相続財産の一部を故意に隠ぺいしていたとみるのが相当である。(平12.12.20大裁(諸)平12−40)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平120051
- 裁決年月日
- 平成12年12月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 業種
- 医師
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 勤務医師である請求人は、勤務先の病院長の依頼により別の診療所の開設者及び管理者として名義を貸していたところ、その診療所から生じる事業所得が記載された請求人名義の確定申告書が提出されたもので、本件確定申告書は請求人が全く関知しないところで提出されたものであり、請求人が仮装又は隠ぺいした事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、診療所の実質経営者ではないにもかかわらず、病院長の依頼により、診療所の院長就任を承諾し、それに伴う報酬を受領しており、その結果、請求人名義の診療所の開設届が提出されているのであって、このことからすると、請求人は自ら本件事業所得が請求人の所得であるかのように仮装したものというべきであるし、請求人から確定申告手続の依頼を受けた病院長においても、本件事業所得が病院長に帰属することを承知の上、診療所の事業に係る収入及び経費の管理等を行い、請求人名義で発行された支払基金からの支払調書を添付し、本件事業所得が請求人の所得であるかのように装い、これに基づき還付税額が過大となる申告をしたものであり、これらのことは重加算税の賦課決定要件に該当する。(平12.12.20東裁(所)平12−51)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平120029
- 裁決年月日
- 平成12年12月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 業種
- 会社役員
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、居住用財産の譲渡所得の特別控除等の特例を適用する目的で住民登録を異動したものでない旨主張する。しかしながら、請求人の長男で、請求人の代理人として本件物件の売買に関する一切の行為及び確定申告手続を行ったAは、請求人の妻が死亡した後、請求人が本件家屋に居住していないことを認識していたにもかかわらず、請求人が本件家屋の所在地に転居した旨の虚偽の住民登録を行っており、そして、代理人としての行為の効果は請求人に及ぶと解されることから、このような事実と異なる内容虚偽の本件住民票を本件確定申告書に添付したことは、本件各特例の適用要件である「居住」の事実を仮装し、仮装したところに基づき納税申告書を提出していたことにほかならないというべきであり、この点に関する請求人の主張は採用できない。したがって、通則法第68条第1項の規定により重加算税を賦課した原処分は適法である。(平12.12.19名裁(所)平12−29)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平120048
- 裁決年月日
- 平成12年12月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 業種
- 中古自動車販売
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 当審判所の調査によれば、請求人は、請求人の元代表者の指示のもとに、本件事業年度において、本件土地建物等の譲渡により多額の利益を得ていたにもかかわらず、あらかじめ別口で開設した請求人名義の簿外普通預金口座や元代表者個人名義の普通預金口座に上記譲渡代金を預け入れるなどの方法で所得を隠ぺいしていた事実が認められる。また、請求人は、顧問税理士からの決算資料の提出の求めを無視して法定申告期限を徒過し、さらに、原処分庁の担当職員からの期限後申告の催促に対し、帳簿整理に時間がかかる等の弁解を繰り返してこれに応じなかった事実が認められる。これらは、本件決定処分に係る金額について、当初から、真実の所得金額を隠ぺいしようという確定的な意図の下に、事後の隠ぺい行為等も予定しつつ、多額の所得金額について納税申告書を提出しなかったというべきであり、これらの行為は通則法第68条第2項に該当するから、同項の規定に基づき、重加算税を賦課決定した原処分は適法である。(平12.12.14東裁(法)平12−48)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平120060
- 裁決年月日
- 平成12年12月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 業種
- 農業兼会社員
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件更正処分はその全部を取り消すべきであるから、これに伴い、重加算税の賦課決定処分もその全部を取り消すべきである旨主張するが、請求人は、土地の譲渡に際し、不動産売買契約書に記載されている金額以外に金員を受領しているにもかかわらず、所得税の確定申告において、各種所得金額の計算上、いずれの所得にも計上せず、かつ、虚偽の売買代金を記載した契約書を作成した上、原処分庁の調査を受けた際、「裏金はもらっていない」と虚偽の答述をし、また、契約書に記載されてある契約金額以外の金員は一切受け取っていない旨の申述書を原処分庁に提出していることは、課税標準の基礎となる事実を隠ぺいしたところに基づき納税申告書を提出したというべきである。(平12.12.13関裁(所)平12−60)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平120003
- 裁決年月日
- 平成12年12月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100999000
- 争点
- 9重加算税/18その他
- 業種
- ボイラー取付業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、重加算税の賦課決定通知書に理由の附記がないから違法、不当である旨主張する。しかしながら、通則法第32条は、加算税の賦課決定につき、税務署長がその決定に係る課税標準及び納付すべき税額を記載した賦課決定通知書を送達して行う旨規定しているが、当該通知書に加算税の賦課決定に係る理由を附記しなければならない旨を定めた法令はないから、請求人の主張は採用することができない。(平12.12.12札裁(所)平12−3)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平120003
- 裁決年月日
- 平成12年12月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 業種
- ボイラー取付業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.60・134ページ
要旨
○ 請求人は、売上計上漏れがあったとして提出した修正申告に対する重加算税の賦課決定につき(1)売上計上漏れに係る預金口座は本人名義であり、二重帳簿は作成していないこと、(2)税金をごまかす意思はなく単に小遣い稼ぎをしようとしたものであること、(3)調査担当職員に公表外預金口座はないと申述したのは、調査時点では当該預金口座を解約済であったこと、(4)調査担当職員は関係書類を全て破棄した事実を確認していないことを理由として、仮装隠ぺいの事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、(1)得意先に対する請求書を自ら作成して売上金の一部を当該預金口座に入金しており、売上金であることを十分認識していながら記帳担当者に報告していなかったこと、(2)その結果として、納税額が過少になることを認識していたこと、(3)公表の預金口座とは別に請求人名義の預金口座を開設して公表外で管理し、そこに売上金の一部を入金していたことが認められることから、請求人は故意に売上金の一部を隠ぺいしていたというべきであり、重加算税の賦課決定処分は適法である。(平12.12.12札裁(所)平12−3)裁決事例集NO60・134ページ
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平120033
- 裁決年月日
- 平成12年12月7日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、本件家屋は登記簿上の表示が店舗であり事業の用に供されていたもので、事業廃止後も改造されていないにもかかわらず、建物の種類を店舗から居宅に変更登記をした上、本件売買契約書に本件建物の種類を事実と異なる居宅と表示をして、措置法35条を適用したことは仮装に当たる旨主張する。しかしながら、請求人は、本件譲渡時も住民登録を本件家屋の所在地に置いていたこと、長年にわたり本件家屋を中心に生活していたことなどから、事業廃止後は、本件家屋全体を居宅であると認識したことにやむを得ない理由があったと認められる。そして、本件譲渡は、本件土地のみならず本件家屋もその目的となっていたのであるから、家屋全部が居住用であったとして、本件譲渡の直前に準備として登記簿の表示を居宅に変更し、また、本件売買契約書に居宅と表示したこと自体は不合理といえず、それが現実に建物の改造等を伴わず、本件譲渡所得の申告に本件特例の適用を受けることを意図してされたものであったとしても、そのことから直ちに、税額の基礎となるべき事実を仮装したとは認められない。(平12.12.7大裁(所)平12−33)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平120043
- 裁決年月日
- 平成12年12月5日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100905020
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/2売上げ、収入
- 業種
- バー
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、客別売上メモは原始記録でないから、これを破棄したことは隠ぺい又は仮装に該当しない旨主張する。しかしながら、客別売上メモは請求人の真実の売上金額を記載したものであると認められるところ、請求人は、会計票の作成を了した後これを破棄しており、また、請求人は5年ほど前から売上金額の一部を故意に除外して会計票を作成していた旨を本件申述書に記載しているから、所得金額等を過少に記載した納税申告書を提出していたと認められる。したがって、通則法第68条第1項に規定する「国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」に該当する。(平12.12.5東裁(所・諸)平12−43)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平120010
- 裁決年月日
- 平成12年12月1日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が出資金相当額の貸出金を仮払金に振替処理し、残額の貸出債権を貸倒損失として当期の損金の額に算入したことは、貸出金の全額を貸倒償却するために仮装したものであると主張するが、本件証明は、債務者が会員であり、「出資金」が残存する場合において出資金相当額を控除した残額について行われ、課税処分庁にあっては、この証明がされた貸出債権については、原則として税務上も損金に算入することが是認されていた。請求人においてはその後も同上の経理処理が継続していたことが認められる。以上のことから、貸出金の全額を貸倒償却するために仮装したものとは認められず、過少申告加算税相当額を超える部分の金額につき取り消すのが相当である。(平12.12.1熊裁(法)平12−10)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平120037
- 裁決年月日
- 平成12年11月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、倒産した旧会社から事業を承継した後、安定した利益を上げてきているが、当該事業に係る営業権の対価を支払ったことがなかったことから、当該承継時から数年経過した本件各事業年度においてその対価の一部を支払うこととし、当該営業権に係る償却費を「営業権償却」という勘定科目により損金に算入したものであり、隠ぺい又は仮装を行った事実はない旨主張する。しかしながら、当該事業に係る営業権については、旧会社から当該事業を承継した時点において無償で譲り受けたものとみるのが相当であり、無償で取得した当該営業権についてもはや減価償却費を計上することはできないにもかかわらず、「営業権償却」という勘定科目を設けて償却費を費用に計上した会計処理は、会計上存在しない資産の償却費を計上したことになるから、この行為が隠ぺい又は仮装に当たるとして、重加算税を賦課した原処分は相当である。(平12.11.27東裁(法)平12−37)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平120014
- 裁決年月日
- 平成12年11月16日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 業種
- 土木工事業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、現金出納帳、経費帳、総勘定元帳等を作成しておらず、虚偽の帳簿作成等の事実がないことから、収入金額が過少に申告されていたとしても、これは通常のミスであり、隠ぺい又は仮装の行為を行った事実はない旨主張するが、(1)請求人が、例年、本件集計表作成の基礎資料としている請求書控え、領収証控え及び本件預金口座への振込入金により、明らかに工事収入の金額と認識できるはずであるのに、本件集計表に計上されていないものが多数存在し、それらの金額が多額であること、(2)請求人が、調査担当者に対し、小口の工事収入の金額は申告するのが面倒くさいし、税金が少しでも安くなるようにと考えて、申告していない旨申述している事実が認められることからすれば、請求人は、意図的に収入金額の一部を除外し、確定申告の基となった本件集計表に収入金額を過少に記載して相談担当者に提示し、所得金額又は税額を過少に申告したものと認められ、このことは、現金出納帳、経費帳、総勘定元帳等の作成の有無にかかわらず、課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の一部を隠ぺいし、その隠ぺいしたところに基づき納税申告書を提出したものと認めるのが相当であることから、重加算税の賦課決定処分は適法である。(平12.11.16広裁(所)平12−14)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平120014
- 裁決年月日
- 平成12年11月16日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 業種
- 土木工事業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原始記録等の全てを税務署に持参し、確定申告書は税務職員が作成したものであり、その際、税務職員から給料賃金について何の指摘も受けなかったため、請求人自身に係る給料賃金が税務上の必要経費になると認識し、確定申告したものであるから、隠ぺい、仮装の行為を行った事実はない旨主張するが、請求人が、調査担当者に対して、本件給料賃金について、当初は、従業員で請求人の妻の弟のものである旨申述し、請求人申述の生活費等の金額からみて申告所得金額が少ないと思われると指摘を受けた段階で、ようやく請求人本人のものであることを認め、当該賃金の額を外注費に計上した動機、目的を、遊興費と小遣い等を捻出するため、また、税金が少しでも安くなるようにと考えた旨申述していること、また、確定申告の基となった本件集計表に架空の給料賃金の金額を加え、給料賃金の金額を過大に計上して申告した事実が認められることからすれば、請求人は、意図的に確定申告の基となった本件集計表に給料賃金の金額を過大に記載して担当者に提示し、所得金額又は税額を過少に申告したものといわざるを得ず、このことは課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の一部を仮装し、その仮装したところに基づき納税申告書を提出したものと認めるのが相当であることから重加算税の賦課決定処分は適法である。(平12.11.16広裁(所)平12−14)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平120010
- 裁決年月日
- 平成12年11月15日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.60・148ページ
要旨
○ 原処分庁は、請求人がAから入金した工事代金を、過入金と判断して本件事業年度の売上げに計上しなっかったことについて、(1)本件事業年度末までに適正に処理されていれば、当該過入金は当然発生しないこと及び(2)翌事業年度に当該過入金を売上げに計上した際に、小口に区分処理しただけでなくその対応する原価として他の工事原価を計上したことは、通則法第68条第1項の仮装、隠ぺいに当たるとしている。しかしながら、請求人は、本件過入金を本件事業年度においてAからの売掛金の入金として経理処理し、また、翌事業年度には、売上げに計上していることから、利益が繰り延べられていることをもって通則法第68条第1項の仮装、隠ぺいに当たるとまでは認められない。また、請求人が、工事原価を付け替えた処理については、当該処理が本件事業年度に係るものでなく、この点については理由がない。したがって、重加算税の賦課決定処分は、過少申告加算税相当額を超える部分の金額について取り消すのが相当である。(平12.11.15高裁(法)平12−10)裁決事例集NO60・148ページ
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平120025
- 裁決年月日
- 平成12年11月14日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 業種
- 塗装工事業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が売上除外等の行為によって得た所得を借名預金で隠匿し、真実の所得金額の大部分を秘匿した申告書を提出し続け、その後においても、真実の所得金額を隠ぺいし、租税を故意に回避しようとする特段の行動をとった旨主張するが、重加算税の賦課決定処分の対象とした売上計上漏れ金額等について原処分庁は会計帳簿類から取引実績額で脱漏額を把握しておらず、会計帳簿類から明らかに算出し得る所得金額の大部分を脱漏したという事実を認めることができない。この点、確かに請求人が借名預金を有していたこと、当該預金が増加していたことは認められるが、借名預金等の預入額が売上除外等によって所得金額の計算から除外されたものを原資とするかどうかは、本件全資料によっても明らかでない。よって、単に借名預金等が存在し、当該預金が増加していることのみをもって売上除外等があったとはいえず、他に請求人が所得金額をほ脱したと認めるに足りる証拠もなく、請求人に、ほ脱の意図を外部的にもうかがい得るに足りる特段の行動の存在を認めることはできないことから、過少申告加算税相当額を超える部分の金額につき取り消すのが相当である。(平12.11.14大裁(所・諸)平12−25)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平120008
- 裁決年月日
- 平成12年11月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分は違法であるから、それに伴い重加算税の賦課決定処分を取り消すべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、本件営業権を請求人が所有しているにもかかわらず、本件営業権はA社が所有しているとして、同社との間で賃貸借契約書を作成し、貸付金を保証金等に仮装するとともに、支払義務のない賃借料を架空計上したものと認められ、このことは通則法第68条第1項に規定する「国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」に該当するから、原処分庁が同項の規定に基づいて行った重加算税の賦課決定処分は相当である(平12.11.7熊裁(法)平12−8)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平120007
- 裁決年月日
- 平成12年11月6日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 業種
- 耳鼻咽喉科医
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が相続財産の隠ぺいを目的として本件相続財産管理口座を開設した旨主張する。しかしながら、請求人は、関与税理士に対し、当初申告書作成以前に当該口座の存在を明らかにしていたものと認められ、また、本件相続財産管理口座の名義を「A代表○○○○」としたのは、相続人全員の姓がAであることからとの請求人の主張は当を得ていることから、本件相続財産管理口座は、請求人が相続財産の隠ぺいを目的として開設したものとは認められない。また、原処分庁は、本件払戻金について、請求人が相続財産であることを認識していながら相続財産から除外して申告に及んだことは、意図的に隠ぺいして申告したと同じである旨主張する。しかしながら、請求人は、本件払戻金のほぼ全額を預け入れた本件相続財産管理口座の通帳の写しを関与税理士に交付しており、税理士が当該金員を各金融機関等の発行した本件相続開始日現在の残高証明書に記載されている相続財産を払戻等して預け入れたものと誤認したことの原因が請求人の説明不足にあるとしても、請求人は、関与税理士に対し、相続税の申告書の作成資料として本件相続財産管理口座の通帳の写しを交付していることから、同税理士の誤認及び請求人の説明不足をもって、隠ぺいし、又は仮装したとまで認めることはできない。さらに、原処分庁は、本件休業補償金に係る請求権及び本件証券について、請求人が当初申告書の作成以前に相続財産であることを認識したにもかかわらず、相続税の課税を免れる目的で開設した本件相続財産管理口座に入金することにより隠ぺいを図った旨主張する。しかしながら、当該口座は、請求人が相続財産の隠ぺいを目的として開設したものとは認められないことから、原処分庁の主張は採用できない。(平12.11.6仙裁(諸)平12−7)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平120024
- 裁決年月日
- 平成12年10月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 業種
- 果樹、樹園農業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、通則法第68条に規定する隠ぺい又は仮装の事実がない旨主張するが、通則法第68条第1項は、過少申告をした納税者がその国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出したときは、その納税者に対して重加算税を課する旨規定しているところ、この重加算税の制度は、納税者が過少申告をするについて隠ぺい、仮装という不正手段を用いていた場合に、過少申告加算税よりも重い負担を課することによって、悪質な納税義務違反の発生を防止し、もって申告納税制度による適正な徴税の実現を確保しようとする行政上の措置であるところ、請求人は、農業経営等のお尋ねに収入金額を過少に記載し、出荷諸経費も過少に記載する等の一連の行為を行っていたものであるから、これらの請求人の一連の行為は、通則法第68条に規定する隠ぺい、仮装に該当するというべきである。(平12.10.23関裁(所)平12−24)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平120025
- 裁決年月日
- 平成12年10月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 業種
- 果樹、樹園農業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.60・119ページ
要旨
○ 請求人は、請求人の父に対し通則法第68条に規定する隠ぺい又は仮装を指示したこともないし、請求人自ら隠ぺい又は仮装を企てたこともないとして、重加算税の取消しを求めているが、通則法第68条の規定する重加算税の制度は、納税者が過少申告をするについて、隠ぺい、仮装という不正手段を用いていた場合に、過少申告加算税よりも重い負担を課することによって、悪質な納税義務違反の発生を防止し、もって申告納税制度による適正な徴税の実現を確保しようとする行政上の措置であり、納税義務者本人の刑事責任を追及するものではないことからすれば、その合理的解釈としては、隠ぺい、仮装の行為に出た者が納税義務者本人でなく、その代理人、補助者等の立場にある者で、いわば納税義務者本人の身代わりとして同人の課税標準の発生原因たる事実に関与し、同課税標準の計算に変動を生ぜしめた者である場合を含むものであり、かつ、納税義務者が納税申告書を提出するに当たり、その隠ぺい、仮装行為を知っていたか否かに左右されないものと解すべきところ、請求人の父は、請求人から、農業に係る作業、申告に係る計算並びに確定申告及びその修正までを含めた税務上の全般の事務について任されていたと認めるのが相当であるから、仮に、請求人が隠ぺい、仮装行為に関与していないとしても、請求人の父が請求人から任されて請求人に代わって行った税務申告及びこれに付随する一連の行為は、納税者である請求人が行ったと同様に取り扱うべきであり、それに伴う責任も請求人が負うこととなる。したがって、重加算税の賦課決定処分は適法である。(平12.10.23関裁(所)平12−25)裁決事例集NO60・119ページ
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平120007ほか 2件
- 裁決年月日
- 平成12年10月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 業種
- 同族会社関係者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、保証債務が存在したことは真実であり、本件譲渡代金で本件借入れに係る保証債務を履行したものであるから、重加算税の賦課決定処分を取消すべきである旨主張する。しかしながら、保証債務が存在しないにもかかわらず、請求人は、債権者を義姉のBとする本件連帯借用証書を作成し、Bが本件借入れの連帯保証債務の元利金として400万円を請求人から受領した旨の領収証を作成し、これらの仮装した連帯借用証書及び領収証を確定申告書に添付し、所得金額を過少に申告していることが認められ、このことは通則法第68条第1項に規定する「国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」に該当するから、重加算税の賦課決定処分は相当である。(平12.10.20熊裁(所)平12−7)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平120014
- 裁決年月日
- 平成12年10月19日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 業種
- 一般土木建築工事
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、工事代金を返金する旨の約定及び返金等をした事実がないにもかかわらず、返金等があったと仮装して完成工事高を減算していること並びに下請業者に依頼して他の工事原価に付け替えさせて損金の額に算入していることは仮装、隠ぺいに該当する旨主張する。しかしながら、工事代金を返金する旨の約定が存在し、返金した事実があることは、請求人が当審判所へ提出した各書類から明らかであり、仮装、隠ぺいがあったとは認められない。また、工事原価の付替えの存否については、原処分庁が、請求人が下請業者に工事原価の付替えを具体的に指示したことを認めるに足りる証拠資料を提出していないことから、原処分庁の主張は採用できない。(平12.10.19名裁(法・諸)平12−14)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平120011
- 裁決年月日
- 平成12年10月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 業種
- 医師
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.60・96ページ
要旨
○ 勤務医師である請求人は、勤務先の病院長の依頼により別の診療所の開設者及び管理者として名義を貸したところ、その診療所から生ずる事業所得が記載された請求人名義の確定申告書が提出されたもので、請求人は、本件事業所得を請求人に帰属するがごとく仮装又は隠ぺいした事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、診療所の実質経営者でないにもかかわらず開設届を提出し、本件事業所得の帰属を装っただけでなく、請求人から確定申告手続の依頼を受けた病院長においても、本件事業所得が病院長に帰属することを承知の上、診療所の事業に係る収入及び経費の管理等を行い、請求人名義で発行された支払基金からの支払調書を添付して、本件事業所得が請求人の所得であるかのように装い、これに基づき還付税額が過大となる申告をしたものである。これらのことは、重加算税の賦課決定要件に該当する。(平12.10.18東裁(所)平12−11)裁決事例集NO60・96ページ
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平120023
- 裁決年月日
- 平成12年10月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 業種
- 印刷機械、器具及び印刷用品の販売
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件外注費につき、過去に発生した子会社に対する損失を一部補てんしたものであって、隠ぺい又は仮装した事物はない旨主張するが、子会社に対して外注した事実がないにもかかわらず、架空の仕訳を行うなどして資金贈与の額を外注費に仮装し、損金の額に算入するとともに、貸付金と相殺していたことが認められ、これらのことは、課税標準等の計算の基礎となるべき事実を隠ぺい又は仮装したことに当たり、通則法第68条第1項に基づいて行った重加算税の賦課決定処分は適法である。(平12.10.16関裁(法)平12−23)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平120010ほか 3件
- 裁決年月日
- 平成12年10月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 業種
- 同族会社関係者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 納税義務者以外の第三者が隠ぺい・仮装行為を行った場合であっても、当該第三者の隠ぺい・仮装行為を納税義務者本人の行為と同視できる場合には、納税義務者本人に重加算税を賦課することができ、ここにいう第三者が、納税義務者本人の代理人等の立場にある場合には、特段の事情のない限り、納税義務者本人において当該第三者の隠ぺい・仮装行為を認識していたか否かにかかわらず、当該第三者の隠ぺい・仮装行為は納税義務者本人の行為と同視できると解すべきであるところ、本件では、代理人または履行補助者の立場にあると認められる者の仮装・隠ぺい行為につき、これを請求人の行為と同視することができない特段の事情が存するとは認められないから、公認会計士の仮装・隠ぺい行為を理由として、請求人に重加算税を賦課した原処分は適法である。(平12.10.13名裁(所)平12−10)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平120003ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成12年9月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 業種
- 同族会社関係者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、保証債務が存在したことは真実であり、本件譲渡代金で本件借入金に係る保証債務を履行したものであるから、重加算税の賦課決定処分を取消すべきである旨主張する。しかしながら、保証債務が存在しないにもかかわらず、請求人は、本件返済予定表を作成し、その予定表に基づき、債権者を娘婿のAとする本件連帯借用証書を作成し、Aが本件借入金の連帯保証債務の元利金として1億700万円を請求人から受領した旨の領収書を作成した上、これらの仮装した連帯借用証書及び領収証を確定申告書に添付し、所得金額を過少に申告していることが認められる。このことは通則法第68条第1項に規定する「国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」に該当するから、重加算税の賦課決定処分は相当である。(平12.9.25熊裁(所)平12−3)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平120003
- 裁決年月日
- 平成12年8月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.60・110ページ
要旨
○ 請求人は、本件売上代金が計上漏れになったことにつき、事務員が本件売上代金を誤って請求人代表者Aからの借入金として経理処理したことによるもので、仮装、隠ぺいによるものではない旨主張するが、Aの個人預金口座に入金された本件売上代金を売上げに計上せず、しかも、これを次事業年度においてAからの借入金としていたことは、請求人が、本件売上代金が個人預金口座に入金されたとを奇貨として、これを売上げから除外したものと解するのが相当と認められ、これに基づき確定申告書を提出した行為は、その国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装したところに基づいて納税申告書を提出していたことに該当することから、重加算税の賦課決定処分は適法である。(平12.8.30高裁(法)平12−3)裁決事例集NO60・110ページ
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平120010
- 裁決年月日
- 平成12年8月21日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 業種
- 木製工芸品製造
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、代表者の指示により、請求人が期末棚卸金額を算定する際使用しているコンピュータのプログラムに、単価や調整率を固定的に記述し、期末棚卸金額を圧縮して算定していたことは、隠ぺいまたは仮装に当たる旨主張する。しかしながら、当審判所で調査したところによれば、(1)当該プログラムは請求人の電算課の職員が各種業務に応じて臨機応変に記述しているものであり、記述手法が電算課職員の技術等に依存されることから、単価や調整率を固定的に記述したことのみを持って、過少申告を意図した特殊な記述であるとは言えないこと、(2)プログラムに固定的に記述されていた単価及び調整率等はそれそのものに誤りがあったとしてもいずれも公表されているものであること及び(3)代表者が単価及び調整率等をプログラムに固定的に記述して過少申告を指示した事実も明らかでないことなどから、請求人の行為に隠ぺい又は仮装があったとは言えない。(平12.8.21関裁(法)平12−10)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平120003
- 裁決年月日
- 平成12年7月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 業種
- 建物貸付
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.60・85ページ
要旨
○ 請求人は、申告手続等を依頼した税理士が不正な申告を行ったのであるから、重加算税の賦課決定は取り消すべき旨主張するが、重加算税賦課の目的は、隠ぺい又は仮装したところに基づく過少申告、無申告による納税義務違反の発生を防止し、徴税の実を挙げるため、違反者に対して課される行政上の措置であり、代理人等の第三者を利用することによって利益を享受する者は、それによる不利益をも甘受すべきであるとの原則が適用されるべきであり、納税義務者が、納税申告書を提出するに当たり、その隠ぺい又は仮装行為を知っていたか否かによって左右されることはないと解される。さらに、請求人は自己の申告が適正にされているかどうか当然に確認すべきところ、これも行っていないことから、請求人の主張は採用できず、第三者の行為の効果は、請求人に及ぶというべきであるから、重加算税の賦課決定処分は適法である。(平12.7.25大裁(所)平12−3)裁決事例集NO60・85ページ
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平120003
- 裁決年月日
- 平成12年7月7日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件取引の事実がないにもかかわらず、請求人の関連法人の作成した本件請求書等を基に取引があったかのように経理処理をした結果、仕入税額控除の額を過大に申告したこととなる。このことは、通則法第68条第1項に規定する課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出したことに該当する。(平12.7.7広裁(諸)平12−3)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平120007
- 裁決年月日
- 平成12年7月7日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、当該事業年度までさかのぼって林道の廃棄損を損金の額に算入するため、当該廃棄に係るりん議書の決裁日付を翌事業年度の日付から当該事業年度の日付に書き直して会計処理したことが認められ、このような請求人の行為は国税通則法68条第1項に規定する課税標準等又は税額の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出したときに該当すると認められることから、重加算税の賦課決定処分は適法である。(平12.7.7広裁(法)平12−7)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平110066
- 裁決年月日
- 平成12年6月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、過少申告をしたとの認識の下に本件各修正申告書を提出していることからすれば、公表の帳簿が真実の売上金額を記録したものではないことを自ら認めたことにほかならず、また、①平成9年分については、本件ノートに記載されていない売上金額があると認められること、②平成8年分について請求人の提示した資料から酒類の仕入れ本数に対する売上げ本数の割合を検討したところ、その割合は、売上げの除外がある平成9年分と同程度であること、③差益率は、平成8年分以前の年分について、売上げの除外がある平成9年分と同程度であること、④請求人の答述から各年分とも営業形態等が変わらない事実が認められることからすると、各年分とも、公表の帳簿は、故意に売上金額の一部を除外したところに基づいて作成されたことは明らかである。(平12. 6.30広裁(所)平11-66)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平110070
- 裁決年月日
- 平成12年6月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①本件工事に係る所得の帰属は請求人ではなく、代表者個人に帰属するものであること、②本件運送収入のうち1,000,000円は除外したことを認めるが、残額は燃料代等で相殺され受け取っていない旨主張するが、本件工事に係る原材料の請求書及び領収書が請求人あてになっていること、本件工事に係る費用の一部が経費として損金の額に算入されていることなどから、本件工事に係る所得は明らかに請求人に帰属するものと認められる。更に、本件工事に係る所得は上記②のとおり明らかに請求人に帰属し、本件工事代金及び本件運送収入を代表者名義の預金口座に入金し、請求人の帳簿書類に記載せず、所得を過少にした納税申告書を提出していることは、重加算税の賦課要件に該当する。以上のことから、原処分庁の行った処分は適法である。(平12. 6.30高裁(法・諸)平11-70)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平110049
- 裁決年月日
- 平成12年6月29日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、更正処分に係る雑所得4,400千円を原資として、借名定期預金を設定した行為は隠ぺい又は仮装に該当するとして、重加算税の賦課決定処分を行った。しかしながら、原処分庁は、借名定期預金の前提の経緯等についての事実関係を何ら立証しておらず、借名預金が存在することだけをもって隠ぺい又は仮装の事実があるとすることは、相当ではない。(平12. 6.29仙裁(所)平11-49)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平110041
- 裁決年月日
- 平成12年6月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件工事売上が計上漏れとなったのは、関与税理士が誤って本件工事売上を総勘定元帳へ計上しなかったためと主張するが、当審判所の調査したところによれば、関与税理士の誤りにより計上漏れとなった事実は認められず、本件工事売上の計上漏れは、本件事業年度の決算の利益調整のために代表者と関与税理士が相談の上、本件工事売上の一部を除外し、その除外したところで総勘定元帳を作成したものと認められ、このことは、通則法第68条第1項に該当する。(平12. 6.27札裁(法・諸)平11-41)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平110042
- 裁決年月日
- 平成12年6月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所有する賃貸倉庫及びその周辺の工事は、請求人のグループ法人によって実際に実施されており、架空の工事ではないので重加算税の賦課決定処分は違法である旨主張する。しかしながら、当審判所の調査によれば、請求人は、代表者が同じであるグループ法人に依頼あるいは指示して、実際に行われていない工事の代金を記載した請求書を作成させ、その請求書に基づいた架空工事に係る修繕費を損金の額に算入したと認められ、このことは、通則法第68条第1項の規定に該当するから原処分は適法である。(平12. 6.27札裁(法・諸)平11-42)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平110042
- 裁決年月日
- 平成12年6月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件倉庫賃貸料が収入に計上されなかったのは、関与税理士の勘違いによるものである旨主張するが、当審判所の調査したところによれば、請求人は、①手形で受領した本件倉庫賃貸料に係る振替伝票を起こさなかったこと、②決算時に関与税理士に対して振替伝票と預金照合表しか渡していないこと及び③A社が倉庫の賃借人になったこと及びその倉庫の賃貸料を手形で受け取っていることを関与税理士に報告しなかったことが認められ、さらに、請求人の代表者は、請求人の倉庫の賃貸料収入を把握するための一覧表を作成しており、本件倉庫賃貸料を含めた倉庫等の賃貸料収入について、十分に把握していたこと及び決算時に関与税理士から、当期の賃貸料収入金額の説明を受けていたことも認められる。そうすると、請求人の代表者は、本件賃貸料が法人の収入に計上漏れとなっていることを十分認識していたにもかかわらず、法人税の申告書に自書押印をし、あえてそのまま当該申告書を提出したものと認めるのが相当であり、これらの事実は、通則法第68条第1項の規定に該当する。(平12. 6.27札裁(法・諸)平11-42)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平110044
- 裁決年月日
- 平成12年6月27日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が平成9年2月分以降の収入を、新規に開設した預金口座又は請求人の母親名義の預金口座に入金し、その収入金額を除外して申告していることが、通則法第68条第1項の仮装、隠ぺいに該当するので、重加算税の賦課決定処分は適法である旨主張する。しかしながら、新規に開設した口座は、請求人名義の預金であり、当該預金の開設理由やその入出金状況からみて、仮装・隠ぺいの事実は認められないこと、また、母親名義の預金口座には、実質所得者である母親の収入が振り込まれているのであるから、請求人の収入とは認められない。したがって、原処分庁の重加算税の賦課決定処分は、相当でない。(平12. 6.27福裁(所・諸)平11-44)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平110066
- 裁決年月日
- 平成12年6月27日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100905050
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/5経費、損金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①工事原価等及び土地造成費についてはA、B及びCに対して、実際支払っているから青色申告承認の取り消し処分及び重加算税の賦課決定処分の取り消しを求める。②D振り出しの手形が不渡りとなったため貸倒償却として損金の額に算入したものであり、架空計上ではない。③使途秘匿金については、①のとおり支払っており、使途秘匿金は発生は違法である旨主張するが、①Aは工事原価等及び土地造成工事を行なっておらず、また、B及びCが土地造成工事を行なった事実を確認することができず、支払い方法等についての説明もないことから、架空計上と認められるから、青色取消し処分及び重加算税の賦課決定処分は適法である。②貸倒償却については、不渡りとなった手形の提出がなく、その確認もできないことから、貸付債権は存在しないから貸倒償却は認められない。③工事原価等及び土地造成費のうちの一部については請求人の別口口座で取り立てているものの、その後の使途は複雑多岐にわたっており、留保されているのか費消されたのか判然とせず法人がした金銭の支出とは言い難いことから使途秘匿金には該当しない。(平12. 6.27高裁(法・諸)平11-66)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平110038
- 裁決年月日
- 平成12年6月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905050
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/5経費、損金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件役員報酬及び本件従業員給与は適法に支給したものであるから、更正処分は取り消すべきであるから賦課決定処分も取り消すべきである旨主張する。しかしながら、本件役員報酬及び本件従業員給与は架空に計上されたものであるところ、請求人がこれらを損金の額に算入して申告した行為は、通則法第68条第1項に規定する「基礎となる事実を仮装したところに基づき」納税申告書を提出したことに該当するから、賦課決定処分は適法である。(平12. 6.22熊裁(法・諸)平11-38)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平110038
- 裁決年月日
- 平成12年6月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、売上げの計上漏れは、Bが売上げの一部を使い込み別途預金したものであり、請求人は関知していない旨主張する。しかしながら、Bは、代表者の妻であり本件各事業年度において請求人の取締役であり、かつ、当審判所の調査によれば専務として請求人の経理関係を担当し経営に参画していたと認められることから、売上げの計上漏れの事実は、代表者がそれを知っていたか否かにかかわらず、請求人の行為と同視すべきものと認められ、これに重加算税を賦課したのは適法である。したがって、請求人の主張には理由がない。(平12. 6.22熊裁(法・諸)平11-38)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平110111
- 裁決年月日
- 平成12年6月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、事業に係る各年分の真実の総収入金額を①営業日報、②月別売上集計表、③特別地方消費税日計簿、④売上グラフ及び⑤売上総計表などから十分知り得る状況にあったにもかかわらず、その証拠資料等によらず、故意に事実をわい曲した内容虚偽の決算書を作成し、これに基づき収入金額を除外した確定申告書を提出していたことが認められる。このことは、通則法第68条第1項に規定する「隠ぺい又は仮装の事実」に該当する。(平12. 6.22名裁(所)平11-111)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平110165
- 裁決年月日
- 平成12年6月19日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、ボーナスのうち、当該販売方式において最上位に位置する代表取締役に係るボーナスを代表取締役に販売諸費(経費科目)として支払っているが、当該ボーナスを実在しない仮のセクション名を設けて計算している理由は、コンピュータソフトウエアの構成上必要と判断して設けたものであり、仮装したものではない旨主張する。ところで、当該ボーナスの計算は、通常それぞれの販売員グループの売上額に応じて計算されることになっているところ、当該販売方式において最上位に位置する代表取締役についても同様に仮の販売員を設けて計算していること、及び当該仮の販売員の名称も実在する者と混同する名称とも考えられないこと、更にはこのような事実及び代表取締役に支払っている事実を実在する販売員に対するものと同様にすべて帳簿等にそのまま記載してあることからすると、実在しない仮の販売員を置き、当該ボーナスを計算していることをもってしても、仮装行為があったとまでいうことはできない。(平12. 6.19東裁(法・諸)平11-165)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平110165
- 裁決年月日
- 平成12年6月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が関係会社から製品等を仕入れる取引及び仕入代金の支払は現に存在しており仮装の事実はなく、原処分庁の仕入代金のうちコミッションに相当する部分は仮装であるとする判断は事実の評価又は性格付けの問題である旨主張するが、当該コミッションの支払は、日本国内における当該製品等の販売事業の開始当時から本件各事業年度までの間における代表取締役等の長年の努力・貢献に報いるためのものと認められ、別途支給している役員報酬とは別に、請求人が両名に支払っているものであるところ、両名は請求人及び関係会社における地位を奇貨とし主体となって、仕入先である関係会社に対する仕入代金であるがごとく仮装するため、関係法人に正規の仕入代金に当該コミッション相当額を上乗せした請求書を発行させてその金額を売上原価に計上するとともに、その代金を関係会社に送金し、関係会社等をう回して両名に支払うという一連の行為を行っており、この一連の行為は、通則法第68条第1項に規定する「隠ぺい又は仮装」の行為に当たると判断するのが相当である。(平12. 6.19東裁(法・諸)平11-165)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平110059
- 裁決年月日
- 平成12年6月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 代表取締役が、請求人に帰属する売上げを、取引先に指示し、代表取締役個人の預金口座に入金させるとともに、請求人の会計帳簿に計上せず所得金額を過少に申告したことは、通則法第68条第1項に規定する事実の隠ぺいしたところに基づき納税申告書を提出したものと認められるから、重加算税を賦課決定した原処分は相当である。(平12. 6.14高裁(法・諸)平11-59)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平110098
- 裁決年月日
- 平成12年6月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、その従業員の不法行為が株主であるB社に発覚することをおそれ、請求人の株主であるB社による監査への対策のため、Aから受領した本件返済金を簿外の本件甲預金に入金したが、本件甲預金が預金残高証明書に記載されないように、本件事業年度の終了間際これを解約し翌事業年度に本件乙預金を開設し入金するまでの簿外の現金として保管していたことは、本件返済金を受領した事実それ自体を隠ぺいするのにとどまらず、その基となる本件契約書、すなわち、本件損害に係る損害賠償請求権自体を隠ぺいしたものと認められる。(平12. 6.12関裁(法)平11-98)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平110099
- 裁決年月日
- 平成12年6月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、譲渡人から代表者個人預金に振り込まれた本件金員12,000,000円について、請求人の収入に計上せず代表者からの借入金として経理処理したのは、請求人の意思ではなく、税理士の指導によるものであり、請求人には責任がない旨主張する。しかしながら、税理士は、請求人が主張するような指導をしたことはない旨答述しており、他に請求人の主張事実を認めるに足る証拠はなく、また、代表者が、本件金員相当額を譲渡人から代表者が借り入れたように仮装した本件貸借契約書を作成し、さらに、譲渡人に本件金員を代表者個人預金に振り込むよう依頼し、そして、請求人が本件金員相当額を代表者からの借入金として経理処理したことは、重加算税の賦課要件を充たすと認められるから、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平12. 6.12関裁(法)平11-99)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平110160
- 裁決年月日
- 平成12年6月12日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、仕入過大計上の額は、関連会社の仕入高に振替するのを失念したものであり、架空仕入れではない旨主張する。しかしながら、請求人の会計処理は、関連会社の材料仕入れを請求人が一括して行っていることから、材料等を仕入れた場合には、いったん請求人の仕入高に計上し、これを関連会社に振り替えているところ、請求人の元帳の残高は関連会社への振り替え後の金額となっており、請求人は既に関連会社の仕入高に振り替えているにもかかわらず、確定申告書の作成の際に、請求人の仕入高でないことを認識した上で、損金の額に算入している。そうすると、請求人の仕入高として損金の額に算入したことは、事実の仮装に当たるから、重加算税の対象とするのが相当である。(平12. 6.12東裁(法・諸)平11-160)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平110160
- 裁決年月日
- 平成12年6月12日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、証券会社を通じて株式の売買に関して、証券会社から送付された株式売買報告書を基に請求人の従業員が銘柄、株式数及び取引価格等をノートに記載し、作成しているにもかかわらず、株式の売却等の事実について元帳に記帳しないで、簿外で取引を行っていることが認められ、請求人は、有価証券の売却の事実を隠ぺいして確定申告書を提出していることから、重加算税の対象とするのが相当である。(平12. 6.12東裁(法・諸)平11-160)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平110160
- 裁決年月日
- 平成12年6月12日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人の事務所の調査過程で経理担当者の机の中から発見したメモ書(以下「本件メモ書」という。)には、関連会社が平成6年1月期、平成7年1月期及び平成8年1月期において損金の額に算入した金額と請求人が平成6年9月期、平成7年9月期及び平成8年9月期に売上高に計上すべき金額を対比していることから、請求人は各事業年度において売上高として益金の額に算入すべき金額を認識していながら、作為的に所得金額を圧縮していた旨主張する。しかしながら、本件メモ書には、関連会社の平成9年1月期において損金の額に算入した金額が記載されていることから、本件メモ書は、平成9年2月以降に作成されたものと推認され、本件メモ書の事実のみをもって、隠ぺい又は仮装の事実があるとはいえない。(平12. 6.12東裁(法・諸)平11-160)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平110160
- 裁決年月日
- 平成12年6月12日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、給与手当に計上の雑給は、関連会社の臨時職員に対する給与手当を誤って請求人の損金の額に算入したものであり、架空給与でない旨主張する。しかしながら、関連会社の臨時職員に対して支給した事実は認められず、さらに、請求人の経理担当取締役は、給与手当の計上した金額は、損益計算書を作成の際に根拠がない金額を計上した旨答述していることから、請求人は、その支給の事実がないことを認識していたにもかかわらず、架空の給与手当を損金の額に算入して確定申告書を提出しているものと認められる。このことは、事実の仮装に当たるから、重加算税の対象とするのが相当である。(平12. 6.12東裁(法・諸)平11-160)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平110127
- 裁決年月日
- 平成12年6月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は売買代理手数料を受領し、領収証を発行しているにもかかわらず、会計帳簿等に記載されていない請求人名義の銀行預金口座を使用し、売買代理手数料の一部を入金するなどしてこの収益を隠ぺいし、平成6年9月期の申告から除外していたものと認められ、通則法第68条第1項に規定する重加算税の賦課決定の要件を満たしている。よって、本件法人税の重加算税の賦課決定処分は適法である。(平12. 6. 6大裁(法・諸)平11-127)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平110094
- 裁決年月日
- 平成12年6月2日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人は本件貯金及び株式の存在を認識していたものと認められ、その存在を認識していながら相続財産として申告しなかった行為は、通則法第68条第1項に規定する隠ぺいに該当する旨主張するが、確かに、請求人は、本件法定申告期限前に本件貯金及び本件株式のいずれについてもその存在を認識していたことは推認できるものの、当審判所の調査その他本件に関する全資料をもってしても、請求人が本件預金及び本件株式について、これを隠ぺい又は仮装したものと認めることはできず、他にこれと異なる認定をするに足る証拠もないことから、原処分庁の主張は採用できないので、重加算税の賦課決定処分は、過少申告加算税相当額を超える金額について取り消すのが相当である。(平12. 6. 2関裁(諸)平11-94)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平110031
- 裁決年月日
- 平成12年5月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、工事収入の一部を代表者名義の簿外預金に振り込ませて、売上から除外し、隠ぺいしていたものと認められ、請求人のこれらの行為は、通則法第68条第1項に規定する「課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」に該当するから、原処分庁が重加算税を課したことは相当である。(平12. 5.30札裁(法・諸)平11-31)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平110012
- 裁決年月日
- 平成12年5月22日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、建築工事業を営む請求人がマンションの建築工事を受注するに当たり、建築主から依頼のあった資金の一時的な貸付けに応じるため、工事の下請先である請求人の子会社に外注費を支払いその外注費のなかから建築主に貸付けを行わせていることをもって、外注費の支払は貸付資金を提供するための金融取引であるにもかかわらず外注取引に仮装したものであり、また、その支払の基になった請求書は、工事の事実があったかのごとく記載されたり、工事の進行状況と何ら関連性のない金額が記載されたものであるから事実を仮装しており、建築工事の引渡しもなされていないことからしても仕入税額控除を行うことはできないものであり、よって、通則法第68条第1項に該当する旨主張する。しかしながら、本件外注費の支払は、建築工事の実体を伴ったものであるから金融取引ではなく外注取引であると認めることが相当であり、また、本件請求書及び本件外注費の支払には事実を仮装するという請求人の意図はみられないこと等から、通則法第68条第1項の規定には該当せず、したがって、重加算税の賦課決定処分は過少申告加算税相当額を超える部分につき取り消すべきである。(平12. 5.22金裁(諸)平11-12)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平110085
- 裁決年月日
- 平成12年5月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、確定申告に際して棚卸商品に関する資料の全てを税理士に提示しているから、仮装、隠ぺいの事実はない旨主張する。しかしながら、①平成9年4月期末の棚卸商品の計上に関して、在庫車・仕上げ車リストにより代表者が日常的に管理しており、かつ、その車両が同期末に棚卸商品として存在していることを十分認識していたにもかかわらず、本件車両在庫金額を本件商品申告金額に計上せず、また、関与税理士に法人税額を300万円で決算調整を依頼し、同期末の棚卸商品を本件商品申告金額とすることによって、所得金額を過少に記載した確定申告書を提出したこと、②請求人は本件商品申告金額に関して、原処分庁に納税額が申告額となるような虚偽の申述べ書を提出していること、③代表者は本件受領金について管理しており、売上漏れを十分認識していたにもかかわらず、本件受領金を売上げに計上せず自己のために費消していたことから、原処分庁が通則法第68条第1項の規定に基づき、重加算税の賦課決定処分をしたことは適法である。(平12. 5.12関裁(法・諸)平11-85)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平110115
- 裁決年月日
- 平成12年4月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の代表者が税法を知らないこともあり、故意に脱税したつもりはない旨主張するが、請求人が、売上げを除外し、その決済代金を簿外の本件外貨預金口座で取り立てたり、負債科目である前受金として会計処理するとともに、本件外貨預金口座に係る受取利息及び為替差益を会計帳簿に記載せず、法人税の所得金額を過少に申告していたことが認められ、通則法第68条第1項の規定に該当するから、重加算税の賦課決定処分は適法である。(平12. 4.28大裁(法)平11-115)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平110095
- 裁決年月日
- 平成12年3月29日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100906000
- 争点
- 9重加算税/6書類の不存在
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、基礎帳簿としている補助元帳に経費等を過大に見込み計上するほか、確定決算に際しても経費を過大に計上するなどの不正手段により、所得の一部を秘匿し、納付すべき法人税がない旨の法人税確定申告書を提出した。この事実は通則法第68条第1項に該当すると認められ、重加算税を賦課したことは相当であるところ、請求人の主張する経費の一部に損金性が認められることから、法人税の更正処分の一部取消しに伴い、本件重加算税の賦課決定処分はその一部を取り消す。(平12.3.29大裁(法・諸)平11-95、11-96)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平110111
- 裁決年月日
- 平成12年3月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件において、①確定申告手続の委任を受けた税理士が隠ぺい、仮装をしたからといって、請求人に重加算税を賦課することはできないし、②税理士に納税資金を交付したのに、税理士がこれを着服したのであり、同人は、税理士の不正を知らず、そのことについて過失もない、にもかかわらず、請求人に重加算税を賦課することは、税務署内部の不正による不利益を請求人に転嫁するもので通則法第1条に規定する同法の目的に反する旨主張する。しかしながら、申告納税義務は公法上の義務であり、第三者に申告手続その他の行為を依頼したことにより納税者自身が申告納税義務を免れるものではないから、特段の事情のない限り、納税者において代理人の行為を認識し認容していたか否かにかかわらず、代理人のした行為は納税者の行為と同視して考えるのが相当である。本件において、請求人は、税理士の不正を認識し、これを認容して、確定申告手続を委任したものとは考え難いが、たとえ税理士が請求人から交付を受けた納税資金を着服したとしても、そのことをもって、税理士の行為を請求人の行為と同視することのできない特段の事情があるということはできないし、請求人に重加算税を賦課することは、通則法第1条に規定する同法の目的に反するものではない。(平12. 3.22東裁(所)平11-111)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平110106
- 裁決年月日
- 平成12年3月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、税理士に対し本件確定申告手続を適正に委任したのであり、本件確定申告においては何ら隠ぺい、仮装はしていないのであるから、重加算税の賦課決定処分を取り消すべきである旨主張する。しかしながら、申告納税義務は公法上の義務であり、第三者に申告手続を委任したことにより納税者自身が申告納税義務を免れるものではないことに照らすと、特段の事情のない限り、代理人のした行為は納税者の行為と同視して考えるのが相当である。本件において、請求人は、税理士が本件譲渡所得の申告を一切しないことまで認識していたものとは考えられないが、少なくとも税理士が不正な方法で納付すべき税額を低くすることは承知していたものと考えられるのであり、このことを考慮すると、請求人に上記特段の事情があるとはいい難く、税理士の行為は請求人の行為と同視して考えるべきである。(平12. 3.16東裁(所)平11-106)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平110041
- 裁決年月日
- 平成12年3月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、同族グループ法人に対し、含み損のある所有不動産(マンション)を売却したとして固定資産売却損を損金の額に算入しているが、当該不動産の売買取引は実体のない架空のものであると認められるから、請求人が当該不動産の売買取引に関して作成した取締役会議事録、各会計伝票及びそれに基づき作成した諸帳簿類は、存在しない取引をあたかも存在するかのごとく仮装したものであるというべきであり、請求人は、その仮装したところに基づき、本件事業年度の法人税の確定申告書を提出し、請求人の納付すべき法人税を不当に免れたのであるから、これらの行為は、通則法第68条第1項に規定する課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出したときに該当すると認められる。(平12. 3.13広裁(法)平11-41)、(平12. 3.13広裁(法・諸)平11-42、43)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平110044
- 裁決年月日
- 平成12年3月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、同族グループ法人に対し、含み損のある所有不動産(マンション)を取得したとして当該不動産に係る減価償却費等の額を損金の額に算入しているが、当該不動産の売買取引は実体のない架空のものであると認められ、また、同族グループ法人の代表者に対し、請求人所有の社宅を譲渡したとして、固定資産売却損を損金の額に算入しているが、A鑑定評価書及びこれに係る請求書の各日付は、Bの依頼により実際の作成日ではなく、意図的にさかのぼらせた日付で記載されたものであること、本件各修正申告書については、C不動産査定額をもって本件譲渡取引の譲渡価額としたことを自認する内容となっていることを考え併せれば、そのような不自然な操作をした理由は、上記社宅については、いったんC不動産査定額をもって譲渡することを請求人及びD双方の間で合意しながら、本件事業年度の決算期間際になって、双方の税負担を軽減することを意図し、その譲渡価額を圧縮した金額を真実の譲渡価額として計上することがあったと解するほかない。したがって、請求人が存在しない取引をあたかも存在するかのごとく仮装し、本件取得議事録、本件取得伝票及びこれらに基づく諸帳簿類を作成し、また、本件譲渡価額が真実の譲渡価額であるかのごとく仮装し、その仮装したところに基づき、本件事業年度の法人税の確定申告書を提出し、請求人の納付すべき法人税を不当に免れていることとなる。(平12. 3.13広裁(法・諸)平11-44)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平110021
- 裁決年月日
- 平成12年3月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、仮装、隠ぺいの事実はない旨主張する。しかしながら、①本件青色決算書の各月の売上金額欄には、すべての月において本件集計表の売上金額よりも過少な金額が記載されており、平成4年分は、本件集計表の売上金額の57%台の金額に圧縮した金額が青色決算書に記載され、平成5年分以降については、青色決算書の前年同月とおおむね同様の金額が記載されていること②本件大学ノートには、主要な仕入先であるA酒店及びB商店からの請求人名義と上様名義とに分割された仕入金額が記載されていること及び③請求人は、本件大学ノート及び本件集計表に基づく本件調査結果に基づき所得税の各年分の修正申告書を提出していることからも、請求人は、青色申告者として、各年分の総収入金額等を当然のこととして把握していたはずであり、当該総収入金額等を、各年分の確定申告に当たって、計算の基礎とすべきことを十分認識していたと認められるにもかかわらず、本件青色決算書に各月の売上金額を記載するに当たっては、本件集計表の売上金額を故意に過少に記載し、それに合わせるため、仕入金額についても、上様名義の取引を行うなどにより、故意に過少計上した各年分の確定申告書を作成したと認めるのが相当であり、このことは、通則法第68条第1項に規定する隠ぺい、仮装に該当する。(平12. 3.10福裁(所・諸)平11-21)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平110021
- 裁決年月日
- 平成12年3月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100999000
- 争点
- 9重加算税/18その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調査担当職員から、調査時、調査終了時及び修正申告書等の提出時において、どの事実が隠ぺいし、仮装した事実に該当するとの指摘がなく、また、重加算税を賦課する旨の告知や説明がなかった旨主張する。しかしながら、重加算税の賦課決定処分をするに当たり、納税者に当該賦課決定処分に係る説明をしなければならない旨を定めた法令の規定はなく、調査担当職員等がそれを告知又は説明をしなかったとしても違法・不当ではない。(平12. 3.10福裁(所・諸)平11-21)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平110096
- 裁決年月日
- 平成12年3月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905990
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①納税者が確定申告手続を税理士に委任したからといって直ちに代理人の行為と納税者の行為を同視して、重加算税を賦課することはできないとして、両者の行為を同視するためには、納税者が代理人の行為に与えた影響の有無、納税者の代理人に対する監理、監督の懈怠の有無等を考慮して判断すべきである旨、②請求人は税理士を信用し、その監理・監督に何らの懈怠がなく、また、税務署内に税理士の不正行為の内通者がいるにもかかわらず、重加算税を賦課することは税理士制度あるいは行政制度を否定するものである旨主張する。しかしながら、申告納税義務は公法上の義務であり、代理人に申告手続を委任したとしても、そのことによって納税者自身が申告納税義務を免れるものではなく、特段の事情がない限り、代理人のした行為は納税者の行為と同視して考えるのが相当である。本件の場合、請求人の主張する事情等を考慮したとしても、税理士の行為を請求人の行為と同視することのできない特段の事情があるとはいい難く、重加算税の賦課決定をすることは、結局は請求人らの責によるものであり、税理士制度を否定するものでも、行政制度を否定するものでもない。(平12. 3. 8東裁(所)平11-96)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平110097
- 裁決年月日
- 平成12年3月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、税理士を信頼し、適正に申告手続を委任していること、同税理士は請求人の意思と無関係に不正行為を遂行したものであること、請求人は、同税理士による詐欺の被害者であることから、同税理士の行為を請求人の行為と同視することはできず、請求人に重加算税を賦課できない旨主張する。しかしながら、請求人は、同税理士に本件確定申告手続を委任したのであるから、同税理士の行為と請求人の行為は、特段の事情のない限り同視すべきであり、同税理士が隠ぺい仮装したところに基づいて本件確定申告書を提出した以上、請求人が同税理士の行った隠ぺい、仮装の行為を認識していたか否かにかかわらず、その責任は免れることはできない。(平12. 3. 8東裁(所)平11-97)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平110078
- 裁決年月日
- 平成12年3月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、臨時株主総会に基づく退職役員Aに対する退職金支給決議(以下「本件決議」という。)は有効であり、また、A又はその相続人に対し退職金を現実に支払ったのであるから、隠ぺい、仮装の事実はない旨主張する。しかしながら、臨時株主総会は開催されておらず、Aは自己の退職金額を全く知らなかったこと及びAが退職した後の請求人、A及びその相続人の状況等から判断すれば、請求人は、当初から本件決議に基づく退職金全額を支払う意思がなかったにもかかわらず、あたかも臨時株主総会を開催したかのごとく装って虚偽の議事録を作成し、Aに対する退職金が確定したかのように総会決議を仮装したうえ、未払退職金を架空計上したのであるから、この事実に基づきなされた重加算税の賦課決定処分は適法である。(平12. 3. 6大裁(法・諸)平11-78)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平110039
- 裁決年月日
- 平成12年2月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、勤務実態のない者に対する給与を損金経理したのは、請求人の利益を圧縮することが目的ではなく、また、勤務実態のない者に係る出勤簿及び賃金台帳を作成したのも、官公庁の指定工事店の認定申請の際に雇用関係を証明する書類として提出する必要があったからであり、重加算税の賦課決定処分は取り消すべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、勤務実態のない者に対する給与に相当する額を役員賞与として支給するとともに、内容虚偽の出勤簿及び給与台帳を作成し、さらに、同人に対して虚偽の確定申告をなさしめ、架空の賃金給料の額を損金の額に算入していた。このことは、通則法第68条第1項に規定する重加算税の賦課要件を満たすから請求人の主張には理由がない。(平12. 2.29広裁(法)平11-39)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平110075
- 裁決年月日
- 平成12年2月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、直売の売上げを過少に申告しているとの認識があったことから、事業所得の金額が過少になりすぎないように、人件費を実際に支払った金額ではなく、少なくした金額で収支内訳書に計上しており、この行為及び①必要経費については領収書等から把握し大学ノートに記録していた売上げについては記帳していなかったこと、②確定申告の相談をした者に対しても売上げを知らせなかったこと、③本件調査において事実と反する申述をしたこと及び④申立書に「毎年の確定申告において税金を少なくしていました。」及び「申告は、経費や所得控除を計算した後、売上が反当たりAで95〜100万円、Bで50万円くらいになるように、直売りを適当な金額で少なくしていました。」と記述していることの事実を総合して判断すると、請求人は、税金を少なくする目的で直売の売上げについてあえて記載せずに、故意に過少に計上していたものであり、このことは、課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実について隠ぺい又は仮装があったものといわざるを得ない。(平12. 2.29名裁(所)平11-75)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平110076
- 裁決年月日
- 平成12年2月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成7年分ないし平成9年分の所得税に係る重加算税の賦課決定処分について、請求人には通則法第68条第1項に規定する「重加算税の賦課要件」がないから、重加算税の賦課決定処分は違法である旨主張するが、請求人が行った各年分の過少申告については、①請求人の長男名義の預貯金口座を利用して売上除外をしていること、②各年分とも売上ノートを日々記載していたかのごとく装っていたものと認められること、③請求人は過少に申告することを意図して行っていたものと認められることから、隠ぺい又は仮装の事実が存するものと認められる。(平12. 2.29名裁(所)平11-76)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平110068
- 裁決年月日
- 平成12年2月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、退職金共済契約について、従業員らに無断で、退職一時金請求書等に従業員らの氏名を記載して押印をした上、実際には退職していない従業員らが中途退職する旨の虚偽の事実に基づき退職一時金の支払請求をし、これを従業員らに無断で開設した従業員ら名義の預金口座に振込送金させることにより、退職一時金の支払を受けているところ、当該預金口座が請求人に帰属するものであり、当該退職一時金が請求人の収益に計上されるべきものであることは明らかであるから、請求人は、本件退職一時金が本件従業員らのものであるかのように装い、これを本件確定申告書の所得金額に計上しなかったものと認められる。このことは国税の課税標準等の計算の基礎となる事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装したことに該当し、この点につき重加算税を賦課した原処分は適法である。(平12. 2.24名裁(法)平11-68)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平110067
- 裁決年月日
- 平成12年2月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は平成4年分ないし平成7年分の重加算税の賦課決定について、隠ぺい又は仮装の事実はない旨主張する。しかしながら、当審判所の調査によれば、①売上伝票を破棄していること、②売上帳に計上されていない売上が多数認められること、③売上除外した現金を第三者名義の普通預金口座に入金していたことから、請求人の主張には理由がなく、原処分庁の処分は相当であると認められる。(平12. 2.23名裁(諸)平11-67)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平110072
- 裁決年月日
- 平成12年2月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100999000
- 争点
- 9重加算税/18その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、消費税及び源泉所得税の重加算税の各賦課決定処分について、守秘義務違反及び質問検査権の行使に関する違法行為があった調査に基づく行政処分であり、取り消されるべきである旨主張するが、調査手続において守秘義務に違反するか否かは審理の対象となり得ないものであり、また、調査において質問検査権の行使に関する違法行為があった事実は認められないことから、請求人の主張には理由がない。(平12. 2.23大裁(諸)平11-72)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平110064
- 裁決年月日
- 平成12年2月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、直売に係る売上金額を請求人名義の口座に入金した金額等を基に申告していたが、①この売上金額の計上方法によると、売上金から支出した生活費分が直売の売上金額から除外されたことになるところ、請求人は、直売に係る売上金額が過少になることを認識しながら売上金から支出した生活費分を売上金額に含めずに申告していたこと及び②請求人は、直売に係る売上げを過少に計上したために事業所得の金額が少なくなりすぎないよう、人件費の額を圧縮していたことが認められる。これらの請求人の行為は通則法第68条第1項に規定する「隠ぺい」又は「仮装」に当たるから、重加算税を賦課した原処分は適法である。(平12. 2.22名裁(所)平11-64)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平110013
- 裁決年月日
- 平成12年2月4日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が相続財産と認識していながら申告から除外したものであるから被相続人名義預金を申告前に解約払戻しを行い申告しなかった行為は、「隠ぺい」行為に該当するとして、重加算税の賦課決定処分を行ったが、申告前に解約払戻しをしていることのみをもって、隠ぺい又は仮装の事実があったとは認めがたく、事実を隠ぺいし又は仮装があったとする証拠資料もないので、重加算税を賦課することは相当でない。(平12. 2. 4仙裁(諸)平11-13)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平110014
- 裁決年月日
- 平成12年1月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 学校法人である請求人は、実際に仮装、隠ぺい行為を行ったのは元理事長のA個人であり、請求人自ら行ったものではないことから、重加算税の課される根拠は存在せず、重加算税の賦課決定処分は違法である旨主張するが、Aは、その当時、請求人の理事長かつ代表者と認められ、法人の代表者の行為は当該法人の行為と同視されるものと解されることから、Aの行為は、請求人の行為と認めるのが相当である。(平12. 1.31札裁(諸)平11-14)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平110062
- 裁決年月日
- 平成12年1月31日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №59・47ページ
要旨
○ 請求人が木材の輸入取引において帳簿に計上した仕入れの額は、本事業年度以外の事業年度の損金の額に算入されるべきものであって、架空、金額の水増し又は重複計上によって過大に計上したものではなく、かつ、意図的な計上時期の操作及び原始記録等の改ざん等の不正が行われているとは認められず、単に、損金の額に算入すべき時期の誤りによるものであるから、重加算税の賦課要件である事実を隠ぺい、仮装したことには当たらない。(平12. 1.31名裁(法)平11-62)裁決事例集 №59・47ページ
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平110075
- 裁決年月日
- 平成12年1月19日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件定期預金が申告漏れになったことについて、隠ぺい・仮装の事実はないから重加算税の賦課決定処分は違法である旨主張する。しかしながら、請求人は、①本件相続開始日に、他の共同相続人に本件定期預金の解約を依頼し、その解約に係る現金及び本件小切手並びに本件計算書を同人から受け取っており、その存在を認識していること、②本件小切手については、請求人普通預金に預入していること、③本件定期預金が記載されていない残高証明書を会計事務所に渡していること、④会計事務所に対しては本件定期預金が相続開始時点において存在することを告げず、本件計算書も渡していないこと、⑤本件定期預金の一部については、本件被相続人の生前に解約したなどと会計事務所に対して事実と異なる回答をしていること、⑥本件相続開始日に解約等した預金の解約金等のうち、普通預金からの払戻金については相続財産として本件申告書に記載したが、本件定期預金についてはその金額を同申告書に記載しなかったことが認められ、この請求人の行為は、重加算税の賦課要件に該当する。(平12. 1.19東裁(諸)平11-75)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平110059
- 裁決年月日
- 平成12年1月14日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件確定申告書に本件譲渡の対象外物件である隣接家屋の登記簿謄本を添付していること、本件確定申告書に添付した譲渡内容についてのお尋ね兼計算書に本件建物ではなく隣接家屋の面積、事実に反する居住期間をそれぞれ記載していることが認められ、本件建物を生活の拠点としていなかったにもかかわらずこれを生活の拠点としていたかのように仮装し措置法35条の適用を受けることができるよう工作していたことが認められる。したがって、当該行為は、通則法第68条第1項の仮装に当たるといえるから、措置法35条の適用部分については重加算税を賦課するのは相当である。また、本件建物の取得費3,855,200円については、その基礎となる取得価額が明らかでないことから本件譲渡所得の金額の計算上控除される資産の取得費としては認められないが、国土地理院が撮影した航空写真からは本件建物の増築は認められるから、請求人が増改築費用を支出したこと自体は否定できるものではない。加えて、本件契約書の記載によれば、本件譲渡の当事者間では本件建物は無価値であると認識していたと認められるが、取引上無価値なものでも税務申告上、未償却残高があるとしてこれを取得費とすることが直ちに不合理であるとはいえない。したがって、本件建物の取得費については、請求人の主張する金額の算出根拠が明らかでなく、これを取得費と認めることはできないというにすぎず、他に一件記録を精査しても、当該取得費に関して、通則法68条第1項の隠ぺい又は仮装行為と評価しうる事実を認めるに足りる証拠はないから、この部分に係る税額の計算の基礎としてなされた重加算税の賦課決定処分は取り消すのが相当である。(平12. 1.14大裁(所)平11-59)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平110003
- 裁決年月日
- 平成11年12月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100909000
- 争点
- 9重加算税/9うかい行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人が、土地等の譲渡に当たり、中間譲受人を介在させ、実際には最終譲受人に直接譲渡したにもかかわらず、これを中間譲受人に譲渡し、その後、中間譲受人が最終譲受人に転売したかのように記載した虚偽の内容の売買契約書を作成して、それに基づき所得金額を過少に申告したことは、通則法第第68条第1項に規定する重加算税の賦課要件に該当することから、原処分は相当である。(平11.12.22沖裁(所)平11-3)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平110011
- 裁決年月日
- 平成11年12月21日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人は本件請負工事に係る収入金額を認識できる状況にありながら、所得の隠ぺいを意図して、売上一覧表の作成に当たり本件振込金額を記載しないことにより、所得金額をことさら過少に算定し、確定申告をしたものである旨主張する。しかしなから、原処分庁の主張は、請求人における過少申告の意図の存在を具体的に指摘するものではないから相当とはいえない。請求人の確定申告に至る一連の計算方法及びその行為をみると、作為的に行ったのではないかと疑わせるようなものがあり、請求人の申告行為には疑念が残るものの、客観的にみて隠ぺいと判断される事実はなく、また、虚偽答弁や書類の改ざん・隠匿等本件調査を困難ならしめる行為があったとも認められない。その上、本件確定申告が所得税の負担を免れるために意図してなされたと推認し得る客観的な事実も認められないことから、請求人が本件振込金額を隠ぺいしたと認定することはできない。(平11.12.21仙裁(諸)平11-11)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平110046
- 裁決年月日
- 平成11年12月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が売上加算した取引全部がたまたま記帳を忘れたものである旨主張するが、請求人が取引の全部を把握できる状況にありながら、除外した取引について領収証控を保存せず、簿外金融機関の請求人名義預金への入金、専従者名義預金への入金並びに請求書控及び領収証控の破棄などの方法により、収入金額から除外して確定申告書を提出したことは、課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし又は仮装したことに該当する。(平11.12.20名裁(所)平11-46)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平110047
- 裁決年月日
- 平成11年12月20日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100905050
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/5経費、損金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が本件支出金を寄付金として経理処理せず、販売手数料として帳簿上損金処理したこと及び請求人代表者が「損金処理したかった。」と申述したことをとらえて通則法第68条第1項に規定する隠ぺい又は仮装の事実があったと主張する。しかしながら、請求人が、本来、寄付金として計上すべき本件支出金を販売手数料として計上したことについては相当の理由があったと認められるから、単に寄付金として経理処理すべきところを販売手数料として経理した行為をもって、課税標準の基礎となるべき事実を仮装又は隠ぺいしたということはできない。(平11.12.20名裁(法・諸)平11-47)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平110008
- 裁決年月日
- 平成11年12月16日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、買換資産であるF社本社ビル及びH店の取得について、請求人が平成3年改正措置法附則第15条第8項の特例(以下「本件特例」という。)の適用を受けるために、本件特例に規定する取得期限である平成3年12月31日までに取得したように仮装した事実があるとして、重加算税の賦課決定処分をした。しかしながら、買換資産の取得に当たり、①口頭売買の存在を否定するに足りる証拠がないこと、②売買契約書の契約年月日を遡及して作成したことは認められるが、本件特例の適用を受けるためになされたものとは認められないこと、③取締役会議事録に付した稟議番号は、先行した他の件の番号を重複使用しているが、採番簿に真実の作成年月日を登載していることからすれば、本件特例の適用を受けるための仮装、隠ぺいの事実は認められないので、重加算税の賦課決定処分のうち過少申告加算税相当額を超える部分は取り消すべきである。(平11.12.16仙裁(法・諸)平11-8)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平110048
- 裁決年月日
- 平成11年12月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正処分が違法であるから、重加算税の賦課決定処分も違法である旨主張する。しかしながら、当該更正処分は適法であり、請求人は、①建物の明渡しに係る立退料として表金のほかに裏金を受領していること、②当該裏金の決済に当たり、これを現金で用意させて受領し、仮名の定期預金や普通預金を設定していたこと、③表金のうち400,000,000円は貸付金の返済金や慰謝料であるとする請求人意向に沿った確認書及び領収証を作成し、あるいは作成させたこと及び④表金のうち100,000,000円についてのみ一時所得の収入金額として確定申告書に記載したが、他の金額については記載しなかったことが認められ、この請求人の行為は、納税者がその国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づいて納税申告書を提出していたときに該当する。(平11.12. 9東裁(所)平11-48)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平110021
- 裁決年月日
- 平成11年12月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、借入金は真実の債務であるから、架空の借入金であるとして重加算税の賦課決定処分をした原処分は違法である旨主張する。しかしながら、請求人らは借入金が存在しないにもかかわらず架空の借用書を作成して架空の借入金債務を課税価額から債務控除をしていたものと認められる。そうすると、請求人らの行為は通則法第68条第1項の「国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の一部を仮装し、その仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」に該当すると認められるので、重加算税の賦課決定処分は適法である。(平11.12. 8高裁(諸)平11-21)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平110021
- 裁決年月日
- 平成11年12月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、公社債等について、当初申告の後にその存在を知ったから重加算税の賦課決定処分をしたことが違法である旨主張する。しかしながら、請求人らはその公社債等について、当初申告の前にその存在を知り、その公社債等を被相続人の住所地以外の市の金融機関に預けられていることを奇貨として、その全部を除外すれば容易に発見されないという意図のもとに当初申告から除外していたものと認められる。そうすると、請求人らの行為は通則法第68条第1項の「国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の一部を隠ぺいし、その隠ぺいしたところに基づき納税申告書を提出していたとき」に該当すると認められるので、重加算税の賦課決定処分は適法である。(平11.12. 8高裁(諸)平11-21)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平110008
- 裁決年月日
- 平成11年11月30日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100917000
- 争点
- 9重加算税/17推計課税事件で重加算税を賦課した事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、重加算税の賦課決定処分はその全部を取り消すべきである旨主張するが、請求人は、請求人の事業収入金額の大部分を占める売掛金を管理するための書類である本件売掛金等ノート及び使用済売掛金等ノートを作成することにより、真実の売上金額を十分把握し認識していたにもかかわらず、当該書類の他に帳簿書類を作成せず、また、使用済売掛金等ノート及び領収証等の原始記録を全て破棄するなどして、各年分の所得税の申告に当たり、多額の所得のあることを十分認識しながら、確定申告書に収入金額及び必要経費を記載しないまま意図的に根拠のないことさらに過少に事業所得の金額を記載した内容虚偽の申告書を作成し、提出したものと認められ、請求人自身もこれを認める内容の申述を調査担当者に行っていることが認められる。これらのことから請求人は、各年分の所得税の申告に際し、その所得税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の一部を隠ぺいし、その隠ぺいしたところに基づき納税申告書を提出していたものというべきである。したがって、各年分の更正処分は適法であり、通則法第68条第1項の規定に基づき、これらの事実に係る部分の税額を計算の基礎としてなされた、上記年分の賦課決定処分はいずれも適法である。(平11.11.30札裁(所・諸)平11-8)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平110036
- 裁決年月日
- 平成11年11月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 本件外注費は、取引先との取引が架空であるにもかかわらず、これを正規の取引であるかのように仮装して損金の額に算入したものであると認められる。請求人は、本件外注費の一部については、社長は知らなかった旨主張するが、隠ぺい又は仮装の行為者は、法人の代表者に限定されるものではなく、役員の行為は代表者がそれを知らなかった場合であっても、法人の行為と同視されると解されるところ、本件において、請求人の専務取締役がしたものと認められるから、同人の行為は請求人の行為と同視し、請求人の行為とするのが相当である。したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平11.11.30関裁(法・諸)平11-36)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平110016
- 裁決年月日
- 平成11年11月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各事業年度の法人税について、申告すべき義務があることを熟知しながら、あえて法定申告期限内に申告しなかったのみならず、確定的な脱税の意思に基づいて、関与税理士にあらかじめ所得金額を圧縮する会計処理をした帳簿書類等及び試算表を提示して決算書を作成させ、また、これに基づき関与税理士が法定申告期限内に作成した確定申告書の所得金額をさらに減額するよう求め、関与税理士から所得金額を減額した確定申告書の作成を拒まれるままに放置し、まさに租税回避の意図に基づいて、本件各事業年度の法人税の確定申告書を法定申告期限までに提出しなかったものと認められる。以上のとおり、請求人は、当初から租税回避を意図した上、その意図を外部からもうかがい得る特段の行為をしたものであり、その意図に基づいて請求人が法定申告期限後に納税申告書を提出したことは、通則法第68条第2項に規定する重加算税の課税要件を満たすものというべきであるから、原処分庁が同項の規定に基づいて行った本件各事業年度の法人税の重加算税の賦課決定処分は、いずれも適法であり、請求人の主張には理由がない。(平11.11.29広裁(法)平11-16)、(平11.12.21広裁(法)平11-23)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平110035
- 裁決年月日
- 平成11年11月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 本件土地の真実の譲渡価額は83,000,000円であるにもかかわらず、請求人は、譲渡価額を75,000,000円と仮装した売買契約書を本件確定申告書に添付して譲渡価額の圧縮を図り、自ら所得金額をほぼ正確に把握認識した上で課税回避を意図し、所得金額を過少に申告したと認められ、このことは、通則法第68条第1項に規定する事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は、仮装した場合に該当する。(平11.11.24関裁(所)平11-35)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平110013
- 裁決年月日
- 平成11年11月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100917000
- 争点
- 9重加算税/17推計課税事件で重加算税を賦課した事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人の代表者は、①十数社にわたる法人を経営し相当の社会的活動を行っていること、②請求人が過去にも税務調査を受けたことがあること、③同人が経営する法人のうち、納税申告の事績が営業活動に影響する法人については、法定申告期限内に確定申告書を提出していることから、内国法人にあっては所得金額の有無にかかわらず申告義務があることを十分に熟知していたと認められる。また、同人は、①関与税理士が確定申告書を作成し、法定申告期限内に提出するよう促したにもかかわらず、合理的な理由もなく所得金額を減額するよう求めてこれを提出しないまま放置していたこと、②原処分に係る調査前に、原処分庁所属の職員の再三にわたる確定申告書の提出の求めに応じていないことから、当初から租税回避の意図を有し、確定申告書を提出する意思はなかったと認められる。そうすると、請求人は、法人税について申告すべきことを熟知しながら、あえて申告しなかったのみならず、当初から無申告による租税回避を意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行為をした上、その意図に基づいて法人税の確定申告書を提出しなかったことが認められる。請求人のこれらの行為は、法人税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部を隠ぺいし、その隠ぺいしたところに基づき納税申告書を提出しなかったことに該当するから、法人税の重加算税の賦課決定処分は適法である。(平11.11.11広裁(法・諸)平11-13)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平110027
- 裁決年月日
- 平成11年10月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、仮に店舗調査日前日の売上計上漏れが売上除外によるものであったとしても、このことをもって修正申告の対象とした年分ないし課税期間について隠ぺい仮装があったということはできない旨主張するが、①店舗調査日前日の売上計上漏れは売上除外によるものと認められること、②「いつからかは分からないが売上伝票を破棄する方法により売上除外を行っていた」と請求人は申述したこと、③「開業以来小遣い欲しさのため売上げを抜いていた」と記載のある申立書を原処分庁に対して提出したこと、④原処分庁の調査において請求人は修正申告の対象とした年分にビールの仕入数量と売上数量に差異があったことを自認したこと、⑤この差異に基づいた原処分庁の修正申告のしょうように従い請求人は修正申告をしたこと、等の諸点を総合すると、修正申告の対象とした年分ないし課税期間についても隠ぺい仮装があったというべきである。(平11.10.29名裁(所・諸)平11-27)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平110028
- 裁決年月日
- 平成11年10月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100913000
- 争点
- 9重加算税/13虚偽答弁
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №58・107ページ
要旨
○ 請求人は、税理士でありながら、総勘定元帳・決算書に虚偽の記載をして架空の必要経費を計上し多額の所得金額を脱漏したばかりか、その能力を有しながら帳簿書類の備付け等をせず、また、原処分庁の調査担当職員に対し帳簿書類の保存はない旨虚偽の答弁をし、さらに、異議審理庁による調査の際にも虚偽の資料を提出するなどしているのであり、いずれにしても単なる過少申告行為にとどまるものではなく、課税標準又は税額等の計算の基礎となる事実について、隠ぺいしたところに基づき確定申告書を提出した場合に該当する。したがって、通則法第68条第1項に基づいてした重加算税の賦課決定処分は適法である。(平11.10.29東裁(所・諸)平11-28)裁決事例集 №58・107ページ
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平110029
- 裁決年月日
- 平成11年10月29日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が多額の相続財産を除外したところに基づいてことさら過少の申告書を提出したことは、通則法第68条第1項に規定する事実を隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出したことに当たる旨主張するところ、申告されなかった相続財産のうち、上場株式については隠ぺい又は仮装行為が認定できるが、その他の相続財産については、架空名義の利用や資料の隠匿といった積極的な隠ぺい又は仮装行為が存在したとは認められない上、請求人及び当該税理士が、当初から当該株式以外の相続財産をも隠匿し、過少申告に係る課税価格が正当な課税価格であるかのように装うことを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をしたとは認められないから、請求人及び当該税理士の行為が同項に規定する隠ぺい又は仮装行為に該当するということはできないから、上場株式を相続財産として申告しなかったことに基づき増加した税額は重加算税の対象となるが、その他の部分は過少申告加算税の対象とすべきである。(平11.10.29名裁(諸)平11-29)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平110029
- 裁決年月日
- 平成11年10月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100913000
- 争点
- 9重加算税/13虚偽答弁
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、税理士でありながら、総勘定元帳・決算書に実際には存在しない従業員への給料賃金の支払を計上するなど、虚偽の記載をして架空の必要経費を計上し多額の所得金額を脱漏したばかりか、その能力を有しながら帳簿書類の備付け等をせず、また、原処分庁の調査担当職員に対し帳簿書類の保存はない旨虚偽の答弁をし、いずれにしても単なる過少申告行為にとどまるものではなく、課税標準又は税額等の計算の基礎となる事実について、隠ぺいしたところに基づき確定申告書を提出した場合に該当する。したがって、通則法第68条第1項に基づいてした重加算税の賦課決定処分は適法である。(平11.10.29東裁(所)平11-29)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平110011
- 裁決年月日
- 平成11年10月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各事業年度の法人税について、申告すべき義務のあることを熟知しながら、あえて法定申告期限内に申告しなかったのみならず、確定的な脱税の意思に基づいて、関与税理士にあらかじめ所得金額を圧縮する会計処理をした帳簿書類等及び原処分調査時提示試算表を提示して決算書を作成させ、また、これに基づき関与税理士が法定申告期限内に作成した確定申告書の所得金額をさらに減額するよう求め、関与税理士から所得金額を減額した確定申告書の作成を拒まれるままにこれを放置し、まさに租税回避の意図に基づいて、本件各事業年度の法人税の確定申告書を法定申告期限までに提出しなかったものと認められる。以上のとおり、請求人は、当初から租税回避を意図した上、その意図を外部からもうかがい得る特段の行為をしたものであるから、その意図に基づいて請求人が本件各事業年度の法人税の確定申告書を法定申告期限後に提出したことは、通則法第68条第2項に規定する重加算税の課税要件を満たすものというべきである。(平11.10.28広裁(法・諸)平11-11)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平110012
- 裁決年月日
- 平成11年10月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 本件各課税期間の消費税の決定処分は適法であり、また、請求人は、法人税の重加算税の賦課決定処分の場合と同様に、当初から租税回避を意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行為をしたものであるから、その意図に基づいて本件各課税期間の消費税の確定申告書を提出しなかったことは、その消費税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部を隠ぺいし、その隠ぺいしたところに基づき法定申告期限までに納税申告書を提出しなかったことに該当するというべきであるから、原処分庁が通則法第68条第2項の規定に基づいて行った本件各課税期間の消費税の重加算税の賦課決定処分は適法であり、請求人の主張には理由がない。(平11.10.28広裁(法・諸)平11-12)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平110012
- 裁決年月日
- 平成11年10月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各事業年度の法人税について、申告すべき義務があることを熟知しながら、あえて申告しなかったのみならず、確定的な脱税の意思に基づいて、関与税理士が法定申告期限内に作成した確定申告書の所得金額を減額するよう求め、関与税理士が所得金額を減額した確定申告書の作成を拒むと、租税回避の意図に基づいて、本件各事業年度の法人税の確定申告書を提出しなかったものであると認められる。以上のとおり、請求人は、当初から租税回避を意図した上、その意図を外部からもうかがい得る特段の行為をしたものであるから、その意図に基づいて請求人が法定申告期限までに納税申告書を提出しなかったことは、通則法第68条第2項に規定する重加算税の課税要件を満たすものというべきである。(平11.10.28広裁(法・諸)平11-12)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平110024
- 裁決年月日
- 平成11年10月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人らが多額な相続財産を除外したところに基づいてことさら過少の申告書を提出したことは、通則法第68条第1項に規定する事実を隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出したことに当たる旨主張するが、請求人ら及び請求人らから申告手続の委任を受けた税理士の行為をみると、架空名義の利用や資料の隠匿といった積極的な隠ぺい又は仮装行為が存在したとは認められない上、請求人ら及び当該税理士が、当初から相続財産を隠匿し、過少申告に係る課税価格が正当な課税価格であるように装うことを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をしたとも認められないから、請求人ら及び当該税理士の行為が同項に規定する隠ぺい又は仮装行為に該当するということはできず、本件において原処分庁が重加算税の賦課決定処分をしたことは相当でない。(平11.10.25名裁(諸)平11-24)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平110022
- 裁決年月日
- 平成11年10月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、仮装、隠ぺいがないから、重加算税の賦課決定処分は違法である旨主張する。しかしながら、①平成7年分には売上除外の事実が認められること②平成8年分には売上除外及び架空仕入れの事実が認められること③平成2年分から平成6年分については、申告した所得以外に多額の所得があることを知りながら、真実の所得金額の80パーセント以上の金額を除外して申告せず、本件調査においては、調査担当者に虚偽の申述を行うことにより、真実の所得金額を隠ぺいしようとしたものと認められ、請求人のこの行為は、真実の所得を隠ぺいし、それが課税対象となることを回避するため所得金額をことさら過少に記載した内容虚偽の申告書を提出したというべきであることから、更正処分は適法である。(平11.10.22関裁(所・諸)平11-22)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平110021
- 裁決年月日
- 平成11年10月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905030
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/3たな卸資産
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、期末棚卸高の計上漏れについては、棚卸資産に係る評価損の計上の結果であり、仮装・隠ぺいの事実はない旨主張する。しかしながら、期末棚卸高の計上漏れについては、請求人が期末棚卸商品の良品を不良品であるかのように装った本件計上明細書を作成し、期末棚卸高を除外することにより、所得金額を過少に申告したものと認められるので、請求人の主張には理由がない。(平11.10.21名裁(法)平11-21)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平110018
- 裁決年月日
- 平成11年10月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①本件売上金額の計上漏れについて全く認識しておらず、本件調査において初めて気がついたものであり、また、②本件売上金額の計上漏れは、帳簿書類等の作成を委託している第三者の単純な過ちから生じたものであり、隠ぺい又は仮装の事実はない旨主張するが、本件売上金額の受領及び管理は請求人の代表者が行っていたものであり、請求人の会計帳簿等を記帳内容等を検討すれば誤りが容易に発見できるところ、代表者はこれを怠っていたものである。また、請求人は本件調査において簿外の経費の存在を主張し、当該経費の額を所得金額から減算して修正申告をしていることが認められることからすると、請求人は簿外の資金の存在を認識し、その資金をもって簿外の支出に充てていたものと認めるのが相当である。ところで、売上げについて、その入金時にも売上げとして計上せず、その入金となった金員を簿外とし又は架空の借入金として計上したときは、請求人の責めに帰すことが相当でないと認められる特段の事情がない限り、売上げを脱漏したものというべきであるから、事実を隠ぺい又は仮装したものというべきところ、本件売上金額の計上漏れについては、その計上漏れが生じた原因が請求人にあり、その入金となった金員を簿外とし又は架空の借入金としたのも請求人の責めに帰すべきであると認められるから、請求人の責めに帰すことが相当でないと認められる特段の事情も認められない。したがって、本件売上金額の計上漏れは、売上げを脱漏した場合に当たり、事実を隠ぺい又は仮装した場合に該当する。(平11.10. 4東裁(法・諸)平11-18)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平110016
- 裁決年月日
- 平成11年9月30日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人の前回の調査において、記帳の必要性及び帳簿書類を保存することの重要性等を認識したにもかかわらず、帳簿を作成せず、原始記録を破棄して保存せず、また、今回の調査においては各年分の仕入金額を除外して収支内訳書を作成し、確定申告書を提出していることから、重加算税の賦課決定処分は適法である旨主張している。しかしながら、過去の税務調査において記帳の必要性についての指摘をうけていたとしても、記帳がなされていないことのみでは、隠ぺい又は仮装の要件を満たしているとはいえず、また、所得を過少に申告することを意図して仕入金額を除外していたといえるか否かについては、原処分関係資料及び当審判所の調査によっても、これを推認するに足りる事情は認められないところ、他にこれを認めるに足りる事情もうかがわれないから、本件について原処分庁が重加算税の賦課決定処分をしたことは相当でない。(平11. 9.30名裁(所・諸)平11-16)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平110012
- 裁決年月日
- 平成11年9月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人名義の口座を分散する必要はなく、家族名義口座を使って請求人の株式取引の事実を隠ぺいし、又は仮装したとの認定は事実誤認であり、また、調査担当職員から「悪質でないから、重加算税はかからない。」と聞いていたにもかかわらず重加算税を賦課したのは違法である旨主張する。しかしながら、請求人は、請求人名義及び家族名義口座に株式取引を分散し、当該株式取引に係る売買益を除外していたことが認められ、また、請求人の主張を証する事実も認められないことから、請求人の主張には理由がない。(平11. 9.14大裁(所)平11-12)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平110006
- 裁決年月日
- 平成11年9月6日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100907000
- 争点
- 9重加算税/7帳簿の破棄
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、単に所得を把握していなかったもので仮装、隠ぺいの意図はない旨主張するが、請求人は、各年分の真実の所得金額を確定申告に係る所得金額に比してはるかに多額であることを十分認識しながら、所得金額の算定の基となる帳簿書類を破棄するなどして、真実の所得金額を秘匿し、正当な税額を免れるため、所得金額をことさらに過少に記載して内容虚偽の確定申告書を提出したものというべきである。このような請求人の行為は、通則法第68条第1項に該当すると認められる。しかしながら、事業専従者控除を必要経費として認めなかったことにより、増加した所得金額には、仮装、隠ぺいの事実は認められない。(平11. 9. 6名裁(所)平11-6)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平110003
- 裁決年月日
- 平成11年8月31日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100917000
- 争点
- 9重加算税/17推計課税事件で重加算税を賦課した事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人名義の公表外の当座預金及び普通預金へ振り込まれた市場売上げの金額を、売上帳に記載せず除外していたことが認められる。この請求人の行為は、通則法第68条第1項に規定する「国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実を隠ぺいし、その隠ぺいしたところに基づき納税申告書を提出したとき」に該当する。したがって、原処分庁が重加算税の賦課決定をしたことは相当である。(平11. 8.31名裁(所・諸)平11-3)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平110004
- 裁決年月日
- 平成11年8月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人が何ら関係のない他人名義を使用して土地等の売買を行ったことは、あたかも当該土地等の売買を他人が行ったように仮装したものであり、また、当該譲渡による所得を申告していなかったという事実は、真実の所得を隠匿し、それが課税対象となることを回避すべく、所得の金額について内容虚偽の確定申告書を提出していたというべきであって、通則法第68条第1項に規定する重加算税の賦課決定要件に該当すると認められる。(平11. 8.31名裁(所)平11-4)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平110004
- 裁決年月日
- 平成11年8月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が全く知らなかった請求人の妻の行為を対象として重加算税の賦課決定処分をしたことが、違法である旨主張する。しかしながら、通則法第68条の立法趣旨にかんがみると、隠ぺい又は仮装の行為をした者が納税者本人ではなく、その代理人及び補助者の立場にあるもので、いわば納税義務者の身代わりとして、同人の所得金額の計算の基礎となる事実に関与し、課税標準等又は税額等の計算に変動を生じさせた者である場合を含むものというべきである。請求人の答述及び事実関係から判断すると、請求人の妻は、税務上の全般の事務処理について請求人から任されている者であるから、請求人の妻は「その代理人」に当たると認められる。そうすると、請求人の妻の行為等は請求人がその行為を知っていたか否かにかかわらず請求人の行為と同一視されるものであり、請求人の妻の行為を対象として重加算税の賦課決定処分は適法である。(平11. 8.24高裁(所)平11-4)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平110003
- 裁決年月日
- 平成11年8月19日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が本件特例の適用を受ける目的で本件第二契約書を作成し、また、本件買取り証明書を本件申告書に添付し、本件譲渡所得に本件特例を適用させたことは通則法第68条の規定に該当する旨主張する。しかしながら、本件第二契約書は土地開発公社及びCが本件土地を取得するために必要な契約書であり、また、同契約書に記載される収用対償土地の所有者は請求人となること及び本件買取り証明書は請求人あてに発行されるものであることからすれば、同契約書及び同証明書は本件譲渡所得に本件特例を適用させるために取引を仮装して作成されたものとは認められず、また、本件買取り証明書を本件申告書に添付したからといって、このことのみをもって隠ぺい、又は仮装があったということは相当でない。(平11. 8.19関裁(所)平11-3)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平110001
- 裁決年月日
- 平成11年8月6日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人がこのような架空の本件獲得報酬をA商店に支払い、当該支払金額を損金の額に算入した行為は、通則法第68条第1項に規定する国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたときに該当する旨主張するが、A商店は、平成5年4月1日付契約書の定めに基づき請求人に本件獲得報酬を請求し、同じく請求人は、同契約書の定めに従ってA商店に本件獲得報酬を支払ったことが認められ、さらに、本件獲得報酬について請求人は、平成6年1月期は広告宣伝費、平成8年1月期は雑費の各勘定科目に経理し、それぞれ損金の額に算入している。また、本件ブランドの独占販売権については、A商店が本件ブランド所有者から本件ブランドの独占販売権を付与されたと認められるものがあり、そうすると、平成5年4月1日付契約書は架空の事実に基づいたものとはいえない。(平11. 8. 6福裁(法・諸)平11-1)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平110002
- 裁決年月日
- 平成11年7月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №58・9ページ
要旨
○ 請求人は、売上金の一部の金額を会計帳簿に計上しなかった原因は、従業員の着服という犯罪行為により発生したものであるので、これを請求人の行為と同一視することは妥当ではない旨主張する。しかしながら、重加算税の賦課の目的は、隠ぺい又は仮装に基づく過少申告による納税義務違反の発生を防止し、申告納税制度の信用を維持するところにあることから、隠ぺい又は仮装の行為者が法人の代表者に限定されるものではなく、その役員及び家族等で経営に参画していると認められる者の行為は、法人の代表者がこれを知らなかった場合であっても、当該法人の行為と同一視されるべきところ、請求人の従業員は、請求人の売上金等の管理を担当するとともに、請求人の経営について任された、つまり、経理責任者等として請求人の経営に参画していた従業員と認められることから、当該従業員の行為は、請求人の行為と同一視すべきである。(平11. 7. 1仙裁(諸)平11-2)裁決事例集 №58・9ページ
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平100029
- 裁決年月日
- 平成11年6月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人が損金に計上した本件外注費については、水増し若しくは架空計上の事実はないから本件更正処分は違法であり、その全部を取り消すべきであるから、これに伴い重加算税賦課決定処分もその全部を取り消すべきである旨主張するが、請求人は、本件取引先と通謀し、水増し若しくは架空の証ひょう書類を取引先に作成させ、本件外注費過大計上額に相当する金額を外注費に仮装し、これに基づき所得金額を過少に申告した請求人の行為は、通則法第68条第1項に規定する課税標準等又は税額等の計算の基礎となる事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装したことに該当するから、重加算税を賦課したことは適法である。(平11. 6.30仙裁(法・諸)平10-29)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平100103
- 裁決年月日
- 平成11年6月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件事業年度の決算において期中に遡及して増額支給した代表者に対する役員報酬は、請求人にとっては給与の支給であって、請求人には不正計算をして所得を過少にする意図や悪意があったものではない旨主張するが、①関与税理士事務所事務員の原処分庁に対する申述によれば、本件役員報酬は決算修正を通常のとおりに行った後の試算表の所得金額が多額であったことから、所得金額を圧縮するために増額計上したと認められること、②関与税理士事務所事務員の役員報酬の遡及計上は認められないという指導があったにもかかわらず増額計上していること及び③増額改訂について社員総会の開催がないことから、利益調整により所得金額を過少に申告することを目的として、本件役員報酬を損金の額に算入したものと認められる。したがって、原処分庁が行った重加算税の賦課決定処分は適法である。(平11. 6.29名裁(法)平10-103)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平100182
- 裁決年月日
- 平成11年6月17日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人は、所得の隠ぺいを意図し、真実の所得金額を算定するための帳簿書類を破棄したとして、提出せず、更に、各年分の事業所得の金額が確定申告に係る額と修正申告に係る額との間に多額の開差があることから、請求人は、各年分の所得金額をことさら過少に計算していたものと認められる旨主張するが、請求人は、①売上帳を記帳しているのみで、その他の帳簿は記帳していないこと、②架空名義や借名名義ではなくすべて請求人名義で取引していること、③本件調査において平成6年分及び同7年分の仕入れ及び外注費に係る領収書の一部を原処分庁に提出していること、④売上帳は申告後1年間ほど保管した後に不要だと思って廃棄していること及び⑤平成6年分及び同7年分の本件売上帳を当審判所に提出していることなどが認められ、また、各年分の事業所得の金額は、請求人の妻が家族従業員の給与等や生活費の一部も必要経費に含まれるとの誤った認識の下で事業所得の金額を計算していることから、請求人がその大まかな工事収入金額を把握していたものと推認することはできるが、真実の所得金額を把握していたとは認められない。したがって、請求人が、国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出したとは認められず、また、請求人が当初から真実の所得金額を隠ぺいしようという確定的な意図の下に、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をして、所得金額をことさら過少に記載した内容虚偽の納税申告書を提出したとは認められないので、重加算税を賦課するのは相当でない。(平11. 6.17東裁(所・諸)平10-182)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平100181
- 裁決年月日
- 平成11年6月16日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、本件金員相当額が交際費等に当たるにもかかわらず、請求人は当該金額をあたかも本件事業年度の工事原価であるがごとく仮装した旨主張するが、本件金員相当額は請求人が工事関係者に対し貸付け、回収不能になったものと認めるのが相当であり、請求人が本件金員相当額を損金の額に算入したことについては、原処分庁が主張するような仮装の事実は認められず、他に請求人が隠ぺいし又は仮装したと認めるに足る証拠もないから、重加算税の賦課決定処分は、その一部を取り消すのが相当である。(平11. 6.16東裁(法)平10-181)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平100179
- 裁決年月日
- 平成11年6月14日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人は本件ゴルフ会員権を売却する意思がないにもかかわらず、当該会員権を売却したかのように装い、それに基づいて確定申告書を提出したのであるから、重加算税の賦課決定処分は適法である旨主張する。 しかしながら、本件の場合、①請求人は、他のゴルフ会員権の譲渡益と本件譲渡損とを通算したかったこと、②請求人は、本件ゴルフ会員権が売却できそうだとの連絡を受け譲渡益が見込まれるゴルフ会員権を売却していること及び③売却先法人の担当者は、請求人は売却するつもりであった旨述べていることなどの事情が認められる。 したがって、本件売買は、請求人が同人の所得税の還付を受ける目的をもって形式的に行ったものとみることはできないから、請求人には、通則法第68条第1項の適用はないものと認められる。(平11.6.14東裁(所)平10-179)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平100074
- 裁決年月日
- 平成11年5月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁が収入金額と認定した売買契約書に記載された売買代金以外の金員(いわゆる裏金)については、会計帳簿等及び譲受人2名の答述によれば、請求人が受領したことが認められ、かつ、請求人は、調査担当者に対し、一貫して虚偽の答弁を繰り返し、また、当該金額を総収入金額に算入しなかったのであるから、当該行為は通則法第68条の仮装又は隠ぺいの事実に該当し、重加算税を賦課決定した処分は適法である。(平11. 5.31広裁(所)平10-74)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平100164
- 裁決年月日
- 平成11年5月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №57・36ページ
要旨
○ 請求人は、本件定額貯金が申告もれとなったのは単純なミスによるものであって、同貯金を隠ぺいしたものではない旨主張する。しかしながら、請求人は、①本件相続開始日後であり、本件申告前である日に自ら本件定額貯金を解約し、その存在を確知していること、②本件定額貯金の解約を一両日中に実行したにもかかわらず、5か所の郵便局で解約手続をとっていること、③通帳式貯金(申告済み分)の払戻金額に一致させた金額を請求人ら名義の通常貯金から払い戻し、その払戻金を相続財産管理口座へ預入していること、④本件申告をするに際して通帳式貯金についてはその金額を相続財産として本件申告書に記載したが、本件定額貯金についてはその金額を同申告書に記載しなかったことが認められる。同事実からは、通帳式貯金については相続財産であることを明らかにするが、本件定額貯金については秘匿することを意図し、その意図に基づいて過少申告をしたことが推認される。さらに、請求人は、請求人らに対する税務調査の際には通帳式貯金以外の郵便貯金の存在を否定し、調査担当職員から本件定額貯金の存在に関する具体的な指摘を受けてもなおその存在を否定し、後日になってそれを認めたものであり、この点からも隠ぺいの意図があったものと認めることができる。以上の事実関係を総合すれば、請求人の行為は、重加算税の賦課要件に該当する。(平11. 5.18東裁(諸)平10-164)裁決事例集 №57・36ページ
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平100095
- 裁決年月日
- 平成11年5月12日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が共同経営者である弟と通謀して、弟名義の口座に振込入金されていた売上代金を隠ぺいしていたとして重加算税を賦課しているが、事業経営の主導権を持っているのは弟であり、弟の口座に振り込まれた売上代金を請求人が受け取り、これを過少に申告していたことは事実であると認められるものの、請求人に弟と通謀して隠ぺい行為をしていたと認めるに足る証拠資料はないから、請求人が仮装隠ぺいしをしていたと認めることはできない。(平11.5.12関裁(所)平10-95)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平100069
- 裁決年月日
- 平成11年4月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件譲渡が行われたことは明らかであり、更正処分は違法・不当で取り消されるべきであるから、これに基づく重加算税の賦課決定処分も取り消すべきである旨主張する。しかしながら、請求人が、譲渡の事実がないにもかかわらず請求書等を作成し、譲渡に係る売上を計上して本件譲渡があったかのように経理処理をした結果、本件譲渡資産が棚卸資産に計上されず、所得金額が過少に申告されたこととなり、このことは、通則法第68条第1項の規定に該当する。(平11. 4.28広裁(法)平10-69)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平100032
- 裁決年月日
- 平成11年4月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、土地の譲渡価額を増額した修正申告を行ったが、①増額の原因となった本件金員は請求人が代表者であるA社が受領すべきコンサルタント料であることから、仮装、隠ぺいの事実はない旨及び②調査担当職員から重加算税は課税されない旨の説明があったことから重加算税の賦課決定処分は取消すべきである旨主張する。しかしながら、本件金員は、本件土地の譲渡価額が国土利用計画法に基づく届出価額を上回ることができないことから、本件土地の譲渡価額70,830,000円の一部をコンサルタント料の名目で、請求人が受領したものと認められ、国土利用計画法に基づく届出価額と同額の売買契約書を締結し、当該売買契約書により譲渡価額を37,776,200円として、納付すべき税額を過少に申告した行為は、「課税標準等又は税額等の計算の基礎となる事実を隠ぺい仮装したとき」に該当する。なお、調査担当職員から重加算税は課税されない旨の説明があった旨の主張については、当審判所の調査によってもその事実は認められない。(平11. 4.16熊裁(所)平10-32)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平100054
- 裁決年月日
- 平成11年3月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、当該外注費計上額は、現実に預り金の返還として支払ったものであり、仮装、隠ぺいの事実はなく、また、故意によるものではないことから、重加算税の賦課決定処分はその全部が取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、外注の事実がないにもかかわらず、当該外注費計上額を外注費に仮装し、必要経費の額に算入して確定申告書を法定申告期限後に提出していたことが認められ、このことは、通則法第68条第2項の規定に該当する。したがって、重加算税の賦課決定処分は、適法である。(平11. 3.31高裁(所・諸)平10-54)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平100150
- 裁決年月日
- 平成11年3月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件家屋に永住する意思で転居したものであり、本件資産の譲渡に係る交渉は本件家屋に転居した後であるから、住民票を本件家屋の所在地に異動させた行為は、隠ぺい行為又は仮装行為には該当しない旨主張するが、請求人は、本件資産の譲渡を前提として本件はがきを郵送するなどして本件家屋から借家人を立ち退かせた上、本件特例を適用する目的をもって、電気、ガス及び水道を開設するなどして本件家屋を実際に使用するとともに、住民登録を本件家屋の所在地に異動させて、本件特例の適用要件を具備しているかのように装い、これに基づいて確定申告書を提出したことが認められるから、この一連の行為は、通則法第68条第1項に規定する「隠ぺい又は仮装」の行為に該当すると認められる。(平11. 3.31東裁(所)平10-150)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平100020
- 裁決年月日
- 平成11年3月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件株式の名義人が被相続人に変更されていなかったため、申告すべき被相続人の財産であるとの認識がなかったのであるから、本件株式を隠ぺい又は仮装したものではない旨主張するが、請求人は、①被相続人が証券会社で取引をしていたこと、②申告期限以前の株券の受領に際して、被相続人の財産としての手続きが取られたこと及び③株式の配当の通知が被相続人に送付されていたことを知っていたことは明らかであり、また、④当初の自宅での調査の際に、本件株式を提示しなかったこと及び⑤無記名式の割引国債については、申告すべき相続財産として当初申告書に記載して申告している事実からすれば、本件株式が被相続人に名義変更されていなかったとしても、被相続人の財産であることを十分認識した上で本件株式を申告書に記載しなかったのであるから、このことは、請求人の意思に基づいて相続財産を隠匿したことにほかならないので、重加算税を賦課することは相当である。(平11. 3.30福裁(諸)平10-20)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平110027
- 裁決年月日
- 平成11年3月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、自ら本件預貯金の存在を知っていたことを認めた上で、当初申告書に本件預貯金を記載しなかったのは、単に老齢、税の知識不足等の理由によるものであるから、通則法第68条第1項に規定する重加算税の賦課要件である隠ぺいの事実がないと主張するが、①相続開始日前から請求人が本件預貯金を管理し、②相続開始日から1か月程度で本件預貯金を解約するなどの事実から、請求人は、本件預貯金が被相続人の財産であることを十分認識した上で、当初申告書に記載しなかったと認められ、このことは、請求人の意思に基づいて相続財産を隠匿したことにほかならないので、隠ぺい行為に該当するとして重加算税を賦課することは相当である。(平11. 3.28福裁(諸)平11-27)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平100019
- 裁決年月日
- 平成11年3月26日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、元代表者Aに対する賞与と認定した個人的費用相当額を請求人がAの個人的費用と知りながらその事実を隠ぺいし、請求人の費用に仮装した旨主張するが、請求人には証ひょう書類の改ざん若しくは帳簿書類等の虚偽表示の事実は認められないから、重加算税の賦課決定処分のうち過少申告加算税相当額を超える部分は取り消すべきである。(平11. 3.26仙裁(法・諸)平10-19)、(平11. 3.26仙裁(法・諸)平10-20)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平100082
- 裁決年月日
- 平成11年3月26日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①Aと通謀して、B建設に対する外注費の額を水増し計上したこと、②Cと通謀して、Cに対する外注費の額を架空計上したこと、③D村処分場において、建設業者から受領した残土処分収入をすべて収入除外していたこと等が認められ、これらの請求人の行為は、課税標準等の計算の基礎となるべき事実を仮装又は隠ぺいしたことに当たり、原処分庁が通則法第68条第1項の規定に該当するとして重加算税を賦課したことは適法である。(平11. 3.26名裁(法・諸)平10-82)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平100137
- 裁決年月日
- 平成11年3月25日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が平成5年分及び平成6年分に過大に計上して申告した架空の未収入金を平成8年分の収入金額から控除したことを、平成5年分及び平成6年分の所得金額の是正を正規の手続である更正の請求で行わなかったこと及び平成8年分の総勘定元帳に虚偽の事項を記載したとして仮装行為であると認定しているが、正規の手続にしたがっていないこと及び帳簿書類に虚偽の事項を記載することは、会計知識の不備から生じることもあり得ること及び収入金額から未収入金を控除するという誤った経理処理を行っている一方で貸借対照表上の未収入金の額が正当額に是正されていることから、平成8年分の経理処理が故意に帳簿へ虚偽事実の記載を行ったものであると認定することはできない。また、正当な総収入金額及び一連の経理処理は帳簿上明らかにされており、この経理処理の中に仮装行為は介在していないこと及び平成8年分の収入金額を減算し過少申告をすることを目的として、平成5年分及び平成6年分に架空の未収入金を計上したことは、認められないことから、帳簿書類に虚偽事項を記載したことが隠ぺい行為又は仮装行為であることの何らの証拠等がない以上、請求人の行為が隠ぺい、仮装行為であると認定することは相当でない。(平11.3.25東裁(所)平10-137)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平100137
- 裁決年月日
- 平成11年3月25日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、青色事業専従者が事業に従事していないにもかかわらず、帳簿書類に青色事業専従者給与を記帳していたことは、故意に青色事業専従者が事業に従事していたかのように事実を歪曲したことにならず、また、仮名若しくは偽名を用いるなど虚偽の帳簿を作成したわけではないことから、仮装行為に該当していない旨主張するが、本件の場合、①総勘定元帳の記帳は会計事務所で行われていたが、総勘定元帳の基となる給与台帳は請求人が作成していたこと及び②請求人は配偶者が請求人の事業に従事していないことを十分認識していたことにもかかわらず、青色事業専従者に該当するかのように虚偽の内容を会計事務所の担当者に説明していたことから、請求人は、青色事業専従者給与が認められるような総勘定元帳の作成が行われるために仮装行為を行っていたと認められる。(平11.3.25東裁(所)平10-137)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平100139
- 裁決年月日
- 平成11年3月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が取引先に対して、修理が完了していないにもかかわらず、請求書の発行を強要すること等により、あたかも本件修理が事業年度内に完了したかのように仮装し、当該修繕費を損金の額に算入したとして、重加算税の賦課決定処分をした。 しかしながら、請求書には完了した部分の修理が記載されていたもので、事実と異なる内容の請求書の発行を依頼したとする証拠もないことから、仮装の事実は認められないとして重加算税の賦課決定処分を取り消すべきである。(平11.3.25東裁(法・諸)平10-139)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平100045
- 裁決年月日
- 平成11年3月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、隠ぺい又は仮装の事実はないから、通則法第68条第1項及び第2項の規定には該当せず、原処分庁が重加算税の賦課決定処分を行ったのは違法、不当である旨主張するが、請求人の一連の申述及び行為等から判断すると、請求人には当初から収入金額があることを認識しながら、この収入金額を隠ぺいし、これに対する課税を回避しようとする意図があったものと推認することができるので、原処分庁の行った重加算税の賦課決定処分は適法である。(平11. 3.19高裁(所・諸)平10-45)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平100077
- 裁決年月日
- 平成11年3月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №57・50ページ
要旨
○ 請求人は、多額の不動産所得を申告すべきことを認識しながら、関与税理士から、不動産所得の金額について質問を受け、資料の提示を求められたにもかかわらず、当初からこれを過少に申告する意図のもとに、同席者の虚偽の説明をあえて否定せず、あるいは自ら前年と同様である旨の説明をすることによって、多額の不動産所得のあることを税理士に秘匿し、何らの資料も提示せず、税理士に過少な申告を記載した確定申告書を作成させて提出し、真実の所得金額の大部分を申告しなかった。このことは、当初から所得を過少に申告することを意図した上、その意図を外部からもうかがい得る特段の行為をした上、所得金額をことさら過少にした内容虚偽の確定申告を提出した場合に該当し、請求人の行為は、通則法第68条第1項に規定する事実の隠ぺいに当たる。(平11. 3.19関裁(所)平10-77)裁決事例集 №57・50ページ
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平100032
- 裁決年月日
- 平成11年3月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №57・224ページ
要旨
○ 請求人は、主として本件家屋に居住していたことから、本件譲渡前に住民登録の住所を異動したものであり、事実の全部又は一部を隠ぺいし仮装した事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、昭和55年5月24日に本件家屋を取得し、同57年11月30日から長男家族を居住させていたことは認められるが、請求人が住民登録を本件家屋所在地に転居の届出をしたときには、すでに本件家屋及びその敷地を譲渡する認識をもっていたとみるのが相当であり、請求人が本件家屋を真に居住の意思をもって生活の本拠として居住していたという事実及び請求人の住民登録の住所を異動しなければならなかった合理的な理由が認められない以上、この届出は、本件特例の適用を受けるための事実を仮装するためにあえて届出をしたものと認められ、更に、本件家屋の居住期間を少しでも長くするために、売買契約書の契約日を変えた写しを作成したものと推認され、この事実に反する住民票及び売買契約書の写しを本件申告書に添付して提出したことは、通則法第68条第1項の課税標準の基礎となるべき事実を仮装し隠ぺいしたことに該当し、同項の規定に基づいてされた重加算税の賦課決定処分は適法である。(平11. 3.15札裁(所)平10-32)裁決事例集 №57・224ページ
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平100070
- 裁決年月日
- 平成11年3月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905050
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/5経費、損金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人が、①印刷業者に発注したカタログが各事業年度の末日までに納品されていないにもかかわらず、当該事業年度に納品されたものとして請求書発行を依頼し、その請求書に基づいて「広告宣伝費」に計上して損金の額に算入したこと、②実際は平成8年8月10日に納品された自動延反機について、同年6月14日に納品されたとする請求書の発行を依頼し、その請求書に基づいて平成8年6月期に機械を取得したとして減価償却費を損金の額に算入したこと、③実際は機械のオーバーホールが行われていないにもかかわらず、上記自動延反機の取得に当たり値引き交渉が不成立となった代わりに他の機械の修理を依頼したとして、機械オーバーホールの請求書の発行を依頼し、その請求書に基づいて平成8年6月期に「修繕費」に計上して損金の額に算入したことは、通則法68条第1項に規定する重加算税の賦課要件に該当する。(平11. 3.15名裁(法・諸)平10-70)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平100066
- 裁決年月日
- 平成11年3月12日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、本件建物に請求人が本件特例が適用される期間に居住していなかったにもかかわらず、①譲渡明細書に真実と異なる記載を行い、②調査担当職員に対し虚偽の申し立てをし、③本件特例を適用しないところでの期限後申告のしょうように対しても申告書を提出しなかった等の請求人の行為は、通則法第68条第2項に規定する重加算税の賦課要件を満たしている旨主張するが、全資料を総合しても、原処分庁が主張するように請求人の行為が重加算税の賦課要件に該当する行為とまではいまだ認め難く、他にこれを認めるに足る証拠資料もない。したがって無申告加算税相当額を超える部分の金額を取り消すのが相当である。(平11. 3.12名裁(所)平10-66)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平100118
- 裁決年月日
- 平成11年3月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、被相続人名義の本件定期預金が申告漏れとなったのは、銀行事務手続上のミスにより発行された本件定期預金の記載がない本件残高証明書を信用したためであり、請求人には隠ぺい、仮装の事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、税理士からの相続税の申告等に必要な資料の収集及び提出を指示されていたにもかかわらず、本件定期預金が相続財産であり、かつ、本件残高証明書に記載されていないことを承知していながら、あえて税理士に本件定期預金に関する資料を交付せずに本件残高証明書を交付して相続税の申告書の作成を依頼し、また、その後本件口座明細照会票が発行された後も税理士に本件定期預金が漏れていたことを伝えることをせず、結果的には本件定期預金が除外された本件申告書を提出したものと認められるから、請求人の行為は隠ぺい、仮装に該当すると認めるのが相当である。(平11. 3. 9東裁(諸)平10-118)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平100094
- 裁決年月日
- 平成11年3月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、売上除外は一部にすぎず、請求書等の原始記録を保存しているから、重加算税の賦課要件に該当しない旨主張するが、請求人は、申告の基礎となる売上帳のほかに、源泉徴収されていない現金取引を記載した本件ノートを別途に作成するなどして、この売上げを除外し確定申告していた。このことは売上げを別管理し申告から除外する意思の下に、当該ノートを二重帳簿として作成する等、国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいしていたことに該当し、また、その隠ぺいしたところに基づき納税申告書を提出していたと認められるので、重加算税の賦課要件に該当するものと判断される。(平11. 3. 3大裁 (所・諸) 平10-94)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平100114
- 裁決年月日
- 平成11年3月2日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は本件仮払金等は回収可能でいまだ損失計上できないと認識していたにもかかわらず、租税負担の軽減、回避のため、会計帳簿に虚偽表示をして架空の雑損失を計上したものであるから、隠ぺい、仮装の行為に当たるとして重加算税の賦課決定処分を行った。しかしながら、本件仮払金等の発生原因は明確ではなく、その費途も明らかでないことから、本件経理処理による雑損失計上額は法人税法上損金の額に算入されないものの、このことをもって、隠ぺい、仮装の行為に当たるとまでいうことはできず、他にこの認定を覆すに足りる証拠はないから、重加算税の賦課決定処分は、過少申告加算税相当額を超える部分の金額につき取り消すのが相当である。(平11. 3. 2東裁(法)平10-114)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平100015
- 裁決年月日
- 平成11年2月19日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が本件事業年度の決算に際して、特別賦課金を収入から減算し、預り手形勘定に振り替える経理処理を行ったことは課税を免れるために、預り手形として仮装したものである旨主張する。 しかしながら、本件事業年度の決算については、①理事会や通常総会で承認されていること、②通常総会、組合員2社からの特別賦課金に係る問い合わせに対しても、預り手形勘定としている旨回答し、債務として認識していること及び③貸借対照表及び損益計算書にも適切に計上していること等から、請求人が、課税標準等又は税額等の計算の基礎となる事実についても、隠ぺいし、あるいはそれが真実であるかのように装う等、事実を歪曲する意図をもって行ったものとは認定することができない。 したがって、本件は、通則法第68条第1項の規定に該当せず、他に隠ぺい又は仮装した事実を認めるに足る証拠資料もないので、重加算税を賦課することは相当でない。(平11.2.19福裁(法)平10-15)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平100068
- 裁決年月日
- 平成11年2月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は本件マンションに寝泊まりしていたのであるから、本件譲渡所得について仮装行為はしていない旨主張するが、請求人は、本件マンションに居住していないにもかかわらず、本件住所に住民登録を移動させて同マンションに居住していたかのように仮装し、その仮装したところに基づき本件確定申告書を提出したのであり、このことは、通則法第68条第1項に規定する、国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部を仮装し、その仮装したところに基づき納税申告書を提出した場合に該当するから、請求人の主張には理由がない。(平11. 2.19関裁(所)平10-68)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平100013
- 裁決年月日
- 平成11年2月9日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、仕入金額から控除する前渡金の算定に当たり、合理的でない本件前渡金算出計算式を適用することによって、過大に売上原価を計上し、所得金額をことさら過少に計上したものと認められることから、通則法第68条第1項に該当する旨主張する。しかしながら、請求人が適用していた当該計算式は、継続適用しているものであり、当該計算式を適用したことが隠ぺい、仮装に該当するとは認定できず、また、ことさら過少に申告したと認められないことから、重加算税を賦課することは相当ではない。(平11. 2. 9福裁(法)平10-13)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平100013
- 裁決年月日
- 平成11年2月9日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、翌事業年度に実行予定の社員旅行の費用を旅行会社に前払いし、前払いした金額を、福利厚生費として損金に計上しているが、これは、本事業年度においては、前払金として処理すべきことを知りながら、故意に費用を繰上げ計上することにより、本事業年度の所得金額の圧縮を意図したものと認められることから、通則法第68条第1項に該当する旨主張する。しかしながら、旅行会社との通謀の事実もなく、課税標準の基礎となるべき事実を隠ぺい又は仮装したと認められないことから、重加算税を賦課することは相当ではない。(平11. 2. 9福裁(法)平10-13)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平100098
- 裁決年月日
- 平成11年2月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №57・152ページ
要旨
○ 請求人は、本件各取引は仮装売買ではなく、譲渡があったのか、なかったのかという解釈の相違に基づくものであり、また、本件各取引を行うことによって、税務上譲渡損失が認められるという仲介業者の担当者の話から、節税になればと思ってそれを行ったものであって、請求人には脱税の意思は全くなかったのであるから、重加算税の賦課決定処分は違法である旨主張する。しかしながら、請求人は本件各会員権を売却する意思がないにもかかわらず、譲渡損失を作り出して他の譲渡益と通算するために、本件各会員権の売買を仮装した本件取引を行い、本件売却計算書を発行させ、同計算書に基づいて譲渡損失を算出し、その譲渡損失を他の譲渡益と通算した確定申告書を作成して、同申告書に同計算書を添付して提出しており、請求人のこれらの行為は、課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、仮装したところに基づき、納税申告書を提出していたときに該当する。(平11. 2. 8東裁(所)平10-98)裁決事例集 №57・152ページ
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平100054
- 裁決年月日
- 平成11年1月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、ほ場整備事業に係る受益者負担金の取扱について原処分庁の誤指導があった旨主張し、重加算税の賦課決定処分及び修正申告の取消しを求める旨主張する。 しかしながら、請求人は、申告に際し申告した所得以外に多額の所得があることを知りながらこれを除外して真実の所得を秘匿してことさら過少に記載した内容の申告書を提出したものと認められ、また、請求人提出資料及び原処分関係資料によって当該負担金について誤った指導をしたことを認めるに足る証拠がないことから原処分が違法となるものではない。 なお、修正申告は、通則法第75条第1項に規定する「国税に関する法律に基づく処分」に当たらないことから、審査請求の対象となる処分が存在しないので、修正申告取消に係る審査請求は不適法である。(平11.1.19関裁(所)平10-54)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平100051
- 裁決年月日
- 平成10年12月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各預金を故意に隠ぺいしたものではない旨及び本件申告書が所轄税務署長に提出されるまでの間、それを見た記憶がない旨それぞれ主張するが、請求人の代理人である他の相続人が、本件相続税の課税価格の計算の基礎となるべき事実である本件各預金を隠ぺいしたところに基づき内容虚偽の本件申告書を所轄税務署長に提出した行為は、請求人本人の行為と認められることから、これらのことは、通則法第68条第1項に規定する重加算税の賦課要件を満たすこととなる。(平10.12.24関裁(諸)平10-51)、(平10.12.24関裁(諸)平10-52)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平100017
- 裁決年月日
- 平成10年12月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件保険金等収入の収益計上漏れが発生した原因は、顧問税理士が本件保険金等収入の受取人を請求人の代表者個人であると誤解したためであり、隠ぺいしたものではないから、本件事業年度の重加算税賦課決定処分は違法である旨主張するが、本件保険金等収入については、代表者がその受取の事務手続のすべてを行い、公表外の請求人名義の普通預金口座を新たに開設し、その普通預金口座及び他の公表外の普通預金口座で受け取り、本件事業年度の益金の額に算入しなかったことが認めれる。このことは、通則法第68条第1項に規定する「事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」に該当すると認められるから、原処分庁が重加算税の賦課決定処分を行ったことは適法である。(平10.12.21札裁(法)平10-17)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平100081
- 裁決年月日
- 平成10年12月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、架空の支払調書を使用して、あたかも国税還付金が存在したかのごとく仮装した虚偽の本件還付申告書の提出については、知人が勝手に作成し提出したものであり、請求人は全く了知せず、また、本件修正申告書は、国税還付金が原処分庁により取り消されているので金銭的には問題がないとの調査担当者の発言を信頼して提出したものであるから重加算税を賦課したことは不当である旨主張する。しかしながら、請求人の答述には不自然な点や矛盾する点が見受けられるほか、当審判所の調査によると、架空の支払調書は請求人自らが作成したものと認められ、請求人は、知人に本件還付申告書の作成及び提出を委託していたと認めるのが相当である。したがって、請求人が架空の支払調書を使用し、あたかも国税還付金が存在したかのように仮装して虚偽の本件還付申告書を提出した行為は、重加算税の賦課要件である仮装に該当する。なお、重加算税の賦課要件は、納税者が課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき過少申告の結果が発生していれば足り、請求人が所得税の還付金を受領していなかったこと及び調査担当者の発言のいかんによって重加算税が課されないというものではない。(平10.12.21東裁(所)平10-81)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平100047
- 裁決年月日
- 平成10年12月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №56・34ページ
要旨
○ 請求人は、本件各預金を故意に隠ぺいしたものではない旨主張するが、請求人の行為は、本件相続税の課税価格の計算の基礎となるべき事実である相続財産の存在の一部を隠ぺいしたところに基づき本件申告書を提出していたものと認められ、このことは、通則法第68条第1項に規定する重加算税の賦課要件を満たすから、請求人の主張には理由がない。(平10.12.18関裁(諸)平10-47)裁決事例集 №56・34ページ、(平10.12.21関裁(諸)平10-49)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平100029
- 裁決年月日
- 平成10年12月17日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 法人の普通預金口座に本件賃貸料が振り込まれているが、これは当該口座を同社が管理していることによるものであると認められ、また、同社は法法第126条に規定する帳簿を備え付け、本件賃貸料を自社の収入として計上していることからしても、このことをもって、被相続人が課税要件事実の全部又は一部を隠ぺいしたとするのは相当ではない。 また、法人の帳簿に本件賃貸料が記載されているが、これは同社が本件甲賃貸借契約を根拠として、本件賃貸料を自社の収入としていることによるものと認められることからすれば、この帳簿の記載をもって、被相続人が存在しない課税要件事実を存在するかの如く見せかけたものであるとするのは相当ではない。 また、他に上記認定を覆し、原処分庁主張の事実を認めるに足りる証拠もないことから、重加算税の賦課決定処分は相当ではない。(平10.12.17高裁(所)平10-29)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平100040
- 裁決年月日
- 平成10年12月17日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が建設仮勘定に計上し、その後、雑損失として会計処理した本件金員は請求人が本件土地を取得するためにB社に支払った代金の一部であり、本件土地の取得価額であるにもかかわらず、請求人が本件金員を建設仮勘定と経理し、雑損失として会計処理した行為は、本件土地の取得価額の一部を建設仮勘定と経理仮装し、新規取得土地等に係る負債の利子の損金不算入額の計算を回避して、その後、雑損失処理をしたものと認められるから、通則法第68条第1項に該当する旨主張する。しかしながら、本件金員の支払の事実を証する明確な証拠がなく、支払目的も不明確であるものの、請求人が故意に事実を隠ぺいし、又は仮装したとする具体的な証拠はなく、請求人が国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実を隠ぺいし、又は仮装していたものと判断するに足る証拠もないことから、隠ぺい仮装の故意がなかったというべきであり、重加算税の賦課決定処分は取り消すべきである。(平10.12.17名裁(法・諸)平10-40)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平100063
- 裁決年月日
- 平成10年12月15日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人は、本件パート等の給与等について意図的に源泉所得税の年税額が発生しないように、源泉徴収簿にその一部を除外して記載していたのであるから、分割支給の記載がある本件パート等の給与等は、分割支給を装っていない月を含めたその年分の全額が重加算税の対象税額となる旨主張する。しかしながら、パート等に支給した給与等について、分割支給した一方のみを課税対象として、故意に税額が発生しないように図ったことは、通則法第68条第3項に規定する重加算税の賦課要件を充足するが、分割支給のない月については、仮装又は隠ぺいの事実があったと見ることはできないから、重加算税の対象とすることはできない。(平10.12.15大裁 (諸) 平10-63)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平100042
- 裁決年月日
- 平成10年12月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、売上の一部を計上しなかったのは所得を隠ぺいしようとしたものではない旨主張するが、当該売上につき帳簿書類に記載せず除外したことが認められ、このことは、通則法第68条第1項に規定する課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいしたことに該当するから、原処分は適法である。(平10.12. 9関裁(所)平10-42)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平100043
- 裁決年月日
- 平成10年12月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件外注費は架空ではなく真実支払ったものであり、隠ぺいし又は仮装した事実はない旨主張するが、請求人が、架空の外注費を計上し、本件各事業年度の所得金額の計算上いずれも損金の額に算入して申告をしたことが認められ、これらの行為は、通則法第68条第1項に規定する事実の隠ぺい又は仮装に該当するから、原処分庁が行った法人税の重加算税の賦課決定処分は適法である。(平10.12. 8大裁 (法・諸) 平10-43)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平100043
- 裁決年月日
- 平成10年12月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人が、本件外注費を架空に計上し、本件各課税期間の確定申告において、本件外注費に係る消費税の額を課税仕入れの額としていた事実が認められ、これらの行為は、通則法第68条第1項に規定する事実の隠ぺい又は仮装に該当するから、原処分庁が行った消費税の重加算税の賦課決定処分は適法である。(平10.12. 8大裁 (法・諸) 平10-43)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平100009
- 裁決年月日
- 平成10年12月7日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各取引はすべて元代表取締役の個人取引であり、請求人に帰属するものではなく、本件更正処分は違法であるから、重加算税の賦課決定処分はその全部を取り消すべきである旨主張するが、本件各取引は、対象事業年度からの一連の請求人自身の取引でありながら、虚偽の名義で取引を行い、本件事業年度の収益の額から本件取引の売上金額を故意に除外し、これに基づき所得金額を過少に申告した請求人の行為は、通則法第68条第1項に該当することから、原処分庁が行った重加算税の賦課決定処分は適法である。(平10.12. 7仙裁(法・諸)平10- 9)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平100065
- 裁決年月日
- 平成10年12月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №56・1ページ
要旨
○ 請求人は、本件取引に脱税の目的及び認識はないから、請求人に隠ぺい・仮装の故意はないことを理由に、本件賦課決定処分は賦課要件を欠いた違法な処分である旨主張する。しかしながら、重加算税制度が、納税義務違反に対する行政上の制裁措置であることからすれば、重加算税を賦課するに当たり、課税標準等又は税額等の計算の基礎となる事実の全部又は一部に隠ぺい又は仮装があり、その隠ぺい又は仮装を原因として過少申告の結果が生じたものであれば足り、それ以上に納税者において過少申告を行うことの認識を有していることまでも必要とはしない。(平10.12. 2東裁(法)平10-65)裁決事例集 №56・1ページ
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平100065
- 裁決年月日
- 平成10年12月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №56・1ページ
要旨
○ 請求人は、本件取引の行為者は、実質的に経営に参画していない一般従業員であるから、隠ぺい・仮装の主体には含まれないことを理由に、本件賦課決定処分は賦課要件を欠いた違法な処分である旨を主張する。しかしながら、隠ぺい・仮装の行為者に関しては、従業員の自らの利益のために行われた仮装、隠ぺいによる過少申告のような場合はともかくとして、納税者の利益調整のために棚卸資産を仮装して簿外棚卸資産を作出するような行為については、従業員の行為は納税者の行為と同視すべきであると解するのが相当である。(平10.12. 2東裁(法)平10-65)裁決事例集 №56・1ページ
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平100024
- 裁決年月日
- 平成10年11月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が「仮装・隠ぺい」と認定した収入除外の行為は、商工会の担当者が独自の判断で行ったもので、請求人自身が隠ぺい又は仮装した事実はない旨主張するが、請求人は、正確な収入金額を把握し得るキャンパスノートを作成していながら、商工会の担当者に指示して月々の収入金額を減額した決算書及び所得金額を過少に記載した確定申告書を作成し、過少申告であることを認識した上で本件確定申告書を原処分庁に提出していたと認められ、更に、請求人はその後の本件調査においても内容虚偽の帳簿書類を作成して調査担当者に提示し、本件調査を困難ならしめること等の行為を行っており、これらの一連の行為は、重加算税の賦課要件たる「仮装・隠ぺい」に当たるものと認められる。(平10.11.10名裁(所)平10-24)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平100041
- 裁決年月日
- 平成10年10月26日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人は1,500万円を超える貸店舗の賃貸収入がありながら、当該賃貸収入に係る不動産所得の帳簿の備付け、記録及び保存を行わずに不動産所得を申告せず、また、更正処分に係る調査において帳簿書類を一切提示しなかったことから、請求人は、多額の不動産所得があることを認識しながら、所得の隠ぺいを意図して、ことさら過少に記載した内容虚偽の納税申告書を提出したことは、仮装、又は隠ぺいに該当するとして、重加算税の賦課決定処分をしたが、請求人の確定申告の状況、調査後半における税理士への帳簿等の整理の依頼及び異議調査での帳簿書類の提示などから判断すると、請求人には不動産所得と事業所得を区分して申告することについての認識が十分でなかったという疑いがあり、結果として不動産所得の一部は申告されていることを考慮すると、請求人が確定申告の当初から真実の所得金額を隠ぺいしようという確定的な意図の下に、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をして、所得金額をことさら過少に記載した内容虚偽の納税申告書を提出したと認めることはできず、また、事後的に隠ぺいのための具体的工作を行ったという事実を認めることはできず、所得金額の大部分を脱漏したということもできない。そうすると、本件については、請求人が通則法第68条第1項に規定する国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出したと認めることはできないから、重加算税の賦課決定処分はその全部又は一部を取り消すのが相当である。(平10.10.26東裁(所)平10-41)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平100010
- 裁決年月日
- 平成10年9月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件確定申告書は代理人が勝手に提出したものである旨主張するが、請求人に内容証明郵便で配達された架空の保証債務に係る通告書が本件確定申告書に添付されているということは、請求人が当該通告書を代理人に渡したとしか考えられないこと、本件確定申告書に記載されている家族の生年月日についても請求人が代理人に教えたものと推認されることなどからすると、請求人は代理人が保証債務の特例を適用して本件確定申告することを了承していたものと解するのが相当であって、請求人の主張は理由がない。(平10. 9.30大裁 (所) 平10-10)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平100013
- 裁決年月日
- 平成10年9月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100999000
- 争点
- 9重加算税/18その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件修正申告書は、つり銭を含む現金残高を記載したノートを原処分の調査担当者が裏帳簿であると事実を誤認したものであること及び請求人が調査による精神錯乱状態で署名・押印して提出したものであることから、誤認がある無効な申告書であり、無効な修正申告書に基づいて行われた原処分は違法である旨主張する。 しかしながら、原処分関係資料及び関係人の答述から判断すると、原処分の調査担当者が事実を誤認した事実はなく、また、請求人は、本件各修正申告書の提出に当たり、関与税理士の助力を得てその記載内容を検討し、十分理解をした上で本件修正申告書を提出しており、請求人に客観的に明白かつ重大な錯誤があるとは認められない。 また、請求人は、真実の売上金額から20%又は30%若しくは40%という一定の割合を除外して、確定申告の基礎となるノートを作成し、各年分の所得金額を過少に申告している事実が認められ、このことは課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺい又は仮装していたことに該当するから、原処分は適法である。(平10.9.30広裁(所)平10-13)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平100016
- 裁決年月日
- 平成10年9月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №56・45ページ
要旨
○ 請求人は、調査担当者から申告漏れの株式が存在する旨の指摘を受けて、家の中を捜してみた結果、初めて被相続人が使用していたたんすの中にあったアタッシュケースの中から、有価証券等を把握したのであるから、隠ぺい又は仮装の事実はなく、重加算税の賦課決定処分は違法である旨主張する。しかしながら、請求人は、①株式の知識をもっており、②相続開始後、被相続人の遺産を一括管理・運用していたこと、③株式の利息・抵当証券の利息及び償還金をすべて受領し、現金化して、費消していること、④定期貯金の満期をむかえたものについて、孫の名義に変えていること、④配当金の支払通知書の写しをすべて保存していたにもかかわらず、請求人の所得税の確定申告を行う時、相続税で申告している株式の配当金のみ確定申告をしていることから、有価証券等の存在を認識していたと認められる。それにもかかわらず、内容が過少である相続税の申告書を提出しているのであるから、当該行為は、事実を隠ぺい又は仮装した場合に当たると解するのが相当であり、重加算税の賦課決定処分は適法である。(平10. 9.30広裁(諸)平10-16)裁決事例集 №56・45ページ
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平100029
- 裁決年月日
- 平成10年9月30日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №56・78ページ
要旨
○ 原処分庁は、請求人が賃貸していた部分を売買契約書の中で居宅に使用していると記載したことは、請求人が措法第31条の3及び同法35条の規定による特例を受ける意図を持って、当該部分が請求人の居住の用に供されていたごとく装うためになされたものであり、仮装行為にあたると認定している。しかしながら、請求人が賃貸していた部分については、請求人がお花及び料理の教室としての使用を中止した後は請求人による事業以外の部分として多少の使用を認めることができ、そのような状況において、請求人が賃貸していた部分を居住用部分と認識していたとしても無理もないと認められ、その認識に基づいて売買契約書の中で居宅に使用していると記載した行為のみをもって、仮装行為ということはできない。(平10. 9.30東裁(所)平10-29)裁決事例集 №56・78ページ
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平100020
- 裁決年月日
- 平成10年9月22日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件山林協力金を故意に申告しなかったわけではないから、重加算税は課すべきではない旨主張する。しかしながら、請求人は、本件協力金が本件土地の譲渡代金の一部であることを認識していたにもかかわらず、本件協力金を本件契約書に記載せず、また、本件協力金を本件売買代金を入金した預金口座を有する銀行とは別の銀行において新たに開設した預金口座に入金し、本件山林協力金を本件山林の譲渡所得の総収入金額から除外して、本件山林代金のみ本件申告書に記載して提出していることが認められるところであり、請求人のこのような行為は、通則法第68条第1項に規定する「課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺい、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」に該当する。(平10. 9.22東裁(所)平10-20)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平100007
- 裁決年月日
- 平成10年8月31日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、交換の相手方が本件取得土地を取得する以前に請求人の所有する土地との交換を意図していたこと及び交換の相手方が本件取得土地を使用する意思のなかったことを認識していながら、あえて法法第50条第1項に規定する交換取得資産を1年以上所有するという要件を充足させたのち、当初から予定していた交換を行ったことは、本件交換が同法第50条の規定に該当するかのごとく装う行為と認められ、このような請求人の行為は通則法第68条第1項に該当する旨主張する。しかしながら、請求人は、交換について税務署に相談し、一般的な適用要件の回答を受けたと認められること及び税務署の担当者は、請求人に対し、本件交換について特例の適用がないとの回答はしていないと認められることから、請求人は自らの判断で本件交換に特例の適用があると認識して本件交換を行ったと認められ、また、請求人において、本件交換による損金算入が適法であるかのごとく仮装した行為や事実関係をわい曲して関係書類を作成した事実は認められないから、本件交換について事実の全部又は一部の隠ぺい又は仮装があったということはできず、重加算税の賦課決定処分は過少申告加算税相当額を超える部分の金額につき取り消すのが相当である。(平10. 8.31広裁(法)平10- 7)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平090042
- 裁決年月日
- 平成10年6月29日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、決算賞与及び退職金の計算について、架空に計上したものではなく、また、退職一時金については請求人は受領していないから、本件賦課決定処分は取り消すべきである旨主張する。しかしながら、本件従業員名義預金口座は請求人に帰属する請求人の借名預金であることからすれば、従業員に支給していないにもかかわらず、損金の額に算入し又は益金の額に算入せず、これらの事実に基づき各事業年度の申告書を提出していたことは、通則法第68条第1項の規定に該当するから、本件賦課決定処分は適法である。(平10. 6.29熊裁(法・諸)平 9-42)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平090040
- 裁決年月日
- 平成10年6月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件更正処分は期間制限を経過した違法なものであるから、これに伴い重加算税の賦課決定処分は取り消すべきである旨主張する。しかしながら、本件工事収入は代表者自らが集金し受領しているにもかかわらず、その事実を記帳せずあるいは一部のみの記帳をして、除外した工事収入金等は代表者が費消していることが認められ、また、本件入院給付金は代表者の入院に基づくものであるが、保険契約からすると請求人に帰属するものであるにもかかわらず、その一部を代表者個人の預金口座に振り込ませ、更にその他の部分については代表者勘定で経理処理を行っていることが認められる。これらのことは、通則法第70条第5項に規定する偽りその他不正の行為に該当するから本件更正処分は適法であり、また、請求人は事実を故意に隠ぺいし、その金員を代表者が費消したと認められるから、原処分庁が同法第68条第1項の規定に基づき行った重加算税の賦課決定処分は適法である。(平10. 6.24熊裁(法・諸)平 9-40)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平090054
- 裁決年月日
- 平成10年6月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件擁壁工事に係る本件領収書を真正な書類と誤って、本件譲渡土地に係る取得費として確定申告したことについて、原処分庁がこのような軽微な過失まで重加算税を賦課したことは納得できない旨主張するが、本件領収書を作成した会社関係者は、本件領収書に係る取引はしていないが請求人に頼まれて作成して渡した旨申述していること及び本件擁壁工事は、宅地造成開発業者が宅地開発の造成工事の大規模開発の一環として施工した旨申述していることから、本件領収書は架空のものであると認められ、このような請求人の行為は、通則法第68条第1項に該当するというべきである。(平10. 6.24高裁(所)平 9-54)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平090127
- 裁決年月日
- 平成10年6月23日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、支払手数料の支払年月日や個々の支払先等について、記憶に基づく以外にその立替え及び支払の状況を確認するものがなく、相手方の請求書、領収書等の受取の事実を証する資料の提出もないことから、当該手数料は単に借入金との振替により、所得を過少に申告することを意図して架空に計上されたものと認められ、通則法第68条第1項に規定する事実の隠ぺい又は仮装に当たるから、重加算税を賦課決定した原処分は相当である。(平10. 6.23大裁 (法・諸) 平 9-127)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平090127
- 裁決年月日
- 平成10年6月23日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人の経理担当者と外注加工費の支払先である同族会社の経理担当者は同一人であり、請求人の行った経理処理によれば、外注加工費が過大に計上される可能性が極めて高く、このような経理処理を故意に行い、あるいは黙認してきたことからすると、請求人は外注加工費の架空、水増し計上がされ、その結果誤った決算が行われて、申告の内容も誤ることを未必的に容認していたものというべきであり、また事実、工事施工のないものや作業人員等を水増しした請求書に基づき外注加工費が適正額以上に計上されていたのであるから、審判所が計上漏れと認定した外注加工費の金額を超えるものについて重加算税を賦課することは相当である。(平10. 6.23大裁 (法・諸) 平 9-127)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平090056
- 裁決年月日
- 平成10年6月18日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件受領額は、本件土地仲介業務に際し、本件土地の売却先であるA社から借り入れたものであり、A社の決算書に貸付金と明確に表示され、当該決算書は同社の取締役会の承認を経たものであるから、仮装隠ぺいができるはずもなく、また、当該債権、債務は、担当検察官によってその存在が確認されたものであるから、仮装、隠ぺいの事実はない旨主張するが、請求人は、本件土地売買によって発生した収益の額について、これを圧縮することを目的として本件契約書を作成したと認めるのが相当であるから、本件受領額が存在することをもって、仮装隠ぺいの事実はないとの請求人の主張について判断するまでもなく、当該収益圧縮の事実は、通則法第68条第1項に規定する隠ぺい又は仮装に該当する。(平10. 6.18仙裁(法・諸)平 9-56)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平090052
- 裁決年月日
- 平成10年6月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、保証債務の履行により生じたものであるとして雑損失の金額を損金の額に算入しているが、本件借用証書には、債権者、債務者及び保証人の押印がないこと並びに返済期限、利率等の記載がないことなど重要な事項について欠陥があり、真正なものとは認められないこと等から請求人が債務の保証をしたこと及び肩代わりをして弁済した事実がないにもかかわらず、雑損失の金額を損金の額に計上したものと認められ、通則法第68条第1項に該当する。(平10. 6.16高裁(法)平 9-52)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平090091
- 裁決年月日
- 平成10年6月16日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、法人税の確定申告に当たり、関与税理士にすべての資料を提供し、決算、税務申告の一切を依頼していたものであるから、請求人には過少申告の認識はなかった旨主張する。しかしながら、請求人の記録等によれば、売上除外、架空仕入れ・架空経費の計上等により所得金額を過少に申告していた行為はすべて請求人の指示に基づいて行われた事実が認められ、請求人の主張は認められない。(平10. 6.16名裁(法)平 9-91)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平090180
- 裁決年月日
- 平成10年6月12日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、(1)本件マンションの譲渡に係る取引の中間に2社が介在していたかのような契約書等を作成して調査担当者に提示したこと、(2)本件借入金利子を本件マンションの取得費に算入して譲渡所得の金額を計算していたこと及び(3)本件マンションの使用状況について、調査担当者の調査状況に応じて賃貸時期を順次変転させ、真実とは異なる答弁をしたことが認められ、これら一連の行為によって、請求人は事実を仮装し、その仮装したところに基づいて本件マンションの譲渡代金を過少に申告していたものであるから、請求人の行為は通則法第68条第1項に該当する旨主張する。しかしながら、(1)取引の中間に2社が介在していた事実は否定できず、(2)請求人が借入金利子を取得費に加えたことについても、直接的な仮装又は隠ぺい行為が認められないのであるから、当初から課税を回避しようとする意図があったとまで認定することはできず、さらに、(3)マンションの使用状況に関する回答についても原処分庁が認定しているような確定的な内容ではないことが認められる。よって、請求人が本件修正申告書において、本件借入金利子を本件マンションの取得費に加えることにより本件マンションの譲渡所得を過少に申告した行為は、通則法第68条第1項の課税標準等の計算の基礎となるべき事実を隠ぺいし又は仮装したことには該当せず、他にその事実を認めるに足りる証拠資料もないから、重加算税を賦課することは相当でない。(平10. 6.12東裁(所)平 9-180)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平090033
- 裁決年月日
- 平成10年6月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各年分の課税標準の計算の基礎となるべき本件必要関係書類を故意に破棄、隠匿及び虚偽の表示等を行って仮装経理し、売上げを除外した事実はないから、重加算税の賦課決定処分は違法である旨主張する。しかしながら、(1)本件調査において、請求人が保存していた本件各年分の原始記録等の資料は、預貯金の通帳とわずかな仕切書のみであること、(2)調査担当職員は、取引先等の調査により、売上除外の事実を確認したこと、(3)請求人は、複写式の請求書により請求をしているにもかかわらず、本件各年分の請求書控えは保存せず、また、現金売りについては、請求書等の作成もしていないこと、(4)請求人の取引先であるAは、公表帳簿に記載しない取引がある旨申述していること、(5)本件事実申立書は、請求人が自らの意思で売上除外の目的、手段、方法及び除外資金の処分について、その心情を吐露したものと認められること及び(6)本件修正申告により、確定申告の所得金額の平均申告割合は25.98パーセントと、その大部分が申告されていなかったことが認められ、これらの事実を総合勘案すると、請求人は、白色申告者であることをもって、帳簿書類を作成せず、また、取引先に対する請求書を作成したとしても、その控えは全く保存しておらず、かつ、保存しなかったことに特段の事情もないことからすれば、調査の際の売上金額等の確認を困難ならしめるために、作成した請求書控え等を意図的に破棄したと推認せざるを得ず、更に、現金取引についての請求書及び領収書を作成していないことからすれば、売上金の一部を意図的に除外した上で、これを自宅新築等私的に費消し、その結果、ことさら過少に所得金額及び税額を記載した確定申告書を提出し、正当な税額との差額を免れていたと認められるから、請求人の主張には理由がない。(平10. 6. 9熊裁(所・諸)平 9-33)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平090048
- 裁決年月日
- 平成10年6月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件譲渡に当たり、A土地について贈与の事実がないにもかかわらず、本件贈与証書を作成して贈与登記を行い、かつ、措法第34条の2の規定を適用することによって、請求人の譲渡所得を不当に減少して申告したことは、通則法第68条第1項に規定する「隠ぺい又は仮装」に該当する。(平10. 6. 3高裁(所)平 9-48)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平090104
- 裁決年月日
- 平成10年5月29日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、売上げの一部について、請求人自らあるいは従業人に指示し、営業日報等を破棄するなどして、日々の売上げを確定申告の基となった帳簿書類に過少に記載し又は全く記載しなかったことが認められ、このことは通則法第68条第1項に該当するから、原処分は適法である。(平10. 5.29広裁(所・諸)平 9-104)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平090052
- 裁決年月日
- 平成10年5月28日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No55・25ページ
要旨
○ 原処分庁は、請求人が3区画の土地を譲渡したにもかかわらず、確定申告において1区画分のみを申告し、調査時の指摘により修正申告したことは、その譲渡代金の使途に目的があって計画的に行われたこと及び3区画分の譲渡所得に係る所得税の納付資金不足に起因したものと認められるので、意図的に行われた過少申告であるとして重加算税を賦課決定しているが、その譲渡における売買契約書の作成、所有権移転登記及び譲渡代金の授受について何ら隠ぺい又は仮装の行為がなく、また、確定申告後に、調査による事実の把握を困難ならしめるような特段の行為は一切認められず、通則法第68条第1項に規定する具体的な事実がないことから、重加算税の賦課決定処分は、過少申告加算税相当額を超える部分につき取り消すべきである。(平10. 5.28仙裁(所)平 9-52)裁決事例集No55・25ページ
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平090105
- 裁決年月日
- 平成10年5月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100999000
- 争点
- 9重加算税/18その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、保証債務の特例に該当するとして架空の借用証を添付して提出した確定申告書は、当該土地譲渡の仲介を行ったBが、請求人が当該申告手続を委任した実弟のAからゆだねられて行った不正な申告であり、BがAから預かった納税資金を着服するためにAをだましたものであると主張するが、請求人は、自己の判断とその責任において、Bを復代理人として選任し、その申告手続をBに委任したものと認められるところ、第三者に申告手続を委任したことにより納税者自身が申告義務を免れるものではなく、代理人等の第三者を利用することによって利益を享受する者は、それによる不利益も原則として甘受すべきであると解されるから、請求人は、Bを監視、監督して自己の申告義務に遺憾のないようにすべきであったが、それについて全く過失がなかったとは認められない。したがって、隠ぺい、仮装行為に基づいた申告は請求人の行為と認められ、請求人に賦課された重加算税は適法である。(平10. 5.19大裁 (所) 平 9-105)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平090163
- 裁決年月日
- 平成10年5月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No55・108ページ
要旨
○ 請求人は本件土地建物をAに譲渡したにもかかわらず、中間譲受人としてB社を介在させて本件契約書を作成することにより、同法人に譲渡したかのごとく仮装し、分離長期譲渡所得の金額を過少に申告していたことが認められ、このことは、国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたときに該当する。(平10. 5.15東裁(所)平 9-163) 裁決事例集No55・108ページ
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平090081
- 裁決年月日
- 平成10年5月14日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100917000
- 争点
- 9重加算税/17推計課税事件で重加算税を賦課した事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件外注費の支払は事実であり、請求人の不注意から外注費の支払先の氏名、名称又は住所の記載が正確性を欠いていたにすぎず、重加算税の賦課決定処分は、その全部を取り消すべきである旨主張する。しかしながら、外注費の請求書及び領収書に記載されている住所には、当該外注先は住民登録も居住したこともないこと及び請求書の用紙、請求書等に押印されている印影、筆跡等から請求人がその請求書等を作成し、その請求書等に基づき請求人の事業専従者である妻が記帳したこと等から架空の外注費と認められ、このことは課税標準の計算の基礎となるべき事実を仮装し、その仮装したところに基づき確定申告書を提出したものと認められるから、重加算税の賦課決定処分は適法である。(平10. 5.14名裁(所)平 9-81)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平090078
- 裁決年月日
- 平成10年4月28日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が架空の外注加工費を二重に計上したところに基づき、確定申告書を提出したことは、通則法第68条第1項に該当する旨主張する。しかしながら、本件外注加工費の二重計上は、請求人の代表者が外注加工費を小切手で支払い領収証を受け取ったが、経理事務を担当する代表者の妻はそれを知らずこの領収証を基に現金出納帳に記帳したことから同一外注加工費が二重に計上されたものであり、経理事務を担当する妻の経理知識の乏しいことと、単なる不注意による記載誤りから生じたものであると認められ、請求人が現金出納帳に日々の記帳を行い、帳簿残高と実際の現金残高との突合を行っておれば二重計上の誤りを容易に発見できたものであるが、請求人がそれを行っていなかったとしても直ちに課税標準等または税額等の計算の基礎となる事実を隠ぺい又は仮装したものということはできない。(平10. 4.28名裁(法)平 9-78)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平090103
- 裁決年月日
- 平成10年4月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、(1)請求人の元代表者の死亡に伴い受領した団体保険金と終身保険金の一部を本件事業年度の期中において、仮受金として受け入れ、それを確定決算の時に雑収入として収益の額に振り替えていることから、除外した金額を収益の額に計上すべきことを認識していながらこれを除外して、ことさら過少に申告書を提出したこと、(2)調査に際しても保険金の総額は収益に計上した額であると虚偽の答弁をしていること、(3)保険金の総額を認めた後も、調査担当職員に除外した保険金の費途の明細をすぐに提出せず、1か月以上も後に提出したことは、除外した金額を請求人の債務の返済に充てたとする自らの主張を正当ならしめるために何らかの工作をしていたことによるものと推認できることから、請求人が真実の所得金額を隠ぺいする意図の下に、所得金額の94.7パーセントを脱漏し、所得金額をことさら過少に記載した内容虚偽の納税申告書を提出したことは、通則法第68条第1項の隠ぺい行為に該当する。(平10. 4.24大裁 (法・諸) 平 9-103)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平090029
- 裁決年月日
- 平成10年3月31日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人名義で請求し当座預金に振り込まれた筆耕料収入の計上漏れは当座預金関係資料を関与税理士に渡し漏れたためであり、収入を隠ぺいしたものではない旨主張する。しかしながら、請求人の記帳状況はおおむね良好であり、請求人が別途妻名義で請求した筆耕料収入が正常に記帳されていること、請求人が調査時に、請求人名義で請求した筆耕料収入及び当該当座預金について説明しなかったこと、平成元年分ないし平成7年分のすべての年分で収入計上漏れになっていたこと並びに当座照合票を毎月受領し、当該当座預金を請求人自ら管理していたことを併せ考えると、請求人は、当該筆耕料収入に係る取引を隠ぺいしたと認めるのが相当であり、通則法第68条第1項に基づいてした重加算税の賦課決定処分は適法である。(平10. 3.31札裁(所)平 9-29)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平090080
- 裁決年月日
- 平成10年3月31日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100999000
- 争点
- 9重加算税/18その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、改ざん前の領収証に係る支出の中には、事業上の必要経費として支払ったものがあることから重加算税の対象金額から除くべきである旨主張するが、改ざん前の支出はその支出自体が家事費及び家事関連費に該当するものであることから、請求人の主張には理由がない。そうすると、これらの請求人の行為は、通則法第68条第1項の規定に該当するから、重加算税の賦課決定処分は相当である。(平10. 3.31広裁(所)平 9-80)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平090080
- 裁決年月日
- 平成10年3月31日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、(1)自由診療収入等及び不動産収入を除外していること、(2)必要経費としては、支払先から受領した領収証の金額を加筆等により過大に改ざんしたところの金額を計上していること、(3)家事用として購入した物品を事業用に使用したごとく仮装して計上していること、(4)架空の給与賃金及び青色申告専従者給与を計上することなどにより、事業所得の金額及び不動産所得の金額を過少に記載した確定申告書を原処分庁に提出したものと認められる。そうすると、これらの請求人の行為は、通則法第68条第1項の規定に該当するから、重加算税の賦課決定処分は相当である。(平10. 3.31広裁(所)平 9-80)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平090081
- 裁決年月日
- 平成10年3月31日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100905020
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/2売上げ、収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、(1)本件損害金を受領するために簿外の銀行口座を開設し、本件損害金を当該預金に振り込ませることにより受領し、会計帳簿に記載していないこと、(2)代行運転手に請負運転手費を支払う際、本件顧客維持管理費等を徴収しているにもかかわらず、これを会計帳簿に計上していないこと、(3)預り車両売上げの一部を会計帳簿に記載していないことが認められ、これらの請求人の行為は、通則法第68条第1項の規定に該当するから、重加算税の賦課決定処分は相当である。(平10. 3.31広裁(法・諸)平 9-81)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平090083
- 裁決年月日
- 平成10年3月31日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人の行った(1)架空の役員報酬及び従業員賞与を計上し、(2)顧客からの祝儀収入等を公表帳簿に計上せず公表外の預金に入金し、(3)固定資産の取得価額を圧縮するため架空の固定資産解約損を計上した行為は、通則法第68条第1項に規定する事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装したことに該当する。(平10. 3.31広裁(法・諸)平 9-83)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平090086
- 裁決年月日
- 平成10年3月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、税法に無知であり、本件分配金が一時所得に該当することを知らなかったから確定申告に含めなかったものであり、また、高齢で耳が遠く、本件土地区画整理組合の解散総会に欠席し、後日、役員からの説明もなかったため、本件分配金の趣旨を承知せず申告しなかったもので、仮装・隠ぺいした作為及び事実は全くない旨主張する。しかしながら、本件分配金を申告しないことは、役員会で決定され、その趣旨は、役員によって請求人及び妻同席の下周知され、十分理解されたとの当該役員の答述等からすると、請求人は、課税の対象となることを十分認識するとともに、当該役員の説明を承知して本件分配金を所得として申告しなかったと認められる。この事実は、国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出したものであると認められ、重加算税の賦課決定処分は適法である。(平10. 3.31広裁(所)平 9-86)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平090092
- 裁決年月日
- 平成10年3月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が本件家屋を居住の用に供していないにもかかわらず、本件家屋に昭和39年11月から平成7年6月まで居住していたかのごとく民生委員に証明書を作成させ、確定申告書等に本件特例を適用する旨記載し、本件証明書を添付して提出したことは通則法第68条第1項に該当し、重加算税の賦課決定処分は適法である旨主張するが、請求人が居住用の家屋であると認識していたことに相当の理由があり、住民票の写しに代わる民生委員の証明書も税務署に問い合わせた上作成したものであり、請求人の行為に隠ぺい、仮装の事実を認めることはできないから、重加算税の賦課決定処分は、過少申告加算税相当額を超える部分の金額について取り消すべきである。(平10. 3.31大裁 (所) 平 9-92)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平090084
- 裁決年月日
- 平成10年3月27日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100905020
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/2売上げ、収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、(1)原始記録を保存していなかったのは請求人の税法の無知によるものであること、(2)売上げの一部を除外して売上帳を作成した事実及び取引先に取引金額を圧縮した納品書等を作成するよう指示した事実はあるが、これらを申告の際には活用していないこと及び(3)原処分庁が隠ぺい又は仮装の事実の証拠となる帳簿等を確認せず、申述等に基づいて重加算税の賦課決定処分をしたことから、本件賦課決定処分は取り消すべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、正規の売上帳を原処分の調査着手後に廃棄しており、重加算税の賦課要件としては、納税者の隠ぺい又は仮装の行為を原因として過少申告の結果が発生すれば足りると解されているところ、請求人には、明らかに事業所得を隠ぺいし、仮装しようとの意図があったことが認められ、その結果、真実の所得を秘匿し、課税の対象となることを回避すべく各年分の事業所得の金額をことさら過少にした内容虚偽の申告書を提出したことが認められるから、原処分庁が通則法第68条第1項の規定に基づき重加算税の賦課決定処分をしたことは相当である。(平10. 3.27関裁(所・諸)平 9-84)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平090083
- 裁決年月日
- 平成10年3月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件預金を相続財産に含めなかったのは、請求人の税に対する無知によるもので、隠ぺい又は仮装の行為によるものではない旨主張するが、請求人は、(1)被相続人から受け取った本件預金が仮名預金であることを認識の上、その存在をだれにも知らせず、請求人が保管していたこと、(2)本件預金を解約し、その中から自己の裁量で請求人の姉妹に分与し、また、自らも消費していたこと、(3)請求人の姉妹に相続財産の一部であるといって本件預金を分与しながら、遺産分割協議に図らず、また、顧問税理士から預金名義が相違していても、相続財産となる場合があることの説明を受けていながら本件預金を提示しなかったことなどの事実から、本件預金が架空名義であったことを利用して、相続税を免れる意図をもって、相続財産から除外して本件申告書を提出したものと推認するのが相当であり、その行為は通則法第68条第1項に規定する隠ぺい又は仮装の事実に当たるから、重加算税の賦課決定処分は適法である。(平10. 3.25大裁 (諸) 平 9-83)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平090031
- 裁決年月日
- 平成10年3月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、申告漏れをしていた金額は、単なる帳面への付けもれであり、積極的に脱税の意思をもってしたことではなく、通則法第68条に規定する「仮装、隠ぺい」に該当しない旨主張するが、請求人が、収入金額を公表外の普通預金に入金してこれを除外し、確定申告において総収入金額に計上しなかった行為は、通則法第68条に規定する事実の隠ぺいに該当し、この事実に基づいて確定申告書を過少な所得金額で提出していたものであるから、通則法第68条第1項の規定に該当し、重加算税の賦課決定処分は適法である。(平10. 3.24高裁(所)平 9-31)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平090139
- 裁決年月日
- 平成10年3月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No55・316ページ
要旨
○ 請求人は、本件建物に住民登録を異動させたのは、本件建物への入居の実態に合わせたものであり、また、その居住期間は短期間ではあるが一時的な目的で入居したものではないことから、居住用財産の課税の特例の適用は適法である旨主張する。しかしながら、請求人は、(1)生活の本拠とは認められない本件建物に住民登録を異動して、本件建物に住民登録上は平成6年4月28日から同年9月5日までの間の居住状態を作り出し、(2)そのことを記載した本件住民票を確定申告書に添付しており、これらの行為は、本件建物が本件特例の対象となる居住用家屋に該当するかのごとき外形を整えるために行われ、かつ、それに基づき確定申告を行ったと認められるから、通則法第68条第1項の規定に該当する。(平10. 3.20東裁(所)平 9-139) 裁決事例集No55・316ページ
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平090135
- 裁決年月日
- 平成10年3月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905050
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/5経費、損金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、Aに支払った本件協力金を本件譲渡に係る譲渡費用として申告したのは、本件協力金を必要経費に算入できる旨のAの指導に基づくものであり、請求人の税法上の知識不足によるものであるから、事実を仮装、隠ぺいしたものではない旨主張する。しかしながら、(1)Aは、本件譲渡に係る取引に全く関与していないこと、(2)本件領収書は架空の領収書であり、本件協力金の支払事実はないこと、(3)請求人は、本件調査担当者に対し、平成7年12月5日に本件協力金を現金で支払った旨申述していること、(4)仮に、本件金員の支払があったとしても本件金員相当額は本件譲渡に係る譲渡費用とはならないこと及び(5)請求人は、本件協力金を譲渡費用とし、本件領収書の写しを添付した本件申告書を提出したことが認められる。そうすると、請求人は、協力金を名目とする架空の本件領収書を入手することにより、譲渡費用として本件協力金が支払われたという事実を仮装し、その仮装したところに基づき本件協力金が本件譲渡に係る譲渡費用であるかのごとく記載した内容虚偽の申告書を作成して申告したものと認められ、その結果、本件譲渡所得金額及び納付すべき税額が過少となったことは、単に請求人の法律の不知又は誤解によるものではなく、通則法第68条第1項に規定する課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実を仮装し、その仮装したところに基づき納税申告を提出したものと認めるのが相当である。(平10. 3.18東裁(所)平 9-135)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平090074
- 裁決年月日
- 平成10年3月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、(1)平成2年6月5日付で県知事あてに請求人とA社間の本件土地売買等届出書が提出されていること、(2)本件土地賃貸借契約を締結した平成2年12月1日において本件土地の譲渡について具体的な内容が定められていたこと及び(3)A社は本件賃貸借契約締結後、本件土地を利用していなかったこと等から、本件賃貸借契約は実体が伴わず、A社との間で本件土地を事業の用に供していたかのように仮装するためあえて作成したものと認められることから、重加算税の賦課決定処分は適法である旨主張する。しかしながら、当審判所の調査によれば、本件賃貸借契約どおりに保証金及び賃借料がA社から請求人に実際に支払われており、当該契約は現に存在することが認められるから、当該契約の締結を仮装ということはできず、他にこの認定を覆すに足りる証拠も認められないから、重加算税の賦課決定処分は過少申告加算税相当額を超える部分の金額につき取り消すべきである。(平10. 3. 6関裁(所)平 9-74)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平090054
- 裁決年月日
- 平成10年2月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ A国からの仕入れについては、請求人が既に取得し、決裁を了するなどした原材料を国内に移動させた際にこれを仕入れに仮装した架空仕入れであり、そして、架空仕入れ及び架空借入金を総勘定元帳に計上し、その架空仕入れが事実であるかのように仮装するため、仮名預金口座を開設していることなどが認められる。このことは、通則法第68条第1項に規定する「国税の課税標準等又は税額等の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」に該当する。(平10. 2.27名裁(法・諸)平 9-54)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平090076
- 裁決年月日
- 平成10年2月27日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件売上げを帳簿に記載しなかったことは、経理に不慣れなため生じたもので、仮装又は隠ぺいの事実はない旨主張するが、原処分関係資料及び当審判所の調査によれば、請求人の代表取締役が、本件売上げに係る金員を入金票とともに当該金額を受領した者から受け取り、本件売上げの存在を明確に認識していたにもかかわらず、振替伝票の作成又はコンピューターへの入力をしないことにより、売上げに計上しなかったことが認められ、当該行為は隠ぺいに当たるから、重加算税の賦課決定処分は適法である。(平10. 2.27広裁(法・諸)平 9-76)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平090049
- 裁決年月日
- 平成10年2月19日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が真実の不動産売買契約書を破棄した上、真実の買主と認められない者を介在させた契約書を作成し、その契約書に基づいて過少申告したことは事実を隠ぺい、仮装したことに当たる旨主張する。しかしながら、請求人が譲渡した土地は、譲受人である建売住宅業者が建売住宅の敷地とするために購入したものであり、その譲渡した土地の一部を建売住宅の購入者が金融機関からの融資の資料とするために請求人を売主、建売住宅の購入者を買主として、形式的な契約書を作成したことを、請求人は一つの取引が二つの取引に変更になったものと誤信して、その形式的に作成した契約書に基づき譲渡所得を申告したものと認められるから、請求人が誤信したことをもって事実を隠ぺい、仮装したとまではいえない。(平10. 2.19名裁(所)平 9-49)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平090046
- 裁決年月日
- 平成10年1月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、同業の取引先の屋号名義を用いるとともに、その取引先に指示してその取引先名義で納品書等を作成させて、売上代金をその取引先の代表者の口座で取り立てさせていたこと、そして、当該売上代金をいったん同業者等に対して貸し付け、毎月定額を請求人に返済させていたことが認められる。また、請求人は、請求人の売上げに係る取引すべてについて、請求人の屋号であるA社名義を用いるとともに、遠隔地に銀行口座をわざわざ開設して、当該売上代金を振り込ませていたことが認められ、さらにはA社の本社工場の所在地とされる場所において事業を行っていた事実は認められず、事業所の分室として表示された所在地が実在しないことからもA社の名義は架空名義といわざるを得ない。したがって、請求人のかかる行為は仮装、隠ぺいに当たるから、通則法第68条第2項の規定に基づき重加算税を賦課決定した原処分は適法である。(平10. 1.30名裁(所)平 9-46)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平090060
- 裁決年月日
- 平成10年1月30日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、確定申告に当たり主要取引銀行を基礎として収入金額を算定していたところ、調査において上記以外の取引銀行の預金口座に振込みを受けた工事収入及び手形等で受領した工事収入が判明して修正申告をしたが、請求人は、(1)本件預金口座が2年8月より預入れがなく、4年5月より引出しがされていない口座であることを奇貨として、工事代金の受領方法を他の取引先と区別したと認められること、(2)その後において、収入金額の計算の基礎となる主要取引銀行に変更せず、継続的に本件預金口座で振込みを受けていたこと、(3)本件預金口座の入金のほとんどが一社からの工事代金の入金で他の取引先からの入金がないことなどから、単なる計上漏れとはいえず、本件預金口座で受領した工事代金を隠ぺいしたとみるのが相当である。しかしながら、請求人が主要取引銀行で取立てをした手形等の工事収入については、預金通帳に取引先名が記載されないことから計上漏れとなったが,(1)請求人は、調査の際、収入金額の計算の基礎であるとして主要取引銀行の預金通帳を提示したこと、(2)請求人の長男は売上げの決済で手形、小切手を受領していたことを知らなかったことなどから、請求人がこれらの収入金額について隠ぺいしたとみることは相当ではない。(平10. 1.30関裁(所・諸)平 9-60)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平090063
- 裁決年月日
- 平成10年1月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件建物を生活の本拠として使用せず、娘夫婦の家屋に居住していたにもかかわらず、住民登録を本件建物の所在地から移動させていなかったことを奇貨として、居住事実の伴わない住民票の写しを提出することにより、課税要件事実たる「居住」を仮装したものと認められる。このことは、国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出したことに該当する。(平10. 1.27広裁(所)平 9-63)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平090064
- 裁決年月日
- 平成10年1月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、土地の売却を仲介業者に依頼し、譲受人との間で虚偽の売買契約書を交わし、譲渡代金の一部を除外して各年分の所得税を申告したものであり、このことは、国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出したものであると認められるから、重加算税の賦課決定処分は適法である。(平10. 1.27広裁(所)平 9-64)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平090065
- 裁決年月日
- 平成10年1月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人が、交際費に相当する本件金員を5社に支払うため、注文請書等を作成する方法により本件共同企業体から構成員3社(請求人も含む。)に、次いで構成員3社からAグループ3社へ、更にAグループ3社から請求人へと形式的に下請外注させ、その支払を外注費に仮装して支払ったものと認めるのが相当であり、このことは、通則法第68条第1項に規定する重加算税の課税要件に該当すると認められるから、重加算税の賦課決定処分は適法である。(平10. 1.27広裁(法)平 9-65)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平090066
- 裁決年月日
- 平成10年1月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、計上した外注費が寄付金に認定されることを認めつつも、仮装の行為及び脱税を意図したものではない旨主張する。しかしながら、請求人は、関係法人に業務委託をした事実がないにもかかわらず、委託があったごとく請求書を整え、当該外注費を請求人の当該事業年度の損金の額に算入したと認められ、このことは、事実の仮装に該当する。したがって、原処分庁が通則法第68条第1項の規定に基づいて行った重加算税の賦課決定処分は適法である。(平10. 1.27広裁(法・諸)平 9-66)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平090067
- 裁決年月日
- 平成10年1月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件建物に居住する意思をもって、住民票の異動手続、水道及び電気の利用契約を行ったものであり、措法第35条第1項の規定を適用するためにこれらの手続を行ったものではない旨主張する。しかしながら、(1)請求人の確定申告を行った三男は、仲介業者から措置法の特例が適用できないとの説明を受けていたこと、(2)住民票の異動手続は実際に異動した後に行われるのが通常であること、(3)空き家となっている本件建物の水道及び電気の利用契約がされ、また、空き家となっている本件建物に新聞が配達されていたことは不自然であること、(4)三男は、調査担当者に対して請求人が本件建物に居住していた旨の虚偽の申述をしていることからすれば、請求人が本件建物に居住していたごとく仮装するために、これらの手続が行われたと認めるのが相当であるから、重加算税の賦課決定処分は適法である。(平10. 1.27広裁(所)平 9-67)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平090043
- 裁決年月日
- 平成10年1月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件譲渡物件を譲渡する意思を形成した後に税務署に赴き、相談担当職員から措法第35条第1項の規定の説明を受けて、同規定を適用するため、あたかも請求人が本件譲渡物件に居住していたかのごとく装う意思をもって、同物件の所在地に請求人の家族と別れて請求人1人が住民登録を異動させたものと認められる。さらに、請求人が、本件譲渡所得計算明細書に本件譲渡物件を居住の用に供していた旨の事実に反する記載をして確定申告書及び住民票の写しを提出した行為は、故意に課税標準額の計算の基礎となる事実を仮装し、その仮装したところに基づき確定申告書を提出したものと認められるから、重加算税の賦課決定処分は適法である。(平10. 1.26名裁(所)平 9-43)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平090047
- 裁決年月日
- 平成10年1月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、精神障害者であり、所得税を計算したり、申告書を作成したりする能力はなく、確定申告書は原処分庁所属の相談担当職員に書いてもらったのであり、確定申告額が過少になったことについての責任は請求人だけにあるものではないから、重加算税の賦課決定処分は取り消すべきである旨主張する。しかしながら、請求人は代理人を介することなく譲受人と取引を有効に成立させ、「土地売買覚書」も作成していることから、土地を5,400,000円で譲渡したことについては十分認識していたにもかかわらず、相談担当職員に対して3,800,000円の領収証控えを提示し、同職員の再三の質問に対しても土地の譲渡価額は3,800,000円で間違いない旨の虚偽の回答を行い確定申告書を提出したものと認められる。請求人のこれらの行為は、通則法第68条第1項の規定に該当すると認めるのが相当である。(平10.1. 7関裁(所)平 9-47)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平090021
- 裁決年月日
- 平成9年12月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件売買契約書の売買代金を51,750,000円とする虚偽の売買契約書を作成することによって、売買価額を圧縮し、確定申告書を提出していたことが認められ、このことは、通則法第68条第1項の規定に該当するので、本件賦課決定処分は適法である。(平 9.12.26熊裁(所)平 9-21)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平090019
- 裁決年月日
- 平成9年12月19日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人の本件取引先に係る売上金額は、売上帳と称するノートには記載されているものの、総勘定元帳には記載せず、益金の額に計上されていないこと及び請求人が詐欺に遭ったため、売上代金を回収できなくなったとする事実も認められないことから、本件売上金額が益金の額に算入されなかったことは、隠ぺいの意図をもってなされたものである旨主張する。しかしながら、総勘定元帳には売上帳に記載された他の取引先に係る売上金は計上されており、また、本件取引に係る請求書等は保存されていることから、本件売上帳の記載内容は真実であることが認められ、本件売上帳は総勘定元帳の補助簿であり、本件売上金額を総勘定元帳に記載しなかったことをもって隠ぺいしていたとすることはできず、また、請求人が本件売上金額を回収したとする事実を認めるに足る証拠はないことから、本件賦課決定処分は、過少申告加算税相当額を超える部分の金額につき取り消すのが相当である。(平 9.12.19熊裁(法)平 9-19)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平090057
- 裁決年月日
- 平成9年12月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人と請求人の兄との間で、本件土地について贈与があったにもかかわらず、本件土地を時効取得を原因として登記を行ったものと認められる。このことは、真実と異なる法形式を選択することにより、あたかも請求人の行為が真実であるかのごとく装うための手段にほかならず、その真意と異なる偽りの行為による登記をすることによって、贈与税の申告をしていないことが認められる。この事実は、通則法第68条第2項の規定に該当し、重加算税の賦課決定処分は適法である。(平 9.12.16広裁(諸)平 9-57)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平090025
- 裁決年月日
- 平成9年12月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、事業年度の各月において、各役員に対して現実には「給料支払明細書」の役員報酬の額を支払ったのみであるにもかかわらず、「支給明細書」の役員報酬の額を支払い、「給料支払明細書」の役員報酬額を超える本件差額を各役員から預かり、盆暮れに一括して支払ったかのごとく経理しており、また、盆暮れの支払額は真実は役員賞与であるのに、役員報酬に当たるとして経理していたことは、通則法第68条第1項の規定に該当し、重加算税の賦課決定処分は適法である。(平 9.12.15名裁(法・諸)平 9-25)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平090010
- 裁決年月日
- 平成9年12月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、確定申告の前に領収証控えを書き換えしたこと及び領収証控えを紛失したことから売上計上漏れが生じたが、それは帳簿書類の整理のためであったことと領収証控えを誤って紛失したことによるものであり、隠ぺい、仮装の意図はなかった旨主張するが、本来の領収証控えを書き換えたこと及び請求人は青色申告者であることから、仮に領収証控えを紛失したとしても請負工事収入金の総額を容易に認識できたと認められ、書き換えた領収証控え等に基づいて確定申告書を提出した請求人の行為は、税額等の計算の基礎となるべき事実の一部を隠ぺい又は仮装したことに該当する。(平 9.12.12仙裁(所・諸)平 9-10)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平090037
- 裁決年月日
- 平成9年12月9日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No54・94ページ
要旨
○ 原処分庁は、請求人はA社及びB社の取締役であるから、被相続人の両社に対する貸付金の存在を知り得たにもかかわらず、これを本件相続財産から除外して相続税の申告をしたことは、通則法第68条第1項に該当する旨主張する。しかしながら、原処分庁の主張は、請求人が意識的な過少申告を行ったものであるというに過ぎず、隠ぺい又は仮装であると評価すべき行為の存在を主張・立証しておらず、また、本件貸付金について隠ぺい又は仮装の事実を認め得る証拠もないので、重加算税の賦課決定処分は、過少申告加算税相当額を超える部分の金額につき取り消すべきである。(平 9.12. 9大裁 (諸) 平 9-37) 裁決事例集No54・94ページ
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平090032
- 裁決年月日
- 平成9年12月4日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、損害保険契約の解約に伴う返戻金を雑収入として経理処理すべきにもかかわらず、保険積立金を取り崩したとして雑損失を計上したものであるが、雑損失は、損害保険契約の解約返戻金の経理処理を税理士事務所の事務員が単純に事実誤認をして発生したもので、請求人の代表者はその事実を知らず、法法第151条に基づいて自署押印をして申告したと認められるから、請求人の代表者としての責任は免れないが、請求人には隠ぺい又は仮装の事実はないから、重加算税の賦課決定処分のうち過少申告加算税を超える部分の金額は取り消すのが相当である。(平 9.12. 4大裁 (法) 平 9-32)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平090009
- 裁決年月日
- 平成9年12月2日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、住宅ローンが被相続人の債務でないことを知りながら、そして被相続人の債務であるとして発行された残高証明書の内容が誤りであることを知っていたにもかかわらず、当該残高証明書を奇貨として債務を過大に計上し、相続税を過少に申告したものであり、これらの行為は、事実を隠ぺいし又は仮装したところに基づいて申告書を提出していた場合に該当するから、重加算税の賦課決定処分は適法である旨主張するが、請求人には、(1)住宅ローンの不存在を認識し、債務を過大に計上したと認めるに足る証拠はなく、(2)本件調査に際して、別段事実を隠匿したり虚偽答弁をしている事実も認められず、(3)債務が過大に計上されたことは農協支所を調査すれば容易に判明することの各事実からみて、請求人がその意思に基づいて、事実を隠匿し、又は債務を過大に装う等の事実は認めることはできず、重加算税の賦課要件を満たしているとは認められない。(平 9.12. 2仙裁(諸)平 9-9)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平090019
- 裁決年月日
- 平成9年11月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人のAに対する支払は、すべてAに仕立てさせた請求人の代表取締役個人の背広等の代金であると認められるところ、請求人はAから従業員の制服を購入し、あるいは、Aから提供を受けた情報料を支払ったかのごとく仮装し、Aに虚偽の領収証を作成させ、架空の厚生費又は外注費を損金の額に算入していることが認められ、このような請求人の行為は、通則法第68条第1項に該当する。(平 9.11.26名裁(法)平 9-19)、(平 9.11.26名裁(法)平 9-20,21)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平090020
- 裁決年月日
- 平成9年11月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ A社に対する企画コンサルタント料などとして支払手数料勘定及び前渡金勘定に計上した金員のうちの一部は、現実にはA社には支払われておらず、請求人の代表取締役に貸し付けていると認められるところ、それらの事実を全く帳簿に記載せず、貸付金に係る利息についても計上しなかったことは、通則法第68条第1項に該当する。(平 9.11.26名裁(法)平 9-20)、(平 9.11.26名裁(法)平 9-21)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平090033
- 裁決年月日
- 平成9年11月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No54・83ページ
要旨
○ 請求人は、各年分の収入金額が過少であったのは誤解によるものであり、隠ぺい又は仮装した事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は各年分の収入金額について請求書控え及び預金通帳で十分把握し、認識できたにもかかわらず、毎月の収入金額をすべて600,000円に圧縮してその金額を上回る部分を除外したところで申告書を作成し、提出していたことは、請求人が青色申告者であり、みなし法人適用者であったことを併せ考えると、所得税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の一部を隠ぺいし、その隠ぺいしていたところに基づき納税申告書を提出していたときに該当するから、請求人の主張には理由がない。(平 9.11.26関裁(所)平 9-33) 裁決事例集No54・83ページ
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平090056
- 裁決年月日
- 平成9年11月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、(1)平成4年12月24日に本件ゴルフ会員権をA社に譲渡したのは当時のA社の営業担当者の脱税にならない等の勧めによるものであること、(2)平成4年分の所得税の確定申告書及び添付書類は虚偽に基づいて提出したものではないこと及び(3)本件はA社関係の一括した事例であるにもかかわらず、同一の課税処分が行われていないことなどから、重加算税の賦課決定処分は取り消すべきである旨主張する。しかしながら、(1)請求人は、A社の担当者から、本件ゴルフ会員権を売却後しばらくして買い戻せば、譲渡損失を申告することにより税金の還付が受けられる旨の説明を受けた上で、本件譲渡を行ったこと、(2)請求人とA社との間には、本件譲渡後の早い時期に本件ゴルフ会員権を買い戻すとの合意があったこと、(3)請求人は、平成4年12月24日に本件ゴルフ会員権を譲渡し、平成5年1月28日に同額で買い戻していること等の認定事実によれば、請求人は、本件取引により譲渡損失を生じさせれば損益通算ができることを承知の上で、本件取引の約1か月後にA社から本件ゴルフ会員権を譲渡価額と同額で買い戻すことにより、実質的な損失は生じないことを十分認識していたにもかかわらず、その損失が生じたとして申告したとみるのが相当であり、このことは、真に本件ゴルフ会員権を譲渡する意思がなかったにもかかわらず、損益通算を行うためのみの目的で、本件ゴルフ会員権を譲渡し、それにより譲渡損失が発生したかのように仮装した行為に基づき申告したことにほかならない。したがって、請求人は、通則法第68条第1項の規定に該当すると認められるから、本件賦課決定処分は適法である。(平 9.11. 6東裁(所)平 9-56)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平090035
- 裁決年月日
- 平成9年10月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905040
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/4仕入れ
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の代理人である弁護士が作成した仕入先の署名及び実印による押印がある報告書のとおり、農家からの玄米の仕入れは、真実の取引である旨主張する。しかしながら、仕入先は、当審判所に対し、報告書の作成に当たって漠然と署名押印した旨答述するとともに、報告書の内容と調査担当者に対する申述に相違する点があり、また、請求人の帳簿書類には、玄米の入出庫及び精米に関する記録がなく、精米したことの確認ができない上、請求人の棚卸資産の記録上では玄米として棚卸資産に計上されている事実も確認できない。さらに、請求人は実際の取引をした農家の住所、氏名及び取引内容を明らかにしないことから仕入れの事実が確認できない。したがって、取引に係る領収証は確認できるものの、実際にはなかった取引を取引があったがごとく仮装したものと認められる。(平 9.10.31広裁(法・諸)平 9-35)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平090038
- 裁決年月日
- 平成9年10月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件ゴルフ会員権の譲渡により譲渡損失が生じたとして本件申告をしたのは、複数の人から勧められるまま知らずに必要書類に押印したことによるもので、脱税目的で行ったものではなく、また、監督官庁によりゴルフ会員権売買業者への仮装売買は違法である旨の指導・通達が行われ、確定申告時の窓口指導を徹底していればこのようなことは行われていなかったものであるから、重加算税の賦課決定処分はその全部を取り消すべきである旨主張する。しかしながら、(1)請求人は、本件取引により譲渡損失を生じさせれば損益通算ができることを承知の上で、また、本件取引の約1か月後にA社から本件ゴルフ会員権を同額で買い戻していることにより実質的な損失は生じていないことを十分認識しているにもかかわらず、その損失が生じたとして申告しているのであり、このことは真に本件会員権を譲渡する意思がなかったにもかかわらず、損益通算を行うためのみの目的で、本件会員権を譲渡し、それにより譲渡損失が発生したかのように仮装した行為に基づき申告したことにほかならず、また、(2)重加算税は課税標準等又は税額等の計算の基礎となる事実の全部又は一部の隠ぺい又は仮装があり、その隠ぺい又は仮装を原因として過少申告の結果が発生した場合に課されるものであり、それ以上に、申告に際し、納税者において過少申告を行うことの認識を有していることまでを必要とするものではなく、(3)ゴルフ会員権売買業者への指導・通達あるいは確定申告時の窓口指導の有無が、本件取引に係る仮装行為を何ら正当化する理由となり得ないことからすれば、本件賦課決定処分は適法である。(平 9.10. 3東裁(所)平 9-38)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平090036
- 裁決年月日
- 平成9年10月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、譲渡資産の所在地に住民登録を異動し、その住民票を申告書に添付して、譲渡所得の金額の計算上、措法第35条第1項の規定による特例の適用を受けようとしたことは、通則法第68条第1項に規定する事実の隠ぺい又は仮装に該当しない旨主張する。しかしながら、請求人は、不動産業者から、本件特例は請求人が譲渡資産に居住していなければ適用できないと聞いたことから、本件特例の適用を受けるために居住の用に供していない譲渡資産の所在地に住民登録を異動し、本来は本件特例を受け得ることの証明手段としては意味をなさないはずの住民票の写しをあえて申告書に添付したものと認められ、あたかも請求人が転居し、譲渡資産を居住の用に供していたかのごとく装うために行ったものと判断せざるを得ないから、重加算税の決定処分は適法である。(平 9.10. 2東裁(所)平 9-36)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平090009
- 裁決年月日
- 平成9年8月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、譲渡物件の請求人の持分の一部が譲渡直前に親族等に贈与されていることから、本件贈与後の請求人の持分に係る譲渡所得の金額が零円となり、申告義務はない旨主張する。しかしながら、譲渡は請求人の父の負債を返済するために行われたものと認められ、また、請求人は、贈与の意思を受贈者に表示しておらず、さらに、受贈者のうち、受贈の事実すら知らない者があることなどからすると、譲渡所得の租税回避のために仮装の贈与を行ったものと認めざるを得ない。そうすると、贈与がないにもかかわらず、仮装の贈与登記を行ったことが認められるから、重加算税の賦課決定処分は適法である。(平 9. 8.29広裁(所)平 9-9)、(平 9. 8.29広裁(所)平 9-10)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平090001
- 裁決年月日
- 平成9年7月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 本件建物の譲渡に関して、請求人は、売買価格を偽った売買契約書を作成し、それに基づき請求人の譲渡収入金額を過少に申告した事実が認められ、当該事実は、国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の一部を仮装したことに該当すると認められるから、原処分庁が、この事実に係る部分の税額について通則法第68条第1項の規定に基づいて行った重加算税の賦課決定処分は適法である。(平 9. 7.31広裁(所)平 9-1)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平090002
- 裁決年月日
- 平成9年7月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 本件土地建物の譲渡等について、亡父の委任を受けた長男が売買価格を偽った売買契約書を作成し、それに基づき亡父の譲渡収入金額を過少に申告した事実が認められるところ、仮装又は隠ぺいの行為は納税義務者に限定すべきではなく、委任を受けた家族等がその行為をしたときは、納税義務者がその隠ぺい、仮装について認識を欠いていたとしても、納税義務者が正当なる申告をすべき義務を怠ったものとして、重加算税が課せられるものと解されるから、重加算税の賦課決定処分は適法である。(平 9. 7.31広裁(所)平 9-2)、(平 9. 7.31広裁(所)平 9-3)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平090015
- 裁決年月日
- 平成9年7月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100917000
- 争点
- 9重加算税/17推計課税事件で重加算税を賦課した事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、重加算税の賦課決定処分はその全部を取り消すべきである旨主張するが、請求人は、(1)事業に係る帳簿書類等の作成保存について一切明らかにせず、虚偽答弁を行ったこと、(2)納税義務の回避を正当化しようとしたこと、(3)多額な借名預金を設定し隠ぺいを図ったこと及び(4)本件調査開始直後に預金のほとんどを解約し隠匿を図ったことが認められ、これらは通則法第68条第2項の規定に該当することから、重加算税の賦課決定処分は適法である。(平 9. 7. 8東裁(所)平 9-15)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平090012
- 裁決年月日
- 平成9年7月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件土地売却に関して、一次契約ないし三次契約はそれぞれ各独立した取引であり、本件土地の売却価額を仮装するための取引ではないことから、重加算税の賦課決定処分は取り消すべきである旨主張する。しかしながら、請求人は当初予定していた本件土地売却利益を買主に補償要求をし、そのために、国土利用計画法に基づく県の指導価額に基づいた売買契約(一次契約)の他に、建築請負予約契約(二次契約)に係る予約保証金の受領及び買主と第三者との取引の中間に請求人を介在させ転売利益を得させる土地売買契約(三次契約)がなされたものと認めるのが相当であり、一次契約ないし三次契約に係る各金額は、本件土地の譲渡対価を構成するものと認められる。また、請求人は、二次契約を翌期に繰り延べて計上し、それによる法人税の負担を免れるために他物件の架空の土地売却損を計上したこと及び三次契約における転売利益を圧縮するためにダミー法人を介在させる等して、一次契約ないし三次契約があたかも各独立した取引で行われたかのように仮装したところに基づいて当期及び翌期の法人税の確定申告書を所轄税務署長に提出したことが認められ、これらは通則法第68条第1項に規定する重加算税の賦課要件を満たすので、請求人の主張には理由がない。(平 9. 7. 7東裁(法)平 9-12)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平090013
- 裁決年月日
- 平成9年7月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件土地取引に係る売上除外はなく、また、コンサルタント料に係る役務の提供等を受けていたのであるから、売上除外及びコンサルタント料否認に係る重加算税の賦課決定処分は取り消すべきである旨主張するが、本件土地取引は請求人からA社に売却する売買契約(一次契約)を締結後、関係者と通謀の上、一次契約に係る契約書を破棄し、改めて請求人からB社に、B社からA社に売却する売買契約書(二次契約)を作成し、二次契約に基づいたところで請求人の売上帳にB社へ売却したごとく記載して売上げの一部を除外したことが認められ、また、コンサルタント料の支払先が同族法人でありコンサルタント業務を行っていたと認めるに足る証拠がなく、請求人が経営アドバイス等の具体的な給付を得ていたとは認められないから、支払業務のないコンサルタント料であり、請求人の利益調整を目的に計上したものと認められ、これらのことは通則法第68条第1項に規定する重加算税の賦課要件を満たすから請求人の主張には理由がない。(平 9. 7. 7東裁(法)平 9-13)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平080234
- 裁決年月日
- 平成9年6月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100917000
- 争点
- 9重加算税/17推計課税事件で重加算税を賦課した事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、各年分の総収入金額を容易に把握できたにもかかわらず、出面ノートに1日当たりの収入単価及び各年分の総収入金額について真実の金額を下回る金額を記載し、当該出面ノートに記載した総収入金額に基づき、所得金額を殊更過少に記載した内容虚偽の申告書を提出していたものと認められ、このような請求人の行為は、所得税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の一部を隠ぺいし、その隠ぺいしたところに基づき納税申告書を提出していたものというべきであるから、通則法第68条第1項の規定に基づき、これらの事実に係る部分の税額を計算の基礎としてなされた重加算税の賦課決定処分は適法である。(平 9. 6.30東裁(所)平 8-234)、(平 9. 6.30東裁(所)平 8-235)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平080131
- 裁決年月日
- 平成9年6月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ (1)雑収入の計上漏れのうちの一部について、請求人は、請求人の代表者個人が受け取るべき金員であると認識していたものと認められること、(2)代表者の個人的費用を仕入れ及び雑費勘定に計上したことについては、隠ぺい又は仮装行為が認められないこと、(3)過少申告となった課税土地譲渡利益金額の一部は、計算誤りによるものであることが認められることから、原処分庁が、これらを重加算税の賦課決定処分の対象としたことは相当でない。(平 9. 6.25大裁 (法・諸) 平 8-131)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平080131
- 裁決年月日
- 平成9年6月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、不動産の売買及び賃貸業を営んでいるが、実際の売買価格より過少な金額を記載した不動産売買契約書を作成し、売上げを除外するほか、物件の引渡しが完了しているにもかかわらず、賃借権を主張し占有している者がいるため引渡しができない旨の念書等を作成して売上げを繰り延べて、各事業年度の売上金額を過少に申告していたことが認められるから、原処分庁が重加算税の賦課決定処分をしたことは相当である。(平 9. 6.25大裁 (法・諸) 平 8-131)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平080077
- 裁決年月日
- 平成9年6月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100917000
- 争点
- 9重加算税/17推計課税事件で重加算税を賦課した事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、(1)収入の一部を仮名預金により管理していること、(2)各年分の市民税について、所得税の確定申告を要しないこととなるような極めて過少な事業所得の金額を記載した課税標準申告書を提出したこと、(3)所得税については無申告であること、(4)原処分庁調査担当職員の調査に協力しようとしなかったこと等からすると、実名、仮名を問わず、全収入について隠ぺいする意思を当初から有し、その意図に基づいて申告しなかったと判断し得る。したがって、原処分庁が推計により所得金額を算定し、全部の所得を重加算税の対象としたことは妥当であり、請求人の主張には理由がない。(平 9. 6.13名裁(所)平 8-77)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平080034
- 裁決年月日
- 平成9年6月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100910000
- 争点
- 9重加算税/10仮装名義
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件譲渡に係る譲渡代金は架空名義で定期預金にしてはいるものの、申告漏れとなっている譲渡所得については自主的に修正申告書を提出しているのであるから通則法第68条第1項に規定する隠ぺい又は仮装には該当しない旨主張する。しかしながら、申告漏れの金額は架空名義による定期預金としていたことを自主的に説明したことは認められるものの、その事実が通則法第68条第1項に規定する隠ぺい、又は仮装したことに該当するか否かについては課税標準等又は税額等の計算の基礎になる事実の全部又は一部の隠ぺい又は仮装があれば足り、その事実について請求人が自主的に原処分庁に説明したからといって隠ぺい、又は仮装したことに該当しないということはできない。(平 9. 6.10高裁(所)平 8-34)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平080123
- 裁決年月日
- 平成9年6月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ A国に係る取引に関して締結されたとするローン契約及び預金契約は、その資金が請求人とこれらの契約の当事者である外国企業2社の三者間で一巡するのみで、実際に貸付けや預金に伴う円貨の実需のないものであり、かつ、これらの契約は、その後に行われる外国企業間の通貨金利スワップにより発生する円貨の移動を消去し、その過程で課税される源泉税を請求人の外国税額控除余裕枠を利用して回収するために創り出されたものであって、当事者間において真実の貸付け及び預金に係る契約関係を発生させようとする意思が存在していたことは認められない。請求人がこれらの取引に加担し、仮装のローン契約及び預金契約の外形を作り出し、かつ、仮装した法律関係に基づいて外国税額控除を適用して申告したことは、通則法第68条第1項に規定する事実の仮装に該当する。(平 9. 6.10大裁 (法) 平 8-123)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平080094
- 裁決年月日
- 平成9年5月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、(1)未払金の債務免除が法人税法上益金の額に算入されることを、調査により指摘されて初めて知ったこと、(2)調査担当職員に対して故意に本件の事実を隠匿し、作為を施して調査を妨げたこともないこと、(3)未払金の債務を免除されたことについて、積極的に事実と相反する経理処理をしようという認識も自覚もなく、また、事実に相反する経理がなされていることを知りながら、あえてそのまま放置し、訂正しないでおこうという意思もなかったことから、重加算税の課税要件である隠ぺい行為の事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、(1)過去の事業年度において未払金の債務免除益を雑収入として計上していること、(2)多額の未払金の債務免除の事実を関与税理士に知らせなかったこと、(3)調査においても未払金の債務免除に関する書類が存在することを知りながら、調査担当職員にこれを提示せず、虚偽の答弁を行っていることからすると、請求人のこれらの行為は、未払金の債務免除の事実を積極的に隠ぺいする意思に基づいてなされたものであると認められるから、原処分庁がした重加算税の賦課決定処分は適法である。(平 9. 5.30広裁(法)平 8-94)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平080072
- 裁決年月日
- 平成9年5月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、架空の費用を請求人の費用として計上したのは、専ら元理事の行為であって、請求人の代表者が、仮装、隠ぺいをしたのではなく、また、仮装、隠ぺいの事実を知らなかったので、重加算税の賦課決定処分は違法である旨主張するが、仮装、隠ぺいの行為者は、納税義務者たる法人の代表者に限定されるものではなく、その役員又は家族等で経営に参画していると認められる者の行為は、たとえ法人の代表者がそれを知らなかった場合でも、当該法人の行為と同視するのが相当であるから、重加算税の賦課決定処分は適法である。(平 9. 5.23名裁(諸)平 8-72)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平080199
- 裁決年月日
- 平成9年5月8日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、本件土地の譲渡前に締結した賃貸借契約は、本件土地を措法37条(事業資産の買換えの場合の譲渡所得の課税の特例)の適用対象となる事業用資産と仮装するためあえて締結したものである旨主張するが、当該賃貸借契約に基づき賃貸料が支払われていることからすれば、当該賃貸借を仮装の取引と認めることはできない。(平 9. 5. 8東裁(所)平 8-199)、(平 9. 5. 8東裁(所)平 8-200)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平080111
- 裁決年月日
- 平成9年3月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No53・1ページ
要旨
○ 請求人は、本件株式売買による所得金額を十分把握できる状態にあり、課税要件を充足していると認識していたにもかかわらず、2年間にわたり極めて多額に及ぶ所得を作為的に一切記載しない内容虚偽の申告書を提出し続け、また、保有株式を過少に記載した内容虚偽の財産及び債務の明細書を提出して本件株式売買に対する税務調査の端緒を得難くするなどの対応をして、当初から本件株式売買による所得の申告意思を有せず、真実の所得金額を過少に申告することを意図した上、さらに、申告後の調査においても資料を提出しないなど、真実の所得金額を隠ぺいする態度、行為をできるだけ貫こうとしたことは明白であり、その意図に基づき請求人が行った行為は、単なる過少申告行為にとどまるものではなく、税額等の計算の基礎となるべき所得の存在を隠ぺいし、その隠ぺいしたところに基づき申告書を提出した場合に当たり、通則法第68条第1項に規定する重加算税の賦課要件をも満たすものというべきである。(平 9. 3.31大裁 (所) 平 8-111) 裁決事例集No53・1ページ
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平080111
- 裁決年月日
- 平成9年3月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No53・1ページ
要旨
○ 請求人は、株式の取得に要した借入金の支払利息を一切必要経費とすることができないことを十分に認識し、不動産所得の必要経費として計上した借入金の支払利息のうちに株式取得に係る支払利息が相当含まれていたことも当然に承知し、かつ、その支払利息の額を十分把握し得る状況にありながら、本来なら請求人は、当然、正規の簿記の原則にのっとり正当な支払利息を計上すべきところ、多額の株式取得に係る支払利息があることを奇貨として、故意にその多額の支払利息の全額を必要経費であるかのごとく仮装して総勘定元帳に紛れ込ませ、その仮装した総勘定元帳に基づき作成した内容虚偽の青色申告決算書及び申告書を提出し続け、さらに、申告後の本件調査においても、必要経費の仮装が露見することを恐れて資料を提示しないなどの態度、行動を採ったことは明白であるから、その意図に基づき請求人が行った仮装の行為は、単なる会計処理上の誤りなどとみることはできず、税額等の計算の基礎となるべき事実を仮装し、その仮装したところに基づき申告書を提出した場合に当たり、通則法第68条第1項に規定する重加算税の賦課要件を満たすものというべきである。(平 9. 3.31大裁 (所) 平 8-111) 裁決事例集No53・1ページ
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平080083
- 裁決年月日
- 平成9年3月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No53・317ページ
要旨
○ 請求人は、遺産分割協議に錯誤があったとして本件土地の更正登記を行っているが、被相続人である母が亡父の遺産である本件土地を相続する旨の遺産分割協議書が亡父の各相続人の真意に基づいて作成され、被相続人はこれに基づいて本件土地を相続により取得し、かつ、昭和58年に行われた亡父の遺産分割協議から約11年も経過した平成6年3月まで所有権移転登記が行われなかったにもかかわらず、あえて平成6年3月に更正登記が行われたことに合理的な理由は認められないから、このことは、真実と異なる法形式を選択することにより、あたかも請求人の主張が真実であるかのごとく装うための手段と認めざるを得ない。したがって、原処分庁が重加算税の賦課決定処分を行ったことは相当である。(平 9. 3.28広裁(諸)平 8-83) 裁決事例集No53・317ページ
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平080087
- 裁決年月日
- 平成9年3月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、真実の取引に基づかない虚偽の売買契約書を作成し、原処分庁の納税相談担当職員にこれを提示することにより、実際の譲渡価額を圧縮し、譲渡所得の金額を過少に記載した確定申告書を提出したものと認められ、このことは、国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出したときに該当するから、原処分庁が行った重加算税の賦課決定処分は適法である。(平 9. 3.28広裁(所)平 8-87)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平080072
- 裁決年月日
- 平成9年3月26日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、株式等の売買取引の一部を妻らの名義に分散した上、それによって得た譲渡益を隠ぺいし、請求人名義に係る株式等の売買取引についても、請求人が原処分の調査時に調査担当職員に対して「株取引はしていない。」などと申し立て、株式等の売買取引に関する資料を一切提示しなかった事実が認められることからして、請求人は、雑所得として申告すべきものと認識していながら、株式等の売買取引の事実を隠ぺいし、その譲渡益を申告しなかったものと認められる。また、請求人は、事業所得に係る売上金額、仕入金額及び棚卸金額について確定申告の基となる帳簿書類に、一部真実の取引に基づかない金額を計上し、これに基づき事業所得の金額を過少に申告していたことが認められる。したがって、原処分庁が重加算税の賦課決定をしたことは相当である。(平 9. 3.26関裁(所・諸)平 8-72)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平080078
- 裁決年月日
- 平成9年3月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 本件土地については、請求人の養母から請求人に対し、売買等を原因とした所有権移転登記がされているが、売買がされたとは認められず、贈与がなされたというべきところ、売買等を原因とする登記が行われ、これを売買であるとした請求人の養母の確定申告書が提出されており、かつ、これらの行為は、すべて請求人において行われていると認められる。以上のことからすると、請求人は、請求人の養母との間において、本件土地について、贈与がされていて、売買の事実がないにもかかわらず、売買がされたかのごとく仮装し、その仮装したところに基づいて贈与税の申告をしなかったものと認められる。このことは、通則法第68条第2項に規定する重加算税の賦課要件を満たすから、同項の規定に基づいてされた重加算税の賦課決定処分は適法である。(平 9. 3.14大裁 (諸) 平 8-78)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平080079
- 裁決年月日
- 平成9年3月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 本件土地及び建物に係る所有権移転の原因が贈与であるにもかかわらず、本件土地については、請求人の養母から請求人に対し、売買等を原因として、また、本件建物については、請求人の母から請求人に対し、売買を原因としてそれぞれ所有権移転登記がされ、売買であるとした請求人の養母の確定申告書が提出されている。これらは、すべて請求人の母によって行われているところ、請求人の母は、請求人からその有する財産の管理、運用及びそれに伴う納税申告手続等を一括して委任され、包括代理権を授与された者であるとみるのが相当であり、請求人の母が行った行為は、請求人の行為と同一視される。以上のことから、請求人は、請求人の養母又は請求人の母との間において、本件土地及び建物につき贈与がされていて、売買の事実がないにもかかわらず、売買がされたかのごとく仮装し、その仮装したところに基づいて贈与税の申告をしなかったものと認められ、このことは、通則法第68条第2項に規定する重加算税の賦課要件を満たすから、同項の規定に基づいてされた重加算税の賦課決定処分は適法である。(平 9. 3.14大裁 (諸) 平 8-79)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平080069
- 裁決年月日
- 平成9年2月27日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所得を申告しなかったのは税に対する知識がなかったことによるものであって、仮装、隠ぺいによるものではない旨主張するが、請求人及び従業員並びに各証券会社の各担当者の供述から判断すると、請求人は本件所得の申告の必要性を十分認識していたことが認められる。したがって、請求人は、本件所得について申告の必要があることを十分承知していながら、そのすべてを除外し、事業所得のみによる殊更過少な所得金額を記載した確定申告書を4年間にわたって提出し続け、しかも、従業員に対して、従業員名義の取引は自分のものであると供述するように指示するほか、有価証券の売買に関して一切の記録を残さず、真実の所得の調査解明に困難が伴う状況をつくるなど真実の所得金額を隠ぺいする態度、行動をできる限り貫こうとしているのであって、確定申告書の提出は単なる過少申告行為に留まらず、通則法第68条第1項にいう仮装、隠ぺいしたところに基づき納税申告書を提出した場合に該当するので、重加算税の賦課決定処分は適法である。(平 9. 2.27大裁 (所) 平 8-69)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平080059
- 裁決年月日
- 平成9年2月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905050
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/5経費、損金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、A社に不動産仲介料を支払ったとして、領収証を提示したが、売買契約書によれば仲介人はB社であり、また、請求人は具体的な支払内容を答述せず、領収証以外にその支払を証明する証拠も提出しないことから、A社に仲介手数料を支払った事実も確認できない。さらに、A社は請求人の三男の設立したものであって、設立以後の申告もなく不動産取引業者の免許もないからA社が本件譲渡の仲介をしたとは到底認められず、したがって架空の領収証によって税額等の計算の基礎となる事実を仮装し、隠ぺいしたとして行った重加算税の賦課決定処分は適法である。(平 9. 2.18関裁(所)平 8-59)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平080054
- 裁決年月日
- 平成9年1月31日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が多額の立退料収入がありながら申告せず、当該金員で本人確認を必要としない少額に分散した割引債券を遠隔地において購入し、また、当該債券を換金する際には架空名義を使用したことは隠ぺい又は仮装に該当するとして、重加算税の賦課決定処分をした。しかしながら、(1)請求人が取得した金員は、請求人が本件物件の譲渡人の委任を受け譲受人から売買代金の全額を受領し、請求人名義の普通預金口座へ入金した後、譲渡に係る分配金等を渡した残額として取得した立退料であり、これが生じた時において請求人名義の口座に入金されているのであるから、隠ぺいがあったということはできず、また、(2)本件物件に係る譲渡所得の申告は、譲渡人がするとの前提の下に売買代金の処分がされていることからすると、請求人自らの所得を隠ぺいする意図で申告しなかったと断定することもできないから、重加算税の賦課決定処分のうち無申告加算税相当額を超える部分の金額は取り消すのが相当である。(平 9. 1.31大裁 (所) 平 8-54)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平080055
- 裁決年月日
- 平成9年1月31日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が本件物件の譲渡価額の一部を本件株式の譲渡価額に付け替え、真実の金額と異なる売買代金の契約書を作成したとするが、請求人が本件物件及び本件株式の譲渡に当たって、その取引価額の総額を隠ぺいした事実及び二重契約書が存在するといった事実も認められず、他にその事実を認めるに足りる証拠資料もないから、重加算税を賦課することは相当でない。(平9.1.31大裁(法・諸)平8-55)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平080055
- 裁決年月日
- 平成9年1月31日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が本件物件の譲渡価額の一部を本件株式の譲渡価額に付け替え、真実の金額と異なる売買代金の契約書を作成したとするが、請求人が本件物件及び本件株式の譲渡に当たって、その取引価額の総額を隠ぺいした事実及び二重契約書が存在するといった事実も認められず、他にその事実を認めるに足りる証拠資料もないから、重加算税を賦課することは相当でない。(平 9. 1.31大裁 (法・諸) 平 8-55)、(平 9. 1.31大裁 (法・諸) 平 8-56)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平080045
- 裁決年月日
- 平成9年1月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 本件支払利息につき、請求人は、総勘定元帳において、支払時に短期借入金勘定の借方に計上し、事業年度末に当該短期借入金勘定を支払利息勘定に振り替えているが、これのみで隠ぺい又は仮装の行為があったと認めることはできず、他に事実を隠ぺい又は仮装したものと認めるに足る証拠がないことから、重加算税の賦課決定処分のうち過少申告加算税相当額を超える部分は取り消すべきである。(平 9. 1.10関裁(法)平 8-45)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平080045
- 裁決年月日
- 平成8年12月20日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、確定申告書に譲渡所得の金額を零円と記載したが、仮装、隠ぺいの意思及び原処分庁に対して虚偽の申立てをした事実はなく、申告が必要であることに思いが及ばなかったもので悪質な内容を有するものではない旨主張する。しかしながら、本件譲渡契約は瑕疵なく有効に成立し、代金決済、所有権移転登記もしており、請求人は、ほぼ自己の所得金額を把握していたにもかかわらず、確定申告書に零円と記載したばかりでなく、現状変更禁止の仮処分申請事件を奇貨として、錯誤により名義を戻すと附記した上、原処分庁の調査担当職員に対し、いまだ土地の引渡しが終わっておらず、土地代金の授受もない等虚偽の答弁をし、また、関係書類の提示もしなかった。このような事情からすると、請求人は、単純な誤りから譲渡所得の金額を零円と記載した確定申告書を提出したというにとどまらず、確定申告の時点で、所得を隠ぺいしようという確定的な意図の下に、必要に応じて事後的にも隠ぺいのための具体的工作を行うことも予定しつつ、所得金額を殊更過少に記載した内容虚偽の確定申告書を提出したことが明らかである。したがって、重加算税の賦課決定処分は相当である。(平 8.12.20大裁 (所) 平 8-45)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平080053
- 裁決年月日
- 平成8年12月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、収入金額を過少に申告したことについて、隠ぺい又は仮装の事実はなく、単純な過少申告行為である旨主張する。しかしながら、取引先からの収入金額は請求人名義の口座に振り込まれており、預金通帳の管理及び預金の入出金を自らが行っていることからすると、請求人は、取引銀行口座への振込金額により事実の収入金額を容易に知り得たにもかかわらず、決算書への転記の際に収入金額を圧縮し、この圧縮された収入金額に基づいて確定申告を提出したことが認められる。したがって、原処分庁が通則法第68条第1項の規定に基づいて行った重加算税の賦課決定処分は適法である。(平 8.12.20広裁(所)平 8-53)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平080026
- 裁決年月日
- 平成8年12月19日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人は真実の課税標準等を容易に認識し得る立場にあり、かつ、課税期間に係る基準期間の課税売上高が3,000万円を超え、消費税の課税事業者となることを認識できたにもかかわらず、確定申告書の提出を怠り、納税義務を免れたことから、重加算税の賦課決定処分は適法である旨主張する。しかしながら、これらの事実をもって、請求人が単に基準期間の課税売上高が3,000万円を超え、消費税の納税義務者となることを認識しながら、法定申告期限までに納税申告書を提出しなかったにとどまらず、事実を隠匿しあるいは脱漏し、又は、所得、財産、あるいは取引上の名義を装う等事実を歪曲するなどして、「その国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出した」場合に該当するとは認め難く、請求人の行為が通則法第68条第1項に規定する行為に該当するとの原処分庁の主張は採用できない。(平 8.12.19名裁(所・諸)平 8-26)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平080040
- 裁決年月日
- 平成8年12月18日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が(1)日々の売上金額を記載し、消費税に係る真実の課税売上高を計算することができたにもかかわらず、消費税の申告をしなかったこと、(2)所得税の確定申告に当たり、売上金額を3,000万円以下とすることにより、消費税に係る納税義務を免れようとしたことを重加算税の賦課要件としているが、請求人は(1)請求人の規模では消費税の申告は不要であると思い込んでいたこと、(2)日々の売上を記載したノート以外には消費税に係る記録計算書類等を作成していなかったこと、(3)消費税を免れることを意図して売上金額を3,000万円以下にするとの認識を有していたとは認められないことから、請求人が故意に消費税の計算の基礎となるべき事実を隠ぺいし又は仮装し、消費税の納税申告書を提出しなかったものとは認められず、所得税の過少申告行為をもって直ちに消費税に係る課税売上高を隠ぺいし又は仮装したことと認めるべき確たる証拠はない。(平 8.12.18大裁 (所・諸) 平 8-40)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平080012
- 裁決年月日
- 平成8年12月17日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件金員が、各事業年度を通じ実体のない工事代金の請求に協力した役務の対価として請求人の収益とすべき手数料であることを熟知していながら、請求人の備え付ける帳簿に記載せずに所得金額を過少に計算し、その計算したところに基づき確定申告書を提出している。請求人のこのような行為は、通則法第68条第1項に規定する「その国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出したとき」に該当すると認められる。(平 8.12.17熊裁(法・諸)平 8-12)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平080016
- 裁決年月日
- 平成8年12月17日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、平成4年分の譲渡所得に対する税率が引き上げられたことから、請求人が所得の帰属年分を仮装するため、契約書及び手付金の領収証の日付を平成3年12月30日と虚偽表示し、また、譲受人に対し仮装の協力を求めた旨主張する。しかしながら、請求人自ら契約書及び手付金の領収証の日付を虚偽表示した事実は認められず、契約の成立を期した本件譲渡の仲介人が、請求人に対して平成3年中に契約したものと認識させるために平成3年12月30日としたことが認められ、また、平成3年中に契約されたものと認識した請求人が、譲受人に対し、平成3年中に契約したこと及びその旨の文書を原処分庁に提出するよう申し入れたとしても、そのことをもって、仮装の協力を求めたとまで認定することはできない。そうすると、請求人が所得金額の計算の基礎となるべき事実を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づいて納税申告書を提出したとする事実はないと認めるのが相当である。(平 8.12.17仙裁(所)平 8-16)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平080033
- 裁決年月日
- 平成8年12月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100909000
- 争点
- 9重加算税/9うかい行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件土地取引が真実のものであり、当該取引に係る経理処理は正当になされているほか、その譲渡益についても申告していることから、原処分庁がA社への譲渡を架空のものと認定して行った重加算税の賦課決定処分は違法である旨主張するが、本件土地は、請求人からB社へ直接譲渡されたものと認めるのが相当であり、請求人は、この取引において、A社への譲渡があったかのごとく仮装し、また、借名名義の借入口座を利用して、この取引事実を隠ぺいし、所得金額を過少に申告したことが認められるから、重加算税の賦課決定処分は適法である。(平 8.12.11大裁 (法・諸) 平 8-33)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平080032
- 裁決年月日
- 平成8年12月10日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、請求人らの1人であるAが、相続開始後に被相続人名義の預貯金の一部を解約した上、A名義の普通預金に入金し、被相続人の医療費、葬儀費用、居宅の修繕費用、請求人らの生活費、学費等に費消したものの、当該預貯金等を相続に係る相続財産として申告していなかったことは、Aが被相続人の取引関係に関し詳しく知らなかったためであり、隠ぺい又は仮装した事実はない旨主張する。しかしながら、Aは、被相続人とともに銀行の営業担当者と面接し、預貯金等の設定、解約等を行っていることから、相続開始後に解約した被相続人名義の一部の預貯金等が相続財産に含まれることを認識していたことは明らかであり、Aが、これらを相続による取得財産の価額に含めないところで相続税の申告をしたことは、通則法第68条第1項に規定する課税標準等又は税額等の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出したときに該当するので、原処分庁が、Aに重加算税の賦課決定処分をしたことは適法である。(平 8.12.10大裁 (諸) 平 8-32)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平080038
- 裁決年月日
- 平成8年12月10日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、貸付けは実際に行われているので架空の貸付金を計上した事実はないから、架空の貸倒れを計上したとの原処分庁の認定は誤りである旨主張するが、請求人が貸し付けた事実はないにもかかわらず、手形の額面金額を事業年度の期末に貸付金として計上するとともに、当該貸付金に係る貸倒れを計上した請求人の行為は、隠ぺい又は仮装に該当する。(平 8.12.10広裁(法・諸)平 8-38)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平080038
- 裁決年月日
- 平成8年12月10日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件手形は関連会社の清算に伴い同社の債権債務の整理をするために買い入れたもので仮装経理をしたものではない旨主張するが、関連会社に対する支出が債権としては無価値であることを認識していたにもかかわらず、請求人が当該支出は返還されて手もとにない本件手形の取引に係るものであるとの経理処理を行ったことに合理的な理由は認められない。そうすると、請求人が、本件手形に係る債権がその取得当時からないにもかかわらず、その後の事業年度においても手形債権として計上し、有所得申告が見込まれることとなった事業年度において、その債権があったこととして損失を計上した行為は、隠ぺい又は仮装に該当する。(平 8.12.10広裁(法・諸)平 8-38)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平080042
- 裁決年月日
- 平成8年12月10日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100905020
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/2売上げ、収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、法人成りに際して代表者個人の回送車を引き継ぎ、いったん帳簿に計上していたにもかかわらず、廃車の名目でこれを簿外資産とし、これを運用して得た回送収入を、個人営業時代の請求書を発行するなどした上、代表者名義の預金口座に当該収入を入金することにより公表帳簿に計上せず、また、この回送車を譲渡した際の収入についても、公表帳簿に計上せず除外していた。請求人のこれらの行為は、通則法第68条第1項に規定する課税標準等及び税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したことに基づき納税申告書を提出していたことに該当する。(平 8.12.10広裁(法・諸)平 8-42)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平080011
- 裁決年月日
- 平成8年11月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、土地等の譲渡契約に当たり、契約書が国土法の届出金額により締結され、国土法の届出金額を上回る部分の金員が補償差額あるいは植林費等の名目で、別途、覚書等に基づき支払われていることを認知しながら、確定申告の際にあえて、土地等の譲渡契約の全ぼうが明らかとなる覚書等を持参・提示せず、また、原処分庁から事前に送付された「譲渡内容のお尋ね」にも、国土法による届出金額に合致する過少な売却価額を記載するのみで、具体的な受領金額及び植林費等の受領の事実を記載せず、内容虚偽の申告をしたことは、通則法第68条第1項に規定する隠ぺい行為に当たるものである。(平 8.11.18仙裁(諸)平 8-11)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平080022
- 裁決年月日
- 平成8年10月31日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100905010
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/1契約書等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、確定申告書を法定申告期限経過後に提出しており、かつ、本件土地の売買は請求人が行ったにもかかわらず、A、B、及びCが、それぞれ取引を行ったかのごとく仮装した契約書を作成するなどし、所得金額を過少に申告していたことが認められ、このことは通則法第68条第2項に規定する国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき法定申告期限後に納税申告書を提出したことに該当するから、原処分庁が同条の規定に基づいて行った重加算税の賦課決定処分は相当である。(平 8.10.31広裁(法)平 8-22)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平080032
- 裁決年月日
- 平成8年10月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905050
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/5経費、損金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、取引の事実がないにもかかわらず、架空の外注費及び支払手数料を支払ったごとく仮装した領収証を作成して損金の額に算入したこと、また、架空の立替金を支払ったごとく仮装した領収証を作成し、架空の貸倒損失を損金の額に算入したことは、通則法第68条第1項に規定する重加算税の賦課要件に該当する。(平 8.10.31広裁(法)平 8-32)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平080053
- 裁決年月日
- 平成8年10月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、重加算税の賦課決定処分は違法である旨主張するが、売上金額及びそれを原資とする預金の受取利息を収益の額に計上せず、かつ、回収に係る金銭及び受取利息の金額を会計帳簿に記載のない預金口座に預け入れていた行為は、「事実を隠匿し、あるいは脱漏」する行為に該当することが明らかであり、しかも請求人は、これらの事実に基づき法人税の確定申告書を提出していたのであるから、原処分庁が通則法第68条第1項の規定に基づき重加算税の賦課決定処分をしたことは適法である。(平 8.10.31東裁(法)平 8-53)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平080043
- 裁決年月日
- 平成8年10月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100916010
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/1認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、過少申告となったのは請求人の不注意及び税に対する知識不足のためであるから、重加算税を賦課するのは不当である旨主張するが、請求人は、真実の事業所得に係る総収入金額を容易に計算することができたにもかかわらず、事業所得に係る多額の収入を故意に除外し、また、賃貸借契約を他人名義で行うことにより不動産所得に係る総収入金額の一部を除外し、その除外したところに基づき総所得金額を過少に記載した確定申告書を提出したものと認められる。したがって、請求人は、その課税標準等及び税額等の計算の基礎となるべき事実の一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたというべきである。(平 8.10.29東裁(所)平 8-43)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平080019
- 裁決年月日
- 平成8年10月24日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100916020
- 争点
- 9重加算税/16隠ぺい、仮装の認定/2認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、領収証のない外注費について、支出した事実が認められないにもかかわらず、請求人が支出したかのように仮装経理した旨主張するが、原処分庁は、領収証がないことのみをもって仮装したと認定し、他に仮装した経理処分をしていたと認めるに足りる証拠資料はなく、請求人の経理処理に仮装隠ぺいがあったと認めることはできない。(平 8.10.24関裁(法・諸)平 8-19)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平080041
- 裁決年月日
- 平成8年10月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100905990
- 争点
- 9重加算税/5書類の虚偽作成/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、交換取引につき法法第50条第1項の規定の適用を受けるため、本来は棚卸資産であり、かつ、棚卸資産勘定で経理処理していた譲渡土地につき、あたかも取得当初から請求人の自社ビル建築用地として取得したものであるかのごとく見せるため、実際は開催されていない取締役会に係る架空の議事録を作成して同条の適用上不可欠な要件を仮装し、棚卸資産から固定資産への振替処理を行い、さらに、当事者間において交換取引に係る契約以前に同様の内容で取り交わされていた覚書を破棄することによって、譲渡土地の取得後まもなくから既に交換することを予定していた事実を隠ぺいし、同条第1項の規定の適用を受けることを企図したものと認められる。したがって、原処分庁が重加算税を賦課したことは適法である。(平 8.10.24東裁(法)平 8-41)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平080040
- 裁決年月日
- 平成8年10月21日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100915000
- 争点
- 9重加算税/15隠ぺい、仮装の意図
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調査に際して、当初は貸付金があることを秘匿しようとし、貸付金があることの確証を示されるに至って、貸付金の存在は認めたものの、次には、当該貸付金の全容を明らかにしないことを意図して証書等の提出を拒んだもので、このことは、貸金利息等に対する課税を回避しようとする意図が当初からあったものと認めるのが相当であり、そして、貸金利息等に係る所得について申告しなければならないこと及び貸金利息等の額が相当高額になることを認識しながらこれを申告しなかったものと認められるので、原処分庁が、通則法第68条第1項に基づき重加算税を賦課したことは適法である。(平 8.10.21東裁(所)平 8-40)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平080015
- 裁決年月日
- 平成8年9月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100917000
- 争点
- 9重加算税/17推計課税事件で重加算税を賦課した事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、入金伝票の書換えや破棄あるいはこれを作成しないことにより収入金額を除外したものと認められるところ、請求人が収入金額を除外したその総額を明らかにできる資料の提示もないことから、原処分庁は実額計算の方法によりこれを算定できないと判断して収入金額の除外額を推計により算定したものであるから、修正申告書に係る増加額は請求人が会計帳簿に計上しなかった収入金額の除外額となり、請求人は収入金額を除外したその総額を隠ぺい、又は仮装したところにより納税申告書を提出していたときに該当すると認めるのが相当である。(平 8. 9.30広裁(所・諸)平 8-15)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平080002
- 裁決年月日
- 平成8年7月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100904000
- 争点
- 9重加算税/4従業員の行為
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、売上除外は関与税理士の操作によるもので、請求人の意思によるものではないから、重加算税の賦課決定処分は違法である旨主張するが、請求人が原処分庁へ提出した嘆願書及び事実申立書並びに関与税理士が関与していない年度の売上除外の事実から、請求人の意思によるものではないとの請求人の主張は認められない。また、仮に請求人の主張が事実であったとしても、関与税理士が請求人に代わって行った税務申告等の行為は、納税者である請求人が行ったと同様に取り扱うべきであり、これに付随する責任も請求人が負うこととなるから、重加算税の賦課決定処分は相当である。(平 8. 7. 2熊裁(所)平 8-2)
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