裁決要旨 2調査の範囲、方法
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令070079
- 裁決年月日
- 令和7年12月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分に係る調査(本件調査)について、①原処分は消費税の中間納付税額及び地方消費税の中間納付譲渡割額の誤納付(本件誤納金)に伴う確定申告書の記載誤りの是正であることから行政指導で是正すべきであったこと、②請求人の関与税理士が本件誤納金の実態について確認するために照会(本件照会)をしたが、調査担当職員が本件照会に回答せず、修正申告を勧奨し、また、消費税等の中間納付以外にも調査すべき事項があったにもかかわらず調査をせず、原処分を行ったことなどから、本件調査は不当であり、当該不当な調査により行われた原処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、税務職員による実地の調査の前に行政指導をすべき旨を定めた法令等の規定又は定めはない上、申告納税制度の下では、納税者自身が自己の判断と責任において、課税標準等及び税額等を法令の規定に従って計算し適正に申告すべきであることからすれば、原処分庁が行政指導を行わなかったことをもって、本件調査が不当であったとは認められない。また、修正申告の勧奨は法令に即した手続であり、税務職員による質問検査については、質問検査の範囲、程度、時期、場所等実定法上特段の定めがない実施の細目について、質問検査の必要性があり、かつ、これと相手方との私的利益との衡量において社会通念上相当な限度にとどまるに限り、権限ある税務職員の 合理的な選択に委ねられているから、仮に調査担当職員が本件照会に回答せず、また、任意に調査項目を選択したとしても、そのことをもって本件調査担当職員が社会通念上相当な限度を上回る不合理な対応をしたとはいえないから、本件調査が不当ということはできない。(令7.12.16 東裁(諸)令7-79)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令070053
- 裁決年月日
- 令和7年12月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が、被相続人の健康状態やマンションへの入居目的について、担当医師から聴取するなどの必要な調査を行うことなく、推測で事実認定を行っており、原処分は国税通則法第24条《更正》及び同法第25条《決定》に規定する「調査」を欠いた違法なものである旨主張する。しかしながら、調査担当職員は被相続人の住所地の認定及び各土地が租税特別措置法第69条の4《小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例》第1項に規定する特例(本件特例)を適用できるか否かの判断のために必要な調査を実施し、その調査結果を踏まえた検討を行った上で原処分庁は原処分を行ったことが認められ、これに加えて担当医師に聴取するか否かは、税務職員の合理的な選択、裁量に委ねられている。したがって、原処分は、調査の不足が著しく何らの調査なしに原処分を行ったに等しいとの評価を受けるものではなく、「調査」を欠いた違法なものではない。(令7.12.11 大裁(諸)令7-53)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令070014
- 裁決年月日
- 令和7年12月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分の調査(本件調査)において、原処分庁が、契約書の原本を確認することをせず、事実関係の調査を怠ったから、更正処分は、国税通則法(通則法)第24条《更正》に規定する調査により行われたものとは評価できず違法である旨主張する。しかしながら、本件調査の過程に刑罰法規に触れ、公序良俗に反し社会通念上相当の限度を超えて濫用にわたるなど重大な違法を帯び、何らの調査なしに課税処分をしたに等しいものとの評価を受ける場合に当たるというべき事情は見当たらないから、更正処分は通則法第24条に規定する調査に基づき行われている。(令7.12. 3 名裁(所)令7-14)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令070049
- 裁決年月日
- 令和7年10月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正の請求の処理に係る引継ぎを受けた税務署長は、請求人に対し連絡を行い、必要書類を確認するなどの対応を行う必要があったにもかかわらず、それらをせずに原処分を行ったことから、原処分は、国税通則法(通則法)第23条《更正の請求》第4項に規定する調査を欠いており、違法又は不当である旨主張する。しかしながら、いわゆる机上調査等の課税庁内部における調査も同項に規定する調査に含まれると解されるところ、当該税務署長所属の担当職員(本件担当職員)は、引継ぎを受けた調査資料等の内容の検討を行っており、当該検討も、同項に規定する調査として、本件担当職員の合理的な裁量の範囲内で適法に行われたものと認められることから、原処分に通則法第23条第4項に反する違法又は不当はない。(令7.10.24 東裁(所)令7-49)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令070048
- 裁決年月日
- 令和7年10月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が外国から入手したとして当審判所に提出した資料(本件各資料)は、原処分庁が国際条約及び関係法令に基づいて入手したものではなく、非正規ルートで入手したか勝手に作成したものであり、本件各資料の収集手続に原処分を取り消すべき違法がある旨主張する。しかしながら、本件各資料は、原処分庁が租税条約に基づき取得したものであって、原処分庁が正規の方法によらず入手し、又は偽造したものでないことから、本件各資料の収集手続に原処分を取り消すべき違法があるとは認められない。(令7.10.23 東裁(所)令7-48)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令060212
- 裁決年月日
- 令和7年5月20日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が、請求人への面談及び聴き取りを行わず、国税局査察部による請求人以外の法人に対する調査で収集された資料のみに基づいて行った更正処分は、国税通則法第24条《更正》に規定する調査に基づいて行われたものではない旨主張する 。しかしながら、同条に規定する調査の方法等の具体的な手続については、法令に定められた事項を除き、課税庁の合理的な裁量に委ねられており、課税庁が内部において収集した資料等を検討して正当な課税標準等や税額等を認定することも含まれているところ、原処分庁は、国税局査察部から引継ぎを受けた資料を検討して、請求人の正当な課税標準等及び税額等を認定したことが認められるから、当該更正処分は同条に規定する調査に基づき行われたものと認められる。(令7. 5.20 東裁(法・諸)令6-212)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令060146
- 裁決年月日
- 令和7年3月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁所属の調査担当職員による調査(本件調査)において、税理士等の立会いについての説明がなく、本件調査は税理士の立会いがないまま実施されたこと、質問応答記録書の証拠としての重要性や署名を拒否できることについての説明がなかったこと、質問応答記録書には請求人の主張や事実と異なる回答が記録されており信用性が高いとはいえないことから、本件調査には原処分を取り消すべき違法がある旨主張する。しかしながら、税務調査の際、調査担当職員が請求人に対し税理士等の立会いについての説明をしなければならないとする法令上の規定はなく、また、請求人は質問調査や質問応答記録書に署名することも含めて税理士等に本件調査への対応を相談する機会があったと認められること、質問応答記録書の内容の訂正の有無の確認に対し、請求人は特に訂正がない旨回答し、請求人の母は訂正を申し立てその申し立てた訂正内容が記載された上で、それぞれ質問応答記録書に署名したことが認められることから、その収集手続に違法があったとは認められず、質問応答記録書の作成が刑罰法規に触れ、公序良俗に反し又は社会通念上相当の限度を超えて濫用にわたるなどの重大な違法があったと認められない。したがって、本件調査に原処分を取り消すべき違法があるとは認められない。(令7. 3.13 東裁(所・諸)令6-146)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 令060003
- 裁決年月日
- 令和6年12月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調査担当職員(本件職員)が、接待交際費の支出について、請求人にその内容等を聴取していないことや使途等を裏付ける資料の説明の機会を与えていないことは、本件職員による質問検査権が適切に行使されておらず、その裁量の範囲を逸脱したものであるため、原処分(本件処分)はその前提となる調査をせずに行われたことから、本件職員による調査(本件調査)には本件処分を取り消すべき違法がある旨主張する。しかしながら、本件職員は、請求人から提示された総勘定元帳等を留め置いて検査した結果、接待交際費の相手方及び支出目的が確認できないことなどを確認したことや関与税理士らに対して必要経費の該当性を判断できる書類の提示を求めたことなど、本件職員による証拠書類の収集及び検討並びに関与税理士らに対する質問調査等については、いずれも社会通念上相当なものであり、権限ある税務職員の合理的な裁量の範囲内で行われたものであると認められることから、本件調査には本件処分を取り消すべき違法はない。(令6.12.25 仙裁(所・諸)令6-3)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令060012
- 裁決年月日
- 令和6年12月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国税通則法第24条《更正》に規定する「調査」とは、更正決定等を目的として、質問検査等の実施を前提に行う証拠書類の収集、要件事実の認定、法令の解釈適用等の一連の行為をいうから、原処分庁は、原処分に当たり、質問検査等を実施するべきであるのに、請求人に対し何ら質問検査等を実施していないから、原処分は、同条に規定する「調査」により行われたとはいえない旨主張する。しかしながら、同条に規定する「調査」とは、課税庁が内部において既に収集した資料等を検討して正当な課税標準を認定するいわゆる机上調査も、同条に規定する「調査」に含まれるものと解されるところ、原処分庁は、国税局査察部から引継ぎを受けた犯則調査の資料を基に、是否認事項記録書を作成しており、当該是否認事項記録書の記載内容からすれば、原処分庁の調査担当職員は、原処分に当たって、当該資料の内容を検討し、課税標準等を認定したと認められるから、原処分は、同条に規定する「調査」により行われたといえる。(令6.12. 2 名裁(諸)令6-12)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令050048
- 裁決年月日
- 令和6年6月12日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①原処分庁による調査において作成された質問応答記録書は、調査担当職員が請求人に対して高圧的、威圧的、誘導的な言動を用い、原処分庁に有利かつ事実と異なる内容で作成したものであり、質問応答記録書の誤った事実関係を前提とした原処分は違法である旨、②調査担当職員が調査結果の内容の説明を行った際、事業から生ずる収入等の全てが請求人に帰属することの理由等を一切説明していないから、課税の根拠を示していない原処分に係る調査手続きに違法がある旨主張する。しかしながら、①質問応答記録書を作成した調査担当職員等は、請求人にその内容を読み聞かせた後に閲読させ、請求人は、質問応答記録書の記載内容に誤りがないことを確認して署名しており、請求人が事実に反する内容の申述をしてしまう状況にあったことの根拠となる客観的な証拠もないから、質問応答記録書の内容が事実と異なるものと認めることはできない。また、②税理士は、調査結果の内容の説明を受けた後、調査担当職員と事業から生ずる収益の帰属主体等について具体的な質疑応答等を行っており、このようなやり取りの内容は、調査結果の説明を踏まえたものというべきであるから、原処分の前提となる事項に関する調査結果の内容の説明において、具体的な理由の説明が一切されなかったと認めることはできず、本件の調査に係る手続に原処分を取り消すべき違法は認められない。(令6. 6.12 関裁(所・諸)令5-48)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令050043
- 裁決年月日
- 令和6年5月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①調査担当職員と請求人との面談では世間話が大半であり、税務調査といえるような内容の質疑は交わされていないこと、②調査担当職員と関与税理士が電話でやり取りをした事実はなく、仮に、そのようなやり取りがあったとしても、調査担当職員は関与税理士に質問を強行し、関与税理士の消極的表現の自由を侵害することで回答を得たから、本件の更正処分は国税通則法第24条《更正》の「調査」により行われたものではない旨主張する。しかしながら、国税通則法第24条に規定する「調査」とは、課税標準等又は税額等を認定するに至る一連の判断過程の一切を意味し、課税庁の証拠資料の収集、証拠の評価あるいは経験則を通じての要件事実の認定、租税法その他の法令の解釈適用を経て更正処分に至るまでの思考、判断を含む包括的な概念であると解されるところ、上記①の面談においては、調査担当職員が請求人の前代表者に対し分掌変更前後の勤務状況等を質問しており、このようなやり取りは更正処分に至るまでの一連の証拠収集行為に含まれるといえるから、この質疑応答は、同条に規定する「調査」に当たる。また、上記②については、調査担当職員が作成した調査報告書(本件調査報告書)及び関与税理士の回答によれば、関与税理士は、調査担当職員との間で質疑応答を行っていたと認められ、調査担当職員が関与税理士に対してその権利を侵害する態様の強制をしたことをうかがわせる証拠もないから、本件調査報告書記載の質疑応答も更正処分に至るまでの一連の証拠収集行為に含まれ、当該行為は、調査担当職員の合理的な裁量の下、採用された方法といえるから、国税通則法第24条に規定する「調査」に当たる。(令6. 5.23 関裁(法)令5-43)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令050042
- 裁決年月日
- 令和6年5月14日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①調査担当職員が、請求人に対する実地調査(本件調査)の初日に定められた通知事項を通知せず、請求人に対して本件調査への協力を強制したこと、②調査担当職員が無許可で請求人のスマートフォン内の全データ及び調査対象期間外のパソコン内のデータを収集したことに加えて、調査が不十分な状態で更正処分等(本件各更正処分等)をしたこと、③本件調査において請求人に説明した調査結果の内容と異なる虚偽の内容を調査報告書(本件報告書)に記載したこと、及び④本件調査の終了時において、調査結果の内容の説明や修正申告の勧奨が行われなかったことから、国税通則法に規定する調査手続に関する各条文に違反する行為や証拠収集手続に重大な違法があるなどとして、原処分を取り消すべきである旨主張する。しかしながら、①調査担当職員が本件調査への協力を強制した証拠はなく、かつ、本件調査の初日に通知事項を通知したと認められること、②請求人の各データを収集することには客観的な必要性があり、請求人がこれに異議を唱えた等の事情も認められない上、調査担当職員は本件調査において本件各更正処分等をするための調査を実施していること、③請求人主張の説明は、同日現在で調査担当職員が把握した調査額を説明したものに過ぎず、当該説明経過が記載された本件報告書は課税の根拠となる証拠ではないから、仮に本件報告書に不備があったとしても、証拠収集手続上の不備とはいえないこと、④調査担当職員は、再三にわたり調査結果の内容の説明等に関する日程調整を試みたものの、調整に至らず、当該説明等が行われなかったものであり、当該不備が直ちに違法と評価されるものではないことから、本件調査の手続に原処分を取り消すべき違法はない。(令6. 5.14 関裁(所・諸)令5-42)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令050032
- 裁決年月日
- 令和6年2月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分に係る税務調査(本件調査)について、事前通知及び調査結果の説明を受けていないから調査手続に原処分を取り消すべき違法がある旨主張する。しかしながら、本件調査が実地の調査として行われたと認めることはできないから、本件調査について事前通知を行う必要はなく、また、請求人は、原処分庁の担当者が、税理士に対して再三にわたり調査結果の説明に応じるように求めたにもかかわらず、これに応じなかったものであり、自らの責任で調査結果の説明を受ける機会を放棄したといわざるを得ないから、本件調査の調査手続に原処分を取り消すべき違法はない。(令6. 2.21 大裁(法)令5-32)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令050025
- 裁決年月日
- 令和6年1月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁所属の調査担当職員(本件調査担当職員)が請求人の反論途中に突然に調査を打ち切り、日程調整することなく調査結果説明をしたことは、国税庁の事務運営指針に反している旨主張するとともに、納税者の申告は尊重されるべきでありこれを是正するには、調査を通じて説明し、理解が得られなければ更正の手続をとるべきであるから、原処分には国税通則法(通則法)第24条《更正》及び同25条《決定》に規定する「調査」を欠いた違法がある旨主張する。しかしながら、本件調査担当職員は、本件の調査を通じて複数回請求人に対し質問するとともに、提示された売上経費帳及び領収書等を検査した上で、取引の内容を確認するため、取引先に対し照会及び質問検査を実施するなど、調査の結果に基づいて請求人の所得金額を算出していると認められる。このような課税処分に至る一連の判断過程の一切が通則法第24条等に規定する「調査」に当たるところ、調査の経過等に照らしても、本件の調査における証拠収集手続には、同手続が刑罰法規に触れ、公序良俗に反し又は社会通念上相当の限度を超えて濫用にわたるような事情は認められないし、また、原処分が何ら調査なしに行われたに等しいとの評価を受けるべき事情は認められない。(令6. 1.31 大裁(所・諸)令5-25)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 令050001
- 裁決年月日
- 令和5年9月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁の行った調査について、国税通則法第24条《更正》及び法人税法第130条《青色申告書に係る更正》第1項に規定する「調査」を欠いた違法なものである旨主張する。しかしながら、国税通則法第24条にいう「調査」には、課税庁内部における調査も含まれ、原処分庁が国税局査察部から課税資料(本件課税資料)の引継ぎを受けて本件課税資料の内容を検討して行った調査は、同条に規定する「調査」に該当する。さらに、法人税法第130条第1項にいう「帳簿書類の調査」は、収集済の帳簿等の検討を含むと解されており、原処分庁が本件課税資料の内容を検討して行った調査は、同項に規定する「帳簿書類の調査」にも該当する。(令5. 9.15 高裁(法・諸)令5-1)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令050008
- 裁決年月日
- 令和5年9月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①A税務署長がした消費税等の更正処分(本件更正処分)に係る調査(本件調査)は不十分であること、②同税務署長が長期間にわたって消費税等の還付を留保する正当な理由はなかったにもかかわらず、消費税等の還付を留保していることを交渉材料として本件調査への協力を強要したこと、③本件調査は請求人の取引先を陥れることを目的としたものであること、④同税務署長は請求人が営む事業等を脅かして陥れるという目的のために本件更正処分に係る通知書に記載すべき理由を記載せず本件更正処分を行ったこと、⑤本件調査における違法な他事考慮が本件更正処分の取消理由となることなどから、本件調査には本件更正処分を取り消すべき違法がある旨主張する。しかしながら、①A税務署長は請求人の各仕入先について事実の確認をしており本件調査の担当者に裁量の逸脱があったとは認められないこと、②同税務署長は還付を留保する理由がないと判断した消費税等については、本件調査の終了を待つことなく速やかに還付等の手続を行っており、同税務署長に委ねられた裁量を逸脱して長期間にわたって還付を留保したとは認められない上、請求人は本件調査について非協力な対応をしていた訳でもなかったのであるから、同税務署長において、消費税等の還付を留保していることを交渉材料として本件調査を進めていたとは認められないこと、③本件調査が請求人の取引先を陥れることを目的としたものであることを認めるに足る証拠はないこと、④本件更正処分の理由の提示に不備はないこと、⑤本件調査について請求人が主張する他事考慮があったとは認められないこと、その他、本件調査において課税処分の基礎となる証拠資料の収集手続に刑罰法規に触れ、公序良俗に反し又は社会通念上相当とされる限度を超えて権限濫用にわたるなどの重大な違法があったとは認められないことから、本件調査に係る手続に本件更正処分を取り消すべき違法はない。(令5. 9.15 大裁(諸)令5-8)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令050002
- 裁決年月日
- 令和5年7月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、原処分庁は、請求人らが祖父から売買により取得した取引相場のない株式(本件株式)の価額の算定に当たり、本件株式の評価会社(本件評価会社)の課税時期の直前期末と課税時期の直後期末の資産及び負債の金額について、単に財産評価基本通達に基づく計算式に当てはめて算出し、その差額をもって、課税時期の直前期末から課税時期までの間に著しい資産及び負債の増減があったと誤認しているのであって、本件評価会社の資産及び負債の増減を判断するのに必要な調査を尽くしていないから、何らの調査なしに原処分を行ったに等しい旨主張する。しかしながら、原処分庁は、課税要件事実の認定に必要な証拠資料を収集し、課税時期の直前期末、課税時期及び課税時期の直後期末における資産及び負債の状況を検討した上で、本件株式の価額を算定しているから、原処分について、調査の不足が著しく、何らの調査なしに行われたに等しいとの評価を受けるべき事情は認められない。(令5. 7.24 大裁(諸)令5-2)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令040066
- 裁決年月日
- 令和5年6月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、原処分庁は、請求人らが父から売買により取得した同族会社の株式(本件株式)の価額を財産評価基本通達の定めにより評価するに当たり、本件株式の発行会社の営業権(本件営業権)を資産計上して贈与税の決定処分(原処分)を行ったところ、原処分は、本件営業権の存否について具体的な調査が行われずになされたものであって、国税通則法第25条《決定》に規定する「調査」により行われたものでなく、違法な処分である旨主張する。しかしながら、原処分庁の調査担当職員は、売買価額の決定方法等について質問調査を実施するなど当該職員に委ねられた合理的な選択、裁量の範囲内において各種資料を収集し、その収集した資料から認められる客観的な事実に基づいて、本件営業権及び本件株式の価額を算定して、請求人らが相続税法第7条《贈与又は遺贈により取得したものとみなす場合》に規定する「著しく低い価額の対価」で本件株式を譲り受けたかどうかの判断をし、請求人ら贈与税の課税標準等及び税額等を認定している。以上の原処分に至る一連の判断過程の一切からすれば、原処分は、国税通則法第25条に規定する「調査」により行われたものと認められる。(令5. 6.28 大裁(諸)令4-66)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 令040019
- 裁決年月日
- 令和5年6月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、令和3年分の所得税等に係る本件更正処分等は、令和2年に生じた上場株式等の譲渡損失(本件譲渡損失)における金融商品の取扱いについて調査を行わずになされたものであり、調査を欠く違法な処分である旨主張する。しかしながら、国税通則法第24条《更正》に規定する「調査」とは、課税標準等又は税額等を認定するに至る一連の判断過程の一切を意味するものと解されるところ、原処分庁は、請求人の令和2年分の所得税等の確定申告書を確認することにより本件譲渡損失の金額が令和3年以降に繰り越されていない事実を把握し、当該事実に基づき令和3年分の所得税等の課税標準等又は税額等を認定して本件更正処分等を行ったと認められるから、本件更正処分等は調査により適法になされた処分であり、原処分庁が当該金融商品について調査を行わなかったことをもって、本件更正処分等が調査を欠いた違法な処分ということはできない。(令5. 6.13 福裁(所)令4-19)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令040064
- 裁決年月日
- 令和5年6月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続税の課税価格の計算について、請求人が交付した代償財産の価額を相続税法基本通達11の2-10《代償財産の価額》ただし書(2)に定める方法により計算して更正の請求をしたところ、原処分庁が減額更正処分をした後に、代償財産の価額は、共同相続人と作成した合意書(本件合意書)に記載する計算方法が、同通達ただし書(1)に定める共同相続人の全員の協議に基づいて合理的と認められる方法であるとして、増額の再更正処分(本件更正処分)をしたことに対して、原処分庁は、本件合意書が、共同相続人の全員の協議に基づくものであるか否かについて必要な調査を行っていないから、国税通則法(通則法)第26条《再更正》に規定する「調査」を欠いた違法がある旨主張する。しかしながら、通則法第26条に規定する「調査」とは、課税標準等又は税額等を認定するに至る判断過程の一切を意味し、課税庁の証拠資料の収集、証拠の評価あるいは経験則を通じての要件事実の認定、租税法その他の法令解釈適用を含む極めて包括的な概念であり、いかなる調査の方法を採るかは権限ある税務職員の合理的な裁量に委ねられていると解されるところ、原処分庁所属の調査担当職員は、請求人の税務代理人である税理士に対し、本件合意書の成立の真正について質問調査を行い、請求人の相続税の課税標準等及び税額等を認定したのであり、本件更正処分は、通則法第26条に規定する「調査」に基づいて行われたものと認められる。(令5. 6.13 大裁(諸)令4-64)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令040127
- 裁決年月日
- 令和5年6月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正の請求(本件更正の請求)に対して原処分庁が行った行為は税務代理人に対する電話連絡のみであり、調査を何らすることなく更正処分(本件更正処分)を行っているとして、本件更正処分を取り消すべき違法がある旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条《更正の請求》第1項に基づく更正の請求に対する更正処分は同条第4項に基づくものであるところ、同項に規定する「調査」とは、更正の請求に係る課税標準等又は税額等を認定するに至る一連の判断過程の一切、すなわち、証拠資料の収集、証拠の評価、経験則を通じての要件事実の認定、租税法その他の法令の解釈適用を経て更正をし又は更正をすべき理由がない旨を通知するに至るまでの思考、判断を含む極めて包括的な概念である。そして、いかなる調査の方法をとるかは権限ある税務職員の合理的な裁量に委ねられており、いわゆる机上調査等の課税庁内部における調査も含まれると解される。原処分庁所属の調査担当職員は、本件更正の請求に対し、相続税の課税標準等及び税額等に関し、遺言書の写しその他の資料の検討を行い、その結果、同資料の評価及びこれらに基づく事実の認定をした上で、本件更正処分に係る課税標準等及び税額等を認定したと認められる。したがって、本件更正処分は「調査」に基づき行われた適法なものである。(令5. 6. 8 東裁(諸)令4-127)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 令040002
- 裁決年月日
- 令和5年2月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が行った更正処分(本件更正処分)は「実地の調査」が行われていないことから、国税通則法第24条《更正》に規定する「調査」を欠いた違法なものである旨主張する。しかしながら、同条に規定する「調査」は、納税者本人やその取引先に対する質問検査権の行使等のいわゆる外部調査のほか、質問検査権等を行うことがない課税庁内部における調査も含まれると解されているところ、本件更正処分は、請求人の法人税について、繰越欠損金の当期控除額としての損金算入の適否などを検討した上で行われていることから、調査を欠いた違法な処分とはいえない。(令5. 2.21 沖裁(法)令4-2)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令040086
- 裁決年月日
- 令和5年2月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が、請求人に対して税務調査に必要な11項目の通知を行っておらず、税務調査自体が実施されていない状態であり、請求人の主張や必要経費の資料等の確認をすることなく、一方的な主観で課税額を算定していることから、各更正処分は、国税通則法第24条《更正》に規定する「調査」に基づいて行われていない旨主張する。しかしながら、原処分庁は、各更正処分に当たって、第三者に対し確認を行い、この確認結果並びに請求人が提出した確定申告書及び収支内訳書等の記載内容について評価あるいは経験則を通じて課税要件事実を認定しているから、各更正処分は同条に規定する「調査」に基づいて行われたものである。(令5. 2.17 東裁(所)令4-86)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 令040008
- 裁決年月日
- 令和5年1月30日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分に係る調査(本件調査)の担当者が、請求人のパソコンに保存しているデータを選別することなく、裁判所の令状等の法律的な根拠なしに、また、了解を得ることなく強引にデータを収奪しており、本件調査における証拠資料の収集手続に重大な違法がある旨主張する。しかしながら、国税通則法第74条の2《当該職員の所得税等に関する調査に係る質問検査権》の規定に基づいて書類等の提出を求める場合には、裁判所の令状は要求されておらず、また、本件調査の担当者は、パソコンから出力された書類と申告額に開差があったことから、請求人の申告の基となったパソコンのデータが必要と判断し、請求人に提出の承諾を受けた上でデータを選別し、本件調査に必要なデータを取得したと認められるから、本件調査の手続に原処分を取り消すべき違法は認められない。(令5. 1.30 広裁(所)令4-8)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令040025
- 裁決年月日
- 令和5年1月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成28年分及び平成29年分(本件各年分)の所得税等の各更正処分(本件各更正処分)は、国税通則法第24条《更正》に規定する「調査」により行われたものではないから、取り消されるべき旨主張する。しかしながら、原処分庁所属の調査担当職員は、請求人及び関与税理士に対する質問調査のほか、取引先に対して調査を実施し、契約書等の収集資料により取引内容等の確認を行った上で、本件各更正処分において加算した賃貸料が、請求人の本件各年分の不動産所得の計算上、総収入金額に算入されるべきであると判断しているところ、これら本件各更正処分に至る一連の判断過程の一切は、国税通則法第24条に規定する「調査」に当たるものといえる。(令5. 1.20 大裁(所)令4-25)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 令040008
- 裁決年月日
- 令和4年12月22日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分の調査を担当した職員が、請求人の健康状態に配慮することなく長時間にわたり質問調査(本件調査)を行うとともに、脅迫により質問応答記録書(本件質問応答記録書)を作成したことから、本件調査には原処分を取り消すべき違法がある旨主張する。しかしながら、本件調査は、本件質問応答記録書の作成に当たって、印刷して読み聞かせ、指摘に応じた訂正も行い、再度確認も経て作成されたことが認められ、脅迫により作成されたものとは認められず、訂正をして再度印刷するといった時間も要していたことからして、社会通念上相当の限度を超えて長時間されたものとは認められないため、請求人の主張にはいずれも理由がない。(令4.12.22 仙裁(諸)令4-8)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令040004
- 裁決年月日
- 令和4年12月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①原処分庁は、国内で海産物を仕入れて香港へ輸出販売する取引(本件取引)の主体と認定した者に対する調査も、請求人が提出した証拠の検証もしないで更正処分を行い、②原処分庁所属の調査担当職員は、請求人の従業員の日本語能力に配慮せず、高圧的で誘導的な質問をして違法に質問応答記録書を作成したのであるから、調査の手続に更正処分を取り消すべき違法があった旨主張する。しかしながら、①原処分庁所属の調査担当職員は、書類上本件取引の当事者とされていた者に対する質問や、請求人から提出された帳簿書類等の検査など一通りの調査を行っており、本件取引の主体と認定した者の調査を行っていなかったことは、当該調査担当職員の合理的な裁量の範囲内であると認められること、②当該調査担当職員は、税理士立会いの下、当該従業員に日本語の読み書きが可能であることを確認の上で質問し、当該質問応答記録書を読み上げ、当該従業員にも読ませ、記載内容に誤りのないことを確認して署名押印させており、その形式や手続等に不相当な点はなく、当該従業員は、不明点があれば税理士に確認や助言を求めることも可能であったから、当該質問応答記録書が違法に作成されたものとはいえないことから、調査の手続に更正処分を取り消すべき違法があったとは認められない。(令4.12. 7 名裁(諸)令4-4)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令040050
- 裁決年月日
- 令和4年11月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分に係る調査(本件調査)において、原処分庁所属の調査担当職員(本件調査担当職員)が、請求人に「偽りその他不正の行為」があったものと決めつけ、請求人と請求人の妻(請求人ら)を誘導し、あたかも請求人らが発言したかのような事実と異なる内容の質問応答記録書(本件質問応答記録書)に署名押印することを請求人らに要求するなどしており、本件調査には原処分を取り消すべき重大な違法がある旨主張する。しかしながら、本件質問応答記録書は、本件調査担当職員と請求人の妻の質問応答の要旨として誤った記載があるとはいえないものであり、また、適正な手続きを逸脱して作成されたことをうかがわせる事情も認められない。そして、本件調査には、本件質問応答記録書の作成以外の点においても違法であるというべき点は認められないから、本件調査には、原処分を取り消すべき違法があるとは認められない。(令4.11.24 東裁(所・諸)令4-50)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 令040004
- 裁決年月日
- 令和4年11月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が行った調査(本件調査)において、調査担当者が、請求人の会計担当者である従業員の同席を拒んだことについて、直接当事者のみで立会い抜きで調査するのは、司法警察員・検察官の取調べ方法であり、従業員の立会いを排除するという本件調査の手続には違法があるから、原処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、質問検査権に基づく税務調査に際し、第三者の立会いを認めなければならない旨の法令上の規定はなく、税務職員は、国家公務員法第100条《秘密を守る義務》第1項及び国税通則法第127条の規定により守秘義務を負うところ、第三者を立ち会わせるか否かについても、権限ある税務職員の合理的な選択に委ねられていると解するのが相当である。この点、請求人が立会いを求めた従業員は、税理士資格を有せず守秘義務を負わない第三者であったところ、税務調査においては、その内容が被調査者のみならず、その取引の相手方である第三者の営業上の秘密に及ぶことが少なくない。そうすると、本件調査においても、法律上の守秘義務を負わない税理士資格を有しない第三者の立会いを認めなかった調査担当者の選択は合理的なものと認められるから、原処分を取り消すべき違法があるとは認められない。(令4.11.15 広裁(所・諸)令4-4)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令030046
- 裁決年月日
- 令和4年6月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件の調査は、請求人の不動産所得に係る必要経費該当性について、必要な調査が尽くされていない不十分なものであるから、原処分には国税通則法第24条《更正》に規定する「調査」を欠いた違法がある旨主張する。しかしながら、調査担当職員は、不動産賃貸業との関連性や業務遂行上の必要性が明らかでない支出について、請求人に明らかにすることなどを依頼し、請求人から回答を受けている。その上で、調査担当職員は、請求人の取引先に対する臨場調査など、請求人の回答を踏まえてもなお必要と認めた各種調査を実施し、収集した資料等を調査終了まで継続的に分析、検討した上で、請求人の課税標準等又は税額等を認定し、原処分に至ったものと認められる。そうすると、原処分は、国税通則法第24条に規定する「調査」に基づき行われたといえ、何らの調査も行われなかったと同視し得る程度に著しい不備があったとは認められない。(令4. 6. 8 大裁(所)令3-46)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令030071ほか 1件
- 裁決年月日
- 令和4年3月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分に係る調査(本件調査)は、①事前通知なしの調査を実施する必要性も緊急性もなく、②代表者の自宅リビングルームに無断で侵入し、③関与税理士の立会いを拒否して行われるなど、その調査手続に重大な違法があるから原処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、①原処分庁が事前通知をしなかったのは、事前通知をすることにより請求人が関連資料を破棄するなど不正取引の把握を困難にするおそれがあると判断したためと認められ、その判断に裁量権の範囲を超え又はその濫用があったとは認められず、②原処分の調査担当職員がリビングルームへ立ち入った際に代表者が抗議をした事実は認められない一方で、職員がリビングルームに立ち入った後に代表者は任意に質問検査に対応していたことからすると、代表者は当該職員のリビングルームへの立入りを承諾していたと認められ、③代表者は本件調査中に複数回関与税理士と通話していたところ、同税理士が立会いがないことを理由に本件調査の中止を求めた事実は認められないことからすると、同税理士は自らの立会いなく調査が行われることに同意していたと認められるから、本件調査に係る調査手続には原処分を取り消すべき違法はない。(令4. 3.10 東裁(法・諸)令3-71)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令030026
- 裁決年月日
- 令和4年2月15日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№126
要旨
○ 請求人らは、原処分庁が行った調査(本件調査)において、調査担当職員が暴言を吐いたり、加算税に関する説明を二転三転させるとともに、請求人らが提出した資料を調査担当職員が無視するなど、本件調査は極めて不当又は違法なものであるから、原処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、課税処分は、それが何らの調査なしに行われたような場合のほか、当該課税処分に係る証拠収集手続が刑罰法規に触れ、公序良俗に反し又は社会通念上相当の限度を超えて濫用にわたるなどの重大な違法があり、調査を全く欠くのに等しいとの評価を受ける場合が取消事由となるものと解されているところ、調査担当職員は、請求人らが提出した資料について無視することなく、当該資料に記載のある金融機関等を含めて調査を実施しており、また、調査担当職員による重加算税に関する説明に変遷があり、仮装・隠蔽行為を彷彿とさせるような発言があったとしても、その説明及び発言が刑罰法規に触れ、公序良俗に反し又は社会通念上相当の限度を超えて濫用にわたるものであるとはいえず、調査を全く欠くに等しいとの評価を受け得るようなものではないことから、原処分を取り消すべき違法があるとは認められない。(令4. 2.15 名裁(諸)令3-26)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令030030
- 裁決年月日
- 令和4年2月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①原処分庁から相続税の調査に係る事前通知を受けていないこと、②相続税の申告書の提出時、既に関与税理士(本件税理士)を解任しており、本件税理士に調査結果説明をしたとしても請求人に対して行ったことにはならないことから、相続税の更正処分等はその過程において手続違反があり取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、①調査担当職員は、共同相続人に対し相続税の実地の調査による質問検査等を行っているところ、質問検査等の相手方等の選択は権限ある税務職員の裁量に委ねられているから、請求人に実地の調査による質問検査等を必ずしも行わなければならないものではなく、これを行わない以上、国税通則法第74条の9《納税義務者に対する調査の事前通知等》第1項に規定する事前通知をする必要はない。また、②調査担当職員は、共同相続人の関与税理士でもあった本件税理士の発言から、本件税理士が請求人についての代理権限を有し、調査結果説明を本件税理士が受けることについて請求人の同意があると認識したものと認められる。そして、調査担当職員は、請求人に対し調査結果説明をするための日程調整を行ったものの、請求人から回答がなく、結果、本件税理士から請求人が調査結果説明に応じる意向がないとの説明を受けたため、やむなく本件税理士に調査結果説明を行ったものと認められる。このように調査担当職員は、請求人へ調査結果説明を行うために種々の対応を試みているのであるから、調査担当職員が本件税理士に対し調査結果説明を行ったことについて、更正処分等を取り消すべき重大な違法があったとは認められない。(令4. 2. 8 大裁(諸)令3-30)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令030057
- 裁決年月日
- 令和4年2月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国税局の調査には令状主義の精神を没却するような重大な違法があり、原処分に係る調査(本件調査)は、その違法に収集された物件を利用して得られた証拠を基礎としているから違法である旨主張する。しかしながら、国税局調査査察部の証拠収集手続に、刑罰法規に触れ、公序良俗に反し又は社会通念上相当の限度を超えて濫用にわたるなどの重大な違法があることを示す証拠は見当たらないなど、請求人の主張はその前提を欠くとともに、その他本件調査の手続に違法があることを認めるに足る証拠もないことからすれば、本件調査に原処分を取り消すべき違法があるとは認められない。(令4. 2. 3 東裁(法・諸)令3-57)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令030041
- 裁決年月日
- 令和3年12月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が税務調査を受けている間に納税地を異動しているところ、異動後の納税地を所轄する税務署長(異動後の所轄庁)の調査担当職員から国税通則法第74条の2《当該職員の所得税等に関する調査に係る質問検査権》第1項所定の質問又は検査(質問検査等)を受けておらず、調査を受けた事実はないから、異動後の所轄庁が請求人に対してした所得税及び復興特別所得税(所得税等)の各更正処分(本件各更正処分)は同法第24条《更正》に規定する調査を欠いた処分であり取り消すべきである旨主張する。ところで、異動後の所轄庁の調査担当職員は、請求人の異動前の納税地を所轄する税務署長(異動前の所轄庁)から引き継いだ請求人に係る調査資料等の内容を税務署庁舎内において検討している。そして、法令に規定されていない「調査」の方法等の具体的な手順については課税庁の合理的な裁量に委ねられているところ、課税庁が納税義務者などに質問検査等を行わずに課税庁内部において既に収集した資料等を検討して正当な課税標準等及び税額等を認定することも、同条に規定する「調査」に含まれると解されることから、異動後の所轄庁所属の調査担当職員が税務署庁舎内において行った上記調査資料等の内容の検討も、同条に規定する「調査」に含まれるものと解される。よって、本件各更正処分は、同条に規定する調査により行われたものと認められるから、調査を欠いた処分には当たらない。(令3.12.10 東裁(所)令3-41)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 令030004
- 裁決年月日
- 令和3年11月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が、①請求人の税務代理人が調査に立ち合えなくなることを承知で、請求人及び請求人と税務代理人を同じくする別法人に同日同時刻に調査に着手し、また、②税務代理人の代理権限を無視し、日本語を理解できていない請求人の代表者(本件代表者)へ通訳も同席させずに直接会って調査を行うなど、原処分庁が行った調査(本件調査)には、基本的人権を無視した社会通念上相当と認められる範囲を逸脱した違法があり、これに基づく原処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、質問検査等の範囲等実定法上特段の定めのない実施の細目については、質問検査等の必要があり、かつ、これと相手方の私的利益との衡量において社会通念上相当な限度にとどまる限り、権限のある税務職員の合理的な選択に委ねられているものと解されるところ、税務代理人がいずれか一方の調査に立ち会えない状況が想定されたことだけをもって、社会通念上相当と認められる範囲を逸脱した調査が行われたと認めることはできない。また、本件調査の担当職員は、税務代理人の代理権限を十分認識した上で、本件調査への協力依頼及び帳簿書類の提示依頼を行っており、税務代理人がこれに応じなかったことから、直接、本件代表者に会って本件調査への協力依頼及び帳簿書類の提示依頼を行ったことが認められる。さらに、本件代表者は、少なくとも日常会話ができる程度には日本語を理解した上で、本件調査の担当職員の質問等に応答したことが認められる。そして、本件調査の担当職員は、本件調査の終了時には、税務代理人の事務所に所属する通訳ができる事務員を同席の下、本件代表者に調査結果の内容の説明を行ったのであるから、本件調査に、社会通念上相当と認められる範囲を逸脱した違法があったとは認められない。(令3.11.16 福裁(法・諸)令3-4)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 令020024ほか 1件
- 裁決年月日
- 令和3年6月17日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№123
要旨
○ 請求人は、原処分庁所属の調査担当職員(本件調査担当職員)による調査(本件調査)の結果説明及び修正申告の勧奨に際して、本件調査担当職員が不適正な発言をしたことから、本件調査の手続には違法又は不当がある旨主張する。しかしながら、調査手続が処分の取消事由となるのは、証拠収集手続が刑罰法規に触れる等、調査を全く欠くのに等しいとの評価を受けるような重大な違法を帯びる場合に限られ、証拠収集手続に影響を及ぼさない手続の違法は処分の取消事由とはならないと解されるところ、本件調査担当職員の発言は、証拠収集手続に影響を及ぼさない性質のものであり、また、直ちに裁量権を逸脱・濫用した違法があるとまでは認められないし、処分の取消事由となる不当があるとも認められない。(令3. 6.17 仙裁(諸)令2-24)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令020043
- 裁決年月日
- 令和3年3月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分に係る調査(本件調査)において、調査担当職員ら等が、請求人からの再三の説明要求等に対して、納得のいく説明をしなかったことは、国税庁作成の昭和51年4月1日付税務運営方針及び「調査手続の実施に当たっての基本的な考え方等について(事務運営指針)」(平成24年9月12日付課総5−11ほか9課共同)に違反するものであり、任意調査として違法又は不当であるから原処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、本件調査の手続等において、原処分を取り消すべき違法又は不当は認められない。(令3. 3.24 大裁(所・諸)令2-43)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令020060
- 裁決年月日
- 令和3年2月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国税局の調査には令状主義の精神を没却するような重大な違法があることから、国税局による差押・留置物件等を違法収集証拠として排除すべきであって、排除されるべき証拠に基づき認定された事実を前提とした原処分は違法である旨主張する。しかしながら、国税局調査査察部の証拠収集手続に、刑罰法規に触れ、公序良俗に反し又は社会通念上相当の限度を超えて濫用にわたるなどの重大な違法があることを示す証拠は見当たらないなど、請求人の主張はその前提を欠いているとともに、その他調査の手続に違法があることを認めるに足りる証拠もないことからすれば、原処分に係る調査に原処分を取り消すべき違法があるとは認められない。(令3. 2.19 東裁(法・諸)令2-60)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令020058
- 裁決年月日
- 令和3年2月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分に係る調査において、外注費について調査を行わなかったという調査手続の違法があるから、修正申告は無効であり、これに基づく賦課決定処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、調査手続の違法は、それを理由として修正申告及び期限後申告の有効性に影響を及ぼすものではないと解されるから、調査手続の違法の有無を検討するまでもなく、請求人の主張には理由がない。(令3. 2.16 東裁(所・諸)令2-58)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令020003
- 裁決年月日
- 令和2年7月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○請求人は、国税通則法第74条の11《調査の終了の際の手続》第2項に規定する調査結果の説明がされておらず、同条第3項に規定する更正の請求ができる旨の説明等もされていないから、加算税の賦課決定処分を取り消すべき違法があると主張する。しかしながら、請求人は、調査担当職員から調査結果の内容の説明を受けており、調査手続に瑕疵はないから、加算税の賦課決定処分を取り消すべき違法はない。(令2.7.8名裁(法・諸)令2-3)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令010105
- 裁決年月日
- 令和2年6月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
〇請求人は、国税通則法(通則法)第24条《更正》にいう「調査」とは、質問検査権を行使する調査の意であるから、本件の各更正処分(本件各更正処分)が質問検査権を行使しない調査により行われたとすれば、本件各更正処分は、質問検査権を行使する調査を前提とせずにされた同条に反する違法な処分となる旨主張する。しかしながら、通則法第24条でいう「調査」は、納税者の申告により一応確定された納付すべき税額が、課税要件の充足により成立する客観的な納税義務の内容たる納付すべき税額と一致しているかどうか、その他申告に係る事項が正しいかどうかを判定するために行われるものであるから、同条の「調査」とは、課税標準等又は税額等を認定するに至る一連の判断過程の一切を意味し、課税庁の証拠資料の収集、証拠の評価あるいは経験則を通じての課税要件事実の認定、租税法その他の法令の解釈を経て更正処分に至るまでの思考、判断を含む極めて包括的な概念であり、その「調査」の方法、時期等その具体的な手続については、法令に定められた事項を除き、課税庁の合理的な裁量に委ねられているものと解され、例えば、納税者本人やその取引先に対する質問検査権の行使等のいわゆる外部調査のほか、質問検査等を行うことがない机上調査等の課税庁内部における調査も「調査」に含まれるものと解されるところ、本件においては、原処分庁の内部資料により請求人の不動産所得及び譲渡所得の金額の計算に必要となる引継価額を確認(証拠資料の収集、要件事実の認定)し、再計算(法令の解釈適用)しており、本件各更正処分は、これらの机上調査等の課税庁内部における調査を踏まえてされたと認められる。したがって、本件各更正処分は、通則法第24条に規定する「調査により」行われたものといえるから、「調査」を欠いた処分とはならない。(令2.6.11東裁(所)令元-105)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令010089
- 裁決年月日
- 令和2年3月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁による調査(本件調査)において、法人(本件法人)に対する必要な調査が行われず、形式的な事実のみに基づいて課税の判断がされており、また、国税通則法第74条の11《調査の終了の際の手続》第2項に規定する調査結果の説明において誤りがあったことから、本件調査の手続には課税処分を取り消すべき違法がある旨主張する。しかしながら、調査の方法に関しては、権限ある税務職員の合理的な裁量に委ねられていると解されるところ、本件調査の調査担当職員は、本件法人及びその代表者等に対する調査を実施している。また、調査担当職員は、調査結果の内容の説明において誤りがあったとして、後日改めて調査結果の内容の説明を行っているから、本件調査の手続に原処分を取り消すべき違法があったとは認められない。(令2. 3.24 東裁(所)令元-89)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 令010002
- 裁決年月日
- 令和2年3月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国税通則法第74条の9《納税義務者に対する調査の事前通知等》に規定する「実地の調査」は行われていないこと、また、同法第24条《更正》に規定する「調査」と「実地の調査」は同趣旨であり、「実地の調査」より「調査」を広く解するとしても「調査」自体が行われていないことから、原処分は違法である旨主張する。しかしながら、国税通則法第24条に規定する「調査」は、課税標準等又は税額等を認定するに至る一連の判断過程の一切を意味し、同法第74条の9の「実地の調査」を含む極めて包括的な概念であることから、両規定を同一視することはできない。そして、原処分庁が行った請求人に対する証拠資料の収集、質問及び請求人に関する取引照会並びに収集した証拠資料等を照合及び検討した上で課税標準等及び税額等を算出した一連の行為は、国税通則法第24条に規定する「調査」に該当し、当該調査により原処分が行われたものと認められる。(令2. 3. 3 熊裁(法)令元-2)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令010023
- 裁決年月日
- 令和元年10月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調査担当職員が請求人の申出に聞く耳を持たず、一方的に原処分を行ったものであり、原処分の調査手続には原処分を取り消すべき違法がある旨主張する。しかしながら、調査担当職員は、請求人の申出に対し、当該申出を裏付ける証拠資料の提示を求めるなどの応対をしていたと認められることから請求人の主張は前提を欠く上、質問検査等の範囲、程度、時期、場所等実定法上特段の定めのない実施の細目については、権限ある税務職員の合理的な選択に委ねられており、請求人が具体的な資料を提出しなかったことも考慮すれば請求人の主張は採用できず、調査手続について原処分を取り消すべき違法はない。(令元.10. 8 大裁(法)令元-23)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 令010004
- 裁決年月日
- 令和元年9月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、原処分に係る調査の担当者が被相続人から現金を受け取ったとする第三者に対して行った調査手続は、社会通念上相当の限度を超えて行われたものであり、原処分を取り消すべき重大な違法がある旨主張する。しかしながら、原処分庁は、上記の第三者が被相続人から受領した金員に関係する財産について、被相続人の相続財産として課税処分を行っていないから、当該第三者に対する調査手続は、原処分の基礎となるべき証拠収集手続に当たらず、原処分の取消事由にはならない。(令元. 9.10 広裁(諸)令元-4)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令010009
- 裁決年月日
- 令和元年8月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、税務調査の際に、本来損金の額に算入すべき費用を誤って土地として資産に計上していた旨を調査担当職員に主張したが、調査担当職員は、調査に係る結果の内容の説明の際に、当該費用が損金の額に算入できない理由について説明しなかったのであるから、このような調査結果の内容の説明は、国税通則法第74条の11《調査の終了の際の手続》第2項に反しており、法人税の更正処分には取り消されるべき違法がある旨主張する。しかしながら、上記費用については、更正処分による是正の対象となっていないと認められる一方、調査担当職員は、調査の結果更正決定等すべきと認めた額及びその理由を説明しているから、請求人が主張するような事由があったとしても、同項の規定に反するような違法があるとは認められず、よって、請求人の主張は採用することができない。(令元. 8. 8 大裁(法・諸)令元-9)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令010018
- 裁決年月日
- 令和元年8月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁は、特定外国子会社等の主たる事業を判定するために「事業活動の具体的かつ客観的な内容」について調査すべき法的義務があったにもかかわらず、必要な調査を怠っていたこと及び調査結果の内容の説明の際に、請求人に反論の機会が与えられなかったことから、原処分庁の調査に原処分を取り消すべき違法がある旨主張する。しかしながら、質問検査等の範囲及び程度等は、調査担当職員の合理的な選択に委ねられる事項であり、調査担当職員が請求人の主張するところの内容について調査すべき法的義務があるとはいえないこと及び調査結果の説明の際に、納税者に反論の機会を与えなければならない旨の規定はないことから、原処分庁の調査に原処分を取り消すべき違法はない。(令元. 8. 5 東裁(法)令元-18)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令010006
- 裁決年月日
- 令和元年7月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調査担当職員が執ように同じ質問を繰り返した上、更に請求人の申述内容を書面によってその確認を求めた行為及び調査担当職員が医師の交際費は一切認められないなどと個人的な解釈をして修正申告を強要した行為は、社会通念上相当な範囲を逸脱しており、違法な質問検査権の行使であるから、これに基づく原処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、調査担当職員が税務調査のために請求人の事業所に臨場したのは2回にすぎず、請求人との面談はいずれも1時間程度であったこと、調査担当職員が請求人に対して何度も質問し、質問事項確認書により確認を求めたのは、請求人の申述内容が変遷したことについて、請求人があいまいな回答に終始した後に面接による質問調査を拒否したためであったことからすると、上記の質問検査権の行使が社会通念上相当な限度を超えたものとは認められず、また、調査担当職員が交際費について指摘したとしても、それは税務調査における検討の過程で示されたものであり、交際費の内容を是正するような更正処分は行われていない。したがって、上記の調査担当職員の行為は、原処分の取消事由とはならない。(令元. 7.25 大裁(所・諸)令元-6)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平300076
- 裁決年月日
- 令和元年6月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国税通則法第74条の9《納税義務者に対する調査の事前通知等》第1項(本件規定)は、税務署長が調査対象者に事前通知をすることを規定しているところ、原処分庁の調査担当職員(本件職員)が請求人に対し事前通知をしていること、また、本件職員による事前通知においても「実地の調査」を行う旨伝えておらず適法に行われていないなど、本件には事前通知に関する手続違法がある旨主張する。しかしながら、本件規定の条文上、「税務署長等」と「当該職員」の文言は区分して規定されているが、本件職員は、税務署長等の補助機関として税務署長等の職務を遂行することができると解されているところ、本件職員が、請求人に対して、調査の開始日時及び開始場所を通知して(本件事前通知)おり、本件事前通知は適法になされたものと認められ、また、事前通知に当たり、「実地の調査」という文言を使用しなければならない旨定めた規定はない。したがって、本件事前通知が違法とはいえない。(令元. 6. 3 大裁(所)平30-76)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300144
- 裁決年月日
- 令和元年5月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁の調査担当職員(本件職員)が国税通則法第74条の9《納税義務者に対する調査の事前通知等》第1項の規定に基づき、通知した年分以外の年分の所得税等について、請求人に追加する期間等を説明し理解と協力を得ることもなく質問検査等を行ったことは、国税庁長官発遣の「調査手続の実施に当たっての基本的な考え方等について(事務運営指針)」に反し、また、本件職員が調査において、質問応答記録書を一方的に書き綴り原処分の理由にしていることなどから、原処分に係る調査には違法があり原処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、請求人が主張する事実は認められず、本件職員は、税理士立会いの下、請求人の承諾を得て物件の留置きを行うなど適正に調査手続を進めており、原処分に係る調査手続に当該処分を取り消すべき違法はない。(令元.5.17 東裁(所・諸)平30-144)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平300067
- 裁決年月日
- 平成31年3月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①原処分庁の調査担当職員(本件職員)が実地の調査をしていないことから、原処分は、国税通則法第24条《更正》及び第32条《賦課決定》第1項第3号(本件各調査規定)に規定する調査は行われていない旨、②本件職員による調査結果の説明は、請求人の関与税理士が受けることを請求人が同意していないにもかかわらず、同税理士に対して行われて請求人には行われていないことなど、国税通則法第74条の11《調査の終了の際の手続》(本件調査終了手続規定)に違反するものであるから、原処分に係る調査手続には原処分の取消事由となる違法がある旨主張する。しかしながら、①については、本件職員は、原処分以前に、上記関与税理士に複数回電話をかけて質問していることからすると、本件職員は、このような質問の前後において、原処分庁内部で請求人がした相続税の申告に係る資料を検討するなどの机上調査を行ったものと認められる。このように、本件職員は、原処分以前に、机上調査や上記関与税理士への電話による質問を行っているところ、本件各調査規定の規定する「調査」は、実地の調査に限られず、机上調査のような税務官庁内部における調査等も含まれるから、本件職員による上記机上調査等は、実地の調査以外の調査として、上記「調査」に含まれる。②については、仮に、証拠収集手続に影響を及ぼさない他の手続に重大な違法があったとしても、更正処分等の取消事由となるものではないし、本件調査終了手続規定に規定する調査結果の説明は、調査の結果、更正処分等をすべきと認める場合に行われるものであり、証拠収集手続に影響を及ぼさない手続であるから、仮に、同項の調査結果の説明に重大な違法があったとしても、更正処分等の取消事由となるものではない。(平31. 3.29 大裁(諸)平30-67)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平300062
- 裁決年月日
- 平成31年3月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①消費税及び地方消費税(消費税等)の更正処分及び過少申告加算税の賦課決定処分(本件更正処分等)について、本件更正処分等に先行して行われた消費税等の更正処分及び過少申告加算税の賦課決定処分(当初更正処分等)を取り消した後、何らの調査もなく行われたこと、また、②当初更正処分等に係る調査は、本件更正処分等に係る国税通則法第24条《更正》及び第32条《賦課決定》第1項第3号に規定する「調査」とはいえないことから、本件更正処分等に係る調査は行われていない旨主張する。しかしながら、税務調査は、租税実体法に定める課税要件に対応する具体的事実関係の存否を確定するための事実行為であり税務調査を行った事実自体が事後に不存在になることはあり得ない。そうすると、当初更正処分等に係る調査が行われた事実は原処分庁が当初更正処分等を取り消したことにより何らの影響を受けるものではなく、当該取消後も存在する。また、上記「調査」とは、課税標準等又は税額等を認定するに至る一連の判断過程の一切を指し、税務官庁内部における調査も含まれるものと解される。そして、原処分庁は、当初更正処分等に係る通知書の記載に誤りがあったなどとして当初更正処分等を取り消し、その後、当初調査により収集した証拠資料等を基に机上での調査を行い本件更正処分等を行ったと認められるから、本件更正処分等に係る調査手続に違法はない。(平31. 3.26 大裁(諸)平30-62)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300114
- 裁決年月日
- 平成31年3月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁による調査(本件調査)において、国税通則法(通則法)第74条の9《納税義務者に対する調査の事前通知等》第1項に規定する手続が行われておらず、また、通則法第74条の11《調査の終了の際の手続》第2項に規定する要件を満たす調査結果の内容説明が行われていないことから、本件調査の手続には課税処分を取り消すべき違法がある旨主張する。しかしながら、通則法第74条の9第1項に規定する事前通知が必要となる質問検査等の対象となる者は、納税義務者本人に限られているので、納税義務者の申告内容について、納税義務者本人に質問検査等を行わない場合には、同項に規定する事前通知をする必要はない。また、本件調査を担当した職員は、請求人の納税管理人(税務代理人)に対し、電話により、請求人の各先物取引から生じた所得が所得税法第161条《国内源泉所得》第1号にいう国内源泉所得に該当する旨及びその理由など、本件調査の結果の説明を行っていることからすると、本件調査の手続に本件各更正処分等を取り消すべき違法な点があるは認められない。(平31. 3.25 東裁(所)平30-114)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平300060
- 裁決年月日
- 平成31年3月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件における事業(本件事業)に係る許可・届出等の名義人ではなく、本件事業の資金の管理や利益の処分を行っておらず、請求人が事業主であるとする調査時の請求人の申述は真実の事業主から依頼された虚偽のものであるから、本件事業に係る事業所得は請求人に帰属しない旨主張する。しかしながら、①請求人が事業資産の調達・管理に関する重要な事項を決定し、事業資金を管理し、その利益を管理・処分していたと認められること、②本件事業においては請求人のみが取引先との交渉を行っており、従業員の給与額を決定するなど、請求人が本件事業の運営を行っていたものと認められることのほか、請求人及び関係者が、別件の調査時において、請求人が本件事業における実質的な責任者である旨申述していることなども考慮すると、請求人は、本件事業を経営している者(事業主)であったと認められることから、本件各年分の本件事業に係る事業所得は請求人に帰属する。(平31. 3.15 大裁(所・諸)平30-60)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平300002
- 裁決年月日
- 平成31年3月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№114
要旨
○ 請求人は、原処分に係る調査において、調査担当職員(本件調査担当職員)が、事前に通知した調査対象期間より前の期間についてあらかじめ通知も説明もせずに質問検査等を行ったことは違法である旨主張する。しかしながら、国税通則法(平成30年法律第16号による改正前のもの)第74条の9《納税義務者に対する調査の事前通知等》第4項は、事前に通知した調査対象期間より前の期間について非違が疑われた場合に当該事項に関し質問検査等を行うことを妨げるものではなく、この場合において追加で質問検査等を行う事項についてあらかじめ通知することなどを要求していないところ、本件調査担当職員は、事前に通知した調査対象期間より前の期間について非違が疑われたために質問検査等を行ったものと認められるから、本件調査担当職員が、当該期間に係る質問検査等を行ったことに違法はない。(平31. 3. 1 沖裁(法・諸)平30-2)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平300053
- 裁決年月日
- 平成31年2月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、税務職員が請求人の提示した資料の一部しか調査せず、また、請求人が要望した修正申告に向けた打合せを行わなかったから、調査手続には原処分を取り消すべき違法がある旨主張する。しかしながら、質問検査等の範囲、程度等実定法上特段の定めのない実施の細目については、質問検査等の必要があり、かつ、これを相手方の私的利益との衡量において社会通念上相当な限度にとどまる限り、権限のある税務職員の合理的な選択に委ねられているものと解され、当該税務職員が提示された資料の一部しか調査しなかったとしても、そのことのみをもって原処分調査の手続に違法があるとはいえず、また、修正申告に向けた打合せを義務付ける法令の規定はないのであるから、このような打合せが行われなかったことも違法ではない。(平31. 2.25 大裁(法・諸)平30-53)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平300054
- 裁決年月日
- 平成31年2月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、税務職員が請求人の提示した資料の一部しか調査せず、また、請求人が要望した修正申告に向けた打合せを行わなかったから、調査手続には原処分を取り消すべき違法がある旨主張する。しかしながら、質問検査等の範囲は、税務職員の合理的な選択に委ねられているから、提示された資料の一部しか調査しなかったとしても、そのことのみをもって原処分の調査手続に違法があるとはいえない。また、国税通則法に修正申告に向けた打合せを義務付ける旨の規定はないから、このような打合せが行われなかったことをもって調査手続が違法であるとはいえない。(平31. 2.25 大裁(所・諸)平30-54)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平300006
- 裁決年月日
- 平成31年2月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分に係る調査(本件調査)において、原処分庁が、請求人が関与する貸金業(本件貸金業)に係る所得の帰属者の判定の基礎とした資料が相当でないこと及び溜まり資金の存在を立証せず単に損益の差引勘定のみの計算で所得金額を算定していることなどを理由に、国税通則法第24条《更正》及び第25条《決定》に規定する「調査」を欠いたものであり、請求人に対する更正及び決定(本件各更正処分等)は違法である旨主張する。しかしながら、本件各更正処分等に係る課税標準等及び税額等は、原処分庁所属の調査担当職員が、請求人に対する本件貸金業に係る事業概況の聴取、訴訟記録の閲覧及び公的機関への調査等に基づいて事実を認定した上で算出したものであり、本件調査は国税通則法第24条及び第25条に規定する調査に該当する。また、溜まり資金の存在を立証することが貸金業の所得の帰属者であることを基礎付ける不可欠の要件というわけではなく、そのような調査をしなければ違法になるということはない。(平31. 2.13 福裁(所・諸)平30-6)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300065
- 裁決年月日
- 平成30年11月19日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①原処分庁所属の調査担当職員(本件調査担当職員)は、請求人の意に反して強制的に請求人の金庫の中身を確認したこと、②本件調査担当職員は、請求人の長男に対し事前連絡することなく同人の自宅に臨場し調査を行ったこと、③請求人は、本件調査担当職員から、調査結果の内容の説明を受けていないことから、本件調査担当職員が行った調査(本件調査)に係る調査手続に原処分を取り消すべき違法がある旨主張する。しかしながら、①請求人は、本件調査担当職員の求めに応じて自ら金庫を開けていることなどからすれば、本件調査担当職員は、請求人の意に反して強制的に請求人の金庫の中身を確認した事実は認められないこと、②本件調査担当職員は請求人の長男の了解を得て質問調査を行っていると認められること、③本件調査担当職員は、請求人に対して、国税通則法(平成28年法律第15号による改正前のもの)第74条の11《調査の終了の際の手続》第2項及び第3項に規定する調査結果の説明等を行っていると認められることから、本件調査に係る調査手続に原処分を取り消すべき違法はない。(平30.11.19 東裁(所)平30-65)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300052
- 裁決年月日
- 平成30年10月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が、新たに得られた情報がないにもかかわらず、再調査を行ってした平成21年1月1日から同年12月31日までの課税期間ないし平成25年1月1日から同年12月31日までの各課税期間の消費税及び地方消費税(消費税等)の各更正処分は、国税通則法第74条の11《調査の終了の際の手続》第6項の規定(本件手続規定)に反し、違法である旨主張する。しかしながら、納税者から更正の請求があった場合、税務署長は、その請求に係る課税標準等又は税額等を調査し、更正をし又は更正をすべき理由がない旨の通知をするとされている上(国税通則法第23条《更正の請求》第4条)、請求人は、上記各課税期間の消費税等の各更正の請求に際し、事業に係る売上明細書等の書類を提出し、当該書類は、「新たに得られた情報」ということができるから、当該各課税期間の消費税等の各更正処分が本件手続規定に反するものとは認められない。(平30.10.19 東裁(諸)平30-52)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300051
- 裁決年月日
- 平成30年10月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調査担当職員による調査結果の説明は、請求人の理解が得られるような十分な説明が尽くされたものとはいえず、さらには、原処分庁が、事実関係の調査そのものを行っていないので理由が示されていないとして、国税通則法第74条の11《調査の終了の際の手続》第2項の規定に反する違法がある旨主張する。しかしながら、原処分庁は、調査により収集した資料に基づいて更正処分を行っており、当該資料の収集手続に違法はなく、まして、刑罰法規に触れ、公序良俗に反し又は社会通念上相当の限度を超えて濫用にわたるなどの場合に該当するような、重大な違法はなかったと認められ、また、調査結果の内容の説明において、納税者からの質問等に答えなかったことが違法となるものではない。(平30.10.15 東裁(諸)平30-51)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300031
- 裁決年月日
- 平成30年9月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件における課税調査は、原処分庁以外の課税権限を有しない職員が収集した証ひょうに基づくものであるから、原処分は、国税通則法第24条《更正》に規定する調査に基づかない違法な処分である旨主張する。しかしながら、同条に規定する調査とは、課税標準等又は税額等を認定するに至る一連の判断過程の一切を意味し、課税庁の証拠資料の収集、証拠の評価あるいは経験則を通じての課税要件事実の認定、租税法その他の法令の解釈を経て更正処分に至るまでの思考、判断を含む包括的な概念であると解され、そこには質問検査権の行使のほか課税内部における調査も含まれているから、本件において、原処分庁が原処分庁以外の調査により収集された証ひょうを基に行った調査も同条に規定する「調査」に該当することとなる。したがって、原処分が国税通則法第24条に規定する調査を欠く違法な処分である旨の請求人の主張には理由はない。 (平30. 9. 4 東裁(所・諸)平30-31)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平290008
- 裁決年月日
- 平成30年6月28日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№111
要旨
○ 請求人は、原処分庁所属の調査担当職員(本件調査担当職員)が請求人の代表者(請求人代表者)の質問応答記録書を作成する過程において、①請求人が従業員個人の業務を譲り受けた以降の状況を回答する旨を前置きして申述したにもかかわらず、これを当該質問応答記録書に記載しなかったこと、②当該質問応答記録書の記載内容が申述内容と一致していないことを理由に請求人代表者が署名押印を拒絶したところ、本件調査担当職員が当該質問応答記録書は内部資料にすぎないと説明をして請求人代表者に署名押印に応じさせたことから、当該質問応答記録書の作成過程に原処分を取り消すべき違法がある旨主張する。しかしながら、本件調査担当職員は、関与税理士同席の下、請求人代表者へ質問を行い、当該質問応答記録書を読み聞かせ、かつ提示した上で、請求人代表者に署名押印を求め、請求人代表者は関与税理士の助言の後、自筆で署名押印したものであり、当該質問応答記録書の作成過程に原処分を取り消すべき違法は認められない。(平30. 6.28 金裁(法・諸)平29-8)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平290017
- 裁決年月日
- 平成30年6月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調査担当職員が請求人の承諾なしに請求人の帳簿書類等(本件帳簿書類等)を留め置いた上、その写しを勝手に作成したこと及び請求人の断りなく取引先に対する調査(取引先調査)を行ったことなどから、調査手続には原処分を取り消すべき違法又は不当がある旨主張する。しかしながら、調査担当職員は、実地の調査において請求人が仕事を理由に離席する際、その後の調査の状況によっては本件帳簿書類等を留め置くことがある旨の説明をしたこと、請求人は離席後の対応について請求人の妻に任せる旨を申し出たこと、その申出後の具体的な対応は請求人の妻が行ったことを踏まえれば、請求人の承諾を得ずに本件帳簿書類等を留め置いたとは認められない。また、国税通則法第74条の2《当該職員の所得税等に関する調査に係る質問検査権》第1項の規定により、調査権限を有する税務署の当該職員に対して認められた帳簿書類等の検査権限には、これを単に閲読するだけでなく、内容を筆写したり、複写機その他の機材を使用して複写したりすることも当然に含まれているというべきである。さらに、取引先調査を行うかどうかは、納税者の事業内容、申告内容、調査に対する協力度等その納税者の個別事情からみて調査権限を有する税務職員の合理的判断に委ねられていると解されており、取引先調査の実施に当たり納税者の承諾を得る必要はないと解するのが相当である。したがって、調査手続に原処分を取り消すべき違法又は不当は認められない。(平30. 6.27 福裁(所・諸)平29-17)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平290020
- 裁決年月日
- 平成30年6月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁の調査担当者(本件調査担当者)が作成した調査報告書は事実と齟齬する記載があること及び更正通知書の処分理由の記載は抽象的なものであることなどから、原処分庁が行った更正処分(本件更正処分)は「調査により」されたものと評価することはできず、国税通則法第24条《更正》の規定に違反した違法な処分である旨主張する。しかしながら、原処分庁は、本件調査担当者が請求人の事業の概況及び経理体制の聴取並びに請求人の総勘定元帳の検査をした上で、その内容に基づき本件更正処分をしているから、本件更正処分は、原処分庁の調査によりされたものと認められる。(平30. 6.14 札裁(諸)平29-20)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平290113
- 裁決年月日
- 平成30年4月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人への聴き取り・面談や実地調査などをすることなく行われた更正処分(本件更正処分)は、国税通則法第24条《更正》に規定する「調査」を欠いた違法なものである旨主張する。しかしながら、同条に規定する「調査」とは、課税標準等又は税額等を認定するに至る一連の判断過程の一切を含む極めて包括的な概念であり、いかなる調査の方法をとるかは権限ある税務職員の合理的な裁量に委ねられていると解されるところ、原処分庁所属の調査担当職員は、請求人の税務代理人に対し、請求人の調査に着手する旨を伝えた後に、質問等の調査を行い、その調査の結果を説明した上で本件更正処分を行ったのであるから、本件更正処分は、「調査」に基づき行われたものと認められる。(平30. 4.12 東裁(所)平29-113)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平290011
- 裁決年月日
- 平成30年2月1日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁所属の調査担当者(調査担当者)が調査において、根拠のない金額に基づいて修正申告を勧奨したことは調査手続の違法であり、この違法は原処分の取消原因に当たると主張する。しかしながら、調査担当者は、法令に定められた手続に則って原処分に係る調査をしており、当該調査に違法はないことから、原処分を取り消すべき違法はない。(平30. 2. 1 名裁(所・諸)平29-11)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平290003
- 裁決年月日
- 平成29年8月21日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№108
要旨
○ 請求人は、調査担当者は、原処分に係る調査(本件調査)の終了の際、請求人の実質経営者と決め付けた関係法人の代表者に対し、国税通則法(通則法)第74条の11《調査の終了の際の手続》第2項に規定する調査結果の内容を説明したとしているが、請求人の代表者は調査結果の内容の説明を受けていないなど、本件調査の終了の際の手続には違法があるから、原処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、通則法第24条《更正》、第25条《決定》及び第26条《再更正》の各規定によれば、課税処分が何らの調査なしに行われた場合や、証拠収集手続に重大な違法があり調査を全く欠くのに等しいとの評価を受ける場合には、課税処分の取消事由になるものと解されるところ、原処分庁は、本件調査により、請求人に対する所要の調査を行っており、かつ、本件調査の手続において、証拠収集手続が刑罰法規に触れ、公序良俗に反し又は社会通念上相当の限度を超えて濫用にわたるなどの重大な違法は認められない。そして、調査担当者が、関係法人の代表者に調査結果の内容の説明を行った点について、同人は通則法第74条の11第2項に規定する納税義務者に該当しないため、同項に規定する調査結果の内容の説明を欠いているが、当該瑕疵は単なる手続上の瑕疵にすぎず、原処分の取消事由とはなり得ないというべきである。したがって、本件調査の手続には、原処分を取り消すべき違法はない。(平29. 8.21 広裁(法・諸)平29-3)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平290010
- 裁決年月日
- 平成29年8月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、原処分は、原処分に係る調査を担当した職員(本件課税部職員)が、査察部職員が国税犯則取締法に基づき収集した証ひょうによって算定した課税価格を受領し、形骸的な内部調査により算定した金額によって行われたものであり、当該内部調査は、「国税通則法第7章の2(国税の調査)関係通達の制定について」(調査手続通達)1−2《「調査」に該当しない行為》の(1)のロに例示する「調査」に該当しないから、原処分は、国税通則法(通則法)第24条《更正》に規定する「調査」に基づいて行われたものではない旨主張する。しかしながら、同条に規定する「調査」とは、課税標準等又は税額等を認定するに至る一連の判断過程の一切を意味し、課税庁の証拠資料の収集、証拠の評価あるいは経験則を通じての課税要件事実の認定、租税法その他の法令の解釈を経て更正処分に至るまでの思考、判断を含む包括的な概念であり、例えば、納税者本人やその取引先に対する質問検査権の行使等のいわゆる外部調査のほか、机上調査等の課税庁内部における調査も含まれるものと解されるところ、本件課税部職員は、請求人らに対する実地の調査や代理人税理士に対する聴取調査などの外部調査を行うとともに、査察部職員から資料の引継ぎを受けて当該資料を検討するなどの机上調査(内部調査)を行っており、原処分庁は、これらの調査結果を請求人らに説明した上で原処分を行ったと認められるのであるから、原処分は、同条に規定する「調査」に基づいて行われたことは明らかである。(平29. 8. 2 東裁(諸)平29-10)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平280122
- 裁決年月日
- 平成29年5月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分に係る調査は、請求人が作成した株式譲渡に関する資料のみに基づいて行われており、調査担当者は、自ら行うべき証拠資料の収集を極々一部しか行わず、請求人提出資料とその裏付けとなる収集すべき証拠資料との突合を怠っているのであって、原処分は、「調査」の行為はあったものの、国税通則法第23条《更正の請求》第4項及び同法第24条《更正》が規定する「調査」の要件を充足していないから、「調査」に基づく処分とはいえず違法である旨主張する。しかしながら、請求人は、当審判所の求釈明に対しても、調査の「行為はあった」が、調査の「要件を充足していない」と主張するのみで、いかなる事実に基づきどの要件が充足していないと主張するのかを具体的に明らかにしておらず、その主張自体が違法事由を構成するものとなっていないといわざるを得ないから、請求人の主張には理由がない。(平29. 5. 8 東裁(所)平28-122)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平280047
- 裁決年月日
- 平成29年3月10日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№106
要旨
○ 請求人は、原処分庁は、請求人が受領したとする金員(本件金員)の処分態様を社外流出と認定する一方、社外流出と認定した本件金員につき反面調査等の事実解明のためのいかなる調査も行っていないから、原処分には調査を欠く違法がある旨主張する。しかしながら、審判所の調査の結果によれば、調査担当職員は、請求人の代表者等に対する質問検査、請求人の帳簿書類等の検査及び金融機関調査等を行ったものの、本件金員に対応する現金等の行方を確認できなかったため、その処分態様を社外流出と認定したものと認められるのであって、所要の調査を尽くしたものということができるから、原処分に調査を欠く違法があるとはいえない。(平29. 3.10 大裁(法・諸)平28-47)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平280046
- 裁決年月日
- 平成29年3月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調査担当職員が原処分に係る調査において法人のパソコンを勝手に押収しデータを破損した上、請求人らに対し威圧的言動を行ったこと、当該調査が請求人を含む特定の株主だけに行われた課税の公平性に反するものであること、及び調査担当職員から外国子会社合算税制を適用する際の計算方法等の具体的な説明がなかったことなどから、調査手続には原処分を取り消すべき違法がある旨主張する。しかしながら、原処分に係る調査手続には、請求人が主張するような当該事実を認めるに足りる証拠はなく、仮にそのような事実が認められたとしても、重大な違法があると評価されるべきものではなく、原処分を取り消すべき違法は認められない。(平29. 3. 3 大裁(所)平28-46)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平280085
- 裁決年月日
- 平成29年2月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁は、請求人への実地調査を行わず、請求人以外の者に対する国税犯則取締法に基づく犯則調査(本件犯則調査)により収集した資料を検討しただけで、関係者に対する聴き取り調査すら実施せずに更正処分(本件更正処分)を行っているから、本件更正処分は国税通則法第24条《更正》に規定する「調査」を欠き違法である旨主張する。しかしながら、同条に規定する「調査」には課税庁内部における調査も含まれるものと解されるところ、原処分庁は、本件犯則調査により収集された請求人の帳簿書類及び本件犯則調査の担当職員が本件犯則調査の過程で把握した資料等(本件帳簿書類等)を引き継ぎ、原処分庁内部において本件帳簿書類等を検討の上、本件更正処分を行っているのであるから、本件更正処分は同条に規定する「調査」に基づき行われたものである。(平29. 2. 9 東裁(法)平28-85)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平280007
- 裁決年月日
- 平成28年12月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成25年1月1日以後に行われた原処分に係る調査(本件調査)につき、前回の調査(本件前回調査)が平成25年1月1日よりも前に行われた場合においても、国税通則法(通則法)第74条の11《調査の終了の際の手続》第6項の規定が適用又は類推適用されるべきであるから、本件調査は違法な再調査であり、原処分の取消事由となる旨主張する。しかしながら、通則法第74条の11第6項に規定する「納税義務者」とは、通則法第74条の9《納税義務者に対する調査の事前通知等》第3項第1号において、通則法第74条の2から第74条の6までの規定により当該職員による質問検査等の対象となる者をいう旨規定されているところ、平成23年法律第114号附則第39条《当該職員の質問検査等に関する経過措置》第1項において、通則法第74条の2から第74条の6までの規定は、平成25年1月1日以後に行う質問検査等について適用する旨規定されていることからすれば、通則法第74条の11第6項に規定する「納税義務者」は、平成25年1月1日以後に通則法第74条の2から第74条の6までの規定により当該職員による質問検査等の対象となる者、すなわち、平成25年1月1日以後に当該職員が質問検査等を行った納税義務者となることは明らかである。これを本件についてみると、本件前回調査は、本件調査に関し、通則法第74条の11第6項の規定により再調査の制限を受ける前回の調査に該当しないことから、本件調査は同項の規定に違反するものではない。また、租税法律主義の原則に照らし、租税法規はみだりに規定の文言を離れて解釈すべきものではないところ、平成25年1月1日よりも前に本件前回調査が行われていたという事情があることをもって、本件調査について通則法第74条の11第6項の規定が類推適用されると解することはできないから、本件調査は同項の規定の趣旨に反するともいえない。したがって、本件調査には原処分の取消事由は認められない。(平28.12.14 熊裁(法・諸)平28-7)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平280002
- 裁決年月日
- 平成28年7月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分に係る調査(本件調査)において、調査担当職員が、第三者の立会いを認めなかったこと、請求人に断りなく取引先調査を行ったことは違法である旨主張する。しかしながら、本件調査に立ち会おうとしたのは、いずれも税理士資格を有しない第三者であり、そのような第三者の立会いを認めなければならない旨を定めた法令上の規定はなく、調査担当職員が当該第三者の立会いを認めなかったことは、その裁量の範囲内における合理的な措置であるということができる。また、質問検査権に基づく取引先調査を行うに当たり、納税者の同意を得なければならない旨を定めた法令上の規定はなく、請求人は、調査に協力しない姿勢を示し、調査担当職員は、請求人に対する質問検査により消費税等の課税標準等を把握することができなかったことから取引先調査を行ったものであり、同調査を行う必要性、相当性は優に認められる。したがって、本件調査の手続に請求人が主張する違法はない。(平28. 7.25 大裁(諸)平28-2)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平270062
- 裁決年月日
- 平成28年6月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁の調査担当職員(本件調査担当職員)は、請求人の空いている時間を連絡しても実地調査に来ることはなく、事務所の中に入ってきたこともなかったのであって、請求人の銀行口座を調べただけでなされた消費税及び地方消費税の各決定処分(本件各決定処分)は、国税通則法第25条《決定》に規定する「調査により」行われたものとはいえない旨主張する。しかしながら、同条所定の調査とは、課税標準等又は税額等を認定するに至る一連の判断過程の一切を意味し、課税庁の証拠資料の収集、証拠の評価あるいは経験則を通じての課税要件事実の認定、租税法その他の法令の解釈適用を含む税務調査全般を指すものと解されるところ、本件調査担当職員は、取引金融機関に対して請求人の預金口座に係る調査を行ったことに加え、実地の調査を行うために請求人の本社事務所へ臨場するなどして、請求人の代表者に対して再三にわたり調査への協力及び帳簿等の提示を求めたほか、請求人の取引先に対して取引照会を行った上で、請求人の課税資産の譲渡等の対価の額及び消費税額を算出しているのであるから、これらの一連の行為が調査に該当し、本件各決定処分が「調査により」行われたことは明らかである。(平28. 6.21 関裁(諸)平27-62)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270136
- 裁決年月日
- 平成28年5月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№103
要旨
○ 請求人は、原処分庁の行った平成21年分の所得税の決定処分(本件決定処分)は、①国税通則法(通則法)第74条の11《調査の終了の際の手続》第2項に規定する調査結果の説明を口頭で行っていないなど、調査終了の際の手続が不十分であること、②平成20年分の所得税につき、少なくとも法定申告期限から7年間は期限後申告が可能であったにもかかわらず、原処分庁が請求人に対して、法定申告期限から5年間が期限後申告書を提出できる期限であるとの指導(本件申告指導)をし、請求人は、不当な本件申告指導により、平成20年分の所得税の期限後申告書の提出を制限され、結果、平成21年分の所得税において、前年分の先物取引の差金等決済に係る損失の繰越控除が不可能な状態を強いられ、その後に本件決定処分がなされたという事情があることから、通則法第25条《決定》に基づく適法な調査によるものとはいえず、取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、上記①の主張について、本件における調査手続には、課税処分を取り消すべき違法はなく、また、上記②の主張について、請求人の平成20年分の所得税の期限後申告書は、その申告書を提出できる日から5年を経過する日が提出できる期限であると解されるところ、本件申告指導を行った時点において、既に当該期限を経過していたのであるから、本件申告指導により平成20年分の期限後申告を行う権利を制限されたとする請求人の主張はその前提を欠く。したがって、本件決定処分は、通則法第25条に規定する「調査」に基づいて適法に行われたものであり、取り消すべき違法はない。(平28. 5.20 東裁(所)平27-136)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平270056
- 裁決年月日
- 平成28年4月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が、請求人が交際相手から交付を受けた現金(本件金員)の授受に至った経緯、及び交際相手が請求人に対して提起した本件金員の返還等を求める訴え(本件訴訟)の判決の確定後における請求人と交際相手の相続税法上の贈与としての認識等を調査していないから、原処分は課税要件に関する基本的な調査を欠く違法な処分である旨主張する。しかしながら、原処分庁所属の調査担当職員は、本件訴訟の訴訟記録を精査するとともに、本件金員が入金された請求人名義の預金口座の入出金状況等を確認し、本件金員の入金に至った経緯等を調査したことが認められるから、原処分が調査を欠くものであるとはいえないし、証拠資料の収集手続に重大な違法があることをうかがわせる事情も見当たらない。したがって、調査手続に原処分を取り消すべき違法があるということはできない。(平28. 4.22 大裁(諸)平27-56)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270117
- 裁決年月日
- 平成28年3月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成25年1月1日以後に行われる調査につき、前回の調査が平成25年1月1日前に行われ、当該前回の調査に基づいて更正等が行われた場合においても、国税通則法(平成26年法律第69号による改正前のもの)(通則法)第74条の11《調査の終了の際の手続》第6項に規定される再調査の制限が適用される旨主張する。しかしながら、通則法第74条の11第6項に規定する「納税義務者」は「通則法第74条の9《納税義務者に対する調査の事前通知等》第3項第1号に掲げる納税義務者」をいい、通則法第74条の2《当該職員の所得税等に関する調査に係る質問検査権》から第74条の6《当該職員の航空機燃料税等に関する質問検査権》までの規定により当該職員の質問検査等の対象となる者をいうものと解される。そして、通則法第74条の2から第74条の6までの規定は、平成23年法律第114号附則第39条《当該職員の質問検査等に関する経過措置》第1項により、平成25年1月1日以後に通則法第74条の9第3項第1号に規定する納税義務者に対して行う同条第1項に規定する質問検査等について適用されることから、通則法第74条の11第6項に規定する「納税義務者」は平成25年1月1日以後に通則法第74条の2から第74条の6までの規定により当該職員による質問検査等の対象となる者、すなわち平成25年1月1日以後に当該職員が調査を行った納税義務者をいうものである。したがって、平成25年1月1日前に行われた調査は、通則法第74条の11第6項の規定により再調査の制限を受ける前回の調査に該当しない。(平28. 3.24 東裁(法)平27-117)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平270049
- 裁決年月日
- 平成28年3月7日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№102
要旨
○ 請求人は、原処分庁の調査担当者には不適切な発言等による対応が見られたほか、調査着手前において税法上の取扱いについて何も検討がされていないとも思われる対応が見られ、その結果、長期にわたる税務調査となったものであり、このような税務調査は、納税者にとって多大な迷惑と精神的苦痛を与える違法なものであるから、違法な税務調査に基づいて行われた原処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、請求人が調査手続の違法を主張する法的根拠は明らかでなく、また、仮に請求人が主張するような本件の調査担当者の対応等があったとしても、それらの事情をもって、調査手続が重大な違法を帯び、何らの調査なしに更正処分をしたに等しいとの評価を受けることにはならないというべきである。したがって、原処分の取消事由となる調査手続の違法があるとは認められない。(平28. 3. 7 大裁(所)平27-49)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平270017
- 裁決年月日
- 平成28年1月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人自身の実地の調査が行われていた認識が全くなかったから、原処分に関する調査があったとはいえない旨主張する。しかしながら、国税通則法第32条《賦課決定》第1項に規定する「調査」とは、課税庁が行う税額等を認定するに至る一連の判断過程の一切を意味する広い概念であると解されるところ、原処分庁は、請求人に対する実地の調査をした上、請求人に対し調査結果の説明等をしたことが認められるから、同項に規定する「調査」があったことは明らかである。(平28. 1. 7 名裁(所)平27-17)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270060
- 裁決年月日
- 平成27年11月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分に係る調査(本件調査)において、調査担当職員らが、請求人に自主申告させるための取引材料として、虚偽の課税方針を示した上で質問応答記録書に署名押印させるなど、質問検査権の権限を逸脱したものであるなどとして、本件調査の手続は違法である旨主張する。しかしながら、調査手続の単なる違法は、課税処分の取消事由に当たらず、課税処分の基礎となる資料を収集した手続が、刑事法規に触れ、公序良俗に反し又は社会通念上相当の限度を超えて濫用にわたる等の重大な違法を帯びる場合がこれに当たると解されているところ、本件の場合、原処分の基礎となる資料の収集手続には何ら問題がなく、本件調査における質問応答記録書の作成についても、その収集手続に重大な違法が帯びていることを疑わせるような特段の事情も見当たらないことから、本件調査の手続に原処分を取り消すべき違法があるとは認められない。(平27.11.12 東裁(所・諸)平27-60)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270051
- 裁決年月日
- 平成27年10月15日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成25年分の所得税及び復興特別所得税に係る請求人の更正の請求に対し、原処分庁は実地の調査をすることなく更正をすべき理由がない旨の通知処分(原処分)をしたから、原処分は国税通則法第23条《更正の請求》第4項に規定する調査に基づかずに行われた違法な処分である旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第4項に規定する調査とは、実地の調査に限らず、課税庁内部において既に収集した資料等を検討することも含む広い概念であると解されており、原処分は、平成24年分の更正処分に係る調査において収集された資料等に基づいてされたものと認められるから、原処分は同項所定の調査に基づいて行われたものである。(平27.10.15 東裁(所)平27-51)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270051
- 裁決年月日
- 平成27年10月15日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成24年分の所得税の更正処分及び過少申告加算税の賦課決定処分(原処分)に係る調査は、平成22年分ないし平成24年分の所得税の実地の調査を一体的に行うものであったから、平成24年分はもとより平成22年分及び平成23年分の調査手続の違法も原処分の違法事由になるとした上で、①原処分庁は平成22年分の所得税について更正をしなかったにもかかわらず国税通則法第74条の11《調査の終了の際の手続》第1項に規定する通知をしていない、②原処分に係る調査担当職員は平成23年分及び平成24年分の所得税に係る調査の終了の際に同条第2項に規定する更正決定等をすべきと認めた理由を説明していない、③当該説明をせずに修正申告の勧奨を行ったことは同条第3項の規定に反するとして、原処分は国税通則法第24条《更正》に規定する調査に基づかずに行われた違法な処分である旨主張する。しかしながら、調査は、納税義務者について税目と課税期間によって特定される納税義務に関してなされるものであるから、調査の終了の際の手続に関する国税通則法第74条の11の規定は当該納税義務に係る調査を一の調査として適用されるべきである。この点、原処分は、平成24年分の所得税に係る請求人の納税義務を調査した結果に基づいてされたものであるから、仮に、平成22年分又は平成23年分の所得税の各調査において請求人の主張する事実があったとしても、そのことが原処分の適法性に影響を与えるものではない。そして、原処分に係る調査担当職員は、調査の終了の際、原処分庁が更正をすべきと認めた理由として評価できる内容の説明をし、平成24年分の所得税の修正申告を勧奨の上、「修正申告等について」と題する書面を交付しその説明をしたと認められるから、原処分は、国税通則法第74条の11の規定に沿った適法な調査に基づいて行われたものである。(平27.10.15 東裁(所)平27-51)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270044
- 裁決年月日
- 平成27年10月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分に係る調査手続である国税通則法第74条の11《調査の終了の際の手続》第2項に規定する調査結果の内容の説明(本件調査手続)において、調査担当職員が行った、本件調査の過程や調査結果の内容の説明の際の説明内容からは、請求人が仕入先と通謀したとする隠ぺい又は仮装の事実に係る証拠等を示していないから、請求人の理解が得られるような具体的な説明が行われておらず、また、請求人からの質問に対して分かりやすく回答するよう努めていたとは認められないことから、本件調査手続には瑕疵があり違法である旨主張する。しかしながら、調査担当職員は、関係者に対する質問調査の結果を前提に納品の事実がないことを指摘し、請求人が仕入先と通謀することにより商品仕入れがあるように装った事実を説明するなど、事実の仮装について具体的に説明しており、請求人からの質問に対しても、納品の事実がないとした根拠及び請求人の行った行為が相手方との通謀によるものであるため、請求人の主張する帳簿書類の虚偽記載等に該当しない場合の取扱いはできない旨回答するなど分かりやすく回答するよう努めたと認められることから、本件調査手続に瑕疵や違法はない。(平27.10. 2 東裁(法・諸)平27-44)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平270015
- 裁決年月日
- 平成27年9月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分について、「偽りその他不正の行為」を、原処分庁に対し調査開始日前に具体的に開示表明しており、課税標準額は、調査前に確定していることから、課税標準の確定後に行われる行為は調査とはならず、国税通則法第24条《更正》に規定する調査により行われたものではない旨主張する。しかしながら、請求人が調査開始日前に原処分庁に対し自主的に提示した書面は、修正申告書のみであり、原処分に係る非違の全容を明らかにしたものとは認められないことから、調査担当職員は、請求人の本店所在地に臨場し、帳簿書類やその他の資料を検討することで、請求人が各取引業者に支払った外注加工費の全容を把握したほか、当事者等に対する質問検査、取引金融機関への照会等を行うことによって原処分に係る課税要件事実を認定したと認められることから、原処分に国税通則法第24条に規定する調査を欠く違法はない。(平27. 9.10 大裁(法・諸)平27-15)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平270003
- 裁決年月日
- 平成27年8月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分に係る調査は国税通則法第74条の2《当該職員の所得税等に関する調査に係る質問検査権》に規定された質問検査権(本件質問検査権)に基づいて調査を行わなければならないところ、原処分庁は請求人に対し、国税通則法第74条の9《納税義務者に対する調査の事前通知等》第1項の規定による法人税の調査を行う旨の事前通知も行わず、請求人に対して行われた国税犯則取締法に基づく調査(本件犯則調査)で得た証拠をもって青色申告の承認の取消処分及び法人税の更正処分(本件処分)を行っており、調査手続に違法があった旨主張する。しかしながら、原処分庁が国税犯則取締法に基づく調査により収集した資料を課税処分や青色申告承認の取消処分を行うために利用することは許されるものであり、また、本件質問検査権を行使する実地の調査のほか、課税庁内部における調査(内部調査)も国税通則法第24条《更正》に規定する調査に含まれると解されるところ、本件処分は、原処分庁が本件質問検査権に基づく実地の調査を行う必要がないと判断し、本件犯則調査により収集した資料及び原処分庁が保管する関係簿書等により内部調査を行い、これに基づき行われたものであり、本件処分に係る調査手続に違法はない。(平27. 8.25 仙裁(法)平27-3)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平270008
- 裁決年月日
- 平成27年8月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の代表者が調査担当職員から処分の方向性として第1案及び第2案の説明を受けたが、その内容は具体的なものではなかった上、その僅か4日後に担当統括官が一方的に第2案で処分することを説明し、調査の経過の中で形成された信頼関係を崩したこと、また、請求人の関与税理士に立会いを要求しなかったことや調査担当職員の発言に請求人の代表者が不快感を覚えたことなどから、調査の手続は不当である旨主張する。しかしながら、調査担当職員が第1案と第2案を説明した後、担当統括官が、請求人が帳簿を提示しなかったことに基づいて第2案で処分する旨を説明したものであり、かかる経過に特段不合理な点はなく、関与税理士の立会いを要求するかどうかは、税務職員の合理的な選択に委ねられているというべきであり、特に不合理な点は見いだせない。また、仮に、調査担当職員の発言により請求人の代表者が不快感を覚えたとしても、調査手続が不当といえるような事情とは認め難いことなどからしても、調査の手続が不当である旨の請求人の主張には理由がない。(平27. 8.25 関裁(法・諸)平27-8)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平270005
- 裁決年月日
- 平成27年8月10日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が指摘した事項について、原処分庁が必要十分な調査を行っておらず、また、質問したこと及び回答したこと等を確認し、お互いが署名なつ印した書面を作成すべきであるのに、調査確認書等を作成しなかったことから、本件調査手続は違法である旨主張する。しかしながら、国税通則法第24条《更正》は、調査により更正する旨規定しており、調査とは、課税標準等又は税額等を認定するに至る一連の判断過程の一切を意味するものと解され、課税庁の証拠資料の収集、証拠の評価あるいは経験則を通じての要件事実の認定、租税法その他の法令の解釈を経て決定処分に至るまでの思考、判断を含む極めて包括的な概念であり、法令により規定されていない当該調査の方法、時期などその具体的な事項には、課税庁に裁量権が認められているものと解されるところ、原処分庁は、収集した証拠資料、請求人が提出した各年分の所得税の確定申告書及び添付書類の検討、不動産所得に係る経費の領収証等の確認と請求人に対するその内容の聴取並びに不動産貸付に係る取引内容の確認を含む調査を行い、その調査結果に基づき、各年分の所得税の課税標準等及び税額等を更正したものであり、本件各更正処分は調査に基づいて行われたものと認められる。また、請求人が主張する調査確認書等を作成しなければならないとする法令上の規定はない。(平27. 8.10 福裁(所)平27-5)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270008
- 裁決年月日
- 平成27年7月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が行った法人税の更正処分等(本件更正処分等)は、請求人の関係会社及び請求人の代表者個人に対して行われた強制調査(本件強制調査)において作成された質問てん末書(本件質問てん末書)を証拠として行われているところ、本件質問てん末書は原処分庁によって作成されたものではなく、また、請求人自身が本件強制調査の対象となったものでもないため、本件質問てん末書を証拠として行われた本件更正処分等は違法である旨主張する。しかしながら、課税庁が国税犯則取締法に基づく調査によって収集された資料を引き継ぎ、当該資料を利用して課税処分を行うことは許されると解されるところ、本件更正処分等は、本件質問てん末書の作成等の過程において請求人に係る法人税の申告漏れがあると判断されたため、本件質問てん末書等の引き継ぎを受けた原処分庁により本件質問てん末書等に基づき行われたものと認められるから、本件更正処分等は違法であるとはいえない。(平27. 7. 6 東裁(法)平27-8)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平260106
- 裁決年月日
- 平成27年5月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分は事実を全く調査せずにされたものであるから、国税通則法第32条《賦課決定》第1項に規定する調査に基づいて行われたものではない旨主張する。しかしながら、同項に規定する調査の手続について具体的な定めがないことからすれば、調査の範囲、程度及び手段については、税務署長に広範な裁量権が認められているものと解されるところ、原処分は、原処分庁が内部において収集した資料を検討した上で、無申告加算税を課すべき期限後申告書の提出に当たるか否かを調査し、その調査の結果から認められた客観的事実に基づいてされたものであるから、同項に規定する調査に基づいて行われたものと認められる。(平27. 5.22 東裁(所)平26-106)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平260021
- 裁決年月日
- 平成27年5月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁所属の調査担当職員(本件調査担当職員)から①職場において常軌を逸した迷惑行為を受けた、②複数の場所で、複数回にわたり、帰宅妨害、通行妨害を受け、自宅マンション敷地内への不法侵入まで犯された、③恫喝され、近隣に対する迷惑行為となる暴言を浴びせられた、④「個人情報の漏えい」及び「守秘義務違反」による被害も被ったとして、これら違法な行為により原処分は違法となるから、原処分は取り消すべきである旨主張する。しかしながら、国税通則法第24条《更正》の規定に照らすと、課税庁の調査手続に単なる違法があるだけでなく、調査により課税処分をしたと評価することができない程度の重大な違法がある場合は、課税要件を欠くこととなり取り消されると解するのが相当であるところ、調査により課税処分をしたと評価することができない程度の重大な違法とは、課税処分の基礎となる資料を収集した手続が、刑罰法規に触れ、公序良俗に反し又は社会通念上相当の限度を超えて濫用にわたる等重大な違法を帯びている場合がこれに当たる。これを本件についてみると、原処分は、本件調査担当職員が請求人の取引先である証券会社等に対する調査を行うなどして、収集した資料に基づいてなされたものと認められ、また、本件調査担当職員は、調査への協力に応じない請求人に再三再四、調査に協力するよう説得を試みたもので、本件調査担当職員が違法な行為を行った事実は認められない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平27. 5.21 福裁(所)平26-21)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平260003
- 裁決年月日
- 平成27年4月13日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№99
要旨
○ 請求人は、原処分庁が、請求人の開業以降、請求人に対して青色事業専従者給与について何らの質問や指導をすることなく、唐突に更正処分等を行ったことは不当である旨主張する。しかしながら、納税者から申告書や届出書等が提出された場合に、税務署長が納税者に対して速やかに指導等を行わなければならない旨や指導等を行わなければ課税処分を行うことができない旨を定めた法令の規定はないから、事前に指導等を行わなかったことをもって更正処分等を取り消すべき理由とはならない。(平27. 4.13 金裁(所)平26-3)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平260003
- 裁決年月日
- 平成27年4月13日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№99
要旨
○ 請求人は、原処分庁の調査担当職員が、請求人の負担に配慮することなく不必要に調査期間を引き延ばしたことや請求人の勤務先への調査を実施したことは不当である旨主張する。しかしながら、質問検査の範囲、程度、時期、場所等実定法上特段の定めのない実施の細目については、質問検査の必要があり、これと相手方の私的利益との衡量において社会通念上相当な限度にとどまる限り、権限ある税務職員の合理的な選択、裁量に委ねられていると解するのが相当であるところ、当該調査担当職員の行った調査等は、社会通念上相当な限度にとどまるものと認められるから、更正処分等を取り消すべき理由はない。(平27. 4.13 金裁(所)平26-3)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平260019
- 裁決年月日
- 平成27年3月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分に係る調査を担当した職員(本件調査担当職員)が、①仕事場において無断で机の引き出しを開けてノート類を確認し、また、妻に断りなく寝室に入室し、妻にタンスの引き出しを開けさせ、その中の現金出納帳を勝手に取り出したこと、②質問てん末書を作成した際、妻に署名押印を強要したこと、③請求人に予納を強要したことは、原処分を取り消すべき違法な行為である旨主張する。しかしながら、①については、本件調査担当職員が、無断で机の引き出しを開けてノート類を確認した事実、無断で寝室に入室した事実及び現金出納帳を勝手に取り出した事実が認められないこと、②については、妻は、請求人同席のもと本件調査担当職員の質問に答えており、本件調査担当職員が妻に質問てん末書の内容を読み聞かせ、妻が署名押印していること及び請求人は具体的な強要の内容を主張しないこと、③については、本件調査担当職員が国税通則法第59条《国税の予納額の還付の特例》第1項の予納制度について説明したことが予納の強要でないことは明らかなことから、本件調査担当職員の行為に、原処分を取り消すべき違法はない。(平27. 3.30 福裁(所・諸)平26-19)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平260016
- 裁決年月日
- 平成27年3月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国税通則法第24条《更正》に規定する「調査」とは、原処分庁の「当該職員」が納税義務者に接触して、課税標準等又は税額等を認定する目的で行う質問検査権を行使した調査であるから、請求人に対する質問検査権を行使した一切の接触をせずに行われた本件更正処分は、同条に規定する調査に基づいて行われたものではない旨主張する。しかしながら、同条の調査とは、課税標準等又は税額等を認定するに至る一連の判断過程の一切を意味するものと解せられ、課税庁の証拠資料の収集、証拠の評価あるいは経験則を通じての要件事実の認定、租税法その他の法令の解釈を経て決定処分に至るまでの思考、判断を含む極めて包括的な概念であり、法令により規定されていない当該調査の方法、時期などその具体的な事項には、課税庁に裁量権が認められているものと解される。そして、課税庁が内部において既に収集した資料等を検討して正当な課税標準を認定することも、当該裁量権の範囲内であり、同条に規定する調査に含まれるものと解される。これを本件ついてみると、本件更正処分は、原処分庁が内部において収集した資料を検討した結果に基づくものであるから、同条に規定する調査に基づいて行われたものと認められる。(平27. 3.23 福裁(諸)平26-16)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平260018ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成27年3月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国税通則法第25条《決定》に規定する「調査」とは、原処分庁の「当該職員」が納税義務者に接触して、課税標準等又は税額等を認定する目的で行う質問検査権を行使した調査であるから、請求人に対する質問検査権を行使した一切の接触をせずに行われた本件決定処分は、同条に規定する調査に基づいて行われたものではない旨主張する。しかしながら、同条の調査とは、課税標準等又は税額等を認定するに至る一連の判断過程の一切を意味するものと解せられ、課税庁の証拠資料の収集、証拠の評価あるいは経験則を通じての要件事実の認定、租税法その他の法令の解釈を経て決定処分に至るまでの思考、判断を含む極めて包括的な概念であり、法令により規定されていない当該調査の方法、時期などその具体的な事項には、課税庁に裁量権が認められているものと解される。そして、課税庁が内部において既に収集した資料等を検討して正当な課税標準を認定することも、当該裁量権の範囲内であり、同条に規定する調査に含まれるものと解される。これを本件ついてみると、本件決定処分は、原処分庁が内部において収集した資料を検討した結果に基づくものであるから、同条に規定する調査に基づいて行われたものと認められる。(平27. 3.23 福裁(諸)平26-18)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平260047
- 裁決年月日
- 平成27年3月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、原処分庁が国税通則法(通則法)第74条の9《納税義務者に対する調査の事前通知等》の規定に基づいて請求人らに調査を行う旨を事前に通知したところで、請求人らにおいて、通則法第74条の10《事前通知を要しない場合》が規定する「違法又は不当な行為を容易にし、正確な課税標準等又は税額等の把握を困難にするおそれ」を生じさせるような行為を行うことが合理的に推認されるような事情はなく、事前通知なく行われた原処分の調査は違法である旨主張する。しかしながら、本件においては、原処分庁が請求人らに調査の事前通知をすることにより、請求人らにおいて、原処分庁の担当者の質問に対して偽りの答弁をし、又は関係者に偽りの答弁を行うよう要請することが合理的に推認される場合に該当すると認められることから、原処分庁が請求人らに対する調査に際して、通則法第74条の9に規定する事前通知を要しないと判断した点に違法はなく、当該調査に事前通知を欠いた違法があるとは認められない。(平27. 3.13 大裁(所)平26-47)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平260026
- 裁決年月日
- 平成27年3月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁所属の調査担当職員(本件調査担当職員)が金融機関に対する照会(本件照会)を実施したことに必要がなかったこと、及び本件調査担当職員による「贈与税の申告について」と題する書面(本件来署依頼文書)の送付は、国税通則法第7章の2(国税の調査)関係通達の制定について(法令解釈通達)1−2《「調査」に該当しない行為》(3)に該当する行政指導であるので、本件照会を実施するに当たり、請求人に対して行政指導から調査へ移行した旨説明する必要があるにもかかわらずこれをしなかったことから、本件更正処分に係る調査は違法である旨主張する。しかしながら、納税者の取引先に対する調査を行う必要があるか否かは、権限ある税務職員がその納税者の個別事情を総合勘案して行う合理的な判断に委ねられているところ、保険会社から送付された支払調書により確認できる年金受給権について、請求人の贈与税の申告がされていなかったのであるから、本件照会を実施する一般的な必要性は認められる。そして、当該年金受給権に係る保険料の負担者を判断するためには、請求人名義及び保険契約者である請求人の夫名義の各口座の取引履歴等から資金の動きを確認する必要があったのであるから、本件照会は、本件調査担当職員の合理的な判断に基づいて実施されたものといえる。次に、本件来署依頼文書には調査を行う旨が記載されていることからすると、原処分庁は、請求人の課税標準等又は税額等を認定する目的で本件来署依頼文書を送付したと認められるから、当該送付行為は同通達1−2(3)には該当せず、調査を行う旨の連絡として行われたものと認められ、本件来署依頼文書の送付後に実施された本件照会の際に、原処分庁が請求人に対して改めて調査を行う旨を知らせる必要がないことは明らかである。以上のとおり、本件更正処分に係る調査には違法はない。(平27. 3.10 名裁(諸)平26-26)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平260070
- 裁決年月日
- 平成27年2月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国税通則法第74条の9《納税義務者に対する調査の事前通知等》第1項が規定する事前通知を必要とする「実地の調査」には、国税通則法第74条の2《当該職員の所得税等に関する調査に係る質問検査権》第1項第1号ハに掲げる者(納税義務者等の取引先等)に対する全ての接触が含まれると解すべきであり、原処分を担当した職員(原処分担当者)が納税義務者等の取引先等に対する照会を行うに当たり、請求人に対し事前通知をしなかったことが、国税通則法第74条の9に違反する旨主張する。しかしながら、国税通則法第74条の9第1項が「当該職員に…納税義務者に対し実地の調査において…質問、検査又は提示若しくは提出の要求を行わせる場合には…」と規定していることからすると、国税通則法第74条の9第1項の「実地の調査」とは、国税通則法第74条の9第1項の「納税義務者」に対するものに限定されることは明らかであり、原処分担当者が、納税義務者等の取引先等に照会をするに当たり、請求人に対し事前通知をしなかったことが、国税通則法第74条の9に違反することはない。(平27. 2.12 東裁(所)平26-70)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平260013ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成27年2月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁所属の調査担当職員の調査は請求人への質問検査権の行使が一切されていない調査であるから、本件決定処分は、国税通則法第25条《決定》に規定する調査に基づいて行われたものではない旨主張する。しかしながら、同条に規定する調査には、課税庁が内部において既に収集した資料を検討して正当な課税標準を認定することも含まれると解されるところ、本件決定処分は、原処分庁が内部において既に収集した資料を検討した結果に基づくものであるから、同条に規定する調査に基づいて行われたものと認められる。(平27. 2. 2 福裁(諸)平26-13)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平260007
- 裁決年月日
- 平成26年8月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、国税局査察部の査察官が行った調査は、刑事告発を目的としたもので税額等を認定する目的で行われたものではなく、また、査察官は、原処分庁の当該職員には当たらないから、原処分は、国税通則法第24条《更正》に規定する調査を欠いた更正処分であり無効である旨主張する。しかしながら、同条に規定する調査とは、課税標準等又は税額等を認定するに至る一連の判断過程の一切を意味し、例えば、国税犯則取締法に基づく調査により収集された資料を課税処分を行うために利用するなど、課税庁内部において既に収集した資料等を検討して正当な課税標準等を認定することも調査に含まれるものと解されるところ、原処分庁は、国税局査察部から受領した資料及び原処分庁で保管する関係簿書等を基に机上調査を行った上で原処分に及んだものと認められるから、原処分は同条に規定する調査に基づいてされたものである。(平26. 8.25 大裁(諸)平26-7)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平260002
- 裁決年月日
- 平成26年7月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 被相続人の相続人である請求人は、被相続人の所得税に係る更正処分(本件更正処分)は、請求人との直接の接触を欠いた調査に基づくものであり、原処分庁は、国税通則法第24条《更正》に規定する調査を行っていない旨主張する。しかしながら、課税庁が内部において既に収集した資料等を検討して正当な課税標準を認定することは、国税通則法第24条に規定する調査に含まれると解され、原処分庁は、被相続人に係る相続税の調査において既に収集した資料、被相続人の所得税の確定申告書等及びその他内部資料を検討して本件更正処分を行っていることから、調査において請求人との直接の接触を欠いたとしても、同処分は同条に規定する調査に基づいて行われたものと認められる。(平26. 7. 4 福裁(所)平26-2)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平260003
- 裁決年月日
- 平成26年7月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の所得税に係る更正処分(本件更正処分)は、請求人との直接の接触を欠いた調査に基づくものであるから、原処分庁は国税通則法第24条《更正》に規定する調査を行っていない旨主張する。しかしながら、課税庁が内部において既に収集した資料等を検討して正当な課税標準を認定することは、国税通則法第24条に規定する調査に含まれると解され、原処分庁は、既に収集した資料、請求人の所得税の確定申告書等及びその他内部資料を検討して本件更正処分を行っていることから、調査において請求人との直接の接触を欠いたとしても、同処分は、同条に規定する調査に基づいて行われたものと認められる。(平26. 7. 4 福裁(所)平26-3)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平250140
- 裁決年月日
- 平成26年6月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が調査において租税条約に基づきS国当局に対して情報提供を依頼したにもかかわらず、原処分は、その回答を待たずに当該調査を終了して行われたもので、その調査手続に瑕疵があるから、取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、調査担当職員は、当該職員に委ねられた合理的な裁量の範囲内において調査を行い、請求人の居住者該当性の認定・判断に必要と思われる各種資料を収集し、その収集した資料から認められた客観的な事実に基づいて、請求人は所得税法上の居住者であると判断し、請求人の課税標準等及び税額等を認定して調査を終了し、原処分庁は、その調査の結果に基づき原処分を行ったものと認められる。したがって、原処分庁が、上記依頼に対する回答を待たずに調査を終了したとしても、そのことをもって、原処分に係る調査手続が違法となるものではない。(平26. 6.20 東裁(所)平25-140)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平250055
- 裁決年月日
- 平成26年5月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が確定申告に必要な書類を差し押さえ、早期に差押えを解除して確定申告に必要な書類を返還せず、また、本件差押物件の写しも判読不明であったから、所得税や消費税等の確定申告や修正申告することができなかったのであり、このような状況で行われた原処分には取り消すべき瑕疵がある旨主張する。しかしながら、納税義務者が納税申告書を提出しなかった場合には、税務署長は、その調査により、当該申告書に係る課税標準等及び税額等を決定する(通則法第25条)のである。納税申告に必要な書類について国税犯則取締法による差押えがされている場合に、決定処分を行ったとしても、そのことをもって直ちに、決定処分を行う時期等について課税庁に認められている広範な裁量権の範囲を逸脱するものではない。そうすると、仮に請求人の主張するように、原処分庁が納税申告書の作成に必要な書類を返還して請求人の自主的な申告の用に供さしめることなく、所得税及び消費税等の各賦課決定処分等を行ったとしても、そのことがこれら処分の適法性に影響を及ぼすものではない。(平26. 5.14 大裁(所・諸)平25-55)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平250056
- 裁決年月日
- 平成26年5月14日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№95
要旨
○ 請求人は、原処分庁が確定申告に必要な書類を差し押さえ、早期に差押えを解除して確定申告に必要な書類を請求人の夫に返還せず、また、本件差押物件の写しも判読不明であったから、所得税の確定申告や修正申告することができなかったのであり、このような状況で行われた原処分には取り消すべき瑕疵がある旨主張する。しかしながら、納税義務者が納税申告書を提出しなかった場合には、税務署長は、その調査により、当該申告書に係る課税標準等及び税額等を決定する(通則法第25条)のである。納税申告に必要な書類について、別件で国税犯則取締法による差押えがされている場合に、決定処分を行ったとしても、そのことをもって直ちに、決定処分を行う時期等について課税庁に認められている広範な裁量権の範囲を逸脱するものではない。そうすると、仮に請求人の主張するように、原処分庁が納税申告書の作成に必要な書類を請求人の夫に返還して請求人の自主的な申告の用に供さしめることなく、請求人に対する所得税の更正処分ないし決定処分等を行ったとしても、そのことがこれら処分の適法性に影響を及ぼすものではない。(平26. 5.14 大裁(所)平25-56)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平250036
- 裁決年月日
- 平成26年3月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分は、請求人が修正申告書を提出し、調査が終了した後に、新たに得られた情報がないにもかかわらず行われた調査に基づくものであるから、国税通則法(通則法)第74条の11《調査の終了の際の手続》第6項の規定に反した違法な処分である旨主張する。しかしながら、経済社会の構造の変化に対応した税制の構築を図るための所得税法等の一部を改正する法律(平成23年法律第114号)附則第39条《当該職員の質問検査等に関する経過措置》第3項は、通則法第74条の11の規定は、平成25年1月1日以後に納税義務者に対して行う質問調査等(平成25年1月1日前から引き続き行われている調査等に係るものを除く。)について適用する旨規定しているところ、原処分庁は、平成24年11月7日に請求人に対する調査を開始し、修正申告書が提出されても調査を終了しておらず、調査担当職員が調査の結果を説明し、3月5日に原処分を行うまで、引き続き調査が行われていたというべきであるから、原処分に係る調査は、「平成25年1月1日前から引き続き行われている調査」に該当し、通則法第74条の11第6項の規定が適用される調査には該当しないので、原処分は違法な処分ではない。(平26. 3.28 関裁(所・諸)平25-36)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平250002
- 裁決年月日
- 平成25年12月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国税通則法第24条≪更正≫又は第25条≪決定≫に規定する調査において、実地調査は必須の手続であるにもかかわらず、原処分庁は更正処分等に当たり、請求人が取締役を務める同族会社に対する法人税の調査資料(聴取書等の内部資料)及び更正処分理由をそのまま引用するのみで、賃金台帳や預金通帳の閲覧、請求人との面談などの実地調査による事実確認をしなかったことから、当該更正処分等は法定の調査を欠く違法なものである旨主張する。しかしながら、国税通則法第24条又は第25条に規定する調査とは、課税標準等又は税額等を認定するに至る一連の判断過程の一切を意味するものであり、課税庁の証拠資料の収集、証拠の評価あるいは経験則を通じての要件事実の認定、租税法その他の法令の解釈を経て更正処分又は決定処分に至るまでの思考、判断を含む包括的な概念であり、そして、この調査の方法、時期などその具体的な手続については、法令上何ら規定されておらず、その点では、課税庁に広範な裁量権が認められており、課税庁が内部において既に収集した資料を検討して正当な課税標準を認定することも、その裁量権の範囲内であり、実地調査は必ずしも必須の手続であるとはいえないところ、原処分庁は、更正処分等に当たり、内部において既に収集した資料等を検討し、請求人の課税標準等を認定したのであるから、国税通則法第24条又は第25条に規定する調査を実施したと認められ、当該更正処分等は調査を欠く違法なものではない。(平25.12. 9 沖裁(所)平25-2)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平250021
- 裁決年月日
- 平成25年11月1日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№93
要旨
○ 請求人は、調査担当職員が外注費等を過大に計上したとする総額の数字を口頭で説明するのみで、個別具体的な説明を一切していないから、国税庁の税務運営方針及び実務上の取扱いに反して説明責任を果たしていない旨主張する。しかしながら、税務運営方針は、申告納税制度の下における税務行政の円滑な運営のための基本方針を示したものであって、納税者の納得を得るまでの説明の義務までを課したものとは認められないことから、請求人の主張は採用できない。(平25.11. 1 大裁(所・諸)平25-21)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平240079
- 裁決年月日
- 平成25年6月14日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①調査担当職員が無断で寝室に入室したこと、②請求人が提出した納品書等を約1か月間返却してもらえなかったこと及び③原処分庁の調査が長期間続けられ、また、納税者への聴き取りや反論の機会が与えられなかったことを理由として、原処分における調査手続に違法があった旨主張する。しかしながら、①書類の保管場所である本件寝室において調査担当職員が書類の確認を行うことについて請求人は同意していたと認められ、質問検査の必要性と相手方の私的利益との比較衡量において社会通念上必要な程度にとどまっており、かつ、調査権限を有する調査担当職員の合理的な判断を超えたともいえないこと、②調査担当職員は、本件納品書等を留め置く必要があったため、請求人に預り証を交付して本件納品書等を預かり、約1か月後に返却したのであり、原処分庁の裁量権の範囲内における合理的な判断であること及び③調査担当職員は、請求人の自宅を訪問し又は電話により調査を行い、また、調査結果等についても説明をしていることからすれば、納税者への聞き取りや反論の機会が与えられなかった旨の請求人の主張する事実を認めることができず、また、原処分庁が約半年をかけて調査を行い、原処分をしたことも、裁量権の範囲を逸脱するものではないことから、請求人の主張はいずれも採用することができない。(平25. 6.14 大裁(所・諸)平24-79)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平240043ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成25年3月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の購入した商品券(本件商品券)について、その使途が明らかではないからその購入費用の全額が損金の額に算入できないなどとして行われた各更正処分(本件各更正処分)に対して、本件商品券の使用状況等を十分に調査せずに行われたことを理由に、本件各更正処分が国税通則法第24条《更正》に規定する調査を欠いた違法又は不当な処分である旨主張する。しかしながら、調査担当職員は、請求人の帳簿書類を検査し、本件商品券の使用状況等について質問したことなどが認められ、本件各更正処分が国税通則法第24条に規定する調査に基づいて行われたことは明らかである。また、調査の方法、範囲、程度などについては、課税庁に広範な裁量権が認められていると解されており、調査担当職員が行った調査に裁量権を逸脱した事実はないから、本件各更正処分は、違法又は不当な処分ではない。(平25. 3.26 関裁(法)平24-43)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平240063
- 裁決年月日
- 平成25年3月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が請求人の再三の照会を黙殺し、突如、理由附記もなく本件更正処分を行ったことは、請求人の名誉と尊厳を毀損したものであるから、憲法、国家公務員法及び国家公務員倫理法に違反する旨主張する。しかしながら、国税通則法第24条《更正》によれば、調査の方法、時期、範囲等に関しては、課税庁の合理的裁量に委ねられていると解されるところ、本件の調査が合理的な裁量の範囲を逸脱したといえるものではなく、請求人の主張は採用できない。また、国税不服審判所は、原処分庁が行った処分が違法又は不当であるかを判断する機関であり、原処分自体の合憲又は違憲や原処分の適否又は当否をはなれて他の法律違反について判断する権限を有するものではない。(平25. 3.22 大裁(所)平24-63)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240177
- 裁決年月日
- 平成25年3月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、被合併法人であるa社が接待交際用に購入した商品券の使途について、調査担当職員から明確な説明を求められておらず、また、反論の機会も与えられていないから、本件更正処分には国税通則法第24条《更正》に規定する「調査」の要件を欠く違法がある旨主張する。しかしながら、当該調査担当職員は、a社に対し、当該商品券の使途に関する具体的な説明を何回も求め、また、証拠資料の提出を求めたにもかかわらず、a社がこれに応じなかったことから、税務署長は、当該商品券の使途が明らかでなく、当該商品券の購入費用は損金の額に算入できないとして更正処分をしたものと認められ、これらの調査は、税務署長の合理的な裁量の範囲内で行われたものであるといえ、当該更正処分に、国税通則法第24条に規定する「調査」の要件を欠く違法があるとはいえない。(平25. 3.19 東裁(法)平24-177)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平240006
- 裁決年月日
- 平成24年9月7日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№88
要旨
○ 請求人らは、原処分庁所属の調査担当職員が、相続税の調査(本件調査)の内容について、請求人らに何ら説明しておらず、請求人らのうちの1人に対しては、説明や弁明の機会も与えなかったなどと主張して、本件調査は違法又は不当なものであり、本件調査に基づく各処分(本件各処分)は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、国税通則法第25条《決定》に規定する調査の方法、時期、範囲に関しては、課税庁の合理的な裁量に委ねられ、納税義務者に対して直接質問調査をしなければならないものではないと解される。また、原処分庁が処分を行うに当たり、所属職員が調査結果を説明しなければならない旨を定めた法令上の規定もない。したがって、請求人らの上記主張をもって、本件調査が違法又は不当となるものではない。(平24. 9. 7 名裁(諸)平24-6)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平240004
- 裁決年月日
- 平成24年7月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件調査において、請求人が指摘した事項についての必要十分な調査を原処分庁が実施していないから、本件調査の調査手続は違法又は不当である旨主張する。しかしながら、当審判所の調査の結果によれば、本件調査の調査担当職員は、各年分の確定申告書及び添付資料の検討並びに請求人への面接を含む本件調査を行っているところ、本件調査の調査担当職員には、本件調査において、刑罰法規に触れ、公序良俗に反し又は社会通念上相当の限度を超えて濫用にわたる等の重大な違法性を帯びた調査を実施したと認められる特段の事情はないことから、重大な違法性を帯びた調査を実施したとは認められず、原処分が何らの調査なしに行ったに等しいものと評価を受ける場合にも当たらない。また、本件調査の調査担当職員が行った各年分の確定申告書及び添付資料の検討並びに請求人への面接を含む本件調査については、請求人の所得金額やこれに関する必要経費の額を明らかにするために質問検査の必要があったものと認められるが、本件調査に請求人の私生活等に支障を及ぼすような行為をしたと認められる特段の事情はないことからすると、本件調査の必要性と請求人の私的利益とを比較して、本件調査が社会通念上相当な限度を逸脱しているとは認められない。さらに、本件調査の調査担当職員は、各年分の確定申告書及び添付資料の検討並びに請求人への面接を含む本件調査を行うことにより、課税標準等及び税額等の認定ができると判断したものと認めるのが相当であり、本件調査の調査担当職員が「請求人が指摘した事項に関する必要十分な調査」を実施しなかったことが、権限ある税務職員に委ねられた合理的な選択としての質問検査権の行使の範囲を逸脱する行為とは認められない。(平24. 7.23 福裁(所)平24-4)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平230058
- 裁決年月日
- 平成24年6月7日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№87
要旨
○ 請求人は、原処分庁が購入目的を知らせることなく行った市販の携帯缶によるガソリン検体の購入行為は違法であること及び原処分庁が取引先に対し不適切な調査を行ったことにより請求人の信用が害されたことなどを理由に、原処分庁の調査手続は違法である旨主張する。しかしながら、ガソリン検体の購入や取引先等に対する調査は、資料情報の収集として行ったものであり、その必要性及び態様に鑑みると、当該資料情報収集が相手方の私的利益との衡量において社会通念上相当な限度にとどまっていると認められるから、原処分庁が行った調査手続が違法ということはできない。(平24. 6. 7 大裁(諸)平23-58)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平230045
- 裁決年月日
- 平成24年3月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁は、査察官の判断に従った修正申告のしょうようとこれに伴う説明をしたのみであり、国税犯則取締法に基づく調査により収集した資料を利用したことをもって原処分庁の調査ということもできないから、原処分庁が調査を行った事実は存在しない旨主張する。しかしながら、課税庁が国税犯則取締法に基づく調査により収集した資料を課税処分を行うために利用することは許されるのであり、また、課税庁内部において既に収集した資料等を検討して正当な課税標準を認定することも、国税通則法第24条《更正》に規定する「調査」に含まれるのであるから、課税庁内部において国税犯則取締法に基づく調査により収集した資料を利用して課税標準を認定することも、また、「調査」に含まれるものと解するべきであるところ、原処分庁は、査察官による犯則調査前に請求人及び関係者から数度にわたって質問検査を実施し、同犯則調査の後、その内部において、査察官から引き継いだ犯則調査の関係書類に検討を加えた上で課税標準を認定し、原処分に及んだものであるのであるから、本件各更正処分は、査察官による犯則調査以前及び以後に行われた原処分庁の調査に基づいてなされたものと認められ、調査に基づかない違法があるということはできない。(平24. 3.29 大裁(所・諸)平23-45)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平230045
- 裁決年月日
- 平成24年3月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①早朝より開始して日没後も継続して行われた国税犯則取締法に反する調査に基づく原処分庁の調査、②原処分庁が請求人に対する説明責任を果たさないまま、査察官による犯則調査の調査結果のみに基づいて修正申告をしょうようする行為、③査察官が立会って行われた原処分庁の質問検査権の行使、修正申告のしょうようは違法である旨主張する。しかしながら、①査察官による犯則調査が日没後まで継続していたとしても請求人らが拒否する意図を明示していたにも関わらず査察官が強行したと認めるに足りる証拠はなく、また、日没前から開始した臨検等で必要がある場合には日没後まで継続することができるところ、本件においては、日没後も臨検、捜索又は差押を継続することによって、査察官による犯則調査の着手日の内に網羅的に各事業場の証ひょうの収集及び保存を図る必要性があったものと認めることができること、また、②原処分庁の担当職員は繰り返し請求人や関与税理士と面談し、説明を行っていたことが認められるとともに、原処分庁がその内部において、査察官から引き継いだ犯則調査の関係書類に検討を加えて課税標準を認定した上で、請求人に対して修正申告のしょうようをしたことについて、違法があるということもできないこと、さらに、③原処分庁の担当職員が請求人に対して質問検査権を行使し、又は修正申告をしょうようする際に、査察官が立ち会っていたとしても、査察官の同席自体を禁ずる法令の規定があるとは認められず、本件において査察官が同席した目的は、査察官による犯則調査の内容又は結果について補完的な説明を加えるためであり、査察官が当該目的を逸脱して所得税法上の質問権査権を実質的に行使していたなどの事情があるとも認められないことから、調査手続に違法な点があるということはできない。(平24. 3.29 大裁(所・諸)平23-45)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平230012
- 裁決年月日
- 平成24年3月5日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁の調査担当職員が、請求人の職員に対して約2時間にわたり恫喝とも取れる言動を繰り返したことは、刑法第204条《傷害》にも該当し、質問検査で許容される社会通念上相当な限度を逸脱した違法なものであるから原処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、原処分庁の調査担当職員から請求人の職員に対して恫喝するような言動があった事実はないと認められることから、本件調査の手続に違法があったとは認められない。(平24. 3. 5 仙裁(法)平23-12)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平230078
- 裁決年月日
- 平成24年2月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調査担当職員が請求人に対し面談及び調査をせずに行われた更正処分は、何らの調査なしに行われたと評価されるに等しいから、実体上の適法要件を問うまでもなく違法である旨主張する。しかしながら、国税通則法第24条《更正》が更正の要件として規定する調査とは、課税標準等を認定するに至る一連の判断過程の一切を意味し、課税庁の証拠資料の収集、証拠の評価あるいは経験則を通じての要件事実の認定、租税法その他の法令の解釈を経て更正処分に至るまでの思考、判断を含む極めて包括的な概念であり、その調査の方法、時期、範囲に関しては、課税庁の合理的な裁量に委ねられていると解されるところ、調査担当職員は、課税標準等に係る事実確認のために、関係人に対して、質問調査を行うとともに、請求人に対し、当該調査に係る事実に基づき修正申告のしょうようをしたことからすれば、直ちに、更正処分が何らの調査なしに行われたと評価されるものではない。(平24. 2.20 名裁(所・諸)平23-78)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230104
- 裁決年月日
- 平成24年1月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調査担当職員が請求人の事務所に臨場せず、請求人が事務所において保管している帳簿書類を一切検査しておらず、また、調査担当職員は、有価証券の評価損の損金算入の可否を判断するに当たり、評価損の対象とした法人の実態を把握するために通常必要と認められる程度の調査を行っていないから、本件更正処分は、法人税法第130条《青色申告等に係る更正》第1項に規定する帳簿書類の調査の要件及び国税通則法第24条《更正》に規定する調査の要件を欠いており違法である旨主張する。しかしながら、法人税法第130条第1項に規定する帳簿書類とは、法人税法施行規則第59条《帳簿書類の整理保存》第1項各号に規定する帳簿書類をいうものと解され、また、国税通則法第24条に規定する調査とは、課税標準等又は税額等を認定するに至る一連の判断過程の一切を意味し、課税庁の証拠資料の収集、証拠の評価あるいは経験則を通じての要件事実の認定、租税法その他の法令の解釈を経て更正処分に至るまでの思考、判断を含む極めて包括的な概念であって、その調査の方法、範囲、程度など具体的手続については、実定法上何ら規定されておらず、課税庁に広範な裁量権が認められているものと解するのが相当であるところ、調査担当職員は、請求人の確定申告書、当該申告書に添付された貸借対照表、損益計算書及び勘定科目内訳書から、有価証券の評価損が損益計算書及び勘定科目内訳書並びに確定申告書別表四次葉において損金の額に算入されていることを確認し、また、請求人から提出された資料及び評価損の対象とした法人の確定申告書等の証拠資料の収集、評価等をしていることが認められる。したがって、調査担当職員は、法人税法第130条第1項及び国税通則法第24条所定の調査を行ったというべきであり、当該各規定に反する違法はない。(平24. 1. 6 東裁(法)平23-104)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230105
- 裁決年月日
- 平成24年1月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調査担当職員が請求人の事務所に臨場せず、請求人が事務所において保管している帳簿書類を一切検査しておらず、また、調査担当職員は、貸倒損失の損金算入の可否を判断するに当たり、債務者である法人の実態を把握するために通常必要と認められる程度の調査を行っていないから、本件更正処分は、法人税法第130条《青色申告等に係る更正》第1項に規定する帳簿書類の調査の要件及び国税通則法第24条《更正》に規定する調査の要件を欠いており違法である旨主張する。しかしながら、法人税法第130条第1項に規定する帳簿書類とは、法人税法施行規則第59条《帳簿書類の整理保存》第1項各号に規定する帳簿書類をいうものと解され、また、国税通則法第24条に規定する調査とは、課税標準等又は税額等を認定するに至る一連の判断過程の一切を意味し、課税庁の証拠資料の収集、証拠の評価あるいは経験則を通じての要件事実の認定、租税法その他の法令の解釈を経て更正処分に至るまでの思考、判断を含む極めて包括的な概念であって、その調査の方法、範囲、程度など具体的手続については、実定法上何ら規定されておらず、課税庁に広範な裁量権が認められているものと解するのが相当であるところ、調査担当職員は、請求人の確定申告書、当該申告書に添付された貸借対照表、損益計算書及び勘定科目内訳書から、貸倒損失が損益計算書及び勘定科目内訳書並びに確定申告書別表四において損金の額に算入されていることを確認し、また、請求人から提出された資料及び債務者である法人の確定申告書等の証拠資料の収集、評価等をしていることが認められる。したがって、調査担当職員は、法人税法第130条第1項及び国税通則法第24条所定の調査を行ったというべきであり、当該各規定に反する違法はない。(平24. 1. 6 東裁(法)平23-105)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平230036
- 裁決年月日
- 平成23年12月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、原処分は、調査する旨の連絡もなく調査が行われたこと及び調査内容の説明もなく行われたものであるから、調査手続に違法がある旨主張する。しかしながら、原処分庁所属の調査担当職員は、請求人らに対し、調査を行う旨連絡した上、調査を実施していると認められ、また、国税通則法第24条《更正》は、調査内容の説明を、更正処分を行うに当たっての法令上の要件とはしていないことからすれば、原処分の調査手続に違法があるとは認められない。(平23.12.19 関裁(諸)平23-36)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平230024
- 裁決年月日
- 平成23年12月1日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№85
要旨
○ 請求人は、調査担当職員が、請求人の貸倒れを否認するために、請求人の債務者(本件債務者)に対して取引先調査を行い、虚偽の内容の照会回答書を書かせるという不正な調査を行ったものであり、その調査に基づく課税処分は取り消されるべきである旨を主張する。しかしながら、本件債務者が調査担当職員の求めに応じて作成した照会回答書の記載内容と、当審判所に対する答述内容は合致する上、本件債務者は、当審判所に対し、調査担当職員からの照会に対する回答については、真実を書いたものであることを答述していることからすれば、調査担当職員は、本件債務者と面談した際、本件債務者の申述内容どおりの回答が記載された照会回答書を受領したものと認められ、その他本件の全証拠をもってしても、本件担当者が本件債務者に対して脅迫をする等不正な調査を行ったものと認めることはできない。(平23.12. 1 大裁(所・諸)平23-24)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230001
- 裁決年月日
- 平成23年7月1日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、医師のカルテ等は相続税の質問検査の対象となるものではないから、原処分庁が本件相続税の調査において収集した本件被相続人に係る診療カルテ等(本件カルテ)は証拠能力を欠くものである旨主張する。しかしながら、相続税の質問検査につき実定法上特段の定めのない細目については、質問検査の必要があり、かつ、これと相手方の私的利益との衡量において社会通念上相当と認められる範囲内である限り、権限ある税務職員の合理的な選択にゆだねられており、それが社会通念上相当と認められる範囲内にとどまる限りは、適法な税務調査と解するのが相当であるところ、本件不動産が相続財産となるか否かの判断に当たっては、本件不動産の取得に係る売買契約時における本件被相続人の意思能力の有無が問題となりうるところ、本件カルテの収集は当該問題を解明する調査の一環としてなされたことからすれば、本件カルテの収集に係る調査手続に違法な点は認められず、本件カルテの証拠能力は否定されない。(平23. 7. 1 東裁(諸)平23-1)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平220053
- 裁決年月日
- 平成23年5月16日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№83
要旨
○ 請求人らは、本件各更正処分は、原処分庁が、本件相続税の調査(本件調査)の際に、請求人らが原処分庁に対して提出した申立書(本件申立書)の内容について調査・審理を行わず、また、請求人らに反論する機会・時間を与えないなど、十分な調査・審理を行わないまま、請求人ら名義の財産(本件請求人ら名義財産)が多額に存在していることのみを理由として行われたものであり、違法又は不当な調査手続によりなされたものである旨主張する。しかしながら、課税処分に係る調査については、質問検査の範囲、程度、時期、場所等実定法上特段の定めのない実施の細目については、質問検査の必要があり、かつ、これと相手方の私的利益との衡量において社会通念上相当な限度にとどまる限り、権限ある税務職員の合理的な判断に委ねられていると解されるところ、本件調査においては、本件調査の担当職員は、請求人らに対し、課税財産に係る質問・検査などを行い、本件調査によって把握した本件請求人ら名義財産及び請求人らの総代に帰属する同人の固有財産を記載した一覧表を示すとともに、その内容を説明した上で反論を聴取し、さらに、同人及び関与税理士と面談の上、修正申告のしょうようをした際、本件請求人ら名義財産の帰属について反論を聴取するなどしており、他方で、当該反論にはいずれも具体的な根拠の説明がなかったこと及びその後提出された本件申立書も、本件請求人ら名義財産が相続財産でないことの根拠を具体的に説明したものとは認められないものであったことからすると、本件調査の手続に、公序良俗に反するような違法な点又は社会通念上相当な範囲を逸脱したような不当な点はない。(平23. 5.16 名裁(諸)平22-53)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220194
- 裁決年月日
- 平成23年4月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁は、被相続人の財産について十分な調査を行わないで本件更正処分等をしていること、また、請求人が原処分庁に対して、本件更正処分等において被相続人の財産とされた各財産につき説明を求めたところ、原処分庁は当該各財産のメモを交付しただけで、それ以外は守秘義務を理由に説明も開示もしていないことから、本件更正処分等に係る調査手続は違法である旨主張する。しかしながら、税務調査の方法、範囲、程度、時期、手段等は社会通念上相当な限度にとどまる限り、これを行使する税務職員の合理的な反案にゆだねられているものと解するのが相当であるところ、本件更正処分等に係る調査に、上記の合理的な判断にゆだねられた範囲を超えた違法があると認められるに足る証拠はない。なお、当該調査の担当者は、請求人に対し、調査結果に基づき相続財産について説明をし、当該相続財産に関する事項等を記載した明細書を交付しているものと認められる。したがって、請求人の主張には理由がない。(平23. 4.20 東裁(諸)平22-194)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平220010
- 裁決年月日
- 平成23年3月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調査担当職員が請求人の承諾を得ずに取引先に対する必要のない調査を行ったことが違法である旨主張する。しかしながら、取引先に対する調査を行う場合、納税者に承諾を得ることは法律上の要件とされておらず、また、当該調査を行うかどうかは調査権限を有する税務職員の合理的な判断にゆだねられており、客観的な過少申告の疑いが明らかでない場合でも、申告の真実性、正確性を確保するために調査を行い得るものと解されているところ、本件における調査担当職員の判断が不合理なものとも認められない。(平23. 3. 3 金裁(所・諸)平22-10)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220030
- 裁決年月日
- 平成22年8月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、警察が押収した資料に基づいてA税務署長が行った本件各決定処分等は、十分な調査に基づかないで行われた違法なものである旨主張する。しかしながら、国税通則法第25条は、調査を決定の要件としているところ、ここにいう調査とは、課税標準等又は税額等を認定するに至る一連の判断過程の一切を意味し、課税庁の証拠資料の収集、証拠の評価あるいは経験則を通じての要件事実の認定、租税法その他の法令の解釈を経て、決定処分に至るまでの思考、判断を含む極めて包括的な概念であり、同法がその方法、時期等の具体的手続について何ら規定していないことからすると、調査の方法、範囲、程度に関しては、課税庁の合理的な裁量にゆだねられていると解される。これを本件についてみると、A税務署長は、B税務署長の調査に基づき収集された課税資料の引継ぎを受け、自らもその検討等の調査を行った上で、本件各決定処分を行ったことが認められ、これらの調査は、合理的な裁量の範囲内で行われたものであるといえるから、請求人の主張は採用できない。(平22. 8. 5 東裁(所)平22-30)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平210065
- 裁決年月日
- 平成22年5月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件更正処分は、①請求人に具体的な非違内容を示すことなく本件修正申告用紙を送付したこと、②本件かつら等が百貨店のどの部署で販売されているのか把握していないこと及び③本件かつらを装着した者を誤って事実認定をしていることから、調査を行っていないことは明らかであり、違法な処分である旨主張する。しかしながら、国税通則法第24条に規定する調査は、申告内容の確認、証拠資料の収集、証拠の評価あるいは経験則を通じての要件事実の認定及び法令の解釈を経て更正処分に至るまでの判断を含む包括的概念であるところ、原処分庁は、調査担当職員による本件申告書及び本件領収書等の記載内容の検討並びに本件かつら等の購入先に対する取引先調査等の結果に基づいて本件更正処分を行ったことが認められるから、仮に請求人が主張する上記①ないし③の諸事情があったとしても、本件更正処分には同条に規定する調査に基づかない違法があるものということはできない。したがって、請求人の主張は採用することができない。(平22. 5.28 大裁(所)平21-65)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平210034
- 裁決年月日
- 平成22年3月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の行う航空貨物運送に関し原処分庁がした消費税及び地方消費税の更正処分について、課税の根拠となる証拠書類が存在しない違法な処分である旨主張する。しかしながら、国税通則法第24条でいう調査とは、課税庁が課税標準等又は税額等を認定するに至る一連の判断過程の一切を意味するものと解され、課税庁の証拠資料の収集、証拠の評価あるいは経験則を通じての要件事実の認定、租税法その他の法令の解釈を経て更正処分に至るまでの思考、判断を含む極めて包括的な概念であり、この調査の方法、時期など、その具体的な手続については、何ら規定されておらず、その点では課税庁に裁量権が認められているものと解されるところ、本件においては、調査担当職員が、請求人代表者から請求人の事業形態が前事業年度以前と変わりがないことなどの説明を受けた上で、前回調査時に請求人代表者から聴取した結果も踏まえてなされたものであり、その調査過程に裁量権を逸脱した事実は認められず、請求人の主張する証拠書類が収集されていなかったとしても違法な処分となるものではなく、国税通則法第24条に規定する調査に基づき、適法に行われた処分である。したがって、請求人の主張には理由がない。(平22. 3.24 名裁(諸)平21-34)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平210019
- 裁決年月日
- 平成22年3月8日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、滞納処分における調査と課税処分における調査は調査目的を異にしているから、課税処分に当たり、滞納処分において徴収職員が収集した資料を証拠に採用することはできないところ、原処分庁は、徴収職員が国税徴収法第141条に規定する質問検査権に基づいて聴き取った申述を証拠に採用しているから、本件調査の手続に違法がある旨主張する。確かに、滞納処分における調査は、徴収職員が滞納処分のために行う滞納者の財産調査の方法として認められているものであるのに対し、課税処分における調査は、申告納税制度の下で課税の適正・充実を期する観点から、国税通則法や相続税法などの各税法において認められているものであり、直接的にはその目的を異にするものといえるが、国税通則法第24条及び同法第25条に規定する調査が課税標準等又は税額等を認定するに至る一連の判断過程の一切を意味していることからすれば、本件調査の担当者が、本件徴収職員が財産調査のために収集した資料を相続税の調査において証拠資料として収集することに違法はないものといえる。(平22. 3. 8 広裁(諸)平21-19)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平210003
- 裁決年月日
- 平成21年10月30日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各元請先の大部分についての調査を行わなかったことなどをもって、原処分は不十分な調査に基づいてなされた違法なものである旨主張する。しかしながら、当審判所の調査によれば、税務調査における質問検査権の行使の時期、範囲、程度、方法、手続等実定法上特段の定めのない実施の細目については、質問検査の必要があり、かつ、これと相手方の私的利益との比較衡量において社会通念上相当な限度にとどまる限り、権限ある税務職員の合理的な判断にゆだねられていると解されているところ、調査担当職員は、本件調査において、本件外注先の代表から、本件外注費については本件各請求書の作成を依頼されただけで工事内容については全く分からない、また、本件外注先名義預金の通帳は開設当初から請求人の代表者に渡していたとの申述を得るとともに、本件各元請先の1社に対する調査により、同社が保存する本件工事の施工体制台帳等及び同社の現場代理人から本件外注先が本件工事に従事していないことを確認したことをもって、この本件外注先の代表の申述には信ぴょう性があり、本件外注費は実態がないものであると判断し、この判断を基に原処分が行われたものと認められ、前記の調査担当職員が行った調査方法に格別にこれを不相当とするような事由は認められず、質問検査権の行使についての調査担当職員の判断に不合理性は認められないことから、調査担当職員が本件各元請先の大部分についての調査を行わなかったとしても、本件調査は違法とはいえないことなどからすると、本件調査の手続に違法な点があるとの請求人の主張には理由がない。(平21.10.30 福裁(法・諸)平21-3)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平200022
- 裁決年月日
- 平成21年6月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.77・469ページ
要旨
○ 請求人は、本件調査担当職員が行った本件取引先調査をもって、調査手続に違法がある旨主張する。しかしながら、質問検査権に基づく調査において、その調査をどのように進めていくかについて定めた法令上の規定はないから、当該調査の必要があり、かつ、これと相手方の私的利益との衡量において社会通念上相当な限度にとどまる限り、調査担当職員の合理的な選択にゆだねられていると解されるところ、取引先に対する調査については、納税者本人に対する調査と同様に適正な租税負担を実現するために必要な資料を的確に収集することを目的に行われるものであって、これを行うかどうかは、納税者の事業内容、申告内容、調査に対する協力度等その納税者の個別事情からみて、調査権限を有する税務職員の合理的な選択にゆだねられていると解するのが相当である。これを本件についてみると、本件取引先調査は、本件公演が請求人の行った課税資産の譲渡等であるか否かを確認するために行われたものであることからすれば、本件調査の手続に違法な点があったということはできない。(平21. 6.17 福裁(諸)平20-22)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平200007
- 裁決年月日
- 平成20年12月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分に係る調査の担当職員は「必要な調査及び請求人が要請した重要な調査」をしなかったから違法である旨主張する。しかしながら、請求人が本件調査において実施していないとする「必要な調査及び請求人が要請した重要な調査」については、それを実施していないことが、調査の手続が刑罰法規に触れ、公序良俗に反し又は社会通念上相当の限度を超えて濫用にわたる等重大な違法性を帯びているとは認められず、また、当審判所の調査によれば、調査担当職員は、十分な調査を行ったと認められることからすると、原処分は、何らの調査なしに行ったに等しいものと評価を受ける場合に当たらず、本件調査の手続に違法はない。(平20.12.17 福裁(所)平20-7)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200083
- 裁決年月日
- 平成20年12月2日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が査察調査及び管轄の違う税務署の調査で収集された資料に基づいて行った更正処分等は、調査手続を欠いた違法な処分であるから取り消すべきである旨主張する。しかしながら、課税庁が、犯則調査の過程で収集された資料の引継ぎを受け、当該資料を課税処分を行うために利用することは許されると解され、また、原処分庁が犯則調査の過程で収集された資料や既に課税庁の内部で収集した資料を検討し、請求人の正当な課税標準等及び税額等を認定することは、国税通則法第24条に規定する調査に含まれると解される。そして、本件においては、原処分担当者は、本件課税資料等を基として部内資料等との照合及び検討をした結果に基づいて、請求人の所得金額を算出したところにより本件更正処分等を行っていることが認められるから、本件告知処分は、国税通則法第24条が規定するところの調査に基づいてなされた適法なものである。 (平20.12. 2 東裁(所)平20-83)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200068
- 裁決年月日
- 平成20年10月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が質問に回答しないまま、更正の請求に係る調査の途中で更正をすべき理由がない旨の通知処分を行うなどしており、当該調査は、国税通則法第23条第4項及び所得税法第234条の規定に違反し、納税者に対する説明責任を果たしていない旨主張する。しかしながら、更正の請求は、申告によりいったん確定した税額等を納税者に有利に変更するためのものであるから、更正の請求の理由を明らかにする責任は納税者にあるものと解されるところ、調査担当者は、更正の請求に係る請求書を検討の上、複数回にわたって更正の請求の理由を明らかにする書類の提出を促したこと、請求人の意見を尊重して第三者に対する調査を行わなかったことが認められ、調査の範囲、程度に関して、権限ある税務職員の合理的な選択の範囲を逸脱する違法は認められない。(平20.10.28 東裁(所)平20-68)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200069
- 裁決年月日
- 平成20年10月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が質問に回答しないまま、更正の請求に係る調査の途中で更正処分を行うなどしており、当該調査は、国税通則法第23条第4項及び所得税法第234条の規定に違反し、納税者に対する説明責任を果たしていない旨主張する。しかしながら、更正の請求は、申告によりいったん確定した税額等を納税者に有利に変更するためのものであるから、更正の請求の理由を明らかにする責任は納税者にあるものと解されるところ、調査担当者は、更正の請求に係る請求書を検討の上、複数回にわたって更正の請求の理由を明らかにする書類の提出を促したこと、請求人の意見を尊重して第三者に対する調査を行わなかったことが認められ、調査の範囲、程度に関して、権限ある税務職員の合理的な選択の範囲を逸脱する違法は認められない。(平20.10.28 東裁(所)平20-69)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平190059
- 裁決年月日
- 平成20年6月16日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件調査担当職員が突然連絡もなしに請求人宅に臨場し、調査内容の説明をしたが、当該職員のこのような行為又は一連の言動等は、税法に詳しくない請求人にとって不安と恐怖を感じるものであり、不当である旨主張する。しかしながら、税務調査における質問検査の範囲、程度、時期、場所等実定法上特段の定めのない実施の細目については、質問検査の必要があり、かつ、これと相手方の私的利益との比較衡量において社会通念上相当な限度にとどまる限り、権限ある税務職員の合理的な判断にゆだねられていると解するのが相当であり、事前連絡なしに請求人宅に臨場したことは、社会通念上相当な限度を逸脱するものであるとは認められず、調査担当職員にゆだねられている合理的な判断の範囲を逸脱したものであるとは認められないことから、請求人の主張は採用できない。(平20. 6.16 大裁(諸)平19-59)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平190050
- 裁決年月日
- 平成20年5月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各外注先の紹介者であるAに対する調査を行わなかった原処分は、調査手続に違法又は不当がある旨主張し、経理担当者はこれに沿う答述をする。しかしながら、当審判所の調査によれば原処分調査時にAと本件各外注先との関係を説明していないと認められ、この認定に反する経理担当者の答述は、これを裏付ける他の証拠がない上、原処分庁及び異議審理庁に対する申述の内容と異なり信用できない。また、原処分関係資料によれば、原処分庁は、Aに対する調査を行っていないと認められるものの、取引先等に対する調査についての法令上の規定は存在せず、原処分庁は、請求人の帳簿書類の調査及び本件各外注先の存在の有無の確認等の調査を行い、その調査結果に基づき架空外注費と認定し、原処分を行ったものであること、請求人は、Aと本件外注先との関係を説明していなかったことからすると、原処分庁がAに対する調査を行わなかったことをもって、原処分の調査手続に裁量の逸脱等の違法又は不当があったとは認められない。(平20. 5.15 大裁(法・諸)平19-50)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平190015
- 裁決年月日
- 平成20年3月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 No.75・370ページ
要旨
○ 請求人は、本件更正処分について、調査に係る通知なしに、かつ、調査に基づかないでなされた違法なものである旨主張する。しかしながら、国税通則法第24条にいう「調査」とは、税務署長等が課税標準等又は税額等を認定するに至る一連の判断過程の一切を意味し、課税庁の証拠資料の収集、証拠の評価、あるいは経験則を通じての課税要件事実の認定、税法その他の法令の解釈適用を経て更正処分に至るまでの思考、判断を含む極めて包括的な概念であり、この調査の方法、時期など、その具体的な手続については、何ら規定されておらず、課税庁の合理的な裁量にゆだねられており、調査であるか否かは、調査に係る通知の有無という形式のみによって決まるとは解されないところ、本件についてみると、調査担当職員は、請求人から提示を受けた総勘定元帳等の検討を行った後、欠損金額が生じた事業年度後に無申告の事業年度があることから本件事業年度において繰越欠損金を損金の額に算入できない旨を説明して、修正申告のしょうようを行ったことが認められる。したがって、調査に係る通知がなされたか否かにかかわらず、国税通則法第24条にいう「調査」はなされていると認められるから、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平20. 3.14 金裁(法)平19-15)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平190018
- 裁決年月日
- 平成19年11月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、税理士が調査担当職員から贈与税の課税の根拠について説明を受けてないこと及び原処分をするに当たって、原処分庁が当然行うべき税務調査及び事実確認を怠ったことはいずれも違法である旨主張する。 しかしながら、調査担当職員は税理士に対して課税の根拠について説明をしており、説明責任を果たしていなかったということはできず、また、調査経過に照らすと、原処分を行うに当たって、原処分庁が行うべき税務調査及び事実確認を怠ったということはできず、ほかに請求人の主張を裏付けるに足りる証拠はないから請求人の主張はいずれも採用できない。(平19.11. 6 大裁(諸)平19-18)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平180020
- 裁決年月日
- 平成19年5月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、関連法人の代表取締役を辞任し監査役に就任した際に当該関連法人から請求人に支払われた退職給与及び当該関連法人との協定書に基づき支払われた雑費について、退職給与は退職所得、雑費は雑所得として申告していたところ、原処分庁が、いずれも給与所得に該当するとして行った所得税の更正処分は、請求人の所得税についての「調査」が全く行われておらず、更正処分の前提となる調査を欠く違法な処分である旨主張する。 しかしながら、原処分庁は、所得税の更正処分を行うに当たって、当該関連法人に対する税務調査において収集した資料を基礎として内部において調査し正当な課税標準を求めていると認められるので、国税通則法第24条に規定する「調査」はなされており、原処分は相当である。(平19. 5.15 高裁(所)平18-20)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平180065
- 裁決年月日
- 平成19年3月22日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁の調査担当者が請求人の代表者の了解を得ずに本件調査に関する証拠書類を入手したことは違法であり、当該証拠書類に基づく原処分は無効である旨主張するが、調査担当者は、本件調査に立ち会った取締役が調査担当者の求めに応じて自らコピーした証拠書類を同取締役から受け取っており、また、その場に関与税理士も同席していたことを併せ考えれば、調査担当者が証拠書類を違法に収集したとは認められない。 また、請求人は、原処分が事実を調査しないまました違法な処分である旨主張するが、調査担当者は、請求人の帳簿書類の確認等の調査を行っており、原処分は国税通則法第24条にいう調査に基づき行われた適法なものである。 さらに、請求人は、本件調査において、修正申告の強要又はしょうようが行われたこと及び請求人の対応いかんにより修正申告のしょうよう内容と異なる処分が行われたことは、調査手続の違法に当たる旨主張する。しかしながら、修正申告のしょうようは、調査担当者等のその時点での一応の意見の表明であって何ら拘束力はないものであるから、それを行うこと自体が違法となるものではない。そして、修正申告しょうよう時の状況からすれば、調査担当者と関与税理士との間において修正事項の合意ができなかったことから感情的な摩擦が生じたことは推認できるものの、調査担当者が高圧的に修正申告をしょうようしたり、執ように修正申告の提出を迫ったとは評価できず、修正申告の強要があったとは認められない。また、修正申告のしょうよう時には、原処分の内容が説明されており、修正申告のしょうようと異なる処分が行われたとは認められない。(平19. 3.22 大裁(法・諸)平18-65)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平180031
- 裁決年月日
- 平成18年11月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調査担当者との面談前にされた調査は、請求人に対する調査とはいえず請求人自身調査を受けていないから、国税通則法第24条《更正》に規定する調査がされておらず、更正処分は違法である旨主張する。 しかしながら、国税通則法第24条に規定する調査は、正当な課税標準等を認定するに至る一連の判断過程一切を意味するから、課税庁が納税者に対して直接質問調査をすることのみを指すものではなく、また、その具体的な手続は課税庁の広範な裁量に委ねられており、納税者に対する質問調査を先に行うか、別の調査を先に行うかも上記裁量の問題であるから、納税者に対する質問調査よりも前にされた調査も「調査」に該当する。したがって、請求人の主張は理由がない。(平18.11. 1 大裁(所)平18-31)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平170034
- 裁決年月日
- 平成18年5月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、本件更正処分は、十分な調査が行われていないことから調査手続に違法があった旨主張するが、調査担当職員により、金融機関や関係人等に対して本件特例の課税要件に係る必要な質問・調査が行われており、本件更正処分は、その調査結果に基づき、課税要件事実の認定、税法その他法令の解釈適用を経てなされていると認められるから、請求人らの主張には理由がない。(平18. 5.31 金裁(所)平17-34)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平170042
- 裁決年月日
- 平成17年9月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①原処分庁から納得のいく具体的な説明等がないこと、②更正通知書に具体的な処分理由の記載がないこと、③更正通知書の金額と答弁書の金額が異なっていることから、これら一連の経過によりされた原処分は不当であり、到底承服し難いから取り消すべきである旨主張するが、原処分庁が相続税の更正処分を行うに当たり、納税者に処分理由を説明し、納得させた上で更正をすべきこと及び更正通知書に更正の理由を附記すべきことを定めた法令上の規定はないから、更正処分前に納得のいく理由や具体的な金額の提示がなく、また更正通知者に更正の理由の記載がなくても、違法、不当であるとはいえない。また、国税通則法第29条第2項は、既に確定した納付すべき税額を減少させる更正は、その更正により減少した税額に係る部分以外の部分の国税についての納税義務に影響を及ぼさない旨規定していることから、当初の更正の金額と答弁書に記載された金額(当初の更正後にされた減額更正後の金額)が異なっていること自体に違法はない。(平17.9.16東裁(諸)平17-42)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平160002
- 裁決年月日
- 平成16年7月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が自主的な修正申告ができるよう原処分庁の職員に協力を依頼し、その指導を受けるために請求人の帳簿等を提示したもので、法人税、消費税等の調査は受けておらず、また、更正処分は、査察調査により収集された資料を基にされたもので、原処分庁の調査に基づいた処分ではないことから、国税通則法第24条に反し違法である旨主張する。しかしながら、原処分庁の職員は、査察調査が着手されるまで、直接請求人に接して請求人の会計帳簿を預かっていること、その際、法人税の調査の必要がある旨を記載した預り証を交付していること、請求人の代表者に対して調査をする旨明言していること、また、請求人の取引銀行及び証券会社との取引内容の検討を行っていること、そして、局査察部門が請求人を告発しないことを決定した後、請求人から調査の協力が得られなかったため、査察調査の結果作成された資料を精査し、局査察部門から更に必要な説明を受けて請求人の正当な所得金額を算定していることが認められる。そうすると、原処分庁の調査担当職員は、国税通則法第24条の調査を行っていることは明白であることから、請求人の主張は採用することができない。(平16.7.20高裁(法・諸)平16-2)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平150024
- 裁決年月日
- 平成16年3月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件調査において、帳簿及び仕入れその他の経費に関する領収書を提出しているので、消費税の仕入税額控除を認めるべきである旨主張する。しかしながら、請求人が本件調査の際に提出した帳簿は、消費税法第30条第8項第1号に規定する帳簿の記載要件が具備されておらず、また、同条第7項で規定している帳簿及び請求書等の保存とは、単に帳簿及び請求書等が事業者の支配下に存在するというだけでは足りず、適法な税務調査に際し、税務職員からその提示を求められた場合には、正当な理由がない限りこれに応じ、当該職員においてこれを確認し得る状態に置くべきことを意味するものと解されているところ、請求人は、調査担当職員の再三にわたる説得にも応ぜず、帳簿及び請求書等を提示していないことから、同条第7項に規定する帳簿及び請求書等の保存がなかったというべきであり、その後に提示されたとしても仕入税額控除を適用することはできない。したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平16.3.29仙裁(諸)平15-24)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平150051
- 裁決年月日
- 平成16年2月27日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.67・543ページ
要旨
○ 請求人らは、原処分に係る税務調査は長期間にわたって行われ、調査内容の十分な説明もなく、納得のいかない修正申告を再三強要されるなど、調査手続に違法があった旨主張する。しかしながら、本件調査担当職員は、請求人らの関与税理士に更正処分の内容を説明するとともに、調査結果について請求人らに説明すべく再三にわたり面接を求めたが、請求人らは原処分庁による更正処分をしてほしい旨申し立てるだけで、一貫して会いたくない旨申し立てて面接することを拒否していたことが認められ、請求人らが主張するような、調査内容の十分な説明もなく納得のいかない修正申告を再三強要されたという事実は認められない。(平16.2.27名裁(諸)平15-51)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平140069
- 裁決年月日
- 平成15年6月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件調査において、別件供述調書を課税権の存否及び範囲の確定のために使用したことは、国税通則法第24条に規定する調査を行ったことにならないから違法である旨主張する。しかしながら、国税通則法第24条でいう調査とは、課税庁が課税標準等又は税額等を認定するに至る一連の判断過程の一切を意味するものと解され、課税庁の証拠資料の収集、証拠の評価あるいは経験則を通じて要件事実の認定、租税法等の解釈を経て更正処分に至るまでの思考、判断を含む極めて包括的な概念であり、この調査の方法、時期などその具体的な手続については、何ら規定されておらず、その点では課税庁に広範な裁量権が認められているものと解するのが相当である。そうすると、原処分庁が、供述調書を検討して正当な課税標準を認定することも、その裁量権の範囲内であり、国税通則法第24条に規定する調査に含まれるから、請求人の主張には理由がない。(平15.06.26.広裁(所)平14-69)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平140030
- 裁決年月日
- 平成14年10月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調査担当職員が何ら本件各修正申告書の内容を説明しないで、白地の修正申告書に無理やり署名押印させ、調査担当職員自身がその場で勝手に金額等を記載したものであり、請求人を強要して提出させたものである旨主張する。しかしながら、①原処分庁は、請求人に対し、延べ4日間にわたって調査額を説明していること、②帳簿に記載のない必要経費があるという請求人の申し出を取り入れた修正申告書が作成されていることが認められる。また、調査担当職員(A)は、請求人が本件修正申告書を提出する際、特に興奮した様子もなく、白地の修正申告書に署名押印を強要した覚えはない旨申述し、調査担当職員(B)は、請求人の申し出を取り入れて必要経費を算定した上で、修正申告をしょうようしたところ、請求人が納得したことから、事務室内の担当部門職員と一緒に本件修正申告書の金額を記入し、それを請求人に示して説明したところ、請求人が署名押印した旨答述しているが、これら調査担当職員の申述及び答述は、相互に見ても、また、担当部門職員らの答述内容とも、①本件各修正申告をしょうようするに至った経緯、②本件各修正申告の金額欄の記載状況、③本件各修正申告に係る所得金額及び納付税額の説明状況等において一致している上、本件各修正申告書の筆跡からも、裏付けられており、信用できる。さらに、請求人自身、調査担当職員から調査額及び納付税額の説明を受けたことを自認し、当日その控えを受領していることを答述している。そうすると、本件修正申告書は、調査担当職員から説明された調査結果に納得した後に、調査担当職員と担当部門職員らによって金額が記入され、それを示されて調査担当職員から再度調査内容の説明を受けた請求人が、署名押印したことによって作成されたものであり、請求人は、本件各修正申告書に記載された内容を十分理解し、納得した上、自らの意思に基づき本件各修正申告書を提出したことが推認される。(平14.10.30.大裁(所)平14-30)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平140013
- 裁決年月日
- 平成14年8月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁の調査担当職員が、請求人の夫が所有する割引債券の開示を執ように迫り、これを拒むと訴えるなどと威嚇をし、基本的人権を侵害されたと主張するが、当審判所の調査によれば、請求人が主張する基本的人権を侵害するような行為があったとは認められない。また、仮に調査手続に違法な点が存在した場合であっても、そのことだけで直ちに当該処分を取り消さなければならない暇疵があるとはいえず、その違法の内容、程度等諸般の事情を総合して瑕疵の有無を判断すべきと解されるところ、請求人の主張の内容、程度に照らすと、到底原処分を取り消さなければならない暇疵があったとは認められない。(平14.08.09.大裁(諸)平14-13)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平130004ほか 2件
- 裁決年月日
- 平成13年7月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が直接請求人本人に対する調査を行わないまま、一方的に本件更正処分を行ったことは違法である旨主張するが、調査担当者は、本件株式の譲受人に対し実地に調査を行い、本件売買契約書等の証拠資料の収集及び本件株式の引渡し等の要件事実を把握しており、本件更正処分の前提としての調査は行ったと認められるから、請求人の主張は採用できない。さらに、請求人は、強迫的言辞で調査に応じることや更正処分に係る通知書の受理に応じさせた旨主張するが、調査担当者等が請求人に対し強迫的な態度を取ったという事実を裏付ける資料は存しないから、請求人の主張には理由がない。(平13. 7.13大裁(所)平13-4)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平120194
- 裁決年月日
- 平成13年6月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 業種
- コンピュータソフト開発
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が、犯則調査を鵜呑にして、請求人に対する調査を行わずに青色申告承認の取消処分を行ったのは違法である旨主張するが、(1)犯則調査資料を課税処分等に利用することは許されており、(2)法法第127条第1項第3号の規定を適用する上で必要な調査は、質問検査権に基づく帳簿書類の調査を指すのではなく、通則法24条にいう調査を指すと解され、(3)原処分庁は、犯側調査資料のほか過去の原処分庁による調査資料等を精査していると認められることから、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平13.6.26東裁(法・諸)平12−194)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平120140
- 裁決年月日
- 平成13年4月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各土地の評価について、請求人が算定した売買実例価額と財産評価基本通達に定める路線価とが乖離していることから、原処分庁に判断を求めたにもかかわらず、原処分庁は、調査も行わず、回答もしないまま請求人を不安定な状態においていたもので、このことは不作為であるから、その後にされた本件各更正の請求に対する本件通知処分は違法である旨主張する。しかしながら、原処分庁の職員は請求人から出された質問に対し遅滞なく回答をしており、また、本件通知処分は調査により通則法第23条第1項及び第4項の規定に基づいて行われたものであるから、違法は認められない。(平13.4.20東裁(諸)平12−140)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平110175
- 裁決年月日
- 平成12年6月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調査担当職員が請求人の留守を承知の上調査に訪れ、請求人の妻を誘導し、脅し、すかして不法に書類を入手し、請求人の了解を得ずに勝手に書類を複写したので、調査が違法である旨主張するが、①調査担当職員は、調査のために請求人の自宅へ赴く旨を請求人に電話により連絡して都合を尋ねたところ、請求人は仕事で不在にしているので請求人の妻が調査に対応する旨の返答をした事実及び②調査担当職員が請求人の自宅3階の居間へ請求人の妻に案内された時には、既に関係書類が用意されており、同人に承諾を得て関係書類を複写機で複写するための間借用した事実は認められるものの、③これら一連の調査の過程で請求人の妻を誘導し、脅し、すかして不法に書類を入手したとの事実を認めるに足る証拠はなく、本件調査は、所法第234条第1項に規定する質問検査権に基づき適正に行われたものと認められるから、本件調査に請求人が主張するような違法は認められない。(平12. 6.26東裁(所)平11-175)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平110139
- 裁決年月日
- 平成12年6月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件一時所得の基となる保険契約の解約手続が終了してから1年も経過して原処分庁が本件調査を実施したのは不当である旨主張するが、税務調査の必要性、時期等の判断については、調査権限のある原処分庁の合理的裁量に委ねられていると解するのが相当であるから、原処分庁が当初申告後直ちに本件調査を実施しなかったからといって、そのことをもって原処分が不当となるものではない。(平12. 6.23大裁(所)平11-139)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平110139
- 裁決年月日
- 平成12年6月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件調査は抜き取り調査あるいはし意的な選別調査であると推定できるから、請求人のみが課税されるのは課税の公平に反しており、請求人と同様の一時所得について申告していなかった者の数及びその処理状況を具体的に開示すべきである旨主張するが、課税処分は、客観的な課税標準の存在を根拠としてされるものであり、当該課税標準に基づいて課税処分がなされている以上は、税務調査を受けていない納税者が他に存在するということをもって課税の公平に反するということはできず、請求人が当初の確定申告において本件一時所得について申告していなかったこと及び原処分庁がこの具体的、客観的な事実に基づいて本件調査を実施したことは明らかであるから、本件調査に合理的な裁量を逸脱したと評価し得るような事実は認められない。また、請求人が求める請求人と同様の一時所得について申告していなかった者の数及びその処理状況の開示の有無は、原処分の適否に何ら影響を及ぼすものではないから、いずれも原処分の取消しを求める理由にならない。(平12. 6.23大裁(所)平11-139)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平110011
- 裁決年月日
- 平成11年12月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平110025
- 裁決年月日
- 平成11年10月8日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、本件調査は、調査担当職員らの非常識な数々の言動、行動等による非人道的なものであり、任意調査における質問検査権の行使として許される限度を大幅に逸脱して強行された違法な調査であるから、これら違法な調査に基づいてされた原処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、税務調査における各税法に規定する質問検査権の行使に当たっては、質問検査の範囲、程度、時期、場所等実定法上特段の定めのない実施細目については、質問検査の必要性と相手方の私的利益との均衡において、社会通念上相当な限度にとどまる限り、権限ある税務職員の合理的な判断にゆだねられていると解される。これを本件についてみると、その相手方の私的利益との関係において、社会通念上相当な限度にとどまっていると認められ、相手方に対する私的利益の侵害があったとしても、その程度は、調査を受認すべき義務の限度を超えているとは認めがたい。(平11.10.18大裁(諸)平11-25)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平090127
- 裁決年月日
- 平成10年6月23日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分の処理に当たって、原処分庁の上級幹部が請求人に対し、税法の規定を無視した取引ないし妥協を持ちかけたこと並びに請求人が業績の低迷及び資金繰りの実情を説明し善処方を要望したにもかかわらず、これを無視し更正処分をしたことは不当である旨主張するが、現行法制下では、更正等の適否は課税要件の存否で決まるのであるから、仮に調査手続に違法な点が存した場合であっても、そのことだけで直ちに当該処分を取り消される瑕疵があるとはいえず、その違法の内容、程度等諸般の事情を総合して瑕疵の有無を判断すべきであると解されるところ、請求人の主張の内容に照らすと原処分を取り消さねばならない瑕疵とは認められないので、請求人の主張は採用できない。(平10. 6.23大裁 (法・諸) 平 9-127)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平090083
- 裁決年月日
- 平成10年3月31日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、(1)調査担当者が事前の連絡もなく来社し、代表者等の承諾もないまま、調査を開始したこと、(2)請求人の常務取締役が抗議したにもかかわらず、書類を段ボール箱に詰め込んだため、営業に支障を来したこと、(3)承諾もなく個人の下着の入ったたんすの中を調査したこと、(4)調査が長引いたこと及び(5)取引先を調査したため、請求人に苦情等が殺到し、営業が妨害され、信用が傷つけられた旨主張するが、調査担当者及び請求人の代表者の答述並びに原処分関係資料から(1)及び(2)の事実は認められず、また、承諾もなくたんすを開けたとする証拠もないことから(3)の事実も認めらず、(4)については、請求人の説明が二転三転しており、必ずしも原処分庁側の事情のみとはいえず、調査担当者が合理的な裁量権を逸脱した事実はなく、また、調査担当者が請求人の信用を傷つけた事実も認められないことから、請求人の主張には理由がない。(平10. 3.31広裁(法・諸)平 9-83)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平090144
- 裁決年月日
- 平成10年3月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調査担当職員が本件調査の際に税務署長との面談を約束したにもかかわらず、これを実施することなく更正処分等を行ったことは不当である旨主張する。しかしながら、原処分庁が税務署長との面談を約束した事実は認められず、また、調査に当たり、納税者と税務署長との面談を要する旨の法令上の規定はないから、当該面談を実施せず更正処分等をしたとしても、そのことにより調査手続が不当となるものではない。(平10. 3.31東裁(法・諸)平 9-144)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平090019
- 裁決年月日
- 平成10年3月9日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調査担当職員が(1)請求人が求めた調査を全く行わず、(2)請求人に対する私えんと報復の意図をもって調査権を濫用し、(3)必要経費の金額から減算する接待交際費の金額を請求人に不利益に変更して更正処分をしたことから、更正処分は違法である旨主張する。しかしながら、本件調査において、調査担当職員は、青色申告の承認を受けている請求人から提出された帳簿書類に基づき、請求人から協力が得られた範囲で調査を行っていることが認められ、その調査の手続に刑罰法規に触れ、公序良俗に反する等の重大な違法を認めることはできないから、調査をすることなく、調査権を濫用し、不利益に変更して更正処分をしたとの請求人の主張には理由がない。(平10. 3. 9福裁(所・諸)平 9-19)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平080004
- 裁決年月日
- 平成8年7月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204020
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が請求人に対する調査を行うことなく更正処分をしたのは違法である旨主張するが、通則法第24条に規定する調査とは、課税標準等又は税額等を認定するに至る一連の判断過程の一切を意味するものと解され、取引先の調査や資料の照会収集等の行為もこれに含まれるところ、本件において、原処分庁は、請求人及び関与税理士から調査に係る協力を得られないため、これらに基づいて請求人の課税標準等を算定していることが認められるから、請求人に対し直接調査をしないで所得税の更正処分がされたとしても違法ではない。(平 8. 7. 1東裁(所)平 8-4)
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