裁決要旨 2国税の納付義務の確定

裁決要旨 2国税の納付義務の確定

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令070079
裁決年月日
令和7年12月16日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る調査(本件調査)について、①原処分は消費税の中間納付税額及び地方消費税の中間納付譲渡割額の誤納付(本件誤納金)に伴う確定申告書の記載誤りの是正であることから行政指導で是正すべきであったこと、②請求人の関与税理士が本件誤納金の実態について確認するために照会(本件照会)をしたが、調査担当職員が本件照会に回答せず、修正申告を勧奨し、また、消費税等の中間納付以外にも調査すべき事項があったにもかかわらず調査をせず、原処分を行ったことなどから、本件調査は不当であり、当該不当な調査により行われた原処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、税務職員による実地の調査の前に行政指導をすべき旨を定めた法令等の規定又は定めはない上、申告納税制度の下では、納税者自身が自己の判断と責任において、課税標準等及び税額等を法令の規定に従って計算し適正に申告すべきであることからすれば、原処分庁が行政指導を行わなかったことをもって、本件調査が不当であったとは認められない。また、修正申告の勧奨は法令に即した手続であり、税務職員による質問検査については、質問検査の範囲、程度、時期、場所等実定法上特段の定めがない実施の細目について、質問検査の必要性があり、かつ、これと相手方との私的利益との衡量において社会通念上相当な限度にとどまるに限り、権限ある税務職員の 合理的な選択に委ねられているから、仮に調査担当職員が本件照会に回答せず、また、任意に調査項目を選択したとしても、そのことをもって本件調査担当職員が社会通念上相当な限度を上回る不合理な対応をしたとはいえないから、本件調査が不当ということはできない。(令7.12.16 東裁(諸)令7-79)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令070053
裁決年月日
令和7年12月11日
裁決結果
棄却
争点番号
100204140
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/14更正決定の所轄庁
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、被相続人は転地療養の場として、一時的又は緊急避難的にやむを得ず住民登録地(本件住民登録地)から離れたマンション(本件居室)で起居することになったにすぎず、病状が回復すれば本件住民登録地に所在する家屋に戻ることを決意していたから、被相続人の死亡の時における住所地は本件住民登録地であり、原処分は、本件居室の所在地を管轄する処分権限を有しない税務署長によりなされた違法な処分である旨主張する。しかしながら、住所地の判定に当たっては、客観的に生活の本拠たる実体を具備しているか否かにより決すべきものと解するのが相当であるところ、被相続人は、入院先を退院してから相続開始までの間、生活のほとんど全てを本件居室で行っていたのであるから、本件居室が被相続人の全生活の中心としての実体を具備していたといえる。また、退院後の被相続人の状況、本件居室の所在地や構造等を考慮すれば、本件居室は被相続人の生活の本拠としての機能を有していたと認められる。したがって、被相続人の死亡の時における住所地は、本件居室であり、原処分は処分権限を有する税務署長により行われたものである。(令7.12.11 大裁(諸)令7-53)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令070053
裁決年月日
令和7年12月11日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、再調査決定書の理由に記載されている事実認定が、原処分に係る通知書(本件各通知書)に付記された理由には記載されていないにもかかわらず、当該事実認定に基づき原処分が行われているから、本件各通知書の理由付記には不備がある旨主張する。しかしながら、本件各通知書に付記された理由には、請求人が本件各通知書に記載されていないと主張する事実が示されているほか、原処分の根拠法令及びその原因となる事実関係についても具体的に示されているから、原処分の理由の提示に不備はない。(令7.12.11 大裁(諸)令7-53)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令070053
裁決年月日
令和7年12月11日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が、被相続人の健康状態やマンションへの入居目的について、担当医師から聴取するなどの必要な調査を行うことなく、推測で事実認定を行っており、原処分は国税通則法第24条《更正》及び同法第25条《決定》に規定する「調査」を欠いた違法なものである旨主張する。しかしながら、調査担当職員は被相続人の住所地の認定及び各土地が租税特別措置法第69条の4《小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例》第1項に規定する特例(本件特例)を適用できるか否かの判断のために必要な調査を実施し、その調査結果を踏まえた検討を行った上で原処分庁は原処分を行ったことが認められ、これに加えて担当医師に聴取するか否かは、税務職員の合理的な選択、裁量に委ねられている。したがって、原処分は、調査の不足が著しく何らの調査なしに原処分を行ったに等しいとの評価を受けるものではなく、「調査」を欠いた違法なものではない。(令7.12.11 大裁(諸)令7-53)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
沖縄
裁決番号
令070004
裁決年月日
令和7年12月8日
裁決結果
棄却
争点番号
100203070
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が請求人に対して行った原処分に係る通知書(本件通知書)には、請求人が相続した土地(本件土地)について、租税特別措置法(措置法)第69条の4《小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例》第1項に規定する特例(本件特例)の適用があるとする請求人の主張及びその理由に対する回答が記載されていないため、原処分は理由の提示に不備がある違法なものである旨主張する。しかしながら、本件通知書には、措置法第69条の4第1項の規定及び本件土地について本件特例の適用が受けられない理由に係る事実関係が示されるとともに、当該事実関係によって、本件土地は、同項に規定する建物又は構築物の敷地の用に供されているものとは認められない旨が記載されているところ、本件通知書における理由の提示は、具体的な事実関係に基づいて原処分庁が本件土地に本件特例の適用がないと判断した根拠が示されており、請求人において原処分がされた理由を了知し得るものということができるから、行政手続法第8条《理由の提示》第1項本文の趣旨である原処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜に照らし、法の要求する理由の提示として欠けるところはないというべきである。(令7.12. 8 沖裁(諸)令7-4)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
沖縄
裁決番号
令070004
裁決年月日
令和7年12月8日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の代理人である税理士が、他の相続に係る相続税の当初申告において、請求人の父の死亡により開始した相続(本件相続)により取得した土地(本件土地)と同様の状況にある他の土地について租税特別措置法第69条の4《小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例》第1項に規定する特例(本件特例)を適用した事案で、税務当局から、本件特例の適用が否認・指摘を受けた事例は見当たらないにもかかわらず、本件土地は、原処分庁が本件特例の適用を否認(原処分)しているが、原処分庁が請求人に対して行った原処分は課税平等原則に反し違法である旨主張する。しかしながら、仮に、請求人の主張するようなことがあったしても、そのことを理由に法を正しく適用できなくなるわけではなく、法を正しく適用することが課税の平等に反することにはならない。(令7.12. 8 沖裁(諸)令7-4)

支部名
東京
裁決番号
令070073
裁決年月日
令和7年12月5日
裁決結果
棄却
争点番号
100205010
争点
2国税の納付義務の確定/5賦課課税方式による国税の確定手続/1賦課決定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が調査を受けて提出した修正申告等に基づいて原処分庁が行った加算税の各賦課決定処分に対し、「うそ、脅しを受けた状態で調書をとられ」た旨及び「ヤミ金の取り立てのような行為までされ」た旨等を主張し、当該各賦課決定処分の全部の取消しを求めている。しかしながら、これらの具体的な内容が明らかでないことに加え、上記の主張からは、これらの事情により、当該各賦課決定処分についていかなる課税要件が充足されていないのかが不明であるところ、請求人は、当審判所からの再三の連絡要請や文書による具体的な主張確認の求めに応じず、具体的な主張内容を明らかにしない上、その主張する事実を証明する証拠も示さない。そして、当審判所の調査によっても、請求人が主張するような事実があったとは認められない。(令7.12. 5 東裁(所・諸)令7-73)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
令070014
裁決年月日
令和7年12月3日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分の調査(本件調査)において、原処分庁が、契約書の原本を確認することをせず、事実関係の調査を怠ったから、更正処分は、国税通則法(通則法)第24条《更正》に規定する調査により行われたものとは評価できず違法である旨主張する。しかしながら、本件調査の過程に刑罰法規に触れ、公序良俗に反し社会通念上相当の限度を超えて濫用にわたるなど重大な違法を帯び、何らの調査なしに課税処分をしたに等しいものとの評価を受ける場合に当たるというべき事情は見当たらないから、更正処分は通則法第24条に規定する調査に基づき行われている。(令7.12. 3 名裁(所)令7-14)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
令070014
裁決年月日
令和7年12月3日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分の通知書に記載されている更正処分の理由(本件処分理由)は、国税庁の質疑応答事例の回答要旨の表現を一部不適切に書き換えた上、漫然と引用したものにすぎず、本件処分理由の提示には不備がある旨主張する。しかしながら、本件処分理由は、行政庁の判断の慎重と合理性を担保して、その恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服申立ての便宜を与えるという趣旨を充足する程度に具体的に明示されていると認められるから、本件処分理由の提示に不備はない。(令7.12. 3 名裁(所)令7-14)

支部名
大阪
裁決番号
令070052
裁決年月日
令和7年12月3日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、輸入品に対する内国消費税の徴収等に関する法律施行令(輸徴法施行令)第13条《関税を免除する物品に係る内国消費税についての免税等の手続等》所定の手続は消費税を免除するための要件ではなく、輸入申告時に明細書の添付や明細書の所定の記載がないことのみをもって免税を否定することはできない旨主張する。しかしながら、関税に係る更正をすべき理由がない旨の通知処分の取消しを求めた審査請求に係る裁決において、財務大臣は、国税通則法(通則法)第23条《更正の請求》第1項に規定する更正の請求ができる場合に該当しないと判断して当該審査請求を棄却していることから、請求人が輸入した各貨物に係る関税が免除され、保税地域からの引取りに係る消費税等も免除されることとはならず、各輸入申告に係る消費税等の納付すべき税額が過大であるとは認められないことから、当審判所において、輸徴法施行令第13条所定の手続が輸入品に対する消費税を免除するための手続的な要件であるか否かについて検討するまでもなく、請求人の消費税等に係る更正の請求は、通則法第23条第1項に規定する更正の請求をすることができる場合に該当しない。(令7.12. 3 大裁(諸)令7-52)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令070071
裁決年月日
令和7年12月3日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が行った被相続人の死亡に係る保険金の支払請求権(本件保険金請求権)の差押処分(本件差押処分)について、限定承認をした相続人に人身傷害保険に基づく死亡保険金が支払われるケースについて一律に国税通則法第5条《相続による国税の納付義務の承継》第1項後段にいう「相続によって得た財産」に含まれるとする通達等の公的な見解の表示は見当たらず、原処分庁が、限定承認をした上で人身傷害保険に基づく死亡保険金を受け取った相続人に対して一律に徴収しているとは考えられず、また、請求人の滞納国税を徴収しなければ実質的な租税負担の公平に反するといった事情はなく、別異の取扱いに合理的な理由がないため、本件差押処分は原処分庁の恣意的な判断に基づく別異の取扱いであり、平等原則に反して違法である旨主張する。しかしながら、個々の滞納事案における自主納付の見込みを踏まえた差押えの判断については、徴収職員の合理的な裁量に委ねられていると解されるところ、請求人の滞納国税について自主納付の見込みがなかったと認められることからすると、原処分庁が本件差押処分を行う必要があると判断し、これを行ったことは、合理的な裁量を逸脱するものではないと認められ、また、原処分庁が恣意的な判断に基づいて別異の取扱いを行ったと認めるに足りる証拠もない。なお、本件保険金請求権が通則法第5条第1項後段に規定する「相続によって得た財産」に含まれるかどうかの見解が示されていないとしても、徴収職員は、個別の滞納事案ごとに差押えの適否を判断するものと解され、本件においては、本件差押処分が適法な処分であり、その必要性が認められる。したがって、本件差押処分が平等原則に反した違法な処分であるとは認められない。(令7.12. 3 東裁(諸)令7-71)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令070071
裁決年月日
令和7年12月3日
裁決結果
棄却
争点番号
100204019
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 死亡した被相続人の滞納国税(本件滞納国税)について、国税通則法第5条《相続による国税の納付義務の承継》第1項後段の規定により、相続によって得た財産の限度において、本件滞納国税を納付する責めに任ずることとなった請求人は、原処分庁所属の徴収担当職員(本件徴収職員)から、請求人が納付すべき金額(当初金額)の説明を受け、それを信用して当該金額を納付したが、その後、被相続人が死亡したことにより発生した保険金支払請求権(本件保険金支払請求権)が相続によって得た相続財産に該当するとして、本件滞納国税の納付を求められ、請求人が当該相当額を納付しなかったところ、原処分庁は、保険金が振り込まれた請求人の預金口座を差し押さえた(本件差押処分)ことについて、請求人は、①請求人が責任を負う納税義務が全て履行済みであることに対する信頼は正当なもので法的保護に値するものであり、また、②請求人の固有財産である預金債権の額を使うことができなくなる重大な不利益を被っていることから、本件差押処分は信義則に反する違法な処分である旨主張する。しかしながら、請求人は、限定承認によって本件滞納国税の納税義務を承継しており、本件徴収職員による上記説明によって請求人が当初金額を納付したとしても、これにより本件滞納国税の納税義務が同額にまで縮減するものとは認められず、一般的に、租税法規に適合する税務官庁の処分について、法の一般原理である信義則の法理の適用により、当該処分を違法なものとして取り消すことができる場合があるとしても、原処分庁が複数回にわたって納付催告をしたにもかかわらず、請求人が自主納付をしなかったことなどの事情を考慮すると、本件差押処分を行ったことが、納税者である請求人の信頼を保護しなければ正義に反するとまでは認められない。したがって、本件差押処分が信義則に反する違法な処分であるとは認められない。(令7.12. 3 東裁(諸)令7-71)

支部名
東京
裁決番号
令070065
裁決年月日
令和7年11月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、令和4年分(本件前年分)の所得税及び復興特別所得税(所得税等)について、更正の請求により租税特別措置法第41条《住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除》の規定による所得税額の特別控除(住宅借入金等特別控除)の適用を認めるべきであり、令和5年分(本件年分)の所得税等についても更正の請求により住宅借入金等特別控除の適用を認めるべきである旨主張する。しかしながら、請求人は本件前年分の所得税等の申告において租税特別措置法第41条の19の4《認定住宅等の新築等をした場合の所得税額の特別控除》の規定による所得税額の特別控除(認定住宅等新築等特別税額控除)の適用を受けており、認定住宅等新築等特別税額控除の適用を受けた家屋については、住宅借入金等特別控除の適用を受けることはできないのであるから、請求人は、本件年分の所得税等について、更正の請求により住宅借入金等特別控除の適用を受けることはできない。(令7.11.21 東裁(所)令7-65)

支部名
名古屋
裁決番号
令070011
裁決年月日
令和7年11月11日
裁決結果
棄却
争点番号
100203050
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、相続が開始した日から約8年を経過する日までの間、相続人のうちの一人が相続財産である土地及び家屋(本件不動産)に関する資料を保有していたため、請求人は同資料を一切確認又は使用することができなかったところ、このことは、国税通則法施行令第6条《更正の請求》第1項第3号に規定する「帳簿書類の押収その他やむを得ない事情」に該当し、上記の間、請求人は、請求人の責めに帰すべきでない事情により、相続税の課税価格を計算することができなかったといえるから、請求人がした更正の請求は、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第3号による更正の請求をすることができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、請求人が主張する事情は法律に基づく帳簿書類の占有の制限やこれに類するものではないから帳簿書類の押収等に該当しない。また、請求人において、相続税の申告書の提出時に、課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき帳簿書類その他の記録が手元になかったとはいえず、それ以外の資料からでも相続税の課税標準等又は税額等を計算することが客観的に不可能であったとはいえない。したがって、請求人が主張する事情を理由として、国税通則法第23条第2項第3号による更正の請求をすることができる場合には該当しない。(令7.11.11 名裁(諸)令7-11)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令070056
裁決年月日
令和7年11月10日
裁決結果
棄却
争点番号
100204049
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/5その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が他の共同相続人(本件各納税者)から各滞納国税(本件各滞納国税)の徴収を可能な限り行っていないとして、連帯納付義務の通知処分(本件通知処分)は徴収権を濫用した違法な処分である旨主張する。しかしながら、本件各滞納国税に係る請求人の連帯納付義務は法律上当然に生じており、また、連帯納付義務には補充性はないことから、原処分庁は、本件各納税者に対する滞納処分の状況等に関係なく、連帯納付義務者である請求人に対して徴収手続を行うことが許される。そして、原処分庁が、本件各納税者から本件各滞納国税の全額を徴収することが極めて容易な状況にあったとはいえず、また、原処分庁が本件各納税者又は第三者の利益を図る目的をもって恣意的に本件各納税者からの徴収を行わず、本件通知処分を行ったという特段の事情も見当たらない。したがって、本件通知処分が徴収権を濫用した違法な処分であるとは認められない。(令7.11.10 東裁(諸)令7-56)

支部名
東京
裁決番号
令070055
裁決年月日
令和7年11月5日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、国税電子申告・納税システムを利用した令和元年分の所得税及び復興特別所得税の確定申告(本件申告)において、源泉徴収選択口座に係る特定口座内保管上場株式等の譲渡による譲渡損失(本件譲渡損失)を入力したつもりであったが入力されておらず、本件譲渡損失の金額を除いて申告することを選択したのではないから、国税通則法第23条《更正の請求》第1項に規定する「課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこと」に該当する旨主張する。しかしながら、請求人の確定申告の状況からすると、請求人が本件申告において本件譲渡損失を入力するつもりであったとは認められず、本件申告の内容は国税に関する法律の規定に従って誤りなく計算されているから、国税通則法第23条第1項に規定する更正の請求ができる場合に該当しない。(令7.11. 5 東裁(所)令7-55)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令070051ほか 1件
裁決年月日
令和7年10月31日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のための公的要請の影響を理由とした災害等による申告等の期限延長申請について、新型コロナウイルス感染症の分類が5類感染症に変更された日の2か月後である令和5年7月7日までは、ほぼ無条件で承認される取扱いとなっていたところ、①同日前後で取扱いが異なるのは「同様の状況にあるものは同様に課税されなければならない」とする租税公平主義に反する旨、また、②当該取扱いを信頼して行動した請求人の申請を却下することは信義誠実の原則にも反する旨主張する。しかしながら、令和5年5月8日以降、新型コロナウイルス感染症が5類感染症に変更されたことで外出自粛などの社会生活上の制限が大幅に緩和されたことを踏まえると、同日の前後において、請求人が主張するところの「同様の状況にある」とは認められず、また、税務官庁が上記影響を理由とした申告等の期限延長申請が無条件で承認される取扱いを公的に表示していた事実も認められないことから、請求人の主張はその前提を欠くものである。(令7.10.31 東裁(法・諸)令7-51)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令070053
裁決年月日
令和7年10月31日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のための公的要請の影響を理由とした災害等による申告等の期限延長申請について、新型コロナウイルス感染症の分類が5類感染症に変更された日の2か月後である令和5年7月7日までは、ほぼ無条件で承認される取扱いとなっていたところ、①同日前後で取扱いが異なることになることなどから、「同様の状況にある者は、同様に課税されなければならない」とする租税公平主義に反する旨、また、②当該取扱いを信頼して行動した請求人の申請を却下していることなどから、信義誠実の原則にも反する旨主張する。しかしながら、令和5年5月8日以降、新型コロナウイルス感染症が5類感染症に変更されたことで外出自粛などの社会生活上の制限が大幅に緩和されたことを踏まえると、同日の前後において、請求人が主張するところの「同様の状況にある」とは認められず、また、税務官庁が上記影響を理由とした申告等の期限延長申請が無条件で承認される取扱いを公的に表示していた事実も認められないことから、請求人の主張はその前提を欠くものである。(令7.10.31 東裁(法・諸)令7-53)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令070047
裁決年月日
令和7年10月27日
裁決結果
棄却
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、遺言無効確認訴訟等の判決(本件判決)の確定により葬式費用の総額がようやく明らかにされたものであるから、更正の請求により葬式費用を控除することができる旨主張する。しかしながら、本件判決において、葬式費用に関する事実についての認定及び判断はされておらず、また、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号各号及び相続税法第32条《更正の請求の特則》第1項各号に基づき更正の請求をすることができる事由及び期間は、明文で規定されている場合に限定されるものと解されるべきであり、安易にその準用あるいは類推解釈をすることは許されないのであるから、請求人は、更正の請求により葬式費用を控除することはできない。(令7.10.27 大裁(諸)令7-47)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令070049
裁決年月日
令和7年10月24日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人名義の預金口座に振り込まれた金員の一部(本件金員)を、請求人が第三者に対して行った金銭貸付け(本件貸付け)の利息に係る所得として申告したが、本件金員は、本件貸付けに係る元金の返済であって所得ではないから、国税通則法(通則法)第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、更正の請求では、納税者側において自ら記載した申告内容が真実に反するものであることの立証をすべきであるところ、請求人の提出した資料によってはその主張する事実の存在を認めることはできず、他にその存在を推認させるような証拠も見当たらないから、申告に係る所得金額を真実のものと認めざるを得ず、納付すべき税額が過大であるとはいえない。したがって、本件は、通則法第23条第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当しない。(令7.10.24 東裁(所)令7-49)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令070049
裁決年月日
令和7年10月24日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正の請求の処理に係る引継ぎを受けた税務署長は、請求人に対し連絡を行い、必要書類を確認するなどの対応を行う必要があったにもかかわらず、それらをせずに原処分を行ったことから、原処分は、国税通則法(通則法)第23条《更正の請求》第4項に規定する調査を欠いており、違法又は不当である旨主張する。しかしながら、いわゆる机上調査等の課税庁内部における調査も同項に規定する調査に含まれると解されるところ、当該税務署長所属の担当職員(本件担当職員)は、引継ぎを受けた調査資料等の内容の検討を行っており、当該検討も、同項に規定する調査として、本件担当職員の合理的な裁量の範囲内で適法に行われたものと認められることから、原処分に通則法第23条第4項に反する違法又は不当はない。(令7.10.24 東裁(所)令7-49)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
札幌
裁決番号
令070006
裁決年月日
令和7年10月23日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、新型コロナウイルス感染症の影響を理由とした申告等の期限延長申請は、令和5年7月7日(新型コロナウイルス感染症が5類感染症に変更された日の2か月後)までは、ほぼ無条件で承認される取扱いとなっていたが、同月8日以降にされた期限延長申請は、これと異なる取扱いがされ、また、この取扱いの変更は、国税庁のウェブサイト等でしか周知されておらず、請求人は、同月7日までの取扱いを信頼して行動したものであるから、租税公平主義又は信義誠実の原則に反する旨主張する。しかしながら、令和5年5月8日以降、新型コロナウイルス感染症は5類感染症に位置付けられ、社会生活上の制限が大幅に緩和されたことを踏まえると、同日の前後において、同様な状況にあるとは認められず、また、税務官庁が、期限延長申請がほぼ無条件で承認される取扱いを公的に表示していた事実は認められないことから、租税公平主義又は信義誠実の原則に反する違法はない。(令7.10.23 札裁(法・諸)令7-6)

支部名
東京
裁決番号
令070046
裁決年月日
令和7年10月23日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①外注費等は損金の額に算入されず、課税仕入れに係る支払対価の額に含まれない、②貸付金に係る受取利息は益金の額に算入されるとして提出した各修正申告書(本件各修正申告書)には誤りがあることから、請求人がした更正の請求は国税通則法(通則法)第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する「国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこと」に該当し、同号又は同項第2号に掲げる更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、請求人は、主張の前提となる事実を立証せず、本件各修正申告書の内容が真実に反するものであることを立証していないことから、請求人が上記①及び②のとおり提出した本件各修正申告書に誤りがあったとは認められず、通則法第23条第1項第1号に規定する「国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこと」に該当せず、同号又は同項第2号に掲げる更正の請求ができる場合に該当しない。(令7.10.23 東裁(法・諸)令7-46)

支部名
東京
裁決番号
令070047
裁決年月日
令和7年10月23日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①A事業に係る売上げを請求人に帰属するとして益金の額に算入するとともに、当該売上げに係る仕入れを損金の額に算入し、②関係会社への売上げを受贈益として益金の額に算入するなどして提出した各修正申告書(本件各修正申告書)には誤りがあることから、請求人がした更正の請求は国税通則法(通則法)第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する「国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこと」に該当し、同号又は同項第2号に掲げる更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、請求人は、主張の前提となる事実を立証せず、本件各修正申告書の内容が真実に反するものであることを立証していないことから、請求人が上記①及び②のとおり提出した本件各修正申告書に誤りがあったとは認められず、通則法第23条第1項第1号に規定する「国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこと」に該当せず、同号又は同項第2号に掲げる更正の請求ができる場合に該当しない。(令7.10.23 東裁(法・諸)令7-47)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令070048
裁決年月日
令和7年10月23日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が外国から入手したとして当審判所に提出した資料(本件各資料)は、原処分庁が国際条約及び関係法令に基づいて入手したものではなく、非正規ルートで入手したか勝手に作成したものであり、本件各資料の収集手続に原処分を取り消すべき違法がある旨主張する。しかしながら、本件各資料は、原処分庁が租税条約に基づき取得したものであって、原処分庁が正規の方法によらず入手し、又は偽造したものでないことから、本件各資料の収集手続に原処分を取り消すべき違法があるとは認められない。(令7.10.23 東裁(所)令7-48)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令070040
裁決年月日
令和7年10月15日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集No.141

要旨

○ 請求人は、原処分に係る通知書に記載された理由には、実地の調査前に原処分庁が行ったとする調査内容の記載がないから、原処分の理由の提示には重大な瑕疵がある旨主張する。しかしながら、原処分の理由には、無申告加算税が賦課されることの基礎となる事実として、対象年分の所得税等の期限後申告書の提出年月日、賦課決定の根拠となる法令及び無申告加算税の金額を挙げる等、原処分庁による判断結果並びにその基礎とされた根拠法令及び事実関係の内容が具体的に明示されており、行政庁の判断の慎重と合理性を担保して、その恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らしめて不服の申立てに便宜を与えるという行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項の趣旨を充足する程度に具体的に明示されたものといえるから、原処分の理由の提示に不備はない。(令7.10.15 東裁(所)令7-40)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令070039
裁決年月日
令和7年10月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、複数の関係法人(本件各関係法人)に業務を委託したとする取引(本件各業務委託取引)には経済的実体が存在し、本件各関係法人に支払われた対価(本件各業務委託料)は本件各業務委託取引の支払対価であることから、本件各業務委託料を損金の額に算入せず、また、課税仕入れに係る支払対価の額に含めずに提出した各修正申告書(本件各修正申告書)には誤りがあり納付すべき税額が過大であるから、国税通則法第23条《更正の請求》第1項の規定による更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、本件各業務委託取引に携わったとする従業員(本件各従業員)と本件各関係法人との間に雇用契約が存在していたとは認められず、本件各従業員の雇用主は、請求人であると認めるのが相当であり、本件各関係法人に本件各従業員が雇用されていることを前提とする本件各業務委託取引は、実在しない架空の取引をあたかも存在する取引であるかのように装うものと認めるのが相当である。したがって、本件各業務委託取引は実在せず、本件各業務委託料は本件各業務委託取引の支払対価とは認められないことから、本件各修正申告書に誤りがあり納付すべき税額が過大であるとはいえず、更正の請求ができる場合には該当しない。(令7.10.14 東裁(法・諸)令7-39)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
札幌
裁決番号
令070005
裁決年月日
令和7年10月6日
裁決結果
棄却
争点番号
100202030
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/3期限内申告
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、国税電子申告・納税システム(e-Tax)では、法定申告期限を過ぎると期限内申告書のデータは送信できないが、請求人が作成した確定申告書(本件確定申告書)のデータ(本件確定申告データ)は、請求人がこれまでと同様にe-Taxで送信できたことから、本件確定申告書は期限内申告書である旨主張する。しかしながら、本件確定申告データは、法定申告期限の翌日の午前2時31分にe-Taxによる申請書等を受け付ける国税庁の使用する電子計算機に備えられたファイルに記録されていることからすれば、請求人は、法定申告期限までに本件確定申告書を提出したとは認められない。したがって、本件確定申告書は期限後申告書である。(令7.10. 6 札裁(所)令7-5)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令070014
裁決年月日
令和7年10月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人に対する調査(本件調査)の際に、原処分庁所属の調査担当職員(本件担当職員)から、請求人の代表取締役が電話相談センターに事前に相談するなど正しく納税する努力をしているので、納税告知処分に係る不納付加算税の各賦課決定処分(本件各賦課決定処分)などについては課税されないと説明を受けたにもかかわらず、本件各賦課決定処分などがされたことは、信義則に反する違法がある旨主張する。しかしながら、信義則の法理の適用は、納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお当該課税処分に係る課税を免れさせて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情が存する場合に初めてその是非を考えるべきものであり、この特別の事情が存するかどうかの判断に当たっては、少なくとも、税務署長その他の責任ある立場にある者の公式の見解の表明であることが必要であり、本件担当職員は、税務官庁その他の責任ある者に当たらないことは明らかであり、「税務官庁が請求人に対し信頼の対象となる公的見解を表示した」と評価できる事実は認められないから、本件各賦課決定処分などについて信義則に反する違法があるとはいえない。(令7.10. 1 大裁(諸)令7-14)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令070031
裁決年月日
令和7年9月29日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のための公的要請の影響を理由とした災害等による申告等の期限延長申請について、新型コロナウイルス感染症の分類が5類感染症に変更された日の2か月後である令和5年7月7日までは、ほぼ無条件で承認される取扱いとなっていたところ、①同日前後で取扱いが異なるのは「同様の状況にあるものは同様に課税されなければならない」とする租税公平主義に反する旨、また、②当該取扱いを信頼して行動した請求人の申請を却下することは信義誠実の原則にも反する旨主張する。しかしながら、令和5年5月8日以降、新型コロナウイルス感染症が5類感染症に変更されたことで外出自粛などの社会生活上の制限が大幅に緩和されたことを踏まえると、同日の前後において、請求人が主張するところの「同様な状況にある」とは認められず、また、同日以前に、税務官庁が上記影響を理由とした申告等の期限延長申請が無条件で承認される取扱いを公的に表示していた事実も認められないことから、請求人の主張はその前提を欠くものである。(令7. 9.29 東裁(法・諸)令7-31)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令070029
裁決年月日
令和7年9月26日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集No.140

要旨

○ 請求人は、租税特別措置法(令和6年法律第8号による改正前のもの)第41条《住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除》第1項に規定する住宅借入金等特別控除(一般の住宅借入金等特別控除)を適用した確定申告(本件確定申告)をしたものの、請求人が取得した家屋は同条第10項に規定するエネルギー消費性能向上住宅に該当するから、国税通則法第23条《更正の請求》に規定する更正の請求により、一般の住宅借入金等特別控除ではなく租税特別措置法第41条第10項に規定する住宅借入金等特別控除(省エネ住宅特別控除)を適用することができる旨主張する。しかしながら、一般の住宅借入金等特別控除及び省エネ住宅特別控除の各要件をいずれも充足する場合には、そのいずれを適用するかを選択して確定申告をすることができるところ、本件確定申告の内容は、一般の住宅借入金等特別控除の適用要件を満たすものであり、その計算にも誤りがないことからすると、本件確定申告は、客観的にみれば税法の規定に従ったものであるから、国税通則法第23条の要件に該当せず、省エネ住宅特別控除を適用することはできない。(令7. 9.26 東裁(所)令7-29)

支部名
東京
裁決番号
令070030
裁決年月日
令和7年9月26日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が運営するサイト(本件サイト)においてユーザー(本件ユーザー)が行った行為に対して付与したポイント(本件ポイント)の価値相当額は、課税仕入れに係る支払対価の額に該当するとして、国税通則法第23条《更正の請求》第1項に規定する更正の請求ができる旨主張する。しかしながら、本件ポイントの価値相当額が、請求人の課税仕入れに係る支払対価の額に該当するか否かは、請求人による本件ポイントの付与が、本件ユーザーから個別具体的な役務の提供を受けたことによって生じたという対応関係があるか否かで決せられることとなるところ、請求人は、本件サイトに広告等を掲載して広告料その他の収入を得るという事業において、本件ユーザーに対し、広告主等の求める行為を行うための誘引として又は第三者への本件サイトの紹介を奨励するために、本件ポイントを付与しているのであって、請求人による本件ポイントの付与が、本件ユーザーが行った行為との関係において、本件ユーザーから個別具体的な役務の提供を受けたことによって生じたという対応関係があるとは認められない。したがって、本件ポイントの価値相当額が、請求人の課税仕入れに係る支払対価の額に該当するとは認められず、国税通則法第23条第1項各号の規定による更正の請求ができる場合に該当しない。(令7. 9.26 東裁(諸)令7-30)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
沖縄
裁決番号
令070001
裁決年月日
令和7年9月25日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、金地金の譲渡について、高額な無申告者のみが追徴課税され、一部の者が追徴課税されていないことは租税平等原則に反しており、原処分は違法である旨主張する。しかしながら、租税平等原則の趣旨からすると、仮に、請求人が主張するように、金地金の譲渡による所得について全ての無申告者に課税されていなかったとしても、そのことを理由に金地金を譲渡した全ての者に対して法を正しく適用できなくなることにはならず、法を正しく適用することが租税平等原則に反することにはならない。(令7. 9.25 沖裁(所)令7-1)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
令070010
裁決年月日
令和7年9月25日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、災害による申告、納付等の期限延長申請の却下処分(本件却下処分)に係る通知書に記載された処分の理由は、事実を羅列したのみで、当該各事実が国税通則法第11条《災害等による期限の延長》に該当しない理由が不明であるから、行政手続法第8条《理由の提示》の理由付記の趣旨に照らし記載の程度が不十分である旨主張する。しかしながら、本件却下処分に係る通知書の処分の理由には、原処分庁による判断の基礎とされた根拠法令及びその解釈並びに事実関係が具体的に示された上での判断結果が記載されており、これは、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、拒否の理由を申請者に知らせて不服申立てに便宜を与えるという行政手続法第8条第1項本文の趣旨に照らし、理由の提示の程度として十分なものであるといえる。したがって、本件却下処分の理由の提示に不備はない。(令7. 9.25 関裁(所)令7-10)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
令070010
裁決年月日
令和7年9月25日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人がした災害による申告、納付等の期限延長申請(本件延長申請)と同一の理由で申請した他の期限延長申請の中には、承認されたものもあるにもかかわらず、本件延長申請が却下されたのは、租税平等原則に反する旨主張する。しかしながら、租税平等原則とは、処分の根拠となる法を適用すべき者に対しては等しく適用すべきことをいい、仮に法の適用を免れる者が生じたとしても、そのことを理由に他の者に対して法を正しく適用することが租税平等原則に反することにはならない。そして、本件延長申請の却下処分は、国税通則法第11条《災害等による期限の延長》を正しく適用したものであるから、租税平等原則に反することにはならない。(令7. 9.25 関裁(所)令7-10)

支部名
札幌
裁決番号
令070003
裁決年月日
令和7年9月8日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、請求人らと請求人らの被相続人(本件被相続人)が代表取締役を務めていた法人(本件法人)との間の訴訟上の和解(本件和解)により、本件法人の取引先から本件被相続人名義の預金口座に振り込まれた金員を本件被相続人の給与所得とした更正処分等(本件各更正処分等)に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実が当該計算の基礎としたところと異なることが確定されることとなったため、本件和解は、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する判決に該当する旨主張する。しかしながら、本件和解により、明確でなかった権利関係が明確になり、本件各更正処分等の時に前提とした権利関係と異なった権利関係が納税義務の成立当時に遡って確定したとは認められない。したがって、本件和解は、国税通則法第23条第2項第1号に規定する判決には該当しない。(令7. 9. 8 札裁(所)令7-3)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令070024
裁決年月日
令和7年9月8日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集No.140

要旨

○ 請求人は、原処分庁が行った各更正処分(本件各更正処分)に係る各通知書(本件各通知書)に記載された更正処分の理由は、法令適用上の客観的な理由となっておらず、理由付記の程度として、処分の適正化及び納税者の予見可能性を高めるものとはいえないから、理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、本件各通知書には、原処分庁が本件各更正処分の判断の基礎とした事実関係、根拠法令及びその判断過程が記載されており、請求人は、原処分庁による判断過程や本件各更正処分の根拠を知ることができるから、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文に反する理由提示の不備は認められない。(令7. 9. 8 東裁(諸)令7-24)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令070024
裁決年月日
令和7年9月8日
裁決結果
棄却
争点番号
100204019
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
事例集登載頁
裁決事例集No.140

要旨

○ 請求人は、原処分庁が、①請求人から売上先への商品販売に係る実質行為者と認定した仕入先(本件仕入先)に対して、請求人への売上げを減額する更正を行っておらず、②実質課税の原則を適用した各取引(本件各取引)と同様な形の請求人の国内取引には実質課税の原則を適用した課税処分を行っていないことから、本件各取引に係る各更正処分(本件各更正処分)は課税の公平性を欠く不当な処分である旨主張する。しかしながら、課税の平等とは、「課税の根拠となる法を適用すべき者に対しては等しく適用すべし」とすることであって、仮に法の適用を免れる者があったとしても、そのことを理由に、他の者に対して法を正しく適用することができなくなるわけではなく、また、法を正しく適用することが課税の平等に反することにはならないことも明らかであるところ、法律的実質的にみて、請求人は、各販売取引について資産の譲渡等に係る対価を享受しておらず、消費税法第13条《資産の譲渡等又は特定仕入れを行った者の実質判定》の規定に基づき、各仕入取引に係る資産の譲受け及び各販売取引に係る資産の譲渡をした事業者ではないとして同法が適用されたのであるから、仮に、本件仕入先に対する減額更正が行われていないとしても、それをもって直ちに本件各更正処分が課税の公平性を欠く不当な処分であるということはできない。また、請求人が主張する「国内取引」がいかなる点において本件各取引と「同様」の取引であるのか明らかではなく、本件各更正処分が課税の公平性を欠く不当な処分であるとはいえない。(令7. 9. 8 東裁(諸)令7-24)

支部名
東京
裁決番号
令070020
裁決年月日
令和7年9月5日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①外注費(本件外注費)は損金の額に算入されず、課税仕入れに係る支払対価の額に含まれない、②貸付金に係る受取利息(本件受取利息)は益金の額に算入される、③退職金(本件退職金)は損金の額に算入されないとして提出した各修正申告(本件各修正申告)には誤りがあることから、請求人がした更正の請求は国税通則法(通則法)第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する「国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこと」に該当し、同号又は同項第2号に掲げる更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、請求人は、主張の前提となる事実を立証せず、本件各修正申告書の内容が真実に反するものであることを立証しておらず、請求人が、本件各修正申告において、①本件外注費を損金の額に算入せず、この税込金額を課税仕入れに係る支払対価の額に含めなかったこと、②本件受取利息を益金の額に算入したこと及び③本件退職金を損金の額に算入しなかったことに誤りがあったとは認められないから、通則法第23条第1項第1号に規定する「国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこと」に該当せず、同号又は同項第2号に掲げる更正の請求ができる場合に該当しない。(令7. 9. 5 東裁(法・諸)令7-20)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令070021ほか 2件
裁決年月日
令和7年9月5日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①原処分に係る調査(本件調査)が開始した後、空白の期間があり不安な状態で放置されたこと、②本件調査の結果の説明は、納税者の理解が得られるような十分な説明が行われたとは到底いえないこと、③本件調査の結果の説明の際に、納税者を脅すかのごとく加算税まで記載した納付書が交付されたことから、本件調査に係る手続に原処分を取り消すべき違法がある旨主張する。しかしながら、①原処分に係る調査担当職員(本件調査担当職員)が無断で本件調査を中断するなどして本件調査を放置したとは認められないこと、②仮に請求人側の主観において本件調査の結果について十分な説明が行われたとはいえないと受け取ったとしても、当該説明は国税通則法第74条の11《調査の終了の際の手続》に基づく調査の終了の際の手続であって、既に行われた証拠収集手続に影響を及ぼすものではないこと、③本件調査担当職員が加算税を記載した納付書を交付したことが調査を全く欠くのに等しいとの評価を受けるような重大な違法に当たるとはいえないことなどからすれば、本件調査に係る手続に原処分を取り消すべき違法があるとは認められない。(令7. 9. 5 東裁(諸)令7-21)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
令070006
裁決年月日
令和7年9月3日
裁決結果
棄却
争点番号
100203070
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分の通知書(本件通知書)の不動産鑑定評価書の原価法に関する記載は、借地権割合の根拠などについて説明がなく、理由の提示の趣旨である納税者が検討及び反論できる程度の内容の記載がされていない旨主張する。しかしながら、本件通知書には、原処分の理由として、原処分庁が認定した具体的事実の要点とその評価及び適用される法律等が記載されており、これにより、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服申立ての便宜を与えるという行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の趣旨を充足する程度に、原処分の理由が具体的に明示されていると認められるから、法の要求する理由の提示として不備はない。(令7. 9. 3 名裁(所)令7-6)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
令070003
裁決年月日
令和7年9月2日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、所得税等及び消費税等の加算税の賦課決定通知書(本件通知書)には、事実と異なる記載がされており、また、隠蔽又は仮装して仕入金額を過大に計上していたということを推認できる具体的な事実が記載されておらず、本件通知書の理由の提示には不備がある旨主張する。しかしながら、本件通知書には、隠蔽又は仮装行為に関して、請求人から経理事務等を任せられていた配偶者が、発注及び納品の事実がないにもかかわらず、取引先に請求書の作成を依頼し交付を受けていたこと、請求人の顧問税理士法人に当該事実を伝えずに請求書を交付していたことをもって、請求人に隠蔽又は仮装の行為があったことを判断したことが分かり、原処分の原因となる事実関係の内容等が具体的に記載されている。そうすると、本件通知書の記載内容は、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服の申立てに便宜を与えるという行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の要求する理由の提示として欠けるところはなく、本件通知書の理由の提示に不備はない。(令7. 9. 2 福裁(所・諸)令7-3)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
令070005
裁決年月日
令和7年9月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、消費税及び地方消費税の各更正処分(本件各更正処分)に係る各通知書(本件各更正通知書)には、特定の仕入れに係る処分の理由の記載がないこと等から、本件各更正処分の理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、本件各更正通知書の記載内容は、原処分庁による判断結果並びにその基礎とされた事実関係及び根拠法令を了知し得るものであるから、本件各更正通知書における本件各更正処分の理由は、 行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服の申立てに便宜を与えるという行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の趣旨を充足する程度に具体的に明示されているといえるから、本件各更正処分の理由の提示に不備はない。(令7. 9. 1 関裁(諸)令7-5)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令070018
裁決年月日
令和7年9月1日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、重加算税の賦課決定処分(本件賦課決定処分)の通知書には、処分の理由となった事実及び結論を記載しているのみで、最も重要な重加算税が賦課された理由が記載されていない旨主張する。しかしながら、本件賦課決定処分の理由は、重加算税が賦課されることとなる具体的な事実関係及び根拠法令が提示され、原処分庁が本件賦課決定処分をするに至った判断の過程が具体的に明示されており、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服の申立てに便宜を与えるという行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の趣旨に照らしても、同項本文の要求する理由の提示として欠けるものではないから、本件賦課決定処分の理由の提示に不備はない。(令7. 9. 1 東裁(諸)令7-18)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
令070001
裁決年月日
令和7年7月25日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のための公的要請の影響を理由とした災害等による申告等の期限延長申請について、①新型コロナウイルス感染症の分類が5類感染症に変更された前後で取扱いが異なるのは、「同様の状況にあるものは同様に課税されなければならない」とする租税公平主義に反する旨、また、②分類変更前は上記影響を理由とした申告等の期限延長申請はほぼ無条件で承認されており、この取扱いを信頼して行動した請求人の申請を却下することは信義誠実の原則にも反する違法がある旨主張する。しかしながら、令和5年5月8日以降、新型コロナウイルス感染症が5類感染症に変更されたことで外出自粛などの社会生活上の制限が大幅に緩和されたことを踏まえると、同日の前後において、請求人が主張するところの「同様な状況にある」とは認められず、また、同日以前に、税務官庁が上記影響を理由とした申告等の期限延長申請をほぼ無条件で承認する取扱いを公的に表示していた事実も認められないことから、請求人の主張はその前提を欠くものである。(令7. 7.25 福裁(法・諸)令7-1)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令070006
裁決年月日
令和7年7月24日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が行った消費税及び地方消費税の更正処分(本件更正処分)に係る通知書(本件通知書)では、免税手続をした者の個々につき、本件通知書に挙げられた理由のうちいずれの理由があてはまるのかが明らかにされておらず、このような理由の記載は、争訟便宜機能を果たしておらず、理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、本件通知書には、本件更正処分の根拠法令とその原因となる事実関係の内容等が具体的に示されているため、本件通知書における処分の理由の提示は、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服の申立てに便宜を与えるという行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の趣旨に照らしても、同項本文の要求する理由の提示として欠けるところはないというべきであり、本件通知書の理由の提示に不備はなく、請求人の主張には理由がない。(令7. 7.24 大裁(諸)令7-6)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
令070003
裁決年月日
令和7年7月22日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正の請求の手続を期間内に行うことができなかったのは、原処分庁の職員が適切な指導案内をしなかったことに起因するから、請求人がした更正の請求は、更正の請求ができる期間内にされたものとして認められるべきである旨主張する。しかしながら、かかる更正の請求は、更正の請求をすることができる期間内にされたものではない。また、国税通則法第23条《更正の請求》第1項が、納税申告書に係る国税の法定申告期限から5年以内に限り、更正の請求をすることができる旨規定している趣旨は、あらゆる場合に申告内容の過誤の是正を認めることは、申告により自己の税額を確定させる申告納税制度の性格に照らして適当といえないのみならず、納税義務の具体的内容を不安定ならしめ、行政を混乱に陥れる弊害もあるので、その過誤の是正は法律が特に認める場合に限るとしたものと解される。したがって、請求人の主張する事由をもって、請求人がした更正の請求を同項に規定する期間内にされたものであると認めることはできない。(令7. 7.22 仙裁(所)令7-3)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
令070003
裁決年月日
令和7年7月22日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が投資を行った投資商品に関して請求人以外の他の者が提起した各訴訟(本件各訴訟)に係る各判決によって、課税の基礎となる事実が否定されていることから、請求人がした更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する判決は、更正の請求をする者に効力が及ぶ判決に限られるのであり、請求人は本件各訴訟の訴訟当事者ではなく、本件各訴訟の各判決は請求人にその効力が及ばないことから、当該各判決は請求人にとって同号に規定する判決に該当しない。したがって、請求人がした更正の請求は、同号に規定する更正の請求ができる場合に該当しない。(令7. 7.22 仙裁(所)令7-3)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令070012
裁決年月日
令和7年7月4日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、災害による申告、納付等の期限延長申請書を提出した時期が、コロナ禍の最中か、令和5年5月以降かによって、新型コロナウイルス感染症(本件感染症)の罹患歴などに関する証明書類等の提出が必須になるか否かといった行政庁の取扱いが大きく異なっているから、災害による申告等の期限延長申請に対する却下処分(本件却下処分)に、平等原則に反する違法がある旨主張する。しかしながら、令和5年5月7日以前と同月8日以後とでは、本件感染症の感染症法上の位置付けが異なり、本件感染症の患者や濃厚接触者となった場合、保健所等から外出自粛の要請がされるか否かが異なるので、本件感染症の影響を理由とする申告等の期限延長申請に係る国税庁の取扱いは、異なる状況にあるものを状況に応じて異なって取り扱うものであるから、平等原則に反するとはいえず、本件却下処分は違法ではない。(令7. 7. 4 東裁(法・諸)令7-12)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令070009
裁決年月日
令和7年7月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100202030
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/3期限内申告
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が法定申告期限後に提出した請求人の死亡した配偶者(本件被相続人)に係る所得税及び復興特別所得税の確定申告書(本件申告書)について、①日本及び米国の所得税法は全世界所得課税方式であるところ、本件被相続人は米国の永住者として米国の所得税の申告を行っていること及び②日本での申告の履行は、重複申告であり、手続違反や所得を隠蔽する意図などもないことを理由に、期限後申告書として取り扱うべきではない旨主張する。しかしながら、国外で所得税の申告を行っていたことや、税に関する申告の手続において手続違反や所得を隠蔽する意図などがなかったことを理由として、法定申告期限後に提出された納税申告書を期限後申告書として取り扱わないこととする旨を定めた法令の規定はないことから、本件申告書は期限後申告書に該当する。(令7. 7. 1 東裁(所)令7-9)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令060271ほか 5件
裁決年月日
令和7年6月24日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のための公的要請の影響を理由とした災害等による申告等の期限延長申請について、新型コロナウイルス感染症の分類が5類感染症に変更された日の2か月後である令和5年7月7日までは、ほぼ無条件で承認される取扱いとなっていたところ、①同日前後で取扱いが異なるのは「同様の状況にあるものは同様に課税されなければならない」とする租税公平主義に反する旨、また、②当該取扱いを信頼して行動した請求人の申請を却下することは信義誠実の原則にも反する旨主張する。しかしながら、令和5年5月8日以降、新型コロナウイルス感染症が5類感染症に変更されたことで外出自粛などの社会生活上の制限が大幅に緩和されたことを踏まえると、同日の前後において、請求人が主張するところの「同様の状況にある」とは認められず、また、同日以前に、税務官庁が上記影響を理由とした申告等の期限延長申請が無条件で承認される取扱いを公的に表示していた事実も認められないことから、請求人の主張はその前提を欠くものである。(令7. 6.24 東裁(法・諸)令6-271)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令060270
裁決年月日
令和7年6月23日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁は、金地金について投資目的で取得したため消費税法上の棚卸資産ではないとの請求人の主張を聞き入れることなく金地金は消費税法上の棚卸資産であると決めつけ更正処分(本件更正処分)を行ったのであるから、本件更正処分は更正処分の理由の提示が十分ではないまま行われ、請求人は納税者としての防御権を侵害されている旨主張する。しかしながら、本件更正処分に係る通知書の記載内容は、原処分庁の認定した事実関係、更正処分の根拠法令及びその判断の結果が具体的に示されているといえ、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の趣旨に照らし、行政庁の恣意の抑制及び不服申立ての便宜という同項本文の要求する理由の提示として欠けるところはないから、本件更正処分の理由の提示に不備はない。(令7. 6.23 東裁(法・諸)令6-270)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
令060072
裁決年月日
令和7年6月18日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、原処分庁がした①相続税の修正申告を前提とする過少申告加算税の各賦課決定処分に係る各通知書には、国税通則法(令和4年法律第4号改正前のもの)第65条《過少申告加算税》第4項に規定する「正当な理由」がないことを基礎付ける詳細な事実の記載がなく、また、②相続税の各更正処分及びそれらを前提とする過少申告加算税の各賦課決定処分に係る各通知書には、被相続人が借入れを原資として購入し又は建築した(本件取得・借入れ)各不動産(本件各不動産)の鑑定評価額(本件各鑑定評価額)に係る鑑定評価書の提示がないため、本件各鑑定評価額が相続税法第22条《評価の原則》に規定する時価と評価できるか否かについて判断することができないから、いずれの処分にも理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、上記①の各通知書には、「正当な理由」があると認められるものはない旨の原処分庁の判断、処分の原因となった事実及び根拠法令が具体的に記載されているほか、上記②の各通知書には、本件各不動産を財産評価基本通達の定めによって評価した価額や本件各鑑定評価額などのほか、これらの価額の間に著しいかい離が存在する旨が記載されており、本件取得・借入れが相続税の負担の軽減を意図して行われた結果、相続税の負担が著しく軽減されたといえ、本件各鑑定評価額により評価することが平等原則に違反するものではない旨の記載があることから、請求人らは、原処分庁の判断過程を検証し、それに沿った反論やその反論を裏付ける立証をすることができるといえる。したがって、いずれの処分にも、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の要求する理由の提示として欠けるところはなく、理由の提示に不備はない。(令7. 6.18 関裁(諸)令6-72)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
令060072
裁決年月日
令和7年6月18日
裁決結果
棄却
争点番号
100203070
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、原処分庁がした更正をすべき理由がない旨の各通知処分(本件各通知処分)に係る各通知書においては、被相続人が借入れを原資として購入し又は建築した(本件取得・借入れ)各不動産(本件各不動産)の鑑定評価額(本件各鑑定評価額)に係る鑑定評価書の提示がないため、本件各鑑定評価額が相続税法第22条《評価の原則》に規定する時価と評価できるか否かについて判断することができないから、本件各通知処分は理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、上記の各通知書には、本件各不動産を財産評価基本通達の定めによって評価した価額や本件各鑑定評価額などのほか、これらの価額の間に著しいかい離が存在する旨が記載されており、本件取得・借入れが相続税の負担の軽減を意図して行われた結果、相続税の負担が著しく軽減されたといえ、本件各鑑定評価額により評価することが平等原則に違反するものではない旨の記載があることから、請求人らは、原処分庁の判断過程を検証し、それに沿った反論やその反論を裏付ける立証をすることができるといえる。したがって、本件各通知処分には、行政手続法第8条《理由の提示》第1項本文の要求する理由の提示として欠けるところはなく、理由の提示に不備はない。(令7. 6.18 関裁(諸)令6-72)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令060256ほか 1件
裁決年月日
令和7年6月18日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のための公的要請の影響を理由とした災害等による申告等の期限延長申請について、新型コロナウイルス感染症の分類が5類感染症に変更された日の2か月後である令和5年7月7日までは、ほぼ無条件で承認される取扱いとなっていたところ、①同日前後で取扱いが異なることになることなどから、「同様の状況にある者は、同様に課税されなければならない」とする租税公平主義に反する旨、また、②当該取扱いを信頼して行動した請求人の申請を却下していることなどから、信義誠実の原則にも反する旨主張する。しかしながら、令和5年5月8日以降、新型コロナウイルス感染症が5類感染症に変更されたことで外出自粛などの社会生活上の制限が大幅に緩和されたことを踏まえると、同日の前後において、請求人が主張するところの「同様の状況にある」とは認められず、また、同日以前に、税務官庁が上記影響を理由とした申告等の期限延長申請が無条件で承認される取扱いを公的に表示していた事実も認められず、請求人の主張には理由がない。(令7. 6.18 東裁(法・諸)令6-256)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令060257
裁決年月日
令和7年6月18日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のための公的要請の影響を理由とした災害等による申告等の期限延長申請について、新型コロナウイルス感染症の分類が5類感染症に変更された日の2か月後である令和5年7月7日までは、ほぼ無条件で承認される取扱いとなっていたところ、①同日前後で取扱いが異なることになることなどから、租税公平主義に反する旨、また、②当該取扱いを信頼して行動した請求人の申請を却下していることなどから、信義誠実の原則にも反する旨主張する。しかしながら、税務官庁が、同日までは上記影響を理由とした申告等の期限延長申請が無条件で承認される取扱いを公的に表示していた事実は認められず、請求人の主張には理由がない。(令7. 6.18 東裁(法・諸)令6-257)

支部名
高松
裁決番号
令060015
裁決年月日
令和7年6月17日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、立替金の返金により受けた金員について、原処分庁の職員が一時所得として申告するよう請求人に強要したことから所得税の確定申告をしたのであり、原処分庁には当該確定申告について減額更正を行う義務があることから、請求人が行った更正の請求(本件更正の請求)により更正すべきである旨主張する。しかしながら、本件更正の請求は、法定申告期限から1年を経過してなされたことは明らかであり、本件更正の請求が国税通則法第23条《更正の請求》第1項に規定する要件を満たす適法なものとはいえず、本件更正の請求を適法とするその他の規定も見当たらないから、本件更正の請求により更正すべき理由はない。(令7. 6.17 高裁(所)令6-15)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令060252ほか 1件
裁決年月日
令和7年6月17日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のための公的要請の影響を理由とした災害等による申告等の期限延長申請について、新型コロナウイルス感染症の分類が5類感染症に変更された日の2か月後である令和5年7月7日までは、ほぼ無条件で承認される取扱いとなっていたところ、①同日前後で取扱いが異なるのは「同様の状況にあるものは同様に課税されなければならない」とする租税公平主義に反する旨、また、②当該取扱いを信頼して行動した請求人の申請を却下することは信義誠実の原則にも反する旨主張する。しかしながら、令和5年5月8日以降、新型コロナウイルス感染症が5類感染症に変更されたことで外出自粛などの社会生活上の制限が大幅に緩和されたことを踏まえると、同日の前後において、請求人が主張するところの「同様の状況にある」とは認められず、また、同日以前に、税務官庁が上記影響を理由とした申告等の期限延長申請が無条件で承認される取扱いを公的に表示していた事実も認められないことから、請求人の主張はその前提を欠くものである。(令7. 6.17 東裁(法・諸)令6-252)

支部名
東京
裁決番号
令060248
裁決年月日
令和7年6月16日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、仕入麺玉数から推定した売上金額に基づけば、新型コロナウイルス感染症の影響に伴い支給される協力金等(本件各協力金等)の各金額は、確定申告時の売上高に既に含まれており、本件協力金等の額を所得の金額の計算上益金の額に算入した修正申告(本件修正申告)は誤りであるから、請求人がした更正の請求(本件各更正請求)には、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に掲げる事由がある旨主張する。しかしながら、更正の請求をする場合には、請求人側において、その申告内容が真実に反することの立証をすべきであるところ、請求人は確定申告書に添付された損益計算書に計上された売上高の内訳明細を記録した帳簿を提出しておらず、請求人の帳簿上、本件各協力金等が、売上高に計上されていることについて確認することができない。また、当該損益計算書の売上高の内訳明細であるとする売上月別明細書に記載の各項目の金額は、いずれも客観的な根拠に欠くものといえ、売上金額の内訳を正しく示したものとは認められない。したがって、請求人は、本件修正申告の内容が真実に反するものであることを立証しておらず、本件修正申告の納付すべき税額が過大であるとはいえないから、本件各更正請求については国税通則法第23条第1項第1号に掲げる事由があるとは認められない。(令7. 6.16 東裁(法)令6-248)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令060250ほか 1件
裁決年月日
令和7年6月16日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のための公的要請の影響を理由とした災害等による申告等の期限延長申請について、新型コロナウイルス感染症の分類が5類感染症に変更された日の2か月後である令和5年7月7日までは、ほぼ無条件で承認される取扱いとなっていたところ、①同日前後で取扱いが異なるのは「同様の状況にあるものは同様に課税されなければならない」とする租税公平主義に反する旨、また、②当該取扱いを信頼して行動した請求人の申請を却下することは信義誠実の原則にも反する旨主張する。しかしながら、令和5年5月8日以降、新型コロナウイルス感染症が5類感染症に変更されたことで外出自粛などの社会生活上の制限が大幅に緩和されたことを踏まえると、同日の前後において、請求人が主張するところの「同様な状況にある」とは認められず、また、同日以前に、税務官庁が上記影響を理由とした申告等の期限延長申請が無条件で承認される取扱いを公的に表示していた事実も認められないことから、請求人の主張はその前提を欠くものである。(令7. 6.16 東裁(法)令6-250)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令060244
裁決年月日
令和7年6月13日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、源泉所得税等に係る各納税の告知処分(本件各納税告知処分)並びに重加算税及び不納付加算税の各賦課決定処分(本件源泉所得税等各賦課決定処分)に係る納税告知書及び賦課決定通知書(本件告知書)には、①現金回収の売上げを代表者が個人的使途のために消費していた具体的な事実、②「隠匿」であると認定した根拠や「隠蔽し、又は仮装し」に該当する事実及び③不納付加算税の対象金額の算出過程が記載されていないことから、理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、本件告知書の記載は、原処分庁が各処分の判断の基礎とした事実関係及び根拠法令を示して、その判断過程を明らかにしたものといえ、行政庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の趣旨を充足するものといえる。したがって、本件各納税告知処分及び本件源泉所得税等各賦課決定処分の理由の提示について、行政手続法第14条第1項本文の要求する理由の提示として欠けるところはないから、理由の提示に不備はない。(令7. 6.13 東裁(法・諸)令6-244)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
令060018
裁決年月日
令和7年6月12日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、新型コロナウイルス感染の影響を理由とした災害による申告等の期限延長申請について、①新型コロナウイルス感染症の分類が5類感染症に変更された前後で取扱いが異なるのは「同様の状況にある者は同様に課税されなければならない」とする租税公平主義に反する旨、また、②分類変更前は上記影響を理由とした申告等の期限延長申請は無条件で承認されており、この取扱いを信頼して行動した請求人の申請を却下することは信義誠実の原則にも反する旨主張する。しかしながら、令和5年5月8日以降、新型コロナウイルス感染症が5類感染症に変更されたことで外出自粛などの社会生活上の制限が大幅に緩和されたことを踏まえると、同日の前後において、請求人が主張するところの「同様の状況にある」とは認められず、また、同日以前に、税務官庁が上記影響を理由とした申告等の期限延長申請がほぼ無条件で承認される取扱いを公的に表示していた事実も認められないことから、請求人の主張はその前提を欠くものである。(令7. 6.12 仙裁(法・諸)令6-18)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
熊本
裁決番号
令060007
裁決年月日
令和7年6月11日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、関係会社からの利息収入について、原処分庁はこれまで請求人の非収益事業の収入として法人税を非課税とし、課税することはなかったにもかかわらず、突如として当該利息収入に対して課税する更正処分(本件更正処分)を行ったことは、信義誠実の原則に反し違法である旨主張する。しかしながら、仮に請求人が主張するとおり、原処分庁が請求人の関係会社からの利息収入に対して、課税することがなかったとしても、そのことをもって原処分庁が請求人に対し公的見解を示したものとはいえないから、本件更正処分が信義誠実の原則に反して違法であるということはできない。(令7. 6.11 熊裁(法)令6-7)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令060239ほか 1件
裁決年月日
令和7年6月11日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のための公的要請の影響を理由とした災害等による申告等の期限延長申請について、新型コロナウイルス感染症の分類が5類感染症に変更された日の2か月後である令和5年7月7日までは、ほぼ無条件で承認される取扱いとなっていたところ、①同日前後で取扱いが異なるのは「同様の状況にあるものは同様に課税されなければならない」とする租税公平主義に反する旨、また、②当該取扱いを信頼して行動した請求人の申請を却下することは信義誠実の原則にも反する旨主張する。しかしながら、令和5年5月8日以降、新型コロナウイルス感染症が5類感染症に変更されたことで外出自粛などの社会生活上の制限が大幅に緩和されたことを踏まえると、同日の前後において、請求人が主張するところの「同様の状況にある」とは認められず、また、同日以前に、税務官庁が上記影響を理由とした申告等の期限延長申請が無条件で承認される取扱いを公的に表示していた事実も認められないことから、請求人の主張はその前提を欠くものである。(令7. 6.11 東裁(法・諸)令6-239)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
令060068
裁決年月日
令和7年6月10日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の代表取締役が新型コロナウイルス感染症の後遺症などを理由とした災害による申告、納付等の期限の延長申請に係る却下処分(本件却下処分)について、国税庁ホームページでは、重傷病であれば申告等の期限延長が認められるケースがあるかのように表記していることなどは、納税者の予見可能性を裏切るものであることから、本件却下処分には信義誠実の原則に反する違法がある旨主張する。しかしながら、原処分庁が重傷病を理由とした申告等の期限延長申請が確実に承認される取扱いを公的に表示していた事実は認められないことなどから、本件却下処分には信義誠実の原則に反する違法はない。(令7. 6.10 関裁(法・諸)令6-68)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
令060068
裁決年月日
令和7年6月10日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①災害による申告、納付等の期限延長申請に係る却下処分(本件却下処分)の通知書には処分の判断に至る基準等が記載されておらず、また、②無申告加算税の各賦課決定処分(本件各賦課決定処分)の通知書には各賦課決定処分を賦課するという結論と無申告加算税の規定が記載されているにすぎないから、行政手続法に規定する理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、本件却下処分及び本件各賦課決定処分の各通知書には、それぞれ処分の理由となった事実等が具体的に記載されており、当該記載は、原処分庁の恣意を抑制する程度の記載といえるとともに、請求人が原処分庁の判断について不服申立てで争うことが可能な程度の記載といえることから、本件却下処分及び本件各賦課決定処分の理由の提示に不備はない。(令7. 6.10 関裁(法・諸)令6-68)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
令060069
裁決年月日
令和7年6月10日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、災害による申告、納付等の期限延長申請に係る却下処分(本件却下処分)の通知書及び無申告加算税の各賦課決定処分(本件各賦課決定処分)の通知書には処分の判断に至る基準や評価が記載されていないから、処分の理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、本件却下処分の通知書には、災害その他やむを得ない理由が認められるか否かを検討した結果が具体的に記載され、また、本件各賦課決定処分の各通知書には、処分の理由となった事実等が具体的に記載されており、これらの記載は、原処分庁の恣意を抑制する程度の記載といえるとともに、請求人が原処分庁の判断について不服申立てで争うことが可能な程度の記載といえることから、本件却下処分及び本件各賦課決定処分の理由の提示に不備はない。(令7. 6.10 関裁(所)令6-69)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
令060069
裁決年月日
令和7年6月10日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、新型コロナウイルス感染症に罹患し、その後遺症を発症したことなどを理由として申請した、災害による申告、納付等の期限の延長申請に対し、原処分庁がした当該申請に係る却下処分(本件却下処分)について、国税庁ホームページでは、重傷病であれば申告等の期限延長が認められるケースがあるかのように表記していることは、納税者の予見可能性を裏切るものであることから、本件却下処分には信義誠実の原則に反する違法がある旨主張する。しかしながら、原処分庁が重傷病を理由とした申告等の期限の延長申請が確実に承認される取扱いを公的に表示していた事実は認められないことから、本件却下処分には信義則に反する違法はない。(令7. 6.10 関裁(所)令6-69)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令060237ほか 1件
裁決年月日
令和7年6月10日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のための公的要請の影響を理由とした災害等による申告等の期限延長申請について、新型コロナウイルス感染症の分類が5類感染症に変更された日の2か月後である令和5年7月7日までは、ほぼ無条件で承認される取扱いとなっていたところ、①同日前後で取扱いが異なるのは「同様の状況にあるものは同様に課税されなければならない」とする租税公平主義に反する旨、また、②当該取扱いを信頼して行動した請求人の申請を却下することは信義誠実の原則にも反する旨主張する。しかしながら、令和5年5月8日以降、新型コロナウイルス感染症が5類感染症に変更されたことで外出自粛などの社会生活上の制限が大幅に緩和されたことを踏まえると、同日の前後において、請求人が主張するところの「同様の状況にある」とは認められず、また、同日以前に、税務官庁が上記影響を理由とした申告等の期限延長申請が無条件で承認される取扱いを公的に表示していた事実も認められないことから、請求人の主張はその前提を欠くものである。(令7. 6.10 東裁(法・諸)令6-237)

支部名
高松
裁決番号
令060014
裁決年月日
令和7年6月5日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、不動産の売買契約に係る提訴によって契約が失効となり、請求人の所得税の申告に係る所得のうち、当該契約に係る未入金については所得に該当しないこととなるため、原処分庁には請求人の所得税について減額更正を行う義務が生じていることから、請求人が行った更正の請求(本件更正の請求)により更正すべきである旨主張する。しかしながら、本件更正の請求は、法定申告期限から1年を経過してなされたことは明らかであり、また、請求人が本件更正の請求を行った日前2月以内に国税通則法(平成23年法律第114号による改正前のもの)第23条《更正の請求》第2項に規定する事由があったとは認められないから、本件更正の請求により更正すべき理由はない。(令7. 6. 5 高裁(所)令6-14)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
令060017
裁決年月日
令和7年6月4日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁の職員から、申告等の期限延長申請が承認されるかのような指導を受け、この指導を信じて延長申請をしたにもかかわらず、却下処分(本件却下処分)がなされたことは信義誠実の原則に反する違法がある旨主張する。しかしながら、当該職員が請求人の主張するような指導を行った事実は認められないことから、本件却下処分には信義誠実の原則に反する違法はない。(令7. 6. 4 仙裁(法)令6-17)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令060228ほか 1件
裁決年月日
令和7年6月4日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のための公的要請の影響を理由とした災害等による申告等の期限延長申請について、新型コロナウイルス感染症の分類が5類感染症に変更された日の2か月後である令和5年7月7日までは、ほぼ無条件で承認される取扱いとなっていたところ、①同日前後で取扱いが異なるのは「同様の状況にあるものは同様に課税されなければならない」とする租税公平主義に反する旨、また、②当該取扱いを信頼して行動した請求人の申請を却下することは信義誠実の原則にも反する旨主張する。しかしながら、令和5年5月8日以降、新型コロナウイルス感染症が5類感染症に変更されたことで外出自粛などの社会生活上の制限が大幅に緩和されたことを踏まえると、同日の前後において、請求人が主張するところの「同様な状況にある」とは認められず、また、同日以前に、税務官庁が上記影響を理由とした申告等の期限延長申請が無条件で承認される取扱いを公的に表示していた事実も認められないことから、請求人の主張はその前提を欠くものである。(令7. 6. 4 東裁(法・諸)令6-228)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令060053
裁決年月日
令和7年6月3日
裁決結果
棄却
争点番号
100203070
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が行った更正をすべき理由がない旨の通知処分(本件通知処分)の理由書には、理由の提示に不備があるから、本件通知処分は違法である旨主張する。しかしながら、本件通知処分の理由書には、原処分庁の判断過程及びその結果が具体的に記載されており、いかなる事実認定に基づき本件通知処分がされたのかを了知し得るものということができる。したがって、行政手続法第8条《理由の提示》第1項本文の趣旨である原処分庁の恣意抑制及び請求人の不服申立ての便宜の観点に照らし、法の要求する理由の提示として欠けるものではないから、本件通知処分に理由の提示に不備はなく、違法はない。(令7. 6. 3 大裁(所)令6-53)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令060053
裁決年月日
令和7年6月3日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、所得税等の確定申告において事業所得として申告した下宿及び寄宿舎に係る事業(本件事業)については、請求人が主宰する法人(本件法人)が行う事業であり、請求人に本件事業の収益は帰属しないから、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、請求人が提出した資料等からは、確定申告書に記載された事業所得の金額が本件事業に係るものであると認めることはできないし、当該所得金額の算出根拠も明らかではない。また、本件事業が本件法人に帰属するとも認められない。したがって、本件の更正請求は、確定申告書に記載された課税標準若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかった又は当該計算に誤りがあったとはいえず、国税通則法第23条第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当しない。(令7. 6. 3 大裁(所)令6-53)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
令060066
裁決年月日
令和7年6月2日
裁決結果
棄却
争点番号
100202030
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/3期限内申告
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、所得税等の確定申告書に記載された申告年分に誤りがあると気付かないまま、令和5年分の所得税等の法定申告期限までに、令和4年分と記載した確定申告書(本件申告書)を提出したにすぎず、本件申告書は、令和5年分の確定申告書として作成されたものであることは明らかであるから、令和5年分の所得税等の期限内申告書の提出があったと認めるべきである旨主張する。しかしながら、本件申告書には、「令和4年分」と明記されていることからすれば、本件申告書は、令和4年分の所得税等の確定申告書として提出されたものとみるのが相当であり、令和5年分の所得税等の確定申告書とは認められないから、令和5年分の所得税等について期限内申告書の提出があったとはいえない。(令7. 6. 2 関裁(所)令6-66)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令060226
裁決年月日
令和7年6月2日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る各更正通知書(本件各更正通知書)に記載された理由には、結論のみが記載されており、更正の原因となる具体的事実や法令の適用についての根拠等の記載がないから、原処分の理由の提示には不備がある旨主張する。しかしながら、本件各更正通知書に記載された更正処分の理由は、原処分庁の判断の基礎となった具体的な事実関係が示し、判断過程、判断結果及び根拠法令を明らかにしたものといえ、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項の趣旨を充足する程度に具体的に示されていると認められるから、同項の要求する理由の提示として欠けるところはないというべきである。したがって、原処分の処分の理由の提示に不備はない。(令7. 6. 2 東裁(諸)令6-226)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令060227
裁決年月日
令和7年6月2日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のための公的要請の影響を理由とした災害等による申告等の期限延長申請について、新型コロナウイルス感染症の分類が5類感染症に変更された日の2か月後である令和5年7月7日までは、ほぼ無条件で承認される取扱いとなっていたところ、①同日前後で取扱いが異なるのは「同様の状況にあるものは同様に課税されなければならない」とする租税公平主義に反する旨、また、②当該取扱いを信頼して行動した請求人の申請を却下することは信義誠実の原則にも反する旨主張する。しかしながら、令和5年5月8日以降、新型コロナウイルス感染症が5類感染症に変更されたことで外出自粛などの社会生活上の制限が大幅に緩和されたことを踏まえると、同日の前後において、請求人が主張するところの「同様な状況にある」とは認められず、また、同日以前に、税務官庁が上記影響を理由とした申告等の期限延長申請が無条件で承認される取扱いを公的に表示していた事実も認められないことから、請求人の主張はその前提を欠くものである。(令7. 6. 2 東裁(法・諸)令6-227)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令060220
裁決年月日
令和7年5月27日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、元従業員らが請求人名義口座から引き出した金員の額は請求人の損金の額に算入されるものであり、更正の請求には理由があるから、国税通則法第23条《更正の請求》に規定する更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、請求人の行った更正の請求は、いずれも同条第1項及び第2項第1号に規定する更正の請求をすることができる期間内にされたものではない。したがって、同条に規定する更正の請求ができる場合に該当しない。(令7. 5.27 東裁(法・諸)令6-220)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令060222ほか 1件
裁決年月日
令和7年5月27日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のための公的要請の影響を理由とした災害等による申告等の期限延長申請について、新型コロナウイルス感染症の分類が5類感染症に変更された日の2か月後である令和5年7月7日までは、ほぼ無条件で承認される取扱いとなっていたところ、①同日前後で取扱いが異なるのは「同様の状況にあるものは同様に課税されなければならない」とする租税公平主義に反する旨、また、②当該取扱いを信頼して行動した請求人の申請を却下することは信義誠実の原則にも反する旨主張する。しかしながら、令和5年5月8日以降、新型コロナウイルス感染症が5類感染症に変更されたことで外出自粛などの社会生活上の制限が大幅に緩和されたことを踏まえると、同日の前後において、請求人が主張するところの「同様な状況にある」とは認められず、また、税務官庁が上記影響を理由とした申告等の期限延長申請が無条件で承認される取扱いを公的に表示していた事実も認められないことから、請求人の主張はその前提を欠くものである。(令7. 5.27 東裁(法)令6-222)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令060215ほか 2件
裁決年月日
令和7年5月22日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のための公的要請の影響を理由とした災害等による申告等の期限延長申請について、新型コロナウイルス感染症の分類が5類感染症に変更された日の2か月後である令和5年7月7日までは、ほぼ無条件で承認される取扱いとなっていたところ、①同日前後で取扱いが異なるのは「同様の状況にあるものは同様に課税されなければならない」とする租税公平主義に反する旨、また、②当該取扱いを信頼して行動した請求人の申請を却下することは信義誠実の原則にも反する旨主張する。しかしながら、令和5年5月8日以降、新型コロナウイルス感染症が5類感染症に変更されたことで外出自粛などの社会生活上の制限が大幅に緩和されたことを踏まえると、同日の前後において、請求人が主張するところの「同様の状況にある」とは認められず、また、税務官庁が上記影響を理由とした申告等の期限延長申請が無条件で承認される取扱いを公的に表示していた事実も認められないことから、請求人の主張はその前提を欠くものである。(令7. 5.22 東裁(法・諸)令6-215)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
令060051ほか 1件
裁決年月日
令和7年5月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、新型コロナウイルス感染症の影響を理由とした国税通則法第11条《災害等による期限の延長》の規定による申告等の期限延長申請(申告等の期限延長申請)について、①令和5年7月7日(新型コロナウイルス感染症の分類が5類感染症に変更された日の2か月後)の前後で取扱いが異なるのは「同様の状況にある者は同様に課税されなければならない」とする租税公平主義に反する旨、また、②令和5年7月7日までは、上記影響を理由とした申告等の期限延長申請はほぼ無条件で承認されており、この取扱いを信頼して行動した請求人の申請を却下することは信義誠実の原則にも反する旨主張する。しかしながら、令和5年5月8日以降、新型コロナウイルス感染症が5類感染症に変更されたことで、外出自粛などの社会生活上の制限が大幅に緩和されたことを踏まえると、同日の前後において、請求人が主張するところの「同様な状況にある」とは認められず、また、税務官庁が上記影響を理由とした申告等の期限延長申請が無条件で承認される取扱いを公的に表示していた事実も認められないことから、請求人の主張はその前提を欠くものである。(令7. 5.21 名裁(法)令6-51)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
令060063
裁決年月日
令和7年5月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100204120
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/12更正の効力
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁における請求人の法人税法第42条《国庫補助金等で取得した固定資産等の圧縮損の損金算入》第1項の適用についての経理処理(本件経理処理)に係る適用誤りの有無の確認及び是正は、「国税通則法第7章の2(国税の調査)等関連通達の制定について(法令解釈通達)」(本件通達)1-2《「調査」に該当しない行為》に定める調査に該当せず、また、法人税及び地方法人税に係る一連の調査(本件調査)において、原処分庁所属の調査担当職員(本件調査担当職員)は証拠資料の収集、要件事実の認定、法令解釈適用などの一連の行為をしている事実は認められず、本件調査は行政指導として行われたものにすぎないから、法人税及び地方法人税に係る更正処分(本件各更正処分)は国税通則法第24条《更正》に規定する調査に基づいて行われたものではない旨主張する。しかしながら、本件調査担当職員は、請求人の本社に臨場し、請求人の売上げ等のほか、本件経理処理に係る質問及び資料等の収集をし、請求人の税務代理人である税理士に対し、法人税法第42条第1項の規定の適用に係る経理処理に問題がある旨通知したことが認められるところ、これらの本件調査担当職員の行為は、請求人の法人税等の課税標準等又は税額等を認定するに至る一連の判断過程であることは明らかであるから、国税通則法第24条に規定する「調査」に該当し、また、本件通達1-2は、調査に該当しない行為である行政指導の具体例を示すにとどまるものであり、課税庁に対して行政指導による是正を義務付けるものではないから、本件各更正処分は、同条に規定する「調査」に基づいて行われたものと認められる。(令7. 5.21 関裁(法)令6-63)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令060212
裁決年月日
令和7年5月20日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が、請求人への面談及び聴き取りを行わず、国税局査察部による請求人以外の法人に対する調査で収集された資料のみに基づいて行った更正処分は、国税通則法第24条《更正》に規定する調査に基づいて行われたものではない旨主張する 。しかしながら、同条に規定する調査の方法等の具体的な手続については、法令に定められた事項を除き、課税庁の合理的な裁量に委ねられており、課税庁が内部において収集した資料等を検討して正当な課税標準等や税額等を認定することも含まれているところ、原処分庁は、国税局査察部から引継ぎを受けた資料を検討して、請求人の正当な課税標準等及び税額等を認定したことが認められるから、当該更正処分は同条に規定する調査に基づき行われたものと認められる。(令7. 5.20 東裁(法・諸)令6-212)

支部名
東京
裁決番号
令060214
裁決年月日
令和7年5月20日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の営む事業(本件事業)において、取引先の担当者から裏金作りへの協力を求められたため当該取引先に架空請求して請求額を受領し、当該担当者に金員(本件金員)を交付しており、本件金員が請求人の事業所得の金額の計算上必要経費に算入されていない誤りがあり、納付すべき税額が過大であるから、請求人の更正の請求(本件更正請求)は、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求をすることができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、請求人が取引先担当者に本件金員を交付したとは認められず、仮に本件金員の交付があったとしても、その支出の趣旨、目的をうかがわせる客観的な証拠が見当たらないことから、その支出が本件事業と直接の関係を持ち、かつ、業務の遂行上必要なものであるとは認められない。したがって、本件金員が請求人の事業所得の金額の計算上必要経費に算入されていない誤りがあり、納付すべき税額が過大であるとは認められないから、本件更正請求は、同号に規定する更正の請求をすることができる場合に該当しない。(令7. 5.20 東裁(所)令6-214)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
令060016
裁決年月日
令和7年5月13日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、新型コロナウイルス感染症の影響を理由とした災害による申告等の期限延長申請について、新型コロナウイルス感染症の分類が5類感染症に変更された日の2か月後まではほぼ無条件で承認される取扱いとなっていたとして、①その後はこれと異なる取扱いがされているのは「同様の状況にある者は同様に課税されなければならない」とする租税公平主義に反する旨、また、②変更前の取扱いを信頼して行動した請求人の申請を却下することは信義誠実の原則にも反する旨主張する。しかしながら、令和5年5月8日以降、新型コロナウイルス感染症が5類感染症に変更されたことで外出自粛などの社会生活上の制限が大幅に緩和されたことを踏まえると、同日の前後において、請求人が主張するところの「同様の状況にある」とは認められず、また、税務官庁が上記影響を理由とした申告等の期限延長申請がほぼ無条件で承認される取扱いを公的に表示していた事実も認められないことから、請求人の主張はその前提を欠くものである。(令7. 5.13 仙裁(法・諸)令6-16)

支部名
東京
裁決番号
令060203
裁決年月日
令和7年5月13日
裁決結果
棄却
争点番号
100202030
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/3期限内申告
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、例年通り所得税等申告書と消費税等の確定申告書(本件期限内申告書)とを同封して法定申告期限までに提出したはずであることから、法定申告期限後に提出した消費税等の確定申告書(本件申告書)は期限後申告書に当たらない旨主張する。しかしながら、提出された申告書の入力等の処理が行われる国税局業務センター(業務センター)では提出された申告書が紛失しにくい体制が採られていたこと、業務センター内の捜索によっても本件期限内申告書は発見できなかったこと、捜索された箇所に不足する点があるとは認められないことからすると、本件期限内申告書は提出されていないと認めるのが相当であり、本件申告書は期限後申告書に該当する。(令7. 5.13 東裁(諸)令6-203)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
令060011
裁決年月日
令和7年5月9日
裁決結果
棄却
争点番号
100204080
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/8処分の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正処分等通知書(本件通知書)に「別添の「延滞税の計算方法」により計算して同時に納付してください」という文言が記載されているものの、本件通知書には「延滞税の計算方法」という書面が添付されておらず、当該文言は行政行為の附款に該当することから、更正処分及び無申告加算税の賦課決定処分(本件更正処分等)は無効である旨主張する。しかしながら、本件通知書に「延滞税の計算方法」という書面が添付されていなかったことが、本件更正処分等の適法性に影響を及ぼすものではなく、本件通知書に記載された延滞税に関する文言が、本件更正処分等の附款に該当しないことは明らかである。(令7. 5. 9 高裁(所)令6-11)

支部名
関東信越
裁決番号
令060060
裁決年月日
令和7年5月9日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の代表者(本件代表者)が自身の名義で行っていた、暗号資産の売買及び先物オプション取引等(本件暗号資産等取引)で生じた金融損益(本件金融損益)については、請求人が本件代表者に対して本件暗号資産等取引を委託(本件委託)し、本件金融損益は、請求人に帰属するとして、国税通則法第23条≪更正の請求≫第1項第1号又は第2号に規定する更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、本件代表者は本件暗号資産等取引を請求人の税務処理を担当する税理士に報告しておらず、また、請求人の定款には暗号資産等に係る業務の定めがなかったところ、当該業務を請求人の定款に追加したのは本件委託があったとされる臨時株主総会から4年以上も後であり、本件委託について記載した書面が、本件委託開始時に作成されていたことを裏付ける客観的な証拠もないから、本件委託があったとは認められない。さらに、本件代表者の調査時における、請求人から本件暗号資産等取引に係る資金を借り受けて本件暗号資産等取引を行っていた旨の申述等からすれば、請求人及び本件代表者は、本件金融損益を請求人に帰属させる意思はなかったと考えるのが合理的であるから、本件金融損益は、請求人に帰属するとは認められず、国税通則法第23条に規定する更正の請求ができる場合に該当しない。(令7. 5. 9 関裁(法)令6-60)

支部名
関東信越
裁決番号
令060061
裁決年月日
令和7年5月9日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人名義で行っていた暗号資産等取引(本件暗号資産等取引)は、請求人が設立時からその全ての株式を有している法人(本件法人)が、請求人に対して本件暗号資産等取引を委託(本件委託)し、本件暗号資産等取引から生じた金融損益(本件金融損益)は本件法人に帰属するため、国税通則法第23条≪更正の請求≫第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、請求人は、本件暗号資産等取引を本件法人の税務処理を担当する税理士に報告しておらず、また、本件法人の定款にはが暗号資産等に係る業務の定めがなかったところ、当該業務を定款に追加したのは、本件委託があったとされる臨時株主総会から4年以上も後のことであり、本件委託について記載した書面が、本件委託開始時に作成されていたことを裏付ける客観的な証拠もないから、本件委託があったとは認められない。さらに、本件法人から本件暗号資産等取引に係る資金を借り受けて本件暗号資産等取引を行っていた旨の請求人の申述等からすれば、請求人及び本件法人は、本件金融損益を本件法人に帰属させる意思はなかったと考えるのが合理的であるから、本件金融損益は、請求人に帰属すると認められるのであって、国税通則法第23条に規定する更正の請求ができる場合に該当しない。(令7. 5. 9 関裁(所)令6-61)

支部名
札幌
裁決番号
令060024ほか 1件
裁決年月日
令和7年5月7日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、修正申告書の内容の誤りの原因が原処分庁側にあるときの更正の請求の時効については、債権の消滅時効である損害に気付いた時から5年を適用するべきであり、請求人がした更正の請求(本件更正請求)は、更正の請求をすることができる期間内にされていることから、本件更正請求は適法な請求である旨主張する。しかしながら、還付申告書に係る更正の請求をすることができる期間は、還付申告書を提出した日から5年以内と解されるところ、請求人が本件更正請求をしたのは、国税通則法第23条《更正の請求》第1項に規定する更正の請求をすることができる期間を経過した後にされたものであり、請求人に同条第2項に規定する後発的事由も認められないことから、本件更正請求は不適法な請求である。(令7. 5. 7 札裁(所)令6-24)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
令060010ほか 1件
裁決年月日
令和7年4月23日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、新型コロナウイルス感染症の影響を理由とした国税通則法第11条《災害等による期限の延長》に規定する申告等の期限延長申請については、令和5年7月7日(感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律上の新型コロナウイルス感染症の分類が5類感染症に変更された日の2か月後)までは、ほぼ無条件で承認される取扱いとなっていたが、同月8日以降にされた期限延長申請についてはそれまでの取扱いと異なり、却下処分がされているから、当該却下処分には「同様の状況にある者は、同様に課税されなければならない」とする租税公平主義に反する違法がある旨主張する。しかしながら、令和5年5月8日以降、新型コロナウイルス感染症は5類感染症に位置付けられ、外出自粛要請などが無くなり、社会生活上の制限が大幅に緩和されたことを踏まえると、同日の前後において、請求人が主張するところの「同様の状況にある」とは認められないから、当該却下処分に租税公平主義に反する違法はない。また、請求人は、ほぼ無条件で承認される取扱いを信頼して、新型コロナウイルス感染症の影響を理由とした申告等の期限延長申請をしたのであるから、当該却下処分には信義誠実の原則に反する違法がある旨主張する。しかしながら、税務官庁が、請求人が主張するような新型コロナウイルス感染症の影響を理由とした申告等の期限延長申請がほぼ無条件で承認される取扱いを公的に表示していた事実は認められず、請求人は、当該取扱いとなっているものと誤信して行動したにすぎないのであるから、当該却下処分に信義誠実の原則に反する違法はない。(令7. 4.23 広裁(法・諸)令6-10)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令060189
裁決年月日
令和7年4月23日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のための公的要請の影響を理由とした災害等による申告等の期限延長申請について、新型コロナウイルス感染症の分類が5類感染症に変更された日の2か月後である令和5年7月7日までは、ほぼ無条件で承認される取扱いとなっていたところ、①同日前後で取扱いが異なるのは「同様の状況にあるものは同様に課税されなければならない」とする租税公平主義に反する旨、また、②当該取扱いを信頼して行動した請求人の申請を却下することは信義誠実の原則にも反する旨主張する。しかしながら、令和5年5月8日以降、新型コロナウイルス感染症が5類感染症に変更されたことで外出自粛などの社会生活上の制限が大幅に緩和されたことを踏まえると、同日の前後において、請求人が主張するところの「同様の状況にある」とは認められず、また、同日以前に、税務官庁が上記影響を理由とした申告等の期限延長申請が無条件で承認される取扱いを公的に表示していた事実も認められないことから、請求人の主張はその前提を欠くものである。(令7. 4.23 東裁(法)令6-189)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令060186ほか 2件
裁決年月日
令和7年4月22日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のための公的要請の影響を理由とした災害等による申告等の期限延長申請について、新型コロナウイルス感染症の分類が5類感染症に変更された日の2か月後である令和5年7月7日までは、ほぼ無条件で承認される取扱いとなっていたところ、①同日前後で取扱いが異なるのは「同様の状況にあるものは同様に課税されなければならない」とする租税公平主義に反する旨、また、②当該取扱いを信頼して行動した請求人の申請を却下することは信義誠実の原則にも反する旨主張する。しかしながら、令和5年5月8日以降、新型コロナウイルス感染症が5類感染症に変更されたことで外出自粛などの社会生活上の制限が大幅に緩和されたことを踏まえると、同日の前後において、請求人が主張するところの「同様な状況にある」とは認められず、また、税務官庁が上記影響を理由とした申告等の期限延長申請が無条件で承認される取扱いを公的に表示していた事実も認められないことから、請求人の主張はその前提を欠くものである。(令7. 4.22 東裁(法)令6-186)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
令060014
裁決年月日
令和7年4月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、新型コロナウイルス感染症の影響を理由とした災害による申告等の期限延長申請について、新型コロナウイルス感染症の分類が5類感染症に変更された日の2か月後まではほぼ無条件で承認される取扱いとなっていたとして、①その後はこれと異なる取扱いがされているのは「同様の状況にある者は同様に課税されなければならない」とする租税公平主義に反する旨、また、②変更前の取扱いを信頼して行動した請求人の申請を却下することは信義誠実の原則にも反する旨主張する。しかしながら、令和5年5月8日以降、新型コロナウイルス感染症が5類感染症に変更されたことで外出自粛などの社会生活上の制限が大幅に緩和されたことを踏まえると、同日の前後において、請求人が主張するところの「同様の状況にある」とは認められず、また、税務官庁が上記影響を理由とした申告等の期限延長申請がほぼ無条件で承認される取扱いを公的に表示していた事実も認められないことから、請求人の主張はその前提を欠くものである。(令7. 4.21 仙裁(法・諸)令6-14)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
令060058ほか 1件
裁決年月日
令和7年4月18日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のための公的要請の影響を理由とした災害等による申告等の期限延長申請について、①新型コロナウイルス感染症の分類が5類感染症に変更された前後で取扱いが異なるのは、「同様の状況にあるものは同様に課税されなければならない」とする租税公平主義に反する旨、また、②分類変更前は上記影響を理由とした申告等の期限延長申請はほぼ無条件で承認されており、この取扱いを信頼して行動した請求人の申請を却下することは信義誠実の原則にも反する違法がある旨主張する。しかしながら、令和5年5月8日以降、新型コロナウイルス感染症が5類感染症に変更されたことで外出自粛などの社会生活上の制限が大幅に緩和されたことを踏まえると、同日の前後において、請求人が主張するところの「同様な状況にある」とは認められず、また、同日以前に、税務官庁が上記影響を理由とした申告等の期限延長申請がほぼ無条件で承認される取扱いを公的に表示していた事実も認められないことから、請求人の主張はいずれもその前提を欠くものである。(令7. 4.18 関裁(法・諸)令6-58)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
令060013
裁決年月日
令和7年4月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、新型コロナウイルス感染症の影響を理由とした災害による申告等の期限延長申請について、新型コロナウイルス感染症の分類が5類感染症に変更された日の2か月後まではほぼ無条件で承認される取扱いとなっていたとして、①その後はこれと異なる取扱いがされているのは「同様の状況にある者は同様に課税されなければならない」とする租税公平主義に反する旨、また、②変更前の取扱いを信頼して行動した請求人の申請を却下することは信義誠実の原則にも反する旨主張する。しかしながら、令和5年5月8日以降、新型コロナウイルス感染症が5類感染症に変更されたことで外出自粛などの社会生活上の制限が大幅に緩和されたことを踏まえると、同日の前後において、請求人が主張するところの「同様の状況にある」とは認められず、また、税務官庁が上記影響を理由とした申告等の期限延長申請がほぼ無条件で承認される取扱いを公的に表示していた事実も認められないことから、請求人の主張はその前提を欠くものである。(令7. 4.14 仙裁(法・諸)令6-13)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
熊本
裁決番号
令060005ほか 1件
裁決年月日
令和7年4月10日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のための公的要請の影響を理由とした災害による申告、納付等の期限延長申請について、新型コロナウイルス感染症の分類が5類感染症に変更された日の2か月後である令和5年7月7日までは、ほぼ無条件で承認される取扱いとなっていたところ、①同日前後で取扱いが異なるのは「同様の状況にあるものは同様に課税されなければならない」とする租税公平主義に反する旨、また、②当該取扱いを信頼して行動した請求人の申請を却下することは信義誠実の原則にも反する旨主張する。しかしながら、令和5年5月8日以降、新型コロナウイルス感染症が5類感染症に変更されたことで外出自粛などの社会生活上の制限が大幅に緩和されたことを踏まえると、同日の前後において、請求人が主張するところの「同様な状況にある」とは認められず、また、税務官庁が上記影響を理由とした申告等の期限延長申請がほぼ無条件で承認される取扱いを公的に表示していた事実も認められないことから、請求人の主張はその前提を欠くものである。(令7. 4.10 熊裁(法・諸)令6-5)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
令060012
裁決年月日
令和7年4月10日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、新型コロナウイルス感染症の影響を理由とした災害による申告等の期限延長申請について、新型コロナウイルス感染症の分類が5類感染症に変更された日の2か月後まではほぼ無条件で承認される取扱いとなっていたとして、①その後はこれと異なる取扱いがされているのは「同様の状況にある者は同様に課税されなければならない」とする租税公平主義に反する旨、また、②変更前の取扱いを信頼して行動した請求人の申請を却下することは信義誠実の原則にも反する旨主張する。しかしながら、令和5年5月8日以降、新型コロナウイルス感染症が5類感染症に変更されたことで外出自粛などの社会生活上の制限が大幅に緩和されたことを踏まえると、同日の前後において、請求人が主張するところの「同様の状況にある」とは認められず、また、税務官庁が上記影響を理由とした申告等の期限延長申請がほぼ無条件で承認される取扱いを公的に表示していた事実も認められないことから、請求人の主張はその前提を欠くものである。(令7. 4.10 仙裁(法・諸)令6-12)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令060167
裁決年月日
令和7年4月8日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のための公的要請の影響を理由とした災害等による申告等の期限延長申請について、新型コロナウイルス感染症の分類が5類感染症に変更された日の2か月後である令和5年7月7日までは、ほぼ無条件で承認される取扱いとなっていたところ、①同日前後で取扱いが異なるのは「同様の状況にあるものは同様に課税されなければならない」とする租税公平主義に反する旨、また、②当該取扱いを信頼して行動した請求人の申請を却下することは信義誠実の原則にも反する旨主張する。しかしながら、令和5年5月8日以降、新型コロナウイルス感染症が5類感染症に変更されたことで外出自粛などの社会生活上の制限が大幅に緩和されたことを踏まえると、同日の前後において、請求人が主張するところの「同様の状況にある」とは認められず、また、税務官庁が上記影響を理由とした申告等の期限延長申請が無条件で承認される取扱いを公的に表示していた事実も認められないことから、請求人の主張はその前提を欠くものである。(令7. 4. 8 東裁(法・諸)令6-167)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令060168ほか 1件
裁決年月日
令和7年4月8日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のための公的要請の影響を理由とした災害等による申告等の期限延長申請について、新型コロナウイルス感染症の分類が5類感染症に変更された日の2か月後である令和5年7月7日までは、ほぼ無条件で承認される取扱いとなっていたところ、①同日前後で取扱いが異なるのは「同様の状況にあるものは同様に課税されなければならない」とする租税公平主義に反する旨、また、②当該取扱いを信頼して行動した請求人の申請を却下することは信義誠実の原則にも反する旨主張する。しかしながら、令和5年5月8日以降、新型コロナウイルス感染症が5類感染症に変更されたことで外出自粛などの社会生活上の制限が大幅に緩和されたことを踏まえると、同日の前後において、請求人が主張するところの「同様な状況にある」とは認められず、また、税務官庁が上記影響を理由とした申告等の期限延長申請が無条件で承認される取扱いを公的に表示していた事実も認められないことから、請求人の主張はその前提を欠くものである。(令7. 4. 8 東裁(法・諸)令6-168)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令060163ほか 1件
裁決年月日
令和7年4月7日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のための公的要請の影響を理由とした災害等による申告等の期限延長申請について、新型コロナウイルス感染症の分類が5類感染症に変更された日の2か月後である令和5年7月7日までは、ほぼ無条件で承認される取扱いとなっていたところ、①同日前後で取扱いが異なるのは「同様の状況にあるものは同様に課税されなければならない」とする租税公平主義に反する旨、また、②当該取扱いを信頼して行動した請求人の申請を却下することは信義誠実の原則にも反する旨主張する。しかしながら、令和5年5月8日以降、新型コロナウイルス感染症が5類感染症に変更されたことで外出自粛などの社会生活上の制限が大幅に緩和されたことを踏まえると、同日の前後において、請求人が主張するところの「同様な状況にある」とは認められず、また、税務官庁が上記影響を理由とした申告等の期限延長申請が無条件で承認される取扱いを公的に表示していた事実も認められないことから、請求人の主張はその前提を欠くものである。(令7. 4. 7 東裁(法・諸)令6-163)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令060165
裁決年月日
令和7年4月7日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のための公的要請の影響を理由とした災害等による申告等の期限延長申請について、新型コロナウイルス感染症の分類が5類感染症に変更された日の2か月後である令和5年7月7日までは、ほぼ無条件で承認される取扱いとなっていたところ、①同日前後で取扱いが異なるのは「同様の状況にあるものは同様に課税されなければならない」とする租税公平主義に反する旨、また、②当該取扱いを信頼して行動した請求人の申請を却下することは信義誠実の原則にも反する旨主張する。しかしながら、令和5年5月8日以降、新型コロナウイルス感染症が5類感染症に変更されたことで外出自粛などの社会生活上の制限が大幅に緩和されたことを踏まえると、同日の前後において、請求人が主張するところの「同様の状況にある」とは認められず、また、税務官庁が上記影響を理由とした申告等の期限延長申請が無条件で承認される取扱いを公的に表示していた事実も認められないことから、請求人の主張はその前提を欠くものである。(令7. 4. 7 東裁(法・諸)令6-165)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
令060010
裁決年月日
令和7年4月3日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、新型コロナウイルス感染症の影響を理由とした災害による申告等の期限延長申請について、新型コロナウイルス感染症の分類が5類感染症に変更された日の2か月後まではほぼ無条件で承認される取扱いとなっていたとして、①その後はこれと異なる取扱いがされているのは「同様の状況にある者は同様に課税されなければならない」とする租税公平主義に反する旨、また、②変更前の取扱いを信頼して行動した請求人の申請を却下することは信義誠実の原則にも反する旨主張する。しかしながら、令和5年5月8日以降、新型コロナウイルス感染症が5類感染症に変更されたことで外出自粛などの社会生活上の制限が大幅に緩和されたことを踏まえると、同日の前後において、請求人が主張するところの「同様の状況にある」とは認められず、また、税務官庁が上記影響を理由とした申告等の期限延長申請がほぼ無条件で承認される取扱いを公的に表示していた事実も認められないことから、請求人の主張はその前提を欠くものである。(令7. 4. 3 仙裁(法・諸)令6-10)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令060162
裁決年月日
令和7年4月2日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分(本件処分)の通知書(本件通知書)の処分の理由の記載は、具体性がなく、固定資産税評価額を基礎とした価額の算定方法のみが正しい方法であると示され、請求人の算定方法により導き出される価格について、検証した結果及びその根拠も示されていないこと、原処分庁の算定方法に係る法律及び解釈などが示されていないことから、本件処分の理由の提示には不備がある旨主張する。しかしながら、本件通知書における処分の理由の記載は、請求人の算定方法が合理的と認められない理由及び原処分庁の算定方法が合理的である理由が具体的に示されており、行政庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の趣旨を充足する程度に具体的に明示するものと認められるため、本件処分の理由の提示に不備はない。(令7. 4. 2 東裁(諸)令6-162)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
令060043
裁決年月日
令和7年3月25日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、国税庁が公表した「令和5年5月7日までの国税における新型コロナウイルス感染症拡大防止への対応と申告や納税などの税務上の取扱いに関するFAQ」(本件FAQ)において、新型コロナウイルス感染症(本件感染症)の影響により、法定申告期限までに申告等ができなかった場合、個別指定による期限の延長が認められる旨明示されていたこと、請求人が国税局の職員に請求人の状況を説明して相談し、当該職員から個別指定による期限延長の適用を受けることができる旨の回答を受けて、「災害による申告、納付等の期限延長申請書」を提出したことからすれば、請求人の申請に対する却下処分(本件却下処分)には、信義誠実の原則に反する違法がある旨主張する。しかしながら、本件FAQは、本件感染症の影響があれば無条件に申告等の期限延長申請を認める旨示したものではないこと、請求人が、国税局の職員に対して申告等の期限延長について問合せをした事実を裏付ける証拠は見当たらないことから、本件却下処分について、信義誠実の原則に反する違法があるとは認められない。(令7. 3.25 名裁(所・諸)令6-43)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
令060051ほか 2件
裁決年月日
令和7年3月25日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のための公的要請の影響を理由とした災害等による申告等の期限延長申請について、①新型コロナウイルス感染症の分類が5類感染症に変更された前後で取扱いが異なるのは「同様の状況にあるものは同様に課税されなければならない」とする租税公平主義に反する旨、また、②分類変更前は上記影響を理由とした申告等の期限延長申請はほぼ無条件で承認されており、この取扱いを信頼して行動した請求人の申請を却下することは信義誠実の原則にも反する違法がある旨主張する。しかしながら、令和5年5月8日以降、新型コロナウイルス感染症が5類感染症に変更されたことで外出自粛などの社会生活上の制限が大幅に緩和されたことを踏まえると、同日の前後において、請求人が主張するところの「同様な状況にある」とは認められず、また、同日以前に、税務官庁が上記影響を理由とした申告等の期限延長申請がほぼ無条件で承認される取扱いを公的に表示していた事実も認められないことから、請求人の主張はいずれもその前提を欠くものである。(令7. 3.25 関裁(法・諸)令6-51)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令060154ほか 2件
裁決年月日
令和7年3月25日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のための公的要請の影響を理由とした災害等による申告等の期限延長申請について、新型コロナウイルス感染症の分類が5類感染症に変更された日の2カ月後である令和5年7月7日までは、ほぼ無条件で承認される取扱いとなっていたところ、①同日前後で取扱いが異なるのは「同様の状況にあるものは同様に課税されなければならない」とする租税公平主義に反する旨、また、②当該取扱いを信頼して行動した請求人の申請を却下することは信義誠実の原則にも反する旨主張する。しかしながら、令和5年5月8日以降、新型コロナウイルス感染症が5類感染症に変更されたことで外出自粛などの社会生活上の制限が大幅に緩和されたことを踏まえると、同日の前後において、請求人が主張するところの「同様な状況にある」とは認められず、また、税務官庁が上記影響を理由とした申告等の期限延長申請が無条件で承認される取扱いを公的に表示していた事実も認められないことから、請求人の主張はその前提を欠くものである。(令7. 3.25 東裁(法・諸)令6-154)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
令060048ほか 2件
裁決年月日
令和7年3月24日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のための公的要請の影響を理由とした災害等による申告等の期限延長申請について、①新型コロナウイルス感染症の分類が5類感染症に変更された前後で取扱いが異なるのは、「同様の状況にあるものは同様に課税されなければならない」とする租税公平主義に反する旨、また、②分類変更前は上記影響を理由とした申告等の期限延長申請はほぼ無条件で承認されており、この取扱いを信頼して行動した請求人の申請を却下することは信義誠実の原則にも反する違法がある旨主張する。しかしながら、令和5年5月8日以降、新型コロナウイルス感染症が5類感染症に変更されたことで外出自粛などの社会生活上の制限が大幅に緩和されたことを踏まえると、同日の前後において、請求人が主張するところの「同様な状況にある」とは認められず、また、同日以前に、税務官庁が上記影響を理由とした申告等の期限延長申請がほぼ無条件で承認される取扱いを公的に表示していた事実も認められないことから、請求人の主張はいずれもその前提を欠くものである。(令7. 3.24 関裁(法・諸)令6-48)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
令060047
裁決年月日
令和7年3月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のための公的要請の影響を理由とした災害等による申告等の期限延長申請について、①新型コロナウイルス感染症の分類が5類感染症に変更された前後で取扱いが異なるのは、「同様の状況にあるものは同様に課税されなければならない」とする租税公平主義に反する旨、また、②分類変更前は上記影響を理由とした申告等の期限延長申請はほぼ無条件で承認されており、この取扱いを信頼して行動した請求人の申請を却下することは信義誠実の原則にも反する違法がある旨主張する。しかしながら、令和5年5月8日以降、新型コロナウイルス感染症が5類感染症に変更されたことで外出自粛などの社会生活上の制限が大幅に緩和されたことを踏まえると、同日の前後において、請求人が主張するところの「同様な状況にある」とは認められず、また、同日以前に、税務官庁が上記影響を理由とした申告等の期限延長申請がほぼ無条件で承認される取扱いを公的に表示していた事実も認められないことから、請求人の主張はいずれもその前提を欠くものである。(令7. 3.19 関裁(法・諸)令6-47)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令060150
裁決年月日
令和7年3月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正の請求の延長線上にある再調査請求の段階で新たな主張を行っていることなどから、更正の請求の期間を超えて、処分の違法事由を差し替えることも許される旨主張する。しかしながら、更正の請求が、提出した申告書に係る国税の法定申告期限から5年以内の請求期限を設け(国税通則法第23条《更正の請求》第1項)、その理由等を記載した更正請求書を課税庁に提出すること(同条第3項)を求めていることに鑑みれば、租税法律関係の早期安定及び税務行政の能率的な運営等を図る趣旨から、少なくとも更正の請求期限を経過した後においては、更正請求書に記載しなかった事由を通知処分の違法事由として新たに主張することは許されない。(令7. 3.19 東裁(諸)令6-150)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令060151
裁決年月日
令和7年3月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のための公的要請の影響を理由とした災害等による申告等の期限延長申請について、新型コロナウイルス感染症の分類が5類感染症に変更された日の2カ月後である令和5年7月7日までは、ほぼ無条件で承認される取扱いとなっていたところ、①同日前後で取扱いが異なるのは「同様の状況にあるものは同様に課税されなければならない」とする租税公平主義に反する旨、また、②当該取扱いを信頼して行動した請求人の申請を却下することは信義誠実の原則にも反する旨主張する。しかしながら、上記の申請は同日以前にされたものであるところ、税務官庁が上記影響を理由とした申告等の期限延長申請が無条件で承認される取扱いを公的に表示していた事実は認められないことから、請求人の主張はその前提を欠くものである。(令7. 3.19 東裁(法・諸)令6-151)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令060152ほか 1件
裁決年月日
令和7年3月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のための公的要請の影響を理由とした災害等による申告等の期限延長申請について、新型コロナウイルス感染症の分類が5類感染症に変更された日の2カ月後である令和5年7月7日までは、ほぼ無条件で承認される取扱いとなっていたところ、①同日前後で取扱いが異なるのは「同様の状況にあるものは同様に課税されなければならない」とする租税公平主義に反する旨、また、②当該取扱いを信頼して行動した請求人の申請を却下することは信義誠実の原則にも反する旨主張する。しかしながら、令和5年5月8日以降、新型コロナウイルス感染症が5類感染症に変更されたことで外出自粛などの社会生活上の制限が大幅に緩和されたことを踏まえると、同日の前後において、請求人が主張するところの「同様な状況にある」とは認められず、また、税務官庁が上記影響を理由とした申告等の期限延長申請が無条件で承認される取扱いを公的に表示していた事実も認められないことから、請求人の主張はその前提を欠くものである。(令7. 3.19 東裁(法・諸)令6-152)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
令060008
裁決年月日
令和7年3月17日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁の調査(本件調査)には、刑罰法規に触れるような調査手続の違法等の行為があり、また、民法第95条《錯誤》又は第96条《詐欺又は強迫》に規定する錯誤又は詐欺に該当する行為については、同法の規定からも期限後申告書の取消原因となるため、更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、更正の請求ができる事由は、国税通則法第23条《更正の請求》第1項各号に規定する事由のほか、同条第2項各号及びその他の国税に関する法令が更正の請求ができる場合として特に規定する場合に限られると解されるところ、通則法第23条第1項及び第2項及びその他の国税に関する法令にも、期限後申告に係る調査手続の違法等を更正の請求ができる事由とする規定はない。そうすると、請求人の主張する本件調査に関する事実が認められるか否か、また、それらの事実が違法な手続といえるか否かにかかわらず、調査手続の違法等を理由とする更正の請求は認められない。(令7. 3.17 福裁(所・諸)令6-8)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令060146
裁決年月日
令和7年3月13日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁所属の調査担当職員による調査(本件調査)において、税理士等の立会いについての説明がなく、本件調査は税理士の立会いがないまま実施されたこと、質問応答記録書の証拠としての重要性や署名を拒否できることについての説明がなかったこと、質問応答記録書には請求人の主張や事実と異なる回答が記録されており信用性が高いとはいえないことから、本件調査には原処分を取り消すべき違法がある旨主張する。しかしながら、税務調査の際、調査担当職員が請求人に対し税理士等の立会いについての説明をしなければならないとする法令上の規定はなく、また、請求人は質問調査や質問応答記録書に署名することも含めて税理士等に本件調査への対応を相談する機会があったと認められること、質問応答記録書の内容の訂正の有無の確認に対し、請求人は特に訂正がない旨回答し、請求人の母は訂正を申し立てその申し立てた訂正内容が記載された上で、それぞれ質問応答記録書に署名したことが認められることから、その収集手続に違法があったとは認められず、質問応答記録書の作成が刑罰法規に触れ、公序良俗に反し又は社会通念上相当の限度を超えて濫用にわたるなどの重大な違法があったと認められない。したがって、本件調査に原処分を取り消すべき違法があるとは認められない。(令7. 3.13 東裁(所・諸)令6-146)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
令060039ほか 1件
裁決年月日
令和7年3月11日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のための公的要請の影響を理由とした災害等による申告等の期限延長申請について、①新型コロナウイルス感染症の分類が5類感染症に変更された前後で取扱いが異なるのは、「同様の状況にあるものは同様に課税されなければならない」とする租税公平主義に反する旨、また、②分類変更前は上記影響を理由とした申告等の期限延長申請はほぼ無条件で承認されており、この取扱いを信頼して行動した請求人の申請を却下することは信義誠実の原則にも反する違法がある旨主張する。しかしながら、令和5年5月8日以降、新型コロナウイルス感染症が5類感染症に変更されたことで外出自粛などの社会生活上の制限が大幅に緩和されたことを踏まえると、同日の前後において、請求人が主張するところの「同様な状況にある」とは認められず、また、同日以前に、税務官庁が上記影響を理由とした申告等の期限延長申請がほぼ無条件で承認される取扱いを公的に表示していた事実も認められないことから、請求人の主張はいずれもその前提を欠くものである。(令7. 3.11 関裁(法・諸)令6-39)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
令060037ほか 1件
裁決年月日
令和7年3月10日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のための公的要請の影響を理由とした災害等による申告等の期限延長申請について、①新型コロナウイルス感染症の分類が5類感染症に変更された前後で取扱いが異なるのは、「同様の状況にあるものは同様に課税されなければならない」とする租税公平主義に反する旨、また、②分類変更前は上記影響を理由とした申告等の期限延長申請はほぼ無条件で承認されており、この取扱いを信頼して行動した請求人の申請を却下することは信義誠実の原則にも反する違法がある旨主張する。しかしながら、令和5年5月8日以降、新型コロナウイルス感染症が5類感染症に変更されたことで外出自粛などの社会生活上の制限が大幅に緩和されたことを踏まえると、同日の前後において、請求人が主張するところの「同様な状況にある」とは認められず、また、同日以前に税務官庁が上記影響を理由とした申告等の期限延長申請がほぼ無条件で承認される取扱いを公的に表示していた事実も認められないことから、請求人の主張はいずれもその前提を欠くものである。(令7. 3.10 関裁(法・諸)令6-37)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令060137ほか 3件
裁決年月日
令和7年3月7日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のための公的要請の影響を理由とした災害等による申告等の期限延長申請について、新型コロナウイルス感染症の分類が5類感染症に変更された日の2カ月後である令和5年7月7日までは、ほぼ無条件で承認される取扱いとなっていたところ、①同日前後で取扱いが異なるのは「同様の状況にあるものは同様に課税されなければならない」とする租税公平主義に反する旨、また、②当該取扱いを信頼して行動した請求人の申請を却下することは信義誠実の原則にも反する旨主張する。しかしながら、令和5年5月8日以降、新型コロナウイルス感染症が5類感染症に変更されたことで外出自粛などの社会生活上の制限が大幅に緩和されたことを踏まえると、同日の前後において、請求人が主張するところの「同様な状況にある」とは認められず、また、税務官庁が上記影響を理由とした申告等の期限延長申請が無条件で承認される取扱いを公的に表示していた事実も認められないことから、請求人の主張はその前提を欠くものである。(令7. 3. 7 東裁(法・諸)令6-137)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令060141
裁決年月日
令和7年3月7日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のための公的要請の影響を理由とした災害等による申告等の期限延長申請について、新型コロナウイルス感染症の分類が5類感染症に変更された日の2か月後である令和5年7月7日までは、ほぼ無条件で承認される取扱いとなっていたところ、①同日前後で取扱いが異なるのは「同様の状況にあるものは同様に課税されなければならない」とする租税公平主義に反する旨、また、②当該取扱いを信頼して行動した請求人の申請を却下することは信義誠実の原則にも反する旨主張する。しかしながら、令和5年5月8日以降、新型コロナウイルス感染症が5類感染症に変更されたことで外出自粛などの社会生活上の制限が大幅に緩和されたことを踏まえると、同日の前後において、請求人が主張するところの「同様な状況にある」とは認められず、また、税務官庁が上記影響を理由とした申告等の期限延長申請が無条件で承認される取扱いを公的に表示していた事実も認められないことから、請求人の主張はその前提を欠くものである。(令7. 3. 7 東裁(法・諸)令6-141)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
金沢
裁決番号
令060006
裁決年月日
令和7年3月6日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、新型コロナウイルス感染症の影響を理由とした申告等の期限延長申請については、令和5年7月7日(新型コロナウイルス感染症の分類が5類感染症に変更された日の2か月後)まではほぼ無条件で承認される取扱いとなっていたにもかかわらず、同月8日以降に請求人のした申告等の期限延長申請についてはこれと異なる取扱いがされているから、原処分には、「同様の状況にある者は、同様に課税されなければならない」とする租税公平主義に反する違法がある旨主張する。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、令和2年4月7日の緊急事態宣言により、外出自粛要請など感染の防止に必要な協力が要請されていたが、令和5年5月8日から、新型コロナウイルス感染症は5類感染症に位置付けられ、法令に基づく外出自粛要請などがなくなったことからすれば、同日以降、社会生活上の制限が大幅に緩和されたということができ、同日の前後において、請求人が主張するところの「同様の状況にある」とは認められないから、請求人の主張は、その前提を欠くものであり、採用することができない。したがって、原処分に租税公平主義に反する違法はない。(令7. 3. 6 金裁(法・諸)令6-6)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
金沢
裁決番号
令060006
裁決年月日
令和7年3月6日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、新型コロナウイルス感染症の影響を理由とした申告等の期限延長申請については、令和5年7月7日(新型コロナウイルス感染症の分類が5類感染症に変更された日の2か月後)まではほぼ無条件で承認される取扱いとなっていたところ、同月8日以後の取扱いの変更については、その周知が徹底されていたとはいい難く、従前の取扱いを信頼してなした請求人の行動は尊重されるべきであるから、原処分には信義誠実の原則に反する違法がある旨主張する。しかしながら、税務官庁が、請求人の主張するような取扱いを公的に表示していた事実は認められないから、請求人の主張は、その前提を欠くものであり、採用することができない。したがって、原処分に信義誠実の原則に反する違法はない。(令7. 3. 6 金裁(法・諸)令6-6)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
札幌
裁決番号
令060015
裁決年月日
令和7年3月5日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、新型コロナウイルス感染症の影響を理由とした申告等の期限延長申請は、令和5年7月7日(新型コロナウイルス感染症が5類感染症に変更された日の2か月後)までは、ほぼ無条件で承認される取扱いとなっていたが、同月8日以降にされた期限延長申請は、これと異なる取扱いがされ、また、この取扱いの変更は、国税庁のウェブサイト等でしか周知されておらず、請求人は、同月7日までの取扱いを信頼して行動したものであるから、租税公平主義又は信義誠実の原則に反する旨主張する。しかしながら、令和5年5月8日以降、新型コロナウイルス感染症は5類感染症に位置付けられ、社会生活上の制限が大幅に緩和されたことを踏まえると、同日の前後において、同様な状況にあるとは認められず、また、税務官庁が、期限延長申請がほぼ無条件で承認される取扱いを公的に表示していた事実は認められないことから、租税公平主義又は信義誠実の原則に反する違法はない。(令7. 3. 5 札裁(法)令6-15)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
令060007
裁決年月日
令和7年3月4日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が行った更正処分等に係る通知書(本件通知書)には、調査の際に請求人が主張した内容に対していかなる認定及び判断をしたかの理由や必要経費に関する税法の解釈が示されていないことから、本件通知書の理由の提示に、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項の趣旨に反する不備がある旨主張する。しかしながら、本件通知書には処分の原因となった事実及び根拠法令が具体的に示されており、いかなる事実関係に基づき、いかなる法規を適用して処分がされたかが、本件通知書自体から了知し得るように記載されているのであるから、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服の申立てに便宜を与えるという同項本文の趣旨に照らし、理由の提示としては十分なものであると認められる。したがって、本件通知書の理由の提示に不備はない。(令7. 3. 4 仙裁(所)令6-7)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
令060007
裁決年月日
令和7年3月3日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のための公的要請の影響を理由とした災害等による申告等の期限延長申請について、①新型コロナウイルス感染症の分類が5類感染症に変更された前後で取扱いが異なるのは、「同様の状況にあるものは同様に課税されなければならない」とする租税公平主義に反する旨、また、②分類変更前は上記影響を理由とした申告等の期限延長申請はほぼ無条件で承認されており、この取扱いを信頼して行動した請求人の申請を却下することは信義誠実の原則にも反する違法がある旨主張する。しかしながら、令和5年5月8日以降、新型コロナウイルス感染症が5類感染症に変更されたことで外出自粛などの社会生活上の制限が大幅に緩和されたことを踏まえると、同日の前後において、請求人が主張するところの「同様な状況にある」とは認められず、また、同日以前に、税務官庁が上記影響を理由とした申告等の期限延長申請がほぼ無条件で承認される取扱いを公的に表示していた事実も認められないことから、請求人の主張はその前提を欠くものである。(令7. 3. 3 福裁(法)令6-7)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
令060037
裁決年月日
令和7年3月3日
裁決結果
棄却
争点番号
100204019
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正処分等(前件各更正処分等)に係る調査において、請求人の質問に対する担当職員(前件調査担当職員)の回答に従って租税特別措置法第42条の12の5《給与等の支給額が増加した場合の法人税額の特別控除》第1項の規定による法人税額の特別控除に関する明細書(新規雇用明細書)を原処分庁に送付したにもかかわらず、原処分庁がこれを参考書類としか扱わず、前件各更正処分等をしたことは信義則に反するから、請求人が新規雇用明細書を添付して行った更正の請求に対する更正をすべき理由がない旨の通知処分(本件各通知処分)は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、請求人の主張する事情は、前件各更正処分等に係る調査における事情であって、これが本件各通知処分の違法事由となるのか疑義があり、この点を措くとしても、請求人の主張する前件調査担当職員の発言の存在を裏付ける証拠は見当たらず、当該発言が存在したとは認められない。(令7. 3. 3 名裁(法)令6-37)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
令060038
裁決年月日
令和7年3月3日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、国税庁が、新型コロナウイルス感染症の影響を理由とした、国税通則法第11条《災害等による期限の延長》の規定による申告等の期限延長申請(申告等の期限延長申請)は令和5年7月7日(感染症法上の新型コロナウイルス感染症の分類が5類感染症に変更された日の2か月後)まではほぼ無条件で承認する取扱いをしていたところ、①同月8日以降における請求人の原処分庁に対する新型コロナウイルス感染症の影響を理由とした申告等の期限延長申請が却下(本件却下処分)されたことは、「同様の状況にある者は、同様に課税されなければならない」とする租税公平主義に反する違法がある旨、②請求人は、新型コロナウイルス感染症の影響を理由とした申告等の期限延長申請はほぼ無条件で承認される取扱いとなっていることを信頼して行動しており、また、国税庁が、令和5年7月8日以降の取扱いの変更を国税庁のウェブサイト等でしか周知していないところ、原処分庁が本件却下処分を行ったことは、信義誠実の原則に反する違法がある旨主張する。しかしながら、令和5年5月8日以降、新型コロナウイルス感染症は5類感染症に位置付けられ、感染症法に基づく外出自粛要請などが無くなり、社会生活上の制限が大幅に緩和されたことを踏まえると、同日の前後において、請求人が主張するところの「同様な状況にある」とは認められず、請求人の主張は、その前提を欠くものである。また、税務官庁が、請求人の主張するような新型コロナウイルス感染症の影響を理由とした申告等の期限の延長申請がほぼ無条件で承認される取扱いを公的に表示していた事実は認められず、請求人の②の主張は、その前提を欠くものである。(令7. 3. 3 名裁(法・諸)令6-38)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令060041
裁決年月日
令和7年3月3日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分の対象となった各課税期間の消費税及び地方消費税の各更正処分並びに過少申告加算税の各賦課決定処分(本件各更正処分等)に係る各通知書(本件各通知書)に記載された本件各更正処分等の理由は抽象的であり、本件各更正処分等の原因となる具体的事実が全く記載されておらず、特に、資産の名称が真実でない具体的な商品が全く示されていないので、理由提示には不備があり違法である旨主張する。しかしながら、本件各通知書に記載された処分の理由の要旨には、消費税法第30条(平成28年法律第15号による改正前のもの。)《仕入れに係る消費税額の控除》第1項の規定を適用できない理由が記載され、原処分庁による判断結果とその基礎とされた事実関係が具体的に明示されていることから、原処分庁の判断の慎重、合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を相手方に知らせて不服申立ての便宜を与えるという趣旨目的を充足する程度に具体的に記載されているものといえ、本件各通知書に記載された処分の理由は、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の要求する理由の提示として欠けるものではないというべきである。(令7. 3. 3 大裁(諸)令6-41)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令060131
裁決年月日
令和7年3月3日
裁決結果
棄却
争点番号
100204019
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、税務職員(本件職員)の指示どおりに更正の請求を行ったにもかかわらず、更正をすべき理由がない旨の通知処分(本件通知処分)をしたことは、信義則に反する違法な処分である旨主張する。しかしながら、本件職員から更正の請求が認められるといった趣旨の発言があった事実は認められず、また、本件職員の見解が税務署長その他の責任ある立場にある者の正式の見解の表示とはいえず、税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したものとは認められないから、請求人には、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお更正の請求を認めて請求人の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情が存するとは認められない。したがって、本件通知処分は、信義則に反する違法な処分ではない。(令7. 3. 3 東裁(所)令6-131)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令060132ほか 3件
裁決年月日
令和7年3月3日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のための公的要請の影響を理由とした災害等による申告等の期限延長申請について、新型コロナウイルス感染症の分類が5類感染症に変更された日の2カ月後である令和5年7月7日までは、ほぼ無条件で承認される取扱いとなっていたところ、①同日前後で取扱いが異なるのは「同様の状況にあるものは同様に課税されなければならない」とする租税公平主義に反する旨、また、②当該取扱いを信頼して行動した請求人の申請を却下することは信義誠実の原則にも反する旨主張する。しかしながら、令和5年5月8日以降、新型コロナウイルス感染症が5類感染症に変更されたことで外出自粛などの社会生活上の制限が大幅に緩和されたことを踏まえると、同日の前後において、請求人が主張するところの「同様な状況にある」とは認められず、また、税務官庁が上記影響を理由とした申告等の期限延長申請が無条件で承認される取扱いを公的に表示していた事実も認められないことから、請求人の主張はその前提を欠くものである。(令7. 3. 3 東裁(法・諸)令6-132)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
令060032
裁決年月日
令和7年2月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の所得税等の修正申告書等の提出に先立つ原処分庁所属の調査担当職員(本件調査担当職員)とのやり取りが国税の調査であったことを否認した上で、国税の還付を受けるための書類に署名した認識しかなく、また、本件調査担当職員から当該修正申告書等の内容についての説明もなく、当該修正申告書等は、請求人の意思に基づかずに作成されたものであるから、所得税等の修正申告等は無効であり、当該修正申告等に基づく加算税の賦課決定処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、本件調査担当職員は請求人に対し、事前通知を行った上で、所得税等の実地の調査を開始し、調査結果説明及び修正申告等の勧奨を行った後、当該修正申告書等への署名を求め、請求人はこれに応じ、当該修正申告書等に署名した事実が認められ、また、本件調査担当職員は、当該修正申告等の勧奨の一環として、当該修正申告書等の内容についての説明を行ったこと、当該調査中及び当該調査結果説明において、還付金のほか、追加の納税が発生する見込みであることを説明していると認められ、請求人は、当該修正申告書等の内容全体を確認した上で、自らの意思に基づいて、当該修正申告書等に署名したと認められるから、当該修正申告等は無効ではなく、当該加算税の賦課決定処分は適法である。(令7. 2.21 関裁(所・諸)令6-32)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
令060033ほか 2件
裁決年月日
令和7年2月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のための公的要請の影響を理由とした災害等による申告等の期限延長申請について、①新型コロナウイルス感染症の分類が5類感染症に変更された前後で取扱いが異なるのは、「同様の状況にあるものは同様に課税されなければならない」とする租税公平主義に反する旨、また、②分類変更前は上記影響を理由とした申告等の期限延長申請はほぼ無条件で承認されており、この取扱いを信頼して行動した請求人の申請を却下することは信義誠実の原則にも反する違法がある旨主張する。しかしながら、令和5年5月8日以降、新型コロナウイルス感染症が5類感染症に変更されたことで外出自粛などの社会生活上の制限が大幅に緩和されたことを踏まえると、同日の前後において、請求人が主張するところの「同様な状況にある」とは認められず、また、同日以前に、税務官庁が上記影響を理由とした申告等の期限延長申請がほぼ無条件で承認される取扱いを公的に表示していた事実も認められないことから、請求人の主張はいずれもその前提を欠くものである。(令7. 2.21 関裁(法・諸)令6-33)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
令060032
裁決年月日
令和7年2月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、国税庁が、新型コロナウイルス感染症の影響を理由とした、国税通則法第11条《災害等による期限の延長》の規定による申告等の期限延長申請は令和5年7月7日(感染症法上の新型コロナウイルス感染症の分類が5類感染症に変更された同年5月8日の2か月後)まではほぼ無条件で承認する取扱いをしていたところ、①同年7月8日以降における請求人の原処分庁に対する新型コロナウイルス感染症の影響を理由とした申告等の期限延長申請が却下されたこと(本件却下処分)は、「同様の状況にある者は、同様に課税されなければならない」とする租税公平主義に反する違法がある旨、②請求人は、新型コロナウイルス感染症の影響を理由とした申告等の期限延長申請はほぼ無条件で承認される取扱いとなっていることを信頼して行動しており、また、国税庁が、令和5年7月8日以降の取扱いの変更を国税庁のウェブサイト等でしか周知していないところ、原処分庁が本件却下処分を行ったことは、信義誠実の原則に反する違法がある旨主張する。しかしながら、令和5年5月8日以降、新型コロナウイルス感染症は5類感染症に位置付けられ、感染症法に基づく外出自粛要請などが無くなり、社会生活上の制限が大幅に緩和されたことを踏まえると、同日の前後において、請求人が主張するところの「同様な状況にある」とは認められず、請求人の①の主張は、その前提を欠くものである。また、税務官庁が、請求人の主張するような新型コロナウイルス感染症の影響を理由とした申告等の期限の延長申請がほぼ無条件で承認される取扱いを公的に表示していた事実は認められず、請求人の②の主張は、その前提を欠くものである。(令7. 2.19 名裁(法・諸)令6-32)

支部名
名古屋
裁決番号
令060034
裁決年月日
令和7年2月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、消費税等の更正処分並びに過少申告加算税の賦課決定処分(本件更正処分等)の一部の取消しなどを求めて請求人が提起した訴訟(本件訴訟)の判決(本件判決)により、機械装置の課税仕入れの時期について、請求人が消費税等の申告に係る計算の基礎としたところと異なることが確定したから、請求人がした更正の請求(本件更正の請求)は、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号の要件に該当する旨主張する。しかしながら、本件判決は、請求人が本件更正処分等の一部の取消しなどを求めた本件訴訟についてのものであり、本件訴訟の訴えの対象は、請求人が取消しを求めた処分の違法性一般であって、当該機械装置の課税仕入れの時期自体ではないから、同号に規定する「計算の基礎となった事実に関する訴えについての判決」には該当しない。したがって、本件更正の請求は、同号の要件に該当しない。(令7. 2.19 名裁(諸)令6-34)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令060124
裁決年月日
令和7年2月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のための公的要請の影響を理由とした災害等による申告等の期限延長申請について、新型コロナウイルス感染症の分類が5類感染症に変更された日の2カ月後である令和5年7月7日までは、ほぼ無条件で承認される取扱いとなっていたところ、①同日前後で取扱いが異なるのは「同様の状況にあるものは同様に課税されなければならない」とする租税公平主義に反する旨、また、②当該取扱いを信頼して行動した請求人の申請を却下することは信義誠実の原則にも反する旨主張する。しかしながら、令和5年5月8日以降、新型コロナウイルス感染症が5類感染症に変更されたことで外出自粛などの社会生活上の制限が大幅に緩和されたことを踏まえると、同日の前後において、請求人が主張するところの「同様な状況にある」とは認められず、また、税務官庁が上記影響を理由とした申告等の期限延長申請が無条件で承認される取扱いを公的に表示していた事実も認められないことから、請求人の主張はその前提を欠くものである。(令7. 2.19 東裁(法・諸)令6-124)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
令060030
裁決年月日
令和7年2月17日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、被相続人(本件被相続人)に係る相続税の申告書(本件申告書)に、本件被相続人がその長女(本件長女)に対して預けた金員(本件各預け金)を、本件被相続人名義の口座の出金状況等から推測して相続財産として計上したところ、①本件長女は、本件長女と請求人の間における民事訴訟において、本件被相続人の預金を保有していない旨主張していることから、本件長女は、本件各預け金を零円として申告したと考えられ、また、②原処分庁が本件長女に対して更正処分等を行っていないことから、本件各預け金は、本件被相続人に係る相続の開始時において存在していなかったとして、本件申告書に本件各預け金を計上したことについて、国税通則法(通則法)第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する事由がある旨主張する。しかしながら、本件長女が、本件各預け金として本件申告書に計上された金額を保有していた可能性は相当程度あると認められ、他方、本件長女が本件各預け金の全部又は一部を本件被相続人に返還したり、本件被相続人のために費消したり、本件被相続人から返還について免除を受けた各事実の存在を示す証拠は見当たらず、また、本件長女が本件各預け金を零円として相続税の申告をしたことを窺わせる証拠も見当たらないことから、本件各預け金について、本件申告書に計上された金額が過大であったとはいえず、本件申告書に本件各預け金を計上したことについて、通則法第23条第1項第1号に規定する事由があるとは認められない。(令7. 2.17 関裁(諸)令6-30)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
令060030ほか 1件
裁決年月日
令和7年2月17日
裁決結果
棄却
争点番号
100203070
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正の請求に対する更正処分(本件更正処分)の通知書には、結論のみが記載されており結論に至る経緯が記載されていないから、行政手続法に規定する理由の提示として不備がある旨主張する。しかしながら、本件更正処分の通知書には更正すべき理由がないという結論だけでなく、原処分庁が更正すべき理由がないと判断した根拠が記載されており、請求人において本件更正処分がされた理由を了知し得るものということができるから、本件更正処分の理由の提示に不備はない。(令7. 2.17 関裁(諸)令6-30)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
令060031
裁決年月日
令和7年2月17日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、被相続人(本件被相続人)に係る相続税の申告(本件申告)に当たり、本件被相続人がその長女(本件長女)に対して預けた金員(本件各預け金)を、本件被相続人名義の口座の出金状況等から推測して相続財産として計上したところ、①本件長女は、本件長女と本件被相続人の長男(本件長男)との間における民事訴訟において、本件被相続人の預金を保有していない旨主張していることから、本件長女は、本件被相続人に係る相続税の申告において本件各預け金を零円としていると思われ、また、②原処分庁が本件長女に対して更正処分等を行わなかったことからすると、本件各預け金は、本件相続の開始時において存在していなかったとして国税通則法(通則法)第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する事由がある旨主張する。しかしながら、本件長女が、本件各預け金として本件申告に係る申告書(本件申告書)に計上された金額を保有していた可能性は相当程度あると認められ、他方、本件長女が、本件各預け金の全部又は一部を、本件被相続人に返還したり、本件被相続人のために費消したり、本件被相続人から返還について免除を受けた各事実の存在を示す証拠は見当たらず、また、本件長女が本件各預け金を零円として相続税の申告をしたことを窺わせる証拠も見当たらないことから、本件各預け金について、本件申告書に計上された金額が過大であったとはいえず、本件申告書に本件各預け金を計上したことについて、通則法第23条第1項第1号に規定する事由があるとは認められない(令7. 2.17 関裁(諸)令6-31)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令060117
裁決年月日
令和7年2月7日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る更正処分の理由には、結論のみが記載されており、更正の原因となる事実や法の適用についての過程等の記載がないから、当該更正処分の理由の提示には不備がある旨主張する。しかしながら、当該更正処分の通知書には、更正処分の理由として、総勘定元帳及び各請求書に記載されている名称について、請求人に対して課税資産の譲渡等を行った者の名称ではない旨、請求人は消費税法第30条《仕入れに係る消費税額の控除》第7項に規定する帳簿及び請求書等を保存していないこととなるから同条第1項の規定が適用されない旨等が記載されており、原処分庁が更正処分の判断の基礎とした事実関係が具体的に示され、判断過程、判断結果及び根拠法令を明らかにしたものといえ、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項の趣旨を充足する程度に具体的に示されていると認められるから、当該更正処分の理由の提示に不備はない。(令7. 2. 7 東裁(諸)令6-117)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令060113ほか 1件
裁決年月日
令和7年2月6日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、重加算税の賦課決定通知書には、請求人が行った修正申告書の提出が「当該国税に関する調査により更正があるべきことを予知してなされたものでない修正申告書の提出には該当しないこと」についての具体的な理由の提示が欠落しているから、当該重加算税の賦課決定処分が違法である旨主張する。しかしながら、当該重加算税の賦課決定通知書には、修正申告書の提出があった旨、修正申告書の提出により納付すべき税額に国税通則法第68条《重加算税》の規定に基づき計算した重加算税を賦課決定する旨、修正申告書の提出は、更正があることを予知してされたものでない修正申告には該当しない旨及び修正申告書の提出に基づき納付すべき税額の計算の基礎となった事実のうちにその修正申告前の税額の基礎とされなかったことについて正当な理由があるとは認められない旨の各記載があり、処分の理由として、隠蔽又は仮装に当たる事実関係と重加算税の計算過程が示されていることからすれば、当該重加算税の賦課決定通知書には、原処分に当たり、原処分庁が基礎とした事実関係の内容及び判断過程等が具体的に明示されているものと認められ、そうすると、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の趣旨に照らして、同項本文の要求する理由の提示として欠けるところはない。(令7. 2. 6 東裁(法・諸)令6-113)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令060115
裁決年月日
令和7年2月6日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、重加算税の賦課決定通知書の理由の提示は、国税通則法の条文に規定する結論のみを示したものであり、その結論に至る具体的な理由が全く提示されておらず、重加算税賦課決定処分という不利益処分の理由の提示の趣旨・目的を著しく逸脱した違法なものである旨主張する。しかしながら、当該重加算税の賦課決定通知書には、修正申告書の提出があった旨、修正申告書の提出により納付すべき税額に国税通則法第68条《重加算税》の規定に基づき計算した重加算税を賦課決定する旨、修正申告書の提出は、更正があることを予知してされたものでない修正申告には該当しない旨及び修正申告書の提出に基づき納付すべき税額の計算の基礎となった事実のうちにその修正申告前の税額の基礎とされなかったことについて正当な理由があるとは認められない旨の各記載があり、処分の理由として、隠蔽又は仮装に当たる事実関係と重加算税の計算過程が示されていることからすれば、当該重加算税の賦課決定通知書には、原処分に当たり、原処分庁が基礎とした事実関係の内容及び判断過程等が具体的に明示されているものと認められ、そうすると、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の趣旨に照らして、同項本文の要求する理由の提示として欠けるところはない。(令7. 2. 6 東裁(法)令6-115)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令060116
裁決年月日
令和7年2月6日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、重加算税の賦課決定通知書の理由の提示は、国税通則法の条文に規定する結論のみを提示したものであり、その結論に至る具体的な理由が全く提示されておらず、重加算税賦課決定処分という不利益処分の理由の提示の趣旨・目的を著しく逸脱した違法なものである旨主張する。しかしながら、当該重加算税の賦課決定通知書には、修正申告書の提出があった旨、修正申告書の提出により納付すべき税額に国税通則法第68条《重加算税》の規定に基づき計算した重加算税を賦課決定する旨、修正申告書の提出は、更正があることを予知してされたものでない修正申告には該当しない旨及び修正申告書の提出に基づき納付すべき税額の計算の基礎となった事実のうちにその修正申告前の税額の基礎とされなかったことについて正当な理由があるとは認められない旨の各記載があり、処分の理由として、隠蔽又は仮装に当たる事実関係と重加算税の計算過程が示されていることからすれば、当該重加算税の賦課決定通知書には、原処分に当たり、原処分庁が基礎とした事実関係の内容及び判断過程等が具体的に明示されているものと認められ、そうすると、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の趣旨に照らして、同項本文の要求する理由の提示として欠けるところはない。(令7. 2. 6 東裁(法)令6-116)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
令060028
裁決年月日
令和7年2月5日
裁決結果
棄却
争点番号
100202030
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/3期限内申告
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、確定申告の期限内において、国税電子申告・納税システム(e-Tax)に請求人の子(本件子)の利用者識別番号等を入力して、電子申告書の情報に請求人の個人番号カードを用いて電子署名を行い、当該電子署名に係る電子証明書と併せて送信した(本件送信)を行う際に、本件子の利用者識別番号を入力したものの、所得税等の確定申告の電子データには、請求人の氏名及び住所等が記載されており、送信エラーとはなっておらず、受信通知には、請求人の氏名や送信されたデータを受け付けた旨が記載されているのであるから、本件送信をもって、請求人は所得税等の確定申告書を、法定申告期限内に提出したといえる旨主張する。しかしながら、e-Taxにより確定申告書が提出されたものとみなすためには、申告を行う者の利用者識別番号等を入力して、当該申告の情報に電子署名を行い、当該電子署名に係る電子証明書と併せて送信することにより、当該申告を行わなければならないことから、本件送信の際に入力された利用者識別番号等は本件子のものであることから、本件送信をもって、請求人が所得税等の確定申告書を法定申告期限内に提出したとはいえない。(令7. 2. 5 名裁(所)令6-28)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
令060024ほか 1件
裁決年月日
令和7年2月3日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、国税庁が、新型コロナウイルス感染症の影響を理由とした、国税通則法第11条《災害等による期限の延長》の規定による申告等の期限延長申請は令和5年7月7日(感染症法上の新型コロナウイルス感染症の分類が5類感染症に変更された同年5月8日の2か月後)まではほぼ無条件で承認する取扱いをしていたところ、①同年7月8日以降における請求人の原処分庁に対する新型コロナウイルス感染症の影響を理由とした申告等の期限延長申請が却下されたこと(本件却下処分)は、「同様の状況にある者は、同様に課税されなければならない」とする租税公平主義に反する違法がある旨、②請求人は、新型コロナウイルス感染症の影響を理由とした申告等の期限延長申請はほぼ無条件で承認される取扱いとなっていることを信頼して行動しており、また、国税庁が、令和5年7月8日以降の取扱いの変更を国税庁のウェブサイト等でしか周知していないところ、原処分庁が本件却下処分を行ったことは、信義誠実の原則に反する違法がある旨主張する。しかしながら、令和5年5月8日以降、新型コロナウイルス感染症は5類感染症に位置付けられ、感染症法に基づく外出自粛要請などが無くなり、社会生活上の制限が大幅に緩和されたことを踏まえると、同日の前後において、請求人が主張するところの「同様な状況にある」とは認められず、請求人の①の主張は、その前提を欠くものである。また、税務官庁が、請求人の主張するような新型コロナウイルス感染症の影響を理由とした申告等の期限の延長申請がほぼ無条件で承認される取扱いを公的に表示していた事実は認められず、請求人の②の主張は、その前提を欠くものである。(令7. 2. 3 名裁(法・諸)令6-24)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
令060025ほか 2件
裁決年月日
令和7年2月3日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のための公的要請の影響を理由とした災害等による申告等の期限延長申請について、①新型コロナウイルス感染症の分類が5類感染症に変更された前後で取扱いが異なるのは、「同様の状況にあるものは同様に課税されなければならない」とする租税公平主義に反する旨、また、②分類変更前は上記影響を理由とした申告等の期限延長申請はほぼ無条件で承認されており、この取扱いを信頼して行動した請求人の申請を却下することは信義誠実の原則にも反する違法がある旨主張する。しかしながら、令和5年5月8日以降、新型コロナウイルス感染症が5類感染症に変更されたことで外出自粛などの社会生活上の制限が大幅に緩和されたことを踏まえると、同日の前後において、請求人が主張するところの「同様な状況にある」とは認められず、また、同日以前に、税務官庁が上記影響を理由とした申告等の期限延長申請がほぼ無条件で承認される取扱いを公的に表示していた事実も認められないことから、請求人の主張はいずれもその前提を欠くものである。(令7. 2. 3 関裁(法・諸)令6-25)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
令060026ほか 1件
裁決年月日
令和7年2月3日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、新型コロナウイルス感染症の影響を理由とした国税通則法第11条《災害等による期限の延長》の規定による申告等の期限延長申請について、①新型コロナウイルス感染症の分類が5類感染症に変更された前後で取扱いが異なるのは「同様の状況にある者は同様に課税されなければならない」とする租税公平主義に反する旨、また、②令和5年7月7日までは、上記影響を理由とした申告等の期限延長申請はほぼ無条件で承認されており、この取扱いを信頼して行動した請求人の申請を却下することは信義誠実の原則にも反する旨主張する。しかしながら、令和5年5月8日以降、新型コロナウイルス感染症が5類感染症に変更されたことで、外出自粛などの社会生活上の制限が大幅に緩和されたことを踏まえると、同日の前後において、請求人が主張するところの「同等な状況にある」とは認められず、また、税務官庁が請求人が主張するような取扱いを公的に表示していた事実も認められないことから、請求人の主張はその前提を欠くものである。(令7. 2. 3 名裁(法・諸)令6-26)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
令060004
裁決年月日
令和7年1月29日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、A社との投資一任契約(本件契約)に基づく外国為替証拠金取引(本件取引)から生じた所得(本件所得)について、A社等を相手とする将来の訴訟活動に不利に働くことを懸念して本件契約を解除していないが、資金の出金申請をしても大部分が長期間にわたり戻らず、本件契約は解除したことに相当すること、仮に解除したことに相当しないとしても、本件契約に係る投資商品の仕組みは、詐欺相当と理解するのが普通であり、本件取引には課税すべき実態がないことからすると、本件所得は生じなかったことになるため、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に該当し、更正の請求ができる旨主張する。しかしながら、請求人は、本件契約を解除しておらず、請求人が主張する状態にあることをもって、本件契約を解除したと同視することはできないこと、本件取引について課税すべき実態がないと認めることができないことなどから、更正の請求をすることができる場合に該当しない。(令7. 1.29 仙裁(所)令6-4)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
令060004
裁決年月日
令和7年1月29日
裁決結果
棄却
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が投資した商品(本件商品)に係る投資資金の送金を代行した業者らを被告とした共同不法行為(詐欺等の幇助)等に基づく損害賠償請求訴訟において、本件商品を投資詐欺であったと認定した判決(本件判決)は、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する判決等に該当し、更正の請求ができる旨主張する。しかしながら、本件判決は請求人及び請求人が本件商品に投資するに当たって締結した契約の相手方を当事者等とするものではないため、本件判決によって請求人の課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実と異なる事実を前提とする法律関係が判決の主文で確定された場合又はこれと同視できるような場合に該当するとは認められないことから、同条第2項に規定する更正の請求ができる場合に該当しない。(令7. 1.29 仙裁(所)令6-4)

支部名
大阪
裁決番号
令060035
裁決年月日
令和7年1月29日
裁決結果
棄却
争点番号
100203990
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、相続税の申告において、相続財産に含まれる一部の債券(本件債券)について、証券会社から提供された基準価額に基づき評価していたところ、本件債券の発行会社が相続開始後間もなく本件債券を無価値化する旨の発表をしたことから、同社は相続開始時点において既に破産状態であり、本件債券の時価は無価値に近い状態であったはずであるとして、国税通則法(通則法)第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、更正の請求においては、納税者側において自らが記載した申告内容に過誤が存在することを立証すべきであるところ、本件債券については、証券会社によって相続開始日における評価額が設定されており、相続開始日において、証券会社を通じて自由な取引が可能であったと認められるのであるから、無価値に近い状態であったとの立証はされていない。したがって、通則法第23条第1項第1号に規定する更正の請求をすることができる場合に該当しない。(令7. 1.29 大裁(諸)令6-35)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
令060023ほか 1件
裁決年月日
令和7年1月23日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のための公的要請の影響を理由とした災害等による申告等の期限延長申請について、①新型コロナウイルス感染症の分類が5類感染症に変更された前後で取扱いが異なるのは、「同様の状況にあるものは同様に課税されなければならない」とする租税公平主義に反する旨、また、②分類変更前は上記影響を理由とした申告等の期限延長申請はほぼ無条件で承認されており、この取扱いを信頼して行動した請求人の申請を却下することは信義誠実の原則にも反する違法がある旨主張する。しかしながら、令和5年5月8日以降、新型コロナウイルス感染症が5類感染症に変更されたことで外出自粛などの社会生活上の制限が大幅に緩和されたことを踏まえると、同日の前後において、請求人が主張するところの「同様な状況にある」とは認められず、また、同日以前に、税務官庁が上記影響を理由とした申告等の期限延長申請がほぼ無条件で承認される取扱いを公的に表示していた事実も認められないことから、請求人の主張はいずれもその前提を欠くものである。(令7. 1.23 関裁(法・諸)令6-23)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
令060020ほか 1件
裁決年月日
令和7年1月22日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、国税庁が、新型コロナウイルス感染症の影響を理由とした、国税通則法第11条《災害等による期限の延長》の規定による申告等の期限延長申請は令和5年7月7日まではほぼ無条件で承認する取扱いをしていたところ、①同月8日以降における請求人の原処分庁に対する新型コロナウイルス感染症の影響を理由とした申告等の期限延長申請が却下されたこと(本件却下処分)は、「同様の状況にある者は、同様に課税されなければならない」とする租税公平主義に反する違法がある旨及び②請求人は、新型コロナウイルス感染症の影響を理由とした申告等の期限延長申請はほぼ無条件で承認される取扱いとなっていることを信頼して行動しており、また、国税庁が、令和5年7月8日以降の取扱いの変更を国税庁のウェブサイト等でしか周知していないところ、原処分庁が本件却下処分を行ったことは、信義誠実の原則に反する違法がある旨主張する。しかしながら、令和5年5月8日以降、新型コロナウイルス感染症は5類感染症に位置付けられ、感染症法に基づく外出自粛要請などが無くなり、社会生活上の制限が大幅に緩和されたことを踏まえると、同日の前後において、請求人が主張するところの「同様な状況にある」とは認められず、請求人の①の主張は、その前提を欠くものである。また、税務官庁が、請求人の主張するような新型コロナウイルス感染症の影響を理由とした申告等の期限の延長申請がほぼ無条件で承認される取扱いを公的に表示していた事実は認められず、請求人の②の主張は、その前提を欠くものである。(令7. 1.22 名裁(法・諸)令6-20)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
令060021ほか 1件
裁決年月日
令和7年1月22日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、新型コロナウイルス感染症の影響を理由とした国税通則法第11条《災害等による期限の延長》の規定による申告等の期限延長申請について、①令和5年7月7日まではほぼ無条件で承認される取扱いがされていたが、同月8日以降は異なる取扱いがされているのは、「同様の状況にある者は、同様に課税されなければならない」とする租税公平主義に反する旨、また、②令和5年7月7日までの取扱いを信頼して行動した請求人の申請を却下することは、信義誠実の原則に反する旨主張する。しかしながら、令和5年5月8日以降、新型コロナウイルス感染症が5類感染症に変更されたことにより、外出自粛要請など社会生活上の制限が大幅に緩和されたことを踏まえると、同日の前後において、請求人が主張するところの「同様な状況にある」とは認められず、また、税務官庁が、請求人の主張するような新型コロナウイルス感染症の影響を理由とした申告等の期限延長申請がほぼ無条件で承認される取扱いを公的に表示していた事実も認められないことから、租税公平主義及び信義誠実の原則に反するとする請求人の主張は、その前提を欠くものである。(令7. 1.22 名裁(法)令6-21)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令060105
裁決年月日
令和7年1月16日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、所得税等の申告等の期限の延長申請書(本件申請書)に対する却下処分(本件却下処分)に係る通知書(本件通知書)の処分の理由の記載に求められているのは、どのような事実から判断したかの記載であるところ、本件通知書の処分の理由は結論の記載でしかないこと、本件申請書に記載された申請理由のいずれかがどのような具体的事実に反しているかという記載がないことから、本件各通知書の処分の理由の提示には不備がある旨主張する。しかしながら、処分の理由が行政手続法第8条《理由の提示》第1項本文の趣旨を充足する程度に具体的に明示するものであれば、同項本文の要求する理由の提示として不備はないものと解されるところ、本件各却下処分の理由の提示については、同項本文の趣旨に照らして、同項本文の要求する理由の提示として欠けるところはない。したがって、本件通知書の処分の理由の提示には不備はない。(令7. 1.16 東裁(所)令6-105)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
令060016
裁決年月日
令和7年1月10日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①「令和5年5月7日までの国税における新型コロナウイルス感染症拡大防止への対応と申告や納税などの当面の税務上の取扱いに関するFAQ」(FAQ)において、「申請理由」欄等を「本件感染症の影響により」等とする「災害による申告、納付等の期限延長申請書」の記載例が示されていることからして、国税庁は、新型コロナウイルス感染症にり患したことを「災害その他やむを得ない理由」に該当するものと取り扱う旨の公式見解を表明したものであり、請求人がFAQに従って行った申告等の期限延長申請を却下した処分(本件却下処分)は、信義誠実の原則に反する違法がある旨、また、②他の納税者が他の税務署で新型コロナウイルス感染症にり患したことを理由とした申告等の期限延長申請を承認されたものもあり、本件却下処分は租税公平主義に反する違法がある旨主張する。しかしながら、①FAQをもって、新型コロナウイルス感染症にり患したことを一律に「災害その他やむを得ない理由」に該当するとの公式見解を表明したものとは解し得ず、本件却下処分は信義誠実の原則に反しない。また、②「災害その他やむを得ない理由」の有無は、申告等の期限延長申請を行う納税者の個別具体的な事情に基づいて判断されるものであるところ、申告等の期限延長申請を承認された納税者と請求人とでは、法定申告期限までに申告書等を提出できなかった事情は異なるはずであり「同様の状況にある者」とはいえないから、本件却下処分が租税公平主義に反するとはいえない。(令7. 1.10 名裁(法・諸)令6-16)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令060104
裁決年月日
令和7年1月10日
裁決結果
棄却
争点番号
100204042
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/2調査権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁所属の調査担当職員(本件調査担当職員)が、請求人の仕入先とされる者(本件各仕入先)に対して質問調査(本件質問調査)をした際に、①国税通則法上、明文の規定がないにもかかわらず、通訳者を従事させたことは、調査権の濫用に当たり、かつ、同法第127条及び国家公務員法第100条《秘密を守る義務》第1項に規定する守秘義務に違反し、また、②本件調査担当職員は、本件各仕入先の税務上の問題を黙認することによって、本件各仕入先の申述を誘導したから、本件質問調査には原処分を取り消すべき違法がある旨主張する。しかしながら、①通訳者を通じて本件質問調査を行うことは、本件各仕入先の同意があり、申述の正確性を担保する上で必要性が認められる一方で、刑罰法規に触れ、公序良俗に反し又は社会通念上相当の限度を超えて濫用にわたるとは認められないことから、調査権の濫用には当たらず、また、守秘義務違反に該当する事実も認められない。そして、②本件各仕入先は、個別の事情を具体的に申述しており、本件調査担当職員に誘導されたとは認められない。したがって、本件質問調査に原処分を取り消すべき違法があるとは認められない。(令7. 1.10 東裁(諸)令6-104)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
令060003
裁決年月日
令和6年12月25日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、調査担当職員(本件職員)が、接待交際費の支出について、請求人にその内容等を聴取していないことや使途等を裏付ける資料の説明の機会を与えていないことは、本件職員による質問検査権が適切に行使されておらず、その裁量の範囲を逸脱したものであるため、原処分(本件処分)はその前提となる調査をせずに行われたことから、本件職員による調査(本件調査)には本件処分を取り消すべき違法がある旨主張する。しかしながら、本件職員は、請求人から提示された総勘定元帳等を留め置いて検査した結果、接待交際費の相手方及び支出目的が確認できないことなどを確認したことや関与税理士らに対して必要経費の該当性を判断できる書類の提示を求めたことなど、本件職員による証拠書類の収集及び検討並びに関与税理士らに対する質問調査等については、いずれも社会通念上相当なものであり、権限ある税務職員の合理的な裁量の範囲内で行われたものであると認められることから、本件調査には本件処分を取り消すべき違法はない。(令6.12.25 仙裁(所・諸)令6-3)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
令060021
裁決年月日
令和6年12月18日
裁決結果
棄却
争点番号
100202030
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/3期限内申告
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、法定申告期限の日に消費税等の確定申告書(本件消費税等申告書)を郵便ポストに投かんしたから、本件消費税等申告書は期限後申告書ではない旨主張する。しかしながら、郵便により提出された本件消費税等申告書は、国税通則法第22条《郵送等に係る納税申告書等の提出時期》の規定により、本件消費税等申告書が封入された封筒の通信日付印により表示された日(法定申告期限の日の翌日)に提出されたものとみなされるのであり、当該規定は、個別的な事情により、通信日付印により表示された日以外を提出日とすることを認めていないと解されるから、本件消費税等申告書に係る投かん日は、上記判断を左右せず、請求人の主張は、採用することができない。(令6.12.18 関裁(法・諸)令6-21)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
令060004ほか 1件
裁決年月日
令和6年12月11日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①新型コロナウイルス感染症の影響を理由とした申告等の期限延長申請については、令和5年7月7日(感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(感染症法)上の新型コロナウイルス感染症の分類が5類感染症に変更された日の2か月後)の前後で取扱いが異なるのは「同様の状況にあるものは同様に課税されなければならない」とする租税公平主義に反する旨、また、②令和5年7月7日までは、新型コロナウイルス感染症の影響を理由とした申告等の期限延長申請はほぼ無条件で承認される取扱いとなっており、この取扱いを信頼して行動した請求人の申請を却下することは信義誠実の原則にも反する違法がある旨主張する。しかしながら、令和5年5月8日以降、新型コロナウイルス感染症が5類感染症に変更されたことで感染症法上の外出自粛要請などがなくなり、社会生活上の制限が大幅に緩和されたことを踏まえると、同日の前後において、請求人が主張するところの「同様な状況にある」とは認められず、また、同日以前に、税務官庁が新型コロナウイルス感染症の影響を理由とした申告等の期限延長申請がほぼ無条件で承認される取扱いを公的に表示していた事実も認められないことから、請求人の主張はその前提を欠くものである。(令6.12.11 福裁(法・諸)令6-4)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
札幌
裁決番号
令060006
裁決年月日
令和6年12月10日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁がした法人税等及び消費税等の各更正処分の理由(本件処分理由)には、請求人が提出した各修正申告書(本件各修正申告書)と相違している金額及び内容について個別具体的に明示する必要があるところ、意味不明な記載しかされておらず、本件処分理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、本件処分理由には、原処分庁のした調査結果の説明に基づく内容を記載した上で、本件各修正申告書で加算されていた金額の内容が、原処分庁のした調査結果の内容の説明の金額と相違しており、その金額の内容が明らかでなかったことから減算した旨が記載されているため、処分の根拠を原処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という理由の提示の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示しているものといえる。したがって、本件処分理由の提示に不備はない。(令6.12.10 札裁(法・諸)令6-6)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令060083
裁決年月日
令和6年12月9日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正通知書は、根拠条文とその文言を引用するのみで、請求人が納税義務者に該当すること及び簡易課税の適用における基準期間における課税売上高が合併法人の課税売上高により判定されることの理由が示されておらず、更正処分の理由の提示には、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項に反する不備がある旨主張する。しかしながら、更正通知書には、更正処分の理由として、①請求人は、簡易課税制度選択届出書を原処分庁へ提出している旨、②基準期間における課税売上高が5,000万円以下であるため、控除対象仕入税額は、消費税法第37条《中小事業者の仕入れに係る消費税額の控除の特例》第1項に規定する簡易課税を適用して計算すべき旨及び③請求人は、システム開発請負業を営んでいることから消費税法施行令第57条《中小事業者の仕入れに係る消費税額の控除の特例》第5項第4号に規定する第五種事業として控除対象仕入税額を計算すべき旨が記載された上で、控除対象仕入税額が記載されている。このように、更正通知書に記載された更正処分の理由は、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由をその名宛人に知らせて不服の申立てに便宜を与えるという行政手続法第14条第1項本文の趣旨に照らしても、同項本文の要求する理由の提示として欠けるものではなく、その提示に不備はない。(令6.12. 9 東裁(諸)令6-83)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
令060002
裁決年月日
令和6年12月4日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①新型コロナウイルス感染症の影響を理由とした申告等の期限延長申請については、令和5年7月7日(感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(感染症法)上の新型コロナウイルス感染症の分類が5類感染症に変更された日の2か月後)の前後で取扱いが異なるのは「同様の状況にあるものは同様に課税されなければならない」とする租税公平主義に反する旨、また、②令和5年7月7日までは、新型コロナウイルス感染症の影響を理由とした申告等の期限延長申請はほぼ無条件で承認される取扱いとなっており、この取扱いを信頼して行動した請求人の申請を却下することは信義誠実の原則にも反する違法がある旨主張する。しかしながら、令和5年5月8日以降、新型コロナウイルス感染症が5類感染症に変更されたことで感染症法上の外出自粛要請などがなくなり、社会生活上の制限が大幅に緩和されたことを踏まえると、同日の前後において、請求人が主張するところの「同様な状況にある」とは認められず、また、同日以前に、税務官庁が新型コロナウイルス感染症の影響を理由とした申告等の期限延長申請がほぼ無条件で承認される取扱いを公的に表示していた事実も認められないことから、請求人の主張はその前提を欠くものである。(令6.12. 4 福裁(法)令6-2)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
令060012
裁決年月日
令和6年12月2日
裁決結果
棄却
争点番号
100204019
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分のうち前回の調査(前件調査)の対象となった各課税期間に係る処分について、前件調査において更正決定等をすべきと認められない旨の通知(申告是認通知)を受けた課税期間も含まれており、前件調査時の調査結果の内容の説明(調査結果内容説明)において、消費税法第30条《仕入れに係る消費税額の控除》第7項に規定する帳簿及び請求書等(帳簿等)の保存をしていなかったという説明は受けていないから、信義則に反して違法である旨主張する。しかしながら、前件調査の申告是認通知は、前件調査が終了した時点において、当該調査の対象となった国税について更正決定等をすべきと認められない旨を通知するものであり、原処分庁が積極的に消費税法第30条第7項に規定する帳簿等の保存があったと判断したものとはいえない。また、原処分庁が、前件調査の調査結果内容説明において、消費税法第30条第7項に規定する帳簿等の保存がなかったという説明をしなかったとしても、原処分庁が積極的に消費税法第30条第7項に規定する帳簿等の保存があったと判断したものとはいえない。したがって、原処分のうち、前件調査と重複する課税期間に係る処分が、信義則に反して違法であるとはいえない。(令6.12. 2 名裁(諸)令6-12)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
令060012
裁決年月日
令和6年12月2日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、国税通則法第24条《更正》に規定する「調査」とは、更正決定等を目的として、質問検査等の実施を前提に行う証拠書類の収集、要件事実の認定、法令の解釈適用等の一連の行為をいうから、原処分庁は、原処分に当たり、質問検査等を実施するべきであるのに、請求人に対し何ら質問検査等を実施していないから、原処分は、同条に規定する「調査」により行われたとはいえない旨主張する。しかしながら、同条に規定する「調査」とは、課税庁が内部において既に収集した資料等を検討して正当な課税標準を認定するいわゆる机上調査も、同条に規定する「調査」に含まれるものと解されるところ、原処分庁は、国税局査察部から引継ぎを受けた犯則調査の資料を基に、是否認事項記録書を作成しており、当該是否認事項記録書の記載内容からすれば、原処分庁の調査担当職員は、原処分に当たって、当該資料の内容を検討し、課税標準等を認定したと認められるから、原処分は、同条に規定する「調査」により行われたといえる。(令6.12. 2 名裁(諸)令6-12)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
令060003
裁決年月日
令和6年11月29日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、所得税等についての調査(本件調査)の手続に違法があり、請求人がした各修正申告書の提出(本件各修正申告)は無効であるから、過少申告加算税の各賦課決定処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、修正申告は、税務署長の調査の有無にかかわらず、納税者が自己の意思により行うものであって、調査が要件となっているものではなく、本件調査の手続に係る違法を理由として本件各修正申告が無効となることはない。(令6.11.29 広裁(所)令6-3)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
金沢
裁決番号
令060003
裁決年月日
令和6年11月26日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る各更正通知書(本件各更正通知書)の更正の理由には、原処分庁が否認する各取引に係る具体的な取引内容を記載すべきであり、本件各更正通知書の別表に記載のある事項だけでは問題となる当該各取引がどの取引先のものかが判断できないことなどから、当該更正の理由には不備がある旨主張する。しかしながら、本件各更正通知書には、原処分の根拠法令及びその原因となる事実関係の内容等が具体的に示されており、これは、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服の申立てに便宜を与えるという行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の趣旨に照らしても、同法の要求する理由の提示として欠けるものではないというべきであり、その理由の提示に不備はない。(令6.11.26 金裁(諸)令6-3)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
令060001
裁決年月日
令和6年11月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①新型コロナウイルス感染症の影響を理由とした申告等の期限延長申請については、令和5年7月7日(感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(感染症法)上の新型コロナウイルス感染症の分類が5類感染症に変更された日の2か月後)の前後で取扱いが異なるのは「同様の状況にあるものは同様に課税されなければならない」とする租税公平主義に反する旨、また、②令和5年7月7日までは、新型コロナウイルス感染症の影響を理由とした申告等の期限延長申請はほぼ無条件で承認される取扱いとなっており、この取扱いを信頼して行動した請求人の申請を却下することは信義誠実の原則にも反する違法がある旨主張する。しかしながら、令和5年5月8日以降、新型コロナウイルス感染症が5類感染症に変更されたことで感染症法上の外出自粛要請などがなくなり、社会生活上の制限が大幅に緩和されたことを踏まえると、同日の前後において、請求人が主張するところの「同様な状況にある」とは認められず、また、同日以前に、税務官庁が新型コロナウイルス感染症の影響を理由とした申告等の期限延長申請がほぼ無条件で承認される取扱いを公的に表示していた事実も認められないことから、請求人の主張はその前提を欠くものである。(令6. 11. 14 福裁(法・諸)令6-1)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
令060018
裁決年月日
令和6年11月12日
裁決結果
棄却
争点番号
100204019
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、国税庁ホームページに掲載された「令和5年5月7日までの国税における新型コロナウイルス感染症拡大防止への対応と申告や納税などの税務上の取扱いに関するFAQ」(本件FAQ)には、税務代理等を行う税理士等が新型コロナウイルス感染症に感染した場合には、そのことのみをもって期限延長を認める旨記載されており、請求人が申告書作成及び税務代理を委任した税理士(本件税理士)が新型コロナウイルス感染症に感染したことを理由として行った国税通則法第11条《災害等による期限の延長》に基づく申告期限の延長申請(本件期限延長申請)に対する却下処分は、税務官庁の公的見解に反する行政処分であり、信義誠実の原則に反し違法である旨主張する。しかしながら、本件FAQは、期限延長申請が認められるためには、飽くまでも申告期限までに申告等が困難といえることを要するとするものであるところ、請求人は、本件税理士が新型コロナウイルス感染症に罹患したとはいえ、法定申告期限内に申告を行うことが可能であったのであるから、本件FAQに照らして判断したとしても、本件期限延長申請は認められなかったといえ、請求人の主張は、前提を欠いており理由がない。(令6.11.12 関裁(諸)令6-18)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
令060002
裁決年月日
令和6年10月29日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る通知書(本件各通知書)は、原処分庁がいかなる事実に基づき、いかなる判断をして法令を適用したのか個別、具体的な理由や計算方法が明示してあるとはいえないから、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項の趣旨に適うものではない旨主張する。しかしながら、本件各通知書の記載内容は、処分の理由となった事実等を具体的に示しているというべきであり、原処分庁としては、このような内容の理由を記載することによって、自己の判断過程を検証することができるのであるから、その判断の慎重と合理性を担保するという点について欠けるところはなく、恣意の抑制という趣旨目的を損なうものではない。また、名宛人に不服申立ての便宜を与えるという面からの要請に対しても、必要な材料を提供することができているのであるから、行政手続法第14条第1項本文の趣旨に照らし、同項本文の要求する理由の提示として不備はない。(令6.10.29 広裁(所)令6-2)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
令060013
裁決年月日
令和6年10月24日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204140
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/14更正決定の所轄庁
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分の日より前に新住居に転入したから、原処分の日における請求人の所得税等及び消費税等に係る納税地は新住居であり、請求人の旧住居を管轄する税務署長は、更正処分等に係る処分権限を有しない旨主張する。しかしながら、住所と認めるためには客観的に生活の本拠たる実体を具備する必要があるところ、請求人は、原処分の日において、新住居の引渡しを受けておらず、新住居において日常生活を営んでいた実体は認められない。また、旧住居は、その所有状況等から、請求人が新住居への転入日として届け出た日はもとより、原処分の日においてもなお、請求人の生活の本拠たる実体を喪失することなく具備していたと認められるから、原処分時における請求人の住所地は旧住居であり、旧住居を管轄する税務署長は、更正処分等の処分権限を有していたものと認められる。(令6.10.24 関裁(所・諸)令6-13)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令060052
裁決年月日
令和6年10月22日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集No.137

要旨

○ 請求人は、国外に居住する請求人の母、叔母及び姉(本件各親族)が高齢や病気により銀行に行くことができないこと、また、一人一人に送金することによる銀行送金手数料を節約することができることから、請求人の兄らにまとめて送金をしていたにすぎず、当該送金が、本件各親族を含む国外に居住する親族全員の生活費及び医療費に充てることを目的とするものであることは明らかであり、本件各親族に係る扶養控除の適用が認められるべきであるから、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第3号に規定する更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、国外に居住する親族に係る扶養控除の適用を受けるためには、所得税法施行令(令和2年政令第111号による改正前のもの)第262条《確定申告書に関する書類等の提出又は提示》第3項第2号に規定する書類(送金関係書類)を添付等しなければならないところ、請求人が提出した送金明細は、当該兄らを送金の受取人とするものであり本件各親族に係る送金関係書類とは認められず、請求人は本件各親族に係る送金関係書類を更正の請求書に添付等していないから、本件各親族に係る扶養控除の適用はない。したがって、国税通則法第23条第1項第3号に規定する更正の請求ができる場合に該当しない。(令6.10.22 東裁(所)令6-52)

支部名
東京
裁決番号
令060047
裁決年月日
令和6年10月11日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、消費税等について、本則課税制度による確定申告をした後、原処分庁所属の職員(本件職員)の指摘に従って簡易課税制度を適用した修正申告をしたものの、本則課税制度により当初の確定申告をしたのは、過去に受けた本件職員の指導に従ったものであることから、本則課税制度による計算を認めない旨の通知処分は信義則に反する旨主張する。しかしながら、請求人が本件職員から本則課税制度により申告するようにとの指導を受けたとは認められず、請求人には、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお当該通知処分に係る課税を免れしめて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別な事情があるとは認められないから、当該通知処分は信義則に反しない。(令6.10.11 東裁(諸)令6-47)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令060046
裁決年月日
令和6年10月8日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分の理由には、国税通則法第67条《不納付加算税》第1項ただし書に規定する「正当な理由」があるとは認められないとした過程について、何ら具体的に示されておらず、また、「源泉所得税及び復興特別所得税の不納付加算税の取扱いについて(事務運営指針)」に例示列挙されている処分基準のどの部分に依拠して結論に達したのかも、何ら示されていないことから、原処分の理由の提示には不備がある旨主張する。しかしながら、原処分に係る通知書において提示された原処分の理由は、いかなる事実関係に基づきいかなる法令の規定を適用し原処分がされたのかを請求人においてその記載自体から了知し得るものであると認められるから、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服の申立てに便宜を与える趣旨に照らし、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の要求する理由の提示として欠けるものではなく、原処分の理由の提示に不備はない。(令6.10. 8 東裁(諸)令6-46)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令060044
裁決年月日
令和6年10月7日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、電話相談した税務署の職員からの回答に従って、「災害による申告、納付等の期限延長申請書」を提出したにもかかわらず、原処分庁がこれに対して却下処分(本件却下処分)を行うことは、国税の信頼を損なう行為であり、信義則に反して違法であると主張する。しかしながら、仮に請求人と税務署職員との間で請求人が主張するようなやり取りがあったとしても、電話相談は、申述する事実関係を前提として回答するものであり、回答を絶対的なものとして信頼すべき特別な事情がない限り、税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したというには不十分というべきである。そうすると、本件において租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情があるとは認められないから、本件却下処分に信義則に反する違法があるとはいえず、請求人の主張には理由がない。(令6.10. 7 東裁(法)令6-44)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令060043
裁決年月日
令和6年10月4日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る更正処分の理由には、否認する事項等について明確な理由が明示されていないため、当該更正処分の理由の提示には不備がある旨主張する。しかしながら、原処分庁が当該処分の判断の基礎とした事実関係を示して、その判断過程、判断結果及び根拠法令を明らかにしたものといえるから、当該処分の理由は、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項の趣旨を充足する程度に、具体的に示されていると認められ、当該更正処分の理由の提示に不備はない。(令6.10. 4 東裁(法・諸)令6-43)

支部名
沖縄
裁決番号
令060001
裁決年月日
令和6年10月2日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、国又は地方公共団体から補助金の交付を受けて取得した固定資産(本件固定資産)について圧縮記帳の適用を選択しなかったのは、補助金の金額も租税特別措置法施行令第36条第3項に規定する軽減対象所得金額(軽減対象所得金額)に含まれると誤解していたため、圧縮記帳の適用を選択すると軽減対象所得金額が減少すると考えたからであり、補助金の金額が軽減対象所得金額に含まれないと知っていれば、圧縮記帳の適用を選択していたのであるから、当該圧縮記帳の適用を前提としない修正申告書(本件修正申告書)の課税標準等又は税額等の計算は、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号の「国税に関する法律の規定に従っていなかったこと」又は「誤りがあったこと」になる旨主張する。しかしながら、本件固定資産について圧縮記帳の適用を選択しなかったことが補助金の金額も軽減対象所得金額に含まれるという誤解によるものであったとしても、そのことから直ちに、本件修正申告書の課税標準等又は税額等の計算が「国税に関する法律の規定に従っていなかったこと」又は「誤りがあったこと」に該当するとはいえない。そして、納税申告書に記載された課税標準等又は税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったことに該当するか否かの判断は各租税実体法の定めるところに基づいて行うのが相当であり、請求人は、本件固定資産について圧縮経理をしておらず、法人税法の定めるところに基づけば、本件固定資産について圧縮記帳を適用することができなかったのであるから、本件修正申告書において本件固定資産について圧縮記帳を適用していないことは、当該申告書に記載した課税標準等又は税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったことのいずれにも該当しない。(令6.10. 2 沖裁(法)令6-1)

支部名
東京
裁決番号
令060036
裁決年月日
令和6年9月24日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、過年度の法人税に係る更正処分等の取消しを求める訴えについての判決(本件判決)は、国税通則法(通則法)第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する「その申告、更正又は決定に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実に関する訴えについての判決」に該当するとした上で、本件判決により、請求人に租税特別措置法第66条の6《内国法人に係る特定外国子会社等の課税対象金額等の益金算入》第1項の規定が適用されることが確定したのであるから、請求人の特定外国子会社等の所得に対して課された外国法人税の額について、法人税法第69条《外国税額の控除》第1項及び同条第2項並びに地方法人税法第12条《外国税額の控除》第1項の各規定を適用した更正の請求(本件各更正請求)は認められるべきである旨主張する。しかしながら、通則法第23条第2項第1号に基づく更正の請求が認められるためには、同条第1項第1号に掲げる税額が過大であるなどの実体的要件を充足することが必要であるところ、請求人は、本件各更正請求に係る各更正請求書に法人税法第69条第2項の規定による控除を受けるべき金額を記載した書類等を添付していないことから、同項の規定の適用はなく、同条第1項及び地方法人税法第12条第1項の各規定を適用した場合の納付すべき法人税及び地方法人税の各金額は、いずれも納税申告書の提出により納付すべき各税額を超える。したがって、本件各更正請求は、税額が過大であるという実体的要件を欠くものであり、通則法第23条第2項第1号に掲げる場合に該当するか否かを判断するまでもなく、認められない。(令6. 9.24 東裁(法)令6-36)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令060037
裁決年月日
令和6年9月24日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、各更正処分及び重加算税の各賦課決定処分(本件各更正処分等)に係る通知書(本件各通知書)には、各更正処分の理由として、各輸出申告書に記載した取引のうちどの取引が国内取引に該当するのか、請求人の従業員の行為を請求人の行為と認定した理由、消費税法第7条《輸出免税等》の規定のどの部分の要件を満たしていないのかについて、また、各賦課決定処分の理由として、各輸出許可通知書、各インボイス及び各運送業務に係る請求書の記載内容についての具体的な相違点等について、それぞれ明示されていない旨主張する。しかしながら、本件各通知書には、それぞれ、本件各更正処分等の根拠法令及びその原因となる事実関係の内容等が具体的に示されており、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由をその名宛人に知らせて不服の申立てに便宜を与えるという行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の趣旨に照らしても、同法の要求する理由の提示として欠けるものではなく、本件各更正処分等の理由の提示に不備はない。(令6. 9.24 東裁(諸)令6-37)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令060035
裁決年月日
令和6年9月20日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正処分に係る通知書(本件更正通知書)における輸出取引に係る処分理由について、事実と異なるとする具体的な商品及び総重量等の開差についての記載がなく、調査中及び調査結果の説明時にも明確な説明を受けておらず、また、本件更正通知書に記載された理由は、法的根拠のない状況を羅列しただけであるから、本件更正通知書に理由提示の不備がある旨主張する。しかしながら、本件更正通知書には、処分の判断の基礎とした事実関係及びその判断過程が記載されており、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服申立ての便宜を与えるという制度の趣旨を充足するものといえるから、本件更正通知書における理由の提示に不備はない。(令6. 9.20 東裁(諸)令6-35)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令060013
裁決年月日
令和6年9月13日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項の規定は、処分時において不利益処分時の理由を付記すべきことを求めているから、加算税の賦課決定処分を取り消し、処分理由を差し替えて再度賦課決定処分(本件再賦課決定処分)を行うことは、賦課権の濫用であるとともに、審査請求制度の趣旨に反してものであるから、本件再賦課決定処分は、違法又は不当である旨主張する。しかしながら、原処分庁が加算税の賦課決定処分を取り消し、再度賦課決定処分をすることができないとする法令の規定はなく、原処分庁は、適正な課税の確保の実現を図るため、賦課決定処分等の瑕疵を発見したときは、当該瑕疵が実体的なものであれ手続的なものであれ、これを取り消して新たに賦課決定処分をなし得るものと解すべきである。そして、新たな賦課決定処分の時期については、賦課決定処分がなし得る法定期限内である限り、当初の賦課決定処分の審査請求が係属している段階においても、これをなすことが許されるから、本件再賦課決定処分を行うことが、審査請求制度の趣旨に反するとも認められない。したがって、本件再賦課決定処分は、違法又は不当であるとは認められない。(令6. 9.13 大裁(所・諸)令6-13)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令060013
裁決年月日
令和6年9月13日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、消費税等に係る重加算税の各賦課決定通知書(本件消費税等各通知書)には、各課税期間の隠蔽又は仮装と評価される行為や事実の記載がない旨主張する。しかしながら、本件消費税等各通知書には、請求人が意図的に基準期間の特定の売上先に対する売上金額の除外や、売上金額を減額した集計表を作成するなどし、所得税等の確定申告をしていた旨の記載があり、当初から当該基準期間の課税売上高を1,000万円以下にして免税事業者であるかのように装い、法定申告期限までに各課税期間の消費税等の確定申告書を提出しなかったものと認められることを、その理由となる事実と共に記載し、それに基づき、国税通則法第68条《重加算税》の規定により計算した重加算税を賦課決定したことを摘示しており、本件消費税等各通知書の理由の提示に不備はない。(令6. 9.13 大裁(所・諸)令6-13)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令060030
裁決年月日
令和6年9月13日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁の処分に係る通知書(本件通知書)に記載された処分の理由は、請求人が主張する非居住者の生活費等を負担していた事実に触れることなく、所得税法施行規則に定める書類の提出がないことのみを理由として記載しているほか、具体的な法令解釈についても示していないから、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項が求める理由の提示として不備がある旨主張する。しかしながら、本件通知書には、原処分庁による判断結果並びにその基礎とされた根拠法令及び事実関係の内容が具体的に明示されており、本件通知書に記載された処分の理由は、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意性を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服の申立てに便宜を与えるという同項本文の趣旨を充足する程度に具体的に明示されたものといえるから、原処分の理由の提示に不備はない。(令6. 9.13 東裁(所)令6-30)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令060028
裁決年月日
令和6年9月12日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、消費税等の更正処分に係る通知書(本件更正通知書)には、請求人が顧客に対して裁判外の和解に基づき支払った金員(本件金員)について、どのような事実関係に基づき何を根拠に請求人と顧客との間の紛争に係る和解金と判断したのかについて資料の摘示がなく、その判断過程も記載されていないことから、理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、本件更正通知書には、本件金員について、消費税法第38条《売上げに係る対価の返還等をした場合の消費税額の控除》第1項に規定する売上げに係る対価の返還等の金額に該当しない旨が記載され、その原因となる事実関係の内容とその評価が根拠法令とともに具体的に示されており、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服の申立てに便宜を与えるという行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の趣旨に照らし、同項本文の要求する理由の提示として欠けるものではなく、理由の提示に不備はない。(令6. 9.12 東裁(諸)令6-28)

支部名
大阪
裁決番号
令060012
裁決年月日
令和6年9月6日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が提出した亡父(本件被相続人)の相続税の申告書(本件申告書)において、請求人が立替払をしていた本件被相続人が所有する土地(本件土地)に係る固定資産税等(本件固定資産税等)が本件被相続人の債務として控除されていなかったことから、本件申告書の提出により納付すべき税額が過大に計算されており、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、本件固定資産税等の負担に関しては、請求人及び本件被相続人の間で、本件土地の上に存する請求人所有の建物(本件建物)に係る賃料を請求人名義の預金口座に振り込むこととする旨及び賃借人との間の本件建物に係る賃貸借期間中、本件土地及び本件建物に係る税金等は、請求人が全額支払う旨の各合意(本件合意)があったことが認められ、本件合意とは別に、請求人が負担した本件固定資産税等相当額を、本件被相続人が請求人に返還する旨の合意をしたことをうかがわせるような証拠は見当たらない。なお、請求人と本件被相続人との間における、本件土地に係る貸借関係は、使用貸借契約であるところ、使用貸借においては、借主がその目的物について費用を支出した場合、それが通常の必要費であれば、借主が負担することとされているため、別段の合意がない限り、貸主に支出金額の返還を請求することはできない。そして、不動産の使用貸借である場合、その公租公課は、通常の必要費に属するものと解される。したがって、本件土地の使用借主である請求人が本件固定資産税等相当額を負担したとしても、請求人は、貸主である本件被相続人に求償しえないものである。以上によれば、本件被相続人が、請求人に対し本件固定資産税相当額の立替返還債務を負っていたとは認められないから、本件申告において、本件固定資産税等相当額を債務として控除できず、本件申告書の提出により納付すべき税額が過大となっているとは認められないから、国税通則法第23条第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当しない。(令6. 9. 6 大裁(諸)令6-12)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
札幌
裁決番号
令060003
裁決年月日
令和6年8月27日
裁決結果
棄却
争点番号
100204042
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/2調査権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が行った調査(本件調査)において、調査担当職員が事実のねつ造又はわい曲した内容の質問応答記録書を作成し、請求人の代表者ら(本件代表者ら)に署名させていることから、本件調査における証拠収集手続には、刑罰法規に触れ、公序良俗に反し又は社会通念上相当の限度を超えて職権濫用にわたるなど重大な違法がある旨主張する。しかしながら、本件調査における質問応答記録書の作成に当たっては、本件代表者らは、質問応答記録書の内容に誤りがないことを確認して署名しており、当該署名が強制されたものであるなどの事情も認められず、当審判所の調査及び審理によっても、本件調査における証拠収集手続が刑罰法規に触れ、公序良俗に反し又は社会通念上相当の限度を超えて濫用にわたるなどの事実は認められない。(令6. 8.27 札裁(法・諸)令6-3)

支部名
東京
裁決番号
令060019
裁決年月日
令和6年8月22日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、取引先から請求された費用を法人税額の計算上、損金の額に算入せず、また、消費税額の計算上、仕入税額控除の対象とせずに提出した各修正申告書(本件各修正申告書)には誤りがあり納付すべき税額が過大であるから、請求人がした各更正の請求は国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、請求人は主張の前提となる事実を立証せず、本件各修正申告書の内容が真実に反するものであることを立証していないから、本件各修正申告書に誤りがあり納付すべき税額が過大であるとはいえず、更正の請求ができる場合には該当しない。(令6. 8.22 東裁(法・諸)令6-19)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
令060003
裁決年月日
令和6年8月6日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁の調査担当職員(本件調査担当職員)が、請求人が提出した確定申告書に添付された租税特別措置法第42条の12の5《給与等の支給額が増加した場合の法人税額の特別控除》第2項の規定に関する明細書を、同条第1項の規定(新規雇用特別控除)に関する明細書(新規雇用明細書)と差し替えを認める発言をしたこと及び同条の立法趣旨が日本国政府が望んでいる給与の増額を実現した法人を労うことにあることからすると、新規雇用明細書の差し替えを認めず、確定申告書に添付した明細書の様式が異なることだけで新規雇用特別控除を認めないことは、信義則に反する旨主張する。しかしながら、本件調査担当職員が、仮に請求人の主張するような発言をしたとしても、また、請求人が主張する立法趣旨をもってしても、税務官庁が、法令に規定された明細書添付要件を満たさなくとも新規雇用特別控除を適用する旨の公的見解を表示したとはいえず、ほかに本件において納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお当該課税処分に係る課税を免れしめて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情があるとは認められないから、原処分が信義則に反して違法となるとはいえない。(令6. 8. 6 名裁(法)令6-3)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令060011
裁決年月日
令和6年7月8日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁の担当職員(本件担当職員)が、修正申告書の提出を指導すべきところ、更正の請求書を提出するよう誤った指導をしたなどとして、本件担当職員の調査手続には、原処分を取り消すべき違法がある旨主張する。しかしながら、本件担当職員の一連の調査手続は、本件担当職員の合理的な裁量の範囲内で適法に行われたものであったと認められることから、当該調査に係る調査手続に原処分を取り消すべき違法はない。(令6. 7. 8 東裁(諸)令6-11)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令060008
裁決年月日
令和6年7月5日
裁決結果
棄却
争点番号
100204042
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/2調査権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、調査担当職員は、相続税に係る調査(本件調査)において、株式の一部が名義株に当たる旨及び株式の評価額に誤りがある旨を指摘した上で、前者は黙認するので後者について修正申告して欲しいとの各発言をしているところ、税務調査において職員は、調査終了後に更正すべき事項を納税者に示し、その際修正申告を勧奨することができるが、非違を発見した場合はこれを黙認する権限を有しないから、当該各発言のような行為は違法であり、本件調査に係る手続に原処分を取り消すべき違法がある旨主張する。しかしながら、当該各発言の存否は明らかでないものの、仮に、調査担当職員からそのような発言があったとしても、税務調査の過程において問題点を指摘する際のやりとりにすぎず、調査を全く欠くのに等しいとの評価を受けるような重大な違法に当たるとはいえず、本件調査において、調査担当職員の課税処分の基礎となる証拠資料の収集手続に重大な違法があるとは認められない。(令6. 7. 5 東裁(諸)令6-8)

支部名
東京
裁決番号
令060005
裁決年月日
令和6年7月4日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、相続財産として相続税の申告をした被相続人が譲渡した土地に係る未収金について、国税通則法(通則法)第23条《更正の請求》第2項第1号の文言及び制度趣旨に照らせば、請求人が承継した請求人の配偶者(本件配偶者)が提起した売主を本件配偶者、買主を被告会社(本件被告会社)とする土地建物(本件土地建物)の売買契約に係る本件土地建物の所有権移転登記の抹消手続等を請求する訴訟(本件訴訟)に対してされた判決(本件判決)は、被相続人と本件配偶者との売買契約及び被相続人と本件被告会社との各売買契約(本件各契約)が錯誤無効であることや売買代金の回収が困難であること等を判示したものであるから、通則法第23条第2項第1号に規定する更正の請求が認められる旨主張する。しかしながら、通則法第23条第2項第1号の文言及び制度趣旨からすれば、「判決により、その事実が当該計算の基礎としたところと異なることが確定したとき」とは、その申告に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実と異なる事実を前提とする法律関係が判決の主文で確定された場合又はこれと同視できるような場合をいうものと解するのが相当であるところ、本件訴訟の主な争点は、本件各契約とは別の契約の有効性等であり、本件各契約の有効性やそれらに基づく代金回収可能性等については、本件判決の理由中においても何らの判断がされてない。そのため、本件各契約について、本件判決により、申告に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実と異なる事実を前提とする法律関係が主文で確定されたとはいえず、又はこれと同視できるような場合でもないから、「判決により、その事実が当該計算の基礎としたところと異なることが確定したとき」に該当しない。(令6. 7. 4 東裁(諸)令6-5)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令060006
裁決年月日
令和6年7月4日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の母(本件被相続人)がした土地の譲渡に係る所得税について、国税通則法(通則法)第23条《更正の請求》第2項第1号の文言及び制度趣旨に照らせば、請求人が承継した請求人の配偶者(本件配偶者)が提起した売主を本件配偶者、買主を被告会社とする土地建物(本件土地建物)の売買契約に係る本件土地建物の所有権移転登記の抹消手続等を請求する訴訟(本件訴訟)に対してされた判決(本件判決)は、本件被相続人と本件配偶者との土地の売買契約(本件契約)が錯誤無効であることや売買代金回収が困難であること等を判示したものであるから通則法第23条第2項第1号に規定する事実が生じたといえるから、更正の請求が認められる旨主張する。しかしながら、通則法第23条第2項第1号の文言及び制度趣旨からすれば、「判決により、その事実が当該計算の基礎としたところと異なることが確定したとき」とは、その申告に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実と異なる事実を前提とする法律関係が判決の主文で確定された場合又はこれと同視できるような場合をいうものと解するのが相当であるところ、本件訴訟の主な争点は、本件契約とは別の契約の有効性等であり、本件契約の有効性やそれに基づく代金回収可能性等については、本件判決の理由中においても何らの判断がされてない。そのため、本件契約について、本件判決により、申告に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実と異なる事実を前提とする法律関係が主文で確定されたとはいえず、又はこれと同視できるような場合でもないから、「判決により、その事実が当該計算の基礎としたところと異なることが確定したとき」に該当しない。(令6. 7. 4 東裁(所)令6-6)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令060001
裁決年月日
令和6年7月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、確定申告を委任している税理士が他の税務署に他の関与先に係る申告等の期限延長申請をした日と同日に請求人の期限延長申請と同一内容の申請をしたところ、当該税務署は当該申請を承認していることから、同一の内容の申請に対して、税務署によって処分の内容が異なるということは、納税者を公平に扱わなければならないとされる租税公平主義に反する旨主張する。しかしながら、課税の公平とは課税の根拠となる法を適用すべき者に対しては等しく適用すべしというものであり、仮に法の適用を免れる者があったとしても、そのことを理由に、他の者に対して法を正しく適用することができなくなるわけではなく、また法を正しく適用することが課税の平等に反することにはならないことも明らかというべきであることから、請求人が主張する事情があったとしても、それをもって直ちに、国税通則法の規定を正しく適用してされた原処分が課税の平等原則に反し違法になるということはできないことから、原処分に租税公平主義に反する違法はない。(令6. 7. 1 東裁(所)令6-1)

支部名
東京
裁決番号
令060002
裁決年月日
令和6年7月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が営む飲食業(本件飲食業)において、顧客を紹介し合う協力関係にある飲食店に対して支出した金額(本件支出金額)について、当該飲食店から顧客の紹介を受けることを期待するとともに、自らの顧客等を接待することを目的とするものであり、事業所得の金額の計算上必要経費に算入すべき金額に該当することから、国税通則法(令和4年法律第4号による改正前のもの)第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、本件支出金額は請求人本人の飲食代であり、請求人が当該飲食店を利用することで顧客を紹介してもらっていたのは、当該飲食店を利用していたことを契機として間接的・副次的に生じた成果であったというべきであること、また、請求人は当該飲食店に基本的には一人で訪れており、当該飲食店を一緒に訪れた顧客を特定できず、本件支出金額に係る飲食が接待交際としてされたものであったか否かも不明であることからすると、本件支出金額は、本件飲食業に係る業務と直接的な関連性を有しているものとはいえず、本件飲食業に係る業務の遂行上必要なものといえないから、事業所得の金額の計算上必要経費に算入すべき金額に該当しない。したがって、本件の更正の請求は同号に規定する更正の請求ができる場合に該当しない。(令6. 7. 1 東裁(所・諸)令6-2)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令050058
裁決年月日
令和6年6月20日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が行った消費税等の各更正処分等に係る各通知書(本件各通知書)について、請求人が主張する仕入先からの仕入れの事実が確認できない旨が記載されているのみで、原処分庁がどのような具体的事実や証拠に基づいて当該事実を認定したのか、また、その判断過程が一切示されていないから、本件各通知書の理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、本件各通知書には、各更正処分の根拠法令とその原因となる事実関係の内容等が具体的に示されているから、本件各通知書における処分の理由の提示は、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服の申立てに便宜を与えるという行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の趣旨に照らしても、同項本文の要求する理由の提示として欠けるところはないというべきであり、本件各通知書の理由の提示に不備はない。(令6. 6.20 大裁(法・諸)令5-58)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令050129
裁決年月日
令和6年6月20日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、確定申告を委任している税理士が他の税務署に他の関与先に係る申告等の期限延長申請をした日と同日に請求人の期限延長申請と同一内容の申請をしたところ、当該税務署は当該申請を承認していることから、同一の内容の申請に対して、税務署によって処分の内容が異なるということは、納税者を公平に扱わなければならないとされる租税公平主義に反する旨主張する。しかしながら、課税の平等とは課税の根拠となる法を適用すべき者に対しては等しく適用すべしというものであり、仮に法の適用を免れる者があったとしても、そのことを理由に、他の者に対して法を正しく適用することができなくなるわけではなく、また法を正しく適用することが課税の平等に反することにはならないことも明らかというべきであることから、請求人が主張する事情があったとしても、それをもって直ちに、国税通則法の規定を正しく適用してされた原処分が課税の平等原則に反し違法になるということはできないことから、原処分に租税公平主義に反する違法はない。(令6. 6.20 東裁(所)令5-129)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令050130
裁決年月日
令和6年6月20日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、確定申告を委任している税理士が他の税務署に他の関与先に係る申告等の期限延長申請をした日と同日に請求人の期限延長申請と同一内容の申請をしたところ、当該税務署は当該申請を承認していることから、同一の内容の申請に対して、税務署によって処分の内容が異なるということは、納税者を公平に扱わなければならないとされる租税公平主義に反する旨主張する。しかしながら、課税の平等とは課税の根拠となるべき法を適用すべき者に対しては等しく適用すべしというものであり、仮に法の適用を免れる者があったとしても、そのことを理由に、他の者に対して法を正しく適用することができなくなるわけではなく、また法を正しく適用することが課税の平等に反することにはならないことも明らかというべきであることから、請求人が主張する事情があったとしても、それをもって直ちに、国税通則法の規定を正しく適用してされた原処分が課税の平等原則に反し違法になるということはできないことから、原処分に租税公平主義に反する違法はない。(令6. 6.20 東裁(所)令5-130)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令050057
裁決年月日
令和6年6月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が行った消費税等の各更正処分等に係る各通知書(本件各通知書)について、単に請求人が主張する仕入先から仕入れられた事実が確認できない旨が記載されているのみで、原処分庁がどのような具体的事実や証拠に基づいて当該事実を認定したのか、また、その判断過程が一切示されていないことから、本件各通知書の理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、本件各通知書には、本件各更正処分の根拠法令とその原因となる事実関係の内容等が具体的に示されているため、本件各通知書における処分の理由の提示は、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服の申立てに便宜を与えるという行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の趣旨に照らしても、同項本文の要求する理由の提示として欠けるところはないというべきであり、本件各通知書の理由の提示に不備はない。(令6. 6.19 大裁(法・諸)令5-57)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
令050006
裁決年月日
令和6年6月18日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の祖母(本件贈与者)から土地の贈与を受けたとして贈与税(本件贈与税)の申告をしていたところ、本件贈与者から提起された訴訟において裁判上の和解(本件和解)が成立し、当該土地の一部(本件土地)の贈与はなかったことが確定し、本件土地は、本件贈与者に所有権が返還され、本件贈与税の申告における当初の税額の計算の基礎としたところと異なることが確定したしたことから、国税通則法(通則法)第23条《更正の請求》第2項第1号に基づく更正の請求が認められるべき旨主張する。しかしながら、本件和解に係る調書の内容等からすると、本件和解により、本件土地に係る贈与の事実が贈与時に遡ってなかったことになることが確定したとは認められず、通則法第23条第2項第1号に規定する「判決(判決と同一の効力を有する和解その他の行為を含む)により、その事実が当該計算の基礎としたところと異なることことが確定したとき」に該当せず、請求人の主張には理由がない。(令6. 6.18 福裁(諸)令5-6)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
令050006
裁決年月日
令和6年6月18日
裁決結果
棄却
争点番号
100203070
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正をすべき理由がない旨の通知処分(本件通知処分)に係る通知書(本件通知書)には、請求人が行った更正の請求は、国税通則法(通則法)第23条《更正の請求》第2項第1号の規定に該当しないことが記載されているが、その理由や法的根拠が何ら示されておらず不十分であり、本件通知処分の理由の提示には不備がある旨主張する。しかしながら、本件通知書には、具体的な事実関係に基づいて、原処分庁が通則法第23条第2項第1号に該当しないと判断した根拠が示されており、請求人において本件通知処分がされた理由を了知し得るものということができるから、行政手続法第8条《理由の提示》第1項本文の趣旨である原処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜に照らし、法の要求する理由の提示として欠けるところはない。したがって、本件通知処分の理由の提示に不備はない。(令6. 6.18 福裁(諸)令5-6)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令050124
裁決年月日
令和6年6月13日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、所得税及び復興特別所得税の確定申告書(本件申告書)において、海外の口座において支払を受けた特定上場株式等の配当等(本件配当等)に係る所得を公的年金等に係る雑所得であると認識していたため、租税特別措置法(平成30年法律第7号による改正前のもの)第8条の4《上場株式等に係る配当所得等の課税の特例》第1項の規定による特例(本件特例)又は総合課税のいずれの申告方法も選択しておらず、更正の請求(本件更正の請求)の際に初めてその申告方法の選択を行ったのであるから、同条第2項の趣旨等からすると、その選択は認められるべきであるため、本件更正の請求において本件配当等に係る配当所得に本件特例の適用を求めることは、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号の要件を満たす旨主張する。しかしながら、本件申告書において、本件配当等に係る配当所得を雑所得として申告した点については所得区分に誤りがあるものの、本件申告書に本件特例の適用を受ける旨の記載がないため、本件配当等に係る配当所得に本件特例を適用しないことで算出される税額等が国税に関する法律の規定に基づく税額等であるというべきである。したがって、本件更正の請求において本件配当等に係る配当所得に本件特例の適用を求めることは、同号の要件を満たさない。(令6. 6.13 東裁(所)令5-124)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令050124
裁決年月日
令和6年6月13日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、被相続人が原処分庁所属の調査担当職員による国税通則法第74条の11《調査の終了の際の手続》第2項に規定する調査結果の説明(本件説明)を受けて、海外の口座において支払を受けた特定上場株式等の配当等(本件配当等)に係る所得を公的年金等に係る雑所得とする確定申告書を提出したのであって、正しい所得区分で更正の請求を行った際に租税特別措置法(平成30年法律第7号による改正前のもの)第8条の4《上場株式等に係る配当所得等の課税の特例》第1項の規定による特例(本件特例)の適用の選択が行えないとすれば、請求人に経済的な損失が生じるのであるから、原処分には信義則に反する違法がある旨主張する。しかしながら、本件説明の内容は、被相続人が本件配当等に係る資料を提出しなかったことなどによるものであり、専ら被相続人の責めに帰すべき事由によるものであることから、被相続人が本件説明に基づいて本件配当等に係る所得を雑所得であるとして申告をし、配当所得であることを前提とする本件特例の適用を受けなかったことについても、被相続人の責めに帰すべき事由があるというべきである。したがって、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお当該課税処分に係る課税を免れしめて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情が存するとは認められず、原処分に信義則に反する違法はない。(令6. 6.13 東裁(所)令5-124)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
令050048
裁決年月日
令和6年6月12日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①原処分庁による調査において作成された質問応答記録書は、調査担当職員が請求人に対して高圧的、威圧的、誘導的な言動を用い、原処分庁に有利かつ事実と異なる内容で作成したものであり、質問応答記録書の誤った事実関係を前提とした原処分は違法である旨、②調査担当職員が調査結果の内容の説明を行った際、事業から生ずる収入等の全てが請求人に帰属することの理由等を一切説明していないから、課税の根拠を示していない原処分に係る調査手続きに違法がある旨主張する。しかしながら、①質問応答記録書を作成した調査担当職員等は、請求人にその内容を読み聞かせた後に閲読させ、請求人は、質問応答記録書の記載内容に誤りがないことを確認して署名しており、請求人が事実に反する内容の申述をしてしまう状況にあったことの根拠となる客観的な証拠もないから、質問応答記録書の内容が事実と異なるものと認めることはできない。また、②税理士は、調査結果の内容の説明を受けた後、調査担当職員と事業から生ずる収益の帰属主体等について具体的な質疑応答等を行っており、このようなやり取りの内容は、調査結果の説明を踏まえたものというべきであるから、原処分の前提となる事項に関する調査結果の内容の説明において、具体的な理由の説明が一切されなかったと認めることはできず、本件の調査に係る手続に原処分を取り消すべき違法は認められない。(令6. 6.12 関裁(所・諸)令5-48)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令050122ほか 1件
裁決年月日
令和6年6月11日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分の告知書において所得税基本通達36-28《課税しない経済的利益……金銭の無利息貸付け等》の(2)の参照の有無及びその可否について何ら触れておらず、その判断理由を示していないことから、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制すること及び不服申立てに便宜を与えることはできない旨主張する。しかしながら、原処分の告知書の記載内容からは根拠法令等を容易に了知し得るのであるから、無利息貸付けに係る納税告知処分について、合理的と認められる貸付利率により利息を徴している場合に関する所得税基本通達36-28の(2)の参照の有無及びその可否が示されていないことにより理由の提示に不備があることとなるものではなく、請求人の主張には理由がない。(令6. 6.11 東裁(諸)令5-122)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
熊本
裁決番号
令050019
裁決年月日
令和6年6月10日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る通知書には、租税特別措置法(令和2年法律第8号による改正前のもの)第86条の5《納税義務の免除の規定の適用を受けない旨の届出等に関する特例》第1項に規定する「被災事業者」とは、「飽くまで災害を受けた事業者」であると法令解釈をする理由及びその判断過程を記載していないことから、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文に規定する理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、原処分に係る通知書には、原処分庁による判断結果並びにその基礎とされた根拠法令及び事実関係が具体的に示されており、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服の申立てに便宜を与えるという行政手続法第14条の趣旨に照らし、理由の提示の程度としては十分な内容のものであるから、原処分の理由の提示に不備はない。(令6. 6.10 熊裁(諸)令5-19)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令050120
裁決年月日
令和6年6月10日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分の通知書(本件通知書)には、所得税及び復興特別所得税の更正処分(本件更正処分)前後の納税額を比べて著しく低額である旨が単に記載されているのみで著しくと判断した基準やその比較対象までが記載されていないことから、本件更正処分には理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、本件通知書の著しく低額である旨の記載は、単に比較の対象とした申告納税額の乖離の程度が大きいことを表したものであると解され、本件通知書には、本件更正処分の理由として、請求人が請求人の同族会社(本件法人)に対して無利息貸付け(本件無利息貸付け)を行い、本件法人から本件無利息貸付けに係る利息を受領していないこと、本件無利息貸付けに係る受取利息相当額は雑所得に該当すること、確定申告の申告納税額は本件無利息貸付けに係る受取利息相当額を雑所得の総収入金額に算入した場合の申告納税額に比して、著しく低額であること、本件無利息貸付けは所得税法(令和3年法律第11号による改正前のもの)第157条《同族会社等の行為又は計算の否認等》第1項の要件に該当し、請求人には同項が適用されること等が記載されているところ、これらの記載内容からすれば、本件更正処分について行政庁による判断結果並びにその基礎とされた事実関係及び根拠法令を容易に了知し得ることから、本件通知書に記載された本件更正処分の理由は、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服申立てに便宜を与えるという行政手続法第14条≪不利益処分の理由の提示≫第1項本文の趣旨を充足する程度に具体的に明示されているといえる。したがって、本件更正処分の理由の提示に不備は認められない。(令6. 6.10 東裁(所)令5-120)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令050121
裁決年月日
令和6年6月10日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分(本件処分)の通知書において所得税基本通達36-28《課税しない経済的利益……金銭の無利息貸付け等》の(2)の参照の有無及びその可否について何ら触れておらず、その判断理由を示していないため、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制すること及び不服申立てに便宜を与えることはできないことから、本件処分の理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、当該通知書に記載された本件処分の理由は、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服の申立てに便宜を与えるという行政手続法第14条≪不利益処分の理由の提示≫第1項本文の趣旨を充足する程度に具体的に明示されており、請求人は当該通知書の記載内容から本件処分について原処分庁による判断結果並びにその基礎とされた事実関係及び根拠法令を容易に了知し得る。したがって、所得税基本通達36-28の(2)の参照の有無及びその可否が示されていないことにより本件処分の理由の提示に不備があることにはならない。(令6. 6.10 東裁(所)令5-121)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
熊本
裁決番号
令050012ほか 2件
裁決年月日
令和6年5月29日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、各納税の猶予期間延長申請(本件各猶予期間延長申請)に対してされた各納税の猶予期間延長不許可処分(本件各不許可処分)について、原処分庁は、国税庁の発信している納付の猶予制度に関するFAQ(新型コロナウイルス感染症の影響により一時に納付できない事情のある方に対しては、その置かれた状況に配慮して、迅速かつ柔軟に対応するとの内容)に従った対応をする義務を負っていたほか、請求人が本件各猶予期間延長申請の取下げには応じない旨の意思を明確にしていたにもかかわらず、本件各猶予期間延長申請から本件各不許可処分まで最長で約10か月も要し、その間は延滞税が発生しないとの外形を作出した上で、本件各不許可処分を行い、その結果、本件各猶予期間延長申請の時に遡って請求人に延滞税が課税されたものであるから、信義則に反する違法な処分である旨主張する。しかしながら、本件各不許可処分が信義則に反する違法な処分であるか否かを検討するに当たっては、信義則の法理の適用の是非を考えるべき特別の事情が存するかどうかを判断する必要があり、その際には、原処分庁が請求人に対し、信頼の対象となる公的見解を表示したかについての考慮が不可欠であるところ、原処分庁から請求人に対し、本件各猶予期間延長申請を許可するとの公的見解の表示があったとは認められず、請求人の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情がないことから、本件各不許可処分について、信義則に反する違法はない。(令6. 5.29 熊裁(諸)令5-12)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
熊本
裁決番号
令050013
裁決年月日
令和6年5月29日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、納税の猶予申請(本件猶予申請)に対してされた納税の猶予不許可処分(本件不許可処分)について、原処分庁は、国税庁の発信している納付の猶予制度に関するFAQに従った対応をする義務を負っていたほか、請求人が本件猶予申請の取下げには応じない旨の意思を明確にしていたにもかかわらず、本件猶予申請から本件不許可処分まで最長で約10か月も要し、その間は延滞税が発生しないとの外形を作出した上で、本件不許可処分を行い、その結果、本件猶予申請の時に遡って請求人に延滞税が課税されたものであるから、信義則に反する違法な処分である旨主張する。しかしながら、本件不許可処分が信義則に反する違法な処分であるか否かを検討するに当たっては、信義則の法理の適用の是非を考えるべき特別の事情が存するかどうかを判断する必要があり、その際には、原処分庁が請求人に対し、信頼の対象となる公的見解を表示したかについての考慮が不可欠であるところ、原処分庁から請求人に対し、本件猶予申請を許可するとの公的見解の表示があったとは認められず、請求人の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情がないことから、本件不許可処分について、信義則に反する違法はない。(令6. 5.29 熊裁(諸)令5-13)

支部名
広島
裁決番号
令050015
裁決年月日
令和6年5月29日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の父に係る相続(第一次相続)の相続税についてした修正申告(本件第一次修正申告)を前提に、請求人の母に係る相続(第二次相続)の相続税の申告(本件申告)について、相続税の課税価格が減少し、相次相続控除額が増加することを理由として、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求ができる旨主張する。しかしながら、第一次相続に係る所轄税務署長は、第一次相続に係る相続税について、本件第一次修正申告の課税価格及び納付すべき税額を第一次相続に係る相続税の当初申告の額と同額とする旨の減額更正処分(本件第一次更正処分)をしており、本件第一次更正処分がその後において権限のある機関によって取り消された事実は認められないことから、本件第一次更正処分を前提とすると、本件申告に係る相続税申告書に記載された課税価格が減少し、また、相次相続控除額が増加するとは認められないため、更正の請求ができる場合に該当しない。(令6. 5.29 広裁(諸)令5-15)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
熊本
裁決番号
令050015
裁決年月日
令和6年5月29日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、納税の猶予期間延長申請(本件猶予期間延長申請)に対してされた納税の猶予期間延長許可処分(本件許可処分)について、原処分庁は、国税庁の発信している納付の猶予制度に関するFAQ(新型コロナウイルス感染症の影響により一時に納付できない事情のある方に対しては、その置かれた状況に配慮して、迅速かつ柔軟に対応するとの内容)に従った対応をする義務を負っていたほか、請求人が本件猶予期間延長申請の取下げには応じない旨の意思を明確にしていたにもかかわらず、本件猶予期間延長申請から本件許可処分まで最長で約10か月も要し、その間は延滞税が発生しないとの外形を作出した上で、本件許可処分を行い、その結果、本件猶予期間延長申請の時に遡って請求人に延滞税が課税されたものであるから、信義則に反する違法な処分である旨主張する。しかしながら、本件許可処分が信義則に反する違法な処分であるか否かを検討するに当たっては、信義則の法理の適用の是非を考えるべき特別の事情が存するかどうかを判断する必要があり、その際には、原処分庁が請求人に対し、信頼の対象となる公的見解を表示したかについての考慮が不可欠であるところ、原処分庁から請求人に対し、本件猶予期間延長申請を許可するとの公的見解の表示があったとは認められず、請求人の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情がないことから、本件許可処分について、信義則に反する違法はない。(令6. 5.29 熊裁(諸)令5-15)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
熊本
裁決番号
令050016
裁決年月日
令和6年5月29日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、各納税の猶予期間延長申請(本件各猶予期間延長申請)に対してされた各納税の猶予期間延長許可処分及び納税の猶予期間延長不許可処分(本件各処分)について、原処分庁は、国税庁の発信している納付の猶予制度に関するFAQ(新型コロナウイルス感染症の影響により一時に納付できない事情のある方に対しては、その置かれた状況に配慮して、迅速かつ柔軟に対応するとの内容)に従った対応をする義務を負っていたほか、請求人が本件各猶予期間延長申請の取下げには応じない旨の意思を明確にしていたにもかかわらず、本件各猶予期間延長申請から本件各処分まで最長で約10か月も要し、その間は延滞税が発生しないとの外形を作出した上で、本件各処分を行い、その結果、本件各猶予期間延長申請の時に遡って請求人に延滞税が課税されたものであるから、信義則に反する違法な処分である旨主張する。しかしながら、本件各処分が信義則に反する違法な処分であるか否かを検討するに当たっては、信義則の法理の適用の是非を考えるべき特別の事情が存するかどうかを判断する必要があり、その際には、原処分庁が請求人に対し、信頼の対象となる公的見解を表示したかについての考慮が不可欠であるところ、原処分庁から請求人に対し、本件各猶予期間延長申請を許可するとの公的見解の表示があったとは認められず、請求人の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情がないことから、本件各処分について、信義則に反する違法はない。(令6. 5.29 熊裁(諸)令5-16)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
熊本
裁決番号
令050018
裁決年月日
令和6年5月29日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、納税の猶予期間延長申請(本件猶予期間延長申請)に対してされた納税の猶予期間延長不許可処分(本件不許可処分)について、原処分庁は、国税庁の発信している納付の猶予制度に関するFAQ(新型コロナウイルス感染症の影響により一時に納付できない事情のある方に対しては、その置かれた状況に配慮して、迅速かつ柔軟に対応するとの内容)に従った対応をする義務を負っていたほか、請求人が本件猶予期間延長申請の取下げには応じない旨の意思を明確にしていたにもかかわらず、本件猶予期間延長申請から本件不許可処分まで最長で約10か月も要し、その間は延滞税が発生しないとの外形を作出した上で、本件不許可処分を行い、その結果、本件猶予期間延長申請の時に遡って請求人に延滞税が課税されたものであるから、信義則に反する違法な処分である旨主張する。しかしながら、本件各不許可処分が信義則に反する違法な処分であるか否かを検討するに当たっては、信義則の法理の適用の是非を考えるべき特別の事情が存するかどうかを判断する必要があり、その際には、原処分庁が請求人に対し、信頼の対象となる公的見解を表示したかについての考慮が不可欠であるところ、原処分庁から請求人に対し、本件猶予期間延長申請を許可するとの公的見解の表示があったとは認められず、請求人の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情がないことから、本件各不許可処分について、信義則に反する違法はない。(令6. 5.29 熊裁(諸)令5-18)

支部名
東京
裁決番号
令050111
裁決年月日
令和6年5月28日
裁決結果
棄却
争点番号
100203050
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、国税庁が公表した令和4年12月22日付の「暗号資産に関する税務上の取扱いについて(情報)」(本件情報)において、非居住者が日本の暗号資産交換業者に保有する暗号資産を譲渡することにより生ずる所得は所得税の課税対象とされていないとの国税庁長官の新たな解釈が公表され、この公表は重大な法令の解釈変更に当たるため、国税通則法施行令第6条《更正の請求》第1項第5号に規定する国税庁長官の法令の解釈が更正又は決定に係る審査請求若しくは訴えについての裁決若しくは判決に伴って変更され、変更後の解釈が国税庁長官により公表されたこと(本件公表)に該当するから、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第3号に規定する更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、本件情報は、暗号資産取引に関して納税者自身による適正な納税義務の履行を後押しする環境整備を図ることなどを目的として公表されたものであり、国税庁長官の法令の解釈が更正等に係る裁決又は判決に伴って変更され、変更後の解釈が国税庁長官により公表されたものとは認められないことから、本件情報の公表が本件公表に該当するとは認められず、同号に規定する更正の請求ができる場合に該当しない。(令6. 5.28 東裁(所)令5-111)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
令050043
裁決年月日
令和6年5月23日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①調査担当職員と請求人との面談では世間話が大半であり、税務調査といえるような内容の質疑は交わされていないこと、②調査担当職員と関与税理士が電話でやり取りをした事実はなく、仮に、そのようなやり取りがあったとしても、調査担当職員は関与税理士に質問を強行し、関与税理士の消極的表現の自由を侵害することで回答を得たから、本件の更正処分は国税通則法第24条《更正》の「調査」により行われたものではない旨主張する。しかしながら、国税通則法第24条に規定する「調査」とは、課税標準等又は税額等を認定するに至る一連の判断過程の一切を意味し、課税庁の証拠資料の収集、証拠の評価あるいは経験則を通じての要件事実の認定、租税法その他の法令の解釈適用を経て更正処分に至るまでの思考、判断を含む包括的な概念であると解されるところ、上記①の面談においては、調査担当職員が請求人の前代表者に対し分掌変更前後の勤務状況等を質問しており、このようなやり取りは更正処分に至るまでの一連の証拠収集行為に含まれるといえるから、この質疑応答は、同条に規定する「調査」に当たる。また、上記②については、調査担当職員が作成した調査報告書(本件調査報告書)及び関与税理士の回答によれば、関与税理士は、調査担当職員との間で質疑応答を行っていたと認められ、調査担当職員が関与税理士に対してその権利を侵害する態様の強制をしたことをうかがわせる証拠もないから、本件調査報告書記載の質疑応答も更正処分に至るまでの一連の証拠収集行為に含まれ、当該行為は、調査担当職員の合理的な裁量の下、採用された方法といえるから、国税通則法第24条に規定する「調査」に当たる。(令6. 5.23 関裁(法)令5-43)

支部名
大阪
裁決番号
令050049
裁決年月日
令和6年5月23日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、申告書の提出時において、租税特別措置法第25条の2《青色申告特別控除》第4項第2号の規定による控除(65万円控除)を受ける意思を有していたものの、不動産の貸付けが事業的規模ではなく、事業所得の金額がマイナスであったため、不動産所得から控除できるのは同条第1項の規定による控除(10万円控除)であると勘違いして申告したが、確定申告書の提出後に、事業所得と不動産所得がある場合には事業的規模ではない不動産の貸付けであっても65万円控除が適用できると分かったのであるから、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号又は第3号に規定する更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら青色申告特別控除は課税標準等の計算の特例又は減免等の規定であり、当初申告時において納税者に一定事項の申告及び選択等を条件としてその規定の適用を受けることを委ねているものであるところ、請求人は、最終的には自由な意思で10万円控除が適用されると判断し、当初申告時において10万円控除を選択したと認められること、また、確定申告書が10万円控除の適用要件を充足しており、当該申告書に記載された課税標準等及び税額等が適法に計算されていることから、当該申告書に記載された課税標準等若しくは税額等の計算が、国税に関する法律の規定に従っていなかった又は当該計算に誤りがあったとはいえない。したがって、本件の更正の請求は、国税通則法第23条第1項第1号又は第3号に規定する更正の請求ができる場合に該当しない。(令6. 5.23 大裁(所)令5-49)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令050108
裁決年月日
令和6年5月22日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、盗難に遭った金銭(本件金銭)について、請求人の有する資産について損失が生じたものであり、所得税法第72条《雑損控除》第1項による控除の対象となるから国税通則法(通則法)第23条《更正の請求》第1項の規定による更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、同項の規定による更正の請求は、自ら計算した所得金額等を記載した申告内容の更正を請求する納税者側において、その申告内容が真実に反するものであることの立証をすべきであり、かかる立証がなされない限り、申告に係る所得金額をもって正当なものと認めるのが相当であるところ、本件金銭は請求人が代表者を務める法人の事務所に設置された金庫内に保管されていたものであり、請求人が所有するものであると認めるに足りる証拠はなく、当該損失が請求人の有する資産について損失が生じたものとは認められないため、所得税法第72条第1項に規定する雑損控除の対象とならないことから、確定申告書に記載した課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかった又は当該計算に誤りがあったとは認められない。したがって、本件は通則法第23条第1項の規定による更正の請求ができる場合に該当しない。(令6. 5.22 東裁(所)令5-108)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令050108
裁決年月日
令和6年5月22日
裁決結果
棄却
争点番号
100203990
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①原処分庁所属の職員(本件職員)が請求人に対して立証方法に関し何らの助言を与えず、容易に行うことのできる請求人からの事実関係の聴取も行わなかったものであるから、原処分は調査がなく行われたものに等しく、国税通則法第23条《更正の請求》第4項に反して違法であること、②本件職員が自ら事実関係を明らかにするための能動的な行動を一切することなく、請求人の立証が不十分であるという結論ありきで行った原処分は著しく不合理なものであって取り消されるべき不当がある旨主張する。しかしながら、同項が規定する調査とは、課税標準等又は税額等を認定するに至る一連の判断過程の一切、すなわち、課税庁の証拠資料の収集、証拠の評価あるいは経験則を通じての要件事実の認定、租税法その他の法令解釈の適用を経て更正をし、又は更正をすべき理由がない旨を請求人に通知するに至るまでの思考、判断を含め極めて包括的な概念であり、いかなる調査方法を採るかは権限ある税務職員の合理的な裁量に委ねられていると解されるところ、①同項に規定する調査においては助言や事実関係の聴取を行わなければならないものではなく、本件職員が請求人に対して事実関係の聴取を行っていること、②本件職員は、請求人に対する質問調査及び書類の提出依頼並びに請求人から提出された証拠等の検討等を行っており、同項に規定する調査として、本件職員の合理的な裁量の範囲内で適法に行われたものであると認められる。したがって、原処分に同項に反する違法又は不当はない。(令6. 5.22 東裁(所)令5-108)

支部名
大阪
裁決番号
令050048
裁決年月日
令和6年5月20日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、令和4年分に事業所得の総収入金額に算入した事業復活支援金(本件支援金)を翌年に返還した(本件返還金)から、本件返還金の額を請求人の令和4年分の事業所得の金額の計算上控除することができ、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第3号に規定する更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、請求人は、本件支援金を受給したことにより、現実に利得を支配管理し自己のために享受して担税力を増加させたといえるから、本件支援金は令和4年分の事業所得の計算上総収入金額に算入すべきである。また、中小企業庁長官が本件支援金の給付決定を取り消したことにより、請求人の本件支援金を受給する権利は消滅し、本件支援金は実際に支援金事務局に返還されたのであるから、経済的効果(純資産の増加)が現実に消滅したといえる。したがって、本件返還金は、所得税法施行令第141条《必要経費に算入される損失の生ずる事由》第3号が規定する事由によって生じた損失として、所得税法第51条《資産損失の必要経費算入》第2項に基づき現実に返還された日の属する年分の事業所得の金額の計算上必要経費に算入すべきであって、令和4年分の必要経費に算入することはできない。したがって、請求人の令和4年分の確定申告書の内容に誤りはないから、更正の請求ができる場合に該当しない。(令6. 5.20 大裁(所)令5-48)

支部名
東京
裁決番号
令050105
裁決年月日
令和6年5月20日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、申告相談に対応した原処分庁所属の職員(本件職員)に対して、納付が遅れた場合について質問したところ、延滞税の説明を受けたことから、その説明どおりに納付したにもかかわらず、説明のなかった無申告加算税の賦課決定処分(本件賦課決定処分)がされたことは、信義則に反し違法である旨主張する。しかしながら、請求人が本件職員との間で請求人の主張するようなやり取りをしたことを裏付ける証拠はなく、仮に、請求人の主張するようなやり取りがあったとしても、本件職員は、請求人からの納付が遅れたらどうなるかとの質問に対して延滞税の説明をしたのであって、無申告加算税の説明はしていないのであるから、当該説明によって無申告加算税が課されないとする「公的見解を表示した」とはいえない。したがって、請求人には、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお本件賦課決定処分に係る課税を免れしめてその信頼を保護しなれば正義に反するといえるような特別の事情があるとは認められないから、本件賦課決定処分は信義則に反する違法なものではない。(令6. 5.20 東裁(所)令5-105)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
令050042
裁決年月日
令和6年5月14日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①調査担当職員が、請求人に対する実地調査(本件調査)の初日に定められた通知事項を通知せず、請求人に対して本件調査への協力を強制したこと、②調査担当職員が無許可で請求人のスマートフォン内の全データ及び調査対象期間外のパソコン内のデータを収集したことに加えて、調査が不十分な状態で更正処分等(本件各更正処分等)をしたこと、③本件調査において請求人に説明した調査結果の内容と異なる虚偽の内容を調査報告書(本件報告書)に記載したこと、及び④本件調査の終了時において、調査結果の内容の説明や修正申告の勧奨が行われなかったことから、国税通則法に規定する調査手続に関する各条文に違反する行為や証拠収集手続に重大な違法があるなどとして、原処分を取り消すべきである旨主張する。しかしながら、①調査担当職員が本件調査への協力を強制した証拠はなく、かつ、本件調査の初日に通知事項を通知したと認められること、②請求人の各データを収集することには客観的な必要性があり、請求人がこれに異議を唱えた等の事情も認められない上、調査担当職員は本件調査において本件各更正処分等をするための調査を実施していること、③請求人主張の説明は、同日現在で調査担当職員が把握した調査額を説明したものに過ぎず、当該説明経過が記載された本件報告書は課税の根拠となる証拠ではないから、仮に本件報告書に不備があったとしても、証拠収集手続上の不備とはいえないこと、④調査担当職員は、再三にわたり調査結果の内容の説明等に関する日程調整を試みたものの、調整に至らず、当該説明等が行われなかったものであり、当該不備が直ちに違法と評価されるものではないことから、本件調査の手続に原処分を取り消すべき違法はない。(令6. 5.14 関裁(所・諸)令5-42)

支部名
東京
裁決番号
令050100
裁決年月日
令和6年5月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100205010
争点
2国税の納付義務の確定/5賦課課税方式による国税の確定手続/1賦課決定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、過少申告加算税の賦課決定処分(本件賦課決定処分)について、①実地の調査がされていないこと及び②行政手続法第3章に規定する聴聞、弁明の機会の付与等を行わなかったこと等から、本件賦課決定処分は、国税通則法(通則法)第32条《賦課決定》第1項柱書に規定する調査及び行政手続法第3章の規定に基づく聴聞、弁明の機会の付与に係る手続に違法があることから、本件賦課決定処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、①通則法第32条第1項柱書に規定する「調査」には、課税庁が内部において既に収集した資料等を検討して正当な加算税の計算の基礎となる税額及び納付すべき税額を認定することも含まれるものと解されること、②通則法第74条の14《行政手続法の適用除外》第1項の規定より、国税に関する法律に基づき行われる処分に行政手続法第3章の聴聞及び弁明の機会の付与の規定は適用されないことから、本件賦課決定処分において、行政手続法第3章に規定する聴聞又は弁明の機会の付与に係る手続の違法はないこと等から、本件賦課決定処分は取り消されることとならない。(令6. 5.14 東裁(所)令5-100)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令050046
裁決年月日
令和6年5月7日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、所轄税務署長が行った相続税の延納許可について、担保不足の瑕疵があったにもかかわらず担保充足の公的見解を示して延納を許可したことで一括納付の機会を失い、滞納が発生、拡大した旨主張するほか、差押処分(本件差押処分)の対象となった退職金(本件退職金)は請求人の老後資金の糧であって、請求人自身の破産事件において自由財産の拡張を受けたにもかかわらず、本件退職金について本件差押処分を行ったことは信義に反する旨主張する。しかしながら、所轄税務署長が担保充足の公的見解を示した事実はなく、また、本件退職金が国税徴収法第47条《差押えの要件》第1項に規定する差押えの対象とならない旨の規定はなく、請求人は延納に係る分納税額を滞納するようになった後も徴収職員からの納付勧奨に対し具体的な納付計画を立てることができなかったことから、本件差押処分に至ったものであり、租税法規の適用における納税者間の平等・公平という要請を犠牲にしても、本件差押処分を取り消して請求人の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような信義則違反を基礎付ける特別の事情は認められない。したがって、本件差押処分は信義則に反した違法又は不当な処分であるとはいえない。(令6. 5. 7 大裁(諸)令5-46)

支部名
東京
裁決番号
令050099
裁決年月日
令和6年5月7日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、外国に所在する銀行(本件銀行)の清算手続開始等により、本件銀行に預け入れた定期預金から生じた利子のうち未収のもの(本件未収利子)が回収不能となった事情は、所得税基本通達51-11《貸金等の全部又は一部の切捨てをした場合の貸倒れ》又は51-12《回収不能の貸金等の貸倒れ》に定める事由と同等であるから、所得税法第64条《資産の譲渡代金が回収不能となつた場合等の所得計算の特例》第1項に規定する回収することができないこととなった場合に該当し、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、更正の請求をする場合には、納税者側においてその申告内容が真実に反することの立証をすべきであるところ、請求人が提出した各資料からは、本件未収利子に係る債権が法律上消滅したと認めることはできず、また、債務者である本件銀行の資産状況、支払能力等からみて、本件未収利子の全額を回収できないことが明らかであると認めることもできない。したがって、請求人において、本件未収利子が回収不能となったことの立証がされているとはいえず、同号に規定する更正の請求ができる場合に該当しない。(令6. 5. 7 東裁(所)令5-99)

支部名
東京
裁決番号
令050097
裁決年月日
令和6年4月24日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、確定申告書(本件申告書)に上場株式等の配当等に係る配当所得の金額を記載しなかったのは、配当所得の金額について総合課税や配当控除ができることを知らなかったためであり、配当所得を申告しないことを選択したわけではないことから、国税通則法(通則法)第23条《更正の請求》第1項に規定する更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、租税特別措置法(令和5年法律第3号による改正前のもの。ただし、令和2年1月1日前に支払を受けるべき配当等については平成30年法律第7号による改正前のもの)第8条の5《確定申告を要しない配当所得等》第1項の規定は、配当所得の金額を総所得金額に含めて確定申告をするか否かを納税者の選択に委ねた趣旨と解するのが相当であり、請求人が配当所得の金額を除外したところにより確定申告をした場合には、請求人は同項の規定を適用し、上場株式等の配当等に係る配当所得についてその支払の際に源泉徴収がなされた税額によりその課税関係を終了させる方法を選択したものとして取り扱われることから、本件申告書に配当所得の金額が含まれていないことは、通則法第23条第1項第1号及び第3号に規定する課税標準額若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったことには該当せず、更正の請求をすることができる場合に該当しない。(令6. 4.24 東裁(所)令5-97)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
令050040
裁決年月日
令和6年4月23日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204041
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/1更正権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集No.135

要旨

○ 請求人は、原処分庁による重加算税賦課決定処分が平等原則に違反する旨主張し、その根拠として、当該賦課決定処分が「消費税及び地方消費税の更正等及び加算税の取扱いについて(事務運営指針)」(平成12年7月3日付課消2-17ほか5課共同。)(本件事務運営指針)第2のⅣの3《重加算税を課す消費税固有の不正事実》に定められた5つのいずれの事由にも該当しないことのほか、本件事務運営指針によらないことが合理的であるとする理由がないことを挙げる。しかしながら、本件事務運営指針第2のⅣの3が掲げる5つの事由について、同項の本文には、「例えば、次のような不正事実が該当する」と定められていることからすれば、当該5つの事由は例示にすぎないものである。そして、請求人は、原処分に係る各課税期間において課税事業者であったにもかかわらず、意図的な集計違算に基づいて収支内訳書に1,000万円以下の売上金額を記載することにより、消費税等の免税事業者であるかのように装ったものと認められるところ、当該事由に基づき消費税等の重加算税を課することは、本件事務運営指針第2のⅣの3の定めに反するものではない。したがって、請求人の主張はその前提を欠くものであり、理由がない。(令6. 4.23 関裁(諸)令5-40)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令050041
裁決年月日
令和6年4月15日
裁決結果
棄却
争点番号
100204990
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/18その他
事例集登載頁
裁決事例集No.135

要旨

○ 請求人は、請求人名義の納税申告書は、他人が成りすまして提出されたものであり、当該納税申告は無効であるため、国税通則法第24条《更正》に規定する納税申告書を提出した場合に該当しない旨主張する。しかしながら、納税義務者以外の者が申告書を作成及び提出した場合であっても、その者が納税義務者から明示又は黙示に当該申告行為をする権限を与えられている場合や、納税義務者が当該申告行為を追認した場合は、その納税申告は有効となると解されるところ、請求人は、明示又は黙示に当該納税申告をする権限を与えていたとは認められないが、権限なくされた他人による当該納税申告を当該納税申告書が提出された後に追認したと認められるから、当該納税申告は有効となり、当該納税申告書の提出は、同条の納税申告書を提出した場合に該当する。(令6. 4.15 大裁(所)令5-41)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令050092
裁決年月日
令和6年4月12日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る各通知書(本件各通知書)の処分の理由には、請求人が保有する株式を信託譲渡し株主ではなくなっているにもかかわらず、請求人が所得税法第13条《信託財産に属する資産及び負債並びに信託財産に帰せられる収益及び費用の帰属》第1項に規定する信託の受益者であることが記載されていないから、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文に反し、原処分の理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、同項本文の要求する理由の提示は、是正すべき内容に係る事実関係や判断過程等を具体的に明示するものであれば不備はなく、全ての課税要件の該当性を記載することまでは要しないと解されるものであり、本件各通知書の記載は、原処分の判断の基礎とした事実関係の内容、その判断過程、判断結果及び根拠法令を明らかにしたものといえ、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服申立てに便宜を与えるという同項本文の趣旨を充足する程度に具体的に示されていると認められることから、本件各通知書の処分の理由の提示に不備はない。(令6. 4.12 東裁(所)令5-92)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
令050025
裁決年月日
令和6年4月11日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、請求人が著しく低い価額の対価で事業協同組合の出資持分の譲渡を受けた(本件譲受け)として、相続税法第7条《贈与又は遺贈により取得したものとみなす場合》の規定に基づき贈与税の更正処分を行ったところ、請求人は、原処分に係る通知書(本件通知書)には、本件譲受けは売買であるから、所得税基本通達(令和元年6月28日付課個2-22ほかによる改正前のもの。)23~35共-9《株式等を取得する権利の価額》に基づき、本件譲受けが売買として適切であるか否かに関する原処分庁の判断過程を記載すべきであるにもかかわらず、必要な理由の記載がされていない旨主張する。しかしながら、本件通知書には、原処分の根拠法令及びその原因となる事実関係の内容等が具体的に明示されており、請求人において原処分がされた理由を了知し得るものということができるから、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服の申立てに便宜を与えるという行政手続法第14条第1項の趣旨に照らし、同項本文の要求する理由の提示として欠けるものではなく、本件通知書における理由の提示に不備はない。(令6. 4.11 名裁(諸)令5-25)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令050089
裁決年月日
令和6年4月2日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る各通知書(本件各通知書)における処分の理由には、重加算税の賦課決定処分について、何がどのような隠蔽、仮装なのかの具体的説明がなく、また、どのような根拠で原処分をしたのかの判断過程の記載もないことから、原処分の理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、本件各通知書には、原処分に当たり、原処分庁が基礎とした事実関係の内容及び判断過程等が具体的に明示されているから、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服の申立てに便宜を与えるという行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の趣旨に照らして、同項本文の要求する理由の提示として欠けるところはないというべきである。したがって、処分の理由の提示に不備はない。(令6. 4. 2 東裁(所)令5-89)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令050088
裁決年月日
令和6年4月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100203070
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁がした更正の請求に対する更正をすべき理由がない旨の通知処分(本件各通知処分)に係る通知書(本件各通知書)には、請求人の連結子法人が売却した株式(本件株式)につき、その譲渡損失の額が損金の額に算入されない理由として、本件株式の譲受人が本件株式に係る権利を実質的な制約なしに行使できるとは認められない旨記載しているものの、その論拠が明記されておらず、請求人が根拠法令及びその解釈を推測、仮定しなければならないから、理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、本件各通知書には、処分の理由として、具体的な事実関係に基づいて判断した根拠を示した上で、法人税法第61条の2《有価証券の譲渡益又は譲渡損の益金又は損金算入》第1項に規定する有価証券の譲渡をした場合に該当しない旨が記載されており、請求人において本件各通知処分がされた理由を了知し得るものということができるから、行政手続法第8条《理由の提示》第1項本文の趣旨である原処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜に照らし、法の要求する理由の提示として欠けるところはない。(令6. 4. 1 東裁(法)令5-88)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
令050022
裁決年月日
令和6年3月22日
裁決結果
棄却
争点番号
100204049
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/5その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が、請求人の部分対象外国関係会社の租税負担割合の計算上、当該部分対象外国関係会社の課税所得と比べて僅少な金額を、租税特別措置法施行令(令和2年政令207号による改正前のもの)第39条の17の2《外国関係会社に係る租税負担割合の計算》第2項第1号イ(1)に掲げる「その本店所在地国の法令の規定により外国法人税の課税標準に含まれないこととされる所得の金額」として分母に加算することで、同社の租税負担割合を20%未満と判断し、請求人に巨額の合算課税を行ったものであり、更正処分及び加算税の賦課決定処分は不当である旨主張する。しかしながら、原処分庁は、同令第39条の117《外国関係会社に係る租税負担割合の計算》第1項の規定に従って租税負担割合を計算した結果、租税負担割合が100分の20未満であり、租税特別措置法第68条の90(令和2年法律第8号による改正前のもの)第6項の各要件を満たした場合には、外国子会社合算税制を適用しなければならないのであり、更正処分等の不当性の前提となる裁量権が原処分庁に付与されているとはいえないから、更正処分等は不当な処分とはいえない。(令6. 3.22 名裁(法)令5-22)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
札幌
裁決番号
令050012
裁決年月日
令和6年3月15日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204019
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が過去の税務調査において、請求人の国庫補助金等に係る経理処理について指摘をしていなかったにもかかわらず、今回の税務調査の対象事業年度において、当該経理処理では、請求人が交付を受けた補助金の額が益金の額に算入されていないとして法人税の更正処分等をしたことは信義則に反して違法である旨主張する。しかしながら、税務調査における指導がなかったという不作為は単なる事実状態の継続にすぎないから、この事実状態をもって信義則適用の基礎となる公的見解の表示があったと認めることはできず、信義則に反する違法はない。(令6. 3.15 札裁(法)令5-12)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
熊本
裁決番号
令050010
裁決年月日
令和6年3月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、設立以降、青色の確定申告書を提出し続け、その間、原処分庁から青色申告の承認について何らの指摘や申告指導がなかったのであり、これは税務官庁による一種の表示行為に該当し、信頼の対象となる公的見解の表示となるから、当該表示に反した原処分は信義則に反する違法な処分である旨主張する。しかしながら、原処分が信義則に反する違法な処分であるか否かは、原処分庁が請求人に対し信頼の対象となる公的見解を表示したかについての考慮が不可欠であるところ、原処分庁から請求人に対し、青色申告の承認に係る公的見解の表示があったとは認められず、ほかに請求人の信頼を保護しなければ正義に反するというような特別の事情はないことから、信義則に反する違法はない。(令6. 3.14 熊裁(法)令5-10)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
熊本
裁決番号
令050010
裁決年月日
令和6年3月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る通知書には、原処分の理由として、対象となった事業年度より前の事業年度に係る純損失等の金額の増加又は減少及びそれらに関する処分についての判断が示されていないから、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文に規定する理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、原処分に係る通知書には、原処分庁による判断結果並びにその基礎とされた事実関係及び根拠法令が具体的に示されており、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服の申立てに便宜を与えるという行政手続法第14条の趣旨に照らし十分な内容のものであるから、原処分の理由の提示に不備はない。(令6. 3.14 熊裁(法)令5-10)

支部名
東京
裁決番号
令050081
裁決年月日
令和6年3月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100202030
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/3期限内申告
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、所得税等の確定申告書を封入した封筒を法定申告期限内に郵便ポストへ投かんしたから、当該確定申告書は期限内申告書である旨主張する。しかしながら、国税通則法第22条《郵送等に係る納税申告書等の提出時期》の規定により、納税申告書が郵便によって提出された場合には、その郵便物の通信日付印により表示された日に提出されたものとみなされ、当該封筒の通信日付印により表示された日は法定申告期限後であることから、当該確定申告書は期限後申告書に該当する。(令6. 3.14 東裁(所)令5-81)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令050038
裁決年月日
令和6年3月13日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、消費税等と法人税等の確定申告は本来常にセットで考えなければならないものであり、税務相談の際に請求人が持参した書類からすると、消費税等の申告についても的確な指導がなされるべきにもかかわらず、消費税等の確定申告に関する何らの指摘はなく、以降、税務調査まで何らの指摘もないことをもって、原処分庁は、請求人に消費税等の申告は不要である旨の公的見解の表示をしたと評価できるから、無申告加算税の賦課決定処分には信義則違反の違法がある旨主張する。しかしながら、そもそも、税務相談があったのか明らかでない上、税務署における税務相談は、税務署側で具体的な調査を行うこともなく、納税者の申立ての範囲内で行政サービスとして納税者が納税申告等をする際の参考とするための指導又は助言を行うものであることからすると、税務相談を担当した職員において、請求人の相談内容を超えて、消費税等の申告の要否を確認する義務があったとは認められず、請求人に対して税務官庁の公的見解の表示があったとも認められないから、当該処分に信義則違反の違法はない。(令6. 3.13 大裁(諸)令5-38)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
令050008
裁決年月日
令和6年2月29日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁の調査担当職員による不適切な修正申告の勧奨に従い法人税等の修正申告をした後に、当該修正申告の過誤を是正するために法人税等の更正の請求をしたのであるから、原処分庁は、国税通則法第23条《更正の請求》第1項所定の更正の請求の期限の経過にかかわらず、更正の請求の内容を判断すべきである旨主張する。しかしながら、請求人がした更正の請求は、当該請求に係る事業年度の法人税等の法定申告期限から5年を経過した後にされたことは明らかであり、請求人に、同条第2項に規定する事由があるとも認められないから、不適法なものである。(令6. 2.29 広裁(法・諸)令5-8)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令050032
裁決年月日
令和6年2月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る税務調査(本件調査)について、事前通知及び調査結果の説明を受けていないから調査手続に原処分を取り消すべき違法がある旨主張する。しかしながら、本件調査が実地の調査として行われたと認めることはできないから、本件調査について事前通知を行う必要はなく、また、請求人は、原処分庁の担当者が、税理士に対して再三にわたり調査結果の説明に応じるように求めたにもかかわらず、これに応じなかったものであり、自らの責任で調査結果の説明を受ける機会を放棄したといわざるを得ないから、本件調査の調査手続に原処分を取り消すべき違法はない。(令6. 2.21 大裁(法)令5-32)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令050032
裁決年月日
令和6年2月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が事務運営指針等に従って事務処理を適切に行っていれば、請求人が誤って青色の確定申告書の様式(青色様式)で申告していたことを把握したはずであり、請求人への行政指導を行うべきであったにもかかわらず、10年以上にわたり行政指導等による是正を行わなかったことで、請求人は、原処分庁が青色様式による申告書の提出を適法なものであると認めたものと信じたのであるから、これが納税者に対する信頼の対象となる公的見解の表示に当たる旨主張する。しかしながら、請求人は、各過年度において欠損金の繰越控除を行っていないため、当該事務運営指針等による行政指導の対象者ではなく、請求人の主張を、原処分庁が申告書の誤りを積極的に把握して行政指導をすべきであったとの主張であると解したとしても、原処分庁が、かかる行政指導をしなければならないとする法令上の義務はない上、申告納税方式の下では、納税者は自己の責任と判断の下に行動すべきものであることからすれば、当該行政指導等を行っていないこと自体が、税務官庁の公的見解の表示に当たるということもできない。(令6. 2.21 大裁(法)令5-32)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令050032
裁決年月日
令和6年2月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、法人税の更正処分(本件更正処分)に係る通知書(本件通知書)には、原処分庁が、10年以上にわたって青色の確定申告書の様式(青色様式)で法人税の確定申告書を受け付けておきながら、青色様式での法人税の確定申告書の提出は誤ったものであるとの調査も指導もしなかった理由が恣意的に記載されておらず、本件更正処分に至るまでの原処分庁の判断の思考過程の重要な部分が示されていないから、本件更正処分の理由の提示には不備がある旨主張する。しかしながら、本件通知書には、請求人は法人税法第121条《青色申告》第1項に定める青色申告の承認を受けておらず、青色申告書の提出があったとは認められないため、欠損金控除額は損金の額に算入されないことが摘示されている。このような理由の記載は、なにゆえ欠損金控除額が損金の額に算入できないかについて、課税の根拠をその基礎となる事実関係及び適用法条を摘示して具体的に説明したものといえ、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、更正等の理由を相手方に知らせて不服申立ての便宜を与えるという行政不服手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の趣旨目的を充足する程度に具体的なものといえるから、理由の提示として不備はない。(令6. 2.21 大裁(法)令5-32)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令050070
裁決年月日
令和6年2月20日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が行った更正処分(本件更正処分)に係る通知書(本件通知書)の更正の理由には、請求人が所有する土地に係る造成工事について完成引渡しがなされていないことの判定根拠となった税法の条文規定などの記述が全くないから、理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、本件通知書には、原処分庁の認定した事実関係、本件更正処分の根拠法令及びその判断の結果が具体的に示されており、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の趣旨に照らし、行政庁の恣意の抑制及び不服申立ての便宜という同項本文の要求する理由の提示として欠けるところはないから、理由の提示に不備はない。(令6. 2.20 東裁(諸)令5-70)

支部名
東京
裁決番号
令050068
裁決年月日
令和6年2月16日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、確定申告において、源泉徴収選択口座に係る特定口座内保管上場株式等の譲渡による損失の金額を申告したが、他の金融商品取引業者の源泉徴収選択口座に係る特定口座内保管上場株式等の譲渡による所得の金額(本件所得金額)は申告しなかったところ、租税特別措置法(令和5年法律第3号による改正前のもの)第37条の11の5《確定申告を要しない上場株式等の譲渡による所得》第1項の規定による特例(申告不要特例)の適用については、申告の段階でミスや忘却のために譲渡による損失や所得を含めていなかった場合には申告不要特例の適用を選択したことにはならないと解すべきであり、本件所得金額を申告しなかったことは、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったことに該当する旨主張する。しかしながら、本件所得金額について申告不要特例の適用を選択するか、又はこれを選択せずに申告するかは、確定申告時の請求人の自由な選択に委ねられており、請求人がいう忘却等により本件所得金額を除外して申告したことによって、本件所得金額を除外せずに申告した場合と比べて還付金の額が過少になったとしても、当該申告は申告不要特例に係る規定に従った適法な申告であると認められることから、本件所得金額を申告しなかったことは、同号に規定する課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったことに該当しない。(令6. 2.16 東裁(所)令5-68)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令050029
裁決年月日
令和6年2月15日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、原処分庁は、処分の理由書(本件理由書)にあえて虚偽の理由を記載し、少なくとも誤った理由を記載したのであるから、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》の規定に反するため、原処分を取り消すべき違法が認められる旨主張する。しかしながら、本件理由書には、①被相続人の妻が寡婦になったことにより取得した遺族年金の請求権(本件受給権)は、相続税法第3条《相続又は遺贈により取得したものとみなす場合》第1項第6号に規定する定期金に関する権利で契約に基づくもの以外のものに該当すること、②本件受給権は相続により取得したとみなされる財産であるにもかかわらず、相続税の課税価格に算入されていないこと及び③本件受給権の評価額について、同法第24条《定期金に関する権利の評価》の規定に基づき算出した計算過程が記載されていることから、当該処分の理由の提示は、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服の申立てに便宜を与えるという行政手続法第14条第1項本文の趣旨に照らしても、同項本文の要求する理由の提示として欠けているところはない。(令6. 2.15 大裁(諸)令5-29)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
令050005
裁決年月日
令和6年2月13日
裁決結果
棄却
争点番号
100204150
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/15処分理由の差換え
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が、相続税の更正処分(第一次更正処分)の理由付記に不備を認めてこれを取り消す更正処分(第二次更正処分)をした後、改めて処分理由を差し替えてなした更正処分(本件更正処分)は、理由付記の趣旨からすると、いかなる方法によっても処分理由の追完が認められるものではないから、違法なものである旨主張する。しかしながら、原処分庁が、理由付記に不備のあった第一次更正処分を是正するため、第二次更正処分によりこれを取り消して、改めて処分理由を追完した本件更正処分を行ったことは、適正な課税の確保を図るために行った課税の公平の見地から当然の権限の行使であり、また、理由付記の趣旨は、行政の適正化を図るものであって、理由付記の不備により更正処分を取り消した後、新たに正しい理由を付記して更正処分ができないとするものではないから、本件更正処分は違法とはいえない。(令6. 2.13 高裁(諸)令5-5)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令050065
裁決年月日
令和6年2月7日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分の各通知書に記載された処分理由には、法人税法第64条《工事の請負に係る収益及び費用の帰属事業年度》第2項の新たな解釈や工事に係る施工の完了と引渡しの意義の違いが示されていないことから、原処分の理由の提示には不備がある旨主張する。しかしながら、原処分の各通知書の記載内容からすれば、原処分庁による判断結果とその基礎とされた事実関係及び根拠法令を容易に了知し得ると認めることができるから、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服の申立てに便宜を与えるという行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の趣旨を充足する程度に具体的に明示されているといえ、原処分の理由の提示に不備はない。(令6. 2. 7 東裁(法・諸)令5-65)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
札幌
裁決番号
令050009
裁決年月日
令和6年2月6日
裁決結果
棄却
争点番号
100202990
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/5その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁所属の調査担当職員(本件調査担当職員)の誘導的な指導により、請求人に帰属しない所得であっても請求人が申告すべきという内容の錯誤によって期限後申告及び修正申告(期限後申告等)をしたもので、内容の錯誤が客観的に明白かつ重大であり、かつ、更正の請求をすることが現実的に不可能であるため、錯誤による取消しの方法によって是正されない場合、請求人の利益を著しく害すると認められる特段の事情があることから、期限後申告等は取り消すことができる旨主張する。しかしながら、請求人から提出された資料からは期限後申告等の所得金額に請求人に帰属しない所得が含まれているとまでは認めることができず、期限後申告等に当たっては、本件調査担当職員は請求人の関与税理士に対し、国税通則法第74条の11《調査の終了の際の手続》第2項に規定する調査結果の内容の説明を行っている。そして、この際に期限後申告等の勧奨を受けたとしても、期限後申告等を提出するか否かは請求人の判断と責任においてなすべきものである上、勧奨に応じて期限後申告等を提出することにより請求人自身の納付すべき税額が確定することになるのであるから、その申告に先立ち、所得の帰属に誤りがないか否かを確認したと考えるのが自然であり、また、更正の請求をすることが現実的に不可能であったとも認められない。したがって、請求人は期限後申告等の記載内容について錯誤を主張することは許されない。(令6. 2. 6 札裁(法・諸)令5-9)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
札幌
裁決番号
令050009
裁決年月日
令和6年2月6日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁がした重加算税の賦課決定処分の各通知書(本件各通知書)の記載が、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項の理由の提示の趣旨に反し不明確であることから、理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、本件各通知書に記載された処分の理由には、処分の対象とした売上げを特定した上で、益金の額に算入すべきである当該売上げに係る金員を受領した事実を帳簿に記載せず、売上げに計上しなかったことが国税通則法第68条《重加算税》に規定する仮装又は隠蔽に当たると認められた旨が記載されており、処分の理由となった事実等が具体的に示されている。したがって、本件各通知書に記載された処分の理由は、理由の提示の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示したものであると認めることができる。(令6. 2. 6 札裁(法・諸)令5-9)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令050025
裁決年月日
令和6年1月31日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、所得税及び復興特別所得税(所得税等)、消費税及び地方消費税(消費税等)に係る更正処分及び決定処分における理由の提示に当たっては、請求人が提出した資料等から、これを認容しない個別の理由を記載すべきであるとか、仕入税額控除を否認する法定請求書の保存がない3万円以上のものの明細を明示すべきである旨、請求人に関する調査(本件調査)の際の争点と、所得税等及び消費税等の各通知書(本件各通知書)の争点が相違し、明らかな事実歪曲、意図的な事実誤認がある旨主張する。しかしながら、原処分庁が認定した必要経費の金額及び控除対象仕入税額の金額は、売上経費帳に記載されている金額を基礎とし、必要経費と認められるものについてはこれに金額を加算して算出しているところ、本件各通知書の処分の理由には、処分を行うに至った理由が具体的に明示されており、原処分庁の判断の慎重、合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を相手方に知らせて不服申立ての便宜を与えるという趣旨目的を充足する程度に具体的に記載されているものといえ、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の要求する理由の提示として不備はないというべきである。また、本件調査では必要経費及び仕入税額控除の額が争点となっていたところ、本件各通知書の記載内容からすると、当該争点についての判断がされており、明らかな事実歪曲、意図的な事実誤認があるとも認められない。(令6. 1.31 大裁(所・諸)令5-25)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令050025
裁決年月日
令和6年1月31日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁所属の調査担当職員(本件調査担当職員)が請求人の反論途中に突然に調査を打ち切り、日程調整することなく調査結果説明をしたことは、国税庁の事務運営指針に反している旨主張するとともに、納税者の申告は尊重されるべきでありこれを是正するには、調査を通じて説明し、理解が得られなければ更正の手続をとるべきであるから、原処分には国税通則法(通則法)第24条《更正》及び同25条《決定》に規定する「調査」を欠いた違法がある旨主張する。しかしながら、本件調査担当職員は、本件の調査を通じて複数回請求人に対し質問するとともに、提示された売上経費帳及び領収書等を検査した上で、取引の内容を確認するため、取引先に対し照会及び質問検査を実施するなど、調査の結果に基づいて請求人の所得金額を算出していると認められる。このような課税処分に至る一連の判断過程の一切が通則法第24条等に規定する「調査」に当たるところ、調査の経過等に照らしても、本件の調査における証拠収集手続には、同手続が刑罰法規に触れ、公序良俗に反し又は社会通念上相当の限度を超えて濫用にわたるような事情は認められないし、また、原処分が何ら調査なしに行われたに等しいとの評価を受けるべき事情は認められない。(令6. 1.31 大裁(所・諸)令5-25)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令050060
裁決年月日
令和6年1月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、確定申告書(本件申告書)に、租税特別措置法(平成29年法律第4号による改正前のもの)第41条《住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除》第1項の規定による控除(住宅借入金等特別控除)を受ける金額について同条第25項に定めるところによりその控除に関する記載及び書類の添付をしなかったことは、申告書に記載した税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったことに該当し、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第3号に掲げる更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、一定事項の申告等を条件に所得金額又は税額の減免をすべきものとされているものについてその申告等をしなかったことは、法律の規定に従っていなかったこと又は計算に誤りがあったことには該当しないことから、本件申告書に住宅借入金等特別控除額の記載及び書類の添付がなかったことは、更正の請求ができる場合には該当しない。(令6. 1.19 東裁(所)令5-60)

支部名
熊本
裁決番号
令050006
裁決年月日
令和6年1月16日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の確定申告書に記載の事業所得に係る総収入金額及び必要経費の金額に誤りがあり、納付すべき税額が過大であるから、請求人の更正の請求(本件更正請求)は、国税通則法(通則法)第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、請求人が本件更正請求に沿う証拠として原処分庁に提出した資料は、請求人の事業所得に係る総収入金額及び必要経費の金額に誤りがあることを客観的に裏付けるものとは認められず、この点について請求人からは合理的な説明が一切なく、的確な証拠の提出もない。また、当審判所の調査によっても、請求人の主張を認めるに足りる証拠は見当たらない。そうすると、請求人は、自ら計算した所得金額等を記載した申告内容が真実に反するものであることの主張立証をすべきところ、かかる主張立証ができていないというべきであるから、請求人の事業所得に係る総収入金額及び必要経費の金額に誤りがあると認めることはできない。したがって、本件更正請求は、課税標準又は税額等の計算に誤りがあり、納付すべき税額が過大であるとは認められないから、通則法第23条第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当しない。(令6. 1.16 熊裁(所)令5-6)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令050058
裁決年月日
令和6年1月12日
裁決結果
棄却
争点番号
100203990
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正の請求期限を経過した後であっても、更正の請求の理由としていなかった事項を、理由の追加・差替えとして、審査請求において違法事由として主張することが当然に許される旨主張する。しかしながら、更正の請求が、法定申告期限から5年以内の請求期限を設け、その理由等を記載した更正請求書を課税庁に提出することを求めていることに鑑みれば、租税法律関係の早期安定及び税務行政の能率的な運営等を図る趣旨から、少なくとも更正の請求期限を経過した後においては、更正請求書に記載しなかった事由を通知処分の違法事由として新たに主張することは許されないと解すべきである。(令6. 1.12 東裁(諸)令5-58)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令050023
裁決年月日
令和6年1月9日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が関わっていた事業(本件事業)に係る所得は請求人に帰属せず、また、請求人が提出した各修正申告書等(本件各修正申告書等)については、税理士の誤った説明を請求人が信じて錯誤に陥ったことにより提出したものであり、本件各修正申告書等により負担する税額も多額であるから、請求人に対する重加算税等の各賦課決定処分(本件各賦課決定処分)は、錯誤を理由として取り消されるべきである旨主張する。確かに、本件事業に係る所得は請求人に帰属しないものの、本件事業から生ずる収益を享受する者が誰であるかは、本件事業の運営に関する諸状況を総合的に勘案して初めて明らかにできる事柄であるから、本件各修正申告書等に係る錯誤が客観的に明白であるとはいえない。また、税理士の誤った説明を信じたことは法の不知に起因するものであることから、更正の請求以外の方法による是正を認めなければならないほどの重大な錯誤とはいえない。そうすると、本件各修正申告書等の記載内容に係る錯誤が、客観的に明白かつ重大であるということはできないので、本件においては、請求人による錯誤の主張を許すことはできない。以上によると、本件各賦課決定処分は、本件各修正申告書等が錯誤に基づくものであることを理由として、取り消されることにはならない。(令6. 1. 9 大裁(所・諸)令5-23)

支部名
大阪
裁決番号
令050021
裁決年月日
令和5年12月26日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、確定申告において、租税特別措置法(令和4年法律第4号による改正前のもの)第41条《住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除》(住宅借入金等特別控除)を適用するつもりであったが、誤って同法第41条の19の4《認定住宅の新築等をした場合の所得税額の特別控除》(認定住宅控除)を適用したことについて、認定住宅控除の制度自体を知らなかったため、認定住宅控除が認定住宅の新築等に係る住宅借入金等特別控除であると誤って判断したからであり、住宅借入金等特別控除へ選択替えを求める更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、租税特別措置法第41条第22項の規定により、認定住宅控除を適用する場合には、住宅借入金等特別控除への選択替えはできないものと解される。また、税法の不知、誤解等によるものだとしても、請求人は認定住宅控除を選択した上で誤りのない適法な申告をしたのであるから、請求人はいずれの控除についても適用要件を満たしていたとしても、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第3号の「課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこと」に該当する事由があるとは認められず、本件の更正の請求は、同号に規定する更正の請求ができる場合に該当しない。(令5.12.26 大裁(所)令5-21)

支部名
大阪
裁決番号
令050022
裁決年月日
令和5年12月26日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、確定申告において、租税特別措置法(令和4年法律第4号による改正前のもの)第41条《住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除》(住宅借入金等特別控除)を適用するつもりであったが、誤って同法第41条の19の4《認定住宅の新築等をした場合の所得税額の特別控除》(認定住宅控除)を適用したことについて、認定住宅控除の制度自体を知らず、認定住宅控除と住宅借入金等特別控除の制度の違いが分からなかったために誤ってしまったのであるから、住宅借入金等特別控除へ選択替えを求める更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、租税特別措置法第41条第22項の規定により、認定住宅控除を適用する場合には、住宅借入金等特別控除への選択替えはできないものと解される。また、税法の不知、誤解等によるものだとしても、請求人は認定住宅控除を選択した上で誤りのない適法な申告をしたのであるから、請求人はいずれの控除についても適用要件を満たしていたとしても、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第3号の「課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこと」に該当する事由があるとは認められず、本件の更正の請求は、同号に規定する更正の請求ができる場合に該当しない。(令5.12.26 大裁(所)令5-22)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
令050010
裁決年月日
令和5年12月15日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集No.133

要旨

○ 原処分庁は、各更正通知書に記載された処分の理由には不利益処分の根幹部分をなす事実関係が明示されており、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服の申立てに便宜を与えるという行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の法の趣旨に反するものではないから、各更正処分の理由の提示に不備はない旨主張する。しかしながら、当該各更正通知書に添付された各別表に記載された金額から算出される控除対象仕入税額の減少額と当該各更正通知書に記載された控除対象仕入税額の減少額とは一致しておらず(本件不一致)、本件不一致は当該各別表中の一部の取引について原処分庁が請求人の仕入税額控除の対象と認めた金額(本件差額)があるために生じたものであるところ、当該各更正通知書に、本件差額に係る記載がないことにより、当該各別表を含む当該各更正通知書の記載だけでは、請求人において本件差額の存在さえ知ることができず、また、当該各別表に記載のどの部分が課税仕入れとして認められなかったのか判別することもできないため、不服の有無を判断することができない。そうすると、当該各更正通知書は、各更正処分の全体について、原処分庁の判断過程を逐一検証し得る程度の更正の理由の記載があるとは認められず、原処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という趣旨目的を充足する程度に具体的に更正の根拠を明示したものと評価することはできないから、当該各更正処分は、その理由の提示に不備があり、違法である。(令5.12.15 名裁(諸)令5-10)

支部名
関東信越
裁決番号
令050018
裁決年月日
令和5年12月15日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の代表者(本件代表者)から債務の免除を受けたとして債務免除益を計上して法人税等の申告をしたのは、経理担当者が本件代表者に何も確認せず独断で行ったもので、そもそも債務免除の事実はなかったから、更正の請求を認めるべきである旨主張する。しかしながら、本件代表者は、経理担当者を信頼して経理を任せており、経理資料に基づいて作成された申告書の「代表者記名押印」欄に本件代表者の記名及び請求人の代表者印を押印の上、当該申告書を提出したことからすると、本件代表者は債務免除益が計上された当該申告書の記載内容を承諾していたと考えるのが自然であるし、本件代表者は、相続税対策として請求人に対する債権を放棄した旨申述しているところ、債務免除の事実がなかったのであれば、このような申述をするとは考え難く、加えて当該事業年度には債務免除の事実がなかったとの主張を裏付ける証拠を提出していないことから、更正をすべき理由があるとは認められない。(令5.12.15 関裁(法)令5-18)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
札幌
裁決番号
令050006
裁決年月日
令和5年12月14日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、無申告加算税の各賦課決定処分(本件各処分)に係る各通知書(本件各通知書)に記載された処分の理由が、法令のどの部分に該当し、どのような根拠で処分されたのか詳細が分からず、その判断過程も記載されていないことから、理由提示に不備がある旨主張する。しかしながら、本件各通知書には、処分の理由として、修正申告書又は期限後申告書の提出年月日や当初申告の状況、賦課決定の根拠となる法令及び具体的な金額を挙げているほか、調査通知の有無など具体的に明示されており、これらの記載内容に照らせば、本件各処分の理由となった事実等を具体的に示しているというべきであり、原処分庁の判断の慎重と合理性を担保し、その恣意を抑制するとともに、不服申立てに便宜を与えるという行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項の趣旨に照らし、同項の要求する理由の提示としては十分である。したがって、本件各通知書に記載された処分の理由は、同項の要求する理由の提示として不備はない。(令5.12.14 札裁(所・諸)令5-6)

支部名
大阪
裁決番号
令050018
裁決年月日
令和5年12月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、還付申告書に係る更正の請求をすることができる期間は法定申告期限から5年以内である旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条《更正の請求》第1項は、法定申告期限を観念できない還付申告書に係る更正の請求について、更正の請求の起算日を規定していないところ、同法第70条《国税の更正、決定等の期間制限》第1項柱書及び同項第1号括弧書において、税務署長が更正をなし得る期間について、還付請求申告書に係る更正は、当該申告書を提出した日から5年を経過した日以後においてはすることができない旨規定し、更正の請求が、税務署長に対して更正を求める制度であることからすれば、還付申告書に係る更正の請求をすることができる期間についても、同法第70条第1項第1号括弧書の記載に倣って当該申告書を提出した日から5年以内と解するのが相当である。そうすると、請求人の更正の請求は、還付申告書を提出した日から5年を経過した日以後になされたものであるから、更正の請求をすることができる期間内にされたものとは認められない。(令5.12.14 大裁(所)令5-18)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
札幌
裁決番号
令050003
裁決年月日
令和5年12月4日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集No.133

要旨

○ 請求人は、原処分庁がした重加算税の賦課決定処分の通知書(本件通知書)には、請求人の売上げの計上漏れとなった経緯を外形的に記載しているだけで、故意に当該売上げを除外したという事実の記載が欠けていることから、理由の提示の不備がある旨主張する。しかしながら、本件通知書に記載された処分の理由には、当該売上げを請求人の専務取締役が受領したにもかかわらず、その原始資料の作成や保管をせずに、請求人が記帳代行の委託先に報告しなかったことにより総勘定元帳に記載されていなかったことが国税通則法第68条《重加算税》に規定する仮装又は隠蔽の事実と認められた旨が記載されており、処分の理由となった事実等を具体的に示し、行政庁の判断の慎重と合理性を担保するという点について欠けるところはなく、さらに、不服申立ての便宜という面からの要請に対しても、必要な材料を提供するものということができるから、本件通知書に記載された処分の理由は、理由提示の趣旨目的を充足する程度に処分の理由を具体的に明示したものと認めることができる。(令5.12. 4 札裁(法・諸)令5-3)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令050044
裁決年月日
令和5年11月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、亡母(本件被相続人)の相続(本件相続)に係る所得税等の更正処分(本件更正処分)の理由には、租税特別措置法(措置法)第35条第3項に規定する特例(本件特例)の適用対象とされない具体的な判断理由が明示されておらず、その理由こそが請求人の判断にとって最も重要な判断材料であるため、本件更正処分の理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、本件更正処分の通知書には、①請求人が譲渡した土地に存していた家屋(本件家屋)は本件相続の開始の直前において本件被相続人の居住の用に供されていた家屋に該当しないこと、②本件家屋は措置法第35条第4項に規定する対象従前居住の用に供されていた家屋でもないこと、③上記①及び②から、本件家屋は同条第3項に規定する被相続人居住用家屋に該当しないものと認められ、請求人がした土地の譲渡は、同項第2号に規定する被相続人居住用家屋の敷地等の譲渡には該当しないこと、④請求人が本件特例を適用して提出した確定申告書には租税特別措置法施行規則第18条の2《居住用財産の譲渡所得の特別控除》第2項第2号ロ(3)に規定する書類の添付がないことが記載されているから、その記載内容からは、本件更正処分に係る処分の理由が了知でき、本件更正処分の根拠法令及びその原因となった事実関係が明らかにされているということができる。したがって、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の趣旨に照らしても、本件更正処分の通知書に記載された本件更正処分の理由の提示に不備があるとはいえない。(令5.11.21 東裁(所)令5-44)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
金沢
裁決番号
令050003
裁決年月日
令和5年11月6日
裁決結果
棄却
争点番号
100204019
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
事例集登載頁
裁決事例集No.133

要旨

○ 請求人は、所得税基本通達73-3《控除の対象となる医療費の範囲》(本件通達)には、通院費が医療費に含まれる旨定めるのみで、何ら通院手段を限定せず、通院費であれば人的役務の提供の対価でなくとも医療費に該当する旨の公的見解を表示しているにもかかわらず、人的役務の提供の対価に限り通院費が医療費に該当するとして公的見解の表示に反する更正をすべき理由がない旨の各通知処分(本件各通知処分)をしたことは、信義誠実の原則(信義則)に反する旨主張する。しかしながら、国税庁ホームページにおいて、医療費控除の対象となる通院費は電車賃やバス賃などのように人的役務の提供の対価として支出されるものをいうのであるから自家用車で通院する場合のガソリン代や駐車場の料金は医療費控除の対象とならない旨の説明がなされていることからすれば、本件通達の定めから、請求人が主張するような内容を税務官庁が公的見解の表示をしたと認めることはできない。したがって、本件各通知処分に信義則に反する違法はない。(令5.11. 6 金裁(所)令5-3)

支部名
東京
裁決番号
令050038
裁決年月日
令和5年11月2日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、修正申告書を提出した後、時間貸駐車場業(本件貸駐車場業)について、本件貸駐車場業と直接の関連を有し、かつ、その遂行上必要な支出であり、その支払の事実もある駐車場監視業務(本件監視業務)の委任契約(本件契約)に基づく費用(本件費用)が必要経費に算入されておらず、納付すべき税額が過大であるから、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、本件契約の相手方(受任者)が実在していることを確認できないため、本件契約に係る契約書が同人らの意思に基づいて作成されたものであることや請求人が受任者に対して本件費用に係る各領収証記載の金額を支払ったものであると認めることはできず、ほかに本件費用の支払の事実を認めるに足りる証拠もない。また、本件監視業務が実際に行われていたかも明らかではないことから、本件監視業務及び本件費用が本件貸駐車場業と直接の関連を持ち、かつ、本件貸駐車場業の遂行上必要な支出であると認めるに足りる証拠もない。以上のことから、請求人において、本件費用が本件貸駐車場業に係る必要経費に算入すべきものであることの立証がされているとはいえず、同号に規定する更正の請求ができる場合に該当しない。 (令5.11. 2 東裁(所)令5-38)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
令050007
裁決年月日
令和5年10月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人が、繰越欠損金の額を損金の額に算入して法人税及び地方法人税(法人税等)の確定申告をしたところ、原処分庁が、当該繰越欠損金の額は先行事業年度の法人税の更正処分(前回更正処分)により零円となっていることから損金の額に算入できないとして、法人税等の各更正処分並びに過少申告加算税の各賦課決定処分(本件各更正処分等)をしたのに対し、請求人は、前回更正処分に係る税務調査(前回調査)には重大な違法があり、前回更正処分に対する裁決(前回裁決)の既判力は前回更正処分に対してのみ及ぶから、本件各更正処分等の違法性は、前回裁決の理由中の判断には拘束されず、改めて判断されるべきであり、原処分庁は、本件各更正処分等を行うに当たり、前回更正処分の理由となった事実関係を再度調査して繰越欠損金の額を認定すべきであったのに、それをしなかったから、調査手続の違法がある旨、仮に本件各更正処分等の調査手続に違法がなくても、重大な違法がある前回調査に基づく前回更正処分を前提とする以上、違法収集証拠排除法則ないし毒樹の果実の法理により本件各更正処分等は違法となる旨主張する。しかしながら、前回裁決では、前回調査に調査手続の違法はなく前回更正処分は適法であると判断されており、また、前回更正処分は権限を有する機関によって取り消された事実はなく、前回更正処分を無効ならしめるような重大かつ明白な違法を基礎付ける事実があるとは認められないから、前回更正処分は、現在においてもなお有効な行政処分として認められる。加えて、本件各更正処分等に当たり、前回更正処分の理由となった事実関係を再度調査して繰越欠損金の額を認定すべき法令上の根拠もない。これらによれば、本件各更正処分等に処分を取り消すべき違法があるとはいえない。(令5.10.19 関裁(法)令5-7)

支部名
東京
裁決番号
令050030
裁決年月日
令和5年10月17日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、所得税等の確定申告書(本件申告書)に記載された事業所得の金額が真実に反するものであり、更正の請求書に記載された事業所得の金額が銀行口座の入出金の内容から算出された真実に近いといえるので、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する「国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこと」により、納付すべき税額が過大であると認められる旨主張する。しかしながら、請求人は、更正の請求をするに当たって、銀行口座の入出金の記録を転記し作成した集計表を基に総勘定元帳を作成し、同総勘定元帳を基に更正の請求書を作成して更正の請求をしたものであるところ、同総勘定元帳に計上された収入金額及び支出金額は請求人の事業に係る収入金額及び支出金額であることの客観的な裏付け及びその算出の具体的根拠を欠くものであること、業務に関し現金出納帳又は総勘定元帳等の帳簿を継続的に作成しておらず、注文書や請求書等の売上げ又は仕入れ若しくはその他の経費に関する書類も保存していなかったこと、ほかに請求人の事業所得の金額を認定するに足りる証拠がないことから、請求人において、本件申告書に記載された事業所得の金額が真実に反するものであることについて立証をしたとはいえないことから、本件申告書に記載された事業所得の金額の計算が「国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこと」により、その納付すべき税額が過大であるとは認められない。(令5.10.17 東裁(所)令5-30)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令050028
裁決年月日
令和5年10月16日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、所得税等の更正処分(本件更正処分)に係る通知書(本件通知書)では、原処分庁が、必要経費に係る支出自体を否定するのか、支出の事実を認めつつも必要経費であることを否定するのかが判然としないため、いかなる事実関係とそれに対する評価に基づき所得税法の規定の適用について判断されたのか知ることができないから、本件更正処分の理由の提示には不備がある旨主張する。しかしながら、本件通知書には、請求人が主張する支出が、収入金額を得るために直接に要した費用の額及びその年中における販売費、一般管理費その他この所得を生ずべき業務について生じた費用の額とは認められない旨がその根拠となる事実関係を示した上で記載されており、当該判断は支出の事実の有無により異なるものではないから、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服の申立てに便宜を与えるという行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項の趣旨に照らし、本件更正処分の理由の提示に不備はない。(令5.10.16 東裁(所)令5-28)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
令050006
裁決年月日
令和5年10月10日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①法人税等の各更正処分等に係る各通知書(本件更正等通知書)の理由の提示に当たっては、調査の適法性や法令の適用関係等に加え、原処分庁が認定した根拠となる資料の出所、名称及び当該資料が信用できることの根拠が提示されなければ、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の趣旨が全うされず、また、②青色申告の承認の取消処分(本件青色取消処分)の通知書(本件青取通知書)には、国税庁長官発遣の「法人の青色申告の承認の取消しについて(事務運営指針)」のいずれの基準を適用したのか示されていないため、いずれも行政手続法第14条第1項本文に規定する理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、①本件更正等通知書に記載された内容は、原処分庁の判断結果及びその原因となる具体的な事実、法適用の判断が示されており、また、②本件青取通知書には、本件青色取消処分の基因となった具体的な事実及び法人税法第127条《青色申告の承認の取消し》第1項第3号の規定を適用して本件青色取消処分をする旨が記載され、いずれの処分も、処分の基礎となる事実関係及び関係法令を請求人が了知しうる程度に原処分庁が記載したものということができ、原処分庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、請求人の不服の申立ての便宜を与える程度のものと認められるため、本件更正等通知書及び本件青取通知書における理由の提示に不備はない。(令5.10.10 関裁(法・諸)令5-6)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令050027
裁決年月日
令和5年10月10日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が申告すべき金額が確定した判決の確定日は、法定申告期限後であることから、国税通則法第23条《更正の請求》第1項の更正の請求の期限は同判決の確定日から5年以内とすべきであり、法定申告期限から5年を経過した後にされた更正の請求が一律に期限徒過として認められないことは、納税者の救済措置である更正の請求の趣旨に反する旨主張する。しかしながら、同項が、更正の請求について期間制限を設けたのは、法定申告期限後、何の制限もなく納税者による更正の請求を認めたのでは、申告納税制度において申告期限を定めた趣旨を没却することや、法律関係の早期安定及び税務行政の円滑で能率的な運営等の面からも適当でないことなどの趣旨によると解されることからすれば、同項所定の更正の請求期限を経過した後は、当該期限の経過後に発生した事由に基づく更正の請求について定めた同項の特則である同条第2項などに規定する事由が認められない限り、納税申告書を提出した者の側から更正の請求をし、課税処分を争うことは許されないと解すべきであり、請求人がした更正の請求は、同条第1項所定の期限を経過した後にされたものであって、同条第2項などに規定する後発的な事由も認められないことから、不適法なものである。(令5.10.10 東裁(所)令5-27)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
熊本
裁決番号
令050003
裁決年月日
令和5年10月2日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る通知書には、租税特別措置法(措置法)第35条第1項に規定する「居住用財産を譲渡した場合」の特別控除の特例(本件特例)が適用されない理由として、措置法第35条第2項第2号に規定する「災害により滅失した居住用家屋」の該当性に関する判断が示されていないから、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文に規定する理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、請求人は、原処分に至るまで居住用家屋に係るり災証明を提出した事実はなく、また措置法35条第2項第2号に規定する災害により滅失した居住用家屋に該当するとして本件特例が適用されるべきとの意思表示をしていなかったのであり、原処分に係る通知書には、原処分庁による判断結果並びにその基礎とされた根拠法令及び事実関係が具体的に示されており、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服の申立てに便宜を与えるという行政手続法第14条第1項本文の趣旨に照らして、同項本文の要求する理由の提示としては十分なものである。したがって、原処分の理由の提示に不備はない。(令5.10. 2 熊裁(所)令5-3)

支部名
東京
裁決番号
令050024
裁決年月日
令和5年9月29日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、請求人が、相続により取得したとして相続税の修正申告をした被相続人名義ではない口座(本件口座)の預金について、預金返還請求訴訟(本件訴訟)における請求人の請求を棄却する判決(本件判決)を受けて更正の請求(本件更正の請求)をしたのに対し、本件判決は原処分庁が保有している証拠から認定できる事実と明らかに異なる判断がされているため、判決に客観性及び合理性があるとは認められず、本件判決は事実と異なる判断がされたものであることから、本件更正の請求は国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号及び同条第1項第1号に規定する場合のいずれも該当しない旨主張する。しかしながら、同条第1項第1号に規定する場合には、同条第2項第1号が規定する場合も含まれ、同号に規定する「判決により、その事実が当該計算の基礎としたところと異なることが確定したとき」とは、その申告に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実と異なる事実を前提とする法律関係が判決の主文で確定された場合又はこれと同視できるような場合をいうものと解するのが相当であるところ、本件判決については、本件口座の預金者が被相続人であるとは認められない旨を認定し、修正申告に係る課税標準等又は税額等の基礎となった事実とは異なる事実を前提として、請求人の預金返還請求権を否定するという法律関係が判決の主文で確定された場合又はこれと同視できるような場合に当たり、また、原処分庁が保有している証拠からしても本件口座の原資が被相続人の出捐によるものであると断ずることはできないなど、本件口座が被相続人に帰属していたことが明らかであるとは言い難く、本件判決は、その実質において客観的、合理的根拠を欠くとはいえないし、手続面を検討しても、請求人が相応の攻撃防御をしているなど、本件訴訟の経緯には特段不自然な点は見当たらない。そうすると、本件判決により「その事実が当該計算の基礎としたところと異なることが確定したとき」に該当するから、本件判決は国税通則法第23条第2項第1号に規定する要件に該当し、同条第1項第1号に規定する「課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったことにより、当該申告書の提出により納付すべき税額が過大であるとき」にも該当するといえるから、本件更正の請求は、同号に規定する要件に該当する。(令5. 9.29 東裁(諸)令5-24)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令050021
裁決年月日
令和5年9月25日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が提示した処分の理由は、架空取引であると認定した根拠を示しているとはいえず、また、原処分庁が認定した事項に関する証拠が一切示されていないから、請求人にとって更正処分等の根拠が不明であり、請求人の不服の申立てに便宜を与えるものとはなっていない旨主張する。しかしながら、原処分庁が提示した処分の理由には、原処分庁による判断結果並びにその基礎とされた事実関係及び根拠法令が処分の理由を請求人に知らしめる程度に示されているから、原処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の趣旨に照らし、同項本文の要求する理由の提示として欠けるものではないというべきである。(令5. 9.25 東裁(諸)令5-21)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
令050001
裁決年月日
令和5年9月15日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、消費税等の更正通知書等及び源泉所得税等の納税告知書等(本件各通知書等)には、国税通則法第68条《重加算税》第1項及び第3項に規定する重加算税の賦課要件に該当する具体的な事実及び原処分庁の認定事実に係る具体的根拠が記載されていないことから、本件各通知書等に記載された処分の理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、本件各通知書等には、原処分庁が認定した事実やそれに基づく判断の根拠が明示されていると認められ、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服の申立てに便宜を与えるという行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の趣旨に欠けるものではないことから、本件各通知書に記載された処分の理由の提示に不備はない。(令5. 9.15 高裁(法・諸)令5-1)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
令050001
裁決年月日
令和5年9月15日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁は前回調査までに請求人の経理処理を把握しており、その時点で指導ができたはずであるから、前回調査における是認に問題があり、信義則に反する旨主張する。しかしながら、原処分庁が前回調査の際に指導しなかったという事実をもって、原処分庁が請求人に対して、経理処理等が適正である旨の公的見解を表示したとはいえないから、信義則の法理の適用はない。(令5. 9.15 高裁(法・諸)令5-1)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
令050001
裁決年月日
令和5年9月15日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁の行った調査について、国税通則法第24条《更正》及び法人税法第130条《青色申告書に係る更正》第1項に規定する「調査」を欠いた違法なものである旨主張する。しかしながら、国税通則法第24条にいう「調査」には、課税庁内部における調査も含まれ、原処分庁が国税局査察部から課税資料(本件課税資料)の引継ぎを受けて本件課税資料の内容を検討して行った調査は、同条に規定する「調査」に該当する。さらに、法人税法第130条第1項にいう「帳簿書類の調査」は、収集済の帳簿等の検討を含むと解されており、原処分庁が本件課税資料の内容を検討して行った調査は、同項に規定する「帳簿書類の調査」にも該当する。(令5. 9.15 高裁(法・諸)令5-1)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令050008
裁決年月日
令和5年9月15日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①A税務署長がした消費税等の更正処分(本件更正処分)に係る調査(本件調査)は不十分であること、②同税務署長が長期間にわたって消費税等の還付を留保する正当な理由はなかったにもかかわらず、消費税等の還付を留保していることを交渉材料として本件調査への協力を強要したこと、③本件調査は請求人の取引先を陥れることを目的としたものであること、④同税務署長は請求人が営む事業等を脅かして陥れるという目的のために本件更正処分に係る通知書に記載すべき理由を記載せず本件更正処分を行ったこと、⑤本件調査における違法な他事考慮が本件更正処分の取消理由となることなどから、本件調査には本件更正処分を取り消すべき違法がある旨主張する。しかしながら、①A税務署長は請求人の各仕入先について事実の確認をしており本件調査の担当者に裁量の逸脱があったとは認められないこと、②同税務署長は還付を留保する理由がないと判断した消費税等については、本件調査の終了を待つことなく速やかに還付等の手続を行っており、同税務署長に委ねられた裁量を逸脱して長期間にわたって還付を留保したとは認められない上、請求人は本件調査について非協力な対応をしていた訳でもなかったのであるから、同税務署長において、消費税等の還付を留保していることを交渉材料として本件調査を進めていたとは認められないこと、③本件調査が請求人の取引先を陥れることを目的としたものであることを認めるに足る証拠はないこと、④本件更正処分の理由の提示に不備はないこと、⑤本件調査について請求人が主張する他事考慮があったとは認められないこと、その他、本件調査において課税処分の基礎となる証拠資料の収集手続に刑罰法規に触れ、公序良俗に反し又は社会通念上相当とされる限度を超えて権限濫用にわたるなどの重大な違法があったとは認められないことから、本件調査に係る手続に本件更正処分を取り消すべき違法はない。(令5. 9.15 大裁(諸)令5-8)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令050008
裁決年月日
令和5年9月15日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、消費税等の更正処分(本件更正処分)に係る通知書(本件通知書)には、請求人が保存する総勘定元帳(本件総勘定元帳)及び領収証等(本件各領収証等)に記載された仕入先(本件各仕入先)の氏名について、請求人が真実のものと信じたことについて「相当の理由」がない点について一切記載されていないことから、本件更正処分の理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、本件通知書には、本件総勘定元帳及び本件各領収証等に記載されている本件各仕入先の氏名は真実のものとは認められないことを、その理由と併せて示し、これにより、消費税法第30条《仕入れに係る消費税額の控除》第7項に規定する帳簿及び請求書等を保存していないこととなるため仕入税額控除を適用することはできない旨及び請求人の納付すべき消費税等の額の計算過程等が記載され、本件更正処分の根拠法令とその原因となる事実関係が具体的に示されており、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服申立てに便宜を与えるという行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の趣旨に照らしても、同項本文の要求する理由の提示として欠けるところはないというべきである。したがって、本件更正処分の理由の提示に不備はない。(令5. 9.15 大裁(諸)令5-8)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
令050004
裁決年月日
令和5年9月6日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、民事調停法第17条《調停に代わる決定》に基づく裁判所の決定(本件決定)を根拠として、飲食店に係る事業(本件事業)の経営者は既に死亡した実質的経営者であり、本件事業から生ずる収益を享受していないのであるから、請求人の事業所得の金額を零円とする等の更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条《更正の請求》第1項に規定する更正の請求の趣旨に照らせば、請求人において申告書の記載が真実に反することを立証しなければならないところ、裁判所による本件決定は利害が対立する当事者間における審理の結果から導かれたものではなく、本件決定が前提とする事実関係は請求人が提出した証拠とは整合しないものがあることからすれば、本件決定をもって本件事業の経営者が請求人以外と認めることはできない。そして、請求人が提出した他の証拠からも本件事業から生ずる収益等を請求人が享受していないことは立証できていないのであるから、更正の請求は認められない。(令5. 9. 6 名裁(所・諸)令5-4)

支部名
名古屋
裁決番号
令050003
裁決年月日
令和5年9月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100203990
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、法人税等の更正処分等(本件各更正処分等)の取消しを求める訴訟(本件訴訟)の被告である国は、更正の請求を経ないで申告額を超えない部分について取消しを求めることは訴えの利益を欠き不適法であると主張して、本件訴訟の原告である請求人が必要ないと主張している更正の請求をさせたのであり、原処分庁は更正の請求を認めるべきであったから、更正をすべき理由がない旨の通知処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、請求人の主張は、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったことを主張するものではなく、また、本件訴訟における国の答弁は、請求人の訴えが不適法である旨述べたにすぎず、当該答弁によって本件各更正処分等の後の納付すべき税額が過大であったことになるものではないから、請求人の主張は、更正をすべき理由がない旨の通知処分を取り消すべき理由には当たらない。(令5. 9. 1 名裁(法)令5-3)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令050012
裁決年月日
令和5年8月25日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分の更正の通知書(本件更正通知書)には、請求人が職員の出向先法人から受領した負担金(本件出向負担金)が消費税法第60条《国、地方公共団体等に対する特例》第4項に規定する特定収入に該当すると認定した原処分の原因となる事実の認定過程、法令等の適用関係及び法令の解釈など結論に至る判断過程で必要な内容の記載がないことなどから、原処分の理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、本件更正通知書には、原処分の根拠法令、認定した事実及び本件出向負担金が特定収入に該当する旨の判断に至った過程が具体的に示されており、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の趣旨に照らしても、同項本文の要求する理由の提示として欠けるところはなく、原処分の理由の提示に不備はない。(令5. 8.25 東裁(法・諸)令5-12)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
令050002
裁決年月日
令和5年8月2日
裁決結果
棄却
争点番号
100203990
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、消費税等に係る調査手続(本件調査手続)には、原処分庁が一度受理した期限後申告書を消印の上請求人へ返戻し、原処分庁側で用意した期限後申告書の下書に押印、提出させるなどした違法があるから更正の請求が認められるべきである旨主張する。しかしながら、更正の請求ができる事由は、国税通則法第23条《更正の請求》第1項各号に規定する事由のほか、同条第2項各号及びその他の国税に関する法令が更正の請求ができる場合として特に規定する場合に限られると解すべきところ、調査手続の違法は同条第1項各号に規定する更正の請求が認められる事由とされていない。また、その他の国税に関する法令の規定をみても、調査手続の違法を更正の請求が認められる事由とする規定はない。したがって、請求人の主張する事実が認められるか否か、また、それらの事実が違法な手続といえるか否かにかかわらず、本件調査手続の違法を理由とする更正の請求は認められない。(令5. 8. 2 仙裁(諸)令5-2)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
令050002
裁決年月日
令和5年8月2日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人の消費税等に係る更正の請求(本件更正請求)がされたのは、国税通則法第23条《更正の請求》第1項に規定する期限(請求人の消費税等の法定申告期限から5年)を経過した後であるところ、請求人は、消費税等に係る調査手続には、原処分庁が一度受理した期限後申告書を消印の上請求人へ返戻し、原処分庁側で用意した期限後申告書の下書に押印させ、提出させるなどした違法があるから、本件更正請求には同項に規定する期間制限は適用されない旨主張する。しかしながら、更正の請求ができる期間は同項のほか国税に関する法令に規定する期間に限定されるものと解すべきところ、調査手続の違法がある場合の更正の請求ができる期間を特に定めた規定はない。したがって、本件更正請求は、更正の請求ができる事由の有無について検討するまでもなく、更正すべき理由がない。(令5. 8. 2 仙裁(諸)令5-2)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令050002
裁決年月日
令和5年7月24日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、原処分に係る通知書(本件通知書)には、請求人らが祖父から売買により取得した取引相場のない株式(本件株式)の価額の算定に当たり、本件株式の評価会社(本件会社)の資産及び負債の金額について、課税時期から課税時期の直後期末までの間に著しい増減がなかったと判断した根拠となる事実関係及び判断基準や課税時期の判断理由が示されていないから、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の要求する理由の提示として不足する旨主張する。しかしながら、本件通知書には、本件会社の課税時期から課税時期の直後期末までの期間が近接しており、その間に本件会社の資産及び負債について著しい増減の事実はないとして、本件株式の価額を算出した上で、本件株式の取得の時において、売買価額との差額に相当する金額が贈与により取得したとみなされること及びその根拠法令、贈与税の課税価格、納付すべき贈与税額等を示すなど、その判断過程が示されており、本件通知書に記載された処分の理由は、行政庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という見地からも欠けるところはなく、理由の提示として不備はない。(令5. 7.24 大裁(諸)令5-2)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令050002
裁決年月日
令和5年7月24日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、原処分庁は、請求人らが祖父から売買により取得した取引相場のない株式(本件株式)の価額の算定に当たり、本件株式の評価会社(本件評価会社)の課税時期の直前期末と課税時期の直後期末の資産及び負債の金額について、単に財産評価基本通達に基づく計算式に当てはめて算出し、その差額をもって、課税時期の直前期末から課税時期までの間に著しい資産及び負債の増減があったと誤認しているのであって、本件評価会社の資産及び負債の増減を判断するのに必要な調査を尽くしていないから、何らの調査なしに原処分を行ったに等しい旨主張する。しかしながら、原処分庁は、課税要件事実の認定に必要な証拠資料を収集し、課税時期の直前期末、課税時期及び課税時期の直後期末における資産及び負債の状況を検討した上で、本件株式の価額を算定しているから、原処分について、調査の不足が著しく、何らの調査なしに行われたに等しいとの評価を受けるべき事情は認められない。(令5. 7.24 大裁(諸)令5-2)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
令050001ほか 1件
裁決年月日
令和5年7月7日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、確定申告が過少申告となったのは確定申告前の税務相談(本件税務相談)における税務職員の誤指導が原因であるから、過少申告加算税の各賦課決定処分(本件各賦課決定処分)は信義則に反する違法がある旨主張する。しかしながら、信義則の法理の適用は、納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお当該課税処分に係る課税を免れさせて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情が存する場合に初めてその是非を考えるべきものであり、この特別の事情が存するかどうかの判断に当たっては、少なくとも、税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したことの考慮は不可欠であるところ、本件税務相談において誤指導があったとは認められず、他に「税務官庁が請求人に対し信頼の対象となる公的見解を表示した」と評価できる事実は認められないから、本件各賦課決定処分について信義則に反する違法があるとはいえない。(令5. 7. 7 福裁(法・諸)令5-1)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
令050002
裁決年月日
令和5年7月7日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正処分に係る通知書(本件通知書)には、請求人が譲渡した土地(本件土地)に係る譲渡所得の計算における①譲渡金額、②取得費、③譲渡に要した費用の記載について、原処分庁の判断過程が示されておらず、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項に規定する理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、本件通知書には、①譲渡金額は、本件土地の売買契約書に記載された売買代金に固定資産税等の清算金を加算したものであること、②取得費は、租税特別措置法第31条の4《長期譲渡所得の概算取得費控除》の規定により、収入金額に100分の5を乗じて計算したこと、③譲渡に要した費用は、仲介手数料、収入印紙代、建物解体費用、建物解体費用に係る手数料、測量費及び登記原因証明情報に係る費用であることが記載されており、行政庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜供与という行政手続法第14条第1項本文の趣旨を充足するものであるといえるから、請求人の主張には理由がない。(令5. 7. 7 名裁(所)令5-2)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令040066
裁決年月日
令和5年6月28日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、原処分は、請求人らが父から売買により取得した同族会社の株式(本件株式)の価額を財産評価基本通達(評価通達)の定めにより評価するに当たり、本件株式の発行会社の営業権(本件営業権)の価額を資産計上してなされたものであるところ、原処分に係る通知書(本件各通知書)に記載された処分の理由には、本件営業権の存否に係る課税要件事実に関する記載がないから、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第一項本文の要求する理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、本件各通知書には、原処分庁が、請求人らが贈与により取得したとみなされる財産の金額を提示し、当該金額から贈与税の課税価格を算出した上、納付すべき贈与税額等を算出した一連の判断過程が示されているから、行政庁の恣意抑制という見地から欠けるところはないし、また、本件営業権の存否及びその評価額を除いては、請求人らと原処分庁との認識に齟齬はなく、請求人らは、本件営業権の価額の記載から、原処分庁が本件営業権の存在を認定し、その評価額を評価通達の定めにより算定したことを了知し得るのであるから、不服申立ての便宜という見地からも欠けるところはなく、理由の提示として不備はない。(令5. 6.28 大裁(諸)令4-66)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令040066
裁決年月日
令和5年6月28日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、原処分庁は、請求人らが父から売買により取得した同族会社の株式(本件株式)の価額を財産評価基本通達の定めにより評価するに当たり、本件株式の発行会社の営業権(本件営業権)を資産計上して贈与税の決定処分(原処分)を行ったところ、原処分は、本件営業権の存否について具体的な調査が行われずになされたものであって、国税通則法第25条《決定》に規定する「調査」により行われたものでなく、違法な処分である旨主張する。しかしながら、原処分庁の調査担当職員は、売買価額の決定方法等について質問調査を実施するなど当該職員に委ねられた合理的な選択、裁量の範囲内において各種資料を収集し、その収集した資料から認められる客観的な事実に基づいて、本件営業権及び本件株式の価額を算定して、請求人らが相続税法第7条《贈与又は遺贈により取得したものとみなす場合》に規定する「著しく低い価額の対価」で本件株式を譲り受けたかどうかの判断をし、請求人ら贈与税の課税標準等及び税額等を認定している。以上の原処分に至る一連の判断過程の一切からすれば、原処分は、国税通則法第25条に規定する「調査」により行われたものと認められる。(令5. 6.28 大裁(諸)令4-66)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令040141
裁決年月日
令和5年6月27日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、原処分庁がした各更正処分(本件各更正処分)は、相続税法第21条の15の規定に基づき行われているが、同条は相続税の課税価格に加算する対象について具体的に規定していないため、本件各更正処分の根拠条文には値しないこと、また、仮に相続税法基本通達21の15-1《相続税の課税価格への加算の対象となる財産》の定めが本件各更正処分の根拠であったとしても、通達は法律ではないので、本件各更正処分は法律に基づかない処分であることから、本件各更正処分の理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、本件各更正処分に係る各通知書には、相続税法第21条の15の規定に基づき、請求人らが被相続人を特定贈与者とする相続時精算課税選択届出書を提出した平成21年分以後に被相続人から贈与により取得した財産の価額を加算する必要があり、同人から贈与により取得したものとみなされる借地権の価額に相当する金額を請求人らの相続税の課税価格に加算することが記載され、本件各更正処分の根拠法令及びその原因となる事実関係の内容等が具体的に明示されており、理由の提示に不備があるとはいえない。(令5. 6.27 東裁(諸)令4-141)

支部名
高松
裁決番号
令040015
裁決年月日
令和5年6月23日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が提出した亡父を被相続人とする相続税の修正申告書(本件修正申告書)において、相続財産とした①借用書に基づく請求人に対する貸付金(本件貸付金1)、②請求人が被相続人の預金口座から出金した金員(本件貸付金2)及び③刀剣15本について、①本件貸付金1は、相続開始前に完済していること、②本件貸付金2は、生活費等に費消したものであり、そもそも被相続人からの借入れではないこと及び③刀剣15本は、相続開始時に盗まれて存在しなかったことから、①ないし③の価格は零円となるため、本件修正申告書の提出により納付すべき税額が過大となっており、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、①本件貸付金1及び②本件貸付金2については、請求人を含む共同相続人は、本件修正申告書提出の前に作成された遺産分割協議書(本件協議書)にその存在及び金額を明記していること、その金額はいずれも本件修正申告書と同額であること及び請求人が本件貸付金1及び本件貸付金2の合計額を本件協議書の作成後に当該財産を相続した者に返済していると認められることからすると、請求人は、本件修正申告書の提出時点において、本件貸付金1及び本件貸付金2の価額を本件修正申告書の金額であると認識していたものと認められる。また、③刀剣についても、本件協議書に記載された個数と本件修正申告書に記載の個数が同数であることからすると、請求人は、本件修正申告書の提出時点において、当該刀剣の存在を認識していたと認められる。その他、請求人が原処分庁及び当審判所に提出した証拠資料等並びに当審判所の調査によっても、請求人の主張する①ないし③の事実を確認することはできないことから、更正の請求ができる場合に該当しない。(令5. 6.23 高裁(諸)令4-15)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
令040025
裁決年月日
令和5年6月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る決定通知書には、贈与を受けた各土地(本件各土地)の価額の評価において固定資産税評価額に乗ずる倍率の理由が示されておらず、いかなる判断過程を経て本件各土地が評価されたのかが不明である旨主張する。しかしながら、当該決定通知書には、本件各土地について、所在地番、地目及び地積と、請求人が贈与により取得したこと、相続税法第28条《贈与税の申告書》第1項の規定により贈与税の申告書を提出する義務があること、財産評価基本通達38《中間農地の評価》及び同通達48《中間山林の評価》の定めにより評価して各評価額の合計額となることが、それぞれ記載されており、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項が規定するところの、いかなる法令及び財産評価基本通達を適用して処分がされたのか、請求人においてその提示内容から了知し得る程度の明示がされているから、請求人の主張には理由がない。(令5. 6.21 名裁(諸)令4-25)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令040137
裁決年月日
令和5年6月20日
裁決結果
棄却
争点番号
100202030
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/3期限内申告
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、法定申告期限内に期限内申告書を提出しており、請求人が法定申告期限後に提出した確定申告書は原処分庁に期限内申告書の提出の確認が取れない旨言われて再提出したものにすぎないから、期限後申告書に該当しない旨主張をする。しかしながら、原処分庁において請求人が期限内申告書を提出した記録はなく、また、請求人においても期限内申告書を提出したことを裏付ける証拠資料等はなく、審判所においても請求人が期限内申告書を提出したことを証明する証拠資料等は確認できないことからすれば、請求人が期限内申告書を提出したものとは認められないのであり、請求人が提出した確定申告書は国税通則法第18条《期限後申告》第1項に規定する期限後申告書に該当する。(令5. 6.20 東裁(諸)令4-137)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令040132
裁決年月日
令和5年6月15日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分(本件各納税告知処分)に係る通知書(本件通知書)の理由の提示において、①請求人の前代表取締役兼株主を居住者と判定した過程について、前代表取締役兼株主の滞在日数以外の具体的事実が示されていないこと、②その支払時に確認できる事実関係に基づいて支払年月ごとに理由が提示されていないこと、③源泉徴収義務者として果たすべき調査確認義務の判断基準が提示されていないこと、④原処分庁による調査(本件調査)が、国税通則法第74条の11《調査の終了の際の手続》第6項に規定する再調査規定を充足する理由が提示されていないことから、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項に規定する理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、①処分の理由として、生活の本拠が国内にあることを認定できる客観的諸事情が示されれば、請求人において、上記認定を否定する事実を積極的に主張・立証することにより本件各納税告知処分を争えばよいことを容易に知ることができること、②本件通知書には、本件各納税告知処分の理由として、当該処分に係る給与及び配当の支給期間において、請求人の前代表者兼株主が所得税法上の居住者に該当する旨が記載されていること、③本件各納税告知処分の理由は、本件通知書の記載により了知できるものであり、請求人の主張するような「判断基準」なるものが示されなければ了知できないものではないこと、④本件調査は本件各納税告知処分そのものではないから、本件各納税告知処分の理由として、本件調査が国税通則法第74条の11第6項の規定を充足している旨を提示しなければならないとはいえないことから、理由の提示として不備はない。(令5. 6.15 東裁(諸)令4-132)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令040133
裁決年月日
令和5年6月15日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分(本件各納税告知処分)に係る通知書(本件通知書)の理由の提示において、①請求人の前取締役兼株主を居住者と判定した過程について、前取締役兼株主の滞在日数以外の具体的事実が示されていないこと、②その支払時に確認できる事実関係に基づいて支払年月ごとに理由が提示されていないこと、③源泉徴収義務者として果たすべき調査確認義務の判断基準を提示していないことから、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項に規定する理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、①処分の理由として、生活の本拠が国内にあることを認定できる客観的諸事情が示されれば、請求人において、上記認定を否定する事実を積極的に主張・立証することにより本件各納税告知処分を争えばよいことを容易に知ることができること、②本件通知書には、本件各納税告知処分の理由として、当該処分に係る給与及び配当の支給期間において、請求人の前取締役兼株主が所得税法上の居住者に該当する旨が記載されていること、③本件各納税告知処分の理由は、本件通知書の記載により了知できるものであり、請求人の主張するような「判断基準」なるものが示されなければ了知できないものではないことから、理由の提示として不備はない。(令5. 6.15 東裁(諸)令4-133)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令040134
裁決年月日
令和5年6月15日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分(本件各納税告知処分)に係る通知書(本件通知書)の理由の提示において、①請求人の全株式を保有する株主が居住者と判定した過程について、同株主の滞在日数以外の具体的事実が示されていないこと、②その支払時に確認できる事実関係に基づいて支払年月ごとに理由が提示されていないこと、③源泉徴収義務者として果たすべき調査確認義務の判断基準を提示していないことから、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項に規定する理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、①処分の理由として、同株主の生活の本拠が国内にあることを認定できる客観的諸事情が示されれば、請求人において、上記認定を否定する事実を積極的に主張・立証することにより本件各納税告知処分を争えばよいことを容易に知ることができること、②本件通知書には、本件各納税告知処分の理由として、当該処分に係る配当の支給期間において、同株主が当該支給期間において所得税法上の居住者に該当する旨が記載されていること、③本件各納税告知処分の理由は、通知書の記載により了知できるものであり、請求人の主張するような「判断基準」なるものが示されなければ了知できないものではないことから、理由の提示として不備はない。(令5. 6. 15 東裁(諸)令4-134)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令040065
裁決年月日
令和5年6月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100202030
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/3期限内申告
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、法定申告期限内に、請求人のパソコンで消費税等の確定申告書のデータを作成した上で、当該データをe-Taxにより送信して提出した旨主張する。しかしながら、情報通信技術を活用した行政の推進等に関する法律第6条《電子情報処理組織による申請等》第3項の規定によれば、納税者が、e-Taxを利用して消費税等の申告データを送信した場合には、当該申告データが、国税庁の使用に係る電子計算機に備えられたファイルへの記録がされたときに確定申告書の提出があったものとみなされるところ、請求人が法定申告期限内に送信したとする消費税等の確定申告書のデータが、法定申告期限内に、上記ファイルに記録されたことは認められず、当審判所の調査の結果によっても、請求人が、法定申告期限内に、確定申告書を提出した事実はうかがわれない。(令5. 6.14 大裁(諸)令4-65)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
令040019
裁決年月日
令和5年6月13日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、令和3年分の所得税等に係る更正通知書(本件通知書)に令和2年分の確定申告について更正の請求が認められない理由及び還付金を充当した旨の記載がないから、理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、本件通知書には、具体的な事実関係に基づいて、租税特別措置法第37条の12の2《上場株式等に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除》第5項の規定が適用できないと判断した根拠が示されており、請求人において更正処分等がされた理由を了知し得るものということができるから、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の趣旨である原処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜に照らし、法の要求する理由の提示として欠けるところはなく、原処分庁の理由の提示に不備はない。(令5. 6.13 福裁(所)令4-19)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
令040019
裁決年月日
令和5年6月13日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、令和3年分の所得税等に係る本件更正処分等は、令和2年に生じた上場株式等の譲渡損失(本件譲渡損失)における金融商品の取扱いについて調査を行わずになされたものであり、調査を欠く違法な処分である旨主張する。しかしながら、国税通則法第24条《更正》に規定する「調査」とは、課税標準等又は税額等を認定するに至る一連の判断過程の一切を意味するものと解されるところ、原処分庁は、請求人の令和2年分の所得税等の確定申告書を確認することにより本件譲渡損失の金額が令和3年以降に繰り越されていない事実を把握し、当該事実に基づき令和3年分の所得税等の課税標準等又は税額等を認定して本件更正処分等を行ったと認められるから、本件更正処分等は調査により適法になされた処分であり、原処分庁が当該金融商品について調査を行わなかったことをもって、本件更正処分等が調査を欠いた違法な処分ということはできない。(令5. 6.13 福裁(所)令4-19)

支部名
大阪
裁決番号
令040064
裁決年月日
令和5年6月13日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、相続税の課税価格の計算について、請求人が交付した代償財産の価額を相続税法基本通達11の2-10《代償財産の価額》ただし書(2)に定める方法により計算して更正の請求をしたところ、原処分庁が減額更正処分をした後に、代償財産の価額は、共同相続人と作成した合意書(本件合意書)に記載する計算方法が、同通達ただし書(1)に定める共同相続人の全員の協議に基づいて合理的と認められる方法であるとして、増額の再更正処分(本件更正処分)をしたことに対して、原処分庁は、本件合意書が、共同相続人の全員の協議に基づくものであるか否かについて必要な調査を行っていないから、国税通則法(通則法)第26条《再更正》に規定する「調査」を欠いた違法がある旨主張する。しかしながら、通則法第26条に規定する「調査」とは、課税標準等又は税額等を認定するに至る判断過程の一切を意味し、課税庁の証拠資料の収集、証拠の評価あるいは経験則を通じての要件事実の認定、租税法その他の法令解釈適用を含む極めて包括的な概念であり、いかなる調査の方法を採るかは権限ある税務職員の合理的な裁量に委ねられていると解されるところ、原処分庁所属の調査担当職員は、請求人の税務代理人である税理士に対し、本件合意書の成立の真正について質問調査を行い、請求人の相続税の課税標準等及び税額等を認定したのであり、本件更正処分は、通則法第26条に規定する「調査」に基づいて行われたものと認められる。(令5. 6.13 大裁(諸)令4-64)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令040127
裁決年月日
令和5年6月8日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正の請求(本件更正の請求)に対して原処分庁が行った行為は税務代理人に対する電話連絡のみであり、調査を何らすることなく更正処分(本件更正処分)を行っているとして、本件更正処分を取り消すべき違法がある旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条《更正の請求》第1項に基づく更正の請求に対する更正処分は同条第4項に基づくものであるところ、同項に規定する「調査」とは、更正の請求に係る課税標準等又は税額等を認定するに至る一連の判断過程の一切、すなわち、証拠資料の収集、証拠の評価、経験則を通じての要件事実の認定、租税法その他の法令の解釈適用を経て更正をし又は更正をすべき理由がない旨を通知するに至るまでの思考、判断を含む極めて包括的な概念である。そして、いかなる調査の方法をとるかは権限ある税務職員の合理的な裁量に委ねられており、いわゆる机上調査等の課税庁内部における調査も含まれると解される。原処分庁所属の調査担当職員は、本件更正の請求に対し、相続税の課税標準等及び税額等に関し、遺言書の写しその他の資料の検討を行い、その結果、同資料の評価及びこれらに基づく事実の認定をした上で、本件更正処分に係る課税標準等及び税額等を認定したと認められる。したがって、本件更正処分は「調査」に基づき行われた適法なものである。(令5. 6. 8 東裁(諸)令4-127)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令040124
裁決年月日
令和5年6月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、法人税等の確定申告において、船舶の売却に係る海外子会社への未収債権(本件債権)に対する貸倒損失が生じたとして、所得金額から本件債権の金額に相当する額を減算(本件減算処理)した際に、これと同額を所得金額に加算(本件加算処理)したことについて、本件減算処理のみ行えばよかったものを単純に誤って加算したものであり、納付すべき税額が過大であったこととなるため、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に基づく更正の請求が認められるべきである旨主張する。しかしながら、請求人が船舶の売却に伴って本件債権を取得した事実は認められないこと及び海外子会社も本件債権が存在しないことを前提とした経理処理及び清算手続を行っていたことがうかがわれることから、請求人の主張のとおり本件加算処理が誤りであったとしても、これと同額の本件減算処理も誤りであると認められ、結果として所得金額に異動はなく、納付すべき税額が過大であるとはいえないから、更正の請求は認められない。(令5. 6. 1 東裁(法)令4-124)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令040124
裁決年月日
令和5年6月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100203070
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正の請求に対する更正をすべき理由がない旨の通知処分(本件通知処分)に係る通知書の「処分の理由」欄には、請求人が加算処理が誤りであったと主張する、法人税申告書の別表四において所得金額に加算された金額について、これを加算し、これを社外流出処分とすべき理由及び必要性が論理的に記載されておらず、第三者にも認知できる客観的・具体的な処分の理由の提示がなされていないから、行政手続法第8条《理由の提示》第1項に規定する理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、本件通知処分に係る理由の提示は、原処分庁が国税通則法《更正の請求》第23条第1項第1号に該当しないと判断した根拠が、更正の請求に係る事実関係に即して示されており、請求人において本件通知処分がされた理由を了知し得るものということができることから、本件通知処分に係る理由の提示は、行政手続法第8条第1項の趣旨に照らし、法の要求する理由の提示として欠けるところはないから、その理由に不備はない。(令5. 6. 1 東裁(法)令4-124)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
令040039
裁決年月日
令和5年5月26日
裁決結果
棄却
争点番号
100204150
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/15処分理由の差換え
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が非上場株式(本件株式)を取引先から取得して関連法人へ譲渡したことについて、原処分庁は、原処分時は譲渡価額が不相当に高額又は低額とまではいえないとした上で、取得価額について、不相当に高額であり適正な価額との差額は購入先に対する寄附金であると認定したのに対し、本審査請求における予備的主張では、仮に購入価額が適正な価額であるとしても、譲渡価額が不相当に低額であり、適正な価額との差額が譲渡先に対する寄附金である旨主張しており、両主張は基本的課税要件事実の同一性があるということはできないから、原処分庁の予備的主張は許されない旨主張する。しかしながら、原処分時の理由及び本審査請求における予備的主張は、いずれも、本件株式に係る譲渡損失の額が適正でないことの根拠を説明するものであり、原処分において示した本件株式に係る譲渡損失の額を損金の額に算入できない旨の結論を変更するものではないから、法人税法第130条《青色申告書等に係る更正》第2項が規定する理由付記制度を全く無意義ならしめ、又はこれを認めることが納税者の正当な利益を害するような特段の事情があるとはいえない。また、基本的課税要件事実の同一性があることが理由の差替えを認める要件となるという請求人の主張を前提としても、原処分時の理由及び本審査請求における予備的主張は、基本的課税要件事実の同一性があると認められるから、原処分庁の予備的主張は許される。(令5. 5.26 関裁(法)令4-39)

支部名
東京
裁決番号
令040123
裁決年月日
令和5年5月26日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る調査において、原処分庁所属の調査担当職員が請求人に無許可で資料を閲覧及び撮影したなど、本件の調査手続には原処分の取消事由となる違法がある旨主張する。しかしながら、本件の調査手続において、原処分の基礎となった証拠収集手続として刑罰法規に触れ、公序良俗に反し又は社会通念上相当の限度を超えて濫用にわたるなど重大な違法があるとは認められないから、本件の調査手続に原処分の取消事由となる違法は認められない。(令5. 5.26 東裁(所)令4-123)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
令040016
裁決年月日
令和5年5月18日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、原処分に係る各通知書(本件各通知書)には、相続により取得した各土地(本件各土地)の評価額の算出に当たり、取引事例比較法を適用しないことが請求人らの主張する本件各土地の不動産鑑定評価額(本件鑑定評価額)の合理性にどのように影響するかといった理由が具体的に示されておらず、本件鑑定評価額が時価として認められないという判断に至った過程を検証することができないため、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項に規定する理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、本件各通知書の記載内容によれば、原処分庁が本件各土地の評価額の算出に当たり、財産評価基本通達に基づき評価した判断過程を検証することができ、また、請求人らもその判断過程を了知し、それに沿った反論やその反論を裏付ける立証が可能であることからすると、本件各通知書の記載内容は、行政庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という見地から欠けるところはなく、行政手続法第14条第1項に規定する理由の提示として不備はない。(令5. 5.18 福裁(諸)令4-16)

支部名
大阪
裁決番号
令040056
裁決年月日
令和5年5月8日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、国税通則法(通則法)第23条《更正の請求》の括弧書が付されていない「法定申告期限」と通則法第70条《国税の更正、決定等の期間制限》の括弧書の付された「法定申告期限」とは異なるものであると解すべきであるから、通則法第23条の解釈に当たり、通則法第70条の規定を引用すべきでないことなどを理由として、法定申告期限前に提出した還付申告書に係る更正の請求をすることができる期間は法定申告期限から5年以内である旨主張する。しかしながら、通則法第23条第1項は、法定申告期限を観念することができない還付申告書に係る更正の請求の期限の起算日を規定していないところ、更正の請求が税務署長に対して更正を求める制度であることからすると、更正の請求は税務署長が更正をすることができる期間の範囲内においてのみすることができると解すべきである。そうすると、還付申告書に係る更正の請求をすることができる期間についても当該申告書を提出した日から5年以内と解すべきであるところ、請求人の更正の請求は、還付申告書を提出した日から5年を経過した日以後になされたものである。したがって、請求人の更正の請求は、更正の請求をすることができる期間内にされたものであると認めることはできない。(令5. 5. 8 大裁(所)令4-56)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
令040015
裁決年月日
令和5年4月13日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①誰が隠蔽仮装行為をしたか、②隠蔽仮装行為と評価される行為及び親族の隠蔽仮装行為を請求人のそれと同視することの記載が、重加算税の各賦課決定処分(本件各賦課決定処分)に係る各通知書(本件各通知書)でそれぞれ不明確であったことなどを理由として本件各賦課決定処分の理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、本件各通知書の記載内容からすれば、請求人から申告手続を委任された親族に隠蔽仮装行為があったことをもって、請求人に隠蔽仮装行為があったことを判断したことが分かり、本件各賦課決定処分の原因となる事実関係の内容等が具体的に示されている。そうすると、本件各通知書の記載内容は、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服の申立てに便宜を与えるという行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の趣旨に照らし、同項本文の要求する理由の提示として欠けるものではないことから、本件各賦課決定処分の理由の提示に不備はない。(令5. 4.13 広裁(所・諸)令4-15)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
令040015
裁決年月日
令和5年4月13日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正の請求(本件更正請求)において、①外注費及び出張手当、②請求人が営む事業(本件事業)に従事する親族への給与及び③本件事業に従事する親族が使用する車両(本件車両)の減価償却費の一部について、必要経費に算入することができる旨主張する。しかしながら、①及び②の一部については、請求人の主張事実は、提出に係る証拠によっても、当審判所の調査によってもこれを認めるには足らず、②のその他の部分については、請求人が提出した各書類は、その支出があったことを裏付けるものではないか、又は本件事業と直接の関連性を持ち、業務の遂行上必要な支出であることを裏付ける証拠資料とは認められない。③については請求人の主張を前提とすると、家事関連費に該当するところ、請求人は本件車両の本件事業における使用状況及び事業専用割合の根拠に関する客観的な証拠を提出せず、また、当審判所の調査によっても、これを認めるに足りない。したがって、請求人が必要経費の算入漏れと主張する各支出は、事業所得の金額の計算上必要経費に算入することができるとは認められないから、本件更正請求は、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号の規定による更正の請求ができる場合に該当しない。(令5. 4.13 広裁(所・諸)令4-15)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
令040013
裁決年月日
令和5年4月12日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集№131

要旨

○ 請求人は、役員給与につき源泉徴収された所得税等(本件各源泉所得税)について、当該役員給与を一部返還したことにより過大となったにもかかわらず、源泉徴収義務者が源泉徴収税額の精算をしない場合には、源泉徴収義務者が請求人に役員給与を支払う際に徴収した源泉所得税を国は収納し利益を得ているのであるから、所得税法(平成31年法律第6号による改正前のもの)第120条《確定所得申告》第1項第5号の「源泉徴収された又はされるべき所得税の額」は、実際に源泉徴収された所得税等の額と解するのが相当であり、請求人は、本件の各更正の請求により本件各源泉所得税の額の還付を受けることができる旨主張する。しかしながら、同号にいう「源泉徴収をされた又はされるべき所得税の額」とは、所得税法の源泉徴収の規定に基づき正当に徴収をされた又はされるべき所得税等の額を意味するものであり、役員給与が減額された以上、源泉徴収の規定により正当に徴収された又はされるべき所得税等の額も減少するのであるから、請求人が主張する事情があったとしても、請求人は、本件の各更正の請求において、本件各源泉所得税の額のうち、「正当に徴収された又はされるべき所得税等の額」を超える金額について還付を受けることはできない。(令5. 4.12 仙裁(所)令4-13)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令040053
裁決年月日
令和5年3月30日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、消費税等の還付申告(本件還付申告)について、原処分庁所属の職員(本件職員)と協議して申告内容の了承を得ており、その上で原処分庁が本件還付申告に係る還付(本件還付)をしたことは、原処分庁の公的見解の表示に当たり、原処分庁が行った更正処分等(本件更正処分等)は、当該公的見解の表示に反して行われたものであるから信義則に反する違法がある旨主張する。しかしながら、本件職員は本件還付申告の審査に当たり、請求人に資料の提出を求めているものの、当該申告の内容を全面的に是認するような発言をしたとうかがわれる事情はなく、仮に請求人が本件職員との間で何らかの協議を行っていたとしても、本件職員は税務署長その他の責任ある立場にある者には該当しないし、原処分庁が本件還付をしたことが、本件還付申告の内容が正当である旨を公的見解として表示したものとはいえない。したがって、本件更正処分等に信義則に反する違法はない。(令5. 3.30 大裁(諸)令4-53)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令040054
裁決年月日
令和5年3月30日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、消費税等の還付申告に係る各課税期間の基準期間である事業年度の法人税について、原処分庁が、請求人と協議した上で、請求人の売上高が1,000万円を超えるとする修正申告書(本件修正申告書)を受理したこと、及び当該修正申告書の受理を前提に消費税等の還付申告書を受理して消費税等を還付(本件還付)したことは、当該協議における請求人の主張が正当であることや、本件還付の原因となった取引が請求人に帰属するものであることを認める旨の原処分庁の公的見解の表示に当たり、これに反する原処分は違法である旨主張する。しかしながら、本件修正申告書は原処分庁の責任ある立場にある者がその内容を是認した上で受理したものではないし、本件還付は当該協議における請求人の主張が正当であることや本件還付の原因となった取引が請求人に帰属することを認めたことを意味するものではないから、いずれも原処分庁の公的見解の表示には当たらない。したがって、原処分庁が請求人に対し、信頼の対象となる公見解を表示したとは認められないから、原処分に信義則に反する違法はない。(令5. 3.30 大裁(法・諸)令4-54)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
令040011
裁決年月日
令和5年3月24日
裁決結果
棄却
争点番号
100204019
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①確定申告書に添付した契約書等から、取得した建物(本件建物)が共同住宅であることは明らかであったにもかかわらず、原処分庁が確定申告書のとおり還付したことは、還付できないことを知りながら還付した違法な行為であるところ、請求人は当該還付が正しいと信じたのであるから、原処分の原因は、そのように信じさせた原処分庁にあり、よって、原処分は信義則に反する旨、また、②原処分庁が、他の納税者が請求人と同様に用途区分を誤った際に、本来支払うべき消費税を減額したにもかかわらず、請求人の減額の求めに応じなかったのは、課税の平等に反する旨主張する。しかしながら、①消費税法第52条《仕入れに係る消費税額の控除不足額の還付》第1項及び消費税法施行令第64条《仕入れに係る消費税額の控除不足額の還付の手続》の規定によれば、還付金額が過大であると認められる事由がある場合を除き、遅滞なく還付等の手続をするのが原則であるところ、原処分庁において、確定申告書及び添付書類から還付金額が明らかに過大であるとまでは判断できなかったと認められるから、原処分庁が還付したことが違法であるとはいえない。また、信義則の適用に当たっては、税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したことが必要であるところ、原処分庁が還付したことは、還付金額が正当である旨や当該還付申告が適正である旨の公的見解の表示とはいえないから、請求人において、還付が正しいと信じたという事情があったとしても、本件について、信義則を適用すべき特別な事情が存するとは認められない。さらに、②課税の平等とは、課税の根拠となる法を適用すべき者に対しては等しく適用すべしとすることであって、仮に法の適用を免れる者があったとしても、そのことを理由に他の者に対して法を正しく適用できなくなるわけではないし、法を正しく適用することが課税の平等に反することにはならない。(令5. 3.24 高裁(諸)令4-11)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
令040015
裁決年月日
令和5年3月23日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る各通知書に記載された処分の理由には、具体性が無く、原処分庁の判断過程も記載されていないから、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文に規定する理由の提示として不備がある旨主張する。しかしながら、当該各通知書には、適用すべき法規はもとより、認定の根拠となる各証拠及び当該各証拠から原処分庁が認定した事実が示された上、これら認定事実を併せ判断した判断過程も示されており、このような当該各通知書の記載は、いかなる事実関係に基づいて、原処分がされたかを十分に知り得るものといえる。したがって、行政手続法第14条第1項本文の要求する理由の提示として欠けるものではないから、理由の提示に不備はない。(令5. 3.23 福裁(所)令4-15)

支部名
熊本
裁決番号
令040006
裁決年月日
令和5年3月16日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 医業(本件事業)を営む請求人は、原処分庁に対し、本件事業に係る支出であるとして計算した金額(本件支出金額)の内訳として、預金通帳の写し等の修正不可能な証拠を提出し、原処分庁はその支出の事実を全て確認することができるのであるから、当該更正の請求は、国税通則法(通則法)第23条《更正の請求》第1項第1号に該当する旨主張する。しかしながら、請求人は、本件支出金額を証するとして提出した資料について、合理的な説明やその内訳を明らかにしていないことから、請求人が主張する本件支出金額は、本件事業と直接関係し、かつ、業務の遂行上必要な費用であるとして、客観的に通常必要な経費として具体的に判断することはできない。また、当審判所の調査によっても、本件支出金額が本件事業に係る事業所得の金額の計算上必要経費であるとする事実を認めるに足りる証拠は見当たらない。そうすると、請求人は自ら計上記載した申告内容が真実に反するものであることの主張立証をすべきところ、かかる主張立証ができていないというべきであるから、本件支出金額は、本件事業に係る事業所得の金額の計算上必要経費に算入することができない。したがって、請求人がした更正の請求は、課税標準等又は税額等の計算に誤りがあり、納付すべき税額が過大であるとは認められないから、通則法第23条第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当しない。(令5. 3.16 熊裁(所)令4-6)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令040093
裁決年月日
令和5年3月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集№130

要旨

○ 請求人は、①税務相談して確定申告したが税務署から何ら調査、指摘又は指導を受けず、また、他の年分については指導された方法により各親族への送金をしたにもかかわらず、所得税法第84条《扶養控除》第1項に規定する扶養控除の適用を認めないことは、信義誠実の原則に反する旨、②所得税法施行令第262条《確定申告書に関する書類等の提出又は提示》第3項第2号に規定する送金関係書類を提出せずに国外に居住する扶養親族に係る扶養控除の適用を認められている者は他にもいるのに、請求人のみに課税することは租税公平主義に反する旨を主張する。しかしながら、①原処分庁が法令の規定とは異なる誤った見解を示し、請求人がその誤った見解を信頼して所得税等の確定申告をしたと認めるに足りる証拠はない。また、②課税の平等とは、課税の根拠となる法を適用すべき者に対しては等しく適用することであって、仮に法の適用を免れる者があったとしても、そのことを理由に、他の者に対して法を正しく適用することができなくなるわけではない。したがって、信義誠実の原則に反する違法及び租税公平主義に反する違法はない。(令5. 3.14 東裁(所・諸)令4-93)

支部名
名古屋
裁決番号
令040013
裁決年月日
令和5年3月10日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 同族会社である請求人は、その代表者及び取締役(本件代表者ら)からの借入債務に係る債務免除益を計上し、益金の額に算入して法人税の申告をしたところ、①上記の会計処理は、請求人の顧問税理士(本件税理士)が本件代表者らの承諾を得ずに行ったもので、②債務免除通知書などの書類は作成されておらず、③本件代表者らを原告、請求人を被告とする判決で債務免除の意思表示の不存在が確認され、④請求人及び本件代表者らを原告、本件税理士を被告とする訴訟で、本件税理士が上記の会計処理を独断で行った旨認める和解をしたことから、債務免除はなかったとして、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号又は第2号に基づく更正の請求が認められるべきである旨主張する。しかしながら、請求人の総勘定元帳及び法人税申告書の記載状況などによれば、本件代表者らが請求人の役員として上記の会計処理を承諾していたと考えるのが自然であるところ、上記の借入債務が生じた際にも書類は作成されておらず、上記③の判決は、実質的に当事者間に争いがない中でされたものであり、上記④の和解についても、当事者双方に債務免除がなかったとすることに利益があり、和解の内容は、本件税理士の一貫する申述及び答述等に反するものであるなど、いずれによっても債務免除がなかった事実が明らかにされたとはいえない。以上のことからすると、債務免除がなかったことについて、請求人において立証したとはいえない。(令5. 3.10 名裁(法)令4-13)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
熊本
裁決番号
令040005
裁決年月日
令和5年3月8日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁所属職員の回答を信頼して法人税の確定申告につき青色申告書により提出してきたところ、このような原処分庁所属職員による回答は公的見解に含まれ、また、過去に原処分庁から税務調査や指導等もなかったのであるから、原処分庁が、これまでの回答に反し、繰越欠損金控除は認められないとする更正処分等を行ったことは、信義則に反し違法である旨主張する。しかしながら、税務相談における助言は、税務署長等の権限のある者の公式の見解の表明と受け取られるような特段の事情のない限り、信頼の対象となる公的見解の表示に当たらないところ、原処分庁所属職員が請求人に対し、青色申告書で良いと回答したとする事実を認める証拠は存在しないし、仮に、そのような回答をしたとしても、それは、原処分庁所属職員が電話で聴取した事実のみに基づいて、行政サービスの一環として、税務署の一応の判断を示したにすぎず、税務署長等の権限のある者の公式の見解の表明と受け取られるような特段の事情があったとは認められない。したがって、原処分庁が請求人に対し信頼の対象となる公的見解の表示をしたものとは認められず、他に租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお当該更正処分等に係る課税を免れしめて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情が存在するとはいえないから、原処分に信義則に反する違法はない。(令5. 3. 8 熊裁(法)令4-5)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
熊本
裁決番号
令040005
裁決年月日
令和5年3月8日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、法人税更正処分の更正の理由には、前事業年度から繰り越した欠損金の損金算入が認められない理由について、原処分庁がこれまでも青色申告書を収受してきた事情や請求人が原処分庁所属職員に確認した上で青色申告書を提出したという経緯が記載されているとはいえず、いわば結論のみが記載され、また、地方法人税の更正処分に係る更正の理由について、どのような計算の誤りがあるのか全く分からないから、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文に規定する理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、原処分の通知書には、原処分庁による判断結果及びその基礎とされた事実関係並びに根拠法令が具体的に示されているものと認められるから、原処分の理由の提示は、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服の申立てに便宜を与えるという行政手続法第14条第1項本文の趣旨に照らし、同項本文の要求する理由の提示としては十分である。したがって、原処分の理由の提示に不備はない。(令5. 3. 8 熊裁(法)令4-5)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令040032
裁決年月日
令和5年3月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、源泉所得税等の納税告知処分並びに法人税等及び消費税等の各更正処分に係る各理由書には、副社長(本件役員)が宝飾品等に係る支出額に相当する経済的利益を得たこと、その一つ一つについて給与等に該当すること、また、課税仕入れの支払対価に該当しないことの理由等が明記されていないから、処分理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、当該各理由書の記載は、原処分の対象とされた各支出が、なにゆえ本件役員に対する給与等に該当し、また、課税仕入れに該当しないのかについて、課税の根拠をその基礎となる事実関係及び適用法条の要件に沿って具体的に説明したものといえ、原処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という理由提示又は付記制度の趣旨、その目的を充足する程度に具体的に明示するものといえるから、処分理由の提示又は理由付記に不備はない。(令5. 3. 1 大裁(法・諸)令4-32)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令040032
裁決年月日
令和5年3月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、国税通則法第24条《更正》にいう「調査」とは、課税要件となる事実が認定されるために、通常一般的な税務職員が行うべき調査を尽くすことをいうと解すべきところ、原処分庁の調査担当職員は、副社長が経済的利益を得ている事実について調査を尽くしていないから、その調査手続に原処分を取り消すべき違法がある旨主張する。しかしながら、当該調査担当職員は、請求人の代表者等に質問をするとともに、請求人の帳簿及び領収書等を検査した上で、購入した物品等の現物確認や購入先に対する取引照会等を実施して、その結果に基づいて原処分に係る判断をしており、これら原処分に至る一連の判断過程の一切が国税通則法第24条等の規定にいう「調査」に該当するから、原処分は、適法な調査により行われたものと認められる。(令5. 3. 1 大裁(法・諸)令4-32)

支部名
大阪
裁決番号
令040034
裁決年月日
令和5年3月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、相続により取得した土地の一部(本件土地)が、他者に帰属することとなった理由は、別件判決により、被相続人が本件土地を取得する原因となった土地交換契約(本件交換契約)が債務不履行の状態になったにもかかわらず、本件交換契約の承継者が当該債務不履行の状態を解消せず、民法による債権の時効が成立したため、当該債務不履行状態は解消することができなくなったのであるから、これは本件交換契約の承継者により本件交換契約の一部が取り消されたのと同義となるため、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第3号に規定する政令で定めるやむを得ない理由のうち国税通則法施行令第6条《更正の請求》第1項第2号に規定する「その申告、更正又は決定に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となつた事実に係る契約が、解除権の行使によつて解除され、若しくは当該契約の成立後生じたやむを得ない事情によつて解除され、又は取り消されたこと」に該当する旨主張する。しかしながら、別件判決の内容からは、本件交換契約が解除され、又は取り消された事実は認められない。また、国税通則法第23条第2項及び国税通則法施行令第6条第1項の各規定は、その文言どおりに解されるべきであって、安易にその準用ないし類推解釈を行うことは許されないというべきであるから、請求人らの更正の請求について、国税通則法第23条第2項第3号に規定するやむを得ない理由があるとは認められない。(令5. 3. 1 大裁(諸)令4-34)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
沖縄
裁決番号
令040002
裁決年月日
令和5年2月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が行った更正処分(本件更正処分)は「実地の調査」が行われていないことから、国税通則法第24条《更正》に規定する「調査」を欠いた違法なものである旨主張する。しかしながら、同条に規定する「調査」は、納税者本人やその取引先に対する質問検査権の行使等のいわゆる外部調査のほか、質問検査権等を行うことがない課税庁内部における調査も含まれると解されているところ、本件更正処分は、請求人の法人税について、繰越欠損金の当期控除額としての損金算入の適否などを検討した上で行われていることから、調査を欠いた違法な処分とはいえない。(令5. 2.21 沖裁(法)令4-2)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
令040010
裁決年月日
令和5年2月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100203070
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件における行政手続法第8条《理由の提示》第1項にいう「申請により求められた許認可等」とは、「確定申告書を構成する課税標準(益金の額と損金の額)の開示」であり、本件の更正をすべき理由がない旨の各通知処分(本件各通知処分)に係る通知書には当該内容の記載がないから、理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、本件において同項にいう「申請により求められた許認可等を拒否する処分」とは、請求人が主張するような「確定申告書を構成する課税標準(益金の額と損金の額)の不開示」ではなく、本件各通知処分であり、当該通知書には、更正の請求の期限を徒過していること及び更正の理由の基礎となる事実の証明がなく、原処分庁の調査によっても更正すべき事実を確認できなかったことを、それぞれ更正の請求に理由がないと判断した理由として記載しており、その判断の合理性について原処分庁が自ら検証することができる程度に具体的であるとともに、請求人が不服を申し立てるか否かについて判断できる程度に具体的であるから、同項本文の趣旨に照らし、法の要求する理由の提示として欠けるところはない。(令5. 2.21 高裁(法)令4-10)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
令040010
裁決年月日
令和5年2月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が原処分庁の調査に基づき提出した法人税等の各期限後申告書に係る各更正の請求(本件各更正請求)は、国税通則法第23条《更正の請求》第1項に規定する更正の請求をすることができる期限を徒過しているが、原処分庁は明らかに売上金額でない取引を売上げに含めており、納付すべき税額が過大となっているから、更正の請求の期限を徒過していても是正すべきである旨主張する。しかしながら、そのように解釈する法令上の根拠はなく、請求人の主張は独自の見解を述べるものにすぎないし、本件各更正請求は、法定申告期限から5年を経過してなされたことは明らかであり、当該期限を経過してもなお、更正の請求が認められるその他の事情もうかがわれないから、同項に規定する更正の請求の要件を満たしておらず、不適法である。(令5. 2.21 高裁(法)令4-10)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
令040010
裁決年月日
令和5年2月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100203990
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁所属の調査担当職員ら(本件調査担当職員ら)の調査(本件調査)を受け、本件調査担当職員らの勧奨に基づき法人税等の各期限後申告書(本件各期限後申告書)を提出したところ、本件調査担当職員らから本件各期限後申告書の具体的な内容について説明を受けていないなど、本件調査の調査手続に違法があるから、本件各期限後申告書に係る更正の請求に対する更正をすべき理由がない旨の各通知処分(本件各通知処分)は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条《更正の請求》第1項各号に規定する更正の請求が認められる事由は、申告書に記載した課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこととされており、原処分庁の調査手続に違法があったことは、更正の請求が認められる事由とされていない。したがって、請求人が主張する本件調査に係る調査手続の違法は、その主張する事実関係が認められるか否かにかかわらず更正の請求の事由に該当しないことから、本件各通知処分を取り消す理由にはならない。(令5. 2.21 高裁(法)令4-10)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
令040010
裁決年月日
令和5年2月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100203990
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁所属の調査担当職員らの調査に基づく法人税等の各期限後申告書(本件各期限後申告書)は、着手金や借入金などが売上げに含まれており、また、一部の必要経費が損金の額に算入されていないため、本件各期限後申告書に係る更正の請求(本件各更正請求)は、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号の規定による「納付すべき税額が過大であるとき」に該当する旨主張する。しかしながら、更正の請求をしようとする者は、自らした申告について、その申告内容が真実に反するものであることの立証責任を負うものと解されるところ、請求人が提出した証拠を検討しても、本件各更正請求に係る法人税等の計算の基礎となった売上げが過大又は必要経費が過少に計上されている事実を認めることはできないから、同項第1号の規定による「納付すべき税額が過大であるとき」には該当しない。また、請求人は、本審査請求において、本件各更正請求において更正の請求事由としなかった必要経費についても過少である旨主張する。しかしながら、当該主張は、更正の請求時には主張していなかった事由を審査請求によって新たに主張するものであるところ、更正の請求が、法定申告期限から5年以内の提出期限を設け、その理由等を記載した更正の請求書を課税庁に提出することを求めていることに鑑みれば、少なくとも更正の請求の期限を経過した後においては、更正の請求書に記載しなかった事由を通知処分の違法事由として新たに主張することは許されないと解すべきである。(令5. 2.21 高裁(法)令4-10)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
令040029
裁決年月日
令和5年2月20日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、相続により取得した宅地(本件宅地)のうち、請求人の事業の用に供していた納屋の敷地部分(75㎡。本件敷地)について、租税特別措置法第69条の4《小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例》(本件特例) 第1項に規定する特定事業用宅地等に該当するとして本件特例を適用し相続税の申告(本件申告)をしたものの、正しくは、本件宅地上の倉庫の敷地も特定事業用宅地等に該当し、それを踏まえて特定事業用宅地等の面積を算出すると限度面積(400㎡)まで本件特例が適用されるべきであったため、本件申告には事実認定及び面積の計算方法に誤りがあり相続税が過大となっていることから、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、租税特別措置法第69条の4は、本件特例を受けようとする納税者が提出する申告書に、本件特例を受ける旨の記載並びに一定事項の記載がある明細書及び所定の書類の添付がある場合に限り本件特例を適用する旨規定していることから、本件特例の対象とする宅地や本件特例を適用する面積等について納税者の選択に委ねている趣旨と解され、一旦、納税者が同条の規定に従い適法に選択して申告した場合、仮に選択内容と異なる選択をすれば税額が減少するとしても、国税通則法第23条第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当しない。本件の場合、請求人は、本件特例の規定に従い、申告書に本件敷地を特定事業用宅地等として本件特例の適用を受ける旨及び本件特例の適用における限度面積要件を満たしている旨記載した上で、所定の書類を添付して申告しており、本件申告における本件特例の適用は適法になされ、かつ、その申告手続も適法に行われているのであるから、請求人が本件敷地を特定事業用宅地等として申告したことは、国税通則法第23条第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合には該当しない。(令5. 2.20 関裁(諸)令4-29)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
令040029
裁決年月日
令和5年2月20日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人がした更正の請求について、原処分庁所属の職員が、実地の調査と同視できる調査を行った後、当該請求内容には見直しを要する事項があるため当該更正の請求を取り下げた上であらためて更正の請求をするよう依頼する旨の発言(本件発言)をしたため、本件発言に基づき、あらためて更正の請求(本件更正の請求)をしたところ、原処分庁は、本件更正の請求に係る調査(本件調査)を行い、本件発言とは異なる内容の更正処分をしたことから、本件調査は新たに得られた情報がないにもかかわらず行われた再度の調査に該当し、国税通則法第74条の11《調査の終了の際の手続》第6項の規定に反する違法な調査である旨主張する。しかしながら、同条第6項は、実地の調査が行われ、同条第1項の通知又は同条第2項の調査の結果に基づく修正申告書の提出等若しくは更正決定等がされた後における再度の調査について規定しているところ、本件調査の前に、同条第1項の通知がされた事実や同条第2項の調査の結果に基づく修正申告書の提出又は更正決定等がされた事実は認められないため、本件調査は再度の調査の制限を受けるものではなく同条第6項の規定に反する調査には当たらない。(令5. 2.20 関裁(諸)令4-29)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
令040029
裁決年月日
令和5年2月20日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人がした更正の請求について、原処分庁所属の職員から、当該請求内容には見直しを要する事項があるため当該更正の請求を取り下げた上であらためて更正の請求をするよう依頼する旨の発言(本件発言)があったため、本件発言に基づき、あらためて更正の請求(本件更正の請求)をしたところ、原処分庁は、本件更正の請求に対し、本件発言に反する内容の更正処分(本件更正処分)をしたため、請求人には国税通則法第58条《還付加算金》第1項に規定する還付加算金を放棄するという経済的損失が生じたから、本件更正処分は信義誠実の原則(信義則)に反する違法な処分である旨主張する。しかしながら、本件発言があった事実は認められるものの、本件発言は税務署長その他の責任のある者の正式な見解の表示であるとはいえず、これをもって公的見解を示したということはできないから、本件更正処分は信義則に反する違法な処分ではない。(令5. 2.20 関裁(諸)令4-29)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令040086
裁決年月日
令和5年2月17日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が、請求人に対して税務調査に必要な11項目の通知を行っておらず、税務調査自体が実施されていない状態であり、請求人の主張や必要経費の資料等の確認をすることなく、一方的な主観で課税額を算定していることから、各更正処分は、国税通則法第24条《更正》に規定する「調査」に基づいて行われていない旨主張する。しかしながら、原処分庁は、各更正処分に当たって、第三者に対し確認を行い、この確認結果並びに請求人が提出した確定申告書及び収支内訳書等の記載内容について評価あるいは経験則を通じて課税要件事実を認定しているから、各更正処分は同条に規定する「調査」に基づいて行われたものである。(令5. 2.17 東裁(所)令4-86)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令040087
裁決年月日
令和5年2月17日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、賦課決定通知書に記載された処分の理由では、意図的に隠蔽仮装したと判断した理由及び根拠が明らかにされていないことから、賦課決定通知書の理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、賦課決定通知書の記載内容からすれば、いかなる事実に基づきいかなる法規を適用していかなる処分がなされたのかを、当該処分の相手方においてその提示内容自体から了知し得る程度のものが記載されているといえ、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の趣旨に照らし、同項本文の要求する理由の提示として欠けるものではないということができるから、賦課決定通知書に記載された処分の理由の提示に不備はない。(令5. 2.17 東裁(法・諸)令4-87)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令040083
裁決年月日
令和5年2月16日
裁決結果
棄却
争点番号
100202990
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/5その他
事例集登載頁
裁決事例集№130

要旨

○ 請求人は、国外の関連会社の株式の剰余金の配当(本件各配当)に係る納税義務の負担と納税は、請求人の破産管財人(本件破産管財人)が行った管理処分行為の結果として請求人の破産財団の直接の減少をもたらすから、本件破産管財人が行うべきであり、また、破産法人の破産管財人には申告及び納付の義務があるものとされており、個人である破産者の破産管財人についても同様に解すべきであるから、本件破産管財人が本件各配当に係る所得の確定申告及び納付義務を負う旨主張する。しかしながら、本件各配当に係る所得については、当該所得源に応じて課税されるのではなく、破産者である請求人の自由財産によるものと併せて、請求人のその年分の所得税等として請求人個人が確定申告を行い、自由財産から納付する義務を負うことになり、この確定申告及び納付の義務については本件破産管財人の管理処分権能は及ばないのであるから、本件破産管財人は本件各配当に係る所得の確定申告及び納付の義務を負わない。(令5. 2.16 東裁(所)令4-83)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令040084
裁決年月日
令和5年2月16日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、国税の税務相談に電話相談し、国外で保有する国外債券の譲渡により生じた損失額について、他の有価証券の収益との損益通算及び翌年分以降への繰越控除ができることを確認しており、当該税務相談でのやり取りの状況は、税理士事務所の担当者とのメールから明らかであるとした上で、当該税務相談の指導に従って申告したのに、その後になって、当該指導は誤りだとして各更正処分を行うことは、国税の信頼を損なう行為であり、信義則に反し違法である旨主張する。しかしながら、本件における相談担当職員の回答とされる部分は、一般に行われる税務相談として当該相談担当職員により一応の判断を示されたものにすぎず、当該回答によって「税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示した」とは認められない。また、各更正処分により納付すべき税額は、請求人が法令の規定に則った正しい税額の納付義務を負うことになったものにすぎないから、「そのために納税者が経済的不利益を受けるものになったもの」ともいえない。したがって、本件には、納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお課税処分に係る課税を免れしめて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような事情が存するとは認められないから、各更正処分は、信義則に反し違法であるとはいえない。(令5. 2.16 東裁(所)令4-84)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
令040013
裁決年月日
令和5年2月13日
裁決結果
棄却
争点番号
100203070
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正をすべき理由がない旨の通知処分(本件通知処分)に係る通知書(本件通知書)には、請求人が源泉徴収選択口座において生じた上場株式等に係る配当所得の金額及び特定口座内保管上場株式等の譲渡損失の金額を除外したところにより確定申告することを選択した旨記載されているが、租税特別措置法上、そのような選択が認められているという解釈の根拠について説明されておらず、また、仮に、請求人がそのような選択をしたと判断できるとしても、選択の修正が更正の請求によって認められない理由が記載されていないから、本件通知処分の理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、本件通知書には、具体的な事実関係に基づいて原処分庁が国税通則法第23条《更正の請求》第1項に該当しないと判断した根拠が示されており、請求人において本件通知処分がされた理由を了知し得るものということができるから、行政手続法第8条《理由の提示》第1項本文の趣旨である原処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜に照らし、法の要求する理由の提示として欠けるところはない。したがって、本件通知処分の理由の提示に不備はない。(令5. 2.13 福裁(所)令4-13)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
令040013
裁決年月日
令和5年2月13日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、令和2年分の所得税及び復興特別所得税の確定申告(本件申告)において、源泉徴収選択口座において生じた上場株式等に係る配当所得の金額(本件配当所得)及び特定口座内保管上場株式等の譲渡損失の金額(本件譲渡損失)を含めなかったことは、錯誤によるものであり、請求人が選択したものではないから、国税通則法第23条《更正の請求》第1項の「課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこと」に該当し、更正の請求をすることができる場合に当たる旨主張する。しかしながら、本件配当所得及び本件譲渡損失の各金額を含めなかったことが、請求人の選択によるものか又は請求人の認識不足等によるものかのいずれであるかにかかわらず、本件申告は、租税特別措置法第8条の5《確定申告を要しない配当所得等》第1項及び同法第37条の11の5《確定申告を要しない上場株式等の譲渡による所得》第1項の規定に従ったものであり、請求人が本件申告に本件配当所得及び本件譲渡損失を含めなかったことは、国税通則法第23条第1項に規定する「課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこと」に該当せず、更正の請求をすることができる場合に当たらない。(令5. 2.13 福裁(所)令4-13)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
令040026
裁決年月日
令和5年2月9日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が13年もの長期にわたり青色の申告書の様式により確定申告を行っていたにもかかわらず、原処分庁が請求人の青色申告の承認申請書の未提出を認識していながら指摘することなく、青色申告用の確定申告書の用紙(青色申告用紙)を請求人に送付していたのであるから、青色申告の承認をしていたという、信頼の対象となる公的見解を請求人に表示していたというべきであり、法的安定性の観点から、青色申告ではないとしてされた各更正処分等は、信義誠実の原則(信義則)に反し違法なものである旨主張する。しかしながら、税務署長による確定申告書の収受は、当該確定申告書の内容を是認することを意味するものではないから、請求人に対して青色申告の承認を受けていない旨を指摘しなかったとしても、そのことをもって、請求人が青色申告の承認を受けていたことを原処分庁が是認したとはいえず、また、請求人が原処分庁から青色申告用紙の送付を受けていたことを認めるに足りる証拠はないことを踏まえると、原処分庁が請求人に信頼の対象となる公的見解を表示したということはできないから、各更正処分等に信義則の法理が適用される余地はなく、各更正処分等が信義則に反する違法な処分であるとは認められない。(令5. 2. 9 関裁(法)令4-26)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
令040026
裁決年月日
令和5年2月9日
裁決結果
棄却
争点番号
100204049
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/5その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁は青色申告の承認申請書が提出されていないことを認識した時点で速やかに納税者に対し指摘又は指導等をしなければならないところ、原処分庁が、13年もの長期間にわたり指摘又は指導等をせず、時機を逸して各更正処分等をしたことは、裁量権の範囲を超えており、不当である旨主張する。しかしながら、税務署長がこれまで指摘又は指導等をしなかった事実がその後の更正処分を妨げる旨を定めた法令上の規定は存在せず、国税通則法第24条《更正》において、税務署長は、納税申告書に記載された課税標準等又は税額等がその調査したところと異なるときは、当該申告書に係る課税標準等又は税額等を更正する旨規定されていることからすると、原処分庁は、同条の要件に該当する場合において更正処分をしないとする裁量権を有しない。また、請求人の上記主張に係る事情がある場合において、税務署長の裁量により青色申告の承認をする旨及び欠損金の損金算入を認める旨を定めた法令上の規定は存在せず、これらの点についても、原処分庁は裁量権を有しないから、原処分庁は、各更正処分等の不当性の前提となる裁量権を有しておらず、各更正処分等は、不当な処分であるとはいえない。(令5. 2. 9 関裁(法)令4-26)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
令040009
裁決年月日
令和5年2月3日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の役員に対する貸付金債権(本件貸付債権)は存在しないから、本件貸付債権に係る認定利息(本件認定利息)を益金の額に算入した修正申告書には誤りがあり、納付すべき税額が過大であるから、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、更正の請求においては、自ら計上記載した申告内容の更正を請求する納税者側において、その申告内容が真実に反するものであるとの主張立証をすべきであり、たとえ請求人のように、更正の請求の対象となる申告が原処分庁による税務調査の結果、修正申告の勧奨を受けてそれに従い行った修正申告であったとしても、このことによって主張立証についての責任が軽減されるものではない。そうすると、請求人は、本件貸付債権が存在せず、本件認定利息が誤りであることを示す具体的な証拠を提出していないから、当該修正申告書は、納付すべき税額が過大であるとは認められず、更正の請求ができる場合に該当しない。(令5. 2. 3 高裁(法・諸)令4-9)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令040026
裁決年月日
令和5年2月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100203070
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、原処分庁が行った更正をすべき理由がない旨の各通知処分(本件各通知処分)の理由には、相続により取得した土地(本件土地)について、路地状部分を有する宅地を組み合わせ戸建住宅用地として開発する宅地開発(路地状開発)により戸建住宅の分譲を行うことが経済的に最も合理性のある開発であると記載されているのみで、路地状開発を行うことが合理的と認められる理由の記載がなく、また、原処分庁が主張する財産評価基本通達(平成29年9月20日付課評2-46ほか2課共同国税庁長官通達による改正前のもの。)24-4《広大地の評価》(広大地通達)に定める「その地域」における開発事例数や、その事例数に占める路地状開発による戸建住宅の分譲事例数を示していないことから、請求人らにおいて不服申立ての便宜に資することが全くできず、行政手続法第8条《理由の提示》第1項に反する不備がある旨主張する。しかしながら、原処分庁は、本件各通知処分の理由において、広大地通達で定める「その地域」として原処分庁が認定した地域(本件地域)を具体的に記載した上で、本件地域における標準的な宅地の使用方法、標準的な宅地の地積及び本件土地において開発行為を行うとした場合に公共公益的施設用地の負担が必要な土地とは認められないことをそれぞれ記載し、原処分庁が本件土地に係る最も合理的な開発方法として認定した開発想定図を示しており、原処分庁がいかなる事実認定に基づき本件各通知処分がされたのかを了知し得るものということができるから、行政手続法第8条第1項所定の理由の提示に反する不備があるとは認められない。(令5. 2. 1 大裁(諸)令4-26)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
令040008
裁決年月日
令和5年1月30日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る調査(本件調査)の担当者が、請求人のパソコンに保存しているデータを選別することなく、裁判所の令状等の法律的な根拠なしに、また、了解を得ることなく強引にデータを収奪しており、本件調査における証拠資料の収集手続に重大な違法がある旨主張する。しかしながら、国税通則法第74条の2《当該職員の所得税等に関する調査に係る質問検査権》の規定に基づいて書類等の提出を求める場合には、裁判所の令状は要求されておらず、また、本件調査の担当者は、パソコンから出力された書類と申告額に開差があったことから、請求人の申告の基となったパソコンのデータが必要と判断し、請求人に提出の承諾を受けた上でデータを選別し、本件調査に必要なデータを取得したと認められるから、本件調査の手続に原処分を取り消すべき違法は認められない。(令5. 1.30 広裁(所)令4-8)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令040025
裁決年月日
令和5年1月20日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、平成28年分及び平成29年分(本件各年分)の所得税等の各更正処分(本件各更正処分)は、国税通則法第24条《更正》に規定する「調査」により行われたものではないから、取り消されるべき旨主張する。しかしながら、原処分庁所属の調査担当職員は、請求人及び関与税理士に対する質問調査のほか、取引先に対して調査を実施し、契約書等の収集資料により取引内容等の確認を行った上で、本件各更正処分において加算した賃貸料が、請求人の本件各年分の不動産所得の計算上、総収入金額に算入されるべきであると判断しているところ、これら本件各更正処分に至る一連の判断過程の一切は、国税通則法第24条に規定する「調査」に当たるものといえる。(令5. 1.20 大裁(所)令4-25)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令040024
裁決年月日
令和5年1月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100203990
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が更正の請求の適否を判断するに当たり請求人の顧問税理士(本件税理士)に対する調査は必要不可欠であり、当該調査を行わずになされた更正をすべき理由がない旨の通知処分(原処分)は、国税通則法第23条《更正の請求》第4項に規定する調査を欠いているから違法である旨主張する。しかしながら、原処分に係る調査担当職員は、確定申告書に添付された貸借対照表及び更正の請求書に添付された高等裁判所の判決文、並びに、請求人に資料の提出を依頼して提出させた裁判関係の書類などに対する調査を実施しており、原処分において調査は行われたと認められる。また、本件税理士に対して質問調査を行わなかったことは、権限ある税務職員の合理的な裁量の範囲を超えるものとは認められず、違法なものとは認められない。(令5. 1.19 大裁(法)令4-24)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令040024
裁決年月日
令和5年1月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、不動産の転売で得た金員から当該不動産を紹介した顧問税理士(本件税理士)に交付した金員の一部の金員(本件金員)は預託金であるとして、その返還を求める訴訟を提起したが、当該訴訟において、高等裁判所の判決(本件判決)により請求人の敗訴が確定したことから、本件判決が確定した事業年度に本件金員相当額の損失が発生しており、国税通則法第23条《更正の請求》第1項に規定する更正の請求が認められるべきである旨主張する。しかしながら、法人の有する資産の消滅等を原因とする損失を損金の額に算入するには、当該資産が真に存在し、かつ、当該法人に帰属することが明らかであることが必要であると解されるところ、本件判決は、請求人が本件税理士に対して本件金員を交付した原因については何ら判断しておらず、請求人の本件税理士に対する預託金返還請求権の成立を認めたものではない。また、請求人から、請求人が本件金員相当額の損失の発生の根拠とする預託金又はそれに類する資産が本件判決の確定時に真に存在し、かつ、請求人に帰属していたと認められる立証はなく、当審判所の調査の結果によっても、そのような事実は認められない。したがって、本件判決の確定により、本件金員相当額の損失が生じたと認めることはできない。(令5. 1.19 大裁(法)令4-24)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令040067
裁決年月日
令和5年1月12日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分の通知書に原処分庁が所得税等を還付した後に更正処分をするに至った経緯の記載がないことは、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文に反し、原処分の理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、原処分の理由として所得税等が還付された経緯の提示がなければ、原処分がどのような根拠に基づいてされたかを知ることができないものではない。また、原処分の通知書には、原処分庁が更正処分の判断の基礎とした事実関係を示して、その判断過程が記載されており、請求人は、これにより更正処分がどのような根拠に基づいてされたのかを知ることができるから、この記載は、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服申立ての便宜を与えるという同項本文の趣旨を充足するものであり、原処分の理由の提示に不備はない。(令5. 1.12 東裁(所)令4-67)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令040067
裁決年月日
令和5年1月12日
裁決結果
棄却
争点番号
100204019
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、所得税等が一旦還付され、その後にされた原処分は信義則に反し、又は権利の濫用に当たり違法である旨主張する。しかしながら、原処分庁は、請求人から所得税等について還付を求める旨の申告書の提出があったことから、所得税法施行令第267条《確定申告による還付》第4項等の規定に基づき所得税等を還付したにすぎず、このことをもって原処分庁が請求人に対して所得税等の確定申告書の記載内容が適正であるとの公的見解を表示したとは認められない。また、請求人に所得税等が還付され、その後に更正処分をした経緯について、何らの不合理な点は認められない。したがって、原処分は、信義則に反するものとはいえず、権利の濫用にも当たらない。(令5. 1.12 東裁(所)令4-67)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
令040008
裁決年月日
令和4年12月22日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分の調査を担当した職員が、請求人の健康状態に配慮することなく長時間にわたり質問調査(本件調査)を行うとともに、脅迫により質問応答記録書(本件質問応答記録書)を作成したことから、本件調査には原処分を取り消すべき違法がある旨主張する。しかしながら、本件調査は、本件質問応答記録書の作成に当たって、印刷して読み聞かせ、指摘に応じた訂正も行い、再度確認も経て作成されたことが認められ、脅迫により作成されたものとは認められず、訂正をして再度印刷するといった時間も要していたことからして、社会通念上相当の限度を超えて長時間されたものとは認められないため、請求人の主張にはいずれも理由がない。(令4.12.22 仙裁(諸)令4-8)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令040020
裁決年月日
令和4年12月22日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、消費税等の還付申告(本件還付申告)に係る還付(本件還付)がされたこと、特に原処分庁による還付調査(本件還付調査)を経て本件還付がされたことは、原処分庁の公的見解の表示に当たるから、原処分庁が行った更正処分等(本件更正処分等)は、信義則に反して違法である旨主張する。しかしながら、本件還付は、その内容に誤りがないことを原処分庁において表明したものではなく、税務官庁の公的見解の表示に当たるものではない。また、本件還付調査は、その内容からすれば本件還付申告に係る課税仕入れの存在を確認したものと解され、原処分庁所属の職員が本件還付調査において、本件還付申告の内容を全面的に是認するような発言をしたとうかがわれる事情もないから、本件還付申告の内容が正当である旨を公的見解として表示したものとはいえない。そうすると、本件において納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお本件更正処分等を取り消して請求人の信頼を保護しなければ正義に反するというような特別の事情があるとは認めらないから、本件更正処分等に信義則に反する違法は認められない。(令4.12.22 大裁(法・諸)令4-20)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
令040006
裁決年月日
令和4年12月13日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の勤務先であった会社に対する労働基準監督署の是正勧告により、賃金台帳が訂正された部分(本件請求額)は、給与等の収入金額に該当しないことから、確定申告書に記載した課税標準等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったことにより、確定申告書に記載した還付金の額に相当する税額は過少となるので、国税通則法(通則法)第23条《更正の請求》第1項第3号の規定に該当する事由がある旨主張する。しかしながら、所得税法第120条《確定所得申告》第1項第5号に規定する「源泉徴収をされた又はされるべき所得税の額」とは、同法第4編(源泉徴収)の各規定に基づき正当に徴収された又はされるべき所得税の額を意味するものであると解すべきところ、請求人が主張するように、本件請求額が給与等の収入金額に該当しないとした場合、それに対する正当な源泉徴収税額を前提として所得税等の額を算出すると、確定申告書に記載した還付金の額に相当する税額を下回り、過少とはならないことから、本件請求額が給与等の収入金額に該当するか否かを検討するまでもなく、通則法第23条第1項第3号に該当する事由はない。(令4.12.13 広裁(所)令4-6)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
令040004
裁決年月日
令和4年12月7日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、消費税等の更正処分等に係る各通知書(本件各通知書)と審査請求に対する原処分庁の答弁とでは処分の理由が異なっているから、本件各通知書の理由の提示は行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の趣旨を充足せず、不備がある旨主張する。しかしながら、原処分庁の主張は、表現ぶりに多少の違いはあれ、本件各通知書の理由と同一の範疇にあるといえ、請求人の主張はその前提を欠くものである。そして、本件各通知書には、更正処分の理由として、請求人が計上した仕入金額等が請求人の課税仕入れに係る支払対価の額に該当しないことについて、当該仕入れに係る売買契約の意思決定などの事実関係を示した上で、請求人は当該仕入れを行った事業者ではないと判断した旨が記載され、重加算税の賦課決定処分の理由として、請求人は当該仕入れが請求人の取引でないと認識していたにもかかわらず、税理士をして当該仕入れの金額を総勘定元帳に記載させたことが隠蔽又は仮装の事実に該当する旨などが記載されており、更正処分等の根拠とその原因となる事実関係が具体的に示されていることから、行政手続法第14条第1項本文の趣旨に欠けるものではないというべきであり、本件各通知書における理由の提示に不備はない。(令4.12. 7 名裁(諸)令4-4)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
令040004
裁決年月日
令和4年12月7日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①原処分庁は、国内で海産物を仕入れて香港へ輸出販売する取引(本件取引)の主体と認定した者に対する調査も、請求人が提出した証拠の検証もしないで更正処分を行い、②原処分庁所属の調査担当職員は、請求人の従業員の日本語能力に配慮せず、高圧的で誘導的な質問をして違法に質問応答記録書を作成したのであるから、調査の手続に更正処分を取り消すべき違法があった旨主張する。しかしながら、①原処分庁所属の調査担当職員は、書類上本件取引の当事者とされていた者に対する質問や、請求人から提出された帳簿書類等の検査など一通りの調査を行っており、本件取引の主体と認定した者の調査を行っていなかったことは、当該調査担当職員の合理的な裁量の範囲内であると認められること、②当該調査担当職員は、税理士立会いの下、当該従業員に日本語の読み書きが可能であることを確認の上で質問し、当該質問応答記録書を読み上げ、当該従業員にも読ませ、記載内容に誤りのないことを確認して署名押印させており、その形式や手続等に不相当な点はなく、当該従業員は、不明点があれば税理士に確認や助言を求めることも可能であったから、当該質問応答記録書が違法に作成されたものとはいえないことから、調査の手続に更正処分を取り消すべき違法があったとは認められない。(令4.12. 7 名裁(諸)令4-4)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
令040004
裁決年月日
令和4年12月7日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、今回の調査の事前通知において調査対象とされた課税期間の消費税等について、請求人が修正申告をする意思はないと表明したところ、原処分庁は、前回調査の対象とされていた課税期間についても調査することとしたのであるから、当該課税期間の調査は、国税通則法第74条の11《調査の終了の際の手続》第6項(令和2年3月法律第8号による改正前のもの)に規定する「新たに得られた情報に照らし非違があると認めるとき」に該当せずに行われた違法な調査である旨主張する。しかしながら、今回の調査の調査担当職員が把握した、請求人の従業員の申述等の情報は、前回調査を終了した時点において有していなかった「新たに得られた情報」と認められる。そして、当該調査担当職員は、この「新たに得られた情報」に照らし、前回調査の対象とされていた課税期間においても非違があると合理的に推認したものと認められるから、今回の調査における当該課税期間の消費税等に係る質問検査等は、国税通則法第74条の11条第6項に規定する「新たに得られた情報に照らして非違があると認めるとき」に該当して適法に行われたものであると認められ、調査の手続に更正処分を取り消すべき違法があったとは認められない。(令4.12. 7 名裁(諸)令4-4)

支部名
熊本
裁決番号
令040003
裁決年月日
令和4年11月29日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁に対する税務相談において、担当職員から、源泉徴収義務者である請求人が所定の事項を記載した届出書(本件届出書)を提出すれば、台湾からのインターンシップ生(台湾の学生ら)に支給する給与について、外国居住者等の所得に対する相互主義による所得税等の非課税等に関する法律(外国居住者等所得相互免除法)第28条《学生等又は事業修習者の給付に対する所得税の非課税》第1項の規定(免除規定)の適用がある旨の指導(本件指導)を受け、本件指導に基づいて本件届出書を原処分庁に提出し、その後、本件届出書の原処分庁による受理及び承認のある決裁が繰り返しなされたことを信頼して、台湾の学生らに支給した給与について源泉所得税等を納付しなかったのであるから、原処分庁による源泉所得税等の納税告知処分は、信義則に反して違法である旨主張する。しかしながら、税務相談における助言は、税務署長等の権限のある者の公式の見解の表明と受け取られるような特段の事情のない限り信頼の対象となる公的見解の表示に当たらないと解されるところ、本件指導は、行政サービスの一環として税務署の一応の判断を示したものにすぎないから、そのような特段の事情は認められない。また、本件届出書の提出は、免除規定による税の免除を受けるための手続要件ではないと解され、納税者が当該免除を受けることができるか否かは、外国居住者等所得相互免除法第28条に基づき判断されるべきであって、本件届出書の受理自体は免除規定の適用があるか否かの原処分庁の判断を示すものでなく、また、決裁は外部に表示されるものではない。したがって、本件指導、本件届出書の原処分庁による受理及び決裁が複数組み合わされたとしても、原処分庁が請求人に対し信頼の対象となる公的見解の表示をしたものとは認められず、当該納税告知処分には、信義則に反する違法はない。(令4.11.29 熊裁(諸)令4-3)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
令040004
裁決年月日
令和4年11月24日
裁決結果
棄却
争点番号
100203070
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正をすべき理由がない旨の各通知処分に係る通知書及び各更正処分に係る通知書(本件原処分通知書)には、収益事業と収益事業以外の事業とに共通する費用(共通費用)該当性の理由が明確に示されておらず、原処分庁の判断根拠を知ることができないため、処分理由の付記を欠いており、原処分を取り消すべき記載不備がある旨主張する。しかしながら、本件原処分通知書には、修繕費、エレベーター保守料、管理委託料などの各費用が共通費用に該当しないことについて、原処分庁の判断根拠が具体的に示されており、原処分庁の恣意の抑制と請求人の不服申立ての便宜という理由付記の趣旨を充足する程度に具体的な根拠を明らかにしているといえるから、原処分を取り消すべき記載不備はない。(令4.11.24 仙裁(法)令4-4)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令040050
裁決年月日
令和4年11月24日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る調査(本件調査)において、原処分庁所属の調査担当職員(本件調査担当職員)が、請求人に「偽りその他不正の行為」があったものと決めつけ、請求人と請求人の妻(請求人ら)を誘導し、あたかも請求人らが発言したかのような事実と異なる内容の質問応答記録書(本件質問応答記録書)に署名押印することを請求人らに要求するなどしており、本件調査には原処分を取り消すべき重大な違法がある旨主張する。しかしながら、本件質問応答記録書は、本件調査担当職員と請求人の妻の質問応答の要旨として誤った記載があるとはいえないものであり、また、適正な手続きを逸脱して作成されたことをうかがわせる事情も認められない。そして、本件調査には、本件質問応答記録書の作成以外の点においても違法であるというべき点は認められないから、本件調査には、原処分を取り消すべき違法があるとは認められない。(令4.11.24 東裁(所・諸)令4-50)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令040047
裁決年月日
令和4年11月22日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、平成29年分の所得税及び復興特別所得税(所得税等)の確定申告の際、税務職員から国外に居住する扶養親族に係る送金関係書類に関し誤った指導を受け、また、平成30年分の所得税等の確定申告において税務職員から送金関係書類の不備の指摘がなかったため、平成29年分ないし令和2年分(本件各年分)の所得税等の確定申告において正しい申告ができなかったのであるから、原処分庁がした各更正処分(本件各更正処分)は信義則に反し違法である旨主張する。しかしながら、信義則の法理の適用は、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお当該課税処分に係る課税を免れさせて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情が存する場合に初めてその是非を考えるべきものであり、この特別の事情が存するかどうかの判断に当たっては、少なくとも、税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したことの考慮は不可欠であるところ、当該指導や書類不備の指摘がなかったことは、公的見解を表示したとはいえない。また、請求人は、本件各年分において送金関係書類を提出していないため本来納税すべき租税法規に従った正当な税額を負担したにすぎないのであるから、その負担を超えた経済的不利益を受けたとはいえず、ほかに納税者間の平等、公平を犠牲にしてまで納税者の信頼を保護すべき特別の事情が存するとも認められないことからすると、本件各更正処分に信義則に反する違法があるとはいえない。(令4.11.22 東裁(所)令4-47)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
札幌
裁決番号
令040003
裁決年月日
令和4年11月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、平成27年3月期の法人税の更正処分において、給与手当の過大計上として所得の金額に加算された金額(本件過大計上額)について、平成28年3月期の法人税の所得の金額から減算すべき旨主張する。しかしながら、本件過大計上額を請求人の平成28年3月期の所得の金額から減算する合理的な理由は認められず、平成28年3月期の所得の金額から減算することはできない。(令4.11.21 札裁(法・諸)令4-3)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
札幌
裁決番号
令040003
裁決年月日
令和4年11月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正の請求が国税通則法第74条《還付金等の消滅時効》に規定する還付請求権の行使であり、民法第166条《債権等の消滅時効》の規定が準用されるとして、請求人が行った更正の請求は、障害事由が存在していたことにより時効が完成していないことから、国税通則法第23条《更正の請求》第1項に規定する期限を経過していない旨主張する。しかしながら、更正の請求の期限は、国税通則法第23条第1項において法定申告期限から5年以内と規定されており、また、国税通則法第74条は還付請求権を発生させる根拠規定ではなく、更正の請求期限に影響を及ぼさない。したがって、法定申告期限から5年を経過して行われた請求人の更正の請求は、国税通則法第23条第1項に規定する期限内にされたものではない。(令4.11.21 札裁(法・諸)令4-3)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
札幌
裁決番号
令040003
裁決年月日
令和4年11月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の受けた先行裁決(本件先行裁決)が国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する「判決と同一の効力を有する和解その他の行為」と評価することができるなどとして、請求人が行った更正の請求は、国税通則法第23条第2項第1号の規定に該当し、更正の請求ができる旨主張する。しかしながら、本件先行裁決は、国税不服審判所長が行政処分の違法の有無に関して判断を示したものであり、「判決と同一の効力を有する和解その他の行為」に該当しないことから、更正の請求ができる場合に該当しない。(令4.11.21 札裁(法・諸)令4-3)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
札幌
裁決番号
令040003
裁決年月日
令和4年11月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、平成27年3月期の法人税の更正処分で売上計上漏れとして認定された金額(本件売上認定額)を平成28年3月期の法人税の所得の金額から減算すべき旨主張する。しかしながら、本件売上認定額が請求人の平成28年3月期の益金の額に算入されていることを確認できる帳簿書類等が存在せず、その事実が確認できないことから、本件売上認定額を平成28年3月期の所得の金額から減算することはできない。 (令4.11.21 札裁(法・諸)令4-3)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
令040004
裁決年月日
令和4年11月15日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、所得税等の各更正処分等に係る通知書には、民法、商法又は所得税法の条文が示されておらず、私法の実体法上の否認しているのか租税法上の否認規定が適用されているのか明らかにされていないことから、更正処分等の理由付記には不備がある旨主張する。しかしながら、当該通知書に記載された内容は、処分の原因となる事実関係の内容、判断過程及び計算過程が具体的に示されていることに加えて、帳簿書類の記載を否認する根拠となる信ぴょう力のある資料を適示し、当該否認の理由を具体的に明示したものといえることから、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、更正の理由を相手方に知らせて不服申立ての便宜を与えるという所得税法第155条《青色申告書に係る更正》第2項及び行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項の趣旨に照らしても、これらの規定が要求する更正の理由付記として不備はない。(令4.11.15 広裁(所・諸)令4-4)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
令040004
裁決年月日
令和4年11月15日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が行った調査(本件調査)において、調査担当者が、請求人の会計担当者である従業員の同席を拒んだことについて、直接当事者のみで立会い抜きで調査するのは、司法警察員・検察官の取調べ方法であり、従業員の立会いを排除するという本件調査の手続には違法があるから、原処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、質問検査権に基づく税務調査に際し、第三者の立会いを認めなければならない旨の法令上の規定はなく、税務職員は、国家公務員法第100条《秘密を守る義務》第1項及び国税通則法第127条の規定により守秘義務を負うところ、第三者を立ち会わせるか否かについても、権限ある税務職員の合理的な選択に委ねられていると解するのが相当である。この点、請求人が立会いを求めた従業員は、税理士資格を有せず守秘義務を負わない第三者であったところ、税務調査においては、その内容が被調査者のみならず、その取引の相手方である第三者の営業上の秘密に及ぶことが少なくない。そうすると、本件調査においても、法律上の守秘義務を負わない税理士資格を有しない第三者の立会いを認めなかった調査担当者の選択は合理的なものと認められるから、原処分を取り消すべき違法があるとは認められない。(令4.11.15 広裁(所・諸)令4-4)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
令040014
裁決年月日
令和4年10月26日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、贈与税の決定処分(本件決定処分)等に係る通知書(本件通知書)には、贈与であると認定した根拠が示されていないから、本件通知書に記載された理由は不十分であり、理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、本件通知書には、本件決定処分に係る根拠法令、原処分庁の判断結果及びその原因となる事実関係の内容が具体的に示されているから、本件決定処分の理由は、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服の申立てに便宜を与えるという行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の趣旨を充足する程度に具体的に明示するものと認められ、同項本文の要求する理由の提示として不備はない。(令4.10.26 関裁(諸)令4-14)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
令040008
裁決年月日
令和4年10月25日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集№129

要旨

○ 請求人は、法人税の各更正処分には誤りがあり、また、青色申告の承認の取消処分は違法であり取り消されるべきであるから、当該更正処分に係る事業年度(本件事業年度)及びその翌事業年度の各更正の請求(本件各更正の請求)は、国税通則法第23条《更正の請求》第1項各号に規定する事由に該当する旨主張する。しかしながら、法人税の各更正処分に誤りがあるとは認められず、当該更正処分により、本件事業年度の法人税の納付すべき税額は0円となっているから、同項第1号に規定する更正後の税額が過大であるときに該当しない。また、青色申告の承認は適法に取り消されており、請求人は、本件事業年度に生じた欠損金をその翌事業年度以後に繰り越すことはできないから、同項第2号に規定する更正後の純損失等の金額が過少又は記載がなかったときに該当せず、当該欠損金を本件事業年度の翌事業年度において損金の額に算入することもできない。したがって、本件各更正の請求は、国税通則法第23条第1項各号の事由に該当しない。(令4.10.25 福裁(法・諸)令4-8)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
令040005ほか 2件
裁決年月日
令和4年10月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、税務調査における調査担当職員の証拠収集手続に重大な違法があり、そのような違法な調査を受けて請求人が行った修正申告は無効である旨主張する。しかしながら、修正申告は、課税庁の調査の有無にかかわらず、納税者が自己の意思により行うものであって、更正と異なり、調査が要件になっているものではない。したがって、修正申告が課税庁の調査を受けてされた場合であっても、当該調査の手続上の違法があることを理由にその修正申告が無効になることはない。(令4.10.14 福裁(法)令4-5)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
令040006
裁決年月日
令和4年10月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100203070
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正をすべき理由がない旨の各通知書(本件各通知書)に記載された理由には、請求人が更正の請求の理由とした調査手続の違法の事実について一切記載されていないから、理由の提示として不備がある旨主張する。しかしながら、本件各通知書には、判断の根拠となった事実関係を具体的に示した上で、原処分庁が更正すべき理由がないと判断した過程が記載されており、そうすると、その記載自体からいかなる事実関係に基づきいかなる法規を適用して本件の各通知処分がされたのかを了知し得るということができ、原処分庁の恣意抑制及び請求人の不服申立ての便宜という行政手続法第8条《理由の提示》第1項の趣旨に照らし、法の要求する理由の提示として欠けるものではないから、原処分の理由の提示に不備はない。(令4.10.14 福裁(法)令4-6)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
令040002
裁決年月日
令和4年10月6日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る通知書(原処分通知書)の処分理由には、青色事業専従者である請求人の子(本件子)の行為について、国税通則法第68条《重加算税》第1項の適用要件というべき「当初から所得を過少に申告する意図」及び「隠蔽又は仮装の行為の故意」に関する記載がなく、本件子の行為を請求人の行為と同視したことの根拠となる請求人の認識等も記載されていないこと、また、同法第70条《国税の更正、決定等の期間制限》第5項の規定の適用に当たっては、「偽りその他不正の行為の故意」について特に丁寧な理由が記載されるべきであるが、その記載がないなどとして、原処分通知書の理由の提示には不備がある旨主張する。しかしながら、原処分通知書には、①本件子が行った隠蔽又は仮装に該当する行為に係る事実関係が具体的に明示された上で、当該行為が請求人の行為と同視できる旨、②当該行為が偽りその他不正の行為に該当する旨が記載されており、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の要求する理由の提示として欠けるものではないから、理由の提示に不備はない。(令4.10. 6 名裁(所・諸)令4-2)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
令040004
裁決年月日
令和4年10月5日
裁決結果
棄却
争点番号
100204019
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の関連会社に対する税務調査において、課税庁が、企業買収に係る税務処理に関し、当該関連会社に買収の意思決定日を明確に示した取締役会議事録等を適切に作成・保管する旨の確約書を提出させて更正処分を行わなかったことは、税務官庁の公的見解の表示に当たるところ、その表示を信頼して株主総会の議事録を作成・保管し、それに基づいて税務処理を行ってきた請求人の税務処理を認めずに本件の各更正処分を行ったことは、信義則に反し違法である旨主張する。しかしながら、関連会社の税務調査における課税庁の対応が税務官庁における公的見解の表示に当たらないことは明らかであり、請求人に信義則を適用すべき特別の事情があるとは認められないから、本件の各更正処分に信義則に反する違法はない。(令4.10. 5 福裁(法)令4-4)

支部名
福岡
裁決番号
令040003
裁決年月日
令和4年10月3日
裁決結果
棄却
争点番号
100203990
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、相続財産として申告した、被相続人が代表取締役を務めていた会社への貸付金債権(本件債権)について、当該会社の決算書に計上されているだけで実際には存在しないものであるから、請求人らがした各更正の請求(本件各更正の請求)は、国税通則法第23条《更正の請求》第1項に規定する事由に該当する旨主張する。しかしながら、更正の請求においては、納税者側において自らが記載した申告内容に過誤があることを立証すべきであるところ、請求人らが提出した資料は、いずれも本件債権が存在しないいことを客観的に裏付けるものではなく、他に本件債権の不存在を裏付ける証拠もない。したがって、本件債権が存在せず、納付すべき税額が過大であったとは認められないため、本件各更正の請求は、国税通則法第23条第1項に規定する事由に該当しない。(令4.10. 3 福裁(諸)令4-3)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
令040002
裁決年月日
令和4年9月22日
裁決結果
棄却
争点番号
100203070
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、原処分庁がした更正をすべき理由がない旨の各通知処分に係る各通知書(本件各通知書)には、財産評価基本通達に定める評価方法によっては適正な時価を適切に算定することのできない特別な事情に係る根拠法令等や、その結論に到達した過程について記載されておらず、処分庁の慎重かつ合理的な判断を担保し、相手方において更に権利救済を求めるべきか否かを考慮する便宜を与える程度に具体的な記載がされているとはいえないことから、本件各通知書の理由の提示には不備がある旨主張する。しかしながら、本件各通知書の記載は、財産評価基本通達に定める評価方法により評価した判断過程を検証できるものであり、また、請求人らもその判断過程を了知し、それに沿った反論やその反論を裏付ける立証をすることができるものであるから、行政庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という見地から欠けるところはないと認められるため、本件各通知書における原処分庁の理由の提示に不備はない。 (令4. 9.22 福裁(諸)令4-2)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
令040009
裁決年月日
令和4年9月20日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、原処分庁がした更正をすべき理由がない旨の各通知処分及び相続税の各更正処分に係る各通知書(原処分各通知書)に記載された各処分の理由は、観念的かつ事実(現況)を無視したずさんなものであり、理解し得る程度に具体的には示されていないことから、処分の理由の提示として不備がある旨主張する。しかしながら、行政手続法上、処分の理由を示すこととされているのは、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服申立てに便宜を与える趣旨に出たものと解されるところ、原処分各通知書には相続財産である各土地の評価に当たり、具体的な財産評価基本通達の定めなどの適用について記載されており、原処分庁による判断結果とその基礎とされた事実関係が具体的に示されているのであるから、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を請求人らに知らせて不服申立てに便宜を与えるという趣旨に照らしても、その趣旨を充足する程度に具体的に処分の理由が明らかにされていると認められるから、原処分各通知書における各処分の理由の提示に不備はない。(令4. 9.20 関裁(諸)令4-9)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
令040009
裁決年月日
令和4年9月20日
裁決結果
棄却
争点番号
100204150
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/15処分理由の差換え
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、原処分庁は、審査請求において、請求人らに対してした更正をすべき理由がない旨の各通知処分及び相続税の各更正処分に係る各処分理由を差し替えているところ、当該理由の差替えは、理由の差替えが許されるとされている「基本的課税要件事実の同一性が失われない範囲」を超えているのは明らかで重大な理由の変更であるから理由の差替えとして許されるものではない旨主張する。しかしながら、原処分の時に提示した処分の理由と異なる理由を審査請求において主張することを制限する法令はなく、また、原処分庁の審査請求における主張は相続税法第22条《評価の原則》に規定する相続開始時における価額の算定という点において変更はなく、理由の提示制度を無意義ならしめるような場合、又はこれを認めることが納税者の正当な利益を害するような特段の事情がある場合であるとも認められないから、理由の差替えとして許されないものとは認められない。(令4. 9.20 関裁(諸)令4-9)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
令040010
裁決年月日
令和4年9月20日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、原処分庁がした相続税の各更正処分に係る各通知書(原処分各通知書)には、具体的な理由及びその根拠の記載がないなど、処分の理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、行政手続法上、処分の理由を示すこととされているのは、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服申立てに便宜を与える趣旨に出たものと解されるところ、原処分各通知書には、相続財産である各土地の評価に当たり、具体的な財産評価基本通達の定めなどの適用について記載されており、原処分庁による判断結果とその基礎とされた事実関係が具体的に示されているのであるから、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を請求人らに知らせて不服申立てに便宜を与えるという趣旨に照らしても、その趣旨を充足する程度に具体的に処分の理由が明らかにされていると認められるから、原処分各通知書における処分の理由の提示に不備はない。(令4. 9.20 関裁(諸)令4-10)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令040020
裁決年月日
令和4年9月5日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、事業所得について、①総収入金額の計上時期等に誤りがあり、請求人が確定申告書に記載した総収入金額が過大であり、②自宅の土地建物(本件土地建物)及び車両(本件車両)に係る減価償却費等の各費用(減価償却費等費用)の金額及び③旅費交通費等の各費用(旅費交通費等費用)の金額は必要経費に算入されるべきであるから、本件の更正の請求は、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、①総収入金額について、請求人は客観的な裏付けのある証拠を提出せず、請求人の主張を裏付ける事実は認められない。また、②請求人は、本件土地建物及び本件車両の各使用状況などに関する証拠を提出せず、当審判所の調査の結果によってもこれらの使用状況は明らかでなく、減価償却費等費用のうち、事業に係る業務の遂行上必要である部分は明らかではないから、減価償却費等費用は、請求人の事業所得の金額の計算上必要経費に算入されない。そして、③請求人は、旅費交通費等費用のうち一部の領収書等を提出したのみであり、仮に当該領収書等の合計額が必要経費に該当するとしても、減額更正処分において、租税特別措置法第27条《家内労働者等の事業所得等の所得計算の特例》を適用した650,000円の必要経費の金額の範囲内であることから、減額更正処分後の必要経費の金額に影響を与えない。したがって、本件の更正の請求は、更正の請求ができる場合に該当しない。(令4. 9. 5 東裁(所)令4-20)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令040020
裁決年月日
令和4年9月5日
裁決結果
棄却
争点番号
100203990
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人がした更正の請求(本件更正請求)について、原処分庁の職員(本件職員)に対し、自宅の土地建物(本件土地建物)の現状及び利用状況を確認するための実地の調査を行うことを求めたにもかかわらず、原処分庁が本件職員による当該実地の調査を行わずに更正の請求の理由がない旨の通知処分(本件通知処分)を行ったことは、国税通則法第23条《更正の請求》第4項に規定する調査に基づき行われたものであるとはいえず、本件通知処分にはこれを取り消すべき違法がある旨主張する。しかしながら、本件職員が、本件通知処分を行うまでの間に、本件更正請求の理由の基礎となる事実を証明する書類の提出を請求人に求めたのに対し、請求人側は当該書類の保有をほのめかす一方で、あえて原処分庁には提出しないとの態度を示したため、本件職員は本件更正請求に際して請求人が提出した書類及び原処分庁の庁舎内に保存されている簿書等を検討して判断しており、更正の請求についてその立証責任が請求人にあることなどを踏まえると、本件職員が現地に赴いて本件土地建物の利用状況等を調査しなかったことが合理的な裁量の範囲内であったことは明らかである。したがって、本件職員が現地に赴いて本件土地建物の利用状況等を調査しなかったことについて、国税通則法第23条第4項に規定する調査の有無を巡って、本件通知処分を取り消すべき違法は認められない。(令4. 9. 5 東裁(所)令4-20)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
令040001
裁決年月日
令和4年8月2日
裁決結果
棄却
争点番号
100202030
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/3期限内申告
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、確定申告書(本件申告書)を封入したレターパックライトを法定申告期限内に郵便ポストに投かんしており、また、本件申告書により納付すべき税額の全額を法定納期限までに納付しているから、通信日付印により表示された日が法定申告期限後であったとしても、本件申告書は期限内申告書である旨主張する。しかしながら、国税通則法第22条《郵送等に係る納税申告書等の提出時期》の規定により、納税申告書が郵便によって提出された場合には、その郵便物の通信日付印により表示された日に提出されたものとみなされ、また、法定納期限までに納付すべき税額の全額が納付されたからといって、提出された確定申告書を期限内申告書とみなす規定はないから、本件申告書は期限後申告書である。(令4. 8. 2 関裁(法・諸)令4-1)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令040006
裁決年月日
令和4年7月8日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正通知書(本件更正通知書)の記載からは、関税定率法施行令第1条の12《特殊な輸入貨物に係る課税価格の決定》第2号に規定する「税関長が定める方法」や当該方法によりどのように計算したのかが読み取れないことなどから、処分の理由の提示の趣旨に照らして十分な記載があるとはいえない旨主張する。しかしながら、本件更正通知書には、原処分庁の行った具体的な算定方法が記載されており、本件更正通知書に記載された処分の理由には、いかなる事実関係に基づきいかなる法規を適用して当該処分がされたのかを、請求人がその提示内容自体から了知し得る程度のものが記載されているといえるから、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の趣旨に照らし、同項本文の要求する理由の提示として欠けるものではない。(令4. 7. 8 東裁(諸)令4-6)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
令030056
裁決年月日
令和4年6月24日
裁決結果
棄却
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、外国法人との投資商品の購入契約(本件契約)に基づき生じた配当に係る利益(本件利息)を雑所得として確定申告をしていたところ、①当該法人の詐欺行為を認定する判決(先行判決)があり、②当該法人及びその代表者を除く同法人関係者との和解(先行和解)並びに③当該法人及びその代表者との和解(後続和解)が確定したことにより、当該法人から回収できるのは投資金額の数パーセントのみで、本件利息が回収できないことが確定したとして、所得税法第64条《資産の譲渡代金が回収不能となった場合等の所得計算の特例》第1項に規定する事実が生じたこととなり、同法152条《各種所得の金額に異動を生じた場合の更正の請求の特例》の規定に基づき国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求をすることができる旨主張する。しかしながら、①先行判決、②先行和解及び③後続和解は、その効力が請求人に及ぶか否か、これらが本件利息の有無や金額に及ぼす影響については明らかでなく、これらをもって、本件利息が回収不能であることやその回収不能額が確定したとの事実があったと認めることはできないから、所得税法64条第1項に規定する「全部若しくは一部を回収できないこととなった」場合には該当せず、同法152条に規定するに事由は認められない。したがって、国税通則法第23条第1項第1号に規定する更正の請求は認められない。(令4. 6.24 名裁(所)令3-56)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
令030056ほか 1件
裁決年月日
令和4年6月24日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、外国法人との投資商品の購入契約(本件契約)に基づき生じた配当に係る利益(本件利息)を雑所得として確定申告をしていたところ、当該法人及びその代表者との間で成立した和解は国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する「判決と同一の効力を有する和解その他の行為」に該当し、本件利息が回収できないことが確定したため、更正の請求をすることができる旨主張する。しかしながら、当該和解について、その効力が請求人に及ぶか否か、これが本件利息の有無や金額に及ぼす影響については明らかでないから、これをもって本件利息が回収不能であることやその回収不能額が確定したとの事実があったと認めることはできない。したがって、本件利息に係る所得について、同号に規定する「課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実が当該計算の基礎としたところと異なることが確定した」とはいえないから、当該和解が「判決と同一の効力を有する和解その他の行為」に該当するか否かを検討するまでもなく、同号の規定に基づく更正の請求は認められない。(令4. 6.24 名裁(所)令3-56)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
令030057
裁決年月日
令和4年6月24日
裁決結果
棄却
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、外国法人との投資商品の購入契約(本件契約)に基づき生じた配当に係る利益(本件利息)を雑所得として確定申告をしていたところ、①当該法人の詐欺行為を認定する判決(先行判決)があり、②当該法人及びその代表者を除く同法人関係者との和解(先行和解)並びに③当該法人及びその代表者との和解(後続和解)が確定したことにより、当該法人から回収できるのは投資金額の数パーセントのみで、本件利息が回収できないことが確定したとして、所得税法第64条《資産の譲渡代金が回収不能となった場合等の所得計算の特例》第1項に規定する事実が生じたこととなり、同法第152条《各種所得の金額に異動を生じた場合の更正の請求の特例》の規定に基づき国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求をすることができる旨主張する。しかしながら、①先行判決、②先行和解及び③後続和解は、その効力が請求人に及ぶか否か、これらが本件利息の有無や金額に及ぼす影響については明らかでなく、これらをもって、本件利息が回収不能であることやその回収不能額が確定したとの事実があったと認めることはできないから、所得税法第64条第1項に規定する「全部若しくは一部を回収できないこととなった」場合には該当せず、同法第152条に規定するに事由は認められない。したがって、国税通則法第23条第1項第1号に規定する更正の請求は認められない。(令4. 6.24 名裁(所)令3-57)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令030048
裁決年月日
令和4年6月23日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分の対象となった譲渡取引(請求人が所有する各土地(本件各土地)、請求人を代表取締役とする同族会社(本件法人)が所有する本件各土地に設定された借地権(無償返還届出書(本件無償返還届出書)の対象となっているもの)(本件借地権)、及び本件各土地上に存する建物を、請求人及び本件法人が共同で第三者に譲渡した取引)について、原処分庁が、本件借地権の価額を零と判断した根拠法令として原処分の通知書(本件通知書)に記載したのは所得税法第36条《収入金額》第1項のみであり、かかる記載内容では、原処分庁が、どのような解釈の下、いかなる判断過程によって、本件借地権の価額が零であるという結論に結び付けたのかが全く示されていないなどとして、本件通知書の理由の提示には不備がある旨主張する。しかしながら、本件通知書には、請求人が提出した確定申告書(本件申告書)に記載された譲渡所得の総収入金額が原処分庁の調査したところと異なる理由として、本件借地権に係る賃貸借契約書において、契約終了時には何らの対価なくして直ちに本件各土地を原状に復した上で返還する旨が定められていること及び本件無償返還届出書の提出があることから、請求人の譲渡所得の総収入金額から本件借地権の対価であるとする金額を差し引くことはできず、本件各土地の譲渡代金の全額が請求人の譲渡所得の総収入金額となる旨が記載されており、原処分庁の判断過程が示されている。本件通知書によれば、本件借地権の価額の評価によって本件申告書との異同が生じたことや、原処分庁が本件借地権の価額を零と評価した根拠が明らかであるから、請求人は、当該判断の当否を検討し、争うことができるのであり、本件通知書に記載された処分理由は、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意の抑制及び不服申立ての便宜という見地から欠けるところはないというべきであり、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の要求する理由提示として不備はない。 (令4. 6.23 大裁(所)令3-48)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
熊本
裁決番号
令030008
裁決年月日
令和4年6月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 社会保険労務士業(本件事業)を営む請求人は、経営者として必要なノウハウ等を学ぶために受講したセミナーの受講料(本件受講料)は、所得税等の必要経費又は消費税等の課税仕入れに該当する旨主張する。しかしながら、請求人は、セミナーを受講していた事実、その対価として本件受講料を支払った事実を認めるまでの主張立証を尽くしていないから、本件受講料の支払事実を認めるに足りない。また、仮に、本件受講料の支払事実があったことが推認される場合であっても、請求人が提出した証拠は、請求人の受講したセミナーの内容が明らかにされていない以上、請求人の受講したセミナーと本件事業との関連性を明らかにする証拠とは認められない。以上によれば、請求人が提出した証拠により、請求人が主張する事実の存在を認めることはできず、ほかにその存在を推認させるような証拠も見当たらない。そうすると、請求人は、自ら計上記載した申告内容が真実に反するものであることの主張立証をすべきであるところ、かかる主張立証ができていないというべきであるから、本件受講料は必要経費に算入することはできず、また、課税仕入れに係る支払対価の額に含めることはできない。(令4. 6.21 熊裁(所・諸)令3-8)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
令030052
裁決年月日
令和4年6月13日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、配当所得について総合課税を適用したのは、原処分庁所属の相談担当の職員(本件相談担当職員)の誤った指導を受けたからであり、当該指導は、納税者の信頼の対象となる公的見解の表示であり、これによって申告分離課税を選択する機会が奪われた請求人には帰責事由はないから、原処分庁が、申告分離課税を適用せず、総合課税を適用して更正処分をしたことは信義則に反する旨主張し、さらに、請求人は、申告の際、確定申告会場において相談を担当した職員に申告方法を相談の上、総合課税を適用した旨も主張する。しかしながら、本件相談担当職員の回答は、行政サービスとしての税務相談において、請求人から提示された資料及びその説明の範囲内で検討して、法令の適用等について税務職員としての一応の見解を示したものであり、当該回答をもって納税者に対する信頼の対象となる公的見解を表示したということはできず、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお課税を免れしめて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するような特別な事情が存するとは認められないから、当該更正処分には信義則に反する違法があるとはいえない。 (令4. 6.13 名裁(所)令3-52)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令030046
裁決年月日
令和4年6月8日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件の調査は、請求人の不動産所得に係る必要経費該当性について、必要な調査が尽くされていない不十分なものであるから、原処分には国税通則法第24条《更正》に規定する「調査」を欠いた違法がある旨主張する。しかしながら、調査担当職員は、不動産賃貸業との関連性や業務遂行上の必要性が明らかでない支出について、請求人に明らかにすることなどを依頼し、請求人から回答を受けている。その上で、調査担当職員は、請求人の取引先に対する臨場調査など、請求人の回答を踏まえてもなお必要と認めた各種調査を実施し、収集した資料等を調査終了まで継続的に分析、検討した上で、請求人の課税標準等又は税額等を認定し、原処分に至ったものと認められる。そうすると、原処分は、国税通則法第24条に規定する「調査」に基づき行われたといえ、何らの調査も行われなかったと同視し得る程度に著しい不備があったとは認められない。(令4. 6. 8 大裁(所)令3-46)

支部名
大阪
裁決番号
令030044
裁決年月日
令和4年5月25日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、①確定申告書(本件申告書)に配当所得の金額の記載がないのは、上場株式等の配当等について、租税特別措置法第8条の5《確定申告を要しない配当所得》第1項の規定(確定申告不要制度)を知らなかったからであり、確定申告不要制度を選択したものではなく、国税通則法第23条《更正の請求》第1項に規定する「当該計算に誤りがあつたこと」に当たること、②国税庁ホームページには、申告不要の配当等について申告をしなかったことにより税額が過大となった場合に更正の請求ができない旨の記載がないなどの不備があり、その記載は法令等に優先されるべきであることから、本件の更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、本件申告書に配当所得の金額の記載がないことが、請求人らが主張するとおり、税法の不知に起因するものであるとしても、申告納税制度の下では、納税者は自己の判断と責任において申告することが求められているのであるから、請求人ら主張の税法の不知は、本件申告書の内容が「当該計算に誤りがあったこと」に当たると解すべき根拠とはならない。また、国税庁ホームページには、納税者が確定申告不要制度を選択して確定申告書を提出した場合には、その後に更正の請求等によって確定申告不要制度についての選択を変更することができないことも明らかにされているから、ホームページには請求人ら主張の不備はないし、ホームページの記載が法令等に優先されると解すべき理由もない。したがって、本件の更正の請求は、更正の請求をすることができる場合に該当しない。 (令4. 5.25 大裁(所)令3-44)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
令030047
裁決年月日
令和4年5月20日
裁決結果
棄却
争点番号
100204119
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/2その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る各通知書と同封して送達された更正決定等をすべきと認められない旨の通知書(本件通知書)には、原処分庁の氏名が誤って記載されていたため、原処分に係る各通知書の送達は、本件通知書の送達とともに無効となり、原処分に係る更正等の手続には、原処分の取消事由となるべき違法がある旨主張する。しかしながら、原処分に係る更正等の手続は適法に行われており、本件通知書は原処分に係る通知書ではないことから、その記載内容が原処分の有効性に影響することはない。(令4. 5.20 名裁(所)令3-47)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令030042
裁決年月日
令和4年5月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る各通知書には、原処分庁が課税仕入れに該当しないとした服飾品や宝飾品等の購入等についての個々の支出が課税仕入れに該当しない理由等が明記されていないから、処分理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、原処分の各通知書は、原処分庁による判断結果とその基礎とされた事実関係を具体的に示したものということができ、行政庁の恣意抑制及び処分の名宛人の不服申立ての便宜という理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示したものと認められるから、処分理由の提示に不備はない。(令4. 5.19 大裁(法・諸)令3-42)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令030042
裁決年月日
令和4年5月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100204060
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/6国税局員の調査
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁による調査が形式的である等と主張の上、原処分は「調査」によるものとはいえず、違法であると主張する。しかしながら、国税通則法第24条《更正》に規定する「調査」は、課税標準等又は税額等を認定するに至る一連の判断過程の一切を意味する極めて包括的な概念であり、調査の方法に関しては、権限ある税務職員の合理的な裁量に委ねられていると解されるところ、原処分庁が行った請求人に関する取引照会、現物確認等の証拠資料の収集、それら証拠資料の評価等の一連の判断過程は、国税通則法第24条に規定する「調査」に該当し、何らの調査なしに課税処分を行ったに等しいとの評価を受けるべき事実は認められない。 (令4. 5.19 大裁(法・諸)令3-42)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
令030032
裁決年月日
令和4年5月18日
裁決結果
棄却
争点番号
100203070
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、①原処分に係る各通知書(本件各通知書)は、請求人らが相続により取得した土地(本件土地)に財産評価基本通達24-4《広大地の評価》(本件通達)の適用がないことについての根拠が不明で、判断過程の説明や具体的な記載もなく、また、誤りもあり、請求人らにおいて審査請求の理由を明確に主張できないから、行政手続法第8条《理由の提示》の趣旨に照らして、理由の提示に不備がある旨、また、②原処分庁が、本審査請求において、本件各通知書に記載のなかった公共公益的施設用地の負担の要否に係る主張をすることは、理由の差替えに当たり許されない旨主張する。しかしながら、上記①については、本件各通知書には、本件通達に定めるその地域の範囲、その地域の標準的な宅地の使用方法、標準的な宅地の地積を示した上で、本件土地が標準的な宅地の地積に比して著しく広大であるとは認められず、本件通達の定めにより評価することはできない旨が記載されており、請求人らは、原処分庁の判断の過程を検証することができると認められ、かつ、行政庁の恣意抑制及び申請者の不服申立ての便宜という理由提示の趣旨を充足する程度に処分理由が明らかにされていると認められるから、理由の提示として不備はない。また、上記②については、原処分庁の本審査請求における主張は、その地域の標準的な宅地の使用方法が請求人らが主張するとおりであったとしても、本件通達を適用する要件を充足しないことを、本審査請求における請求人らの主張に対応する形で補完したものであり、本件各通知書の理由と矛盾するものでもないから、理由を差し替えたものではない。(令4. 5.18 関裁(諸)令3-32)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令030115
裁決年月日
令和4年5月17日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、仮に請求人の外国関係会社(本件外国関係会社)が請求人の特定外国子会社等であったとしても、C社がB税務署に持参の上提出したとする書面(本件照会書面)に対するB税務署の職員の見解に基づいて、本件外国関係会社が請求人の特定外国子会社等に該当しないと判断したのであるから、本件における各更正処分は信義則違反により取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、そもそもB税務署の職員からどのような見解が示されたかの詳細な内容は定かではない上、仮に請求人が主張するような事情があったとしても、本件照会書面に対するB税務署の職員の見解は、C社に示されたものであって、請求人と本件外国関係会社との個別具体的な事実関係を前提として本件外国関係会社が請求人の特定外国子会社等に該当しない旨を請求人に示したものではないから、信頼の対象となり得る公的見解の表示が請求人にあったものとは認められない。そうすると、本件において、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお当該各更正処分に係る課税を免れしめて請求人の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情が存するとはおよそ認められないから、当該各更正処分に信義則に反する違法があるとはいえない。(令4. 5.17 東裁(法)令3-115)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
令030014
裁決年月日
令和4年5月16日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204990
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/18その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、A主査による調査結果の内容の説明の全てを請求人らが受け入れて相続税の修正申告をしなかったことを理由に、原処分庁が非違項目を追加して各更正処分を行ったことが行政手続法第32条《行政指導の一般原則》第2項に反する旨主張する。しかしながら、上記主張は、A主査が行った説明が調査結果の内容の説明であることを前提とするものであるところ、当該A主査の説明は、その日までの調査において判明した問題点等を提示したにすぎず、本件の調査においては、その後に、B主査により調査結果の内容の説明及び修正申告の勧奨が行われ、他に、これらの行為が行われたとは認められない。そして、本件においては、調査の結果、請求人乙の修正申告及び請求人甲の当初申告(減額更正処分後のもの)による相続税に係る請求人らの課税標準が調査したところと異なることとなったことにより、国税通則法第24条《更正》に基づき更正処分を行い得る法律上の要件が生じていたのであるから、請求人らに対する各更正処分は、原処分庁が、正当な権限の行使をしたものであって、請求人らが行政指導に従わなかったことを理由として不利益な取扱いをしたものとは認められない。 (令4. 5.16 仙裁(諸)令3-14)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
令030014
裁決年月日
令和4年5月16日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、原処分に係る各通知書(本件各通知書)の処分理由の記載について、原処分庁が財産評価基本通達24-4《広大地の評価》を適用して評価した各土地(本件各土地)に係る同項が適用される理由の説明が不十分であり、また、本件各土地の評価額も計算結果のみの記載になっていることから、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項に違反している旨主張する。しかしながら、本件各通知書の記載によれば、本件各土地については評価通達の定める方法により評価するという原処分庁の判断過程を検証することができるのであり、行政庁の恣意抑制という見地から欠けるところがなく、また、請求人らも、その判断過程を了知し、それに沿った反論やその反論を裏付ける立証をすることができるのであるから、不服申立ての便宜という見地からも欠けるところはないと認められる。(令4. 5.16 仙裁(諸)令3-14)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
令030014
裁決年月日
令和4年5月16日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、請求人らに対する相続税の各更正処分は、B主査がした、A主査と請求人らとの間で構築された信頼関係を無に帰す態様の信義則に反する調査に起因するものであるから取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、租税法律主義を採用している現行法制下においては、租税は法の適合性が強く要請されるのであるから、信義則の法理は、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお、当該処分を免れせしめて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情が存する場合に限り適用されると解すべきであり、A主査の説明が、本件の調査の継続中における当該説明の日までの調査で判明した問題点等の提示にすぎない以上、当該説明が、請求人らに対して租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお保護すべきといえるような信頼を生じさせるものとは認められず、その他、本件の調査の一連の過程において、信義則違反をうかがわせる事情は見当たらない。(令4. 5.16 仙裁(諸)令3-14)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
令030031
裁決年月日
令和4年5月11日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る更正通知書には、地方公共団体から受領した金員が、基本協定書等に指定管理料と記載されているから消費税の課税対象になるとの結論のみが記載され、その判断過程も、当該金員に係る請求人の主張を否定する理由も記載されていないため、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項に反し理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、当該更正通知書には、原処分に係る根拠法令とその原因となる事実関係の内容が具体的に明示されており、同項が要求する理由の提示として欠けるものではなく理由の提示に不備はない。(令4. 5.11 関裁(諸)令3-31)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
令030046
裁決年月日
令和4年5月10日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁所属の調査担当職員(本件職員)から、所得税の修正申告をしょうようされた際、長時間にわたり圧迫感のある面接ブース(本件面接ブース)に閉じ込められ、修正申告するよう強要されたため、当該強要行為に基づいてなされた修正申告は無効であり、当該修正申告に基づく過少申告加算税の賦課決定処分も取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、①本件職員との面接において、請求人が新たに資料を提示しており、その内容を確認するためにある程度の時間を要したと考えられることなどからすると、面接時間が過度に長いとは認められず、また、②本件面接ブースは、広いとはいえないものの、納税者等との面談に一般的に使用されており、出入口に鍵の掛からない簡易的な扉しかなかったことなどからすれば、請求人を閉じ込めることができるような空間であったとはいえず、さらに、③本件職員の請求人に対する調査結果等の説明は、税務調査に基づく修正申告書を提出する上での一般的な事項であり、修正申告の強要には当たらない。したがって、本件職員が請求人に対して修正申告を強要したとは認められず、請求人の修正申告は有効であり、過少申告加算税の賦課決定処分が取り消されることとはならない。 (令4. 5.10 名裁(所)令3-46)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
令030046
裁決年月日
令和4年5月10日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁所属の調査担当職員の調査に基づいて、土地及び建物の譲渡に係る譲渡所得(本件譲渡所得)の計算上、租税特別措置法第35条の特例(本件特例)を適用せず修正申告(本件修正申告)をしたものの、本件修正申告は、調査担当職員らによる強要行為に基づくものであり無効であるから、本件譲渡所得において本件特例が適用できるとする更正の請求(本件更正の請求)が認められる旨主張する。しかしながら、更正の請求は、国税通則法第23条《更正の請求》第1項各号、同条第2項各号及びその他の国税に関する法令が特に規定する場合に限り可能であるところ、本件修正申告が無効であることはそのいずれにも該当しないのであるから、本件修正申告の無効を理由としてなされた本件更正の請求は認められない。(令4. 5.10 名裁(所)令3-46)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令030110
裁決年月日
令和4年5月6日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分の通知書に記載された理由は具体的でないから、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文に規定する理由の提示として不備がある旨主張する。しかしながら、原処分の通知書には、原処分庁による判断結果並びにその基礎とされた事実関係及び根拠法令が具体的に示されているものと認められるから、原処分に係る理由の提示は、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服の申立てに便宜を与えるという行政手続法第14条第1項本文の趣旨に照らし、同項本文の要求する理由の提示としては十分である。したがって、原処分の理由の提示に不備はない。 (令4. 5. 6 東裁(諸)令3-110)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令030109
裁決年月日
令和4年4月26日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が取引先と取り交わした覚書に基づく役務提供の実態がなかったと原処分庁が認定したことについて、原処分通知書に記載された重加算税の賦課決定処分(本件賦課決定処分)の理由には、覚書の内容が記載されておらず役務提供の具体的な内容が不明確であり、また、役務提供の実態がないことを基礎付ける事実の摘示がないなどとして、理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、原処分通知書には、請求人に重加算税が賦課されることとなる具体的な事実関係及び根拠法令が提示され、原処分庁が本件賦課決定処分を行うに至った判断の過程が具体的に明示されており、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の要求する理由の提示として欠けるものではないから、理由の提示に不備はない。(令4. 4.26 東裁(法・諸)令3-109)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令030083
裁決年月日
令和4年4月7日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁がした更正処分(本件更正処分)に係る通知書(本件通知書)には、適用条文にとどまらず、処分に至るまでの論理の筋道をその記載内容から了知し得る程度に記載する必要があり、本件通知書にはかかる記載がないから、理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、本件通知書の記載によれば、原処分庁は、本件更正処分において適用の可否を検討した法令が所得税法第72条《雑損控除》第1項であり、その適用対象であるマンションについて、専有部分である請求人の住戸部分と共用部分を分けて検討した上で、当該専有部分には損失が発生していないこと及び共用部分には請求人が負担した原状回復費用等がないことの具体的な事実をそれぞれ認定し、これらの事実から、同項に規定する損失の金額がなく雑損控除の規定の適用が認められないと判断して本件更正処分をしたと了知できるから、本件更正処分は、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項の趣旨に照らし、その理由の提示に不備はない。(令4. 4. 7 東裁(所)令3-83)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令030084ほか 17件
裁決年月日
令和4年4月7日
裁決結果
棄却
争点番号
100203070
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、国税における処分に際しては、適用条文にとどまらず、論理の筋道をその記載内容から了知し得る程度に記載する必要があるが、原処分庁がした更正の請求に対する更正をすべき理由がない旨の通知処分(本件通知処分)に係る通知書(本件通知書)にはかかる記載がないから、理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、本件通知書の記載によれば、原処分庁は、本件通知処分において適用の可否を検討した法令が所得税法第72条《雑損控除》第1項であり、その適用対象であるマンションについて、専有部分である請求人の住戸部分と共用部分を分けて検討した上で、当該専有部分には損失が発生していないこと及び共用部分には請求人が負担した原状回復費用等がないことの具体的な事実をそれぞれ認定し、これらの事実から、同項に規定する損失の金額がなく雑損控除の規定の適用が認められないと判断して本件通知処分をしたと了知できるから、本件通知処分は、行政手続法第8条《理由の提示》第1項の趣旨に照らし、その理由の提示に不備はない。(令4. 4. 7 東裁(所)令3-84)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令030085
裁決年月日
令和4年4月7日
裁決結果
棄却
争点番号
100203070
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁がした更正の請求に対する更正をすべき理由がない旨の通知処分(本件通知処分)に係る通知書(本件通知書)には、適用条文にとどまらず、処分に至るまでの論理の筋道をその記載内容から了知し得る程度に記載する必要があり、本件通知書にはかかる記載がないから、理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、本件通知書の記載によれば、原処分庁は、本件通知処分において適用の可否を検討した法令が所得税法第72条《雑損控除》第1項であり、その適用対象であるマンションについて、専有部分である請求人の住戸部分と共用部分を分けて検討した上で、当該専有部分には損失が発生していないこと及び共用部分には請求人が負担した原状回復費用等がないことの具体的な事実をそれぞれ認定し、これらの事実から、同項に規定する損失の金額がなく雑損控除の規定の適用が認められないと判断して本件通知処分をしたと了知できるから、本件通知処分は、行政手続法第8条《理由の提示》第1項の趣旨に照らし、その理由の提示に不備はない。(令4. 4. 7 東裁(所)令3-85)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令030094
裁決年月日
令和4年4月7日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、国税における処分に際しては、適用条文にとどまらず、論理の筋道をその記載内容から了知し得る程度に記載する必要があるが、原処分庁がした更正処分(本件更正処分)に係る通知書(本件通知書)にはかかる記載がないから、理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、本件通知書の記載によれば、原処分庁は、本件更正処分において適用の可否を検討した法令が所得税法第72条《雑損控除》第1項であり、その適用対象であるマンションについて、専有部分である請求人の住戸部分と共用部分を分けて検討した上で、当該専有部分には損失が発生していないこと及び共用部分には請求人が負担した原状回復費用等がないことの具体的な事実をそれぞれ認定し、これらの事実から、同項に規定する損失の金額がなく雑損控除の規定の適用が認められないと判断して本件更正処分をしたと了知できるから、本件更正処分は、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項の趣旨に照らし、その理由の提示に不備はない。(令4. 4. 7 東裁(所)令3-94)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
令030024
裁決年月日
令和4年3月25日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100204042
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/2調査権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁所属の調査担当職員(本件調査担当職員)が、正当な理由なく請求人の自宅敷地内に立ち入った行為は住居侵入罪に当たるだけでなく、プライバシーの侵害行為であり、民法や国家公務員法の規定に抵触するから、原処分に係る調査(本件調査)の手続には原処分を取り消すべき違法がある旨主張する。しかしながら、調査手続に単なる違法があるだけでは課税処分の取消事由とはならず、課税処分が何らの調査なしに行われたような場合や課税処分の基礎となる証拠収集手続に重大な違法がある場合には、課税処分の取消事由になると解されるところ、本件調査担当職員は、請求人の自宅玄関脇の呼鈴を押し、反応がなかったものの物音がしたと感じたことから、在宅者の有無を確認するため、声を掛けながら請求人の自宅裏に立ち入ったと認められるものの、当該一連の行為には原処分の基礎となる証拠資料を収集した事実は認められず、その他、当審判所の調査によっても本件調査担当職員が違法な行為に基づき証拠資料を収集したと認めるに足りる証拠はない。したがって、本件調査に係る手続に原処分を取り消すべき違法があるとは認められない。(令4. 3.25 関裁(所・諸)令3-24)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
令030009
裁決年月日
令和4年3月23日
裁決結果
棄却
争点番号
100204042
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/2調査権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が主張した事実について、原処分庁は、何ら調査することなく、代理人が雑談の中でした一般的な推測でしかない発言を事実認定に用い、憲法で保障された告知もなく、弁解の機会も与えないまま、消費税等の確定申告書の内容を基に更正処分を行ったことは違法である旨主張する。しかしながら、国税通則法第24条《更正》でいう「調査」とは、課税庁が課税標準等を認定するに至る一連の判断過程の一切を意味するものと解されているところ、本件の調査において、原処分庁は、請求人が提出した確定申告書のみならず、質問検査により証拠資料を収集してその評価を行い、租税法等の法令解釈や経験則を通じて、請求人が輸出した物品等の販売形態が、請求人が主張するような委託販売ではないと判断し、消費税等の確定申告書に記載された内容を基に課税標準等又は税額等を算定して更正処分を行ったと認められる。そうすると、原処分庁が何ら調査を行っていなかったとは認められず、消費税等の確定申告書に記載された事実を基礎として更正処分を行ったとしても違法な処分であるということはできない。 (令4. 3.23 福裁(諸)令3-9)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
令030009
裁決年月日
令和4年3月23日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正通知書には、請求人が行った取引(本件輸出取引)に輸出免税規定の適用がない理由だけが記載され、課税に至った根拠が記載されていないから、原処分の理由の提示には不備があり、違法である旨主張する。しかしながら、更正通知書の記載内容からすれば、更正処分に係る根拠法条の規定を示した上で、処分の理由として、本件輸出取引は、①国外の顧客に対して郵便物として輸出した取引であること、②簡易郵便物としての資産の輸出に該当しないこと、③輸出許可書等の保存がないことから輸出免税規定は適用されないことなどが記載されている。そうすると、更正通知書には、原処分庁の判断の根拠がその基礎となる事実関係を摘示して具体的に示されていると認めることができ、行政庁の恣意抑制及び名宛人の不服の申立てに便宜を与えるという、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の趣旨を充足する程度に具体的に理由が明示されていると認められるから、同項本文の規定に基づく理由の提示として不備はない。 (令4. 3.23 福裁(諸)令3-9)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
令030023
裁決年月日
令和4年3月23日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、決定処分の通知書について、その理由に記載された総収入金額は総収入金額ではなく暗号資産取引の計算ツールが算出した損益にすぎないし、原価に係る理由の記載もないから、処分の理由付記として不備がある旨主張する。しかしながら、当該通知書に総収入金額として記載されている金額は、暗号資産の取引による譲渡価額から購入原価及び手数料を控除した額であるものの、当該通知書に記載された理由には、本件決定処分の原因となる事実関係の内容及びその判断過程が具体的に示されており、行政手続法第14条第1項本文の趣旨目的を充足する程度に具体的に処分の理由が提示されているといえるから、不備はない。(令4. 3.23 関裁(所)令3-23)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
令030023
裁決年月日
令和4年3月23日
裁決結果
棄却
争点番号
100204042
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/2調査権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の各質問応答記録書が調査担当職員の脅しや恫喝により作成され、調査担当職員が各質問応答記録書を請求人に閲読させないまま作成されたものであるとして、調査の手続に違法がある旨主張する。しかしながら、①請求人の各質問応答記録書には、請求人の署名押印があり、各ページの「確認印」欄には請求人が押印していること、②各質問応答記録書におけるその申述内容は、請求人が取引を始めた経緯、取引の原資及び内容並びに請求人自身の確定申告等に関する具体的な説明を含むものであり、全体として作為を感じさせるような不合理さは認められないことなどに照らせば、請求人が各質問応答記録書の記載内容を確認し理解した上で署名押印したものと認められ、本件調査担当職員が、請求人の理解が不十分なまま強圧的に了承させたりしたものでないことは明らかである。したがって、調査の手続に原処分を取り消すべき違法があるとは認められない。(令4. 3.23 関裁(所)令3-23)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令030038
裁決年月日
令和4年3月17日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、相続税の更正処分に係る通知書(本件通知書)には、他の相続人に係る相続時精算課税適用財産等について金額以外の情報が記載されておらず、いかなる事実関係に基づき、いかなる法規が適用されて処分がなされたかを、その記載自体からおよそ了知できず、不服申立ての要否を判断することができないから、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項の理由の提示を欠く違法がある旨主張する。しかしながら、他の共同相続人等に係る相続時精算課税適用財産等の内容については、第三者の個人情報であり、不服申立てをすべきか否かを判断する限度においては、その金額が認識していた金額と異なるか否かが明らかになれば足りるのであるから、当該金額以外の具体的な内容が明らかにされていないことをもって不服申立ての便宜に欠け、不当であるとはいえない。また、相続時精算課税適用財産等の価額を相続税の総額の計算において加算するに当たっては、贈与税の申告書の記載又は更正処分の内容等を基に相続税額の計算をするのであるから、この点に課税庁の恣意が入り込む余地は乏しく、合計額のみの記載であっても、行政庁の恣意抑制という見地からも欠けるところはない。したがって、本件通知書に記載された処分理由は、行政手続法第14条第1項の規定が要求する理由の提示として不備は認められない。(令4.3.17大裁(所・諸)令3-38)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令030038
裁決年月日
令和4年3月17日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、被相続人の所得税等の各更正処分等に係る通知書には、①信託契約上の根拠を含め、平成19年法律第6号による改正前の所得税法第13条《信託財産に係る収入及び支出の帰属》第1項第1号の規定が適用されることになる具体的な根拠や理由及び②信託財産である外貨建ての預金等から生じた利子や償還差損の算定根拠等が明らかにされていないことから、処分理由として明らかな不備がある旨主張する。しかしながら、当該各通知書に記載された内容は、所得税における課税標準の金額の計算において重要となる所得区分の判断や収入金額及び必要経費の金額について、その判断又は計算の基礎とした具体的な事実並びにこれに基づく課税標準等及び税額等の計算過程を根拠法令とともに示しているといえ、その記載は、行政庁の判断の慎重と合理性を担保するに足りるものであり、不服申立ての便宜を与えるとの趣旨に欠けるところもない。したがって、当該各通知書に記載された処分の理由は、行政手続法第14条第1項本文の規定が要求する理由の提示として欠けるところはない。(令4. 3.17 大裁(所・諸)令3-38)

支部名
東京
裁決番号
令030074
裁決年月日
令和4年3月17日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請け負った製品開発に係る収益の額を益金の額に算入するなどして法人税及び消費税等の確定申告をした後に、当該製品は引渡しがなされておらず、その収益の額を当該事業年度の益金の額に算入すべきでなかったなどとして、国税通則法第23条《更正の請求》第1項に規定する更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、当該製品開発に係る収益に対応する外注費について、その正当な金額を確認することができないから、国税通則法第23条第1項第2号に規定する純損失等の金額を算定することができず、法人税申告書に記載した課税標準等の計算に誤りがあったことにより、純損失等の金額が過少であるとは認められない。また、請求人は、消費税等に係る仕入税額控除の対象とした外注費について、消費税法第30条《仕入れに係る消費税額の控除》第8項第1号に規定する各事項を記載した帳簿及び同条第9項第1号に規定する各事項を記載した請求書等を保存しておらず、かつ、当該保存ができなかったことにつき同条第7項ただし書に規定する「災害その他やむを得ない事情」があるとは認められないため、当該外注費について仕入税額控除は適用されない。したがって、国税通則法第23条第1項各号の規定による更正の請求ができる場合に該当しない。(令4. 3.17 東裁(法・諸)令3-74)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
令030021
裁決年月日
令和4年3月16日
裁決結果
棄却
争点番号
100204041
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/1更正権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、審査請求の後に、原処分庁が当初の各更正処分等を取り消してした各更正処分等(本件各更正処分等)は、当初の各更正処分等に係る通知書の誤記の修正や、いわば無益的記載事項を付加しただけで必要性が認められない上、請求人に訴訟経済上の著しい損失や審査請求の審理の遅延などを生じさせるなど相当性も欠くものであって原処分庁の裁量権の逸脱や課税権を濫用して行われたものであるから違法である旨主張する。しかしながら、原処分庁は適正な課税の実現を図るため、更正処分等の瑕疵を発見したときは、当該瑕疵が実体的なものであれ、手続的なものであれ、これを取り消して新たな更正処分を行うことができると解されるところ、本件各更正処分等は、当初の各更正処分等に係る通知書の更正の理由の瑕疵を是正するためにされたものであって不相当とはいえず、裁量権の逸脱や課税権の濫用などの事実も見当たらないから本件各更正処分等が違法であるとは認められない。(令4. 3.16 関裁(所)令3-21)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令030037
裁決年月日
令和4年3月16日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、被相続人の所得税等の各更正処分等に係る通知書には、①信託契約上の根拠を含め、平成19年法律第6号による改正前の所得税法第13条《信託財産に係る収入及び支出の帰属》第1項第1号の規定が適用されることになる具体的な根拠や理由及び②信託財産である外貨建ての預金等から生じた利子や償還差損の算定根拠等が明らかにされていないことから、処分理由として明らかな不備がある旨主張する。しかしながら、当該各通知書に記載された内容は、所得税における課税標準の金額の計算において重要となる所得区分の判断や収入金額及び必要経費の金額について、その判断又は計算の基礎とした具体的事実並びにこれに基づく課税標準等及び税額等の計算過程を根拠法令とともに示しているといえ、その記載は、行政庁の判断の慎重と合理性を担保するに足りるものであり、不服申立ての便宜を与えるとの趣旨に欠けるところもない。したがって、当該各通知書に記載された処分の理由は、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の規定が要求する理由の提示として欠けるところはない。(令4. 3.16 大裁(所・諸)令3-37)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令030037
裁決年月日
令和4年3月16日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、相続税の更正処分等に係る通知書(本件通知書)には、適用法令が摘示されているにすぎず、どのような法律行為があり、なぜ、それらの規定が適用されることになるのか、その契約上の根拠も含めて具体的な根拠や理由が明らかにされていない上、相続税の更正処分等の対象となった信託(本件信託)の利益を受ける権利の2分の1の価額の前提となる信託財産の価額がどのように算定されたかも何ら明らかにされていないことから、処分理由として明らかな不備がある旨主張する。しかしながら、本件通知書には、①原処分庁が本件信託における被相続人の受益割合は2分の1と判断した基礎となる事実、②原処分庁が、この被相続人が本件信託の利益を受けるとされていた部分について、相続の開始によって請求人が受益者となり、これが平成19年法律第6号による改正前の相続税法第4条《贈与又は遺贈により取得したものとみなす場合》第2項第1号の受益者の変更に当たると判断したこと、及び③被相続人の同族会社に対する債権放棄(本件債権放棄)について、相続税法第9条の規定によって被相続人からの贈与によって取得したものとみなされる理由となる、本件債権放棄による当該同族会社の株式の評価額の変動などその判断の基礎とした事実関係がそれぞれ明らかにされている。これらの記載は、行政庁の判断の慎重と合理性を担保するに足りるものであり、不服申立ての便宜を与えるとの趣旨に欠けるところもない。したがって、本件通知書に記載された処分理由は、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の規定が要求する理由の提示として不備はない。(令4. 3.16 大裁(所・諸)令3-37)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令030036
裁決年月日
令和4年3月11日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、相続税の更正処分に係る通知書には、他の相続人が被相続人から相続時精算課税に係る贈与により取得した財産の価額が全ての相続人に係る課税価格の合計額に加算されると記載されているのみで、当該贈与の具体的内容が記載されていないことから、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の処分の理由の提示を欠いた違法がある旨主張する。しかしながら、相続税法が、納税者の申告の便宜と他の共同相続人等の個人情報保護の要請との調和を図る観点から、相続税の申告書の提出等に必要になるときに限り、他の共同相続人等の相続時精算課税適用財産等に係る贈与税の課税価格の合計額の限度でのみ開示を認めているところ、処分の名宛人に不服申立ての便宜を与える行政手続法第14条第1項本文の規定に基づく処分理由の提示の場面においても、上記申告の便宜以上の便宜を与える必要があるとは解されない。また、相続時精算課税適用財産等の価額を相続税の総額の計算において加算するに当たっては、他の相続人に対する更正処分の内容等を基に相続税額の計算をするのであるから、この点に課税庁の恣意が入り込む余地は乏しく、合計額のみの記載であっても、行政庁の恣意抑制という見地から欠けるところはない。(令4.3.11大裁(所・諸)令3-36)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令030036
裁決年月日
令和4年3月11日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、被相続人の所得税等の各更正処分等に係る通知書には、①信託契約上の根拠も含め、平成19年法律第6号による改正前の所得税法第13条《信託財産に係る収入及び支出の帰属》第1項第1号の規定が適用されることになる具体的な根拠や理由及び②信託財産である外貨建ての預金等から生じた利子や為替差損の算定根拠等が明らかにされていないことから、処分理由として明らかな不備がある旨主張する。しかしながら、当該各通知書に記載された内容は、所得税における課税標準の金額の計算において重要となる所得区分の判断や収入金額及び必要経費の金額について、その判断又は計算の基礎とした具体的事実並びにこれに基づく課税標準等及び税額等の計算過程を根拠法令とともに示しているといえ、その記載は、行政庁の判断の慎重と合理性を担保するに足りるものであり、不服申立ての便宜を与えるとの趣旨に欠けるところもない。したがって、当該各通知書に記載された処分の理由は、行政手続法第14条第1項本文の規定が要求する理由の提示として欠けるところはない。(令4. 3.11 大裁(所・諸)令3-36)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令030071ほか 1件
裁決年月日
令和4年3月10日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る調査(本件調査)は、①事前通知なしの調査を実施する必要性も緊急性もなく、②代表者の自宅リビングルームに無断で侵入し、③関与税理士の立会いを拒否して行われるなど、その調査手続に重大な違法があるから原処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、①原処分庁が事前通知をしなかったのは、事前通知をすることにより請求人が関連資料を破棄するなど不正取引の把握を困難にするおそれがあると判断したためと認められ、その判断に裁量権の範囲を超え又はその濫用があったとは認められず、②原処分の調査担当職員がリビングルームへ立ち入った際に代表者が抗議をした事実は認められない一方で、職員がリビングルームに立ち入った後に代表者は任意に質問検査に対応していたことからすると、代表者は当該職員のリビングルームへの立入りを承諾していたと認められ、③代表者は本件調査中に複数回関与税理士と通話していたところ、同税理士が立会いがないことを理由に本件調査の中止を求めた事実は認められないことからすると、同税理士は自らの立会いなく調査が行われることに同意していたと認められるから、本件調査に係る調査手続には原処分を取り消すべき違法はない。(令4. 3.10 東裁(法・諸)令3-71)

支部名
名古屋
裁決番号
令030027
裁決年月日
令和4年2月17日
裁決結果
棄却
争点番号
100202030
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/3期限内申告
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、日本郵便株式会社(本件郵便会社)のクリックポストを利用して提出した所得税等の確定申告書(本件確定申告書)は、クリックポストが国税通則法第22条《郵送等に係る納税申告書等の提出時期》が規定する郵便に該当するため、期限後申告書には該当しない旨主張する。しかしながら、国税通則法第22条における郵便とは、郵便法における意義と同義と解するのが相当であり、郵便法上の郵便とは、本件郵便会社が郵便約款に基づいて行う業務と解されるところ、クリックポストは、本件郵便会社が、郵便約款とは別の約款に基づいて提供する荷物の運送サービスであることから、郵便法上の郵便には該当しない。また、信書便は、信書便法により本件郵便会社の事業を補完するために例外的に民間事業者による信書の送達を認めたものであるから、クリックポストが国税通則法第22条における信書便に該当しないことは明らかである。以上のことからすれば、クリックポストは、国税通則法第22条に規定する郵便物又は信書便物のいずれにも該当せず、クリックポストを利用して提出された本件確定申告書には国税通則法第22条の規定は適用されない。したがって、本件確定申告書は、原処分庁に到達した日である法定申告期限後に提出されたことになるから、期限後申告書に該当する。(令4. 2.17 名裁(所)令3-27)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
令030018
裁決年月日
令和4年2月16日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、相続税の申告書に記載した外国に所在する不動産(本件不動産)が本件相続により取得した財産ではない理由として、①被相続人及び被相続人の亡配偶者(本件亡配偶者)からの借入れにより請求人が購入した本件不動産について、請求人と本件亡配偶者との売買契約(本件売買契約)に基づき共有名義とする名義変更(本件名義変更)をした後、本件売買契約が解除されたものの、請求人への名義変更が未了となっているに過ぎない旨、及び②上記①の請求人の借入れに係る債務(本件借入金債務)について、請求人が所有していた他の不動産(別件不動産)の売却代金により一部を返済し、残額の免除を受けた旨主張する。しかしながら、①本件亡配偶者から請求人に対して本件不動産の持分の売却に係る金員の支払はなく、本件売買契約に係る契約書も見当たらないから、本件売買契約の締結という実体に基づき本件名義変更がされたことや本件売買契約が解除されたことを認めることはできず、また、②本件亡配偶者が請求人からの送金(本件送金)を「不動産処分」を理由に受け取り、所得税の修正申告をしていることや、本件借入金債務の金額と本件送金の金額に開差があることなどから、本件送金が本件借入金債務の返済としてなされたものであるとは認め難く、また、請求人の主張を前提としても、本件借入金債務の残額について、請求人が免除を受けたことを認めるに足りる証拠もないことから、本件不動産は、本件相続により請求人を含む相続人が取得した財産であると認めるのが相当である。(令4. 2.16 関裁(諸)令3-18)

支部名
関東信越
裁決番号
令030019
裁決年月日
令和4年2月16日
裁決結果
棄却
争点番号
100203050
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、法定申告期限から5年を経過した後にした障害者控除の適用を求める旨の更正の請求には、①以前同旨の更正の請求をしようとした際に、税務署の職員から行政区の長の障害者控除対象者認定書が必要である旨の説明を受けたが、市役所からは市長名では当該認定書を発行していない旨の回答を受けたため更正の請求をしなかった、②法定申告期限から既に5年を経過した後に市長名で当該認定書が発行されている事実を初めて知ったなどのやむを得ない事情があるから、国税通則法第23条《更正の請求》(平成27年法律第9号による改正前のもの。)第2項各号に規定する事由に該当する旨主張する。しかしながら、当該事情は、国税通則法第23条《更正の請求》第2項各号及び国税通則法施行令第6条《更正の請求》第1項各号に規定するいずれの事由にも該当するとは認められない。(令4. 2.16 関裁(所)令3-19)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
令030026
裁決年月日
令和4年2月15日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集№126

要旨

○ 請求人らは、各更正処分(本件各更正処分)及び過少申告加算税の各賦課決定処分(本件各賦課決定処分)に係る各通知書に記載された処分の理由は、記載内容に不備がある上、処分の理由が明らかになるものといえず、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文に規定する理由の提示の要件を欠いている旨主張する。しかしながら、各通知書には、本件各更正処分の理由として、相続税の申告に計上されていなかった現金及び定額預金等(本件現金等)が相続財産に該当するとの認定に至った過程が、重要な間接事実とともに記載されていると認められ、また、本件各賦課決定処分の理由として、国税通則法第65条《過少申告加算税》の規定に基づいて過少申告加算税を計算したことや、本件各更正処分により納付すべきこととなった税額の計算の基礎になった事実のうち、当初の申告において税額の計算の基礎とされなかったことについて正当な理由があると認められるものがない旨の記載がされている。これらの記載内容からすると、①原処分庁としては、本件各更正処分における自己の判断過程を検証することができ、その判断の慎重、合理性を担保するという点において欠けるところはなく、恣意抑制という趣旨目的を損なうものではないことに加え、②名宛人に不服申立ての便宜を与えるという面からの要請に対しても、必要な材料を提供できているのであるから、行政手続法第14条第1項本文の趣旨に照らし、同項本文の要求する理由の提示として不備はない。(令4. 2.15 名裁(諸)令3-26)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
令030026
裁決年月日
令和4年2月15日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集№126

要旨

○ 請求人らは、原処分庁が行った調査(本件調査)において、調査担当職員が暴言を吐いたり、加算税に関する説明を二転三転させるとともに、請求人らが提出した資料を調査担当職員が無視するなど、本件調査は極めて不当又は違法なものであるから、原処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、課税処分は、それが何らの調査なしに行われたような場合のほか、当該課税処分に係る証拠収集手続が刑罰法規に触れ、公序良俗に反し又は社会通念上相当の限度を超えて濫用にわたるなどの重大な違法があり、調査を全く欠くのに等しいとの評価を受ける場合が取消事由となるものと解されているところ、調査担当職員は、請求人らが提出した資料について無視することなく、当該資料に記載のある金融機関等を含めて調査を実施しており、また、調査担当職員による重加算税に関する説明に変遷があり、仮装・隠蔽行為を彷彿とさせるような発言があったとしても、その説明及び発言が刑罰法規に触れ、公序良俗に反し又は社会通念上相当の限度を超えて濫用にわたるものであるとはいえず、調査を全く欠くに等しいとの評価を受け得るようなものではないことから、原処分を取り消すべき違法があるとは認められない。(令4. 2.15 名裁(諸)令3-26)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
令030026
裁決年月日
令和4年2月15日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100204990
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/18その他
事例集登載頁
裁決事例集№126

要旨

○ 請求人らは、原処分庁が行った調査結果の内容の説明(本件説明)において、調査結果の内容を整理した資料を示した上で説明を行う旨要求したにもかかわらず調査担当職員はこれに応じず、また、被相続人に帰属する相続財産の価額の算出方法について一方的に説明し、請求人らに反論の機会を与えなかったことなどから、本件説明は国税通則法第74条の11《調査の修了の際の手続》第2項に規定する説明責任を果たしておらず違法なものであるから、原処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、調査担当職員は、請求人らに対し、本件調査について、国税通則法第74条の11第2項に規定する調査結果の内容の説明をするとともに、同条第3項に規定する修正申告の勧奨及び修正申告に伴う法的効果の説明を行ったものと認められ、調査終了の際の説明が不十分であった事実や説明の際の対応が不適切であった事実は認められないことから、本件説明には原処分を取り消すべき違法はない。(令4. 2.15 名裁(諸)令3-26)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
令030004
裁決年月日
令和4年2月9日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、海外投資商品に投資しているにもかかわらず、請求人の他に更正処分がされた例がないことからすれば、本件各決定処分は、請求人に対して殊更にされたものであり、租税平等原則に違反し、原処分庁の裁量を逸脱するものである旨主張する。しかしながら、租税平等原則の趣旨からみて、仮に、請求人が主張するように、同じ海外投資商品に投資しているにもかかわらず、決定処分がされていない例が現実に存在するとしても、そのことを理由に、請求人を含む当該海外投資商品に投資をしている全ての者に対して法を正しく適用できなくなるわけではないし、法を正しく適用することが租税平等原則に反することにはならない。(令4. 2. 9 広裁(所)令3-4)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令030030
裁決年月日
令和4年2月8日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①原処分庁から相続税の調査に係る事前通知を受けていないこと、②相続税の申告書の提出時、既に関与税理士(本件税理士)を解任しており、本件税理士に調査結果説明をしたとしても請求人に対して行ったことにはならないことから、相続税の更正処分等はその過程において手続違反があり取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、①調査担当職員は、共同相続人に対し相続税の実地の調査による質問検査等を行っているところ、質問検査等の相手方等の選択は権限ある税務職員の裁量に委ねられているから、請求人に実地の調査による質問検査等を必ずしも行わなければならないものではなく、これを行わない以上、国税通則法第74条の9《納税義務者に対する調査の事前通知等》第1項に規定する事前通知をする必要はない。また、②調査担当職員は、共同相続人の関与税理士でもあった本件税理士の発言から、本件税理士が請求人についての代理権限を有し、調査結果説明を本件税理士が受けることについて請求人の同意があると認識したものと認められる。そして、調査担当職員は、請求人に対し調査結果説明をするための日程調整を行ったものの、請求人から回答がなく、結果、本件税理士から請求人が調査結果説明に応じる意向がないとの説明を受けたため、やむなく本件税理士に調査結果説明を行ったものと認められる。このように調査担当職員は、請求人へ調査結果説明を行うために種々の対応を試みているのであるから、調査担当職員が本件税理士に対し調査結果説明を行ったことについて、更正処分等を取り消すべき重大な違法があったとは認められない。(令4. 2. 8 大裁(諸)令3-30)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令030031
裁決年月日
令和4年2月8日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、相続税の申告書(本件申告書)を提出後、①原処分庁に対して早期の調査着手及び本件申告書の内容承認について要求したにもかかわらず、相続税の調査開始が本件申告書の提出から約2年後であったことや、調査期間が約2年6か月の長期に及んだこと、及び②不動産鑑定士の鑑定でないと不動産の価額として認められないとして請求人に不動産鑑定評価をさせた挙句、当該鑑定を採用しなかったことは、信義則違反であり、原処分庁が請求人に対してした更正処分等(本件更正処分等)を取り消すべき違法がある旨主張する。しかしながら、①原処分庁が請求人の要求に応じなかったことは、相続税の調査を実施しないことや本件申告書の内容を承認したことを意味するものではなく、相続税の調査の開始時期及び調査期間について、社会通念上不相当であるとする事実も認められない。また、②原処分庁が、不動産鑑定士による鑑定でなければ不動産の価額として認められない、あるいは不動産鑑定士による鑑定評価額であれば直ちに不動産の価額として認められる旨の説明をしたとは認められない。以上によれば、原処分庁が請求人に対し信頼の対象となる公的見解の表示をしたとする事実は認められず、納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお当該課税処分に係る課税を免れしめて納税者の信頼を保たなければ正義に反するといえるような特別の事情があったとは認められない。よって、本件更正処分等は、調査における信義則違反を理由として取り消されるべきものではない。(令4. 2. 8 大裁(諸)令3-31)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令030059
裁決年月日
令和4年2月4日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正通知書に記載された更正処分の理由(本件提示理由)には、請求人らの有する会社の株式(本件株式)の価額が当該更正処分において認定された価額となることの根拠が何ら指摘されていないことから、本件提示理由に不備がある旨主張する。しかしながら、本件提示理由においては、①処分の原因となる事実関係が記載され、②処分の原因となる事実関係に関する法規の適用関係が記載されていることから、本件提示理由は、処分の相手方において、いかなる事実関係に基づきいかなる法規を適用して更正処分がなされたのかを了知し得るものあって、本件提示理由に不備はない。(令4. 2. 4 東裁(諸)令3-59)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令030057
裁決年月日
令和4年2月3日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、国税局の調査には令状主義の精神を没却するような重大な違法があり、原処分に係る調査(本件調査)は、その違法に収集された物件を利用して得られた証拠を基礎としているから違法である旨主張する。しかしながら、国税局調査査察部の証拠収集手続に、刑罰法規に触れ、公序良俗に反し又は社会通念上相当の限度を超えて濫用にわたるなどの重大な違法があることを示す証拠は見当たらないなど、請求人の主張はその前提を欠くとともに、その他本件調査の手続に違法があることを認めるに足る証拠もないことからすれば、本件調査に原処分を取り消すべき違法があるとは認められない。(令4. 2. 3 東裁(法・諸)令3-57)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令030057
裁決年月日
令和4年2月3日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る決定通知書には誤った事実及び適用法令が記載されており、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項が求める理由の提示がされたとは評価できないから、原処分の理由の提示には不備がある旨主張する。しかしながら、当該通知書には原処分の根拠法令とその原因となる事実関係の内容等が具体的に示されており、当該通知書の理由の提示は、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服の申立てに便宜を与えるという行政手続法第14条第1項本文の趣旨に照らしても、同法の要求する理由の提示として欠けるものではないというべきであり、原処分の理由の提示に不備はない。(令4. 2. 3 東裁(法・諸)令3-57)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令030029
裁決年月日
令和4年1月27日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が前回調査において更正決定等をすべきと認められない旨の通知書(是認通知書)を交付したことは、公的見解の表明に当たるとした上で、当該原処分庁の公的見解を信頼し、その後も同様の経理・計上方法で不動産所得及び事業所得の金額を計算したのであるから、原処分庁が是認通知書で表明した公的見解に整合せずに矛盾した原処分をしたことは、法の一般原理である信義則の法理に反し違法である旨主張する。しかしながら、是認通知書の交付は、前回調査の結果、その調査が終了した時点において更正決定等をすべきと認められない旨を通知する事実上の行為にすぎず、これ以降、前回調査の対象となった国税についても更正決定等をなしえなくなる法的効果を伴うものではないのであって、その内容は、前回調査時に確認した所得計算の方法や内容を正当なものとして承認し、これと同様の所得計算がされている場合には、これ以降、更正決定等がされることはない旨を含むものではない。したがって、是認通知書は、原処分庁が、請求人の接待交際費、車両の減価償却費及び同族会社との不動産賃貸借契約による収入に係る取扱いについて公的見解を示したものではないことから、原処分が信義則に反する違法なものであるとは認められない。(令4. 1.27 大裁(所・諸)令3-29)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
令030015
裁決年月日
令和4年1月26日
裁決結果
棄却
争点番号
100203070
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、当初の調査において請求人の必要経費の金額が650,000円に達しないことを集計し記録した内部資料が作成されたはずであり、更正の請求に係る調査においては、当該内部資料の調査をした上で更正すべき税額を判断すべきであるのに、原処分の通知書(本件各通知書)にはその旨が一切記載されていないなどとして、原処分の理由の提示には不備がある旨主張する。しかしながら、本件通知書に記載された理由は、原処分庁において、更正の請求に理由があるとは認められないと判断するに当たり、その判断の過程の合理性を原処分庁が自ら検証することができる程度に具体的であるから行政庁の恣意の抑制という見地から欠けるところはなく、また、請求人において原処分に対する不服申立ての便宜という見地からも欠けるところはないため、行政手続法第8条《理由の提示》第1項の趣旨に照らしても相当であると認められる。したがって、原処分の理由提示に不備はない。(令4. 1.26 関裁(所)令3-15)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
令030015
裁決年月日
令和4年1月26日
裁決結果
棄却
争点番号
100203990
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、調査担当職員が調査結果の説明において、租税特別措置法第27条《家内労働者等の事業所得等の所得計算の特例》に関する十分な説明をしないままに修正申告の勧奨をしたことが、国税通則法第74条の11《調査の終了の際の手続》第2項及び第3項の規定に違反しており、同規定に違反した修正申告の勧奨によってされた各修正申告は無効であるから、原処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、修正申告は、納税者の意思に基づき行われるものであるから、調査の手続に違法があることと修正申告が無効となることとは直接関係するものではないし、調査の手続に違法があるか否かは国税通則法第23条《更正の請求》第1項に規定する更正の請求の事由に該当しないから、請求人の主張には理由がない。(令4. 1.26 関裁(所)令3-15)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令030050
裁決年月日
令和4年1月20日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件の更正処分(本件更正処分)は、帳簿書類の記載自体を否認して更正をする場合に該当するところ、本件更正処分に係る通知書(本件更正通知書)記載の更正の理由には、各種の帳簿の記載以上に信ぴょう力のある資料の摘示はなく、更正の根拠が具体的に明示されておらず、本件更正処分の理由付記には不備がある旨主張する。しかしながら、本件更正通知書には、A社が株式(本件譲渡株式)を譲渡した事実、本件譲渡株式の適正な価額を算出する前提となる事実、当該価額の算出過程、本件譲渡株式の譲渡対価と当該価額との差額を含めA社の課税対象金額に相当する金額を計算した結果、請求人の雑所得の金額も増加する旨記載されており、原処分庁の判断過程とその基礎とした事実関係が具体的に示されている。これらの記載は、行政庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という行政手続法の趣旨目的を充足する程度に不利益処分をした根拠を具体的に明示するものであるから、行政手続法の要求する更正処分の理由の提示として欠けるところはなく、本件更正処分の理由付記(理由の提示)に関して本件更正処分を取り消すべき不備は認められない。 (令4. 1.20 東裁(所)令3-50)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令030049
裁決年月日
令和4年1月17日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、地方公共団体からふるさと納税制度に係る業務委託を請け負っているところ、寄附者へインセンティブを付与するキャンペーン(本件キャンペーン)に係る委託料の全額が課税資産等の譲渡等の対価の額に該当するとした消費税等更正処分に対し、当該処分に係る通知書(本件通知書)は、本件キャンペーンに係る委託料の一部を課税標準額に含めない合理的な理由が認められないとするのみで、何が合理的であるかの記述がなく、理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、本件通知書には、委託業務が課税期間末日までに完了していること、委託料の一部を課税標準額に含めない合理的な理由が認められないこと、委託料の全額が課税資産の譲渡等の対価の額に該当すること及び当該課税期間の課税標準額に加算する金額がそれぞれ記載されており、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項の趣旨目的を充足する程度に処分を行った根拠を具体的に明示しているといえるから、消費税等更正処分の理由の提示に不備はない。(令4. 1.17 東裁(法・諸)令3-49)

支部名
関東信越
裁決番号
令030014
裁決年月日
令和4年1月12日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100204140
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/14更正決定の所轄庁
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、①請求人が原処分庁に提出した納税地の変更又は異動の届出書の記載内容からは、請求人が原処分庁に対し所得税法第16条《納税地の特例》第5項所定の書類を提出したものとは認められないこと、②仮に同条第2項に規定する事業場等を納税地とする特例(本件特例)の適用がないとしても、請求人の営む事業の所在地(本件事業所所在地)が生活の本拠であることからすれば、本件事業所所在地が原処分時における納税地であって、その所轄する原処分庁に原処分に係る権限がある旨主張する。しかしながら、所得税法第16条に規定する納税地の変更又は異動の届出が効力を生ずるためには、当該届出に係る納税地が当該納税者の生活の本拠たる実体を具備していなければならないところ、原処分に係る適法性については原処分庁が立証責任を負うことを踏まえると、原処分庁は、当該各届出に係る納税地が請求人の生活の本拠たる実体を具備していないことを具体的に立証する必要があるが、原処分庁の主張する各事実は、請求人の生活実態を具体的に明らかにするものとは認められない。一方、請求人も当該各届出に係る納税地が生活の本拠たる実体を具備していたことを示す資料を積極的に提出していないため、生活の本拠たる実体を真に具備していたかどうかは明らかではないものの、請求人の活動と全く関係ない場所を住民登録地とすることは通常では考えられないことから、これに反する証拠がない以上、住民登録地を生活の本拠たる住所地とみることに一定の合理性はある。したがって、請求人は、納税地の変更に関する届出の提出により、本件特例の適用を受けなくなったこととなり、その提出日の翌日以後における請求人の納税地は住民登録地である住所地と認められる。以上のとおり、原処分時における請求人の納税地は住民登録地であると認められるから、当該住所地を管轄しない原処分庁には原処分に係る権限はない。(令4. 1.12 関裁(所・諸)令3-14)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
令030015ほか 2件
裁決年月日
令和4年1月7日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①税務調査に基づき提出した各期限後申告書(本件各申告書)は、事業所得に係る仕入金額が計上漏れとなっており、納付すべき税額が過大であるから、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号の規定による更正の請求ができる場合に該当する旨、②調査担当職員は、当該調査の際に、請求人が提示した表計算ソフトのデータ等から仕入れの事実を確認しているから、請求人が国税通則法施行令第6条《更正の請求》第2項に規定する「その理由の基礎となる事実を証明する書類」を各更正請求書に改めて添付する必要はない旨主張する。しかしながら、①請求人が当該各更正請求書に添付した書類及び審判所に提出した当該データ等を含む各資料に仕入れの事実を確認できる記録はなく、②更正の請求の対象とされる申告書が税務調査の結果を受けて提出されたものであったとしても、納税者が自らの判断と責任において申告を行った以上、更正の請求に係る主張立証責任が軽減されるものではないから、請求人は、仕入金額の計上漏れがあることを証明する必要があるところ、請求人において立証責任が尽くされているとはいい難い。以上のことからすれば、本件各申告書に記載した事業所得について、仕入金額が計上漏れとなっているとは認められないから、当該各更正の請求は、国税通則法第23条第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当しない。(令4. 1. 7 名裁(所)令3-15)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
令030016
裁決年月日
令和4年1月7日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①税務調査に基づき提出した各修正申告書及び期限後申告書(本件各申告書)は、事業所得に係る仕入金額が計上漏れとなっており、納付すべき税額が過大であるから、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号の規定による更正の請求ができる場合に該当する旨、②調査担当職員は、当該調査の際に、請求人が提示した表計算ソフトのデータ等から仕入れの事実を確認しているから、請求人が国税通則法施行令第6条《更正の請求》第2項に規定する「その理由の基礎となる事実を証明する書類」を各更正請求書に改めて添付する必要はない旨主張する。しかしながら、①請求人が当該各更正請求書に添付した書類及び審判所に提出した当該データ等を含む各資料に仕入れの事実を確認できる記録はなく、②更正の請求の対象とされる申告書が税務調査の結果を受けて提出されたものであったとしても、納税者が自らの判断と責任において申告を行った以上、更正の請求に係る主張立証責任が軽減されるものではないから、請求人は、仕入金額の計上漏れがあることを証明する必要があるところ、請求人において立証責任が尽くされているとはいい難い。以上のことからすれば、本件各申告書に記載した事業所得について、仕入金額が計上漏れとなっているとは認められないから、当該更正の請求は、国税通則法第23条第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当しない。(令4. 1. 7 名裁(所)令3-16)

支部名
名古屋
裁決番号
令030017
裁決年月日
令和4年1月7日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①税務調査に基づき提出した修正申告書及び期限後申告書(本件各申告書)は、事業所得に係る仕入金額が計上漏れとなっており、納付すべき税額が過大であるから、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号の規定による更正の請求ができる場合に該当する旨、②調査担当職員は、当該調査の際に、請求人が提示した表計算ソフトのデータ等から仕入れの事実を確認しているから、請求人が国税通則法施行令第6条《更正の請求》第2項に規定する「その理由の基礎となる事実を証明する書類」を各更正請求書に改めて添付する必要はない旨主張する。しかしながら、①請求人が当該各更正請求書に添付した書類及び審判所に提出した当該データ等を含む各資料に仕入れの事実を確認できる記録はなく、②更正の請求の対象とされる申告書が税務調査の結果を受けて提出されたものであったとしても、納税者が自らの判断と責任において申告を行った以上、更正の請求に係る主張立証責任が軽減されるものではないから、請求人は、仕入金額の計上漏れがあることを証明する必要があるところ、請求人において立証責任が尽くされているとはいい難い。以上のことからすれば、本件各申告書に記載した事業所得について、仕入金額が計上漏れとなっているとは認められないから、当該各更正の請求は、国税通則法第23条第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当しない。(令4. 1. 7 名裁(所)令3-17)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令030027
裁決年月日
令和4年1月7日
裁決結果
棄却
争点番号
100202030
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/3期限内申告
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、確定申告書の提出は、納税者又は代理人が申告の意思決定をして実際に提出のための行動を起こした時をもって決定すべきであるとした上で、代理人が法定申告期限の日に、請求人の確定申告書(本件申告書)を、原処分庁に持参していること、また、代理人は、提出漏れに気付いた後も、郵便による提出を試みていることをもって、提出のための行動を起こしたものと認められるから、本件申告書は法定申告期限の日に提出されたものと同視できる旨主張する。しかしながら、納税申告書の提出に伴う効力の発生時期については、税法上特別の規定がないため、原則的には、民法上の意思表示の一般原則たる到達主義によるべきであり、また、「到達」とは相手方にとって了知可能の状態におかれたことを意味するものと解されるところ、代理人は、本件申告書を法定申告期限の日に原処分庁の窓口担当職員に交付していないことから、本件申告書は原処分庁にとって了知可能の状態におかれておらず、本件申告書が、法定申告期限の日に原処分庁に提出されたとはいえない。また、確定申告書の提出について、到達主義の原則を緩和したものであるとして規定された国税通則法第22条《郵送等に係る納税申告書等の提出時期》の要件に該当する場合を除き、納税者又は代理人が申告の意思決定をして実際に提出のための行動を起こした時をもって提出があったものとみなす税法上の規定はないから、仮に、提出のための行動を起こしたことが認められるとしても、本件申告書が原処分庁に提出されたものと同視できるとはいえない。(令4. 1. 7 大裁(所)令3-27)

支部名
東京
裁決番号
令030045
裁決年月日
令和3年12月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、課税庁が調査により減額項目と増額項目を把握した場合には、まず減額項目に基づく更正処分を行い、その後に増額項目に基づく再更正処分を行うべきであり、増減項目の差額を申告額に加算して更正処分を行った場合には、更正の請求には理由がある旨主張する。しかしながら、請求人らが行った各更正の請求(本件各更正の請求)は、その対象となった各更正処分に係る課税標準等又は税額等(先行裁決により一部が取り消された後のもの)について行われたものであるところ、当審判所は先行裁決において請求人らの納付すべき税額を判断しており、現在においても、この判断を左右する事実は見当たらないから、当該課税標準等又は税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったことにより、納付すべき税額が過大であるとは認められない。したがって、本件各更正の請求は、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号の規定による更正の請求をすることができる場合に該当せず、更正をすべき理由がない。(令3.12.21 東裁(諸)令3-45)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令030024
裁決年月日
令和3年12月20日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る通知書(本件通知書)記載の処分理由には、相続により取得した貸付金債権(本件債権)が財産評価基本通達(評価通達)205《貸付金債権等のが元本価格の範囲》の定めに該当しない旨の記載がなく、また、本件債権の元本の計算過程の記載もないから、理由の記載に不備がある旨主張する。しかしながら、本件通知書記載の処分理由は、本件債権について、請求人が本件債権を相続により取得したことや、本件債権の評価額は、評価通達204《貸付金債権の評価》の定めに基づき算出したことといった一連の判断過程が示されており、行政庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という見地から欠けるところはなく、理由提示の趣旨目的を充足する程度に処分の理由を具体的に示したものと認められ、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の要求する理由提示として不備はない。(令3.12.20 大裁(諸)令3-24)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令030024
裁決年月日
令和3年12月20日
裁決結果
棄却
争点番号
100204042
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/2調査権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、相続により取得した貸付金債権(本件債権)が、財産評価基本通達205《貸付金債権等の元本価格の範囲》に定める「その回収が不可能又は著しく困難であると見込まれるとき」に該当するか否かを判断するための調査がされていない違法がある旨主張する。しかしながら、原処分の調査担当者は、本件債権が当該定めに該当するか否かを判断するため、貸付先とされる個人及び当該個人が経営する会社の資産及び負債等について調査を行っているのであるから、請求人が主張する違法は認められない。(令3.12.20 大裁(諸)令3-24)

支部名
熊本
裁決番号
令030004
裁決年月日
令和3年12月17日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 一般財団法人のうち非営利型法人である請求人は、その実態が組織運営や事業活動の公益性の点で公益財団法人と同等であることからすると、公益財団法人と同様に、収益事業以外の事業又はこれに属する資産から生ずる利子及び配当等(本件利子及び配当等)に所得税を課さないことが妥当であるから、原処分庁は、裁量により法人税法第68条《所得税額の控除》第1項を適用し、本件利子及び配当等に課された所得税の額(本件所得税額)を法人税の額から控除すべきである旨主張する。しかしながら、法人税法第68条第1項は、内国法人が支払を受ける利子及び配当等に法人税が課された場合において、当該利子及び配当等について源泉徴収された所得税との間に生じる二重課税を排除する趣旨で規定されているところ、本件利子及び配当等は、収益事業から生じた所得以外の所得であって法人税が課されないものであるから、本件所得税額を法人税の額から控除することはできない。また、原処分庁は、本件所得税額を法人税の額から控除又は還付するか否かについて裁量権を有するものではなく、ほかにその判断を原処分庁に委ねるとする法令の規定もない。(令3.12.17 熊裁(法)令3-4)

支部名
広島
裁決番号
令030002
裁決年月日
令和3年12月13日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①青色申告者として申告書を連年提出しているため、請求人が提出した申告書は所得税法第120条《確定所得申告》第1項各号に規定する申告書(確定所得申告書)に該当し、更正の請求に係る提出期限は、法定申告期限から5年以内となる旨、②仮に、請求人が提出した申告書が所得税法第122条《還付等を受けるための申告書》第1項に規定する申告書(還付申告書)に該当するとしても、所得税基本通達122-1は、期限後申告をした場合を前提とした救済規程であり、期限内に申告した場合には同通達の適用はなく、更正をすべき旨の請求をすることができる期間は、法定申告期限から5年以内である旨主張する。しかしながら、所得税法では、提出された申告書が確定所得申告書又は還付申告書のいずれに該当するかについての判断において、青色申告者として申告書を連年提出しているか否かを要件としていない。また、還付申告書には、所得税法第120条第1項の規定による申告書は含まれないから法定申告期限は適用されず、国税通則法第70条《国税の更正、決定等の期間制限》第1項は、税務署長は、還付請求申告書に係る更正については、還付請求申告書を提出した日から5年を経過した日以後においてはすることができない旨規定していることからすれば、還付申告書を提出した者が更正の請求をすることができる期間は、還付申告書を提出した日から5年以内となる。(令3.12.13 広裁(所)令3-2)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令030041
裁決年月日
令和3年12月10日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が税務調査を受けている間に納税地を異動しているところ、異動後の納税地を所轄する税務署長(異動後の所轄庁)の調査担当職員から国税通則法第74条の2《当該職員の所得税等に関する調査に係る質問検査権》第1項所定の質問又は検査(質問検査等)を受けておらず、調査を受けた事実はないから、異動後の所轄庁が請求人に対してした所得税及び復興特別所得税(所得税等)の各更正処分(本件各更正処分)は同法第24条《更正》に規定する調査を欠いた処分であり取り消すべきである旨主張する。ところで、異動後の所轄庁の調査担当職員は、請求人の異動前の納税地を所轄する税務署長(異動前の所轄庁)から引き継いだ請求人に係る調査資料等の内容を税務署庁舎内において検討している。そして、法令に規定されていない「調査」の方法等の具体的な手順については課税庁の合理的な裁量に委ねられているところ、課税庁が納税義務者などに質問検査等を行わずに課税庁内部において既に収集した資料等を検討して正当な課税標準等及び税額等を認定することも、同条に規定する「調査」に含まれると解されることから、異動後の所轄庁所属の調査担当職員が税務署庁舎内において行った上記調査資料等の内容の検討も、同条に規定する「調査」に含まれるものと解される。よって、本件各更正処分は、同条に規定する調査により行われたものと認められるから、調査を欠いた処分には当たらない。(令3.12.10 東裁(所)令3-41)

支部名
大阪
裁決番号
令030019
裁決年月日
令和3年12月7日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正の請求において、当初申告で適用しなかった租税特別措置法第35条《居住用財産の譲渡所得の特別控除》第3項の規定(本件特例)の適用が認められるべきである旨主張する。しかしながら、本件特例の適用には当初申告要件があり、同条第12項に規定する「やむを得ない事情」がない限り、更正の請求により本件特例の適用を受けることができないところ、請求人の主張する事情は主観的な事情にすぎず、「やむを得ない事情」があったとは認められないから、更正の請求において、本件特例を適用することはできない。(令3.12. 7 大裁(所)令3-19)

支部名
東京
裁決番号
令030037
裁決年月日
令和3年12月3日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が代表取締役を務める法人(本件法人)からの役員給与(本件役員給与)について、本件法人において株主総会等の決議がなく決算も確定していなかったこと、また、請求人が提出した本件法人に係る証拠書類(本件役員給与の金額を零円とする源泉徴収簿及び法人税の確定申告書)からすると、本件役員給与の額は零円と認められ、所得税及び復興特別所得税(所得税等)の期限後申告書(本件期限後申告書)に記載した本件役員給与に係る給与所得の金額に誤りがあり、納付すべき税額が過大であるから、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、本件法人は、本件役員給与の源泉徴収に係る所得税等(源泉所得税等)を納付し、その後、本件法人の税務を担当する税理士事務所職員の作成した本件役員給与に係る源泉徴収票(本件源泉徴収票)を請求人に交付し、請求人は、本件源泉徴収票の記載内容を認識した上で本件期限後申告書を提出したものと認められ、本件法人及び請求人の双方が本件役員給与の支払があったことを前提とする行動をしていたと認められることからすると、本件法人から請求人に対して、本件源泉徴収票に記載された給与等の支払があったものと認めるのが相当であり、請求人の主張するように本件役員給与の金額が零円とはならないから、同号に規定する事由はない。(令3.12. 3 東裁(所)令3-37)

支部名
東京
裁決番号
令030038
裁決年月日
令和3年12月3日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が代表取締役を務める法人(本件法人)からの役員給与(本件各役員給与)について、本件法人において株主総会等の決議がなく決算も確定していなかったこと、また、請求人が提出した本件法人に係る証拠書類からすると、所得税及び復興特別所得税(所得税等)の期限後申告書(本件各期限後申告書)に記載した本件各役員給与に係る給与所得の金額に誤りがあり、納付すべき税額が過大であるから、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、本件法人は、本件各役員給与の源泉徴収に係る所得税等(源泉所得税等)を納付し、その後、本件法人の税務を担当する税理士事務所職員の作成した本件各役員給与に係る源泉徴収票(本件各源泉徴収票)を請求人に交付し、請求人は、本件各源泉徴収票の記載内容を認識した上で本件各期限後申告書を提出したものと認められ、本件法人及び請求人の双方が本件各役員給与の支払があったことを前提とする行動をしていたと認められることからすると、本件法人から請求人に対して、本件各源泉徴収票に記載された給与等の支払があったものと認めるのが相当であり、同号に規定する事由はない。(令3.12. 3 東裁(所)令3-38)

支部名
熊本
裁決番号
令030002
裁決年月日
令和3年11月29日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正の請求(本件更正請求)において、必要経費の算入漏れと主張する支出は、請求人が原処分庁に提出した各書類によって、支出事実及び本件事業に必要な支出であることが証明されており、原処分庁がこれらの書類を精査すれば、必要経費として認められるものがあるから、確定申告書に記載した課税標準等又は税額の計算に誤りがある旨主張する。しかしながら、請求人が必要経費の算入漏れと主張する支出は、その具体的な金額及び支出の内容が明らかではなく、また、請求人の事業と直接の関連性を持ち、業務の遂行上必要な支出であることも明らかではない。更に、そもそも確定申告書に記載した事業所得の金額から漏れていたかどうかも不明であることから、事業所得の金額の計算上、必要経費の算入漏れがあったかどうかを判断することができない。したがって、確定申告書に記載した事業所得の金額に誤りがあり、納付すべき税額に誤りがあるとは認められないから、本件更正請求は、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号の規定による更正の請求ができる場合に該当しない。(令3.11.29 熊裁(所)令3-2)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
令030004
裁決年月日
令和3年11月16日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が、①請求人の税務代理人が調査に立ち合えなくなることを承知で、請求人及び請求人と税務代理人を同じくする別法人に同日同時刻に調査に着手し、また、②税務代理人の代理権限を無視し、日本語を理解できていない請求人の代表者(本件代表者)へ通訳も同席させずに直接会って調査を行うなど、原処分庁が行った調査(本件調査)には、基本的人権を無視した社会通念上相当と認められる範囲を逸脱した違法があり、これに基づく原処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、質問検査等の範囲等実定法上特段の定めのない実施の細目については、質問検査等の必要があり、かつ、これと相手方の私的利益との衡量において社会通念上相当な限度にとどまる限り、権限のある税務職員の合理的な選択に委ねられているものと解されるところ、税務代理人がいずれか一方の調査に立ち会えない状況が想定されたことだけをもって、社会通念上相当と認められる範囲を逸脱した調査が行われたと認めることはできない。また、本件調査の担当職員は、税務代理人の代理権限を十分認識した上で、本件調査への協力依頼及び帳簿書類の提示依頼を行っており、税務代理人がこれに応じなかったことから、直接、本件代表者に会って本件調査への協力依頼及び帳簿書類の提示依頼を行ったことが認められる。さらに、本件代表者は、少なくとも日常会話ができる程度には日本語を理解した上で、本件調査の担当職員の質問等に応答したことが認められる。そして、本件調査の担当職員は、本件調査の終了時には、税務代理人の事務所に所属する通訳ができる事務員を同席の下、本件代表者に調査結果の内容の説明を行ったのであるから、本件調査に、社会通念上相当と認められる範囲を逸脱した違法があったとは認められない。(令3.11.16 福裁(法・諸)令3-4)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令030032
裁決年月日
令和3年11月10日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①原処分庁が行った消費税等の各更正処分及び過少申告加算税の各賦課決定処分で提示された理由からは、いかなる理由に基づいて私法上の法律関係を否認したのか、どのような処分基準の適用によって原処分を行ったのかを請求人が知ることができないこと、②消費税等の過少申告加算税の各賦課決定処分については、当初の処分が取り消された後、改めて各賦課決定処分がなされたところ、そこでは、これまで提示されていなかった処分理由が新たに付記されていることからして、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の趣旨に照らし、上記各処分の理由の提示には不備がある旨主張する。しかしながら、原処分庁が上記各処分に際して提示した理由は、根拠法令とその原因となる事実関係の内容等が具体的に示されており、行政庁の判断の恣意抑制及び処分の名宛人に不服申立ての便宜を与えていることから、行政手続法第14条第1項本文の要求する理由の提示として欠けるところはなく、また、税務署長は、更正及び決定等の処分に瑕疵を発見した場合、これを取り消して新たな更正及び決定等の処分を行うことができるものと解されるので、新たな処分理由が、新たな処分との関係において行政手続法第14条第1項の趣旨に照らして不備があるかどうかが問題となるところ、上記各賦課決定処分で提示された理由に行政手続法第14条第1項の要求する理由の提示として欠けるところはない。したがって、上記各処分の理由の提示に不備はない。(令3.11.10 東裁(諸)令3-32)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令030014
裁決年月日
令和3年10月13日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る通知書(本件各通知書)の処分の理由には、①一部の取引先に対し実地による調査又は書面照会による接触を行っていないにもかかわらず、国税通則法第24条《更正》に規定する「調査」を行ったとの記載があり、②平成27年分以前の所得税等については、調査担当職員が帳簿書類等の提示を求めた具体的な日時等の記載がなく、また、請求人が帳簿を作成していないにもかかわらず、作成している帳簿を提出しなかった旨の記載となっており、さらに③「あなたが申告された事業所得の金額に誤りがあると認められます」との記載があるのみで、国税局作成の情報文書(本件情報)に記載された、事業所得の金額を論証するに足りる証拠の添付がないなどとして、本件各通知書の理由附記には不備がある旨主張する。しかしながら、①原処分庁が行った、請求人保存の請求書控え等から請求人と取引先との取引内容を確認することなども、取引先調査の一環であり、国税通則法第24条に規定する「調査」には、税務官庁内部における調査も含まれると解されること、②請求人から帳簿書類等の提示がなかった旨の記載は、推計課税の方法によったことや仕入税額控除の適用がないことの理由を明らかにしたものであり、帳簿書類等の提示を求めた日時等は理由附記の適否に何ら影響を与えるものではないこと、③本件情報に証拠を添付する必要がある旨の記載はなく、本件情報は、処分の通知書に「~と認められます。」と記載する場合には、論証するに足りる証拠を示す必要がある旨を明らかにしたものであるところ、本件各通知書には課税標準の計算方法が根拠とともに明らかにされているから、本件各通知書の処分理由の記載内容は本件情報に従ったものといえる。以上のとおり、本件各通知書に理由附記の不備はない。(令3.10.13 大裁(所・諸)令3-14)

支部名
札幌
裁決番号
令030001
裁決年月日
令和3年10月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、国から交付を受けた移転補償金に係る一時所得について、総収入金額から自宅等の新築費用等に充てた金額を差し引いて申告したのは、当該申告に際し、請求人が税務関係書類の作成を委任している税理士の事務員(本件事務員)が相談したにもかかわらず、原処分庁所属の職員(本件担当職員)が説明すべきことを説明しなかったことが原因であるから、原処分には信義則に反する違法がある旨主張する。しかしながら、本件担当職員は、本件事務員から提示された資料及びその申立ての範囲内で検討して回答しており、また、たとえその回答に説明不足があったとしても、当該回答が税務署長等の権限のある者の公式の見解の表明であるとは認められないから、本件において信義則の法理を適用して原処分を取り消すべき特別の事情が存するとは認められない。(令3.10. 1 札裁(所)令3-1)

支部名
東京
裁決番号
令030024
裁決年月日
令和3年9月16日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、デリバリーヘルスに係る事業(本件事業)に関し、請求人が代表者を務める法人(本件法人)が本件事業を目的として登記していた状況にあって、請求人が本件事業を行っていたと認めることは、会社法上の競業避止義務に違反するため看過できず、また、請求人は本件法人の代表者として本件事業に係る各台帳を記帳・作成するとともに、本件事業に係る入出金のために本件法人名義の預金口座を利用していたことから、本件事業を行っていたのは、請求人ではなく本件法人である旨主張する。しかしながら、本件事業について、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律所定の届出は、本件法人ではなく請求人を営業者として提出されていること、本件事業で使用する事務所等は請求人名義で賃借されていること、本件法人は法人税等の申告をしておらず、総勘定元帳等の法定帳簿等も作成していないことに加え、株主総会を開催した事実も認められないことなどからすると、本件事業を行っていた者は請求人であると認められる。(令3. 9.16 東裁(所・諸)令3-24)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
令030002
裁決年月日
令和3年9月9日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正処分等の各通知書には、先行する年分の処分に係る審査請求の結論が出てから調査を受ける旨の請求人による調査の延期の申出が、国税通則法第74条の9(平成31年1月6日以前については平成30年法律第16号による改正前のもの)《納税義務者に対する調査の事前通知等》第2項に規定する「合理的な理由」に該当するか否かが記載されていないので、理由付記又は理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、請求人が求める上記の点の記載がなくとも、更正処分等の各通知書に記載された理由は、所得税法第155条《青色申告書に係る更正》第2項及び行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項の規定の趣旨目的を充足しており不備はない。(令3. 9. 9 名裁(所・諸)令3-2)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
令030002
裁決年月日
令和3年9月9日
裁決結果
棄却
争点番号
100203990
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の子(本件子)から受け取った給与(本件給与)について、請求人と本件子は「生計を一」にする親族に該当せず、本件子の青色事業専従者に当たらないから、所得税法第57条《事業に専従する親族がある場合の必要経費の特例等》第1項は適用されず、本件給与に係る給与所得を減額すべきとする更正の請求を認めるべきである旨主張する。しかしながら、本件子は、請求人と同一の家屋に起居しており、明らかに互いに独立した生活を営んでいると認められる特段の事情は認められないから、生計を一する親族に当たる上、請求人は、確定申告において本件給与を給与所得に係る収入金額に算入していることにつき、当該確定申告の内容が真実に反するものであることを立証したといえないから、更正の請求を認めることはできない。 (令3. 9. 9 名裁(所・諸)令3-2)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
令030003ほか 1件
裁決年月日
令和3年9月9日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分の通知書には、先行する年分の処分に係る審査請求の結論が出てから調査を受ける旨の請求人による調査の延期の申出が、国税通則法第74条の9(平成31年1月6日以前については平成30年法律第16号による改正前のもの)《納税義務者に対する調査の事前通知等》第2項に規定する「合理的な理由」に該当するか否かが記載されていないので、理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、請求人が求める上記の点の記載がなくとも、原処分の通知書に記載された理由は、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項の規定の趣旨を充足しており不備はない。(令3. 9. 9 名裁(諸)令3-3)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
令030002
裁決年月日
令和3年9月8日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、原処分に係る各通知書(本件各更正通知書)には、土壌汚染の事実だけが土地評価額からの控除要件であるかのような記載がされている上、そのような判断に至った根拠法令や判断過程が記載されていないから、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》の趣旨に反しており、理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、本件各更正通知書には、原処分庁の判断の根拠がその基礎となる事実関係とともに具体的に示されており、行政庁の恣意的な判断の抑制及び名宛人の不服申立てに便宜を与えるとの行政手続法第14条第1項本文の趣旨を充足する程度に具体的に処分の理由が明示されていると認められるから、理由の提示に不備はない。(令3. 9. 8 福裁(諸)令3-2)

支部名
東京
裁決番号
令030021
裁決年月日
令和3年9月7日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 破産管財人である請求人は、破産会社とその顧客との取引(本件各取引)の法的性質は売買契約ではなく金銭消費貸借契約であることなどから、申告書に記載した課税標準等の計算に誤りがあり、納付すべき税額が過大等であるため、請求人のした更正の請求は、国税通則法第23条《更正の請求》第1項各号に規定する更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、本件各取引の法的性質を買戻特約付の売買の形式を利用した潜脱的な預り金契約と解する余地があったとしても、本件各取引の契約の対価を収受することによって、経済的には破産会社に所得が生じていたと認めることができ、また、当該対価が課税資産の譲渡等の対価に該当しないことの立証はされていない。したがって、当該申告書に記載した課税標準等の計算に誤りがあり、納付すべき税額が過大等であったとは認められないから、当該更正の請求は、更正の請求ができる場合に該当しない。(令3. 9. 7 東裁(法・諸)令3-21)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令030008
裁決年月日
令和3年9月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100204990
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/18その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、令和元年10月11日付の質問応答記録書及び同年11月11日付の質問応答記録書(本件各記録書)には、請求人が申述していないこと等が記録されており、いずれも相続税調査(本件調査)を担当した職員が捏造したものであるから、本件調査には重大な違法行為がある旨主張する。しかしながら、本件各記録書は、本件調査の際、請求人に対し記載内容を読み上げて誤りがないことを確認した上で、請求人が確認印欄のある全ての頁へ押印するとともに、最終頁に回答者として署名及び押印をして作成されたものであると認められるから、本件調査に違法行為がある旨の請求人の主張には理由がない。(令3. 9. 1 大裁(諸)令3-8)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令030015
裁決年月日
令和3年9月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、平成24年分ないし平成26年分の所得税等に係る各更正の請求(本件各更正請求)について、①平成24年分ないし平成26年分の所得税等に係る各修正申告がされた日から5年以内にされたこと、②原処分庁が平成28年に行った債権の差押処分により請求人に多額の損失が生じたこと、及び③原処分庁は請求人が外国為替証拠金取引に係る借入金利子の証拠を提出したにもかかわらず、必要経費算入を認めなかったことなどから、本件各更正請求は国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、①更正の請求は所得税等の法定申告期限から5年以内に限りすることができるところ、本件各更正請求のうち、平成24年分及び平成25年分については、いずれも更正の請求をすることができる期間を経過した後にされた不適法なものであること、②上記差押処分は平成28年中にされたものであって、平成26年分の所得税等の課税標準等又は税額等に影響を及ぼすことはないこと、③その他請求人の主張する更正の請求ができる場合に該当する理由は更正の請求期間経過後に新たにされたものであり、原処分の違法事由として主張することは許されないことから、本件各更正請求は更正の請求ができる場合に該当しない。(令3. 9. 1 東裁(所・諸)令3-15)

支部名
大阪
裁決番号
令030005
裁決年月日
令和3年8月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、国税庁ホームページ(ホームページ)は行政機関による通知に該当し、法令等より優先されるところ、ホームページの記載を平成26年分の所得税等に当てはめると、同年分の更正の請求の期限は法定申告期限から5年以内である令和2年3月16日となり、また、国税庁告示第1号の定めにより同年4月16日となるから、請求人らが同月15日にした平成26年分の所得税等の確定申告(本件申告書)に係る各更正の請求(本件各更正の請求)は、更正の請求をすることができる期間内にされたものである旨主張する。しかしながら、本件申告書は、所得税法第122条《還付等を受けるための申告》第1項の規定による還付申告書であり、本件申告書に係る更正の請求ができる期間は、税務署長が更正をなし得ることができる期間、すなわち、本件申告書が提出された平成27年2月6日から5年以内である令和2年2月6日までであったところ、請求人らが本件各更正の請求をしたのは同年4月15日であるから、本件各更正の請求は、更正の請求をすることができる期間内にされたものであるとは認められない。そして、ホームページには、還付申告に係る更正の請求ができる期間も記載されているから、請求人らのホームページの記載に関する主張はその前提に誤りがあるし、ホームページの記載事項が法令等よりも優先すると解すべき理由はない。(令3. 8.19 大裁(所)令3-5)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令030010
裁決年月日
令和3年8月4日
裁決結果
棄却
争点番号
100204019
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、過去の裁決及び法人税基本通達の定めにおいて表現されている文言を公的見解の表示であると信頼し、その文言により表現されたとおりに納税行為を行ったため、原処分は信義則に反し違法である旨主張する。しかしながら、当該裁決は、本件とは前提が異なるものであり、当該通達は、請求人が損金の額に算入した損失額の損金算入時期に係る見解を示したものではない。したがって、請求人はこれらの内容を正しく理解せず、損金算入時期を判断したものであり、そのことについて、納税者の責めに帰すべき事由以外の事由を認めることもできないから、原処分が信義則に反し違法であるとは認められない。(令3. 8. 4 東裁(法)令3-10)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令030010
裁決年月日
令和3年8月4日
裁決結果
棄却
争点番号
100203070
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正をすべき理由がない旨の通知処分(本件通知処分)に係る理由において、法人税基本通達9−7−12《資産に計上した入会金の処理》の注書の解釈を明記しておらず、本件通知処分の理由の提示には不備がある旨主張する。しかしながら、処分の理由に通達の解釈を明記しなければならないとする法令上の規定はないことに加え、本件通知処分における通知書には、処分の理由として、具体的な事実関係に基づいて判断した根拠が示されており、請求人において本件通知処分がされた理由を了知し得るものということができるから、行政手続法第8条《理由の提示》第1項本文の趣旨である原処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜に照らし、法の要求する理由の提示として欠けるところはない。(令3. 8. 4 東裁(法)令3-10)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令030005
裁決年月日
令和3年8月2日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が請求人の同業他社に対して課税処分を行っていないとすれば、原処分は平等原則に反し違法である旨主張する。しかしながら、課税上の平等原則とは、課税の根拠となる法を適用すべき者に対しては等しく適用すべしとすることであって、仮に法の適用を免れる者があったとしても、そのことを理由に他の者に対して法を正しく適用することができなくなるわけではないから、法の規定を正しく適用してなされた原処分が、課税の平等原則に反し違法となるということはできない。(令3. 8. 2 東裁(諸)令3-5)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令030005
裁決年月日
令和3年8月2日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る更正通知書(本件通知書)には、課税要件を充足するとの判断に至った原処分庁の判断過程が一切記載されておらず、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の趣旨に照らして、原処分の理由の提示には不備がある旨主張する。しかしながら、本件通知書には原処分の根拠法令とその原因となる事実関係の内容等が具体的に示されており、本件通知書の理由の提示は、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服の申立てに便宜を与えるという行政手続法第14条第1項本文の趣旨に照らしても、同法の要求する理由の提示として欠けるところはないというべきであるから、原処分の理由の提示に不備はない。(令3. 8. 2 東裁(諸)令3-5)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令030007
裁決年月日
令和3年8月2日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正処分(本件更正処分)に係る通知書(本件通知書)に記載された理由から課税要件該当性を判断できないから、本件更正処分には理由提示の不備を理由とする違法がある旨、また、審査請求の段階における消費税の帳簿保存に関する原処分庁の主張は、理由の差し替えに当たり認められない旨主張する。しかしながら、本件通知書には、原処分庁による判断結果とその基礎とされた事実関係が行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の制度趣旨を充足する程度に具体的に記載されており、本件更正処分に理由提示の不備を理由とする違法はない。また、原処分庁の審査請求段階の主張は、仕入税額控除が適用されないとする点において本件通知書に記載された理由と変更がないことからすれば、行政手続法に規定する理由の提示制度を全く無意義ならしめるような場合、又は、これを認めることが納税者の正当な利益を害するような特段の事情がある場合には該当せず、理由の差し替えとして許されないものであるとはいえない。(令3. 8. 2 東裁(諸)令3-7)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令030002
裁決年月日
令和3年7月16日
裁決結果
棄却
争点番号
100205010
争点
2国税の納付義務の確定/5賦課課税方式による国税の確定手続/1賦課決定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件における重加算税及び無申告加算税については、原処分担当者の指導の下で支払が完了していたにもかかわらず、8か月以上も経過後に、原処分庁から、突然、謝罪もなく、当初の賦課決定処分における上記の各加算税に加重措置を適用した各変更決定処分(原処分)によって追加納税を求められたという経緯において、請求人には一切の非がなく、「申告所得税及び復興特別所得税の過少申告加算税及び無申告加算税の取扱いについて(事務運営指針)」にも抵触していることから、原処分は取り消されるべきである旨主張する。この点、当初の賦課決定処分における各加算税への加重措置の適用漏れについて、請求人に非は認められないが、当初の賦課決定処分の変更は一切許されないものではなく、国税通則法第32条《賦課決定》第2項の規定により当初の賦課決定処分に誤りがあれば事後に変更することが予定されているものであり、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請に照らせば、原処分庁において、既にした加算税の賦課に誤りがあると認めた場合には、これを是正すべきであると解するのが相当である。また、請求人は、原処分によって本来納付すべき正当な税額を負担することとなるにすぎず、仮に原処分を取り消した場合には、請求人は正当な課税を逃れることとなり、かえって租税平等の原則に反する不当な結果を生ずることとなるのであって、本件において、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお請求人に各変更決定処分に係る課税を逃れさせて納税者の信頼を保護すべき特別の事情は認められない。そして、請求人が主張する事務運営指針に抵触する事実は認められず、また、突然、謝罪もなく原処分に係る追加納税を求められたという請求人が主張するような事実があったか否かは、原処分が取り消されるべきか否かの判断を左右するものではない。(令3. 7.16 大裁(所・諸)令3-2)

支部名
熊本
裁決番号
令030001
裁決年月日
令和3年7月13日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、相続税の申告において、被相続人及び請求人らが居住の用に供していた宅地(本件居住用宅地)に租税特別措置法第69条の4《小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例》第1項の規定(本件特例)を適用したことは誤りであり、被相続人が貸付の用に供していた宅地に本件特例を適用すべきであったから、相続税が過大に計算されているため、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求ができる旨主張する。しかしながら、課税標準等の計算の特例又は減免等の規定において、納税者に一定事項の申告及び選択等を条件としてその規定の適用を受けることを委ねている場合には、一旦、自由な意思でこれらの規定に従い、かつ、適法な計算に基づいて申告書を提出し税額を確定させた場合、後日、その一定事項の申告及び選択等の内容を変更することを理由に国税通則法第23条第1項第1号に規定する更正の請求をすることはできないと解されるところ、請求人らは、相続税の申告において、本件特例の適用を受けるために、一旦、本件居住用宅地を適法に選択して申告をした以上、後日、その選択した内容の変更を理由とする更正の請求は認められない。(令3. 7.13 熊裁(諸)令3-1)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
沖縄
裁決番号
令030002
裁決年月日
令和3年7月8日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が区分所有する複合商業施設の共用部分に係る共同管理費(本件共同管理費)を賃借人が負担したことについて、原処分の通知書には、請求人に本件共同管理費の負担義務があり当該管理費の金額が経済的利益となる旨示しているが、本件共同管理費が消費税の課税仕入れに当たらないとする理由は示されていないから、原処分の理由の提示には不備がある旨主張する。しかしながら、請求人は本件共同管理費の金額を課税仕入れに係る支払対価の額に含めて申告をしておらず、本件共同管理費の課否は、国税に関する法律又は原処分庁が調査した内容と異なる事項として是正の対象となっていないから、この点について記載のない理由の提示に不備があるということはできない。また、本件通知書には、具体的な事実関係とともに、請求人が得た経済的利益とその法的評価が記載されており、行政庁の判断の恣意を抑制するとともに請求人の不服申立ての便宜を図るという行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の趣旨を充足する程度に具体的な理由が提示されているといえるから、原処分には理由の提示に関する不備はない。(令3. 7. 8 沖裁(諸)令3-2)

支部名
大阪
裁決番号
令020058
裁決年月日
令和3年6月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、破産手続中に確定した判決(本件判決)に判示されたとおり、破産会社が行っていた事業に関して取引先と締結していた各契約は公序良俗に反し無効であることが確定したのであるから、破産会社が破産手続開始前の事業年度(本件各事業年度)において当該各契約が有効であることを前提とした当該事業に係る所得金額の計算には誤りがあり、本件各事業年度の収益及び費用の額を修正する必要が生じているところ、破産管財人が更正の請求をする場合には、前期損益修正によるのではなく、本件各事業年度に遡って所得金額の再計算を行うことが法人税法第22条第4項に規定する公正処理基準に該当し、更正の請求の要件(国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号)を満たす旨主張する。しかしながら、本件各事業年度の申告において当該事業の取引に係る収益又は費用の計上は正当なものであり、その後の事業年度において、その取引が私法上無効であることが明らかになった場合にあっても、前期損益修正によるべきであって、本件各事業年度に遡って益金又は損金の額を減額する計算をすることは、公正処理基準に従ったものということはできないと解するのが相当であり、当該減額計算を前提とする更正の請求は、同号所定の要件を満たすものではない。(令3. 6.30 大裁(法)令2-58)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
沖縄
裁決番号
令020004
裁決年月日
令和3年6月28日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分の通知書(本件通知書)には、民有地の買上げ事業に伴い交付された請求人所有の墳墓に係る補償金(本件工作物補償金)及び請求人所有の立木に係る補償金(本件立木補償金)に関する所得区分並びに租税特別措置法第34条《特定土地区画整理事業等のために土地等を譲渡した場合の譲渡所得の特別控除》第1項の特例(本件特例)の適用の可否についての該当法令が示されていないから、原処分の理由の提示には不備がある旨主張する。しかしながら、本件通知書には、本件工作物補償金及び本件立木補償金に係る所得区分に関する具体的な判断の過程が示されており、本件特例の適否に関する結論及び具体的な理由も示されている以上、行政庁の判断の恣意を抑制するとともに請求人の不服申立ての便宜を図るという行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の趣旨を充足する程度に具体的な理由が提示されているといえるから、原処分の理由の提示には不備はない。(令3. 6.28 沖裁(所)令2-4)

支部名
東京
裁決番号
令020100
裁決年月日
令和3年6月28日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①租税特別措置法第37条の13《特定中小会社が発行した株式の取得に要した金額の控除等》第1項の規定による特例(本件特例)の適用を受けるために必要な確認書の発行が著しく遅延し、申告期限に間に合わなかったこと、及び②同確認書の発行担当者からの教示内容や中小企業庁の作成に係る書類の記載内容に従って、更正の請求(本件更正請求)を行っていることから、請求人に瑕疵はなく、本件更正請求において本件特例の適用を受けることができるというべきである旨主張する。しかしながら、請求人の提出した確定申告書には、本件特例の適用を受けようとする旨の記載はなく、租税特別措置法第37条の13第2項に規定する財務省令で定める書類である確認書などが添付されていなかったのであるから、更正の請求書にこれらの記載や添付がされたときに本件特例を適用できることとする規定や税務署長が確定申告書にこれらの記載や添付がなかったことについてやむを得ない事情があると認めるときに本件特例を適用できることとする規定が設けられていない以上、請求人が主張する事情のいかんによっても、本件特例を適用できることにはならない。(令3. 6.28 東裁(所)令2-100)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
令020011
裁決年月日
令和3年6月22日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集№123

要旨

○ 請求人は、質問応答記録書は、罪の意識や緊張で混乱し、ゆっくり思い出す余裕もなく、曖昧な記憶の中での申述を基に作成されており、真実が記録されていないから、このような経緯で作成された質問応答記録書を基に作成された修正申告書の内容は真実に反する旨主張する。しかしながら、更正の請求では、納税者側において売上金額が過大であることの立証をすべきであるところ、請求人から提出された資料等では、修正申告書に記載された売上金額が過大であるとは認められない。また、請求人は、国税の法定申告期限から5年を経過した後に提出された更正の請求については、原処分庁が一方的に誤った内容の修正申告書を作成し、加算税の賦課決定処分と一体として行った処分に対するものであるから、更正の請求の期間の経過が問題になることはない旨主張する。しかしながら、修正申告は、いわゆる私人の公法行為であって、行政庁の公権力の行使ではないから、国税通則法第75条《国税に関する処分についての不服申立て》第1項及び同項第3号に規定する「国税に関する法律に基づく処分」には当たらないし、また、原処分庁が一方的に誤った内容の修正申告書を作成したことを示す事実はない。(令3. 6.22 広裁(所・諸)令2-11)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令020094
裁決年月日
令和3年6月18日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、税務署の職員から租税特別措置法(措置法)第35条(平成30年法律第7号による改正前のもの)《居住用財産の譲渡所得の特別控除》第1項の規定及び措置法第41条(平成31年法律第6号による改正前のもの)《住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除》の規定は重複して適用できる旨の説明(本件説明)を受けた。そして、請求人が本件説明を信頼して当該各規定を適用したことについて何らの落ち度もない上、経済的不利益も受けていること、また、請求人が本件説明を信頼したことについて請求人の責めに帰すべき事由もないことから、本件には、信義則の法理を適用すべき特別の事情があり、原処分は信義則に反して違法である旨主張する。しかしながら、信義則の法理の適用は、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお課税処分に係る課税を免れしめて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情が存する場合に初めて適用を考えるべきものであり、特別な事情が存するか否かの判断に当たっては、少なくとも「税務官庁が納税者に対して信頼の対象となる公的見解を表示した」ことが不可欠であるところ、当審判所の調査の結果によれば、請求人の主張する本件説明があったとする事実を認めることはできず、また、仮に本件説明があったとしても、本件説明が税務署長その他の責任ある立場にある者の正式な見解の表示と受け取られるような特段の事情を認めるべき事実は認められないから、本件説明によって「税務官庁が納税者に対して信頼の対象となる公的見解を表示した」とはいえない。よって、本件には、信義則を適用すべき特別の事情があるとは認められない。(令3. 6.18 東裁(所)令2-94)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
令020024ほか 1件
裁決年月日
令和3年6月17日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集№123

要旨

○ 請求人は、原処分庁所属の調査担当職員(本件調査担当職員)による調査(本件調査)の結果説明及び修正申告の勧奨に際して、本件調査担当職員が不適正な発言をしたことから、本件調査の手続には違法又は不当がある旨主張する。しかしながら、調査手続が処分の取消事由となるのは、証拠収集手続が刑罰法規に触れる等、調査を全く欠くのに等しいとの評価を受けるような重大な違法を帯びる場合に限られ、証拠収集手続に影響を及ぼさない手続の違法は処分の取消事由とはならないと解されるところ、本件調査担当職員の発言は、証拠収集手続に影響を及ぼさない性質のものであり、また、直ちに裁量権を逸脱・濫用した違法があるとまでは認められないし、処分の取消事由となる不当があるとも認められない。(令3. 6.17 仙裁(諸)令2-24)

支部名
名古屋
裁決番号
令020020
裁決年月日
令和3年6月15日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の所得税等の各確定申告書に記載された内装工事業(本件事業)に係る事業所得について、本件事業の経営主体は、本件事業の経理等を任せていた者(本件関係人)であり、本件事業に係る事業所得は本件関係人に帰属し、請求人自身は本件関係人から給与を受けているのみであるから、請求人の事業所得の金額を零円とし、請求人の所得は給与所得のみとする更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条《更正の請求》第1項に規定する更正の請求の趣旨に照らせば、請求人は各申告書の記載が真実に反することを立証しなければならないところ、本件事業において使用された名義、受注や進捗管理、従事者の指揮監督、売上金の管理の状況を総合的に考慮しても、請求人は、本件関係人が本件事業の経営主体であり、本件事業に係る事業所得が請求人に帰属しないことを立証できているとはいえないから、更正の請求は認められない。(令3. 6.15 名裁(所)令2-20)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
札幌
裁決番号
令020013
裁決年月日
令和3年6月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100203990
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正すべき理由がない旨の通知処分について、原処分庁は更正の請求期間5年を経過したことのみを調査し、請求人に対して何ら原処分庁が行った当初調査の内容について質問や調査をしていない旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条(平成27年法律第9号による改正前のもの)《更正の請求》第4項で規定する「調査」とは、課税標準等又は税額等を認定するに至る一連の判断過程の一切を意味するものと解されるから、実地の調査に限らず、課税庁内部における検討も調査に含まれるというべきである。本件においては、原処分庁が認定した事実を踏まえて検討した結果、更正をすべき理由がないと判断し、当該処分が行われていることから、同項に規定する「調査」に基づいて当該処分が行われたと認められる。(令3. 6.14 札裁(法)令2-13)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
札幌
裁決番号
令020013
裁決年月日
令和3年6月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100203060
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/6請求手続
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、地方法人税の申告書を提出しておらず、請求人がした地方法人税に係る更正の請求は、復興特別法人税の期限後申告書に対するものである旨主張する。しかしながら、本件の更正の請求は、国税通則法第23条《更正の請求》第1項に規定する期間を経過した後にされたものであり、同条第2項の規定にも該当しないから、請求人の主張する事由をもってしても、更正の請求は認められない。(令3. 6.14 札裁(法)令2-13)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
札幌
裁決番号
令020013
裁決年月日
令和3年6月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、他の事業年度の法人税の更正の請求に対して行われた減額の更正処分は、国税通則法施行令第6条《更正の請求》第1項第1号に規定する「その申告、更正又は決定に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実のうちに含まれていた行為の効力に係る官公署の許可その他の処分が取り消されたこと」に該当する旨主張する。しかしながら、他事業年度の法人税の更正の請求に対して行われた減額の更正処分は、請求人が請求人に帰属するとして申告した収益及び費用について、原処分庁の調査の結果、請求人に帰属するものではないと認められたことによる更正処分であって、同号にいう「官公署の許可その他の処分」に該当するものではない。(令3. 6.14 札裁(法)令2-13)

支部名
札幌
裁決番号
令020014
裁決年月日
令和3年6月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100203990
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、消費税等について、簡易課税制度による計算方式があることを知らず、原処分庁からも簡易課税制度についての説明がなかったことから、本則課税を適用して申告したものであり、もし説明を受けていたならば、当初から簡易課税制度による計算方式を選択していた旨主張し、簡易課税制度を適用することを理由にした更正の請求に対してされた更正をすべき理由がない旨の通知処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条《更正の請求》第1項は納税申告書に記載した課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったことにより、当該申告書の提出により納付すべき税額が過大である場合に更正をすべき旨の請求をすることができると規定しているところ、請求人の主張する請求理由は税法の不知といった主観的なものであって、申告納税制度の下においては、簡易課税制度選択届出書の提出は納税者自らの判断と責任において行うべきものであるから、請求人に対する原処分庁の積極的な指導がなかったとしても、それは更正の請求の理由には当たらないというべきである。(令3. 6.14 札裁(諸)令2-14)

支部名
名古屋
裁決番号
令020018
裁決年月日
令和3年6月8日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、修正申告書を提出した場合、国税通則法第23条《更正の請求》の更正の請求は、修正申告書を提出した日から5年間認められるべきである旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第1項に規定する更正の請求期限は法定申告期限から1年であり、請求人がした更正の請求は、当該請求期限を経過しているのが明らかであり、また、当該請求期限を経過してもなお、更正の請求が認められるその他の事情もうかがわれないことから、不適法なものと認められる。(令3. 6. 8 名裁(所)令2-18)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令020054
裁決年月日
令和3年6月2日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が行った不動産の売却決定処分に対し、当該処分に係る滞納国税(本件滞納国税)が、国税徴収法第84条《交付要求の解除》第1項の規定に基づく交付要求解除通知書を受領した時点で消滅したことから、違法である旨主張する。しかしながら、国税徴収法第84条第1項は、税務署長等は、納付、充当、更正の取消その他の理由により交付要求に係る国税が消滅したときは、その交付要求を解除しなければならない旨規定したものにすぎず、交付要求の解除を理由として、当該交付要求に係る国税が消滅する旨を規定するものではないことから、本件滞納国税は存在する。(令3. 6. 2 大裁(諸)令2-54)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
札幌
裁決番号
令020012
裁決年月日
令和3年6月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、各更正処分に係る通知書には、貸倒損失として必要経費に算入した当該貸倒損失を必要経費に算入できない理由として、①原処分庁の各債務者に対する調査結果が具体的に記載されていないこと及び②原処分庁が各貸付債権について法律上消滅した事実又はその回収ができないことが客観的に確実となった事実がないと判断した具体的な事実を明確にしないことから、各更正処分の理由の提示には不備がある旨主張する。しかしながら、各更正処分に係る通知書には、各貸付債権に係る債務者名や金額等の原処分庁が認定した具体的事実とその評価等が記載されており、原処分庁の判断の慎重、合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、更正の理由を相手方に知らせて不服申立ての便宜を与えるという行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の趣旨を充足する程度に具体的に記載されているものといえるから、同項本文の要求する理由の提示として欠けるものではなく、各更正処分の理由の提示に不備はない。(令3. 6. 1 札裁(所)令2-12)

支部名
東京
裁決番号
令020085
裁決年月日
令和3年5月26日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、上場株式等の国外配当に係る外国税額控除の適用を求める旨の更正の請求(本件更正請求)を行う際、原処分庁の職員から十分な説明がなかったこと、国税庁ホームページ上にある更正の請求書を作成するシステムに不備があること等を挙げ、これらの事情からすれば、本件更正請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、請求人が作成した確定申告書には、配当所得及び外国税額控除の金額の記載がなく、このことを前提とすると、請求人が作成した確定申告書は、国税に関する法律の規定に従って、誤りなく計算された結果であると認められることから、国税通則法第23条《更正の請求》第1項の規定による更正の請求をすることができる場合に該当しない。(令3. 5.26 東裁(所)令2-85)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令020084
裁決年月日
令和3年5月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100203070
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正をすべき理由がない旨の各通知処分(本件各通知処分)に係る各通知書には、更正請求に係る請求理由の説明書に対する誤りの理由を記載していないから、本件各通知処分の理由の提示には不備がある旨主張する。しかしながら、本件各通知処分の理由の提示は、根拠法令と判断の根拠となる事実関係の内容が具体的に示されているなど、その記載からいかなる事実関係に基づきいかなる法規を適用して本件各通知処分がされたのかを了知し得るということができ、行政手続法第8条《理由の提示》第1項の趣旨に照らし、法の要求する理由の提示として欠けるものではないから、請求人の主張には理由がない。 (令3. 5.21 東裁(法)令2-84)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令020083
裁決年月日
令和3年5月18日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、納税告知書には、事実認定とその認定に至った判断過程の記載がなく、また、給与等(賞与)と認定された各金員(本件各金員)の支給年月日や支給金額の記載がないので、給与等(賞与)の支給の要件該当性及びその税額の検証ができず、理由の提示には不備がある旨主張する。しかしながら、当該納税告知書には、原処分庁が認定した具体的な事実が列挙されており、当該事実により本件各金員の額について、請求人から代表者に対して支給された給与等(賞与)と判断したことが記載されている。加えて、請求人及び代表者が、処分前に、それぞれ本件各金員に相当する額について、法人税及び所得税等の修正申告をしたことを踏まえれば、当該納税告知書に記載された理由をもって本件各金員の内訳を特定することは可能と認められる。したがって、これらの記載内容は、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項の趣旨に照らし、同項本文の要求する理由の提示として欠けるものではなく、理由の提示に不備はない。(令3. 5.18 東裁(諸)令2-83)

支部名
東京
裁決番号
令020080ほか 1件
裁決年月日
令和3年5月13日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、誤った関税の額に基づき輸入貨物に係る消費税の課税標準を計算し、納付すべき税額を過大に申告したことから、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号の規定による更正の請求が認められるべきである旨主張する。しかしながら、請求人がした関税に係る審査請求が、関税の額に誤りはないとして棄却されたことからすれば、当該輸入貨物に係る消費税の課税標準に誤りがあるとはいえず、納付すべき消費税等の額が過大であるとは認められない。したがって、請求人がした更正の請求は認められない。(令3. 5.13 東裁(諸)令2-80)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
熊本
裁決番号
令020008
裁決年月日
令和3年5月12日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人A及びB(請求人ら)は、①請求人らの父の相続(二次相続)に係る相続税の各減額更正処分(本件各減額更正処分)において、当該父の相続財産として申告していた財産が請求人Aの固有財産であると認定されたこと、及び②当該認定により、当該財産は、請求人らの母の相続(一次相続)においても相続財産に該当しないこととなるから、本件各減額更正処分が国税通則法第23条《更正の請求》第2項第2号(本件規定)に規定する「更正」に該当する旨主張する。しかしながら、本件規定の「更正」とは、申告の際にその者に帰属するものとされていた課税物件が、その後に他の者に帰属するものとして、当該他の者の課税について更正がなされた場合の「当該他の者の課税についての更正」をいうところ、本件においては、一次相続に係る「当該他の者の課税についての更正」がなされていないから、同号に規定する事由はない。(令3. 5.12 熊裁(諸)令2-8)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令020052
裁決年月日
令和3年4月20日
裁決結果
棄却
争点番号
100204990
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/18その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①原処分庁の見解について説明がなかったため、原処分庁所属の調査担当職員(本件調査担当職員)に意見を述べることができず、原処分庁の誤解を解くための説明ができなかった旨、②本件調査担当職員が、国税通則法(通則法)第74条の11《調査の終了の際の手続》に規定する調査結果の説明をしていない旨主張し、本件の調査の手続について、原処分を取り消すべき違法がある旨主張する。しかしながら、①請求人は、本件調査担当職員に対し、回答書を提出しているほか、必要経費について明細書や領収書類を提示するなどしているから、請求人が接待交際費について説明する機会がなかったとはいえず、②本件調査担当職員は、否認の対象となる額及びその理由を告げており、通則法第74条の11に規定する調査結果の内容を説明したと認められるから、請求人の主張は採用することができない。(令3. 4.20 大裁(所)令2-52)

支部名
東京
裁決番号
令020071
裁決年月日
令和3年4月20日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人らが所有する土地等(本件請求人土地等)に係る売買契約(本件売買契約)と当該土地上に建設される分譲マンションに係る売買契約(本件還元契約)は一体をなすものであり、本件請求人土地等と当該分譲マンションとを交換する取引とみるべきであるから、本件請求人土地等の譲渡による収益等の額は、当該分譲マンションの引渡しの日の属する事業年度の益金等の額に算入すべきである旨の誤りがあるから、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号の規定による更正の請求が認められるべきである旨主張する。しかしながら、本件売買契約と本件還元契約は、それぞれが有効に成立した別個の契約であると認められるから、これらの契約に基づく取引を交換取引とみるべき理由はない。そして、本件請求人土地等の所有権の移転の状況等を鑑みれば、本件請求人土地等は、平成29年7月31日に引き渡されたことが明らかであり、当該譲渡により生ずる収入については、同日において、収入すべき権利が確定したとみるのが相当であるから、当該収益等の額は、同日の属する事業年度の益金等の額に算入することとなる。したがって、申告に誤りはないから、更正の請求は認められない。(令3. 4.20 東裁(法)令2-71)

支部名
関東信越
裁決番号
令020025
裁決年月日
令和3年4月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、修正申告において、代表者の親族(従業員等)に対する資産の貸付収入(本件貸付収入)を益金の額に算入するなどしたが、当該資産は無償で使用させていたものであり、その経済的利益を給与等として損金の額に算入すべき旨などを主張する。しかしながら、請求人の主張に沿った経理処理がされたとする事情が見当たらないばかりか、税理士の関与の下で、修正申告で益金の額に算入した本件貸付収入を未収入金として処理し、その後の貸借対照表でも未収入金勘定に計上したことなどを考慮すれば、当該資産に係る賃貸借契約書を作成したことがないなどの事情があったとしても、当該資産を無償で使用させる合意があったということはできないし、その他に、請求人の主張を裏付けるに足りる証拠は存在しない。したがって、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号又は第2号に規定する「国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこと」に該当する事由があるとは認められない。(令3. 4.14 関裁(法・諸)令2-25)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令020051
裁決年月日
令和3年3月30日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100203070
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁は韓国の裁判所による和解勧告決定に基づく金額ではなく、韓国の税務当局の認定額に基づいて雑所得の金額を算定しており、原処分庁が当該認定額を合理的であると判断したのであれば、どのような証拠に基づいて合理性を判断したのかを明らかにすべきであるにもかかわらず、更正処分の通知書(本件通知書)にはそのような記載がないから、原処分の理由の提示には不備がある旨主張する。しかしながら、本件通知書に記載された処分理由は、その基礎となる事実関係及び適用法令を指摘した上で記載されており、原処分庁の判断過程が理解できる程度に具体的であるから、処分の根拠について、行政庁の恣意の抑制及び不服申立ての便宜という理由の提示の趣旨を充足する程度に具体的に明示したものである。したがって、本件通知書の理由の提示に不備があるとは認められない。(令3. 3.30 大裁(所)令2-51)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令020043
裁決年月日
令和3年3月24日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る調査(本件調査)において、調査担当職員ら等が、請求人からの再三の説明要求等に対して、納得のいく説明をしなかったことは、国税庁作成の昭和51年4月1日付税務運営方針及び「調査手続の実施に当たっての基本的な考え方等について(事務運営指針)」(平成24年9月12日付課総5−11ほか9課共同)に違反するものであり、任意調査として違法又は不当であるから原処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、本件調査の手続等において、原処分を取り消すべき違法又は不当は認められない。(令3. 3.24 大裁(所・諸)令2-43)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令020042
裁決年月日
令和3年3月22日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、原処分の通知書(本件通知書)には、請求人らが相続した土地(本件各土地等)について、財産評価基本通達(平成29年9月20日付課評2−46ほかによる改正前のもの)24−4《広大地の評価》を勝手に適用して修正申告(本件修正申告)をしたかのように記載されており、原処分庁所属の調査担当者の指示により、請求人らが本件修正申告を提出したことが記載されていないことから、理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、本件通知書には、原処分をするに至った理由が具体的に明示されており、どのような法令等の根拠に基づきなされたものかが記載されているから、行政庁の判断の恣意抑制及び処分の名宛人の不服申立ての便宜という行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の要求する理由の提示として不備はないといえる。(令3. 3.22 大裁(諸)令2-42)

支部名
沖縄
裁決番号
令020003
裁決年月日
令和3年3月18日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分の通知書(本件通知書)には、請求人が複合商業施設の区分所有者として支払うべき共用部分の共同管理費(本件共同管理費)について、消費税の課税仕入れに係る支払対価に該当しない理由は示されていないから、原処分の理由の提示には不備がある旨主張する。しかしながら、請求人は本件共同管理費の金額を課税仕入れに係る支払対価の額に含めて申告をしていないから、本件共同管理費の課否は、国税に関する法律又は原処分庁が調査した内容と異なる事項として是正の対象となっておらず、また、本件通知書には、具体的な事実関係とともに、請求人が得た経済的利益とその法的評価が記載されており、行政庁の判断の恣意を抑制するとともに請求人の不服申立ての便宜を図るという行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の趣旨を充足する程度に具体的な理由が提示されているといえるから、原処分には理由の提示に関する不備はない。(令3. 3.18 沖裁(諸)令2-3)

支部名
関東信越
裁決番号
令020020
裁決年月日
令和3年3月17日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100204990
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/18その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、更正処分した課税期間(本件課税期間)について、調査の際に請求人が課税期間を誤って記載して提出した消費税等の確定申告書(本件申告書)を本件課税期間の申告書として取り扱う旨説明したことなどから、本件申告書が本件課税期間の申告書に該当し、国税通則法第24条《更正》に規定する「納税申告書の提出」があった場合に該当する旨主張する。しかしながら、消費税等の納税申告は、申告書の提出によってする要式行為であると解されるから、その申告書の課税期間がいずれのものであるかは、その申告書に表示されたところに従って判断すべきであるところ、本件申告書は、その記載された課税期間が本件課税期間に該当するものでないことは明らかであり、また、請求人が本件課税期間の申告書を作成しようとする意図の下で課税期間の表記を単に誤ったものということはできないし、請求人が本件申告書の提出後にその記載内容を訂正したり本件課税期間の申告書を提出したとの事情も存在しない。したがって、本件課税期間につき、国税通則法第24条に規定する「納税申告書の提出」があったとは認められない。(令3. 3.17 関裁(諸)令2-20)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
札幌
裁決番号
令020007
裁決年月日
令和3年3月10日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①原処分庁は、請求人の各関係法人(本件各関係法人)は事業実体がないとして、法人税法第22条各項の規定を根拠に原処分をしているが、同法は計算規定であることから同法を根拠条文とした原処分の理由付記には不備がある旨、②原処分のうち、売上計上漏れ及び給与手当の過大計上額については計算過程が何ら記載されていない根拠不明な処分である旨、及び③原処分には、課税仕入れを否認する根拠法令が記載されていない旨主張する。しかしながら、①については、原処分庁が認定した事実に基づき生じた課税標準等の具体的内容及びその根拠となる法令を記載したものであり、②については、原処分において原処分庁が認定した売上げ及び給与の額の明細を示した上で原処分に至った理由を記載しており、③については、根拠法令の記載はないものの、本件各関係法人は法人としての事業の実体を有していないと原処分庁が認定した理由を列挙した上で、課税標準等の異動額の計算過程及び取引ごとの内訳等が記載されており、このことは、原処分庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、更正の理由を相手方に知らせて不服の申立てに便宜を与える趣旨を充足する程度に具体的に明示しているものと認められる。(令3. 3.10 札裁(法・諸)令2-7)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
札幌
裁決番号
令020007
裁決年月日
令和3年3月10日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204150
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/15処分理由の差換え
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分は、原処分に先立ち行われた当初各更正処分(本件当初各更正処分)における理由付記不備を治癒すべく行ったものであり、理由の差し替えを目的とした処分は法の趣旨を無視した違法な処分である旨主張する。しかしながら、原処分庁が更正処分を取り消し、再度更正処分をすることができないとする法令の規定はなく、原処分庁は、適正な課税の実現を図るため、更正処分等の瑕疵を発見したときは、課税の公平の見地から当然の権限の行使としてこれを取り消して新たな更正処分をなし得るものと解すべきである。本件の場合、原処分庁が本件当初各更正処分に係る理由付記に不備を発見し、本件当初各更正処分を取り消して、本件当初各更正処分の理由付記を是正して原処分を行ったことは、瑕疵ある処分を是正したものであり、法の趣旨を無視した違法な処分ではない。(令3. 3.10 札裁(法・諸)令2-7)

支部名
関東信越
裁決番号
令020018
裁決年月日
令和3年3月10日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、請求人が出資した有限責任事業組合(本件組合)の業務執行組合員が作成した計算書の記載等によれば、本件組合が利益以外の組合財産を分配したとは認められず、本件組合の組合事業において利益等が生じていなかったとする事実は明らかにされていないから、本件組合の組合事業に係る租税特別措置法(平成26年法律第10号による改正前のもの)第14条の14《先物取引に係る雑所得等の課税の特例》第1項に規定する先物取引による雑所得等が生じていないとはいえない旨主張する。しかしながら、請求人の提出資料及び当審判所の調査の結果によれば、租税特別措置法第14条の14第1項に規定する先物取引が行われていなかったことが認められるから、請求人に本件組合の組合事業に係る同項に規定する先物取引に係る雑所得等は生じていないというべきである。(令3. 3.10 関裁(所)令2-18)

支部名
大阪
裁決番号
令020040
裁決年月日
令和3年3月10日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、所得税等の確定申告において、譲渡所得の金額の計算上、競売により取得した土地の「取得の日」を譲渡代金納付日として所有期間を計算し、短期譲渡所得に該当するとして申告したが、当該「取得の日」に誤りがあり、長期譲渡所得に該当することから、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号の規定の適用が認められる旨主張する。しかしながら、譲渡所得の金額の計算上、請求人が申告した当該「取得の日」に誤りはないことから、当該申告に法令の解釈適用の誤りはなく、また、計算過程にも誤りはないため、同号の規定の適用を認めることはできない。(令3. 3.10 大裁(所)令2-40)

支部名
大阪
裁決番号
令020041
裁決年月日
令和3年3月10日
裁決結果
却下
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、相続(本件相続)により取得した土地の一部(本件土地1)について、租税特別措置法第69条の4《小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例》第1項に規定する特例(本件特例)を適用して相続税の申告をしたが、本件土地1に加え、本件相続により取得した他の土地(本件土地2)についても、本件特例の適用が可能であったとして、更正の請求(本件更正請求)をしたところ、原処分庁は、更正をすべき理由がない旨の通知処分(本件通知処分)をした。請求人は、本件通知処分の取消しを求めて審査請求をしたが、審査請求の係属中に、原処分庁が、本件土地2の評価について誤りがあったなどとして、減額更正処分をした結果、請求人の納付すべき税額は、本件更正請求における納付すべき税額を下回ることとなったので、請求人が本件通知処分の取消しを求める法律上の利益は失われたというべきであるから、本審査請求は不適法なものである。(令3. 3.10 大裁(諸)令2-41)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令020039
裁決年月日
令和3年3月8日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、法人税等の更正の請求に係る事前相談の際に、応対した原処分庁所属の担当職員が、①租税特別措置法第66条の5の3(平成31年法律第6号による改正前のもの)《超過利子額の損金算入》第9項に規定する「やむを得ない事情」に係る厳格な解釈基準がとられていることを教示せず、また、②「やむを得ない事情」についての解釈基準を明らかにしなかったという原処分庁の不作為によって、更正の請求が認められると期待するなど請求人に合理的信頼が生じたにもかかわらず、原処分庁は、請求人の期待を裏切って更正をすべき理由がない旨の各通知処分(本件各通知処分)を行ったのだから、本件には信義則を適用すべきである旨主張する。しかしながら、仮に、上記請求人の主張する①及び②の事実があったとしても、そのことのみをもって税務官庁が納税者に対して信頼の対象となる公的見解を表示したことにはならないし、他に、請求人に、納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしても納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別な事情が存するとは認められないから、本件において信義則の法理を適用することはできず、本件各通知処分が信義則に反して違法であるということはできない。(令3. 3. 8 大裁(法)令2-39)

支部名
東京
裁決番号
令020063
裁決年月日
令和3年3月2日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、修正申告書の事業所得に係る総収入金額を過大に記載しており、納付すべき税額が過大となるので、国税通則法第23条《更正の請求》第1項に規定する更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、更正の請求では、納税者側において自ら計上記載した申告内容が真実に反するものであることを立証すべきであるところ、請求人が提出した各書類では、修正申告書の事業所得に係る総収入金額が過大であることについて立証がされたとはいえず、ほかにその存在を推認させるような証拠もない。したがって、修正申告書に記載された事業所得に係る総収入金額をもって正当なものと認めるのが相当であり、納付すべき税額が過大であるとは認められないから、国税通則法第23条第1項に規定する更正の請求ができる場合に該当しない。(令3. 3. 2 東裁(所)令2-63)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令020060
裁決年月日
令和3年2月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、国税局の調査には令状主義の精神を没却するような重大な違法があることから、国税局による差押・留置物件等を違法収集証拠として排除すべきであって、排除されるべき証拠に基づき認定された事実を前提とした原処分は違法である旨主張する。しかしながら、国税局調査査察部の証拠収集手続に、刑罰法規に触れ、公序良俗に反し又は社会通念上相当の限度を超えて濫用にわたるなどの重大な違法があることを示す証拠は見当たらないなど、請求人の主張はその前提を欠いているとともに、その他調査の手続に違法があることを認めるに足りる証拠もないことからすれば、原処分に係る調査に原処分を取り消すべき違法があるとは認められない。(令3. 2.19 東裁(法・諸)令2-60)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令020060
裁決年月日
令和3年2月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る決定通知書には誤った事実及び適用法令が記載されており、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項が求める理由の提示がなされたとは評価できないことから、原処分の理由の提示には不備がある旨主張する。しかしながら、当該通知書には原処分の根拠法令とその原因となる事実関係の内容等が具体的に示されており、当該通知書の理由の提示は、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服の申立てに便宜を与えるという行政手続法第14条第1項本文の趣旨に照らしても、同項本文の要求する理由の提示として欠けるものではないというべきであり、原処分の理由の提示に不備はない。(令3. 2.19 東裁(法・諸)令2-60)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令020038
裁決年月日
令和3年2月16日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が支払った共同研究費用等に係る源泉徴収の取扱いについての照会(本件税務相談)に対する、原処分庁所属の担当者からの源泉徴収の必要はないとの回答(本件回答)を受け、本件回答を信頼して源泉徴収を行わなかったのであるから、本件回答で示した見解を覆して行われた原処分は信義則に反して違法である旨主張する。しかしながら、①税務相談は、相談者の一方的な申立てに基づきその申立ての範囲内で一応の判断を示すものであるから、税務相談における助言が税務署長等の権限のある者の公式の見解の表明と受け取られるような特段の事情がない限り信頼の基礎となる公的見解の表示には当たらないと解されるところ、本件回答も、請求人からの本件相談に対してその相談の内容の範囲内で一応の判断を示したものであり、税務署長等の権限のある者の公式の見解の表明と受け取られるような特段の事情があったものとは認められないから、本件税務相談において公的見解が表示されたとはいえず、また、②一般に、税務相談においては、相談者側にあっても必要な情報を余すことなく提供することは困難な面もある上、税務調査と異なり相談担当職員において積極的に情報収集することが求められるものでもないことに照らせば、本件回答もその限度において請求人がしんしゃくし、参考とすべきものにすぎず、請求人が本件回答を信頼して行動したとしても、納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしても納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別な事情があると認めることは困難といわざるを得ないから、本件において信義則の法理を適用することはできず、原処分が信義則に反して違法であるということはできない。(令3. 2.16 大裁(諸)令2-38)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令020058
裁決年月日
令和3年2月16日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が支払った外注費の金額は、修正申告書等に記載した外注費より多額に発生し、納付すべき税額が過大になっている旨主張する。しかしながら、請求人が提出した資料では、請求人の主張する外注費の金額を確認することはできず、当審判所の調査及び審理の結果によっても、当該外注費の金額があったことを認めるに足りる証拠は見当たらない。したがって、請求人が修正申告書等に記載した外注費の金額を超える支払があったとは認められない。(令3. 2.16 東裁(所・諸)令2-58)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令020058
裁決年月日
令和3年2月16日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る調査において、外注費について調査を行わなかったという調査手続の違法があるから、修正申告は無効であり、これに基づく賦課決定処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、調査手続の違法は、それを理由として修正申告及び期限後申告の有効性に影響を及ぼすものではないと解されるから、調査手続の違法の有無を検討するまでもなく、請求人の主張には理由がない。(令3. 2.16 東裁(所・諸)令2-58)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令020037
裁決年月日
令和3年2月15日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が、請求人の更正の請求に係る請求内容の全部を認めた平成26年分の所得税等の更正処分において、同年分の所得税等の確定申告書は本件の確定申告書と同様の記載がされていたにもかかわらず、租税特別措置法第25条の2《青色申告特別控除》第3項の青色申告特別控除(本件特別控除)の適用を認めておきながら、平成27年分及び平成28年分の更正の請求(本件各更正請求)に対しては本件特別控除を認めないのは、信義則に反して違法である旨主張する。しかしながら、平成26年分の所得税等の更正処分の内容にかかわらず、本件の所得税等の申告が本件特別控除の適用要件を満たしていなかった以上、請求人は本来納税すべき正当な税額を負担したにすぎず、その負担を超えた経済的不利益を受けたとはいえない。そうすると、本件において、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお、本件の更正処分に係る課税を免れしめて請求人を保護しなければならない正義に反するような特別の事情があるとは認められないから、同処分が信義則に反し違法となるということはできない。(令3. 2.15 大裁(所)令2-37)

支部名
東京
裁決番号
令020055
裁決年月日
令和3年1月25日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 破産管財人である請求人は、破産会社とその顧客との取引(本件各取引)の法的性質は売買契約ではなく金銭消費貸借契約であることなどから、確定申告書に記載した課税標準等の計算に誤りがあり、納付すべき税額が過大であるため、請求人のした更正の請求は、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、本件各取引の法的性質を買戻特約付の売買の形式を利用した潜脱的な預り金契約と解する余地があったとしても、本件各取引の契約の対価を収受することによって、経済的には破産会社に所得が生じていたと認めることができ、また、当該対価が課税資産の譲渡等の対価に該当しないことの立証はされていない。したがって、当該確定申告書に記載した課税標準等の計算に誤りがあり、納付すべき税額が過大であったとは認められないから、当該更正の請求は、更正の請求ができる場合に該当しない。(令3. 1.25 東裁(法・諸)令2-55)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令020054
裁決年月日
令和3年1月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、確定申告書作成会場の相談担当職員の回答を信頼し請求人の退職年金に係る所得(本件年金所得)を申告しなかったのであるから、本件年金所得が公的年金等に該当するとした原処分は信義則に反し違法である旨主張する。しかしながら、申告相談は、納税者の申告の一助となるように設けられた行政サービスの一環であり、申告相談における税務署職員による回答は、納税者に対して一応の参考意見を示すものにすぎず、最終的にどのような申告をすべきかについては、納税義務者の判断と責任に委ねられているというべきであるから、仮に相談担当職員が請求人に対して、本件年金所得が課税対象でない旨の回答をしたとしても、当該回答が税務署長らの責任のある者の公式の見解の表明と受け取られる特段の事情も見当たらないから、当該回答によって税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したとはいえない。また、請求人について、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお原処分に係る課税を免れしめて請求人の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特段の事情が存在するとは認められない。(令3. 1.21 東裁(所)令2-54)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
熊本
裁決番号
令020004
裁決年月日
令和3年1月15日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分(本件更正処分)に係る通知書に記載された理由には、台湾の土地増値税が外国税額控除の対象とならないことについて、法令上ないしは解釈上の根拠が示されていないから、理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、本件更正処分に係る処分の理由には、①台湾の土地法に規定する土地増値税を請求人が台湾において納付した事実、②土地増値税は、台湾の平均地権条例によれば、我が国の所得税に相当する税とはいえないこと及び③個人の所得を課税標準として課されるものではないことを明らかにした上で、④土地増値税が所得税法第95条《外国税額控除》に規定する外国所得税には該当しないことが具体的に示されており、行政庁の恣意の抑制及び不服申立ての便宜という理由提示の趣旨目的を充足する程度に更正処分の根拠が具体的に明示されていることから、本件更正処分に係る理由の提示に不備はない。 (令3. 1.15 熊裁(所)令2-4)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
令020012
裁決年月日
令和3年1月8日
裁決結果
棄却
争点番号
100204042
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/2調査権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、原処分庁の行った本件相続に係る相続税の調査(本件調査)において、本件調査による各更正処分(本件各更正処分)の各項目について、原処分庁の調査担当職員(本件調査担当職員)から説明や意見を求められたこともなく、また、請求人らが本件調査に係る調査結果の説明を受けた際に、本件調査担当職員に対して質問をしても回答を拒否されたのであるから、本件調査には調査手続に違法がある旨主張する。しかしながら、本件調査担当職員は、税務代理人を通じて、請求人らの意見を述べる機会を設けていたと認められ、また、通則法第74条の11《調査の終了の際の手続》第2項に基づく本件調査担当職員による請求人らへの調査結果の説明の際の対応は、既に行われた課税処分の基礎となる証拠資料の収集手続に影響を及ぼすものではないから、原処分庁の行った本件調査の調査手続に本件各更正処分を取り消すべき重大な違法があるとは認められない。 (令3. 1. 8 仙裁(諸)令2-12)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
令020012
裁決年月日
令和3年1月8日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、相続税の各更正処分(本件各更正処分)に係る各通知書(本件各通知書)に記載された処分理由には、本件各更正処分の根拠となる調査事実の内容等が不明であるから理由の提示として不備がある旨主張する。しかしながら、本件各通知書には、本件各更正処分をした理由が具体的に明示されており、本件各更正処分がどのような法令等の根拠に基づきなされたどのような処分であるか等は明らかであり、処分の理由を名あて人に知らせて不服申立てに便宜を与える旨の行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の趣旨に照らし、同項本文の要求する理由の提示として不備はないと認められる。 (令3. 1. 8 仙裁(諸)令2-12)

支部名
大阪
裁決番号
令020032
裁決年月日
令和3年1月8日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人が、過去の調査において雑収入を益金の額に算入する内容の修正申告書を提出したこと、そして、調査後の事業年度において実際には存在しない売掛金を計上した上、当事業年度に当該売掛金の一部の金額について貸倒れ処理を行った一連の処理は、過去の調査担当職員が行った指導等を信頼し、従ったものであり、請求人は当該修正申告により納める必要のない税金を負担したなどとして、信義則の法理の適用により当事業年度に計上した貸倒損失の金額は、当事業年度の損金の額に算入することができる旨主張する。しかしながら、過去の調査時において、請求人が主張する内容の指導等があったとは認められず、また、請求人の関与税理士事務所で作成された業務日報の記載等より、過去の調査の終了後において調査担当職員の指導等があったことがうかがわれるものの、請求人が主張する内容の指導等があったとしても、当該指導等は、調査後におけるやりとりの中での応答ないし発言にすぎず、その時点で把握された事実関係や申述に基づいてその範囲内で一応の判断を示したものであって、公的見解の表示とはいえない。そして、当該売掛金は存在せず、当該売掛金が貸倒れとなった事実も存在しないのであるから、貸倒損失の金額を当事業年度の損金の額に算入できないとする課税処分は租税法規に適合する課税処分であり、請求人は経済的不利益を被っていない。したがって、請求人について、租税法規の適用における納税者間の平等・公平という要請を犠牲にしてもなお請求人の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情は存在せず、本件において、信義則の法理を適用すべき事由はなく、貸倒損失の金額は当事業年度の損金の額に算入することはできない。(令3. 1. 8 大裁(法)令2-32)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令020046
裁決年月日
令和3年1月6日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分の通知書には処分の判断のみを記載し処分の理由を明らかにしていないので、原処分は、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項に規定する理由の提示を欠き、違法な処分である旨主張する。しかしながら、当該通知書に記載された原処分の理由には、過少申告加算税が賦課されることの基礎となる事実関係を摘示した上で、根拠法令及び具体的な金額を挙げながら、過少申告加算税の計算過程に至るまでが具体的に明示されており、行政手続法第14条第1項の要求する不利益処分の理由の提示として不備はないといえない。(令3. 1. 6 東裁(所)令2-46)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
令020007
裁決年月日
令和2年12月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100204990
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/18その他
事例集登載頁
裁決事例集№121

要旨

○請求人は、税務調査が終了する前に納税地を異動したところ、原処分は、異動後の納税地を所轄する原処分庁による調査を欠く処分であるから、当該調査手続には原処分を取り消すべき違法がある旨主張するとともに、その他の原処分庁の調査手続に関して、国税通則法第74条の9(平成31年1月6日以前については、平成30年法律第16号による改正前のもの)《納税義務者に対する調査の事前通知等》第1項に規定する事前通知及び同法第74条の11《調査終了の際の手続》第2項に規定する調査結果の内容の説明を欠く旨主張する。しかしながら、原処分庁は、請求人が納税地を異動する前の所轄庁から調査資料等の引継ぎを受け、当該資料を検討した上、請求人に資料の提示を求めるなど、税務調査全般としての一連の判断過程を経て原処分をしている以上、その調査に欠けるところはなく、原処分を取り消すべき違法はない。そして、事前通知については、税務調査が終了する前に納税者が納税地を異動したことにより、改めて異動後の所轄庁が行うことを義務付ける規定等はなく、請求人に対する一連の調査において、異動前の所轄庁により適法に事前通知がなされている以上、原処分庁が改めて事前通知を行わなかったことについて、原処分を取り消すべき違法はない。また、調査結果の内容の説明は、調査終了の際の手続であって、証拠収集手続に影響を及ぼすものではないことから、調査結果の内容の説明がなかったことが、原処分の取消事由とはならない。(令2.12.21名裁(所・諸)令2-7)

支部名
東京
裁決番号
令020040
裁決年月日
令和2年12月17日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○請求人は、デリバリーヘルスに係る事業(本件事業)に関し、請求人が代表者を務める法人(本件法人)が本件事業を目的として登記していた状況にあって、請求人が本件事業を行っていたと認めることは、会社法上の競業避止義務に違反するため看過できず、また、請求人は本件法人の代表者として本件事業に係る各台帳を記帳・作成するとともに、本件事業に係る入出金のために本件法人名義の預金口座を利用していたことから、本件事業を行っていたのは、請求人ではなく本件法人であると認識して、その営業活動を行っていた旨主張する。しかしながら、本件事業について、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律所定の届出は、本件法人ではなく請求人を営業者として提出されていること、本件事業で使用する事務所等は請求人名義で賃借されていること、本件法人は法人税等の申告をしておらず、総勘定元帳等の法定帳簿等も作成していないことに加え、株主総会を開催した事実も認められないことなどから、本件事業を行っていた者は、請求人であると認められ、本件事業を本件法人が行っていたと認めることはできない。(令2.12.17東裁(諸)令2-40)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令020025
裁決年月日
令和2年12月8日
裁決結果
棄却
争点番号
100201990
争点
2国税の納付義務の確定/1通則/3その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○請求人は、原処分庁が行った債権の差押処分に係る滞納国税(本件滞納国税)について、①財産評価基本通達(平成3年12月18日付課評2−4ほかによる一部改正前のもの。)に定める倍率方式では時価を算出できないため、申告した本件滞納国税の一部が不成立で確定していないこと、②本件滞納国税の一部の徴収権が消滅時効の完成により消滅したこと、③国税徴収法84条《交付要求の解除》第1項により、請求人が交付要求解除通知書を受領した時点で本件滞納国税の一部が消滅したこと、④同法第79条《差押の解除の要件》(平成26年法律第10号による改正前のもの。)第1項により、請求人が差押解除通知書を受領した時点で本件滞納国税の一部が消滅したこと、⑤原処分庁が充当したことにより本件滞納国税の一部が消滅したことから、存在しない旨主張する。しかしながら、①税額の是正は、更正の請求によらねばならず、本件において申告自体を直ちに無効とすべき事情もなく、国税通則法第23条《更正の請求》第1項(平成23年法律第114号による改正前のもの)は、更正の請求をすることができる期限を法定申告期限から1年以内と定めており、同期間内に更正の請求をしていないこと、②徴収権の消滅時効は時効の停止及び中断により完成していないこと、③国税徴収法第84条第1項は、税務署長等は、納付等の理由により交付要求に係る国税が消滅したときは、その交付要求を解除しなければならない旨規定したものにすぎず、交付要求の解除によって当該交付要求に係る国税が消滅するとの効果が発生するものではないこと、④同法第79条第1項は、徴収職員は、納付等の理由により差押えに係る国税が消滅したとき又は差押財産の価額がその差押えに係る滞納処分費及び差押えに係る国税に先立つ他の国税、地方税その他の債権の合計額を超える見込みがなくなったときは、差押えを解除しなければならない旨規定したものにすぎず、差押えの解除によって当該差押えに係る国税が消滅するとの効果が発生するものではないこと、⑤充当された税額は本件滞納国税には含まれていないことから、本件滞納国税は存在する。(令2.12.8大裁(諸)令2-25)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
熊本
裁決番号
令020002
裁決年月日
令和2年11月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100204041
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/1更正権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○請求人は、原処分庁が国税通則法施行令第6条《更正の請求》第2項に規定する「事実を証明する書類」(事実証明書類)の提出期限を更正の請求に係る更正ができる期限よりも早い日に設定したため、更正の請求に係る調査を受けるチャンスを逸した旨主張する。しかしながら、どの段階で更正の請求に係る調査を打ち切って課税処分を行うかについては、制度の趣旨、目的に反しない限りにおいて、課税庁に広範な裁量権が認められていると解されている。本件の場合、更正の請求をしようとする者は事実証明書類を更正の請求書に添付しなければならない旨規定されていることからすれば、請求人は更正の請求書を提出する時に事実証明書類を添付して提出すべきであったこと、原処分庁担当者は事実証明書類の早急な提出が必要である旨を説明していることから、請求人は遅くとも当該説明のあった日に事実証明書類の提出が必要なことを認識したと認められ、原処分庁担当者は請求人に対して十分な書類提出の機会及び準備期間を与えたものと評価できるのであるから、事実証明書類の提出期限を更正の請求に係る更正ができる期限よりも前に設定したとしても、更正の請求の制度の趣旨、目的に反しているとはいえず、また、原処分庁の裁量権を逸脱ないし濫用するものとは認められない。(令2.11.30熊裁(所)令2-2)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
熊本
裁決番号
令020002
裁決年月日
令和2年11月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○請求人は、請求人の主張する必要経費の算入漏れを認めて、過大となった所得税等を還付すべきである旨主張する。しかしながら、請求人が提出した書類では、請求人の主張する各支出が客観的に請求人の事業活動と直接の関係を持ち、かつ、業務遂行上必要であったことを認めるに足りない。そうすると、請求人は、更正の請求をする理由の基礎となる事実を証明するに足りる証拠等を示してその理由を合理的に説明しておらず、請求人が更正の請求で主張する各支出の額が事業所得の金額の計算上計上漏れとなっていた事実を認めるに足りない。したがって、請求人において、青色決算書に記載された必要経費の額が真実に反し、更正の請求に理由があることの立証がされているとは認められないから、請求人が主張する各支出の額は、必要経費に算入すべきものとは認められない。(令2.11.30熊裁(所)令2-2)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
熊本
裁決番号
令020002
裁決年月日
令和2年11月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100203990
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○請求人は、国税通則法施行令第6条《更正の請求》第2項に規定する「事実を証明する書類」(事実証明書類)を提出したにもかかわらず、原処分庁担当者は、当該書類の内容の審査をしていない旨主張する。しかしながら、更正の請求は、請求者において、自らの申告内容について真実に反するものであることの立証責任を負うものと解されるところ、請求人は、事実証明書類と主張する各書類について、原処分庁担当者がその見方について質問をしても明確な説明を行わず、確定申告書の内容が真実に反することにつき、具体的な主張立証をしなかったのであるから、税務署長は、それ以上に所得金額等が真実の金額に反するか否かについての調査義務を負うものではない。そして、原処分庁担当者は、更正をすべき理由がない旨の通知処分を行うまでの間に、請求人に対して再三の電話連絡、事実証明書類の提出要求及び面談等を行ったことが認められるところ、これらの事実は、課税標準等又は税額等を認定するに至る一連の判断過程であることから、原処分庁担当者による国税通則法第23条《更正の請求》第4項に規定する調査があったというべきである。(令2.11.30熊裁(所)令2-2)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
令020001
裁決年月日
令和2年11月17日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○請求人らは、相続税に係る調査(本件調査)において、請求人らのうちの一人に対して、国税通則法第74条の11《調査の終了の際の手続》第2項に規定する調査結果の内容の説明がされておらず、本件調査の手続に瑕疵があるから、原処分は取り消すべき違法がある旨主張する。しかしながら、調査手続の違法が課税処分の取消事由となるのは、課税処分の基礎となる調査を全く欠く場合のほか、証拠収集手続に重大な違法があって調査を全く欠くに等しいとの評価を受ける場合に限られると解されるから、原処分庁が本件調査の調査結果の内容について説明をしなかったとしても、証拠収集手続に影響を及ぼすものではないこと、また、仮に違法性があったとしても、原処分庁は、他の請求人を経由して説明を受けていないとする請求人に対して、本件調査に係る調査結果の内容の説明を行いたい旨を再三再四申し入れていること、説明を受けていないとする請求人は、説明を受けた他の請求人から本件調査の調査結果の内容について、概要を聞き及んでいたと推認されることからすれば、原処分を取消すべき違法はない。(令2.11.17広裁(諸)令2-1)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令020022
裁決年月日
令和2年10月29日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○請求人は、財産評価基本通達(平成3年12月18日付課評2−4ほかによる一部改正前のもの。評価通達)は一般国民を拘束するものではなく、評価通達に定める倍率方式では相続税法第22条《評価の原則》(平成15年法律第8号による改正前のもの)に規定する「時価」を算出できないことは明白であるから、このような倍率方式を用いて評価額を算定した申告書(本件申告書)に記載の相続税額は不成立となり、相続税額は確定していない旨主張する。しかしながら、請求人の主張を本件申告書に記載された相続税額等の誤りをいうものと解した上で、請求人がこれらの税額は過大であるとして是正を求めるためには、法の定める過誤是正の方法(更正の請求)によらねばならず、本件において申告自体を直ちに無効とすべき事情もない。そして、国税通則法第23条《更正の請求》第1項(平成23年法律第114号による改正前のもの)は、更正の請求をすることができる期限を法定申告期限から1年以内と定めているところ、同期間内に本件申告書に係る更正の請求をしていないのであるから、請求人が本件申告書に記載の相続税額の是正を求めることはできず、本件申告書に記載の相続税額は存在している。また、請求人は、滞納国税が徴収権の消滅時効の完成並びに差押え及び交付要求の解除により消滅した旨主張する。しかしながら、滞納国税に係る徴収権の消滅時効は、督促状発付及び差押え等を理由として時効の停止及び中断により完成していないことのほか、差押え及び交付要求の解除によって、これらの処分に係る国税が消滅するとの効果が発生するものではないことから、滞納国税は存在する。(令2.10.29大裁(諸)令2-22)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令020023
裁決年月日
令和2年10月29日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○請求人は、財産評価基本通達(平成3年12月18日付課評2−4ほかによる一部改正前のもの。評価通達)は一般国民を拘束するものではなく、評価通達に定める倍率方式では相続税法第22条《評価の原則》(平成15年法律第8号による改正前のもの)に規定する「時価」を算出できないことは明白であるから、このような倍率方式を用いて評価額を算定した申告書(本件申告書)に記載の相続税額は不成立となり、相続税額は確定していない旨主張する。しかしながら、請求人の主張を本件申告書に記載された相続税額等の誤りをいうものと解した上で、請求人がこれらの税額は過大であるとして是正を求めるためには、法の定める過誤是正の方法(更正の請求)によらねばならず、本件において申告自体を直ちに無効とすべき事情もない。そして、国税通則法第23条《更正の請求》第1項(平成23年法律第114号による改正前のもの)は、更正の請求をすることができる期限を法定申告期限から1年以内と定めているところ、同期間内に本件申告書に係る更正の請求をしていないのであるから、請求人が本件申告書に記載の相続税額の是正を求めることはできず、本件申告書に記載の相続税額は存在している。また、請求人は、滞納国税が徴収権の消滅時効の完成並びに交付要求の解除により消滅した旨主張する。しかしながら、滞納国税に係る徴収権の消滅時効は、督促状発付及び差押え等を理由として時効の停止及び中断により完成していないことのほか、交付要求の解除によって、これらの処分に係る国税が消滅するとの効果が発生するものではないことから、滞納国税は存在する。(令2.10.29大裁(諸)令2-23)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令020028
裁決年月日
令和2年10月13日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○請求人は、所得税の青色申告の承認の取消処分(本件青色取消処分)は違法であり、青色申告書を提出する者(青色申告者)に該当することから、所得税法第70条《純損失の繰越控除》第1項の規定により、純損失の金額を翌年以後の年分に繰り越すことができるため、更正をすべき理由がある旨主張する。しかしながら、所得税法第70条第1項の規定は、純損失の金額を翌年以後の年分に繰り越すことができる者を、青色申告者に限定しているところ、本件青色取消処分は適法に行われていることから、請求人は青色申告者には該当せず、青色申告者でない請求人がした更正の請求は、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第2号に規定する純損失等の金額の記載がなかったときには該当しない。(令2.10.13東裁(所)令2-28)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令020027
裁決年月日
令和2年10月12日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○請求人は、請求人が購入し設置等をしたとする各設備装置等について、本件における更正通知書に「購入し、設置した事実が認められない」とする理由が記載されていなければ、原処分庁がなぜ購入した事実が認められないとするのかが不明であり、更正処分の原因となった具体的な事実関係は分からないから行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》に反し違法である旨主張する。しかしながら、当該更正通知書に記載された更正理由は、請求人が「課税仕入れに係る支払対価の額」として申告した当該各設備装置等に係る各取引については、その取引事実が認められないことや課税仕入れの事実を証する書類がないことを理由に本件各取引金額が「課税仕入れに係る支払対価の額」であると認めることはないとした上で、本件各取引金額の消費税額について消費税法第30条《仕入れに係る消費税額の控除》第1項に規定する仕入税額控除の適用はない旨が記載されたものといえるから、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服の申立てに便宜を与えるという行政手続法第14条第1項の趣旨に照らし、同項本文の要求する理由の提示としては十分であり、本件処分理由の提示に不備はない。(令2.10.12東裁(諸)令2-27)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令020026
裁決年月日
令和2年10月7日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○請求人は、本件更正の請求は、原処分庁職員の指導(本件指導)で行われたものであり、原処分庁職員の言動は、責任者の承認、ひいては税務署全体のコンセンサスがあると考えるのが通常であるため、請求人の信頼が保護されるべき公的見解の表示であり、それを信じた請求人は保護されるべきであって、請求人は通知処分(本件通知処分)により本来納税しなくともよい消費税等を納めているという経済的不利益が生じているため、更正の請求を認めないとする本件通知処分は信義誠実の原則に反し違法である旨主張する。しかしながら、本件指導等は公的見解の表示に当たるとまではいえず、また、請求人は、本件課税期間につき、自らの意思で提出した本件確定申告書によりその納付義務が生じ、課税事業者であることから本件通知処分を受けているのであって、本件通知処分により本来納税しなくともよい消費税等を納めているわけではないことから、経済的不利益は生じておらず、信義誠実の原則に反する違法はない。 (令2.10.7東裁(諸)令2-26)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令020014ほか 1件
裁決年月日
令和2年9月17日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100203990
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○請求人は、更正の請求に係る調査は国税通則法第23条《更正の請求》第4項に規定する「その請求に係る」限度でされるべきであって、原処分庁が、更正の請求において請求人が主張していない事項について、改めて同法第74条の9《納税義務者に対する調査の事前通知等》を行わずに調査を行ったことは、違法である旨主張する。しかしながら、更正の請求の要件該当性を判断するには、更正の請求の理由とした事項に限らず、その対象とされる課税標準等又は税額等の計算に関係する一切の事項を考慮する必要があることからすると、同法第23条第4項が「その請求に係る課税標準等又は税額等について調査し」と規定していることをもって、更正の請求に係る調査の範囲が限定されるとは解されないから、請求人の主張は、その前提を欠くものであり、採用することができない。(令2.9.17大裁(所・諸)令2-14)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令020013
裁決年月日
令和2年9月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○請求人は、原処分庁が法人税の更正処分において、損金の額に算入することを認めた食品運搬用コンテナ(コンテナ)の仕入金額を、消費税等の更正処分においては、仕入税額控除の対象と認めなかったところ、このように法人税と消費税等で異なる処分をする場合には、不服申立ての便宜のため、消費税等の更正処分の通知書(本件通知書)に仕入税額控除が認められないと判断した理由を記載すべきであるから、本件通知書の理由提示には不備がある旨主張する。しかしながら、請求人は、当該仕入金額については、コンテナの納入時に経理処理を行わず、消費税の確定申告の際に、仕入税額控除の対象となる課税仕入れに係る支払対価の額に算入しなかったと認められるところ、原処分庁は、当該確定申告における請求人の処理について更正の対象としたものではないことから、本件通知書に記載すべき更正の理由はない。また、法人税が規定する損金の額に算入すべき金額と、消費税法が規定する仕入税額控除の対象となる金額は、それぞれ要件が異なる以上、当然のことながら、本件のように一致しない場合が存在するところ、その場合において、仕入税額控除が認められないと判断した理由を記載すべきとした法令上の規定はなく、そのように解すべき法的根拠もない。(令2.9.14大裁(法・諸)令2-13)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令020015
裁決年月日
令和2年9月3日
裁決結果
棄却
争点番号
100204019
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○請求人は、過去の照会事例における税務当局の回答及び請求人が過去に行った還付請求に対する原処分庁の処理に従って、本件代表取締役に支給する退職手当を特定役員退職手当等とそれ以外の退職手当等(一般退職手当等)に合理的に区分したのであるから、原処分庁がこれを無視して退職手当の全てについて特定役員退職手当等に該当するとして行った納税告知処分は信義則に反し違法である旨主張する。しかしながら、上記の照会事例及び還付請求の事例は、いずれも本件とは異なる事実が前提となっているものと認められるから、原処分庁がこれらと異なる取扱いをして納税告知処分をしたことが、信義則に反し違法であると解すことはできない。(令2.9.3東裁(諸)令2-15)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令020016
裁決年月日
令和2年9月3日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○請求人は、請求人に対する調査(本件調査)に係る調査結果の内容の説明を税務代理人(本件税理士)に行うことに同意した事実はなく、また、本件税理士が調査担当職員から本件調査に係る調査結果の内容の説明を受けた事実もない旨主張する。しかしながら、調査担当職員が作成した調査経過記録書の記載によれば、調査担当職員は、請求人から、本件調査に係る調査結果の内容の説明を本件税理士に行うことについて同意を得た上、本件税理士に対し、国税通則法第74条の11《調査の終了の際の手続》第2項に基づき本件調査に係る調査結果の内容の説明をしたと認められる。また、調査担当職員から期限後申告の勧奨を受けた本件税理士が、本件調査の結果に基づく金額では期限後申告に応じない旨回答したこと、当該勧奨を受けた後、調査結果の内容を記載した書面又は調査結果を基に作成した申告書下書の交付を本件調査担当職員に求めた目的は、本件税理士が請求人へ調査結果の内容を説明するためであったこと、加えて、税務職員が、税の専門家である税理士に対し、調査結果に係る理由を説明することなく金額のみを示すことは考えにくいことも併せて判断すると、調査担当職員は、本件税理士に対し、決定をすべきと認めた額及びその理由のいずれも説明したことは明らかである。 (令2.9.3東裁(諸)令2-16)

支部名
大阪
裁決番号
令020011
裁決年月日
令和2年9月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○請求人は、裁判上の和解(本件和解)が成立したことによって請求人が贈与を受けた事実に変動が生じたとして、本件和解が国税通則法第23条第2項第1号の「和解」に該当するものとして、贈与税の更正の請求が認められるべき旨主張する。しかしながら、本件和解は、申告時に前提とした権利関係と異なった権利関係が贈与時に遡って確定したと認められる和解に該当しない。このほか、請求人は、原処分庁の調査担当者が上記相続人の相続税調査に係る反面調査を請求人自身に対する税務調査であると錯誤させた上、本件訴訟の係属中に、贈与税の期限後申告等を提出するよう強く勧奨したことも更正の請求が認められるべき理由である旨主張するが、原処分庁の調査担当者が錯誤をさせたとは認められず、また、係属中に期限後申告等の勧奨を行ったとしても違法ということは困難である。したがって、本件和解は国税通則法第23条第2項第1号の「和解」には当たらず、本件和解によって、同条第1項第1号の「課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこと」にもならない。(令2.9.1大裁(諸)令2-11)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
令020001
裁決年月日
令和2年8月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100204041
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/1更正権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○請求人らは、原処分庁が無申告加算税の当初賦課決定処分の全部を取り消して再賦課決定処分を行ったことは、一事不再理に抵触するようなものであり、極めて不条理である旨主張する。しかしながら、原処分庁は適正な課税の確保実現を図るため、更正及び決定等の処分の瑕疵を発見したときは、当該瑕疵が実体的なものであれ、手続的なものであれ、これを取り消して新たな更正及び決定等の処分を行うことができるものと解されるところ、原処分庁は、賦課決定通知書に記載した申告書の提出年月日に誤りがあったとして、当初賦課決定処分を取り消し、再度、申告書の提出年月日を正しく記載した賦課決定処分を行って当該処分に係る通知書を送付したものであり、再賦課決定処分に違法または不当な点は認められない。(令2.8.21福裁(諸)令2-1)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令020006
裁決年月日
令和2年8月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

〇請求人は、原処分庁がした更正をすべき理由がない旨の通知処分に係る通知書(本件通知書)には、請求人が相続により取得した土地(本件土地)を評価するにおいて、財産評価基本通達(平成29年9月20日付課評2-46ほかによる改正前のもの)24-4《広大地の評価》(本件通達規定)が適用されないことについて、①標準的な宅地の地積その地域において適正かどうかや、②ユーザーに受け入れられる区画割りかなど商品性を考慮の上公共公益的施設用地の負担が必要でない土地といえるかどうかなど、具体的な判断過程の記載がないから、原処分の理由の提示には不備がある旨、また、原処分庁は、本件通知書に記載した処分理由を本審査請求に対する答弁において変更させており、このような理由の差替えは認められない旨主張する。しかしながら、本件通知書には、本件土地について開発行為を行うとした場合に、公共公益的施設用地の負担が必要な土地とは認められず、本件通達規定の定めにより評価することはできない旨記載されており、本件通達規定が適用されないと判断した過程を検証することができ、行政庁の恣意抑制及び申請者の不服申立ての便宜という理由提示制度の趣旨を充足する程度に具体的に処分理由が明らかにされていると認められるから、行政手続法第8条《理由の提示》第1項本文の要求する理由の提示として不備はないというべきである。また、請求人が主張の変更に該当すると指摘する事由は、原処分においても審査請求においても本件土地は開発行為をした場合に公共公益的施設用地の負担が必要な土地とは認められず広大地に該当しないという点において一貫していると認められ、広大地該当性の判断過程の一部を修正したものにすぎず、これにより、原処分の理由の基本的内容及びその趣旨が変更されたものとは認められない。したがって、請求人の主張は、いずれも採用することができない。(令2.8.19大裁(諸)令2-6)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令020006
裁決年月日
令和2年8月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○請求人は、原処分庁がした更正をすべき理由がない旨の通知処分に係る通知書(本件通知書)には、①本件通知書に記載されている宅地の標準的地積がその地域において適正かどうかや、②請求人が相続により取得した土地(本件土地)につきユーザーに受け入れられる区画割りかなど商品性を考慮の上公共公益的施設用地の負担が必要でない土地といえるかどうかなど、本件土地を評価するにおいて、財産評価基本通達24−4(平成29年9月20日付課評2−46ほかによる改正前のもの)《広大地の評価》(本件通達規定)が適用されないことについての具体的な判断過程の記載がないから、原処分の理由の提示には不備がある旨、また、原処分庁は、本件通知書に記載した処分理由を本審査請求に対する答弁において変更させており、このような理由の差替えは、認められない旨主張する。しかしながら、本件通知書には、本件土地について開発行為を行うとした場合に、公共公益的施設用地の負担が必要とは認められず本件通達規定の定めにより評価することはできない旨記載されており、本件通達規定が適用されないと判断した過程を検証することができ、また、行政庁の恣意抑制及び申請者の不服申立ての便宜という理由提示の趣旨目的を充足する程度に具体的に処分理由が明らかにされていると認められるから、行政手続法第8条《理由の提示》第1項本文の要求する理由提示として不備はないというべきである。また、請求人が主張の変更に該当すると指摘する事由は、原処分庁が、本審査請求において、本件土地が広大地に該当するか否かについての判断過程の一部を変更したものにすぎず、これにより、原処分の理由の趣旨が根本的に変更されるほどに差し替えられたとまでは認められない。したがって、請求人の主張は、いずれも採用することができない。(令2.8.19大裁(諸)令2-6)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令020006
裁決年月日
令和2年8月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

〇請求人は、相続により取得した土地(本件土地)が存する「その地域」(本件地域)の標準地的な間口距離は、本件土地の東方約110mに設定されている地価公示法第3条《標準値の選定》に規定する標準値の間口距離(9m)であり、当該間口距離を前提として、本件土地について、開発行為を行うとした場合には、新たな道路の開設という公共公益的施設用地の負担が必要であるから、本件土地は財産評価基本通達(平成29年9月20日付課評2-46ほかによる改正前のもの)24-4《広大地の評価》に定める広大地に該当する旨主張する。しかしながら、本件土地とその形状及び公道との接道状況が類似している隣接地は、開発区域内に道路を開設することなく12区画で開発されており、本件土地を同様に開発すると想定した場合、原処分庁が主張する開発想定図は、建築基準法第43条《敷地等と道路との関係》第1項に規定する接道義務を満たし、道路を開設することなく13区画の開発が可能であるところ、本件土地が存する地方公共団体においては、間口距離に関する規制はなく、また、本件地域内の戸建住宅用地の間口距離が9m以上必要とされていることを示す証拠もない。したがって、本件土地は、開発行為を行うとした場合に公共公益的施設用地の負担が必要であるとは認められず、広大地に該当しない。(令2.8.19大裁(諸)令2-6)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令020008
裁決年月日
令和2年8月11日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100203070
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
事例集登載頁
裁決事例集№120

要旨

○請求人は、更正通知書(本件通知書)の記載内容は、相続税法基本通達11の2−10《代償財産の価額》(1)(本件通達(1))の要件を満たす理由として①共同相続人全員の協議に基づいたものであることが明確に記載されておらず、②請求人の相続税の取得財産の価額に算入する価額弁償金の額を額面で評価することの合理性等について説明していないとして、行政手続法第8条《理由の提示》第1項本文に規定する処分の理由として不備がある旨主張する。しかしながら、本件通知書における理由の提示は、具体的な事実関係に基づいて原処分庁が国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に該当しないと判断した根拠が示されており、請求人において更正処分がされた理由を了知し得るものということができるから、その主張には理由がない。 (令2.8.11東裁(諸)令2-8)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
令020001
裁決年月日
令和2年7月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○請求人は、平成24年分の贈与税の期限後申告書が関与税理士の請求人に対する虚偽の説明に基づき作成され提出されたものであるとの理由により、課税価格が零円であったとして行った更正の請求(本件更正の請求)は適法である旨主張する。しかしながら、相続税法(平成27年法律第9号による改正前のもの)第32条《更正の請求の特則》第2項により読み替えられた国税通則法(平成27年法律第9号による改正前のもの)第23条《更正の請求》第1項は、更正の請求の期限について、法定申告期限から6年以内である旨規定しているから、本件更正の請求は、更正の請求の期限である平成31年3月15日を徒過してされた不適法なものである。なお、請求人には、国税通則法第23条第2項各号に規定する理由及び相続税法第32条第1項各号に規定する一定の事由に該当する事実は認められない。(令2.7.14高裁(諸)令2-1)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
令020003
裁決年月日
令和2年7月8日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○請求人は、具体的な内容を把握しないまま、請求人の代表者(本件代表者)がやむを得ず各修正申告書(本件各修正申告書)を提出したものであり、本件各修正申告書は請求人の意思に基づくものではなく無効である旨主張する。しかしながら、本件各修正申告書は、本件代表者が弁護士に依頼して作成及び提出されたものであり、本件各修正申告書の内容も、本件代表者は本件各修正申告書の内容を当然に把握していたと認められる。したがって、本件各修正申告書は、請求人の意思に基く有効な申告書である。(令2.7.8名裁(法・諸)令2-3)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
令020003
裁決年月日
令和2年7月8日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○請求人は、国税通則法第74条の11《調査の終了の際の手続》第2項に規定する調査結果の説明がされておらず、同条第3項に規定する更正の請求ができる旨の説明等もされていないから、加算税の賦課決定処分を取り消すべき違法があると主張する。しかしながら、請求人は、調査担当職員から調査結果の内容の説明を受けており、調査手続に瑕疵はないから、加算税の賦課決定処分を取り消すべき違法はない。(令2.7.8名裁(法・諸)令2-3)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令020001
裁決年月日
令和2年7月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○請求人は、各更正処分の理由(本件各理由)には、なぜ請求人名義の取引口座で行われた各取引によって為替差損益が生じ、新たな経済的価値が外部から流入したことにより所得として実現したと判断した理由が示されておらず、この程度の理由の提示では納税者は争点を明らかにすることができず恣意的な判断を防止できないから、当該各為替差損益の部分に係る本件各更正処分の理由の提示には不備がある旨主張する。しかしながら、本件各理由には、根拠法令、原処分庁の判断結果及びその原因となる事実関係の内容が具体的に示されており、行政庁の判断の慎重と合理性を担保して、その恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服の申立てに便宜を与えるという行政手続法第14条《不利益処分の理由の呈示》第1項本文の趣旨を充足するものであるから、本件各理由は、同項に規定する「不利益処分の理由」として不備はないと認められる。(令2.7.1東裁(所)令2-1)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
令010028ほか 1件
裁決年月日
令和2年6月24日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○請求人は、A社との金融商品に係る出資契約(本件契約)により生じた利息(本件利息)を雑所得として確定申告をしていたところ、アメリカ合衆国において、A社に係る事業が同国の行政機関において詐欺と認定されたこと、A社の代表者が詐欺罪で有罪判決を受けたこと、また、日本においても損害賠償を命じる旨の判決がされたことの事情からすれば、本件利息は、もはや収入実現の可能性が高度であるとはいえず、本件契約の効力について論ずるまでもなく、所得税法第36条《収入金額》第1項の「収入すべき金額」には該当せず、納付すべき税額が過大であったこととなるため、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に基づく更正の請求が認められるべきである旨主張する。しかしながら、所得税法は権利確定主義を採用しているのであるから、収入の原因となる権利が確定している以上、その後に収入の実現可能性が低下したり、なくなったりした場合であっても、当該権利を原因とする収入に係る金額は「収入すべき金額」に当たると解すべきであり、本件利息は、契約上発生した利息債権としての権利が確定しているのであるから、当該権利の確定後、請求人が主張する事情により、仮に収入の実現可能性に変動があったとしても、本件利息が「収入すべき金額」に該当することに変わりはない。そうすると、請求人の雑所得の金額に誤りは認められないことになるから、請求人の納付すべき税額が過大であるとはいえず、更正の請求は認められない。(令2.6.24名裁(所)令元-28)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
令010028ほか 1件
裁決年月日
令和2年6月24日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○請求人は、A社との金融商品に係る出資契約(本件契約)により生じた利息(本件利息)を雑所得として確定申告をしていたところ、アメリカ合衆国連邦地方裁判所におけるA社及び同社関係者を被告とする損害賠償請求のクラスアクション訴訟において当該関係者との間で和解(本件和解)がされたことにより、本件契約は当初から成立していなかったこととなり本件利息に係る所得も存在しないこととなる結果、納付すべき税額が過大であったとして、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に基づく更正の請求が認められるべきである旨主張する。しかしながら、本件和解の当事者にA社は含まれておらず、また、本件和解において本件契約の効力について何ら確認又は合意されていないことからすれば、本件和解は、本件契約の有効性について、従前と異なる事実を確定するものでないことは明らかである。そうすると、本件和解により、請求人の申告に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実が当該計算の基礎としたところと異なることが確定したと認めることはできないから、請求人の納付すべき税額が過大であるとはいえず、国税通則法第23条第2項第1号に基づく更正の請求は認められない。(令2.6.24名裁(所)令元-28)

支部名
関東信越
裁決番号
令010052
裁決年月日
令和2年6月24日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

〇請求人は、請求人が支払を受けた株式の配当(本件配当)に係る配当所得の金額(本件配当所得の金額)について、確定申告時に、総所得金額に含めるか否かを考えていなかったのであり、本件配当所得の金額を除外して確定申告することを選択したものではないし、還付金の額に相当する税額が過少となっているから、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第3号に規定する「計算に誤りがあったこと」に該当する旨主張する。しかしながら、本件配当は、租税特別措置法(平成30年法律第7号による改正前のもの)第8条の5《確定申告を要しない配当所得等》第1項所定の要件を満たしており、請求人は、本件配当所得の金額を除外したところにより確定申告することができたのであるから、請求人の確定申告を客観的に判断すれば同項の規定に従った適法なものであり、国税通則法第23条第1項第3号に規定する「計算に誤りがあったこと」に該当しないというべきである。(令2.6.24関裁(所)令元-52)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
令010055
裁決年月日
令和2年6月24日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

〇請求人は、過去の調査において、領収証の記載等に係る指導等はされていなかったことなどから、原処分庁が行った更正処分等には信義則に反する違法がある旨主張する。しかしながら、原処分庁が、消費税法第30条《仕入れに係る消費税額の控除》第8項及び第9項に列挙された事項の記載が真実でない場合であっても仕入税額控除を適用できるとする公的見解を表明したとうかがわせる事情は存在しないし、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお当該課税処分に係る課税を免れて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別な事情が存在するとはいえないから、信義則の法理を適用することはできない。(令2.6.24関裁(諸)令元-55)

支部名
金沢
裁決番号
令010011
裁決年月日
令和2年6月22日
裁決結果
棄却
争点番号
100202990
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/5その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

〇請求人は、原処分に係る調査(本件調査)は違法な調査手続によって行われ、原処分庁が収受した請求人名義の各確定申告書(本件各申告書)の内容は架空のものであって請求人はいずれにも押印していない旨主張する。しかしながら、原処分庁所属の調査担当職員(本件調査担当職員)が請求人との面接の状況を記載した応答録(本件応答録)をみると、その記載内容は、具体的で一貫性がある上、①請求人は、期限後申告の勧奨の際に交付される書面その他の本件調査に関連する複数の文書等に署名したこと、②請求人は、本件調査担当職員から具体的な納付すべき税額が記載された一覧表の提示を受けて、徴収担当職員と納付相談をしたこと等の請求人の一連の行為について、本件調査に関する客観的事実と符合するから、請求人が本件各申告書に押印したとする本件応答録の記載内容は信用することができる。一方、請求人の答述は、本件調査に関する客観的事実に照らしてみると、その内容は不自然かつ不合理であり、当審判所の調査によっても特段の事情は認められないから、本件各申告書に押印していない旨の請求人の答述は信用することができない。そうすると、請求人は、本件調査担当職員から本件調査中に請求人自らが提出した申立書の内容等に基づき売上金額が算出されたこと等の調査結果の説明を受けた上で、期限後申告の勧奨を受け、請求人自らが本件各申告書に押印し提出したとみるのが自然かつ合理的であり、このことを覆すに足りる証拠はない。したがって、本件各申告書は、請求人が押印し提出したものであると認めるのが相当である。(令2.6.22金裁(所・諸)令元-11)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
令010013
裁決年月日
令和2年6月18日
裁決結果
棄却
争点番号
100203990
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

〇請求人は、税務調査に基づき提出した修正申告書には、推計の方法により計算した所得金額算定の基礎とした事実に誤りがあり、納付すべき税額が過大であるから、更正の請求には理由がある旨主張する。しかしながら、証拠等によっても、請求人の修正申告の提出により納付すべき税額が過大であるとは認められない。したがって、請求人がした更正の請求は、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号の規定による更正の請求ができる場合に該当しない。(令2.6.18高裁(所・諸)令元-13)

支部名
東京
裁決番号
令010106
裁決年月日
令和2年6月12日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

〇請求人は、確定申告書(本件申告書)に上場株式等の配当等(本件上場株式等配当)に係る配当所得の金額を記載しなくても、更正の請求(本件更正の請求)をすれば、本件上場株式等配当について源泉徴収された所得税及び復興特別所得税の還付を受けられると思っていたから、本件更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、本件上場株式等配当について、租税特別措置法(平成25年法律第5号による改正前のもの)第8条の5《確定申告を要しない配当所得》第1項柱書の規定に基づき、総所得金額又は同法第8条の4《上場株式等に係る配当所得等の課税の特例》第1項に規定する上場株式等に係る配当所得の金額の計算上除外する方法により本件申告書を提出したとみるのが相当であり、本件申告書に課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったとは認められないから、本件更正の請求は、国税通則法第23条《更正の請求》第1項の規定による更正の請求をすることができる場合に該当しない。(令2.6.12東裁(所)令元-106)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令010105
裁決年月日
令和2年6月11日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

〇請求人は、本件における各更正処分(本件各更正処分)の対象となった各年分(本件各年分)の請求人の所得税及び復興特別所得税(所得税等)については、既に過去に実地の調査が行われており、その実地の調査の結果について、更正決定等をすべきと認められない旨の通知を受け、又は修正申告書を提出していることから、国税通則法(平成30年法律第16号による改正前のもの。以下「通則法」という。)第74条の11《調査の終了の際の手続》第6項により、新たに得られた情報に照らし非違があると認めるときに限り質問検査等を行うことができるところ、本件においては、新たに得られた情報に照らし非違があると認めるときに該当しないにもかかわらず、請求人の相続税に係る調査担当職員(本件相続税調査担当職員)及び本件各更正処分に係る調査担当職員(本件所得税等調査担当職員)により質問検査権が行使されたから、本件各更正処分は、同項の規定に反する調査に基づいてされた違法なものであると主張する。しかしながら、通則法第74条の11第6項の「質問検査等」に該当するか否かは、前回の調査の対象となった納税義務者に対し、前回の調査に係る納税義務に関して、その課税標準等又は税額等を認定する目的等で行われる質問検査等であるか否かにより判断すべきところ、本件相続税調査担当職員及び本件所得税等調査担当職員の各行為は、請求人の相続税に関する質問検査等の範囲にとどまるものや請求人の所得税等の自発的な見直しを要請するものであって、請求人の本件各年分の所得税等の課税標準等又は税額等を認定する目的等で行われた質問検査等ではないから、同項の規定に反しない。(令2.6.11東裁(所)令元-105)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令010105
裁決年月日
令和2年6月11日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

〇請求人は、国税通則法(通則法)第24条《更正》にいう「調査」とは、質問検査権を行使する調査の意であるから、本件の各更正処分(本件各更正処分)が質問検査権を行使しない調査により行われたとすれば、本件各更正処分は、質問検査権を行使する調査を前提とせずにされた同条に反する違法な処分となる旨主張する。しかしながら、通則法第24条でいう「調査」は、納税者の申告により一応確定された納付すべき税額が、課税要件の充足により成立する客観的な納税義務の内容たる納付すべき税額と一致しているかどうか、その他申告に係る事項が正しいかどうかを判定するために行われるものであるから、同条の「調査」とは、課税標準等又は税額等を認定するに至る一連の判断過程の一切を意味し、課税庁の証拠資料の収集、証拠の評価あるいは経験則を通じての課税要件事実の認定、租税法その他の法令の解釈を経て更正処分に至るまでの思考、判断を含む極めて包括的な概念であり、その「調査」の方法、時期等その具体的な手続については、法令に定められた事項を除き、課税庁の合理的な裁量に委ねられているものと解され、例えば、納税者本人やその取引先に対する質問検査権の行使等のいわゆる外部調査のほか、質問検査等を行うことがない机上調査等の課税庁内部における調査も「調査」に含まれるものと解されるところ、本件においては、原処分庁の内部資料により請求人の不動産所得及び譲渡所得の金額の計算に必要となる引継価額を確認(証拠資料の収集、要件事実の認定)し、再計算(法令の解釈適用)しており、本件各更正処分は、これらの机上調査等の課税庁内部における調査を踏まえてされたと認められる。したがって、本件各更正処分は、通則法第24条に規定する「調査により」行われたものといえるから、「調査」を欠いた処分とはならない。(令2.6.11東裁(所)令元-105)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
熊本
裁決番号
令010005
裁決年月日
令和2年5月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○請求人は、所得税及び復興特別所得税の確定申告を法定申告期限内に申告できないとして税務署に電話で相談し、応対した職員(本件応対者)からの返答(本件返答)を受け、請求人は、法定申告期限から2か月以内に申告すれば、余分な税金、加算税はかからないと理解し、本件応対者との間にそのような合意が成立したと考えて、確定申告書を法定申告期限後に提出したのであって、無申告加算税の賦課決定処分は、一度合意した内容を勝手に変更したものであるから、信義則の法理に反し違法である旨主張する。しかしながら、信義則の法理の適用は、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお当該課税処分に係る課税を免れさせて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情が存する場合に初めてその是非を考えるべきものであり、少なくとも、税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したことが必要である。本件においては、本件返答があったとは認められず、また、税務署長その他の責任のある立場の者の公式の見解の表明があったとは認められないから、信義則に反する違法はない。 (令2.5.21熊裁(所)令元-5)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令010097
裁決年月日
令和2年5月13日
裁決結果
棄却
争点番号
100204045
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/4差押え等権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○請求人は、原処分庁は、請求人の父の持分に係る参加差押処分(本件参加差押処分)の対象不動産を公売手続等により換価することで、滞納国税の満足的支払を受けることが期待できたにもかかわらず、それを承知しながらあえて、あるいは漫然と延滞税等の累積を放置していた旨主張する。しかしながら、本件参加差押処分からその後の差押処分まで17年と長期間が経過しているものの、先行する差押処分があったことから原処分庁に差押済みの不動産について換価権がない時期があり、また、再転相続により権利関係が複雑となっている差押済みの不動産について、登記されている権利関係の是正への協力を得ることができなかったこと、更に、この間も、催告をするなどしており、漫然と放置していたわけではないことが認められる。よって、その後の差押処分が社会通念上著しく妥当性を欠き、正義に反し権利の行使として是認し得ないと評価できるような事情は認められず、徴収権を濫用したものとして違法と評価されるものではなく、信義誠実の原則に反するともいえない。(令2.5.13東裁(諸)令元-97)

支部名
大阪
裁決番号
令010055
裁決年月日
令和2年5月11日
裁決結果
棄却
争点番号
100203990
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○破産管財人である請求人は、破産者が相続税の課税財産として申告した同族会社の株式(本件株式)について、当該同族会社において過去に粉飾決算が行われていたため、これを適正に反映して評価すると当初申告における本件株式の評価額は過大であったから、当該相続税の更正の請求(本件更正の請求)を認めるべきである旨主張する。しかしながら、更正の請求においては、請求者において、自らの申告内容が真実に反するものであることの主張及び立証をすべきであるところ、請求人が本件更正の請求及び本件審査請求において提出した証拠資料等では、粉飾決算の事実を立証したとはいえないから、本件更正の請求は、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する事由に該当するとは認められない。(令2.5.11大裁(諸)令元-55)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令010048
裁決年月日
令和2年4月21日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100204042
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/2調査権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集No.119

要旨

〇請求人は、調査担当職員が行った調査(本件調査)について、高圧的、かつ、最初から結論ありきでなされたものであり、事実無根の全く根拠のない申告を強要するものであって、その調査手続には違法がある旨主張する。しかしながら、請求人は、調査手続の違法の根拠となる事実を具体的に指摘せず、また、本件調査の経過は、高圧的なものとは認められず、期限後申告を強要した事実も認められない。その他、当審判所の調査によっても、本件調査において、証拠収集手続に重大な違法があったとは認められない。(令2.4.21大裁(所・諸)令元-48)

支部名
東京
裁決番号
令010092
裁決年月日
令和2年4月13日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○請求人らは、原処分庁がした更正処分(本件更正処分)は、税務相談において原処分庁所属の相談担当職員が行った請求人が相続により取得した土地(本件土地)について租税特別措置法第69条の4《小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例》第1項の規定による特例(本件特例)の適用が可能である旨の回答(本件回答)に反するものであり、信義則に反し違法である旨主張する。しかしながら、信義則の法理の適用に当たっては、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお課税処分に係る課税を免れしめて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情が存する場合に初めて適用を考えるべきものであり、当該特別の事情が存するかどうかの判断においては「税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したこと」及び「納税者が経済的不利益を受けることなったこと」を考慮すべきであるところ、本件回答は一般に行われる税務相談として一応の判断を示されたものにすぎないから、公式の見解の表明があったものとはいえず、また、本件更正処分は、本件回答が誤りであり本件特例を適用できないことから行われた適正な課税処分であり、その結果、請求人は法律の規定に従って正しい税額の納税義務を負うことになったにすぎず、経済的不利益を受けたとは認められない。したがって、本件更正処分は信義則に反しない。(令2.4.13東裁(諸)令元-92)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令010043
裁決年月日
令和2年4月9日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○請求人は、財産評価基本通達(平成3年12月18日付課評2−4ほかによる一部改正前のもの。評価通達)は一般国民を拘束するものではなく、評価通達に定める倍率方式では相続税法第22条《評価の原則》(平成15年法律第8号による改正前のもの)に規定する「時価」を算出できないことは明白であるから、このような倍率方式を用いて評価額を算定した申告書(本件申告書)に記載の相続税額は無効であり、正しい方式で算出し直した相続税額については全て完納しているから、滞納国税は存在しない旨主張する。しかしながら、請求人の主張は、本件申告書に記載された相続税額等の誤りをいうものと解されるが、請求人がこれらの税額は過大であるとして是正を求めるためには、法の定める過誤是正の方法(更正の請求)によらねばならず、本件において申告自体を直ちに無効とすべき事情もない。そして、通則法第23条《更正の請求》第1項(平成23年法律第114号による改正前のもの)は、更正の請求をすることができる期限を法定申告期限から1年以内と定めているところ、同期間内に本件申告書に係る更正の請求をしていないのであるから、請求人が本件申告書に記載の相続税額の是正を求めることはできない。(令2.4.9大裁(諸)令元-43)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令010042
裁決年月日
令和2年4月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○請求人は、各更正処分に係る通知書の処分理由について、日本の領海内に停泊する外国船舶の船内が消費税法上の国内に該当することの判断根拠となる法令等の条文や判例が記載されておらず、理由提示に不備があり違法である旨主張する。しかしながら、同通知書の処分理由は、日本の領海内に停泊する船舶の船内について、消費税法上の国内に該当し、請求人が行った同船内における土産品等の販売は全て消費税の課税の対象となること及び内国貨物船用品(機用品)積込承認申告書の保存が認められた取引以外の取引については輸出免税の規定の適用を受けるための要件を満たしていない旨が根拠条文を示した上で記載されている。このような理由の提示は、各更正処分の理由となった事実等及びその根拠条文を具体的に説明したものということができ、行政庁の判断の恣意抑制及び処分の名宛人の不服申立ての便宜という理由提示制度の趣旨を充足する程度に具体的に明示しているものと認められるから、理由提示の不備はない。(令2.4.1大裁(諸)令元-42)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令010089
裁決年月日
令和2年3月24日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁による調査(本件調査)において、法人(本件法人)に対する必要な調査が行われず、形式的な事実のみに基づいて課税の判断がされており、また、国税通則法第74条の11《調査の終了の際の手続》第2項に規定する調査結果の説明において誤りがあったことから、本件調査の手続には課税処分を取り消すべき違法がある旨主張する。しかしながら、調査の方法に関しては、権限ある税務職員の合理的な裁量に委ねられていると解されるところ、本件調査の調査担当職員は、本件法人及びその代表者等に対する調査を実施している。また、調査担当職員は、調査結果の内容の説明において誤りがあったとして、後日改めて調査結果の内容の説明を行っているから、本件調査の手続に原処分を取り消すべき違法があったとは認められない。(令2. 3.24 東裁(所)令元-89)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令010089
裁決年月日
令和2年3月24日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分の通知書(本件通知書)には、取引相場のない株式(本件株式)の譲渡に係る所得税法第59条《贈与等の場合の譲渡所得等の特例》第1項第2号の規定の適用における「その時における価額」について、本件株式の発行法人の所有資産の科目別の合計額が記載されているだけで各科目の個別の内訳が不明なため、算定された本件株式の価額の当否を判断できないから、理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、本件通知書には、原処分の根拠法令等が示されるとともに、原処分の判断結果とその原因となる事実関係の内容等が具体的に示されている。そうすると、本件通知書に記載の理由は、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服の申立てに便宜を与えるという行政手続法第14条《不利益処分の理由の呈示》第1項の制度趣旨を充足しているということができるから、理由の提示として不備はない。(令2. 3.24 東裁(所)令元-89)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令010088
裁決年月日
令和2年3月18日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、今回の調査(本件調査)の対象事業年度に係る資料と同等の内容を含む資料等を、前回調査等において調査の対象とされていた事業年度(既調査事業年度)に係る資料等として提出していたので、本件調査において得られた情報は、国税通則法第74条の11《調査の終了の際の手続》第6項に規定する新たに得られた情報に該当しないことから、本件調査における既調査事業年度に係る質問検査等は、同項に規定する「新たに得られた情報に照らし非違があると認めるとき」には該当せず、質問検査権を違法に行使してされたものであり、原処分を取り消すべき重大な違法がある旨主張する。しかしながら、原処分庁所属の調査担当職員が本件調査において入手した資料及び聴取により得られた情報は、前回調査等の調査結果の内容説明を行った時点において保有していた情報以外の情報と認められるから、「新たに得られた情報」に該当する。そして、当該調査担当職員は、本件調査において新たに得られた情報と前回調査等において入手していた情報とを総合勘案して既調査事業年度においても移転価格税制上の非違があると合理的に推認したものであるから、本件調査における既調査事業年度に係る質問検査等は、同項に規定する「新たに得られた情報に照らして非違があると認めるとき」に該当して行われたものと認められ、原処分を取り消すべき違法はない。(令2. 3.18 東裁(法)令元-88)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
令010011
裁決年月日
令和2年3月17日
裁決結果
棄却
争点番号
100204990
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/18その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の代表者に対して所有資産の低額譲渡を行ったことについて、合理的な理由があるにもかかわらず、法人税基本通達9−2−9《債務の免除による利益その他の経済的な利益》に定める「給与を支給したと同様の経済的効果をもたらすもの」であり、請求人から代表者に対する給与に該当するとして行われた原処分は不当である旨主張する。しかしながら、法人税基本通達9−2−9は、合理的な理由の有無にかかわらず、役員等に対して所有資産を低い価額で譲渡した場合を「給与を支給したと同様の経済的効果をもたらす」ものとしていることから、原処分は不当な処分ではない。(令2. 3.17 広裁(法・諸)令元-11)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令010087
裁決年月日
令和2年3月17日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、原処分庁が、本件被相続人の亡父の相続において、相続財産である各土地の価額について不動産鑑定評価額による相続税の申告を認める旨の公的見解の表示があったことから、当該表示を信頼して本件被相続人の相続に係る相続税の申告において、不動産鑑定評価額額に基づき各土地を評価して相続税の申告をしたところ、原処分庁から当該表示に反して財産評価基本通達(評価通達)に定める評価方法に基づく価額により更正処分等が行われ経済的不利益を受けたことから、原処分庁による信義則違反があった旨主張する。しかしながら、原処分庁が請求人らに対し本件被相続人の亡父の相続に係る相続税の申告について当該各土地を不動産鑑定評価額に基づき評価することを認めるという公的見解を表示したことはないこと、請求人らは相続税の更正処分等により本来の納税義務を負担したにすぎず、経済的不利益を受けたとはいえないことから、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお各更正処分に係る課税を免れしめて請求人らの信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情は存在せず信義則違反はないから、請求人らの主張には理由がない。 (令2. 3.17 東裁(諸)令元-87)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令010087
裁決年月日
令和2年3月17日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、相続税の更正処分等に係る処分の理由には、本件被相続人の亡父の相続に係る相続税の申告においては、相続財産である各土地の価額を不動産鑑定評価額に基づき評価したことについて是正しなかったにもかかわらず、本件の相続税の申告においては同じ不動産鑑定士による不動産鑑定評価額により評価したことを否認した理由が何ら記載されていないことから、理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、当該処分の理由の記載は、原処分庁が、当該各土地を評価通達に定める評価方法により評価したという判断過程を検証することができるものであり、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するという見地から欠けるところがなく、また、請求人らも、その判断過程を了知し、それに沿った当該評価方法によらないことが正当として是認されるような特別の事情が認められるという反論や当該反論を裏付ける立証をすることが可能であり、不服の申立てに便宜を与えるという見地からも欠けるところはないと認められるから、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の要求する理由の提示として欠けるところはないと認められる。(令2. 3.17 東裁(諸)令元-87)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令010040
裁決年月日
令和2年3月12日
裁決結果
棄却
争点番号
100203070
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、充当処分(本件充当処分)の通知書(本件充当等通知書)には、減額更正処分に係る還付金を所得税等の延滞税(本件延滞税)及び無申告加算税(本件加算税)に充当したことが適法である理由が示されておらず、また、本件延滞税と本件加算税の督促をせずに本件充当処分をしたことが適法である理由が示されていないため、本件充当処分の理由提示に不備がある旨主張する。しかしながら、本件充当等通知書の記載は、本件充当処分の原因となった、納付すべきこととなっている国税等の税目やその金額及び納期限並びに還付金の額のほか、根拠法令が具体的に示されており、いかなる事実関係に基づき、いかなる法規を適用して処分がなされたのかを、その記載自体から了知し得るものであるから、行政庁の恣意の抑制及び不服申立ての便宜という理由提示の趣旨目的を充足する程度に本件充当処分の根拠が具体的に明示されているので、本件充当処分の理由提示に不備はない。(令2. 3.12 大裁(所・諸)令元-40)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令010040
裁決年月日
令和2年3月12日
裁決結果
棄却
争点番号
100203070
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、税務職員の誤った指導により期限内申告書の提出ができなかった旨記載した申述書(本件申述書)を提出していたにもかかわらず、無申告加算税の賦課決定処分(本件賦課決定処分)に係る通知書(本件賦課決定通知書)には、期限内申告書の提出がなかったことについて正当な理由は認められないとの記載しかなく、本件申述書で示した事情が正当な理由に該当しないと判断した理由が示されていないから、理由提示に不備がある旨主張する。しかしながら、本件賦課決定通知書には、本件賦課決定処分の原因となった事実及び根拠法令が具体的に示されており、いかなる事実関係に基づき、いかなる法規を適用して処分がされたのかが、その通知書自体から了知し得るように記載されているのであって、行政庁の恣意の抑制及び不服申立ての便宜という理由提示の趣旨目的を充足する程度に本件賦課決定処分の根拠が具体的に明示されているから、理由提示に不備はない。(令2. 3.12 大裁(所・諸)令元-40)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令010083
裁決年月日
令和2年3月10日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る各通知書における更正の理由は、根拠法令の明示がない上、いかなる事実に基づきいかなる法規を適用して処分がなされたのか、処分の相手方においてその記載自体から了知し得るものとはいえず、第三者においてもその記載自体から処分理由が明らかであるとは到底認められないなど重大な不備がある旨主張する。しかしながら、原処分に係る各通知書の記載内容からすれば、各更正処分は、各更正処分の理由につき、その原因となる事実関係の内容とその評価が具体的に示されており、各更正処分の理由の提示は、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服の申立てに便宜を与えるという行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の趣旨に照らし、同項本文の要求する理由の提示として欠けるものではなく、不備はないから、請求人の主張には理由がない。(令2. 3.10 東裁(諸)令元-83)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令010082
裁決年月日
令和2年3月6日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁がした更正処分及び重加算税の賦課決定処分(本件各更正処分等)に係る各通知書(本件各通知書)には、脚色された事実関係が羅列されているだけで、仮装隠蔽に係る故意の事実が記載されておらず、違法である旨主張する。しかしながら、本件各通知書には、本件各更正処分等の根拠法令とその原因となる事実関係の内容等が具体的に示されており、本件各通知書の理由の提示は、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服の申立てに便宜を与えるという行政手続法第14条第1項本文の趣旨に照らしても、同法の要求する理由の提示として欠けるものではないというべきであり、本件各更正処分等の理由の提示に不備はない(令2. 3. 6 東裁(諸)令元-82)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
熊本
裁決番号
令010002
裁決年月日
令和2年3月3日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、国税通則法第74条の9《納税義務者に対する調査の事前通知等》に規定する「実地の調査」は行われていないこと、また、同法第24条《更正》に規定する「調査」と「実地の調査」は同趣旨であり、「実地の調査」より「調査」を広く解するとしても「調査」自体が行われていないことから、原処分は違法である旨主張する。しかしながら、国税通則法第24条に規定する「調査」は、課税標準等又は税額等を認定するに至る一連の判断過程の一切を意味し、同法第74条の9の「実地の調査」を含む極めて包括的な概念であることから、両規定を同一視することはできない。そして、原処分庁が行った請求人に対する証拠資料の収集、質問及び請求人に関する取引照会並びに収集した証拠資料等を照合及び検討した上で課税標準等及び税額等を算出した一連の行為は、国税通則法第24条に規定する「調査」に該当し、当該調査により原処分が行われたものと認められる。(令2. 3. 3 熊裁(法)令元-2)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令010039
裁決年月日
令和2年3月2日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、金地金等を携帯品(本件貨物)として輸入した際に、携帯品検査に従事していた税関職員が、本件貨物のシリアルナンバーの記録などを行わず、請求人が、事後的に、関税定率法施行令第16条《再輸入免税貨物の輸入の手続》第1項ただし書》第1項の要件該当性を証明する機会を喪失させたことは、重大な違法である旨主張する。しかしながら、入国旅客の携帯品検査に従事する税関職員において、当該入国旅客の携帯品に係る記号、番号等の記録を行うことを義務付けた法令の規定はないところ、同項所定の要件該当性は、再輸入免税の規定(関税定率法第14条《無条件免税》第10号)の適用を受けようとする者において、明らかにすることが求められているのであって、税関職員が自ら、これを明らかにするための措置を講ずべき義務があるとはいえない。その他、本件全証拠によっても、原処分庁の処分手続に違法があったとは認められない。(令2. 3. 2 大裁(諸)令元-39)

支部名
関東信越
裁決番号
令010040
裁決年月日
令和2年2月27日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が亡父(本件被相続人)に係る相続税の修正申告において相続開始前3年以内に同人からの贈与により取得した財産としていた現金(本件現金)は、亡母の相続(亡母相続)により取得した財産であるから、本件被相続人からの贈与により取得した財産ではない旨主張する。しかしながら、亡母相続に係る遺産分割協議書には請求人が本件現金を相続した旨の記載がないなどの事情に加え、他に請求人が本件現金を亡母相続により取得したことを裏付けるに足りる事情も存在しないことからすれば、本件現金が本件被相続人からの贈与により取得した財産ではないと認めることはできない。(令2. 2.27 関裁(諸)令元-40)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
令010014
裁決年月日
令和2年2月6日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、偽りその他不正の行為により税を免れた国税については、7年間の更正が可能であることや、法定申告期限から5年経過後に提出した修正申告書に対しては是正の手段が一切ないのは不適切であることから、国税通則法第23条《更正の請求》の更正の請求は認められるべきであり、同条第1項の更正の請求期限の経過を理由としてされた通知処分は不適法である旨主張する。しかしながら、請求人が提出した更正の請求が同項に規定する提出期限を経過しているのは明らかであり、更正の請求が認められるその他の事情もうかがわれず不適法なものと認められるから、更正の請求の期間制限を経過したことを理由としてされた通知処分は適法である。(令2. 2. 6 名裁(所)令元-14)

支部名
関東信越
裁決番号
令010033
裁決年月日
令和2年2月6日
裁決結果
棄却
争点番号
100202030
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/3期限内申告
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、消費税等の確定申告書(本件申告書)について、宛先の住所の記載誤りにより返戻されたものの、法定申告期限内に郵便による提出を試みているから、法定申告期限内に提出されたものと取り扱われるべきである旨主張する。しかしながら、本件申告書の提出に係る封筒の通信日付印で表示された日は法定申告期限後であって、本件申告書は、国税通則法第22条《郵送等に係る納税申告書等の提出時期》の規定により、同日に提出されたものとみなされるから、同法第18条《期限後申告》に規定する期限後申告書となる。(令2. 2. 6 関裁(諸)令元-33)

支部名
東京
裁決番号
令010065
裁決年月日
令和2年2月3日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、平成27年分の所得税等の確定申告において、上場株式等に係る配当所得の金額及び源泉徴収選択口座において生じた特定口座内保管上場株式等の譲渡所得等の金額の記載漏れにより、租税特別措置法(平成25年法律第5号による改正前のもの)第37条の12の2《上場株式等に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除》第6項の規定を適用して控除する上場株式等に係る譲渡損失の金額が過少であるとする更正の請求が認められるべきである旨主張する。しかしながら、租税特別措置法第8条の5《確定申告を要しない配当所得》第1項は、上場株式等に係る配当所得の金額を除外して確定申告することができる旨規定し、租税特別措置法第37条の11の5《確定申告を要しない上場株式等の譲渡による所得》第1項は、源泉徴収選択口座において生じた特定口座内保管上場株式等の譲渡所得等の金額は、株式等に係る譲渡所得等の金額から除外して確定申告をすることができる旨規定していることからすると、当該配当所得の金額及び当該譲渡所得等の金額を申告しなかったことは税法の規定に従った適法なものであり、請求人が提出した確定申告書に記載した課税標準等及び税額等の計算に誤りは認められない。したがって、請求人の行った更正の請求は、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当しない。(令2. 2. 3 東裁(所)令元-65)

支部名
東京
裁決番号
令010066
裁決年月日
令和2年2月3日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、非課税である傷害保険金を事業に係る総収入金額に誤って算入し、その事実は提出した当該事業に係る収入等を記載したノート(本件ノート)などにより証明されているから、国税通則法第23条《更正の請求》第1項に規定する更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、請求人は本件ノートの記載内容を裏付ける資料を提示せず、他に当該記載内容を裏付ける証拠も見当たらないから、当該事業に係る正当な総収入金額を検証することができない。したがって、事業に係る総収入金額に傷害保険金が誤って算入されたものであると認めることはできず、請求人において自ら記載した申告内容が真実に反するものであることについて立証されたとはいえないから、同項に規定する更正の請求ができる場合に該当しない。(令2. 2. 3 東裁(所)令元-66)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
令010031
裁決年月日
令和2年1月24日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が請求人の更正の請求に対して更正する理由がないとした①請求人の代表者名義のクレジットカードを用いて支払われた燃料費等(本件燃料費等)及び②取引先関係者の葬儀に係る生花代等(本件葬祭費)について、請求人の業務に関連して支出されたものであるから損金の額に算入することができる旨主張する。しかしながら、請求人の提出資料及び当審判所で認定した事実関係によれば、①本件燃料費等及び②本件葬祭費について請求人の業務に関連して支出されたことを裏付けるに足りる客観的な証拠はないから、請求人の業務の遂行上必要な支出と認めることはできず、損金の額に算入することはできない。(令2. 1.24 関裁(法・諸)令元-31)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
令010031
裁決年月日
令和2年1月24日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、請求人が更正の請求において損金の額に算入することができるとした、請求人の代表者が支払ったとする現場作業員らの飲食費等(本件現場飲食費等)について、業務の遂行上必要な支出とは認められないから損金の額に算入することはできない旨主張する。しかしながら、請求人の提出資料及び当審判所で認定した事実関係によれば、本件現場飲食費等についての現場監督の答述は信用することができ、本件現場飲食費等は、請求人の業務のために支出されたものと認められるから、損金の額に算入することができる。(令2. 1.24 関裁(法・諸)令元-31)

支部名
東京
裁決番号
令010057ほか 1件
裁決年月日
令和2年1月10日
裁決結果
棄却
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、外国法人との間で締結した出資契約(本件出資契約)に係る配当を雑所得として所得税の確定申告(本件確定申告)をした。その後、当該法人及びその関係者を被告とする訴訟において当該関係者との間で和解(本件和解)が成立し、本件和解は、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する「判決」と同一の効力を有する和解に該当するから、本件確定申告における納付すべき税額が過大であったこととなるとして更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、本件和解は、当該関係者との間で和解金額に係る合意が得られたものであり、本件出資契約に係る効力については何ら触れられていないことからすれば、本件和解は、本件出資契約の内容と異なる事実を確定させるものでないことは明らかである。したがって、本件和解により請求人の確定申告に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実が当該計算の基礎としたところと異なることが確定したとは認められず、同号に規定する更正の請求ができる場合に該当しない。(令2. 1.10 東裁(所)令元-57)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
令010025
裁決年月日
令和2年1月9日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、法人税の重加算税の賦課決定通知書(本件通知書)には、隠蔽仮装行為及び偽りその他不正の行為の根拠が記載されていないから、理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、本件通知書には、賦課決定処分の理由として、原処分庁が証拠から認定した具体的事実の要点とその評価等が記載されており、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服申立てに便宜を与えるという行政手続法第14条第1項本文の趣旨を充足する程度に具体的に明示されていると認められるから、理由の提示に不備はない。(令2. 1. 9 関裁(法)令元-25)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
札幌
裁決番号
令010004
裁決年月日
令和元年12月16日
裁決結果
棄却
争点番号
100203990
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁所属の調査担当者(本件調査担当者)の調査(本件調査)を受け、本件調査担当者の勧奨に基づき法人税等の各修正申告書等(本件各修正申告書等)を提出したが、本件調査担当者による調査結果の説明内容に不足があり、当該勧奨は国税通則法第74条の11《調査の終了の際の手続》第2項に規定する説明義務を果たさずに行われた違法な調査手続によるものであるから、本件各修正申告書等に係る更正の請求に対する更正をすべき理由がない旨の各通知処分(本件各通知処分)は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、同法第23条《更正の請求》第1項各号に規定する更正の請求が認められる事由は、課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこととされており、修正申告等に係る原処分庁の調査手続に違法があったことは更正の請求が認められる事由とならないことから、本件調査に係る調査手続の違法を理由として本件各通知処分の取消しを求めることはできない。(令元.12.16 札裁(法)令元-4)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令010051
裁決年月日
令和元年12月11日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る通知書(本件各通知書)には、所得税等の隠蔽又は仮装の事実について記載があるのみで、消費税等の各課税期間に係る隠蔽又は仮装の事実への影響等について記載がないから、原処分の理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、本件各通知書には、国税通則法第68条《重加算税》に規定する隠蔽又は仮装の事実が認められるとの判断が、その基礎となる具体的な事実関係とともに記載されているといえ、これにより原処分庁の判断過程を検証でき、また、請求人において原処分がどのような事実関係に基づいてされたのかを知ることができるから、本件各通知書に記載された原処分の理由は、行政庁の恣意的な判断の抑制及び不服申立ての便宜を図るとの行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の趣旨を充足する程度に具体的なものということができ、本件各通知書に記載された原処分の理由の提示に不備はない。(令元.12.11 東裁(諸)令元-51)

支部名
東京
裁決番号
令010049
裁決年月日
令和元年12月10日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、外国において、相続人ら名義の預金等が相続財産でない旨の判決及び課税処分の取消処分(本件課税取消処分)があったことから、修正申告書に記載した請求人の納付すべき税額が過大となっている旨主張する。しかしながら、本件課税取消処分を前提とした場合、相続財産の減少とともに外国税額控除額も減少し、結果として、請求人が納付すべき相続税の額は、当該修正申告書に記載された請求人の納付すべき相続税の額を上回ることとなるから、当該修正申告書に記載された請求人の納付すべき税額が過大とはならない。(令元.12.10 東裁(諸)令元-49)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
令010006
裁決年月日
令和元年10月24日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る調査(本件調査)を担当した職員(本件調査担当職員)が、税務に無知な請求人に対し、国税通則法第70条《国税の更正、決定等の期間制限》第4項第1号に規定する「偽りその他不正の行為」に該当する事実がないにもかかわらず、修正申告の勧奨を行ったことで請求人の判断を誤らせ錯誤に陥れたものであるから、請求人のした各修正申告(本件各修正申告)は錯誤により無効であり、原処分を取り消すべきである旨主張する。しかしながら、請求人の主張する錯誤は、本件各修正申告に係る申告書の記載内容に係るものではなく、また、本件調査又は本件調査担当職員による修正申告の勧奨を原因として、請求人が判断を誤って修正申告をした事実も認められず、本件各修正申告に客観的に明白かつ重大な錯誤があったとはいえないから、請求人の主張には理由がない。(令元.10.24 仙裁(所・諸)令元-6)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
令010006
裁決年月日
令和元年10月24日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る調査には国税通則法第74条の11《調査の終了の際の手続》第5項に規定する税務代理人に対する同条第2項の調査結果の内容の説明を、納税義務者たる請求人の同意を得ることなく行った違法があるから、請求人のした各修正申告(本件各修正申告)は無効であり、原処分を取り消すべきである旨主張する。しかしながら、修正申告は自己の意思により行うものであるところ、請求人は修正申告書を提出しているから、同条第5項に規定する請求人の同意がなかったことのみで本件各修正申告が無効となるものではなく、請求人の主張には理由がない。(令元. 10.24 仙裁(所・諸)令元-6)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令010023
裁決年月日
令和元年10月8日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、調査担当職員が請求人の申出に聞く耳を持たず、一方的に原処分を行ったものであり、原処分の調査手続には原処分を取り消すべき違法がある旨主張する。しかしながら、調査担当職員は、請求人の申出に対し、当該申出を裏付ける証拠資料の提示を求めるなどの応対をしていたと認められることから請求人の主張は前提を欠く上、質問検査等の範囲、程度、時期、場所等実定法上特段の定めのない実施の細目については、権限ある税務職員の合理的な選択に委ねられており、請求人が具体的な資料を提出しなかったことも考慮すれば請求人の主張は採用できず、調査手続について原処分を取り消すべき違法はない。(令元.10. 8 大裁(法)令元-23)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令010023
裁決年月日
令和元年10月8日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、法人税更正処分(原処分)の理由は、青色申告の承認の取消処分により繰越欠損金が損金の額に算入されなかったことであり、前々事業年度の更正処分により前事業年度の繰越欠損金額が零円となったとする処分理由には誤りがある旨主張する。しかしながら、不利益処分の理由の提示は、原処分庁が現に行う不利益処分の理由を、行政手続法の制度趣旨を充足する程度に具体的に提示していれば足り、当該処分の理由提示の内容が、請求人の考える判断内容と異なるものであるからといって、原処分の理由の提示に不備があることにはならないから、請求人の主張には理由がない。(令元.10. 8 大裁(法)令元-23)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令010021
裁決年月日
令和元年10月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件更正処分の通知書(本件通知書)の理由には、控除対象扶養親族の合計所得金額が38万円を超えているから扶養控除の適用がないという結論のみの記載であり、その根拠となる事実関係や判断過程の記載がないから、理由提示の不備の違法がある旨主張する。しかしながら、本件通知書には、控除対象扶養親族に該当しないという判断が、その基礎となる事実関係を指摘した上で記載されており、その処分理由は原処分庁の判断過程が理解できる程度に具体的であることからすると、処分の根拠について、行政庁の恣意の抑制及び不服申立ての便宜という理由提示の趣旨を充足する程度に具体的に明示したものであると認められることから、理由提示の不備の違法はない。(令元.10. 1 大裁(所)令元-21)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令010019
裁決年月日
令和元年9月24日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、再生計画に基づく債務免除額等を債務免除益として計上し、所得金額の計算上益金の額に算入して法人税の確定申告をしたが、その後、再生債権者に対して当該債務免除額等を弁済する旨を通知したことによって、当該債務免除益が遡及的に消滅したから、当該債務免除額等相当額を益金の額に算入したことは、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号所定の事由に該当する旨主張する。しかしながら、請求人がした再生債権者に対する支払通知は、請求人が、再生計画に基づく債務免除等により既に享受した経済的利益について、その後の事業年度で事後的に自らこれを放棄して支払う旨の意思表示をしたものであって、請求人が一旦経済的利益を享受した事実がなかったことになるものではないし、このような請求人の任意の支払う旨の意思表示やその支払によって免除の効果が遡及的に消滅する旨の法律上の根拠もないから、上記通知及びこれに基づく支払が、債務免除等により請求人が享受した経済的利益を遡及的に消滅させるような法的効果を生じさせるものであると解することはできない。よって、請求人の主張は採用することができない。(令元. 9.24 大裁(法)令元-19)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
令010004
裁決年月日
令和元年9月10日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、原処分に係る調査の担当者が被相続人から現金を受け取ったとする第三者に対して行った調査手続は、社会通念上相当の限度を超えて行われたものであり、原処分を取り消すべき重大な違法がある旨主張する。しかしながら、原処分庁は、上記の第三者が被相続人から受領した金員に関係する財産について、被相続人の相続財産として課税処分を行っていないから、当該第三者に対する調査手続は、原処分の基礎となるべき証拠収集手続に当たらず、原処分の取消事由にはならない。(令元. 9.10 広裁(諸)令元-4)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
令010008
裁決年月日
令和元年9月10日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、調査担当職員が、更正処分等に係る調査(本件調査1)及び更正の請求に係る調査(本件調査2)において、調査結果の内容の説明をしなかったことには原処分を取り消すべき違法がある旨主張する。しかしながら、①本件調査1では調査結果の内容の説明は行われていないものの、当該説明は調査の終了の際の手続であって証拠収集手続自体に影響を及ぼすものではないから、更正処分等を取り消すべき違法があったとは認められず、また、②本件調査2では当該説明が行われたことが認められることから、その手続に違法はない。(令元. 9.10 関裁(法・諸)令元-8)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
令010008
裁決年月日
令和元年9月10日
裁決結果
棄却
争点番号
100203990
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の前代表者が支払ったガソリン代等(本件燃料費等)及び取引先関係者の葬儀に係る香典等(本件葬祭費等)は、請求人の業務に関連して支出されたものであるから、損金の額に算入できる旨主張する。しかしながら、更正の請求に係る事実関係は請求人において具体的に立証すべきであるところ、請求人から提出された証拠資料等を全て精査しても、本件燃料費等及び本件葬祭費等が請求人の業務のために支出されたか否かも明らかではなく、請求人の業務の遂行上必要な支出と認めることはできないから、損金の額に算入することはできない。(令元. 9.10 関裁(法・諸)令元-8)

支部名
福岡
裁決番号
令010001
裁決年月日
令和元年8月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、消費税等の確定申告(本件申告)において課税資産の譲渡等の対価の額に含めた売上げの一部(本件売上げ)について、本件売上げに係る請求人と各取引先(本件各取引先)との取引(本件各取引)は架空であり、本件申告に係る申告書(本件申告書)に記載した税額が過大であるから、国税通則法(平成27年法律第9号による改正前のもの。)第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求ができる旨主張する。しかしながら、本件各取引に係る契約書(本件契約書)及び請求書(本件請求書)は遡って作成された形式的なものであり、本件各取引は架空である旨の請求人の主張は、本件契約書の成立の真正に争いはないことや本件請求書に係る本件各取引先の経理及び決済の状況、その他の請求人の提出する資料によっても認めることはできず、さらに、当審判所の調査によっても、請求人の主張を裏付けるに足りる証拠は見当たらない。したがって、本件申告書に記載された税額が過大であるとは認められないから、同号に規定する更正の請求ができる場合に該当するとは認められない。(令元. 8.19 福裁(諸)令元-1)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令010009
裁決年月日
令和元年8月8日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、税務調査の際に、本来損金の額に算入すべき費用を誤って土地として資産に計上していた旨を調査担当職員に主張したが、調査担当職員は、調査に係る結果の内容の説明の際に、当該費用が損金の額に算入できない理由について説明しなかったのであるから、このような調査結果の内容の説明は、国税通則法第74条の11《調査の終了の際の手続》第2項に反しており、法人税の更正処分には取り消されるべき違法がある旨主張する。しかしながら、上記費用については、更正処分による是正の対象となっていないと認められる一方、調査担当職員は、調査の結果更正決定等すべきと認めた額及びその理由を説明しているから、請求人が主張するような事由があったとしても、同項の規定に反するような違法があるとは認められず、よって、請求人の主張は採用することができない。(令元. 8. 8 大裁(法・諸)令元-9)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令010019
裁決年月日
令和元年8月6日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、著作権使用料の支払に係る請求書には、当該支払先であるAの日本の住所が記載されているのであるから、原処分庁が、重加算税の各賦課決定処分に係る通知書(本件通知書)において重加算税を賦課する理由として提示した、請求人の代表者が請求書に日本の居住者であるAの住所をB国のものとして記載し、B国の居住者に対する支払であるかのように事実を仮装したという事実がないことは明白であり、当該請求書に基づく支払に係る源泉所得税等について重加算税を賦課する理由は、何も提示されていないことになるから、当該処分の理由の提示には、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項に反する不備がある旨主張する。しかしながら、本件通知書には、処分の原因となる事実と共に、処分の根拠法令の適用関係が示されていることから、当該支払に係る源泉所得税等の重加算税の賦課決定処分の理由の提示には、事実関係に一部異なる点があるとしても、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服の申立てに便宜を与えるという同項の趣旨に照らせば、なお適法なものということができる。(令元. 8. 6 東裁(諸)令元-19)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令010018
裁決年月日
令和元年8月5日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁は、特定外国子会社等の主たる事業を判定するために「事業活動の具体的かつ客観的な内容」について調査すべき法的義務があったにもかかわらず、必要な調査を怠っていたこと及び調査結果の内容の説明の際に、請求人に反論の機会が与えられなかったことから、原処分庁の調査に原処分を取り消すべき違法がある旨主張する。しかしながら、質問検査等の範囲及び程度等は、調査担当職員の合理的な選択に委ねられる事項であり、調査担当職員が請求人の主張するところの内容について調査すべき法的義務があるとはいえないこと及び調査結果の説明の際に、納税者に反論の機会を与えなければならない旨の規定はないことから、原処分庁の調査に原処分を取り消すべき違法はない。(令元. 8. 5 東裁(法)令元-18)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
令010003
裁決年月日
令和元年8月2日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、消費税等に係る還付金が還付されない理由などに関して原処分庁所属の調査担当職員(本件調査担当職員)に説明を求めたが、本件調査担当職員の調査結果の内容の説明は、請求人が理解できる内容ではなかったから、国税通則法第74条の11《調査の終了の際の手続》第2項に規定する「説明」があったとはいえず違法である旨主張する。しかしながら、調査結果の内容の説明は、調査の終了の際の手続であって、既に行われた証拠収集手続の適法性に影響を及ぼすものではないことから、原処分の違法事由となるものではない。(令元. 8. 2 名裁(所・諸)令元-3)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
令010004
裁決年月日
令和元年8月2日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、消費税等に係る還付金が還付されない理由などに関して原処分庁所属の調査担当職員(本件調査担当職員)に説明を求めたが、本件調査担当職員の調査結果の内容の説明は、請求人が理解できる内容ではなかったから、国税通則法第74条の11《調査の終了の際の手続》第2項に規定する「説明」があったとはいえず違法である旨主張する。しかしながら、調査結果の内容の説明は、調査の終了の際の手続であって、既に行われた証拠収集手続の適法性に影響を及ぼすものではないことから、原処分の違法事由となるものではない。(令元. 8. 2 名裁(諸)令元-4)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
令010005
裁決年月日
令和元年8月2日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、消費税等に係る還付金が還付されない理由などに関して原処分庁所属の調査担当職員(本件調査担当職員)に説明を求めたが、本件調査担当職員の調査結果の内容の説明は、請求人が理解できる内容ではなかったから、国税通則法第74条の11《調査の終了の際の手続》第2項に規定する「説明」があったとはいえず違法である旨主張する。しかしながら、調査結果の内容の説明は、調査の終了の際の手続であって、既に行われた証拠収集手続の適法性に影響を及ぼすものではないことから、原処分の違法事由となるものではない。(令元. 8. 2 名裁(諸)令元-5)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令010016
裁決年月日
令和元年8月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集№116

要旨

○ 請求人は、更正処分に係る通知書(本件通知書)は、請求人が交付を受けた株式(本件株式)の収入時の評価額が収入金額となることの根拠条文を指摘しておらず、また本件株式の交付を剰余金の配当と評価する理由も示していないから、理由の提示に違法がある旨主張する。しかしながら、本件通知書には本件株式の交付について、課税の根拠となる適用法令及び剰余金の配当と判断する事実関係のいずれについても記載されており、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の趣旨に照らし、同項本文の要求する理由の提示として欠けるものではないから、本件通知書の処分理由に不備はない。(令元. 8. 1 東裁(所)令元-16)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令010017
裁決年月日
令和元年8月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、自己の保有する株式をその発行元法人に譲渡したことによる所得について、原処分庁所属の相談担当職員から譲渡所得に該当するとの回答を受けて申告したのであるから特別の事情があり、原処分がなされたことは、信義則に反して違法である旨主張する。しかしながら、信義則の法理の適用は、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお当該課税処分に係る課税を免れさせて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情が存する場合に初めてその是非を考えるべきものであり、この特別の事情が存するかどうかの判断に当たっては、少なくとも、税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したことの考慮は不可欠である。そして、税務相談における税務職員の指導・助言は、納税者に対して一応の参考意見を示すものにすぎず、最終的にどのような納税申告をすべきかは納税者の判断と責任に委ねられているというべきであることからすると、仮に相談担当職員が、請求人の主張するとおりの回答をしたとしても、当該回答が税務署長らの権限のある者の公式の見解の表明には該当しないから上記にいう特別の事情が存するとは認められず、信義則に反する違法があるとはいえない。(令元. 8. 1 東裁(所)令元-17)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
令010002
裁決年月日
令和元年7月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正等通知書(本件各通知書)の処分の理由は、関税法第2条《定義》第1項第1号に規定する「輸入」が「国内において行う課税仕入れ」に該当しない理由が記載されていないこと及び消費税法第30条《仕入れに係る消費税額の控除》第1項の「保税地域から引き取る課税貨物」に当該「輸入」取引に該当するもの全てが含まれるとの誤った解釈を前提としたものであることから不備がある旨主張する。しかしながら、本件各通知書には、処分の理由となった事実等が具体的に記載されていると認められ、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服の申立てに便宜を与えるという行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の趣旨を充足しているから、理由の提示に不備はない。(令元. 7.30 名裁(諸)令元-2)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令010006
裁決年月日
令和元年7月25日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、調査担当職員が執ように同じ質問を繰り返した上、更に請求人の申述内容を書面によってその確認を求めた行為及び調査担当職員が医師の交際費は一切認められないなどと個人的な解釈をして修正申告を強要した行為は、社会通念上相当な範囲を逸脱しており、違法な質問検査権の行使であるから、これに基づく原処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、調査担当職員が税務調査のために請求人の事業所に臨場したのは2回にすぎず、請求人との面談はいずれも1時間程度であったこと、調査担当職員が請求人に対して何度も質問し、質問事項確認書により確認を求めたのは、請求人の申述内容が変遷したことについて、請求人があいまいな回答に終始した後に面接による質問調査を拒否したためであったことからすると、上記の質問検査権の行使が社会通念上相当な限度を超えたものとは認められず、また、調査担当職員が交際費について指摘したとしても、それは税務調査における検討の過程で示されたものであり、交際費の内容を是正するような更正処分は行われていない。したがって、上記の調査担当職員の行為は、原処分の取消事由とはならない。(令元. 7.25 大裁(所・諸)令元-6)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
令010002
裁決年月日
令和元年7月23日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る更正通知書(本件更正通知書)には、請求人が行う貴金属商品の製作販売等(本件製作販売等)から生じる所得が事業所得に該当するか否かは、営利性・有償性の有無など8つの要素を総合的に検討し、社会通念に照らして判断するとされているが、原処分庁はこれらの要素を恣意的に検討している上、判断に至るまでの説明にも不備があり、行政手続法第14条第1項本文の規定の趣旨に達していないことから、原処分の理由の提示には不備がある旨主張する。しかしながら、本件更正通知書には、原処分の根拠法令及びその法令解釈に加え、原処分庁が認定した具体的な事実が示され、その認定した事実を当該法令解釈に基づき検討した上で、本件製作販売等から生じた所得は雑所得に該当すると判断した旨が記載されているから、原処分の理由の提示に行政庁の恣意を抑制するとともに不服申立ての便宜を与えるという行政手続法第14条第1項本文の趣旨を充足する程度に具体的に明示したものであったと認められ、同項本文の規定が要求する理由の提示として不備はない。(令元. 7.23 関裁(所)令元-2)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令010005
裁決年月日
令和元年7月17日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集№116

要旨

○ 原処分庁は、請求人が消費税法第30条《仕入れに係る消費税額の控除》第2項第1号に基づき医薬品等の課税仕入れの用途区分を課税資産の譲渡等以外の資産の譲渡等(その他の資産の譲渡等)のみに要するものに区分したことは、その目的等に照らして合理的であるから、用途区分を誤っていたことを理由とする請求人の更正の請求は、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号の要件を満たさない旨主張する。しかしながら、請求人が問屋から医薬品等を仕入れた日の状況等を客観的にみれば、仕入れた医薬品等を全て非課税となる売上のために使用するとは限らず、課税となる売上のために使用する場合もあったと認められるから、当該問屋からの課税仕入れについては、課税資産の譲渡等のみに要するものにも、その他の資産の譲渡等のみに要するものにも区分することができず、課税資産の譲渡等とその他の資産の譲渡等に共通して要するものに区分するのが相当である。よって、請求人が、問屋からの医薬品等の課税仕入れをその他の資産の譲渡等のみに要するものに区分したことは、消費税法第30条第2項第1号の適用を誤ったものと認められ、国税通則法第23条第1項第1号に規定する国税に関する法律の規定に従っていなかった場合に該当する。(令元. 7.17 大裁(諸)令元-5)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令010004
裁決年月日
令和元年7月16日
裁決結果
棄却
争点番号
100204042
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/2調査権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る調査(本件調査)において、事前通知がなかったこと、調査担当職員が税理士資格を有しない第三者の立会いを認めず、また、請求人に断りなく取引先調査(本件取引先調査)を行ったことは裁量権の濫用であり違法である旨主張する。しかしながら、原処分庁が保有していた請求人の確定申告内容に沿わない売上げに関する情報に鑑みれば、事前通知を行うことにより、請求人が帳簿書類等の破棄、隠匿、偽造等の行為を行うことが合理的に推認されるというべきであるから、本件調査は、国税通則法第74条の10《事前通知を要しない場合》に規定する事前通知を要しない場合に該当すると認められる。また、税務調査に際し、税理士資格を有しない第三者の立会いを認めなければならない旨を定めた法令上の規定はなく、調査担当職員が守秘義務を理由に当該第三者の立会いを認めなかったことは、権限ある税務職員の合理的裁量の範囲内の判断であると認められる。さらに、取引先調査に当たって、納税義務者に当該取引先調査の合理的な必要性を開示しなければならない旨を定めた法令上の規定はなく、加えて、請求人が調査忌避の姿勢を示し続けたことからすると、原処分庁は、取引先調査により、請求人の取引金額を調査する客観的必要性はあったものと認められる上、その方法や態様も社会通念上相当な限度にとどまるものということができるから、本件取引先調査は、権限ある税務職員の合理的裁量の範囲内の行為であると認められる。したがって、本件調査の手続に請求人が主張する違法はない。(令元. 7.16 大裁(諸)令元-4)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令010004
裁決年月日
令和元年7月16日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、調査担当職員から、仕入税額控除の適用要件に取引先名簿等が必要である旨の説明を受けた事実及び取引先名簿等の提示を求められた事実はなく、消費税等の決定処分及び無申告加算税の賦課決定処分(本件各決定処分等)に係る通知書(本件各通知書)に記載された本件各決定処分等の理由には虚偽があるから、本件各決定処分等の理由提示には不備がある旨主張する。しかしながら、本件各通知書に記載された理由は、原処分庁がいかなる事実関係及び法律上の根拠に基づいて本件各決定処分等を行ったかについて、具体的に説明したものということができ、行政庁の判断の恣意抑制及び処分の名宛人の不服申立ての便宜という理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示しているものと認められるから、理由提示の不備はない。なお、記載内容の当否は、不服申立てないし訴訟において争うべき事柄であり、理由提示の不備を基礎付けるものではない(令元. 7.16 大裁(諸)令元-4)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
令010001
裁決年月日
令和元年7月11日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の特定外国子会社(本件子会社)の課税対象金額の計算に当たり、法人税の更正処分に係る通知書(本件通知書)には、租税特別措置法通達(平成29年課法2−22ほか2課共同による改正前のものをいう。)66の6−14《課税対象金額等の円換算》の定めよる外貨及び円換算レートによる計算過程が記載されていないから、本件通知書の理由付記に不備がある旨主張する。しかしながら、請求人が提示した本件子会社の総勘定元帳は全ての金額が円により記載されており、法人税の更正処分は、当該元帳の金額を基礎としての課税対象金額を再計算したものであり、本件通知書の理由付記は、本件子会社が買換取得した船舶(本件船舶)について、租税特別措置法(平成27年法律第9号による改正前のものをいう。)第65条の7《特定の資産の買換えの場合の課税の特例》第1項の規定の適用要件を満たさず、本件船舶の圧縮損を損金の額に算入できないこと及び本件子会社に係る減価償却及び課税対象金額の計算過程が具体的に記載されており、原処分庁の恣意を抑制するとともに、不服申立ての便宜を与えるという趣旨目的を充足する程度に具体的に記載されているものといえるから、本件通知書の理由付記に不備はない。(令元. 7.11 高裁(法)令元-1)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令010009
裁決年月日
令和元年7月5日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集№116

要旨

○ 請求人は、相続税の更正処分(本件更正処分)に係る更正通知書には、相続税評価額に係る計算結果のみ記載されており、その理由についての記載がないことなどを理由として本件更正処分の理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、行政手続法第14条第1項にいう理由の提示は、原処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という趣旨目的を充足する程度に具体的に更正処分の根拠を明示するものであって、判断過程を検証し得る程度に記載されている限り、法の要求する更正処分の理由の提示として欠けるところはないと解するのが相当であり、また、理由提示の上記趣旨からすれば、原処分庁が更正通知書に記載した理由と異なる理由を審査請求において差し替えて提出することは、これを認めたのでは、理由提示制度を全く無意義ならしめるような場合、又は、これを認めることが納税者の正当な利益を害するような特段の事情がある場合に許されないものと解するのが相当である。本件において附記されている理由は、譲渡所得金額の計算において、各借地権の相続税評価額を土地全体の相続税評価額の借地権割合に相当する金額であるとした上、取得費加算額の算定を行っていることが分かるものであり、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服の申立てに便宜を与えるという行政手続法第14条第1項本文の趣旨に照らし、同項本文の要求する理由の提示として欠けるものではなく、また、差し替えられた理由も、その点に変更を加えるものではないことから、本件更正処分の理由の提示に不備はない。(令元. 7. 5 東裁(所)令元-9)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令010009
裁決年月日
令和元年7月5日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204100
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/10守秘義務違反等と更正
事例集登載頁
裁決事例集№116

要旨

○ 請求人は、本件に係る相続税調査担当職員(本件相続税調査担当職員)が所得税等の税務代理権限を有しない税理士に対し、所得税等について修正申告が必要な理由及び具体的金額等を説明した行為が、国税通則法(通則法)第126条及び国家公務員法第100条第1項に規定する守秘義務違反に当たる旨主張する。しかしながら、本件相続税調査担当職員は、所得税等の質問検査権を有している上、本件相続税調査担当職員が、所得税等の税務代理権限を有しない税理士の立会いの下で、請求人に対し、詳細については本件に係る所得税等調査担当職員から説明すると断った上で、譲渡所得の取得費加算額について言及したことは、請求人の私的利益との衡量において社会通念上相当な限度にとどまるものと認められ、当該説明した行為が通則法第126条及び国家公務員法第100条第1項に規定する守秘義務違反に当たることもないから、請求人に係る税務調査の手続に原処分を取り消すべき違法事由は認められない。(令元. 7. 5 東裁(所)令元-9)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令010010
裁決年月日
令和元年7月5日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、相続税の更正処分(本件更正処分)に係る更正通知書には、相続税評価額に係る計算結果のみ記載されており、その理由についての記載がないことなどを理由として本件更正処分の理由の提示には不備がある旨主張する。しかしながら、行政手続法第14条第1項にいう理由の提示は、原処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という趣旨目的を充足する程度に具体的に更正処分の根拠を明示するものであって、判断過程を検証し得る程度に記載されている限り、法の要求する更正処分の理由の提示として欠けるところはないと解するのが相当であり、また、理由提示の上記趣旨からすれば、原処分庁が更正通知書に記載した理由と異なる理由を審査請求において差し替えて提出することは、これを認めたのでは、理由提示制度を全く無意義ならしめるような場合、又は、これを認めることが納税者の正当な利益を害するような特段の事情がある場合に許されないものと解するのが相当である。本件において附記されている理由は、譲渡所得金額の計算において、各借地権の相続税評価額を土地全体の相続税評価額の借地権割合に相当する金額であるとした上、取得費加算額の算定を行っていることが分かるものであり、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服の申立てに便宜を与えるという行政手続法第14条第1項本文の趣旨に照らし、同項本文の要求する理由の提示として欠けるものではなく、また、差し替えられた理由も、その点に変更を加えるものではないことから、本件更正処分の理由の提示に不備はない。(令元. 7. 5 東裁(所)令元-10)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令010010
裁決年月日
令和元年7月5日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204100
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/10守秘義務違反等と更正
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件に係る相続税調査担当職員(本件相続税調査担当職員)が所得税等の税務代理権限を有しない税理士に対し、所得税等について修正申告が必要な理由及び具体的金額等を説明した行為が、国税通則法(通則法)第126条及び国家公務員法第100条第1項に規定する守秘義務違反に当たる旨主張する。しかしながら、本件相続税調査担当職員は、所得税等の質問検査権を有している上、本件相続税調査担当職員が、所得税等の税務代理権限を有しない税理士の立会いの下で、請求人に対し、詳細については本件に係る所得税等調査担当職員から説明すると断った上で、譲渡所得の取得費加算額について言及したことは、請求人の私的利益との衡量において社会通念上相当な限度にとどまるものと認められ、当該説明した行為が通則法第126条及び国家公務員法第100条第1項に規定する守秘義務違反に当たることもないから、請求人に係る税務調査の手続に原処分を取り消すべき違法事由は認められない。(令元. 7. 5 東裁(所)令元-10)

支部名
東京
裁決番号
令010005
裁決年月日
令和元年7月2日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の国外関連者に対する未収金に係る債権放棄(本件債権放棄)の額は法人税基本通達9−4−2《子会社等を再建する場合の無利息貸付け等》に定める子会社再建支援損であり、貸倒損失として、請求人の本件債権放棄をした日を含む事業年度(本件事業年度)の損金の額に算入される旨主張する。しかしながら、当該国外関連者は、本件債権放棄の日を含む事業年度前の3事業年度において資産超過の状態にあったから、本件債権放棄の時点において債務超過の状態が相当期間継続し、本件債権放棄に係る金銭債権の弁済を受けることができないと認められる場合(同通達9−6−1《金銭債権の全部又は一部の切捨てをした場合の貸倒れ》の(4))に該当する事実はなく、その他本件債権放棄をしたことについて同通達9−4−2に定める相当な理由があったことをうかがわせる事情も認められない。したがって、本件債権放棄額は、法人税法第37条《寄附金の損金不算入》第7項に規定する寄附金の額に該当し、租税特別措置法第66条の4《国外関連者との取引に係る課税の特例》第3項の規定により請求人の本件事業年度の損金の額に算入されない。 (令元. 7. 2 東裁(法)令元-5)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平300087
裁決年月日
令和元年6月28日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る調査(本件調査)には、①「調査手続の実施に当たっての基本的な考え方等について(事務運営指針)」に定められた調査開始の通知の手続がなされていないこと、②物件の留め置きに係る手続に違法があること、③本件調査が犯罪捜査に及ぶような違法な態様であったこと、④原処分庁の調査担当職員(本件調査担当職員)が作成した書類には複数の虚偽記載があること、⑤請求人の許可を得ずに、留め置いた物件が複写されたこと、及び⑥調査結果の内容の説明がなかったことなど、本件調査の手続には違法があることから、原処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、①及び②について本件調査に瑕疵はなかったと認められること、③及び④については請求人が主張することを認めるに足る証拠はないこと、⑤については、国税通則法第74条の2《当該職員の所得税等に関する調査に係る質問検査権》第1項の規定により、調査権限を有する国税局又は税務署の当該職員に対して認められた帳簿書類等の検査権限には、複写機その他の機材を使用して複写したりすることも当然に含まれているので、本件調査担当職員が留め置いた物件を複写したことは違法でないこと、⑥については、本件調査担当職員が請求人及び請求人の関与税理士に対し、何度も調査結果の内容の説明を行う日程調整の依頼をしていたにもかかわらず、それを断っていたことが認められ、その他本件調査の手続に違法があることをうかがわせる証拠もないから、本件調査の手続に原処分を取り消すべき違法はない。(令元. 6.28 大裁(所)平30-87)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平300087
裁決年月日
令和元年6月28日
裁決結果
棄却
争点番号
100204060
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/6国税局員の調査
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る調査(本件調査)を行ったのは国税局の職員であるにもかかわらず、「国税局の職員が調査した旨」の附記がない更正通知書(本件更正通知書)には、国税通則法第28条《更正又は決定の手続》第2項に違反する違法がある旨主張する。しかしながら、本件調査は、指導監督上の必要に基づき、国税局と所轄税務署が合同で調査した事案であるから、同法の「国税局の当該職員の調査」には該当せず、本件更正通知書に「国税局の職員が調査した旨」の附記は必要ないので、本件更正通知書に違法な点はない。(令元. 6.28 大裁(所)平30-87)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平300167
裁決年月日
令和元年6月26日
裁決結果
棄却
争点番号
100203070
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分の通知書には、重加算税の賦課決定処分について、どの事実がどのような理由で隠蔽又は仮装行為に該当するのかが具体的に記載されていないから、当該処分の理由の提示には不備がある旨主張する。しかしながら、原処分の通知書の記載によれば、当該通知書には、国税通則法(平成28年法律第15号による改正前のもの。)第68条《重加算税》の隠蔽又は仮装の事実が認められるとの判断が、その基礎となる具体的な事実関係とともに記載されているといえ、これにより原処分庁による判断過程を検証でき、また、処分を受けた者において当該処分がどのような事実関係に基づいてされたのかを知ることができるから、当該通知書に記載された処分の理由は、行政庁の恣意的な判断の抑制及び不服申立ての便宜を図ることができる程度に具体的に記載されているものということができ、当該通知書に記載された当該処分の理由の提示に不備はない。(令元. 6.26 東裁(所)平30-167)

支部名
東京
裁決番号
平300166
裁決年月日
令和元年6月25日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、請求人が法人との間で締結した金融商品の各出資契約(本件各出資契約)が判決によって無効であったことが明らかになったとしても、請求人が本件各出資契約に基づく配当(本件各収入)を受領していないという事実が明らかにならない以上、本件各収入に係る経済的利益は失われたとはいえないから、請求人が本件各収入を雑所得として計上していた年分の所得税を更正につき更正の請求は認められない旨主張する。しかしながら、当該判決により、本件各出資契約が当初から無効なものであったことが確定したことに加え、請求人は、当該法人から本件各収入の支払を受けておらず、また、本件各収入は再投資契約に基づく新たな出資契約の投資金額に充当もされていないと認められることからすれば、本件各収入に係る経済的成果は失われたといえ、更正の請求は認められるべきである。(令元. 6.25 東裁(所)平30-166)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平300084
裁決年月日
令和元年6月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100203070
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分の理由は、その記載自体から、いかなる法解釈を行い、それに対していかなる事実を当てはめて結論を導き出したのか認識できないため、理由提示に不備の違法がある旨主張する。しかしながら、原処分の理由は、伯父から土地の贈与を受ける際に支出した贈与税(本件贈与税)が不動産所得の必要経費に該当するとの請求人の更正の請求理由に対応して、所得税法第37条《必要経費》第1項に規定する必要経費の意義及びその該当要件を示した上で、本件贈与税は、贈与税の租税としての性質に照らすと、必要経費の該当要件に当てはまらない旨の結論に到達したことが明らかにされており、行政庁の恣意抑制及び申請者の不服申立ての便宜という理由提示の趣旨目的を充足する程度に処分の理由を具体的に明示したものと認めることができるから、理由提示として不備は認められない。(令元. 6.19 大裁(所)平30-84)

支部名
関東信越
裁決番号
平300046
裁決年月日
令和元年6月18日
裁決結果
棄却
争点番号
100203990
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が調査の際に十分な説明をせず、請求人に検討時間を与えなかったため、請求人が原処分庁による修正申告等の勧奨内容を誤信して修正申告等(本件修正申告等)を行ったものであり、本件修正申告等は客観的に明白な錯誤がある無効なものであるから、本件修正申告等に係る更正の請求は請求期限及びその理由を証する書類の添付の有無にかかわらず認められるべきである旨主張する。しかしながら、修正申告等をするか否かは納税者の判断と責任においてなすべきものである上、本件修正申告等の課税標準は請求人が真実なものである旨申述したデータ等に基づき算定しており、請求人もその算定方法を把握している旨申述したことなどを考慮すれば、請求人が主張するような錯誤に陥っていたとは考え難く、むしろ、請求人は本件修正申告等の意味、内容及び法的効果を認識した上で自らの意思に基づき本件修正申告等を行ったものと認めるのが相当であることから、本件修正申告等に客観的に明白な錯誤があったとは認められず、本件修正申告等は無効ではない。したがって、請求人の本件修正申告等に係る更正の請求は、一部の年分については請求期限の徒過した不適法なものであり、その他の年分についても更正の請求の理由を証する書類の添付がなく、審判所の調査の結果においても、課税標準が過大であるとは認められないことから、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当しない。(令元. 6.18 関裁(所・諸)平30-46)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平300040
裁決年月日
令和元年6月17日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集№115

要旨

○ 請求人らは、相続時精算課税を選択した請求人Aの贈与税の申告書は、被相続人が請求人Aの承諾なく勝手に作成し提出したものであり、また、請求人Aは、贈与に係る申告手続について、被相続人に包括的に委任していたとは認められないから、当該申告書に係る申告(本件精算課税申告)は無効なものである旨主張する。しかしながら、請求人Aは、税金の納付や還付の手続も含めて、自己に係る申告手続等について被相続人に全て一任しており、被相続人に対して、被相続人が行った請求人Aに係る申告手続等について異議を述べることなど予定されていなかったとみるのが相当であり、相続時精算課税を選択するか否かについても、他の申告手続等と同様、被相続人に対して包括的に委任していたとみるのが相当であるから、本件精算課税申告についても、明示又は黙示に当該申告行為をする権限を被相続人に与えていたといえるため、本件精算課税申告は有効なものであるというべきである。(令元. 6.17 名裁(諸)平30-40)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
平300010
裁決年月日
令和元年6月13日
裁決結果
棄却
争点番号
100203990
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、国税通則法(平成23年法律第114号による改正前のもの)第23条《更正の請求》第4項に基づく調査の範囲は、更正の請求の理由とされた部分に限定されており、原処分庁は更正の請求理由以外の部分を調査していることから、原処分庁がした更正をすべき理由がない旨の通知処分に係る調査手続は違法である旨主張する。しかしながら、更正の請求書記載の理由がある場合において、常に更正の請求どおりに更正をしなければならないとするものではなく、また、納税申告に係る課税標準等又は税額等が過大であるかどうかを判断するに当たっては、更正の請求における指摘事項に限らず、その対象とされる課税標準等又は税額等の計算に関係する一切の事項を考慮する必要があることから、同項に規定する調査の対象は、更正の請求書記載の理由とされた事項に限定されるとは解されないため、原処分庁が更正の請求事由以外の部分を調査したことをもって、調査手続に違法があったということはできない。(令元. 6.13 福裁(所)平30-10)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平300038
裁決年月日
令和元年6月7日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、決定処分に係る通知書(本件通知書)には、競馬の勝馬投票券の的中によって得た払戻金に係る所得が一時所得に該当する理由について、営利を目的とする継続的行為から生じた所得ではないという判断の具体的な理由が記載されているとはいえないから、理由の提示としては不十分である旨主張する。しかしながら、本件通知書の記載内容からすれば、原処分庁が決定処分をするに至った理由が具体的に明示されており、決定処分がどのような法令等の根拠に基づきなされたどのような処分であるか等は明らかであるといえるから、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服の申立てに便宜を与えるという行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の趣旨に照らし、同項本文の要求する理由の提示として不備はない。(令元. 6. 7 名裁(所)平30-38)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平300077
裁決年月日
令和元年6月6日
裁決結果
棄却
争点番号
100204019
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 不動産賃貸業を営む請求人は、自らが代表取締役を務める同族法人に対して支払った不動産管理料について、前回の調査担当者は、当該法人が不動産管理業務を行っていることを認めた上で、当該管理料を一部否認する内容の修正申告のしょうようを行ったこと、このしょうように基づき請求人が提出した修正申告書について原処分庁が更正処分等をしなかったことは、当該法人が管理業務を行っていることを原処分庁が正式な見解として表示したというべきであるから、当該法人が何ら管理業務をしていないとして当該不動産管理料の必要経費算入を全額否認する原処分は、信義則に反する旨主張する。しかしながら、前回の調査担当者がどのような調査を行った上でどのように修正申告のしょうようを行ったのか、その具体的状況は明らかではなく、仮に請求人の主張するしょうようがあったとしても、修正申告のしょうよう及びしょうように基づく修正申告書に対して更正処分等を行わなかったことが、原処分庁が、納税者に対し、信頼の対象となる正式な見解を表示したものとはいえないから、原処分には、信義則に反するとして取り消すような違法は認められない。(令元. 6. 6 大裁(所)平30-77)

支部名
東京
裁決番号
平300156
裁決年月日
令和元年6月6日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が受領した租税特別措置法(平成30年法律第7号による改正前のもの)(措置法)第3条《利子所得の分離課税等》第1項第1号に規定する特定公社債の利子(本件各利子)について所得税及び復興特別所得税(所得税等)の確定申告書(本件申告書)に記載しないで申告したのは、①証券会社から交付を受けた特定口座年間取引報告書では源泉徴収された所得税等の額が零円となっており、また、②国税庁が作成したリーフレットの表記が不正確であったため正しい申告ができなかったからであり、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第3号に規定する「当該申告書に記載した課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこと」(更正の請求事由)に該当する旨主張する。しかしながら、請求人は、本件申告書に本件各利子の金額及びその源泉徴収された所得税等の額を記載せず提出しているから、措置法第8条の5《確定申告を要しない配当所得等》第1項の規定に従って本件各利子の金額などを除外して確定申告することを選択したものと認められるため、請求人が本件申告書に本件各利子の金額を記載しなかったことは、国税通則法第23条第1項第3号規定する更正の請求事由には該当しない。(令元. 6. 6 東裁(所)平30-156)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平300154
裁決年月日
令和元年6月5日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、現金又は請求人の代表者の個人名義の複数のクレジットカードの利用等により支払われた支出の額のうち、修正申告において損金の額に算入されないとした額は、①大半が大手企業の得意先からの受注工作のため、得意先との同席での接待のために費消したものであり、また、②請求人の代表者一人での飲食も、宣伝、広告の受注のため、得意先での飲食や新規開業飲食店の企画、開発のために行ったものなどであることから、当該金額は、租税特別措置法第61条の4《交際費等の損金不算入》第1項に規定する交際費等の額に該当するとともに、消費税法上の課税仕入れに係る支払対価の額に該当する旨主張する。しかしながら、当該支出については、その全件が請求人の業務に関連する支出であるとまでは認められないばかりでなく、個々の飲食等代金について、請求人の業務に関連する支出であると、個別に認めることもできないことから、当該支出の額から、請求人の業務に関連した費用の額を抽出して算定することもできない。したがって、当該支出の額は、交際費等の額に該当せず、課税仕入れに係る支払対価の額にも該当しない。(令元. 6. 5 東裁(法・諸)平30-154)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平300155
裁決年月日
令和元年6月5日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、現金又は請求人の代表者の個人名義の複数のクレジットカードの利用等により支払われた支出の額のうち、修正申告において損金の額に算入されないとした額は、①大半が大手企業の得意先からの受注工作のため、得意先との同席での接待のために費消したものであり、また、②請求人の代表者一人での飲食も、宣伝、広告の受注のため、得意先での飲食や新規開業飲食店の企画、開発のために行ったものなどであることから、当該金額は、租税特別措置法第61条の4《交際費等の損金不算入》第1項に規定する交際費等の額に該当するとともに、消費税法上の課税仕入れに係る支払対価の額に該当する旨主張する。しかしながら、当該支出については、その全件が請求人の業務に関連する支出であるとまでは認められないばかりでなく、個々の飲食等代金について、請求人の業務に関連する支出であると、個別に認めることもできないことから、当該支出の額から、請求人の業務に関連した費用の額を抽出して算定することもできない。したがって、当該支出の額は、交際費等の額に該当せず、課税仕入れに係る支払対価の額にも該当しない。(令元. 6. 5 東裁(法・諸)平30-155)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平300076
裁決年月日
令和元年6月3日
裁決結果
棄却
争点番号
100205010
争点
2国税の納付義務の確定/5賦課課税方式による国税の確定手続/1賦課決定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁による過少申告加算税の賦課決定処分がされる前に、当該賦課決定処分により納付すべき税額に相当する額を納付(本件納付)しているから、当該賦課決定処分には何ら法的効力もなく違法である旨主張する。しかしながら、当賦課決定処分の日付より前に、当該賦課決定処分により納付すべき税額に相当する額の納付が完了していたとしても、そのことをもって、処分としての効力が生じないものではない。したがって、本件納付後に行われた当該賦課決定処分が違法である旨の請求人の主張は、採用することができない。(令元. 6. 3 大裁(所)平30-76)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平300076
裁決年月日
令和元年6月3日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、国税通則法第74条の9《納税義務者に対する調査の事前通知等》第1項(本件規定)は、税務署長が調査対象者に事前通知をすることを規定しているところ、原処分庁の調査担当職員(本件職員)が請求人に対し事前通知をしていること、また、本件職員による事前通知においても「実地の調査」を行う旨伝えておらず適法に行われていないなど、本件には事前通知に関する手続違法がある旨主張する。しかしながら、本件規定の条文上、「税務署長等」と「当該職員」の文言は区分して規定されているが、本件職員は、税務署長等の補助機関として税務署長等の職務を遂行することができると解されているところ、本件職員が、請求人に対して、調査の開始日時及び開始場所を通知して(本件事前通知)おり、本件事前通知は適法になされたものと認められ、また、事前通知に当たり、「実地の調査」という文言を使用しなければならない旨定めた規定はない。したがって、本件事前通知が違法とはいえない。(令元. 6. 3 大裁(所)平30-76)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平300076
裁決年月日
令和元年6月3日
裁決結果
棄却
争点番号
100204119
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/2その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、書類の送達方法は、国税通則法(通則法)第12条《書類の送達》に規定する5つの送達方法の中で最も確実性の高い書留郵便による送達が原則とされるべきであり、差置送達は合理的理由がない限り許されず、原処分庁の調査担当職員(本件職員)が原処分に係る各更正通知書(本件各更正通知書)について差置送達を選択したこと(本件差置送達)に合理的理由はなく違法である旨、また、仮に本件差置送達が適法であったとしても、本件差置送達がされた日には、請求人が本件各更正通知書を了知することができる状態になく、現にこれを発見した日に効力が生じたものであり、同日には平成24年分の所得税の更正の期間を経過していることから、少なくとも原処分のうち同年分の所得税に係る更正処分は違法である旨主張する。しかしながら、①通則法第12条第1項に規定する各送達方法の間に優先順位はなく、いずれの方法によるかは、税務署長又はその職員の裁量に任されていると解されること、②本件職員が本件各更正通知書を差し置いた請求人の自宅の郵便受け(本件郵便受け)は、請求人の居宅の玄関前の敷地内に設置されていたこと、③書類の送達の効力は、送達を受けるべき者が送達書類を現実に受領したかどうかにかかわらず、客観的に了知し得る状態に置かれたときに生ずるものと解されることからすると、本件差置送達は適法に行われ、かつ、本件各更正通知書は、本件職員が本件郵便受けに投かんした時点で、請求人の支配下に入り、請求人はその内容を知り得る客観的状態に至ったと認められ、当該送達の効力は同時点において適法に生じたというべきである。(令元. 6. 3 大裁(所)平30-76)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平300076
裁決年月日
令和元年6月3日
裁決結果
棄却
争点番号
100204119
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/2その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る更正通知書には、外国税額控除余裕額の翌年繰越額が記載されていないから原処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、外国税額控除余裕額の翌年繰越額は、国税通則法第28条《更正又は決定の手続》第2項に定める必要的記載事項ではなく余事記載の部分であるため、当該記載がないことによって更正処分の効力に影響を与えるものではないから、請求人の主張は採用できない。(令元. 6. 3 大裁(所)平30-76)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平300144
裁決年月日
令和元年5月17日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、消費税等の申告において、当該申告に係る課税期間の基準期間における課税売上高に立替金の受領分(本件金員)が含まれており、基準期間の課税売上高が1,000万円以下となることから、当該課税期間は消費税法第9条《小規模事業者に係る納税義務の免除》第1項の規定に基づき消費税を納める義務が免除される旨主張する。しかしながら、請求人が本件金員を含めて請求したとする請求書には、立替金を請求した旨の記載はなく、工事代金が一括して記載されていることから本件金員が請求額に含まれているか否かさえ確認することができず、また、当該請求額には消費税等が加算されていることから、仮に本件金員が当該請求額に含まれていたとしても本件金員が課税売上げに該当することについて不自然な点は認められない。したがって、本件金員が課税売上げではなく立替金であったとは認められず、請求人は当該課税期間において免税事業者に該当しない。(令元.5.17 東裁(所・諸)平30-144)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平300144
裁決年月日
令和元年5月17日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁の調査担当職員(本件職員)が国税通則法第74条の9《納税義務者に対する調査の事前通知等》第1項の規定に基づき、通知した年分以外の年分の所得税等について、請求人に追加する期間等を説明し理解と協力を得ることもなく質問検査等を行ったことは、国税庁長官発遣の「調査手続の実施に当たっての基本的な考え方等について(事務運営指針)」に反し、また、本件職員が調査において、質問応答記録書を一方的に書き綴り原処分の理由にしていることなどから、原処分に係る調査には違法があり原処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、請求人が主張する事実は認められず、本件職員は、税理士立会いの下、請求人の承諾を得て物件の留置きを行うなど適正に調査手続を進めており、原処分に係る調査手続に当該処分を取り消すべき違法はない。(令元.5.17 東裁(所・諸)平30-144)

支部名
東京
裁決番号
平300137
裁決年月日
令和元年5月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、亡母の平成23年分の所得税の確定申告書は、原処分庁の指導により法定申告期限後に提出されたものであるから、国税通則法第23条《更正の請求》第1項に規定する更正の請求期間の起算日は、同申告書の提出日である平成25年7月8日とすべきである旨主張する。しかしながら、平成23年分の所得税の法定申告期限は、所得税法第120条《確定申告》第1項の規定により、平成24年3月15日となり、平成23年分の所得税に係る更正の請求は、同日から5年以内である平成29年3月15日までに限りすることができるのであって、この更正の請求をすることができる期間は、期限後申告書又は修正申告書が法定申告期限後に提出された場合であっても変わることはない。したがって、請求人らが行った更正の請求は、更正の請求ができる期間を経過した後にされたものであるから、国税通則法第23条第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当しない。(令元.5.14 東裁(所)平30-137)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平300073
裁決年月日
令和元年5月13日
裁決結果
棄却
争点番号
100203990
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正の請求書に国税通則法施行令第6条《更正の請求》第2項に規定する、事実を証明する書類(事実証明書類)の添付がなかったとしても、原処分庁は、調査をしなければならず、当該調査を行っていない原処分は違法である旨など主張する。しかしながら、更正の請求は、請求者において、自らの申告内容について真実に反するものであることの立証責任を負うものと解されるところ、請求人は、必要経費を推計して請求額を算出し、必要経費の実額を裏付ける客観的証拠を提出せず、各申告書の内容が真実に反することにつき、具体的な主張立証をしていない。また、原処分庁は、関与税理士に対する質問調査によって、当該更正の請求に係る事実証明書類の提出がなく、請求額が推計によって算出されたにすぎないことを確認して調査を終えているところ、それ以上に各申告書記載の所得金額等が真実の金額に反するか否かについて、自ら調査すべき義務を負うものではなく、請求人の提出した申告書に記載された所得金額等をそのまま正当なものとして、納付すべき税額を申告書に記載された金額どおり確定すれば足りると認められるから、原処分に違法はない。(令元.5.13 大裁(所・諸)平30-73)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平300073
裁決年月日
令和元年5月13日
裁決結果
棄却
争点番号
100203070
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正をすべき理由がない旨の通知書(本件通知書)には、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号及び国税通則法施行令第6条《更正の請求》第2項の一部を記載するのみで、これら各条文の関連性について記載されておらず、このような処分理由では、原処分に至る判断過程を検証することができず、原処分を受けた理由が全く分からないから、原処分には理由提示の不備の違法がある旨主張する。しかしながら、本件通知書に記載された理由は、原処分庁において、上記判断をするに当たり、その判断の合理性を自ら検証することができる程度に具体的であるから行政庁の恣意の抑制という見地から欠けるところはなく、また、請求人において原処分に対する不服申立ての要否を判断することができる程度に具体的であるから申請者の不服申立ての便宜という見地からも欠けるところはない。したがって、原処分に理由提示の不備の違法はない。(令元.5.13 大裁(所・諸)平30-73)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平300133
裁決年月日
令和元年5月8日
裁決結果
棄却
争点番号
100203070
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正の請求に対する更正をすべき理由がない旨の各通知処分(本件各通知処分)に係る各通知書(本件各通知書)の理由付記は、請求人が所得税法上の非居住者に該当する事実は認められないとした結論が記載されているのみでその判断の根拠が記載されておらず、不備がある旨主張する。しかしながら、本件各通知書には、根拠法令とその内容や請求人が国内に居住している事実等が記載されているなど、その記載から、いかなる事実関係に基づきいかなる法規を適用して本件各通知処分がされたのかを了知し得るものということができ、原処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という行政手続法第8条《理由の提示》第1項の趣旨に照らし、法の要求する理由の提示として欠けるものではないというべきである。(令元.5.8 東裁(所)平30-133)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平300032
裁決年月日
令和元年5月7日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100203070
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分における各更正処分(本件各更正処分)に係る各通知書(本件各通知書)には、請求人が行った特定の支出について、請求人の会員などに対する経済的利益の供与と認められる旨が記載されているが、当該経済的利益の供与が法人税法施行令第3条《非営利型法人の範囲》第1項第3号に規定する「特別の利益」の供与に該当すると原処分庁が判断した根拠が記載されていないから、本件各通知書の理由付記には不備がある旨主張する。しかしながら、本件各通知書には、本件各更正処分の基礎となる事実関係及び根拠とする関係法令が記載されており、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服の申立てに便宜を与えるという行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の趣旨を充足する程度に具体的に明示されているといえるから、本件各通知書の理由付記に不備はない。(令元.5.7 名裁(法)平30-32)

支部名
関東信越
裁決番号
平300035
裁決年月日
平成31年4月23日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正の請求に対してされたその一部を減額する更正処分について、特定の年分における所得率(総収入金額のうちに事業所得の金額の占める割合)を用いた推計方法により他の各年分の事業所得の金額を算定すべきである旨主張する。しかしながら、当審判所に対して提出された証拠資料等を全て精査しても当該更正処分における必要経費以上の経費の存在を認めることはできず、当該各年分の事業所得の金額につき、当該更正処分に係る事業所得の金額を下回るとは認められないことから、当該所得率を用いた推計方法により算出された所得金額とすることはできない。(平31. 4.23 関裁(所)平30-35)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平300034
裁決年月日
平成31年4月19日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、期限後申告(本件期限後申告)は調査担当職員の脅迫行為により強要された無効なものである旨主張する。しかしながら、請求人は、調査担当職員が期限後申告を勧奨した各課税期間の消費税等のうち、本件賠償金が含まれない確定申告及び還付金が生ずる課税期間の確定申告には応じ、他方、納付すべき税額が生ずる課税期間については申告には応じなかったことからすれば、脅迫を受けたため畏怖して本件期限後申告を行なったとは考え難く、また、かかる事実があったことをうかがわせる証拠も見当たらない。かえって、請求人は調査担当職員の説明を受け、その内容を理解し、自己の意思に基づいて本件各期限後申告をしたものと認められるから、本件期限後申告は有効である。(平31. 4.19 関裁(所・諸)平30-34)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平300029
裁決年月日
平成31年4月12日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、被相続人がA社との間で締結した金融商品に係る出資契約(本件契約)から生じた利益(利息)を雑所得に係る総収入金額として所得税の確定申告をした後、本件契約が判決により取り消されたことから、そもそも本件契約は成立しておらず、各利息の発生原因たる権利も確定したものとはいえないとして、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に基づく本件更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第2項による更正の請求が認められるためには、同項に規定する手続的要件を満たすだけでは足りず、同条第1項各号に掲げる税額が過大であるなどの実体的要件が満たされていることが必要であるところ、被相続人は、満期日が到来した本件契約に係る元本及び利息について、償還金として受領することに代えて、新たな出資契約に再投資しており、この時点で利息の払戻しに係るA社の債務が履行され、被相続人との債権債務関係は消滅している。この場合において、国税通則法第23条第1項第1号に規定する実体的要件を満たすためには、利息に相当する経済的成果が本件契約の取消しに基因して失われたといえる必要があるところ、被相続人又は請求人が、本件契約から得た利息又はそれに相当する経済的成果をA社に返還するなどした事実は認められないため、判決により本件契約が取り消された事実のみをもって、本件契約に係る利息が失われたとは認めらないから、同条第2項に基づく更正の請求は認められない。(平31. 4.12 名裁(所)平30-29)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平300067
裁決年月日
平成31年3月29日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①原処分庁の調査担当職員(本件職員)が実地の調査をしていないことから、原処分は、国税通則法第24条《更正》及び第32条《賦課決定》第1項第3号(本件各調査規定)に規定する調査は行われていない旨、②本件職員による調査結果の説明は、請求人の関与税理士が受けることを請求人が同意していないにもかかわらず、同税理士に対して行われて請求人には行われていないことなど、国税通則法第74条の11《調査の終了の際の手続》(本件調査終了手続規定)に違反するものであるから、原処分に係る調査手続には原処分の取消事由となる違法がある旨主張する。しかしながら、①については、本件職員は、原処分以前に、上記関与税理士に複数回電話をかけて質問していることからすると、本件職員は、このような質問の前後において、原処分庁内部で請求人がした相続税の申告に係る資料を検討するなどの机上調査を行ったものと認められる。このように、本件職員は、原処分以前に、机上調査や上記関与税理士への電話による質問を行っているところ、本件各調査規定の規定する「調査」は、実地の調査に限られず、机上調査のような税務官庁内部における調査等も含まれるから、本件職員による上記机上調査等は、実地の調査以外の調査として、上記「調査」に含まれる。②については、仮に、証拠収集手続に影響を及ぼさない他の手続に重大な違法があったとしても、更正処分等の取消事由となるものではないし、本件調査終了手続規定に規定する調査結果の説明は、調査の結果、更正処分等をすべきと認める場合に行われるものであり、証拠収集手続に影響を及ぼさない手続であるから、仮に、同項の調査結果の説明に重大な違法があったとしても、更正処分等の取消事由となるものではない。(平31. 3.29 大裁(諸)平30-67)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平300067
裁決年月日
平成31年3月29日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分(本件更正処分)に係る通知書(本件通知書)に記載された処分の理由には、請求人が、租税特別措置法第69条の4《小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例》(本件特例)第3項第2号ロに規定する親族(別居親族)の適用要件である「配偶者(中略)がいない」(本件要件)を満たしていないことについて、配偶者の相続放棄及び相続放棄の効果について定めた租税特別措置法施行令第40条の2《小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例》第11項を踏まえた上での定義並びに判断基準が記載されていないから、本件更正処分には理由提示に不備がある旨主張する。しかしながら、本件通知書には、本件における被相続人には配偶者(民法第739条第1項の規定により被相続人との婚姻の届出をしている者)が存在することから、本件要件を充足していないことが摘示されている。このような処分の理由の記載は、請求人において本件特例が適用されないことについて、その基礎となる事実関係及び適用法令を具体的に説明したものということができ、原処分庁において、適用法令に事実関係を当てはめ、本件特例の適否を判断したことが明らかであるから、行政庁の判断の恣意抑制という趣旨を充足するものといえ、また、請求人においても、原処分庁の判断過程を了知して、不服申立ての要否を判断することができることから、名宛人の不服申立ての便宜という趣旨も充足するものということができる。したがって、本件通知書に記載された処分の理由は、本件更正処分の根拠について、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の趣旨を充足する程度に具体的に明示したものと認めることができるから、本件更正処分には理由提示の不備がない。(平31. 3.29 大裁(諸)平30-67)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平300062
裁決年月日
平成31年3月26日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①消費税及び地方消費税(消費税等)の更正処分及び過少申告加算税の賦課決定処分(本件更正処分等)について、本件更正処分等に先行して行われた消費税等の更正処分及び過少申告加算税の賦課決定処分(当初更正処分等)を取り消した後、何らの調査もなく行われたこと、また、②当初更正処分等に係る調査は、本件更正処分等に係る国税通則法第24条《更正》及び第32条《賦課決定》第1項第3号に規定する「調査」とはいえないことから、本件更正処分等に係る調査は行われていない旨主張する。しかしながら、税務調査は、租税実体法に定める課税要件に対応する具体的事実関係の存否を確定するための事実行為であり税務調査を行った事実自体が事後に不存在になることはあり得ない。そうすると、当初更正処分等に係る調査が行われた事実は原処分庁が当初更正処分等を取り消したことにより何らの影響を受けるものではなく、当該取消後も存在する。また、上記「調査」とは、課税標準等又は税額等を認定するに至る一連の判断過程の一切を指し、税務官庁内部における調査も含まれるものと解される。そして、原処分庁は、当初更正処分等に係る通知書の記載に誤りがあったなどとして当初更正処分等を取り消し、その後、当初調査により収集した証拠資料等を基に机上での調査を行い本件更正処分等を行ったと認められるから、本件更正処分等に係る調査手続に違法はない。(平31. 3.26 大裁(諸)平30-62)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平300062
裁決年月日
平成31年3月26日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る通知書(本件通知書)には、建物及び土地を一括して譲渡した場合の建物に係る課税資産の譲渡等の対価の額の算定方法について、①請求人が行った土地価額と建物価額の区分が合理的でないとする理由、②原処分庁が行った固定資産税評価額の比であん分することが合理的である理由などの記載がなく、その記載自体から処分の内容を了知し得るものではないから、本件通知書の理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、本件通知書には、①請求人の区分方法は評価機関と評価時期が同一ではないものを基準に土地及び建物の価額を算定しており合理的でない旨、②固定資産税評価額は同一の公的機関が同一の時期に合理的な評価基準で評価した価額でありこれによることが最も合理的である旨が記載されている。これらの記載は、請求人の申告における区分方法に計算誤りがあるという判断並びに原処分における計算方法についてその基礎となる事実関係、適用法令等及びその当てはめを具体的に示したものといえ、行政庁の判断の恣意抑制及び処分の名宛人の不服申立ての便宜という理由の提示に係る趣旨目的を充足する程度に具体的に明示しているものと認められるから、本件通知書の理由の記載に不備があるとは認められない。(平31. 3.26 大裁(諸)平30-62)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平300114
裁決年月日
平成31年3月25日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁による調査(本件調査)において、国税通則法(通則法)第74条の9《納税義務者に対する調査の事前通知等》第1項に規定する手続が行われておらず、また、通則法第74条の11《調査の終了の際の手続》第2項に規定する要件を満たす調査結果の内容説明が行われていないことから、本件調査の手続には課税処分を取り消すべき違法がある旨主張する。しかしながら、通則法第74条の9第1項に規定する事前通知が必要となる質問検査等の対象となる者は、納税義務者本人に限られているので、納税義務者の申告内容について、納税義務者本人に質問検査等を行わない場合には、同項に規定する事前通知をする必要はない。また、本件調査を担当した職員は、請求人の納税管理人(税務代理人)に対し、電話により、請求人の各先物取引から生じた所得が所得税法第161条《国内源泉所得》第1号にいう国内源泉所得に該当する旨及びその理由など、本件調査の結果の説明を行っていることからすると、本件調査の手続に本件各更正処分等を取り消すべき違法な点があるは認められない。(平31. 3.25 東裁(所)平30-114)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平300114
裁決年月日
平成31年3月25日
裁決結果
棄却
争点番号
100204150
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/15処分理由の差換え
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件各更正処分に係る通知書(本件各通知書)には理由の提示として不備があり、また、「国内にある資産」について、本件各通知書の理由として記載された内容と本審査請求において原処分庁が示した見解が異なっており、理由の差替えに当たり不当である旨主張する。しかしながら、本件各通知書に記載された本件各更正処分の理由は、不利益処分の根拠を行政庁の恣意及び被処分者の不服申立ての便宜という趣旨を充足する程度に具体的に明示するものであるから、不利益処分の理由としての不備はない。また、当該理由及び本審査請求における原処分庁の主張は、いずれも請求人が株価指数先物取引を行ったことにより生じた所得が所得税法第161条《国内源泉所得》第1号の規定にいう国内源泉所得に該当する点において共通しており、単に結論に至るまでの考え方を異にするものにすぎないことからすれば、当該主張を認めると、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》が規定する理由の提示制度を全く無意義ならしめ、又はこれを認めることが納税者の正当な利益を害するような特段の事情があるとはいえないことから、原処分庁の主張は、理由の差替えに当たるとしてもそれが許されないものとはいえない。(平31. 3.25 東裁(所)平30-114)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平300115
裁決年月日
平成31年3月25日
裁決結果
棄却
争点番号
100204150
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/15処分理由の差換え
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、「資産の運用、保有」に該当する事実に係る原処分庁の処分理由の差替えは、請求人に新たな主張立証の負担を課し、格別の不利益を与えるものとして許されない旨主張する。しかしながら、本件各更正処分等に係る各通知書において記載されていた理由及び本審査請求における原処分庁の主張は、いずれも請求人が店頭外国為替証拠金取引を行ったことにより生じた所得が、所得税法(平成26年法律第10号による改正前のもの)第161条《国内源泉所得》第1号に規定する国内源泉所得に該当するとすることは共通しており、両者は前提となる事実関係を異にするものではなく、単に上記の結論に至るまでの考え方を異にするものにすぎないことからすれば、当該主張を認めると、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》が規定する理由の提示制度を全く無意義ならしめ、又はこれを認めることが納税者の正当な利益を害するような特段の事情があるとはいえない。したがって、原処分庁の主張が理由の差替えに当たるとしてもそれが許されないものとはいえない。(平31. 3.25 東裁(所)平30-115)

支部名
東京
裁決番号
平300116
裁決年月日
平成31年3月25日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が提出した平成23年分の所得税に係る更正の請求(本件更正の請求)は、平成23年分の所得税の法定申告期限から5年以内である平成29年3月15日までできるから、請求人が同日にした本件更正の請求は、更正の請求をすることができる期間内にされたものである旨主張する。しかしながら、還付請求申告書に係る更正ついては、国税通則法(通則法)(平成27年法律第9号による改正前のもの)第70条《国税の更正、決定等の期間制限》第1項第1号の規定により、当該申告書が提出された日から5年を経過した日以後においてはすることができないとされているから、還付請求申告書を提出した者が通則法第23条《更正の請求》第1項の規定による更正の請求をすることができる期間は、当該申告書を提出した日から5年以内であると解するのが相当である。本件更正の請求に係る所得税の確定申告書(還付申告書)は平成24年3月14日に提出されており、本件更正の請求は、更正の請求をすることができる期間内にされたとは認められない。(平31. 3.25 東裁(所)平30-116)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
熊本
裁決番号
平300005
裁決年月日
平成31年3月15日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件のように投資期間が長期にわたる金融商品から所得が生じたとして所得税の確定申告をしていた場合には、国税通則法(通則法)第23条《更正の請求》第1項に規定する更正の請求をすることができる期間の経過後に更正の請求がされたときであっても、金融商品としての性質を考慮し、当該期間内にされた更正の請求として認めるべきである旨主張する。しかしながら、同項は、更正の請求をすることができる期間を納税申告書に係る国税の法定申告期限から1年(平成27年法律第9号による改正後の通則法では5年)と規定しているのであり、租税法規はみだりに規定の文言を離れて解釈すべきものではないから、同項に規定する更正の請求をすることができる期間の経過後にされた請求人の各更正の請求は、更正の請求ができる場合に該当しない。(平31. 3.15 熊裁(所)平30-5)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
熊本
裁決番号
平300005
裁決年月日
平成31年3月15日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が購入した金融商品(本件金融商品)について、請求人とその販売法人(本件法人)との間の契約は本件法人の背信行為により無効であるから、請求人が雑所得として確定申告していた利得はそもそも生じておらず、したがって、確定申告書の提出により納付すべき税額が過大であったとして、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号の規定による更正の請求が認められるべきである旨主張する。しかしながら、請求人が購入した本件金融商品については、その購入日以後、6月ごとに所定の計算に基づく利息が生じていたところ、本件金融商品に係る投資口の満期日に際しては、請求人の選択に基づき、その元本部分に相当する金員は本件金融商品を購入するための資金として再投資される一方、上記の利息についてはその合計額が請求人名義の預金口座に振り込まれているのであるから、請求人に本件金融商品に係る利得が生じていなかったとは認められない。また、請求人と本件法人との間の本件金融商品に関し、合意解除、解除の意思表示による中途解約、取消し又は当該契約内容の変更等があった事実等は認められないから、当該契約は有効に成立していたものとみるのが相当であり、無効であるとは認められない。(平31. 3.15 熊裁(所)平30-5)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平300060
裁決年月日
平成31年3月15日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件における事業(本件事業)に係る許可・届出等の名義人ではなく、本件事業の資金の管理や利益の処分を行っておらず、請求人が事業主であるとする調査時の請求人の申述は真実の事業主から依頼された虚偽のものであるから、本件事業に係る事業所得は請求人に帰属しない旨主張する。しかしながら、①請求人が事業資産の調達・管理に関する重要な事項を決定し、事業資金を管理し、その利益を管理・処分していたと認められること、②本件事業においては請求人のみが取引先との交渉を行っており、従業員の給与額を決定するなど、請求人が本件事業の運営を行っていたものと認められることのほか、請求人及び関係者が、別件の調査時において、請求人が本件事業における実質的な責任者である旨申述していることなども考慮すると、請求人は、本件事業を経営している者(事業主)であったと認められることから、本件各年分の本件事業に係る事業所得は請求人に帰属する。(平31. 3.15 大裁(所・諸)平30-60)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平300059
裁決年月日
平成31年3月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、消費税等の更正処分(本件更正処分)が、請求人が購入した建物及び建物附属設備(本件建物等)の「課税仕入れを行った日」について、消費税法基本通達9−1−13《固定資産の譲渡の時期》(本件通達規定)ただし書の定めに従って売買契約の効力発生日とする請求人の法令解釈を否定し、本件通達規定本文の定めに従って本件建物等の引渡日とするというものであるから、本件更正処分に係る通知書(本件通知書)には、そのような法令解釈を採用する理由が記載されなければならないにもかかわらず、事実関係と根拠法令の記載しかなく、法令解釈に係る理由の記載がないことから、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の要件を満たさず、本件通知書の理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、本件通知書に記載された理由には、本件建物等の引渡しを受けた日をもって「課税仕入れを行った日」とするとの判断及び本件建物等の引渡しを受けた日の判断の基礎となる事実関係が記載されていることからすると、請求人が主張する記載がなくても、行政庁の恣意の抑制及び不服申立ての便宜という同項が規定する理由の提示の趣旨を充足する程度に具体的に明示したものと認められるから、本件通知書の理由の提示に不備はない。(平31. 3.14 大裁(法・諸)平30-59)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平300113
裁決年月日
平成31年3月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が購入した金融商品(本件金融商品)について、請求人とその販売法人(本件法人)との間の契約は本件法人の背信行為により無効であるから、請求人が雑所得として確定申告していた本件金融商品に係る利得はそもそも生じておらず、したがって、確定申告書の提出により納付すべき税額が過大であったとして、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号の規定による更正の請求が認められるべきである旨主張する。しかしながら、請求人が購入した本件金融商品については、その購入日以後、6月ごとに所定の計算に基づく利息が生じていたところ、本件金融商品に係る投資口の満期に際しては、請求人の選択に基づき、その元本部分に相当する金員は本件金融商品を新たに購入するための資金として再投資される一方、上記の利息についてはその合計額が請求人名義の預金口座に振り込まれているのであるから、請求人に本件金融商品に係る利得が生じていなかったとは認められない。また、請求人と本件法人との間の本件金融商品に係る契約に関し、合意解除、解除の意思表示による中途解約、取消し又は当該契約内容の変更等があった事実等は認められないから、当該契約は有効に成立していたものとみるのが相当であり、無効であるとは認められない。(平31. 3.14 東裁(所)平30-113)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平300113
裁決年月日
平成31年3月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件のように投資期間が長期にわたる金融商品から所得が生じたとして所得税の確定申告をしていた場合には、国税通則法(通則法)第23条《更正の請求》第1項に規定する更正の請求をすることができる期間の経過後に更正の請求がされたときであっても、金融商品としての性質を考慮し、当該期間内にされた更正の請求として認めるべきである旨主張する。しかし、同項は、更正の請求をすることができる期間を納税申告書に係る国税の法定申告期限から1年(平成27年法律第9号による改正後の通則法では5年)と規定しているのであり、租税法規はみだりに規定の文言を離れて解釈すべきものではないから、同項に規定する更正の請求をすることができる期間の経過後にされた請求人の各更正の請求は、更正の請求ができる場合に該当しない。(平31. 3.14 東裁(所)平30-113)

支部名
高松
裁決番号
平300006
裁決年月日
平成31年3月7日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、平成28年分の所得税及び復興特別所得税の確定申告において事業所得を総所得金額とする確定申告書(本件申告書)を提出したが、平成28年中は専ら法人役員として従事しており事業所得が生じるような仕事を一切しておらず、また、本件申告書はその内容等を理解しないまま第三者の指示に従って作成し提出したものにすぎないから、事業所得の金額を零円とする更正の請求(本件更正請求)は認められるべきである旨主張する。しかしながら、請求人が法人役員として従事していた時間以外に事業所得が生じるような業務に従事していた可能性を否定するに足りる証拠の提出はない。また、本件申告書は長年にわたり法人役員を務めていた請求人自らが所得金額等を記載して署名した上で提出したのであるから、請求人がその内容等を理解していなかったとは考え難い。その他当該主張を推認させるような証拠もないことから、本件更正請求に対し更正をすべき理由がないとした通知処分は適法である。(平31. 3. 7 高裁(所)平30-6)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
沖縄
裁決番号
平300002
裁決年月日
平成31年3月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集№114

要旨

○ 請求人は、原処分に係る調査において、調査担当職員(本件調査担当職員)が、事前に通知した調査対象期間より前の期間についてあらかじめ通知も説明もせずに質問検査等を行ったことは違法である旨主張する。しかしながら、国税通則法(平成30年法律第16号による改正前のもの)第74条の9《納税義務者に対する調査の事前通知等》第4項は、事前に通知した調査対象期間より前の期間について非違が疑われた場合に当該事項に関し質問検査等を行うことを妨げるものではなく、この場合において追加で質問検査等を行う事項についてあらかじめ通知することなどを要求していないところ、本件調査担当職員は、事前に通知した調査対象期間より前の期間について非違が疑われたために質問検査等を行ったものと認められるから、本件調査担当職員が、当該期間に係る質問検査等を行ったことに違法はない。(平31. 3. 1 沖裁(法・諸)平30-2)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平300053
裁決年月日
平成31年2月25日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、税務職員が請求人の提示した資料の一部しか調査せず、また、請求人が要望した修正申告に向けた打合せを行わなかったから、調査手続には原処分を取り消すべき違法がある旨主張する。しかしながら、質問検査等の範囲、程度等実定法上特段の定めのない実施の細目については、質問検査等の必要があり、かつ、これを相手方の私的利益との衡量において社会通念上相当な限度にとどまる限り、権限のある税務職員の合理的な選択に委ねられているものと解され、当該税務職員が提示された資料の一部しか調査しなかったとしても、そのことのみをもって原処分調査の手続に違法があるとはいえず、また、修正申告に向けた打合せを義務付ける法令の規定はないのであるから、このような打合せが行われなかったことも違法ではない。(平31. 2.25 大裁(法・諸)平30-53)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平300054
裁決年月日
平成31年2月25日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、税務職員が請求人の提示した資料の一部しか調査せず、また、請求人が要望した修正申告に向けた打合せを行わなかったから、調査手続には原処分を取り消すべき違法がある旨主張する。しかしながら、質問検査等の範囲は、税務職員の合理的な選択に委ねられているから、提示された資料の一部しか調査しなかったとしても、そのことのみをもって原処分の調査手続に違法があるとはいえない。また、国税通則法に修正申告に向けた打合せを義務付ける旨の規定はないから、このような打合せが行われなかったことをもって調査手続が違法であるとはいえない。(平31. 2.25 大裁(所・諸)平30-54)

支部名
東京
裁決番号
平300105
裁決年月日
平成31年2月22日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、所得税の確定申告書に記載した事業所得の金額に誤りがあり、納付すべき税額が過大となっているから、更正の請求が認められるべきである旨主張する。しかしながら、請求人が原処分庁に提出した帳簿等には、更正の請求後に作成されたものがあるほか、当該帳簿等の記載内容を裏付ける領収書等も一部しか提出されていないことから、請求人が主張する事実(確定申告書に記載した事業所得の金額に誤りがあり納付すべき税額が過大であること)の存在を認めることはできず、ほかにその存在を推認させる証拠も見当たらない。したがって、確定申告書に記載した事業所得の金額に誤りがあり、納付すべき税額が過大であるとは認められず、更正の請求ができる場合に該当しない。(平31. 2.22 東裁(所)平30-105)

支部名
仙台
裁決番号
平300005
裁決年月日
平成31年2月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁所属の調査担当職員の調査(本件調査)に基づく修正申告に係る更正の請求(本件更正の請求)は、国税通則法(平成23年法律第114号による改正前のもの)第23条《更正の請求》第1項に規定する更正の請求ができる期間を経過してなされたものであるとしても、それは原処分庁の不作為により当該期間内に更正の請求を行うことができなかったことによるものであり、また、本件調査に基づく原処分庁の事実認定には重大な瑕疵があり、国税通則法第71条《国税の更正、決定の期間制限の特例》第1項第2号に規定する「当該事実のうちに含まれていた取り消しうべき行為」に該当するから、本件更正の請求は適法と解すべきである旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第1項は、「当該申告書に係る国税の法定申告期限から1年以内に限り」更正の請求が認められる旨規定しているところ、本件更正の請求が法定申告期限から1年を経過してなされたことは明らかであるから、その他の部分について判断するまでもなく、本件更正の請求は、同項に規定する更正の請求の要件を満たすものと認めることはできない。(平31. 2.19 仙裁(所)平30-5)

支部名
仙台
裁決番号
平300006
裁決年月日
平成31年2月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁所属の調査担当職員の調査(本件調査)に基づく複数事業年度の各修正申告に係る各更正の請求(本件各更正の請求)について、①一部は、国税通則法(平成23年法律第114号による改正前のもの)第23条《更正の請求》第1項に規定する更正の請求ができる期間を経過してなされたものであるとしても、それは原処分庁の不作為により当該期間内に更正の請求を行うことができなかったことによるものであること、②残りは、更正の請求ができる期間内であるところ、本件調査に基づく原処分庁の事実認定には重大な瑕疵があるなどのことから、本件各更正の請求は適法と解すべきである旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第1項に規定する更正の請求ができる事由及び期間は、同項各号に規定する事由及び期間に限定されるものと解されるところ、①の更正の請求は、更正の請求をすることができる期間を経過してなされたものであること、②の更正の請求は、請求人の主張する事由が同項各号に規定する要件に該当すると認められないことから、本件各更正の請求は適法なものと解する余地はない。(平31. 2.19 仙裁(法)平30-6)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平300027
裁決年月日
平成31年2月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、調査担当職員から、売上金額の計上漏れについて修正申告の必要がある等の虚偽の説明を受け、錯誤に陥って修正申告を行ったのであり、滞納国税の一部は、当該修正申告に基づく税額であって過大であるから、公売公告処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、所得税及び消費税については、申告納税方式が採用され(国税通則法第16条《国税についての納付すべき税額の確定の方式》第1項第1号)、納付すべき税額は、納税者のする申告によって確定するところ、請求人は当該修正申告を自ら行ったものであって、当該修正申告行為に租税債権関係に関する形成的効力が与えられ、確定された具体的な納税義務が成立している。なお、申告の錯誤無効の主張は、単に納税者が錯誤に基づき申告したにとどまらず、その錯誤が客観的に明白かつ重大であって、税法に定めた方法以外にその是正を許さないならば、納税義務者の利益を著しく害すると認められる特段の事情がある場合でなければ、更正の請求の方法によらないで記載内容の錯誤を主張することは許されないと解すべきところ、本件における錯誤が客観的に明白であるとは認められない。(平31. 2.19 関裁(所)平30-27)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
札幌
裁決番号
平300006
裁決年月日
平成31年2月15日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100203070
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
事例集登載頁
裁決事例集№114

要旨

○ 請求人は、更正の請求に係る更正をすべき理由がない旨の通知書(本件通知書)に記載された理由には、法人税基本通達15−2−5《費用又は損失の区分経理》についての記載が全くなく、当該通達で定める共通費用としての計上が認められない理由が記載されていないから、原処分における理由付記は適正でない旨主張する。しかしながら、本件通知書に記載された理由は、原処分庁の恣意の抑制と請求人の不服申立ての便宜という行政手続法第8条《理由の提示》第1項の趣旨を充足する程度に具体的な根拠を明らかにしているといえるから、法令の要求する理由の提示として欠けるものはないと認められる。(平31. 2.15 札裁(法)平30-6)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平300100
裁決年月日
平成31年2月15日
裁決結果
棄却
争点番号
100203070
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正をすべき理由がない旨の通知書(本件通知書)に、請求人の匿名組合契約に係る出資金(本件出資金)を騙し取った被告が原告である請求人に対して損害賠償責任を負うとした判決(本件判決)に記載された数々の事実が正しいか否かを原処分庁が調査した上で、請求人の請求額が妥当かどうかを判断すべきであり、その内容が記載されていないから、処分の理由に不備がある旨主張する。しかしながら、本件通知書には、本件判決は、被告が請求人に対して損害賠償責任を負うこと等を内容とするものであって、本件出資金が失われたことを内容とするものではないことから、課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実に変更が生じるものではないなどの記載がされており、このことは、行政手続法第8条《理由の提示》第1項の趣旨に照らし、法令の要求する理由の提示として欠けるものではない。(平31. 2.15 東裁(法)平30-100)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平300100
裁決年月日
平成31年2月15日
裁決結果
棄却
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、匿名組合契約に係る出資金(本件出資金)を騙し取った被告が原告である請求人に対して損害賠償責任を負うとした判決(本件判決)において、その運用資金がほぼ失われた事実が認定されたのだから、本件出資金は損金の額に算入される旨主張する。しかしながら、本件判決は、当該匿名組合契約に関する虚偽の説明を理由とする不法行為責任に基づく損害賠償請求権を訴訟物として審理判断したものであって、当該匿名組合契約に基づく利益配当金や出資金を対象として審理判断したものではなく、また、本件出資金が法的に消滅したこと又は本件出資金が回収不能になったことを示すものでもないから、課税標準等の計算の基礎となった事実に影響を及ぼすことはない。(平31. 2.15 東裁(法)平30-100)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
平300006
裁決年月日
平成31年2月13日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る調査(本件調査)において、原処分庁が、請求人が関与する貸金業(本件貸金業)に係る所得の帰属者の判定の基礎とした資料が相当でないこと及び溜まり資金の存在を立証せず単に損益の差引勘定のみの計算で所得金額を算定していることなどを理由に、国税通則法第24条《更正》及び第25条《決定》に規定する「調査」を欠いたものであり、請求人に対する更正及び決定(本件各更正処分等)は違法である旨主張する。しかしながら、本件各更正処分等に係る課税標準等及び税額等は、原処分庁所属の調査担当職員が、請求人に対する本件貸金業に係る事業概況の聴取、訴訟記録の閲覧及び公的機関への調査等に基づいて事実を認定した上で算出したものであり、本件調査は国税通則法第24条及び第25条に規定する調査に該当する。また、溜まり資金の存在を立証することが貸金業の所得の帰属者であることを基礎付ける不可欠の要件というわけではなく、そのような調査をしなければ違法になるということはない。(平31. 2.13 福裁(所・諸)平30-6)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平300096
裁決年月日
平成31年2月12日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る通知書(本件通知書)には、取引の相手方が作成した領収証(本件領収証)を基に総勘定元帳に記載したことが、たまたま実在の人物でないというだけで帳簿に記載したことにならないとする理由、及び請求人が本件領収証の発行者が実在することを取引時に調査する義務があるのかなどの記載がされておらず、原処分の理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、本件通知書には、請求人の総勘定元帳に記載された仕入先等の氏名がいずれも実在しない人物の氏名であるから、請求人は課税仕入れ等の税額の控除に係る帳簿等を保存していないこととなり、消費税法第30条(平成27年9月30日以前に行う課税仕入れについては平成27年法律第9号による改正前のもの)《仕入れに係る消費税額の控除》第7項の規定により当該仕入先等に係る仕入税額控除が適用されない旨の記載がされており、そうすると、本件通知書の理由の提示は、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服の申立てに便宜を与えるという行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の趣旨に照らし、同項本文の要求する理由の提示として欠けるものではないから、本件通知書の理由の提示に不備はない。(平31. 2.12 東裁(諸)平30-96)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平300097
裁決年月日
平成31年2月12日
裁決結果
棄却
争点番号
100203990
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の元代表者から現物出資を受けた自己宛債権(本件債権)の時価評価額は、本件債権の券面額(本件債権額)と同額であり、請求人が本件債権額と本件債権を時価評価した額(本件評価額)との差額を債務消滅益として益金の額に算入した修正申告(本件修正申告)には、課税標準等の計算に誤りがある旨主張する。しかしながら、請求人が本件評価額を算出するに当たり、①本件債権の回収の不確実性を考慮して見積もった回収可能額を時価とする評価方法が特に不合理であるとまではいえず、また、②本件債権について元本返済が継続されるものと仮定し、これを一定の割引率により現在価値に割り引いた収益弁済評価額及び賃貸物件を売却処分するものと仮定し、当該賃貸物件の価額を収益還元法により算定した上、一定の割引率で現在価値に割り引くことにより当該賃貸物件の売却代金額からの回収可能額を算定した各計算方法について、仮定自体に一定の合理性を認めることができる上、回収の不確実性を考慮した当該割引率が特段過大な割合であると認めるに足りる事情はないことなどからすれば、本件債権の時価が本件評価額を上回るとは認められず、本件修正申告における課税標準等の計算に誤りがあったとはいえない。(平31. 2.12 東裁(法)平30-97)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平300097
裁決年月日
平成31年2月12日
裁決結果
棄却
争点番号
100203070
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁による更正をすべき理由がない旨の通知書(本件通知書)には、請求人が請求人の元代表者から現物出資を受けた自己宛債権(本件債権)について、①本件債権の時価評価額を本件債権の券面額としたことについて、どの資料等から合理性がないと判断したのか、及び②修正申告による本件債権の時価評価額(本件評価額)が、どの資料等から合理性があると判断したのか、といった本件債権の時価評価の算定の基礎となった事実関係が記載されていないため、理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、本件通知書には、本件評価額に誤りがあったとは認められないから、国税通則法第23条《更正の請求》第1項に規定する事由に該当しない旨の記載がされており、そうすると、本件通知書の記載内容は、申請者の権利を制限するという申請拒否処分の性質に鑑み、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を申請者に知らせて不服の申立てに便宜を与えるという行政手続法第8条《理由の提示》第1項本文の趣旨を充足する程度に具体的に明示するものということができ、理由の提示に不備はない。(平31. 2.12 東裁(法)平30-97)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平300090
裁決年月日
平成31年2月5日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る通知書(本件通知書)における処分理由は、請求人が日本の居住者であったとの結論に至る判断過程を十分に記載しておらず、また、日本とシンガポールにおける請求人の職業、業務の内容及び従事状況等を比較検討して判断するという欠くべからざる過程を示していないことから、原処分庁の理由附記には不備があり原処分は取り消されるべきある旨主張する。しかしながら、本件通知書には、請求人の生活の本拠が日本にあったと判断した理由について、事実関係を具体的に示した上で、それらを総合的に判断した旨が示されており、行政庁の判断の慎重と合理性を担保し、処分の理由を相手方に知らせて不服の申立てに便宜を与えるという行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の趣旨に照らし、同項本文の要求する理由の提示としては十分であるから、本件通知書における処分理由の提示に不備はない。(平31. 2. 5 東裁(所)平30-90)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平300091
裁決年月日
平成31年2月5日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る通知書(本件通知書)における処分理由は、請求人の元代表取締役(元代表)が日本の居住者であったとの結論に至る判断過程を十分に記載しておらず、また、日本とシンガポールにおける元代表の職業、業務の内容及び従事状況等を比較検討して判断するという欠くべからざる過程を示していないことから、本件通知書の理由の提示には不備があり原処分は取り消されるべきある旨主張する。しかしながら、本件通知書には、元代表の生活の本拠が日本にあったと判断した理由について、事実関係を具体的に示した上で、それらを総合的に判断した旨が示されており、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服の申立てに便宜を与えるという行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の趣旨に照らし、同項本文の要求する理由の提示として欠けるものではないから、本件通知書の理由の提示に不備はない。(平31. 2. 5 東裁(諸)平30-91)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平300086
裁決年月日
平成31年2月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100204042
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/2調査権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、調査担当職員が、①請求人の母の自宅に臨場した際に行った行為は調査権の濫用に当たること、②請求人に対して、外国政府に対し租税条約に基づく情報交換要請を行う旨の脅しともとれるような説明を行ったこと、③請求人が組合員である有限責任事業組合等に対して、担当部署による法定監査が実施がされていないにもかかわらず、請求人の取引先として調査を実施したこと、及び④調査をする旨通知をしていない年分についても調査を実施したなど、調査手続に違法がある旨主張する。しかしながら、①請求人が主張するような行為があった事実は認められず、また、②質問検査の範囲等については、調査担当職員の合理的な選択に委ねられる事項であるから、上記説明をもって調査手続が違法性を帯びると認められない。さらに、③納税者又はその取引先等から法定調書等が提出された場合に、法定監査をしなければ当該納税者又は当該取引先等に対する調査が実施できない旨の法令の規定はないから、事前に法定監査を行わなかったことをもって本件の調査に原処分を取り消すべき違法があるとはいえない。加えて、④調査担当職員が調査の対象とする旨通知した期間の所得税等及び消費税等の課税標準等又は税額等を認定する必要があったことから、それ以外の期間の実地調査を行ったものと認められ、この点に関しても調査手続に違法があるということはできない。(平31. 2. 1 東裁(所・諸)平30-86)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平300086
裁決年月日
平成31年2月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁の理由の提示において、収入金額及び課税売上げの算定根拠並びに仕入税額控除の適用を認めないとする理由に不備があり、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》の規定に違反している旨主張する。しかしながら、原処分に係る各通知書には、組合として行う事業から生ずる収益の帰属を認定した上で、根拠を示して課税標準等が算出されているといえるから、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服の申立てに便宜を与えるという行政手続法第14条の趣旨に照らしても、同法の要求する理由の提示として欠けるものではないというべきであり、原処分に係る各通知書の理由の提示に不備はない。(平31. 2. 1 東裁(所・諸)平30-86)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平300087
裁決年月日
平成31年2月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100203070
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正をすべき理由がない旨の通知処分(本件通知処分)に係る理由は、請求者の請求の理由に対応したものではなく、かつ、当該処分をするに至った合理的な理由が明らかにされていないから、当該理由のみからは原処分庁が当該処分をするに至った思考過程を検証することは不可能であるため、本件通知処分に係る理由の提示には不備がある旨主張する。しかしながら、行政手続法第8条第1項本文が、行政庁が申請により求められた許認可等を拒否する処分をする場合に同時にその理由を示さなければならないとしているのは、行政庁の恣意抑制と不服申立てに便宜を与える趣旨に出たものと解されるところ、本件通知処分に係る理由には、根拠法令の要旨及びその原因となる事実関係の内容等が具体的に示されており、行政手続法第8条第1項の趣旨に照らし、法の要求する理由の提示として欠けるものではない。(平31. 2. 1 東裁(諸)平30-87)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平300085
裁決年月日
平成31年1月29日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が法人税等の確定申告において、機械の売買取引(本件取引)に係る預り金を債務免除益(本件債務免除益)として益金の額に算入したのは会計処理の誤りであり、また、当該預り金に係る返還義務の消滅時効も経過していないことから、本件債務免除益は益金の額に算入されない旨主張する。しかしながら、請求人の主張を前提とした場合に、請求人は引き続き本件取引に係る債務を有していることになるが、請求人が本件取引に係る債務の返還を本件取引の取引先から請求された事実は認められず、また、当該取引先は既に清算結了しており、その他に、請求人が主張する事実を認めるに足る証拠もないことから、本件債務免除益を益金の額に算入したことが誤りであったとは認められない。(平31. 1.29 東裁(法)平30-85)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平300085
裁決年月日
平成31年1月29日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が計上した支払手数料の一部は、請求人が請求人の関連法人を窓口として資金の調達を行ったことにより生じた金利相当額であり、当該金利相当額は損金の額に算入される旨主張する。しかしながら、請求人が主張する当該関連法人を通じた資金の調達があったことを裏付ける証拠はないことから、当該金利相当額を損金の額に算入することはできない。(平31. 1.29 東裁(法)平30-85)

支部名
広島
裁決番号
平300016
裁決年月日
平成31年1月25日
裁決結果
棄却
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、証券会社との間に締結した商品先物取引に係る委託契約(本件委託契約)に関し、訴訟上の和解(本件和解)により、本件委託契約は無効となったのであるから、本件和解は、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する「判決と同一の効力を有する和解」に該当する旨及び所得税法第152条《更正の請求の特例の対象となる事実》第2号に規定する「各種所得の金額の計算の基礎となった事実のうちに取り消すことのできる行為が取消されたこと」に該当する旨主張する。しかしながら、本件和解の前後で請求人と証券会社との間に真実の権利関係の変動を伴うものではなく、本件和解は、国税通則法に規定する更正の請求の要件を作出するために専ら租税負担の軽減の目的でされたものと認められるから、請求人の主張する上記各事由のいずれにも該当しない。(平31. 1.25 広裁(所)平30-16)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
平300003
裁決年月日
平成31年1月24日
裁決結果
棄却
争点番号
100203050
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、被相続人に対して、被相続人が取締役であった会社(本件会社)から役員退職慰労金(本件退職慰労金)が支給されることとなったが、支給決定後に本件会社の業績が悪化したことで、事業継続自体が困難となり、社員全てを解雇せざるを得ないことにもなりかねない状況に陥ったため、本件会社との間で、本件退職慰労金の未支給分に係る債権・債務を遡及的に消滅させる合意解除(本件合意解除)をしたから、本件合意解除は、国税通則法施行令第6条《更正の請求》第1項第2号の「やむを得ない事情」によってされたものである旨主張する。しかしながら、同号の「やむを得ない事情」とは、申告に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実に係る契約が、法定申告期限後に合意解除された場合には、当該合意解除が、法定の解除事由がある場合、事情の変更により契約の効力を維持するのが不当な場合、その他これに類する客観的理由のある場合をいうものと解するのが相当であるところ、本件合意解除は、法律で定める解除権又は本件退職慰労金に係る契約に基づく解除権が行使されたものとは認められず、また、本件会社と全取引金融機関が、本件会社の抜本的再建計画策定までの期間、借入金の返済を猶予することを合意した事実が認められるものの、本件会社の債務の切捨てが全取引金融機関から借入金についても行われたわけではなく、本件会社の債務を消滅させる取引が本件合意解除に限られていることからすれば、飽くまでも本件合意解除は、任意に行われたものと認めるのが相当であり、本件合意解除に客観的な事情があるとまではいえず、同号の「やむを得ない事情」によってされたものと認めることはできない。(平31. 1.24 仙裁(諸)平30-3)

支部名
東京
裁決番号
平300076
裁決年月日
平成30年12月17日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、過去の確定申告時おける相談窓口や電話により、申告期限を過ぎても租税特別措置法第25条の2《青色申告特別控除》第3項の規定(65万円の青色申告特別控除の規定、本件特例)を適用することができる旨の説明を受けており、平成29年分の所得税の申告書についても、上記の説明や対応を信じて申告期限後に提出したものであるから、本件特例の適用を受けたことに請求人の責めに帰すべき事由ななく、本件特例の適用を認めなかった原処分は信義則に反し違法である旨主張する。しかしながら、信義則の法理の適用は、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお当該課税処分に係る課税を免れさせて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情が存する場合に初めてその是非を考えるべきものであり、この特別の事情が存するかどうかの判断に当たっては、少なくとも、税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したことの考慮は不可欠である。そして、納税者はもともと自己の責任と判断の下に行動すべきものであることからすれば、本件において、請求人に対し、確定申告期限を過ぎても本件特例を適用できる旨の説明があったとしても、このことは、請求人に対する正確な指摘がなかったというものにすぎず、税務署長その他の責任ある立場にある者の公式の見解の表明に該当しないから、本件には上記にいう特別の事情は存しないというべきである。(平30.12.17 東裁(所)平30-76)

支部名
関東信越
裁決番号
平300018
裁決年月日
平成30年12月11日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、期限後申告において事業所得の金額の計算上必要経費に算入した金額を上回る経費の支払があるとして、請求人の更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、事業に係る帳簿等を保存せず、一部の支出に係る裏付け資料等を提出するものの、当該支出に係る資料は日々継続的に記録されたものではなく、また、金額の大きな支出に係る客観的な資料を提出しておらず、当該裏付け資料が提出された一部の支出の事実が認められるとしても、当該支出の金額は期限後申告における必要経費の金額の3割に満たないことからすれば、請求人は、期限後申告における必要経費の金額を上回る金額を必要経費として支出したとは認められない。(平30.12.11 関裁(所・諸)平30-18)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平300070
裁決年月日
平成30年12月10日
裁決結果
棄却
争点番号
100204042
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/2調査権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る調査(本件調査)の調査担当職員が、当事者でない法人(本件法人)の代表者の前で、請求人の代表者に質問をしたことは、原処分を取り消すべき違法がある旨主張する。しかしながら、本件調査の実施経緯や必要性についてみると、①関与税理士の要望により請求人の代表者が本件法人の代表者の通訳として同席の上で実施されることとなった経緯があること、②請求人の代表者が、本件法人の仕入先である法人の代表取締役としての立場も有していたこと、及び③調査担当職員が本件法人の代表者に対して質問を行った際に、請求人の代表者が本件法人の代表者の回答を待たずに自ら回答することがあったことなどが認められ、調査担当職員が、本件法人の代表者の回答を待たずに自ら回答を行った請求人の代表者に対して更なる質問をし、本件法人の代表者が同席する場で請求人の代表者が回答を行う状況となったことについては、やむを得ない事情があったものと認められ、これらのことからすると、本件調査が、刑罰法規に触れ、公序良俗に反し又は社会通念上相当の限度を超えて濫用にわたったとは認められず、ほかに本件調査の手続に原処分を取り消すべき違法があるとも認められない。(平30.12.10 東裁(諸)平30-70)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平300071
裁決年月日
平成30年12月10日
裁決結果
棄却
争点番号
100204042
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/2調査権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る調査(本件調査)の調査担当職員が、当事者でない法人(本件法人)の代表者の前で、請求人の仕入先である法人の代表者(本件代表者)に質問をしたことは、原処分を取り消すべき違法がある旨主張する。しかしながら、本件調査の実施経緯や必要性についてみると、①関与税理士の要望により本件代表者が本件法人の代表者の通訳として同席の上で実施されることとなった経緯があること、②本件代表者が請求人及び本件法人の仕入先である法人の代表取締役としての立場も有していたこと、及び③調査担当職員が本件法人の代表者に対して質問を行った際に、本件代表者が本件法人の代表者の回答を待たずに自ら回答することもあったことなどが認められ、調査担当職員が、本件法人の代表者の回答を待たずに自ら回答を行った本件代表者に対して更なる質問をし、本件法人の代表者が同席する場で本件代表者が回答を行う状況になったことについては、やむを得ない事情があったものと認められ、これらのことからすると、本件調査が、刑罰法規に触れ、公序良俗に反し又は社会通念上相当の限度を超えて濫用にわたったとは認められず、ほかに本件調査の手続に原処分を取り消すべき違法があるとも認められない。(平30.12.10 東裁(諸)平30-71)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平300072
裁決年月日
平成30年12月10日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る調査(本件調査)の調査担当職員が、当事者でない法人(本件法人)の代表者の前で、請求人の代表者(本件代表者)に質問をしたことは、原処分を取り消すべき違法がある旨主張する。しかしながら、本件調査の実施経緯や必要性についてみると、①関与税理士の要望により本件法人の代表者が本件代表者の通訳として同席の上で実施されることとなった経緯があること、②本件法人の代表者が請求人及び本件法人の仕入先である法人の代表取締役としての立場も有していたこと、及び③調査担当職員が本件代表者に対して質問を行った際に、本件法人の代表者が本件代表者の回答を待たずに自ら回答することもあったことなどが認められ、調査担当職員が、本件代表者の回答を待たずに自ら回答を行った本件法人の代表者に対して更なる質問をし、本件代表者が同席する場で本件法人の代表者が回答を行う状況になったことについては、やむを得ない事情があったものと認められ、これらのことからすると、本件調査が、刑罰法規に触れ、公序良俗に反し又は社会通念上相当の限度を超えて濫用にわたったとは認められず、ほかに本件調査の手続に原処分を取り消すべき違法があるとも認められない。(平30.12.10 東裁(諸)平30-72)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平300073
裁決年月日
平成30年12月10日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る調査(本件調査)の調査担当職員が、当事者でない法人(本件法人)の代表者の前で、請求人の仕入先である法人の代表者(本件代表者)に質問をしたことは、原処分を取り消すべき違法がある旨主張する。しかしながら、本件調査の実施経緯や必要性についてみると、①関与税理士の要望により本件代表者が本件法人の代表者の通訳として同席の上で実施されることとなった経緯があること、②本件代表者が請求人及び本件法人の仕入先である法人の代表取締役としての立場も有していたこと、及び③調査担当職員が本件法人の代表者に対して質問を行った際に、本件代表者が本件法人の代表者の回答を待たずに自ら回答することもあったことなどが認められ、調査担当職員が、本件法人の代表者の回答を待たずに自ら回答を行った本件代表者に対して更なる質問をし、本件法人の代表者が同席する場で本件代表者が回答を行う状況になったことについては、やむを得ない事情があったものと認められ、これらのことからすると、本件調査が、刑罰法規に触れ、公序良俗に反し又は社会通念上相当の限度を超えて濫用にわたったとは認められず、ほかに本件調査の手続に原処分を取り消すべき違法があるとも認められない。(平30.12.10 東裁(諸)平30-73)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平300038
裁決年月日
平成30年12月7日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、原処分に係る各更正通知書(本件各通知書)には、各鑑定評価書の記載内容を踏まえても財産評価基本通達(評価通達)の定める評価方法による評価額が時価を上回ることが明らかであるとは認められないという判断の具体的な理由が記載されていないことから、本件各通知書には理由提示の不備がある旨主張する。しかしながら、本件各通知書には、①相続財産の評価については、評価通達の定める評価方法によらないことが正当として是認されるような特別な事情がない限り、原則として当該評価方法により行うべきであること、②宅地に係る当該特別な事情については、当該評価方法により算定した評価額を下回る不動産鑑定価額が存在し、その鑑定が一応公正妥当な鑑定理論に従っているのみでは足りず、諸事情に照らして、当該評価方法による評価額が客観的な交換価値を上回ることが明らかであると認められることが必要であることを前提に、当該評価方法による評価額が時価を上回ることが明らかであるとは認められない旨記載されている。そうすると、本件各通知書の記載内容は、原処分庁が、不動産を評価通達の定める評価方法により評価するという判断過程を検証することができるものであり、行政庁の恣意抑制という見地から欠けるところはなく、また、請求人らも、その判断過程を了知し、それに沿った反論やその反論を裏付ける立証をすることができ、不服申立ての便宜という見地からも欠けるところはないと認められるから、本件各通知書に、理由提示の不備はない。(平30.12. 7 大裁(諸)平30-38)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平300015
裁決年月日
平成30年12月6日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の税務代理人である税理士(本件税理士)が、原処分庁から十分な説明を受けておらず、そのような状況の下で行われた国税通則法第74条の11《調査終了の際の手続》第5項に準ずる納税義務者の同意は無効であり、また、原処分庁は同条第2項に規定する調査結果の内容の十分な説明並びに同条第3項の規定する修正申告の勧奨に際して行なうべき不服申立て及び更正の請求の可否に関する説明をいずれも行なわず、その旨を記載した書面の交付もしていない違法があるから、原処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、調査担当職員は、本件税理士に対して、複数回にわたり各土地の財産評価における誤りなどについて説明していたことが認められ、本件税理士への説明が不十分であるとは認められない上、請求人の同意の意思は原処分庁に明確に示されていたと認められる。また、調査の手続の違法が課税処分の取消事由となるのは、課税処分の基礎となる調査を全く欠く場合のほか、課税処分の基礎となる証拠資料の収集手続(証拠収集手続)に重大な違法があって調査を全く欠くのに等しいとの評価を受ける場合に限られると解されるから、本件においては、調査手続上の瑕疵があると認められるが、当該瑕疵は証拠収集手続が終了した後の手続に関する瑕疵であり、原処分の取消事由とはなり得ないものというべきである。(平30.12. 6 名裁(諸)平30-15)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平300015
裁決年月日
平成30年12月6日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、相続税の更正処分等に係る通知書(本件通知書)に記載された処分の理由には、財産評価基本通達(平成29年9月20日付課評2−46ほかによる改正前のもの)24-4《広大地の評価》(広大地通達)の適用の可否の判断に当たって、原処分庁が認定した「標準的な宅地の地積」が記載されるのみで、その判断過程や根拠が全く記載されていないから、理由提示の不備がある旨主張する。しかしながら、本件通知書における処分の理由には、広大地通達に定める「その地域」は原処分庁が認定した地域であること、当該地域の宅地の標準的な使用方法は工場の敷地であること、その「標準的な宅地の地積」はおおむね900㎡ないし1,600㎡と認められ、本件各土地の地積1,486.73㎡は、当該「標準的な宅地の地積」に比して、著しく地積が広大とは認められず、広大地として評価することができない旨が記載されているほか、これらの判断を前提とした本件各土地の価額、請求人の納付すべき税額が記載されていることからすれば、更正処分の根拠法令等、処分内容等は明らかであり、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服申立てに便宜を与えるという行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の趣旨に照らし、同項本文の要求する理由の提示としては十分であると認められるから、本件通知書の理由提示に不備はない。(平30.12. 6 名裁(諸)平30-15)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平300068
裁決年月日
平成30年12月6日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、消費税及び地方消費税の重加算税の各賦課決定処分に係る各通知書(本件各賦課決定通知書)における処分の理由には、何ら隠ぺい・仮装の事実が記載されていないことなどから、理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、本件各賦課決定通知書における処分の理由には、各賦課決定処分の根拠法令とその原因となる事実関係の内容等が具体的に示されており、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由をその名宛人に知らせて不服申立てに便宜を与えるという行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の趣旨に照らし、同項本文の要求する理由の提示として欠けるものではないというべきであるから、本件各賦課決定通知書の理由の提示に不備はない。(平30.12. 6 東裁(諸)平30-68)

支部名
東京
裁決番号
平300069
裁決年月日
平成30年12月6日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①請求人を賃貸人とし、賃借人から売上げの一定割合を賃料(本件賃料)として受領する賃貸借契約(本件賃貸借契約)を締結し、賃借人の売上状況表(本件売上状況表)に基づいて本件賃料を収益計上したが、本件売上状況表に記載された売上状況は架空であるから、請求人が収益計上した本件賃料は過大であり、②匿名組合契約等(本件匿名組合契約等)に基づいて計上した収益については、多額の損失が発生しているにもかかわらず、営業者からの虚偽の会計報告書に基づいて計上したものであるとともに、裁判による判決でも当該会計報告書が虚偽である等の事実が認定されているのであるから、当該収益相当額の減額と当該損失の損金算入が認められるべきであり、いずれも国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求ができる旨主張する。しかしながら、本件賃貸借契約及び本件匿名組合契約等の解除又は取消し等が行われておらず、当該契約等が有効でないとする証拠もないことから、当該契約等が当事者間で有効なものと認められ、また賃料並びに本件匿名組合契約に基づく資金及び利益配当金の授受などもあることからすると、本件賃料等が過大に計上されているとは認めらない。(平30.12. 6 東裁(法・諸)平30-69)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平300037
裁決年月日
平成30年12月4日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集№113

要旨

○ 請求人は、①総収入金額に算入された売上金額が過大であること、②業務に使用する車両(本件車両)に係る減価償却費等が必要経費に算入されていないこと、③減価償却費等以外の必要経費については、領収書等の保存がないものの、請求人が推計した金額を必要経費に算入すべきであるなどとして、修正申告書等の提出により納付すべき税額が過大である旨主張する。しかしながら、①請求人が主張する売上金額の過大計上とは別に、それを上回る額の売上計上漏れが認められることに加え、②請求人が家事用に使用していた可能性も否定できない本件車両について、その具体的な使用方法や頻度など請求人の業務の遂行上必要である部分を明らかに区分することができないこと、また、③減価償却費等以外の必要経費については、その支払の事実が認められないことから、いずれも、必要経費に算入することができず、修正申告書等の提出により納付すべき税額が過大であるとは認められない。(平30.12. 4 大裁(所・諸)平30-37)

支部名
金沢
裁決番号
平300004
裁決年月日
平成30年11月28日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、各更正の請求(本件各更正の請求)において主張する現金仕入れその他の費用等(本件費用等)の額は、所得税法上の必要経費に該当し、また、消費税法上の課税仕入に係る支払対価の額に該当する旨主張する。しかしながら、請求人がその主張の裏付けとして提出した証拠資料からは、本件費用等が請求人の事業所得の金額の計算上必要経費として計上漏れとなっていた事実を認めることができず、また、固定資産の取得費についても当該資産が業務の用に供された事実を認めることはできない。したがって、本件費用等は、いずれも所得税法上の必要経費に算入することはできず、また、消費税法上の課税仕入れに係る支払対価の額にも該当しない。(平30.11.28 金裁(所・諸)平30-4)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平300013
裁決年月日
平成30年11月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集№113

要旨

○ 請求人らは、更正処分に係る通知書(本件通知書)について、抽象的に処分根拠規定を示すだけの記載は、行政庁の判断の慎重と公正妥当とを担保することで行政権の恣意を抑制するとともに、不服申立てに便宜を与えるという行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》の趣旨に照らし、理由の提示として不十分である旨主張する。しかしながら、本件通知書の記載内容からすれば、原処分庁が更正処分をするに至った理由が具体的に明示されており、更正処分がどのような法令等の根拠に基づきなされたどのような処分であるか等は明らかであるといえるから、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服の申立てに便宜を与えるという行政手続法第14条第1項本文の趣旨に照らし、同項本文の要求する理由の提示として不備はない。(平30.11.19 名裁(諸)平30-13)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平300013
裁決年月日
平成30年11月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集№113

要旨

○ 請求人らは、相続税に係る調査(本件調査)において、国税通則法第74条の11《調査の終了の際の手続》第2項に規定する調査結果の内容の説明及び同条第3項に規定する修正申告の勧奨などがいずれも行われていないことなどから、本件調査の手続には原処分を取り消すべき違法がある旨主張する。しかしながら、課税処分の基礎となる証拠資料の収集手続(証拠収集手続)に重大な違法があった場合には、課税処分の取消事由になるものと解されるところ、請求人らの主張は、いずれも調査の終了の際の手続に関するものであって、既に行われた証拠収集手続に影響を及ぼすものではなく、また、調査担当職員が、本件調査において、違法な行為に基づき証拠資料を収集したと認めるに足る証拠はないから、本件調査の手続に原処分を取り消すべき違法はない。(平30.11.19 名裁(諸)平30-13)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平300065
裁決年月日
平成30年11月19日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①原処分庁所属の調査担当職員(本件調査担当職員)は、請求人の意に反して強制的に請求人の金庫の中身を確認したこと、②本件調査担当職員は、請求人の長男に対し事前連絡することなく同人の自宅に臨場し調査を行ったこと、③請求人は、本件調査担当職員から、調査結果の内容の説明を受けていないことから、本件調査担当職員が行った調査(本件調査)に係る調査手続に原処分を取り消すべき違法がある旨主張する。しかしながら、①請求人は、本件調査担当職員の求めに応じて自ら金庫を開けていることなどからすれば、本件調査担当職員は、請求人の意に反して強制的に請求人の金庫の中身を確認した事実は認められないこと、②本件調査担当職員は請求人の長男の了解を得て質問調査を行っていると認められること、③本件調査担当職員は、請求人に対して、国税通則法(平成28年法律第15号による改正前のもの)第74条の11《調査の終了の際の手続》第2項及び第3項に規定する調査結果の説明等を行っていると認められることから、本件調査に係る調査手続に原処分を取り消すべき違法はない。(平30.11.19 東裁(所)平30-65)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平300012
裁決年月日
平成30年11月13日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件の更正等通知書(本件更正等通知書)の理由附記には、記載すべき事項が記載されていないことから、更正等処分を取り消すべき不備がある旨主張する。しかしながら、本件更正等通知書に記載された処分理由は、更正等処分の基礎となる事実関係及び根拠とする関係法令が記載されているほか、雑所得の計算過程が記載されるなど、その記載は、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服の申立てに便宜を与えるという行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項の趣旨を充足する程度に具体的に明示したものと認めることができるから、同項本文の要求する理由提示として不備はないというべきである。(平30.11.13 名裁(所)平30-12)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平300013
裁決年月日
平成30年11月13日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、申告所得税及び消費税等の確定申告(本件各申告)において、事業主体及び所得の帰属という重大な事項に関する錯誤があり、当該錯誤は関係者の申述により明らかである旨主張する。しかしながら、納税申告書の記載内容の過誤の是正については、その錯誤が客観的に明白かつ重大であって、税法の定めた方法以外にその是正を許さないならば、納税義務者の利益を著しく害すると認められる特段の事情がある場合でなければ、法定の方法によらないで記載内容の錯誤を主張することは許されないと解すべきであり、「錯誤が客観的に明白である」との要件は、申告書自体に誤記、誤算の誤びゅうがあるような場合に限って認められると解するのが相当であるところ、本件各申告の記載上明らかな誤記や誤算は認められず、関係者らが本件各申告の前提となった事実と異なる申述をしたことをもって、当該錯誤が客観的に明白であるとは認められない。(平30.11.13 関裁(諸)平30-13)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平300031
裁決年月日
平成30年11月13日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、非違事項を修正した決算書を早期に提出し、調査担当者に対しこれ以上の修正をしないと伝えたにもかかわらず、すぐに更正処分等をせず、その後の長期にわたる不動産の貸付先や銀行等へ執拗な調査により、不動産の貸付先が退去するなどの不利益を受けたこと、また、調査担当職員が、請求人らが帳簿書類の複写を拒否したにも関わらず無断でこれを複写したなどとして、調査手続に違法がある旨主張する。しかしながら、請求人らの不動産の貸付先への調査は照会文書を貸付先に送付して行われたものであり、このことをもって社会通念上相当な限度を超えたものとは認められず、また、請求人らの帳簿書類について調査担当職員が無断で複写をした事実は認められないことなどから、原処分に係る調査手続に違法があったとはいえない。(平30.11.13 大裁(所・諸)平30-31)

支部名
名古屋
裁決番号
平300011
裁決年月日
平成30年11月12日
裁決結果
棄却
争点番号
100203990
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が代表役員であった法人(本件法人)から金員(本件各金員)を受領した事実はなく、本件各金員に相当する給与は収入として存在しないのであるから、その所得税等の更正の請求については、確定申告書に記載した課税標準等に誤りがあったことによりその還付金の額に相当する税額が過少であるときに該当する旨主張する。しかしながら、本件各金員を受領したことがない旨の請求人の主張を前提として、請求人の総所得金額(給与所得の金額)及び当該給与所得についての正当な源泉所得税等の額を計算すると、各年分とも請求人に納付すべき税額は生じないこととなるから、確定申告書の還付金の額に相当する税額が過少とはならず、したがって、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第3号に該当する事由はない。(平30.11.12 名裁(所)平30-11)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平300060
裁決年月日
平成30年11月7日
裁決結果
棄却
争点番号
100204019
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁所属の調査担当職員(本件調査担当職員)の説明に基づいて修正申告書を提出したにもかかわらず、その後、原処分庁が租税特別措置法(平成27年法律第9号による改正前のもの)第40条の4《居住者に係る特定外国子会社等の課税対象金額等の総収入金額算入》の規定(外国子会社合算税制)を適用して更正処分をしたことは、信義則に反し違法である旨主張する。しかしながら、租税法律関係においては、特別の事情が存する場合に初めて信義則の法理の適用の是非を考えるべきものであり、特別の事情が存するか否かは、税務官庁が納税者に対して信頼の対象となる公的見解を表示したことが必要であり、公的見解の表示というためには、少なくとも税務署長その他の責任ある立場にある者の公式見解の表明であることが必要であるところ、本件調査担当職員が請求人の主張する内容を請求人等に示唆したとしても、そのことをもって、税務官庁が納税者に対して信頼の対象となる公的見解を表示したことにはならないから、本件において信義則に反する違法はない。(平30.11. 7 東裁(所)平30-60)

支部名
関東信越
裁決番号
平300012
裁決年月日
平成30年11月6日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、国税通則法(平成23年法律第114号による改正前のもの)第23条《更正の請求》第2項第1号の規定の趣旨が申告時に予知し得なかった事態その他やむを得ない事由がその後に生じた場合の納税者の権利救済の途を拡大したものであること、また、同号に規定する「判決」の種類は明文化されていないことからこれを広義に解釈するべきであるとして、本件における判決(本件判決)は同号に規定する「判決」に当たる旨主張する。しかしながら、上記「判決」とは、申告等に係る課税標準等又は税額等の基礎となった事実についての私法行為又は行政行為上の紛争を解決することを目的とする民事事件の判決を意味するものであるところ、本件判決はこれに当たらないことから、更正の請求に対してされた更正すべき理由がない旨の通知処分は適法である。(平30.11. 6 関裁(諸)平30-12)

支部名
名古屋
裁決番号
平300008
裁決年月日
平成30年11月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、被相続人の養子である請求人Aと被相続人から預金の死因贈与を受けた請求人Aの配偶者である請求人Bとの間で、被相続人の相続財産として申告した当該預金の中に、相続財産ではない請求人Aの預金の解約金(本件金員)が含まれており、請求人Bが請求人Aに対し、その返還債務の支払義務があることを認める旨の民事調停(本件調停)が成立したことは、国税通則法(平成23年法律第114号による改正前のもの)第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する判決(判決と同一の効力を有する和解その他の行為を含む)に該当する旨主張する。しかしながら、①請求人Aは、本件金員に相当する額を本件相続に係る相続財産から除外する更正の請求が認められるようにするための調停条項を設定し、本件調停を成立させたものと認めるのが相当であること、②請求人Bは、請求人Aが本件調停において主張した本件金員に相当する額の支払請求権について、その請求権の存在に疑問を抱かせるような事情が複数あったにもかかわらず、反論等をすることもないままに、返還債務があることを認め、本件調停を成立させたことなどからすれば、本件調停は、その実質において客観的、合理的根拠を欠くものというべきであるから、同法第23条第2項第1号に規定する判決(判決と同一の効力を有する和解その他の行為を含む)には該当しない。(平30.11. 1 名裁(諸)平30-8)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平300011
裁決年月日
平成30年10月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁所属の調査担当職員が①請求人に連絡もなく前代理人の担当者と接触し、請求人に不当に不利となる結論をもたらそうと画策して、不正に書類を作成させ、②請求人の代表者を罵倒して自白を強要し、③前代理人から過去の申告の経緯を聴取しないまま、更正処分等を行ったことなどは、調査の手続に原処分の取消事由となる重大な違法がある旨主張する。しかしながら、調査担当職員が①前代理人の担当者と協議して書類の作成に関与したことを示す証拠はなく、②代表者への発言は質問検査として必要かつ相当な範囲を逸脱するものではなかったと認められ、③実定法上特段の定めのない質問検査の実施の細目については、質問検査の必要があり、かつ、これと相手方の私的利益との衡量において社会通念上相当な限度にとどまる限り、権限ある税務職員の合理的な選択に委ねられているところ、長期間にわたり請求人の会計処理を担当していた前代理人の担当者のみに質問検査を行い、前代理人に質問検査を行わなかったとしても、調査担当職員の合理的な選択によるものであり、違法ではないというべきである。したがって、調査の手続に原処分の取消事由となる違法があったとは認められない。(平30.10.30 関裁(法)平30-11)

支部名
東京
裁決番号
平300055ほか 1件
裁決年月日
平成30年10月22日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、上場株式等に係る配当所得を総所得金額に含めていなかったことを理由とした更正の請求(本件更正の請求)をすることができる旨主張する。しかしながら、租税特別措置法第8条の5《確定申告を要しない配当所得》第1項柱書及び同項第2号は、上場株式等の配当等に係る配当所得の金額を除外して、総所得金額を計算することができる旨規定していることからすると、当該配当所得の金額を総所得金額に含めずに行った確定申告は税法の規定に従った適法なものであり、請求人が提出した確定申告書に記載した課税標準等及び税額等の計算に誤りは認められない。したがって、本件更正の請求は、国税通則法第23条《更正の請求》第1項に規定する「課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこと」には該当せず、更正の請求をすることができる場合に該当しない。(平30.10.22 東裁(所)平30-55)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平300052
裁決年月日
平成30年10月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が、新たに得られた情報がないにもかかわらず、再調査を行ってした平成21年1月1日から同年12月31日までの課税期間ないし平成25年1月1日から同年12月31日までの各課税期間の消費税及び地方消費税(消費税等)の各更正処分は、国税通則法第74条の11《調査の終了の際の手続》第6項の規定(本件手続規定)に反し、違法である旨主張する。しかしながら、納税者から更正の請求があった場合、税務署長は、その請求に係る課税標準等又は税額等を調査し、更正をし又は更正をすべき理由がない旨の通知をするとされている上(国税通則法第23条《更正の請求》第4条)、請求人は、上記各課税期間の消費税等の各更正の請求に際し、事業に係る売上明細書等の書類を提出し、当該書類は、「新たに得られた情報」ということができるから、当該各課税期間の消費税等の各更正処分が本件手続規定に反するものとは認められない。(平30.10.19 東裁(諸)平30-52)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平300052
裁決年月日
平成30年10月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、消費税及び地方消費税の更正処分に係る各通知書(本件各通知書)の理由の記載について、抽象的な記述しかなく、かかる抽象的な理由で課税処分をすることは許されないとし、本件各通知書に理由付記不備の違法がある旨主張する。しかしながら、本件各通知書には、課税標準額や仕入税額控除の額など是正すべき金額が記載されるとともに、請求人が支払った手数料の額のうち、課税仕入れにならない金額及びその理由が具体的に記載されているなど、処分の理由として法の要求する程度に記載されていると認められ、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制し、処分の理由を相手方に知らせて不服の申立てに便宜を与えるという行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の趣旨を充足しているから、請求人の主張する違法はない。(平30.10.19 東裁(諸)平30-52)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平300051
裁決年月日
平成30年10月15日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、調査担当職員による調査結果の説明は、請求人の理解が得られるような十分な説明が尽くされたものとはいえず、さらには、原処分庁が、事実関係の調査そのものを行っていないので理由が示されていないとして、国税通則法第74条の11《調査の終了の際の手続》第2項の規定に反する違法がある旨主張する。しかしながら、原処分庁は、調査により収集した資料に基づいて更正処分を行っており、当該資料の収集手続に違法はなく、まして、刑罰法規に触れ、公序良俗に反し又は社会通念上相当の限度を超えて濫用にわたるなどの場合に該当するような、重大な違法はなかったと認められ、また、調査結果の内容の説明において、納税者からの質問等に答えなかったことが違法となるものではない。(平30.10.15 東裁(諸)平30-51)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平300051
裁決年月日
平成30年10月15日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正の理由には、調査(本件調査)に係る調査結果の説明の際に請求人が調査担当職員に対して行った質問に対する、事実関係の調査に基づく理由が記載されていないこと、更正の理由に記載された消費税法第8条《輸出物品販売場における輸出物品の譲渡に係る免税》第8項の規定は平成27年4月1日に施行されたものであり本件調査に係る課税期間(本件課税期間)には適用されるものではないことなどから更正の理由の提示には不備があり原処分は取り消されるべき旨主張する。しかしながら、原処分庁が提示した更正の理由には、原処分庁が証拠から認定した具体的事実の要点とその法的評価等が記載されており、納税者の質問に答えなかったことのみをもって違法となるものではないこと、本件課税期間においては適用されない条文の規定についての記載があるが、これは誤りであることが明白であるところ、その他の記載内容から処分の根拠が具体的に明示されていると認められることから、処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜の供与という処分の理由の提示の趣旨目的を充足するものということができ、当該処分は違法とはならない。(平30.10.15 東裁(諸)平30-51)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平300044ほか 1件
裁決年月日
平成30年10月10日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、納税告知書(本件告知書)に記載された理由について、受給者(本件受給者)ごとの支払金額及び納付すべき税額の記載がないので、本件告知書は行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項(本件条文)の規定に違反する旨主張する。しかしながら、本件告知書には、請求人が本件受給者に対して報酬を支払い、源泉徴収した所得税等の一部を法定納期限までに納付していない旨が記載され、併せて、各月ごとに、「支給人員」、「支払金額」、「支払金額に係る所得税の額」、「既に納付された所得税の額」及び「差引納付すべき所得税の額」等が記載されており、報酬等の支払という事実上の根拠を支払に係る受給者の種別、その人数及び支払合計金額を記載することにより特定した上で、これらの支払が所得税法に規定する報酬等に該当するという法律上の根拠が具体的に示されているから、本件告知書における理由の提示は、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服の申立てに便宜を与えるという本件条文の趣旨を充足する程度に具体的に明示するものであるということができる。(平30.10.10 東裁(諸)平30-44)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平300006
裁決年月日
平成30年10月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、過少申告加算税の賦課決定処分に係る通知書の「正当な理由があると認められるものはない」旨の記載は、常識的なものでも具体的なものでもないから、当該理由付記に不備がある旨主張する。しかしながら、上記の理由付記は、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服申立てに便宜を与えるという行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の趣旨に照らしても、同法の要求する理由の提示として欠けるものではないから、上記の理由付記に不備はない。(平30.10. 1 広裁(諸)平30-6)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平300006
裁決年月日
平成30年10月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100204042
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/2調査権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①原処分庁が自主的な修正申告書の提出を促すよう行政指導をすべきところ、そのような行政指導を行うことなく着手された原処分に係る調査(本件調査)は、その必要性を欠いており、また、②本件調査は過少申告加算税を賦課する目的で行われたにもかかわらず、本件調査の目的を一般的な調査であるとした説明は、国税通則法第74条の9《納税義務者に対する調査の事前通知等》第1項に規定する調査の事前通知を実質的に行っていないといえ、③請求人側の理解を得ずに行われた請求人の取引先に対する調査は相当性を欠いており、④調査結果の説明の際、請求人が理解できるような法解釈についての説明がされていないことから、本件調査に係る調査手続に原処分を取り消すべき違法又は不当がある旨主張する。しかしながら、本件調査の事前通知及び調査結果の内容の説明は、法令の規定に基づいて行われている。また、調査を行う前に自主的な修正申告書の提出を促す行政指導をしなければならない旨及び質問検査権に基づく取引先調査を行うに当たり納税者の同意を得なければならない旨を定めた法令上の規定はない。その他、本件調査に係る調査手続に関し、原処分庁に裁量権の不合理な行使は認められず、本件調査に係る調査手続に原処分を取り消すべき違法又は不当はない。(平30.10. 1 広裁(諸)平30-6)

支部名
東京
裁決番号
平300033
裁決年月日
平成30年9月6日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が代表取締役を務める法人(本件法人)に対する貸付け(本件貸付け)に係る貸倒損失(本件貸倒損失)は、本件法人と請求人が不可分一体の関係にあり、本件貸付けが請求人の事業者としての業務と直接関係し、かつ、業務遂行上必要なものであるとして、所得税法第51条《資産損失の必要経費算入》第2項に規定する事業の遂行上生じた債権の貸倒れによる損失に該当し、その損失の額は事業所得の金額の計算上必要経費に算入される旨主張する。しかしながら、請求人と本件法人とは同業者の関係にあったといえるものの、請求人は、本件貸付けに当たり、金銭消費貸借契約書を作成せず、弁済期日や利息を定めず、担保も設定していなかったのであり、本件貸付けは、客観的にみて合理的な計画性を有せず、取引先ないし同業者に対する事業遂行上の貸付けとして著しく経済合理性を欠くものであるから、請求人の事業の遂行上客観的一般的に通常必要とされるものとは認められない。したがって、本件貸倒損失を請求人の事業所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。(平30. 9. 6 東裁(所)平30-33)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平300031
裁決年月日
平成30年9月4日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件における課税調査は、原処分庁以外の課税権限を有しない職員が収集した証ひょうに基づくものであるから、原処分は、国税通則法第24条《更正》に規定する調査に基づかない違法な処分である旨主張する。しかしながら、同条に規定する調査とは、課税標準等又は税額等を認定するに至る一連の判断過程の一切を意味し、課税庁の証拠資料の収集、証拠の評価あるいは経験則を通じての課税要件事実の認定、租税法その他の法令の解釈を経て更正処分に至るまでの思考、判断を含む包括的な概念であると解され、そこには質問検査権の行使のほか課税内部における調査も含まれているから、本件において、原処分庁が原処分庁以外の調査により収集された証ひょうを基に行った調査も同条に規定する「調査」に該当することとなる。したがって、原処分が国税通則法第24条に規定する調査を欠く違法な処分である旨の請求人の主張には理由はない。 (平30. 9. 4 東裁(所・諸)平30-31)

支部名
東京
裁決番号
平300029
裁決年月日
平成30年9月3日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、所得税の更正請求書に記載した事業所得の金額は、証拠資料として提出した決算書の控え及び総勘定元帳の記載により認められるべきである旨主張する。しかしながら、その決算書に記載された金額の中には総勘定元帳に記載された金額と一致しないものがあり、他に決算書の記載内容の適否を判断できる証拠の提出もないほか、当該総勘定元帳は、その記載内容から日々継続的に記録されたものとは認められず、収入金額を裏付ける証拠の提出もないことなどを考慮すると、その記載内容には信ぴょう性がない。さらに、事業所得に係る収入は対価ではなく寄附金収入である旨の請求人の申述等を前提とすれば、当該収入が生じていたとしても、その金額が事業所得に係る総収入金額に該当するとはいい難い。以上のことから、請求人は、国税通則法施行令第6条《更正の請求》第2項に規定する「その取引の記録等に基づいてその理由の基礎となる事実を証明する書類」を更正請求書に添付したことにならず、請求人において自ら記載した申告内容が真実に反するものであることの立証をしたとはいえないから、請求人に、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第3号の規定に該当する事由があるとは認められない。(平30. 9. 3 東裁(所)平30-29)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
平300002
裁決年月日
平成30年8月29日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、消費税等の各更正処分に係る通知書(本件各更正通知書)には、請求人が製造原価の雑費として計上した下請会社等に対する支出金が課税仕入れに係る支払対価とは認めらない具体的理由が記載されておらず、原処分庁の判断の慎重及び合理性を担保してその恣意を抑制するという理由付記制度の目的を充足せず、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項の要求する理由提示として欠けている旨主張する。しかしながら、本件各更正通知書には、課税の根拠がその基礎となる事実関係及び適用法条を摘示して具体的に示されており、行政庁の恣意抑制及び被処分者の不服申立てに便宜を与えるという、同項本文の趣旨を充足する程度に処分の理由が明示されていると認められるから、同項本文の規定に基づく理由提示として不備はない。(平30. 8.29 福裁(法・諸)平30-2)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平300012
裁決年月日
平成30年8月29日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、源泉徴収選択口座内に保管してある上場株式等の譲渡所得等の金額(本件譲渡所得金額)に係る所得税等は源泉徴収がされているため、申告が不要であると認識していたにすぎず、本件譲渡所得金額を除いて申告をするという選択をしたとの認識はなかったのであるから、本件譲渡所得金額を含めずに所得税等の確定申告をしたことは、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する「国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこと」に該当する旨主張する。しかしながら、請求人の提出した申告書には、本件譲渡所得金額の記載がなく、計算明細書等の添付もなかったことからすると、本件譲渡所得金額は、申告分離課税制度の適用を受けることを選択しなかったものであると認められる。また、請求人が申告分離課税制度を知らなかった(法の不知)としても、そのような事情は、国税通則法第23条第1項第1号に規定する「国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこと」には該当しない。(平30. 8.29 大裁(所)平30-12)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平300010
裁決年月日
平成30年8月27日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、法人税各更正処分(本件各更正処分)の理由の記載において、租税特別措置法(措置法)第66条の5の2《関連者等に係る支払利子等の損金不算入》第2項第1号を受けた措置法施行令第39条の13の2第8項各号又は同法第66条の5の2第2項第2号のいずれを適用したのか記載されていないから、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文に違反し、違法である旨主張する。しかしながら、本件各更正処分に係る理由の記載は、争いとなる課税要件について、その基礎となる事実関係及び適用法条を具体的に示すことにより、法人税法第130条《青色申告書等に係る更正》第2項の行政庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という理由付記の趣旨を充足する程度に具体的に明示したものといえ、本件各更正処分の理由付記に不備はない。なお、行政手続法第14条第1項本文の要求する理由提示についても、理由の提示を定めた法の趣旨目的を充足する程度に、更正の根拠ないし不利益処分の根拠が具体的に明示されていたといえるから、理由の提示の不備はない。 (平30. 8.27 大裁(法)平30-10)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平300008
裁決年月日
平成30年8月24日
裁決結果
棄却
争点番号
100203990
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正の請求に係る調査は国税通則法第23条《更正の請求》第4項に規定する「その請求に係る」限度でされるべきであって、原処分庁が、更正の請求において請求人が主張していない事項について調査を行ったことは違法である旨主張する。しかしながら、更正の請求の要件(申告書の提出により納付すべき税額が過大であるなど)を判断するには、更正の請求の理由とした事項に限らず、その対象とされる課税標準等又は税額等の計算に関係する一切の事項を考慮する必要があることからすると、国税通則法第23条第4項が「その請求に係る課税標準等又は税額等について調査し」と規定していることをもって、更正の請求に係る調査の範囲が限定されるとは解されない。(平30. 8.24 大裁(所・諸)平30-8)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平300008
裁決年月日
平成30年8月24日
裁決結果
棄却
争点番号
100203990
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人がした更正の請求については、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第3号を受けた同法施行令第6条《更正の請求》第1項第3号に規定する「帳簿書類の押収その他やむを得ない事情」に該当するから、国税通則法第23条第1項に規定する更正の請求期限を過ぎていても当該更正の請求は適法である旨主張する。しかしながら、請求人において上記やむを得ない事情があったことを認めるに足りる証拠はなく、当該更正の請求は、同項の請求期限を過ぎてされたものであり、後発的事由にも該当しないため、認められない。(平30. 8.24 大裁(所・諸)平30-8)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平300009
裁決年月日
平成30年8月24日
裁決結果
棄却
争点番号
100203050
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人がした更正の請求については、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第3号を受けた同法施行令第6条《更正の請求》第1項第3号に規定する「帳簿書類の押収その他やむを得ない事情」に該当するから、国税通則法第23条第1項に規定する更正の請求期限を過ぎていても当該更正の請求は適法である旨主張する。しかしながら、請求人において上記やむを得ない事情があったことを認めるに足りる証拠はなく、当該更正の請求は、同項の請求期限を過ぎてされたものであり、後発的事由にも該当しないため、認められない。(平30. 8.24 大裁(所・諸)平30-9)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平300009ほか 1件
裁決年月日
平成30年8月24日
裁決結果
棄却
争点番号
100204019
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人がした更正の請求は、関係法人の修正申告を条件に請求人等の所得税等を減額更正することの確約があったことによるものであるから、信義則により、国税通則法第23条《更正の請求》第1項に規定する更正の請求の期限を過ぎたものであっても適法である旨主張する。しかしながら、租税法律関係において信義則の法理を適用することができる場合があるとしても、納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別な事情が必要であり、少なくとも、税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したことが必要となると解されるところ、仮に、請求人らが主張するような確約があったとしても、当該確約をもって税務官庁の公的見解の表示があったとはいえず、上記特別な事情があるということはできないから、本件における更正の請求について信義則の法理を適用することはできない。(平30. 8.24 大裁(所・諸)平30-9)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平300006
裁決年月日
平成30年8月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100203070
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が発行した後払方式のカードを利用して会員が加盟各社で商品購入等をする都度、利用金額に応じたポイント(本件ポイント)を付与し、毎月の利用額(後払決済額)を会員に請求する際に、たまったポイントに応じた金額を後払決済額から割り引く(本件ポイント還元)ほか、会員に対し、提携法人のポイントと引換えに、本件ポイントの付与を受けることができるサービス(本件ポイント交換)を行っている。請求人は、更正をすべき理由がない旨の通知書に記載された処分理由には、本件ポイント交換により提携法人から受領する金員(本件金員)が消費税法第2条《定義》第1項第8号に規定する「対価」に該当するという結論の記載しかなく、その判断過程が明記されていないため、理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、当該通知書の理由は、請求人が会員に対し本件ポイントを付与し本件ポイント還元を行うことは役務の提供に当たり、受領した本件金員が役務の提供の対価に当たるというもので、当該理由により本件金員が「対価」に該当するという判断の過程を検証・了知でき、処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という見地から欠けるところはなく、理由提示が要求される趣旨を充足する程度に具体的に明示したものと認めることができるから、理由提示の不備の違法があるということはできない。(平30. 8.21 大裁(諸)平30-6)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
平300001
裁決年月日
平成30年8月2日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁所属の調査担当職員(本件調査担当職員)が、事前通知なく質問検査等を行ったとして、調査手続には、原処分を取り消すべき違法かつ不当がある旨主張する。しかしながら、本件調査担当職員は、初回臨場日には、事前通知を行わずに請求人が営む店舗(本件店舗)に臨場したものの、請求人が調査に応じなかったため、本件調査担当職員は本件店舗を辞去し、結局のところ、同日は質問検査等を行うには至らなかったのであるから、同日の調査をもって事前通知を要する実地の調査があったということはできず、調査の手続において、事前通知を欠く違法があったとする余地はないというべきである。また、本件調査担当職員は、初回臨場日に本件店舗を辞去する際、請求人に対し、実地の調査を行う旨やその調査の対象税目、目的、対象期間、対象となる帳簿書類などを告げたことにより、事前通知がされたとみるのが相当であるから、その後、日程調整を経て行われた実地の調査においては、事前通知に関する手続に違法があったとは認められない。(平30. 8. 2 高裁(所・諸)平30-1)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
平300001
裁決年月日
平成30年8月2日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204042
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/2調査権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁所属の調査担当職員(本件調査担当職員)が、質問検査等を行う際に請求人の求める第三者の立会いを認めなかったことは、違法かつ不当である旨主張する。しかしながら、本件調査担当職員が、第三者の立会いを認めなければならない旨を定めた法令上の規定はなく、納税者が第三者の立会いを求める権利を認める旨の規定もない。そして、本件調査担当職員は、国家公務員法第100条《秘密を守る義務》第1項に規定する守秘義務に加え、国税通則法第126条に規定する守秘義務をも負うことから、質問検査等を行うに際し、請求人及びその取引先等の営業に関する事項の秘密を守るため、法律上守秘義務を負わない第三者の同席を認めなかったものとみるのが相当であり、本件調査担当職員が第三者の同席を認めなかったことは、守秘義務が規定された趣旨に反する結果を防止するために行った必要な措置であったと認められ、権限ある当該職員の合理的な裁量について社会通念上相当な限度を超えていたものということはできないから、調査の手続に違法又は不当があったとは認められない。(平30. 8. 2 高裁(所・諸)平30-1)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平300022
裁決年月日
平成30年8月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100203990
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、平成24年において生じた先物取引の差金等決裁に係る損失の金額(本件損失金額)を平成24年分の所得税の確定申告書に記載せずに同年分の確定申告をしたこと及び請求人が租税特別措置法(平成26年法律第10号による改正前のもの)(措置法)第41条の15《先物取引の差金等決済に係る損失の繰越控除》第3項に規定する「差金等決済に係る損失の金額の計算に関する明細書その他の財務省令で定める書類」を当該申告書に添付しなかったことは、国税通則法(平成27年法律第9号による改正前のもの)(通則法)第23条《更正の請求》第1項第2号による更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、本件損失金額について、措置法第41条の15第1項の規定による特例(本件特例)の適用要件を満たさないことから、請求人は、平成25年分の所得税及び復興特別所得税(所得税等)の確定申告において本件特例の適用を受けることはできないため、本件損失金額を平成25年分以後に繰り越すことはできない。そうすると、請求人は、本件損失金額を平成24年分の所得税の確定申告書に記載せず提出しているところ、当該申告書に本件損失金額を記載しなかったことについて、課税標準等又は税額等の計算が国税に関する法律に従っていなかったとも、当該計算に誤りがあったとも認められない。したがって、請求人がした平成24年分の所得税の更正の請求は、通則法第23条第1項第2号の規定による更正の請求ができる場合に該当しない。(平30. 8. 1 東裁(所)平30-22)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平300022
裁決年月日
平成30年8月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る調査担当職員(本件職員)が具体的に通達を示した上で請求人に対し平成24年分所得税の更正の請求書を提出させたことは税務官庁による公的見解の表示に当たるとし、原処分は信義則に反し違法である旨主張する。しかしながら、本件職員が、平成24年分の所得税の更正の請求書を提出することで平成24年において生じた先物取引の差金等決済に係る損失の金額に相当する金額を平成25年分の先物取引に係る雑所得等の金額の計算上控除することができる旨説明した事実は認められるものの、信頼の対象となる公的見解の表示であるというためには、少なくとも、税務署長その他の責任ある立場にある者の正式の見解の表示であることが必要であり、当該説明は本件職員の見解にすぎず、税務署長その他の責任ある立場にある者の正式の見解の表示であるとは認められないから、原処分に信義則に反する違法があるとは認められない。(平30. 8. 1 東裁(所)平30-22)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平300005
裁決年月日
平成30年7月26日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、相続税の更正通知書に記載された処分理由のうち、①画地の評価単位については、貸家建付地(本件各土地)の評価単位を2画地とする区画割りの形状が描写されていないこと及び②請求人の被相続人に対する立替金(本件未払金債務)が控除対象になるかについては、「生活費等」という多義的な文言を用いていること、証拠がないことを処分理由としていることなどから、理由提示に不備がある旨主張する。しかしながら、上記①については、本件各土地の評価単位を2画地とする点についての根拠が記載されているから、原処分庁の判断過程を理解することができ、請求人においてもその判断過程に沿った反論などをすることが可能であるから、理由の提示に不備はない。そして、上記②については、相続税の課税価格の計算上控除できる債務に該当しないとした理由が、本件未払金債務の存在を確認することができないことを理由にしたことが明らかであるから、「生活費等」という文言を用いたことをもって理由提示に不備があるとはいえず、また、証拠資料がないという記載により原処分庁の判断過程を理解することができ、請求人においてもその判断過程に沿った反論などをすることが可能であり、理由の提示に不備はない。(平30. 7.26 大裁(諸)平30-5)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平300016
裁決年月日
平成30年7月9日
裁決結果
棄却
争点番号
100204119
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/2その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人あての更正等通知書及び国税還付金充当等通知書(本件各通知書)には税務署長印が押なつされていないから、本件各通知書は真正に成立しておらず、本件各通知書による各処分(本件各処分)はその手続に瑕疵があり違法である旨主張する。しかしながら、本件各通知書は、国税通則法第28条《更正又は決定の手続》第1項及び同法第57条《充当》第3項の規定に基づき請求人に送達又は通知されたところ、本件各通知書に税務署長印を押なつすべき旨の法令上の規定はなく、本件各通知書に税務署長印が印刷されているのは、税務署公印印刷物の取扱いに関する訓令(平成20年1月21日訓令第3号)に基づくものであるから、税務署長印の押なつの有無は本件各処分の手続に何ら影響を及ぼすものではない。(平30. 7. 9 東裁(諸)平30-16)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平300016
裁決年月日
平成30年7月9日
裁決結果
棄却
争点番号
100204119
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/2その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る通知書(本件更正等通知書)には、本件において消費税の本則課税が適用されないという結論やその理由の記載がないから、理由付記不備の違法がある旨主張する。しかしながら、本件更正等通知書の理由には、控除対象仕入税額について、本件における更正等処分の根拠法令が消費税法第37条《中小企業者の仕入れに係る消費税額の控除の特例》であることが示されるとともに、当該更正等処分に係る課税期間(本件課税期間)の基準期間の課税売上高が5,000万円以下であり、かつ、請求人が消費税簡易課税制度選択届出書を提出していることから、本件課税期間の控除対象仕入税額の計算に消費税法第37条を適用した旨が記載されており、当該更正等処分の根拠法令とその原因となる事実関係の内容等が具体的に示されているといえるから、その理由の提示として欠けるところはない。(平30. 7. 9 東裁(諸)平30-16)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平300016
裁決年月日
平成30年7月9日
裁決結果
棄却
争点番号
100204019
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、税務署の窓口担当者が、請求人から簡易課税を不適用としたい旨の説明を受けたにもかかわらず消費税課税事業者選択届出書の用紙を交付したという誤指導をし、当該誤指導によって消費税簡易課税制度選択不適用届出書を提出できなかったものであるから、原処分は信義則に反し違法である旨主張する。しかしながら、原処分関係資料のみならず当審判所の調査によっても、請求人が主張する事実があったと認めるに足りる証拠はないから、本件に租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお当該課税処分に係る課税を免れしめて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別な事情があったとは認められず、原処分に信義則違反は認められない。(平30. 7. 9 東裁(諸)平30-16)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平300002
裁決年月日
平成30年7月6日
裁決結果
棄却
争点番号
100203050
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人がした更正の請求については、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第3号を受けた同法施行令第6条《更正の請求》第1項第3号に規定する「帳簿書類の押収その他やむを得ない事情」に該当するから、国税通則法第23条第1項に規定する更正の請求期限を過ぎていても当該更正の請求は適法である旨主張する。しかしながら、請求人において上記やむを得ない事情があったことを認めるに足りる証拠はなく、当該更正の請求は、同項の請求期限を過ぎてされたものであり、後発的事由にも該当しないため、認められない。(平30. 7. 6 大裁(所・諸)平30-2)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平300002
裁決年月日
平成30年7月6日
裁決結果
棄却
争点番号
100204019
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人がした更正の請求は、関係法人の修正申告を条件に請求人等の所得税等を減額更正することの確約があったことによるものであるから、信義則により、国税通則法第23条《更正の請求》第1項に規定する更正の請求の期限を過ぎたものであっても適法である旨主張する。しかしながら、租税法律関係において信義則の法理を適用することができる場合があるとしても、納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別な事情が必要であり、少なくとも、税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したことが必要となると解されるところ、仮に、請求人らが主張するような確約があったとしても、当該確約をもって税務官庁の公的見解の表示があったとはいえず、上記特別な事情があるということはできないから、本件における更正の請求について信義則の法理を適用することはできない。(平30. 7. 6 大裁(所・諸)平30-2)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平300001
裁決年月日
平成30年7月2日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る各通知書(本件各通知書)に示された記載内容は、処分の判断過程を逐一検証し得る記載となっておらず、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文に規定する要件を満たさない不備がある旨主張する。しかしながら、本件各通知書に示された記載内容からすると、原処分庁が証拠から認定した具体的事実の要点とその法的評価等が記載されているといえるから、本件各通知書における理由の提示は、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服申立てに便宜を与えるという行政手続法第14条第1項本文の趣旨を充足する程度に具体的に明示されていると認めることができ、同項本文の要求する理由の提示として欠けるところはない。(平30. 7. 2 東裁(諸)平30-1)

支部名
東京
裁決番号
平300003
裁決年月日
平成30年7月2日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、その所得税の修正申告について、給与所得の収入金額に加算した給与(本件給与)の支払者である法人(本件法人)に社会的・経済的実態はなく、請求人に対し本件給与を支払うことはあり得ないとし、本件給与は架空であるから国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号よる更正の請求が認められるべきである旨主張する。しかしながら、更正の請求をしようとする者は、その更正の請求をする理由、当該請求をするに至った事情の詳細等を記載した更正請求書を税務署長に提出しなければならず(同条第3項)、当該請求をする理由が課税標準たる所得が過大であるときは、その理由の基礎となる事実を証明する書類を当該更正請求書に添付しなければならない(国税通則法施行令第6条《更正の請求》第2項)ところ、本件法人は本件給与に係る給与支払報告書を市町村長に提出していた上、請求人も本件給与を前提とする上記の修正申告をし、かつ、本件法人に勤務し給与収入を得ている旨を原処分庁の職員に申し述べていたのに対し、本件給与が架空であることを客観的に裏付ける証拠は見当たらないから、上記修正申告に係る給与所得が過大であるとは認められず、本件は、国税通則法第23条第1項第1号による更正の請求ができる場合には当たらない。(平30. 7. 2 東裁(所)平30-3)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
金沢
裁決番号
平290008
裁決年月日
平成30年6月28日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集№111

要旨

○ 請求人は、原処分庁所属の調査担当職員(本件調査担当職員)が請求人の代表者(請求人代表者)の質問応答記録書を作成する過程において、①請求人が従業員個人の業務を譲り受けた以降の状況を回答する旨を前置きして申述したにもかかわらず、これを当該質問応答記録書に記載しなかったこと、②当該質問応答記録書の記載内容が申述内容と一致していないことを理由に請求人代表者が署名押印を拒絶したところ、本件調査担当職員が当該質問応答記録書は内部資料にすぎないと説明をして請求人代表者に署名押印に応じさせたことから、当該質問応答記録書の作成過程に原処分を取り消すべき違法がある旨主張する。しかしながら、本件調査担当職員は、関与税理士同席の下、請求人代表者へ質問を行い、当該質問応答記録書を読み聞かせ、かつ提示した上で、請求人代表者に署名押印を求め、請求人代表者は関与税理士の助言の後、自筆で署名押印したものであり、当該質問応答記録書の作成過程に原処分を取り消すべき違法は認められない。(平30. 6.28 金裁(法・諸)平29-8)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
平290017
裁決年月日
平成30年6月27日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、調査担当職員が国税通則法第74条の9《納税義務者に対する調査の事前通知等》第1項に規定された事前通知事項(法定事前通知事項)をほとんど請求人に対して通知しなかったことを理由に、原処分に係る調査は違法又は不当であり、原処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、調査担当職員は、請求人の実地の調査に先立ち、請求人に対し、電話により法定事前通知事項の全てについて通知したことが認められることから、原処分を取り消すべき違法又は不当はない。(平30. 6.27 福裁(所・諸)平29-17)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
平290017
裁決年月日
平成30年6月27日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、調査担当職員が請求人の承諾なしに請求人の帳簿書類等(本件帳簿書類等)を留め置いた上、その写しを勝手に作成したこと及び請求人の断りなく取引先に対する調査(取引先調査)を行ったことなどから、調査手続には原処分を取り消すべき違法又は不当がある旨主張する。しかしながら、調査担当職員は、実地の調査において請求人が仕事を理由に離席する際、その後の調査の状況によっては本件帳簿書類等を留め置くことがある旨の説明をしたこと、請求人は離席後の対応について請求人の妻に任せる旨を申し出たこと、その申出後の具体的な対応は請求人の妻が行ったことを踏まえれば、請求人の承諾を得ずに本件帳簿書類等を留め置いたとは認められない。また、国税通則法第74条の2《当該職員の所得税等に関する調査に係る質問検査権》第1項の規定により、調査権限を有する税務署の当該職員に対して認められた帳簿書類等の検査権限には、これを単に閲読するだけでなく、内容を筆写したり、複写機その他の機材を使用して複写したりすることも当然に含まれているというべきである。さらに、取引先調査を行うかどうかは、納税者の事業内容、申告内容、調査に対する協力度等その納税者の個別事情からみて調査権限を有する税務職員の合理的判断に委ねられていると解されており、取引先調査の実施に当たり納税者の承諾を得る必要はないと解するのが相当である。したがって、調査手続に原処分を取り消すべき違法又は不当は認められない。(平30. 6.27 福裁(所・諸)平29-17)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平290028
裁決年月日
平成30年6月27日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る調査担当者(本件調査担当者)が請求人に対して、調査結果の内容の説明が二転三転したことについて何も説明しないで、原処分庁が一方的な判断で原処分を行ったことは、国税通則法第74条の11《調査の終了の際の手続》第2項の規定(本件規定)に反して違法である旨主張する。しかしながら、本件調査担当者は、請求人の代表者及び関与税理士に対して、調査結果の内容の説明を行っており、この説明は、本件規定に基づくものと認められる。また、本件調査担当者が、調査の過程において請求人に対してした説明は、その時点における問題点等の説明にすぎず、本件規定に基づく調査終了の際の手続としての説明ではない。したがって、本件調査担当者による調査手続について、本件規定に反する違法はない。(平30. 6.27 広裁(法)平29-28)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平290086
裁決年月日
平成30年6月25日
裁決結果
棄却
争点番号
100202990
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/5その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、本件被相続人に係る相続税の当初申告(本件当初申告)後に、本件被相続人の先代名義及び先々代名義の各不動産等に係る遺産分割調停及び遺産分割審判に基づき請求人の1人が各不動産の持分(本件増加持分)を取得したとして、修正申告(本件修正申告)をしたが、その後、本件増加持分が本件相続に係る課税相続財産に追加されたという事情は、国税通則法第19条《修正申告》第1項に規定する理由とはならないから、本件修正申告は違法である旨主張する。しかしながら、本件増加持分は課税相続財産に当たるところ、上記事情は、本件当初申告に係る申告書に記載した税額に不足額を生じさせるから、国税通則法第19条第1項に基づいてされた本件修正申告は適法である。(平30. 6.25 大裁(諸)平29-86)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
平290006
裁決年月日
平成30年6月22日
裁決結果
棄却
争点番号
100203070
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
事例集登載頁
裁決事例集№111

要旨

○ 請求人らは、請求人らが行った贈与税の各更正の請求(本件各更正の請求)に係る更正の請求をすべき理由がない旨の各通知書に記載された処分の理由(本件処分理由)には、債権者代位権又は取立権に基づいて更正の請求をすることができない理由が示されていないから、本件処分理由の提示には不備がある旨主張する。しかしながら、本件処分理由は、国税通則法(平成27年法律第9号による改正前のもの)第23条《更正の請求》第1項は納税申告書を提出した者に限り更正の請求を行うことができる旨規定していること及び本件各更正の請求は納税申告書を提出した者が行ったものではないことから、請求人らは更正の請求をすることができる者に該当しないことが示されたものであり、原処分庁の恣意抑制という理由提示の趣旨・目的を充足する程度に記載されたものといえるとともに、いかなる事実関係に基づきいかなる法規を適用して原処分がなされたのかを、その理由提示の記載自体から了知し得るものと認められ、不服申立ての便宜を与えるという理由提示の趣旨・目的にも欠けるところはないといえるから、本件処分理由の提示に不備はない。(平30. 6.22 高裁(諸)平29-6)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
平290006
裁決年月日
平成30年6月22日
裁決結果
棄却
争点番号
100203060
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/6請求手続
事例集登載頁
裁決事例集№111

要旨

○ 請求人らは、贈与税の申告書を提出した者に対し有する金銭債権を保全するため、債権者代位権又は取立権の行使として、更正の請求をすることができる旨主張する。しかしながら、国税通則法(平成27年法律第9号による改正前のもの)第23条《更正の請求》第1項は、更正の請求をすることができる者として納税申告書を提出した者と規定しており、その趣旨は、申告納税方式では、納付すべき税額は課税要件に関する事実関係に最も通じている納税者自らの申告により確定することが原則とされており、その税額が過大であった場合の是正手続も、納税申告書を提出した納税者自らが行うことが申告納税方式に適合するからであると解される。また、納税者の債権者等の第三者が更正の請求をすることができるとすると、更正をした場合には納税者の課税標準等又は税額等に係る情報を当該第三者に知らせることになり、国税通則法第126条及び国家公務員法第100条《秘密を守る義務》第1項に規定する守秘義務に抵触することとなるが、その解除を規定した法令は存在しない。したがって、通則法は更正の請求をすることができる者を、納税申告書を提出した者に限定していると解するのが相当である。(平30. 6.22 高裁(諸)平29-6)

支部名
大阪
裁決番号
平290085
裁決年月日
平成30年6月22日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、国税の滞納者から債務の免除(本件債務免除)を受けたことによる債務免除益を、本件債務免除を受けた事業年度(本件事業年度)の益金の額に算入して法人税等の申告をし、その後、国税徴収法第39条《無償又は著しい低額の譲受人等の第二次納税義務》に基づく第二次納税義務の納付告知処分(本件処分)を受けたが、当該第二次納税義務履行による損失は、法人税法第39条《第二次納税義務に係る納付税額の損金不算入等》第1項第1号に該当するため損金不算入となる等、当該債務免除益について滞納国税相当額が実質的に減額していることが反映されないまま、過大な税負担を強いられることになり不合理であること等から、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に該当するものとして更正の請求を認めるべきである旨主張する。しかしながら、本件処分は、民事訴訟法等において、調書に記載することにより判決と同一の効力を有することは規定されていないのであるから、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決と同一の効力を有する和解その他の行為」には該当しない。また、本件処分は、本件事業年度の益金及び損金の額のいずれも変動させるものではないから、同号に規定する「その申告、更正又は決定に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実に関する」ものではない。したがって、本件処分は国税通則法第23条第2項第1号に該当せず、請求人が提出した申告書に記載された課税標準等又は税額等の計算に誤りは認められないから、当該更正の請求は、国税通則法第23条第1項第1号の要件を満たさない。(平30. 6.22 大裁(法)平29-85)

支部名
東京
裁決番号
平290143
裁決年月日
平成30年6月18日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、亡母の平成23年分の所得税の確定申告に関しては、原処分庁の指導に基づき平成25年7月に確定申告書を提出したのであるから、更正の請求の期限を定めた国税通則法第23条《更正の請求》第1項の適用上、その起算日となる法定申告期限は、平成25年分の所得税の法定申告期限である平成26年3月17日とすべきであって、請求人らが平成29年7月に原処分庁に提出をした更正の請求(本件更正の請求)は期限内に提出された適法なものである旨主張する。しかしながら、同項は、納税申告書を提出した者は、当該申告書の法定申告期限から5年以内に限り、更正の請求をすることができる旨規定し、また、各年分の所得税の法定申告期限は、所得税法第120条《確定所得申告》第1項に規定する期間の末日(確定申告期限)までとなり、これは、納税義務者が期限後申告書や修正申告書を提出している場合などの申告状況によって変わるものでない。そして、本件更正の請求は、平成23年分の所得税の修正申告書に係るものであるところ、同年分の所得税の法定申告期限は平成24年3月15日となり、同日から5年以内である平成29年3月15日までに限り、更正の請求をすることができることとなるから、本件更正の請求が期限を経過した後にされたものであることは明らかである。(平30. 6.18 東裁(所)平29-143)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平290142
裁決年月日
平成30年6月15日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が請求人の申告は簡易課税制度によるものとして消費税等の更正処分等を行ったことについて、請求人は前回の調査担当職員から請求人の消費税の課税方式は本則課税制度である旨の回答を得ており、それに基づいて本則課税制度による申告を行ってきたのであるから、請求人には、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお当該処分に係る課税を免れしめて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別な事情が存するといえ、当該処分は信義則に反する違法な処分である旨主張する。しかしながら、信義則の法理の適用について慎重であるべき租税法律関係の特質を考慮すれば、様々な状況下で行われる税務職員の見解の表示の全てが信頼の対象となる公的見解の表示となるものでないことはいうまでもなく、最終的にどのような申告をすべきであるかは納税者の判断と責任に任されていることを考慮すれば、信頼の対象となる公的見解の表示であるというためには、税務署長その他の責任ある立場にある者の正式な見解の表示であることを要すると解され、本件においては、請求人は前回の調査担当職員に前回調査の内容とは直接関連のない消費税等の取扱いを確認したにすぎないものといえ、税務署長その他の責任ある立場にある者の正式な見解の表示があったとは認められないことから、納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別な事情は存在しておらず、当該処分に信義則に反する違法はない。(平30. 6.15 東裁(法・諸)平29-142)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
札幌
裁決番号
平290020
裁決年月日
平成30年6月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁の調査担当者(本件調査担当者)が作成した調査報告書は事実と齟齬する記載があること及び更正通知書の処分理由の記載は抽象的なものであることなどから、原処分庁が行った更正処分(本件更正処分)は「調査により」されたものと評価することはできず、国税通則法第24条《更正》の規定に違反した違法な処分である旨主張する。しかしながら、原処分庁は、本件調査担当者が請求人の事業の概況及び経理体制の聴取並びに請求人の総勘定元帳の検査をした上で、その内容に基づき本件更正処分をしているから、本件更正処分は、原処分庁の調査によりされたものと認められる。(平30. 6.14 札裁(諸)平29-20)

支部名
東京
裁決番号
平290137
裁決年月日
平成30年6月11日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、租税特別措置法(措置法)第42条の12の4《雇用者給与等支給額が増加した場合の法人税額の特別控除》に規定する法人税額の特別控除の金額(本件特別控除額)の計算に関し、法人税の確定申告書に添付された明細書に記載した給与支給額は、転記する際に誤った数字を転記したという単純な誤りであることなどから、本件特別控除額を増加させる更正の請求(本件更正の請求)は認められるべきである旨主張する。しかしながら、本件特別控除額は、措置法42の12の4第4項の規定により、請求人が確定申告書(当初申告書)に添付した明細書に記載された「雇用者給与等支給増加額」を基礎として計算した金額に限られることから、本件更正の請求において、本件特別控除額を増加することはできず、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求をすることができる場合には該当しない。(平30. 6.11 東裁(法)平29-137)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平290081
裁決年月日
平成30年6月5日
裁決結果
棄却
争点番号
100202030
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/3期限内申告
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、平成28年課税期間の法定申告期限内に既に消費税等の確定申告書(本件先行申告書)を原処分庁に提出しているから、その後、同課税期間の法定申告期限後に提出された消費税等の確定申告書(本件後続申告書)は、同課税期間の消費税等の修正申告書であり、期限後申告ではない旨主張する。しかしながら、本件先行申告書には、課税期間の初日の年月日として「平成27年1月1日」、その末日として「平成27年12月31日」と記載されており、これらの記載状況等からすれば、本件先行申告書は、平成28年課税期間の消費税等の確定申告書ということはできない。そして、本件後続申告書には、課税期間の初日の年月日として「平成28年1月1日」、その末日として「平成28年12月31日」と記載されており、本件後続申告書は、同課税期間の消費税等の確定申告書と認められることから、平成28年課税期間の消費税等の期限後申告書に該当する。(平30. 6. 5 大裁(諸)平29-81)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平290133
裁決年月日
平成30年6月5日
裁決結果
棄却
争点番号
100204019
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、過去の税務調査において消費税法第37条《中小事業者の仕入れに係る消費税額の控除の特例》第1項の規定(簡易課税)についての指摘を受けておらず、また、税務署から同法第30条《仕入れに係る消費税額の控除》に規定する計算方法(本則課税)用の申告書用紙が毎年送付されていたにもかかわらず、原処分庁が、請求人の消費税及び地方消費税(消費税等)について、簡易課税を適用して更正処分等を行ったことは信義則に反し違法である旨、また、原処分庁が、同法第37条第1項に規定する簡易課税制度選択届出書の提出から長期間経過後に、当該届出書の存在を主張するのは権利の濫用である旨主張する。しかしながら、租税法律関係においては、信義則の法理の適用は慎重でなければならず、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお当該課税処分に係る課税を免れしめて納税者の権利を保護しなければ正義に反するというような特別の事情が存する場合に、はじめて信義則の法理の適用の是非を考えるべきものであるところ、請求人の主張する事情は、税務署長その他の責任ある立場にある者の公的見解の表示には該当せず、本件において、上記にいう「特別な事情」があるとはいえない。また、原処分庁が請求人の税務処理に誤りがあると確認した段階で処分を行うこと自体は何ら不合理なことではないから、原処分庁に権利濫用の違法は認められない。(平30. 6. 5 東裁(諸)平29-133)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平290077
裁決年月日
平成30年5月23日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正処分(本件更正処分)に係る処分理由には、判断の結論が記載されるのみで、請求人が貸金を業としていない理由やコンサルティング業のみが唯一の事業といえる理由の記載はなく、不備がある旨主張する。しかしながら、本件更正処分に係る通知書には、①請求人が貸付先からコンサルティングの対価を受領していないことから、貸付けが請求人の事業と直接関連しているとも、業務の遂行上必要であるとも認められないこと、②請求人が貸金を業としておらず、貸付け自体が業としてなされたものと認められないことから、貸倒金が事業所得の必要経費には算入されないことが処分理由として摘示されており、このような理由の提示は、請求人が事業所得の金額の計算上必要経費に算入した貸倒金が必要経費には算入されないという原処分庁の判断の根拠を具体的に説明したものということができ、行政庁の判断の恣意抑制及び処分の名宛人の不服申立ての便宜という理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示しているものと認められるから、理由提示の不備はない。(平30. 5.23 大裁(所)平29-77)

支部名
東京
裁決番号
平290128
裁決年月日
平成30年5月23日
裁決結果
棄却
争点番号
100203990
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の兄が代表取締役を務める法人(本件会社)と請求人の間に雇用関係はなく、本件会社から請求人に支払われたとする金員(本件金員)は請求人の給与に該当せず、本件金員を本件会社からの給与と認定した原処分庁の判断は誤りである旨主張する。しかしながら、請求人の主張を前提とすると、本件各年分の給与所得の各収入金額は零円となり、各所得金額についても零円となることから、給与所得に係る各源泉徴収税額は、いずれも零円となる。そうすると、本件金員から差し引かれていたとする請求人の事業所に係る賃貸料が請求人の事業所得の必要経費とならないこととなり、これらを前提とすると、本件各年分における再調査決定後の還付金の額に相当する税額が過少となることはなく、また純損失等の金額も生じないことから、請求人がした更正の請求は、国税通則法第23条第1項の規定に該当する事由があるとは認められない。(平30. 5.23 東裁(所)平29-128)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平290027
裁決年月日
平成30年5月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分の通知書に記載された処分の理由には、何が隠ぺい又は仮装なのかについて説明されておらず、処分理由を理解できないから、理由記載の不備により原処分は取り消されるべき旨主張する。しかしながら、原処分の通知書に記載された処分の理由は、課税の根拠をその基礎となる事実関係及び適用法令を摘示して、具体的に説明したものということができ、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の趣旨を充足する程度に具体的に明示したものと認められることから、不備はない。(平30. 5.14 名裁(所)平29-27)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平290121
裁決年月日
平成30年5月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る更正通知書(本件通知書)に記載されている処分の理由には、請求人がゴルフ会員権(本件会員権)の譲渡があったかのように装ったと断定した根拠及び判断過程が記載されておらず、その理由を知ることができないから、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項に規定する理由の提示の不備がある旨主張する。しかしながら、本件通知書の処分の理由には、①請求人がゴルフ会員権取扱業者(譲受人)に譲渡したとする取引記録及び譲受人から購入したとする取引記録が、いずれも同日付で作成されていること、②請求人が本件会員権を譲渡したとする時点において、本件会員権の証書は無効であったこと、③本件会員権の譲渡に関して名義書換手続がなされていないことなどから、請求人が本件会員権を譲渡したかのように装ったものと認められる旨が記載され、これらの認定を前提に請求人の譲渡所得の金額を算定し、更正した旨及び本件会員権の譲渡があったかのように装った請求人の行為は、国税通則法第68条《重加算税》に規定する隠ぺい又は仮装に該当すると認められることから、原処分により納付すべきこととなる所得税等の額に、同条の規定により計算した重加算税を賦課決定した旨、処分の根拠法令の適用関係と共に記載されている。このような記載内容からすれば、原処分庁が、請求人が譲受人に対して本件会員権を譲渡したかのように装ったと判断をした根拠となる事実関係を具体的に把握することができるから、本件通知書に記載されている処分の理由は、理由の提示の趣旨目的を充足する程度に当該処分の理由を具体的に明示したものと認めることができ、行政手続法第14条第1項本文の要求する理由の提示として不備はない。(平30. 5.14 東裁(所)平29-121)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平290122
裁決年月日
平成30年5月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る調査(本件調査)の事前通知(本件事前通知)において、臨場する原処分庁所属の本件調査の担当職員は2名である旨の連絡を受けたが、本件調査の初日に臨場した人員は3名であり、事前の通知を受けていない職員が本件調査に同席したことは、納税者にあらかじめ通知した事項と異なる内容であり、国税通則法第74条の9《納税義務者に対する調査の事前通知等》の規定に反するから原処分を取り消すべき旨主張する。しかしながら、国税通則法第74条の9及び国税通則法施行令第30条の4《調査の事前通知に係る通知事項》第1項は、臨場予定人数を通知事項として規定しておらず、原処分庁は、本件事前通知に際し調査を行う職員を代表する者の氏名及び所属官署を通知していることから、本件事前通知の手続に原処分を取り消すべき違法はない。(平30. 5.14 東裁(法)平29-122)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平290054
裁決年月日
平成30年5月8日
裁決結果
棄却
争点番号
100202030
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/3期限内申告
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、共同相続人である長女らが提出した相続税の申告書(本件申告書)に請求人の氏名の記載があるものの押印を欠いたのは、長女らと相続財産の分割協議について係争中であったためにすぎず、請求人の代理人を通じて長女らに申告と納税を依頼し、本件申告書を長女らと共同して提出する意思を有していたから、請求人の期限内申告書に該当する旨主張する。しかしながら、請求人の代理人は本件申告書への押印を確定的に拒否したのであるから、長女らに請求人の相続税の申告を依頼したと認めることはできず、また、長女らが委任した税理士は、本件申告書に添付した理由書において、請求人の依頼を受けていないことを明示し、請求人のために本件申告書を提出するものではないという態度を明確に示していたことからすれば、本件申告書は、請求人の申告の意思に基づいて提出されたものと認めることはできない。したがって、本件申告書は、請求人が長女らと共同して提出した申告書であるとはいえない。(平30. 5. 8 関裁(諸)平29-54)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平290025
裁決年月日
平成30年4月19日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集№111

要旨

○ 請求人は、原処分庁所属の調査担当職員(本件調査担当職員)が、請求人に対する税務調査(本件調査)において、①調査理由及び取引先への調査の実施の必要性などについて説明を行わなかったこと、②第三者の本件調査への立会いを認めなかったこと、③調査環境を整えようとしなかったことは、それぞれ違法であり、本件調査に係る手続に原処分の取消事由となる違法がある旨主張する。しかしながら、上記①②いずれも、法令上の規定はなく、また、①については、本件調査担当職員の取引先に対する調査の実施が社会通念上相当の限度を超えていると認める状況になく、②については、国税通則法第126条などに規定する守秘義務に違反するおそれがある点を考慮すれば、合理的な判断といえ、③については、請求人の主張を認めるに足る証拠はなく、加えて、本件調査による調査手続や本件調査担当職員による課税処分の基礎となる証拠資料の収集手続が刑罰法規に触れ、公序良俗に反し又は社会通念上相当の限度を超えて濫用にわたるなどと評価するに足る事実もないことからすれば、本件調査に係る手続に原処分の取消事由となる違法があるとは認められない。(平30. 4.19 名裁(所・諸)平29-25)

支部名
大阪
裁決番号
平290068
裁決年月日
平成30年4月12日
裁決結果
棄却
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、相続税の申告において土地の評価の基礎とした固定資産税評価額について、現況が山林であったにもかかわらず、地目を誤って宅地として認定していたとして、自治体の長から固定資産税の税額変更通知(本件変更通知)がされたことは、国税通則法施行令第6条《更正の請求》第1項第1号に規定する「申告、更正又は決定に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実のうちに含まれていた行為の効力に係る官公署の許可その他の処分が取り消されたこと」に該当する旨主張する。しかしながら、本件土地に係る相続税の「申告、更正又は決定に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実」とは、本件土地の本件相続開始時における現況をいうものであって、固定資産税評価額をいうものではない。また、本件変更通知は、地方税法第17条の5《更正、決定等の期間制限》第3項の規定により還付することができない固定資産税相当額について、返還金として支払う旨を通知するものであって、自治体の長が誤って本件変更通知の様式を使用して通知したものであると認められ、固定資産税の賦課決定を取り消して固定資産税額を減額するものではない。したがって、本件変更通知がされたことは、「申告、更正又は決定に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実のうちに含まれていた行為の効力に係る官公署の許可その他の処分が取り消されたこと」に該当せず、国税通則法施行令第6条第1項第1号の規定は適用できない。(平30. 4.12 大裁(諸)平29-68)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平290113
裁決年月日
平成30年4月12日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、租税特別措置法(平成25年法律第5号による改正前のもの)第37条の12の2《上場株式等に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除》第4項の適用が認められない理由及び適用が認められる場合の具体的な事例を回答するよう原処分庁に求めていたにもかかわらず、原処分に係る処分の通知書(本件通知書)には、その回答の記載がないから、本件における更正処分(本件更正処分)に係る理由の提示には不備がある旨主張する。しかしながら、本件通知書には、本件更正処分の根拠法令とその原因となる事実関係の内容等が具体的に示されており、本件更正処分の理由の提示は、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服の申立てに便宜を与えるという行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の趣旨に照らし、同項本文の要求する理由の提示として欠けるものではないから、本件更正処分に係る理由の提示に不備があるとは認められない。(平30. 4.12 東裁(所)平29-113)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平290113
裁決年月日
平成30年4月12日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人への聴き取り・面談や実地調査などをすることなく行われた更正処分(本件更正処分)は、国税通則法第24条《更正》に規定する「調査」を欠いた違法なものである旨主張する。しかしながら、同条に規定する「調査」とは、課税標準等又は税額等を認定するに至る一連の判断過程の一切を含む極めて包括的な概念であり、いかなる調査の方法をとるかは権限ある税務職員の合理的な裁量に委ねられていると解されるところ、原処分庁所属の調査担当職員は、請求人の税務代理人に対し、請求人の調査に着手する旨を伝えた後に、質問等の調査を行い、その調査の結果を説明した上で本件更正処分を行ったのであるから、本件更正処分は、「調査」に基づき行われたものと認められる。(平30. 4.12 東裁(所)平29-113)

支部名
関東信越
裁決番号
平290049ほか 1件
裁決年月日
平成30年4月10日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、海外から受け取る配当金の申告について原処分庁所属の相談担当職員(本件職員)に相談して当該配当金を翌年分の退職所得として申告すればよい旨の回答を受けたから、これに反する原処分は信義則の法理に反し違法である旨主張する。しかしながら、本件職員による回答は、請求人が提示した資料及びその説明の範囲内で検討を行った上、行政サービスの一環として一応の参考意見を示したものであって、税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したということはできず、納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお課税を免れしめて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別な事情が存在するとは認められないから、信義則の法理の適用の是非を考えるべき場合に該当しない。 (平30. 4.10 関裁(所)平29-49)

支部名
大阪
裁決番号
平290066
裁決年月日
平成30年4月6日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、旧所轄庁の税務調査を受け、旧所轄庁が行った課税処分の通知書が到達する前に本店所在地を現在の所在地に移転していたことから、原処分庁が、旧所轄庁が行った課税処分を取り消し、旧所轄庁の調査結果に基づき原処分を行ったことに対し、原処分庁は、国税通則法第24条《更正》等に規定する「調査」を行っておらず、原処分庁及び旧所轄庁は、調査の事前通知、調査結果の内容の説明及び修正申告の勧奨をしていないから、調査手続は違法である旨主張する。しかしながら、国税通則法第24条等に規定する「調査」には、いわゆる机上調査のような税務官庁内部における調査も含まれると解されるところ、原処分庁は、旧所轄庁が収集した証拠資料を庁舎内で改めて照合及び検討するなど机上調査を行った上で原処分を行った。また、原処分庁及び旧所轄庁の調査手続の違法に関する請求人の主張には理由がなく、当該調査手続に原処分を取り消すべき違法はない。(平30. 4. 6 大裁(法・諸)平29-66)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平290102
裁決年月日
平成30年4月2日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人と他の旅行代理店との間においても原処分に係る各取引(本件各取引)と同様の取引を行っており、また、請求人以外の者においても本件各取引と同様の取引が行われているにもかかわらず、原処分に係る旅行代理店が消費税等を納税していないことを理由に本件各取引のみを更正処分の対象とすることは、平等原則に違反し、また、予測可能性及び法的安定性を害するため違法である旨主張する。しかしながら、課税上の平等原則とは、課税の根拠となる法を適用すべき者に対しては等しく適用すべしとすることであって、仮に法の適用を免れる者があったとしても、そのことを理由に、他の者に対して法を正しく適用することができなくなるわけではなく、法を正しく適用することが課税の平等原則に反することにはならないことは明らかというべきであり、法の規定を正しく適用してなされた請求人に対する更正処分等が課税の平等原則に反し違法となるということはできない。また、更正処分等が消費税法の規定を正しく適用してされている以上、本件各取引とは別の取引に係る申告内容等と更正処分等における取扱いの齟齬をもって、予測可能性及び法的安定性を害するということもできない。(平30. 4. 2 東裁(諸)平29-102)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平290043
裁決年月日
平成30年3月27日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の配偶者が有する家屋の持分を請求人が負担付贈与により取得した場合の租税特別措置法第41条《住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除》第1項に規定する住宅借入金等特別税額控除(本件特別控除)の適用の可否について、事前に原処分庁所属の職員に相談をし、本件特別控除の適用が可能であるとの回答(本件回答)を得た上で当該負担付贈与を行ったのであるから、本件特別控除が適用されないとした更正処分(本件更正処分)は、信義誠実の原則(信義則)に反し違法である旨主張する。しかしながら、本件回答は、税務署長その他の責任ある立場にある者によるものではなく、原処分庁が請求人に対し、信頼の対象となる公的見解を表示したとは認められないから、本件更正処分が信義則に反し違法であるとはいえない。(平30. 3.27 関裁(所)平29-43)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平290063ほか 1件
裁決年月日
平成30年3月27日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、国税庁の公的見解の表明である消費税法基本通達9−1−13《固定資産の譲渡の時期》(本件通達規定)ただし書を信頼して消費税等の申告をしたのであり、請求人が当該信頼を抱くことに何らの落ち度はないのであるから、本件通達規定ただし書の適用を否定した原処分は信義則に反し違法である旨主張する。しかしながら、請求人が、本件通達規定ただし書の規定する契約基準を適用したことは、租税負担の公平を著しく害すると認められるから、本件において、納税者の信頼を保護しなければ正義に反するというような特別な事情が存するということはできない。よって、本件は、信義則の法理の適用を考えるべきものには当たらず、原処分が信義則に反し違法であるとは認められない。(平30. 3.27 大裁(法・諸)平29-63)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平290064ほか 1件
裁決年月日
平成30年3月27日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分の時点で、請求人の代表者から買い受けた建物及び建物附属設備(本件建物等)の「課税仕入れを行った日」の解釈が争点となっているにもかかわらず、消費税等更正処分の通知書(本件通知書)には当該争点に応じた法令等の解釈及びその判断過程の記載がないことから、本件通知書の理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、本件通知書に記載された理由には、本件建物等の引渡しを受けた日をもって「課税仕入れを行った日」とするとの判断及び本件建物等の引渡しを受けた日の認定の基礎となる事実関係が記載されていると解されることからすると、請求人が主張する各記載がなくても、行政庁の恣意の抑制及び不服申立ての便宜という理由の提示の趣旨を充足する程度に具体的に明示したものと認められるから、本件通知書の理由の提示に不備はない。(平30. 3.27 大裁(法・諸)平29-64)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平290065
裁決年月日
平成30年3月27日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、消費税等の更正処分に係る通知書(本件更正通知書)の処分の理由は、引渡基準を適用した場合の根拠にすぎず、契約基準を適用し「課税仕入れを行った日」を売買契約日とすることが、消費税法及び消費税法基本通達から逸脱している理由が記載されていないので、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項の理由提示の不備の違法がある旨主張する。しかしながら、本件更正通知書の処分の理由は、請求人が購入した建物及び建物附属設備(本件建物等)の引渡しを受けた日をもって「課税仕入れを行った日」とするとの判断並びに本件建物等の引渡しを受けた日の認定の基礎となる事実関係及び適用法条を具体的に示すことにより、行政庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という理由の提示の趣旨を充足する程度に具体的に明示したものと認められるから、本件更正通知書の理由の提示に不備はない。(平30. 3.27 大裁(法・諸)平29-65)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平290060
裁決年月日
平成30年3月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100204050
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/5申告の勧奨と更正(通則法74条の11を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、仮に、再調査を行うことが適法であるとしても、調査担当職員は請求人に対して、新たに得られた情報の内容など請求人に対する調査(本件調査)が適法である根拠を示さずに本件調査を行っているから、調査手続には、原処分を取り消すべき違法がある旨主張する。しかしながら、本件調査には国税通則法第74条の11《調査の終了の際の手続》第6項の適用はないので、そもそも請求人の主張には理由がないのであるが、仮に、本件調査に同項の規定が適用されるとしても、同項に規定する「新たに得られた情報」や本件調査が適法である根拠を請求人に対して説明すべき旨定める明文の規定はなく、その説明の実施が適法要件になるとは解されないから、当該説明がなかったことをもって本件調査の調査手続に違法があるとの請求人の主張は、独自の見解に基づくものであって採用することができない。(平30. 3.19 大裁(法・諸)平29-60)

支部名
名古屋
裁決番号
平290020
裁決年月日
平成30年3月15日
裁決結果
棄却
争点番号
100203990
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、期限後申告に係る原処分庁の調査手続の違法及び原処分庁所属の職員の虚偽説明などを事由として、更正の請求により期限後申告が無効又は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、期限後申告に係る原処分庁の調査手続の違法は、国税通則法第23条《更正の請求》第1項及び第2項並びに相続税法第32条《更正の請求の特則》に規定する更正の請求の事由には該当せず、また、原処分庁所属の職員の調査手続の違法及び虚偽説明の事実は認められない。(平30. 3.15 名裁(諸)平29-20)

支部名
名古屋
裁決番号
平290021
裁決年月日
平成30年3月15日
裁決結果
棄却
争点番号
100203990
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の夫に対して行われた調査手続の違法などが請求人に及ぶことを事由として、更正の請求により期限後申告が無効又は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、期限後申告に係る原処分庁の調査手続の違法は、国税通則法第23条《更正の請求》第1項及び第2項並びに相続税法第32条《更正の請求の特則》に規定する更正の請求の事由には該当せず、請求人の夫に対する調査手続の違法を理由として期限後申告が無効となるものではない。したがって、請求人の主張は認められない。(平30. 3.15 名裁(諸)平29-21)

支部名
関東信越
裁決番号
平290040
裁決年月日
平成30年3月13日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、相続税の期限後申告(本件期限後申告)に係る相続財産には、被相続人の財産ではない請求人名義の各預貯金(本件各預貯金)が含まれているという重大な誤りがあり、本件期限後申告は無効であるから、無申告加算税の賦課決定処分(本件賦課決定処分)は、無効な本件期限後申告に基づくものとして取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、納税申告書の記載内容の過誤の是正については、その過誤が客観的に明白かつ重大であって、法定の方法以外にその是正を許さないならば、納税義務者の利益を著しく害すると認められる特段の事情がある場合でなければ、法定の方法によらないで申告書の記載内容の過誤を主張することは許されないと解される。そして、預貯金の帰属については、一般的にはその名義人に帰属するのが通常であるものの、単に名義人が誰であるかという形式的事実のみにより判断するのではなく、その原資となった財産の出えん者、その管理及び運用の状況、贈与の事実の有無等を総合的に勘案して判断するのが相当であるところ、本件期限後申告に係る申告書の記載内容のみからは、本件各預貯金の真実の帰属者が請求人であるか否かは判断し難く、当該記載内容に過誤があったとしても、その過誤が客観的に明白であったとはいえない。そうすると、本件期限後申告に係る過誤の是正は、国税通則法第23条《更正の請求》に規定する更正の請求によるべきであり、本件賦課決定処分は、本件期限後申告を無効なものとして取り消されるべきではない。(平30. 3.13 関裁(諸)平29-40)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平290098
裁決年月日
平成30年3月13日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、消費税法施行令第20条の2《納税義務の免除の規定の適用を受けない旨の届出等に関する特例》第3項の規定に基づく請求人の請求に対して原処分庁が行なった各却下処分(本件各却下処分)の理由において、消費税法第9条《小規模事業者に係る納税義務の免除》第9項に規定する「やむを得ない事情」に関する具体的な事例及び明確な基準を明示することなく、「やむを得ない事情」があったとは認められない旨を一方的に判断していることから、本件各却下処分の理由の提示には不備がある旨主張する。しかしながら、本件各却下処分の根拠法令と当該各処分の原因となる事実関係の内容等が具体的に示されている当該各処分は、原処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という行政手続法第8条《理由の提示》第1項の趣旨に照らし、法の要求する理由提示として欠けるものではなく、請求人自身の事情を離れた具体的事例や基準を明示すべきとする請求人の主張は、法令に根拠のない請求人独自の見解であり、採用の限りでない。したがって、本件各却下処分の理由は、同項に規定する理由提示として不備はない。(平30. 3.13 東裁(諸)平29-98)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平290057
裁決年月日
平成30年3月7日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204150
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/15処分理由の差換え
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が、答弁書において、請求人が支払った金員について、農地(本件農地)の事実上の使用貸借を解消するために支払われたものであると主張し、更正処分(本件更正処分)の理由を差し替えた旨主張する。しかしながら、本件更正処分の理由においても、事実関係の一つとして、請求人と本件農地の借主との貸借関係が使用貸借である旨が記載されていることからすると、処分理由の差替えはなく、請求人の主張は、その前提を欠くものである。(平30. 3. 7 大裁(所)平29-57)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平290057
裁決年月日
平成30年3月7日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件更正処分に係る通知書に記載されたその理由には、請求人が支払った本件金員が譲渡費用と認められない具体的な理由が記載されておらず、理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、本件更正処分の理由には、譲渡費用に該当しないとの判断及びその基礎となる事実関係が具体的に記載され、請求人が主張する記載がなくても、行政庁の恣意の抑制及び不服申立ての便宜という理由の提示の趣旨を充足していると認められることから、請求人の主張は採用することができない。(平30. 3. 7 大裁(所)平29-57)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平290017
裁決年月日
平成30年3月6日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、A社との間で金融商品の出資契約(本件契約)を締結し、これにより生じた利息を雑所得に係る総収入金額として確定申告をした後、本件契約が民法及び消費者契約法に基づき取り消されたとして不当利得返還請求訴訟を提起した結果、請求人の請求を認容する旨の判決(本件判決)を得たことから、国税通則法(通則法)第23条《更正の請求》第2項第1号に該当し、更正の請求が認められると主張する。しかしながら、通則法第23条第2項による更正の請求が認められるためには、同項に規定する手続的要件を満たすだけでは足りず、同条第1項各号に掲げる税額が過大であるなどの実体的要件が満たされていることが必要であるところ、請求人は、満期日が到来した本件契約に係る元本及び利息について、償還金として受け取ることに代えて、その全額を新たな契約の元本の一部に再投資し、当該再投資を行った時点で利息を回収し現実の収入を得ており、また、仮に本件判決により本件契約が取り消されたものであるとしても、請求人が本件契約から得た利息に相当する経済的成果が失われたとは認められず、通則法第23条第1項第1号に規定する実体的要件を満たしていないから、更正の請求は認められない。(平30. 3. 6 名裁(所)平29-17)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平290092
裁決年月日
平成30年3月5日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が提示した理由について、その趣旨等が不明であるから、原処分には行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項に規定する理由の提示不備の違法がある旨主張する。しかしながら、当該理由の提示についてみると、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服申立てに便宜を与えるという同項本文の趣旨に照らし、同項本文の要求する理由の提示として欠けるものではないから、原処分には同項に規定する理由の提示不備の違法はない。(平30. 3. 5 東裁(諸)平29-92)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
札幌
裁決番号
平290006
裁決年月日
平成30年3月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分の根拠の記載が不十分であるから、原処分には行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項の要求する理由の提示を欠いた違法がある旨主張する。しかしながら、原処分の通知書に記載された処分の理由として、請求人が請求人の役員(本件役員)に対し自己株式を移転した時における請求人株式の価額を認定した上で、本件役員が当該自己株式の時価と払込金額との差額に相当する経済的利益を享受したことは給与所得に該当するとして、根拠条文とともに課税の対象となる事実とそれに対する法的評価が具体的に記載されているから、理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示していると認められ、理由の提示として欠けるところはない。(平30. 3. 1 札裁(諸)平29-6)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
札幌
裁決番号
平290007
裁決年月日
平成30年3月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分には行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項の要求する理由の提示を欠いた違法がある旨主張する。しかしながら、原処分の通知書に記載された処分の理由は、請求人が、役員の地位にある法人に対し、本件法人の株式を譲渡したこと(本件株式譲渡)につき、その時における株式の時価を認定した上で、本件株式譲渡の対価が時価の2分の1に満たない金額であるとして、所得税法第59条《贈与等の場合の譲渡所得等の特例》を適用する旨を具体的に記載しており、理由の提示として欠けるところはない。(平30. 3. 1 札裁(所)平29-7)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
札幌
裁決番号
平290008
裁決年月日
平成30年3月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分には行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項の要求する理由の提示を欠いた違法がある旨主張する。しかしながら、原処分の通知書に記載された処分の理由は、請求人が、取締役の地位にある法人(本件法人)から、本件法人の株式を取得したことにつき、その取得時における本件法人の株式の時価を認定した上で、当該時価と払込金額との差額に相当する経済的利益を享受したことが給与所得に該当するとして、根拠条文とともに課税の対象となる事実とそれに対する法的評価を具体的に記載しており、理由の提示として欠けるところはない。(平30. 3. 1 札裁(所)平29-8)

支部名
東京
裁決番号
平290090
裁決年月日
平成30年3月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、実質的に非営利型法人に該当することから、請求人が行った法人税の申告に誤りがあり、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求ができる旨主張する。しかしながら、請求人は非営利型法人に該当せず、普通法人に該当することが認められ、請求人が行った法人税の申告において、課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったとは認められない。したがって、請求人が行った更正の請求は認められない。(平30. 3. 1 東裁(法)平29-90)

支部名
東京
裁決番号
平290086
裁決年月日
平成30年2月23日
裁決結果
棄却
争点番号
100203050
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第3号の委任を受けた国税通則法施行令第6条《更正の請求》第1項第3号に規定する「やむを得ない事情」の有無については、社会通念に照らし、企業規模や事業内容等を考慮し、総合的に判断すべきであるところ、請求人において帳簿書類の押収に類する事実や証拠収集が困難であった事情があることからすれば、請求人には「やむを得ない事情」がある旨主張する。しかしながら、請求人は、当該各事業年度の法人税の各確定申告書をいずれも法定申告期限までに提出しており、更に、請求人の代表取締役は、当該各事業年度に係る元帳や仕訳帳のデータを所持し、それらを基に当該各確定申告書を作成した旨を答述していることからすれば、それらの提出時点において、請求人が帳簿書類の押収等がされたことにより、その他の資料から課税標準等又は税額等を計算することが客観的に不可能な状況にあったと認めることはできない。したがって、請求人には、国税通則法施行令第6条第1項第3号に規定する「やむを得ない事情」があるとは認められない。(平30. 2.23 東裁(法)平29-86)

支部名
東京
裁決番号
平290087
裁決年月日
平成30年2月23日
裁決結果
棄却
争点番号
100203990
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、資産運用を委託していた外国銀行(本件銀行)から受領した和解金(本件和解金)の一部を雑所得として申告後、当該雑所得の金額を増額する更正処分等を受けたが、本件和解金のうち請求人らが預け入れた資金を超える部分については、本件銀行と合意した運用方法による運用益の一部であり、当該運用益は当時の税制により非課税であること、仮に非課税に当たらないとしても、除斥期間経過後に支払を受けたものであり課税されないことから、上記更正処分等による納付すべき税額は過大であるとして、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求ができる旨主張する。しかしながら、本件和解金に係る課税の範囲、収入すべき時期及び所得区分の問題については、上記更正処分等に係る裁決において、既に判断されているところ、請求人らの主張を認めるに足りる新たな証拠の提出はなく、請求人らが本件和解金を受領するまでの事実関係について上記裁決と異なる点は認められないことに加え、本件銀行における実際の運用が上記の合意した運用方法のとおり履行されていなかったことは明らかであるから、上記更正処分等に係る納付すべき税額が過大であるとの事実は認められず、請求人らの更正の請求は同号に該当しない。(平30. 2.23 東裁(所)平29-87)

支部名
名古屋
裁決番号
平290014
裁決年月日
平成30年2月20日
裁決結果
棄却
争点番号
100203990
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人名義の所得税又は所得税及び復興特別所得税の各確定申告書が提出された事実を知らず、当該申告書に記載された事業所得は、請求人の元夫に帰属することから、請求人の事業所得の金額を零円とする更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、①各確定申告書を請求人名義で提出していること、②当該各申告書に記載された事業所得の帰属主体が請求人であることを前提として各確定申告書を作成していたこと、③各確定申告書の提出に伴い納付すべき税額が発生することを各確定申告書の提出時から認識していたことが認められ、また、請求人が審査請求時に提出した書類によっても請求人の主張を認めるに足るものはないことからすれば、元夫が当該事業所得の帰属主体であると認めることはできない。(平30. 2.20 名裁(所)平29-14)

支部名
高松
裁決番号
平290003
裁決年月日
平成30年2月13日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁所属の調査担当職員は、請求人に対する調査(本件調査)に当たり、調査である旨を述べず、国税通則法第74条の9《納税義務者に対する調査の事前通知等》第1項に規定する事項を通知しなかったのであるから、本件調査の手続には違法があり、原処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、請求人提出資料、原処分関係資料並びに当審判所の調査及び審理の結果によれば、本件調査に係る事前通知は適法に行われていたと認められるから、請求人の主張は理由がない。(平30. 2.13 高裁(所)平29-3)

支部名
東京
裁決番号
平290083
裁決年月日
平成30年2月9日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の平成27年分及び平成28年分の所得税及び復興特別所得税(所得税等)の確定申告並びに平成27年分の更正の請求(本件更正の請求)が原処分庁所属の職員の指導に基づくものであり、当該指導を請求人が信頼したにもかかわらず、原処分がされたことは信義則に反する旨主張する。しかしながら、税務相談は、相談者の申立てに基づき、その範囲内で、行政サービスとして納税申告をする際の参考とするために一応の判断を示すものであって、その助言どおりの納税申告をした場合には、その申告内容を是認することまでをも意味するものではなく、最終的にいかなる納税申告をすべきかは、納税義務者の判断と責任に任されているというべきところ、本件更正の請求及び平成28年分の所得税等の確定申告に関しては、請求人が主張する事実があったことが認められるものの、請求人が主張する各指導は、いずれも税務相談における税務職員の助言等であって、税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したものとは認められない。また、他に租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお当納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特段の事情が存するとは認められない。(平30. 2. 9 東裁(所)平29-83)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平290011
裁決年月日
平成30年2月1日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁所属の調査担当者(調査担当者)が調査において、根拠のない金額に基づいて修正申告を勧奨したことは調査手続の違法であり、この違法は原処分の取消原因に当たると主張する。しかしながら、調査担当者は、法令に定められた手続に則って原処分に係る調査をしており、当該調査に違法はないことから、原処分を取り消すべき違法はない。(平30. 2. 1 名裁(所・諸)平29-11)

支部名
東京
裁決番号
平290077
裁決年月日
平成30年2月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①原処分に係る通知書(本件通知書)に記載された処分の理由(本件処分理由)において、被相続人の夫が死亡した時の米国カリフォルニア州法と日本国民法等との相続に関する法令の適用範囲等が明らかにされておらず、原処分庁がその法的根拠を示していないこと、②本件処分理由は、本審査請求における原処分庁の主張内容と明らかな矛盾があり、一貫性のないものであることから、本件処分理由には、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文に規定する理由提示に不備がある旨主張する。しかしながら、本件処分理由には、原処分の根拠法令、その内容、その原因となる事実関係等が具体的に示されており、これらの内容等を総合考慮すると、本件処分理由は、原処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という同条の趣旨に照らし、法の要求する理由提示として欠けるものではなく、本件通知書の理由提示には不備はないと認められるところ、請求人が主張する上記①の事由は、その記載がないからといって理由提示に不備があるとはいえず、また、上記②の事由は、本件処分理由が提示された後の事情であり、本件処分理由の不備の判断に影響を与えるものとはならない。(平30. 2. 1 東裁(諸)平29-77)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平290031
裁決年月日
平成30年1月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100204990
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/18その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、源泉所得税の納税に関しては、国と給与所得者との間に直接の法律関係が生じないため、源泉所得税の徴収に不足がある場合には支払者からその不足分を徴収することとなり、所得税法第121条《確定所得申告を要しない場合》第1項の規定の適用を受ける請求人は、国税通則法第25条《決定》に規定する「納税申告書を提出する義務があると認められる者」に該当しないから、配偶者控除の適用誤りがあるとして行った決定処分は違法である旨主張する。しかしながら、所得税法第121条《確定所得申告を要しない場合》第1項第1号に規定する「当該給与等の全部について所得税法第183条《給与所得に係る源泉徴収義務》又は同法第190条《年末調整》の規定による所得税の徴収をされた又はされるべき場合」とは、記載事項に誤りのない扶養控除等申告書に基づき、適正に源泉徴収がされた又はされるべき場合をいうと解するのが相当であるところ、請求人は、配偶者が控除対象配偶者に該当しないにもかかわらず、該当する旨を記載した扶養控除等申告書を提出し、これに基づいて給与等の源泉徴収がされたのであるから、同条に規定する「確定申告を要しない場合」に該当せず、国税通則法第25条に規定する「納税申告書を提出する義務があると認められる者」に該当する。(平30. 1.30 関裁(所)平29-31)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平290013
裁決年月日
平成30年1月25日
裁決結果
棄却
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、証券会社との間で締結した商品先物取引の委託契約(本件委託契約)について、当該証券会社に本件委託契約の解除又は取消しを行う旨を記載した通知書(本件通知書)を送付したことにより、本件委託契約はその効力を失い、本件委託契約に基づく商品先物取引の利益が消滅したのであるから、更正の請求が認められるべきである旨主張する。しかしながら、本件通知書の送付以前にされた請求人と当該証券会社との間の和解により、請求人は、本件委託契約の解除権及び取消権を放棄したものと認められ、その効力は和解調書への記載により確定し、当該和解の成立後において、当該証券会社が請求人に対して当該和解の内容に関し新たな債務不履行等を行った事実も認められないから、請求人は、本件委託契約を解除し、又はこれを取り消すことはできず、したがって、請求人の主張する事由は、更正をすべき理由には当たらない。(平30. 1.25 広裁(所)平29-13)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
金沢
裁決番号
平290003
裁決年月日
平成30年1月23日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、重加算税の賦課決定処分に係る各通知書(本件各通知書)は、重加算税の賦課要件の重要な判定要素である架空取引を行っていた従業員(本件従業員)の職制を誤って記載しているなど、処分の理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、本件各通知書においては、本件従業員の職制について誤りはあるものの、架空取引の金額、行為者及び相手先の名称などの処分の理由となった事実等を具体的に示しているというべきであり、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服申立てに便宜を与えるという行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の趣旨目的を充足する程度に処分の理由を具体的に明示したものと認めることができるから、同項本文の要求する理由提示として不備はない。(平30. 1.23 金裁(法・諸)平29-3)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
平290005
裁決年月日
平成30年1月22日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、租税特別措置法第25条 《肉用牛の売却による農業所得の課税の特例》第1項に規定する特例(本件特例)の適用について、従来から今回と同様の方法で事業所得の金額を計算し、過去の調査においても当該計算方法が許容されていたにもかかわらず、当該計算方法を誤りとする原処分は、信義誠実の原則(信義則)に反し違法である旨、また、多くの畜産家が請求人と同様の所得計算の方法で申告していることからすれば、課税の公平の観点からも違法である旨主張する。しかしながら、本件特例は、その創設以降、肉用牛の売却により生じた事業所得に対する所得税を免除するとした点において変更はなく、また、課税実務において請求人の主張する計算方法を是認する取扱いがされていたとも認められないから、請求人の主張する事情は、信義則の法理の適用の是非を考慮すべき特別の事情には当たらず、また、原処分が適法であるとすれば、仮に他の畜産家が請求人と同様の方法で申告し、それにもかかわらず請求人と同様の課税処分を受けていなかったとしても、そのことによって直ちに原処分が課税の公平に反し違反となるものではないから、原処分に信義則又は課税の公平の観点からの違法があるとは認められない。(平30. 1.22 福裁(所)平29-5)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平290029
裁決年月日
平成30年1月11日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、国税通則法第74条の11《調査の終了の際の手続》第2項に規定する調査結果の内容の説明を納税義務者に代えて関与税理士へ行うことについて同意していないにもかかわらず、請求人の代表者に対して調査結果の内容の説明がなされなかったから、原処分を取り消すべき調査手続の違法がある旨、また、更正の請求に対する更正をすべき理由がない旨の通知処分(本件通知処分)について、原処分庁内部において何を見て、どのように判断したのか不明であるから違法である旨主張する。しかしながら、仮に調査結果の内容の説明がなされなかったとしても、既に行われた証拠資料の収集手続の適法性に影響を及ぼすものではないから、原処分の取消事由となるものではなく、また、本件通知処分は、更正の請求書に添付された書類等を調査した上で行われていることが認められるから、請求人の主張はこれを取り消すべき事由に当たらない。(平30. 1.11 関裁(諸)平29-29)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平290072
裁決年月日
平成30年1月11日
裁決結果
棄却
争点番号
100204019
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、前回の調査において調査担当者からあるべき指摘や指導がなかったにもかかわらず、更正処分等を行うことは信義に反する旨主張する。しかしながら、信義則の法理に反するか否かの判断については、税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示していることが前提となるところ、本件においては、原処分庁が公的見解を表示した事実は認められないから、当該更正処分等が信義則に反して違法であるとはいえない。(平30. 1.11 東裁(諸)平29-72)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平290042
裁決年月日
平成30年1月9日
裁決結果
棄却
争点番号
100204042
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/2調査権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る実地調査(本件実地調査)において、事前通知がなかったこと、任意調査として認められない質問検査が行なわれたことなどを理由に、本件実地調査の手続には、原処分を取り消すべき違法がある旨主張する。しかしながら、調査担当職員が保有していた情報に鑑みれば、原処分庁が事前通知をすることにより、請求人が帳簿書類等の破棄、隠匿、偽造するなどの行為を行うことが合理的に推認されるというべきであり、本件は、国税通則法第74条の10《事前通知を要しない場合》に規定する事前通知を要しない場合に該当すると認められ、また、調査担当職員による質問検査権の行使は社会通念上相当な限度にとどまるものであり、その他請求人が主張する事実についてもこれらを認めるに足る証拠はない。したがって、本件実地調査の手続に原処分を取り消すべき違法はない。(平30. 1. 9 大裁(所・諸)平29-42)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平290026
裁決年月日
平成29年12月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100202010
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/1納税申告の範囲
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、遺言の効力について係争中であり、受遺者(本件受遺者)が遺贈(本件遺贈)を受けた不動産(本件不動産)の所有権は確定しておらず、相続税法基本通達11の2−4《裁判確定前の相続分》(本件通達)の定めにより当該遺言がなかったものとして課税関係を検討すべきであるから、本件遺贈に係る相続税の納税義務はいまだ成立しておらず、本件受遺者の納税義務を承継した請求人らが提出した相続税の申告書(本件申告書)は、期限後申告書の提出があった場合に当たらない旨主張する。しかしながら、本件不動産の権利の帰属について訴訟が係属中であった場合には、本件通達の定めるところにより、当該訴訟がないものとして相続税の課税価格を計算することとなり、本件受遺者の相続税の納税義務は、遺贈者の死亡により本件遺贈の効力が生じ、本件受遺者が本件不動産を取得したことによって成立したものと認められるのであって、請求人らはその法定申告期限後に本件申告書を提出したのであるから、本件申告書の提出は、期限後申告書の提出があった場合に該当する。(平29.12.19 関裁(諸)平29-26)

支部名
東京
裁決番号
平290067
裁決年月日
平成29年12月15日
裁決結果
棄却
争点番号
100203990
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人及び請求人の亡母が役員を務める法人から役員報酬請求事件における裁判上の和解に基づき支払を受けた解決金(本件解決金)は、①平成26年分の給与所得ではなく平成25年分以前の給与所得に該当し、かつ、②当該給与所得についての源泉徴収をされるべき所得税及び復興特別所得税(所得税等)の額(源泉徴収税額等)を請求人の平成26年分の所得税等の還付金の額に相当する税額の計算上控除すべきであり、以上を前提に請求人の当該税額を算定すればこれが過少となるから、請求人には国税通則法第23条《更正の請求》第1項第3号の規定に該当する事由がある旨主張する。しかしながら、所得税法第120条《確定所得申告》第1項第5号にいう「源泉徴収をされた又はされるべき所得税の額」とは、同法の源泉徴収の規定(同法第4編(源泉徴収))に基づき正当に徴収をされた又はされるべき所得税の額を意味するものであると解するのが相当であるところ、本件解決金が平成25年分以前の給与所得に該当するとした場合、請求人の平成26年分の給与等の収入金額は零円となることから、同年分の給与所得の金額も零円となり、また、同年分の給与所得についての「正当に」源泉徴収をされるべき所得税等の額、すなわち源泉徴収税額等も零円となる。そして、請求人の平成26年分の給与所得の金額及び源泉徴収税額等が、いずれも零円となることを前提として、請求人の同年分の所得税等の還付金の額に相当する税額を算定すると、これが過少とはならないから、請求人がした更正の請求は、国税通則法第23条第1項第3号に該当する事由がないこととなる。(平29.12.15 東裁(所)平29-67)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平290021
裁決年月日
平成29年11月20日
裁決結果
棄却
争点番号
100204050
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/5申告の勧奨と更正(通則法74条の11を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁は、①請求人の取引先に対する調査との名目で、取引先の担当者らの所得税に関する調査を行って申述を強要したほか、②国税通則法第74条の11《調査の終了の際の手続》第2項に規定する調査終了の際の手続を履践しなかったのであるから、原処分に係る調査の手続には、原処分の取消事由となる違法がある旨主張する。しかしながら、①原処分庁が行った当該調査は、請求人から金員を受領した経緯等について聴取を行ったものであり、請求人の法人税の課税標準等を認定するために必要な範囲を超えていたと認めることはできず、また、②調査結果の内容の説明や調査終了の際の手続の履践がなかったことは、既に行われた証拠収集手続の適法性に影響を及ぼすものではなく、原処分の取消事由とはならないのであるから、原処分に係る調査の手続には、原処分の取消事由となる違法はない。(平29.11.20 関裁(法・諸)平29-21)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平290029
裁決年月日
平成29年11月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分の各通知書には、服飾品や宝飾品の購入額等の全体につき概括的な理由を付記するのみであり、個々の支出が課税仕入れに係る支払対価に該当しない理由等を明記していないから、理由付記の不備がある旨主張する。しかしながら、原処分の各通知書に記載された理由は、課税の根拠をその基礎となる事実関係及び適用法条を摘示して具体的に説明したものということができ、行政庁の恣意抑制及び処分の名宛人の不服申立ての便宜という理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示したものと認められるから、理由付記の不備はない。(平29.11.14 大裁(法・諸)平29-29)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平290014ほか 2件
裁決年月日
平成29年10月25日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁所属の調査担当職員(原処分庁調査担当職員)が作成した質問応答記録書は、①質問検査等が行われた日と署名押印を求めた日が相違しており作成手続に問題があること、②その一部を破棄又は処分したものと推測されること、③質問検査等を行った者と異なる者が質問者として署名押印していることなど、単なる瑕疵の範囲を超え、刑罰法規に触れるなどの重大な違法を帯び、何らの調査なしに課税処分をしたに等しい場合に当たるから、原処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、原処分庁調査担当職員が、質問応答記録書を故意に破棄した事実や、質問応答記録書に虚偽の記載をした事実を認めることはできず、課税処分の基礎となる証拠収集手続に重大な違法があり、調査を全く欠くに等しいとの評価を受ける場合に当たらないから、本件における調査の手続に原処分の取消事由となる違法があるとはいえない。(平29.10.25 関裁(諸)平29-14)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
熊本
裁決番号
平290001
裁決年月日
平成29年9月15日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る調査手続において、請求人及び従業員に強い不安と恐怖心を与え、調査に協力せざるを得ない心境に追い込んだ上で質問検査権の行使及び書類の留置きが行われたこと、また、国税通則法第74条の10《事前通知を要しない場合》に規定する要件を充足していないにもかかわらず事前通知がなかったなどを違法事由として、各更正処分を取り消すべきである旨主張する。しかしながら、本件における質問検査権の行使及び書類の留置きにおいて、請求人の主張するような事実は認められず、また、調査担当職員が質問検査権の行使に先立って行った事前通知の要否に係る検討の過程において何らかの手続的瑕疵があったとしても、そのことをもって原処分を取り消すべき違法があったと評価することはできない。したがって、原処分に係る調査手続に原処分を取り消すべき違法があったとはいえない。(平29. 9.15 熊裁(所・諸)平29-1)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平290037ほか 1件
裁決年月日
平成29年9月12日
裁決結果
棄却
争点番号
100204049
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/5その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①原処分庁所属の調査担当職員(本件調査担当職員)は、原処分に係る調査(本件調査)において、請求人の代表者に対して社会通念上許容し得ない圧力をかけるなど、本件調査は、形式的にも実質的にも、国税通則法第32条《賦課決定》第1項に規定する調査に該当するとはいえないし、②仮に本件調査が同項に規定する調査に該当するとしても、請求人は税務代理人から調査結果の内容の説明を受けていないなど、本件調査は国税通則法第74条の11《調査の終了の際の手続》第5項の規定に反するものであるから、いずれにしても原処分の取消事由となる違法がある旨主張する。しかしながら、本件調査担当職員が本件調査において違法な行為を行ったとは認められず、本件調査の終了の際の手続も適切に行われており同項の規定に反するものとは認められないから、本件調査に原処分を取り消すべき違法はない。(平29. 9.12 東裁(法・諸)平29-37)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平290039
裁決年月日
平成29年9月12日
裁決結果
棄却
争点番号
100204049
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/5その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①原処分庁所属の調査担当職員(本件調査担当職員)は、原処分に係る調査(本件調査)において、請求人の代表者の配偶者であり請求人の経営に従事している者に対し、社会通念上許容し得ない圧力をかけるなど、本件調査は、形式的にも実質的にも、国税通則法第32条《賦課決定》第1項に規定する調査に該当するとはいえないし、②仮に本件調査が同項に規定する調査に該当するとしても、請求人は税務代理人から調査結果の内容の説明を受けていないなど、本件調査は国税通則法第74条の11《調査の終了の際の手続》第5項の規定に反するものであるから、いずれにしても原処分の取消事由となる違法がある旨主張する。しかしながら、本件調査担当職員が本件調査において違法な行為を行ったとは認められず、本件調査の終了の際の手続も適切に行われており同項の規定に反するものとは認められないから、本件調査に原処分を取り消すべき違法はない。(平29. 9.12 東裁(法・諸)平29-39)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平290035
裁決年月日
平成29年9月7日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁は、原処分に係る調査(本件調査)において、請求人は課税事業者に該当する旨の原処分庁の説明に対して不服を抱いていることを熟知しており、請求人が課税事業者に該当する法的根拠及びその判断過程を更正通知書に記載すべきであったにもかかわらず、これらを記載しなかったのであるから、本件における更正通知書(本件更正通知書)には理由の提示の不備があり、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項に違反する旨主張する。しかしながら、原処分は、請求人の消費税等の還付申告書に記載された課税標準等及び税額等について、本件調査の結果、計算誤りがあると認められたために行われたものであって、本件更正通知書には、是正すべき金額及びその理由が具体的に記載されており、当該還付申告書に記載された課税標準等及び税額等が調査したところと異なったことが、更正処分の理由として同項が要求する程度に記載されていると認められるから、原処分庁が行った理由の提示に不備はない。(平29. 9. 7 東裁(諸)平29-35)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平290035
裁決年月日
平成29年9月7日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①原処分に係る調査(本件調査)の担当職員は、請求人に対する事前通知において、確定申告書の記載内容の確認が調査の目的である旨説明したが、当該説明は事前通知として無意味なものであって、実質的に調査の目的を通知していないこととなり、国税通則法(通則法)第74条の9《納税義務者に対する調査の事前通知等》第1項に規定する調査手続に違反するし、また、②原処分庁が、本件調査に必要がないにもかかわらず請求人及び請求人の両親の住民票の写しを取得したことは、通則法第74条の12《当該職員の団体に対する諮問及び官公署等への協力要請》第6項等に違反するから、原処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、①国税通則法施行令第30条の4《調査の事前通知に係る通知事項》第2項は、「調査の目的」について、納税申告書の記載内容の確認その他これらに類する調査の目的を通知する旨規定しているところ、本件調査の担当職員は、調査の目的として、所得税等の確定申告書の記載内容を確認する旨を事前通知しているのであるから、そこに違法はなく、また、②原処分庁が住民票の写しを取得したことについては、請求人の所得税等の調査に当たり、請求人の納税地等を確認する上で必要であると認められるから、この点についても違法があったとは認められない。したがって、本件調査においては、原処分を取り消すべき手続上の瑕疵はない。(平29. 9. 7 東裁(諸)平29-35)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平290036
裁決年月日
平成29年9月7日
裁決結果
棄却
争点番号
100204019
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁はこれまでの税務調査において、外国子会社合算税制の適用に係る書面の確定申告書への添付について言及したことや、当該書面の提出を求めたことはなく、また、更正決定等をすべきと認められない旨の通知書(本件通知書)を交付して、適正な申告であった旨を示し続けていたことから、請求人は外国子会社合算税制の適用可能性があることを検討する機会を失ったのであり、原処分庁の対応には信義則上の瑕疵があった旨主張する。しかしながら、請求人が外国子会社合算税制の適用を受けるか否かについては、請求人が自ら判断し申告を行うべきものであり、また、本件通知書の交付は、納税者に対して行われる事実上の行為であり、調査対象となった事業年度及びその後の事業年度について以後調査をしないとか、更正処分をしないとの確約をするものではない。したがって、本件において信義則が適用されるような特別の事情は存在せず、原処分は信義則に反し違法とは認められない。(平29. 9. 7 東裁(法)平29-36)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平290036
裁決年月日
平成29年9月7日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁の調査担当職員(本件調査担当職員)は、原処分に係る調査(本件調査)において、原処分を行う上で必要な関係者に対するヒアリング等の調査をしておらず、原処分は、合理的な資料根拠に基づかず恣意的になされたものであり、実質的に何らの調査なしに課税処分が行われたに等しいものであるから、取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、本件調査担当職員が関係者に対して質問調査を行うか否かは、本件調査担当職員の合理的な選択に委ねられる事項であるところ、本件調査担当職員は、請求人に事前通知をした上で本件調査に着手し、請求人の代表者等に対して質問等を行い、請求人の帳簿書類その他の物件を検査したほか、請求人の関係者に対して聴取を行うなどした上で、請求人に対して調査結果の内容の説明を行っており、本件調査に係る調査手続は、国税通則法に規定する調査手続に即して適法に行われているから、請求人の主張には理由がない。(平29. 9. 7 東裁(法)平29-36)

支部名
関東信越
裁決番号
平290002
裁決年月日
平成29年9月5日
裁決結果
棄却
争点番号
100202990
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/5その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、所得税の更正の請求に当たり、原処分庁に対し、収支内訳書(本件内訳書)、本件内訳書の作成の基礎としたとする収入及び経費が記載されたノート(本件ノート)及び領収書等の写し(本件領収証)を提出したが、①本件内訳書の事業所得の金額から当該更正の請求に係る総所得金額を算出できないこと、②本件ノートの記載と本件内訳書の記載とで金額が一致しない科目があること、③本件ノートには収入及び経費の合計額のみが記載されるなど、日々継続的に記録されたものと認められないこと、④本件ノートの記載と本件領収証の金額とが一致しないことなどからすると、当該更正の請求に係る総所得金額については、その計算根拠が明らかであるとは認められず、また、当審判所の調査の結果によっても、当該更正の請求前の課税標準等又は税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったことにより納付すべき税額が過大であるとは認められない。(平29. 9. 5 関裁(所)平29-2)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平290003
裁決年月日
平成29年9月5日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件における調査結果の内容の説明において、請求人の経理責任者の申述について何ら説明されておらず、課税する上で最も重視されるべき内容の説明が不十分であったという点において、国税通則法(平成28年法律第15号による改正前のもの)第74条の11《調査の終了の際の手続》第2項の規定を無視しており、原処分に係る調査(本件調査)の手続には、原処分を取り消すべき違法又は不当がある旨主張する。しかしながら、本件調査において、その手続が刑罰法規に触れ、公序良俗に反し又は社会通念上相当の限度を超えて濫用にわたる等重大な違法を帯び、何らの調査なしに更正処分をしたに等しいとの評価を受ける場合であることをうかがわせるに足りる事情は認められず、また、そもそも調査結果の内容の説明は、課税要件の内容をなす具体的事実の存否の調査を目的とした手続ではなく、原処分の取消事由とはなり得ないものであるから、本件調査の手続に原処分の取消事由となる違法又は不当があったとは認められない。(平29. 9. 5 関裁(法・諸)平29-3)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平290034
裁決年月日
平成29年9月5日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、相続税の更正処分等に係る各通知書に記載された処分の理由(本件理由提示)には、原処分庁が、いかなる理由で本件各土地は利用価値が著しく低下している土地ではないと判断したのか説明がないので、本件理由提示は不十分であり不服申立ての重大な支障となるから、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項に規定する不利益処分の理由として不備がある旨主張する。しかしながら、同項本文が、不利益処分をする場合に同時にその理由を名宛人に示さなければならないとしているのは、名宛人に直接に義務を課し又はその権利を制限するという不利益処分の性質に鑑み、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服の申立てに便宜を与える趣旨に出たものと解されるところ、本件理由提示においては、原処分庁が、国税庁ホームページのタックスアンサー「No.4617利用価値が著しく低下している宅地の評価」の要件に当てはめて、本件各土地の道路との高低差が固有の事情ではなく、その付近にある宅地に共通しているものであることを認定し、本件各土地の利用価値が付近にある宅地と比べて著しく低下しているとは評価できないと判断して、本件各土地の価額を本件取扱いを適用せずに評価通達の定めにより評価したことを明らかにしたものであるから、原処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という同条の趣旨に照らし、法の要求する理由の提示として欠けるものではなく、同条第1項に規定する「不利益処分の理由」として不備はない。(平29. 9. 5 東裁(諸)平29-34)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平290026
裁決年月日
平成29年9月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、調査担当職員から調査終了の発言があったこと、また、その後、何ら連絡がなかったことから、調査が終了したものと確信していたところ、当該調査担当職員から明確な説明もなく調査が再開されたことは、違法な調査手続であるから、原処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、調査手続の単なる違法は、課税処分の取消事由に当たらず、課税処分の基礎となる証拠資料の収集手続(証拠収集手続)が重大な違法を帯びる場合が当該取消事由に当たると解されるところ、本件において、当該調査担当職員は適時に請求人の関与税理士を介するなどして継続的に調査を行っており、事前通知の手続から調査終了の手続まで、証拠収集手続に重大な違法があった事実は認められないから、本件の調査手続に原処分を取り消すべき理由はない。(平29. 9. 1 東裁(法・諸)平29-26)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平290028
裁決年月日
平成29年9月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る調査(本件調査)においては、本件調査の担当職員(本件調査担当職員)の強制的、一方的、独断的な調査により、調査結果の内容の説明が行われておらず、本件調査の手続には原処分の取消事由となる違法があるから、原処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、本件調査担当職員は、請求人及び関与税理士に対し、再三にわたり調査結果の内容の説明のための日程調整を依頼したものの、請求人らがこれに応じなかったため、結果的に調査結果の内容の説明が行われなかったものと認められるが、調査手続の違法が課税処分の取消事由となるのは、課税処分の基礎となる調査を全く欠く場合のほか、証拠収集手続に重大な違法があって調査を全く欠くに等しいとの評価を受ける場合に限られ、他方、証拠収集手続に影響を及ぼさない他の手続の違法は課税処分の取消事由とはならないものと解されるから、証拠収集手続に影響を及ぼさない手続である調査結果の内容の説明がないとしても、原処分の取消事由とはなり得ないというべきである。(平29. 9. 1 東裁(所・諸)平29-28)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平290019
裁決年月日
平成29年8月31日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る処分の理由(本件処分理由)には、法的な文言、請求人が知り得ない事実及び原処分庁側の一方的な見解が記載されており、そこに記載された事実の認定根拠や法律の適用関係を理解することが困難であるため、原処分には理由提示の不備がある旨主張する。しかしながら、本件処分理由は、請求人の取締役に支払われた役員給与が非居住者に対する国内源泉所得として源泉徴収すべきかについて、課税の根拠をその基礎となる事実関係及び適用法条を摘示して具体的に説明したものということができ、行政庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の趣旨を充足する程度に具体的に明示したものと認められるから、同項本文の要求する理由提示として不備はない。(平29. 8.31 大裁(諸)平29-19)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平290018
裁決年月日
平成29年8月29日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正の請求において、所得税及び復興特別所得税(所得税等)の期限後申告(原処分庁による調査の結果に基づくもの)に係る事業所得の金額の計算上必要経費に算入されなかった費用があるため、当該期限後申告に係る所得税等の課税標準ないし納付すべき税額が過大になっている旨主張する。しかしながら、当該期限後申告に係る事業所得の金額の計算上、店舗において支払われていた必要経費については、日々の売上げから店舗責任者が支出していたものとして、その額を必要経費に算入するとともにその同額を収入金額に算入しているのであるから、請求人の主張する仕入代(店舗において支払われていた経費)が当該事業所得の金額の計算上考慮されていなかったとしても、結果として事業所得の金額は減少しない。また、店舗において支払われていた必要経費以外の経費については、当該期限後申告に係る事業所得の金額の計算上、請求人の申述した金額に基づいて算出されたところ、請求人の主張するその他の経費が上記請求人の申述に基づいて算定された金額を上回るものであることを認めるに足りる証拠はない。したがって、請求人の主張する必要経費は、当該期限後申告に係る事業所得の金額を減少させるものではないから、請求人の主張は認められない。(平29. 8.29 大裁(所・諸)平29-18)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平290005
裁決年月日
平成29年8月24日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100204050
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/5申告の勧奨と更正(通則法74条の11を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、調査担当者は、原処分に係る調査(本件調査)の終了の際、請求人の実質経営者と決め付けた関係法人の代表者に対し、国税通則法(通則法)第74条の11《調査の終了の際の手続》第2項に規定する調査結果の内容を説明したとしているが、請求人の代表者は調査結果の内容の説明を受けていないなど、本件調査の終了の際の手続には違法があるから、原処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、通則法第24条《更正》、第25条《決定》及び第26条《再更正》の各規定によれば、課税処分が何らの調査なしに行われた場合や、証拠収集手続に重大な違法があり調査を全く欠くのに等しいとの評価を受ける場合には、課税処分の取消事由になるものと解されるところ、原処分庁は、本件調査により、請求人に対する所要の調査を行っており、かつ、本件調査の手続において、証拠収集手続が刑罰法規に触れ、公序良俗に反し又は社会通念上相当の限度を超えて濫用にわたるなどの重大な違法は認められない。そして、調査担当者が、関係法人の代表者に調査結果の内容の説明を行った点について、同人は通則法第74条の11第2項に規定する納税義務者に該当しないため、同項に規定する調査結果の内容の説明を欠いているが、当該瑕疵は単なる手続上の瑕疵にすぎず、原処分の取消事由とはなり得ないというべきである。したがって、本件調査の手続には、原処分を取り消すべき違法はない。(平29. 8.24 広裁(法・諸)平29-5)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平290025
裁決年月日
平成29年8月24日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る通知書(本件通知書)における処分理由は、抽象的な用語が用いられている上、結論が記載されているのみであり、行政庁の判断を慎重ならしめ、恣意性を排除するという理由付記の趣旨に照らし、原処分の理由付記には不備があるから、原処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、本件通知書における処分理由においては、請求人がインターネットを介して行った賭け等の態様を評価し、所得の性質を認定した上で、根拠を示して収入金額の合計額及び支出した金額の合計額が算出されているといえ、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服の申立てに便宜を与えるという行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項の趣旨に照らし、同項本文の要求する理由の提示としては十分であるから、本件通知書における処分理由の提示に不備はない。(平29. 8.24 東裁(所)平29-25)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平290025
裁決年月日
平成29年8月24日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①原処分庁は、国税通則法(通則法)第74条の10《事前通知を要しない場合》に規定する事由がないにもかかわらず、通則法第74条の9《納税義務者に対する調査の事前通知等》第1項に規定する事前通知をしておらず、また、②調査担当職員は、通則法第74条の11《調査終了の際の手続》第3項に規定する書面を交付しなかったなど、原処分に係る調査(本件調査)の手続には違法があることから、原処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、①本件の場合、事前通知をすることにより、請求人が関連資料を破棄するなど、通則法第74条の10に規定する「違法又は不当な行為を容易にし、正確な課税標準等又は税額等の把握を困難にするおそれその他国税に関する調査の適正な遂行に支障を及ぼすおそれ」があると認められるから、事前通知がなかったことが違法であるとは認められないし、また、②通則法第24条《更正》及び第25条《決定》の各規定によれば、課税処分が何らの調査なしに行われた場合や、証拠収集手続に重大な違法があり調査を全く欠くのに等しいとの評価を受ける場合には、課税処分の取消事由になるものと解されるところ、調査担当職員は、請求人に対して通則法第74条の11第3項に規定する書面を交付しなかったことが認められるが、当該書面の交付は調査終了の際の手続であって、既に行われた証拠収集手続に影響を及ぼすものではなく、当該書面の不交付は原処分を取り消すべき事由にはならないから、本件調査の手続には、原処分を取り消すべき違法があるとは認められない。(平29. 8.24 東裁(所)平29-25)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平290024
裁決年月日
平成29年8月22日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集№108

要旨

○ 請求人は、新株予約権の行使により取得した株式に係る租税特別措置法第29条の2《特定の取締役等が受ける新株予約権等の行使による株式の取得に係る経済的利益の非課税等》第4項の規定により譲渡とみなされるもの(本件みなし譲渡)のうち、同条第1項に規定する経済的利益(本件権利行使益)については、本件みなし譲渡の全てが株式の保有によって生じた値上がり益、すなわち株式譲渡益と考えるのが相当であり、また、請求人は同条第4項に規定する特定株式の移転の日においてK国の居住者であるから、本件権利行使益は、日本国政府とK国政府との租税協定(本件協定)の規定が適用され、K国に課税権がある旨主張する。しかしながら、本件みなし譲渡に係る譲渡所得は、所得税法第161条《国内源泉所得》第1号に規定する資産の譲渡により生ずる国内源泉所得であるから、租税特別措置法第37条の12《恒久的施設を有しない非居住者の株式等の譲渡に係る国内源泉所得に対する課税の特例》第1項の規定により、その全体について15%の税率を適用して分離課税の対象になるところ、この国内法上の課税関係が本件協定上受ける制限についてみると、本件みなし譲渡に係る譲渡所得のうち本件権利行使益は、請求人が内国法人であるF社から付与を受けた新株予約権を日本国の居住者である時に行使することにより生じたものであるから、本件権利行使益に係る日本国の課税権については、本件協定による制限を受けないことになり、同項に基づいて15%の税率で分離課税の対象となる。したがって、本件権利行使益については、国内法の規定により、国内源泉所得として日本国で課税を受けることになる。(平29. 8.22 東裁(所)平29-24)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平290002
裁決年月日
平成29年8月21日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100204050
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/5申告の勧奨と更正(通則法74条の11を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る調査(本件調査)の終了の際、調査担当者は、国税通則法第74条の11《調査の終了の際の手続》第2項に規定する調査結果の内容の説明をせず、同条第3項に規定する修正申告書の勧奨及び書面の交付もしなかったのであるから、本件調査の手続は違法である旨主張する。しかしながら、調査担当者は、請求人の代表者に対して口頭で調査結果の内容を説明し、同人が当該書面の受領を拒否したため、当該書面を請求人の事務所の郵便受けに投函して交付しており、同条に規定する調査結果の内容の説明及び当該書面の交付は履行されたといえる。また、上記事情に加え、請求人の関与税理士が、調査担当者に対し、請求人は修正申告に応じない旨を事前に明言していたという事情も考慮すれば、同条に規定する修正申告の勧奨をしなかったことには合理的な理由があるというべきであるから、本件調査の手続は、同条第2項及び第3項の規定に反するものではない。(平29. 8.21 広裁(法・諸)平29-2)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平290003
裁決年月日
平成29年8月21日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集№108

要旨

○ 請求人は、調査担当者は、原処分に係る調査(本件調査)の終了の際、請求人の実質経営者と決め付けた関係法人の代表者に対し、国税通則法(通則法)第74条の11《調査の終了の際の手続》第2項に規定する調査結果の内容を説明したとしているが、請求人の代表者は調査結果の内容の説明を受けていないなど、本件調査の終了の際の手続には違法があるから、原処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、通則法第24条《更正》、第25条《決定》及び第26条《再更正》の各規定によれば、課税処分が何らの調査なしに行われた場合や、証拠収集手続に重大な違法があり調査を全く欠くのに等しいとの評価を受ける場合には、課税処分の取消事由になるものと解されるところ、原処分庁は、本件調査により、請求人に対する所要の調査を行っており、かつ、本件調査の手続において、証拠収集手続が刑罰法規に触れ、公序良俗に反し又は社会通念上相当の限度を超えて濫用にわたるなどの重大な違法は認められない。そして、調査担当者が、関係法人の代表者に調査結果の内容の説明を行った点について、同人は通則法第74条の11第2項に規定する納税義務者に該当しないため、同項に規定する調査結果の内容の説明を欠いているが、当該瑕疵は単なる手続上の瑕疵にすぎず、原処分の取消事由とはなり得ないというべきである。したがって、本件調査の手続には、原処分を取り消すべき違法はない。(平29. 8.21 広裁(法・諸)平29-3)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平290004
裁決年月日
平成29年8月21日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204050
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/5申告の勧奨と更正(通則法74条の11を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る調査(本件調査)の終了の際、調査担当者は、国税通則法第74条の11《調査の終了の際の手続》第2項に規定する調査結果の内容の説明をせず、同条第3項に規定する修正申告書の勧奨及び書面の交付もしなかったのであるから、本件調査の手続は違法である旨主張する。しかしながら、調査担当者は、請求人の代表者に対して口頭で調査結果の内容を説明し、同人が当該書面の受領を拒否したため、やむなく当該書面を関係法人の本社事務所の郵便受けに投函して請求人に交付したものであり、同条に規定する調査結果の内容の説明及び当該書面の交付は履行されたといえるし、また、上記事情に加え、請求人の関与税理士が、調査担当者に対し、請求人は修正申告に応じない旨を事前に明言していたという事情も考慮すれば、同条に規定する修正申告の勧奨をしなかったことには合理的な理由があるというべきであるから、本件調査の手続は、同条第2項及び第3項の規定に反するものではない。(平29. 8.21 広裁(法)平29-4)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平290014ほか 1件
裁決年月日
平成29年8月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分の時点で、請求人が取得した建物及び建物附属設備(本件建物等)の「課税仕入れを行った日」の解釈が争点となっていたにもかかわらず、原処分の通知書(本件通知書)には、本件建物等の引渡日が「課税仕入れを行った日」となる理由の記載がないから、本件通知書で提示された理由は行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項の要件を満たさず、原処分を取り消すべき不備がある旨主張する。しかしながら、本件通知書に記載された理由には、本件建物等の引渡しを受けた日をもって「課税仕入れを行った日」とするとの判断及び当該引渡しを受けた日の判断の基礎とされた事実関係等が記載されていることからすると、本件通知書に記載された理由は、原処分の根拠について、その基礎となる事実関係及び適用法条を具体的に示すことにより、行政庁の恣意の抑制及び不服申立ての便宜という理由の提示の趣旨を充足する程度に具体的に明示したものと認められるから、本件通知書の理由の提示に不備はない。(平29. 8.21 大裁(法・諸)平29-14)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平290014ほか 1件
裁決年月日
平成29年8月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、消費税法基本通達9−1−13《固定資産の譲渡の時期》(本件通達規定)ただし書を信頼して消費税及び地方消費税(消費税等)の申告をしたのであるから、本件通達規定ただし書の適用を否定した原処分は信義則に反し違法である旨主張する。しかしながら、請求人は、消費税等の還付を受けるためだけの目的で、他に合理的な理由が存在しないにもかかわらず、形式的かつ画一的に本件通達規定ただし書が規定する契約基準を適用することにより、消費税等の多額の還付を求めたと認められ、請求人が本件通達規定ただし書の規定する契約基準を適用したことは、租税負担の公平を著しく害すると認められることから、本件において、納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお課税処分に係る課税を免れさせて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するというような特別な事情が存するということはできない。よって、本件は、信義則の法理の適用を考えるべきものには当たらず、原処分が信義則に反し違法であるとは認められない。(平29. 8.21 大裁(法・諸)平29-14)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平290015
裁決年月日
平成29年8月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分の通知書(本件通知書)には、引渡基準を適用した場合の根拠が記載されているにすぎず、契約基準を適用して「課税仕入れを行った日」を売買契約日とすることが、消費税法及び消費税法基本通達から逸脱している理由の記載がないから、本件通知書で提示された理由には、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項に規定する理由提示の不備の違法がある旨主張する。しかしながら、本件通知書に記載された理由には、建物及び建物附属設備の引渡しを受けた日をもって「課税仕入れを行った日」とするとの判断及び当該引渡しを受けた日の判断の基礎とされた事実関係等が記載されていることからすると、本件通知書に記載された理由は、原処分の根拠について、その基礎となる事実関係及び適用法条を具体的に示すことにより、行政庁の恣意の抑制及び不服申立ての便宜という理由の提示の趣旨を充足する程度に具体的に明示したものと認められるから、本件通知書の理由の提示に不備はない。(平29. 8.21 大裁(諸)平29-15)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平290017ほか 1件
裁決年月日
平成29年8月4日
裁決結果
棄却
争点番号
100204150
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/15処分理由の差換え
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、原処分庁が原処分理由と異なる理由を主張していることは、理由の差替えに当たり許されるものではないから、原処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、原処分庁は、原処分時における評価対象地の評価方法等に関して、判断結果とその基礎とされた事実関係を具体的に示しており、原処分時と異議決定時において理由を差し替えているものの、原処分に係る通知書に記載された付記理由そのものに瑕疵があったとは認められない。そうすると、本件は、行政手続法第14条《不利益処分の理由の開示》第1項に規定する理由の提示に欠けるところはなく、また、理由の差替えについても、原処分庁が原処分理由と異なる理由を審査請求で主張することにつき、これを制限する法令もない上、理由を差し替えることに関して請求人らに格別の不利益となる事情が存するとも認められないから、原処分庁が原処分理由を変更したことは違法とはいえず、請求人らの主張は採用できない。(平29. 8. 4 東裁(諸)平29-17)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平290010
裁決年月日
平成29年8月2日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、原処分は、原処分に係る調査を担当した職員(本件課税部職員)が、査察部職員が国税犯則取締法に基づき収集した証ひょうによって算定した課税価格を受領し、形骸的な内部調査により算定した金額によって行われたものであり、当該内部調査は、「国税通則法第7章の2(国税の調査)関係通達の制定について」(調査手続通達)1−2《「調査」に該当しない行為》の(1)のロに例示する「調査」に該当しないから、原処分は、国税通則法(通則法)第24条《更正》に規定する「調査」に基づいて行われたものではない旨主張する。しかしながら、同条に規定する「調査」とは、課税標準等又は税額等を認定するに至る一連の判断過程の一切を意味し、課税庁の証拠資料の収集、証拠の評価あるいは経験則を通じての課税要件事実の認定、租税法その他の法令の解釈を経て更正処分に至るまでの思考、判断を含む包括的な概念であり、例えば、納税者本人やその取引先に対する質問検査権の行使等のいわゆる外部調査のほか、机上調査等の課税庁内部における調査も含まれるものと解されるところ、本件課税部職員は、請求人らに対する実地の調査や代理人税理士に対する聴取調査などの外部調査を行うとともに、査察部職員から資料の引継ぎを受けて当該資料を検討するなどの机上調査(内部調査)を行っており、原処分庁は、これらの調査結果を請求人らに説明した上で原処分を行ったと認められるのであるから、原処分は、同条に規定する「調査」に基づいて行われたことは明らかである。(平29. 8. 2 東裁(諸)平29-10)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平290012
裁決年月日
平成29年8月2日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、過少申告加算税の各賦課決定通知書(本件各賦課決定通知書)において提示された処分理由は、単に結論が述べられているだけであり、税務調査の際に請求人が国税通則法(通則法)第65条《過少申告加算税》第4項に規定する「正当な理由」があると主張していたにもかかわらず、その点に関する判断が示されていないから、本件各賦課決定通知書における理由の提示は、納税者の予見可能性を充足せず、不服申立てに便宜を図るという趣旨にもかなっておらず不備である旨主張する。しかしながら、本件各賦課決定通知書においては、①修正申告があったこと、②当初申告は期限内申告であったこと、③修正申告により納付すべきこととなる法人税の額及び復興特別法人税の額に、通則法第65条の規定により計算した過少申告加算税を賦課決定したこと、④当該修正申告書の提出が、調査の結果に基づくもので、更正を予知しない修正申告に該当しないこと及び⑤当該修正申告書の提出に基づき納付すべき税額の計算の基礎となった事実のうちに、その修正申告前の税額の計算の基礎とされなかったことについて正当な理由があると認められるものはないことがそれぞれ示されており、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服の申立てに便宜を与えるという行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》の趣旨に照らしても、同法の要求する理由の提示として欠けるものではないから、本件各賦課決定通知書の理由の提示に不備はない。(平29. 8. 2 東裁(法・諸)平29-12)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平290003
裁決年月日
平成29年7月26日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100203070
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
事例集登載頁
裁決事例集№108

要旨

○ 請求人は、請求人が所得税及び復興特別所得税並びに消費税及び地方消費税に係る各更正の請求を行ったのに対し、原処分庁が当該各更正の請求について、いずれも更正をすべき理由がない旨の各通知処分(本件各通知処分)を行ったところ、本件各通知処分に係る各通知書(本件各通知書)には、いずれも根拠法令の記載がなく、具体的な理由が記載されていないことから、法令が要求する理由附記の趣旨を満たしておらず、理由に不備がある旨主張する。しかしながら、理由の提示を求めた趣旨に照らせば、適用法令を条文の番号という形で記載しなければならないと解する理由はなく、本件各通知書に記載された理由には、納税義務の成立時期の考え方、歯列矯正治療に係る治療費に係る当てはめ及び国税通則法第23条《更正の請求》第1項に規定する更正の請求に該当しないことについて、原処分庁の恣意の抑制と請求人の不服申立ての便宜という趣旨を充足する程度に具体的な根拠を明らかにしているといえるから、法令の要求する理由の提示として欠けるものはないと認められる。(平29.7.26 名裁(所・諸)平29-3)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平290006
裁決年月日
平成29年7月20日
裁決結果
棄却
争点番号
100202030
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/3期限内申告
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、関与税理士の事務所職員は、法定申告期限内に、消費税及び地方消費税の確定申告書(本件申告書)を封入した封筒(本件封筒)を含む4通の封筒を郵便局のゆうゆう窓口へ持参し、持参日当日の通信日付印の押印を依頼してこれらを発送したのであるから、本件申告書は、法定申告期限内に提出された期限内申告書である旨主張する。しかしながら、国税通則法第22条《郵送等に係る納税申告書等の提出時期》は、申告書が郵送で提出された場合には、その郵便物の通信日付印により表示された日に提出されたものとみなす旨規定しているところ、本件封筒の通信日付印で表示された日は平成28年7月1日であり、本件申告書は、同日、原処分庁に提出されたものとみなされることから、法定申告期限を徒過して提出された期限後申告書となる。(平29. 7.20 大裁(諸)平29-6)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平290005
裁決年月日
平成29年7月7日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①原処分に係る調査(本件調査)は、査察調査の終了から本件調査の調査結果の内容の説明のための来署依頼がされるまでの間、事前通知をすることなく実施されたものであること及び②本件調査の担当職員は、調査結果の内容の説明を、単に数字のみ羅列するような読み上げに終始したことから、本件調査の調査手続には、調査手続上の重大な瑕疵があり、違法である旨主張する。しかしながら、本件調査は、課税庁内部における調査として国税通則法第24条《更正》及び第25条《決定》に規定する「調査」に該当することから、事前通知が行われなかったことのみをもって、原処分の取消事由とはならず、また、調査結果の内容の説明は、調査終了の際の手続であって、既に行われた証拠資料の収集手続の適法性に影響を及ぼさない手続であるから、原処分の取消事由とはなり得ない。(平29. 7. 7 東裁(所・諸)平29-5)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平290006
裁決年月日
平成29年7月7日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①原処分に係る調査(本件調査)は、査察調査の終了から本件調査の調査結果の内容の説明のための来署依頼がされるまでの間、事前通知をすることなく実施されたものであること、②本件調査の担当職員は、調査結果の内容の説明を、単に数字のみ羅列するような読み上げに終始したことから、本件調査の調査手続には、調査手続上の重大な瑕疵があり、違法である旨主張する。しかしながら、本件調査は、課税庁内部における調査として国税通則法第24条《更正》及び第25条《決定》に規定する「調査」に該当することから、事前通知が行われなかったことのみをもって、原処分の取消事由とはならず、また、調査結果の内容の説明は、調査終了の際の手続であって、既に行われた証拠資料の収集手続の適法性に影響を及ぼさない手続であるから、原処分の取消事由とはなり得ない。(平29. 7. 7 東裁(所・諸)平29-6)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平290007
裁決年月日
平成29年7月7日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①原処分に係る調査(本件調査)について、査察調査が終了してから本件調査の調査結果の内容の説明のための来署依頼がされるまでの間、事前通知をすることなく実施されたものであること、②本件調査の担当職員は、調査結果の内容の説明を、単に数字のみ羅列するような読み上げに終始したことから、本件調査の調査手続には、調査手続上の重大な瑕疵があり、違法である旨主張する。しかしながら、本件調査の担当職員は、請求人に対し、電話により事前通知をしており、この点を措くとしても、本件調査は、課税庁内部における調査として国税通則法第24条《更正》及び第25条《決定》に規定する「調査」に該当することから、仮に事前通知が行われなかったとしても、そのことのみをもって、原処分の取消事由とはならず、また、調査結果の内容の説明は、調査終了の際の手続であって、既に行われた証拠資料の収集手続の適法性に影響を及ぼさない手続であるから、原処分の取消事由とはなり得ない。(平29. 7. 7 東裁(所・諸)平29-7)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平290002
裁決年月日
平成29年7月5日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、相続税の決定処分に係る通知書(本件決定通知書)に記載された処分理由においては、現金、預貯金及び預け金が被相続人の遺産となる理由などの事実関係が全く示されておらず、これらの現金等がいかなる理由に基づき被相続人の遺産とされたのかを知ることができないから、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文に規定する理由提示の要件を欠いている旨主張する。しかしながら、本件決定通知書には、処分理由として、①申告書の提出義務、②相続税の課税価格、③請求人の納付すべき相続税額及び④請求人の納付すべき無申告加算税の額が記載されているほか、相続により取得した財産の種類等、財産の価額及び根拠条文等が記載されており、本件決定通知書の記載内容は、行政庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という見地から欠けるところはなく、理由提示の趣旨目的を充足する程度に処分の理由を具体的に明示したものと認められ、同項本文の要求する理由提示として不備はない。(平29. 7. 5 東裁(諸)平29-2)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平280051ほか 1件
裁決年月日
平成29年6月27日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、原処分の通知書に付記された理由(本件各付記理由)には、①財産評価基本通達(評価通達)を準用した方法が採用されない理由、②請求人らが依頼した不動産鑑定業者作成の各鑑定評価書が採用されない理由、③賃貸借契約等から生じる権利関係等を一切考慮しない理由の記載がなく、本件各付記理由は、原処分庁が認定した事実関係、判断基準及び判断過程を請求人らが推知することができる内容とはなっていないから、不利益処分の理由付記の趣旨を没却しており、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文に規定する理由提示の要件を欠いている旨主張する。しかしながら、本件各付記理由は、原処分の根拠法令、処分内容及び各処分の原因となる事実関係の内容などが記載されていると認められ、原処分の理由となった事実等を具体的に示しており、原処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という同項本文の要求する理由の提示としては十分であるというべきであって、同項本文に規定する理由の提示の要件を欠くものではなく、請求人らの主張する上記のような事情の記載までが必要とされるものではないから、請求人らの主張は採用できない。(平29. 6.27 関裁(諸)平28-51)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平280052ほか 1件
裁決年月日
平成29年6月27日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、原処分庁所属の調査担当職員が、原処分庁の依頼により不動産鑑定業者が作成した鑑定評価書の開示を拒んだなど、原処分に係る調査(本件調査)の手続には、透明性、予測及び検証可能性を欠くといった原処分の取消事由となる違法がある旨主張する。しかしながら、調査の手続が、刑罰法規に触れ、公序良俗に反し又は社会通念上相当の限度を超えて濫用にわたる等重大な違法を帯び、何らの調査なしに更正処分をしたに等しいものとの評価を受ける場合に限り、その処分に取消原因があるものと解するのが相当であるところ、当審判所の調査の結果によっても、本件調査の手続が重大な違法を帯び、何らの調査なしに更正処分をしたに等しいものと評価すべき場合であると認めるに足りる事実はないから、本件調査の手続に原処分を取り消すべき違法はない。(平29. 6.27 関裁(所)平28-52)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平280053
裁決年月日
平成29年6月27日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁所属の調査担当職員が、原処分庁の依頼により不動産鑑定業者が作成した鑑定評価書の開示を拒んだなど、原処分に係る調査(本件調査)の手続には、透明性、予測及び検証可能性を欠くといった原処分の取消事由となる違法がある旨主張する。しかしながら、調査の手続が、刑罰法規に触れ、公序良俗に反し又は社会通念上相当の限度を超えて濫用にわたる等重大な違法を帯び、何らの調査なしに更正処分をしたに等しいものとの評価を受ける場合に限り、その処分に取消原因があるものと解するのが相当であるところ、当審判所の調査の結果によっても、本件調査の手続が重大な違法を帯び、何らの調査なしに更正処分をしたに等しいものと評価すべき場合であると認めるに足りる事実はないから、本件調査の手続に原処分を取り消すべき違法はない。(平29. 6.27 関裁(法)平28-53)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平280147
裁決年月日
平成29年6月23日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁所属の調査担当職員は、別法人の関連調査が目的で訪れた旨を告げておきながら、いつの間にか請求人に対する調査(本件調査)にすり替えた後、複数回にわたって許可なく請求人の事務所に立ち入ってデータを持ち出したのであるから、本件調査は違法な手段により行われたものであり、原処分は無効である旨主張する。しかしながら、本件調査の通知から、実地の調査、提出書類の留置き、調査終了の手続までにおいて、本件調査の手続に原処分を取り消すべき違法はなく、請求人が主張する事実を認めるに足りる証拠もないから、請求人の主張を採用することはできない。(平29. 6.23 東裁(法・諸)平28-147)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平280146
裁決年月日
平成29年6月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 被相続人の亡夫の遺産分割協議(本件分割協議)が裁判により無効と確定し、請求人らが被相続人の遺言に基づき取得した財産に異動があったとして、被相続人の相続に係る相続税について各更正の請求(本件更正請求)をした事案において、請求人らは、無効原因を自らの意思で作出して表示とは異なる真実の課税要件事実を知っていた場合には更正の請求ができないが、本件では、そのような事情が認められないので、更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、請求人らが受け取り、読んだことを認めている書面の作成時期や文言、これらが相続人全員に送付ないし交付されたこと、その後の請求人らの対応などからすれば、請求人らは、実際には本件分割協議に係る遺産分割協議書(本件分割協議書)のとおり、遺産分割する意思はないにもかかわらず、本件分割協議書を作成して、被相続人の亡夫の遺産分割協議が有効に成立した外形を作出したと認められる。したがって、請求人らが、国税通則法(平成23年法律第114号による改正前のもの)第23条《更正の請求》第1項所定の期間内に更正の請求をしなかったことにつきやむを得ない理由があるとはいえないから、同条第2項第1号による更正の請求は認められない。(平29. 6.21 東裁(諸)平28-146)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平280146
裁決年月日
平成29年6月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100203070
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、請求人らがした更正の請求(本件更正請求)は、相続税法(平成23年法律第82号による改正前のもの)第32条《更正の請求の特則》第6号の要件を具備するか否かを判断すべきであるところ、更正をすべき理由がない旨の各通知処分(本件通知処分)は、国税通則法(平成23年法律第114号による改正前のもの)第23条《更正の請求》第2項第1号に該当しないことの理由を述べたものであるにすぎず、相続税法第32条第6号に該当しないことの理由については、何らの理由の記載もないので、本件通知処分は理由の記載に不備があり違法である旨主張する。しかしながら、本件更正請求に係る根拠法令は、国税通則法第23条第2項第1号であり、本件通知処分に係る処分の理由書には、同号の適否及びその理由について記載され、理由附記に不備はない。(平29. 6.21 東裁(諸)平28-146)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平280143
裁決年月日
平成29年6月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、日本国憲法に基づく適正手続の法理からすれば、行政行為である課税処分及びその前提となる税務調査は、法律の根拠を示し、適正手続により行う必要があるところ、①調査担当職員が税務調査の根拠条文を言えなかったこと、②調査中に調査担当職員が転勤となり、後任の調査担当職員に一から説明しなければならない事態となったこと、③調査担当職員らは、人を威圧する態度や侮辱する態度で調査をすることがあったことなどを理由に、適正手続を踏んでいない調査を前提とする原処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、請求人に対する調査の手続は、国税通則法第74条の2《当該職員の所得税等に関する調査に係る質問検査権》、第74条の9《納税義務者に対する調査の事前通知等》及び第74条の11《調査の終了の際の手続》に規定する調査手続に即して適切に行われていると認められるから、当該調査には、原処分の取消事由となる違法は認められない。(平29. 6.19 東裁(所)平28-143)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平280142
裁決年月日
平成29年6月16日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、消費税及び地方消費税の各更正処分並びに重加算税の各賦課決定処分に係る各通知書(本件各通知書)に記載された処分の理由は、請求人の代表者及び従業員等の各申述内容を自らの都合の良いように加工して記載されているなど、法が求める程度の理由が記載されているとはいえず、理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、本件各通知書における理由の提示は、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由をその名宛人に知らせて不服の申立てに便宜を与えるという行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の趣旨に照らしても、同法の要求する理由の提示として欠けるものではないというべきであるから、本件各通知書の理由の提示に不備はない。(平29. 6.16 東裁(諸)平28-142)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平280033
裁決年月日
平成29年6月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る調査(本件調査)を担当した調査担当職員(本件調査担当職員)が請求人に対する質問応答記録書(本件応答書)を作成する際、請求人がその記載内容の訂正を申し出たにもかかわらず訂正されなかったため、本件調査に係る調査手続には、原処分を取り消すべき違法がある旨主張する。しかしながら、本件調査担当職員は、請求人に対して本件応答書の内容を読み聞かせ、請求人から誤りがあるとの申出を受けたことから、当該箇所に削除の表示を行った上で、再度、読み聞かせ提示したところ、請求人は、記載内容に誤りがないことを確認し、本件応答書に指印をしたことに照らせば、本件応答書を作成する場において、他に訂正を申し立てていたとは認められない。したがって、本件調査に係る調査手続に原処分を取り消すべき違法は認められない。(平29. 6.14 名裁(所)平28-33)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平280140ほか 1件
裁決年月日
平成29年6月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る調査結果の内容の説明が代理権のない税理士に対して行われたことから、原処分に係る調査手続(本件調査手続)には重大な瑕疵があり、原処分は違法として取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、調査手続の違法が課税処分の取消事由となるのは、課税処分の基礎となる調査を全く欠く場合のほか、証拠収集手続に重大な違法があって調査を全く欠くのに等しいとの評価を受ける場合に限られ、他方、証拠収集手続に影響を及ぼさない他の手続の違法は課税処分の取消事由とはならないものと解されるところ、たとえ請求人に対して調査結果の内容の説明がなかったとしても、それは証拠収集手続に影響を及ぼさない手続に係るものであるから、原処分の取消事由とはなり得ない瑕疵というべきである。したがって、本件調査手続に原処分を取り消すべき違法があるということはできない。(平29. 6.14 東裁(所)平28-140)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平280031
裁決年月日
平成29年6月9日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、調査担当職員(本件調査担当職員)は、①請求人に対する実地の調査(本件実地調査)において、第三者の立会いを認めないという誤った判断をするなど、自身の都合で調査を進め、②課税仕入れに関する調査がまだ必要であるのに、請求人に消費税法第30条《仕入れに係る消費税額の控除》第7項に規定する帳簿及び請求書等(30条帳簿等)の提示の機会を与えることなく原処分を行い、③請求人に対して調査結果の内容の説明もしていないから、本件調査担当職員の調査手続には、原処分の取消事由となる違法がある旨主張する。しかしながら、①本件調査担当職員が法令上の守秘義務を負わない第三者の立会いを認めなかったことは、合理的な判断であると認められる、②本件調査担当職員は、請求人に対し、本件実地調査を通じて30条帳簿等の提示を複数回求めるなどしており、請求人には、原処分の前までに30条帳簿等を提示する機会は十分にあったと認められる、③本件調査担当職員が、調査結果の内容の説明の日程調整のために請求人に対して複数回連絡したものの、請求人が何ら応答しなかったことからすれば、調査結果の内容の説明がされなかったのは、請求人が説明を受けようとしなかったためと認められる。したがって、請求人の主張には理由がない。(平29. 6. 9 名裁(諸)平28-31)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
札幌
裁決番号
平280015
裁決年月日
平成29年5月23日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集№107

要旨

○ 請求人らは、相続税の更正通知書に付記された処分理由(本件付記理由)には、財産評価基本通達(評価通達)6《この通達の定めにより難い場合の評価》の適用要件を充足することの具体的な理由が記載されていないから、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項に規定する処分理由の提示に不備があり、原処分の違法事由に該当する旨主張する。しかしながら、本件付記理由には、原処分庁が、相続財産の評価に係る法令解釈等を踏まえ、相続財産のうち一部の不動産について、評価通達に定める評価方法による評価額と鑑定評価に基づく評価額との間には著しい乖離があり、当該不動産の価額を評価通達の定めにより評価することは著しく不適当であると認定した上で、国税庁長官の指示に基づいて当該不動産の価額を評価した旨が記載されており、本件付記理由は、行政庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という同項の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示されていると認められるから、処分理由の提示として欠けるところはない。(平29. 5.23 札裁(諸)平28-15)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平280132
裁決年月日
平成29年5月23日
裁決結果
棄却
争点番号
100204019
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁所属の担当職員が請求人に対する調査を行わない趣旨の発言をしたにもかかわらず、当該発言に反して行われた請求人に対する調査(本件調査)は、納税者との信頼関係の欠如であり信義則に反するから、本件調査に基づき行われた更正処分等は違法である旨主張する。しかしながら、請求人が審査請求の対象とする事業年度の法人の確定申告書を提出したのは、請求人が原処分庁所属の担当職員の発言があったと主張する日以前のことである。そうすると、請求人の主張を前提としても、税務官庁による見解の表示を信頼し、その信頼に基づき行動することはおよそあり得ず、信義則の法理のその余の要件について検討するまでもなく、同法理の適用はない。(平29. 5.23 東裁(法)平28-132)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平280128
裁決年月日
平成29年5月18日
裁決結果
棄却
争点番号
100204050
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/5申告の勧奨と更正(通則法74条の11を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁所属の調査担当職員(本件調査担当職員)から、国税通則法第74条の11《調査の終了の際の手続》第2項に規定する調査結果の内容の説明を行うとの前振りもなく調査の終了を告げられ、修正申告書を提出するよう求められたものであって、具体的な調査額及び加算税の賦課理由などの説明を一切受けていないのであるから、本件の調査手続には原処分を取り消すべき違法がある旨主張する。しかしながら、本件調査担当職員は、請求人の代理人に対し、電話により、法令に規定する調査結果の内容の説明であることを明示した上で、更正をすべきと認めた理由、調査額及び加算税額等の説明を行っており、それ以後の本件調査担当職員と代理人のやり取りは、この調査結果の内容の説明を受けて行われたものと認められること、また、請求人から提出された各修正申告書の記載内容が、その説明内容と一致することからすれば、調査結果の内容の説明が適法に行われていることは明らかであり、原処分に係る調査手続に違法はない。(平29. 5.18 東裁(所)平28-128)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平280129
裁決年月日
平成29年5月18日
裁決結果
棄却
争点番号
100204050
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/5申告の勧奨と更正(通則法74条の11を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁所属の調査担当職員(本件調査担当職員)から、国税通則法第74条の11《調査の終了の際の手続》第2項に規定する調査結果の内容の説明を行うとの前振りもなく調査の終了を告げられ、修正申告書を提出するよう求められたものであって、具体的な調査額及び加算税の賦課理由などの説明を一切受けていないのであるから、本件の調査手続には原処分を取り消すべき違法がある旨主張する。しかしながら、本件調査担当職員は、上司同席の下、請求人の代理人に対し、法令に規定する調査結果の内容の説明であることを明示した上で、更正をすべきと認めた理由、調査額及び加算税額等の説明を行ったものと認められ、また、請求人から提出された各修正申告書の記載内容が、その説明内容と一致することからすれば、調査結果の内容の説明が適法に行われていることは明らかであり、原処分に係る調査手続に違法はない。(平29. 5.18 東裁(所)平28-129)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
金沢
裁決番号
平280003
裁決年月日
平成29年5月17日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人に対する税務調査(本件調査)において調査手続に重大な違法があり、違法な調査を受けてなされた修正申告は無効である旨主張する。しかしながら、修正申告は、税務署長の調査の有無にかかわらず納税者が自己の意思により行うものであって、更正とは異なり、調査を要件とするものではない。したがって、修正申告が課税庁の調査を受けてなされた場合であっても、当該調査の手続上の違法を理由として、その修正申告の有効性に影響を及ぼすものではないと解されることから、本件調査の違法の有無を検討するまでもなく、請求人の主張は採用できない。(平29. 5.17 金裁(所・諸)平28-3)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
金沢
裁決番号
平280003
裁決年月日
平成29年5月17日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、修正申告書の提出といった税務代理行為には納税者の承諾が当然に必要であり、請求人の承諾のない修正申告は、関与税理士の税務代理権限の範囲を超えた無効なものである旨主張する。しかしながら、請求人の関与税理士は、請求人の修正申告の代理権限を有した上で、請求人の代理人であることを示して請求人の各修正申告書(本件各修正申告書)を提出していることから、その法律効果は請求人に帰属する上、当該関与税理士が、本件各修正申告書に係る納付相談のため、請求人の夫らと共に原処分庁を訪れていることからすれば、実質的にも、請求人は本件各修正申告書の提出を承諾していたものと認められるのであるから、請求人の主張は採用できない。(平29. 5.17 金裁(所・諸)平28-3)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平280015
裁決年月日
平成29年5月8日
裁決結果
棄却
争点番号
100204050
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/5申告の勧奨と更正(通則法74条の11を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る調査(本件調査)の担当職員(本件調査担当職員)が修正申告の勧奨を行った後、請求人の代表者が本件調査の結果の説明内容について検討する時間が欲しい旨お願いしたにもかかわらず、検討の時間を与えないまま行われた原処分は、実質的に国税通則法第74条の11《調査の終了の際の手続》第3項に規定する修正申告の勧奨を経ずに行われたものであり不当である旨主張する。しかしながら、本件調査担当職員は、請求人の代表者及び代理人に対して、本件調査の結果の内容を説明した上で修正申告を勧奨したと認められ、また、請求人の代表者は、本件調査担当職員に対し、修正申告書を提出する意思はないと伝えているから、本件調査の手続に違法及び不当はない。(平29. 5. 8 広裁(法・諸)平28-15)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平280122
裁決年月日
平成29年5月8日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る調査は、請求人が作成した株式譲渡に関する資料のみに基づいて行われており、調査担当者は、自ら行うべき証拠資料の収集を極々一部しか行わず、請求人提出資料とその裏付けとなる収集すべき証拠資料との突合を怠っているのであって、原処分は、「調査」の行為はあったものの、国税通則法第23条《更正の請求》第4項及び同法第24条《更正》が規定する「調査」の要件を充足していないから、「調査」に基づく処分とはいえず違法である旨主張する。しかしながら、請求人は、当審判所の求釈明に対しても、調査の「行為はあった」が、調査の「要件を充足していない」と主張するのみで、いかなる事実に基づきどの要件が充足していないと主張するのかを具体的に明らかにしておらず、その主張自体が違法事由を構成するものとなっていないといわざるを得ないから、請求人の主張には理由がない。(平29. 5. 8 東裁(所)平28-122)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
平280006
裁決年月日
平成29年4月20日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件における処分の理由提示(本件理由提示)は、結果のみを示したものであり、法の適用判断の過程について明示されていないことなどから、本件理由提示には原処分を取り消すべき違法がある旨主張する。しかしながら、本件理由提示は、原処分庁の恣意抑制という理由提示の趣旨・目的を充足する程度に具体的に記載されたものといえる。また、いかなる事実関係に基づきいかなる法規を適用して当該決定処分等がなされたのかを、その理由提示の記載自体から了知し得るものと認められ、不服申立ての便宜を与えるという理由提示の趣旨・目的にも欠けるところはないといえるから、本件理由提示に原処分を取り消すべき不備はない。(平29. 4.20 高裁(諸)平28-6)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平280115
裁決年月日
平成29年4月12日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が過少申告加算税の賦課決定通知書(本件賦課決定通知書)で提示した理由は、国税通則法第65条《過少申告加算税》第4項に規定する「正当な理由」が認められないとする根拠及び理由が欠落しており、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項の趣旨目的を充足せず、違法である旨主張する。しかしながら、本件賦課決定通知書で提示された理由は、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由をその名宛人に知らせて不服の申立てに便宜を与えるという同項本文の趣旨に照らしても、同法の要求する理由の提示として欠けるものではないというべきであるから、本件賦課決定通知書の理由の提示に不備はない。(平29. 4.12 東裁(諸)平28-115)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平280115
裁決年月日
平成29年4月12日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、所轄税務署長は、請求人が提出した消費税及び地方消費税(消費税等)の還付申告(本件還付申告)につき、請求人に対して行政指導として照会(本件照会)を行った上で、本件還付申告どおりに消費税等の還付をしており(本件還付)、本件還付は、本件照会に係る請求人の回答文書(本件回答文書)を子細に検討した上で、何らの指導事項もなく行われたものであり、本件還付申告につき疑問点はないということの所轄税務署長の公的見解の表明であって、当該公的見解の表明を信頼して行動したことについて請求人の責めに帰すべき事由はないのであるから、請求人に対する過少申告加算税の賦課決定処分は、信義誠実の原則に違背し違法である旨主張する。しかしながら、所轄税務署長が行った本件還付は、消費税法第52条《仕入れに係る消費税額の控除不足額の還付》等の規定に従って行った行為にすぎず、所轄税務署長及びその所属の職員は、本件照会を行って本件回答文書の提出を受けた以外に、請求人に対して指導を行っていないのであるから、所轄税務署長が本件還付申告の内容が適正であると認める旨の公的見解を表明したものと認めることはできず、請求人の主張はその前提を欠き理由がない。(平29. 4.12 東裁(諸)平28-115)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
熊本
裁決番号
平280012
裁決年月日
平成29年4月11日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る通知書(本件通知書)には、請求人を講師とするセミナーの参加者から参加料とは別に請求人が支払を受けた金員(本件金員)が、所得税法第27条《事業所得》第1項及び所得税法施行令第63条《事業の範囲》のいずれの事業に該当し、所得税基本通達27−5《事業の遂行に付随して生じた収入》の例示のいずれに該当するのか、また、請求人から参加者に返金した金員が、所得税法施行令第141条《必要経費に算入される損失の生ずる事由》各号のいずれに該当し必要経費に算入されるのかについて記載がないことから、法律の適用関係についての記載が欠落し、課税庁の判断過程を逐一検証できるものとはなっておらず、本件通知書の理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、本件通知書には、原処分庁が認定した事実及び請求人等の具体的申述内容が摘示されており、これらの事実からすると、本件金員は請求人の事業に関連して生じたものであり、事業所得の総収入金額に算入される旨、また、請求人が参加者へ交付した金員は、参加者に対して返金したものであり、事業所得の金額の計算上必要経費に算入される旨がそれぞれ記載され、原処分庁の判断過程がその根拠とともに明らかにされている。したがって、本件通知書の理由の提示は、原処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という理由の提示制度の趣旨目的を充足しているものといえるから、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項の要求する理由の提示として欠けるところはなく、不備はない。(平29. 4.11 熊裁(所)平28-12)

支部名
東京
裁決番号
平280111ほか 1件
裁決年月日
平成29年4月4日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、取引先と締結した業務委託契約(本件業務委託契約)に係る業務委託収入(本件収入)を益金の額に算入するなどして、法人税並びに消費税及び地方消費税に係る各事業年度並びに各課税期間の申告(本件法人税等申告)をした後に確定した取引先から提起された本件業務委託契約に係る損害賠償請求訴訟の判決(本件確定判決)は、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する判決に該当し、本件確定判決による事実に基づけば、請求人が行った本件法人税等申告は同条第1項第1号に規定する課税標準等又は税額等の計算には誤りがあったことに該当するから、各更正の請求(本件各更正請求)は認められる旨主張する。しかしながら、法人税法上、法人の所得の金額の計算について、当該事業年度において生じた損失の額は、その発生事由を問わず当該事業年度の損金の額に算入するのが一般に公正妥当と認められる会計処理の基準に従ったものであるから、本件確定判決に基づく損害賠償金の支払いによる損失について当該事業年度前の各事業年度に遡及して本件収入を修正することはできず、消費税法上も、本件確定判決により当該課税期間前の各課税期間における課税資産の譲渡等が取り消され、又は無効とされたものではないから、本件各更正請求は国税通則法第23条第1項各号に掲げる課税標準等又は税額等が過大であるなどの実体的要件を欠くことになる。したがって、本件各更正請求は認められない。(平29. 4. 4 東裁(法・諸)平28-111)

支部名
高松
裁決番号
平280004ほか 1件
裁決年月日
平成29年3月17日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、平成27年分の所得税及び復興特別所得税(所得税等)について、租税特別措置法関係通達(平成27年7月7日付課資3−4ほかによる改正前のもの)37の12の2−5《更正の請求による更正により上場株式等に係る譲渡損失の金額があることとなった場合》(本件通達)に定める更正の請求により、租税特別措置法第37条の12の2(平成25年法律第5号による改正前のもの)《上場株式等に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除》第6項に規定する特例(本件特例)を適用した更正の請求を認めるべきであると主張する。しかしながら、租税特別措置法第37条の12の2第8項は、本件特例の適用要件として、「その後において連続して確定申告書を提出している」ことを要求しており、同条第13項は、同項が委任する租税特別措置法施行令第25条の11の2(平成25年政令第169号による改正前のもの)《上場株式等に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除》第11項第2号及び第5号に規定する事項を記載しなければならない旨規定しているところ、請求人は、上場株式等に係る譲渡損失が生じた年分後も確定申告書を提出しているものの、平成26年分の所得税等の確定申告書に租税特別措置法施行令第25条の11の2第11項第2号及び第5号に規定する事項を記載していないことから、平成27年分の所得税等について本件特例の適用を受けることはできず、したがって、本件特例の適用を求める更正の請求は認められない。また、本件通達は、上場株式等に係る譲渡損失の金額が生じた年分につき更正の請求ができる旨の定めであることが文理上明らかであるから、当該上場株式等に係る譲渡損失が生じた年分の翌年以後の年分について、本件通達を適用することはできない。(平29. 3.17 高裁(所)平28-4)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平280048
裁決年月日
平成29年3月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100204041
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/1更正権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、亡母の相続に関し実弟を相手取って提起した訴訟の和解成立により実弟から支払われた金員(本件金員)について、原処分庁が請求人の不動産所得に該当するとして更正処分等を行ったところ、それに対する審査請求の裁決において、一時所得に該当するとして処分が取り消され、原処分庁がさらに同裁決に基づき原処分を行ったことは、課税権の濫用である旨主張する。しかしながら、本件金員は請求人の一時所得に該当し、所得税等の課税対象となるものであるから、これについて原処分庁が課税を行うことは、課税の適正、公平に資するものっであって、何ら不当ではなく、原処分が課税権の濫用に当たるということはできない。(平29. 3.14 大裁(所)平28-48)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平280047
裁決年月日
平成29年3月10日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集№106

要旨

○ 請求人は、原処分庁は、請求人が受領したとする金員(本件金員)の処分態様を社外流出と認定する一方、社外流出と認定した本件金員につき反面調査等の事実解明のためのいかなる調査も行っていないから、原処分には調査を欠く違法がある旨主張する。しかしながら、審判所の調査の結果によれば、調査担当職員は、請求人の代表者等に対する質問検査、請求人の帳簿書類等の検査及び金融機関調査等を行ったものの、本件金員に対応する現金等の行方を確認できなかったため、その処分態様を社外流出と認定したものと認められるのであって、所要の調査を尽くしたものということができるから、原処分に調査を欠く違法があるとはいえない。(平29. 3.10 大裁(法・諸)平28-47)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平280031
裁決年月日
平成29年3月7日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁所属の調査担当職員による調査(本件調査)の手続において、国税通則法(通則法)第74条の9《納税義務者に対する調査の事前通知等》第1項に規定する事前通知及び同法第74条の11《調査の終了の際の手続》第2項に規定する調査結果の内容の説明がいずれもされていない上、同条第3項所定の書面も交付されなかったなど、本件調査の手続には原処分の取消事由となる違法がある旨主張する。しかしながら、原処分関係資料並びに当審判所の調査及び審理の結果によれば、通則法第74条の9第1項所定の事前通知、同法第74条の11第2項所定の調査結果の内容の説明及び同条第3項所定の書面の交付は、いずれも本件調査の担当職員によって適法に行われていると認められるから、本件調査の手続に違法はない。(平29. 3. 7 関裁(所・諸)平28-31)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平280046
裁決年月日
平成29年3月3日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、調査担当職員が原処分に係る調査において法人のパソコンを勝手に押収しデータを破損した上、請求人らに対し威圧的言動を行ったこと、当該調査が請求人を含む特定の株主だけに行われた課税の公平性に反するものであること、及び調査担当職員から外国子会社合算税制を適用する際の計算方法等の具体的な説明がなかったことなどから、調査手続には原処分を取り消すべき違法がある旨主張する。しかしながら、原処分に係る調査手続には、請求人が主張するような当該事実を認めるに足りる証拠はなく、仮にそのような事実が認められたとしても、重大な違法があると評価されるべきものではなく、原処分を取り消すべき違法は認められない。(平29. 3. 3 大裁(所)平28-46)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平280087
裁決年月日
平成29年3月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100204019
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、顧客が商品を購入する際にその購入金額に応じて付与するポイントのうち、顧客が付与を受けた日の属する決算期末までに使用しなかったポイントに係る費用を損金の額に算入したのは、実質的に課税庁の公的見解に該当する税務大学校論叢に収録された論文(本件論文)に示された解釈に従ったものであること等から、本件における更正処分等は納税者の信頼を著しく欠くもので、信義誠実の原則(信義則)に反する違法な処分である旨主張する。しかしながら、本件論文は、執筆者の個人的見解であり、税務官庁による公的見解の表示には当たらないこと等から、本件において、信義則の法理の適用はない。(平29. 3. 1 東裁(法・諸)平28-87)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平280043
裁決年月日
平成29年2月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分の通知書に記載された処分の理由には、請求人の主張及び事実関係に誤認があるので、理由記載の不備により原処分は取り消されるべき旨主張する。しかしながら、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文が、行政庁は、不利益処分をする場合には、その名宛人に対し、同時に、当該不利益処分の理由を示さなければならないとしているのは、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服の申立ての便宜を与える趣旨に出たものと解されるから、不利益処分の通知書に記載された理由が、不利益処分の根拠を上記の趣旨を充足する程度に具体的に明示するものであれば、同項本文の要求する理由提示として不備はないものと解するのが相当であるところ、本件において、原処分の通知書に記載された処分の理由は、課税の根拠をその基礎となる事実関係及び適用法令を摘示して、具体的に説明したものということができ、行政手続法第14条第1項本文の趣旨を充足する程度に具体的に明示したものと認められることから、同項本文の要求する理由提示として不備はない。(平29. 2.21 大裁(諸)平28-43)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平280044
裁決年月日
平成29年2月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分の通知書に、株式譲渡契約が無効であるにもかかわらず、同契約に基づく申告義務が請求人にあることの理由が記載されていないことから、理由の記載に不備がある旨主張する。しかしながら、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項において、行政庁が、不利益処分をする場合には、その名宛人に対し、同時に、当該不利益処分の理由を示さなければならないとしているのは、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服の申立てに便宜を与える趣旨に出たものと解されるから、不利益処分の通知書に記載された理由が、不利益処分の根拠について上記の趣旨を充足する程度に具体的に明示するものであれば、同項本文の要求する理由提示として不備はないものと解するのが相当である。そして、本件における原処分の通知書に記載された処分の理由は、課税の根拠をその基礎となる事実関係及び適用法条を摘示して具体的に説明したものということができ、上記の趣旨を充足する程度に明示したものと認められることから、理由提示として不備はない。(平29. 2.21 大裁(所)平28-44)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
平280004
裁決年月日
平成29年2月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①請求人が投資先と締結した投資契約(本件投資契約)の元本債権(本件債権)の全額の返還を受けることを前提に、本件債権に係る利息を雑所得として捉えることができたところ、投資先の破産手続(本件破産手続)における最後配当の確定という事実により、配当を受けた部分を除き本件債権が消滅したことになるから、申告の計算の基礎としていた「本件債権の全額の返還を受けられる」という事実と異なることが確定したといえ、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に基づく更正の請求が認められる旨、②本件破産手続における最後配当の確定という事実は、配当金以外は本件債権が返還されないことを示す事実であり、これは、請求人から投資先に対する黙示による解除の意思表示を包含するものであると考えられ、本件投資契約の一部が解除されたことになるから、同項第3号及び国税通則法施行令第6条《更正の請求》第1項第2号に基づく更正の請求が認められる旨主張する。しかしながら、①国税通則法第23条第2項第1号に基づいて更正の請求をするためには、訴訟等の手続において、申告に係る課税標準等の計算の基礎となった事実の存否、効力等を直接、審判の対象とし、判決により当該事実と異なることが確定することが必要であるところ、最後配当の確定は、破産債権者に対する配当額を定める手続にすぎず、同号に規定する事実に該当しないため、同号に基づく更正の請求は認められない。また、②国税通則法施行令第6条第1項第2号に規定する場合とは、その文言どおり、法定解除権又は約定解除権の行使、若しくは契約の成立後に生じたやむを得ない事情による合意解除があった場合を意味すると解されるところ、最後配当の確定が、これらの事由に該当しないことは明らかであり、他に請求人が本件投資契約を解除し又は取り消した事実も認められないことから、同号に規定する事実があることを理由とする国税通則法第23条第2項に基づく更正の請求は認められない。(平29. 2.14 仙裁(所)平28-4)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
平280004
裁決年月日
平成29年2月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、投資先の資産状況及び支払能力から客観的に判断した場合、遅くとも平成18年12月末時点において、請求人の投資先に対する元本債権(本件債権)の全額を回収できないことが明らかになっていたことから、本件債権が所得税法第51条《資産損失の必要経費算入》第4項に規定する貸倒損失に該当するものとして、これを平成18年分の雑所得の金額の計算上、必要経費に算入すべきであり、更正の請求が認められる旨主張する。しかしながら、仮に、平成18年12月末時点において本件債権が貸倒損失の要件を満たしていたとすれば、それは平成18年分の確定申告時に必要経費に算入して申告すべきであったことを意味し、これに係る更正の請求は、国税通則法第23条《更正の請求》第1項(平成23年法律第114号による改正前のもの)の規定に基づき、法定申告期限から1年以内に行わなければならないところ、請求人が行った更正の請求はその期限を徒過して行なわれたものであることは明らかである。また、請求人は、本件債権の一部につき、平成19年において投資先から実際に返還を受けていた以上、平成18年12月末時点において、本件債権の全額が回収不能であったといえず、貸倒損失の要件を満たしていなかったと認められるから、貸倒損失が平成18年12月末時点で生じていたことを理由とする更正の請求は認められない。(平29. 2.14 仙裁(所)平28-4)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平280028
裁決年月日
平成29年2月9日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る各通知書(本件各通知書)には、原処分庁による認定の結論が記載されているだけで、その結論に至った根拠が記載されておらず、行政庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という理由付記制度の趣旨に反するものであるから、本件各通知書に記載された原処分の理由は、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文に規定する理由提示の要件を欠いている旨主張する。しかしながら、本件各通知書には、原処分の理由として、①請求人が消費税法第2条《定義》第1項第3号に規定する個人事業者に該当すること、②各課税期間の基準期間における課税売上高が1,000万円超であり、同法第9条《小規模事業者に係る納税義務の免除》の規定の適用がないこと、③元勤務先からの給与とは別に受領した金員の合計額が業務に係る役務提供の対価の額であること、④以上の事実から、請求人には消費税等の確定申告書の提出義務があること等が記載されており、原処分庁としては、上記のような内容の理由を記載することによって、原処分における自己の判断過程を検証することができるのであるから、その判断の慎重、合理性を確保するという点について欠けるところはなく、恣意抑制という趣旨目的を損なうことはないというべきであるし、また、不服申立ての便宜という面からの要請に対しても、必要な材料を提供するものということができるのであるから、行政手続法第14条第1項本文の趣旨に照らし、同項本文の要求する理由提示としては十分であるというべきである。(平29. 2. 9 関裁(諸)平28-28)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平280028
裁決年月日
平成29年2月9日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件における調査結果の内容の説明において、課税の根拠及び事実関係等の具体的な説明はなく、請求人の質問に対する回答もしないなど、原処分庁の調査(本件調査)は国税通則法第74条の11《調査の終了の際の手続》第2項等の規定に反するものであるから、本件調査の手続には、原処分の取消事由となる違法がある旨主張する。しかしながら、調査手続の瑕疵は、原則として課税処分の効力に影響を及ぼすものではなく、課税処分が何らの調査なしに行われた場合や、課税処分の基礎となる証拠資料の収集手続(証拠収集手続)が、刑罰法規に触れ、公序良俗に反し又は社会通念上相当の限度を超えて濫用にわたるなどの重大な違法を帯びる場合には、課税処分の取消事由に当たると解されるところ、請求人は、本件調査の手続のうち証拠収集手続については違法がある旨の主張をしておらず、当審判所の調査の結果によっても、証拠収集手続に違法があるとは認められない。そうすると、仮に、本件調査の手続について、調査結果の内容の説明に違法な点があったとしても、本件の証拠収集手続に影響を及ぼすものではないから、原処分の取消事由とはならない。(平29. 2. 9 関裁(諸)平28-28)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平280085
裁決年月日
平成29年2月9日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁は、請求人への実地調査を行わず、請求人以外の者に対する国税犯則取締法に基づく犯則調査(本件犯則調査)により収集した資料を検討しただけで、関係者に対する聴き取り調査すら実施せずに更正処分(本件更正処分)を行っているから、本件更正処分は国税通則法第24条《更正》に規定する「調査」を欠き違法である旨主張する。しかしながら、同条に規定する「調査」には課税庁内部における調査も含まれるものと解されるところ、原処分庁は、本件犯則調査により収集された請求人の帳簿書類及び本件犯則調査の担当職員が本件犯則調査の過程で把握した資料等(本件帳簿書類等)を引き継ぎ、原処分庁内部において本件帳簿書類等を検討の上、本件更正処分を行っているのであるから、本件更正処分は同条に規定する「調査」に基づき行われたものである。(平29. 2. 9 東裁(法)平28-85)

支部名
大阪
裁決番号
平280040
裁決年月日
平成29年2月8日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、平成27年分の所得税等に係る修正申告(本件修正申告)により新たに納付すべきこととなった所得税等(本件国税)に還付金を充当した処分(本件充当処分)について、原処分庁の担当職員(本件担当職員)が、請求人に対し、本件修正申告のしょうように当たり、修正申告を行うか、更正処分を受けるか、いずれかを選択できる旨を説明しなかったのであるから、そのような虚偽の説明に従ってされた本件修正申告は無効であって、本件国税がないにもかかわらずなされた本件充当処分は違法である旨主張する。しかしながら、本件修正申告に誤りはなく、本件担当職員が、請求人に対し、修正申告に応じずに更正処分を受ける途もある旨を説明しなかったとしても、これをもって虚偽の説明と評価されるものではなく、そのような事情が本件修正申告を無効ならしめるものではないから、請求人の主張は失当であり本件充当処分は適法である。(平29. 2. 8 大裁(諸)平28-40)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平280012
裁決年月日
平成29年2月6日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集№106

要旨

○ 請求人は、原処分に係る通知書(本件各通知書)には、請求人が貸借取引に該当すると説明した取引が損益取引に該当し、請求人に総収入金額が発生したとする具体的な理由が記載されていないから、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項に違反する原処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、本件各通知書の理由には、原処分庁が認定した各事実や、いかなる法規を適用して原処分をしたかについての記載があり、原処分庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服の申立てに便宜を与えるという行政手続法第14条第1項の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示されているといえるから、本件各通知書の理由附記に違法はない。(平29. 2. 6 広裁(所・諸)平28-12)

支部名
東京
裁決番号
平280083
裁決年月日
平成29年2月6日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、租税特別措置法第42条の12の4《雇用者給与等支給額が増加した場合の法人税額の特別控除》に規定する法人税額の控除(本件特別控除)の適用に関し、「雇用者給与等支給増加額」欄を「0円」と記載した別表六(二十)(本件明細書)を添付した確定申告書(本件確定申告書)を提出しているのであるから、本件特別控除を適用する意思があったことは明らかであること及び本件特別控除の適用要件を満たしているにもかかわらずその記載は入力ミスによるもので同条第2項第3号の規定に従っていないものとなっていることなどから、「雇用者給与等支給増加額」欄の金額を増加させ、本件特別控除の適用による控除を求める更正の請求は認められる旨主張する。しかしながら、本件特別控除の適用により控除を受けることができる金額は、飽くまで、確定申告書(当初申告書)に添付された書類に記載された雇用者給与等支給増加額を基礎として計算した金額に限られるところ、本件確定申告書に添付された本件明細書の「雇用者給与等支給増加額」欄には「0円」と記載されており、当該金額(0円)を基礎として計算した本件特別控除の適用により控除を受けることができる金額は0円となり納付すべき税額が過大であるとは認められないから、更正の請求は認められない。(平29. 2. 6 東裁(法)平28-83)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
札幌
裁決番号
平280012
裁決年月日
平成29年2月3日
裁決結果
棄却
争点番号
100204042
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/2調査権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る調査の担当職員が、請求人の自宅に臨場した際に、請求人に調査の必要性を説明をせず、承諾がないままバッグ内等を確認したこと及び威圧的な質問や根拠のない言葉を浴びせたことなどは違法な調査となるから、原処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、調査の手続の違法が処分の取消事由となるのは、調査を全く欠く場合のほか、処分の基礎となる証拠資料の収集手続(証拠収集手続)に重大な違法があり、調査を全く欠くのに等しいとの評価を受ける場合に限られ、証拠収集手続自体に重大な違法がないのであれば、証拠収集手続に影響を及ぼさない他の手続に違法があったとしても課税処分の取消事由とはならないものと解されるから、証拠収集手続に違法があるとは認められない本件において、仮に請求人が主張するような証拠収集手続に影響を及ぼさない手続の一部に違法があったとしても、原処分の取消事由とはなり得ないものというべきである。(平29. 2. 3 札裁(諸)平28-12)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平280026
裁決年月日
平成29年1月26日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集№106

要旨

○ 請求人は、請求人の関連会社に対する調査の担当職員が、無断で請求人の社員の執務エリアに立ち入り、請求人の経理事務と当該関連会社の経理事務を担当している経理担当者に対して質問調査を行い、請求人の所有物である机やパソコンに保管されていた資料(本件再編関係資料)を閲覧するなどの必要な範囲を超えた調査を行っており、このことは、事前通知を欠いたまま、また、新たに得られた情報がないにもかかわらず、請求人に対する国税通則法第74条の11《調査の終了の際の手続》第6項に規定する再調査を開始したものというべきであるから、請求人に対する再調査の手続には原処分の取消事由となる違法がある旨主張する。しかしながら、当該関連会社に対する調査の担当職員は、当該関連会社の代表者の了承を得た上で、請求人の事務室において当該経理担当者に対して質問調査を行い、本件再編関係資料を収集しており、このことは、当該関連会社に対する調査として必要な範囲を超えたものとはいえず、事前通知を欠いたまま実質的に請求人に対する再調査を開始したともいえない。そして、請求人に対する再調査以前の調査において提示されなかった本件再編関係資料には、請求人が子会社に対して行った債権放棄に係る情報が含まれており、請求人に対する再調査の担当職員は、本件再編関係資料により当該債権放棄の内容を把握し、請求人に非違があると認めたことになるから、このことは国税通則法第74条の11第6項に規定する「新たに得られた情報に照らし非違があると認めるとき」に該当するというべきであり、請求人に対する再調査の手続には原処分の取消事由となる違法はない。(平29. 1.26 関裁(法)平28-26)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平280076
裁決年月日
平成29年1月13日
裁決結果
棄却
争点番号
100204100
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/10守秘義務違反等と更正
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、確定申告に関する相談に対応した原処分庁所属の職員(本件相談対応職員)との間で、請求人の氏名を元勤務先(本件会社)に公表しない旨の約束をしたにもかかわらず、原処分庁が本件会社から収集した証拠には請求人の氏名を本件会社に公表しなければ入手不可能な情報が含まれており、原処分に係る調査手続(本件調査手続)は当該約束に反するものであるから、原処分を取り消すべき違法がある旨主張する。しかしながら、原処分庁所属の調査担当職員は、請求人に対して退職の経緯等に関する回答を求めたものの、請求人からその回答や書類の提出がなかったことから、本件会社に対して退職の経緯等に関する照会を行って回答を得たものであり、当該回答は、国税通則法第74条の2《当該職員の所得税等に関する調査に係る質問検査権》第1項第1号に規定する質問検査権の行使によって、適法に収集されたものと認められる。また、原処分関係資料及び当審判所の調査の結果によっても、本件相談対応職員との間で請求人の氏名を本件会社に公表しない旨の約束をした事実は認められない。したがって、本件調査手続に違法はなく、請求人の主張には理由がない。(平29. 1.13 東裁(所)平28-76)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平280033
裁決年月日
平成29年1月6日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、本件における各更正の請求(本件各更正請求)は、相続税の法定申告期限から5年以内に行っているから、国税通則法(通則法)第23条《更正の請求》第1項所定の要件を満たす旨主張する。しかしながら、同項は、課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあった場合に更正の請求をすることができる旨規定しているところ、請求人らは、期限内申告時及び修正申告時において未分割財産がいまだ分割されていなかったため、相続税法第55条《未分割遺産に対する課税》の規定に基づき、これを法定相続分の割合に従って取得したものとしてその課税価格を計算したものであり、この点について、国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は計算に誤りがあったとは認められないから、本件各更正請求は、通則法第23条第1項所定の要件を満たすものではない。(平29. 1. 6 大裁(諸)平28-33)

支部名
東京
裁決番号
平280075
裁決年月日
平成28年12月20日
裁決結果
棄却
争点番号
100203990
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、所得税の更正の請求において、修正申告で計上した不動産所得の金額は、地代を一切受領していないので零円である旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条《更正の請求》第1項に規定する更正の請求は、自ら計算した所得金額等を記載した申告内容の更正を請求する納税者側において、その申告内容が真実に反するものであることの主張立証をすべきであると解するのが相当であるところ、請求人は、更正の請求書に、更正請求の理由の基礎となる事実を証明する書類を添付しておらず、当審判所からの当該書類の提出の求めに対しても、一切提出しない旨申し立ててこれに応じなかった。したがって、修正申告の内容が真実に反することについて、請求人による立証はなされていないから、更正の請求は認められない。(平28.12.20 東裁(所)平28-75)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平280020
裁決年月日
平成28年12月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、重加算税の賦課決定処分(本件賦課決定処分)に係る通知書(本件通知書)には、請求人のどのような行為が仮装行為に当たるのかについて具体的な記述がないから、本件通知書における理由提示は、処分理由の提示として不十分であり、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項に規定する理由提示の要件を欠く旨主張する。しかしながら、本件通知書においては、本件賦課決定処分の理由となった事実関係や根拠法令等が具体的に示されているというべきであり、本件通知書における理由提示は、処分庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服の申立てに便宜を与えるという同項の趣旨に照らし、同項の要求する理由提示として十分であるから、同項に規定する理由提示の要件を欠くものではない。(平28.12.19 関裁(法・諸)平28-20)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
熊本
裁決番号
平280007
裁決年月日
平成28年12月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、平成25年1月1日以後に行われた原処分に係る調査(本件調査)につき、前回の調査(本件前回調査)が平成25年1月1日よりも前に行われた場合においても、国税通則法(通則法)第74条の11《調査の終了の際の手続》第6項の規定が適用又は類推適用されるべきであるから、本件調査は違法な再調査であり、原処分の取消事由となる旨主張する。しかしながら、通則法第74条の11第6項に規定する「納税義務者」とは、通則法第74条の9《納税義務者に対する調査の事前通知等》第3項第1号において、通則法第74条の2から第74条の6までの規定により当該職員による質問検査等の対象となる者をいう旨規定されているところ、平成23年法律第114号附則第39条《当該職員の質問検査等に関する経過措置》第1項において、通則法第74条の2から第74条の6までの規定は、平成25年1月1日以後に行う質問検査等について適用する旨規定されていることからすれば、通則法第74条の11第6項に規定する「納税義務者」は、平成25年1月1日以後に通則法第74条の2から第74条の6までの規定により当該職員による質問検査等の対象となる者、すなわち、平成25年1月1日以後に当該職員が質問検査等を行った納税義務者となることは明らかである。これを本件についてみると、本件前回調査は、本件調査に関し、通則法第74条の11第6項の規定により再調査の制限を受ける前回の調査に該当しないことから、本件調査は同項の規定に違反するものではない。また、租税法律主義の原則に照らし、租税法規はみだりに規定の文言を離れて解釈すべきものではないところ、平成25年1月1日よりも前に本件前回調査が行われていたという事情があることをもって、本件調査について通則法第74条の11第6項の規定が類推適用されると解することはできないから、本件調査は同項の規定の趣旨に反するともいえない。したがって、本件調査には原処分の取消事由は認められない。(平28.12.14 熊裁(法・諸)平28-7)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平280008
裁決年月日
平成28年12月12日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁所属の調査担当職員(本件調査担当職員)は、請求人の関与税理士(本件税理士)に対し、本件における調査結果の内容を具体的に説明していないから、原処分に係る調査の手続は、国税通則法第74条の11《調査の終了の際の手続》第2項又は第5項の規定に反する違法があり、原処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、本件調査担当職員は、本件税理士等に対し、調査結果の内容として、申告漏れとなっている財産の種類、数量及び価額等の一覧表を交付し、その理由及び増差税額等を説明しているのであるから、原処分に係る調査の手続に上記各規定に反する違法はない。(平28.12.12 広裁(諸)平28-8)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平280009
裁決年月日
平成28年12月12日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、調査結果の内容を請求人の関与税理士(本件税理士)に対して説明することに同意したことはない上、原処分庁所属の調査担当職員(本件調査担当職員)は、本件税理士に対し、本件における調査結果の内容を具体的に説明していないから、原処分に係る調査の手続は、国税通則法第74条の11《調査の終了の際の手続》第2項又は第5項の規定に反する違法があり、原処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、請求人に対する調査結果の内容の説明に代えて、本件税理士に対して説明を行うことに同意しており、本件調査担当職員は、本件税理士等に対し、調査結果の内容として、申告漏れとなっている財産の種類、数量及び価額等の一覧表を交付し、その理由及び増差税額等を説明しているのであるから、原処分に係る調査の手続に上記各規定に反する違法はない。(平28.12.12 広裁(諸)平28-9)

支部名
仙台
裁決番号
平280003
裁決年月日
平成28年12月8日
裁決結果
棄却
争点番号
100203990
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、相続税の期限後申告書を提出した後に更正の請求(本件更正請求)をしたのは、その法定申告期限以前に、原処分庁所属の相談担当職員(本件相談担当職員)から申告書の提出は不要である旨明言され、これに従ったことで請求人の申告義務は完了したことによるものであるから、本件更正請求に係る更正をすべき理由がない旨の通知処分(本件通知処分)は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、一般に、税務署の窓口における税務相談は、申告納税制度を適正かつ円滑なものにするための行政サービスの一環として、相談担当職員が相談者の提示した資料及びその相談内容の範囲内で検討して一応の判断を説明するものであり、このような相談担当職員の説明によって納税義務が確定する旨の法令上の規定はないことからすれば、仮に、本件相談担当職員が申告書の提出は不要である旨の説明をしていたとしても、本件通知処分の適法性に影響を及ぼすものではない。(平28.12. 8 仙裁(諸)平28-3)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平280069
裁決年月日
平成28年12月7日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集№105

要旨

請求人らは、原処分庁の調査担当職員(本件調査担当職員)は、請求人らの代理人である税理士に対し、国税通則法第74条の11《調査の終了の際の手続》第2項に規定する調査結果の内容の説明を行った後、当該説明時の提示額を大きく上回る納税額を提示したものの、その変更理由について詳しい説明をすることなく原処分を行ったのであるから、本件における調査の手続には同項の規定に反する違法がある旨主張する。しかしながら、請求人らが調査結果の内容の説明を受けたと主張する当該説明は、原処分に至るまでの調査の経緯に照らし、同項所定の調査結果の内容の説明とは認められず、本件調査担当職員は、その後、相続に係る各取得財産についての申告額と調査額の一覧を提示した上、その結果に基づく相続税額等を提示するなど、同項所定の調査結果の内容の説明を行ったものと認められる。したがって、本件における調査の手続において、同項の規定に反する違法はない。(平28.12. 7 東裁(諸)平28-69)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平280066
裁決年月日
平成28年12月6日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、源泉徴収に係る所得税等の各納税告知処分に係る通知書(本件納税告知書)においては、国税通則法第73条《時効の中断及び停止》第3項の規定を適用した旨記載されているが、適用条文の規定内容や適用対象となる具体的事実等が請求人が理解できる程度に記載されておらず、また、不納付加算税及び重加算税の各賦課決定処分に係る通知書(本件賦課決定通知書)においては、各賦課決定処分の根拠規定が一切記載されていないから、いずれも理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、本件納税告知書及び本件賦課決定通知書の記載内容は、請求人が使用人(本件受給者)に対する給与として支給した金額(本件各支給額)について、本件受給者の申述及び請求人の代表者が作成した本件受給者の勤務日が記録された出勤簿を摘示した上で、本件各支給額は代表者に帰属する旨及び本件受給者が請求人の従業員として労務に従事していたかのように事実を装っていたと認められる旨記載されていることから、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服の申立てに便宜を与えるという行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の趣旨に照らし、同項本文の要求する理由提示としては十分である。(平28.12. 6 東裁(法・諸)平28-66)

支部名
東京
裁決番号
平280067ほか 1件
裁決年月日
平成28年12月6日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、業務委託契約に係る売上げを益金の額に算入するなどして、本件の各事業年度及び各課税期間(本件各期間)の法人税並びに消費税及び地方消費税(法人税等)の申告等をしていたところ、当該業務委託契約に係る損害賠償請求事件の判決(本件確定判決)は、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する判決に該当し、実体法上も、本来認められる業務委託に係る売上げを前提に計算した場合の税額(本来あり得べき課税額)を大きく超える額の法人税等を納付していたのであるから、その減額を求める各更正の請求(本件各更正請求)は認められるべきである旨主張する。しかしながら、法人税法上、当該事業年度において生じた損失の額は当該事業年度の損金の額とすべきものであり、当該事業年度前の各事業年度に遡及して所得の金額を修正すべきものではないから、本件確定判決によって支払うこととなった損害賠償金について、本件各期間に遡及して所得の金額を修正することはできず、本件各期間における所得金額又は納付すべき税額が過大となることはない。また、消費税法上も、本件確定判決によって課税資産の譲渡等が取り消され、又は無効とされたものではないから、本件各期間における課税資産の譲渡等の対価の額又は納付すべき税額が過大となることはない。したがって、本件各更正請求は、同条第1項各号に掲げる課税標準等又は税額等が過大であるなどの実体的要件を欠くため、認められない。(平28.12. 6 東裁(法・諸)平28-67)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平280007
裁決年月日
平成28年12月5日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁所属の調査担当職員(本件調査担当職員)は、①請求人に対して反論又は質問の機会を与えず、一方的・片面的な調査に終始するとともに、②請求人の顧客に対し、請求人の業務に支障を来すほどの調査を行ったのであるから、原処分に係る調査手続には原処分を取り消すべき違法又は不当がある旨主張する。しかしながら、①本件調査担当職員は、請求人に対し、再三にわたって必要経費の内容等について説明を求めるとともに確認結果の説明を行っている上、調査結果の内容の説明も行っており、実際に請求人も、本件調査担当職員に対して反論又は質問をしていることが認められること、②本件調査担当職員が請求人の顧客に対して行った質問調査は、請求人が事業所得の金額の計算上必要経費に算入した支出について、必要経費に該当するか否かを確認するために行われたものであり、質問調査の必要性が認められ、その内容も請求人の私的利益との衡量において社会通念上相当な限度にとどまっていたと認められることからすれば、原処分に係る調査手続に違法又は不当はない。(平28.12. 5 広裁(所・諸)平28-7)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
札幌
裁決番号
平280010
裁決年月日
平成28年12月5日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、相続税の更正処分の通知書に付記された処分理由(本件付記理由)には、請求人らが相続税法第22条《評価の原則》に規定する時価であるとして申告した不動産鑑定士による土地等(本件土地等)の各鑑定評価額(本件各鑑定評価額)について、これを認めないとする具体的な理由が記載されておらず、また、本件各鑑定評価額の適否についても記載されていないから、原処分を取り消すべき記載不備がある旨主張する。しかしながら、本件付記理由においては、本件土地等の各価額の評価に当たり、財産評価基本通達(評価通達)に定める評価方法によらないことが正当として是認されるような特別な事情があるとは認められないと認定した上で、本件土地等の各価額の評価を評価通達に定められた評価方法に基づいて行う理由について具体的に記載されているから、本件付記理由程度の記載であっても、原処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という理由付記制度の趣旨目的を充足するに足りるものというべきである。したがって、本件付記理由に記載不備はない。(平28.12. 5 札裁(諸)平28-10)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平280062
裁決年月日
平成28年12月2日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、相続税の更正処分等に係る各通知書(本件各通知書)には、原処分庁の求めに応じて提出した、相続で取得した不動産(本件不動産)の鑑定評価書に係る補充の回答書について何ら記載されておらず、また、請求人らの主張する当該鑑定評価額が認められないとする具体的な理由が記載されていないから、本件各通知書で示された本件不動産の評価に係る処分理由は、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項に規定する「不利益処分の理由」として不備がある旨主張する。しかしながら、本件各通知書には、相続税法第22条《評価の原則》の「時価」は、財産評価基本通達(評価通達)に定める評価方式によらないことが正当として是認されるような特別な事情がない限り、評価通達により算定すべきであるとした上で、本件において当該特別な事情は認められないという処分の原因となる事実、根拠法令及び本件不動産の価額は個別の評価通達を適用して算定したことが示されており、原処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という行政手続法第14条の趣旨に照らし、法の要求する理由の提示として欠けるものではないというべきである。したがって、本件各通知書で示された本件不動産の評価に係る処分理由は、同条第1項に規定する「不利益処分の理由」として不備はない。(平28.12. 2 東裁(諸)平28-62)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平280061
裁決年月日
平成28年12月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100204044
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/3調査理由の告知
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る調査(本件調査)の担当職員(本件職員)は、本件調査の終了時までに、平成25年分の贈与税を調査対象税目及び対象年分に追加したことを請求人に通知しておらず、また、贈与税の調査を行う旨の説明を行ったことを裏付ける客観的な証拠もないのであるから、本件調査には明らかな手続違反があり、当該違反には重大な違法性がある旨主張する。しかしながら、本件職員は、所得税及び復興特別所得税に係る調査の途中で贈与税に関する非違が疑われたことから本件調査に着手したものと認められ、その際、請求人は、本件職員の求めに応じて自身が取得した金員に関する各種資料を提出していることからすると、本件職員から請求人に対し、平成25年分の贈与税を調査対象税目及び対象年分に追加することが通知され、請求人の理解と協力を得た上で質問検査等が行われたものと認められるのであって、これらの経緯に照らせば、本件調査の手続に違法は認められない。(平28.12. 1 東裁(諸)平28-61)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平280016
裁決年月日
平成28年11月8日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集№105

要旨

○ 請求人らは、相続税の各更正処分等に係る通知書に付記された処分の理由(本件各付記理由)について、各更正処分等の対象となった事実関係についての個別具体的な理由説明がなく、包括的な理由しか記載されていないなどとして、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文に規定する理由提示の要件を欠く旨主張する。しかしながら、本件各付記理由には、原処分庁が相続財産と認定した各預貯金(本件各預貯金)及び原処分庁が相続財産とみなされる旨認定した各生命保険契約等(本件各生命保険契約等)に関する権利が相続財産又は相続財産とみなされる財産に該当すると認められる旨記載するとともに、これを前提に相続税の課税価格及び納付すべき税額の算出過程が記載されており、本件各預貯金及び本件各生命保険契約等に関する権利が相続財産又は相続財産とみなされる財産に該当するとの認定に至った過程として、重要な間接事実を記載しているものと認められる。これらの記載内容に照らせば、各更正処分等の理由となった事実等を具体的に示しているというべきであり、原処分庁としては、前記のような内容の理由を記載することによって、各更正処分等における自己の判断過程を逐一検証することができるのであるから、その判断の慎重、合理性を確保するという点について欠けるところはなく、恣意抑制という趣旨目的を損なうことはないというべきである。また、不服申立ての便宜という面からの要請に対しても、必要な材料を提供するものということができることから、行政手続法第14条第1項本文の趣旨に照らし、同項本文の要求する理由提示としても十分であるといえる。(平28.11. 8 関裁(諸)平28-16)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平280053
裁決年月日
平成28年11月7日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る各決定通知書(本件各通知書)には、請求人が賃借人(本件賃借人)に対して他社名義の不動産を賃貸している事実が記載されているのみで、請求人に他社の所有物を賃貸できる権原があることが記載されておらず、具体的な根拠が明示されていないから、このような処分理由は、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項に反し違法であり、その提示に不備がある旨主張する。しかしながら、本件各通知書には、請求人が、本件賃借人との間で賃貸借契約を締結し、本件賃借人から賃貸料等の収入を得ていたとの事実関係に基づき、当該収入が不動産所得の総収入金額に算入されることが具体的に記載されており、本件各通知書で提示された処分理由は、請求人が他社の所有物を賃貸することができる権原の記載の有無にかかわらず、いかなる事実関係に基づきいかなる法規を適用して当該処分がされたのかを、処分の相手方においてその提示内容自体から了知し得るものといえるから、同項に規定する理由の提示として不備はない。(平28.11. 7 東裁(所)平28-53)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平280055
裁決年月日
平成28年11月7日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が行った法人税の決定処分(本件決定処分)に係る通知書(本件通知書)には、請求人に他人の所有物を賃貸できる権原があることが記載されておらず、このような処分の理由の提示には不備があり、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項に反し違法である旨主張する。しかしながら、請求人と入居者との間の賃貸借契約は有効に締結されているのであるから、本件通知書に記載された決定の理由に、上記権原について明示されていなくても、当該理由には、いかなる事実関係に基づきいかなる法規を適用して本件決定処分がされたのかが明示されており、処分の相手方においてその提示内容自体から了知し得るものと認められるから、行政手続法第14条第1項に規定する理由の提示として不備はないというべきである。(平28.11. 7 東裁(法)平28-55)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平280056
裁決年月日
平成28年11月7日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集№105

要旨

○ 請求人は、原処分庁が行った消費税等の決定処分に係る通知書(本件通知書)には、当該決定処分の対象となった課税期間(本件課税期間)の基準期間の課税売上高の算定根拠が記載されていないことから、請求人に消費税等の確定申告書を提出する義務があることを容易に理解することができず、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項に反し違法である旨主張する。しかしながら、本件通知書には、請求人が本件課税期間において消費税法第2条《定義》第1項第4号に規定する事業者に該当し、当該基準期間の課税売上高の額を明示した上で、同法第9条《小規模事業者に係る納税義務の免除》の適用がなく、本件課税期間に国内における課税資産の譲渡等があることから、消費税等の確定申告書を提出する義務がある旨記載されており、これらの理由の記載は、いかなる事実関係に基づきいかなる法規を適用して当該処分がされたのかが明示されており、処分の相手方においてその提示内容自体から了知し得るものといえることから、行政手続法第14条第1項に規定する理由の提示として不備はない。(平28.11. 7 東裁(法・諸)平28-56)

支部名
東京
裁決番号
平280048
裁決年月日
平成28年11月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①所得税等の確定申告において雑所得の総収入金額に算入した外国法人への投資に係る収入(本件配当収入)は、その取引の特殊性等からすれば、現実に入金があった時点でその収益が確定すること、②所得税等の確定申告において事業所得の総収入金額(消費税等の確定申告においては課税標準額)に算入した仲介手数料収入(本件仲介手数料収入)は、その基因となる契約が役務提供契約であり、本件仲介手数料収入の計上時期は、請求人による役務提供が完了した時、すなわち請求人が投資家に所定の配当金を交付した時とすべきであることから、請求人の所得税等及び消費税等の確定申告に係る更正の請求(本件各更正の請求)は認められるべきである旨主張する。しかしながら、①請求人の主張する取引の特殊性は、本件配当収入の原因となる権利の確定を左右する事情ではないこと、②請求人が提出した書類は、本件仲介手数料収入の基因となる契約が請求人の主張する内容の役務提供契約であることを立証する証拠として十分ではなく、また当審判所の調査によっても請求人が主張する事実を認めるに足る証拠は見当たらないことから、本件配当収入及び本件仲介手数料収入の計上時期に関する請求人の主張には理由がなく、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求事由は認められない。(平28.11. 1 東裁(所・諸)平28-48)

支部名
東京
裁決番号
平280049
裁決年月日
平成28年11月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①所得税等の確定申告において雑所得の総収入金額に算入した外国法人への投資に係る収入(本件配当収入)は、その取引の特殊性等からすれば、現実に入金した時点でその収益が確定すること、②所得税等の確定申告において事業所得の総収入金額(消費税等の確定申告においては課税標準額)に算入した仲介手数料収入(本件仲介手数料収入)は、その基因となる契約が役務提供契約であり、本件仲介手数料収入の計上時期は、請求人による役務提供が完了した時、すなわち請求人が投資家に所定の配当金を交付した時とすべきであることから、請求人の所得税等及び消費税等の確定申告に係る更正の請求(本件各更正の請求)は認められるべきである旨主張する。しかしながら、①請求人の主張する取引の特殊性は、本件配当収入の原因となる権利の確定を左右する事情ではないこと、②請求人が提出した書類は、本件仲介手数料収入の基因となる契約が請求人の主張する内容の役務提供契約であることを立証する証拠として十分ではなく、また当審判所の調査によっても請求人が主張する事実を認めるに足る証拠は見当たらないことから、本件配当収入及び本件仲介手数料収入の計上時期に関する請求人の主張には理由がなく、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求事由は認められない。(平28.11. 1 東裁(所・諸)平28-49)

支部名
東京
裁決番号
平280050
裁決年月日
平成28年11月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①所得税等の確定申告において雑所得の総収入金額に算入した外国法人への投資に係る収入(本件配当収入)は、その取引の特殊性等からすれば、現実に入金した時点でその収益が確定すること、②所得税等の確定申告において事業所得の総収入金額(消費税等の確定申告においては課税標準額)に算入した仲介手数料収入(本件仲介手数料収入)は、その基因となる契約が役務提供契約であり、本件仲介手数料収入の計上時期は、請求人による役務提供が完了した時、すなわち請求人が投資家に所定の配当金を交付した時とすべきであることから、請求人の所得税等及び消費税等の確定申告に係る更正の請求(本件各更正の請求)は認められるべきである旨主張する。しかしながら、①請求人の主張する取引の特殊性は、本件配当収入の原因となる権利の確定を左右する事情ではないこと、②請求人が提出した書類は、本件仲介手数料収入の基因となる契約が請求人の主張する内容の役務提供契約であることを立証する証拠として十分ではなく、また当審判所の調査によっても請求人が主張する事実を認めるに足る証拠は見当たらないことから、本件配当収入及び本件仲介手数料収入の計上時期に関する請求人の主張には理由がなく、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求事由は認められない。なお、請求人は、本件配当収入及び本件仲介手数料収入のうち未収部分の金額については、貸倒れ又は回収不能(貸倒等)の状態にある旨を予備的に主張するが、請求人が主張する事情は、取引先が未収部分の金額の支払を履行していないことやそのいきさつ等について説明するにすぎず、取引先が債務超過の状況にあったか否かになどについて、何ら具体的な主張立証をしていないから、取引先の資産状況、支払能力等からみて、貸倒等の状態にあることが明らかになったことは認定できない。(平28.11. 1 東裁(所・諸)平28-50)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平280051
裁決年月日
平成28年11月1日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集№105

要旨

○ 請求人は、①国税通則法(通則法)第74条の9《納税義務者に対する調査の事前通知等》第1項によると調査の事前通知をするのは税務署長とされているが、原処分に係る調査(本件調査)で実際に事前通知を行ったのは原処分庁所属の職員(本件調査担当職員)であり、同項の規定に違反する、②本件調査では調査結果の内容の説明がされておらず、同法第74条の11《調査の終了の際の手続》第2項の規定に違反するなど、本件調査の手続には違法があるから原処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、①本件調査担当職員により行われた調査の事前通知(本件事前通知)は、財務省組織規則第556条《国税調査官》第2項の規定に基づき、税務署長から命を受けた本件調査担当職員が税務署長の名において通知したものと解すべきであるし、本件事前通知により、課税庁が原則として事前通知を行うことを明確化した通則法第74条の9の規定の趣旨は十分に満たされているといえるから、本件事前通知は適法に行われている。また、②調査結果の内容の説明は、調査の終了の際の手続であって、課税処分の基礎となる証拠資料の収集手続の適法性に影響を及ぼすものではないから、その有無は原処分の違法事由とはならない。したがって、本件調査の手続においては、原処分を取り消すべき違法はない。(平28.11. 1 東裁(所)平28-51)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平280052
裁決年月日
平成28年11月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 地位承継人である請求人らは、①国税通則法(通則法)第74条の9《納税義務者に対する調査の事前通知等》第1項によると調査の事前通知をするのは税務署長とされているが、原処分に係る調査(本件調査)で実際に事前通知を行ったのは原処分庁所属の職員(本件調査担当職員)であり、同項の規定に違反する、②本件調査では調査結果の内容の説明がされておらず、同法第74条の11《調査の終了の際の手続》第2項の規定に違反するなど、本件調査の手続には違法があるから原処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、①本件調査担当職員により行われた調査の事前通知(本件事前通知)は、財務省組織規則第556条《国税調査官》第2項の規定に基づき、税務署長から命を受けた本件調査担当職員が税務署長の名において通知したものと解すべきであるし、本件事前通知により、課税庁が原則として事前通知を行うことを明確化した通則法第74条の9の規定の趣旨は十分に満たされているといえるから、本件事前通知は適法に行われている。また、②調査結果の内容の説明は、調査の終了の際の手続であって、課税処分の基礎となる証拠資料の収集手続の適法性に影響を及ぼすものではないから、その有無は原処分の違法事由とはならない。したがって、本件調査の手続においては、原処分を取り消すべき違法はない。(平28.11. 1 東裁(所)平28-52)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
熊本
裁決番号
平280004
裁決年月日
平成28年10月31日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の納税地を所轄しない税務署長(所轄外署長)所属の職員(所轄外職員)による調査で収集された資料に基づき行われた原処分は、国税通則法第24条《更正》に規定する「調査」の前提を欠くものであるから、原処分に係る調査手続は違法又は不当である旨主張する。しかしながら、所轄外職員が、請求人の納税地が所轄外であると認識しつつ、あえて請求人に対する実地の調査をしたと認めるに足る証拠はなく、かえって、全ての調査手続について請求人の任意の協力を得て履行していたことからすれば、所轄外職員は、請求人の納税地を誤って認識していたにすぎないと認められる。一方、請求人も、税理士の記名押印がある平成20年分ないし平成26年分の所得税の各確定申告書を所轄外署長に誤って提出していることから、所轄外職員の当該認識誤りは、請求人自身の行為によって誘発された側面があるといえることをも考慮すると、請求人に対する所轄外職員による実地の調査が、刑罰法規に触れ、公序良俗に反し又は社会通念上相当の限度を超えて濫用にわたるなどの重大な違法を帯びるものであったとまではいえない。そして、原処分庁は、所轄外職員の調査により収集された証拠を税務官庁内部において改めて検討した上で原処分をしたと認められるから、原処分が何らの調査なしに行われたような場合には当たらない。したがって、原処分は「調査」により行うという要件は満たされており、また、原処分庁において不適切な裁量権の行使があったともいえないことから、原処分に係る調査手続に違法又は不当はない。(平28.10.31 熊裁(所)平28-4)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
平280001
裁決年月日
平成28年10月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、処分の理由提示においては、処分庁がいかなる事実関係に基づき、いかなる法令を適用して処分したかを、納税者がその記載内容から了知し、判断過程を逐一検証し得る程度に省略することなく記載すべきところ、本件の理由提示においては、これらの判断過程や適用法令の記載がないことから、原処分を取り消すべき不備がある旨主張する。しかしながら、理由の提示として、請求人が適法に帳簿書類の提示を求められたにもかかわらず、帳簿書類の提示を拒み続けたといえる具体的な事実関係及びこれに対する適用法規である消費税法第30条《仕入れに係る消費税額の控除》第7項に該当する旨が示されており、原処分庁の恣意の抑制や処分の名宛人の不服申立ての便宜という理由提示の趣旨目的に欠けるところはないといえる。(平28.10.21 高裁(法・諸)平28-1)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
平280001
裁決年月日
平成28年10月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、調査結果の説明がなされなかったことは調査手続の違法に該当し、また、本件の事情を総合的に考慮すれば、原処分は不当である旨主張する。しかしながら、調査手続の違法が課税処分の取消事由となるのは、当該調査手続が刑罰法規に触れ、公序良俗に反し又は社会通念上相当の限度を超えて濫用にわたる等重大な違法を帯び、何らの調査なしに課税処分をしたに等しいものとの評価を受ける場合に限られるところ、本件の調査結果の説明については、請求人の代理人が日程調整に応じなかったことから、調査結果を説明できなかったものであるから、原処分の取消事由とはなり得ない。また、本件の事実関係に照らせば、本件において何らの不当も認めれない。(平28.10.21 高裁(法・諸)平28-1)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
平280002ほか 1件
裁決年月日
平成28年10月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、消費税及び地方消費税(消費税等)の更正処分に係る通知書(本件更正通知書)には、請求人が購入した居住用賃貸マンション(本件不動産)の「課税仕入れを行った日」について、原処分庁が本件不動産の「引渡しがあった日」を基準としたこと及び「契約の効力発生の日」を基準とすることが請求人には認められないことに関する法令等の適用関係や判断過程の記載がないことなどから、本件更正通知書の理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、本件更正通知書には、本件不動産の引渡しを受けた日をもって本件不動産の「課税仕入れを行った日」とするとの判断を前提に、本件不動産の「課税仕入れを行った日」に係る判断及びその判断の基礎とされた事実関係が列挙され、かつ、その判断に基づく課税仕入れに係る消費税額の控除税額の減少額及び納付すべき消費税等の額が記載されていることからすれば、本件更正通知書に記載された理由は、原処分における判断及びその基礎とされた事実関係を行政庁の恣意の抑制及び処分の名宛人の不服申立ての便宜という理由の提示の趣旨を充足する程度に具体的に明示したものと認めることができる。したがって、本件更正通知書の理由の提示には、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の要求する理由の提示として不備はない。(平28.10.21 福裁(諸)平28-2)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
平280003ほか 1件
裁決年月日
平成28年10月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、国税庁の公的見解の表明である消費税法基本通達9−1−13《固定資産の譲渡の時期》(本件通達)のただし書に基づき消費税及び地方消費税(消費税等)の申告をしたのであるから、本件通達のただし書の適用を否定した原処分は信義則に反し違法である旨主張する。しかしながら、請求人が、消費税等の還付を受けるためだけの目的で、ほかに合理的な理由が存在しないにもかかわらず、あえて契約の日に経理処理を行って恣意的に本件通達のただし書を適用して消費税等の多額の還付を求めたことは、租税負担の公平を著しく害する特段の事情がある場合に当たるというべきであるから、本件において、本件通達のただし書の適用は認められず、このような場合において信義則の法理が適用されないことは明らかである。(平28.10.21 福裁(諸)平28-3)

支部名
大阪
裁決番号
平280018
裁決年月日
平成28年10月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、亡父(本件被相続人)の死亡による相続(本件相続)に係る相続税の申告において課税価格に含めていたとする貸付金債権(本件貸付金)について、その後、本件貸付金の債務者である法人(本件法人)を再生債務者とする再生手続における再生債権の査定の裁判において、本件貸付金の額を0円とする旨の決定(本件査定決定)を受けたことから、国税通則法(平成23年法律第114号による改正前のもの)(通則法)第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する「その申告に係る課税標準等又は税額の計算の基礎となった事実に関する訴えについての判決(判決と同一の効力を有する和解その他の行為を含む。)により、その事実が当該計算の基礎としたところと異なることが確定したとき」に該当する旨主張する。しかしながら、本件貸付金は、本件法人の決算報告書に「長期借入金」としてその計上があり、本件相続に係る遺産分割協議書にも相続財産としてその記載がある。一方で、本件貸付金については、本件被相続人が昭和55年に本件法人の属するグループから独立した際に放棄したこととされ、また、本件被相続人が死亡の直前に作成した書面において、「個人に帰すべき理由がない」などと記され、本件貸付金は、本件相続の開始日当時において既に、その権利関係に疑義があることが客観的に顕れていたものであるということができる上に、本件相続に係る相続税の申告書作成者は、これらの事情を把握した上で、なお、本件貸付金を課税価格に含めて同相続税の申告書を作成し、請求人は、これによって、同相続税の申告をしたものと認められる。また、本件査定決定は、本件貸付金について、一件記録によるも認めるに足りず、仮に貸付けがあったとしても既に放棄されている旨判断したにとどまり、本件貸付金がもともと不存在ないし無効であったなどと、その権利関係を根底から覆すような判断をしたものではない。以上の本件貸付金に係る事実関係及び本件査定決定の判断内容に加え、通則法第23条第2項の趣旨にも鑑みれば、本件査定決定は、同項第1号に規定する「判決と同一の効力を有する和解その他の行為」に当たらないものと認められる。(平28.10.21 大裁(諸)平28-18)

支部名
関東信越
裁決番号
平280013
裁決年月日
平成28年10月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、子の死亡に係る保険金等(本件保険金等)は、その支払を受けた平成27年分の一時所得であるにもかかわらず、調査担当職員の誤った一方的な指摘により、これを平成26年分の一時所得として修正申告を行ったものであるから、修正申告は錯誤により無効である旨主張する。しかしながら、所得税法第36条《収入金額》第1項が、その年分の各種所得の金額の計算上収入すべき金額又は総収入金額に算入すべき金額は、別段の定めがあるものを除き、その年において「収入すべき金額」とする旨規定し、「収入した金額」とする旨規定していないことからすれば、同法は、現実の収入がなくても、その収入の原因となる権利が確定した場合には、その時点で所得の実現があったものとして当該権利確定の時期の属する年分の課税所得を計算するという建前(いわゆる権利確定主義)を採用しているものと解されるところ、本件保険金等の支払事由が子の死亡であることからすると、本件保険金等の請求権の確定する時期は、当該死亡日であり、本件保険金等は、修正申告のとおり平成26年分の一時所得として申告すべきこととなるから、請求人の修正申告が錯誤により無効である旨の主張は、その前提を欠く。(平28.10.14 関裁(所)平28-13)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平280039
裁決年月日
平成28年10月5日
裁決結果
棄却
争点番号
100203070
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、自身が原処分庁に提出した更正の請求に対し、原処分庁が行った更正をすべき理由がない旨の各通知処分における理由の提示(本件理由の提示)には、①課税要件事実がないとの結論のみでその判断過程や理由についての提示がないこと及び②法令解釈が導かれる理由についての提示がないことなどから、原処分に係る理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、本件理由の提示には、原処分の基礎とされた事実、関係法令及びその法令解釈等が請求人において了知し得る程度の理由が提示されており、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を知らせて不服の申立てに便宜を与えるという行政手続法第8条《理由の提示》第1項本文の趣旨に照らし、法の要求する理由の提示として欠けるものではない。(平28.10. 5 東裁(諸)平28-39)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平280013
裁決年月日
平成28年10月3日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、税務職員が監修した各種問答集において、減価償却資産はそれが稼働し製品の生産を開始した日が事業の用に供した日とする公的見解が存在するところ、請求人が設置した太陽光発電設備が本件事業年度において事業の用に供したといえないとする本件更正処分は、当該公的見解に反するものであるから、信義則の適用により違法となる旨主張する。しかしながら、当該各種問答集が公式見解に当たるかを判断するまでもなく、事業の用に供したか否かの判定は、当該各種問答集に示されている考え方と矛盾ないし相反するものではなく、本件更正処分に信義則の適用はない。(平28.10. 3 大裁(法)平28-13)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平280010
裁決年月日
平成28年9月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100204140
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/14更正決定の所轄庁
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分がされた当時、原処分庁の管轄内に請求人の住民票はなかったから、原処分庁には処分権限がない旨主張する。しかしながら、住所とは、その者の生活に最も関係の深い一般的生活、全生活の中心を示すものであり、一定の場所がある者の住所であるか否かは、客観的に生活の本拠たる実態を具備しているか否かにより決すべきものであるところ、請求人は、原処分庁の管轄内に所在するマンションにおいて起居し、請求人が公的機関に提出した書面には自己の住所として当該マンションの住所表示に係る住所地を記載していることなどからすれば、原処分がされた当時において、請求人の生活の本拠は当該住所地であったことは明らかであり、その所轄する原処分庁に原処分に係る処分権限があったと認められる。(平28. 9.21 大裁(所・諸)平28-10)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平280030
裁決年月日
平成28年9月8日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集№104

要旨

○ 請求人は、所得税の各更正処分に係る各通知書(本件各通知書)には仕入金額の過大計上額は記載されているが、その理由、根拠及び内容について説明が不十分であり、必要経費として認められない理由が不明であるから、本件各通知書における理由の提示は、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》の趣旨目的である原処分庁の判断の恣意抑制を逸脱しており、不備がある旨主張する。しかしながら、本件各通知書の記載内容からすると、①売上原価については、根拠の不明確な金額を認めなかったこと、②仕入金額及び経費については、請求人から提示された領収書等を集計した結果に基づき、科目及び相手先ごとの金額の内訳が別表で示されており、原処分庁が証ひょうのあるものに基づき、どのように集計したかが明らかとなっている。そうすると、本件各通知書における理由は、原処分庁がいかなる事実関係に基づき、いかなる法規を適用して各更正処分をしたかについて、請求人において了知し得るものであり、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を知らせて不服の申立てに便宜を与えるという同法第14条の趣旨に照らし、法の要求する提示として欠けているものではないというべきであるから、本件各通知書における理由の提示に不備はない。(平28. 9. 8 東裁(所・諸)平28-30)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平280030
裁決年月日
平成28年9月8日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集№104

要旨

○ 請求人は、原処分庁は国税通則法第74条の11《調査の終了の際の手続》第2項に規定する調査結果の内容の説明をしていないから、原処分は瑕疵ある行政処分であり、その全部が取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、調査手続の単なる違法は、課税処分の取消事由に当たらず、課税処分の基礎となる証拠資料の収集手続(証拠収集手続)が、刑罰法規に触れ、公序良俗に反し又は社会通念上相当限度を超えて濫用にわたるなどの重大な違法を帯びる場合には、課税処分の取消事由に当たると解されるところ、調査結果の内容の説明は、調査の終了の際の手続であって、証拠収集手続に影響を及ぼさない手続であるし、調査担当職員は、請求人の代理人である税理士に対し、調査結果の内容の説明をした事実等が認められることからすると、調査結果の内容の説明がなかった旨の請求人の主張は、その前提を欠くものであるから、本件調査に係る調査手続に原処分を取り消すべき違法はない。(平28. 9. 8 東裁(所・諸)平28-30)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平280024
裁決年月日
平成28年9月1日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の趣旨からすると、原処分庁が請求人の認識とは異なる事実関係を認定する場合、処分の理由として、当該処分の前提となる事実関係を単に示すだけでなく、いかなる理由によりそのような事実を認定したのかについても具体的に明らかにする必要があるところ、本件における更正の理由(本件更正理由)ではこれが不明であるから、理由提示の不備を理由とする違法がある旨主張する。しかしながら、本件更正理由は、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服の申立てに便宜を与えるという同条の趣旨を充足する程度に、原処分庁による判断結果とその基礎とされた事実関係が具体的に示されているものと認められるから、理由提示の不備を理由とする違法はない。(平28. 9. 1 東裁(諸)平28-24)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平280024
裁決年月日
平成28年9月1日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204150
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/15処分理由の差換え
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、処分理由の差替えを自由に認めることは、理由を提示しないで処分を行うことと結果的に同じであり、理由の提示を要求した法の趣旨を没却するものであるから、処分理由の差替えは原則として認められないところ、本審査請求における原処分庁の主張の一部は、原処分の理由を追加するものであり、処分理由の差替えに当たるから許されない旨主張する。しかしながら、課税処分の取消請求における審判の対象は、もっぱら原処分庁の行った課税処分の客観的な適否であり、当該課税処分において認定された課税標準の額及び税額がその総額において租税実体法規に定められたところを上回っていなければ、その処分は適法とされることに加え、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》の趣旨からすれば、処分理由の差替えは、これを認めたのでは同条が規定する理由提示制度を全く無意義ならしめるような場合、又は、これを認めることが納税者の正当な利益を害するような特段の事情がある場合以外は認められると解するのが相当である。この点、請求人が処分理由の差替えと指摘する本審査請求における原処分庁の主張は、仮に本件の更正理由として提示されていないものであるとしても、同条が規定する理由提示制度を全く無意義ならしめるような場合、又は、請求人の正当な利益を害するような特段の事情がある場合に該当しないことは明らかであり、仮に処分理由の差替えないし追加的主張に当たるとしても、処分理由の差替えとして許されないものとはいえない。(平28. 9. 1 東裁(諸)平28-24)

支部名
東京
裁決番号
平280021
裁決年月日
平成28年8月25日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の過年度の法人税に係る訴訟の確定判決(本件判決)は、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する「その申告、更正又は決定に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実に関する訴えについての判決」に該当するとした上で、本件判決において、法人税法第23条《受取配当等の益金不算入》第1項の規定等は、請求人が当初適用した事業年度の前事業年度(本件前事業年度)において適用される旨判示されたのであるから、本件判決に基づく更正の請求(本件更正請求)は認められる旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第2項第1号に基づく更正の請求が認められるためには、同条第1項各号に掲げる税額が過大等であるとの実体的要件を充足することが必要であるところ、請求人は、本件前事業年度の法人税の確定申告書において、受取配当等の益金不算入の規定等の適用を受けるに当たり必要とされる所定の記載をすることが可能であったにもかかわらず、これをしなかったものと認められ、その記載をしなかったことにつきやむを得ない事情も認められないことから、本件更正請求は、本件前事業年度の税額が過大等であるなどの実体的要件を欠き認められない。(平28. 8.25 東裁(法)平28-21)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平280006
裁決年月日
平成28年8月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100203990
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件各更正の請求に対する判断を本件破産債権に対する配当が実施するまで待つように書面で求めたにもかかわらず、これを無視してなされた本件各更正の請求についていずれも更正をすべき理由がない旨の各通知処分(本件各通知処分)は裁量権の逸脱、濫用であるから、配当実施分について取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、本件更正の請求に更正をすべき理由がないことについて、当該配当の実施の有無は関係なく、本件各通知処分を取り消すべき事由はない。(平28. 8.19 大裁(法)平28-6)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平280006
裁決年月日
平成28年8月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、破産会社が過去の事業年度に顧客から収受して益金の額に算入した利息制限法所定の制限を超える利息及び遅延損害金につき、いわゆる過払金返還請求権が破産債権として確定し、これが破産債権者表に記載されたことから、当該破産債権に対応する利息制限法所定の制限を超える利息及び遅延損害金を、その収受した日の属する各事業年度の所得金額から減算すべきであるとして、国税通則法第23条《更正の請求》の規定に基づき更正の請求をすることができる旨主張する。しかしながら、上記事由(過払金返還請求権が破産債権として確定)は、前期損益修正として、上記事由が生じた日の属する事業年度の特別損失として処理すべきであるから、その収受した日の属する各事業年度の法人税の課税標準ないし税額の計算に影響を及ぼすものとはいうことができない。したがって、上記事由をもって、本件各事業年度の法人税の課税標準等又は税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかった又は当該計算に誤りがあったとは認めることができない。(平28. 8.19 大裁(法)平28-6)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平280002
裁決年月日
平成28年7月25日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る調査(本件調査)において、調査担当職員が、第三者の立会いを認めなかったこと、請求人に断りなく取引先調査を行ったことは違法である旨主張する。しかしながら、本件調査に立ち会おうとしたのは、いずれも税理士資格を有しない第三者であり、そのような第三者の立会いを認めなければならない旨を定めた法令上の規定はなく、調査担当職員が当該第三者の立会いを認めなかったことは、その裁量の範囲内における合理的な措置であるということができる。また、質問検査権に基づく取引先調査を行うに当たり、納税者の同意を得なければならない旨を定めた法令上の規定はなく、請求人は、調査に協力しない姿勢を示し、調査担当職員は、請求人に対する質問検査により消費税等の課税標準等を把握することができなかったことから取引先調査を行ったものであり、同調査を行う必要性、相当性は優に認められる。したがって、本件調査の手続に請求人が主張する違法はない。(平28. 7.25 大裁(諸)平28-2)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平280002
裁決年月日
平成28年7月25日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件各課税期間の消費税等の修正申告(本件各修正申告)は、請求人の当時の代表者が原処分庁の職員と結託した顧問弁護士から提出を強要されたものであるから、本件各修正申告は請求人の意思に基づかない無効なものである旨主張する。しかしながら、当該代表者は、顧問税理士の立会いの下で原処分庁の職員から法人税及び消費税等について調査結果の説明を受けるとともに、修正申告のしょうようを受けたこと、請求人は法人税については修正申告に応じず、消費税等についてのみ修正申告を行ったことなどからすると、請求人が主張するような結託や強要があったとは考え難く、かかる事実があったことをうかがわせる証拠資料も見当たらないことを踏まえると、本件各修正申告に無効原因があるとは認められない。(平28. 7.25 関裁(法・諸)平28-2)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平280004
裁決年月日
平成28年7月25日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、原処分に係る調査の際、原処分庁所属の調査担当職員(本件調査担当職員)が、請求人らの関与税理士に対して、相続財産である貸付金債権(本件貸付金)の価額を、元本の価額で修正申告すれば、利息相当額については課税しない旨発言したことを理由に、原処分は信義則に反する違法な処分である旨主張する。しかしながら、仮に請求人の主張するような本件調査担当職員の発言があったとしても、当該発言は、税務官庁が納税者に対して信頼の対象となる公的見解を表示したものではなく、また、請求人らが当該発言を信頼して行動した事実も認められないことから、原処分に信義則に反すると認められる事由はない。(平28. 7.25 大裁(諸)平28-4)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平280007
裁決年月日
平成28年7月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、平成19年分ないし平成23年分(本件各年分)の所得税の各更正処分等に係る各通知書(本件各通知書)には、本件各年分の所得税に係る過少申告加算税及び重加算税の各賦課決定処分(本件各賦課決定処分)の理由として、国税通則法(通則法)第68条《重加算税》第1項に規定する「事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し」及び通則法第70条《国税の更正、決定等の期間制限》第4項に規定する「偽りその他不正の行為」につき具体的な事実の記載が一切されていないなどとして、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項に規定する「不利益処分の理由」として不備がある旨主張する。しかしながら、本件各通知書において示された内容からすると、本件各通知書における本件各賦課決定処分の理由は、原処分庁がいかなる事実関係に基づき、いかなる法規を適用して本件各賦課決定処分をしたかについて、請求人において了知し得る程度のものが示されており、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を知らせて不服の申立てに便宜を与えるという行政手続法第14条の趣旨に照らし、法の要求する提示として欠けるものではないというべきであるから、本件各賦課決定処分の理由の提示に不備はない。(平28. 7.14 東裁(所)平28-7)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平280006
裁決年月日
平成28年7月7日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件において、①調査結果の内容の説明や修正申告の勧奨すらされないまま修正申告をさせられそうになったこと、②調査結果の内容の説明がないまま原処分が行われたことは、国税通則法(通則法)第74条の11《調査の終了の際の手続》第2項及び第3項に違反し原処分の取消事由に該当する旨主張する。しかしながら、通則法第24条《更正》等の各規定による更正処分等は、いずれも「調査により」行う旨規定しているから、課税処分の取消事由となるのは、課税処分が何らの調査なしに行われたような場合のみならず、課税処分の基礎となる証拠資料の収集手続に重大な違法があり、調査を全く欠くのに等しいとの評価を受ける場合も含まれるものと解される。この点、請求人が主張する上記各事由は、いずれも証拠収集手続とは無関係か、あるいは、証拠収集手続後の事情であるから、請求人が主張する修正申告の勧奨及び調査結果の内容の説明の有無を検討するまでもなく、これらが既に行われた証拠収集手続の適法性に影響を及ぼすものとは認められず、原処分の取消事由には該当しない。(平28. 7. 7 東裁(所)平28-6)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
沖縄
裁決番号
平280001
裁決年月日
平成28年7月6日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100204041
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/1更正権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集№104

要旨

○ 請求人は、原処分庁が、当初更正処分等の更正の理由付記に不備があったため、当初更正処分等を取り消し、更正の理由を書き直して当初更正処分等と同一の内容で再度更正処分等(本件更正処分等)を行ったことは、課税権の濫用であり違法である旨主張する。しかしながら、更正処分を取り消し、再度更正処分をすることができないとする法令上の規定はなく、適正な課税の確保の実現を図るため、更正処分等の瑕疵を発見したときは、当該瑕疵が実体的なものであれ手続的なものであれ、これを取り消して新たに更正をなし得るものと解すべきであるところ、本件の場合、原処分庁が、当初更正処分等に係る通知書に付記された更正の理由に不備を発見し、当初更正処分等を取り消して、是正した更正の理由を付記して本件更正処分等を行ったことは、瑕疵ある処分を是正したものであり、課税権の濫用をうかがわせる事実は何ら認められないから、原処分は違法とは認められない。(平28. 7. 6 沖裁(法・諸)平28-1)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
沖縄
裁決番号
平280001
裁決年月日
平成28年7月6日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集№104

要旨

○ 請求人は、請求人の子会社が複数の外国法人と締結した商材の販売(本件事業)に係る契約(本件契約)について、民法第667条《組合契約》第1項に規定する組合(任意組合)に当たるとして原処分庁が行った本件事業の利益分配金に係る源泉所得税の納税告知処分に係る理由付記は、任意組合と認定した原処分庁の判断過程が明らかでなく、また、当該子会社ではなく請求人が本件契約の実質的な契約当事者であると判断した旨の記載がないから、不備がある旨主張する。しかしながら、本件組合が任意組合に該当するという原処分に係る納税告知書には、原処分庁による判断結果とその基礎とされた事実が具体的に明示されており、原処分庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服の申立てに便宜を与えるという行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の趣旨目的を充足する程度に具体的に記載されているといえるから理由付記に不備はない。(平28. 7. 6 沖裁(法・諸)平28-1)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平280003
裁決年月日
平成28年7月4日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集№104

要旨

○ 請求人は、所得税等及び消費税等に係る重加算税の各賦課決定処分の賦課決定通知書(本件各通知書)には、請求人のどの行為がなぜ隠ぺい又は仮装の行為に当たるのかが具体的に記載されていないなどとして、本件各通知書には行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》の要求する必要かつ十分な理由付記がなされていない旨主張する。しかしながら、本件各通知書には、処分の理由として、各事実が掲げられた上で、①当該各事実から、請求人は、意図的に事業所得を申告に含めずに所得税等の確定申告書を提出したと認められることや、事業に係る対価を得ていることを認識していたにもかかわらず消費税等の確定申告をしていなかったものと認められること、②上記①のことから、隠ぺい又は仮装の事実が認められること、③国税通則法第68条《重加算税》の規定に基づき計算した重加算税の額を賦課決定したこと、④理由中に掲げた各事実が、同法第70条《国税の更正、決定等の期間制限》第4項に規定する偽りその他不正の行為により税額を免れた場合に該当するため、同項の規定が適用されることが、それぞれ記載されている。したがって、本件各通知書における処分の理由は、原処分庁がいかなる事実関係に基づき、いかなる法規を適用して重加算税の賦課決定処分をしたかについて、請求人において了知し得る程度に記載されており、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を知らせて不服の申立てに便宜を与えるという行政手続法第14条の趣旨に照らし、法の要求する理由の提示として欠けるものではないというべきである。(平28. 7. 4 東裁(所・諸)平28-3)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平270065
裁決年月日
平成28年6月27日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人に対する当初調査(本件当初調査)は、国税局長が必要と認めて実施した調査であり、本件当初調査において国税通則法第74条の2《当該職員の所得税等に関する調査に係る質問検査権》第1項に規定する質問検査等を行うことができる当該職員は、国税局長所属の調査担当職員(局調査担当職員)に限定されるというべきであるから、税務署長所属の調査担当職員(署調査担当職員)が質問検査権を行使した本件当初調査の手続には、原処分の取消事由となる違法がある旨主張する。しかしながら、国税通則法第74条の2にいう国税局又は税務署の当該職員とは、国税局又は税務署の職員のうち、その調査を行う国税に関する事務に従事している者をいうものと解されるところ、本件当初調査において質問検査等を行った局調査担当職員及び署調査担当職員は、いずれも法人税に関する事務に従事する職員であり、請求人の納税地を管轄する国税局又は税務署の職員であるから、請求人の法人税の調査について必要があるときは、いずれも質問検査等を行うことができることとなる。そして、法人の納税地の所轄国税局の職員が調査を行う場合に、当該法人の所轄税務署の職員が質問検査等を行うことができないとする法令上の規定はなく、そのほか、本件当初調査において署調査担当職員が質問検査等を行ったことが、国税通則法その他の関係法令に違反すると認めることもできないから、本件当初調査の手続には、原処分の取消事由となる違法はない。(平28. 6.27 関裁(法)平27-65)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平270065
裁決年月日
平成28年6月27日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人に対する当初調査(本件当初調査)においても元代表取締役に対する退任慰労金(本件役員退職給与)が問題とされていたところ、税務署長所属の調査担当職員(署調査担当職員)は、国税通則法第74条の11《調査の終了の際の手続》第6項に規定する再調査の要件である新たに得られた情報がないにもかかわらず、請求人に対する再調査(本件再調査)を行ったのであるから、本件再調査の手続には原処分の取消事由となる違法がある旨主張する。しかしながら、署調査担当職員は、本件当初調査が終了した後に、本件役員退職給与に係る同業類似法人を抽出してその平均功績倍率を把握し、それに照らして本件役員退職給与に非違があると認めたのであって、国税通則法第74条の11第6項に規定する「新たに得られた情報に照らし非違があると認めるとき」に該当するというべきであるから、本件再調査の手続には、原処分の取消事由となる違法はない。(平28. 6.27 関裁(法)平27-65)

支部名
名古屋
裁決番号
平270038
裁決年月日
平成28年6月24日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、相続人である請求人(請求人A)と金融機関との間で和解(本件和解)が成立したことにより、相続税の申告(本件申告)に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎とした事実とは異なる事実が確定した旨主張する。しかしながら、本件和解の基となった訴訟は、請求人Aと金融機関の間における同人名義口座に係る預金契約による預金払戻請求権に基づく預金等の支払を求める争いであり、被相続人の遺産の範囲又は価額等、本件申告に係る税額の計算の基礎となった事実を争点とするものではないから、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する「申告等に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実に関する訴え」には該当しない。したがって、本件和解は、本件申告に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった遺産の範囲又は価額等に関する事実について、当該事実と異なる事実を確認し又は異なる事実を前提として成立したものとは認められないから、本件和解により、本件申告に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実が、当該計算の基礎としたところと異なることが確定したとはいえない。(平28. 6.24 名裁(諸)平27-38)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平270020
裁決年月日
平成28年6月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100202040
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/4修正申告の勧奨
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、調査担当職員から、強迫的な虚偽の追徴税額の説明を受けた後、低額な虚偽の追徴税額の説明を受けて修正申告を勧奨されたことにより、錯誤に陥って修正申告(本件修正申告)をしたのであるから、本件修正申告は無効である旨主張する。しかしながら、当該調査担当職員の各説明に虚偽はない上、請求人は、調査の結果判明した追徴税額の概算額を伝えられて修正申告に応じることを承諾し、おおむね説明を受けたとおりの追徴税額で修正申告をしたのであるから、そこに錯誤は存在せず、本件修正申告が無効になることはない。(平28. 6.21 広裁(所・諸)平27-20)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平270062
裁決年月日
平成28年6月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁の調査担当職員(本件調査担当職員)は、請求人の空いている時間を連絡しても実地調査に来ることはなく、事務所の中に入ってきたこともなかったのであって、請求人の銀行口座を調べただけでなされた消費税及び地方消費税の各決定処分(本件各決定処分)は、国税通則法第25条《決定》に規定する「調査により」行われたものとはいえない旨主張する。しかしながら、同条所定の調査とは、課税標準等又は税額等を認定するに至る一連の判断過程の一切を意味し、課税庁の証拠資料の収集、証拠の評価あるいは経験則を通じての課税要件事実の認定、租税法その他の法令の解釈適用を含む税務調査全般を指すものと解されるところ、本件調査担当職員は、取引金融機関に対して請求人の預金口座に係る調査を行ったことに加え、実地の調査を行うために請求人の本社事務所へ臨場するなどして、請求人の代表者に対して再三にわたり調査への協力及び帳簿等の提示を求めたほか、請求人の取引先に対して取引照会を行った上で、請求人の課税資産の譲渡等の対価の額及び消費税額を算出しているのであるから、これらの一連の行為が調査に該当し、本件各決定処分が「調査により」行われたことは明らかである。(平28. 6.21 関裁(諸)平27-62)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平270035ほか 1件
裁決年月日
平成28年6月16日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る通知書(本件通知書)には原処分に係る調査において議論の中心になっていた所得税基本通達の適用の有無について全く記載されていないから、本件通知書の理由付記には不備がある旨主張する。しかしながら、本件通知書には、請求人が土地の交換(本件交換)をしたという事実関係について、所得税法第33条《譲渡所得》第1項に規定する譲渡所得の課税対象となる「譲渡」の意義を示した上で、本件交換が譲渡所得の課税対象となる旨が端的に記載されており、いかなる事実関係に基づきいかなる法規を適用して原処分がされたのかをその内容自体から了知し得るといえるから、本件通知書の理由付記に不備はない。(平28. 6.16 名裁(所)平27-35)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平270061
裁決年月日
平成28年6月6日
裁決結果
棄却
争点番号
100202030
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/3期限内申告
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、平成24年分の所得税の確定申告書を法定申告期限までに提出したから、同申告書は平成25年分の所得税等の確定申告書の提出以前に提出された旨主張する。しかしながら、請求人の国税電子申告・納税システム(e-Tax)の利用による平成24年分の確定申告のデータは法定申告期限までに国税庁の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに記録されていないことが認められ、また、請求人が法定申告期限までに提出したと主張する平成24年分の所得税の確定申告書は、原処分庁にその保存はないことに加え、請求人が平成25年分の所得税等の確定申告書を提出した後に提出した平成24年分の所得税の確定申告書(平成24年分期限後申告書)に平成24年分給与所得の源泉徴収票の原本が添付されており、請求人が勤務先から同原本の再交付を受けた事実はないことが認められることからしても、平成24年分期限後申告書を提出する以前に、書面によって平成24年分の所得税の確定申告書を法定申告期限までに原処分庁に提出したと認めることはできない。したがって、平成24年分の所得税の確定申告書は、平成25年分の所得税等の確定申告書の提出以前には提出されていない。(平28. 6. 6 関裁(所)平27-61)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平270141
裁決年月日
平成28年6月3日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、調査担当職員が行った調査結果の内容の説明においては、勝馬投票券等の払戻金に係る所得が一時所得に該当すると原処分庁が判断した理由について説明がなく、このことは、国税通則法第74条の11《調査の終了の際の手続》第2項の規定に違反するから、本件の調査(本件調査)の手続において原処分を取り消すべき違法がある旨主張する。しかしながら、課税処分が何らの調査なしに行われたような場合や、課税処分の基礎となる証拠資料の収集手続(証拠収集手続)に重大な違法があり、調査を全く欠くに等しいとの評価を受ける場合には、課税処分の取消事由となるものと解されるところ、本件調査においては、証拠収集手続に何ら違法な点があったとは認められず、証拠収集手続に影響を及ぼさない手続である調査結果の内容の説明の瑕疵の有無は、原処分を取り消すべき事由になり得ないのであるから、請求人の主張には理由がない。(平28. 6. 3 東裁(所)平27-141)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平270137ほか 1件
裁決年月日
平成28年6月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、決定処分(本件処分)に係る決定通知書(本件決定通知書)に記載された処分の理由には、相続税法第32条《更正の請求の特則》第3号に規定する事由が生じたため新たに相続税債務を発生させることとなる課税要件事実がどこにも記載されておらず、当該相続税債務を発生させる根拠条文さえ明確に指摘されていないから、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項に規定する「不利益処分の理由」の提示としては記載不備による違法がある旨主張する。しかしながら、本件決定通知書の記載内容からすれば、①請求人は、遺留分減殺請求によって不動産の共有持分等を取得しており、その取得は判決により確定しているという事実が示され、②相続税法第35条《更正及び決定の特則》第3項に規定する事由、すなわち、当該事実を基礎として請求人の課税価格及び相続税額を計算すると、新たに相続税を納付すべきこととなる事由が示されている。加えて、③上記①及び②の点を併せれば、相続税法第32条第3号の規定による更正の請求に基づいて更正処分をしたことから、同法第35条第3項に規定する要件を満たすものとして本件処分をしたことが示されている。そうすると、本件決定通知書には、処分の理由として、本件処分の根拠となった事実及び法令並びに原処分庁の判断過程が示されているから、原処分庁の恣意抑制の観点からも、不服申立ての便宜の観点からも、欠けるところはないといえる。したがって、本件決定通知書に記載された処分の理由は、行政手続法第14条第1項に規定する「不利益処分の理由」として十分な記載である。(平28. 6. 1 東裁(諸)平27-137)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平270061
裁決年月日
平成28年5月27日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件における更正の請求に対する調査は国税通則法第7章の2《国税の調査》に規定する調査に該当するにもかかわらず、国税通則法第74条の11《調査の終了の際の手続》第2項に規定する調査結果の説明がなされていないことなどから、更正をすべき理由がない旨の通知処分(本件通知処分)に係る調査手続は違法又は不当である旨主張する。しかしながら、国税通則法第74条の11第2項の規定により調査結果の説明が求められる「更正決定等」とは、更正、決定、賦課決定及び納税の告知をいい、更正をすべき理由がない旨の通知処分は含まれないから、本件通知処分について調査結果の説明を行う義務はないし、その他本件通知処分に係る調査手続に違法又は不当な点は認められない。(平28. 5.27 大裁(諸)平27-61)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平270061
裁決年月日
平成28年5月27日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正をすべき理由がない旨の通知処分(本件通知処分)で提示された理由は、課税要件事実の課税要件への当てはめがされておらず、消費税法第2条《定義》第1項第8号に規定する資産の譲渡等に該当する理由が具体的に明記されていないのであって、理由提示の趣旨から逸脱しており、理由提示不備の違法がある旨主張する。しかしながら、本件通知処分に係る通知書には、請求人の行った取引の内容が役務の提供に当たり、当該取引において支払われた金員は当該役務の提供の対価として支払われたものであるから、消費税法第2条第1項第8号に規定する「対価」に該当する旨記載されており、行政庁の恣意抑制及び申請者の不服申立ての便宜という見地からも欠けるところはなく、理由提示が要求される趣旨を充足する程度に具体的に明示したものと認めることができるから、理由提示不備の違法があるということはできない。(平28. 5.27 大裁(諸)平27-61)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平270058
裁決年月日
平成28年5月24日
裁決結果
棄却
争点番号
100202030
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/3期限内申告
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、法定申告期限内に所得税及び復興特別所得税(所得税等)の確定申告データ(本件申告データ)を国税電子申告・納税システム(e-Tax)により送信しており、法定申告期限内に所得税等の確定申告書を提出した旨主張する。しかしながら、納税者が、e-Taxを利用して所得税等の確定申告のデータを送信した場合には、当該データが、国税庁の使用に係る電子計算機に備えられたファイルへの記録がされた時に確定申告書の提出があったものとみなされるところ、請求人が法定申告期限内に送信したとする本件申告データは、法定申告期限までに当該ファイルに記録されていないことが認められるから、請求人が、e-Taxを利用して法定申告期限内に所得税等の確定申告書を提出したとは認められない。(平28. 5.24 関裁(所)平27-58)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平270060
裁決年月日
平成28年5月20日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集№103

要旨

○ 請求人は、本件相続に係る相続税の調査結果の内容説明の際、調査担当職員は、重加算税が賦課される理由について、請求人を納得させるだけの具体的な説明をしなかったのであるから、調査手続に違法があり、原処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、証拠収集手続に影響を及ぼさない手続の違法は課税処分の取消事由となるものではないと解されるところ、国税通則法第74条の11《調査の終了の際の手続》第2項に規定する調査結果の内容の説明は、調査の終了の際の手続であって、証拠収集手続そのものでないことはもとより、証拠収集手続に影響を及ぼす手続でもないから、原処分の取消事由となるものではない。(平28. 5.20 大裁(諸)平27-60)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平270136
裁決年月日
平成28年5月20日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集№103

要旨

○ 請求人は、原処分庁の行った平成21年分の所得税の決定処分(本件決定処分)は、①国税通則法(通則法)第74条の11《調査の終了の際の手続》第2項に規定する調査結果の説明を口頭で行っていないなど、調査終了の際の手続が不十分であること、②平成20年分の所得税につき、少なくとも法定申告期限から7年間は期限後申告が可能であったにもかかわらず、原処分庁が請求人に対して、法定申告期限から5年間が期限後申告書を提出できる期限であるとの指導(本件申告指導)をし、請求人は、不当な本件申告指導により、平成20年分の所得税の期限後申告書の提出を制限され、結果、平成21年分の所得税において、前年分の先物取引の差金等決済に係る損失の繰越控除が不可能な状態を強いられ、その後に本件決定処分がなされたという事情があることから、通則法第25条《決定》に基づく適法な調査によるものとはいえず、取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、上記①の主張について、本件における調査手続には、課税処分を取り消すべき違法はなく、また、上記②の主張について、請求人の平成20年分の所得税の期限後申告書は、その申告書を提出できる日から5年を経過する日が提出できる期限であると解されるところ、本件申告指導を行った時点において、既に当該期限を経過していたのであるから、本件申告指導により平成20年分の期限後申告を行う権利を制限されたとする請求人の主張はその前提を欠く。したがって、本件決定処分は、通則法第25条に規定する「調査」に基づいて適法に行われたものであり、取り消すべき違法はない。(平28. 5.20 東裁(所)平27-136)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平270136
裁決年月日
平成28年5月20日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集№103

要旨

○ 請求人は、原処分庁が行った決定処分(本件決定処分)の通知書に記載された理由(原処分庁が判断した内容)は誤りであり、処分の理由を提示していないと評価される程度の不備があるから、本件決定処分の理由は違法である旨主張する。しかしながら、原処分庁が本件決定処分において提示した理由は、原処分庁による判断結果とその基礎とされた事実関係が具体的に示され、かつ、適用条文が明らかにされている点において、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を相手方に知らせて不服の申立てに便宜を与えるという、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項の制度趣旨を充足しているということができるから、本件決定処分に係る理由の提示に不備は認められない。(平28. 5.20 東裁(所)平27-136)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平270055
裁決年月日
平成28年5月18日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、税務相談のため、税理士(本件税理士)の事務所の事務員宛に年間取引報告書など株式関係の書類を送付したにすぎず、請求人の所得税の確定申告書(本件確定申告書)の作成・提出を依頼していないこと、本件確定申告書にある印影は、偽造された印章によるものであることなどから、請求人の所得税の確定申告(本件確定申告)は請求人の委任に基づきされたものではない旨主張する。しかしながら、本件確定申告書を作成及び提出したのが、請求人が代表者を務める法人(本件法人)の税務代理人であった本件税理士であるところ、本件確定申告書には、申告に必要な添付書類(本件添付書類)の添付と還付金の振込先である請求人の預金口座情報の記載がされていたことからすると、本件税理士が本件確定申告書を作成して原処分庁に提出するのに先立ち、請求人が、請求人宛に発行された本件添付書類及び上記預金口座情報を本件税理士に提供したと認めることができる。このように、①請求人が確定申告に必要となる書類等を本件税理士に提供したこと、②本件税理士が本件法人の税務代理人であるという人的関係に加え、③本件確定申告に係る還付金が請求人の預金口座に振り込まれたことについて、請求人は、本件税理士や原処分庁に対し、問合せ等をすることなく、当該還付金を受領していることが認められることを併せ考えれば、請求人は、本件確定申告書の作成及び提出を本件税理士に黙示に委任したものと認めるのが相当であるから、本件確定申告は、請求人の委任に基づきされたものであると認められる。(平28. 5.18 関裁(所)平27-55)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平270057
裁決年月日
平成28年5月18日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、過去に受けた調査において、当該調査の担当職員から社長及び店舗責任者への支払は給与であるが、それ以外の男性従業員への支払は報酬に計上することができる旨の指導を受けたことから、それ以降、経営する各店舗で従事するボーイ、マネージャー、レジ担当及び厨房担当の従業員に対する給与(本件給与)を消費税等の課税仕入れに係る支払対価の額に算入したものであり、本件給与が消費税等の課税仕入れに係る支払対価の額に当たらないとした原処分は信義則に反し違法である旨主張する。しかしながら、当該調査の担当職員は男性従業員に対する給与を課税仕入れに係る支払対価の額に算入するような指導をすることはあり得ない旨の申述をしており、他に請求人の主張を裏付ける証拠ないし事情は見当たらず、これに加えて、一般に給与所得に該当する者を含めて請求人が主張するような指導がされたものとは考え難いこと、請求人は本件給与について、上記主張の指導があったする後も、総勘定元帳の事務員給与勘定に一旦計上し、各事業年度末において、当該計上金額の合計額を税抜処理してホステス勘定に振り替えていたことを踏まえると、請求人の主張するような指導があったとは認めるに足りないといわざるを得ない。また、仮に請求人の主張を前提にしても、請求人は当該調査の担当職員から受けた指導に従ったというものにすぎず、これが原処分庁である税務署長その他の責任ある立場にある者の正式の見解の表示であるとは認めるに足りる証拠資料ないし事情は見当たらない。そして、原処分について、他に租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお当該課税処分に係る課税を免れしめて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情が存すると認めるに足りる証拠ないし事情は見当たらないから、法の一般原理である信義則の法理の適用を肯定すべき事由があるとはいえない。(平28. 5.18 関裁(法・諸)平27-57)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平270056
裁決年月日
平成28年4月22日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が、請求人が交際相手から交付を受けた現金(本件金員)の授受に至った経緯、及び交際相手が請求人に対して提起した本件金員の返還等を求める訴え(本件訴訟)の判決の確定後における請求人と交際相手の相続税法上の贈与としての認識等を調査していないから、原処分は課税要件に関する基本的な調査を欠く違法な処分である旨主張する。しかしながら、原処分庁所属の調査担当職員は、本件訴訟の訴訟記録を精査するとともに、本件金員が入金された請求人名義の預金口座の入出金状況等を確認し、本件金員の入金に至った経緯等を調査したことが認められるから、原処分が調査を欠くものであるとはいえないし、証拠資料の収集手続に重大な違法があることをうかがわせる事情も見当たらない。したがって、調査手続に原処分を取り消すべき違法があるということはできない。(平28. 4.22 大裁(諸)平27-56)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平270056
裁決年月日
平成28年4月22日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る通知書の処分理由(本件処分理由)の記載について、請求人が交際相手から交付を受けた現金(本件金員)が請求人名義の預金口座に入金された事実以外には、具体的な事実関係が示されていないから、その記載に不備がある旨主張する。しかしながら、本件処分理由には、請求人が本件金員を不法原因給付に当たる贈与によって取得したことから、交際相手からその返還を求められることはなく、現に本件金員は交際相手に返還されていないといった事実関係に照らすと、本件金員は、相続税法第9条《贈与又は遺贈により取得したものとみなす場合》の規定により交際相手から贈与により取得したものとみなされる旨が記載されており、かかる記載は原処分の法律上及び事実上の根拠を具体的に明示したものということができる。そして、原処分庁は、本件処分理由を提示することによって、原処分に係る自らの判断過程を逐一検証することができるから、行政庁の恣意抑制という見地から欠けるところはなく、また、請求人においても、本件処分理由から原処分庁の判断過程を了知することができ、不服申立ての要否を判断することができるから、処分の名宛人の不服申立ての便宜という見地からも欠けるところはないといえる。(平28. 4.22 大裁(諸)平27-56)

支部名
広島
裁決番号
平270013
裁決年月日
平成28年4月15日
裁決結果
棄却
争点番号
100204990
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/18その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が請求人の義父との間で、ストック・オプションの権利行使に係る経済的利益(本件利益)について課税しないことを了承した事実が存在するから、原処分庁が本件利益に課税したことは不当である旨主張する。しかしながら、請求人の義父は、原処分庁の職員と何度か面談することはあったが、その内容は、課税に関する情報や他の行政機関に関する情報の提供であり、本件利益に関するものではなかったことが認められる。したがって、原処分庁が本件利益に課税しないことを了承した事実はない。(平28. 4.15 広裁(所)平27-13)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平270028
裁決年月日
平成28年4月7日
裁決結果
棄却
争点番号
100204990
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/18その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人から直接送金を受けた親族が属する世帯以外の世帯の親族(本件親族)を扶養親族と認めないとする原処分は、本当に同じ家計で生活しているのか分からないのに扶養控除が認められているとする新聞報道事例と比較し、請求人を不公平に取り扱うものであるから、課税の平等に反する旨主張する。しかしながら、本件親族は請求人の扶養親族に該当しないのであるから、それを前提に課税の根拠となる法を等しく適用すべきであり、仮に請求人が主張する新聞報道がされた事例が存在し、法の適用を免れる者があったとしても、そのことを理由に請求人を含む他の者に対して法を正しく適用できなくなるわけではないし、法を正しく適用することが課税の平等に反することにはならない。(平28. 4. 7 名裁(所)平27-28)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平270028
裁決年月日
平成28年4月7日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁から過年分の更正の請求の際に受けた、送金した事実を証する書類が必要である旨の指導に従ったにもかかわらず、原処分庁は十分な指導をすることなくその取扱いを変更して原処分を行ったものであるから、原処分は不当である旨主張する。しかしながら、原処分庁の過年分における更正の請求の際の説明は、送金証明書等による証明が代表の一世帯だけで足り、世帯ごとに不要である旨や、他の世帯へ手渡しで分配する場合に事実を裏付ける資料が不要である旨までを意味するものではなかったのであり、請求人に対し証拠を確保する機会を放棄させたと評価できるものではないから、請求人が原処分庁が十分な指導もなく過去の取扱いを変更したものだと感じたとしても、原処分を不当とすべき事情とはいえない。(平28. 4. 7 名裁(所)平27-28)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平270027
裁決年月日
平成28年4月6日
裁決結果
棄却
争点番号
100205010
争点
2国税の納付義務の確定/5賦課課税方式による国税の確定手続/1賦課決定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁所属の調査担当職員(本件調査担当職員)による調査(本件調査)において、請求人に対し事前通知及び調査結果の内容の説明等が実施されていないこと、請求人の了承を得ずに取引先に対する調査を行ったこと、その他脅しととれる言動等があったことなどからすれば、本件調査の手続には原処分を取り消すべき違法がある旨主張する。しかしながら、本件調査担当職員は請求人に対して、事前通知及び調査結果の内容の説明を適法に行っており、また、取引先に対する調査は本件調査担当職員に委ねられた合理的な選択の範囲内の事柄であって、請求人の了承を得ずに調査を実施したとしても何ら違法とはいえない。そして、請求人の主張するその他の事情は、それ自体が刑罰法規に触れ、公序良俗に反し又は社会通念上相当の限度を超えて濫用にわたるなど重大な違法に当たるものとはいえないから、請求人の主張には理由がない。(平28. 4. 6 名裁(所・諸)平27-27)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平270119
裁決年月日
平成28年4月6日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁所属の職員の電話回答(本件電話回答)に基づき青色申告で申告したのであるから、原処分庁がこの回答に反して青色申告ではなく青色申告特別控除の適用はないとした原処分は、信義誠実の原則(信義則)に反し違法な処分である旨主張する。しかしながら、信義則が適用されるためには、税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したことが必要であり、上記公的見解の表示であるというためには、少なくとも税務官庁の責任ある立場にある者の公式の見解の表明であることが必要であるところ、本件電話回答については、対応職員が特定できない上、具体的な回答内容が明らかでなく、このような回答が税務官庁の責任ある立場にある者の公式の見解の表明であるとは認められない。したがって、本件において信義則の適用はないから、原処分を取り消すべき理由はない。(平28. 4. 6 東裁(所)平27-119)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平270047
裁決年月日
平成28年3月31日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集№102

要旨

○ 請求人は、原処分庁が行った調査結果の内容の説明について、調査結果の内容の説明が納税者の権利利益の救済に資することを目的としている以上、請求人が理解できるよう要件事実を説明すべきであるのに、請求人の役員であると認定する上で最も重要な課税要件事実の説明がなく、当該説明があれば反証が可能であったのに反論の機会を与えなかったことは、国税通則法第74条の11《調査の終了の際の手続》の規定の趣旨からも違法であり、違法でなくても不当であるから、原処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、調査の手続の違法が課税処分の取消事由となるのは、課税処分の基礎となる調査を全く欠く場合のほか、課税処分の基礎となる証拠資料の収集手続(証拠収集手続)に重大な違法があって調査を全く欠くのに等しいとの評価を受ける場合に限られ、他方、証拠収集手続に影響を及ぼさない他の手続の違法は課税処分の取消事由とはならないものと解されるから、証拠収集手続に違法があるとは認められない本件においては、調査の結果の内容説明に違法又は不当な点があったとしても、本件の証拠収集手続に影響を及ぼすものではないから、原処分の取消事由とはならない。(平28. 3.31 関裁(法・諸)平27-47)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平270048
裁決年月日
平成28年3月31日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が行った請求人が代表取締役を務める同族会社の調査(本件法人税等調査)の調査結果の内容の説明の際、請求人を同社の役員であると認定する上で最も重要な課税要件事実の説明がなく、当該説明があれば反証が可能であったのに反論の機会を与えなかったことは、国税通則法第74条の11《調査の終了の際の手続》の規定の趣旨からして違法又は不当であるから、本件法人税等調査を基礎として行われた所得税等の原処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、調査の手続の違法が課税処分の取消事由となるのは、課税処分の基礎となる調査を全く欠く場合のほか、課税処分の基礎となる証拠資料の収集手続(証拠収集手続)に重大な違法があって調査を全く欠くのに等しいとの評価を受ける場合に限られ、他方、証拠収集手続に影響を及ぼさない他の手続の違法は課税処分の取消事由とはならないものと解されるから、仮に本件法人税等調査の手続において、調査結果の内容の説明に違法又は不当な点があったとしても、請求人の所得税等の調査における証拠収集手続に影響を及ぼすものではないから、そのことをもって所得税等の原処分の取消事由とはならない。(平28. 3.31 関裁(所)平27-48)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
沖縄
裁決番号
平270003
裁決年月日
平成28年3月24日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正処分及び過少申告加算税の賦課決定処分(本件更正処分等)に係る通知書には、原処分庁の職員の誤指導により更正処分をされる結果となった事実や過少申告加算税を賦課しない部分がある理由が記載されていないから、本件更正処分等の理由付記に不備がある旨主張する。しかしながら、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文が、不利益処分をする場合に同時にその理由を名宛人に示さなければならないとしているのは、名宛人に直接に義務を課し又はその権利を制限するという不利益処分の性質に鑑み、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由等を名宛人に知らせて不服の申立てに便宜を与える趣旨に出たものと解される。これを本件についてみると、本件更正処分等の通知書の理由付記の内容は、その結論に到達した過程をその根拠を示して明らかにする程度に理由付記がされているものと評価できることから、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服の申立てに便宜を与えるという行政手続法第14条第1項本文の趣旨が求める程度に理由が提示されているものと認められる。したがって、本件更正処分等の理由付記に不備はない。(平28. 3.24 沖裁(諸)平27-3)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平270117
裁決年月日
平成28年3月24日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、平成25年1月1日以後に行われる調査につき、前回の調査が平成25年1月1日前に行われ、当該前回の調査に基づいて更正等が行われた場合においても、国税通則法(平成26年法律第69号による改正前のもの)(通則法)第74条の11《調査の終了の際の手続》第6項に規定される再調査の制限が適用される旨主張する。しかしながら、通則法第74条の11第6項に規定する「納税義務者」は「通則法第74条の9《納税義務者に対する調査の事前通知等》第3項第1号に掲げる納税義務者」をいい、通則法第74条の2《当該職員の所得税等に関する調査に係る質問検査権》から第74条の6《当該職員の航空機燃料税等に関する質問検査権》までの規定により当該職員の質問検査等の対象となる者をいうものと解される。そして、通則法第74条の2から第74条の6までの規定は、平成23年法律第114号附則第39条《当該職員の質問検査等に関する経過措置》第1項により、平成25年1月1日以後に通則法第74条の9第3項第1号に規定する納税義務者に対して行う同条第1項に規定する質問検査等について適用されることから、通則法第74条の11第6項に規定する「納税義務者」は平成25年1月1日以後に通則法第74条の2から第74条の6までの規定により当該職員による質問検査等の対象となる者、すなわち平成25年1月1日以後に当該職員が調査を行った納税義務者をいうものである。したがって、平成25年1月1日前に行われた調査は、通則法第74条の11第6項の規定により再調査の制限を受ける前回の調査に該当しない。(平28. 3.24 東裁(法)平27-117)

支部名
関東信越
裁決番号
平270040
裁決年月日
平成28年3月23日
裁決結果
棄却
争点番号
100203990
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、「東日本大震災に関する諸費用の法人税の取扱いについて(法令解釈通達)」(本件通達)の定めに基づき、被災した資産の修繕費用の見積額(本件災害損失特別勘定の額)を東日本大震災のあった日の属する事業年度に損金の額に算入し、翌事業年度(本件事業年度)において益金の額に算入した処理(本件処理)について、修繕工事を行っていない本件事業年度の本件処理により過大な税額等が発生することは「東日本大震災の被災者等に係る国税関係法律の臨時特例に関する法律」の趣旨に矛盾し、本来被災した資産の修繕工事を行った事業年度において益金の額に算入すべきであり、課税標準等の計算に誤りがあるから、更正すべき理由がある旨主張する。しかしながら、請求人の本件通達の定めに基づき行った本件処理は、法人税法上適法な処理であり、請求人は、本件事業年度の終了の日までに延長確認申請書を提出することで、本件災害損失特別勘定の額を益金の額に算入する時期として修繕完了事業年度を選択することもできたのであって、請求人の選択誤りを理由とする更正の請求を認めることはできず、請求人の更正の請求には更正すべき理由はない。(平28. 3.23 関裁(法)平27-40)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
平270011
裁決年月日
平成28年3月22日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204019
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、妻が所有する不動産に係る収入及び必要経費を請求人の申告に含めることについて、税務署に電話で相談し了解を得たので、当該不動産を取得するための借入金に係る支払利息の金額(本件利息)を請求人の不動産所得の金額の計算上必要経費に算入して申告したのであるから、本件利息を請求人の必要経費として認めない原処分は、信義則に反し違法なものである旨主張する。しかしながら、当該税務署の職員が本件利息を請求人の不動産所得の金額の計算上必要経費に算入することができると指導した事実は認められず、また、ほかに租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお原処分に係る課税を免れしめて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情があるとも認められないから、原処分は信義則に反するものとは認められない。(平28. 3.22 福裁(所)平27-11)

支部名
東京
裁決番号
平270115
裁決年月日
平成28年3月18日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、原処分庁による各更正処分(本件各更正処分)の後に国税庁長官が公表した評価方法に基づいて計算した結果、相続税額が過大となったため、それぞれ更正の請求(本件各更正の請求)をしたのであるから、租税法律主義に基づいた適正・公平な課税の執行を逸脱した状態である本件各更正処分を是正しない旨の各通知処分(本件各通知処分)は違法である旨主張する。しかしながら、本件各更正の請求に基づく更正については、国税通則法(平成23年法律第114号による改正前のもの)第70条《国税の更正、決定等の期間制限》第2項第1号の規定が適用されるところ、本件各更正の請求は、法定申告期限から6年余り後にされており、請求時において、既に同号に規定する減額更正をし得る期間(法定申告期限から5年)を経過している。そして、同号の規定は、納税者に過大な課税が行われていたとしても、一定の期間を経過した場合には、税負担の適正を図る要請よりも租税法律関係の早期安定を図る要請を優先させ、継続した事実状態を確定的なものに高めて課税処分の安定を図る趣旨で、国税通則法第71条《国税の更正、決定等の期間制限の特例》のような除斥期間の延長に関する特別の規定がない限り、減額更正を除斥期間の制限に服するものとしたと解される。したがって、更正に係る除斥期間を経過している以上、もはや更正をすることはできないから、更正をすべき理由がないとした本件各通知処分は適法である。(平28. 3.18 東裁(諸)平27-115)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
札幌
裁決番号
平270008
裁決年月日
平成28年3月15日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、原処分に係る調査の手続には国税通則法第74条の11《調査の終了の際の手続》第2項に規定する調査結果の内容説明を欠く違法があり、原処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、調査の手続の違法が課税処分の取消事由となるのは、調査を全く欠く場合のほか、課税処分の基礎となる証拠資料の収集手続(証拠収集手続)に重大な違法があり、調査を全く欠くのに等しいとの評価を受ける場合に限られ、証拠収集手続自体に重大な違法がないのであれば、仮に証拠収集手続に影響を及ぼさない他の手続に違法があったとしても課税処分の取消事由となるものではないと解される。したがって、証拠収集手続に違法があるとは認められない本件においては、証拠収集手続に影響を及ぼさない手続である調査結果の内容説明に仮に瑕疵があったとしても、原処分の取消事由とはなり得ないものというべきである。(平28. 3.15 札裁(諸)平27-8)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
札幌
裁決番号
平270008
裁決年月日
平成28年3月15日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、相続税の更正処分等に係る通知書に付記された処分の理由(本件付記理由)には、相続によって取得した土地及び建物等(本件各土地建物)の価額について、不動産鑑定評価書(本件各鑑定評価書)における各鑑定評価額を排斥する判断過程やその要素について具体的、実質的な理由が一切提示されていないから、原処分を取り消すべき不備がある旨主張する。しかしながら、本件付記理由には原処分庁が相続財産の評価に係る解釈等を踏まえ、本件各土地建物について、本件各鑑定評価書の記載内容をみても財産評価基本通達(評価基本通達)の定めに従って評価した価額が時価を上回ることが明らかであるとは認められないから、評価基本通達に定める評価方法によらないことが正当として是認されるような特別の事情があるとは認められないと認定した上で、評価基本通達に定められた評価方法に基づいて本件各土地建物の各価額の評価を行い、更正処分等を行った旨が記載されている。そうすると、本件付記理由は、本件の事案の内容等に鑑みれば、行政庁の判断の慎重と合理性を担保して、その恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服の申立てに便宜を与えるという理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示するものということができ、法の要求する更正理由の付記として欠けるところはないというべきである。(平28. 3.15 札裁(諸)平27-8)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平270111
裁決年月日
平成28年3月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、所得税に係る更正処分(本件更正処分)において提示された処分の理由には、請求人の主張に対する原処分庁の判断等の記載がなく、また、課税所得の計算過程のみを記載しているに過ぎないから不備がある旨主張する。しかしながら、本件更正処分において提示された処分の理由は、原処分庁による判断結果とその基礎とされた事実関係が具体的に明示され、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制し、処分の理由を相手方に知らせて不服の申立てに便宜を与えるという行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》の趣旨に沿う内容ということができるから、本件更正処分の理由の提示に不備は認められない。(平28. 3.14 東裁(所)平27-111)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平270112
裁決年月日
平成28年3月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、所得税に係る決定処分(本件決定処分)において提示された処分の理由の提示には、請求人の主張に対する原処分庁の判断等の記載がなく、また、課税所得の計算過程のみを記載しているに過ぎないから不備がある旨主張する。しかしながら、本件決定処分において提示された処分の理由は、原処分庁による判断結果とその基礎とされた事実関係が具体的に明示され、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制し、処分の理由を相手方に知らせて不服の申立てに便宜を与えるという行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》の趣旨に沿う内容ということができるから、本件決定処分の理由の提示に不備は認められない。(平28. 3.14 東裁(所)平27-112)

支部名
大阪
裁決番号
平270051
裁決年月日
平成28年3月11日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、国の広報活動が不十分で確定申告までに租税特別措置法(平成26年法律第10号による改正前のもの。以下「措置法」という。)第10条の2の2《エネルギー環境負荷低減推進設備等を取得した場合の特別償却又は所得税額の特別控除》第1項及び第6項に規定するエネルギー環境負荷低減推進設備等(本件設備等)に係る減価償却費の特別償却(本件特別償却)の存在を知り得なかった場合には、国税通則法第23条《更正の請求》第1項及び第2項に該当する事実がなくとも、更正の請求書に本件特別償却に係る必要経費の記載及び本件設備等の償却費の額の計算に関する明細書の添付があるから、本件特別償却の適用を受ける旨の更正の請求には理由がある旨主張する。しかしながら、所得税について更正の請求ができるのは、国税通則法第23条第1項及び第2項並びに所得税法第152条《各種所得の金額に異動を生じた場合の更正の請求の特例》所定の事由がある場合に限られるから、かかる場合に該当しない以上、請求人の申告について更正をすべき理由は認められない。(平28. 3.11 大裁(所)平27-51)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平270038
裁決年月日
平成28年3月7日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、調査を担当した原処分庁の職員から、原処分の納税額及び調査結果の内容の説明が行われず、また、修正申告等をした場合は不服申立てができない旨の説明とそのことが記載された書面の交付がされなかったことから、調査終了の際の手続に違法があり、原処分を取り消すべきである旨主張する。しかしながら、国税通則法は、第24条《更正》などの規定による更正処分等について、「調査により」行う旨規定しているから、課税処分が何らの調査なしに行われたような場合には、課税処分の取消事由となるところ、これには、調査を全く欠く場合のみならず、課税処分の基礎となる証拠資料の収集手続(証拠収集手続)に重大な違法があり、調査を全く欠くのに等しいとの評価を受ける場合も含まれるものと解され、ここにいう重大な違法とは、証拠収集手続が刑罰法規に触れ、公序良俗に反し又は社会通念上相当の限度を超えて濫用にわたるなどの場合をいうものと解するのが相当である。しかるに、本件において、請求人は調査の手続のうち証拠収集手続自体について違法がある旨の主張をしておらず、当審判所の調査の結果によっても、証拠収集手続に違法があるとは認められないし、請求人が主張する内容は、本件の証拠収集手続に影響を及ぼす手続に係るものではないから、原処分の取消事由とはならない。(平28. 3. 7 関裁(所・諸)平27-38)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平270049
裁決年月日
平成28年3月7日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集№102

要旨

○ 請求人は、原処分庁の調査担当者には不適切な発言等による対応が見られたほか、調査着手前において税法上の取扱いについて何も検討がされていないとも思われる対応が見られ、その結果、長期にわたる税務調査となったものであり、このような税務調査は、納税者にとって多大な迷惑と精神的苦痛を与える違法なものであるから、違法な税務調査に基づいて行われた原処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、請求人が調査手続の違法を主張する法的根拠は明らかでなく、また、仮に請求人が主張するような本件の調査担当者の対応等があったとしても、それらの事情をもって、調査手続が重大な違法を帯び、何らの調査なしに更正処分をしたに等しいとの評価を受けることにはならないというべきである。したがって、原処分の取消事由となる調査手続の違法があるとは認められない。(平28. 3. 7 大裁(所)平27-49)

支部名
東京
裁決番号
平270104
裁決年月日
平成28年3月4日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正の請求において、請求人の代表取締役が第三者に支払った利息は、請求人が保有していた有価証券の価値を維持するためのもので、請求人にとって必要な支出であるから、当該利息の一部は支払手数料(本件支払手数料)として請求人の経費として認められる旨主張する。しかしながら、更正の請求は、自ら計算した所得金額等を記載した申告内容の更正を請求する納税者側において、その申告内容が真実に反するものであることの主張立証をすべきであると解するのが相当であるところ、本件支払手数料については、役務提供が行われた事実及び役務提供以外の支払うべき事由並びに金員が支払われた事実が認められず、また、本件支払手数料について総勘定元帳に計上をした事実もないことから、請求人に本件支払手数料に係る支払債務が請求人の代表取締役に対して生じていたとはいえない。このように、請求人は、更正の請求をする理由の基礎となる事実を証明するに足りる証拠等を示して、その理由を合理的に説明しておらず、本件支払手数料が更正の請求に係る事業年度に計上漏れとなって、法人税法第22条《各事業年度の所得の金額の計算》第3項各号に掲げる額のいずれかに該当する事実は確認されないことから、請求人が自ら計算した所得金額等を記載した申告内容が真実に反し、更正の請求に理由があることが立証されていない。したがって、法人税の確定申告書に記載された課税標準等又は税額等が過大であったとは認められない。(平28. 3. 4 東裁(法)平27-104)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平270046
裁決年月日
平成28年2月23日
裁決結果
棄却
争点番号
100204019
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁担当職員が、請求人が行った現物出資(本件現物出資)に関する書面での照会(本件事前照会)に対して、当該現物出資は適格現物出資に該当する旨の回答(本件回答)をしたにもかかわらず、これに反して行われた原処分は信義則に反する旨主張する。しかしながら、請求人が本件事前照会において説明していた内容は、本件現物出資が適格現物出資に該当するか否かの判定の基礎となる事実関係の枢要な部分について、客観的事実との間に重大な相違があるものというべきである。そうであるとすれば、かような不備のある本件事前照会の説明内容を前提に、本件照会担当職員が、本件現物出資は適格現物出資に該当する旨の本件回答をしたからといって、その後の調査により把握された客観的事実関係を基に行われた本件各更正処分が信義則に反するとはいうことができない。(平28. 2.23 大裁(法)平27-46)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平270027
裁決年月日
平成28年1月26日
裁決結果
棄却
争点番号
100202030
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/3期限内申告
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、国税電子申告・納税システム(e-Tax)を利用して、所得税及び復興特別所得税(所得税等)の確定申告データ(本件申告データ)を送信することにより、当該申告書を法定申告期限内に提出した旨主張する。しかしながら、e-Taxを利用して所得税等の確定申告データを送信した場合には、当該データが、国税庁の使用に係る電子計算機に備えられたファイルへの記録がされた時に確定申告書の提出があったものとみなされるところ(行政手続等における情報通信の技術の利用に関する法律第3条《電子情報処理組織による申請等》第1項及び第3項)、当該ファイルに請求人が送信したとする本件申告データは記録されていないのであるから、請求人がe-Taxを利用して、所得税等の確定申告書を法定申告期限内に提出したとは認められない。(平28. 1.26 関裁(所)平27-27)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平270020
裁決年月日
平成28年1月18日
裁決結果
棄却
争点番号
100203070
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正処分(本件更正処分)に係る通知書(本件通知書)には、具体的な理由が明らかにされておらず、いかなる理由で本件更正処分がされたのか理解できないから、本件通知書の理由附記には不備がある旨主張する。しかしながら、本件通知書からは、租税特別措置法第41条の15《先物取引の差金等決済に係る損失の繰越控除》第3項のどの要件になぜ充足しないか等の具体的な理由を読み取ることができ、いかなる理由で本件更正処分がされたのか理解できるというべきであるから、本件通知書の理由附記に不備は認められない。(平28. 1.18 名裁(所)平27-20)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平270020
裁決年月日
平成28年1月18日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正をすべき理由がない旨の通知処分(本件通知処分)に係る通知書(本件通知書)には、具体的な理由が明らかにされておらず、いかなる理由で本件通知処分がされたのか理解できないから、本件通知書の理由附記には不備がある旨主張する。しかしながら、本件通知書からは、租税特別措置法第41条の15《先物取引の差金等決済に係る損失の繰越控除》第3項のどの要件になぜ充足しないか等の具体的な理由を読み取ることができ、いかなる理由で本件通知処分がされたのか理解できるというべきであるから、本件通知書の理由附記に不備は認められない。(平28. 1.18 名裁(所)平27-20)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
平270008
裁決年月日
平成28年1月12日
裁決結果
棄却
争点番号
100203050
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、相続税の申告において土地の評価の基礎とした固定資産税評価額について、市長が同評価額が過大であったとして、同評価額とすべきであった金額を記載した書類を交付(本件通知)したことは、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第3号に規定する「政令で定めるやむを得ない理由」に該当する旨主張する。しかしながら、同項各号に掲げる事由による更正の請求は、国税通則法第23条第1項の原則に対する例外であると解されることからすると、同条第2項及びこれを受けた国税通則法施行令第6条《更正の請求》第1項の各規定は、その文言どおりに解されるべきであり、安易にその準用ないし類推解釈を行うことは許されないと解するのが相当であるところ、本件通知は、国税通則法施行令第6条第1項各号の規定のいずれにも該当しないことは明らかであることから、国税通則法第23条第2項第3号に規定する「やむを得ない理由」に該当しない。(平28. 1.12 福裁(諸)平27-8)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
平270008ほか 1件
裁決年月日
平成28年1月12日
裁決結果
棄却
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、相続税の申告において土地の評価の基礎とした固定資産税評価額について、市長が同評価額が過大であったとして、同評価額とすべきであった金額を記載した書類を交付(本件通知)したことは、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する「判決(判決と同一の効力を有する和解その他の行為を含む。)」に該当する旨主張する。しかしながら、同号に規定する「判決」とは、申告等に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実についての私法行為又は行政行為上の紛争を解決することを目的とする民事事件の判決を意味するものであり、また、「判決と同一の効力を有する和解その他の行為」とは、裁判上の和解並びに請求の放棄及び認諾、調停及び調停に代わる決定・審判等、裁判所の関与による判決と同一の効力を有するものであると解されるところ、本件通知は、市長が請求人に対し固定資産税評価額とすべきであった価額とその計算過程を説明するためにしたものであり、判決ではなく、裁判所の関与による判決と同一の効力を有する和解その他の行為でもないことは明らかである。したがって、本件通知は、同号に規定する「判決(判決と同一の効力を有する和解その他の行為を含む。)」に該当しない。(平28. 1.12 福裁(諸)平27-8)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
平270009
裁決年月日
平成28年1月12日
裁決結果
棄却
争点番号
100203050
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、相続税の申告において土地の評価の基礎とした固定資産税評価額について、市長が同評価額が過大であったとして、同評価額とすべきであった金額を記載した書類を交付(本件通知)したことは、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第3号に規定する「政令で定めるやむを得ない理由」に該当する旨主張する。しかしながら、同項各号に掲げる事由による更正の請求は、同条第1項の原則に対する例外であると解されることからすると、同条第2項及びこれを受けた国税通則法施行令第6条《更正の請求》第1項の各規定は、その文言どおりに解されるべきであり、安易にその準用ないし類推解釈を行うことは許されないと解するのが相当であるところ、本件通知は、国税通則法施行令第6条第1項各号の規定のいずれにも該当しないことは明らかであることから、国税通則法第23条第2項第3号に規定する「やむを得ない理由」に該当しない。(平28. 1.12 福裁(諸)平27-9)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平270017
裁決年月日
平成28年1月7日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人自身の実地の調査が行われていた認識が全くなかったから、原処分に関する調査があったとはいえない旨主張する。しかしながら、国税通則法第32条《賦課決定》第1項に規定する「調査」とは、課税庁が行う税額等を認定するに至る一連の判断過程の一切を意味する広い概念であると解されるところ、原処分庁は、請求人に対する実地の調査をした上、請求人に対し調査結果の説明等をしたことが認められるから、同項に規定する「調査」があったことは明らかである。(平28. 1. 7 名裁(所)平27-17)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
札幌
裁決番号
平270006
裁決年月日
平成27年12月15日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、事業所得に係る総収入金額が過大であることなどを理由とする所得税及び消費税等の各更正の請求において、請求人が原処分庁の調査により提出した所得税及び消費税等の各期限後申告書に記載された金額は、請求人の口頭での説明を基礎に原処分庁の職員が算出したものであるから、その理由の基礎となる事実を証明する書類を提出していなくとも当該各更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、更正の請求に理由があること、すなわち、事業所得に係る総収入金額が過大であることの立証は請求人が行う必要があるところ、請求人は、原処分庁及び当審判所に対して総収入金額の正否を検討できる証拠書類等を提出しておらず、ほかに総収入金額が過大であると認めるに足る証拠もない。そうすると、請求人が主張する事業所得の総収入金額について、その正否を検討することができないことから過大であるとは認められず、請求人の各更正の請求について、更正をすべき理由がないとして行われた原処分は適法である。(平27.12.15 札裁(所・諸)平27-6)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
金沢
裁決番号
平270005
裁決年月日
平成27年12月11日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、国税犯則取締法に基づく調査(本件査察調査)に基づき、請求人から原処分庁へ提出されたとする修正申告書等(本件各修正申告書等)について、本件査察調査の担当査察官(本件担当査察官)が作成し、脅迫又は強迫により提出させたものであり、請求人は内容について全く理解も把握もしておらず、請求人の意思に基づかないものであること、また、本件各修正申告書等の提出については、請求人に民法第95条《錯誤》に規定する錯誤がある旨主張する。しかしながら、本件各修正申告書等については、請求人の代表者(代表者)が、本件担当査察官から調査結果の説明を受けて当該修正すべき内容を検討した上で、本件担当査察官に対し、本件査察調査の結果に基づく修正申告書等の下書きの作成を依頼して入手し、代表者の妻に請求人名等を記載させて作成されたものであり、代表者は、その修正内容について十分に把握していたと認められ、また、本件担当査察官が代表者に本件各修正申告書等の原処分庁への提出を迫った事実は認められないことから、本件各修正申告書等は請求人の意思に基づき提出されたものである。そうすると、本件各修正申告書等の作成及び提出において、請求人に錯誤があったとは認められない。(平27.12.11 金裁(法・諸)平27-5)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平270032
裁決年月日
平成27年12月11日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、平成23年分及び平成25年分の所得税について確定申告する意思はなく、原処分庁所属の担当職員(本件担当職員)も、そのことを認識していたにもかかわらず、確定申告書の様式を用いて還付請求をすればよいとの指導をしたのであるから、錯誤又は詐欺取消しにより、請求人が原処分庁に提出した平成23年分及び平成25年分の所得税の確定申告書と題する各書面は無効となる旨主張する。しかしながら、本件担当職員が、請求人を錯誤に陥らせるような誤った申告指導をしたものと認めることはできず、かえって、本件担当職員は、法律に則った正しい申告をすべきことを繰り返し説明したものと認められるから、請求人の確定申告に客観的に明白かつ重大な錯誤があったとは認めることはできず、本件担当職員による詐欺行為も認められないから、請求人の主張を採用することはできない。(平27.12.11 大裁(所)平27-32)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平270032
裁決年月日
平成27年12月11日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁に提出した平成23年分及び平成25年分の所得税の確定申告書と題する各書面の提出について、同人が受給した公的年金等に係る源泉徴収税額の過収分の還付を求めたものにすぎず、申告書を提出したものではない旨主張する。しかしながら、源泉徴収義務者でない請求人が源泉徴収税額の還付を受けるためには、所得税法第122条《還付等を受けるための申告》第1項の規定に基づく申告書を提出する必要があるところ、上記各書面の提出については申告書の提出であることに変わりはなく、請求人の主張には理由がない。(平27.12.11 大裁(所)平27-32)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平270031
裁決年月日
平成27年12月10日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、建物(本件建物)及びその敷地(本件土地)に係る借地権の売買契約(本件当初契約)には、当初から存在しない借地権をあるものと誤認して締結された重大な瑕疵があるから、譲受人との間で本件当初契約の売買代金を減額する旨の改定契約(本件改定契約)を締結したことは、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する事由に該当し、請求人の更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、同号は、納税申告に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実に関する訴えについての判決(判決と同一の効力を有する和解その他の行為を含む。)により、その事実が当該計算の基礎としたところと異なることが確定したことを後発的事由として規定するものであるから、請求人が主張する事情がこれに当たらないことは明らかである。なお、国税通則法施行令第6条《更正の請求》第1項第2号及び所得税法施行令第274条《更正の請求の特例の対象となる事実》各号所定の更正の請求をすることができる事由に該当するか否かについても、念のため検討すると、請求人は、本件当初契約の締結時まで、本件土地上に本件建物を所有し、本件土地を占有してきたこと、本件土地の所有者に対し、本件土地の賃料を支払っていることからすれば、請求人と本件土地の所有者との間に、本件土地に係る建物の所有を目的とする賃貸借契約が存在したことは明らかである。したがって、本件当初契約が、存在しない借地権を存在するものと誤認して売買の目的物としたものであると認めることはできないから、当該各事由のいずれにも該当しない。(平27.12.10 大裁(所)平27-31)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平270065
裁決年月日
平成27年12月8日
裁決結果
棄却
争点番号
100203070
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る更正通知書に記載された理由は、宅地の液状化被害による損失額が雑損控除の対象にならないとした原処分庁の判断過程や根拠条文等の明示を欠き、請求人の指摘事項にも応答していないとして、原処分に係る理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、当該更正通知書に記載された理由は、原処分の基礎とされた事実、根拠法令及び適用基準等が請求人に了知し得る程度に記載されており、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を知らせて不服の申立てに便宜を与えるという行政手続法第8条《理由の提示》第1項本文の趣旨に照らし、法の要求する理由の提示として欠けるものではない。(平27.12. 8 東裁(所)平27-65)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平270066
裁決年月日
平成27年12月8日
裁決結果
棄却
争点番号
100203070
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正をすべき理由がない旨の各通知書に記載された理由は、宅地の液状化被害による損失額が雑損控除の対象にならないとした原処分庁の判断過程や根拠条文等の明示を欠き、請求人の指摘事項にも応答していないなどとして理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、当該各通知書に記載された理由は、各通知処分の基礎とされた事実、根拠法令及び適用基準等が請求人に了知し得る程度に記載されており、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を知らせて不服の申立てに便宜を与えるという行政手続法第8条《理由の提示》第1項本文の趣旨に照らし、法の要求する理由の提示として欠けるものではない。(平27.12. 8 東裁(所)平27-66)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平270029
裁決年月日
平成27年12月2日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁の調査担当職員(本件調査担当職員)は、請求人の関与税理士が問うまで、調査であるのか行政指導であるのか明示しないまま調査を行ったものであり、原処分に係る調査手続には、原処分を取り消すべき違法がある旨主張する。しかしながら、調査手続の違法が課税処分の取消事由となるのは、調査を全く欠く場合のほか、証拠収集手続が刑罰法規に触れ、公序良俗に反し又は社会通念上相当の限度を超えて乱用にわたるなどの重大な違法がある場合に限られるところ、仮に、本件調査担当職員が調査であるのか行政指導であるのかの明示をしなかったとしても、そのことが重大な違法に当たるとはいえない(なお、本件調査担当職員が作成した原処分に係る調査経過の記録によれば、本件調査担当職員は、調査の当初において、関与税理士に対し、調査を行う旨を伝えたことが認められる。)。また、請求人は、調査結果の説明の際に、本件調査担当職員が処分の法的根拠の説明をしていないこと及び対象となる行為の欄に予めチェックを入れた「調査の終了の際の手続に関する同意書」に納税者等の署名を求めたことが、いずれも原処分を取り消すべき違法である旨主張する。しかしながら、証拠収集手続に影響を及ぼさない他の手続の違法は課税処分の取消事由とはならないものと解され、証拠収集手続に影響を及ぼさない手続である調査結果の説明や調査の終了の際の手続に関する同意に係る手続に、仮に瑕疵があったとしても、原処分の取消事由とはなり得ない。(平27.12. 2 大裁(所)平27-29)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平270029
裁決年月日
平成27年12月2日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に至るまで、原処分庁の調査担当職員は、「預託金」の返還は損益通算できない旨説明していたにもかかわらず、原処分に係る通知書には、「保証金」の返還は資産の譲渡に該当しない旨記載されているところ、これらの説明及び通知に用いた文言が異なるにもかかわらず、原処分に係る通知書にはこれらの文言が同じものであるとする法的根拠が記載されていないから、原処分には、理由提示の不備の違法がある旨主張する。しかしながら、ゴルフクラブの会員契約において、会員契約終了の際に返還されるとの前提で会員からゴルフクラブの運営会社に金銭を交付する行為は、預託金、保証金その他いかなる文言によるかを問わず、その法的性質は、消費寄託であって、当該金員が寄託物として会員契約終了の際に返還されることが予定されているものであることは、原処分に係る通知書における「保証金」との記載によって十分明確にされているといえる。そして、原処分に係る通知書には、更正処分の結論に到達した過程をその基礎となる事実関係及び適用法令を示して明らかにし、理由の提示の制度の趣旨目的を充足する程度に処分の理由を具体的に明示していると認めることができるから、更正の理由の提示の程度として不備はないというべきである。(平27.12. 2 大裁(所)平27-29)

支部名
関東信越
裁決番号
平270017
裁決年月日
平成27年11月17日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人に対する税務調査(本件調査)において、調査担当職員が、①国税通則法第74条の9《納税義務者に対する調査の事前通知等》第1項及び国税通則法施行令第30条の4《調査の事前通知に係る通知事項》第1項に規定する事前通知事項の一部を請求人に通知しなかったこと並びに②修正申告の勧奨の際、同法第74条の11《調査の終了の際の手続》第3項に規定する修正申告に係る法的効果の説明及びその説明を記載した教示文書(本件教示文書)の交付をしなかったことから、本件調査の手続には違法な点があり、原処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、税務調査の手続の瑕疵は、当該手続が刑罰法規に触れ、公序良俗に反し又は社会通念上相当の限度を超えて濫用にわたる等重大な違法を帯び、何らの調査なしに更正処分をしたに等しいものとの評価を受ける場合に限り、更正処分の取消事由となるものと解するのが相当である。これを本件についてみると、①調査担当職員は、請求人の代理人である税理士には上記通知事項の全てを通知し、また、請求人は、当該税理士からその通知された内容の概要を聞いた上で、帳簿書類等を提示するなどして本件調査に応じたことが認められ、これらの事実に照らせば、調査担当職員が請求人に上記通知事項の一部を通知しなかったことをもって、本件調査の手続が、上記のような評価を受ける事情であるとは認められず、②調査担当職員が、修正申告を勧奨した際、請求人に修正申告に係る法的効果の説明や本件教示文書の交付をしなかったことが、原処分の基礎となる調査手続(資料収集手続)に何らの影響も与えないから、これらの点をもって、原処分の取消事由となる違法があったということはできない。(平27.11.17 関裁(所・諸)平27-17)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平270060
裁決年月日
平成27年11月12日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る調査(本件調査)において、調査担当職員らが、請求人に自主申告させるための取引材料として、虚偽の課税方針を示した上で質問応答記録書に署名押印させるなど、質問検査権の権限を逸脱したものであるなどとして、本件調査の手続は違法である旨主張する。しかしながら、調査手続の単なる違法は、課税処分の取消事由に当たらず、課税処分の基礎となる資料を収集した手続が、刑事法規に触れ、公序良俗に反し又は社会通念上相当の限度を超えて濫用にわたる等の重大な違法を帯びる場合がこれに当たると解されているところ、本件の場合、原処分の基礎となる資料の収集手続には何ら問題がなく、本件調査における質問応答記録書の作成についても、その収集手続に重大な違法が帯びていることを疑わせるような特段の事情も見当たらないことから、本件調査の手続に原処分を取り消すべき違法があるとは認められない。(平27.11.12 東裁(所・諸)平27-60)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平270056
裁決年月日
平成27年11月5日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正通知書において提示された処分理由は、①更正処分に係る貸付金(本件貸付金)の存在について、本件貸付金が存在すると認定した根拠が全く記載されていないこと、②本件貸付金の評価について、財産評価基本通達の文言に該当しないという結論が記載されているだけで何ら理由が示されていないことから、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項に規定する「不利益処分の理由」として不十分であり、違法である旨主張する。しかしながら、①本件貸付金の存在については、原処分庁が相続開始日現在において本件貸付金の存在を認め、被相続人の財産であると判断したことは示されており、また、②本件貸付金の評価について、財産評価基本通達204《貸付金債権の評価》の定めにより評価した価額が示されている。したがって、原処分庁の恣意の抑制及び不服申立ての便宜という行政手続法第14条第1項の規定の趣旨は満たしているというべきであり、同条に規定する理由の提示として欠けるところはないというべきである。(平27.11. 5 東裁(諸)平27-56)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平270052ほか 1件
裁決年月日
平成27年10月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100204150
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/15処分理由の差換え
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、税務署長が、当初の重加算税の賦課決定処分(当初賦課決定処分)の税額を零円に変更し、改めて当初賦課決定処分と同額の重加算税の賦課決定処分(本件賦課決定処分)をしたのは、処分理由の変更、差替えに当たるから、本件賦課決定処分の手続には瑕疵がある旨主張する。しかしながら、原処分庁が当初賦課決定処分を変更する変更決定処分や本件賦課決定処分をすることができないとする法令上の規定はなく、また、国税通則法第70条《国税の更正、決定等の期間制限》第1項第3号に規定する期間内においては賦課決定処分を行うことができることから、本件賦課決定処分の手続には瑕疵はない。(平27.10.21 東裁(諸)平27-52)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平270051
裁決年月日
平成27年10月15日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、平成24年分の所得税に係る更正処分及び過少申告加算税の賦課決定処分並びに平成25年分の所得税に係る更正をすべき理由がない旨の通知処分(本件各処分)において提示された各処分の理由からは、原処分庁がいかなる事実関係についていかなる法規を適用して本件各処分を行ったか了知し得ないから、当該理由の提示には本件各処分を取り消すべき不備がある旨主張する。しかしながら、本件各処分に係る理由の提示内容は、原処分庁による判断結果とその基礎とされた事実関係が具体的に示され、かつ、適用条文が明らかにされている点において、行政手続法の趣旨に照らし欠けるところはないから、本件各処分の理由の提示に不備の違法はない。(平27.10.15 東裁(所)平27-51)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平270051
裁決年月日
平成27年10月15日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、平成25年分の所得税及び復興特別所得税に係る請求人の更正の請求に対し、原処分庁は実地の調査をすることなく更正をすべき理由がない旨の通知処分(原処分)をしたから、原処分は国税通則法第23条《更正の請求》第4項に規定する調査に基づかずに行われた違法な処分である旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第4項に規定する調査とは、実地の調査に限らず、課税庁内部において既に収集した資料等を検討することも含む広い概念であると解されており、原処分は、平成24年分の更正処分に係る調査において収集された資料等に基づいてされたものと認められるから、原処分は同項所定の調査に基づいて行われたものである。(平27.10.15 東裁(所)平27-51)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平270051
裁決年月日
平成27年10月15日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、平成24年分の所得税の更正処分及び過少申告加算税の賦課決定処分(原処分)に係る調査は、平成22年分ないし平成24年分の所得税の実地の調査を一体的に行うものであったから、平成24年分はもとより平成22年分及び平成23年分の調査手続の違法も原処分の違法事由になるとした上で、①原処分庁は平成22年分の所得税について更正をしなかったにもかかわらず国税通則法第74条の11《調査の終了の際の手続》第1項に規定する通知をしていない、②原処分に係る調査担当職員は平成23年分及び平成24年分の所得税に係る調査の終了の際に同条第2項に規定する更正決定等をすべきと認めた理由を説明していない、③当該説明をせずに修正申告の勧奨を行ったことは同条第3項の規定に反するとして、原処分は国税通則法第24条《更正》に規定する調査に基づかずに行われた違法な処分である旨主張する。しかしながら、調査は、納税義務者について税目と課税期間によって特定される納税義務に関してなされるものであるから、調査の終了の際の手続に関する国税通則法第74条の11の規定は当該納税義務に係る調査を一の調査として適用されるべきである。この点、原処分は、平成24年分の所得税に係る請求人の納税義務を調査した結果に基づいてされたものであるから、仮に、平成22年分又は平成23年分の所得税の各調査において請求人の主張する事実があったとしても、そのことが原処分の適法性に影響を与えるものではない。そして、原処分に係る調査担当職員は、調査の終了の際、原処分庁が更正をすべきと認めた理由として評価できる内容の説明をし、平成24年分の所得税の修正申告を勧奨の上、「修正申告等について」と題する書面を交付しその説明をしたと認められるから、原処分は、国税通則法第74条の11の規定に沿った適法な調査に基づいて行われたものである。(平27.10.15 東裁(所)平27-51)

支部名
東京
裁決番号
平270050
裁決年月日
平成27年10月13日
裁決結果
棄却
争点番号
100203990
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、日米租税条約第9条第2項では、合意が成立した場合は課された租税を調整することとなっており、同項に規定する「合意」とは日米企業間の合意を指すところ、本件においては、日米企業間で締結したジョイントベンチャー契約に基づく請求人の出資持分の割合を引下げ、最終的にゼロとすることについて日米企業間で合意が成立したことから、同条約第9条第3項の規定に基づき、当該合意による課税所得の減少について更正の請求をすることができる旨主張する。しかしながら、日米租税条約第9条第2項の「合意」とは「権限のある当局間の合意」と解するのが相当である。また、請求人が本件の各更正の請求書を原処分庁へ提出した日以前2か月以内に、相互協議の申立てに係る合意が行われた事実も、その他、国税通則法第23条《更正の請求》第2項各号及び国税通則法施行令第6条《更正の請求》第1項各号に掲げる事由が発生した事実も認められず、国税通則法第23条第1項に基づく更正の請求ができる場合にも該当しないことから、請求人は、更正の請求をすることはできない。(平27.10.13 東裁(法)平27-50)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平270009
裁決年月日
平成27年10月5日
裁決結果
棄却
争点番号
100204080
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/8処分の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、平成25年12月分の源泉所得税が既に納付済みであったにもかかわらず、原処分庁が、当該月分も未納であるという誤った前提に基づいてされた源泉所得税等の納税告知処分は違法であり、当該月分以外の納税告知処分も含めその処分全体が取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、既に納付済みであったにもかかわらず、これを看過して源泉所得税の納税告知処分をしたものであり、その違法(課税要件を欠くにもかかわらず、課税処分を行ったという違法)は、専ら当該月分に関するものにすぎず、別個の処分である当該月分以外の納税告知処分には影響を及ぼさない。また、当該月分の納税告知処分についても訂正告知処分により正しい処理がなされているため、影響を及ぼさない。以上のことから、上記の誤りを理由として、原処分全体が取り消されるべきであるとする請求人の主張は採用できない。(平27.10. 5 名裁(諸)平27-9)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平270044
裁決年月日
平成27年10月2日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る各賦課決定通知書(本件各通知書)には、帳簿書類以上に信ぴょう力のある資料を摘示した具体的な判断が明らかにされていないばかりか、質問調査の相手方及び内容が明らかにされておらず、また、架空仕入れと認定した事実やその理由が示されていないことから、原処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という理由付記の趣旨を満たす程度に記載されたものとはいえず、本件各通知書の理由付記に不備がある旨主張する。しかしながら、請求人は修正申告書を提出しているところ、本件各通知書には、請求人の帳簿書類に記載された取引について、関係者に対する質問調査を行った結果、請求人が取引先と通謀することにより事実の仮装があったとする内容が記載されており、処分を行うこととした客観的事実及び判断の根拠が明確に記載されているといえるから、原処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に明確に示されている。また、請求人において不服申立てをするに際し支障がないと認められる程度に記載されていることから本件各通知書における処分の理由付記に不備はなく、原処分を取り消すべき違法はない。(平27.10. 2 東裁(法・諸)平27-44)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平270044
裁決年月日
平成27年10月2日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る調査手続である国税通則法第74条の11《調査の終了の際の手続》第2項に規定する調査結果の内容の説明(本件調査手続)において、調査担当職員が行った、本件調査の過程や調査結果の内容の説明の際の説明内容からは、請求人が仕入先と通謀したとする隠ぺい又は仮装の事実に係る証拠等を示していないから、請求人の理解が得られるような具体的な説明が行われておらず、また、請求人からの質問に対して分かりやすく回答するよう努めていたとは認められないことから、本件調査手続には瑕疵があり違法である旨主張する。しかしながら、調査担当職員は、関係者に対する質問調査の結果を前提に納品の事実がないことを指摘し、請求人が仕入先と通謀することにより商品仕入れがあるように装った事実を説明するなど、事実の仮装について具体的に説明しており、請求人からの質問に対しても、納品の事実がないとした根拠及び請求人の行った行為が相手方との通謀によるものであるため、請求人の主張する帳簿書類の虚偽記載等に該当しない場合の取扱いはできない旨回答するなど分かりやすく回答するよう努めたと認められることから、本件調査手続に瑕疵や違法はない。(平27.10. 2 東裁(法・諸)平27-44)

支部名
東京
裁決番号
平270040
裁決年月日
平成27年10月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁の調査(本件調査)に基づき、給料手当の架空計上があったとして行った法人税等の修正申告に係る更正の請求に対して行われた更正をすべき理由がない旨の通知処分について、本件調査によって算出された給与手当の架空計上額(本件架空計上額)は、退職した従業員(本件元従業員)の名義を利用した架空の給料手当の金額を個別・具体的に算定し、これを集計したものではなく、その推計の基礎とされた本件元従業員の中には勤務実態があり、給料手当の支払の事実のある者が含まれている点で不正確であり、これに基づく法人税等の課税標準等(本件課税標準等)は過大である旨主張する。しかしながら、更正の請求は、申告内容の過誤から生じる納税者の不利益を救済するため、租税行政の法的安定性の要請を一定の要件の下に制限する趣旨のものと考えられ、このことや国税通則法第23条《更正の請求》の規定の文言等に照らすと、自ら計算した所得金額等を記載した申告内容の更正を請求する納税者側において、その申告内容が真実に反するものであることの主張及び立証をすべきであると解するのが相当であるところ、請求人が主張する本件元従業員が退職した後に計上された給料手当の額を集計すると、請求人が主張する額と一致せず、請求人はその一致しないことについて証拠等を示して合理的な説明をしておらず、請求人が主張する額が正当であることの立証がされていない。加えて、本件元従業員の名義で計上された金額は、給料手当の額だけではなく、旅費交通費及び退職金についても同様の名義を利用した金額(本件旅費交通費等の額)があり、本件旅費交通費等の額についても同様に架空の計上であることが推認され、これらの額の合計額は本件架空計上額を上回るものであるところ、本件旅費交通費等の額が本件元従業員に対して支払われた等の事実は確認されないことから、本件課税標準等が過大であったことは立証されず、本件課税標準等が過大であったとは認められない。(平27.10. 1 東裁(法)平27-40)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平270042
裁決年月日
平成27年10月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100203070
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正をすべき理由がない旨の通知書に記載された処分の理由では、いかなる事実認定の下に、いかなる法規若しくは通達を適用して更正処分がされたかを了知することは不可能であり、また、原処分庁においても、自己の判断過程を逐一検証することができないのであるから、行政手続法第8条《理由の提示》第1項に規定する処分の理由としては、不備がある旨主張する。しかしながら、当該通知書には、原処分庁が、相続財産である宅地について、租税特別措置法(平成23年法律第114号による改正前のもの)第69条の4《小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例》第3項第4号に規定する貸付事業用宅地等に該当しないと判断するに至ったその根拠となる事実関係及び判断の理由が示されているのであるから、原処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という理由提示制度の趣旨に照らして、その理由の提示に不備はない。(平27.10. 1 東裁(諸)平27-42)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平270043
裁決年月日
平成27年10月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100203070
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、更正の請求の一部を認める旨の各更正通知書に記載された処分の理由では、いかなる事実認定の下に、いかなる法規若しくは通達を適用して更正処分がされたかを了知することは不可能であり、また、原処分庁においても、自己の判断過程を逐一検証することができないのであるから、行政手続法第8条《理由の提示》第1項に規定する処分の理由としては、不備がある旨主張する。しかしながら、当該各更正通知書には、原処分庁が、相続財産である宅地について、租税特別措置法(平成23年法律第114号による改正前のもの)第69条の4《小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例》第3項第4号に規定する貸付事業用宅地等に該当しないと判断するに至ったその根拠となる事実関係及び判断の理由が示されているのであるから、原処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という理由提示制度の趣旨に照らして、その理由の提示に不備はない。(平27.10. 1 東裁(諸)平27-43)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平270017
裁決年月日
平成27年9月28日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集№100

要旨

○ 請求人は、相続税の更正処分に係る通知書(本件通知書)に記載された処分理由には、課税価格に加算される本件他の相続人らの相続時精算課税適用財産及び歴年課税分の贈与財産(本件贈与財産)の価額のそれぞれの合計額が記載されているものの、その明細が記載されておらず、かかる記載内容では、処分の基礎となる具体的な事実を知りえず、不服申立ての便宜を図った行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》の理由提示の趣旨に反することから、原処分を取り消すべき違法がある旨主張する。しかしながら、本件贈与財産の課税価格の合計額への加算に係る提示理由には、本件贈与財産について、それぞれ合計額が記載されているところ、本件贈与財産の合計額が分かれば、課税価格の合計額を算出することができるのであるから、当該記載により、原処分庁が相続税額を算出した過程を示したものといえる上に、そもそも、課税庁は、相続時精算課税適用財産の価額及び暦年課税分の贈与財産の価額を課税価格の合計額に加算するに当たっては、他の共同相続人等から提出された申告書の記載又は同人等に対する更正処分の内容等を基に相続税額の計算をするのであるから、この点に課税庁の恣意が入り込む余地は乏しく、合計額のみの記載であっても、行政庁の恣意抑制という見地から欠けるところはない。さらに、相続時精算課税適用財産の価額及び暦年課税分の贈与財産の価額については、それぞれの合計額が記載されていれば、納税者は課税価格の合計額を算出することが可能であり、記載された合計額と納税者が認識しているこれらの合計額とを比較して、不服申立ての要否を判断することが可能といえるから、処分の名宛人の不服申立ての便宜という見地からも欠けるところはない。したがって、本件通知書に記載された処分理由は、理由提示の趣旨目的を充足する程度に処分の理由を具体的に明示したものと認めることができ、行政手続法第14条第1項本文の要求する理由提示として不備はないから、原処分を取り消すべき違法はない。(平27. 9.28 大裁(諸)平27-17)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平270016
裁決年月日
平成27年9月11日
裁決結果
棄却
争点番号
100203070
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正をすべき理由がない旨の各通知処分(本件各通知処分)に付された理由からは、贈与税の担税力と不動産所得の必要経費とはどういう関係にあるか及び贈与税の担税力のゆえにそれが必要経費に当たらないというのはどういう理由に基づくものなのかという点については想像すらできないから、理由提示の不備の違法がある旨主張する。しかしながら、本件各通知処分に付された理由は、行政庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という理由提示制度の趣旨目的を充足する程度に処分の程度を具体的に明示したものと認めることができるから、理由提示の不備の違法はない。(平27. 9.11 大裁(所)平27-16)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平270015
裁決年月日
平成27年9月10日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分について、「偽りその他不正の行為」を、原処分庁に対し調査開始日前に具体的に開示表明しており、課税標準額は、調査前に確定していることから、課税標準の確定後に行われる行為は調査とはならず、国税通則法第24条《更正》に規定する調査により行われたものではない旨主張する。しかしながら、請求人が調査開始日前に原処分庁に対し自主的に提示した書面は、修正申告書のみであり、原処分に係る非違の全容を明らかにしたものとは認められないことから、調査担当職員は、請求人の本店所在地に臨場し、帳簿書類やその他の資料を検討することで、請求人が各取引業者に支払った外注加工費の全容を把握したほか、当事者等に対する質問検査、取引金融機関への照会等を行うことによって原処分に係る課税要件事実を認定したと認められることから、原処分に国税通則法第24条に規定する調査を欠く違法はない。(平27. 9.10 大裁(法・諸)平27-15)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平270025
裁決年月日
平成27年9月2日
裁決結果
棄却
争点番号
100204050
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/5申告の勧奨と更正(通則法74条の11を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が①調査結果の説明日の翌々日までに修正申告書の提出がなければ更正処分を行う旨宣言して一方的に期限を指定し検討機会等の猶予を一切与えず、②調査額の具体的な算定根拠等の説明を一切せず、③調査結果の説明内容は事実と全く異なる旨の請求人の申立てには一顧も応えていないことを理由に、原処分庁が行った所得税及び消費税等の更正処分(本件更正処分)が国税通則法(通則法)第24条《更正》に規定する「調査」に基づかずに行われた違法な処分である旨主張する。しかしながら、原処分庁は、請求人への質問調査、取引先への質問調査、調査結果の説明及び修正申告書提出の勧奨といった一連の調査の手続に基づき本件更正処分を行っていると認められるところ、原処分庁の調査の手続には、刑罰法規に触れ、公序良俗に反し又は社会通念上相当の限度を超えて濫用にわたる等重大な違法を帯び、何らの調査なしに更正処分をしたに等しいものとの評価を受けるような事実は認められない。また、原処分庁は具体的な金額等を示しつつ修正申告書の提出を勧奨するとともに、「修正申告等について」と題する書面を請求人に対して交付して、修正申告書を提出した際の法的効果を説明したことが認められるから、適正な調査結果の説明を行ったと認められる。したがって、本件更正処分は、通則法第24条に規定する「調査」により、適法になされたものである。(平27. 9. 2 東裁(所・諸)平27-25)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平270003
裁決年月日
平成27年9月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る通知書(本件通知書)にはみなし贈与である旨の明確な記載がないことなどから、本件通知書の理由附記に不備がある旨主張する。しかしながら、本件通知書には、①請求人が米国d州所在の不動産のジョイント・テナンツとして登記されたことが問題とされていることが明らかにされており、課税の対象となる事実関係が特定されていること、②当該不動産が夫の資金ないし借入金で取得されていること及び請求人がジョイント・テナンツとして当該不動産の2分の1を取得したものと認められることを捉えて、相続税法第9条《贈与又は遺贈により取得したものとみなす場合−その他の利益の享受》に規定する「対価を支払わないで…利益を受けた場合」に当たると判断したものであることが一義的に明らかにされており、法規の適用関係を読み取ることができる。したがって、いかなる事実関係に基づきいかなる法規を適用して更正処分等がされたのかを請求人において本件通知書自体から了知し得るものであるといえ、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の趣旨を満たすから、本件通知書の理由附記に不備はない。(平27. 9. 1 名裁(諸)平27-3)

支部名
名古屋
裁決番号
平270004
裁決年月日
平成27年9月1日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る通知書(本件通知書)に記載された課税の根拠と異議決定書及び答弁書に記載された課税の根拠が異なるものであり、課税の根拠が不明確であるから本件通知書の理由附記に不備がある旨主張する。しかしながら、本件通知書には、①増資により請求人がA社の新株を引き受けたことが明らかにされており、課税の対象となる事実関係が特定されていること、②新株の発行価額が増資前の株式の評価額よりも低く、かつ増資により請求人の所有株式比率が増加したことを捉えて相続税法第9条《贈与又は遺贈により取得したものとみなす場合−債務免除等》の規定に当たると判断したこと、③増資前の発行株式数でその直前の決算期におけるA社の純資産価額を除した額を増資前の株式の価額として同条に規定する「利益の価額」を計算したものであることがそれぞれ明らかにされており、法規の適用関係を読み取ることができる。したがって、いかなる事実関係に基づきいかなる法規を適用して更正処分等がされたのかを請求人において本件通知書自体から了知し得るものであるといえ、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の趣旨を満たすから、本件通知書の理由附記に不備はない。(平27. 9. 1 名裁(諸)平27-4)

支部名
名古屋
裁決番号
平270005
裁決年月日
平成27年9月1日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る通知書(本件通知書)に記載された課税の根拠と異議決定書及び答弁書(本件異議決定書等)に記載された課税の根拠が異なるものであり、課税の根拠が不明確であるから本件通知書の理由附記に不備がある旨主張する。しかしながら、本件通知書には、①請求人は贈与により財産を取得しているため、相続税法第1条の4《贈与税の納税義務者》第1項第1号に規定する贈与税の納税義務者に該当すること、②同法第28条《贈与税の申告書》に規定する贈与税の申告書を提出する義務があること、③増資により請求人がA社の新株を引き受けたことが明らかにされており、課税の対象となる事実関係が特定されていること、④新株の発行価額が増資前の株式の評価額よりも低く、かつ増資により請求人の所有株式比率が増加したことを捉えて相続税法第9条《贈与又は遺贈により取得したものとみなす場合−債務免除等》の規定に当たると判断したこと、⑤増資前の発行株式数でその直前の決算期におけるA社の純資産価額を除した額を増資前の株式の価額として同条に規定する「利益の価額」を計算したものであることがそれぞれ明らかにされており、法規の適用関係を読み取ることができる。したがって、いかなる事実関係に基づきいかなる法規を適用して更正処分等がされたのかを請求人において本件通知書自体から了知し得るものであるといえ、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の趣旨を満たすから、本件通知書の理由附記に不備はない。(平27. 9. 1 名裁(諸)平27-5)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
熊本
裁決番号
平270003
裁決年月日
平成27年8月28日
裁決結果
棄却
争点番号
100204990
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/18その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、租税特別措置法第64条《収用等に伴い代替資産を取得した場合の課税の特例》の規定(本件特例)が適用されない理由について、調査結果の説明時に調査担当者から受けた説明内容(建物移転料は対価補償金に該当しない)は当初にされた指摘(取得した土地は代替資産に該当しない)と全く異なるものであり、理由が変更された点について調査担当者は十分に説明しなかったため、本件特例の適用について原処分庁が更正決定等すべきと認めた理由を十分に理解することができず、調査結果の内容を説明したとは言えないことから、調査手続は国税通則法第74条の11《調査の終了の際の手続》第2項に反し違法である旨主張する。しかしながら、調査担当者は、請求人及び請求人の関与税理士に対し、調査対象期間における法人税及び消費税等の指摘事項の理由、金額、重加算税の対象並びに本税額及び加算税を説明するとともに、建物移転料が本件特例の対価補償金には該当しない旨及びその理由を説明をしており、その説明内容は、更正決定等をすべきと認めた額及び理由について具体的なものであるといえる。したがって、本件において、原処分庁が更正決定等をするに当たり、その理由を説明することなく一方的に処分したということはできず、原処分庁は、国税通則法第74条の11第2項に規定する説明責任を果たしていると認められるから、本件調査の手続に同項に反する違法はない。また、請求人は、異議決定書に記載されている理由は更正通知書のそれと異なるものであり、調査結果の説明時に異議決定書に記載された理由の説明を受けていない旨主張するが、異議決定書に記載された理由は、不服申立手続における異議審理庁の判断理由であって、当該記載された理由が、さかのぼって国税通則法第74条の11第2項に規定する調査手続の適法性の判断に影響を与えるものではない。(平27. 8.28 熊裁(法・諸)平27-3)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
平270003
裁決年月日
平成27年8月25日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る調査は国税通則法第74条の2《当該職員の所得税等に関する調査に係る質問検査権》に規定された質問検査権(本件質問検査権)に基づいて調査を行わなければならないところ、原処分庁は請求人に対し、国税通則法第74条の9《納税義務者に対する調査の事前通知等》第1項の規定による法人税の調査を行う旨の事前通知も行わず、請求人に対して行われた国税犯則取締法に基づく調査(本件犯則調査)で得た証拠をもって青色申告の承認の取消処分及び法人税の更正処分(本件処分)を行っており、調査手続に違法があった旨主張する。しかしながら、原処分庁が国税犯則取締法に基づく調査により収集した資料を課税処分や青色申告承認の取消処分を行うために利用することは許されるものであり、また、本件質問検査権を行使する実地の調査のほか、課税庁内部における調査(内部調査)も国税通則法第24条《更正》に規定する調査に含まれると解されるところ、本件処分は、原処分庁が本件質問検査権に基づく実地の調査を行う必要がないと判断し、本件犯則調査により収集した資料及び原処分庁が保管する関係簿書等により内部調査を行い、これに基づき行われたものであり、本件処分に係る調査手続に違法はない。(平27. 8.25 仙裁(法)平27-3)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平270008
裁決年月日
平成27年8月25日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の代表者が調査担当職員から処分の方向性として第1案及び第2案の説明を受けたが、その内容は具体的なものではなかった上、その僅か4日後に担当統括官が一方的に第2案で処分することを説明し、調査の経過の中で形成された信頼関係を崩したこと、また、請求人の関与税理士に立会いを要求しなかったことや調査担当職員の発言に請求人の代表者が不快感を覚えたことなどから、調査の手続は不当である旨主張する。しかしながら、調査担当職員が第1案と第2案を説明した後、担当統括官が、請求人が帳簿を提示しなかったことに基づいて第2案で処分する旨を説明したものであり、かかる経過に特段不合理な点はなく、関与税理士の立会いを要求するかどうかは、税務職員の合理的な選択に委ねられているというべきであり、特に不合理な点は見いだせない。また、仮に、調査担当職員の発言により請求人の代表者が不快感を覚えたとしても、調査手続が不当といえるような事情とは認め難いことなどからしても、調査の手続が不当である旨の請求人の主張には理由がない。(平27. 8.25 関裁(法・諸)平27-8)

支部名
大阪
裁決番号
平270010
裁決年月日
平成27年8月24日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、他の共同相続人に対する国税不服審判所長の裁決(別件裁決)は、①国税通則法(通則法)第23条《更正の請求》第2項第1号括弧書の「判決と同一の効力を有する和解その他の行為」(和解等)に該当する旨、②同項第2号の「他の者に係る国税の更正又は決定」に該当する旨、③通則法施行令第6条《更正の請求》第1項各号の規定は例示列挙であるから、原処分庁が別件裁決に基づき請求人に対して減額更正処分を行わなかったことは、通則法第23条第2項第3号の「政令で定めるやむ得ない理由」に該当する旨それぞれ主張する。しかしながら、①和解等とは、調書に記載されることにより確定判決と同一の効力を有する旨が明文を持って規定されている裁判上の和解、請求の放棄又は認諾、調停等がこれに該当するものと解されるところ、国税不服審判所長の裁決は、もとより確定判決と同一の効力を有するものではないから、和解等に該当しない。また、②通則法第23条第2項第2号の「他の者に係る国税の更正又は決定」とは、通則法第24条第25条及び第26条に規定する更正、決定及び再更正をいい、裁決がこれに含まれないことは、文言上明らかである。さらに、③通則法施行令第6条第1項各号の規定は限定列挙であると解されるところ、原処分庁が別件裁決に基づき請求人に対し減額更正処分を行わなかったことは、同項各号のいずれにも該当せず、通則法第23条第2項第3号の「政令で定めるやむ得ない理由」に該当しない。したがって、本件更正の請求に同項第2号及び第3号所定の更正をすべき理由はない。なお、請求人の本件申告の錯誤無効は、通則法第23条第1項第1号の課税標準の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったことに該当する旨の主張については、本件更正の請求は法定申告期限を経過した後にされたものであり、同項所定の期間要件を欠くものであるから、この点について判断するまでもなく、本件更正の請求に同項所定の更正をすべき理由はない。(平27. 8.24 大裁(諸)平27-10)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
平270005
裁決年月日
平成27年8月10日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が指摘した事項について、原処分庁が必要十分な調査を行っておらず、また、質問したこと及び回答したこと等を確認し、お互いが署名なつ印した書面を作成すべきであるのに、調査確認書等を作成しなかったことから、本件調査手続は違法である旨主張する。しかしながら、国税通則法第24条《更正》は、調査により更正する旨規定しており、調査とは、課税標準等又は税額等を認定するに至る一連の判断過程の一切を意味するものと解され、課税庁の証拠資料の収集、証拠の評価あるいは経験則を通じての要件事実の認定、租税法その他の法令の解釈を経て決定処分に至るまでの思考、判断を含む極めて包括的な概念であり、法令により規定されていない当該調査の方法、時期などその具体的な事項には、課税庁に裁量権が認められているものと解されるところ、原処分庁は、収集した証拠資料、請求人が提出した各年分の所得税の確定申告書及び添付書類の検討、不動産所得に係る経費の領収証等の確認と請求人に対するその内容の聴取並びに不動産貸付に係る取引内容の確認を含む調査を行い、その調査結果に基づき、各年分の所得税の課税標準等及び税額等を更正したものであり、本件各更正処分は調査に基づいて行われたものと認められる。また、請求人が主張する調査確認書等を作成しなければならないとする法令上の規定はない。(平27. 8.10 福裁(所)平27-5)

支部名
関東信越
裁決番号
平270003
裁決年月日
平成27年8月4日
裁決結果
棄却
争点番号
100203990
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、源泉徴収選択口座である各特定口座において生じた上場株式等に係る譲渡所得につき、この金額を含めないで所得税等の確定申告をすることができたにもかかわらず、これをした結果、所得税等及び住民税の税額の計算に誤りが生じたので、国税通則法第23条《更正の請求》第1項に規定する更正の請求ができる旨主張する しかしながら、租税特別措置法第37条の11の5《確定申告を要しない上場株式等の譲渡による所得》第1項は、源泉徴収選択口座において生じた上場株式等の譲渡による所得の金額を除外して確定申告することができる旨規定しているところ、納税者は、当該譲渡所得の金額を含めて確定申告するか、これを除外して確定申告するかを自ら選択することができるのであるから、納税者がいずれを選択しても違法になるものではない。また、請求人の確定申告書に記載された税額等の計算は、正しくされていたことが認められる。したがって、請求人の確定申告は、国税通則法第23条第1項の「当該申告書に記載した課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこと」及び「当該申告書の提出により納付すべき税額が過大であるとき」のいずれにも当たらないから、更正の請求をすることができる場合に該当しない。(平27. 8. 4 関裁(所)平27-3)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平270021
裁決年月日
平成27年8月4日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集№100

要旨

○ 請求人らは、調査担当者が関与税理士の事務所において関与税理士に対し調査に及ぶ質問等をした行為(本件調査)は、実地の調査を行ったことになり、国税通則法第74条の9《納税義務者に対する調査の事前通知等》第1項に規定する事前通知が必要であるから、事前通知をしなかった本件調査に係る手続は、同条の規定に違反している旨主張する。しかしながら、同項の規定において、事前に通知する相手方となる「納税義務者」については、同項の括弧書で税務代理人がある場合には当該税務代理人を含む旨規定しているのに対し、事前に通知することが必要となる質問検査等の対象となる「納税義務者」については、当該括弧書がされていないことから、「税務代理人」が当該「納税義務者」に含まれないことは文理上明らかである。このように事前に通知することが必要となる質問検査等の対象となる者は、納税義務者本人に限られているので、納税義務者の申告内容について、納税義務者本人に質問検査等を行わない場合には、同項に規定する事前通知をする必要はないこととなる。本件においては、調査担当者は、数回、関与税理士の事務所において、関与税理士に対して本件調査の状況や調査結果の内容を説明するなどしているものの、請求人ら本人に対し質問検査等を行った事実は認められない。したがって、本件調査に係る事前通知は不要であり、本件調査における事前通知に係る手続は国税通則法第74条の9の規定に違反していないというべきである。(平27. 8. 4 東裁(諸)平27-21)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平270021
裁決年月日
平成27年8月4日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集№100

要旨

○ 請求人らは、国税通則法第74条の11《調査の終了の際の手続》第2項に規定する調査結果の内容の説明は、関与税理士に対しては行われたが、納税義務者本人である請求人らには行われておらず、また、関与税理士は、請求人らから本人に代わって調査結果の内容の説明を受けることに関する同意も受けていないから、調査担当者による調査結果の内容の説明に係る手続は、同項の規定に違反している旨主張する。しかしながら、国税通則法第24条《更正》に規定する「調査」により課税処分をしたといえない場合、課税処分は取り消されることとなるが、調査手続の一部に重大な違法があったとしても、課税処分の基礎となる証拠資料の収集等の手続に重大な違法がないのであれば、調査による課税処分が行われているのであるから、当該課税処分は取り消されないこととなる。請求人らが主張する内容は、調査担当者が、調査結果の内容の説明を請求人らに対し行わなかった、また、調査結果の内容の説明を関与税理士が受けることに関し請求人らから同意を受けていなかったという、課税処分の基礎となる調査とは別の調査手続の一部の違反について主張するものであり、上記の課税処分が取り消されることとなり得る事情を主張するものではない。よって、請求人の主張する事実関係について判断するまでもなく、本件各更正処分を取り消すべき理由はないというべきである。(平27. 8. 4 東裁(諸)平27-21)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平270019
裁決年月日
平成27年8月3日
裁決結果
棄却
争点番号
100204042
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/2調査権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る調査を担当した職員(本件調査担当職員)が、請求人が代表者に連絡を取る前に取引先の銀行の調査を行ったこと、請求人に対する調査に16か月以上の歳月をかけ、請求人の代表者に社会通念上相当な限度を超える多大なる精神的苦痛を与えたことなどは、質問検査権の濫用に当たるとして、調査の手続に違法がある旨主張する。しかしながら、国税通則法第74条の2《当該職員の所得税等に関する調査に係る質問検査権》第1項に基づく質問検査等の範囲、程度、時期、場所等実定法上特段の定めのない実施の細目については、質問検査等の必要があり、かつ、これと相手方の私的利益の衡量において社会通念上相当な限度にとどまる限り、権限のある税務職員の合理的な選択に委ねられているものと解するのが相当であるところ、請求人の代表者と連絡を取る前に取引先の銀行に調査を行ったとしても、その調査が必要であり、かつ、社会通念上相当な限度にとどまることは明らかであること、また、本件の調査が長期に及んだのは、請求人が本件調査担当職員からの再三再四にわたる帳簿書類の提示等の求めに対し、これに応じ難いとする事情がなかったにもかかわらず拒み続けた結果であり、直接的物理的な強制にわたらない程度で、かつ、社会通念上相当と認められる範囲内で説得を試みたことによるものであるから、質問検査権の濫用があったということはできない。(平27. 8. 3 東裁(法・諸)平27-19)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平270020
裁決年月日
平成27年8月3日
裁決結果
棄却
争点番号
100204042
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/2調査権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る調査を担当した職員(本件調査担当職員)が、請求人に対する調査に16か月以上の歳月をかけ、請求人の代表者に社会通念上相当な限度を超える多大なる精神的苦痛を与えたことなどは、質問検査権の濫用に当たるとして、調査の手続に違法がある旨主張する。しかしながら、国税通則法第74条の2《当該職員の所得税等に関する調査に係る質問検査権》第1項に基づく質問検査等の範囲、程度、時期、場所等実定法上特段の定めのない実施の細目については、質問検査等の必要があり、かつ、これと相手方の私的利益の衡量において社会通念上相当な限度にとどまる限り、権限のある税務職員の合理的な選択に委ねられているものと解するのが相当であるところ、本件の調査が長期に及んだのは、請求人が本件調査担当職員からの再三再四にわたる帳簿書類の提示等の求めに対し、これに応じ難いとする事情がなかったにもかかわらず拒み続けた結果であり、直接的物理的な強制にわたらない程度で、かつ、社会通念上相当と認められる範囲内で説得を試みたことによるものであるから、質問検査権の濫用があったということはできない。(平27. 8. 3 東裁(法・諸)平27-20)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平270004
裁決年月日
平成27年7月14日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、過去3回の税務調査で、店舗収入金額から女子従業員に対する報酬の額(女子給の額)を控除した額を事業所得に係る総収入金額として申告する方法について税務職員から毎回承認を得ていた事実があるにもかかわらず、原処分庁が店舗収入金額の全額を事業所得の総収入金額と認定し原処分をしたことは信義則に反する旨主張する。しかしながら、信義則の法理の適用については慎重でなければならず、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお当該課税処分に係る課税を免れしめて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情が存する場合に、初めてこの法理の適用の是非を検討すべきものであり、この特別の事情があるかどうかの判断に当たっては、少なくとも、税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したことにより、納税者がその表示を信頼しその信頼に基づいて行動したところ、のちにこの表示に反する課税処分が行われ、そのために納税者が経済的不利益を受けることになったものであるかどうかという点の考慮が不可欠のものであると解され、税務官庁による信頼の対象となる公的見解の表示であるというためには、税務署長その他の責任ある立場にある者の正式の見解の表示であることを有するものと解するのが相当である。そして、請求人の過去の年分の申告において、店舗収入金額から女子給の額を控除することにつき、税務署長その他の責任ある立場の者が正式の見解としてこれを是認した事実を認めるに足りる証拠はないから、原処分について信義則の法理を適用する余地はない。(平27. 7.14 大裁(所・諸)平27-4)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平270004
裁決年月日
平成27年7月14日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204049
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/5その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、調査担当職員が、調査着手後速やかに税務代理人に対し調査の通知をしなかったことは、国税庁長官発遣の「調査手続の実施に当たっての基本的な考え方等について(事務運営指針)」(本件事務運営指針)の第2章の2の(3)《事前通知を行わない場合の手続》の注書の2に違反し、違法である旨主張する。しかしながら、本件事務運営指針は、飽くまで調査事務運営上の努力目標を定めたにとどまるものであるから、仮に、調査担当職員が請求人の税務代理人へ調査の通知をしなかったことが本件事務運営指針に違反するとしても、そのことが、刑罰法規に触れ、公序良俗に反し又は社会通念上相当の限度を超えて濫用にわたるなどの課税処分の基礎となる証拠資料の収集手続についての重大な違法と評価されるものではなく、原処分の取消事由となり得ない。(平27. 7.14 大裁(所・諸)平27-4)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平270004
裁決年月日
平成27年7月14日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204049
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/5その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、調査担当職員による調査結果の説明は不十分であり、調査手続に違法がある旨主張する。しかしながら、課税処分の取消事由には、調査を全く欠く場合のみならず、課税処分の基礎となる証拠資料の収集手続に重大な違法があり、調査を全く欠くのに等しいとの評価を受ける場合も含まれるものと解されるが、その一方で、証拠収集手続自体に重大な違法がないのであれば、課税処分を調査により行うという要件は満たされているといえるから、調査結果の説明のように証拠収集手続に影響を及ぼさない他の手続の違法は、原処分の取消事由とはならない。(平27. 7.14 大裁(所・諸)平27-4)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平270004
裁決年月日
平成27年7月14日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204042
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/2調査権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、調査担当職員が調査着手日から請求人との初回の面談時までの間に、請求人の了解を得ることなく、請求人の経営する各店舗(本件各店舗)において従業員に対し質問検査や帳簿書類の提示を求めたり、パソコンやUSBメモリーの検査を行ったことは、第1に、国税通則法第74条の2《当該職員の所得税等に関する調査に係る質問検査権》に規定する質問検査権の対象者以外の者に対する質問検査である点において、第2に、納税者の理解と協力を得て行う任意調査の限界を超える点において、違法である旨主張する。しかしながら、国税通則法第7章の2(国税の調査)関係通達1−4《質問検査等の相手方となる者の範囲》は、国税庁等の職員の質問検査権は、同条第1項に規定する納税義務者等の代理人、使用人その他の従業者についても及ぶことに留意する旨定めていることからすれば、調査担当職員が、調査着手日から請求人と面談を行うまでの期間に、本件各店舗の従業員の承諾を得た上で、これらの者に対する質問検査を行ったことは、請求人の承諾を得ていなかったとしても違法ではない。また、調査担当職員は、本件各店舗の従業員の承諾を得た上で調査を行う一方、調査を拒否された事項についてはこれを差し控えており、請求人に対する調査が本件各店舗の営業の妨げとならないよう一定の配慮をしていることにも照らせば、当該調査の態様が社会通念上相当な限度を超えているとはいうことができない。(平27. 7.14 大裁(所・諸)平27-4)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平270012
裁決年月日
平成27年7月8日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、平成20年分の所得税について、法定申告期限から5年以内に更正の請求(本件更正の請求)をしており、本件更正の請求は適法である旨主張する。しかしながら、本件更正の請求については、平成23年法律第114号による改正前の国税通則法第23条《更正の請求》第1項が適用され、その請求期限は法定申告期限から1年以内に限られているから、本件更正の請求はその請求期限を過ぎた不適法なものであり、これを理由にされた更正をすべき理由がない旨の通知処分は適法である。(平27. 7. 8 東裁(所)平27-12)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平270009
裁決年月日
平成27年7月7日
裁決結果
棄却
争点番号
100204990
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/18その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、父から相続により取得した土地建物(本件土地建物)の共有者が、その共有持分の譲渡に係る譲渡所得について、本件土地建物は、父が租税特別措置法(昭和62年法律第96号による改正前のもの)第36条の2《居住用財産の買換えの場合等の長期譲渡所得の課税の特例》第1項に規定する特例(本件特例)の適用を受けて取得した同項に規定する買換資産とは認められないとして、請求人と同一の内容の確定申告をしているにもかかわらず、その共有者に対しては何ら処分をしないのは、課税の公平に反するので、原処分は違法である旨主張する。しかしながら、課税の公平とは、「課税の根拠となる法を適用すべき者に対しては等しく適用すべし」とすることであって、仮に法の適用を免れる者があったとしても、そのことを理由に、他の者に対して法を正しく適用することができなくなるわけではなく、また、法を正しく適用することが課税の公平に反することになるものではない。そして、父は、本件土地建物について記載された取得価額引継整理票によれば、本件土地建物を買換資産として本件特例の適用を受けたものと認められる。したがって、請求人の主張には理由がない。(平27. 7. 7 東裁(所)平27-9)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平270008
裁決年月日
平成27年7月6日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が行った法人税の更正処分等(本件更正処分等)は、請求人の関係会社及び請求人の代表者個人に対して行われた強制調査(本件強制調査)において作成された質問てん末書(本件質問てん末書)を証拠として行われているところ、本件質問てん末書は原処分庁によって作成されたものではなく、また、請求人自身が本件強制調査の対象となったものでもないため、本件質問てん末書を証拠として行われた本件更正処分等は違法である旨主張する。しかしながら、課税庁が国税犯則取締法に基づく調査によって収集された資料を引き継ぎ、当該資料を利用して課税処分を行うことは許されると解されるところ、本件更正処分等は、本件質問てん末書の作成等の過程において請求人に係る法人税の申告漏れがあると判断されたため、本件質問てん末書等の引き継ぎを受けた原処分庁により本件質問てん末書等に基づき行われたものと認められるから、本件更正処分等は違法であるとはいえない。(平27. 7. 6 東裁(法)平27-8)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平270003
裁決年月日
平成27年7月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は不動産の公売公告処分(本件公売公告処分)について、その前提となる所得税の納税申告(本件申告)は、本件申告によって表示された請求人の意思と請求人の真意との間に齟齬が生じており民法第95条《錯誤》の規定により無効であるから、無効な納税申告を前提とする本件公売公告処分は違法である旨主張する。しかし、請求人は、本件申告に基づく納税額が請求人の真意でないことを認識した上で申告したというのであるから、そもそも錯誤には当たらないというべきである。(平27. 7. 1 東裁(諸)平27-3)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平270003
裁決年月日
平成27年7月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、不動産の公売公告処分(本件公売公告処分)に係る滞納国税について、その前提となる所得税の納税申告(本件申告)が請求人の真意に基づかいないものであることを、本件申告に係る申告書を収受した職員は容易に知り得たのであるから、民法第93条《心裡留保》ただし書の規定により無効であり、無効な納税申告を前提とする本件公売公告処分は違法である旨主張する。ところで、納税申告書に錯誤があった場合の過誤の是正については、その錯誤が客観的に明白かつ重大であって、更正の請求以外にそれを許さないとすると納税者に過当な不利益を生じさせる等の特段の事情がある場合に限り、その記載内容の無効を主張することが許されると解される。一方、心裡留保にあっては、表意者において意思の欠缺を認識しており、更正の請求により是正を求めることが容易であることからすると、更正の請求以外の方法を許さなければ納税者に過当な不利益を生じさせる等の特段の事由がある場合に当たるとはいえないから、納税申告については心裡留保に基づく無効の主張は許されないと解するのが相当である。(平27. 7. 1 東裁(諸)平27-3)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平270003
裁決年月日
平成27年7月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、所有していた不動産の売却に伴う所得税が幾らくらいになるかについて、あらかじめ税務署の職員(本件職員)に確認し、その際に示された金額について納税することが可能であると判断して売却したのであって、本件職員が示した金額を超える金額を課税することは信義則に反するから、これを徴収するために行われた公売公告処分(本件公売公告処分)は違法である旨主張する。しかしながら、請求人の主張する事実を前提にしても、本件職員の回答は、行政サービスとして一応の参考意見を示すものにとどまり、税務署等の一定の責任のある者の公式見解の表示とはいえず、当該職員の回答が税務署長等の権限のある者の公式見解の表明と受け取れるような特段の事情も認められないから、本件公売公告処分が信義則に反することを理由として取り消されることはない。(平27. 7. 1 東裁(諸)平27-3)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平270003
裁決年月日
平成27年7月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、不動産の公売公告処分(本件公売公告処分)について、その前提となる所得税の納税申告(本件申告)は、税務職員の口車に乗って申告書(本件申告書)を提出したものであるから、本件申告は請求人の意思に基づかない無効なものであり、無効な納税申告を前提とする本件公売公告処分は違法である旨主張する。しかしながら、本件申告書は請求人の意思に基づき記名押印され提出されていることからすると、本件申告は請求人の意思に基づくものというべきである。(平27. 7. 1 東裁(諸)平27-3)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平270004
裁決年月日
平成27年7月1日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集№100

要旨

○ 請求人は、①調査担当職員(本件職員)が修正申告書等の収入金額等の欄に記入をしたことは税理士法違反に当たること、②本件職員は修正申告書等の住所欄に前住所を書くよう請求人に対して誤った指導をしたこと、③請求人に対する修正申告等の勧奨が、請求人の納税地を所轄しない税務署長に所属する本件職員が、その所属する税務署長の管轄区域外で行ったものであることから、請求人がした修正申告等は無効である旨主張する。しかしながら、①税務職員が税務調査を行った納税者のために申告書の原案を作成するなどの技術的援助をすることは、行政事務の一環として是認されること、②本件職員が誤った指導をしたことを認めるに足る証拠はない上に、本件職員は、請求人が現住所へ転出していたことを知らず、かつ、そのことについてやむを得ない事情があったと認められるため、請求人に対してあえて修正申告書等の住所欄に前住所を書くように指導をしたとは考え難いこと、③上記②の事情からすれば、本件職員が所属する税務署長の所掌する事務の範囲内に、請求人に対して修正申告等の勧奨をする行為が含まれていたと認められ、また、本件職員は、その管轄区域外(現住所を所轄する税務署内)で修正申告等の勧奨をする必要があり、かつ、社会通念上相当であった、というべきであること、④その他に修正申告等が無効であることをうかがわせる事情がないことからすれば、請求人がした修正申告等は無効ではない。(平27. 7. 1 東裁(所・諸)平27-4)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
金沢
裁決番号
平260004ほか 2件
裁決年月日
平成27年6月29日
裁決結果
棄却
争点番号
100203990
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が金融商品取引業者等に対する質問検査権の行使による調査を行っていない更正をすべき理由がない旨の通知処分(本件通知処分)は、国税通則法第23条《更正の請求》第4項に規定する調査がされずに行われた違法なものである旨主張する。しかしながら、調査とは、課税標準等又は税額等を認定するに至る一連の判断過程の一切であるところ、原処分庁は、更正の請求書及び添付書類等の検討を行ったことが認められ、これらは、本件通知処分に係る課税標準等又は税額等を認定する一連の判断過程であり、原処分庁による調査があったといえるから、金融商品取引業者等への質問検査権の行使による調査の有無にかかわらず、本件通知処分が違法であるとは認められない。(平27. 6.29 金裁(所)平26-4)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平260050
裁決年月日
平成27年6月23日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の元代表取締役に対する役員退職給与の全額を損金の額に算入して確定申告書を提出したことは、当該確定申告書を提出した頃には判明していたにもかかわらず、更正処分等を行うことができる期限間際に更正処分等を行ったことは、信義則違反又は権利の濫用に当たる旨主張する。しかしながら、更正処分等は、通則法の定める期間制限内に適法に行われており、請求人の主張する点をもって、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお当該課税処分に係る課税を免れさせて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情が存するとは認められず、他にこれを認めるに足りる証拠資料ないし事情は見当たらないことから、信義則の法理の適用を肯定すべき事由があるとはいえず、また、権利の濫用に当たるとも認めることはできない。(平27. 6.23 関裁(法)平26-50)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平260044
裁決年月日
平成27年6月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、源泉所得税の納税告知処分(本件処分)の理由には具体性がなく、理事長等が加入する養老保険の保険会社と従業員が加入する保険の保険会社が異なることが理由なのか、保険金額の格差が大きすぎることが理由なのか、格差がどの程度を超えると所得税基本通達36−31《使用者契約の養老保険に係る経済的利益》(本件通達)の(3)ただし書の「役員…のみを被保険者としている場合」に該当するのかなどを明らかにすべきであり、理由付記不備である旨主張する。しかしながら、請求人が主張する上記事項が明確には示されていなくても、請求人としては、本件通達の要件を満たさないことなどを理由として本件処分の問題点を主張することは十分に可能であり、不服申立ての便宜という点で特段の問題はなく、本件処分の対象となった事実、それに対する法的評価及び当該法的評価の根拠について明らかにされており、原処分庁の判断の慎重と合理性を担保するという点について欠けることはなく、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項の規定に照らして、理由付記の程度として何ら不備はない。(平27. 6.19 名裁(諸)平26-44)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平260048
裁決年月日
平成27年6月12日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件の所得税の決定通知書(本件通知書)に記載された処分の理由では、原処分庁が決定処分の判断に至った経過を具体的に検証することができず、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》の規定する「理由付記」の程度を満たしていない旨主張する。しかしながら、行政手続法第14条第1項本文が、不利益処分をする場合に同時にその理由を名宛人に示さなければならないとしているのは、名宛人に直接に義務を課し又はその権利を制限するという不利益処分の性質に鑑み、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服の申立てに便宜を与える趣旨に出たものと解されところ、本件通知書の記載は、決定処分における原処分庁の判断過程を省略することなしに記載したものということができ、原処分庁としては、その記載によって、決定処分における自己の判断過程を逐一検証することができるのであるから、その判断の慎重、合理性を確保するという点について欠けるところはなく、恣意抑制という趣旨目的を損なうことはないというべきであるし、不服申立ての便宜という面からの要請に対しても、必要な材料を提供するものということができるのであるから、同項本文の要求する理由提示としては十分であるというべきである。(平27. 6.12 関裁(所)平26-48)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平260124
裁決年月日
平成27年6月12日
裁決結果
棄却
争点番号
100205010
争点
2国税の納付義務の確定/5賦課課税方式による国税の確定手続/1賦課決定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が行った重加算税の賦課決定処分(本件処分)は、請求人が旧商号名義の預金口座(本件旧商号名口座)に振り込まれた売上金額(本件金員)及び本件旧商号名口座の預金利息(本件利息)を収益の額に計上しなかったことについて、その事実関係及び原因を調査することなく行われたものであり、国税通則法第32条《賦課決定》に規定する調査により行われたものではなく、違法である旨主張する。しかしながら、同条に規定する調査とは、当該調査によって賦課決定される税額等を認定するに至る一連の判断過程の一切を意味すると解され、納税者に対する質問や帳簿書類の調査のほか、取引先に対する調査や申告内容の検討等をも含む広いものであるということができるところ、原処分庁は、本件金員及び本件利息が収益の額に計上されていなかったことについて、請求人の代表者に対する質問及び帳簿書類の検査を行い、取引先に対して質問や関係書類の提出を求めるなどの調査を行っていることから、何らの調査なしに本件処分を行ったに等しいものと評価すべき点は認められない。(平27. 6.12 東裁(法)平26-124)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平260063
裁決年月日
平成27年5月29日
裁決結果
棄却
争点番号
100203990
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正の請求に対する通知処分(本件通知処分)が違法ではないとしても、当該処分に至るまでの原処分庁の一連の行為が不当であるから取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、当該一連の行為は、請求人が免税事業者であるにもかかわらず、再三、消費税等の還付を受けようとしたことに端を発したのであって、これらのことに対して、原処分庁としては、消費税等の還付が受けられない請求人に対して是正を求めるため行ったものと認められ、かかる是正を目的とした原処分庁の一連の行為は、原処分の基礎となった法(国税通則法及び消費税法)の趣旨及び目的に照らしても、不合理であるとまではいえない。(平27. 5.29 大裁(諸)平26-63)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平260062
裁決年月日
平成27年5月26日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集№99

要旨

○ 請求人らは、本件相続に係る相続税の調査(本件調査)には、国税通則法(通則法)第74条の9《納税義務者に対する調査の事前通知等》第1項に規定された事前通知及び通則法第74条の11《調査の終了の際の手続》第2項に規定された調査結果の説明がいずれもなされていない違法があるから、原処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、まず、本件において、通則法第74条の9第1項所定の事前通知は、本件調査の担当職員の答述及びこれを裏付ける原処分関係資料によれば、当該職員によって適法になされているものと認められることから、この点に関する請求人の主張には理由がない。次に、調査の手続の違法が課税処分の取消事由となるのは、課税処分の基礎となる調査を全く欠く場合のほか、課税処分の基礎となる証拠資料の収集手続(証拠収集手続)に重大な違法があって調査を全く欠くのに等しいとの評価を受ける場合に限られ、他方、証拠収集手続に影響を及ぼさない他の手続の違法は課税処分の取消事由とはならないものと解されるから、証拠収集手続に違法があるとは認められない本件においては、証拠収集手続に影響を及ぼさない手続である調査結果の説明に瑕疵があったとしても、原処分の取消事由とはなり得ないものというべきである。したがって、この点に関する請求人の主張にも理由がない。(平27. 5.26 大裁(諸)平26-62)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平260013
裁決年月日
平成27年5月25日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集№99

要旨

○ 請求人らは、請求人らが相続した登記記録の地目が畑で現況が墓地の土地(本件土地)についての過去の相続登記(前件登記)において、当時の登記官が本件土地について登録免許税法第5条《非課税登記等》第10号に規定する「墳墓地に関する登記」に該当するとして非課税登記と判断したことは、公的見解の表示に当たるとして、本件においては、信義則を適用すべき「特別の事情」が存する旨主張する。しかしながら、前件登記は、登記申請者の申請内容について補正が行われることなく登記が完了したというにとどまり、当時の登記官が、これが非課税登記に該当することを公に表明したものではないから、前件登記の結果が公的見解の表示に当たると解することはできない。したがって、本件において、信義則を適用すべき「特別の事情」が存するとはいえない。(平27. 5.25 広裁(諸)平26-13)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平260106
裁決年月日
平成27年5月22日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が、①事前に期限後申告に係る無申告加算税の賦課及び国税通則法第34条の2《口座振替納付に係る納付書の送付等》第1項に規定する口座振替納付に関する教示・警告をしない内容のお知らせ(本件お知らせ)を送付したこと、及び②無申告加算税の賦課決定をする際に、請求人に対して告知・聴聞・弁解・弁明の機会を与えなかったことは、原処分を取り消すべき事由である旨主張する。しかしながら、国税通則法には、税務署長が、期限後申告に係る無申告加算税の賦課決定を行う前に、納税者に対して、その内容及び期限後申告の場合に同項に規定する口座振替納付が利用できないことを教示・警告しなければならないことを定めた規定はなく、また、無申告加算税を賦課決定する際に、納税者に対して告知・聴聞・弁解・弁明の機会を与えなければならないことを定めた規定もないことからすれば、原処分庁は、請求人に対しこれらの義務を負うものではないというべきであるから、原処分庁が、請求人に対し、本件お知らせを送付したこと、また、原処分をするに当たって、請求人に告知・聴聞・弁解・弁明の機会を与えなかったことは、原処分を取り消すべき事由には当たらない。(平27. 5.22 東裁(所)平26-106)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平260106
裁決年月日
平成27年5月22日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件における無申告加算税の賦課決定通知書(本件賦課決定通知書)には、国税通則法第66条《無申告加算税》第1項に規定する「正当な理由があると認められる場合」に該当しないと判断する理由及び同条第6項が適用されないと判断する理由について、法令の規定に該当しないと判断する事実とその当てはめが示されておらず、その理由付記に不備がある旨主張する。しかしながら、本件賦課決定通知書には、①確定申告書の提出が法定申告期限後であること、②確定申告書の提出により納付すべき所得税等の額に同条の規定に基づき計算した無申告加算税を賦課決定すること、③法定申告期限までに確定申告書が提出されなかったことについて正当な理由が認められないこと、及び④確定申告書の提出が決定があるべきことを予知してされたものでないことの記載があり、原処分の原因となった事実及び根拠法令が具体的に示されているのであって、いかなる事実関係に基づき、いかなる法規を適用して処分がなされたのかを、その記載自体から了知し得るものであると認められるから、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》に規定する不利益処分の理由の提示の要件を満たしているというべきである。(平27. 5.22 東裁(所)平26-106)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平260106
裁決年月日
平成27年5月22日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分は事実を全く調査せずにされたものであるから、国税通則法第32条《賦課決定》第1項に規定する調査に基づいて行われたものではない旨主張する。しかしながら、同項に規定する調査の手続について具体的な定めがないことからすれば、調査の範囲、程度及び手段については、税務署長に広範な裁量権が認められているものと解されるところ、原処分は、原処分庁が内部において収集した資料を検討した上で、無申告加算税を課すべき期限後申告書の提出に当たるか否かを調査し、その調査の結果から認められた客観的事実に基づいてされたものであるから、同項に規定する調査に基づいて行われたものと認められる。(平27. 5.22 東裁(所)平26-106)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
平260021
裁決年月日
平成27年5月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分について処分の理由が明らかでないなど、原処分庁の説明責任が果たされていない旨主張する。しかしながら、不利益処分の理由の提示の程度については、原処分庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を請求人に知らせて不服の申立てに便宜を与える程度に記載すれば足りるところ、原処分庁は、原処分に係る各更正通知書及び各賦課決定通知書(本件各更正等通知書)に、上場株式等に係る譲渡損失の金額等について、その根拠条文並びに譲渡した株式の①銘柄、②譲渡月日、③収入金額、④取得費及び⑤委託手数料を記載しており、請求人は、自己の計算した譲渡所得の金額との相違点を理解することができることから、原処分庁の判断の慎重、合理性を担保してその恣意性を抑制するとともに、処分の理由を相手方に知らせて不服申立ての便宜を与えるという不利益処分の理由の提示制度の趣旨を充足する程度に具体的に明示されているといえる。また、医療費控除、障害者控除、配偶者控除及び扶養控除についても、本件各更正等通知書に認定事実及び根拠条文を記載しており、不利益処分の理由の提示制度の趣旨を充足する程度に具体的に明示されているといえる。したがって、本件各更正等通知書に記載された各処分の理由は、法が要求する不利益処分の理由の提示として十分な記載内容である。(平27. 5.21 福裁(所)平26-21)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
平260021
裁決年月日
平成27年5月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分について、原処分庁の説明責任が果たされていない旨主張する。しかしながら、調査手続における調査結果の説明について、国税通則法第74条の11《調査の終了の際の手続》第2項は、従来から実務上行われていた調査結果の説明を課税庁の納税者に対する説明責任を強化する観点から、法令上明確にしたものであり、課税庁としては、納税義務者に対し、調査結果の説明を受ける機会を提供すれば、説明責任を果たしたといえるのであり、説明を拒否する者に対して説明をする義務まではないというべきであるし、そもそも拒否する者に対し説明することはできず、法が不可能な行為を義務付けていると解することはできない。これを本件についてみると、原処分庁所属の調査担当職員は、当該調査の結果の説明のために、請求人に対し電話だけではなく、直接会って説明しようとしたにもかかわらず、請求人がこれに応じず、当該調査の結果の説明を受けようとしなかったものであることから、当該調査の結果の説明の手続に瑕疵がないことは明らかである。(平27. 5.21 福裁(所)平26-21)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
平260021
裁決年月日
平成27年5月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁所属の調査担当職員(本件調査担当職員)から①職場において常軌を逸した迷惑行為を受けた、②複数の場所で、複数回にわたり、帰宅妨害、通行妨害を受け、自宅マンション敷地内への不法侵入まで犯された、③恫喝され、近隣に対する迷惑行為となる暴言を浴びせられた、④「個人情報の漏えい」及び「守秘義務違反」による被害も被ったとして、これら違法な行為により原処分は違法となるから、原処分は取り消すべきである旨主張する。しかしながら、国税通則法第24条《更正》の規定に照らすと、課税庁の調査手続に単なる違法があるだけでなく、調査により課税処分をしたと評価することができない程度の重大な違法がある場合は、課税要件を欠くこととなり取り消されると解するのが相当であるところ、調査により課税処分をしたと評価することができない程度の重大な違法とは、課税処分の基礎となる資料を収集した手続が、刑罰法規に触れ、公序良俗に反し又は社会通念上相当の限度を超えて濫用にわたる等重大な違法を帯びている場合がこれに当たる。これを本件についてみると、原処分は、本件調査担当職員が請求人の取引先である証券会社等に対する調査を行うなどして、収集した資料に基づいてなされたものと認められ、また、本件調査担当職員は、調査への協力に応じない請求人に再三再四、調査に協力するよう説得を試みたもので、本件調査担当職員が違法な行為を行った事実は認められない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平27. 5.21 福裁(所)平26-21)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
熊本
裁決番号
平260008
裁決年月日
平成27年5月20日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁は自ら作成した資料を調査終了時に請求人に示し、売上計上漏れがある旨説明したにもかかわらず、原処分に係る通知書(本件更正通知書)にはこの点についての記載が一切なく、処分の理由が十分付記されているとはいえないので、理由付記の不備による違法がある旨主張する。しかしながら、本件更正通知書には、売上高勘定に計上すべき具体的金額が明示されているとともに、更正の根拠となった原処分庁による調査内容が具体的に摘示されていることから、その記載によって更正処分の対象となった勘定科目及び金額並びに原処分庁が更正処分を行うに至った理由が具体的に確認できるといえる。そうすると、本件更正通知書に係る理由付記は原処分庁の恣意抑制及び請求人の不服申立ての便宜という趣旨目的を充足する程度に更正の根拠を具体的に明示するものであって、判断過程が逐一検証し得る程度に記載されているといえることから、本件更正通知書に理由付記の不備による違法はない。なお、請求人が主張する原処分庁が示したという資料は、原処分に係る調査の過程で作成された検証資料にすぎないものであって、原処分の理由とはなっていないのであるから、当該資料について本件更正通知書に記載されていないとしても上記判断は左右されない。(平27. 5.20 熊裁(法・諸)平26-8)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平260099
裁決年月日
平成27年5月7日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、青色申告に係る更正について理由付記が要求される趣旨はいわゆる白色申告に係る更正にも当てはまり、請求人の白色申告に係る更正処分(本件更正処分)が行われた平成22年当時においても、白色申告に係る更正処分について理由付記を行う必要性があったといえるので、理由付記を欠く本件更正処分は違法である旨主張する。しかしながら、本件更正処分が行われた当時、白色申告に係る更正処分について理由付記すべき旨を規定した法令は存在しない上、その当時に適用されていた平成23年法律第114号による改正前の国税通則法第74条の2《行政手続法の適用除外》第1項は、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》を含む同法第3章の各規定を適用除外としていたのであるから、本件更正処分に係る理由付記がないことに違法はない。(平27. 5. 7 東裁(法)平26-99)

支部名
大阪
裁決番号
平260056
裁決年月日
平成27年4月20日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、平成23年分及び平成24年分の所得税の確定申告書に平成22年中に生じた上場株式等に係る譲渡損失の金額(本件損失額)を記載しなかったのは、各年分の申告相談を担当した市職員や原処分庁が申告手続について適切な指導を行わなかったためであるから、本件損失額の翌年以後への繰越しを求める旨の各年分の更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、請求人が提出した平成23年分の所得税の確定申告書には、繰越損失額の記載及び平成23年分の確定申告書付表の添付がないから、当該申告書は、租税特別措置法施行令第25条の11の2《上場株式等に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除》第11項に規定する繰越損失額などの記載がない確定申告書であるところ、請求人が本件損失額の記載をしなかったことは、国税通則法第23条《更正の請求》第1項の「課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこと」には該当せず、本件損失額の翌年以後への繰越しを求める旨の平成23年分の更正の請求は認められない。そして、平成23年分の更正の請求が認められない以上、租税特別措置法第37条の12の2《上場株式等に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除》第12項の規定により読み替えられた国税通則法第2条《定義》第6号ハ(1)に規定する純損失等の金額はないこととなるため、平成24年分の更正の請求は認められない。なお、請求人が主張する点については、請求人は、平成23年分の所得税の申告書の作成のための申告相談時に市職員に対して、平成22年分の所得税の確定申告において本件損失額を翌年以後に繰り越す旨の申告をしたことなどの説明はしていないのであるから、市職員に本件損失額の有無について請求人に質問すべき義務があったとまではいえず、また、原処分庁には、上場株式等に係る譲渡損失の金額が生じた年について、当該譲渡損失の額を繰り越す旨の確定申告書を提出した全ての納税者に対し、個別に翌年以後の申告方法について指導する義務はない。(平27. 4.20 大裁(所)平26-56)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平260095
裁決年月日
平成27年4月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100204050
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/5申告の勧奨と更正(通則法74条の11を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、調査結果の内容の説明が一度もなかったことや修正申告の勧奨もなかったことが原処分の取消事由になる旨主張する。しかしながら、本件においては、原処分の基礎となった資料が調査によって収集されたものであることは原処分庁と請求人の間に争いがなく、当審判所の調査によっても認められるところ、本件では、調査により更正がなされているのであって、請求人の主張する事由は原処分の取消事由とはならない。(平27. 4.14 東裁(所)平26-95)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
金沢
裁決番号
平260003
裁決年月日
平成27年4月13日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集№99

要旨

○ 請求人は、原処分庁が、請求人の開業以降、請求人に対して青色事業専従者給与について何らの質問や指導をすることなく、唐突に更正処分等を行ったことは不当である旨主張する。しかしながら、納税者から申告書や届出書等が提出された場合に、税務署長が納税者に対して速やかに指導等を行わなければならない旨や指導等を行わなければ課税処分を行うことができない旨を定めた法令の規定はないから、事前に指導等を行わなかったことをもって更正処分等を取り消すべき理由とはならない。(平27. 4.13 金裁(所)平26-3)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
金沢
裁決番号
平260003
裁決年月日
平成27年4月13日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集№99

要旨

○ 請求人は、原処分庁の調査担当職員が、請求人の負担に配慮することなく不必要に調査期間を引き延ばしたことや請求人の勤務先への調査を実施したことは不当である旨主張する。しかしながら、質問検査の範囲、程度、時期、場所等実定法上特段の定めのない実施の細目については、質問検査の必要があり、これと相手方の私的利益との衡量において社会通念上相当な限度にとどまる限り、権限ある税務職員の合理的な選択、裁量に委ねられていると解するのが相当であるところ、当該調査担当職員の行った調査等は、社会通念上相当な限度にとどまるものと認められるから、更正処分等を取り消すべき理由はない。(平27. 4.13 金裁(所)平26-3)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平260094
裁決年月日
平成27年4月10日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、本件における各更正処分等(本件処分)に係る通知書(本件通知書)に記載された処分の理由は、本件処分の根拠となる法律の条文の記載を欠き不備がある旨主張する。確かに、本件通知書には、相続税法第11条《相続税の総額》、同法第11条の2《相続税の課税価格》等の条文番号の記載はないものの、本件通知書の記載からは、請求人らがこれらの規定により相続税の課税価格を計算すべきところ、請求人らの一人が貸付金債権を相続により取得したにもかかわらず、全ての相続人の課税価格の合計額に当該貸付金債権の価額を算入していなかったことが読み取れる。また、本件通知書には、相続税法第22条《評価の原則》という条文番号の記載はないものの、本件通知書の記載からは、同条を受けて定められた財産評価基本通達204《貸付金債権の評価》の記載がある以上、同通達により、同条の評価の原則にのっとって評価が行われたことが読み取れる。したがって、本件通知書に記載された本件処分の理由は、原処分庁の恣意抑制という点においても、不服申立ての便宜という点においても、理由の提示として不十分であるとはいえず、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項に規定する処分の理由として欠けるところはないものというべきである。(平27. 4.10 東裁(諸)平26-94)

支部名
名古屋
裁決番号
平260032
裁決年月日
平成27年4月3日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が請求人の店舗(本件店舗)の営業許可名義人(本件営業許可名義人)の滞納国税を徴収するために本件営業許可名義人名義の預金(本件預金)を差し押さえた(本件差押処分)ことは、原処分庁が本件預金のみならず本件店舗に係る取引も本件営業許可名義人に帰属すると判断したことにほかならないから、請求人の法人税の申告のうち本件店舗の取引に係る部分の減額を求める更正の請求(本件更正請求)は認められるべきである旨主張する。しかしながら、本件更正請求に係る事業年度(本件事業年度)において、①本件預金に係る口座の取引は開設時の入金のみであること、②本件預金は請求人の資産として計上されていないことからすると、本件預金は本件事業年度の課税標準等及び税額等に影響を与えるものではなく、本件差押処分がされたことをもって、本件店舗に係る取引が請求人ではなく本件営業許可名義人に帰属すると認めることはできない。また、請求人は、当審判所に対して、原処分庁の主張に対する反論書及び証拠書類を提出しておらず、当審判所の調査の結果によっても、本件店舗に係る取引が請求人ではなく本件営業許可名義人に帰属すると認めるに足りる証拠はないことから、請求人が行った本件更正請求に対して、原処分庁が行った更正をすべき理由がない旨の通知処分は適法である。(平27. 4. 3 名裁(法)平26-32)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平260033
裁決年月日
平成27年4月3日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が店舗(本件店舗)の営業許可名義人(本件営業許可名義人)の滞納国税を徴収するために同人名義の預金(本件預金)債権を差し押さえた(本件差押処分)ことについて、本件預金は請求人が経営していた本件店舗に係るものであるが、本件差押処分により、原処分庁が、本件預金は本件営業許可名義人に帰属し、本件店舗に係る取引も本件営業許可名義人に帰属すると判断したといえるから、消費税及び地方消費税に係る申告のうち本件店舗の取引に係る部分は減額されるべきであるとして、各更正の請求が認められるべきである旨主張する。しかしながら、自らが記載した申告内容が真実に反し、更正の請求に理由があることについての立証責任は請求人にあると解されるところ、本件営業許可名義人の本件店舗に係る営業許可取得及び本件預金の口座開設はいずれも更正の請求に係る各課税期間経過(本件各課税期間)後であることからすると、本件預金は本件各課税期間における課税標準等及び税額等に影響を与えるものではなく、本件差押処分がされたことをもって、本件各課税期間における本件店舗の取引が、請求人ではなく、本件店舗の営業許可名義人に帰属すると認めることはできない。また、請求人は、当審判所に対して、原処分庁の主張に対する反論書及び証拠書類を提出しておらず、当審判所の調査の結果及び原処分関係資料によっても、本件各課税期間における本件店舗の取引が、請求人ではなく、本件店舗の営業許可名義人に帰属すると認めるに足りる証拠はない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平27. 4. 3 名裁(諸)平26-33)

支部名
名古屋
裁決番号
平260029
裁決年月日
平成27年4月1日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100202030
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/3期限内申告
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、請求人が法定申告期限内に提出した相続税の申告書(本件申告書)について、請求人の押印がなく国税通則法(通則法)第124条《書類提出者の氏名及び住所の記載等》第2項の規定を充足していないこと、加えて、本件申告書の書面等から請求人の申告の意思を認めることができず本件申告書が有効なものと認められないことから、通則法第17条《期限内申告》に規定する期限内申告書には該当しない旨主張する。しかしながら、納税申告書の効力については、押印がない場合においても、単なる押印漏れであることも考えられるので、納税申告書としての他の要件を具備している限り、押印がないことのみをもってその効力がないものとはいえず、このような場合には、当該納税申告書が押印のない者の申告の意思に基づいて提出されたものと認められるか否かによって、その効力を判断すべである。そして、申告の意思に基づいて提出されたものかどうかの判断に当たっては、納税申告書の作成経緯や原処分庁への納税申告書の提出状況及び納税の状況等を総合考慮すべきと考える。これを本件についてみると、①本件申告書は遺産分割協議で成立した内容を基に共同相続人の総意により作成されたものであること、②請求人自身が本件申告書を原処分庁に提出したこと、③請求人が申告納税義務を認識し相続税を納期限内に全額納付したことなどがそれぞれ認められることから、本件申告書は、請求人の意思に基づいて提出されたものと認めるのが相当である。また、本件申告書は、押印箇所を除き納税申告書としての要件を具備しているものと認められる。したがって、本件申告書に請求人の押印のないことについては、単なる押印漏れにすぎず、本件申告書の納税申告書としての効力には影響しないというべきであるから、本件申告書は、通則法第17条に規定する請求人の期限内申告書に該当する。(平27. 4. 1 名裁(諸)平26-29)

支部名
名古屋
裁決番号
平260030
裁決年月日
平成27年4月1日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100202030
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/3期限内申告
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、請求人が法定申告期限内に提出した相続税の申告書(本件申告書)について、請求人の押印がなく国税通則法(通則法)第124条《書類提出者の氏名及び住所の記載等》第2項の規定を充足していないこと、加えて、本件申告書の書面等から請求人の申告の意思を認めることができず本件申告書が有効なものと認められないことから、通則法第17条《期限内申告》に規定する期限内申告書には該当しない旨主張する。しかしながら、納税申告書の効力については、押印がない場合においても、単なる押印漏れであることも考えられるので、納税申告書としての他の要件を具備している限り、押印がないことのみをもってその効力がないものとはいえず、このような場合には、当該納税申告書が押印のない者の申告の意思に基づいて提出されたものと認められるか否かによって、その効力を判断すべである。そして、申告の意思に基づいて提出されたものかどうかの判断に当たっては、納税申告書の作成経緯や原処分庁への納税申告書の提出状況及び納税の状況等を総合考慮すべきと考える。これを本件についてみると、①本件申告書は遺産分割協議で成立した内容を基に共同相続人の総意により作成されたものであること、②共同相続人である長女が請求人との話合いに基づき本件申告書を原処分庁に提出したこと、③請求人が申告納税義務を認識し相続税を納期限内に全額納付したことなどがそれぞれ認められることから、本件申告書は、請求人の意思に基づいて提出されたものと認めるのが相当である。また、本件申告書は、押印箇所を除き納税申告書としての要件を具備しているものと認められる。したがって、本件申告書に請求人の押印のないことについては、単なる押印漏れにすぎず、本件申告書の納税申告書としての効力には影響しないというべきであるから、本件申告書は、通則法第17条に規定する請求人の期限内申告書に該当する。(平27. 4. 1 名裁(諸)平26-30)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平260031
裁決年月日
平成27年4月1日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100202030
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/3期限内申告
事例集登載頁
裁決事例集№99

要旨

○ 原処分庁は、請求人が法定申告期限内に提出した相続税の申告書(本件申告書)について、請求人の押印がなく国税通則法(通則法)第124条《書類提出者の氏名及び住所の記載等》第2項の規定を充足していないこと、加えて、本件申告書の書面等から請求人の申告の意思を認めることができず本件申告書が有効なものと認められないことから、通則法第17条《期限内申告》に規定する期限内申告書には該当しない旨主張する。しかしながら、納税申告書の効力については、押印がない場合においても、単なる押印漏れであることも考えられるので、納税申告書としての他の要件を具備している限り、押印がないことのみをもってその効力がないものとはいえず、このような場合には、当該納税申告書が押印のない者の申告の意思に基づいて提出されたものと認められるか否かによって、その効力を判断すべである。そして、申告の意思に基づいて提出されたものかどうかの判断に当たっては、納税申告書の作成経緯や原処分庁への納税申告書の提出状況及び納税の状況等を総合考慮すべきと考える。これを本件についてみると、①本件申告書は遺産分割協議で成立した内容を基に共同相続人の総意により作成されたものであること、②請求人は共同相続人である長女に本件申告書の原処分庁への提出を任せ、長女が現に提出したこと、③請求人が申告納税義務を認識し相続税を納期限内に全額納付したことなどがそれぞれ認められることから、本件申告書は、請求人の意思に基づいて提出されたものと認めるのが相当である。また、本件申告書は、押印箇所を除き納税申告書としての要件を具備しているものと認められる。したがって、本件申告書に請求人の押印のないことについては、単なる押印漏れにすぎず、本件申告書の納税申告書としての効力には影響しないというべきであるから、本件申告書は、通則法第17条に規定する請求人の期限内申告書に該当する。(平27. 4. 1 名裁(諸)平26-31)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平260087
裁決年月日
平成27年4月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件における調査(本件調査)を担当した職員(本件調査担当職員)は、国税通則法第74条の2《当該職員の所得税等に関する調査に係る質問検査権》第4項に規定する当該職員に該当しないから、本件調査は当該職員に該当しない者が行ったという重大な違法があり、取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、国税通則法第74条の2第4項に規定する当該職員とは、各税目の調査権限を有する納税地の所轄国税局又は所轄税務署の職員をいうと解されるところ、財務省組織規則等によれば、本件調査担当職員は同項に規定する当該職員に該当し、請求人に対し、同条第1項に規定する質問検査権を行使することができるものと判断されるので、本件調査は適法である。(平27. 4. 1 東裁(法・諸)平26-87)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平260087
裁決年月日
平成27年4月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件各更正処分に係る通知書(本件各更正通知書)の「翌期首現在利益積立金額」の欄の記載に誤りがあるから、本件各更正処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、国税通則法第28条《更正又は決定の手続》第1項の規定によれば、更正通知書には、①その更正前の課税標準等及び税額等、②その更正後の課税標準等及び税額等、並びに③その更正により増加する部分の税額をそれぞれ記載しなければならないところ、本件各更正通知書には、これらの事項が全て記載されているのであるから、本件各更正処分は適法であり、法定の記載事項ではない翌期首現在利益積立金額の記載誤りを理由に本件各更正処分の取消しを求めることはできない。(平27. 4. 1 東裁(法・諸)平26-87)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
平260019
裁決年月日
平成27年3月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る調査を担当した職員(本件調査担当職員)が、①仕事場において無断で机の引き出しを開けてノート類を確認し、また、妻に断りなく寝室に入室し、妻にタンスの引き出しを開けさせ、その中の現金出納帳を勝手に取り出したこと、②質問てん末書を作成した際、妻に署名押印を強要したこと、③請求人に予納を強要したことは、原処分を取り消すべき違法な行為である旨主張する。しかしながら、①については、本件調査担当職員が、無断で机の引き出しを開けてノート類を確認した事実、無断で寝室に入室した事実及び現金出納帳を勝手に取り出した事実が認められないこと、②については、妻は、請求人同席のもと本件調査担当職員の質問に答えており、本件調査担当職員が妻に質問てん末書の内容を読み聞かせ、妻が署名押印していること及び請求人は具体的な強要の内容を主張しないこと、③については、本件調査担当職員が国税通則法第59条《国税の予納額の還付の特例》第1項の予納制度について説明したことが予納の強要でないことは明らかなことから、本件調査担当職員の行為に、原処分を取り消すべき違法はない。(平27. 3.30 福裁(所・諸)平26-19)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
平260012
裁決年月日
平成27年3月26日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集NO98

要旨

○ 請求人は、原処分に係る調査担当職員(本件調査担当職員)が行った調査につき、①国税通則法第74条の9《納税義務者に対する調査の事前通知等》第1項に規定する調査対象期間の説明並びに同法第74条の11《調査の終了の際の手続》第2項及び第3項に規定する調査結果の内容の説明や法的効果の教示がなかったことから調査手続に違法があったこと及び②調査対象期間の説明及び調査結果の内容の説明がなかったため、どのような内容か分からない修正申告書及び期限後申告書(本件各修正申告書等)に署名押印して修正申告及び期限後申告(本件各修正申告等)をしたものであり錯誤があったことから、本件各修正申告等は調査手続の違法又は錯誤により無効である旨主張する。しかしながら、そもそも調査手続の違法は、それのみを理由として修正申告及び期限後申告の有効性に影響を及ぼすものではないと解されるから、たとえ調査手続に違法があったとしてもそのことのみで修正申告及び期限後申告が無効となることはない。また、本件各修正申告書等には、請求人の署名押印がされていることから、本件各修正申告等が請求人の意思に基づいて行われたとの推定ができるところ、①修正申告書及び期限後申告書は具体的な納税義務を発生させるものであるから、内容を確認しないで署名押印をすることは通常あり得ないこと、②本件調査担当職員は調査期間中に調査対象となる税目と年分を請求人に伝えていると認められるから、請求人は調査対象期間を認識していたこと並びに③本件調査担当職員は請求人に調査結果の内容の説明を行ったと認められるから、請求人は調査結果の内容を知っていたと認められ、これらを総合すると、請求人は、税目、年分を認識した上で本件各修正申告書等に署名押印し提出したと認められるのであって、錯誤があったとは認められず、本件各修正申告等は無効とならない。(平27. 3.26 高裁(所・諸)平26-12)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平260084
裁決年月日
平成27年3月25日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁所属の調査担当職員から来署依頼の理由の説明もないまま税務署に呼び出され、面談の際には、税務署別館1階会議室に3時間以上閉じ込められ、退室しようとした際に腕をつかまれ席に戻された上、相続税の調査についての説明事項が記載された書面に署名・押印又はぼ印を強要されたのであるから、本件期限後申告は無効であって、これに係る無申告加算税の賦課決定処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、①当該面談は、調査担当職員による相続税の調査の結果の説明及び期限後申告の勧奨が平穏に行われたものであると認められ、請求人に対し本件期限後申告を強要するような行為はなかったこと、②「相続税の調査についての説明事項が記載された書面」とは、「修正申告等について(控用)」と題する書面であり、当該書面への署名・押印又はぼ印は、「修正申告等について(交付用)」と題する書面を受領したことを確認するものであって、本件期限後申告を強制するものではないこと、③請求人が本件期限後申告をするに至った理由は、期限後申告をすれば、無申告加算税の賦課決定処分に係る不服申立てを通じて、国税不服審判所で被相続人の相続財産について再度調査してくれるものと考えたことによるものであることからすれば、請求人は、調査担当職員の強要等に基づいて本件期限後申告をしたものではなく、自らの意思に基づいて本件期限後申告をしたことが認められる。したがって、本件期限後申告は有効であるから、無申告加算税の賦課決定処分は、調査担当職員の強要等に基づく本件期限後申告は無効であるという理由をもって取り消されるものではない。(平27. 3.25 東裁(諸)平26-84)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
平260016
裁決年月日
平成27年3月23日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、国税通則法第24条《更正》に規定する「調査」とは、原処分庁の「当該職員」が納税義務者に接触して、課税標準等又は税額等を認定する目的で行う質問検査権を行使した調査であるから、請求人に対する質問検査権を行使した一切の接触をせずに行われた本件更正処分は、同条に規定する調査に基づいて行われたものではない旨主張する。しかしながら、同条の調査とは、課税標準等又は税額等を認定するに至る一連の判断過程の一切を意味するものと解せられ、課税庁の証拠資料の収集、証拠の評価あるいは経験則を通じての要件事実の認定、租税法その他の法令の解釈を経て決定処分に至るまでの思考、判断を含む極めて包括的な概念であり、法令により規定されていない当該調査の方法、時期などその具体的な事項には、課税庁に裁量権が認められているものと解される。そして、課税庁が内部において既に収集した資料等を検討して正当な課税標準を認定することも、当該裁量権の範囲内であり、同条に規定する調査に含まれるものと解される。これを本件ついてみると、本件更正処分は、原処分庁が内部において収集した資料を検討した結果に基づくものであるから、同条に規定する調査に基づいて行われたものと認められる。(平27. 3.23 福裁(諸)平26-16)

支部名
福岡
裁決番号
平260018ほか 1件
裁決年月日
平成27年3月23日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、国税通則法第25条《決定》に規定する「調査」とは、原処分庁の「当該職員」が納税義務者に接触して、課税標準等又は税額等を認定する目的で行う質問検査権を行使した調査であるから、請求人に対する質問検査権を行使した一切の接触をせずに行われた本件決定処分は、同条に規定する調査に基づいて行われたものではない旨主張する。しかしながら、同条の調査とは、課税標準等又は税額等を認定するに至る一連の判断過程の一切を意味するものと解せられ、課税庁の証拠資料の収集、証拠の評価あるいは経験則を通じての要件事実の認定、租税法その他の法令の解釈を経て決定処分に至るまでの思考、判断を含む極めて包括的な概念であり、法令により規定されていない当該調査の方法、時期などその具体的な事項には、課税庁に裁量権が認められているものと解される。そして、課税庁が内部において既に収集した資料等を検討して正当な課税標準を認定することも、当該裁量権の範囲内であり、同条に規定する調査に含まれるものと解される。これを本件ついてみると、本件決定処分は、原処分庁が内部において収集した資料を検討した結果に基づくものであるから、同条に規定する調査に基づいて行われたものと認められる。(平27. 3.23 福裁(諸)平26-18)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平260080
裁決年月日
平成27年3月16日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、修正申告のうち、請求人の一人が被相続人の預金口座から引き出し請求人らの預貯金口座に入金した額(本件預け金計上額)を相続財産とする部分について、贈与されたものと思っていたが、調査担当職員の説明で錯誤に陥り相続財産として修正申告をしたものであり、本件預け金計上額のうち調査時に贈与税の除斥期間を経過していた部分は、錯誤により無効である旨、また、これに係る過少申告加算税の賦課決定処分の一部を取り消すべき旨主張する。しかしながら、申告の内容となっている相続財産の額及びこれに係る納付すべき税額に関する錯誤が客観的に明白であると解される場合とは、その相続財産の額が適正に算定された場合の額と相違していることが客観的にみて容易に判断し得る場合を指すものと解するのが相当である。本件の事実関係からすれば、被相続人においては本件預け金計上額に係る金員の損害を生じるとともに、請求人らにおいては当該金員の利得を生じており、かかる損失と利得には因果関係があり、また、請求人らの利得には、贈与その他法律上の原因が認められないことから、被相続人はこれに相当する金員の不当利得返還請求権を有することとなる。そうすると、当該不当利得請求権は相続開始日における相続財産を構成するから、本件預け金計上額を相続財産とする点において、当該修正申告は、適正に算定された客観的な相続財産の額及びこれに対する税額と異なっているものとはいえず、請求人らの主張する錯誤により当該修正申告の無効を生じることはない。また、上記のとおり、本件預け金計上額に相当する財産が相続財産として存在しないことを客観的に裏付ける事実関係は認められないことから、請求人らは、期限内申告書を提出した時点において、本件預け金計上額が相続財産に属さなかったこと又は相続財産に属する可能性が小さいことを客観的に認識して本件期限内申告書を提出したものとは認められない。したがって、国税通則法第65条《過少申告加算税》第4項に規定する「正当な理由」があるとは認められないので、当該賦課決定処分は適法である。(平27. 3.16 東裁(諸)平26-80)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平260047
裁決年月日
平成27年3月13日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、原処分に係る各更正通知書(本件各更正通知書)に記載された処分理由は極めてずさんであり、行政庁が不利益処分を課す際に行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》が求めている理由付記としては不十分である旨主張する。しかしながら、本件各更正通知書には、請求人らに帰属する取引であるとして、その取引日、取引金額を示した上で、その判断の根拠とした具体的事実が記載されていることから、その理由の記載は、原処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という理由付記制度の趣旨目的を充足するに足りるものというべきであり、理由付記の不備の違法があるとはいえない。(平27. 3.13 大裁(所)平26-47)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平260047
裁決年月日
平成27年3月13日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、原処分庁が国税通則法(通則法)第74条の9《納税義務者に対する調査の事前通知等》の規定に基づいて請求人らに調査を行う旨を事前に通知したところで、請求人らにおいて、通則法第74条の10《事前通知を要しない場合》が規定する「違法又は不当な行為を容易にし、正確な課税標準等又は税額等の把握を困難にするおそれ」を生じさせるような行為を行うことが合理的に推認されるような事情はなく、事前通知なく行われた原処分の調査は違法である旨主張する。しかしながら、本件においては、原処分庁が請求人らに調査の事前通知をすることにより、請求人らにおいて、原処分庁の担当者の質問に対して偽りの答弁をし、又は関係者に偽りの答弁を行うよう要請することが合理的に推認される場合に該当すると認められることから、原処分庁が請求人らに対する調査に際して、通則法第74条の9に規定する事前通知を要しないと判断した点に違法はなく、当該調査に事前通知を欠いた違法があるとは認められない。(平27. 3.13 大裁(所)平26-47)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平260026
裁決年月日
平成27年3月10日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁所属の調査担当職員(本件調査担当職員)が金融機関に対する照会(本件照会)を実施したことに必要がなかったこと、及び本件調査担当職員による「贈与税の申告について」と題する書面(本件来署依頼文書)の送付は、国税通則法第7章の2(国税の調査)関係通達の制定について(法令解釈通達)1−2《「調査」に該当しない行為》(3)に該当する行政指導であるので、本件照会を実施するに当たり、請求人に対して行政指導から調査へ移行した旨説明する必要があるにもかかわらずこれをしなかったことから、本件更正処分に係る調査は違法である旨主張する。しかしながら、納税者の取引先に対する調査を行う必要があるか否かは、権限ある税務職員がその納税者の個別事情を総合勘案して行う合理的な判断に委ねられているところ、保険会社から送付された支払調書により確認できる年金受給権について、請求人の贈与税の申告がされていなかったのであるから、本件照会を実施する一般的な必要性は認められる。そして、当該年金受給権に係る保険料の負担者を判断するためには、請求人名義及び保険契約者である請求人の夫名義の各口座の取引履歴等から資金の動きを確認する必要があったのであるから、本件照会は、本件調査担当職員の合理的な判断に基づいて実施されたものといえる。次に、本件来署依頼文書には調査を行う旨が記載されていることからすると、原処分庁は、請求人の課税標準等又は税額等を認定する目的で本件来署依頼文書を送付したと認められるから、当該送付行為は同通達1−2(3)には該当せず、調査を行う旨の連絡として行われたものと認められ、本件来署依頼文書の送付後に実施された本件照会の際に、原処分庁が請求人に対して改めて調査を行う旨を知らせる必要がないことは明らかである。以上のとおり、本件更正処分に係る調査には違法はない。(平27. 3.10 名裁(諸)平26-26)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平260034
裁決年月日
平成27年3月10日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、消費税及び地方消費税の更正処分に係る通知書及び法人税に係る重加算税の賦課決定処分並びに消費税及び地方消費税の重加算税の賦課決定処分に係る別紙「処分の理由」(本件各通知書等)において、拡売費が仕入割戻しに当たるとする具体的な理由が記載されておらず、どのような理由の隠ぺいの事実があったと判断されたのかも了知できないことから処分の理由の記載に不備がある旨主張する。しかしながら、不利益処分の通知書には、名宛人がいかなる事実関係に基づきいかなる法規を適用して処分がされたのかを具体的に了知できる程度の記載がされるべきであるところ、本件各通知書等には、請求人が取引先から拡売費が売掛金と相殺される旨の相殺確認書を受領していることから当該拡売費が仕入割戻しに当たる旨、及び、請求人が請求人の従業員をして伝票に当該拡売費を立替金の一部相殺である旨記載させ、立替金残高の相殺として経理処理したことが隠ぺいに当たる旨が記載されており、また、適用する条項がそれぞれ摘示されていることからすれば、請求人はいかなる事実関係に基づきいかなる法規を適用して処分がされたのか具体的に了知できるため、処分の理由の記載にいずれも不備はない。(平27. 3.10 関裁(法・諸)平26-34)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平260045
裁決年月日
平成27年3月5日
裁決結果
棄却
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、債務免除によりA社に対して免除した求償権は、A社の資産、負債及び営業の全部を関係法人に営業譲渡(本件営業譲渡)し、支払能力を消失したことにより消滅し、所得税法第152条《各種所得の金額に異動を生じた場合の更正の請求の特例》に規定する事由が生じたものであるから、これを理由として行われた更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、本件債務免除が行われたのは本件営業譲渡の前であるから、請求人が本件営業譲渡によって消滅したと主張する求償権は、本件営業譲渡の時点には既に存在しない。したがって、本件営業譲渡によって所得税法第152条に規定する事由は生じていないから、当該更正の請求は認められない。(平27. 3. 5 大裁(所)平26-45)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平260046
裁決年月日
平成27年3月5日
裁決結果
棄却
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、債務免除によりA社に対して免除した求償権は、A社の資産、負債及び営業の全部を関係法人に営業譲渡(本件営業譲渡)し、支払能力を消失したことにより消滅し、所得税法第152条《各種所得の金額に移動を生じた場合の更正の請求の特例》に規定する事由が生じたものであるから、これを理由として行われた更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、本件債務免除が行われたのは本件営業譲渡の前であるから、請求人が本件営業譲渡によって消滅したと主張する求償権は、本件営業譲渡の時点には既に存在しない。したがって、本件営業譲渡によって所得税法第152条に規定する事由は生じていないから、当該更正の請求は認められない。(平27. 3. 5 大裁(所)平26-46)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平260070
裁決年月日
平成27年2月12日
裁決結果
棄却
争点番号
100204119
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/2その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正処分に係る更正通知書(本件更正通知書)には、①原処分庁の氏名の横に「税務署長之印」との印影があるものの、印刷されたものであって朱印の押印によるものではない上、②当該印刷に係る印影と、割印や訂正印の朱印の押印に係る「税務署長之印」の印影は異なっており、一通の更正通知書に異なる印影が用いられており、本件更正通知書は、その形式に誤りがある旨主張する。しかしながら、国税通則法第28条《更正又は決定》第2項には、更正通知書に税務署長が押印をしなければならない旨は規定されておらず、ほかにその旨を定めた法令の規定もないから、法は、更正通知書に税務署長が押印をすることを要求しているものではないと解され、税務署長の押印が更正通知書の適法性又は有効性に影響を及ぼすものではなく、本件更正通知書は、適法かつ有効なものと認められる。(平27. 2.12 東裁(所)平26-70)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平260070
裁決年月日
平成27年2月12日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、過去に原処分庁所属の担当官から、確定申告の相談会場において、小規模多機能型居宅介護サービスの対価に係る支払が医療費控除の対象となる旨の指導を受け、その指導を信頼して、継続して当該支払を医療費控除の対象として所得税の確定申告をしてきたにもかかわらず、当該指導に反する更正処分がされたのは、請求人の原処分庁所属の担当官の指導に対する信頼を裏切るものであり、更正処分は信義則の法理に反する旨主張する。しかしながら、納税相談における請求人に対する原処分庁所属の担当官の指導は、一応の参考意見を示すものにとどまり、税務署長ら一定の責任ある者の正式な見解の表示とはいえないから、当該指導をもって信頼の対象となる公的見解の表示ということはできず、更正処分を信義則の法理の適用により取り消すべきではない。(平27.2.12 東裁(所)平26‐70)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平260070
裁決年月日
平成27年2月12日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、国税通則法第74条の9《納税義務者に対する調査の事前通知等》第1項が規定する事前通知を必要とする「実地の調査」には、国税通則法第74条の2《当該職員の所得税等に関する調査に係る質問検査権》第1項第1号ハに掲げる者(納税義務者等の取引先等)に対する全ての接触が含まれると解すべきであり、原処分を担当した職員(原処分担当者)が納税義務者等の取引先等に対する照会を行うに当たり、請求人に対し事前通知をしなかったことが、国税通則法第74条の9に違反する旨主張する。しかしながら、国税通則法第74条の9第1項が「当該職員に…納税義務者に対し実地の調査において…質問、検査又は提示若しくは提出の要求を行わせる場合には…」と規定していることからすると、国税通則法第74条の9第1項の「実地の調査」とは、国税通則法第74条の9第1項の「納税義務者」に対するものに限定されることは明らかであり、原処分担当者が、納税義務者等の取引先等に照会をするに当たり、請求人に対し事前通知をしなかったことが、国税通則法第74条の9に違反することはない。(平27. 2.12 東裁(所)平26-70)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平260070
裁決年月日
平成27年2月12日
裁決結果
棄却
争点番号
100204119
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/2その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正処分時において、確定申告書に基づく所得税の還付金の額を受領していなかったのであるから、更正処分に係る更正通知書(本件更正通知書)において、還付金の額に相当する税額を減少させる部分の税額について納付を求める旨が記載されているのは、明らかな記載誤りである旨主張する。しかしながら、更正処分時には、国の確定申告による所得税の還付金を請求人に還付すべき義務と、請求人の更正処分により減少する所得税の還付金の額に相当する税額を国に納付すべき義務は併存していたものであるから、更正処分により減少する所得税の還付金の額に相当する税額について納付を求める旨を記載した本件更正通知書の記載事項に誤りはない。(平27.2.12 東裁(所)平26‐70)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平260039
裁決年月日
平成27年2月9日
裁決結果
棄却
争点番号
100203050
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第3号に規定する「前2号に類するやむを得ない理由があるとき」とは、同項第1号及び第2号と同等の利益状況にある納税者を広く保護する趣旨であることから、申告に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実について、納税者に帰責性がなく、事後的に変動が生じたものと同視できる場合には、通則法第23条第2項第3号に準ずるものとして、後発的事由による更正の請求が認められると解するのが相当であるので、請求人が、相続開始時において、A法人に対する被相続人の貸付金等が無価値であったことを知り得なかったことに請求人の帰責性がない本件においても、請求人の更正の請求は認められるべき旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第1項及び第2項に規定する更正の請求ができる事由及び期間は、同各項及び同各項各号に規定する事由及び期間に限定されるものと解され、後発的自由を列挙した同条第2項各号及び通則法施行令第6条第1項各号の各規定はその文言どおりに解されるべきであり、安易にその準用ないし類推適用を行うことは許されないと解するのが相当である。請求人の更正の請求の理由は、同条第2項各号及び通則法施行令第6条第1項各号のいずれにも該当しないことから、請求人の更正の請求は認められない。(平27.2.9 大裁(諸)平26‐39)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平260039
裁決年月日
平成27年2月9日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、被相続人の遺産として申告したA社に対する貸付金等(本件財産)は、相続開始当時から無価値の財産であったところ、遺産分割審判(本件審判)に対する抗告事件の決定(本件決定)において、本件財産が分割対象の遺産目録から除外されていることを理由として、本件決定の確定により本件財産が無価値であることが確定したものであるから、本件決定は、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する「判決」に該当する旨主張する。しかしながら、同号に規定する「判決」とは、申告に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実の存否、効力等を直接に審理の対象とするものをいうと解されるところ、本件審判及び本件決定は、同遺産目録に記載の財産が分割の対象となる遺産であると認定した上で、同遺産について遺産分割の審判及び決定を行ったものであると認められ、同遺産目録のとおり、本件財産は分割の対象となる遺産に含まれていない。そうすると、本件審判及び本件決定において、本件財産は何ら審理、判断の対象とされていないのであるから、本件決定は、国税通則法第23条第2項第1号に規定する判決等には該当しない。(平27. 2. 9 大裁(諸)平26-39)

支部名
福岡
裁決番号
平260013ほか 1件
裁決年月日
平成27年2月2日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁所属の調査担当職員の調査は請求人への質問検査権の行使が一切されていない調査であるから、本件決定処分は、国税通則法第25条《決定》に規定する調査に基づいて行われたものではない旨主張する。しかしながら、同条に規定する調査には、課税庁が内部において既に収集した資料を検討して正当な課税標準を認定することも含まれると解されるところ、本件決定処分は、原処分庁が内部において既に収集した資料を検討した結果に基づくものであるから、同条に規定する調査に基づいて行われたものと認められる。(平27. 2. 2 福裁(諸)平26-13)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平260068
裁決年月日
平成27年1月22日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、国外の証券会社への売委託に係る上場株式等の譲渡により生じた損失の金額については、租税特別措置法第37条の12の2《上場株式等に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除》第1項の規定の適用が可能である旨の原処分庁所属の国税調査官の説明(本件説明)を信じて譲渡したために生じたものであるから、信義則の法理の適用により、当該損失の金額と上場株式等に係る配当所得との損益通算は認められるべきである旨主張する。しかしながら、租税法律関係においては、信義則の法理の適用については慎重でなければならず、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお当該課税処分に係る課税を免れさせて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情が存する場合に、初めて信義則の法理の適用の是非を考えるべきものである。そして、この特別の事情が存するかどうかの判断に当たっては、少なくとも、税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したことにより、納税者がその表示を信頼しその信頼に基づいて行動したところ、後にその表示に反する課税処分が行われ、そのために納税者が経済的不利益を受けることになったものであるかどうか、また、納税者が税務官庁の表示を信頼し、その信頼に基づいて行動したことについて納税者の責めに帰すべき事由がないかどうかという点の考慮は不可欠なものであるところ、本件説明は、国税調査官という職にあった者がしたものであって、税務署長その他の責任のある立場にある者がしたものではなく、そのような権限のある者の公式の見解の表明と受け取れるような特段の事情も見当たらないことからすると、税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したものみることはできないから、請求人の主張には理由がない。(平27. 1.22 東裁(所)平26-68)

支部名
名古屋
裁決番号
平260020
裁決年月日
平成27年1月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100202990
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/5その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が相続により取得した本件被相続人の法人に対する貸付金(本件貸付金)につき、当該法人の本件相続開始日を含む事業年度の確定申告書に記載されていた本件被相続人からの借入金の金額を、本件貸付金の価額として期限後申告書(本件期限後申告書)に記載して提出したが、その価額は、本件被相続人と当該法人の貸借の実態を反映したものではなく、当該法人が本件相続開始後に行った過年度修正後の金額が正当であるから、請求人がした更正の請求には理由があり、本件期限後申告書に記載された本件貸付金の価額には誤りがある旨主張する。しかしながら、申告納税方式が採られている相続税について、その申告内容に過誤があることを理由とする更正の請求がなされた場合、その請求をした納税者において、更正の請求に係る事実関係を主張、立証すべきであると解されるところ、請求人の提出書類には、当該法人が行った過年度修正の根拠は記載されておらず、また、本件期限後申告書に記載された本件貸付金の価額に誤りがあったと認めるに足りる証拠は見当たらない。したがって、本件期限後申告書に記載された本件貸付金の価額に誤りがあったとは認められない。(平27. 1.14 名裁(諸)平26-20)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
平260006
裁決年月日
平成26年12月10日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集№97

要旨

○ 原処分庁は、所得の金額の計算上、法人税の確定申告書において損金の額に算入していた青色欠損金額(当期控除額)を加算されることが更正通知書(本件通知書)に示されていないことについて、当期控除額を加算する理由(本件理由)は、青色申告の承認の取消処分に伴うものであり、法文の規定上明らかであることから、請求人においても容易に認識でき、理由の提示不備の違法はない旨主張する。 しかしながら、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文が、不利益処分をする場合に同時にその理由を名宛人に示さなければならないとしているのは、名宛人に直接に義務を課し又はその権利を制限するという不利益処分の性質に鑑み、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服の申立てに便宜を与える趣旨に出たものと解されることから、更正処分をする際は、当該更正通知書自体に法の要求する程度にその理由を示す必要がある。よって、本件通知書は、本件理由の提示がなく、本件通知書自体から当期控除額を所得金額に加算する旨を特定し得る程度の理由を示していないことは明らかであるから、本件理由の提示不備の違法があると判断するのが相当である。なお、本件通知書は、本件理由の提示のないことが更正処分全体の理由の提示を不備なものとする程度に至るとは認められず、また、他に更正処分に係る理由の提示に不備があるとも認められない。 (平26.12.10 高裁(法・諸)平26‐6)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平260061
裁決年月日
平成26年12月10日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集№97

要旨

○ 請求人は、更正の理由付記に関し、処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という理由付記制度の趣旨及び目的を充足する程度に具体的に明示すべきであるところ、本件更正処分に係る通知書には具体的な事実と判断過程が示されていないことから、本件更正処分は理由付記制度の趣旨を逸脱した違法なものである旨主張する。しかしながら、当該通知書には、賃貸借契約書の記載内容から判断すると当該賃貸借契約を中途解約できないとは認められないから、当該賃貸借契約は、法人税法第64条の2《リース取引に係る所得の金額の計算》第3項第1号の要件を満たさず、同条第1項に規定するリース取引に該当しないということが具体的に記載されており、請求人の主張及び立証が困難になるほどに記載が不十分であるとはいえない。したがって、本件において、行政庁の恣意抑制の観点からも不服申立ての便宜からも理由付記の不備の違法はない。(平26.12.10 東裁(諸)平26-61)

支部名
名古屋
裁決番号
平260011
裁決年月日
平成26年12月9日
裁決結果
棄却
争点番号
100204990
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/18その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が平成23年分の所得税の更正処分と平成24年分の更正処分(本件更正処分)は同時期に行うことができたはずのものであるにもかかわらず同時期に行わなかったことで、審査請求の回数及び延滞税の負担が増えたから、本件更正処分が行われた時期は不当である旨主張する。しかしながら、本件更正処分は、社会通念上相当と認められる時期に行われた調査に基づき、除斥期間内に行われたもので適法であるし、本件更正処分の時期について、裁量の不合理な行使があったとは認められないから、本件更正処分の時期は不当であるとはいえない。(平26.12. 9 名裁(所)平26-11)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平260028ほか 1件
裁決年月日
平成26年12月9日
裁決結果
棄却
争点番号
100204042
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/2調査権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る調査を担当した職員(本件調査担当職員)が、事前通知することなく請求人の店舗(本件店舗)に臨場した際、請求人の従業員の承諾を得ずに本件店舗内の待合室を占拠し、請求人の営業を妨害したのであるから、本件調査担当職員の質問検査権の行使に裁量権の濫用ないし逸脱があり、調査の手続に違法がある旨主張する。しかしながら、国税通則法第74条の2《当該職員の所得税等に関する調査に係る質問検査権》第1項に基づく質問検査等の範囲、程度、時期、場所等実定法上特段の定めのない実施の細目については、質問検査等の必要があり、かつ、これと相手方の私的利益との衡量において社会通念上相当な限度にとどまる限り、権限のある税務職員の合理的な選択に委ねられているものと解するのが相当であるところ、本件の調査においては、本件調査担当職員は、社会通念上相当と認められる範囲内で、本件店舗内にとどまって請求人の従業員に対して請求人の代表者と連絡を取るよう説得していたものであり、また、請求人が主張する営業妨害に当たる行為もなかったものと認められるから、本件の調査において、本件調査担当職員の質問検査権の行使に裁量権の濫用ないし逸脱はなかったというべきであり、調査の手続に違法はない。(平26.12. 9 関裁(法・諸)平26-28)

支部名
広島
裁決番号
平260006
裁決年月日
平成26年12月8日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が青色申告である旨を明記した請求人の所得税の確定申告書の記載内容を確認して受理しながら、請求人に対して青色申告の承認を受けていない旨の連絡をしなかったことは、請求人が青色申告の承認を受けており、当該申告書も青色申告書として受理されたと信じさせるに足りる公的見解を表示したものであり、原処分庁が、請求人の事業所得の金額の計算上青色申告特別控除額を控除することはできないとした原処分は、信義則に反し違法なものである旨主張する。しかしながら、納税者が提出した確定申告書の税務署長による収受は、当該申告書の申告内容を是認することを意味するものではなく、原処分庁が、請求人が提出した確定申告書の記載内容を確認しながら、請求人に対して青色申告の承認を受けていない旨の連絡をしなかったからといって、原処分庁が請求人に信頼の対象となる公的見解を表示したということはできない。そうすると、本件においては公的見解は存しないから、原処分について信義則の法理が適用される余地はない。(平26.12. 8 広裁(所)平26-6)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平260050
裁決年月日
平成26年12月8日
裁決結果
棄却
争点番号
100204042
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/2調査権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る調査を担当した職員(本件調査担当職員)が、事前通知することなく請求人の店舗(本件店舗)に臨場した際、請求人の従業員の承諾を得ずに本件店舗内の待合室を占拠し、請求人の営業を妨害したのであるから、本件調査担当職員の質問検査権の行使に裁量権の濫用ないし逸脱があり、調査の手続に違法がある旨主張する。しかしながら、国税通則法第74条の2《当該職員の所得税等に関する調査に係る質問検査権》第1項に基づく質問検査等の範囲、程度、時期、場所等実定法上特段の定めのない実施の細目については、質問検査等の必要があり、かつ、これと相手方の私的利益との衡量において社会通念上相当な限度にとどまる限り、権限のある税務職員の合理的な選択に委ねられているものと解するのが相当であるところ、本件の調査においては、本件調査担当職員は、社会通念上相当と認められる範囲内で、本件店舗内にとどまって請求人の従業員に対して請求人の代表者と連絡を取るよう説得していたものであり、また、請求人が主張する営業妨害に当たる行為もなかったものと認められるから、本件の調査において、本件調査担当職員の質問検査権の行使に裁量権の濫用ないし逸脱はなかったというべきであり、調査の手続に違法はない。(平26.12. 8 東裁(法・諸)平26-50)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平260051
裁決年月日
平成26年12月8日
裁決結果
棄却
争点番号
100204042
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/2調査権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る調査を担当した職員(本件調査担当職員)が、事前通知することなく請求人の店舗(本件店舗)に臨場した際、請求人の従業員の承諾を得ずに本件店舗内の待合室を占拠し、請求人の営業を妨害したのであるから、本件調査担当職員の質問検査権の行使に裁量権の濫用ないし逸脱があり、調査の手続に違法がある旨主張する。しかしながら、国税通則法第74条の2《当該職員の所得税等に関する調査に係る質問検査権》第1項に基づく質問検査等の範囲、程度、時期、場所等実定法上特段の定めのない実施の細目については、質問検査等の必要があり、かつ、これと相手方の私的利益との衡量において社会通念上相当な限度にとどまる限り、権限のある税務職員の合理的な選択に委ねられているものと解するのが相当であるところ、本件の調査においては、本件調査担当職員が請求人の従業員の承諾なく本件店舗内の待合室を占拠したという事実があったとは認められず、本件調査担当職員は、社会通念上相当と認められる範囲内で、本件店舗のあるビル内にとどまって請求人の代表者から本件店舗に連絡があるのを待機したものであり、また、請求人が主張する営業妨害に当たる行為もなかったものと認められるから、本件の調査において、本件調査担当職員の質問検査権の行使に裁量権の濫用ないし逸脱はなかったというべきであり、調査の手続に違法はない。(平26.12. 8 東裁(法・諸)平26-51)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平260052
裁決年月日
平成26年12月8日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、青色申告の承認の取消処分に係る通知書並びに消費税及び地方消費税の更正処分に係る通知書には、事実と異なる記載がされており、その理由付記に不備があるから、これらの処分は違法である旨主張する。しかしながら、これらの通知書には誤記があることが認められるが、その記載が誤記であることが明白であり、これらの誤記がある場合であっても、その他の記載内容から処分の根拠が具体的に明示されていると認められるので、これらの誤記があることを理由に処分を取り消すべき違法があるとまではいえない。(平26.12. 8 東裁(法・諸)平26-52)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平260052
裁決年月日
平成26年12月8日
裁決結果
棄却
争点番号
100204042
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/2調査権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る調査を担当した職員(本件調査担当職員)が、事前通知することなく請求人の店舗(本件店舗)に臨場した際、請求人の従業員の承諾を得ずに本件店舗内の待合室を占拠し、請求人の営業を妨害したのであるから、本件調査担当職員の質問検査権の行使に裁量権の濫用ないし逸脱があり、調査の手続に違法がある旨主張する。しかしながら、国税通則法第74条の2《当該職員の所得税等に関する調査に係る質問検査権》第1項に基づく質問検査等の範囲、程度、時期、場所等実定法上特段の定めのない実施の細目については、質問検査等の必要があり、かつ、これと相手方の私的利益との衡量において社会通念上相当な限度にとどまる限り、権限のある税務職員の合理的な選択に委ねられているものと解するのが相当であるところ、本件の調査においては、本件調査担当職員は、社会通念上相当と認められる範囲内で、本件店舗内又は本件店舗のあるビル内にとどまって請求人の従業員に請求人の代表者への連絡を要請した後、請求人の代表者に調査に応じるよう説得していたものであり、また、請求人が主張する営業妨害に当たる行為もなかったものと認められるから、本件の調査において、本件調査担当職員の質問検査権の行使に裁量権の濫用ないし逸脱はなかったというべきであり、調査の手続に違法はない。(平26.12. 8 東裁(法・諸)平26-52)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平260053
裁決年月日
平成26年12月8日
裁決結果
棄却
争点番号
100204042
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/2調査権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る調査を担当した職員(本件調査担当職員)が、事前通知することなく請求人の店舗(本件店舗)に臨場した際、請求人の従業員の承諾を得ずに本件店舗内の受付場所を占拠し、請求人の営業を妨害したのであるから、本件調査担当職員の質問検査権の行使に裁量権の濫用ないし逸脱があり、調査の手続に違法がある旨主張する。しかしながら、国税通則法第74条の2《当該職員の所得税等に関する調査に係る質問検査権》第1項に基づく質問検査等の範囲、程度、時期、場所等実定法上特段の定めのない実施の細目については、質問検査等の必要があり、かつ、これと相手方の私的利益との衡量において社会通念上相当な限度にとどまる限り、権限のある税務職員の合理的な選択に委ねられているものと解するのが相当であるところ、本件の調査においては、本件調査担当職員は、社会通念上相当と認められる範囲内で、本件店舗内にとどまって請求人の従業員に対して請求人の代表者と連絡を取るよう説得していたものであり、また、請求人が主張する営業妨害に当たる行為もなかったものと認められるから、本件の調査において、本件調査担当職員の質問検査権の行使に裁量権の濫用ないし逸脱はなかったというべきであり、調査の手続に違法はない。(平26.12. 8 東裁(法・諸)平26-53)

支部名
東京
裁決番号
平260054
裁決年月日
平成26年12月8日
裁決結果
棄却
争点番号
100204042
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/2調査権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る調査を担当した職員(本件調査担当職員)が、請求人の代表者の自宅に臨場した際、当該代表者の承諾もなく預金通帳の内容を勝手に確認したり、当該代表者の鞄の中身を勝手に調べようとしたのであるから、本件調査担当職員の質問検査権の行使に裁量権の濫用ないし逸脱があり、調査の手続に違法がある旨主張する。しかしながら、国税通則法第74条の2《当該職員の所得税等に関する調査に係る質問検査権》第1項に基づく質問検査等の範囲、程度、時期、場所等実定法上特段の定めのない実施の細目については、質問検査等の必要があり、かつ、これと相手方の私的利益との衡量において社会通念上相当な限度にとどまる限り、権限のある税務職員の合理的な選択に委ねられているものと解するのが相当であるところ、本件調査担当職員が、当該代表者の承諾なく預金通帳を確認した事実や当該代表者の鞄の中身を調べようとした事実を認めるに足る証拠はなく、本件調査担当職員が当該代表者の自宅に臨場した際の状況からすれば、本件調査担当職員の質問検査権の行使は、いずれもその必要性と請求人の私的利益との衡量において社会通念上相当な限度にとどまるものであると認められるから、本件の調査において、本件調査担当職員の質問検査権の行使に裁量権の濫用ないし逸脱はなかったというべきであり、調査の手続に違法はない。 (平26.12. 8 東裁(法・諸)平26-54)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平260056ほか 1件
裁決年月日
平成26年12月8日
裁決結果
棄却
争点番号
100204042
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/2調査権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る調査を担当した職員(本件調査担当職員)が、事前通知することなく請求人の店舗(本件店舗)に臨場した際、請求人の従業員の承諾を得ずに本件店舗内の待合室を占拠したのであるから、本件調査担当職員の質問検査権の行使に裁量権の濫用ないし逸脱があり、調査の手続に違法がある旨主張する。しかしながら、国税通則法第74条の2《当該職員の所得税等に関する調査に係る質問検査権》第1項に基づく質問検査等の範囲、程度、時期、場所等実定法上特段の定めのない実施の細目については、質問検査等の必要があり、かつ、これと相手方の私的利益との衡量において社会通念上相当な限度にとどまる限り、権限のある税務職員の合理的な選択に委ねられているものと解するのが相当であるところ、本件の調査においては、本件調査担当職員は、社会通念上相当と認められる範囲内で、本件店舗内にとどまって請求人の従業員に対して請求人の代表者と連絡を取るよう依頼し、その連絡を待っていたものと認められるから、本件の調査において、本件調査担当職員の質問検査権の行使に裁量権の濫用ないし逸脱はなかったというべきであり、調査の手続に違法はない。(平26.12. 8 東裁(法・諸)平26-56)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平260057
裁決年月日
平成26年12月8日
裁決結果
棄却
争点番号
100204042
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/2調査権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る調査を担当した職員(本件調査担当職員)が、事前通知することなく請求人の店舗(本件店舗)に臨場した際、請求人の従業員の承諾を得ずに本件店舗を占拠し、また、請求人の従業員の財布の中身を確認したのであるから、本件調査担当職員の質問検査権の行使に裁量権の濫用ないし逸脱があり、調査の手続に違法がある旨主張する。しかしながら、国税通則法第74条の2《当該職員の所得税等に関する調査に係る質問検査権》第1項に基づく質問検査等の範囲、程度、時期、場所等実定法上特段の定めのない実施の細目については、質問検査等の必要があり、かつ、これと相手方の私的利益との衡量において社会通念上相当な限度にとどまる限り、権限のある税務職員の合理的な選択に委ねられているものと解するのが相当であるところ、本件の調査においては、本件調査担当職員は、本件店舗の入口付近において請求人の従業員に対して本件店舗の責任者への連絡を要請していたことなどからすれば、本件調査担当職員が本件店舗を占拠した事実があったとは認められず、また、本件調査担当職員は、外出しようとした請求人の従業員の持ち物を検査しているが、その検査は当該従業員の了承を得て行われたものであり、強制的に行った事実は認められないから、本件調査担当職員の質問検査権の行使に裁量権の濫用ないし逸脱はなかったというべきであり、調査の手続に違法はない。(平26.12. 8 東裁(法)平26-57)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平260058
裁決年月日
平成26年12月8日
裁決結果
棄却
争点番号
100204042
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/2調査権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る調査を担当した職員(本件調査担当職員)が、事前通知することなく請求人の店舗(本件店舗)に臨場した際、請求人の従業員の承諾を得ずに本件店舗内の待合室を占拠し、請求人の営業を妨害したのであるから、本件調査担当職員の質問検査権の行使に裁量権の濫用ないし逸脱があり、調査の手続に違法がある旨主張する。しかしながら、国税通則法第74条の2《当該職員の所得税等に関する調査に係る質問検査権》第1項に基づく質問検査等の範囲、程度、時期、場所等実定法上特段の定めのない実施の細目については、質問検査等の必要があり、かつ、これと相手方の私的利益との衡量において社会通念上相当な限度にとどまる限り、権限のある税務職員の合理的な選択に委ねられているものと解するのが相当であるところ、本件の調査においては、本件調査担当職員は、社会通念上相当と認められる範囲内で、本件店舗内にとどまって請求人の従業員に対して請求人の代表者と連絡を取るよう依頼し、その連絡を待っていたものであり、また、請求人が主張する営業妨害に当たる行為もなかったものと認められるから、本件の調査において、本件調査担当職員の質問検査権の行使に裁量権の濫用ないし逸脱はなかったというべきであり、調査の手続に違法はない。(平26.12. 8 東裁(法・諸)平26-58)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平260059
裁決年月日
平成26年12月8日
裁決結果
棄却
争点番号
100204042
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/2調査権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る調査を担当した職員(本件調査担当職員)が、事前通知することなく請求人の店舗(本件店舗)に臨場した際、請求人の従業員の承諾を得ずに本件店舗内の待合室等を占拠し、また、請求人の代表者に対して調査を告げる前に、本件店舗に来た者に対して質問検査を行ったのであるから、本件調査担当職員の質問検査権の行使に裁量権の濫用ないし逸脱がある旨主張する。しかしながら、国税通則法第74条の2《当該職員の所得税等に関する調査に係る質問検査権》第1項に基づく質問検査等の範囲、程度、時期、場所等実定法上特段の定めのない実施の細目については、質問検査等の必要があり、かつ、これと相手方の私的利益との衡量において社会通念上相当な限度にとどまる限り、権限のある税務職員の合理的な選択に委ねられているものと解するのが相当であるところ、本件の調査においては、本件調査担当職員は、社会通念上相当と認められる範囲内で、本件店舗内にとどまって請求人の従業員に対して請求人の代表者と連絡を取るよう説得しており、本件調査担当職員が本件店舗内の待合室等を占拠した事実はなく、また、本件調査担当職員は、本件店舗に来た者に対して、同人の承諾を得た上で身分証や所持品を確認していることから、本件の調査において、本件調査担当職員の質問検査権の行使に裁量権の濫用ないし逸脱はなかったというべきであり、調査の手続に違法はない。 (平26.12. 8 東裁(法・諸)平26-59)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平260032
裁決年月日
平成26年12月4日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204041
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/1更正権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集№97

要旨

○請求人は、事業所得の必要経費となる租税公課の計上漏れなどがあったとして提出した更正の請求について、原処分庁からの当初申告に係る租税公課の内容を確認するための資料等(本件資料等)の提出の求めに対して、請求人が本件資料等を提出する意思を示しているにもかかわらず、原処分庁が、本件資料等の提出を待たずして、その未提出を理由に更正の請求の一部を認めないとする原処分を行ったことは、違法又は不当な処分である旨主張する。しかしながら、調査担当職員は、約1年間、電話ないし文書により再三にわたり本件資料等の提出を求めたにもかかわらず、請求人からは本件資料等が提出されなかったため、調査を打ち切ったのであり、原処分庁が本件資料等の提出を待たずに原処分を行ったことは、原処分庁の合理的な裁量の範囲を超えておらず、違法又は不当であるとは認められない。なお、請求人は審査請求においてb町町費等の金員(本件金員)を請求する旨が記載された文書を提出したところ、当審判所が調査審理した結果、当該文書は請求人が所有する農地の所在するb町区長などが発行したものであり、当該文書に示された本件金員は、b町区などにおいて農地等の面積を賦課基準として徴収され、その用途は主に農地等の保全に係るものであると認められるから、本件金員は請求人の事業所得の金額の計算上必要経費に算入されるべきである。(平26.12. 4 大裁(所)平26-32)

支部名
大阪
裁決番号
平260029
裁決年月日
平成26年11月28日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、国税通則法施行令(通則法施行令)第30条《国税の更正、決定等の期間制限の特例に係る理由》が、同令第24条《還付加算金》第4項を引用するについて、同令第6条《更正の請求》第1項第5号を除外したことは、国税通則法(通則法)第71条《国税の更正、決定等の期間制限の特例》第1項第2号及び同法第23条《更正の請求》に違反して無効であるから、原処分庁は、同法第23条第2項第3号及び通則法施行令第6条第1項第5号に基づく本件各更正の請求に対して、通則法第71条第1項第2号を適用して減額更正できる旨主張し、併せて、国税不服審判所長は政令の法律適合性を判断することができる旨主張する。しかしながら、通則法施行令第30条においては、通則法第71条第1項第2号に規定する政令で定める理由は、通則法施行令第24条第4項に規定する理由とする旨定めている。そして、同項の規定においては、通則法第23条第2項第3号の理由を挙げているものの、その際、通則法施行令第6条第1項第5号の理由を除いている。そうすると、同号を理由とする本件各更正の請求については、通則法第71条第1項第2号の適用がないこととなるので、原処分庁は、同号を適用して減額更正することはできない。また、国税不服審判所長は政令の法律適合性を判断することができるとの点については、国家行政組織法は特別の機関の長にそのような判断権限を付与する規定を設けておらず、国税不服審判所長の権限について規定する通則法にもその旨の権限を付与する規定は存しないから、国税不服審判所長は裁決において政令の法律適合性を判断することはできない。(平26.11.28 大裁(諸)平26-29)

支部名
東京
裁決番号
平260044
裁決年月日
平成26年11月18日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、本件相続税の各更正処分及び過少申告加算税の各賦課決定処分に係る通知書(本件各更正等通知書)の理由につき、適用法令である相続税法第13条《債務控除》及び同規定の課税要件事実たる本件被相続人の債務で本件相続開始の際に現に存するものの金額を明記していることから、提示すべき理由として十分な記載である旨主張する。しかしながら、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項が、不利益処分をする場合に同時にその理由を名宛人に示さなければならないとしているのは、名宛人に直接に義務を課し又はその権利を制限するという不利益処分の性質に鑑み、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服の申立てに便宜を与える趣旨に出たものと解されている。これを本件についてみると、原処分庁が本件被相続人の債務として控除することができないとしているのは、本件被相続人が合資会社の無限責任社員として負っている会社法第580条《社員の責任》第1項に規定する「債務を弁済する責任」であるところ、本件各更正等通知書の「処分の理由」欄の記載からは、本件被相続人が当該責任を負っていたとは認められない理由として、様々な理由が考えられ、原処分庁による処分の実際の理由がどれに当たるのか不明であるといわざるを得ない。したがって、本件各更正等通知書に記載された債務控除に係る処分理由は、行政手続法第14条第1項の規定の趣旨を満たす程度に提示されたものとはいえない。 (平26.11.18 東裁(諸)平26-44)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
平260005
裁決年月日
平成26年11月12日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、代表者が所有する土地を削って平らにし、削り出した土を請求人及び第三者等が所有する土地に入れるという作業(本件作業)は、請求人の営む事業のオフシーズンにおいて、従業員の雇用を維持するために行っていること、及び、本件作業に係る土地には第三者等が所有するものが含まれることから、本件作業に係る費用(本件費用)は、一時の損金の額に算入されるべきところ、調査担当職員が請求人の関与税理士(本件税理士)に対し誤った指導を行い、当該指導に対し、本件税理士は請求人に十分な説明を行わなかったため、請求人は本件費用は一時の損金の額に算入されないという錯誤に陥り、かかる錯誤に基づき修正申告(本件修正申告)を行ったことから、本件修正申告は無効である旨主張する。しかしながら、本件作業は、請求人自らが果樹園として使用するために行ったものであり、本件費用のうち請求人の土地について行った作業に係る部分は、土地の価額を増加させるためのものであることから、当該費用の額は支出した事業年度の損金の額に算入することができず、また、本件費用のうち、第三者等が所有する土地について行った作業に係る部分は、請求人自らが便益を受けるために支出したものであり、支出の効果がその支出の日以後1年以上に及ぶものと認められるから、繰延資産に該当し、当該費用の額は支出した事業年度の一時の損金の額に算入することはできない。したがって、本件修正申告は、法令の規定に基づき関与税理士により適正に提出されたものであり、錯誤によりなされたものとは認められない。(平26.11.12 高裁(法)平26-5)

支部名
名古屋
裁決番号
平260009
裁決年月日
平成26年11月7日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、平成24年分の所得税の更正の請求において、計上漏れであったと主張する外注費等の費用(本件費用)については、領収書等の保存がなくとも、必要経費として認められるべきである旨主張する。しかしながら、更正の請求に理由があること、すなわち、本件費用が存在し、必要経費に算入すべきであることについての立証責任は請求人にあると解されるところ、請求人は、本件費用を支払った月日や相手先等を明らかにせず、その申述内容は抽象的であることから直ちに信用することができず、また、請求人は、当審判所に対して本件費用に係る帳簿書類等を提示しておらず、他に本件費用の存在を認めるに足る証拠はない。そうすると、本件費用の存在については、真偽が不明であると言わざるを得ず、その存在を認めることはできないことから、本件費用を事業所得の金額の計算上必要経費に算入することは認められず、請求人の更正の請求について、原処分庁が行った更正をすべき理由がない旨の通知処分は、適法である。(平26.11. 7 名裁(所)平26-9)

支部名
大阪
裁決番号
平260023
裁決年月日
平成26年10月29日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、期限後申告書による相続税の申告(本件申告)は無効であるから、その無効を理由とする更正の請求(本件更正の請求)は認められるべきである旨主張する。しかしながら、本件更正の請求は、国税通則法第23条《更正の請求》第1項(平成23年法律第114号による改正前のもの)に規定する更正の請求ができる期間(法定申告期限から1年以内)を超えてなされているから、同項の要件を欠くものである。次に、無効が更正の請求の理由に当たるという点については、無効は国税通則法第23条第1項各号及び第2項各号並びに相続税法第32条《更正の請求の特則》第1項各号に規定する理由のいずれにも当たらないから、請求人の主張は採用することができない。以上のとおり、本件更正の請求は不適法なものであるから、本件更正の請求は認められない。(平26.10.29 大裁(諸)平26-23)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平260008
裁決年月日
平成26年9月9日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、課税処分においては、原処分庁が把握している事実を前提として正しい内容の課税を行うべきとの納税者の信頼が存在し、そして、納税者に対して正しくない内容、かつ、原処分庁においてそれが明らかである課税処分を行うことは正義に反することになるところ、原処分庁が、手元資料によって請求人に係る仕入税額控除の適用があることが明らかであるにもかかわらず、これを適用しなかったから、原処分は信義則に反し違法である旨主張する。しかしながら、課税処分における信義則の法理の適用の是非は、納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情が存在する場合に初めて考えるべきものであり、当該特別の事情の存否の判断は、少なくとも、税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したことにより、納税者がその表示を信頼しその信頼に基づいて行動したところ、後に同表示に反する課税処分が行われ、そのために納税者が経済的不利益を受けることになったものであるか等の点の考慮は不可欠であるが、請求人の主張する事情が上記の特別の事情に当たらないことは明らかであり、かつ、当審判所の調査の結果によっても、他に特別の事情の存在を認めることはできないから、原処分が同法理に反し違法ということはできない。(平26. 9. 9 関裁(諸)平26-8)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平260027
裁決年月日
平成26年9月4日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件における重加算税の賦課決定通知書(本件賦課決定通知書)には、隠ぺい又は仮装の事実が具体的に記載されていないことから、本件賦課決定通知書に付記された処分の理由に不備がある旨主張する。しかしながら、重加算税の賦課決定処分をする場合の当該処分の理由付記については、重加算税の制度の趣旨からすると、納税者が国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実を隠ぺい又は仮装し、その隠ぺい又は仮装したところに基づき過少申告していたという客観的事実を、行政庁の恣意抑制と不服申立ての便宜という理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に明確に示す必要があると解するのが相当であるところ、本件賦課決定通知書には、業務主催役員関連者である乙の有する株式を業務主催役員関連者以外の丙が有するかのごとく仮装し、当該仮装したところに基づき特殊支配同族会社に該当しないとして所得金額を過少に申告したという客観的事実が明確に示されており、請求人としては、当該仮装の事実がないことを理由として不服申立てをすることができ、不服申立てをするに当たって何ら支障がないと認められるから、本件賦課決定通知書における処分の理由付記は、上記理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に記載されているというべきである。(平26. 9. 4 東裁(法)平26-27)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
平260006
裁決年月日
平成26年9月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100204090
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/9二重課税
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が平成21年、平成22年及び平成23年を課税標準等の計算期間とする所得税並びに消費税及び地方消費税(消費税等)の各更正処分(原処分)に併せて、過大申告である平成19年の所得税及び消費税等の減額更正をしなかったことは、いわゆる二重課税であり、原処分を取り消すべき違法又は不当な事由に当たる旨主張する。しかしながら、国税通則法第24条《更正》は、課税標準等又は税額等に誤りがある場合に更正をする規定であるところ、請求人の主張は、原処分の課税標準等又は税額等の計算期間と異なる期間に係るものであり、このことをもって、原処分を取り消すべき違法又は不当な事由には当たらない。(平26. 9. 1 福裁(所・諸)平26-6)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平260009
裁決年月日
平成26年8月29日
裁決結果
棄却
争点番号
100204045
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/4差押え等権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が、国税徴収法第51条《相続があつた場合の差押》第1項に従って代償債権の差押処分を優先して執行すべきであるにもかかわらず、請求人の固有財産からの徴収を意図して、請求人の所得税に係る還付金の充当処分(本件充当処分)を行ったことは徴収権の濫用に当たる旨主張する。しかしながら、同法第51条第1項は、その文言からも明らかなとおり、国税の納付義務を負う者が死亡したことにより、その納付義務が相続により相続人に承継されることになった場合に、その相続人に対して差押えを行うときは、まず相続財産を差し押さえるべき旨を定めた規定であって、相続税の連帯納付責任額の徴収手続である本件充当処分の適否に直ちに関係するものではないから、この規定を根拠とする請求人の主張には理由がない。そもそも、連帯納付義務者に対する徴収に当たって、差押えの対象となる財産は相続財産に限定されることなく、相続によって受けた利益の額の範囲で、差押禁止財産を除く請求人所有の全ての財産に及ぶものである。そして、いかなる財産を差し押さえるかという差押財産の選択及び差押処分の時期については徴収職員が有する合理的な裁量に委ねられているところ、本件処分に至る経緯も考慮すれば、代償債権に対する滞納処分を行わずに本件充当処分を行ったことが、かかる合理的裁量の範囲を超えるものいうことはできない。(平26. 8.29 大裁(諸)平26-9)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平260008
裁決年月日
平成26年8月27日
裁決結果
棄却
争点番号
100204019
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、立退き料の支払に係る経理処理について、J税務署に問い合わせ、職員の回答に基づき一括償却したのであり、また、立退き料に残存価値がないので、請求人の経理処理は認められるべきである旨主張する。しかしながら、税務相談における回答ないし助言は、税務署長等の権限のある者の公式の表明と解されるような特段の事情のない限り、信頼の基礎となる公的見解というには不十分というべきであり、さらに、請求人は、J税務署に対する立退き料についての相談内容等を明らかにする資料等を提示しないから、請求人ないし請求人の従業員がJ税務署に対して立退き料に係る経理処理についての問合せを行ったとすること自体明らかとはいえない。さらに、立退き料は、資産を賃借し又は使用するために支出する権利金、立退き料その他の費用であり、その費用としての支出の効果がその支出の日以後1年以上に及ぶものであることからすれば、繰延資産に該当し、その支出の日の属する年分の経費として一括償却することは認められないから、この点に関する請求人の主張は採用することができない。(平26. 8.27 大裁(所・諸)平26-8)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平260007
裁決年月日
平成26年8月25日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、国税局査察部の査察官が行った調査は、刑事告発を目的としたもので税額等を認定する目的で行われたものではなく、また、査察官は、原処分庁の当該職員には当たらないから、原処分は、国税通則法第24条《更正》に規定する調査を欠いた更正処分であり無効である旨主張する。しかしながら、同条に規定する調査とは、課税標準等又は税額等を認定するに至る一連の判断過程の一切を意味し、例えば、国税犯則取締法に基づく調査により収集された資料を課税処分を行うために利用するなど、課税庁内部において既に収集した資料等を検討して正当な課税標準等を認定することも調査に含まれるものと解されるところ、原処分庁は、国税局査察部から受領した資料及び原処分庁で保管する関係簿書等を基に机上調査を行った上で原処分に及んだものと認められるから、原処分は同条に規定する調査に基づいてされたものである。(平26. 8.25 大裁(諸)平26-7)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平260003
裁決年月日
平成26年8月18日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、市役所に設けられた確定申告会場において、確定申告書(本件申告書)を提出した際、市の職員が本件申告書の税額計算に誤りがあるとしてその記載を訂正したのであるから、その後に原処分庁が当該税額計算に誤りがあるとして行った更正処分(本件更正処分)は、信義誠実の原則(信義則)に反する違法なものである旨主張する。しかしながら、租税法律関係においては、信義則の適用については慎重でなければならず、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお当該課税処分に係る課税を免れしめて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別な事情が存する場合に、初めて信義則の法理の適用の是非を考えるべきものであるところ、本件更正処分は租税法規に適合するものであること及び本件更正処分に基づく加算税の賦課決定処分は行われておらず、また、延滞税も生じていないことからすれば、本件においては、上記特別な事情が存する場合に当たるとは認められないから、本件更正処分が信義則に反して違法なものであるということはできない。(平26. 8.18 名裁(所・諸)平26-3)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
平260005
裁決年月日
平成26年8月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
業種
その他事業の部(商品販売外交員)
事例集登載頁
裁決事例集№96

要旨

○ 請求人は、異議申立てに係る審理は、争点主義を採用し、納税者が違法であると主張している争点についてだけ審理・判断を行うべきであるのに、異議審理庁が異議決定において、新たに、原処分では争いがなかった請求人の不動産所得の金額を算定し、総所得金額が原処分を上回るから原処分は適法であるとして棄却したことは、原処分を取り消すべき不当な事由に当たると主張する。しかしながら、審査請求の対象は原処分であり、裁決は、原処分が違法又は不当であるときにこれを取り消すものであるところ、異議申立ての審理・判断に仮に瑕疵があったとしても、それは原処分に対する不服申立手続において生じた原処分後の事情であって、そのことによって原処分それ自体が違法又は不当となることはないから、原処分を取り消す理由とはなり得ない。なお、原処分は、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》に規定する理由の提示に欠けるところはなく、また、原処分庁が原処分の理由と異なる理由を審査請求で主張することにつき、これを制限する法令はなく、審判所がこれを審理することは、当事者の主張(争点)を審理の対象とするものであるから、争点主義的運営にも反するものではない。(平26. 8. 1 福裁(所)平26-5)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
平260002
裁決年月日
平成26年7月31日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が前回の調査において、請求人の従業員が地方公共団体の運転業務等に従事した対価として受領した金員(本件出向料受入額)を、課税資産の譲渡等の対価として申告しなかったことについて何ら指摘しなかったにもかかわらず、今回の調査においては、本件出向料受入額が課税資産の譲渡等の対価に該当するとして処分したことは信義則に反する旨主張する。しかしながら、前回の調査担当職員が本件出向料受入額の税務処理について指摘しなかったことをもって原処分庁が請求人に対して信頼の対象となる公的見解を表示したものとはいえず、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別な事情があるとは認められないことから、信義則の法理を適用する理由はない。(平26. 7.31 仙裁(諸)平26-2)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平260002
裁決年月日
平成26年7月29日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の監査役に対する給与(本件役員給与)の額に法人税法第34条《役員給与の損金不算入》第2項に規定する「不相当に高額な部分の金額」があるとした原処分について、前回調査時に原処分庁が請求人に対して行うべき指導を行わなかったのであるから、信義誠実の原則に反する違法がある旨主張する。しかしながら、信義誠実の原則の法理の適用は、租税法律関係においては慎重でなければならず、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお課税処分による課税を免れさせて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情がある場合に、初めてその適用の是非が考えられるべきであるが、原処分庁所属の調査担当職員は、前回調査において、本件役員給与の額に「不相当に高額な部分の金額」があるか否かに関して、請求人に対して指摘も指導もしなかったのであるから、税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したことはない。したがって、その他の事情も含め、信義誠実の原則の法理の適用の前提である特別の事情の存在を認めることはできず、その適用の前提を欠くことから、信義誠実の原則の法理は適用されない。(平26. 7.29 関裁(法)平26-2)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
平260004
裁決年月日
平成26年7月15日
裁決結果
棄却
争点番号
100204990
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/18その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、租税特別措置法第42条の6《中小企業者等が機械等を取得した場合の特別償却又は法人税額の特別控除》第2項(本件特別控除)の適用誤りの根拠及び判断過程について、具体的な説明は一切なかったことから、国税通則法第74条の11《調査の終了の際の手続》第2項に規定する調査終了の際の手続(本件調査終了手続)には、原処分を無効にする又は取り消すべき不備がある旨主張する。しかしながら、原処分庁所属の調査担当者は調査終了の際、請求人に対し、特定機械装置等を供した事業は指定事業に該当しないことから本件特別控除の適用が受けられないこと及び、その結果納付すべきこととなる法人税の額等を説明しており、その説明は具体的かつ的確であることから、本件調査終了手続に不備は認められない。(平26. 7.15 福裁(法)平26-4)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
平260004
裁決年月日
平成26年7月15日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件各更正通知書に日本産業分類(総務省)の分類を基準とする解釈やその合理性などが記載されていないことから、原処分を取り消すべき不備がある旨主張する。しかしながら、本件各更正通知書に記載された更正の理由によれば、租税特別措置法第42条の6《中小企業者等が機械等を取得した場合の特別償却又は法人税額の特別控除》第2項(本件規定)の適用がないと判断した理由として、当該機械等が金融業の用に供されているという事実関係を明らかにした上、金融業が日本標準産業分類(総務省)の分類を基準として判定すると指定事業のいずれにも該当しないという本件規定に係る判断が記載されており、それ以上に当該判定の根拠や合理性等の記載がないとしても、請求人としては、当該判定が誤りであるとか又は合理性がないことを理由として、本件各更正処分の違法性を主張できる。また、本件各更正通知書に付記された理由の記載内容によれば、原処分庁の恣意性が排除されていると解されるから、行政庁の恣意の抑制と不服申立ての便宜という行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項の規定の趣旨に照らし、理由付記の程度として何ら不備はない。(平26. 7.15 福裁(法)平26-4)

支部名
仙台
裁決番号
平260001
裁決年月日
平成26年7月9日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の所有する土地(本件土地)の一部に地役権(本件地役権)が設定されたことによる影響は、本件土地の全体に及ぶことから、法人税法施行令第138条《借地権の設定等により地価が著しく低下する場合の土地等の帳簿価額の一部の損金算入》第1項第1号に規定にする「その土地」とは、本件土地の全体であり、本件地役権の設定による本件土地の価額の下落割合は約2.5%となるから、同項の規定の適用はなく、法人税基本通達9−1−18《土地の賃貸をした場合の評価損》の定めを適用することができるとして、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、法人税法施行令第138条第1項の規定は、法人が借地権又は地役権の設定により収受する権利金その他の一時金を譲渡収入として取り扱う一方で、これに対応する譲渡原価を損金の額に算入することとしていることからすると、本件地役権が設定された土地(本件承役地)に対する一時金で譲渡収入とされる本件地役権の設定に係る補償料に対応する譲渡原価も、本件承役地に限られるというべきである。そうすると、法人税法施行令第138条第1項第1号に規定する「その土地」とは本件承役地となり、本件地役権の設定による本件承役地の価額の下落割合は25%以上となることから、請求人は、法人税基本通達9−1−18の定めを適用することはできず、法人税法施行令第138条第1項の規定を適用した確定申告は正当であり、確定申告書の提出により納付すべき税額は過大とはならないから、更正の請求ができる場合に該当しない。(平26. 7. 9 仙裁(法)平26-1)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平260009
裁決年月日
平成26年7月8日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、相続税の法定申告期限前の税務相談(本件税務相談)において、原処分庁所属の職員(本件職員)が、相続財産である各土地の価額を財産評価基本通達の定めによらずに評価した価額により申告することを承認したことは、税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したものであるとして、その表示に反する原処分は、信義則の法理に反し違法又は不当であるから取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、本件職員が記載した本件税務相談に係る相談票によれば、本件税務相談において、本件職員は、相続税の申告における各土地の価額は、飽くまでも納税者の判断と責任において評価し、申告するよう回答したと認められることから、税務署長等の権限のある者の公式の見解の表明と受け取れるような特段の事情を認めることはできない。したがって、原処分が、信義則の法理の適用により取り消されるべきものとはいえない。(平26. 7. 8 東裁(諸)平26-9)

支部名
東京
裁決番号
平260007
裁決年月日
平成26年7月7日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が租税特別措置法第42条の6《中小企業者等が機械等を取得した場合の特別償却又は法人税額の特別控除》第2項に規定する法人税額の特別控除(本件税額控除)の適用要件である明細書を確定申告書に添付しなかったのは、記載内容に欠落のある本件税額控除に係るタックスアンサーの文面に従って本件税額控除の適用を受けることができないと判断したためであること、また、国税庁のタックスアンサーは納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したものであり、請求人はその誤ったタックスアンサーの記載を信頼して行動したのであるから、請求人には法の一般原則である信義則が適用されるべき特別の事情が存在するといえることからすると、本件税額控除の適用に関し、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、本件税額控除は、確定申告書等に控除を受ける金額等に関する明細書の添付がある場合に限り適用されるところ、請求人は、確定申告書に当該明細書を添付せずに当該確定申告書を提出しており、本件税額控除を適用することができないのであるから、国税通則法第23条第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合には該当しない。なお、確定申告は、納税者自らの判断と責任の下でなされるべきものであるところ、タックスアンサーは、行政サービスの一環として、よくある税の質問に対する一般的な回答を掲載したものであって、税法や税務手続の全てを網羅的に説明したものではないのであるから、タックスアンサーに税法上の課税要件が網羅的に記載されていなかったとしても、そのことをもって請求人に信義則が考慮されるべき事情があるとは認められない。(平26. 7. 7 東裁(法)平26-7)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平260008
裁決年月日
平成26年7月7日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①遺産分割未了の相続財産(本件土地)に係る不動産所得につき、相続人間の合意により本件土地の賃料の全てが自己に単独で帰属したと信じ、これを基礎として所得税の申告をしていたこと、②上記所得につき請求人の法定相続分に相当する額を超える額を不当利得として返還すべきとした判決(本件判決)により申告の基礎が覆ったとして、国税通則法第23条≪更正の請求≫第2項第1号に基づく更正の請求に理由がある旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第2項第1号の「判決」とは、当該判決によって申告当時基礎とした権利関係と異なる事実関係が生じるものをいうところ、未分割の相続財産から生じる賃料は、各相続人がその相続分に応じて分割単独債権として確定的に取得すると解されているため、遺産分割未了を基礎として申告するのであれば、本件土地の賃料に係る不動産所得は、各相続人が相続分に応じて申告するものであって、請求人主張の合意が存在したとしても、当該合意は各相続人に帰属した賃料を次段階の経済的行為として移転させるものにすぎないから、かかる合意によって請求人の該当年分の所得税の課税標準及び税額等が変わることはない。本件においては、申告時において遺産分割未了であること及びこれを請求人が認識していたことが認められ、また、本件判決に係る訴訟では遺産分割未了を前提に相続人間の合意の有無及び内容が争われていたこと等にも鑑みれば、本件判決により申告当時の権利関係と異なる事実関係が生じたということはできない。したがって、本件判決は国税通則法第23条第2項第1号の「判決」に該当しない。(平26. 7. 7 東裁(所)平26-8)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平260008
裁決年月日
平成26年7月7日
裁決結果
棄却
争点番号
100203990
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、信義則の法理の適用により、更正をすべき理由がない旨の各通知処分を取り消すべき旨主張する。しかしながら、信義則の法理を適用するについては、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお当該処分に係る課税を免れしめて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情が必要であり、少なくとも、税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したことが認められなければならないところ、原処分庁が過去の税務調査において請求人の申告について問題があることを指摘せずに修正申告をしょうようしたとしても、これにより請求人の申告を原処分庁が積極的に是認したとはいえず、信頼の対象となる公的見解が表示されたとは認められない。なお、当審判所の調査の結果によれば、原処分庁所属の調査担当職員が、契約に従い各賃貸人が申告すべきであるものの本件土地の賃料収入の全額を請求人の不動産所得として申告しても差し支えない旨説明をした経緯がうかがわれるが、税務調査の過程でそのような経緯があったとしても、当該説明は、調査担当者が課税の範囲について調査時において有する認識を示すものにすぎず、これによって税務官庁が信頼の対象となる公的見解を表示したということはできないから 、この点を勘案しても、請求人の主張はその前提を欠くものである。(平26. 7. 7 東裁(所)平26-8)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
平260002
裁決年月日
平成26年7月4日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 被相続人の相続人である請求人は、被相続人の所得税に係る更正処分(本件更正処分)は、請求人との直接の接触を欠いた調査に基づくものであり、原処分庁は、国税通則法第24条《更正》に規定する調査を行っていない旨主張する。しかしながら、課税庁が内部において既に収集した資料等を検討して正当な課税標準を認定することは、国税通則法第24条に規定する調査に含まれると解され、原処分庁は、被相続人に係る相続税の調査において既に収集した資料、被相続人の所得税の確定申告書等及びその他内部資料を検討して本件更正処分を行っていることから、調査において請求人との直接の接触を欠いたとしても、同処分は同条に規定する調査に基づいて行われたものと認められる。(平26. 7. 4 福裁(所)平26-2)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
平260003
裁決年月日
平成26年7月4日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の所得税に係る更正処分(本件更正処分)は、請求人との直接の接触を欠いた調査に基づくものであるから、原処分庁は国税通則法第24条《更正》に規定する調査を行っていない旨主張する。しかしながら、課税庁が内部において既に収集した資料等を検討して正当な課税標準を認定することは、国税通則法第24条に規定する調査に含まれると解され、原処分庁は、既に収集した資料、請求人の所得税の確定申告書等及びその他内部資料を検討して本件更正処分を行っていることから、調査において請求人との直接の接触を欠いたとしても、同処分は、同条に規定する調査に基づいて行われたものと認められる。(平26. 7. 4 福裁(所)平26-3)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平260006
裁決年月日
平成26年7月4日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件における更正処分及び異議決定の理由を通じて、請求人の締結した賃貸借契約に係る取引が法人税法第64条の2《リース取引に係る所得の金額の計算》第1項に規定するリース取引に該当しないと判断した事実や判断過程を具体的に示されていないことから、当該更正処分及び異議決定は、判断の慎重さを欠く極めて恣意的なものであり、理由付記制度の趣旨を逸脱した違法なものである旨主張する。しかしながら、当該更正処分は平成24年12月28日付でなされていることから、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》の規定に基づく不利益処分の理由を示す必要がなく、また、異議決定書に記載された理由が、当該更正処分の適法性に影響を与えるものではないことから、請求人の主張には理由がない。(平26. 7. 4 東裁(諸)平26-6)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
平260001
裁決年月日
平成26年7月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、税務調査の担当者には、納税者に修正申告を勧奨する際には、調査結果の内容についてその理由及び法的根拠を適切かつ十分に説明する義務があるにもかかわらず、原処分に係る調査(本件調査)の担当職員(本件調査担当職員)は、一方的に記録らしきものを読み上げただけであり、調査結果の内容の説明がされたとは認められず、また、本件調査担当職員は、本件調査に際して、請求人に対する質問検査を行わず、請求人が不必要な取引先等に対する調査を控えるよう申し入れたが、本件調査担当職員がこれを聞き入れなかったことは、税務調査権の濫用であり、本件調査の手続に違法がある旨主張する。しかしながら、本件調査は平成24年5月から開始されたものであるから、本件調査に国税通則法第74条の11《調査の終了の際の手続》第2項の規定は適用されず、他に、所得税の調査について、調査担当者に被調査者に対する説明義務を課した法令上の規定は存在しない。また、本件調査担当職員は、請求人からの録音の下での調査の実施要求に対し、調査の内容が録音されると守秘義務違反を問われるおそれがあるとして、請求人に対する質問検査を打ち切り、取引先等に対する調査を実施したのであり、このことは、質問検査の範囲など権限ある税務職員に委ねられた合理的な選択の範囲を逸脱するものではなく、本件調査の手続に違法はない。(平26. 7. 1 高裁(所)平26-1)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
平260001
裁決年月日
平成26年7月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100204140
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/14更正決定の所轄庁
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分が行われる前に住民登録地を異動しており(本件異動手続)、本件異動手続後の住民登録地が住所地であり、納税地であるから、当該住所地を管轄しない原処分庁が行った原処分は、違法であり無効である旨主張する。しかしながら、所得税法における住所とは、民法第22条《住所》に定める住所の意義のとおり、各人の生活の本拠であり、一定の場所がその者の住所であると認定するについては、その者の住所とする意思だけでは足りず、客観的に生活の本拠たる実体を具備していることを必要とするものと解すべきである。そして、客観的に生活の本拠たる実体を具備しているかどうかは、単に住民登録地であるといったことのみによることなく、納税義務者の住居及び生活状況、職業、生計を一にする配偶者その他の親族の居住地、資産の所在等の客観的諸事情を総合的に勘案して判定するのが相当であるところ、請求人が起居している住居の状況やそこでの生活の状況、請求人の出張等に関する状況、請求人の連絡先の状況及び請求人が所有し貸し付けている資産の所在の状況について、生活の本拠は本件異動手続前の住民登録地にあることを示す事情が数多く見受けられることからすれば、原処分時における請求人の住所は、本件異動手続前の住民登録地にあったといえるから、当該住所地を所轄する原処分庁により行われた原処分には、更正及び賦課決定の所轄庁を誤った違法はない。(平26. 7. 1 高裁(所)平26-1)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平250140
裁決年月日
平成26年6月20日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が調査において租税条約に基づきS国当局に対して情報提供を依頼したにもかかわらず、原処分は、その回答を待たずに当該調査を終了して行われたもので、その調査手続に瑕疵があるから、取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、調査担当職員は、当該職員に委ねられた合理的な裁量の範囲内において調査を行い、請求人の居住者該当性の認定・判断に必要と思われる各種資料を収集し、その収集した資料から認められた客観的な事実に基づいて、請求人は所得税法上の居住者であると判断し、請求人の課税標準等及び税額等を認定して調査を終了し、原処分庁は、その調査の結果に基づき原処分を行ったものと認められる。したがって、原処分庁が、上記依頼に対する回答を待たずに調査を終了したとしても、そのことをもって、原処分に係る調査手続が違法となるものではない。(平26. 6.20 東裁(所)平25-140)

支部名
東京
裁決番号
平250135
裁決年月日
平成26年6月11日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が国外の関連法人から問屋契約に基づいて輸入した各輸入貨物(本件各輸入貨物)について、本件各輸入貨物の国外の製造者と当該国外関連法人との間の売買が関税定率法第4条《課税価格の決定の原則》第1項に規定する「輸入取引」に該当する旨、また、仮に当該売買が「輸入取引」に該当しないとしても、本件各輸入貨物の課税価格(関税の課税標準となる価格であって、消費税の課税標準の計算の基礎となる価格)は同法第4条の3《国内販売価格又は製造原価に基づく課税価格の決定》第3項の規定により同条第2項の規定を適用して計算すべきである旨、さらに、仮に同条第1項の規定により課税価格を計算すべきであるとしても、請求人がした修正申告に係る課税価格の計算には誤りがあるから、請求人の更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、同法第4条第1項に規定する「輸入取引」とは、外国から本邦に到着した貨物を引き取るための売買であり、実際に外国から本邦への貨物の国際移動を伴うものであると解されるところ、本件各輸入貨物の国外の製造者と当該国外関連法人との間の売買は、本件各輸入貨物の本邦への輸出の前段階で行われたものであり、これを本邦に引き取るために行われたものとは認められないから、同項に規定する「輸入取引」には当たらない。また、同法第4条の3第3項の規定により同条第2項の規定を適用して本件各輸入貨物の課税価格を計算するためには、本件各輸入貨物の製造原価を確認することができることがその要件であると解されるところ、請求人は、本件各輸入貨物の製造原価を確認できる製造者の商業帳簿等の資料を提出していないことからすると、その製造原価を確認できる場合に当たらないというべきであるから、同条第3項の規定により同条第2項の規定を適用して当該課税価格を計算することはできない。さらに、請求人がした修正申告において同条第1項を適用して計算するに際して用いられた計数の額はいずれも相当と認められ、当該修正申告に係る本件各輸入貨物の課税価格の計算に誤りがあるとは認められないから、更正の請求ができる場合に当たらないというべきである。(平26. 6.11 東裁(諸)平25-135)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平250035
裁決年月日
平成26年6月4日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、遺産分割協議が無効であることを確認する旨の判決が確定したこと及びそれから数年後に新たな遺産分割の審判(本件審判)が確定したことを理由とする相続税の更正の請求(本件更正の請求)について、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号における確定した日とは、通常一般人をして判決等が覆る見込みが無くなったと思わしめる日と解すべきであり、そうすると、本件審判が確定した日は、最高裁判所が本件審判に係る特別抗告を棄却決定した日となるから、請求人が行った本件更正の請求は、同号に規定する期間にされた適法なものである旨主張する。しかしながら、同号の文言に照らせば、同号の規定する「確定した日」とは、判決等が確定した日をいうものと解すべきである。そして、特別抗告は、通常の不服申立方法が尽きた後、更に憲法違反等を理由として認められる特別の不服申立方法であり、確定遮断効が認められていないことから、高等裁判所が審判に対する即時抗告等を棄却し、送達により高等裁判所の決定が告知された時点において、審判は確定したといえる。そうすると、本件審判は、高等裁判所が即時抗告等を棄却決定し、当該決定に係る正本が当事者に送達された日のうち最も遅い日に確定しているから、本件更正の請求は、同日の翌日から起算して2月以内にされたものではなく不適法なものである。(平26. 6. 4 名裁(諸)平25-35)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平250123
裁決年月日
平成26年5月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①過去の調査において、原処分庁の調査担当職員から本件の取引は輸出免税の対象となると説明を受け、請求人はこれに従い還付申告をしたところ、原処分庁は、請求人に国税還付金振込通知書を送付しているから原処分庁の公的見解の表示があったといえること、②請求人は、原処分庁の上記公的見解の表示を信頼し、その見解に従って、確定申告を行ったものであること、③原処分庁は上記公的見解に反して各更正処分(本件各更正処分)を行ったこと、④請求人が利益として見込んでいた消費税及び地方消費税(消費税等)の還付金相当額を失うことになるから請求人には、経済的な損害が生じていること及び⑤請求人が上記公的見解を信頼し、その信頼に基づいて確定申告を行ったことについては、請求人には何ら責められるべき事由はないことから、原処分庁の行った本件各更正処分は信義則に反し違法である旨主張する。しかしながら、原処分庁は請求人に対して過去に調査を行ったことは認められるが、かかる事実のみでは、そもそも「税務署長その他の責任ある立場の者の正式の見解の表示」がされたということはできず、また、原処分庁が請求人に対して還付行為をしたことは、法令に従い還付手続をしたにすぎないもので、請求人の還付申告が正当であることを意味するものではない。その他に「税務署長その他の責任ある立場の者の正式の見解の表示」がされたといえることを根拠付ける事実も認められない。したがって、請求人について、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお本件更正処分に係る課税を免れしめて請求人の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情は存在しないというべきであり、本件各更正処分は、信義則に反することはない。(平26. 5.21 東裁(諸)平25-123)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平250055
裁決年月日
平成26年5月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が確定申告に必要な書類を差し押さえ、早期に差押えを解除して確定申告に必要な書類を返還せず、また、本件差押物件の写しも判読不明であったから、所得税や消費税等の確定申告や修正申告することができなかったのであり、このような状況で行われた原処分には取り消すべき瑕疵がある旨主張する。しかしながら、納税義務者が納税申告書を提出しなかった場合には、税務署長は、その調査により、当該申告書に係る課税標準等及び税額等を決定する(通則法第25条)のである。納税申告に必要な書類について国税犯則取締法による差押えがされている場合に、決定処分を行ったとしても、そのことをもって直ちに、決定処分を行う時期等について課税庁に認められている広範な裁量権の範囲を逸脱するものではない。そうすると、仮に請求人の主張するように、原処分庁が納税申告書の作成に必要な書類を返還して請求人の自主的な申告の用に供さしめることなく、所得税及び消費税等の各賦課決定処分等を行ったとしても、そのことがこれら処分の適法性に影響を及ぼすものではない。(平26. 5.14 大裁(所・諸)平25-55)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平250055
裁決年月日
平成26年5月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100204990
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/18その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、酒税調査の際、1,000円札が77枚あったところ、わざと少なく75枚と勘定したが、調査終了後に勘定し直すと75枚しかなかったなどと申述し、現金が窃取された著しく違法な調査がされた旨を主張する。しかしながら、窃盗があったことを示す証拠は請求人の申述のほかにないところ、酒税調査担当職員は、調査終了後、請求人と4度に渡り次回の調査日程の調整を行っているにもかかわらず、請求人は、現金の盗難について何らの抗議を行っておらず、1月以上も経過した酒税法違反嫌疑に係る調査の際に初めて抗議している。なお、売上げに係る現金は、1,000円札で96枚保管されており、請求人が主張する金額及び札の枚数よりも実際の現金残高及び札の枚数が多い。また、売上げに係る現金は、酒税調査担当職員の立会いの下で請求人が札の枚数を確認しているところ、請求人の申述は、その際に自ら当該1,000円札を2枚少なく勘定しておいたというものであるが、そのようなことをする合理的な理由も認められない。そうすると、請求人主張の現金の盗難があったとは認められない。また、請求人は、強制調査の終了の際、酒税調査担当職員が差押目録等の文書を受け取らせる際暴力行為により請求人を負傷させたとして、調査手続に著しい違法がある旨主張する。しかしながら、診断書の受傷原因に関する記載は、請求人が医師に対して述べたところによるものと推認され、診断書記載の負傷が暴力行為の結果であったことに関する証拠は、結局は請求人の申述等のほか存しない。そして、①請求人は、強制調査がされた5日後に原処分庁を訪れたが、酒税調査担当職員の上司に対して暴力行為があったことに対する抗議を行っていない。また、②診断書によれば、請求人は、本件強制調査から1週間が経過した日に初めて病院で受診している。加えて、③差押目録の交付時まで警察官が立ち会っていたにもかかわらず、当該警察官による制止ないし当事者双方への事情聴取等がされたといった事実も認められない。以上のことからすれば、請求人が主張するような暴力行為があったとは認められない。(平26. 5.14 大裁(所・諸)平25-55)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平250056
裁決年月日
平成26年5月14日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204990
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/18その他
事例集登載頁
裁決事例集№95

要旨

○ 請求人は、請求人の夫に係る酒税法違反の疑いによる捜索・差押えの際に、嫌疑事実が請求人に係るものではないにもかかわらず、また、令状を示されることなく、請求人のカバンの中身を全てチェックされたほか、上着を脱ぐように指示され、上着をチェックされた上、請求人の体に触れて全身くまなくチェックされたなどと申述し、請求人はセクシャルハラスメントに当たる行為を受けたのであり、そのことが原処分の取消事由に当たる旨主張する。しかしながら、かかる行為があったことを示す適切な証拠はない。そして、収税官吏調査報告書には、請求人は、酒税調査担当職員から、請求人に係る臨検・捜索・差押許可状が交付されているが、できるなら任意で所持品の提出に応じてもらいたい旨の説明を受けて、自ら上着を広げて、当該上着に内ポケットがない旨及び所持品等がない旨を申し述べたとの記載がある。また、請求人の夫は、本件強制調査がされた5日後に原処分庁を訪れ、本件強制調査に抗議する内容の請求状を提出したが、請求状には請求人の主張するセクシャルハラスメント行為には一切触れておらず、さらに、このとき請求人の夫と面談した酒税調査担当職員の上司に対しても、セクシャルハラスメント行為があったことに対する抗議を行っていない。これらの事情からすると、請求人が主張するように酒税調査担当職員によるいわゆる「セクシャルハラスメント行為」があったとは認められない。(平26. 5.14 大裁(所)平25-56)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平250056
裁決年月日
平成26年5月14日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集№95

要旨

○ 請求人は、原処分庁が確定申告に必要な書類を差し押さえ、早期に差押えを解除して確定申告に必要な書類を請求人の夫に返還せず、また、本件差押物件の写しも判読不明であったから、所得税の確定申告や修正申告することができなかったのであり、このような状況で行われた原処分には取り消すべき瑕疵がある旨主張する。しかしながら、納税義務者が納税申告書を提出しなかった場合には、税務署長は、その調査により、当該申告書に係る課税標準等及び税額等を決定する(通則法第25条)のである。納税申告に必要な書類について、別件で国税犯則取締法による差押えがされている場合に、決定処分を行ったとしても、そのことをもって直ちに、決定処分を行う時期等について課税庁に認められている広範な裁量権の範囲を逸脱するものではない。そうすると、仮に請求人の主張するように、原処分庁が納税申告書の作成に必要な書類を請求人の夫に返還して請求人の自主的な申告の用に供さしめることなく、請求人に対する所得税の更正処分ないし決定処分等を行ったとしても、そのことがこれら処分の適法性に影響を及ぼすものではない。(平26. 5.14 大裁(所)平25-56)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平250054
裁決年月日
平成26年5月13日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集№95

要旨

○ 原処分庁は、受遺者である請求人が被相続人から遺贈により取得したとして相続税の修正申告に計上した各土地(本件各土地)について、請求人、R社及び相続人の間で成立した、平成13年頃に被相続人からR社に譲渡されたもので被相続人の遺産を構成しない旨を確認した裁判上の和解(本件和解)は、当事者が租税回避目的等から馴れ合いと評価されるような和解をしたにすぎず、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号かっこ書に規定する和解に該当しない旨主張する。しかしながら、①本件各土地の一部には請求人の兄名義の居宅が存在すること、②平成13年にR社を権利者とする所有権移転請求権仮登記がされていること、③売買代金に相当する金員が貸付金名目でR社等から被相続人に交付されていることからすれば、本件各土地が、被相続人の遺産を構成しないことを確認した本件和解の内容について、証拠等からうかがわれる客観的事実関係に明らかに反していると認めるに足らない。そうすると、本件和解は、相続開始時に所有権の帰属に関して当事者間に争いのあった本件各土地について、平成13年頃に被相続人からR社に対して譲渡されていたことが相応の根拠をもって認められ、実質的にみても客観的、合理的根拠を欠くということはできない。したがって、本件和解は、国税通則法第23条第2項第1号かっこ書に規定する和解に該当するというべきである。(平26. 5.13 大裁(諸)平25-54)

支部名
福岡
裁決番号
平250006
裁決年月日
平成26年4月25日
裁決結果
棄却
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、別件裁決において請求人以外の相続人に対する原処分が取り消されていることから、当該裁決の内容を知った日から2か月以内にした更正の請求(本件更正の請求)は、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に該当し、また、その内容は、相続税法第32条《更正の請求の特則》の要件も充足するものであるので、本件更正の請求はいずれの規定によっても更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、裁決は、国税通則法第23条第2項第1号に規定する判決(判決と同一の効力を有する和解その他の行為を含む。)に該当せず、また、別件裁決の内容は相続税法第32条各号に規定するいずれの事由にも該当しない。仮に、本件更正の請求における請求人に係る相続税の減額事由があったとしても、当該事由に係る更正の請求は、国税通則法第23条(平成23年法律第114号による改正前のもの)第1項に規定するとおり法定申告期限から1年以内にしなければならないものである。以上のとおり、本件更正の請求は、法定申告期限から1年を超えた日になされていること並びに国税通則法第23条第2項及び相続税法第32条に規定する更正の請求ができる事由に該当しないことから、更正の請求ができる場合に当たらない。(平26. 4.25 福裁(諸)平25-6)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平250030
裁決年月日
平成26年4月23日
裁決結果
棄却
争点番号
100204049
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/5その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、国税通則法第24条《更正》の規定による調査及び更正による税額の変更は、税額が確定するまでの間にしか行うことができず、請求人の税額は、原処分庁が国税還付金振込通知書(本件通知書)を送付したことにより確定しているから、本件通知書の送付後に、原処分庁は調査及び更正処分を行うことはできない旨主張する。しかしながら、納税義務者が納付すべき税額及び還付金の額に相当する税額は、その者の申告により確定することを原則とするが、税務署長は、常に納税義務者がその義務を正しく履行したか否かを調査する責務を有しており、納税申告書に記載された納付すべき税額又は還付金の額に相当する税額が、その調査したところと異なる場合には、当該税額に拘束されることなくこれを更正し得ると解されるから、請求人の主張を認めることはできない。(平26. 4.23 名裁(所・諸)平25-30)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平250014
裁決年月日
平成26年4月22日
裁決結果
棄却
争点番号
100204019
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、青色事業専従者給与に関する届出書(本件届出書)を提出した後、原処分庁に本件届出書についての確認をしたが、その際対応した職員からは、本件届出書に記載した青色事業専従者給与の額(本件給与の額)を必要経費として認めないとの説明はなかったにもかかわらず、税務調査において本件給与の額を必要経費に算入することはできないとしたことが信義則に反し違法である旨主張する。しかしながら、請求人が主張する事実は、信義則が適用される要件のいずれにも該当せず、かつ、当審判所の調査によっても、ほかにこの要件を満たす事実は認められない。(平26. 4.22 関裁(所)平25-39)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平250036
裁決年月日
平成26年3月28日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分は、請求人が修正申告書を提出し、調査が終了した後に、新たに得られた情報がないにもかかわらず行われた調査に基づくものであるから、国税通則法(通則法)第74条の11《調査の終了の際の手続》第6項の規定に反した違法な処分である旨主張する。しかしながら、経済社会の構造の変化に対応した税制の構築を図るための所得税法等の一部を改正する法律(平成23年法律第114号)附則第39条《当該職員の質問検査等に関する経過措置》第3項は、通則法第74条の11の規定は、平成25年1月1日以後に納税義務者に対して行う質問調査等(平成25年1月1日前から引き続き行われている調査等に係るものを除く。)について適用する旨規定しているところ、原処分庁は、平成24年11月7日に請求人に対する調査を開始し、修正申告書が提出されても調査を終了しておらず、調査担当職員が調査の結果を説明し、3月5日に原処分を行うまで、引き続き調査が行われていたというべきであるから、原処分に係る調査は、「平成25年1月1日前から引き続き行われている調査」に該当し、通則法第74条の11第6項の規定が適用される調査には該当しないので、原処分は違法な処分ではない。(平26. 3.28 関裁(所・諸)平25-36)

支部名
関東信越
裁決番号
平250035
裁決年月日
平成26年3月25日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件被相続人が株式売却代金として受領した1億円余りの現金(本件現金)を相続財産に含めて申告したが、その後本件現金の行方について可能な限り調査しても発見できず、本件現金がどのように費消されたかは具体的には不明であるものの、相続開始までに何らかの用途に費消されるなどした結果、相続開始日において本件被相続人は本件現金を所有していなかったので、本件現金は本件被相続人の相続に係る相続財産ではない旨主張する。しかしながら、本件現金が相続財産に含まれないというためには、本件現金が株式売却代金受領日から相続開始日までの間に費消あるいは贈与等により本件被相続人の財産から流出したと認められることが必要となるところ、本件被相続人は、本件現金を受領してから、自宅で生活したのは4か月余りにすぎない上、生活に通常必要な費用は、普通預金口座に預金されていた金員で賄われたものと推認することができ、そのほかに本件現金を費消していたとはおよそ考え難い。また、本件被相続人には老人ホーム入所日以降に成年後見人が就いたことからすれば、本件被相続人がその後に本件現金を費消したとも考えられない。このほか、当審判所の調査の結果によっても、本件現金が相続開始日までの間に費消あるいは贈与等により本件被相続人の財産から流出したと認めることはできない。したがって、本件現金は、本件被相続人の相続に係る相続財産であると認めるのが相当である。(平26. 3.25 関裁(諸)平25-35)

支部名
金沢
裁決番号
平250012ほか 1件
裁決年月日
平成26年3月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、平成元年分及び平成2年分の所得税に係る更正の請求について、請求人が役員報酬を得ていた法人(本件法人)の関与税理士が自己保身のためにミスを隠し適切に更正の請求をしなかったこと、原処分庁が本件法人が違法に過大な課税を受けていた事実を認識しながら税務調査を不問にし不明朗な税務処理を看過したこと、及び請求人に更正の請求の手続や期間についての知識がなかったことを理由に、国税通則法第23条《更正の請求》第1項に規定する請求期限を徒過しているとしても、当該更正の請求は適法である旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第1項が更正の請求ができる場合を同項に規定する事由及び期間に限定している趣旨からすれば、請求人の主張するこれらの事由をもって当該更正の請求を適法と解する余地はなく、請求人の主張は採用できない。(平26. 3.19 金裁(所)平25-12)

支部名
仙台
裁決番号
平250012
裁決年月日
平成26年2月26日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が提起した所得税更正処分取消等請求事件の判決(本件判決)が確定し、本件判決の理由中において、消費税及び地方消費税(消費税等)の申告に係る課税標準等の計算の基礎とした事実と異なる事実が認定されたことから、本件判決は国税通則法(通則法)第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する「判決」に該当する旨主張する。しかしながら、同号にいう「判決」とは、申告に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実(例えば契約の成否、相続による財産取得の有無等)を訴えの対象とする民事事件の判決をいうものと解するのが相当であるところ、本件判決は、請求人と国との間の所得税更正処分取消等請求事件の判決であって、消費税等の計算の基礎となった請求人と取引先との間の売買契約について、両者の間でその有無や効力が争われた民事事件の判決ではないことから、本件判決は、通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」に該当しない。(平26. 2.26 仙裁(諸)平25-12)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平250025
裁決年月日
平成26年2月17日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集№94

要旨

○ 請求人は、請求人が役務の提供を受けた販売員に支払った金員を外注費として計上した上で仕入税額控除の対象とするとともに、源泉所得税を納付していなかったことについて、過去の税務調査において指摘がなかったことを信頼していたのであるから、当該金員が外注費ではなく給与等に該当するとしてなされた原処分は信義則に反する旨主張する。しかしながら、租税法律主義の原則が貫かれるべき租税法律関係においては、信義則の法理の適用については慎重でなければならず、租税法規の適用によって実現されるべき納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお当該課税処分に係る課税を免れしめて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情が存する場合に、初めて同法理の適用の是非を考えるべきであり、その特別の事情の判断には、税務官庁が信頼の対象となる公的見解を表示したことにより、納税者がその表示を信頼して行動したところ、後にその表示に反する課税処分が行われ、そのために納税者が経済的不利益を受けることになったものであるかどうか、また、その信頼に基づいた行動について納税者の責めに帰するべき事由がないかという点の考慮が不可欠であると解される。これを本件についてみると、原処分のうち、過去の税務調査以前に納期限を経過していた源泉所得税に係る処分については、そもそも税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したといえる事情は存在しないし、原処分庁が請求人の税務上の取扱いを是認したということもできないから、特別の事情は認められず、また、過去の税務調査の後に申告期限又は納期限が到来する消費税及び源泉所得税に係る処分についても、税務調査において指摘がなかったことによって信頼の対象となるべき公的見解の表示があったとはいえないから、特別の事情は認められず、原処分は、いずれも信義則に反するものとはいえない。(平26. 2.17 名裁(諸)平25-25)

支部名
東京
裁決番号
平250088
裁決年月日
平成26年2月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100204030
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/3他事考慮
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が、租税特別措置法(平成22年3月法律第6号による改正前のもの)第41条の5《居住用財産の買換え等の場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除》第1項に規定する損益通算の特例の適用要件である住宅借入金等の償還期間の確認を怠り、同特例の適用要件を欠くことを見過ごして還付したことを認め、修正申告書の提出期限を更正期限までの間で資金繰りの目処がついたときとする旨の説明をしたことは公的な見解に当たり、当該説明に請求人が同意したことにより契約が成立しているにもかかわらず、請求人の資金繰りの状況を無視して更正処分(本件更正処分)をしたことは違法である旨主張する。しかしながら、納税義務がそれぞれの租税法規の規定する課税要件を充足することによって成立し、その法規に従って負担すべき義務の内容及び範囲が定まるものであることからすると、修正申告書の提出時期についての合意又は契約の有無によって、請求人の納税義務の成否やその内容及び範囲が左右されることはなく、請求人が主張するとおりであったとしても、具体的な納税義務を確定させる処分たる本件更正処分を取り消すべき理由とはならない。また、修正申告書の提出時期に係る説明は、原処分庁所属の各調査担当職員によってなされたものであり、これを税務官庁の長である税務署長その他の責任ある立場に在る者の正式の見解の表示と評価することはできず、当審判所の調査によっても、公的見解の表示があったとは認められないから、本件更正処分は、信義則に反し違法であると認めることはできない。(平26. 2.14 東裁(所)平25-88)

支部名
名古屋
裁決番号
平250024
裁決年月日
平成26年2月7日
裁決結果
棄却
争点番号
100203990
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、父親の相続に係る相続税の期限後申告に際し、計算の根拠とした相続税法が日本国憲法に違反して無効であるため、相続税法に基づき申告した相続税額は過大であるとして行った当該相続税に係る更正の請求(本件更正請求)に対し、原処分庁が更正をすべき理由がないとして行った通知処分は違法である旨主張する。しかしながら、本件更正請求は、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する「当該申告書に記載した課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこと」に該当せず、さらに、同項に基づく更正の請求ができる期間「法定申告期限から1年以内」を経過して行われたものであるから、原処分庁が本件更正請求に対して更正をすべき理由がないとして行った通知処分は適法である。なお、相続税法が日本国憲法に違反しているかどうかについての判断は、当審判所の権限に属さないことであり、審理の限りではない。(平26. 2. 7 名裁(諸)平25-24)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平250086
裁決年月日
平成26年2月6日
裁決結果
棄却
争点番号
100204120
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/12更正の効力
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が有限会社の出資持分(本件出資持分)を譲り受けたことにつき、何ら経済的利益を受けておらず、請求人に受贈益(本件受贈益)は発生しないから、本件受贈益が発生したとする先の事業年度の更正処分は違法であり、その違法な処分を前提として行われたその後の事業年度の更正処分(本件更正処分)も違法である旨主張する。しかしながら、資産の譲受けの対価の額が当該譲受け時の適正な価額より低い場合のその差額は、収益(受贈益)の額として益金の額に算入すべきことになるところ、当審判所は、先の更正処分について、本件出資持分に係る譲受対価の額は、当該譲受け時の適正な価額に比して低額であり、当該適正な価額と当該譲受対価の額との差額である本件受贈益は、本件における各事業年度の所得の金額の計算上益金の額に算入すべきであるなどとして、先の裁決において適法である旨の判断を示したところであり、同判断の内容は相当であるから、適法に行われた先の更正処分の結果、本件出資持分の帳簿価額が増加したとして行った本件更正処分も適法である。(平26. 2. 6 東裁(法)平25-86)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
平250009
裁決年月日
平成26年1月22日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、租税特別措置法第42条の4《試験研究を行った場合の法人税額の特別控除》の適用に当たり、同条第6項の適用要件を満たす請求人が、確定申告において同条第1項を適用したことは更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、同条第1項と第6項のうち、いずれの適用を受けるかは納税者の選択したところによるものと解され、また、同条の適用は当初申告において所定の書類を添付して適用を受けることが必要とされているところ、請求人は、当初申告における確定申告書に別表六(六)を添付し同条第1項の規定による法人税額の特別控除を適用しているのであるから、更正の請求において同条第1項に代えて第6項を適用することはできず、更正の請求ができる場合に該当しない。(平26. 1.22 仙裁(法)平25-9)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平250010
裁決年月日
平成26年1月17日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集№94

要旨

○ 原処分庁は、平成17年分の売上金額の一部を隠ぺい又は仮装行為に基づく申告漏れと認定しているが、当該隠ぺい又は仮装行為に基づく申告漏れに対応する所得金額は異議決定により算出されないとしたから、それに対応する所得税額は存在しない。 そうすると、平成17年分の所得税の修正申告により納付すべき税額は、平成17年分の売上金額の残部(上記売上金額の一部以外の部分)の申告漏れに係るものであると認められる。 ところで、国税通則法第70条《国税の更正、決定等の期間制限》第4項は、納税者が「偽りその他不正の行為」により国税を免れた場合の加算税の賦課決定の除斥期間を7年と規定しているところ、当審判所が上記申告漏れの態様を調査した結果によれば、平成17年分の売上金額の残部が申告漏れとなったことについて、請求人が自らに帰属しないような外形を作出したとか、本件調査において、請求人が真実の所得を秘匿するため、虚偽の資料を作成し又は領収証の控えつづりを秘匿するなどして、これらの申告漏れが発覚し難い状況を作出したとかの事実を認めることはできず、請求人が平成17年分の所得税の賦課徴収を不能又は困難にするような何らかの偽計その他の工作を伴う不正な行為を行ったとはいえないから、平成17年分の売上金額の残部の申告漏れに係る行為は、国税通則法第70条第4項に規定する「偽りその他不正の行為」には該当しないというべきである。(平26. 1.17 広裁(所・諸)平25-10)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平250036
裁決年月日
平成26年1月10日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204990
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/18その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、相続税の申告期限後に被相続人に係る退職慰労金(本件退職慰労金)の支給が確定したことは、国税通則法第65条《過少申告加算税》第4項に規定する正当な理由に該当するから、過少申告加算税の賦課決定処分(本件賦課決定処分)の一部は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、国税通則法施行令第27条《過少申告加算税等を課さない部分の税額の計算》は、同法第65条第4項に規定する正当な理由があると認められる事実に基づく税額として政令で定めるところにより計算した金額は、当該事実のみに基づいて修正申告書の提出又は更正があったものとした場合におけるその申告又は更正に基づき同法第35条第2項の規定により納付すべき税額とする旨規定しているところ、本件退職慰労金の金額から相続税法第12条《相続税の非課税財産》第1項第6号に規定する退職手当金等の非課税限度額を控除した金額を、請求人が提出した修正申告書の取得財産の価額に加算して計算しても、その課税価格は、相続税法第15条《遺産に係る基礎控除》に規定する基礎控除の額に満たないこととなるから、正当な理由があると認められる事実に基づいて修正申告又は更正があったものとした場合におけるその申告又は更正に基づく国税通則法第35条第2項の規定により納付すべき税額は算出されないこととなる。したがって、本件賦課決定処分のうち正当な理由に基づき取り消す部分はない。(平26. 1.10 大裁(諸)平25-36)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平250078
裁決年月日
平成26年1月10日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①原処分庁は、過去に請求人の更正の請求を認める減額更正処分を行い、請求人に対して公的見解を表示したこと、②請求人は、その公的見解の表示を信頼して確定申告を行ったこと、③その後、これに反する更正処分がなされたこと、④そのために請求人は納付すべき消費税及び地方消費税(消費税等)の額が増大し、経済的不利益を受けることとなったこと、⑤請求人が原処分庁の上記表示を信頼し、その信頼に基づいて行動したことに請求人の責めに帰すべき事由はないことから、上記表示以降の課税期間の消費税等に係る各更正処分(本件各更正処分)は信義則違反により違法である旨主張する。しかしながら、本件各更正処分は租税法規に適合する課税処分であることから、租税法規に従って算出された正当な消費税等の額の負担を超えた経済的不利益を受けることになったとは認められず、請求人について、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお本件各更正処分に係る課税を免れしめて請求人の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情は存在しないことからすれば、本件各更正処分は、信義則の法理の適用により違法なものとして取り消すべき理由はない。(平26. 1.10 東裁(諸)平25-78)

支部名
東京
裁決番号
平250077
裁決年月日
平成26年1月8日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人株式の株主地位確認請求等訴訟(本件訴訟)に係る判決(本件判決)により、現代表者の株主たる地位が確定したことに伴い、当該株主が開催した株主総会における役員改選決議及び役員報酬支給決議(役員報酬支給決議等)が有効であることが確定し、その結果、①当該決議に基づく役員報酬の額に係る役員報酬請求権も有効であることが確定したこと、②役員として活動を行うために代表者等が支出した経費額も正当化され、請求人の業務に関連する費用となったことから、これらの費用(本件役員報酬等)は損金の額に算入されるべきであり、本件判決によって請求人の課税標準等及び税額等の変更が見込まれることとなったのは明らかであるから、本件役員報酬等を損金の額に算入することを求めて行った更正の請求(本件更正請求)は認められるべきである旨主張する。しかしながら、本件訴訟は、役員報酬支給決議等の以前にあったとする、別個の役員改選決議の不存在及び取締役会決議の無効並びに請求人株式の所有権の確認を求めることを内容とするものであり、役員報酬支給決議等の内容及び存否についての事実は、審理の対象とされていなかったことは明らかであるところ、本件訴訟において審理の対象とされ、本件判決により確定したのは、現代表者の株主たる地位であって、役員報酬支給決議等が有効であると判断されたものではないから、改めて本件役員報酬等が遡って発生したとみるべき理由はなく、したがって、本件役員報酬等の損金算入の要因となる「その申告等に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実」たる課税要件事実を変動させることにはならないから、本件更正請求により、本件役員報酬等を損金の額に算入することはできない。(平26. 1. 8 東裁(法)平25-77)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平250076
裁決年月日
平成25年12月18日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が行った修正申告(本件修正申告)は、国税局査察部の誤導又は強要によるものであり、また、その内容も真実と相違するものであって、要素に錯誤が存するため、本件修正申告は無効である旨主張する。しかしながら、納税申告書の記載内容の過誤の是正については、その錯誤が客観的に明白かつ重大であって、法の定めた方法以外にその是正を許さないならば、納税義務者の利益を著しく害すると認められる特段の事情がある場合でなければ、法定の方法によらないで記載内容の錯誤を主張することは許されないものと解されるところ、本件の事実関係からすれば、査察部の強要があったとする証拠は認められず、本件修正申告は、請求人の何ら瑕疵のない意思決定に基づいて行われたものというべきであり、客観的に重大かつ明白な錯誤は認められず、法の定めた方法以外にその是正を許さないならば、請求人の利益を著しく害すると認められる特段の事情も認められないから、請求人は、本件修正申告の錯誤による無効を主張することはできない。(平25.12.18 東裁(法・諸)平25-76)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
沖縄
裁決番号
平250003
裁決年月日
平成25年12月17日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集№93

要旨

○ 請求人は、法人税の更正の請求をした際に、原処分庁所属の職員から、法人税の確定申告で中古建物に適用した耐用年数について、遡って減価償却資産の耐用年数等に関する省令第3条《中古資産の耐用年数等》第1項第1号及び第2号に掲げる各方法(見積法等)で算定することはできないが、進行事業年度から見積法等で算定することができる旨の指導(本件指導)を受けたことから、本件指導を信じて中古建物の耐用年数を見積法等で算定し、当該事業年度の法人税の確定申告をしたのにもかかわらず、原処分庁が本件指導を覆し更正処分をしたことは、信義誠実の原則(信義則)に反して違法である旨主張する。しかしながら、租税法規に適合する課税処分について、法の一般原理である信義則の適用については慎重でなければならず、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお当該課税処分に係る課税を免れしめて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別な事情が存する場合に初めて当該法理の適用の是非を考えるべきものであるところ、原処分庁は、本件指導に基づく税額に係る過少申告加算税を課さず、延滞税も免除していることからすれば、請求人は、租税法規に従って算出された正当な税額の負担を超える経済的不利益を受けたとは認められないから、本件指導に関し税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したものであるか否かにかかわらず、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなおその課税処分に係る課税を免れしめて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情が存するとは認められない。(平25.12.17 沖裁(法)平25-3)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
沖縄
裁決番号
平250002
裁決年月日
平成25年12月9日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、国税通則法第24条≪更正≫又は第25条≪決定≫に規定する調査において、実地調査は必須の手続であるにもかかわらず、原処分庁は更正処分等に当たり、請求人が取締役を務める同族会社に対する法人税の調査資料(聴取書等の内部資料)及び更正処分理由をそのまま引用するのみで、賃金台帳や預金通帳の閲覧、請求人との面談などの実地調査による事実確認をしなかったことから、当該更正処分等は法定の調査を欠く違法なものである旨主張する。しかしながら、国税通則法第24条又は第25条に規定する調査とは、課税標準等又は税額等を認定するに至る一連の判断過程の一切を意味するものであり、課税庁の証拠資料の収集、証拠の評価あるいは経験則を通じての要件事実の認定、租税法その他の法令の解釈を経て更正処分又は決定処分に至るまでの思考、判断を含む包括的な概念であり、そして、この調査の方法、時期などその具体的な手続については、法令上何ら規定されておらず、その点では、課税庁に広範な裁量権が認められており、課税庁が内部において既に収集した資料を検討して正当な課税標準を認定することも、その裁量権の範囲内であり、実地調査は必ずしも必須の手続であるとはいえないところ、原処分庁は、更正処分等に当たり、内部において既に収集した資料等を検討し、請求人の課税標準等を認定したのであるから、国税通則法第24条又は第25条に規定する調査を実施したと認められ、当該更正処分等は調査を欠く違法なものではない。(平25.12. 9 沖裁(所)平25-2)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平250022
裁決年月日
平成25年12月9日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正の請求の期限は、期限後申告書を含む申告書の提出日から1年以内と考えるべきである旨主張する。しかしながら、国税通則法(平成23年法律第114号による改正前のもの)第23条《更正の請求》第1項は、更正の請求期限を法定申告期限から1年以内と規定している以上、請求人の主張は独自の見解にすぎず採用できない。(平25.12. 9 関裁(所・諸)平25-22)

支部名
広島
裁決番号
平250008
裁決年月日
平成25年12月6日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、被相続人の妻A名義の定期貯金(本件定期貯金)について、本件定期貯金は、被相続人から妻Aが贈与されたものの一部であるにもかかわらず、原処分庁所属の調査担当者(本件調査担当者)の指摘により、被相続人の相続財産と誤信したものであるので、これにより行われた相続税の修正申告(本件修正申告)は、錯誤により無効である旨主張する。しかしながら、請求人及び妻Aは、本件調査担当者の指摘に対して被相続人の相続財産でない旨客観的な資料を提示するなどして具体的に反論することもなく、本件定期貯金が相続財産として記載された本件修正申告に係る修正申告書に自ら署名押印し、当該修正申告書を原処分庁に提出したことが認められ、また、当該修正申告書には、誤記、誤算等外形的に明白な誤びゅうの存在も認められない。そうすると、原処分庁にとって、本件修正申告の時点において、請求人が主張する錯誤が客観的に明白であったとは認められないから、本件修正申告が錯誤により無効であるとはいえない。(平25.12. 6 広裁(諸)平25-8)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
熊本
裁決番号
平250006
裁決年月日
平成25年12月5日
裁決結果
棄却
争点番号
100204119
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/2その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、法人税の更正通知書及び加算税の賦課決定通知書(本件各通知書)には納期限が記載されていないから、本件各通知書は記載不備の違法がある旨主張する。しかしながら、国税通則法第28条《更正又は決定の手続》第2項及び同法第32条《賦課決定》第3項は、納期限を記載しなければならない規定していないことから、本件各通知書に納期限の記載のないことをもって本件各更正処分が違法であるとはいえない。(平25.12. 5 熊裁(法)平25-6)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
平250005
裁決年月日
平成25年11月28日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204019
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
事例集登載頁
裁決事例集№93

要旨

○ 請求人は、原処分庁が確定申告書(本件申告書)に記載された「還付される税金」と同額を還付しているなど、本件申告書の記載内容は適正であるとの公的見解を表示したものであるから、原処分庁の行った更正処分(本件更正処分)により新たに納付すべきことになった税額のうち、すでに還付した税額(本件還付金)に係る処分は信義誠実の原則(信義則)に反し違法であり、本件更正処分のうち本件還付金の部分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、本件申告書は、請求人の妻がパンフレットを見ながら作成し、郵送で提出されていること及び税務官庁が本件申告書の作成を指導した事実が確認できないことから、本件申告書の作成について税務官庁が請求人に対して信頼の対象となる公的見解を表示したとは認められない。また、原処分庁は、所得税法第138条《源泉徴収税額等の還付》第1項及び所得税法施行令第267条《確定申告による還付》第4項の規定に従い本件還付金を還付し、国税収納金整理資金に関する法律の規定に基づき国税還付金振込通知書を送付したに過ぎず、これらの事実をもって、税務官庁が請求人に対し本件申告書の記載内容は適正であるとの公的見解を表示したとは認められない。よって、請求人には、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお本件更正処分に係る課税を免れしめて請求人の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情はなく、信義則を適用する余地はない。(平25.11.28 福裁(所)平25-5)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平250066
裁決年月日
平成25年11月27日
裁決結果
棄却
争点番号
100204019
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①原処分庁は、過去に請求人の更正の請求を認める減額更正処分を行い、請求人に対して公的見解を表示したこと、②請求人は、その公的見解の表示を信頼して確定申告を行ったこと、③その後、これに反する更正処分がなされたこと、④そのために請求人は納付すべき消費税及び地方消費税(消費税額等)の額が増大し、経済的不利益を受けることとなったこと、⑤請求人が原処分庁の上記表示を信頼し、その信頼に基づいて行動したことに請求人の責めに帰すべき事由はないことから、上記表示以降の課税期間の消費税等に係る各更正処分(本件各更正処分)は信義則に反し違法である旨主張する。しかしながら、本件各更正処分は租税法規に適合する課税処分であるところ、当該処分に係る過少申告加算税は異議決定において取り消されていることからすれば、請求人は、租税法規に従って算出された正当な消費税等の額の負担を超えた経済的不利益を受けることになったとは認められない。したがって、請求人について、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお本件各更正処分に係る課税を免れしめて請求人の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情は存在しないというべきであり、本件各更正処分は、信義則の法理の適用による違法なものとして取り消すべき理由はない。(平25.11.27 東裁(諸)平25-66)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
平250004
裁決年月日
平成25年11月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、国税犯則取締法に基づく犯則調査の際に行われた質問調査において、担当査察官から威圧・誘導を受けて作成された質問てん末書に基づいて行われた原処分は違法又は不当である旨主張する。しかしながら、当審判所の調査によれば、原処分庁の調査の手続が刑罰法規に触れ、公序良俗に反し又は社会通念上相当の限度を超えて濫用にわたる等重大な違法を帯びていたものと認定できる証拠等もなく、原処分庁による国税通則法第24条《更正》に規定する調査も実施されていることから、何らの調査なしに更正処分をしたに等しいものと評価を受ける場合に該当しない。また、原処分庁が査察資料を引き継いで、課税処分を行うために利用することは許されており、原処分庁に裁量違反も認められないから、調査手続には、原処分を取り消すべき違法又は不当はない。(平25.11.21 福裁(所)平25-4)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平250006
裁決年月日
平成25年11月12日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が提出した修正申告書(本件修正申告書)は、試算用の書面と誤信して提出したものであるから、修正申告としては無効である旨主張し、原処分庁所属の担当職員(本件担当職員)が試算したところに基づき、その指示に従って署名・押印して提出したものである旨答述する。しかしながら、本件修正申告書は、国税通則法第19条《修正申告》第4項に規定する記載事項を具備していると認められる上、本件修正申告書に誤記、誤算等の誤りはなく、また、本件修正申告書は、表面上部に「修正申告書」との表示があり、かつ、試算用であることをうかがわせる記載はない。また、本件修正申告書提出の経緯及び状況から、請求人は、本件修正申告書の提出時には、試算用との認識ではなく、しょうよう及び税額等の説明を受けた上で修正申告をする認識であったと推認されるから、請求人の答述は採用できず、その他に、本件修正申告が無効であると認めるに足る事情はない。(平25.11.12 広裁(所)平25-6)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平250021
裁決年月日
平成25年11月1日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集№93

要旨

○ 請求人は、調査担当職員が外注費等を過大に計上したとする総額の数字を口頭で説明するのみで、個別具体的な説明を一切していないから、国税庁の税務運営方針及び実務上の取扱いに反して説明責任を果たしていない旨主張する。しかしながら、税務運営方針は、申告納税制度の下における税務行政の円滑な運営のための基本方針を示したものであって、納税者の納得を得るまでの説明の義務までを課したものとは認められないことから、請求人の主張は採用できない。(平25.11. 1 大裁(所・諸)平25-21)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平250015
裁決年月日
平成25年10月10日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、実兄から毎月受領していた金員(本件金員)は貸付金の受取利息ではなく元本の返済であるところ、本件各修正申告等は、調査担当職員から受取利息であるとして申告を勧奨され、犯則調査の早期終了を示唆されたために十分熟慮もせずにした申告であって、錯誤によってなされた無効なものであるから、本件各修正申告等に係る加算税の賦課決定処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、請求人と兄は金銭消費貸借契約で本件金員と同額の月利を約定したことが認められ、犯則調査での兄の申述からも、本件金員は、貸付金の元本の返済ではなく利息の支払であったと認められるのであって、本件各修正申告等の内容は、客観的に正しい所得金額による申告であったというべきであるから、請求人の利益を著しく害すると認められる特段の事情があるとはいえず、本件各修正申告等が錯誤によって無効なものであるという主張は認められない。(平25.10.10 名裁(所)平25-15)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平250053
裁決年月日
平成25年10月10日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁の行った各更正処分(本件各更正処分)が、前回調査の担当職員が作成したメモ(本件メモ)及び当時の所轄税務署長が行った更正処分に反してなされたものであるから、信義則に反する違法な処分である旨主張する。しかしながら、本件メモによる指摘のみでは直ちに税務署長その他責任ある立場にある者の正式な見解の表示ということはできず、また、更正処分が行われたことのみをもって直ちに当該処分を公的見解の表示と評価することもできない。また、前回調査の担当職員が、請求人に対し、請求人の行っている講習(本件講習)に係る役務提供が非課税取引に該当する旨の解釈を前提とした調査結果を本件メモにより提示し、税務署長が当該調査結果に沿った更正処分を現に行ったことからすれば、本件メモによる指摘及び更正処分という一連の表示を通じて、信頼の対象となる公的見解を表示したとみるべき余地はあるものの、仮に、請求人に対し信頼の対象となる公的見解が表示されたと評価され得るとしても、請求人が、当該表示を受けたことによりその後確定申告をした以外に何らかの行動をした事実を認めることができないことからすれば、請求人が上記表示を信頼し、その信頼に基づいて行動した結果、本件各更正処分により、法令の規定に従った正当な納税額を超える経済的不利益を被ったという事情は認められない。そうすると、本件において、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお本件各更正処分に係る課税を免れせしめて請求人の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような「特別の事情」は存在しないというべきであり、本件各更正処分は、信義則の適用により違法なものとして取り消すべき理由はない。(平25.10.10 東裁(諸)平25-53)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平250016
裁決年月日
平成25年10月2日
裁決結果
棄却
争点番号
100204045
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/4差押え等権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が、国税徴収法(徴収法)第51条《相続があつた場合の差押》第1項に従って代償債権の差押処分を優先して執行すべきであるにもかかわらず、これを放置し、請求人の固有財産からの徴収を当初から意図して、請求人の所得税に係る還付金の充当処分(本件充当処分)を行ったことは徴収権の濫用に当たる旨主張する。しかしながら、徴収法第51条第1項は、その文言からも明らかなとおり、国税の納付義務を負う者が死亡したことにより、その納付義務が相続により相続人に承継されることになった場合に、その相続人に対して差押えを行うときは、まず相続財産を差し押さえるべき旨を定めた規定であって、相続税の連帯納付責任額の徴収手続である本件充当処分の適否に直ちに関係するものではないから、この規定を根拠とする請求人の主張には理由がない。そもそも、連帯納付義務者に対する徴収に当たって、差押えの対象となる財産は相続財産に限定されることなく、相続によって受けた利益の額の範囲で、差押禁止財産を除く請求人所有の全ての財産に及ぶものである。そして、いかなる財産を差し押さえるかという差押財産の選択及び差押処分の時期については徴収職員が有する合理的な裁量に委ねられているところ、代償債権に対する滞納処分を行わずに本件充当処分を行ったことが、かかる合理的裁量の範囲を超えるものということはできない。(平25.10. 2 大裁(諸)平25-16)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
熊本
裁決番号
平250002
裁決年月日
平成25年9月24日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集№92

要旨

○ 請求人は、①更正処分の理由付記について適用除外を規定した行政手続法第3条《適用除外》第1項第6号は、憲法第31条及び第32条に違反し無効であり、また、更正の理由を更正通知書の記載事項としていない国税通則法(平成23年法律第114号による改正前のもの(通則法))第28条《更正又は決定の手続》第2項及び第74条の2《行政手続法の適用除外》も、憲法の上記各条項に違反し無効であるから、更正処分は、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項及び第3項が適用される旨主張するとともに、②仮にこれら法令が無効でなくても、本件における相続に係る相続税の更正処分(本件更正処分)の通知書には、更正の具体的な理由の記載がなく、これは上記各項に違反するので、本件更正処分は違法である旨主張する。しかしながら、①審判所は、原処分庁の行った処分が国税に関する法律に照らして違法又は不当なものであるか否かを判断する機関であって、行政手続法及び通則法の諸規定が憲法に違反しているか否かの判断については、審判所の権限に属さないことであり、審理の限りではない。そして、通則法第74条の2第1項は、国税に関する法律に基づき行われる処分その他公権力の行使に当たる行為については、行政手続法第2章、第3章の規定は適用しない旨規定しているので、更正処分には、行政手続法第14条第1項及び第3項は適用されない。次に、②については、通則法第28条第2項が、相続税の更正通知書に更正の理由を記載事項として掲げておらず、また、相続税の更正通知書に理由を付記すべき旨を定めた法令の規定もないので、本件更正処分の通知書に具体的な理由の記載がないことをもって、本件更正処分が違法とはならない。(平25. 9.24 熊裁(諸)平25-2)

支部名
東京
裁決番号
平250036
裁決年月日
平成25年9月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、精算した海外子会社から受け取った残余財産の株式(本件株式)を純資産価額方式を基に時価を算定し、みなし配当の金額を計算して確定申告をしたことについて、①純資産価額方式による評価額は土地使用権や製造設備等の重要な資産を簿価で評価しているため時価ではないこと、②土地使用権や製造設備等についての売買実例価額や新品の小売価額等は不明であり、将来の収益性を算定の基礎とした方式により本件株式を評価すべきであったことから、当初の確定申告は、国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったことが明らかであり、請求人が行った更正の請求は国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号の要件に該当する旨主張する。しかしながら、法人税法には、法人が金銭以外の資産により配当を受けた場合の当該金銭以外の資産の時価を評価する方法に関する具体的な規定はないところ、上場有価証券等以外の株式の評価において、純資産価額方式は合理的な評価方法の中に含まれると解され、また、土地使用権や製造設備等に係る売買実例や新品の小売価額が不明である場合に、その取得価額等を基に使用期間に応じて減価させた金額を時価と考えることには合理性があるというべきであり、本件株式を純資産価額方式により評価を行ったことに誤りはなく、また、その計算に誤りも認められないから、請求人が行った更正の請求は国税通則法第23条第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に当たらない。(平25. 9.19 東裁(法)平25-36)

支部名
東京
裁決番号
平250026
裁決年月日
平成25年8月27日
裁決結果
棄却
争点番号
100203050
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、確定申告(本件確定申告)において、外国子会社から受ける剰余金の配当等(本件配当金)につき、法人税法第23条の2《外国子会社から受ける配当等の益金不算入》第1項の制度(本件益金不算入制度)を適用せずに課税標準を計算したが、請求人には本件益金不算入制度の適用を受ける意思があったにもかかわらず、請求人の担当者間の意思疎通不足によって本件配当金について確定申告書への記載が漏れていたものであり、このことは同条第4項の「やむを得ない事情」に該当するから、本件配当金について本件益金不算入制度の適用が認められるべきであり、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求をすることができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、請求人は、自ら正確に本件配当金に係る益金不算入額を計算することも、それを本件確定申告書に記載することもしていないのであるから、本件益金不算入制度の適用を受ける意思を示していたということはできず、また、法人税法第23条の2第4項の「やむを得ない事情」とは、風水害、地震等の災害による影響等、納税者である法人が本件益金不算入制度の適用に関する記載をすることを妨げる外部的事実があり、納税者自身の力では当該記載をすることができないような場合をいうのであって、自身の責めに帰すべき事情はこれに当たらないと解するのが相当であるところ、請求人主張の事実は外部的事実に当たらず、同項に規定する「やむを得ない事情」があったとは認められない。そうすると、本件確定申告の計算等に誤りは認められず、国税通則法第23条第1項第1号に規定する「納付すべき税額が過大であるとき」には該当しないから、同項に規定する更正の請求をすることができる場合には当たらない。(平25. 8.27 東裁(法)平25-26)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平250008
裁決年月日
平成25年7月26日
裁決結果
棄却
争点番号
100202030
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/3期限内申告
事例集登載頁
裁決事例集№92

要旨

○ 請求人は、ゆうメールにより提出した所得税の確定申告書(本件確定申告書)について、国税通則法第22条《郵送等に係る納税申告書等の提出時期》の規定が適用される旨主張する。しかしながら、租税法が私法上の概念を特段の定義なく用いている場合には、私法上の概念と同じ意義に解することが、租税法律主義や法的安定性の確保に資するところ、国税通則法第22条は、「郵便」及び「郵便物」と規定し、同法上にその定義規定を置いておらず、郵便法上の「郵便」及び「郵便物」と別意に解すべきことが国税通則法の明文又はその趣旨から明らかであるなどの事情も認められない。かえって、国税通則法第22条は、郵便及び信書便が郵便法又は信書便法の規定に従って配達されるため紛失する可能性が低いことなどの事情を考慮し、また、納税者と関係税務官庁との地理的間隔の差異に基づく不公平を是正する必要性も勘案して、特に郵便又は信書便により提出された納税申告書等については、民法上の到達主義の原則を緩和するものであることなどに照らせば、国税通則法第22条の「郵便」及び「郵便物」は、郵便法上の「郵便」及び「郵便物」と同じ意義に解するのが相当である。そして、郵便法第68条《郵便約款》に基づき定められた内国郵便約款及びゆうメールについて定めるポスパケット約款によれば、ゆうメールによる役務の提供は、荷物の運送であって、郵便法上の「郵便」には該当しない。したがって、ゆうメールによる本件確定申告書の提出について、国税通則法第22条の規定は適用されない。(平25. 7.26 大裁(所)平25-8)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平250004
裁決年月日
平成25年7月24日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が請求人に対し行った過去の数回の調査において何ら指導又は指摘を行わず請求人の経理処理を認容してきたことは、信頼の対象となる公的見解の表示に当たる旨主張する。しかしながら、過去の調査において、原処分庁が指導又は指摘をしなかったからといって、税務官庁が請求人に対し信頼の対象となる公的見解を表示したということはできない。(平25. 7.24 広裁(法)平25-4)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平250004
裁決年月日
平成25年7月24日
裁決結果
棄却
争点番号
100204041
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/1更正権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が当初更正処分の全部を取り消して再更正処分(本件更正処分)を行ったことは、更正権の濫用に当たる旨主張する。しかしながら、原処分庁は適正な課税の確保実現を図るため、更正処分の瑕疵を発見したときは、当該瑕疵が実態的なものであれ、手続的なものであれ、これを取り消して新たな更正処分を行うことができるものと解されるところ、原処分庁は、更正通知書の更正の理由付記に不備があったとして、当初更正処分の全部を取り消し、再度、更正の期間制限内である事業年度について本件更正処分を行ったものであり、更正権の濫用をうかがわせる事実は何ら認められない。(平25. 7.24 広裁(法)平25-4)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平250017
裁決年月日
平成25年7月22日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が、確定申告書等の提出時に、請求人に対して原処分の基礎となった不動産所得の金額の誤り等に関する指摘及び指導を行う機会があったにもかかわらず、指摘及び指導を行うことなく、原処分をしたことは、信義則に反する違法な行為である旨主張する。しかしながら、本件において、原処分庁が、確定申告等の際、請求人に対し当該誤り等を指摘及び指導しなかったとしても、そのことが、請求人が確定申告等をした不動産所得に関する内容を是認することを意味するものではなく、また、その後、原処分が行われるまでの間に当該誤り等を指摘及び指導しなかったとしても、単に不作為が継続したにすぎないから、原処分庁のこれらの行為をもって、原処分庁が請求人に対し信頼の対象となる公的見解を表示したものということはできない。(平25. 7.22 東裁(所・諸)平25-17)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平250006
裁決年月日
平成25年7月18日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、同人が行った不動産の譲渡(本件不動産譲渡)について、原処分庁所属の職員が、申告相談(本件相談)において「税金はかからない」旨の回答をしたにもかかわらず、所得税の決定処分(本件決定処分)をしたことは、信義則に反する旨主張する。しかしながら、請求人が、本件不動産譲渡に係る所得税の申告の要否の判断に必要な譲渡価額、取得費及び譲渡費用の各項目を具体的に説明したとは認められず、このような事情の下、本件相談を担当した職員は、飽くまでも相談者である請求人の説明の範囲内において、一応の助言を行ったにすぎないものであるから、上記回答によって税務官庁による公的見解の表示があったとは認めれない。そうすると、請求人が税務官庁から本件不動産譲渡に関して「税金がかからない」旨の回答を受けたと解釈した上でこれを信頼したとしても、決定処分に係る課税を免れしめて請求人の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情が存するということはできないことから、本件決定処分が信義則に反し違法であるとは認められない。(平25. 7.18 大裁(所)平25-6)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平250002
裁決年月日
平成25年7月4日
裁決結果
棄却
争点番号
100203050
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、建物の取得費用が、課税資産の譲渡等とその他の資産の譲渡等に共通して要する課税仕入れであったとしても、消費税法第30条《仕入れに係る消費税額の控除》第2項第1号の個別対応方式の用途区分の判断基準が不明確であったために適切な区分が出来なかったことから、過少申告加算税の趣旨に照らしても、納税者に過少申告加算税を賦課することが酷であるとして国税通則法第65条《過少申告加算税》第4項に規定する「正当な理由があると認められる」場合に当たる旨主張する。しかしながら、消費税法第30条第2項第1号の用途区分の判断基準は、当該課税仕入れの目的及び当該課税仕入れに対応する資産の譲渡等がある場合にはその資産の譲渡等の内容を勘案して判断すべきであるところ、請求人の判断は、消費税法第30条第2項第1号の規定を独自に解釈したことによるもの、すなわち、請求人の主観的事情に基づく単なる法令解釈の誤りによるものといわざるを得ず、真に請求人の責めに帰することができない客観的な事情がある場合に該当するとは認めることはできない。(平25. 7. 4 名裁(諸)平25-2)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
札幌
裁決番号
平240019
裁決年月日
平成25年6月28日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正処分(本件更正処分)に係る更正通知書(本件更正通知書)の「この処分の理由」欄に記載されている理由は、租税特別措置法第25条《肉用牛の売却による農業所得の課税の特例》第2項の規定を適用する場合における、総所得金額の計算上控除する純損失の金額に相当する金額を算定する前提となる請求人の事業所得の金額の捉え方を否認する理由について一切触れず、所得税法第70条《純損失の繰越控除》第1項に規定する純損失の繰越控除の適用前の金額を総所得金額とする誤った法令解釈に基づくものである上、本件更正通知書の「別表」との整合性がないから、本件更正処分には、理由附記不備の違法がある旨主張する。しかしながら、本件更正処分は、更正通知書にその更正の理由の附記を要しないものであり、理由附記の程度によって、本件更正処分の適否が左右されるものではない。(平25. 6.28 札裁(所)平24-19)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平240050
裁決年月日
平成25年6月25日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204042
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/2調査権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集№91

要旨

○ 請求人は、原処分庁の調査官から「損失は認めない。私の言ったとおりに申告してくれないと、あなたに対して何年も遡って調査する。」とやくざのように強迫されたこと、調査官が請求人が無申告であるとか脱税をしているものと決めつけ、請求人の個人口座に関する過去7年ほどの情報を収集した上、隅々まで調査し、執拗に請求人を追及したことから原処分に係る調査の手続は違法であり原処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、税務調査は、租税実体法によって成立した抽象的な納税義務を具体的に確定するための事実行為であって、課税処分とは本来別個のものであるから、調査手続の違法は、それが刑罰法規に触れたり、公序良俗に反する等およそ税務調査を行ったとはいえないと評価されるほど違法性の程度が著しい場合を除いては、課税処分の取消しの理由にはならないものと解されるところ、請求人の外国為替証拠金取引に係る取引内容を確認していない原処分の調査の初日において、調査官によってそのような発言がされたとするのは不合理であり、また、調査官が、「含み損は損失として認めることはできません。」と説明したことが認められることからすると、調査官が強迫した事実は認められない。そして、請求人が具体的な主張をしないため、調査官が、請求人に対し、請求人の取引に係る情報に基づき請求人の申告及び脱税の有無について追及したとしても、原処分に係る調査の手続については、刑罰法規に触れたり、公序良俗に反する等およそ税務調査を行ったとはいえないと評価されるほど違法性の程度が著しい場合には当たらないというべきである。(平25. 6.25 名裁(所)平24-50)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
平240019
裁決年月日
平成25年6月24日
裁決結果
棄却
争点番号
100204050
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/5申告の勧奨と更正(通則法74条の11を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る調査(本件調査)の手続の違法・不当を主張する。しかしながら、本件調査は、①原処分庁が、消費税等の確定申告がない等の請求人に対し、適切に又は正確に申告させようとして行ったもので、その必要性が認められること、②課税の根拠となる資料の収集は、納税者からの提出によりなされる側面も大きく、しかもその一部は、他の資料と矛盾しない限りで納税者の口頭での説明に依るところもあるのであるから、課税庁が自らの調査内容を踏まえて想定した事実関係の有無を納税者に問いかけ、説明させようとすることや、更にはそうした事実関係を踏まえた修正申告等を促すこと自体は、必ずしも社会通念上の相当性を欠くものではないというべきであり、納税者に過度の負担を強いる等の態様にわたらない限り、なお相当性を有すると解すべきであって、結果的に所得税の修正申告に応じていない請求人に対し、原処分庁が所得税の修正申告を強要したような事実もうかがわれず、本件調査の手続は、請求人の私的利益との衡量において社会通念上相当な限度にとどまると認められること、③最終的な税額を確定させるために調査の手続を繰り返すことや調査が進行するに従って事実が判明し調査結果の内容が変動していくことは調査担当職員の合理的な判断の範囲内にとどまることから、本件調査の手続は、適法妥当な税務調査の限度にとどまるといえる。(平25. 6.24 福裁(諸)平24-19)

支部名
大阪
裁決番号
平240080
裁決年月日
平成25年6月18日
裁決結果
棄却
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、不動産の売買契約(本件各契約)に基づき支払った中間金の返還請求訴訟において和解(本件和解)が成立し、本件各契約が無効となったのであるから、当該和解は国税通則法(通則法)第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する和解に該当する旨主張し、また、仮に該当しないとしても、請求人が売主の条件不成就を理由に売主に解約通知書を送付したことをもって解除権が行使されたのであるから、通則法第23条第2項第3号及び通則法施行令第6条《更正の請求》第1項第2号に規定する後発的事由に該当するので、本件和解により生じた損失について、更正の請求を認めない原処分は違法である旨主張する。しかしながら、本件和解調書によれば、本件和解は、和解成立日以降の売買契約の効力について否定しているものと解されるが、同効力が失われた時期について請求人が主張するように、請求人の訴訟上の主張を認めて停止条件不成就まで遡って無効であることを確定したものとまでは認められず、また、通則法第23条第2項第3号及び通則法施行令第6条第1項第2号の規定する解除権の行使についても、本件各契約に法定解除の事由は窺えないし、約定解除や合意解除があったものとも認められないから、請求人の主張はその前提を欠くものである。また、仮に、本件の審査請求が法定の期間内にされたものであったとしても、更正の請求が認められるためには、通則法第23条第1項各号に掲げる税額が過大であるなどの実体的要件が満たされていることが必要なのは当然であるところ、法人である請求人の所得金額の計算においては、当事業年度において生じた損失は、事業年度を遡って損金としての処理はしないというのが、一般に公正妥当と認められる会計処理の基準であると解されるから、本件和解により生じた損失は、本件和解成立日に初めて損失として確定し、損金として計上することが可能となったものであると認められる。(平25. 6.18 大裁(法)平24-80)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平240081
裁決年月日
平成25年6月18日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、前処分を受けた際と異なり、本件各更正処分では水道光熱費から推計の方法により請求人の消費税の課税売上高を算出していること及び異議決定において附記する理由をできる限り詳細に記載するように努める旨の衆議院の附帯決議があることから、不利益処分である本件各更正処分等にも理由を附記するべきである旨主張する。しかしながら、国税通則法(平成23年法律第114号による改正前のもの)第74条の2《行政手続法の適用除外》第1項は、国税に関する法律に基づき行われる処分については、行政処分に係る一般規定である行政手続法第2章及び第3章の規定は適用しない旨規定しているところ、原処分は、国税通則法第2章《国税の納付義務の確定》第2節《申告納税方式による国税に係る税額等の確定手続》第3款《更正又は決定》の規定に基づき行われる処分であるから、行政手続法第3章に定められている同法第14条《不利益処分の理由の開示》等の規定は適用されない。また、消費税等の更正処分についてその更正の理由を附記すべき旨を定めた法令上の規定はない。これらの規定によると、原処分庁は、請求人に対する本件各更正処分について、それに係る更正通知書に更正の理由を附記する法的義務はないと解されるから、この点に関する請求人の主張は採用することができない。(平25. 6.18 大裁(諸)平24-81)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平240237
裁決年月日
平成25年6月18日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人の主張は、原処分庁所属の職員が、修正申告をしょうようする際、請求人の納税管理人に対し加算税を免除する旨を説明したとの事実が存在することを前提として、このことが、信義則の法理の適用の是非を考える要素の一である税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解の表示であると主張するものと解される。しかしながら、原処分庁所属の職員は、当該納税管理人に対し、加算税の免除に応じることはできない旨を告げた事実が認められるから、本件においては、そもそも、信義則の法理の適用の是非を考える要素の一つである、税務官庁(原処分庁)が納税者(当該納税管理人)に対し信頼の対象となる公的見解を表示した(加算税を免除する旨を説明した)事実を認めることができない。(平25. 6.18 東裁(諸)平24-237)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平240237
裁決年月日
平成25年6月18日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件における修正申告(本件修正申告)について、請求人の納税管理人に修正申告する意思がなかったにもかかわらず、原処分庁所属の職員が勝手に修正申告書(本件修正申告書)の受付をしたものであり、請求人の意思に基づかない無効なものである旨主張する。しかしながら、当該納税管理人は、①本件修正申告の2日前の日に、原処分庁所属の職員に対し、修正申告をする意向がある旨を申し立てており、同日の時点において、本件修正申告をする意思があったものと認められること、②本件修正申告の日に、本件修正申告により納付すべき税額(本件税額)を納付するために原処分庁を訪れ、その際、原処分庁所属の職員は、本件税額の納付の前に、修正申告書の提出を求めていることから、遅くともこの時点において、本件税額の納付は修正申告書を提出した上でなければできないことについて認識したものと推認できること、③同日に、本件修正申告書のコピーに原処分庁の収受日付印を押印したものを、特段の異議を唱えることなく受領した上で、本件税額を納付したものであるから、この時点においても本件修正申告をする意思を有した上で本件修正申告書を提出したものと認められることから、当該納税管理人は、請求人の納税管理人として、修正申告の意思をもって、原処分庁に対し、本件修正申告書を提出して本件修正申告をしたものと認めれる。したがって、本件修正申告は有効なものと認められる。(平25. 6.18 東裁(諸)平24-237)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平240027
裁決年月日
平成25年6月17日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、法人税について、請求人の各関係会社(本件各関係会社)の役員報酬、帳簿作成費用等を、所得の金額の計算上損金の額に算入することを失念して確定申告をしていたため、法人税に係る確定申告書に記載した課税標準及び納付すべき税額が過大となっている旨主張する。しかしながら、本件各関係会社は固有の法人格を有する会社であり、本件各関係会社の役員報酬、帳簿作成費用等は、本件各関係会社固有の費用であって、請求人の費用ではないから、請求人の所得の金額の計算上損金の額に算入することはできない。(平25. 6.17 広裁(法・諸)平24-27)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平240027
裁決年月日
平成25年6月17日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、消費税及び地方消費税(消費税等)について、請求人の各関係会社(本件各関係会社)の帳簿作成費用等を請求人の仕入税額控除の額に加算することを失念して確定申告していたため、消費税等に係る確定申告書に記載された納付すべき税額が過大となっている旨主張する。しかしながら、本件各関係会社の帳簿作成費用等は、本件各関係会社固有の費用と認められ、請求人の課税仕入れに該当しない。(平25. 6.17 広裁(法・諸)平24-27)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平240026
裁決年月日
平成25年6月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁の調査担当職員が請求人に修正申告をしょうようし、請求人がこれに応じて所得税の修正申告書を提出し、納税を完了したことにより、請求人の所得税の課税標準等及び税額等が確定したのであり、原処分庁は、請求人の所得税の課税標準等及び税額等が当該修正申告書どおりに確定した旨の信頼を与えたから、原処分庁が再調査の結果に基づき行った更正処分等は、請求人の信頼を裏切ったもので、信義則の適用により違法又は不当なものとして取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、請求人が信頼したという原処分庁の調査担当者による修正申告のしょうようは、単に調査担当者が課税の範囲について、その時点で有する認識を示すものにすぎないから、当該しょうようは、税務官庁が請求人に対し信頼の対象となる公的見解を表示したということはできず、本件において、信義則の適用を考える余地はないものといわなければならない。(平25. 6.14 広裁(所)平24-26)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平240079
裁決年月日
平成25年6月14日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①調査担当職員が無断で寝室に入室したこと、②請求人が提出した納品書等を約1か月間返却してもらえなかったこと及び③原処分庁の調査が長期間続けられ、また、納税者への聴き取りや反論の機会が与えられなかったことを理由として、原処分における調査手続に違法があった旨主張する。しかしながら、①書類の保管場所である本件寝室において調査担当職員が書類の確認を行うことについて請求人は同意していたと認められ、質問検査の必要性と相手方の私的利益との比較衡量において社会通念上必要な程度にとどまっており、かつ、調査権限を有する調査担当職員の合理的な判断を超えたともいえないこと、②調査担当職員は、本件納品書等を留め置く必要があったため、請求人に預り証を交付して本件納品書等を預かり、約1か月後に返却したのであり、原処分庁の裁量権の範囲内における合理的な判断であること及び③調査担当職員は、請求人の自宅を訪問し又は電話により調査を行い、また、調査結果等についても説明をしていることからすれば、納税者への聞き取りや反論の機会が与えられなかった旨の請求人の主張する事実を認めることができず、また、原処分庁が約半年をかけて調査を行い、原処分をしたことも、裁量権の範囲を逸脱するものではないことから、請求人の主張はいずれも採用することができない。(平25. 6.14 大裁(所・諸)平24-79)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平240228
裁決年月日
平成25年6月10日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件における相続に対する原処分(本件更正処分及び本件賦課決定処分)の課税根拠が大変曖昧で、かつ、不明である旨主張する。しかしながら、原処分庁は、原処分に係る相続税の更正通知書及び加算税の賦課決定通知書(①本件更正処分前の課税標準等及び税額等、②本件更正処分後の課税標準等及び税額等、③本件更正処分により増加する部分の税額、並びに④本件賦課決定処分に係る過少申告加算税の計算の基礎となる税額及び納付すべき加算税の額が記載されたもの)を請求人に対して発送し、当該通知書は請求人に送達されたことが認められる。そうすると、本件更正処分及び本件賦課決定処分は、国税通則法第28条《更正又は決定の手続》及び同法第32条《賦課決定》の規定に従い、課税根拠を明らかにして行われているものと認められる。(平25. 6.10 東裁(諸)平24-228)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
札幌
裁決番号
平240016
裁決年月日
平成25年5月28日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、調査担当者(本件調査担当者)が、請求人が給与として支払った額(本件金員)を損金の額に算入することができないとする処分の理由について、当初は「その他の流出」に該当するとの見解を表明しながら、次に「出資金」に該当するとの見解に変更し、最終的に更正処分(本件更正処分)において「寄附金」の額に該当するものとしているのは、裁量権の濫用であるとともに課税権の濫用であり、処分理由を明確に特定できないままなされた本件更正処分は違法である旨主張する。しかしながら、税務調査においては、その過程で税務官庁が見解を示し、これに対し納税者が自身の見解を示すことは一般に行われているものと認められ、税務官庁の見解が変遷したとしても、そのことをもって更正処分が違法となるものではないから、本件更正処分に裁量権の濫用及び課税権の濫用があるということはできず、また、本件更正処分に係る通知書の「更正の理由」欄には、本件金員は寄附金の額に該当するものと認められる旨が明確に記載されているから、本件更正処分が処分理由を明確に特定できないままなされたものである旨の主張には理由がない。(平25. 5.28 札裁(法)平24-16)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平240215
裁決年月日
平成25年5月27日
裁決結果
棄却
争点番号
100204990
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/18その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁に対し、平成21年分の所得税の法定申告期限内に、「譲渡所得の内訳書」(本件内訳書)と一緒に、「確定申告書」を郵送により提出したはずであるから無申告ではない旨主張する。しかしながら、原処分庁が請求人から当該法定申告期限内に郵送により提出を受けた書類は、本件内訳書のみであり、請求人から確定申告書の提出はなかったことが認められる。なお、請求人は上記のとおり主張し、当審判所に対しても本件内訳書とともに平成21年分の所得税の確定申告書を郵送で提出した旨答述するが、①原処分庁に請求人の当該確定申告書は存しない上、②請求人に係る申告書等受付票にも譲渡所得の内訳書が提出された旨の記載しかなく、当該申告書等受付票は2人1組の確認体制の下で作成されていて、その記載内容は高い信用性を有すると認められることからすると、かかる客観的事実又は信用性の高い証拠の記載内容に相反する請求人の上記答述を信用することはできない。(平25. 5.27 東裁(所)平24-215)

支部名
福岡
裁決番号
平240018
裁決年月日
平成25年5月20日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の外国子会社(本件外国子会社)からの配当金(本件配当金)を収益の額に計上して法人税の確定申告をしていたところ、本件配当金は、法人税法第23条の2《外国子会社から受ける配当等の益金不算入》の規定(本件制度)により本件事業年度(平成23年3月期)の所得金額から減算すべきであるとして、国税通則法第23条《更正の請求》第1項に基づき更正の請求をしたことについて、近年、任意的申告調整事項に誤りが認められた場合においては、納税者の選択する意思が重要であるとして更正の請求が認められているところ、①請求人が平成22年6月に本件外国子会社から受けた前年の配当金については本件制度を適用していること、②国外関連者に関する明細(別表十七(四))には、請求人の受取配当金の全額を記載しており、当該配当金の全額が本件制度の対象となることは明らかであることなどから、請求人には本件配当金も本件制度の適用を選択する意思があったのであり、確定申告書に本件配当金に係る益金不算入額に関する明細(別表八(二))の記載がなかったことは国税通則法第23条第1項に該当する旨主張する。しかしながら、本件制度の適用を受けるためには確定申告書に別表八(二)を記載して添付することが要件とされているところ、請求人が添付した同表には本件配当金についての記載がなく、請求人は、本件配当金について、本件制度の適用をしないと選択したのであり、外国子会社から受ける剰余金の配当等の額について、その全てに本件制度を適用しなければならないとする法令はなく、その選択は適法であるから、請求人が確定申告において選択した本件制度による益金不算入額は適法であって、これについて更正の請求を認める事由はない。(平25. 5.20 福裁(法)平24-18)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平240024
裁決年月日
平成25年5月9日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204042
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/2調査権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①調査担当者が、請求人に暴言を浴びせて犯罪者扱いしたこと、正式な調査の連絡及び告知もないままに調査に着手したこと、無断で請求人の私有地に車で立ち入ったこと、請求人の取引先に対して事実と異なる申述を強要したこと、請求人の取引先に度重なる訪問、強迫、強要を行ったこと、調査において知り得た事実を、他人に話すという守秘義務に違反したこと、取引先に確認しようともしないで請求人が提出した書類を虚偽のものと決めつけたこと、②原処分庁が、請求人に対し、通常行われない7年間もの更正処分等を行うなど、敵対意識をもった調査を行ったこと、③異議審理庁が、請求人の主張に対して真摯な調査を行わなかったことは、いずれも更正処分等を取り消すべき調査手続の違法又は不当事由に該当する旨主張する。しかしながら、請求人の上記各主張は、請求人が主張する事実が認められないもの、仮にその事実があったとしても調査の手続に更正処分等を取り消すべき違法又は不当と認められないもの、調査の違法又は不当とは関係しないものである。(平25. 5. 9 広裁(所)平24-24)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平240207
裁決年月日
平成25年5月9日
裁決結果
棄却
争点番号
100204120
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/12更正の効力
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が有限会社の出資持分を譲り受けたことにつき、何ら経済的利益を受けておらず、請求人に受贈益(本件各受贈益)は発生しないから、先の各更正処分により本件各受贈益が発生することを前提として行われた再更正処分は違法である旨主張する。しかしながら、資産の譲受けの対価の額が当該譲受け時の適正な価額より低い場合のその差額は、収益(受贈益)の額として各事業年度の益金の額に算入すべきことになるところ、当審判所は、先の各更正処分について、当該出資持分に係る譲受対価の額は、当該譲受け時の適正な価額に比して低額であり、当該適正な価額と当該譲受対価の額との差額である本件各受贈益は、本件における各事業年度の所得の金額の計算上益金の額に算入すべきであるなどとして、先の裁決において適法である旨の判断を示したところであり、同判断の内容は相当である 。そうすると、当該出資持分につき、請求人に益金の額に算入すべき本件各受贈益が発生することになる。(平25. 5. 9 東裁(法)平24-207)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平240191
裁決年月日
平成25年4月4日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集№91

要旨

○ 請求人は、白色申告書に係る更正処分の通知書に更正の理由を付記しなくてもよいとの規定はないから、白色申告者である請求人に対する更正処分(本件更正処分)の通知書(本件更正通知書)に処分理由を付記していなかったことは、同処分の取消事由となる旨主張する。しかしながら、白色申告書に係る更正処分については、平成23年法律第114号による国税通則法の改正前において、更正の理由を付記すべき法令上の規定はないから、本件更正通知書に更正の理由を付記していないことが本件更正処分の取消事由となるものではない。(平25. 4. 4 東裁(所)平24-191)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平240043ほか 1件
裁決年月日
平成25年3月26日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の購入した商品券(本件商品券)について、その使途が明らかではないからその購入費用の全額が損金の額に算入できないなどとして行われた各更正処分(本件各更正処分)に対して、本件商品券の使用状況等を十分に調査せずに行われたことを理由に、本件各更正処分が国税通則法第24条《更正》に規定する調査を欠いた違法又は不当な処分である旨主張する。しかしながら、調査担当職員は、請求人の帳簿書類を検査し、本件商品券の使用状況等について質問したことなどが認められ、本件各更正処分が国税通則法第24条に規定する調査に基づいて行われたことは明らかである。また、調査の方法、範囲、程度などについては、課税庁に広範な裁量権が認められていると解されており、調査担当職員が行った調査に裁量権を逸脱した事実はないから、本件各更正処分は、違法又は不当な処分ではない。(平25. 3.26 関裁(法)平24-43)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平240019
裁決年月日
平成25年3月25日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集№90

要旨

○ 請求人は、原処分庁認定額のうち、請求人の所得税における事業所得の総収入金額及び消費税における課税標準額としての主張額を超える金額に対応する部分については、信義誠実の原則に反し違法である旨主張する。しかしながら、当審判所が認定した請求人の所得税における事業所得の総収入金額及び消費税における課税標準額は、いずれも原処分庁認定額を下回り、請求人主張額と同額となるので、請求人が取消しを求める部分は、判断するまでもなく、いずれも取り消すこととなる。(平25. 3.25 広裁(所・諸)平24-19)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平240038
裁決年月日
平成25年3月25日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件各修正申告は、①調査担当職員の高圧的かつ一方的な発言により請求人の自由意思と自主性を欠いてなされたものであるから、また、②水道光熱費や給与賃金の金額の算定に重大な誤りが存在しており、錯誤によりなされたものであるから、無効である旨主張する。しかし、請求人は、調査担当職員の説明を受けた後、各修正申告書の各用紙を持ち帰り、後日、特に内容等についての質問、確認等をすることなく各修正申告書の各用紙に署名押印して提出したものであって、調査担当職員が高圧的かつ一方的な発言をしたしたことをうかがわせる事実を認めるに足る証拠はなく、また、請求人の主張する誤りは存在せず、請求人は、最終的な収入金額等の算出に至るまでの過程や内容について十分に理解した上で本件各修正申告をしたものと認められ、錯誤が存在したとは認められないから、本件各修正申告は無効ではなく、有効である。(平25. 3.25 関裁(所・諸)平24-38)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平240063
裁決年月日
平成25年3月22日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が請求人の再三の照会を黙殺し、突如、理由附記もなく本件更正処分を行ったことは、請求人の名誉と尊厳を毀損したものであるから、憲法、国家公務員法及び国家公務員倫理法に違反する旨主張する。しかしながら、国税通則法第24条《更正》によれば、調査の方法、時期、範囲等に関しては、課税庁の合理的裁量に委ねられていると解されるところ、本件の調査が合理的な裁量の範囲を逸脱したといえるものではなく、請求人の主張は採用できない。また、国税不服審判所は、原処分庁が行った処分が違法又は不当であるかを判断する機関であり、原処分自体の合憲又は違憲や原処分の適否又は当否をはなれて他の法律違反について判断する権限を有するものではない。(平25. 3.22 大裁(所)平24-63)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平240063
裁決年月日
平成25年3月22日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件更正通知書には国税通則法第28条《更正又は決定の手続》第2項に規定する国税庁又は国税局の職員による調査に基づくことの附記がない旨主張するとともに、同項に規定する附記が必要ないとしても、更正通知において更正の理由を附記すべきであり、更正の理由の附記のない原処分は無効である旨主張する。しかしながら、本件調査は税務署の職員が行ったものであるから、国税庁又は国税局の職員による調査に基づく旨の附記がないことに違法はない。また、請求人は青色申告書が提出できる不動産所得、事業所得又は山林所得を生ずべき業務を行っていないことから、請求人が提出した本件各年分の確定申告書は青色申告書には該当せず、本件更正通知書に更正の理由が附記されていないことについても違法はない。(平25. 3.22 大裁(所)平24-63)

支部名
名古屋
裁決番号
平240035
裁決年月日
平成25年3月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件期限後申告は、事業所得に係る収入がないにもかかわらず誤ってなされたものであるから、錯誤に基づき無効である旨主張する。しかしながら、申告書の記載事項の過誤の是正については、その錯誤が客観的に明白かつ重大であって、税法の定めた方法以外にその是正を許さないならば、納税義務者の利益を著しく害すると認められる特段の事情がある場合でなければ、法定の方法によらないで記載事項の錯誤を主張することは許されないものと解されるところ、本件期限後申告については、請求人が主張するとおり期限後申告書の記載事項に過誤があったとしても、それは請求人が自らの認識と異なる説明をしたことを契機として生じたものであるから、税法の定めた方法以外にその是正を許さないならば、納税義務者の利益を著しく害すると認められる特段の事情があるとはいえず、本件期限後申告について錯誤を主張することはできない。(平25. 3.21 名裁(所)平24-35)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平240177
裁決年月日
平成25年3月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、被合併法人であるa社が接待交際用に購入した商品券の使途について、調査担当職員から明確な説明を求められておらず、また、反論の機会も与えられていないから、本件更正処分には国税通則法第24条《更正》に規定する「調査」の要件を欠く違法がある旨主張する。しかしながら、当該調査担当職員は、a社に対し、当該商品券の使途に関する具体的な説明を何回も求め、また、証拠資料の提出を求めたにもかかわらず、a社がこれに応じなかったことから、税務署長は、当該商品券の使途が明らかでなく、当該商品券の購入費用は損金の額に算入できないとして更正処分をしたものと認められ、これらの調査は、税務署長の合理的な裁量の範囲内で行われたものであるといえ、当該更正処分に、国税通則法第24条に規定する「調査」の要件を欠く違法があるとはいえない。(平25. 3.19 東裁(法)平24-177)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
金沢
裁決番号
平240003
裁決年月日
平成25年3月18日
裁決結果
棄却
争点番号
100204130
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/13更正と再更正
事例集登載頁
裁決事例集№90

要旨

○ 請求人は、異議決定の翌日に本件再更正処分が行われたことは、国税通則法第83条《決定》第3項の規定の趣旨を逸脱し、また、本件再更正処分は、異議決定に基づき行ったものであり、国税通則法第26条《再更正》及び法人税法第130条《青色申告書等に係る更正》第1項に規定する調査等が行われていないから違法である旨主張する。しかしながら、原処分庁は、更正処分及び異議決定に係る調査時において既に収集済みの資料等を確認しているから、本件再更正処分は、国税通則法第26条及び法人税法第130条第1項に基づく調査の上でなされたことが認められる。また、国税通則法第83条第3項は、異議審理庁の異議決定に対する規定であり、税務署長が行う再更正に適用されるものではない。以上のことから、本件再更正処分には、各法令に反する違反はなく、請求人の主張には理由がない。(平25. 3.18 金裁(法)平24-3)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
金沢
裁決番号
平240003
裁決年月日
平成25年3月18日
裁決結果
棄却
争点番号
100204080
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/8処分の無効
事例集登載頁
裁決事例集№90

要旨

○ 請求人は、更正処分は、請求人が負担している奨学金の返還について事実誤認しており、また、原処分庁が職権で当該奨学金に係る源泉徴収に係る所得税を還付していないことなどから、重大かつ明白な瑕疵があり無効である旨主張する。しかしながら、課税処分が無効というためには、課税処分の要件の存在を肯定する原処分庁の認定に重大かつ明白な瑕疵が存在し、課税処分の成立の当初から、誤認であることが外形上、客観的に明白であることが必要である。これを本件についてみると、原処分庁は、当該奨学金に係る事実関係を調査した結果、課税要件が充足するかどうか評価した上で更正処分を行ったものであるから、課税処分の成立の当初から、誤認であることが外形上、客観的に明白であるとはいえず、そもそも事実誤認の余地はない。また、原処分庁が源泉徴収に係る所得税を職権で還付するかどうかは、更正処分の適否に影響を与えるものではないことから、更正処分は有効である。(平25. 3.18 金裁(法)平24-3)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
札幌
裁決番号
平240010
裁決年月日
平成25年3月12日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、異議審理庁所属の異議調査担当職員(本件異議担当職員)の教示に従い、修正申告を取り下げた上で更正の請求書を提出したのであるから、当該更正の請求書の提出によって税額が還付されると請求人が確信するのは当然であるにもかかわらず、原処分庁が当該税額を還付しないとする更正処分をしたことは信義誠実の原則に反する旨主張する。しかしながら、信義誠実の原則の法理が適用されるためには、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情が必要であるところ、本件異議担当職員は、請求人の経理担当者に対して、税額の還付を請求する手続は修正申告ではなく更正の請求になる旨を説明したにとどまり、また、更正の請求をしたとしても、その請求のとおり還付されるかどうかは調査によって決まる旨を伝えたことが認められることからすれば、本件異議担当職員から請求人に対して当該説明等がされたことをもって、特別の事情に該当しないことは明らかであり、信義誠実の原則の法理を適用する理由はない。(平25. 3.12 札裁(法)平24-10)

支部名
東京
裁決番号
平240171
裁決年月日
平成25年3月8日
裁決結果
棄却
争点番号
100204045
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/4差押え等権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、滞納国税を納税する意思があり、少ない収入の中から毎月少額ではあるものの分割で納税を行い、徴収担当職員に対して、これらの事情を誠実に説明してきたにもかかわらず、原処分庁が突然、一方的に不動産の差押処分(本件差押処分)を行ったのであるから、本件差押処分は徴収権を濫用した違法な処分である旨主張する。しかしながら、納税者の財産を差し押さえるべき時期については、徴収職員の裁量に委ねられていると解され、滞納者が滞納国税を分割して納税している場合に差押処分を行ったとしても、当該差押処分を行うことが正義に反し権利の行使として是認し得ないと評価できるような事情が認められない限り、徴収権を濫用したものとして違法と評価されることはないと解するのが相当である。これを本件についてみると、本件差押処分の時点において請求人の滞納国税を徴収するためには、本件差押処分を行う必要性があると認められ、本件差押処分を行うことが正義に反し権利の行使として是認し得ないと評価できるような事情があるとは認められない。(平25. 3. 8 東裁(諸)平24-171)

支部名
関東信越
裁決番号
平240036
裁決年月日
平成25年3月5日
裁決結果
棄却
争点番号
100204019
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が請求人の滞納国税を徴収するため、請求人の所有する不動産について差押処分(本件差押処分)を行ったのに対し、本件差押処分は信義側に反し違法である旨主張する。しかしながら、本件差押処分が信義側に反することを基礎付ける事情はなく、請求人の主張には理由がない。(平25. 3. 5 関裁(諸)平24-36)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
札幌
裁決番号
平240009
裁決年月日
平成25年3月4日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、所得税の確定申告書(本件確定申告書)を税務署の確定申告会場で作成及び提出した際、応対した税務職員は給与所得の申告漏れを指摘せず、その後において所得税の更正処分(本件更正処分)を行ったものであるから、本件更正処分の手続には違法がある旨主張する。しかしながら、原処分庁は、本件確定申告書に記載された課税標準等及び税額等がその調査したところと異なることから、国税通則法第24条《更正》の規定に基づき同申告書に係る課税標準等及び税額等を更正したものであり、本件更正処分に何ら違法な点は認められない。なお、申告納税方式を採用する所得税においては、課税標準等の内容を最も熟知する納税者が、所得税法等の各法令に基づき、自らの判断と責任において課税標準等及び税額等を正しく計算し、確定申告しなければならない一方、当該課税標準等又は税額等が原処分庁の調査したところと異なっている場合には、原処分庁は更正処分により当該課税標準等又は税額等を確定することができるのであり、また、所得税の確定申告会場において税務職員が行う申告相談は、申告納税制度を適正かつ円滑なものとするため、行政サービスの一環として、納税者の提示した資料及び当該納税者の説明の範囲内において、所得金額の計算や確定申告書の記載方法などについての税務署の一応の判断を助言として示すものにすぎず、このような申告相談を行う税務職員が、納税者の提示した資料等だけではなく、それ以外の情報についても把握した上で助言する義務を負っているとは認めることができないのであるから、請求人の主張には理由がない。(平25. 3. 4 札裁(所)平24-9)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平240028
裁決年月日
平成25年2月27日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁所属の調査担当者から、贈与税の期限後申告のしょうようを受けた際、延滞税が日々増え続けると言われ、申告するよう強要されたのであるから、当該強要行為に基づきなされた期限後申告は無効であり、当該期限後申告に係る加算税の賦課決定処分は違法なものである旨主張する。しかしながら、当該調査担当者が延滞税に係る説明を行ったことは、課税に関する一般的な事項を説明したにすぎず、申告の強要行為には当たらないから、当該期限後申告が無効であることを理由として当該賦課決定処分が取り消されることはない。(平25. 2.27 名裁(諸)平24-28)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平240035
裁決年月日
平成25年2月25日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集№90

要旨

○ 請求人は、重加算税等の賦課決定処分の前提となった修正申告は、①調査担当職員の強迫行為及び欺罔行為によりさせられたものであり、さらに、②調査時、請求人に対して国税通則法第70条《国税の更正、決定等の期間制限》の規定内容及び税務運営方針の内容について説明がなされておらず違法な調査手続に基づきさせられたものであるから、無効である旨主張する。しかしながら、①調査担当職員が請求人に対し強迫行為又は欺罔行為を行った事実は認められず、また、②調査担当職員に修正申告の勧奨に当たり国税通則法第70条の規定内容及び税務運営方針について説明する義務はないから、請求人の主張はいずれも理由がない。(平25. 2.25 関裁(所・諸)平24-35)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平240054
裁決年月日
平成25年2月15日
裁決結果
棄却
争点番号
100204045
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/4差押え等権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、延納許可取消処分に対する不服申立ての結論が出ていない段階においてされた督促処分や差押処分は、社会通念に照らして理不尽で徴収権の濫用である旨主張する。しかしながら、国税通則法第105条《不服申立てと国税の徴収との関係》第1項は、執行不停止を原則としており、延納許可の取消処分に対する不服申立てがされても、督促処分及び差押処分は何ら制限を受けるものではないから、不服申立てがされていることのみをもって、徴収権の濫用ということはできない。(平25. 2.15 大裁(諸)平24-54)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平240157
裁決年月日
平成25年2月15日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、前事業年度の確定した決算において計上した子会社株式に係る投資損失引当金(本件投資損失引当金)に相当する額について、当事業年度(本件事業年度)において、貸借対照表に計上していた関係会社投資損失引当金の額から直接減額すると同時に、貸借対照表に計上していた当該子会社株式の帳簿価額から直接減額したが、この会社決算上の処理は、①借方に本件投資損失引当金、貸方に本件投資損失引当金の戻入益(本件戻入益)、②借方に子会社株式の評価損、貸方に子会社株式という2段階の仕訳に分解できることからすると、①の本件戻入益に相当する額は本件事業年度の益金の額に算入されず、確定申告書の別表四で益金の額から減算すべきであり、②の子会社株式の評価損は、法人税法第33条《資産の評価損の損金不算入等》第2項に規定する有価証券の評価損の損金算入に係る要件を満たしているから、当然に損金の額に算入されるものであり、したがって、当該子会社株式につき税務計算上の誤りがあるから、更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、請求人は、本件投資損失引当金に相当する額について、本件事業年度の確定した決算において、戻入益としての収益又は評価損としての費用若しくは損失として経理した事実はなく、さらに本件事業年度の所得の金額の計算上、益金の額又は損金の額に算入した事実はないのであるから、請求人が主張する本件戻入益に相当する額を益金の額から減算し、また、評価損として損金の額に算入することはできないというべきである。そうすると、請求人に当該子会社株式につき計算誤りがあったと認めることはできないから、更正の請求ができる場合に当たらないというべきである。(平25. 2.15 東裁(法)平24-157)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平240157
裁決年月日
平成25年2月15日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、確定した決算において計上した有価証券評価損(本件評価損)は、法人税法第33条《資産の評価損の損金不算入等》第2項に規定する有価証券の評価損の損金算入に係る要件の全てを満たしているから、損金の額に算入されるべきであるところ、請求人が本件評価損の額を確定申告書別表四(別表四)において損金の額から減算したことは、同項の規定に従っていないから、更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、法人税法第33条第2項は、有価証券の評価損の額を損金の額に算入するためには、政令で定める特定の事実が生じた場合において、法人が当該有価証券の評価換えをして、損金経理により、その帳簿価額を減額することを要件とし、この場合の帳簿価額とは、税務計算上の帳簿価額をいうものと解するのが相当であるところ、請求人は、本件評価損の額について、損金経理により貸借対照表上の当該有価証券の帳簿価額から減額したものの、本件事業年度の別表四において所得金額に加算していることからすると、請求人は税務計算上の帳簿価額を減額していないのであるから、本件評価損の額については、法人税法第33条第2項に規定する「その帳簿価額を減額したとき」の要件に該当せず損金の額に算入することはできない。そうすると、請求人に同項の規定の適用誤りがあったと認めることはできず、更正の請求ができる場合に当たらないというべきである。(平25. 2.15 東裁(法)平24-157)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平240153
裁決年月日
平成25年2月12日
裁決結果
棄却
争点番号
100203990
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、同人が求める更正の請求理由とは別の理由によって原処分庁がした更正をすべき理由がない旨の通知処分は違法である旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条《更正の請求》第4項は、更正の請求書記載の理由がある場合において、常にその請求どおりに更正をしなければならないと規定するものではなく、原処分庁は、当該更正の請求に係る課税標準等又は税額等について調査した結果、請求人が求める更正の請求理由は認めたものの、預金の金額の誤りや、相続税の課税価格に算入されていない財産があったとして、課税標準等又は税額等が全体として請求人の申告に係る額等を下回ることがない旨を確認し、当該通知処分を行ったものであるから、原処分庁が更正の請求理由とは別の理由に基づき当該通知処分をしたことは、当該通知処分を違法ならしめる事由ではない。(平25. 2.12 東裁(諸)平24-153)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平240048
裁決年月日
平成25年1月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100203990
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正の請求があった場合には、原処分庁は正しい課税標準等又は税額等について調査する義務があるにも関わらず、これを行っていない場合には違法となる旨主張する。しかしながら、確定申告書に記載した課税標準等が過大であることを理由とする更正の請求については、納税者が申告内容が真実に反するとの主張、立証をしない限り、税務署長は、その納税者の提出した申告書に記載された所得金額等をそのまま正当なものとして扱えば足り、申告書に記載された所得金額等が真実の所得金額等に反するか否かについての調査義務を負うものではないところ、請求人は、本件更正の請求に係る手続において、請求人の平成22年分の不動産所得の金額が「零円」であることないし本件申告書に記載した不動産所得の金額と異なる金額であることを立証する証拠等のいずれも一切提出せず、請求人から申告内容が真実に反し、申告金額が過大であることについて具体的な主張立証を行わなかったものである。したがって、本件更正の請求書が提出されたB税務署長及び本件更正の請求書の移管を受けた原処分庁は、請求人の平成22年分の不動産所得について、本件申告書に記載された不動産所得の金額を正当なものとして取り扱えば足り、それ以上に請求人の平成22年分の真実の不動産所得の金額がいくらであるかまで認定することを要しないのであり、この点に関する請求人の主張は採用することができない。(平25. 1.30 大裁(所)平24-48)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平240048
裁決年月日
平成25年1月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100203990
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件申告に係る不動産所得の金額が実額収支計算の方法によって計算されたものといえないから、本件申告に係る課税標準等の計算が税法の規定に従っていなかった場合に該当するため、本件更正の請求についてその理由の如何に関わらず認められるべきである旨主張する。しかしながら、確定申告書に記載された課税標準等が税法の規定に基づかない方法により算出されたものであったとしても、当該申告は、法の許容する適法な申告に該当し、当該申告に係る税額が確定するから、税法の規定に基づかない方法により算出された課税標準等に係る確定申告につき、その課税標準等が誤りであることを理由とする更正の請求については、その更正の請求に対する調査手続において、納税者が申告内容が真実に反するとの主張、立証を行う必要がある。そして、本件申告書は、所定の様式が用いられ、法定記載事項が記載された適式な申告書であり、その内容についても、不動産所得の金額が共有者であるAの関与税理士から教示を受けたとする金額ではあるが、納付すべき税額については、当該不動産所得の金額を基礎とした総所得金額及び請求人に係る所得控除の合計額から税法の規定に従って適正に算出されているから、本件申告に係る納付すべき税額が過大であるとは認められない。さらに、請求人は、本件更正の請求に係る手続において、何ら証拠等を提出しておらず、請求人において、申告内容が真実に反し、申告金額が過大であることについて具体的な主張立証がされているということはできない。(平25. 1.30 大裁(所)平24-48)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平240143
裁決年月日
平成25年1月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100203990
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正の請求に対してされた更正をすべき理由がない旨の通知処分は、更正の請求から2月を経過した後にされた処分であるから無効である旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条《更正の請求》は、納税申告書を提出した者は、当該申告書に記載した課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかった場合には、当該申告書の法定申告期限から1年以内に更正をすべき旨の請求をすることができ(同条第1項)、他方、税務署長は、当該更正の請求に係る課税標準等若しくは税額等について調査し、更正をし、又は更正をすべき理由がない旨を当該請求をした者に通知する(同条第4項)旨規定しているものの、更正の請求を処理すべき期間については規定しておらず、また、当該処理すべき期間に係る法令上の規定もないから、請求人の主張には理由がない。(平25. 1.21 東裁(所)平24-143)

支部名
熊本
裁決番号
平240005
裁決年月日
平成25年1月16日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、元顧客から利息制限法に規定する制限利率を超える利息の返還等を求めて提訴され、同人との間で和解契約による和解(本件和解)が成立し、同人が訴えを取り下げたことにより訴訟が終結したのであるから、本件和解は、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する「判決と同一の効力を有する和解その他の行為」に該当する旨主張する。しかしながら、「判決と同一の効力を有する和解その他の行為」とは、調書に記載されることにより確定判決と同一の効力を有する旨が明文をもって定められている裁判上の和解等をいうものと解されるところ、本件和解は、和解調書も作成されておらず、裁判上の和解ではなく単なる民法上の和解契約にとどまるものであるから、上記「判決と同一の効力を有する和解その他の行為」には該当しない。(平25. 1.16 熊裁(法)平24-5)

支部名
東京
裁決番号
平240141
裁決年月日
平成25年1月15日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人がした修正申告について、請求人が国外の関連法人から問屋契約に基づいて輸入した輸入貨物に係る当該輸入貨物の国外の製造者と当該関連法人との間の売買が関税定率法第4条《課税価格の決定の原則》第1項に規定する「輸入取引」に該当するから、同項の規定により課税価格(関税の課税標準となる価格であって、消費税法第28条《課税標準》第3項の課税貨物の消費税の課税標準の計算の基礎となる価格)を計算すべきであること、また、仮に当該売買が「輸入取引」に該当しないとしても、請求人は関税定率法第4条の3《国内販売価格又は製造原価に基づく課税価格の決定》第3項の規定により同条第2項の規定を適用して課税価格を計算することを求めているのであるから、同項の規定を適用して当該課税価格を計算すべきであること、さらに、仮に同条第1項の規定により課税価格を計算すべきであるにしても、当該修正申告に係る課税価格の計算において同項第1号イに規定する「通常の手数料又は利潤及び一般経費」の額等に計算誤りがあるから、請求人の更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、同法第4条第1項に規定する「輸入取引」とは、外国から本邦に到着した貨物を引き取るための売買であり、実際に外国から本邦への貨物の国際移動を伴うものであると解されるところ、当該輸入貨物の国外の製造者と当該関連法人との間の売買は、当該輸入貨物の本邦への輸出の前段階で行われたものであり、これを本邦に引き取るために行われたものとは認められないから、同項に規定する「輸入取引」には当たらない。また、同法第4条の3第3項の規定により同条第2項の規定を適用して当該輸入貨物の課税価格を計算するためには、当該輸入貨物の製造原価を確認することができることがその要件であると解されるところ、請求人は、当該輸入貨物の製造原価を確認できる製造者の商業帳簿等の資料を提出していないことからすると、当該輸入貨物の製造原価を確認できる場合に当たらないというべきであるから、同条第3項の規定により同条第2項の規定を適用して当該課税価格を計算することはできない。さらに、当該修正申告において同条第1項の規定により当該課税価格を計算する際に用いられた同項第1号イに規定する「通常の手数料又は利潤及び一般経費」の額等の計算に誤りは認められず、当該計算は相当と認められる。したがって、当該修正申告に係る課税価格の計算に法律の適用誤り等はないから、更正の請求ができる場合に当たらないというべきである。(平25. 1.15 東裁(諸)平24-141)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平240137
裁決年月日
平成25年1月11日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、嘱託契約を締結した法人に対する税務調査において、当該調査の担当職員(本件職員)から、請求人が当該契約に基づいて受領した金員(本件金員)を一時所得として申告するよう指導(本件指導)を受け、それに従い所得税の確定申告をしたところ、その後に原処分庁が、当該金員は雑所得に該当するとして更正処分を行ったのに対し、本件指導は公的見解の表示であるから、当該処分の全部を信義則の法理の適用により取り消すべきである旨主張する。確かに、①本件職員は、請求人の所得税の取扱いについて、個人課税部門の職員と協議し、本件金員が一時所得に該当するとの結論に至ったこと、②これを受けて本件職員は、法人の担当者及び請求人に対して本件指導をしたこと、③その後、本件職員が、請求人を同行して請求人の所轄税務署へ赴き、同署の職員に本件指導の内容を説明したことなどからすれば、請求人が、本件指導の内容を信頼し、その信頼した内容に従い、本件金員を一時所得として所得税の確定申告をしたことについて、請求人の責めに帰すべき事由はないと認めるのが相当である。しかしながら、他方で、本件金員は雑所得に該当し、これと同旨の更正処分は租税法規に適合する課税処分であること、また、原処分庁が、同処分に伴い、過少申告加算税の賦課決定処分を行わず、延滞税を免除したことからすれば、請求人が、租税法規に従って算出された正当な所得税額の負担を超えた経済的不利益を受けることになったとは認められない。以上の諸点を考慮すると、請求人について、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお更正処分に係る課税を免れしめて請求人の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情は、存在しないというべきである。したがって、更正処分の全部を、信義則の法理の適用により違法なものとして取り消すべきではない。(平25. 1.11 東裁(所)平24-137)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平240138
裁決年月日
平成25年1月11日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、嘱託契約を締結した法人に対する税務調査において、同法人が、当該調査の担当職員(本件職員)から、請求人が当該契約に基づいて受領した金員(本件金員)と同種の金員を一時所得として申告するよう指導(本件指導)を受けたため、それに従い所得税の確定申告をしたところ、その後に原処分庁が、当該金員は雑所得に該当するとして更正処分を行ったのに対し、本件指導は公的見解の表示であるから、当該処分の全部を信義則の法理の適用により取り消すべきである旨主張する。確かに、①本件職員は、個人課税部門の職員と協議し、本件金員が一時所得に該当するとの結論に至ったこと、②これを受けて本件職員は、法人の担当者に対して本件指導をしたこと、③同担当者は、請求人に対して本件指導の内容を書面で説明し、併せて同指導に従った確定申告をするのが適当である旨連絡したことからすれば、請求人が、本件指導の内容を信頼し、その信頼した内容に従い、本件金員を一時所得として所得税の確定申告をしたことについて、請求人の責めに帰すべき事由はないと認めるのが相当である。しかしながら、他方で、本件金員は雑所得に該当し、これと同旨の更正処分は租税法規に適合する課税処分であること、また、原処分庁が、同処分に伴い、過少申告加算税の賦課決定処分を行わず、延滞税を免除したことからすれば、請求人が、租税法規に従って算出された正当な所得税額の負担を超えた経済的不利益を受けることになったとは認められない。以上の諸点を考慮すると、請求人について、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお更正処分に係る課税を免れしめて請求人の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情は、存在しないというべきである。したがって、更正処分の全部を、信義則の法理の適用により違法なものとして取り消すべきではない。(平25. 1.11 東裁(所)平24-138)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平240139
裁決年月日
平成25年1月11日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、嘱託契約を締結した法人に対する税務調査において、当該調査の担当職員(本件職員)から、請求人が当該契約に基づいて受領した金員(本件金員)を一時所得として申告するよう指導(本件指導)を受け、それに従い所得税の確定申告をしたところ、その後に原処分庁が、当該金員は雑所得に該当するとして更正処分を行ったのに対し、本件指導は公的見解の表示であるから、当該処分の全部を信義則の法理の適用により取り消すべきである旨主張する。確かに、①本件職員は、請求人の所得税の取扱いについて、個人課税部門の職員と協議し、本件金員が一時所得に該当するとの結論に至ったこと、②これを受けて本件職員は、法人の担当者及び請求人に対して本件指導をしたこと、③その後、原処分庁は、請求人に対し、本件指導の内容に即した減額更正処分を行ったことなどからすれば、請求人が、本件指導の内容を信頼し、その信頼した内容に従い、本件金員を一時所得として所得税の確定申告をしたことについて、請求人の責めに帰すべき事由はないと認めるのが相当である。しかしながら、他方で、本件金員は雑所得に該当し、これと同旨の更正処分は租税法規に適合する課税処分であること、また、原処分庁が、同処分に伴い、過少申告加算税の賦課決定処分を行わず、延滞税を免除したことからすれば、請求人が、租税法規に従って算出された正当な所得税額の負担を超えた経済的不利益を受けることになったとは認められない。以上の諸点を考慮すると、請求人について、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお更正処分に係る課税を免れしめて請求人の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情は、存在しないというべきである。したがって、更正処分の全部を、信義則の法理の適用により違法なものとして取り消すべきではない。(平25. 1.11 東裁(所)平24-139)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平240135
裁決年月日
平成25年1月9日
裁決結果
棄却
争点番号
100204045
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/4差押え等権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が行った差押処分(本件各差押処分)は課税処分から長期間経過しており、請求人に対する適時適切な滞納処分を怠ったもので、又は恣意的に行ったものであり、本件各差押処分は、徴収権を濫用した違法な処分である旨主張する。しかしながら、差押えが可能となる日から相当期間経過し後の差押処分であっても、例えば、滞納者に損害を与えるような目的や第三者に利益を図る目的といった恣意的な目的で当該差押処分を行ったというような、当該差押処分が正義に反し権利の行使として是認し得ないと評価できるような事情が認められない限り、徴収権を濫用したものとして違法と評価されることはないと解するのが相当である。そして、本件各差押処分において、正義に反し権利の行使として是認し得ないと評価できる事情は認められない。(平25. 1. 9 東裁(諸)平24-135)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平240044
裁決年月日
平成25年1月7日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①相続により承継した相続税法第34条《連帯納付の義務等》第4項に規定する贈与税の連帯納付義務(本件連帯納付義務)に係る税額を当該相続に係る相続税(本件相続税)の課税価格の計算上控除すべきであるとしてした更正の請求(本件更正の請求)が、国税通則法(平成23年法律第114号による改正前のもの)第23条《更正の請求》第1項に規定する期限を徒過したのは、原処分庁の受贈者に対する調査遅延という職務怠慢が原因であり、その帰責は原処分庁にある、また、②原処分庁は、同法第24条《更正》の規定により本件相続税について本件連帯納付義務に係る税額を控除して減額更正すべき義務が課せられているにもかかわらずこれを怠っていることから、本件更正の請求に対して原処分庁が行った更正をすべき理由がない旨の通知処分は違法なものである旨主張する。しかしながら、①更正の請求が認められる場合を法令に規定する事由及び期間に限定している趣旨からすれば、請求人の主張する事由をもって本件更正の請求を国税通則法第23条第1項に基づく更正の請求として適法なものと解する余地はない。また、②国税通則法第24条の規定は、納税申告書を提出した者の行う更正の請求とは別に、税務署長に課税標準等を変更する権能を与える趣旨の規定であるため、請求人には同条に基づき更正処分を求める申請権はなく、同条違反をいう請求人の主張は採用できない。(平25. 1. 7 大裁(諸)平24-44)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平240044
裁決年月日
平成25年1月7日
裁決結果
棄却
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、相続により承継した相続税法第34条《連帯納付の義務等》第4項に規定する贈与税の連帯納付義務(本件連帯納付義務)に係る税額を当該相続に係る相続税の課税価格の計算上控除すべきであるとしてした更正の請求(本件更正の請求)が、国税通則法(平成23年法律第114号による改正前のもの)第23条《更正の請求》第1項に規定する期限を徒過したのは、原処分庁の受贈者に対する調査遅延という職務怠慢が原因であり、その帰責は原処分庁にあるから、本件においては、贈与者に対して本件連帯納付義務に係る税額に対応する処分があったものとして、同条第2項第2号の規定に基づき本件更正の請求を認めるべきである旨、また、請求人の国税還付金を本件連帯納付義務に係る未納額に充当した処分が、同号に規定する「更正又は決定」に該当すると解釈すべきである旨主張する。しかしながら、当該充当処分が国税通則法第23条第2項第2号に規定する「更正又は決定」に該当しないことは明らかであり、また、同項は、第1号ないし第3号に規定する事由が認められる場合にのみ納税者の救済を例外的に認める趣旨の規定であることからすると、請求人が主張するような拡大解釈や類推解釈は認められるべきではない。(平25. 1. 7 大裁(諸)平24-44)

支部名
広島
裁決番号
平240014
裁決年月日
平成24年12月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が、請求人には亡母から相続により承継した国税の滞納残高があるとして、請求人の平成23年分の所得税に係る還付金を当該国税の滞納残高に充当する処分を行ったのに対し、当該国税の基となった亡母名義の平成3年分の所得税の修正申告書(本件修正申告書)は第三者が偽造したものであり、偽造された修正申告書による修正申告は無効であるから、請求人に国税の滞納残高はない旨主張する。しかしながら、本件修正申告書は、請求人の亡母と請求人の税額を全体として減額するため、亡母及び請求人の依頼により税理士の関与の下、亡母が本件修正申告書に押印し、作成したものと認められ、本件修正申告が無効であるとは認められない。(平24.12.21 広裁(諸)平24-14)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平240025ほか 9件
裁決年月日
平成24年12月18日
裁決結果
棄却
争点番号
100204049
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/5その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、平成20年分の所得税の更正の請求に対する更正処分(本件更正処分)は、請求人に対し過大な課税をしようという不当な意図に基づいてなされた権限濫用の処分であり、違法である旨主張する。しかしながら、原処分庁に請求人に対し過大な課税をしようという不当な意図が認められるためには、それが本件更正処分の違法事由になるかはさておき、少なくとも原処分庁において、原処分庁が認定した必要経費の金額が本来必要経費に算入されるべき金額より少ないことを認識している必要があるところ、本件更正処分に当たり、原処分庁がかかる認識を有していたことを伺わせる事情はないから、原処分庁において特段、請求人に対し、過大な課税を行う意図を有していたとは認められないというべきである。(平24.12.18 関裁(所)平24-25)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
平240006
裁決年月日
平成24年12月4日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204990
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/18その他
事例集登載頁
裁決事例集№89

要旨

○ 請求人は、原処分庁が行った当初の更正処分等は、その処分の理由に誤りがあったから取り消されたものであり、当初の更正処分等と同じ理由による新たな更正処分等を行うことはできない旨主張する。しかしながら、原処分庁が更正処分等を取り消し、再度更正処分等をすることができないとする法令上の規定はなく、原処分庁は適正な課税の確保の実現を図るため、更正処分等の瑕疵を発見したときは、当該瑕疵が実体的なものであれ手続的なものであれ、これを取り消して新たに更正処分等をなし得るものと解すべきである。原処分庁は、当初の更正処分等の通知書に当該処分の理由を記載していないという瑕疵を発見したことから、当初の更正処分等を取り消した上で、瑕疵を是正した新たな更正処分等を行ったものであるから、新たな更正処分等は違法な処分とは認められない。(平24.12. 4 高裁(所)平24-6)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
平240008
裁決年月日
平成24年11月28日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、法人税並びに消費税及び地方消費税の各決定処分について、各決定通知書に処分の理由を付記しなかったことは違法である旨主張する。しかしながら、国税通則法第28条《更正又は決定の手続》第3項は、決定通知書に課税標準等及び税額等を記載しなければならない旨規定するのみであり、決定通知書に決定の理由を付記すべき旨規定した法令はないことから、当該各決定処分に違法性は認められない。(平24.11.28 仙裁(法・諸)平24-8)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平240040ほか 1件
裁決年月日
平成24年11月27日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、相続税について、請求人が提訴した課税訴訟(本件乙訴訟)においては、原処分庁が相続財産であると認定した財産の全てが認容される判決(本件乙判決)がなされた一方、共同相続人Aが提訴した課税処分に係る訴訟(本件甲訴訟)においては、原処分庁が相続財産であると認定した財産の一部が否認される判決(本件甲判決)がなされたことから、本件甲判決をもって国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する「判決」に該当する旨主張する。しかしながら、相続税の課税は、各人ごとに別個独立して行われるものであるから、合一確定の必要はなく、本件甲判決の既判力は、本件甲訴訟の当事者である共同相続人Aと国との間においてのみ生じ、請求人には及ばず、また、請求人と国との間の本件乙訴訟については、本件乙判決が確定しており、原処分庁は本件甲判決の拘束力により請求人に対して本件甲判決と同内容を理由とする減額更正を行う義務を負うものではないから、本件甲判決は、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」には当たらない。(平24.11.27 大裁(諸)平24-40)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平240040ほか 1件
裁決年月日
平成24年11月27日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、相続税について、①共同相続人Aが提訴した課税処分に係る訴訟(本件甲訴訟)において、原処分庁が相続財産であると認定した財産の一部(本件財産)が否認される判決(本件甲判決)がなされたことから、②請求人が、本件甲判決は国税通則法(通則法)第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する「判決」に該当するとして更正の請求(本件更正の請求)をした後、③請求人と共同相続人Aとの間で本件甲判決において前提とされた内容と同じ内容の裁判上の和解(本件和解)が成立したという事実関係の下、請求人が、本件和解は通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」と同一の効力を有するものに該当するから、本件更正の請求の理由に追加することにより、本件更正の請求が認められるべきである旨主張する。しかしながら、通則法第23条第2項の規定による更正の請求においては、納税者は、当初の更正請求書に記載していた理由とは別個の事由を当初の更正の請求に係る請求期間の経過後に更正の請求の理由として主張することは許されないと解すべきであり、また、このように解したとしても、納税者は、通則法に規定する後発的事由が発生する都度、別途更正の請求を行えばよいのであるから、納税者にとって何ら不利益となるものではないところ、確かに、本件和解は、同項第1号に規定する「判決」と同一の効力を有するものに該当すると認められるものの、本件和解は、本件更正の請求がされた時点においてはいまだ成立していなかったのであるから、本件和解の成立が本件更正の請求の理由に含まれていたとみる余地はない。したがって、本件更正の請求は認められないものである(なお、請求人がした本件和解の成立に係る書面の提出をもって、本件更正の請求とは別個に、本件和解の成立を理由とする通則法第23条第2項第1号の規定による更正の請求をしたものとみることもできない。)。(平24.11.27 大裁(諸)平24-40)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平240040ほか 1件
裁決年月日
平成24年11月27日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、相続税について、請求人が提訴した課税訴訟(本件乙訴訟)においては、原処分庁が相続財産であると認定した財産の全てが認容される判決(本件乙判決)がなされた一方、共同相続人Aが提訴した課税処分に係る訴訟(本件甲訴訟)においては、原処分庁が相続財産であると認定した財産の一部(本件財産)が否認される判決(本件甲判決)がなされた後、請求人と共同相続人Aとの間で本件甲判決において前提とされた内容と同じ内容の裁判上の和解(本件和解)が成立したという事実関係の下、本件和解は、本件乙判決と異なる内容の事実を確認するものであり、国税通則法(通則法)第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する「判決」と同一の効力を有するものには当たらない旨主張する。しかしながら、通則法第23条第2項第1号の規定は、納税者において、申告時には予測し得なかった事態その他やむを得ない事由が後発的に生じたため「課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実」に変更を来し、税額の減額をすべきこととなった場合に、同条第1項の更正の請求期間である法定申告期限から1年を経過していることを理由に更正の請求を認めないとすると、帰責事由のない納税者に酷な結果となることから、例外的に更正の請求を認めて納税者の保護を拡充しようとしたものであると解されるところ、本件財産が相続財産に属するか否かについては、請求人と共同相続人Aとの間で争いがあり、本件和解に係る裁判の経過からしても、両者の間には、本件和解に至るまで争いがあったものと認められるから、本件和解を成立させたことにより初めて、その事実が「課税標準等又は税額等の計算の基礎」としたところと異なることが確定したというべきであり、加えて、請求人が本件和解を成立させたことにつき、やむを得ない事由があるということができることからすると、本件和解は、通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」と同一の効力を有するものに該当すると認められる。(平24.11.27 大裁(諸)平24-40)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平240039
裁決年月日
平成24年11月26日
裁決結果
棄却
争点番号
100204080
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/8処分の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、その人生を破滅させるほどの過大な税額を課すこととなる原処分は、請求人にとって著しく酷なものであり、請求人の担税力を無視したものであるから、原処分には課税の根幹に関わる重大かつ明白な瑕疵があり無効である旨主張する。しかしながら、原処分に法令の適用や計算を誤った瑕疵はなく、請求人が過大と主張する納税額が生じるのは法令に基づいて計算した結果であるから、課税の根幹に関わる重大かつ明白な瑕疵があるとは認められない。(平24.11.26 大裁(所)平24-39)

支部名
仙台
裁決番号
平240007
裁決年月日
平成24年11月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、賃貸していた土地について、請求人の妻との土地貸借契約の締結により、賃貸人の地位が請求人の妻に移転したため、当該賃料は請求人の妻に帰属するものであるから、請求人が修正申告書に記載した税額が過大となるので、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に該当する旨主張する。しかしながら、請求人の妻との土地貸借契約の内容は、使用貸借契約であり、当該契約により賃貸人の地位が請求人の妻に移転するものではなく、また、当該賃料も請求人名義の普通預金口座への振込みにより受領しており、賃料の帰属に何ら変更がないことから、当該賃料は請求人に帰属すると認められるので、請求人が修正申告書に記載した税額が過大とならないから、同号に該当すると認めることはできない。(平24.11.19 仙裁(所)平24-7)

支部名
東京
裁決番号
平240095
裁決年月日
平成24年11月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、受取配当等の益金不算入額を記載していない確定申告書を提出した場合であっても、更正の請求において受取配当等益金不算入額を自発的に明示した場合には、税務当局は受取配当等益金不算入額を把握することができるのであり、法人税法第23条《受取配当等の益金不算入》第6項の規定の趣旨に反することにはならないこと、また、仮に、確定申告書に受取配当等益金不算入額の記載が必要であるとしても、請求人が使用する株式管理システムに不具合があり受取配当等益金不算入額を手作業で計算することが事実上不可能であったことは、同条第7項に規定するやむを得ない事情に当たるから、同条第1項の規定を適用して所得金額を計算すべきであり、請求人の更正の請求が認められるべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、確定申告書に受取配当等益金不算入額を記載せず、受取配当等の益金不算入に関する明細書(別表八(一))を添付しないで申告しており、自ら正確に受取配当等益金不算入額を計算した上で、それを確定申告書に記載しておらず、同条第1項の適用を受ける意思を示していたということはできないから同条第6項の規定を満たしていない。また、請求人は、①当該システムを自らの判断で使用していたものであり、②当該システムの不具合が判明した後、確定申告書の提出期限までに受取配当等益金不算入額を計算する何らかの行動をしたと認めるに足りる事実もなく、③当該提出期限後に他のシステムを活用して2〜3か月で受取配当等益金不算入額を算出していることからすると、請求人が受取配当等益金不算入額の記載をすることを妨げる外部的事実があり、請求人自身の力では当該記載をすることができないような場合はなかったというべきであるから、同条第7項に規定するやむを得ない事情があったとは認められない。したがって、請求人は、同条第1項の規定を適用できず、確定申告書の提出により納付すべき税額が過大であるときに該当しないから、更正の請求ができる場合に当たらないというべきである。(平24.11.14 東裁(法)平24-95)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平240094
裁決年月日
平成24年11月13日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、無人時間貸駐車場事業を営む法人(賃借人)に対する各土地の貸付けは、非課税取引に該当するから、請求人が、当該各土地に係る賃貸料を課税資産の譲渡等の対価の額に含めて消費税等の額を計算していたこと及び基準期間における課税売上高が50,000,000円を超えるとして消費税法第30条《仕入れに係る消費税額の控除》第1項に規定する計算方式(本則課税制度)を適用して仕入控除税額を計算していたことは、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する事由に該当するから、更正の請求に対する更正をすべき理由がない旨の通知処分は、取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、当該各土地は、請求人が賃借人に対して賃貸する時点において、アスファルト舗装や車両等を停めておく区画等が施された駐車場であったと認めるのが相当であり、請求人は、各賃貸借契約に基づき、当該各土地に無人時間貸駐車場の経営上必要な施設が追加された上で、当該各土地が無人時間貸駐車場として利用されることに合意し、実際に当該各土地を賃貸し、当該賃借人は、当該各土地を無人時間貸駐車場に使用しているのであるから、当該各土地の貸付けは、単なる「土地の貸付け」ではなく、駐車場としての機能を備えた施設の利用に伴って土地が使用される場合に該当するから、当該各土地の貸付けは、消費税法施行令第8条《土地の貸付けから除外される場合》に規定する「駐車場その他の施設の利用に伴って土地が使用される場合」に該当し、課税資産の譲渡等に該当する。そうすると、請求人が消費税の確定申告に当たり、当該賃貸料を消費税の課税標準額に含めて消費税額を計算したこと、また、基準期間の課税売上高が50,000,000円を超えることになるとして本則課税制度を適用して仕入控除税額を計算したことに誤りは認められない。(平24.11.13 東裁(諸)平24-94)

支部名
大阪
裁決番号
平240034
裁決年月日
平成24年11月12日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、請求人の祖父と請求人との間でなされたとする本件各土地の贈与(本件贈与)について、請求人の祖父の共同相続人ら(本件共同相続人ら)と請求人との間で、無効である旨の裁判上の和解(本件和解)が成立したことにつき、本件和解は、客観的、合理的根拠のないものであり、国税通則法(通則法)第23条《更正の請求》第2項第1号かっこ書に規定する和解に該当しない旨主張する。しかしながら、本件和解に係る訴訟(本件訴訟)における請求人及び本件共同相続人らの主張内容等に鑑みても、本件贈与が請求人のあずかり知らないところで請求人の承諾なくして行われた無効なものである旨の請求人の主張が根拠を欠くものであるとは直ちに認め難いことに加えて、本件訴訟の経過によれば、原告である請求人の本件贈与の無効の確認を求める請求に対し、被告である本件共同相続人らがこれを争うという状況の下において、受訴裁判所の主導により、本件贈与が無効である旨の請求人の主張を認めて本件各土地に係る遺産分割協議をやり直す方向での和解が勧試され、本件共同相続人らが当該方向での和解を行うことによる新たな課税問題の発生に対する懸念や請求人及びその両親に対する不信感から難色を示す中で、双方の訴訟代理人を交えた交渉と説得が重ねられ、本件訴訟の提起から約2年後に本件和解の成立に至ったものと認められることからすれば、本件和解は、実質において客観的、合理的根拠を欠くということはできないから、本件和解は、通則法第23条第2項第1号かっこ書に規定する和解に該当するというべきである。(平24.11.12 大裁(諸)平24-34)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平240010
裁決年月日
平成24年10月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、妻の父でもある請求人の養父から同族会社の株式の贈与を受け、その後、妻から離婚を求められ、また、養父から離縁を求められた訴訟(本件訴訟)において、離婚及び離縁する旨とともに当該贈与に係る契約(本件贈与契約)を解除する旨の各条項を定めた裁判上の和解(本件和解)に合意したが、本件和解は、離婚及び離縁という身分関係の解消と本件贈与契約の解消とが相互に一体となっているものであるから、国税通則法(平成23年法律第114号による改正前のもの)第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する「和解」に該当する旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「和解」とは、贈与の成否又は受贈財産の価額等、申告に係る税額の計算の基礎となった事実を争点とする訴訟等において、当該事実と異なる事実を確認し又は異なる事実を前提とする和解が成立した場合をいうところ、本件訴訟において審理されたのは、離婚事由あるいは離縁事由の存否等であり、本件贈与契約の成否や受贈財産である株式の権利関係ではなかったと認められる。したがって、本件和解は、申告に係る税額の計算の基礎となった事実を争点とする訴訟等において、当該事実と異なる事実を確認し又は異なる事実を前提として成立したものとはいえず、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「和解」には当たらない。(平24.10.30 名裁(諸)平24-10)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平240010
裁決年月日
平成24年10月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100203050
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、妻の父でもある請求人の養父から同族会社の株式の贈与を受け、その後、妻から離婚を求められ、また、養父から離縁を求められた訴訟(本件訴訟)において、離婚及び離縁する旨とともに当該贈与に係る契約(本件贈与契約)を解除する旨の各条項を定めた裁判上の和解に合意したが、本件解除は、①本件贈与契約が、請求人が当該同族会社において働くこと等の負担(本件稼働等債務)を付すものであって、請求人が本件稼働等債務の履行不能に陥ったため解除したもので、国税通則法施行令(平成23年政令第382号による改正前のもの)第6条《更正の請求》第1項第2号に規定する「解除権の行使によって解除され」たものである、②本件贈与契約と婚姻及び養子縁組とは一体不可分のものであって、離婚及び離縁する以上、養父との間で本件贈与契約を合意解除したことは、同号に規定する「やむを得ない事情」によるものである旨主張する。しかしながら、①本件稼働等債務の存在については、本件訴訟に係る代理人弁護士が、裁判所の和解案に対して、事後的に、請求人が後日贈与税の取戻しを請求する場合、「法定解除権」が行使されたことを明らかにしておいた方が税務署に対する説明がしやすいことなどを理由に提案したものであることなどから、請求人と養父との間で、本件贈与契約締結時に本件稼働等債務を内容とする負担付の合意があったとは認められず、本件贈与契約が養父による「解除権の行使によって解除され」たとは認められない。また、②本件贈与契約の拘束力を認めても請求人にとって不当になるとはいえないことなどから、本件贈与契約が「やむを得ない事情」により解除されたとも認められない。(平24.10.30 名裁(諸)平24-10)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平240086
裁決年月日
平成24年10月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁所属の担当職員が行った調査に違法性があり、修正申告を余儀なくされた旨などの理由をもって、更正の請求ができる場合に該当すると解釈すべきである旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条《更正の請求》第1項の趣旨は、納税者が申告した後に、その申告内容の過誤を是正する必要が生じる場合があることは否定できないが、あらゆる場合に自由にこれを認めることは申告により自己の税額を確定させる申告納税制度の性格に照らして適当とはいえないのみならず、納税義務の具体的内容を不安定ならしめ、行政を混乱に陥れる弊害もあるので、その過誤の是正は、法律が特に認める場合に限るものとしたものと解されるところ、同項の規定によると、請求人がした修正申告について更正の請求ができる場合としては、同項第1号に規定するとおり、その修正申告書に記載した課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったことにより、当該修正申告書の提出により納付すべき税額が過大であるときに限られると解するのが相当であるから、上記の請求人が主張する理由は、同号に規定する更正の請求ができる場合に該当すると解することはできない。(平24.10.30 東裁(所)平24-86)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
平240006
裁決年月日
平成24年10月29日
裁決結果
棄却
争点番号
100204019
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、被相続人の株式の売却代金に係る金員の全額が申告漏れとなっていたことについて、調査担当職員から請求人らに対して反論や検証の余地を与えることなく、更正処分が行われたことは、信義則を無視した不当な権利の濫用であるから、当該更正処分には手続上の違法がありその全部が取り消されるべき旨主張する。しかしながら、当該調査担当職員は、請求人らに対し、当該金員の全額を対象として修正申告のしょうようをしたが、請求人らが修正申告を行わなかったことために当該更正処分が行われたのであるから、本件において、信義則上の問題が生じる余地はない。(平24.10.29 仙裁(諸)平24-6)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
平240006
裁決年月日
平成24年10月29日
裁決結果
棄却
争点番号
100204100
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/10守秘義務違反等と更正
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、調査担当職員が、税務代理権限を有していない請求人Aの夫に対して、被相続人に関する相続税調査で知り得た内容を漏洩したことは、守秘義務違反に当たることから、更正処分には手続上の違法がありその全部が取り消されるべき旨主張する。しかしながら、守秘義務違反の罰則が適用されるか否かは、更正処分が適法であるか否かの判断に影響を与えるものではない。(平24.10.29 仙裁(諸)平24-6)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平240030
裁決年月日
平成24年10月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、前々任の徴収担当職員は、「払えるときに払えばよい。」との発言をし、納付しなければ差押処分が行われるということについて十分な説明をしてこなかったにもかかわらず、担当職員が変わるとその対応が一変するなどしており、このような一貫性のない原処分庁の対応は納税者の信頼を損なうものであって、信義誠実の原則に反するから、本件差押処分は不当であると主張する。しかしながら、徴収担当職員は、請求人らに対して、本件滞納国税等が発生してから本件差押処分に至るまでの間、文書又は口頭により、納付がない場合には差押処分を行う旨再三にわたり教示しており、差押処分が行われることについて十分な説明がなされず、徴収担当職員が変わると対応が一変したとは認められないから、請求人の主張は採用することができない。(平24.10.19 大裁(諸)平24-30)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平240070
裁決年月日
平成24年10月9日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100204990
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/18その他
事例集登載頁
裁決事例集№89

要旨

○ 請求人らは、相続税の各更正処分に係る異議申立てについて棄却する異議決定が行われた後、当該各更正処分により評価を是正された土地の評価額を更に増額する再更正処分を行うことは、異議申立人の不利益に処分を変更するものであり、国税通則法第83条《決定》第3項ただし書の規定に違反するから、当該再更正処分は違法である旨主張する。しかしながら、国税通則法第83条第3項ただし書の規定は、異議決定に関する一連の手続の中で異議申立人の不利益に処分を変更することを禁止するにとどまるものであり、処分行政庁が、異議決定に関する一連の手続とは別個の手続に基づき再度の更正処分をすることを禁止するものではなく、当該再更正処分は、原処分庁が異議申立てに関する一連の手続とは別個の手続で、国税通則法第26条《再更正》の規定に基づいてしたものであり、同項ただし書に反するものではない。(平24.10. 9 東裁(諸)平24-70)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平240061
裁決年月日
平成24年10月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁所属の職員に対して、電話により、住宅借入金等特別税額控除額の控除(本件控除)を受けられるか否かについて質問をしたところ、同職員から本件控除を受けられる旨の回答(本件回答)を得ており、本件回答は、同職員が請求人に対して信頼の対象となる公的見解を表示したものであるから、請求人は、信義則の法理の適用により、本件控除を受けられる旨主張する。しかしながら、請求人が主張するとおり、原処分庁所属の職員が、請求人からの税務相談に対し、本件回答を行ったとしても、本件回答は、一税務職員が、電話による税務相談の際に聴取した事項の範囲内で、行政サービスとして納税申告をする際の参考意見を述べたものとみるのが相当であり、また、特段の事情がない限り、税務署長等の権限のある者の公的見解の表示と解されるものではなく、その特段の事情も認められないから、信頼の対象となる公的見解とはいえず、信義則の法理を適用して本件更正処分を違法として取り消すことができる場合に当たらないから、請求人は本件控除を受けられない。(平24.10. 1 東裁(所)平24-61)

支部名
東京
裁決番号
平240059
裁決年月日
平成24年9月27日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、租税特別措置法第42条の4《試験研究を行つた場合の法人税額の特別控除》第3項及び第9項に規定する法人税額の特別控除額について、その計算の基礎となる損金の額に算入される試験研究費の額からその試験研究に充てるため他の者から支払を受けた補助金収入を控除していなかったこところ、請求人の確定申告書の添付書類から法人税額の特別控除額の計算の基礎となる試験研究費の正当額は容易に計算できることから、当該正当額に基づいて同条第3項及び第9項の規定を適用して計算した法人税額の特別控除額は、同条第14項及び第15項に規定する「当該申告に係るその控除を受けるべき金額」に該当し、更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、請求人の確定申告書に記載された事項からは当該試験研究費の額に誤りがあるとは認められず、また、確定申告書に添付された損益計算書その他の書類からは、当該試験研究費の額から当該補助金収入が控除されているか否かを確認することはできない。そうすると、請求人が確定申告書に添付した別表六(六)の「試験研究費の額1」欄に試験研究費の額として記載された金額を基礎として計算された額が、法人税額の特別控除額として「当該申告書に記載された事項を基礎として計算する場合に控除を受けることができる正当額」となり、同条第3項及び第9項の規定は適用できないというべきであるから、更正の請求は認められない。(平24. 9.27 東裁(法)平24-59)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
札幌
裁決番号
平240003
裁決年月日
平成24年9月20日
裁決結果
棄却
争点番号
100204990
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/18その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁の調査担当者から調査の内容等について具体的な説明がないままされた更正処分及び更正をすべき理由がない旨の通知処分(本件更正等処分)は違法である旨主張する。しかしながら、原処分庁が更正処分及び更正をすべき理由がない旨の通知処分を行うに当たり、納税者に調査の内容等を説明することは法令上の要件とされていないから、仮に、調査担当者が請求人に対し、当該説明をしなかったとしても、本件更正等処分が違法となるものではないところ、調査担当者は、請求人に対して、当該説明をしている事実が認められるから、本件更正等処分の手続に違法はない。(平24. 9.20 札裁(所)平24-3)

支部名
関東信越
裁決番号
平240004
裁決年月日
平成24年9月12日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、贈与税の無申告加算税の賦課決定処分の基礎となった期限後申告(本件申告)は、請求人の父親が請求人に無断で申告書を提出したもので無効である旨主張する。しかしながら、①父親と請求人との間で父親が請求人に土地建物(本件土地建物)を贈与する旨の合意が成立したこと、②父親の依頼を受けた行政書士によって、その内容に沿う所有権移転登記がなされ、その費用は父親が負担したこと、③請求人は、原処分庁が同人宛に送付した「贈与税の申告について」と題する書面を父親に渡した上、父親が税務署に行く旨言ったことに対し異を唱えなかったこと、④請求人は本件土地建物に関する納税の通知などはすべて父親に渡し、父親がその内容に従って租税等の支払をしていたことなどを総合勘案すると、遅くとも本件申告までの間には、請求人と父親との間において、本件土地建物の贈与に伴って必要となる一切の手続について、父親に委任する旨の合意があったものと推認することができる。そうすると、本件申告は父親らの間で成立した上記合意に基づき父親が行ったものとみるのが相当であるから、本件申告が請求人の意思に基づかない無効なものということはできない。(平24. 9.12 関裁(諸)平24-4)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平240006
裁決年月日
平成24年9月7日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集№88

要旨

○ 請求人らは、原処分庁所属の調査担当職員が、相続税の調査(本件調査)の内容について、請求人らに何ら説明しておらず、請求人らのうちの1人に対しては、説明や弁明の機会も与えなかったなどと主張して、本件調査は違法又は不当なものであり、本件調査に基づく各処分(本件各処分)は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、国税通則法第25条《決定》に規定する調査の方法、時期、範囲に関しては、課税庁の合理的な裁量に委ねられ、納税義務者に対して直接質問調査をしなければならないものではないと解される。また、原処分庁が処分を行うに当たり、所属職員が調査結果を説明しなければならない旨を定めた法令上の規定もない。したがって、請求人らの上記主張をもって、本件調査が違法又は不当となるものではない。(平24. 9. 7 名裁(諸)平24-6)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
札幌
裁決番号
平240002
裁決年月日
平成24年8月31日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が行った更正処分及び納税告知処分は、調査経過の説明及び法的根拠の提示がないままされた違法なものであり、また、一部の課税期間の消費税等について、調査担当者が指導事項とする旨の発言をしていたにも関わらず、当該課税期間に係る消費税等の更正処分を行ったのは違法である旨主張する。しかしながら、税務署長が更正処分や納税告知処分を行うに当たり、納税者に調査の内容等を説明することは法令上の要件とされておらず、調査担当者が調査経過の説明及び法的根拠の提示を行わなかったとしても、当該各処分が違法となるものではないところ、本件においては、調査担当者と請求人との間で、非違事項に関する書面のやり取りがあったことが認められること、また、調査担当者が請求人に対して、指導事項にとどめることを検討する旨の発言をしたとしても、当該発言をもって直ちに当該更正処分が違法となるものではないことなどから、請求人の主張はいずれも理由がない。(平24. 8.31 札裁(諸)平24-2)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平240041
裁決年月日
平成24年8月28日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件更正処分は、国税庁の文書回答(本件文書回答)の内容が公表される前に効力を生じていた長期傷害保険契約に基づき支払った支払保険料について、本件文書回答の公表を契機として示された法令解釈を前提として行われたものであること、また、原処分庁は、当該長期傷害保険契約後の税務調査の結果において、適正な申告が行われているものとして、請求人に「調査結果のお知らせ」(本件通知書)を交付していることから、本件更正処分には信義則違反ないし権利濫用があり、違法である旨主張する。しかしながら、本件文書回答は、国税庁が事務運営指針に定める事務処理手続に基づいて行ったものであるところ、本件文書回答の内容は、前払保険料として資産に計上すべき金額について支払保険料の額のうち4分の3に相当する金額とすることも合理性がある一つの方法として示されたものと認められ、また、当審判所の調査の結果によっても、本件文書回答の内容の公表前において、長期傷害保険に係る支払保険料の全額が支出時の損金の額に算入される旨の法令解釈を国税庁が示していた事実及びその旨を原処分庁が請求人に対して公の見解として示していた事実はなく、さらに、本件通知書の交付は、それまでの調査に基づいて納税者の申告に対する原処分庁の一応の態度を表明するものにすぎないから、本件通知書が交付されたことをもって、直ちに支払保険料の全額を損金の額に算入することが容認されたということにはならない。そうすると、本件においては、国税庁又は原処分庁が請求人に対し支払保険料の全額が損金の額に算入されるといった信頼の対象となる公的見解を表示したとはいえず、納税者の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお、本件更正処分に係る課税を免れしめて請求人の信頼を保護しなければ正義に反するというような特別な事情が存するものとはいえないから、課税上の信義則違反又は権利濫用があったとはいえない。(平24. 8.28 東裁(法)平24-41)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平240040
裁決年月日
平成24年8月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100202990
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/5その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、修正申告書を原処分庁に対し郵送により提出した旨主張する。しかしながら、納税申告については、税務署長への納税申告書の提出が基本原則であり、納税申告書が郵便により提出された場合には、通信日付印により表示された日などに提出されたものとみなす旨の規定はあるが、税法上、税務官庁に対する納税申告書の提出を郵便等により行う場合の提出に伴う効力の発生時期を判定する一般的基準について定めた規定はないことから、原則的には、隔地者間における意思表示の一般原則である到着主義(民法第97条《隔地者に対する意思表示》第1項)に準じて、納税申告書の到達の時にその効力が発生するものと解され、ここでいう到達とは、意思表示を受ける相手方のいわゆる勢力範囲(支配圏)内におかれることを以て足るものと解すべきであるところ、隔地者に対する意思表示の一般原則に準ずべき「修正申告書を税務署長に提出する」行為を、納税者が郵便により行う場合には、当該修正申告書を郵便ポストに投かんするだけでは足りず、当該修正申告書が税務署長の了知可能の状態(支配圏内)におかれたことをもって、税務署長に提出したこととなるものと解される。これを、本件について見ると、原処分庁の担当職員が、請求人との連絡状況等を逐次記録(記載又は書類を添付)していたにも関わらず、請求人の修正申告書を受領した旨の記録はない上、他の部署の申告書等受付簿にも、請求人の修正申告書が配付された旨の記録はないことが認められる。加えて、請求人提出資料及び原処分関係資料を精査しても、請求人の答述のほかに、請求人が修正申告書の入った封書を投かんしたことを裏付ける証拠がなく、また、同封書についての郵便事故が発生したことをうかがわせる事情も見当たらない。以上のような事態の推移や事情を総合すれば、請求人の修正申告書が、原処分庁の支配圏内におかれたものと認めることはできず、修正申告書の提出があったとはいえない。(平24. 8.21 東裁(所)平24-40)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
平240003
裁決年月日
平成24年8月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、平成15年分ないし平成20年分の各更正の請求が国税通則法第23条《更正の請求》の請求期限を徒過してされたものとしても、同法第70条《国税の更正、決定等の期間制限》第2項第1号に規定する減額更正についての除斥期間は5年であるから、その期間内にされた本件各更正の請求は適法なものである旨主張する。しかしながら、国税通則法第70条第2項第1号の規定は、税務署長が、納税申告書に記載された課税標準等又は税額等の計算が、国税に関する法律の規定に従っていないこと又はその調査したところと異なることを知ったときに行う一方的な減額更正についての除斥期間を定めたものであり、更正の請求期限を徒過した場合に期限を延長するものではないことから、請求人の主張は採用できない。(平24. 8. 1 仙裁(所)平24-3)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平240012
裁決年月日
平成24年7月31日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、確定申告において租税特別措置法第37条《特定の事業用資産の買換えの場合の譲渡所得の課税の特例》第1項の特例規定又は租税特別措置法第39条《相続財産に係る譲渡所得の課税の特例》第1項の特例規定(本件各特例規定)を適用しなかった手続の不備はあるものの、請求人には何の落ち度もないから、本件各特例規定の適用を求める本件更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、租税特別措置法第37条第7項又は同法第39条第3項に規定する「やむを得ない事情」がある場合を除き、本件各特例規定の適用があることを理由に国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に基づく更正の請求をすることはできないものと解するのが相当であるところ、請求人の上記確定申告においては、当該「やむを得ない事情」があるとは認められないから、請求人は、本件各特例規定の適用があることを理由に更正の請求をすることはできないものとするのが相当である。(平24. 7.31 大裁(所)平24-12)

支部名
熊本
裁決番号
平240003
裁決年月日
平成24年7月26日
裁決結果
棄却
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、法定利率を超える利息の返還等を求める不当利得返還請求訴訟等に係る判決(本件各判決)により元顧客等に返還することとなった各金員(本件各金員)について、請求人は事業の継続が困難な状態であり、本件各金員を本件各判決により支払うことが確定した事業年度の損金としても、法人税法第57条《青色申告書を提出した事業年度の欠損金の繰越し》に規定する欠損金の繰越控除の適用による救済を受けることができないことなどからすれば、国税通則法(通則法)第23条《更正の請求》第2項項の趣旨に照らし、利息収入を計上した事業年度に遡及して課税所得を減額すべき旨の更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、通則法第23条第2項第1号に基づく更正の請求が認められるためには同条第1項各号に掲げる税額が過大等であるとの実体的要件を充足することが必要であるところ、本件各金員を支払うことが確定したのは本件各判決が確定した日であり、本件各金員は、法人税法第22条《各事業年度の所得の金額の計算》第4項の規定による一般に公正妥当と認められる会計処理の基準に基づき、債務として確定した日、すなわち、本件各判決が確定した日の属する事業年度の損金の額に算入すべきものであるから、本件の更正の請求は、利息収入を計上した事業年度の税額が過大等であるとの実体的要件を欠くものであり、通則法第23条第2項第1号の適用は認められない。(平24. 7.26 熊裁(法)平24-3)

支部名
東京
裁決番号
平240025
裁決年月日
平成24年7月24日
裁決結果
棄却
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、既往の各事業年度において収受した貸付金利息につき利息制限法所定の利率により算出した額を超過する部分の利息の額を元本に引き直す計算を行った結果、当該各事業年度の課税標準等又は税額等が過大となり、このことは国税通則法第23条《更正の請求》第2項第3号及び国税通則法施行令第6条《更正の請求》第1項第2号に規定する事由に該当し、更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第2項の規定に基づく更正の請求が認められるためには、同項に規定するいわゆる後発的事由の発生及び同項所定の期限内の更正の請求という手続的要件が満たされるだけでは足りず、同条第1項各号に掲げる税額が過大であるなどの実体的要件が満たされていることが必要であるところ、法人税法第22条《各事業年度の所得の金額の計算》第4項の一般に公正妥当と認められる会計処理の基準に従えば、当該事業年度において生じた損失の額は、その発生事由を問わず、当該事業年度の損金とすべきであって、その発生事由が過去の事業年度の益金に係るものであっても、その事業年度に遡って損金としての処理はしないから、既往の各事業年度において収受した貸付金利息につき利息制限法所定の利率により算出した額を超過する部分の利息の額を元本に引き直す計算を行ったとしても当該貸付金利息を収受した各事業年度に遡及して所得の金額を修正することはできないというべきである。そうすると、当該引き直し計算の結果により、当該各事業年度における法人税について、所得金額若しくは納付すべき税額が過大又は純損失等の金額が過少となることはなく、国税通則法第23条第1項各号に掲げる課税標準等又は税額等が過大であるなどの実体的要件を欠くことになる。したがって、手続的要件を判断するまでもなく、請求人の主張には理由がない。(平24. 7.24 東裁(法)平24-25)

支部名
東京
裁決番号
平240026
裁決年月日
平成24年7月24日
裁決結果
棄却
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、既往の各事業年度において収受した貸付金利息につき利息制限法所定の利率により算出した額を超過する部分の利息の額を元本に引き直す計算を行った結果、当該各事業年度の課税標準等又は税額等が過大となり、このことは国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する事由に該当し、更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第2項の規定に基づく更正の請求が認められるためには、同項に規定するいわゆる後発的事由の発生及び同項所定の期限内の更正の請求という手続的要件が満たされるだけでは足りず、同条第1項各号に掲げる税額が過大であるなどの実体的要件が満たされていることが必要であるところ、法人税法第22条《各事業年度の所得の金額の計算》第4項の一般に公正妥当と認められる会計処理の基準に従えば、当該事業年度において生じた損失の額は、その発生事由を問わず、当該事業年度の損金とすべきであって、その発生事由が過去の事業年度の益金に係るものであっても、その事業年度に遡って損金としての処理はしないから、既往の各事業年度において収受した貸付金利息につき利息制限法所定の利率により算出した額を超過する部分の利息の額を元本に引き直す計算を行ったとしても当該貸付金利息を収受した各事業年度に遡及して所得の金額を修正することはできないというべきである。そうすると、当該引き直し計算の結果により、当該各事業年度における法人税について、所得金額若しくは納付すべき税額が過大又は純損失等の金額が過少となることはなく、国税通則法第23条第1項各号に掲げる課税標準等又は税額等が過大であるなどの実体的要件を欠くことになる。したがって、手続的要件を判断するまでもなく、請求人の主張には理由がない。(平24. 7.24 東裁(法)平24-26)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
平240004
裁決年月日
平成24年7月23日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件調査において、請求人が指摘した事項についての必要十分な調査を原処分庁が実施していないから、本件調査の調査手続は違法又は不当である旨主張する。しかしながら、当審判所の調査の結果によれば、本件調査の調査担当職員は、各年分の確定申告書及び添付資料の検討並びに請求人への面接を含む本件調査を行っているところ、本件調査の調査担当職員には、本件調査において、刑罰法規に触れ、公序良俗に反し又は社会通念上相当の限度を超えて濫用にわたる等の重大な違法性を帯びた調査を実施したと認められる特段の事情はないことから、重大な違法性を帯びた調査を実施したとは認められず、原処分が何らの調査なしに行ったに等しいものと評価を受ける場合にも当たらない。また、本件調査の調査担当職員が行った各年分の確定申告書及び添付資料の検討並びに請求人への面接を含む本件調査については、請求人の所得金額やこれに関する必要経費の額を明らかにするために質問検査の必要があったものと認められるが、本件調査に請求人の私生活等に支障を及ぼすような行為をしたと認められる特段の事情はないことからすると、本件調査の必要性と請求人の私的利益とを比較して、本件調査が社会通念上相当な限度を逸脱しているとは認められない。さらに、本件調査の調査担当職員は、各年分の確定申告書及び添付資料の検討並びに請求人への面接を含む本件調査を行うことにより、課税標準等及び税額等の認定ができると判断したものと認めるのが相当であり、本件調査の調査担当職員が「請求人が指摘した事項に関する必要十分な調査」を実施しなかったことが、権限ある税務職員に委ねられた合理的な選択としての質問検査権の行使の範囲を逸脱する行為とは認められない。(平24. 7.23 福裁(所)平24-4)

支部名
東京
裁決番号
平240012
裁決年月日
平成24年7月5日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、被相続人の遺産の全部について遺贈を受けたとの事実に基づき相続税の申告をした後、当該遺贈に係る各不動産について、当該被相続人の死亡による相続を原因とする登記を経由していた共同相続人を被告とする所有権移転登記手続請求訴訟(本件訴訟)において、原告である請求人が、当該共同相続人に対する請求の全部を放棄(本件放棄)したことにより、当該各不動産を取得することができないことが確定したのであるから、本件放棄は、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する「判決」に該当する旨主張する。しかしながら、請求人が本件更正の請求において国税通則法第23条第2項第1号に規定する「その申告、更正又は決定に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実」であるとした「(請求人が)被相続人の遺産の全部について遺贈を受けた事実」に係る法律関係については、本件訴訟における請求の趣旨において一切表明されておらず、本件放棄が記載された弁論準備手続調書にもその記載はないから、本件放棄によって「その申告、更正又は決定に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実」と異なることが確定したものとは認められず、また、本件放棄の既判力も及ばないから、本件放棄は、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」に該当しない。(平24. 7. 5 東裁(諸)平24-12)

支部名
東京
裁決番号
平240007
裁決年月日
平成24年7月4日
裁決結果
棄却
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、被相続人が保有していた本件株式について、相続税の課税上、相続財産は本件株式とされていたが、請求人が提起した訴訟(本件訴訟)に係る判決(本件判決)において、被相続人の生前に本件株式を譲渡する旨の合意がなされていたことが確定したから、相続財産は売買代金請求権となるのであって、本件判決により、相続税の申告時の権利関係と異なる事実関係が生じたことからすると、本件判決は、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する「判決」に該当する旨主張する。しかしながら、本件判決は、実質的に相続財産が本件株式なのか本件株式の売買代金請求権なのかを争ったものではなく、また、本件判決に係る判決書には、相続開始時点における相続財産のうちに本件株式の売買代金請求権が存在したと認定した記載はないから、本件判決により、相続財産が本件株式の売買代金請求権であるとの事実は確定していない。したがって、本件判決は、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」には該当しない。(平24. 7. 4 東裁(諸)平24-7)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平240001
裁決年月日
平成24年7月2日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、同居する請求人の弟に支払った各外注費について、調査担当職員から納得のいく説明を受けられなかったのに、言われるがまま応じるしかないと思い、意思を抑圧された状態となって、署名押印をして、修正申告書及び期限後申告書を提出したものであり、当該申告は調査担当職員の強要により行われたもので無効である旨主張する。しかしながら、調査担当職員は、特に威圧的な言動をとったこともなく、また、請求人は、調査担当職員の内容説明について、特に抗議したこともなく、理解できるように説明するよう求めることもしなかったのであるから、調査担当職員において請求人が当該説明内容を理解できていないと認識できなかったとしてもやむを得ないのであって、これらをもって調査担当職員が請求人に対し何らかの強要をしたことにならないのは明らかである。(平24. 7. 2 名裁(所・諸)平24-1)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
金沢
裁決番号
平230013
裁決年月日
平成24年6月29日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁所属の職員から「修正申告をしなかったら、最終的に財産を差し押さえる」と言われて強制的に修正申告(本件修正申告)をさせられたから、本件修正申告は無効である旨主張する。しかしながら、請求人は、当該職員から本件修正申告の内容について説明を受け、請求人自らの意思に基づいて本件修正申告をしたものであり、また、当該職員の財産を差し押さえる旨の発言は、請求人からの質問に対し、更正処分から納税・徴収に至るまでの一連の手続を説明する過程での発言であって、この発言をもって強制的に本件修正申告をさせられたとは認められず、ほかに請求人が当該職員により強制的に本件修正申告をさせられたと認めるに足る証拠はない。したがって、本件修正申告を無効とすべき強制の事実は認められず、本件修正申告は有効である。(平24. 6.29 金裁(所)平23-13)

支部名
関東信越
裁決番号
平230089ほか 1件
裁決年月日
平成24年6月25日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、所得税法(平成23年法律第114号による改正前のもの)第90条《変動所得及び臨時所得の平均課税》第1項が同項の規定により所得税額を計算する旨規定しており同項の規定を選択できる旨の規定ではないなどとして、更正の請求によって同項の規定の適用を認めるべきである旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条《更正の請求》は、更正の請求の要件を「課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと」又は「当該計算に誤りがあったこと」に限定している。そして、所得税法第89条《税率》第1項は、所得税の額は「その年分の課税総所得金額に税率を乗じた金額とする」旨規定し、一方、同法第90条第1項は、「同項の変動所得の金額に係る要件に該当する場合、所得税の額は、同項第1号及び第2号に掲げる金額の合計額とする」旨規定しているが、同条第4項において「同条第1項の規定は、確定申告書に同項の規定の適用を受ける旨及び計算の明細を記載した場合に限り適用する」旨規定していることからすれば、変動所得の金額に係る要件を満たす場合であっても、同条第4項に規定する記載がない場合には、同条第1項の規定の適用はなく、同法第89条の規定に従って税額の計算をすべきである。請求人は、確定申告において所得税法第89条第1項の規定に従って税額計算を行い、平均課税の適用の要件である同法第90条第4項に規定する事項を確定申告書に記載していないところ、これは、同法第89条第1項の規定に従ったものであって、上記更正の請求の要件のいずれにも当たらないから、更正の請求によって同法第90条第1項の規定の適用を求めることはできない。(平24. 6.25 関裁(所)平23-89)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平230088
裁決年月日
平成24年6月19日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204990
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/18その他
事例集登載頁
裁決事例集№87

要旨

○ 請求人は、消費税等の各更正処分は、国税通則法第24条《更正》に規定する調査を欠く違法、不当なものであり、取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、当該消費税等の各更正処分は、調査担当職員による請求人の総勘定元帳等の検討を経た上で行われたことが認められるから、国税通則法第24条に規定する調査を欠くものとはいえず、これを取り消すべき理由はない。(平24. 6.19 関裁(法・諸)平23-88)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平230088
裁決年月日
平成24年6月19日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204042
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/2調査権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集№87

要旨

○ 請求人は、事前通知や調査目的の説明もなく、請求人及びグループ各社に対し一斉に立ち入るなど、本件調査の手続には違法又は不当がある旨主張する。しかしながら、税務調査に関して、納税者に対して事前に通知をすることや調査目的の説明をすることを定めた法令上の規定はなく、調査担当職員は、調査初日に請求人の本社事務所に赴いた際、総務部長や代表者に対して請求人の税務調査のために訪れた旨を告げて調査への協力を要請しているのであるから、それ以上の調査目的の具体的な説明がなかったとしても本件調査が違法又は不当となるものではない。また、請求人の事業規模や請求人が多数の関連法人を有すること並びに請求人及びグループ各社間に取引が存在し、請求人に対する調査だけでは取引の実態を解明することが困難な場合もあることからすると、事前通知をせずに請求人及びグループ各社に対し一斉に調査を行う旨の判断をして税務調査を実施したとしても、当該調査が質問検査権の行使の方法等について合理的な判断の範囲を逸脱するものとはいえない。したがって、本件調査の手続に違法又は不当な点は認められない。(平24. 6.19 関裁(法・諸)平23-88)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
平230024
裁決年月日
平成24年6月8日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が提出した修正申告書(本件各修正申告書)は、①その提出に際して原処分庁の調査担当職員(本件調査担当職員)が代表者の印章を勝手に押印したこと、②請求人が外注費として支払った額が給与等に該当するといった指摘は消費税法が施行されてから20年余りが経過する中で今まで一度も受けておらず黙認されてきたのであり時効に等しいことなどから、無効な申告であり、無効な申告に基づいてされた消費税等に係る過少申告加算税の賦課決定処分は違法である旨主張する。しかしながら、本件各修正申告書には税務代理人の記名押印及び請求人の「代表取締役印」の押印があることと、修正申告書の提出のしょうようの手続に関する本件調査担当職員の答述内容にも不自然な点は認められないから、本件調査担当職員が勝手に押印した事実を認めることはできず、本件各修正申告書は請求人によって作成され提出されたものというべきである。また、申告納税制度の下では、税法に適合した納税義務の実現は、原則として納税者自らの責任で行うべきであるから、原処分庁が調査等において申告内容に誤り等を把握した場合には、それを指摘し是正を求めることは当然の結果であり、違法ではない。したがって、本件各修正申告書は有効であると認められるから、本件各修正申告に基づき行われた過少申告加算税の賦課決定処分は適法である。(平24. 6. 8 福裁(諸)平23-24)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平230058
裁決年月日
平成24年6月7日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集№87

要旨

○ 請求人は、原処分庁が購入目的を知らせることなく行った市販の携帯缶によるガソリン検体の購入行為は違法であること及び原処分庁が取引先に対し不適切な調査を行ったことにより請求人の信用が害されたことなどを理由に、原処分庁の調査手続は違法である旨主張する。しかしながら、ガソリン検体の購入や取引先等に対する調査は、資料情報の収集として行ったものであり、その必要性及び態様に鑑みると、当該資料情報収集が相手方の私的利益との衡量において社会通念上相当な限度にとどまっていると認められるから、原処分庁が行った調査手続が違法ということはできない。(平24. 6. 7 大裁(諸)平23-58)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平230079
裁決年月日
平成24年5月29日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集№87

要旨

○ 原処分庁は、請求人が提示した書類等だけでは、社会保険労務士報酬(本件金員)が事業所得の総収入金額と給与所得の収入金額とに二重計上されていること、及び請求人の事業所得の金額がいくらであるかを認定することができないから、更正の請求は認められない旨主張する。しかしながら、当審判所の調査の結果によれば、本件金員が事業所得の総収入金額と給与所得の収入金額とに二重計上されていること、及び本件金員が事業所得に係る収入金額であることが認められ、当審判所において請求人の総所得金額及び還付金の額に相当する税額を算定すると、総所得金額は更正の請求の額と同額となり、還付金の額に相当する税額は更正の請求の額を上回るから、本件通知処分はその全部を取り消すべきである。(平24. 5.29 関裁(所)平23-79)

支部名
広島
裁決番号
平230021
裁決年月日
平成24年5月15日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、平成21年中に請求人に対する支払が確定した上場株式等の配当等(本件各配当等)について、請求人が所得税法第120条《確定所得申告》に規定する総所得金額又は申告分離課税の配当所得の金額の計算上本件各配当等に係る配当所得の金額を除外しないで確定申告をする意思を有しながら、本件各配当等に係る配当所得の金額が記載されていない確定申告書(本件申告書)を提出した場合には、本件申告書に記載した課税標準又は税額等の計算には誤りがある旨主張する。しかしながら、請求人が原処分庁に提出した本件申告書に本件各配当等に係る配当所得の金額が記載されていないことは、租税特別措置法第8条の5《確定申告を要しない配当所得》第1項に照らし算入すべきでない金額を算入し又は算入すべき金額を算入していないわけではないから、本件申告書に記載した課税標準等又は税額等の計算は、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号の「国税に関する法律の規定に従っていなかったこと」には該当しない。また、計算過程自体に誤りがあったわけでもないから、請求人が主張する本件申告書の内容が請求人の意思に反していたというような主観的な事情をもって、同号の「当該計算に誤りがあったこと」にも該当しない。(平24. 5.15 広裁(所)平23-21)

支部名
広島
裁決番号
平230022
裁決年月日
平成24年5月15日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、平成21年中に請求人に対する支払が確定した上場株式等の配当等の全てについて、申告分離課税の配当所得の金額の計算上上場株式等の配当等に係る配当所得の金額を除外しないで確定申告をする意思を有しながら、一部の上場株式等の配当等(本件各配当等)に係る配当所得の金額が申告分離課税の配当所得の金額の計算上配当所得の収入金額に算入されていない確定申告書を提出した場合には、当該確定申告書に記載した課税標準等又は税額等の計算には誤りがあったことになる旨主張する。しかしながら、請求人が原処分庁に提出した平成21年分の所得税の確定申告書(本件申告書)に本件各配当等を配当所得の収入金額に算入していないことは、租税特別措置法第8条の4《上場株式等に係る配当所得の課税の特例》第1項並びに同法第8条の5《確定申告を要しない配当所得》第1項及び第4項の規定に照らし算入すべきでない金額を算入し又は算入すべき金額を算入していないわけではないから、本件申告書に記載した課税標準等又は税額等の計算は、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号の「国税に関する法律の規定に従っていなかったこと」には該当しない。また、計算過程自体に誤りがあったわけでもないから、同号の「当該計算に誤りがあったこと」にも該当しない。(平24. 5.15 広裁(所)平23-22)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平230054
裁決年月日
平成24年5月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100204045
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/4差押え等権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、隣り合う2室の請求人所有の区分所有建物(本件区分所有建物)を原処分庁が一括で公売したことに対して、①原処分庁が正当な理由もなく長期間(30年間)にわたり徴収権の行使を放置したこと、及び②本件区分所有建物は、請求人が両室の間を行き来できるように壁面に扉を設置しているだけで、それぞれが独立した住居であるから、一括公売する必要性がなく、また、一室だけを公売することに何ら障害がなかったにも関わらず、原処分庁は、恣意的に長期間(30年間)放置した結果、本件区分所有建物を一括で公売しても本件滞納国税を充足しなくなったことは、徴収権の濫用に当たる旨主張する。しかしながら、原処分庁は、①本件区分所有建物の差押処分後、本件区分所有建物について本件滞納国税を徴収する方途を採っていたことから、長期間放置したという事情は存しておらず、②本件区分所有建物は、両室について相互の利用上の牽連性が肯定できるなど一括公売の要件を満たしているものといえ、また、裁判所の強制執行(続行決定)や他官庁の差押えにより原処分庁に本件区分所有建物の換価権がない期間があるから、恣意的に公売を行わなかったということはできず、請求人のこれらの主張は採用することができない。(平24. 5.14 大裁(諸)平23-54)

支部名
関東信越
裁決番号
平230075
裁決年月日
平成24年5月7日
裁決結果
棄却
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人と取引先との協定(本件協定)が錯誤無効であり、そして、国税通則法施行令第6条《更正の請求》第1項第2号の「取消し」には「錯誤無効」が含まれるから、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第3号のやむを得ない理由があり、本件更正の請求は認められる旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第2項第3号に規定する法定申告期限後に生じた「やむを得ない理由」について、これを具体化した国税通則法施行令第6条第1項第2号は、契約が無効の場合を規定しておらず、また、無効とは当初から法律効果を生じないものであるから、仮に本件協定が無効であったとしても、そのことが、国税通則法第23条第2項第3号に規定する「法定申告期限後に生じた」ということはできない。また、主観的事情による解除は、国税通則法施行令第6条第1項第2号の「やむを得ない事情」による解除とはいえない。よって、本件更正の請求は認められない。(平24. 5. 7 関裁(諸)平23-75)

支部名
福岡
裁決番号
平230021
裁決年月日
平成24年4月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、所有する土地(本件土地)の譲渡契約(本件契約)と本件土地の代替地の購入契約は、併せて一つの契約であり、本件土地の買主が、請求人が希望する条件に合う代替地を用意するまでは本件契約は成立せず、本件契約の成立に争いがあるから、本件契約による譲渡代金の収入すべき時期は、所得税基本通達36−5《不動産所得の総収入金額の収入すべき時期》の定めと同様に考えるべきである旨の見解の下、請求人が代理人を通じて提出した期限後申告書は、当該通達の定めの適用がない旨の税務職員の誤った説明に基づき提出したもので無効である旨主張する。しかしながら、本件契約に請求人が主張するような特約はなく、当審判所の調査によっても請求人が主張する特約があったと認めるに足りる証拠はないから、本件契約が成立していない旨の請求人の主張は、その前提を欠くものである。また、確定申告書の記載内容の過誤の是正を求めて、その錯誤を理由に、当該確定申告書を前提とした無申告加算税賦課決定の適法性を争う場合には、その錯誤が客観的に明白かつ重大であって、法律の定める方法以外にその是正を許さなければ納税義務者の利益を著しく害すると認められる特段の事情がある場合でなければならないと解されるところ、当該税務職員が当該通達の定めについて説明したのは、請求人の代理人が当該申告書を提出した後のことであるから、当該申告書の提出が当該説明に基づくものと認める余地はなく、当該申告書の記載内容に過誤があったとは認められない上、請求人がその主張する当該申告書の記載内容の過誤に気付いたのは、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号の規定の更正の請求ができる期間内であったことからすると、当該過誤を法律の定める方法で是正する途があったといえるから、上記にいう特段の事情もない。(平24. 4.19 福裁(所)平23-21)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平230200
裁決年月日
平成24年4月6日
裁決結果
棄却
争点番号
100204045
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/4差押え等権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が、請求人に対してなした第二次納税義務の納付告知処分(原処分)に対して、国の怠慢によって生じた徴収不足の責任を請求人に転嫁しようとするものであり、徴収権の濫用にあたり違法である旨主張する。しかしながら、第二次納税義務は、主たる納税義務が発生し存続する限り必要に応じていつでも課せられるものであり、また、原処分庁は、滞納者に対して滞納処分をしてもなお徴収すべき額に不足すると判断し、請求人に対して原処分を行っているものであり、徴収権の濫用に当たる事実は認められない。(平24. 4. 6 東裁(諸)平23-200)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平230045
裁決年月日
平成24年3月29日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁は、査察官の判断に従った修正申告のしょうようとこれに伴う説明をしたのみであり、国税犯則取締法に基づく調査により収集した資料を利用したことをもって原処分庁の調査ということもできないから、原処分庁が調査を行った事実は存在しない旨主張する。しかしながら、課税庁が国税犯則取締法に基づく調査により収集した資料を課税処分を行うために利用することは許されるのであり、また、課税庁内部において既に収集した資料等を検討して正当な課税標準を認定することも、国税通則法第24条《更正》に規定する「調査」に含まれるのであるから、課税庁内部において国税犯則取締法に基づく調査により収集した資料を利用して課税標準を認定することも、また、「調査」に含まれるものと解するべきであるところ、原処分庁は、査察官による犯則調査前に請求人及び関係者から数度にわたって質問検査を実施し、同犯則調査の後、その内部において、査察官から引き継いだ犯則調査の関係書類に検討を加えた上で課税標準を認定し、原処分に及んだものであるのであるから、本件各更正処分は、査察官による犯則調査以前及び以後に行われた原処分庁の調査に基づいてなされたものと認められ、調査に基づかない違法があるということはできない。(平24. 3.29 大裁(所・諸)平23-45)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平230045
裁決年月日
平成24年3月29日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①早朝より開始して日没後も継続して行われた国税犯則取締法に反する調査に基づく原処分庁の調査、②原処分庁が請求人に対する説明責任を果たさないまま、査察官による犯則調査の調査結果のみに基づいて修正申告をしょうようする行為、③査察官が立会って行われた原処分庁の質問検査権の行使、修正申告のしょうようは違法である旨主張する。しかしながら、①査察官による犯則調査が日没後まで継続していたとしても請求人らが拒否する意図を明示していたにも関わらず査察官が強行したと認めるに足りる証拠はなく、また、日没前から開始した臨検等で必要がある場合には日没後まで継続することができるところ、本件においては、日没後も臨検、捜索又は差押を継続することによって、査察官による犯則調査の着手日の内に網羅的に各事業場の証ひょうの収集及び保存を図る必要性があったものと認めることができること、また、②原処分庁の担当職員は繰り返し請求人や関与税理士と面談し、説明を行っていたことが認められるとともに、原処分庁がその内部において、査察官から引き継いだ犯則調査の関係書類に検討を加えて課税標準を認定した上で、請求人に対して修正申告のしょうようをしたことについて、違法があるということもできないこと、さらに、③原処分庁の担当職員が請求人に対して質問検査権を行使し、又は修正申告をしょうようする際に、査察官が立ち会っていたとしても、査察官の同席自体を禁ずる法令の規定があるとは認められず、本件において査察官が同席した目的は、査察官による犯則調査の内容又は結果について補完的な説明を加えるためであり、査察官が当該目的を逸脱して所得税法上の質問権査権を実質的に行使していたなどの事情があるとも認められないことから、調査手続に違法な点があるということはできない。(平24. 3.29 大裁(所・諸)平23-45)

支部名
広島
裁決番号
平230015
裁決年月日
平成24年3月22日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、投資契約の相手方である法人の代表取締役を組織的詐欺により有罪とする刑事事件の判決が確定したので、当該法人から受領した金銭等について、修正申告の課税標準等又は税額等の計算の基礎としたところと異なることが確定したことになるから、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に該当する旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」とは、申告等に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実についての私法行為又は行政行為上の紛争を解決することを目的とする民事事件の判決を意味し、犯罪事実の存否範囲を確定するにすぎない刑事事件の判決はこれに含まれないものと解するのが相当であるから、当該判決は、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」に該当しない。(平24. 3.22 広裁(所)平23-15)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平230184
裁決年月日
平成24年3月15日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件更正処分等は、調査担当職員から、事前確定届出給与に関し、更正は行わず、指導事項とする旨伝えられていた事項に係るものであるから、信義誠実の原則(信義則)に反し違法であると主張する。しかしながら、調査担当職員は、請求人に対し、一旦は更正せず指導事項とする旨説明したが、その後、改めて検討した結果、法律及び事実に沿った税務処理を行うべきとの結論に至り、そのことを請求人に説明の上、修正申告の提出をしょうようしたが、請求人がこれを断ったことから、原処分庁が更正処分等を行ったと認められる。これらの事実によれば、調査担当職員は、一旦は指導事項とする旨説明しているものの、それは調査が終了するまでの過程においての一時点における調査担当職員の自己の見解を表明したにすぎず、これを原処分庁が請求人に対し信頼の対象となる公的見解を表示したと認めることはできない。また、本件更正処分等がのちにその表示に反する課税処分として行われたものと認めることはできず、さらに、本件更正処分等により納付することとなった税額は、法律の規定に従った課税処分に基づく正当な税額であるから、そのために納税者が経済的不利益を受けることになったものと認めることもできない。そうすると、本件においては、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお更正処分等に係る課税を免れしめて請求人の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情がある場合とは認められないから、信義則の法理の適用はなく、更正処分等は信義則に反し違法であると認めることはできないというべきである。(平24. 3.15 東裁(法)平23-184)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平230180
裁決年月日
平成24年3月9日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、譲渡した本件物件を請求人が単独で相続により取得したとする合意はなく、その旨が記載された本件遺産分割協議書は、本件物件の譲渡に際し、司法書士、税理士及び仲介業者の担当者に言われるまま署名押印したものであり、これにより税金の申告に影響があることを知っていれば作成しなかったものであるから、錯誤により無効なものであって、本件物件の譲渡に係る本件譲渡所得は、法定相続分で帰属するものである旨主張する。しかしながら、請求人を含む相続人らは、関与税理士から、税務的見地等からすると本件物件を請求人が取得する方向が有利である旨説明を受け、税負担を軽減する目的で、当該説明どおり、遺産分割協議を成立させたのであるから、当該遺産分割協議に要素の錯誤はない。なお、請求人は、関与税理士からの説明により、本件物件を請求人が単独で相続した場合の税金への影響についてもあらかじめ認識しており、その認識どおりに申告をしているのであるから、動機に錯誤があったとも認められない。したがって、本件物件は、請求人が単独で相続したものであり、その後譲渡されたものであるから、法定相続分により本件譲渡所得を帰属させるべき理由はない。(平24. 3. 9 東裁(所)平23-180)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平230041
裁決年月日
平成24年3月8日
裁決結果
棄却
争点番号
100203050
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
事例集登載頁
裁決事例集№86

要旨

○ 請求人らは、被相続人に係る遺産について、代償分割の方法による当初の遺産分割協議(本件当初分割)を行い、代償財産を取得することとなったものの、代償債務を負う者がその債務の履行をせず、更に請求人らに当該代償債務を負う者に係る相続税の連帯納付義務が課されたことから、債務不履行解除の意思表示をして本件当初分割を解除(本件解除)した上で、再度の遺産分割協議を行った結果、請求人らは何らの財産も取得しないこととなったことからすると、本件解除は、国税通則法施行令第6条《更正の請求》第1項第2項に規定する「解除権の行使によって解除され」た場合又は「契約の成立後生じたやむを得ない事情によって解除され」た場合に該当するから、本件各更正の請求は、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第3号に規定する事由に基づくものである旨主張する。しかしながら、遺産分割協議は、債務不履行解除をすることができないから、本件解除は「解除権の行使によって解除され」た場合には該当しない。また、本件においては、本件当初分割を解除する合意と同時に再度の遺産分割協議を行ったということができるところ、本件解除は、請求人らにおいて、上記代償債務を負う者に係る相続税の連帯納付義務を免れることを目的としたものといわざるを得ず、このような合意をもって、国税通則法第23条第2項に規定する後発的な更正の請求が認められるならば、相続税の連帯納付制度そのものを否定するに等しいというべきであり、同項及び国税通則法施行令第6条が連帯納付義務を免れる目的でされた合意に基づく更正の請求を「やむを得ない事情によって解除」された場合として認めているとは到底解することはできないから、「契約の成立後生じたやむを得ない事情によって解除され」たものと認めることはできない。したがって、本件各更正の請求は、国税通則法第23条第2項第3号に規定する要件を満たさないものである。(平24. 3. 8 大裁(諸)平23-41)

支部名
関東信越
裁決番号
平230061
裁決年月日
平成24年3月6日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、出向元と出向先の年収比較精算により一括して支払われた補填給与は、給与については毎月の支給日に、賞与についてはその支給日に、権利が確定しており、その収入すべき時期は、給与については毎月の支給日、賞与についてはその支給日であるところ、補填給与の一部の支給日において請求人は非居住者であったから、請求人が確定申告書に記載した収入金額は過大であり、還付金の額に相当する税額は過少となるので、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第3号に該当する旨主張する。しかしながら、確定申告書に記載すべき源泉徴収税額は、所得税法第4編(源泉徴収)の各規定に基づき正当に徴収された又はされるべき所得税の額を意味するものであるところ、請求人の主張する収入金額に対して正当に源泉徴収されるべき所得税の額を算出すると、確定申告書に記載した源泉徴収税額を下回り、確定申告書に記載した還付金の額に相当する税額は過少とはならないから、同号に該当すると認めることはできない。(平24. 3. 6 関裁(所)平23-61)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
平230012
裁決年月日
平成24年3月5日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁の調査担当職員が、請求人の職員に対して約2時間にわたり恫喝とも取れる言動を繰り返したことは、刑法第204条《傷害》にも該当し、質問検査で許容される社会通念上相当な限度を逸脱した違法なものであるから原処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、原処分庁の調査担当職員から請求人の職員に対して恫喝するような言動があった事実はないと認められることから、本件調査の手続に違法があったとは認められない。(平24. 3. 5 仙裁(法)平23-12)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平230174
裁決年月日
平成24年3月2日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、調査担当職員の指摘事項については不服申立てで争えるものと誤解して、修正申告書を提出したのであるから、当該修正申告書は無効であり、これを前提とする過少申告加算税の賦課決定処分は違法である旨主張する。しかしながら、当該修正申告書は、請求人の代表取締役が自らその内容を確認し、自署、押印した上で提出したものであるから、請求人が自己の判断と責任において提出したと認めるのが相当であり、また、確かに、請求人の代表取締役において、修正申告書を提出した場合に不服申立てできないことを知らなかった可能性はあるが、請求人が修正申告後に不服申立てをする予定であったとは必ずしも明らかには認められない上、国税通則法第75条《国税に関する処分についての不服申立て》第1項第1号の規定によれば、修正申告書の提出が処分に該当しないことは明らかであり、さらに、法令上、調査担当職員が納税者に対し、修正申告書を提出した場合は不服申立てをすることができない旨を説明しなければならないという規定もないから、請求人に、客観的に明白かつ重大な錯誤があって、法に定めた方法以外にその是正を許さないならば納税者の利益を著しく害すると認められる特段の事情がある場合に該当するとは認められず、当該修正申告が無効であるとはいえない。(平24. 3. 2 東裁(法)平23-174)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平230084
裁決年月日
平成24年3月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、監事に対して支給した使用人職務分給与を損金の額に算入したのは、原処分庁の審理担当職員(本件審理担当職員)が、納税相談において、請求人が会員として属する団体の顧問税理士と事務局員に対して行った回答(本件回答)に基づいて、団体の研修会(本件研修会)で、本件回答に基づく指導(本件指導)がされたので、請求人は、本件指導を原処分庁の回答と信じ、監事を使用人兼務役員と同様に扱い税務処理をしたからであり、原処分庁は公的見解を表示したのであるから、更正処分等は、信義則に反する旨主張する。確かに、本件研修会で本件回答に基づいて本件指導が口頭でなされたことは認められるが、税務官庁が行う税務相談は、専ら行政サービスの一環として納税者のため税法の解釈、運用又は申告手続等についてその相談に応ずるものであり、しかも、その相談結果は、担当職員のその場における判断の表示にすぎず、税務官庁の公的見解の表示ではないと解されるのであるから、本件回答をもって公的見解が表示されたとは認められないと言わざるを得ない。したがって、請求人の上記主張には理由がなく、請求人が本件回答を信頼したことについて信義則が適用されることはないから、監事に対して支給した使用人職務分給与を損金の額に算入することができないとしてされた更正処分等が、信義則に反するとされることはない。(平24. 3. 1 名裁(法)平23-84)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平230078
裁決年月日
平成24年2月20日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、調査担当職員が請求人に対し面談及び調査をせずに行われた更正処分は、何らの調査なしに行われたと評価されるに等しいから、実体上の適法要件を問うまでもなく違法である旨主張する。しかしながら、国税通則法第24条《更正》が更正の要件として規定する調査とは、課税標準等を認定するに至る一連の判断過程の一切を意味し、課税庁の証拠資料の収集、証拠の評価あるいは経験則を通じての要件事実の認定、租税法その他の法令の解釈を経て更正処分に至るまでの思考、判断を含む極めて包括的な概念であり、その調査の方法、時期、範囲に関しては、課税庁の合理的な裁量に委ねられていると解されるところ、調査担当職員は、課税標準等に係る事実確認のために、関係人に対して、質問調査を行うとともに、請求人に対し、当該調査に係る事実に基づき修正申告のしょうようをしたことからすれば、直ちに、更正処分が何らの調査なしに行われたと評価されるものではない。(平24. 2.20 名裁(所・諸)平23-78)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
平230011
裁決年月日
平成24年2月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100204990
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/18その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件確定申告書は原処分庁所属の職員に記載方法の指導を受けて作成し、これを原処分庁が受理したのだから、納付すべき税額は確定したことになり、これに対して原処分庁が更正処分を行うことはできない旨主張する。しかしながら、請求人が、本件確定申告書を提出したことにより、その納付すべき税額が確定したとしても、申告納税方式による国税の納付すべき税額の確定については、納税者のする申告により確定することを原則としつつも、その申告に係る税額の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったときその他当該税額が税務署長の調査したところと異なるときには、税務署長の処分により確定することも予定されていると解するのが相当であり、また、申告相談において税務職員が行う説明等は、申告納税制度を円滑かつ適正なものとするための行政サービスの一環として行われているものにすぎず、指導等の有無により税務署長の更正処分を妨げるものではないことから、本件確定申告書に記載された税額がその調査したところと異なることからされた本件更正処分に何ら違法な点は認められない。(平24. 2. 1 仙裁(所)平23-11)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平230076
裁決年月日
平成24年1月26日
裁決結果
棄却
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○請求人は、請求人の母親(本件被相続人)の相続(本件二次相続)に係る相続税の申告において、相続財産とした、本件被相続人よりも先に死亡した請求人の父親(亡父)の相続により本件被相続人が取得した土地(本件一次相続各土地)の持分について、本件被相続人の相続人らが本件一次相続各土地が未分割であったため、本件二次相続に係る上記申告の約18年後に遺産分割協議(本件分割協議)を行い、亡父から請求人他2名の子が取得することとなり、当該持分が本件被相続人の相続財産から減少することとなったが、本件分割協議は、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する「判決と同一の効果を有する和解その他の行為」に該当する旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」とは、申告等に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実についての私法行為又は行政行為上の紛争を解決することを目的とする民事事件の判決を意味すると解するのが相当であり、同号に規定する「判決と同一の効力を有する和解その他の行為」とは、国家機関としての裁判所で行う民事上の紛争の法律的解決のため民事訴訟手続における訴訟上の和解(民事訴訟法第89条《和解の試み》)、起訴前の和解(同法第275条《訴え提起前の和解》)、その他請求の認諾又は請求の放棄等をいうものと解すべきであるから、本件被相続人の相続人らによってなされた本件分割協議が、同号に規定する「判決と同一の効力を有する和解その他の行為」に該当しないのは明らかである。(平24. 1.26 名裁(諸)平23-76)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
沖縄
裁決番号
平230006
裁決年月日
平成24年1月23日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件更正処分の通知書に更正の理由を附記していないから、請求人の権利を侵害しており、本件更正処分は違法である旨主張する。しかしながら、国税通則法第28条《更正又は決定の手続》第2項は、更正通知書に更正の理由を附記すべきとは定めておらず、また、所得税法第155条《青色申告書に係る更正》第2項によれば、更正の理由を附記しなければならないのは青色申告書に係る更正処分と規定されており、青色申告書以外の確定申告書に係る更正処分については、その更正通知書に更正の理由を附記すべき旨定めた法令上の規定はないところ、請求人が提出した所得税の確定申告書は,青色申告書以外の確定申告書であるから、本件更正処分の通知書に更正の理由が附記されていなくても違法となるものではない。(平24. 1.23 沖裁(所)平23-6)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平230107
裁決年月日
平成24年1月10日
裁決結果
棄却
争点番号
100204019
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人と原処分庁との間において、本件滞納国税を分割納付する旨の合意が成立しており、当該合意に従って分割納付を継続していれば差押えが行われることはなく、当該合意に何ら違反がないにも関わらず、説明のないまま原処分を行ったことは、信義誠実の原則に反している旨主張する。しかしながら、原処分庁の徴収担当職員は、分割納付していても差押禁止財産以外の財産があれば滞納処分を行う旨を話しており、請求人に対して差押処分をしない旨を公的見解として表示した事実は認められず、また、各事実から、請求人に特別の事情があるとは認められないから、請求人の主張には理由がない。(平24. 1.10 東裁(諸)平23-107)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平230031
裁決年月日
平成24年1月6日
裁決結果
棄却
争点番号
100204019
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、預託金会員制ゴルフ会員権を譲渡すればその損失について損益通算できるとの原処分庁調査担当者の指導に従って所得税の確定申告をしたのであるから、当該ゴルフ会員権が譲渡所得の基因となる資産の譲渡に該当せず損益通算できないという理由でなされた更正処分は、禁反言ないし信義則に反し違法である旨主張する。しかしながら、当該調査担当者において、当該ゴルフ会員権を譲渡すれば損益通算できると受け取れる趣旨の発言をした可能性は否定できないとしても、当該発言等は請求人が会員資格を喪失していることを前提とするものであるとは認められず、会員資格を喪失した預託金会員制ゴルフ会員権を譲渡した場合の税務上の取扱いについての権限ある税務官庁による公的見解の表示と評価することはできない。そうであるとすれば、租税法規の適用における納税者間の平等や公平という要請を犠牲にしてもなお、原処分に係る課税を免れさせて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するということはできず、信義則の法理を適用する余地はない。(平24. 1. 6 大裁(所)平23-31)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平230104
裁決年月日
平成24年1月6日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、調査担当職員が請求人の事務所に臨場せず、請求人が事務所において保管している帳簿書類を一切検査しておらず、また、調査担当職員は、有価証券の評価損の損金算入の可否を判断するに当たり、評価損の対象とした法人の実態を把握するために通常必要と認められる程度の調査を行っていないから、本件更正処分は、法人税法第130条《青色申告等に係る更正》第1項に規定する帳簿書類の調査の要件及び国税通則法第24条《更正》に規定する調査の要件を欠いており違法である旨主張する。しかしながら、法人税法第130条第1項に規定する帳簿書類とは、法人税法施行規則第59条《帳簿書類の整理保存》第1項各号に規定する帳簿書類をいうものと解され、また、国税通則法第24条に規定する調査とは、課税標準等又は税額等を認定するに至る一連の判断過程の一切を意味し、課税庁の証拠資料の収集、証拠の評価あるいは経験則を通じての要件事実の認定、租税法その他の法令の解釈を経て更正処分に至るまでの思考、判断を含む極めて包括的な概念であって、その調査の方法、範囲、程度など具体的手続については、実定法上何ら規定されておらず、課税庁に広範な裁量権が認められているものと解するのが相当であるところ、調査担当職員は、請求人の確定申告書、当該申告書に添付された貸借対照表、損益計算書及び勘定科目内訳書から、有価証券の評価損が損益計算書及び勘定科目内訳書並びに確定申告書別表四次葉において損金の額に算入されていることを確認し、また、請求人から提出された資料及び評価損の対象とした法人の確定申告書等の証拠資料の収集、評価等をしていることが認められる。したがって、調査担当職員は、法人税法第130条第1項及び国税通則法第24条所定の調査を行ったというべきであり、当該各規定に反する違法はない。(平24. 1. 6 東裁(法)平23-104)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平230105
裁決年月日
平成24年1月6日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、調査担当職員が請求人の事務所に臨場せず、請求人が事務所において保管している帳簿書類を一切検査しておらず、また、調査担当職員は、貸倒損失の損金算入の可否を判断するに当たり、債務者である法人の実態を把握するために通常必要と認められる程度の調査を行っていないから、本件更正処分は、法人税法第130条《青色申告等に係る更正》第1項に規定する帳簿書類の調査の要件及び国税通則法第24条《更正》に規定する調査の要件を欠いており違法である旨主張する。しかしながら、法人税法第130条第1項に規定する帳簿書類とは、法人税法施行規則第59条《帳簿書類の整理保存》第1項各号に規定する帳簿書類をいうものと解され、また、国税通則法第24条に規定する調査とは、課税標準等又は税額等を認定するに至る一連の判断過程の一切を意味し、課税庁の証拠資料の収集、証拠の評価あるいは経験則を通じての要件事実の認定、租税法その他の法令の解釈を経て更正処分に至るまでの思考、判断を含む極めて包括的な概念であって、その調査の方法、範囲、程度など具体的手続については、実定法上何ら規定されておらず、課税庁に広範な裁量権が認められているものと解するのが相当であるところ、調査担当職員は、請求人の確定申告書、当該申告書に添付された貸借対照表、損益計算書及び勘定科目内訳書から、貸倒損失が損益計算書及び勘定科目内訳書並びに確定申告書別表四において損金の額に算入されていることを確認し、また、請求人から提出された資料及び債務者である法人の確定申告書等の証拠資料の収集、評価等をしていることが認められる。したがって、調査担当職員は、法人税法第130条第1項及び国税通則法第24条所定の調査を行ったというべきであり、当該各規定に反する違法はない。(平24. 1. 6 東裁(法)平23-105)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平230010
裁決年月日
平成23年12月22日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、長年にわたり原処分庁と協議を重ね相互で納得のいく結論を出してもらったものに基づき、不動産に係る借入金に区分して記録したところの利息債務及び遅延損害金債務を不動産所得の金額の計算上必要経費に算入して申告したのであるから、本件更正処分においてこれを零円としたことは、信義則に反する旨主張する。しかしながら、本件年分の確定申告までの間に、上記利息債務並びに遅延損害金債務の額を不動産所得の金額の計算上必要経費に算入することができる旨の信頼すべき税務官庁の公的見解があったとは認められないから、原処分庁が本件更正処分において不動産所得の金額の計算上必要経費に算入できる利息債務及び遅延損害金債務の額を零円としたことが信義則に違反するとは認められない。(平23.12.22 広裁(所)平23-10)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平230036
裁決年月日
平成23年12月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、原処分は、調査する旨の連絡もなく調査が行われたこと及び調査内容の説明もなく行われたものであるから、調査手続に違法がある旨主張する。しかしながら、原処分庁所属の調査担当職員は、請求人らに対し、調査を行う旨連絡した上、調査を実施していると認められ、また、国税通則法第24条《更正》は、調査内容の説明を、更正処分を行うに当たっての法令上の要件とはしていないことからすれば、原処分の調査手続に違法があるとは認められない。(平23.12.19 関裁(諸)平23-36)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平230038
裁決年月日
平成23年12月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、前回調査において外国子会社が卸売業に該当する旨の説明書面を提出して調査が終了したこと及び原処分庁の14年間にわたる確定申告書の受理をもって、これが外国子会社の主たる事業は卸売業であるとの公的見解の表示に当たるとして、原処分が信義則に反する旨主張する。しかしながら、前回調査の調査担当職員は、当該書面に対する明示的な回答又は指導をしていないというべきところ、当該回答等がなかったことをもって、原処分庁が請求人に対しその旨公的見解を表示したということはできず、また、確定申告書の受理は、それ自体で当該申告の内容を是認するということまで意味するものではなく、確定申告書が受理されたことのみをもって直ちに権限ある者の公式見解を表示したものということはできない。そうすると、請求人の主張する事情は、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別な事情に当たるとはいえず、他にこれを認めるに足りる証拠もないから、請求人に信義則の法理を適用する理由はない。(平23.12.19 関裁(法)平23-38)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平230032
裁決年月日
平成23年12月13日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、事業所得の金額の計算に当たり、自己の労働の対価を必要経費とすべきであったとして、更正の請求に理由がある旨主張する。しかしながら、請求人に国税通則法第23条《更正の請求》第2項各号及び所得税法第152条《各種所得の金額に異動を生じた場合の更正の請求の特例》に規定する後発的事由が生じたとは認められないから、請求人の更正の請求は国税通則法第23条第1項に基くものであると認められるところ、平成19年分及び平成20年分の更正の請求はいずれも法定申告期限から1年以内にされていないから、更正の請求ができる場合に当たらない。また、平成21年分の更正の請求による還付金の額に相当する税額は、確定申告書に記載されている還付金の額に相当する税額と同額であり、平成21年分の更正の請求は、還付金の額に相当する税額が過少であるとするものではないから、更正の請求ができる場合に当たらない。(平23.12.13 関裁(所・諸)平23-32)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
沖縄
裁決番号
平230005
裁決年月日
平成23年12月6日
裁決結果
棄却
争点番号
100203070
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正の理由附記がない本件各更正処分は違法である旨主張する。しかしながら、国税通則法及び消費税法において、更正の理由をその通知書に附記すべき旨を定めた規定はないから、本件各更正通知書に更正の理由を附記しなかったとしても、本件各更正処分が違法となるものではない。また、請求人は、異議決定書に記載された本件各更正処分を正当とする理由は、異議審理庁の判断であって、本件各更正処分の理由とはなりえないから、国税通則法第87条《審査請求書の記載事項等》第3項の規定に基づき審査請求の理由を述べることができない旨主張する。しかしながら、異議決定書には、原処分の全部又は一部を維持する場合は異議申立人の主張に対応して維持する原処分を正当とする理由を記載することとされていることから、異議決定を経て審査請求が行われる場合、国税通則法第87条第3項に規定する「処分の理由」は、異議決定において維持した原処分を正当とする理由がこれに該当すると解するのが相当であるから、この点に関する請求人の主張は、独自の見解に基づくものであって理由がない。(平23.12. 6 沖裁(諸)平23-5)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平230024
裁決年月日
平成23年12月1日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集№85

要旨

○ 請求人は、調査担当職員が、請求人の貸倒れを否認するために、請求人の債務者(本件債務者)に対して取引先調査を行い、虚偽の内容の照会回答書を書かせるという不正な調査を行ったものであり、その調査に基づく課税処分は取り消されるべきである旨を主張する。しかしながら、本件債務者が調査担当職員の求めに応じて作成した照会回答書の記載内容と、当審判所に対する答述内容は合致する上、本件債務者は、当審判所に対し、調査担当職員からの照会に対する回答については、真実を書いたものであることを答述していることからすれば、調査担当職員は、本件債務者と面談した際、本件債務者の申述内容どおりの回答が記載された照会回答書を受領したものと認められ、その他本件の全証拠をもってしても、本件担当者が本件債務者に対して脅迫をする等不正な調査を行ったものと認めることはできない。(平23.12. 1 大裁(所・諸)平23-24)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平230084ほか 1件
裁決年月日
平成23年12月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100204019
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、統括国税調査官に相談した回答を信頼したものであり、この信頼は保護されるべきである、また、過去、請求人は当該回答に基づき申告していたが何らの税務調査等もなかったのであるから、当該回答と異なる本件通知処分は、信義則の法理に反し違法である旨主張する。しかしながら、租税法規に適合する課税処分について、信義則の法理の適用には慎重でなければならず、当該課税処分に係る課税を免れしめて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情が存する場合に、初めてその適用の是非を考えるべきものである。そもそも税務相談は課税当局が納税者に対して税法の解釈、運用又は申告等及び申請の手続に関して相談に応じ、これらの知識を供与するもので、課税権を具体的に行使するものでも課税当局の公式見解を表示するものでもなく、専ら納税者の便宜を図るためのものであって、税務相談における事実関係については、納税者の申述内容や提出資料を前提として回答をするものであり、その回答は、おのずから仮定的、一般的なものにならざるを得ない。このような税務相談の特質に照らすと、仮に、請求人の主張を前提としても、これを、信頼の基礎となる課税当局の公式見解であると認めることはできない。また、税務署長による申告書の受理は、当該申告書の申告内容を是認することを意味するものではなく、税務調査の時期については、法令等に規定はなく、課税庁の裁量にゆだねられているものであるから、過去の申告内容について調査がなかったことをもって、これらの申告内容が適正なものであったと判断されたものとは認められない。そうすると、本件において納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお本件通知処分を無効にして課税を免れしめて請求人の信頼を保護しなければ正義に反するというような特別の事情があるとはいえない。したがって、原処分が信義則に反するとは認められない。(平23.12. 1 東裁(諸)平23-84)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平230085
裁決年月日
平成23年12月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100204019
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、統括国税調査官に相談した回答を信頼したものであり、この信頼は保護されるべきである、また、過去、請求人らは当該回答に基づき申告していたが何らの税務調査等もなかったのであるから、当該回答と異なる本件各通知処分は、信義則の法理に反し違法である旨主張する。しかしながら、租税法規に適合する課税処分について、信義則の法理の適用には慎重でなければならず、当該課税処分に係る課税を免れしめて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情が存する場合に、初めてその適用の是非を考えるべきものである。そもそも税務相談は課税当局が納税者に対して税法の解釈、運用又は申告等及び申請の手続に関して相談に応じ、これらの知識を供与するもので、課税権を具体的に行使するものでも課税当局の公式見解を表示するものでもなく、専ら納税者の便宜を図るためのものであって、税務相談における事実関係については、納税者の申述内容や提出資料を前提として回答をするものであり、その回答は、おのずから仮定的、一般的なものにならざるを得ない。このような税務相談の特質に照らすと、仮に、請求人らの主張を前提としても、これを、信頼の基礎となる課税当局の公式見解であると認めることはできない。また、税務署長による申告書の受理は、当該申告書の申告内容を是認することを意味するものではなく、税務調査の時期については、法令等に規定はなく、課税庁の裁量にゆだねられているものであるから、過去の申告内容について調査がなかったことをもって、これらの申告内容が適正なものであったと判断されたものとは認められない。そうすると、本件において納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお本件各通知処分を無効にして課税を免れしめて請求人らの信頼を保護しなければ正義に反するというような特別の事情があるとはいえない。したがって、原処分が信義則に反するとは認められない。(平23.12. 1 東裁(諸)平23-85)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
平230010
裁決年月日
平成23年11月25日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人名義の各修正申告書(本件各修正申告書)は、納税義務者ではない請求人の長男らが違法な調査手続に基づき原処分庁に提出したものであるから、無効である旨主張する。しかしながら、長男は、請求人の事業に関する包括的な委任を請求人から明示又は黙示に受け申告行為を含む広範な権限を与えられていた者であると合理的に推認できるところ、本件調査に関して原処分庁による修正申告等のしょうように応じて本件各修正申告書を提出する権限も有していたものと認めるのが相当であるし、本件調査に係る諸手続は長男の了解と協力を得て行われたものであって本件調査において本件調査担当職員の判断に合理性を欠く点や質問検査権の行使の範囲を逸脱した違法な行為を認めることはできない。したがって、本件各修正申告書は有効な納税申告書であると認められる。(平23.11.25 福裁(所・諸)平23-10)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平230083
裁決年月日
平成23年11月25日
裁決結果
棄却
争点番号
100202990
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/5その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人は包括受遺者であるところ、法定申告期限以前に法定相続人から遺言無効の主張及び予備的に遺留分減殺請求の通知を受けていたこと並びに法定相続人全員が期限内申告しており自らは遺産分割の成立後に申告をする予定だったことから、請求人のした本件申告は、期限内申告として取り扱われるべきである旨主張する。しかしながら、相続税法は、相続の開始があった場合、納税者が自ら進んで自己の納税義務の具体的内容を確認した上、課税標準及び税額を計算し、当該計算に基づく申告書を提出することを予定しており、現実に相続により取得した財産が確定しないことを理由に相続税の申告及び納付を延ばすことを予定していないから、法定相続人から遺言無効の主張がされたことなどをもって請求人の申告期限が変わるものではない。また、期限内申告がされたか否かは、各納税者ごとに判断されるべきものであるから、法定相続人が期限内申告をしていることをもって、請求人が期限内申告をしたものと取り扱われるべき理由もない。本件申告は、法定申告期限を経過した後に提出されたものであるから、期限後申告に該当するものである。(平23.11.25 東裁(諸)平23-83)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
平230009
裁決年月日
平成23年11月24日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、修正申告における納付すべき税額は過大であるから、更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、当該更正の請求は、国税通則法第23条《更正の請求》第1項に規定する更正の請求の期限を徒過してなされた不適法なものであるから、更正をすべき理由がないとした通知処分は適法である。(平23.11.24 福裁(法)平23-9)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平230082
裁決年月日
平成23年11月24日
裁決結果
棄却
争点番号
100204030
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/3他事考慮
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、消費税の納税申告書に還付を求めるべく記載する金額について、①消費税法の規定に基づいて算出された還付金の額と、②国税通則法第56条《還付》に規定する国税に係る誤納金の額との合計額であるとし、請求人の各申告書においては、①の還付金の額は、各更正処分における消費税法上の還付金の額と一致する一方、②の誤納金の額には、請求人が取引先を通じて国に誤って納付した消費税等相当額で、請求人の国に対する不当利得返還請求権に係る返還を受ける金額であるから、国税通則法第19条《修正申告》第1項第3号に規定する還付金の額に相当する税額が過大であるときに当たらず、このことは、国税通則法第24条《更正》の要件にも当たらないこととなるとして更正処分が違法である旨主張する。しかしながら、請求人は、国外で行われた取引を国内で行われた取引として、消費税の課税標準等及び税額等を計算しており、このことは、明らかに消費税法の規定に従っておらず、同条に規定する納税申告書に記載された課税標準等又は税額等の計算が国税に関する法律に従っていなかったときに該当するから、更正処分は適法である。(平23.11.24 東裁(諸)平23-82)

支部名
東京
裁決番号
平230081
裁決年月日
平成23年11月22日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件各修正申告書に記載した所得金額の計算に誤りがあることは、本件各更正請求書に添付した書類により明らかであるので、国税通則法第23条《更正の請求》第1項に規定する提出期限を経過したとしても、本件各更正の請求はいずれも適法である旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第1項は、同項各号を理由とする場合については更正の請求ができる期限を法定申告期限から1年以内としており、本件各更正請求書は、その法定申告期限からそれぞれ1年を経過した後に提出されているから、本件各更正請求書に記載された所得金額の適否を判断するまでもなく、本件更正の請求は不適法である。(平23.11.22 東裁(所)平23-81)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平230022
裁決年月日
平成23年11月18日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、相続税の申告に当たって、関与税理士とともに税務署に行き、相談担当職員及び統括国税調査官に対して、請求人らが取得した保険金請求権(本件各保険金請求権)の評価上、相続税法第24条《定期金に関する権利の評価》の適用があるか否かについて相談し、本件各保険金請求権は同条の適用がある旨の回答を得ており、統括国税調査官による当該回答は公的見解の表示に当たるもので、当該回答を信頼して申告したのであるから、原処分庁が本件各保険金請求権には同条の適用がないとして行った本件各更正処分は、信義則に反し違法なものである旨主張する。しかしながら、上記相談の際に、上記統括国税調査官が直接、相続税法第24条の適用がある旨の回答をした事実までは認められない一方、相談担当職員が同条の適用がある旨回答したことは認められるところ、相談の際の内容、態様等に鑑みると、相談担当職員による当該回答は、あくまでも相談者の提示資料、説明の範囲内で担当部署において一応の検討を加えた上での見解を表示したものにすぎないというべきで、権限のある税務官庁による公的見解の表示と評価することはできず、請求人らが当該回答を信頼して当初申告を行ったとしても、租税法規の適用における納税者間の平等や公平という要請を犠牲にしてもなお原処分に係る課税を免れさせて請求人らの上記信頼を保護しなければ正義に反するということはできない。したがって、本件各更正処分が信義則に反するということはできない。(平23.11.18 大裁(諸)平23-22)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
沖縄
裁決番号
平230003
裁決年月日
平成23年11月10日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分調査担当職員が修正申告のしょうようの際に、遡及期間は3年とする旨述べたにも関わらず、遡及期間を5年とした更正処分を行ったこと及び平成17年3月期、平成18年3月期に係る法人税は、前回調査により同様の検討がなされ判断は既に下されていることから、当該事業年度に係る更正処分は信義則に反し違法であると主張する。しかしながら、税務官庁は、税法等の解釈及び適用に誤りがある場合、漫然とこれを放置することは許されず、これを発見した場合は、他にゆうじょすべき特別の事情のない限り、誤りを是正することは、当然の措置というべきである。本件の場合、原処分調査において確認した平成19年3月期ないし平成21年3月期における貸倒損失に係る損金計上が、貸倒れを立証する資料の保存及び提出のないままになされており、同様の状況にあった平成17年3月期及び平成18年3月期の貸倒損失に係る損金計上について、平成19年3月期ないし平成21年3月期と同一の判断により否認することは是認されるべきであり、他にゆうじょすべき特別の事情の存在を認めるに足りる事情はないから、平成17年3月期、平成18年3月期に貸倒損失として損金計上することはできないとした更正処分に違法な点はなく、信義則の法理を適用するまでもなく請求人の主張には理由がない。(平23.11.10 沖裁(法・諸)平23-3)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平230070
裁決年月日
平成23年10月26日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100203050
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、請求人が代表者を務める株式会社の株式(本件株式)の譲渡を目的とする株式譲渡に係る契約の解除の有効性が裁判上の和解(本件和解)において確認されたことについて、本件和解は、実質的には、新たな本件株式の譲渡契約であるから、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第3号、国税通則法施行令第6条《更正の請求》第1項第2号に規定する「契約の成立後生じたやむを得ない事情によって解除された」ことには当たらない旨主張する。しかしながら、本件和解に至る経緯等にかんがみれば、本件和解により成立した私法上の契約は、本件株式のうち約半数については合意解除し、残りの約半数については売買するというものであったと認めるのが相当であるところ、当該合意解除については、本件和解に係る訴訟に至った経緯のほか、請求人側の敗訴の可能性や敗訴した場合の企業イメージへの影響などの諸事情を勘案すれば、「当該契約の成立後生じたやむを得ない事情によって解除され」たと認めるのが相当である。(平23.10.26 東裁(所)平23-70)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平230070
裁決年月日
平成23年10月26日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が代表者を務める株式会社の株式(本件株式)の譲渡を目的とする株式譲渡に係る契約(本件譲渡契約)が解除されたことについて、当該解除の有効性を確認した裁判上の和解(本件和解)が国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する「和解」に該当する旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第2項第1号にいう「和解」とは、譲渡所得についていえば、譲渡の成立又は価格等の申告に係る税額の計算の基礎となった事実を争点とする訴訟等において、当該事実について申告における税額計算の基礎とは異なる事実を確認し又はこれと異なる事実を前提とした裁判上の和解をいうものと解すべきであるところ、本件においては、本件譲渡契約の有効性や本件株式の権利関係に争いはなく、ただ当初申告の後に本件譲渡契約の買戻特約条項などの要件の充足をめぐって争いが生じたために、本件和解によりこれを解決したにすぎないから、本件和解は、同号に規定する「和解」に該当しない。(平23.10.26 東裁(所)平23-70)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
金沢
裁決番号
平230003
裁決年月日
平成23年9月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集№84

要旨

○ 請求人は、本件還付申告書の提出は、関与税理士が課税事業者選択届出書を提出しているものと錯誤し、請求人も免税事業者ではないと錯誤してしたもので当該申告は無効である旨主張する。しかしながら、請求人には本件還付申告書の提出に当たり過誤又は勘違いがあったという事情がうかがえるものの、仮に当該事情が錯誤に当たるとしても、請求人の主張する事由はいずれも、本件還付申告書又はその添付書類に表れていないものであるから、これをもって客観的に明白かつ重大な錯誤が存在したと認めることはできず、請求人提出資料や原処分関係資料等によっても、他に客観的に明白かつ重大な錯誤が存在したと認めることはできない。また、その是正を許さないならば、納税者の利益を著しく害すると認められる特段の事情があるとも認められず、請求人の主張は採用できない。(平23. 9.30 金裁(諸)平23-3)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平230003
裁決年月日
平成23年9月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件各更正処分は信義則に反し違法である旨主張する。しかしながら、仮に、過去の調査において、原処分庁が、費用の一部を事業所得の金額の計算上必要経費に算入することができない旨の指摘や指導を一度もしたことがなかったため、請求人が、これらの費用を事業所得の金額の計算上必要経費に算入して申告書を提出し、所得税を納税したとしても、原処分庁による申告書の受理及び申告税額の収納は、当該申告書の申告内容を是認することを意味するものではなく、原処分庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したものでもないから、本件各更正処分が、原処分庁が請求人に対して与えた公的見解の表示に反する処分であるということはできない。(平23. 9. 1 広裁(所)平23-3)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平230003
裁決年月日
平成23年9月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100204119
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/2その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、平成18年分の更正通知書には、「氏名」欄の文字が重なって氏名が不明瞭な箇所及び「納期限」等の記載漏れ、平成19年分の各更正通知書には、「この処分の理由」が記載されていないなど、いずれも重要事項に記載の不備があるから、更正通知書としての効力が認められない旨主張する。しかしながら、上記各更正通知書には、国税通則法及び所得税法が規定する更正通知書の記載要件に不備がなく、いずれも更正通知書の記載要件を満たしているから、それぞれ更正通知書としての効力が認められるのであり、請求人が指摘する文字の重なりや記載漏れがあっても、各更正通知書に記載の不備があるとはいえない。(平23. 9. 1 広裁(所)平23-3)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平230013
裁決年月日
平成23年8月26日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集№84

要旨

○ 請求人は、原処分庁が修正申告の必要性を説明しないまま、修正申告書の提出が必要であるがごとく誤認を与え、死因贈与があったかのごとく欺いて、贈与により取得した本件各定期預金が相続財産であると錯誤に陥れたものであるから、請求人のした本件修正申告は無効である旨主張する。しかしながら、原処分庁所属の調査担当職員(本件調査担当職員)は、請求人に対し、本件被相続人の生前中に贈与の履行があったとはいえず、本件各定期預金は相続財産に該当するので、修正申告が必要である旨説明しており、本件各定期預金は請求人が死因贈与により取得した財産であるとの説明をしていないのであるから、請求人の主張はいずれも採用できない。むしろ、請求人は、本件調査担当職員の当該説明を受けた後に、修正申告書に自ら署名押印して、これを提出したのであるから、本件修正申告書は請求人の意思に基づきなされた有効なものと認められる。 (平23. 8.26 名裁(諸)平23-13)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平230013
裁決年月日
平成23年8月26日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100202040
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/4修正申告の勧奨
事例集登載頁
裁決事例集№84

要旨

○ 請求人らは、税務代理権限を有する税理士がいるにもかかわらず、原処分庁が直接請求人らに対し修正申告をしょうようしたことは、税理士法の規定に違反又は同規定の趣旨に反する著しく不当なものであり、このような行為の後になされた本件各更正処分等は違法である旨主張する。しかしながら、修正申告のしょうようは、税務調査の過程で把握された申告上の誤りについて、納税者自らが修正申告書を提出することにより当該誤りを是正することを促すため、税務官庁により行われる強制力のない事実上の行為であって、税務署長の権限として行われる更正処分とは全く別異の行為であるから、修正申告のしょうようがその後の更正処分や加算税の賦課決定処分の適法性に影響を与えることのないことは明らかである。そうすると、確かに調査担当職員は、請求人らに対して、直接修正申告をしょうようしたと認められるものの、そのことが本件各更正処分等の適法性に何ら影響を及ぼすことはない。(平23. 8.26 名裁(諸)平23-13)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平230024
裁決年月日
平成23年7月25日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、修正申告に係る更正の請求の場合、更正の請求期限の起算日は、修正申告をした日から起算すべきであるとして、本件更正の請求は、修正申告をした日から1年以内になされているから、適法なものである旨主張するが、更正の請求は、修正申告書を提出した者も、確定申告書を提出した者と同様に、法定申告期限から1年以内に限り許されるべきものであって、本件更正の請求は、更正の請求期間経過後になされた不適法なものである。(平23. 7.25 東裁(所)平23-24)

支部名
東京
裁決番号
平230021
裁決年月日
平成23年7月22日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件修正申告書は居住用財産の特例の適用についての原処分庁の担当者の誤指導及び当該職員からの強要により提出したもので、本件修正申告は無効であるから、これを前提とする過少申告加算税の賦課決定処分は違法である旨主張する。しかしながら、修正申告書の記載内容の過誤の是正については、原則として法律で定められた方法によってのみこれを是正することが許され、修正申告の瑕疵が重大であり、かつ、客観的に明白であって、法定の手続以外にその是正を許さなければ納税義務者の利益を著しく害すると認められる特段の事情がある場合に限って、例外的に、修正申告の無効を主張できると解するのが相当であるところ、請求人は原処分庁の担当者から当該特例は買換資産を取得期限までに取得していないため適用されないことなどの説明を受けて本件修正申告をするに至ったもので、本件修正申告に客観的に明白かつ重大な瑕疵があるとは認められず、本件修正申告を無効なものということはできないから、過少申告加算税の賦課決定処分もまた無効とはならない。(平23. 7.22 東裁(所)平23-21)

支部名
沖縄
裁決番号
平230001
裁決年月日
平成23年7月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、相続した土地区画整理事業施行地内にある土地について、相続開始から8年を経過して換地処分(本件換地処分)がなされ、清算金が徴収されることとなったところ、本件換地処分は、仮換地の指定を取り消す処分であるから、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第3号の規定を受けた国税通則法施行令第6条《更正の請求》第1項第1号に規定する「官公署の許可その他の処分が取り消されたこと」に該当するため、当該清算金を相続財産の課税価格から控除すべきであるとした更正の請求(本件更正の請求)は認められるべきである旨主張する。しかしながら、仮換地の指定及び換地処分は、先行処分と後続処分の関係に立つものであるものの、その効果からして、それぞれが独立した行政処分と解されており、換地処分に仮換地の指定を取り消す旨の効果がないことは明らかであるから、本件換地処分は「官公署の許可その他の処分が取り消されたこと」に該当しない。したがって、本件更正の請求は不適法なものである。(平23. 7.19 沖裁(諸)平23-1)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平230001
裁決年月日
平成23年7月1日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、医師のカルテ等は相続税の質問検査の対象となるものではないから、原処分庁が本件相続税の調査において収集した本件被相続人に係る診療カルテ等(本件カルテ)は証拠能力を欠くものである旨主張する。しかしながら、相続税の質問検査につき実定法上特段の定めのない細目については、質問検査の必要があり、かつ、これと相手方の私的利益との衡量において社会通念上相当と認められる範囲内である限り、権限ある税務職員の合理的な選択にゆだねられており、それが社会通念上相当と認められる範囲内にとどまる限りは、適法な税務調査と解するのが相当であるところ、本件不動産が相続財産となるか否かの判断に当たっては、本件不動産の取得に係る売買契約時における本件被相続人の意思能力の有無が問題となりうるところ、本件カルテの収集は当該問題を解明する調査の一環としてなされたことからすれば、本件カルテの収集に係る調査手続に違法な点は認められず、本件カルテの証拠能力は否定されない。(平23. 7. 1 東裁(諸)平23-1)

支部名
沖縄
裁決番号
平220007
裁決年月日
平成23年6月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、遺贈で取得した土地等の相続税の申告を行った後に、当該遺贈に係る訴訟に基づく判決により当該土地等の一部が被相続人の財産ではないことが確定したのだから、これを理由とする更正の請求は、その請求期限にかかわらず認められるべきである旨主張する。しかしながら、当該更正の請求は、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する事由によるものと認められるものの、同号に規定する期限を経過した後になされたものと認められる。また、同号に規定する更正の請求については、期間制限を経過した後になされたものについてこれを認める旨のいわゆる宥恕規定はない。したがって、請求人らにいかなる理由があったとしても、所定の期限を経過した後になされた当該更正の請求が認められる余地はない。(平23. 6.30 沖裁(諸)平22-7)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平220064
裁決年月日
平成23年6月27日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①調査担当職員に、修正申告をしないと調査期間を3年間ではなく7年間遡及すると脅され、また、請求人の入院に配慮した熟慮期間も確保されないまま修正申告を強要され、その恐怖感から、修正申告書に署名押印してしまったこと、②調査担当職員は、修正申告をすると不服申立てができないという重大事実を秘したまま、修正申告書の提出のしょうようをしたこと、③当該修正申告は、総収入金額に含めるべきでない未収利息を計上し、必要経費に算入すべき貸倒金を算入していないという錯誤によるものであり、無効であるから、更正の請求に対してなされた更正をすべき理由がない旨の通知処分は取消されるべきである旨主張する。しかしながら、①調査担当職員による脅迫強要の事実は認められず、また、請求人は、約3週間の期間に、自分の都合で原処分庁の庁舎に出向き調査担当職員と面接をし、電話もしていることからすれば、請求人の入院により熟慮期間がなかったとは認められず、②調査担当職員は、修正申告をすると不服申立てできなくなる旨を説明しており、③貸金の利息は、履行期が到来すればその権利が確定するから、未収であったとしても総収入金額に算入すべきであることに加え、貸倒金については、その年分に債権放棄の意思表示をしたとは認められず、必要経費に算入することはできないので、客観的事実と修正申告書上の表示との間に不一致があるとは認められないから、錯誤には当たらない。したがって、請求人の上記主張にはいずれも理由がない。(平23. 6.27 名裁(所)平22-64)

支部名
名古屋
裁決番号
平220061
裁決年月日
平成23年6月23日
裁決結果
棄却
争点番号
100203050
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、母親から本件各不動産の贈与(本件贈与)を受けた際の贈与契約(本件贈与契約)は、扶養等の義務及び本件各不動産の担保提供禁止などの条件が付されたものであり、この条件に反したことから、本件贈与契約が解除されたのであるから、当該解除は、国税通則法施行令第6条《更正の請求》第1項第2号に規定する解除権の行使による解除に該当する旨主張する。しかしながら、本件の場合、①本件贈与契約が締結された日の翌日に本件各不動産に根抵当権が設定され、その後、当該根抵当権の極度額が増額されていること、②本件贈与契約に係る証書には、本件贈与契約が解除される場合について何ら記載されていないこと、③請求人が本件贈与を受けたのは、父親の残した借入金の返済のために本件各不動産を担保として借入れをすることが目的であったこと、④「贈与契約の合意解除書」の作成日付は期限後申告前であるのに請求人において期限後申告時に原処分庁に対して期限後申告の必要がない旨の申述をした客観的な証拠がないばかりか、請求人が期限後申告後に原処分庁に対して提出した「嘆願書」と題する書面では、本件各不動産に係る請求人の所有権を錯誤により母親名義に戻すことを条件に、本件贈与に係る贈与税の納税義務の免除を依頼していることなどからすると、請求人と母親との間で、本件贈与契約に請求人の主張する解除権なるものの約定が付されていたとは認めることはできない。また、法定申告期限後に契約の合意解除があった場合には、当該合意解除が、法定解除事由のある場合などその他これに類する客観的理由に基づいてされた場合にのみ、国税通則法施行令第6条《更正の請求》第1項第2号に該当する更正の請求が認められるものと解するのが相当であるところ、本件贈与契約の解除について、法定解除事由のある場合などその他これに類する客観的理由があるとも認められないから、本件贈与契約の解除が国税通則法施行令第6条第1項第2号に規定する解除に該当するとは認められない。(平23. 6.23 名裁(諸)平22-61)

支部名
名古屋
裁決番号
平220057
裁決年月日
平成23年6月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件各修正申告のうち、損害賠償金として益金の額に算入した金額に係る部分は、請求人の被合併法人の客観的に明白かつ重大な錯誤によるもので、法令に定めた方法以外にその是正を許さないならば当該法人の利益を著しく害すると認められる特段の事情があるので、無効である旨主張する。しかしながら、請求人の被合併法人の取締役は、関与税理士とともに、調査担当職員から、上記金額は損害賠償金として益金の額に算入する必要がある旨説明され修正申告をしょうようされ、その後、本件各修正申告までの約3週間の間に、納得がいかない点があれば関与税理士との間で協議をする時間が十分にあったにもかかわらず、調査を早く終わらせてほしいとの思いから、関与税理士に任せたままにしていたと認められることからすれば、国税通則法の定めた過誤是正以外の方法による是正を許さなければ申告者の利益を著しく害すると認められる特段の事情がある場合に該当するとは認められず、本件各修正申告のうち上記金額に係る部分は無効とはならない。(平23. 6.14 名裁(法)平22-57)

支部名
名古屋
裁決番号
平220058
裁決年月日
平成23年6月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、平成18年7月期ないし平成20年7月期の法人税の各修正申告に係る各更正の請求(本件過年度各更正の請求)は、国税通則法第23条《更正の請求》第1項に規定する更正の請求の期限をいずれも徒過しているものの、平成21年7月期の法人税の修正申告に係る更正の請求(本件平成21年7月期更正の請求)はその期限内に行われているところ、上記の各更正の請求の理由はいずれも、平成18年7月期の修正申告により同期の欠損金額が過少となり、その後の事業年度に繰り越す欠損金額が過少となったことに伴い、平成21年7月期等の納付すべき税額が過大となったことであるから、平成18年7月期ないし平成21年7月期の欠損金額等は連続して考慮されるべきであり、上記の各更正の請求はいずれも認められるべきである旨主張する。しかしながら、本件過年度各更正の請求は、いずれも、各事業年度の法定申告期限から1年を経過した後にされたものであるから、更正の請求の期限後にされた不適法なものであり、また、青色申告をする法人が、翌事業年度に繰り越した欠損金額に誤りがあったとして、後にこれを増加させるには、更正の請求をしなければならず、しかも、これを是正する順序として、欠損金を繰り越した事業年度から是正するのではなく、その前事業年度以前における誤りから順次是正していく必要があるから、前事業年度以前の事業年度についての更正の請求の手続を経ることなく、その誤りを前提として、後の事業年度についての更正の請求をすることは許されないと解されることから、平成18年7月期の修正申告の欠損金額等が過少であることを前提として、本件平成21年7月期更正の請求をすることはできない。(平23. 6.14 名裁(法)平22-58)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平220083
裁決年月日
平成23年6月7日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集№83

要旨

○ 請求人は、2度の税務調査において、原処分庁からさまざまな指導を受けており、これらの指導は原処分庁が公的見解を表示したことになるから、この表示に反する原処分は、信義則に反する違法な処分である旨主張する。しかしながら、法の一般原理である信義則の法理の適用により、当該課税処分を違法なものとして取り消すことができる場合とは、少なくとも、税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したことにより、納税者が当該表示を信頼しその信頼に基づいて行動したところ、後に当該表示に反する課税処分が行われ、そのために納税者が経済的不利益を受けることになったこと、また、納税者が税務官庁の当該表示を信頼しその信頼に基づいて行動したことについて納税者の責めに帰すべき事由がないこと、といった特別の事情がある場合に限られるところ、賃借人をK社として本件建物を賃貸する旨の本件契約に係る目的物が、店舗用建物たる本件建物及びその敷地たる本件各土地を併せた本件各土地建物であり、FらがK社から受領した本件賃料は、請求人の子であり本件各土地の一部である本件土地の共有者でもあるFらに帰属するとの公的見解を原処分庁が表示したという事実を認めることはできない。したがって、請求人には、納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてまでも、なお更正処分等に係る課税を免れさせ請求人の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情があるとは認められず、原処分が、請求人の主張する信義則に反する違法なものであるとは認められない。(平23. 6. 7 大裁(所・諸)平22-83)

支部名
大阪
裁決番号
平220081
裁決年月日
平成23年5月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100202030
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/3期限内申告
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件被相続人から一切の財産を遺贈により取得したところ、訴訟上の和解(本件和解)において、本件土地に係る、共同相続人Aからの遺留分減殺請求を含めたすべての問題が解決したのであるから、本件相続税の計算上、本件土地の評価は、本件和解の内容に沿ってなされた本件土地の分割(本件分割)後の各土地を評価単位とすべきであり、その旨を請求した本件更正の請求は、国税通則法第23条《更正の請求》第2項に規定する適法なものである旨主張する。しかしながら、遺留分権利者が減殺請求権を行使した場合に同人に帰属する権利は、遺産分割の対象となる相続財産としての性質を有しないと解されるから、本件分割前の本件土地の共有状態は、未分割の遺産共有の性質を有せず、本件土地は、その全部が遺産分割の対象とならないものと解される。そうだとすると、本件分割は、遺産分割の性質を有せず、共有物の分割請求に基づく現物分割として行われたものと解するのが相当である。また、本件和解における本件分割後の各土地を取得するそれぞれの者の意向や当該各土地の地形や位置などを考え併せると、本件分割が遺産分割の実質を有するということもできない。そして、共有物の分割の効果は遡及しないものと解されていることからすれば、本件分割の効果が本件相続の開始時点にさかのぼって生じるものではないから、本件和解による本件分割が、本件修正申告における税額等計算の基礎となった事実、すなわち本件土地を未分割の共有財産として一体評価すべき事実、に影響を及ぼすことはない。したがって、本件土地について本件分割後の各土地を評価単位として評価することはできず、国税通則法第23条第2項の規定による更正をすべき理由がない。(平23. 5.30 大裁(諸)平22-81)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平220079
裁決年月日
平成23年5月24日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件更正処分等は、その手続において違法又は不当なものであり取り消されるべきである旨主張するが、①本件更正処分等は、原処分庁の調査担当職員の調査に基づきされたものであり、②本件更正処分等を含む平成21年9月の第2次更正処分等が、請求人において予測することが不可能な、平成21年2月の第1次更正処分等と全く異なる理由でされたものではなく、③第1次更正処分等に至る調査を通じて請求人に告知、聴聞ないし弁明の機会が実質的に付与されていることからすれば、本件更正処分等を含む第2次更正処分等は、その手続において違法又は不当なものと認めることはできない。(平23. 5.24 大裁(所)平22-79)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
平220012ほか 1件
裁決年月日
平成23年5月23日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正の請求において、租税特別措置法第41条の5の2《特定居住用財産の譲渡損失の損益通算及び繰越控除》第1項の規定(本件特例)の適用が認められるべきである旨主張する。しかしながら、一定事項の申告等を要件として所得計算の特例等の措置を適用するとされている場合において、それを選択せずに申告等をした者は、その一定事項の申告等がなかったために当該申告等があった場合に比して税額が過大となったとしても、当該過大であることは、国税通則法第23条《更正の請求》第1項に規定する「当該申告書に記載した課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこと」に該当しないから、後日その特例等の措置の適用を求めるために同項の規定による更正の請求をすることはできないと解される。これを本件についてみると、本件特例の適用を受けるためには、確定申告書に本件特例の適用を受けようとする旨の記載をし、かつ、財務省令で定める書類の添付をすることが必要とされているところ、請求人が提出した確定申告書には、この記載や書類の添付がないから、申告後に本件特例の適用を求めて同項の規定による更正の請求をすることはできない。(平23. 5.23 仙裁(所)平22-12)

支部名
関東信越
裁決番号
平220088
裁決年月日
平成23年5月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、共有家屋の増築費用の控除について、租税特別措置法第41条《住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除》に係る国税庁長官の法令解釈の変更(本件解釈変更)は、共有家屋の増改築等が行われた場合についても共有持分を取得した場合と同一の解釈でなければならないから、請求人の申告に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実に係る法令解釈の変更に当たる旨主張する。しかしながら、請求人の税額等の計算の基礎となった事実は、租税特別措置法第41条第1項に規定する「増改築等」であり、具体的には同条第3項の「居住者が所有している家屋」ついてのものであるところ、本件解釈変更は、同条第1項に規定する「既存住宅」の取得について、同法施行令第26条《住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除》第2項に規定する「居住の用に供する家屋を2以上有する場合」の解釈の変更をしたものであるから、本件解釈変更は、請求人の税額等の基礎となる事実に係る解釈の変更には当たらない。(平23. 5.19 関裁(所)平22-88)

支部名
熊本
裁決番号
平220012
裁決年月日
平成23年5月18日
裁決結果
棄却
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、過払金返還請求訴訟に係る判決により顧客に返還すべきこととなった本件各金員の支払は、過去の事業年度の利息収入の減少であるから、当該事業年度で計上した所得金額が減少することとなる旨、また、請求人は貸金業を廃業しており、仮に本件各金員をその支払義務が確定した事業年度の損金に計上しても、欠損金が増加するのみで法人税法第57条《青色申告書を提出した事業年度の欠損金の繰越し》に規定する欠損金の繰越控除の適用の余地がなく救済を受けることができないから、利息収入を計上した事業年度にそ及して課税所得を減額すべきである旨主張し、更正の請求は認められるべきであると主張する。しかしながら、一般に公正妥当な会計処理の基準として認められている企業会計原則によると、法人の収益、費用の計上について発生主義(いわゆる権利確定主義)を原則としており、前期以前の損益に係る修正損益は、前期損益修正損益として後発的事由が生じた会計年度、すなわち、当該事由に係る債権債務が確定した事業年度で計上すべきこととしているものと解される。そうすると、請求人が本件各金員を支払うことが確定した日は本件各判決の日であるから、本件各金員は、一般に公正妥当と認められる会計処理の原則に基づき、債務として確定した日、すなわち、本件各判決の日の属する事業年度の損金の額に算入すべきものであって、本件各金員の支払により損失が生じたとしても、その損失の額は、さかのぼって過去の事業年度の損金の額に算入すべきものではなく、請求人が同法第57条に規定する欠損金の繰越控除の適用を受けることができないとしてもやむを得ないというべきである。(平23. 5.18 熊裁(法)平22-12)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平220053
裁決年月日
平成23年5月16日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集№83

要旨

○ 請求人らは、本件各更正処分は、原処分庁が、本件相続税の調査(本件調査)の際に、請求人らが原処分庁に対して提出した申立書(本件申立書)の内容について調査・審理を行わず、また、請求人らに反論する機会・時間を与えないなど、十分な調査・審理を行わないまま、請求人ら名義の財産(本件請求人ら名義財産)が多額に存在していることのみを理由として行われたものであり、違法又は不当な調査手続によりなされたものである旨主張する。しかしながら、課税処分に係る調査については、質問検査の範囲、程度、時期、場所等実定法上特段の定めのない実施の細目については、質問検査の必要があり、かつ、これと相手方の私的利益との衡量において社会通念上相当な限度にとどまる限り、権限ある税務職員の合理的な判断に委ねられていると解されるところ、本件調査においては、本件調査の担当職員は、請求人らに対し、課税財産に係る質問・検査などを行い、本件調査によって把握した本件請求人ら名義財産及び請求人らの総代に帰属する同人の固有財産を記載した一覧表を示すとともに、その内容を説明した上で反論を聴取し、さらに、同人及び関与税理士と面談の上、修正申告のしょうようをした際、本件請求人ら名義財産の帰属について反論を聴取するなどしており、他方で、当該反論にはいずれも具体的な根拠の説明がなかったこと及びその後提出された本件申立書も、本件請求人ら名義財産が相続財産でないことの根拠を具体的に説明したものとは認められないものであったことからすると、本件調査の手続に、公序良俗に反するような違法な点又は社会通念上相当な範囲を逸脱したような不当な点はない。(平23. 5.16 名裁(諸)平22-53)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
金沢
裁決番号
平220013
裁決年月日
平成23年5月9日
裁決結果
棄却
争点番号
100202030
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/3期限内申告
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、確定申告を求める原処分庁からの文書(本件文書)で指定された期日までに申告を行っており、無申告加算税は課されるべきでない旨主張する。しかしながら、本件文書は、原処分庁が法定申告期限を経過しても申告していない請求人に対し、確定申告が必要である旨の案内等を行ったものであって、これにより法定申告期限が左右されるものではなく、法定申告期限内の申告であるとすることはできない。(平23. 5. 9 金裁(所)平22-13)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平220049
裁決年月日
平成23年4月26日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁所属の調査担当職員(本件調査担当職員)の調査(本件調査)に基づき、請求人のした所得税等の修正申告及び期限後申告(本件各修正申告等)について、違法な調査に基づき強要されたもので、請求人の意思に基づかない無効なものである旨主張する。しかしながら、本件調査の内容には、刑罰法規に触れたり公序良俗に反する等およそ税務調査を行ったとはいえないと評価されるほど違法性の程度が著しい場合に該当するような事実は認められず、本件調査は、社会通念上相当な限度にとどまるものと認められる。また、本件調査担当職員が請求人に対し執拗に本件各修正申告等を迫るなどした事実は認められないから、本件調査担当職員による強要の事実があったと認めることはできず、加えて、本件調査担当職員による本件各修正申告等のしょうようから本件各修正申告等をするまでに、請求人には本件各修正申告等をするか否かを改めて冷静に判断する時間があり、その間に、請求人は、本件調査担当職員に対し、自ら電話連絡をし、納税資金の融資に係る状況を説明し、その後、本件調査担当職員が用意した本件各修正申告等に係る納税申告書の用紙に、請求人自らが署名押印していることからすれば、本件各修正申告等が、請求人の意思に基づかないでなされたものとは認めることができない。したがって、本件各修正申告等は有効なものである。(平23. 4.26 名裁(所・諸)平22-49)

支部名
名古屋
裁決番号
平220051
裁決年月日
平成23年4月26日
裁決結果
棄却
争点番号
100202030
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/3期限内申告
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、エクスパック500を利用して発送した所得税の確定申告書が法定申告期限の翌日に原処分庁に到達したことについて、エクスパック500は配達の正確性から郵便による発送に相当するから、発送日、又は通常要する送付日数1日を考慮した日である平成22年3月15日に提出がされたものとして、法定申告期限内に提出があったものとみなすべきである旨主張する。しかしながら、エクスパック500は、信書を入れて送付することができず、エクスパックの対象物は荷送人から荷受人に運送される荷物として取り扱われ,その外装に定型包装物を使用することとされていることが認められるから、国税通則法第22条《郵便等に係る納税申告書等の提出時期》に規定する郵便物又は信書便物のいずれにも該当せず、このことは、請求人が主張するエクスパック500の配達の正確性によって左右されないので、納税申告書の到達主義の例外として規定された同条の規定が適用されることはない。したがって、エクスパック500により発送した当該確定申告書が法定申告期限内に提出されたものとみなすことはできない。(平23. 4.26 名裁(所)平22-51)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平220074
裁決年月日
平成23年4月25日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 信義則の法理の適用があるためには、少なくとも、①税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したこと、②納税者がその表示を信頼しその信頼に基づいて行動したこと、③その後に上記表示に反する課税処分が行われたこと、④そのため納税者が経済的不利益を受けることになったこと、⑤納税者が税務官庁の上記表示を信頼しその信頼に基づいて行動したことについて納税者の責めに帰すべき事由がないことが必要であると解されるところ、請求人の主張は、前回調査の際に原処分庁所属の調査担当職員において、本件事業損失が損金の額に算入されていないことについて一切指摘せず、必要な指導をしなかったというにとどまる上、本件事業損失の計上時期について誤った指導等がされた形跡も証拠上何らうかがわれないから、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお当該課税処分に係る課税を免れしめて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情が存する場合に該当するとはいえない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平23. 4.25 大裁(法)平22-74)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平220194
裁決年月日
平成23年4月20日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁は、被相続人の財産について十分な調査を行わないで本件更正処分等をしていること、また、請求人が原処分庁に対して、本件更正処分等において被相続人の財産とされた各財産につき説明を求めたところ、原処分庁は当該各財産のメモを交付しただけで、それ以外は守秘義務を理由に説明も開示もしていないことから、本件更正処分等に係る調査手続は違法である旨主張する。しかしながら、税務調査の方法、範囲、程度、時期、手段等は社会通念上相当な限度にとどまる限り、これを行使する税務職員の合理的な反案にゆだねられているものと解するのが相当であるところ、本件更正処分等に係る調査に、上記の合理的な判断にゆだねられた範囲を超えた違法があると認められるに足る証拠はない。なお、当該調査の担当者は、請求人に対し、調査結果に基づき相続財産について説明をし、当該相続財産に関する事項等を記載した明細書を交付しているものと認められる。したがって、請求人の主張には理由がない。(平23. 4.20 東裁(諸)平22-194)

支部名
名古屋
裁決番号
平220046
裁決年月日
平成23年4月13日
裁決結果
棄却
争点番号
100202030
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/3期限内申告
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、郵便次号株式会社のエクスパックを利用して提出した平成21年分の贈与税の申告書等(本件申告書等)は、エクスパックが郵便ポストに投かんすることのできるものであるから郵便物として取り扱うべきで、国税通則法第22条《郵便等に係る納税申告書等の提出時期》の規定に基づき、エクスパックの通信日付印により表示された平成22年3月15日に提出されたとみなすべきである旨主張する。しかしながら、エクスパックは、一見すると、郵便物の外観は呈していると認められるものの、信書を入れて送付することはできず、エクスパックの対象物は荷送人から荷受人に運送される荷物として取り扱われるもので、その外装に定形包装物を使用することとされていることからすれば、エクスパックは、国税通則法第22条に規定する郵便物又は信書便物のいずれにも該当しないものと認められるから、エクスパックを利用して提出された申告書等には、納税申告書の到達主義の例外として規定された国税通則法第22条は適用されない。したがって、エクスパックを利用して提出された本件申告書等は、エクスパックの通信日付印により表示された日である同月15日に提出されたとみなすことはできない。(平23. 4.13 名裁(諸)平22-46)

支部名
東京
裁決番号
平220185
裁決年月日
平成23年4月4日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、平成21年分所得税の確定申告書(本件申告書)に、同年中に生じた上場株式等に係る譲渡損失の金額(本件損失金額)を記載せず、また、請求人に係る平成21年分特定口座年間取引報告書(本件報告書)の添付をしなかったものの、本件申告書は、本件損失金額を申告する意思をもって提出したものであるから、本件申告書に記載した課税標準等は、国税通則法第23条《更正の請求》第1項に規定する「国税に関する法律の規定に従っていなかった又は計算に誤りがあった」ものに該当する旨主張する。しかしながら、請求人は、本件申告書に本件損失金額を記載しておらず、本件申告書上、請求人が本件損失金額を含める意思で本件申告書を提出したことをうかがわせる事情はないから、請求人においては、本件損失金額を含めずに確定申告をしたものとして、租税特別措置法第37条の11の5《確定申告を要しない上場株式等の譲渡による所得》第1項の規定の適用を受けたといわざるを得ない。そうすると、請求人が、本件損失金額を記載せずに本件申告書を提出したことは、国税通則法第23条第1項に規定する「納税申告書に記載した課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこと」に該当しないから、本件申告書に本件損失金額を記載しなかったことを理由として更正の請求をすることはできない。(平23. 4. 4 東裁(所)平22-185)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平220071
裁決年月日
平成23年3月30日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集№82

要旨

○ 請求人は、「期限後申告に係る原処分庁の調査手続の違法」の存在を理由に、法定申告期限から1年以内でなくても、更正の請求をすることができる旨を主張するが、消費税に係る更正の請求は、国税通則法第23条《更正の請求》第1項若しくは第2項又は消費税法第56条《前課税期間の消費税額等の更正等に伴う更正の請求の特例》における更正の請求の事由及び期間の要件を満たしたものに限られると解するのが相当であるから、そもそもこれらの条項に定めがない「期限後申告に係る原処分庁の調査手続の違法」を事由として更正の請求を認めることができない。また、請求人は、税務署長は納税申告書の誤りを是正する義務があるから、当該納税申告書に係る更正の請求が、当該申告書に係る国税の法定申告期限から1年以内になされなかったものであっても、それに対して応答しなければならないことを理由に、本件各更正の請求のうち、平成19年課税期間以前の各課税期間に係る各更正の請求が適法である旨主張しているものと解される。しかしながら、国税通則法第24条《更正》の規定は、納税申告書を提出した者の行う更正の請求とは別に、税務署長に課税標準等又は税額等を変更する権能を与えるものであるが、納税申告書を提出した者に同条に基づく更正処分を求める申請権を与えるものではないから、請求人の主張は採用することができない。(平23. 3.30 大裁(諸)平22-71)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平220178
裁決年月日
平成23年3月29日
裁決結果
棄却
争点番号
100204019
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、税務実例の集積は税務慣例であるところ、原処分は、接待を受けた側への課税を行わないという税務慣例を無視した課税の公平に反するものである旨主張する。しかしながら、取引先業者等から便宜供与を期待されるなどして受領した中元、歳暮、及び無償による用役の提供等の経済的利益ついて、当該利益に係る所得税をほ脱したとして有罪判決が言い渡された例(東京高裁昭和46年12月17日判決、判例タイムズ276号365頁)も存在するとおり、請求人の主張は前提を欠くものであり採用できない。(平23. 3.29 東裁(所)平22-178)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平220021ほか 1件
裁決年月日
平成23年3月23日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、国税庁のホームページに掲載された所得税の質疑応答事例「事業主が従業員に掛けている生存給付金付養老保険の生存給付金及び満期保険金を受領した場合」で、支払保険料の2分の1を必要経費(福利厚生費)に算入した生存給付金付養老保険契約について、その生存給付金及び満期保険金を受領した場合の照会及び回答が行われていることは、所得税においても法人税基本通達9−3−4《養老保険に係る保険料》(本件基本通達)及びがん保険契約に係る法令解釈通達(平成13年8月10日付課審4−100)に準じ、養老保険契約及びがん保険契約に係る保険料を必要経費に算入することができることについて、国税庁が公的見解を表示したものと認められるから、本件各保険契約に係る保険料について、請求人のみに対し必要経費への算入を認めないとする本件各更正処分は、信義則に違反し、かつ、平等原則にも違反する旨主張する。しかしながら、上記質疑応答事例は、福利厚生費として経理処理した金額が、事業との直接の関連を持ち、事業の遂行上客観的一般的に通常必要な費用であるとして必要経費に認められた事例について、生存給付金及び満期保険金を受領した場合の所得区分及び所得金額の計算についての回答を示したものであり、事業所得の金額の計算上、一般的に本件基本通達の準用を認めることを前提とするものではないから、信義則を適用すべき特別な事情があるとは認められず、また、平等原則に違反しているとも認められない。(平23. 3.23 広裁(所)平22-21)

支部名
関東信越
裁決番号
平220068
裁決年月日
平成23年3月23日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

国税通則法第23条《更正の請求》第1項第3号は、納税申告書に記載した還付金の額に相当する金額が過少であるとき、その過少であることが「納税申告書に記載した課税標準等又は税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと」又は「当該計算に誤りがあったこと」による場合に限定して、更正の請求を認めている。そうすると、納税者の任意の選択にゆだねられた事項については、その選択によって納税申告書に記載した還付金の額に相当する金額が過少になったとしても、その金額は国税に関する法律の規定に従い適正に算定されたものということができるから、更正の請求ができる場合に該当せず、更正の請求を認めることはできないと解すべきである。これを本件についてみると、租税特別措置法第8条の5《確定申告を要しない配当所得》第1項は、同項第2号に規定する配当に係る配当所得の金額を総所得金額から除外したところにより確定申告できる旨規定しており、当該配当所得の金額を総所得金額に含めて確定申告するか、総所得金額から除外して確定申告するかは、納税者の選択にゆだねているところ、請求人は、配当所得の金額を総所得金額から除外して確定申告をした後、更正の請求においてこれを総所得金額に含める旨の変更を求めているにすぎないから、更正の請求を認めることはできない。(平23. 3.23 関裁(所)平22-68)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平220064
裁決年月日
平成23年3月9日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁等が請求人等に対して行った前回調査において、請求人及び請求人の関連法人の事業実体等を十分に把握検討した上で納税告知処分等を行ったことで、請求人がそれ以降、当該処分を信用して、当時の事業形態を維持しつつ法人税及び消費税等の確定申告書を引き続き提出し、源泉徴収した源泉所得税を当該各法人名義で納付してきたものであり、同一の事実関係に対して前回調査における処分等とは異なる内容である原処分は、請求人に対する背信行為であり、信義誠実の原則に反するので、原処分は違法である旨主張する。しかしながら、信義則の法理の適用があるためには、税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したことが必要であるところ、前回の調査において、原処分庁等は、仮装又は隠ぺい行為のため作成された事実とは異なる書類の提示や請求人の説明等を受け、それらに基づく事実認定を前提とした処分等を行ったのであり、原処分庁等が、請求人の不適法な申告及び源泉所得税の納付を積極的に是認したものとはいえず、単に前回の処分等があったことをもって、税務官庁が信頼の対象となる公的見解を表示したとはいえないから、請求人の主張は採用できない。(平23. 3. 9 大裁(法・諸)平22-64)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
金沢
裁決番号
平220010
裁決年月日
平成23年3月3日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、調査担当職員が請求人の承諾を得ずに取引先に対する必要のない調査を行ったことが違法である旨主張する。しかしながら、取引先に対する調査を行う場合、納税者に承諾を得ることは法律上の要件とされておらず、また、当該調査を行うかどうかは調査権限を有する税務職員の合理的な判断にゆだねられており、客観的な過少申告の疑いが明らかでない場合でも、申告の真実性、正確性を確保するために調査を行い得るものと解されているところ、本件における調査担当職員の判断が不合理なものとも認められない。(平23. 3. 3 金裁(所・諸)平22-10)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
金沢
裁決番号
平220010
裁決年月日
平成23年3月3日
裁決結果
棄却
争点番号
100204019
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①原処分庁の職員が確定申告の相談の際に本件米代金を平成20年分の収入に含めないことを了解し、②調査担当職員が修正申告しょうようの際に新たな経費等を認めるとしていたにもかかわらず、それらを覆して原処分を行ったことが信義則違反又は権利の濫用に当たる旨主張する。しかしながら、①相談に応対した職員が本件米代金の収入計上時期について指導をしなかったとしても平成20年分に含めなくともよいと積極的に指導したわけではなく、納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したことにはならない。また、②修正申告のしょうようは、その時点における調査の状況を踏まえての調査担当職員の意見の表明にすぎず、また、更正処分をするに当たって、いったん行った修正申告しょうようの内容に原処分庁が拘束される旨の法令上の規定も存在しないから、修正申告しょうようの内容が更正処分と異なったとしても違法とはいえず、さらに請求人は当該しょうように応じて修正申告を行ったものではないから、信義則上の問題も生じていない。(平23. 3. 3 金裁(所・諸)平22-10)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
金沢
裁決番号
平220010
裁決年月日
平成23年3月3日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が修正申告のしょうようの際に認容し、更正処分で認めなかった事項について、更正通知書に理由の記載がないことが違法である旨主張する。しかしながら、更正通知書に更正の理由を附記すべきものとしているのは、原処分庁の判断の慎重、合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、更正の理由を相手方に知らせて不服申立ての便宜を与えるとの趣旨によるものと解されており、理由附記に当たり処分の対象としなかった事項までその理由を記載することが求められているものではないから、請求人の主張には理由がない。(平23. 3. 3 金裁(所・諸)平22-10)

支部名
熊本
裁決番号
平220010
裁決年月日
平成23年3月2日
裁決結果
棄却
争点番号
100202030
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/3期限内申告
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、過払金返還請求訴訟の判決等により顧客に返還すべきこととなった本件金員について、過去の事業年度で計上した利息収入の減少となること、また、請求人は貸金業を廃業しているから、判決等のあった事業年度の損金として計上しても、法人税法第57条《青色申告書を提出した事業年度の欠損金の繰越し》に規定する欠損金の繰越控除の適用の余地がなく救済を受けられないので、利息収入を計上した過去の事業年度にそ及して課税所得を減額すべきであることなどを主張する。しかしながら、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に基づく更正の請求が認められるためには、同号の手続的要件のみならず同条第1項各号に掲げる実体的要件を満たす必要があり、その判断は租税実体法の規定するところによるものと解するところ、法人税法第22条《各事業年度の所得の金額の計算》第4項は、一般に公正妥当な会計処理の基準に従って各事業年度の所得の金額の計算をするものと規定しており、一般に公正妥当な会計処理の基準として認められている企業会計原則によると、法人の収益、費用の計上については発生主義(いわゆる権利確定主義)を原則としており、前期以前の損益に係る修正損益も、前期損益修正損益として後発的事由が生じた会計年度、すなわち、当該事由に係る債権債務が確定した日の属する事業年度で計上すべきこととしているものと解される。そうすると、請求人が本件金員を支払うことが確定した日は判決等の日であるから、本件金員は、判決等の日の属する事業年度の損金の額に算入すべきものであり、過去の事業年度の経理処理及び納税義務には何ら影響を及ぼさない。したがって、請求人の更正の請求は、国税通則法第23条第1項第1号に規定する税額が過大等であるという実体的要件を欠くものであり、請求人が廃業しているとしても、法人税法には廃業した場合の課税に関する特段の定めはないから、法人税法第57条に規定する欠損金の繰越控除の適用を受けることができないとしてもやむを得ないものといわざるを得ない。(平23. 3. 2 熊裁(法)平22-10)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平220040
裁決年月日
平成23年3月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集№82

要旨

○ 請求人は、消費税法第30条《仕入れに係る消費税額の控除》第2項第1号の規定(個別対応方式)の適用に当たり、医薬品の課税仕入れに係る消費税額の用途区分の方法について、課税資産の譲渡等と課税資産の譲渡等以外の資産の譲渡等に共通して要するものに区分すべきところ、課税仕入れの都度、課税資産の譲渡等以外の資産の譲渡等にのみ要するものに区分した上で、課税期間の末日の決算修正により、当該課税期間の医薬品に係る課税売上げの額に基づいて課税資産の譲渡等にのみ要するものと課税資産の譲渡等以外の資産の譲渡等にのみ要するものとに区分したために、納付すべき消費税及び地方消費税の額を過大に算定する誤りがあったのであり、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号の規定の適用がある旨主張する。しかしながら、個別対応方式が適用される場合に、用途区分の方法に誤りがあったとして同号の規定が適用される場合とは、申告当時に納税義務者が採用した用途区分の方法に合理性がなく、合理性のない用途区分の方法を採ることによって納付すべき消費税等の税額が過大となる場合をいい、他の合理的な用途区分の方法を採っていた場合と比較して単に納付すべき消費税等の税額が過大となる場合をいうものではないと解するのが相当であるところ、請求人が行っていた用途区分の方法は、医薬品の課税仕入れについて、その課税売上対応分を個別に把握可能な課税売上げに係る医薬品名及び数量又は金額を基準として、売上実績に基づいて区分する方法であり、合理性があると認められることから、国税に関する法律の解釈適用についての誤りがあった場合には該当せず、また、当審判所が請求人の納付すべき消費税等の税額を算出したところ、その計算過程に誤りがあった場合にも該当しない。したがって、国税通則法第23条第1項第1号の規定の適用はない。(平23. 3. 1 名裁(諸)平22-40)

支部名
大阪
裁決番号
平220060
裁決年月日
平成23年2月22日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正すべき理由がない旨の通知処分に対し、第三者が請求人の確定申告書を作成して提出したことにより受け取っていない給与所得を含めた過大な金額が申告されている旨主張する。しかしながら、給与所得を受け取っていないとの事実は認められず、また、請求人は、確定申告書用紙に署名、押印及び一部の記載を行い、確定申告書に添付されていた各書類等を添えて知人に手渡したことなどから、上記知人等又は本件申告書に記載の税理士に本件申告書の作成及び提出を委任したものと認めるのが相当であって、本件申告は本件申告書の名義人である請求人の申告として取り扱われるべきものと認められる。(平23. 2.22 大裁(所)平22-60)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平220153
裁決年月日
平成23年2月17日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、配偶者控除の適用を受けられなくなったのは、原処分庁所属の相談担当職員が、請求人の妻の申告相談の際、適切な指導をしなかったためであるから、配偶者控除の適用を認めないことは信義誠実の原則(信義則)に反する旨主張する。しかしながら、租税法律主義の原則が貫かれるべき租税法律関係においては、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお課税処分に係る課税を免れしめて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情が存する場合に、初めて信義則の法理の適用の是非を考えるべきところ、原処分庁が、請求人の妻が請求人の控除対象配偶者に該当する旨の公的見解を表示し、請求人がこれを信頼して行動したというような事実は何ら存在しない。また、申告相談は、行政サービスの一環として、納税申告の参考のため、相談者から提供された情報の範囲内で、税務職員が、納税者の質問に対する回答を行うものにすぎないところ、相談担当職員は、請求人の妻から配当所得及び配偶者控除に関する質問を受けなかったから、租税特別措置法第8条の5《確定申告を要しない配当所得》に規定する特例、同法第8条の4《上場株式等に係る配当所得の課税の特例》に規定する特例及び同法第37条の12の2《上場株式等に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除》に規定する特例について請求人の妻に説明しなかったとしても、そのことをもって上記特別の事情があるとは認められず、請求人の妻が請求人の控除対象配偶者でなくなったのは、結局のところ、請求人の妻の法の不知に起因するものといわざるを得ない。よって、配偶者控除の適用を認めなかったことが信義則に反するとはいえず、配偶者控除の適用はないとした更正処分は適法である。(平23. 2.17 東裁(所)平22-153)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平220056
裁決年月日
平成23年2月15日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 租税法律関係において、信義誠実の原則の適用があるのは、租税法規の適用における納税者間の平等、公平を犠牲にしても、なお当該課税処分による課税を免れさせて納税者の信頼を保護しなければ正義に反すると認められるような特別な事情がある場合であって、特別の事情があるというためには、少なくとも、税務官庁が納税者に対し、信頼の対象となる公的見解を表示していることが必要であるところ、本件において、請求人は、設立当初から20年もの間、決算報告書において収益事業と公益事業を区分し、公益事業の収益の内訳として、会費収入と寄附金収入を明記して申告しているが、税務官庁は、20年もの長きにわたって、何らの是正も行わなかったのであるから、税務官庁が納税者に対して、信頼の対象となる公的見解を表示したことと同等の意味をなすものであるとして、原処分庁が行った各更正処分が信義則に反すると主張する。しかしながら、納税申告は、納税者が所轄税務署長に納税申告書を提出することによって完了する行為であり(国税通則法第17条ないし第22条参照)、税務署長による申告書の受理及び申告税額の収納は、当該申告書の申告内容を是認することを何ら意味するものではない(同法第24条参照)。そして、仮に、請求人が主張どおりの内容で申告をしていた場合に、税務官庁が長年にわたって請求人に対してその申告内容を是正するよう指導し、または、申告額を超える更正処分をするなどの請求人の申告内容を是認していない旨をうかがわせる行為をしていなかったとしても、これをもって、直ちに、税務官庁が請求人の申告内容を承認したものとは認めることができない。したがって、仮に請求人の主張どおりであったとしても、税務官庁が請求人に対して、信頼の対象となる公的見解を表示したとは認めることはできないから、請求人の主張は採用することができない。(平23. 2.15 大裁(法・諸)平22-56)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平220151
裁決年月日
平成23年2月14日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204041
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/1更正権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集№82

要旨

○ 請求人は、原処分庁が本件査察調査をもって請求人に対し調査をしたとし、改めて調査を行わなかったのであるから、調査をすることなく行った本件各告知処分等及び本件各再更正処分は、適正な手続を欠く違法なものである旨、また、一度減額したものをいかなる理由があろうとも再度増額の処分をすることは権利の濫用である旨主張する。しかしながら、課税庁が内部において既に収集した資料を基礎として正当な課税標準を求めることも「調査」の範囲に含まれるものと解されるところ、本件各告知処分等及び本件各更正処分は、①請求人の源泉所得税について、当初告知処分に係る請求人の源泉徴収簿等の関係資料及び源泉所得税の納付事績等の既に収集した資料等を改めて照合及び検討した上で、また、②請求人の法人税について、当初減額更正処分の関係資料、法人税の確定申告書及び同付属書類等の既に収集した資料等を改めて照合及び検討した上で行われたものであるから調査手続を欠く違法な処分とは認められない。また、課税庁は、自ら行った処分に瑕疵を発見したときは、その瑕疵が実体的なものであれ、手続的なものであれ、適正な課税の確保実現を図るため、これを取り消して新たな処分をなし得るとものと解すべきであるから、原処分庁が国税通則法第36条《納税の告知》第1項第2号の規定に基づき請求人に対して本件各告知処分等を行ったことに違法は認められない。(平23. 2.14 東裁(法・諸)平22-151)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平220151
裁決年月日
平成23年2月14日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集№82

要旨

○ 請求人は、原処分庁が本件査察調査をもって請求人に対し調査をしたとし、改めて調査を行わなかったのであるから、調査をすることなく行った本件各告知処分等及び本件各再更正処分は、適正な手続を欠く違法なものである旨、また、一度減額したものをいかなる理由があろうとも再度増額の処分をすることは権利の濫用である旨主張する。しかしながら、課税庁が内部において既に収集した資料を基礎として正当な課税標準を求めることも「調査」の範囲に含まれるものと解されるところ、本件各告知処分等及び本件各更正処分は、①請求人の源泉所得税について、当初告知処分に係る請求人の源泉徴収簿等の関係資料及び源泉所得税の納付事績等の既に収集した資料等を改めて照合及び検討した上で、また、②請求人の法人税について、当初減額更正処分の関係資料、法人税の確定申告書及び同付属書類等の既に収集した資料等を改めて照合及び検討した上で行われたものであるから調査手続を欠く違法な処分とは認められない。また、課税庁は、自ら行った処分に瑕疵を発見したときは、その瑕疵が実体的なものであれ、手続的なものであれ、適正な課税の確保実現を図るため、これを取り消して新たな処分をなし得るとものと解すべきであるから、原処分庁が国税通則法第36条《納税の告知》第1項第2号の規定に基づき請求人に対して本件各告知処分等を行ったことに違法は認められない。(平23. 2.14 東裁(法・諸)平22-151)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平220146
裁決年月日
平成23年2月9日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、昭和63年分の贈与税の申告に係る納付すべき税額が、税務署の職員の誤った指導のため税額が過大に計算されているから、贈与税の更正の請求は、その請求ができる期限を過ぎても認められるべきである旨主張する。しかしながら、更正の請求ができる期間は、当該納税申告書に係る国税の法定申告期限から1年以内に限られるところ、昭和63年分の贈与税の更正の請求ができる期間は、平成2年3月15日までであり、請求人が昭和63年分の贈与税について更正の請求書を原処分庁へ提出したのは、平成21年12月24日であるから、当該年分の更正の請求は期限を経過してされた不適法なものである。(平23. 2. 9 東裁(所・諸)平22-146)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平220052
裁決年月日
平成23年2月8日
裁決結果
棄却
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正の請求の期限経過後に更正処分や当該処分に係る異議決定をされたことによって、更正の請求をすべきであったことを知ったのであり、このことは国税通則法第23条《更正の請求》第2項第3号に規定するやむを得ない理由に該当するから、請求人の更正の請求はその期限内に行われたものである旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第2項第3号に規定するやむを得ない理由は国税通則法施行令第6条《更正の請求》第1項各号に規定されるものに限られるところ、請求人の主張する事実は当該各号のいずれにも該当しないから、請求人の主張は採用できない。(平23. 2. 8 関裁(所)平22-52)

支部名
東京
裁決番号
平220142
裁決年月日
平成23年2月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、所得税の確定申告において租税特別措置法第37条の12の2《上場株式等に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除》第1項に規定する損益通算の特例の適用を受けなかった場合でも、更正の請求においてその適用を受けることを求めることができる旨主張する。しかしながら、更正の請求は、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第3号により「課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこと」を原因とする場合に限り行うことができるところ、請求人が確定申告において当該特例の適用を受けなかったことは、請求人の選択によるものというほかなく、また、請求人が当該特例の適用を受けなかったのは当該制度を知らなかったためにすぎず、租税特別措置法第37条の12の2第4項に規定する「やむを得ない事情」も認められないから、「課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこと」を原因とする場合に当たらない。(平23. 2. 1 東裁(所)平22-142)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平220032
裁決年月日
平成23年1月27日
裁決結果
棄却
争点番号
100204080
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/8処分の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、亡父には課税所得等がなく納税義務は存在しないことから、請求人が相続人として承継すべき税額に係る決定処分等は無効又は不存在である旨主張する。しかしながら、亡父には納税義務が生じていたことは明らかであるから、その納税義務を承継すべき請求人に、本件課税処分に係る納税義務があったことはいうまでもなく、ほかに本件課税処分を無効とするような重大かつ明白な瑕疵も認められず、本件課税処分が権限のある者によって取り消された事実もない。以上によれば、本件課税処分は無効又は不存在ではなく、このことを理由に本件債権差押処分が取り消されることはないので、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平23. 1.27 名裁(諸)平22-32)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平220044
裁決年月日
平成23年1月24日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、前回調査において、原処分庁に請求人の税務申告は正当であるとして是認されたことから、株主優待品に係る送料の取扱いについて原処分庁の公的見解が示されたものと理解、認識し、その後も同一の処理を継続してきたものであるところ、前回調査の判断を覆す本件各更正処分は、信義則に反し違法である旨主張する。しかしながら、租税法律主義の原則により一段と厳格な法規適合性が要請される租税法律関係における信義則の法理の適用については、より慎重に行われることが要求され、租税法規の適用によって実現されるべき納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお当該課税処分に係る課税を免れさせて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情がある場合に、初めてその適用の是非を考えるべきものである。そして、その特別の事情があるかどうかの判断に当たっては、少なくとも、①税務官庁が納税者に対して信頼の対象となる公的見解を示したことにより、②納税者がその表示を信頼しその信頼に基づいて行動したところ、③後にその表示に反する課税処分が行われ、④そのために納税者が経済的不利益を受けることになったものであるかどうか、また、⑤納税者が税務官庁の表示を信頼しその信頼に基づいて行動したことについて納税者の責めに帰すべき事由がないかどうかを考慮して判断することが相当である。これを本件についてみると、当審判所の調査の結果によっても、前回調査において株主優待品に係る送料の取扱いについてことさら指導を行った事実は認められないところ、本件各更正処分がされるまでは、原処分庁が請求人に対して当該送料に係る課税処分を行わなかった状態が継続していたにすぎないものであるから、原処分庁が請求人に対して公的見解を示したとはいえないから、特別の事情があるとは認められず、信義則の法理を適用する理由はない。(平23. 1.24 関裁(法)平22-44)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平220050
裁決年月日
平成23年1月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、所得税額控除制度の適用を受けることを選択していたことを前提として、請求人が提出した本件確定申告書は、法人税法施行令第140条の2《法人税から控除する所得税額の計算》第2項に従っておらず、当該控除を受ける所得税の額等について誤った金額を記載したものであるから、国税通則法第23条《更正の請求》第1項に規定する課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったことに該当する旨主張する。しかしながら、所得税額控除制度の適用を受けることを選択したというためには、確定申告書の別表一(一)、同別表四及び同別表六(一)所定の記載欄に記載するという方法によるべきものであるところ、請求人はこれらに記載していないことから本件確定申告において、本件源泉所得税につき所得税額控除制度の適用を受けることを選択する意思の表示をしたと認めることはできず、請求人の主張はその前提を欠き、採用することができない。(平23. 1.14 大裁(法)平22-50)

支部名
東京
裁決番号
平220132
裁決年月日
平成23年1月6日
裁決結果
棄却
争点番号
100202030
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/3期限内申告
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁に提出した所得税の確定申告書は、法定申告期限までにメール便により発送したものであるから、郵便又は信書便により発送した申告書と同様に、その期限までに提出されたものとして取り扱うべきであり、期限内申告書に当たる旨主張する。しかしながら、当該メール便は、国税通則法第22条《郵送等に係る納税申告書等の提出時期》に規定する「郵便」に当たらないのはもとより、同条に規定する「信書便」にも当たらないので、当該メール便により提出された確定申告書に同条の適用はない。したがって、当該確定申告書は、原処分庁に到達した日である法定申告期限後に提出されたことになるから、期限後申告書に当たる。(平23. 1. 6 東裁(所)平22-132)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平220047
裁決年月日
平成22年12月22日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件各第二次更正の請求には、①請求人が海外渡航で不在であったときに本件各修正申告書が提出されたこと、②本件刑事事件において訴因変更がされたことは国税通則法第23条第2項第1号に定める更正の請求の事由に該当することから、更正の請求が認められるべきである旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第2項第1号に規定する更正の請求が認められる事由は、その申告、更正又は決定に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実に関する訴えについての民事事件の判決により、その事実が当該計算の基礎としたところと異なることが確定したこととされており、「請求人の国内不在時の修正申告書の提出」ないし「刑事裁判における訴因変更」は、更正の請求が認められる事由に該当しない。(平22.12.22 大裁(所・諸)平22-47)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平220047
裁決年月日
平成22年12月22日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件修正申告書が提出された日には請求人が海外渡航中であり、その内容を全く知らないことをもって、本件修正申告につき、①明白かつ重大な錯誤ないし②錯誤を主張しうる特段の事情をうかがわせる事情に該当する旨主張する。しかしながら、①請求人は、請求人の妻に昭和52年から平成9年分までの所得税の確定申告の手続のすべてを任せていたこと、②請求人は、昭和55年以降おおむね3年おきに原処分庁の調査を受け、いずれのときにも収入金額の除外を指摘され、その都度、請求人の妻が管理していた印鑑を用いて修正申告書を作成して原処分庁に提出したこと、③請求人は、②に係る修正申告書の提出について格別不服を申し立てていないことが認められ、これらのことからすると、請求人は、かねてより、請求人の妻に対して、請求人の所得に係る確定申告手続及び修正申告手続の委任を行っていたことが認められる。そして、当該委任の事実に加え、④本件修正申告書には過去の申告等に用いた印鑑を使って作成し、提出しているものと認められること及び⑤請求人は、担当査察官及び検察官に対し、請求人の妻に本件修正申告書の提出を任せていた旨を述べる等請求人の妻が請求人に無断で本件修正申告書を提出したことをうかがわせる言動をしていないことにかんがみると、請求人は、請求人の妻に本件修正申告書の提出に係る手続について包括的に委ねていたと推認することができる。以上のことからすると、請求人は、請求人の妻に対し、本件修正申告書に係る手続について、これを包括的に委任しており、本件修正申告書はいずれも請求人の意思に基づくものであると認めるのが相当であるから、仮に、請求人の主張どおり、請求人が本件修正申告書の提出時に海外にいたことによって、本件修正申告書の内容を知らなかったとしても、①明白かつ重大な錯誤ないし②錯誤を主張しうる特段の事情をうかがわせる事情には当たらない。(平22.12.22 大裁(所・諸)平22-47)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平220047
裁決年月日
平成22年12月22日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件第一次更正の請求の理由として、担当査察官及び検察官が請求人を起訴しない旨申し向け、納得できない請求人の妻に修正申告をさせたにもかかわらず、請求人ら双方とも起訴された等、修正申告に至る過程において当局と納税者間の信義則違反及び欺罔行為に基づく違法又は不当がある旨を主張する。しかしながら、国税通則法第23条第1項第1号に規定する更正の請求が認められる事由は、当該申告書に記載した、課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこととされており、修正申告に至る過程における「信義則違反」ないし「欺罔行為」の存在は、更正の請求が認められる事由に該当しない。(平22.12.22 大裁(所・諸)平22-47)

支部名
名古屋
裁決番号
平220030
裁決年月日
平成22年12月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁所属の調査担当職員による調査に基づき、請求人のした消費税及び地方消費税(消費税等)の各修正申告について、違法な調査に基づき脅迫・強要されたので、本件調査担当職員が臨場した翌日に修正申告をせざるを得なかったもので、請求人の意思に基づかない無効なものである旨主張する。しかしながら、本件調査担当職員の質問検査権の行使は、社会通念上相当な範囲内にあると認められるので、本件調査の手続に違法があると認めることはできない。本件調査担当職員は、当審判所に対して、請求人が脅迫に当たると主張する発言を単に否定するのではなく、実際の発言内容を具体的に説明し、請求人の主張を認めるところは率直に認め、記憶が定かでない部分は明確にその旨を述べた上で、請求人が脅迫に当たると主張する発言はしていないと答述していることを総合してみると、本件調査担当職員の答述内容を一概に認めないとすることは相当ではなく、また、本件調査担当職員が国税査察官であった自己の経歴に触れて話しているものの、このことが脅迫に当たるとは認められず、ほかに、本件調査担当職員が脅迫・強要に該当するような言動をしたと認めるに足りる客観的な証拠はない。また、請求人には、臨場調査終了後本件各修正申告をするまでに、本件各修正申告をするか否かを改めて冷静に判断する時間があったこと、請求人は、本件調査担当職員の指摘により売上金額の計上漏れがあったことを認めており、本件各課税期間の消費税等の課税売上げについても、その是正の必要性を認識していたものと認められること、本件調査担当職員が用意した消費税等の各修正申告書の用紙に、自ら署名押印していることを総合してみると、本件各修正申告は、請求人自らの意思に基づいてなされたものと認めるのが相当であり、請求人の意思に基づかない無効なものではなく、有効に行われている。(平22.12.21 名裁(諸)平22-30)

支部名
東京
裁決番号
平220126
裁決年月日
平成22年12月17日
裁決結果
棄却
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、コンサルタント報酬の収益計上もれに係る法人税並びに消費税及び地方消費税(消費税等)の各修正申告書について、その後に本件報酬を減額する訴訟上の和解の結果、本件報酬の一部は減額され、一部は報酬請求権が発生しないとされたのであるから、各修正申告に係る事業年度の法人税及び消費税等について更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、たとえ納税申告書を提出した者に国税通則法第23条第2項第1号の所定の事由が発生したとしても、同条第1項所定の要件を満たさない限りには、更正の請求をできる場合に当たらないと解するのが相当であり、同項各号に掲げる要件が満たされているか否かは、各租税実体法の定めによると解されるところ、法人税法第22条第4項は、同条第2項の収益の額及び第3項各号に掲げる額について、一般に公正妥当な会計処理の基準に従って計算すべき旨規定し、企業会計では、既往の事業年度に計上された収益について当期において減額等がなされた場合には、当該減額等がなされた事業年度において損失として取り扱われていることが認められ、このような会計処理は、一般に公正妥当な会計処理の基準にかなったものであるから、法人税上も、その減額が確定した本件和解の日の属する事業年度の損金の額に算入すべきものと認められる。また、本件報酬の減額による債権額の減額は、消費税法第38条第1項の売掛金その他の債権額の全部又は一部の減額に当たり、売上げに係る対価の返還等に該当するから、本件報酬が減額された部分の金額に係る消費税相当額は、同項の規定によりその減額が確定した本件和解の日の属する課税期間の課税標準等に係る消費税から控除すべきものと認められる。そうすると、本件はいずれも国税通則法第23条第1項に規定する課税標準等の計算に誤りがあり、納付すべき税額が過大となるときに当たらないから、更正の請求が認められる場合には該当しない。(平22.12.17 東裁(法・諸)平22-126)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平220046
裁決年月日
平成22年12月16日
裁決結果
棄却
争点番号
100204080
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/8処分の無効
事例集登載頁
№81

要旨

○ 請求人は、清算結了登記が行われ法人格が消滅した後にされた税務調査及び更正処分等は、責任を持って対応できる者がおらず調査自体に問題があり、更正処分等は無効である旨主張する。しかしながら、会社法第476条《清算株式会社の能力》の規定により、清算をする株式会社(清算株式会社)に、課されるべき国税又は納付すべき国税債務などの租税債務が存在する場合は、清算事務は未だ終了しておらず、清算株式会社は清算の目的の範囲内においてなお存続し、その法人格は消滅しないというべきである。そして、請求人には、清算結了登記後においても、課されるべき国税又は納付すべき国税債務などの租税債務等が存在するので、清算の目的の範囲内において請求人はなお存続し、法人格は消滅していないと認めるのが相当である。また、清算事務が終了していない以上清算人の職務も完了していないと認められること、清算人には清算結了登記の時から10年間は清算株式会社の帳簿・書類を保存する義務があること及び清算人は代表清算人として登記されていることから請求人の清算人は請求人の税務調査について責任を持って対応できる者であると認められる。したがって、更正処分時において請求人の法人格は消滅していたとは認められず、また、原処分庁は、請求人の清算人に対して質問検査権を行使して調査を行った上で本件更正処分等を行っていることから、本件更正処分等は無効であるとは認められない。(平22.12.16 大裁(諸)平22-46)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平220046
裁決年月日
平成22年12月16日
裁決結果
棄却
争点番号
100204990
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/18その他
事例集登載頁
№81

要旨

○ 請求人は、原処分庁は消費税の更正処分等を自ら取り消した処分の効力に拘束されるので新たな更正処分等を行うことはできない旨主張する。しかしながら、更正処分等を行った原処分庁が、当該処分等を自らが取り消すという処分は、法律関係を元に戻すという行政処分にすぎないのであるから、当該取消処分の効力はその後の更正等の処分をできないとする拘束力を有するものではなく、また、原処分庁が更正等の処分を取り消して再度更正等の処分をすることができないとする法令上の規定もない。したがって、原処分庁は更正等の処分に取消事由となる瑕疵があると認めるときは、当該処分を取り消し、更正等の処分をすることができる間は、新たな更正等の処分をすることが許されるのであるから、取消処分を理由にその後にされる更正等が違法又は不当であるとする請求人の主張は採用することができない。(平22.12.16 大裁(諸)平22-46)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平220035
裁決年月日
平成22年12月8日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の関与税理士事務所の事務員が税務署に行き、審理専門官にA機器が租税特別措置法第42条の11《情報通信機器等を取得した場合等の特別償却又は法人税額の特別控除》(平成18年改正前のもの)第1項に規定する特別償却の制度(本件特例)の対象となるか否かを相談し、その結果、同機器が本件特例の対象資産である電子計算機に該当する旨の電話回答(本件照会回答)を得たが、具体的事案について、具体的資料の提示を受けて回答したのであるから、原処分庁の公的見解の表示があったというべきであるから、A機器が本件特例の対象資産たる電子計算機に該当しないとした処分は、信義則に反し違法がある旨主張する。しかしながら、担当係官の本件照会回答に係る回答は、一般的な指導、助言にとどまるものであり、原処分庁が個別具体的な事案における本件特例の適用に関して公的な見解を表示したということはできないから、信義則の法理の適用に係るその他の要件については判断するまでもなく、本件において、納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお、原処分に係る課税を免れさせ請求人の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情があるとは認められない。(平22.12. 8 関裁(法・諸)平22-35)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平220035
裁決年月日
平成22年11月24日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、請求人からの更正の請求に対し、租税特別措置法第67条の3第3項に規定する申告の記載等の要件を満たしていない旨主張する。しかしながら、請求人が提出した確定申告書の別表4には租税特別措置法第67条の3の特例に係る特別控除額についての記載がないが、請求人は、確定申告書に本件特例の適用を受けるための要件である同条第3項に規定する別表10(6)及び証明書類を添付している。そして、本件別表10(6)による計算において特別控除額が算出されなかったにもかかわらず、請求人が、本件別表10(6)及び本件証明書類を確定申告書に添付していることを考慮すると、確定申告書の記載等自体により、請求人が本件特例の適用を受ける意思を明示していたことが認められる。よって、本件申告は、同項に規定する確定申告書に同条第1項の規定により損金の額に算入される金額の損金算入に関する申告の記載をした場合に該当すると認めるのが相当である。なお、本件については、検討の結果、納付すべき税額が過大であると認められるので、本件更正の請求は国税通則法第23条第1項に規定する更正の請求事由に該当する。(平22.11.24 大裁(法)平22-35)

支部名
東京
裁決番号
平220106
裁決年月日
平成22年11月15日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 担当査察官は、請求人の記憶を喚起するため、関係者の申述内容に基づいて質問をしたことはあったと認められるが、記憶喚起のために他の関係者の申述内容を提示することが、申述の強要に該当しないことはいうまでもなく、ほかに、担当査察官が、当初から本件報酬の金額を本件各架空請求書等の金額の1割であると決め付けて、これを認めるよう請求人に強要したことをうかがわせる証拠は何ら存在しない。したがって、担当査察官が、本件査察調査における質問調査の際、本件報酬の金額について虚偽の申述を強要した事実はなかったというべきである。そして、本件各期限後申告書は、請求人が、自らの意思で記載して原処分庁に提出したものであることが認められるから、担当査察官が、請求人に対し、本件各期限後申告書に虚偽の所得金額を記載して原処分庁に提出するよう強要した事実もなかったと認められる。また、請求人は、本件刑事裁判によって、本件報酬の合計金額が確定しており、虚偽の所得金額に基づく本件各賦課決定処分を維持することは、著しく正義に反する旨主張するが、本件刑事裁判の第1審判決は、本件報酬の金額について、犯罪構成要件事実に準じていわゆる厳格な証明が必要であるとの前提に立った上、請求人が自認する額を超えて本件報酬が存在したことを認定できるだけの証拠がない旨を判示したにすぎず、それ以上に、本件報酬の金額を積極的に認定したものではないから、本件各期限後申告の過誤が客観的に明白かつ重大であって、法律の定める方法以外にその是正を許さないならば納税義務者の利益を著しく害すると認められる特段の事情があるとはいえない。(平22.11.15 東裁(所)平22-106)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平220029
裁決年月日
平成22年11月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100203060
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/6請求手続
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、異議調査に際し、自宅から不動産貸付けに係る事務所への移動手段のほか、貸家の修理管理、集金、現地案内等の用において、家事用とは別の車両をすべて業務用として供しており、家事費と区別する必要のない本件車両経費の計上漏れが判明したことから、不動産所得の金額の計算上、必要経費に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、所得税の更正の請求については、国税通則法第23条第1項及び第2項並びに所得税法第152条に規定されており、 これらの規定の趣旨は、納税者が申告した後にその申告内容の過誤を是正する必要の生ずる場合があることは否定できないが、あらゆる場合に自由にこれを認めることは、申告により自己の税額を確定させる申告納税制度の性格に照らして適当といえないのみならず、納税義務の具体的内容を不安定ならしめ、行政を混乱に陥れる弊害もあるので、その過誤の是正は法律が特に認める場合に制限するとしたものと解され、また、国税通則法第23条第3項は、更正の請求の手続上、納税者において更正の請求書に納税申告に係る課税標準又は税額等、その更正の請求をする理由、当該請求をするに至った事情の詳細その他参考となるべき事項を記載すべき旨規定し、さらに、国税通則法施行令第6条は、請求の理由が課税標準たる所得が過大であること等、当該理由の基礎となる事実が一定期間の取引に関するものであるときは、その取引の記録等に基づいて、その理由の基礎となる事実を証明する書類を更正の請求書に添付すべき旨規定していることからすると、更正の請求に対する調査手続においては、更正の請求を行う納税者側でまずその過誤の存在を明らかにすることを要求しているものと解される。これらの規定の趣旨からすると、納税者は、税務署長が行った更正の請求に対する更正処分又は更正すべき理由がない旨の通知処分に対する審査請求において、更正の請求で主張しなかった事実を新たに主張して、更正の請求に対する更正処分又は更正すべき理由がない旨の通知処分の取消しを求めることができないというべきであるところ、請求人は、更正の請求において不動産所得の金額の計算上必要経費に算入すべき本件車両経費が計上されていないことについて何ら主張していなかったのであるから、請求人は、原処分に係る審査請求において、請求人の不動産所得の金額の計算上、必要経費に算入すべき本件車両が存在すると主張すること自体が許されない。よって、その余の点について判断するまでもなく、本件審査請求において、本件車両経費は、請求人の不動産所得の金額の計算上、必要経費に算入すべき支出と認めることはできない。(平22.11. 1 大裁(所)平22-29)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平220092
裁決年月日
平成22年10月27日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人が上場株式等の配当等に係る配当所得について確定申告書に記載しなかったことは、総所得金額、配当控除の額の計算上当該配当等に係る配当所得の金額を除外したところにより申告することができる旨を規定した租税特別措置法第8条の5第1項の規定に従ったものであり、国税通則法第23条第1項に規定する「課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は課税標準等もしくは税額等の計算に誤りがあったこと」には当たらないから、更正の請求によって還付金の額に相当する税額が過少となっている部分を減額することはできない。(平22.10.27 東裁(所)平22-92)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平220028
裁決年月日
平成22年10月20日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、前回裁決において、Aほか3社に対する売掛債権の消滅(貸倒れ)の事実が認定されていることから、平成17年分の所得金額から控除されるべきである旨等主張する。しかしながら、請求人は、当審判所に対し、売掛債権の消滅(貸倒れ)の事実が生じた日等について明らかに主張しないことから、各更正の請求が、所得税法152条が定める後発的事由が生じた日の翌日から2か月以内になされたことを認めることができない。なお、更正の請求書から、請求人は、売掛債権の消滅(貸倒れ)の事実が生じた日として、「裁決の日」又は「査察官が認定した日」を主張しているものと解する余地もあるので、念のため検討したところ、各更正の請求が平成20年12月1日ないし平成21年7月3日になされており、「裁決の日」を前回裁決がされた平成20年9月26日と解した場合は、「裁決の日」ないしそれ以前の日である「査察官が認定した日」の翌日から2か月を経過した後の請求であることからすると、所得税に係る各更正の請求は、期限を徒過してなされたものと認められる。さらに、平成18年課税期間の消費税等の更正の請求は、国税通則法第23条第1項の規定に基づき、法定申告期限から1年以内に行わなければならないところ、消費税等の各更正の請求は、それぞれ、平成20年12月1日及び平成21年7月3日にされていることから、当該各更正の請求は期限を徒過してなされた不適法なものである。(平22.10.20 大裁(所・諸)平22-28)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平220028
裁決年月日
平成22年10月20日
裁決結果
棄却
争点番号
100203070
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分は行政処分であることから、原処分の通知書に処分理由が記載されていないことは、理由附記不備による義務違反である旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第4項は、税務署長は、更正の請求があった場合には、その請求に係る課税標準等又は税額等について調査し、更正をし、又は更正をすべき理由がない旨をその請求をした者に通知する旨規定しており、これによれば、税務署長は、調査の結果、更正をすべき理由がないと判断したときは、請求をした者にその旨を通知すれば足り、更正をすべき理由がない旨の通知書に理由附記しなければならないとは規定されておらず、また、ほかに更正をすべき理由がない旨の通知書に理由附記をすべきことを定めた法令の規定は存しない。したがって、原処分の更正をすべき理由がない旨の通知書に具体的な理由附記がなかったとしても、当該通知書は不適法なものではないから、請求人の主張は採用することができない。(平22.10.20 大裁(所・諸)平22-28)

支部名
東京
裁決番号
平220086
裁決年月日
平成22年10月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、被相続人が有料老人ホームへの入居の際に支払った終身施設利用権入居金に係る返還金の支払を請求する権利(本件返還請求権)は、相続開始日において回収の可能性は無く、無価値な不良債権であったにもかかわらず、これを相続財産とした相続税の修正申告は、原処分庁の調査担当職員の強要及び虚偽の発言に基づいてされた無効なものであり、無効な修正申告を訂正するための更正の請求に関して、更正の請求の期限を適用すべきでない旨、また、請求人は更正の請求という手続があることも、その手続に期限があることも知らず、原処分庁も告知を怠ったものであるから、期限内に更正の請求をしなかったことをもって不適法とすべきでない旨主張する。しかしながら、法の不知を理由に期限を徒過した更正の請求を認める規定は存在しないし、請求人が主張する調査担当職員による強要及び虚偽の発言があったとは認められないところ、国税通則法第23条第1項は、申告の無効を更正の請求を行い得る期限の例外として規定していないから、それをもって更正の請求の期限が適用されないとすべき理由はない。(平22.10.19 東裁(諸)平22-86)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平220079
裁決年月日
平成22年10月12日
裁決結果
棄却
争点番号
100204045
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/4差押え等権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の財産は給与支払債務の原資となっているところ、原処分庁の行った債権の各差押処分により従業員の未払給与の支払が困難となったから、当該処分は徴収権の濫用である旨主張するとともに、請求人と従業員との間で、請求人の財産のうち、保証金や売上金は従業員に対する未払給与の担保とする旨の合意が成立していたから、これらに対する滞納処分は違法である旨主張する。しかしながら、国税徴収法には、給与支払債務の原資となる財産を差押禁止財産となる旨の規定は存在しないから、請求人の主張は独自の見解といわざるを得ず、徴収権の濫用が問題となる余地はなく、担保権の設定されている財産であっても差押禁止財産ではなく、担保権の設定の有無は配当の段階で問題となるにすぎず、配当において、国税に優先する担保権の設定を一定の手続に従って証明した場合に限り当該担保権は国税に優先することとされているところ、本件においては、国税に優先する担保権の設定の証明がされた事実は認められない。(平22.10.12 東裁(諸)平22-79)

支部名
熊本
裁決番号
平220002
裁決年月日
平成22年10月6日
裁決結果
棄却
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、顧客から提訴された過払金返還請求に係る判決等により顧客に返還することとなった金員について、請求人は貸金業を廃業しており、欠損金が増加するのみで法人税法第57条に規定する欠損金の繰越控除の適用の余地はないから、利息収入を計上した事業年度に遡及して課税所得を減額すべきである旨の更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第2項第1号に基づく更正の請求が認められるためには、同号の手続的要件を満たすのみではなく、同条第1項各号に掲げる課税標準等が過大等であるとの実体的要件が満たされていることが必要であり、課税の実体的要件である納税義務者、課税標準、税率等については、法人税法などの各租税実体法がこれを規定しているのであって、課税標準や税額の過大等の更正すべき実体的要件が満たされているか否かということについても各租税実体法の規定するところによるものと解される。また、法人税法第22条第4項は、一般に公正妥当な会計処理の基準に従って各事業年度の所得の金額の計算をする旨規定しており、一般に公正妥当な会計処理の基準として認められている企業会計原則によると、法人の収益、費用の計上について発生主義(いわゆる権利確定主義)を原則としており、前期以前の損益に係る修正損益も、前期損益修正損益として後発的事由が生じた会計年度、すなわち、当該事由に係る債権債務が確定した事業年度で計上すべきこととしているものと解される。そうすると、請求人が本件各金員を支払うことが確定した日は本件各判決等の日であるから、本件各金員は、法人税法第22条第4項に規定による一般に公正妥当と認められる会計処理の基準に基づき、債務として確定した日、すなわち、本件判決等の日の属する事業年度の損金の額に算入すべきものである。したがって、本件各事業年度の経理処理及び納税義務には何ら影響を及ぼさないことになるから、本件各更正の請求は、国税通則法第23条第1項に規定する税額が過大等であるという実体的要件を欠くものである。また、請求人において廃業等届出書提出の事実が認められるとしても、法人の所得計算について、その収益、費用及び損失を計上すべき事業年度につき、法人税法がいわゆる権利確定主義を採っており、法人税法には廃業した場合の課税に関する特段の定めはなく、請求人が法人税法第57条に規定する欠損金の繰越控除の適用を受けることができないとしてもやむを得ないというべきであるから、国税通則法第23条第2項に基づく本件各更正の請求は認められない。(平22.10. 6 熊裁(法)平22-2)

支部名
関東信越
裁決番号
平220013
裁決年月日
平成22年9月29日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件各修正申告書等は、内容も分からずに署名押印したものであり、収入金額が実際よりも過大であるから、その提出は錯誤により無効である旨主張する。しかしながら、請求人は、調査担当職員から収入金額等についての調査結果及び本件各修正申告書等を提出した場合の法的効果等について説明を受け、請求人自らの考えを調査担当職員に伝えた上で本件各修正申告書等に署名押印していることからすれば、本件各修正申告書等に記載された収入金額が自らの収入金額であると理解した上で本件各修正申告書等を提出したのであり、請求人の内心的効果意思と表示に不一致はなかったとみるのが相当である。したがって、本件各修正申告書は、錯誤によらず有効に提出されているから、これに反する請求人の主張は採用できない。(平22. 9.29 関裁(所・諸)平22-13)

支部名
札幌
裁決番号
平220006
裁決年月日
平成22年9月28日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 破産管財人である請求人は、破産会社が提出した修正申告書における期末棚卸資産の価額は過大に計上されたものであり、破産会社が棚卸資産を保管していた倉庫の最大容量等を基に請求人が算定した価額(以下「物理的最大棚卸価額」という。)を期末棚卸資産の価額とすると、納付すべき税額が零円となるので更正の請求を認めるべきである旨主張する。しかしながら、期末棚卸資産の価額については、実地棚卸しにより数量を確認し、これを法人が選択した期末評価の方法により評価することにより算出され、損金の額に算入する売上原価の計算の基礎となるところ、物理的最大棚卸価額は、実地棚卸しにより数量を確認したものとは認められず、破産会社が選択した「最終仕入原価法」に基づき評価した金額とは認められないから、破産会社の修正申告書における期末棚卸資産の価額に国税通則法第23条の規定の国税に関する法律の規定に従っていないこと又はその計算に誤りがあるとは認めることができない。したがって、原処分庁がした更正の請求をすべき理由がない旨の通知処分は適法である。(平22. 9.28 札裁(法)平22-6)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平220060
裁決年月日
平成22年9月15日
裁決結果
棄却
争点番号
100203070
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、国税通則法第23条第4項は、更正の請求に対して更正をすべき理由がない通知処分に係る理由附記について何ら触れておらず、所得税法第155条第2項も、配当所得に関する更正処分の理由附記について何ら触れていないが、同時に理由附記が必要との明確な規定も存在しないから、納税者有利に解釈し、不利益処分の場合には当然に理由を明記すべきである旨主張するが、それらの主張は、請求人の独自の解釈をいうものにすぎないから、採用することができない。(平22. 9.15 東裁(所)平22-60)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平220060
裁決年月日
平成22年9月15日
裁決結果
棄却
争点番号
100203990
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が外国税額控除の適用を求める本件更正の請求をした後、担当職員から外国税額控除の適用が認められるものであれば、確定申告書への所定の記載及び書類の添付の不備は問わない旨の説明があったにもかかわらず、突然、更正をすべき理由がない旨の通知処分が行われたことは、信義誠実の原則に違反する旨主張する。しかしながら、原処分関係資料及び請求人提出資料を精査しても、担当職員が当該説明をした事実を認めるに足る証拠はなく、当審判所の調査によっても、かかる事実は認められない。なお、請求人の主張を前提としても、担当職員の説明は、本件更正の請求をした後の調査の過程でなされたものであるというのであるから、原処分庁が、公的見解を示し、請求人がこれを信頼して本件更正の請求をしたものとは認められず、請求人の場合、外国税額控除の適用は認められないのであって、本件更正の請求が認められなかったことにより、請求人には何らの経済的利益も生じておらず、信義誠実の原則を適用する前提を欠くから、請求人の主張は採用できない。(平22. 9.15 東裁(所)平22-60)

支部名
関東信越
裁決番号
平220007
裁決年月日
平成22年9月2日
裁決結果
棄却
争点番号
100204990
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/18その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は本件各決定処分の取消しを求めるが、当審判所から請求人への面談要請や証拠書類の提出依頼に関し、請求人からは応答がなく、当審判所が独自に調査したところ、請求人には各年分の確定申告書を提出する義務があると認められ、また、原処分庁は、国税通則法第25条の規定により、本件調査の結果に従って決定処分をし、当該処分に係る通知書を国税通則法第12条第5項第2号の規定に従って請求人に送達したのであり、その各種所得の金額及び納付すべき税額は適正に算定されていると認められることから、本件各決定処分は適法である。(平22. 9. 2 関裁(所)平22-7)

支部名
東京
裁決番号
平220052
裁決年月日
平成22年9月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、事業活動を行っておらず、売上げがないにもかかわらず、売上げがあるとして行った確定申告及び修正申告について、申告の取下が認められるべきであり、申告自体の取下げが認められないとしても、更正の請求のとおり減額されるべきである旨主張する。しかしながら、確定申告は、租税債権を確定する効果を有する、いわゆる私人の公法行為に該当するので、いったん申告された以上、確定申告を自ら自由に取り消し、撤回することは許されない。また、請求人が申告した所得金額が真実に反し過大であることにつき、請求人から、具体的な主張立証がなされない以上、原処分庁が、申告された金額をそのまま正当なものとして取扱い、請求人の更正の請求に対し、更正をすべき理由がない旨の通知を行ったことについて、何ら違法な点はない。(平22. 9. 1 東裁(法)平22-52)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平220036
裁決年月日
平成22年8月23日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
№80

要旨

○ 納税申告は、原則として納税義務者本人が申告書を提出して行うこととされているから、納税義務者以外の者が、本人の承諾なく勝手に納税義務者の申告書を作成し、提出した場合には、その納税申告は無効であると解される。もっとも、納税義務者以外の者が申告書を作成し提出した場合であっても、その者が、納税義務者から明示又は黙示に当該申告行為をする権限を与えられている場合は、その納税申告は有効であると解される。請求人は、あらかじめ兄が用意し所得金額等が記載された本件確定申告書に自ら署名しており、本件確定申告書には、署名欄のすぐ上に、大きく「平成9年分の所得税の確定申告書」と印刷されていること、請求人が当時20歳で、意思能力等に問題があったことを窺わせる証拠がなく、請求人は、調査担当職員に、本件確定申告書は、自身で住所と名前を記載し提出した旨を説明していること、還付金の振込先として説明した口座が、還付金が振り込まれた口座と一致していることに照らすと、請求人は、自己が署名した書類が、所得税の確定申告書であることを認識していたものと認められ、また、本件確定申告書には、還付金の受取場所(振込先)として、請求人名義の口座が記載されていたと推認することができ、請求人は、その記載も認識していたと認めることができる。そして、請求人は、これら本件確定申告書の記載内容及びこれを提出することについて、何ら異議を述べていないことなどに照らすと、請求人は、本件確定申告に係る一連の手続について、兄に包括的に委任していたというべきであり、上記委任の効力は、その後の、本件確定申告の内容を是正する手続である本件修正申告にも及ぶと解すべきである。そうすると、請求人の兄が、本件確定申告書を提出し、また、本件修正申告書に請求人の氏名等を記載して提出したとしても、本件確定申告及び本件修正申告はいずれも有効というべきである。(平22. 8.23 東裁(諸)平22-36)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平220030
裁決年月日
平成22年8月5日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、警察が押収した資料に基づいてA税務署長が行った本件各決定処分等は、十分な調査に基づかないで行われた違法なものである旨主張する。しかしながら、国税通則法第25条は、調査を決定の要件としているところ、ここにいう調査とは、課税標準等又は税額等を認定するに至る一連の判断過程の一切を意味し、課税庁の証拠資料の収集、証拠の評価あるいは経験則を通じての要件事実の認定、租税法その他の法令の解釈を経て、決定処分に至るまでの思考、判断を含む極めて包括的な概念であり、同法がその方法、時期等の具体的手続について何ら規定していないことからすると、調査の方法、範囲、程度に関しては、課税庁の合理的な裁量にゆだねられていると解される。これを本件についてみると、A税務署長は、B税務署長の調査に基づき収集された課税資料の引継ぎを受け、自らもその検討等の調査を行った上で、本件各決定処分を行ったことが認められ、これらの調査は、合理的な裁量の範囲内で行われたものであるといえるから、請求人の主張は採用できない。(平22. 8. 5 東裁(所)平22-30)

支部名
東京
裁決番号
平220027
裁決年月日
平成22年8月3日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が確定申告において収益及び費用に計上した不動産仲介業務に係る売上げ及び外注費について、当該売上げ及び外注費は架空のものであり、請求人の利益は裏金作りに係る不正加担料だけである旨主張し、これに沿う内容の書面(裏金作りが行われた経緯等を説明するもの)を提出している。しかしながら、請求人は本件売買契約の締結に当たって、請求人の代表者及び宅地建物取引主任者の両名が立会い売買契約書に記名、押印し、売買の両当事者に対して重要事項の説明も行っており、当該売上げ及び外注費として計上した金額もそれぞれ各契約書の内容と一致していることから、当該売上げ及び外注費に不自然な点は認められない。また、当該書面についても、請求人の前社長らが作成したものであることから、直ちに当該書面等によっても当該売上げ及び外注費が架空のものと認めることはできないところ、請求人は裏金捻出の経緯及び当該書面の記載内容を裏付けるに足る客観的な証拠を何ら提出しておらず、当審判所の調査の結果によっても、当該売上げ及び外注費が架空のものであると認定するに足る証拠は見当たらない。したがって、請求人の主張を採用することはできず、請求人が確定申告書に記載した課税標準の計算が誤っていると認めることはできない。(平22. 8. 3 東裁(法・諸)平22-27)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平220026
裁決年月日
平成22年8月2日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、租税特別措置法第68条の8の規定(本件特例)の適用について事前に税務相談室の窓口で相談しており、担当の相談官から、請求人が代表者の実父の所有する土地建物等を同人の代理で買取り、その売却及び買換資産の取得について請求人の確定申告に反映させた場合、長期保有資産の譲渡として本件特例の適用を受けることができる旨回答を受け、また、代表者の実父の相続税の納付を進めるうえで指導及び助言を受けた東京国税局徴収部の担当官(徴収部担当官)からも、当該土地建物等の売買について本件特例の適用上、何ら法律上の指摘も受けていないから、本件特例の適用は正当である旨主張する。しかしながら、請求人が税務相談室において本件特例の適用を認められる旨の回答を得たとの事実は確認できないところ、仮に税務相談室が何らかの回答をし、請求人が当該回答に基づき本件特例を適用したとしても、その回答は当局による公式見解の表示とはいえず将来の課税処分を拘束するものではないと解され、また、徴収部担当官と請求人とのやりとりにおいて、請求人が徴収部担当官に相談した内容は、代表者の実父の相続税滞納に係る早期納税に関してであり、請求人が、本件土地建物等の買取り及び売却した場合の課税上の特例等に係る取扱いについて相談した事実はなく、徴収部担当官が回答、指摘又は指示を行った事実もない。したがって、請求人の信義則に反するとの主張は採用することができない。(平22. 8. 2 東裁(法)平22-26)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平220002
裁決年月日
平成22年7月6日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が前回調査及び今回の調査の終盤までは請求人の収入は賃貸料収入であるとの見解を示していたにも関わらず、調査の終盤でこれを請求人のホテル事業の収入であると認定を変更したことは信義則違反である旨主張する。しかしながら、本件各ホテルの損益の額の処理等に関し、原処分庁が何らかの公的な見解を表示したという事実は認められず、また、請求人において、原処分庁の公的な見解の表示に基づいて何らかの行動をした事実も認められない。そうすると、本件において、納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお、原処分に係る課税を免れさせ請求人の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情があるとは認められない。したがって、本件に信義則の法理は適用できない。(平22. 7. 6 関裁(法・諸)平22-2)

支部名
東京
裁決番号
平220001
裁決年月日
平成22年7月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 信義則の法理の適用に慎重であるべき租税法律関係の特質を考慮すれば、様々な状況下で行われる税務職員の見解の表示のすべてが信頼の対象となる公的見解の表示となるものでないことはいうまでもなく、信頼の対象となる公的見解の表示であるというためには、少なくとも、税務署長その他の責任ある立場にある者の公式の見解の表明であることが必要であるというべきであり、税務相談における助言は、それが税務署長等の権限のある者の公式の見解の表明と受け取れるような特段の事情のない限り、信頼の基礎となる公的見解の表示というには不十分というべきである。これを本件回答についてみるに、原処分庁調査官は、当時、国税調査官という職にあったにすぎず、税務署長等の権限のある者の公式の見解の表明と解されるような特段の事情は認められないから、本件更正処分が信義則違反であるとする請求人の主張は、これを採用することができない。(平22. 7. 1 東裁(所)平22-1)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平220003
裁決年月日
平成22年7月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100204080
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/8処分の無効
事例集登載頁
№80

要旨

○ 請求人は、勤務先において、住宅借入金等特別控除を含めて年末調整(源泉徴収)された後、医療費控除を受けるために確定申告書を提出したところ、原処分庁が、請求人には居住の実態がないから住宅借入金等特別控除の適用を受けることはできないとして、(勤務先から源泉所得税として徴収するのではなく、)請求人に対して所得税の更正処分及び重加算税の賦課決定処分を行ったことは適法である。(平22. 7. 1 大裁(所)平22-3)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平210128
裁決年月日
平成22年6月24日
裁決結果
棄却
争点番号
100204080
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/8処分の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、認定市場であるB公社から交付された肉用牛売却証明書を適正なものと信じて、長年、所得税の確定申告をしており、隠ぺい又は仮装の行為をしていないから、本件各賦課決定処分には、重大かつ明白な誤りがある旨主張する。ところで、課税処分が当然無効であるというためには、当該処分に重大かつ明白な瑕疵のあること、すなわち、当該処分の内容上の過誤が課税要件の根幹について過誤であって、徴税行政の安定とその円滑な運営の要請をしんしゃくしてもなお、不服申立期間の徒過を理由として納税者に当該処分による不利益を甘受させることが著しく不当と認められるような例外的な事情があることを要すると解するのが相当である。これを本件についてみると、本件各賦課決定処分の基となった原処分庁の認定に重大かつ明白な瑕疵があるとは認められず、また、仮に、請求人が本件特例の適用に関し隠ぺい又は仮装の行為はなかったとして本件各賦課決定処分の瑕疵を主張するのであれば、当該処分に対する不服申立てによって、その適否を争うことが可能であったところ、請求人はこれをしておらず、これをしなかったことについて特段の事情があったとも認められないことからすれば、本件各賦課決定処分に請求人が主張するような重大かつ明白な瑕疵があるとは認められず、請求人に不服申立期間の徒過を理由として当該処分による不利益を甘受させることが著しく不当と認められるような例外的な事情があるということはできないから、請求人の主張は採用できない。(平22. 6.24 関裁(諸)平21-128)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平210128
裁決年月日
平成22年6月24日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件各修正申告がA税理士の無権代理又は妻の権限外の代理行為によるものとして無効である旨主張する。しかしながら、①請求人の妻は、従来から、請求人の税務上の事務について、請求人から包括的委任を受け、申告書の署名押印まで行っていたことが認められ、②本件調査の全過程において、請求人の妻は請求人とともに対応し、A税理士から修正申告の説明があった際も、請求人の妻は同席していたこと、③本件各修正申告書が本人の意思に基づかないものであるとの主張は、本件各督促処分の異議申立てにおいて初めて主張されたものであることなどからすれば、請求人の妻が本件各修正申告書及び本件税務代理権限証書に請求人名義で署名押印をしたことについて、請求人も了知していたことが推認されるから、本件各修正申告書及び本件税務代理権限証書の署名押印は、請求人の妻が請求人に代わって行ったものであるが、その行為の効果は請求人に帰属するというべきであって、本件各修正申告が請求人の妻による権限外の代理行為によりなされた無効なものである旨の請求人の主張は採用できない。そして、本件税務代理権限証書は、代理権のある請求人の妻が請求人名で署名押印をし、その作成に当たって妻に錯誤等の事実は認められず、本件調査担当職員からA税理士に対し、修正申告内容についての説明があり、これを受けて、本件各修正申告書とともに提出されたものであることが認められるから、本件税務代理権限証書は、本件各年分の請求人の所得税の申告及び税務調査に関し、請求人がA税理士に税務代理の委任をしたものであると認められる。そうすると、本件各修正申告書は、請求人から委任を受けた正当な税務代理権限を有するA税理士によって原処分庁に提出されているのであるから、本件各修正申告が無権代理によるものとして無効ということはできない。(平22. 6.24 関裁(諸)平21-128)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平210032
裁決年月日
平成22年6月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
No.79

要旨

○ 請求人は、?前回調査の担当者から、輸出物品販売場免税の適用を受けるに当たり、販売の個数、回数、金額の制限はないとの指導を受け、?平成15年ころ、原処分庁の職員に、電化製品の販売について、輸出免税及び輸出物品販売場免税について相談したところ、当該職員から、請求人は輸出物品販売場の許可を受けているから、従来どおり輸出物品販売場免税を適用して確定申告すればよいとの指導を受け、?還付を受けるために提出した確定申告書により、原処分庁から消費税等の還付を受け続けてきたのであり、これらの事実こそ原処分庁の公的な見解であるから、本件消費税等各更正処分は信義則に反し違法である旨主張する。しかしながら、?については、前回調査の担当者が、請求人の電化製品の販売について、その数量や回数に疑義を持ち、輸出物品販売場免税の適用が可能か否かの検討を行っていることからすれば、請求人に対し、販売の個数、回数、金額の制限はない旨指導するとは到底考えられないこと、?については、当審判所の調査によっても、原処分庁の職員が請求人から輸出免税等に係る税務相談を受けた事実を確認することはできず、仮に、当該職員が請求人が主張するような回答を行っていたとしても、それは、税務署の職員が行政サービスの一環として応じた相談に対して回答したものにすぎず、税務署長等の一定の責任のある立場の者の公式の表明とはいえないこと、?については、請求人が提出した消費税等の確定申告書に基づき、原処分庁が、請求人に対し消費税等の還付をした行為をもって、申告内容を認めたものとはいえず、税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を示したともいえない。以上のことからすると、いずれの点においても原処分庁の公的見解があったものとは認められず、本件において、信義則を適用すべき特別の事情があるとは認められないから、これらの点に関する請求人の主張には理由がない。(平22. 6.14 広裁(所・諸)平21-32)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
平210027
裁決年月日
平成22年6月10日
裁決結果
棄却
争点番号
100201030
争点
2国税の納付義務の確定/1通則/2納付すべき税額の確定方式
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、不動産所得の金額の計算上、請求人本人に対する給料を必要経費として控除していたことについて、今まで原処分庁から更正処分をされたことはなく、税務署長が申告内容を確定してきたものであり、また、平成18年分の雑所得の申告漏れについても、税務署の申告相談会場において、署の担当者の指示に従いながら確定申告書を作成し受理されたものであるから、その申告内容は確定しているのであって、これら確定した申告内容を覆す処分は、権力の暴力であり、取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、国税通則法第16条第1項第1号は、所得税などの申告納税方式による国税については、その申告に係る税額の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかった場合等においては、税務署長の処分により確定する旨規定しているから、確定申告書の受理が、その申告内容を是認するものでないことは明らかであり、また、申告納税制度の下における確定申告は納税者自身の判断と責任においてなされるべきものであり、税務職員が行う説明等は行政サービスの一環と認められるから、当該職員の説明等に従いながら申告書を作成したとしても、請求人が雑所得の申告漏れについて責任を免れることはできない。(平22. 6.10 仙裁(所)平21-27)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平210170
裁決年月日
平成22年6月7日
裁決結果
棄却
争点番号
100202030
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/3期限内申告
事例集登載頁
No.79

要旨

○ 請求人は、メール便による送付については、国税通則法第22条に規定するいわゆる発信主義が採用されるべきであるから、法定申告期限に本件メール便により送付した本件確定申告書は期限内申告書に当たる旨主張する。しかしながら、本件メール便は郵便ではなく、また、本件メール便の取扱業者は一般信書便事業又は特定信書便事業を営むために必要な総務大臣の許可を受けておらず、本件メール便は国税通則法第12条第1項に規定する信書便にも該当しないため、本件申告書について同法第22条は適用されず、本件申告書は、原処分庁に到達した法定申告期限の2日後に提出されたこととなるから、期限内申告書には当たらない。(平22. 6. 7 東裁(所)平21-170)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
沖縄
裁決番号
平210008
裁決年月日
平成22年6月2日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件事業年度の益金の額に算入した過年度損益修正益は、過年度に架空仕入等の計上により発生した買掛金等を適正額に修正したものであるから、本件事業年度の益金の額に算入した当初申告は誤りであり、更正の請求を認めるべきである旨主張する。しかしながら、更正の請求をしようとする者は、納税申告書に記載した申告内容につき、納税申告の前提となった事実関係及びそれを誤りとする事実関係について主張立証すべきであり、その事実関係の立証に当たっては、本件買掛金差額等について、その発生時点と本件事業年度に至るまでの各事業年度末における残高を明らかにし、請求人が主張する誤った仕訳が本件買掛金差額等に結びついているか否かを具体的に明らかにする必要があるところ、①請求人の代表者らは買掛金帳簿残高と仕入先の請求書の買掛金残高とに開差があることを把握していたこと、②請求人で誤った仕訳や不正経理がしばしば行われていたと認められるものの、請求人は本件買掛金等差額のすべての原因を解明できておらず、不適切な経理処理の全容を把握していないこと、また、③請求人から提出された証拠書類のみでは、本件買掛金差額等が発生した事業年度を特定できず、さらには当審判所の調査によっても、申告内容が真実に反するとの請求人の主張する事実関係を確認することはできないことから、請求人は、本件事業年度において課税標準額等又は税額等が過大であることを立証しているとは認められず、原処分庁が行った通知処分は適法である。(平22. 6. 2 沖裁(法)平21-8)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
沖縄
裁決番号
平210008
裁決年月日
平成22年6月2日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正の請求の全額が特定、立証されていなくとも、原処分庁は必要な調査を行い、請求の一部に正当性があれば、更正の請求を認めるべきである旨主張する。しかしながら、原処分庁は更正の請求に対する調査手続において、納税者から申告内容が事実に反することの主張立証がない限り、請求人の真実の所得金額までを調査・確定する必要がなく、請求人が提出した申告書に記載された所得金額等をそのまま正当なものとして、納付すべき税額をその申告どおり確定すれば足りるのであるから、請求人の主張は採用できない。(平22. 6. 2 沖裁(法)平21-8)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平210065
裁決年月日
平成22年5月28日
裁決結果
棄却
争点番号
100204050
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/5申告の勧奨と更正(通則法74条の11を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、修正申告書は納税者が自らの意思により提出するものであって、原処分庁はこれをしょうようすることができないにもかかわらず、原処分庁が修正申告の意思がない請求人に対して修正申告をしょうようした行為は国税通則法第19条に反する違法なものであるから、本件更正処分は違法である旨主張する。しかしながら、課税庁が、更正をする前に、納税者に対し、修正申告をするよう勧めること自体は、課税庁が租税債権の一般的な実現という目的のために、特に法律の根拠がなくても認められるものである。さらに、原処分庁が、請求人又は税理士に対して、電話連絡等をしないまま文書を送付するなどして修正申告のしょうようを行ったり、税理士が修正申告を行わない旨の意思表示を行った後に修正申告書提出の意思確認を行ったことは認められるものの、原処分庁のこれらの行為の態様及び回数等を考慮すると、請求人の明確な拒絶に反して繰り返し修正申告を勧めるなどの法の趣旨を逸脱した行為とはいえず、本件の全証拠によっても、その他に、原処分庁が法の趣旨を逸脱するほどの修正申告のしょうよう行為をしたことを認めるに足りない。したがって、この点に関する請求人の主張は採用することができない。(平22. 5.28 大裁(所)平21-65)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平210065
裁決年月日
平成22年5月28日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件更正処分は、①請求人に具体的な非違内容を示すことなく本件修正申告用紙を送付したこと、②本件かつら等が百貨店のどの部署で販売されているのか把握していないこと及び③本件かつらを装着した者を誤って事実認定をしていることから、調査を行っていないことは明らかであり、違法な処分である旨主張する。しかしながら、国税通則法第24条に規定する調査は、申告内容の確認、証拠資料の収集、証拠の評価あるいは経験則を通じての要件事実の認定及び法令の解釈を経て更正処分に至るまでの判断を含む包括的概念であるところ、原処分庁は、調査担当職員による本件申告書及び本件領収書等の記載内容の検討並びに本件かつら等の購入先に対する取引先調査等の結果に基づいて本件更正処分を行ったことが認められるから、仮に請求人が主張する上記①ないし③の諸事情があったとしても、本件更正処分には同条に規定する調査に基づかない違法があるものということはできない。したがって、請求人の主張は採用することができない。(平22. 5.28 大裁(所)平21-65)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平210112
裁決年月日
平成22年5月20日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、租税特別措置法第65条の2第1項に規定する収用換地等の場合の所得の特別控除(以下「本件特例」という。)の適用について、事前に原処分庁の担当職員に相談したところ、収用元の市と相談して申告するようにとの指導があり、市に相談したところ、本件特例は1回限りであれば適用できると断言し、かつ、公共事業用資産の買取り等の申出証明書が発行されたことで申告に至ったのであるから、原処分庁の行為は信義誠実の原則に反しており、更正処分は違法である旨主張する。しかしながら、当該担当職員は、市に相談に行くように、また、本件特例は初年度のみ適用がある旨の説明をしたこと認められることからすると、税務官庁が納税者に対し表示した信頼の対象となる公的見解は、本件特例は初年度のみ適用することができるということだけであり、後にこの表示に反する課税処分が行われた事実もないから、本件において、信義則の法理を適用すべき余地はなく、仮に請求人の主張するとおりの説明が市の担当者からされ、当該証明書が発行されたとしても、市の担当者は税務官庁所属の職員ではないから、請求人の主張は採用できない。(平22. 5.20 関裁(法)平21-112)

支部名
関東信越
裁決番号
平210113
裁決年月日
平成22年5月20日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件判決は、単に取得した金員を返還するように命じたものであり、本件判決により、コンサルタント報酬及び手数料として請求人が取得した本件金員の返還義務が確定したのであるから、本件判決は、国税通則法第23条第2項第1号に規定する判決に該当する旨主張する。しかしながら、当該規定にいう「判決」とは、申告等の前提とした事実関係に争いがあり、その後、判決により申告等があった当時の事実関係と異なる事実関係が明らかにされた場合の判決をいうところ、本件判決は、請求人による本件金員の取得事実が存在し、かつ、その取得原因行為の効力が遡及的に失われていないことを前提に、重加算税納付による損害及び弁護士費用のほかに本件金員と同額の損害が発生したとして、請求人に不法行為責任に基づく損害賠償債務の発生を認め、その支払を命じたものであるから、申告があった当時の事実関係と異なる事実関係を明らかにするものではない。したがって、本件判決は、国税通則法第23条第2項第1号に規定する判決に該当しない。(平22. 5.20 関裁(所・諸)平21-113)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
平210032
裁決年月日
平成22年5月11日
裁決結果
棄却
争点番号
100205010
争点
2国税の納付義務の確定/5賦課課税方式による国税の確定手続/1賦課決定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁から国税通則法第66条第2項が適用されることについて事前の説明を一切受けていないから、無申告加算税の賦課決定手続に違法がある旨主張する。しかしながら、課税庁が無申告加算税を賦課するに当たり、納税者に対してその適用条項を事前に説明しなければならないとする法令上の規定はないから、原処分庁が請求人に対して国税通則法第66条第2項が適用されることを事前に説明しなかったことをもって、無申告加算税の賦課決定手続に違法があることにはならず、請求人の主張には理由がない。(平22. 5.11 福裁(諸)平21-32)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平210149
裁決年月日
平成22年4月22日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
No.79

要旨

○ 請求人は、原処分庁の不十分な調査ゆえ、本件更正通知書には、接待交際費とした本件ゴルフ代について、接待の事実がないとした具体的な調査内容については記載されておらず、更正の理由の的確な記載に欠けており、違法である旨主張する。しかしながら、本件における原処分は、帳簿に記載された本件ゴルフ代の支払金額自体を否認したものではなく、請求人が接待交際費を仮装していたことを認めたため、本件ゴルフ代の法的評価について、家事費に当たるとして、接待交際費該当性を否認し、更正したものである。そして、本件更正通知書には、更正の理由として、更正処分の対象となった事実(本件ゴルフ代が接待交際費として必要経費に算入されていること)及びそれに対する法的評価(本件ゴルフ代の一部が家事費に該当し、必要経費に算入することができないこと)が記載され、更正された金額がどのように算定されたものであるかが具体的に明らかにされているといえる。したがって、本件における更正処分に係る理由附記は、所得税法第155条第2項に規定する理由附記制度の趣旨目的に照らして十分なものと認められ、適法である。(平22. 4.22 東裁(所・諸)平21-149)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平210100
裁決年月日
平成22年4月15日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件更正の請求において、通常の申告であれば当然に果樹育成費、事務所建設費及び害獣駆除犬に関する費用は認められるべき旨主張するが、請求人が提出した書類のみでは、請求人が本件更正の請求において主張する必要経費がすべて請求人の収入に対応するものであることが確認できず、当審判所の調査の結果によっても、確定申告書に記載された所得金額が真実に反するものであると認めるに足りる証拠はない。(平22. 4.15 関裁(所・諸)平21-100)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平210037
裁決年月日
平成22年4月9日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、過去の税務調査において、岩石などの採取を目的とした土地及びその上の立木の取得に関して、①森林法の許可などが得られた原料地仕入は消費税額の控除ができ、②その時期は森林法の許可などが得られた時とする、③原料地仕入に付随する土地は原則一筆1円の備忘価額とする旨の指導を受け、当該税務指導に基づき誠実に申告してきたのであり、①当該指導が一定の責任ある立場の職員の指導であり、信頼の対象となる公(正式)の見解を表示したものであること、②これを信頼したことにはやむを得ないと認められる事情が存すること、③仮に仕入税額控除の時期に関して当該税務指導に問題があるとすると、当該税務指導により、本件立木の取得に係る消費税額の一部について仕入税額控除の時機を失してしまい、仕入税額控除が不能となることから、経済的損失が発生することからすれば、これらの指導と異なる更正処分をすることは、信義則に違反する旨主張する。しかしながら、調査を担当した一税務職員の修正申告のしょうようをもって直ちに税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したとまではいえないし、請求人は、更正処分によって、法律に従った正当な額の消費税等を負担することになったにすぎず、また、請求人の当該消費税等の処理に対応して増加した消費税等の納付すべき税額について、過少申告加算税は賦課されていないから、請求人が経済的不利益を受けたとは認められないから、本件において、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなおその課税処分に係る課税を免れしめて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情が存するとは認められない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平22. 4. 9 名裁(諸)平21-37)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平210050
裁決年月日
平成22年4月2日
裁決結果
棄却
争点番号
100204042
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/2調査権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、「修正申告に係る原処分庁の調査手続の違法」を事由として、更正の請求により所得金額が減額されるべきである旨主張する。しかしながら、「修正申告に係る原処分庁の調査手続の違法」は、国税通則法第23条第1項及び第2項並びに所得税法第152条に規定する更正の請求の事由には該当しないので、請求人の主張は採用することができない。(平22. 4. 2 大裁(所)平21-50)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平210142
裁決年月日
平成22年4月2日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件各修正申告は原処分調査担当者からの恫喝等の違法な誘導により行ってしまったものであり無効である旨主張する。しかしながら、請求人は具体的な恫喝等の事実について何ら主張をしないこと、また、本件においては、本件収益が請求人に帰属すること等が明らかであり、請求人に修正申告のしょうように応じる十分な理由があると認められることからすると、本件各修正申告は、恫喝等の違法な誘導に基づいてなされたものではなく、請求人が原処分調査担当者のしょうように応じ、自己の自由な意思(判断)に基づいて行ったものと認められる。したがって、請求人の主張には理由がない。(平22. 4. 2 東裁(法・諸)平21-142)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平210045
裁決年月日
平成22年4月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
No.79

要旨

○ 請求人は、請求人の贈与税及び相続税の申告書はいずれも請求人が関知しないものであるなどとして、これらの申告書による各申告は無効であるから、贈与税及び相続税の更正の請求を認めるべきである旨主張する。しかしながら、贈与税及び相続税の更正の請求については、国税に共通の更正の請求の規定である国税通則法第23条第1項及び第2項と、贈与税及び相続税に特有の更正の請求の規定として相続税法第32条が規定されており、それ以外には規定はないところ、国税通則法第23条第1項第各号に規定する更正の請求が認められる事由は、いずれも当該申告書に記載した、課税標準等若しくは税額等(第1号)、純損失等の金額(第2号)及び還付金の額に相当する税額(第3号)の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこととされており、当該申告書及びその申告自体が無効であることは更正の請求の事由とされていない。また、国税通則法第23条第2項各号に規定する事由も、その申告の基礎となった事実に関する訴えについての判決等により当該基礎となった事実が申告と異なることとなったこと等であり、いずれも、その申告自体が無効であることは更正の請求の事由とされていない。さらに、相続税又は贈与税の申告書を提出した者に係る更正の請求の特則である相続税法第32条に規定する更正の請求が認められる事由も、同条各号のいずれかに該当する場合であって、かつ、その申告に係る課税価格及び相続税額又は贈与税額が過大となったときとされているので、その申告自体が無効であることは、更正の請求の事由とされていない。したがって、請求人が主張する「申告の無効」はこれら更正の請求の事由には該当しないので、「申告の無効」を事由とした更正の請求はいずれも不適法であり、請求人の主張は採用することができない。(平22. 4. 1 大裁(諸)平21-45)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平210138
裁決年月日
平成22年3月25日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、確定申告書に租税特別措置法第8条の5第1項第2号の配当等に該当する本件各配当等の一部申告漏れがあった場合、更正の請求は認められるべきであり、更正をすべき理由がない旨の本件通知処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、同号は、確定申告をする時点において、上場株式等の配当等に係る配当所得の金額を総所得金額に含めて確定申告するか否かを納税者の選択にゆだねた趣旨と解され、同号の要件を満たす配当等の支払が複数あった場合には、納税者は、支払を受けた配当等ごとに、確定申告をするか否かを選択することができると解するのが相当であり、本件各配当所得はいずれも租税特別措置法第8条の5第1項第2号の要件を満たすことが認められ、請求人は確定申告を要しない配当所得のうち、本件各配当所得を申告しなかったものにすぎず、たとえ、請求人が本件各配当所得を申告することを失念していたために申告しなかったものであるとしても、本件確定申告において、本件各配当所得の金額を総所得金額に含めなかったことは、同号の規定に従ったものであるといえ、また、本件確定申告書に記載した課税標準等及び税額等の計算にも何ら誤りはないから、請求人の主張には理由がない。(平22. 3.25 東裁(所)平21-138)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平210138
裁決年月日
平成22年3月25日
裁決結果
棄却
争点番号
100204019
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、税務職員による指導内容及び確定申告の手引きの記載内容が、いずれも上場株式等の配当等に係る配当所得の申告漏れがあった場合には更正の請求が認められるがごときものであり、これと矛盾する更正すべき理由のない旨の通知処分は違法である旨主張する。しかしながら、税務職員が説明したことは更正の請求に関する一般的な説明及び更正の請求が認められたと仮定した場合の還付の時期に関する説明をしたに過ぎないというべきであり、確定申告の手引きに上場株式等の配当等に係る配当所得の申告漏れに伴う更正の請求に関する記載がなかったとしても、本件更正の請求を認めなければ正義に反するとはいえない。よって請求人の主張には理由がない。(平22. 3.25 東裁(所)平21-138)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平210034
裁決年月日
平成22年3月24日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の行う航空貨物運送に関し原処分庁がした消費税及び地方消費税の更正処分について、課税の根拠となる証拠書類が存在しない違法な処分である旨主張する。しかしながら、国税通則法第24条でいう調査とは、課税庁が課税標準等又は税額等を認定するに至る一連の判断過程の一切を意味するものと解され、課税庁の証拠資料の収集、証拠の評価あるいは経験則を通じての要件事実の認定、租税法その他の法令の解釈を経て更正処分に至るまでの思考、判断を含む極めて包括的な概念であり、この調査の方法、時期など、その具体的な手続については、何ら規定されておらず、その点では課税庁に裁量権が認められているものと解されるところ、本件においては、調査担当職員が、請求人代表者から請求人の事業形態が前事業年度以前と変わりがないことなどの説明を受けた上で、前回調査時に請求人代表者から聴取した結果も踏まえてなされたものであり、その調査過程に裁量権を逸脱した事実は認められず、請求人の主張する証拠書類が収集されていなかったとしても違法な処分となるものではなく、国税通則法第24条に規定する調査に基づき、適法に行われた処分である。したがって、請求人の主張には理由がない。(平22. 3.24 名裁(諸)平21-34)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平210043
裁決年月日
平成22年3月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分をした理由が、修正申告時のしょうよう内容及び確定申告の際の税務相談で示された指導内容と異なることは信義誠実の原則に反し違法である旨主張するとともに、更正の請求において請求人が更正の理由としていない事項を含めて原処分の根拠としている旨主張する。しかしながら、租税法律主義の原則が貫かれる租税法律関係においては、信義誠実の原則の適用については慎重でなければならず、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお当該課税処分に係る課税を免れしめて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情がある場合に限られると解するのが相当である。そして、特別の事情があるというためには、少なくとも税務官庁が納税者に対し信頼の対象なる公的見解を示したことが必要であるが、本件において、税務署の職員が行った請求人に対する確定申告の際の税務相談や修正申告のしょうよう過程における指導は、税務官庁が公的見解を表示したことに当たらず、信義誠実の原則の適用に当たっての特別の事情があるとは認められないから、請求人の主張は採用できない。また、更正の理由としていない事項を含めて原処分の根拠としている旨の主張については、国税通則法第23条第4項に規定する調査の方法、範囲等については、これを行使する調査権限のある税務職員の合理的な裁量に委ねられていると解され、更正の請求の対象となった項目のみに拘束されるものではないから、原処分が違法となるものではなく、請求人の主張を採用することはできない。(平22. 3.19 大裁(所)平21-43)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平210043
裁決年月日
平成22年3月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100203070
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正すべき理由がない旨の通知書に理由の附記をしないことは、①税務運営方針からみて行政庁の説明責任を果たしていない、②青色申告者に係る更正の理由附記に関する最高裁判決を引用し、更正すべき理由がない旨の通知をする場合も具体的に理由附記すべきである、③理由附記を拒否することは行政手続法第1条及び同法8条の規定に反する、④法人税における法令解釈通達の「更正すべき理由がない旨の通知書」の記載要領には、理由を具体的に記載するよう指示されている、⑤理由を知るために審査請求をしなければならないのは、不服申立制度の正常な利用とはいえないことから、不当である旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第4項の規定によれば、税務署長は更正をすべき理由がないと判断したときは、請求者にその旨を通知すれば足り、理由附記を定めた法令の規定もないから、理由の附記がないことについて違法はない。また、請求人が主張する上記①は、税務運営方針は税務職員に対する内部的な指示であり、法規たる性質を有するものではなく、更正をすべき理由がない旨の通知書に理由附記を原処分庁に求めたものと認めることができないこと、②は、請求人の主張する最高裁判決は理由附記に法律根拠のある更正処分についてのものであり、これを理由附記に法律根拠のない更正をすべき理由がない旨の通知処分に適用することはできないこと、③は、更正をすべき理由がない旨の通知処分は国税に関する法律に基づき行われる処分であり、行政手続法の規定は適用されないこと、④は、法人に対する更正をすべき理由がない旨の通知に関する記載事項を示したものにすぎず、所得税の更正の請求に対してその更正をすべき理由がない旨の通知書に、その理由を具体的に記載することまで指示したものといえないことから、請求人の主張は採用できず、また、⑤は、更正をすべき理由がない旨の通知書に理由附記をすべきことを定めた法令の規定が存しない以上、本件通知書に理由附記がないことについて違法はなく、不当であるともいえない。(平22. 3.19 大裁(所)平21-43)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平210091
裁決年月日
平成22年3月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100204990
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/18その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件課税期間において請求人は免税事業者であって、消費税等の申告書を提出する義務も権利もなく、また、消費税法第45条第1項が納税申告書を提出すべき事業者から免税事業者を除いていることからすれば、本件還付申告書の提出は、国税通則法第24条に規定する「納税申告書の提出があった場合」に該当せず、本件更正処分は違法である旨主張する。しかしながら、国税通則法第24条に規定する「納税申告書」とは、国税に関する法律の規定により、課税標準等又は税額等の国税通則法第2条第6号に掲げるいずれかの事項その他当該事項に関し必要な事項を記載した申告書をいうところ、本件還付申告書には、別表の「確定申告」欄記載のとおり、還付金の額に相当する税額等の記載があるから、本件還付申告書は、同条にいう「納税申告書」に該当し、また、同条は、納税申告書を提出した者を更正処分の対象となる者と規定しているのであって、課税事業者であることを更正処分の要件とはしていないところ、請求人に消費税法第45条第1項に規定する申告書の提出義務がないからといって、本件還付申告書の提出が、国税通則法第24条に規定する「納税申告書の提出があった場合」に該当しないこととはならないから、請求人の主張は採用できない。(平22. 3.19 関裁(諸)平21-91)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平210091
裁決年月日
平成22年3月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100204990
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/18その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、税法の不知により申告義務があると誤認したという特段の事情の下に本件還付申告書を提出したのであるから、本件還付申告書は無効である旨主張する。しかしながら、納税申告書を提出した事業者が課税事業者であるか否かについては、当該事業者自身が最も知り得る立場にあるところ、請求人が本件課税期間において課税事業者であると誤認して本件還付申告書を提出したからといって、本件還付申告書に明白かつ重大な瑕疵があるとして無効を主張することは許されないというべきであるから、請求人の主張は採用できない。(平22. 3.19 関裁(諸)平21-91)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平210091
裁決年月日
平成22年3月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100204990
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/18その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件還付申告書が有効な申告書であるならば、本件課税期間において請求人は課税事業者であり、また、課税標準等又は税額等が消費税法第45条第1項各号に従って記載してあるから、本件更正処分は違法である旨主張する。しかしながら、課税事業者に該当するか否かは、消費税法の規定に基づいて判断されるべきところ、同法に納税申告書の提出をした事業者を課税事業者とする旨の定めはなく、また、同法第45条第1項は、同法の各規定に基づいて計算した課税標準等又は税額等を記載事項としているのであって、免税事業者には課税資産の譲渡等に対して課されるべき消費税額は存在せず、課税事業者に関する消費税法第30条第1項の規定も適用されないから、納付すべき消費税額も還付金の額に相当する税額も生じないところ、請求人が提出した本件還付申告書は、課税標準等又は税額等が同法の規定に従って記載されていないから、請求人の主張は採用できない。(平22. 3.19 関裁(諸)平21-91)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平210042
裁決年月日
平成22年3月12日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の前関与税理士事務所の事務員が、平成18年5月12日に原処分庁所属の職員に対して、Aは役員の肩書きであるものの一労働者として27年間勤務しており、本件金員を当該勤務に対する退職給与として処理することができるか相談したところ、退職給与として処理することができる旨の指導(以下「本件指導」という。)を受けたため、請求人は、本件指導に従ったのであるから、原処分は、いずれも信義誠実の原則に反して違法である旨主張する。しかしながら、事務員が原処分庁に対して何らかの相談をし、Aが事務員から同相談内容の報告を受けた可能性は認められるものの、その相談及び回答の具体的内容は判然とせず、本件の全証拠によっても、原処分庁が本件指導をしたことを認めるに足りない。仮に、原処分庁が本件指導をしていたとしても、一般に、納税相談は、行政サービスとして、相談者の申立てに基づき、税務署側で具体的な調査を行うこともなく、申立ての範囲内で税務署の一応の判断を示すものにすぎず、そのような納税相談における担当者の回答は、税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したことには該当しえないというべきであるから、請求人が、当該回答を信頼して本件金員を退職給与として平成18年3月期の法人税の所得の金額の計算上、損金の額に算入し、また、本件金員が所得税法第30条第1項に規定する退職手当等に該当する退職所得として源泉所得税を納付していたとしても、信義誠実の原則の法理を適用することはできないというべきである。(平22. 3.12 大裁(法・諸)平21-42)

支部名
熊本
裁決番号
平210010
裁決年月日
平成22年3月10日
裁決結果
棄却
争点番号
100204045
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/4差押え等権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、①本件滞納者は、土地等の資産を有するなど本件滞納国税の支払が可能であるにもかかわらず、原処分庁は差押処分をしておらず、このことは、原処分庁が本件滞納者をひいきし、恣意的に本件滞納者から本件滞納国税を徴収していないということであり、また、②請求人らが本件滞納国税を納税する意思はあるから督促処分を行うのは待ってほしいと伝え、本件徴収担当者がこれを了承したにもかかわらず、原処分庁は請求人らに対し徴収を求めてきたのであるから、このことも恣意的な徴収手続であり、本件各督促処分は徴収権の濫用に該当し、違法であるなどと主張する。しかしながら、①相続税の連帯納付義務に補充性はなく、連帯納付義務者は本来の納税義務者に対する滞納処分の状況いかんにかかわらず、連帯納付義務を負担するものと考えられ、本来の納税義務者に対する徴収手続と連帯納付義務者に対する徴収手続は、本来的に別個独立の手続であるというべきであるから、原処分庁が本件滞納者に対する差押処分が可能であったにもかかわらず、それをせず、請求人らに対し徴収を求めたとしても、そのことをもって直ちに徴収権の濫用と評価することはできず、原処分庁は本件滞納者に対して督促処分を行い、その後、本件滞納者から遺産分割協議がまとまらないと納付が困難であることの申出を受け、本件滞納者に当該遺産分割協議の進行状況の確認及び納付催告を行いつつ、財産調査等の徴収手続を行っていることからすれば、原処分庁が本件滞納者をひいきし、本件滞納者から恣意的に本件滞納国税を徴収していないということはできない。また、②納税者の主観いかんによって督促が妨げられることはなく、法律の規定なく納税者の求めに応じて督促を猶予することは、特段の事情がない限り許されないと解されるところ、本件徴収担当者が請求人らに対して平成21年4月末まで督促を保留する旨伝えた事実は認められず、他に督促を猶予すべき特段の事情は認められないから、原処分庁が、納税する意思はあるから督促処分を行うのは待ってほしいと伝えた請求人らに対して本件督促処分を行ったとしても、そのことをもって本件督促処分が恣意的な徴収手続であるとか、徴収権の濫用であると評価することはできない。(平22. 3.10 熊裁(諸)平21-10)

支部名
名古屋
裁決番号
平210032
裁決年月日
平成22年3月9日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、土地開発公社との本件土地売買契約に関し、代理人を介して取引したところ、請求人に支払われなかった本件差額について、土地開発公社を被告として本件差額の支払を求めて売買代金請求訴訟を提起し、その確定判決において、代理人が本件差額を横領したことを前提とした判断をしていることから、本件確定判決により横領による本件差額損失が確定し、その金員は雑損控除の対象になるとして、本件確定判決は国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する「判決」に当たり、更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」は、申告等に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実の存否、効力等が直接、審判の対象とされた訴訟において、当該事実と異なることを確定した判決であることが必要であると解されるところ、本件確定判決では、代理人の代理権濫用(横領行為)の意図を土地開発公社が知り又は知ることができたか否かが争点として判断され、訴えは棄却されており、土地開発公社が本件差額を請求人に支払う義務のないことを確定したものであって、直ちに本件差額の横領による請求人の損失があったことを確定したとはいえない。したがって、本件確定判決は、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」に当たらず、本件更正の請求は認められない。(平22. 3. 9 名裁(所)平21-32)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平210019
裁決年月日
平成22年3月8日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、滞納処分における調査と課税処分における調査は調査目的を異にしているから、課税処分に当たり、滞納処分において徴収職員が収集した資料を証拠に採用することはできないところ、原処分庁は、徴収職員が国税徴収法第141条に規定する質問検査権に基づいて聴き取った申述を証拠に採用しているから、本件調査の手続に違法がある旨主張する。確かに、滞納処分における調査は、徴収職員が滞納処分のために行う滞納者の財産調査の方法として認められているものであるのに対し、課税処分における調査は、申告納税制度の下で課税の適正・充実を期する観点から、国税通則法や相続税法などの各税法において認められているものであり、直接的にはその目的を異にするものといえるが、国税通則法第24条及び同法第25条に規定する調査が課税標準等又は税額等を認定するに至る一連の判断過程の一切を意味していることからすれば、本件調査の担当者が、本件徴収職員が財産調査のために収集した資料を相続税の調査において証拠資料として収集することに違法はないものといえる。(平22. 3. 8 広裁(諸)平21-19)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平210019
裁決年月日
平成22年3月8日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、前回調査の担当者が、請求人らの関与税理士に対し、土地の評価は関与税理士の申告でよい旨の見解を明確に示しており、これは原処分庁の公的見解の表示に当たるから、本件更正処分は信義則に反し違法である旨主張し、上記関与税理士は、前回調査の担当者が土地の評価については特に問題はないと回答した旨答述する。しかしながら、前回調査の担当者は、当審判所に対し、「不動産の評価については検討していなかったので、特に問題ない旨回答することはない。」と答述しているところ、前回調査の担当者が、前回調査の全期間を通して、本件各不動産の評価方法に関する事項について、問題点を指摘することはなかったことからすれば、前回調査の担当者は、本件各不動産の評価方法について全く検討していなかったことが認められるから、前回調査の担当者の上記答述は信用できるものであり、これに反する関与税理士の答述は採用できない。そうすると、前回調査の担当者が、土地の評価は税理士の申告でよい旨の見解を示した事実は認められず、本件において、信義則を適用すべき特別の事情があるということはできないから、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平22. 3. 8 広裁(諸)平21-19)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平210018
裁決年月日
平成22年3月5日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件窓口担当者が、アパートの取得に係る消費税等の還付について、「かえります。」と指導したことは、課税庁が請求人に対し、信頼の対象となる公的見解を示したものとみるべきであり、請求人は当該見解に基づき申告したことにより過少申告加算税を賦課される経済的不利益を受けることになったのであり、請求人が当該見解を信頼し申告したことについて、請求人の責めに帰すべき理由はないから、本件賦課決定処分に信義則違反の違法がある旨主張する。しかしながら、本件窓口担当者の税務相談は、税務署長等の一定の責任のある立場の者の正式の見解の表示ではないから、信頼の対象となる公的見解の表示には当たらず、信義則を適用すべき特別の事情があるということはできないから、請求人の主張には理由がない。(平22. 3. 5 広裁(諸)平21-18)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平210129
裁決年月日
平成22年3月5日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件各年分の所得税の更正通知書は「更正の理由を相手方に伝える」部分において不十分であり、理由が全く触れられていないことから「更正理由附記不十分」として処分そのものが取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、本件所得税各更正処分は、帳簿書類に記載されている費用の金額が必要経費に算入できるか否かについての法的評価を修正するものであり、本件各年分の所得税の更正通知書には、理由附記制度の趣旨目的を充足する程度に具体的に更正の根拠が明示されているといえる。よって、本件各年分の更正通知書の記載に、更正理由の附記として欠けるところはない。(平22. 3. 5 東裁(所・諸)平21-129)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平210025
裁決年月日
平成22年2月25日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、M社が海外個人投資家向けに資金を募った本件投資商品について、半年ごとの複利で投資元本に組み込まれて計算される利息(以下、「請求人投資利息」という。)の累計額を契約期間の満了時において一括して受け取る方法を選択しているため、請求人投資利息を受け取れないばかりか、本件投資商品は元本割れのリスクを含んでいるから、実際に受領していない請求人投資利息は所得税法第36条第1項に規定する「その年において収入すべき金額」ではないので、請求人投資利息の額を平成17年分ないし平成19年分の収入金額として修正申告(以下「本件各修正申告」という。)したことは、客観的に明白かつ重大な誤りに該当し、また、原処分庁所属の調査担当職員から課税の根拠の説明がないまま納税だけを強要されたため、本件各修正申告は無効である旨主張する。しかしながら、所得税法第36条第1項は収入すべき金額について、いわゆる権利確定主義を採用しているところ、請求人投資利息を受け取る権利の確定時期は、当該権利の特質に基づき判断すべきである。M社は、請求人投資利息の半年ごとの額の計算を終了させ、その累計額に算入したことに基づいて、「利息計算書」に当該利息の半年ごとの額及びその累計額と投資金額の合計残高等を記載し、請求人に送付していたのであり、請求人は、確定された当該利息の半年ごとの額が契約期間の満了日に受領するその累計額に算入されたことを、当該書面によって確認していたものと認めるのが相当である。そうすると、半年ごとの請求人投資利息の額がその累計額に算入された時点で、これを受け取る権利が確定したと認められるので、請求人投資利息を受け取る権利の確定時期は、その計算期間である各半年が満了する日とみるのが相当である。また、本件各修正申告の強要の事実はうかがわれないから、本件各修正申告は請求人の意思に基づいて行われたと認められ、修正申告の無効が認められる場合に該当しないことは明らかである。(平22. 2.25 名裁(所)平21-25)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平210026
裁決年月日
平成22年2月25日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、M社が海外個人投資家向けに資金を募った本件投資商品について、半年ごとの複利で投資元本に組み込まれて計算される利息(以下、「請求人投資利息」という。)の累計額を契約期間の満了時において一括して受け取る方法を選択しているため、請求人投資利息を受け取れないばかりか、本件投資商品は元本割れのリスクを含んでいるから、実際に受領していない請求人投資利息は所得税法第36条第1項に規定する「その年において収入すべき金額」ではないので、請求人投資利息の額を平成17年分ないし平成19年分の収入金額として期限後申告(以下「本件各期限後申告」という。)したことは、客観的に明白かつ重大な誤りに該当し、また、原処分庁所属の調査担当職員から課税の根拠の説明がないまま納税だけを強要されたため、本件各期限後申告は無効である旨主張する。しかしながら、所得税法第36条第1項は収入すべき金額について、いわゆる権利確定主義を採用しているところ、請求人投資利息を受け取る権利の確定時期は、当該権利の特質に基づき判断すべきである。M社は利息の半年ごとの額の計算を終了させ、その累計額に算入したことに基づいて、「利息計算書」に当該利息の半年ごとの額及びその累計額と投資金額の合計残高等を記載し、契約者である請求人の夫に送付していたのであり、請求人の夫は、確定された当該利息の半年ごとの額が契約期間の満了日に受領するその累計額に算入されたことを、当該書面によって確認していたものと認めるのが相当である。そうすると、請求人は、夫と共同して投資していたので、半年ごとの請求人投資利息の額がその累計額に算入された時点で、これを受け取る権利が確定したと認められることから、請求人投資利息を受け取る権利の確定時期は、その計算期間である各半年が満了する日とみるのが相当である。また、本件期限後申告の強要の事実はうかがわれないから、本件各期限後申告は請求人の意思に基づいて行われたと認められ、期限後申告の無効が認められる場合に該当しないことは明らかである。(平22. 2.25 名裁(所)平21-26)

支部名
大阪
裁決番号
平210038
裁決年月日
平成22年2月24日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、服飾レンタル等に係る所得を事業所得とし、当該所得の計算上生じた損失の金額を給与所得と損益通算するなどして所得税の確定申告をしたところ、原処分庁が、当該所得は雑所得に該当し、損益通算はできないとして更正処分等をしたことについて、①請求人に対する税務調査を行った平成13年分の所得税について、申告内容を十分検討した上で確定申告書の還付税額どおりの記載がある還付通知書を送付し同額の還付をしたこと及び②平成18年分を除き平成14年分以降の所得税について、確定申告書の還付税額と同額を還付したことにより、原処分庁は公的見解の表示をしたにもかかわらず、本件各更正処分によりその取扱いを変更したものであり、信義則に反し違法である旨主張する。しかしながら、原処分庁が還付手続きをしたのは請求人が行った確定申告により還付税額が一義的に確定したことによるものであり、同額が正当か否かを判断することなく、確定申告に対する通常の手続として請求人の申告額に基づき還付したものであり、還付税額どおりに還付の手続がなされたとしても、そのことをもって、それ以降、請求人に対して課税処分がなされないことまでを意味するものとは到底解せないから、当該還付手続は、請求人の還付請求に対する支払以上の意味はなく、還付金の還付義務の消滅以外の法律効果を伴わない単なる事実行為であって、公的見解を請求人に表示したとはいえない。よって、請求人の主張は採用することができない。(平22. 2.24 大裁(所)平21-38)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平210039
裁決年月日
平成22年2月24日
裁決結果
棄却
争点番号
100203990
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、第一次相続の申告において、請求人所有の本件借地権を遺産として誤って計上して申告したもので、当該申告書には、その表意の重要な部分に錯誤が存し部分的に無効であり、請求人の利益を著しく害する特段の事情があるから、更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、請求人が主張する更正の請求の理由は、国税通則法第23条及び相続税法第32条各号に定める理由に該当しない。そして、本件の全証拠によっても、請求人が申告後1年以内に更正の請求をすること、ないし判決確定を理由に更正の請求をすることができなかった理由すら明らかではなく、請求人の主張する諸事情を考慮しても、上記特段の事情の存在を認めるに足りないから、請求人の主張には理由がない。(平22. 2.24 大裁(諸)平21-39)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
平210013
裁決年月日
平成22年2月22日
裁決結果
棄却
争点番号
100205010
争点
2国税の納付義務の確定/5賦課課税方式による国税の確定手続/1賦課決定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁は本件各受領者情報のないものについても本件告知処分等を行っており、これは源泉所得税にはない推計課税を行っていることから無効である旨主張する。しかしながら、源泉所得税については、申告納税方式による場合の納税者の税額の申告やこれを補正するための税務署長等の処分、賦課課税方式による場合の税務署長等の処分なくして、その税額が法令の定めるところに従って自動的に確定するものと解されており、本件利子については、その支払者である請求人は、法令に定められた税率に従った源泉所得税を徴収し、これを納付しなければならないところ、請求人は、本件各利子についての源泉所得税を法定の納期限までに原処分庁に納付していなかったことから、原処分庁は本件告知処分を行ったものであり、なんらの推計課税も行われていないのであるから、請求人の主張には理由がない。(平22. 2.22 福裁(諸)平21-13)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
平210013
裁決年月日
平成22年2月22日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件告知処分等が原処分庁による請求人への説明に反して行われた旨主張する。しかしながら、請求人は、平成20年2月20日に本件調査担当職員から利子受領者情報の提出により本件各利子を非課税として取り扱う旨の申出を初めて受けたというところ、そのことがあったとしても、同日時点において、本件利子のうち平成20年5月支払分を除いたものが既に支払われていたのであるから、当該申出をもって、請求人が同日前に支払われた本件利子に係る非課税手続を行わなかったことや、源泉所得税を徴収しなかったことについての直接の原因とはならないことからすると、その申出は、平成20年2月20日前に支払われた本件各利子についての源泉所得税に関する表示とはなりえない。また、当該申出等が請求人に対しなされていたとしても、当該申出等が法の規定に従ったものでないことは、請求人において容易に判明することであり、加えて、本件調査担当職員が、平成20年5月支払分について、非課税手続が行われれば告知処分を行わない旨の法に従った説明を行っていたことからすると、当該申出等が請求人において信頼の対象とならないことが明らかであったと認められる。そうすると、当該申出等があったとしても、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお、本件各利子についての請求人の源泉徴収義務を免れさせなければ正義に反するといえる程度に、信頼の対象となりうる見解が表示されたとは認めることはできない。したがって、本件告知処分について、信義則の法理の適用により、租税法規に適合する告知処分を違法なものとして取り消すことができると判断できる特別な事情が存在するとは認められないことから、本件告知処分等は、信義則に反するものとして違法であるということはできない。(平22. 2.22 福裁(諸)平21-13)

支部名
関東信越
裁決番号
平210077
裁決年月日
平成22年2月22日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、本件最高裁決定により不動産鑑定評価による真実なる土地の評価額が確定するとともに、相続時不明であった借地権の存在が後発的に明確にされたのであるから、本件最高裁決定は国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」に該当する旨主張する。確かに、本件控訴審判決には、本件賃貸借契約と本件6土地に設定されている担保権との負担を考慮して、本件6土地等の平米単価を4万円で試算した金額から4割を減じて評価する旨の記載があるところ、これらの負担のない本件6土地を取得したとする、請求人らが本件申告の前提とした事実と異なることが認められる。しかしながら、共有物分割訴訟は、共有状態の解消のため、裁判所の適切な裁量権の行使により、共有者間の公平を保ちつつ、当該共有物の性質や共有状態の実状にあった妥当な分割を命ずるものである。そして、本件控訴審判決において、本件各土地の評価額や借地権の存在を認める判断がなされていたとしても、共有物分割訴訟の判決は分割方法について主文に示された判断にしか既判力が及ばず、また、上記のとおり、共有物分割訴訟の性格からすれば、本件共有土地の真実なる評価額を確定させ、又は、借地権の存在を確定させるものということはできない。したがって、本件最高裁決定は、申告等に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実についての私法行為又は行政行為上の紛争を解決することを目的とする民事事件の判決に当たるということはできず、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」に基づいた更正の請求ができると解することはできないから、請求人らの主張は採用できない。(平22. 2.22 関裁(諸)平21-77)

支部名
関東信越
裁決番号
平210078
裁決年月日
平成22年2月22日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、本件最高裁決定により相続時不明であった借地権の存在が後発的に明確にされたのであるから、本件最高裁決定は国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」に該当する旨主張する。確かに、本件控訴審判決には、本件賃貸借契約と本件6土地に設定されている担保権との負担を考慮して、本件6土地等の平米単価を4万円で試算した金額から4割を減じて評価する旨の記載があるところ、これらの負担のない本件6土地を取得したとする、請求人らが本件申告の前提とした事実と異なることが認められる。しかしながら、共有物分割訴訟は、共有状態の解消のため、裁判所の適切な裁量権の行使により、共有者間の公平を保ちつつ、当該共有物の性質や共有状態の実状にあった妥当な分割を命ずるものである。そして、本件控訴審判決において、本件各土地の評価額や借地権の存在を認める判断がなされていたとしても、共有物分割訴訟の判決は分割方法について主文に示された判断にしか既判力が及ばず、また、上記のとおり、共有物分割訴訟の性格からすれば、本件共有土地の真実なる評価額を確定させ、又は、借地権の存在を確定させるものということはできない。したがって、本件最高裁決定は、申告等に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実についての私法行為又は行政行為上の紛争を解決することを目的とする民事事件の判決に当たるということはできず、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」に基づいた更正の請求ができると解することはできないから、請求人らの主張は採用できない。(平22. 2.22 関裁(諸)平21-78)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
金沢
裁決番号
平210006
裁決年月日
平成22年2月16日
裁決結果
棄却
争点番号
100204050
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/5申告の勧奨と更正(通則法74条の11を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①調査担当者が起業者を叱責して「公共事業用資産の買取り等の証明書」を書き直させ、変更後の証明書の内容に基づいて修正申告のしょうようを行ったこと、及び②修正申告のしょうようの際の指摘と異なる理由で原処分を行ったことは、更正処分に至る調査手続の瑕疵に当たる旨主張する。しかしながら、①本件特例が適用されるかどうかは、公共事業用資産の買取り等の証明書の記載内容のみで決まるものではないところ、調査担当者が当初の証明書を本件補償金の内容に合わない不適切な表示に書き直させたとは認められず、変更後の証明書の内容は、むしろより実体を反映した表示となったものと認めるのが相当であること、また、②修正申告のしょうようは、その時点における調査の状況を踏まえての調査担当者の意見の表明にすぎず、法人税の更正処分をするに当たって、いったん行った修正申告のしょうよう内容に原処分庁が拘束される旨の法令上の規定も存在しないこと、さらに、③請求人が当該しょうように応じて修正申告を行ったものではないから、信義則上の問題も生じていないことから、更正処分に至る調査手続に違法となる瑕疵は認められず、請求人の主張には理由がない。(平22. 2.16 金裁(法)平21-6)

支部名
関東信越
裁決番号
平210071ほか 1件
裁決年月日
平成22年2月8日
裁決結果
棄却
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件給与が停止条件付成功報酬型の給与等であり、本件確定申告の時点においては報酬の支払は確定せず、未払いの状態にあったことから、所得税法上の所得には該当せず確定申告をする必要がなかったにもかかわらず、原処分庁の職員に脅かされて本件確定申告書を提出したものであり、無効である、本件給与は平成19年11月30日付で支払の基礎となった原契約が解約となり、支払を受けるべき金額が皆無となったことから国税通則法第23条第2項第3号に規定するやむを得ない理由に該当し、後発的事由による更正の請求が認められるべきである旨各主張する。しかしながら、原処分関係資料及び当審判所の調査結果によっても、請求人の答述以外に請求人の主張を認めるに足りる証拠はなく、請求人は異議調査の担当者に対しては、誤指導により申告した旨申述していたのであり、請求人が強迫等により申告したとの請求人の主張を認めることはできない。また、原契約の締結解約等に係る証拠の提出がなく、異議審理庁に提出した解約を裏付けるとする公正証書によれば、「平成19年11月30日付で当該契約が解約となり、当該債権の全額減額が確定した。」とあるが、当該契約の内容及びその解約の事実の存否等、請求人が主張する「給与は未確定債権であり、後日、解約により全額減額された。」という事実があったとまでは認められない。よって、請求人の主張は採用できない。(平22. 2. 8 関裁(所)平21-71)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平210035
裁決年月日
平成22年2月2日
裁決結果
棄却
争点番号
100203070
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正の請求に対してその更正をすべき理由がない旨の通知書に、具体的な理由附記がなく、説明責任を果たしていないので不適法である旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第4項は、更正をすべき理由がない旨をその請求をした者に通知すると規定しているが、当該通知書に具体的な理由を附記しなければならない旨を定めた法令上の規定はないので、当該通知書に具体的な理由の附記がなかったとしても、本件通知書が違法となるものではない。(平22. 2. 2 大裁(所)平21-35)

支部名
関東信越
裁決番号
平210066
裁決年月日
平成22年1月27日
裁決結果
棄却
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件和解により、本件申告に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実と異なることが確定し、所得税法第64条第2項に基づく保証債務を履行するために資産を譲渡した場合の課税の特例の適用要件を具備するから国税通則法第23条第2項第1号の規定に基づく更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、本件訴訟は、請求人が原告となり、被告である貸金業者に対して金銭消費貸借契約に係る過払金(過払利息)につき、不当利得返還請求権に基づきその返還を求めたものであり、申告に係る税額の計算の基礎となった事実である本件譲渡の事実を争点とする訴訟ではなく、本件和解における和解条項は、請求人の本件訴訟における過払金の返還請求に対して、被告の金融業者が請求人に和解金2,000,000円を支払うことにより、請求人は被告に対するその余の請求を放棄するというものであり、本件各借入金の真の債務者や連帯保証人が誰かという事実、また、本件各借入金の返済に充てた金額を確定したものではなく、本件申告時における課税標準等あるいは税額等の計算の基礎となった事実とは異なる事実を確認し又は異なる事実を前提とした和解であるとは認められない。よって、本件和解は、国税通則法第23条第2項第1号が規定する「和解」には該当せず、これを後発的事由とする更正の請求は理由がないというべきである。(平22. 1.27 関裁(所)平21-66)

支部名
東京
裁決番号
平210104
裁決年月日
平成22年1月20日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、平成18年中の上場株式に係る譲渡損失の金額(以下「本件損失の金額」という。)について、平成19年分の確定申告書に記載しなかったが、更正の請求書に必要事項を記載し、必要書類を添付したのであるから、本件損失の金額は、平成19年分の「翌年以後に繰り越される株式等に係る譲渡損失の金額」に含めるべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、平成19年分の確定申告書に本件損失の金額を記載せず、上場株式等に係る譲渡損失の繰越用の付表も添付していないから、租税特別措置法第37条の12の2第3項第7項及び租税特別措置法施行令第25条の11の2第5項に規定する手続要件を満たしていない。そうすると、本件損失の金額については、租税特別措置法第37条の12の2第6項の読替規定の適用はなく、「純損失等の金額」に当たらないから、本件損失の金額の翌年への繰越しを求める本件更正の請求は認められない。(平22. 1.20 東裁(所)平21-104)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平210057
裁決年月日
平成22年1月7日
裁決結果
棄却
争点番号
100204990
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/18その他
事例集登載頁
No.79

要旨

○ 請求人は、本件却下通知処分に係る異議申立てが係属中であるにもかかわらず、本件更正処分を行ったことは違法である旨主張する。しかしながら、国税通則法第105条第1項は、国税に関する法律に基づく処分に対する不服申立ては、その目的となった処分の効力、処分の執行又は手続の続行を妨げない旨規定しており、国税に関する法律に基づく処分の取消しを求める不服申立てがあっても正当な権限に基づく取消しがない以上有効な行為としてその効力を否定することはできないとされているところ、これを本件についてみると、本件更正処分が行われた平成21年3月13日までに本件却下通知処分が取り消された事実はない上、これを取り消すべき理由もないのであるから、原処分庁が本件更正処分を行ったことに何ら違法はないというべきである。(平22. 1. 7 関裁(諸)平21-57)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平210057
裁決年月日
平成22年1月7日
裁決結果
棄却
争点番号
100204120
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/12更正の効力
事例集登載頁
No.79

要旨

○ 請求人は、課税事業者選択届出特例承認申請の却下通知処分が取り消されないのであれば、請求人は免税事業者であることになるから、申告そのものが認められないはずであり、本件更正処分がされること自体が誤りである旨主張する。しかしながら、国税通則法第24条は、納税申告書(還付金の還付を受けるための申告書を含む。以下同じ。)の提出があった場合において、その納税申告書に記載された課税標準等又は税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったときは、当該申告書に係る課税標準等又は税額等を更正する旨規定している。そして、免税事業者については、消費税法第30条第1項及び同法第52条第1項の規定の適用はなく、課税仕入れに係る消費税額を控除することはできないから、当該申告書に仕入れに係る消費税額の控除不足額の記載があっても、当該不足額に相当する消費税額の還付を受けることはできないところ、請求人が提出した本件還付申告書は、国税通則法第24条に規定する納税申告書に該当し、かつ、課税標準等又は税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったときに該当するものであるから、仕入れに係る消費税額の控除不足額がないものとしてされた本件更正処分は適法である。(平22. 1. 7 関裁(諸)平21-57)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
平210008
裁決年月日
平成21年12月15日
裁決結果
棄却
争点番号
100204100
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/10守秘義務違反等と更正
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、突然来訪した調査担当者が、応接セットに座っている来客がいたにもかかわらず、調査内容に関する話をしたことは、人権を無視しており、守秘義務違反に当たるので、原処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、その際、請求人の事務所において、調査担当者が調査内容について詳述したとする事実は認められず、仮に、調査担当者の訪問時に来客があったとしても、調査担当者は、代表者に対して主に日程調整と調査への協力を求めたものにすぎず、その内容も必要な限度を超えたものとは認められないことから、請求人の主張は採用できない。(平21.12.15 仙裁(法・諸)平21-8)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平210028
裁決年月日
平成21年12月3日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、前回の調査の際、請求人と請求人の関連法人との間の外注加工費の作業単価を元に戻すべきである旨指摘されたことは、前回の調査担当者が当該関連法人については請求人のいわゆるダミー法人であり、請求人において外注加工費を自由に決定できる旨認識していたからなされたのであって、前回の調査担当者は、請求人が当該関連法人を使って消費税等を免れていることに気付いていながらそのことを指摘しなかった旨主張し、また、請求人は、請求人と当該関連法人との間で業務請負契約を締結するという方法が承認されたものと信じて、その後も当該方法を前提に消費税等の申告を行い、使用人等の源泉所得税を当該関連法人の名義で源泉徴収し、納付していたのであるから、前回の調査において、当該方法が承認されたとの請求人の信頼は、源泉所得税の重加算税を賦課されないという限度で十分に保護に値するため、当該信頼に反する源泉所得税の重加算税の賦課決定は、信義誠実の原則に反し違法である旨各主張する。しかしながら、原処分庁が、請求人に対し、ダミー法人を使って消費税等を免れることを承認したり、当該関連法人の名義での源泉所得税の納付を承認したりする旨の積極的な意思表示をしたと認めることはできないほか、前回の調査担当者が前回の調査において請求人と当該関連法人との間で行われた決算の際の外注加工費の水増し計上について指摘するとともに、今後そのような利益調整を行うことがないよう指導し、請求人に対して消費税等を免れていたことを指摘しなかったことのみでは、原処分庁が黙示的に当該意思表示をしたと同視することもできないというべきである。そうすると、原処分庁が請求人に対して公的見解を表示したと認めることはできないから、納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお信義則の法理を適用して請求人の信頼を保護しなければならないような特別の事情があるとまでは認められず、原処分は、信義誠実の原則に反するものではないというべきである。(平21.12. 3 大裁(諸)平21-28)

支部名
仙台
裁決番号
平210003
裁決年月日
平成21年11月27日
裁決結果
棄却
争点番号
100203990
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、消費税額の特例計算に誤りがあったとして行った更正の請求について、原処分庁が更正をすべき理由がない旨の通知処分を行ったことに対し、原処分庁において適正な指導を行わなかったことは誤指導があったも同然であるから、国家賠償法に基づき、更正の請求の期限にかかわらず過大申告を是正すべきである旨主張する。しかしながら、本件各更正の請求は、法定申告期限から1年を経過した後に行われており、国税通則法第23条第1項の規定の適用はなく、また、同条第2項の各事由に掲げる事実も認められず、本件各更正の請求には更正をすべき理由はないから、原処分は適法である。また、原処分庁が国家賠償法に基づく支払をすべきか否かの判断は当審判所の権限に属さず、審理の限りではない。(平21.11.27 仙裁(諸)平21-3)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平210027
裁決年月日
平成21年11月27日
裁決結果
棄却
争点番号
100204045
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/4差押え等権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁が、請求人に贈与税の連帯納付義務に係る督促処分をしたことに対し、請求人は、①原処分庁に対して、事前に滞納者への贈与の事実を情報提供し、速やかな課税手続を促したにもかかわらず、原処分庁がこれを行わなかったこと、②原処分庁は、事前の情報提供により、滞納者の財産隠匿の可能性を認識できたにもかかわらず、本来の滞納者に対して十分な徴収に関する手続を行わなかったこと、③上記①及び②の事実が分かっていれば、請求人は、滞納者に対して支払った和解金を原資に納税に充てることができたのに、この機会を奪われたこと、④原処分庁が滞納者に対して行った徴収に関する情報を請求人に開示しなかったことから、本件督促処分は徴収権の濫用に当たり違法又は不当であると主張する。しかしながら、贈与税の調査の時期、範囲及び手段等その具体的手続については、課税庁の合理的な裁量にゆだねられているから、除斥期間内に申告書が提出された以上、いかなる時期に調査が行われたかをもって、裁量権の逸脱があったとは解し難い。また、贈与税の連帯納付義務は、本来の滞納者への徴収手続を尽くした後でなければならないというものではなく、当審判所の調査によっても、原処分庁が本来の納税義務者又は第三者の利益を図り、あるいは、請求人に損害を与える目的を持って、し意的に本来の納税義務者から徴収を行わず、連帯納付義務者に対してその履行を求めた事実はないものと認められる。さらに、滞納者に対して行なった徴収に関する手続や滞納状況を連帯納税義務者に開示しなければならない旨を定めた法律上の規定はなく、職員には守秘義務が課されているのであるから、滞納者に対する徴収に関する情報を開示しなかったとしても徴収権の濫用とはいえない。以上のとおり、本件督促処分について徴収権の濫用は認められないことから、請求人の主張は採用することができない。(平21.11.27 大裁(諸)平21-27)

支部名
福岡
裁決番号
平210004
裁決年月日
平成21年11月25日
裁決結果
棄却
争点番号
100204080
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/8処分の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が請求人の適正な申告書の提出を阻害した旨主張する。しかしながら、当審判所の調査によれば、本件調査担当職員は、本件調査において、請求人に対し、請求人にはFX取引及び商品先物取引による所得がある旨の説明を行うとともに、請求人には金の現物取引による所得があり、その所得が雑所得に該当する旨の誤った説明を行っていることが認められるところ、請求人は、金の現物取引による所得が譲渡所得に該当し、その譲渡益が50万円未満であることから、譲渡所得の金額が発生しないことを十分に承知していたにもかかわらず、本件調査担当職員に対しなんらの反論も行っていないことが認められる。また、本件調査担当職員は、前記説明と同時に、①請求人が行った商品先物取引については、平成15年分及び平成16年分の取引では損失、平成17年分の取引では利益が発生している、②請求人が平成15年分ないし平成17年分の損失の金額の計算に関する明細書等の一定の書類の添付がある所得税の確定申告書を提出した場合には、損失の繰越控除の適用が認められる、③平成17年分の所得税の納付すべき税額については、原処分庁が決定処分を行った場合の税額と請求人が前記繰越控除の適用を受けた場合の税額に差があり、平成15年分ないし平成17年分の所得税の確定申告書を提出することが請求人にとって有利である旨説明したところ、請求人は、確定申告書を提出することを承諾せず、決定処分を行うことを求めたことが認められる。そうすると、請求人は、請求人にとって有利、また、自己が正しく算定した所得金額に基づく所得税の確定申告書の提出ができたにもかかわらず、自ら行わないことを選択していると認められることから、請求人の主張には理由がない。また、請求人は、処分の一部に誤った課税があり、法律的に間違っている本件処分は、その全てが無効な処分になる旨主張する。しかしながら、行政処分である更正・決定といった課税処分がなされると、課税処分は、当然無効の場合を除くほか、正当な権限を有する行政機関又は裁判所により取り消されるまでは、相手方はもとより一般第三者も国家機関もこれを有効なものとして取り扱わなければならず、課税処分が当然無効であるというためには、処分に重大かつ明白な暇疵が存することを要すると解されるところ、本件の審査請求の対象たる原処分は、異議決定により当初の処分の一部が取り消されたものであり、請求人の主張は、その原処分に重大かつ明白な暇疵が存することについての具体的な事実の主張とは認められず、当審判所の調査によっても、上記のような暇疵が存するとは認められない。そうすると、原処分が当然無効であるとはいえないことから、請求人の主張は採用することはできない。(平21.11.25 福裁(所)平21-4)

支部名
関東信越
裁決番号
平210035ほか 5件
裁決年月日
平成21年11月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、株式の譲渡に係る所得税の申告について、①期日までに株式の譲渡代金の残額が期日までに支払われなかったこと、②株式譲渡契約に基づく債務保証を1年以内に解消するとの付随契約が履行されなかったこと、③株式譲渡契約に基づいて貸し付けた本件各貸付金について、期日までに一部しか返済されていないことから、本件株式譲渡契約は債務不履行により解除されたことによる更正の請求は認められるべき旨主張する。しかしながら、①請求人は、支払期日後、契約解除の意思表示をすることもなく、残額の支払を受けていることが認められ、②保証を継続することによって本件法人の事業の継続を支援することが契約全体としての目的というべきであって、1年以内に保証を解消するという本件付随契約の債務不履行がただちに本件株式譲渡契約の解除事由になるとは認められず、③本件株式の譲渡後も本件法人への支援をし、ひいては本件法人との業務提携により、請求人への利益となると判断したためであると認められるところ、かかる事実関係に照らせば、本件各貸付金の返済が返済期日までに一部しかなされなかったからといって、本件株式譲渡契約の債務不履行による解除事由とはならないというべきある。そして、請求人は、本件法人の倒産を防ぐためには、本件株式を請求人らに戻すことが最善であると考え、これを早期かつ確実に行う必要があったことから、株式譲渡の方法により、本件株式を取得することとしたものと認められること等からすれば、これを債務不履行を理由に解除したことにより、譲渡人らが本件株式を再取得したのではなく、買戻契約に基づき、請求人が本件株式を取得したと認めるのが相当である。よって、請求人の主張は認められない。(平21.11.19 関裁(所)平21-35)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平210060
裁決年月日
平成21年11月16日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集No.78・1ページ

要旨

○ 請求人らは、①本件和解調書には、利害関係人に対する本件死因贈与を無効とする旨の一条項があるものの、実質的には、本件不動産の持分2分の1が、相続人たる請求人らではなく、利害関係人に帰属することを認めたものと解釈すべきである、②仮に本件和解条項の文言のとおり、本件死因贈与が無効であるとしても、本件和解により請求人らが利害関係人に支払うこととなった解決金は、被相続人が負担すべき債務として相続開始日において存在したものというべきであると主張し、本件和解により、申告に係る課税標準又は税額の計算の基礎となった事実が当該計算の基礎としたところと異なることが確定したと主張する。しかしながら、本件和解条項は、本件死因贈与が無効であること及び本件不動産が請求人らに帰属することを確認したものであることが明確であるところ、これは、請求人らが申告の基礎とした事実と同一であり、本件和解条項を、本件不動産の持分2分の1が利害関係人に帰属することを認めたものと解釈する余地はない。また、本件解決金は、請求人らが、利害関係人に対し、同人が被相続人の療養看護をしてきたことを認めて支払うことに合意したものであって、被相続人が、相続開始時に利害関係人に支払うべきであったものとは認められない。したがって、本件和解により、申告に係る課税標準又は税額の計算の基礎となった事実が当該計算の基礎としたところと異なることが確定したとの請求人らの主張には理由がなく、更正をすべき理由がないとした本件各通知処分は適法である。(平21.11.16 東裁(諸)平21-60)

支部名
東京
裁決番号
平210061
裁決年月日
平成21年11月16日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①本件一審判決では、本件死因贈与は有効であり、本件不動産は相続人たる請求人らではなく、利害関係人に帰属すると判断されて敗訴し、本件控訴審でも裁判官から控訴人敗訴の判決予定である旨が告げられたため、別件動産引渡請求訴訟と併せて和解に応じたものであり、本件死因贈与を無効とすると和解が成立しないため、便宜上本件死因贈与を有効としたものである、②(予備的に)本件和解により支払うこととなった解決金は、相続人ではなく、被相続人が負担すべき債務であり、相続開始日において存在しており、かつ確実であったから、本件不動産の売却代金の2分の1は、被相続人の債務として、既に申告・納付した相続税の課税価格から控除されるべきであると主張し、本件和解により、申告に係る課税標準又は税額の計算の基礎となった事実が当該計算の基礎としたところと異なることが確定したと主張する。しかしながら、本件和解条項は、本件死因贈与が無効であること及び本件不動産が請求人らに帰属することを確認したものであることが明確であり、それ以外の解釈をする余地はないところ、これは、請求人が申告の基礎とした事実と同一である。また、本件解決金は、請求人を含む相続人らが、利害関係人に対し、同人が被相続人の療養看護をしてきたことを認めて支払うことに合意したものであって、被相続人が、相続開始時に利害関係人に支払うべきであったものとは認められない。したがって、本件和解により、申告に係る課税標準又は税額の計算の基礎となった事実が当該計算の基礎としたところと異なることが確定したとの請求人の主張には理由がなく、更正をすべき理由がないとした本件各通知処分は適法である。(平21.11.16 東裁(諸)平21-61)

支部名
東京
裁決番号
平210056
裁決年月日
平成21年11月12日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、消費税の免税事業者である請求人が誤って提出した消費税の還付申告に係る更正処分及び過少申告加算税の賦課決定処分について、当該賦課決定処分は請求人が還付申告書を取り下げなかったために行われたものであり、請求人が取り下げなかったのは、原処分庁の担当者による「取下げには法的根拠はない」旨の誤った行政指導を信頼したためであるから、信義則に反して違法である旨主張する。しかしながら、請求人は、原処分担当者から還付申告をしょうようされたわけではなく、自ら還付申告をした結果過少申告になったに過ぎないから、信義則の前提となる「原処分庁による何らかの公的見解を信頼して行動した場合」には当たらず、また、過少申告加算税は、過少申告になったことについて国税通則法第65条第4項に規定する「正当な理由があると認められるものがある場合」を除き、単に過少申告であるという客観的事実のみによって課されるものである。したがって、本件賦課決定処分について信義則が適用される余地はなく、また、還付申告書の取下げに係る行政指導の有無が、本件の結論に影響を及ぼすものではないから、本件賦課決定処分は適法である。(平21.11.12 東裁(諸)平21-56)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平210054
裁決年月日
平成21年11月9日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分について、調査を行わずになされた国家権力の濫用又は暴挙に基づく違法な処分である旨主張する。しかしながら、原処分担当者は、請求人が本件税務調査に応じなかったため、本件査察調査に係る担当査察官に説明を求め、また、本件課税資料及び請求人の確定申告書、勘定科目内訳書、決算報告書等の検討を行い、これにより賦課要件等を確認した上で、本件各事業年度の法人税の所得金額及び納付すべき税額並びに本件各課税期間の消費税等の納付すべき税額を算出し、原処分を行ったと認められ、この原処分に至るまでの判断及び認定過程は国税通則法第24条の規定する調査に含まれると解されることから、原処分は、同条が規定するところの調査に基づいて行われた適法なものと認められる。したがって、請求人の主張には理由がない。(平21.11. 9 東裁(法・諸)平21-54)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平210007
裁決年月日
平成21年11月5日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①申告相談会場で相談担当の職員の指導を受けて、通勤に係る実費相当額を給与等の収入金額から控除して確定申告書を作成し、提出したものであり、②原処分庁が当該確定申告書を受理したことは、請求人の申告内容を認めていたものであるから、更正処分を行うことには信義則違反の違法がある旨主張する。しかしながら、①について、原処分庁の職員が請求人の申告相談に応じた事実はないこと、請求人の申告相談に応じた市職員は通勤に係る実費相当額を給与等の収入金額から控除することはできない旨の指導を行っていること、②について、原処分庁が請求人の確定申告書を受理したからといって、その申告内容を認めたとはいえないことからすると、いずれについても「税務官庁が請求人に対し、信頼の対象となる公的見解を表示した」とはいえないから、信義則違反の違法はない。(平21.11. 5 広裁(所)平21-7)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
平210003
裁決年月日
平成21年10月30日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件各元請先の大部分についての調査を行わなかったことなどをもって、原処分は不十分な調査に基づいてなされた違法なものである旨主張する。しかしながら、当審判所の調査によれば、税務調査における質問検査権の行使の時期、範囲、程度、方法、手続等実定法上特段の定めのない実施の細目については、質問検査の必要があり、かつ、これと相手方の私的利益との比較衡量において社会通念上相当な限度にとどまる限り、権限ある税務職員の合理的な判断にゆだねられていると解されているところ、調査担当職員は、本件調査において、本件外注先の代表から、本件外注費については本件各請求書の作成を依頼されただけで工事内容については全く分からない、また、本件外注先名義預金の通帳は開設当初から請求人の代表者に渡していたとの申述を得るとともに、本件各元請先の1社に対する調査により、同社が保存する本件工事の施工体制台帳等及び同社の現場代理人から本件外注先が本件工事に従事していないことを確認したことをもって、この本件外注先の代表の申述には信ぴょう性があり、本件外注費は実態がないものであると判断し、この判断を基に原処分が行われたものと認められ、前記の調査担当職員が行った調査方法に格別にこれを不相当とするような事由は認められず、質問検査権の行使についての調査担当職員の判断に不合理性は認められないことから、調査担当職員が本件各元請先の大部分についての調査を行わなかったとしても、本件調査は違法とはいえないことなどからすると、本件調査の手続に違法な点があるとの請求人の主張には理由がない。(平21.10.30 福裁(法・諸)平21-3)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平210023ほか 3件
裁決年月日
平成21年10月19日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、収集した資料を基に請求人の納税申告書を調査審理し、請求人の課税標準等が正当か否かを判断した上で本件更正処分をしたことが認められるから、たとえ、原処分担当職員が請求人及び代理人に対し直接質問等の調査をしなかったとしても、国税通則法第24条にいう調査がなかったことにはならない。なお、請求人が更正の請求のために原処分庁に提出した資料に基づき、本件更正処分を行っているとしても、調査の方法及び範囲は課税庁の合理的な裁量にゆだねられていることからすれば手続に違法があるとはいえず、また、更正処分をするに当たり、修正申告書の提出をしょうようしなければならない旨を定めた法令の規定はない。さらに、原処分を異議決定により一部取り消したからといって、原処分の瑕疵が是正されたに過ぎず、このことをもって違法であるとは認められない。(平21.10.19 関裁(諸)平21-23)

支部名
東京
裁決番号
平210042
裁決年月日
平成21年10月16日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、法人税法第35条に規定する特殊支配同族会社の役員給与の損金不算入額の規定は憲法等に反するから、同条の規定により役員給与の一部を損金不算入額と計算して行った確定申告は誤りであり、更正の請求は認められるべきであると主張する。しかしながら、税法の規定が憲法等に違反するかどうかの判断については、当審判所の権限に属さないことであり、審理の限りではないから、当該憲法等違反を理由とする請求人の主張は採用することはできない。(平21.10.16 東裁(法)平21-42)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平210035
裁決年月日
平成21年10月7日
裁決結果
棄却
争点番号
100204019
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が検討事項一覧等を数次にわたって提示し、これに基づき修正申告をしょうようしたにもかかわらず、後日何らの説明もなく、異なる見解に基づいて本件各更正処分をしたことは、信義誠実の原則(以下「信義則」という。)に反する旨主張する。しかしながら、信義則の法理の適用の是非は少なくとも税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したことにより、納税者がその表示を信頼しその信頼に基づいて行動したところ、その後に表示に反する課税処分が行われ、そのために納税者が経済的不利益を受けることになったこと、納税者が税務官庁の表示を信頼しその信頼に基づいて行動したことについて納税者の責めに帰すべき事由がないことが必要であると解するのが相当であり、本件においては、請求人が本件調査時における原処分庁の判断内容に基づいて修正申告書を提出した事実はなく、請求人らが経済的不利益を被った事実も認められないから、信義則の法理を適用する余地はなく、請求人の主張には理由がない。(平21.10. 7 東裁(法)平21-35)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平210004
裁決年月日
平成21年9月18日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集No.78・508ページ

要旨

○ 請求人は、①消費税の導入の趣旨に反して、消費税等相当額の負担を強いられていること、②一括比例配分方式は簡便法であって、個別対応方式こそが原則的な控除対象仕入税額の計算方法であること、③請求人の控除対象仕入税額は、本件税理士の責めに帰すべき事由により、請求人に不利な計算方法により算定されていることから、本件更正の請求において、控除対象仕入税額の計算方法を一括比例配分方式から個別対応方式へ変更することができる旨主張する。しかしながら、納税者が消費税法第30条第4項の規定の適用を選択して一括比例配分方式により控除対象仕入税額を算定し確定申告をした場合には、更正の請求において、控除対象仕入税額の計算方法を一括比例配分方式から個別対応方式へ変更することはできないと解されるところ、請求人は、同項の規定の適用を選択して一括比例配分方式により控除対象仕入税額を算定し確定申告をしたものと認められることから、本件更正の請求において、控除対象仕入税額の計算方法を変更することはできない。また、上記①については、請求人が、課税仕入れについて、用途区分を明らかにしてさえいれば、いずれの計算方法を選択するのが税負担の面で有利であるかは、法定申告期限までに容易に判明することであること、上記②については、本件両方式のいずれの計算方法により控除対象仕入税額を算定すべきかは、いずれの計算方法が原則的な計算方法であるかによって決せられるものではなく、請求人がいずれの計算方法により控除対象仕入税額を算定して確定申告をしたかによって決せられるものであること、上記③については、請求人は、自己の意思と責任において本件税理士に税務代理を委任したものである以上、受任者である本件税理士の行為は委任者である請求人の責任の範囲内の行為と認められることから、請求人の主張にはいずれも理由がない。(平21. 9.18 広裁(諸)平21-4)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平210026
裁決年月日
平成21年9月18日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件各申告書は請求人が提出したものではないから無効である旨主張する。しかしながら、本件譲渡土地の売買及び所有権移転登記手続は、請求人名義の不動産を管理していた請求人の父が行ったと推認できるところ、①当該手続には請求人の印鑑証明書が必要であるから、請求人と請求人の父との間で、印鑑証明書の使途について、ある程度説明があったと推認することができる上、②請求人の父が請求人名義で不動産を管理することにつき、請求人が異議を述べた事実が認められないこと、③請求人の父は、申告直後から継続して本件各申告書に係る滞納国税の納付手続を行っており、また、同人が当該手続を行うことを請求人も承知している旨述べていたこと、④請求人は、国税還付金充当等通知などにより、本件各申告書に係る滞納国税の額等を明確に認識するようになった後も原処分庁に対して特に異議を述べなかったこと、⑤請求人は、その後、本件各申告書に係る滞納国税の本税の全額である○○○○円以上の金額を納付したこと等の事実を総合的に勘案すると、請求人は、請求人名義の不動産について、その管理及び処分並びにこれに付随して生じる一切の手続を請求人の父に包括的に委任していたと推認することができ、本件各申告書は、請求人の父の関与税理士によって作成されたものと認められる。以上によれば、本件各申告書は、請求人から包括的委任を受けた請求人の父の依頼により、同人の関与税理士が作成し、提出されたものと認められるから、本件各申告書による申告は請求人の意思に基づく有効なものというべきである。(平21. 9.18 東裁(諸)平21-26)

支部名
大阪
裁決番号
平210018
裁決年月日
平成21年9月16日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件期限後申告書は、各月の給与支給明細書に基づいて作成、提出したが、給与の支払者から源泉徴収票の交付を受けていないため、年末調整がされているかどうかが不明であることから、原処分庁は、納めるべき税額があるのかどうかを確認すべきであるにもかかわらず、これをせずに督促処分を行ったことは違法である旨主張する。しかしながら、納税者のする申告は納税義務の成立した租税債権を具体化し、その納付すべき税額を確定させることを目的とする手続であるのに対して、督促処分は確定した租税債権の強制的実現を目的とする徴収処分手続の一環であって、両者は、それぞれ別個の独立した法律効果の発生を目的とする手続であるから、申告に重大かつ明白な瑕疵があり当然無効であるか、申告が取り消される課税処分がなされない限り、督促の効果に何ら影響を及ぼすものではないと解されるところ、本件期限後申告書の作成、提出及び記載内容等に重大かつ明白な瑕疵はなく、原処分庁による減額更正処分等がなされた事実もないなど、督促の効果に影響を及ぼすような事実が存在しないことが認められる。なお、提出された申告書について、年末調整がされているかどうかなどの事実関係等の確認を原処分庁においてしなければならないとする法令上の根拠はない。したがって、請求人の主張は採用できない。(平21. 9.16 大裁(諸)平21-18)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平210013
裁決年月日
平成21年8月28日
裁決結果
棄却
争点番号
100204150
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/15処分理由の差換え
事例集登載頁
裁決事例集No.78・143ページ

要旨

○ 請求人は、原処分庁が異議決定において原処分の理由を変更したことについて、原処分の違法性は治癒されないから取り消されるべきである旨主張するが、更正処分の取消しを求める審査請求の審理の対象は、更正処分によって確定された税額が総額において租税実体法によって客観的に定まっている範囲内であるか否かであるから、原処分庁は、審査請求の段階においても、処分時に現実に用いた処分理由に拘束されるわけではなく、処分後の調査等により新たに発見した事実を追加したり、従前主張した処分理由を差替えて主張することも許されるというべきである。(平21. 8.28 東裁(所)平21-13)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平210012
裁決年月日
平成21年8月26日
裁決結果
棄却
争点番号
100203990
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、本件土地の評価に当たって、本件各更正の請求の内容について事前に原処分庁に相談したところ、1画地の宅地として、広大地として評価するよう本件調査担当職員の指導を受けたので、これに従って本件各更正の請求をしたものであり、職員の指導及びこれに従った本件各更正の請求は尊重されるべきである旨主張する。しかしながら、本件調査担当職員は、関与税理士事務所担当者からの質問に対し、第一統括官と検討し本件土地を1画地の宅地として評価してもよい旨回答した後、本件各更正の請求のため原処分庁を訪れた関与税理士事務所担当者に対して、本件土地は2画地として評価する必要がある旨を説明している。そうすると、本件土地は、本件A土地及び本件B土地をそれぞれ1画地の宅地として評価するのが相当であるから、本件調査担当職員の回答により、請求人らが経済的不利益を受けることになったとは認められない。したがって、信義則の法理を適用すべき特別な事情は認められないから、請求人らの主張には理由がない。(平21. 8.26 東裁(諸)平21-12)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平210009
裁決年月日
平成21年7月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、平成元年3月に請求人の申告を委任されたT会計事務所のNが、収用による代替資産の引継取得価額の計算について、①代替資産の取得価額の合計額であん分する方法、②土地から充当する方法の両方を示していずれが正しい方法かをA税務署のK特官に問い合わせたところ、土地から充当する方法でよいとの誤った指導を受け、この方法により代替資産の引継取得価額を計算し、不動産所得に係る減価償却費の計算をしたのであるから、これと異なる計算方法により行われた本件各更正処分等は、信義誠実の原則に反して違法である旨主張し、それを裏付ける証拠としてNが平成元年3月にK特官に問い合わせた日付等が記載されたメモ等を提出する。しかしながら、当審判所が認定した事実によれば、Nが平成元年3月ころ、K特官に何らかの問い合わせをしたことは推認できるものの、その具体的内容は判然としない。また、請求人の提出したメモを含む本件全証拠及び当審判所の調査によっても、NがK特官に問い合わせをした際、両者の間で具体的にどのようなやりとりがなされたかを認定・判断する証拠は見当たらない。そうすると、NがK特官に問い合わせをした際に、両者の間で具体的にどのようなやりとりがなされたかが明らかではなく、請求人は、K特官がいかなる事実を基礎としていかなる回答をしたのかを明らかにすることはできないのであり、請求人が提出したメモに「請求人の買替は土地からの適用でよい」と記載されていることのみをもって、K特官が誤った指導をしたものであると認めるには十分ではない。以上のことからすれば、本件において、請求人に本件各更正処分等による課税を免れさせてその信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別な事情の存在は認められないから、信義則の法理の適用による本件各更正処分等が違法であるということはできない。よって、請求人の主張は採用することができない。(平21. 7.30 大裁(所)平21-9)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平210009
裁決年月日
平成21年7月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件各更正処分に係る本件建物の引継取得価額については調査済みであり、原処分庁が平成3年の調査で申告内容の誤りに気付いていたが、その時点における請求人の所得金額が少なく、増差所得も見込まれないことから、更正処分等を行なわず、請求人の所得金額が増えた今になって行った本件各更正処分等は恣意的なものであり、更正権の濫用にあたるから違法であり、その全部を取り消すべきである旨主張する。しかしながら、当審判所が認定した事実によれば、平成3年にA税務署のY上席が本件建物の引継取得価額について照会を行ったこと及びその際に原処分庁が減価償却費の計算を是正させるといった格別の措置をとらなかったことを推認でき、これらのことから同上席が本件建物の引継取得価額が誤っていると認識していたことも推認することができるところ、これらのことは、課税しない状態が事実上継続したというにすぎないのであり、原処分庁が請求人の減価償却の計算結果を追認したことを意味するものではなく、また、過去の税務調査において是正が求められなかったといって、請求人の減価償却の計算について誤りがあることが明らかになった段階で是正を求めることは何ら違法なものとはいえない。本件各更正処分は、法令の規定に従っていない誤りを是正すべきであると判断の下、国税通則法第24条及び同法第70条の規定に従って、法令の規定に基づき減価償却の計算についての誤りを是正しただけのものであって、請求人に税法上の不利益を与えるものではなく、過去の年分における課税関係において、同様の誤りについて認識しつつも是正されていなかったとしても、それを理由として、本件各更正処分等が恣意的であるということはできないというべきであり、その他に本件各更正処分等が恣意的に行われたことを基礎付ける事実関係は見当たらない。よって、本件各更正処分は、国税通則法第24条及び同法第70条の規定に従ってなされたものであるから、請求人の主張は理由がない。(平21. 7. 30 大裁(所)平21-9)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平210002
裁決年月日
平成21年7月8日
裁決結果
棄却
争点番号
100204041
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/1更正権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が証拠書類等を収集している最中であるにもかかわらず、その回答を待たずに行われた原処分は、十分な調査に基づいて行われたものとはいえず、違法又は不当であるから取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、調査の方法、時期、調査の打ち切りなどについては、税務官庁に広範な裁量権が認められており、たとえ納税者が自らの主張内容を証する書類等の収集途中であったとしても、税務署長の調査による更正を妨げるものではないと解するのが相当であるところ、原処分庁は、課税要件に係る質問、検査などの調査を行い、請求人が提出した申告書に記載された課税標準等又は税額等がその調査したところと異なることが確認されたことから、原処分を行ったことが認められ、請求人が主張するような、十分な調査に基づかずに原処分が行われたという事実はない。したがって、原処分の手続に何ら違法又は不当な点は認められず、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平21. 7. 8 東裁(所)平21-2)

支部名
名古屋
裁決番号
平200075
裁決年月日
平成21年6月25日
裁決結果
棄却
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①商品先物取引に係る委託契約の取消通知により、当該先物取引に係る利益に対する課税の根拠が消失したこと、また②違法な取引に基づく利益は実際に収受していない場合は課税の対象とならない(横浜地裁平成9年(行ウ)第52号判決)ところ、商品先物取引に係る利益を実際に収受しておらず、当該先物取引が、商品先物取引の精通者の作成した鑑定書で初めて違法と確認されたことを理由に、後発的事由による更正の請求が認められると主張する。しかし本件においては、①個人的な見解にすぎない本件取引鑑定書に本件先物取引は違法である旨記載されていることが、後発的事由に該当しないことは明らかであるとともに、②仮に本件取消通知による本件委託契約の取消しという事実が生じ、それが後発的事由に該当するとしても、本件更正の請求は期限徒過した不適法なものといわざるを得ない。また、請求人は、本件取引鑑定書により違法と確認された本件先物取引に係る利益を収受しておらず、違法な取引に基づく利益については実際に収受していない場合は課税の対象とならないとする横浜地裁判決をもって、本件更正の請求は認められるべきである旨主張するが、仮に当該判決が本件に当てはまるとしても、個人的な見解が記載されたにすぎない本件取引鑑定書のみにより、本件先物取引が違法であると判断することはできず、さらに、請求人が提訴した損害賠償請求訴訟は敗訴が確定し、詐欺を理由とした告発も不起訴処分とされていることからすれば、本件先物取引が違法と認めることはできず、本件先物取引に係る利益の収受の有無にかかわらず、横浜地裁判決が適用される前提を欠く。(平21. 6.25 名裁(所)平20-75)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
金沢
裁決番号
平200009
裁決年月日
平成21年6月24日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、調査担当職員から税額○○○○円で修正申告しなければ税額を○○○○万円にするなどと脅迫を受け、冷静な判断ができなくなるとともに精神的に追い込まれて提出させられた本件各修正申告等は無効である旨主張する。しかしながら、請求人が本件各修正申告書等を提出にするに至った経緯等をみると、調査担当職員は、請求人の提出した売上げに関する資料などを基に調査した結果を取りまとめ、第1回面接において、調査結果の説明をしており、一方、請求人は、第1回面接において、①自らの判断の下、本件各修正申告書等を提出せず、②再度面接したい旨を申し出て、3日後に面接することを約し、第2回面接において③本件各修正申告書等に自ら署名押印していることが認められる。これらのことからすると、請求人は、自分の意思を調査担当職員に十分伝えており、調査担当職員は、根拠のない税額を示したものではなく、請求人の要望にも応えていることがうかがえ、他に脅迫の事実を裏付ける証拠もないから、調査担当職員の脅迫による修正申告の強要があったとは認められない。また、請求人に修正申告を無効とすべき明白かつ重大な錯誤があったとも認められない。以上のことからすると、本件各修正申告書等は、脅迫又は錯誤に基づいて提出されたものとは認められず、請求人は、自らの責任と判断の下で署名押印し、本件各修正申告書等を提出したものとみるのが相当である。したがって、請求人の主張には理由がない。(平21. 6.24 金裁(所・諸)平20-9)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平200206
裁決年月日
平成21年6月23日
裁決結果
棄却
争点番号
100204060
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/6国税局員の調査
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件各調査担当者は、国税局職員として採用され国税局の当該職員として税務署に配属された「国税局の当該職員」であり、国税通則法第27条に規定する「国税局の当該職員」である旨主張し、また、本件各更正処分等に係る通知書は、「国税局の当該職員」の調査に基づくものである旨の記載がないため、同法27条に係る虚偽及び同法第28条第2項に違反する違法がある旨主張する。しかしながら、これを本件についてみると、本件各調査担当者は、いずれも、当時、○○税務署に勤務する職員であり、「国税局の当該職員」には当たらないから、本件各更正処分等に係る通知書には、国税通則法第27条に関する虚偽記載の事実及び同法第28条第2項に違反する事実はない。(平21. 6.23 東裁(所・諸)平20-206)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平200206ほか 1件
裁決年月日
平成21年6月23日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁には、青色申告書以外の申告書に係る更正処分であっても、請求人に納得のいく根拠を明確に示すべき義務があるが、本件各更正処分等に係る通知書には、更正処分の理由の明示がなく、あいまいで抽象的な記載しかされていないことから、重大かつ明白な瑕疵がある旨及び第二次更正処分等に係る通知書には、「更正」としか記されておらず、処分内容の特定に係る表示に重大かつ明白な瑕疵がある旨主張する。しかしながら、所得税の更正及び再更正に当たって、更正通知書に更正の理由附記を要求する規定は、青色申告書に係る所得金額等を更正する場合に関する所得税法第155条第2項のみであり、それ以外の場合について、更正通知書に更正の理由附記を要求する規定はない。また、所得税の再更正に係る更正通知書に記載すべき事項は、国税通則法第28条第2項及び所得税法第154条第2項に規定されているところ、再更正処分を行う際、更正通知書に再更正と表示しなければならない旨の規定はない。これを本件についてみると、本件は青色申告書に係る所得金額等を更正する場合ではないから、本件各更正処分等に係る通知書に理由附記がなくても違法ではない。また、再更正処分等に係る通知書に再更正と表示しなければならないとする規定もないから、請求人の主張には理由がない。(平21. 6.23 東裁(所・諸)平20-206)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平200206ほか 1件
裁決年月日
平成21年6月23日
裁決結果
棄却
争点番号
100204130
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/13更正と再更正
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、第二次更正処分等は、第一次更正処分等の瑕疵の承継により、また、第一次更正処分等の取消手続を経ずに行っていることから、無効である旨主張する。しかしながら、第一次更正処分等には、取消事由となるような瑕疵はないから、第二次更正処分等が第一次更正処分等の瑕疵を引き継ぐことはない。また、再更正処分について国税通則法第26条は、先行した更正に係る課税標準等又は税額等を更正する旨規定しており、再更正処分するに当たり、先行した更正処分を取り消さなければならないとする規定はないから、請求人の主張には理由がない。(平21. 6.23 東裁(所・諸)平20-206)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平200207
裁決年月日
平成21年6月23日
裁決結果
棄却
争点番号
100204060
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/6国税局員の調査
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件各調査担当者は、国税局職員として採用され国税局の当該職員として税務署に配属された「国税局の当該職員」であり、国税通則法第27条に規定する「国税局の当該職員」である旨主張し、また、本件各更正処分等に係る通知書は、「国税局の当該職員」の調査に基づくものである旨の記載がないため、同法27条に係る虚偽及び同法第28条第2項に違反する違法がある旨主張する。しかしながら、本件各調査担当者は、いずれも、当時、○○税務署に勤務する職員であり、「国税局の当該職員」には当たらないから、本件各更正処分等に係る通知書には、国税通則法第27条に関する虚偽記載の事実及び同法第28条第2項に違反する事実はない。(平21. 6.23 東裁(所・諸)平20-207)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
平200022
裁決年月日
平成21年6月17日
裁決結果
棄却
争点番号
100204044
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/3調査理由の告知
事例集登載頁
裁決事例集No.77・469ページ

要旨

○ 請求人は、本件調査担当職員が具体的な調査理由について開示することなく調査を行ったこと、また、請求人に対して消費税の調査を行うこと及び調査対象年分についての説明を行わなかったことをもって、調査手続に違法がある旨主張する。しかしながら、質問検査権に基づいて行われる税務調査は、適正な租税負担の実現のために行うものであるから、申告がない場合又は過少申告の疑いが存在する場合だけでなくそのような疑いが明らかでない場合でも、申告の真実性、正確性を確保するために行い得ると解されており、その際に、納税者に対して個別具体的な調査理由を開示することは法律上の要件とされていない。これを本件についてみると、本件調査担当職員は、請求人に対し、平成17年課税期間及び平成18年課税期間の消費税について調査をする旨の告知をしていること、また、調査理由について申告内容の確認である旨を告げていることからすると、それ以上の具体的な調査理由を開示しなかったとしても、そのことをもって、本件調査の手続に違法な点があったということはできない。(平21. 6.17 福裁(諸)平20-22)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
平200022
裁決年月日
平成21年6月17日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集No.77・469ページ

要旨

○ 請求人は、本件調査担当職員が行った本件取引先調査をもって、調査手続に違法がある旨主張する。しかしながら、質問検査権に基づく調査において、その調査をどのように進めていくかについて定めた法令上の規定はないから、当該調査の必要があり、かつ、これと相手方の私的利益との衡量において社会通念上相当な限度にとどまる限り、調査担当職員の合理的な選択にゆだねられていると解されるところ、取引先に対する調査については、納税者本人に対する調査と同様に適正な租税負担を実現するために必要な資料を的確に収集することを目的に行われるものであって、これを行うかどうかは、納税者の事業内容、申告内容、調査に対する協力度等その納税者の個別事情からみて、調査権限を有する税務職員の合理的な選択にゆだねられていると解するのが相当である。これを本件についてみると、本件取引先調査は、本件公演が請求人の行った課税資産の譲渡等であるか否かを確認するために行われたものであることからすれば、本件調査の手続に違法な点があったということはできない。(平21. 6.17 福裁(諸)平20-22)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
平200022
裁決年月日
平成21年6月17日
裁決結果
棄却
争点番号
100204042
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/2調査権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集No.77・469ページ

要旨

○ 請求人は、本件調査担当職員がL税理士の解任を迫ったことをもって、質問検査権の濫用があった旨主張するが、請求人からはその事実を認めるに足る証拠の提出がなく、また、当審判所の調査によっても、そのような言動等があった事実は確認できなかった。したがって、調査の手続に違法が存在するとの請求人の主張には理由がない。(平21. 6.17 福裁(諸)平20-22)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
札幌
裁決番号
平200019
裁決年月日
平成21年6月12日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204050
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/5申告の勧奨と更正(通則法74条の11を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、調査担当者が実地調査における非違の内容を請求人に説明せず、一方的に更正及び決定の通知書を送付してきたのは、国税庁長官の「実地調査終了前において実施すべき事項について(指示)」に違反し、原処分の手続は違法である旨を主張するが、調査担当者は、非違の内容を請求人及び関与税理士に説明をし、修正申告等のしょうようを行っていることが認められるから、請求人の主張には理由がない。(平21. 6.12 札裁(所・諸)平20-19)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
平200023
裁決年月日
平成21年6月12日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、平成17年の調査の際、請求人と請求人の取締役との間の債権債務は、実質的には請求人と本件組合との間の債権債務であるとの理解を前提として、当該債権が返還されないことが明らかとなった時点で損失計上が可能であるとの指導を受けており、その指導と異なる原処分は信義則に反して違法である旨主張する。しかしながら、税務調査の際における相談に対する回答は、その時点で把握された事実関係に基づき、その範囲内で調査担当職員が一応の判断を示したものであり、税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したものとはいえず、信義則の法理を適用すべき特別の事情があるとは認められないことから、請求人の主張には理由がない。(平21. 6.12 仙裁(法・諸)平20-23)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平200069
裁決年月日
平成21年6月9日
裁決結果
棄却
争点番号
100204019
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、本来の納税義務者に対する徴収手続を尽くさず連帯納付義務を追及することは徴収権の濫用であり、また、原処分庁が請求人らに生じた国税の還付金を滞納国税に充当せず還付したことは、請求人らに連帯納付義務がないと認識していたものであるから、原処分庁がした各督促処分(以下「本件各督促処分」という。)は信義則に反する旨主張する。しかしながら、本来の納税義務者に対する徴収手続を尽くした後でなければ連帯納付義務に基づく徴収手続を行うことができないというものではなく、原処分庁が本来の納税義務者の利益を図る目的又は請求人らに損害を与える目的をもって恣意的に本来の納税義務者に係る徴収手続をしないまま請求人らにその履行を求めたといえる事実も認められないので、原処分庁が請求人らに対して連帯納付義務に基づく徴収手続を進めたとしても、これをもって徴収権の濫用と評価することはできない。また、還付金が国税通則法第57条《充当》の規定に反して滞納国税に充当されることなく連帯納付義務を負う者に還付された場合に、連帯納付義務が消滅することを定めた法令上の規定はなく、還付金の滞納国税への充当の有無にかかわらず、すべての相続人の固有の相続税の徴収権が消滅しない限り連帯納付義務は消滅しないので、還付金が滞納国税に充当されず請求人らに還付されたとしても、請求人らの連帯納付義務に影響を及ぼすものではないが、仮に、当該還付金が当該滞納国税に充当されず請求人らに還付されたことにより、連帯納付義務がないと請求人らが信じたとしても、そのことをもって原処分庁が請求人らのいう認識を公的見解として表明したものとは認められないから、本件督促処分は信義則に反するとまではいえない。(平21. 6. 9 名裁(諸)平20-69)

支部名
東京
裁決番号
平200191
裁決年月日
平成21年6月9日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人のした修正申告(以下「本件修正申告」という。)は、原処分庁所属の担当職員にだまされてした無効なものであるから、確定申告に基づく還付金を本件修正申告によって納付すべきこととなった税額に充当した処分は違法である旨主張する。しかしながら、税務署長は、調査結果に基づき職権で課税標準等又は税額等を更正することができるのであるから、当該職員があえて請求人をだまし、あるいは、修正申告を強要しなければならない必要性は何ら認められず、当該職員が請求人に呈示した修正申告書に記載された源泉徴収税額に誤りはなく、原処分関係資料及び当審判所の調査によっても、当該職員が請求人をだました事実は認められない。しかも、請求人の当審判所に対する答述によれば、本件修正申告が請求人の意思に基づいて行われたことは明らかである。以上のとおり、本件修正申告は有効であるから、本件修正申告の無効を理由に充当処分の取消しを求める旨の請求人の主張には理由がない。(平21. 6. 9 東裁(諸)平20-191)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平200078
裁決年月日
平成21年6月3日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件申告の基礎である本件遺産分割協議書記載の遺産分割協議がなかった、又は本件遺産分割協議書の内容を確認する時間がなかったことから、上記遺産分割協議が無効であり、それを前提とする本件申告も無効である旨主張する。しかしながら、納税申告の基礎となった遺産分割協議が無効であったとしても、それだけで当該納税申告が無効になるものでない。また、請求人は、申告の無効を主張できるような例外的な場合にあたる旨の主張をしておらず、当審判所の調査によっても、そのような場合にあたることを基礎づけるような事実を認めることができない。そうすると、この点についての請求人の主張は理由がない。しかも、本件遺産分割協議書等の作成は1時間ないし2時間をかけて行われており、同書のうち被相続人の財産が記載されているのはわずか2頁にすぎず、物理的にその内容の開示が制約された事実もないことによれば、本件遺産分割協議書等の作成時には、相続人らそれぞれが同書の記載内容を確認するに足りる状況のもと、相当の時間を費やしたものといえる。そして、実際にも、請求人は、本件遺産分割協議書の署名押印時において、その内容のうち自分に係る部分は確認しており、また、相続人らのいずれもが、同書の内容につき異議や苦情等を述べることなく、少なくとも3通の遺産分割協議書を含む書類に署名押印したことから、相続人らの間で、遅くとも署名押印時には遺産分割協議がなされたことが認められるし、他方で、請求人につき、本件遺産分割協議書等の作成時にその内容を確認する時間がなかったと認めることはできず、上記遺産分割協議が無効であるということはできない。そうすると、請求人の主張はそもそも前提を欠いており、この点でも理由がない。(平21. 6. 3 大裁(諸)平20-78)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平200078
裁決年月日
平成21年6月3日
裁決結果
棄却
争点番号
100204080
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/8処分の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件申告書の内容を確認する時間的余裕も与えられず、被相続人の全財産がどれだけあるか分からない状態で、他の相続人及び会計事務所に署名及び押印をさせられたことから、本件申告は無効であり、同申告を前提として行われた更正処分も無効であることから取り消すべきである旨主張する。しかしながら、納税申告書の記載内容の過誤が誤記、計算誤り等客観的に明白かつ重大である場合には納税申告について例外的に無効主張が認められると解されるところ、本件申告書の記載内容には計算誤りは認められず、本件申告書には請求人の氏名の記載があり、請求人氏名右側には請求人の実印により顕出された印影があり、特に不自然な点はないと認められる上、請求人は、自ら押印したことを認めているのであるから、本件申告には客観的に明白かつ重大な誤記や計算誤り等の瑕疵は認められず、この認定に反する証拠はない。また、請求人の主張するところが遺産分割協議に関する請求人の真意と本件申告書に記載された表示内容に不一致が存し、この点について錯誤があるというものであったとしても、錯誤があったこと自体、これまで説示したことに照らして認めがたい上、仮に錯誤があったとしても、その錯誤内容が客観的に明白かつ重大なものとして現れているとは到底いえない。そうすると、本件申告に関し、納税申告書の記載内容の過誤又は錯誤を理由とする無効の主張を許すべき場合には当たらないものというべきであり、本件申告を前提として行われた更正処分の効力を左右するものではないことから、請求人の主張は採用できない。(平21. 6. 3 大裁(諸)平20-78)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平200185
裁決年月日
平成21年6月2日
裁決結果
棄却
争点番号
100203990
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、受取配当金があるにもかかわらず、法人税法第23条第1項の規定を適用しないで確定申告書を提出したときは、更正の請求をすることができる旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第1項第1号の規定は、一定事項の申告等を適用条件としている所得計算の特例、免税等の措置について、その適用条件となる申告等がなかったために当該特例等の適用が受けられなかった場合には、たとえ当該特例等を適用した場合と比較して納付すべき税額が過大となっているとしても、更正の請求によっては、その過大となっている部分を減額することはできない趣旨に基づくものであるから、当該特例等の適用条件である申告等がない場合には、当該特例等を適用できず、当該特例等を適用しないで計算した課税標準等若しくは税額等に計算誤りはないから、更正の請求をすることはできない。(平21. 6. 2 東裁(法)平20-185)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平200178
裁決年月日
平成21年5月20日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集No.77・320ページ

要旨

○ 原処分庁は、請求人が確定申告書に記載した外国税額控除に係る税額等の計算に誤りがあったとして行った更正の請求(以下「本件更正の請求」という。)に対し、国税通則法第23条第1項に規定する1号事由の存否については、租税実体法である法人税法の規定により判断されるべきであり、租税実体法上、一定事項の申告書への記載等が適用要件とされているにもかかわらず、その記載がされなかった場合には、単に当該規定の適用を受けることができなくなるだけで、1号事由には該当しない旨、及び当該確定申告書に記載した税額等の計算において、請求人は、自らの選択により、控除を受ける範囲の金額を○○円とし、他に控除できる分の金額について控除を受ける範囲の金額に含めなかったのであるから、請求人が主張するように、その選択が誤りだったとしても、1号事由に該当する事実は認められないから、本件更正の請求には理由がない旨主張する。しかしながら、内国法人が、受取配当金について、外国税額控除の適用を受けることを選択し、控除対象外国法人税の額の計算の基礎としている場合において、その控除税額の算出過程において誤った計算又は解釈をしたことにより控除対象外国法人税の額が過少となり支払うべき法人税の額が過大となったときは、「税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかつたこと又は当該計算に誤りがあつたこと」に該当するものというべきである。(平21. 5.20 東裁(法)平20-178)

支部名
東京
裁決番号
平200175
裁決年月日
平成21年5月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、判決等が確定してから4月以内の期間において更正の請求をすることができる旨の原処分庁の誤指導があったため、更正の請求の期限を徒過したものであるから、当該更正の請求に対する更正をすべき理由がない旨の通知処分は、禁反言の原則あるいは、信義則に違反する旨主張する。しかしながら、原処分庁の職員において、未分割遺産に関して判決から4月以内の期間において更正の請求をすべき旨教示した事実は認められるものの、申告した財産を課税価格から減額すべき旨の更正の請求について、判決等の確定から4か月以内の期間にすることができるとの教示がされたとまでは認められず、また、同教示は、電話で行われたものであり、信頼の対象となる公的見解を表示がされたものとは認められない。したがって、明らかな誤指導があったとは認められず、納税者に対し信頼の対象となる公式見解を表示したともいえないから、更正をすべき理由がない旨の通知処分が信義則に反する旨の請求人の主張には理由がない。(平21. 5.14 東裁(諸)平20-175)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平200170
裁決年月日
平成21年4月24日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件消費税等更正処分等の通知書には理由が付記されていなければ、更正の内容が理解できないので、理由付記のない本件処分は違法である旨主張する。しかしながら、消費税等の更正処分について、更正の理由を付記すべき旨を定めた法令の規定はないから、本件消費税等更正に係る通知書に更正の理由付記がなくとも違法はない。(平21. 4.24 東裁(所・諸)平20-170)

支部名
広島
裁決番号
平200022
裁決年月日
平成21年4月23日
裁決結果
棄却
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①本件和解により、本件先物取引がX証券会社による違法な方法で行われたものであり、請求人の意思に基づくものではないことが確認されたのであるから、本件先物取引は実質的に無効な取引であり、本件各処分に係る課税標準等の計算の基礎となった事実が当該計算の基礎としたところと異なることが確定した旨、②仮に、本件先物取引が請求人の取引であったとしても、違法な取引による利得は収受しない限り課税の対象とはならないところ、上記①のとおり本件先物取引は違法な取引であり、請求人はその利得を収受していないから、本件先物取引による利得を課税の対象とすることはできない旨主張する。しかしながら、上記①については、本件和解調書の和解条項に記載された、X証券会社が請求人の主張事実を認める旨の文言の意味するところは、請求人名義で行われた本件先物取引がX証券会社による違法な方法で行われたものであるという事実をX証券会社が認めるというものであるから、請求人名義の本件先物取引が存したという事実は依然として存在しており、また、本件和解は、X証券会社が請求人の取引損失額を解決金として支払義務があることを認めたものであるが、本件各年分において、請求人がX証券会社から委託証拠金の返還又は帳尻金の支払を受けた事実は依然として存在しているから、本件和解により、本件先物取引の無効が確認されたということはできず、本件各処分に係る課税標準等の計算の基礎となった事実が当該計算の基礎としたところと異なることが確定したということはできない。また、上記②については、上記のとおり、本件先物取引は違法な方法による取引ではあるが、請求人は本件先物取引による利得を実際に享受していることが認められる。したがって、請求人の主張はいずれも理由がない。(平21. 4.23 広裁(所)平20-22)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
沖縄
裁決番号
平200007ほか 1件
裁決年月日
平成21年4月17日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁所属の職員による調査により解明された増額要因及び減額要因を加味して行なった更正の請求は、国税通則法第23条《更正の請求》第1項に定めるところの更正の請求の提出期限に抵触するとの理由のみで更正をすべき理由がないものとすることは不当である旨主張する。しかしながら、更正の請求の提出期限経過後に原処分庁所属の職員による調査があったことを理由に同期限の延長を認める法令の規定はなく、更正の請求は法定申告期限から1年以内に限ると規定されていることから、その期限を経過してなされた更正の請求は不適法なものである。(平21. 4.17 沖裁(諸)平20-7)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
熊本
裁決番号
平200023
裁決年月日
平成21年4月17日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁に提出された法人税及び消費税及び地方消費税の修正申告書は、①請求人の代表者以外の者が代表者氏名を手書きしたものであること、②修正申告した内容に重大な誤りがあったにもかかわらず、それが正しいものであるとの錯誤に陥って提出したものであること、及び③税理士が請求人の承諾なしに勝手に提出したものであることなどから無効なものであると主張する。しかしながら、当該修正申告書の代表者の署名及び記名は、請求人の業務の主宰者である甲が請求人の代表者の委任を受けて行ったものと認められること、本件において錯誤はないこと、及び当該修正申告書は、請求人の税務代理権限を有する乙税理士が原処分庁に提出したものであると認められることから、当該修正申告書は無効であるとは認められない。(平21. 4.17 熊裁(法・諸)平20-23)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平200162
裁決年月日
平成21年4月13日
裁決結果
棄却
争点番号
100204045
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/4差押え等権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、延納許可取消処分直前に応対した税務職員が支払の相談を続けていく旨の言質を与えたことから、禁反言の原則により差押処分は徴収権を濫用した処分である旨主張し、請求人の代理人は、同様の説明があった旨答述する。しかしながら、請求人の主張及び代理人の答述によっても本件職員等が本件不動産について差押処分をしないと発言したとことは伺われないし、仮に、このような発言を受けて、請求人が当該処分はされないとの認識を持ったとしても、租税法律主義の原則が貫かれるべき租税法律関係においては、禁反言等の一般条項の適用については慎重でなければならないから、税務署長その他の権限ある税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したことがその適用の前提となるというべきであり、税務職員の発言をもって禁反言の原則の適用は認められないというべきである。したがって、請求人の主張には理由がない。(平21. 4.13 東裁(諸)平20-162)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平200162
裁決年月日
平成21年4月13日
裁決結果
棄却
争点番号
100204049
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/5その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の意思に基づかない修正申告は無効であり、これに係る納付すべき税額を納付しているところ、当該申告が無効であれば、納付した金額は、延納許可に係る相続税額の納付に充てられたのであって、そうすると、延納許可取消処分の内容が全く異なったものになっていたであるから、無効な修正申告を前提にした当該処分は徴収権を濫用した処分である旨、また、修正申告の際に応対した税務職員は、支払督促は一切しない旨等の言質を与えたにもかかわらず、延納許可取消処分を行ったことは禁反言の原則に反する旨主張する。しかしながら、原処分庁が延納許可取消処分の時点において請求人には今後納期限が到来する分納税額を延納条件に従って納付する見込みがないと判断したことにつき裁量権の範囲を逸脱し、又は、これを濫用した違法があるとはいえない。また、請求人が修正申告に係る納付すべき税額を納付した事実等に照らすと、修正申告が請求人の意思に反するものであったとは認められないし、その他に客観的に明白かつ重大な錯誤があるなどの申告を無効とする事実を認めるに足りる証拠もない。さらに、税務職員が支払督促は一切しないとの発言をした代理人の答述は、これを裏付ける資料等がなく、たやすく採用できないし、仮にそのような発言があったとしても、租税法律主義の原則が貫かれるべき租税法律関係においては、禁反言等の一般条項の適用については慎重でなければならないから、税務署長その他の権限ある税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したことがその適用の前提となり、税務職員の発言をもって禁反言の原則を適用することはできないというべきである。したがって、請求人の主張にはいずれも理由がない。(平21. 4.13 東裁(諸)平20-162)

支部名
東京
裁決番号
平200159
裁決年月日
平成21年4月10日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件分割審判により、請求人の本件土地の競売に係る本件売却代金の分配額が零円であることが確定したのであるから、請求人は本件土地を相続しないと考えるべきであり、請求人の本件土地に対する所有権は存在せず譲渡益も発生しないから、本件更正の請求は認められるべきである旨主張するが、本件土地について、家事審判法第15条の4の規定による本件中間処分に基づき本件競売が行われ、その後買受人が本件売却代金を納付しているから、この時点が譲渡所得の総収入金額の収入すべき時期に当たり、この時点において、請求人は本件土地につき法定相続分の割合である7分の1の共有持分を有していたから、請求人には、その共有持分に応じた所得が帰属することになり、その後において請求人の所得に異動は生じないので、請求人の本件確定申告書には、国税通則法第23条第1項第1号に規定する、課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算誤りにより、納付すべき税額が過大であったという事実は認められない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平21. 4.10 東裁(所)平20-159)

支部名
東京
裁決番号
平200160
裁決年月日
平成21年4月10日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件分割審判により、請求人の本件土地の競売に係る本件売却代金の分配額が零円であることが確定したのであるから、請求人の本件土地に対する譲渡所得はなかったことになるから、本件更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、本件土地について、家事審判法第15条の4の規定による本件中間処分に基づき本件競売が行われ、平成18年3月15日に買受人が本件売却代金を納付しているから、この時点が譲渡所得の総収入金額の収入すべき時期に当たる。そして、この時点において、請求人は本件土地につき法定相続分の割合である7分の1の共有持分を有していたから、請求人には、その共有持分に応じた譲渡所得が帰属することになり、その後において請求人の譲渡所得に異動は生じない。したがって、請求人の本件確定申告書には、国税通則法第23条第1項第1号に規定する、課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算誤りにより、納付すべき税額が過大であったという事実は認められない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平21. 4.10 東裁(所)平20-160)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平200150
裁決年月日
平成21年4月3日
裁決結果
棄却
争点番号
100204990
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/18その他
事例集登載頁
裁決事例集No.77・150ページ

要旨

○ 請求人は、確定申告書記載のとおりの所得税が還付されたにもかかわらず、後から一方的に更正処分されることには、納得がいかない旨主張する。しかしながら、申告納税制度の下においては、納税者は、自らの判断と責任において課税標準等及び税額等を正しく計算し、申告しなければならないところ、その申告に誤りがあることが明らかになった場合には、税務署長は、国税通則法第70条に規定する期間内であれば、その明らかになった段階で、同法第24条の規定に基づき更正をするものである。したがって、原処分庁が、所得税の還付請求申告書を提出した日から3年を経過する日以前に各更正処分を行ったことには違法がなく、また、これを不当ということもできない。(平21. 4. 3 東裁(所)平20-150)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平200067
裁決年月日
平成21年3月30日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、相続税につき、原処分庁が請求人に対して調査したという事実はなく、調査手続は違法であるから、原処分庁が行なった更正処分及び過少申告加算税の賦課決定処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、 原処分庁の調査担当者は、請求人の相続税申告書を作成した税理士に対し、相続税の調査を行なう旨の事前通知を行った上、当該税理士の事務所の勤務税理士及び同事務所の事務員と面談するなどして調査を進め、その結果修正申告のしょうようを行ったにもかかわらず、請求人がこれに応じなかったことから上記各処分を行ったものであり、調査手続に違法はなく、本件調査において原処分庁が調査を行っていないとする請求人の主張は採用できない。(平21. 3.30 大裁(諸)平20-67)

支部名
大阪
裁決番号
平200068
裁決年月日
平成21年3月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、確定申告最終日に、あらじかめ電話で確定申告書の提出可能な時間を確認して午後5時過ぎに税務署へ行くと、既に玄関ドアが閉まっていたところ、ドア越しに応対した職員は、時間外収受箱への投かん等を指導することなく、「還付申告なら明日でも大丈夫」である旨の説明を行ったため、これを信じて翌16日に確定申告書を提出したものであり、原処分庁が期限後申告を理由に租税特別措置法第25条の2第3項に規定する青色申告特別控除を認めないとすることは、信義誠実の原則に反し違法である旨主張する。しかしながら、当該職員は、請求人を含む複数の納税者の一人から還付申告であるとの申立てを受けて、還付申告であれば翌日以降でも大丈夫である旨の説明をしたにすぎず、請求人から具体的な申告内容の聴き取りをした上で説明したものではないから、上記説明がすべての還付申告について述べたものとは解されず、また、期限後申告であっても当該特別控除を受けることが可能である旨を示したものではないと解される。したがって、当該職員が直ちに誤った説明をしたとは認められず、本件処分は当該職員の説明に反するものとはいえない。さらに、一税務職員が上記やり取りの中でした説明が、税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したことに該当するものでもないから、本件処分は信義誠実の原則に反するものではない。(平21. 3.30 大裁(所)平20-68)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
札幌
裁決番号
平200014
裁決年月日
平成21年3月27日
裁決結果
棄却
争点番号
100204019
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、調査担当職員による修正申告のしょうよう内容と本件各更正処分の内容が異なることは、信義誠実又は禁反言の原則に違反している旨主張するが、更正処分をするに当たって、いったん行った修正申告のしょうよう内容に原処分庁が拘束される旨の法令上の規定は存在しない上、修正申告のしょうようは、その時点における調査の状況を踏まえての調査担当職員の意見の表明にすぎず、その後の調査の進展により、最終的な課税処分の内容が異なることもあり得るのであって、修正申告のしょうよう内容と更正処分の内容が異なることをもって信義誠実、若しくは禁反言の原則に違反しているとはいえない。また、請求人は、法人税の修正申告のしょうように応じないことを理由に行われた本件各納税告知処分により不利益な取扱いを受けており、本件調査担当職員は、行政手続法第32条第2項に違反している旨主張するが、当審判所の調査の結果によれば、本件各納税告知処分は、法人税の修正申告のしょうように応じないことを理由に行われたものとは認められず、また、質問検査権の行使によって行われた本件調査の結果に基づく修正申告のしょうようについて、行政手続法第32条第2項は適用されない。(平21. 3.27 札裁(所)平20-14)

支部名
広島
裁決番号
平200021
裁決年月日
平成21年3月27日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、平成18年分の所得税について、期末の買掛金に係る仕入れ等の額を、事業所得の金額の計算上必要経費に算入していないから更正をすべき理由があり、本件更正の請求に係る更正後の課税標準等又は税額等は、当該年分の所得税調査を行った原処分庁所属の職員が調査において確認した事項及び本件更正請求書に添付した資料を基に計算できるから、原処分庁は、更正をすべき理由がない旨の通知処分を取り消し本件更正の請求を認めるべきである旨主張するが、請求人は、当審判所に対して、期末の買掛金残高を証明する書類を提示等したものの、総勘定元帳などの書類を提出しないことから、当審判所は、平成18年末に請求人の必要経費に係る買掛金残高が存していたことは確認できたものの、請求人の主張する買掛金の額が事業所得の金額の計算上必要経費に算入されていないことは確認できない。したがって、請求人は、請求人が主張する納税申告書に記載した事業所得の金額が真実と異なることを十分立証しているとはいえず、他にそのことを認めるに足りる証拠もないから、本件更正の請求については、課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったことにより、納付すべき税額が過大であるときに該当する場合とはいえないから、本件更正の請求に対し、更正をすべき理由がないとした本件通知処分は適法である。(平21. 3.27 広裁(所・諸)平20-21)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平200020
裁決年月日
平成21年3月24日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集No.77・232ページ

要旨

○ 請求人は、原処分庁は納税告知処分に当たって給与等の受給者に対し、処分内容を説明する必要があり、その説明をせずに行った本件各納税告知処分は調査手続に違法がある旨主張するが、源泉徴収制度の下においては、源泉所得税の納税に関し、国と法律関係を有するのは支払者のみで、受給者との間には直接の法律関係は生じないものと解されているから、原処分庁が納税告知処分を行うに当たり、受給者に対して源泉徴収義務の存否について説明する義務はなく、原処分において、受給者に対し処分の内容を説明しなかったことをもって、手続の違法があるとはいえない。また、請求人は、原処分庁が、その根拠が存しないにもかかわらずグロスアップ計算により源泉所得税額を算出したことは、調査手続に違法があり、その後、原処分庁は、グロスアップ計算によらない方法により源泉所得税額を算出して変更の処分を行ったが、原処分の違法は治癒されない旨主張するが、当該瑕疵は、調査が存在しないと同視できるほどの重大な瑕疵に当たるとはいえないから、処分の取消事由とはならない。(平21. 3.24 広裁(諸)平20-20)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平200059
裁決年月日
平成21年3月23日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、調査担当職員の修正申告のしょうように基づき提出した修正申告書の課税標準は過大であり、その原因は当該調査担当職員の調査不足という明白な瑕疵による必要経費の算入漏れであるから、当該修正申告書を提出したことには重大かつ明白な錯誤があり無効である旨主張する。しかしながら、請求人が主張する算入漏れがあったとする必要経費は、請求人自らが資料を提示しない限りこれを把握することは困難であるところ、本件調査担当職員は請求人に対して何度も必要経費の算入漏れを検討するよう依頼しているにもかかわらず、調査時において当該調査担当職員に提示しなかったものであり、当該調査担当職員の対応に問題があったとは認められないことから、そこに重大かつ明白な錯誤があったとはいえず、請求人の利益を著しく害すると認められる特段の事情があったとも認められないから、請求人の主張は採用できない。(平21. 3.23 大裁(所・諸)平20-59)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平200059
裁決年月日
平成21年3月23日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、修正申告等のしょうようにより提出された修正申告書等の内容に誤りがあることが判明した場合には、請求人の権利として更正の請求ができる期限を経過した後であっても、原処分庁はその誤りを認めて職権により減額の更正処分をすべき義務がある旨主張する。しかしながら、請求人の主張する職権による減額更正を義務付けた法令上の規定はなく、また、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号は、更正の請求ができる期間を当該納税申告書に係る国税の法定申告期限から1年以内に限る旨規定しているところ、税法における申告納税制度が申告期限を定め納税者がその期限内に十分な検討をした後、期限内申告を期待していることからすれば、期限後において申告内容を改める請求を無制限に認めることは法律関係の安定性の観点からも適当ではないと解され、また、更正の請求の期限が経過した後、納税者から同法第24条《更正》に規定する職権による更正を求められた場合に、課税庁が常に更正を義務付けられるものと解することは、更正の請求に設けられた期間の期限を実質上無意義なものとすることになるから、同法第23条第1項に規定する期間を経過した後に、納税者が課税庁に対して職権による減額の更正を求め、職権の発動をする契機とするに足りる関係書類を提出した場合、減額の更正をするかどうかは課税庁の裁量に属するものと解するのが相当であるところ、本件において原処分庁が減額更正をしなかったことにつき、裁量権の逸脱・濫用があったと評価すべき事情は見当たらないから、請求人の主張は、独自の解釈に基づくものであり採用できない。(平21. 3.23 大裁(所・諸)平20-59)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平200059
裁決年月日
平成21年3月23日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、調査担当職員が、修正申告のしょうように際し、極めて誘導的で請求人の正常な判断力を阻害するような高圧的な態度や大声で脅迫して請求人に恐怖を感じさせ修正申告書の提出を強要し、修正申告書に強制的に署名押印させたことから、修正申告は無効である旨主張する。しかしながら、請求人の主張するような事実はなく、また、請求人は、数回にわたり当該調査担当職員から説明を受け、その内容を検討した上で税理士が作成した当該修正申告書等に署名押印して提出していると認められるから、請求人の主張は採用できない。(平21. 3.23 大裁(所・諸)平20-59)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平200059
裁決年月日
平成21年3月23日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、修正申告書の提出の基因となった調査は、請求人から申告事務を受託した者が税理士資格を有しないにもかかわらず税理士の業務を行っていることを調査担当職員が知りながら同人を調査に立会わせたり、税理士の名義を借りて修正申告書等を提出させるなど、同人の税理士法第52条《税理士業務の制限》違反行為を容認し又はこれに加担した違法なものであり、修正申告は無効である旨主張する。しかしながら、調査担当職員は、調査の事前通知を、請求人が提出した確定申告書に記載されていた税理士の事務所を通じて行い、当該税理士の事務所の担当者を調査に立ち合わせたのであり、また、当該修正申告書を作成した税理士は、請求人から税務代理権限の委任を受けた者であると認められるから、請求人の主張には根拠がなく採用できない。(平21. 3.23 大裁(所・諸)平20-59)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平200016
裁決年月日
平成21年3月13日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、保証債務の履行に伴う損失の金額を必要経費に算入してきたのは、前回調査における前回調査担当者の指導に基づくものであるから、これを認めないとする原処分は、禁反言の法理に反し、違法である旨主張する。しかしながら、請求人が主張する内容の指導があったとは認められないから、禁反言の法理の適用の要否を検討するまでもなく、請求人の主張には理由がない。(平21. 3.13 広裁(所)平20-16)

支部名
名古屋
裁決番号
平200055
裁決年月日
平成21年3月11日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁所属の職員が請求人の所得税の確定申告書に誤りはないと回答した後にされた更正処分は、禁反言の法理に反する旨主張する。しかしながら、禁反言の法理の適用については、租税法規の適用における納税者間の平等、課税の公平という要請を犠牲にしても、なお当該課税処分等に係る課税等を免れしめて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情がある場合に、初めてその適用を考えるべきものであると解されるところ、申告納税制度の下では、税の申告は、納税者の自己の判断とその責任において行うものであるから、原処分庁所属の職員が請求人の主張のとおり回答し、請求人がそれを信頼して誤った確定申告書を提出することとなったとしても、そのことが請求人にとって、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしても納税者の信頼を保護しなければならないといえるような特別の事情に当たるとは認められない。したがって、本件には禁反言の法理を適用することができない。(平21. 3.11 名裁(所)平20-55)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平200140
裁決年月日
平成21年3月9日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、平成16年分及び平成17年分の所得税の各更正の請求が、国税通則法第23条の更正の請求期限を徒過してされたものとしても、同法第70条第2項第1号に規定する減額更正についての除斥期間は5年であるから、その期間内にされた本件各更正の請求は適法なものである旨主張する。しかしながら、納税者の側からの申告に係る税額等の減額変更については、更正の請求の手続によるべきであり、その期限は、所得税の確定申告書に係る法定申告期限から1年以内に限られる一方、国税通則法第70条第2項第1号の規定は、税務署長が、納税申告書に記載された課税標準等又は税額等の計算が、国税に関する法律の規定に従っていないこと又はその調査したところと異なることを知ったときに行う一方的な減額更正を行う場合の除斥期間を定めたものであり、更正の請求期限を徒過した場合に期限を延長するものではない。したがって、平成16年分及び平成17年分の所得税の各更正の請求は、いずれも平成20年2月28日にされているものであるから、いずれも国税通則法第23条第1項に規定する更正の請求の期限を徒過してなされた不適法なものであり、平成16年分及び平成17年分の所得税の各更正の請求に対し、更正をすべき理由がないとしてなされた本件各通知処分は適法である。(平21. 3. 9 東裁(所)平20-140)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平200014
裁決年月日
平成21年3月5日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁所属の職員と相談した際に、税込経理方式を積極的に選択させ届出させたことなどを理由として、本件各課税期間の消費税等の確定申告書は、錯誤により提出したのであるから無効であり、請求人が還付を受ける消費税等を事業所得等の金額の計算上総収入金額に算入した原処分は違法である旨主張する。しかしながら、請求人の主張する真意は動機に過ぎないこと、消費税課税事業者選択届出書等を提出するに当たり所得税における経理処理について税込経理方式を積極的に選択させ届出させたという事実を認めることはできないことからすると、本件各課税期間の消費税等の確定申告の記載内容に過誤があるか否かにかかわらず、客観的に明白かつ重大であるとまではいえないから、錯誤を主張することは許されない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平21. 3. 5 広裁(所)平20-14)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平200014
裁決年月日
平成21年3月5日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、還付を受ける消費税等の額を本件各所得金額の計算上総収入金額に算入する必要はない旨の本件職員の指導を信頼し、その指導に従い所得税の申告をしたものであるから、還付を受ける消費税等の額を本件各所得金額の計算上総収入金額に算入することは、信義則に反する旨主張する。しかしながら、本件職員は、請求人に対し、還付を受ける消費税等の額を所得税の本件各種所得の金額の計算上総収入金額に算入する必要はないという趣旨の説明をしたものと認められるものの、それは税務署長等の権限を有する者の公式の表明ではなく、税務官庁が公的見解を表示したということはできないから、本件において、信義則の法理は適用されない。(平21. 3. 5 広裁(所)平20-14)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平200053
裁決年月日
平成21年3月3日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集No.77・194ページ

要旨

○ 請求人は、税務署の職員の指導に基づきみなし配当は生じないと判断し、源泉徴収を行わなかったのであるから、当該指導と異なる納税告知処分等は、信義誠実の原則に反し違法である旨主張するが、当該指導を受けたと主張する請求人の顧問税理士の事務員の答述はあいまいで信用できず、当該指導をしたとされる個人課税担当職員は、そのような指導をした記憶がなく、仮にみなし配当についての質問があった場合は、法人課税部門に案内する旨詳細に答述していること及び同じく当該指導をしたとされる法人課税担当職員は、指導した事実がない旨明確に否定するほか、同人が各相談を受ける都度記載していたと認められる大学ノートに当該指導の記載がないことを考え併せると、請求人が主張するような指導があったとは認められず、原処分庁が請求人に対して与えた公的見解の表示に反する処分であるか否かを判断するまでもなく、信義誠実の原則を適用する余地はない。(平21. 3. 3 大裁(諸)平20-53)

支部名
関東信越
裁決番号
平200039
裁決年月日
平成21年2月26日
裁決結果
棄却
争点番号
100203060
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/6請求手続
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、修正申告書を提出した日以降、当初の確定申告書に記載した所得金額等が正しい旨を、機会あるごとに原処分庁の職員に口頭で伝え、本件更正請求書も、原処分庁の求めに応じ、原処分庁の職員と共に作成し、提出したものであるから、本件更正の請求は、適法なものである旨主張するが、本件更正の請求は、国税通則法第23条第1項第1号に規定する事由を理由とするものであると認められるところ、その提出期限を経過した平成20年4月23日に提出されているから、本件更正の請求は、不適法な更正の請求であり、仮に、請求人が主張するような事情があったとしても、本件更正請求書が国税通則法第23条第1項の規定している期間に提出されていない以上、本件更正の請求が適法なものとなるものでもない。(平21. 2.26 関裁(所)平20-39)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
沖縄
裁決番号
平200004
裁決年月日
平成21年2月24日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が滞納国税を徴収するために請求人の債権についての差押処分を行い、これに対し請求人が原処分庁に異議申立書を提出した際、請求人の代表者であるCとともに原処分庁に出向いたB社の代表者であるDが、当該滞納国税については同人が責任を持って支払うことを原処分庁の徴収担当職員に約束し、原処分庁は納得して当該差押処分を解除したので、請求人には当該滞納国税の支払義務はないものと判断したのであるから、当該滞納国税の納税義務については法律的に解決しているのであり、その後に原処分庁が行った充当処分及び委託納付は、信義則に反し違法である旨主張する。しかしながら、原処分庁の徴収担当職員の当審判所に対する答述及びDの当審判所に対する答述によれば、原処分庁の徴収担当職員は、CとDが原処分庁に来署した際、当該滞納国税の納税義務者は請求人である旨説明しており、その時及びその後においても、原処分庁の徴収担当職員が請求人に対して当該滞納国税を納付しなくてよい旨の説明をした事実は認められず、また、原処分庁が差押処分の解除を行ったのは、差し押さえた債権を取り立てた場合には、従業員への給与支払のための資金繰りに窮して請求人の事業の継続が困難になるおそれがあったところ、換価の猶予をすれば差押えを解除することができるが、換価の猶予をするためには、担保が必要であったという状況の下で、Dが当該滞納国税の納付について保証する旨の納税保証書の提出が見込まれたためである。そうすると、本件においては、原処分庁が請求人に対して当該滞納国税の納税義務を免除するとか、請求人から当該滞納国税を徴収しない、あるいは、請求人の法人税並びに消費税及び地方消費税についての還付金等が発生したとしても当該還付金等を当該滞納国税に充当又は委託納付しない旨の公的見解を表示した事実が認められないのであるから、当該充当処分及び当該委託納付が信義則に反するものであるということはできない。(平21. 2.24 沖裁(諸)平20-4)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平200129
裁決年月日
平成21年2月23日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人が、原処分はその基礎となる客観的事実、証拠資料が請求人に示されておらず違法である旨主張する。しかしながら、課税処分を行うに当たり課税処分を受ける納税者に対して、原処分庁が課税要件事実の存在を証明する証拠を示すべきことを定めた法令上の規定はないから、原処分庁が証拠を示さなかったからといって、課税処分が違法となるものではないから、この点についての請求人の主張は当審判所の採用するところではない。(平21. 2.23 東裁(法・諸)平20-129)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平200126
裁決年月日
平成21年2月20日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が長期間にわたり滞納国税の徴収権を行使せずに放置したことから、もはや保証した滞納国税の徴収権を行使されないものと信ずべき正当の事由を有するに至っていること、また、原処分庁が、請求人に対し納税を保証した滞納国税がその全額に及ぶとの説明を欠いていることから、差押処分をしたことが信義誠実の法理に反する旨主張する。しかしながら、長期間にわたって滞納国税の徴収権の行使がされないことをもって、もはや請求人が保証した滞納国税の徴収権を行使されないものと信じたとしても、また、原処分庁が請求人に対し納税を保証した滞納国税について説明を欠いたことをもって、もはや請求人が保証債務の履行を求められることはないと信じたとしても、これらのことは、原処分庁が請求人に対し信頼の対象となる公的見解を表示したことには当たらず、信義誠実の法理を適用して差押処分を違法とすることはできない。したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平21. 2.20 東裁(諸)平20-126)

支部名
金沢
裁決番号
平200005
裁決年月日
平成21年2月16日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件修正申告書の提出は調査担当職員が修正申告をせかすなど無知な納税者に対してごまかす意図を持ってなされた違法な調査手続によるものであり、錯誤により無効である旨主張する。しかしながら、請求人は、調査担当職員から、被相続人に係る相続税の申告について、土地の評価の誤りなどがある旨の説明を受けた後、再度調査担当職員と面接し、本件遺産一覧表に基づき調査結果の説明を受け、修正申告のしょうように応じて自らが署名押印した本件修正申告書を提出したものと認められるから、本件修正申告書を提出する経緯において、調査手続に違法な点は認められないし、請求人からは、本件修正申告書の修正内容に係る課税要件あるいは課税要件事実に関しての具体的な主張及び証拠の提出がなく、また、当審判所の調査においても本件修正申告書の記載内容に是正すべき過誤があるとも認められない。したがって、本件修正申告書の提出を調査担当職員から急がされたとしても調査手続に違法があったとはいえず、また、本件修正申告書の提出が無効となるような客観的に明白かつ重大な錯誤は見当たらないから、請求人の主張には理由がない。(平21. 2.16 金裁(諸)平20-5)

支部名
東京
裁決番号
平200121
裁決年月日
平成21年2月12日
裁決結果
棄却
争点番号
100204100
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/10守秘義務違反等と更正
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件税務調査に守秘義務違反及び脅迫行為の各違法があるから本件決定処分も違法である旨主張する。しかしながら、本件決定処分については、本件税務調査とは別の税務調査によって収集された資料からその客観的な課税要件を成す具体的事実の存在を認めることができ、本件税務調査の違法を前提としても、本件決定処分の課税の根拠が損なわれることはないし、請求人が主張するような行為及び言動があったとしても、これらだけでは、本件税務調査が行われたこと自体を否定するまでの重大な違法があったとは認められないから、請求人の主張には理由がない。(平21. 2.12 東裁(所)平20-121)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平200043
裁決年月日
平成21年1月29日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、証券投資信託に係る償還差益の所得区分を配当所得ではなく雑所得と誤って本来総所得金額に含める必要のないものを含めて申告したことについて、更正の請求が認められる事由に該当する旨主張する。しかしながら、当該償還差益は配当所得の金額の計算上収入金額に算入されるべきものであるとともに、所得税の課税標準である総所得金額に算入されるべきものであると認められるから、請求人が本件償還差益を総所得金額に含めて申告したこと自体に法の解釈適用の誤りはなく、配当所得の金額に算入すべき本件償還差益を雑所得の金額に算入したことをもって、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号が規定する「課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従つていなかつたこと」に該当するということはできない。(平21. 1.29 大裁(所)平20-43)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平200032
裁決年月日
平成21年1月28日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、前回調査担当者が前回調査の際、棚卸粉飾額を計上した経緯等について説明を受けた上で、これを是正する指摘をせずに、平成14年度の修正申告を収受し、これを前提として16年12月期の更正処分した事情から、当該経理処理が正当であると認識し、引き続き申告納税を続けたのであるから、本件調査において当該経理処理が誤りであるとしてなされた原処分は、信義則に反し違法である旨主張する。しかしながら、信義則の適用があるためには、税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したことにより納税者がその表示を信頼しその信頼に基づいて行動したことが必要であるところ、請求人は、前回調査から本件調査までの間の何らかの公的見解の表示を信頼しそれに基づいて申告したのではなく、その他の公的見解の表示を信頼してそれに基づいて何らかの行動をしたものではないことから、原処分に信義則に反する違法はないというべきである。(平21. 1.28 関裁(法)平20-32)

支部名
関東信越
裁決番号
平200031
裁決年月日
平成21年1月16日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、失念して特定上場株式等非課税選択申告書に記載漏れとなったA株式の譲渡についても、租税特別措置法に規定する特定上場株式等に係る譲渡所得等の非課税の特例を適用することができ、更正の請求は認められるべきである旨主張するが、請求人が所轄税務署長に提出した特定上場株式等非課税選択申告書には、A株式の譲渡に係る記載も、同譲渡に係る取得対価の額を証する書類の添付もなかったことから、同譲渡は、同特例の手続要件を満たしていない以上、同特例を適用することはできず、当該譲渡に係る所得を、株式等の譲渡に係る所得に算入して申告したことは、国税通則法第23条第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当しないといわざるを得ない。(平21. 1.16 関裁(所)平20-31)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
札幌
裁決番号
平200005
裁決年月日
平成21年1月7日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、国税庁長官の指示文書を根拠に、相続税の更正通知書に理由の附記をすることは原処分庁に義務付けられており、通知書に理由の附記がされていない本件更正処分は適正な手続を欠いた不当な処分である旨主張するが、相続税の更正通知書については理由の附記を義務付けた法令上の規定はなく、また、国税庁長官の指示は、法規たる性格を有せず関係下級行政庁ないしその職員を拘束するにすぎないことから、理由の附記の有無が直ちに課税処分自体に影響を及ぼすものではなく、本件更正処分が適正な手続を欠いた不当な処分であるということはできない。(平21. 1. 7 札裁(諸)平20-5)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平200108
裁決年月日
平成20年12月18日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①請求人の提出した確定申告書に基づき原処分庁が所得税の還付を行ったことは、原処分庁が当該申告書を適正に近いものである旨の表示をしたものであること、及び②原処分庁所属の職員が、一旦請求人と連絡を取った後、長期にわたり何の連絡もしなかったことは、原処分庁が当該申告書が適正である旨の黙示の公的見解を表示したものであることから、本件更正処分は信義則に反する旨主張する。しかしながら、原処分庁は、所得税法第138条第1項及び所得税法施行令第267条第4項の規定に従い、当該申告書に記載された還付金を還付したにすぎず、当該還付行為は、原処分庁が請求人の申告書に記載された還付金の額を正当と認めて還付したものとは認められない。また、原処分庁の職員は、請求人に対し、請求人の受領した解決金はゴルフ会員権の譲渡代金ではなく預託金の返還によるものである旨を再三にわたり説明し、修正申告書の提出をしょうようしているから、原処分庁が請求人に対して連絡しなかった期間があることをもって原処分庁が請求人の申告書は適正である旨の公的見解を黙示的に表示したとはいえない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平20.12.18 東裁(所)平20-108)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
平200007
裁決年月日
平成20年12月17日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る調査の担当職員は「必要な調査及び請求人が要請した重要な調査」をしなかったから違法である旨主張する。しかしながら、請求人が本件調査において実施していないとする「必要な調査及び請求人が要請した重要な調査」については、それを実施していないことが、調査の手続が刑罰法規に触れ、公序良俗に反し又は社会通念上相当の限度を超えて濫用にわたる等重大な違法性を帯びているとは認められず、また、当審判所の調査によれば、調査担当職員は、十分な調査を行ったと認められることからすると、原処分は、何らの調査なしに行ったに等しいものと評価を受ける場合に当たらず、本件調査の手続に違法はない。(平20.12.17 福裁(所)平20-7)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平200105
裁決年月日
平成20年12月16日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件における更正処分に係る更正通知書に記載された更正の理由では、更正決定により否認する必要十分な理由付けではない旨主張する。しかしながら、請求人が提出した確定申告書は青色申告書以外のいわゆる白色申告書であり、白色申告書については、国税通則法及び所得税法のいずれにも更正通知書に更正の理由を附記しなければならない旨の規定はないことから、更正通知書に記載された更正の理由の不備をもって本件更正処分等が違法又は不当になるものではない。(平20.12.16 東裁(所)平20-105)

支部名
熊本
裁決番号
平200010
裁決年月日
平成20年12月15日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、源泉徴収義務者である甲社が、本件役員報酬について、誤って過大に所得税の源泉徴収をしたのであるから本件通知処分を取り消すべきである旨、また、甲社は既に破産しており、過大に徴収された源泉所得税の還付を国に対してしか請求できないのであるから、本件更正の請求を認めるべきである旨主張する。しかしながら、所得税法上、仮に、請求人が主張するとおり、甲社が誤って過大に源泉徴収をしたのであれば、源泉徴収義務者である甲社が過誤納金の還付請求手続により、誤って源泉徴収された金額について、その還付を国に対し求めることとなるのであって、受給者である請求人自らが直接国に対して、所得税の確定申告の手続により、その還付を請求することはできないことになる。また、源泉所得税の徴収・納付に誤りがある場合、受給者は、何ら特別の手続を経ることを要せず直ちに支払者に対し、本来の一部不履行を理由として、誤って徴収された金額の支払を直接に請求することができるところ、支払者が破産手続開始決定を受けて、その破産管財人が選任された場合、破産管財人は破産法第78条《破産管財人の権限》の規定により、破産者に係る破産手続の一切を専属的に行う者であり、源泉徴収に係る租税も含め、租税の申告納付は破産財団の管理処分の一環とみることができるから、破産会社に関する源泉所得税に係る手続は、破産管財人が負うものと解される。そうすると、本件の場合、甲社は、破産手続開始決定を受けて、その破産管財人が選任されており、請求人は、誤って徴収されたとする源泉徴収税額について、破産管財人に対して、その還付を請求することができるのであるから、原処分は相当である。(平20.12.15 熊裁(所)平20-10)

支部名
大阪
裁決番号
平200036
裁決年月日
平成20年12月15日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、過少申告加算税の賦課決定の基となった所得税の修正申告は、調査担当職員の商品先物取引に係る誤った説明を信じてしたものであり錯誤による無効である旨主張するが、当該修正申告の商品先物取引に係る雑所得の金額は正しく計算されており、当該申告は適正な所得金額等を申告するものであると認められ誤りは存在しないことから請求人の主張は採用できない。(平20.12.15 大裁(所)平20-36)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平200006
裁決年月日
平成20年12月12日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、相続税の更正通知書に処分理由が記載されていないのは不当である旨主張する。しかしながら、国税通則法第28条第2項は、更正通知書の記載事項として、その更正前及び更正後の課税標準等及び税額等、その更正によって新たに納付すべき又は減少する税額を記載する旨を規定しているのみで、更正の理由は記載事項とされておらず、また、相続税法上、相続税の更正処分をするに当たり、更正通知書にその更正の理由を附記しなければならない旨の規定も存しない。したがって、本件更正通知書に更正の理由が記載されていないことをもって本件更正処分が違法となるものではなく、また、不当とする理由もないから、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平20.12.12 広裁(諸)平20-6)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平200026
裁決年月日
平成20年12月11日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件修正申告のしょうように際して、本件担当職員から本件特例に関する説明があれば、本件修正申告書を提出することはなかったから、本件修正申告は、無効である旨主張するが、申告納税制度の下、修正申告は、納税者の判断と責任においてなすべきものであるところ、本件譲渡所得を得ていた請求人においては、その提出期限までに特定上場株式等非課税適用選択申告書を提出しなかった以上、本件担当職員の指摘にかかわらず、第一次的には、請求人自身の判断によって自主的に修正申告書を提出することによって、正当な税額等に変更する必要があったのであり、本件担当職員は、本件譲渡所得について、申告する必要がある事実を指摘したにすぎず、また、請求人は、本件担当職員の指摘を受けて、本件担当職員が所得金額等を記載した修正申告書の用紙に、署名、押印して提出したのであるから、本件担当職員が本件特例について説明しなかったからといって、本件修正申告が無効となるものではない。(平20.12.11 関裁(所)平20-26)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平200026
裁決年月日
平成20年12月11日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分は、過少申告加算税の賦課要件である有効な修正申告がない違法な処分である旨主張するが、本件修正申告書は、本件担当職員が請求人に対し、本件譲渡所得が申告漏れとなっている旨指摘した上で、修正申告をするようしょうようしたところ、請求人が、本件担当職員が所得金額等を記載した修正申告書の用紙に、請求人が自ら署名、押印して提出したものであり、有効なものと認められるから、請求人の主張は理由がない。(平20.12.11 関裁(所)平20-26)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平200034
裁決年月日
平成20年12月11日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、平成16年分の所得税の確定申告の際に税務署の担当者が誤った説明を行ったために、平成16年分の所得税の確定申告書において株式譲渡損失金額を翌年に繰り越す手続ができなかったのであるから、株式譲渡損失金額の繰越控除を認めない旨の原処分は、信義誠実の原則に反し違法である旨主張し、請求人はこれに沿う答述をする。しかしながら、請求人は、担当者の説明内容等に関する記録を残していない旨答述し、その他請求人の主張を裏付ける証拠の提出はなく、また、担当者は、税務署の相談会場において請求人の相談に対応したか否か及びその説明内容等について覚えていない旨答述しており、さらに、当審判所の調査によっても、赤字であれば申告は不要である旨の請求人主張の回答を担当者が請求人に対してした事実を認めるに足りる証拠はない。以上のことからすれば、他の証拠による裏付けを欠く請求人の答述を直ちに採用することはできず、その他請求人の主張する事実を認めるに足りる証拠はない。したがって、請求人の主張は、その前提を欠き、採用することができない。なお、仮に、担当者が、請求人主張の趣旨の説明をしていたとしても、一般に、納税相談は、税務署側で具体的な調査を行うこともなく、相談者の申立てに基づきその申立ての範囲内で、行政サービスとして納税申告をする際の参考とするために税務署の一応の判断を示すものにすぎず、そのような納税相談における担当者の回答は、税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したことには該当しないというべきであるから、請求人が当該回答を信頼して平成16年分の所得税の確定申告書を提出したとしても、信義誠実の原則の法理を適用することはできないというべきである。したがって、請求人の主張は採用できない。(平20.12.11 大裁(所)平20-34)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平200083
裁決年月日
平成20年12月2日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が査察調査及び管轄の違う税務署の調査で収集された資料に基づいて行った更正処分等は、調査手続を欠いた違法な処分であるから取り消すべきである旨主張する。しかしながら、課税庁が、犯則調査の過程で収集された資料の引継ぎを受け、当該資料を課税処分を行うために利用することは許されると解され、また、原処分庁が犯則調査の過程で収集された資料や既に課税庁の内部で収集した資料を検討し、請求人の正当な課税標準等及び税額等を認定することは、国税通則法第24条に規定する調査に含まれると解される。そして、本件においては、原処分担当者は、本件課税資料等を基として部内資料等との照合及び検討をした結果に基づいて、請求人の所得金額を算出したところにより本件更正処分等を行っていることが認められるから、本件告知処分は、国税通則法第24条が規定するところの調査に基づいてなされた適法なものである。 (平20.12. 2 東裁(所)平20-83)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
平200006
裁決年月日
平成20年12月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、交付要求処分及び差押処分の前提となった相続税の申告に係る相続財産の中に、本来相続財産に当たらない不動産が含まれていることから、本件申告が無効であり、したがって、当該交付要求処分及び当該差押処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、納税者が錯誤による申告の無効を主張できるのは、その錯誤が客観的に明白かつ重大であって、租税法規が定めた方法以外にその是正を許さないならば納税者の利益を著しく害すると認められる特段の事情がある場合に限られると解されているところ、請求人が相続財産に当たらないと主張する不動産については、相続登記により請求人に所有権が移転していることからすれば、当該不動産を相続財産とする本件申告に客観的に明白な過誤があったとは認められないから、本件申告が錯誤により無効であるとはいえない。(平20.12. 1 仙裁(諸)平20-6)

支部名
関東信越
裁決番号
平200020
裁決年月日
平成20年11月20日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、前回調査において、調査担当職員に対し、5年以上前に行った仮装経理により過大に計上していた売掛債権を消去するため、実際の取引に基づかない不動産仕入金額を法人税の損金の額に算入している旨説明したところ、同職員は、請求人に対しこの経理処理を了解したとの心証を与えた上、原処分庁も何らの処分も行わなかったから、原処分は、前回調査で了解された事項を覆す内容で行われたものであり、信義誠実の原則に反し違法である旨主張するが、前回調査の検討内容等からすれば、同職員はこの仕入計上額を確認していなかったと推認でき、また、請求人が、既に過大申告を是正することができなくなっていたことを承知していることから、あえて説明するのは不自然であり、原処分庁が請求人に対しこの経理処理を容認していたとは認められない。(平20.11.20 関裁(法)平20-20)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平200027
裁決年月日
平成20年11月18日
裁決結果
棄却
争点番号
100204042
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/2調査権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、調査担当者が請求人の所在地に臨場する以前に、請求人に無断で金融機関に対して調査をしたこと、とりわけ請求人の代表者の家族名義の預貯金の口座を調査したことをもって、調査の手続に違法がある旨主張する。しかしながら、金融機関に対する調査を行うに当たって、請求人に対して直接調査を行うことや、請求人の承諾を得ることを義務付ける法令の規定は存在しないところ、請求人の代表者及び請求人の顧問税理士の申述によれば、請求人は調査時において、帳簿書類の作成保存を適正に行っていなかったと認められることに照らすと、請求人主張の点をもって、調査担当者に裁量権の逸脱、濫用があったということはできない。また、調査担当者が取引内容を照合したのは、請求人及び請求人の代表者名義の預貯金口座のみであり、審判所の調査によっても、請求人の代表者の家族名義の預貯金が調査された事実を認めるに足りる証拠はないから、請求人の主張は前提を欠く。したがって、請求人の主張は採用できない。(平20.11.18 大裁(法・諸)平20-27)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平200027
裁決年月日
平成20年11月18日
裁決結果
棄却
争点番号
100204042
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/2調査権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、調査担当者が、調査の最終日に初めて上乗せ額を指摘したことをもって、調査手続に違法がある旨主張する。しかしながら、売上げ等の計上漏れを指摘する時期についての法令上の定めはないところ、仮に、同日の時点までに売掛金に関する指摘がなかったとしても、請求人は、売掛金の存在自体は当然に認識していたはずであるところ、調査の最終日から原処分が行なわれた日まで2か月以上の期間があり、請求人としては、その間に上乗せ額の内容や経費の計上漏れの有無を確認し、これを調査担当者に説明することが十分可能であったということができるのであって、以上に照らすと、調査の最終日に上乗せ額を指摘したことをもって、調査担当者に裁量権の逸脱、濫用があったということはできない。(平20.11.18 大裁(法・諸)平20-27)

支部名
名古屋
裁決番号
平200028
裁決年月日
平成20年11月18日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の夫が上場株式の譲渡所得について原処分庁へ事前に相談した際の原処分庁所属の職員の回答が正しいと信じて、確定申告したのであるから、当該回答と異なる内容の更正処分は、違法・不当である旨主張する。請求人の主張を信義誠実の原則により更正処分の取消しを求める主張と解したとしても、上場株式の譲渡所得について判断を示したのは、請求人の夫から税務相談を受けた税務職員にすぎないから、当該職員の回答が納税者の信頼の対象となる税務官庁の公的見解とは認められず、納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情があるとは認められないから、更正処分が違法・不当とはいえない。(平20.11.18 名裁(所)平20-28)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平200030
裁決年月日
平成20年11月18日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、平成18年4月1日から平成19年3月31日までの課税期間の消費税及び地方消費税の更正処分は、処分理由の事前の説明がないままに行われているので違法である旨主張する。しかしながら、税務署長が更正処分を行う場合に、納税者に対し、当該処分に係る資料を開示してその理由等を説明することは、法令上の要件とはされていないし、消費税等の更正処分の通知書に、その理由を附記すべきとする法令上の規定もないことから、処分理由の説明がないことをもって本件更正処分が違法となるものではない。(平20.11.18 名裁(諸)平20-30)

支部名
東京
裁決番号
平200078
裁決年月日
平成20年11月18日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、租税特別措置法第37条の12の2第1項に規定する特例の適用を受けずに確定申告書を提出した場合において、その後の更正の請求により当該特例の適用を認めるべきである旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第1項第3号は、納税申告書に記載した還付金の額に相当する税額が過少であるとして、更正の請求をすることができる場合を、当該申告書に記載した課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったことを理由とする場合に限定している。請求人は、平成18年分の所得税の確定申告書に本件特例の適用要件である控除を受ける金額の計算に関する明細書その他の財務省令で定める書類を添付していないことから、同年分の所得税について、本件特例は適用できない。そして、本件特例を適用しないで本件損失の金額を控除せずに計算した本件確定申告書の課税標準等若しくは税額等に法令違背又は計算誤りはないことから、本件更正の請求は、国税通則法第23条第1項第3号に規定する更正の請求の要件に該当しない。(平20.11.18 東裁(所)平20-78)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平200076
裁決年月日
平成20年11月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100204041
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/1更正権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、一連の原処分庁の行為は、本件の更正処分等に係る資料の収集及び事実確認をしないという不作為を超えて、請求人の提出した書面に対する回答をせず、担当統括国税調査官の人事異動に間に合わせるかのように更正処分等を行った点で行政手続法の適用除外の濫用に該当し、不法行為の疑いのあるものであるから、原処分は違法又は不当である旨主張する。しかしながら、調査担当職員が確定申告書及び請求人の提出した書面、資料の検討などを行ったことに基づき更正処分等がされていると認められるから、国税通則法第24条《更正》に定める調査が行われていることが明らかである。また、調査担当者は、上記の検討及び会社担当者に対する調査等を行い、課税標準等及び税額等の認定ができると判断したものと認められるから、質問検査権の行使の程度について、権限ある税務職員にゆだねられた合理的な選択の範囲を逸脱する違法は認められない。(平20.11.14 東裁(所)平20-76)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平200073
裁決年月日
平成20年11月11日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分の対象となった取引に係る経理処理は、請求人の関与税理士が原処分庁の相談担当職員との面接による指導を受けた結果を基に行われたものであるから、原処分庁がこれに反する課税処分を行うことは、信義誠実の原則に反し違法である旨主張する。しかしながら、租税法律関係においては、信義誠実の原則の適用が慎重に行われることが要求され、納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお当該課税処分に係る課税を免れさせて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情が存する場合に、初めてその適用の是非を考えるべきものであり、その特別な事情が存するかどうかの判断は、税務官庁が納税者に対して信頼の対象となる公的見解を示したことにより、納税者がその表示を信頼しその信頼に基づいて行動したところ、後にその表示に反する課税処分が行われ、そのために納税者が経済的不利益を受けることになったものであるかどうか、また、行動したことについて納税者の責めに帰すべき事由がないかどうかを考慮して判断することが相当である。本来、申告納税の下では、確定申告は、納税者が自己の判断とその責任において行うものであり、一般に、納税相談は、納税者の便宜のため、行政サービスの一環として、納税申告する際の参考とするために、税務職員が、各自の有する知識を前提として、一応の判断を示すにすぎないものであって、信頼の基礎となる公的見解というには不十分と解され、本件についても公的見解があったとは認められず、原処分は適法である。(平20.11.11 東裁(法)平20-73)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平200022
裁決年月日
平成20年11月10日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人が職員から誤った説明を受けたと認めるに足る証拠は存在しない上、請求人が期限内申告書の提出ができなかった原因は、請求人自身の責任と判断によるものであり、本件職員の説明がその原因であると認められないから、信義則に違反する違法又は不当な処分であるとはいえない。したがって、請求人の主張は採用できない。(平20.11.10 大裁(諸)平20-22)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平200021
裁決年月日
平成20年11月6日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204045
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/4差押え等権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分は根拠と内容が不明のまま多額の納税を押し付けるものであり、税法を悪用し、処分権を濫用したものであって、違法である旨主張する。しかしながら、請求人は国税徴収法第39条の規定により第二次納税義務を負うところ、納付通知書には同法第32条及び同法施行令第11条に規定する記載事項が記載されており、適法になされていると認められる。また、納付すべき国税があるにもかかわらず、本件滞納者は清算結了し、残余財産は皆無であり、滞納処分を執行しても徴収不足である以上、他の方途により徴収することが可能である場合は、当該方途を選択することは原処分庁の当然の職務行為であり、これをもって税法の悪用、処分権の濫用とは認められない。(平20.11. 6 大裁(諸)平20-21)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
平200004
裁決年月日
平成20年11月5日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件土地贈与契約の当事者の一方は判断能力及び意思伝達能力を欠いていたから贈与契約がなかったことは明らかであり、贈与税の納税義務は成立しておらず、納税義務の成立していない納税申告に関しては国税通則法第23条第1項に規定する更正の請求の期限の利益は失っていないことから、当該更正の請求に対する更正をすべき理由がない旨の通知処分は取り消すべきである旨主張する。しかしながら、本件贈与税申告書に係る更正の請求期限は、その法定申告期限から1年以内となるところ、本件贈与税の更正の請求は、これを経過した日以後になされていることから、更正の請求の期限を徒過した不適法なものである。したがって、更正をすべき理由がない旨の通知処分は適法である。(平20.11. 5 仙裁(所・諸)平20-4)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平200068
裁決年月日
平成20年10月28日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が質問に回答しないまま、更正の請求に係る調査の途中で更正をすべき理由がない旨の通知処分を行うなどしており、当該調査は、国税通則法第23条第4項及び所得税法第234条の規定に違反し、納税者に対する説明責任を果たしていない旨主張する。しかしながら、更正の請求は、申告によりいったん確定した税額等を納税者に有利に変更するためのものであるから、更正の請求の理由を明らかにする責任は納税者にあるものと解されるところ、調査担当者は、更正の請求に係る請求書を検討の上、複数回にわたって更正の請求の理由を明らかにする書類の提出を促したこと、請求人の意見を尊重して第三者に対する調査を行わなかったことが認められ、調査の範囲、程度に関して、権限ある税務職員の合理的な選択の範囲を逸脱する違法は認められない。(平20.10.28 東裁(所)平20-68)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平200069
裁決年月日
平成20年10月28日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が質問に回答しないまま、更正の請求に係る調査の途中で更正処分を行うなどしており、当該調査は、国税通則法第23条第4項及び所得税法第234条の規定に違反し、納税者に対する説明責任を果たしていない旨主張する。しかしながら、更正の請求は、申告によりいったん確定した税額等を納税者に有利に変更するためのものであるから、更正の請求の理由を明らかにする責任は納税者にあるものと解されるところ、調査担当者は、更正の請求に係る請求書を検討の上、複数回にわたって更正の請求の理由を明らかにする書類の提出を促したこと、請求人の意見を尊重して第三者に対する調査を行わなかったことが認められ、調査の範囲、程度に関して、権限ある税務職員の合理的な選択の範囲を逸脱する違法は認められない。(平20.10.28 東裁(所)平20-69)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平200063ほか 1件
裁決年月日
平成20年10月20日
裁決結果
棄却
争点番号
100205010
争点
2国税の納付義務の確定/5賦課課税方式による国税の確定手続/1賦課決定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が査察調査及び管轄の違う税務署の調査で収集された資料に基づいてなされた告知処分は、調査手続を欠いた違法な処分であるから取り消すべきである旨主張する。しかしながら、課税庁が、犯則調査の過程で収集された資料の引継ぎを受け、当該資料を課税処分を行うために利用することは許されると解され、また、原処分庁が犯則調査の過程で収集された資料や既に課税庁の内部で収集された資料を検討し、請求人の正当な課税標準等及び税額等を認定することは、国税通則法第24条に規定する調査に含まれると解される。そして、本件においては、原処分担当者は、本件課税資料等を基として部内資料等との照合及び検討をした結果に基づいて、請求人の源泉所得税の額を算出したところにより本件告知処分等を行っていることが認められるから、本件告知処分は、国税通則法第24条が規定するところの調査に基づいてなされた適法なものである。(平20.10.20 東裁(諸)平20-63)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平200013
裁決年月日
平成20年9月11日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、平成15年分の確定申告書の作成相談の際に、原処分庁所属の相談担当職員から指導を受け申告しており、これと異なる本件更正処分は信義則に反する旨主張する。しかしながら、当審判所が調査した結果によっても、請求人が主張する事実を認めるに足りる証拠はなく、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお、当該課税処分に係る課税を免れしめて、納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別な事情があるとは認められない。さらに、請求人は、同年分の所得税の修正申告をする際に、原処分庁から上場株式等の経理処理について誤り等の指摘がなく、3年も経過して誤り等を指摘したことは信義則に反する旨主張する。しかしながら、修正申告書の受理をもって原処分庁が公的見解を表示したとはいえず、原処分には信義則に反するとして取り消すような違法はない。(平20. 9.11 関裁(所)平20-13)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平200012
裁決年月日
平成20年9月9日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集No.76・23ページ

要旨

○ 請求人は、過去の調査における調査担当職員の修正申告のしょうように当たっての指導に反する本件各更正処分は、信義則に反し違法である旨主張する。しかしながら、租税法規に適合する課税処分について、信義則の法理を適用し違法なものとして取り消すのは、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別な事情がある場合に初めてその適用の是非を考えるべきものであるが、本件においては、①修正申告のしょうようをもって、直ちに納税者に対し信頼の対象となるべき公的見解を表示したとはいえないこと、②原処分庁がその後毎年確定申告書を受理し、何ら是正を求めず、また、その後の調査においても、何ら指摘をしなかったからといって、原処分庁が請求人の減価償却費の計算方法について積極的に是認したとはいえず、信頼の対象となるべき公的見解の表示が示されたとも認められないこと、③請求人が本件各更正処分によって、経済的不利益を被ったとは認められないことから、特別な事情があるとはいえず、本件各更正処分には、信義則に反するとして取り消すような違法は認められない。(平20. 9. 9 関裁(法)平20-12)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平200008
裁決年月日
平成20年8月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集No.76・110ページ

要旨

○ 請求人は、平成15年分、平成16年分及び平成17年分の所得税の各更正処分(以下「本件各更正処分」という。)は、課税実務において、長年、所得税基本通達36・37共−21(平成17年12月改正前のもの。以下「旧通達」という。)の定めにより、本件のような航空機リース事業については、その分配を受けた利益の額又は分担した損失の額は当該匿名組合員の不動産所得に係る損益の額として取り扱われてきたものであり、旧通達に反し遡及して請求人だけを課税することは、信義則に反し、課税処理の上で同様の状況にあるものは同様に取り扱われるべきであるとする平等取扱原則又は不平等取扱禁止原則に反する旨主張する。しかしながら、税務官庁が所得税の課税実務において、匿名組合に生じた損失が匿名組合の個人の組合員に帰属するとの公式見解を述べたとする事実や、本件のように単なる出資者としての立場にある匿名組合員の受ける利益の分配を、営業者の所得区分と同一の所得区分として画一的に課税処理を行うことが確立されているとする事実は認められず、本件各更正処分を違法なものとして取り消さなければならないとする租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなおその課税処分に係る課税を免れしめて納税者の信頼を保護すべき特段の事情が存するとは認められず、また、仮に、同様の状況にある他の納税者が課税されていないとしても、本件各更正処分は適法であり、請求人に税法上格別不利益な結果を招来するものとはいえないから、そのことをもって信義則や平等取扱原則又は不平等取扱禁止原則に反するものということはできない。したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平20. 8.21 名裁(所)平20-8)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
平200001
裁決年月日
平成20年8月6日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集No.76・1ページ

要旨

○ 請求人らは、相続税の課税財産として申告した役員退職金等について、その算定根拠に誤りがあり適正ではなかったとの理由により相続税の法定申告期限後に減額があったとして、国税通則法第23条《更正の請求》第1項に基づき更正の請求をしたが、原処分庁が更正をすべき理由がない旨の通知処分を行ったため、当該処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、役員退職金等の支給を決定した本件支給決議は、定款の定めに従って満場一致で承認されていると認められ、取締役会議事録には本件被相続人に対する退職金の金額の計算根拠に誤りがあったと記載されているものの、その誤りについて具体的な記載がないこと及び請求人らから本件支給決議の際の意思表示に要素の錯誤があった等の主張はされていないことから、本件支給決議を無効ならしめるような事由は認められない。そうすると、D社が本件被相続人に係る退職金等を支給すること及びその額は、本件支給決議によって確定したとするのが相当である。したがって、相続税法第3条第1項第2号の規定により相続により取得したとみなされる退職手当金等の額は、本件支給決議で確定したところの請求人らが相続税の課税財産として申告した役員退職金等の額であり、本件申告書に原始的瑕疵はないことから、請求人らの国税通則法第23条第1項に基づく更正の請求は認められない。(平20. 8. 6 福裁(諸)平20-1)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
平200001ほか 1件
裁決年月日
平成20年8月4日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集No.76・15ページ

要旨

○ 請求人は、本件出資口の売買契約が錯誤無効であることを確認した地裁判決は国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」に当たるから、同号に基づいて行なった贈与税の更正の請求を認めるべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、本件出資口の売買契約の錯誤無効を理由に贈与税の決定処分の取消を求めた争訟手続を既に行なっており、また、外形的にも錯誤無効の主張に沿うように本件出資口を売主に戻すなどの原状回復を行なっていることからすると、請求人ら売買の当事者間では平成13年当時において既に本件出資口の売買契約が無効であるという事実関係は形成されていたと認められ、上記地裁判決によって初めて本件売買契約が無効と確認され更正の請求の要件を満たすこととなったわけではないから、同判決があったことが国税通則法第23条第2項第1号に規定する「課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実に関する訴えについての判決により、その事実が当該計算の基礎としたところと異なることが確定したとき」に該当するとは認められず、更正をすべき理由がないとした通知処分は適法である。(平20. 8. 4 高裁(諸)平20-1)

支部名
東京
裁決番号
平200027
裁決年月日
平成20年8月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100203990
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、租税特別措置法第8条の5《確定申告を要しない配当所得》第1項第2号に規定する配当(以下「上場株式配当等」という。)に該当する配当所得(以下「本件配当所得」という。)の金額を、誤って確定申告書に記載したものであり、確定申告することを選択したものではないから、確定申告に係る申告額から、本件配当所得の金額等を除外する内容の更正の請求(以下「本件更正の請求」という。)には理由があり、本件更正の請求に対する通知処分(以下「本件通知処分」という。)は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、更正の請求をするためには、確定申告書に記載した課税標準等又は税額等が単に過大であるだけでは足りず、それが「課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこと」に基づいている場合でなければならない。そして、租税特別措置法第8条の5第1項第2号が、上場株式配当等を除外したところで、確定申告することができる旨規定しているのは、上場株式配当等を除外しないで確定申告するか又は除外して確定申告するかについては、当該者の選択にゆだねることを明らかにしたものと解される。したがって、納税者が上場株式配当等を確定申告したことは、「上場株式配当等を除外したところで確定申告すること」を選択しなかったことの結果であり、「課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこと」に該当しないから、更正の請求の要件を充たさないこととなる。請求人の場合、本件配当所得の金額を確定申告しており、租税特別措置法第8条の5第1項第2号の規定を適用しないことを選択して確定申告したことになるから、「課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこと」には該当せず、本件更正の請求には理由がなく、本件通知処分は適法である。(平20. 8. 1 東裁(所)平20-27)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平200020ほか 2件
裁決年月日
平成20年7月25日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204019
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、税務署から贈与税の申告用紙が送付されてきた時に税務署に出向いて協議及び相談し、その際、贈与によって取得した株式の評価額が零円となる旨を記載した評価明細書を提出したところ、贈与税の申告が不要であることを税務署側も納得したにもかかわらず、それから5年近くも経過して行われた決定処分は著しく信義に反するものであり、取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、請求人の主張する相談の具体的な事実及び状況を確認することはできず、また、仮に相談の内容や回答が請求人の主張のとおりであったとしても、税務職員には申告の要否を裁量により決定する権限はないことから、請求人の主張する協議は、行政サービスの一環として行われた相談であったと解されるところ、およそ税務相談は、課税当局が税法の解釈、運用又は申告の手続等に関する納税者の相談に応じ、これらの知識を供与するものにすぎず、課税当局の公式見解を表明する等のものではないことから、税務相談における回答を理由として信義則を根拠に処分を取り消すことはできない。また、税務相談は、専ら納税者の便宜を図るためのものであり、相談においては、納税者の申述内容等を前提として回答するものであって、相談に対する回答はおのずから仮定的、一般的なものにならざるを得ず、本件の場合、信義則の適用が認められる場合である課税の公平を犠牲にしてまで税務相談での結果を信頼した納税者の利益を保護すべき特段の事情があるとは認めることはできない。(平20. 7.25 東裁(諸)平20-20)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平200004
裁決年月日
平成20年7月8日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、調査担当職員から住民税等を含めると1,000万円近い額を納めることになる旨の説明があったら提出しなかったなどとして、本件各修正申告書等は無効である旨主張するが、申告書の錯誤無効の主張が許されるのは、当該錯誤が客観的に明白かつ重大であって、国税通則法等に定めた方法以外にその是正を許さないとすると、納税義務者の利益を著しく害すると認められる特段の事情がある場合であると解されるところ、請求人が調査担当職員が事業所得の金額や消費税の課税標準額等を記入した本件各修正申告書等の用紙を持ち帰り、10日ほど経過してから、郵送で本件各修正申告書等を提出したことからすれば、請求人は、自己の責任と判断の下に、本件各修正申告書等を提出したものというべきであり、また、本件調査の全過程において、調査担当職員が本件各修正申告を提出するよう脅迫した事実は認められないから、本件各修正申告等を無効であるということはできない。(平20. 7. 8 関裁(所・諸)平20-4)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平200001
裁決年月日
平成20年7月1日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分調査担当職員が請求人は制限納税義務者に該当すると言明し、今後は財産の所在について調査を行う方針を打ち出したにもかかわらず、制限納税義務者であるとの判断を覆して課税処分を行っており、課税処分を前提としたこのような税務行政の運営は、信義誠実の原則に反する旨主張する。しかしながら、確かに原処分調査時に原処分調査担当職員は、請求人は制限納税義務者である旨を説明しているが、原処分調査前の平成16年8月に本件信託契約は締結され、同契約に基づく本件P国債の受託者への引渡しも同月に行われており、本件信託契約の締結及び本件P国債の受託者への引渡しが、原処分調査担当職員が請求人は制限納税義務者である旨を説明したことに基づいて行われているとは認められず、本件において、納税者間の平等、課税の公平を犠牲にしてもなお本件決定処分に係る課税を免れさせ、請求人の信頼を保護しなければ正義に反するといえる特別な事情があるとは認められない。(平20. 7. 1 名裁(諸)平20-1)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平200002
裁決年月日
平成20年7月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 被相続人が、毎年、確定申告において税務官庁の幹部に事業形態及び申告内容を説明した上で申告した際、被相続人とAとの区分申告について、税務官庁が容認してきたにもかかわらず、原処分庁が今回の税務調査で本件各更正処分等を行ったことは、信義則に反する旨、また、請求人は、過去数回の税務調査を受けたが、本件区分申告について指摘を受けたことはなく、従前からの処理でよいものと信じていたから、本件各更正処分等は信義則に反するものである旨主張する。しかしながら、請求人の主張について、税務官庁が本件区分申告を是認した事実は認められず、また、過去の税務調査において本件区分申告について何ら指導を行わなかったとしても、前回までの税務調査の際に本件区分申告を是正しなかったという事実をもって税務官庁が被相続人に対して、本件区分申告は正当である旨の公的見解を表示したとはいえない。したがって、税務官庁が納税者に対し公的見解を表示したとは認められないから、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお当該課税処分に係る課税を免れしめて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情は認められないのであって、請求人の主張には理由がない。(平20. 7. 1 東裁(所・諸)平20-2)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平190220
裁決年月日
平成20年6月26日
裁決結果
棄却
争点番号
100203990
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、所得税法第64条第2項に規定する所得計算の特例を受ける旨を確定申告書に記載しなかったのは、請求人が失念したものであって同条第4項が規定するやむを得ない事情があるとして、更正の請求によって当該特例の適用を認められるべきである旨主張する。しかしながら、本件特例は、譲渡所得計算の特例が確定申告書への記載等をその適用の要件としているところ、請求人の税額が本件特例の適用をして計算した場合に比して過大となったのは、本件特例の適用をせずに納税申告書を提出したためである。したがって、当該過大であることは、課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと、又は当該計算自体に誤りがあったことに基づいたものではないことから、これらは国税通則法第23条第1項による更正の請求の対象とはならず、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平20. 6.26 東裁(所)平19-220)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平190211
裁決年月日
平成20年6月23日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、他の共同相続人が相続税法第32条の規定により行った更正の請求は同条所定の期限を徒過してなされた不適法なものである旨がその理由中で示された別の共同相続人に係る相続税法第35条第3項の更正処分を取り消す判決は、国税通則法第23条第2項第1号に規定する後発的事由に該当する「判決」であるから、請求人の行った更正の請求は適法である旨主張し、同更正の請求に理由がない旨の通知処分の取消しを求めている。しかしながら、相続税における「課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実」は、各相続人が財産を取得した事実であるところ、上記判決は、一部の相続財産の分割が確定した時期を認定した上で、他の相続人がした更正の請求が期限を徒過してされた不適法なものと判断したものであって、各相続人が財産を取得した事実について判断したものではなく、本件判決があったことによって各相続人が取得した財産に異動は生じていない。したがって、本件更正の請求は国税通則法第23条第2項第1号の規定には該当しないから、更正すべき理由がないとした本件通知処分は適法である。(平20. 6.23 東裁(諸)平19-211)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平190211
裁決年月日
平成20年6月23日
裁決結果
棄却
争点番号
100203990
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、他の相続人が取得する遺産の範囲が分割協議により減少し、当該他の相続人が更正の請求を経て減額更正を受けたことから、自己の相続税について修正申告をし、その後増額更正処分を受けたものの、当該他の相続人の更正の請求が不適法であったこと等を理由として更正の請求をし、これに対して更正の理由がない旨の通知処分を受けた者であるが、①当該他の相続人の更正の請求が期限徒過による不適法なものであることが見過ごされ、同人への減額更正を取り消さないまま請求人への増額更正が行われたものであり、また、②税務署員の虚偽説明により当該他の相続人への還付金を請求人の増差税額の支払に充てることができる等と請求人が誤解したため誤った修正申告をし、違法な増額更正処分を受け、著しく経済的負担を強いられたものであり、請求人の真正な相続税額は修正申告前の税額とみるべきであるから、本件通知処分は妥当でなく、取り消すべきである旨主張する。しかしながら、他の相続人の更正の請求が不適法なのは期限徒過の点であって同人が取得する遺産の範囲が減少し、請求人が相続分を有する未分割財産が増加したことは真実であり、修正申告ないし増額更正は遺産分割の進行状況に沿って行われたものであり、請求人の相続税額を修正申告前の税額とみることは、むしろ真実から乖離するから、請求人の主張する更正の請求を認めることは、従前の税額確定行為を請求時点での真実に合致したものに是正するという更正の請求制度の趣旨ないし目的からみて妥当ではない。したがって、本件通知処分を不当として取り消すことはできない。(平20. 6.23 東裁(諸)平19-211)

支部名
熊本
裁決番号
平190011
裁決年月日
平成20年6月16日
裁決結果
棄却
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、地裁判決及び控訴審での和解において、本件脱漏所得は元従業員に帰属したことが確定したのであるから、国税通則法第23条第2項第1号に規定する更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、本件判決は、本件事務所の法的な権限面での主宰者は請求人であり、請求人と元従業員との間には、利益配分契約が存在し、同契約に基づいて、本件事務所の経営から発生した利益を分配していたと判断し、請求人の請求を退け、請求人が請求した元従業員に対する不法行為に基づく損害賠償請求等を棄却した判決であり、本件判決は、請求人に帰属した後の利益の分配について判断したものとみるのが相当である。また、本件和解は、新たな権利関係を創設するものと認められ、そうすると、本件判決及び本件和解は、国税通則法第23条第2項第1号にいう「申告等の前提とした事実関係に争いがあり、その後の判決により申告等があった当時の事実関係と異なる事実関係が明らかにされた場合の判決」に当たらないと認められ、さらに、請求人は、元従業員が本件脱漏所得を利得したことを了知の上で、元従業員が本件脱漏所得に係る国税及び地方税のすべてを負担するという合意のもと修正申告書を提出したことが認められ、このことは、同法第23条第2項の趣旨からすれば、例外的に更正の請求が認められるいわゆる後発的事由にも該当せず、更正の請求をすることはできない。(平20. 6.16 熊裁(所)平19-11)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
平190026
裁決年月日
平成20年6月16日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁の調査を受けて提出した修正申告書に記載した所得金額は真実の所得金額を上回っており、更正の請求の期限が徒過した事業年度であっても国税通則法第23条又は同法第24条の規定に基づき減額更正を行うべきであり、また、この場合、同法第23条の規定が納税者に対する救済措置であることからすると形式的な要件の不備が当該救済措置の障害になってはならない旨主張する。しかしながら、申告納税制度が申告期限を定め納税者がその期限内に十分な検討をした後、期限内申告を期待していることからすれば、期限後において申告内容を改める請求を無制限に認めることは法律関係の安定性の観点からも適当ではないと解され、また、更正の請求の期限が徒過した後、納税者から国税通則法第24条に規定する職権による減額の更正を求められた場合に課税庁が常に更正を義務付けられるものと解することは、更正の請求に設けられた期間の制限を実質上無意義なものとすることになるから、同法第23条に規定する期間を経過した後に、納税者が課税庁に対して職権による減額の更正を求め、職権の発動をする契機とするに足りる関係書類を提出した場合においても、減額の更正をするかどうかは課税庁の裁量に属するものと解するのが相当である。したがって、法定申告期限から1年を経過した事業年度に係る更正の請求は、国税通則法第23条第1項の規定は適用されず、また、同法第24条の規定に基づき減額更正を行うか否かは、上記のとおり、原処分庁の裁量に属するものと解され、減額更正することを義務付けるものではないから、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平20. 6.16 高裁(法・諸)平19-26)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
平190026
裁決年月日
平成20年6月16日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁の調査を受け売上除外金額を所得金額に加算して修正申告書を提出したが、当該売上除外金額は真実の売上除外金額を上回っている旨主張する。しかしながら、納税申告書等に記載した内容が真実と異なる場合には、取引の記録等に基づいてその理由となる事実を証明する書類を更正の請求書に添付することとされているところ、更正の請求書には当該証明する書類の添付がなく、その後も請求人は、自己が主張する真実の売上除外金額を証明する書類を一切提出しない。また、原処分調査時、請求人の代表者は○○販売に係る申込書に記載されている売上金額は真実である旨申述しているにもかかわらず、更正の請求時には、代表者の妻は販売員からの聴き取りや代表者らの記憶により真実の売上除外金額を算出した旨申述し、さらには、販売員が売上を記載したノートに記載した金額と○○販売に係る申込書に記載された金額が同額であるにもかかわらず、請求人代表者らは当該ノート及び申込書に記載された売上金額と異なる額を真実の売上であると主張するなど、矛盾する点が多く、請求人の主張する売上除外の金額をにわかに信用することができず、請求人の主張は採用できない。(平20. 6.16 高裁(法・諸)平19-26)

支部名
高松
裁決番号
平190027
裁決年月日
平成20年6月16日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁の調査を受け売上除外金額を所得金額に加算して修正申告書を提出したが、当該売上除外金額は真実の売上除外金額を上回っている旨主張する。しかしながら、納税申告書等に記載した内容が真実と異なる場合には、取引の記録等に基づいてその理由となる事実を証明する書類を更正の請求書に添付することとされているところ、更正の請求書には当該証明する書類の添付がなく、その後も請求人は、自己が主張する真実の売上除外金額を証明する書類を一切提出しない。また、原処分調査時、請求人の実質経営者である取締役は○○販売に係る申込書に記載されている売上金額は真実である旨申述しているにもかかわらず、更正の請求時には、当該取締役の妻は販売員からの聴き取りや代表者らの記憶により真実の売上除外金額を算出した旨申述するが、そのことを証する書類の提示は一切なく、請求人の主張する売上除外の金額をにわかに信用することができず、請求人の主張は採用できない。(平20. 6.16 高裁(法)平19-27)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平190059
裁決年月日
平成20年6月16日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件調査担当職員が突然連絡もなしに請求人宅に臨場し、調査内容の説明をしたが、当該職員のこのような行為又は一連の言動等は、税法に詳しくない請求人にとって不安と恐怖を感じるものであり、不当である旨主張する。しかしながら、税務調査における質問検査の範囲、程度、時期、場所等実定法上特段の定めのない実施の細目については、質問検査の必要があり、かつ、これと相手方の私的利益との比較衡量において社会通念上相当な限度にとどまる限り、権限ある税務職員の合理的な判断にゆだねられていると解するのが相当であり、事前連絡なしに請求人宅に臨場したことは、社会通念上相当な限度を逸脱するものであるとは認められず、調査担当職員にゆだねられている合理的な判断の範囲を逸脱したものであるとは認められないことから、請求人の主張は採用できない。(平20. 6.16 大裁(諸)平19-59)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平190203
裁決年月日
平成20年6月12日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集 No.75・61ページ

要旨

○ 請求人らは、被相続人は○○症という病にり患しており、本件修正申告書等を提出した平成18年11月15日には既に判断能力がなかったと思われるから、同申告書等を提出した行為そのものが無効であると主張する。しかしながら、たとえ○○症であったとしても、そのことだけで法的行為の結果を認識・判断できる意思能力が直ちに失われるものではなく、本件調査における調査担当者への質問に対する被相続人の回答・対応に異常は認められず、「聴取書」の作成に当たっても、その内容に不自然不合理な点も見受けられない。また、本件調査に基づいて行った修正申告は、調査担当者が実額及び一部推計で算出した所得と同額であり、その内容が理解できずに実際の所得金額と異なる不合理なものであったということもできない。さらに、被相続人を診察した病院の○○科医師によっても、同日被相続人が事理を弁識できたか否かの判断は困難である旨の回答がある。これらを総合して判断すると、本件修正申告書等を提出した当時に、興奮状態ないし幻聴などの症状により、本件修正申告書等の内容を認識し、判断できる能力を欠いていたと認めることはできないことから、請求人らの主張は採用できない。(平20. 6.12 東裁(所・諸)平19-203)

支部名
福岡
裁決番号
平190027
裁決年月日
平成20年6月6日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人と当該土地の共有者との間の譲渡代金の受領に関する争いについての判決により収入金額が減少したため、実際に受領した譲渡代金によって譲渡所得の金額を計算すべきであるとして、国税通則法第23条第2項の規定により更正の請求をすることができる旨主張する。しかしながら、本件判決は、本件譲渡代金の分配を審判の対象とし、本件譲渡物件に係る請求人の持分が64分の59であることを認めた上で、請求人から共有者への譲渡代金の返還請求について、本件譲渡代金から共有者が売買契約に係る諸費用等として支出したことについては請求人の合意があったとしてこの分の請求を認めず、共有者が受領した譲渡代金の一部を請求人に支払うよう命じたものであって、請求人の譲渡所得の申告等に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実に変更を生じるものではなく、本件判決は、請求人の申告等に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実が異なることを確定したものではないから、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」には当たらないので、同項の規定による更正の請求をすることはできない。請求人は、本件判決が本件持分に相当する額の受領を認めなかったことは、予想し得なかった事態その他やむを得ない事由が後発的に生じ、これにより課税標準等又は税額等の計算の基礎に変更を生じ税額の減額をすべき場合に該当する旨主張するが、本件判決は、上記のとおり、本件譲渡物件の売主である請求人と共有者との間における本件譲渡代金の分配について判断したものであり、請求人の主張する「課税標準等又は税額等の計算の基礎に変更を生じ税額の減額をすべき場合」には該当せず、また、譲渡所得の計算上収入金額とすべき金額は、その年において収入すべき金額、すなわち当該収入の原因となる権利が確定した金額であるから、当該金額の全額を請求人が現実に受領したか否かに影響されるものではないので、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平20. 6. 6 福裁(所)平19-27)

支部名
名古屋
裁決番号
平190092
裁決年月日
平成20年5月26日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、租税特別措置法(平成18年法律第10号による改正前のものをいい、以下「措置法」という。)第8条の5《確定申告を要しない配当所得》第1項第2号に規定されている配当を総所得金額に含めず申告したことにつき、後に錯誤を理由として国税通則法(以下「通則法」という。)第23条《更正の請求》第1項第1号により更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、通則法第23条第1項第1号は、更正の請求が認められる事由を「当該申告書に記載した課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこと」の二つに限定している。ここでいう「国税に関する法律の規定に従っていなかったこと」とは、国税に関する法律の解釈適用についての誤りがあった場合であり、「当該計算に誤りがあったこと」とは、法律の解釈適用は正しくされているがその計算過程に誤りがあった場合と解される。そして法が更正の請求事由をこの二つに限定していることに照らせば、納税者の任意の選択にゆだねられた事項について、その選択の錯誤を理由として更正の請求を認めることはできないと解すべきである。これを本件についてみると、本件各配当は、措置法第8条の5第1項第1号及び第2号に規定する少額配当等に該当し、同項は、その適用を受けるために少額配当等に係る配当所得を総所得金額の計算に含めるか否かについては納税者の選択にゆだねているところ、請求人は、同項を適用し、本件各配当を総所得金額に含めず本件確定申告書を提出しており、自らが選択した計算により本件各配当に係る配当所得を総所得金額の計算に含めなかったことは明らかである。そうすると、本件更正の請求は、請求人自らが選択した方法自体を後日に至り錯誤を理由として行われたもので、通則法第23条第1項第1号に規定する「国税に関する法律の規定に従っていなかったこと」又は「当該計算に誤りがあったこと」のいずれにも該当しない。なお、請求人は、最高裁判所平成2年6月5日第三小法廷判決(昭和63年(行ツ)第一五二号更正処分等取消請求事件、以下「本件判決」という。)は、錯誤に基づく意思表示の撤回を認めており、当該判決は更正の請求にも適用される旨主張する。しかしながら、本件判決は、原告が租税特別措置法(昭和63年法律第109号による改正前のもの)第26条《社会保険診療報酬の所得計算の特例》第1項に基づく、概算経費による事業所得の計算をした場合に、概算経費の方が有利であると判断した概算経費選択の意思表示(当該誤りは確定申告書に添付された書類から明らかである。)は錯誤によるものであり、確定申告における必要経費の計算には誤りがあるとした上で、当該事案においては、確定申告に係る自由診療収入の必要経費の計算の誤りを正せば、必然的に事業所得金額が増加し、確定申告税額に不足額が生じ修正申告をすることができる場合に該当し、当該修正申告を行うに当たり、修正申告の要件を充たす限りにおいては(すなわち、確定申告に係る税額を増加させる限りにおいては)確定申告における必要経費の計算誤りを是正する一環として、錯誤に基づく概算経費選択の意思表示を撤回することができる旨判示したものであり、本件とはその前提を異にしていることから、本件判決の射程距離は本件には及ばないと解され、請求人の主張には理由がない。(平20. 5.26 名裁(所)平19-92)

支部名
名古屋
裁決番号
平190093
裁決年月日
平成20年5月26日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 被相続人の共同相続人である請求人ほか3名(以下「請求人ら」という。)は、租税特別措置法(平成18年法律第10号による改正前のものをいい、以下「措置法」という。)第8条の5《確定申告を要しない配当所得》第1項第2号に規定されている配当を総所得金額に含めず申告したことにつき、後に錯誤を理由として国税通則法(以下「通則法」という。)第23条《更正の請求》第1項第1号により更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、通則法第23条第1項第1号は、更正の請求が認められる事由を「当該申告書に記載した課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこと」の二つに限定している。ここでいう「国税に関する法律の規定に従っていなかったこと」とは、国税に関する法律の解釈適用についての誤りがあった場合であり、「当該計算に誤りがあったこと」とは、法律の解釈適用は正しくされているがその計算過程に誤りがあった場合と解される。そして法が更正の請求事由をこの二つに限定していることに照らせば、納税者の任意の選択にゆだねられた事項について、その選択の錯誤を理由として更正の請求を認めることはできないと解すべきである。これを本件についてみると、本件各配当は、措置法第8条の5第1項第1号及び第2号に規定する少額配当等に該当し、同項は、その適用を受けるために少額配当等に係る配当所得を総所得金額の計算に含めるか否かについては納税者の選択にゆだねているところ、被相続人は、同項を適用し、本件各配当を総所得金額に含めず本件確定申告書を提出しており、自らが選択した計算により本件各配当に係る配当所得を総所得金額の計算に含めなかったことは明らかである。そうすると、本件更正の請求は、被相続人自らが選択した方法自体を後日に至り錯誤を理由として行われたもので、通則法第23条第1項第1号に規定する「国税に関する法律の規定に従っていなかったこと」又は「当該計算に誤りがあったこと」のいずれにも該当しない。なお、請求人らは、最高裁判所平成2年6月5日第三小法廷判決(昭和63年(行ツ)第一五二号更正処分等取消請求事件、以下「本件判決」という。)は、錯誤に基づく意思表示の撤回を認めており、当該判決は更正の請求にも適用される旨主張する。しかしながら、本件判決は、原告が租税特別措置法(昭和63年法律第109号による改正前のもの)第26条《社会保険診療報酬の所得計算の特例》第1項に基づく、概算経費による事業所得の計算をした場合に、概算経費の方が有利であると判断した概算経費選択の意思表示(当該誤りは確定申告書に添付された書類から明らかである。)は錯誤によるものであり、確定申告における必要経費の計算には誤りがあるとした上で、当該事案においては、確定申告に係る自由診療収入の必要経費の計算の誤りを正せば、必然的に事業所得金額が増加し、確定申告税額に不足額が生じ修正申告をすることができる場合に該当し、当該修正申告を行うに当たり、修正申告の要件を充たす限りにおいては(すなわち、確定申告に係る税額を増加させる限りにおいては)」確定申告における必要経費の計算誤りを是正する一環として、錯誤に基づく概算経費選択の意思表示を撤回することができる旨判示したものであり、本件とはその前提を異にしていることから、本件判決の射程距離は本件には及ばないと解され、請求人らの主張には理由がない。(平20. 5.26 名裁(所)平19-93)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
平190025
裁決年月日
平成20年5月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100204160
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/16租税法律主義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の「行為又は計算の否認」の該当法・条・項の明示を要求する旨主張する。しかしながら、調査担当職員は、請求人に対して調査内容の説明をしていることが認められるところ、請求人の主張の趣旨が課税の理由附記に係るものであるならば、消費税等の更正処分について理由附記をしなければならない旨を定めた法令上の規定はないから、理由附記がなくとも違法となるものではない。たがって、請求人の主張は失当である。(平20. 5.19 福裁(諸)平19-25)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平190042
裁決年月日
平成20年5月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、調査担当職員の強要により本件各期限後申告書に署名、押印したものであり、本件各期限後申告は無効であり、これに基づく本件各督促処分及び本件差押処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、請求人が本件各期限後申告書を提出するまでの経緯、請求人から聴取した事項について調査担当職員が作成し、請求人が署名押印した本件聴取書の内容、及び、調査担当職員が請求人に本件期限後申告を強要したと認めるに足る証拠はないことから、請求人は、調査担当職員から説明を受け、請求人の意思に基づいて本件各期限後申告をしたというべきであり、本件各期限後申告について調査担当職員が強要した事実があったとは認められない。(平20. 5.19 関裁(諸)平19-42)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平190042
裁決年月日
平成20年5月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、内縁の夫から請求人口座に振り込まれた金員について、調査担当職員の言うとおり贈与であると誤信し、本件各期限後申告書に署名、押印したものであり、請求人の錯誤に基づくもので本件各期限後申告は無効であるから、本件各督促処分及び本件差押処分を取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、納税申告書を提出した納税者が錯誤による無効を主張できるのは、申告書の記載の内容についてその錯誤が客観的に重大かつ明白であって、通則法等の定めた過誤是正以外の方法による是正を許さないとすれば、納税義務者の利益を著しく害すると認められる特段の事情がある場合に限られると解されるところ、請求人は、本件聴取書の内容からすると、金銭の授受については何らかの税金が課されることを認識し、その税金が贈与税であることを調査担当職員から説明され、本件各期限後申告書を提出していることが認められ、また、本件各期限後申告書の計算に誤りがないことからすれば、本件期限後申告書に客観的重大かつ明白な錯誤があったとは認められないから、請求人の主張は採用できない。(平20. 5.19 関裁(諸)平19-42)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平190050
裁決年月日
平成20年5月15日
裁決結果
棄却
争点番号
100204050
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/5申告の勧奨と更正(通則法74条の11を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、修正申告のしょうよう内容と全く異なる理由で原処分が行われたことは調査手続に違法又は不当がある旨主張する。しかしながら、仮に、請求人が主張するように、原処分に先立って行なわれた修正申告のしょうようの内容が原処分の内容と異なるものであるとしても、法人税及び消費税等の更正処分をするに当たって、いったん行った修正申告のしょうようの内容に原処分庁が拘束される旨の法令上の規定は存在しない上、修正申告のしょうようは、その時点における調査の状況を踏まえての調査担当者からの意見の表明にすぎず、その後の調査の進展により、最終的な課税処分の内容が異なることもありうるのであって、しょうようした内容と処分の内容が異なることをもって、直ちに原処分に調査手続上の違法若しくは不当又は信義則違反があったとは認められない。(平20. 5.15 大裁(法・諸)平19-50)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平190050
裁決年月日
平成20年5月15日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件各外注先の紹介者であるAに対する調査を行わなかった原処分は、調査手続に違法又は不当がある旨主張し、経理担当者はこれに沿う答述をする。しかしながら、当審判所の調査によれば原処分調査時にAと本件各外注先との関係を説明していないと認められ、この認定に反する経理担当者の答述は、これを裏付ける他の証拠がない上、原処分庁及び異議審理庁に対する申述の内容と異なり信用できない。また、原処分関係資料によれば、原処分庁は、Aに対する調査を行っていないと認められるものの、取引先等に対する調査についての法令上の規定は存在せず、原処分庁は、請求人の帳簿書類の調査及び本件各外注先の存在の有無の確認等の調査を行い、その調査結果に基づき架空外注費と認定し、原処分を行ったものであること、請求人は、Aと本件外注先との関係を説明していなかったことからすると、原処分庁がAに対する調査を行わなかったことをもって、原処分の調査手続に裁量の逸脱等の違法又は不当があったとは認められない。(平20. 5.15 大裁(法・諸)平19-50)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平190086
裁決年月日
平成20年5月9日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、平成17年分の所得税の確定申告の時点で優良住宅地等の特例を適用するために必要な書類がそろっていなかったが、いったん長期譲渡所得として一般の確定申告をしておき、その後、優良住宅地等の証明書がそろった時点で更正の請求をすればよいと思っていたため、当該確定申告において優良住宅地等の特例を適用しなかったのであるから、更正の請求により優良住宅地の特例を認めるべきである旨主張する。しかしながら、請求人が優良住宅地等の特例の適用を受けるためには、租税特別措置法施行規則第13条の3第8項第1号イ(3)、ロ及びハに規定する書類(以下「本件確定優良住宅地等予定地書類」という。)を確定申告書に添付する必要があったところ、請求人の確定申告書には本件確定優良住宅地等予定地書類の添付はないことから、請求人は、優良住宅地等の特例の適用要件を満たしていない。また、本件土地の買受人甲は、本件確定優良住宅地等予定地書類のうち租税特別措置法施行規則第13条の3第8項第1号イ(3)に規定されている書類の交付を受けるための手続ないし同号ロ及びハの書類の作成を行っていないことから、請求人が確定申告書に優良住宅地等の特例を受けるための書類を添付することができなかったことについて租税特別措置法通達31の2−30にいうところの「やむを得ない事情」があったとも認められない。そうすると、請求人の確定申告は、所得計算の特例や特別措置で一定事項の申告等を条件に税額の減免をすべきものとされているものについて、その申告等がなかったために、納付すべき税額が特例や特別措置の適用を受けた場合に比して過大となっていたにすぎず、納付すべき税額が納税申告書に記載した課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていないこと又は当該計算に誤りがあったことにより過大である場合に該当しないことから、請求人は、国税通則法第23条第1項第1号の規定による更正の請求をすることはできない。(平20. 5. 9 名裁(所)平19-86)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
平190018
裁決年月日
平成20年4月25日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集 No.75・1ページ

要旨

○ 請求人が、平成10年に死亡した実母の遺産等につき、他の相続人との間で争われた訴訟(以下「本件訴訟」という。)に係る判決(以下「本件判決」という。)において、実母に係る相続税の申告書に記載した財産の一部には昭和52年に死亡した実父の相続財産が含まれていること及び実母と他の相続人との間で作成した死因贈与契約公正証書が有効であることが確認されたことから、本件判決は、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」に該当するとして行った更正の請求に対し、原処分庁は、本件判決は、①当事者間の争いがなかったものと認められること、②申告時には予測し得なかった後発的事由はないこと、③権利関係の帰属を明確にするものではないこと等から、同号に規定する「判決」には該当しないとして、更正の請求は認められない旨主張する。しかしながら、これらの点については、①本件訴訟において、請求人は実母名義資産は実父の遺産であると主張し、他の相続人は当該実母名義資産はすべて実母の遺産であると主張しているところ、それぞれの主張には合理的理由があり、馴れ合いによる判決ではないことが明らかであるので、その実質において、客観的、合理的根拠を欠くような判決ではないと認められ、また、請求人は、死因贈与契約公正証書は無効で実母の遺産は未分割であるとして申告したのに対し、他の相続人は当該公正証書は有効であるとしてその内容に沿って申告し、本件訴訟においても当該公正証書の有効性について両者は全く対立していることから、当該公正証書の有効性について争いがあったことは明らかである、②請求人は、当該実母名義資産には実父の遺産が含まれている可能性があると考える余地はあったものの、具体的にその確証を有していたとは認められず、また、死因贈与契約公正証書については、その存在について、申告書提出前に他の相続人から聞かされていたものの、当該公正証書が裁判所に提出されたのはその後であることなどからすると、申告時には予測し得なかった後発的事由が生じたものと認めるのが相当である、③本件判決により、実母名義資産は実父の遺産であることが確認され、さらに実母の遺産としての預金債権の帰属についても併せて判示されているのであるから、本件判決は、実母の遺産の範囲を確認するための権利関係の帰属に関する判決であり、また、本決判決において死因贈与契約は有効であると判示したことにより、預金債権以外の遺産についても当該契約の有効性が認められたのであるから、実母の遺産は本件判決で具体的な帰属が判示された預金債権以外の遺産もすべて他の相続人に死因贈与されたこととなり、実母の遺産は未分割の状態ではなかったことになるから、本件判決は実母の遺産に関する権利の帰属に係る判決であると認められる。したがって、本件判決は、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」に該当し、請求人の更正の請求は適法なものである。(平20. 4.25 高裁(諸)平19-18)

支部名
高松
裁決番号
平190019
裁決年月日
平成20年4月25日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人が、平成10年に死亡した実母の遺産等につき、他の相続人との間で争われた訴訟(以下「本件訴訟」という。)に係る判決(以下「本件判決」という。)において、実母に係る相続税の申告書に記載した財産の一部には昭和52年に死亡した実父の相続財産が含まれていること及び実母と他の相続人との間で作成した死因贈与契約公正証書が有効であることが確認されたことから、本件判決は、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」に該当するとして行った更正の請求に対し、原処分庁は、本件判決は、①当事者間の争いがなかったものと認められること、②申告時には予測し得なかった後発的事由はないこと、③権利関係の帰属を明確にするものではないこと等から、同号に規定する「判決」には該当しないとして、更正の請求は認められない旨主張する。しかしながら、これらの点については、①本件訴訟における請求人と他の相続人の主張には合理的理由があり、馴れ合いによる判決ではないことが明らかであるので、その実質において、客観的、合理的根拠を欠くような判決ではないと認められ、また、請求人は、死因贈与契約公正証書は無効で実母の遺産は未分割であるとして申告したのに対し、他の相続人は当該公正証書は有効であるとしてその内容に沿って申告し、本件訴訟においても当該公正証書の有効性について両者は全く対立していることから、当該公正証書の有効性について争いがあったことは明らかである、②請求人は、当該実母名義資産には実父の遺産が含まれている可能性があると考える余地はあったものの、具体的にその確証を有していたとは認められず、また、死因贈与契約公正証書については、その存在について、申告書提出前に他の相続人から聞かされていたものの、当該公正証書が裁判所に提出されたのはその後であることなどからすると、申告時には予測し得なかった後発的事由が生じたものと認めるのが相当である、③本件判決により、実母名義資産は実父の遺産であることが確認され、さらに実母の遺産としての預金債権の帰属についても併せて判示されているのであるから、本件判決は、実母の遺産の範囲を確認するための権利関係の帰属に関する判決であり、また、本決判決において死因贈与契約は有効であると判示したことにより、預金債権以外の遺産についても当該契約の有効性が認められたのであるから、実母の遺産は本件判決で具体的な帰属が判示された預金債権以外の遺産もすべて他の相続人に死因贈与されたこととなり、実母の遺産は未分割の状態ではなかったことになるから、本件判決は実母の遺産に関する権利の帰属に係る判決であると認められる。したがって、本件判決は、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」に該当し、請求人の更正の請求は適法なものである。(平20. 4.25 高裁(諸)平19-19)

支部名
高松
裁決番号
平190020
裁決年月日
平成20年4月25日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人が、平成10年に死亡した実母の遺産等につき、他の相続人との間で争われた訴訟(以下「本件訴訟」という。)に係る判決(以下「本件判決」という。)において、実母に係る相続税の申告書に記載した財産の一部には昭和52年に死亡した実父の相続財産が含まれていることが確認されたことから、本件判決は、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」に該当するとして行った更正の請求に対し、原処分庁は、本件判決は、①当事者間の争いがなかったものと認められること、②申告時には予測し得なかった後発的事由はないこと、③権利関係の帰属を明確にするものではないこと等から、同号に規定する「判決」には該当しないとして、更正の請求は認められない旨主張する。しかしながら、これらの点については、①本件訴訟において、請求人は実母名義資産はすべて実母の遺産であると主張し、他の相続人は当該実母名義資産は実父の遺産であると主張しているところ、それぞれの主張には合理的理由があり、馴れ合いによる判決ではないことが明らかであるので、その実質において、客観的、合理的根拠を欠くような判決ではないと認められる、②請求人には、当該実母名義資産には実父の遺産が含まれている可能性があると考える余地がなかったとはいえないものの、具体的にその確証までを有していたとは認められず、申告時には予測し得なかった事由が後発的に生じたと認めるのが相当である、③本件判決により、実母名義資産は実父の遺産であることが確認され、さらに実母の遺産としての預金債権の帰属についても併せて判示されているのであるから、本件判決は、実母の遺産の範囲を確認するための権利関係の帰属に関する判決であると認められる。したがって、本件判決は、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」に該当し、請求人の更正の請求は適法なものである。(平20. 4.25 高裁(諸)平19-20)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平190046
裁決年月日
平成20年4月24日
裁決結果
棄却
争点番号
100204041
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/1更正権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、調査担当者が請求人の輸出取引の実態や輸出証明書等の保存を確認していないこと、また、税務代理権限証書を提出していない税理士に更正の理由や根拠を説明しても請求人に説明したことにならず、調査担当者は説明責任を果たしていないことから、更正処分の手続に瑕疵あり違法である旨主張する。しかしながら、調査担当者は、質問調査及び輸出関係書類等の調査に基づき更正処分を行っており、輸出証明書等の保存を確認しなかったとしても当該調査に裁量の逸脱等があり更正処分を取り消すべき違法があるとはいえず、また、税務代理権限証書の提出の有無が請求人と税理士の委任契約に影響を及ぼすことはなく、調査担当者は、請求人の代表者及び税理士に対し、非違事項の内容について説明したことが認められるから、説明責任を果たしていないということはできない。(平20. 4.24 大裁(諸)平19-46)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
熊本
裁決番号
平190008
裁決年月日
平成20年4月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、本件判決は、被相続人が金員を取得したこと自体が不法行為であると認定したものであるから、被相続人の所得の原因となった事実自体を争点とするものであり、「課税標準等の計算の基礎となった事実に関する訴えについての判決」に該当し、また、金員の騙取を理由として、本件金員の返還を命じているのであるから、国税通則法第23条第2項第1号に規定する判決に当たる旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第2項第1号にいう「判決」とは、申告等の前提とした事実関係と異なる事実関係が明らかにされた場合の判決をいうと解するのが相当であるところ、本件判決は、課税の計算の基礎となった事実である被相続人が手形回収等の業務に関して金員を受領したことについて争ったものでなく、被相続人の不法行為に基づき原告が被った損害の賠償を命じたものであり、請求人らに不法行為による損害賠償支払義務を負うという新たな法律関係を生じさせたものにすぎず、当初の手形回収等の業務における法律行為に何ら影響を及ぼし得ないものであることから、申告等の前提とした事実関係に争いがあり、その後、判決により申告等があった当初の事実関係と異なる事実関係が明らかにされた場合の判決とはいえず、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」には当たらないので、請求人らの主張には理由がない。(平20. 4.21 熊裁(所)平19-8)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平190029
裁決年月日
平成20年3月28日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、調査担当者が調査の内容を説明せず修正申告を強要するばかりで、更正処分等を一方的に行ったものであり、この原処分庁の行為は行政の透明性と適正な運営を定めた行政手続法第1条に反し、憲法第31条以下に違反するから、調査の手続に違法がある旨主張する。しかしながら、税務署長が更正処分をするに当たり納税者に対し調査結果を説明しなければならない旨を定めた法令の規定はないから、調査担当者が請求人に対しその調査結果を説明しなかったとしても何ら違法ではない。しかも、調査担当者が前代表者及び関与税理士に対して修正申告の提出を強要したとは認められず、また、調査担当者が関与税理士又は前代表者に対して調査に基づく所得金額等を示したところ、請求人は当該所得金額等の一部について修正申告を行ったものの、再度の修正申告に応じなかったことから、原処分庁は更正処分等を行ったものと認められ、調査の手続に違法はないから、請求人の主張には理由がない。なお、原処分庁の行為が憲法に違反するかどうかについては、憲法に係る判断は当審判所の権限外のことであり審理の限りではない。(平20. 3.28 広裁(法・諸)平19-29)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
平190012
裁決年月日
平成20年3月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁に本件輸出取引が輸出免税を受けられるか否かを相談したところ、①購入者誓約書、②航空機搭乗券の写し、及び③パスポートの写しが揃っていれば該当するとの明確な指導を受け、その指導に基づき免税売上げの処理をして申告したものであるから、原処分は信義則に反し無効である旨主張する。しかしながら、請求人の担当者は、相談した際、本件輸出取引について図解して相談した旨答述しているが、その照会の内容及び程度は具体的に不明であること、そして、①原処分庁においては、当該相談に係る応接記録の保存がないこと、及び②当該相談に対応した可能性のある職員は、請求人が主張するような相談を受けた記憶はない旨答述していることが認められ、これらを総合すると、請求人において取引の詳細が判明する程度の資料を持参して原処分庁に個別・具体的な相談をしたとまでは認められず、請求人の担当者が原処分庁に行って何らかの相談をした可能性を否定することはできないが、それは、税務職員が、納税者の申し述べた事実や提示のあった資料に基づき、その範囲内で、行政サービスとして納税申告する際の参考とするために、税務署の一応の判断を助言として示したものであって、課税庁の公的見解を表明するものではないと言わざるを得ない。また、原処分によって、請求人が経済的不利益を被ったとも認められないことから、信義則に反するとはいえない。(平20. 3.14 仙裁(法・諸)平19-12)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
金沢
裁決番号
平190015
裁決年月日
平成20年3月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集 No.75・370ページ

要旨

○ 請求人は、本件更正処分について、調査に係る通知なしに、かつ、調査に基づかないでなされた違法なものである旨主張する。しかしながら、国税通則法第24条にいう「調査」とは、税務署長等が課税標準等又は税額等を認定するに至る一連の判断過程の一切を意味し、課税庁の証拠資料の収集、証拠の評価、あるいは経験則を通じての課税要件事実の認定、税法その他の法令の解釈適用を経て更正処分に至るまでの思考、判断を含む極めて包括的な概念であり、この調査の方法、時期など、その具体的な手続については、何ら規定されておらず、課税庁の合理的な裁量にゆだねられており、調査であるか否かは、調査に係る通知の有無という形式のみによって決まるとは解されないところ、本件についてみると、調査担当職員は、請求人から提示を受けた総勘定元帳等の検討を行った後、欠損金額が生じた事業年度後に無申告の事業年度があることから本件事業年度において繰越欠損金を損金の額に算入できない旨を説明して、修正申告のしょうようを行ったことが認められる。したがって、調査に係る通知がなされたか否かにかかわらず、国税通則法第24条にいう「調査」はなされていると認められるから、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平20. 3.14 金裁(法)平19-15)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平190028
裁決年月日
平成20年3月14日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204119
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/2その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、各更正通知書に記載された翌期首現在の利益積立金額に誤りがあるから各更正処分は違法である旨主張する。しかしながら、各更正通知書には、各更正処分による更正前の各事業年度の所得金額及び税額、各更正処分による更正後の各事業年度の所得金額及び税額並びに各更正処分により増加する部分の税額の記載があり、国税通則法第28条第2項に規定する事項が記載されているから、各更正通知書に記載不備はないというべきである。そして、請求人の主張する翌期首現在の利益積立金額に係る記載事項は、各更正処分により変更となる税務計算上の翌期首現在の利益積立金額を請求人に知らせるもので、請求人の利便を図るためのものにすぎず、仮に、当該金額が誤って記載され又はその記載がなかったとしても、各更正通知書の効力に影響を及ぼすものではないから、請求人の主張には理由がない。(平20. 3.14 広裁(法)平19-28)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平190117
裁決年月日
平成20年2月26日
裁決結果
棄却
争点番号
100203990
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、他の納税者に対する国税通則法第65条第4項に規定する「正当な理由」についての最高裁判所判決が言い渡されたことを理由に、請求人のストック・オプションに係る権利行使益の申告が過少申告となったことによる過少申告加算税の賦課決定処分を取り消すべき旨の各更正の請求が認められるべきである旨主張するが、更正の請求の規定(同法第23条)は、申告納税方式による国税に係る税額等の確定手続の節に置かれ、その対象となる事項は、「申告に係る課税標準等又は税額等」に限定されており、ここにいう「申告に係る課税標準等又は税額等」とは、同法第2条第6号イないしヘに規定された申告納税方式による国税に関する課税標準、課税標準から控除する金額及び純損失等の金額、納付すべき税額、還付金の額に相当する税額及び納付すべき税額の計算上控除する金額又は還付金の額の計算の基礎となる税額を指すものであるところ、上記各更正の請求には、その対象となるべき申告に係る課税標準等又は税額等がなく、更正をすべき理由がないのは明らかであるから、上記各更正の請求に対する更正をすべき理由がない旨の各通知処分は、いずれも適法である。(平20. 2.26 東裁(所)平19-117)

支部名
札幌
裁決番号
平190007
裁決年月日
平成20年2月25日
裁決結果
棄却
争点番号
100204019
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁所属の職員に照会し、回答を得て申告したものであり、税務調査までの間に誤りを指摘・指導しなかったのであるから、当該申告は是認されたというべきであり、更正処分等は信義誠実の原則に反する旨主張する。しかしながら、請求人が主張する照会の事実を認めることはできず、また、税務調査までの間に申告内容の誤りを指摘・指導しなかったことは、当該申告を是認する旨の見解を示したことに当たらないから、請求人の主張はいずれも採用できない。(平20. 2.25 札裁(法)平19-7)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平190026
裁決年月日
平成20年2月20日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正の請求の期限を徒過したのは、本件差戻審判決に係る差戻審の担当検事や原処分庁等から適切な教示を受けることができなかったためである旨主張するが、かかる教示をすべきとする法令上の根拠はなく、また、法令の不知は更正の請求の理由にはならないのであるから、請求人の主張は採用できない。(平20. 2.20 関裁(法)平19-26)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平190026
裁決年月日
平成20年2月20日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件差戻審判決は国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」に当たり、同号を適用し、又は、少なくとも準用して、本件各更正の請求を認めるべきである旨主張する。 しかしながら、仮に、本件差戻審判決が国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」に当たるとしても、本件差戻審判決は平成17年8月4日に確定したことが認められ、本件各更正の請求ができる期限は同年10月4日となり、平成18年9月8日になされた本件各更正の請求は、更正の請求ができる期限を徒過した不適法なものとなるから、本件差戻審判決が国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」に当たるか否か、又は、少なくとも準用すべきか否かについては判断するまでもない。(平20. 2.20 関裁(法)平19-26)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
平190012
裁決年月日
平成20年2月6日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集 No.75・447ページ

要旨

○ 請求人は、過去数度の税務調査における是認は原処分庁が実質課税の原則に基づく申告に対して是認する意向を表明していたことを意味し、原処分庁がこれを翻して合算経理を否定するのは信義誠実の原則に反する旨主張する。しかしながら、過去数度の税務調査において原処分庁から何ら指摘を受けていないことをもって、原処分庁が合算経理による申告が法令に照らし適法な処理であるとの公的見解を表示したことにはならず、誤りであることが明らかになった段階で、是正を求めることは何ら不当なものとはいえず、また、当審判所の調査によっても、原処分庁が過去の税務調査において合算経理による申告を積極的に容認した事実も認められず、信義誠実の原則には反しない。(平20. 2. 6 高裁(法)平19-12)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平190105
裁決年月日
平成20年2月4日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、差押不動産について行われていた共有持分の贈与登記は無効であるとして、これを任意売却した代金の全額を贈与者の滞納国税の納付に充てさせたにもかかわらず、受贈者に対して、当該贈与登記により取得した共有持分の譲渡について所得税を課することは、禁反言の法理に反する旨主張する。ところで、租税法律主義の原則が貫かれるべき租税法律関係において禁反言の法理を適用するためには、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお課税処分に係る課税を免れさせ、納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情が必要であり、少なくとも、①税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したこと、②納税者がその表示を信頼しその信頼に基づいて行動したこと、③後に上記表示に反する課税処分が行われたこと、④そのために納税者が経済的不利益を受けたこと、⑤上記信頼及びこれに基づく行動につき納税者の責めに帰すべき事由がないことの考慮が必要と解される。本件では、差押登記の抹消に当たって、贈与者が課税庁に対し、差し押さえられた不動産について、公売処分等の強制換価手続によることなく、当該不動産を任意に売却し、その売却代金を本件滞納国税の納付に充てることによって、当該差押えを解除してほしい旨申出し、同趣旨の差押解除申請書を提出したものと認められる。そして、課税庁は、当該申出どおりに行われた任意売却とその売却代金による滞納国税の納付について、上記強制換価手続に代わるものと認めて差押登記の抹消をしても差し支えない旨、その裁量の範囲で判断し、差押解除を行ったにすぎないものと認められる。したがって、当該差押解除に関連して、課税庁が、贈与登記に係る贈与の存否について、何ら見解を示した事実は認められず、そのほかに上記①の公的見解に当たる表示も認められないから、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平20. 2. 4 東裁(所)平19-105)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平190036
裁決年月日
平成20年2月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、平成15年の譲渡計画時、平成17年の譲渡時及び平成17年分の確定申告時に税務署で相談し、その指導に基づき平成15年分の純損失の繰越額を平成17年分の長期譲渡所得に係る所得金額の計算上控除して申告したもので、その指導と異なる本件更正処分は信義則に反した違法又は不当な処分である旨主張し、証拠として相談時に作成したとするメモや相談時に担当者から受領したとする資料を提出する。しかしながら、メモが作成されたとする平成15年においては、純損失の繰越控除額を長期譲渡所得の金額から控除できたことから、何等指導に問題はなく、平成17年の譲渡時の相談の際に受領したとする資料(解説書の写し等)は、相談時には未だ発行されていなかったことから、資料等からは納税相談の事実は認められない。また、当審判所の調査によっても納税相談の事実は認められず、仮に、請求人が主張するような税務相談があったとしても、税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解の表示があったということはできないから、本件更正処分に信義誠実の原則を適用する余地はなく、請求人の主張は採用できない。(平20. 2. 1 大裁(所)平19-36)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平190019
裁決年月日
平成20年1月18日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、税務職員の指導を信頼しその指導に従って申告したにもかかわらず、原処分庁がこの信頼を裏切り原処分を行ったことは、明らかに信義誠実の原則に反する旨主張するが、税務職員がそのような指導をしたと認めることはできないから、信義誠実の原則を適用すべき事由はないというべきである。(平20. 1.18 関裁(法)平19-19)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平190033
裁決年月日
平成19年12月17日
裁決結果
棄却
争点番号
100204041
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/1更正権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁は平成16年5月に調査着手したが、その時点では処分を行わず、約2年3か月も経過した平成18年8月に本件更正処分を行ったのであるから、本件更正処分は、国税通則法第24条に規定する調査を実施せずに行ったものというべきであって違法である旨主張する。 しかしながら、原処分庁は、本件更正処分の前に追加調査を行った事実が認められることから、国税通則法第24条に規定する調査を行っており、本件更正処分は同条に規定する要件を満たした適法な処分というべきであって、請求人の主張は採用できない。なお、調査開始から長期間経過後に更正処分を行ったことのみをもって直ちに更正処分が違法となるものではなく、当審判所の調査によっても、他に課税庁の裁量を逸脱した調査を行った事実は認められない。(平19.12.17 大裁(所)平19-33)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平190033
裁決年月日
平成19年12月17日
裁決結果
棄却
争点番号
100204050
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/5申告の勧奨と更正(通則法74条の11を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、調査担当職員が誤った税額による修正申告のしょうようを行ったことは、税務職員としての注意義務に違反した不当なものである旨主張する。 しかしながら、請求人は、このしょうように基づく修正申告を行っていない上、調査担当職員は、本件更正処分の前に代理人及び請求人に対して、それぞれ誤りがあったこと及び適正な計算方法等について説明を行ったことが認められるから、修正申告のしょうように当たり、税額計算を誤ったことをもって不当とはいえない。(平19.12.17 大裁(所)平19-33)

支部名
大阪
裁決番号
平190034
裁決年月日
平成19年12月17日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、税法の不知から証券投資信託の収益の分配に係る配当を配当所得として総所得金額に含めずに確定申告し、その後、当該配当を配当所得として総所得金額に含め更正の請求をしたところ、原処分庁が、請求人は本件分配金を申告しないことを選択したものであるから、更正すべき理由がない旨の通知処分を行ったことから、請求人は、本件通知処分の違法及び更正の請求は、税法についての知識不足が想定される納税者に対する救済の一つであることも考慮すれば、本件通知処分は不当である旨主張する。 しかしながら、申告納税制度の下では、納税者は自己の判断と責任において申告することが求められていることからすれば、税法の不知を理由に、請求人が本件分配金を申告するか否かの選択をしたものではないといえるものではなく、また、国税通則法第23条第1項第1号が、更正の請求が認められる事由を「当該申告書に記載した課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従つていなかつたこと」又は「当該計算に誤りがあつたこと」の二つに限定していることに照らせば、納税者の任意の選択にゆだねられた事項について、税法の不知に基因したその選択の誤りは、更正の請求が認められる事由に当たらず、そのように取り扱ったとしても、他の納税者との均衡上、請求人にとって酷ということはできないから、更正の請求を認めないことが違法あるいは不当となるものではない。 したがって、請求人の主張はいずれも採用できない。(平19.12.17 大裁(所)平19-34)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
平190007
裁決年月日
平成19年12月11日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁から平成9年及び同13年に調査を受けた際に請求人の源泉徴収方法について容認したにもかかわらず、原処分庁が今回の税務調査で本件各納税告知処分を行ったことは、信義則に反する旨、また、請求人は、過去数回の調査を受けたが、源泉徴収方法について指摘を受けたことはなく、従前からの処理でよいものと信じていたから、本件各納税告知処分は信義則に反するものである旨主張する。 しかしながら、平成9年及び同13年に請求人が主張するような指導が行われたことを裏付ける証拠はなく、当該指導のいずれについても行われたと認めることはできないので、原処分庁は請求人の源泉徴収方法について公的見解を表示したとはいえない。 また、原処分庁が、過去の税務調査において源泉徴収の方法について何ら指導を行わなかったとしても、前回までの調査の際に納税告知処分をしなかったという事実をもって原処分庁が請求人に対して、請求人の源泉徴収方法は正当である旨の公的見解を表示したとはいえない。 以上のとおり、本件においては、請求人には、納税者間の平等、課税の公平を犠牲にしてもなお本件各納税告知処分に係る課税を免れさせ請求人の信頼を保護しなければ正義に反するとまでいえる特別な事情があるとは認められない。 また、請求人は、本件各賦課決定処分についても、本件各納税告知処分が信義則に反するから同様に信義則に反する旨主張するが、上記のとおり、本件各納税告知処分は信義則に反しないから本件各賦課決定処分についても信義則に反するものではない。 したがって、本件各納税告知処分及び本件各賦課決定処分は信義則に反するものではないから、請求人の主張には理由がない。(平19.12.11 福裁(諸)平19-7)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
平190008
裁決年月日
平成19年12月11日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁から平成9年及び同13年に調査を受けた際に請求人の源泉徴収方法について容認したにもかかわらず、原処分庁が今回の税務調査で本件納税告知処分を行ったことは、信義則に反する旨、また、請求人は、過去数回の調査を受けたが、源泉徴収方法について指摘を受けたことはなく、従前からの処理でよいものと信じていたから、本件納税告知処分は信義則に反するものである旨主張する。 しかしながら、平成9年及び同13年に請求人が主張するような指導が行われたことを裏付ける証拠はなく、当該指導のいずれについても行われたと認めることはできないので、原処分庁は請求人の源泉徴収方法について公的見解を表示したとはいえない。 また、原処分庁が、過去の税務調査において源泉徴収の方法について何ら指導を行わなかったとしても、前回までの調査の際に納税告知処分をしなかったという事実をもって原処分庁が請求人に対して、請求人の源泉徴収方法は正当である旨の公的見解を表示したとはいえない。 以上のとおり、本件においては、請求人には、納税者間の平等、課税の公平を犠牲にしてもなお本件納税告知処分に係る課税を免れさせ請求人の信頼を保護しなければ正義に反するとまでいえる特別な事情があるとは認められない。 また、請求人は、本件賦課決定処分についても、本件納税告知処分が信義則に反するから同様に信義則に反する旨主張するが、上記のとおり、本件納税告知処分は信義則に反しないから本件賦課決定処分についても信義則に反するものではない。 したがって、本件納税告知処分は信義則に反するものではないから、請求人の主張には理由がない。(平19.12.11 福裁(諸)平19-8)

支部名
熊本
裁決番号
平190003
裁決年月日
平成19年11月29日
裁決結果
棄却
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、地裁判決において脱漏所得の帰属は従業員であるととれる文言があり、また、高裁の公判中において、請求人が地裁判決の一部を受け入れる旨の準備書面を提出したから、この時点で地裁も高裁も共に本件脱漏所得は従業員に帰属するということが確定したものと考えられる。よって、本件各年分に係る更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかし、本件各更正の請求を行った日現在において確定していないのであるから、国税通則法第23条第2項第1号に基づく更正の請求はできない。 したがって、本件各更正の請求は、同条第1項に規定する更正の請求ができる期限を徒過してなされた不適法なものであり、本件各更正の請求に対し、原処分庁が行った本件各通知処分は適法である。(平19.11.29 熊裁(所)平19-3)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
平190004
裁決年月日
平成19年11月29日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集 №74・88ページ

要旨

○ 請求人は、所得税法第90条《変動所得及び臨時所得の平均課税》第1項の規定を適用せずに税額計算を行い確定申告書を提出したが、国税通則法第23条《更正の請求》に規定する更正の請求は確定申告書の誤りを申告後に変更するための制度であり、確定申告書自体を訂正する意味を持つため、更正の請求により平均課税の適用が認められるべきである旨主張する。 しかしながら、所得税法第90条第1項の規定の適用を受けるには、同条第4項において確定申告書に同条第1項の規定の適用を受ける旨及び平均課税の計算明細を記載することが要件とされているところ、請求人の提出した確定申告書にはこれらの記載はなく、請求人は同項の規定を適用せずに税額計算を行ったということとなる。そうすると、確定申告書において所得税法第90条第1項の規定を適用せずに税額計算を行ったことは、そのこと自体法律の規定に反するものではなく、また、その計算に誤りはないと認められることから、当該申告書には、国税通則法第23条第1項第3号に規定する課税標準等若しくは税額等の計算が国税の法律に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったことは認められない。(平19.11.29 高裁(所)平19-4)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平190069
裁決年月日
平成19年11月27日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の納税義務が確定する前に、課税庁が「事前指導」を行うことは法的根拠がないから違法であり、その違法な指導に基づく請求人の確定申告は瑕疵ある意思表示であるから無効である旨主張する。 しかしながら、行政指導は、相手方の任意の協力を求めて行うものであるから、特段の根拠がなくても当該行政機関の任務又は所掌事務の範囲内で行うことができるものであり、納税義務の適正な実現を図るために必要な指示事項がある場合には、確定申告期間以前であっても、税務職員が納税義務者に対して指導を行うことは許されると解される。 本件における申告指導には何ら違法性は認められないので、確定申告が無効になる旨の請求人の主張には理由がない。(平19.11.27 東裁(所)平19-69)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平190020
裁決年月日
平成19年11月12日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①他の法定相続人が提出した相続税の申告書には、法定相続人の一部のなつ印しかなく、また、遺産分割協議書が添付されていないにもかかわらず受理したこと、②税務調査に際して、請求人に何の連絡及び相談をしなかったこと、及び③担当統括官が請求人に対し申告書用紙等へのなつ印及び納税を強要したことは違法である旨主張する。 しかしながら、①相続税の申告書は、法定相続人全員がなつ印して提出すること及び遺産分割協議書を添付することは要件とされていないし、仮に請求人以外の者の申告手続における瑕疵があったとしても、そもそも請求人に対する賦課決定処分及び更正処分等に係る調査手続とは無関係であり、そのことで同調査手続が違法となるものではないこと、②税務調査に際し、納税者に連絡及び相談を義務付ける旨の規定はない上、調査担当職員は、請求人に対し相続税の調査について、事前に電話で通知をしたが請求人が拒否したことが認められること、さらに、③担当統括官が請求人との面談の際に、申告書の作成や納税を強要した事実は認められないことから、上記請求人の主張はいずれも採用できない。(平19.11.12 大裁(諸)平19-20)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平190018
裁決年月日
平成19年11月6日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、税理士が調査担当職員から贈与税の課税の根拠について説明を受けてないこと及び原処分をするに当たって、原処分庁が当然行うべき税務調査及び事実確認を怠ったことはいずれも違法である旨主張する。 しかしながら、調査担当職員は税理士に対して課税の根拠について説明をしており、説明責任を果たしていなかったということはできず、また、調査経過に照らすと、原処分を行うに当たって、原処分庁が行うべき税務調査及び事実確認を怠ったということはできず、ほかに請求人の主張を裏付けるに足りる証拠はないから請求人の主張はいずれも採用できない。(平19.11. 6 大裁(諸)平19-18)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平190015
裁決年月日
平成19年11月1日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集 №74・1ページ

要旨

国税通則法第23条第2項第1号に規定する「事実」とは、課税標準等又は税額等の計算に影響を与える事実を広く含むと解すべきであり、事実が「異なる」とは、事後的な実体法上の権利関係の変動に限らず、納税者が納税申告の際に基礎とした事実と判決で認定された事実との比較において、相異があれば足りると解すべきである。 本件において請求人らは、相続開始時において使用貸借により貸し付けているとして自用地の価額で評価したところ、判決により既に所有権の取得時効の期間が満了していることが確定したことは、申告の基礎とした事実と判決で確定した事実とに相異があり、その確定した事実は、土地の価額に影響を及ぼすべき事情として、相続税の課税標準、ひいては税額の計算に影響を与えることから、国税通則法第23条に該当する。 なお、請求人は、判決によって、相続開始時には既に本件土地の取得時効は完成していたという事実が確定したから、民法第144条に規定する遡及効により、本件土地は被相続人の遺産ではなくなった旨主張するが、民法第162条及び第145条の規定からすると、時効による権利の取得時期と喪失の時期は同一とするのが合理的であり、相続による遺産の取得という経済実態に対する課税場面では、民法第144条の規定は適用されず、所有権の時効取得の効果は遡及しないため、この点に係る請求人の主張は採用できない。(平19.11. 1 大裁(諸)平19-15)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平190058
裁決年月日
平成19年11月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、差押不動産について行われていた共有持分の贈与登記は無効であるとして、これを任意売却した代金の全額を贈与者の滞納国税の納付に充てさせたにもかかわらず、受贈者に対して、当該贈与登記に係る贈与税及び共有持分の譲渡に係る所得税を課することは、禁反言の法理に反する旨主張する。 租税法律主義の原則が貫かれるべき租税法律関係において禁反言の法理を適用するためには、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお課税処分に係る課税を免れさせ、納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情が必要であり、少なくとも、①税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したこと、②納税者がその表示を信頼しその信頼に基づいて行動したこと、③後に上記表示に反する課税処分が行われたこと、④そのために納税者が経済的不利益を受けたこと、⑤上記信頼及びこれに基づく行動につき納税者の責めに帰すべき事由がないことの考慮が必要と解されるところ、本件では、差押登記の抹消に当たって、贈与者が課税庁に対し、差し押さえられた不動産について、公売処分等の強制換価手続によることなく、当該不動産を贈与者が任意に売却し、その売却代金を本件滞納国税の納付に充てることによって、当該差押えを解除してほしい旨申出し、同趣旨の差押解除申請書を提出したものと認められるほか、課税庁は、当該申出どおりに行われた任意売却とその売却代金による滞納国税の納付について、上記強制換価手続に代わるものと認めて差押登記の抹消をしても差し支えない旨、その裁量の範囲で判断し、差押解除を行ったにすぎないものと認められる。 そうすると、当該差押解除に関連して、課税庁が、贈与登記に係る贈与の存否について、何ら見解を示した事実は認められず、そのほかに上記①の公的見解に当たる表示も認められないから、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平19.11. 1 東裁(所・諸)平19-58)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平190007
裁決年月日
平成19年10月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、平成16年6月に税務署の担当職員からその事業が第三種事業に該当する旨の指導を受け簡易課税制度を選択したところ、原処分庁は申告の段階(平成18年)になって第五種事業に該当する旨見解を変更したものであり、仮に当該指導において請求人の事業が第五種事業に該当する旨の指導を受けていたら、その後2年間をかけて原価の大部分を外注に変更することが可能で、その場合には請求人は簡易課税制度を選択しなかったものであるから、第三種事業を認めない通知処分は信義誠実の原則に反する旨主張する。 しかしながら、請求人が主張する指導は一般の税務相談と認められるところ、税務相談における助言は、税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したことには当たらないものと解するのが相当であるから、一般の税務相談において仮に請求人の事業が第三種事業に該当する旨指導したとしても、信義誠実の原則を適用すべき特別の事情があると認められないので、請求人の主張には理由がない。(平19.10.30 広裁(諸)平19-7)

支部名
熊本
裁決番号
平190001
裁決年月日
平成19年10月12日
裁決結果
棄却
争点番号
100204120
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/12更正の効力
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、前回各更正処分は違法な処分であるから、前回各更正処分を前提に行われた本件各更正処分等も違法となり、その全部を取り消すべきである旨主張する。しかしながら、当審判所は、平成18年6月29日付の裁決において、前回各更正処分は適法である旨の判断を示したところであり、同判断の内容は相当である。そうすると、原処分庁が、適法に行われた前回各更正処分の結果に基づき本件各更正処分等を行ったことは適法であり、請求人の主張には理由がない。(平19.10.12 熊裁(法)平19-1)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平190012
裁決年月日
平成19年9月12日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、当該確定申告及び更正の請求に係る帳簿書類が、平成16年11月18日から平成18年5月19日に返還されるまでの間、査察部に押収されていたから、平成15、16年分の所得税について、請求人が更正の請求の期限までに更正の請求をすることができなかったことにつき、国税通則法第23条第2項第3号に規定するやむを得ない理由があったというべきであり、ここでいうやむを得ない理由の基礎事情について、当初の確定申告書提出時において生じていることが必要であるとは解されていない旨主張する。 しかしながら、請求人は、平成15年分の所得税の確定申告書を平成16年3月15日に提出したものであるところ、請求人の帳簿書類が押収されたのは平成16年11月18日であったから、上記確定申告書の提出時においては、帳簿書類は押収されていなかったと認められ、国税通則法施行令第6条第1項第3号にいう「課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき帳簿書類その他の記録に基づいて国税の課税標準等又は税額等を計算することができなかった」ということはできない。 また、請求人は、平成16年分の所得税の確定申告書を平成17年3月15日に提出したものであるから、上記確定申告書の提出時において帳簿書類は押収されていたと認められるところ、請求人は、平成17年3月15日までに、押収された帳簿書類等の開示を受けてこれを閲覧しており、出納帳を閲覧した際に、平成16年1月から10月までの各月の売上金額を記載したメモを作成したこと、平成16年分の所得税の確定申告書の作成に際して、請求人は、収入金額については実額に基づいて算定することができていたと認められ、一方、経費については、請求人が閲覧した出納帳には、経費として支出した金額も記載されていたのであるから、閲覧した際に売上金額と同様に経費についてもメモを取るなどしていれば、経費についても計算することができたはずであるから、平成16年分についても、国税通則法施行令第6条第1項3号の該当事由があるということはできない。 さらに、請求人は、平成12年分ないし平成16年分の所得税の各更正の請求は、所得税法第153条に基づき行うもので、本件各更正の請求に係る帳簿書類は、平成16年11月18日から平成18年5月19日までの間押収されていたから、国税通則法第23条第2項第3号の政令で定めるやむを得ない理由があるときに該当し、押収された帳簿書類が返還された日から2か月以内に行っているから、本件各更正の請求は適法なものである旨主張する。 しかしながら、請求人は、本件各年分の所得税の各修正申告書を平成17年11月28日に提出したのであるから、更正の請求の期間は平成18年1月28日までとなるところ、本件各更正の請求がなされたのは上記期間経過後の同年7月18日であったから、本件各更正の請求が不適法であるとした本件各通知処分に違法はない。 また、所得税法第153条は、国税通則法第23条第2項各号に規定する後発的事由とは別個の後発的事由に基づく更正の請求について定めたものであって、同項第3号及びこれを受けた同法施行令第6条第1項の規定の存在をもって、所得税法第153条に規定する期間経過後であっても、修正申告書の提出時点において帳簿書類の押収その他やむを得ない事情により、国税の課税標準等又は税額等を計算することができなかった場合において、その後、当該事情が消滅した場合に所得税法第153条の更正の請求が許される旨を定めたものと解することはできない。 したがって、請求人の上記主張は採用できない。(平19. 9.12 大裁(所・諸)平19-12)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
金沢
裁決番号
平190007ほか 1件
裁決年月日
平成19年8月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100203990
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、実質課税の原則に照らし更正の請求の期限にかかわらず本件更正の請求を認めるべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、所定の期限内に更正の請求をなし得たのであるから、本件更正の請求がその請求期限を徒過したことによって認められないとしても、それは、請求人に帰責事由があったことによるものであり、更正の請求制度の趣旨に照らし、やむを得ないものであるというほかない。また、請求人は、本件更正の請求が認められなければ、既納の本件相続税額を国が不当利得することになる旨主張する。 しかしながら、申告納税方式における納税申告の法的性格及び法が特に更正の請求の手続を設けた趣旨にかんがみれば、適法な更正の請求が行われない限り、納税者が申告に基づき納付した租税が不当利得を構成することは原則としてないと解すべきであり、また、本件更正の請求は、その請求期限を徒過してなされた不適法なものである。したがって、これらの点に関する請求人の主張にはいずれも理由がない。(平19. 8.30 金裁(諸)平19-7)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
金沢
裁決番号
平190007
裁決年月日
平成19年8月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、遺言書確認請求控訴事件の判決の結果を受け、本件更正の請求を行ったものであるが、更正の請求は、一定の事由及び期間に限って認められているところ、平成12年に同判決が確定し、本件更正の請求がなされたのは、平成18年である。したがって、本件更正の請求は、更正の請求に関する各規定のいずれの事由に該当するかについて判断するまでもなく、明らかにその請求期限を徒過してなされた不適法なものである。(平19. 8.30 金裁(諸)平19-7)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
金沢
裁決番号
平190008
裁決年月日
平成19年8月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、共同相続人の一人が提起した遺言書確認請求控訴事件の判決の結果を受け、本件更正の請求を行ったものであるが、更正の請求は、一定の事由及び期間に限って認められているところ、平成12年に同判決が確定し、本件更正の請求がなされたのは、平成18年である。したがって、本件更正の請求は、更正の請求に関する各規定のいずれの事由に該当するかについて判断するまでもなく、明らかにその請求期限を徒過してなされた不適法なものである。(平19. 8.30 金裁(諸)平19-8)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平190013
裁決年月日
平成19年7月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の代表取締役から受け取った手数料を益金の額に算入する一方、当該手数料を原資として同人の役務の対価として支払った役員報酬を損金の額に算入したのであるから、同人の所得税の更正処分により当該手数料が事業所得の金額の計算上必要経費に算入されないとして否認された場合、請求人の法人税についても、益金の額に算入した当該手数料を減額すると同時に、当該役員報酬の損金算入を否認して所得金額を減額する更正処分をすべきである旨主張する。 しかしながら、代表取締役個人に対する所得税の更正処分は、当該手数料のうち請求人が役務の提供をしなかったことにより必要経費性がないとされた部分の金額を否認したのであって、同人が請求人に当該手数料を支払った事実を否定するものではないから、請求人の収入金額には何らの影響も及ぼさない。したがって、当該手数料について、当該事業年度の益金の額に算入したことは相当である。 また、当該役員報酬は、請求人から同人に業務執行の対価として支給され、当該事業年度の損金の額に算入されているところ、その支給額が請求人の業務内容と比べて、不相当に高額であるとする証拠もないことから、当該事業年度の損金の額に算入したことは相当である。以上のとおり、当該更正の請求は国税通則法第23条第1項第2号に規定する実体的要件を欠くものであるから更正をすべき理由がないとした通知処分は適法である。(平19. 7.19 東裁(法・諸)平19-13)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平190002
裁決年月日
平成19年7月6日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁が、修正申告等のしょうようの際、請求人に対して、国税通則法第70条の規定の説明を行わなかったため、請求人は、錯誤による各修正申告書等を行ったのであり当該各修正申告等は、無効である旨主張する。 しかしながら、申告書の錯誤無効の主張が許されるのは、当該錯誤が客観的に明白かつ重大であって、所得税法に定めた方法以外にその是正を許さないとすると納税義務者の利益を著しく害すると認められる特段の事情がある場合と解されるところ、修正申告等のしょうように際し、その説明がなかったとしてもそのことを格別に不相当とすべき理由はない。 また、この点をおくとしても、請求人は、調査担当職員から国税通則法の規定及び調査の結果の説明を受けた上で、自己の責任と判断の下に各修正申告書等を提出したものと認められるから、各修正申告書等は無知又は錯誤に基づき提出されたものとは認められず、各修正申告等を無効とする理由はない。(平19. 7. 6 関裁(所)平19-2)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平190005
裁決年月日
平成19年7月6日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、今まで、課税当局が、請求人の子会社でA国のB区を本店所在地とするC社のA国へのX形態での進出に対して、外国子会社合算税制(租税特別措置法(第66条の6第1項)を適用してこなかったことは、同税制の対象としないことを黙示的に示してきたものといえ、このような状況の中での、突然の法令解釈の方針変更ともいえる今回の課税は、法的安定性及び納税者の予測可能性を著しく損なうものであり、少なくとも10年以上にわたり適用除外の申告をしているにもかかわらず、その間に何らの問題提起もなく行われた今回の課税処分は、信義則にもとる違法な課税処分である旨主張する。 しかしながら、租税法規に適合する課税処分について信義則の法理が適用され得るのは、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお当該課税処分に係る課税を免れしめて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情が存する場合でなければならず、その特別の事情が存するかどうかの判断に当たっては、少なくとも、税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したことにより、納税者がその表示を信頼しその信頼に基づいて行動したところ、後にその表示に反する課税処分が行われ、そのために納税者が経済的不利益を受けることになったものであるかどうか、また、納税者が税務官庁のその表示を信頼しその信頼に基づいて行動したことについて納税者の責めに帰すべき事由がないかどうかという点から検討する必要があるところ、課税当局が、請求人に対して、B区子会社のA国へのX形態での進出について外国子会社合算税制を適用しない旨の公的見解を表示した事実は認められず、そのため、請求人が公的見解を信頼して行動したという事実も認められない。 また、課税当局が、B区子会社のA国へのX形態での進出に対して、外国子会社合算税制を適用しない旨の指導を行ったと認めるに足りる証拠はなく、請求人に対してこれまで何らの指摘もなかったとしても、課税当局が、X形態について、外国子会社合算税制の対象としないことを黙示的に示してきたものとはいえない。 そうすると、本件各更正処分において外国子会社合算税制を適用したことが信義則に違反するとはいえない。(平19. 7. 6 名裁(法)平19-5)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平190006
裁決年月日
平成19年7月6日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、今まで、課税当局が、請求人の関係会社でA国のB区を本店所在地とするC社のA国へのX形態での進出に対して、外国子会社合算税制(租税特別措置法第66条の6第1項)を適用してこなかったことは、同税制の対象としないことを黙示的に示してきたものといえ、このような状況の中での、突然の法令解釈の方針変更ともいえる今回の課税は、法的安定性及び納税者の予測可能性を著しく損なうものであり、少なくとも10年以上にわたり適用除外の申告をしているにもかかわらず、その間に何らの問題提起もなく行われた今回の課税処分は、信義則にもとる違法な課税処分である旨主張する。 しかしながら、租税法規に適合する課税処分について信義則の法理が適用され得るのは、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお当該課税処分に係る課税を免れしめて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情が存する場合でなければならず、その特別の事情が存するかどうかの判断に当たっては、少なくとも、税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したことにより、納税者がその表示を信頼しその信頼に基づいて行動したところ、後にその表示に反する課税処分が行われ、そのために納税者が経済的不利益を受けることになったものであるかどうか、また、納税者が税務官庁のその表示を信頼しその信頼に基づいて行動したことについて納税者の責めに帰すべき事由がないかどうかという点から検討する必要があるところ、課税当局が、請求人に対して、B区子会社のA国へのX形態での進出について外国子会社合算税制を適用しない旨の公的見解を表示した事実は認められず、そのため、請求人が公的見解を信頼して行動したという事実も認められない。 また、課税当局が、B区子会社のA国へのX形態での進出に対して、外国子会社合算税制を適用しない旨の指導を行ったと認めるに足りる証拠はなく、請求人に対してこれまで何らの指摘もなかったとしても、課税当局が、X形態について、外国子会社合算税制の対象としないことを黙示的に示してきたものとはいえない。 そうすると、本件各更正処分において外国子会社合算税制を適用したことが信義則に違反するとはいえない。(平19. 7. 6 名裁(法)平19-6)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平190003
裁決年月日
平成19年7月4日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る調査(以下「本件調査」という。)を担当した原処分庁所属の上席国税調査官(以下「本件上席」という。)と統括国税調査官「以下「本件統括官」という。)が、本件調査の修正申告のしょうようの際に、請求人が請け負った工事(「本件工事」という。)の完成工事高について、修正申告する必要はなく調査による指導事項とする旨の説明をしたにもかかわらず、原処分庁が当該完成工事高を含めたところで行った更正処分等(以下、「本件更正処分等」という。)は、信義則に反し、本件更正処分等は違法なものである旨主張する。 しかしながら、本件上席及び本件統括官は、本件工事の完成工事高は調査による指導事項とする旨の説明をしていることは認められるが、これは、本件工事の完成工事高について、今回の修正申告のしょうようの対象としないとしても、今後の完成工事高の計上の時期について適切に処理するように指導したものと認められ、飽くまで今後の適正な申告についての一般的な指導に類することであり、税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したことには当たらない。そうすると、本件調査において、納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお本件各更正処分等を免れさせ請求人の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情があるとは認められないので、本件更正処分等は、信義則の原則に反する違法なものとはいえない。 なお、本件上席及び本件統括官は、請求人の臨場調査で得られた限りの資料に基づいて、修正申告をしょうようしているが、これは詳細な調査を行う前の段階で示した修正申告書案といえるので、これをもって、更正処分を行う場合の基準とすべきであるとはいえず、請求人が修正申告のしょうように応じないことから、本件上席及び本件統括官は、その後更正処分を行うことを前提として更に詳細な調査を行い、原処分庁は詳細な調査の結果に基づいて本件各更正処分等を行ったと認められるので、本件各更正処分等は違法とはいえない。(平19. 7. 4 名裁(法・諸)平19-3)

支部名
大阪
裁決番号
平180094
裁決年月日
平成19年6月27日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、租税特別措置法第37条の12の2第1項の規定による特例の適用を受けずに確定申告書を提出した場合において、その後の更正の請求により同特例の適用を認めるべきである旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第1項第3号は、納税申告書に記載した還付金の額に相当する税額が過少であるとして、更正の請求をすることができる場合を、当該申告書に記載した課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったことを理由とする場合に限定している。 ところで、租税特別措置法は、その特例の適用要件とされる一定の手続については、納税者に対し厳格な履行を要請しており、納税者が所定の手続を履行していない場合においては、たとえ当該手続以外の他のすべての適用要件が満たされていたとしても、その適用はできないものと解される。請求人は、平成17年分の所得税の確定申告書に租税特別措置法第37条の12の2第3項に規定する控除を受ける金額の計算に関する明細書その他の財務省令で定める書類を添付していないことから、平成17年分の所得税について、本件特例は適用できない。そして、請求人が平成17年分の所得税の確定申告書を提出するに当たり、平成15年分の株式の譲渡に係る損失の金額を平成17年に生じた上場株式等の譲渡所得の金額から控除せずに税額を計算して行った申告は、法律の規定に反するものではなく、また、その計算に誤りはない。 したがって、本件更正の請求は、国税通則法第23条第1項第3号に規定する更正の請求の要件に該当せず、請求人の主張には理由がない。(平19. 6.27 大裁(所)平18-94)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平180329
裁決年月日
平成19年6月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の親会社が過去の税務当局の調査指導において示された見解すなわち公的見解を信頼して外務員報酬に係る税務処理を行ってきたにもかかわらず、原処分庁が、この見解を否定し、遡及して行った本件更正処分は、親会社と一体である請求人の公的見解に対する信頼を裏切るものであり、信義則に反するものとして取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、本件においては、請求人は自らの判断でその税務処理を行ってきたというべきであり、また、原処分庁は請求人に対する税務調査で新たに把握した事実を基に課税処分を行ったものであるから、本件課税処分は、信義則の法理の適用の是非を考えるべき場合に当たらない。(平19. 6.21 東裁(諸)平18-329)

支部名
名古屋
裁決番号
平180068
裁決年月日
平成19年6月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100202030
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/3期限内申告
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁所属の担当職員(以下「本件原処分担当職員」という。)から、請求人の消費税及び地方消費税(以下「消費税等」という。)の確定申告書が見当たらないので再提出するように言われたため、法定申告期限後に消費税等の確定申告書(以下「本件申告書」という。)を提出したが、請求人は、平成18年3月1日午後、原処分庁が税務署外に設営した確定申告会場(以下「本件申告会場」という。)において、当該会場内の消費税コーナーの担当職員(以下「本件消費税担当職員」という。)の指示に従い、同コーナーの机の上に確定申告書を置いて帰宅したのであり、法定申告期限までに原処分庁に提出している旨主張する。 しかしながら、①請求人の消費税等の確定申告書の提出場所に係る主張は、当初の本件申告会場の提出コーナーから、無申告加算税の賦課決定通知書の送付後に消費税コーナーに変更するなど一貫していないこと、②本件消費税担当職員は、当日、消費税コーナーを不在にすることはなく,申告相談者に対して確定申告書を消費税コーナーに置くように指示したことは一切ない旨答述していること、③本件申告会場の責任者は当該会場における申告書等の収受体制は職員に指示徹底されており、また、当日、確定申告書等の忘れ物はなかった旨答述していること及び④本件原処分担当職員は、請求人が提出済みと説明する確定申告書は、原処分庁の庁舎内で他の確定申告書の中に紛れていないか探したにもかかわらずなかった旨答述していることから、請求人の主張を採用することは困難である。また、他に請求人が、法定申告期限までに原処分庁に確定申告書を提出したことを認めるに足る事実も認められない。 以上のとおり、請求人が、法定申告期限までに提出した事実は認められず、本件申告書は期限後申告書であると認められる。(平19. 6.14 名裁(諸)平18-68)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平180267
裁決年月日
平成19年6月13日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、民事再生手続における再生計画に基づくゴルフクラブからの退会の課税関係について、あらかじめ原処分庁に相談し、職員の説明に従って申告したのであり、仮に、退会が所得税法第33条第1項に規定する資産の譲渡に該当しないとしても、原処分は信義則に反して違法又は不当である旨主張する。 しかしながら、請求人が主張する税務職員の回答は、いずれも税務相談における税務職員の助言であるところ、一般に税務相談は、税務職員が、納税者の申し述べた事実や提示のあった資料に基づき、その範囲内で、行政サービスとして納税申告をする際の参考とするために、税務署の一応の判断を助言として示すものであって、その助言は、仮に課税にかかわる個別具体的なものであったとしても、助言内容どおりの納税申告をすれば必ずその申告内容を是認するということまでを意味するものではなく、最終的にいかなる納税申告をすべきかは納税者の判断と責任に任されているというべきであって、税務相談における助言は、信頼の対象となる公的見解の表示には当たらないから、信義則の法理を適用する特別な事情があるとは認められない。(平19. 6.13 東裁(所)平18-267)

支部名
仙台
裁決番号
平180019
裁決年月日
平成19年6月12日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、納付すべき消費税額の計算上、控除対象仕入税額の計算に誤りがあったので、更正の請求において一括比例配分方式から個別対応方式へ変更することが認められるべきである旨主張する。 しかしながら、事業者が控除対象仕入税額の計算を行うに当たり、その課税期間における課税売上割合が100分の95未満で、その課税期間の課税仕入れが用途に応じて明らかに区分されている場合には、個別対応方式を選択するか、一括比例配分方式を選択するかは、専ら、当該事業者の判断にゆだねられており、また、更正の請求ができる事由については、納税申告書に記載した納付すべき税額が過大であることのみではその事由とはならず、課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと、又は当該計算自体に誤りがあったことにより過大である場合に限定されている。 これを本件についてみると、本件申告書には代表者印が押印され、控除税額の計算は一括比例配分方式を選択した旨表示されていることから、請求人は、一括比例配分方式を適法に選択したものと認められる。そうすると、個別対応方式により控除対象仕入税額の計算をした場合と比較して、一括比例配分方式により控除対象仕入税額の計算をした場合の方が納付すべき税額が多額になるとしても、国税通則法第23条第1項の「国税に関する法律の規定に従っていなかったこと」又は「当該計算に誤りがあったこと」により納付すべき税額が過大となったものではないから、更正の請求をすることはできない。(平19. 6.12 仙裁(諸)平18-19)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平180265
裁決年月日
平成19年6月12日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が滞納国税の納付相談中に不意打ち的に本件差押処分を行ったことは信義則に反し、本件差押処分は違法である旨主張する。 しかしながら、差押処分は、未納の国税を徴収するために督促をするなどし、納税者には納付等の機会があったにもかかわらず、なお現に滞納となっている国税の徴収を確保するために、滞納者の財産につき滞納者が有する財産の処分権の行使を禁止する強制処分であり、国税徴収法第47条第1項第1号は、滞納者が督促を受け、その督促に係る国税をその督促状を発した日から起算して10日を経過した日までに完納しないときは、徴収職員は滞納者の財産を差し押さえなければならない旨規定しているのであるから、徴収職員は、当該国税を納税できない理由が納税者の真にやむを得ない事情によるものであると認めて納税の猶予等を認めた場合でない限り、滞納者に対し、財産の差押えをしない約束をすることは許されず、また、本件において、原処分庁と請求人の間で差押処分を行わないとの合意をした事実も見当たらないから、原処分庁が、請求人に対し、差押えを猶予するような公的見解の表示をしたとする事実は認められず、本件差押処分が信義則に反するという特別な事情の存在は認められないから、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平19. 6.12 東裁(諸)平18-265)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平180036
裁決年月日
平成19年5月22日
裁決結果
棄却
争点番号
100204130
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/13更正と再更正
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が過去に本件調査に係る年分の調査を行い、更正処分を行っているにもかかわらず、その後、再度の調査により再更正処分を行うことは違法である旨主張するが、原処分庁は、国税通則法第26条《再更正》の規定に基づき再更正を行ったものであり原処分は相当である。(平19. 5.22 広裁(所)平18-36)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平180036
裁決年月日
平成19年5月22日
裁決結果
棄却
争点番号
100204041
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/1更正権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が本件調査を拒んでいないにもかかわらず、原処分庁は、請求人を非協力者とみなし請求人の主張を汲み取らず一方的に更正処分を行っており違法である旨主張するが、本件調査における調査手続に違法な点は認められず、また、請求人の主張が税務署長の更正を妨げるものではないから、請求人の主張には理由がない。(平19. 5.22 広裁(所)平18-36)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
沖縄
裁決番号
平180007
裁決年月日
平成19年5月16日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、更正通知書に「土地建物が過少評価となっていたため。」と記載されているだけで、処分理由の説明としては不十分で合理性がないから、相続税の各更正処分及び過少申告加算税の各賦課決定処分は違法である旨主張する。 しかしながら、相続税の更正処分に当たっては、国税通則法及び相続税法において、更正通知書に更正の理由を附記すべき旨の規定はなく、また、過少申告加算税の賦課決定処分に当たっても、国税通則法において、加算税の賦課決定通知書に賦課決定の理由を附記すべき旨の規定はない。 したがって、請求人らの主張には理由がない。(平19. 5.16 沖裁(諸)平18-7)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
平180020
裁決年月日
平成19年5月15日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、関連法人の代表取締役を辞任し監査役に就任した際に当該関連法人から請求人に支払われた退職給与及び当該関連法人との協定書に基づき支払われた雑費について、退職給与は退職所得、雑費は雑所得として申告していたところ、原処分庁が、いずれも給与所得に該当するとして行った所得税の更正処分は、請求人の所得税についての「調査」が全く行われておらず、更正処分の前提となる調査を欠く違法な処分である旨主張する。 しかしながら、原処分庁は、所得税の更正処分を行うに当たって、当該関連法人に対する税務調査において収集した資料を基礎として内部において調査し正当な課税標準を求めていると認められるので、国税通則法第24条に規定する「調査」はなされており、原処分は相当である。(平19. 5.15 高裁(所)平18-20)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平180078
裁決年月日
平成19年5月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件通知処分について、通知の年分の記載誤りがあるから違法である旨主張する。 行政処分においては、その明確性を尊ぶところから、表示自体が重視されなければならないものであるが、その表示自体の意味するところから誤記であることが明白であり、かつその真意とするところを知り得る場合には、その真意とするところに従って、その効力を生ずるものと解される。 原処分庁は、本件通知処分の通知書に「平成16年10月25日付でされた平成15年分所得税の更正の請求」と記載すべきところを「平成16年10月25日付でされた平成16年分所得税の更正の請求」と年分を誤記したものであるが、同書の表題には「平成15年分」との記載が認められ、請求人は平成16年分について更正の請求を行っておらず、また、誤記であると認識した上で原処分庁に当該誤りを指摘していることから、誤記であることが明白で、その真意とするところを知り得ると認められ、当該誤記をもって本件通知処分が違法になるものではない。(平19. 5.14 大裁(所)平18-78)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平180078
裁決年月日
平成19年5月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件通知処分について、請求人が更正の請求を提出してから本件通知処分に至るまでに1年2か月の長期間を費やしたこと、また、調査担当職員が処分の内容を電話で説明しようとしたことは違法である旨主張する。 しかしながら、納税者の更正の請求に対し、課税庁が更正処分又は更正をすべき理由のない旨の通知処分をなすべき期間について法律上の定めはなく、更正の請求の審理期間は、当該事案の内容、性質等により一概に決められないから、更正の請求から当該処分までに長期間を要したというだけの理由で、直ちに当該処分が違法になると解するのは相当ではない。 本件事案は、同旨の更正の請求が多数提出され、また、同様の事案もあったことから統一して処理する必要があり、局の担当課に照会するなどして、慎重に検討の上、本件通知処分に至ったものであり、更正の請求が提出され本件通知処分がされるまでの1年2か月は、調査審理を尽くすのに要する期間と認められる。また、法令上処分内容の説明方法を定めた規定はないことから、電話で説明したとしても違法ではない。(平19. 5.14 大裁(所)平18-78)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平180078ほか 1件
裁決年月日
平成19年5月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、相談内容と異なる本件処分は信義則に反する違法があるから、取り消すべきである旨主張する。しかしながら、租税法規に適合する課税処分について、法の一般原理である信義則の適用により、課税処分を違法なものとして取り消すことができる場合があるとしても、租税法律主義の原則が貫かれるべき租税法律関係においては、信義則の適用については慎重でなければならず、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお当該課税処分に係る課税を免れしめて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情がある場合に、初めてその適用の是非を考えるべきものと解されている。そして、上記の特別の事情があるというためには、少なくとも、①税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したこと、②納税者がその表示を信頼しその信頼に基づいて行動したこと、③その後に上記表示に反する課税処分が行われたこと、④そのため納税者が経済的不利益を受けることになったこと、⑤納税者が税務官庁の上記表示を信頼しその信頼に基づいて行動したことについて納税者の責めに帰すべき事由がないことが不可欠であると解される。 相談職員は、土地区画整理組合の清算に伴う不足金を負担した場合に、譲渡収入から控除すべき経費になる旨の回答をしているが、これは、納税相談として行ったもので、税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したものと認めることはできず、本件について信義則の法理を適用することはできない。(平19. 5.14 大裁(所)平18-78)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平180079
裁決年月日
平成19年5月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、調査担当職員が処分について決裁がおりていないのに、請求人の更正の請求に対して、その更正をすべき理由がない旨の通知書を送りますと事前に電話したことは違法であると主張するが、調査担当職員は、電話で処分の通知を近々に送付する旨を伝えたにすぎず、違法は認められない。(平19. 5.14 大裁(所)平18-79)

支部名
札幌
裁決番号
平180012
裁決年月日
平成19年4月26日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 会社役員である請求人は、平成16年度の会社の利益が出なければ役員報酬を返上する旨の取締役会の決議に基づき、平成16年分の役員報酬を会社に返上したことから、納付すべき税額が過大となっており、更正の請求の後発的事由に該当する旨の主張に対し、原処分庁は、請求人の返上した役員報酬は、支給された平成16年分の給与所得の収入金額として確定しており、正当に受領した後に改めて会社に贈与したものと認められ、請求人の平成16年分の納付すべき税額は過大となっていないから、更正の請求には理由がない旨主張する。 しかしながら、請求人は、①会社との役員報酬の支給契約に基づき当該報酬の支払を受けていたこと、②平成16年1月の取締役会において、同年分の役員報酬に関して、会社の利益が出なければ経営責任として返上する旨の条件が付されたこと、③平成17年2月、利益が出ることが見込めない状況になり、役員報酬の支給契約を解除し、当該役員報酬を返還したこと、④平成16年分の確定申告においては、当該役員報酬を含めて給与所得として確定申告を行い、平成17年10月に更正の請求に及んだことが認められる。これらの事実によれば、当該更正の請求は、国税通則法第23条第2項第3号及び同法施行令第6条第1項第2号に規定する後発的事由に該当し、平成16年分の法定申告期限から1年以内になされたものであるから、適法と認められる。 なお、請求人は、当該更正の請求において、源泉徴収票に記載された源泉徴収税額の控除を求めているが、源泉所得税に係る過誤納金については、源泉徴収義務者(会社)に対して還付されるものであるから、当該役員報酬の返還等による過誤納金の部分を除いた正当な源泉徴収税額に基づいて請求人の平成16年分の所得税の納付すべき税額を算定すると、還付金の額に相当する税額(当該更正の請求の還付金の額に相当する税額を下回る金額)が生じることから、更正をすべき理由がない旨の通知処分は、その一部を取り消すべきである。(平19. 4.26 札裁(所)平18-12)

支部名
大阪
裁決番号
平180075
裁決年月日
平成19年4月25日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、租税特別措置法第8条の5第1項第3号に規定されている公募証券投資信託の収益の分配に係る配当等について、同号の税法改正を知らなかったことから、同配当等を確定申告するか否かの選択をしていないので、同配当等を総所得金額に加え、徴収された源泉徴収税額の還付を求める更正の請求が認められるべきであると主張する。 しかしながら、租税特別措置法第8条の5第1項は、その適用を受け当該配当等を総所得金額の計算に含めるか否かにつき納税者の選択にゆだねているところ、請求人は、株式の配当のみを配当所得として総所得金額の計算した確定申告書を提出しているのであるから、当該配当等については、総所得金額に含めないことを選択したことになる。 そうすると、請求人は、確定申告書を提出するに当たり、当該配当等を総所得金額に含めずに申告したものであるが、そのこと自体は法律の規定に反するものではなく、またその計算に誤りはない。したがって、本件更正の請求は、国税通則法第23条第1項に規定する「国税に関する法律の規定に従っていなかったこと」又は「当該計算に誤りがあったこと」のいずれにも該当しないから、請求人の主張は採用できない。(平19. 4.25 大裁(所)平18-75)

支部名
大阪
裁決番号
平180073
裁決年月日
平成19年4月11日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①確定申告書に記載した税額は、租税特別措置法第68条の2第1項第4号の規定(以下「留保金課税不適用規定」という。)を適用しておらず、その結果、税額が過大となっており、更正の請求は認められるべきである旨、②確定申告書に留保金課税不適用規定を適用するための所定の書類の添付がなかったとしても、確定申告書に添付された決算書等により同規定の要件を満たしていることは容易に確認でき、実質的に所定の書類を添付しているとみれること及び同規定の創設の趣旨から同規定の適用が認められるべきである旨主張する。 しかしながら、国税通則法第23条第1項第1号は、更正の請求をすることができる場合について、納税申告書に記載した課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったことにより、納付すべき税額が過大であった場合に限定しており、租税特別措置法は、特例の適用を受ける場合に、その適用要件とされる一定の手続については、納税者に対して厳格な履行を要請しており、納税者が所定の手続を履行していない場合においては、たとえ当該手続以外の特例の他のすべての要件が満たされていたとしても、いわゆるゆうじょ規定に該当する場合を除き、その適用はできないものと解される。請求人は、確定申告書に財務省令で定める書類を添付しておらず、請求人にやむを得ない事情があったという事実は認められない。そうすると、請求人が、留保金課税不適用規定を適用しないで申告したことは、何ら法律の規定に反するものではなく、また、確定申告書の計算に誤りはないから、国税通則法第23条第1項第1号に規定する更正の請求の要件に該当しない。 また、確定申告書に添付された決算書等から請求人が留保金不課税規定の要件を充足した法人であることは確認できるが、これらの書類をもって、省令で定める書類に代えることができる旨の規定はなく、同規定の解釈については前述のとおりであり、請求人の主張は採用できない。(平19. 4.11 大裁(法)平18-73)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
平180019
裁決年月日
平成19年3月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分は信義則に反し、違法ないし不当である旨主張する。 しかしながら、租税法律主義の原則が貫かれるべき租税法律関係においては、信義則の法理の適用については慎重でなければならず、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお処分に係る課税を免れさせて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するような特別の事情がある場合に初めてその是非を考慮すべきものである。 そして、ここにいう特別の事情の存否の判断に当たっては、①税務官庁が納税者に対して信頼の対象となる公的見解を表示したこと、②納税者がその公的見解の表示を信頼し、その信頼に基づいて行動したこと、③公的見解の表示の後にその表示に反する処分が行われ、そのために納税者が経済的不利益を受けたこと及び④公的見解の表示を信頼し、その信頼に基づいて行動したことについて納税者の責めに帰すべき事由がないことが不可欠であると解されている。 これを本件についてみると、請求人が主張する信義則に反するような事実を認定することができず、上記の特別の事情があるとは認められないことから、本件差押処分は信義則の適用による違法ないし不当であるとの請求人の主張には理由がない。 (平19. 3.30 高裁(諸)平18-19)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平180069ほか 4件
裁決年月日
平成19年3月30日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 破産会社の破産管財人である請求人は、関連法人数社との間で破産会社がした土地等の売買の一部が、関連法人の破産管財人に破産法による否認権の行使が認められた判決により無効となったことに伴い、無効となった売買契約時点の事業年度に遡及して課税関係を是正すべきである旨主張する。 国税通則法第23条第2項第1号に基づく更正の請求が認められるためには、実体的要件として、同条第1項各号に掲げる課税標準等が過大等であるとの要件が満たされていることが必要であるところ、同要件は、国税一般についての定めである国税通則法の規定のみにより判断するのではなく、個々の税法の規定ないし解釈等をも踏まえ、判断すべきものである。そして、法人において、過年度に生じたこととなる損益に関する課税関係を当初にさかのぼって是正すべきか否かについては、国税通則法及び法人税法の規定の趣旨等に加え、過年度の損益の変動をその変動が生じた事業年度の損益としても、課税上の適合性・公平性が担保できるかどうか等の観点をも踏まえ、既往にさかのぼって課税を是正し、納税者の権利救済を図るという更正の請求の制度本来の趣旨を実現すべき個別事情があるか否かを総合的に判断して、遡及の要否を検討すべきであると解される。 このような法令解釈等を踏まえれば、更正の請求を求めている破産法人が今後破産手続中止を想定することができず、清算結了に向けた手続を遂行している清算法人であり、かつ、経営面等で関係の深い関連法人の破産管財人が否認権を行使し、否認権訴訟の原告・被告双方が主張・立証を尽くした裁判の判決によって否認権の行使が認められ、これによって、破産法人が破産宣告前に行って課税関係を生じさせた不動産売買契約が契約時にさかのぼって無効となった等という事実関係の下にあって、清算法人であることや否認権の行使をされたことなど請求人の会社と同様の事情にある関連会社に対する課税関係上の整合性及び破産法と租税法との整合性の観点等からしても、課税関係を遡及して是正しなければ、納税者の救済が図れず、かつ、課税上も適切・妥当といえる結果とはならない等特別な事情があると認められる本件の場合には、否認権行使が認められた本件不動産売買契約に起因する課税関係は、その契約時点の事業年度に遡及して是正すべきものと解するのが相当である。 (平19. 3.30 大裁(法)平18-69)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平180061
裁決年月日
平成19年3月27日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件カラオケ使用料が、取締役個人の収入であって、請求人の収入ではないことは、平成10年の請求人に対する税務調査で認められており、これに反する原処分は信義則に反するものである旨主張する。しかしながら、当審判所の調査の結果によれば、原処分庁が、過去の税務調査において、本件カラオケ使用料に関しことさら指導を行った事実を認めることはできず、そうすると、信義則の適用の前提となる税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したとはいえない以上、本件カラオケ使用料について、請求人の収入であるとした原処分が信義則に反するとはいえない。(平19. 3.27 関裁(法・諸)平18-61)

支部名
東京
裁決番号
平180209
裁決年月日
平成19年3月26日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、租税特別措置法(平成18年法律第10号による改正前のもの。以下「措置法」という。)第8条の5第1項及び第9条の2第5項の規定により、外国法人からの配当(以下「本件配当」という。)は確定申告を要しない配当所得であったが、確定申告に際し誤って申告したものであるから、更正の請求は認められるべきである旨主張する。 しかしながら、更正の請求が認められるのは、納税申告書に記載した課税標準等及び税額等の計算が「国税に関する法律の規定に従っていなかったこと」又は「当該計算に誤りがあったこと」の2つの場合に限られているところ、請求人は、本件配当に係る配当所得の金額を除外して確定申告することも、これを含めて確定申告することもできた場合において、本件配当を総所得金額に含めた上で、同年分の所得税の確定申告書を提出しているから、本件配当を除外して申告した場合に比して当該申告書に記載された課税標準等又は税額等が過大であったとしても、その過大であることが国税に関する法律の解釈適用についての誤りや、計算自体の誤りに基づくものではないことは明らかである。したがって、その過大となっている部分を更正の請求という形で減額することはできない。(平19. 3.26 東裁(所)平18-209)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平180065
裁決年月日
平成19年3月22日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁の調査担当者が請求人の代表者の了解を得ずに本件調査に関する証拠書類を入手したことは違法であり、当該証拠書類に基づく原処分は無効である旨主張するが、調査担当者は、本件調査に立ち会った取締役が調査担当者の求めに応じて自らコピーした証拠書類を同取締役から受け取っており、また、その場に関与税理士も同席していたことを併せ考えれば、調査担当者が証拠書類を違法に収集したとは認められない。 また、請求人は、原処分が事実を調査しないまました違法な処分である旨主張するが、調査担当者は、請求人の帳簿書類の確認等の調査を行っており、原処分は国税通則法第24条にいう調査に基づき行われた適法なものである。 さらに、請求人は、本件調査において、修正申告の強要又はしょうようが行われたこと及び請求人の対応いかんにより修正申告のしょうよう内容と異なる処分が行われたことは、調査手続の違法に当たる旨主張する。しかしながら、修正申告のしょうようは、調査担当者等のその時点での一応の意見の表明であって何ら拘束力はないものであるから、それを行うこと自体が違法となるものではない。そして、修正申告しょうよう時の状況からすれば、調査担当者と関与税理士との間において修正事項の合意ができなかったことから感情的な摩擦が生じたことは推認できるものの、調査担当者が高圧的に修正申告をしょうようしたり、執ように修正申告の提出を迫ったとは評価できず、修正申告の強要があったとは認められない。また、修正申告のしょうよう時には、原処分の内容が説明されており、修正申告のしょうようと異なる処分が行われたとは認められない。(平19. 3.22 大裁(法・諸)平18-65)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平180065
裁決年月日
平成19年3月22日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204080
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/8処分の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が、通常尽くすべき注意義務を尽くすことなく誤って旧商号を記載した更正通知書等を送付したことが重大な瑕疵に当たり、原処分は無効となる旨主張する。 しかしながら、請求人は更正処分等が行われる予定であることを知っていたこと、更正処分通知書等は請求人に送達され、請求人は同通知書等による処分について異議申立てを行っていることなどからすれば、請求人は同通知書等が自らに対する処分であると十分了知し得たものと認められる。そして、請求人の商号変更は調査中に行われたものであるが、請求人は調査担当者に商号変更をする旨の話はしていなかったこと、請求人が商号変更に係る異動届出書を原処分庁に提出したのは同通知書等が送達された日の翌日であることが認められる。 このような状況からすれば、原処分庁が更正通知書等に請求人の旧商号を記載したことは、課税要件に関する瑕疵ではなく、また、請求人に不利益を甘受させることが著しく不当と認められるような例外的な事情のある場合に該当するとはいえない。 したがって、原処分庁が更正通知書等を旧商号により通知したことは、原処分が無効となる重大な瑕疵に当たらない。(平19. 3.22 大裁(法・諸)平18-65)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平180065
裁決年月日
平成19年3月22日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁の調査担当者から調査の過程で説明されたことと、原処分の通知書に記載された理由が異なることは信義に反する旨主張する。そして、本件調査において調査担当者等から、修正申告のしょうようを受けたことは認められるが、修正申告のしょうようは調査担当者等のその時点での一応の意見の表明であって公的見解ではなく、また、他に調査担当者等が公式見解を表示した事実をうかがわせる証拠はないから、信義誠実の原則の法理は適用されるものではない。(平19. 3.22 大裁(法・諸)平18-65)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平180054
裁決年月日
平成19年3月7日
裁決結果
棄却
争点番号
100204160
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/16租税法律主義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、租税特別措置法に明文の規定がないにもかかわらず、廃止された通達だけを根拠として行った原処分は憲法第84条の租税法律主義に反する、また、原処分庁の解釈に立った原処分は柔道整復師を法律の根拠なく差別するものであり憲法第14条の法の下の平等に反する旨主張する。 しかしながら、原処分庁は、廃止された通達だけを根拠にしたのではなく、本特例の法解釈に基づいて原処分を行っていることが認められること、また、医師法、歯科医師法及び柔道整復師法の各規定によれば、医師等と柔道整復師とは、その職分、免許、合格すべき試験及び業務内容は異なるので、本特例の解釈について合理的な理由が存在すると認められるので、請求人の主張には理由がない。(平19. 3. 7 関裁(所)平18-54)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平180054
裁決年月日
平成19年3月7日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、開業した年分の確定申告の際、複数の税務官庁から租税特別措置法第26条第1項(以下「本特例」という。)が適用される旨の回答を得たので、それ以来、本特例を適用して申告してきたにもかかわらず、原処分庁は税務調査を行うまで何の指導もせず、その申告を是認してきたのであるから、これを覆すような本件各更正処分は信義則に反する旨主張する。 しかしながら、税務官庁の回答を得た事実を裏付ける証拠資料はなく、請求人の主張のみをもって当該事実があったと認めることはできない。また、確定申告書の受理は、それ自体で当該申告内容を是認するということまで意味するものではなく、確定申告書の受理が長きにわたって継続したとしても、そうした事実状態の継続をもって直ちに税務官庁の公式の見解の表明と認めることはできない。(平19. 3. 7 関裁(所)平18-54)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平180054
裁決年月日
平成19年3月7日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、医業等の意義及び請求人の事業が医業等に該当しない旨の法律上の根拠が明記されていない更正の通知書は無効である旨主張する。 しかしながら、本件更正処分は、請求人の帳簿の記載を覆すことなくそのまま肯定したうえで、請求人の事業に関する評価を修正するものにすぎないと認められ、原処分庁が、なにゆえ本特例が適用できないかについて、その根拠を具体的に示しているものということができ、理由附記制度の趣旨目的を充足する程度に明示するものであり、更正理由の附記として欠けるところはないというべきである。(平19. 3. 7 関裁(所)平18-54)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平180053
裁決年月日
平成19年2月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集 №73・1ページ

要旨

○ 請求人は、確定申告書に租税特別措置法第41条に規定する特例の適用を受ける旨の記載をせず、これを受けるための計算書等も添付していないが、その適用要件を実質的に満たしているから、国税通則法第23条第1項第1号の更正の請求(以下「本件更正の請求」という。)は認められるべきである旨主張する。 しかしながら、一定の申告等を条件に所得額、税額の減免をすべきものとされているものについてその申告等をしなかった者が、後日その特例の適用を求めるために更正の請求をすることは許されないと解するのが相当である。それは、上記一定事項の申告等を付さないでした納税の申告も法律の規定に従っていなかったり、計算に誤りがあったりしたわけではなく、実体的に不当であるということはできないからである。 これを本件についてみるに、租税特別措置法第41条に規定する特例の適用は、申告等を条件に適用され、所得税額が減免される規定であり、請求人は所得税の確定申告を行うに当たり、同控除の適用を申告しておらず、本件更正の請求は、その後に同控除の実体的要件を満たしているとしてその適用を求めようとしているものであるから、国税通則法第23条第1項による更正の請求ができる場合に該当せず、その理由はないというべきである。 したがって、請求人の上記主張は採用できない。(平19. 2.19 大裁(所)平18-53)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平180053
裁決年月日
平成19年2月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集 №73・1ページ

要旨

○ 請求人は、青色申告者からの更正の請求が認められない場合には、所得税法第155条第2項の規定の精神を酌み、更正をすべき理由がない旨の通知書に理由を附記すべきであり、これをしなかった原処分には違法がある旨主張する。 しかしながら、国税通則法第23条第4項は、更正の請求があった場合には、税務署長は、その請求に係る課税標準又は税額等について調査し、更正し、又は更正すべき理由がない旨をその請求をした者に通知する旨規定しているところ、更正をすべき理由がない旨の通知書に理由を附記すべきことを定めた法令の規定はないから、同通知書に理由の附記がないことについて違法はない。また、実質的にみても、所得税法第155条第2項の規定が青色申告書にかかる更正処分に理由附記を要求している趣旨は、納税者が提出した申告書の誤りを税務署長が指摘するときに理由附記を義務付けることによりその慎重な処分を期するとともに、不服申立てに際しての判断材料を与えようとする点にあると解され、更正をすべき理由がない旨の通知処分については、納税者の更正の請求に対する応答としてされるものであることに鑑み、上記趣旨は当てはまるものではないと解される。 したがって、請求人の主張は採用できない。(平19. 2.19 大裁(所)平18-53)

支部名
名古屋
裁決番号
平180041
裁決年月日
平成19年1月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁が、遺産分割協議(以下「本件遺産分割協議」という。)の合意内容を前提として、申告漏れ財産を、請求人ら以外の相続人が取得したとして各更正処分及び過少申告加算税の各賦課決定処分(以下「本件各処分」という。)をしたことに対して、請求人らは、本件遺産分割協議は、意思能力のない相続人がいたこと及び請求人らに錯誤があったことにより無効であるから本件各処分は取り消されるべきと主張するが、申告書の記載内容がその基礎となった法律行為の無効によって過誤あるものとなる場合であっても、直ちにその効力が失われると解すべきものではなく、その無効原因が客観的に明白かつ重大であって、法の定めた方法以外にその是正を許さないならば、納税者の利益を著しく害すると認められる特段の事情がある場合に限って、当該法律行為の無効を理由として、当該申告書の記載内容に基づいてされた課税処分の取消しを求めることができるというべきであり、本件申告書は法定の記載事項を記載した適式な申告書に基づくものであり、添付された本件遺産分割協議書の写しの内容とも整合しているのであるから、本件申告書の記載からは、そうした事実は全く分からないものであり、客観的に明白なものとはいえないし、本件遺産分割協議無効確認訴訟を提起し、無効を確認する確定判決を得た後、修正申告あるいは更正の請求という法定の方法によって納付すべき相続税額を是正することができるのであるから、上記特段の事情があるともいえない。したがって、本件遺産分割協議の無効を理由として、本件各処分の取消しを求めることはできないというべきであり、請求人らの主張には理由がない。(平19. 1.30 名裁(諸)平18-41)

支部名
東京
裁決番号
平180160
裁決年月日
平成19年1月26日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、被相続人の相続財産として申告した土地の所有権が被相続人の母親に帰属するとの最高裁判所の判決を受け、その後、被相続人の母親の遺産分割調停が成立したことにより請求人らの取得財産が確定したとして、当該調停が国税通則法第23条第2項第1項に規定する「判決」に該当する旨主張する。 しかしながら、国税通則法第23条第2項第1項に規定する「判決」があることを理由とする更正の請求をする期限は、「判決」の翌日を起算日として2月以内とされており、上記判決の確定又は調停の成立日を起算日としたところ、いずれについてもその更正の請求期限を徒過しているから、原処分庁がした更正をすべき理由がない旨の通知処分は適法である。(平19. 1.26 東裁(諸)平18-160)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平180043
裁決年月日
平成19年1月23日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集 №73・16ページ

要旨

国税通則法第23条第2項第1号の「判決」に基づいた更正の請求が認められるためには、判決を得るための訴訟が申告等に係る課税標準又は税額等の基礎となった事実の存否、効力等を直接審判の対象とし、判決により課税標準等の基礎となった事実と異なることが確定されるとともに、申告時において、納税者が課税標準等の基礎となった事実と異なることを知らなかったことが必要であると解される。そして、審判所が認定した事実等によれば、被相続人の相続財産のうち、被相続人のV社に対する未収金には、被相続人等とV社との間の本件土地の売買代金債権(以下「本件売買代金債権」という。)が含まれていると認められる。また、請求人がした訴訟は、本件売買代金債権のうち、請求人が被相続人から相続した金員の支払を求める旨の訴えであり、当該訴訟の判決(以下「本件判決」という。)において、被相続人とV社との間の本件土地の売買契約(以下「本件売買契約」という。)は、虚偽表示によって無効の判断がされたことが認められ、当該判決が確定したことにより、本件売買契約に基づくV社の被相続人等に対する売買代金債権は存在しなかったこととなる。そうすると、本件訴訟は、本件売買代金債権が存在するとする請求人の申告に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実について、その存否を直接審判の対象としており、本件判決により請求人の申告に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実と異なることが確定されたと認めるのが相当である。さらに、審判所が認定した事実によれば、請求人は、申告時において、本件売買代金債権が存在しなかったことを知っていたとは認められない。以上のことからすれば、本件判決は、国税通則法第23条第2項第1号に規定する判決に該当し、これに当たらないとしてされた本件通知処分は違法であるから、同処分は、その全部を取り消すべきである。(平19. 1.23 大裁(諸)平18-43)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
平180010
裁決年月日
平成19年1月17日
裁決結果
棄却
争点番号
100205010
争点
2国税の納付義務の確定/5賦課課税方式による国税の確定手続/1賦課決定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件賦課決定処分の通知書には、無申告加算税の賦課理由と根拠条文が明記されておらず違法である旨主張するが、国税通則法第32条第3項は、加算税の賦課決定を行う場合に、税務署長がその計算の基礎となる税額及び納付すべき税額を記載した賦課決定通知書を送達して行う旨規定し、当該通知書には、賦課理由及び根拠条文を附記しなければならない旨を定めた法令上の規定はないから、本件賦課決定処分に違法はなく、請求人の主張には理由がない。(平19. 1.17 仙裁(所)平18-10)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平180042
裁決年月日
平成18年12月20日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が、平成13年12月期の帳簿書類や原始資料を検討することなく、更正をすべき理由がない旨の通知処分をしたのは違法又は不当である旨主張する。そして、請求人は、原処分庁が国税通則法第70条第2項の規定する期間内に職権の発動(職権による減額更正)を求めて関係書類を提出したことが認められる。 しかしながら、同法第23条第1項の規定する更正の請求の期限が経過した後、職権の発動を求められた場合に、税務署長が常に更正処分を義務付けられると解すると、上記期間制限が無意味なものとなるから、職権更正をすることを約束した等の特段の事情のない限り、更正処分をするか否かは、税務署長の裁量に属するというべきである。なお、請求人は、調査担当者の了解を得て所得金額を見直した旨主張するが、これは上記特段の事情に該当せず、他に同事情を認めるに足りる証拠はない。 請求人は、平成13年12月期において、青色申告法人に義務付けられた正規の帳簿を作成せず、請求人の収支などを記載したノートには、その代表者の家事費とみられる費目及び金額もこれと渾然一体となって記載され、具体的な取引内容は判然としない。また、総勘定元帳は、税務調査が開始された後に上記ノート等に基づいて作成され、同元帳に現金払いされたとの記載がある賃金給料科目については、賃金台帳や現金出納帳の提出がないから、その金額や支払の事実に関する正確性を確認できない。そして、領収書等は、原始資料として、請求人に関連する取引のすべてを網羅しているわけでもない。 以上によれば、総勘定元帳及び領収書等は、請求人の平成13年12月期の法人税の確定申告書に記載された翌期繰越欠損金額が過少であることを裏付ける証拠としては、信ぴょう性を欠き、他にこれを認めるに足りる証拠もない。そして、原処分庁もこの点について検討していたと認められるから、更正をすべき理由がない旨の通知処分に違法はない。(平18.12.20 大裁(法・諸)平18-42)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平180042
裁決年月日
平成18年12月20日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、平成15年12月期の帳簿書類、原始資料等と確定申告に添付した決算報告書とを比較すれば、その相違点は容易に確認できるにもかかわらず、原処分庁が更正をすべき理由がない旨の通知処分をしたのは無効である旨主張する。 しかしながら、請求人は、平成15年12月期において、青色申告法人に義務付けられた正規の帳簿を作成せず、請求人の収支などを記載したノートには、請求人の収支とみられる項目及び金額のみならず、その代表者の家事費とみられる費目及び金額もこれと渾然一体となって記載されており、その具体的な取引内容は判然としない。また、総勘定元帳は、税務調査が開始された後に上記ノート等に基づいて作成されたものであり、同元帳に現金払いされたとの記載がある賃金給料科目については、賃金台帳や現金出納帳の提出がないことなどから、その金額や支払の事実に関して正確性を確認することはできない。そして、領収書等は、原始資料として、請求人に関連する取引のすべてを網羅しているわけでもない。 以上によれば、総勘定元帳及び領収書等は、請求人の平成15年12月期の法人税の確定申告書に記載された翌期繰越欠損金額が過少であることを裏付ける証拠としては、信ぴょう性に欠けるものといわざるを得ず、他にこれを認めるに足りる証拠もない。そして、原処分庁もこの点について検討していたものと認められるから、更正をすべき理由がない旨の通知処分に違法はない。(平18.12.20 大裁(法・諸)平18-42)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
平180014
裁決年月日
平成18年12月18日
裁決結果
棄却
争点番号
100204045
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/4差押え等権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、徴収担当職員に対し、過去において延滞税及び重加算税の支払を当面猶予する旨の合意があったことを確認するよう申し立てたにもかかわらず、徴収担当職員がその確認をする必要もないとして延滞税等の差押処分をしたのは信義に反し、徴収権の濫用であると主張する。 しかしながら、当時の徴収担当職員は、滞納国税のうち延滞税及び重加算税を当分の間猶予して欲しい旨の請求人からの申出に対して、請求人の申出は了承できないこと及び具体的な納付方法を示さない限り財産調査を行った上で差押処分をする場合がある旨を請求人に対して回答しているところ、その答述は、当審判所の調査とも符合し信用できるものであるから、そもそも請求人が主張するような合意があったとは認められない。また、原処分庁は、本税が納付された後も請求人に対して納付催告を行っていること及び請求人に対して国税通則法等の法令上規定されている猶予制度を適用した事実は認められないこと並びに請求人は本税納付後も原処分庁から延滞税等の納付についての交渉を受けていたことからしても請求人が主張するような合意がなかったことは明らかであるから、合意があったことを前提とするこの点についての請求人の主張は採用することができない。 また、差押処分は、滞納国税を徴収するために国税徴収法によって徴収職員に認められた、一方的、強制的な処分行為であり、同法所定の要件及び手続に従ってなされるべきことは当然であるとしても、差押えに当たり、滞納者の申立内容を確認した上で行うべき旨の規定は存しないことから、この点においても、請求人の主張は採用することができない。(平18.12.18 高裁(諸)平18-14)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平180034
裁決年月日
平成18年12月13日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の会計担当者が平成16年5月末に国税局税務相談室及び税務署法人課税部門に対して本件金員の税務処理について電話で相談したところ、預り金勘定でも仮受金勘定でもよい旨の指導を受けたことから、本件金員を預り金勘定に経理したものであり、仮に、請求人において本件各不動産を取得し、譲渡したというべきであるならば、原処分庁による誤指導があったことになり、原処分は原処分庁の指導内容に反するものであるから、法の一般原則としての信義則の法理が適用されるべきである旨主張する。しかしながら、請求人提出の証拠及び当審判所の調査の結果によっても、請求人が主張する相談について、相談した年月日、対応した職員の氏名、どのような資料に基づき相談したかが明らかでなく、請求人が相談した事実についても確認できないから、原処分庁による誤指導があったと認めることはできない。そうすると、法の一般原則としての信義則の法理の適用はない。(平18.12.13 関裁(法・諸)平18-34)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平180034
裁決年月日
平成18年12月13日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が本件事業年度の法人税及び本件課税期間の消費税等に係る各更正通知書にいずれも更正の理由を附記しなかったことは、日本国憲法第13条及び同法31条に違反する旨主張する。しかしながら、法人税の青色申告書以外の確定申告書及び消費税等の確定申告書に係る更正通知書に更正の理由を附記すべき旨を定めた法令上の規定はないところ、請求人の提出した本件事業年度の法人税の確定申告書は青色申告書以外の確定申告書であるから、本件事業年度の法人税及び本件課税期間の消費税に係る各更正通知書に更正の理由が附記されていなくても違法ではない。なお、日本国憲法に反するかどうかの判断は、審判所の権限外のことであるから、審理の限りではない。(平18.12.13 関裁(法・諸)平18-34)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平180039
裁決年月日
平成18年12月8日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集 №72・565ページ

要旨

○ 請求人らは、本件更正処分は更正時点において、財産評価基本通達24-4(以下「本件通達」という。)を適用できない理由を明確に説明せずにされたもので不当である旨主張する。 しかしながら、相続税の更正処分に当たり、納税者に処分理由を説明した上で更正をすべきことを定めた法律上の規定がないことからすれば、税務調査の過程において、法令等の適否に関する納税者やその代理人からの質問等に対し、どの程度の内容を教示するかなどは、基本的には当該調査を担当した税務職員の裁量にゆだねられていると解される。調査担当職員は、調査過程において、税理士から本件通達の適否について問われ、「本件各土地は、周辺の土地と比較して広大地に該当しない」旨一応の回答を示したことが認められる。調査担当職員の当該回答が、本件通達の適否について誤った回答でないことからすれば、調査担当職員が、調査過程において、裁量の範囲を逸脱した不適切な対応をしたとは認められず、当審判所の調査によっても、原処分の調査過程において請求人らからの質問に対する調査担当職員の対応が、不適切であることを裏付けるに足りる具体的な事実は認められない。 したがって、請求人らの上記主張は採用できない。(平18.12. 8 大裁(諸)平18-39)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
平180011
裁決年月日
平成18年11月29日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100204990
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/18その他
事例集登載頁
裁決事例集 №72・25ページ

要旨

○ 原処分庁は、給与所得者である請求人に扶養控除に適用誤りがあるとして行った決定処分について、通常は源泉徴収義務者から不足分を徴収するが、請求人は既に退職しており源泉徴収義務者からの徴収を強いて追求できないことから、請求人には国税通則法第25条《決定》に規定する納税申告書を提出する義務があることになるから、決定処分は適法である旨主張する。 しかしながら、請求人は所得税法第121条《確定所得申告を要しない場合》に該当し確定申告書を提出する義務はないから、決定処分は違法である。(平18.11.29 高裁(所)平18-11)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平180037
裁決年月日
平成18年11月29日
裁決結果
棄却
争点番号
100202040
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/4修正申告の勧奨
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁の修正申告のしょうようは、適用条文の誤り、違法な内容又は根拠のない課税を理由としたものであり、修正申告書は無効であり取り消すべきである旨主張する。しかしながら、納税申告書の記載内容について、法定の方法によらないでその記載内容の過誤の是正を主張することができるのは、その過誤が客観的に明白かつ重大であり、税法の定めた方法以外にその是正を許さないならば納税義務者の利益を著しく害すると認められる特段の事情がある場合において、税務職員の違法なしょうようにより納税者の任意の意思に基づかない納税申告がなされた場合等に限られると解すべきであり、そして、修正申告も課税標準・税額等に関する納税申告行為である以上、修正申告の過誤の是正の場合についても同様であると解される。そうすると、本件調査終了後、請求人と原処分庁との間では3回にわたり調査結果についての交渉を行っており、何ら接触もなしに、直ちに修正申告のしょうようは行われておらず、請求人は修正申告内容を十分承知しており、また、特段の事情あるいは税務職員の違法なしょうようも認められず、請求人は自己の責任と判断の下に修正申告書を提出したというべきであり、修正申告書は有効であるから、請求人の主張は採用できない。なお、修正申告は、国税通則法第75条《国税に関する処分についての不服申立て》第1項に規定する国税に関する法律に基づく処分に当たらないから、請求人の修正申告に対する審査請求は不適法である。(平18.11.29 大裁(法)平18-37)

支部名
高松
裁決番号
平180008
裁決年月日
平成18年11月28日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、当初の遺産分割協議書に基づき同族会社株式の評価方法を配当還元方式として相続税の期限内申告書を提出した。その後、請求人らの一人である被相続人の配偶者が取得した同族会社株式の評価につき取得株数の関係で配当還元方式を適用できないことが判明したため、配当還元方式の適用を前提として行われた当初の遺産分割協議は錯誤無効として新たな遺産分割協議を行い取得株式数を減少させた。この取得株数の減少により申告額が過大となったとして国税通則法第23条第1項第1号の更正の請求を行ったところ、原処分庁は更正すべき理由がない旨の通知を行った。そこで、請求人らは、当初の遺産分割協議書には法律行為の要素に錯誤があり無効であるから、新たな遺産分割協議書のみが請求人らの真意に基づいた合意により適法に成立した遺産分割協議書となり、新たな遺産分割協議書を原因とする更正の請求は、国税通則法第23条第1項第1号の規定に該当し、認められるべきである旨主張する。 しかしながら、当初の遺産分割協議は、その動機が当初の遺産分割協議書に表示されていることから法律行為の要素に錯誤があると認められ、かつ重過失も認められないことから無効であると解されるとしても、その錯誤の基礎とするところは課税負担の錯誤であり、納税義務者は、納税義務の発生の原因となる私法上の法律行為を行った場合、当該法律行為の際に予定していなかった納税義務が生じたり、当該法律行為の際に予定していたものよりも重い納税義務が生じることが判明した結果、この課税負担の錯誤が当該法律行為の要素の錯誤に当たるとして、当該法律行為が無効であることを法定申告期限を経過した時点で租税行政庁に対して主張できないと解すべきであるから、請求人らの主張には理由がない。 (平18.11.28 高裁(諸)平18-8)

支部名
名古屋
裁決番号
平180028ほか 1件
裁決年月日
平成18年11月21日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号(以下「本件規定」という。)は、申告時には予想し得なかった事態その他やむを得ない事由がその後において生じたことにより、さかのぼって税額の減額等をなすべきこととなった場合に、これを税務署側の一方的な更正の処分にゆだねることなく、納税者側からもその更正を請求し得ることとして、納税者の権利救済の途を拡充したものであり、こうした立法趣旨に照らせば、本件規定にいう「事実」とは、課税標準等又は税額等の計算に影響を与える事実を広く含むと解すべきであり、事実が「異なる」とは、事後的な実体法上の権利関係の変動に限られず、納税者が納税申告の際に基礎とした事実と和解で確定した事実との比較において、相違があれば足りると解すべきである。 これを本件についてみると、請求人が申告の際に基礎とした事実は、「被相続人から遺言により取得した各土地(以下「本件土地」という。)に係る平成7年分の不動産所得が請求人に帰属するという事実」であり、一方、和解により確定した事実は、「本件土地の賃借人が供託した金員(以下「本件供託金」という。)が他の2名の法定相続人(以下「本件相続人2名」という。)に各2分の1帰属するものであること」であるが、本件供託金は、本件賃貸借契約上の賃貸人たる地位を取得した請求人らによる地代請求訴訟を提起された賃借人が、債権者を確知することができないとして平成7年4月から平成17年3月までの本件土地の賃料として供託したものであることからすると、この確定事実は、平成7年4月以降の本件土地の賃料の債権者(帰属先)が本件相続人2名であることを前提にしたものであり、「本件賃料平成7年分が本件相続人2名に各2分の1帰属するという事実」を含んでいるというべきである。 したがって、請求人が本件申告の際に基礎とした事実と請求人がした和解(以下「本件和解」という。)で確定した事実とを比較して相違があるということができる。 なお、本件遺言公正証書が無効であることの確認を求める訴えは、「本件賃料平成7年分が請求人に帰属するという事実」に関する訴えであり、また、本件和解は、裁判上の和解であることから、判決と同一の効力を有する。 以上によれば、本件和解は、本件規定にいう「和解」に該当するというべきであり、本件更正の請求は、本件和解が成立した日から2か月以内にされていることから、本件規定所定の提出期限内にされた適法なものである。 したがって、本件通知処分は違法である。(平18.11.21 名裁(所)平18-28)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平180088
裁決年月日
平成18年11月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100204060
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/6国税局員の調査
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件更正処分等が査察部の調査に基づくものであることが明白であるにもかかわらず、更正等通知書に「国税局職員の調査に基づくものである」旨の記載はなく、このことは、国税通則法に違反しているから、本件更正処分等は国税通則法に定める更正の要件を欠く無効な処分である旨主張する。しかしながら、国税通則法第24条に規定する「調査」とは、各税法において定める課税標準等又は税額等を認定するに至る一連の判断過程の一切を意味すると解されており、原処分庁による証拠資料の収集、証拠の評価あるいは経験則を通じての要件事実の認定、租税法その他の法令の解釈を経て更正処分に至るまでの思考、判断を含めた包括的な概念であり、原処分庁が既に収集した資料を基礎として、正当な課税標準を求めることも同条に規定する調査に当たると解され、本件においては、原処分庁は、請求人に対して法人税等の調査を行っていたものであり、また、査察部から本件犯則調査資料等が送達されてきたことから、これらの資料と請求人の法人税の確定申告書及び原処分庁調査資料等を併せて検討した結果、請求人が架空経費を計上するなどの手口で不正を行っていると認定したものであると認められる。なお、国税通則法第28条第2項の規定は、同法第75条第2項が、国税庁又は国税局の当該職員の調査に基づく更正に不服がある場合には、処分庁である税務署長ではなく、国税庁長官又は国税局長に対して異議申立てができる旨規定していることを受けて、この不服申立先の教示との関連において、国税庁又は国税局の当該職員の調査に基づくものである旨を更正等通知書に附記すべき旨を定めたものと解され、本件更正処分等は、原処分庁職員の調査に基づくものであり、国税庁又は国税局の当該職員の調査に基づくものではないから、更正等通知書にその旨等の記載がないことについて違法はないから、原処分は相当である。(平18.11.21 東裁(法)平18-88)

支部名
東京
裁決番号
平180086
裁決年月日
平成18年11月17日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正の請求の制度を知ったのは、各年分の更正の請求の期限を経過した後であった旨主張する。 しかしながら、国税通則法第23条第1項は、更正の請求の期限を「法定申告期限から1年以内」と規定し、更正の請求をすることができる「納税申告書を提出した者」が更正の請求の制度を知っているか否かによって区別しておらず、また、税法は、申告期限を定めて納税者がその期限内に十分な検討をした後、期限内申告を行うことを期待するものであるから、その期限後いつまでも申告の内容を改める請求を認めることは適当でなく、法律関係の早期安定、税務行政の能率的な運営等の面から問題があるという趣旨から「法定申告期限から1年以内」という期限を定めて更正の請求を認めたものである。 したがって、仮に、請求人が更正の請求の制度を知ったのが更正の請求の期限後であったとしても、その期限を徒過した以上、請求人は、更正の請求をすることはできない。(平18.11.17 東裁(所)平18-86)

支部名
札幌
裁決番号
平180002
裁決年月日
平成18年11月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、調査に基づくしょうようを受けて提出した修正申告書に記載された所得金額等が過大であるから、正当な所得金額等への減額を求めた本件更正の請求に対してなされた更正をすべき理由がない旨の通知処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、しょうように係る所得金額等の認定には相応の根拠があったものと認められ、他方、請求人が主張する所得金額等については、①売上金額算定の基礎とした資料の信ぴょう性に大きな疑義があること、②主張する売上金額は、売上除外が認められる確定申告に係る売上金額を下回ること、③主張する仕入金額を証するに足りる証拠が提出されていないことから、その算定方法の当否を検討するまでもなく、採用できないため、同処分は適法である。(平18.11. 1 札裁(所)平18-2)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平180031
裁決年月日
平成18年11月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、調査担当者との面談前にされた調査は、請求人に対する調査とはいえず請求人自身調査を受けていないから、国税通則法第24条《更正》に規定する調査がされておらず、更正処分は違法である旨主張する。 しかしながら、国税通則法第24条に規定する調査は、正当な課税標準等を認定するに至る一連の判断過程一切を意味するから、課税庁が納税者に対して直接質問調査をすることのみを指すものではなく、また、その具体的な手続は課税庁の広範な裁量に委ねられており、納税者に対する質問調査を先に行うか、別の調査を先に行うかも上記裁量の問題であるから、納税者に対する質問調査よりも前にされた調査も「調査」に該当する。したがって、請求人の主張は理由がない。(平18.11. 1 大裁(所)平18-31)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
金沢
裁決番号
平180011
裁決年月日
平成18年10月20日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、徴収担当職員との交渉において、請求人を含む第二次納税義務者に対する徴収手続を終了する旨の合意があったにもかかわらず、本件債権差押処分がなされたことは、信義則・禁反言の法理に反し、また徴収権の濫用として許されない旨主張するが、徴収担当職員が請求人ら第二次納税義務者全員に対する徴収手続を終了する旨の合意をした事実は認めることができない。この点、請求人は、交渉の後今日までの約3年の間、請求人らに対しては何らの徴収手続もなされていないことは交渉において合意があった結果からすれば当然のことである旨主張するが、このことは原処分庁がこれら第二次納税義務者から徴収しない状態が事実上継続したというにすぎない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平18.10.20 金裁(諸)平18-11)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平180071
裁決年月日
平成18年10月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集 №72・346ページ

要旨

○ 請求人は、原処分庁が過年度の調査においては指摘も指導もしなかった本件リースバック取引について更正処分をしたことは、信義則に反し不当である旨主張する。しかしながら、原処分庁が本件リースバック取引につき請求人に対して信頼の対象となる公的見解を示した事実はなく、租税法規の適用によって実現されるべき納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお納税者の税務官庁に対する信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情があるとは認められないから、本件について信義則の法理を適用する理由はない。また、原処分庁が、過年度の調査において本件リースバック取引について何ら指導を行わなかったとしても、その税務処理について誤りが明らかになった段階で是正を求めることは、何ら不当なものとはいえない。(平18.10.19 東裁(法・諸)平18-71)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平180025
裁決年月日
平成18年10月18日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁の調査担当職員(以下「調査担当職員」という。)が、平成13年分の修正申告書と平成15年分の期限後申告書(以下「両申告書」という。)を徴する当たり、両申告書における必要経費の金額を、請求人が住民税の収支内訳書に記載した必要経費の金額と認める旨発言したことは、請求人を錯誤におとしめるものであると主張する。 しかしながら、調査担当職員は、必要経費について、納税者が領収書等の取引記録をもって明らかにすべきであり、旅費交通費については、支払が確認できた地代家賃の部分とそれ以外に区分した旨請求人に説明しており、請求人の主張するような錯誤があったと認めるに足りる証拠はない。(平18.10.18 関裁(所)平18-25)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平180021
裁決年月日
平成18年10月5日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、所得税の確定申告に係る還付金請求訴訟(以下「本件還付金請求訴訟」という。)の判決(以下「本件判決」という。)は「確定申告後に行われた更正処分に瑕疵があろうとも有効であり、したがって、還付請求権は消滅する。」と課税標準についても判示しているから、本件判決は、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する判決に該当する旨主張する。 しかしながら、国税通則法第23条第2項第1号に規定する判決は、申告等に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実を訴えの対象とする民事訴訟の判決と解されるところ、本件還付金請求訴訟は請求人の所得税の確定申告に係る還付金の還付請求権の存否を訴えの対象としたものであり、本件判決は更正処分が無効であるとは認めることはできないとして、その公定力を理由に訴えを棄却したことが認められるから、本件判決は、請求人の所得税の確定申告に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実について判断したものでもないから、国税通則法第23条第2項第1号に規定する判決には該当しない。 したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平18.10. 5 名裁(所)平18-21)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
平180004
裁決年月日
平成18年9月28日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁の過去の指導に基づき当初申告を行ったものであり、また、本件修正申告書の提出に際し調査担当者は加算税を賦課しない旨の言及をしたにもかかわらず、これに反し行われた過少申告加算税の賦課決定処分は信義則に反し違法である旨主張する。しかしながら、過去の指導は、①請求人の関連法人に対するものであること、②その内容は相談者の申立てに基づき相談を受けた職員の一応の判断を示したものにすぎないこと、③指導を行った職員は税務署長その他責任のある立場にある者でないことから、請求人に対する税法解釈に関して申告当時に公表されていた見解であると認めることができない。また、調査担当者の発言内容は、加算税の賦課決定権は税務署長に専属すると当然のことを述べているに過ぎない。したがって、本件賦課決定処分には、信義則に違反するような特別な事情があるとはいえない。(平18. 9.28 高裁(法)平18-4)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平180021
裁決年月日
平成18年9月22日
裁決結果
棄却
争点番号
100203050
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、外国子会社の株式の譲渡がA国法上も、日本法(民法)上も無効であるから、国税通則法施行令第6条第1項第2号に規定する解除や取消しの場合と同様に、当該株式譲渡の無効を確認する旨の覚書を交わした日から2月以内であれば、国税通則法第23条第2項に基づく更正の請求が認められるべき旨主張する。しかしながら、同項に基づく更正の請求は、同項各号に掲げる事由があり、かつ、当該事由が生じたことで、納税申告書の課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったことから税額等が過大となった場合など同条第1項各号のいずれかに該当することが必要であると解される。仮に、当該株式の譲渡が無効であり、その経済的成果が失われたとしても、法人税法の諸規定からすれば、これによって生じた損失は、当該損失の生じた事業年度の損金に計上すべきこととなる。そうすると、当該株式譲渡が無効である旨の覚書を交わしたからといって、当該株式譲渡があった事業年度の課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っておらず、法人税の額が過大であったことにはならない。したがって、本件は、同条第2項に基づく更正の請求の要件を満たさないのであるから、更正の請求に対してされた更正をすべき理由がない旨の通知処分に違法はない。(平18. 9.22 大裁(法)平18-21)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平180019
裁決年月日
平成18年9月21日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 審査請求人(以下「請求人」という。)は、原処分に係る調査を担当した職員(以下「本件調査担当職員」という。)に対して請求人が代表者に交付した金員を代表者から返還させる旨を申し入れたところ、所得税基本通達36−49の写しが提示されたため、本件調査担当職員が当該申入れを了承したものと判断して、上記金員に利息を付して代表者から請求人に返還したのであり、原処分庁が本件各納税告知処分をしたことは信義則に反するから、本件各納税告知処分は違法である旨主張する。ところで、法の一般原則である信義則の法理を適用して租税法規に適合する課税処分を違法なものとして取り消すことができるのは、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお当該課税処分に係る課税を免れしめて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情がある場合に限られると解するのが相当であり、上記特別の事情があるというためには、少なくと,税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したことにより、納税者がその表示を信頼し、その信頼に基づいて行動したところ、その後に上記表示に反する課税処分が行われ,そのために納税者が経済的不利益を受けることになったこと、そして、納税者が税務官庁の上記表示を信頼しその信頼に基づいて行動したことについて納税者の責めに帰すべき事由がないことが必要であると解するのが相当である。本件の場合、本件調査担当職員が請求人に対して所得税基本通達36−49の写しを提示したか否かについては、原処分関係資料及び当審判所の調査の結果よっても明らかでなく、仮に、そうした事実があったとしても、このことによって原処分庁が請求人に対して何かしらの公式見解を表示したとはいえない。また、代表者が請求人に対して上記金員に利息を付して返済したことをもって上記特別の事情があるとはいえず、ほかに上記特別の事情があるとも認められない。したがって、本件各納税告知処分が信義則に反するとはいえないから、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平18. 9.21 名裁(法・諸)平18-19)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平180054
裁決年月日
平成18年9月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、税務相談官の回答に基づいて本件申告を行ったものであるから、本件更正処分は信義則に反し違法、不当である旨主張する。 しかしながら、信義則の適用に当たっては、信頼の対象となるべき公的見解の表示に基づき納税者が行動したことが必要であるところ、税務相談は、課税権を具体的に行使するものでも課税当局の公式見解を表明するものでもなく、税務相談官の回答等は課税当局の公式見解を表明するものとは認められないから、本件において、信義則の法理を適用すべき特別の事情は認めることができないから、請求人の主張は採用することができない。(平18. 9.19 東裁(所)平18-54)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平180054
裁決年月日
平成18年9月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①二度の税務相談室における相談結果、②調査担当者の発言及び③国税局にされた電話照会に対する当局の回答とその周知等の対応から、課税当局においては、平成13年当時預託金債権がなくなったゴルフ会員権(本件新会員権)の譲渡について預託金会員制ゴルフ会員権(本件旧会員権)の取得に要した金額が取得費となるとの認識にあり、平成15年に国税庁からの「個人所有の預託金制ゴルフ会員権を巡る課税上の問題について(情報)」の発遣された以降、見解が統一されたものと推測されるから、本件譲渡の申告後の新たな判断基準を遡及して適用した本件更正処分は違法である旨主張する。 しかしながら、請求人の主張する相談内容からは、経営法人の営業譲渡により本件旧会員権の施設利用権及び預託金債権が譲受法人に引継ぎされない旨又は経営法人の再生計画により預託金債権が全額切り捨てられる旨を踏まえて相談したとは認められず、調査担当者の発言も事実関係が相異していることを前提としたものであって、本件譲渡の申告当時は取扱いが異なっていたという趣旨ではない。また、国税局の対応等は、税務執行便宜等のための個別のゴルフ会員権についての事実関係及び取扱いを参考に周知したものと認められる。 さらに、国税庁の情報は、預託金会員制ゴルフクラブの経営法人が預託金の償還問題等の回避のために種々の方策を採っていることから改めて全体を整理したものであるが、新たな取扱いを定めたものではなく、本件情報の発遣以前にこれと異なる取扱いをしていたという事実も認められない。 したがって、本件更正処分が法令解釈を遡及して適用した違法なものであるという請求人の主張は採用できない。(平18. 9.19 東裁(所)平18-54)

支部名
東京
裁決番号
平180049
裁決年月日
平成18年9月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁所属職員との相談時の回答内容に反する原処分は、信義則の法理に照らし許されず、違法であると主張するが、仮に請求人が主張する相談事実が認められ、あるいは本件相談時において、当該職員の譲渡所得金額の計算に誤りがあったとしても、これにより、原処分庁が請求人に対して、信頼の対象となる公的見解を表明したと評価することはできない。すなわち、租税法律関係における信義則適用の場面において、信頼の対象となる見解の表示というためには、少なくとも税務署長その他の責任のある立場にある者の正式の見解の表示であることが必要とされる。本件では、原処分庁所属の一職員が、本件資産の売却に係る請求人の相談に応じ、請求人の申立てや持参資料に基づいてその税額等を算出したに過ぎず、これを信頼の対象となる税務官庁の公的見解の表示と認めることはできない。(平18. 9.14 東裁(所)平18-49)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平180020
裁決年月日
平成18年9月5日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集 №72・184ページ

要旨

○ 請求人は、事前の相談及び確定申告期の相談(以下、これらを「本件相談」という。)と異なる更正処分は信義則に反する処分である旨主張する。 しかしながら、請求人が主張するところの信義則の違反は、更正処分が税務署における株式の譲渡損失に関する納税相談で示された同署の職員の指導内容と異なることを理由とするものであるところ、本来、申告納税制度の下では、確定申告は、納税者が自己の判断とその責任において行うものであり、納税相談は、確定申告しなければならない納税者の便宜のため、行政サービスの一環として、納税者において、納税申告する際の参考とするために、税務職員が、各自の有する知識を前提として、一応の判断を示すにすぎないものであって、税務官庁の公的見解とはいえないと解するのが相当であるから、納税相談による税務職員の見解をもって、公的見解があったとはいえず、本件更正処分は信義則に反するとは認められない。(平18. 9. 5 大裁(所)平18-20)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
平180002
裁決年月日
平成18年9月4日
裁決結果
棄却
争点番号
100204100
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/10守秘義務違反等と更正
事例集登載頁
裁決事例集 №72・424ページ

要旨

○ 審査請求人(以下「請求人」という。)は、原処分に係る調査を担当した職員が、請求人の仕入先に対する調査において請求人の販売先を漏らしたこと及び他社間の取引情報を請求人に漏らしたことなどの守秘義務違反をした旨主張する。しかしながら、請求人の販売先については、仕入先が申述した内容を仕入先に示したものにすぎず、他社間の取引情報については、請求人が原処分庁に提出した資料にあった情報であり、いずれも当該職員が秘密を漏らしたとする事実は認められない。したがって請求人の主張には理由がない。また、請求人は、更正通知書の理由附記において国外関連者の売上総利益率を記載したことは守秘義務違反である旨主張するが、更正の理由附記制度の趣旨目的は課税庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜を図ることにあるところ、原処分庁は、国外関連者を検証対象法人として、比較対象法人の通常の利益率(売上総利益の額の総原価の額に対する割合)を基に原価基準法により算定した金額を独立企業間価格と推定して更正しており、検証対象法人である国外関連者の総原価の額の記載のない理由附記は、更正の理由附記制度の趣旨目的からみて記載不備になるものと解してこれを記載したものと認められることから、請求人の主張には理由がない。(平18. 9. 4 仙裁(法)平18-2)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平180018
裁決年月日
平成18年8月23日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集 №72・89ページ

要旨

○ 請求人は、国税庁は昭和59年以降、無償で株式を取得できる権利(以下「本件権利」という。)が確定したことにより得た経済的利益(以下「本件利益」という。)は一時所得に該当する旨の見解を明らかにしていたところ、平成10年ころから、給与所得に該当する旨の見解に変更したが、このような経緯で行われた原処分は信義誠実の原則に違反する旨主張する。 しかしながら、本件権利とその所得の性質が同じものであると認められるストックオプションに関しては、請求人が確定申告をした平成12年分及び平成13年分において、海外親会社から子会社従業員等に付与したストックオプションの権利行使益を給与所得として取り扱うようその取扱いが変更されてから、既に2年ないし3年経過しており、当該権利行使益を一時所得とする取扱いは存在しなくなっていたにもかかわらず、請求人が本件利益のほとんどを給与所得として申告しなかったことは、税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したことにより、納税者がその表示を信頼し、その信頼に基づいて行動したことに当たらず、また、平等、公平な租税法規の適用の要件を犠牲にしてもなお請求人の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情は存しないものというべきであるから、請求人の主張は採用できない。(平18. 8.23 大裁(所)平18-18)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平180038
裁決年月日
平成18年8月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①本件リースバック取引が16年も続く大口取引で過去4回の税務調査においても調査対象となったが問題点の指摘や指導はなかったこと及びリース取引に係る法令・通達等は従来のリース取引に係る取扱いを踏襲して定められていることから、今回の調査で本件リースバック取引を金銭の貸借取引として税務処理することは信義則に反しており、また、②本件リースバック取引が賃貸借取引に該当するリース取引であることは社会通念上定着したものであり、長期、平穏に継続していた課税の公平を乱す原処分は信義則に反するものであるから、原処分は不当である旨主張する。ところで、租税法律主義の原則により厳格な法規適合性が要請される租税法律関係においては信義則の法理の適用については慎重であることが要求されるから、租税法規の適用によって実現されるべき納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお当該課税処分に係る課税を免れさせて納税者の信頼を確保しなければ正義に反するといえるような特別の事情が存する場合に初めて信義則の適用の是非を考えるべきものである。そして、そのような特別な事情が存するというためには、少なくとも課税庁が納税者に対して信頼の対象となる公的見解を示していることなどが必要となる。これを本件についてみると、過去の税務調査において原処分庁所属の調査担当職員が本件リースバック取引の取扱いについてことさら指導を行った事実は認められないことからすると、原処分がされるまで、原処分庁が請求人に対して本件リースバック取引が係る課税処分を行わなかった状態が継続していたにすぎず、原処分庁が請求人に対して公的見解を示したものとはいえない。そうすると、本件において上記特別の事情があるとはいえないから、本件について信義則を適用すべき理由はない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平18. 8.14 東裁(法・諸)平18-38)

支部名
名古屋
裁決番号
平180003ほか 10件
裁決年月日
平成18年8月9日
裁決結果
棄却
争点番号
100203060
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/6請求手続
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、納税者に対し債権を有し、当該納税者が更正の請求をしないのであるから、民法第423条第1項の規定により、当該納税者に代位して更正の請求をすることができる旨主張する。 しかしながら、国税通則法に規定する申告納税方式において、納付すべき税額が第1次的には納税者の申告により確定することとされているゆえんは、課税要件に関する事実関係に最も通じているのは納税者本人であり、納税申告により納税者は具体的な租税債務を負担することになるから、納税者自身の判断と責任において納税申告させることが最も適切であるからにほかならず、申告納税方式における納税申告を行うことができるのは、納税者本人のほか、その代理人に限られる。そして、納税申告書の記載内容の過誤の是正手続として設けられた修正申告及び更正の請求は、それにより直接的又は間接的に税額が確定するという意味で、いずれも申告納税方式による国税の一体的な確定手続のひとつといえるのであり、納税者自身が行った当初の申告についての税額の過不足を認識して行われるものであるから、修正申告及び更正の請求は、納税申告と同様、納税申告書の内容及びそれが適正でなかったことについての事情に通じている納税者あるいはその代理人によってのみなされるものであり、それ以外の第三者が納税者に代位してこれらの手続を行うことは認められないといわなければならない。 また、第三者が納税者に代位して更正の請求をなし得るとした場合、更正の請求に係る事実関係の主張・立証を納税者が行うことは期待できず、ひいては税務署長は更正の請求を認めることはできず、更には、更正の請求に係る課税標準等を調査した結果を納税者以外の第三者に通知することになれば、税務署長の行為は守秘義務との関係で問題が発生し得るという弊害が生じ得ることからしても、国税通則法は、債権者代位による更正の請求を許容していないと考えられる。 したがって、請求人の主張は採用することができない。(平18. 8. 9 名裁(諸)平18-3)

支部名
大阪
裁決番号
平180016
裁決年月日
平成18年8月9日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件各更正処分は、過去に税務調査を受けた際に、調査担当者から消費税の簡易課税制度における請求人の事業に係る事業区分について全く指摘を受けなかったこと及びその後の各課税期間においても当該事業区分を第二種事業として申告し、何ら是正されなかったにもかかわらず、原処分庁は、今回の調査において、当該事業区分に関し、前回の調査とは異なる第三種事業に該当するとして、本件更正処分を行ったことは、信義則に反する処分であるから取り消すべき旨主張する。しかしながら、これらのことをもって、原処分庁が請求人に係る消費税等の申告内容を是認し、更正処分をなしえないとする法的効果が生じているとは認められないから、原処分庁が請求人に対し、請求人の資産の譲渡等が第二種事業に該当するとの公的見解を表示したとはいえない。また、本件各更正処分により請求人に生じた負担は、法律の規定に則した本来請求人が負担すべき正当な税額にすぎないから、法に従い正しい納税をしている他の納税者に比して、請求人が経済的不利益を被ったと認められるものではない。したがって、本件においては、納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお課税処分に係る課税を免れしめて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情がある等とは認められないから、本件各更正処分は、信義誠実の原則の法理に反する違法な処分ではない。(平18. 8. 9 大裁(諸)平18-16)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平180002
裁決年月日
平成18年7月11日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、毎年所轄税務署に赴き、所得税担当職員と面談の上申告指導を受けて確定申告をしており、借入金利息の額をどのようにして各種所得の必要経費として割り振るかについては原処分庁の指導どおりに計算し申告をしたものであるから、このような申告に対する更正処分は信義則に反し無効である旨主張する。 しかしながら、請求人は原処分庁によりどのような指導がなされたかについて具体的な主張がなされていない上、平成13年分、平成14年分の確定申告においては借入金の利息相当額のすべてを不動産所得に係る必要経費として申告しているものであるから、請求人が自己の判断で申告したことは明らかであり、仮に原処分庁の職員により何らかの税務相談がなされたとしても、これを請求人の信頼の対象となる公的見解の表示と認めることはできず、また、仮に請求人がその主張するが如き信頼を抱いていたとしても、その信頼が裏切られたことにより請求人が被る不利益は、法律の規定に従った課税処分に基づく正当な税額を負担しなければならないという不利益にすぎないから、いずれにしても請求人の主張には理由がない。(平18. 7.11 広裁(所)平18-2)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平180009
裁決年月日
平成18年7月6日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集 №72・1ページ

要旨

○ 請求人らは、納税者が判らない内容について質問しているにもかかわらず、それについて 何ら回答もしない原処分庁の納税者に対する対応に不当性がある旨主張する。しかしながら、納税者からの課税にかかわる個別具体的な相談があった場合に、これに対し、文書で回答するか否か及びどの程度の内容を教示するかなどは、基本的には、当該税務職員の裁量に委ねられているところ、原処分庁の担当者は、納税者の代理人からの課税に関する個別具体的な数回の相談に対し、課税に関する原則的な考え方を示しており、このことは、納税者などからの相談に対し、原処分庁の担当者が裁量の範囲を超えた不適切な対応をしたとは認められない。また、当審判所の調査によっても、請求人らからの相談に対する担当職員の対応が、不適切であることを認めることはできない。したがって、原処分庁の税務相談、申告指導に不当はない。(平18. 7. 6 大裁(諸)平18-9)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平180009
裁決年月日
平成18年7月6日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集 №72・1ページ

要旨

○ 請求人らは、相続回復請求権は実質的にみて被相続人の遺産であるから、請求人らが本件和解の成立時に現に取得した相続回復請求権の範囲内で課税すべきであって、本件和解の結果、回復できなかった相続回復請求権に相当する額について、相続税の課税標準等に異動が生じたといえるから、更正の請求を認めるべき旨主張する。しかしながら、相続回復請求権の趣旨、請求人らの相続回復請求の訴えの内容からすれば、当該訴えは、相続人であった者(以下「僣称相続人」という。)が占有・管理している被相続人の遺産全部を請求人らに返還するよう求めたもので、遺産の帰属が争われているものではないこと、請求人らと僣称相続人との間の本件和解は、僣称相続人の資力等にかんがみ、相続回復請求権に基づいた和解金を超える請求権を和解期日以降放棄する旨のものであり、請求人らが相続開始時点に取得した相続財産を増減させるものでなく、単に相続回復請求権の一部を和解期日以降放棄したに過ぎない。そうすると、本件和解は、新たな権利関係等を創設する趣旨で行われたものと解するほかないから、これにより、請求人らが原処分庁に提出した相続税の申告書に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実関係にさかのぼって異動を来すものではないと認めるのが相当である。したがって、本件和解は、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「和解」には該当しないというべきである。(平18. 7. 6 大裁(諸)平18-9)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平180007ほか 1件
裁決年月日
平成18年7月4日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁は過去8年間にわたり請求人の確定申告を是認してきたにもかかわらず、これに反する原処分によって不利益を被ったから、信義則又は禁反言の原則に反し無効である旨主張する。 しかしながら、納税申告は、納税者が所轄税務署長に納税申告書を提出することによって完了する行為であり、税務署長による申告書の受理及び申告納税の収納は、当該申告書の内容を是認することを意味するものではないから、原処分庁が請求人の申告書を受理してきたことは、当該申告書を是認する旨の公的見解を示したことには当たらず、請求人が主張する不利益は、本来負担すべき税額等の負担にすぎないから、原処分に信義則又は禁反言の原則の違反があったとは認められない。(平18. 7. 4 大裁(所)平18-7)

支部名
福岡
裁決番号
平170026
裁決年月日
平成18年6月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①租税特別措置法(以下「措置法」という。)第68条の2《中小企業者等に対する同族会社の特別税率の不適用》第1項の規定(以下「本件特例」という。)は、その文言の末尾が「適用しない。」となっていることから、納税者の選択にゆだねられているものではなく、本件特例に掲げる要件を満たす事業年度について当然に適用されるものであり、②国税通則法(以下「通則法」という。)第23条《更正の請求》第1項及び第3項の規定による更正の請求書は、法人税法第2条《定義》第31号に規定する確定申告書に含まれると解され、請求人は、更正の請求書に措置法第68条の2第2項に規定する財務省令で定める書類(以下「法定書類」という。)を添付しているので、同項に規定する要件を満たすことになることから、本件特例を適用するべきであったにもかかわらず、法人税法第67条《同族会社の特別税率》第1項の規定に基づき計算した税額等を記載して本件確定申告書を提出したことは、「税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと」により「納付すべき税額が過大であるとき」に該当する旨主張する。しかしながら、措置法第68条の2第2項は、「本件特例は、確定申告書に法定書類の添付がある場合に限り、適用する」旨明示しており、その適用を受けるか否かは、受けようとする納税者にあっては確定申告書に法定書類を添付するという手続の履行を前提とする納税者の選択にゆだねられていると解されるところ、請求人は、本件確定申告書において、本件特例を適用しないで法人税法第67条第1項の規定に基づき税額等を計算しており、そのこと自体は何ら国税に関する法律の規定に反するものではなく、また、法人税法第2条第31号は、「確定申告書とは、同法第74条《確定申告》第1項(同法第145条《申告、納付、還付等》第1項において準用する場合を含む。)の規定による申告書をいう」旨規定しているところ、同法第145条第1項は、外国法人の行う申告、納付、還付及び更正の請求に関する規定であり、上記かっこ書にいう「同法第145条第1項において準用する場合を含む。」は、確定申告書には同法第74条第1項の規定を外国法人が準用する場合のその確定申告書を含む旨を規定したにすぎず、内国法人である請求人の申告等に関して影響を及ぼす規定ではなく、加えて、確定申告書に更正の請求書が含まれる旨を規定したものでもないから、通則法第23条第1項第1号に規定する「国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったことにより、当該申告書の提出により納付すべき税額が過大であるとき」には該当しない。(平18. 6.30 福裁(法)平17-26)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平170215
裁決年月日
平成18年6月29日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集 №71・1ページ

要旨

○ 請求人は、差押処分とともに課税処分についても取消しを求めている。 しかしながら、請求人が異議審理庁に提出した異議申立書によれば、課税通知書の送逹の無効を理由に課税処分に対する不服申立てとも伺える記載もあるところ、課税通知書の送達が有効であることは、差押処分の適否において判断したとおりであり、その他請求人が課税処分について異議申立てをしないで審査請求をすることにつき正当な理由は認められない。 したがって、課税処分の取消しを求める審査請求は、①国税通則法第75条《国税に関する処分についての不服申立て》第3項に規定する異議決定を経たものでないこと、及び②同条第4項に規定する異議申立てをしないで審査請求をすることができる場合にも該当しないことから、不適法なものである。(平18. 6.29 東裁(所・諸)平17-215)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平170215
裁決年月日
平成18年6月29日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集 №71・1ページ

要旨

○ 請求人は、変更した外国人登録の住所及び申告書に記載した住所は原処分庁の所轄外であるから、課税処分は無効である旨主張する。 しかしながら、国税通則法第30条第1項は、更正又は決定は、これらを処分する際におけるその国税の納税地を所轄する税務署長が行う旨規定し、所得税法第15条第1号及び2号は、所得税の納税地は、国内に住所を有する場合はその住所地とし、国内に住所を有せず、居所を有する場合はその居所地と規定している。 そして、住所又は居所(事務所又は事業所を含む)の解釈は民法によるところ、住所とは、その者の生活の本拠をいい(民法第22条)、住所が知れない場合には、居所を住所とみなす(民法第23条)が、一般に、居所とは、人が多少の期間継続して居住しているが、生活の本拠という程度にいたらないものをいい、その認定に当たっては、各般の客観的事実を判断すべきものであると解されている。 これを本件に当てはめれば、請求人は、課税処分を免れるために、変更した外国人登録の住所及び申告書に記載した原処分庁の所轄外の住所に一時的に滞在していたにすぎず、①請求人の業務請負先に連絡先を変更していないこと②日常生活品及び家財一式を置いたままであること、③飼い猫を残したままであること、④再入国の許可を受けて出国していること、⑤p町住宅の管理人の申述及び請求人の親類の申述などを総合的に判断すれば、請求人がp町住宅を転居したとは認められないことから、p町住宅は請求人の生活の本拠と判断するのが相当であり、p町住宅は原処分庁の所轄内であるとして原処分庁が課税処分を行ったことは適法である。 したがって、請求人の主張には理由がない。(平18. 6.29 東裁(所・諸)平17-215)

支部名
東京
裁決番号
平170203
裁決年月日
平成18年6月23日
裁決結果
棄却
争点番号
100204120
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/12更正の効力
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件更正処分の前提となる前回各更正処分の事実認定に重大な誤りがあり、前回更正処分は違法な処分であるから、本件更正処分も当然に違法となり取消すべきである旨主張する。 しかしながら、平成18年4月26日付裁決で判断を示したとおり、前回各更正処分はいずれも適法であるから、原処分庁が前回各更正処分の結果に基づき本件更正処分等を行ったことに何ら違法はない。(平18. 6.23 東裁(法)平17-203)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
金沢
裁決番号
平170035
裁決年月日
平成18年6月8日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、M税理士は原処分調査の関与税理士ではなく、また、調査担当職員は請求人らに対する調査内容の開示と説明を行わず、請求人らと全く接触をしないまま、本件決定処分が行われており、この調査手続は違法又は不当である旨主張する。しかしながら、M税理士及び同族会社の代表者である請求人Kは、調査担当職員から相続税法基本通達9−2の取扱いについて説明を受け、また、M税理士は、請求人Kの了解を得た上で、調査担当職員から依頼された本件債務免除に係る当該同族会社の株式評価に必要な書類を提出する一方で、一貫して、同通達9−2を適用した贈与税の申告のしょうようには応じられない旨申し立てている。これらの事実からすると、少なくとも請求人Kに対し調査内容の説明がなく、全く接触がなかったとまではいえず、また、決定処分に当たり調査内容を明らかにした上でこれをすべき旨を定めた法令上の規定もないから、請求人K以外に対し調査内容の説明がなされなかったとしても、調査手続が違法又は不当であるということはできない。したがって、この点に関する請求人らの主張には理由がない。(平18. 6. 8 金裁(諸)平17-35)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平170064
裁決年月日
平成18年6月6日
裁決結果
棄却
争点番号
100203070
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、原処分庁が、審査請求に至って、本件通知書において明示した理由とは異なる理由を事後的に持ち出し、本件通知処分の正当性を主張していることは違法であるから、本件通知処分は理由を欠き、違法である旨主張する。 しかし、更正の請求は、申告、更正又は決定によりいったん確定した課税標準等又は税額等を納税者に有利に変更することを求める制度であるから、更正をすべき理由がない旨の通知処分の取消しを求める審査請求では、納税者が、確定した課税標準等又は税額等が事実に反し、更正の請求に理由があることを主張立証しなければならないと解される。 また、国税通則法第23条第4項によれば、税務署長は、更正の請求に対し、更正をすべき理由がないと判断したときは、更正の請求をした者に対してその旨を通知すれば足りるとされており、法令上、更正をすべき理由がない旨の通知書に原処分庁がそのように判断した理由までも記載することは要求されていない。 そうすると、原処分庁は、更正をすべき理由がない旨の通知処分については、当該通知書に記載した理由に拘束されないと解すべきであるから、原処分庁が当該通知書に記載した理由が適切でなかったとしても、当該通知処分が違法となるわけではないし、原処分庁が、審査請求の過程で、当該通知処分に記載した理由とは異なる理由を主張したとしても、そのこと自体が違法と評価されるべきものでもない。 したがって、この点に関する請求人らの主張は理由がない。(平18. 6. 6 大裁(諸)平17-64)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平170064
裁決年月日
平成18年6月6日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、訴訟上の和解(本件和解)により、P地裁判決で認められた請求人らの相続財産(Aの遺産の4分の3の持分権を含む)については、Aの遺産に係る請求人らの遺産取得額を変更されたのであるから、本件和解は国税通則法第23条第2項第1号に規定する「和解」に該当する旨主張する。 しかしながら、本件和解に係る訴訟は、まさにP地裁判決で確定された事実関係を請求原因として主張するものである。また、請求人らの主張する和解条項は、その記載から、Aの相続人であるBの死亡によりBを相続した請求人らとその相手方ら(Aの相続人ら)との間で、Aの遺産に係る請求人らの遺産取得額を事後的に変更したいわゆる形成条項である。そして、本件和解は、請求人らと相手方らとの間の一連の係争を踏まえ、A及びBの遺産相続に関する長年の争訟による精神的苦痛、物質的消耗を終焉させるために、相手方が、請求人らに対し、解決金を支払うことのほか、請求人らがする本件和解に基づく更正の請求が認められず、相続税額の還付を受けられなかった場合に、同還付金相当額を相手方が請求人らに支払うことなどが和解の内容になっている。 以上によれば、請求人らと相手方らは、将来に向かって新たな権利関係等を創設する趣旨で和解をしたのであり、本件和解により課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実関係にさかのぼって異動をきたすものではない。 したがって、本件和解は国税通則法第23条第2項第1号の「和解」には当たらない。(平18. 6. 6 大裁(諸)平17-64)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平170067
裁決年月日
平成18年6月2日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、所得税が無申告となった理由は、住民税・県民税の申告の際、地方税職員から所得税の申告及び肉用牛の販売に係る所得の申告について、適切な指導がなかったことによるものであり、そのような状態でされた決定処分は違法である旨主張する。 しかしながら、申告納税制度の下においては、役場職員等の第三者の指導の有無にかかわらず、どのような内容の申告書を提出するかは、納税者自身の判断と責任においてなされるべきものと解されるから、請求人の上記主張には理由がない。(平18. 6. 2 名裁(所)平17-67)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平170190
裁決年月日
平成18年6月2日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、医療法人からの退社により出資持分の払戻として交付された金銭の額(以下「本件退社返戻金」という。)について、原処分庁が、平成14年に収入すべき金額として申告するのが相当であると指導したうえ、平成14年分所得税の更正の請求に対する更正処分において平成14年に収入すべき金額に含めていたにもかかわらず、平成13年に収入すべき金額であるとして行った本件更正処分は不当である旨主張する。 しかしながら、請求人は、平成13年12月31日に上記医療法人を退社した後、平成14年1月31日に本件退社返戻金を受領し、その後同年2月21日に請求人の関与税理士が所轄税務署を訪れて原処分庁所属の相談担当職員に本件退社返戻金の収入すべき時期について質問し、同月27日に当該質問に対する回答が示されたことが認められるから、請求人の場合、当該相談担当職員による指導内容に反する更正処分が行われたことにより何らかの経済的不利益を被ったといえない(原処分庁は、過少申告加算税を賦課せず、延滞税も免除している。)から、信義誠実の原則を適用してまで本件更正処分に係る課税を免れしめる特別な事情があるとは認められず、請求人の主張には理由がない。(平18. 6. 2 東裁(所)平17-190)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
金沢
裁決番号
平170034
裁決年月日
平成18年5月31日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、本件更正処分は、十分な調査が行われていないことから調査手続に違法があった旨主張するが、調査担当職員により、金融機関や関係人等に対して本件特例の課税要件に係る必要な質問・調査が行われており、本件更正処分は、その調査結果に基づき、課税要件事実の認定、税法その他法令の解釈適用を経てなされていると認められるから、請求人らの主張には理由がない。(平18. 5.31 金裁(所)平17-34)

支部名
大阪
裁決番号
平170056ほか 3件
裁決年月日
平成18年5月16日
裁決結果
棄却
争点番号
100201030
争点
2国税の納付義務の確定/1通則/2納付すべき税額の確定方式
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、平成16年1月1日から、平成16年法律第14号により改正された租税特別措置法(以下、改正後の租税特別措置法を「改正後措置法」という。)が施行された平成16年4月1日以前の間に行った本件土地の譲渡による損失については、改正後措置法第31条第1項の規定によらず、改正前の法律を適用して、損益通算を認めるべきである旨主張する。 しかしながら、本件土地は平成16年2月に譲渡されたものであり、また、請求人が平成16年法律第14号附則第27条第2項及び第3項に規定する、平成16年4月1日前に平成16年分の所得税につき出国による確定申告書を提出した者等に該当する事実は認められない。 そうすると、請求人がした本件土地の譲渡に対しては改正後措置法第31条第1項が適用されるから、本件土地を譲渡したことに伴い譲渡所得の金額の計算上生じた損失の額については、所得税法第69条の規定は適用されず、他の所得と損益通算することはできない。(平18. 5.16 大裁(所)平17-56)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平170171
裁決年月日
平成18年5月12日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、青色申告者以外の納税者に対する更正通知書に理由を附記してはならない旨の規定がないこと、理由附記制度が納税者の利便性に配慮し、課税庁の恣意性を抑制するという趣旨であることから、すべての納税者に更正の理由附記を行うべき旨主張する。 しかしながら、所得税法第155条第2項が青色申告に係る更正について更正の理由を附記しなければならない旨規定した趣旨は、帳簿書類を基礎とした正確な申告を奨励するために、一定の帳簿書類を備え付けている者に限って青色申告することを認め、かつ白色申告には認められない各種の特典を与えることとした青色申告の制度における特典の一つとして規定したものである。したがって、所得税法は、青色申告者以外の納税者に対する更正通知書には理由の附記を要しないこととしているものと解される。(平18. 5.12 東裁(所・諸)平17-171)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平170050ほか 1件
裁決年月日
平成18年5月8日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件調査担当職員は、①本件調査の当初において、本件贈与者の相続税調査であると説明したが、請求人らの贈与税の調査である旨を開示しなかったこと、②調査結果について、請求人のみが納税者になることと税額のみを伝え、課税の根拠を示さなかったこと、③請求人が自主的に期限後申告を行う意思を表明したことに対し、善処する旨回答したにもかかわらず、決定処分を行ったこと、④請求人らに対し脅迫的な言動を行い、請求人らは種々の抑圧を受けたことから、本件調査における調査手続は、違法又は不当である旨主張する。 しかしながら、①調査目的の開示は、税務職員の合理的判断にゆだねられており、開示しないことが直ちに違法とはならず、本件調査担当職員は、調査の着手時に、被相続人に対し、贈与税の調査である旨を告げていること、②税務職員が調査結果について、説明しなければならないと定めた法令上の規定はなく、調査結果の説明がなくても直ちに違法とはならず、本件調査担当職員は、決定処分以前に請求人らに調査結果を説明していること、③原処分庁がいつ決定処分を行うかは、原処分庁の裁量にゆだねられており、裁量を逸脱したと認められる事情がない限り、違法ではなく、本件調査担当職員は、請求人らに対し、本件調査の内容を説明して期限後申告のしょうようを行ったが、請求人らに期限後申告に応じる意思がみられなかったため、原処分庁は決定処分等をしたのであり、その裁量を逸脱したものではないこと、④本件調査担当職員が脅迫的な言動を行ったという形跡はないことからすると、本件調査の調査手続に違法又は不当はなく、請求人の主張は理由がない。(平18. 5. 8 大裁(諸)平17-50)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平170052
裁決年月日
平成18年5月8日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、申告相談においてプレー権がなくなれば損失に計上できると教えられゴルフクラブを退会したものであり、民事再生計画によって切り捨てられた預託金の損失を譲渡所得の損失として他の所得と損益通算を行ったのは、税務署職員等の誤った指導によるものであるから、請求人に責任はなく、信義則を適用すべき特別の事情がある旨主張する。 しかし、当審判所の調査によっても、税務署の職員等が請求人に対し、ゴルフクラブを退会すれば譲渡所得の損失として損益通算できるとの指導をしたと認めるに足る証拠はない。 仮に、請求人の主張するような事実があったとしても、いわゆる税務相談は、一般に、相談者の申立の範囲内で、税務申告をする際の参考までに課税庁の一応の判断が示されるものであり、公的見解の表示に当たらないと解される。また、請求人の原処分調査時の申述によれば、新聞記事の切り抜きを税務署の職員等に見せて相談したというのであるから、仮に税務相談の事実があったとしても、請求人から十分な資料が提出された上で税務相談が行われたものではなかったといわざるを得ない。 したがって、更正処分は、信義則に反するものとは認められないから、請求人の主張は採用できない。(平18. 5. 8 大裁(所)平17-52)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平170053
裁決年月日
平成18年5月8日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分は、調査担当職員が、請求人及び関与税理士に対して恫喝したり暴言を吐くなど、違法な調査により行われたものであり、また、更正通知書に記載された理由に不備があることから、取り消すべきと主張する。 しかしながら、当審判所の調査によれば、本件調査担当職員が請求人及び関与税理士に対して恫喝したり暴言を吐いたりした事実は認められず、原処分が違法な調査手続により行われたと認めるに足りる証拠もないほか、相続税の更正通知書の理由付記について、国税通則法第28条第2項は、更正の理由を更正通知書の記載事項として掲げておらず、また、相続税の更正通知書に更正の理由を付記すべき旨を定めた法令の規定もないことから、請求人の主張は理由がない。(平18. 5. 8 大裁(諸)平17-53)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平170054
裁決年月日
平成18年4月25日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、租税特別措置法第33の4第1項に規定する特別控除の適用要件に係る本件権利の買取り等申出年月日(以下「本件買取等申出年月日」という。)が県収用委員会による第○回審理日である平成13年7月25日であるにもかかわらず、本件買取等申出年月日を原処分庁からの修正申告の提出についての文書に記載された平成13年2月22日と誤信して本件各修正申告を行ったものであるから、本件各修正申告は、錯誤により無効であり、取り消されるべきであると主張する。 しかしながら、国税通則法第75条第1項は、国税に関する法律に基づく処分に不服がある場合に不服申立てができる旨規定しており、ここにいう処分とは、行政庁が行政法規の具体的な適用又は執行として、優越的な立場で国民に対して行う、権利の設定、業務の下命等の法律上の効果を発生させる行為(例えば、国税の更正処分、滞納処分等)をいい、修正申告は上記処分には当たらないから、本件各修正申告の取消しを求める審査請求は、いずれも不適法であり、却下を免れない。(平18. 4.25 名裁(所)平17-54)

支部名
東京
裁決番号
平170156
裁決年月日
平成18年4月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、平成15年4月1日以後に配当された本件配当所得について、本来、租税特別措置法第8条の5第1項第2号の規定の適用を選択し、請求人の総所得金額から除外して確定申告をすべきところ、税制改正の内容が複雑であったために混乱を来したため、錯誤に陥り(間違えて)総合課税により税額を過大に申告したものであり、総合課税の選択をしたのではないから、国税通則法第23条第1項に基づく更正の請求が認められるべきであると主張する。 しかしながら、同項に基づく更正の請求が認められるのは、納税申告書に記載した課税標準等若しくは税額等の計算が「国税に関する法律の規定に従っていなかったこと」又は「当該計算に誤りがあったこと」の二つの場合に限られている。この規定の趣旨は、納付すべき税額が過大であることのみでは更正の請求ができる事由とはならず、その過大であることが、課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと、又はその計算自体に誤りがあったことに基づいていなければならないとするものである。 請求人は、本件申告書を法律の規定に従い、かつ、誤りなく計算して提出しており、また、請求人の主張する理由は同項の更正の請求ができる要件に該当しないのは明らかであるから、請求人の主張には、理由がない。(平18. 4.14 東裁(所)平17-156)

支部名
東京
裁決番号
平170155
裁決年月日
平成18年4月13日
裁決結果
棄却
争点番号
100202030
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/3期限内申告
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、平成16年分の本件申告書を封入した本件封筒を、平成17年3月15日の朝に郵便ポストに投函したから、期限内に申告した旨、及び国税庁作成の「平成16年分所得税の確定申告の手引き」には、郵便で提出された申告書の提出日は、国税通則法第22条の規定により、その郵便物の通信日付印により表示された日とみなされるなどの記載がされておらず、税務署はそれらの周知を怠っているから、無申告加算税を賦課した原処分は、違法又は不当である旨主張する。 しかしながら、本件封筒の通信日付印により表示された日は、平成17年3月16日であるから、本件申告書は期限後申告に該当する。また、請求人が平成17年3月15日の朝に本件封筒を郵便ポストに投函した事実は認められず、期限内申告書の提出がなかったことについて、正当な理由があるとも認められない。さらに、「平成16年分所得税の確定申告の手引き」に、国税通則法第22条の規定の内容等が記載されているか否かによって、原処分の適法性が左右されるものではないから、請求人の主張にはいずれも理由が無い。(平18. 4.13 東裁(所)平17-155)

支部名
仙台
裁決番号
平170014ほか 2件
裁決年月日
平成18年3月23日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正をすべき理由がない旨の通知処分の取消しを求めているが、本件更正の請求は、国税通則法第23条第1項に規定する更正の請求ができる期限を経過した後にされた不適法なものであるから、本件更正の請求に対する更正をすべき理由がない旨の通知処分は適法である。(平18.3.23仙裁(所)平17-14)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平170029
裁決年月日
平成18年3月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 平成14年分所得税の更正の請求書は、法定申告期限である平成15年3月17日から1年を経過した後の平成16年10月25日に提出されているところ、更正の請求の期間を徒過した不適法なものであるから、本件平成14年分通知処分は適法である。(平18.3.14広裁(所)平17-29)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平170029
裁決年月日
平成18年3月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、その所得金額を裏付ける証拠として売上帳等の書類しか保存していないところ、その売上金額等を裏付ける日計表等の原始記録の保存がないので、平成15年分所得税の更正の請求書に記載した金額が真実の所得金額であると認めることはできず、平成15年分の所得税の期限後申告書に記載された事業所得の金額が過大であるとすることはできないから、本件平成15年分通知処分は適法である。(平18.3.14広裁(所)平17-29)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
平170015
裁決年月日
平成18年3月9日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、法人税基本通達9−2−23の趣旨から逸脱し、適用を誤った更正処分は信義誠実の原則に反し違法である旨主張する。しかしながら、税務官庁の法令に関する統一解釈が通達され、一般に公開された当該通達においては、請求人もその通達の趣旨等を確認する責務があるところ、当該通達の趣旨等を自己に有利に解釈し、それを事由として信義誠実の原則の適用を主張することは認められない。(平18.3.9高裁(法・諸)平17-15)

支部名
東京
裁決番号
平170130ほか 1件
裁決年月日
平成18年3月7日
裁決結果
棄却
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、申告前に行われた遺産分割の変更が申告に反映されていないのは、錯誤に当たり、当該錯誤は、国税通則法第23条第2項各号に規定する後発的事由以外の真にやむを得ない後発的事由に相当するから、同項の規定による更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第2項は、納税申告書の提出後に、同項各号に規定する後発的事由が発生した場合には、同条第1項の規定にかかわらず、その後発的事由が発生してから2か月以内に限り、更正の請求ができる旨規定しているところ、同条第2項の趣旨は、申告時には予知し得ない事態その他やむを得ない事由がその後において生じたことにより、さかのぼって税額の減額等をなすべきこととなった場合に、これを税務署側の一方的な更正の処分に委ねることなく、納税者側からも更正を請求し得ることとして、納税者の権利救済の途を拡充する一方、後発的事由に基づく更正の請求について、真にやむを得ない場合に制限しようとするものであるから、更正を請求し得る後発的事由については、同項各号に規定する後発的事由に限定されると解される。そうすると、請求人の主張する本件更正の請求の事由は、本件申告前に行われた遺産分割の変更が本件申告及び本件修正申告に反映されていないというものであり、請求人自らが認めるとおり、国税通則法第23条第2項各号に規定する後発的事由のいずれにも該当しないと認められることから、本件更正の請求に対して、更正をすべき理由がないとしてされた本件通知処分は適法である。そして、国税通則法第23条第2項各号に規定する後発的事由以外に、新たに真にやむを得ない後発的事由を同項に付加するという請求人の主張は、法令の規定に基づかないものであるから採用することはできない(平18.3.7東裁(諸)平17-130)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平170128
裁決年月日
平成18年3月6日
裁決結果
棄却
争点番号
100202030
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/3期限内申告
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、消費税等の申告書を法人税の申告書等とともに、法定申告期限までに原処分庁あてに本件郵便物に同封して、郵送で提出した旨主張する。しかしながら、当審判所の調査によれば、原処分庁の文書収受事務は、書類の紛失や受付簿兼返送簿の記載等に誤りが生じないようにするための対策が採られていると認められるところ、当該文書収受事務の実態及び本件郵便物の処理の状況からみれば、消費税等申告書は本件郵便物には封入されていなかったと強く推認される。また、消費税等の申告書を提出したとする税理士事務所における本件郵便物の処理状況及び同事務所の関係者の答述からみても、上記認定を覆すだけの特段の事情は認められない。したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平18.3.6東裁(諸)平17-128)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平170128
裁決年月日
平成18年3月6日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件消費税等期限後申告書は、消費税等の確定申告書ではなく、メモである旨主張する。消費税は、国税通則法第16条《国税についての納付すべき税額の確定方式》第2項第1号に規定する申告納税方式の国税であり、納税者が確定申告書を税務署長に提出することにより納付すべき税額が確定すべきものであって、外形上有効な確定申告書が提出された場合には、一見して明らかな過誤がある場合を除いて、有効な確定申告書として取り扱うのが相当であると解されるところ、本件消費税等期限後申告書は、①消費税法等の規定に基づき課税標準額及び税額等を記載し作成された内容、形式のものであることが認められること、②請求人の代表者が同申告書に署名、押印していること、及び③郵送した封筒の表面には「消費税申告書在中」との記載があり、また、同封された「書類送付について」と題する書面には「消費税申告書・提出用2部、控用1部」を送付した旨の記載があることからすると、外形上、一見して明らかな過誤があるとは認められず、また、本件消費税等申告書が法定申告期限までに提出されたと認められない以上、本件消費税等期限後申告書は確定申告書とみるのが相当であるから、請求人の主張は採用できない。(平18.3.6東裁(諸)平17-128)

支部名
広島
裁決番号
平170028
裁決年月日
平成18年2月28日
裁決結果
棄却
争点番号
100202030
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/3期限内申告
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は申告書を平成17年5月31日に時間外収受箱へ投函したから期限内申告であると主張するが、同年6月3日に投函文書の収受手続を行ったA技官の答述によれば、申告書は、同技官が同日午前7時30分ころに投函文書の回収作業を開始する時点において、時間外収受箱の中に存在していたと認められ、このことは、同技官が当該収受手続の際、封筒に記載した「6/3早朝」のメモとも符合する。そして、時間外収受箱が壊されたなどの異常な状況はないこと、時間外収受箱は投函文書を取り漏れするような構造になっていないこと、また、同月1日の投函文書の収受手続において申告書が時間外収受箱の中に存在していなかったと認められること、同月2日の投函文書の収受手続においても申告書が時間外収受箱の中に存在していなかったと認められること、加えて、原処分庁における投函文書の収受手続は一定の事務手続として確立していることからすれば、同月1日午前7時30分ころに投函文書の回収作業を開始する時点において申告書が時間外収受箱の中に存在していたとは認め難く、申告書は、同月2日午前7時30分ころに行われた投函文書の回収作業の終了後から同月3日午前7時30分ころに行われた投函文書の回収作業の開始前までの間に時間外収受箱へ投函されたものと認めるのが相当である。(平18.2.28広裁(諸)平17-28)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平170119ほか 2件
裁決年月日
平成18年2月28日
裁決結果
棄却
争点番号
100204045
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/4差押え等権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①相続税の連帯納付義務を課すのであれば、第二次納税義務のように納税の告知をすべきであること、②所轄署に対して本来の納税義務者の滞納状況を尋ねたにもかかわらず、守秘義務を盾に説明を拒んだのは適正な徴収手続とはいえないこと、③地価の下落を知りながら本来の納税義務者に対し徴収手続を取らず、その不利益を請求人に転嫁していること、④他の共同相続人が死亡する前に連帯納付義務を課して徴収できたものを、他の共同相続人の死亡によって新たな相続を発生させてその納税義務を別に課すことは二重課税になることから、これらはすべて徴収権の濫用に当たり、請求人に連帯納付義務を課して差押処分を行うことは違法である旨主張する。しかしながら、①連帯納付義務者に納税告知を行うこととする法令による規定はないこと、②他の相続人に係る徴収手続の状況を開示することとする法令による規定はないこと、③単に徴収手続を怠るというだけでなく、連帯納付義務者に損害を与える目的のために行われるなどの特段の事情が存する場合は格別、本件ではそのような事情は認められないこと、④連帯納付義務を課すことと新たな相続に係る相続税を課すことは二重課税にはならず、いずれの理由も徴収権の濫用には当たらないことから、これらの点に関する請求人の主張には理由がない。(平18.2.28東裁(諸)平17-119)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平170042
裁決年月日
平成18年2月22日
裁決結果
棄却
争点番号
100204041
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/1更正権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件相続に係る遺言書についての無効確認訴訟が係争中で相続財産が未確定の段階で、更正処分を行うことは時期早尚であるから、原処分は不当である旨主張する。しかしながら、相続税法第2条第1項の文言に照らせば、相続税法上の租税債権の成立要件としては、納税義務者が相続等の所定の理由によって課税財産を取得することが必要であり、かつ、それをもって足り、相続財産の取得の効力について他と争いがないこと、ないし取得の有効であることが判決等をもって確定していることまでも必要とするものではないと解するのが相当である。これを本件についてみると、原処分時には本件遺言書の効力について争いがあり訴訟が係属中であるものの、被相続人の死亡により相続が開始され、請求人は相続人であるから本件相続により課税財産を取得し、これにより同人に対する租税債権は成立しているから、原処分庁が調査担当職員の調査により判明した課税標準等に基づき原処分を行っていることに違法はなく、他に不当とすべき事由もない。したがって、原処分が違法又は不当であるとは認められない。(平18.2.22大裁(諸)平17-42)

支部名
東京
裁決番号
平170109
裁決年月日
平成18年2月8日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

租税特別措置法第66条の13第2項の規定の適用により、欠損金額の繰越期間を7年間として申告した請求人は、同項の規定の適用ができないとして、過去に原処分庁の職員が指導した事項と異なる内容でされた更正処分について、信義則に反し不当である旨主張する。しかしながら、租税法律関係において信義則の適用があるのは、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお当該処分による課税を免れさせて納税者の信頼を保護しなければ正義に反すると認められるような特別な事情がある場合であって、特別な事情があるというためには、少なくとも、税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したことが必要であると解されている。これを本件についてみると、請求人は相談状況等に関する記録などを残していないとしており、しかも、その具体的な状況についての明示がなく、また、当審判所の調査によっても、原処分庁担当職員が請求人から相談を受けたとする記録等は確認できないことから、請求人が原処分庁担当職員に相談を行い、これに対して当該職員が指導を行った事実は確認できない。仮に請求人が主張するような相談があったとしても、信頼の対象となる公的見解を表示したとの事実は認められない。さらに、当該規定の適用ができないことは明白であり、このことは請求人も認めていることからすれば、請求人が本件各更正処分により特に経済的不利益を受けたとも認められない。したがって、信義則の法理が適用される特別な事情は存しないことから、請求人の主張には理由がない。(平18.2.8東裁(法)平17-109)

支部名
大阪
裁決番号
平170037
裁決年月日
平成18年1月25日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

国税通則法第23条第1項第1号は、更正の請求をすることができる場合を、納税申告書の提出につき、①当該申告書に記載した課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと、又は、②当該計算に誤りがあったことにより、当該申告書の提出により納付すべき税額が過大であるときに限定している。留保金課税の不適用規定は、確定申告書に省令で定める書類の添付がある場合に限り適用されるところ、請求人は、確定申告書に省令で定める書類を添付しておらず、また、当該書類を添付しなかったのは、留保金課税の不適用規定が適用されないと考えていたという請求人の税の不知等によるものであり、やむを得ない事情があるとは認められないから、当該規定は適用されない。そうすると、請求人が留保金課税の不適用規定を適用せず、課税留保金額に対する税額を加算して申告したこと自体は、法律の規定に反するものではなく、また、その計算に誤りはないから、本件更正の請求は、国税通則法第23条第1項第1号に規定する更正の請求の要件に該当しない。したがって、請求人の主張は採用できない。(平18.1.25大裁(法)平17-37)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
平170012
裁決年月日
平成18年1月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正通知書には、更正の理由が附記されるのが当然であり、手続上の瑕疵がある旨主張する。しかしながら、消費税法上、更正通知書に更正の理由を附記しなければならない旨を定めていないことから、原処分に手続上の瑕疵は無い。(平18.1.19高裁(諸)平17-12)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平170098
裁決年月日
平成18年1月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、かつての納税相談における原処分庁所属の相談担当職員による指導に従った申告について、その指導に反する更正処分をすることは信義則に反することをもって、原処分は違法である旨主張する。確かに、請求人の答述及び認定事実によれば、請求人は、平成12年分の所得税の確定申告に際して、その申告書の記載内容について相談担当職員に相談し、相談担当職員の指導に従って記載した申告書を提出したと認められる。しかしながら、一般に申告相談における指導は、税務署職員が、具体的な調査を行うこともなく、相談者の申立てのみに基づきその申立ての範囲内で、行政サービスとして申告をする際の参考にしてもらうために、税務署の一応の判断を助言として示すものであって、仮に課税にかかわる個別具体的なものであったとしても、その助言内容どおりの納税申告をすれば必ずその申告内容を是認するということまでを意味するものではなく、最終的にいかなる納税申告をすべきかは納税者の判断と責任に任されているというべきであり、申告相談における助言は、税務官庁が公的見解を表明する等のものとはいえないと解するのが相当である。そうすると、請求人が相談担当職員から指導を受けたとしても、当該指導は、税務官庁の公的見解の表示には当たらないから、請求人には信義誠実の原則を適用してまで更正処分に係る課税を免れしめる特別な事情があるとは認められない。したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平18.1.19東裁(所)平17-98)

支部名
東京
裁決番号
平170097
裁決年月日
平成18年1月17日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が実際に支払を受ける還付金の額は、所得税法第138条第2項の規定により、還付される税金の額から未納付の源泉徴収税額を除いた額であることから、本件更正の請求により請求人が実際に支払を受ける還付金の額は、本件確定申告書により実際に支払を受ける還付金の額を上回ることから、本件更正の請求には理由がある旨主張する。しかしながら、本件更正の請求による還付金の額は、本件確定申告書に記載されている還付金の額を下回るものであることから、国税通則法第23条第1項第3号に規定する更正の請求の要件に該当するものとは認められない。したがって、本件更正の請求に対し更正をすべき理由がない旨を通知した原処分は適法である。(平18.1.17東裁(所)平17-97)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平170035
裁決年月日
平成18年1月16日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正の請求が認められるという申告相談における税務署職員の指導の結果、不利益を被ったものであるから、当該職員の行為は信義に沿っておらず、原処分は違法である旨主張する。しかしながら、本件においては、税務署職員の指導内容について、請求人の主張を認めるに足る具体的事実を確認できない。仮に、請求人が主張するような事実があったとしても、税務署職員の申告相談における指導は公的見解の表示に当たらない。また、請求人は、法律の規定に則した本来負担すべき税額等を負担することになったにすぎず経済的不利益が生じたともいえない。したがって、更正をすべき理由がない旨の通知処分が信義誠実の原則に反するものとは認められない。(平18.1.16大裁(所)平17-35)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平170035
裁決年月日
平成18年1月16日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、遺留分減殺請求に関する紛争の解決を含む調停により、遺言等で取得した不動産の譲渡に係る所得金額の基礎となった請求人の持分が異なることになったことを理由とした更正の請求を認めるべきである旨主張する。しかしながら、譲渡所得に対する課税は、その資産の譲渡時の権利関係に基づいて行うことと解されているところ、上記調停によれば、請求人は、他の共同相続人からの遺留分減殺請求に対して価額弁償をし、遺留分の減殺請求がされたことにより失効した遺贈等の効果が相続開始時までさかのぼって復活し、遺贈等の目的物が被相続人から請求人に直接移転したと解されることから、上記調停は、当該不動産の譲渡時における権利関係に異動を来す内容でなく、課税標準等が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと等によって税額が過大になった場合に該当しないから更正の請求は認められない。(平18.1.16大裁(所)平17-35)

支部名
東京
裁決番号
平170093
裁決年月日
平成18年1月16日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、期限後申告が過少申告となったのは対応した担当職員の不適切な判断及び指示によるものであって、その責任は当該職員にあるから本件更正処分の一部が違法である旨主張する。しかしながら、請求人は、原処分庁から譲渡所得の申告漏れの指摘を受けて来署したものの、質問によって申告に必要な事項を確認した担当職員に対し、平成12年中に再就職した事実を明らかにせず、また、中途退職に係る源泉徴収票を提示して他に収入はないとし、さらに、請求人は平成12年分の所得税について再就職先で年末調整を受け、その後も勤務していたにもかかわらず、中途退職後の仕事について明らかにしなかったことから本件申告に至ったものであって、当該職員による請求人の所得の計算により本件申告が過少申告となったのは、もっぱら請求人が誤った対応をしたことによるものであるから、当該職員に不適切な判断及び指示があったと判断することはできない。(平18.1.16東裁(所)平17-93)

支部名
東京
裁決番号
平170096
裁決年月日
平成18年1月16日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、修正内容について納得していない段階で修正申告書を提出したものであるから、当該修正申告書は無効であり、無効な修正申告に基づいてされた本件の賦課決定処分は、その全部が取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、代表者が、前代表者に税務申告を任せ、前代表者が、調査に立会い、調査担当者から調査結果の説明を受け、調査担当職員による修正申告書の提出のしょうように応じて、修正申告書に社判及び社印を押印し、修正申告書を提出したことが認められる。そうすると、本件の修正申告書は、請求人の自由な意思に基づき、その責任と判断において提出されたものと認めるのが相当であるから、当該修正申告書に係る納付すべき税額は、有効に確定していることが認められる。よって、請求人の主張には理由がない。(平18.1.16東裁(法)平17-96)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平170087
裁決年月日
平成17年12月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人の父(以下「被相続人」という。)は、土地を賃借しており、同人の死亡による請求人の相続時には借地権(以下「本件借地権」という。)が相続財産となっていたが、同相続後に確定した判決(以下、「本件判決」という。)により、借地賃料が低額であることに基因し、借地権が消滅するとともに本件借地権に係る適正賃料と供託賃料との差額賃料及び本件借地上の建物の収去費用を負担することとなった。そこで、請求人は、本件借地権を被相続人に係る相続税の課税財産から除くべきである旨主張する。しかしながら、本件判決は、被相続人が死亡した後の本件借地権に係る賃貸借契約の解除を理由として、本件借地上に存する建物の収去及び本件借地権の目的となっている土地の明渡しを認めたものであって、被相続人が死亡した時に本件借地権が存在していたことを前提とするものである。よって、本件判決は、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「その申告に係る課税標準又は税額の計算の基礎となった事実に関する訴えについての判決」に該当せず、請求人の主張には理由がない。(平17.12.21東裁(諸)平17-87)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平170088
裁決年月日
平成17年12月21日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正処分に当たり、証拠書類一式の写しを提示することなく、書面による説明もせずに行った本件更正処分には手続の違法がある旨主張する。しかしながら、国税通則法第28条には、更正の前と後の課税標準等及び税額等などとともに、国税局の職員の調査に基づくものであるときはその旨附記した更正通知書を送達する旨規定しているところ、本件更正処分の通知書には更正前と後の課税価格及び納付すべき税額が記載され、国税局の職員の調査に基づいて行われた旨附記されており手続に違法な点はない。また、更正に先立って、納税者に対して財産の種類や金額を書面によって説明すべき旨を定めた規定はないから、書面によって説明がなかったことにより本件更正処分が違法となるものではない。(平17.12.21東裁(諸)平17-88)

支部名
大阪
裁決番号
平170030
裁決年月日
平成17年12月15日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、徴収担当職員から分割納付額の増額の指導はあったものの、最低でも毎月相当額の納付は続けるよう指導され、それに従って毎月分割納付を続けていたにもかかわらず、突然本件差押処分を受けたことは、信義則に反して不当である旨主張する。しかしながら、原処分庁は、国税徴収法第47条第1項第1号の規定に基づいて本件差押処分を行ったものであり、また、請求人が上記のとおり主張する事情は、税務官庁による公的見解の表示には当たらないばかりか、徴収担当職員は、本件差押処分に至るまで、終始一貫して本件滞納国税の完納を求めて納付指導を重ね、むしろ、分割納付額を増額し完納がなければ、財産調査の上、差押処分を行う旨通告している事実が認められる。また、「毎月相当額の分割納付を継続していれば差押処分をしない。」等の公的見解を表示した事実は認められない。そうすると、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお滞納処分による滞納国税の徴収を免れしめて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するというような特別の事情があるとは認められず、本件差押処分が信義則に反するということはできない。(平17.12.15大裁(諸)平17-30)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平170080
裁決年月日
平成17年12月15日
裁決結果
棄却
争点番号
100204080
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/8処分の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、原処分庁には、更正処分に至る過程において、争点となった土地についての相続税評価額及び時価の算定について、十分な調査等を行わなかった調査義務違反があり、また、請求人らに対して、更正処分についての説明責任を果たさず、弁明の機会を与えていないなどの重大な瑕疵が存すること、さらに、更正通知書の理由付記欄には、処分額を算定した具体的内容が記載されていないという不備事項があることから、原処分は、明らかに不当及び違法であり無効である旨主張する。しかしながら、まず、調査不備に基づく処分であるという点については、原処分庁は、調査として所要の資料等を検討したところに基づき、争点となった土地の相続税評価額及び時価を算定し、原処分を行ったものと認められるため、調査に不備があったとは認められない。また、原処分庁が請求人らに対して説明責任を果たさず、弁明の機会を与えていないという点については、原処分庁は、請求人らに対して調査結果を説明し、請求人らは申告額の正当性を原処分庁に対して主張していることから、請求人らに対して説明もなく、弁明の機会を与えていないとは認められない。次に、更正通知書に理由が附記されていないという点については、相続税に係る更正処分に当たり、その更正通知書に理由を附記すべきことを定めた法令上の規定はないから、そのことをもって違法ということはできない。したがって、請求人らの主張には理由がない。(平17.12.15東裁(諸)平17-80)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
平170007
裁決年月日
平成17年12月8日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、税務相談の結果に反して行われた原処分は信義誠実の原則に反し違法である旨主張するが、税務署における納税相談は、納税申告書の作成等に関し納税者の求めに応じ、課税当局が納税者サービスの一貫として実施しているもので、税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したものとは認められず、また、本件においては、請求人の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情があるとも認められないことから、請求人の主張には理由がないとした原処分は相当である。(平17.12.8高裁(所)平17-7)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
金沢
裁決番号
平170020ほか 1件
裁決年月日
平成17年12月2日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、徴収担当職員との交渉において、本件普通預金について連帯納付義務を追及しないとの約束があったにもかかわらず、本件普通預金から出金し所持していた現金及び普通預金返還請求権を遺贈された請求人に対し本件告知処分がなされたことは、信義則・禁反言の法理に反し、また徴収権の濫用として許されない旨主張するが、徴収担当職員は、請求人が主張するような本件普通預金について連帯納付義務を追及しない旨の約束の存在を否定する答述をしており、他に約束があったことを認めるに足りる証拠もないことから、将来に向かって本件普通預金及びそれから発生した現金等について差押えしない旨の約束が当事者間でなされたとは認めることができない。また、請求人は、原処分庁が本件普通預金を差押えしなかったのは、本件普通預金について連帯納付義務を追及しないと約束した結果である旨主張するが、滞納者の財産を差し押さえる場合の時期及び財産の選択は、国税徴収法に規定する手続きによるほかは、徴収職員の合理的な裁量にゆだねられているものと解されており、原処分庁が本件普通預金を差押えしなかったことをもって上記約束があったとは認められない。したがって、本件告知処分が信義則・禁反言の法理に反し、徴収権の濫用に当たり違法、不当であるとする請求人の主張は採用できない。(平17.12.2金裁(諸)平17-20)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
金沢
裁決番号
平170022ほか 1件
裁決年月日
平成17年12月2日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、徴収担当職員との交渉において、請求人ら第二次納税義務者について徴収手続を終了する旨の合意があったにもかかわらず、本件告知処分がなされたことは、信義則・禁反言の法理に反し、また徴収権の濫用として許されない旨主張するが、徴収担当職員は、請求人を含む第二次納税義務者全員に対する徴収手続を終了する旨の合意の存在を否定する答述をしており、他に合意があったことを認めるに足りる証拠もないことから、将来に向かって請求人ら特定の第二次納税義務者から徴収しないと約束する趣旨の合意が当事者間でなされたとは認めることができない。また、請求人は、交渉の後本件告知処分がなされるまでの約2年半の間、請求人らに対しては何らの徴収手続もなされていないことは交渉の結果からすれば当然のことである旨主張するが、このことはこれら第二次納税義務者から徴収しない状態が事実上継続したというにすぎない。なお、本件告知処分は当初の告知処分を取り消した後になされているが、第二次納税義務は、主たる納税義務が発生し存続する限り、必要に応じいつでも課せられる可能性を有するものであって、納付告知は、ただその義務の発生を知らしめる徴収のための処分にほかならない。したがって、本件告知処分が信義則・禁反言の法理に反し、徴収権の濫用に当たり違法、不当であるとする請求人の主張は採用できない。(平17.12.2金裁(諸)平17-22)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
金沢
裁決番号
平170019
裁決年月日
平成17年11月29日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、担当職員の指導を受けた内容と異なる本件各更正処分は信義則に反する違法、不当な処分であるから、取り消すべきである旨主張する。しかしながら、租税法規に適合する課税処分について、法の一般原理である信義則の適用により、課税処分を違法なものとして取り消すことができる場合があるとしても、租税法律主義の原則が貫かれるべき租税法律関係においては、信義則の適用については慎重でなければならず、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお当該課税処分に係る課税を免れしめて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情がある場合に、初めてその適用の是非を考えるべきものと解されている。そして、上記の特別の事情があるというためには、少なくとも、①税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したこと、②納税者がその表示を信頼しその信頼に基づいて行動したこと、③その後に上記表示に反する課税処分が行われたこと、④そのため納税者が経済的不利益を受けることになったこと、⑤納税者が税務官庁の上記表示を信頼しその信頼に基づいて行動したことについて納税者の責めに帰すべき事由がないことが不可欠であると解される。これを本件についてみると、請求人は外国税額控除に関し担当職員の指導に基づいて各年分の所得税の確定申告書を提出し、その後に当該指導内容と異なる本件各更正処分が行われているが、税務相談は、課税当局が納税者に対し税法の解釈、運用又は申告及び申請の手続に関して相談に応じこれらの知識を供与するもので、課税当局の公式見解を表示するものでないと解されるところ、担当職員が請求人に対し行った指導等は課税当局が公式見解を表示したものとは認められないから、上記の①に当たらないというべきである。したがって、上記のその余の要件を判断するまでもなく、本件各更正処分を違法、不当とするような信義則違反があったとは認められない。なお、様々な状況下で行われる税務職員の見解の表示のすべてが信頼の対象となる公的見解の表示となるものではなく、信頼の対象となる公的見解の表示であるというためには、少なくとも、税務署長その他の責任ある立場にある者の正式の見解の表示であることが必要であるというべきである。(平17.11.29金裁(所)平17-19)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平170028
裁決年月日
平成17年11月2日
裁決結果
棄却
争点番号
100201020
争点
2国税の納付義務の確定/1通則/1納税義務の確定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の平成12年2月から平成15年12月末までの商品先物取引を通算すると、多額の損失が生じ、利益は出ておらず、担税力がないから、このような場合には平成12年2月から平成15年12月末までの商品先物取引に係る損益を通算すべきである旨主張する。しかしながら、平成12年中に請求人が行った商品先物取引に係る差金等決済により生じた雑所得の損失の金額は、純損失ではなく損益通算の対象ではない以上、これを繰り越して控除することはできないから、平成12年中に生じた上記損失を平成13年分の所得の計算上繰越控除することはできない。また、請求人が平成14年及び平成15年に行った商品先物取引に係る差金等決済により生じた各損失は、同法その他所得税に関する法令の規定の適用上その各損失の金額は生じなかったものとみなされ、特段の規定がない限り、前年以前の所得の計算上繰り戻して控除することはできないところ、同控除を認めた特段の規定はないから、これも平成13年分の所得の計算上繰り戻して控除することはできない。したがって、請求人の主張するような、平成12年2月から平成15年12月末までの商品先物取引に係る損益を通算することはできないというべきである。(平17.11.2関裁(所)平17-28)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
平170003
裁決年月日
平成17年10月31日
裁決結果
棄却
争点番号
100204041
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/1更正権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分に係る調査手続には、原処分の調査を担当する職員が請求人宅を訪れ、①いきなり訳の分からない状態で「今月末までに連絡又は来署が無い場合は更正決定等の処理をすることになります」という文書を孫に渡したこと、②何の説明もなく修正申告をするよう迫ったことの職権濫用の事実がある旨主張する。しかしながら、原処分の調査担当職員が数度にわたり本件特例の適用誤りの内容及び修正申告のしょうようを行っている事実が認められることからすれば、職権濫用の事実はなく、したがって原処分の手続に違法性はない。(平17.10.31高裁(所)平17-3)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
平170003ほか 1件
裁決年月日
平成17年10月31日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件確定申告書は税務職員の指導の下に作成し提出したものであるにもかかわらず、提出後2年6か月以上も経過して原処分を行ったことは信義誠実の原則に反し違法である旨主張する。しかしながら、税務署における納税相談は税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したものとは認められず、また、本件においては、請求人の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情があるとも認められないことから、請求人の主張には理由がない。なお、原処分は、国税通則法第24条及び同法第70条第1項の規定に基づき、法定申告期限から3年を経過した日以前に行われていることから適法である。(平17.10.31高裁(所)平17-3)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平170025
裁決年月日
平成17年10月26日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、前事業年度の更正処分等の取消訴訟は、社員総会の決議があったのが前事業年度か本件事業年度かが争われ、本件高裁判決はそれが本件事業年度中であると判示したものであるから、同判決によって、前事業年度の更正処分についても、本件事業年度の更正処分等についても「その事実が当該計算の基礎としたところと異なることが確定」した旨主張する。しかしながら、本件高裁判決は、前事業年度の更正処分等の取消しを求めた訴えに対し、本件退職金は前事業年度中に確定し、又は支給されていないとの理由により、請求人の請求を棄却した第一審判決を維持し、請求人の控訴を棄却したもので、前事業年度の更正処分及び本件事業年度の更正処分の課税標準等の額又は税額等の計算の基礎となったいずれの事実も変更するものではないことから、本件高裁判決により、「その事実が当該計算の基礎としたところと異なることが確定」していないというべきである。(平17.10.26関裁(法)平17-25)

支部名
大阪
裁決番号
平170016
裁決年月日
平成17年10月3日
裁決結果
棄却
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、100%子会社の保証会社が受ける保証料等が請求人の受けるみなし利息に該当する等と判断した最高裁判決を契機に、他の訴訟等において、最高裁判決の内容に沿った利息制限法超過利息の元本充当、過払金の返還等を旨とする判決や訴訟上の和解があったため、その元本充当あるいは過払金返還による損失を、利息制限法超過利息を収益に計上した事業年度の損金の額に算入する国税通則法第23条第2項第1号に基づく更正の請求を認めるべき旨主張する。しかしながら、一般的な会計の処理、所得税法第51条第2項及び所得税法施行令第141条第3号の規定の趣旨、法人税基本通達2−2−16の取扱いを総合的に考慮すれば、法人の所得計算では、過去の事業年度に収益の額に算入した取引につき、その取引に含まれていた無効な行為により生じた経済的成果がその行為の無効であることに基因して失われた場合でも、これによって生じた損失の金額は、当該事業年度の損金の額に算入すべきであると解するのが相当である。請求人の主張は、その他の主張も含め、採用できない。(平17.10.3大裁(法・諸)平17-16)

支部名
関東信越
裁決番号
平170016
裁決年月日
平成17年9月28日
裁決結果
棄却
争点番号
100203050
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が調査の際、請求人の帳簿書類を押収した後、修正申告のしょうようを受け、帳簿の確認の猶予も与えられず修正申告書を提出したものであり、その修正申告書には誤りがあるから、国税通則法施行令第6条第1項第3号に規定するやむを得ない理由ないしこれに準ずる理由があるので、更正の請求期間経過後においても、修正申告の誤りについて、更正の請求をすることができる旨主張する。しかしながら、国税通則法施行令第6条第1項第3号の事由は、帳簿書類等が押収されるなど納税者に帰責できない事情により、その手元に帳簿書類等が存在しないため、当初の申告において課税標準等や税額等の計算ができなかった場合において、当初申告後に帳簿書類の返還を受けるなどして、その事情が消滅したことをいうところ、請求人の帳簿書類等の提出時期は、当初申告から2年以上経てからであるから、この点をもって「帳簿書類の押収その他やむを得ない事情」とは認められない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平17.9.28関裁(所・諸)平17-16)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
平170002
裁決年月日
平成17年9月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集 №70・197ページ

要旨

○ 請求人は、海面使用料について、長年にわたり仮受金経理を行っていたところ、原処分庁はその間何ら是正の指摘を行わなかったにもかかわらず、十分な説明等を行わずに突然原処分を行ったことは、信義誠実の原則に反し違法である旨主張する。ところで、租税法規に適合する課税処分について、法の一般原理である信義誠実の原則の適用により、これを違法なものとして取り消すことができる場合があるとしても、租税法律主義の原則が貫かれるべき租税法律関係においては、信義誠実の原則は、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお当該課税処分にかかる課税を免れさせ、納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情が存する場合に、初めて適用されると解すべきである。しかしながら、海面使用料を請求人の所得金額の計算上、益金の額に算入した原処分は適法であり、請求人が本来の納税義務を負担したことをもって重大な経済的不利益を受けたということはできず、納税者間の平等、課税の公平という要請を犠牲にしてもなお本件各更正処分にかかる課税を免れさせて請求人の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情があるとは認められない。したがって、原処分は適法である。(平17.9.21高裁(法)平17-2)

支部名
広島
裁決番号
平170009
裁決年月日
平成17年9月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、期限後申告書に記載した会社に勤務したことはないこと、期限後申告書は知人にだまされて提出したものであること、給与収入がなくても、両親からの仕送りや同居人の援助で生活していたことから、給与収入はなかったのであるから、更正の請求は認められるべきである旨主張する。ところで、国税通則法第23条の規定からすると、いったん提出された納税申告書に記載された内容が、真実に反するものであるという立証は、更正の請求をする者がなすべきであると解するのが相当であるところ、そもそもだまされて期限後申告書を提出したこと及び両親からの仕送り等で生活していたことをもって直ちに、請求人に給与収入がなかったことの証明にならない上、期限後申告書に記載された会社の事務所が存在し、請求人が当該事務所に銀行員を招いてローン借入れの手続を行った事実からすれば、請求人が当該会社に勤務していた可能性が高く、請求人が提出した請求人名義のローン申込書等の存在のみでは、給与収入がなかったと認めることはできないし、この他に、請求人が、当該会社から給与の支給を受けていない事実を裏付けるに足る証拠もないのであるから、原処分庁が期限後申告書に記載された給与所得の金額を、そのまま正当なものとして行った原処分は適法である。(平17.9.21広裁(所)平17-9)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平170013
裁決年月日
平成17年9月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100202030
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/3期限内申告
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、確定申告書の提出が信書便法の施行の直後であったこと及び利用者の拡大を図るという信書便法の立法趣旨に照らせば、請求人が確定申告書の運送を委託したに本件申告書の提出がされたものとみなすべきであるから、確定申告書の提出は期限内にされたものである旨主張する。しかしながら、納税申告書の効力発生時期については、いわゆる到達主義(民法第97条第1項)が適用され、所轄税務署長への提出時にその効力が発生するのが原則であるが、郵便又は信書便により提出された場合に限り、郵便物又は信書便物の通信日付印により表示された日に納税申告書の提出があったものとみなされる(国税通則法第22条)が、このような例外が郵便又は信書便に限定されているのは、納税申告書は信書に当たるところ、その信書の秘密の保障が法的に義務付けられているのは郵便及び信書便に限り、他人のために信書を送達することが認められ、そうすると、郵便又は信書便以外に解釈によって例外を認めることはできず、宅配便は、郵便にも信書便にも該当しないから、この例外の適用はなく、本件申告書は、原則どおり、期限後に提出されたものである。(平17.9.21関裁(法)平17-13)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平170042
裁決年月日
平成17年9月16日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①原処分庁から納得のいく具体的な説明等がないこと、②更正通知書に具体的な処分理由の記載がないこと、③更正通知書の金額と答弁書の金額が異なっていることから、これら一連の経過によりされた原処分は不当であり、到底承服し難いから取り消すべきである旨主張するが、原処分庁が相続税の更正処分を行うに当たり、納税者に処分理由を説明し、納得させた上で更正をすべきこと及び更正通知書に更正の理由を附記すべきことを定めた法令上の規定はないから、更正処分前に納得のいく理由や具体的な金額の提示がなく、また更正通知者に更正の理由の記載がなくても、違法、不当であるとはいえない。また、国税通則法第29条第2項は、既に確定した納付すべき税額を減少させる更正は、その更正により減少した税額に係る部分以外の部分の国税についての納税義務に影響を及ぼさない旨規定していることから、当初の更正の金額と答弁書に記載された金額(当初の更正後にされた減額更正後の金額)が異なっていること自体に違法はない。(平17.9.16東裁(諸)平17-42)

支部名
東京
裁決番号
平170040
裁決年月日
平成17年9月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件調停により、本件土地の売買契約は無効で、売買代金を全く受領していないことが確定したので、本件調停は国税通則法第23条第2項第1号に規定する判決に該当するから、本件更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、本件調停において、本件土地の売買契約を無効とはしたが、本件土地の所有権の返還を請求せず、実質的に所有権の移転を認めていること、また、売買代金が支払われた事実を確認する一方、当該売買代金の返還を求めていないことからすると、本件土地が譲渡されたことに変りはなく、譲渡所得の金額の計算の基礎となった本件土地の譲渡の事実がなくなったものと判断することはできない。したがって、本件調停は、課税標準等又は税額等の計算の基礎となった従前の事実関係にさかのぼって変動が生じたものではないから、本件更正の請求は、国税通則法第23条第2項第1号の規定に該当しない。(平17.9.14東裁(所)平17-40)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平170012
裁決年月日
平成17年9月9日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、消費税等の更正通知書に更正の理由が附記されていないので、違法である旨主張する。しかしながら、消費税の更正通知書に更正の理由を附記しなければならない旨を定めた法令上の規定はないから、請求人の主張には理由がない。(平17.9.9関裁(法・諸)平17-12)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平170012
裁決年月日
平成17年9月9日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁は消費税等の還付金を支払うに当たり、確定申告書の正確性を調査した上還付する義務があったにもかかわらず、これをせず、その後2年も放置しながら、今になって更正処分をしたものであり同処分は、請求人の民事再生法の再生計画の認可の遅延及び資金繰り等請求人の経営に重要な影響を及ぼし続けているから違法又は不当である旨主張する。しかしながら、原処分庁は、当初は、還付金が過大であると認められる事由が存在するとは認められなかったので還付したこと、その後、調査により還付金が過大であると認められたため、更正処分を行ったこと、民事再生法上の再生債務者に対する更正を制限する旨を定めた法令の規定はないことが認められ、そうすると、原処分庁は、いったん消費税法施行令第64条の規定により還付の手続きをし、その後の調査に基づき、国税通則法第24条及び同法第70条第1項の規定により更正処分を行ったに過ぎず、何ら違法も不当もない。(平17.9.9関裁(法・諸)平17-12)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平170035
裁決年月日
平成17年9月5日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件修正申告書には本件共同事業による事業所得の損失額が処理されておらず、これは本件調査に由来するもので、本件修正申告の内容の錯誤は、客観的に明白かつ重大であり、法定の方法以外にその是正を許さないならば、請求人の利益を著しく害すると認められる特段の事情がある場合に該当する旨主張する。しかしながら、請求人が提出した本件経過説明書及び本件上申書によると、請求人が自らの事業として本件共同事業を行っていた旨の記載はなく、請求人や関与税理士から本件共同事業に関連して支出したとする金額の取扱いの質問はなかったことからすると、請求人には、請求人自身の事業であるとの認識はなかったと判断される。そして、請求人には過去に事業所得の申告がないことから、調査担当職員らは、本件共同事業に係る支出の詳細な把握又は確認まで要しないものと判断し、修正申告をしょうようしたものと認められる。したがって、本件修正申告の内容に、客観的に明白かつ重大な錯誤があったとは認められない。(平17.9.5東裁(所・諸)平17-35)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平170035
裁決年月日
平成17年9月5日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、調査担当職員らから本件調査の過程や修正申告の内容の説明がなく、調査官が財産を差し押さえることができる旨の脅迫をして、本件修正申告書への署名押印を強要したのであるから、本件修正申告書は請求人の意思で提出したものではない旨主張する。しかしながら、調査担当職員らから本件調査の経緯や修正申告の内容についての説明がなかったことは考えられず、請求人から修正申告と納付しない場合どうなるかという質問に対して、調査官が、更正をすることになり、滞納となった場合、最終的に差押もあるが、すぐに差し押えすることはない旨を説明したもので、請求人に脅迫をしたものとは考えられない。そうすると、本件修正申告書の請求人の署名押印は、脅迫又は強制によるものではなく、調査官からの調査結果及び修正申告の内容の説明を受け、請求人自らの判断により行ったもので、本件修正申告書は、請求人が自らの意思で、これを任意に提出したと認めるのが相当である。(平17.9.5東裁(所・諸)平17-35)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平170035
裁決年月日
平成17年9月5日
裁決結果
棄却
争点番号
100203990
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件更正の請求は、本件修正申告には本件共同事業のために支出した金額が表現されていないという申告内容に誤りがあり、国税通則法(以下「通則法」という。)第24条の税務署長の職権による更正を求めたものである旨主張する。しかしながら、納税者が自らの申告により確定させた課税標準等又は税額等を減額する更正を求める場合には、通則法第23条第1項に基づき税務署長に対して更正の請求をすることを要するところ、同項の期限を経過した後に、通則法第24条の規定による職権による減額の更正を求められた場合においても、税務署長は更正を義務づけられるものと解することは、更正の請求の制度について設けられた期間の制限を実質上無意義なものとすることになるから相当ではなく、通則法第24条の規定に基づき更正するかどうかは、課税庁の裁量に属するというべきである。(平17.9.5東裁(所・諸)平17-35)

支部名
関東信越
裁決番号
平170009
裁決年月日
平成17年8月25日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件各更正の請求は、請求人のストック・オプションの権利行使益が一時所得に該当し、かつ、平成10年分は原処分庁の給与所得に修正しなければ職権で更正し、加算税及び延滞税を課すとの脅しにより修正したものであり、いずれも給与所得とした申告は誤りであるから、国税通則法第70条第2項第1号に規定する「納付すべき税額を減少させる更正」をすべき事由がある旨主張する。しかしながら、国税通則法第70条第2項第1号は、不服申立期間ないし出訴期間を経過した納税者を救済するために設けられたものではなく、行政の適正な運営を図るべく、職権による更正を行う場合の期間制限を設けたものであって、課税庁に対して更正を義務付けるものではない。そうすると、本件各更正の請求は、国税通則法第23条第1項第1号に規定する請求期間経過後にされており、他に同条第2項に規定する更正の請求ができる後発的な事由も認められない不適法なものであるから、その余の点について判断するまでもなく、原処分に違法性はない。(平17.8.25関裁(所)平17-9)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平170002
裁決年月日
平成17年7月13日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、各年分の更正処分は、請求人が雑損失に計上した金額については処分を行わないとする事前の連絡に反するから、禁反言の法理に反する処分としてその全部を取り消すべきである旨主張する。しかしながら、請求人の主張する事実を前提としても、請求人には、法律の規定に従った課税処分に基づく正当な税額を負担しなければならないという点を越える格段の不利益は生じていないから、租税法規の適用における納税者間の平等、公平を犠牲にしてもなお更正処分を免れしめて、請求人の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別な事情が存在するとは認められない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平17.7.13広裁(所)平17-2)

支部名
札幌
裁決番号
平170001
裁決年月日
平成17年7月6日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、農業所得標準に基づく所得税の申告ができることを信じて申告した場合には、国税通則法第24条《更正》に規定する「納税申告書に記載された課税標準等又は税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったとき」に該当しないのであるから、農業所得標準の適用がないとして請求人に対する更正処分をすることはできない旨主張するが、同条が規定するとおり、原処分庁は、請求人の申告した課税標準等又は税額等が調査をした結果と異なる場合には更正処分することができるのであるから、農業所得標準を用いて申告できることを信じて申告していたことのみをもって更正処分ができないとすることはできず、また、本件標準を適用して申告した農業所得の金額は、実額計算の方法ではないところ、事業所得の金額は、実額計算の方法により算定し申告するのが原則であり、これは農業所得にあっても例外ではないから、本件標準の適用対象者を記帳制度適用者等を除くとして制限していることを不合理ということはできない。そうすると、請求人は、遅くとも平成11年分以後においては記帳制度適用者であり本件標準の適用対象者ではないのであるから、請求人が農業所得標準を適用したとする各年分の所得税の申告は、本件標準を正当に適用した申告とはいえず、原処分庁が、その調査をした結果に基づき更正処分することに、何ら違法はないことから、この点に関する請求人の主張には理由がない。なお、原処分庁は、請求人に対して、本件標準を適用できない旨の指導をしていたのであるから、信義則に反する旨の請求人の主張は採用できない。(平17.7.6札裁(所・諸)平17-1)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
平160035
裁決年月日
平成17年6月30日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、過去における税務署の法人税調査において、残土処理費の未払金計上は容認されており、これを認めない原処分は信義誠実の原則に反して違法である旨主張し、当時の法人税調査を担当した職員の説明文を提出した。しかしながら、当該説明文は、残土処理に係る売上原価等の見積計上はそれが売上原価等としての性格を有し、なおかつ、その見積もりが適正なものであるならば認められ、そうでないものは認められないとして指導したという、至極当然なことを説明しているものであり、一方、原処分庁も、本件残土置場の事実関係からみて売上原価等として見積もる合理性がないと判断した上でのことであり、この点に関しては当時の法人税調査を担当した職員の説明と何ら齟齬を来しているものではないから、この点に関する請求人の主張は採用できない。(平17.6.30高裁(法)平16-35)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
平160036
裁決年月日
平成17年6月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、仮勘定経理が誤っていたとしても、原処分庁は長年にわたりその経理を認め、かつ、継続させてきたのであるから、原処分は、禁反言の法理に反し違法である旨主張する。ところで、租税法規に適合する課税処分について、法の一般原理である禁反言の法理の適用により、これを違法なものとして取り消すことができる場合があるとしても、租税法律主義の原則が貫かれるべき租税法律関係においては、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお当該課税処分に係る課税を免れさせ、納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情が存する場合に、初めて適用の是非を考えるべきものである。そして、特別の事情が存するかどうかの判断に当たっては、少なくとも、①税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したことにより、②納税者がその表示を信頼しその信頼に基づいて行動したところ、後にその表示に反する課税処分が行われ、③そのために納税者が経済的不利益を受けることになったものであるかどうか、④納税者が税務官庁の表示を信頼しその信頼に基づいて行動したことについて納税者の責めに帰すべき事由がないかどうかという点の考慮は不可欠のものであるというべきである。しかしながら、当審判所の調査によれば、原処分庁が請求人に対し、本件漁業協力金等を受領した場合の仮勘定経理の指導又は承認をしたとの証拠は認められない。また、原処分により、請求人は本来の納税義務を負担したにすぎないのであるから、これにより請求人が重大な経済的不利益を受けたということにはならない。したがって、この点に関する請求人の主張は採用できない。(平17.6.30高裁(法)平16-36)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平160116
裁決年月日
平成17年6月28日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正処分の理由附記において、交際費に算入した飲食代金が所得税法第37条に規定する必要経費に該当しないとする理由が記されておらず、また、交際費の中に含まれている消耗品費、雑費について、それらの支出を飲食代金としているので、更正の理由附記に重大な瑕疵があると主張する。しかしながら、法的評価の相違による更正処分の場合には、それがいかなる事実に対する法的評価であるかを明確に判断することができる程度に理由附記がされていれば足りると解されており、本件の場合には、各年分の更正処分がいかなる事実に対する法的評価の相違によるものなのかが明確に判断することができる程度の理由が附記さているものと認められるので、更正処分の理由附記に瑕疵はない。(平17.6.28名裁(所)平16-116)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平160289
裁決年月日
平成17年6月24日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集 №69・252ページ

要旨

○ 請求人は、相続税法第32条第1号に規定する「事由が生じたことを知った日」を平成15年3月24日と解すれば、平成15年7月10日付の本件嘆願書を提出した時点で更正の請求をすることができたのであって、原処分庁がその際にした更正の請求を受理することはできないから嘆願書を提出するようにという指示は違法である旨主張する。しかしながら、本件において「事由が生じたことを知った日」を平成15年3月24日と解することはできず、また、本件嘆願書には、平成14年12月11日、調停により全部分割が成立した旨と記載され、また、添付された相続税の更正の請求書には、更正の請求のできる事由の生じたことを知った日として、平成14年12月11日と記載があることからすれば、請求人が平成15年7月10日に本件嘆願書を提出した時点において、相続税法第32条による更正の請求の期限である平成15年4月11日を既に経過していることを前提とした原処分庁の対応に違法な点があったとは認められない。(平17.6.24東裁(諸)平16-289)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平160036
裁決年月日
平成17年6月23日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204042
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/2調査権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 1 請求人は、本件調査は、質問検査権を逸脱した違法な調査であるから原処分の全部を取り消すべきである旨主張するが、税務職員の合理的判断に委ねられた範囲を超えた調査を行ったと認められないから、請求人の主張は理由がない。2 請求人は、異議調査において、担当者が異議申立ての取下げをしょうようし、納税者の権利を無視あるいは剥奪しているから、その手続が違法である旨主張するが、審査請求においては、異議審理手続の違法を理由としての取消しを求めることはできないから、請求人の主張には理由がない。(平17.6.23広裁(法・諸)平16-36)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平160096
裁決年月日
平成17年6月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は原処分庁から回答を得て、その回答を信頼して申告を行ったもので、申告は認められるべきである旨主張する。しかしながら、原処分庁の職員は、請求人等の質問に対して、ゴルフ会員権の譲渡により譲渡損失がでた場合に損益通算が認められるか否かの一般論として回答をしており、原処分庁が請求人の個別案件について公的見解を示したとは認められないから、原処分が信義則の法理に違反する違法な処分ということはできない。また、原処分は適法にされているから、納税者が経済的不利益を受けることになったとはいえない。(平17.6.14大裁(所)平16-96)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平160111
裁決年月日
平成17年6月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、税務相談時における「本件設備については、法人税基本通達7−7−2の(1)に定める有姿除却が認められる。」との原処分庁の回答を信頼して、同通達に基づいて本件設備に係る固定資産除去損(以下「本件有姿除却損」という。)を損金の額に導入したのであり、原処分庁がいったんは本件有姿除却損を損金の額に算入することを認める旨の回答をしておきながら、後になってこれを認めず更正処分を行ったことは、信義則に反する違法な処分である旨主張する。しかしながら、租税法律関係においては、法の一般原理としての信義誠実の原則あるいは禁反言の法理の適用によって課税処分を取り消すことができるのは、納税者間の公平という要請を犠牲にしてもなお当該課税処分を免れしめて納税者の信頼、利益を保護しなければ正義に反するといえるような特段の事情がある場合に限られると解される。また、税務相談は、課税当局が税法の解釈、運用又は申告手続等に関する納税者の相談に応じこれらの知識を供与するもので、課税当局の公式見解を表明する等のものではなく、専ら納税者の便宜を図るためのものであり、しかも、相談においては、納税者の申述内容や提出資料を前提として回答するものであり、相談に対する回答は、おのずから不確定要素を含んだ、仮定的、一般的なものにならざるを得ないという特質を有している。本件においては、相談担当職員は、請求人が提出した文書に記載された「廃止した設備は保管処置をしないため、すぐに腐食し使用することはできなくなります。」及び「いったん廃止した設備を再び使用する可能性は全くありません。」との内容を前提として回答したのであるから、仮に、請求人が本件相談で得た回答が、請求人の主張のとおりであり、当該回答を請求人が信頼して本件有姿除却損が認められると判断したとしても、更正処分について、納税者間の公平という要請を犠牲にしてもなお当該課税処分を免れしめて請求人の上記信頼、利益を保護しなければ正義に反するといえるような特段の事情があるとはいえず、更正処分に信義則違反があるとはいえない。(平17.6.14名裁(法)平16-111)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
札幌
裁決番号
平160018
裁決年月日
平成17年6月10日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、青色事業専従者給与及び青色申告特別控除については、過去の税務調査において、これらの適用を受ける場合の経理方法や帳簿等の記録について、否認どころか指導もされていない事項であるから、これらの適用を認めるべきである旨主張する。しかしながら、過去の税務調査において否認や指導が行われなかったとしても、誤りであることが明らかになった段階で、是正を求めることは何ら不当なものとはいえず、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平17.6.10札裁(所)平16-18)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
札幌
裁決番号
平160018
裁決年月日
平成17年6月10日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、修正申告は、調査担当職員が、請求人に不服申立てをできないように、いかにも請求人の意思でしたように装ったもので、いわゆる押し付けられたものであり無効である旨主張する。しかしながら、修正申告は、請求人が具体的な調査内容の説明を受けた上で自ら修正申告書に署名押印して適正に申告したものであると認められることから、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平17.6.10札裁(所)平16-18)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平160091
裁決年月日
平成17年6月3日
裁決結果
棄却
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件不動産売買契約により得た資金により保証債務の履行を行ったところ、当該履行に伴う求償権を放棄したこと及び本件不動産売買契約に係る借地権が請求人になかったことを確認できたことが国税通則法第23条第2項に規定する後発的事由に該当するから、更正の請求が認められるべきである旨主張する。しかしながら、これらの理由は、本件不動産売買契約が国税通則法施行令第6条第1項第二号に規定する、解除権の行使によって解除され、若しくは当該契約の成立後生じたやむを得ない事情によって解除され又は取り消されたものではない。また、その他同条が規定するやむを得ない理由にも該当しない。さらに、国税通則法第23条第2項各号に掲げる理由に該当するその他の事実も認められず、租税特別措置法通達62の3(6)−5の譲渡利益金額につき特別税率が適用された土地の譲渡等について、その後の事業年度において契約が解除された場合にも該当しないものであることから、請求人は、国税通則法第23条第2項に基づく更正の請求をすることはできないもので、請求人の主張は採用できない。(平17.6.3大裁(法)平16-91)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平160091
裁決年月日
平成17年6月3日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 法人である請求人は、所得税法第64条第2項の精神を理解しない会計士の指導に基づいて提出した平成5年3月期の確定申告書には、本来、同法同条の精神からすれば発生するはずがない課税土地譲渡利益金額に関する税額を算定しているなど間違いがあるから、国税通則法第23条第1項に従い、更正の請求が認められるべきである旨主張する。しかしながら、請求人の主張する所得税法第64条の規定は、法人に適用されるものではなく、さらに法人税法上、所得税法64条に類似する規定もない。その他本件申告書に記載の課税標準等に誤りは認められないから、国税通則法第23条第1項による更正の請求は認められない。(平17.6.3大裁(法)平16-91)

支部名
大阪
裁決番号
平160089
裁決年月日
平成17年5月27日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、租税特別措置法第8条の5《確定申告を要しない配当所得》第1項第2号に規定されている配当を総所得金額に含めて申告したことにつき、後に錯誤を理由として国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号により更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、租税特別措置法第8条の5第1項は、その適用を受け本件配当所得を総所得金額の計算に含めるか否かにつき納税者の選択に委ねられているところ、請求人は、本件配当を含めて本件確定申告書を提出しており、自らが選択した計算により本件配当に係る配当所得を総所得金額の計算に含めたことは明らかである。そうすると、本件更正の請求は、国税通則法第23条第1項第1号に規定する「国税に関する法律の規定に従っていなかったこと」又は「当該計算に誤りがあったこと」のいずれにも該当しないから、請求人の主張は採用できない。(平17.5.27大裁(所)平16-89)

支部名
高松
裁決番号
平160031
裁決年月日
平成17年5月25日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、税務署の申告相談担当職員が自動申告書作成機により作成した申告書を信用して申告したにもかかわらず、更正処分が行われたことは、信義則に照らし違法である旨主張する。しかしながら、信義則の法理の適用は、課税の公平の要請等を犠牲にしてもなお当該納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情がある場合に限られると解すべきところ、本件においては、このような特別の事情があったとは認められないから、信義則の法理を適用することは相当でない。(平17.5.25高裁(所)平16-31)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平160104
裁決年月日
平成17年5月24日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、課税庁が課税処分を行う場合には、その処分の内容を事前に説明し、納税者に対して弁明の機会を付与するべきであるから、それらの手続を経ずになされた過少申告加算税の賦課決定処分は、権限濫用であり、違法である旨主張するが、国税通則法には、課税庁が課税処分を行うに際して、その内容を事前に説明し、納税者に弁明の機会を付与しなければならないとの規定はないので、それらの手続を経ずになされた課税処分が違法・不当になるものではなく、請求人の主張は法律的な根拠を欠き理由がない。(平17.5.24名裁(所)平16-104)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平160086
裁決年月日
平成17年5月17日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集 №69・264ページ

要旨

○ 請求人らは、先代の相続税の申告において、本件土地を貸宅地として借地権を控除して申告し、是認されているから、これと反する本件更正処分は信義誠実の原則に反する旨主張する。しかしながら、当審判所の調査したところによれば是認された事実を認めるに足る証拠資料はなく、仮にそれが事実であったとしても、本件更正処分に係る課税標準等又は税額等の計算をするに際して本件相続に係る相続税の納税義務者である請求人らに表示されたものでもないから、税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したとは認められないため、本件更正処分が信義誠実の原則に反するということはできない。また、請求人らは、特別の事情として、本件土地の利用状況が変わらないことや建物の所有権移転登記の事実を主張するが、これらの事実は税務官庁の行為ではなく税務官庁の見解の表示に該当しないことは明らかであるから、請求人の主張は採用できない。(平17.5.17大裁(諸)平16-86)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平160079
裁決年月日
平成17年4月25日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204041
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/1更正権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、無申告加算税の賦課決定及び延滞税の督促処分は権利の濫用に当たる旨主張するが、無申告加算税は正当な理由がある場合を除き、申告書が法定申告期限後に提出されたという客観的必要性事実のみにより課されるものであり、また、延滞税の督促処分は特別の手続を要せずに確定する国税であり、本件処分に権利の濫用の事実は認められない。(平17.4.25大裁(諸)平16-79)

支部名
東京
裁決番号
平160243ほか 3件
裁決年月日
平成17年4月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、相続土地を譲受け後に譲渡したことによる譲渡所得に関し、相続開始時に遡及して換価分割をする方法で本件和解がなされたものであるから、本件和解は、国税通則法第23条第2項に規定する判決等に該当する旨主張する。しかしながら、遺留分による減殺請求等に係る法令解釈、本件和解調書上の本件土地の評価額は本件譲渡の売買代金と同額であることに照らして本件和解調書の記載内容を検討すると、本件和解は、遺留分権利者と本件受遺者との間の紛争を解決したものであり、また、遺留分権利者が本件受遺者に対し請求しうる金額(本件請求可能額)の算定において、特に本件土地については、売買代金を基準としてその10分の1に相当する金額とし、これに本件土地以外の遺産、債務控除額、特別受益額などを総合考慮して、本件請求可能額の合計額を5,200万円と確定したものと認められるから、本件譲渡所得の金額の計算の基礎となった事実と異なる事実が本件和解によって確定されたとは認められない。したがって、本件和解は、本件規定の判決等には該当しない。(平17.4.21東裁(所)平16-243)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平160244
裁決年月日
平成17年4月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100202030
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/3期限内申告
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、消費税及び地方消費税の確定申告書について、法定申告期限当日に郵便ポストに投かんし、同期限内に提出しているのであるから期限内申告書と認められるべきである旨主張する。しかしながら、郵送による納税申告書の提出については、一般に、いわゆる到達主義によりそれが税務官庁へ到達した時にその効力が生ずるのが原則であるが、現在の郵便事情及び納税者と税務官庁との地理的間隔の差異に基づく不公平を是正するために国税通則法第22条は、納税申告書が郵便により提出された場合には、その郵便物の通信日付印により表示された日にその提出がされたものとみなす旨規定しており、そうすると、当該申告書の通信日付は法定申告期限の翌日となっているから、当該規定に基づき、当該申告書は期限後申告書に該当するから、請求人の主張は認められない。(平17.4.21東裁(諸)平16-244)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
札幌
裁決番号
平160015
裁決年月日
平成17年4月20日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件各修正申告書は、調査担当職員が税理士を利用して提出させたものであり、また、存在しないものを収入とするなどその内容にも錯誤があり、無効である旨主張する。しかしながら、本件各修正申告書は、請求人が正当に税務代理を委任した税理士から説明を受けた上で提出したものと認められ、ほかに当該提出について任意性を疑うに足りる証拠はない。また、修正申告に係る課税標準等又は税額等の是正は、更正の請求の手続によらなければ争うことはできないのであるが、客観的に明白かつ重大な錯娯があり、更正の請求以外にその是正を許さないならば納税者の利益を著しく害する場合には、その錯誤を理由に修正申告の無効を主張しうるものと解されるところ、請求人の主張は課税標準等の算出上のものであり、本件各修正申告書又はその添付書類に表れていないものであるから、これをもって客観的に明白かつ重大な錯誤が存在したとは認めることはできない。したがって、本件各修正申告書は無効と認められず、請求人の主張には理由がない。(平17.4.20札裁(所・諸)平16-15)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平160097
裁決年月日
平成17年4月15日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100203060
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/6請求手続
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、請求人が提出した更正の請求書には、国税通則法第23条第3項に規定する記載事項を欠いているので更正をすべき理由がない旨主張する。しかしながら、本件更正の請求書には記載不備が認められるもののその不備の程度は軽微なものであって、かつ、更正の請求の内容を実質的に判断することが可能と認められるにもかかわらず、国税通則法第23条第3項の記載要件の形式的な不備のみを理由として、更正すべき理由がないと判断するのは相当ではなく、本件更正の請求の実質的な内容からみた適法性を判断したところ、本件更正の請求は国税通則法第23条第1項第3号に規定する適法な更正の請求というべきである。したがって、請求人の主張は採用できない。(平17.4.15名裁(所)平16-97)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平160093
裁決年月日
平成17年4月12日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、そもそも白色申告書であっても、国民に納税を課す場合、まして、納税者の了解のない更正処分によって行われる場合には理由を附記すべきであり、更正の理由が附記されていない更正処分は違憲である旨主張する。しかしながら、所得税法上、更正の理由を附記しなければならないのは、青色申告書に係る所得金額等の更正処分に限られるのであって、白色申告書に係る所得金額等の更正処分については、その更正通知書に更正の理由を附記すべき旨を定めた規定はなく、また、そもそも譲渡所得につき更正をする場合の更正の理由を附記すべき旨を定めた規定もないのであるから、原処分庁が請求人に対する更正通知書に更正の理由を附記しなかったとしても、更正処分が違法となるものではない。なお、白色申告書であっても、国民に納税を課す場合には理由を附記すべきであるとの点は、立法論に過ぎないというべきであり、審理の限りではない。(平17.4.12名裁(所)平16-93)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平160221
裁決年月日
平成17年3月30日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁は請求人を呼び出しておきながら、その2日後に本件更正処分等をしたことは、納税者の信頼と信義則を破る違法な行政処分である旨主張する。しかしながら、請求人に対し、①最終的調査結果を説明し、それ以前の面談でも、収入金額の計上漏れについては説明しており、また、②調査結果を説明した際、請求人は修正申告に応じないので更正を行うよう自ら申し述べていることからも、請求人の主張には理由がない。(平17.3.30東裁(所)平16-221)

支部名
関東信越
裁決番号
平160056
裁決年月日
平成17年3月28日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、誤った認識により作成された本件申告書の更正を求めたものであるから、更正をすべき理由がない旨の通知処分は違法である旨主張する。しかしながら、租税特別措置法第42条の11第6項の適用に当たっては、同条第15項の規定により、確定申告書等に控除を受ける税額控除限度額の記載を行い、かつ、当該金額の計算に関する明細書の添付をすることが要件とされているところ、本件申告書はこれらの要件を満たしておらず、請求人は確定申告において同条の適用を申告していなかったのであるから、申告した場合に比べ税額が過大になっているとしても更正の請求をすることができる場合に該当しないこととなる。そして、申告納税制度においては、確定申告は納税者の判断と責任において行われることが原則とされているのであるから、仮に請求人が誤った認識に基づいて本件申告書を提出したとしても、本件申告書に税額控除限度額の記載がなくその明細書の添付がない限り、更正の請求をすることができる場合に該当しないことになる。(平17.3.28関裁(法)平16-56)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平160069
裁決年月日
平成17年3月28日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204160
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/16租税法律主義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が宿日直手当を課税とするか否かについて判断基準を明確にしていないことから源泉徴収制度の趣旨に反し違法である旨主張する。しかしながら、租税法律主義からすると、租税に関する法令等の規定はなるべく一義的で明確でなければならないことはいうまでもなく、この点は源泉徴収制度においても同様であるが、所得税基本通達28−1が定める宿直料、日直料の概念については、宿日直料を規定する他の法令や本件通達の趣旨から、合理的に理解しうるものであるから、租税法律主義の精神に反するものではなく、したがって原処分が源泉徴収制度の趣旨に反しているとはいえない。(平17.3.28大裁(諸)平16-69)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平160069
裁決年月日
平成17年3月28日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分は「宿直料、日直料」の意義を事案ごとに恣意的に解釈し、誤った法律適用をしているものであり、租税平等原則に反し違法である旨主張する。しかしながら、一般に、課税上の判断においては、同種の事案であっても、その区分において合理的な理由がなく、かつ、ことさらに恣意的に異なる取扱いをしたような特段の事情のない限りは直ちに公平を損なうものと認められないと解されるところ、宿日直の勤務条件や勤務実態等は事業所により区々であるが、原処分は本件の具体的な事実関係の基に通達の適用の有無を検討していることから、ことさら恣意的に請求人についてのみ異なる取扱いをしたというような特段の事情は認められず、仮に他の病院等において請求人と同様の宿日直について本件通達を適用していたとしても、それをもって原処分が租税平等原則に反しているということはできない。(平17.3.28大裁(諸)平16-69)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平160068
裁決年月日
平成17年3月25日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 租税法律関係における信義誠実の原則の法理の適用については、少なくとも、①課税庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したこと、②納税者がその公的見解の表示を信頼しその信頼に基づいて行動したこと、③公的見解の表示後にこれに反する課税処分が行われ、納税者が経済的不利益を受けたこと、及び④納税者が公的見解の表示を信頼して行動したことについて納税者の責めに帰すべき理由がないことの考慮が不可欠であると解される。「調査結果についてのお知らせ」は、納税者に対して行われる事実上の行為であって、調査対象となった事業年度あるいはその後の事業年度の法人税について、以後調査をしないとか更正処分をしないとかの確認ないし確約をするものではなく、それまでの調査に基づいて納税者の申告に対する所轄税務官庁の一応の態度を表明するものにすぎないから、信義誠実の原則の適用の基礎となる、課税庁の納税者に対する信頼の対象となる公的見解の表示には当たらないと解される。したがって、本件各更正処分は信義誠実の原則に反するものとはいえないから、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平17.3.25大裁(法)平16-68)

支部名
大阪
裁決番号
平160064
裁決年月日
平成17年3月23日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、死亡した父の相続に係る相続財産の一部が請求人の固有の財産であるとして成立した遺産分割調停(以下「本件調停」という。)は、確定判決と同一の効力を有するものであることから、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」に該当すると主張する。しかしながら、客観的事実と明らかに異なる内容の事実を確認するような調停がされた場合にまで国税通則法第23条第2項第1号の規定を適用すれば、かえって、不当な租税回避を認める結果を招き、相当ではないと認められるから、そのような調停はその調停として有する効力にかかわらず国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」には当たらないと解するのが相当である。本件調停は、その実質において客観的・合理的根拠を欠くものであるから、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」に当たらないと判断するのが相当である。(平17.3.23大裁(諸)平16-64)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平160062
裁決年月日
平成17年3月17日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集 №69・235ページ

要旨

○ 請求人は、未分割遺産の一部について分割が行われた場合にはその都度更正の請求をすべきであること及び一部分割後の残余の未分割遺産については、それに法定相続分を乗じた金額を課税価格に算入することとなる旨の原処分庁の担当者の指導を受けて更正の請求をしたのであるから、これを認めない原処分は信義誠実の原則に反する旨主張する。しかしながら、本件については更正の請求の規定の適用を受けられる実体的要件を充足していないものであるから、相談の内容からみて適切でなかった点があったとしても、税法上格別の不利益を受けるわけではないので、原処分が信義誠実の原則に反するとはいえない。(平17.3.17大裁(諸)平16-62)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平160062
裁決年月日
平成17年3月17日
裁決結果
棄却
争点番号
100203070
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
事例集登載頁
裁決事例集 №69・235ページ

要旨

○ 請求人は、更正をすべき理由がない旨の通知書の理由附記が不十分であることから、原処分は違法である旨主張するが、国税通則法第23条第4項によれば、通知書に理由を附記すべきことは法律上要求されていないから、違法ではない。(平17.3.17大裁(諸)平16-62)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平160210
裁決年月日
平成17年3月14日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、所得税更正処分に係る所得税法155条第2項に規定する青色申告に係る更正の理由附記の違法性は、同処分を基に算定した消費税等更正処分にも承継することから、同更正処分も違法となる旨主張する。しかしながら、消費税等の更正処分を行うに当たり、その通知書に更正の理由を附記しなければならない旨を定めた法律の規定はないから、請求人の主張には理由がない。(平17.3.14東裁(所・諸)平16-210)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平160210
裁決年月日
平成17年3月14日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100204042
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/2調査権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、日本弁護士連合会が売買代金債権と同様の権利確定主義によることは事実上不可能であるとしており、原処分庁が請求人に対してのみ権利確定主義による収益計上を強要することは権利の濫用である旨主張する。しかしながら、日本弁護士連合会の編集した書籍には、着手金・報酬金等の支払の時期について、役務の提供時期との関連も検討して依頼者との間になされた具体的な合意により弁護士報酬の収入の帰属時期が決まるとしているが、権利確定主義によることは事実上不可能であるとしているとは認められず、また、原処分庁は、請求人のみに対し権利確定主義により課税標準を算定し、各更正処分を行ったとも認められない。したがって、この点に関する請求人の主張は事実に反しており、採用することはできない。(平17.3.14東裁(所・諸)平16-210)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平160210
裁決年月日
平成17年3月14日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁から権利確定主義により収入を計上すべき旨の指摘を受けたことはなく、過去の税務調査において、この点について指摘されなかったことから、本件報酬の収入すべき時期を過去に遡って変更することは信義誠実の原則に反する旨主張する。しかしながら、過去の税務調査において是正を求められなかったからといって、収入の計上時期について誤りであることが明らかになった段階で、是正を求めることは何ら違法なものとはいえず、また、当審判所の調査の結果によれば、原処分庁が過去の税務調査において収入金額を回収した際に総収入金額に算入する会計処理を指導し、請求人の処理を積極的に認容した事実も認められないから、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平17.3.14東裁(所・諸)平16-210)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平160059
裁決年月日
平成17年3月4日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、請求人らの亡父Xが死亡した昭和40年当時、本件借地権が法人Aに帰属するとの原処分庁の指導に基づいて、Xに係る相続税について修正申告したにもかかわらず、今回の被相続人Yの相続において、本件借地権はAではなくYに帰属するとして更正処分を行ったことは、納税者を不安定な地位に置いた不当な処分である旨主張する。しかしながら、請求人らが提示したXに係る相続税の修正申告書の控えによっても、主張するような事実の確認はできないが、いずれにしても、本件借地権はYに帰属すると認められるから、請求人らの主張には理由がない。(平17.3.4大裁(諸)平16-59)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
平160027
裁決年月日
平成17年3月2日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件各更正処分において、その通知書に更正の理由附記がされていないことは違法である旨主張する。しかしながら、所得税法上、更正通知書に更正の理由を附記しなければならないのは、青色申告書に係る年分の事業所得等の金額を更正する場合に限られるところ、請求人が提出した各年分の所得税の確定申告書は青色申告書以外の申告書(いわゆる白色申告書)であり、また、本件各更正処分は医療費控除の額を更正したものであるから、原処分庁が本件各更正処分に係る更正通知書に更正の理由を附記しなかったとしても、本件各更正処分が違法となるものではない。(平17.3.2仙裁(所)平16-27)

支部名
大阪
裁決番号
平160057
裁決年月日
平成17年3月2日
裁決結果
棄却
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、相続財産として申告した貸金債権に係る債務者の破産免責により消費貸借契約が失効したものとして、国税通則法第23条第2項第3号及び国税通則法施行令第6条第1項第2号を準用ないし類推適用し、更正の請求を認めるべきである旨主張する。しかしながら、破産法上の免責決定が確定しても免責の対象となった債務そのものは消滅せず、責任を免除されるにとどまり、訴えをもって履行を請求しその強制的実現を図ることができなくなったものとして存続すると解される。そうすると、請求人の主張は、破産免責の効力に関する独自の法解釈を前提とするものであって、その前提において採用できないから、理由がない。(平17.3.2大裁(諸)平16-57)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平160051
裁決年月日
平成17年3月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、当該修正申告書は、調査担当職員に強要されたためにやむを得ずこれを提出したものであるから、修正申告は無効である旨主張する。しかしながら、国税通則法第24条の規定により、税務署長は調査の結果に基づき職権で更正し得るのであるから、調査担当職員が修正申告書の提出を強要しなければならない必要性は認められず、また、当審判所の調査したところによっても、そのような事実は認められないから、修正申告が無効であると認めることはできない。(平17.3.1関裁(諸)平16-51)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平160049
裁決年月日
平成17年2月23日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204160
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/16租税法律主義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が宿日直手当を課税とするか否かについて判断基準を明確にしていないことから源泉徴収制度の趣旨に反し違法である旨主張する。しかしながら、租税法律主義からすると、租税に関する法令等の規定はなるべく一義的で明確でなければならないことはいうまでもなく、この点は源泉徴収制度においても同様であるが、所得税基本通達28−1が定める宿直料、日直料の概念については、宿日直を規定する他の法令や本件通達の趣旨から、合理的に理解しうるものであるから、租税法律主義の精神に反するものではなく、したがって原処分が源泉徴収制度の趣旨に反しているとはいえない。(平17.2.23大裁(諸)平16-49)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平160049
裁決年月日
平成17年2月23日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分は「宿直料、日直料」の意義を事案ごとに恣意的に解釈し、誤った法律適用をしているものであり、租税平等原則に反し違法である旨主張する。しかしながら、一般に、課税上の判断においては、同種の事案であっても、その区分において合理的な理由がなく、かつ、ことさらに恣意的に異なる取扱いをしたような特段の事情のない限りは直ちに公平を損なうものと認められないと解されるところ、宿日直の勤務条件や勤務実態等は事業所により区々であるが、原処分は本件の具体的な事実関係の下に通達の適用の有無を検討していることから、ことさら恣意的に請求人についてのみ異なる取扱いをしたというような特段の事情は認められず、仮に他の病院等において請求人と同様の宿日直について本件通達を適用していたとしても、それをもって原処分が租税平等原則に反しているということはできない。(平17.2.23大裁(諸)平16-49)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
平160010
裁決年月日
平成17年2月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件確定申告書は社員総会の承認を得ておらず確定した決算に基づいたものではないので、法人税法上確定申告書としての効力はない旨主張する。しかしながら、法人税法が確定決算の原則を導入しているのは、会社自身の意思として申告され、かつ、正確な所得が得られるがい然性が高いという趣旨からであり、原則としては株主総会や社員総会の決議を経た後に確定した決算に基づいて申告すべきであるが、同族会社のように特定の者によって支配されている場合には正規の株主総会や社員総会が必ずしも開催されていない実情もあることから、株主総会又は社員総会の決議がない場合であっても、法人の決算が組まれており、その決算が株主又は社員の構成からみて実質的にその意思を反映しているものと認められるときには、法人税法第74条に基づく有効な申告として扱うことが相当であると解される。請求人は、出資者である代表者及びその夫である取締役が経営する同族会社であり、①確定申告書及びその添付書類は、取締役が知人に依頼して作成されたものであること、②確定申告書及びその添付書類は、各事業年度に係る請求人の総勘定元帳に基づいて作成されていること、③確定申告書には、代表者及び取締役が管理している代表者印が押印されていること、④確定申告書は、取締役が税務署へ提出していること、及び⑤確定申告書に係る税額は、代表者又は取締役が法定納期限までに納付していることから、本件確定申告書は請求人の意思に基づく有効な申告書と認められる。(平17.2.14福裁(法)平16-10)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
平160015
裁決年月日
平成17年1月28日
裁決結果
棄却
争点番号
100204160
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/16租税法律主義
事例集登載頁
裁決事例集 №69・1ページ

要旨

○ 請求人は、国税通則法第66条の規定は①納税額がある者だけに課されること、②申告書提出までの遅延が1日でも1年でも加算税の額は同一であることから法改正されてしかるべき不合理なものであり、これに基づいて行われた原処分は違法である旨主張する。しかしながら、無申告加算税を課すに当たり、その対象の範囲ないし負担について、例えば、納税者の責任の程度の差を考慮したり、申告遅延の月数による累進的取り扱いをしたりするなどの方法も一応考えられなくはないが、どの方法によるかは、租税法律主義の見地から、法律の定めるところによらなければならず、これに従わない課税は違法となるのであって、適正な法の執行を携わる原処分庁として裁量の余地はない。したがって、この点に関する請求人の主張は採用できない。(平17.1.28高裁(法・諸)平16-15)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
平160015
裁決年月日
平成17年1月28日
裁決結果
棄却
争点番号
100202030
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/3期限内申告
事例集登載頁
裁決事例集 №69・1ページ

要旨

○ 請求人は、法定申告期限後に本件宅配便で配達された本件確定申告書について、その発送を法定申告期限内に行っていたものであるから期限内申告書である旨主張する。しかしながら、本件宅配便の取扱事業者は、民間事業者による信書の送達に関する法律に規定する総務大臣の許可を受けた事業者ではないから、本件宅配便は、国税通則法第22条に規定する信書便に該当しない。したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平17.1.28高裁(法・諸)平16-15)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平160036ほか 1件
裁決年月日
平成17年1月11日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人が行った修正申告は、権限のない調査担当職員による一方的かつ違法な税務調査に基づくもので、調査担当職員に脅され、強要されて行ったものであるから無効であり、無効な修正申告に基づく加算税の賦課決定処分は違法である旨主張する。しかしながら、①調査担当職員はS税務署の職員の身分を有し、原処分庁から身分証明書および質問検査章の交付を受け、請求人にこの身分証明書を提示しているから、権限のある職員で、適正に質問検査権を行使していると認められること、②質問検査権の行使については、その時期、範囲、方法等を具体的に定めた法律上の規定はなく、権限ある職員の合理的な判断にゆだねられていると解するのが相当であり、審判所の調査によっても合理性を欠くような事実は認められないこと、③調査結果等の説明をすることは質問検査権を行使する上での法律上の要件とされているものではないことから、これを行わなかったとしても違法ではなく、また、請求人は調査結果等について説明を受けていたと認められること、④審判所の調査によっても、請求人の主張する調査担当職員の脅しと強要によって修正申告をさせられたものであるとの事実は認められず、調査担当職員のしょうように応じ任意に提出したものであると認められることから、修正申告は適法になされたものと認められるので請求人には理由がない。(平17.1.11関裁(所)平16-36)

支部名
東京
裁決番号
平160165
裁決年月日
平成17年1月6日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁の誤った助言によって提出が遅れた本件更正の請求を、期限後の不適法なものとするのは、信義誠実の原則に反する旨主張する。しかしながら、原処分庁所属職員が、請求人の主張する本件メモに記載されたとおりの助言をしたとは認められず、また、仮に本件メモのとおりの助言をしたとしても、当該助言が誤ったものであるとは認めることはできない。したがって、原処分庁には、信義誠実に反する事実はなく、請求人の主張には理由がない。(平17.1.6東裁(法)平16-165)

支部名
高松
裁決番号
平160009ほか 1件
裁決年月日
平成16年12月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件役員報酬の一部を返還することとなったことは本件行政指導に基づき支給済の本件役員報酬を無効と判断したことによるものであるから、本件行政指導は国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決と同一の効力を有する和解その他の行為」に該当すると解すべきである旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第2項第1号の規定とは、裁判所への訴えによってなされたものと解すべきところ、社会福祉法第56条第1項の規定による行政指導は、これには当たらず、次に、所得税法第152条では、強制的な返還、無効原因、取消原因の事実が規定さているが、①本件行政指導は社会福祉法第56条第2項に規定する法的強制力のある改善命令ではないこと、②本件役員報酬は支払額及びその支給も理事会の承認に基づき適正に行われており、無効又は取消原因に該当する事実はないことから所得税法第152条に規定する事実に該当するとも認められない。よって、後発的事由にも該当しない。(平16.12.21高裁(所)平16-9)

支部名
東京
裁決番号
平160157
裁決年月日
平成16年12月20日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件申告の誤りは原処分庁の職員の誤指導によるから、更正処分は取り消されるべき旨主張する。しかしながら、当審判所の調査によれば、原処分庁において平成13年10月以前に請求人から電話により相談を受けたという事実は確認できず、平成14年1月30日に請求人が原処分庁において、確定申告書を作成し本件提出書類を添付して提出があったことは認められるものの、この際の原処分庁の職員と請求人との応答内容を確認することができず、また、本件提出書類では、原処分庁の職員が正確に指導することはできなかったと判断される。したがって、原処分庁の職員に誤指導があったとは認められない。(平16.12.20東裁(所)平16-157)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平160031
裁決年月日
平成16年12月17日
裁決結果
棄却
争点番号
100204042
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/2調査権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、調査担当職員が請求人の代表者を蹴るという暴力をふるい、謝罪せず、そのうえ、過去7年分の帳簿書類の提出を強要し、執ような銀行調査や請求人の役員を付け回すなどの調査を行ったとし、これらのことは、調査権限の濫用に当たり、更正処分は違法である旨主張する。しかしながら、請求人は、傷害日を特定せず、同席していた代理人が傷害の現場を見ていないと述べていることからすれば、調査担当職員が代表者に暴力をふるった事実は認められない。また、税務調査における質問検査の範囲、程度、時期、場所など実定法に特段の定めのない実施の細目については、調査担当職員の合理的な判断にゆだねられていると解されるところ、原処分に係る調査の質問検査の過程に合理的な判断を逸脱するような違法は認められない。したがって、請求人の主張は採用することができない。(平16.12.17関裁(法)平16-31)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平160035
裁決年月日
平成16年12月16日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が過去の調査で認めていた処理を、7年も経過した後に否定した上で更正処分をしたのは信義誠実の原則違反である旨主張する。しかしながら、過去の調査で事実として確認できないことについてまで、原処分庁が事実であると認めたことになるとは到底いえないこと、仮に、過去の調査において問題点を指摘しなかったとしても、そのことをもって公的見解であると解することはできないこと、さらに、原処分庁が更正処分をすることは、判明した事実により法律に従った課税処理を行おうとするものであるから、請求人が特段の経済的不利益を受けるものではない。したがって、原処分が信義誠実の原則に反する不当な処分であると認めるべき理由はない。(平16.12.16大裁(法)平16-35)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平160149
裁決年月日
平成16年12月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集 №68・33ページ

要旨

○ 請求人は、前回調査担当者の指導内容に反する本件更正処分は、信義則の適用により取り消されるべき旨を主張する。しかしながら、課税処分について、信義則を適用し租税法規に適合する課税処分を違法なものとして取り消すのは、納税者の平等、公平という要請を犠牲にしても、納税者の信頼を保護しなければならないという特別な事情がある場合と解すべきところ、①本件更正処分は、消費税法に基づいた適正な課税処分であり、その結果、請求人は正当な税額を負担することになったに過ぎないこと、②本件更正処分に伴う加算税の賦課決定処分は、前回調査担当者の指導に誤りがあったことを理由に取り消されていること、③仮に本件更正処分を取り消した場合には、請求人だけが正当な課税を免れる結果になることからみれば、請求人が本件更正処分によって、経済的不利益を受けたとはいえず、本件更正処分を、信義則の適用によって取り消すのは相当ではない。(平16.12.14東裁(諸)平16-149)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平160034
裁決年月日
平成16年12月13日
裁決結果
棄却
争点番号
100204140
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/14更正決定の所轄庁
事例集登載頁
裁決事例集 №68・231ページ

要旨

○ 請求人は、税関支署長等は関税と消費税等が同時に発生した場合についてのみ、消費税等の処分をすることができるのであって、消費税等の単独による更正処分を行うことはできないから、処分権限のない税関支署長等が行った本件更正処分は違法である旨主張する。しかしながら、国税通則法第24条は、税務署長は納税申告書に記載された課税標準等又は税額等が、調査したところと異なるときには、その調査により当該申告書に係る課税標準等又は税額等を更正する旨規定し、同法第30条第4項は、輸入品に係る申告消費税等についての更正は、当該消費税等の納税地を所轄する税関長が行い、この場合においては、同法第24条の規定の適用については、規定中「税務署長」とあるのは、「税関長」とする旨規定している。また、輸入品に対する内国消費税の徴収等に関する法律施行令第30条第1項第1号及び第2号は、税関長が有する内国消費税の確定、納付、徴収及び還付並びにこれらに係る手続の際にされる処分に関する権限を税関支署長等に委任する旨規定している。そうすると、消費税等の輸入申告に対する本件更正処分の所轄庁は税関長ということになり、処分権限の有る税関長から委任された税関支署長等が行った本件更正処分は適法であると認められることから、請求人の主張には理由がない。(平16.12.13大裁(諸)平16-34)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平160034
裁決年月日
平成16年12月13日
裁決結果
棄却
争点番号
100204042
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/2調査権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集 №68・231ページ

要旨

○ 請求人は、①本件調査において調査担当職員から、「修正申告に応じなければ全量検査になるはめになる。」との発言があるなど不当な圧力があり、このような不当な調査に基づいてされた本件更正処分は取り消されるべきである。また、②平成14年以降各年の1月から5月の間の税関の検査回数は年々増加し、特に本件更正処分以後、極端に検査回数が増えており、これが税関の不当な調査の実態である旨主張する。しかしながら、①については、調査担当職員は、今後の請求人の申告について指導したにすぎない旨答述しており、調査関係資料からも圧力をかけたと認めるべき事情もなく、また、請求人は、調査担当職員の不当な発言を録音したと答述する録音テープの提出にも応じないことから、その事実の確認ができない。また、②については、輸入貨物に対する検査の範囲、程度、時期、場所などについては、関係税法等に実施細目に関する特段の定めがない場合は、検査担当職員の合理的な判断にゆだねられていると解されており、輸入貨物の検査回数は、請求人の答述のとおり増加しているが、本件更正処分以後に増加しているとしても、本件更正処分の適法性を左右するものとは認められない。そうすると、本件調査において、請求人が主張するような不当な圧力や本件更正処分を取り消さなければならないほどの暇疵があったとは認められないことから本件更正処分は有効であり、請求人の主張には理由がない。(平16.12.13大裁(諸)平16-34)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平160033
裁決年月日
平成16年12月10日
裁決結果
棄却
争点番号
100203060
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/6請求手続
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、請求人の提出した更正の請求書には何らその理由の基礎となる事実を証明する書類が添付されておらず、その後の調査等において提出された書類のみでは更正の請求の正当性を確認できないとして、国税通則法第23条第3項および国税通則法施行令第6条第2項の規定に従い更正すべき理由がない旨の通知処分を行った旨主張するが、同法施行令第6条第2項は、更正の請求をする基礎となる事実を証明する書類を同法第23条第3項に規定する更正請求書に添付する旨規定しているところ、同法施行令第6条第2項に規定する「事実を証明する書類」の添付は更正の請求の方式を定めたものであり、原処分庁が更正の請求の当否を判断するための事実認定の資料は、請求人の提出した書類に限られるものではないから、当該書類の添附がない更正の請求であってもそれを理由に請求を棄却することはできないと解すべきであり、原処分庁の主張は採用できない。(平16.12.10大裁(所)平16-33)

支部名
広島
裁決番号
平160014
裁決年月日
平成16年12月9日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、土地の譲渡契約の効力発生の日の属する年分を選択して譲渡所得の総収入金額の収入すべき時期としたことは錯誤により無効であり、これを前提にして行われた確定申告は国税に関する法律の規定に従った申告とはいえない旨主張する。しかしながら、譲渡所得の総収入金額の収入すべき時期に係る請求人の選択は適法になされたものであり、仮にその選択が錯誤によるものであったとしても、総収入金額の収入すべき時期については、国税に関する法律の適用誤りも、計算の誤りも存しない。また、納税者の任意の選択に委ねられた事項について、その選択の錯誤を理由とする更正の請求を認めるときは、申告による納税義務の確定が納税者の意思によって左右されることになり、課税関係の安定を損ない、ひいては更正の請求の事由を限定した国税通則法第23条第1項第1号の趣旨を没却することとなるから、これを認めることはできない。したがって、この点に関する請求人の主張が更正の請求の要件を満たさないことは明らかである。(平16.12.9広裁(所)平16-14)

支部名
東京
裁決番号
平160135
裁決年月日
平成16年12月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件において信義則の法理が適用され、更正処分が取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、請求人の場合には、信義則の法理が適用される特別な事情であるところの経済的不利益を受けたとは認められないので、信義則の法理の適用はなく、原処分を取り消す事由はない。(平16.12.1東裁(所)平16-135)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平160129
裁決年月日
平成16年11月30日
裁決結果
却下
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、提出した申告書は、請求人が所得区分を一時所得と認識していたにもかかわらず、原処分庁の職員により給与所得として提出するよう強制的に指示されたものであり、請求人の意思とはかけ離れたものであるから無効である旨主張する。しかしながら、申告書の提出は、国税に関する法律に基づく処分に当たらないから、申告書の取消しを求める審査請求は不適法なものである。(平16.11.30東裁(所)平16-129)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平160129
裁決年月日
平成16年11月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正の請求期限内に国外在住期間があり、この期間を除くと請求期限内の提出である旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第1項には、納税者の国外在住期間を除く旨の法令上の規定はないことから、請求人の主張には理由がない。また、同条第2項に規定する後発的事由があったとも認められない。(平16.11.30東裁(所)平16-129)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平160101
裁決年月日
平成16年11月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集 №68・144ページ

要旨

○ 請求人らは、原処分庁所属の担当者から本件定期預金を相続財産に含めないで申告することの了解を得たものであるから、本件定期預金を相続財産とする本件更正処分は信義則ないし禁反言の法理に違反する旨主張する。しかしながら、原処分庁所属の担当者と関与税理士との間で本件定期預金に係る応答が行われていた事実は認められるものの、当該担当者が本件定期預金を相続財産として申告しなくてよい旨の了解を与えたと認めるに足りる証拠はないから、本件更正処分は信義則ないし禁反言の法理に違反していない。(平16.11.19東裁(諸)平16-101)

支部名
東京
裁決番号
平160097
裁決年月日
平成16年11月18日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、支出した交際費等相当額の金員が後の調停に基づき返還されたので、支出した本件事業年度の交際費等の損金不算入額から、当該金員相当額を減額すべきであるとした本件更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、①調停の成立に伴い授受される金員等に係る損益は、当該調停が成立した日を含む事業年度の損益に計上すべきものであるから、本件事業年度の所得金額に影響しないこと及び、②交際費課税は、接待等の行為を行ったという具体的な事実について課税するものであると解されるから、後に支出した交際費等相当額の金員が返還されたからといって、本件事業年度の交際費等の損金不算入額に影響しないと認められることから、国税通則法第23条第2項に規定する要件に該当しないとした本件通知処分は適法である。(平16.11.18東裁(法)平16-97)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
平160004
裁決年月日
平成16年11月11日
裁決結果
棄却
争点番号
100204120
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/12更正の効力
事例集登載頁
裁決事例集 №68・50ページ

要旨

○ 請求人は、前回更正処分について訴訟が係属中であるにもかかわらず、その判決を待たずにされた本件更正処分は違法である旨主張する。しかしながら、一般に行政処分に重大かつ明白な瑕疵がありそのため行政処分が無効と認められる場合であれば格別、そうでない以上、たとえ瑕疵があっても行政処分の安定を図る意味から、同処分が取消権限のある行政庁又は裁判所によって取り消されるまでは有効なものとして扱われると解されているところ、これを本件についてみると、前回更正処分について当審判所は裁決によって適法である旨の判断を既に示したところであり、また、訴訟は現在においても係属中で前回更正処分を取消すとの判決もなされていない。そうすると、原処分庁が前回更正処分の結果に基づき、本件更正処分を行ったことに何ら違法はない。(平16.11.11高裁(法)平16-4)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平160025
裁決年月日
平成16年11月10日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正通知書に理由附記がされておらず、根拠や理由を示さない本件更正処分は違法で無効であること及び本件申告書の還付税額が誤っているというなら、還付金そのものを職権で増減訂正すべきであり、本件更正処分は、架空の虚偽の納付すべき税額を新たに発生させるもので、国税通則法第24条の規定に基づかない違法なものである旨主張する。しかしながら、所得税の更正処分に更正の理由を附記しなければならないのは、青色申告書に係る更正に限られているところ、請求人の申告書は青色申告書以外の申告書であり、その更正申告書に更正の理由を附記すべき旨を定めた法律上の規定はないから本件更正通知書に更正の理由を附記しなかったことに違法性は認められず、また、確定申告書に記載された源泉徴収税額が正当額と異なり、したがって所得税法第138条の規定に基づいて還付すべき還付金の額に相当する税額も確定申告書記載額とは異なることが判明したため、源泉徴収税額及び還付金の額に相当する金額を更正し、還付金の額に相当する税額を減額したものであり、更正通知書には国税通則法第28条に規定された事項がもれなく記載されていることから、同法第24条に反し違法であるとはいえない。(平16.11.10大裁(所・諸)平16-25)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平160085
裁決年月日
平成16年11月10日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 本件課税期間の消費税等の額について簡易課税による計算が認められるためには、消費税法第37条第1項の規定により、簡易課税制度選択届出書の期限内提出が要件であるところ、請求人は、同届出書を提出しておらず、そのことについて請求人には消費税法第37条第5項に規定する「やむを得ない事情」があるとは認められない上、消費税法施行令第57条の2第1項に規定する期限内に提出があったものとみなされる旨の承認を原処分庁から受けていないのであるから、簡易課税による計算は認められず、本則課税により計算することとなる。したがって、請求人が本則課税を適用して消費税等の納付すべき税額の計算を行い、本件申告書を提出したことは適法であり、国税通則法第23条第1項に規定する「国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこと」に該当しないことから、本件更正の請求を認めるべきとの請求人の主張は採用することができない。(平16.11.10東裁(諸)平16-85)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平160086
裁決年月日
平成16年11月10日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集 №68・15ページ

要旨

○ 請求人らは、本件執行不能調書により保証債務の履行に係る求償権の行使不能が確定したのであるから、当該執行不能調書は国税通則法第23条第2項第1号の判決に当たるので、本件更正の請求は適法である旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第2項第1号の判決とは、申告等に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実を訴えの対象とする民事訴訟の判決と解され、また、判決と同一の効力を有する和解その他の行為の和解とは、民事訴訟法第89条による裁判上の和解又は同法第275条第1項による起訴前の和解、その他の行為とは、調書に記載することで判決と同一の効力を有するものを意味し、例えば同法第266条に規定する請求の放棄又は認諾等と解されるところ、本件執行不能調書は、民事執行規則第13条第1項第7号及び執行官規則第17条に基づき作成されたものであるから、判決又は判決と同一の効力を有する和解その他の行為には当たらない。(平16.11.10東裁(諸)平16-86)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平160086
裁決年月日
平成16年11月10日
裁決結果
棄却
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集 №68・15ページ

要旨

○ 請求人らは、本件更正の請求は、国税通則法第23条第2項第1号により、本件債務者等に対する本件保証債務に係る求償権の行使不能が確定した日の翌日から起算して2月以内に行われたものであるから適法である旨主張する。しかしながら、相続税の課税価格の計算上控除すべき債務とは、相続開始の時の現況で判断されるところ、請求人らの主張によると、本件債務者等に対する本件保証債務の履行による求償権の行使不能が確定したのは相続開始後であり、当該事実の確定が本件相続開始日の現況を示すものと判断できないことから、本件保証債務が相続税の課税価格の計算上控除すべき債務と認めることはできない。したがって、本件相続税の申告に係る課税価格及び納付すべき税額が過大とはならないから、本件更正の請求を適法なものと認めることはできない。(平16.11.10東裁(諸)平16-86)

支部名
熊本
裁決番号
平160009ほか 1件
裁決年月日
平成16年11月9日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が理事長を務める医療法人(以下「法人」という。)の前回調査終了後に、原処分庁及び法人経理担当者等の双方の職員を交えた協議を実施した際、元院長に対する債権(以下「本件債権」という。)の処理について指導を受け、その指導内容に忠実に従って提出した確定申告の内容に誤りがあるとしてされた法人税の更正処分に関連してされた本件更正処分は、信義則違反であり不当である旨主張する。しかしながら、税務調査における相談に対する回答等は、その時点で把握された事実関係及び申述に基づき、その範囲内で一応の判断を示すものであって、税務官庁が公的見解を表明する等のものであるとはいえず、仮に、本件において、法人が得た回答の内容が請求人の主張どおりのものであったとしても、租税関係の諸規定を適用した場合の本件債権の処理方法については、本件債権を含む相続財産に関する民事裁判の動向等の不確定要素が入っていることは明らかであるから、そのようなことを前提とした回答であったことからみても、課税庁が納税者に対して信頼の対象となる公的見解を表示したものと認めることはできない。加えて、申告納税制度の下では、税法に適合した納税義務の実現は原則として納税者自らの責任で行うべきであるから、税務調査における相談に対する回答等の適否が、納税者の納税義務に影響を及ぼすことはないと解すべきである。そうすると、本件において、課税の公平を犠牲にしてまで、原処分庁の回答を信頼した納税者たる法人の利益を保護すべき特別の事情があるものとは認められず、法人税の更正処分の信義則違反を理由に原処分の取消しを求める請求人の主張は採用できない。(平16.11.9熊裁(所)平16-9)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平160024
裁決年月日
平成16年11月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、長年、青色申告として税務申告を継続し、原処分庁においても青色申告特別控除の金額を控除した請求人提出の確定申告を是認し、更正処分を行うべきであったにもかかわらず更正処分を行わなかった事実関係を原処分庁の都合により一方的に破るのは税法上の信義則違反であると主張する。租税法律関係のもとにおいて、信義誠実の原則が適用されるためには、納税者が課税当局の公的見解を信頼し、その信頼に基づいて行動したことについて納税者の責めに帰すべき理由がないか否かが不可欠の要件とされるとされるところ、原処分庁は平成元年分以降の所得税の青色申告の承認取消処分以降、請求人の青色申告を認める旨の見解を表示したという事実はないのであるから、請求人の主張は採用することができない。(平16.11.1大裁(所)平16-24)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平160027
裁決年月日
平成16年11月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、適切な資料を持参して税務相談室に相談し、そこでの指導に従って申告してきたものであるから、税務相談室での指導が誤りであったとしても、請求人が税務相談に対する指導を信頼し、その信頼に基づいて行動したことについて、請求人の責めに帰すべき事由はなく、原処分庁がなした本件各更正処分は、信義誠実の原則に反する旨主張する。しかしながら、税務相談は、課税当局が納税者に対し税法の解釈、運用又は申告及び申請の手続に関して相談に応じこれらの知識を供与するもので、課税権を具体的に行使するものでも課税当局の公式見解を表明するものでもなく、専ら納税者の便宜を図る趣旨のものであると解されるのであり、課税当局の公式見解を表明するものとは認められないから、その余の事実を認定するまでもなく、本件各更正処分が信義誠実の原則に反するとは認められない。したがって、請求人の主張は採用できない。(平16.11.1名裁(所)平16-27)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
金沢
裁決番号
平160004
裁決年月日
平成16年10月29日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集 №68・1ページ

要旨

○ 請求人らは、国税通則法第23条第2項第1号にいう「判決」をもって、いわゆる「主文」を指すものと限定的に解釈すべき必然性はなく、理由中において本件土地譲渡が無効であることを確認した本件判決も同号にいう判決に該当する旨主張する。しかしながら、同号にいう判決とは、当事者間に権利関係の争いがあり、その後、判決により申告等があった当時の権利関係と異なる事実関係が生じた場合の判決をいうと解するのが相当である。これを本件についてみると、土地譲渡の有効性については、既に当事者間で和解の成立により解決が図られており、また、本件判決の理由中において、土地譲渡の無効が確認されたとしても、そのことは、土地譲渡の当事者間の法律関係に何ら影響を及ぼし得ない以上、本件判決が同号にいう「判決」に当たるということはできない。(平16.10.29金裁(所)平16-4)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
沖縄
裁決番号
平160001
裁決年月日
平成16年10月20日
裁決結果
棄却
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、相続財産に設定されていた根抵当権が相続開始後に実行され、当該財産を競売されたことが、国税通則法第23条第2項第1号に該当し、更正の請求の対象となる旨主張する。ところで、同号に規定する「課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実」とは、一般に、課税要件事実のみならず課税標準等又は税額等の算定に関連する事実を意味すると解されているので、これらの事実について被相続人又は請求人と第三者との間で争いがあり、請求人による相続税の申告後に、当該争いについて判決(判決と同一の効力を有する和解その他の行為を含む。)があったときは、同号が適用される。しかしながら、本件不動産は被相続人に帰属していたこと、請求人が相続により本件不動産を取得したこと、及び本件不動産の相続開始時の評価額について、被相続人又は請求人と第三者との間で争いがあったとは認められないことから、「課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実」について争いはなかったこととなり、同号の適用要件は満たしていない。(平16.10.20沖裁(諸)平16-1)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平160014
裁決年月日
平成16年10月18日
裁決結果
棄却
争点番号
100205010
争点
2国税の納付義務の確定/5賦課課税方式による国税の確定手続/1賦課決定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁の調査担当職員は、調査の際に本件各貯金の申告漏れを指摘しながらその関係書類の写しを後になって請求し、また、関与税理士には重加算税が賦課される旨を説明しながら請求人には説明せず、さらに、異議決定の直前になって異議申立て理由とは別の理由により減額更正を行ったから、原処分の手続には瑕疵がある旨主張する。しかしながら、加算税の賦課決定処分に当たり、納税者に当該賦課決定処分に係る説明をしなければならない旨を定めた法令の規定はなく、また、請求人の主張するその他の理由が原処分の手続を違法とするものとは認められず、さらに、当審判所の調査によっても原処分の手続に瑕疵があるとは認められないから、請求人の主張には理由がない。(平16.10.18関裁(諸)平16-14)

支部名
広島
裁決番号
平160007
裁決年月日
平成16年10月8日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の取引先会社の従業員が同会社から請求人に対して支払うべき仕入代金の一部を着服横領した事実を認定した刑事事件の判決が、国税通則法第23条第2項第1号に規定する判決に該当する旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第2項第1号に規定する判決とは、申告等に係る課税標準等及び税額等の計算の基礎となった事実についての私法行為又は行政行為上の紛争を解決することを目的とする民事事件の判決を意味し、犯罪事実の存否範囲を確定するにすぎない刑事事件の判決は含まれないものと解するのが相当である。したがって、請求人の主張を採用することはできない。(平16.10.8広裁(所)平16-7)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平160015
裁決年月日
平成16年10月4日
裁決結果
棄却
争点番号
100203060
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/6請求手続
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正の請求において、申告内容に過誤があることを証する書類を添付する必要は請求人にはなく、もし必要であれば原処分庁が調査して収集すべきであると主張する。しかしながら、国税通則法第23条第3項及び第4項の趣旨に照らしてみると、更正の請求においては、請求人自身に対して、更正をすべき理由及びその事実があることの主張、立証が求められており、その主張、立証の範囲において、更正をすべき理由及び当該理由の基礎となる事実が客観的に存在すると判断される場合に、これを確認的に調査し、更正するものと解するのが相当であるところ、本件の場合、請求人が更正の請求書に添付した書類だけでは当該事実が客観的に存在するものと認めることはできないから、更正をすべき理由がないと判断して行われた通知処分は適法である。(平16.10.4大裁(所)平16-15)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平160014
裁決年月日
平成16年9月28日
裁決結果
棄却
争点番号
100204045
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/4差押え等権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集 №68・41ページ

要旨

○ 差押処分を行うに当たっては、滞納者が一部でも納付の意思を表示すれば差押処分ができなくなる旨や滞納者の了解を得なければならない旨を定めた法令の規定はなく、原処分庁が請求人の了解を得ず差押処分を行ったとしても、同処分が違法・不当になるものではない。請求人は、滞納の発生の都度督促を受け、その督促に係る国税をその督促状を発した日から起算して10日を経過した日までに完納しておらず、原処分庁は、過去から再三にわたり納付指導及び差押えを行う旨の予告を行っており、請求人が一部納付をしたとしても、残額の早期完納が見込まれる具体的な納付計画もないことから、滞納国税の早期完納が実行されないと判断して差押処分を行ったものであり、本件処分を行ったことは、請求人が民事再生中といえども本件滞納国税を徴収するために必要なものである。したがって原処分庁が差押処分をしたことは、職権濫用とは認められない。(平16.9.28大裁(諸)平16-14)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平160017
裁決年月日
平成16年9月3日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、市当局と税務当局との間で事前協議が行われ、その結果、市から本件証明書が発行されているにもかかわらず、その後に事前協議の当事者である原処分庁は自ら下した判断を3年後に翻し、本件更正処分を行ったことは信義誠実の原則に反する旨主張する。しかしながら、信義誠実の原則は、租税法規の適用における納税者間の平等、課税の公平という要請を犠牲にしてもなお当該課税処分に係る課税を免れさせ、納税者の信頼を保護しなければ正義に反することとなる場合に適用されるところ、事前協議制度は、法律の規定に基づくものではないが、租税特別措置法上の各種特例制度の的確かつ円滑な運用を図り、特例の適用関係について事後の問題の発生を未然に防止することを目的に、公共事業施行者が資産の買取りを行う場合には、その買取り等に着手する前に、税務当局との間において、公共事業施行者の決定した事業が特定の譲渡所得等の課税の特例の対象となる事業に該当するかどうかなどを事前に確認し協議するためのものであり、被買収者個々の課税の特例の適用の可否を判断するものではないことから、事前協議が行われた後事前協議に従ってなされた申告額等に対し、原処分庁が把握した被買収者個々の譲渡に関する事実に基づき租税特別措置法の規定に照らして更正処分を行ったとしても直ちに信義誠実の原則に反するものではない。そして、本件譲渡所得の金額の計算に当たり本件特例が適用されないのであるから、原処分庁は、国税通則法第24条の規定により更正をすることができ、更正は同法第70条第1項の規定により、その更正に係る国税の法定申告期限から3年を経過した日以後することができない旨規定しているところ、本件各更正処分はこれらの規定に基づいて適法に行われていると認められる。したがって、請求人の主張には理由がない。(平16.9.3名裁(所)平16-17)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
熊本
裁決番号
平160003
裁決年月日
平成16年8月12日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100203070
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正の請求に対してその更正をすべき理由がない旨の通知書に、具体的な理由の付記がない通知処分は違法である旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第4項は、更正をすべき理由がない旨をその請求をした者に通知すると規定しているが、当該通知書に具体的な理由を付記しなければならない旨を定めた法令上の規定はないので、当該通知書に具体的な理由の付記がなかったとしても、本件通知処分が違法となるものではない。したがって、この点に関する請求人の主張は採用できない。(平16.8.12熊裁(法)平16-3)

支部名
札幌
裁決番号
平160004
裁決年月日
平成16年8月5日
裁決結果
棄却
争点番号
100201030
争点
2国税の納付義務の確定/1通則/2納付すべき税額の確定方式
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、遺産が未分割であり、かつ、共同相続人から被相続人に係る相続財産の具体的内容について直接の説明がなく、その全容を把握できなかったので、相続税の申告書を提出することができなかったのであるから、決定処分は違法であると主張する。しかしながら、相続税の申告については、遺産の分割が行われているか否かにかかわらず、相続人は相続人自身の判断と責任において、自らが相続財産を調査し申告期限までに申告を行う義務があると解されるから、共同相続人から直接の説明がないことをもって請求人に対する申告及び納付義務が免除されるとは認められず、請求人の主張には理由がない。(平16.8.5札裁(諸)平16-4)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平160004
裁決年月日
平成16年8月2日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、仲介人が作成した念書を信用し、当該仲介人がどのような申告書を作成提出したのかも知らなかったことから、本件確定申告書は無効である旨主張する。しかしながら、請求人は自ら確定申告に係る手続を仲介人に委任していたのであるから、請求人が申告内容を承知していたか否かにかかわらず、本件確定申告書は請求人自身が提出したものというべきである。また、納税申告書の提出は納税者による公法上の行為であって、審査請求において取消しを求めることのできる課税処分にあたらないから、審査請求の対象となる処分が存在しないといわざるを得ず、請求人の主張を採用することはできない。(平16.8.2関裁(所)平16-4)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平160002
裁決年月日
平成16年7月21日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、県の職員の収用等の場合の5,000万円の特別控除の特例(以下「本件特例」という。)の適否に係る指導に従って本件各土地を譲渡したものであるから、本件特例の適用を認めないとする更正処分は信義則の法理に反し違法である旨主張する。しかしながら、請求人の主張は、原処分庁とは関わりのない県の職員の本件特例の適用の可否に関する言動を信義則適用の理由とするものであり、税務官庁の職員が本件各土地に対する本件特例の適用を教示、確約したことを理由とするものではないことは、その主張に徴しても明らかというべきであるから、仮に請求人が主張する事実関係が存するとしても、本件においては、信義則の法理を適用するための前提となる条件を欠いているといわざるを得ず、主張自体失当というべきである。(平16.7.21広裁(所)平16-2)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
平160002
裁決年月日
平成16年7月20日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が自主的な修正申告ができるよう原処分庁の職員に協力を依頼し、その指導を受けるために請求人の帳簿等を提示したもので、法人税、消費税等の調査は受けておらず、また、更正処分は、査察調査により収集された資料を基にされたもので、原処分庁の調査に基づいた処分ではないことから、国税通則法第24条に反し違法である旨主張する。しかしながら、原処分庁の職員は、査察調査が着手されるまで、直接請求人に接して請求人の会計帳簿を預かっていること、その際、法人税の調査の必要がある旨を記載した預り証を交付していること、請求人の代表者に対して調査をする旨明言していること、また、請求人の取引銀行及び証券会社との取引内容の検討を行っていること、そして、局査察部門が請求人を告発しないことを決定した後、請求人から調査の協力が得られなかったため、査察調査の結果作成された資料を精査し、局査察部門から更に必要な説明を受けて請求人の正当な所得金額を算定していることが認められる。そうすると、原処分庁の調査担当職員は、国税通則法第24条の調査を行っていることは明白であることから、請求人の主張は採用することができない。(平16.7.20高裁(法・諸)平16-2)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
平160002
裁決年月日
平成16年7月9日
裁決結果
棄却
争点番号
100203060
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/6請求手続
事例集登載頁
裁決事例集 №68・23ページ

要旨

○ 本件申告書に所得税法第64条第2項に規定する課税の特例(以下「本件特例」という。)の適用を受ける旨の記載がなく、また、その旨の記載がなかったことについてやむを得ない事情があるとは認められないから、本件特例を適用することはできない。そうすると、債務保証の事実、求償権行使不能の事実等の本件特例を受けるための実体的要件の有無を判断するまでもなく、本件申告書に記載された課税標準等若しくは税額等の計算は、国税通則法第23条第1項第1号に規定する「国税に関する法律の規定に従っていなかったこと」又は「当該計算に誤りがあったこと」のいずれのも該当しないから、本件更正の請求には理由がない。(平16.7.9仙裁(所)平16-2)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
札幌
裁決番号
平160003
裁決年月日
平成16年7月7日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、事業所得の金額は本件更正の請求額どおりである旨主張する。しかしながら、事業所得の金額の計算のための必要な帳簿書類等を作成保存がないとして提出しなかったこと、また、請求人から提出された資料は、いずれも請求人が本件更正の請求の事業所得の金額を算出するために、翌年分の収入金額等を請求人の記憶等を基に推計計算した過程が示された資料であり、請求人が主張する事業所得の金額が真実の所得金額であることを証明するに足る証拠とみることはできず、他に請求人の主張を認めるに足る証拠はないことから、原処分は相当である。(平16.7.7札裁(所)平16-3)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
札幌
裁決番号
平160003
裁決年月日
平成16年7月7日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件修正申告は、本件修正申告に係る調査担当職員のどう喝及び脅迫的言動等により物理的、心理的圧迫感を与えられ、強要されたものであり無効である旨主張する。しかしながら、本件修正申告は、請求人が修正申告の内容を十分検討、理解した上で自ら修正申告書に署名押印して適法にされたものであると認められる。したがって、この点に関する請求人の主張は採用できない。(平16.7.7札裁(所)平16-3)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平160004
裁決年月日
平成16年7月7日
裁決結果
棄却
争点番号
100204045
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/4差押え等権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、担保不動産への一方的な間違った抵当権の付け替えや抹消による税の徴収不能については明らかに国に過失があり、その徴収不能になった部分について請求人に連帯納付義務を課すことは、国税の徴収権の濫用に当たり違法である旨主張するが、連帯納付義務は、請求人に相続税の納付義務が確定したことにより法律上当然に生じるものであり、また、原処分庁は、本来の滞納者からの担保物の変更の請求を受けて、担保物の評価額等を考慮しながら、担保物への抵当権の設定及び抹消をしたものと認められ、原処分庁が恣意的な徴収手続を行ったと認めるべき証拠もなく、請求人の主張には理由がない。(平16.7.7大裁(諸)平16-4)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
平160001
裁決年月日
平成16年7月2日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が平成12年3月期、平成13年3月期及び平成14年3月期については、「否認事項一覧」を示し、誤りの内容を指摘したが、平成11年3月期の申告所得金額については誤りがあるとの指摘をしないで、更正処分を行ったことは、権利の濫用であり、信義誠実の原則に反し、また、請求人が原処分庁に提出した照会文書に回答をしなかったことは、原処分庁の裁量権に該当するので、請求人の主張を承認したものと解するべきであり、更正処分は無効である旨主張する。しかしながら、更正処分に当たって処分内容の説明をしなければならない旨の法令上の規定はなく、平成11年3月期の法人税の更正通知書には、その更正の理由が附記されていることから違法とはいえない。また、請求人から原処分庁に提出された照会文書に対する原処分庁の回答の有無と本件更正処分の適法性には何ら関係がない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平16.7.2高裁(法)平16-1)

支部名
大阪
裁決番号
平160001
裁決年月日
平成16年7月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、用地買収に係る地元説明会の日を本件事業に係る事業認定の日と解すべきである旨主張するが、本件事業が都市計画法を根拠法令としており、本件事業に係る事業認定の日は、都市計画法による認可をもって事業認定があったものとみなされている。請求人は、先行取得期間制限を緩和すべきである旨主張するが、租税特別措置法関係通達64(3)−6は、租税特別措置法第64条の例外的かつゆうじょ的な取扱いとして収用等があった日を含む事業年度開始の日前1年以内もしくは3年以内に先行取得した資産については、租税特別措置法第64条を適用する旨定めているが、先行取得期間について、さらに緩和することができる旨の定めはない。以上のとおり、原処分庁が請求人に対し、代替資産として先行取得したとする本件土地建物については、同通達に定められている要件に該当しないことから、本件規定が適用できないとして修正申告書の提出を指導したことは、適正であると認められる。(平16.7.1大裁(法)平16-1)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
沖縄
裁決番号
平150013
裁決年月日
平成16年6月30日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、報酬の受領についてトラブルが多く、その年の12月末までに入金されないものは回収が困難であるから、入金されたときに収入計上している旨調査担当職員に説明したが、その時は何の返答もなく、また、調査終了後の修正申告慫慂時に示された収入計上漏れ額の一覧表にも代金未収のものも収入計上すべき旨の記載はなかったので、請求人の処理方法が認められたと認識した。しかし、本件の更正処分は、これまで何ら説明のなかった代金未収のものも含めて行っており、このことは、禁反言の法理に反する旨主張する。しかしながら、禁反言の法理が適用される場合には、少なくとも税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したことにより、納税者がその表示を信頼しその信頼に基づいて行動したところ、経済的不利益を受けることになったものであるかどうか、また、当該表示に基づいて行動したことについて納税者の責めに帰すべき事由がないかどうかという点の考慮は不可欠である。本件の場合、税務調査の途中で、請求人が自己の処理方法を説明したことに対して、調査担当職員が何の返答もしなかったことのみをもって、直ちに請求人の処理方法を是認したことになると決めつけるのは早計であり、その他請求人の処理方法を是認したとする証拠資料は存在しない。また、調査担当職員が、請求人に対し提示した一覧表は、請求人自ら修正申告書を提出することを慫慂したものであり、「公的見解の表示」には該当しない。更に、請求人は、調査担当職員の修正申告の慫慂にも応じておらず、何ら行動を起こしてもいないから、公的見解を信頼しその信頼に基づいて行動したともいえず禁反言の法理の適用要件を満たさない。(平16.6.30沖裁(所)平15-13)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
沖縄
裁決番号
平150013
裁決年月日
平成16年6月30日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204041
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/1更正権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は青色申告者であるが、更正の理由附記がされてない当初更正処分に係る更正通知書を受け取ったため、その取消しを求めて審査請求書を提出したところ、原処分庁は当初更正処分を取消し、更正の理由を附記した上で再び同じ事実に基づいて本件更正処分を行っており、これは、職権濫用、一事不再理及び信用失墜行為に当たる旨主張する。しかしながら、国税通則法第70条には、国税の減額更正は法定申告期限から5年以内に行うことができると規定され、増額更正は法定申告期限から3年以内に行うことができると規定されている。そうすると、当初更正処分の取消しは法定申告期限から5年以内に行われ、本件更正処分は法定申告期限から3年以内に行われているので、いずれも期間制限内に行われた適法な処分である。したがって、請求人の主張は採用することができない。(平16.6.30沖裁(所)平15-13)

支部名
名古屋
裁決番号
平150100
裁決年月日
平成16年6月30日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件判決によって、本件債権は消滅時効が完成したことが確定し、民法第144条により時効の効果は遡及するので、相続開始日において本件債権については既に存在しないという更正処分時の計算の基礎としたところと異なる事実が確定したこととなることから、国税通則法第23条第2項第1号の更正の請求を認めるべき旨主張するが、民法第144条の趣旨は、時効による権利の得喪から生じる問題について、永続する事実状態を尊重しつつ、一挙かつ簡明に処理するため、時効の私法上の効力について起算日まで遡及させるところにあり、経済実態的な事実関係までも遡及的に覆すものではないと解されることから、相続による遺産の取得という経済実態に対する課税場面である本件に民法第144条は適用されず、課税上、債権の消滅時効の効果は遡及しないというべきであるから、この点に関する請求人の主張は採用できない。しかしながら、本件訴訟において現に時効が援用され、本件判決によって相続開始日において既に本件債権の消滅時効が完成し、本件債権が消滅していたという事実が認定されたことは、本件更正処分の基礎とした事実と本件判決で確定した事実とに相違があるといえ、その確定した事実は、相続開始日において本件債権には時効の援用以外の消滅時効の要件が満たされており、請求人の意思如何にかかわらず、相手方の時効の援用があれば確定的に本件債権は消滅させられる状態にあったことから、これは事実上の制約として、債権の価値に影響を与えるものといえる。したがって、本件債権の回収が可能であったとする更正処分時の基礎とされた事実と異なる事実が判決により確定し、本件債権は回収不能であったと認められることから、本件債権に係る部分につき更正の請求は認められるべきである。(平16.6.30名裁(諸)平15-100)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平150103
裁決年月日
平成16年6月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、税務相談室の回答と異なる判断によって行った本件更正処分等を前提とした差押処分が禁反言の法理に反する旨主張するが、税理士が税務相談室において相談を行った事実は認められるものの、その回答内容は確認できない。仮に回答内容等が請求人の主張するところであったとしても、そこには不確定要素が入り込んでいるといわざるを得ず、また、請求人は、その回答に何ら拘束されることなく自己の判断と責任において申告することができることから、課税の公平を犠牲にしてまでも相談結果を信頼した請求人の利益を保護すべき特段の事情があるとは認めらない。したがって、原処分庁が税務相談の回答内容と反する本件更正処分等を行い、その後、原処分庁が本件更正処分等に基因する本件滞納国税を徴収するために本件差押処分を行ったとしても、それが禁反言の法理に反するものではない。(平16.6.30大裁(諸)平15-103)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平150358
裁決年月日
平成16年6月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、還付金の額に相当する税額に異動が生じない更正の請求を認めるべきである旨主張する。しかしながら、更正の請求は、納税申告書に記載した還付金の額に相当する税額が過少であるときにすることができ、課税標準及び課税標準から控除する金額等は単独で更正の請求の対象事項とはならないことから、更正の請求ができる場合に該当しない。したがって、請求人の主張は採用できない。(平16.6.30東裁(所)平15-358)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平150096
裁決年月日
平成16年6月29日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件更正処分は、請求人の主張を何も聞かず、また、主張する時間も与えずに一方的にされたものであるから、調査手続に違法があった旨主張する。しかしながら、原処分関係資料及び当審判所の調査した結果によれば、調査担当職員は本件調査において、請求人の関与税理士に調査内容等を説明するとともに請求人等への説明及び意見についての連絡依頼を行い、請求人に対しても調査内容等の説明のための面会を申し入れ、両親からの資金提供は贈与になる旨説明をしたのに対し、請求人は税理士に一任するとの意思表示をした。調査担当職員は、再度、税理士に対して連絡したところ、税理士は、修正申告の意思はなく必要があれば更正通知書がきてから質問する旨回答したことが認められる。これらのことからすると、本件調査の過程において違法な点は認められないことから、請求人の主張には理由がない。(平16.6.29名裁(諸)平15-96)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平150097
裁決年月日
平成16年6月29日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の取締役に対する退職金について、臨時株主総会の決議により、その額及び支払方法を具体的に確定させ、その一部を仮払金として経理し、支払っていたところ、原処分庁が、①原処分に係る調査以前の調査(以下「前回調査」という。)において、当該仮払金を貸付金と認定し、当該貸付金に係る利息の計上漏れがある旨誤指導した上、役員退職金の損金計上についての適切な指導をしていないこと、②上記誤指導に基づき提出された修正申告書について、減額の更正をすることなく、更正の期限を徒過した後の原処分に係る調査(以下「本件調査」という。)において、初めて請求人に役員退職金の取扱いを説明し、原処分に係る更正処分(以下「本件更正処分」という。)を行ったこと、③仮払金として経理していた役員退職金をその後の事業年度において損金経理した上、法人税の確定申告書を提出した請求人の誤りを本件調査に至るまで是正しなかった点に誤指導及び不作為があるから、原処分は違法である旨主張する。しかしながら、申告納税制度の下では、税法に適合した納税義務の実現は、行政指導の有無又は適否にかかわらず、原則として納税者自らの判断と責任において行われるべきものであるから、仮に請求人が主張するような原処分庁の誤指導及び不作為があったとしても、その更正処分が違法となるものではなく、申告の誤りが明らかになった際に、原処分がその是正を求めることは何ら違法なものではない。なお、原処分庁の指導の有無または適否をもって本件更正処分を取り消す理由とならないことは上記のとおりであって、また前回調査において、請求人が主張するような誤指導は確認できず、さらに請求人が仮払金として経理していた役員退職金をその後の事業年度において損金経理したことが確定申告書において明らかであったとしても、上記損金経理された役員退職金に係る株主総会の決議等の事実が明らかでない以上、それをもって直ちに確定申告書に誤りがあることにはならないのであるから、この点に関する請求人の主張を認めることはできない。(平16.6.29名裁(法)平15-97)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
平150035
裁決年月日
平成16年6月28日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が減価償却費の必要経費不算入の理由として、本件更正通知書に本件改修工事の支出額の一部を資本的支出と判断したことは記載しているが、当該支出となる理由が具体的に記載されていない不備があるから、本件更正処分は違法である旨主張する。しかしながら、青色申告に係る更正処分につき要求される理由附記の程度は、所得税法第155条第2項の規定の趣旨と当該更正処分の具体的態様に照らして決せられるべきであり、そして、いかなる事実に対する法的評価であるか明確に判別することができる程度に理由が表示されていれば足り、それ以上に当該法的評価の根拠を示すことや資料を摘示することは要しないと解するのが相当である。これを本件についてみると、本件更正通知書には、①当該更正の法律上及び事実上の根拠が具体的に記載されており、②原処分庁の判断過程が省略なしに記載されており、また、原処分庁が自己の判断過程を逐一検証できるものと認められ、③医院建物への支出額が所得税法施行令第181条にいう資本的支出に該当するとの判断が可能と認められるから、所得税法第155条第2項の要件を具備していると判断するのが相当であり、請求人の主張には理由がない。(平16.6.28仙裁(所)平15-35)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平150342
裁決年月日
平成16年6月25日
裁決結果
棄却
争点番号
100203060
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/6請求手続
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁所属の担当職員から、申告期限から1年以内であり書類さえ揃えば更正の請求により税金が戻る等の説明を受けたにもかかわらずなされた更正処分は不当である旨主張する。しかしながら、請求人が当該職員に更正の請求に係る相談をしている事実は認められるものの、当該職員は、税法上の特例が適用される旨説明した事実は認められず更正の請求の基本的な手続について説明したとみるのが相当であるところ、更正の請求が手続上適法になされても、請求人の場合、そもそも当該特例の適用要件に該当しないのであるから、本件更正処分を不当ということはできない。(平16.6.25東裁(所)平15-342)

支部名
高松
裁決番号
平150026
裁決年月日
平成16年6月22日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、株式評価損の損金不算入額の処分を社外流出として納付すべき法人税額を計算して提出した本件修正申告書は本件調査において調査担当職員の指導に従って提出したものであり、これに反して行われた更正処分は信義誠実の原則に反し、違法であるので取り消すべきである旨主張する。しかしながら、本件調査における調査担当職員の説明には、株式評価損の損金不算入額の処分が社外流出になると請求人に理解された可能性も否定できないが、明確に社外流出になると調査担当職員が請求人に回答した証拠も見当たらない。そして、本件更正処分の結果、請求人は法律の規定に従った正当な税額を負担することになったにすぎないと認められることから、請求人が主張するごとく本件更正処分を取り消した場合には、請求人のみが正当な課税を免れ、かえって租税平等の原則に反する不当な結果を生じることになる。そうすると、信義誠実の原則は適用されず、本件更正処分に違法な点はない。(平16.6.22高裁(法)平15-26)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平150093
裁決年月日
平成16年6月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 審査請求人(以下「請求人」という。)は、A社から得た対価は、給与であるにもかかわらず、A社は報酬として所得税を源泉徴収していたため、源泉徴収税額が過大となっており、その過大な部分に相当する金額は、本来、請求人の給与の一部であるのに、請求人の所得税の確定申告書(以下「本件確定申告書」という。)においては、「源泉徴収税額」欄の金額を過大な金額のまま記載していたから、その過大な部分に相当する金額を請求人へ返還すべきである旨主張する。しかしながら、所得税法第221条及び所得税法第222条の規定では、源泉徴収による所得税に関して、国と法律関係を有するのは支払者のみであり、受給者と国との間に直接の法律関係の存在が予定されていない。そして、所得税法第120条第1項第5号が、所得税の確定申告において、同項3号に掲げる算出所得税額から控除するとする「源泉徴収をされた又はされるべき所得税の額」とは、所得税法の源泉徴収の規定(第四編)に基づき、正当に徴収された又はされるべき所得税の額を意味するのであり、支払者がした所得税の源泉徴収に誤りがある場合に、その受給者が、所得税の確定申告の手続において、支払者が誤って徴収した金額を算出所得税額から控除し又は当該誤徴収額の全部若しくは一部の還付を受けることはできないと解するのが相当である。したがって、仮に、請求人が主張するとおり、A社が、本来、源泉徴収すべき税額を超える金額を源泉徴収したとして処理していたとしても、請求人は、その差額については、確定申告において、算出所得税から控除し、又はその全部若しくは一部の還付を受けることはできない。(平16.6.21名裁(所)平15-93)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平150088
裁決年月日
平成16年6月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①請求人名で提出された相続税の期限後申告書は、請求人が署名押印したものではなく、本件期限後申告書は請求人の同意なしに提出されたものであること、②本件期限後申告書に記載された請求人の取得財産には偽り・不正があり真実と相違していることから本件期限後申告書は無効である旨主張する。しかしながら、他の相続人及び税理士の答述によれば、請求人は本件遺産分割協議書に署名押印した際に、当該相続人の代理人である税理士に対して本件相続の税金に関して当該相続人へ委任する旨の発言をし、当該税理士は、当該発言内容を当該相続人に伝えていること、及び本件調査に立ち会った税理士は当該相続人に対して、本件調査結果の請求人への説明を指示し、当該相続人はそれを了承していたことが認められる。これらの事実に、請求人が調査担当者に対し、申告書に署名押印はしていないが当該相続人に任せた旨の説明をしていることも考え合わせると、請求人は本件相続税の申告手続きについて税理士を通じて当該相続人に委任したものと認めることができる。また、申告書の記載内容の過誤の是正については、第一次的には修正申告、更正の請求という法定の方法によってなされるべきものであるところ、請求人は、当初の賦課決定処分を受けた後、本件期限後申告書には誤りがあるとして、取得財産の価額の変更による当初の賦課決定処分の一部取消しを求める内容の本件異議申立てをし、原処分庁は、これを容認する内容の本件更正処分及び本件賦課決定処分をするとともに、これによって生じた過誤納税額を請求人に還付している。これらの事実からすると請求人主張のとおり本件期限後申告書の記載内容に一部過誤があったことは認められるものの、その後これが是正されているのであるから本件期限後申告書が無効であるということはできない。したがって、本件期限後申告書が無効であるとの請求人の主張には理由がない。(平16.6.14名裁(諸)平15-88)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平150086
裁決年月日
平成16年6月10日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 審査請求人(以下「請求人」という。)は、各年分の修正申告書は、原処分庁が請求人の気持ちを動揺させる言動により脅迫し、請求人に「修正申告を提出しないと大変なことになる」との誤解を生じさせ、さらに「地方税は3年で済む」との誤った情報を伝えた上で提出させたものであるから無効である旨主張する。しかしながら、請求人が修正申告書を提出するに至った経緯等からすると、請求人が、本件各修正申告書の提出に際し、調査担当職員の脅迫によりその意思を抑圧され、また、錯誤に陥っていたとは到底認められず、請求人は、自己の責任と判断の基に本件修正申告書を提出したというべきであるから、請求人の主張を採用することはできない。(平16.6.10名裁(所)平16-86)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
熊本
裁決番号
平150026
裁決年月日
平成16年6月8日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、海外子会社からの受取配当金を法人税法第69条に規定する外国税額控除の対象としていることが明らかである本件において、事実誤認に基づく計算誤りがあった場合は、国税通則法第23条第1項に規定する更正の請求をすることができる事由に該当する旨主張する。ところで、法人税法第69条第13項は、外国税額控除の適用を受けようとする場合には、納税者が確定申告書に控除を受けるべき金額及びその計算に関する明細の記載並びに必要書類の添付を行うことを要件とすることを定めた規定である。また、同項後段の「記載された金額を限度とする」とは、納税者自らが申告において控除をされるべき金額を計算することを要求しているものであるといえる。さらに、同条第15項は、同条第13項の記載又は書類の添付がない場合においても、税務署長がやむを得ない事情があると認めるときは、外国税額控除の規定を適用できる旨を定めた規定である。そうすると、納税者が、確定申告書において、外国税額控除の全部又は一部について記載を行わない場合には、やむを得ない事情があると認められる場合を除き、税務署長がこれを是正し、申告書記載額に追加して控除することはないものと解することが相当であり、本件においては、請求人が確定申告書の記載に当たって、海外子会社からの受取配当金の額を過少に記載していたことが認められるが、法人税法第69条第13項後段の規定により請求人が確定申告書に記載した金額が限度とされるところ、本件確定申告書は、請求人が控除を受けるべき金額として記載した金額を基に税額等の計算が行なわれているので、国税通則法第23条第1項に規定する更正の請求をすることができる事由に該当しないことは明らかである。したがって、この点に関する請求人の主張は採用できない。(平16.6.8熊裁(法)平15-26)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平150093
裁決年月日
平成16年6月8日
裁決結果
棄却
争点番号
100202030
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/3期限内申告
事例集登載頁
裁決事例集No.67・46ページ

要旨

○ 請求人は、被相続人の死亡(平成11年)後約3年間に渡り、意思・判断能力のない状態が続き、相続の開始を知らなかったものであるから、平成15年に提出した申告書は、期限内申告書である旨主張する。しかしながら、請求人は、相続税法第27条第1項に規定する申告をすべき期間において、①自己名義の銀行預金口座から、数回に渡り、自らが入出金をしていること、②被相続人から遺贈により取得した不動産の所有権移転登記の手続きを行っていることなどからすると、意思・判断能力のない状態ではなかったことが認められる。なお、請求人は、被相続人の死亡後1月も経たない時期に、司法書士に対して、被相続人から遺贈により取得した不動産の所有権移転登記の手続きの依頼を行っていることからすると、遅くとも同年同月には、被相続人の死亡を、また、自己が当該不動産を取得したことを知っていたと認めるのが相当であるから、請求人が平成15年に提出した申告書は、期限後申告書である。(平16.6.8大裁(諸)平15-93)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
平150022
裁決年月日
平成16年6月7日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、課税庁が租税特別措置法第66条の6の適用に関する行政指導等を20年以上行わなかったことで合算経理を認容する行政先例法が成立しており、これに違反する取扱いは違法であり、また、税務調査での是認は原処分庁が実質課税の原則に基づく申告を是認する意向を表明していたことを意味し、原処分庁がこれを翻して合算経理を否定するのは信義誠実の原則に違反し、違法である旨主張する。しかしながら、租税法の分野においては、租税法律主義の原則が支配するところ、請求人がA国に子会社を設立した当時、既に租税特別措置法第66条の6が施行されており、請求人の主張には理由がない。また、信義誠実の原則により、課税処分を違法なものとして取り消すべきか否かの判断に当たっては、少なくとも、①税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したことにより、②納税者がその表示を信頼しその信頼に基づいて行動したところ、後にその表示に反する課税処分が行われ、③そのために納税者が経済的不利益を受けることになったものであるかどうか、また、④納税者が税務官庁の表示を信頼しその信頼に基づいて行動したことについて納税者の責めに帰すべき事由がないかどうかという点の考慮は不可欠のものであるというべきであり、原処分庁が、過去の税務調査において請求人がA国に設立した子会社の合算経理を問題にしなかったことをもって、公的見解を表示したことにはならず、その他公的見解を表示したという事実は認められないことから信義誠実の原則が適用される余地はなく、本件各事業年度の更正処分は、租税法規に適合する課税処分であり、請求人の主張には理由がない。(平16.6.7高裁(法)平15-22)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
平150023
裁決年月日
平成16年6月7日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、設立以来、原処分庁の指導の下で合算経理により適正に申告納税しており、その間、原処分庁から合算経理についての指摘は無く、また租税特別措置法第66条の6に沿った指導も無かったにもかかわらず、これを翻して合算経理を否定するのは不当であり信義に反する旨主張する。ところで、租税法律主義の原則が貫かれるべき租税法律関係においては、租税法規の適用における納税者の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお当該課税処分に係る課税を免れしめて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情が存する場合に、初めて法の一般原理である信義誠実の原則により、課税処分を違法なものとして取り消すべきか否かを考えるべきものであり、その判断に当たっては、少なくとも、①税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したことにより、②納税者がその表示を信頼しその信頼に基づいて行動したところ、後にその表示に反する課税処分が行われ、③そのために納税者が経済的不利益を受けることになったものであるかどうか、また、④納税者が税務官庁の表示を信頼しその信頼に基づいて行動したことについて納税者の責めに帰すべき事由がないかどうかという点の考慮は不可欠のものであるというべきである。これを本件についてみると、①昭和53年のタックスヘイブン税制施行後に原処分庁が当該税制と異なる内容の指導を行ったとは考え難く、②原処分庁が合算経理について指摘しなかったことをもって公的見解を表示したことにはならず、③仮に、原処分庁から租税特別措置法第66条の6に沿った指導がなかったとした場合には、もともと原処分庁は公的見解を表示していないのであるから信義誠実の原則が適用される余地はないことから、本件各事業年度の更正処分は、租税法規に適合する課税処分であり、信義誠実の原則に反し取り消されるべきであるとの請求人の主張には理由がない。(平16.6.7高裁(法)平15-23)

支部名
大阪
裁決番号
平150091
裁決年月日
平成16年6月7日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、相続財産として修正申告した貸付金は貸付けの事実がないにもかかわらず、調査担当者等により強制的に修正申告させられたものであるから無効であるとして、当該部分に係る過少申告加算税の賦課決定処分は違法である旨主張する。しかしながら、相続税の修正申告が過大となっていることが客観的に明白ではなく、また、調査担当者等が修正申告を強要した事実は認められないから修正申告した貸付金部分が無効となるべき特段の事情があったとは認められない。(平16.6.7大裁(諸)平15-91)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平150309
裁決年月日
平成16年5月28日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件利益が給与所得に該当するとの課税当局の指導を信頼し、所得税の確定申告又は修正申告を行ったところ、平成14年11月26日の東京地方裁判所の判決によって初めて、この課税当局の指導が誤りであり本件利益が一時所得であることを知り得たものであるから、このような事情にかんがみ、各更正の請求期限を徒過していても各更正の請求を認めるべきである旨主張する。しかしながら、当該各更正の請求は、各更正の請求期限を徒過してなされたものであるから、不適法であり、また、国税通則法第23条第2項は、同条第1項の規定にかかわらず、更正の請求の後発的事由に該当する場合には、所定の期間、その該当することを理由として更正の請求をすることができる旨規定しているところ、請求人の主張する東京地方裁判所の判決は、請求人自身の訴えに係る判決ではなく、他に、請求人の場合、更正の請求の後発的事由があるとも認められない。したがって、この点に関する請求人の主張は採用できない。(平16.5.28東裁(所)平15-309)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平150310
裁決年月日
平成16年5月28日
裁決結果
棄却
争点番号
100204120
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/12更正の効力
事例集登載頁
裁決事例集No.67・707ページ

要旨

○ 請求人は、第一次更正処分の取消訴訟を提起しているところ、その判断がなされる前に本件相続の遺産分割が確定したのであるから、本件更正の請求に当たり相続税に係る基礎となる財産の合計額は、申告の総遺産価額によるべきである旨主張する。しかしながら、行政事件訴訟法第25条第1項に、行政処分の取消しの訴えの提起は、処分の効力、処分の執行又は手続の続行を妨げない旨規定され、行政処分の取消しを求める争訟の提起があっても正当な権限に基づく取消しがない以上有効な行為としてその効力を否定することはできないとされているから、本件第一次更正処分は、取消訴訟の判断がなされていない以上、有効な行為としてその効力は否定されない。したがって、第一次更正処分により確定した総遺産価額が基礎となる。(平16.5.28東裁(諸)平15-310)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平150308
裁決年月日
平成16年5月26日
裁決結果
棄却
争点番号
100203050
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、国税通則法第23条第2項第3号及び同法施行令第6条第1項第3号に該当する旨主張する。しかしながら、上記の規定は、納税申告書の提出前に、帳簿書類の押収等の事情が生じており、これにより、課税標準等又は税額等を計算することができなかった場合において、その後、帳簿書類の押収等の事情が消滅したときは、当該事情が消滅した日の翌日から起算して2か月以内に更正の請求をすることができる旨を規定しているものと解されるから、確定申告書及び修正申告書を提出した後に、本件書類等が差し押さえられた請求人の場合には、国税通則法第23条第2項第3号及び同法施行令第6条第1項第3号に該当しない。(平16.5.26東裁(所)平15-308)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
平150019
裁決年月日
平成16年5月24日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100201020
争点
2国税の納付義務の確定/1通則/1納税義務の確定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分は国税通則法第15条第1項の規定による申告納税制度上の当事者主義に基づいた「確認のための特定の手続」が実施されていないから、納税義務は成立かつ確定していない旨主張する。しかしながら、国税通則法第15条第1項及び同条第2項第1号は、所得税を納付する義務は暦年の終了の時に成立し、国税に関する法律の定める手続により、その納付すべき税額が確定されるものとする旨規定し、これを受けて、同法第16条第1項第1号は、所得税は納税者のする申告により確定することを原則とし、その申告に係る税額の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかった場合その他当該税額が税務署長の調査したところと異なる場合に限り、税務署長の処分により確定する旨規定しているところ、請求人の所得税を納付すべき義務は、暦年の終了の時に成立しており、また、原処分庁は、請求人の申告に係る税額が調査したところと異なるために、原処分を行ったことが認められることから、その納付すべき税額は適法に確定することとなり、原処分は相当である。(平16.5.24福裁(所)平15-19)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
平150019
裁決年月日
平成16年5月24日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204041
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/1更正権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分は所得税法第157条第1項の規定の適用を事前に断定し、認定通告して行われた調査のない処分であり、国税通則法第24条の規定に違反している旨主張する。しかしながら、原処分庁は、請求人が各年分の確定申告書に記載した税額等と請求人から提示を受けた帳簿等種々の資料に基づく調査により算定した税額等が異なるために、原処分を行ったことが認められ、また、請求人の主張する通告は、調査担当職員が本件調査の結果を説明し修正申告書の提出をしょうようしたものと認められるが、そのことをもって原処分が違法になると解すべき理由はないから、原処分は相当である。(平16.5.24福裁(所)平15-19)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平150303ほか 1件
裁決年月日
平成16年5月24日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件更正の請求により遺産分割協議書の内容は消滅あるいは変更されているとみるべきである旨主張する。しかしながら、請求人がした更正の請求は、国税通則法第23条第1項の規定に基づく更正の請求であるところ、同項に規定する更正の請求は、国税の納税申告書に係る税額等の計算が各税法に従っていなかったとき及び当該計算に誤りがあったときに、適正な税額等に変更するよう求めるものであるから、当該更正の請求により遺産分割協議書の内容を消滅あるいは変更できるものではない。また、同条第3項の規定によれば、更正の請求をした者が自らした納税申告書の内容が真実に反するものであることを立証すべきであると解されるところ、請求人は、当該主張を認めるに足る証拠を提出せず、さらに、当審判所の調査による全資料によってもこれを認めることはできないので、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平16.5.24東裁(諸)平15-303)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平150304ほか 1件
裁決年月日
平成16年5月24日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正の請求をしてから更正をすべき理由がない旨の通知処分(以下「本件通知処分」という。)を受けるまで長期間にわたり納付した相続税を拘束され大きな損失を蒙っているのであるから、本件通知処分は不当である旨主張する。しかしながら、更正の請求は、当初申告書に記載された納付すべき税額の減額を求めているものであって、当該納付すべき税額は、本件通知処分がなされるまでの期間、租税債権として確定しているのであるから、この期間において請求人が大きな損失を蒙っているとは認められず、また、当該更正の請求をした日からそれに対する処分等を行う期限については法律上の規定はないことから、このことをもって、本件通知処分が不当とはならないので、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平16.5.24東裁(諸)平15-304)

支部名
東京
裁決番号
平150302
裁決年月日
平成16年5月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 1 請求人が原処分の取消しを求めて主張するところは、要するに、本件申告による税額が過大であるというものであり、これは更正の請求の手続によらなければならず、本件では、既に、法定申告期限から1年を経過しているから、請求人は、本件申告による税額が過大であることをもって更正の請求をすることはできず、他の救済手段によることもできない。もっとも、納税申告書の記載内容の過誤の是正については、その錯誤が客観的に明白かつ重大であって、法が定めた方法以外にその是正を許さないならば、納税義務者の利益を著しく害すると認められる特段の事情がある場合には、納税義務者において当該申告書の記載内容の錯誤を主張することができる場合があると解される。2 しかし、請求人が本件申告書にあった過誤と主張する点は、本件申告書の記載それ自体から外形上、客観的に一見して看取できるものではないことは明らかであるから、本件申告書には客観的に明白かつ重大な過誤があるとはいえないし、請求人の主張することは、いずれも、請求人において最もよく熟知している土地の利用実態及び相続財産の帰属並びに容易に認識し得る評価額に関する事項であって、これらに関する本件申告書の記載は税務関係の専門的知識がなければ認識ないし判断し得ないものではなく、特に、不動産の売買、賃貸、仲介及び管理等を業として行っていた請求人は、容易に、本件申告書の過誤を認識し判断することができたということができる。実際にも、請求人が述べるところによれば、請求人は、本件申告後1か月ないし半年後には、本件申告書の過誤に気付き本件申告が過大申告であったことを認識していたというのであるから、本件においては、本件申告書の過誤を是正するためには国税通則法が定める更正の請求の手続によらなければならないのであり、同法が定める方法以外にその是正を許さないならば納税者の利益を著しく害すると認められる特段の事情があると認めることはできない。(平16.5.21東裁(諸)平15-302)

支部名
東京
裁決番号
平150299
裁決年月日
平成16年5月20日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、税務相談室の相談担当職員の指導を信じて住宅取得に係る借入金を全額返済したため、租税特別措置法第41条の5に規定する借入金等の適用要件を欠くことになったのであるから、本件更正処分は信義則に反し違法である旨主張する。しかしながら、税務相談は、専ら納税者の便宜を図るためのものであって、課税権を具体的に行使するものでも、課税当局の公式見解を表明するものでもないから、課税当局が納税者に対して公的見解を表示したものとならず、また、本件相談担当者の回答を信頼したことに請求人の責めに帰する事由がないと認められないから、信義則の法理を適用してまで本件更正処分を取り消すべき特別な事情は存しないと判断するのが相当である。(平16.5.20東裁(所)平15-299)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平150293
裁決年月日
平成16年5月17日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件事業年度中にソフトウェアを利用しなくなったことが明らかであることから、法人税基本通達7−7−2の2の定めにより、当該ソフトウェアを除却したものとして、その帳簿価額を本件事業年度の損金の額に算入すべきであり、請求人の確定申告には、国税通則法第23条第1項第1号に規定する「計算に誤りがあった」のであるから、更正の請求ができる旨主張する。しかしながら、本件事業年度の終了の日においては、当該ソフトウェアは現状有姿のままであり、物理的な解撤等の事実は認められないのであるから、請求人が当該ソフトウェアを利用しなくなったので除却したとするには、その帳簿価額を損金の額にすることを要すると解すべきところ請求人は損金の額に算入していないのであるから、請求人の確定申告に「計算に誤りがあった」という事実は認められない。(平16.5.17東裁(法)平15-293)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平150277
裁決年月日
平成16年4月27日
裁決結果
棄却
争点番号
100203050
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件修正申告書は、調査担当職員の誤った事実認定によるものであるから、錯誤により無効であるので、本件更正請求を認めるべきである旨主張する。しかしながら、本件修正申告書には、客観的に明白かつ重大な錯誤が存在していたとは認められず、特段の事情がある場合には該当しないので、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平16.4.27東裁(諸)平15-277)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平150277
裁決年月日
平成16年4月27日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、修正申告による増額分の法定申告期限は修正申告時まで延長されたものと解釈し、国税通則法第23条第1項により更正の請求を認めるべきである旨主張する。しかしながら、法定申告期限から1年以上経過した後の修正申告の場合に国税通則法第23条第1項に規定する更正の請求が認められないのは、修正申告の場合には、これに先立つ確定申告書の提出に当たり税額等の計算につき一応検討の機会が与えられており、かつ修正申告書の提出が任意で、提出期限も法定されておらず、その記載内容も十分な検討をした結果に基づいてされたものであることが予想される点に求められる。よって、請求人の主張は独自の見解に基づくものであり採用できない。(平16.4.27東裁(諸)平15-277)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平150277
裁決年月日
平成16年4月27日
裁決結果
棄却
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が代表取締役をしている会社とその元従業員との間において成立した合意が民法上の和解として、起訴前の和解と性質上異なるところがないから、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「和解その他の行為」に準ずるものとして本件更正請求が認められるべきである旨主張する。しかしながら、本件合意書は、当事者間で本件合意に至った事項を記載したものであり、起訴前の和解として調書に記載されていないから、確定判決と同一の効力を有するものでないので、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決と同一の効力を有する和解その他の行為」には該当しないことは明らかである。(平16.4.27東裁(諸)平15-277)

支部名
札幌
裁決番号
平150021
裁決年月日
平成16年4月23日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、被相続人の債権者から提訴された貸金返還請求事件について、相続人らに本件債務の支払義務がある旨の和解が成立したことから、国税通則法第23条第2項第1号に該当するとして更正の請求書を提出した。これに対して、原処分庁は、請求人らは、本件相続税の申告書の提出前には本件債務の存在を認識し、本件債務を控除すべき債務に含めて当該申告書を提出することは十分に可能であったのであるから、本件和解は国税通則法第23条第2項第1号の「和解」には該当しないとして、更正をすべき理由がない旨の通知処分をした。しかしながら、認定事実からすると、請求人らが本件債務の存在を認識したのは本件相続税の申告書を提出した後であると認められ、本件債務は、本件和解の成立によって相続税法第14条第1項の「確実と認められるもの」に該当することになったと認められる。したがって、本件更正の請求は、国税通則法第23条第2項第1号に基づいた適法なものと解するのが相当であり、本件更正をすべき理由がない旨の通知処分はその全部を取り消すのが相当である。(平16.4.23札裁(諸)平15-21)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平150073
裁決年月日
平成16年4月23日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、未収利息を計上した貸付金は債権としての価値がなく、回収不可能な不良債権ばかりであるから、未収利息は課税すべきではないのにかかわらず、修正申告のしょうよう時に未収利息に係る資料の提示、説明がなかったために修正申告書を提出したものであるから、修正申告書のうち未収利息に係る部分については、請求人に錯誤があったから無効である旨主張する。しかしながら、未収利息は、請求人の妻が債権回収をすると確認した貸付金について計算していること、当該貸付金には、いずれも担保不動産に根抵当権が設定されていること、当該貸付金の貸付先の一部について、当該貸付金と未収利息を被担保債権とする担保不動産の競売の申立てを裁判所に対して行っていること、未収利息の請求権の放棄又は免除をした事実が認められないことを併せ考えると、当該貸付金が回収可能性のない債権であるとは到底認められず、未収利息は各年分の収入金額として課税対象となるので、未収利息が課税対象とならないことを前提にした、修正申告書の錯誤無効の請求人の主張には理由がない。また、請求人は、青色申告の承認の取消しを材料に修正申告書の提出を迫られ、やむなく提出したものであるから無効である旨も主張するが、請求人の帳簿書類の備付け等の状況からすると財務省令に定めるところに従っていないと指摘されてもしかたのない状態にあったこと、修正申告のしょうようは税務の専門家である請求人の関与税理士が同席した調査結果内容の説明後に行われたこと、請求人は修正申告のしょうよう後関与税理士と2人だけで相談を行った後、修正申告書を提出していることからすると、請求人が調査担当職員の言辞に畏怖し、意思を抑圧されたとは認められないので、請求人の主張には理由がない。(平16.4.23名裁(所)平15-73)

支部名
高松
裁決番号
平150018
裁決年月日
平成16年4月22日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、所得税の確定申告書に記載した所得金額は、公庫からの借入れを容易にするため事業所得の金額が過大となっている旨主張する。しかしながら、請求人は当該年分の事業所得の金額の算出の基となる帳簿及び領収書などの原始記録の保存をしておらず、確定申告書に記載された事業所得の金額が過大であるとの確認ができないため、原処分庁が行った更正をすべき理由がない旨の通知処分は適法である。(平16.4.22高裁(所)平15-18)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平150079
裁決年月日
平成16年4月22日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集No.67・696ページ

要旨

○ 請求人らの提出した修正申告書は、Aからの退職手当金の支払が確定し、相続税法第3条第1項第2号の規定に該当することになったこと等を理由として提出されたものであるが、このような場合の修正申告書について更正の請求の期間を延長する旨の特別の規定はなく、請求人らは、相続税の法定申告期限から1年を経過した後に本件更正の請求を行っており、国税通則法第23条第2項又は相続税法第32条の所定の事由に該当するものも認められない。したがって、本件更正の請求は、法定期間経過後にされた不適法なものである。(平16.4.22大裁(諸)平15-79)

支部名
東京
裁決番号
平150271
裁決年月日
平成16年4月22日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、ストック・オプションの行使に係る経済的利益を一時所得とした判決があり、その判決が確定しておらず、今後当該判決に基づき一時所得として課税される可能性がある以上、単に期限徒過を理由として、これを認めないとした本件通知処分は不当である旨主張する。しかしながら、本件更正の請求は明らかに国税通則法第23条第1項に基づく更正の請求期限を徒過した不適法なものであることから、請求人の主張には理由がない。(平16.4.22東裁(所)平15-271)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平150270
裁決年月日
平成16年4月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、①更正通知書に更正処分の理由の記載がないこと、②原処分庁は、調査の内容について何ら説明することなくまた、請求人らの意見等に答えず、一方的な調査に終始したことから、本件更正処分は違法である旨主張する。しかしながら、国税通則法第28条第2項及び相続税法には相続税の更正通知書に理由を附記しなければならない旨の規定はなく、法律上その記載は要求されていないので、更正処分の理由の記載がないから更正処分は違法である旨の請求人らの主張には理由がない。また、原処分関係資料等によれば、調査担当職員は、本件更正処分をする前に請求人らに更正理由等を説明した上、請求人らの意見に対して応答している事実が認められるから、この点に関する請求人らの主張にも理由がない。(平16.4.21東裁(諸)平15-270)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平150074
裁決年月日
平成16年4月16日
裁決結果
棄却
争点番号
100201030
争点
2国税の納付義務の確定/1通則/2納付すべき税額の確定方式
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、納付書という申告書によって期限内申告を行っている旨主張する。しかしながら、納税申告書とは申告納税方式による国税を確定させるために税務署長に提出する書面で、課税標準額及び納付すべき税額等が記載されているものをいい、一方、納付書は、国税を納付する場合に、納付すべき税額に相当する金銭とともに日本銀行等の収納機関に提出する書面で、年度、税目、納付の目的及び税額等が記載されているものをいうのであり、納税申告書と納付書は、その記載事項、提出先及び法的効果においても明らかに異なるものであるから、納付書が期限内申告書とは認められない。(平16.4.16大裁(諸)平15-74)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平150060
裁決年月日
平成16年4月12日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、文献の作成事務に係る料金について雑所得とし、国税の還付を受けるため確定申告を30数年来にわたって行ってきたものであり、当該申告は引き続き長く認められてきたものであり、本件には、特別の事情があることから、各年分の更正処分は信義則に反し違法である旨主張する。しかしながら、請求人が確定申告書を提出し、原処分庁が、これに基づき還付金の額に相当する税額をいずれも還付し、これらに係る国税還付金振込通知書が送付されたことをもって、原処分庁が請求人の申告内容を認めるという公的見解を表示したということはできない。したがって、その余の各要件について判断するまでもなく、信義則に反するといえるような特別の事情があるとはいえず、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平16.4.12関裁(所)平15-60)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平150066
裁決年月日
平成16年3月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件修正申告書は妻が勝手に提出したもので無効なものである旨主張する。しかしながら、①請求人は、修正申告の提出について税理士とともに原処分庁担当者の指導を受けていること、②本件修正申告書は、当該担当者の指導内容に基づいて作成されていること、③本件修正申告書には請求人の住所、氏名の記載及び押印があり、税理士署名押印欄には税理士の署名、押印がされていることからすると、請求人は本件修正申告書の内容について十分承知しており、妻が本件修正申告書を提出したとしても、請求人の意思に基づくものと認められるから、請求人の主張は採用できない。(平16.3.30名裁(所)平15-66)

支部名
東京
裁決番号
平150251
裁決年月日
平成16年3月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁の指導を信頼して手続を行ったのであるから、指導のなかった簡易課税制度選択不適用届出書(以下「本件届出書」という。)の不提出を原因として行った本件更正処分は、信義則に反して違法である旨主張する。しかしながら、税務相談とは、税務官庁が税法の解釈、運用又は申告及び申請の手続等に関する納税者の相談に応じこれらの知識を供与するもので、税務官庁の公式見解を表明するものでもなく、専ら納税者の便宜を図る趣旨のものである。そして、税務相談に係る事実関係については、納税者の申述内容や提出資料を前提として回答するものであり、税務相談に対する回答はおのずと仮定的、一般的なものとならざるを得ない。そうすると、仮に、請求人が行った税務相談に対する回答が、請求人の主張のとおりであったとしても、当該回答は、納税者に対し信頼の対象となる見解を示したものとは認められないから、原処分庁が本件届出書の提出を指導しなかったからといって信義則に反するものではない。(平16.3.30東裁(諸)平15-251)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
平150024
裁決年月日
平成16年3月29日
裁決結果
棄却
争点番号
100204042
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/2調査権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正及び決定処分をする場合には納税者に対して調査内容の説明をした後に行われるべきであり、納税者に説明することなく行われた更正及び決定処分には、手続上の瑕疵があり無効である旨主張する。しかしながら、原処分庁が更正及び決定処分をしようとする際に納税者に対して調査内容の説明を行わなければならない旨を定めた法令上の規定がないことから、これを行わないで更正及び決定処分をしたとしても何ら違法ではない。(平16.3.29仙裁(諸)平15-24)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
平150024
裁決年月日
平成16年3月29日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件調査において、帳簿及び仕入れその他の経費に関する領収書を提出しているので、消費税の仕入税額控除を認めるべきである旨主張する。しかしながら、請求人が本件調査の際に提出した帳簿は、消費税法第30条第8項第1号に規定する帳簿の記載要件が具備されておらず、また、同条第7項で規定している帳簿及び請求書等の保存とは、単に帳簿及び請求書等が事業者の支配下に存在するというだけでは足りず、適法な税務調査に際し、税務職員からその提示を求められた場合には、正当な理由がない限りこれに応じ、当該職員においてこれを確認し得る状態に置くべきことを意味するものと解されているところ、請求人は、調査担当職員の再三にわたる説得にも応ぜず、帳簿及び請求書等を提示していないことから、同条第7項に規定する帳簿及び請求書等の保存がなかったというべきであり、その後に提示されたとしても仕入税額控除を適用することはできない。したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平16.3.29仙裁(諸)平15-24)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平150065
裁決年月日
平成16年3月25日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①修正申告に相続財産でない定期預金は含まれていること、②調査担当職員の発言が原因で修正申告書のしょうように応じたこと及び③法定相続人1名が含まれておらず、相続人の数に誤りがあることを理由に相続税の修正申告の無効を主張し、これに基づく差押処分が違法である旨主張する。しかしながら、①当審判所の調査によると、定期預金は相続財産であること、②請求人は自ら修正申告書に署名、押印していること、③調査担当職員が請求人に修正申告を提出させるような発言の事実はないこと及び④請求人は、相続人の数を認識しており、修正申告に至るまでに相続人の数につき更正の請求をする機会があったことから総合勘案すると、修正申告について客観的に重大かつ明白な錯誤があったとはいえず、法の定めた方法以外にその是正を許さないならば、納税者の利益を著しく害すると認められる特段の事情があるとは認められない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平16.3.25大裁(諸)平15-65)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平150049
裁決年月日
平成16年3月24日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正通知書の更正の理由附記は、具体的な判断理由の記載がなく、所得税法第155条第2項の要件を欠くことから、違法である旨主張する。しかしながら、更正通知書の記載内容は、更正処分の対象となった事実及びそれに対する法的評価について、明確に判別することができる程度のものといえるから、原処分庁の理由附記は所要の要件を備えた適法なものである。したがって、請求人の主張には理由がない。(平16.3.24広裁(所)平15-49)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平150049
裁決年月日
平成16年3月24日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、前回の調査において、貸付金は事業遂行上必要なものと認められ、当該貸付金の一部についての貸倒損失は、事業所得に係る必要経費の額に算入してもよいという回答を得たから、必要経費の額に算入していたものを、本件調査においては、事業所得に係る必要経費の額にできないとして更正処分されたことは納得できない旨主張する。しかしながら、原処分庁が前回の調査と本件の調査とでその取扱いを異にしたわけのものでもないし、また、税法等の解釈及び適用に誤りがある場合、漫然とこれを放置することは許されないのであって、これを発見した税務官庁は、他にゆうじょすべき特別の事情のない限り、その発見した段階で直ちにこれを是正すべきことは税負担の公平を期するうえにおいて当然の措置というべきところ、本件については他にゆうじょすべき特別の存在を認めるに足りる資料はないから、当該貸倒損失を事業所得に係る必要経費の額に算入することはできない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平16.3.24広裁(所)平15-49)

支部名
大阪
裁決番号
平150060
裁決年月日
平成16年3月18日
裁決結果
棄却
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 被相続人の遺産の全てを相続した請求人らは、要旨、被相続人とA店との土地の売買に関して、被相続人が損害を被ったとしてA店等を相手とした訴訟(以下「本件訴訟」という。)における和解(以下「本件和解」という。)が、国税通則法第23条2項第1号に規定する「課税標準等に及ぼす和解」に該当する旨主張する。しかし、本件訴訟に基づく本件和解条項をみると、本件和解の結果、被相続人の確定申告書が基礎としている課税標準等について何ら異動は生じていないことは明らかであるから、国税通則法第23条第2項第1号には該当しない。(平16.3.18大裁(所)平15-60)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平150220
裁決年月日
平成16年3月16日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、再修正申告書が請求人らの意図するものであり、本件修正申告書はその意図とかけ離れたものとなっていることから、錯誤により無効である旨、また、本件修正申告書を前提とした本件更正処分は違法である旨主張するが、本件修正申告書の記載が請求人らの意思とかけ離れた内容であったとしても、その事実をもって客観的に明白かつ重大な錯誤が存在したとは認め難く、また、本件修正申告書には、請求人らの署名及び押印があり、適正に提出されたものであり、再修正申告書が本件修正申告書の納付すべき税額を減少させるものであることから、再修正申告書は国税通則法第19条に規定する納税申告書となっていないので、本件修正申告書が無効となることはなく、また、本件更正処分が違法とは認められない。(平16.3.16東裁(諸)平15-220)

支部名
大阪
裁決番号
平150056
裁決年月日
平成16年3月15日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、第一判決と第二判決の訴訟内容は、実質的に一体のものであるから、第二判決から2月以内に提出した本件更正の請求は、認められるべきである旨主張する。しかしながら、両判決は、明らかに別個の判決であること、第二判決は、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実に関する訴えについての判決」には該当しないことから、請求人の主張は採用できない。(平16.3.15大裁(諸)平15-56)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平150056
裁決年月日
平成16年3月11日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件取引は、平成8年の調査の際の責任ある調査担当職員の指導により作成した要望書に基づいて実施しているのであるから、本件取引に係る費用を損金として認めない原処分は信義誠実の原則に違反し、違法な処分である旨主張する。租税法律主義の原則が貫かれるべき租税法律関係に信義誠実の原則の法理を適用することについては慎重でなければならず、納税者間の平等、課税の公平という要請を犠牲にしてもなお課税処分に係る課税を免れさせ、納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情がある場合に初めて適用の是非を考えるべきであり、特段の事情があるかどうかは、少なくとも、①課税当局が納税者に対し公的見解を表示したことにより、②納税者がその表示を信頼しその信頼に基づいて行動したところ、③後に、その表示に反する課税処分が行われ、納税者が経済的不利益を受けることになったこと、④また、納税者がその表示を信頼し行動したことについて納税者の責めに帰すべき事由がないかどうかの判断に基づき検討される必要があると解される。本件の場合、要望書の作成を指導した職員の地位及び要望書に記載された取引内容は独立した企業間の取引とは程遠いものであることからすると、請求人が要望書を税務署長に提出したことをもって信頼の対象となる公的見解の表示であると認めることはできない。仮に、請求人が主張するように要望書の提出が公的見解の表示に当たるとしても、本件取引の不合理性は請求人自身十分認識しているにもかかわらず、受注対策及び関連会社の資金手当というまったく請求人の都合から本件取引を行ったものであり、請求人の信頼には請求人の責めに帰すべき事由が存在すること及び原処分は請求人が本来負担すべき税金を負担させることとするのにすぎず、格別不当な不利益を与えるものではないので、請求人には納税者間の平等、課税の公平という要請を犠牲にしてもなお本件更正処分に係る課税を免れさせるような特別の事情があるとは認められない。(平16.3.11名裁(法・諸)平15-56)

支部名
名古屋
裁決番号
平150058
裁決年月日
平成16年3月11日
裁決結果
棄却
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 審査請求人(以下「請求人」という。)は、請求人が勤務する内国法人の親会社である外国法人から付与されたストックオプションの権利行使利益を給与所得として申告した後に、A地方裁判所が別件でストックオプションの権利行使利益を一時所得と判示したこと(以下「別件判決」という。)を理由に行った更正の請求に対して、原処分庁が行った更正すべき理由がない旨の通知処分は不当であり、期限を徒過して行われた更正の請求であっても、原処分庁は、国税通則法第24条の規定により当然に減額更正すべきである旨主張する。しかしながら、請求人の更正の請求は、法定の期限を徒過しており、また、別件判決は、請求人の納税申告等に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実に関する訴えについての判決ではないから、国税通則法第23条第2項第1号に規定する更正の請求の事由には該当せず、その他更正の請求が期限を徒過してなされたことについて、やむを得ない理由の存在も認められない。さらに、別件判決において、課税庁の見解と異なる判断が示されたといっても、同判決はいまだ確定しておらず、また、同種の争いに関する訴訟が多数係属している状況の下においては、直ちに請求人の申告の内容が国税に関する法律の規定に従わないものであると判断すべきではない。したがって、原処分庁がした更正をすべき理由がない旨の通知処分は適法であり正当である。(平16.3.11名裁(所)平15-58)

支部名
大阪
裁決番号
平150052
裁決年月日
平成16年3月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、ストックオプションの権利行使利益を給与所得として修正申告した後に、A地方裁判所が別件でストックオプションの権利行使利益を一時所得と判示したことを受けて修正申告により確定した税額が違法に確定しているとして行った更正の請求に対して、原処分庁が行った更正すべき理由がない旨の通知処分は不当であり、仮に期限徒過の更正の請求であっても、原処分庁は違法に確定した税額を是正する義務があり当然に減額更正すべきである旨主張する。しかしながら、本件更正の請求は、その請求期限である法定申告期限から1年経過後に行われ、また、別件判決は国税通則法第23条第2項に規定する後発的事由には当たらないことから、原処分は適法であり正当である。なお、ストックオプションの権利行使利益への課税について、別件判決はいまだ確定しておらず、直ちに本件修正申告の内容が国税に関する法律の規定に従わないものであると判断すべきものとはいえない。(平16.3.1大裁(所)平15-52)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平150050
裁決年月日
平成16年2月27日
裁決結果
棄却
争点番号
100204050
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/5申告の勧奨と更正(通則法74条の11を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件交換差金等に対する本件調査担当職員の本件相続税の修正申告をしょうようした内容と決定処分の内容が異なるのは、違法である旨主張する。しかしながら、確かに、本件調査担当職員が、調査の途中において、修正申告のしょうようをしたことがうかがえるが、修正申告のしょうようは、調査を担当する職員が調査時に述べた意見の表明にすぎず、法的拘束力を有するものでないから、修正申告のしょうよう内容と決定処分の内容が異なったとしても、そのことをもって直ちに原処分が違法、不当となるものでない。(平16.2.27名裁(諸)平15-50)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平150051
裁決年月日
平成16年2月27日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集No.67・543ページ

要旨

○ 請求人らは、原処分に係る税務調査は長期間にわたって行われ、調査内容の十分な説明もなく、納得のいかない修正申告を再三強要されるなど、調査手続に違法があった旨主張する。しかしながら、本件調査担当職員は、請求人らの関与税理士に更正処分の内容を説明するとともに、調査結果について請求人らに説明すべく再三にわたり面接を求めたが、請求人らは原処分庁による更正処分をしてほしい旨申し立てるだけで、一貫して会いたくない旨申し立てて面接することを拒否していたことが認められ、請求人らが主張するような、調査内容の十分な説明もなく納得のいかない修正申告を再三強要されたという事実は認められない。(平16.2.27名裁(諸)平15-51)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平150051
裁決年月日
平成16年2月27日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集No.67・543ページ

要旨

○ 請求人らは、本件更正処分に係る更正通知書の総遺産価額と異議決定書の取得財産の価額の合計額には差異があること、また、更正通知書の理由附記に瑕疵があることから、本件更正処分は違法である旨主張する。ところで、更正通知書の記載事項についての一般原則を定めている国税通則法第28条第2項は、更正の理由を更正通知書の記載事項として掲げておらず、所得税法第155条第2項及び法人税法第130条第2項においては、それぞれ、青色申告書に係る年分の総所得金額及び法人税の課税標準又は欠損金額の更正をする場合には、更正通知書にその更正の理由を附記しなければならない旨規定している。しかし、相続税法においては、更正通知書に更正の理由を附記しなければならない旨の規定はないから、更正通知書に更正の理由を附記する法律上の義務はないというべきであり、更正通知書の理由欄の記載内容と異議決定書の理由が異なっていたとしても、そのことだけで更正処分の効力自体に影響を及ぼすものではない。また、審査請求の対象は異議決定を経た後の原処分であるから、更正処分の認定額に誤りがあるとしても、それをもって原処分に手続上の瑕疵があるものとはいえず、更正処分が違法となるものではない。(平16.2.27名裁(諸)平15-51)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平150041
裁決年月日
平成16年2月25日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件期限後申告は、請求人の意思に反して請求人の子が勝手に申告書に署名押印して提出したものであるから無効である旨主張するが、当該期限後申告の際に同席していた請求人が当該期限後申告を拒んだ事実は認められず、請求人の子が当該期限後申告書を提出することを黙認していたと認められるから、当該期限後申告は請求人自らの意思で行われたものというべきであり、これを無効とする請求人の主張には理由がない。また、請求人は、本件期限後申告の無効を理由に、本件期限後申告により納付すべきこととなった税額に係る加算税の賦課決定処分、督促処分及び差押処分は取り消されるべきである旨主張するが、本件期限後申告が無効であるとは認められないから、請求人の主張には理由がない。(平16.2.25関裁(所・諸)平15-41)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平150043
裁決年月日
平成16年2月24日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、税務職員に相談し、消費税は免税であるとの指導を受けていたものであるから、原処分は信義則に反し、取り消すべきであると主張する。しかしながら、請求人は、個人的な知り合いとなったAに、職場以外の場所で、所得税の確定申告について相談し、実際の所得金額及び収入金額を下回る金額での確定申告を続けるとともに、その見返りとして、Aに対し謝礼として金銭を渡していたのであるから、それが真実であったとしても、Aの行為は税務職員としての職務上の行為でないことは明らかであるから、「税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示した」とは認められず、また、請求人もAの行為が違法なものであり、適正なものと信頼していたとは認められず、「納税者がその表示を信頼しその信頼に基づいて行動した」とも「信頼に基づいて行動したことについて納税者の責めに帰すべき事由ない」とも認められないから、信義則が適用される余地はない。(平16.2.24広裁(諸)平15-43)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
熊本
裁決番号
平150015
裁決年月日
平成16年2月18日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100203050
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、不動産の名義変更の目的が財産保全のためであり、実質は贈与ではなく、贈与税の申告書を提出したことは、国税通則法第23条第2項第3号に規定する「やむを得ない理由」に該当する旨主張する。しかしながら、請求人は、保証債務の履行をした事実のみをもって、不動産の名義変更が贈与に当たらないということはできず、名義変更の動機が財産保全であったとしても、保証債務によって債権者に不動産を取られるよりも、請求人に不動産を贈与して、贈与税の申告と納税を行う方が得策と考え、贈与を原因として名義変更したものとみるのが相当である。また、請求人が贈与により取得した不動産について行った贈与税の申告は、国税通則法施行令第6条第1項に規定するいずれの項目にも該当しないことは明らかである。したがって、この点に関する請求人の主張は採用できない。(平16.2.18熊裁(諸)平15-15)

支部名
東京
裁決番号
平150179
裁決年月日
平成16年2月6日
裁決結果
棄却
争点番号
100203050
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、自己が付与を受けたものと全く同一の法人との間の同旨の契約によるストック・オプションの行使に係る経済的利益の所得区分について、給与所得に該当せず一時所得に該当するとの判決があったことは、国税通則法施行令第6条第1項第1号に規定する、「官公署の許可その他の処分が取り消されたこと」に該当するから、請求人には、国税通則法第23条第2項第3号に規定するやむを得ない理由がある旨主張する。しかしながら、当該判決は、請求人の申告に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実のうちに含まれていた行為の効力に影響を及ぼすものではなく、また、そもそも、請求人の申告に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実のうちに含まれていた行為の効力について、官公署の許可その他の処分がなされていたとも認められないから、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平16.2.6東裁(所)平15-179)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平150038
裁決年月日
平成16年1月22日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が、当初更正処分等を取消し、当初更正処分等と同一の内容で本件更正処分を行ったことは納税者の信頼を裏切るものであり、信義則に反する旨主張する。しかしながら、原処分庁は、当初更正処分等に係る通知書に附記された更正の理由に暇疵を発見したため、本件取消通知処分によって当初更正処分等を取り消した上、是正した更正の理由を更正通知書に附記して本件更正処分等を行った適法な更正処分であり、その結果、請求人は、法律の規定に従った正当な税額を負担することになったにすぎないものと認められ、また、納税者間の平等、課税の公平を犠牲にしてもなお本件更正処分に係る課税を免れしめて請求人の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情があるとは認められないことから、原処分は相当である。(平16.1.22関裁(法)平15-38)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平150038
裁決年月日
平成16年1月22日
裁決結果
棄却
争点番号
100204130
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/13更正と再更正
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が、当初更正処分等の更正の理由附記に不備があったため、当初更正処分等を取消し、当初更正処分等と同一の内容で本件更正処分を行ったことは、容認できない旨主張する。しかしながら、更正処分を取消し、再度更正することができないとする法令上の規定はなく、適正な課税の確保の実現を図るため、更正処分等の暇疵を発見したときは、当該暇疵が実体的なものであれ手続的なものであれ、これを取り消して新たに更正をなし得るものと解すべきであるから、原処分は適法である。(平16.1.22関裁(法)平15-38)

支部名
東京
裁決番号
平150145
裁決年月日
平成16年1月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人と同一のプランにより付与されたストック・オプションの行使に係る経済的利益は、平成14年11月26日などの東京地方裁判所で言い渡された各判決において、いずれも一時所得であると判示されているので、本件更正の請求が認められなければ不公平となる旨主張する。しかしながら、本件更正の請求は、更正の請求ができる期限を徒過してされた不適法なものであるから、これに対し更正をすべき理由がないとした原処分は相当である。したがって、請求人の主張は採用できない。(平16.1.19東裁(所)平15-145)

支部名
熊本
裁決番号
平150012
裁決年月日
平成16年1月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、相談担当職員が誤った指導をしたものであるから、請求人には何の責任もなく、信義則に反する不当な処分である旨主張する。ところで、信義則の法理の適用に当たっては、税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したことが前提となるところ、申告納税制度は、納税者の自主申告、自主納税を建前とするものであり、一方、税務相談は、行政サービスとして納税申告をする際の参考とするために、税務署の一応の判断を示すものであって、仮にその助言内容どおりの納税申告をした場合に、その申告内容を是認することまでを何ら意味するものではなく、最終的にいかなる納税をすべきかは納税者の判断と責任に任されていることを考慮すれば、申告相談における助言は信頼の基礎となる公的見解というには不十分というべきであり、公的見解を表示したことにはならない。そうすると、課税処分を取り消して請求人の信頼を保護しなければ正義に反するというような特別な事情があるとは認められない上、仮に課税処分が取り消されるとすれば、請求人のみが正当な課税を免れるという結果になり、信義則の法理の背景にある正義の観念と矛盾するばかりか、租税平等の原則に反する不当な結果となることを併せ考慮すると、本件に信義則を適用することは相当ではない。したがって、請求人の主張は採用できない(平16.1.14熊裁(所)平15-12)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平150043
裁決年月日
平成16年1月13日
裁決結果
棄却
争点番号
100204045
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/4差押え等権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分が先行督促処分の審査請求が行われている段階で一方的に行われたことなどから、信義則に違反し、徴収権の濫用に当たる旨主張する。しかしながら、徴収権が時効消滅していない本件において、たとえ審査請求中であっても、原処分庁が瑕疵がある処分を是正するため、当該処分を取り消し、改めて新たに適法な処分をすることが許されるものと解するのが相当であること、原処分は、金額において先行督促処分の一部取消金額と同額であり、実質的には先行督促処分の税目の誤りを是正したにすぎず、請求人に新たな不利益を与えるものではないなどの各事情に照らすと、原処分は信義則に違反せず、徴収権の濫用には当たらない。(平16.1.13大裁(諸)平15-43)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
平150008
裁決年月日
平成15年12月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、従来の法令の解釈、運用を変更して行った原処分庁の更正処分は、税務行政上、一貫性を欠く、し意的な処分であり、納税者の税務行政に対する信頼を損ねるものである旨主張する。しかしながら、①請求人がP国に子会社を設立した当時、既に租税特別措置法第66条の6が施行されていたこと、②請求人は、独自の判断で合算経理による申告を採用したのであり、また、過去の原処分庁の税務調査の際に何ら指摘を受けていないことをもって、原処分庁が公的見解を表示したことにはならず、③仮に、原処分庁から外国子会社に関する指導がなかったとした場合には、もともと原処分庁は公的見解を表示していないのであるから信義誠実の原則が適用される余地はなく、本件各事業年度の更正処分は、租税法規に適合する課税処分であり、信義誠実の原則に反し取り消されるべきであるとの請求人の主張には理由がない。(平15.12.19高裁(法・諸)平15-8)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
札幌
裁決番号
平150015
裁決年月日
平成15年12月17日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、家畜伝染病予防法に基づく手当金及び疑似患畜とされた家畜の売買代金について、誤って譲渡所得の総収入金額に算入して申告したが、損害賠償金に該当し非課税であることから、本件更正の請求には理由がある旨主張する。しかしながら、これらの金員は、損害賠償金には該当せず非課税所得に当たらないので、国税通則法第23条《更正の請求》第1項に規定する更正をすべき旨の請求をすることができる事実があるとは認められないことから、請求人の主張には理由がない。(平15.12.17札裁(所)平15-15)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平150042
裁決年月日
平成15年12月17日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 課税処分において信義則が適用されるためには、少なくとも、①税務官庁が納税者に対して信頼の対象となる公的見解を表示したこと、②納税者がその表示を信頼しその信頼に基づいて行動したこと、③その後に、その表示に反する処分が行われ、そのために納税者が経済的不利益を受けることになったこと及び④納税者が税務官庁の表示を信頼して、その信頼に基づいて行動したことについて納税者の責めに帰すべき事由がないことが必要不可欠なものであると解される。仮に請求人が主張する原処分庁の指導があったとしても、原処分庁の指導内容は、申告用紙の不送付依頼に関しての回答であり、青色申告の承認の取消しについて、請求人に対し公的見解を示した事実は認められない。(平15.12.17大裁(法)平15-42)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
沖縄
裁決番号
平150010
裁決年月日
平成15年12月15日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、前代表取締役及び前専務取締役を非常勤取締役に分掌変更したことに伴い、平成11年9月期に両名に支給し同期の損金の額に算入して確定申告した退職給与の取り扱いについて、税務調査の過程で調査担当者と請求人との間で損金認容の合意が成立しているから、その後の原処分で損金性を否認したことは信義則に違反し、違法、不当である旨主張する。しかしながら、本件では「…納税者がその表示を信頼しその信頼に基づいて行動した…」(最高裁昭和62年10月30日判決、信義則の適用要件の抜粋)とする要件を満たさないので、信義則の法理を適用することはできない。(平15.12.15沖裁(法)平15-10)

支部名
広島
裁決番号
平150023
裁決年月日
平成15年12月12日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、調査担当者が、A土地に係る小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例(以下「本件特例」という。)の適否について、不服申立てをした結果、裁決で棄却されても、更正の請求によりB土地に本件特例を適用するよう求めることができると明言したことは、公的見解の表示にほかならず、本件通知処分は信義則の法理に照らし違法である旨主張する。しかしながら、調査担当者が、更正の請求によりB土地に本件特例を適用することができると断言したことはなく、請求人らは、自らに都合の良い部分を勘違いしたものと認めるのが相当であるから、原処分庁が請求人らに信頼の対象となる公的見解を表示したとは認められない。したがって、本件通知処分を信義則の法理に違反する違法な処分ということはできないから、この点に関する請求人らの主張には理由がない。(平15.12.12広裁(諸)平15-23)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
熊本
裁決番号
平150009
裁決年月日
平成15年12月9日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の理事兼医師Aの死亡が業務上の死亡に該当すると判断したのは、税務当局及び労働基準監督署に相談した結果によるものであり、相談結果と異なる更正処分は違法である旨主張する。しかしながら、税務当局及び労働基準監督署が請求人等の業務上の死亡の相談を受けたこと、かつ、業務上の死亡に該当すると回答したこと等の事実も認められず、また、相談したことを証明する資料や相談結果を証明する証拠書類等の提出もない。したがって、請求人の主張は採用できない。(平15.12.9熊裁(法)平15-9)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
熊本
裁決番号
平150008
裁決年月日
平成15年12月8日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、税務署から送付された「譲渡所得の申告についてのご案内」の文書には、代物弁済が譲渡に含まれる旨の記載がなかったので、代物弁済は売買でなく、申告は不要であると判断した。その文書に代物弁済が譲渡に含まれる旨の記載があれば、本件についても譲渡所得の申告をすることが可能であった。このことは、税務署の行政指導の不備であり、信義誠実の原則に反するものであるから、原処分は違法である旨主張する。しかしながら、①本件は代物弁済により譲渡されたものではなく、売買により譲渡されたものであること、②ご案内の文書は、税務署が行政サービスとして行っているものであり、税務上格別の根拠をもつものではなく、行政指導にも当たらないこと、③この文言は、多数の納税者に対して申告義務に関する一般的な事項を留意的に示したものであり、かつ、申告が必要であるか否かは、「詳しくは税務署でお聞きください。」などと記載しているものであることから、信義誠実の原則に反し、違法であるとはいえない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平15.12.8熊裁(所)平15-8)

支部名
大阪
裁決番号
平150034
裁決年月日
平成15年12月3日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100204120
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/12更正の効力
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、本件更正の取消通知書は、更正の請求に対する本件減額更正処分が国税通則法第70条第2項の法定申告期限の5年を経過した後にされた処分であり、重大な瑕疵があるので本来無効であるが、そのことを納税者に知らしめるために通知である旨主張する。しかしながら、本件更正の請求は、国税通則法第23条第2項各号、国税通則法施行令第6条所定のいわゆる後発的事由には該当しないものの、本件減額更正処分は、国税通則法第24条の要件に該当し、また、国税通則法第70条第2項が一律に期間制限を定めたとは解しがたいことなどからすると、本件減額更正処分に重大な瑕疵があるとまではいえず、本件減額更正処分が無効であるとの原処分庁の主張は採用できない。そうすると、本件減額更正処分を取り消すことはできず、また、本件更正の取消通知は、実質的には増額更正と何ら変わらないものであり、国税通則法第70条第1項に規定する法定申告期限から3年を経過した後に行われた違法な処分である。したがって、本件更正の取消通知は取り消されるべきものである。(平15.12.3大裁(所)平15-34)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平150113
裁決年月日
平成15年11月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件各更正処分は、信義則の法理に反し、これに基づく本件各賦課決定処分は違法であるから、その全部を取り消すべきである旨主張する。しかしながら、本件修正申告のしょうようにおいて、調査担当職員から本件株式の評価誤りの指摘がされなかったとしても、請求人らの関与税理士の答述のとおり、原処分庁から本件株式の評価方法についての相談及び指導を受けていないこと、及び調査担当職員の答述のとおり、本件調査の際に、本件株式の評価について、請求人らに具体的な指導を行っていないことからすれば、原処分庁における公的見解の表示があったものとは認められないので、この点に関する請求人らの主張には理由がなく、本件各賦課決定処分は適法である。(平15.11.21東裁(諸)平15-113)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
熊本
裁決番号
平150005
裁決年月日
平成15年11月20日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、法人税法第68条の規定の適用に当たり、税法の解釈誤りや集計誤り等による所得税額の控除誤りは、国税通則法第23条第1項第1号の更正の請求の理由に該当する旨主張する。しかしながら、請求人は、確定申告書に所得税額の控除を受けるべき金額を記載し、当該金額を所得金額に加算しており、また、これら以外の所得税額の金額については、租税公課として損金の額に算入していることが認められ、所得税額控除に関する法律の規定に基づき適正に行っている。また、確定申告書に記載することを適用条件とされているものについて、法人税額から控除される所得税額の一部について記載しなかったものであるから、請求人は、その一部について、損金に算入するが税額控除の適用を受けない方法を選択したと解するほかなく、結果的に請求人の意にそわないものであったとしても、国税通則法第23条第1項第1号一の当該申告書の提出により納付すべき税額が過大であるときには該当しない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平15.11.20熊裁(法)平15-5)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平150030
裁決年月日
平成15年11月18日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、租税特別措置法(以下「措置法」)第68条の3の2第2項に定める実質的な要件を満たしているのであるから、確定申告書提出後に新事業創出促進法(以下「促進法」)規定の書類を提出した場合にも、更正の請求をすることができる旨主張する。しかしながら、措置法第68条の3の2第2項は、確定申告書に促進法規定の書類の添付がある場合に限り、措置法第68条の3の2第1項の留保金課税不適用規定を適用する旨規定しているから、確定申告書を提出した後に促進法規定の書類を提出したとしても、留保金課税不適用規定は適用されず、また、措置法第68条の3の2第1項を適用しないで計算したとしても法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったことに該当しないから、国税通則法第23条第1項第1号に定める更正の請求の要件に該当せず、請求人の主張に理由はない。(平15.11.18大裁(法)平15-30)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
平150010ほか 1件
裁決年月日
平成15年11月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人はA社の社員とB社の社員との間で、本件解約金に関する課税上の取扱いが異なった処理になるのは納得ができない旨主張する。しかしながら、課税上の取扱いについては、その納税者個々の事実関係に即して判断すべきものであり、他の納税者との比較により、本件更正処分の取消しを求める請求人の主張には理由がない。(平15.11.14仙裁(所)平15-10)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
平150006
裁決年月日
平成15年11月12日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件各修正申告書を提出した後において、①本件各修正申告書は税理士に言われるまま提出したもので無効であること、②売上金額は帳簿書類等に基づいて正確に計上しているから、法人税及び消費税等の確定申告書記載のとおりであるとして、更正の請求をした。ところで、その申告内容が事実に反するものであることの主張、立証は更正の請求をする請求人においてすべきところ、請求人は総勘定元帳の売上金額とレシートの合計額が合うかどうかは分からないし、また、日々の現金の入出金をその都度記載した出納帳、日々の売上を記載した資料は作成していない旨答述し、修正申告の内容が事実に反するものであるとの立証はできず、当審判所において算出した当該事業年度の法人税の所得金額及び当該課税期間の消費税等の課税売上高は、当該事業年度の法人税の修正申告に係る所得金額及び当該課税期間の消費税等の修正申告に係る課税売上高を上回っていることから原処分庁が行った本件通知処分は適法と認められる。(平15.11.12高裁(法・諸)平15-6)

支部名
大阪
裁決番号
平150026
裁決年月日
平成15年11月12日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

国税通則法第23条第2項第1号にいう「判決」とは、申告等に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実についての私法行為又は行政行為上の紛争を解決することを目的とする民事事件の判決を指し、刑事事件の判決はこれに含まれないと解されている。本件判決は犯罪事実の存否、範囲を確定する刑事事件の判決であることから、同法第23条第2項第1号に規定する「判決」に該当しない。(平15.11.12大裁(所)平15-26)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平150098
裁決年月日
平成15年11月7日
裁決結果
棄却
争点番号
100202030
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/3期限内申告
事例集登載頁
裁決事例集No.66・1ページ

要旨

○ 審査請求人は、税務署長に法定申告期限後に届いた本件確定申告書が、運送事業者の行う宅配便を利用して法定申告期限の日に送付したものであるから、国税通則法(平成14年法律第100号改正前)第22条の規定により期限内申告書となる旨主張する。しかしながら、国税通則法第22条は、納税申告書が郵便により提出された場合に限り、到達主義の例外として、郵便物の通信日付印により表示された日に納税申告書の提出があったものとみなす旨規定しているところ、同条の「郵便」とは信書及びその他の物をあて先に送達する事業であり、この郵便事業は、郵便法第2条により国の行う事業とされていることから、運送事業者の行う宅配便が郵便でないことは明らかであり、本件確定申告書は期限後申告書となり、法定申告期限内に提出されなかったことについて正当な理由がないことから、本件賦課決定処分は適法である。(平15.11.7東裁(法)平15-98)

支部名
広島
裁決番号
平150016
裁決年月日
平成15年10月29日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人に対する前回調査時には、既に、使用人賞与の損金算入時期についての法人税法施行令の規定が創設されていたのであるから、原処分庁が法人税の税制改正について適切な指導、広報を行っていれば、請求人が使用人に係る未払賞与を、その通知をした事業年度終了の日の翌日から1月を過ぎて支給するような処理はせず、本件更正処分等を受けることがなかったにもかかわらず、原処分庁による適切な指導、広報がなされずに行われた本件更正処分等は、信義誠実の原則に反する違法な処分である旨主張する。しかしながら、租税法律主義を採用している現行法制下においては、租税はすべて法律に従って課され、また、税負担の公平の見地から法適合性が強く要請されるのであるから、信義誠実の原則の法理は、この適法性の要請に優先してまで納税者の利益を保護することが、正義、公平の見地から真にやむを得ないと認められる場合に限り適用されると解すべきところ、本件は原処分庁が請求人に対して本件未払賞与に関する公的見解を事前に表示した事実等は認められず、また、前回調査において適切な指導がなかった、あるいは、本件税制改正についての広報が十分ではなかったとしても、そのことのみをもって、本件更正処分を信義誠実の原則に反する違法な処分とはといえない。(平15.10.29広裁(法)平15-16)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平150012
裁決年月日
平成15年10月24日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 本件更正の請求は、国税通則法第23条第1項に規定する期間経過後になされており、本件更正の請求に対する更正をすべき理由がない旨の通知処分は適法である。(平15.10.24広裁(所・諸)平15-12)

支部名
熊本
裁決番号
平150004
裁決年月日
平成15年10月17日
裁決結果
棄却
争点番号
100203050
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正をすべき理由がない旨の通知処分(以下「原処分」という。)の取り消しを求め、①更正の請求前に提出した修正申告書(以下「本件修正申告書」という。)が請求人の意思に基づくものではなく、調査担当職員に強要されて提出したものであるから、無効であること、②本件修正申告書は更正があるべきことを予知してされたものではないから、過少申告加算税の賦課決定処分は国税通則法第65条第5項に反し、無効であること、③更正の請求は同法第23条第2項第3号に規定する「その他国税の法定申告期限後に生じた同項第1号及び第2号に類する政令で定めるやむを得ない理由」に該当することから、更正の請求を認めなかった原処分は違法である旨主張する。しかしながら、上記①については、本件修正申告書は適法に提出されたものと認められること、上記②については、当該賦課決定処分の不服申立期間が経過しており、主張自体失当であること、上記③については、国税通則法第23条第1項に規定する更正の請求期限経過後の更正の請求であり、また、同条第2項第3号に規定する「政令で定めるやむを得ない理由」に該当しないから、更正の請求は不適法なものであることから、原処分は適法である。(平15.10.17熊裁(所)平15-4)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
平150009
裁決年月日
平成15年10月2日
裁決結果
棄却
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、債務免除益を総収入金額に計上して申告した事業所得及び一時所得の金額について、調停の成立により、従前の債務免除が消滅し、債務として存在するので、更正をすべき正当な理由があることから、更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、本件調停条項によれば、①支払いは有効なものであり、債務の弁済として充当されたこと、②根抵当権の解除が有効なものであることを相互に確認し、③本件債務については、今後、支払の請求をしない旨記載していることを勘案すれば、実質的に本件債務免除通知書により債務免除益を受けた事実に変わりはない。むしろ、本件調停は、請求人から申し立てたもので、かつ、調停申立て及び調停後においても、本件債務の弁済を一切行っていないことから判断すれば、請求人の所得税等の負担の軽減を図る目的で行なったものと認められる。したがって、本件調停調書の内容は、専ら租税を回避する目的とし、その実質において客観的合理性を欠くものであるとみるのが相当であることから、国税通則法第23条第2項第一号に規定する「判決」には該当せず、請求人の主張は採用することはできない。(平15.10.2仙裁(所)平15-9)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
平150009
裁決年月日
平成15年10月2日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、担当職員から「本件債務を自然債務とした場合に課税関係が生じない。」との指導を受けたことにより、本件調停に至ったものであり、これに理由がないとする本件通知処分は、信義誠実の原則に反し違法である旨主張する。しかしながら、信義誠実の原則の適用は、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてなお当該課税処分を免れしめて、納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別な事情がある場合に適用され、課税庁が納税者に対し、信頼の対象となる公的見解を表示したことが要件として不可欠であると解されており、これを本件についてみると、嘆願書に基づく本件債務免除益の課税に関しての質疑応答及び自然債務に関する話し合いがあったこと並びに担当職員が事実関係及び関係書類等の具体的事実を検討しなければ、本件債務が自然債務になった場合に課税になるか否か判断できない旨申し述べていることが、それぞれ認められることから、課税庁が納税者に対し、信頼の対象となる公的見解を表示したという要件を具備したとはいえないから、その要件を審理するまでもなく、信義誠実の原則を適用することは相当でない。(平15.10.2仙裁(所)平15-9)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平150012
裁決年月日
平成15年10月2日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、過去の税務調査における原処分庁の指導と異なる納税告知処分(以下「本件納税告知処分」という。)は、不当である旨主張するが、原処分庁が過去の税務調査において請求人の会計処理について指導しなかったこと及び是正を求めなかったとしても、その後の税務調査において明らかとなった段階で、是正を求めることは何ら不当なものとはいえず、また、当審判所の調査の結果によれば、原処分庁が過去の調査において本件納税告知処分と異なった指導をしたこと及び請求人の会計処理を積極的に容認した事実も認められないことから請求人の主張は認められない。(平15.10.2名裁(諸)平15-12)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平150063
裁決年月日
平成15年9月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件相続税更正処分について、更正通知書に理由が附記されていないので、その全部を取り消すべきと主張する。しかしながら、更正通知書の記載事項についての一般原則を定めている国税通則法第28条第2項は、更正の理由を更正通知書の記載事項として掲げておらず、特別法である所得税法第155条第2項及び法人税法第130条においては、それぞれ、青色申告書に係る更正をする場合には、その更正に係る国税通則法第28条第2項に規定する更正通知書にその理由を付記しなければならない旨規定している。そうすると、「青色申告書に係る更正」と「相続税の更正」の場合の理由附記については法規定の違いがあり、「相続税の更正」に理由附記を義務付ける規定がないこと、そして、相続税の更正に理由の附記を要しないと解すことについては、先例からも明らかであるから、請求人の主張に理由がない。(平15.9.19東裁(諸)平15-63)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平150062
裁決年月日
平成15年9月18日
裁決結果
棄却
争点番号
100204110
争点
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 1 請求人は、本件特例物納却下処分の通知書の理由欄に記載された根拠条文が租税特別措置法第70条の10第5項であるべきところ、相続税法第42条第2項と誤っていることは、当該処分を取り消すべき重大な瑕疵であると主張する。しかしながら、たしかに、本件通知書には条文を誤って記載した瑕疵はあるが、租税特別措置法第70条の10は物納の原則的取扱いを規定した相続税法第42条の特例を規定したものであるところ、相続税法第42条第2項と措置法第70条の10第5項の「管理又は処分をするのに不適当であると認める場合」という規定の意味は同じであり、その法律効果も同じであるから、原則的取扱いの相続税法第42条第2項が記載され、具体的に「管理又は処分をするのに不適当である」旨の理由も記載されている以上、その瑕疵は本件特例物納却下処分を取り消すべき重大な瑕疵とは認められない。2 請求人は、本件却下物件明細の中に、持分の表記が実体と違っているものがあり、実態を調査しないのは国税局長の過失であり、重大な瑕疵である旨主張する。しかしながら、租税特別措置法第70条の10第6項は、特例物納申請を却下した場合の通知書に当該却下に係る物件を表示すべき義務は規定しておらず、通知書に申請された土地の実態を調査した上でその表示をしなければならない義務があるとは認められないから、持分の表記が実態と違っているとしても、本件特例物納却下処分を取り消すべき重大な瑕疵であるとは認められない。(平15.9.18東裁(諸)平15-62)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平150061
裁決年月日
平成15年9月12日
裁決結果
棄却
争点番号
100204050
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/5申告の勧奨と更正(通則法74条の11を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁の職員が調査期間中に行った修正申告のしょうよう内容と全く異なる更正処分は不当である旨主張する。しかしながら、原処分庁は、請求人が修正申告のしょうように応じなかったことから、更に調査を進めた結果、申告書に記載された課税標準額等が調査すたところと異なるために本件更正処分を行ったものであり、本件更正処分は適法である。(平15.9.12東裁(所)平15-61)

支部名
東京
裁決番号
平150057
裁決年月日
平成15年9月10日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 審査請求人が、法人税法第57条《青色申告書を提出した事業年度の欠損金の繰越し》第2項に規定する被合併法人等の未処理欠損金の引継ぎの適用に当たり、合併事業年度の確定申告書に同条第4項に規定する未処理欠損金額に関する明細の記載をせず、当該未処理欠損金額を損金の額に算入しなかった場合は、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する「課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこと」に該当しないため、更正の請求をすることができない。(平15.9.10東裁(法)平15-57)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
熊本
裁決番号
平150002
裁決年月日
平成15年9月5日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集No.66・9ページ

要旨

○ 請求人は、請求人が購入した株式の売主Aが所得税法第59条第1項第2号及び同法施行令第169条の規定を適用してなされた更正処分等に対して提訴した所得税更正処分等取消訴訟の判決が、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」に該当することから、更正をすべき理由がない旨の通知処分は違法であり、取り消すべきである旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第2項第1号の規定の趣旨は、申告等に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実関係について民事上紛争を生じ、判決や和解によってこれと異なる事実が明らかにされたため、申告等に係る課税標準等又は税額が過大になった場合において、更正の請求を認めようとするものであり、ここにいう判決とは、申告等に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実の得喪変更に関する訴訟に係る判決を意味するものと解される。これを本件についてみると、本件判決は、売主Aが提起した所得税更正処分等取消請求事件についてなされた判決であり、本件判決によって、請求人に対する更正処分等に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実そのものを左右するものではないから、同項の規定による更正の請求をすることはできない。したがって、本件更正の請求に対し、更正をすべき理由がないとした原処分は適法であり、請求人の主張には理由がない。(平15.9.5熊裁(法・諸)平15-2)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平150051
裁決年月日
平成15年9月4日
裁決結果
棄却
争点番号
100202030
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/3期限内申告
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、「郵便」による納税申告書の提出のみを許容する国税通則法第22条には、社会通念上合理性が認められない状況すなわち滅多に利用されることのない法制として時代遅れの「法の欠缺」が生じており、このような「法の欠缺」が生じている場合には、当然に、条理解釈を適用して「宅配便により提出した場合」にも同条を準用し発信主義を採用すべきである旨主張する。しかしながら、請求人の主張は独自の見解であり、本件について「法の欠缺」が生じているとは認められず、この点に関する請求人の主張は採用することができない。(平15.9.4東裁(法)平15-51)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平150050
裁決年月日
平成15年9月3日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁は相続税の申告書に納税猶予の適格者証明書を添付しなかった経緯を考慮して納税猶予の規定の適用を認めるべきであるので、本件更正の請求に対してなされた更正をすべき理由がない旨の通知処分は違法又は不当である旨主張する。しかしながら、本件更正の請求が、請求人の相続税に係る更正処分後の「差引税額(納付すべき税額)」を変更するものでないことは、請求人も認めるところ、国税通則法第23条第1項第1号は、更正後の納付すべき税額が過大であるときに更正の請求することができる旨規定していることから、本件更正の請求は、納付すべき税額が過大となっている事実が認められず、更正の請求の要件を充たしていない不適法な更正の請求である。また、相続税の納税猶予は、租税特別措置法第70条の6第1項のとおりであるところ、請求人は、納税猶予の適格者証明書及び担保提供書を相続税の申告書に添付せず、また、これらの書類を法定申告期限までに提出しなかったのであるから、納税猶予の規定を適用する余地がないことは法文上明らかであり、更に、請求人は、当該証明書を法定申告期限後に提出しているところ、当該証明書の法定申告期限後における提出を認めるべき規定はないから、これによって納税猶予の適用の要件欠如の瑕疵が治癒されるものではないので、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平15.9.3東裁(諸)平15-50)

支部名
東京
裁決番号
平150046
裁決年月日
平成15年8月29日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁で税務相談を行い、必要な書類等について教示を受け、その教示を信頼して手続を行ったのであるから、教示を受けなかった届出書が提出されていないことを理由として行われた本件更正処分は、信義則に反し違法である旨主張する。しかしながら、租税関係について、信義則を適用して、租税法規に適合する課税処分を違法なものとして取り消すためには、納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお納税者の信頼を保護しなければ正義に反するような特別な事情が必要であり、そのためには、税務官庁が信頼の対象となる公的見解を示したこと等の要件が満たされることが必要であると解されるが、税務相談は、専ら納税者の便宜を図るために、税務官庁が税法の解釈等に関しての知識を供与するものであり、事実関係も納税者の申述内容や提出資料に基づくものであるから、その回答も自ずと仮定的一般的なものとならざるを得ず、税務官庁が納税者に対して信頼の対象となる公的見解を表明するものとは認められない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平15.8.29東裁(諸)平15-46)

支部名
東京
裁決番号
平150047
裁決年月日
平成15年8月29日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、不動産所得の金額が過大となるから本件更正の請求については、更正すべきである旨主張する。しかしながら、請求人の場合には、確定申告書に記載された還付金の額に相当する税額が過少とはなっていないので、更正をすべき旨の請求をすることはできない。(平15.8.29東裁(所)平15-47)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
平150002
裁決年月日
平成15年8月28日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が提出した確定申告書に基づき税務署長が所得税の還付を行ったことは、税務署長が当該申告書を正当と認める公的見解を請求人に表示したものであるから、本件更正処分は信義則に反する旨主張する。しかしながら、これは、税務署長が当該申告書の記載内容に誤りがあることを看過して、当該申告書に基づき所得税法第138条第1項の規定に従って還付したものにすぎず、当該還付は事実行為以外のものではなく、当該申告書の記載内容が適正であると認める旨の公的見解を請求人に表示したものではない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平15.8.28福裁(所)平15-2)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平150042
裁決年月日
平成15年8月28日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、調査担当者から手交された「増加所得金額・法人税額一覧表」に基づき修正申告をした後に、原処分庁が行った法人税の更正処分及び重加算税の賦課決定処分は、調査担当者の誤指導に基因し、信義誠実の原則に反する旨主張する。しかしながら、信義誠実の原則の適用に当たっては、特別の事情がある場合に限りこの法理の適用を認めるべきであり、当該特別の事情が存するかどうかの判断は、課税当局が公的見解を表示したことを前提としているものと解されており、調査担当者の調査所得金額の提示は公的見解の表示には該当しないことから、請求人の主張には理由がない。(平15.8.28東裁(法)平15-42)

支部名
広島
裁決番号
平150008ほか 3件
裁決年月日
平成15年8月27日
裁決結果
棄却
争点番号
100204120
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/12更正の効力
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、別件青色申告承認取消処分が違法であるから、これを前提とする本件更正処分も違法であると主張する。しかしながら、別件青色申告承認取消処分と本件更正処分とは、別個の独立した処分であるから、本件更正処分の取消しを求める審査請求において、その取消原因として、本件更正処分に先行する別件青色申告承認取消処分の違法事由を主張することはできない。(平15.8.27広裁(所)平15-8)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平150008
裁決年月日
平成15年8月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁の従前の一貫した見解とそれに基づく原処分庁所属の職員による、しょうようを信頼して、本件各利益をいずれも「一時所得」として申告したものであることから、各年分の更正処分は、信義則に反するという意味で重大な違法がある旨主張する。しかしながら、このことをもって、課税の公平という要請を犠牲にしてもなお原処分庁の担当職員の指導等を信頼した納税者たる請求人の利益を保護すべき特段の事情があるものとは認められず、さらに、仮に、各更正処分等を取り消した場合には、請求人のみが正当な課税を免れ、かえって租税平等の原則に反する不当な結果となることを考慮すると、本件について信義誠実の原則を適用することは相当でないと認められることから、請求人の主張は採用できない。(平15.8.1関裁(所)平15-8)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平150008
裁決年月日
平成15年8月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100204160
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/16租税法律主義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件各利益を給与所得と認定して行われた各年分の更正処分は、給与所得として課税するための法律上の根拠がそもそもなく、原処分庁は、本件各利益を、給与所得として課税したいがために、所得税法第28条の規定を拡大解釈したものであり、各年分の更正処分は、租税法律主義に反するという点で、重大な違法がある旨主張する。しかしながら、本件各利益は、所得税法における所得分類に関する規定の立法趣旨に照らし、その経済的実質に着目して給与所得に該当すると判断されるのであるから、請求人の主張は採用できない。(平15.8.1関裁(所)平15-8)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平150006
裁決年月日
平成15年7月31日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204130
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/13更正と再更正
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁は、当初更正処分等の更正の理由に金額と適用法令の誤りがあったため、当初更正処分等を取消し、当初更正処分等と同一の理由で本件更正処分等を行っているが、そもそも当初更正処分等に重大、明白な誤りがあったわけではないのに更正処分等を繰り返すことは、法律解釈を誤ったものである旨主張するが、原処分庁は、適正な課税の確保実現を図るため、更正処分の瑕疵を発見したときは、当該瑕疵が実体的なものであれ手続的なものであれ、これを取り消して新たに更正をなし得るものと解すべきであり、また、課税処分には期間制限があるため、新たな課税処分をなし得ないとすると、課税要件がある場合でも課税を免れる結果をもたらして、課税の公平に反することになるから、更正処分の繰り返しによって不当に納税者の負担を重くする意図の下になされたような場合を除き、新たな課税処分をすることも許されるというべきであると主張する。しかしながら、原処分庁は、当初更正処分等に係る通知書に附記された更正の理由に瑕疵を発見したため、本件取消通知処分によって当初更正処分等を取り消した上、是正した更正の理由を本件更正通知書に附記して本件更正処分等を行ったことが認められ、不当に請求人の負担を重くする意図があったとは認められないことから、請求人が新たな更正処分等に対する不服申立てを行う負担を負うことになったとしても、原処分庁が行った上記処分等が違法又は不当な行為に該当するとは認められず、原処分は適法である。(平15.7.31関裁(法)平15-6)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
平150006
裁決年月日
平成15年7月29日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件課税期間の消費税等の申告に当たり、税務相談室に対し、過去にA社が消費税等の還付を受けている旨を伝えた上で相談し、その指導を受けて申告したものであるから、その指導を無視して行った原処分は、信義誠実の原則(禁反言の法理)に反する旨主張する。しかしながら、租税法律関係において信義則の適用があるのは、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお当該課税処分による課税を免れさせて納税者の信頼を保護しなければ正義に反すると認められるような特別な事情がある場合であって、特別な事情があるというためには、少なくとも、税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公式見解を表示したことが必要であると解されているところ、請求人の答述によれば、代理人たる税理士による税務相談室に対する相談については、照会月日等の記録もなく、また、当審判所の調査によっても、請求人及び代理人たる税理士が税務相談室に相談したことを認めるに足りる証拠は認めることはできない。さらに、他に課税の公平を犠牲にしてまでも請求人の利益を保護すべき特段の事情があると認めることもできない。したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平15.7.29仙裁(所・諸)平15-6)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
平150007
裁決年月日
平成15年7月29日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、昭和61年から平成6年までの間、毎年、原処分庁の指導に基づいて確定申告してきたもので、その間の不動産所得については、共有名義である旨申し立てるも、請求人一人に合算して申告するよう指導を受けたものであり、その指導を無視して行なった原処分は、信義誠実の原則(禁反言の法理)に反する旨主張する。しかしながら、租税法律関係において信義則の適用があるのは、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお当該処分による課税を免れさせて納税者の信頼を保護しなければ正義に反すると認められるような特別な事情がある場合であって、特別な事情があるというためには、少なくとも、税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公式見解を表示したことが必要であると解されているところ、当審判所の調査によれば、請求人の各年分の確定申告書の提出に当たり、原処分庁が指導を行い、かつ、請求人がその指導に従ったとされる事実は認められず、さらに、他に課税の公平を犠牲にしてまでも請求人の利益を保護すべき特段の事情があると認めることもできない。したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平15.7.29仙裁(所)平15-7)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
平150007ほか 1件
裁決年月日
平成15年7月29日
裁決結果
棄却
争点番号
100204042
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/2調査権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件調査において、調査担当職員が質問検査権の行使の範囲等を逸脱した旨及び本件調査において、加算税の賦課決定処分について調査担当職員が言及するのは行政手続法に違反する旨主張する。しかしながら、税務調査における質問検査権の行使の時期、範囲、程度、場所、方法及び手段等については、これを行使する税務職員の合理的な判断にゆだねられていると解されているところ、当審判所の調査によれば、調査担当職員は、請求人の承諾のもとに本件調査を行っており、その調査の過程において、合理的な判断の範囲を逸脱するような違法は認められない。また、本件調査に係る修正申告の過程において、調査担当職員は請求人及び代理人たる税理士に対し、国税通則法上の加算税の賦課決定処分について説明を行っているが、この行為は行政指導に該当しないから、行政手続法の適用はない。したがって、これらの点に関する請求人の主張には理由がない。(平15.7.29仙裁(所)平15-7)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平150005
裁決年月日
平成15年7月18日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集No.66・19ページ

要旨

○ 社会福祉法人の理事であった請求人は、請求人を被告人とする刑事事件の判決が、請求人が社会福祉法人の施設建設工事費を水増し請求し、県等から補助金を不正に受給したことに対する詐欺等の疑いについての審理を訴因とするものであり、原処分庁が当該補助金の一部を請求人が受領したことについて、賞与と認定したことと繋がるものであるから、当然に国税通則法第23条第2項第1号に規定する判決に該当するので、更正の請求を認めるべきである旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第2項第1号にいう判決とは、申告等に係る課税標準等の計算の基礎となった事実についての私法行為又は行政行為上の紛争を解決することを目的とする民事事件の判決を意味し、犯罪事実の存否範囲を確定するに過ぎない刑事事件の判決はこれに含まれないと解するのが相当であるところ、当該判決は請求人を被告人とする刑事事件の判決であるから、国税通則法第23条第2項第1号に規定する判決には該当しないことは明らかである。したがって、原処分庁が行った更正をすべき理由がない旨の通知処分は適法である。(平15.7.18名裁(所)平15-5)

支部名
沖縄
裁決番号
平150003ほか 5件
裁決年月日
平成15年7月9日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、平成2年に行った本件持分譲渡契約は有効であり、原告である甲がこれを無効であるとする法的根拠はないのに、請求人は甲の主張どおりの本件和解に至っているから、本件和解は所得税の還付を受けることを目的とした馴れ合い和解であると主張する。本件持分譲渡契約が有効であるか無効であるか、すなわち本件訴訟の判断は、裁判所の専決に属する問題であり当審判所の権限に属さないが、本件訴訟が提訴から和解に至るまで2年余にわたって継続していたこと及びこの間十数回に及ぶ口頭弁論等を重ねていることからみても、本件訴訟において甲が勝訴することも否定できず、また、請求人が和解に応ずることとした経過も自然である。したがって、本件和解は馴れ合いによる和解であるとの原処分庁の主張は採用できない。(平15.7.9沖裁(所)平15-3)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平150026ほか 1件
裁決年月日
平成15年7月9日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正の理由附記が不備であるから、本件更正処分は違法である旨主張する。しかしながら、所得税法第155条第2項は、青色申告書を提出した者に対する更正処分であっても、青色申告の承認があった所得以外の所得について更正する場合には、青色申告書以外の申告書に係る更正処分と同様に扱えば足り、理由附記を要しないものと解するのが相当である。そうすると、本件更正処分は、青色申告の承認を受けた所得以外の所得である譲渡所得に係る更正処分であり、更正の理由が附記されていなくても本件更正処分が違法となるものではない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平15.7.9東裁(所)平15-26)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
平150001
裁決年月日
平成15年7月7日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、本件更正処分に係る更正通知書に記載された更正の理由附記は、法的根拠のないもので、かつ、記載内容も、課税処分の明確性、課税財産の特定及び更正処分の具体的な根拠等が明記されていないなど法的要請を充足するものではなく、瑕疵のある理由付記であり、違法である旨主張する。しかしながら、更正通知書の記載事項についての一般規定である国税通則法第28条第2項では、更正の理由を同通知書の記載事項としていないし、他方、所得税法第155条第2項又は法人税法第130条第2項と異なり、相続税については、国税通則法及び相続税法のいずれにも、相続税の更正処分に係る更正通知書に更正の理由を附記しなければならない旨の法令上の規定はなく、更正通知書に記載された理由の不備をもって本件更正処分が違法となるものではない。したがって、請求人らの主張は採用できない。(平15.7.7仙裁(諸)平15-1)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平150008
裁決年月日
平成15年7月7日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が請求人の求める十分な調査をしないまま青色申告の承認の取消処分をしたことは、税務行政における公正の確保と透明性を目的とする行政手続法第1条(目的等)の規定に反して違法である旨主張する。しかしながら、国税通則法第74条の2(行政手続法の適用除外)において、行政手続法第3条第1項(適用除外)に定めるもののほか、国税に関する法律に基づき行われる処分その他公権力の行使に当たる行為については、行政手続法第2章(申請に対する処分)及び第3章(不利益処分)の規定は適用しないと定めているところ、各税法に基づく賦課決定処分は、この適用除外に該当することから、請求人の主張には理由がない。(平15.7.7東裁(法・諸)平15-8)

支部名
広島
裁決番号
平150017
裁決年月日
平成15年7月5日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、債務者との間で成立した訴訟上の和解、すなわち、相続により取得した貸付金が相続開始時には既に弁済されていた旨の和解を基に、国税通則法第23条第2項第1号の規定に基づき、相続税を減額すべきである旨主張する。しかしながら、上記和解の基となった領収証の表記事項は真実を表したものではなく、被相続人が生前に債務者から貸付金の返済を受けた事実は認められない。したがって、上記和解の内容は客観的事実と明らかに異なるもので、その和解の内容は将来に向かって効力を生じるものに過ぎず、過去の事実関係に何らの影響を及ぼすものとは認められないから、請求人の主張は採用できない。(平15.7.5広裁(諸)平15-17)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平150003
裁決年月日
平成15年7月3日
裁決結果
棄却
争点番号
100204045
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/4差押え等権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集No.66・289ページ

要旨

○ 請求人は、Aに対する延納許可から延納許可取消しまでの間に、原処分庁が適切な徴収手続をとらず、請求人に多大な本税、利子税及び延滞税の負担を課していることは徴収権の濫用に当たる旨主張する。しかしながら、連帯納付義務は、相続税の徴収の確保を図るために課された特別の責任であるから、本来の納税義務者が現に十分な財産を有し、同人から固有の相続税の徴収を図ることが極めて容易であるにもかかわらず、原処分庁が同人又は第三者の利益を図り、あるいは連帯納付義務者に損害を与える目的をもって、恣意的に、本来の納税義務者からの徴収を行わず、連帯納付義務者に対してその義務の履行を求めたという事情の存する場合には、徴収権の濫用があると評価できる余地もあると解されているものである。また、延納の制度は、法が納税者の自発的な納税を本来の姿と考えこれを容易にするため当該措置を認めているものであり、延納等の措置を講ずることによって任意の納付の履行が期待できる限り原処分庁がこれを認めようとするのは当然のことである。したがって、延納をしたことで結果的に本来の納税義務者の財産によって相続税の全てを納付することが不能になったとしても、そのことをもって原処分庁が故意に恣意的な徴収手続を行ったとまではいえず、原処分庁が請求人に対し連帯納付義務の履行を求めたとしても、徴収権の濫用に当たるとはいえない。(平15.7.3大裁(諸)平15-3)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平150006ほか 1件
裁決年月日
平成15年7月3日
裁決結果
棄却
争点番号
100204045
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/4差押え等権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、共同相続人の1人であるAは延納手続の際、取得した相続財産を含む同人の財産を全て担保に供しているはずであり、原処分庁はそれらの担保物で延納税額を徴収できるとして同人に延納を許可した以上、同人の滞納税額の納付を他の連帯納付義務者である相続人に求めることは不当である旨主張する。しかしながら、そもそも延納の許可と連帯納付義務は、全く異なる租税法規を根拠とするもので、原処分庁が延納を許可したことにより連帯納付義務が消滅するという規定は存在しない。連帯納付義務が相続税の徴収確保のための特別規定であるという性質からすると、むしろ、原処分庁は、本来の納税義務者から徴した担保を処分して徴収を確保する方法と連帯納付義務者にその履行を求め徴収を確保する方法を併存的に有していると解するのが相当である。したがって、原処分庁は、すべての相続人がその固有の相続税の納税を完了するまで、ほかの相続人に対して連帯納付義務の履行を求めることができるのであり、Aから担保の提供を受けて延納の許可をしたとしても、そのことは連帯納付義務者に対しその義務の履行を求めることの妨げにはならず、本件督促処分は不当とはいえない。(平15.7.3大裁(諸)平15-6)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
平140039
裁決年月日
平成15年6月30日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人及び本件関係会社が、過去の税務調査において、貸付利息の収益計上基準及びその算出方法等の会計処理について誤りがあると指摘されたことはなく、税務申告が是認されたものと信じてきたものであり、本件更正処分等のうち、本件調査の前に既に調査済みの各更正処分は、信義誠実の原則に反するものであるから取り消すべきであると主張する。ところで、租税法律関係において信義則の適用があるのは、租税法規の適用における納税者間の平等、公平を犠牲にしてもなお当該課税処分による課税を免れさせて納税者の信頼を保護しなければ正義に反すると認められるような特別の事情がある場合であって、特別の事情があるというためには、少なくとも、税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したことが必要であると解されている。これを本件についてみると、原処分庁が過去の税務調査において、請求人及び関係会社の収益計上基準及びその算出方法等の会計処理でよいとの見解を示したと認めるに足りる証拠は認められず、また、他に課税の公平を犠牲にしてまでも請求人の利益を保護すべき特段の事情があると認めることもできない。(平15.06.30.仙裁(法・諸)平14-39)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平140079ほか 2件
裁決年月日
平成15年6月30日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、農地の譲渡に際して土地改良区に支払った土地改良法第42条第2項の規定による決済金(以下「農地転用決済金」という。)の取扱いについて、申告相談担当職員から指導を受けたもので、間違いないはずであるから、譲渡費用に該当する旨主張する。しかしながら、農地転用決済金は、土地改良法第42条第2項の規定に基づき、土地改良区の組合員たる資格の喪失に際して、土地改良区の事業に関する権利義務の移転がない場合に、当該権利義務を清算するために徴収されたものであって、組合員たる資格に係る権利の目的たる土地の譲渡とは直接の関係がないことが明らかであり、現に、A土地改良区では、土地改良法第42条第2項の規定を受けてA土地改良区地区除外等処理規程を定め、地区内農地を農地転用した場合には、当該農地を譲渡しなくても農地転用決済金を徴収する反面、地区内農地を譲渡しても農地転用を伴わない場合には農地転用決済金を徴収していないことが認められ、当該決済金は、本件土地を譲渡するために直接かつ通常必要な費用と認めることはできないものであるから、農地転用決済金が譲渡費用に当たらないことについて、たとえ税務職員が誤った指導をなしたとしても、漠然と誤った申告を放置することは許されないのであって、これを発見した税務官庁は、誤った申告を適法なものとして取り扱わなければならない特別な事情がない限り、その発見した段階で直ちにこれを是正すべきことは税負担の公平を期する上において当然の措置というべきところ、本件についてはそのような特別な事情の存在を認めるに足りる証拠はないから、農地転用決済金を譲渡費用に当たらないとした更正処分に不当な点はない。したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平15.06.30.広裁(所)平14-79)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平140079ほか 3件
裁決年月日
平成15年6月30日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁は従来から農地の譲渡に際して土地改良区に支払った土地改良法第42条第2項の規定による決済金(以下「農地転用決済金」という。)を譲渡費用として取り扱っていたにもかかわらず、譲渡費用に該当しないと紹介された刊行物の記事を基に、請求人等にのみさかのぼって譲渡費用に該当しないとしたもので不当である旨主張する。しかしながら、当審判所の調査によれば、原処分庁が従来から農地転用決済金を譲渡費用として取り扱っていたとの事実はなく、また、譲渡費用に該当しないと紹介された刊行物の記事を基に、請求人等にのみさかのぼって譲渡費用に該当しないとした事実も認められない。したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平15.06.30.広裁(所)平14-79)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平140082
裁決年月日
平成15年6月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、農地の譲渡に際して土地改良区に支払った土地改良法第42条第2項の規定による決済金(以下「農地転用決済金」という。)の取扱いについて、資産税担当職員から電話により指導を受け、また、税理士からも指導を受けたもので、間違いないはずであるから、譲渡費用に該当する旨主張する。しかしながら、農地転用決済金は、土地改良法第42条第2項の規定に基づき、土地改良区の組合員たる資格の喪失に際して、土地改良区の事業に関する権利義務の移転がない場合に、当該権利義務を清算するために徴収されたものであって、組合員たる資格に係る権利の目的たる土地の譲渡とは直接の関係がないことが明らかであり、現に、A土地改良区では、土地改良法第42条第2項の規定を受けてA土地改良区地区除外等処理規程を定め、地区内農地を農地転用した場合には、当該農地を譲渡しなくても農地転用決済金を徴収する反面、地区内農地を譲渡しても農地転用を伴わない場合には農地転用決済金を徴収していないことが認められ、当該決済金は、本件土地を譲渡するために直接かつ通常必要な費用と認めることはできないものであるから、農地転用決済金が譲渡費用に当たらないことについて、税理士はもちろん、税務職員が指導したからといって、誤った申告が適法なものとなることはないのであるから、これを発見した税務官庁は、誤った申告を適法なものとして取り扱わなければならないほどの特別の事情がない限り、その発見した段階で直ちにこれを是正すべきことは税負担の公平を期するうえにおいて当然の措置というべきところ、本件についてはそのような特別の事情の存在を認めるに足りる証拠はない上、そもそも、請求人は、請求人が電話照会をしたとする具体的な証拠資料を提出せず、当審判所の調査によっても、請求人が、資産税担当職員に対し、農地転用決済金の譲渡費用性について、電話照会をしたとする事実は認められないから、請求人が資産税担当職員から指導を受けたとの事実は認められない。したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平15.06.30.広裁(所)平14-82)

支部名
東京
裁決番号
平140289
裁決年月日
平成15年6月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100204080
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/8処分の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件第1次更正処分において原処分庁が行った本件私道の地積認定には重大な誤りがあり、また、更正の理由が附記されていないことから無効であり、これに基づく本件更正処分も違法である旨主張する。しかしながら、原処分庁が行った地積認定に重大な瑕疵があったとは認められない。また、本件第1次更正処分における更正通知書にその更正に係る理由を附記しなければならない旨の規定はなく、理由の記載がないことをもって処分が無効となるものではない。さらに、上記のように本件第1次更正処分が無効となる事実もなく、相続税法第31条及び第32条による修正申告及び更正の請求に対しなされた本件更正処分は、当初の申告に存在するとされる過誤の是正を目的とするものではないことから、請求人の主張にはいずれもその理由がない。(平15.06.30.東裁(諸)平14-289)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平140069
裁決年月日
平成15年6月26日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件調査において、別件供述調書を課税権の存否及び範囲の確定のために使用したことは、国税通則法第24条に規定する調査を行ったことにならないから違法である旨主張する。しかしながら、国税通則法第24条でいう調査とは、課税庁が課税標準等又は税額等を認定するに至る一連の判断過程の一切を意味するものと解され、課税庁の証拠資料の収集、証拠の評価あるいは経験則を通じて要件事実の認定、租税法等の解釈を経て更正処分に至るまでの思考、判断を含む極めて包括的な概念であり、この調査の方法、時期などその具体的な手続については、何ら規定されておらず、その点では課税庁に広範な裁量権が認められているものと解するのが相当である。そうすると、原処分庁が、供述調書を検討して正当な課税標準を認定することも、その裁量権の範囲内であり、国税通則法第24条に規定する調査に含まれるから、請求人の主張には理由がない。(平15.06.26.広裁(所)平14-69)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平140069
裁決年月日
平成15年6月26日
裁決結果
棄却
争点番号
100204030
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/3他事考慮
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁は、まず処分を行うことを目的に調査を行い、十分な調査を求めた請求人の要請を一方的に退けたから、更正処分の手続は違法・不当である旨主張する。しかしながら、上記請求人の主張は、具体性に乏しく推測の域を出ておらず、その他の資料によっても、原処分庁が請求人の主張するような調査を行ったことは認められないから、更正処分の手続に違法・不当な点はない。(平15.06.26.広裁(所)平14-69)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平140070
裁決年月日
平成15年6月26日
裁決結果
棄却
争点番号
100204030
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/3他事考慮
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁の原処分等において、「いわゆる婚姻外両性の交際に当たっての(男性から女性への)金品の贈与について、課税実態がない中、あえてこのような贈与税課税を強行したこと、また、異議調査においても事実認定に必要な調査を全く行おうとせず、単に原処分の誤った事実認定を追認した行為は、他事考慮による処分があったと主張する。しかしながら、一般的に課税処分に係る課税価格が真実の課税価格を上回らないものであれば、納税者は同処分に係る税額を納付する義務があるのであるから、仮に課税庁が他事考慮により課税処分をしたとしても、当該処分が何らの調査をせず恣意的になされたものであるなどの特段の事情のない限り、直ちに課税処分が違法になるものではないと解されるところ、本件においては、課税要件に欠けるところはなく、当審判所の調査によっても、本件各決定処分の手続にも違法・不当な点は見当たらない。(平15.06.26.広裁(諸)平14-70)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平140277
裁決年月日
平成15年6月24日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が指導した内容に反して更正処分を行ったことは、信義誠実の原則に照らし違法である旨主張する。しかしながら、①金銭の貸付行為に事業性を認める判断基準の一つとして、関係官庁などへの届出等があることから、税務職員が、請求人に対し貸付金に係る貸倒損失が継続して発生するのであれば、貸金業者として登録することを勧めたのは、上記の基準を満たすためのものと考えられ、適切な指導であること及び②税務署の窓口で相談して適正に処理するよう指導した旨の記録がある一方、法人税の調査の担当職員が、請求人の所得税に関する内容である貸倒損失の額を事業所得の金額の計算上必要経費に算入すべきである旨指導したとは直ちに信じ難い上、これを認める証拠資料の提示もないことから、請求人は、課税庁の指導に従い貸付けに係る業務を事業所得を生ずべき事業として事業所得の金額を計算したとは認められない。したがって、請求人の主張は採用できない。(平15.06.24.東裁(所)平14-277)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
平140035
裁決年月日
平成15年6月23日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件各法人税確定申告書は、調査担当職員のしょうように基づいて提出したもので、請求人の意思に基づいて提出されたものではなく無効であることから、本件更正処分は違法である旨主張する。しかしながら、請求人はA税理士と税務代理等に係る委任契約を結び、同税理士は請求人から提出された書類を基に本件各法人税確定申告書等を作成し、さらに、本件各法人税確定申告書等の提出に当たりその内容を請求人の代表者等に説明していることが認められ、また、本件各法人税確定申告書の「代表者自署押印欄」には請求人の代表取締役の印が押印されており、これらのことから、本件各法人税確定申告書は、請求人の意思に基づき提出されたものと認めるのが相当である。(平15.06.23.福裁(法・諸)平14-35)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
平140033
裁決年月日
平成15年6月20日
裁決結果
棄却
争点番号
100204044
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/3調査理由の告知
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、事前通知及び調査理由の開示のない本件調査は違法である旨主張する。しかしながら、事前通知及び調査理由の開示はそれ自体法律上の要件とされているものではなく、税務調査における質問検査権の行使の時期、範囲、程度、方法及び手段等については、これを行使する税務職員の合理的な判断にゆだねられていると解され、また、質問検査権に基づいて行う税務調査は適正な租税負担の実現のために行うものであるから、申告がない場合又は過少申告の疑いが存する場合のみならず、そのような疑いが明らかでない場合にも、申告の真実性、正確性を確認するために行い得ると解するのが相当であるところ当審判所の調査によれば、調査担当者が事前通知をしなかったことに、格別これを不相当とするような事由は認められず、また、調査担当職員は本件調査に際し、所得金額の確認のための調査である旨を告げていることが認められるから、本件調査を違法ということはできない。(平15.06.20.仙裁(所)平14-33)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
平140035
裁決年月日
平成15年6月20日
裁決結果
棄却
争点番号
100203050
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
事例集登載頁
裁決事例集No.65・9ページ

要旨

○ 請求人は、保有していた同族会社の出資口の譲渡について、本件売買契約に当たっては、譲受人に新たな課税関係が生じないことが重要な要素となっていたのであるから、重要な要素の錯誤により、当該契約を解除したことが国税通則法第23条第2項に規定する後発的な理由に該当するとして、更正の請求ができる旨主張する。しかしながら、当該契約の要素の錯誤は、①当該契約は口頭で行われ、請求人の主張する事情が売買契約の条件として表示されていたものとは認められないこと、②当該契約の背景には次世代への事業承継及び経営基盤の安定があったものと認められること、③出資口の時価の算定方法に財産評価基本通達に明示されていることから、当該契約を成すに当たっての動機が民法95条の規定により、当該契約の重要な要素として保護しなければならないものとまで解することはできない。そして、当事者の無効確認は、①価額があまりにも低いと贈与税等の問題が起きると認識しながらも財産評価基本通達によって評価をしていないのであるから、近隣の法人及び同業種の法人の株価などを参考に算出して実際の評価の7分の1の価格にしたことは評価方法の不知による個人的判断に基づく計算方法の誤りであって、②譲受人に新たな課税関係が発生しないことが本件売買契約の最重要な関心事であったとするならば不正確であることを自認しながら、著しく低い価額で当該契約を成したのは法の不知であり、③原処分庁からの指摘後に当該契約無効の主張をしていることから、譲受人の贈与税の負担を免れるために行われた親族間における当事者の合意による契約解除であると認めるのが相当である。そうすると、この合意解除は、請求人の個人的、主観的な事由によるものであって、国税通則法施行令第6条第1項第2号に規定する「当該契約成立後生じたやむを得ない事情」には当たらない。したがって、国税通則法第23条第2項第3号に規定する「やむを得ない理由」には該当せず、更正の請求ができる場合には当たらない。(平15.06.20.高裁(所)平14-35)

支部名
大阪
裁決番号
平140087
裁決年月日
平成15年6月20日
裁決結果
棄却
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の死因贈与による遺産の取得に関し提起された本件訴訟において、請求人が本件死因贈与契約に基づいて取得した遺産の中から本件金員を原告及び利害関係人に分与するとする本件和解が成立したことから、原告らは被相続人から財産分与を受けたことになり、その結果、請求人の課税価格が申告と異なることとなるから、本件和解は、国税通則法第23条第2項第1号に規定する和解に該当する旨主張する。しかしながら、①本件和解条項には、請求人が取得した本件財産に係る相続開始当時の権利関係や、本件金員の支払理由及び法的性格については何ら言及しておらず、また、②原告は、家庭裁判所に財産分与の申立をしておらず、また、利害関係人は、本件財産分与申立事件を取り下げていることから、本件和解の和解条項の解釈として、本件金員を特別縁故者に対する財産分与とみることはできず、さらに、③被相続人から原告への遺贈及び死因贈与契約締結の事実並びにそれをうかがわせる和解文言も認められないから、本件和解の和解条項の解釈として、本件金員を被相続人による遺贈又は死因贈与とみることもできない。そうすると、本件和解の内容は、本件死因贈与契約に基づいて請求人が本件財産を取得したことを否定するものとはいえず、また、特別縁故者に対する財産分与や被相続人による遺贈又は死因贈与を認めるものともいえないのであり、本件金員は、請求人が取得した財産を支払原資とするものではあるものの、本件訴訟及び本件財産分与申立事件における争いを解決するための単なる解決金であると認めるのが相当である。したがって、本件和解は、請求人が本件申告に当たり課税標準等及び税額等の計算の基礎とした事実、すなわち請求人が本件財産を死因贈与契約に基づいて取得したとする事実関係にさかのぼって異動を来すものではないことから、国税通則法第23条第2項第1号に規定する和解には該当しない。(平15.06.20.大裁(諸)平14-87)

支部名
大阪
裁決番号
平140088
裁決年月日
平成15年6月20日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、租税特別措置法(以下「措置法」という。)第68条の3の2第1項の規定に該当する同族会社であり、また、措置法第42条の4の規定にも該当するので、各規定の適用を求めた更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第1項は、納税申告書の提出により納付すべき税額が過大であり、その過大であったことが課税標準額等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったことに基づく場合に更正の請求ができると規定している。したがって、措置法の規定を適用しないで申告したことは、何ら法律の規定に反するものではなく、課税標準額等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったことに該当しないので、後日、措置法の規定を適用し、法人税額を減額すべきであるとする旨の更正の請求は認められない。(平15.06.20.大裁(法)平14-88)

支部名
東京
裁決番号
平140276
裁決年月日
平成15年6月20日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、租税特別措置法第68条の3の2の適用の対象となる同族会社であるにもかかわらず、その適用を誤り、法人税法第67条を適用して納付すべき税額を過大に計算しているから、更正の請求をすることができる旨主張する。しかしながら、請求人の確定申告書には、同条第2項の財務省令で定める書類の添付がないことから、同条第1項を適用することはできず、同条第1項を適用した場合に比べて、納付すべき税額が過大であったとしても、そのことは、国税通則法第23条第1項に規定する「国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこと」に該当しないから、請求人の場合には、更正の請求をすることはできない。(平15.06.20.東裁(法)平14-276)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
札幌
裁決番号
平140019
裁決年月日
平成15年6月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、相続税の申告に係る本件貸付金債権の額が過大であるとの証拠書類を付し本件更正の請求をしたのであるから、国税通則法第23条の更正の請求期限及び同法第70条第2項第1号の更正の期間を経過した後においても、本件更正の請求を認めるべきであると主張する。しかしながら、本件更正の請求は、同法第23条第1項に規定する更正の請求のできる期間を経過した後に提出されたものであり、また、同条第2項に規定する更正の請求ができる事由にも該当しないから、更正の請求ができる期間を経過した後に行なわれた不適法なものである。また、仮に、本件貸付金債権の額が過大であったとしても、同法第70条第2項第1号の規定によれば、原処分庁はその更正に係る国税の法定申告期限から5年を経過した後は更正をすることができないと解される。したがって、いずれの期間をも経過した後に提出された本件更正の請求に対して更正をすべき理由がないとした本件通知処分は、適法である。(平15.06.19.札裁(諸)平14-19)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
札幌
裁決番号
平140019
裁決年月日
平成15年6月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、証拠書類によれば、相続税の申告書に記載した本件貸付金債権の額は過大であり、この原因は、相続開始の時において、請求人に客観的に明白かつ重大な錯誤があったことにほかならないので、本件申告書は無効なものであると主張する。しかしながら、請求人は本件申告書等の提出時において、本件貸付先の代表取締役であったことから、本件貸付金債権の額についてその正当性を検討する立場にあったことが認められ、また、本件申告書の第1表の「財産を取得した人」欄には、請求人の署名・押印があることから、本件申告書は、請求人の判断と責任において提出されたものと認めるのが相当であり、その記載内容について過誤があると認めることはできず、本件申告書の提出に当たり、請求人に客観的に明白かつ重大な錯誤があったと認定することができない。よって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平15.06.19.札裁(諸)平14-19)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平140085
裁決年月日
平成15年6月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100201020
争点
2国税の納付義務の確定/1通則/1納税義務の確定
事例集登載頁
裁決事例集No.65・1115ページ

要旨

○ 請求人は、予定納税制度に不知であったこと、及び請求人が代表取締役を務めていた会社が倒産した後は所得がなく、その結果、法令上、予定納税額が確定していても、請求人の実態に照らし、その取消をすべき旨主張する。しかしながら、請求人は、所得税の予定納税額に係る減額の承認申請を提出しておらず、また、予定納税の還付を受けるための確定申告書を提出していないなど、予定納税に係る清算手続を自ら放棄していることが伺える。さらに、予定納税額は、納税義務の成立と同時に特別の手続を要しないで納付すべき税額が確定する国税であり、請求人の主張には理由がない。(平15.06.19.大裁(諸)平14-85)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平140118
裁決年月日
平成15年6月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、平成9年分の所得税の申告時において、請求人が原処分庁の担当職員から本件利益が一時所得であるとの指導を受けたことから、平成10年分及び平成11年分についても、これを覆して給与所得として更正処分等をすることは信義則に反する旨主張する。しかしながら、このことをもって、課税の公平という要請を犠牲にしてもなお原処分庁の担当職員の指導を信頼した納税者たる請求人の利益を保護すべき特段の事情があるものとは認められず、さらに、仮に、各更正処分等を取り消した場合には、請求人のみが正当な課税を免れ、かえって租税平等の原則に反する不当な結果となることを考慮すると、本件について信義誠実の原則を適用することは相当でないと認められることから、請求人の主張は採用できない。(平15.06.19.関裁(所)平14-118)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平140267
裁決年月日
平成15年6月18日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は本件審査請求において、本件申告が無効である旨主張し、その取消しを求めているが、納税申告行為は私人の公法上の行為であり、国税に関する法律に基づく処分に当たらず、審査請求の対象となる処分は存在しないから、本件申告の取消しを求める審査請求は、不適法である。(平15.06.18.東裁(所・諸)平14-267)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
札幌
裁決番号
平140018
裁決年月日
平成15年6月17日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、異議審理庁が平成10年課税期間及び平成11年課税期間の消費税等の更正処分等に係る異議決定を行ってからほぼ1年を経過して原処分庁が平成9年課税期間の消費税等の更正処分等をしたことは信義誠実の原則に反する旨主張する。しかしながら、請求人が平成9年課税期間の消費税等の確定申告で適用した輸出免税について、原処分に係る調査により、法令適用の誤りがあることが明らかになったとしてその是正を図ることは、課税の公平の見地から原処分庁に課せられた当然の責務であり、これを犠牲にしてまで、請求人の保護されるべき利益を保護すべき特段の事情は認められない。したがって、請求人の主張は採用できない。(平15.06.17.札裁(所・諸)平14-18)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
札幌
裁決番号
平140018
裁決年月日
平成15年6月17日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が原処分に係る調査前に請求人に対して消費税法第8条の規定による免税の手続等を指導するべきにもかかわらず、何らの注意及び指導を行うことなく消費税等に係る更正処分等をしたことは違法である旨主張する。しかしながら、申告納税制度の下では、税法に適合した納税義務の実現は、原則として納税者自らの判断と責任において行うものであり、原処分庁の注意及び指導の有無が、その者の納税義務に影響を及ぼすものではなく、原処分庁が請求人に対して注意及び指導をしなかったとしても、このことのみをもって各課税期間の消費税等の更正処分等が違法であるということはできない。したがって、請求人の主張は採用できない。(平15.06.17.札裁(所・諸)平14-18)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
金沢
裁決番号
平140011
裁決年月日
平成15年6月11日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件期限後申告は、本件調査担当職員に強要されたことにより行ったものであり無効であると主張する。しかしながら、原処分庁の調査記録によれば、本件調査担当職員が期限後申告書の提出を指導したことは認められるが、請求人が主張するような期限後申告の強要があったとする事実を認めることはできない。また、①請求人からは、その主張を裏付ける証拠の提出がないこと及び②一般に税務署長は、納税申告書を提出する義務があると認められる者が当該申告書を提出しなかった場合には、国税通則法第25条《決定》の規定に基づき、その調査したところにより、当該申告書に係る課税標準等及び税額等を決定する権限を有しているのであるから、本件調査担当職員が強要してまでその提出を求める必要もないと考えられることからも、本件調査担当職員が本件期限後申告を強要したとは認められない。したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平15.06.11.金裁(所)平14-11)

支部名
札幌
裁決番号
平140017
裁決年月日
平成15年5月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、国税通則法第23条第1項及び第2項に規定する更正の請求のできる期間を徒過した場合においても、同法第71条第1項第2号の規定により判決が確定した日から3年間更正の請求ができる旨主張する。しかしながら、同号の規定は、課税庁が納付すべき税額を減少させる更正又は賦課決定をすることができる期間を定めたものであって、納税者が更正の請求をすることができる期間の規定を排除して、直接に同号の規定により更正の請求をし得ることを法的に保証したものではないと解するのが相当である。したがって、請求人の主張は採用することができない。(平15.05.30.札裁(所)平14-17)

支部名
沖縄
裁決番号
平140012
裁決年月日
平成15年5月29日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100204080
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/8処分の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、請求人らの父親である甲が、A社は係る出資持分を平成5年中に譲渡したとして本件更正処分をしているが、当該出資持分については、平成6年3月10日付の有価証券取引書が作成されていること及び当審判所の調査したところから、平成6年中に譲渡されたものと認められる。したがって、本件更正処分は課税原因のないところに課税をした違法なものであり、その全部を取り消すべきであるから、これに伴い重加算税の賦課決定処分もその全部を取り消すべきである。(平15.05.29.沖裁(所)平14-12)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
平140028
裁決年月日
平成15年5月29日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が前回調査において認定又は指導したことには一貫性、継続性、信頼性が要求されるところ、それを一方的に破棄し、原処分を行ったことは税務行政にとって著しく信頼性、信義性を欠くもので、行政理念を逸脱したものである旨主張する。ところで、租税法規に適合する課税処分については、法の一般原理である信義誠実の原則により課税処分を違法なものとして取り消すことができる場合があるとしても、法律による行政の原理なかんずく租税法律主義の原則が貫かれるべき租税法律関係においては、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお当該課税処分に係る課税を免れしめて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情が存する場合に、初めて適用の是非を考えるべきものである。そして、特別の事情が存するかどうかの判断に当たっては、少なくとも、①税務官庁が納税者に対して信頼の対象となる公的見解を表示したことにより、②納税者がその表示を信頼し、その信頼に基づいて行動したところ、のちにその表示に反する課税処分が行われ、③そのために納税者が経済的不利益を受けることになったものであるかどうか、④納税者が税務官庁の表示を信頼し、その信頼に基づいて行動したことについて納税者の責めに帰すべき事由がないかどうかという点の考慮は不可欠のものであるというべきであると解されている。(平15.05.29.高裁(法)平14-28)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平140103
裁決年月日
平成15年5月27日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、「受取配当等の益金不算入に関する明細書」において「受取配当等の金額」欄に、誤って受取配当金に係る源泉所得税を記載してしまったため、申告に係る所得金額及び法人税額(以下「所得金額等」という。)が過大となっているから、請求人が行った更正の請求に基づき所得金額等を減額する更正処分をすべきである旨主張するが、法人税法第23条第5項は、益金不算入とされる受取配当等の金額は、当該金額として記載された金額を限度とする旨規定しており、請求人の申告に係る所得金額等が、実際の受取配当等の金額により益金不算入額を計算したとした場合の所得金額等に比して多くなっているとしても、このことをもって、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する「課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと」又は「当該計算に誤りがあったこと」に該当するとはいえないのであるから、更正をすべき理由がない旨の通知処分は適法である。(平15.05.27.関裁(法)平14-103)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平140104
裁決年月日
平成15年5月27日
裁決結果
棄却
争点番号
100204120
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/12更正の効力
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件不起訴処分は、有罪の確定判決と同じ効力を有し、課税処分は無効となることから、国税通則法第23条第2項第1号に規定する課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実が当該計算の基礎としたところと異なることが確定したときに該当するものである旨主張する。しかしながら、所得税の更正処分等の適法性は裁判所で維持されており、また、本件不起訴処分によって、所得税の更正処分等が無効となる訳でないことも勿論である。したがって、請求人の主張には理由がない。(平15.05.27.関裁(所)平14-104)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平140104
裁決年月日
平成15年5月27日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、国税通則法第23条第2項第1号の「判決」に、民事事件の判決又は刑事事件の判決の区別はありえず、本件不起訴処分は国税通則法第23条第2項第1号のかっこ書に規定する「判決と同一の効力を有する和解その他の行為」に該当することから、本件更正の請求は、同規定に基づく更正の請求をなし得る場合に該当する旨主張する。しかしながら、本件不起訴処分の通知は、刑事訴訟法第260条の規定に基づき、検察官が、告訴人である請求人に対して公訴を提起しない旨を通知したものに過ぎず、本件更正処分は国税通則法第23条第2項第1号に規定する「その申告、更正又は決定に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実に関する訴えについての判決(判決と同一の効力を有する和解その他の行為を含む。)」に当たらないことは明白である。(平15.05.27.関裁(所)平14-104)

支部名
名古屋
裁決番号
平140059
裁決年月日
平成15年5月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100201020
争点
2国税の納付義務の確定/1通則/1納税義務の確定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、受注量の大幅な減少などによる経営難の状況の中で、当面の事業資金を捻出するために、取締役会の決議に基づいて、既に支給済みの役員報酬を請求人の事業年度開始の1月に遡及して減額したことに伴い、支給した役員報酬に関する源泉所得税を再計算し直し、減少した源泉所得税を当該決議以降に発生する納付すべき税額に充てる処理をしたものであり、正当な手続を経た処理である旨主張する。しかしながら、当該決議をした取締役会の開催日は、いずれも請求人が役員報酬を現実に金銭を支給した後であり、請求人が支給した役員報酬に係る源泉所得税の納税義務は、役員報酬の支給日に成立し、成立と同時に特別の手続を要しないで自動的に確定しているのであるから、請求人が当該決議に基づいて、支払済みの役員報酬を減額しても、役員報酬から徴収すべき源泉所得税に何ら影響を及ぼすものでない。(平15.05.21.名裁(諸)平14-59)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平140061
裁決年月日
平成15年5月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁の担当職員の確定申告書を提出すれば源泉所得税の還付を受けることができるとの指導に基づき各年分の還付申告をしたにもかかわらず、原処分庁は確定申告により源泉所得税の還付を受けることはできないとして各年分の更正処分をしており、このような処分を認めることはできない旨主張する。しかしながら、請求人が原処分庁の担当職員の指導を信頼して各年分の還付申告をしたことは認められるが、各年分の更正処分は、請求人が確定申告により源泉所得税の還付を受けることはできないことからされたものであり、その結果、請求人は、法律の規定に従った正当な税額を負担することになったもので、経済的不利益を受けたとは認められず、仮に、各年分の更正処分を取り消した場合には、請求人のみが本来負担すべき正当な税額を免れ、かえって租税平等の原則に反する不当な結果を生ずることとなるから、請求人には納税者間の課税の公平という要請を犠牲にしてもなお請求人に対する課税を免れさせて、請求人の信頼を保護しなければ正義に反するという特別の事情があるとは認められない。したがって、各年分の更正処分は適法である。(平15.05.21.名裁(所・諸)平14-61)

支部名
広島
裁決番号
平140059
裁決年月日
平成15年5月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件修正申告書が原処分庁所属の職員による強要等により提出したものであるから無効であり、仮に無効でないとしても、請求人の課税標準額等が確定申告額と同額であるから、当該金額に減額更正すべきである旨主張する。しかしながら、修正申告の無効は更正の請求の事由には当たらず、また、納税者が更正の請求をする場合においては、自ら記載した申告内容に対して更正の請求をする納税者側において、その申告内容が真実に反するものであることを主張立証すべきであり、その主張立証がない限り、税務署長は、その納税者の提出した申告書に記載された所得金額等をそのまま正当なものとして納付すべき税額をその申告どおり確定すれば足りると解するのが相当であるところ、請求人の提出した帳簿等のみでは請求人の主張する課税標準等が正当であることを確認することはできないから、請求人の主張はいずれも採用することができない。(平15.05.19.広裁(所・諸)平14-59)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平140099
裁決年月日
平成15年5月15日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、過去の税務調査において、本件寄附金等に関する会計処理は容認されてきたのであるから、改めてこれを問題とすることは違法である旨主張するが、過去の税務調査において是正が求められなかったからといって、当該会計処理について、誤りであることが明らかになった段階で是正を求めることは何ら違法なものとはいえず、また、原処分庁が過去の税務調査において、積極的に本件寄附金に関する会計処理を容認するとした事実も認められないから、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平15.05.15.関裁(法・諸)平14-99)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
札幌
裁決番号
平140016
裁決年月日
平成15年5月9日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、調査担当職員が修正申告により納付すべき税額に対する加算税の割合を10%にする旨約束したから、真実の相続財産のリストを提出したにもかかわらず、原処分庁が重加算税の賦課決定処分をしたのは、信義則に反すると主張する。しかしながら、請求人が主張するような事実は認められず、請求人には信義則の法理の適用の是非を考慮すべき前提となる特別の事情が存在したとは認められないから、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平15.05.09.札裁(諸)平14-16)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
札幌
裁決番号
平140016
裁決年月日
平成15年5月9日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件修正申告書は修正申告に係る部分の相続財産の分配内容について、請求人には相談がないまま、調査担当職員が勝手に配分して作成されたものであり、請求人の意思に基づかないものである旨主張する。しかしながら、調査担当職員の答述、本件修正申告書を取りまとめた相続人の答述、その他の事実からすると、本件修正申告書は、請求人がその内容を確認の上、請求人の意思に基づいて提出されたと認めるのが相当である。(平15.05.09.札裁(諸)平14-16)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平140090
裁決年月日
平成15年4月18日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、調査担当職員から強要されたため本件修正申告書を提出したものであり、無効な修正申告であるから、これにより納付すべき税額を計算の基礎としてなされた原処分は違法である旨主張するが、調査担当職員が、請求人に対し、重加算税及び延滞税の説明をしたことは認められるものの、修正申告書を提出しない場合に何らかの処罰がある旨を伝えた事実は認められず、また、他に原処分庁が修正申告書の提出を強要したと認めるに足る証拠もないこと、請求人が、本件修正申告について更正の請求を行っていないことなどを併せ判断すれば、請求人は、本件調査の内容を理解した上で、本件修正申告書に署名、押印し、これを原処分庁に提出したものと解されるから、請求人の主張を採用することはできない。(平15.04.18.関裁(諸)平14-90)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
平140026
裁決年月日
平成15年4月9日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、増額の更正処分後の更正をすべき理由がない旨の通知処分について、当該増額の更正処分に対する審査請求において主張する税額が請求人の当初申告額を下回るから、当該通知処分を取り消すべきであると主張する。しかしながら、本件審査請求に係る増額の更正処分は適法であり、請求人の納付すべき税額は当初申告額を下回ることにならないから更正をすべき理由がない旨の通知処分は適法である。(平15.04.09.高裁(諸)平14-26)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
平140025
裁決年月日
平成15年3月25日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁の担当職員の指導を受けて本件確定申告書を提出したにもかかわらず、本件確定申告書に添付した書類では本件繰入金の使途が明らかでないとして還付を受けられなかったのは、原処分の指導誤りによるものである旨主張する。しかしながら、請求人は、確定申告書の提出に当たり、事実関係を具体的かつ正確に摘示した上で、原処分庁の担当職員に相談したものでなく、原処分庁の行った指導は照会に対する一般的な回答にとどまるものであったと認められるから、請求人が、本件確定申告書に添付した書類によって本件繰入金の使途を特定できるものと理解したとしても、そのことが担当職員の指導に基因しているということはできず、請求人の主張は採用できない。(平15.03.25.仙裁(諸)平14-25)

支部名
東京
裁決番号
平140210
裁決年月日
平成15年3月24日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、同じ買主に同時に譲渡された請求人所有不動産と請求人の代表者らの共有する不動産の売買金額の按分に誤りがあり、買主の承諾を得て、請求人所有不動産の売買金額が減額されたことから、訂正前の売買金額に基づいて計算された所得金額は過大である旨主張する。しかしながら、各売買契約は訂正前の金額で適法に成立し、売買代金の決済、物件の引渡しも完了しており、買主は、自ら保管する契約書を訂正せず、売買代金の変更に伴う売買代金の精算も行っていないこと、また、請求人の代表者以外の共有者は、契約書に訂正印を押しておらず、訂正前の売買金額により所得税の申告を行っていることからみて、買主及び請求人の代表者以外の共有者に売買金額を変更する意思があったとは認められず、代表者が買主に依頼して、単に、請求人及び代表者が保管する契約書の売買金額欄の数字を訂正したにすぎないから、請求人所有不動産の売買金額が減額された事実は認められない。(平15.03.24.東裁(法)平14-210)

支部名
関東信越
裁決番号
平140080
裁決年月日
平成15年3月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、国税局所属の徴収担当職員(以下「徴収担当職員」という。)が本件土地を売却しても税金はかからないと回答した旨主張する。しかしながら、請求人からは、それを裏付ける具体的な証拠の提出はなく、かつ、徴収担当職員の回答日や回答者などについての具体的な主張もないところ、当審判所の調査によっても、徴収担当職員が「税金はかからない。」旨発言した事実は認められないから、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平15.03.14.関裁(所)平14-80)

支部名
福岡
裁決番号
平140018
裁決年月日
平成15年3月12日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 更正をすべき理由がない旨の通知処分を対象とした審査請求において、請求人は、当審判所に対し、請求人の主張する所得金額を裏付ける帳簿書類を提出したが、申告した内容に過誤があることを理由に更正の請求をする場合には、納税者において申告内容が真実に反するものであることの主張、立証をすべきであるところ、請求人の提出した資料は、請求人の主張する事業所得の金額が真実の所得金額であることを証明するものとしては不十分であるといわざるを得ず、他にそのことを認めるに足りる証拠はないから、請求人の主張には理由がない。(平15.03.12.福裁(所)平14-18)

支部名
名古屋
裁決番号
平140040
裁決年月日
平成15年2月28日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、税務相談官の回答に基づいて本件譲渡資産を譲渡し、原処分庁担当職員の指導に基づいて本件確定申告書を作成したものであるから、本件更正処分は信義則に反し、違法、不当である旨主張する。しかしながら、税務相談官が行った回答等は課税当局の公式見解を表明するものとは認められないこと、本件更正処分により、本来負担すべき税額を負担することになったものにすぎないことから、このような場合において請求人のみが正当な納税義務を過少にしてその不足税額を免れることになれば、租税平等の原則に反する不当な結果を招くことになる。したがって、請求人に納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお、本件更正処分に係る課税を免れしめて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情があるとは認められず、本件更正処分を違法、不当とするような信義則違反があったとは認められない。(平15.02.28.名裁(所)平14-40)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平140076
裁決年月日
平成15年2月27日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204160
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/16租税法律主義
事例集登載頁
裁決事例集No.65・190ページ

要旨

○ 請求人は、本件交換は国の事業に協力するために犠牲を払ったのであるからこれらの事情を考慮すべきである旨主張する。しかしながら、譲渡所得の課税の趣旨は、資産を所有していた間に生じた値上がりによる増加益の清算にあり、また、租税法規に定められた事由以外の事情によって租税の減免をすることは許されない。そして、本件交換においては、請求人主張の事情を考慮して租税の減免等を行うことができる旨定めた所得税法その他法令の規定はないことから、請求人の主張は採用できない。(平15.02.27.関裁(所)平14-76)

支部名
札幌
裁決番号
平140010
裁決年月日
平成15年2月24日
裁決結果
棄却
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 同族会社である請求人は、請求人と請求人の元取締役である個人を当事者として作成した本件公正証書が、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決と同一の効を有する和解その他の行為」に該当する旨主張する。しかしながら、本件公正証書は、請求人と請求人の元取締役の間で保険金の真正な受取人を巡って紛争が生じ、これを解決するために作成されたものとは認められず、また、この件について裁判所が関与した事実も認められないことから、同号に規定する「判決と同一の効力を有する和解その他の行為」には該当しない。(平15.02.24.札裁(法)平14-10)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
平140021
裁決年月日
平成15年2月24日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁には調査時に課税理由を説明する義務があるにもかかわらず、何ら具体的な説明がなされていないから、本件更正処分を取り消すべきであると主張する。しかしながら、原処分庁が更正処分等を行うに当たり、課税理由を説明しなければならない旨及び更正処分等について説明義務がある旨を定めた法令上の規定はないことから、請求人の主張には理由がない。(平15.02.24.高裁(所)平14-21)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
平140021
裁決年月日
平成15年2月24日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁の調査担当者が当初、所得税法第64条第2項に規定する特例が認められる旨説明したにもかかわらず、調査途中から当該特例は認められないと変更し、更正処分を行ったことは信義則に反する旨主張する。しかしながら、税務調査における指導等は、その時点で把握された事実関係に基づき、その範囲内で一応の判断を示すものにすぎないものであり、また、当審判所の調査の結果によれば、請求人が主張するような見解等を調査担当者が示した事実は認められず、原処分関係資料によっても、請求人が主張するような事実関係を証する証拠資料は、見当たらないことから、信義則の法理を適用する余地はない。(平15.02.24.高裁(所)平14-21)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
平140020
裁決年月日
平成15年2月20日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、岩石採取後の災害防止費用の支出に備えるため、特定金銭信託契約を結び、当該契約に基づく積立金を保険料勘定で損金経理しているが、当該経理処理は前回調査の担当職員の指導に従ったものであるから、当該積立金を租税特別措置法第55条の6に規定する特定災害防止準備金として損金の額に算入することが認めるべきであると主張する。しかしながら、税務職員の誤指導を原因に、適法性の要請に優先して納税者の利益を保護することが正義、衡平の見地から真にやむを得ないとして課税処分を取り消す場合があるとしても、本件においては、請求人が主張する前回調査の担当職員の指導は法令の適用を誤解したものと認められるところ、更正処分は法文上明らかに適用要件を欠いたものに対して行われた適正な課税処分であり、請求人に格別の不利益を与えたものでないことから、仮に前回調査の担当職員の指導に従ったものであるとしても、適法性の要請に優先してまで請求人の利益を保護することが正義、衡平の見地から真にやむを得ない場合に当たるとは認められず、請求人の主張には理由がない。(平15.02.20.高裁(法)平14-20)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平140071
裁決年月日
平成15年2月20日
裁決結果
棄却
争点番号
100204041
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/1更正権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集No.65・851ページ

要旨

○ 請求人は、本件取引の事実関係に関連した訴訟の判決が確定するまで、原処分庁は、当該取引に係る更正処分をすべきでない旨主張する。しかしながら、課税庁と取引先との間で、本件取引に係る事実関係を争点とした訴訟が係属中であるとしても、それをもって請求人に対する課税ができなくなるとする実定法上の根拠はない上、上記訴訟は、当該取引の主体が誰であるかを主な争点とするものであり、本件取引が輸出取引であるか否かという事件の争点とは直接関係しないものであるから、当該訴訟が、請求人に対する更正処分に何ら影響を及ぼさないものであることは明らかであるので請求人の主張には理由がない。(平15.02.20.関裁(諸)平14-71)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平140073
裁決年月日
平成15年2月20日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集No.65・1ページ

要旨

○ 請求人は、本件修正申告(書)が、原処分庁職員に強要されて提出したものであり、請求人の意思に基づかない無効なものであるから、それに続く差押処分は違法として取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、当審判所の調査によると、原処分当職員の強要により本件各修正申告書を提出した事実は認められず、自ら当該修正申告書に署名、押印して、それを提出したと認めるのが相当であり、また、これに反するような証拠も認められない。したがって、本件修正申告は有効に確定していることから、当該修正申告の無効を理由として、本件差押処分の取消しを求める請求人の主張には理由がない。(平15.02.20.関裁(諸)平14-73)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
平140021
裁決年月日
平成15年2月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が本件賦課決定処分に係る通知書に不動文字で記載されている「この処分の理由」欄を削除し、本件賦課決定処分の理由を記載していなかったのは違法である旨主張する。しかしながら、国税通則法上、加算税の賦課決定通知書に処分の理由を記載すべきことを定めた規定はなく、当該通知書に処分の理由欄が設けられているとしても、単に納税者の便宜上設けているに過ぎないものとみるのが相当である。したがって、請求人の主張するような事実があったとしても、本件賦課決定処分の効力に影響を及ぼすものではなく、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平15.02.19.仙裁(所)平14-21)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平140167
裁決年月日
平成15年2月13日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集No.65・414ページ

要旨

○ 請求人は、外国法人に対するロイヤリティーの支払について、源泉徴収をしていなかったのは、前回の調査において、請求人が源泉徴収の要否を調査担当職員に尋ねたところ、同職員が源泉徴収を要しないと回答したためであり、その回答に従った請求人に源泉徴収の義務はない旨主張する。しかしながら、審判所の調査の結果によれば、同職員は、請求人にそのような回答した記憶はない旨答述し、調査関係資料からも同職員が回答をしたことは確認できず、また、請求人からも確認できる証拠資料の提出もないので、請求人の主張には理由がない。(平15.02.13.東裁(法・諸)平14-167)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平140049
裁決年月日
平成15年2月5日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、関連会社の税務調査の際の誤った指導、あるいは電話での問い合わせに対する税務職員の指導及び本件更正処分等を受けるまで本則課税で消費税等の申告をしているにもかかわらず何の指摘も受けていないという経過から、消費税等について本則課税で申告したのであり、原処分は信義誠実の原則に反する旨主張する。しかしながら、税務職員の指導に誤りは認められず、また、権限等のある者の公式の見解の表示とは認められないし、むしろ、本件課税期間の消費税等の確定申告に先立って、原処分庁の消費税の担当職員に対して簡易課税用の申告書の用紙が送付された理由をただした際に、請求人は簡易課税により申告しなければならない旨の適切な指導を受けており、さらに、請求人の誤った申告に対して、原処分庁が何ら指摘をしていなかったからといって、そのことで請求人の誤った申告が正当化されるものではない。そうすると、原処分に関して信義誠実の原則を適用しなければならない特段の事情は認められないから、信義誠実の原則の適用を認めるべきであるとの請求人の主張は採用できない。(平15.02.05.大裁(諸)平14-49)

支部名
名古屋
裁決番号
平140029
裁決年月日
平成15年1月31日
裁決結果
棄却
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、控訴人に機械(以下「本件機械」という。)を賃貸していた(以下「本件賃貸借取引」という。)ところ、被控訴人が控訴人らに対して提起した本件機械等の引渡し等請求事件において、請求人が利害関係人となった訴訟上の和解(以下「本件和解」という。)が成立したが、請求人が取得した本件機械の賃貸料収入と請求人が本件機械を購入することとなったその対価との合計2,000万円を控訴人らが被控訴人に支払う解決金の財源として提供し、請求人が控訴人らの連帯保証人となることに合意して本件和解に応じたのであるから、本件和解により本件機械の所有権が請求人に移転され、本件和解以前には請求人にその所有権がないこととなり、本件賃貸借取引は無効となったのであり、本件和解は国税通則法第23条第2項第1号に規定する課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実に関する訴えについての判決に該当し、本件機械の賃貸借収入の減額を求める本件更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、本件和解の内容は、和解期日における本件機械の所有権が控訴人らにあることを確認するにとどまり、本件和解以前における本件機械の所有権の帰属及び本件賃貸借取引の有効性等について何ら確認するものではないこと、和解調書に記載されていない事項については民事訴訟法第267条に規定する確定判決と同一の効力を認めることはできないことから、本件和解は、従前の権利関係等にさかのぼって異動を来すものではないと認められ、国税通則法第23条第2項第1号に規定する課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実に関する訴えについての判決には該当しない。(平15.01.31.名裁(法・諸)平14-29)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平140157
裁決年月日
平成15年1月31日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、修正申告書は調査担当職員の強要により提出させられたものであるから、当該修正申告は、請求人の申告意思を欠いており無効である旨主張する。しかしながら、請求人が主張する強要というのは、延滞税の額が増えること及び差押えを受けるかもしれないこととする金銭的・精神的圧迫であるというものであるところ、このことは延滞税の支払及び差押えは法的期限内に納付できない場合にとられる法的措置を教示したものにすぎない。また、請求人は、本件修正申告書の提出日前に、代物弁済により譲渡所得が生じる旨の説明を受けると共に追加税額の教示を受けていること及び請求人は、一旦帰宅して、その後に修正申告書を提出しており、この間に修正申告書の内容を3日間検討する期間があったことが認められる。したがって、これらのことからすると、調査担当職員の強要により本件修正申告書の提出がされたものであるとは認められない。(平15.01.31.東裁(所)平14-157)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平140055
裁決年月日
平成15年1月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、確定申告後に所得税法第64条に規定する事実が生じた場合には、同法152条が当該事実の生じた日の翌日から2か月以内に限って、国税通則法第23条第1項による更正の請求をすることができる旨規定しているところ、本件更正の請求がその期限を徒過してなされたものであるから、適法な更正の請求ではない旨主張する。しかしながら、いわゆる後発的事由による更正の請求を規定する国税通則法第23条第2項は、同条第1項の期限内であれば同項による更正の請求が認められる旨規定していることからすると、同様に後発的事由を規定する所得税法第152条の場合も、国税通則法第23条第1項の期限内、すなわち法定申告期限から1年以内であれば、同項による更正の請求が認められると解されるので、請求人の主張のとおり本件更正の請求は、期限内の適法な更正の請求である。(平15.01.30.関裁(所)平14-55)

支部名
広島
裁決番号
平140038
裁決年月日
平成15年1月20日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、相続により承継した保証債務について、相続税の申告後に債権者との間でなした裁判上の和解により、履行すべきこととなったことから、当該債務を相続財産から控除すべきであるとしてなした更正の請求が認められるべきである旨主張する。しかしながら、保証債務を被相続人の債務として控除できる場合において、相続税の課税価格に算入すべき価額として、相続財産から控除されるべき債務の額は、被相続人の保証債務に係る負担分のみであって(なお、他の連帯保証人が相続開始時に弁済不能の状態にあった場合には、控除されるべき債務の額が増加することはあり得るが、本件訴訟でその点が争われたわけでも、本件和解によりこの点が確定されたわけでもない。)、現実に誰が債権者に対し、履行するかという点は相続税の計算基礎事実に影響を及ぼすものではなく、本件訴訟で他の連帯保証人との負担分が争われたわけでも、本件和解によりこの点が確定されたわけでもない。また、主たる債務者であるA社が、弁済不能の状態にあったという点が、本件訴訟で争われたわけでも、本件和解によりこの点が確定されたわけでもないから、本件和解は、相続税の計算基礎事実を変更させたものとはいえない。したがって、更正すべき理由がない旨の通知処分は適法である。(平15.01.20.広裁(諸)平14-38)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平140026
裁決年月日
平成15年1月16日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、平成4年分の土地の譲渡について、請求人と徴収担当職員との対応で保証債務を履行するために資産の譲渡があった場合の譲渡所得の特例(本件特例)の適用が認められており、かつ、本件土地の譲渡が同年分の土地の譲渡と同じ状況下であるにもかかわらず、原処分庁が本件特例を適用できないとして本件更正処分を行ったことは、信義則に反するものである旨主張する。しかしながら、徴収担当職員は、本件特例の適用等に係る事務を担当するものではない上、同職員が請求人に対して本件特例の適用について具体的な指導を行った事実は認められず、同職員は請求人から課税関係に係る説明を求められたとしても、一般的な説明をしたにとどまるものと認められることからすると、請求人に対して信頼の対象となるべき公的見解を表明したことにはならないから、本件更正処分が信義則に反する違法、不当な処分であるとはいえない。また、平成4年分の譲渡所得に係る調査において、関係会社の求償権の行使不可能額について本件特例の適用が認められているとしても、これはあくまでも平成4年分の譲渡所得に係る調査の検討結果に基づくものにすぎず、平成10年分の譲渡所得の金額の計算に当たり、当該年分に属する譲渡に係る事実関係とこれに租税法規を適用した結果、是正が必要である場合には、原処分庁がこれを是正することは当然の責務であることはいうまでもないから、本件更正処分が違法、不当な処分であるとはいえない。したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平15.01.16.名裁(所)平14-26)

支部名
東京
裁決番号
平140144
裁決年月日
平成15年1月16日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、必要経費が収入金額以上にかかったため、事業所得の金額は零円であり、更正の請求には理由があるから、更正をすべき理由がない旨の通知処分を取り消すべきである旨主張する。しかしながら、更正の請求をする場合には、更正の請求をしようとする者が、申告した内容が事実に反することにつき、主張立証すべきであると解されるところ、請求人は、更正請求の調査の際に、本件更正の請求を正当とする証拠資料等を一切提示せず、また、当審判所に対しても、証拠資料等を一切提出しなかった。したがって、請求人は、本件更正の請求が正当であることを立証しているとは認められないことから、請求人の主張は採用することはできず、原処分は適法である。(平15.01.16.東裁(所)平14-144)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
平140016
裁決年月日
平成15年1月10日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、各年分の所得税の確定申告に際し、土地の貸付けに係る収入を不動産所得と山林所得に区分して申告したのは、役場税務課職員の指導に基づいて行なったものであり、原処分庁がその指導をほごにして、本件更正処分を行ったことは、信義誠実の原則に違反する旨主張する。しかしながら、請求人は、各年分の所得税の確定申告において、土地の貸付けに係る収入を不動産所得と山林所得に区分して申告している事実はなく、そもそも役場税務課職員の指導に従って申告をしていたとは認められないのであるから、この点に関する請求人の主張は、その基礎とされている事実の有無について検討するまでもなく、本件更正処分の取消しを求める理由としては不相当である。(平15.01.10.仙裁(所)平14-16)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
平140016
裁決年月日
平成15年1月10日
裁決結果
棄却
争点番号
100204041
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/1更正権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が誤った指導を長期間意図的に放置しながら、突然3年間さかのぼって本件更正処分を行ったことは、経済的予見可能性を不安におとしめることになり、基本的人権を侵害する徴税権の濫用である旨主張する。しかしながら、請求人が各年分の不動産所得の収入金額として申告した金額に過少申告の事実が認められたことから、国税通則法第24条及び同法第70条第1項の規定に基づき本件更正処分を行ったのもであり、本件更正処分は誤った申告を是正しただけで、請求人に税法上の不利益を与えるものではなく、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平15.01.10.仙裁(所)平14-16)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
札幌
裁決番号
平140005
裁決年月日
平成14年12月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が理事長を務めていた社会福祉法人が補助金等を市に返還したことが、所得税法第152条の後発的事由に該当する旨主張するが、請求人が雑所得として修正申告をした金額の基礎となった事実は、請求人が建設会社に当該社会福祉法人の施設建設を水増し契約により請負わせ、工事代金の一部を請求人の借入金の返済としたことであるから、同法施行令第274条1号及び2号のいずれの要件にも該当せず、更正をすべき理由がない旨の通知処分は適法である。(平14.12.19.札裁(所)平14-5)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
札幌
裁決番号
平140005
裁決年月日
平成14年12月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の所得税の修正申告書について、請求人に重大な誤認があり、また、的確な自己判断の喪失等の特殊事情があった中で提出されたもので無効である旨主張するが、本件修正申告書は、請求人の判断と責任において提出されたものであり、客観的に明白かつ重大な錯誤が存在したとは認めることができない。(平14.12.19.札裁(所)平14-5)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平140051
裁決年月日
平成14年12月19日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件修正申告書は、調査担当職員の強引な指導により、同職員が作成した修正申告書に止むなく署名、押印して提出したものであって、自らの意思に基づくものではないから無効である旨主張する。しかしながら、調査担当職員が、請求人に対し本件調査の結果判明した売上計上漏れ金額及び事業所得の金額等を説明した上で、本件修正申告書の提出をしょうようした事実は認められるものの、その際、同職員に本件修正申告書への署名、押印又は提出に関して強引な指導があったかどうかについては、請求人は、その主張を裏付ける証拠資料を提出せず、当審判所の調査によってもこれを認めるに足りる証拠はない。むしろ、①請求人は、調査担当職員から原処分庁において本件調査結果等についての説明を受け、その内容に沿った金額で修正申告書を提出することに同意していたこと、及び②請求人は、修正申告用紙に記載された事業所得の金額及び申告納税額等を確認した上で、これに住所及び氏名等を記載し、押印していることからすれば、本件修正申告書は、請求人自身の判断と責任において任意に提出されたものと認めるのが相当である。したがって、請求人の主張には理由がない。(平14.12.19.関裁(所)平14-51)

支部名
東京
裁決番号
平140126
裁決年月日
平成14年12月13日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁は、期限後申告及び修正申告をしょうようするに当たって、①ストックオプションの行使に係る所得の所得区分について争われている訴訟事件があることを説明しなかったこと、②しょうように応じた場合には、以後、納付すべき税額の減額を求めることはできなくなることを説明しなかったこと等を理由として、当該しょうようには、請求人がストックオプションの行使に係る所得の所得区分について不服申立てをすることを不可能にした不当があるから、当該しょうように応じて提出した期限後申告書及び修正申告書は無効である旨主張する。しかしながら、請求人は、原処分庁からストックオプションの行使に係る所得について数回にわたって説明を受けていることが認められ、また、当該しょうようが、原処分庁において、請求人がストックオプションの行使に係る所得の所得区分について不服申立てをすることを不可能とする意図をもって行われた事実は認められないから、請求人において、当該各申告書を提出したことについて、客観的に重大かつ明白な錯誤があったとは認められず、請求人の主張には理由がない。(平14.12.13.東裁(所)平14-126)

支部名
沖縄
裁決番号
平140002
裁決年月日
平成14年12月5日
裁決結果
棄却
争点番号
100204080
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/8処分の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件国庫補助金を益金の額に算入しなかった法人税の確定申告書は錯誤により作成、提出された無効なものであり、請求人に申告の是正をさせるべきであったから、是正させることなく行った更正処分は違法である旨主張する。しかしながら、請求人が本件国庫補助金を益金の額に算入しなかったことは、その経理処理について税理士からの助言はあったものの、最終的には請求人の判断に基づいて行われたもので、請求人の法令解釈の誤りによるものであると認められ、また、錯誤を理由とする申告のやり直しを認めなければ請求人の正当な利益が著るしく損われる特段の事情があるともいえないから、請求人の主張には理由がなく、更正処分は適法である。(平14.12.05.沖裁(法)平14-2)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平140104
裁決年月日
平成14年12月3日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件更正処分の対象とされた取引については、取引名義人により確定申告等がされており、原処分庁もこれらの確定申告書を収受するなどして正当なものとして取扱ってきたのであるから、当該取引を名義人以外の取引と認定した本件更正処分は信義誠実の原則に反する旨主張する。しかしながら、信義誠実の原則の適用に当たっては、特別の事情がある場合にかぎりこの法理の適用を認めるべきであり、当該特別の事情が存するかどうかの判断は、課税当局の公的見解の表示があったことを前提としていると解されており、確定申告書を課税庁が受理したことは課税当局の公的見解の表示に該当するとは認められないから、請求人の主張には理由がない。(平14.12.03.東裁(所)平14-104)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
平140007
裁決年月日
平成14年12月2日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集No.64・017ページ

要旨

○ 請求人は、簡易課税制度を適用した平成10年課税期間に係る本件更正処分につき、原処分庁の総務課職員は本則課税である旨回答していたこと、本則課税により行った平成8年課税期間及び平成10年課税期間の確定申告に基づいて還付を行っていることなど、原処分庁が、公的見解を表示し、この当該公的見解を信じて申告したものであるから、当該公的見解に反する本件更正処分は信義則に反する旨主張する。しかしながら、①請求人は、「消費税課税事業者届出書」及び「消費税簡易課税制度選択届出書」を原処分庁に提出し、その後、「消費税簡易課税制度選択不適用届出書」は提出しておらず、原処分庁が請求人に対して電話で回答した事実は確認できず、③請求人には、原処分庁からの回答があったという証拠はなく、④原処分庁は、請求人の消費税の申告方式が簡易課税であることを看過して、消費税法第52条第1項の規定に従って還付したものであるが、当該還付は事実行為であり、それをもって、当該申告書の記載内容が適正であると認める旨の公的見解を表示したものとは認められないため、本件更正処分は信達則に反しない。(平14.12.02.福裁(諸)平14-7)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平140029
裁決年月日
平成14年11月29日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁からの和解を前提としてなされた債務保証認定損の提案に従って、実在しない金銭消費貸借に係る借用書及び領収証を作成し、それを修正申告において所得金額から減算したものであるから、当該債務保証認定損を認めないとして行った更正処分は信義誠実の原則に反する旨主張するが、当審判所の調査によれば、原処分庁が請求人の主張する和解案を提示したという事実は認められず、また、本件において、課税の公平を犠牲にしてまで納税者たる請求人の利益を保護すべき特段の事情があるものとは認められないため、請求人の主張には理由がない。(平14.11.29.広裁(法)平14-29)

支部名
東京
裁決番号
平140102ほか 1件
裁決年月日
平成14年11月29日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、本件遺産分割事件の審判は本件不動産の売却代金の配分を決定したものであり、本件不動産の相続割合を決定したものではないから、国税通則法第23条第2項第1号の規定に該当しない旨主張するが、本件譲渡の時期において、本件不動産の本件各相続人の持分は本件遺産分割協議書の相続分で成立していたところ、本件遺産分割事件の審判により本件不動産の持分を法定相続分とする決定がなされたことから、本件遺産分割事件は、本件各相続人の相続分の変更を決定したものと解するのが相当である。また、本件遺産分割事件の第一の問題は本件譲渡代金の多寡であると解され、本件遺産分割事件の決定は、請求人に帰属するとした売却代金について、その一部が他に帰属するとして、その売却代金の減額を決定したものであり、同号に規定する更正の請求と認めるのが相当であるから、本件通知処分はその全部を取り消すべきである。(平14.11.29.東裁(所)平14-102)

支部名
東京
裁決番号
平140077
裁決年月日
平成14年10月31日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、土地及び建物の譲渡に係る譲渡所得の金額の計算上、建物建築後の土盛り費用、塀の設置費用及び公共下水道の受益者負担金等を取得費又は譲渡に要した費用の額として控除すべきである旨主張する。しかしながら、本件は、請求人の修正申告により確定した譲渡所得の金額が経費の算入もれにより過大であったとしてなされた更正の請求に基づくものであることからすれば、請求人はその修正申告が真実に反するものであることを、合理的に裏付ける程度の立証をしなければならないものと解されるところ、本件各経費を認定するに足りる証拠が提出されず、また当審判所の調査によってもその存否が確認できないことから請求人の主張する経費は、これを存在しないものとして扱うほかないというべきである。(平14.10.31.東裁(所)平14-77)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平140030
裁決年月日
平成14年10月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁は請求人が保存する事業に係る売上金額及び必要経費の額を記載したノート及び領収書を十分調査していない旨主張し、当審判所に①各年分の売上げや必要経費を記載したと思われるノートの写し及び②各年分の必要経費と思われる領収書等を提出した。しかしながら、請求人が提出したノート及び領収書を検討すると、①ノートからは、請求人が主張する事業所得の金額が確認できないこと、②ノートには請求日も支払日も記載がなく、支払の事実を確認することができないこと、③工事原価に対応する売上げが計上されていないもの及び工事原価が重複して計上されているものがあり、その記載内容に誤りがあること、④工事原価に係る請求書等が提出されていないため、工事原価がいずれの売上げに対応するものか確認することができないことなど、ノートの記載内容は、不正確で信ぴょう性に欠けることが認められる。また、①提出された領収書等は全体の一部に過ぎず、その支払の事実を確認できないこと及び②支払先の氏名や金額のみを記入したメモでは、支払の事実を確認することができず、事業との関連性が明らかにならないことが認められる。そうすると、請求人の提出した書類は、事業所得の金額の正当性を証明するに充分ではない上、請求人は、補足資料等の提出や説明をせず、当審判所において、請求人がノートに基づいて算出したと主張する事業所得の金額が正当であることを確認することができないから、この点に関する請求人の主張は採用できない。(平14.10.30.大裁(所)平14-30)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平140030
裁決年月日
平成14年10月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、調査担当職員が何ら本件各修正申告書の内容を説明しないで、白地の修正申告書に無理やり署名押印させ、調査担当職員自身がその場で勝手に金額等を記載したものであり、請求人を強要して提出させたものである旨主張する。しかしながら、①原処分庁は、請求人に対し、延べ4日間にわたって調査額を説明していること、②帳簿に記載のない必要経費があるという請求人の申し出を取り入れた修正申告書が作成されていることが認められる。また、調査担当職員(A)は、請求人が本件修正申告書を提出する際、特に興奮した様子もなく、白地の修正申告書に署名押印を強要した覚えはない旨申述し、調査担当職員(B)は、請求人の申し出を取り入れて必要経費を算定した上で、修正申告をしょうようしたところ、請求人が納得したことから、事務室内の担当部門職員と一緒に本件修正申告書の金額を記入し、それを請求人に示して説明したところ、請求人が署名押印した旨答述しているが、これら調査担当職員の申述及び答述は、相互に見ても、また、担当部門職員らの答述内容とも、①本件各修正申告をしょうようするに至った経緯、②本件各修正申告の金額欄の記載状況、③本件各修正申告に係る所得金額及び納付税額の説明状況等において一致している上、本件各修正申告書の筆跡からも、裏付けられており、信用できる。さらに、請求人自身、調査担当職員から調査額及び納付税額の説明を受けたことを自認し、当日その控えを受領していることを答述している。そうすると、本件修正申告書は、調査担当職員から説明された調査結果に納得した後に、調査担当職員と担当部門職員らによって金額が記入され、それを示されて調査担当職員から再度調査内容の説明を受けた請求人が、署名押印したことによって作成されたものであり、請求人は、本件各修正申告書に記載された内容を十分理解し、納得した上、自らの意思に基づき本件各修正申告書を提出したことが推認される。(平14.10.30.大裁(所)平14-30)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平140018
裁決年月日
平成14年10月9日
裁決結果
棄却
争点番号
100204045
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/4差押え等権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、公売の遅滞により発生した本件滞納国税について督促をすることは徴収権の濫用であるから、本件督促処分は違法である旨主張するが、公売の期限について定めた法令上の規定は存せず、また、公売が、通常、その対象となった財産の権利関係に異動を生じせしめるものであることにかんがみれば、原処分庁が、本件相続に係る係争の結果いかんによっては、相続財産の帰属又は相続税額等に変動を来す可能性があると判断して、請求人らの財産の公売を見合わせていたとしても、これを不相当ということはできないから、本件督促処分が、請求人らの主張するような徴収権の濫用によりなされたものとは認められない。(平14.10.09.関裁(諸)平14-18)

支部名
大阪
裁決番号
平140024
裁決年月日
平成14年10月4日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、租税特別措置法第68条の3の2(以下「本件規定」という。)第1項に該当する同族会社であるから、本件規定の適用を求める更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第1項に規定する更正の請求ができる場合とは、納税申告書の提出により確定している納付すべき税額が過大であり、かつ当該過大であることが課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったことに基づいている場合をいうものであるから、本件規定のように、所定の書類添付など一定の手続等を条件に所得金額又は税額を減免すべきものとされているものについて、本件規定を適用しないで申告したこと自体は何ら法律の規定に反するものではないことから、当該手続等をしなかった者が、後日、その特例の適用を求めるため更正の請求をすることはできないと解すべきである。(平14.10.04.大裁(法)平14-24)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平140019
裁決年月日
平成14年10月2日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集No.64・001ページ

要旨

○ 請求人は、申告に当たり、本件農地は賃借権の負担がない自用地であるとの事実を前提としたが、本件判決によって、本件農地に第三者の賃借権の時効取得が認定されたことにより、本件相続開始日において本件農地に賃借権の負担があったという異なる事実が確定したことになる(民法第144条)から、国税通則法第23条第2項第1号が適用されるべきである旨主張するところ、課税上、民法第144条の規定は適用されないため、本判決により、と申告の基礎としたところと異なる事実が確定したことにはならないが、本件判決によって、本件相続開始時において、本件農地にその賃借権に係る取得時効が完成していたという申告の基礎としたところと異なる事実が確定したといえるため、この意味において、国税通則法第23条第2項第1号に該当するということができる。(平14.10.02.大裁(諸)平14-19)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
平140005
裁決年月日
平成14年9月25日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、被相続人の相続財産として本件各土地の3分の2の持分を申告すべきところを誤って、本件各土地の全部を相続財産として申告したことについて、原処分庁にこの事情を説明して課税の取消しを申し出たことを本件更正の請求の適法性の判断において考慮すべきである旨主張する。ところで、申告納税方式においては、申告によって納付すべき税額が確定し、その申告に過誤があるときは、国税通則法第23条第1項の規定により、法定申告期限から1年以内に更正の請求をすることによってのみ、当初の申告の是正を求めることができ、適法な更正の請求の手続を経ていない場合は、申告書の記載内容の過誤が客観的に明白かつ重大な錯誤に基づくもので、法所定の方法以外にその是正を許さなければ納税者の利益を著しく害すると認められるような特段の事情が認められない限り、その是正はできないのであるから、本件において、請求人らは特段の事情を主張することもなく、また、適法な更正の請求の手続を経ていない以上、申告の過誤の是正ができないとしてもやむを得ないので、この点に関する請求人らの主張は採用できない。(平14.09.25.高裁(諸)平14-5)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平140019
裁決年月日
平成14年9月25日
裁決結果
棄却
争点番号
100203070
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件更正の請求において、課税標準及び税額を確定申告額に戻し、改めて調査をして、所得税法第155条第2項の規定に基づいて更正通知書に更正の理由を附記して更正するように求めたにもかかわらず、原処分ではこの請求内容に係る説示は全く示していないこと、また、原処分に附記された理由は納税申告書に修正申告書が含まれないという誤った法理であることから、原処分は違法である旨主張する。しかしながら、更正をすべき理由がない旨の通知処分に理由を附記することは法律上要求されておらず、また、原処分に係る通知書に附記された理由には、請求人が主張するような記載はなく、当初申告額への更正をすべき理由がない旨記載されており、請求人の主張は採用できない。(平14.09.25.広裁(所)平14-19)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平140019
裁決年月日
平成14年9月25日
裁決結果
棄却
争点番号
100203060
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/6請求手続
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分は国税通則法第23条第4項に規定する調査が不作為となっている違法処分である旨主張するが、更正の請求の調査手続において、納税者から申告内容が真実に反するとの具体的な主張、立証がない限り、税務署長は納税者の真実の所得金額等まで調査・確定することを要せず、納税者の提出した申告書に記載された所得金額等をそのまま正当なものとして、納付すべき税額をその申告どおり確定すれば足りると解するのが相当であるところ、請求人は何ら具体的な主張、立証をせず、一方、調査担当者は、請求人の帳簿等を調査している事実が認められることから、請求人の主張には理由がない。(平14.09.25.広裁(所)平14-19)

支部名
東京
裁決番号
平140046
裁決年月日
平成14年9月20日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、確定申告書に記載した給与所得の金額及び分離長期譲渡所得の金額はいずれも発生しておらず、請求人が誤って申告したものであり、また、確定申告をした後に所得がないことを知ったということが後発的事由であるから、更正の請求を認めるべきである旨主張する。しかしながら、本件更正の請求は、国税通則法第23条第1項に規定する更正の請求のできる期限を経過した後にされた不適法なものであり、また、請求人が主張する事由は同条第2項及び同法施行令第6条第1項に規定するいずれの事由にも該当せず、他に更正の請求をすることができる場合にも該当しないから、本件更正の請求に対する更正をすべき理由がない旨の通知処分は適法である。(平14.09.20.東裁(所)平14-46)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
平140004
裁決年月日
平成14年9月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、担当統括官の修正申告のしょうように基づき提出に応じたが、本件特例の適用について否定も肯定もせず、いきなり更正処分が行なわれ騙されたようで釈然としない旨及び何の説明もなく本件適用を容認するような雰囲気を作り修正申告書等を受理したのであるから、原処分庁の誤指導である旨主張する。しかしながら、担当統括官は請求人に対し、当初から同意を証する書類の添付がないため本件特例の適用は認められない旨の指導を行っており、請求人からの本件特例適用の申し出に対してそれを認める旨の表示をしたとの事実は認められないので、原処分の手続等に違法・不当な点は認められず、請求人の主張には理由がない。(平14.09.19.高裁(諸)平14-4)

支部名
東京
裁決番号
平140027
裁決年月日
平成14年8月23日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正をすべき理由がない旨の本件通知処分の取消しを求めているが、本件更正の請求は期限を経過した後になされているから不適法なものである。なお、本件確定申告は、租税特別措置法第8条の6第1項の規定を適用した適法な申告にほかならず、また、その計算に誤りがあるとは認められず、少額配当所得の金額を含めずに確定申告をしていたことを理由として更正の請求をすることはできない。(平14.08.23.東裁(所)平14-27)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平140013
裁決年月日
平成14年8月9日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁の調査担当職員が、請求人の夫が所有する割引債券の開示を執ように迫り、これを拒むと訴えるなどと威嚇をし、基本的人権を侵害されたと主張するが、当審判所の調査によれば、請求人が主張する基本的人権を侵害するような行為があったとは認められない。また、仮に調査手続に違法な点が存在した場合であっても、そのことだけで直ちに当該処分を取り消さなければならない暇疵があるとはいえず、その違法の内容、程度等諸般の事情を総合して瑕疵の有無を判断すべきと解されるところ、請求人の主張の内容、程度に照らすと、到底原処分を取り消さなければならない暇疵があったとは認められない。(平14.08.09.大裁(諸)平14-13)

支部名
東京
裁決番号
平140018
裁決年月日
平成14年8月2日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、前回の調査において、調査担当職員が関係書類を見て請求人から説明を受けたにもかかわらず、調理師に支払った対価(以下「本件対価」という。)が源泉所得税の対象になる旨の指摘を行わなかったので、原処分庁が請求人の会計処理を認めてくれたものと信じ、その後も源泉徴収を行わなかったところ、原処分庁は、その請求人の信頼を裏切って納税告知処分を行ったので、信義則に反する旨主張する。しかしながら、調査担当者が、請求人に対して、本件対価が源泉所得税の対象になる旨の指摘をしなかったからといって、そのことが税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる見解を示したとは認められないから、請求人の主張には理由がない。(平14.08.02.東裁(諸)平14-18)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平140011
裁決年月日
平成14年7月25日
裁決結果
棄却
争点番号
100201030
争点
2国税の納付義務の確定/1通則/2納付すべき税額の確定方式
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件申告書を税理士が作成した時点で「納付すべき税額」は確定しており、その税額を法定申告期限内に納付している旨主張するが、申告納税方式を採用する租税においては、納税申告が課税標準及び税額を確定させる重要な意義を有するものであり(国税通則法第16条第1項)、納税申告に当たっては納税申告書を法定申告期限までに提出することが要求されていること(同法第17条第1項)、申告義務の履行である納税申告書の提出と納税義務の履行である租税の納付とは別個の手続であること、租税の納付があった場合に納税申告があった場合と同視すべきとする法令の規定はないことから、納付すべき税額を法定申告期限内に納付したからといって、期限内に申告したことにはならない。(平14.07.25.大裁(諸)平14-11)

支部名
東京
裁決番号
平130283
裁決年月日
平成14年6月28日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が税務相談時に従前の請求人の消費税に関する届出書の提出状況を調べることもなく、還付請求できる旨回答したこと等、原処分庁に不適切な対応があった旨主張する。しかしながら、請求人が主張する内容の税務相談の行われた事実は認められず、また、税務当局が行う税務相談は、専ら行政サービスの一環として行われるもので、具体的な課税処分とはかかわりがなく、将来の課税処分を拘束するものではないことからすれば、仮に請求人の主張のとおり相談が行われていたとしても、そのことが本件更正処分を違法とする理由となるものではないから、請求人の主張には理由がない。(平14. 6.28東裁(諸)平13-283)

支部名
東京
裁決番号
平130289
裁決年月日
平成14年6月28日
裁決結果
棄却
争点番号
100205010
争点
2国税の納付義務の確定/5賦課課税方式による国税の確定手続/1賦課決定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ (1)請求人は、本件賦課決定取消処分には、裁判における判決と同様のいわゆる一事不再理の効果が生じるので、いったん取り消した当初賦課決定処分と同じ内容で行った本件各賦課決定処分は無効である旨主張するが、税法には一事不再理の原則の介入する余地はないと解されるから、請求人の主張には理由がない。(2)請求人は、本件各賦課決定処分のとおり是正した一連の行為は、原処分庁の都合のよい処分を再度行うための行為であり、請求人に不利になることを知りながら行ったことは職権濫用である旨主張するが、原処分庁が、本件賦課決定取消処分をした後に本件各賦課決定処分をしたのは、手続上の瑕庇を是正し課税の公平を図るためであり、これらの一連の手続に違法な点はないと認められるから、請求人の主張には理由がない。(平14. 6.28東裁(諸)平13-289)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
平130031
裁決年月日
平成14年6月27日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集No.63・674ページ

要旨

○ 請求人は、消費税法第60条第4項の規定の適用につき、本件繰入金については、更正の請求書に添付した予算書等によりその使途を明らかにすることができ、本件繰入金の金額が課税仕入れ等に係る特定収入となるから、本件申告書において、本件繰入金の一部を使途不特定の特定収入としていたことは本件繰入金の使途の特定を誤ったものであり、原処分庁は本件更正の請求を認めるべきである旨主張する。しかしながら、本件申告書及び本件更正の請求書に添付された書類は、(1)本件課税期間の請求人の支出が、課税仕入れに係る支払対価の額に係る支出とそれ以外のものに係る支出に区分されていないものであること及び(2)その財源が国庫補助金及び本件繰入金並びに町債に区分されておらずこれらの収入の使途が特定されていないものであることから、消費税法施行令第75条第1項第6号イ及びロに規定する本件収入の使途を明らかにした文書並びに消費税基本通達16−2−2に定める本件収入の使途を明らかにした文書には該当しないと認められるので、請求人の主張には理由がない。したがって、更正の理由がないとした本件通知処分は、適法である。(平14. 6.27仙裁(諸)平13-31)裁決事例集NO63・674ページ

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
平130044
裁決年月日
平成14年6月27日
裁決結果
棄却
争点番号
100203990
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、修正申告の基となった仕入金額には、Aらの仕入れに係るものが含まれている旨主張する。しかしながら、請求人は、当審判所に対して帳簿書類等は現存しない旨答述し、帳簿書類等を提出せず、また、Aらの仕入れが請求人とは全く無関係であるとの証拠資料も提出しないことから、請求人は、自らの主張する更正の請求額が正当であることの立証を果たしているとは認められない。なお、Aらは、これらの仕入れは自分のものであるとして修正申告等をしているが、当該修正申告書等の内容を証する帳簿書類等が存在しない以上、当審判所においては、Aらが修正申告等をしたことをもって、更正の請求額が正当であると認めることはできない。(平14. 6.27福裁(所・諸)平13-44)

支部名
金沢
裁決番号
平130028ほか 1件
裁決年月日
平成14年6月26日
裁決結果
棄却
争点番号
100203060
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/6請求手続
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人の行った更正の請求は、国税通則法第23条第3項に規定する、「更正の請求書にはその請求に係る更正後の課税標準等又は税額等を記載しなければならない」旨の要件を欠いた不適法なものであるから、更正をすべき理由がない旨の本件通知処分は適法である。(平14. 6.26金裁(諸)平13-28)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
熊本
裁決番号
平130028
裁決年月日
平成14年6月17日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204041
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/1更正権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が更正処分の理由附記の不備を指摘され当該処分を取り消し、再度更正処分を行ったことは更正権限の濫用である旨主張するが、税務署長は適切な課税の実現を確保するため、更正処分の瑕疵を発見したときは、不当に納税者の負担を重くするなどの特別の意図を持ってなされるものでない限り、これを取り消して新たな更正処分をなし得ると解するのが相当であり、また、その更正処分の時期については、更正処分をなし得る法定期限内である限り、原更正処分に対する異議申立て又は審査請求が継続している段階であってもこれをなすことが許されると解するのが相当であるところ、原処分は更正処分をなし得る法定期限内に行われており、当初の更正処分と重複するものではなく、また、請求人に不当な負担を与えたものでもないことから、課税の公平の見地からみて原処分庁の権限の行使として許されるべきものであると認められ、請求人の主張には理由がない。(平14. 6.17熊裁(法)平13-28)

支部名
東京
裁決番号
平130269
裁決年月日
平成14年6月17日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、同人名義で提出された確定申告は、第三者であるAが国税還付金の詐欺を目的に提出したものであり無効であるから、当該確定申告に対する更正処分等も無効である旨主張する。しかしながら、請求人は、(1)Aから、申告書の提出の説明を受けて積極的に預金口座を作成していること、(2)作成した預金通帳と届出印をAに渡していること及び(3)還付通知書をAに郵送していることなどから、Aが請求人名義の確定申告書を作成・提出することを容認していたと認められる。(平14. 6.17東裁(所)平13-269)

支部名
大阪
裁決番号
平130101
裁決年月日
平成14年6月12日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、租税特別措置法第37条の2第2項に規定する修正申告書が、同条の2第4項の規定により期限内申告書とみなされることから、当該修正申告書の提出期限から1年以内であれば、国税通則法第23条第1項に基づく更正の請求ができる旨主張する。しかしながら、本件更正の請求の理由とするところは、所得税法第64条第2項に規定する保証債務の履行に伴う求償権の行使不能の事実が確定申告期限後に生じたとするものであり、租税特別措置法第37条の2第2項の規定に基づく修正申告において買換資産の取得価額等に誤りがあったことを理由とするものではないから、同条の2第4項で準用する同法第33条の5第3項の適用はない。したがって、本件更正の請求は期限を徒過してなされた不適法なものである。(平14. 6.12大裁(所)平13-101)

支部名
東京
裁決番号
平130265
裁決年月日
平成14年6月10日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件更正の請求に対する更正をすべき理由がない旨の本件通知処分は違法である旨主張する。しかしながら、本件更正の請求は、国税通則法第23条第1項に規定する更正の請求をすることができる期限の経過後になされており、他の更正の請求をすることができるととする規定に該当するとも認められず不適法なものであって、本件通知処分に違法はない。(平14. 6.10東裁(諸)平13-265)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平130083
裁決年月日
平成14年5月29日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集No.63・45ページ

要旨

○ 請求人は、各課税期間に係る消費税等の修正申告は白紙の申告書用紙に署名捺印をして関与税理士に手渡したもので、原処分調査担当者と関与税理士が勝手に記入して提出されたものであり、請求人に何の説明もなかったことから違法・不当な修正申告であり、当該修正申告に基づいてされた原処分は違法であると主張するとともに、各課税期間に係る消費税等の加算税の賦課決定処分は、賦課決定通知書に賦課理由及び賦課決定内容が記載されておらず、賦課理由等も説明もされていない違法・不当な処分である旨主張する。しかしながら、原処分調査担当者は、各課税期間の修正申告の提出に当たって請求人の納税地において、関与税理士立会のうえで請求人に面接し、原処分の基礎となった修正内容について十分説明をしており、請求人はその説明に納得のうえで修正申告を提出していることが認められる。また、各課税期間に係る消費税等の加算税の賦課決定通知書に賦課理由及び賦課明細内容を記載しなければならない旨を定めた法令の規定はない。さらに、加算税の賦課決定に当たり納税者にその処分理由及び根拠について説明をしなければならない旨を定めた法令の規定もないことから、請求人の主張にはいずれも理由がない。(平14. 5.29名裁(諸)平13-83)裁決事例集NO63・45ページ

支部名
名古屋
裁決番号
平130081
裁決年月日
平成14年5月27日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、譲渡損失の金額が計上漏れであるとして、国税通則法第23条第1項に規定する更正の請求の期限の経過後にした更正の請求に対して、原処分庁がした更正の理由がない旨の通知処分について原処分庁が異議調査の過程で譲渡損失の金額が計上漏れであることを確認しているのであるから、同法第24条及び同法第70条第2項第1号の規定により、減額更正すべきである旨主張する。しかしながら、(1)国税通則法第24条は職権により課税標準等又は税額等を変更する権能を課税庁に与えたものであって、納税者が更正処分を求める申請権を有すると解するべきでないこと、(2)同法第70条第2項第1号の規定は、課税庁が納付すべき税額を減少させる更正又は賦課決定をすることのできる期間を定めたものであって、納税者が直接に当該規定の適用を請求し得ることを法的に保障したものではないと解されることから、原処分庁が更正を義務付けられるものではないとするのが相当であり、請求人の主張は採用することはできない。(平14. 5.27名裁(所)平13-81)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
平130040
裁決年月日
平成14年4月24日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集No.63・171ページ

要旨

○ 請求人らは、本件賃貸物件の貸付状況について、過去二度の調査の際と何ら変化がなく、過去の調査では容認された事項について今回否認されたことは承服できない旨主張する。しかしながら、当時の調査を担当した職員が当時の管理料相当額についてそれを正当と認めたとする事実は認められず、また、原処分庁が過去の調査の際に所得税第157条第1項の規定に係る更正処分をしなかったことと、本件各年分において同条の規定が適用されるか否かは全く別問題であるので、過去の調査に管理料相当額について適否を指摘しなかったことをもって、本件更正処分を違法ということはできない。(平14. 4.24高裁(所)平13-40)裁決事例集NO63・171ページ

支部名
大阪
裁決番号
平130079
裁決年月日
平成14年4月12日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、「本件建物は請求人に帰属しない。」とする本件判決が、国税通則法第23条第2項第1号に規定する判決に該当する旨主張する。しかしながら、本件訴訟において、被告である請求人は口頭弁論期日に出頭せず、原告の主張事実に対しても「すべて認める」との認否を記載した答弁書を提出したのみで、当事者として当然なすべき攻撃防御の手段を行使せず、また、本件訴訟の提起に至る経緯をも併せ勘案すると、本件判決は、原告の相続税の納税猶予の期限の確定を免れるための当事者間の馴れ合いによる訴訟によって取得されたものと認められ、その実質において客観的、合理的根拠を欠くものと認められる。したがって、本件判決は、その確定判決として有する効力のいかんにかかわらず、国税通則法第23条第2項第1号に規定する判決には該当しない。(平14. 4.12大裁(法)平13-79)

支部名
東京
裁決番号
平130219
裁決年月日
平成14年4月11日
裁決結果
棄却
争点番号
100203060
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/6請求手続
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、土地の取得に当たり、売主に支払った購入代金の一部を売主から返還されたが、実際の返還金額より過大に修正申告をしたのは、売主にだまされ脅されたためであるとして、本件更正の請求には理由がある旨主張する。しかしながら、所得金額を過大に申告したとして更正の請求をする場合には、更正の請求をしようとする者が、申告内容につき真実に反するものであることを立証すべきであるところ、請求人の提出資料等によっても修正申告の内容が真実の反するものであると認められないから、本件更正の請求には理由がないとした本件通知処分は適法である。(平14. 4.11東裁(法)平13-219)

支部名
大阪
裁決番号
平130075
裁決年月日
平成14年4月10日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の代表者であった者(以下「原告」という。)から譲渡されたとして申告した本件建物につき、原告から提起された所有権確認訴訟(以下「本件訴訟」)という。)において、「本件建物の所有権は原告にある」旨確認した本件判決が、本件建物の請求人への譲渡の事実はなかった旨を確認したものであるとして、国税通則法第23条第2項第1号に規定する判決に該当する旨主張する。しかしながら、本件訴訟において、被告である請求人は原告の主張事実に対して「不知」との認否を行うのみで、当事者として当然なすべき攻撃防御の手段を行使せず、また、本件訴訟の提起に至る経緯をも併せ勘案すると、本件判決は、原告の相続税の納税猶予の期限の確定を免れるための当事者間の馴れ合いによる訴訟によって取得されたものと認められ、その確定判決として有する効力のいかんにかかわらず、その実質において客観的、合理的根拠を欠くものとして、同号に規定する判決には該当しない。(平14. 4.10大裁(法)平13-75)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
平130030ほか 2件
裁決年月日
平成14年4月8日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件漁業協力金等の仮受金処理の方法は原処分庁の承認を受けて20年以上も継続していたことから、それを否定して行われた本件更正処分は禁反言の法理に違反する旨主張する。ところで、租税法規に適合する課税処分について、法の一般原則である信義誠実の原則あるいは禁反言の原則により課税処分を違法なものとして取り消すことができる場合があるとしても、租税法律主義が貫かれるべき租税法律関係においては、租税法規の適用における納税者の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお当該課税処分に係る課税を免れしめて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情が存する場合に、初めて適用の是非を考えるべきものである。そして、特別の事情が存するかどうかの判断に当たっては、少なくとも、(1)税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したことにより、(2)納税者がその表示を信頼しその信頼に基づいて行動したところ、後にその表示に反する課税処分が行われ、(3)そのために納税者が経済的不利益を受けることになったものであるかどうか、(4)納税者が税務官庁の表示を信頼しその信頼に基づいて行動したことについて納税者の責めに帰すべき事由がないかどうかという点の考慮は不可欠のものであるというべきである。しかしながら、原処分庁が請求人に対し漁業協力金等の仮受金処理を認めるとの見解を示した事実を認めるに足る証拠はないから、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平14. 4. 8.高裁(法)平13-30)

支部名
金沢
裁決番号
平130021
裁決年月日
平成14年4月2日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件土地の売買契約の無効確認請求訴訟の判決内容にあるとおり、平成元年分の所得税に係る譲渡所得の基因となった本件土地の売買からは一切の経済的利益を得ていないことを理由に更正の請求が認められるべきである旨主張するが、更正の請求は、(1)平成元年分の所得税の法定申告期限から1年以上経過して提出されていること、(2)当該判決は、本件土地の売買契約は有効に成立している旨判示していることから、請求人の平成元年分の所得税の確定申告に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎としたところと異なることとなるものではないこと、(3)課税庁において請求人が申告した平成元年分の譲渡所得を他の者に帰属するとして当該他の者に更正等をした事実もないこと、(4)本件土地の売買契約が解除等された事実もないこと、(5)その他更正の請求を適法と認めるに足る証拠がないことから、更正の請求は国税通則法第23条の適用要件を欠く不適法なものである。(平14. 4. 2.金裁(所)平13-21)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平130054
裁決年月日
平成14年3月29日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100204990
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/18その他
事例集登載頁
裁決事例集№63・11ページ

要旨

○ 原処分庁は、決定処分は国税通則法第25条の規定に基づき行ったものである旨主張するが、国税通則法第25条によれば、税務署長は納税申告書を提出する義務があると認められる者が当該申告書を提出しなかった場合には、当該申告書に係る課税標準等及び税額等を決定する旨規定されている。また、所得税法第121条によれば、その年中に支払を受けるべき給与等の金額が2000万円以下である給与所得を有する居住者で、一の給与等の支払者から給与等の支払を受け、かつ、当該給与等の全部について所得税法第183条又は所得税法第190条の規定による所得税を徴収された又はされるべき場合は、所得税法等120条第1項に規定された申告書を提出することを要しない旨規定されていることから、請求人は、所得税法第121条に規定された確定申告を要しない場合に該当し、通則法第25条に規定された納税申告書を提出する義務があると認められる者に該当しないこととなり、同法同条を根拠とする決定処分はできないので原処分は取り消すのが相当である。(平14. 3.29名裁(所・諸)平13-54)裁決事例集NO63・11ページ

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平130054
裁決年月日
平成14年3月29日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集№63・11ページ

要旨

○ 請求人は、原処分のなされた原因は、本件確定申告において相談担当職員が適切な指導を行わなかったことにあるにもかかわらず、本件確定申告後2年以上経過してから更正処分を行ったことは違法である旨主張するが、申告納税制度の下では、税法に適合した納税義務の実現は、納税者自らの判断と責任において行われるべきものであり、また、確定申告期における納税相談は、納税者の提示する資料や説明の範囲内において、所得金額の計算や確定申告書の記載方法などの指導と助言を行うもので、いわゆる申告納税についての行政サービスであるから、たとえ相談担当職員の指導誤りがあったとしても、申告納税制度の下では納税者にも自己の確定申告について注意義務が存することから、このことのみをもって、請求人は救済に値すべき不利益を受けたものとは直ちにいえず、逆に申告内容に誤りがあることを是認したとすれば、本来納付すべき正当な納税額を免れた結果となり、租税平等の原則に反することとなる。そして、更正処分は、請求人の住宅取得等特別控除がその適用要件を具備しないことから、国税通則法第70条第1項に規定された期間内に同法第24条の規定に基づき行われた適法な処分と認められる。(平14. 3.29名裁(所・諸)平13-54)裁決事例集NO63・11ページ

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平130072
裁決年月日
平成14年3月27日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件各修正申告書及び本件各期限後申告書は、調査担当職員から、推計により算定した所得金額等に基づき申告書を提出するよう強要され、提出したものであり無効である旨主張する。しかしながら、調査担当職員は、当審判所に対して、本件各修正申告書及び本件各期限後申告書は、調査結果について説明し、請求人自ら署名押印し提出したものであり、本件申述書及び本件各修正申告書等の提出を強要した事実はない旨答述するところ、国税通則法第24条((更正))の規定によれば、税務署長は調査結果に基づき職権で更正し得るのであるから、調査担当職員が強要をしてまでも修正申告等に応じるよう求める必要性は存しない。また、請求人は、本件各修正申告書及び本件各期限後申告書に自署押印の上、原処分庁に提出していることから、上記調査担当職員の答述の信ぴょう性を否定することはできず、他に強要の事実を認めるに足る証拠はない。(平14. 3.27関裁(所・諸)平13-72)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
平130030
裁決年月日
平成14年3月25日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件期限後申告書は、錯誤その他の理由により提出したもので無効である旨主張する。しかしながら、国税通則法第25条の規定によれば、税務署長は調査結果に基づき職権で税額等を決定しうるのであるから、(1)調査担当職員が請求人に対する脅迫あるいは詐欺行為によってあえて本件期限後申告書を提出させなければならない必要性は認められないこと、(2)請求人は、調査担当職員に対して期限後申告書の提出に応じる態度を示した事実が認められること、(3)調査担当職員は、脅迫等の事実はない旨答述していること、(4)他に脅迫等の事実を認めるに足りる証拠は認められないことに照らすと、これらの点に関する請求人の主張には理由がない。(平14. 3.25福裁(諸)平13-30)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平130187
裁決年月日
平成14年3月13日
裁決結果
棄却
争点番号
100204990
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/18その他
事例集登載頁
裁決事例集No.63・1ページ

要旨

○ 請求人は、法人税申告書別表一(一)の翌期繰越欠損金欄の金額は、更正処分の対象となる純損失等の金額であるから、たとえ誤って記載された金額であっても、更正の除斥期間が経過するまでに更正されていなければ、翌期繰越欠損金として確定し、翌期以降の事業年度において前期から繰り越された欠損金額として控除できるものである旨主張する。しかしながら、更正処分の対象となる純損失等の金額とは、法人税の場合、その事業年度以前の法人税申告書別表一(一)の欠損金額欄に記載された金額のうち、法人税法の規定により翌事業年度以後の事業年度分の所得の計算上順次繰り越して控除できる金額であり、その金額は法人税申告書別表一(一)の翌期繰越欠損金欄の記載金額に影響されるものではないから、誤って記載された金額を基に控除することはできず、請求人の主張には理由がない。なお、法人税法57条によれば、繰越控除の対象となる青色欠損金額を法人税申告書に記載することは、その適用要件とされておらず、当該金額は、各事業年度の正当な欠損金額を基として算定されるものであり、法人税申告書別表一(一)の翌期繰越欠損金欄の記載金額は、以後の所得計算の便宜のためのものに過ぎないと認められるから、その記載誤りによる過大な繰越欠損金額を損金の額に算入した事業年度において更正すれば足りることとなる。東裁(法)平13-187)裁決事例集NO63・1ページ

支部名
広島
裁決番号
平130031
裁決年月日
平成14年3月12日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、修正申告書は錯誤により提出したもので無効であり、確定申告額が正しいとして、更正をすべき理由がない旨の通知処分は違法である旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条の規定の趣旨等によれば、自ら計上記載した申告内容について更正の請求をする納税者側においてその内容内容が真実に反するものであることを主張立証すべきであり、その主張立証がない限り、税務署長は、その納税者の提出した申告書に記載された所得金額等をそのまま正当なものとして納付すべき税額をその申告どおり確定すれば足りると解するのが相である。そして、請求人は、更正の請求額を正当とする、具体的な主張立証をしていないから、本件修正申告書に記載さた課税標準等を是正すべき理由は認められない。なお、修正申告の無効を理由として権利救済を求めるには、国税通則法の規定に基づく審査請求によらず、訴訟により是正を求めるべきものであり、国税通則法の枠内で本件修正申告の無効を理由として権利救済を求めるとする請求人の主張は採用できない。(平14. 3.12広裁(所)平13-31)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平130184
裁決年月日
平成14年3月12日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、期限後申告書を提出していないのであるから、この提出を基にしてなされた本件賦課決定処分は違法である旨主張する。しかしながら、請求人は、申告書に住所及び氏名を記載して押印をしており、原処分庁も、この申告書に文書収受印を押して期限後申告書として扱っているのであるから、請求人は期限後申告書を提出したと認められるのであり、また、国税通則法第66条第1項に規定する正当な理由があるとは認められないから、本件賦課決定処分は適法である。(平14. 3.12東裁(所)平13-184)

支部名
大阪
裁決番号
平130058
裁決年月日
平成14年3月11日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 本件更正の請求は、国税通則法第23条第1項の規定に基づく請求であると認められ、法定申告期限から1年以内になさなければならないが、その期間経過後に行われたものであるから、不適法なものといわざるを得ない。(平14. 3.11大裁(諸)平13-58)

支部名
大阪
裁決番号
平130055
裁決年月日
平成14年3月6日
裁決結果
棄却
争点番号
100202030
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/3期限内申告
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、所得税の確定申告書が入った封筒を法定申告期限当日に投かんし郵送しており、期限内に提出しているから、封筒に表示された通信日付印の日が法定申告期限の翌日であることをもって期限後申告書としてなされた無申告加算税の賦課決定処分は違法である旨主張する。しかしながら、本件では、法定申告期限当日に投かんされた郵便物をその当月に取り集めることができなかった特段の事情は存在しないから、国税通則法第22条の規定により、通信日付印により表示された日に本件申告書が提出されたものとみなされ、また、同法第66条第1項に規定する「正当な理由」にも該当しないので、同条第3項の規定に基づく本件賦課決定処分は適法である。(平14. 3. 6.大裁(所)平13-55)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平130026
裁決年月日
平成14年2月26日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集No.63・160ページ

要旨

○ 請求人は、原処分庁が十分な調査、審理を行わず本件処分を行った旨主張する。しかしながら、国税通則法第24条((更正))に規定する調査とは、課税標準額又は税額等を認定するに至る一連の判断過程の一切を意味し、課税庁の証拠資料の収集、証拠の評価あるいは経験則を通じての要件事実の認定、租税法その他の法令の解釈を経て更正処分に至るまでの思考、判断を含む包括的な概念であり、そして、この調査の方法、時期などその具体的な手続については、何ら規定されておらず、その点では、課税庁に広範な裁量権が認められており、課税庁が内部において既に収集した資料を検討して正当な課税標準を認定することも、その裁量権の範囲内であり、本条に規定する調査に含まれると解するのが相当である。これを本件についてみると、原処分庁職員は、雑損失の金額の適否について、申告書等を検討するとともに、請求人に対しても質問検査を実施して、雑損失の金額の適否を認定していることが認められるから、本件更正処分が調査に基づかないで行われたものであるとすることはできない。(平14. 2.26広裁(所)平13-26)裁決事例集NO63・160ページ

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平130054
裁決年月日
平成14年2月25日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁の本件申告案内に応じて提出した本件確定申告書が、その後約4年を経過した後に取り消され、本件決定処分等が行われたことは違法である旨主張するが、この点、原処分庁は、本件土地の譲渡の事実を把握して、請求人に対して本件申告案内を送付しているが、本件申告案内は請求人の所得の内容を確定させる性質を有するものではなく原処分関係資料及び当審判所の調査によれば、原処分庁は、本件申告案内を送付した後の調査によって、請求人が本件土地を取得した原因は、A合名会社の清算に伴う残余財産の一部の分配であり、当該事実に基づき提出義務があると把握し、その旨の申告を請求人に対してしょうようしたにもかかわらず、請求人から申告書の提出がなかったことから、平成6年分の所得税の法定申告期限である平成7年3月15日から5年を経過する日以前である平成12年3月6日付で本件決定処分を行ったものであると認められる。そうすると、原処分に至る経緯に違法な手続等は認められない。したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平14. 2.25関裁(所・諸)平13-54)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
平130018
裁決年月日
平成14年2月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、所得税の申告の際に税務職員が今後発生する問題はないと言ったにもかかわらず、更正処分を行うことは違法である旨主張するが、所得税の確定申告は納税者が自己の判断とその責任において行うべき、いわゆる私人の公法行為であるから、本件のように税務職員の指導により確定申告書を提出したからといって、後日新たな課税要件事実が判明した場合においては、原処分庁が当該課税要件事実に沿った課税ができないというものではない。(平14. 2.21高裁(所・諸)平13-18)

支部名
東京
裁決番号
平130149
裁決年月日
平成14年2月8日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件還付申付書の還付金額が過大となったのは、税務署の職員の誤った説明を原因とするものであって、誤った説明があったことを理解してもらうために、あえて説明通りに作成した本件還付申告書を提出したのであるから、原処分は、信義則に反し違法である旨主張する。しかしながら、請求人が当該税務署で相談した事実は確認できず、仮に、この事実があったとしても、請求人は税務署に相談した後に、税務相談室に相談し、当該税務署の職員の説明が誤りであったことを確認しているのであって、あえて当該税務署の職員の説明どおりの誤った申告書を提出することなく、当初から正当に計算した申告書を提出していれば本件賦課決定処分をされることはなかったのであるから、信義則の原則を適用すべき特別の事情があるとは認められない。(平14. 2. 8.東裁(諸)平13-149)

支部名
東京
裁決番号
平130129
裁決年月日
平成14年1月24日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、判決により、贈与証書に記載された財産が当該贈与証書に記載された日に贈与があったとされ、相続財産ではないことが確定したので、当該判決は国税通則法第23条第2項第1号に当該するから、更正の請求は認められるべきである旨主張するが、(1)当該判決は贈与を原因とする所有権移転登記手続をすることのみを命じたものであること、(2)当該贈与証書は相続開始日前に作成されたものであり、請求人らは当初申告の際贈与証書に記載された財産の大部分を相続財産から除外して申告していることからすれば、相続開始日においてその存在を認識していると認められることから、申告時には予想し得なかった事態が後発的に生じたものとは言い難く、課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実に関する訴えには該当しないから、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」には当たらない。(平14. 1.24東裁(諸)平13-129)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平130037
裁決年月日
平成14年1月23日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、遺産を換価したことによる譲渡所得の申告は、原処分庁の職員の指導に基づいて行ったものであり、その際、各人への譲渡代金の分配が確定した時点で、過大となった税金は還付請求すれば戻るとの指導も併せて受けたため、それを信じて本件更正請求をしたにもかかわらず、これを認めないのは納税者の信頼を裏切るものであり、信義誠実の原則に基づき本件更正請求を処理すべきである旨主張する。しかしながら、請求人が譲渡所得の申告に際し、原処分庁の職員に相談の上確定申告書を提出している事実は認められるが、その際、原処分庁の職員が、税金は分配が確定した時点で還付請求すれば戻るとの指導ないし助言をした事実までは確認できない。また、請求人には、納税者間の課税の公平という要請を犠牲にしてもなお請求人に対する課税を免れさせて、請求人の信頼を保護しなければ正義に反するという特段の事情があるとは認められず、信義誠実の原則に基づき本件更生請求を処理すべきことは相当でないと認められる。(平14. 1.23名裁(所)平13-37)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平130037ほか 1件
裁決年月日
平成14年1月23日
裁決結果
棄却
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、遺言執行者が換価した土地の譲渡所得について、当該土地の登記簿上の持分に従って申告したが、本件相続登記は、遺言執行者が相続人の同意もなく独断で行ってものであって適正なものとは認められず、遺産分割が確定していない不確定な状況での申告であったところ、その後、調停の成立により各人への分配金が確定したものであるから、確定した金額を基に譲渡所得を計算すべきであり、過大となった税金の還付を求める更正の請求を認めるべきである旨主張する。しかしながら、本件相続登記には誤りは認められず、譲渡所得の申告は適正に行われている。また、申告後の本件調停は、遺言執行者からの申し立てにより、共同相続人間で遺産の範囲及びその帰属について合意したもので、新たな権利関係を確定させたものと認めるのが相当であり、譲渡時における請求人持分が民法上の相続分であるとの事実までさかのぼって変更するものではなく、国税通則法第23条第2項に規定する更正の請求ができる場合に該当せず、原処分庁が行った更正の請求に対する更正をすべき理由がない旨の通知処分は適法である。(平14. 1.23名裁(所)平13-37)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平130038
裁決年月日
平成14年1月23日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、遺言を換価したことによる譲渡所得の申告は、原処分庁の職員の指導に基づいて行ったものであり、その際、各人への譲渡代金の分配が確定した時点で、過大となった税金は還付請求すれば戻るとの指導も併せて受けたため、それを信じて本件更正請求をしたものであり、本件更正請求に基づいた処理をすべきである旨主張する。しかしながら、請求人が譲渡所得の申告に際し、原処分庁の職員に相談している事実は認められるが、その際、原処分庁の職員が、税金は分配が確定した時点で還付請求すれば戻るとの指導ないし助言をした事実までは確認できない。また、請求人には、納税者間の課税の公平という要請を犠牲にしてもなお請求人に対する課税を免れさせて、請求人の信頼を保護しなければ正義に反するという特段の事情があるとは認められず、本件更正請求に基づいた処理をすることは相当でないと認められる。(平14. 1.23名裁(所)平13-38)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
金沢
裁決番号
平130013
裁決年月日
平成14年1月10日
裁決結果
棄却
争点番号
100202040
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/4修正申告の勧奨
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、修正申告等は調査担当員から強要等された結果、錯誤により提出したもので無効である旨主張する。しかしながら、国税通則法第24条及び第25条の規定によれば、税務署長は調査結果に基づいて職権で更正及び決定しうるのであるから、調査担当者においてあえて修正申告書等の提出を強要等しなければならない必要性は認められないこと及び請求人は修正申告書等の提出をしないとは言っていない旨の回答をして修正申告書等の提出に応じる態度を示しており、これを拒絶する態度で一貫していたわけではないこと並びに当審判所の調査によっても他に強要等の事実を認めるに足りる証拠の存在を認定することができないことから、本件調査において、調査担当者が請求人に修正申告書等の提出を強要等したとは認めがたい。さらに、当審判所の調査によっても他に客観的に明白かつ重大な錯誤の存在を認定することはできないから、修正申告書等が無効であるとの請求人の主張には理由がない。(平14. 1.10金裁(所)平13-13)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
平130014ほか 2件
裁決年月日
平成13年12月25日
裁決結果
棄却
争点番号
100299000
争点
2国税の納付義務の確定/6その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、(1)本件調査は早期処理ができたにもかかわらず長期間処分を放置した不作為があること、(2)相続税法においては青色申告と白色申告の区分はなく更正通知書に更正の理由を附記することは自明の義務であること及び(3)税務署長等が発する書類は郵便によるのが通常の取扱いであるところ納税者に心理的圧迫を与えるような不誠実な方法である交付送達はすべきでない旨主張する。しかしながら、(1)調査の範囲、期間、程度及び手段等については、これを行使する税務職員の合理的な判断に委ねていると解されるところ、更正処分は通則法第70条に規定する期間内において、同法第24条の規定に基づき適法に行われていること、(2)通則法及び相続税法のいずれにも、更正通知書にその更正の理由を附記しなければならない旨の規定はないこと及び(3)通則法第12条第1項の規定によれば、書類の送達は郵便による送達又は交付送達によることとされていることから、いずれの送達方法によって書類を送達するかは、原処分庁の合理的な選択に委ねられているものと解されていることから、請求人の主張には、いずれも理由がない。(平13.12.25仙裁(諸)平13-14)

支部名
関東信越
裁決番号
平130043
裁決年月日
平成13年12月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100203050
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 1請求人は、租税特別措置法第31条の2に規定する特例を受けられることが本件売買契約の必須条件であったとして、本件特例が適用されなかったためになされた本件合意解除は、通則法施行令第6条第1項第2号に規定する「契約の成立後生じたやむを得ない事情」に該当する旨主張する。しかしながら、本件特例を受けられるということは、譲渡人である請求人の主観的な見込みにすぎず、請求人が本件特例を受けられなかったことは、主観的な見込み違いであって、「契約の成立後生じたやむを得ない事情」に該当しないというべきであるし、また、一定期間内に優良住宅地等のための譲渡となることを譲渡契約の条件としていたことを理由に、当該条件の不成就により当該契約は解除されたとして、更正の請求を認めることは、本件特例の枠組みと矛盾するものと解される。2請求人は、譲渡先である建設会社が、当初立案した分譲計画により本件売買契約を行ったところ、当初の分譲計画に目算誤りがあったため、本件売買契約書第7条及び第12条の規定に基づき本件合意解除に至ったのであるから、本件合意解除は、通則法施行令第6条第1項第2号に規定する「契約の成立後生じたやむを得ない事情」に該当する旨主張する。しかしながら、本件合意解除は、解除権の行使をされるような状況下においてなされたものとは認められず、また、譲渡先の建設会社は、工事の進ちょくの遅れと事業としての採算性の適否を認識しながらも本件売買契約を前提とした営業活動を続けており、さらに、本件特例の適用についてみれば、期間の延長に関する承認申請を請求人にしてもらうことで、本件合意解除を回避することが可能であったはずであることからみると、本件合意解除に当たって、やむを得ないと認められる客観的事情があったとは認められない。(平13.12.21関裁(所)平13-43)

支部名
広島
裁決番号
平130017
裁決年月日
平成13年12月13日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が取締役を務め、同人からの委託業務だけを処理する同族法人に対して支払った業務委託手数料から、所得税法第157条の規定を適用により原処分庁が業務委託手数料を減額した部分には、役員報酬に相当する金額が含まれていることとなり、当該役員報酬は実質的に事業所得として課税されているから、給与所得として申告している役員報酬は重複課税となっており、平成8年分の給与所得を減額すべきである旨主張する。しかしながら、請求人に支払われた役員報酬は、請求人の当該法人の取締役としての役務の提供の対価であり、その原資のいかんに直接左右されるものではなく独立して存在する、所得税法第28条第1項に規定する給与所得であって、事業所得とは所得の発生根拠を異にする別個のものであるから、役員報酬に対して事業所得と給与所得の重複課税となっているとは認められない。(平13.12.13広裁(所)平13-17)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
金沢
裁決番号
平130011
裁決年月日
平成13年11月26日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件更正処分には収用証明書の添付がないとしか理由が記載されていないこと及び原処分庁所属職員の発言により、収用証明書を添付すれば、租税特別措置法第64条第1項(本件特例)の適用があると信じて行動したものであるとして、いわゆる法の一般原理である信義則の法理の適用により、原処分は違法なものとして取り消されるべき旨主張するが、同処分及び請求人が指摘する発言以前に、本件譲渡がされたものであるから、既にこの点において、同法理の適用はし難いものであり、これに加え(1)本件更正処分の理由付記は、収用証明書の添付があれば特例の適用があるとの公的見解を表示したことには当たらないこと、(2)本件更正処分の理由付記を信頼しその信頼に基づいて行動したことを肯定することはできないこと、(3)一連の行動は本件特例の適用に関わる請求人の見解によるものというべきであり、納税者の責めに帰すべき事由が存しているということもできるから、本件においては、納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお当該課税処分に係る課税を免れしめて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情が存するとは認められないため、原処分に違法はない。(平13.11.26金裁(法)平13-11)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
熊本
裁決番号
平130007
裁決年月日
平成13年11月9日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、平成10年分の所得税が更正の請求により減額更正された事情は、国税通則法第23条第2項第1号の「その他の行為」に該当するので、平成9年分の所得税の更正の請求は期限徒過ではない旨主張するが、本件更正の請求は、国税通則法第23条第1項に規定する期間経過後にされており、また、請求人が減価償却費の計算を誤った事は、申告の際の計算の基礎となった事実が判決等により異動を生じたものではなく、平成10年分の所得税が減額更正された事情も「その他の行為」に当たらず、国税通則法第23条第2項第1号にも該当しないことから、請求人の主張は採用できない。(平13.11. 9.熊裁(所)平13-7)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
熊本
裁決番号
平130007
裁決年月日
平成13年11月9日
裁決結果
棄却
争点番号
100204990
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/18その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が平成10年分の所得税の更正の請求に基づき、平成9年分の減価償却費についても調査を行っており、当該調査で減価償却費の計算の誤りが明らかになった以上、平成9年分についても国税通則法第24条により減額更正をすべきである旨主張するが、国税通則法第24条は、課税庁側において、職権により課税標準等又は税額等を変更する権能を与えるものであって、特段の事情がない限り、減額の更正をするかどうかは課税庁の裁量に属するものであると解されることから、同条により納税者が更正処分を求めることはできないのであり、請求人の主張は採用できない。(平13.11. 9.熊裁(所)平13-7)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平130033
裁決年月日
平成13年11月7日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件確定申告書は原処分庁の相談担当職員の指導に従い作成し、検算印までもらっていたものであり、請求人には何の落ち度もないところ指導内容に反してなされた本件更正処分は、信義誠実の原則に反して税務行政の信頼性を損なう手続により行われた不当な処分であるから、取り消すべきである旨主張する。しかしながら、信義誠実の原則の法理の適用に当たっては、少なくとも税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したことが前提となるところ、申告納税制度は、納税者の自主申告、自主納税を建前とするものであり、一方、税務相談は、行政サービスとして納税申告をする際の参考とするために、税務署の一応の判断を示すものであって、仮にその助言内容どおりの納税申告をした場合に、その申告内容を是認することまでを何ら意味するものではなく、最終的にいかなる納税をすべきかは納税者の判断と責任に任されていることを考慮すれば、申告相談における助言は信頼の基礎となる公的見解というには不十分というべきであり原処分庁は請求人に対して信頼の対象となるべき公的見解を表示したことにはならない。さらに、検算印は検算をしたという事実を単に整理するためのものであり、相談担当職員が押印したからといって、公的見解を表示したことにはならない。また、請求人に対する本件更正処分は、国税に関する法律の規定に従い、定率減税限度額を超える定率減税額を適法に更正したものであり、請求人に格別税法上の不利益や救済に値する経済的不利益を与えたものとはいえず、本件更正処分に係る課税を取り消して請求人の信頼を保護しなければ正義に反するというような特別な事情があるとは認められず、仮に本件更正処分が取り消されるとすれば、請求人のみが正当な課税を免れるという結果になり、信義則の法理の背景にある正義の観念と矛盾するばかりか租税平等の原則に反する不当な結果となることをも検討すると、本件に信義則を適用することは相当ではない。(平13.11. 7.大裁(所)平13-33)

支部名
金沢
裁決番号
平130009
裁決年月日
平成13年10月31日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、確定申告書の計算誤りが納税相談担当職員の指導誤りに起因したものであることなどを理由に本件更正処分の違法を主張するが、納税相談は、確定申告書の記載と作成手順について指導を行う、いわば一種の行政サービスにとどまるものであり、その申告内容まで保証するものではなく、また、申告納税制度の下では、税法に適合した納税義務の実現は、原則として、納税者自らの判断と責任の下に行われるべきであり、指導の有無又はその適否がその納税者の納税義務に影響を及ぼすものではなく、そして、納税相談における指導が誤っている場合においても、課税庁はその指導を受けた納税者に対し、法令の規定に基づくことなく税を減免することはできない。(平13.10.31金裁(所)平13-9)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平130081
裁決年月日
平成13年10月31日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100204042
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/2調査権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が一方的に取引先等を調査したことは違法であり、違法な調査を基に行われた、青色申告承認の取消処分、法人税及び消費税の更正処分並びに法人税及び消費税に係る重加算税の賦課決定処分は取り消されるべきである旨主張するが、請求人は調査に応じず帳簿書類も提示しなかったことから、青色申告の承認の取消事由に該当し、本件青色取消処分は適法である。(平13.10.31東裁(法・諸)平13-81)

支部名
札幌
裁決番号
平130004
裁決年月日
平成13年10月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 少額配当を有する居住者は、措置法第8条の6第1項の規定により、少額配当に係る配当所得の金額を除外したところにより総所得金額を計算して確定申告をすることができることとされており、少額配当を総所得金額に含めて確定申告するか、あるいは除外して確定申告するかは、その少額配当を有する者の選択に委ねられるていると解されている。そうすると、請求人が本件配当所得を確認できずに本件申告書を提出したものであったとしても、確定申告は納税者の判断と責任においてなされるべきものであり、少額配当を総所得金額に含めないところで確定申告書を提出している場合の当該申告書は、同項の規定を適用して提出したものとして取り扱われるのが相当であるから、本件申告書は、本件配当所得を除外したところにより提出されたものとして取り扱われることとなる。したがって、原処分庁が、本件配当所得を除外したところで確定申告をすることを選択したものと認定したことについて、事実を誤認しているとする請求人の主張には理由がない。また、本件申告書は、既に措置法第8条の6第1項の規定を適用して提出されたものと取り扱われるのであるから、本件更正の請求の期限まで同項の規定の選択権を保留することができるとする請求人の主張には理由がない。(平13.10.30札裁(所)平13-4)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平130021
裁決年月日
平成13年10月25日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、相続税の更正通知書及び加算税の賦課決定通知書に記載された事項からは、増額された財産の種類、内容及び計算根拠が全く不明であることから、更正の内容を記載すべきである旨主張する。しかしながら、相続税については、更正通知書に更正の理由を附記すべき旨を定めた法令の規定はないから、原処分庁が更正通知書に更正の理由を附記しなかったとしても、更正処分が違法となるものではない。(平13.10.25関裁(諸)平13-21)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平130021
裁決年月日
平成13年10月25日
裁決結果
棄却
争点番号
100204130
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/13更正と再更正
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、審査請求中に不利益な処分を行った原処分庁は、審査請求の目的である迅速な権利救済を図る趣旨からは逸脱した不当な処分である旨主張する。しかしながら、審査請求係属中であっても、裁決がなされるまでの間における当該審査対象年分の再更生が行われたとしても、何ら違法となるものではなく(通則法第90条((他の審査請求に伴うみなす審査請求))第1項が、本件のような場合を想定して設けられていることは明らかである。)、原処分は、通則法第26条及び同法第70条((国税の更正、決定等の期間制限))の規定に照らし、適法な処分であると認められる。(平13.10.25関裁(諸)平13-21)

支部名
札幌
裁決番号
平130002
裁決年月日
平成13年10月10日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁の所得税の調査を受けて提出した修正申告書等は、調査担当職員が提出しなければ、もっと高い税額になる、不動産等の差押えをするなどの言動によって請求人を錯誤に陥れ、請求人の意思に基づかない所得金額によって提出を強要したものであるから、無効であり、したがって、当該修正申告等に基づく加算税の賦課決定処分は取り消されるべきであると主張する。しかしながら、当該修正申告等の記載内容に錯誤があると認めることができず、他に客観的に明白かつ重大な錯誤の存在を認定することはできない。また、調査担当職員による強要の事実はなく、他に強要の事実を認めるに足りる証拠も見当たらないから、請求人の主張には理由がない。(平13.10.10札裁(所)平13-2)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平130014
裁決年月日
平成13年10月1日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、過去に販売したリゾート会員権の買取りは合意解約であるから、当初の売買契約がなかったものとして土地、建物及び登録料売上げを取り消す会計処理を長年にわたり行ってきており、税務調査においても何度か検討されたが、仕訳そのものについて指摘されたことはなく、事実上の法的安定性を有している旨主張する。しかしながら、請求人の過去の税務調査において、請求人の会計処理について是正を求めなかったとしても、その後の税務調査において是正を求める必要が認められた場合、その是正を求めることは課税庁としての当然の責務であるので、過去において是正を求めなかったことをもって、本件更正処分を違法ということはできない。(平13.10. 1.名裁(法・諸)平13-14)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平130015
裁決年月日
平成13年10月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件事業の経営者は、Aであり、Aが請求人の名前を無断で使用して提出した本件確定申告書に基づいてなされた、本件更正処分等は、違法である旨主張する。しかしながら、請求人は、(1)Xとの取引において、請求人の名前を使用しており、(2)請求人名義の普通預金口座を開設し、事業収入を受け入れていることが認められる。さらに、請求人は、調査担当職員に対し、(1)本件事業に係る取引の打合せには必ず立ち会うこと、(2)本件事業は、Aと一緒に行っていたこと、(3)経理面は、Aに全面的に任せていたこと、(4)取引先Xから経理面の整備について指摘されたことを受けて税理士も関与させたこと、(5)本件調査において、期限後申告書及び修正申告書を提出するつもりがあったことなどを申述していることからすると、本件事業は請求人に帰属すると認めるのが相当であり、請求人の主張は採用できない。(平13.10. 1.名裁(諸)平13-15)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平130052
裁決年月日
平成13年9月18日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 修正申告が錯誤により無効となるのは、修正申告をした納税者において錯誤が存在し、かつ、これが客観的に明白かつ重大な錯誤である場合に限られると解するのが相当であるところ、当審判所の調査の結果によれば、(1)本件調査担当職員が請求人に対し誤指導をした事実はなく、同人に対する修正申告のしょうようは適法に行われていること、(2)各年分の修正申告書は同人が署名押印をして提出した適法なものであることが認められるから、同人に客観的に明白かつ重大な錯誤が存在したとは認められない。したがって、本件各修正申告はいずれも有効である。(平13. 9.18東裁(所)平13-52)

支部名
東京
裁決番号
平130039ほか 2件
裁決年月日
平成13年9月5日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件土地の貸借関係は、民法に定める賃貸借に該当し、本件借地権の存在も、事実審の最高の判断である控訴審で確認されており、また、本件調停も、別訴事件を前提とした本件最高裁判決までの経緯を踏まえて応じたものであり、租税回避を目的としたものではないことから、本件調停は、国税通則法第23条第2項第1号に規定する判決等に該当する旨主張する。しかしながら、(1)請求人が地代として支払っていたとする金額は、同人の生活費の支払と区別がつかず、また、賃料としての実質的な負担額が本件土地の固定資産税額を超えていないこと、(2)本件被相続人から請求人に対し、本件借地権が贈与された事実がないこと、(3)本件土地の貸借関係は、親族間における愛情等の特殊なきずなによって結ばれ、その基礎の上に成立したものであり、本件被相続人と請求人との間に何ら利害関係の対立がないことから、本件土地の貸借関係の経済実質は、使用貸借であると認められるので、使用貸借である本件土地を賃貸借であるとした本件調停は、国税通則法第23条第2項第1号に規定する判決等に該当しない。(平13. 9. 5.東裁(諸)平13-39)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平130040
裁決年月日
平成13年9月5日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100203060
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/6請求手続
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、国税通則令第6条第2項において、更正の請求をしようとする者は、その事実を証明する書類を添付する旨規定しているが、本件遺産分割協議書及び本件和解調書は、いずれも原処分庁には全く提示又は提出されておらず、更正の請求の手続として不備なものであるから、遺留分の減殺の請求に係る代償分割金の部分については、更正をすべき理由がない旨主張する。なお、本件遺産分割協議書は、その記載内容だけでは請求内容が確認できず、本件和解調書についても、原処分庁の調査が及んだものではない旨主張する。しかしながら、国税通則令第6条第2項に規定する「事実を証明する書類」の添付は更正請求の方式と解すべきではなく、この添付のない更正の請求であってもそれを理由に請求を却下することはできないと解すべきであるので、原処分庁が当該書類の提出がなかったとして実質的に却下した本件通知処分は違法であるので、当該代償分割金の授受に係る部分については、本件更正の請求を認めるのが相当である。(平13. 9. 5.東裁(諸)平13-40)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平130007
裁決年月日
平成13年8月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が提出した各修正申告書には重大かつ明白な瑕疵があり、原処分庁はこのことを認識した上で本件嘆願書の提出を要求したのであるにもかかわらず、これを無視した一方的減額更正処分しか行わなかったなどとして、本件各更正の請求に対してされた更正をすべき理由がない旨の通知処分の取消しを求めているが、請求人の主張する事由の有無について判断するまでもなく、本件各更正の請求は、更正の請求の期間を経過した後にされた不適法なものであるから、原処分庁が、行った本件各通知処分は適法かつ相当である。(平13. 8.30関裁(所・諸)平13-7)

支部名
東京
裁決番号
平130009
裁決年月日
平成13年8月13日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が請求人に説明しなかった無申告加算税を一方的に課することは、信義誠実の原則に反する旨主張する。しかしながら、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお当該課税処分に係る課税を免れしめて納税者の信頼を保護しなければ正義に反すると言えるような特別の事情が存する場合に、当該原則の適用の是非を考えるべきと解されているところ、本件についてみると、このような特別な事情はなく、本件賦課決定処分に対して、当該原則を適用する余地はない。(平13. 8.13東裁(所)平13-9)

支部名
東京
裁決番号
平130012
裁決年月日
平成13年8月13日
裁決結果
棄却
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、遺言により遺贈された賃貸不動産の持分の一部が、遺留分減殺に基づく合意により他の相続人に移転することとなったことから、本件不動産から生じる果実である不動産所得については、本件合意による持分割合により相続開始時に遡及して課税されるべきであり、国税通則法23条2項1号の更正の請求が認められるべきである旨主張する。しかしながら、遺贈が既に履行され、受遺者が遺贈財産とともに当該財産から生じた果実を支配管理し、当該果実による経済的成果を現実に享受している場合には、当該果実は受遺者の収入金額を構成するものであり、国税通則法第23条第2項第1号に規定する判決等において、遺贈財産から生ずる果実として民法第1036条に基づく返還が確定したときに限り、同号の規定に基づく更正の請求ができると解されるところ、当審判所の調査の結果によれば、本件不動産の管理は、実際には相続後も受遺者である請求人が行っており、本件収益についても請求人が享受していることが認められるのであり、かつ、本件合意に係る合意書には、本件収益の返還に関する記載は認められず、減殺請求者らに本件収益の分配も行われていない。また、本件合意は国税通則法23条1項に規定する判決等に当たらないのであるから、請求人の主張には理由がない。(平13. 8.13東裁(所)平13-12)

支部名
東京
裁決番号
平130007
裁決年月日
平成13年8月2日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、従来行ってきた関係会社との取引に関する税務処理につき、今回の調査で、前回の調査の対象事業年度まで遡及した更正処分は信義則に反する旨主張する。しかしながら本件の場合、当該取引に関する質問検査の後に、本件経理処理について何らの更正処分をしなかったことが、請求人に対して、本件経理処理を公的に確定的に正当として是認したことにはならず、また、調査において把握した事実に基づき、除斥期間において税務処理の是正を求めることはむしろ当然であって、この是正が認められないとすれば、請求人のみが不当に課税を免れ、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という法の要請を犠牲にすることとなるから、いずれにしても、本件各更正処分が信義則に反するものとはいえない。(平13. 8. 2.東裁(法)平13-7)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平130003
裁決年月日
平成13年7月23日
裁決結果
棄却
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、(1)遺留分権利者による遺留分減殺請求の意思表示がされても、遺言による相続分等の指定は修正されず、(2)遺産分割手続により個別的な帰属が確定した場合には、民法第909条の規定により遺産共有中の収益については、相続開始のときに遡って確定した持分により各人に帰属するから、貸宅地の所有権が変動すれば果実である収益の権利関係にも当然に影響を及ぼすとして、更正の請求事由に該当する旨主張するが、遺贈に対して遺留分権利者が減殺請求権を行使した場合には、遺贈は遺留分を侵害する限度において失効し、遺贈財産は遺留分を侵害する限度で当然に減殺請求をした遺留分権利者に帰属すると解される。したがって、遺留分権利者が減殺請求権を行使した場合には、遺贈財産は、減殺請求権を行使した遺留分権利者を含めた共有状態になると解される。しかしながら、遺贈財産の共有状態は、実体的には、抽象的・過渡的性格を強く有するものと解される。そして、遺贈がすでに履行され、受遺者が遺贈財産とともに当該財産から生じた果実を支配管理し、当該果実による経済的成果を現実に享受している場合には、当該果実は受遺者の収入金額を構成するが、当審判所の調査によれば、被相続人の遺贈はすでに履行され、本件貸宅地からの地代収入は、受遺者が収受していることが認められるのであり、かつ、本件調停に係る調停条項には、本件貸宅地の収益の返還に関する記載は認められないから、請求人らの主張には理由がなく、更正の請求事由には該当しない。(平13. 7.23東裁(所)平13-3)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平130003
裁決年月日
平成13年7月23日
裁決結果
棄却
争点番号
100203990
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、国税不服審判所裁決及び○○地裁判決においては、更正の請求を認める教示がされている旨主張するが、当該裁決及び当該判決は、未分割の相続財産に関する事件であるが、分割後の措置につき、一般論を付言したもので、具体的な調停条項中に賃料に関する定めのない本件を同一に論ずることができないから、請求人らの主張を認めることはできない。(平13. 7.23東裁(所)平13-3)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平130003
裁決年月日
平成13年7月23日
裁決結果
棄却
争点番号
100203990
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、原処分庁が、相続税については遺留分減殺請求による更正の請求を認め、所得税については更正の請求を認めないという考え方に疑問がある旨主張するが、相続税法第32条第3号は、自己が取得した相続財産であるとして相続税の申告をしていた財産の一部が、遺留分減殺請求によって、遺留分減殺請求をした者に帰属することが確定したことにより、自己の相続税の課税価格及び相続税額が過大となった場合に更正の請求の機会を与えようとする規定であり、また、所得税法には相続税法と同様の更正の請求を認める規定もないことから、請求人らの主張を認めることはできない。(平13. 7.23東裁(所)平13-3)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平130004ほか 2件
裁決年月日
平成13年7月13日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が直接請求人本人に対する調査を行わないまま、一方的に本件更正処分を行ったことは違法である旨主張するが、調査担当者は、本件株式の譲受人に対し実地に調査を行い、本件売買契約書等の証拠資料の収集及び本件株式の引渡し等の要件事実を把握しており、本件更正処分の前提としての調査は行ったと認められるから、請求人の主張は採用できない。さらに、請求人は、強迫的言辞で調査に応じることや更正処分に係る通知書の受理に応じさせた旨主張するが、調査担当者等が請求人に対し強迫的な態度を取ったという事実を裏付ける資料は存しないから、請求人の主張には理由がない。(平13. 7.13大裁(所)平13-4)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
平130005
裁決年月日
平成13年7月9日
裁決結果
却下
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集No.62・1ページ

要旨

○ 請求人は、本件修正申告書は、原処分庁の度重なるしょうようによって、本件工事が個人的取引であると認識しつつも、請求人の無知によって誤って提出したものでるから無効である旨主張する。しかしながら、本件工事に係る請求人の前代表者は本調査に立ち会うとともに、修正申告のしょうようの際、原処分達は現代表者と前代表者が同席しているところで、本件工事に係る売上及び原価が計上漏れとなっていることを指摘している事実が認められる。さらに、本件修正申告書は調査終了後相当期間経過したした日後に提出されていることから、請求人において十分に検討の上提出したものと認められる。以上のとおり、請求人は、本件工事に係る売上及び原価が請求人に帰属することを十分認識して本件修正申告書を提出したものと認めるのが相当であり、本件修正申告書を提出したことについて明白かつ重大な錯誤があるとは認められないから、本件修正申告書は無効ではない。(平13. 7. 9.仙裁(法・諸)平13-5)裁決事例集NO62・1ページ

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
沖縄
裁決番号
平120006
裁決年月日
平成13年6月29日
裁決結果
棄却
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
業種
靴・履物小売業
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、代表者から請求人に対して行われた贈与について、代表者の税法不知という錯誤に基づくもので、その錯誤はが請求人に了知されており、私法上当該契約は無効とされるから、その経済的成果を返還すれば更正の請求は認められると主張する。しかしながら、請求人の更正の請求は、法定申告期限から1年以内に適法に行われているが、その請求が認められるか否かは各税法の規定に照らして判断することになるため、請求人の主張は採用することができない。(平13.6.29沖裁(法)平12−6)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平120128ほか 1件
裁決年月日
平成13年6月29日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件申告書は共同相続人の一人が請求人に無断で作成した無効の申告書である旨主張する。しかしながら、本件申告書は、法定の記載事項を満たしており、共同相続人全員の押印もあり、重大かつ明白な瑕疵が認められない上、本件申告書と同時に提出した延納申請について、原処分庁が請求人に対して許可しているのであるから、請求人の主張は信用し難い。さらに、請求人は、本件申告書が無効であることを明らかにする証拠資料を提出しないし、本件全資料からも本件申告書が無効であることを伺わせる事情は認められない。したがって、請求人の主張は採用できない。(平13.6.29大裁(諸)平12−128)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平120197
裁決年月日
平成13年6月27日
裁決結果
棄却
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集No.61・1ページ

要旨

○ 請求人(破産管財人)は、破産前の法人を介して会員権を購入した会員が会員券の購入代金相当額を裁判所に届け出で、その届出債権が破産債権として確定した旨債権表に記載され、確定判決と同一の効力の有することになったこと(破産法241.242.287)が通則法第23条第2項第1号に規定する「課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実に関する訴えについての判決」に該当する旨主張する。しかしながら、当該届出債権は会員から直接請求人に対してなされた不法行為による損害賠償請求に基づくものであり、当該届出債権を裁判所に届け出でた行為を、請求人と当該ゴルフ場の経営会社との間で締結された会員募集業務委託契約等の、課税標準又は税額等の計算の基礎となった事実の存否、効力等を直接、審判の対象とした訴えがなされたとみることはできないのであるから、そもそも、通則法第23条第2項第1号に規定する「課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実に関する訴えについての判決」に該当しないと認められるから、本件更正の請求には理由がない。(平13.6.27東裁(法)平12−197)

支部名
大阪
裁決番号
平120121
裁決年月日
平成13年6月26日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
業種
会社役員
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、昭和62年法人税調査時において、本件預金が請求人らの固有の預金と認定されることを条件に、原処分庁の修正申告のしょうように応じ贈与税も含めたところで納税したと認識しているから、当該預金を被相続人の相続財産であるとした本件更正処分は、信義誠実の原則に反し違法である旨主張するが、法人税の税務調査において本件預金が法人に帰属する預金であるか否かの判断を行っていることは推認できるが、本件預金が請求人らの固有の財産であると認定すること、また、他税目である贈与税を含めて税額を計算することは、租税法律主義の主旨からして通常考えられず、仮に当時の調査担当職員が了解したとしても、課税庁が納税者に対して信頼の対象となる公的見解を表示したものとはいえない。仮に本件更正処分を取り消した場合には、請求人らは不当に課税を免れるという違法な結果になり、信義誠実の原則の法理が正義の観念から生ずるものであることを照らしても、その適用を考える余地はないから、請求人らの主張には理由がない。(平13.6.26大裁(諸)平12−121)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平120194
裁決年月日
平成13年6月26日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
業種
コンピュータソフト開発
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が、犯則調査を鵜呑にして、請求人に対する調査を行わずに青色申告承認の取消処分を行ったのは違法である旨主張するが、(1)犯則調査資料を課税処分等に利用することは許されており、(2)法法第127条第1項第3号の規定を適用する上で必要な調査は、質問検査権に基づく帳簿書類の調査を指すのではなく、通則法24条にいう調査を指すと解され、(3)原処分庁は、犯側調査資料のほか過去の原処分庁による調査資料等を精査していると認められることから、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平13.6.26東裁(法・諸)平12−194)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平120119
裁決年月日
平成13年6月25日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
業種
歯科医
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件更正通知書記載の更正の理由には、本件研修費が開業費に当たらないと判断した理由及びその根拠について具体的な記載がなく、所法第155条第2項の要件を欠くから、違法である旨主張するが、その理由附記においては、本件研修費が開業前に技能の習得又は研修等のために支出した費用及び家事費であり、開業費には該当しない旨記載されており、この記載内容は、更正処分の対象となった事実及びそれに対する法的評価について、明確に判別にすることができる程度のものといえるから、原処分庁の理由附記は所要の要件を備えた適法なものとみるのが相当である。(平13.6.25関裁(所)平12−119)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
平120055
裁決年月日
平成13年6月20日
裁決結果
棄却
争点番号
100203050
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件特例は給与所得者にだけ適用されるもので自営業者には適用されないと勘違いしていたために申告していなかったものであり、措法第41条第9項に規定するやむを得ない事情に該当する旨主張するとして、更正の請求を行ったものである。ところで、措法第41条第9項においては、「税務署長は、確定申告書の提出がなかった場合又は前項の記載若しくは添付がない確定申告書の提出があった場合においても、その提出又は記載若しくは添付がなかったことについてやむを得ない事情があると認められるときは、当該記載をした書類並びに同項の明細書及び登記簿の抄本その他の書類の提出があった場合に限り、第1項の規定を適用することができる」と規定し、同条第8項に規定する住宅取得等特別控除の金額に関する記載や当該金額に関する計算明細書等の添付のない確定申告書の提出があった場合においても、税務署長が記載又は添付がされていないことについて「やむを得ない事情」があると認めるときには本件特例を適用することができるとされている。そして、措法第41条第9項にいう「やむを得ない事情」とは、風水害、地震、火災、法令違反の嫌疑等により帳薄書類が押収されたこと等、外部的事実によって、自己だけの力では到底申告書への記載等ができないような場合をいい、法律の不知、誤解等はこれに含まれないと解されている。そうすると、請求人は勘違いにより平成11年分の所得税の確定申告書に本件特例の金額等を記載しなかったというのであるから、本件においては、措法第41条第9項にいう「やむを得ない事情」があったということはできない。したがって、平成11年分の所得税の更正の請求に対し、原処分庁が行った更正をすべき理由がない旨の通知処分は適法である。(平13.6.20高裁(所)平12−55)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
平120055
裁決年月日
平成13年6月20日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件特例(措法第41条第1項)は給与所得者にだけ適用されるもので自営業者は適用がないと勘違いして申告しなかったものであり、このことは同条第9項に規定するやむを得ない事情に該当するとして更正の請求を行ったものであるところ、平成9年分及び平成10年分の所得税の更正の請求は、更正の請求書に記載された理由等からして、通則法第23条第1項の規定に基づき行われたものと認められるが、通則法第23条第1項は、「納税申告書を提出した者は、次の各号の一に該当する場合には、当該申告書に係る国税の法定申告期限から1年以内に限り、税務署長に対し、その申告に係る課税標準等又は税額等につき更正をすべき旨の請求をすることができる」と、納付すべき税額が過大であった場合には、法定申告期限から1年以内に限り更正の請求ができる旨規定している。そうすると、平成9年分及び平成10年分の更正の請求に係る所得税の法定申告期限は、平成9年分が、平成10年3月16日及び平成10年分が平成11年3月15日であり、当該各年分の更正の請求の期間はそれぞれ平成11年3月16日まで及び平成12年3月15日までとなるところ、請求人が当該各年分の更正の請求書を提出したのはいずれも平成12年7月14日であるから、当該更正の請求はいずれも期間を経過してされた不適法なものである。したがって、平成9年分及び平成10年分の所得税の更正の請求に対し、原処分庁が行った更正をすべき理由がない旨の通知処分はいずれも適法である。(平13.6.20高裁(所)平12−55)

支部名
関東信越
裁決番号
平120108
裁決年月日
平成13年6月12日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204120
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/12更正の効力
業種
機械部品加工
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件更正通知書は、税務署長の公印の押なつを欠いた、調査担当職員が決裁を受けずに勝手に通知したものにすぎない違法、無効なものである旨主張する。しかしながら、更正通知書に記載すべき事項については、通則法第28条第2項に規定されているものの、税務署長の公印を押なつすべき旨は規定しておらず、ほかにその旨を定めた法令の規定はないから、更正通知書に税務署長の公印の押なつがなかった場合であっても、当該更正処分が当該税務署長の権限に基づき適法になされたものであることが認められれば、違法、無効となることはないと解するのが相当であるところ、当審判所の調査によれば、本件更正通知書は、税務署長の公印の押なつを欠いているものの、通則法の規定する法定記載事項とともに処分庁である税務署名及び税務署長名が記載されていることから、適法な権限を有する税務署長から発せられたものであることが容易に確認できる状態にあると認められ、また、原処分庁の部内の手続規定に従って決裁もなされていることが認められるから、調査担当職員が決裁を受けずに勝手に通知されたものと認めることはできないから、税務署長の公印が押なつされていないことをもって、本件更正通知書を違法、無効とすることはできない。(平13.6.12関裁(所)平12−108)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
札幌
裁決番号
平120014
裁決年月日
平成13年5月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集No.61・364ページ

要旨

○ 請求人は、原処分庁が請求人に説明をしないまま更正処分をしたことは違法、不当であり、また、当該行為は憲法に違反する旨主張する。しかしながら、更正処分に当たり、納税者に処分理由を説明した上で更正をすべきことを定めた法律上の規定はなく、処分理由を説明しなかったとしても、本件更正処分の手続が違法、不当であるということはできない。なお、原処分庁の行為が憲法に違反するかどうかについては、憲法違反の判断は当審判所の権限外のことであるので、審理の限りでない。(平13.5.21札裁(所)平12−14)裁決事例集NO61・364ページ

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
札幌
裁決番号
平120014
裁決年月日
平成13年5月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集No.61・364ページ

要旨

○ 請求人は、平成9年分の確定申告書の提出に際し、原処分庁の窓口と判断できる場所で相談を担当していた税理士から、請求人が主張した住宅取得等特別控除の額を妥当とする判断を受け、その判断に基づいてが申告を行ったもので、また、平成11年分の確定申告書の提出に際しても、同様にその判断に基づいて申告を行ったにもかかわらず、原処分庁がその判断と異なる内容で更正処分を行ったことは、信義誠実の原則に反する旨主張する。しかしながら、原処分庁は平成9年分の更正通知書において、原処分庁の見解として、本件確定申告書に対する更正処分と同様の処分理由を示しており、請求人は、本件確定申告書の提出に際して既にその内容を知っていたことになる。また、当審判所の調査したところによれば、原処分庁は、請求人に対して、これとは別の見解を請求人に表示した事実も認められない。したがって、原処分庁は本件確定申告書に対する更正処分の理由と異なった見解を請求人に示した事実を認めることはできない。すなわち、平成9年分の税務相談における判断に基づくものというべきでないから、信義誠実の原則ないし禁反言の法理は成り立たない。(平13.5.21札裁(所)平12−14)裁決事例集NO61・364ページ

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平120103ほか 2件
裁決年月日
平成13年5月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件特例を誤って適用したことについては、請求人に何ら過失がなく、過少申告加算税を課するのは信義則に反する旨主張する。しかしながら、信義則の適用は、課税の公平の要請等を犠牲にしてもなお当該納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情がある場合に限られると解すべきであるところ、審判所が認定した事実関係からみても、本件において信義則を適用するような特別の事情があったとはいえないから、請求人の主張には理由がない。(平13.5.21大裁(諸)平12−103)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平120099
裁決年月日
平成13年5月9日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、相続財産に設定されていた被相続人の保証債務に係る根抵当権が実行されたことを理由として、相続税の減額を求める本件更正の請求を行ったものであるが、同請求は法定の提出期限を徒過して提出された不適法なものである。なお、請求人は、本件更正の請求は調査担当者の指導に基づき提出したものであるから、認められるべきである旨出張するが、たとえ調査担当者の指導があったとしても、本件更正の請求が法律の規定に従ったものになるわけではなく、また請求人の信頼を保護しなければならないとする特段の事情も認められないから、請求人の主張には理由がない。(平13.5.9大裁(諸)平12−99)

支部名
名古屋
裁決番号
平120064
裁決年月日
平成13年4月20日
裁決結果
棄却
争点番号
100202030
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/3期限内申告
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、法定申告期限内に宅配便を利用して提出した所得税の確定申告書は通則法第22条に規定する「納税申告書が郵便により提出された場合」に該当するから、それが申告期限後に収受されても、期限内申告書とすべきである旨主張するが、「郵送」とは郵便法に規定する郵便により提出する方法であって、運送事業者が行う宅配便は郵便法に規定する郵便には該当しないことから、宅配便には通則法第22条の規定の適用がないため、当該申告書は期限後申告書となる。(平13.4.20名裁(所)平12−64)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平120140
裁決年月日
平成13年4月20日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件各土地の評価について、請求人が算定した売買実例価額と財産評価基本通達に定める路線価とが乖離していることから、原処分庁に判断を求めたにもかかわらず、原処分庁は、調査も行わず、回答もしないまま請求人を不安定な状態においていたもので、このことは不作為であるから、その後にされた本件各更正の請求に対する本件通知処分は違法である旨主張する。しかしながら、原処分庁の職員は請求人から出された質問に対し遅滞なく回答をしており、また、本件通知処分は調査により通則法第23条第1項及び第4項の規定に基づいて行われたものであるから、違法は認められない。(平13.4.20東裁(諸)平12−140)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平120130
裁決年月日
平成13年4月12日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
業種
会社役員
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、所法第64条第2項に規定する特例の適用を受ける旨等を本件申告書に記載しなかったため、納付すべき税額が過大に記載されたもので、このことは、通則法第23条第1項の規定に該当するから、本件更正の請求は適法である旨主張する。しかしながら、本件特例は、確定申告書に本件特例の適用を受ける旨等を記載した場合にその適用が受けられるところ、本件申告書にその記載はないから、本件申告書に記載された税額等の計算等に誤りがあったとは認められず、本件更正の請求は不適法である。(平13.4.12東裁(所)平12−130)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平120130
裁決年月日
平成13年4月12日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
業種
会社役員
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件申告書は意思表示に錯誤があり無効である旨主張する。しかしながら、請求人は、本件申告書の作成を税理士に委任し、請求人が押印した白紙の申告用紙を送付しているから、本件申告書の内容が請求人の意思に反するものであったとしても、その責は請求人自身又は当該税理士が負べきものであって、本件申告書の有効性に影響を与えるものではないから、請求人の主張には理由がない。(平13.4.12東裁(所)平12−130)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
熊本
裁決番号
平120022
裁決年月日
平成13年4月9日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
業種
印刷業
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、簡易課税制度適用上の事業区分を第三種事業でなく第一種事業としたことにつき、原処分庁所属職員の指導によるもので、指導の日時、担当者名等その記録を確認するものはないが、原処分庁において請求人の質問等の記録が保存されていれば、それを基に判断をすべき旨主張する。しかし、原処分庁において、請求人が主張する事実の記録はなく、当時の事実関係を確認できないことから、請求人の主張は採用できない。(平13.4.9熊裁(諸)平12−22)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
熊本
裁決番号
平120022
裁決年月日
平成13年4月9日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
業種
印刷業
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が更正通知書に更正の理由を附記しなかったから、本件更正処分は不当である旨主張する。しかしながら、消費税法上、更正通知書に更正の理由を附記すべき旨を定めた法令の規定はないから、原処分庁が理由を附記しなかったとしても、本件更正処分が不当となるものではない。したがって、請求人の主張は採用することができない。(平13.4.9熊裁(諸)平12−22)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平120102
裁決年月日
平成13年4月4日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、従来から本件通勤手当の全額を非課税として取り扱っており、過去数回に及ぶ税務調査においても何らの指摘又は指導もなかったにもかかわらず、これらの事情を無視してなされた本件納税告知処分は違法である旨主張する。しかしながら、過去の税務調査において是正が求められなかった場合には、納税告知処分等に何らかの制限を課す旨を定めた法令上の規定はなく、また、誤りが明らかになった段階で是正を求めることは何ら不当なものといえないから、そのことをもって本件納税告知処分を違法とすることはできない。(平13.4.4関裁(諸)平12−102)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平120038
裁決年月日
平成13年3月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100201030
争点
2国税の納付義務の確定/1通則/2納付すべき税額の確定方式
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、個人事業の廃止から法人税の申告と納税に至るまで、納税者として必要な届出書類等の提出を行うなど、その責務を果たしているのであるから、請求人の所得税の予定納税額は部内処理により取り消されるべきである旨主張するが、予定納税額に係る所得税の納税義務は、通則法第15条第3項及び通則法施行令第5条第1号により、その年6月30日を経過する時に成立し、その納付すべき税額は、その納税義務の成立と同時に、特別の手続を要しないで確定するものであるから、その通知は、同法第75条第1項に規定する「国税に関する法律に基づく処分」に該当せず、また、申告納税見積額がその年分の予定納税基準額に満たないと見込まれる場合には、所法第111条により、その減額の承認申請ができるものとされていることからすると、納税者が、その所得税の確定申告書を提出する前に個人事業を廃止し、いわゆる法人成りしたため、申告納税見積額が予定納税基準額に満たないことが確実に予見できるような場合であっても、その減額については、最も的確にその予見をすることができる納税者本人において、所得税法で定められた予定納税額の減額の承認申請の手続によるべきであって、それがなされない限りは、通則法第15条等の規定により、既にいったん確定した予定納税額の納税義務は影響を受けないものと解するのが相当である。(平13.3.30広裁(諸)平12−38)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平120062
裁決年月日
平成13年3月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集No.61・550ページ

要旨

○ 請求人は、離婚を条件として前夫から取得することになっていた土地について、離婚前に登記原因を贈与とする所有権移転登記を行ない、贈与税の申告をした後、裁判により離婚が確定したことをもって当該土地は財産分与であるとして、更正の請求(通則法第23条第2項)が認められる旨主張する。しかしながら、当該所有権移転登記が経由されたのは、裁判離婚を提訴する前であり、婚姻状態が継続していたこと、また、提訴の内容は、離婚を求めるものであり、財産分与の額を決定したものでないことから、当該土地の移転は財産分与と認められず、したがって、通則法第23条第2項の適用はない。(平13.3.30名裁(諸)平12−62)裁決事例集NO61・550ページ

支部名
大阪
裁決番号
平120096
裁決年月日
平成13年3月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
業種
会社役員
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、本件修正申告の基礎とした、株主総会議事録に記載された退職慰労金の金額と異なる金額を退職慰労金とし、未払いは存在しないとした本件判決が通則法第23条第2項第1号の判決に当たる旨主張する。しかしながら、請求人らは、本件修正申告時において、退職慰労金の正確な金額と本件退職慰労金と同時期に支払われた弔慰金が被相続人の課税財産として、体件修正申告に加算されていることを知っていたと認められる。そうすると、請求人らは、本件修正申告の際、請求人らに支払われた弔慰金を含めずに申告することも可能であったし、その後においても、通則法第23条第1項の規定に基づき、同項所定の期間内に更正の請求をなし得たものであり、さらに、本件株主総会議事録の誤謬を放置していたことについては、請求人らに責められるべき理由があるというべきである。以上のことから、本件判決は、通則法第23条第2項第1号に規定する判決に当たらないというべきである。(平13.3.30大裁(諸)平12−96)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平120126
裁決年月日
平成13年3月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100202040
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/4修正申告の勧奨
業種
貿易業
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件修正申告等は本件調査担当職員の強要によるものである旨主張するが、請求人は、本件調査担当職員から調査の具体的内容、延滞税の額などの説明を受けて、自らの意思で本件修正申告書等に署名押印し、これを交付したものと認められるのであって、本件調査担当職員がその提出を強要したとは認められない。また、仮に本件修正申告等に思い違いがあったとしても、それは本件修正申告等をなす動機において税法の誤解があったというものにすぎず、本件修正申告等自体についてその意思がなかったというわけではないから、本件修正申告等が錯誤により無効であるということはできない。(平13.3.30東裁(所)平12−126)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
平120037ほか 1件
裁決年月日
平成13年3月28日
裁決結果
棄却
争点番号
100204100
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/10守秘義務違反等と更正
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、担当職員が税務代理を委任していない税理士に、調査内容を漏らしたことは守秘義務に違反する行為であり、また、当該税理士の関与を断ると、担当課長から脅迫的な言動を受けたことは明らかに違法な行為である旨主張する。しかしながら、当該税理士から担当職員に電話があったこと及び担当課長が請求人に修正申告のしょうようをしたことは認められるが、担当職員が調査内容を漏らしたこと及び担当課長が脅迫したとの事実は認められない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平13.3.28高裁(法・諸)平12−37)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
平120038ほか 1件
裁決年月日
平成13年3月28日
裁決結果
棄却
争点番号
100204019
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、支払外注費及び簿外経費を認めた修正申告のしょうようを受け、他に認められていない経費があったため修正申告のしょうように応じなかったところ、容認されていた経費等も認めない更正処分を受けたもので、このことは納税者の信頼を著しく裏切る行為で、重大な信義則違反である旨主張する。ところで、課税処分において信義則の適用をするためには、少なくとも(1)税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したことにより、(2)納税者がその表示を信頼し、その信頼に基づいて行動したところ、(3)後にその表示に反する課税処分が行われ、そのために納税者が経済的不利益を受けることになったものであるかどうか及び(4)納税者が税務官庁の表示を信頼し、信頼したことに基づいて行動したことについて納税者の責めに帰すべき事由がないかどうかを考慮する必要があると解される。本件において、原処分庁が調査の過程で簿外経費外について協議をしたことは認められるが、請求人は原処分庁の指導に応じていないのであるから、信義則違反があったとは認められない。(平13.3.28高裁(法)平12−38)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平120089
裁決年月日
平成13年3月26日
裁決結果
棄却
争点番号
100203070
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
業種
不動産賃貸
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正の請求の対する通知書に理由が附記されておらず、更正をすべき理由がない旨の通知処分は不当である旨主張するが、更正の請求に対する更正をすべき理由がない旨の通知書については、法法第130条第2項に規定するように理由を付記しなければならないことを定めた法律上の規定はなく、また、更正の請求が原処分庁によって棄却されたことが納税者において判明し、次の権利救済手続に結びつけばよいのであるから、実質的にその趣旨が分かるような記載がされていれば十分であると解されるところ、本件通知書の「理由」欄の記載は十分であると認められるため、請求人の主張には理由がない。(平13.3.26大裁(法)平12−89)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平120089
裁決年月日
平成13年3月26日
裁決結果
棄却
争点番号
100203990
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
業種
不動産賃貸
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

通則法第23条第3項の趣旨に照らしてみると、更正の請求においては、当該請求者自身が自己の請求額を正当とすることの主張、立証をしなければならず、その主張、立証がない限り、原処分庁は納税申告書に記載された所得金額をそのまま正当なものとして確定することができると解するのが相当であるところ、本件の場合、原処分庁は、請求人が提出した証拠書類では請求人の主張を裏付ける事実を見出せないことから、請求人による主張、立証が尽くされていないと判断したものであり、原処分庁の対応はなすべき調査をしなかった場合に該当せず、請求人の主張は採用できない。(平13.3.26大裁(法)平12−89)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
熊本
裁決番号
平120020
裁決年月日
平成13年3月23日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件更正処分に係る更正通知書に更正の理由の附記がないのは違法である旨主張するが、所得税法上、更正通知書に更正の理由を附記しなければならないのは、青色申告書に係る所得金額等の更正処分に限られるのであって、青色申告書以外の申告書に係る更正処分については、その更正通知書に更正の理由を附記すべき旨を定めた法令の規定はなく、また、消費税の更正処分にあたり、更正通知書に更正の理由を附記すべき旨を定めた法令の規定もないから、本件更正処分に係る更正通知書に更正の理由の附記がなくても本件更正処分が違法となるものではない。(平13.3.23熊裁(諸・諸)平12−20)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
熊本
裁決番号
平120019
裁決年月日
平成13年3月16日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
業種
簡易旅館業
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、事業所得の申告を期限内に提出した後、収入金額に借入金が入っているとして、更正の請求を行った。これに対して、原処分庁は、請求人の説明に基づき事業所得に係る収入金額を算定したが、必要経費については、領収書等の提示がないため、やむを得ず推計により事業所得の金額を算定しその金額が、更正の請求額を上回る金額となったため更正をすべき理由がない旨の通知処分を行った。そこで、請求人は本件通知処分に対して審査請求を行ったが、原処分庁がやむを得ず推計により事業所得の金額を算定したことは相当と認められ、そして、当該所得金額は更正の請求金額を上回ることから、本件通知処分は適正にされたものと認められる。(平13.3.16熊裁(諸・諸)平12−19)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平120084
裁決年月日
平成13年3月16日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
業種
貨物軽輛運送
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

通則法第23条第1項に基づく更正の請求の期限は法定申告期限から1年以内とされているところ、本件更正の請求はこの法定期限を徒過していることが明らかであり、また、更正の請求期限を徒過した後にされたことを正当とする事実又はやむを得ない理由が認められないことから、更正をすべき理由がないとした原処分は相当である。(平13.3.16大裁(所・諸)平12−84)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平120084
裁決年月日
平成13年3月16日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
業種
貨物軽輛運送
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件課税期間の基準期間の課税売上高が3.000万円を超えていないので、本件課税期間は免税事業者となるとして更正の請求を行ったものであるが、自己の提出した申告書の記載が真実と異なることについての主張立証は納税者において負うものと解されているところ、請求人は、何ら具体的に主張立証しない。また、請求人は、本件更正の請求に係る原処分庁の調査及び異議審理庁の調査においても、更正の請求額を正当とする具体的な証拠書類を廃棄して保存していない旨申述し、当審判所に対してもその申述に沿った答述をしているなど、更正の請求の理由を明らかにする具体的な資料を提出していない。さらに、本件課税期間の基準期間の課税売上高が3.000万円を超えている確定申告書を請求人自身が作成して原処分庁に提出しているのであるから、請求人は、その申告内容が真実に反することの立証をすべきところ、その立証もしていない。以上のとおり、請求人は、本件課税期間が免税事業者となることについての立証をせず、本件全資料からも、原処分を違法とする事実は認められないので、請求人の主張には理由がなく、原処分は適法である。(平13.3.16大裁(所・諸)平12−84)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平120082
裁決年月日
平成13年3月15日
裁決結果
棄却
争点番号
100204160
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/16租税法律主義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、法令でない措置法通達を根拠にされた原処分は租税法律主義に反する旨主張するが、当該通達は、本件特例の趣旨に則り、それを明確化したものに過ぎず、通達により新たな課税要件を設定したものとは認められないから、請求人の主張には理由がない。(平13.3.15大裁(諸)平12−82)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
平120017
裁決年月日
平成13年3月13日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
業種
同族会社関係者
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正通知書の理由附記は納税者が正当な防御・主張をできる程度にすべきであり、不充分な記載しかない本件更正処分は違法である旨主張するが、相続税については、国税通則法及び相続税法のいずれにも、更正通知書に更正の理由を附記しなければならない旨の規定はないから、更正通知書に記載された理由附記の不備をもって更正処分が違法となるものではない。(平13.3.13仙裁(諸)平12−17)

支部名
大阪
裁決番号
平120078
裁決年月日
平成13年3月9日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
業種
建設資材卸売
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 本件更正の請求は通則法第23条第1項に規定する更正の請求の期限を徒過したものであるから、原処分庁がした更正をすべき理由がない旨の通知処分は適法である。(平13.3.9大裁(諸)平12−78)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平120066
裁決年月日
平成13年2月27日
裁決結果
棄却
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
業種
会社役員
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、相続税の課税価格の計算上相続財産の価額から控除していなかった保証債務を、その後の遺産分割に係る調停によって承継したもので、当該調停は通則法第23条第2項第1号の更正の請求事由である「判決」に該当するとして、当該保証債務の控除を求める更正の請求をした。しかしながら、ここにいう「判決」の本来の趣旨は、納税者において申告時に予想し得なかった事態が偶発的に生ずることを意味するものであって、本件のように、申告時に連帯保証債務に伴う借入金の存在自体を認識していたものと認められる場合には、請求人の責に帰すべからざる事由が後発的に生じたということはできないため、、当該調停は判決に該当せず、請求人の主張は認めることはできない。(平13.2.27大裁(諸)平12−66)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平120067
裁決年月日
平成13年2月27日
裁決結果
棄却
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、相続税の課税価格の計算上相続財産の価格から控除していなかった保証債務を、その後の遺産分割に係る調停によって相続人の一人である兄が承継したもので、当該調停は通則法第23条第2項第1号の請求事由である「判決」に該当するから、当該保証債務を控除すべきであるとして更正の請求をした。しかしながら、当該保証債務は兄が全額承継し、請求人は一切承継していないから、請求人の主張を認めることはできない。(平13.2.27大裁(諸)平12−67)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平120088
裁決年月日
平成13年2月26日
裁決結果
棄却
争点番号
100203070
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
業種
電機設備資材卸売業
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正をすべき理由がない旨の通知書の理由附記に不備があるので、処分が違法である旨主張する。しかしながら、更正をすべき理由がない旨の通知書に理由を附記しなければならない旨を定めた法令上の規定はないから、本件通知書に理由の記載がなかったとしても、本件通知処分が直ちに違法となるものではない。また、本件通知書には、融通手形取引に基づき、手形の裏書に係る対価として受領したものであるから、収益に計上すべきものである旨記載されており、その記載内容を特に不相当と認めることはできない。したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平13.2.26関裁(法)平12−88)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平120033
裁決年月日
平成13年2月23日
裁決結果
棄却
争点番号
100204041
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/1更正権限の濫用
業種
自動車整備販売
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が調査担当者から申告内容の検討を依頼され、その内容を検討中であったにもかかわらず、原処分は一方的に原処分を行っており、違法・不当である旨主張する。 しかしながら、通則法第24条は、税務署長は、納税申告書に記載された課税標準等は又は税額等がその調査したところと異なるときは、その調査により、当該申告書に係る課税標準等又は税額等を更正する旨規定しており、納税者が申告内容を検討中であったとしても、税務署長の調査による更正を妨げるものではないと解するのが相当であるところ、調査担当者は、請求人の長男及び長男の妻に対して、請求人の提示した帳簿書類の内容の不明部分について解明を依頼し、これに対する回答を得た上で、調査による所得金額等を説明したことが認められ、請求人が修正申告をする意思がなかったことから、原処分庁は更正処分を行ったものであり、このことに違法・不当はない。(平13.2.23広裁(所・諸)平12−33)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平120033
裁決年月日
平成13年2月23日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
業種
自動車整備販売
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、調査担当者が原処分の前に具体的な調査経過を説明せず、理由が明らかになっていないまま行われた原処分は違法・不当である旨主張する。 しかしながら、税務職員が更正処分を行うに当たり、調査経過及び調査結果の内容の説明をしなければならない旨を定めた法令の規定はなく、これらの説明をするか否かについては、調査担当者は、請求人の長男及び長男の妻に対して、請求人の提示した帳簿書類の内容の不明部分について指摘し、また、請求人らに調査額について説明したことが認められ、それ以上の調査経過及び調査結果の内容の説明がなかったとしても、本件調査が違法・不当となるものではない。(平13.2.23広裁(所・諸)平12−33)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平120086
裁決年月日
平成13年2月20日
裁決結果
棄却
争点番号
100204044
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/3調査理由の告知
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、事前通知及び調査理由の開示のない本件調査は適法性を欠くものである旨主張するが、事前通知及び調査理由の開示はそれ自体法律上の要件とされているものではなく、税務調査における質問検査権の行使の時期、範囲、程度、方法、手段等についてはこれを行使する税務職員の合理的な判断にゆだねられていると解され、また、質問検査権に基づいて行う税務調査は、適正な租税負担の実現のために行うものであるから、申告がない場合又は過少申告の疑いが存する場合だけでなく、そのような疑いが明らかでない場合でも、申告の真実性、正確性を確認するために行い得ると解するのが相当であるところ、当審判所の調査によれば、調査担当者が事前通知をしなかったことに、格別これを不相当とするような事由は認められず、また、調査担当職員は本件調査に当たり、所得金額の確認のための調査である旨を告げていることが認められるから、本件調査を違法とすることはできない。(平13.2.20関裁(法・諸)平12−86)

支部名
高松
裁決番号
平120025
裁決年月日
平成13年1月25日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
業種
鉄筋工事業
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 更正の請求の期限を徒過して行われた法人税の更正の請求に対する更正すべき理由がない旨の通知処分の適否につき、請求人は、本件各年分の申告には明らかな計算誤りがあり是正されるべきである旨主張するが、通則法第23条第1項では、納付すべき税額が過大であった場合には、法定申告期限から1年以内に限り更正の請求ができる旨規定しているところ、本件更正の請求は、その期間を経過してされたものであるから、不適法なものと判断される。(平13.1.25高裁(法)平12−25)

支部名
東京
裁決番号
平120063
裁決年月日
平成13年1月12日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
業種
建物貸付業
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、平成10年9月8日付でした本件更正処分は相法第35条第3項の規定に基づいた適法なものであると主張する。しかしながら、同項の適用につき、同法第32条第1号に規定する未分割財産の分割が行われたことを事由とする他の相続人らの更正の請求に基づく更正を前提としているところ、その基因となった遺産分割は、平成5年2月17日の当初申告時に既に確定しており、同法に規定する未分割財産の分割に該当せず、また、本件更正処分は通則法第70条に規定する更正の期間制限を徒過している。したがって、本件更正処分は、不適法な更正の請求に基づく更正を基とするもので、不適法な処分であるから、その全部を取り消すべきである。(平13.1.12東裁(諸)平12−63)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
平120021
裁決年月日
平成12年12月22日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
業種
タオル製造販売
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件受取配当金の益金不算入の計算を認めるとの原処分庁担当職員の指導により本件修正申告書を提出したのであるから、その後に行われた更正処分は信義則及び一事不再理の法理に照らして違法である旨、及び本件受取配当金は現金の受取や源泉徴収票の交付がなく、収益の認識をすることが困難であったから、法法第23第6項の規定を適用すべきである旨主張する。しかしながら、原処分庁担当職員が請求人の主張するような指導をした事実は認められず、また、請求人は本件増資会社の筆頭株主であり、かつ、請求人の代表者と本件増資法人の代表者は同一人物であったことから、請求人が本件受取配当金を認識できなかったとは認められない。(平12.12.22高裁(法)平12−21)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
平120021
裁決年月日
平成12年12月22日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁担当職員から本件受取配当金の益金不算入の計算を認めるとの指導により、本件修正申告書を提出したのであるから、その後に行われた更正処分は信義則及び一事不再理の法理に照らして違法である旨及び本件受取配当金は現金の受取りや源泉徴収票の交付がなく、収益を認識することが困難であったから、法法第23条第6項の規定を適用すべきである旨主張する。しかしながら、原処分庁担当職員が請求人の主張するような指導をした事実は認められず、また、請求人は本件増資会社の筆頭株主であり、かつ、請求人の代表者と本件増資法人の代表者は同一人物であったことから、請求人が本件受取配当金を認識できなかったとは認められない。(平12.12.22高裁(法)平12−21)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
平120019
裁決年月日
平成12年12月20日
裁決結果
棄却
争点番号
100202030
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/3期限内申告
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 遺言執行人でかつ受遺者である請求人は、本件遺言については相続開始直後に裁判所から遺言執行停止仮処分が下され、また、相続人から遺言無効確認訴訟が提起されたことによって、遺産の調査及び処分ができなかったのであるから、遺産を確定的に取得したといえないため、訴訟において和解が成立し、仮処分の効力が無くなった日を相法第27条第1項にいう「相続の開始があったことを知った日」とすべきである旨主張する。しかしながら、遺言に執行停止仮処分が付されたとしても、当該仮処分は遺言の効力に影響を与えるものでなく、また、請求人は、本件相続開始前に遺言の存在及び相続財産の価額等を知っていたと認められるから、本件被相続人の死亡の日を「相続の開始があったことを知った日」とするのが相当であるため、本件申告書は期限後申告書として取り扱われ、請求人には延滞税を納める義務がある。(平12.12.20高裁(諸)平12−19)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平120051
裁決年月日
平成12年12月20日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
業種
医師
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 勤務医師である請求人が勤務先の病院長の依頼により別の診療所の開設者及び管理者として名義を貸していたところ、その診療所から生じる事業所得が記載された請求人名義の確定申告書が提出されたことに関し、請求人は、本件確定申告書は請求人の全くあずかり知らないところで病院長が勝手に作成したもので、本件確定申告書を見たこともなければ、その作成も委任していない無効なものであるから、それに基づいてした更正処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、他の病院から交付を受けた源泉徴収票を病院長に渡していること等から、確定申告手続のすべてを病院長に一任していたものといわざるを得ないから、本件確定申告は有効な確定申告というべきである。(平12.12.20東裁(所)平12−51)

支部名
関東信越
裁決番号
平120062
裁決年月日
平成12年12月15日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件修正申告書につき、マンション購入のための住宅ローンを組むため、マンション販売業者に言われるままに、給与収入を過大に計算して提出したものであるから、原処分庁は職権により更正をすべきである旨主張するが、本件更正の請求は、法定申告期限から1年以内にされておらず、また、通則法第23条第2項に規定する後発的事由又は通則法第11条に規定する災害等による更正の請求等の期限の延長がされた事実も認められないから、原処分庁がした更正すべき理由がない旨の通知処分は適法である。(平12.12.15関裁(所)平12−62)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
平120015
裁決年月日
平成12年12月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100201020
争点
2国税の納付義務の確定/1通則/1納税義務の確定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 遺言執行人で、かつ受遺者である請求人は、本件遺言については相続開始直後に裁判所から遺言執行停止仮処分が下され、また、相続人から遺言無効確認訴訟が提起され、遺産の調査及び処分ができなかったのであるから、遺産を確定的に取得したといえないため、訴訟において和解が成立し、仮処分の効力が無くなった日を相法第27条第1項にいう「相続の開始があったことを知った日」とすべきである旨主張する。しかしながら、遺言執行停止仮処分は遺言の効力に影響を与えるものではなく、また、請求人は、本件相続開始前に遺言の存在及び相続財産の価額等を知っていたと認められるから、本件被相続人の死亡の日を「相続の開始があったことを知った日」とするのが相当である。(平12.12.14高裁(諸)平12−15)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平120034
裁決年月日
平成12年12月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100204150
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/15処分理由の差換え
業種
建物貸付
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁の行った課税処分の主張変更が認められれば、請求人に新たな課税関係が生じて不利益を受けるから、この主張変更は違法である旨主張するが、結論として、その処分時に客観的に存在した税額を上回らなければその課税処分は適法とされるのであるから、本件のような白色申告の場合につき、原処分庁は、処分理由のいかんにかかわらず課税処分における税額を維持するためにあらゆる理由を主張することができると解するのが相当であり、請求人の主張は理由がない。(平12.12.14大裁(所)平12−34)

支部名
東京
裁決番号
平120047
裁決年月日
平成12年12月13日
裁決結果
棄却
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、譲渡所得に係る課税標準等の計算の基礎となる不動産売買契約を買受人の契約不履行により解除したこと、さらに、その売買契約に関する訴えについて、解除を認める判決があったことが、通則法23条第2項第1号等に該当する旨主張する。しかしながら、不動産売買契約の解除権の行使があったことから同項第3号に該当するが、本件更正の請求は、解除権の行使による解除の日から2月を経過した後になされているから、手続上不適法なものである。また、本件判決は、通則法第23条第2項第1号に規定する判決に該当しない。したがって、原処分庁がした更正をすべき理由がない旨の通知処分は適法である。(平12.12.13東裁(所)平12−47)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平120059
裁決年月日
平成12年12月12日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、各年分の更正通知書に結論のみ記載し、処分の具体的な根拠を明らかにしていないから、手続面の違法がある旨主張するが、本件通知書の記載内容は、更正処分の対象となった事実及びそれに対する法的評価について、明確に判別することができる程度のものといえるから、原処分庁の理由附記は所要の要件を備えた適法なものとみるのが相当である。(平12.12.12関裁(所)平12−59)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
熊本
裁決番号
平120012
裁決年月日
平成12年12月11日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が消費税及び地方消費税の確定申告書の提出期限に関する指導を行わずに、無申告加算税を課することは信義誠実の原則に反する旨主張するが、請求人の主張をもって、租税法規の適用における納税者間の公平平等という要請を犠牲にしても、なお当該課税処分を免れさせて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情が存するとは認められない。(平12.12.11熊裁(諸)平12−12)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平120043
裁決年月日
平成12年12月5日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
業種
バー
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件各修正申告は調査担当職員から強要されたものであり無効である旨主張するが、本件各修正申告書に請求人が署名押印していることが認められ、調査担当職員が本件各修正申告を強要したという事実を認めるに足る証拠はないから、本件各修正申告書は適法に提出された有効なものであると認められる。また、請求人は、本件各修正申告に係る課税標準額等が過大であるから無効である旨主張するが、修正申告をした場合には、課税標準の額がこれにより確定し、仮にその計算に誤りがあるとしても、更正の請求によってそれが是正されない限り、これを争うことができないのであるから、本件各修正申告に係る課税標準等の計算に誤りがあるからといって、それが無効となるものではない。(平12.12.5東裁(所・諸)平12−43)

支部名
東京
裁決番号
平120039
裁決年月日
平成12年12月4日
裁決結果
棄却
争点番号
100202030
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/3期限内申告
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、平成10年7月31日、本件確定申告書を時間外文書収受箱に投函して提出した旨主張する。しかしながら、所轄税務署の時間外文書収受箱に投函された文書の取扱いの状況によれば、当該文書箱からの投函文書の溢れ出し、盗難及びこれに類するその他の事由による粉失等が全くあり得ないとも言い切れず、また、請求人の確定申告書等の提出及び納付の慣行、経理課長の平成10年7月31日のタイムカードの打刻時間、法定申告期限前から本件確定申告書の作成準備に着手していたことをうかがわせる資料及び本件確定申告書の控えを所持していることからすると、請求人が平成10年7月31日に本件確定申告書を時間外文書収受箱に投函できる状況にあったことを認めることができるものの、その他の全資料をもってしても、それ以上のものでなく、請求人が本件確定申告書を原処分庁に提出したとまでは言い得ない。一方、時間外文書収受箱に投函された文書の粉失等の事故の可能性を全く否定し得ないとしても、時間外文書収受箱に投函された文書の管理状況からすると、その可能性は極めて低いものと言わざるを得ないこと、消費税等の確定申告書を法定申告期限の末日に時間外文書箱に投函して提出することが度々あった旨の請求人の主張には矛盾が認められること、及び今回に限り収受印を受領するのを失念したという請求人の主張は不自然であること等から判断すると、本件においては、請求人が本件確定申告書を原処分庁に提出したとする事実はないと言わざるを得ない。(平12.12.4東裁(諸)平12−39)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平120041
裁決年月日
平成12年12月4日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
業種
建物・土地売買
事例集登載頁
裁決事例集No.60・28ページ

要旨

○ 請求人が固定資産の取得に係る固定資産税精算金を損金算入して申告したところ、原処分庁は、同精算金は固定資産の取得価額に算入すべきものであり損金算入できないとして更正処分を行った。これに対して、請求人は、当該申告に際して、本来損金算入できる登録免許税及び不動産取得税を固定資産の取得価額に算入したことは会計処理の選択誤りであったとして、当該登録免許税等の額のうち更正処分の額について損金算入を求める更正の請求をしたものである。しかしながら、請求人は、登録免許税等を固定資産の取得価額に算入することを確定申告において選択したものであり、当該会計処理に誤りはなかったというべきであり、さらに、請求人が主張する会計処理の選択誤りは、通則法第23条第1項第1号により更正の請求が認められる場合に当らないことは明らかであるから、いずれにしても請求人の主張には理由がないことになり、当該更正の請求に対する更正すべき理由がない旨の通知処分は適法である。(平12.12.4東裁(法)平12−41)裁決事例集NO60・28ページ

支部名
関東信越
裁決番号
平120057
裁決年月日
平成12年11月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件相続税の申告の基因となった遺産分割には要素の錯誤があるから無効であり、家庭裁判所の調停により成立した新遺産分割協議は、通則法第23条第2項第1号に規定する判決等に該当するから、本件更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、旧遺産分割協議書は、相続人全員の意思に基づいて作成されたものと認められ、旧遺産分割協議が無効となるような事実を認めることはできず、その有効性を否定し得ない。したがって、新遺産分割協議の調停の成立は形式的に判決等の要件を満たしているように見えるが、その実態は、当事者間における当初の分割の訂正に関する合意の成立であると認められるから、ここにいう判決等には該当しない。さらに、請求人は、相続開始の時点において確実に存在した債務で、申告書を提出した後債権者からの訴状により知り得たと主張する債務について、その分割協議が成立したためいわゆる後発的な理由による更正の請求を併せて行い、その根拠として、相続人の一人が、新遺産分割協議が成立するまでこの債務の分割の協議には応じない旨主張したことから、そこには政令に定めるやむを得ない理由があった旨主張する。しかしながら、そのような納税者の主観的要因はここにいうやむを得ない理由に該当しない上、当該債務についても相続開始の時において確実に存在する債務であるとは認められない。以上により、本件更正の請求には理由がないとしてされた本件通知処分は適法であり、請求人の主張には理由がない。(平12.11.30関裁(諸)平12−57)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
平120011ほか 3件
裁決年月日
平成12年11月22日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、事前に税務相談室に相談した上で、課税関係が生じない旨の回答を信じて不動産の賃貸借契約を行ったところ、その回答と異なった課税処分が行われたもので、処分は信義則に反する旨主張する。しかしながら、税務相談における指導等は一般的、抽象的なものにとどまり、その回答も、相談者の主観的、かつ、し意的な認識による事実関係を前提とした税法適用上の単なる意見表明にとどまると解されており、他方、納税者は税務相談の結果に何ら拘束されることなく自己の判断と責任において確定申告ができる。本件において、何らかの相談があったことは推認されるが、その相談内容は確認できない。仮に本件の税務相談の内容やその回答が請求人の主張のとおりのものであったとしても、そこには、おのずと不確定要素が入り込んでいるといわざるを得ず、また、請求人が結果的に誤った指導を受けたという事実が存したとしても、このことが、課税の公平を犠牲にしてまでも税務相談の結果を信頼した請求人の利益を保護するべき特段の事情に当たるとは認めることができない。そうすると、請求人が税務相談によって得た知識に基づき、本件を課税されないと判断して申告し、その後原処分庁がその回答に反する本件更正処分等を行ったとしても、それが信義則に反し違法なものとして取り消されるものであるとは認められない。(平12.11.22福裁(所)平12−11)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平120014
裁決年月日
平成12年11月16日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
業種
土木工事業
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、修正申告書に記載された所得金額が請求人の所得金額を超えた過大な金額であるとの理由から、更正の請求書を提出したのに対し、原処分庁は、更正をすべき理由がない旨の通知処分を行い、これを対象とした審査請求において、請求人は、当審判所に対し、請求人の主張する所得金額を裏付ける資料を提出したが、納税者において申告した内容に過誤があることを理由に更正の請求をする場合には、申告内容が真実に反するものであることの主張、立証をすべきであるところ、請求人の提出した資料は、請求人が主張する事業所得の金額が真実の所得金額であることを証明するものとしては不十分であるといわざるを得ず、他にそのことを認めるに足りる証拠はないから、請求人の主張は理由がない。(平12.11.16広裁(所)平12−14)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平120014
裁決年月日
平成12年11月16日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
業種
土木工事業
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件修正申告書に記載された事業所得の金額が請求人の所得金額を超えた過大な金額であり、修正申告書に押印する義務がないことを知らず、調査担当者により強要された結果、本件修正申告書を提出したものであるから、本件修正申告は無効である旨主張するが、請求人のいう押印義務についての事由は、修正申告書の内容それ自体でなく、修正申告をする動機に関するものに過ぎないうえ、当審判所の調査によっても、請求人が、本件修正申告書を提出するに際し、それらに記載された所得金額が過大であることを申し出た事実は認められず、調査担当者において、ことさらに請求人の無知につけ込み、あるいは請求人の意思に反して本件修正申告書を提出させようとした形跡もうかがうことができない。さらに、請求人は、調査担当者に対し、税金を少しでも安くするために、収入金額を過少に、また、給料賃金の金額を過大に計上した旨申述していることからすれば、請求人は、調査担当者から各年分の事業所得の金額を過少に申告していることを指摘された結果、自己の過少申告の事実を認めて、調査担当者の修正申告のしょうように応じ、本件修正申告書に自ら署名押印して提出したものと推認することが相当である。なお、修正申告が錯誤により無効となるのは、錯誤が客観的に明白かつ重大である場合に限られると解すべきであるところ、修正申告書に押印する義務がないことを知らなかったとする請求人の主張事由は、本件修正申告書又はその添付書類に表れていないものであるから、これをもって客観的に明白かつ重大な錯誤が存在したと認めることはできない。(平12.11.16広裁(所)平12−14)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平120014
裁決年月日
平成12年11月16日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100203990
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
業種
土木工事業
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、平成4年分ないし平成7年分の事業所得の金額について、修正申告書に記載した所得金額及び税額を減額するよう、本件嘆願書を提出して請求しているが、通則法第23条第1項の規定によれば、更正の請求ができるのは、当該納税申告書に係る国税の法定申告期限から1年以内に限られているから、更正の請求の期限が経過した後において、職権による減額の更正を求められた場合に、課税庁が常に更正を義務づけられるものと解することは、更正の請求について設けられた期間の制限を実質上無意義なものとすることになるため、同項に規定する期間を経過した後に、納税者が職権による減額の更正を求め、その発動をする契機とするに足りる関係書類を提出した場合でも、なお、特段の事情がない限り、減額の更正をするかどうかは課税庁の裁量に属するものと解するのが相当である。これを本件についてみると、本件嘆願書により、原処分庁が、直ちに更正を義務づけられると考えることはできないし、また、当審判所の調査によっても、原処分庁が減額の更正をしなければならない特段の事情を認めるに足りる証拠はない。なお、請求人は、当審判所に対して、平成4年分及び平成5年分については、請求人の主張する事業所得の金額が真実の所得金額であることを証明する資料を提出せず、また、当審判所の調査によれば、請求人の提出した平成6年分及び平成7年分に係る資料については、収入に係る請求書控え、領収書控え等及び必要経費に係る領収書等の証拠資料の提出がないためその正否を確認できない等の理由により、請求人の主張する事業所得の金額が真実の所得金額であることを証明するものとしては不十分であるというべきである。したがって、請求人の主張は採用することができない。(平12.11.16広裁(所)平12−14)

支部名
熊本
裁決番号
平120009
裁決年月日
平成12年11月15日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
業種
各種食料品小売業
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、消費税の控除対象仕入税額の計算において、担当者の認識不足により、個別対応方式を選択すべきところを一括比例配分方式を選択したため、個別対応方式による税額計算と比べ納付税額が過大となったものであり、結果として過大納付になったという事実からして税額の計算に誤りがあったのは明白であるから、原処分庁は更正の請求を認めるべきである旨主張する。しかしながら、請求人の本件申告書における控除対象仕入税額は、消法第30条の規定に従って適法に選択され、誤りなく計算されたものである以上、通則法第23条第1項第1号のいずれの要件にも該当せず、同法に規定する更正の請求をすることはできない。(平12.11.15熊裁(諸)平12−9)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平120025
裁決年月日
平成12年11月14日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
業種
塗装工事業
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、所得税及び消費税の本件修正申告書につき、、調査担当職員の脅迫によって錯誤に陥って提出したものであり、無効な申告である旨主張する。しかしながら、調査担当職員に脅迫があったという事実を裏付ける資料もない。また、請求人は、調査担当職員から本件修正申告書の提出をしょうようされた際、調査担当職員に対して、青色申告決算書には記載していない支出があるので経費として認めてもらいたいと申し立てていることからすれば、請求人は、本件調査に基づく修正すべき事項についての調査担当職員の説明内容を理解した上、本件修正申告書を提出したものと推認される。したがって、請求人の主張には理由がない。(平12.11.14大裁(所・諸)平12−25)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
札幌
裁決番号
平120001
裁決年月日
平成12年10月31日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
業種
会社役員
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁の職員の「当方の力不足で裁判に負けた、滞納国税は原処分庁で処理するので理解していただきたい」との言葉を信用して滞納国税はなくなったものと認識していたものであるから、原処分庁が当該滞納国税に還付金の充当処分を行ったことは信義則に反する旨主張するが、(1)請求人及び原処分庁の職員の答述からは上記の発言がなされた事実が認められないこと、及び(2)原処分関係資料によれば、原処分庁は裁判後に請求人の滞納国税の納税義務があることを前提として差押えをしており、上記の発言をする合理性もないことから、原処分庁が請求人の滞納国税はなくなった旨の公式見解を示した事実は認められず、充当処分は適法である。(平12.10.31札裁(諸)平12−1)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平120019
裁決年月日
平成12年10月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
業種
会社員
事例集登載頁
裁決事例集No.60・1ページ

要旨

○ 請求人は、平成8年分の所得税の確定申告において特定居住用財産の買換えの特例の適用を選択し、平成10年において本件特例の適用を受けた買換資産を譲渡したが、本件特例の適用を受けた場合の平成8年分と平成10年分の納付すべき税額の合計額が本件特例の適用を受けなかった場合の納付すべき税額の合計額に比較して過大となるから、更正の請求を認めるべきである旨主張するが、本件特例の適用を受けたことにより納付すべき税額が過大であったとしても、このことは、通則法第23条第1項第1号に規定する更正の請求事由に該当しない。(平12.10.30東裁(所)平12−19)裁決事例集NO60・1ページ

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平120028ほか 1件
裁決年月日
平成12年10月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
業種
歯科医
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、夫の確定申告に際し、担当職員の指導を受けて本件解約手当金を夫の確定申告に含めたところで確定申告書を提出したものであるから、本件決定処分は違法である旨主張する。しかしながら、担当職員の指導があったか否かはともかく、仮に担当職員の指導に誤りがあったとしても、異議決定において、無申告加算税の賦課決定は取り消されており、本件決定処分自体によって、請求人が、税法上、格別不利益を受けたとは認められず、また、請求人には、租税関係法規を適用する上で、納税者間の公平、平等という法の要請を犠牲にしても、なお、請求人の信頼を保護しなければ正義に反するという特段の事情があったとは認められない。(平12.10.30関裁(所)平12−28)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平120024
裁決年月日
平成12年10月23日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
業種
果樹、樹園農業
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、通則法第70条第5項に規定する偽りその他不正の行為によって税額を免れた事実がないから、本件修正申告は無効であるとしてその取消しを求めているが、本件修正申告は通則法第75条に規定する国税に関する法律に基づく処分に当たらないから、本件審査請求は不適法なものである。なお、通則法第70条は、国税の更正、決定等の期間制限についての規定であるから、修正申告の効力を否定する根拠とはなり得ないものがある。(平12.10.23関裁(所)平12−24)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平120025
裁決年月日
平成12年10月23日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
業種
果樹、樹園農業
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件修正申告書につき、調査担当職員が、請求人から代理権を授与されていない請求人の父をして、請求人名義の署名、押印をさせ、提出させたものであるから、本件修正申告は無効である旨主張するが、請求人と請求人の父は、平成6年分以降、農業者年金を受給する都合で、農業所得の申告者の名義を請求人の父から請求人に変えたものの、農作業の従事の状況等も確定申告に係る農業所得の金額の計算も、請求人の父が当該名義変更前と何ら変わらず行っているものであり、さらに、請求人の父は、調査担当職員に対し、請求人名義の貯金通帳を提示し、請求人の各年分の所得税の確定申告書を役場に赴いて作成、提出し、各年分の確定申告が過少申告となっていたことを自認し、請求人に迷惑を掛けたくないとして、請求人名義の署名、押印をしたこと、本件調査の全過程において請求人の父が対応していたこと、請求人は、農業について請求人の父に任せている旨述べたことからすれば、請求人の父は、請求人から、農作業及び確定申告に限って任されていたものとは考えられず、むしろ、農業に係る作業、申告に係る計算並びに確定申告及びその修正までを含めた税務上の全般の事務を任されており、請求人に代わってこれらを行っていたと認めるのが相当であるから、請求人の父が、本件修正申告書に請求人名義で署名、押印をして、これを原処分庁に提出した行為の効果は請求人に帰属するというべきである。(平12.10.23関裁(所)平12−25)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平120011
裁決年月日
平成12年10月18日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
業種
医師
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 1勤務医師である請求人が、勤務先の病院長の依頼により別の診療所の開設者及び管理者として名義を貸したところ、その診療所から生ずる事業所得が記載された請求人名義の確定申告書が提出されたことに関し、請求人は、本件事業所得を請求人名義で申告することを応諾も容認もしておらず、本件各年分の確定申告書は、病院長が勝手に作成した無効な申告書で、それに基づいてした更正処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、他の病院から交付を受けた源泉徴収票等を病院長に渡していることから、各年分の確定申告書の作成・提出を病院長に一任したものといわざるを得ず、本件各年分の確定申告は有効な確定申告というべきである。請求人は、本件事業所得を請求人に帰属するがごとく仮装又は隠ぺいした事実はない旨主張するが、請求人は、診療所の実質経営者でないにもかかわらず開設届を提出し、本件事業所得の帰属を装っただけでなく、請求人から確定申告手続の依頼を受けた病院長においても、本件事業所得が病院長に帰属することを承知の上、診療所の事業に係る収入及び経費の管理等を行い、請求人名義で発行された支払基金からの支払調書を添付して、本件事業所得が請求人の所得であるかのように装い、これに基づき還付税額が過大となる申告をしたものであり、これらのことは、重加算税の賦課決定要件に該当する。(平12.10.18東裁(所)平12−11)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平120010ほか 3件
裁決年月日
平成12年10月13日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
業種
同族会社関係者
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁がした過少申告加算税の賦課決定は課税庁の公式見解に当たり、過少申告加算税を重加算税に変更した本件変更決定処分は信義誠実の原則あるいは禁反言の法理に反する旨主張するが、信義誠実の原則あるいは禁反言の法理の適用によって課税処分を取り消すことができるのは、租税法規の適用における納税者間の平等、税負担の公平という要請を犠牲にしてもなお納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情がある場合に限られると解すべきところ、本件においては、このような特別の事情が存するとは認められないから、請求人の主張には理由がない。(平12.10.13名裁(所)平12−10)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平120009
裁決年月日
平成12年10月10日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100202030
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/3期限内申告
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、郵便ポストに投かんした本件申告書につき、原処分庁に設置されている時間外文書収受箱に投かんされた場合と同様に取り扱うべきである旨主張するが、本件申告書は郵便により提出されたものであり、その通信日付印が申告期限の翌日となっていたことから、原処分庁が、通則法第22条の規定に従い、本件申告書を期限後申告書として取り扱ったことは相当である。(平12.10.10名裁(所)平12−9)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平120016
裁決年月日
平成12年9月29日
裁決結果
棄却
争点番号
100203070
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
業種
料理仕出業
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正の請求の対する通知書に理由が附記されておらず、更正をすべき理由がない旨の通知処分は不当である旨主張するが、更正の請求に対する通知書にその理由を附記すべき旨を定めた法令の規定はないから、その理由が附記されていなくても、当該通知処分が違法、不当となるものはなく、請求人の主張には理由がない。(平12.9.29大裁(所)平12−16)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平120016
裁決年月日
平成12年9月29日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
業種
料理仕出業
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、異議決定は通則法第23条第2項第1号に規定する判決に類するものであり、そして、本件更正の請求は異議決定書謄本を受領した日から2か月以内にしているから、当該更正の請求は適法である旨主張する。しかしながら、通則法第23条第2項第1号に規定する判決とは、申告等に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実についての、私法行為又は行政行為上の粉争を解決することを目的とする民事事件の判決を意味とすると解されており、異議決定がこの判決に類するものでないことは明らかであるから、請求人の主張には理由がない。(平12.9.29大裁(所)平12−16)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平120016
裁決年月日
平成12年9月29日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
業種
料理仕出業
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、修正申告が調査担当職員にだまされて提出したものであるから、錯誤により無効である旨主張する。しかしながら、調査担当職員は、修正申告のしょうようの際、調査に基づく問題点を指摘するとともに、適正な所得金額で修正申告するよう指導したと認められるから、請求人に修正すべき所得について誤信があったとは認められず、また、調査担当職員の説明、指導に誤りがあったと認めるに足りる証拠もない。そうすると、修正申告において、請求人に重大かつ明白な錯誤があり、更正の請求手続以外にその是正を許さなければ請求人の利益を著しく害すると認められる特段の事情があったとはいえないから、請求人の主張には理由がない。(平12.9.29大裁(所)平12−16)

支部名
大阪
裁決番号
平120011
裁決年月日
平成12年9月18日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
業種
建物貸付業
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、取得時効を理由として他の共同相続人への所有権移転登記を認める判決がされたために失った本件土地について、相続財産から除外すべきであると主張する。しかしながら、実体法上、取得時効の効果は時効期間が経過し、かつ、時効が援用されたときに初めて確定的に生ずると解すべきであり、そして、本件土地について当該共同相続人らが取得時効の援用を行ったのは相続開始後であるから、相続開始日においては、請求人らがその所在権を有していたものと認められるから、本件土地の価額を相続税の課税価格に算入した原処分は適法である。(平12.9.18大裁(諸)平12−11)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平120006
裁決年月日
平成12年8月31日
裁決結果
棄却
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
業種
不動産貸付業
事例集登載頁
裁決事例集No.60・8ページ

要旨

○ 請求人らは、無道路地に誤って付された路線価に基づき相続税の申告をしたのであるから、この誤りを知った日を起算として、後発的事由に基づく更正の請求を認めるべきである旨主張する。しかしながら、通則法第23条第2項は、第1号及び第2号の事由を判決、和解、更正、決定といった外部的ないし客観的事由とし、同項第3号の「やむを得ない理由があるとき」をこれらに類するものとしていることなどから解すれば、同項等に規定のない納税者の主観的な事由をもって、後発的事由に該当すると解釈することはできないから、請求人の主張には理由がない。(平12.8.31大裁(諸)平12−6)裁決事例集NO60・8ページ

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
金沢
裁決番号
平120001
裁決年月日
平成12年7月31日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
業種
会社員
事例集登載頁
裁決事例集No.60・15ページ

要旨

○ 請求人が受けた土地の贈与は錯誤に基づくものであったとして、贈与者(請求人の祖母)を被告として提起され贈与の無効確認訴訟に係る判決(請求の認諾)について、原処分庁は、専ら贈与税の軽減を図る目的で祖母との馴れ合いによる訴訟によって取得したものであり、請求人に帰責事由があるから、通則法第23条第2項第1号にいう「判決」に該当せず、更正の請求が認められない旨主張するのに対し、請求人は、馴れ合いによる訴訟によるものでなく、要素の錯誤に基づくものであり、請求人に帰責事由はないから更正をすべき理由がないとした本件通知処分は違法である旨主張する。通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」とは、当事者間に権利関係の争いがあり、その後認諾により、申告等があった当時の権利関係と異なった権利関係が生じたような場合の判決を指し、請求の認諾による結果が訴訟当事者間で当初から予定されていたもので、専ら租税負担を回避する目的のもので、実体とは異なる内容のものは含まれないところ、本件請求認諾は、請求人及び贈与者が本件贈与当時予定していた贈与税額を本件更正処分後の贈与税額が大きく上回ったため、本件贈与を実質的に合意解除し、専ら租税負担を回避する目的で提起した本件訴訟において得たもの、すなわち実体と異なるものであると認めるのが相当であり、また、本件贈与により請求人に生ずることとなった経済的利益が本件通知処分当時において消滅していないことも踏まえれば、本件請求認諾は通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」に該当せず、本件通知処分は適法である。(平12.7.31金裁(諸)平12−1)裁決事例集NO60・15ページ

支部名
関東信越
裁決番号
平120002
裁決年月日
平成12年7月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
業種
会社員
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁の職員の指導の基づいて、源泉徴収された所得税の還付を受けるための確定申告書を期限内に重複して提出したのであるから、後日、更正処分をしたことは一方的な処分で不当である旨を主張するが、原処分庁の職員は、確定申告書を検討したところ所得金額から差し引かれる扶養控除が増加すると認められたことから、請求人に当該申告書を訂正すべき旨を連絡して訂正させたもので、原処分庁が確定申告書が二重に提出されたことに気付かなかった点があるとしても、これをもって更正処分の不当を理由に取り消しを求めることはできない。(平12.7.19関裁(所)平12−2)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平120003
裁決年月日
平成12年7月7日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100203990
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件仕入取引に係る消費税の仕入税額控除が認められるべきであるから、本件更正の請求に対する更正をすべき理由がない旨の通知処分は違法である旨主張するが、同取引は事実と認められないため、本件通知処分は適法である。(平12.7.7広裁(諸)平12−3)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
平110070
裁決年月日
平成12年6月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①署長が青色申告の承認の取消処分は行わない旨承諾したにもかかわらず、当該取消処分を行ったことは、信義誠実の原則に反した違法な処分であること、②本件工事に係る所得の帰属は請求人ではなく、代表者個人に帰属するものであること、③本件運送収入のうち1,000,000円は除外したことを認めるが、残額は燃料代等で相殺され受け取っていない旨主張するが、審判所の調査によると、税務署長は修正申告の提出があった場合、青色申告の取消処分を考慮すると回答したことは認められるが、請求人からは修正申告の提出がなく、信義誠実の原則に反した処分とはいえない。また、本件工事に係る原材料の請求書及び領収書が請求人あてになっていること、本件工事に係る費用の一部が経費として損金の額に算入されていることなどから、本件工事に係る所得は明らかに請求人に帰属するものと認められる。さらに、本件工事に係る所得は請求人に帰属し、本件工事代金及び本件運送収入を代表者名義の預金口座に入金し、請求人の帳簿書類に記載せず、所得を過少にした納税申告書を提出していることは、重加算税の賦課要件に該当する。以上のことから、原処分庁の行った処分は適法である。(平12. 6.30高裁(法・諸)平11-70)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平110190
裁決年月日
平成12年6月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100204160
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/16租税法律主義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が行った本件通知処分は、相法第15条2項かっこ書に関連するにすぎない相基通15-4を安易に類推若しくは拡張解釈し、請求人の場合、相法第15条第2項かっこ書の規定の適用があるとの誤った解釈に基づいて行われた違法な処分である旨主張する。しかしながら、本件通知処分は、相法第15条第1項及び同条第2項の規定を解釈して行われていることが認められるが、仮に、原処分庁が、請求人の主張するように同条第2項の解釈に当たって同通達を参考としたとしても、同通達は請求人の主張するような相法第15条第2項かっこ書の規定を適用する事例を示したものではなく、その趣旨は資格の重複する相続人の場合の法定相続人の数は1人とすることを規定したものであるから、類推若しくは拡張解釈という問題が生じる余地はない。(平12. 6.30東裁(諸)平11-190)

支部名
東京
裁決番号
平110191
裁決年月日
平成12年6月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、従業員の横領によって損害を被った場合において、当該従業員の無資力等によりその損害に対応する損害賠償請求権の実現可能性が乏しい場合には、法基通2-1-37を適用して、和解や裁判等により当該損害賠償請求権が実際に確定したときの益金の額に算入すればよいのであるから、横領による損害を被った事業年度の所得の金額の計算については、その損害に対応する損害賠償請求権を益金の額に算入しないで、その損害金額のみを損金の額に算入すべきことを内容とする更正の請求を認めるべきである旨主張する。しかしながら、①法法第22条によれば、損害賠償金の収益計上時期については、権利確定主義により、その支払を受けるべきことが確定したときの益金の額に算入することになり、また、横領による損失の計上時期については、その損失の事実が発生したときの損金の額に算入することになること、②当該従業員はその更正の請求の対象事業年度において請求人に勤務し、請求人から給与の支給を受け、また、同人名義の土地建物を所有していたのであるから、当該損害賠償請求権の全額が回収不能であったということはできないこと、③同通達2-1-37は他の者から支払を受ける損害賠償金について、実際に支払を受けるときの収益に計上する会計処理をしている場合には認めるとしたものであるところ、本件の場合、従業員の横領による損害で、請求人はその損害金額について何ら経理処理をしておらず、同通達に定める経理処理をしていたとは認められないことからすると、更正の請求によって同通達の定めを適用することができないことは明らかであり、損害賠償金の収益計上時期については、原則どおり権利確定主義によるべきこととなるから、請求人の主張には理由がないというべきである。(平12. 6.30東裁(法)平11-191)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平110184
裁決年月日
平成12年6月29日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、調査時において課税税目の変更理由を開示せずになされた決定処分は不当であり、原処分庁の権利の濫用であると主張する。しかしながら、仮に、原処分庁が、本件土地の取得に係る課税に関して決定処分とは異なる見解を調査の過程において示していたとしても、このことをもって決定処分が不当となるものではない。また、原処分庁が適法に課税処分を行うことは正当に与えられた権限であり、納税者に対して課税処分の理由を説明することがその要件とはされていないから、仮に、その説明がなかったとしても、決定処分が原処分庁の権利の濫用に当たるものではない。(平12. 6.29東裁(諸)平11-184)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
札幌
裁決番号
平110044
裁決年月日
平成12年6月28日
裁決結果
棄却
争点番号
100203990
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が住宅取得等特別控除の適用がないとして確定申告書の所得税額等の訂正をしたことは、たとえ、その訂正につき請求人の了承、応諾があったとしても、法律上の規定がない以上違法な手続であり、また、住宅取得等特別控除の適用要件を充たしているのであるから更正の請求に対する更正をすべき理由がない旨の通知処分を取り消すべきである旨主張する。しかしながら、①訂正行為を行ったのは原処分庁の職員であったとしても、請求人はその訂正を了承し応諾していることから、当該訂正は、請求人が行ったものと推認され、さらに、請求人は訂正後の金額をもとに更正の請求を行っているのであるから、訂正前への是正を求めて、更正をすべき理由がない旨の通知処分の違法を主張することはできないと解されること、②請求人は確定申告において住宅取得等特別控除の適用を受けていないので、後日その特例の適用を求めるための更正の請求をすることはできないと解されること、及び③当年分の所得税の計算において住宅取得等特別控除の適用はできないと認められることから、請求人の主張には理由がない。(平12. 6.28札裁(所)平11-44)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
沖縄
裁決番号
平110008
裁決年月日
平成12年6月26日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集 №59・14ページ

要旨

○ 相続人の相続財産から生ずる地代収入から、毎年700万円を受贈者に支払うという内容の遺言書について、相続人である請求人と受遺者の間に争いがあったため、請求人は、その負担額を相続財産の価額から控除しないで相続税の申告をした。その後、受遺者から家庭裁判所に紛争調整調停が申し立てられ、法定申告期限から3年以上経過した後に調停が成立し、請求人は、遺言状に基づく金員の支払の代償として、一定額の金銭及び不動産の給付を行うことになったため更正の請求をしたが、原処分庁は、本件遺贈は効力がなく、本件調停による財産の移転等は贈与に当たるとして、更正の請求を認めなかった。しかしながら、裁判所による調停は判決に当たり、また、請求人が期限内申告の時点において、遺贈の実現義務の負担を確実には予想しえなかったと認められることから、本件更正の請求は、通則法23条2項1号に該当し、適法である。(平12. 6.26沖裁(諸)平11-8)裁決事例集 №59・14ページ、(平12. 6.26沖裁(諸)平11-9)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平110175
裁決年月日
平成12年6月26日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、調査担当職員が請求人の留守を承知の上調査に訪れ、請求人の妻を誘導し、脅し、すかして不法に書類を入手し、請求人の了解を得ずに勝手に書類を複写したので、調査が違法である旨主張するが、①調査担当職員は、調査のために請求人の自宅へ赴く旨を請求人に電話により連絡して都合を尋ねたところ、請求人は仕事で不在にしているので請求人の妻が調査に対応する旨の返答をした事実及び②調査担当職員が請求人の自宅3階の居間へ請求人の妻に案内された時には、既に関係書類が用意されており、同人に承諾を得て関係書類を複写機で複写するための間借用した事実は認められるものの、③これら一連の調査の過程で請求人の妻を誘導し、脅し、すかして不法に書類を入手したとの事実を認めるに足る証拠はなく、本件調査は、所法第234条第1項に規定する質問検査権に基づき適正に行われたものと認められるから、本件調査に請求人が主張するような違法は認められない。(平12. 6.26東裁(所)平11-175)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
平110025
裁決年月日
平成12年6月23日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、本件更正処分は、原処分庁が一切の法的根拠・適用条文等を明示せずに行ったものであるから、違法、不当である旨主張する。しかしながら、相続税法においては、相続税の更正通知書に理由を附記しなければならない旨の規定はないから、相続税の更正通知書に更正の理由附記あるいは根拠条文の明示がなかったとしても、違法となるものではない。(平12. 6.23仙裁(諸)平11-25)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平110139
裁決年月日
平成12年6月23日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件一時所得の基となる保険契約の解約手続が終了してから1年も経過して原処分庁が本件調査を実施したのは不当である旨主張するが、税務調査の必要性、時期等の判断については、調査権限のある原処分庁の合理的裁量に委ねられていると解するのが相当であるから、原処分庁が当初申告後直ちに本件調査を実施しなかったからといって、そのことをもって原処分が不当となるものではない。(平12. 6.23大裁(所)平11-139)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平110139
裁決年月日
平成12年6月23日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件調査は抜き取り調査あるいはし意的な選別調査であると推定できるから、請求人のみが課税されるのは課税の公平に反しており、請求人と同様の一時所得について申告していなかった者の数及びその処理状況を具体的に開示すべきである旨主張するが、課税処分は、客観的な課税標準の存在を根拠としてされるものであり、当該課税標準に基づいて課税処分がなされている以上は、税務調査を受けていない納税者が他に存在するということをもって課税の公平に反するということはできず、請求人が当初の確定申告において本件一時所得について申告していなかったこと及び原処分庁がこの具体的、客観的な事実に基づいて本件調査を実施したことは明らかであるから、本件調査に合理的な裁量を逸脱したと評価し得るような事実は認められない。また、請求人が求める請求人と同様の一時所得について申告していなかった者の数及びその処理状況の開示の有無は、原処分の適否に何ら影響を及ぼすものではないから、いずれも原処分の取消しを求める理由にならない。(平12. 6.23大裁(所)平11-139)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平110139
裁決年月日
平成12年6月23日
裁決結果
棄却
争点番号
100204100
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/10守秘義務違反等と更正
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、異議申立てをしたにもかかわらず原処分庁が本件更正処分に基づく総所得金額を地方行政庁へ通知したことを理由として原処分の取消しを求めるが、課税処分について不服申立てがなされても、それだけでは不服申立ての目的となった処分の効力、その執行または手続の続行が妨げられるものではなく、また、ある課税処分を前提とした行為の違法性の有無は、当該課税処分の違法性の有無に消長を来すものではなく、また、原処分庁は、地方税法第325条の規定に基づきA市長又はその指定する吏員に本件更正処分に関する書類を供覧したのであるから、当該供覧自体は何ら違法性はない。したがって、請求人の主張は理由がない。(平12. 6.23大裁(所)平11-139)

支部名
名古屋
裁決番号
平110110
裁決年月日
平成12年6月22日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、相続人間で争いのあった相続財産となる株式についての訴訟(株式所有権確認請求事件)に対する判決が、通則法第23条第2項第1号に規定する後発的事由に該当するから、更正の請求を認めるべきである旨主張するが、当該株式所有権確認請求事件の判決は、口頭弁論終結日において存在する相続財産となる株式を確認したものにすぎず、相続開始時における相続財産となる株式を確定させたものではないから、請求人の主張には理由がない。(平12. 6.22名裁(諸)平11-110)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平110138
裁決年月日
平成12年6月22日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、平成10年2月期の更正処分の更正の通知書には、平成3年2月期ないし平成5年2月期に対応する借地料を所得金額に加算した理由が不記載であるから、その手続きは違法である旨主張するが、更正の通知書に理由の附記が必要とされている趣旨は、原処分庁に対し慎重、かつ、妥当な判断による処分を行うことを担保させるとともに、処分を受けた法人にその理由を理解させ、不服申立てに便宜を与えるものと解されるところ、平成10年2月期の更正通知書に係る更正の理由付記は、その理由を必要、かつ、十分な程度に記載されているものということができるので、請求人の主張には理由がない。(平12. 6.22大裁(法)平11-138)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平110168
裁決年月日
平成12年6月21日
裁決結果
却下
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集 №59・37ページ

要旨

○ 請求人らは、本件土地がいわゆる公図混乱地区に所在することから、測量の完了により地積が確定した後に修正申告を行う予定である旨を原処分庁の調査担当職員に告げたにもかかわらず、それを待たずに本件更正処分をしたことは、その手続に違法かつ不当がある旨主張する。しかしながら、請求人らは、本件審査請求後に、課税価格及び納付すべき税額のいずれも本件更正処分を上回る額で修正申告をし、当該税額等を確定させた以上、たとえその申告が過大であったとしても、所定の期間内に更正の請求をするのでなければ、これを是正することができないのであるから、請求人らには、もはや、本件更正処分の取消しを求める不服申し立ての利益はないというべきである。(平12. 6.21東裁(諸)平11-168)裁決事例集 №59・37ページ

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平110108
裁決年月日
平成12年6月12日
裁決結果
棄却
争点番号
100202990
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/5その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、本件申告書は、調査担当職員の指導に基づき、相続税の期限内申告書の差替えの趣旨で提出したものであるから、修正申告書には当たらない旨主張する。しかしながら、本件申告書は法定申告期限後に提出されたものであり、さらに、本件申告書には申告前の課税標準及び納付すべき税額並びに増額部分の税額の記載はないものの、本件相続により取得した財産及び承継した債務等については詳細に記載されており、また、申告後の課税標準及び税額は明確に記載されていること等を踏まえると本件申告書は修正申告書とみるのが相当である。なお、請求人らは、本件申告書は先の申告書の差替えの趣旨で提出したものである旨主張するが、納税申告書の記載事項の是正は法律に定められた方法によるべきであり、納税申告書の撤回は許されないと解されることからすれば、請求人らの主張には理由がない。(平12. 6.12名裁(諸)平11-108)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平110160
裁決年月日
平成12年6月12日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が更正通知書の更正の理由に「A証券B支店を通じて行った株式売買」と記載しているが、請求人はB支店と取引したことはなく、更正通知書にB支店と記載していることは重大な誤りであり、有価証券売却益に係る更正処分は違法である旨主張する。しかしながら、請求人は、C支店と取引しており、原処分庁が更正通知書の更正の理由にB支店と記載したことは誤りであることは認められるが、売却した有価証券の銘柄、株式数及び売却価格等に誤りはなく、現実に請求人はC支店において株式を売却していることからすると、一見して明確な記載誤りであり、この記載誤りをもって更正の理由が不明になるとは認められないから、原処分が違法とはいえない。(平12. 6.12東裁(法・諸)平11-160)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平110107
裁決年月日
平成12年5月31日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204019
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、平成6年に行ったホテルの改装工事について、原処分庁が以前に行った所得税の調査において、修繕費として経理していた一部について資本的支出であるとの是正指導に基づき修正申告書を提出したにもかかわらず、同一年分について再度調査が行われるのは、信義則に反する違法がある旨主張する。しかしながら、税務署長が納税者に対して修正申告書の提出をしょうようし、納税者がこれに応じて修正申告書を提出したからといって、税務署長がその後調査したところと修正申告の内容が異なるときは、税務署長において修正申告書に係る課税標準等を更正することができることは法文上も明らかである。また、法の一般原理である信義則の法理の適用により課税処分が違法なものとして取り消すことができる場合とは、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしても、なおその課税処分に係る課税を免れしめて、納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特段の事情が存する場合と解されるところ、請求人には、特段の事情が存するとは認められないから請求人の主張には理由がない。(平12. 5.31名裁(所)平11-107)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平110106
裁決年月日
平成12年5月26日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、贈与税の更正通知書に具体的な処分の理由等が付記されていないから更正処分は違法である旨主張するが、更正通知書に処分の理由を付記しなければならないのは、所法第155条第2項及び法法第130条第2項に規定する青色申告書にかかる更正に限られ、相続税法にはその旨を定めた規定はないから、贈与税の更正通知書に更正の理由を付記しなかったとしても当該更正処分が違法となるものではない。(平12. 5.26名裁(諸)平11-106)

支部名
東京
裁決番号
平110152
裁決年月日
平成12年5月25日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人のした修正申告は職員の事実誤認に基づいた指導により錯誤に基づいてなされた無効なものであり、当該修正申告を前提とする過少申告加算税の賦課決定処分は違法である旨主張して、その取消しを求めているが、申告の錯誤を理由に、当該申告を前提とした過少申告加算税の賦課決定処分を争う場合には、その錯誤が客観的に明白かつ重大であって、法律の定める方法以外にその是正が許されなければ納税者の利益を著しく害すると認められる特段の事情がある場合に限り、当該申告について錯誤を主張できるものと解すべきであるところ、本件については、職員の指導に事実誤認があると認められず、また、修正申告書は請求人の判断と責任において提出されており、その記載内容について、請求人に錯誤があると認めることもできないことから、特段の事情がある場合には該当せず、請求人の主張には理由がない。(平12. 5.25東裁(所)平11-152)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平110120
裁決年月日
平成12年5月24日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、相法第32条第1号の規定に基づく更正の請求であると主張するが、本件更正の請求は、本件各土地の申告評価額の減額を求めるものであって、いわゆる当初申告の過誤を正す趣旨であると認められることから、通則法第23条第1項第1号の規定による更正の請求と認められる。そうすると、本件更正の請求は、その請求期限を経過してなされた不適法なものである。(平12. 5.24大裁(諸)平11-120)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
平110052
裁決年月日
平成12年5月18日
裁決結果
却下
争点番号
100204119
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/2その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 更正通知書には、年月日及び番号の記載がないなどの不備があるが、通則法第28条に規定する要件を欠く不備がないので無効とはならない。(平12. 5.18高裁(所)平11-52)

支部名
名古屋
裁決番号
平110097
裁決年月日
平成12年4月28日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件判決を受けてなされた通則法第23条第2項第1号に基づく本件更正の請求は認められるべきである旨主張するが、本件判決は、その確定判決としての効力にかかわらず、その実質において客観的、合理的根拠を有するものとは認められない上、仮に、請求人の主張する事実が真実であったとしても、請求人は、同条第1項に規定する更正の請求期限内に申告の是正を行うことが可能であったと認められるから、原処分庁が行った更正をすべき理由がない旨の通知処分は適法である。(平12. 4.28名裁(諸)平11-97)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平110112
裁決年月日
平成12年4月28日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集 №59・28ページ

要旨

○ 請求人は、①商法第110条にいう合併無効判決の不遡及の規定は、納税義務に関しては適用されないこと、②本件合併の際に被合併法人の旧社員が合併法人から受けた株式は、合併無効の判決により無効となり消滅し、当該株式の交付に伴い生じたみなし配当の所得金額も消滅したことから、所得税の確定申告に係る更正の請求を認めるべきと主張する。しかしながら、合併無効の判決は、将来に向かって合併を無効とする効力を有するのに止まるから、本件合併の事実及びそれに伴い請求人の交付した株式の効力は、合併の日にさかのぼって無効とはならない。そうすると、本件判決の確定は、本件合併に基づき行われた株式の割り当て交付及びそれによって発生したみなし配当の所得金額には何ら影響がないといえるから、更正の請求の要件を充足していないというべきであり、請求人の主張には理由がない。(平12. 4.28大裁(所)平11-112)、(平12. 4.28大裁(所)平11-113)裁決事例集 №59・28ページ

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平110053
裁決年月日
平成12年4月27日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、修正すべき所得金額等について、原処分庁所属の職員から応諾を得て、確定していたにもかかわらず、その後、請求人を欺いて調査権を行使したことは違法・不当である旨主張する。しかしながら、修正申告のしょうように当たる事実があったとしても、通則法第26条によれば、税務署長は更正等をした場合でも、課税標準等が過少であることを知ったときは、調査をして再更正できるのであるから、原処分庁がしょうよう額に拘束されて調査ができなくなると解することはできない。また、税務調査における質問検査権を行使するに当たり、取引先の調査など実定法上特段の規定のない実施の細目については、その権限を有する税務職員の合理的な選択にゆだねられていると解するのが相当であるところ、原処分庁所属の職員の求めに応じて請求人が売上げに係る帳簿を提示し、原処分庁所属の職員が売上げに係る帳簿に記載された売上金額を集計した結果に基づいて、調査の継続を要すると判断した上、その旨を請求人に告知して調査に協力するよう再三にわたり要請したこと、請求人が正当な理由なくこれを拒絶したため、やむを得ず取引先の調査に着手したことが認められ、それらの判断は合理的であるから、調査手続に違法・不当な点は認められない。(平12. 4.27広裁(所・諸)平11-53)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平110053
裁決年月日
平成12年4月27日
裁決結果
棄却
争点番号
100202040
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/4修正申告の勧奨
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、修正申告は調査担当者により強要された結果、錯誤により提出したものであるから無効である旨主張する。しかしながら、調査担当者は当審判所に対し、強要の事実はない旨答述しているところ、通則法第24条の規定によれば、税務署長は調査結果に基づき職権で更正しうるのであるから、調査担当者においてあえて各年分の所得税の修正申告を強要しなければならない必要性は認められないこと、さらに、請求人は、修正申告に応じる態度を示した事実が認められることに照らすと、強要の事実はない旨の調査担当者の当該答述の信用性を否定することはできず、他に強要の事実を認めるに足りる証拠は見当たらない。さらに、修正申告が錯誤により無効となるのは、修正申告をした納税者において錯誤が存在し、かつ、これが客観的に明白かつ重大な錯誤である場合に限られると解するのが相当であるところ、これを本件についてみると、請求人の主張する事由は各年分の所得税の修正申告書又はその添付書類に表れていないものであるから、これをもって客観的に明白かつ重大な錯誤が存在したと認めることができず、当審判所の調査によっても、他に客観的に重大かつ明白な錯誤が存在したと認めることはできない。(平12. 4.27広裁(所・諸)平11-53)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平110110
裁決年月日
平成12年4月26日
裁決結果
棄却
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集 №59・1ページ

要旨

○ 課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実に変更をきたす判決であっても、申告時に当該申告に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実に変更をきたすことを十分に予測し得たものと認められる場合は、通則法第23条第2項第1号に規定する判決には当たらない。(平12. 4.26大裁(所)平11-110)裁決事例集 №59・1ページ

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平110080
裁決年月日
平成12年4月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、長年、本件医療費のお知らせ及び本件計算書を添付した申告で医療費控除の適用を認められてきたところ、平成9年分に限って医療費控除が認められないのは納得できない旨主張するが、請求人が主張するような事実があったかどうか格別、仮に、あったとしても、前述のとおり原処分は適法であるから、原処分によって請求人に不利益な結果を招来したとはいえず、また、医療費控除の適用が受けられないことが判明した場合においても是正が許されないとすれば、請求人が本来納付すべき正当な税額を免れることとなり、租税負担の公平を害することになることを考慮すれば、原処分を違法又は不当であったとすることはできない。(平12. 4.14関裁(所)平11-80)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平110129
裁決年月日
平成12年4月4日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件更正処分等は、原処分庁が、一旦課税しないと明言していたにもかかわらず、2年も経過してから、突然、かつ、一方的に態度、見解を変更して行ったものであり、このようなし意的な課税処分は、信義則に反し、違法である旨主張する。しかしながら、本件確定申告書の提出前に原処分庁が請求人に対し、公的見解を表示した事実はなく、信義則の法理を適用する余地はない。そして、原処分庁が、請求人の本件譲渡損失を他の所得と損益通算して計算した本件確定申告書の内容を検討した後に所得税の調査を行ったことに違法はなく、また、原処分庁は、請求人に調査を行った上で本件更正処分をしているのであるから、更正の手続にも違法は認められない。(平12. 4. 4東裁(所)平11-129)、(平12. 4. 4東裁(所)平11-130)

支部名
名古屋
裁決番号
平110089
裁決年月日
平成12年3月31日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、外国芸能プロダクションに対して支払った外国人タレントの招へい手数料及び外国人タレントの航空運賃の額等が非居住者又は外国法人に対する国内源泉所得の支払に当たるとしてなされた源泉所得税の納税告知処分が、原処分庁から受けた過去の指導等の内容に反して違法、不当である旨主張する。しかし、当審判所の調査等によれば、当該手数料は、外国芸能プロダクションが国内において芸能人の役務提供を行った事業の対価と認められ、当該運賃の額は交通機関等に直接支払われていないのでその対価の額に含めるべきである。また、請求人の主張する「原処分庁の過去の指導等」があったか否かは明らかでなく、他にもこれを認めるに足りる証拠は見当たらないので、原処分が過去の指導に反し違法、不当である旨の請求人の主張には理由がなく、原処分は相当であると認められる。(平12. 3.31名裁(諸)平11-89)、(平12. 3.31名裁(諸)平11-90〜92)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平110099
裁決年月日
平成12年3月31日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①商法第110条にいう合併無効判決の不遡及の規定は、納税義務に関しては適用されないこと、②本件合併の際に被合併法人の旧社員が合併法人から受けた株式は、合併無効の判決により無効となり消滅していることから、当該判決の確定に基づいた法人税の合併の確定申告に係る更正の請求を認めるべきと主張する。しかしながら、合併無効の判決は、将来に向かって合併を無効とする効力を有するのに止まるから、本件合併の事実及びそれに伴い請求人の交付した株式の効力は、合併の日にさかのぼって無効とならない。そうすると、本件合併に伴い生じた清算所得は有効なものであり、これに基づき行われた法人税の合併の確定申告にも何ら影響がないから、本件無効判決は、更正の請求の要件を充足していないというべきであり、請求人の主張には理由がない。(平12. 3.31大裁(法)平11-99)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平110128
裁決年月日
平成12年3月31日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が行った税務調査の際の指導のとおりに請求人の収益等に計上しないこととし、更に、その後に行われた税務調査でも、そのことについて是正を求められなかったにもかかわらず、原処分庁は、調査担当職員等が行った指導等の事実を否定し、請求人の収益等に計上しなければならないとする原処分は、禁反言の法理に反し違法である旨主張するが、原処分庁がそのような指導等を行ったとする事実を認めるに足りる証拠はなく、原処分庁が請求人に対し信頼の対象となる公的見解を表示したともいえないから、禁反言の法理に反するとはいえない。なお、過去の税務調査において是正を求められなかったからといって、誤りが明らかになった段階で是正を求めることは何ら不当なものとはいえない。(平12. 3.31東裁(法・諸)平11-128)

支部名
名古屋
裁決番号
平110081
裁決年月日
平成12年3月28日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、消費税の簡易課税制度におけるみなし仕入率の適用に当たり、請求人の営む事業に係る事業区分が第4種事業に該当するとの第三者を介して得た税務相談室の職員の回答に基づき、本件確定申告を行ったものであるから、これに反する更正処分は信義誠実の原則に違反し取消事由に該当する旨主張するが、請求人が第三者を介して事前に税務相談をしたかどうか、仮に税務相談をしたとしても、どのような事実関係を示して相談したのか及び対応した職員の氏名等が不明であり、また、税務当局が行う税務相談は、専ら行政サービスの一環として納税者のため税法の解釈、運用又は申告手続等についてその相談に応じるというものであるから、その回答も仮定的、一般的なものにならざるを得ないこと、本件更正処分により請求人に税法上の不利益や救済に値する程度の経済的不利益を与えたものではないこと、納税者間の平等、課税の公平という要請を犠牲にしてもなお本件更正処分に係る課税を免れさせて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するというような特別の事情はないことから、本件について信義誠実の原則を適用することは相当でない。(平12. 3.28名裁(諸)平11-81)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平110106
裁決年月日
平成12年3月16日
裁決結果
却下
争点番号
100202990
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/5その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件修正申告は実質的には更正処分であり、法定申告期限から3年を経過した日以後は更正処分をすることができず、また、本件譲渡所得に係る所得税の徴収権は時効等により消滅したのであるから、本件修正申告により納付した所得税は過誤納であり、法律上の原因を欠くものであるとして、当該所得税の返還を求めている。しかしながら、修正申告は、通則法第75条第1項に規定する国税に関する法律に基づく処分に当たらないし、他にこれに当たる処分も存在しないから、本件修正申告により納付された所得税の返還請求を、同項に規定する国税に関する法律に基づく処分についての不服申立てということはできない。(平12. 3.16東裁(所)平11-106)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
平110017
裁決年月日
平成12年3月13日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件家屋が住宅取得等特別控除の適用を受けることができる家屋に該当するか否かについて、S社の工事担当者が所轄税務署に確定申告期限内に確認するとの申出があったので、とりあえず住宅取得等特別控除を適用しないで確定申告書を提出し、確定申告期限内に訂正申告をするつもりでいたところ、工事担当者からの連絡が遅れたため、訂正申告の期限を失し、本件更正の請求をしたものであり、通則法第23条第1項第1号に規定する更正の請求に該当する旨主張する。しかしながら、請求人が提出した確定申告書は、課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っており、その計算にも誤りがなく、また、住宅取得等特別控除の適用については、申告を要件としているのであるから、その適用を受ける申告がなかったために、その適用を受ける申告があったときに比して納付すべき税額が過大となっているとしても、その過大な税額は、国税に関する法律に従っていないとはいえないから、通則法第23条第1項に規定する更正の請求ができる場合に当たらないと解するのが相当である。(平12. 3.13仙裁(所)平11-17)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平110081
裁決年月日
平成12年3月10日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、申告が錯誤ないし詐欺によってなされたものであるから当該申告は無効である旨主張する。ところで、申告納税制度は、本来、納税者自身の自主的判断と責任において課税標準等及び税額を計算し法定申告期限までに申告書を提出し税金を納付する制度であり、申告行為は公法上の行為であるが、納税者が錯誤によって申告した場合、その錯誤が客観的に明白かつ重大であって、更正の請求手続以外にその是正を許さなければ、納税者の利益を著しく害すると認められる特段の事情が認められる場合は、例外的に申告行為の錯誤無効を主張することも許されると解される。しかしながら、原処分関係資料及び当審判所の調査によれば、請求人に申告の基礎となった事実関係について錯誤はなく、結局、本件譲渡について特例が適用されると誤信したというのは、単に法的な評価を誤ったに過ぎないものと認められる。そうすると、本件確定申告において、請求人に明白かつ重大な錯誤があり、更正の請求以外にその是正を許さなければ請求人の利益を著しく害すると認められる特段の事情があるとは到底いうことはできず、請求人の主張には理由がない。(平12. 3.10大裁(所)平11-81)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平110098
裁決年月日
平成12年3月9日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁の正当理由の解釈は狭義に失し、還付が留保されている税額に対しても加算税が賦課されるとの解釈は強引な解釈であり、本件賦課決定処分は例外の可能性があるから、そうであるとすれば、課税の公平に反し、違法である旨主張するが、原処分庁は、その正当な解釈に基いて判断して本件賦課決定処分を行ったことが認められるところ、請求人の主張は、単に、推測を述べるものにすぎず採用できない。(平12. 3. 9東裁(所)平11-98)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平110098
裁決年月日
平成12年3月9日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、調査担当職員からの加算税の賦課決定はあり得ないとの発言を根拠に、本件賦課決定処分は信義則の法理に反し違法である旨主張するが、調査担当職員の発言があったことをもって、請求人に本件賦課決定処分を受けないという利益が発生したとすることは、納税者の公平及び課税の公正という観点から到底いうことができず、また、調査担当職員の一人の上記発言は、他の職員によって、直ちに訂正されていることから調査担当職員の発言は一連の発言のなかで撤回されたものというべきであり、請求人の主張は、独自の見解であって信義則の法理を適用する余地はなく、採用することができない。(平12. 3. 9東裁(所)平11-98)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平110075
裁決年月日
平成12年2月29日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、納税申告が無効である旨主張するが、納税申告の無効の主張が認められるためには、その申告書の記載内容等の瑕疵が客観的に重大かつ明白であって、租税法の定める是正方法以外にその是正を許さないならば著しく納税者の利益を害するような特段の事情が存することが必要であるところ、本件についてみると、原処分庁の修正申告書の提出要請はあるものの、請求人の修正申告書の提出について任意性を疑うに足る証拠はなく、また、ほかに申告書の記載内容の錯誤等が存することをうかがわせる証拠資料も見当たらない。(平12. 2.29名裁(所)平11-75)、(平12. 2.29名裁(所)平11-76)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平110064
裁決年月日
平成12年2月25日
裁決結果
棄却
争点番号
100204080
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/8処分の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件各更正処分は一つの事実について処分を繰り返すという瑕疵の重大性が明白であるから無効である旨主張するが、行政処分が無効であるかどうかは、その行政処分に内在する瑕疵が重要な法に違反する重大な瑕疵であるかどうか及びその瑕疵の存在を容易に確定し得るべき外観上明白な瑕疵であるかどうかによって決すべきところ、確かに、原処分庁は、例えば、本件減額更正に伴う本件特例の是正を失念するなど、正確性を欠く処分を繰り返しているから、その姿勢は強く非難されるべきであるものの、かといって、それが重要な法に違反するほどの重大な瑕疵に当たらないことは明らかであり、また、税務署長の行う更正、決定等の処分について特に回数等に制限はないので、当初の更正、決定等の処分に誤りがあることから、処分の取消しと新たな処分を繰り返したとしても、それが通則法第70条の定める更正、決定等の期間制限内であれば、請求人に不当な負担を求めたことにはならず、かえって、課税の公平の見地からみて許されるべきものである。(平12. 2.25関裁(所)平11-64)、(平12. 2.25関裁(所)平11-65、66)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平110064
裁決年月日
平成12年2月25日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が、一つの事実について、処分を繰り返したことが信義則に反し無効である旨主張するが、信義則の適用に当たっては、税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を示したことによって、納税者がその表示を信頼し、その信頼に基づいて行動したところ、後に当該表示に反する課税処分が行われ、そのために納税者が経済的不利益を受けることになったものであるかどうか、また、納税者が税務官庁の当該表示を信頼しその信頼したところに基づいて行動したことについて納税者の責めに帰すべき事情がないかどうかという点の考慮が不可欠であるところ、本件の場合、調査担当職員が請求人に対して本件土地の持ち分に応じて譲渡所得の総収入金額を計算すべきである旨示した上、その旨の修正申告書の提出方をしょうようしているものの、請求人はこれを信じて修正申告書を提出するなどの行動をしたわけではなく、また、後にこれに反する処分が行われ、そのために請求人が経済的不利益を受けた事実もないから、信義則を適用する余地はないといわざるを得ない。(平12. 2.25関裁(所)平11-64)、(平12. 2.25関裁(所)平11-65、66)

支部名
東京
裁決番号
平110090
裁決年月日
平成12年2月25日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁所属の相談担当職員の説明、指導に従い申告をしたものであり、原処分庁の指導を信頼した請求人に落ち度はなく、請求人にその負担を求める本件更正処分は信義誠実の原則に反して違法である旨主張するが、本件更正処分は、適正な課税処分であり、その結果、法律の規定に従って正当な税額を負担することになったにすぎないものと認められ、仮に、本件更正処分を取り消した場合には、請求人のみが正当な課税を免れ、かえって租税平等の原則に反する不当な結果を生ずることとなることから、納税者間の平等、課税の公平を犠牲にしてもなお本件更正処分に係る課税を免れしめて請求人の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別な事情があるとは認められない。また、本件担当職員の説明、指導が公的見解かどうかはともかく、請求人が本件担当職員から説明、指導を受けた時点においては、すでに本件資産の譲渡に係る所得税の納税義務が成立した後であり、本件資産の譲渡に係る所得税については、「請求人が本件担当職員の説明、指導を信頼しその信頼に基づいて行動したところ、その後に上記説明、指導に反する課税処分が行われ、そのために請求人が経済的不利益を受けることになったもの」には該当しないことからも、本件更正処分について、信義誠実の原則を適用することは相当ではない。(平12. 2.25東裁(所)平11-90)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
札幌
裁決番号
平110015
裁決年月日
平成12年2月3日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、確定申告説明会場で相談を担当した税理士が妥当と判断した内容に基づいて提出した確定申告書について、原処分庁がその判断とは異なる内容で更正処分を行ったことは、信義誠実の原則に反する旨主張する。しかしながら、①税務相談は課税当局の公式見解を表明するものではなく、また相談に対する回答は仮定的一般的なものにならざるを得ないこと、②本件更正処分は適正な課税処分であり、請求人に格別税法上の不利益を与えたものではないことから、納税者間の公平、平等という要請を犠牲にしても、なお、請求人の信頼を保護すべき特段の事情があるとは認められず、また、仮に本件更正処分を取り消した場合には、請求人のみが正当な課税を免れ不当な結果となることから、信義誠実の原則を適用することは相当でない。(平12. 2. 3札裁(所)平11-15)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
札幌
裁決番号
平110015
裁決年月日
平成12年2月3日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が請求人に説明のないまま更正処分をしたこと及び請求人が更正通知書を受け取った後、その処分理由について説明をしなかったことは違法、不当であり、これらの行為は憲法に違反する旨主張する。しかしながら、更正処分に当たり、納税者に処分理由を説明した上で更正をすべきこと及び更正処分後において納税者に処分理由を説明すべきことを定めた法律上の規定はなく、これらのことをしなかったとしても、本件更正処分の手続が直ちに違法であるということはできない。また、原処分庁は、請求人に対し、請求人が提出した本件確定申告書に誤りがあることを説明し、訂正するよう連絡したが、請求人はこれに納得せず訂正に応じなかったことから、通則法第24条に基づき更正処分をしたこと及び更正通知書には処分の理由が記載されていたことが認められ、これらの事実によると、本件更正処分の手続に特段の違法、不当はない。したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平12. 2. 3札裁(所)平11-15)

支部名
大阪
裁決番号
平110067
裁決年月日
平成12年1月31日
裁決結果
棄却
争点番号
100204080
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/8処分の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、既往事業年度の法人税の更正処分は、その取消しを求めて係争中で未確定であるから、当該処分により繰越欠損金が零円となったことに基づき、翌事業年度以降における繰越欠損金の控除を認めないとした法人税の更正処分及び過少申告加算税の賦課決定処分は違法である旨請求人は主張する。しかしながら、仮に処分の取消しを求めた審査請求又訴えの提起があっても、権限ある行政機関又は裁判所による取消しがない限り、行政処分の効力には影響しないとされているところ、上記係争中の処分は、これらにより取り消された事実がないから、その効力は持続していると認められる。したがって、上記係争中の処分に基づいてされた原処分は適法であるから、請求人の主張には理由がない。(平12. 1.31大裁(法)平11-67)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平110056
裁決年月日
平成12年1月25日
裁決結果
棄却
争点番号
100201020
争点
2国税の納付義務の確定/1通則/1納税義務の確定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、民法第958条の3の規定により特別縁故者が相続財産の分与を受けた場合の相続税の納税義務は、家庭裁判所の分与に係る審判の確定時に成立するものであって、法律に明文の規定がない限り、被相続人の死亡時に遡及することはない旨主張する。しかしながら、特別縁故者が相続財産の分与を受けた場合、①相法第3条の2は、被相続人から遺贈により取得したものとみなす旨規定していること、②通則法第15条第2項第4号は、相続税の納税義務は、相続又は遺贈による財産の取得の時に成立する旨規定していること、③遺贈の効力は遺贈者の死亡の時からその効力を生じることとされていること(民法第 985条第1項)などから判断すると、本件相続税の納税義務は遺贈の場合と同様、被相続人の死亡の時に成立すると解するのが相当である。したがって、原処分庁が本件相続税について、被相続人の死亡時の平成5年当時の相続税関係法令を適用したことは相当である。(平12. 1.25名裁(諸)平11-56)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
平110012
裁決年月日
平成11年12月24日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、前回調査における売上除外認定額に対応する資産として受け入れた代表者所有の本件株式10,618株を、本件帳簿価額330,003,393円で計上したのは、Y税務署の指導に基づいて行ったものであるから、原処分庁がこれを認めず更正処分したことは信義誠実の原則に反することから不当である旨主張する。しかしながら、①請求人が前回調査においてY税務署からどのような内容についていかなる指導を受けたか明らかでない上、②その当時の指導内容を明確にする記録もなく、③前回調査担当統括官等及びO税理士らからの答述からしても、請求人が主張する事実が認められない。そうすると、前回調査において、請求人が請求人の売上除外額に対応する資産として本件株式10,618株を本件帳簿価額で計上したことが、Y税務署の公的見解に基づくものであると認める余地はなく、本件更正処分が信義誠実の原則に反し不当であるとする請求人の主張は採用できない。(平11.12.24仙裁(法・諸)平11-12)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平110049
裁決年月日
平成11年12月22日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、過去に国税局徴収担当職員から本件譲渡と同様の不動産の譲渡については所法第64条第2項に規定する保証債務の特例(以下「本件特例」という。)の適用がある旨の指導を受け、実際に本件譲渡と同様の不動産の譲渡について本件特例の適用が認められているとし、原処分庁が本件譲渡について本件特例の適用を認めないことは信義則に反し許されない旨主張するが、国税局徴収担当職員から本件特例の適用要件についての一般的な説明があったことは推認できるが、さらに進んで、請求人が主張するような本件特例の適用がある旨の断定的な指導があったとは認められないから、請求人の主張には理由がない。(平11.12.22名裁(所)平11-49)、(平11.12.22名裁(所)平11-50)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平110069
裁決年月日
平成11年12月22日
裁決結果
棄却
争点番号
100203050
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、本件出資持分の譲渡価額は、本件和解契約を基礎に算定されたものであるから、本件和解契約が解除された以上、更正の請求が認められるべきである旨主張する。しかしながら、本件譲渡がなされたのは、本件和解契約より3年余り前であるから、本件出資持分の譲渡価額が本件和解契約を基礎に算定されたとの主張はそれ自体不合理であるし、請求人らの主張を本件遺産分割協議により本件和解契約を基礎に当該譲渡価額を改定した旨の主張と解するとしても、そもそも遺産分割協議により相続財産の内容を変更することはできないのであるから、いずれにしても、請求人らの主張はその前提において失当というべきであり、その他の主張について判断するまでもなく、本件更正の請求には理由がない。なお、請求人らは、本件和解契約の解除は、通則法第23条第2項第3号及び通則令第6条第1項第2号に規定する場合に該当する旨主張するが、当該和解契約に基づくS商会の権利は被相続人の相続財産ではないし、当該和解契約が解除されたからといって本件出資持分の譲渡価額が変動するものでもないから、当該和解契約の解除は上記の条項に規定する場合におよそ該当しないというべきであり、請求人らの主張はこの点においても理由がない。(平11.12.22東裁(諸)平11-69)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平110069
裁決年月日
平成11年12月22日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、本件出資持分の譲渡価額は、時価ではない旨主張する。しかしながら、請求人らは自己の申告内容に誤りがあり、納付すべき税額が過大であったことは立証していないし、通則法第23条第1項本文は、上記の理由による更正の請求は、法定申告期限から1年以内に限りすることができる旨規定しているのであって、本件相続税の法定申告期限から1年を経過した後であることが明らかな本件更正の請求には、やはり理由がない。(平11.12.22東裁(諸)平11-69)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
平110012
裁決年月日
平成11年12月21日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204080
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/8処分の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、給排水設備を構成するものの一部にすぎない給水管を既設の給排水設備に取りつけた本件工事の費用について、減価償却資産の取得費とした原処分は、条文の適用を誤ったものであるから、直ちに取り消すべきである旨主張する。しかしながら、原処分は、資本的支出と減価償却資産の取得費とを混同したものであるところ、混同したことによる結果の違いは、本体である減価償却資産が、償却可能限度額に達しているかそれに近い場合には、減価償却費がわずかながら異なるという点であり、それ以外の場合にあっては、減価償却費は同額となり、違いはないこと、また、当該支出が支出時の一時の費用となるか否かという基本的な判断は同じだという点でも両者は異ならないことからすれば、原処分の誤りを重大な瑕疵であるとみるのは困難であるから、原処分を直ちに取り消すべきであるとするのは相当でない。(平11.12.21福裁(所)平11-12)

支部名
広島
裁決番号
平110022
裁決年月日
平成11年12月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人の行った更正の請求は、いずれも、通則法第23条第1項に規定する期間の経過後になされており、他の更正の請求をすることができる場合にも該当しないから、原処分庁が更正の請求に対し、更正をすべき理由がない旨の通知処分を行ったことは相当である。(平11.12.21広裁(所)平11-22)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
札幌
裁決番号
平110011
裁決年月日
平成11年12月20日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が通則法第25条による調査をせずに一方的に決定したから違法である旨主張する。しかしながら、通則法第25条にいう調査とは、課税標準等又は税額等を認定するに至る一連の判断過程の一切を意味すると解され、原処分庁が収集した資料等を基礎として内部において調査し、正当な課税標準を求めることも同条に規定する調査に当たると解されるところ、原処分庁は本件決定処分に当たり、収集した資料等に基づき内部において調査し、請求人の課税標準等を算定したことが認められることから、請求人の主張は採用できない。(平11.12.20札裁(所)平11-11)

支部名
名古屋
裁決番号
平110045
裁決年月日
平成11年12月17日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、消費税課税事業者選択不適用届出書を法定期限までに提出できなかったのは、納税相談時における税務署員の指導が不十分であったことに基因するものであるから、法定期限後に提出した同届出書を法定期限内に提出したものとして取り扱うべきである旨主張する。しかしながら、申告納税制度の下では、税法に適合した納税義務の実現は、納税者自らの判断と責任において行われるべきものであり、納税相談は納税者の提出した資料や説明に基づいて、所得金額の計算や確定告書の記載方法などの助言を行うものでいわゆる行政サービスであること、及び請求人が税務職員に相談した内容を明らかにする資料等はなく、税務職員の指導が不適切であったと認められる資料も存しないこと、さらに、請求人は、過去に親族の消費税の申告に伴い消費税の課税事業者を選択する場合、及び課税事業者の選択を取りやめる場合の手続を行っているなど、消費税の申告や手続についての知識を有していたことが認められることから、請求人の主張には理由がない。(平11.12.17名裁(諸)平11-45)

支部名
金沢
裁決番号
平110004
裁決年月日
平成11年12月15日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、消費税法の簡易課税の適用を受けるための届出書の提出は期限後となったものの、①簡易課税の適用の可否について、原処分庁の明確な見解の表示がなかったこと、②簡易課税を適用した本件の確定申告、翌課税期間の中間申告及び確定申告に対して原処分庁の適用否認の指摘が2年以上なかったことは、簡易課税の適用を認めるとする暗黙の了解があったとすべきこと、③更正処分は、請求人の信頼を裏切る行為であること、④請求人に帰責事由がないことを理由として、信義則の法理を適用して簡易課税の適用を認めるべきであると主張する。しかしながら、信義則の法理の適用に当たっては、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお課税処分を免れしめて、納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような、①納税者に対する信頼の対象となる公的見解の表示、②公的見解の表示を信頼した納税者の行動、③公的見解の表示に反する課税処分、④納税者の帰責事由がないという要件が必要であると解されている。本件の場合、原処分庁は請求人に簡易課税の適用を認めるとする公的見解を表示したとは認められず、請求人の主張は採用することができない。(平11.12.15金裁(諸)平11-4)

支部名
大阪
裁決番号
平110046
裁決年月日
平成11年12月10日
裁決結果
棄却
争点番号
100204080
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/8処分の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、代表者への貸付金を確定した法人税の更正処分がその取消しを求めて係争中であるから、当該処分に基因してなされた源泉所得税の納税告知処分及び不納付加算税の賦課決定処分は違法である旨主張する。しかしながら、仮に処分の取消しを求めた審査請求又は訴えの提起があっても、権限ある行政機関又は裁判所による取消しがない限り、行政処分の効力には影響しないとされているところ、上記法人税の更正処分は、これらにより取り消された事実がないから、その効力は持続していると認められ、本件貸付金も有効に存続しているというべきである。そして、請求人は、本件貸付金を代表者に無利息で貸し付けていたことが認められるから、原処分庁が当該利益相当分の金額を代表者に対する給与と認定したのは適法であり、したがって、請求人の主張には理由がない。(平11.12.10大裁(諸)平11-46)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平110041
裁決年月日
平成11年12月3日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件更正処分は原処分庁の過去の税務相談及び二度の税務調査における指導等(本件取引は消費税が免税となる。)に反して行われたものであり、信義則の法理が適用されるべきである旨主張するが、過去の納税相談及び一度目の調査においては、その事実関係を証する資料の提示がないので明らかではないが、仮に請求人が主張するように誤指導があったとしても、税務相談における指導は、一般に納税者の一方的な申立てに基づいてその申立ての範囲で原処分庁としての一応の判断を示すものすぎず、また、税務調査における指導等は、その時点で把握された事実関係に基づきその範囲内で一応の判断を示すものにすぎないものである。なお、二度目の税務調査においても、本件取引に関して更正処分等をした事実は認められないが、本件取引が消費税の免税取引に該当するとの指導をしたとは認められず、かえって免税取引とすることには問題がある旨指摘している事実が認められる。そうすると、本件については、信義則の法理の適用の是非を考えるべき、納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお納税者の信頼を保護しなければ正義に反するような特別な事情が存するかどうかを判断するための要件の一つである、原処分庁が請求人に対し信頼の対象となる公的見解を表示したという場合に該当しない。(平11.12. 3東裁(諸)平11-41)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平110040
裁決年月日
平成11年12月2日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、相法第19条の2第1項の配偶者に対する相続税額の軽減特例の適用に当たって、期限を徒過して行った同法施行令第4条の2に規定する承認申請及び申請の承認を前提としてした同法第32条の更正の請求については、原処分庁の職員の申請書の提出の勧奨等の諸事情があり、請求人は当該承認の申請が承認され、更正の請求が認められるものとの期待を抱き、遺産分割協議にも至ったものであり、信義誠実の原則に反し違法である旨主張する。しかしながら、期限を経過した後の請求人が主張する諸事情をもって承認申請が適法となるものではない。(平11.12. 2東裁(諸)平11-40)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
熊本
裁決番号
平110012
裁決年月日
平成11年11月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件各修正申告は調査担当者が強迫的な方法で請求人の妻に署名押印を強要して提出させた無効なものであるから、原処分は取り消されるべきである旨主張するが、更正の請求ができる場合について通則法第23条1項では、納税申告書の効力そのものに関しては何ら規定していないので、本件修正申告書が無効であるとの主張は更正の請求ができる場合に該当しない。(平11.11.30熊裁(所・諸)平11-12)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
熊本
裁決番号
平110012
裁決年月日
平成11年11月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件各修正申告書等に記載された所得税額等が過大となっているから原処分は取り消されるべきである旨主張するが、請求人から提出された本件各更正の請求はいずれも期限を徒過しており不適法な請求であり、請求人の主張には理由がない。(平11.11.30熊裁(所・諸)平11-12)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平110018
裁決年月日
平成11年11月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100203990
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 更正の請求期限が経過した後、請求人が職権による減額の更正を求めた場合に、原処分庁が通則法第24条に規定する更正を行うことを義務づけられるものと解することは、更正の請求について設けられた期間の制限を実質上無意義なものとすることになるから、特段の事情がない限り、減額の更正をするかどうかは課税庁の裁量に属するものと解するのが相当であるところ、本件において、原処分庁が減額の更正をしなければならない特段の事情も認められないから、請求人の主張は採用できない。(平11.11.30広裁(所)平11-18)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平110018
裁決年月日
平成11年11月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

通則法第23条第2項第1号にいう「判決」とは、申告等に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実についての私法行為又は行政行為上の紛争を解決することを目的とする民事事件の判決を意味し、犯罪事実の存否、範囲を確定するに過ぎない刑事事件の判決は、これに含まれないと解するのが相当であり、本件の場合は、いずれも刑事事件に係る判決であり、申告等に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実についての私法行為又は行政行為上の紛争を解決することを目的とする民事事件の判決ではないから、通則法第23条第2項第1号に規定する判決には該当しない。(平11.11.30広裁(所)平11-18)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平110018
裁決年月日
平成11年11月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100203050
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

通則令第6条第1項第2号は、その「やむを得ない理由があるとき」として、その申告、更正又は決定に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実に係る契約が、解除権の行使によって解除され、若しくは当該契約の成立後生じたやむを得ない事情によって解除され、又は取り消されたことと規定しているところ、課税手続とは異なる刑事手続の判決において、修正申告書の提出後、所得の帰属について修正申告の基礎となった見解とは異なる解釈がとられたにすぎず、修正申告書の提出後、何も新たな事実が生じたわけではなく、課税庁が上記判決の解釈に拘束されるものではないから、通則令第6条第1項第2号に規定する「やむを得ない理由があるとき」に該当するとは認められず、これを類推適用する余地もない。(平11.11.30広裁(所)平11-18)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平110018
裁決年月日
平成11年11月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、修正申告が無効であることを理由に原処分が違法である旨主張するが、通則法第23条第1項は、納税申告書を提出した者は、当該申告書に記載した課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったことにより、当該申告書の提出により納付すべき税額が過大である場合には、当該申告書に係る国税の法定申告期限から1年以内に限り、税務署長に対し、その申告に係る課税標準等又は税額等につき更正の請求ができる旨規定しているところ、本件各更正の請求がその期限を経過した後になされたことは明らかである。また、請求人が修正申告の無効を理由として通則法の枠外における権利救済を求めるものであれば、通則法の規定に基づく審査請求によらず、訴訟により是正を求めるものであって、いずれにしても、この点に関する請求人の主張は採用できない。(平11.11.30広裁(所)平11-18)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平110018
裁決年月日
平成11年11月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100203990
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

通則法第23条第2項第1号にいう「判決の同一の効力を有する和解その他の行為」とは、訴訟上の和解、民事訴訟法第275第1項に規定する簡易裁判所に申立てをした上で行なう起訴前の和解、その他請求の認諾又は請求の放棄等をいうものと解するのが相当である。すなわち、ここにいう判決、和解は、国家機関としての裁判所がする私人間の紛争の法律的解決のための民事訴訟手続等におけるものを意味し、かつ、それに限定されていると解するのが相当であり、刑事訴訟における訴因変更は、刑罰権の存否、範囲を確定するための刑事手続上の行為であって、私人間の紛争の法律的解決のための判決、和解によるものではないから、通則法第23条第2項第1号に規定する「判決と同一の効力を有する和解その他の行為」に該当しない。(平11.11.30広裁(所)平11-18)

支部名
広島
裁決番号
平110019
裁決年月日
平成11年11月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

通則法第23条第2項第1号の規定は、課税計算の基礎となった事実が、後に判決等で異なる内容のものとして確定した場合で、しかも課税当時及びその確定に至るまでは、納税者において、課税庁との間で、その異なる事実及び権利を主張して当該事実を適切に争い、かつ確定することができないような場合に限られるものと解される。本件において、受贈者が贈与税の期限後申告書を提出した後に、本件判決を含め、いかなる事由によっても課税計算の基礎となった事実が異なる内容のものとして確定したものと認めることはできないこと、また、受贈者において贈与者から本件土地を贈与により取得した事実がないとしても、受贈者は贈与税の期限後申告書を提出する時点で、当然そうした事実を認識していたと認められ、確定することを困難ならしめる事情があったとも認められない。そうすると本件においては、通則法第23条第2項第1号には該当しないと解するのが相当である。(平11.11.30広裁(諸)平11-19)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平110036
裁決年月日
平成11年11月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100204049
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/5その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、事業区分についての税務指導をすることなくなされた更正処分は違法不当である旨主張するが、税務指導の有無は、法律上、更正処分の要件とはなっていない上、申告納税制度の下においては、納税者は自己の判断と責任において正しい申告を行う義務があると解されるのであるから、納税者のためゆうじょすべき特別の事情が認められない限り、税務指導の有無は更正処分の適否に影響しないというべきところ、本件においては請求人にゆうじょすべき特別の事情があったとは認められないから、請求人の主張には理由がない。(平11.11.30名裁(諸)平11-36)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平110015
裁決年月日
平成11年11月29日
裁決結果
棄却
争点番号
100203990
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、職権により減額の更正を行うべきである旨主張するが、原処分庁が、更正の請求により、通則法第24条に規定する更正を義務づけられるものではなく、また、当審判所の調査によっても、原処分庁が減額の更正をしなければならない特段の事情も認められない。(平11.11.29広裁(所)平11-15)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平110015
裁決年月日
平成11年11月29日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人の行った更正の請求は、通則法第23条第1項に規定する期間経過後になされており、原処分庁が、更正の請求に対し、更正をすべき理由がない旨の通知処分を行ったことは相当である。(平11.11.29広裁(所)平11-15)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平110032
裁決年月日
平成11年11月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件ゴルフ会員権のような預託金会員制のゴルフ会員権の譲渡は、ゴルフ場経営者に対する預託金返還請求権という金銭債務の譲渡であるから、譲渡所得の基因となる資産の譲渡に該当しない旨主張するが、一般に、預託金会員制のゴルフ会員権とは、入会保証金を預託して会員になった者とゴルフ場経営者との間のゴルフ場施設の継続的利用契約に基づく会員の契約上の地位を総称したものであり、具体的には、①ゴルフ場施設を会則等の規則に従い継続的かつ優先的に利用する権利、②預託した入会保証金を据置期間経過後退会することにより返還請求することのできる権利、③年会費の納入などの諸種の義務等を内容とする債権債務の総体であって、預託金返還請求権はその一部にすぎないと解されるところ、預託金会員制のゴルフ会員権の譲渡は、このような債権債務が不可分一体となった契約上の地位を一つの経済的価値のあるものとして譲渡の客体とするものであるから、所法第33条第1項に定める譲渡所得の基因となる資産に該当すると解するのが相当であり、これを単なる金銭債権の譲渡と同視することはできない。(平11.11.19名裁(所)平11-32)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平110027
裁決年月日
平成11年10月29日
裁決結果
棄却
争点番号
100202040
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/4修正申告の勧奨
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、調査担当職員は請求人に対して修正申告をするよう強要し、殊に「修正申告に応じなければ、もっといろいろなところを調べる」などとの調査担当職員の言辞は、行政指導の相手方が行政指導に従わなかったことを理由として不利益な取扱いをしてはならないとした行政手続法第32条第2項に違反するから、本件調査の手続には行政手続法違反の違法も存すると主張するが、調査担当職員は、租税法上の諸手続を説明したにとどまり、修正申告書の提出を強要したものということはできず、また、行政手続法第32条第2項は「行政指導に携わる者は、その相手方が行政指導に従わなかったことを理由として、不利益な取扱いをしてはならない。」と規定しているところ、そもそも、請求人は原処分庁の修正申告のしょうように従って修正申告書を提出したものであるから、請求人の同法条違反の主張は、その前提を欠く。(平11.10.29名裁(所・諸)平11-27)

支部名
名古屋
裁決番号
平110026
裁決年月日
平成11年10月27日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、譲渡所得の申告において、優良住宅地の造成等のための土地等を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例の適用について相談担当職員の教示を受けて申告したものであるから、更正処分は信義則に反して違法である旨主張するが、本件特例の適用要件として、譲渡した土地の譲受人と、その土地の上に特例住宅を建設する者が同一人であることが必要とされているところ、当該職員は、納税相談の際に、その証明書類として請求人から特例住宅を建設する者が発行する本件土地買取り証明書の提示があったので、本件特例の適用があるものと判断したことが認められるが、本件更正処分は、その後、上記証明内容と異なる事実が判明したため、行われたことが認められる。さらに、買取り証明書が提出されていれば、譲渡した土地の譲受人と特例住宅の建設者が異なることは通常あり得ないことであり、仮に、本件土地の譲受人と本件建物の建設者が同一人であることが必要なことを請求人に説明していなかったとしても、納税相談の性格に照らし、このことをもって信義則に反し、違法なものとして更正処分が取り消されるべきものではない。(平11.10.27名裁(所)平11-26)

支部名
東京
裁決番号
平110020
裁決年月日
平成11年10月18日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、措法第8条の5に規定されている本件少額配当所得を確定申告において総所得金額に含めないで申告したのは、同条第1項の規定を適用して申告しないことを選択したものではなく、配当所得の金額の計算に誤りがあったのであるから、更正の請求が認められる旨主張する。しかしながら、少額配当所得については、総所得金額の計算上その金額に含めるかどうかは、納税者の選択に委ねられていると解されているから、本件少額配当所得を含めないで総所得金額を計算して確定申告書を提出している以上、措法第8条の5第1項の規定を適用したものとして取り扱われ、また、上記事由は、通則法第23条第1項に規定する更正の請求の適用要件である「国税に関する法律の規定に従っていなかっこと」又は「当該計算に誤りがあったこと」に該当しないことから、更正の請求は認められない。(平11.10.18東裁(所)平11-20)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平110024
裁決年月日
平成11年10月18日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100299000
争点
2国税の納付義務の確定/6その他
事例集登載頁
裁決事例集 №58・201ページ

要旨

○ 贈与税に係る納税義務に関し、通則法第15条第2項第5号及び第16条1項並びに相法第28条第1項は、贈与により財産を取得したことによって、いったん成立した抽象的な納税義務がいわゆる申告納税方式によって具体的な納税義務として確定する旨定めている。そして、法定申告期限の経過後、この具体的に確定した納税義務がすでに成立した抽象的な納税義務と相違する場合、それが過大に確定され減額する必要があるにおいても、租税債権の可及的速やかな確定という要請から、法が特に認めた場合(更正の請求)のみその是正が認められている。したがって、法定申告期限後に合意解除された場合は、通則法第23条第2項第3号及び通則令第6条第2号が規定する「やむを得ない事情により解除された」と認められる場合に限り、更正の請求の手続きによって税額等の減額を求めることができるものであり、反面、上記要件に該当しない限りは、原則として、その解除の効果を主張して減額を求めることは許されないものと解される。また、更正処分は抽象的に成立した納税義務を具体的に確定させた納税者の申告内容の誤りを是正するにすぎないもので、租税法律関係の安定の要請からは、上記更正の請求の要件を充たすことなしには、その法定申告期限後に行われた合意解除に係る法律効果を根拠として、当該更正処分の取消し又は減額を求めることはできないというべきである。本件における、合意解除の理由は、専ら請求人らの個人的、主観的な事情によるものであると認められるから、請求人らのすでに成立した納税義務に何らの影響を及ぼすものではない。したがって、本件贈与が合意解除された以後に行われた本件更正処分は違法である旨の請求人らの主張には理由がない。(平11.10.18大裁(諸)平11-24)裁決事例集 №58・201ページ

支部名
大阪
裁決番号
平110025
裁決年月日
平成11年10月8日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、本件調査は、調査担当職員らの非常識な数々の言動、行動等による非人道的なものであり、任意調査における質問検査権の行使として許される限度を大幅に逸脱して強行された違法な調査であるから、これら違法な調査に基づいてされた原処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、税務調査における各税法に規定する質問検査権の行使に当たっては、質問検査の範囲、程度、時期、場所等実定法上特段の定めのない実施細目については、質問検査の必要性と相手方の私的利益との均衡において、社会通念上相当な限度にとどまる限り、権限ある税務職員の合理的な判断にゆだねられていると解される。これを本件についてみると、その相手方の私的利益との関係において、社会通念上相当な限度にとどまっていると認められ、相手方に対する私的利益の侵害があったとしても、その程度は、調査を受認すべき義務の限度を超えているとは認めがたい。(平11.10.18大裁(諸)平11-25)

支部名
大阪
裁決番号
平110019
裁決年月日
平成11年10月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件調査において、本件譲渡に係る所得金額の計算上、所法第64条第2項にいう保証債務の特例が適用できないとの指摘を受け、納得できないまま本件修正申告をしたものの、本件譲渡は保証債務の履行のための譲渡であり、保証債務の特例を認めるべきであるから、本件修正申告は無効であるとして本件更正の請求をしたと主張する。しかしながら、本件更正の請求は、法定申告期限から1年を経過してされていることが明らかであり、本件通知処分は適法である。なお、本件譲渡に係る所得金額の計算上、保証債務の特例は適用できず、また、本件修正申告は任意に提出されたものと認められることから、請求人の主張は採用できない。(平11.10. 1大裁(所)平11-19)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平110014
裁決年月日
平成11年9月29日
裁決結果
棄却
争点番号
100203070
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正の請求に対してされた更正すべき理由がない旨の通知処分に理由付記がされていないことは、行政手続法の規定に背いている旨主張するが、更正の請求に対して更正をすべき理由がない場合には税務署長はその旨を通知すると規定しているが、その通知書に理由を付記しなければならないことを定めた所法第155条第2項の規定のような法律上の規定はないので、理由付記がされていなくても違法・不当の問題は生じないというべきである。また、更正をすべき理由がない旨の通知処分は、国税に関する法律に基づき行われる処分に該当するから、通則法第74条の2第1項の規定により理由付記について行政手続法の規定は適用されない。(平11. 9.29名裁(所)平11-14)

支部名
大阪
裁決番号
平110017
裁決年月日
平成11年9月29日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 申告納税制度の下での確定申告は、納税者自身の自主的判断と責任において課税標準等及び税額等を計算して申告書を提出するものであるから、請求人が確定申告当時、居住用財産の買換えの特例を知らなかったとしても、これらの特例の存在及びそのいずれを選択すれば税負担の面で有利であるかを認識することが困難であったとはいえず、本件譲渡所得の金額の計算上、居住用財産の譲渡の特例を適用するか、あるいは居住用財産の買換え等の特例を適用するかは、請求人の自由な選択に委ねられているというべきであるから、特例の選択変更を理由として更正の請求をすることはできない。(平11. 9.29大裁(所)平11-17)

支部名
関東信越
裁決番号
平110007
裁決年月日
平成11年9月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 本件和解を起因とする更正の請求は、通則法第23条第2項第1号に規定する「その申告、更正又は決定に係る・・・・その事実が当該計算の基礎としたところと異なることが確定したとき」に該当し、手続上適法になされていると認められるが、通則法は、国税についての基本的な事項及び共通的な事項を規定しているにとどまり、課税の実体的要件は各租税実体法がこれを規定しているのであって、同法第23条第1項に掲げる課税標準や税額の過大等の更正すべき実体的要件が満たされているか否かということについても、租税実体法の規定するところによるものであり、これを本件についてみると、次の理由により、請求人が更正を求めている法人税、法人特別税及び消費税の課税標準及び税額には変動を生じないため、更正の請求には理由がないから、更正をすべき理由のない旨の各通知処分は適法である。(1) 本件訴訟は売掛金の残金を請求するものであり、本件和解によって当該売掛金が減額されたものであること。(2) 法法第22条第4項には、益金及び損金の額は一般的な公正妥当と認められる会計処理の基準にしたがって計算する旨規定されており、公正な会計慣行として定着している企業会計原則は権利確定主義を建前としている。権利確定主義においては、当期において生じた損失は、その発生事由を問わず、当期に生じた益金と対応させて当期において経理処理すべきものであって、その発生事由が既往の事業年度の益金に対応すべきものであっても、その事業年度にさかのぼって損金としての処理をしないというのが一般的な会計の処理であること。(3) 消法第38条には事業者が売上げに係る対価の返還等をした場合には、当該売上げに係る対価の返還等をした日の属する課税期間の課税標準額に対する消費税額から当該課税期間において行なった売上げに係る対価の返還等に係る消費税額の合計額を控除する旨規定されており、本件和解による売掛金の減額は、本件和解が成立した日を含む課税期間の消費税額から控除されるべきものであること。(平11. 9.14関裁(法・諸)平11-7)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
平110004
裁決年月日
平成11年8月24日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、修正申告書は、①請求人に全く会わずにされた調査を基因として提出されたものであること、②請求人の妻が請求人に無断で提出したものであり、原処分庁によりその提出について請求人の提出の意思が確認されずされたものであること及び③請求人の妻が調査を担当した職員に強要されて提出したものであることから、無効である旨主張する。しかしながら、請求人の答述及び事実関係等から判断すると、請求人の妻は、調査担当職員に強要されて修正申告書を提出したのではないこと、また、請求人に依頼され、原始記録の作成保存、代金の集金、確定申告書関係書類の作成、提出及び調査の対応等を行っていることから、営業上の事務処理のほか、税務上の全般の事務処理についても請求人から任され、それに基づき請求人に代わって調査を受け、修正申告書を提出したことが認められる。したがって、請求人の主張を認めることはできない。(平11. 8.24高裁(所)平11-4)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平110007
裁決年月日
平成11年7月23日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集 №58・47ページ

要旨

○ 請求人らは、原処分庁の前担当職員は、請求人の顧問税理士と本件更正の請求が認められることについて大筋で合意したにもかかわらず、人事異動により処理を引き継いだ後任担当者が、本件更正の請求には更正すべき理由がないとしたことについては、信義則に反する旨主張する。しかしながら、原処分庁の前担当職員が、請求人の顧問税理士に対し請求人がした本件更正の請求が認められる旨表示したとしても、当該税理士は請求人が本件更正の請求をした後に当該前担当職員と面談しているのであって、請求人は、その表示を信頼しその信頼に基づいて何らかの行動をしたのではないから、後に更正をすべき理由がない旨の通知処分がされたことに対して請求人の信頼を保護すべき特別の事情が存するとは認められない。(平11. 7.23大裁(所)平11-7)裁決事例集 №58・47ページ

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平110001
裁決年月日
平成11年7月6日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、確定申告に当たり、原処分庁から訴訟費用はすべて譲渡費用になる旨の指導を受け、これに基づいて確定申告をしたのであり、本件更正処分は、その指導内容に反している旨主張するが、信義則の法理の適用に当たっては、少なくとも、税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したことが前提となるところ、一般に申告相談は、税務署側で具体的な調査を行うこともなく、相談者の一方的な申立てに基づきその申立ての範囲内で、行政サービスとして納税申告をする際の参考とするために、税務署の一応の判断を示すものであって、仮に、その相談が個別具体的なものであったとしても、その助言内容どおりの納税申告をした場合に、その申告内容を是認することまでを何ら意味するものではなく、最終的にいかなる納税申告をすべきかは納税者の判断と責任に任されていることを考慮すれば、申告相談における助言は信頼の基礎となる公的見解というには不十分というべきであり、原処分庁は請求人に対して信頼の対象となるべき公的見解を表示したこととはならない。(平11. 7. 6東裁(所)平11-1)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
平100039
裁決年月日
平成11年6月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁の相談回答に基づき、課税取引であるものを不課税取引に変更したのであり、何百万円という追徴課税で一方的な責任転嫁をすることは信義誠実の原則に反する旨主張するが、相談の事実が請求人の主張のとおりであったとしても、本件取引が立替船員費であることを前提として回答されたことが推認され、請求人が結果的に誤った指導を受けたという事実があったとしても、本件について、課税の公平を犠牲にしてまで税務相談の結果を信頼した納税者たる請求人の利益を保護すべき特段の事情に当たるとは認めることはできない。(平11. 6.30福裁(諸)平10−39)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
平100039
裁決年月日
平成11年6月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100204049
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/5その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁の調査担当者が、偽りその他不正の行為がないにもかかわらず、7年間遡及して課税できる旨の発言をしたことは違法である旨主張するが、当該職員は、消法第62条に規定する質問検査権に基づき、適法に調査を行っており、仮に上記発言があったとしても取消事由となるような重大な違法が認められないので、請求人の主張には理由がない。(平11. 6.30福裁(諸)平10−39)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平100207
裁決年月日
平成11年6月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100204150
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/15処分理由の差換え
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、建物の取壊費用及び資産損失の金額について、更正通知書では「土地の取得費となり」と記載されているが、異議決定書では「譲渡費用となり」と異なる理由が記載されていることを根拠に、更正の理由附記の不備を主張する。しかしながら、原処分では土地の取得費とし、異議決定では譲渡費用であるとしていることが認められるものの、事実関係は同一であるうえ、取得費及び譲渡費用は、所法第33条第3項に規定する譲渡所得の金額の計算上総収入金額から控除される金額に変わりはないことから、更正処分の理由附記の趣旨及び目的に照らして、理由の差し替えが違法であるとまではいえない。(平11. 6.30東裁(所)平10−207)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平100207
裁決年月日
平成11年6月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正通知書の理由附記は、処分の結論のみで法令に基づく記載がされておらず、理由附記の趣旨が充足されていないことから、不備で瑕疵がある旨主張する。しかしながら、本件理由附記は、本件費用等は建物の取得が当初から建物を取り壊して土地を物納申請するために行われたものであると認定し、本件費用等を不動産所得の金額の計算上必要経費に算入することはできないとしたものであり、処分の内容も特定され、金額も明示されているのであるから、請求人は、処分の理由を具体的に知ることができるものであって、理由附記としては十分なものと認められる。(平11. 6.30東裁(所)平10−207)

支部名
東京
裁決番号
平100210
裁決年月日
平成11年6月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、B県との権利返還契約に基づき取得することとなった建物が完成して建築施設の価額及び従前の権利の価額が確定したことから、その差額を清算金としてB県に支払った。したがって、建築施設の給付額が確定した時点で措法第33条の3及び同法33条の4を適用し再計算をすべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、B県との売約契約に基づき、租税特別措置法を適用して誤りなく譲渡所得の金額を計算し、平成6年分の所得税の確定申告書を原処分庁に提出しているので、給付額が確定した時点で再計算を行う事由は認められないから、請求人の主張を採用することはできない。(平11. 6.30東裁(所)平10−210)

支部名
仙台
裁決番号
平100027
裁決年月日
平成11年6月29日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件株式の受入価額を代表者の取得価額で計上したのは、前回調査における税務署の指導によるものであるから、原処分庁がこれを認めず、本件株式の売却損の損金算入を否認したの更正処分は信義誠実の原則に反し不当である旨主張するが、前回調査において税務署が請求人に対し、請求人主張の経理処理を指導し又は積極的にこれを容認した事実は認められないことから、請求人の主張は採用できない。(平11.6.29仙裁(法)平10-27、10-28)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
熊本
裁決番号
平100056
裁決年月日
平成11年6月25日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁所属職員に従って消費税は顧客から受け取っていないから、消費税を課税されることは、信義誠実の原則に反する旨主張する。しかしながら、請求人は相談担当者から口頭による指導があったと主張するのみで、指導があったとする具体的な証拠資料は提出せず、当審判所の調査によっても当該指導があったとの事実は認められないことから、請求人の主張には理由がない。(平11. 6.25熊裁(所・諸)平10−56)

支部名
関東信越
裁決番号
平100115
裁決年月日
平成11年6月24日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人が相談担当職員から誤指導を受け、その信頼を裏切られたことは否定できないが、税法上請求人が格別不利益を受けたとは認められず、また、租税関係法規を適用する上で、納税者間の公平、平等という法の要請を犠牲にしても、なお、請求人の信頼を保護しなければ正義に反するという特段の事情があったとは認められない。そうすると、原処分庁の誤指導を理由に本件更正処分を違法、不当とすることはできず、請求人の主張には理由がない。(平11. 6.24関裁(所・諸)平10−115)

支部名
金沢
裁決番号
平100010
裁決年月日
平成11年6月22日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、本件修正申告書は被相続人が了知していないから不存在であり、修正申告に係る納付すべき税額は確定していない。仮に存在するとしても無権代理人が提出したとする修正申告書は無効である旨主張するが、本件修正申告書は、調査担当者が被相続人と面接した際に立ち会った長男の妻及び確定申告に関与した税理士が所轄税務署に出向いて、調査担当者が指摘した内容に基づき提出したのであり、長男の妻は、被相続人の健康状態や家族状況から対外的なことはすべて行っていたことからみても、請求人らの主張は採用することができない。(平11. 6.22金裁(所)平10−10)

支部名
熊本
裁決番号
平100055
裁決年月日
平成11年6月22日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は毎年9月に向こう1年間の段ボール仕入の仮単価を取り決め、翌事業年度の8月に1年間の取引金額の精算を行い精算に伴う値引益を雑収入に計上していたが、本件調査により、精算単価との差があり過ぎると指摘を受け、平成8年1月期の9月から翌年1月までの段ボール仕入の過大額を益金の額に算入するとして修正申告書を提出した。しかし、本件修正申告書には、平成7年1月期の9月から翌年1月までの段ボール仕入の過大額に対応する値引益の金額が含まれていることから、当該金額を減額すべきである旨主張する。これに対し、原処分庁は、当該値引益は、既に雑収入として修正処理がなされており、前事業年度に係る値引益を減算する必要はない旨主張する。しかしながら、各事業年度の収益に係る売上原価等は、当該事業年度の損金の額に算入すべき金額である旨法人税法に規定され、適正な期間損益を基本としているところ、請求人が採用している仮単価は、適正に見積もられたものではなく請求人が一方的に付した価格であり、合理性がないものであることから、当審判所において、平成7年1月期及び平成8年1月期の売上原価を適正に見積もり、平成8年1月期の仕入過大額を加算し、また、平成7年1月期の仕入過大額に対応する値引益は、同期において是正すべき金額であることから、平成8年1月期の所得金額から減算したところ、原処分はその一部を取消すのが相当である。(平11. 6.22熊裁(法)平10−55)

支部名
仙台
裁決番号
平100026
裁決年月日
平成11年6月18日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、本件更正の請求において、本件譲渡に係る分離長期譲渡所得の金額の計算においても措法第35条第1項に規定する特例を適用すべきである旨主張する。しかしながら、被相続人が提出した確定申告書には、措法第35条第2項に規定する本件特例の適用を受ける旨の記載及び本件譲渡に係る分離長期譲渡所得の金額の計算において本件特例を適用して計算していないから、その適用要件を欠いていること、さらに、被相続人にはその記載及び計算しなかったことについて同法第35条第3項に規定するやむを得ない事情があったとは認められない。また、被相続人が提出した本件申告書には、課税標準及び税額の計算等が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと、又は当該計算に誤りがあったことの事実が認められないから、本件更正の請求は、通則法第23条第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当しない。(平11. 6.18仙裁(所)平10−26)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平100182
裁決年月日
平成11年6月17日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、税務署の個室に閉じ込められ、調査担当職員に強要され、心神喪失の状況下で本件修正申告書等に署名押印したものであるから、本件申告書等はいずれも無効である旨主張する。しかしながら、調査担当職員が請求人や請求人の妻を打合せ室に監禁したという事実を認めるに足る証拠はなく、また、本件修正申告書等は、請求人が調査担当職員から本件調査結果についての説明を受けて、自ら署名押印していることが認められ、調査担当職員が本件修正申告書等に署名押印を強要した事実や請求人が本件申告書等を提出するに際して心神喪失の状況にあったとする具体的な証拠も認められないことから、本件修正申告書等は、適法に提出された有効なものであると認められる。(平11. 6.17東裁(所・諸)平10−182)

支部名
熊本
裁決番号
平100052
裁決年月日
平成11年6月16日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、確定申告書が違法に提出されたものであるから、本件更正の請求が期限を徒過したものであっても原処分庁は職権により更正をすべきである旨主張する。しかしながら、本件更正の請求は、期限を徒過した不適法なものであることから、原処分庁が通則法第23条第4項に基づき行った更正をすべき理由がない旨の通知処分は適法であり、請求人の主張には理由がない。(平11. 6.16熊裁(所)平10−52)、(平11. 6.16熊裁(所)平10−53)

支部名
東京
裁決番号
平100180
裁決年月日
平成11年6月15日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、税務署の消費税の説明会において適切な指導がなかったため簡易課税制度の選択ができなかったものであるから、消費税の決定処分において簡易課税による仕入税額控除を認めなかったことは、違法である旨主張するが、申告納税制度の下における消費税額の確定申告及び届出は納税者の判断と責任においてなされるべきであるから、税法の単なる不知により不利益を受けたとしても、簡易課税制度選択適用届出書の提出がなかったのであるから簡易課税制度による仕入税額控除を認めないで消費税の決定処分をしたことは適法である。(平11. 6.15東裁(所・諸)平10−180)

支部名
東京
裁決番号
平100176
裁決年月日
平成11年6月7日
裁決結果
棄却
争点番号
100202030
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/3期限内申告
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、所得税の確定申告書を法定申告期限の日に郵便ポストに投かんしたところ、通信日付印の表示が法定申告期限の日の翌日となり、原処分庁は本件申告書を期限後申告書として無申告加算税の賦課決定処分と本件所得税が未納であったことから督促処分を行ったが、その投かんの日時、場所をビデオテープに収録したことにより投かんの日を明らかにすることができるので期限内申告書として取り扱われるべきであるから、本件賦課決定処分は違法であり、また、期限内申告書である場合には口座振替による納付が認められるから督促処分は違法である旨主張する。しかしながら、本件申告書は、通則法第22条の規定により期限後申告書となるものであり、確定申告書を郵便ポストに投かんした日時が法定期限内であることを客観的に証明できる場合であっても、その日にその提出がされたものとみなす旨の規定がないことから、原処分庁が独自の判断で本件申告書を期限内申告書として取り扱うことはできない。したがって、本件無申告加算税の賦課決定処分は適法である。また、本件申告書が期限後申告書であることから通則法第34条の2第2項に規定する口座振替による納付の要件に該当しないこと及び本件所得税の納付がなかったことから、原処分庁は通則法第37条第1項の規定に基づき督促処分を行ったものであり、本件督促処分は適法である。(平11. 6. 7東裁(所・諸)平10−176)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平100074
裁決年月日
平成11年5月31日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正通知書に更正の理由が附記されていないから、原処分庁が、正当な理由がないにもかかわらず、更正処分を行ったものである旨主張するが、所得税法上、更正の理由を附記しなければならないのは、法定の帳簿書類の記載に基づいて計上されるところの青色申告書提出承認のあった所得である不動産所得、事業所得及び山林所得について更正をする場合に限り必要とされるものと解されるから、青色申告書に係る更正であっても、譲渡所得に係る部分は、青色申告書以外の申告書に係る更正と同様に扱えば足りるものと解するのが相当である。そうすると、譲渡所得に係る更正については、その更正通知書に更正の理由を附記すべき旨を定めた法令の規定はないから、原処分庁が譲渡所得に関する更正通知書に更正理由を附記しなかったとしても、更正処分が違法・不当となるものではない。(平11. 5.31広裁(所)平10−74)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平100097
裁決年月日
平成11年5月28日
裁決結果
棄却
争点番号
100205990
争点
2国税の納付義務の確定/5賦課課税方式による国税の確定手続/2その他
事例集登載頁
裁決事例集 №57・543ページ

要旨

○ 請求人は、本件各更正処分は請求人の取引の安全を害する違法な処分である旨主張するが、①税関長は、関税法第67条に規定する輸入許可後であっても、申告額が調査したところと異なるときには、所定の制限期間内であれば更正処分を行うことができるとされているところ(通則法第30条第4項同法第24条同法第70条及び地方税法第72条の100第1項)、本件各更正処分はこれらの規定に従って行われていること、②本件においては、結果的に、本件各貨物が原油であるとする本件申告は誤りであったと認められるところ、申告納税制度の下においては、課税の前提となる事実を最もよく熟知している納税義務者に適正な申告をなすべき義務があると解されるのであるから、請求人の取引の安全は請求人自身が正しい申告を行うことにより全うされるべきものと考えられること、③輸入許可後に更正処分がなされる場合があることについては、請求人が原処分庁に提出した本件各申告に係る申告書(輸入申告と納税申告とを兼ねたもので、定型様式に必要事項を記入したもの)の下部に「なお、輸入の許可後税関長の調査により、この申告による税額等を更正することがあります。」との注意書がなされていることからも、請求人の知るところであったと認められること、以上①ないし③の諸事情を併せ考えれば、本件各更正処分が請求人の取引の安全を害する違法な処分であるとの請求人の主張には理由がない。(平11. 5.28名裁(諸)平10−97)裁決事例集 №57・543ページ

支部名
関東信越
裁決番号
平100094
裁決年月日
平成11年5月12日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件重加算税の賦課決定処分は、本件調査の際における調査担当職員の、加算税割合は10パーセントにする、との説明に反してされた信義誠実の原則に反する違法なものである旨主張するが、信頼の対象となる公的見解の表示があったとは認められないことから、信義誠実の原則を適用する余地はなく、また、重加算税の課税要件を満たしていることから、原処分は適法である。(平11. 5.12関裁(所)平10−94)

支部名
大阪
裁決番号
平100120
裁決年月日
平成11年5月12日
裁決結果
棄却
争点番号
100203990
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、担当職員の回答は不法行為であり、当該不法行為により本件更正の請求の時効は中断していることから、当該請求は期限内にされた適法なものである旨主張するが、担当職員の回答が不法行為であると認めるに足りる証拠はなく、仮に、担当職員が請求人の主張するような回答をしたとしても、当該回答は行政サービスの一環としての一応の判断を示したもので、本来、納税の方法は納税者の判断と責任において行うものであるところ、延納申請も請求人の判断と責任において行われていることから請求人の主張には理由がなく、また、不法行為により時効は中断しており、本件更正の請求は適法である旨の主張は独自の見解であり、本件更正の請求はその請求期限後にされた不適法なものであることから、本件通知処分は適法である。(平11. 5.12大裁 (諸) 平10−120)

支部名
仙台
裁決番号
平100025
裁決年月日
平成11年4月27日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件譲渡は保証債務の履行のために行ったものであり、所法第64条第2項の規定による特例に該当するから、本件更正の請求を認めるべきである旨主張する。 しかしながら、本件確定申告書には本件特例の適用を受ける旨の記載がなく、その適用要件を欠いていること、また、その記載がなかったことについて、やむを得ない事情があったとは認められないところ、請求人が提出した本件確定申告書及び本件修正申告書には、課税標準等及び税額等の計算において誤りがなく、本件更正の請求は、通則法第23条第1項第1号の規定に該当しないから、本件更正の請求に対し更正をすべき理由がないとした原処分は適法である。(平11.4.27仙裁(所)平10-25)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平100161
裁決年月日
平成11年4月27日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、税法解釈の一般論の一つをそのまま引用し、判断過程の全くない事項を更正の理由とするのは、所法第155条第2項の規定の趣旨から不適切であり、違法である旨主張する。しかしながら、更正の理由附記において、①原処分庁が調査により把握した事実、②所得税法上の事業の概念、③上記①及び②に基づいて判断すると本件商品取引が事業所得を生ずべき事業ではなく、雑所得を生ずべき業務に該当すると認められること、④その結果、本件商品取引から生じた損失の金額を他の各種所得の金額と損益通算できないこと及び⑤平成8年分までに控除しきれなかった純損失の金額が零円であること等が記載されていることが認められ、これらの内容は、更正処分の対象となった事業及びそれに対する法的評価について、明確に判別することができる程度のものということができ、かつ、本件更正処分における原処分庁の判断の過程を検証することができるものであることから、その判断の慎重、合理性を担保してそのし意を抑制するという点についても妥当なものといえるから、原処分庁の更正の理由附記は所要の要件を備えた適法なものである。(平11. 4.27東裁(所)平10−161)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平100161
裁決年月日
平成11年4月27日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件商品取引による所得について平成6年分から事業として申告していたのに原処分庁が雑所得に該当するとの指導等をしなかったこと及び税務相談室での事業所得に該当するとの回答と異なった本件更正処分をしたのは、信義則に反して違法である旨主張する。しかしながら、本件の場合、原処分庁が本件更正処分まで格別な措置を採らなかったことは事実であるが、これは事業所得として申告がなされていたという事実が継続したというにすぎないものであり、それだけをもってしては、原処分庁が請求人に対し公的見解を表示したことに該当するとはいえない。また、税務相談は、課税当局が納税者に対して税法の解釈、運用又は申告及び申請の手続に関して相談に応じこれらの知識を供与するもので、課税権を具体的に行使するものでも課税当局の公的見解を表明するものでもなく、専ら納税者の便宜を図るためのものである。そして、事実関係については納税者の申述内容や提出資料を前提として回答するものであり、相談に対する回答はおのずから仮定的、一般的なものにならざるを得ない。このような税務相談の特質に照らすと、仮に、請求人が得た回答が請求人の主張どおりのものであったとしても、信頼の基礎となる公的見解を得たというには不十分というべきである。(平11. 4.27東裁(所)平10−161)

支部名
東京
裁決番号
平100163
裁決年月日
平成11年4月27日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
業種
寿司店
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が、消費税の更正通知書に更正の理由を附記していないことを理由に原処分の取消しを求めるが、消費税の更正処分について更正の理由を附記しなければならない旨を定めた法令上の規定はないから、更正の通知書にその理由の記載がなくても原処分が違法となるものではない。(平11. 4.27東裁(所・諸)平10−163)

支部名
大阪
裁決番号
平100118
裁決年月日
平成11年4月26日
裁決結果
棄却
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件不動産を各年分にわたり継続して賃借しているから、各年分ごとに本件賃料の支払債務が成立している旨主張する。しかしながら、請求人は、本件賃料を支払わず、かつ、帳簿に計上していなかったところ、和解において所有者が明らかになり、本件賃料の支払先、支払期間及び支払金額が確定したことが認められる。そうすると、和解の時点において、本件賃料に係る請求人とその所有者との権利関係が明確になった結果、初めて、請求人が支払うべき債務及び具体的金額が確定したのであるから、本件賃料は、和解の日の属する年分の事業所得の金額の計算上必要経費に算入すべきものであり、過年分の必要経費として支払債務が確定していたとはいえないから、過年分の必要経費に算入することはできない。(平11. 4.26大裁 (所) 平10−118)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平100159
裁決年月日
平成11年4月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100204041
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/1更正権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、調査担当職員が本件申告に係る問題点等の具体的な指摘又は議論等をしないで「更正をしますから」との権力的な発言をしているにもかかわらず、原処分庁が調査着手から1年9か月後に理由附記のない拙速的、恣意的及びずさんな処分を行ったことは、公正の確保と透明性の向上を図ることによって国民の権利利益の保護がなされるべきとする行政手続法第1条の規定等に違反している旨主張する。しかしながら、当審判所の調査によれば、調査担当職員の調査は適法であること及び税理士に対して調査内容の疑問点等を説明の上、修正申告のしょうようを行っていること等が認められるから、具体的な議論等を行わないで恣意的、権力的及びずさんな処分を行ったとする請求人の主張は採用できない。(平11. 4.21東裁(諸)平10−159)、(平11. 4.21東裁(諸)平10−160)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
平100021
裁決年月日
平成11年3月31日
裁決結果
棄却
争点番号
100205010
争点
2国税の納付義務の確定/5賦課課税方式による国税の確定手続/1賦課決定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、一つの修正申告に対し、二つの過少申告加算税の賦課決定処分が存在していること自体が違法である旨主張するが、原処分庁が行った当初賦課決定処分の通知書には、税務署長名の誤記はあるものの、これをもって当該処分が無効となるような重大かつ明白な瑕疵があるとは認められない。一方、再賦課決定処分は、処分の内容も当初賦課決定処分と同一であることからみて、その外形上、客観的に誤記が一見して看取し得るものであり重複してなされた処分と認められるから無効といわざるを得ない。したがって、本件修正申告書に対しては、当初賦課決定処分が有効な処分として効力を有していることとなるから、請求人の主張は認められない。(平11. 3.31福裁(諸)平10−21)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平100059
裁決年月日
平成11年3月31日
裁決結果
棄却
争点番号
100204045
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/4差押え等権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 差押処分を行うに当たり、滞納者の納付する意思を尊重し、滞納者の了解を得なければならない旨を定めた法令の規定はなく、原処分庁が請求人の了解を得ず、また、請求人に対し差押処分を行う旨の説明をしなかったとしても、差押処分が違法・不当となるものではない。(平11. 3.31広裁(諸)平10−59)

支部名
東京
裁決番号
平100141
裁決年月日
平成11年3月26日
裁決結果
棄却
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の元請業者の提訴した請負代金の過払金返還請求事件で敗訴した本件過入金及び債務不履行に基づく本件損害賠償金は、請求人の前受金又は預り金として処理すべきものを請求人が誤って本件各事業年度に計上したもので、通則法第23条第2項に該当するとして本件各事業年度にそ及して法人税等の減額を求める更正の請求には理由がある旨主張するが、法人の所得の計算については、当期において生じた損失は、当期に生じた益金と対応させて当期において経理処理すべきものであって、その発生事由が既往の事業年度の益金に対応するものであってもその事業年度にさかのぼって損金として処理しないというのが一般的な会計処理であるから、本件過入金及び本件損害賠償金は判決によって確定した事業年度の損金の額に算入すべきものである。また、請求人の主張を通則法第23条第1項の規定に基づく更正の請求が認められるべきであるとしても、法定申告期限から1年を超えてなされたものであり、原処分庁のした更正の請求に理由がない旨の通知処分は相当である。(平11. 3.26東裁(法・諸)平10−141)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平100143
裁決年月日
平成11年3月26日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正処分の理由附記には不備があるから、更正処分は違法である旨主張するが、本件更正通知書には、その理由として、請求人の事業所得の収入金額である本件治療費について、①請求人は現金主義の方法により経理しているから、収入金額の計上時期に誤りがあること、②矯正装置の装着日に人的役務の提供が完了しているから、その日に収入金額に計上すべきであること及び③本件治療費に係る収入金額計上漏れ額は、各年末の未収入金と前受金の額を加算減算の方法によって算定した旨等が記載されているから、更正の理由附記の趣旨及び目的に照らし欠けるところはないものと認められる。(平11. 3.26東裁(所・諸)平10−143)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
札幌
裁決番号
平100037
裁決年月日
平成11年3月25日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、消費税の確定申告に当たり、本則課税を適用すべきところ、誤って簡易課税を適用したのは、平成7年3月課税期間については、平成5年3月課税期間にかかる消費税の調査の際に調査担当職員が、適切な指導をせず、また、申告書提出時にも誤りの指摘がなかったためであり、さらに、平成9年3月課税期間については、原処分庁の電話応答職員が誤った指導を行ったためであるから、その是正のための更正処分は、いずれも違法である旨主張する。しかしながら、確定申告は、請求人自らの判断と責任において行うものであり、仮に、調査の際に指導がなかったとしても、申告の誤りが明らかになった際に、原処分庁がその是正を求めることに何ら違法はなく、また、原処分庁の指導の結果が課税要件事実を変更させるものではないと解されるところ、請求人は、基準期間について十分理解せず、税法の不知若しくは誤解に基づいて確定申告をしたこと、さらに、請求人の電話照会については、指導の結果の前提である説明が事実と相違していることが原因であるから、原処分庁の電話応答職員に誤指導があったと認められないので、本件更正処分はいずれも適法である。(平11. 3.25札裁(諸)平10−37)

支部名
関東信越
裁決番号
平100078
裁決年月日
平成11年3月24日
裁決結果
棄却
争点番号
100204990
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/18その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件各事業年度の法人税の課税処理は、国税犯則取締法に基づく調査による本件修正申告により確定している旨主張する。しかしながら、国税通則法及び法人税法等の各税法に基づく調査は、課税の適正、公平を期するための観点から行われるものであって、査察調査とは全くその目的を異にするものであるから、たとえ査察調査の結果告発され、刑事訴追を受け、刑事裁判の判決によって確定した犯則所得金額を上回って、新たな課税調査に基づく更正処分がなされても何ら問題はないと解するのが相当である。したがって、本件修正申告書の提出後に、原処分庁が、その課税調査に基づき、新たに本件各事業年度の法人税の更正処分を行ったことに違法はない。(平11. 3.24関裁(法・諸)平10−78)

支部名
東京
裁決番号
平100127
裁決年月日
平成11年3月23日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、取得した資産の全部を代替資産として認めるべきである旨主張するが、請求人のように修正申告書を提出したものが、その提出により確定した納付すべき税額の減額をしようとする場合には、通則法第23条に規定する更正の請求によって行うべきであるところ、請求人がした本件更正の請求は、更正の請求の期限を徒過したものであるから、不適法なものといえる。(平11. 3.23東裁(所)平10−127)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平100128
裁決年月日
平成11年3月23日
裁決結果
棄却
争点番号
100204080
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/8処分の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件修正申告書は、その提出後に原処分庁の職員が請求人の了承を得ないで記載金額を訂正したものであるから無効であり、無効な修正申告書を基にしてされた本件更正処分は違法である旨主張するが、訂正前の本件修正申告書は、その記載内容などからみて、不動産所得の金額が誤って「その他事業」欄に記載されていたことは明らかであり、本件訂正はこれを補正しただけにすぎず、このことをもって本件修正申告書が無効になるものとは認められないから、この点に関する請求人の主張は採用できない。(平11. 3.23東裁(所)平10−128)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平100128
裁決年月日
平成11年3月23日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 本件更正の請求は更正の請求期限を徒過してなされた不適法なものであるから、本件更正請求を認めなかった本件通知処分は適法である。(平11. 3.23東裁(所)平10−128)、(平11. 2.10大裁(所)平10−83)

支部名
東京
裁決番号
平100130
裁決年月日
平成11年3月23日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、賃借人から受領した更新料等は不動産所得ではなく譲渡所得に該当し、また、修正申告書を提出した場合における更正の請求は、当該修正申告書を提出した日から1年以内はすることができるから、本件更正の請求は更正の請求期限を徒過したものであるとした本件通知処分は違法である旨主張するが、請求人のように修正申告書を提出した者がその提出により確定した納付すべき税額の減額をしようとする場合には、通則法第23条の規定により、当該申告書に係る国税の法定申告期限から1年以内に更正の請求によって行うべきであるところ、請求人がした本件更正の請求は、請求人に係る所得税の法定申告期限から1年を経過した後にされたものであるから、本件更正の請求は更正の請求の期限を徒過した不適法なものである。 したがって、本件更正の請求は認められないとした本件通知処分は適法である。(平11.3.23東裁(所)平10-130)

支部名
名古屋
裁決番号
平100066
裁決年月日
平成11年3月19日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100202990
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/5その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、期限後申告書を提出しているにもかかわらず、原処分庁が決定処分を行ったことは違法である旨主張するが、請求人が期限後申告書を提出したという事実は認められず、本件決定処分は適法である。(平11. 3.12名裁(所)平10−66)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平100075
裁決年月日
平成11年3月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100202040
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/4修正申告の勧奨
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、修正申告書の提出は、原処分庁の職員の強要に基づくもので、請求人の意思に反してなされた無効なものである旨主張する。しかしながら、原処分庁の職員が、請求人に対して修正申告書の提出を強要した事実もなく、また、一般に税務署長は通則法第24条の規定により、その調査をしたところにより更正する権限を有し、あえて請求人に強要して修正申告書を提出させる必要もないことから、請求人は自らの意思に基づいて修正申告書を提出したものであり、有効である。(平11. 3.19名裁(諸)平10−75)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
平100019
裁決年月日
平成11年3月17日
裁決結果
棄却
争点番号
100204160
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/16租税法律主義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、課税庁が組織内部を拘束する通達に反する課税行為を行うことは許されず、評基通185及び186−2を適用しない原処分は租税法律主義あるいは租税平等主義に違反する旨主張するが、通達は、上級行政機関がその内部的権限に基づき、下級行政機関に対して発する命令にすぎず、国民の権利義務を直接規制する法規たる性質を有さず、それ自体が納税者を拘束するものではない。また、納税者等の法的確信ないし信頼等の保護という点からみても、本件の場合のように、実質的な租税負担の公平に反するような行為が法的に保護されるに値するとはいえない。(平11. 3.17福裁(諸)平10−19)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
平100019
裁決年月日
平成11年3月17日
裁決結果
棄却
争点番号
100204160
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/16租税法律主義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、評基通185及び186−2の評価差額に対する法人税額等相当額を控除する定めは、①昭和47年の評価通達の改正以来、一つの合理的な評価方法として、実務的にも十分定着しており、行政先例法としての役割を果たしていること及び②平成2年の評基通186−2の改正は、会社を解散するとの前提とはかかわりのない単なる間接所有と直接所有との評価上のしんしゃくであることを確認し、事前発生的な含み益と人工的な含み益を区別することなく、評価差額に対する法人税額等相当額は1回控除できるものとの予測可能性を与えていることが明らかであり、評価差額に対する法人税額等相当額を控除しないとする取扱いは租税法律主義に違反する旨主張するが、評基通185及び186−2は、一般的で通常な状態を前提として、時価算定の目安となるべき基準を示すにすぎないのであって、その基準に基づく評価差額に対する法人税額等相当額の控除を利用して、税負担の軽減を図ることを目的とするような通常でない状態を意図的に作り出している場合についてまで、この基準によって課税価格の算定をするということを容認することは、このような行為を行った特定の者の税負担だけが軽減されるという不合理な結果を招き、課税の不公平を助長することになって相当でないというべきであり、評価通達に定める基本的な評価方法を利用して、一定の行為を行い、その評価方法の正当性を主張することに、合理的な理由を見いだすことはできない。(平11. 3.17福裁(諸)平10−19)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
平100019
裁決年月日
平成11年3月17日
裁決結果
棄却
争点番号
100204160
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/16租税法律主義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が経済的合理性のない行為、あるいは、専ら相続税又は贈与税の負担の軽減を図るというような主観的要素をしんしゃくして評基通7以下の統一的な方法による評価を否認するのであれば、相法第64条の規定を適用すべきであり、そうでなければ、評基通6の適用規準があいまいなものとなり、租税法律主義に違反する旨主張するが、原処分庁は、A社及びB社の設立から本件出資の譲渡に至るまでの一連の行為は、相続税又は贈与税の負担を軽減する目的で行われたことは明らかであるとの判断をしているものの、上記の一連の行為そのものを否認したものではなく、XがA社に係る出資を著しく低い価額でB社に現物出資することにより、意図的に含み益を作り出すということに経済的合理性は認められないとした上で、本件のような場合に、評基通185及び186-2を画一的に適用して、評価することは、著しく不適当であるとの判断の下に、本件出資について、評基通6の定めにより、他の合理的な方法により評価することが相当であることから、いわゆる評価差額に対する法人税額等相当額を控除しない方法によって評価した価額を相法第22条に規定する時価であるとしたものである。このように、評基通185及び186−2によらないことが相当であると認められるような特別な事情がある場合には、相法第64条の規定の適用ではなく、時価評価の方法に関する定めである評基通6に基づき、他の合理的な評価方法により評価することは、租税法律主義に違反するものではない。(平11. 3.17福裁(諸)平10−19)

支部名
熊本
裁決番号
平100029
裁決年月日
平成11年3月17日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、最高裁による上告棄却の判決により、本件遺産分割協議書の無効が確認されたが、これは、相続人間の遺産分割が必ずしも公平でないと裁判所が判断し、遺産を再分割するためには、有効に成立していた本件遺産分割協議書を事後的に無効と認定するしか方法がなかったからにほかならないから、本件判決は、通則法第23条第2項第1号に規定する判決に該当する旨主張する。しかしながら、本件判決により確定された事実は、本件遺産分割協議書が配偶者に対する相続税額の軽減を図るために作成された無効なものであって、遺産が未分割であるということから、申告時に予想し得なかった事由は、何ら発生していないというべきであり、本件判決は、通則法第23条第2項第1号に規定する判決には該当しない。(平11. 3.17熊裁(諸)平10−29)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平100121
裁決年月日
平成11年3月12日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁の担当職員が開発許可の名義人が請求人になっているのは書類上のミスと認め、開発許可を譲受人の名義で再度とれば本件特例を認めるとの約束が成立しており、この約束に従って譲受人は開発許可の申請を再度行い、開発許可書の写しを原処分庁に提出している。もし、上記約束がなかったとするならば、原処分庁は本件特例がないと判断した以上速やかに更正処分をするはずで、それを3年弱にわたり更正処分をしなかったのは原処分庁が本件特例を認めると約束し、譲受人が開発許可を取る手続を待っていた以外に理由がない。したがって、開発許可の名義が請求人であるため本件特例を受けることができないとして原処分庁が本件更正処分を行ったことは信義則に反する違法な処分であり取り消されるべきである旨請求人は主張する。しかしながら、請求人の代理人が原処分庁の担当職員に対し譲受人名義で開発許可申請を再度行う旨申し立てをしているが、担当職員は開発許可を取り直しても本件特例は認められない旨を伝えており、開発許可の取り直しを行えば本件特例を認める旨の約束、指導を行っている事実は認められない。また、原処分庁は、再三にわたり本件特例が認められない旨を説明し、修正申告書の提出をしょうようしている事実が認められることから、原処分庁が長期にわたって更正処分をしなかったのは請求人との約束があったからであるとは認められない。(平11. 3.12東裁(所)平10−121)

支部名
東京
裁決番号
平100122
裁決年月日
平成11年3月12日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、事業が第四種事業に該当することは認めるが、①以前から継続して第三種事業として消費税の申告をしていたところ、原処分庁が事前に事業区分について何ら指導することなく、3課税期間にわたって本件更正処分をしたことは不当であり、また、②請求人の同業者が第三種事業者として消費税の申告をしているにもかかわらず、原処分庁が請求人についてだけ本件更正処分をしたことは、課税の公平に反し不当である旨主張するが、①消費税の確定申告は、納税者が自己の判断と責任において的確になすべきものであるから、請求人の申告内容に誤りがあった場合の責めは請求人自身に帰する問題であり、原処分庁が本件更正処分を行う前に請求人を指導しなかったとしても、本件更正処分を不当であるということはできず、また、②請求人に対する更正処分の適否は、課税標準等又は税額等が税法の規定に基づいているか否かにより判断すべきものであり、同業者に対する更正処分の有無により、自己の更正処分の取消しを求めることはできないところ、請求人の事業は第四種事業に該当することから、本件更正処分は適法であり、不当なものではない。(平11. 3.12東裁(諸)平10−122)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平100117
裁決年月日
平成11年3月9日
裁決結果
棄却
争点番号
100204019
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、調査担当職員が手続要件に欠けることを理由に本件特例の適用がないことを指摘せず、また、異議決定書において手続要件に欠けることを理由にしていないにもかかわらず、本件審査請求において原処分庁が手続要件に欠けることを理由に本件特例が適用できないことを主張することは、処分理由の差し替えであり、信義誠実の原則に反する旨主張する。しかしながら、本件更正通知書には、更正処分の理由として「租税特別措置法第31条の2に該当しないため」と記載されており、異議決定書の異議決定理由及び本件審査請求における原処分庁の主張も本件譲渡が措法31条の2に該当しない理由を具体的に述べていることから、処分理由の差し替えには該当しない。また、請求人は所定の証明書を添付せずに確定申告書を提出していることから、本件特例が適用できないことが明らかであり、本件調査時点において調査担当職員が手続要件に欠けることを理由に本件特例の適用がないことを指摘しなかったとしても、そのことで原処分庁が信義誠実の原則に反するとして本件特例を認める理由にはならない。(平11 3. 9東裁(所)平10−117)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平100094
裁決年月日
平成11年3月3日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件調査の際に、調査担当職員が①請求人の承諾もなく金庫を開扉し、保管していた書類を散逸させたこと、②請求人の業務の内容について記載している事件簿の提示を強要したこと、③上席調査官が「確認書」の内容をねつ造し、記載を強要したこと及び④担当統括官から請求人の実情を参酌する旨発言があり、修正申告書に押印し提出したにもかかわらず、参酌しないなど違法、不当な調査等により提出させられたものであるから、当該修正申告は無効である旨主張するが、原処分庁の調査に違法、不当は認められず、適法にされており、また、請求人は、調査の結果に基づき、自ら修正申告をしたものであると認められるから、当該修正申告は有効であり、この点に関する請求人の主張は認められない。(平11. 3. 3大裁 (所・諸) 平10−94)

支部名
関東信越
裁決番号
平100078
裁決年月日
平成11年3月2日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件調査担当査察官から請求人に対して、事前に後日の修正申告が必要である旨の説明がなされずに行われた本件各事業年度の各更正処分は、信義則に反して違法である旨主張する。しかしながら、請求人の主張事実を認めるに足りる証拠はなく、請求人の主張には理由がない。(平11. 3.24関裁(法・諸)平10−78)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平100113
裁決年月日
平成11年3月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は貸金に係る債権放棄を後発的事由として、各年分の所得税について通則法第23条第1項又は第2項に基づき更正を行うべきである旨主張するが、請求人は事業所得を生ずべき事業である貸金業を営む者であると認められるから、債権放棄に係る資産損失については、所法第51条第2項が適用されることとなり、債権放棄した年分の事業所得の金額の計算上必要経費に算入すべきものであるから、各年分について更正をすべき理由がないとした原処分は相当である。(平11. 3. 1東裁(所)平10−113)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平100113
裁決年月日
平成11年3月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件更正の請求は、調査担当職員の誤指導に基づくものであるから、信義則の法理が適用されるべきである旨主張するところ、請求人は本件指導を信頼して本件更正の請求をしたことは認められるものの、原処分庁は、請求人に対して、本件更正の請求が不適法なものである旨を説明し、正しい処理を行うよう指導した事実が認められるが、請求人はその指導を聞き入れようとはしなかったものであり、納税者の責めに帰すべき事由がないとは言えない。また、本件更正の請求は更正すべき実体的要件を欠いているのであるから、仮に、調査担当職員に誤指導があったとしても信義則の法理に反して違法とされる余地はないことから、本件更正の請求については更正すべき理由がないとした原処分を信義則の法理に反する違法な処分ということはできない。(平11. 3. 1東裁(所)平10−113)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平100051
裁決年月日
平成11年2月26日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集 №57・1ページ

要旨

○ 請求人は、①代金請求時に重量計算の誤りがあり、代金の一部を返還したのであるから更正の請求は認められるべきである、②原処分庁は法基通2−2−16を適用して更正すべき理由がないとしているが、措法第66条の14の規定により法法第81条に規定する繰戻し還付制度が適用されないから極めて不合理な判断である、③代金の返還は通則令第6条第1項第2号に該当するから、更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、①返還金を支払うことが確定したのは翌事業年度であるから、返還金に相当する損失は翌事業年度の損金の額に算入すべきであり、更正の請求の要件を欠くこと、②法基通2−2−16は、当期に発生した損失は既往の事業年度の益金に対応するものであっても当期の損失に計上するという、一般に公正妥当な会計処理の基準の考え方を表したものであり、法法第81条に規定する繰戻し還付制度は停止されているものの、同法第57条に規定する欠損金の繰越控除制度は残されており課税関係の調整は可能であること及び③通則法第23条第1項に規定する課税標準等が過大であるとの実体的要件が満たされているかどうかは、法人税法の規定に従って判断するものとされており、更正の請求の要件を欠いているのであるから、請求人の主張には理由がない。(平11. 2.26広裁(法)平10−51)裁決事例集 №57・1ページ

支部名
東京
裁決番号
平100109
裁決年月日
平成11年2月23日
裁決結果
棄却
争点番号
100203050
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が法人税の確定申告書に受取配当等の益金不算入額を計上せず受取配当等の益金不算入に関する明細書を添付せず所得金額等を計算したことは、このところの経済情勢の激変により事業種目の変更(金融業から他の分類に属さない業に変更)をタイムリーに行うことが極めて困難な状況にあったからであり、このことは請求人の単なる不注意によるものではなく、外部的事実によるものであって、法法第23条第6項に規定するやむを得ない事情があると認めるときに該当するので、更正の請求を行ったものである旨主張する。 しかしながら、更正の請求ができるのは、通則法第23条第1項第1号で①課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと、又は、②当該計算に誤りがあったことを要件としており、よって、請求人が確定申告書に受取配当等の益金不算入額を計上せず、明細書を添付しなかったことは受取配当等の益金不算入額の適用を受けない方法をとったというほかなく、上記①及び②のいずれにも該当しないものと解され、また請求人は、経済情勢の激変により事業種目の変更をタイムリーに行うことが困難である旨主張するが、このことは、やむを得ない事情があると認めるときに該当するという請求人の主張は理由がない。(平11.2.23東裁(法)平10-109)

支部名
関東信越
裁決番号
平100066
裁決年月日
平成11年2月10日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、担当職員の指導に基づき本件特例を適用し、担当職員の記載した本件申告書を提出したものであり、この税務職員の申告書の作成は、国の確認、決定という性格を有し、このことは、本件譲渡に本件特例が適用されることを国が決定したことを意味するものであるから、国がいったん税額を決定しながら更正処分することは許されず、単なる税務職員の誤指導とは異なり、信義誠実の原則に違反するだけではない旨主張する。しかしながら、本件税務相談における担当職員の指導は、あくまでも代理人の不確実な申述と同人が提示した記載誤り等のある証明書等を前提としたものであり、そこにはおのずから不確定要素が入っていたといわざるを得ず、本件税務相談において請求人が担当職員の指導を受けたことが、法適合性の要請に優先してまで、当該指導の結果を信頼した納税者たる請求人の利益を保護すべき特段の事情に当たるものとは認められない。また、担当職員は、記載すべき金額の正確性や迅速性等を確保するために、本件申告書の数字欄のみを代筆したにすぎず、これをもって原処分庁の決定あるいは公的見解を表示したものとは認められない。以上のことから、原処分庁が本件税務相談における指導に反した本件更正処分をしたとしても、それが、信義誠実の原則又は禁反言の法理に反する違法なものとして取り消されるべきであるとは認められない。(平11. 2.10関裁(所)平10−66)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平100044
裁決年月日
平成11年1月29日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 修正申告書の記載内容の過誤の是正については、その過誤の原因となった錯誤が客観的に明白かつ重大であって、法律に定めた方法以外にその是正を許さないならば納税者の利益を著しく害すると認められる特段の事情がある場合でない限り、納税者が修正申告書の錯誤無効を主張することは許されない。(平11. 1.29広裁(所・諸)平10−44)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
平100010
裁決年月日
平成11年1月28日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204160
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/16租税法律主義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、租税回避行為の否認には法律の根拠が要求されるところ、相続税法には第64条の規定以外に該当する規定がなく、評価基本通達により租税回避行為を否認することは租税法律主義に違反する旨主張する。しかしながら、株式を取得した行為自体を否認したのではなく、租税回避を目的として発行された株式を取得した場合の評価方法として配当還元方式を適用することが不合理・不適切であると判断した上で、株式を評基通204に準じて評価し、その価額を相法第22条に規定する時価とするものであり、このように特別な事情がある場合には、他の合理的な評価方法により評価することは、何ら租税法律主義に違反するものではない。(平11. 1.28福裁(諸)平10−10)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
平100010
裁決年月日
平成11年1月28日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204160
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/16租税法律主義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、評価基本通達が定める要件を満たす株式について、原処分庁が同通達を適用しないことは、公平負担の原則に違反し、法的安定性及び予測可能性という租税法律主義の理念に著しく違背する旨主張する。しかしながら、評価基本通達に定める方法によらず、その客観的な交換価値によるものとすることは、他の納税者との間での実質的な租税負担の公平を図るという合理的な理由が存在していることが認められ、このような取扱いは、公平負担の原則の観点からしても是認されるべきである。また、相法第22条に規定する時価について、評基通5及びでこれによらない場合の例外を定めている趣旨からすれば、評価基本通達を適用しない課税処分が直ちに租税法律主義の理念に反するものではないというべきである。(平11. 1.28福裁(諸)平10−10)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平100077
裁決年月日
平成11年1月28日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集 №57・11ページ

要旨

○ 請求人は、本件判決により、本件収入がA社に帰属することが明らかにされたことから、二重課税の状態を解消するため本件更正の請求をしたものである旨主張する。しかしながら、通則法第23条第2項第1号にいう判決とは、課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実の得喪変更に関わる判決を意味するところ、本件判決は、法人税の課税標準の適否をめぐってA社から提訴された法人税更正処分等取消請求事件についてされた判決であって、この判決によって、請求人の本件各年分の雑所得の金額の計算の基礎となった本件収入があったという事実そのものが影響を受けるものではないから、本件判決は、これに含まれないものと解するのが相当である。(平11. 1.28大裁 (所) 平10−77)裁決事例集 №57・11ページ

支部名
東京
裁決番号
平100090
裁決年月日
平成11年1月27日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件延滞税の納付義務が国税に関する法律の規定により成立しても、原処分庁は、信義則の法理により本件延滞税の督促をすべきではない旨主張するが、①請求人主張の本件調査担当職員の言動を認定することはできず、原処分庁は法的見解を示したとはいえないこと、②原処分により請求人が被る不利益は、法律の規定に従って納税義務の発生した本件延滞税を負担しなければならないというにすぎないのであるから、請求人がそれ以上に格別の経済的不利益を受けたとはいえないこと及び③法律の規定により正当に成立した本件延滞税を徴しないことは、納税者間の公平・平等の観点からも許されるべきではないこと等により信義則の法理を適用することは相当ではない。(平11. 1.27東裁(諸)平10−90)、(平11. 1.27東裁(諸)平10−91)

支部名
仙台
裁決番号
平100011
裁決年月日
平成11年1月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件更正の請求において、本件譲渡所得の金額について所法第64条第2項の特例の適用が認められるべきである旨主張するが、本件譲渡所得の金額について、前記特例の適用はなく、請求人が提出した確定申告書に記載した課税標準等及び税額の計算等が国税に関する規定に従っていなかったり、計算に誤りがあったりした事実はないから、本件更正の請求は、通則法第23条第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当しない。(平11.1.14仙裁(所)平10-11)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平100083
裁決年月日
平成10年12月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100204019
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 租税法規に適合する課税処分について、法の一般原理である信義則の法理の適用により、課税処分を違法なものとして取り消すことができる場合があるとしても、法律による行政の原理なかんずく租税法律主義の原則が貫かれるべき租税法律関係においては、信義則の法理の適用については慎重でなければならず、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお、当該課税処分に係る課税を免れしめて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情が存する場合に、初めて信義則の法理の適用を考えるべきものであり、これを本件についてみると、請求人は原処分庁の担当職員に事実をもって質問したとは認められないことからすると、本件更正処分に係る課税を免れしめて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するというような特別な事情があったとは認められないから、信義則に反するとするのは相当でない。また、原処分庁が本件還付申告書の課税期間を誤って表示し請求人に送付した事実は認められるものの、請求人は、誤って表示された課税期間にかかわらず、正当な課税期間により申告しており、その後、原処分庁は、課税期間の表示誤りに気づき、その旨を請求人に説明し、また、請求人も課税期間の訂正を行っていることからすると、内部事務処理に誤りがあったことをもって信義則に反するとするのは相当でない。(平10.12.21東裁(諸)平10−83)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
平100029
裁決年月日
平成10年12月17日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁の更正処分及び重加算税の賦課決定処分の手続は、必ずしも適切であったとはいえないが、請求人らは、調査担当職員の修正申告の慫慂に基づき修正申告した事実もなく、原処分庁の指導等に応じていないのであるから、原処分は、信義誠実の原則に反してなされた処分とはいえない。(平10.12.17高裁(所)平10-29)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平100060
裁決年月日
平成10年12月15日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁の職員が本件所得控除額は純損失の繰越控除の対象とはならない旨の具体的説明をせず、また請求人が原処分庁に対し純損失の繰越控除が認められない理由を文書で回答するように求めたにもかかわらず、一方的に更正処分を行ったのは不当である旨主張する。しかしながら、原処分庁の職員は、請求人に対して、本件所得控除額は所得税法の規定により純損失の繰越控除の対象とはならない旨を説明し、所得金額の誤りを是正するよう求めており、請求人の主張には理由がない。また、請求人の求める純損失の繰越控除が認められない理由を原処分庁が文書で回答しなければならないとする法令上の規定はないので更正処分に瑕疵があるとはいえない。(平10.12.15大裁 (所) 平10−60)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平100035
裁決年月日
平成10年12月11日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、相談時と調査時で原処分庁の見解が異なるから本件更正処分は信義則違反である旨主張するが、信義誠実の原則の法理は、法適合性の要請に優先してまで納税者の利益を保護することが正義、公平の見地から真にやむを得ないと認められる場合に限り適用されることから、本件更正処分が信義則違反の処分として取り消されるべきであるものとは認められない。(平10.12.11名裁(諸)平10−35)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平100035
裁決年月日
平成10年12月11日
裁決結果
棄却
争点番号
100204050
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/5申告の勧奨と更正(通則法74条の11を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、調査担当者が加算税の賦課決定を取引手段として修正申告の提出を求めたことは職権濫用である旨主張するが、そのような事実は認められないことから請求人の主張は採用できない。(平10.12.11名裁(諸)平10−35)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平100068
裁決年月日
平成10年12月7日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁の相談担当職員が誤った指導をしたことにより、簡易課税制度による仕入税額控除が認められないのは、信義則に反し違法である旨主張する。しかしながら、消費税に関する申告等の相談があったかどうかは、①請求人は相続により事業を継承した場合の消費税の納税義務及び簡易課税制度の選択適用に関して具体的な質問をしていない旨答述していること、②相談担当職員が消費税に関する指導をしたか否かが明らかではないこと及び③請求人の消費税に関する課税事業者の届出書及び簡易課税制度の選択届出書が所得税に関する届出書等の提出時期より遅い平成6年3月11日になって提出されていることなどから、請求人が消費税に関する申告等について原処分庁に具体的に相談したということを認めることはできない。したがって、原処分庁が請求人の消費税の申告等に関する相談に対して、誤った指導をしたとか信頼の対象となるべき公的見解を表示したということも認定できないので、請求人に信義則の法理を適用すべき特別の事情等があるとは認められないから、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平10.12. 7東裁(諸)平10−68)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平100068
裁決年月日
平成10年12月7日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、消費税の申告がないことについて、はがきやお尋ねによる督促もなく、調査でいきなり処分するというのは乱暴で不親切である旨主張する。しかしながら、消費税の申告がない納税者について、課税庁がその調査により納税義務又は申告義務があることを確認した場合において、その納税者の課税標準及び税額等を決定をするに当たって、その納税者に対してはがきやお尋ね等により申告する意思等を確認した上でなければ決定ができないという法律上の定めはないから、請求人の主張には理由がない。(平10.12. 7東裁(諸)平10−68)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平100068
裁決年月日
平成10年12月7日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、調査担当職員が相続により事業を承継した場合の消費税の取扱いについて指導しなかったことから課税事業者であるとの認識をしなかった旨主張するが、請求人が原処分庁に消費税に関する申告等についての相談をした事実を認めることはできず、また、原処分庁が請求人に相続により事業を継承した場合の消費税の取扱いについて指導、説明をしなかったとしても、そのことによって請求人の納税義務又は申告義務が免除されるわけではないので請求人の主張には理由がない。(平10.12. 7東裁(諸)平10−68)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平100030
裁決年月日
平成10年11月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が平成4年5月期の法人税の更正処分において損金の額に算入しなかった貸倒損失の額を役員に対する賞与(いわゆる社外流出)と認定しながら、その訂正手続を一切行わず一方的に平成5年5月までは役員借入金(いわゆる留保)に訂正のうえ納税告知処分をしたことは、信義誠実の原則に反し違法である旨主張する。しかしながら、源泉徴収義務は給与等の支給という客観的事実に基づいて自動的に生じ確定するものであり、支給の有無、その額の認定に誤りがあったとしても、別個の処分である納税告知処分は影響を受けず、請求人に対する不利益処分にも該当しないから、信義誠実の原則に反するとはいえず、請求人の主張は採用できない。(平10.11.30広裁(諸)平10−30)

支部名
熊本
裁決番号
平100016
裁決年月日
平成10年11月20日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁所属の職員の指導に基づいてした確定申告であり、本件住宅取得等特別控除が、税法に適合しないとしてした更正処分は、信義誠実の原則に反し不当であるから、更正処分を取り消すべきである旨主張するが、本件においては、課税の公平を犠牲にしてまで納税相談の結果を信頼した納税者たる請求人の利益を保護すべき特段の事情があるものとは認められず、信義誠実の原則に反する不当なものとして取り消されるべきであるとは認められない。(平10.11.20熊裁(所)平10−16)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平100031
裁決年月日
平成10年11月10日
裁決結果
棄却
争点番号
100204060
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/6国税局員の調査
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件調査を行ったのは国税局職員であるので、本件更正通知書に通則法第28条第2項に規定する附記が必要である旨主張するが、本件調査は税務署調査担当職員による調査であり、同項に規定する附記の必要はなく、本件更正処分は違法ではない。(平10.11.10大裁 (諸) 平10−31)

支部名
大阪
裁決番号
平100030
裁決年月日
平成10年11月9日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、相続した宅地を譲渡したが、当該宅地は相続税の延納担保として原処分庁に提供していたので、延納の期間内の譲渡については、通則法第23条に規定する更正の請求ができる期間についての制限をすべきでない旨主張するが、本件は通則法第23条第1項及び第2項に該当しないから、本件更正の請求は不適法なものである。(平10.11. 9大裁 (所) 平10−30)

支部名
熊本
裁決番号
平100014
裁決年月日
平成10年11月4日
裁決結果
棄却
争点番号
100203990
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件特例の適用の可否及び本件更正の請求の適否の判断に当たっては、事実関係を検討の上、やむを得ない事情がある場合には法令の条文にとらわれることなく弾力的な取り扱いをするべきであり、本件更正の請求は認められるべきであるから本件更正をすべき理由のない旨の通知処分は不当である旨主張する。しかしながら、租税の負担は法律の定めに従って課税されるものであり、法律の根拠に基づくことなく減額することはできず、法律の定めるところにより画一的に扱い、相手によって異なることは許されないものであるところ、措法第31条の2には本件証明書が添付されていなかったことについて宥恕する規定がないことから本件特例を適用する要件を欠いており、また、通則法第23条第1項第1号に規定する課税標準、税額の計算誤りもないことから請求人の主張には理由がない。(平10.11. 4熊裁(所)平10−14)

支部名
関東信越
裁決番号
平100031
裁決年月日
平成10年10月27日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件修正申告書が原処分庁に提出された事実及びその内容を知った日は平成8年10月12日であるから、本件更正の請求が本件相続税の法定申告期限から1年を経過していても、これを認めるべきである旨主張するが、本件相続税の法定申告期限は平成5年1月4日であり、これに対して、本件更正の請求は平成8年12月19日にされたことが明らかである。 そうすると、本件更正の請求は、通則法第23条第1項に規定する本件相続税の法定申告期限から1年を経過した後にされた不適法なものであるから、この点に関する請求人の主張には理由がない。 また、請求人は、本件修正申告書は無効なものであるから、これを理由として、本件更正の請求を認めるべきである旨主張するが、原処分関係資料及び当審判所の調査によれば、請求人は、本件修正申告書に係る課税価格について、税理士と検討し、その検討結果に基づいて請求人の委任を受けた同税理士が同修正申告書を作成し、それを原処分庁に提出したものと認められるから、同修正申告書の提出が無効であるとは認められない。 したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平10.10.27関裁(諸)平10-31)

支部名
仙台
裁決番号
平100006
裁決年月日
平成10年10月16日
裁決結果
棄却
争点番号
100204120
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/12更正の効力
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が本件更正処分を行うに当たって、本件通知書にその処分の理由を附記せず、また、本件通知書には、新たに納付すべき税額を通知するとの文言がありながら、納付期限を示す欄の文言を抹消したことは、瑕疵ある違法なもので無効である旨主張するが、いわゆる白色申告書に係る更正通知書にその更正の理由を附記すべき規定は存在しないことは法文上も明らかであり、また、請求人には還付金に相当する税額があることから、通則法第57条の規定による充当を予定し、納付期限の文言を抹消されたとしても、本件通知書は、同法第28条に規定する更正の要件を満たしていることから、更正通知書としての違法は存在しないものと認められる。したがって、本件更正処分は適法である。(平10.10.16仙裁(所・諸)平10−6)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平100035
裁決年月日
平成10年10月5日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、通則法第23条第1項の請求期限を徒過した場合は、税務署長に陳情書等を提出し、憲法第16条及び請願法に基づき減額更正を要請し得るものであるから、原処分は、これを受け減額更正する義務がある旨主張するが、更正の請求の制度は、納税者の権利の救済を図ることを目的としたもので、その権利救済を求める期限は、一定の期間に限定されているところ、その期間経過後に提出された本件陳情書により、本件各更正の請求について職権の発動を求められた場合においても、常に更正を義務づけられるものと解することは、更正の請求の制度について設けられた期間の制限を実質上無意義なものとすることになるから、請求人の主張には理由がない。(平10.10. 5東裁(法・諸)平10−35)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平100035
裁決年月日
平成10年10月5日
裁決結果
棄却
争点番号
100203990
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、仮装経理を行い課税標準及び税額を過大に申告していたとして、通則法第24条の特例である法法第129条第2項の規定に基づき税務署長の職権による減額更正を請求したもので、本件各更正の請求書は当該請求額を示すための附属書類として提出したものであり、通則法第23条第1項の規定による更正の請求はしていないことから、本件各通知処分は違法である旨主張するが、請求人は、①本件各更正の請求書に署名、押印をした上で提出していること、②本件各更正の請求書の更正の請求をする理由等を記載した本件陳情書を添付していることから、請求人が主張する減額更正の請求は、通則法第23条第1項に規定する更正の請求と認めるのが相当である。そうすると、本件各更正の請求書は、いずれも法定申告期限から1年を経過した後に提出されていることが明らかであり、不適法な更正の請求と認められるから、本件通知処分は適法と認められる。(平10.10. 5東裁(法・諸)平10−35)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平100027
裁決年月日
平成10年10月2日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集 №56・111ページ

要旨

○ 請求人が代表取締役となっている会社の業績が不振であったことから、事業年度終了後に開催した取締役会において、請求人に毎月支給済であった当該事業年度の役員報酬を期首まで遡って減額する旨決議した。請求人は、当該決議に基づき申告した年分の役員報酬の一部が減額されたことから、給与所得の金額が過大であるとして更正の請求を認めるべきである旨主張するが、請求人は、本件役員報酬を給与所得の収入金額の収入すべき時期である毎月の支給日に受領していたのであるから、過去に受領した役員報酬の一部をたとえ返還していたとしても給与所得の収入金額に影響を及ぼすものではないから、本件更正の請求は通則法第23条第1項第1号の規定に該当しないので原処分は相当である。(平10.10. 2関裁(所)平10−27)裁決事例集 №56・111ページ

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平100009
裁決年月日
平成10年9月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100202990
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/5その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は原処分庁に対し、確定申告書の返戻を求めたにもかかわらず、これに応じなかったのは、違法・不当である旨主張するが、いったんなされた申告書の撤回等は許されず、申告書の是正は法律で定められた方法によるべきであるから、原処分庁が確定申告書の返戻に応じ得ないのは当然のことであり、請求人の主張は採用できない。(平10. 9.30広裁(所)平10−9)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平100011
裁決年月日
平成10年9月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100203990
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 更正の請求を行う者は、真実の所得が先に提出した納税申告書の所得金額を下回ることの立証責任を負い、その主張に係る所得金額を算定する上で、減算要素の事実を立証しなければならず、原処分庁は、その主張・立証がない限り、請求人の提出した申告書に記載された所得金額等をそのまま正当なものとして、納付すべき税額をその申告どおり確定すれば足りると解するのが相当である。(平10. 9.30広裁(所・諸)平10-11)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平100011
裁決年月日
平成10年9月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁の調査担当者が、請求人の事業に関するすべての帳簿書類を原処分庁に持ち帰っており、その返戻を受けたのは、各年分の所得税の修正申告書を提出した後であり、この間は国税の課税標準等又は、税額等を計算することができなかったのであるから、このことは通則令第6条第1項第3号の「帳簿書類の押収その他やむを得ない事情」に該当する旨主張する。しかしながら、本件調査担当者が請求人の営業に係る帳簿書類を預かったのは、更正の請求の対象となっている各年分の所得税に係る法定申告期限の後であることから、法定申告期限内には、請求人の営業に係る帳簿書類は同人の手元にあり、帳簿書類その他の記録に基づいて、所得金額及び税額を正確に計算することが可能であった以上、当該事情は、通則令第6条第1項第3号の「帳簿書類の押収その他やむを得ない事情」に該当しないというべきである。(平10. 9.30広裁(所・諸)平10−11)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平100011
裁決年月日
平成10年9月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、各年分の所得税の修正申告が請求人の意思に基づかないものである旨主張する。しかしながら、請求人は、請求人の主張する問題点を考慮した上で再計算された所得金額に基づく修正申告書に、自ら住所・氏名を記載し、自ら押印して、原処分庁に提出していることからすると、請求人は、修正申告書の記載内容を十分に検討して、請求人の自らの意思に基づいて修正申告したものと認めるのが相当である。(平10. 9.30広裁(所・諸)平10−11)

支部名
広島
裁決番号
平100014
裁決年月日
平成10年9月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件修正申告書は調査担当者の事実誤認に基づく記載内容の過誤があり、また、本件調査により精神錯乱状態に陥った請求人が提出したものであるから、更正の請求には理由がある旨主張する。 しかしながら、請求人の主張は、通則法第23条第1項に規定する更正の請求の要件には該当せず、また、請求人が当審判所に提出した証拠資料は、請求人の主張が正当であることを証明するに足る証拠とならないから、更正の請求には理由がないとした原処分は適法である。(平10.9.30広裁(所)平10-14)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平100025
裁決年月日
平成10年9月28日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集 №56・351ページ

要旨

○ 請求人は、他に請求人が行ったと同様の節税策を利用していながら贈与税が課税されていない者がおり、請求人のみが課税されることは、憲法第14条に規定する課税の公平の原則に違反する旨主張する。しかしながら、他人に課税漏れがあるとしても、本件決定処分は適法であり、請求人に税法上格別不利益な結果を招来するものとはいえないから、そのことをもって、課税の公平の原則に反するものということはできない。(平10. 9.28東裁(諸)平10−25)裁決事例集 №56・351ページ

支部名
名古屋
裁決番号
平100008
裁決年月日
平成10年8月28日
裁決結果
棄却
争点番号
100204019
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が請求人の申告額を認め還付の処理をしたにもかかわらず、老年者控除及び配偶者特別控除はできないとして、同一税務署長名で増額の更正処分をしたことは、信義則に反する瑕疵ある行政処分である旨主張する。しかしながら、源泉所得税額の控除不足額の還付は、本件確定申告書に基づいて行ったものであり、直接請求人の権利義務に影響を及ぼす法律上の効果を生じさせるものではないので、「処分」には当たらないから、本件更正処分が信義則に反して違法な処分であるとはいえない。なお、本件更正処分は、所得控除の額に係る部分の誤った申告を是正したもので適法であり、仮に本件更正処分が取り消されるとすれば、誤った申告をした請求人が不当に課税を免れることとなり違法な結果となる。(平10. 8.28名裁(所)平10−8)

支部名
関東信越
裁決番号
平100017
裁決年月日
平成10年8月10日
裁決結果
棄却
争点番号
100203060
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/6請求手続
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 納税者において申告した内容に過誤があることを理由に更正の請求をする場合には、自ら記載した申告内容が真実に反するものであることの主張、立証をすべきであるところ、請求人は、本件修正申告書に記載した事業所得の金額は過大である旨を主張するものの、当審判所に対し、その主張が正当である事を裏付ける証拠資料を提出せず、また、具体的な説明もしないことから、本件修正申告書に記載された事業所得の金額及び税額を正当なものと認めざるを得ない。(平10. 8.10関裁(所)平10−17)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平100001
裁決年月日
平成10年7月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、昭和62年ころより、介護人がいなければ外出できない状態であり、各年分の所得税の確定申告書を提出した覚えもないから、各年分の所得税の確定申告書は、請求人の意思に基づく自主確定申告でなく、無効である旨主張する。しかしながら、各年分の所得税の確定申告書の提出に当たっては、請求人自らが確定申告相談会場に赴き、相談担当者に請求人の所得金額の算定に必要な証拠資料等を提示したところ、相談担当者は、請求人の提示した資料に基づき、収支内訳書に必要事項を記入し、不動産所得の金額を算出した後、同額を確定申告書に移記し、請求人の所得金額を算定し、そして、請求人は、相談担当者から示された不動産所得の金額を自己の所得金額として承認し、確定申告書及び収支内訳書に自署押印したことが認められる。そうすると、各年分の所得税の確定申告書の内容に客観的に明白な錯誤が存すると認められる事実はないから、各年分の所得税の確定申告書は有効である。(平10. 7.30広裁(所)平10−1)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平100014
裁決年月日
平成10年7月27日
裁決結果
棄却
争点番号
100204019
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が、確定申告書を申告期限内に提出しない場合に無申告加算税が賦課決定される旨を説明せず無申告加算税を賦課決定したことは、信義誠実の原則に違反する旨主張する。しかしながら、租税法規に適合する課税処分について、法の一般原理である信義誠実の原則の適用により、課税処分を違法なものとして取り消すことができる場合があるとしても、租税法律主義の原則が貫かれるべき租税法律関係においては、信義誠実の原則の適用については慎重でなければならず、租税法規の適用における納税者の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお当該課税処分に係る課税を免れしめて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情が存する場合に、初めてこの信義誠実の原則の適用の是非を考えるべきものと解されているところ、請求人の主張する応答内容から、原処分庁が何らかの公的見解に基づいて勧告や指導を行い、あるいは請求人がそれを信頼したため確定申告期限を徒過したものと認めることはできず、また、上述の特別の事情があると認めることもできないから、本件について信義誠実の原則を適用することは相当でない。(平10. 7.27東裁(所)平10−14)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
平100003
裁決年月日
平成10年7月9日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集 №56・156ページ

要旨

○ 請求人は、本件申告及び本件更正の請求は、事前に原処分庁の担当職員に相談を行い、担当職員の指導の下に行ったものであるから、本件更正の請求が認められないことは、担当職員の指導に問題があったことによるものであり、本件更正処分は取り消すべきである旨主張するが、請求人の申出の内容及び提示資料は、担当職員が本件特例の適用の可否を判断する上で十分でなかったものと認められ、このため、担当職員が請求人に対して、関係資料を取り揃えて詳細に検討し、本件特例が適用できるものであれば更正の請求の手続をとるように指導し、更正の請求に係る用紙を交付することは、通常行われていることであり、特に、指導に問題があったものとは認められないことから、請求人の主張には理由がない。(平10. 7. 9仙裁(所)平10−3)裁決事例集 №56・156ページ

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平090257
裁決年月日
平成10年6月30日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が被相続人の長女Aの相続税に係る更正の請求に対し、本件賃貸借土地すべてに借地権を認めているのであるから、請求人が、これを信じたことは当然であり、原処分庁が、本件賃貸借土地のうち建物が存在しない部分には借地権が設定されていないとすることは信義則に反するものである旨主張する。しかしながら、Aの相続税に係る更正の請求に対し、原処分庁が本件賃貸借土地すべてに係る借地権価額については、格別の措置をとらなかったという事実があったとしても、その後、原処分庁は、誤りが認められたとして是正しており、このことは、原処分庁が課税しない状態が事実上継続したというにすぎないものであり、原処分庁が、請求人に対し公的見解を表示したとはいえない。また、請求人が本来の納税義務を負担したことをもって、重大な経済的不利益ということはできず、納税者間の平等、課税の公平という要請を犠牲にしてもなお、本件課税処分に係る課税を免れしめて請求人の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別事情があるとは認められないことから、請求人の主張には理由がない。(平10. 6.30東裁(諸)平 9-257)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平090261
裁決年月日
平成10年6月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100204090
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/9二重課税
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件各プランは適格退職年金契約として国税庁長官の承認を受けられず、その結果海外勤務要員に対して給与所得課税が行われることになれば、わが国が締結した租税条約のほとんどに存在する差別課税禁止条項に反する旨主張するが、国税庁長官の承認を受ける要件は年金契約の公正な団体性の確保及びその公共性を考え設けられた経緯があり、国内の企業年金制度などの中にこの要件に該当しないものがあり、そのような不適格退職年金等の場合には、契約の内容等により、本件各掛金に係る本件納税告知処分と同様の課税上の取扱いとなるのであり、海外勤務要員に対して給与所得課税が行われるとしても、我が国の国民と同等の取扱いがなされるのであって、租税条約の差別課税の禁止条項に反することにはならない。また、請求人は本件各掛金が我が国において給与所得として課税され、また、将来退職年金として本国において課税されると、国際的な二重課税が生ずることになるから、我が国と海外勤務職員の本国との間で締結した租税条約の中のOECDモデル条約第18条に相当する条項を適用又は準用し、本件各掛金については我が国において課税できないと考えるべきである旨主張するが、租税条約の退職金条項は、あくまで退職後に支払われる給付金についての規定であると認められることから、これを本件に適用することも、準用することもできない。(平10. 6.30東裁(諸)平 9-261)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平090261
裁決年月日
平成10年6月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、外国人調査担当職員の指導を信じて、源泉徴収を行わなかったものであるから、本件納税告知処分は禁反言の法理に反する旨主張するが、外国人調査担当職員の指導については、当時の業務日誌の記載事項以外は税理士などの記憶によって答述しているものと認められ、それ以上の資料を当審判所に提出しておらず、当審判所はその事実関係について確認することができない。そこで、信義則違反が成立するための要件を検討すると、(1)税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を示した事実は認められず、(2)納税者がその表示を信頼して行動したという要件に該当するとは認めがたく、また、(3)請求人はもともと納税すべき義務のある税金を納税することになったにすぎないのであるから、請求人にとって経済的に不利益になったと解することはできない。したがって、仮に請求人の主張する外国人調査担当職員の指導が事実とした場合においても、信義則違反には当たらない。(平10. 6.30東裁(諸)平 9-261)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平090193
裁決年月日
平成10年6月25日
裁決結果
棄却
争点番号
100204090
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/9二重課税
事例集登載頁
裁決事例集No55・76ページ

要旨

○ 請求人は、我が国において401kプランの掛金に対して課税することは、結果として二重課税となるから、本件更正処分は違法ではないにしても不当である旨主張するが、本件更正処分は、租税条約や国内法の正しい解釈に基づいて行われており適法である。また、請求人の主張を行政にゆだねられた裁量に関する主張と解するとしても、法令等に従えば原処分庁に本件更正処分を行うか否かの裁量の余地はないのであるから、この意味においては、本件更正処分が不当とはなり得ないと解される。なお、請求人がその処分の基となった法令自体の不当性を主張するのであるとしても、当審判所は、原処分庁が行った処分が違法又は不当なものであるか否かを判断する機関であって、所得税法及び日米租税条約の規定自体の合理性については、当審判所の審理の限りではない。(平10. 6.25東裁(所)平 9-193) 裁決事例集No55・76ページ、(東裁(所)9-195〜247、名裁(所)9-94〜100、沖裁(所)9-7 )

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平090127
裁決年月日
平成10年6月23日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分の処理に当たって、原処分庁の上級幹部が請求人に対し、税法の規定を無視した取引ないし妥協を持ちかけたこと並びに請求人が業績の低迷及び資金繰りの実情を説明し善処方を要望したにもかかわらず、これを無視し更正処分をしたことは不当である旨主張するが、現行法制下では、更正等の適否は課税要件の存否で決まるのであるから、仮に調査手続に違法な点が存した場合であっても、そのことだけで直ちに当該処分を取り消される瑕疵があるとはいえず、その違法の内容、程度等諸般の事情を総合して瑕疵の有無を判断すべきであると解されるところ、請求人の主張の内容に照らすと原処分を取り消さねばならない瑕疵とは認められないので、請求人の主張は採用できない。(平10. 6.23大裁 (法・諸) 平 9-127)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
平090029
裁決年月日
平成10年6月22日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が本件消費税更正処分に係る更正通知書に更正の理由を附記しなかったことは違法であり、また、異議決定書においても本件更正処分の理由が記載されていないので、審査請求書に審査請求の理由を記載できなかった旨主張するが、消費税の更正処分に当たり、更正通知書に更正の理由を附記しなければならない旨を定めた法令上の規定はないことから、更正通知書に更正の理由を附記しなくとも違法ではなく、また、異議決定書に更正処分を正当とする理由が記載されていることから、請求人の主張には理由がない。(平10. 6.22福裁(所・諸)平 9-29)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
熊本
裁決番号
平090033
裁決年月日
平成10年6月9日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件修正申告書の提出は、本件調査結果の内容を確認せず、調査担当職員が提示するままに署名、押印をし、提出したものであるから、重大な瑕疵に基づくものであり、違法である旨主張する。しかしながら、調査担当職員は、本件調査に基づいて修正すべき事項及び修正申告により納付すべき税額等を説明の上、本件修正申告書提出のしょうようを行っており、また、当審判所の調査によれば、本件修正申告書提出のしょうようの際、調査担当職員が、本件修正申告書の提出を請求人に強要した事実も認められず、さらに、事実申立書の内容からすれば、請求人自身の責任と判断の下で、売上除外があることを認めた上で本件修正申告書が提出されたと認めるのが相当であり、請求人の主張は採用できない。(平10. 6. 9熊裁(所・諸)平 9-33)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
高松
裁決番号
平090048
裁決年月日
平成10年6月3日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、再修正申告のしょうようが、(1)調査担当職員の誤指導によるものであること、(2)修正申告をすれば重加算税がいらないなど請求人を脅かし違法な指導によるものであることから、再修正申告は無効である旨主張する。しかしながら、当審判所の調査によれば、原処分庁は、請求人に本件贈与の事実がないことから再修正申告のしょうようを行ったものであり、また、脅かしによる再修正申告を強要した事実は認められず、請求人の主張は採用できない。(平10. 6. 3高裁(所)平 9-48)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平090111
裁決年月日
平成10年5月29日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 本件更正の請求については、その請求の理由となる事情の説明や事実を証明する書類の添付がなく、更に請求人が提示した書類等によっても、課税標準たる所得金額が過大であることが確認できなかったものであり、原処分庁がした更正をすべき理由がない旨の通知処分は相当である。(平10. 5.29大裁 (所) 平 9-111)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平090111
裁決年月日
平成10年5月29日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件更正の請求は、その対象とした修正申告書を原処分庁の違法な調査に基づいて申告指導され、仕方なく提出させられたことに起因しており、当初の申告額にすべきである旨主張するが、更正の請求を主張する者は、その申告書に記載された所得金額が真実に反することを主張立証しなければならないのであって、本件修正申告書の提出の動機の如何が更正の請求の理由となるものではないから、請求人の主張には理由がない。(平10. 5.29大裁 (所) 平 9-111)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
平090050
裁決年月日
平成10年5月13日
裁決結果
棄却
争点番号
100204019
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の事業が宝くじ売捌き業であることは、各課税期間と対応する年分の所得税の確定申告書等に記載しており、原処分庁がそれを知り得たにもかかわらず、その事業区分の誤りに5年間も気付かなかったことは、原処分庁の職務怠慢であり、また、平成6年課税期間までさかのぼって追徴するということには、数年分の加算税、延滞税も併せて追徴するという原処分庁の意図が窺われることから、本件更正処分は、不当なものである旨主張する。しかしながら、税務調査の必要性、調査の時期等の判断については、専ら調査権限のある税務署長の裁量にゆだねられているものと解されているところ、原処分庁が、請求人の各課税期間の本件申告の事業区分の誤りを本件更正処分まで指摘しなかったことをもって、本件申告を公的に了解したものとはいえず、また、本件更正処分の内容及び手続に違法性は認められないことから、請求人の申告書等の誤りの内容について既往の課税期間にさかのぼって本件更正処分をしたことに、違法性はない。(平10. 5.13仙裁(諸)平 9-50)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
平090050
裁決年月日
平成10年5月13日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件申告は、青色申告会の指導の下に行っており、また、消費税法上、宝くじ売捌き業が第四種事業に当たることは、原処分庁が発行する手引あるいはパンフレットにも記載されていないほか、説明会等においても、その旨の説明がないことから、当該事業区分の誤りの責任が請求人のみにあるとした本件更正処分は不当であり、信義に反する旨主張する。しかしながら、請求人は、各課税期間の消費税の申告書を自ら作成し、青色申告会の指導の下で提出していることが認められ、また、請求人は、宝くじ売捌き業に係る事業区分については、自らの判断に基づくのみで原処分庁に問い合わせた事実は認められず、さらに、原処分庁が、請求人に対し、当該事業に係る消費税の事業区分が第二種事業に該当する旨を指導した事実及び請求人がそのように誤信するような指導をした事実は認められない。そうすると、各課税期間の本件申告の効果及び責任は、請求人に帰属することは明らかであり、また、説明会あるいは手引書等のパンフレット等において、宝くじ売捌き業に係る事業区分の説明がないことをもって、原処分庁が請求人に対して、当該事業を消令第57条第5項に規定する第二種事業であるとする、いわゆる公的な見解を示したものとはいえず、請求人の主張には理由がない。(平10. 5.13仙裁(諸)平 9-50)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平090097
裁決年月日
平成10年4月24日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集No55・16ページ

要旨

○ 請求人は、本件土地の譲渡について、更正の請求書に措規第21条の19第1項第11号に規定する証明書類を添付していることから、土地譲渡益重課制度の適用除外を認めるべきである旨主張する。しかしながら、通則法第23条第1項第1号に規定する更正の請求は、納付すべき税額が、納税申告書に記載した課税標準額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと等により過大であるときになしうるものであるから、所得計算の特例等で、一定事項の申告等を条件に所得金額、税額の減免をすべきものとされているものについてその申告等をしなかった者が、後日その特例の適用を求めるために更正の請求をすることはできないと解すべきである。したがって、確定申告に際し、措法第62条の3第4項又は同条第5項に規定する優良住宅地等のための譲渡等に対する土地譲渡益重課制度の適用除外に該当する旨の申告等をしなかった場合には、後日それらの規定を適用し法人税額が減額されるべきであるとして更正の請求をすることはできない。(平10. 4.24広裁(法)平 9-97)裁決事例集No55・16ページ

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平090102
裁決年月日
平成10年4月24日
裁決結果
棄却
争点番号
100204990
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/18その他
事例集登載頁
裁決事例集No55・556ページ

要旨

○ 請求人は、本件出資の評価に当たり、原処分庁が国税庁長官の指示によらず評基通6を適用したことは、違法である旨主張するが、評価通達は、税務執行の便宜上、単に評価の目安となるべき基準を示したものであり、また、そもそも通達とは、上級行政庁の下級行政庁に対する命令であって法規たる性質を有せず、それ自体が納税者を拘束するものでないこと及び通達の適用に関する国税庁長官の指示は、関係下級行政庁ないしその職員のみを拘束するに過ぎないものであるから、国税庁長官の当該指示を納税者に対して明確にしなかったとしても、これにより直ちに原処分が違法となるものではない。(平10. 4.24大裁 (諸) 平 9-102) 裁決事例集No55・556ページ、(平10. 3.13大裁 (諸) 平 9-75)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平090102
裁決年月日
平成10年4月24日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集No55・556ページ

要旨

○ 信義誠実の原則は、適法性の要請に優先してまで納税者の利益を保護すべきことが、正義、公平の見地から真にやむを得ないと認められる場合に限り適用されると解すべきところ、請求人の主張する信頼によって保護される利益というのは、本件の場合、他の納税者との実質的な公平の観念に反して租税負担の軽減を享受し得る利益をいうにすぎず、このような利益は、それ自体法的な保護に値するものとは認められない。(平10. 4.24大裁 (諸) 平 9-102)裁決事例集No55・556ページ

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
平090024
裁決年月日
平成10年3月31日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、平成3年分の所得税の更正の請求に基づく調査の際、当該調査の担当職員に、請求人の帳簿の記録及び保存は十分である旨の確認を受けているのであるから、その後において、請求人の帳簿等の記載方法について何の指導もせず、突然青色申告の承認の取消処分を行った原処分庁の行為は、信義則に反する旨主張する。しかしながら、帳簿の備付け、取引の記録及び保存に関しては、課税庁の税務調査における帳簿書類の記帳方法等に対する指導の有無にかかわらず、所法第148条第1項の規定に従っていることを必要とし、同法第150条第1項の各号の一つに該当する事実があれば、青色申告の承認が取り消され得るものであると解するのが相当であり、また、同職員が、請求人の帳簿の記録及び保存について、青色申告要件に適合することを積極的に確認したと認めるものはなく、本件調査の結果、同項第1号に当たる事実があると判断した上で、本件青色取消処分を行ったものであるから、信義則に反するということはできない。(平10. 3.31福裁(所)平 9-24)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
平090024
裁決年月日
平成10年3月31日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、エビネ蘭の仕入れ・販売については、平成3年分以前においても収支計算を行って事業所得として確定申告をしており、また、平成3年分の所得税の更正の請求に基づく調査においても、当該調査の担当職員に、本件調査時と同様の書類を提示しているが、当該調査の担当職員から、事業所得ではないという是正ないし指導は受けていない旨主張する。しかしながら、原処分庁は、請求人には事業を営んでいた事実がなく、事業所得の金額は生じないことから、課税標準等が申告額と異なることとなるので、通則法第24条の規定により更正したものであり、平成3年分の所得税の確定申告の内容に係る是正ないし指導の有無は、本件更正処分に影響を及ぼすものではなく、本件更正処分は相当である。(平10. 3.31福裁(所)平 9-24)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平090083
裁決年月日
平成10年3月31日
裁決結果
全部取消し
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、(1)調査担当者が事前の連絡もなく来社し、代表者等の承諾もないまま、調査を開始したこと、(2)請求人の常務取締役が抗議したにもかかわらず、書類を段ボール箱に詰め込んだため、営業に支障を来したこと、(3)承諾もなく個人の下着の入ったたんすの中を調査したこと、(4)調査が長引いたこと及び(5)取引先を調査したため、請求人に苦情等が殺到し、営業が妨害され、信用が傷つけられた旨主張するが、調査担当者及び請求人の代表者の答述並びに原処分関係資料から(1)及び(2)の事実は認められず、また、承諾もなくたんすを開けたとする証拠もないことから(3)の事実も認めらず、(4)については、請求人の説明が二転三転しており、必ずしも原処分庁側の事情のみとはいえず、調査担当者が合理的な裁量権を逸脱した事実はなく、また、調査担当者が請求人の信用を傷つけた事実も認められないことから、請求人の主張には理由がない。(平10. 3.31広裁(法・諸)平 9-83)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平090091
裁決年月日
平成10年3月31日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁は、本件簡易計算はり災証明書に基づき計算できると公表したにもかかわらず、その方針を一方的に変更するのは信義誠実の原則に反する旨主張するが、本件簡易計算は、建物の主要構造部に損害を受けている場合に適用されるところ、原処分庁が、建物の主要構造部の損害の程度にかかわらずり災証明書のみに基づいて本件簡易計算を適用する旨公表したことを認めるに足る証拠はなく、また、納税者は、本件簡易計算に基づき新たな経済行為を行うものではないから、たとえ原処分庁が行った指導、助言に適切さを欠くところがあったため、請求人がり災証明書に基づいて本件簡易計算を適用できると信じていたとしても、そのことのみをもって、信義則の法理を適用し、原処分を無効とすることはできない。(平10. 3.31大裁 (所) 平 9-91)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平090091
裁決年月日
平成10年3月31日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が一戸建については何らり災証明書の内容を確認せずに、当該証明書に記載されている被害に応じて簡易計算を用いて雑損控除を適用していることから、一戸建とマンションとで取扱いが異なるのは公平負担の原則に反する旨及び本件マンションの他の区分所有者においても簡易計算の適用を受けた者がいる旨主張するが、原処分庁が一戸建とマンションとで異なる取扱いをしている事実は認められず、また、本件マンションの他の区分所有者について、本件簡易計算の適用を認めている事実もない。そして、原処分庁は、応急危険度判定調査等によって、本件マンションの主要構造部に損害があるとは認められないため、請求人に対し、本件マンションの主要構造部に損害がある旨を証する書類等の提示を求め、また、請求人から当該書類の提示がなかったので、本件簡易計算は適用できないとしたものであるから、何ら公平負担の原則に反しない。(平10. 3.31大裁 (所) 平 9-91)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平090144
裁決年月日
平成10年3月31日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件減価償却費の処理について、過去の調査において何ら指摘を受けたことはなく、容認されていたにもかかわらず、今回の調査においてこれを認めず、過去にさかのぼって更正処分等を行ったことは不当である旨主張する。しかしながら、当該処理について誤りであることが明らかになった段階で是正を求めることは何ら不当なものであるとはいえず、また、原処分庁が過去の調査において当該処理について請求人を指導し又は積極的にこれを容認した事実も認められないから、請求人の主張には理由がない。(平10. 3.31東裁(法・諸)平 9-144)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平090144
裁決年月日
平成10年3月31日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、調査担当職員が本件調査の際に税務署長との面談を約束したにもかかわらず、これを実施することなく更正処分等を行ったことは不当である旨主張する。しかしながら、原処分庁が税務署長との面談を約束した事実は認められず、また、調査に当たり、納税者と税務署長との面談を要する旨の法令上の規定はないから、当該面談を実施せず更正処分等をしたとしても、そのことにより調査手続が不当となるものではない。(平10. 3.31東裁(法・諸)平 9-144)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平090148
裁決年月日
平成10年3月31日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件申告書提出後1年以上を経過するも原処分庁からは何ら通知がなく、請求人が強く催促するまで結果が得られなかったこと及び国庫から還付加算金が支払われるに至ったことは、原処分庁の職務怠慢によるものであり、その手続において妥当性を欠いているから、本件更正処分は取り消すべきである旨主張するが、(1)当初の確定申告に誤りがあったとしても、それは納税者自身の責任であり、これについて、原処分庁が直ちに指摘、指導をしなかったからといって、そのことをもって原処分が違法、不当となるものではないこと、(2)所令第267条第4項の規定によれば、税務署長は、還付金に係る金額の記載がある確定申告書の提出があった場合には、当該金額が過大であると認められる事由がある場合を除き、遅滞なく、還付等の手続をしなければならない旨規定されているが、この「過大であると認められる事由がある」かどうかの判断は、専ら税務署長の合理的な裁量にゆだねられているものと解されるところ、当審判所の調査によれば、原処分庁は請求人の還付申告額は過大である疑いがあるとして還付を留保した結果、還付が遅れたことが認められ、かつ、その判断は合理的な裁量権を逸脱したものとは認められないこと及び(3)原処分庁が不当に処理を遅延したとの事実を認めるに足りる証拠資料等はなく、他に原処分の手続において違法、不当な事実も認めれらないことから、請求人の主張には理由がない。(平10. 3.31東裁(所)平 9-148)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平090087
裁決年月日
平成10年3月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100202040
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/4修正申告の勧奨
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 本件修正申告は、請求人が調査担当職員らのしょうようを受け、自らの責任と判断において提出したものであって、無理やり提出させられたとする事実は認められない。(平10. 3.30大裁 (所) 平 9-87)、(平10. 3.30大裁 (所) 平 9-90)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平090081
裁決年月日
平成10年3月25日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、相談を担当した職員から、譲渡所得の金額の計算について、請求人持参の売買契約書の売買金額を基礎としてよい旨の回答を得たので、権威ある税務職員の回答を信頼し、申告したものである旨主張するが、請求人は、(1)過去に買換資産の特例を適用した旨の説明をしなかったこと及び(2)不動産所得の金額の計算において、買換資産の特例を適用して引き継いだ取得価額を基に減価償却費の計算をし、当該価額を認識していたと推認できることから、本件更正処分は信義誠実の原則に反するものではない。(平10. 3.25大裁 (所) 平 9-81)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平090140
裁決年月日
平成10年3月24日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、課税庁の相談担当職員の住宅取得等特別控除の適用ができる旨の回答を信じて申告したものであり、その申告をしたことについて請求人の責めに帰すべき理由はないこと、また、原処分庁も相談担当職員の指導誤りの事実を認めていることから、相談担当職員の回答に反する本件更正処分は信義誠実の原則に反し違法である旨主張する。しかしながら、本件の場合、(1)税務相談は課税当局の公的見解を表明するものではなく、また、相談担当職員の回答は明らかに法令の規定を誤解したものと認められるから、相談担当職員の回答は信頼の対象となる公的見解というには不十分であること、(2)当該回答が公的見解かどうかはともかく、本件更正処分により、請求人に対し救済に値する程度の経済的不利益を与えたとはいえないこと、(3)本件更正処分は、法文上明らかであることについて行った適正な課税処分であり、請求人に格別税法上の不利益を与えたものではないことから、納税者間の平等、課税の公平という要請を犠牲にしてまで請求人の信頼を保護すべき特別な事情があるとは認められず、また、仮に本件更正処分を取り消した場合には、請求人のみが正当な課税を免れ不当な結果となることから、信義誠実の原則を適用することは相当でない。(平10.3.24東裁(所・諸)平 9-140)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平090075
裁決年月日
平成10年3月13日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、本件相続開始日においては評価基本通達改正前であり、本件出資の評価については評基通185により法人税額等相当額の控除が認められるであろう予測可能性を与えていたことから、原処分は信義則に反する旨主張するが、信義誠実の原則は、適法性の要請に優先してまで納税者の利益を保護すべきことが、正義、公平の見地から真にやむを得ないと認められる場合に限り適用されると解すべきところ、請求人らの主張する信頼によって保護される利益というのは、本件の場合、他の納税者との実質的な公平の観念に反して租税負担の軽減を享受し得る利益をいうにすぎず、このような利益は、それ自体法的な保護に値するものとは認められない。(平10. 3.13大裁 (諸) 平 9-75)

支部名
福岡
裁決番号
平090019
裁決年月日
平成10年3月9日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、調査担当職員が(1)請求人が求めた調査を全く行わず、(2)請求人に対する私えんと報復の意図をもって調査権を濫用し、(3)必要経費の金額から減算する接待交際費の金額を請求人に不利益に変更して更正処分をしたことから、更正処分は違法である旨主張する。しかしながら、本件調査において、調査担当職員は、青色申告の承認を受けている請求人から提出された帳簿書類に基づき、請求人から協力が得られた範囲で調査を行っていることが認められ、その調査の手続に刑罰法規に触れ、公序良俗に反する等の重大な違法を認めることはできないから、調査をすることなく、調査権を濫用し、不利益に変更して更正処分をしたとの請求人の主張には理由がない。(平10. 3. 9福裁(所・諸)平 9-19)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平090121
裁決年月日
平成10年3月2日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件更正通知書には、社会通念上事業と称するに至る規模がどの程度のものか、なぜ事業と称するに至らないのか具体的根拠が明示されておらず、理由附記に不備があるので、本件更正処分は違法である旨主張する。しかしながら、本件更正処分は法的評価の相違による更正処分であることが明らかであり、処分理由の記載内容は、更正処分の対象となった事実及びそれに対する法的評価について、明確に判別できる程度のものといえるから、適法なものとみるのが相当である。(平10. 3. 2東裁(所)平 9-121)、(平10. 3. 2東裁(所)平 9-122)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
沖縄
裁決番号
平090004
裁決年月日
平成10年2月27日
裁決結果
棄却
争点番号
100203050
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、預金通帳の盗難による被害届を警察署が受理しなかったため、雑損控除を求める更正の請求書を提出することができなかったことは、通則令第6条第3号に規定する「やむを得ない事情」に該当する旨主張する。しかしながら、請求人は、預金通帳の再発行を受けた時点で被害にあったことを認識しており、相応の努力をすれば警察署の盗難届の受理を待たずに被害金額を証明することは可能であることから、当該時点において「やむを得ない事情」は消滅しており、請求人の主張には理由がない。(平10. 2.27沖裁(所)平 9-4)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
沖縄
裁決番号
平090004
裁決年月日
平成10年2月27日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、警察署が盗難届を受理したことにより、盗難の事実及び被害金額が明らかになったことからすれば、判決と同様の効果があると認められるから、通則法第23条第2項第1号の規定を準用すべきである旨主張する。しかしながら、同法でいう「判決」とは私法行為又は行政行為上の紛争を解決することを目的とする民事事件の判決を意味し、かつ、それらに限定されているから、請求人の主張は認められないとした原処分庁の主張は適法である。(平10. 2.27沖裁(所)平 9-4)

支部名
東京
裁決番号
平090111
裁決年月日
平成10年2月20日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、平成8年5月1日から平成8年7月31日までの課税期間において消費税の還付を受けるための申告はできないとした原処分は、相談担当者の回答の内容と異なるものであること及び原処分庁の対応が誠実性のないものであることから違法であり、取り消すべきである旨主張する。しかしながら、租税法規に適合する処分が結果において原処分庁の担当者等の回答等と異なることから当該原処分を違法であるというためには、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお当該課税処分を免れしめて、納税者の信頼を保護しなければ正義に反するというような特別な事情が必要であると解されている。これを本件についてみると、仮に相談担当者が確定申告時に本件届出書等を提出すれば消費税の還付を受けられる旨の回答をしていたとしても、当該回答は課税庁が公的見解を表示したものであるとはいえず、また、請求人が消費税の還付の手続のために原処分庁を初めて訪れたのが平成8年6月であり、仮にその時点で本件届出書等を提出していたとしても、翌課税期間からの適用となり、本件課税期間についての消費税の還付を求める申告はすることができないのであるから、本件更正処分によって格別経済的不利益を受けたということにもならず、本件は納税者の信頼を保護しなければ正義に反するというような特別な事情がある場合には該当しないことから、本件更正処分は適法である。(平10. 2.20東裁(諸)平 9-111)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平090060
裁決年月日
平成10年2月10日
裁決結果
棄却
争点番号
100203990
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件更正の請求は、担当統括官の指導に基づくものである旨主張するが、本件更正の請求の内容を認容するとの指導がされたと認めるに足る資料はなく、請求人も当該指導が請求の内容を認容すると約したものではなかったことを認めているのであるから、請求人の主張には理由がない。(平10. 2.10大裁 (所) 平 9-60)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平090060
裁決年月日
平成10年2月10日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件譲渡後に生じた本件土地についての和解に係る解決金及び弁護士費用は、譲渡費用に当たるとして嘆願書を添えて更正の請求を行ったが、本件更正の請求は通則法第23条第1項及び第2項第1号に規定する期限を徒過してなされた不適法なものである。(平10. 2.10大裁 (所) 平 9-60)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
平090012
裁決年月日
平成10年1月9日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、所法第64条第2項の規定による特例を適用して申告したのは、かって、原処分庁の調査を受け、本件特例が認容された経緯があることから行ったものであり、今回の譲渡代金が前回の譲渡代金と同じ使途である以上、前回の原処分庁の判断を遵守して本件特例の適用を認めるべきである旨主張するが、前回の調査において、請求人が保証債務を履行した金額について本件特例の適用が認容されたとしても、それは前回調査の検討結果であったにすぎず、今回の譲渡所得の金額の計算においては、事実関係とこれに租税関係の諸規定を適用して是正が必要である場合には、租税負担の公平からも原処分庁がこれを是正することは当然の責務であり、一方、納税者は、自己の判断と責任において正しい申告をする義務を有するのであるから、本件更正処分は、不当、違法な処分とはいえない。(平10. 1. 9仙裁(所)平 9-12)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
平090014
裁決年月日
平成9年12月18日
裁決結果
棄却
争点番号
100204042
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/2調査権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、調査担当職員が取引先等の調査を強行した結果、その後の取引ができなくなり、事業に大きな損害を受けたことについて、調査担当職員及び直接調査を指導した責任者の厳正な処罰を求める旨主張するが、取引先等の調査に当たり、調査担当者及び直接調査を指導した責任者に対する処分については、審判所の権限に属さないことであり、審理の限りではない。(平 9. 12.18福裁(所・諸)平 9-14)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平090032
裁決年月日
平成9年12月18日
裁決結果
棄却
争点番号
100204160
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/16租税法律主義
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、租税回避行為の否認には法律の根拠がいるところ、財産評価基本通達により否認したことは租税法律主義に違反する旨主張するが、原処分庁は、株式を取得した行為自体を否認しておらず、株式を取得することが租税回避となるシステムで発行された株式を租税回避行為を目的として取得した場合の評価方法として配当還元方式を適用することが不合理不適正であると判断して、本件株式を評基通204に準じて評価したものであり、原処分は相当である。(平 9.12.18名裁(諸)平 9-32)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
平090011
裁決年月日
平成9年12月17日
裁決結果
棄却
争点番号
100204012
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/2取扱の統一
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、抵当権等の抹消登記手続費用及び仲介手数料等の2分の1に相当する金額は共有者の費用であるとしながら、共有者の法人税等の確定申告額について何らの処理を行わないことは、原処分庁の見解に不統一があり信義則に反する旨主張するが、共有者の法人税等について調査が行われた事実は認められないし、当該費用を共有者の損金であるとして、原処分庁が進んでその申告額を減額すべき旨の規定は存在しないことは明らかである。また、請求人に対する更正処分は、共有者とは納税客体の異なる請求人に対する調査の結果に基づいてなされたものであり、抵当権等の抹消登記手続費用及び仲介手数料等の2分の1に相当する金額を共有者の損金の額に算入するとする原処分庁の処理の有無が、当該更正処分の当否を左右するものでないこともまた明らかである。そうすると、原処分庁が共有者の法人税等の確定申告額について減額更正しないことを信義則に反した違法なものということはできない。(平 9.12.17仙裁(所)平 9-11)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
平090013
裁決年月日
平成9年12月16日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、平成7年分の事業所得の金額の算定において、措法第26条第1項の規定を適用して税額等を誤って過大に算定し確定申告をしていることから、通則法第23条第1項第1号に該当し、更正の請求を認めるべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、事業所得の金額の算定に当たり必要経費に算入すべき金額について、所法第37条第1項に規定する実額計算の方法で算定し、かつ、確定申告書の課税標準及び税額等の計算も適法に算定し申告していることが認められることから、通則法第23条第1項第1号には該当しないので、更正をすべき理由がないとした原処分は適法である。(平 9.12.16福裁(所)平 9-13)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平090048
裁決年月日
平成9年12月16日
裁決結果
棄却
争点番号
100202030
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/3期限内申告
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、法定申告期限の午後7時頃に請求人の事務員が本件申告書を郵便ポストに投かんしたものであるから、法定申告期限内に提出したものとみなすべきである旨主張するが、請求人の事務員は郵便ポストに表示されていた郵便物の取集め時間を確認せずに投かんしたことから、本件申告書が期限後申告書となった事情は、請求人が本件申告書を提出するに当たり当然払うべき注意を怠ったことによって生じたものと認められ、請求人の主張には理由がない。(平 9.12.16大裁 (所) 平 9-48)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平090025
裁決年月日
平成9年11月28日
裁決結果
棄却
争点番号
100203070
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/7理由付記
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分前に担当者の行った説明があいまいであったこと及び原処分の通知書には「この処分の理由」欄があることから通知書に理由を附記していない原処分は違法である旨主張するが、更正の請求に係る通知書にその理由を附記すべき旨を定めた法令の規定はないから通知書にその理由が附記されていなくても、原処分は違法となるものではない。(平 9.11.28大裁 (所) 平 9-25)

支部名
大阪
裁決番号
平090029
裁決年月日
平成9年11月28日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件相続税の申告書は他の相続人が一括して提出したものであり、有効である旨主張するが、他の相続人が提出した本件申告書には請求人の氏名の記載等があるものの押印がなく、また、請求人が他の相続人に申告の依頼をした事実も認められないなどの事情にかんがみれば、本件申告書により、請求人の相続税の申告がされたものとは認められない。(平 9.11.28大裁 (諸) 平 9-29)

支部名
東京
裁決番号
平090061
裁決年月日
平成9年11月11日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件不動産の譲渡は措法第35条に規定する特例の適用が受けられる旨の原処分庁の職員の回答を得て行ったものであり、これに反する更正処分は信義誠実の原則に反する不当なものである旨主張するが、請求人が事前に税務相談をしたかどうか、仮に税務相談をしたとしても、どのような事実関係を示して相談したのか及び応対した職員の氏名等が不明であり、また、税務当局が行う税務相談は、専ら行政サービスの一環として納税者のため税法の解釈、運用又は申告手続等についてその相談に応じるというものであるから、その回答も仮定的、一般的なものにならざるを得ないこと、本件更正処分により請求人に税法上の不利益や救済に値する程度の経済的不利益を与えたものではないこと、納税者間の平等、課税の公平という要請を犠牲にしてもなお本件更正処分に係る課税を免れさせて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するというような特別の事情はないことから、信義誠実の原則を適用することは相当でない。(平 9.11.11東裁(所)平 9-61)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平090053
裁決年月日
平成9年11月6日
裁決結果
棄却
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集No54・46ページ

要旨

○ 請求人は、建物等について平成2年10月4日付で売買契約を結び、当該譲渡利益金額を平成3年9月期の益金の額に算入したところ、平成8年7月31日に代金の一部を減額する旨の裁判上の和解が成立したことから、通則法第23条第2項を適用し、平成3年9月期の法人税及び法人臨時特別税の減額を求める更正の請求を認めるべき旨主張する。しかしながら、通則法第23条は、更正の請求の基本的な手続に関して規定しているにとどまり、課税の実体的要件については、法人税法などの租税実体法に基づき判断されるべきものと解されている。本件和解による本件更正の請求は、手続上適法になされているが、法人税法は権利確定主義を採っており、それが法法第22条第4項に規定する一般的公正妥当と認められる会計処理の基準であるということができるから、本件和解によって譲渡代金が減額されたからといって、本件事業年度の損益には影響を及ぼさず、その損失額は本件和解のあった日の属する事業年度の損金の額に算入すべきであり、請求人の主張には理由がない。(平 9.11. 6東裁(法・諸)平 9-53) 裁決事例集No54・46ページ

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平090033
裁決年月日
平成9年10月31日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁所属の職員の調査は受けていないにもかかわらず、本件通知書には通則法第28条第2項に規定する附記がされていないことから、原処分は違法である旨主張する。しかしながら、本件更正処分等は原処分庁所属の職員が本件査察調査によって収集された資料等を調査した結果に基づいてされたものであり、国税局の職員の調査に基づくものではないと認められるから、本件通知書には通則法第28条第2項に規定する附記は必要としない。したがって、原処分は適法である。(平 9.10.31広裁(法)平 9-33)

支部名
広島
裁決番号
平090036
裁決年月日
平成9年10月31日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、確定決算で未収利息を収益計上した場合、法基通2-1-25は適用できないとの規定はどこにもないこと及び本件貸付金は、元本そのものが不良債権化しており、未収利息の計上を強制するのは著しく実態に合わないことから、更正の請求を認めるべきである旨主張する。しかしながら、請求人が提出した確定申告書は、法法第22条の規定に従って計算されたものと解するのが相当であり、更正の請求の要件として法律に規定されている「課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと」の要件に該当せず、更正の請求の理由に当たらないから、請求人のその他の主張については判断するまでもなく、請求人の主張には理由がない。(平 9.10.31広裁(法)平 9-36)

支部名
東京
裁決番号
平090040
裁決年月日
平成9年10月7日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、申告納税制度の下において、納税者が自主的に提出した修正申告書を取り下げることは認められるべきであり、請求人が取下書を提出している以上、請求人に納税義務はなく、滞納国税は存在しないのであるから、滞納国税が存在するとしてされた差押処分は違法である旨主張する。しかしながら、納税申告書を所轄税務署長へ提出する納税者の行為は,いわゆる私人の公法行為に該当するものであって、それがいったん受理されれば、税務署長は何らの処分を行うことなく、納税者の租税債務の内容が具体的に確定するという効果を発生させるものであり、納税申告書の撤回は、上記のような納税申告書提出の効果を一方的に消滅させようとするものであって、可及的、速やかに租税債務を確定させるという国家財政上の要請から、その撤回は認められるものではなく、その減額、取消し等の過誤の是正については、法律で特に認められた場合に限り、かつ、法律で規定する手続にのっとって更正の請求をする以外には、これを変更することはできないものと解されるから、修正申告書が適法に提出されている本件事実の下においては、納税申告書の提出行為を任意に撤回し得ることを前提とする請求人の主張には理由がない。(平 9.10. 7東裁(諸)平 9-40)、(平 9.10. 7東裁(諸)平 9-41)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平090030
裁決年月日
平成9年9月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100204990
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/18その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件更正の請求を期限が徒過していることを理由に認めないのであれば、通則法第24条の趣旨により、職権で請求人の不利益を救済すべきである旨主張する。しかしながら、納税申告書に記載された納付すべき税額が過大であった場合に、納税者の側から税額の変更・是正を求め得るのは更正の請求によるしか方法がなく、本件更正の請求が期限を徒過したものであるからといって、原処分庁は職権による通則法第24条に規定する更正を行うことを義務づけられるものではなく、更正をするかどうかは原処分庁の裁量に属するというべきであるから、請求人の主張は採用できない。(平 9. 9.30広裁(所)平 9-30)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平090030
裁決年月日
平成9年9月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件更正の請求は、査察官の事実誤認に基づく違法な調査結果を錯誤により正しいものと信じて修正申告書を提出したことに起因し、昭和63年分及び平成元年分については、当該修正申告書を提出した時には既に通則法第23条第1項の提出期限を徒過し、さらに、平成2年分については、修正申告書に記載した所得金額の適否を確認することが可能になったのは、平成4年4月13日以後であるから、期限徒過を理由に更正の請求を排斥することは、著しく不合理で正義に反する旨主張する。しかしながら、本件更正の請求は、いずれも通則法第23条第1項の提出期限を徒過していることは明らかであり、また、会計資料等が押収されていたとしても、修正申告を行うに当たり、査察官に質問し、書類の閲覧を求め、自ら金融機関に問い合わせるなどして、事前に第三者名義の預貯金に係る利子の請求人への帰属性の有無及びそれが請求人に帰属するものとして所得金額の計算がなされているか否かを容易に知ることが可能であったと考えられ、同条第2項の「やむを得ない理由があるとき」に該当するとはいえず、本件更正の請求を認めなかったことが、著しく不合理で正義に反するものとはいえない。(平 9. 9.30広裁(所)平 9-30)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平090015
裁決年月日
平成9年7月8日
裁決結果
棄却
争点番号
100204080
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/8処分の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、各年分の所得税の確定申告書を仮名ではあるものの、事業所であるA店の責任者に依頼し、B会を通じて、C税務署長に提出しているので、本件決定処分は、通則法第30条第3項の規定に反しており、取り消すべきである旨主張するが、(1)請求人主張の仮名の確定申告書について、請求人のものであることを特定することができないこと及び(2)国税に関する法律に基づき納税申告書を提出していないことから、請求人は、各年分の所得税の確定申告書を提出していたとは認められず、本件決定処分は適法である。(平 9. 7. 8東裁(所)平 9-15)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平090010
裁決年月日
平成9年7月4日
裁決結果
棄却
争点番号
100204041
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/4権限濫用/1更正権限の濫用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、平成7年中にA事業団から支給を受けた共済金の課税上の取扱いに関し、担当職員の指導に基づいて退職所得の金額の計算上掛金の額を控除して申告したものであり、原処分庁がこれを控除できないとして更正処分をしたことは、不適切な指導による職権濫用に当たる旨主張する。しかしながら、請求人は数回にわたり担当職員に相談した事実は認められるが、請求人の主張、答述はその根拠において整合性に欠けるといわざるを得ず、また、共済金支払決定等通知書の所得税額等の算定根拠から掛金の額が控除されないことは、当然知り得ていたというべきであり、当審判所の調査によれば、担当職員は退職所得の金額の計算方法について請求人から相談を受け、税法、解説書等を参考にして説明を行ったこと及び担当職員の記録によれば、共済金及び掛金の課税上の取扱いについて適切に説明していることが認められ、掛金を控除できる旨の指示をした事実は認められないところ、申告納税制度の下における申告納税は、納税者が自己の判断と責任において行うものであり、また、担当職員が不適切な指導をした事実は認められず他に請求人の主張を裏付ける証拠もないことから、所法第30条第2項の規定に従って退職所得の金額を計算した原処分は、職権濫用に当たるものではない。(平 9. 7. 4東裁(所)平 9-10)、(平 9. 7. 4東裁(所)平 9-11)

支部名
大阪
裁決番号
平080138
裁決年月日
平成9年6月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、不渡りとなった小切手16枚は、貸金業に係る貸倒損失であるから、本件更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら請求人は、(1)事業所得に係る損失の金額を裏付ける証拠書類として、小切手、借用証書、書留郵便封筒、債権者集会案内状及び請求人あての手紙を提出するのみであること、(2)事業所得の計算の基礎となる金銭の貸付けに係る貸付台帳及び金銭出納帳については作成していないとして提出しなかったことから、貸付金が存在したこと及び小切手が不渡りとなったことはうかがえるものの、当該資料は金銭の貸付けに係るすべての収入金額及びその収入金額を得るために要した費用を証明しているものとは到底いえず、本件更正の請求を認めることはできない。(平 9. 6.30大裁 (所) 平 8-138)

支部名
大阪
裁決番号
平080141
裁決年月日
平成9年6月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 修正申告書提出の際における調査担当職員の説明は、請求人の当該申告書による追徴税額の目安を示したにすぎず、信頼の対象となるべき公的見解の表示には当たらないというべきであり、調査担当職員は調査時に加算税が賦課されることを請求人へ説明しているのであるから、請求人は加算税が賦課されることは承知していたと推認することができる。そうすると、本件において、課税の公平を犠牲にしてまで、調査担当職員の説明を信頼したとする納税者たる請求人の利益を保護すべき特別の事情があるものとは認められない。したがって、仮に請求人が調査担当職員の説明を信頼して修正申告書を提出し、その後原処分庁が過少申告加算税の賦課決定処分をしたとしても、それが信義誠実の原則に反する違法なものとして取り消されるべきであるとは認められない。(平 9. 6.30大裁 (所・諸) 平 8-141)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
福岡
裁決番号
平080023
裁決年月日
平成9年6月24日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集No53・193ページ

要旨

○ 請求人は、原処分庁の職員が確定申告時に確認・検討の上相当とした確定申告書の金額について更正処分をしたのは違法である旨主張するが、税務当局が実施している納税相談は、専ら行政サービスの一環としてのものであり、その後、その内容と異なる行政処分がされたとしても、その処分が違法となるものではない。また、申告納税制度は、納税者が所得税を自主的に申告する制度であるところ、本件更正処分は、通則法第24条の規定に基づいて行ったものであることが認められるから違法ではない。(平 9. 6.24福裁(所)平 8-23) 裁決事例集No53・193ページ

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平080226
裁決年月日
平成9年6月24日
裁決結果
棄却
争点番号
100204119
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/2その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正通知書の加除訂正した文言上に、加除した旨の表記や訂正の押印をしていないことから原処分は違法である旨主張するが、更正通知書には、通則法第28条第2項に規定する記載要件が具備されており、加除した旨の表記や訂正の押印をしていなくても、その記載された内容によって、十分に更正処分の内容を知り得るものであることが認められることから請求人の主張には理由がない。(平 9. 6.24東裁(所)平 8-226)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平080226
裁決年月日
平成9年6月24日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、(1)原処分庁の受付担当職員が不適切な対応をして確定申告書の提出後、請求人に対し趣旨説明の機会を与えなかったこと、(2)還付金の額に相当する税額を更正処分により新たに納付すべきこととなった税額に一方的に充当したことを理由に原処分は違法である旨主張する。しかしながら、(1)仮に確定申告書の提出に当たって原処分庁の受付担当職員の応接態度に一部適切でない部分があったとしても、更正処分の効力に影響を与えるものではないというべきであり、かつ、更正処分は通則法第24条の規定に従って適法に行われていると認められること、また、確定申告がされた後、その趣旨説明の機会が与えられなければならない旨の法律上の規定はないこと、(2)更正処分と充当処分との関係をみると、相互に関連性を持つとはいえ、同一の効果を実現するための一連の手続を構成するものではないから、充当処分の違法を理由として先行する更正処分が直ちに違法となるものではないことから、請求人の主張を採用することはできない。(平 9. 6.24東裁(所)平 8-226)

支部名
名古屋
裁決番号
平080081
裁決年月日
平成9年6月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、優良住宅地等のための譲渡の特例を適用すべき証明書の交付が受けられなかったことから、通常の所得計算による確定申告をしたが、当該特例は、前回に本件譲渡物件の隣接地を譲渡した時には認められたことから、本件譲渡について当該特例を適用すべきであるとする更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、所得計算の特例や免税等の特別措置で一定事項の申告、証明書の添付等を条件に、所得額、税額の減免をすべきものとされているものについて、その申告書に特例適用を受ける旨の記載もなく、適用を受けるための証明書等を添付しなかった者が後日その特例の適用を求めるために更正の請求をすることは認められず、請求人の主張は採用することができない。(平 9. 6.19名裁(所)平 8-81)

支部名
大阪
裁決番号
平080126
裁決年月日
平成9年6月18日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、事前に税務当局に相談、指導を受けて法人税の確定申告をし、確定申告期限後に措法第63条の3(土地の譲渡等がある場合の特別税率)第5項の土地譲渡益重課制度の適用除外規定の適用条件である証明書を入手してから更正の請求したものであり、土地重課の適用除外は認められるべきである旨主張するが、請求人は、法人税の確定申告に当たって、申告書に同項の規定を適用する旨の記載をしておらず、省令で定める証明書類等を添付しなかったことは当事者間に争いがなく、更正の請求はその後に同項の規定を受けるべきことを理由としているものであるから、通則法第23条第1項による更正の請求ができる場合に該当しないというべきである。(平 9. 6.18大裁 (法) 平 8-126)

支部名
東京
裁決番号
平080214
裁決年月日
平成9年5月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100202990
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/5その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、(1)本件申告書の記載内容は、請求人の申告書としての実態を備えたものであるから、請求人の押印の欠落のみをもって無効とすることはできないこと、(2)請求人は他の共同相続人に同人の申告を口頭で委任しており、仮に、委任していなかったとしても本件申告書を作成した税理士の無権代理行為を請求人において追認したとみるべきであることから、本件申告書は請求人にとって適法に提出された申告書として取り扱われるべきである旨主張する。しかしながら、請求人が他の共同相続人の関与税理士に相続に係る申告の委任又は代理を依頼した事実はなく、また、当該関与税理士は、委任を受けた他の共同相続人の申告上、本件申告書に請求人の課税価格等を明らかにする必要があったことから、請求人に関する事項も記載したものであり、したがって、本件申告書は、請求人の納税申告書とはいえない。以上のとおり、請求人の主張はいずれも採用することができず、本件申告書は請求人の納税申告書とは認められないから、通則法第25条の規定に基づいてした決定処分は適法である。(平 9. 5.30東裁(諸)平 8-214)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
金沢
裁決番号
平080005
裁決年月日
平成9年5月27日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集No53・49ページ

要旨

○ 請求人は、消費税の仕入税額控除方式の選択において、個別対応方式を選択すべきところを、請求人の関与税理士の単純なミスによって一括比例配分方式を選択適用したことにより、仕入控除税額の計算を誤り、納付すべき消費税額を過大に申告したものであるから、原処分庁は、更正の請求を認めるべきである旨主張する。しかしながら、請求人の申告書における仕入控除税額は、消法第30条の規定に従って誤りなく計算されたものである以上、通則法第23条第1項第1号のいずれの要件にも該当せず、したがって、同条に定める更正の請求をすることはできないものというべきである。(平 9. 5.27金裁(諸)平 8-5)裁決事例集No53・49ページ

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平080204
裁決年月日
平成9年5月15日
裁決結果
棄却
争点番号
100203050
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
事例集登載頁
裁決事例集No53・78ページ

要旨

○ 請求人は、請求人の提出した修正申告書は請求人の帳簿書類が押収されていて、これらの記録に基づいて課税標準等又は税額等を計算できない状況のもとで提出したものであり、その後、請求人の弁護人が押収された帳簿書類等の写しを調査したところ、当該修正申告書に係る記載に誤りがあることを発見したのであるから、通則令第6条第1項第3号に該当するやむを得ない理由があるというべきである旨主張する。しかしながら、帳簿書類等が差し押さえられたのは、請求人が法人税の確定申告書を提出した後であるから、通則令第6条第1項第3号に規定するやむを得ない事情に該当せず、したがって、更正の請求は、通則法第23条第2項第3号のやむを得ない理由があるときに該当しない。(平 9. 5.15東裁(法)平 8-204) 裁決事例集No53・78ページ

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平080083
裁決年月日
平成9年5月7日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁所属職員が、職務上最大最善の注意をもって指導しなかったため、措法第31条の2(優良住宅地の造成等のために土地を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例)の適用が受けられなかったのであるから、原処分庁の責任において、その適用を認めるべきである旨主張するが、原処分庁所属職員は関係資料を交付して説明しているから、職務上求められる注意義務を怠った指導をしたとは認められず、さらに、指導が不足していたとも認められないから、請求人の主張は採用できない。(平 9. 5. 7関裁(所)平 8-83)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
平080034
裁決年月日
平成9年4月28日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、前回調査において前調査担当職員に対し説明し、会計処理も前調査担当職員の指導に沿っているにもかかわらず、今回の法人税調査で再度問題にすることは信義則に反する旨主張する。しかしながら、前調査担当職員は、請求人の説明に基づき、契約書における外形的な不備及び請求人の経理の誤りを指摘したにすぎず、また、請求人が業務委託手数料を支払うことについて、これらの金員の性格を判断し、業務の履行状況等を確認し、これらの実態を把握した上で、請求人の処理を積極的に容認した事実も認められないことから、前調査担当職員の指導に誤りは認められない。なお、過去の税務調査において是正が求められなかったからといって、当該会計処理について誤りであることが明らかになった段階で、是正を求めることは何ら不当なものとはいえず、本件に信義則を適用すべき余地はないと認められる。(平 9. 4.28仙裁(法・諸)平 8-34)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
平080033
裁決年月日
平成9年4月22日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、修正申告書は原処分庁のずさんな調査に基づいている上、脅迫によって提出させられたものであり無効である旨主張するが、請求人は修正申告書の提出に当たり、関与税理士とともに原処分庁の調査担当者と所得金額の加算・減算事項を整理したところで修正すべき所得金額を決定しており、請求人がその内容を十分検討し承知した上で提出されたと認めるのが相当であり、請求人の主張には理由がない。(平 9. 4.22仙裁(所)平 8-33)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
札幌
裁決番号
平080016
裁決年月日
平成9年4月15日
裁決結果
棄却
争点番号
100203030
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/3後発的事由
事例集登載頁
裁決事例集No53・115ページ

要旨

○ 請求人は、事業廃止後において、社会保険診療報酬の返還を保険者から求められたことから、その返還すべき金額について、通則法第23条第1項又は第2項の規定を適用し、更正の請求を認めるべき旨主張する。しかしながら、後発的事由等が発生したとしても、課税標準等の変動をどう処理すべきかは他の国税に関する法律に別段の定めがある場合にはそれによるものと判断すべきであり、本件のように事業廃止後に発生した必要経費については、所法第152条の規定による更正の請求をすべきであるから、後発的事由が発生したことのみをもって当然に通則法の規定による更正の請求ができると解すべきではなく、請求人の主張は採用することができない。(平 9. 4.15札裁(所)平 8-16) 裁決事例集No53・115ページ

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平080111
裁決年月日
平成9年3月31日
裁決結果
棄却
争点番号
100204140
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/14更正決定の所轄庁
事例集登載頁
裁決事例集No53・1ページ

要旨

○ 請求人は、原処分が行われる以前に住所を移転しており、本件国税の所轄庁は、その移転後の納税地を管轄する税務署長に異動しているから、処分権限のない原処分庁が行った原処分は無効であり、その全部を取り消すべきである旨主張する。しかしながら、原処分が行われた時点において、請求人から納税地の異動に関する届出書の提出はなく、その届出書が提出されたと認められるような事情もなく、また、その届出書の提出のない時点における請求人の住所移転は、生活の本拠地の移転を伴わない単なる住民票の異動にすぎないものであることが認められるから、本件国税の納税地に異動はなかったとするのが相当である。したがって、本件国税の所轄庁は原処分庁であって、処分権限を有する原処分庁が行った原処分は適法である。(平 9. 3.31大裁 (所) 平 8-111) 裁決事例集No53・1ページ

支部名
大阪
裁決番号
平080096
裁決年月日
平成9年3月25日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 相続財産として引き継いだ未確定の弁護士報酬が、裁判上の和解により当初に申告した債務額を上回ったことに伴う後発的事由を原因とする更正の請求の期限について、請求人は通則法第23条第2項第1号に規定するその事実が当該計算の基礎としたところと異なることが確定した日とは、和解条件に基づいて支払が完了した日である旨主張する。しかしながら、和解の場合は、和解調書に記載したときにその記載が判決と同じ効力を有するから、和解が成立し、調書に記載された日が、その確定した日と解すべきであり、その翌日から起算して2月を経過した後になされた更正の請求は不適法であり、更正をすべき理由がない旨の通知をした原処分は適法である。(平 9. 3.25大裁 (諸) 平 8-96)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平080154
裁決年月日
平成9年3月10日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、(1)本件株式は被相続人の妻Aが永年にわたる内職等で得た収入によって購入した同人の財産であること、(2)同株式の配当は原処分庁の指導によりAの配当所得として申告していること、(3)修正申告は調査担当職員に強要された違法なものであることから、同申告のうち本件株式に係る部分は無効であるので、その一部を取り消すべきである旨主張する。しかしながら、(1)遺産分割協議書により本件株式が相続財産であることは明らかであること、(2)請求人らは、本件株式がAに帰属することを立証するに足る証拠資料を提出せず、また、その配当を同人の配当所得として申告していることのみをもってこれが同人に帰属しているものと認めることはできないこと、(3)修正申告のしょうように際し、調査担当職員は、修正申告をした場合には不服申立てができないから、納得できなければあえて修正申告書を提出しなくともよいこと及び修正申告書の提出がない場合には更正処分を行うこととなるがこの更正処分に対しては不服申立てができる旨の説明をしていること等が認められる。ところで、修正申告が無効となるのは請求人自身に客観的に明白かつ重大な錯誤が生じている場合に限られると解されるところ、上記(3)の事実からすれば、修正申告の内容を理解しないまま調査担当職員に強要されてこれを行い、そのことにより上記の錯誤が生じているものとみることはできないから修正申告に請求人らの主張するような違法はなく、同申告は有効である。(平 9. 3.10東裁(諸)平 8-154)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
平080025
裁決年月日
平成9年3月4日
裁決結果
棄却
争点番号
100204170
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/17原処分手続(通則法74条の2ないし74条の14を除く)
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が請求人に納得のゆく説明と指導がないままに更正処分をしたことは違法である旨主張する。しかしながら、原処分庁は、請求人に対し、請求人が提出した確定申告書に誤りがあることを説明し、修正申告書の提出をしょうようしたが、請求人はこれに納得せず修正申告書を提出しなかったことから、通則法第24条に基づき更正処分をしたことが認められる。したがって、原処分庁が、納税申告書に記載された課税標準及び税額の計算に誤りがあると判断して行った更正処分は適法であり、請求人の主張には理由がない。(平 9. 3. 4仙裁(所)平 8-25)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
平080025
裁決年月日
平成9年3月4日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が不動産所得の金額が20万円以下の場合は、その金額をかっこ書にして総所得金額に含めないで提出するように指導してきたにもかかわらず、更正処分において、かっこ書をはずして不動産所得の金額を総所得金額に合算したことが納得できない旨主張する。本件の場合、原処分庁は、過年分の確定申告書について、確定申告書の提出があった以上所法第120条(確定所得申告)の規定による申告書として扱い、同条の規定に基づき給与所得等以外の所得が20万円以下である不動産所得であっても総所得金額に合算して申告納税額を計算し、申告納税額が算出される場合は、これを是正する必要があったにもかかわらず、何ら是正するための処分をせず黙認してきたことがうかがわれ、そのことからすると請求人の主張するような原処分庁の指導があったものと推認することができる。しかしながら、原処分庁の指導は法令の規定に従ったものではないが、原処分庁は、請求人から提出された過年分の確定申告書について更正処分をしておらず、この指導の結果、請求人が不利益を受けたものとは認められない。一方、争いのある平成6年分についてみると、所法第121条(確定所得申告を要しない場合)の規定には該当せず、請求人の所得の状況は、過年分の所得の状況とは明らかに異なっているのであるから、平成6年分についても過年分と同様に扱うべきであるとの請求人の主張は採用することはできない。(平 9. 3. 4仙裁(所)平 8-25)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平080061
裁決年月日
平成9年2月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の委嘱した税理士が税務職員に相談し、その指導に基づいて申告したにもかかわらず、原処分庁が、約3年を経てから更正処分を行ったことは、納税者に対する重大な背任行為であり、信義誠実の原則に反する旨主張する。しかしながら、税務相談は、納税者の申述内容や提示資料を前提として回答するもので、おのずから仮定的、一般的なものにならざるを得ず、申告納税制度の下では、税法に適合した納税義務の実現は原則として納税者自身の責任で行うべきであるから、税務相談の適否が納税義務に影響を及ぼすことはないと解すべきであり、本件において、課税の公平を犠牲にしてまで税務相談での結果を信頼した納税者たる請求人の利益を保護すべきものとは認められないから、請求人の主張には理由がない。(平 9. 2.21関裁(所・諸)平 8-61)

支部名
名古屋
裁決番号
平080035
裁決年月日
平成9年2月7日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、確定申告書に記載されている留保金額に対する税額を減額更正すべきである旨主張するが、留保金課税は、請求人の代表取締役であるAの求償権の放棄により発生した債務免除益に対し、正しく計算され、申告されていることが認められるから、請求人の主張を採用することはできない。(平 9. 2. 7名裁(法)平 8-35)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
札幌
裁決番号
平080010
裁決年月日
平成9年1月31日
裁決結果
棄却
争点番号
100204019
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が請求人の一方的責任で過少申告となったかのごとく罰金的性格のある過少申告加算税を賦課した行為は、信義則に反するものである旨主張するが、請求人は、確定申告書を提出するに当たり、誤りがあった場合には、修正申告するという条件を付して確定申告書を提出したにすぎず、また、原処分庁には加算税を賦課しないという誤った指導をした事実も認められないから、請求人の主張には理由がない。(平 9. 1.31札裁(所)平 8-10)

支部名
関東信越
裁決番号
平080050
裁決年月日
平成9年1月22日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁の指導を信頼し、その指導に基づいて確定申告したにもかかわらず、原処分庁がその指導に反する更正処分をしたことは信義則に違反する旨主張する。しかし、原処分庁の担当職員と会計事務所の所員との間に消費税の取扱いに関する質疑応答があったことは認められるが、取引に関する客観的な事実をすべて把握した上での担当職員の指導であったことを証する証拠もなく、いかなる事実関係を基にしての指導であったかを確認することができないから、課税庁が納税者に対して、信頼の対象となる公的見解を表示したという要件を具備したとはいえないから、その他の要件を審理するまでもなく、信義則の法理を適用することはできない。(平 9. 1.22関裁(諸)平 8-50)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平080048
裁決年月日
平成9年1月21日
裁決結果
棄却
争点番号
100204160
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/16租税法律主義
事例集登載頁
裁決事例集No53・275ページ

要旨

○ 請求人は、措法第39条及び措令第25条の15には、「相続等で取得した土地等の課税価格は、遺産分割が代償金を支払う方法によって行われた場合において、支払った代償金の額のうち、当該土地等に対応する代償金の額を控除した額をもって土地等に対応する相続税額を算出しなければならない」との明文の規定がないから、原処分は、租税法律主義及び租税法規の解釈原則に反する旨主張するが、相続に関する諸規定は、民法及び家事審判規則で明文をもって定められており、これにより確定した遺産相続を基に各種税法が適用されることとなるから、請求人の主張には理由がない。なお、請求人は、原処分庁の措法通39−14によることが法令の趣旨に沿って合理的であるとの主張に対して、(1)通達は行政内部の規範であり、通達の解釈を納税者に強いることは租税法律主義に反する旨、(2)同通達は本件土地の譲渡後に定められたものであり、同通達を課税の根拠とすることは、遡及禁止の原則に反する旨主張するが、同通達は、不合理な事態を回避するための計算方法を定めたものであり、法の趣旨に則した合理的なものと認められ、請求人の主張には理由がない。(平 9. 1.21関裁(所)平 8-48) 裁決事例集No53・275ページ

支部名
仙台
裁決番号
平080020
裁決年月日
平成9年1月14日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、相続税の申告に当たり、相続分の計算等について関与税理士を通じてあらかじめ原処分庁の職員に指導を要請し、その指導内容に基づき申告をしたものであり、当該職員の指導は、原処分庁の公的な見解を示した行政指導と認められるものであるとし、行政指導に基づき申告した請求人らには故意・過失はないことから、過失責任の原則あるいは社会通念上の一般的な常識から考えても、修正申告になじむものではなく、本件更正処分による納税は、請求人らの任意に委ねられるべきであり、本件更正処分は信義誠実の原則に反した違法なものである旨主張する。しかしながら、当該職員の指導は、法令の解釈等を教示した一般的な納税相談であり公的な見解としての行政指導には当たらず、また、修正申告の規定はその事由を故意・過失の有無を前提としているものでもなく、更に、原処分庁が本件更正処分に係る加算税等を免除している事実等からしても、本件更正処分について請求人らが受けた損失はなく、本件更正処分は、単に請求人らが納付すべき正当な税額を通知したにすぎないものと認めるのが相当であり、信義誠実の原則を適用すべき特段の事情は存しないと判断される。(平 9. 1.14仙裁(諸)平 8-20)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平080027
裁決年月日
平成8年12月20日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁から所得税の確定申告について納税相談の案内通知があったので、税務署に出向き、相談担当職員の指導に従い平成元年分ないし平成3年分の確定申告書を提出したが、その際、相談担当職員は、請求人の売上先であるA社に係る税務調査で把握した請求人の売上金額が、平成元年ないし平成3年とも30,000,000円を超えていることを知っていながら、平成3年課税期間ないし平成5年課税期間の消費税の申告義務及び納税義務については一切指導、説明しなかったのであるから、本件決定処分はその手続に違法性がある旨主張する。しかしながら、確定申告は請求人自らの判断と責任において行うものであり、相談担当職員から消費税の申告義務等の指導がなかったとしても、本件決定処分が違法になるものではない。(平 8.12.20名裁(諸)平 8-27)

支部名
東京
裁決番号
平080110
裁決年月日
平成8年12月19日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人に対する所得税法違反被告事件の控訴審判決が確定し、修正申告に係る所得金額は過大であることが明らかになったのであるから、更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、通則法第23条第2項第1号にいう判決とは、申告等に係る課税標準等の計算の基礎となった事実についての私法上又は行政上の紛争の解決を目的とする民事事件の判決を意味するものであって、犯罪事実の存否、範囲を確定する刑事事件の判決はこれに含まれないとするのが相当であるところ、請求人の主張する所得税法違反被告事件の控訴審判決は刑事事件の判決であることから、同号にいう判決に該当せず、したがって、更正の請求は期限経過後になされた不適法なものである。(平 8.12.19東裁(所)平 8-110)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平080040
裁決年月日
平成8年12月18日
裁決結果
一部取消し
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、帳簿等から所得金額を実額で計算することができたにもかかわらず、原処分庁はこれをせず、一方的に更正をすべき理由のない旨の通知処分をした旨主張するが、請求人から提出された資料は請求人の所得金額が修正申告書に記載された所得金額を下回っていることを立証するものとは認められないから、通知処分は相当である。(平 8.12.18大裁 (所・諸) 平 8-40)

支部名
東京
裁決番号
平080104
裁決年月日
平成8年12月18日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正通知書に更正の理由が附記されていないから、更正処分は違法である旨主張するが、消費税の更正処分に当たり、更正通知書に更正の理由を附記しなければならない旨を定めた法令上の規定はないから、請求人の主張には理由がない。(平 8.12.18東裁(所・諸)平 8-104)

支部名
大阪
裁決番号
平080037
裁決年月日
平成8年12月13日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 更正の請求書は、法定申告期限から1年を経過した後に提出されており、更正の請求を認めなかった原処分は相当である。(平 8.12.13大裁 (所) 平 8-37)、(平 9. 2.20高裁 (所) 平 8-17)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平080078
裁決年月日
平成8年12月6日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、相続税の更正通知書に理由の附記がないのは違法である旨主張するが、国税通則法及び相続税法に処分の理由を附記しなければならない旨の規定がない以上、法律上その記載が要求されていないと解される。(平 8.12. 6東裁(諸)平 8-78)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平080078
裁決年月日
平成8年12月6日
裁決結果
棄却
争点番号
100202040
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/4修正申告の勧奨
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、修正申告のしょうよう行為は憲法第30条及び第84条の規定並びに通則法第17条から第19条までの規定及び相法第27条の規定に違反する違法な行政行為である旨主張するが、原処分庁は請求人らの申告が税法上適正でないことを指摘し、修正申告の提出を指導したにすぎず、修正申告を強要した事実も認められないから、修正申告のしょうよう行為が直ちに自主申告納税主義に反するということはできない。(平 8.12. 6東裁(諸)平 8-78)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
平080012
裁決年月日
平成8年11月25日
裁決結果
棄却
争点番号
100204013
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/3法理の適用
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、担当職員が修正申告書の提出の際に「この件はこれで一切が終了した」旨発言し、加算税について言及しなかったにもかかわらず、加算税の賦課決定処分をしたことは、禁反言の法理に反する旨主張するが、調査担当職員は、その後、誤りに気付いて必要な措置をとっている事実が認められることからも、あえて法適合性の要請を犠牲にしてまで請求人の利益を保護することが、正義、公平の見地にかなうものであるとは認めることができないから、請求人の主張は認められない。(平 8.11.25仙裁(所・諸)平 8-12)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
平080012
裁決年月日
平成8年11月25日
裁決結果
棄却
争点番号
100204111
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/11更正決定通知/1処分の理由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、処分理由の記載のない賦課決定処分は違法である旨主張するが、国税通則法上、加算税の賦課決定通知書に処分理由を記載すべきことを定めた規定はなく、処分理由の記載がないことをもって、直ちに賦課決定処分が違法であるということはできないから、請求人の主張には理由がない。(平 8.11.25仙裁(所・諸)平 8-12)

支部名
東京
裁決番号
平080057
裁決年月日
平成8年11月6日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、措法第8条の5(確定申告を要しない配当所得)に規定されている少額配当等を、確定申告において配当所得に含めることを失念して申告したのは、税制に通じていなかったためであり、また、確定申告の手引等に少額配当についての説明が明記されていなかったため、納税者の選択として改めて更正の請求をしたのであるから、更正の請求が認められるべきである旨主張するが、少額配当等に係る配当所得の金額を除外したところにより総所得金額を計算して所得税の確定申告書を提出している以上、措法第8条の5第1項の規定を適用したものとして取り扱われることとなるから、通則法第23条第1項に規定する更正の請求をすることができる場合には該当しない。(平 8.11. 6東裁(所)平 8-57)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平080021
裁決年月日
平成8年10月31日
裁決結果
棄却
争点番号
100204990
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/18その他
事例集登載頁
裁決事例集No52・1ページ

要旨

○ 請求人は、原処分庁は請求人の課税標準について通則法第23条第4項に基づき調査し、同法第70条第2項の期間内に計算誤りを確認しているから、同法第24条により減額更正をすべきである旨主張するが、支払利息の必要経費への計上漏れは、更正の請求の期間経過後に判明したものであり、当審判所の調査によっても、原処分庁が当該減額更正を行わなければならないような特段の事情も認められないから、仮に支払利息の必要経費への計上漏れが請求人の主張のとおりであったとしても、原処分庁が他の納税者とのバランス等を理由にこれを行わなかったことに違法はない。(平 8.10.31広裁(所)平 8-21) 裁決事例集No52・1ページ

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平080021
裁決年月日
平成8年10月31日
裁決結果
棄却
争点番号
100203050
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/5やむを得ない理由
事例集登載頁
裁決事例集No52・1ページ

要旨

○ 請求人は、賃貸借契約の合意解除は、通則令第6条第1項第2号に規定する「当該契約の成立後生じたやむを得ない事情によって解除されたこと」に該当する旨主張するが、「契約の成立後生じたやむを得ない事情」とは、法定の解除事由がある場合、事情の変更により契約の効力を維持するのが不当な場合、その他これに類する客観的理由がある場合をいうものと解するのが相当であるところ、本件の場合、賃貸借契約の合意解除後も、建物等設備賃料の改定を除き従前と同様の状況で賃貸借されていることからすれば、合意解除前の契約の効力を維持したとしても不当とはいえず、他に合意解除せざるを得ない客観的理由があったとも認められないから、請求人が主張する合意解除の事情は、「契約の成立後生じたやむを得ない事情」には該当しない。(平 8.10.31広裁(所)平 8-21) 裁決事例集No52・1ページ

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平080021
裁決年月日
平成8年10月31日
裁決結果
棄却
争点番号
100204990
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/18その他
事例集登載頁
裁決事例集No52・1ページ

要旨

○ 請求人は、原処分庁が行った調査は、実態において通則法第24条に規定する調査であったといえるから、同条により、減額更正をすべきである旨主張するが、調査担当職員は、請求人に対し、更正の請求に係る調査を行う旨告げていることから、調査が更正の請求に基づき行われたものであることは明らかであり、また、調査は、更正の請求が同法第23条の要件を具備した適法なものであるか否か判断するとともにその更正の請求に係る課税標準等又は税額等の計算が法律の規定に従っているか否か判断するために行う同条に基づく調査と認められるから、原処分庁が、同法第24条の規定に基づく調査を行ったとはいえない。(平 8.10.31広裁(所)平 8-21) 裁決事例集No52・1ページ

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平080048
裁決年月日
平成8年10月29日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、和解により不動産賃貸料は請求人に帰属しなかったことが明らかであり、平成5年分について通則法第23条第2項に規定する更正の請求を認めるべきである旨主張するが、(1)和解が成立したのは平成6年12月14日であること、(2)本件賃貸料が和解金に充当され、その支出が必要経費となるにしても平成6年分以後の必要経費であると認められること、(3)和解調書には平成6年12月以後請求人に支払われる賃貸料についての記載しかないこと、(4)請求人の不動産の貸付けは事業的規模で行われていることから、所法第152条に規定する更正の請求の特例の規定の適用はないこと、(5)平成5年分の不動産所得に係る収入金額について請求人以外の者に帰属するとする証拠書類はないから、和解により請求人の平成5年分の課税標準等に異動があったものとは認められない。(平 8.10.29東裁(所)平 8-48)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平080018
裁決年月日
平成8年10月18日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、確定申告書は請求人の意思に基づかずに提出させられたという事情があるから、更正の請求書が法定申告期限から1年を経過した後に提出されているとはいえ更正の請求を認めるべきである旨主張するが、同申告書は自主的に提出されたものと認められ、他に通則法第23条第2項所法第152条及び第153条に掲げる事由に該当する事実も認められないから、請求人の主張には理由がない。(平 8.10.18関裁(所)平 8-18)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平080018
裁決年月日
平成8年10月18日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、確定申告書が無効であることを理由に更正をすべき理由がない旨の通知処分の取消しを求めるが、同申告書は、原処分庁所属の職員が、請求人に対して譲渡所得の基因となった資産の所有者や同資産の譲渡に係る取引内容を確認し、これら確認したことを踏まえて、譲渡所得の計算内容を説明するとともに同申告書の提出を促したところ、自主的に提出されたもので、有効であると認められるから、請求人の主張には理由がない。(平 8.10.18関裁(所)平 8-18)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
熊本
裁決番号
平080008
裁決年月日
平成8年10月7日
裁決結果
棄却
争点番号
100204011
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/1行政指導
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、所得税の確定申告に当たり、原処分庁の相談担当職員に、A社との委託契約の解約により受け取った解約慰労金が所法第30条に規定する退職所得に該当する旨の指導を受け、この指導に基づき計算を行い、確定申告書を提出したものであり、後日になって、原処分庁が当該解約慰労金は所法第34条に規定する一時所得に該当するとして行った更正処分は違法である旨主張する。しかし、確定申告は、納税者自らの判断と責任において行うものであり、一方、税法の執行に当たる税務署長は、税法の適用誤りを把握した場合にはこれを正して課税の公平を期する必要があるから、確定申告の過程において原処分庁の職員の指導に誤りがあったとしても、そのことをもって更正処分が違法であるということはできない。(平 8.10. 7熊裁(所)平 8-8)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
広島
裁決番号
平080015
裁決年月日
平成8年9月30日
裁決結果
棄却
争点番号
100203020
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/2通常の事由
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、修正申告書に記載されている事業所得の金額及び課税標準額は、計上時期の誤り等の金額が含まれており、真実の事業所得の金額等と大幅に相違するものであるから、更正の請求を認めるべきである旨主張するが、請求人の主張に係る計上時期の誤り等の金額は、請求人の記憶に基づいて推察した金額であり、根拠のある正確な資料によって確認されたものとは認められないから、通則法第23条に規定する更正の請求をすることができる場合には該当しない。(平 8. 9.30広裁(所・諸)平 8-15)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平080008
裁決年月日
平成8年9月20日
裁決結果
棄却
争点番号
100204019
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
事例集登載頁
裁決事例集No52・18ぺージ

要旨

○ 法人の破産管財人たる請求人は、原処分庁に保証国税の破産手続における優先配当に関する事実を当該法人に知らしめるべき信義則上の義務があったにもかかわらず、原処分庁がこれを秘匿していたことが不作為による欺罔行為に該当するから、本件納税保証契約を締結した行為は詐欺による意思表示に基づくものとして取り消すべき旨主張する。しかしながら、破産手続における優先配当の事実は、当然には、本件納税保証契約の意思表示の内容の主要部分になるものではなく、まして、破産という特殊な事態を想定してまで、当該法人に知らしめるべき信義則上の義務が原処分庁にあったとは認められないから、本件納税保証契約の締結の行為が詐欺による意思表示に基づくものと認めることができない。(平 8. 9.20大裁 (諸) 平 8-8) 裁決事例集No52・18ぺージ

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平080031
裁決年月日
平成8年9月4日
裁決結果
棄却
争点番号
100204080
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/8処分の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、税理士が無断で行った請求人に係る相続税の更正の請求は、無権代理によるもので無効であり、その無効な行為に基づいて行った更正処分は当然に無効である旨主張するが、通則法第24条の規定によれば、税務署長は、更正の請求の有無にかかわらず、その調査したところにより更正する旨規定しており、仮に更正の請求が無効であるとしても、更正処分が無効となるものではない。(平 8. 9. 4東裁(諸)平 8-31)

支部名
東京
裁決番号
平080012
裁決年月日
平成8年7月5日
裁決結果
棄却
争点番号
100203040
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が更正処分をした後、判決によりAが相続に係る相続財産であった土地の所有権を時効取得したことが確認されたので、相続財産からAの時効取得部分を除外し、減額の更正処分をすべきである旨主張する。しかしながら、更正処分に対する審査請求に対し、審判所は、相続財産からAの時効取得部分を除外して請求人の相続に係る課税価格を算定し、その結果に基づき更正処分は適法であると判断し、裁決していることが認められる。課税処分において取消しの対象となるのは、その処分において課された納付すべき税額そのものであって個々の内容でないことから、本件において、Aの時効取得部分を除外しても、請求人の相続に係る相続税の納付すべき税額は更正処分の納付すべき税額を上回っているので、更正処分を取り消すべき理由はない。(平 8. 7. 5東裁(諸)平 8-12)、(平 8. 7. 5東裁(諸)平 8-13〜21)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
熊本
裁決番号
平080001
裁決年月日
平成8年7月2日
裁決結果
棄却
争点番号
100202020
争点
2国税の納付義務の確定/2納税申告/2納税申告の無効
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、違法な調査により提出させられた所得税の修正申告及び消費税の期限後の確定申告は無効であるから、その納付すべき税額を基礎にされた重加算税の賦課決定処分は違法である旨主張するが、原処分庁の調査は適法になされており、また、請求人は、調査担当職員から調査結果及び申告すべき事項の説明を受け、所得税の修正申告書と同時に消費税の期限後の確定申告書を提出するとともに、原処分庁へ売上除外等の事実を記載した事実申立書も提出していることから、所得税の修正申告及び消費税の期限後の確定申告は無効なものでなく、請求人の主張は認められない。(平 8. 7. 2熊裁(所・諸)平 8-1)、(平 8. 7. 2熊裁(所)平 8-2)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
熊本
裁決番号
平080002
裁決年月日
平成8年7月2日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、更正の請求の期限が過ぎていたとしても職権による減額更正を求めた請願書を原処分庁に対して提出しているから、それにより減額更正をすべきであり、期限が過ぎているという理由は成り立たない旨主張するが、国税に関する法津に基づく処分についての不服は、国税通則法によるべきであり、請願法の規定には影響されず、法定の期間後に提出された更正の請求は、特段の理由のない以上不適法なものであるから、更正をすべき理由がないとした原処分は相当である。(平 8. 7. 2熊裁(所)平 8-2)

支部名
東京
裁決番号
平080022
裁決年月日
平成8年7月2日
裁決結果
棄却
争点番号
100203010
争点
2国税の納付義務の確定/3更正の請求/1請求期間
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が更正処分をした後、判決によりAが相続に係る相続財産であった土地の所有権を時効取得したことが確認されたので、相続財産からAの時効取得部分を除外すべきであるとする本件更正の請求を認めるべきである旨主張する。しかしながら、更正の請求は、判決以後確定した日の翌日から起算して2か月を経過した日以後にされているから、不適法なものとなる。したがって請求人の主張を判断するまでもなく、更正の請求に対して更正をすべき理由がないとした通知処分は適法である。(平 8. 7. 5東裁(諸)平 8-22)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平080004
裁決年月日
平成8年7月1日
裁決結果
棄却
争点番号
100204020
争点
2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/2調査の範囲、方法
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が請求人に対する調査を行うことなく更正処分をしたのは違法である旨主張するが、通則法第24条に規定する調査とは、課税標準等又は税額等を認定するに至る一連の判断過程の一切を意味するものと解され、取引先の調査や資料の照会収集等の行為もこれに含まれるところ、本件において、原処分庁は、請求人及び関与税理士から調査に係る協力を得られないため、これらに基づいて請求人の課税標準等を算定していることが認められるから、請求人に対し直接調査をしないで所得税の更正処分がされたとしても違法ではない。(平 8. 7. 1東裁(所)平 8-4)

【 税務法規集に掲載する法令等の情報に関する注意事項 】

  • 本サービスは、デジタル庁が管理するe-Gov法令検索のデータ、国税庁がホームページを通じて提供する通達等の情報および国税不服審判所の公表裁決事例・裁決要旨を利用しています。
  • 法律の専門家が分類・整理した情報を元に、プログラムで自動的に法令等を解析し、関連する情報を統合的に閲覧できるように再編集していますが法令等の内容については、明白な誤りや文字種の統一などの形式的な点を除き、変更しておりません。
  • 各法令等の施行日等の情報は法令等の名称の横にある マークのボタンからご覧いただけます。また、当該法令の元データにもその情報表示部分からアクセスすることができます。
  • 本サービスの提供者は、デジタル庁および国税庁とは関係がなく、またこれらの機関を代表するものでもありません。
  • 本サービスの提供者は、表示される情報に誤りがないように努めていますが、利用者による本サービスの利用に関する結果に対して一切の責任を負いません。