裁決要旨 1重加算税の意義
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 令010007
- 裁決年月日
- 令和元年11月19日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100901000
- 争点
- 9重加算税/1重加算税の意義
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№117
要旨
○ 原処分庁は、請求人の母(本件相続人)が、当初申告において計上していなかった相続財産の一部である被相続人名義の預金(本件預金)について、その存在を知りながら関与税理士に伝えなかったことは、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する隠ぺい又は仮装の行為に当たる旨主張する。しかしながら、本件相続人が本件預金の存在を関与税理士に伝えなかったことは認められるものの、本件相続人が本件預金を相続財産であることを認識した上で、あえて関与税理士に本件預金の存在を伝えなかったとまで認めることはできず、また、本件相続人は、本件預金を原処分庁が容易に把握し得ないような他の金融機関や本件相続人名義以外の口座などに入金したのではなく、本件預金の口座と同じ金融機関の本件相続人名義の口座に入金し、調査日現在においても当該口座を解約していなかったことからすると、原処分庁をしてその発見を困難ならしめるような意図や行動をしているとは認められないから、本件預金を故意に当初申告の対象から除外したものとまでは認め難い。したがって、本件相続人が、相続税を当初から過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づく過少申告をしたものと認めることはできないから、同項に規定する隠ぺい又は仮装の行為に当たるとは認められない。(令元.11.19 仙裁(諸)令元-7)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230161
- 裁決年月日
- 平成24年2月14日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100901000
- 争点
- 9重加算税/1重加算税の意義
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 重加算税を賦課するためには、納税者のした過少申告行為そのものが隠ぺい、仮装に当たるというだけでは足りず、過少申告行為そのものとは別に、隠ぺい、仮装と評価すべき行為が存在し、これに合わせた過少申告がされたことを要するが、重加算税制度の趣旨にかんがみれば、納税者が当初から真実の所得を隠ぺいすることを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上で、その意図に基づいて過少申告をしたような場合には、重加算税の課税要件が満たされるものと解され、無申告の場合の重加算税の課税要件についても同様に解するのが相当である。原処分庁は、請求人が、eワラント取引及びCFD取引に係る所得税の申告義務等を熟知していながら、①当該各取引に係る各所得の申告を全くしなかったこと、また、②当該各取引に係る取引残高報告書等を保存せず散逸するに任せていたことをもって、当初から所得を過少に申告し、若しくは申告しない意図であったことを示す行動である旨主張する。しかし、②については、証券会社に有価証券取引用の口座を開設し、インターネットを経由して当該証券会社を通じて当該取引をした場合には、その取引のデータは、一定期間、インターネットを経由して当該証券会社から入手することができるのであり、請求人が、当該各取引のデータを紙に出力して保存しておらず、また、証券会社から送付された取引残高報告書を保存していなかったことをもって、請求人が、納税者であれば通常保管しておくはずの証拠書類をあえて保存せず散逸するに任せていたと評価するのは相当でない。そして、①については、過少申告又は無申告そのものであり、当該各取引に係る各所得以外の所得についてなされた先行する修正申告も当初申告の延長上の行為というべきものであり、他に、請求人が上記の特段の行動に当たる行為をしたことを認定できる証拠はない。そうすると、隠ぺい又は仮装に当たる行為があったとは認められない。(平24. 2.14 東裁(所)平23-161)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平200076
- 裁決年月日
- 平成21年6月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100901000
- 争点
- 9重加算税/1重加算税の意義
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、重加算税の賦課要件として、隠ぺい又は仮装とされる行為の意味を認識した上で、故意に当該行為を行ったとする事実が必要であるところ、請求人は、本件各関連法人が本件給与等に係る源泉所得税を国に適正に納付していることから、当該認識がない旨、また、請求人は、本件給与等に係る源泉所得税を免れるために隠ぺい又は仮装の行為を行った事実はない旨主張する。しかしながら、重加算税の賦課要件のうちの主観的要件は、納税者が税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装することを認識していれば充足されるものであり、源泉所得税を免れようとする認識を有していることまで必要とするものでない。したがって、請求人の主張は、採用できない。(平21. 6. 1 大裁(諸)平20-76)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190212
- 裁決年月日
- 平成20年6月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100901000
- 争点
- 9重加算税/1重加算税の意義
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、マンションの譲渡に関し租税特別措置法第35条《居住用財産の特別控除》第1項の規定の適用を受けるために住民票の写しを納税申告書に添付しているが、旧住所に家族が残り、そのマンションは請求人の生活の本拠でないとしても、居住の意思を持って入居を開始しそこを生活の場のひとつとしていたのは事実であり、住民票を異動したのも居住の事実に沿った行為であるから、住民票の記載の異動をもって事実の仮装行為とは評価できない旨主張する。しかしながら、居住用家屋というためにはある程度の期間継続して起居寝食するなど実質的に利用している家屋であることが必要であるところ、①請求人が本件家屋に運び込んだものは布団及び衣類等のみであり、生活用動産の大部分は従前の住宅に残されていたこと、②請求人家族らは引き続き従前の住宅に居住していること、③水道についてはほとんど使用されていない程度の量であること、④居住期間は約1か月半と短期間であること、⑤以上のほかに生活の本拠としていたとする客観的証拠資料の提出もないことからすれば、本件家屋は生活の本拠として実質的に利用していた家屋に該当せず、居住用家屋とはいえないから本件特例の適用はできない。ところが請求人は、マンションの転売が確定した後に、○○市長に対し、マンションへの虚偽の転入届出を提出し、また、本件家屋に生活する意思もないにもかかわらず、宅配便によりわずかばかりの生活用品を送り、あたかも居住しているかの如く外形を整え、さらに、請求人家族らの転入届も提出して請求人にはマンションへの居住の事実があり、マンションが居住用家屋であるかのごとく仮装した上、請求人の住民票を添付してマンションが居住用家屋であって本件特例の適用があるものとして確定申告をしたのであるから、このことは、仮装したところに基づき納税申告書を提出したことに当たるので、原処分は適法である。(平20. 6.23 東裁(所)平19-212)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平160004
- 裁決年月日
- 平成16年9月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100901000
- 争点
- 9重加算税/1重加算税の意義
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各事業年度の確定申告において過少申告となった原因は、過去の事業年度において、架空の外注加工費を計上したことにあり本件各事業年度においては隠ぺい、仮装の事実はないから、重加算税の各賦課決定処分は違法である旨主張する。しかしながら、国税通則法第68条第1項は、納税者がその国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となる事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、その隠ぺいし、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたときと規定し、隠ぺい、仮装行為を原因として過少申告の結果が発生したものであれば足り、隠ぺい、仮装行為をした事業年度と過少申告をした事業年度が同一である必要はないから、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平16.9.21仙裁(法)平16-4)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平150057
- 裁決年月日
- 平成16年3月29日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100901000
- 争点
- 9重加算税/1重加算税の意義
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
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