裁決要旨 4その他
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令070071
- 裁決年月日
- 令和7年12月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204019
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 死亡した被相続人の滞納国税(本件滞納国税)について、国税通則法第5条《相続による国税の納付義務の承継》第1項後段の規定により、相続によって得た財産の限度において、本件滞納国税を納付する責めに任ずることとなった請求人は、原処分庁所属の徴収担当職員(本件徴収職員)から、請求人が納付すべき金額(当初金額)の説明を受け、それを信用して当該金額を納付したが、その後、被相続人が死亡したことにより発生した保険金支払請求権(本件保険金支払請求権)が相続によって得た相続財産に該当するとして、本件滞納国税の納付を求められ、請求人が当該相当額を納付しなかったところ、原処分庁は、保険金が振り込まれた請求人の預金口座を差し押さえた(本件差押処分)ことについて、請求人は、①請求人が責任を負う納税義務が全て履行済みであることに対する信頼は正当なもので法的保護に値するものであり、また、②請求人の固有財産である預金債権の額を使うことができなくなる重大な不利益を被っていることから、本件差押処分は信義則に反する違法な処分である旨主張する。しかしながら、請求人は、限定承認によって本件滞納国税の納税義務を承継しており、本件徴収職員による上記説明によって請求人が当初金額を納付したとしても、これにより本件滞納国税の納税義務が同額にまで縮減するものとは認められず、一般的に、租税法規に適合する税務官庁の処分について、法の一般原理である信義則の法理の適用により、当該処分を違法なものとして取り消すことができる場合があるとしても、原処分庁が複数回にわたって納付催告をしたにもかかわらず、請求人が自主納付をしなかったことなどの事情を考慮すると、本件差押処分を行ったことが、納税者である請求人の信頼を保護しなければ正義に反するとまでは認められない。したがって、本件差押処分が信義則に反する違法な処分であるとは認められない。(令7.12. 3 東裁(諸)令7-71)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令070024
- 裁決年月日
- 令和7年9月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204019
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.140
要旨
○ 請求人は、原処分庁が、①請求人から売上先への商品販売に係る実質行為者と認定した仕入先(本件仕入先)に対して、請求人への売上げを減額する更正を行っておらず、②実質課税の原則を適用した各取引(本件各取引)と同様な形の請求人の国内取引には実質課税の原則を適用した課税処分を行っていないことから、本件各取引に係る各更正処分(本件各更正処分)は課税の公平性を欠く不当な処分である旨主張する。しかしながら、課税の平等とは、「課税の根拠となる法を適用すべき者に対しては等しく適用すべし」とすることであって、仮に法の適用を免れる者があったとしても、そのことを理由に、他の者に対して法を正しく適用することができなくなるわけではなく、また、法を正しく適用することが課税の平等に反することにはならないことも明らかであるところ、法律的実質的にみて、請求人は、各販売取引について資産の譲渡等に係る対価を享受しておらず、消費税法第13条《資産の譲渡等又は特定仕入れを行った者の実質判定》の規定に基づき、各仕入取引に係る資産の譲受け及び各販売取引に係る資産の譲渡をした事業者ではないとして同法が適用されたのであるから、仮に、本件仕入先に対する減額更正が行われていないとしても、それをもって直ちに本件各更正処分が課税の公平性を欠く不当な処分であるということはできない。また、請求人が主張する「国内取引」がいかなる点において本件各取引と「同様」の取引であるのか明らかではなく、本件各更正処分が課税の公平性を欠く不当な処分であるとはいえない。(令7. 9. 8 東裁(諸)令7-24)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令060037
- 裁決年月日
- 令和7年3月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204019
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正処分等(前件各更正処分等)に係る調査において、請求人の質問に対する担当職員(前件調査担当職員)の回答に従って租税特別措置法第42条の12の5《給与等の支給額が増加した場合の法人税額の特別控除》第1項の規定による法人税額の特別控除に関する明細書(新規雇用明細書)を原処分庁に送付したにもかかわらず、原処分庁がこれを参考書類としか扱わず、前件各更正処分等をしたことは信義則に反するから、請求人が新規雇用明細書を添付して行った更正の請求に対する更正をすべき理由がない旨の通知処分(本件各通知処分)は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、請求人の主張する事情は、前件各更正処分等に係る調査における事情であって、これが本件各通知処分の違法事由となるのか疑義があり、この点を措くとしても、請求人の主張する前件調査担当職員の発言の存在を裏付ける証拠は見当たらず、当該発言が存在したとは認められない。(令7. 3. 3 名裁(法)令6-37)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令060131
- 裁決年月日
- 令和7年3月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204019
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、税務職員(本件職員)の指示どおりに更正の請求を行ったにもかかわらず、更正をすべき理由がない旨の通知処分(本件通知処分)をしたことは、信義則に反する違法な処分である旨主張する。しかしながら、本件職員から更正の請求が認められるといった趣旨の発言があった事実は認められず、また、本件職員の見解が税務署長その他の責任ある立場にある者の正式の見解の表示とはいえず、税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したものとは認められないから、請求人には、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお更正の請求を認めて請求人の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情が存するとは認められない。したがって、本件通知処分は、信義則に反する違法な処分ではない。(令7. 3. 3 東裁(所)令6-131)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令060012
- 裁決年月日
- 令和6年12月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204019
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分のうち前回の調査(前件調査)の対象となった各課税期間に係る処分について、前件調査において更正決定等をすべきと認められない旨の通知(申告是認通知)を受けた課税期間も含まれており、前件調査時の調査結果の内容の説明(調査結果内容説明)において、消費税法第30条《仕入れに係る消費税額の控除》第7項に規定する帳簿及び請求書等(帳簿等)の保存をしていなかったという説明は受けていないから、信義則に反して違法である旨主張する。しかしながら、前件調査の申告是認通知は、前件調査が終了した時点において、当該調査の対象となった国税について更正決定等をすべきと認められない旨を通知するものであり、原処分庁が積極的に消費税法第30条第7項に規定する帳簿等の保存があったと判断したものとはいえない。また、原処分庁が、前件調査の調査結果内容説明において、消費税法第30条第7項に規定する帳簿等の保存がなかったという説明をしなかったとしても、原処分庁が積極的に消費税法第30条第7項に規定する帳簿等の保存があったと判断したものとはいえない。したがって、原処分のうち、前件調査と重複する課税期間に係る処分が、信義則に反して違法であるとはいえない。(令6.12. 2 名裁(諸)令6-12)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令060018
- 裁決年月日
- 令和6年11月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204019
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国税庁ホームページに掲載された「令和5年5月7日までの国税における新型コロナウイルス感染症拡大防止への対応と申告や納税などの税務上の取扱いに関するFAQ」(本件FAQ)には、税務代理等を行う税理士等が新型コロナウイルス感染症に感染した場合には、そのことのみをもって期限延長を認める旨記載されており、請求人が申告書作成及び税務代理を委任した税理士(本件税理士)が新型コロナウイルス感染症に感染したことを理由として行った国税通則法第11条《災害等による期限の延長》に基づく申告期限の延長申請(本件期限延長申請)に対する却下処分は、税務官庁の公的見解に反する行政処分であり、信義誠実の原則に反し違法である旨主張する。しかしながら、本件FAQは、期限延長申請が認められるためには、飽くまでも申告期限までに申告等が困難といえることを要するとするものであるところ、請求人は、本件税理士が新型コロナウイルス感染症に罹患したとはいえ、法定申告期限内に申告を行うことが可能であったのであるから、本件FAQに照らして判断したとしても、本件期限延長申請は認められなかったといえ、請求人の主張は、前提を欠いており理由がない。(令6.11.12 関裁(諸)令6-18)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 令050012
- 裁決年月日
- 令和6年3月15日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100204019
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が過去の税務調査において、請求人の国庫補助金等に係る経理処理について指摘をしていなかったにもかかわらず、今回の税務調査の対象事業年度において、当該経理処理では、請求人が交付を受けた補助金の額が益金の額に算入されていないとして法人税の更正処分等をしたことは信義則に反して違法である旨主張する。しかしながら、税務調査における指導がなかったという不作為は単なる事実状態の継続にすぎないから、この事実状態をもって信義則適用の基礎となる公的見解の表示があったと認めることはできず、信義則に反する違法はない。(令6. 3.15 札裁(法)令5-12)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 令050003
- 裁決年月日
- 令和5年11月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204019
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.133
要旨
○ 請求人は、所得税基本通達73-3《控除の対象となる医療費の範囲》(本件通達)には、通院費が医療費に含まれる旨定めるのみで、何ら通院手段を限定せず、通院費であれば人的役務の提供の対価でなくとも医療費に該当する旨の公的見解を表示しているにもかかわらず、人的役務の提供の対価に限り通院費が医療費に該当するとして公的見解の表示に反する更正をすべき理由がない旨の各通知処分(本件各通知処分)をしたことは、信義誠実の原則(信義則)に反する旨主張する。しかしながら、国税庁ホームページにおいて、医療費控除の対象となる通院費は電車賃やバス賃などのように人的役務の提供の対価として支出されるものをいうのであるから自家用車で通院する場合のガソリン代や駐車場の料金は医療費控除の対象とならない旨の説明がなされていることからすれば、本件通達の定めから、請求人が主張するような内容を税務官庁が公的見解の表示をしたと認めることはできない。したがって、本件各通知処分に信義則に反する違法はない。(令5.11. 6 金裁(所)令5-3)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 令040011
- 裁決年月日
- 令和5年3月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204019
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①確定申告書に添付した契約書等から、取得した建物(本件建物)が共同住宅であることは明らかであったにもかかわらず、原処分庁が確定申告書のとおり還付したことは、還付できないことを知りながら還付した違法な行為であるところ、請求人は当該還付が正しいと信じたのであるから、原処分の原因は、そのように信じさせた原処分庁にあり、よって、原処分は信義則に反する旨、また、②原処分庁が、他の納税者が請求人と同様に用途区分を誤った際に、本来支払うべき消費税を減額したにもかかわらず、請求人の減額の求めに応じなかったのは、課税の平等に反する旨主張する。しかしながら、①消費税法第52条《仕入れに係る消費税額の控除不足額の還付》第1項及び消費税法施行令第64条《仕入れに係る消費税額の控除不足額の還付の手続》の規定によれば、還付金額が過大であると認められる事由がある場合を除き、遅滞なく還付等の手続をするのが原則であるところ、原処分庁において、確定申告書及び添付書類から還付金額が明らかに過大であるとまでは判断できなかったと認められるから、原処分庁が還付したことが違法であるとはいえない。また、信義則の適用に当たっては、税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したことが必要であるところ、原処分庁が還付したことは、還付金額が正当である旨や当該還付申告が適正である旨の公的見解の表示とはいえないから、請求人において、還付が正しいと信じたという事情があったとしても、本件について、信義則を適用すべき特別な事情が存するとは認められない。さらに、②課税の平等とは、課税の根拠となる法を適用すべき者に対しては等しく適用すべしとすることであって、仮に法の適用を免れる者があったとしても、そのことを理由に他の者に対して法を正しく適用できなくなるわけではないし、法を正しく適用することが課税の平等に反することにはならない。(令5. 3.24 高裁(諸)令4-11)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令040067
- 裁決年月日
- 令和5年1月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204019
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所得税等が一旦還付され、その後にされた原処分は信義則に反し、又は権利の濫用に当たり違法である旨主張する。しかしながら、原処分庁は、請求人から所得税等について還付を求める旨の申告書の提出があったことから、所得税法施行令第267条《確定申告による還付》第4項等の規定に基づき所得税等を還付したにすぎず、このことをもって原処分庁が請求人に対して所得税等の確定申告書の記載内容が適正であるとの公的見解を表示したとは認められない。また、請求人に所得税等が還付され、その後に更正処分をした経緯について、何らの不合理な点は認められない。したがって、原処分は、信義則に反するものとはいえず、権利の濫用にも当たらない。(令5. 1.12 東裁(所)令4-67)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 令040004
- 裁決年月日
- 令和4年10月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204019
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の関連会社に対する税務調査において、課税庁が、企業買収に係る税務処理に関し、当該関連会社に買収の意思決定日を明確に示した取締役会議事録等を適切に作成・保管する旨の確約書を提出させて更正処分を行わなかったことは、税務官庁の公的見解の表示に当たるところ、その表示を信頼して株主総会の議事録を作成・保管し、それに基づいて税務処理を行ってきた請求人の税務処理を認めずに本件の各更正処分を行ったことは、信義則に反し違法である旨主張する。しかしながら、関連会社の税務調査における課税庁の対応が税務官庁における公的見解の表示に当たらないことは明らかであり、請求人に信義則を適用すべき特別の事情があるとは認められないから、本件の各更正処分に信義則に反する違法はない。(令4.10. 5 福裁(法)令4-4)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令030010
- 裁決年月日
- 令和3年8月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204019
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、過去の裁決及び法人税基本通達の定めにおいて表現されている文言を公的見解の表示であると信頼し、その文言により表現されたとおりに納税行為を行ったため、原処分は信義則に反し違法である旨主張する。しかしながら、当該裁決は、本件とは前提が異なるものであり、当該通達は、請求人が損金の額に算入した損失額の損金算入時期に係る見解を示したものではない。したがって、請求人はこれらの内容を正しく理解せず、損金算入時期を判断したものであり、そのことについて、納税者の責めに帰すべき事由以外の事由を認めることもできないから、原処分が信義則に反し違法であるとは認められない。(令3. 8. 4 東裁(法)令3-10)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令020015
- 裁決年月日
- 令和2年9月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204019
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○請求人は、過去の照会事例における税務当局の回答及び請求人が過去に行った還付請求に対する原処分庁の処理に従って、本件代表取締役に支給する退職手当を特定役員退職手当等とそれ以外の退職手当等(一般退職手当等)に合理的に区分したのであるから、原処分庁がこれを無視して退職手当の全てについて特定役員退職手当等に該当するとして行った納税告知処分は信義則に反し違法である旨主張する。しかしながら、上記の照会事例及び還付請求の事例は、いずれも本件とは異なる事実が前提となっているものと認められるから、原処分庁がこれらと異なる取扱いをして納税告知処分をしたことが、信義則に反し違法であると解すことはできない。(令2.9.3東裁(諸)令2-15)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平300077
- 裁決年月日
- 令和元年6月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204019
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 不動産賃貸業を営む請求人は、自らが代表取締役を務める同族法人に対して支払った不動産管理料について、前回の調査担当者は、当該法人が不動産管理業務を行っていることを認めた上で、当該管理料を一部否認する内容の修正申告のしょうようを行ったこと、このしょうように基づき請求人が提出した修正申告書について原処分庁が更正処分等をしなかったことは、当該法人が管理業務を行っていることを原処分庁が正式な見解として表示したというべきであるから、当該法人が何ら管理業務をしていないとして当該不動産管理料の必要経費算入を全額否認する原処分は、信義則に反する旨主張する。しかしながら、前回の調査担当者がどのような調査を行った上でどのように修正申告のしょうようを行ったのか、その具体的状況は明らかではなく、仮に請求人の主張するしょうようがあったとしても、修正申告のしょうよう及びしょうように基づく修正申告書に対して更正処分等を行わなかったことが、原処分庁が、納税者に対し、信頼の対象となる正式な見解を表示したものとはいえないから、原処分には、信義則に反するとして取り消すような違法は認められない。(令元. 6. 6 大裁(所)平30-77)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300060
- 裁決年月日
- 平成30年11月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204019
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁所属の調査担当職員(本件調査担当職員)の説明に基づいて修正申告書を提出したにもかかわらず、その後、原処分庁が租税特別措置法(平成27年法律第9号による改正前のもの)第40条の4《居住者に係る特定外国子会社等の課税対象金額等の総収入金額算入》の規定(外国子会社合算税制)を適用して更正処分をしたことは、信義則に反し違法である旨主張する。しかしながら、租税法律関係においては、特別の事情が存する場合に初めて信義則の法理の適用の是非を考えるべきものであり、特別の事情が存するか否かは、税務官庁が納税者に対して信頼の対象となる公的見解を表示したことが必要であり、公的見解の表示というためには、少なくとも税務署長その他の責任ある立場にある者の公式見解の表明であることが必要であるところ、本件調査担当職員が請求人の主張する内容を請求人等に示唆したとしても、そのことをもって、税務官庁が納税者に対して信頼の対象となる公的見解を表示したことにはならないから、本件において信義則に反する違法はない。(平30.11. 7 東裁(所)平30-60)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平300009ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成30年8月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204019
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人がした更正の請求は、関係法人の修正申告を条件に請求人等の所得税等を減額更正することの確約があったことによるものであるから、信義則により、国税通則法第23条《更正の請求》第1項に規定する更正の請求の期限を過ぎたものであっても適法である旨主張する。しかしながら、租税法律関係において信義則の法理を適用することができる場合があるとしても、納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別な事情が必要であり、少なくとも、税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したことが必要となると解されるところ、仮に、請求人らが主張するような確約があったとしても、当該確約をもって税務官庁の公的見解の表示があったとはいえず、上記特別な事情があるということはできないから、本件における更正の請求について信義則の法理を適用することはできない。(平30. 8.24 大裁(所・諸)平30-9)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300016
- 裁決年月日
- 平成30年7月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204019
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、税務署の窓口担当者が、請求人から簡易課税を不適用としたい旨の説明を受けたにもかかわらず消費税課税事業者選択届出書の用紙を交付したという誤指導をし、当該誤指導によって消費税簡易課税制度選択不適用届出書を提出できなかったものであるから、原処分は信義則に反し違法である旨主張する。しかしながら、原処分関係資料のみならず当審判所の調査によっても、請求人が主張する事実があったと認めるに足りる証拠はないから、本件に租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお当該課税処分に係る課税を免れしめて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別な事情があったとは認められず、原処分に信義則違反は認められない。(平30. 7. 9 東裁(諸)平30-16)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平300002
- 裁決年月日
- 平成30年7月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204019
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人がした更正の請求は、関係法人の修正申告を条件に請求人等の所得税等を減額更正することの確約があったことによるものであるから、信義則により、国税通則法第23条《更正の請求》第1項に規定する更正の請求の期限を過ぎたものであっても適法である旨主張する。しかしながら、租税法律関係において信義則の法理を適用することができる場合があるとしても、納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別な事情が必要であり、少なくとも、税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したことが必要となると解されるところ、仮に、請求人らが主張するような確約があったとしても、当該確約をもって税務官庁の公的見解の表示があったとはいえず、上記特別な事情があるということはできないから、本件における更正の請求について信義則の法理を適用することはできない。(平30. 7. 6 大裁(所・諸)平30-2)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平290133
- 裁決年月日
- 平成30年6月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204019
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、過去の税務調査において消費税法第37条《中小事業者の仕入れに係る消費税額の控除の特例》第1項の規定(簡易課税)についての指摘を受けておらず、また、税務署から同法第30条《仕入れに係る消費税額の控除》に規定する計算方法(本則課税)用の申告書用紙が毎年送付されていたにもかかわらず、原処分庁が、請求人の消費税及び地方消費税(消費税等)について、簡易課税を適用して更正処分等を行ったことは信義則に反し違法である旨、また、原処分庁が、同法第37条第1項に規定する簡易課税制度選択届出書の提出から長期間経過後に、当該届出書の存在を主張するのは権利の濫用である旨主張する。しかしながら、租税法律関係においては、信義則の法理の適用は慎重でなければならず、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお当該課税処分に係る課税を免れしめて納税者の権利を保護しなければ正義に反するというような特別の事情が存する場合に、はじめて信義則の法理の適用の是非を考えるべきものであるところ、請求人の主張する事情は、税務署長その他の責任ある立場にある者の公的見解の表示には該当せず、本件において、上記にいう「特別な事情」があるとはいえない。また、原処分庁が請求人の税務処理に誤りがあると確認した段階で処分を行うこと自体は何ら不合理なことではないから、原処分庁に権利濫用の違法は認められない。(平30. 6. 5 東裁(諸)平29-133)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平290072
- 裁決年月日
- 平成30年1月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204019
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、前回の調査において調査担当者からあるべき指摘や指導がなかったにもかかわらず、更正処分等を行うことは信義に反する旨主張する。しかしながら、信義則の法理に反するか否かの判断については、税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示していることが前提となるところ、本件においては、原処分庁が公的見解を表示した事実は認められないから、当該更正処分等が信義則に反して違法であるとはいえない。(平30. 1.11 東裁(諸)平29-72)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平290036
- 裁決年月日
- 平成29年9月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204019
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁はこれまでの税務調査において、外国子会社合算税制の適用に係る書面の確定申告書への添付について言及したことや、当該書面の提出を求めたことはなく、また、更正決定等をすべきと認められない旨の通知書(本件通知書)を交付して、適正な申告であった旨を示し続けていたことから、請求人は外国子会社合算税制の適用可能性があることを検討する機会を失ったのであり、原処分庁の対応には信義則上の瑕疵があった旨主張する。しかしながら、請求人が外国子会社合算税制の適用を受けるか否かについては、請求人が自ら判断し申告を行うべきものであり、また、本件通知書の交付は、納税者に対して行われる事実上の行為であり、調査対象となった事業年度及びその後の事業年度について以後調査をしないとか、更正処分をしないとの確約をするものではない。したがって、本件において信義則が適用されるような特別の事情は存在せず、原処分は信義則に反し違法とは認められない。(平29. 9. 7 東裁(法)平29-36)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平280132
- 裁決年月日
- 平成29年5月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204019
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁所属の担当職員が請求人に対する調査を行わない趣旨の発言をしたにもかかわらず、当該発言に反して行われた請求人に対する調査(本件調査)は、納税者との信頼関係の欠如であり信義則に反するから、本件調査に基づき行われた更正処分等は違法である旨主張する。しかしながら、請求人が審査請求の対象とする事業年度の法人の確定申告書を提出したのは、請求人が原処分庁所属の担当職員の発言があったと主張する日以前のことである。そうすると、請求人の主張を前提としても、税務官庁による見解の表示を信頼し、その信頼に基づき行動することはおよそあり得ず、信義則の法理のその余の要件について検討するまでもなく、同法理の適用はない。(平29. 5.23 東裁(法)平28-132)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平280087
- 裁決年月日
- 平成29年3月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204019
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、顧客が商品を購入する際にその購入金額に応じて付与するポイントのうち、顧客が付与を受けた日の属する決算期末までに使用しなかったポイントに係る費用を損金の額に算入したのは、実質的に課税庁の公的見解に該当する税務大学校論叢に収録された論文(本件論文)に示された解釈に従ったものであること等から、本件における更正処分等は納税者の信頼を著しく欠くもので、信義誠実の原則(信義則)に反する違法な処分である旨主張する。しかしながら、本件論文は、執筆者の個人的見解であり、税務官庁による公的見解の表示には当たらないこと等から、本件において、信義則の法理の適用はない。(平29. 3. 1 東裁(法・諸)平28-87)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平270011
- 裁決年月日
- 平成28年3月22日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100204019
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、妻が所有する不動産に係る収入及び必要経費を請求人の申告に含めることについて、税務署に電話で相談し了解を得たので、当該不動産を取得するための借入金に係る支払利息の金額(本件利息)を請求人の不動産所得の金額の計算上必要経費に算入して申告したのであるから、本件利息を請求人の必要経費として認めない原処分は、信義則に反し違法なものである旨主張する。しかしながら、当該税務署の職員が本件利息を請求人の不動産所得の金額の計算上必要経費に算入することができると指導した事実は認められず、また、ほかに租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお原処分に係る課税を免れしめて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情があるとも認められないから、原処分は信義則に反するものとは認められない。(平28. 3.22 福裁(所)平27-11)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平270046
- 裁決年月日
- 平成28年2月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204019
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁担当職員が、請求人が行った現物出資(本件現物出資)に関する書面での照会(本件事前照会)に対して、当該現物出資は適格現物出資に該当する旨の回答(本件回答)をしたにもかかわらず、これに反して行われた原処分は信義則に反する旨主張する。しかしながら、請求人が本件事前照会において説明していた内容は、本件現物出資が適格現物出資に該当するか否かの判定の基礎となる事実関係の枢要な部分について、客観的事実との間に重大な相違があるものというべきである。そうであるとすれば、かような不備のある本件事前照会の説明内容を前提に、本件照会担当職員が、本件現物出資は適格現物出資に該当する旨の本件回答をしたからといって、その後の調査により把握された客観的事実関係を基に行われた本件各更正処分が信義則に反するとはいうことができない。(平28. 2.23 大裁(法)平27-46)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平260008
- 裁決年月日
- 平成26年8月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204019
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、立退き料の支払に係る経理処理について、J税務署に問い合わせ、職員の回答に基づき一括償却したのであり、また、立退き料に残存価値がないので、請求人の経理処理は認められるべきである旨主張する。しかしながら、税務相談における回答ないし助言は、税務署長等の権限のある者の公式の表明と解されるような特段の事情のない限り、信頼の基礎となる公的見解というには不十分というべきであり、さらに、請求人は、J税務署に対する立退き料についての相談内容等を明らかにする資料等を提示しないから、請求人ないし請求人の従業員がJ税務署に対して立退き料に係る経理処理についての問合せを行ったとすること自体明らかとはいえない。さらに、立退き料は、資産を賃借し又は使用するために支出する権利金、立退き料その他の費用であり、その費用としての支出の効果がその支出の日以後1年以上に及ぶものであることからすれば、繰延資産に該当し、その支出の日の属する年分の経費として一括償却することは認められないから、この点に関する請求人の主張は採用することができない。(平26. 8.27 大裁(所・諸)平26-8)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平250014
- 裁決年月日
- 平成26年4月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204019
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、青色事業専従者給与に関する届出書(本件届出書)を提出した後、原処分庁に本件届出書についての確認をしたが、その際対応した職員からは、本件届出書に記載した青色事業専従者給与の額(本件給与の額)を必要経費として認めないとの説明はなかったにもかかわらず、税務調査において本件給与の額を必要経費に算入することはできないとしたことが信義則に反し違法である旨主張する。しかしながら、請求人が主張する事実は、信義則が適用される要件のいずれにも該当せず、かつ、当審判所の調査によっても、ほかにこの要件を満たす事実は認められない。(平26. 4.22 関裁(所)平25-39)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平250005
- 裁決年月日
- 平成25年11月28日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100204019
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№93
要旨
○ 請求人は、原処分庁が確定申告書(本件申告書)に記載された「還付される税金」と同額を還付しているなど、本件申告書の記載内容は適正であるとの公的見解を表示したものであるから、原処分庁の行った更正処分(本件更正処分)により新たに納付すべきことになった税額のうち、すでに還付した税額(本件還付金)に係る処分は信義誠実の原則(信義則)に反し違法であり、本件更正処分のうち本件還付金の部分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、本件申告書は、請求人の妻がパンフレットを見ながら作成し、郵送で提出されていること及び税務官庁が本件申告書の作成を指導した事実が確認できないことから、本件申告書の作成について税務官庁が請求人に対して信頼の対象となる公的見解を表示したとは認められない。また、原処分庁は、所得税法第138条《源泉徴収税額等の還付》第1項及び所得税法施行令第267条《確定申告による還付》第4項の規定に従い本件還付金を還付し、国税収納金整理資金に関する法律の規定に基づき国税還付金振込通知書を送付したに過ぎず、これらの事実をもって、税務官庁が請求人に対し本件申告書の記載内容は適正であるとの公的見解を表示したとは認められない。よって、請求人には、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお本件更正処分に係る課税を免れしめて請求人の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情はなく、信義則を適用する余地はない。(平25.11.28 福裁(所)平25-5)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平250066
- 裁決年月日
- 平成25年11月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204019
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①原処分庁は、過去に請求人の更正の請求を認める減額更正処分を行い、請求人に対して公的見解を表示したこと、②請求人は、その公的見解の表示を信頼して確定申告を行ったこと、③その後、これに反する更正処分がなされたこと、④そのために請求人は納付すべき消費税及び地方消費税(消費税額等)の額が増大し、経済的不利益を受けることとなったこと、⑤請求人が原処分庁の上記表示を信頼し、その信頼に基づいて行動したことに請求人の責めに帰すべき事由はないことから、上記表示以降の課税期間の消費税等に係る各更正処分(本件各更正処分)は信義則に反し違法である旨主張する。しかしながら、本件各更正処分は租税法規に適合する課税処分であるところ、当該処分に係る過少申告加算税は異議決定において取り消されていることからすれば、請求人は、租税法規に従って算出された正当な消費税等の額の負担を超えた経済的不利益を受けることになったとは認められない。したがって、請求人について、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお本件各更正処分に係る課税を免れしめて請求人の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情は存在しないというべきであり、本件各更正処分は、信義則の法理の適用による違法なものとして取り消すべき理由はない。(平25.11.27 東裁(諸)平25-66)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平240036
- 裁決年月日
- 平成25年3月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204019
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が請求人の滞納国税を徴収するため、請求人の所有する不動産について差押処分(本件差押処分)を行ったのに対し、本件差押処分は信義側に反し違法である旨主張する。しかしながら、本件差押処分が信義側に反することを基礎付ける事情はなく、請求人の主張には理由がない。(平25. 3. 5 関裁(諸)平24-36)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平240006
- 裁決年月日
- 平成24年10月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204019
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、被相続人の株式の売却代金に係る金員の全額が申告漏れとなっていたことについて、調査担当職員から請求人らに対して反論や検証の余地を与えることなく、更正処分が行われたことは、信義則を無視した不当な権利の濫用であるから、当該更正処分には手続上の違法がありその全部が取り消されるべき旨主張する。しかしながら、当該調査担当職員は、請求人らに対し、当該金員の全額を対象として修正申告のしょうようをしたが、請求人らが修正申告を行わなかったことために当該更正処分が行われたのであるから、本件において、信義則上の問題が生じる余地はない。(平24.10.29 仙裁(諸)平24-6)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230107
- 裁決年月日
- 平成24年1月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204019
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人と原処分庁との間において、本件滞納国税を分割納付する旨の合意が成立しており、当該合意に従って分割納付を継続していれば差押えが行われることはなく、当該合意に何ら違反がないにも関わらず、説明のないまま原処分を行ったことは、信義誠実の原則に反している旨主張する。しかしながら、原処分庁の徴収担当職員は、分割納付していても差押禁止財産以外の財産があれば滞納処分を行う旨を話しており、請求人に対して差押処分をしない旨を公的見解として表示した事実は認められず、また、各事実から、請求人に特別の事情があるとは認められないから、請求人の主張には理由がない。(平24. 1.10 東裁(諸)平23-107)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平230031
- 裁決年月日
- 平成24年1月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204019
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、預託金会員制ゴルフ会員権を譲渡すればその損失について損益通算できるとの原処分庁調査担当者の指導に従って所得税の確定申告をしたのであるから、当該ゴルフ会員権が譲渡所得の基因となる資産の譲渡に該当せず損益通算できないという理由でなされた更正処分は、禁反言ないし信義則に反し違法である旨主張する。しかしながら、当該調査担当者において、当該ゴルフ会員権を譲渡すれば損益通算できると受け取れる趣旨の発言をした可能性は否定できないとしても、当該発言等は請求人が会員資格を喪失していることを前提とするものであるとは認められず、会員資格を喪失した預託金会員制ゴルフ会員権を譲渡した場合の税務上の取扱いについての権限ある税務官庁による公的見解の表示と評価することはできない。そうであるとすれば、租税法規の適用における納税者間の平等や公平という要請を犠牲にしてもなお、原処分に係る課税を免れさせて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するということはできず、信義則の法理を適用する余地はない。(平24. 1. 6 大裁(所)平23-31)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230084ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成23年12月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204019
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、統括国税調査官に相談した回答を信頼したものであり、この信頼は保護されるべきである、また、過去、請求人は当該回答に基づき申告していたが何らの税務調査等もなかったのであるから、当該回答と異なる本件通知処分は、信義則の法理に反し違法である旨主張する。しかしながら、租税法規に適合する課税処分について、信義則の法理の適用には慎重でなければならず、当該課税処分に係る課税を免れしめて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情が存する場合に、初めてその適用の是非を考えるべきものである。そもそも税務相談は課税当局が納税者に対して税法の解釈、運用又は申告等及び申請の手続に関して相談に応じ、これらの知識を供与するもので、課税権を具体的に行使するものでも課税当局の公式見解を表示するものでもなく、専ら納税者の便宜を図るためのものであって、税務相談における事実関係については、納税者の申述内容や提出資料を前提として回答をするものであり、その回答は、おのずから仮定的、一般的なものにならざるを得ない。このような税務相談の特質に照らすと、仮に、請求人の主張を前提としても、これを、信頼の基礎となる課税当局の公式見解であると認めることはできない。また、税務署長による申告書の受理は、当該申告書の申告内容を是認することを意味するものではなく、税務調査の時期については、法令等に規定はなく、課税庁の裁量にゆだねられているものであるから、過去の申告内容について調査がなかったことをもって、これらの申告内容が適正なものであったと判断されたものとは認められない。そうすると、本件において納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお本件通知処分を無効にして課税を免れしめて請求人の信頼を保護しなければ正義に反するというような特別の事情があるとはいえない。したがって、原処分が信義則に反するとは認められない。(平23.12. 1 東裁(諸)平23-84)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230085
- 裁決年月日
- 平成23年12月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204019
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、統括国税調査官に相談した回答を信頼したものであり、この信頼は保護されるべきである、また、過去、請求人らは当該回答に基づき申告していたが何らの税務調査等もなかったのであるから、当該回答と異なる本件各通知処分は、信義則の法理に反し違法である旨主張する。しかしながら、租税法規に適合する課税処分について、信義則の法理の適用には慎重でなければならず、当該課税処分に係る課税を免れしめて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情が存する場合に、初めてその適用の是非を考えるべきものである。そもそも税務相談は課税当局が納税者に対して税法の解釈、運用又は申告等及び申請の手続に関して相談に応じ、これらの知識を供与するもので、課税権を具体的に行使するものでも課税当局の公式見解を表示するものでもなく、専ら納税者の便宜を図るためのものであって、税務相談における事実関係については、納税者の申述内容や提出資料を前提として回答をするものであり、その回答は、おのずから仮定的、一般的なものにならざるを得ない。このような税務相談の特質に照らすと、仮に、請求人らの主張を前提としても、これを、信頼の基礎となる課税当局の公式見解であると認めることはできない。また、税務署長による申告書の受理は、当該申告書の申告内容を是認することを意味するものではなく、税務調査の時期については、法令等に規定はなく、課税庁の裁量にゆだねられているものであるから、過去の申告内容について調査がなかったことをもって、これらの申告内容が適正なものであったと判断されたものとは認められない。そうすると、本件において納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお本件各通知処分を無効にして課税を免れしめて請求人らの信頼を保護しなければ正義に反するというような特別の事情があるとはいえない。したがって、原処分が信義則に反するとは認められない。(平23.12. 1 東裁(諸)平23-85)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220178
- 裁決年月日
- 平成23年3月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204019
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、税務実例の集積は税務慣例であるところ、原処分は、接待を受けた側への課税を行わないという税務慣例を無視した課税の公平に反するものである旨主張する。しかしながら、取引先業者等から便宜供与を期待されるなどして受領した中元、歳暮、及び無償による用役の提供等の経済的利益ついて、当該利益に係る所得税をほ脱したとして有罪判決が言い渡された例(東京高裁昭和46年12月17日判決、判例タイムズ276号365頁)も存在するとおり、請求人の主張は前提を欠くものであり採用できない。(平23. 3.29 東裁(所)平22-178)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平220010
- 裁決年月日
- 平成23年3月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204019
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①原処分庁の職員が確定申告の相談の際に本件米代金を平成20年分の収入に含めないことを了解し、②調査担当職員が修正申告しょうようの際に新たな経費等を認めるとしていたにもかかわらず、それらを覆して原処分を行ったことが信義則違反又は権利の濫用に当たる旨主張する。しかしながら、①相談に応対した職員が本件米代金の収入計上時期について指導をしなかったとしても平成20年分に含めなくともよいと積極的に指導したわけではなく、納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したことにはならない。また、②修正申告のしょうようは、その時点における調査の状況を踏まえての調査担当職員の意見の表明にすぎず、また、更正処分をするに当たって、いったん行った修正申告しょうようの内容に原処分庁が拘束される旨の法令上の規定も存在しないから、修正申告しょうようの内容が更正処分と異なったとしても違法とはいえず、さらに請求人は当該しょうように応じて修正申告を行ったものではないから、信義則上の問題も生じていない。(平23. 3. 3 金裁(所・諸)平22-10)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210138
- 裁決年月日
- 平成22年3月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204019
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、税務職員による指導内容及び確定申告の手引きの記載内容が、いずれも上場株式等の配当等に係る配当所得の申告漏れがあった場合には更正の請求が認められるがごときものであり、これと矛盾する更正すべき理由のない旨の通知処分は違法である旨主張する。しかしながら、税務職員が説明したことは更正の請求に関する一般的な説明及び更正の請求が認められたと仮定した場合の還付の時期に関する説明をしたに過ぎないというべきであり、確定申告の手引きに上場株式等の配当等に係る配当所得の申告漏れに伴う更正の請求に関する記載がなかったとしても、本件更正の請求を認めなければ正義に反するとはいえない。よって請求人の主張には理由がない。(平22. 3.25 東裁(所)平21-138)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210035
- 裁決年月日
- 平成21年10月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204019
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が検討事項一覧等を数次にわたって提示し、これに基づき修正申告をしょうようしたにもかかわらず、後日何らの説明もなく、異なる見解に基づいて本件各更正処分をしたことは、信義誠実の原則(以下「信義則」という。)に反する旨主張する。しかしながら、信義則の法理の適用の是非は少なくとも税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したことにより、納税者がその表示を信頼しその信頼に基づいて行動したところ、その後に表示に反する課税処分が行われ、そのために納税者が経済的不利益を受けることになったこと、納税者が税務官庁の表示を信頼しその信頼に基づいて行動したことについて納税者の責めに帰すべき事由がないことが必要であると解するのが相当であり、本件においては、請求人が本件調査時における原処分庁の判断内容に基づいて修正申告書を提出した事実はなく、請求人らが経済的不利益を被った事実も認められないから、信義則の法理を適用する余地はなく、請求人の主張には理由がない。(平21.10. 7 東裁(法)平21-35)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平200069
- 裁決年月日
- 平成21年6月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204019
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、本来の納税義務者に対する徴収手続を尽くさず連帯納付義務を追及することは徴収権の濫用であり、また、原処分庁が請求人らに生じた国税の還付金を滞納国税に充当せず還付したことは、請求人らに連帯納付義務がないと認識していたものであるから、原処分庁がした各督促処分(以下「本件各督促処分」という。)は信義則に反する旨主張する。しかしながら、本来の納税義務者に対する徴収手続を尽くした後でなければ連帯納付義務に基づく徴収手続を行うことができないというものではなく、原処分庁が本来の納税義務者の利益を図る目的又は請求人らに損害を与える目的をもって恣意的に本来の納税義務者に係る徴収手続をしないまま請求人らにその履行を求めたといえる事実も認められないので、原処分庁が請求人らに対して連帯納付義務に基づく徴収手続を進めたとしても、これをもって徴収権の濫用と評価することはできない。また、還付金が国税通則法第57条《充当》の規定に反して滞納国税に充当されることなく連帯納付義務を負う者に還付された場合に、連帯納付義務が消滅することを定めた法令上の規定はなく、還付金の滞納国税への充当の有無にかかわらず、すべての相続人の固有の相続税の徴収権が消滅しない限り連帯納付義務は消滅しないので、還付金が滞納国税に充当されず請求人らに還付されたとしても、請求人らの連帯納付義務に影響を及ぼすものではないが、仮に、当該還付金が当該滞納国税に充当されず請求人らに還付されたことにより、連帯納付義務がないと請求人らが信じたとしても、そのことをもって原処分庁が請求人らのいう認識を公的見解として表明したものとは認められないから、本件督促処分は信義則に反するとまではいえない。(平21. 6. 9 名裁(諸)平20-69)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平200014
- 裁決年月日
- 平成21年3月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204019
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調査担当職員による修正申告のしょうよう内容と本件各更正処分の内容が異なることは、信義誠実又は禁反言の原則に違反している旨主張するが、更正処分をするに当たって、いったん行った修正申告のしょうよう内容に原処分庁が拘束される旨の法令上の規定は存在しない上、修正申告のしょうようは、その時点における調査の状況を踏まえての調査担当職員の意見の表明にすぎず、その後の調査の進展により、最終的な課税処分の内容が異なることもあり得るのであって、修正申告のしょうよう内容と更正処分の内容が異なることをもって信義誠実、若しくは禁反言の原則に違反しているとはいえない。また、請求人は、法人税の修正申告のしょうように応じないことを理由に行われた本件各納税告知処分により不利益な取扱いを受けており、本件調査担当職員は、行政手続法第32条第2項に違反している旨主張するが、当審判所の調査の結果によれば、本件各納税告知処分は、法人税の修正申告のしょうように応じないことを理由に行われたものとは認められず、また、質問検査権の行使によって行われた本件調査の結果に基づく修正申告のしょうようについて、行政手続法第32条第2項は適用されない。(平21. 3.27 札裁(所)平20-14)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200020ほか 2件
- 裁決年月日
- 平成20年7月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100204019
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、税務署から贈与税の申告用紙が送付されてきた時に税務署に出向いて協議及び相談し、その際、贈与によって取得した株式の評価額が零円となる旨を記載した評価明細書を提出したところ、贈与税の申告が不要であることを税務署側も納得したにもかかわらず、それから5年近くも経過して行われた決定処分は著しく信義に反するものであり、取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、請求人の主張する相談の具体的な事実及び状況を確認することはできず、また、仮に相談の内容や回答が請求人の主張のとおりであったとしても、税務職員には申告の要否を裁量により決定する権限はないことから、請求人の主張する協議は、行政サービスの一環として行われた相談であったと解されるところ、およそ税務相談は、課税当局が税法の解釈、運用又は申告の手続等に関する納税者の相談に応じ、これらの知識を供与するものにすぎず、課税当局の公式見解を表明する等のものではないことから、税務相談における回答を理由として信義則を根拠に処分を取り消すことはできない。また、税務相談は、専ら納税者の便宜を図るためのものであり、相談においては、納税者の申述内容等を前提として回答するものであって、相談に対する回答はおのずから仮定的、一般的なものにならざるを得ず、本件の場合、信義則の適用が認められる場合である課税の公平を犠牲にしてまで税務相談での結果を信頼した納税者の利益を保護すべき特段の事情があるとは認めることはできない。(平20. 7.25 東裁(諸)平20-20)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平190007
- 裁決年月日
- 平成20年2月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204019
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁所属の職員に照会し、回答を得て申告したものであり、税務調査までの間に誤りを指摘・指導しなかったのであるから、当該申告は是認されたというべきであり、更正処分等は信義誠実の原則に反する旨主張する。しかしながら、請求人が主張する照会の事実を認めることはできず、また、税務調査までの間に申告内容の誤りを指摘・指導しなかったことは、当該申告を是認する旨の見解を示したことに当たらないから、請求人の主張はいずれも採用できない。(平20. 2.25 札裁(法)平19-7)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平120038ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成13年3月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204019
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、支払外注費及び簿外経費を認めた修正申告のしょうようを受け、他に認められていない経費があったため修正申告のしょうように応じなかったところ、容認されていた経費等も認めない更正処分を受けたもので、このことは納税者の信頼を著しく裏切る行為で、重大な信義則違反である旨主張する。ところで、課税処分において信義則の適用をするためには、少なくとも(1)税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したことにより、(2)納税者がその表示を信頼し、その信頼に基づいて行動したところ、(3)後にその表示に反する課税処分が行われ、そのために納税者が経済的不利益を受けることになったものであるかどうか及び(4)納税者が税務官庁の表示を信頼し、信頼したことに基づいて行動したことについて納税者の責めに帰すべき事由がないかどうかを考慮する必要があると解される。本件において、原処分庁が調査の過程で簿外経費外について協議をしたことは認められるが、請求人は原処分庁の指導に応じていないのであるから、信義則違反があったとは認められない。(平13.3.28高裁(法)平12−38)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平110107
- 裁決年月日
- 平成12年5月31日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100204019
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成6年に行ったホテルの改装工事について、原処分庁が以前に行った所得税の調査において、修繕費として経理していた一部について資本的支出であるとの是正指導に基づき修正申告書を提出したにもかかわらず、同一年分について再度調査が行われるのは、信義則に反する違法がある旨主張する。しかしながら、税務署長が納税者に対して修正申告書の提出をしょうようし、納税者がこれに応じて修正申告書を提出したからといって、税務署長がその後調査したところと修正申告の内容が異なるときは、税務署長において修正申告書に係る課税標準等を更正することができることは法文上も明らかである。また、法の一般原理である信義則の法理の適用により課税処分が違法なものとして取り消すことができる場合とは、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしても、なおその課税処分に係る課税を免れしめて、納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特段の事情が存する場合と解されるところ、請求人には、特段の事情が存するとは認められないから請求人の主張には理由がない。(平12. 5.31名裁(所)平11-107)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平100117
- 裁決年月日
- 平成11年3月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204019
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調査担当職員が手続要件に欠けることを理由に本件特例の適用がないことを指摘せず、また、異議決定書において手続要件に欠けることを理由にしていないにもかかわらず、本件審査請求において原処分庁が手続要件に欠けることを理由に本件特例が適用できないことを主張することは、処分理由の差し替えであり、信義誠実の原則に反する旨主張する。しかしながら、本件更正通知書には、更正処分の理由として「租税特別措置法第31条の2に該当しないため」と記載されており、異議決定書の異議決定理由及び本件審査請求における原処分庁の主張も本件譲渡が措法31条の2に該当しない理由を具体的に述べていることから、処分理由の差し替えには該当しない。また、請求人は所定の証明書を添付せずに確定申告書を提出していることから、本件特例が適用できないことが明らかであり、本件調査時点において調査担当職員が手続要件に欠けることを理由に本件特例の適用がないことを指摘しなかったとしても、そのことで原処分庁が信義誠実の原則に反するとして本件特例を認める理由にはならない。(平11 3. 9東裁(所)平10−117)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平100083
- 裁決年月日
- 平成10年12月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204019
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 租税法規に適合する課税処分について、法の一般原理である信義則の法理の適用により、課税処分を違法なものとして取り消すことができる場合があるとしても、法律による行政の原理なかんずく租税法律主義の原則が貫かれるべき租税法律関係においては、信義則の法理の適用については慎重でなければならず、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお、当該課税処分に係る課税を免れしめて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情が存する場合に、初めて信義則の法理の適用を考えるべきものであり、これを本件についてみると、請求人は原処分庁の担当職員に事実をもって質問したとは認められないことからすると、本件更正処分に係る課税を免れしめて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するというような特別な事情があったとは認められないから、信義則に反するとするのは相当でない。また、原処分庁が本件還付申告書の課税期間を誤って表示し請求人に送付した事実は認められるものの、請求人は、誤って表示された課税期間にかかわらず、正当な課税期間により申告しており、その後、原処分庁は、課税期間の表示誤りに気づき、その旨を請求人に説明し、また、請求人も課税期間の訂正を行っていることからすると、内部事務処理に誤りがあったことをもって信義則に反するとするのは相当でない。(平10.12.21東裁(諸)平10−83)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平100008
- 裁決年月日
- 平成10年8月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204019
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が請求人の申告額を認め還付の処理をしたにもかかわらず、老年者控除及び配偶者特別控除はできないとして、同一税務署長名で増額の更正処分をしたことは、信義則に反する瑕疵ある行政処分である旨主張する。しかしながら、源泉所得税額の控除不足額の還付は、本件確定申告書に基づいて行ったものであり、直接請求人の権利義務に影響を及ぼす法律上の効果を生じさせるものではないので、「処分」には当たらないから、本件更正処分が信義則に反して違法な処分であるとはいえない。なお、本件更正処分は、所得控除の額に係る部分の誤った申告を是正したもので適法であり、仮に本件更正処分が取り消されるとすれば、誤った申告をした請求人が不当に課税を免れることとなり違法な結果となる。(平10. 8.28名裁(所)平10−8)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平100014
- 裁決年月日
- 平成10年7月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204019
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が、確定申告書を申告期限内に提出しない場合に無申告加算税が賦課決定される旨を説明せず無申告加算税を賦課決定したことは、信義誠実の原則に違反する旨主張する。しかしながら、租税法規に適合する課税処分について、法の一般原理である信義誠実の原則の適用により、課税処分を違法なものとして取り消すことができる場合があるとしても、租税法律主義の原則が貫かれるべき租税法律関係においては、信義誠実の原則の適用については慎重でなければならず、租税法規の適用における納税者の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお当該課税処分に係る課税を免れしめて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情が存する場合に、初めてこの信義誠実の原則の適用の是非を考えるべきものと解されているところ、請求人の主張する応答内容から、原処分庁が何らかの公的見解に基づいて勧告や指導を行い、あるいは請求人がそれを信頼したため確定申告期限を徒過したものと認めることはできず、また、上述の特別の事情があると認めることもできないから、本件について信義誠実の原則を適用することは相当でない。(平10. 7.27東裁(所)平10−14)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平090050
- 裁決年月日
- 平成10年5月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204019
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の事業が宝くじ売捌き業であることは、各課税期間と対応する年分の所得税の確定申告書等に記載しており、原処分庁がそれを知り得たにもかかわらず、その事業区分の誤りに5年間も気付かなかったことは、原処分庁の職務怠慢であり、また、平成6年課税期間までさかのぼって追徴するということには、数年分の加算税、延滞税も併せて追徴するという原処分庁の意図が窺われることから、本件更正処分は、不当なものである旨主張する。しかしながら、税務調査の必要性、調査の時期等の判断については、専ら調査権限のある税務署長の裁量にゆだねられているものと解されているところ、原処分庁が、請求人の各課税期間の本件申告の事業区分の誤りを本件更正処分まで指摘しなかったことをもって、本件申告を公的に了解したものとはいえず、また、本件更正処分の内容及び手続に違法性は認められないことから、請求人の申告書等の誤りの内容について既往の課税期間にさかのぼって本件更正処分をしたことに、違法性はない。(平10. 5.13仙裁(諸)平 9-50)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平080010
- 裁決年月日
- 平成9年1月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204019
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が請求人の一方的責任で過少申告となったかのごとく罰金的性格のある過少申告加算税を賦課した行為は、信義則に反するものである旨主張するが、請求人は、確定申告書を提出するに当たり、誤りがあった場合には、修正申告するという条件を付して確定申告書を提出したにすぎず、また、原処分庁には加算税を賦課しないという誤った指導をした事実も認められないから、請求人の主張には理由がない。(平 9. 1.31札裁(所)平 8-10)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平080008
- 裁決年月日
- 平成8年9月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100204019
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/4更正又は決定等/1信義誠実の原則/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No52・18ぺージ
要旨
○ 法人の破産管財人たる請求人は、原処分庁に保証国税の破産手続における優先配当に関する事実を当該法人に知らしめるべき信義則上の義務があったにもかかわらず、原処分庁がこれを秘匿していたことが不作為による欺罔行為に該当するから、本件納税保証契約を締結した行為は詐欺による意思表示に基づくものとして取り消すべき旨主張する。しかしながら、破産手続における優先配当の事実は、当然には、本件納税保証契約の意思表示の内容の主要部分になるものではなく、まして、破産という特殊な事態を想定してまで、当該法人に知らしめるべき信義則上の義務が原処分庁にあったとは認められないから、本件納税保証契約の締結の行為が詐欺による意思表示に基づくものと認めることができない。(平 8. 9.20大裁 (諸) 平 8-8) 裁決事例集No52・18ぺージ
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