裁決要旨 4基礎となった事実関係に関する判決等
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 令070003
- 裁決年月日
- 令和7年9月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、請求人らと請求人らの被相続人(本件被相続人)が代表取締役を務めていた法人(本件法人)との間の訴訟上の和解(本件和解)により、本件法人の取引先から本件被相続人名義の預金口座に振り込まれた金員を本件被相続人の給与所得とした更正処分等(本件各更正処分等)に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実が当該計算の基礎としたところと異なることが確定されることとなったため、本件和解は、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する判決に該当する旨主張する。しかしながら、本件和解により、明確でなかった権利関係が明確になり、本件各更正処分等の時に前提とした権利関係と異なった権利関係が納税義務の成立当時に遡って確定したとは認められない。したがって、本件和解は、国税通則法第23条第2項第1号に規定する判決には該当しない。(令7. 9. 8 札裁(所)令7-3)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 令070003
- 裁決年月日
- 令和7年7月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が投資を行った投資商品に関して請求人以外の他の者が提起した各訴訟(本件各訴訟)に係る各判決によって、課税の基礎となる事実が否定されていることから、請求人がした更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する判決は、更正の請求をする者に効力が及ぶ判決に限られるのであり、請求人は本件各訴訟の訴訟当事者ではなく、本件各訴訟の各判決は請求人にその効力が及ばないことから、当該各判決は請求人にとって同号に規定する判決に該当しない。したがって、請求人がした更正の請求は、同号に規定する更正の請求ができる場合に該当しない。(令7. 7.22 仙裁(所)令7-3)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令060034
- 裁決年月日
- 令和7年2月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、消費税等の更正処分並びに過少申告加算税の賦課決定処分(本件更正処分等)の一部の取消しなどを求めて請求人が提起した訴訟(本件訴訟)の判決(本件判決)により、機械装置の課税仕入れの時期について、請求人が消費税等の申告に係る計算の基礎としたところと異なることが確定したから、請求人がした更正の請求(本件更正の請求)は、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号の要件に該当する旨主張する。しかしながら、本件判決は、請求人が本件更正処分等の一部の取消しなどを求めた本件訴訟についてのものであり、本件訴訟の訴えの対象は、請求人が取消しを求めた処分の違法性一般であって、当該機械装置の課税仕入れの時期自体ではないから、同号に規定する「計算の基礎となった事実に関する訴えについての判決」には該当しない。したがって、本件更正の請求は、同号の要件に該当しない。(令7. 2.19 名裁(諸)令6-34)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令060036
- 裁決年月日
- 令和6年9月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、過年度の法人税に係る更正処分等の取消しを求める訴えについての判決(本件判決)は、国税通則法(通則法)第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する「その申告、更正又は決定に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実に関する訴えについての判決」に該当するとした上で、本件判決により、請求人に租税特別措置法第66条の6《内国法人に係る特定外国子会社等の課税対象金額等の益金算入》第1項の規定が適用されることが確定したのであるから、請求人の特定外国子会社等の所得に対して課された外国法人税の額について、法人税法第69条《外国税額の控除》第1項及び同条第2項並びに地方法人税法第12条《外国税額の控除》第1項の各規定を適用した更正の請求(本件各更正請求)は認められるべきである旨主張する。しかしながら、通則法第23条第2項第1号に基づく更正の請求が認められるためには、同条第1項第1号に掲げる税額が過大であるなどの実体的要件を充足することが必要であるところ、請求人は、本件各更正請求に係る各更正請求書に法人税法第69条第2項の規定による控除を受けるべき金額を記載した書類等を添付していないことから、同項の規定の適用はなく、同条第1項及び地方法人税法第12条第1項の各規定を適用した場合の納付すべき法人税及び地方法人税の各金額は、いずれも納税申告書の提出により納付すべき各税額を超える。したがって、本件各更正請求は、税額が過大であるという実体的要件を欠くものであり、通則法第23条第2項第1号に掲げる場合に該当するか否かを判断するまでもなく、認められない。(令6. 9.24 東裁(法)令6-36)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令060005
- 裁決年月日
- 令和6年7月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続財産として相続税の申告をした被相続人が譲渡した土地に係る未収金について、国税通則法(通則法)第23条《更正の請求》第2項第1号の文言及び制度趣旨に照らせば、請求人が承継した請求人の配偶者(本件配偶者)が提起した売主を本件配偶者、買主を被告会社(本件被告会社)とする土地建物(本件土地建物)の売買契約に係る本件土地建物の所有権移転登記の抹消手続等を請求する訴訟(本件訴訟)に対してされた判決(本件判決)は、被相続人と本件配偶者との売買契約及び被相続人と本件被告会社との各売買契約(本件各契約)が錯誤無効であることや売買代金の回収が困難であること等を判示したものであるから、通則法第23条第2項第1号に規定する更正の請求が認められる旨主張する。しかしながら、通則法第23条第2項第1号の文言及び制度趣旨からすれば、「判決により、その事実が当該計算の基礎としたところと異なることが確定したとき」とは、その申告に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実と異なる事実を前提とする法律関係が判決の主文で確定された場合又はこれと同視できるような場合をいうものと解するのが相当であるところ、本件訴訟の主な争点は、本件各契約とは別の契約の有効性等であり、本件各契約の有効性やそれらに基づく代金回収可能性等については、本件判決の理由中においても何らの判断がされてない。そのため、本件各契約について、本件判決により、申告に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実と異なる事実を前提とする法律関係が主文で確定されたとはいえず、又はこれと同視できるような場合でもないから、「判決により、その事実が当該計算の基礎としたところと異なることが確定したとき」に該当しない。(令6. 7. 4 東裁(諸)令6-5)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令060006
- 裁決年月日
- 令和6年7月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の母(本件被相続人)がした土地の譲渡に係る所得税について、国税通則法(通則法)第23条《更正の請求》第2項第1号の文言及び制度趣旨に照らせば、請求人が承継した請求人の配偶者(本件配偶者)が提起した売主を本件配偶者、買主を被告会社とする土地建物(本件土地建物)の売買契約に係る本件土地建物の所有権移転登記の抹消手続等を請求する訴訟(本件訴訟)に対してされた判決(本件判決)は、本件被相続人と本件配偶者との土地の売買契約(本件契約)が錯誤無効であることや売買代金回収が困難であること等を判示したものであるから通則法第23条第2項第1号に規定する事実が生じたといえるから、更正の請求が認められる旨主張する。しかしながら、通則法第23条第2項第1号の文言及び制度趣旨からすれば、「判決により、その事実が当該計算の基礎としたところと異なることが確定したとき」とは、その申告に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実と異なる事実を前提とする法律関係が判決の主文で確定された場合又はこれと同視できるような場合をいうものと解するのが相当であるところ、本件訴訟の主な争点は、本件契約とは別の契約の有効性等であり、本件契約の有効性やそれに基づく代金回収可能性等については、本件判決の理由中においても何らの判断がされてない。そのため、本件契約について、本件判決により、申告に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実と異なる事実を前提とする法律関係が主文で確定されたとはいえず、又はこれと同視できるような場合でもないから、「判決により、その事実が当該計算の基礎としたところと異なることが確定したとき」に該当しない。(令6. 7. 4 東裁(所)令6-6)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 令050006
- 裁決年月日
- 令和6年6月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の祖母(本件贈与者)から土地の贈与を受けたとして贈与税(本件贈与税)の申告をしていたところ、本件贈与者から提起された訴訟において裁判上の和解(本件和解)が成立し、当該土地の一部(本件土地)の贈与はなかったことが確定し、本件土地は、本件贈与者に所有権が返還され、本件贈与税の申告における当初の税額の計算の基礎としたところと異なることが確定したしたことから、国税通則法(通則法)第23条《更正の請求》第2項第1号に基づく更正の請求が認められるべき旨主張する。しかしながら、本件和解に係る調書の内容等からすると、本件和解により、本件土地に係る贈与の事実が贈与時に遡ってなかったことになることが確定したとは認められず、通則法第23条第2項第1号に規定する「判決(判決と同一の効力を有する和解その他の行為を含む)により、その事実が当該計算の基礎としたところと異なることことが確定したとき」に該当せず、請求人の主張には理由がない。(令6. 6.18 福裁(諸)令5-6)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令050024
- 裁決年月日
- 令和5年9月29日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、相続により取得したとして相続税の修正申告をした被相続人名義ではない口座(本件口座)の預金について、預金返還請求訴訟(本件訴訟)における請求人の請求を棄却する判決(本件判決)を受けて更正の請求(本件更正の請求)をしたのに対し、本件判決は原処分庁が保有している証拠から認定できる事実と明らかに異なる判断がされているため、判決に客観性及び合理性があるとは認められず、本件判決は事実と異なる判断がされたものであることから、本件更正の請求は国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号及び同条第1項第1号に規定する場合のいずれも該当しない旨主張する。しかしながら、同条第1項第1号に規定する場合には、同条第2項第1号が規定する場合も含まれ、同号に規定する「判決により、その事実が当該計算の基礎としたところと異なることが確定したとき」とは、その申告に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実と異なる事実を前提とする法律関係が判決の主文で確定された場合又はこれと同視できるような場合をいうものと解するのが相当であるところ、本件判決については、本件口座の預金者が被相続人であるとは認められない旨を認定し、修正申告に係る課税標準等又は税額等の基礎となった事実とは異なる事実を前提として、請求人の預金返還請求権を否定するという法律関係が判決の主文で確定された場合又はこれと同視できるような場合に当たり、また、原処分庁が保有している証拠からしても本件口座の原資が被相続人の出捐によるものであると断ずることはできないなど、本件口座が被相続人に帰属していたことが明らかであるとは言い難く、本件判決は、その実質において客観的、合理的根拠を欠くとはいえないし、手続面を検討しても、請求人が相応の攻撃防御をしているなど、本件訴訟の経緯には特段不自然な点は見当たらない。そうすると、本件判決により「その事実が当該計算の基礎としたところと異なることが確定したとき」に該当するから、本件判決は国税通則法第23条第2項第1号に規定する要件に該当し、同条第1項第1号に規定する「課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったことにより、当該申告書の提出により納付すべき税額が過大であるとき」にも該当するといえるから、本件更正の請求は、同号に規定する要件に該当する。(令5. 9.29 東裁(諸)令5-24)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令040024
- 裁決年月日
- 令和5年1月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、不動産の転売で得た金員から当該不動産を紹介した顧問税理士(本件税理士)に交付した金員の一部の金員(本件金員)は預託金であるとして、その返還を求める訴訟を提起したが、当該訴訟において、高等裁判所の判決(本件判決)により請求人の敗訴が確定したことから、本件判決が確定した事業年度に本件金員相当額の損失が発生しており、国税通則法第23条《更正の請求》第1項に規定する更正の請求が認められるべきである旨主張する。しかしながら、法人の有する資産の消滅等を原因とする損失を損金の額に算入するには、当該資産が真に存在し、かつ、当該法人に帰属することが明らかであることが必要であると解されるところ、本件判決は、請求人が本件税理士に対して本件金員を交付した原因については何ら判断しておらず、請求人の本件税理士に対する預託金返還請求権の成立を認めたものではない。また、請求人から、請求人が本件金員相当額の損失の発生の根拠とする預託金又はそれに類する資産が本件判決の確定時に真に存在し、かつ、請求人に帰属していたと認められる立証はなく、当審判所の調査の結果によっても、そのような事実は認められない。したがって、本件判決の確定により、本件金員相当額の損失が生じたと認めることはできない。(令5. 1.19 大裁(法)令4-24)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 令040003
- 裁決年月日
- 令和4年11月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の受けた先行裁決(本件先行裁決)が国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する「判決と同一の効力を有する和解その他の行為」と評価することができるなどとして、請求人が行った更正の請求は、国税通則法第23条第2項第1号の規定に該当し、更正の請求ができる旨主張する。しかしながら、本件先行裁決は、国税不服審判所長が行政処分の違法の有無に関して判断を示したものであり、「判決と同一の効力を有する和解その他の行為」に該当しないことから、更正の請求ができる場合に該当しない。(令4.11.21 札裁(法・諸)令4-3)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令030056ほか 1件
- 裁決年月日
- 令和4年6月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、外国法人との投資商品の購入契約(本件契約)に基づき生じた配当に係る利益(本件利息)を雑所得として確定申告をしていたところ、当該法人及びその代表者との間で成立した和解は国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する「判決と同一の効力を有する和解その他の行為」に該当し、本件利息が回収できないことが確定したため、更正の請求をすることができる旨主張する。しかしながら、当該和解について、その効力が請求人に及ぶか否か、これが本件利息の有無や金額に及ぼす影響については明らかでないから、これをもって本件利息が回収不能であることやその回収不能額が確定したとの事実があったと認めることはできない。したがって、本件利息に係る所得について、同号に規定する「課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実が当該計算の基礎としたところと異なることが確定した」とはいえないから、当該和解が「判決と同一の効力を有する和解その他の行為」に該当するか否かを検討するまでもなく、同号の規定に基づく更正の請求は認められない。(令4. 6.24 名裁(所)令3-56)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令020011
- 裁決年月日
- 令和2年9月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○請求人は、裁判上の和解(本件和解)が成立したことによって請求人が贈与を受けた事実に変動が生じたとして、本件和解が国税通則法第23条第2項第1号の「和解」に該当するものとして、贈与税の更正の請求が認められるべき旨主張する。しかしながら、本件和解は、申告時に前提とした権利関係と異なった権利関係が贈与時に遡って確定したと認められる和解に該当しない。このほか、請求人は、原処分庁の調査担当者が上記相続人の相続税調査に係る反面調査を請求人自身に対する税務調査であると錯誤させた上、本件訴訟の係属中に、贈与税の期限後申告等を提出するよう強く勧奨したことも更正の請求が認められるべき理由である旨主張するが、原処分庁の調査担当者が錯誤をさせたとは認められず、また、係属中に期限後申告等の勧奨を行ったとしても違法ということは困難である。したがって、本件和解は国税通則法第23条第2項第1号の「和解」には当たらず、本件和解によって、同条第1項第1号の「課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこと」にもならない。(令2.9.1大裁(諸)令2-11)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令010028ほか 1件
- 裁決年月日
- 令和2年6月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○請求人は、A社との金融商品に係る出資契約(本件契約)により生じた利息(本件利息)を雑所得として確定申告をしていたところ、アメリカ合衆国連邦地方裁判所におけるA社及び同社関係者を被告とする損害賠償請求のクラスアクション訴訟において当該関係者との間で和解(本件和解)がされたことにより、本件契約は当初から成立していなかったこととなり本件利息に係る所得も存在しないこととなる結果、納付すべき税額が過大であったとして、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に基づく更正の請求が認められるべきである旨主張する。しかしながら、本件和解の当事者にA社は含まれておらず、また、本件和解において本件契約の効力について何ら確認又は合意されていないことからすれば、本件和解は、本件契約の有効性について、従前と異なる事実を確定するものでないことは明らかである。そうすると、本件和解により、請求人の申告に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実が当該計算の基礎としたところと異なることが確定したと認めることはできないから、請求人の納付すべき税額が過大であるとはいえず、国税通則法第23条第2項第1号に基づく更正の請求は認められない。(令2.6.24名裁(所)令元-28)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300166
- 裁決年月日
- 令和元年6月25日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が法人との間で締結した金融商品の各出資契約(本件各出資契約)が判決によって無効であったことが明らかになったとしても、請求人が本件各出資契約に基づく配当(本件各収入)を受領していないという事実が明らかにならない以上、本件各収入に係る経済的利益は失われたとはいえないから、請求人が本件各収入を雑所得として計上していた年分の所得税を更正につき更正の請求は認められない旨主張する。しかしながら、当該判決により、本件各出資契約が当初から無効なものであったことが確定したことに加え、請求人は、当該法人から本件各収入の支払を受けておらず、また、本件各収入は再投資契約に基づく新たな出資契約の投資金額に充当もされていないと認められることからすれば、本件各収入に係る経済的成果は失われたといえ、更正の請求は認められるべきである。(令元. 6.25 東裁(所)平30-166)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平300029
- 裁決年月日
- 平成31年4月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、被相続人がA社との間で締結した金融商品に係る出資契約(本件契約)から生じた利益(利息)を雑所得に係る総収入金額として所得税の確定申告をした後、本件契約が判決により取り消されたことから、そもそも本件契約は成立しておらず、各利息の発生原因たる権利も確定したものとはいえないとして、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に基づく本件更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第2項による更正の請求が認められるためには、同項に規定する手続的要件を満たすだけでは足りず、同条第1項各号に掲げる税額が過大であるなどの実体的要件が満たされていることが必要であるところ、被相続人は、満期日が到来した本件契約に係る元本及び利息について、償還金として受領することに代えて、新たな出資契約に再投資しており、この時点で利息の払戻しに係るA社の債務が履行され、被相続人との債権債務関係は消滅している。この場合において、国税通則法第23条第1項第1号に規定する実体的要件を満たすためには、利息に相当する経済的成果が本件契約の取消しに基因して失われたといえる必要があるところ、被相続人又は請求人が、本件契約から得た利息又はそれに相当する経済的成果をA社に返還するなどした事実は認められないため、判決により本件契約が取り消された事実のみをもって、本件契約に係る利息が失われたとは認めらないから、同条第2項に基づく更正の請求は認められない。(平31. 4.12 名裁(所)平30-29)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平300012
- 裁決年月日
- 平成30年11月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国税通則法(平成23年法律第114号による改正前のもの)第23条《更正の請求》第2項第1号の規定の趣旨が申告時に予知し得なかった事態その他やむを得ない事由がその後に生じた場合の納税者の権利救済の途を拡大したものであること、また、同号に規定する「判決」の種類は明文化されていないことからこれを広義に解釈するべきであるとして、本件における判決(本件判決)は同号に規定する「判決」に当たる旨主張する。しかしながら、上記「判決」とは、申告等に係る課税標準等又は税額等の基礎となった事実についての私法行為又は行政行為上の紛争を解決することを目的とする民事事件の判決を意味するものであるところ、本件判決はこれに当たらないことから、更正の請求に対してされた更正すべき理由がない旨の通知処分は適法である。(平30.11. 6 関裁(諸)平30-12)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平300008
- 裁決年月日
- 平成30年11月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、被相続人の養子である請求人Aと被相続人から預金の死因贈与を受けた請求人Aの配偶者である請求人Bとの間で、被相続人の相続財産として申告した当該預金の中に、相続財産ではない請求人Aの預金の解約金(本件金員)が含まれており、請求人Bが請求人Aに対し、その返還債務の支払義務があることを認める旨の民事調停(本件調停)が成立したことは、国税通則法(平成23年法律第114号による改正前のもの)第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する判決(判決と同一の効力を有する和解その他の行為を含む)に該当する旨主張する。しかしながら、①請求人Aは、本件金員に相当する額を本件相続に係る相続財産から除外する更正の請求が認められるようにするための調停条項を設定し、本件調停を成立させたものと認めるのが相当であること、②請求人Bは、請求人Aが本件調停において主張した本件金員に相当する額の支払請求権について、その請求権の存在に疑問を抱かせるような事情が複数あったにもかかわらず、反論等をすることもないままに、返還債務があることを認め、本件調停を成立させたことなどからすれば、本件調停は、その実質において客観的、合理的根拠を欠くものというべきであるから、同法第23条第2項第1号に規定する判決(判決と同一の効力を有する和解その他の行為を含む)には該当しない。(平30.11. 1 名裁(諸)平30-8)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平290085
- 裁決年月日
- 平成30年6月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国税の滞納者から債務の免除(本件債務免除)を受けたことによる債務免除益を、本件債務免除を受けた事業年度(本件事業年度)の益金の額に算入して法人税等の申告をし、その後、国税徴収法第39条《無償又は著しい低額の譲受人等の第二次納税義務》に基づく第二次納税義務の納付告知処分(本件処分)を受けたが、当該第二次納税義務履行による損失は、法人税法第39条《第二次納税義務に係る納付税額の損金不算入等》第1項第1号に該当するため損金不算入となる等、当該債務免除益について滞納国税相当額が実質的に減額していることが反映されないまま、過大な税負担を強いられることになり不合理であること等から、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に該当するものとして更正の請求を認めるべきである旨主張する。しかしながら、本件処分は、民事訴訟法等において、調書に記載することにより判決と同一の効力を有することは規定されていないのであるから、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決と同一の効力を有する和解その他の行為」には該当しない。また、本件処分は、本件事業年度の益金及び損金の額のいずれも変動させるものではないから、同号に規定する「その申告、更正又は決定に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実に関する」ものではない。したがって、本件処分は国税通則法第23条第2項第1号に該当せず、請求人が提出した申告書に記載された課税標準等又は税額等の計算に誤りは認められないから、当該更正の請求は、国税通則法第23条第1項第1号の要件を満たさない。(平30. 6.22 大裁(法)平29-85)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平280146
- 裁決年月日
- 平成29年6月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 被相続人の亡夫の遺産分割協議(本件分割協議)が裁判により無効と確定し、請求人らが被相続人の遺言に基づき取得した財産に異動があったとして、被相続人の相続に係る相続税について各更正の請求(本件更正請求)をした事案において、請求人らは、無効原因を自らの意思で作出して表示とは異なる真実の課税要件事実を知っていた場合には更正の請求ができないが、本件では、そのような事情が認められないので、更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、請求人らが受け取り、読んだことを認めている書面の作成時期や文言、これらが相続人全員に送付ないし交付されたこと、その後の請求人らの対応などからすれば、請求人らは、実際には本件分割協議に係る遺産分割協議書(本件分割協議書)のとおり、遺産分割する意思はないにもかかわらず、本件分割協議書を作成して、被相続人の亡夫の遺産分割協議が有効に成立した外形を作出したと認められる。したがって、請求人らが、国税通則法(平成23年法律第114号による改正前のもの)第23条《更正の請求》第1項所定の期間内に更正の請求をしなかったことにつきやむを得ない理由があるとはいえないから、同条第2項第1号による更正の請求は認められない。(平29. 6.21 東裁(諸)平28-146)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平280111ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成29年4月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、取引先と締結した業務委託契約(本件業務委託契約)に係る業務委託収入(本件収入)を益金の額に算入するなどして、法人税並びに消費税及び地方消費税に係る各事業年度並びに各課税期間の申告(本件法人税等申告)をした後に確定した取引先から提起された本件業務委託契約に係る損害賠償請求訴訟の判決(本件確定判決)は、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する判決に該当し、本件確定判決による事実に基づけば、請求人が行った本件法人税等申告は同条第1項第1号に規定する課税標準等又は税額等の計算には誤りがあったことに該当するから、各更正の請求(本件各更正請求)は認められる旨主張する。しかしながら、法人税法上、法人の所得の金額の計算について、当該事業年度において生じた損失の額は、その発生事由を問わず当該事業年度の損金の額に算入するのが一般に公正妥当と認められる会計処理の基準に従ったものであるから、本件確定判決に基づく損害賠償金の支払いによる損失について当該事業年度前の各事業年度に遡及して本件収入を修正することはできず、消費税法上も、本件確定判決により当該課税期間前の各課税期間における課税資産の譲渡等が取り消され、又は無効とされたものではないから、本件各更正請求は国税通則法第23条第1項各号に掲げる課税標準等又は税額等が過大であるなどの実体的要件を欠くことになる。したがって、本件各更正請求は認められない。(平29. 4. 4 東裁(法・諸)平28-111)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平280067ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成28年12月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、業務委託契約に係る売上げを益金の額に算入するなどして、本件の各事業年度及び各課税期間(本件各期間)の法人税並びに消費税及び地方消費税(法人税等)の申告等をしていたところ、当該業務委託契約に係る損害賠償請求事件の判決(本件確定判決)は、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する判決に該当し、実体法上も、本来認められる業務委託に係る売上げを前提に計算した場合の税額(本来あり得べき課税額)を大きく超える額の法人税等を納付していたのであるから、その減額を求める各更正の請求(本件各更正請求)は認められるべきである旨主張する。しかしながら、法人税法上、当該事業年度において生じた損失の額は当該事業年度の損金の額とすべきものであり、当該事業年度前の各事業年度に遡及して所得の金額を修正すべきものではないから、本件確定判決によって支払うこととなった損害賠償金について、本件各期間に遡及して所得の金額を修正することはできず、本件各期間における所得金額又は納付すべき税額が過大となることはない。また、消費税法上も、本件確定判決によって課税資産の譲渡等が取り消され、又は無効とされたものではないから、本件各期間における課税資産の譲渡等の対価の額又は納付すべき税額が過大となることはない。したがって、本件各更正請求は、同条第1項各号に掲げる課税標準等又は税額等が過大であるなどの実体的要件を欠くため、認められない。(平28.12. 6 東裁(法・諸)平28-67)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平280018
- 裁決年月日
- 平成28年10月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、亡父(本件被相続人)の死亡による相続(本件相続)に係る相続税の申告において課税価格に含めていたとする貸付金債権(本件貸付金)について、その後、本件貸付金の債務者である法人(本件法人)を再生債務者とする再生手続における再生債権の査定の裁判において、本件貸付金の額を0円とする旨の決定(本件査定決定)を受けたことから、国税通則法(平成23年法律第114号による改正前のもの)(通則法)第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する「その申告に係る課税標準等又は税額の計算の基礎となった事実に関する訴えについての判決(判決と同一の効力を有する和解その他の行為を含む。)により、その事実が当該計算の基礎としたところと異なることが確定したとき」に該当する旨主張する。しかしながら、本件貸付金は、本件法人の決算報告書に「長期借入金」としてその計上があり、本件相続に係る遺産分割協議書にも相続財産としてその記載がある。一方で、本件貸付金については、本件被相続人が昭和55年に本件法人の属するグループから独立した際に放棄したこととされ、また、本件被相続人が死亡の直前に作成した書面において、「個人に帰すべき理由がない」などと記され、本件貸付金は、本件相続の開始日当時において既に、その権利関係に疑義があることが客観的に顕れていたものであるということができる上に、本件相続に係る相続税の申告書作成者は、これらの事情を把握した上で、なお、本件貸付金を課税価格に含めて同相続税の申告書を作成し、請求人は、これによって、同相続税の申告をしたものと認められる。また、本件査定決定は、本件貸付金について、一件記録によるも認めるに足りず、仮に貸付けがあったとしても既に放棄されている旨判断したにとどまり、本件貸付金がもともと不存在ないし無効であったなどと、その権利関係を根底から覆すような判断をしたものではない。以上の本件貸付金に係る事実関係及び本件査定決定の判断内容に加え、通則法第23条第2項の趣旨にも鑑みれば、本件査定決定は、同項第1号に規定する「判決と同一の効力を有する和解その他の行為」に当たらないものと認められる。(平28.10.21 大裁(諸)平28-18)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平280021
- 裁決年月日
- 平成28年8月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の過年度の法人税に係る訴訟の確定判決(本件判決)は、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する「その申告、更正又は決定に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実に関する訴えについての判決」に該当するとした上で、本件判決において、法人税法第23条《受取配当等の益金不算入》第1項の規定等は、請求人が当初適用した事業年度の前事業年度(本件前事業年度)において適用される旨判示されたのであるから、本件判決に基づく更正の請求(本件更正請求)は認められる旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第2項第1号に基づく更正の請求が認められるためには、同条第1項各号に掲げる税額が過大等であるとの実体的要件を充足することが必要であるところ、請求人は、本件前事業年度の法人税の確定申告書において、受取配当等の益金不算入の規定等の適用を受けるに当たり必要とされる所定の記載をすることが可能であったにもかかわらず、これをしなかったものと認められ、その記載をしなかったことにつきやむを得ない事情も認められないことから、本件更正請求は、本件前事業年度の税額が過大等であるなどの実体的要件を欠き認められない。(平28. 8.25 東裁(法)平28-21)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平270038
- 裁決年月日
- 平成28年6月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、相続人である請求人(請求人A)と金融機関との間で和解(本件和解)が成立したことにより、相続税の申告(本件申告)に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎とした事実とは異なる事実が確定した旨主張する。しかしながら、本件和解の基となった訴訟は、請求人Aと金融機関の間における同人名義口座に係る預金契約による預金払戻請求権に基づく預金等の支払を求める争いであり、被相続人の遺産の範囲又は価額等、本件申告に係る税額の計算の基礎となった事実を争点とするものではないから、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する「申告等に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実に関する訴え」には該当しない。したがって、本件和解は、本件申告に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった遺産の範囲又は価額等に関する事実について、当該事実と異なる事実を確認し又は異なる事実を前提として成立したものとは認められないから、本件和解により、本件申告に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実が、当該計算の基礎としたところと異なることが確定したとはいえない。(平28. 6.24 名裁(諸)平27-38)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平270031
- 裁決年月日
- 平成27年12月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、建物(本件建物)及びその敷地(本件土地)に係る借地権の売買契約(本件当初契約)には、当初から存在しない借地権をあるものと誤認して締結された重大な瑕疵があるから、譲受人との間で本件当初契約の売買代金を減額する旨の改定契約(本件改定契約)を締結したことは、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する事由に該当し、請求人の更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、同号は、納税申告に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実に関する訴えについての判決(判決と同一の効力を有する和解その他の行為を含む。)により、その事実が当該計算の基礎としたところと異なることが確定したことを後発的事由として規定するものであるから、請求人が主張する事情がこれに当たらないことは明らかである。なお、国税通則法施行令第6条《更正の請求》第1項第2号及び所得税法施行令第274条《更正の請求の特例の対象となる事実》各号所定の更正の請求をすることができる事由に該当するか否かについても、念のため検討すると、請求人は、本件当初契約の締結時まで、本件土地上に本件建物を所有し、本件土地を占有してきたこと、本件土地の所有者に対し、本件土地の賃料を支払っていることからすれば、請求人と本件土地の所有者との間に、本件土地に係る建物の所有を目的とする賃貸借契約が存在したことは明らかである。したがって、本件当初契約が、存在しない借地権を存在するものと誤認して売買の目的物としたものであると認めることはできないから、当該各事由のいずれにも該当しない。(平27.12.10 大裁(所)平27-31)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平270010
- 裁決年月日
- 平成27年8月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、他の共同相続人に対する国税不服審判所長の裁決(別件裁決)は、①国税通則法(通則法)第23条《更正の請求》第2項第1号括弧書の「判決と同一の効力を有する和解その他の行為」(和解等)に該当する旨、②同項第2号の「他の者に係る国税の更正又は決定」に該当する旨、③通則法施行令第6条《更正の請求》第1項各号の規定は例示列挙であるから、原処分庁が別件裁決に基づき請求人に対して減額更正処分を行わなかったことは、通則法第23条第2項第3号の「政令で定めるやむ得ない理由」に該当する旨それぞれ主張する。しかしながら、①和解等とは、調書に記載されることにより確定判決と同一の効力を有する旨が明文を持って規定されている裁判上の和解、請求の放棄又は認諾、調停等がこれに該当するものと解されるところ、国税不服審判所長の裁決は、もとより確定判決と同一の効力を有するものではないから、和解等に該当しない。また、②通則法第23条第2項第2号の「他の者に係る国税の更正又は決定」とは、通則法第24条、第25条及び第26条に規定する更正、決定及び再更正をいい、裁決がこれに含まれないことは、文言上明らかである。さらに、③通則法施行令第6条第1項各号の規定は限定列挙であると解されるところ、原処分庁が別件裁決に基づき請求人に対し減額更正処分を行わなかったことは、同項各号のいずれにも該当せず、通則法第23条第2項第3号の「政令で定めるやむ得ない理由」に該当しない。したがって、本件更正の請求に同項第2号及び第3号所定の更正をすべき理由はない。なお、請求人の本件申告の錯誤無効は、通則法第23条第1項第1号の課税標準の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったことに該当する旨の主張については、本件更正の請求は法定申告期限を経過した後にされたものであり、同項所定の期間要件を欠くものであるから、この点について判断するまでもなく、本件更正の請求に同項所定の更正をすべき理由はない。(平27. 8.24 大裁(諸)平27-10)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平260039
- 裁決年月日
- 平成27年2月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、被相続人の遺産として申告したA社に対する貸付金等(本件財産)は、相続開始当時から無価値の財産であったところ、遺産分割審判(本件審判)に対する抗告事件の決定(本件決定)において、本件財産が分割対象の遺産目録から除外されていることを理由として、本件決定の確定により本件財産が無価値であることが確定したものであるから、本件決定は、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する「判決」に該当する旨主張する。しかしながら、同号に規定する「判決」とは、申告に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実の存否、効力等を直接に審理の対象とするものをいうと解されるところ、本件審判及び本件決定は、同遺産目録に記載の財産が分割の対象となる遺産であると認定した上で、同遺産について遺産分割の審判及び決定を行ったものであると認められ、同遺産目録のとおり、本件財産は分割の対象となる遺産に含まれていない。そうすると、本件審判及び本件決定において、本件財産は何ら審理、判断の対象とされていないのであるから、本件決定は、国税通則法第23条第2項第1号に規定する判決等には該当しない。(平27. 2. 9 大裁(諸)平26-39)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平260008
- 裁決年月日
- 平成26年7月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①遺産分割未了の相続財産(本件土地)に係る不動産所得につき、相続人間の合意により本件土地の賃料の全てが自己に単独で帰属したと信じ、これを基礎として所得税の申告をしていたこと、②上記所得につき請求人の法定相続分に相当する額を超える額を不当利得として返還すべきとした判決(本件判決)により申告の基礎が覆ったとして、国税通則法第23条≪更正の請求≫第2項第1号に基づく更正の請求に理由がある旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第2項第1号の「判決」とは、当該判決によって申告当時基礎とした権利関係と異なる事実関係が生じるものをいうところ、未分割の相続財産から生じる賃料は、各相続人がその相続分に応じて分割単独債権として確定的に取得すると解されているため、遺産分割未了を基礎として申告するのであれば、本件土地の賃料に係る不動産所得は、各相続人が相続分に応じて申告するものであって、請求人主張の合意が存在したとしても、当該合意は各相続人に帰属した賃料を次段階の経済的行為として移転させるものにすぎないから、かかる合意によって請求人の該当年分の所得税の課税標準及び税額等が変わることはない。本件においては、申告時において遺産分割未了であること及びこれを請求人が認識していたことが認められ、また、本件判決に係る訴訟では遺産分割未了を前提に相続人間の合意の有無及び内容が争われていたこと等にも鑑みれば、本件判決により申告当時の権利関係と異なる事実関係が生じたということはできない。したがって、本件判決は国税通則法第23条第2項第1号の「判決」に該当しない。(平26. 7. 7 東裁(所)平26-8)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平250035
- 裁決年月日
- 平成26年6月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、遺産分割協議が無効であることを確認する旨の判決が確定したこと及びそれから数年後に新たな遺産分割の審判(本件審判)が確定したことを理由とする相続税の更正の請求(本件更正の請求)について、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号における確定した日とは、通常一般人をして判決等が覆る見込みが無くなったと思わしめる日と解すべきであり、そうすると、本件審判が確定した日は、最高裁判所が本件審判に係る特別抗告を棄却決定した日となるから、請求人が行った本件更正の請求は、同号に規定する期間にされた適法なものである旨主張する。しかしながら、同号の文言に照らせば、同号の規定する「確定した日」とは、判決等が確定した日をいうものと解すべきである。そして、特別抗告は、通常の不服申立方法が尽きた後、更に憲法違反等を理由として認められる特別の不服申立方法であり、確定遮断効が認められていないことから、高等裁判所が審判に対する即時抗告等を棄却し、送達により高等裁判所の決定が告知された時点において、審判は確定したといえる。そうすると、本件審判は、高等裁判所が即時抗告等を棄却決定し、当該決定に係る正本が当事者に送達された日のうち最も遅い日に確定しているから、本件更正の請求は、同日の翌日から起算して2月以内にされたものではなく不適法なものである。(平26. 6. 4 名裁(諸)平25-35)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平250054
- 裁決年月日
- 平成26年5月13日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№95
要旨
○ 原処分庁は、受遺者である請求人が被相続人から遺贈により取得したとして相続税の修正申告に計上した各土地(本件各土地)について、請求人、R社及び相続人の間で成立した、平成13年頃に被相続人からR社に譲渡されたもので被相続人の遺産を構成しない旨を確認した裁判上の和解(本件和解)は、当事者が租税回避目的等から馴れ合いと評価されるような和解をしたにすぎず、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号かっこ書に規定する和解に該当しない旨主張する。しかしながら、①本件各土地の一部には請求人の兄名義の居宅が存在すること、②平成13年にR社を権利者とする所有権移転請求権仮登記がされていること、③売買代金に相当する金員が貸付金名目でR社等から被相続人に交付されていることからすれば、本件各土地が、被相続人の遺産を構成しないことを確認した本件和解の内容について、証拠等からうかがわれる客観的事実関係に明らかに反していると認めるに足らない。そうすると、本件和解は、相続開始時に所有権の帰属に関して当事者間に争いのあった本件各土地について、平成13年頃に被相続人からR社に対して譲渡されていたことが相応の根拠をもって認められ、実質的にみても客観的、合理的根拠を欠くということはできない。したがって、本件和解は、国税通則法第23条第2項第1号かっこ書に規定する和解に該当するというべきである。(平26. 5.13 大裁(諸)平25-54)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平250012
- 裁決年月日
- 平成26年2月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が提起した所得税更正処分取消等請求事件の判決(本件判決)が確定し、本件判決の理由中において、消費税及び地方消費税(消費税等)の申告に係る課税標準等の計算の基礎とした事実と異なる事実が認定されたことから、本件判決は国税通則法(通則法)第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する「判決」に該当する旨主張する。しかしながら、同号にいう「判決」とは、申告に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実(例えば契約の成否、相続による財産取得の有無等)を訴えの対象とする民事事件の判決をいうものと解するのが相当であるところ、本件判決は、請求人と国との間の所得税更正処分取消等請求事件の判決であって、消費税等の計算の基礎となった請求人と取引先との間の売買契約について、両者の間でその有無や効力が争われた民事事件の判決ではないことから、本件判決は、通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」に該当しない。(平26. 2.26 仙裁(諸)平25-12)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平250077
- 裁決年月日
- 平成26年1月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人株式の株主地位確認請求等訴訟(本件訴訟)に係る判決(本件判決)により、現代表者の株主たる地位が確定したことに伴い、当該株主が開催した株主総会における役員改選決議及び役員報酬支給決議(役員報酬支給決議等)が有効であることが確定し、その結果、①当該決議に基づく役員報酬の額に係る役員報酬請求権も有効であることが確定したこと、②役員として活動を行うために代表者等が支出した経費額も正当化され、請求人の業務に関連する費用となったことから、これらの費用(本件役員報酬等)は損金の額に算入されるべきであり、本件判決によって請求人の課税標準等及び税額等の変更が見込まれることとなったのは明らかであるから、本件役員報酬等を損金の額に算入することを求めて行った更正の請求(本件更正請求)は認められるべきである旨主張する。しかしながら、本件訴訟は、役員報酬支給決議等の以前にあったとする、別個の役員改選決議の不存在及び取締役会決議の無効並びに請求人株式の所有権の確認を求めることを内容とするものであり、役員報酬支給決議等の内容及び存否についての事実は、審理の対象とされていなかったことは明らかであるところ、本件訴訟において審理の対象とされ、本件判決により確定したのは、現代表者の株主たる地位であって、役員報酬支給決議等が有効であると判断されたものではないから、改めて本件役員報酬等が遡って発生したとみるべき理由はなく、したがって、本件役員報酬等の損金算入の要因となる「その申告等に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実」たる課税要件事実を変動させることにはならないから、本件更正請求により、本件役員報酬等を損金の額に算入することはできない。(平26. 1. 8 東裁(法)平25-77)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平240005
- 裁決年月日
- 平成25年1月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、元顧客から利息制限法に規定する制限利率を超える利息の返還等を求めて提訴され、同人との間で和解契約による和解(本件和解)が成立し、同人が訴えを取り下げたことにより訴訟が終結したのであるから、本件和解は、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する「判決と同一の効力を有する和解その他の行為」に該当する旨主張する。しかしながら、「判決と同一の効力を有する和解その他の行為」とは、調書に記載されることにより確定判決と同一の効力を有する旨が明文をもって定められている裁判上の和解等をいうものと解されるところ、本件和解は、和解調書も作成されておらず、裁判上の和解ではなく単なる民法上の和解契約にとどまるものであるから、上記「判決と同一の効力を有する和解その他の行為」には該当しない。(平25. 1.16 熊裁(法)平24-5)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平240040ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成24年11月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続税について、請求人が提訴した課税訴訟(本件乙訴訟)においては、原処分庁が相続財産であると認定した財産の全てが認容される判決(本件乙判決)がなされた一方、共同相続人Aが提訴した課税処分に係る訴訟(本件甲訴訟)においては、原処分庁が相続財産であると認定した財産の一部が否認される判決(本件甲判決)がなされたことから、本件甲判決をもって国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する「判決」に該当する旨主張する。しかしながら、相続税の課税は、各人ごとに別個独立して行われるものであるから、合一確定の必要はなく、本件甲判決の既判力は、本件甲訴訟の当事者である共同相続人Aと国との間においてのみ生じ、請求人には及ばず、また、請求人と国との間の本件乙訴訟については、本件乙判決が確定しており、原処分庁は本件甲判決の拘束力により請求人に対して本件甲判決と同内容を理由とする減額更正を行う義務を負うものではないから、本件甲判決は、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」には当たらない。(平24.11.27 大裁(諸)平24-40)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平240040ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成24年11月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続税について、①共同相続人Aが提訴した課税処分に係る訴訟(本件甲訴訟)において、原処分庁が相続財産であると認定した財産の一部(本件財産)が否認される判決(本件甲判決)がなされたことから、②請求人が、本件甲判決は国税通則法(通則法)第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する「判決」に該当するとして更正の請求(本件更正の請求)をした後、③請求人と共同相続人Aとの間で本件甲判決において前提とされた内容と同じ内容の裁判上の和解(本件和解)が成立したという事実関係の下、請求人が、本件和解は通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」と同一の効力を有するものに該当するから、本件更正の請求の理由に追加することにより、本件更正の請求が認められるべきである旨主張する。しかしながら、通則法第23条第2項の規定による更正の請求においては、納税者は、当初の更正請求書に記載していた理由とは別個の事由を当初の更正の請求に係る請求期間の経過後に更正の請求の理由として主張することは許されないと解すべきであり、また、このように解したとしても、納税者は、通則法に規定する後発的事由が発生する都度、別途更正の請求を行えばよいのであるから、納税者にとって何ら不利益となるものではないところ、確かに、本件和解は、同項第1号に規定する「判決」と同一の効力を有するものに該当すると認められるものの、本件和解は、本件更正の請求がされた時点においてはいまだ成立していなかったのであるから、本件和解の成立が本件更正の請求の理由に含まれていたとみる余地はない。したがって、本件更正の請求は認められないものである(なお、請求人がした本件和解の成立に係る書面の提出をもって、本件更正の請求とは別個に、本件和解の成立を理由とする通則法第23条第2項第1号の規定による更正の請求をしたものとみることもできない。)。(平24.11.27 大裁(諸)平24-40)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平240040ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成24年11月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、相続税について、請求人が提訴した課税訴訟(本件乙訴訟)においては、原処分庁が相続財産であると認定した財産の全てが認容される判決(本件乙判決)がなされた一方、共同相続人Aが提訴した課税処分に係る訴訟(本件甲訴訟)においては、原処分庁が相続財産であると認定した財産の一部(本件財産)が否認される判決(本件甲判決)がなされた後、請求人と共同相続人Aとの間で本件甲判決において前提とされた内容と同じ内容の裁判上の和解(本件和解)が成立したという事実関係の下、本件和解は、本件乙判決と異なる内容の事実を確認するものであり、国税通則法(通則法)第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する「判決」と同一の効力を有するものには当たらない旨主張する。しかしながら、通則法第23条第2項第1号の規定は、納税者において、申告時には予測し得なかった事態その他やむを得ない事由が後発的に生じたため「課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実」に変更を来し、税額の減額をすべきこととなった場合に、同条第1項の更正の請求期間である法定申告期限から1年を経過していることを理由に更正の請求を認めないとすると、帰責事由のない納税者に酷な結果となることから、例外的に更正の請求を認めて納税者の保護を拡充しようとしたものであると解されるところ、本件財産が相続財産に属するか否かについては、請求人と共同相続人Aとの間で争いがあり、本件和解に係る裁判の経過からしても、両者の間には、本件和解に至るまで争いがあったものと認められるから、本件和解を成立させたことにより初めて、その事実が「課税標準等又は税額等の計算の基礎」としたところと異なることが確定したというべきであり、加えて、請求人が本件和解を成立させたことにつき、やむを得ない事由があるということができることからすると、本件和解は、通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」と同一の効力を有するものに該当すると認められる。(平24.11.27 大裁(諸)平24-40)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平240034
- 裁決年月日
- 平成24年11月12日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人の祖父と請求人との間でなされたとする本件各土地の贈与(本件贈与)について、請求人の祖父の共同相続人ら(本件共同相続人ら)と請求人との間で、無効である旨の裁判上の和解(本件和解)が成立したことにつき、本件和解は、客観的、合理的根拠のないものであり、国税通則法(通則法)第23条《更正の請求》第2項第1号かっこ書に規定する和解に該当しない旨主張する。しかしながら、本件和解に係る訴訟(本件訴訟)における請求人及び本件共同相続人らの主張内容等に鑑みても、本件贈与が請求人のあずかり知らないところで請求人の承諾なくして行われた無効なものである旨の請求人の主張が根拠を欠くものであるとは直ちに認め難いことに加えて、本件訴訟の経過によれば、原告である請求人の本件贈与の無効の確認を求める請求に対し、被告である本件共同相続人らがこれを争うという状況の下において、受訴裁判所の主導により、本件贈与が無効である旨の請求人の主張を認めて本件各土地に係る遺産分割協議をやり直す方向での和解が勧試され、本件共同相続人らが当該方向での和解を行うことによる新たな課税問題の発生に対する懸念や請求人及びその両親に対する不信感から難色を示す中で、双方の訴訟代理人を交えた交渉と説得が重ねられ、本件訴訟の提起から約2年後に本件和解の成立に至ったものと認められることからすれば、本件和解は、実質において客観的、合理的根拠を欠くということはできないから、本件和解は、通則法第23条第2項第1号かっこ書に規定する和解に該当するというべきである。(平24.11.12 大裁(諸)平24-34)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平240010
- 裁決年月日
- 平成24年10月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、妻の父でもある請求人の養父から同族会社の株式の贈与を受け、その後、妻から離婚を求められ、また、養父から離縁を求められた訴訟(本件訴訟)において、離婚及び離縁する旨とともに当該贈与に係る契約(本件贈与契約)を解除する旨の各条項を定めた裁判上の和解(本件和解)に合意したが、本件和解は、離婚及び離縁という身分関係の解消と本件贈与契約の解消とが相互に一体となっているものであるから、国税通則法(平成23年法律第114号による改正前のもの)第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する「和解」に該当する旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「和解」とは、贈与の成否又は受贈財産の価額等、申告に係る税額の計算の基礎となった事実を争点とする訴訟等において、当該事実と異なる事実を確認し又は異なる事実を前提とする和解が成立した場合をいうところ、本件訴訟において審理されたのは、離婚事由あるいは離縁事由の存否等であり、本件贈与契約の成否や受贈財産である株式の権利関係ではなかったと認められる。したがって、本件和解は、申告に係る税額の計算の基礎となった事実を争点とする訴訟等において、当該事実と異なる事実を確認し又は異なる事実を前提として成立したものとはいえず、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「和解」には当たらない。(平24.10.30 名裁(諸)平24-10)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240012
- 裁決年月日
- 平成24年7月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、被相続人の遺産の全部について遺贈を受けたとの事実に基づき相続税の申告をした後、当該遺贈に係る各不動産について、当該被相続人の死亡による相続を原因とする登記を経由していた共同相続人を被告とする所有権移転登記手続請求訴訟(本件訴訟)において、原告である請求人が、当該共同相続人に対する請求の全部を放棄(本件放棄)したことにより、当該各不動産を取得することができないことが確定したのであるから、本件放棄は、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する「判決」に該当する旨主張する。しかしながら、請求人が本件更正の請求において国税通則法第23条第2項第1号に規定する「その申告、更正又は決定に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実」であるとした「(請求人が)被相続人の遺産の全部について遺贈を受けた事実」に係る法律関係については、本件訴訟における請求の趣旨において一切表明されておらず、本件放棄が記載された弁論準備手続調書にもその記載はないから、本件放棄によって「その申告、更正又は決定に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実」と異なることが確定したものとは認められず、また、本件放棄の既判力も及ばないから、本件放棄は、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」に該当しない。(平24. 7. 5 東裁(諸)平24-12)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平230015
- 裁決年月日
- 平成24年3月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、投資契約の相手方である法人の代表取締役を組織的詐欺により有罪とする刑事事件の判決が確定したので、当該法人から受領した金銭等について、修正申告の課税標準等又は税額等の計算の基礎としたところと異なることが確定したことになるから、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に該当する旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」とは、申告等に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実についての私法行為又は行政行為上の紛争を解決することを目的とする民事事件の判決を意味し、犯罪事実の存否範囲を確定するにすぎない刑事事件の判決はこれに含まれないものと解するのが相当であるから、当該判決は、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」に該当しない。(平24. 3.22 広裁(所)平23-15)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平210113
- 裁決年月日
- 平成22年5月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件判決は、単に取得した金員を返還するように命じたものであり、本件判決により、コンサルタント報酬及び手数料として請求人が取得した本件金員の返還義務が確定したのであるから、本件判決は、国税通則法第23条第2項第1号に規定する判決に該当する旨主張する。しかしながら、当該規定にいう「判決」とは、申告等の前提とした事実関係に争いがあり、その後、判決により申告等があった当時の事実関係と異なる事実関係が明らかにされた場合の判決をいうところ、本件判決は、請求人による本件金員の取得事実が存在し、かつ、その取得原因行為の効力が遡及的に失われていないことを前提に、重加算税納付による損害及び弁護士費用のほかに本件金員と同額の損害が発生したとして、請求人に不法行為責任に基づく損害賠償債務の発生を認め、その支払を命じたものであるから、申告があった当時の事実関係と異なる事実関係を明らかにするものではない。したがって、本件判決は、国税通則法第23条第2項第1号に規定する判決に該当しない。(平22. 5.20 関裁(所・諸)平21-113)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平210032
- 裁決年月日
- 平成22年3月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、土地開発公社との本件土地売買契約に関し、代理人を介して取引したところ、請求人に支払われなかった本件差額について、土地開発公社を被告として本件差額の支払を求めて売買代金請求訴訟を提起し、その確定判決において、代理人が本件差額を横領したことを前提とした判断をしていることから、本件確定判決により横領による本件差額損失が確定し、その金員は雑損控除の対象になるとして、本件確定判決は国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する「判決」に当たり、更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」は、申告等に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実の存否、効力等が直接、審判の対象とされた訴訟において、当該事実と異なることを確定した判決であることが必要であると解されるところ、本件確定判決では、代理人の代理権濫用(横領行為)の意図を土地開発公社が知り又は知ることができたか否かが争点として判断され、訴えは棄却されており、土地開発公社が本件差額を請求人に支払う義務のないことを確定したものであって、直ちに本件差額の横領による請求人の損失があったことを確定したとはいえない。したがって、本件確定判決は、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」に当たらず、本件更正の請求は認められない。(平22. 3. 9 名裁(所)平21-32)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平210077
- 裁決年月日
- 平成22年2月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、本件最高裁決定により不動産鑑定評価による真実なる土地の評価額が確定するとともに、相続時不明であった借地権の存在が後発的に明確にされたのであるから、本件最高裁決定は国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」に該当する旨主張する。確かに、本件控訴審判決には、本件賃貸借契約と本件6土地に設定されている担保権との負担を考慮して、本件6土地等の平米単価を4万円で試算した金額から4割を減じて評価する旨の記載があるところ、これらの負担のない本件6土地を取得したとする、請求人らが本件申告の前提とした事実と異なることが認められる。しかしながら、共有物分割訴訟は、共有状態の解消のため、裁判所の適切な裁量権の行使により、共有者間の公平を保ちつつ、当該共有物の性質や共有状態の実状にあった妥当な分割を命ずるものである。そして、本件控訴審判決において、本件各土地の評価額や借地権の存在を認める判断がなされていたとしても、共有物分割訴訟の判決は分割方法について主文に示された判断にしか既判力が及ばず、また、上記のとおり、共有物分割訴訟の性格からすれば、本件共有土地の真実なる評価額を確定させ、又は、借地権の存在を確定させるものということはできない。したがって、本件最高裁決定は、申告等に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実についての私法行為又は行政行為上の紛争を解決することを目的とする民事事件の判決に当たるということはできず、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」に基づいた更正の請求ができると解することはできないから、請求人らの主張は採用できない。(平22. 2.22 関裁(諸)平21-77)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平210078
- 裁決年月日
- 平成22年2月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、本件最高裁決定により相続時不明であった借地権の存在が後発的に明確にされたのであるから、本件最高裁決定は国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」に該当する旨主張する。確かに、本件控訴審判決には、本件賃貸借契約と本件6土地に設定されている担保権との負担を考慮して、本件6土地等の平米単価を4万円で試算した金額から4割を減じて評価する旨の記載があるところ、これらの負担のない本件6土地を取得したとする、請求人らが本件申告の前提とした事実と異なることが認められる。しかしながら、共有物分割訴訟は、共有状態の解消のため、裁判所の適切な裁量権の行使により、共有者間の公平を保ちつつ、当該共有物の性質や共有状態の実状にあった妥当な分割を命ずるものである。そして、本件控訴審判決において、本件各土地の評価額や借地権の存在を認める判断がなされていたとしても、共有物分割訴訟の判決は分割方法について主文に示された判断にしか既判力が及ばず、また、上記のとおり、共有物分割訴訟の性格からすれば、本件共有土地の真実なる評価額を確定させ、又は、借地権の存在を確定させるものということはできない。したがって、本件最高裁決定は、申告等に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実についての私法行為又は行政行為上の紛争を解決することを目的とする民事事件の判決に当たるということはできず、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」に基づいた更正の請求ができると解することはできないから、請求人らの主張は採用できない。(平22. 2.22 関裁(諸)平21-78)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210060
- 裁決年月日
- 平成21年11月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.78・1ページ
要旨
○ 請求人らは、①本件和解調書には、利害関係人に対する本件死因贈与を無効とする旨の一条項があるものの、実質的には、本件不動産の持分2分の1が、相続人たる請求人らではなく、利害関係人に帰属することを認めたものと解釈すべきである、②仮に本件和解条項の文言のとおり、本件死因贈与が無効であるとしても、本件和解により請求人らが利害関係人に支払うこととなった解決金は、被相続人が負担すべき債務として相続開始日において存在したものというべきであると主張し、本件和解により、申告に係る課税標準又は税額の計算の基礎となった事実が当該計算の基礎としたところと異なることが確定したと主張する。しかしながら、本件和解条項は、本件死因贈与が無効であること及び本件不動産が請求人らに帰属することを確認したものであることが明確であるところ、これは、請求人らが申告の基礎とした事実と同一であり、本件和解条項を、本件不動産の持分2分の1が利害関係人に帰属することを認めたものと解釈する余地はない。また、本件解決金は、請求人らが、利害関係人に対し、同人が被相続人の療養看護をしてきたことを認めて支払うことに合意したものであって、被相続人が、相続開始時に利害関係人に支払うべきであったものとは認められない。したがって、本件和解により、申告に係る課税標準又は税額の計算の基礎となった事実が当該計算の基礎としたところと異なることが確定したとの請求人らの主張には理由がなく、更正をすべき理由がないとした本件各通知処分は適法である。(平21.11.16 東裁(諸)平21-60)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210061
- 裁決年月日
- 平成21年11月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①本件一審判決では、本件死因贈与は有効であり、本件不動産は相続人たる請求人らではなく、利害関係人に帰属すると判断されて敗訴し、本件控訴審でも裁判官から控訴人敗訴の判決予定である旨が告げられたため、別件動産引渡請求訴訟と併せて和解に応じたものであり、本件死因贈与を無効とすると和解が成立しないため、便宜上本件死因贈与を有効としたものである、②(予備的に)本件和解により支払うこととなった解決金は、相続人ではなく、被相続人が負担すべき債務であり、相続開始日において存在しており、かつ確実であったから、本件不動産の売却代金の2分の1は、被相続人の債務として、既に申告・納付した相続税の課税価格から控除されるべきであると主張し、本件和解により、申告に係る課税標準又は税額の計算の基礎となった事実が当該計算の基礎としたところと異なることが確定したと主張する。しかしながら、本件和解条項は、本件死因贈与が無効であること及び本件不動産が請求人らに帰属することを確認したものであることが明確であり、それ以外の解釈をする余地はないところ、これは、請求人が申告の基礎とした事実と同一である。また、本件解決金は、請求人を含む相続人らが、利害関係人に対し、同人が被相続人の療養看護をしてきたことを認めて支払うことに合意したものであって、被相続人が、相続開始時に利害関係人に支払うべきであったものとは認められない。したがって、本件和解により、申告に係る課税標準又は税額の計算の基礎となった事実が当該計算の基礎としたところと異なることが確定したとの請求人の主張には理由がなく、更正をすべき理由がないとした本件各通知処分は適法である。(平21.11.16 東裁(諸)平21-61)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平200001ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成20年8月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.76・15ページ
要旨
○ 請求人は、本件出資口の売買契約が錯誤無効であることを確認した地裁判決は国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」に当たるから、同号に基づいて行なった贈与税の更正の請求を認めるべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、本件出資口の売買契約の錯誤無効を理由に贈与税の決定処分の取消を求めた争訟手続を既に行なっており、また、外形的にも錯誤無効の主張に沿うように本件出資口を売主に戻すなどの原状回復を行なっていることからすると、請求人ら売買の当事者間では平成13年当時において既に本件出資口の売買契約が無効であるという事実関係は形成されていたと認められ、上記地裁判決によって初めて本件売買契約が無効と確認され更正の請求の要件を満たすこととなったわけではないから、同判決があったことが国税通則法第23条第2項第1号に規定する「課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実に関する訴えについての判決により、その事実が当該計算の基礎としたところと異なることが確定したとき」に該当するとは認められず、更正をすべき理由がないとした通知処分は適法である。(平20. 8. 4 高裁(諸)平20-1)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190211
- 裁決年月日
- 平成20年6月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、他の共同相続人が相続税法第32条の規定により行った更正の請求は同条所定の期限を徒過してなされた不適法なものである旨がその理由中で示された別の共同相続人に係る相続税法第35条第3項の更正処分を取り消す判決は、国税通則法第23条第2項第1号に規定する後発的事由に該当する「判決」であるから、請求人の行った更正の請求は適法である旨主張し、同更正の請求に理由がない旨の通知処分の取消しを求めている。しかしながら、相続税における「課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実」は、各相続人が財産を取得した事実であるところ、上記判決は、一部の相続財産の分割が確定した時期を認定した上で、他の相続人がした更正の請求が期限を徒過してされた不適法なものと判断したものであって、各相続人が財産を取得した事実について判断したものではなく、本件判決があったことによって各相続人が取得した財産に異動は生じていない。したがって、本件更正の請求は国税通則法第23条第2項第1号の規定には該当しないから、更正すべき理由がないとした本件通知処分は適法である。(平20. 6.23 東裁(諸)平19-211)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平190027
- 裁決年月日
- 平成20年6月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人と当該土地の共有者との間の譲渡代金の受領に関する争いについての判決により収入金額が減少したため、実際に受領した譲渡代金によって譲渡所得の金額を計算すべきであるとして、国税通則法第23条第2項の規定により更正の請求をすることができる旨主張する。しかしながら、本件判決は、本件譲渡代金の分配を審判の対象とし、本件譲渡物件に係る請求人の持分が64分の59であることを認めた上で、請求人から共有者への譲渡代金の返還請求について、本件譲渡代金から共有者が売買契約に係る諸費用等として支出したことについては請求人の合意があったとしてこの分の請求を認めず、共有者が受領した譲渡代金の一部を請求人に支払うよう命じたものであって、請求人の譲渡所得の申告等に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実に変更を生じるものではなく、本件判決は、請求人の申告等に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実が異なることを確定したものではないから、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」には当たらないので、同項の規定による更正の請求をすることはできない。請求人は、本件判決が本件持分に相当する額の受領を認めなかったことは、予想し得なかった事態その他やむを得ない事由が後発的に生じ、これにより課税標準等又は税額等の計算の基礎に変更を生じ税額の減額をすべき場合に該当する旨主張するが、本件判決は、上記のとおり、本件譲渡物件の売主である請求人と共有者との間における本件譲渡代金の分配について判断したものであり、請求人の主張する「課税標準等又は税額等の計算の基礎に変更を生じ税額の減額をすべき場合」には該当せず、また、譲渡所得の計算上収入金額とすべき金額は、その年において収入すべき金額、すなわち当該収入の原因となる権利が確定した金額であるから、当該金額の全額を請求人が現実に受領したか否かに影響されるものではないので、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平20. 6. 6 福裁(所)平19-27)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平190018
- 裁決年月日
- 平成20年4月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 No.75・1ページ
要旨
○ 請求人が、平成10年に死亡した実母の遺産等につき、他の相続人との間で争われた訴訟(以下「本件訴訟」という。)に係る判決(以下「本件判決」という。)において、実母に係る相続税の申告書に記載した財産の一部には昭和52年に死亡した実父の相続財産が含まれていること及び実母と他の相続人との間で作成した死因贈与契約公正証書が有効であることが確認されたことから、本件判決は、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」に該当するとして行った更正の請求に対し、原処分庁は、本件判決は、①当事者間の争いがなかったものと認められること、②申告時には予測し得なかった後発的事由はないこと、③権利関係の帰属を明確にするものではないこと等から、同号に規定する「判決」には該当しないとして、更正の請求は認められない旨主張する。しかしながら、これらの点については、①本件訴訟において、請求人は実母名義資産は実父の遺産であると主張し、他の相続人は当該実母名義資産はすべて実母の遺産であると主張しているところ、それぞれの主張には合理的理由があり、馴れ合いによる判決ではないことが明らかであるので、その実質において、客観的、合理的根拠を欠くような判決ではないと認められ、また、請求人は、死因贈与契約公正証書は無効で実母の遺産は未分割であるとして申告したのに対し、他の相続人は当該公正証書は有効であるとしてその内容に沿って申告し、本件訴訟においても当該公正証書の有効性について両者は全く対立していることから、当該公正証書の有効性について争いがあったことは明らかである、②請求人は、当該実母名義資産には実父の遺産が含まれている可能性があると考える余地はあったものの、具体的にその確証を有していたとは認められず、また、死因贈与契約公正証書については、その存在について、申告書提出前に他の相続人から聞かされていたものの、当該公正証書が裁判所に提出されたのはその後であることなどからすると、申告時には予測し得なかった後発的事由が生じたものと認めるのが相当である、③本件判決により、実母名義資産は実父の遺産であることが確認され、さらに実母の遺産としての預金債権の帰属についても併せて判示されているのであるから、本件判決は、実母の遺産の範囲を確認するための権利関係の帰属に関する判決であり、また、本決判決において死因贈与契約は有効であると判示したことにより、預金債権以外の遺産についても当該契約の有効性が認められたのであるから、実母の遺産は本件判決で具体的な帰属が判示された預金債権以外の遺産もすべて他の相続人に死因贈与されたこととなり、実母の遺産は未分割の状態ではなかったことになるから、本件判決は実母の遺産に関する権利の帰属に係る判決であると認められる。したがって、本件判決は、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」に該当し、請求人の更正の請求は適法なものである。(平20. 4.25 高裁(諸)平19-18)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平190019
- 裁決年月日
- 平成20年4月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人が、平成10年に死亡した実母の遺産等につき、他の相続人との間で争われた訴訟(以下「本件訴訟」という。)に係る判決(以下「本件判決」という。)において、実母に係る相続税の申告書に記載した財産の一部には昭和52年に死亡した実父の相続財産が含まれていること及び実母と他の相続人との間で作成した死因贈与契約公正証書が有効であることが確認されたことから、本件判決は、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」に該当するとして行った更正の請求に対し、原処分庁は、本件判決は、①当事者間の争いがなかったものと認められること、②申告時には予測し得なかった後発的事由はないこと、③権利関係の帰属を明確にするものではないこと等から、同号に規定する「判決」には該当しないとして、更正の請求は認められない旨主張する。しかしながら、これらの点については、①本件訴訟における請求人と他の相続人の主張には合理的理由があり、馴れ合いによる判決ではないことが明らかであるので、その実質において、客観的、合理的根拠を欠くような判決ではないと認められ、また、請求人は、死因贈与契約公正証書は無効で実母の遺産は未分割であるとして申告したのに対し、他の相続人は当該公正証書は有効であるとしてその内容に沿って申告し、本件訴訟においても当該公正証書の有効性について両者は全く対立していることから、当該公正証書の有効性について争いがあったことは明らかである、②請求人は、当該実母名義資産には実父の遺産が含まれている可能性があると考える余地はあったものの、具体的にその確証を有していたとは認められず、また、死因贈与契約公正証書については、その存在について、申告書提出前に他の相続人から聞かされていたものの、当該公正証書が裁判所に提出されたのはその後であることなどからすると、申告時には予測し得なかった後発的事由が生じたものと認めるのが相当である、③本件判決により、実母名義資産は実父の遺産であることが確認され、さらに実母の遺産としての預金債権の帰属についても併せて判示されているのであるから、本件判決は、実母の遺産の範囲を確認するための権利関係の帰属に関する判決であり、また、本決判決において死因贈与契約は有効であると判示したことにより、預金債権以外の遺産についても当該契約の有効性が認められたのであるから、実母の遺産は本件判決で具体的な帰属が判示された預金債権以外の遺産もすべて他の相続人に死因贈与されたこととなり、実母の遺産は未分割の状態ではなかったことになるから、本件判決は実母の遺産に関する権利の帰属に係る判決であると認められる。したがって、本件判決は、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」に該当し、請求人の更正の請求は適法なものである。(平20. 4.25 高裁(諸)平19-19)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平190020
- 裁決年月日
- 平成20年4月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人が、平成10年に死亡した実母の遺産等につき、他の相続人との間で争われた訴訟(以下「本件訴訟」という。)に係る判決(以下「本件判決」という。)において、実母に係る相続税の申告書に記載した財産の一部には昭和52年に死亡した実父の相続財産が含まれていることが確認されたことから、本件判決は、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」に該当するとして行った更正の請求に対し、原処分庁は、本件判決は、①当事者間の争いがなかったものと認められること、②申告時には予測し得なかった後発的事由はないこと、③権利関係の帰属を明確にするものではないこと等から、同号に規定する「判決」には該当しないとして、更正の請求は認められない旨主張する。しかしながら、これらの点については、①本件訴訟において、請求人は実母名義資産はすべて実母の遺産であると主張し、他の相続人は当該実母名義資産は実父の遺産であると主張しているところ、それぞれの主張には合理的理由があり、馴れ合いによる判決ではないことが明らかであるので、その実質において、客観的、合理的根拠を欠くような判決ではないと認められる、②請求人には、当該実母名義資産には実父の遺産が含まれている可能性があると考える余地がなかったとはいえないものの、具体的にその確証までを有していたとは認められず、申告時には予測し得なかった事由が後発的に生じたと認めるのが相当である、③本件判決により、実母名義資産は実父の遺産であることが確認され、さらに実母の遺産としての預金債権の帰属についても併せて判示されているのであるから、本件判決は、実母の遺産の範囲を確認するための権利関係の帰属に関する判決であると認められる。したがって、本件判決は、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」に該当し、請求人の更正の請求は適法なものである。(平20. 4.25 高裁(諸)平19-20)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平190015
- 裁決年月日
- 平成19年11月1日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №74・1ページ
要旨
○ 国税通則法第23条第2項第1号に規定する「事実」とは、課税標準等又は税額等の計算に影響を与える事実を広く含むと解すべきであり、事実が「異なる」とは、事後的な実体法上の権利関係の変動に限らず、納税者が納税申告の際に基礎とした事実と判決で認定された事実との比較において、相異があれば足りると解すべきである。 本件において請求人らは、相続開始時において使用貸借により貸し付けているとして自用地の価額で評価したところ、判決により既に所有権の取得時効の期間が満了していることが確定したことは、申告の基礎とした事実と判決で確定した事実とに相異があり、その確定した事実は、土地の価額に影響を及ぼすべき事情として、相続税の課税標準、ひいては税額の計算に影響を与えることから、国税通則法第23条に該当する。 なお、請求人は、判決によって、相続開始時には既に本件土地の取得時効は完成していたという事実が確定したから、民法第144条に規定する遡及効により、本件土地は被相続人の遺産ではなくなった旨主張するが、民法第162条及び第145条の規定からすると、時効による権利の取得時期と喪失の時期は同一とするのが合理的であり、相続による遺産の取得という経済実態に対する課税場面では、民法第144条の規定は適用されず、所有権の時効取得の効果は遡及しないため、この点に係る請求人の主張は採用できない。(平19.11. 1 大裁(諸)平19-15)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180160
- 裁決年月日
- 平成19年1月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、被相続人の相続財産として申告した土地の所有権が被相続人の母親に帰属するとの最高裁判所の判決を受け、その後、被相続人の母親の遺産分割調停が成立したことにより請求人らの取得財産が確定したとして、当該調停が国税通則法第23条第2項第1項に規定する「判決」に該当する旨主張する。 しかしながら、国税通則法第23条第2項第1項に規定する「判決」があることを理由とする更正の請求をする期限は、「判決」の翌日を起算日として2月以内とされており、上記判決の確定又は調停の成立日を起算日としたところ、いずれについてもその更正の請求期限を徒過しているから、原処分庁がした更正をすべき理由がない旨の通知処分は適法である。(平19. 1.26 東裁(諸)平18-160)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平180043
- 裁決年月日
- 平成19年1月23日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №73・16ページ
要旨
○ 国税通則法第23条第2項第1号の「判決」に基づいた更正の請求が認められるためには、判決を得るための訴訟が申告等に係る課税標準又は税額等の基礎となった事実の存否、効力等を直接審判の対象とし、判決により課税標準等の基礎となった事実と異なることが確定されるとともに、申告時において、納税者が課税標準等の基礎となった事実と異なることを知らなかったことが必要であると解される。そして、審判所が認定した事実等によれば、被相続人の相続財産のうち、被相続人のV社に対する未収金には、被相続人等とV社との間の本件土地の売買代金債権(以下「本件売買代金債権」という。)が含まれていると認められる。また、請求人がした訴訟は、本件売買代金債権のうち、請求人が被相続人から相続した金員の支払を求める旨の訴えであり、当該訴訟の判決(以下「本件判決」という。)において、被相続人とV社との間の本件土地の売買契約(以下「本件売買契約」という。)は、虚偽表示によって無効の判断がされたことが認められ、当該判決が確定したことにより、本件売買契約に基づくV社の被相続人等に対する売買代金債権は存在しなかったこととなる。そうすると、本件訴訟は、本件売買代金債権が存在するとする請求人の申告に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実について、その存否を直接審判の対象としており、本件判決により請求人の申告に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実と異なることが確定されたと認めるのが相当である。さらに、審判所が認定した事実によれば、請求人は、申告時において、本件売買代金債権が存在しなかったことを知っていたとは認められない。以上のことからすれば、本件判決は、国税通則法第23条第2項第1号に規定する判決に該当し、これに当たらないとしてされた本件通知処分は違法であるから、同処分は、その全部を取り消すべきである。(平19. 1.23 大裁(諸)平18-43)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平180028ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成18年11月21日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号(以下「本件規定」という。)は、申告時には予想し得なかった事態その他やむを得ない事由がその後において生じたことにより、さかのぼって税額の減額等をなすべきこととなった場合に、これを税務署側の一方的な更正の処分にゆだねることなく、納税者側からもその更正を請求し得ることとして、納税者の権利救済の途を拡充したものであり、こうした立法趣旨に照らせば、本件規定にいう「事実」とは、課税標準等又は税額等の計算に影響を与える事実を広く含むと解すべきであり、事実が「異なる」とは、事後的な実体法上の権利関係の変動に限られず、納税者が納税申告の際に基礎とした事実と和解で確定した事実との比較において、相違があれば足りると解すべきである。 これを本件についてみると、請求人が申告の際に基礎とした事実は、「被相続人から遺言により取得した各土地(以下「本件土地」という。)に係る平成7年分の不動産所得が請求人に帰属するという事実」であり、一方、和解により確定した事実は、「本件土地の賃借人が供託した金員(以下「本件供託金」という。)が他の2名の法定相続人(以下「本件相続人2名」という。)に各2分の1帰属するものであること」であるが、本件供託金は、本件賃貸借契約上の賃貸人たる地位を取得した請求人らによる地代請求訴訟を提起された賃借人が、債権者を確知することができないとして平成7年4月から平成17年3月までの本件土地の賃料として供託したものであることからすると、この確定事実は、平成7年4月以降の本件土地の賃料の債権者(帰属先)が本件相続人2名であることを前提にしたものであり、「本件賃料平成7年分が本件相続人2名に各2分の1帰属するという事実」を含んでいるというべきである。 したがって、請求人が本件申告の際に基礎とした事実と請求人がした和解(以下「本件和解」という。)で確定した事実とを比較して相違があるということができる。 なお、本件遺言公正証書が無効であることの確認を求める訴えは、「本件賃料平成7年分が請求人に帰属するという事実」に関する訴えであり、また、本件和解は、裁判上の和解であることから、判決と同一の効力を有する。 以上によれば、本件和解は、本件規定にいう「和解」に該当するというべきであり、本件更正の請求は、本件和解が成立した日から2か月以内にされていることから、本件規定所定の提出期限内にされた適法なものである。 したがって、本件通知処分は違法である。(平18.11.21 名裁(所)平18-28)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平180021
- 裁決年月日
- 平成18年10月5日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所得税の確定申告に係る還付金請求訴訟(以下「本件還付金請求訴訟」という。)の判決(以下「本件判決」という。)は「確定申告後に行われた更正処分に瑕疵があろうとも有効であり、したがって、還付請求権は消滅する。」と課税標準についても判示しているから、本件判決は、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に規定する判決に該当する旨主張する。 しかしながら、国税通則法第23条第2項第1号に規定する判決は、申告等に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実を訴えの対象とする民事訴訟の判決と解されるところ、本件還付金請求訴訟は請求人の所得税の確定申告に係る還付金の還付請求権の存否を訴えの対象としたものであり、本件判決は更正処分が無効であるとは認めることはできないとして、その公定力を理由に訴えを棄却したことが認められるから、本件判決は、請求人の所得税の確定申告に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実について判断したものでもないから、国税通則法第23条第2項第1号に規定する判決には該当しない。 したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平18.10. 5 名裁(所)平18-21)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平180009
- 裁決年月日
- 平成18年7月6日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №72・1ページ
要旨
○ 請求人らは、相続回復請求権は実質的にみて被相続人の遺産であるから、請求人らが本件和解の成立時に現に取得した相続回復請求権の範囲内で課税すべきであって、本件和解の結果、回復できなかった相続回復請求権に相当する額について、相続税の課税標準等に異動が生じたといえるから、更正の請求を認めるべき旨主張する。しかしながら、相続回復請求権の趣旨、請求人らの相続回復請求の訴えの内容からすれば、当該訴えは、相続人であった者(以下「僣称相続人」という。)が占有・管理している被相続人の遺産全部を請求人らに返還するよう求めたもので、遺産の帰属が争われているものではないこと、請求人らと僣称相続人との間の本件和解は、僣称相続人の資力等にかんがみ、相続回復請求権に基づいた和解金を超える請求権を和解期日以降放棄する旨のものであり、請求人らが相続開始時点に取得した相続財産を増減させるものでなく、単に相続回復請求権の一部を和解期日以降放棄したに過ぎない。そうすると、本件和解は、新たな権利関係等を創設する趣旨で行われたものと解するほかないから、これにより、請求人らが原処分庁に提出した相続税の申告書に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実関係にさかのぼって異動を来すものではないと認めるのが相当である。したがって、本件和解は、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「和解」には該当しないというべきである。(平18. 7. 6 大裁(諸)平18-9)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平170064
- 裁決年月日
- 平成18年6月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、訴訟上の和解(本件和解)により、P地裁判決で認められた請求人らの相続財産(Aの遺産の4分の3の持分権を含む)については、Aの遺産に係る請求人らの遺産取得額を変更されたのであるから、本件和解は国税通則法第23条第2項第1号に規定する「和解」に該当する旨主張する。 しかしながら、本件和解に係る訴訟は、まさにP地裁判決で確定された事実関係を請求原因として主張するものである。また、請求人らの主張する和解条項は、その記載から、Aの相続人であるBの死亡によりBを相続した請求人らとその相手方ら(Aの相続人ら)との間で、Aの遺産に係る請求人らの遺産取得額を事後的に変更したいわゆる形成条項である。そして、本件和解は、請求人らと相手方らとの間の一連の係争を踏まえ、A及びBの遺産相続に関する長年の争訟による精神的苦痛、物質的消耗を終焉させるために、相手方が、請求人らに対し、解決金を支払うことのほか、請求人らがする本件和解に基づく更正の請求が認められず、相続税額の還付を受けられなかった場合に、同還付金相当額を相手方が請求人らに支払うことなどが和解の内容になっている。 以上によれば、請求人らと相手方らは、将来に向かって新たな権利関係等を創設する趣旨で和解をしたのであり、本件和解により課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実関係にさかのぼって異動をきたすものではない。 したがって、本件和解は国税通則法第23条第2項第1号の「和解」には当たらない。(平18. 6. 6 大裁(諸)平17-64)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平170035
- 裁決年月日
- 平成18年1月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、遺留分減殺請求に関する紛争の解決を含む調停により、遺言等で取得した不動産の譲渡に係る所得金額の基礎となった請求人の持分が異なることになったことを理由とした更正の請求を認めるべきである旨主張する。しかしながら、譲渡所得に対する課税は、その資産の譲渡時の権利関係に基づいて行うことと解されているところ、上記調停によれば、請求人は、他の共同相続人からの遺留分減殺請求に対して価額弁償をし、遺留分の減殺請求がされたことにより失効した遺贈等の効果が相続開始時までさかのぼって復活し、遺贈等の目的物が被相続人から請求人に直接移転したと解されることから、上記調停は、当該不動産の譲渡時における権利関係に異動を来す内容でなく、課税標準等が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと等によって税額が過大になった場合に該当しないから更正の請求は認められない。(平18.1.16大裁(所)平17-35)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平170087
- 裁決年月日
- 平成17年12月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人の父(以下「被相続人」という。)は、土地を賃借しており、同人の死亡による請求人の相続時には借地権(以下「本件借地権」という。)が相続財産となっていたが、同相続後に確定した判決(以下、「本件判決」という。)により、借地賃料が低額であることに基因し、借地権が消滅するとともに本件借地権に係る適正賃料と供託賃料との差額賃料及び本件借地上の建物の収去費用を負担することとなった。そこで、請求人は、本件借地権を被相続人に係る相続税の課税財産から除くべきである旨主張する。しかしながら、本件判決は、被相続人が死亡した後の本件借地権に係る賃貸借契約の解除を理由として、本件借地上に存する建物の収去及び本件借地権の目的となっている土地の明渡しを認めたものであって、被相続人が死亡した時に本件借地権が存在していたことを前提とするものである。よって、本件判決は、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「その申告に係る課税標準又は税額の計算の基礎となった事実に関する訴えについての判決」に該当せず、請求人の主張には理由がない。(平17.12.21東裁(諸)平17-87)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平170025
- 裁決年月日
- 平成17年10月26日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、前事業年度の更正処分等の取消訴訟は、社員総会の決議があったのが前事業年度か本件事業年度かが争われ、本件高裁判決はそれが本件事業年度中であると判示したものであるから、同判決によって、前事業年度の更正処分についても、本件事業年度の更正処分等についても「その事実が当該計算の基礎としたところと異なることが確定」した旨主張する。しかしながら、本件高裁判決は、前事業年度の更正処分等の取消しを求めた訴えに対し、本件退職金は前事業年度中に確定し、又は支給されていないとの理由により、請求人の請求を棄却した第一審判決を維持し、請求人の控訴を棄却したもので、前事業年度の更正処分及び本件事業年度の更正処分の課税標準等の額又は税額等の計算の基礎となったいずれの事実も変更するものではないことから、本件高裁判決により、「その事実が当該計算の基礎としたところと異なることが確定」していないというべきである。(平17.10.26関裁(法)平17-25)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平170040
- 裁決年月日
- 平成17年9月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件調停により、本件土地の売買契約は無効で、売買代金を全く受領していないことが確定したので、本件調停は国税通則法第23条第2項第1号に規定する判決に該当するから、本件更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、本件調停において、本件土地の売買契約を無効とはしたが、本件土地の所有権の返還を請求せず、実質的に所有権の移転を認めていること、また、売買代金が支払われた事実を確認する一方、当該売買代金の返還を求めていないことからすると、本件土地が譲渡されたことに変りはなく、譲渡所得の金額の計算の基礎となった本件土地の譲渡の事実がなくなったものと判断することはできない。したがって、本件調停は、課税標準等又は税額等の計算の基礎となった従前の事実関係にさかのぼって変動が生じたものではないから、本件更正の請求は、国税通則法第23条第2項第1号の規定に該当しない。(平17.9.14東裁(所)平17-40)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平160064
- 裁決年月日
- 平成17年3月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、死亡した父の相続に係る相続財産の一部が請求人の固有の財産であるとして成立した遺産分割調停(以下「本件調停」という。)は、確定判決と同一の効力を有するものであることから、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」に該当すると主張する。しかしながら、客観的事実と明らかに異なる内容の事実を確認するような調停がされた場合にまで国税通則法第23条第2項第1号の規定を適用すれば、かえって、不当な租税回避を認める結果を招き、相当ではないと認められるから、そのような調停はその調停として有する効力にかかわらず国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」には当たらないと解するのが相当である。本件調停は、その実質において客観的・合理的根拠を欠くものであるから、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」に当たらないと判断するのが相当である。(平17.3.23大裁(諸)平16-64)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平160097
- 裁決年月日
- 平成16年11月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、支出した交際費等相当額の金員が後の調停に基づき返還されたので、支出した本件事業年度の交際費等の損金不算入額から、当該金員相当額を減額すべきであるとした本件更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、①調停の成立に伴い授受される金員等に係る損益は、当該調停が成立した日を含む事業年度の損益に計上すべきものであるから、本件事業年度の所得金額に影響しないこと及び、②交際費課税は、接待等の行為を行ったという具体的な事実について課税するものであると解されるから、後に支出した交際費等相当額の金員が返還されたからといって、本件事業年度の交際費等の損金不算入額に影響しないと認められることから、国税通則法第23条第2項に規定する要件に該当しないとした本件通知処分は適法である。(平16.11.18東裁(法)平16-97)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平160086
- 裁決年月日
- 平成16年11月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №68・15ページ
要旨
○ 請求人らは、本件執行不能調書により保証債務の履行に係る求償権の行使不能が確定したのであるから、当該執行不能調書は国税通則法第23条第2項第1号の判決に当たるので、本件更正の請求は適法である旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第2項第1号の判決とは、申告等に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実を訴えの対象とする民事訴訟の判決と解され、また、判決と同一の効力を有する和解その他の行為の和解とは、民事訴訟法第89条による裁判上の和解又は同法第275条第1項による起訴前の和解、その他の行為とは、調書に記載することで判決と同一の効力を有するものを意味し、例えば同法第266条に規定する請求の放棄又は認諾等と解されるところ、本件執行不能調書は、民事執行規則第13条第1項第7号及び執行官規則第17条に基づき作成されたものであるから、判決又は判決と同一の効力を有する和解その他の行為には当たらない。(平16.11.10東裁(諸)平16-86)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平160004
- 裁決年月日
- 平成16年10月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №68・1ページ
要旨
○ 請求人らは、国税通則法第23条第2項第1号にいう「判決」をもって、いわゆる「主文」を指すものと限定的に解釈すべき必然性はなく、理由中において本件土地譲渡が無効であることを確認した本件判決も同号にいう判決に該当する旨主張する。しかしながら、同号にいう判決とは、当事者間に権利関係の争いがあり、その後、判決により申告等があった当時の権利関係と異なる事実関係が生じた場合の判決をいうと解するのが相当である。これを本件についてみると、土地譲渡の有効性については、既に当事者間で和解の成立により解決が図られており、また、本件判決の理由中において、土地譲渡の無効が確認されたとしても、そのことは、土地譲渡の当事者間の法律関係に何ら影響を及ぼし得ない以上、本件判決が同号にいう「判決」に当たるということはできない。(平16.10.29金裁(所)平16-4)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平160007
- 裁決年月日
- 平成16年10月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の取引先会社の従業員が同会社から請求人に対して支払うべき仕入代金の一部を着服横領した事実を認定した刑事事件の判決が、国税通則法第23条第2項第1号に規定する判決に該当する旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第2項第1号に規定する判決とは、申告等に係る課税標準等及び税額等の計算の基礎となった事実についての私法行為又は行政行為上の紛争を解決することを目的とする民事事件の判決を意味し、犯罪事実の存否範囲を確定するにすぎない刑事事件の判決は含まれないものと解するのが相当である。したがって、請求人の主張を採用することはできない。(平16.10.8広裁(所)平16-7)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平150100
- 裁決年月日
- 平成16年6月30日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件判決によって、本件債権は消滅時効が完成したことが確定し、民法第144条により時効の効果は遡及するので、相続開始日において本件債権については既に存在しないという更正処分時の計算の基礎としたところと異なる事実が確定したこととなることから、国税通則法第23条第2項第1号の更正の請求を認めるべき旨主張するが、民法第144条の趣旨は、時効による権利の得喪から生じる問題について、永続する事実状態を尊重しつつ、一挙かつ簡明に処理するため、時効の私法上の効力について起算日まで遡及させるところにあり、経済実態的な事実関係までも遡及的に覆すものではないと解されることから、相続による遺産の取得という経済実態に対する課税場面である本件に民法第144条は適用されず、課税上、債権の消滅時効の効果は遡及しないというべきであるから、この点に関する請求人の主張は採用できない。しかしながら、本件訴訟において現に時効が援用され、本件判決によって相続開始日において既に本件債権の消滅時効が完成し、本件債権が消滅していたという事実が認定されたことは、本件更正処分の基礎とした事実と本件判決で確定した事実とに相違があるといえ、その確定した事実は、相続開始日において本件債権には時効の援用以外の消滅時効の要件が満たされており、請求人の意思如何にかかわらず、相手方の時効の援用があれば確定的に本件債権は消滅させられる状態にあったことから、これは事実上の制約として、債権の価値に影響を与えるものといえる。したがって、本件債権の回収が可能であったとする更正処分時の基礎とされた事実と異なる事実が判決により確定し、本件債権は回収不能であったと認められることから、本件債権に係る部分につき更正の請求は認められるべきである。(平16.6.30名裁(諸)平15-100)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平150021
- 裁決年月日
- 平成16年4月23日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、被相続人の債権者から提訴された貸金返還請求事件について、相続人らに本件債務の支払義務がある旨の和解が成立したことから、国税通則法第23条第2項第1号に該当するとして更正の請求書を提出した。これに対して、原処分庁は、請求人らは、本件相続税の申告書の提出前には本件債務の存在を認識し、本件債務を控除すべき債務に含めて当該申告書を提出することは十分に可能であったのであるから、本件和解は国税通則法第23条第2項第1号の「和解」には該当しないとして、更正をすべき理由がない旨の通知処分をした。しかしながら、認定事実からすると、請求人らが本件債務の存在を認識したのは本件相続税の申告書を提出した後であると認められ、本件債務は、本件和解の成立によって相続税法第14条第1項の「確実と認められるもの」に該当することになったと認められる。したがって、本件更正の請求は、国税通則法第23条第2項第1号に基づいた適法なものと解するのが相当であり、本件更正をすべき理由がない旨の通知処分はその全部を取り消すのが相当である。(平16.4.23札裁(諸)平15-21)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150271
- 裁決年月日
- 平成16年4月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、ストック・オプションの行使に係る経済的利益を一時所得とした判決があり、その判決が確定しておらず、今後当該判決に基づき一時所得として課税される可能性がある以上、単に期限徒過を理由として、これを認めないとした本件通知処分は不当である旨主張する。しかしながら、本件更正の請求は明らかに国税通則法第23条第1項に基づく更正の請求期限を徒過した不適法なものであることから、請求人の主張には理由がない。(平16.4.22東裁(所)平15-271)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平150056
- 裁決年月日
- 平成16年3月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、第一判決と第二判決の訴訟内容は、実質的に一体のものであるから、第二判決から2月以内に提出した本件更正の請求は、認められるべきである旨主張する。しかしながら、両判決は、明らかに別個の判決であること、第二判決は、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実に関する訴えについての判決」には該当しないことから、請求人の主張は採用できない。(平16.3.15大裁(諸)平15-56)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平150026
- 裁決年月日
- 平成15年11月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 国税通則法第23条第2項第1号にいう「判決」とは、申告等に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実についての私法行為又は行政行為上の紛争を解決することを目的とする民事事件の判決を指し、刑事事件の判決はこれに含まれないと解されている。本件判決は犯罪事実の存否、範囲を確定する刑事事件の判決であることから、同法第23条第2項第1号に規定する「判決」に該当しない。(平15.11.12大裁(所)平15-26)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平150002
- 裁決年月日
- 平成15年9月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.66・9ページ
要旨
○ 請求人は、請求人が購入した株式の売主Aが所得税法第59条第1項第2号及び同法施行令第169条の規定を適用してなされた更正処分等に対して提訴した所得税更正処分等取消訴訟の判決が、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」に該当することから、更正をすべき理由がない旨の通知処分は違法であり、取り消すべきである旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第2項第1号の規定の趣旨は、申告等に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実関係について民事上紛争を生じ、判決や和解によってこれと異なる事実が明らかにされたため、申告等に係る課税標準等又は税額が過大になった場合において、更正の請求を認めようとするものであり、ここにいう判決とは、申告等に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実の得喪変更に関する訴訟に係る判決を意味するものと解される。これを本件についてみると、本件判決は、売主Aが提起した所得税更正処分等取消請求事件についてなされた判決であり、本件判決によって、請求人に対する更正処分等に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実そのものを左右するものではないから、同項の規定による更正の請求をすることはできない。したがって、本件更正の請求に対し、更正をすべき理由がないとした原処分は適法であり、請求人の主張には理由がない。(平15.9.5熊裁(法・諸)平15-2)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平150005
- 裁決年月日
- 平成15年7月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.66・19ページ
要旨
○ 社会福祉法人の理事であった請求人は、請求人を被告人とする刑事事件の判決が、請求人が社会福祉法人の施設建設工事費を水増し請求し、県等から補助金を不正に受給したことに対する詐欺等の疑いについての審理を訴因とするものであり、原処分庁が当該補助金の一部を請求人が受領したことについて、賞与と認定したことと繋がるものであるから、当然に国税通則法第23条第2項第1号に規定する判決に該当するので、更正の請求を認めるべきである旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第2項第1号にいう判決とは、申告等に係る課税標準等の計算の基礎となった事実についての私法行為又は行政行為上の紛争を解決することを目的とする民事事件の判決を意味し、犯罪事実の存否範囲を確定するに過ぎない刑事事件の判決はこれに含まれないと解するのが相当であるところ、当該判決は請求人を被告人とする刑事事件の判決であるから、国税通則法第23条第2項第1号に規定する判決には該当しないことは明らかである。したがって、原処分庁が行った更正をすべき理由がない旨の通知処分は適法である。(平15.7.18名裁(所)平15-5)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平150003ほか 5件
- 裁決年月日
- 平成15年7月9日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、平成2年に行った本件持分譲渡契約は有効であり、原告である甲がこれを無効であるとする法的根拠はないのに、請求人は甲の主張どおりの本件和解に至っているから、本件和解は所得税の還付を受けることを目的とした馴れ合い和解であると主張する。本件持分譲渡契約が有効であるか無効であるか、すなわち本件訴訟の判断は、裁判所の専決に属する問題であり当審判所の権限に属さないが、本件訴訟が提訴から和解に至るまで2年余にわたって継続していたこと及びこの間十数回に及ぶ口頭弁論等を重ねていることからみても、本件訴訟において甲が勝訴することも否定できず、また、請求人が和解に応ずることとした経過も自然である。したがって、本件和解は馴れ合いによる和解であるとの原処分庁の主張は採用できない。(平15.7.9沖裁(所)平15-3)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平150017
- 裁決年月日
- 平成15年7月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、債務者との間で成立した訴訟上の和解、すなわち、相続により取得した貸付金が相続開始時には既に弁済されていた旨の和解を基に、国税通則法第23条第2項第1号の規定に基づき、相続税を減額すべきである旨主張する。しかしながら、上記和解の基となった領収証の表記事項は真実を表したものではなく、被相続人が生前に債務者から貸付金の返済を受けた事実は認められない。したがって、上記和解の内容は客観的事実と明らかに異なるもので、その和解の内容は将来に向かって効力を生じるものに過ぎず、過去の事実関係に何らの影響を及ぼすものとは認められないから、請求人の主張は採用できない。(平15.7.5広裁(諸)平15-17)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平140104
- 裁決年月日
- 平成15年5月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国税通則法第23条第2項第1号の「判決」に、民事事件の判決又は刑事事件の判決の区別はありえず、本件不起訴処分は国税通則法第23条第2項第1号のかっこ書に規定する「判決と同一の効力を有する和解その他の行為」に該当することから、本件更正の請求は、同規定に基づく更正の請求をなし得る場合に該当する旨主張する。しかしながら、本件不起訴処分の通知は、刑事訴訟法第260条の規定に基づき、検察官が、告訴人である請求人に対して公訴を提起しない旨を通知したものに過ぎず、本件更正処分は国税通則法第23条第2項第1号に規定する「その申告、更正又は決定に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実に関する訴えについての判決(判決と同一の効力を有する和解その他の行為を含む。)」に当たらないことは明白である。(平15.05.27.関裁(所)平14-104)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平140038
- 裁決年月日
- 平成15年1月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続により承継した保証債務について、相続税の申告後に債権者との間でなした裁判上の和解により、履行すべきこととなったことから、当該債務を相続財産から控除すべきであるとしてなした更正の請求が認められるべきである旨主張する。しかしながら、保証債務を被相続人の債務として控除できる場合において、相続税の課税価格に算入すべき価額として、相続財産から控除されるべき債務の額は、被相続人の保証債務に係る負担分のみであって(なお、他の連帯保証人が相続開始時に弁済不能の状態にあった場合には、控除されるべき債務の額が増加することはあり得るが、本件訴訟でその点が争われたわけでも、本件和解によりこの点が確定されたわけでもない。)、現実に誰が債権者に対し、履行するかという点は相続税の計算基礎事実に影響を及ぼすものではなく、本件訴訟で他の連帯保証人との負担分が争われたわけでも、本件和解によりこの点が確定されたわけでもない。また、主たる債務者であるA社が、弁済不能の状態にあったという点が、本件訴訟で争われたわけでも、本件和解によりこの点が確定されたわけでもないから、本件和解は、相続税の計算基礎事実を変更させたものとはいえない。したがって、更正すべき理由がない旨の通知処分は適法である。(平15.01.20.広裁(諸)平14-38)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140102ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成14年11月29日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、本件遺産分割事件の審判は本件不動産の売却代金の配分を決定したものであり、本件不動産の相続割合を決定したものではないから、国税通則法第23条第2項第1号の規定に該当しない旨主張するが、本件譲渡の時期において、本件不動産の本件各相続人の持分は本件遺産分割協議書の相続分で成立していたところ、本件遺産分割事件の審判により本件不動産の持分を法定相続分とする決定がなされたことから、本件遺産分割事件は、本件各相続人の相続分の変更を決定したものと解するのが相当である。また、本件遺産分割事件の第一の問題は本件譲渡代金の多寡であると解され、本件遺産分割事件の決定は、請求人に帰属するとした売却代金について、その一部が他に帰属するとして、その売却代金の減額を決定したものであり、同号に規定する更正の請求と認めるのが相当であるから、本件通知処分はその全部を取り消すべきである。(平14.11.29.東裁(所)平14-102)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平140019
- 裁決年月日
- 平成14年10月2日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.64・001ページ
要旨
○ 請求人は、申告に当たり、本件農地は賃借権の負担がない自用地であるとの事実を前提としたが、本件判決によって、本件農地に第三者の賃借権の時効取得が認定されたことにより、本件相続開始日において本件農地に賃借権の負担があったという異なる事実が確定したことになる(民法第144条)から、国税通則法第23条第2項第1号が適用されるべきである旨主張するところ、課税上、民法第144条の規定は適用されないため、本判決により、と申告の基礎としたところと異なる事実が確定したことにはならないが、本件判決によって、本件相続開始時において、本件農地にその賃借権に係る取得時効が完成していたという申告の基礎としたところと異なる事実が確定したといえるため、この意味において、国税通則法第23条第2項第1号に該当するということができる。(平14.10.02.大裁(諸)平14-19)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平130079
- 裁決年月日
- 平成14年4月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、「本件建物は請求人に帰属しない。」とする本件判決が、国税通則法第23条第2項第1号に規定する判決に該当する旨主張する。しかしながら、本件訴訟において、被告である請求人は口頭弁論期日に出頭せず、原告の主張事実に対しても「すべて認める」との認否を記載した答弁書を提出したのみで、当事者として当然なすべき攻撃防御の手段を行使せず、また、本件訴訟の提起に至る経緯をも併せ勘案すると、本件判決は、原告の相続税の納税猶予の期限の確定を免れるための当事者間の馴れ合いによる訴訟によって取得されたものと認められ、その実質において客観的、合理的根拠を欠くものと認められる。したがって、本件判決は、その確定判決として有する効力のいかんにかかわらず、国税通則法第23条第2項第1号に規定する判決には該当しない。(平14. 4.12大裁(法)平13-79)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平130075
- 裁決年月日
- 平成14年4月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の代表者であった者(以下「原告」という。)から譲渡されたとして申告した本件建物につき、原告から提起された所有権確認訴訟(以下「本件訴訟」)という。)において、「本件建物の所有権は原告にある」旨確認した本件判決が、本件建物の請求人への譲渡の事実はなかった旨を確認したものであるとして、国税通則法第23条第2項第1号に規定する判決に該当する旨主張する。しかしながら、本件訴訟において、被告である請求人は原告の主張事実に対して「不知」との認否を行うのみで、当事者として当然なすべき攻撃防御の手段を行使せず、また、本件訴訟の提起に至る経緯をも併せ勘案すると、本件判決は、原告の相続税の納税猶予の期限の確定を免れるための当事者間の馴れ合いによる訴訟によって取得されたものと認められ、その確定判決として有する効力のいかんにかかわらず、その実質において客観的、合理的根拠を欠くものとして、同号に規定する判決には該当しない。(平14. 4.10大裁(法)平13-75)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平130129
- 裁決年月日
- 平成14年1月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、判決により、贈与証書に記載された財産が当該贈与証書に記載された日に贈与があったとされ、相続財産ではないことが確定したので、当該判決は国税通則法第23条第2項第1号に当該するから、更正の請求は認められるべきである旨主張するが、(1)当該判決は贈与を原因とする所有権移転登記手続をすることのみを命じたものであること、(2)当該贈与証書は相続開始日前に作成されたものであり、請求人らは当初申告の際贈与証書に記載された財産の大部分を相続財産から除外して申告していることからすれば、相続開始日においてその存在を認識していると認められることから、申告時には予想し得なかった事態が後発的に生じたものとは言い難く、課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実に関する訴えには該当しないから、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」には当たらない。(平14. 1.24東裁(諸)平13-129)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平130039ほか 2件
- 裁決年月日
- 平成13年9月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件土地の貸借関係は、民法に定める賃貸借に該当し、本件借地権の存在も、事実審の最高の判断である控訴審で確認されており、また、本件調停も、別訴事件を前提とした本件最高裁判決までの経緯を踏まえて応じたものであり、租税回避を目的としたものではないことから、本件調停は、国税通則法第23条第2項第1号に規定する判決等に該当する旨主張する。しかしながら、(1)請求人が地代として支払っていたとする金額は、同人の生活費の支払と区別がつかず、また、賃料としての実質的な負担額が本件土地の固定資産税額を超えていないこと、(2)本件被相続人から請求人に対し、本件借地権が贈与された事実がないこと、(3)本件土地の貸借関係は、親族間における愛情等の特殊なきずなによって結ばれ、その基礎の上に成立したものであり、本件被相続人と請求人との間に何ら利害関係の対立がないことから、本件土地の貸借関係の経済実質は、使用貸借であると認められるので、使用貸借である本件土地を賃貸借であるとした本件調停は、国税通則法第23条第2項第1号に規定する判決等に該当しない。(平13. 9. 5.東裁(諸)平13-39)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平120096
- 裁決年月日
- 平成13年3月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 業種
- 会社役員
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、本件修正申告の基礎とした、株主総会議事録に記載された退職慰労金の金額と異なる金額を退職慰労金とし、未払いは存在しないとした本件判決が通則法第23条第2項第1号の判決に当たる旨主張する。しかしながら、請求人らは、本件修正申告時において、退職慰労金の正確な金額と本件退職慰労金と同時期に支払われた弔慰金が被相続人の課税財産として、体件修正申告に加算されていることを知っていたと認められる。そうすると、請求人らは、本件修正申告の際、請求人らに支払われた弔慰金を含めずに申告することも可能であったし、その後においても、通則法第23条第1項の規定に基づき、同項所定の期間内に更正の請求をなし得たものであり、さらに、本件株主総会議事録の誤謬を放置していたことについては、請求人らに責められるべき理由があるというべきである。以上のことから、本件判決は、通則法第23条第2項第1号に規定する判決に当たらないというべきである。(平13.3.30大裁(諸)平12−96)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平120016
- 裁決年月日
- 平成12年9月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 業種
- 料理仕出業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、異議決定は通則法第23条第2項第1号に規定する判決に類するものであり、そして、本件更正の請求は異議決定書謄本を受領した日から2か月以内にしているから、当該更正の請求は適法である旨主張する。しかしながら、通則法第23条第2項第1号に規定する判決とは、申告等に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実についての、私法行為又は行政行為上の粉争を解決することを目的とする民事事件の判決を意味とすると解されており、異議決定がこの判決に類するものでないことは明らかであるから、請求人の主張には理由がない。(平12.9.29大裁(所)平12−16)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平120011
- 裁決年月日
- 平成12年9月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 業種
- 建物貸付業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、取得時効を理由として他の共同相続人への所有権移転登記を認める判決がされたために失った本件土地について、相続財産から除外すべきであると主張する。しかしながら、実体法上、取得時効の効果は時効期間が経過し、かつ、時効が援用されたときに初めて確定的に生ずると解すべきであり、そして、本件土地について当該共同相続人らが取得時効の援用を行ったのは相続開始後であるから、相続開始日においては、請求人らがその所在権を有していたものと認められるから、本件土地の価額を相続税の課税価格に算入した原処分は適法である。(平12.9.18大裁(諸)平12−11)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平120001
- 裁決年月日
- 平成12年7月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 業種
- 会社員
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.60・15ページ
要旨
○ 請求人が受けた土地の贈与は錯誤に基づくものであったとして、贈与者(請求人の祖母)を被告として提起され贈与の無効確認訴訟に係る判決(請求の認諾)について、原処分庁は、専ら贈与税の軽減を図る目的で祖母との馴れ合いによる訴訟によって取得したものであり、請求人に帰責事由があるから、通則法第23条第2項第1号にいう「判決」に該当せず、更正の請求が認められない旨主張するのに対し、請求人は、馴れ合いによる訴訟によるものでなく、要素の錯誤に基づくものであり、請求人に帰責事由はないから更正をすべき理由がないとした本件通知処分は違法である旨主張する。通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」とは、当事者間に権利関係の争いがあり、その後認諾により、申告等があった当時の権利関係と異なった権利関係が生じたような場合の判決を指し、請求の認諾による結果が訴訟当事者間で当初から予定されていたもので、専ら租税負担を回避する目的のもので、実体とは異なる内容のものは含まれないところ、本件請求認諾は、請求人及び贈与者が本件贈与当時予定していた贈与税額を本件更正処分後の贈与税額が大きく上回ったため、本件贈与を実質的に合意解除し、専ら租税負担を回避する目的で提起した本件訴訟において得たもの、すなわち実体と異なるものであると認めるのが相当であり、また、本件贈与により請求人に生ずることとなった経済的利益が本件通知処分当時において消滅していないことも踏まえれば、本件請求認諾は通則法第23条第2項第1号に規定する「判決」に該当せず、本件通知処分は適法である。(平12.7.31金裁(諸)平12−1)裁決事例集NO60・15ページ
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平110110
- 裁決年月日
- 平成12年6月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続人間で争いのあった相続財産となる株式についての訴訟(株式所有権確認請求事件)に対する判決が、通則法第23条第2項第1号に規定する後発的事由に該当するから、更正の請求を認めるべきである旨主張するが、当該株式所有権確認請求事件の判決は、口頭弁論終結日において存在する相続財産となる株式を確認したものにすぎず、相続開始時における相続財産となる株式を確定させたものではないから、請求人の主張には理由がない。(平12. 6.22名裁(諸)平11-110)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平110097
- 裁決年月日
- 平成12年4月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件判決を受けてなされた通則法第23条第2項第1号に基づく本件更正の請求は認められるべきである旨主張するが、本件判決は、その確定判決としての効力にかかわらず、その実質において客観的、合理的根拠を有するものとは認められない上、仮に、請求人の主張する事実が真実であったとしても、請求人は、同条第1項に規定する更正の請求期限内に申告の是正を行うことが可能であったと認められるから、原処分庁が行った更正をすべき理由がない旨の通知処分は適法である。(平12. 4.28名裁(諸)平11-97)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平110112
- 裁決年月日
- 平成12年4月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №59・28ページ
要旨
○ 請求人は、①商法第110条にいう合併無効判決の不遡及の規定は、納税義務に関しては適用されないこと、②本件合併の際に被合併法人の旧社員が合併法人から受けた株式は、合併無効の判決により無効となり消滅し、当該株式の交付に伴い生じたみなし配当の所得金額も消滅したことから、所得税の確定申告に係る更正の請求を認めるべきと主張する。しかしながら、合併無効の判決は、将来に向かって合併を無効とする効力を有するのに止まるから、本件合併の事実及びそれに伴い請求人の交付した株式の効力は、合併の日にさかのぼって無効とはならない。そうすると、本件判決の確定は、本件合併に基づき行われた株式の割り当て交付及びそれによって発生したみなし配当の所得金額には何ら影響がないといえるから、更正の請求の要件を充足していないというべきであり、請求人の主張には理由がない。(平12. 4.28大裁(所)平11-112)、(平12. 4.28大裁(所)平11-113)裁決事例集 №59・28ページ
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平110099
- 裁決年月日
- 平成12年3月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①商法第110条にいう合併無効判決の不遡及の規定は、納税義務に関しては適用されないこと、②本件合併の際に被合併法人の旧社員が合併法人から受けた株式は、合併無効の判決により無効となり消滅していることから、当該判決の確定に基づいた法人税の合併の確定申告に係る更正の請求を認めるべきと主張する。しかしながら、合併無効の判決は、将来に向かって合併を無効とする効力を有するのに止まるから、本件合併の事実及びそれに伴い請求人の交付した株式の効力は、合併の日にさかのぼって無効とならない。そうすると、本件合併に伴い生じた清算所得は有効なものであり、これに基づき行われた法人税の合併の確定申告にも何ら影響がないから、本件無効判決は、更正の請求の要件を充足していないというべきであり、請求人の主張には理由がない。(平12. 3.31大裁(法)平11-99)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平110018
- 裁決年月日
- 平成11年11月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 通則法第23条第2項第1号にいう「判決」とは、申告等に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実についての私法行為又は行政行為上の紛争を解決することを目的とする民事事件の判決を意味し、犯罪事実の存否、範囲を確定するに過ぎない刑事事件の判決は、これに含まれないと解するのが相当であり、本件の場合は、いずれも刑事事件に係る判決であり、申告等に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実についての私法行為又は行政行為上の紛争を解決することを目的とする民事事件の判決ではないから、通則法第23条第2項第1号に規定する判決には該当しない。(平11.11.30広裁(所)平11-18)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平110007
- 裁決年月日
- 平成11年9月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 本件和解を起因とする更正の請求は、通則法第23条第2項第1号に規定する「その申告、更正又は決定に係る・・・・その事実が当該計算の基礎としたところと異なることが確定したとき」に該当し、手続上適法になされていると認められるが、通則法は、国税についての基本的な事項及び共通的な事項を規定しているにとどまり、課税の実体的要件は各租税実体法がこれを規定しているのであって、同法第23条第1項に掲げる課税標準や税額の過大等の更正すべき実体的要件が満たされているか否かということについても、租税実体法の規定するところによるものであり、これを本件についてみると、次の理由により、請求人が更正を求めている法人税、法人特別税及び消費税の課税標準及び税額には変動を生じないため、更正の請求には理由がないから、更正をすべき理由のない旨の各通知処分は適法である。(1) 本件訴訟は売掛金の残金を請求するものであり、本件和解によって当該売掛金が減額されたものであること。(2) 法法第22条第4項には、益金及び損金の額は一般的な公正妥当と認められる会計処理の基準にしたがって計算する旨規定されており、公正な会計慣行として定着している企業会計原則は権利確定主義を建前としている。権利確定主義においては、当期において生じた損失は、その発生事由を問わず、当期に生じた益金と対応させて当期において経理処理すべきものであって、その発生事由が既往の事業年度の益金に対応すべきものであっても、その事業年度にさかのぼって損金としての処理をしないというのが一般的な会計の処理であること。(3) 消法第38条には事業者が売上げに係る対価の返還等をした場合には、当該売上げに係る対価の返還等をした日の属する課税期間の課税標準額に対する消費税額から当該課税期間において行なった売上げに係る対価の返還等に係る消費税額の合計額を控除する旨規定されており、本件和解による売掛金の減額は、本件和解が成立した日を含む課税期間の消費税額から控除されるべきものであること。(平11. 9.14関裁(法・諸)平11-7)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平100029
- 裁決年月日
- 平成11年3月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、最高裁による上告棄却の判決により、本件遺産分割協議書の無効が確認されたが、これは、相続人間の遺産分割が必ずしも公平でないと裁判所が判断し、遺産を再分割するためには、有効に成立していた本件遺産分割協議書を事後的に無効と認定するしか方法がなかったからにほかならないから、本件判決は、通則法第23条第2項第1号に規定する判決に該当する旨主張する。しかしながら、本件判決により確定された事実は、本件遺産分割協議書が配偶者に対する相続税額の軽減を図るために作成された無効なものであって、遺産が未分割であるということから、申告時に予想し得なかった事由は、何ら発生していないというべきであり、本件判決は、通則法第23条第2項第1号に規定する判決には該当しない。(平11. 3.17熊裁(諸)平10−29)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平100077
- 裁決年月日
- 平成11年1月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №57・11ページ
要旨
○ 請求人は、本件判決により、本件収入がA社に帰属することが明らかにされたことから、二重課税の状態を解消するため本件更正の請求をしたものである旨主張する。しかしながら、通則法第23条第2項第1号にいう判決とは、課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実の得喪変更に関わる判決を意味するところ、本件判決は、法人税の課税標準の適否をめぐってA社から提訴された法人税更正処分等取消請求事件についてされた判決であって、この判決によって、請求人の本件各年分の雑所得の金額の計算の基礎となった本件収入があったという事実そのものが影響を受けるものではないから、本件判決は、これに含まれないものと解するのが相当である。(平11. 1.28大裁 (所) 平10−77)裁決事例集 №57・11ページ
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平090004
- 裁決年月日
- 平成10年2月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、警察署が盗難届を受理したことにより、盗難の事実及び被害金額が明らかになったことからすれば、判決と同様の効果があると認められるから、通則法第23条第2項第1号の規定を準用すべきである旨主張する。しかしながら、同法でいう「判決」とは私法行為又は行政行為上の紛争を解決することを目的とする民事事件の判決を意味し、かつ、それらに限定されているから、請求人の主張は認められないとした原処分庁の主張は適法である。(平10. 2.27沖裁(所)平 9-4)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平080110
- 裁決年月日
- 平成8年12月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人に対する所得税法違反被告事件の控訴審判決が確定し、修正申告に係る所得金額は過大であることが明らかになったのであるから、更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、通則法第23条第2項第1号にいう判決とは、申告等に係る課税標準等の計算の基礎となった事実についての私法上又は行政上の紛争の解決を目的とする民事事件の判決を意味するものであって、犯罪事実の存否、範囲を確定する刑事事件の判決はこれに含まれないとするのが相当であるところ、請求人の主張する所得税法違反被告事件の控訴審判決は刑事事件の判決であることから、同号にいう判決に該当せず、したがって、更正の請求は期限経過後になされた不適法なものである。(平 8.12.19東裁(所)平 8-110)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平080048
- 裁決年月日
- 平成8年10月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、和解により不動産賃貸料は請求人に帰属しなかったことが明らかであり、平成5年分について通則法第23条第2項に規定する更正の請求を認めるべきである旨主張するが、(1)和解が成立したのは平成6年12月14日であること、(2)本件賃貸料が和解金に充当され、その支出が必要経費となるにしても平成6年分以後の必要経費であると認められること、(3)和解調書には平成6年12月以後請求人に支払われる賃貸料についての記載しかないこと、(4)請求人の不動産の貸付けは事業的規模で行われていることから、所法第152条に規定する更正の請求の特例の規定の適用はないこと、(5)平成5年分の不動産所得に係る収入金額について請求人以外の者に帰属するとする証拠書類はないから、和解により請求人の平成5年分の課税標準等に異動があったものとは認められない。(平 8.10.29東裁(所)平 8-48)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平080012
- 裁決年月日
- 平成8年7月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 100203040
- 争点
- 2国税の納付義務の確定/3更正の請求/4基礎となった事実関係に関する判決等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が更正処分をした後、判決によりAが相続に係る相続財産であった土地の所有権を時効取得したことが確認されたので、相続財産からAの時効取得部分を除外し、減額の更正処分をすべきである旨主張する。しかしながら、更正処分に対する審査請求に対し、審判所は、相続財産からAの時効取得部分を除外して請求人の相続に係る課税価格を算定し、その結果に基づき更正処分は適法であると判断し、裁決していることが認められる。課税処分において取消しの対象となるのは、その処分において課された納付すべき税額そのものであって個々の内容でないことから、本件において、Aの時効取得部分を除外しても、請求人の相続に係る相続税の納付すべき税額は更正処分の納付すべき税額を上回っているので、更正処分を取り消すべき理由はない。(平 8. 7. 5東裁(諸)平 8-12)、(平 8. 7. 5東裁(諸)平 8-13〜21)
【 税務法規集に掲載する法令等の情報に関する注意事項 】
- 本サービスは、デジタル庁が管理するe-Gov法令検索のデータ、国税庁がホームページを通じて提供する通達等の情報および国税不服審判所の公表裁決事例・裁決要旨を利用しています。
- 法律の専門家が分類・整理した情報を元に、プログラムで自動的に法令等を解析し、関連する情報を統合的に閲覧できるように再編集していますが法令等の内容については、明白な誤りや文字種の統一などの形式的な点を除き、変更しておりません。
- 各法令等の施行日等の情報は法令等の名称の横にある マークのボタンからご覧いただけます。また、当該法令の元データにもその情報表示部分からアクセスすることができます。
- 本サービスの提供者は、デジタル庁および国税庁とは関係がなく、またこれらの機関を代表するものでもありません。
- 本サービスの提供者は、表示される情報に誤りがないように努めていますが、利用者による本サービスの利用に関する結果に対して一切の責任を負いません。