裁決要旨 1実質所得者課税の原則

裁決要旨 1実質所得者課税の原則

支部名
名古屋
裁決番号
令050012
裁決年月日
令和5年12月22日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300201000
争点
2所得の帰属/1実質所得者課税の原則
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、不動産売買取引等(本件取引)が別法人名義で行われていること、本件取引における資金決済が当該別法人名義の預金口座で行われていること及び請求人の代表取締役の申述から、当該別法人が本件取引に係る収益等を享受していた旨主張する。しかしながら、請求人と当該別法人との間において作成され、本件取引の主体は当該別法人ではなく請求人であることが宣言された契約書は、請求人が本件取引に係る収益等を受けるべき正当な権利を有することを示すものであり、実態としても、本件取引に係る事業取引の主体は請求人であり、そのことが当該契約書の内容に沿うものであることからすれば、当該契約書の記載内容は虚偽ではなく、その記載どおりの契約が請求人及び当該別法人との間に成立したものと認められるから、請求人は、法的実質において、本件取引に係る収益等を受けるべき正当な権利を有する。したがって、本件取引に係る収益等を享受する者は、請求人と認められる。(令5.12.22 名裁(法・諸)令5-12)

支部名
名古屋
裁決番号
令050013
裁決年月日
令和5年12月22日
裁決結果
全部取消し
争点番号
300201000
争点
2所得の帰属/1実質所得者課税の原則
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、不動産売買取引等(本件取引)が請求人名義で行われていること、本件取引における資金決済が請求人名義の預金口座で行われていること及び請求人の代表取締役の申述から、請求人が本件取引に係る収益等を享受していた旨主張する。しかしながら、請求人と別法人との間において作成され、本件取引の主体は請求人ではなく当該別法人であることが宣言された契約書は、当該別法人が本件取引に係る収益等を受けるべき正当な権利を有することを示すものであり、実態としても、本件取引に係る事業取引の主体は当該別法人であり、そのことが当該契約書の内容に沿うものであることからすれば、当該契約書の記載内容は虚偽ではなく、その記載どおりの契約が請求人及び当該別法人との間に成立したものと認められるから、請求人は、法的実質において、本件取引に係る収益等を受けるべき正当な権利を有しない。したがって、本件取引に係る収益等を享受する者は、請求人とは認められない。(令5.12.22 名裁(法・諸)令5-13)

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支部名
大阪
裁決番号
令040054
裁決年月日
令和5年3月30日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300201000
争点
2所得の帰属/1実質所得者課税の原則
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人名義で行われた商品先物取引(本件商品先物取引)により生じた先物差損等(本件先物差損等)及び本件商品先物取引において金地金の現物による受渡決済(本件仕入れ)を行った際の出庫料(本件出庫料)について、請求人は、請求人に帰属し損金の額に算入される旨、原処分庁は、請求人に帰属せず損金の額に算入されない旨それぞれ主張する。しかしながら、本件商品先物取引は、請求人名義で開設された商品先物取引口座を通じて請求人名義で行われたものであり、本件先物差損等は、いずれも本件商品先物取引に係る損益として確定し、請求人以外の者が享受したと認めるべき事情もうかがわれないから、その取引の名義に従い、請求人に帰属するというべきであり、請求人の損金の額に算入される。一方、本件出庫料は、本件仕入れに係る金地金(本件金地金)の取得に要した費用であり、本件金地金から生ずる収益に係る原価に付随する費用であるから、本件金地金から生ずる所得の帰属する者の費用として計上されるべきものであるところ、本件金地金は、請求人名義で取得された後、請求人の代表者(本件代表者)が売却して売却代金を得ているから、本件金地金から生ずる所得は本件代表者に帰属する。よって、本件出庫料は、請求人の損金の額に算入されない。(令5. 3.30 大裁(法・諸)令4-54)

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支部名
関東信越
裁決番号
令030012
裁決年月日
令和4年1月12日
裁決結果
全部取消し
争点番号
300201000
争点
2所得の帰属/1実質所得者課税の原則
事例集登載頁
裁決事例集№126

要旨

○ 原処分庁は、請求人とは別法人(本件法人)名義で行われた土地売買取引等(本件取引)について、本件法人の代表者や請求人の関係者などの各申述から、請求人が主体となって本件取引に係る業務を遂行し、請求人の代表者が本件法人名義の預金通帳を管理し、本件法人の代表者は請求人の代表者の指示により本件法人名義の預金口座から現金を引き出し同人に渡していたのであり、請求人が本件取引に係る収益を享受していたというべきであるから、本件法人の総勘定元帳に記載された売上高(本件収入)は請求人に帰属する収益である旨主張する。しかしながら、本件法人の代表者や請求人の関係者などの各申述を的確に裏付ける証拠資料がなく、本件法人の代表者は後に当初の申述を全面的に否定しており、当該申述をそのまま信用することはできない。そのほかに審判所に提出された証拠資料等を精査しても、請求人が本件取引に係る業務を主体的に行った事実や請求人が本件取引に係る収益を享受した事実は認められず、本件法人の事業の経緯、本件取引に係る業務の遂行状況、当該業務に係る費用の支払状況などを総合的に判断すると、本件収入が請求人に帰属する収益であるとは認められない。(令4. 1.12 関裁(法・諸)令3-12)

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支部名
広島
裁決番号
令020004
裁決年月日
令和2年12月15日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300201000
争点
2所得の帰属/1実質所得者課税の原則
事例集登載頁
裁決事例集№121

要旨

○原処分庁は、売主を請求人又は請求人以外の法人(本件法人)とする土地及び地上権(本件土地等)並びに施設等(本件施設等)の売買契約(本件不動産等売買契約)に係る収益について、①所得の帰属主体は、諸要素を総合的に判断し、実質的に決定すべきであるから、そうすると、本件法人が本件不動産等売買契約に係る経費を支払っていなかったり、本件不動産等売買契約に係る代金が請求人名義の預金口座等に入金されていたなどのことから、本件不動産等売買契約に係る収益全てが請求人に帰属し、また、②本件不動産等売買契約は、本件土地等及び本件施設等の譲渡が一体となった一つの契約であるから、その収益は、その全てが引き渡された当該事業年度に計上すべきである旨主張する。しかしながら、①請求人及び本件法人は、本件不動産等売買契約において、それぞれの意思に従い、それぞれ別の債務を負う内容の契約を締結し、他にも本件法人の従業員が本件土地等の買収に係る業務を行っていたなどの諸事情があることからすれば、本件不動産等売買契約に係る収益の全てが請求人に帰属するわけではなく、また、②本件不動産等売買契約がそれぞれ別個の契約であると認められるところ、請求人が譲渡した土地等は、当該事業年度以前に買主へ移転登記がされ、さらに、当該事業年度中にその代金の相当部分も支払われていたなどからすると、当該移転登記の日をもって「引渡しがあった日」であると判断するのが相当である。したがって、本件不動産等売買契約に係る収益は、当該事業年度には計上されない。(令2.12.15広裁(法)令2-4)

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支部名
東京
裁決番号
平270073
裁決年月日
平成28年1月6日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300201000
争点
2所得の帰属/1実質所得者課税の原則
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が自己の製品の販売業者(本件販売業者)に独占販売権を許諾し、その対価として受領した金員(本件許諾対価額)は、当該製品に係る販売権、商標権及び特許権の所有者である請求人の国外関連者(本件国外関連者)に帰属し、請求人の益金を構成しないことは、請求人を本件国外関連者の代理人とする契約からも明らかである旨主張する。しかしながら、請求人と本件販売業者との間で締結された独占販売権の許諾契約(本件販売権許諾契約)によれば、本件許諾対価額はその全額が請求人に帰属すると認められ、当事者によって選択された法律的形式が経済的実質からみて通常採られるべき法律的形式とは明らかに一致しないものであるなどの特段の事情があるとは認められない。また、本件許諾対価額に本件国外関連者に帰属する部分があるとは認められないから、本件許諾対価額はその全額が請求人に帰属し、請求人の益金を構成する。(平28. 1. 6 東裁(法)平27-73)

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支部名
東京
裁決番号
平270073
裁決年月日
平成28年1月6日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300201000
争点
2所得の帰属/1実質所得者課税の原則
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が自己の製品の販売業者(本件販売業者)に独占販売権を譲渡する契約(本件譲渡契約)を締結し、その対価として受領した金員(本件譲渡対価額)は、租税特別措置法第66条の4《国外関連者との取引に係る課税の特例》第1項に規定する国外関連者に該当する請求人の関連者(本件国外関連者)が所有する当該製品に係る商標権の譲渡対価であり、請求人の益金を構成するものでないことは請求人を本件国外関連者の代理人とする契約からも明らかである旨主張する。しかしながら、本件譲渡契約の対象となる資産は販売権と商標権であるところ、請求人は本件譲渡契約の締結時において販売権と有機的一体として機能する特許、商標及び製造販売ノウハウ等を実施・使用する権利とそれらを付与する権利を有しており、本件譲渡契約の契約当事者として真正な権利者と認められる。そうすると、本件譲渡対価額はその全額が請求人に帰属することとなるから、請求人の益金を構成する。(平28. 1. 6 東裁(法)平27-73)

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支部名
高松
裁決番号
平260006
裁決年月日
平成26年12月10日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300201000
争点
2所得の帰属/1実質所得者課税の原則
事例集登載頁
裁決事例集№97

要旨

○ 請求人は、原処分庁が請求人に帰属するとした収益に係る業務(本件業務)について、請求人には営業許可がないこと、本件業務の売上の入金口座として利用されていた預貯金口座は請求人名義を除き全て代表者個人名義の口座であることなどから、本件業務に係る収益は代表者個人に帰属する旨主張する。しかしながら、請求人は、代表者個人が個人事業として行っていた本件業務を引き継ぐ形で設立した法人であり、本件業務と符合する業務による収益があったとする届出書等を所轄税務署長に提出している。また、本件業務は請求人が保有する資産を用いて代表者及び請求人の従業員が行っており、代表者個人は、各年度において所得税の確定申告書を提出しておらず、本件業務の許可が代表者個人名義であったとしても、請求人による本件業務の遂行が不可能となる事情が生じた事実も認められないから、本件業務は請求人が行っていたものと認められる。(平26.12.10 高裁(法・諸)平26-6)

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支部名
広島
裁決番号
平190021
裁決年月日
平成20年2月18日
裁決結果
棄却
争点番号
300201000
争点
2所得の帰属/1実質所得者課税の原則
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件関係法人には事業実体があり、その収益はそれぞれの法人に帰属する旨主張する。しかしながら、本件関係法人の実態についてみると、①本件関係法人の経理事務は、請求人の代表者の指示の下に請求人と一体となって行われていたこと、②本件関係法人の普通預金口座に入金された工事代金等は、請求人の当座預金口座に入金され、この入金された資金は請求人の代表者の判断の下で、請求人の資金と一元的に管理及び運用されていたこと、③本件関係法人の従業員は、各法人ごとに区分されることなく、一括して採用され、請求人の代表者の指揮・監督の下、請求人と一体で管理されていたこと、④本件関係法人の名義で受注した工事の関係書類等は、請求人の代表者が請求人と一体で作成、保管していたこと、⑤本件関係法人の名義で受注した工事は、請求人と一体で施工監理が行われており、その原価の額は各法人ごとに区分されておらず、また、請求人と本件関係法人との間の取引に必要な書類が作成されていないばかりか、その金額自体が一致していないこと、⑥請求人及び本件関係法人の取引先は、請求人の代表者が本件関係法人を経営していると認識し、請求人と本件関係法人が一体のものとして取引を行っており、さらに、取引の交渉も請求人の代表者を相手方として行っていたこと、⑦本件関係法人の代表者は、当該各法人の代表者としての業務を行っていないこと及び⑧本件関係法人は請求人の代表者が経営し、請求人が本件関係法人を入札参加業者として利用していたことが、それぞれ認められる。これらの事実を総合的に勘案すると、外形上の名義は本件関係法人であるものの、本件関係法人に実体は認められず、その経済的利益の実質的な享受者、すなわち、経営主体は請求人であるから、請求人の主張には理由がない。(平20. 2.18 広裁(法・諸)平19-21)

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支部名
東京
裁決番号
平110136
裁決年月日
平成12年4月26日
裁決結果
棄却
争点番号
300201000
争点
2所得の帰属/1実質所得者課税の原則
事例集登載頁
裁決事例集 №59・154ページ

要旨

○ 請求人は、本店ビルの新築工事に際し、財団法人J機構(以下「機構」という。)が共同事業者として参加したのは、機構の成立経緯等から共同事業という法律的形式をとらざるを得なかったためであり、機構が負担した共同事業に係る分担金の経済的実質は資金融資であるから、本店ビルの建築中に機構に対して支払った建中金利相当額は、支払利息である旨主張する。法律的形式と経済的実質とが異なるような場合には、単に当事者によって選択された法律的形式だけではなく、その経済的実質をも検討すべきことは当然であるが、当事者によって選択された法律的形式が経済的実質からみて通常採られるべき法律的形式と明らかに一致しないものであるなどの特段の事情がない限り、当事者によって選択された法律的形式は、原則として経済的実質をも表現しているものと解される。そこで、機構との取引についてみると、法律的形式は、機構が本店ビルの建築費の一部を負担して共同事業者として参加し、本店ビルの竣工後に機構の共有持分を請求人に譲渡したものであるが、この法律的形式が経済的実質からみて通常採られるべき法律的形式と明らかに一致しないものとは認められない。そうすると、請求人には特段の事情は認められず、機構との共同事業の法律的形式は経済的実質をも表現していると認められる。(平12. 4.26東裁(法)平11-136)裁決事例集 №59・154ページ

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支部名
東京
裁決番号
平110128
裁決年月日
平成12年3月31日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300201000
争点
2所得の帰属/1実質所得者課税の原則
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、会員を対象に開催する定例セミナーや各種の催物等の活動から得られる収益及びそれに伴い生ずる費用等については、請求人に帰属せず、会員で組織する人格のない社団等である団体に帰属する旨主張するが、当該団体には団体としての実体が認められず社団性を有する団体とはいえず、会員を対象に行っている各種の活動は請求人の営む事業に包含されるものであると認められ、よって、当該収益等は請求人に帰属すると判断するのが相当である。なお、平成元年3月期の更正処分において益金の額に算入した売上げの中に、前事業年度の売上げに計上すべきものが含まれていたので、原処分の一部を取り消した。(平12. 3.31東裁(法・諸)平11-128)

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