裁決要旨 3従業員退職給与
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平290002
- 裁決年月日
- 平成29年8月21日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300711030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/11使用人給与/3従業員退職給与
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人を退職した従業員が、退職したとされる日以降も請求人の下で勤務していることから、同人が退職した事実はなく、請求人が当該従業員に支払った金員は退職金に該当しないため、計上された退職金のうち過大計上された部分については損金の額に算入できない旨主張する。しかしながら、当該従業員は、横領発覚により、請求人での勤務を継続し難くなり、自主的に退職し、他方、後任者への引継ぎのために請求人に再雇用され、再雇用後の給与等の待遇面が退職前と異なっていることからすれば、再雇用された事実のみをもって当該従業員の退職の事実を否定することはできない。また、請求人において退職金支給規定はなかったが取締役会において従業員の退職金支給を決定することは可能であり、退職前2年の年収及び勤続年数等を勘案すると、当該従業員に対する退職金の額が不当に高額であるとは認められない。よって、当該従業員に対する退職金は、退職の事実に起因して支払われたものと認められ、全額を損金に算入することができる。(平29. 8.21 広裁(法・諸)平29-2)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平190021
- 裁決年月日
- 平成19年11月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300711030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/11使用人給与/3従業員退職給与
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №74・146ページ
要旨
○ 請求人は、元取締役及び従業員に対する退職給与を支給したのは事実であり、その額を損金の額に算入できる旨主張する。 しかしながら、請求人は、本件事業年度末において多額の負債を抱える財務状況であるところ、支給したとする退職給与の額は、元取締役及び従業員の退職前の職務内容、給与月額等からすると、いかにも高額で不自然であること、また、退職給与とされる金員が振り込まれた預金口座の開設、出金等に係る手続を請求人の代表者等が行っていること、さらに、同口座から出金された多額の金員が、請求人及びその関連会社との間で貸付金等の名目で移動していることが認められることを総合すると、退職給与とされた金員は、請求人が、多額の保険金を取得したことによって生じる利益の調節を図り、自己の運転資金として利用する目的で、元取締役及び従業員名義の預金口座を借用し振り込んだにすぎないものと推認するのが相当である。したがって、請求人の主張は採用できない。(平19.11.15 大裁(法)平19-21)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平170008
- 裁決年月日
- 平成17年9月21日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300711030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/11使用人給与/3従業員退職給与
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件退職金を本件計算書のとおり支給することを決定し、このうち本件退職金相殺額を本件貸付金等(A部長の横領に基づく損害賠償請求権)と相殺したものである旨主張する。そこで、まず、A部長による横領の事実及び本件貸付金の発生事実についてみるに、①請求人は、A部長が平成6年ころから横領したと主張するにもかかわらず、平成6年ころから平成9年3月までの間の売上計上漏れの金額については、貸付金とする経理処理がされていないこと、②請求人はA部長に対する刑事告訴等をしていないこと、③本件貸付金についての返済期限や返済方法等が定められておらず、金銭消費貸借証書や示談書等も作成されていないこと、④請求人は、A部長やBから、本件貸付金の返済を受けた事実がないこと、⑤その他、A部長による横領の事実及び本件貸付金の存在を証明する客観的な証拠がないことからすると、A部長による横領の事実及び本件貸付金の発生事実があったとは認められない。次に、本件退職金相殺額の存否についてみるに、上記のとおり、本件貸付金等の発生事実が認められないことに加えて、①請求人は、従業員の退職金に関する規程を定めていないこと、②請求人は、Bに対して、本件説明書に記載されている金額を退職金として支給する旨説明したものであり、本件退職金相殺額を本件貸付金等と相殺する旨の説明はしていないこと、③本件計算書にA部長に係る弔慰金の計算根拠として「1か月分+α」と記載し、端数まで本件貸付金等の金額に合わせるなど、本件退職金相殺額の計算根拠は、もっぱら本件貸付金等と相殺処理したように見せかけるために作出されたものであると認められることからすると、本件退職金相殺額は、実態のない架空のものであると認められる。(平17.9.21広裁(法)平17-8)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平150067
- 裁決年月日
- 平成16年6月4日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300711030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/11使用人給与/3従業員退職給与
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人が、使用人から役員に昇格したAに対する使用人部分に係る退職金であるとして支給した本件退職金について、請求人は、退職給与規定に基づく金額に、使用人当時の功労部分も加算した適正な退職金である旨主張する。しかしながら、請求人は、当審判所に対して本件退職金の計算根拠を提示しないこと、請求人は、当該A役員と同時期に役員に昇格した他の役員に対しては、請求人の退職給与規定に基づき算出した退職金のみを支給していることから、本件退職金は、使用人部分に係る適正な退職金と認めることはできず、退職給与規定に基づき算出された金額が、使用人部分の適正な退職給与と認められる。したがって、本件退職金のうち上記適正な金額を上回る部分は、A役員に対する賞与として損金の額に算入できない。(平16.6.4広裁(法)平15-67)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平130013
- 裁決年月日
- 平成13年9月27日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300711030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/11使用人給与/3従業員退職給与
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成10年3月期の未払金に計上した本件従業員10名に係る退職金は、いずれも確定債務であるから損金の額に算入すべき旨主張するが、本件従業員退職金は、使用人の退職により支給される給与であり、使用人が現実に退職するまでは具体的な給付をすべき原因となる事実が発生しないと解されるところ、本件従業員と請求人との雇用関係は同期末以後においても継続しており、また、本件従業員のうち平成10年3月末現在において、すでに本件就業規則に定める定年に達していた者4名(以下「本件定年従業員」という。)については、定年に伴って何らかの退職金が支払われた事実はなく、請求人が未払金計上した本件定年従業員に係る退職金の額は、いずれも本件退職金規程により計算される退職金の額と相違し、かつ、その後の退職時の支給額とも相違しているのであるから、本件従業員退職金は、将来、本件従業員が実際に請求人を退職する際に発生する退職金費用を見積もり計上したにすぎないと解するのが相当であり、平成10年3月末現在において、その債務は本件従業員いずれの者についても確定していないと解すべきである。(平13. 9.27関裁(法)平13-13)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平120013
- 裁決年月日
- 平成12年9月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300711030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/11使用人給与/3従業員退職給与
- 業種
- 土木工事
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、元従業員に退職金を支給した旨主張するが、元従業員は受領した事実のない旨の答述をしていること、後日、請求人の代表者自身が、個人的な立替金と相殺する目的で当該金員を受領し、個人的に費消した旨答述していることから判断すれば、当該退職金は、不正な方法で請求人の代表者個人が本件金員を取得し、費消したとするのが相当である。なお、支出した金員は、法法第35条第4項に規定する賞与と認定するのが相当である。(平12.9.25大裁(法・諸)平12−13)
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