裁決要旨 6減価償却資産の償却
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 令060020
- 裁決年月日
- 令和7年3月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706990
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/12その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、法人税法第42条《国庫補助金等で取得した固定資産等の圧縮額の損金算入》第1項に規定する圧縮記帳を適用していた除斥期間の経過した事業年度に国庫補助金等で取得した固定資産(本件固定資産)について、当該国庫補助金等を当該事業年度の益金に算入していなかったため、圧縮記帳することができないから、本件固定資産の帳簿価額を修正し、その減価償却費を損金の額に算入することができる旨主張する。しかしながら、同項に規定する固定資産の圧縮記帳の制度は、受贈益に対する免税措置ではなく、課税の繰延べを図る制度であるところ、請求人は、除斥期間の経過により国庫補助金等への課税がされなくなった事業年度については、圧縮記帳の効果を享受し、課税の繰延べを図るという圧縮記帳制度の目的を達成したものと実質的に評価できる。そのため、請求人が行った会計上の処理に対し、税務計算上の調整をしないと、国庫補助金等相当額への課税が将来にわたってされないことになる。したがって、本件固定資産の帳簿価額を修正して、その減価償却費を損金の額に算入することはできない。(令7. 3.17 札裁(法)令6-20)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 令050006
- 裁決年月日
- 令和6年3月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706079
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/7耐用年数/3その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が自社で制作して業務の用に供した各ソフトウエア(本件各ソフトウエア)は、いずれも「複写して販売されるもの」であるから、減価償却資産の耐用年数等に関する省令別表第三《無形減価償却資産の耐用年数表》(耐用年数省令別表第三)の「ソフトウエア」の「複写して販売するための原本」に該当し、本件各ソフトウエアに適用される耐用年数は3年である旨主張する。しかしながら、本件各ソフトウエアは、いずれも製品マスターを制作し、これを複写して、不特定多数のユーザーに販売するという市場販売目的のソフトウエアの特徴を備えておらず、市場販売目的のソフトウエアに該当しないと認められるから、耐用年数省令別表第三の「ソフトウエア」の「複写して販売するための原本」には該当せず、「その他のもの」に該当し、本件各ソフトウエアに適用される耐用年数は5年と認められる。(令6. 3.19 高裁(法)令5-6)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 令050007
- 裁決年月日
- 令和6年2月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/3取得価額(有形減価償却資産)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、一括して購入した土地(本件土地)及び建物(本件建物)について、それぞれの価額が売買契約書上明らかでないことから、本件建物の購入の代価及び課税仕入れに係る支払対価の額は、路線価及び固定資産税評価額を基に本件土地の価額を算定しこれを売買代金の総額から差し引いて本件建物の価額を求める方法(本件差引法)により算定することが合理的である旨主張する。しかしながら、固定資産税評価額は、総務大臣が定めた固定資産評価基準により、一定の基準時における適正な時価として決定される価格とされているものであるから、固定資産評価基準の定める評価方法は、適正な時価を算定する方法として一般的な合理性を有するものと認められるところ、その評価方法によっては適正な時価を適切に算定できない特段の事情がない限り、原処分庁が主張する本件土地及び本件建物に係る各固定資産税評価額の価額比であん分して本件建物の購入の代価及び課税仕入れに係る支払対価の額を求める方法(本件あん分法)は、合理的な方法として採用することができる。そして、本件においては、上記特段の事情があるとは認められない。一方、本件差引法により算定した本件建物の価額は、本件土地及び本件建物に係る各固定資産評価額の比率とは大きく乖離した結果をもたらすものであって、客観的な交換価値としての範囲内にあるものとは通常認められず、本件建物について過大な評価が成立し得る事情がないから、本件差引法は、合理的な方法として採用することはできない。したがって、本件建物の購入の代価及び課税仕入れに係る支払対価の額は、本件あん分法を用いて算定することが相当である。(令6. 2. 5 熊裁(法・諸)令5-7)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令050062
- 裁決年月日
- 令和6年1月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/3取得価額(有形減価償却資産)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、法人税法施行令第54条《減価償却資産の取得価額》第1項第1号イに規定する「購入の代価」とは、当該資産の時価相当額をいうものと解すべき旨、請求人が一括して購入した土地及び建物の各売買代金の額は時価とかい離した実態のないものであるから、請求人が実際の時価を基に土地及び建物それぞれの取得価額を算定しても誤りではない旨、また、建物本体及び建物附属設備の取得価額の売買価額が一体となっている場合において、これらの取得価額を時価で算定することが誤りであると解すべき法的な根拠はなく、請求人は各物件に係る建物本体及び建物附属設備の取得価額を時価を基準として算定したものであるから、取得価額に誤りはない旨主張する。しかしながら、法人税法施行令第54条第1項第1号イに規定する「購入の代価」とは、売買契約により定められた代金額が当該資産の適正な価額と比較して不合理なものであるとする特段の事情がない限り、当該売買契約により定められた売買代金の額をいうものと解され、売買契約書等において土地及び建物又は建物本体及び建物附属設備の取得価額それぞれの価額が明らかでないときは、租税負担の公平及び実質主義の観点から、租税法の基本原則に合致する合理的な方法により土地及び建物又は建物本体及び建物附属設備の購入の代価を区分する必要があると解される。本件においては、各物件に係る売買契約において定められた各売買代金の内訳が当該各資産の適正な価額と比較して不合理なものであるとすべき事情はなく、また、当該各物件のうち、売買契約書等において土地及び建物それぞれの価額又は建物本体及び建物附属設備それぞれの価額がいずれも明らかでないものについて、請求人が採用した算定方法は、合理的なものとは認められず、採用することはできない。(令6. 1.29 東裁(法)令5-62)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令050011
- 裁決年月日
- 令和5年11月22日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300706061
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/6取得価額(非減価償却資産)/1土地等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、取得した土地(本件土地)の上に存した樹木の伐採、残材の処分工事(本件樹木伐採等工事)及び蔵(本件蔵)の解体処分工事(本件解体処分工事)によっても本件土地の価値は上がっていないことなどから、本件樹木伐採等工事及び本件解体処分工事に係る費用は、土地の取得価額に含まれず、損金の額に算入される旨主張する。しかしながら、本件樹木伐採等工事により、火災で焼けた建物の残部、樹木、廃材などが残された本件土地の一部が利用可能な更地となったことに照らすと、本件樹木伐採等工事の費用は本件土地を事業の用に供するために直接要した費用に該当するといえるから、本件土地の取得価額に算入すべきであると認められる。また、本件蔵は請求人が取得した時点で老朽化により損傷しており、利用できる状況になかった上、本件解体処分工事を行うまでの間、本件蔵を修繕するなどして実際に利用したという事情も認められないことからすると、本件蔵を取り壊して本件土地を利用する目的を有していたとみるのが自然であるから、本件解体処分工事に係る費用は、本件土地の取得価額に算入すべきであると認められる。(令5.11.22 関裁(法・諸)令5-11)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令040144
- 裁決年月日
- 令和5年6月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/3取得価額(有形減価償却資産)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、土地と共に取得した建物の取得価額及び課税仕入れに係る支払対価の額は、土地付建物売買契約書に記載された消費税等の金額に基づいて計算した金額ではなく、固定資産税評価額の比であん分する方法に基づいて計算した金額とすべきである旨主張する。しかしながら、請求人及び売主との間で、当該土地付建物売買契約書に記載されたとおりの内容で合意があったものと認められ、両者の間に、特殊な利害関係や、租税回避の意思や脱税目的等のもとに故意に実体と異なる内容を契約書に表示したなどの事情は認められず、また、当該土地付建物売買契約書に記載された消費税等の金額に対応する金額は、特段不合理なものとは認められないから、当該金額を基に建物の取得価額及び課税仕入れに係る支払対価の額を算定することが相当である。(令5. 6.29 東裁(法・諸)令4-144)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令040144
- 裁決年月日
- 令和5年6月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/3取得価額(有形減価償却資産)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の代表者から取得した航空機の取得価額及び課税仕入れに係る支払対価の額は、代表者が諸経費として負担した額を含めて計算した金額とすべき旨主張する。しかしながら、代表者において航空機の譲渡によって譲渡損益は生じていないと認識していたものと認められるものの、代表者が負担したと請求人が主張する費用のいずれについても、代表者が負担した事実を示す証拠はなく、仮に請求人がそれらの費用を負担していたとしても、当該費用が、当該航空機の取得価額を構成する購入の代価又は当該航空機を事業の用に供するために直接要した費用とは認められないことから、当該費用については、当該航空機の取得価額に含めることはできない。(令5. 6.29 東裁(法・諸)令4-144)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 令040005
- 裁決年月日
- 令和5年6月21日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300706030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/3取得価額(有形減価償却資産)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№131
要旨
○ 請求人は、売買により一括取得した土地及び建物について、まず当該土地の路線価に地積を乗じることにより当該土地の売買代金相当額を算出し、これを売買代金の総額から差し引くことにより当該建物の売買代金相当額を算出する方法(本件差引法)により算出すべきである旨主張する。しかしながら、本件差引法を用いて土地及び建物の売買代金相当額を区分した場合、土地の売買代金相当額に反映されるべき価額が反映されず、土地の売買代金相当額が客観的な時価に比して低額になる一方、当該価額が建物の売買代金相当額に転嫁され、建物の売買代金相当額が客観的な時価に比して高額になるという看過し難い不均衡が生じるから、本件差引法は合理的とは認められない。一方、原処分庁は、当該土地及び建物の各売買代金相当額は、土地及び建物の売買代金総額を各資産の固定資産税評価額比によりあん分する方法(固定資産税評価額比あん分法)により算出すべきである旨主張するところ、確かに、固定資産税評価額比は、土地及び建物の価額比を推認する手がかりとして一般的な合理性を有するものであるから、固定資産税評価額比あん分法は、一般的には合理的な算定方法であると認められる。しかしながら、本件の一部の建物には時価を増加させると認められる改修工事が実施されていたにもかかわらず、当該建物の固定資産税評価額にはこれらの時価の増加が反映されていない。他方、当該一部の建物及びこれと一括取得された土地について請求人が提出した不動産鑑定評価書における土地及び建物の積算価格の比は、土地及び建物の時価の価額比を推認する手がかりとして一定の合理性が認められる上、改修工事の実施を踏まえたものであり、当該一部の土地・建物については、固定資産税評価額比あん分法よりも当該積算価格比によりあん分する方法を用いることがより合理的であると認められる。したがって、当該一部の土地・建物については当該積算価格比によりあん分する方法を、他の土地・建物については固定資産税評価額比あん分法を用いるのが相当である。(令5. 6.21 金裁(法・諸)令4-5)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 令040016
- 裁決年月日
- 令和5年6月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706019
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/1減価償却資産の範囲/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、新規に取得したハンドガイド式の自力走行型除雪機(本件除雪機)は、大型除雪機と一体となって除排雪業の用に供していることから、大型除雪機と一の設備を構成するものであり、法人税法施行令第13条《減価償却資産の範囲》第3号に規定する「機械及び装置」に該当する旨主張する。しかしながら、「機械及び装置」とは、複数の資産が設備を形成して、設備の一部としてそれぞれの資産がその機能を果たすものと解するのが相当であり、その該当性については、当該資産の用途、機能、実際の設置使用状況等に基づいて判断するのが相当であるところ、本件除雪機は、それ自体で固有の機能を果たし独立して使用され、それぞれ別の場所に保管されていることから、大型除雪機と物理的な接続及び機能的な関連を持って据え付けられたものではなく、複数の資産が設備を形成して、設備の一部としてそれぞれの資産がその機能を果たすものとは認められない。したがって、本件除雪機は法人税法施行令第13条第3号に規定する「機械及び装置」には該当せず、同条第7号に規定する「器具及び備品」に該当する。(令5. 6. 7 仙裁(法)令4-16)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 令040010
- 裁決年月日
- 令和5年6月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706110
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/11事業用資産の取得事実
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、機械装置(本件機械装置)を取得し、事業の用に供したことから、当該事業年度において本件機械装置に係る減価償却費を損金の額に算入することができる旨主張する。しかしながら、本件機械装置の買受けに係る契約書から、当事者間において、請求人が契約の相手方に本件機械装置の検査の結果を通知し、代金支払の完了時に本件機械装置の所有権が移転する旨合意していると認められるところ、請求人は、契約の相手方に検査の結果の通知を行っておらず、本件機械装置の代金支払も完了していなかった。したがって、本件機械装置の所有権が請求人に移転したとはいえず、請求人は、本件機械装置を取得し、事業の用に供したとは認められないため、本件機械装置に係る減価償却費を損金の額に算入することはできない。(令5. 6. 1 札裁(法・諸)令4-10)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 令040006
- 裁決年月日
- 令和4年12月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/3取得価額(有形減価償却資産)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、土地及び建物の内訳の金額が区分されずに一括購入した土地(本件土地)及び建物(本件建物)について、減価償却費の計算の基礎となる本件建物の取得価額を算出する際、原処分庁が用いた土地及び建物の固定資産税評価額の比率によってあん分して算出する方法(固定資産税評価額あん分法)ではなく、請求人が近傍類似であるとして選定した土地の価額を基に算出した本件土地の価額を売買代金から差し引いて算出する方法(本件土地差引法)が合理的である旨主張する。しかしながら、請求人が本件土地差引法で用いた土地及びその価額は、本件土地と地域が異なる上、地番が不明で近隣地の価額として適正か否か判別できず、その価額も売買実例価額ではないから、適当な区分方法とはいえない。これに対し、原処分庁が採用した固定資産税評価額あん分法は、土地と建物の双方に利益が反映されることになり、また、固定資産税評価額は算出機関及び算出時期が同一であり、同一時期の時価を反映していると考えられる。したがって、原処分庁が採用した固定資産税評価額あん分法は合理的な区分方法と認められる。(令4.12.21 仙裁(法・諸)令4-6)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 令040002
- 裁決年月日
- 令和4年12月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/3取得価額(有形減価償却資産)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、一括して購入した土地(本件土地)及び建物(本件建物)について、それぞれの価額が売買契約書上明らかでないことから、それぞれの購入の代価を区分するには、請求人が近隣地として選定した土地の販売価格を基に本件土地の価額を算定し、これを購入金額の総額から差し引くことによって本件建物の価額を算定する方法が合理的である旨主張する。しかしながら、請求人が選定した土地は本件土地とは地理的条件や法令に基づく制限等が異なっている上、その利用価値が著しく低いといえることや、その土地の販売価格1㎡当たりの金額と本件土地が接する道路の路線価及び本件土地の近隣に存する地価公示地の地価公示価格1㎡当たりの金額との間には数倍の開差があることからすると、請求人が選定した土地の販売価格を基礎として算定した本件土地の価額は本件土地の実勢価格と乖離しているといわざるを得ず、本件建物の価額の合理性が担保されているとはいえないから、請求人の主張する差引法は合理的な方法であるとは認められない。他方、原処分庁が主張するそれぞれの資産の固定資産税評価額の価額比であん分して算定する方法は、①特に中古建物の場合は、固定資産税評価額を用いることで簡易、迅速に土地及び建物の価額を把握してあん分することができること、②固定資産税評価額は、土地の場合は路線価と同様に地価公示価格や売買実例等を基に評価し、建物の場合は再建築価額に基づいて評価されているから、土地及び建物ともに時価を反映していると考えられること、③固定資産税評価額は、同一の公的機関が同一時期に合理的な評価基準で評価したものであるから、いずれも同一時期の時価を反映しているものと考えられること等からすると、固定資産税評価額の価額比を用いることに合理性があると認められるから、本件土地及び本件建物のそれぞれの購入の代価を区分する方法として合理的な方法であると認められる。(令4.12.13 金裁(法・諸)令4-2)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令030039
- 裁決年月日
- 令和4年3月17日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300706100
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/10事業の用に供した事実
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人が事務所家具(コートスタンド)を購入した日の属する事業年度(本件事業年度)の事業の用に供したか否かに関し、原処分庁は、当該事務所家具が納品された1階事務室は、請求人代表者の配偶者が経営するクリニックの副院長室であり、請求人の社長室ではないため、当該事務所家具は本件事業年度において事業の用に供したとはいえない旨主張する。しかしながら、①請求人代表者は当該クリニックの副院長を兼務していること、②当該クリニック移転に伴い、当該クリニックの1階部分の引渡しがされた当初、1階事務室は請求人の社長室として使用されていなかった可能性があるものの、本件事業年度中には請求人の社長室として使用されていたと認められること、③当該事務所家具は本件事業年度末日の4日前に1階事務室に納品されたものであること、④その納品時期が季節的にも上着が必要な時期であり、納品日の翌日から使用している旨の請求人代表者の答述が信用できることから、当該事務所家具は、本件事業年度において事業の用に供されていたと認められる。 (令4. 3.17 大裁(法)令3-39)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 令020004
- 裁決年月日
- 令和3年6月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706061
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/6取得価額(非減価償却資産)/1土地等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、建物の存する土地を取得した場合における法基通7−3−6《土地とともに取得した建物等の取得費等》が定める「当初からその建物等を取り壊して土地を利用する目的であることが明らかであると認められる」か否かの判断基準時(本件判断基準時)について、資産取得の目的は売買契約時には確定的に存在しており、不動産登記などの所有権移転の対抗要件を備えた時点で発生するものではないことなどから、売買契約日である旨主張する。しかしながら、同通達は土地の取得価額についての定めであるから、建物を取り壊して土地を利用する目的であったか否かについては、土地及び建物の取得時の事情をもとに判断されるべきであり、また、一般には「取得」とは「所有権取得」と解するのが相当であるところ、本件の不動産売買契約においては、契約日から半年後に売買代金の残代金を支払った時点で、土地及び建物の引渡しを受け所有権が移転するという特約が付されており、買主の意思に基づき最終的に所有権を取得しない場合もあるから、売買契約日においては本件建物の利用目的を確定することはできない。したがって、本件判断基準時は、所有権を取得していない売買契約日とするべきではなく、土地及び建物の引渡日とするのが相当である。(令3. 6.23 金裁(法)令2-4)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 令020004
- 裁決年月日
- 令和3年6月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706061
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/6取得価額(非減価償却資産)/1土地等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、土地及び建物(本件建物)を取得後、一定期間第三者に賃貸しており、本件建物の当初の取得目的が第三者への賃貸事業であったことは明らかであるほか、本件建物を改装して使用することも考慮していたから、法基通7−3−6《土地とともに取得した建物等の取得費等》が定める「当初からその建物等を取り壊して土地を利用する目的であることが明らかである」と認められない旨主張する。しかしながら、本件建物は、築50年以上経過し、老朽化及び機能低下がみられるところ、請求人は、本件建物の売買契約日以後、本件建物を取り壊すことを前提とした事業計画に基づく資金調達、外部広告等の行動を行う一方、本件建物を改装するための行動が請求人にあったことをうかがわせる証拠はない。また、請求人は、本件建物を売買契約の条件として売主に一定期間賃貸したものであって、第三者への賃貸事業を目的として取得したということはできず、本件建物の賃貸借契約の期間満了後、請求人は速やかに本件建物を取り壊している。これらの諸事実からすれば、「当初からその建物等を取り壊して土地を利用する目的であることが明らかである」と認められる。(令3. 6.23 金裁(法)令2-4)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令020013
- 裁決年月日
- 令和2年9月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706011
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/1減価償却資産の範囲/1少額資産等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○請求人は、1個当たり数百円と少額で1年未満で使用不可となる場合もある納品予定の食品運搬用コンテナ(コンテナ)の取得金額について、継続して消耗品費に計上していることから、法人税法基本通達2−2−15《消耗品費等》に定める消耗品費等に準ずるものとして、当該取得金額は取得時の損金の額に算入すべきであり、また、コンテナが消耗品等ではなく固定資産に該当するとしても、当該コンテナにつき、納品前に費用の繰上計上を行っていたにすぎないから、同通達7−5−1《償却費として損金経理をした金額の意義》の定めにより、償却費として損金経理したものとして、法人税法施行令第133条《少額の減価償却資産の取得価額の損金算入》を適用し、当該コンテナの事業共用時に損金算入すべきである旨主張する。しかしながら、当該コンテナは、請求人の工場等において繰り返し使用されており、その使用期間は平均7、8年であったことからすると、請求人の事業において反復継続的に使用される資産であって、法人税法第2条《定義》第23号に規定する減価償却資産に該当するから、同通達2−2−15の定めに準じて、コンテナの取得金額をその取得時の損金の額に算入することはできず、また、法人税法施行令第133条に基づき償却費として損金の額に算入される額は、その事業の用に供した日の属する事業年度において損金経理した時に損金算入を認めるものであるところ、同通達7−5−1は、単に、同法第31条《減価償却資産の償却費の計算及びその償却の方法》第1項に規定する「償却費として損金経理をした金額」に含まれる金額を明らかにしたものにすぎず、損金算入の時期について定めたものではないことから、請求人の主張は採用することはできない。(令2.9.14大裁(法・諸)令2-13)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 令020002
- 裁決年月日
- 令和2年9月11日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300706990
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/12その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○請求人は、請求人の所有する建造物は、四方の全てに周壁がなく、いわゆる吹きさらしであり、外気遮断性がないところ、不動産登記規則第111条《建物》では、建物について、屋根及び周壁又はこれらに類するものを有し、土地に定着した建造物であって、その目的とする用途に供し得る状態にあるものでなければならない旨規定していることからすると、構築物に該当する旨主張する。しかしながら、当該建造物は、完全な周壁を設けていないものの、その用途や利用状況を勘案して、それぞれの用途に供し得る程度の周壁を設け、屋根及び柱を有し、かつ、当該柱はコンクリート基礎に固定されていることからすると、土地に定着した建造物であると認められることから、建物に該当する。 (令2.9.11高裁(法・諸)令2-2)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令020019
- 裁決年月日
- 令和2年9月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706019
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/1減価償却資産の範囲/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○請求人は、原処分庁が法人税法施行令第13条《減価償却資産の範囲》第3号に規定する「機械及び装置」に該当するとして更正処分を行った資産(本件資産)について、製造設備と一つの設備を構成するものではないことから「機械及び装置」には該当せず、固有の資産として単独でその機能を果たしている「器具及び備品」に該当する旨主張する。しかしながら、「器具及び備品」とは、それ自体で固有の機能を果たし、独立して使用される機器をいい、「機械及び装置」とは、製品の生産・製造又は役務の提供を目的として、一つの機器が単体で一つの設備を構成、又は二つ以上の機器が有機的に結合することにより一つの設備を構成する有形資産をいうものと解するのが相当であるところ、本件資産は、当該資産の用途、機能及び実際の設置使用状況等に照らし、生産工程に係る設備とは無関係に、それ自体で固有の機能を果たし、独立して使用される機器であるとは認められず、反復的継続的な製品の生産・製造のために、生産工程に係る機器と有機的に結合することにより、生産工程に係る設備を構成していると認めることが相当であるから、「機械及び装置」に該当する。(令2.9.9東裁(法)令2-19)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 令010013
- 裁決年月日
- 令和2年4月7日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300706100
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/10事業の用に供した事実
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○請求人は、当事業年度において、機械装置の納品請求書を受領した日をもって取得し、機械装置を所有していなければ入札できない案件への参加表明を行っているから、機械装置は当事業年度において事業の用に供した旨主張する。しかしながら、請求人が機械装置の引渡しを受けたのは、翌事業年度に行われた本件機械装置の講習会終了後であり、当事業年度において機械装置を事業の用に供したとはいえないから、機械装置に係る減価償却費等の額を当事業年度の損金の額に算入することはできない。(令2.4.7仙裁(法・諸)令元-13)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令010019
- 裁決年月日
- 令和2年3月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706110
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/11事業用資産の取得事実
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、減価償却資産である機械装置及びそれに取り付けるシステム(本件各機械装置)の取得に係る契約(本件各機械装置契約)は、代替性を有する規格品を目的物とした「売買契約」であり、本件各機械装置契約には所有権移転の時期に関して特約があることから、本件各機械装置の取得時期は請求人の工場に据え付けられた時点である旨主張する。しかしながら、本件各機械装置契約は、機械の納入元が一定の仕事を完成させ、完成された物を注文者に引き渡すことを内容とする「請負契約」であり、また、上記の特約があったとは認められない。そうすると、本件各機械装置の取得時期は、本件各機械装置を物理的に設置しただけでは足りず、所期の性能を有することが請求人によって確認された時(契約に定められた方法による検収の完了時)となり、当該確認は本件事業年度の末日までには了していない。よって、請求人は同日までに本件各機械装置を取得しているとはいえない。(令2. 3.23 名裁(法・諸)令元-19)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令010011
- 裁決年月日
- 令和元年12月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706013
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/1減価償却資産の範囲/3資本的支出と修繕費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、賃貸用の建物を賃借人が入居している状態で購入して事業の用に供し、購入直後に防水工事及び塗装工事を主とする改修工事を行ったところ、請求人は、購入前には当該改修工事の必要性を把握できず、その内容は入居者保護のための必要最低限の原状回復工事であり、当該建物の価額を高めたり使用可能期間を増すものではないから、法人税法施行令第132条《資本的支出》の適用は受けず、支出した金額全額が修繕費として当該事業年度の損金の額に算入される旨主張する。しかしながら、当該改修工事は、当該建物の取得の時において、通常の管理又は修理をするものとした場合に予測されるその支出時における当該建物の価額を増加又は使用可能期間を延長させる部分に対応するものと評価できるため、当該改修工事の額は資本的支出に該当する。(令元.12.18 名裁(法)令元-11)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令010014
- 裁決年月日
- 令和元年9月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706019
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/1減価償却資産の範囲/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、小屋、架台、配管断熱及び電源設備工事(本件各工事)は、機械装置(本件機械装置)を稼動させるために必要不可欠な工事であり、その工事に係る費用は、本件機械装置を「事業の用に供するために直接要した費用」であるから、本件機械装置の取得価額に含まれる旨主張する。しかしながら、本件各工事は、いずれも本件機械装置とは別個の資産の取得及び既存設備の改修工事であるから、その工事に係る費用は、本件機械装置を「事業の用に供するために直接要した費用」に該当するとは認められない。(令元. 9.25 関裁(法)令元-14)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平300003
- 裁決年月日
- 平成30年10月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706089
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/8償却限度額/2その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、取得した減価償却資産(本件各資産)について、本件各資産が一体として機械及び装置に該当し、租税特別措置法(措置法)第42条の6《中小企業者等が機械等を取得した場合の特別償却又は法人税額の特別控除》第1項の適用がある旨主張する。しかしながら、減価償却資産とその耐用年数については、本件各資産が、法人税法施行令第13条《減価償却資産の範囲》各号に規定されたいかなる種類の減価償却資産に該当するかを判断した上で、減価償却資産の耐用年数等に関する省令に規定されたいずれの減価償却資産に該当するかを判断する必要があり、法令の規定を離れて減価償却資産の一体性の有無を検討することには意味がないと解されることから、これらを一体とみて措置法第42条の6第1項に規定する機械及び装置とみることはできない。したがって、本件各資産は、「建物」、「建物附属設備」及び「機械及び装置」に区分されるから、当該各区分に定められた耐用年数に基づき償却限度額を算定することになる。(平30.10.19 熊裁(法)平30-3)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平300005
- 裁決年月日
- 平成30年9月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/3取得価額(有形減価償却資産)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が売買により土地(本件土地)とともに一括取得した区分所有建物の専有部分(本件建物)の取得価額について、原処分庁が用いた土地及び建物の固定資産税評価額の比率によってあん分して算定した価額ではなく、売買契約において定められた価額とすべきである旨主張する。しかしながら、売買契約における本件建物の価額は、固定資産税評価額、路線価及び公示価格に比べて著しく低額で、また、本件土地の借地権割合が90%であることを考慮して売買総額に占める本件土地の価額の割合を低く定めるなど不合理な算定方法を用いた結果、客観的な価値と比較して著しく不合理なものと認められることから、合理的な基準により本件建物の取得価額を算定する必要がある。そこで、過去の売買価額及び相続税評価額などからより合理的な基準を検討したところ、土地及び建物の固定資産税評価額は、算出期間及び算出時期が同一で同一時期の時価を反映していること等から、土地及び建物の固定資産税評価額の比率によってあん分して本件建物の取得価額を算定することには合理性があると認められる。(平30. 9.11 関裁(法・諸)平30-5)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平290063
- 裁決年月日
- 平成30年6月19日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300706019
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/1減価償却資産の範囲/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№111
要旨
○ 原処分庁は、太陽光発電設備(本件設備)を囲むフェンス、門扉等(本件フェンス等)は、本件設備とともに生産性向上設備等の確認を受けたのであり、単独では生産活動等の用に直接供される減価償却資産とは認められないから、請求人は本件フェンス等を本件設備と一体で取得し、一体で事業の用に供したとみるべきであり、本件フェンス等を事業の用に供した日はその取得の日ではなく、本件設備について系統連系が行われた日である旨主張する。しかしながら、本件フェンス等は本件設備とは物理的にも機能的にも一体とはいえず、別個の減価償却資産であると認められるところ、本件フェンス等は、太陽光発電所内への外部からの侵入を防止し、同発電所内での事故や本件設備の毀損、盗難等を避けることを目的として設置されたものと認められ、請求人が本件設備を取得してから系統連系が行われ売電を開始するまでの間も、本件フェンス等は本件設備を第三者による毀損や盗難から保護し、接触による感電事故等を防止する機能を発揮していたと認められるから、本件フェンス等はその取得の日から使用を開始され、事業の用に供されたと認めるのが相当である。(平30. 6.19 関裁(法)平29-63)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平290063
- 裁決年月日
- 平成30年6月19日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300706100
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/10事業の用に供した事実
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№111
要旨
○ 請求人は、太陽光発電設備(本件設備)は、その引渡日以降、必要な維持管理が行われ、電力会社に対して売電の申込をしてその承諾を待っている状態であったのだから、その引渡日においていつでも稼動し得る状況にあったのであり、その引渡日に事業の用に供したと認められる旨主張する。しかしながら、本件設備は、発電した電力を電力会社に売電することにより収益を稼得することを本来の目的とする設備であると認められるところ、本件設備は、その取得の日を含む事業年度の末日において、系統連系のための工事が完了していないため、発電した電力を送配電事業者の電力系統に供給できず、売電できない状態にあったのであるから、当該事業年度内に本件設備の属性に従ってその本来の目的のために使用を開始したといえず、事業の用に供したとは認められない。(平30. 6.19 関裁(法)平29-63)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平290033
- 裁決年月日
- 平成30年6月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706061
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/6取得価額(非減価償却資産)/1土地等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、土地(本件土地)とともに取得した建物(本件建物)について、福利厚生施設として利用する目的で取得したものであり、当初から本件建物を取り壊して本件土地を利用する目的ではなかったのだから、本件建物の取壊しの時における帳簿価額及び取壊費用は本件土地の取得価額に算入されない旨主張する。しかしながら、請求人が①売買交渉の際、本件土地について更地での引渡しを売主に求めていたこと、②本件建物を取り壊し、本件土地の上に新たな建物を新築することを想定して融資の提案を金融機関から受けていたこと、③本件建物に係る電力契約、下水道契約及び火災保険契約を締結していないこと及び④本件建物を福利厚生施設として利用した回数は1回にとどまり、かつ、利用に供したのも本件建物の1階部分のみであったことなどからすれば、請求人は取得した時から本件建物を取り壊して本件土地を利用する目的であることは明らかであり、本件建物の取壊しの時における帳簿価額及び取壊費用の合計額は、本件土地の取得価額に算入されることになる。(平30. 6. 1 名裁(法)平29-33)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平290055
- 裁決年月日
- 平成30年5月10日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300706100
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/10事業の用に供した事実
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№111
要旨
○ 請求人は、車両運搬具勘定に計上した乗用自動車(本件自動車)について、請求人の事業用資産であり、請求人に帰属する旨主張する。しかしながら、本件自動車の車検証及び自動車保険に関する書類によれば、本件自動車の所有者及び保険契約者は請求人であるものの、そのことをもって、請求人が本件自動車を事業の用に供したと認めることはできない。また、請求人は、本件自動車について、請求人の代表者(本件代表者)が個人的に使用していたことがあったと自ら認めている一方で、本件代表者から使用料その他の本件自動車を使用させることの対価を受け取っておらず、この点からしても、請求人が本件自動車を事業の用に供していたとは認められない。そうすると、本件自動車は、請求人が事業の用に供することを目的として取得されたものであるとは認められず、本件代表者が個人的に使用することを目的として取得されたものであるというべきであるから、請求人の事業用資産であるとは認められない。(平30. 5.10 関裁(法・諸)平29-55)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平290072
- 裁決年月日
- 平成30年5月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/3取得価額(有形減価償却資産)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、借地権(本件借地権)と一括取得した建物(本件建物)につき、減価償却費の計算の基礎となる購入の代価は、売買契約書に記載された建物の価額によるべきである旨主張する。しかしながら、減価償却資産の「購入の代価」とは、原則として売買契約により定められた代金額をいうが、建物と土地が一括して売買された場合(借地権付建物が売買された場合を含む。)において、それぞれの代金額が適正な価額と比較して不合理なものであるとする特段の事情があるときには、合理的な基準により算定される当該資産の合理的な価額をいうと解するのが相当であるところ、請求人が行った本件建物及び本件借地権の代金額の割付けは、本件建物の価額が高額になりすぎていると認められ、本件建物と本件借地権それぞれの代金額が適正な価額と比較して不合理なものであるとする特段の事情が認められること、土地建物が一括して売買された場合の建物の算定方法のうち、あん分法(何らかの基準により算出した土地と建物の価額比により代金額をあん分することにより、土地及び建物の価額を算出する方法)は建物と土地の双方に売主の利益が反映されることになるので、本件建物及び本件借地権の価額を算定する方法として最も合理的であることから、本件の売買契約時における売買代金額に占める本件建物の価額を算出するに当たっては、固定資産税評価額を基礎としたあん分法を用いて算出することが合理的である。(平30. 5. 7 大裁(法・諸)平29-72)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平290041
- 裁決年月日
- 平成30年3月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706090
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/9損金経理
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№110
要旨
○ 請求人は、太陽光発電設備を取得した事業年度において、同設備に係る償却費の額を損金の額に算入して法人税の確定申告をした後、同設備を当該事業年度内に事業の用に供していなかったとして当該償却費の額を償却超過額として修正申告したところ、当該事業年度の翌事業年度に電力の供給を開始して同設備を事業の用に供したことから、当該翌事業年度の法人税について、同設備に係る償却費の額を損金の額に算入すべきである旨主張する。しかしながら、同設備は当該事業年度終了時においては事業の用に供されていないから、法人税法上の減価償却資産に該当しない。そして、当該事業年度において償却費として損金経理をしていたとしても、それは法人税法上の減価償却資産に該当しない資産に係るものであって、法人税法第31条《減価償却資産の償却費の計算及びその償却の方法》第1項に規定する償却費として損金経理をした金額(損金経理額)に該当せず、また、法人税法上の減価償却資産に係る償却超過額にも当たらない。そうすると、請求人が当該事業年度に償却超過額とした金額は、当該翌事業年度において、同条第4項に規定する当該償却事業年度前の各事業年度における当該減価償却資産に係る損金経理額のうち当該償却事業年度前の各事業年度の所得の金額の計算上損金の額に算入されなかった金額(償却超過額)には該当せず、当該翌事業年度の損金経理額に含まれないから、当該翌事業年度の損金の額に算入することはできない。(平30. 3.27 関裁(法)平29-41)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平290034
- 裁決年月日
- 平成30年2月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706071
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/7耐用年数/1中古資産
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、法定耐用年数の全部又は一部を経過した機械及び装置(本件中古資産)を取得したことから、本件中古資産について、耐用年数省令第3条《中古資産の耐用年数》第1項第2号の規定を適用して見積もった耐用年数により償却限度額の計算をしたことは適法である旨主張する。しかしながら、総合償却資産については、資産の相当部分につき中古の資産を一時に取得した場合に限り、当該資産の総合耐用年数を見積もって他の資産と区別して償却することができることとされているところ、本件中古資産は、製品の製造を行う上で一体となって機能する製造設備の一部を構成する機械及び装置であるから総合償却資産の一部に該当するものの、「資産の相当部分につき中古の資産を一時に取得した」ものとは認められないことから、本件中古資産については、総合耐用年数を見積もって、他の資産と区別して償却することはできない。したがって、本件中古資産は、機械及び装置の法定耐用年数により償却限度額の計算を行うこととなる。(平30. 2.20 関裁(法)平29-34)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平290015
- 裁決年月日
- 平成30年2月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/3取得価額(有形減価償却資産)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、競争入札の結果、土地(本件土地)とともに取得した各建物(本件各建物)の取得価額について、①入札時点で本件土地及び本件各建物の個々の価額が提示されておらず、売買当事者間で個々の価額についてまで合意して売買契約を締結したものではないこと、②本件各建物には相当の固定資産税等が賦課されていること等、売買契約書に記載された本件各建物の価額(零円)によるべきでない特段の事情があるから、本件各建物の取得価額は、本件各建物の固定資産税の税額等を参考に算出した価額とすべきである旨主張する。しかしながら、①請求人は本件各建物を落札した後に売買契約を締結しないことによって、落札の効力を失わせることができたにもかかわらず、契約を締結していること、②請求人と売主の間には特殊な利害関係がなく、請求人と売主が通謀して租税回避の意思や脱税目的等の下に故意に実体と異なる内容を契約書に表示したなどの特段の事情が認められないこと、③売主は、鑑定を依頼した2名の不動産鑑定士が評価した評価額に基づいて本件各建物の価額を決定しているところ、その価額決定の経緯に不自然な点は見当たらないことから、請求人と売主は売買契約書に記載された内容で合意し売買契約の締結に至ったものと認められる。したがって、本件各建物の取得価額は、売買契約書に記載された価額によるのが相当である。(平30. 2. 7 広裁(法・諸)平29-15)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平290002
- 裁決年月日
- 平成29年12月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706100
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/10事業の用に供した事実
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が設置した太陽光発電設備(本件設備)を事業の用に供した日について、電力会社の一方的な都合により決定した系統連系工事を了した日とするのは相当でなく、請求人が電力会社に対して行う手続の最終段階である工事費負担金の支払を終えた日とするべきである旨主張する。しかしながら、減価償却資産を事業の用に供しているというためには、業種、業態、その資産の構成及び使用の状況を総合的に勘案し、その資産の属性に従って本来の目的のために使用を開始したことが必要と解されるところ、本件設備を事業の用に供したというためには、系統連系工事を了し、電力会社へ発電した電力の供給を開始した事実を必要とするのが相当である。これを本件設備についてみると、系統連系工事を了し、電力の供給が開始された日は、本件事業年度の翌事業年度に属する日であるから、請求人は、本件設備を本件事業年度内に事業の用に供したとは認められない。(平29.12.21 金裁(法)平29-2)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平290017
- 裁決年月日
- 平成29年10月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706990
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/12その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№109
要旨
○ 請求人は、租税特別措置法(平成28年法律第15号による改正前のもの)第42条の6《中小企業者等が機械等を取得した場合の特別償却又は法人税額の特別控除》第1項に規定する「その製作の後事業の用に供されたことのないもの」とは、その製作の後、製作者又は製作者から取得した者の下で固定資産として使用されたことのないものをいうとして、請求人が取得した機械装置(本件機械装置)は、製作された後請求人が取得するまでの間、①その販売者(本件販売者)の固定資産として使用されたことはなく、また、棚卸資産として管理されていて資産価値の減少はないこと、②本件販売者による1年間の保証の下、新品として取得したものであることから、本件機械装置は同項に規定する「その製作の後事業の用に供されたことのないもの」に該当する旨主張する。しかしながら、同項に規定する「その製作の後事業の用に供されたことのないもの」とは、その製作者及び取得した販売者(販売者等)において使用されたことのない、いわゆる新品であるものをいい、それに該当するかどうかは販売者等における業種、業態、その資産の構成及び使用の状況に係る事実関係を総合的に勘案して判断することとなる。本件機械装置は、製作された後、本件販売者において1年以上にわたり展示場での展示及び実演に供され、部品交換もされていたのであり、これらの事情を総合的に勘案すると、本件販売者において使用されていたというべきであり、「その製作の後事業の用に供されたことのないもの」に該当しない。(平29.10.31 関裁(法)平29-17)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平290002
- 裁決年月日
- 平成29年7月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706100
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/10事業の用に供した事実
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が設置した太陽光発電設備のうち一部(本件設備)について、電力会社との間で電力受給契約を締結し、系統連系を行っているのであるから、本件設備は、本件事業年度内に事業の用に供したものとして、租税特別措置法第42条の5《エネルギー環境負荷低減推進設備等を取得した場合の特別償却又は法人税額の特別控除》第1項第1号イ及び第6項の各規定(本件特例)により取得価額の全額を減価償却費として損金の額に算入することができる旨主張する。しかしながら、請求人は、本件設備に電力会社への申請と異なるパワーコンディショナーが設置されていた事実が発覚したことで、保安上の理由から電力会社が本件設備の系統連系を拒否したため、特別償却を適用するために、電力会社の合意のもと、系統連系と解列を繰り返したのであり、本件設備は、僅かな売電量及び売電金額の存在が認められるものの、そのような若干の売電の実績を残すことによって、本件特例を適用するという目的を実現するために作動されたにすぎず、本質的には、継続的に電力を発生させ電力会社に供給するという本来の目的のために使用を開始されたものと評価することはできないことから、事業の用に供していないものと認められる。(平29. 7. 7 大裁(法)平29-2)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平280014
- 裁決年月日
- 平成29年4月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706110
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/11事業用資産の取得事実
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、生産性向上のために取得した設備等(本件設備等)に係る工事(本件設備工事)の引渡しを受けた日について、本件設備工事に係る請負契約(本件契約)において、納入日が定められており、契約当事者は当該納入日を変更していないのであるから、本件設備工事の引渡しを受けた日は当該納入日とみるべきであり、この場合、当該納入日は産業競争力強化法の施行の日(本件施行日)以後であるから、本件設備等は、租税特別措置法第42条の12の5《生産性向上設備等を取得した場合の特別償却又は法人税額の特別控除》第2項の規定による特別償却が適用される旨主張する。しかしながら、本件契約に係る契約条件及び本件設備工事に係る工程表などに照らすと、当該納入日は、納入期限を定めたものであって、実際の引渡し日ではない。そして、請求人が本件施行日より前の日付で本件設備工事の請負人に対して交付した検収書は、請求人において、本件設備工事が終了し、本件設備等が稼働していることを実際に確認した上で検収を行い、作成したものと認められ、また、検収完了日には既に本件設備等を事業の用に供していることが明らかであることからすれば、本件設備工事は、遅くとも当該検収完了日には完成し、請求人に引き渡されていたものと認められる。したがって、請求人が本件設備等を取得して事業の用に供したのは、本件施行日より前であるから、同項に規定する特別償却を適用することはできない。(平29. 4.19 札裁(法・諸)平28-14)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平280032
- 裁決年月日
- 平成29年3月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706061
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/6取得価額(非減価償却資産)/1土地等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、新工場の建設に先駆けて行った、①既存工場の敷地及び新工場の建設予定地の造成工事、②既存工場と新工場の床面の高さを揃えるための切土盛土工事、③軟弱化した地盤の改良工事(①から③の工事を併せて本件各工事)については、専ら新工場の建設を目的として行ったものであり、土地の改良を直接の目的としたものではないから、法人税基本通達7−3−4《土地についてした防壁、石垣積み等の費用》注書きの定めに基づき、本件各工事に係る費用(本件各工事費用)の額は、新工場の建物の取得価額に算入すべきである旨主張する。しかしながら、本件各工事は、従前は山間の傾斜地であった各土地を既存工場に連接して新工場を建設できるよう平坦な敷地に形状を変更したものであり、現に固定資産税評価額が上昇したように各土地の価値を高めたものと認められ、本件各工事の規模、構造等からみて土地と区分して構築物とすることが適当と認められる事実は見当たらない。そうすると、本件各工事費用を支出したことにより、各土地の価値を高めたものであるから、本件各工事費用の額のうち、請求人が所有する各土地に係る部分については、当該各土地の取得価額に算入されるべきものであり、新工場の建物の取得価額には含まれない。また、本件各工事費用の額のうち、請求人が使用貸借により借り受けた各土地に係る部分については、当該各土地を無償で使用収益している請求人が当該各土地に対して支出した費用であることに鑑みると、請求人が有益費を支出した、あるいは、使用収益に対する対価的な支出をしたとみる余地があるが、いずれにしても、請求人が当該各土地を使用収益する権利の価値を高める支出とみるべきであって、新工場の建物の取得価額に算入されるべきものではない。(平29. 3.22 関裁(法)平28-32)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平280006
- 裁決年月日
- 平成28年11月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/3取得価額(有形減価償却資産)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が一括取得した土地及び建物について、①建物の価額は、建物の客観的状態及び所有権移転登記完了後に賦課された不動産取得税の金額からみて高額になると予想され、かつ、②売買契約書(本件契約書)に記載された土地の価額は、請求人が以前に取得した隣接する土地の価額などからみて高額であることからすれば、本件契約書に記載された土地及び建物の価額は、時価と大きくかい離し、合理的に区分されたものとはいえないので、土地及び建物の購入の代価は、不動産取得税の賦課割合を基にあん分して算定すべきである旨主張する。しかしながら、本件契約書には、土地及び建物それぞれの売買価額が明確に区分して記載され、明示されているから、土地及び建物の購入の代価は、それとは異なる金額が実際には合意された金額であったなどの特段の事情のない限り、本件契約書に記載された金額とするのが合理的である。本件において、建物の価額については、契約当事者の間に売買契約締結時において、建物を使用せずに解体する予定があったと認められることからすれば、その売買価額を零円とすることに合意したとしても不合理であったとはいえない。また、土地の価額は、請求人が約1年後に取得した隣接する土地の価額と比較した場合、合理性を欠くものであるとはいえない。したがって、本件契約書に記載された土地及び建物それぞれの売買価額を購入の代価とすべきではない特段の事情があるとは認められず、土地及び建物の購入の代価は、請求人と売主が本件契約書において合意し、請求人が実際に対価として支払うことになった金額とするのが相当である。(平28.11.18 熊裁(法)平28-6)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平280013
- 裁決年月日
- 平成28年10月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706100
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/10事業の用に供した事実
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が設置した太陽光発電設備(本件設備)を事業の用に供した日については、本件設備が稼働したか否かを問わず、本件設備の引渡しを受けた日とすべきである旨主張する。しかしながら、減価償却資産を事業の用に供したと認められるか否かは、業種、業態、その資産の構成及び使用の状況を総合的に勘案し、その資産の属性に従って本来の目的のために使用を開始したといえるか否かによって判定するのが相当であるところ、本件設備が本来の目的のために使用を開始した日は、本件設備の使用に必要不可欠な系統連係が行われた日と認められ、当該系統連係を受けた日は本件事業年度の翌事業年度に属する日であるから、本件事業年度において、本件設備を事業の用に供したとは認められない。(平28.10. 3 大裁(法)平28-13)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270117
- 裁決年月日
- 平成28年3月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706079
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/7耐用年数/3その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、自身が営んでいる事業の用に供している構築物(本件構築物)の耐用年数につき、原処分庁が認定した耐用年数(原処分庁耐用年数)は誤りであり、請求人が確定申告書において適用した耐用年数(請求人耐用年数)が正当である旨主張する。しかしながら、本件構築物について、その用途又は構造に基づき、減価償却資産の耐用年数等に関する省令の別表第一により判断すれば、原処分庁耐用年数及び請求人耐用年数が正当であるとは認められない(当審判所が正当な耐用年数を判断したもの)。(平28. 3.24 東裁(法)平27-117)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平270052
- 裁決年月日
- 平成28年3月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/3取得価額(有形減価償却資産)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、土地と建物(本件建物)を一括して取得したところ、本件建物の取得価額(本件建物取得価額)について、当該取得に係る国有財産売買契約(本件契約)自体は有効であるが、土地及び本件建物の内訳の価額の合意はされたものではないなどとして、本件建物取得価額は、請求人が依頼した不動産鑑定士による鑑定評価額等から算定した価額によるべきである旨主張する。しかしながら、減価償却資産を売買契約により取得した場合、購入の代価は、原則として当該売買契約により定められた金額がこれに当たると解されるところ、請求人が記名押印して締結された国有財産売買契約書(本件契約書)には、売買代金の内書として、消費税及び地方消費税(消費税等)相当額が記載されており、消費税の課税対象となるのは本件建物のみであるからすると、本件契約において、当該消費税等相当額から逆算した価額により本件建物の売買代金が定められていることが明らかであるというべきであり、請求人は、本件契約において土地及び本件建物の内訳の価額についても合意がされていると認められる。よって、本件建物取得価額は、本件契約書に定められた金額と認めるのが相当である。(平28. 3.11 大裁(法・諸)平27-52)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平270020
- 裁決年月日
- 平成27年10月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706079
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/7耐用年数/3その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、耐用年数省令において別表第一の器具及び備品の細目に掲げられる個々の減価償却資産と、別表第二の機械及び装置に掲げられる各設備を構成する個々の減価償却資産といずれにも該当する減価償却資産は存在せず、別表第一に列挙された機器はすべからく器具及び備品と扱われるべきであるなどして、原処分庁が機械及び装置に該当するとした減価償却資産のうち別表第一に列挙されている機器(本件対象資産)は器具及び備品と扱われるべきである旨主張する。しかしながら、機械及び装置とは、複数の機器により設備を形成し、かつ、設備の一部としてそれぞれのものがその機能を果たすもので、工程の最初から最後に至るまで有機的に牽連結合して一体として用いられる性質を有するものをいうものと解するのが相当であり、本件対象資産を含む各機器は、製造工程に沿って各機器が順次その機能を果たせるよう、機能的に、かつ近接して設置されているものと認められる。さらに、本件対象資産は、ほかの各機器とともに製造設備を構成し、製品の製造という最終目標に向けて、一連の製造工程の一部としてそれぞれの機能を果たしており、工程の最初から最後に至るまで有機的に牽連結合して一体として用いられる性質を有することから、機械及び装置に当たるというべきである。(平27.10.21 大裁(法)平27-20)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平270005
- 裁決年月日
- 平成27年10月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706013
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/1減価償却資産の範囲/3資本的支出と修繕費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、機械式駐車設備(本件駐車設備)の補修工事費用のうち、原処分庁が資本的支出に該当するとした循環装置駆動部(本件循環装置)の電動機、制御用ブレーキ、停止用ブレーキ及び減速機入力軸(本件各部品)の取替工事費用は、本件駐車設備の通常の維持管理のため、又は摩耗、劣化、き損した固定資産につきその原状を回復するために要した費用であり、修繕費に該当する旨主張する。しかしながら、本件駐車設備は、車両を搭載する複数のケージを循環させることにより初めてその機能が発揮されるところ、本件循環装置は、その複数のケージを循環・停止させるための動力装置であって、電動機の回転及び制御用ブレーキと減速機入力軸で繋がれた減速機の減速によりケージを循環させ、停止用ブレーキによりその循環を停止させることからすれば、本件循環装置を構成する本件各部品は、本件駐車設備全体を機能させるための主要部品であるといえる。そして、本件各部品の取替工事は、本件駐車設備において通常の維持管理のために定期的に行われている修理、取替えとは異なり、取得時に予測された使用可能期間を超える経年劣化に基因して、本件駐車設備の竣工以来初めて本件各部品の全部を新しい部品に取り替えたものであって、通常の使用により使用可能期間が経過した固定資産の主要部品について新たな取得が行われたものといえ、本件循環装置ひいては本件駐車設備全体の使用可能期間を延長させる効果があったものと認められることから、本件各部品の取替工事費用は、資本的支出に該当する。(平27.10.15 熊裁(法)平27-5)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平270001
- 裁決年月日
- 平成27年9月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706019
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/1減価償却資産の範囲/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が取得し事業の用に供した自家用給油所(本件給油所)は、それを構成する各設備が一体となって給油という機能、効用を有しているから本件給油所全体が一つの機械及び装置に該当する旨主張する。しかしながら、本件給油所は、それぞれ独立の機能、効用を有する①構築物、②工具、器具及び備品、③機械及び装置から構成されていると認められるから、本件給油所全体を一の機械及び装置とみることはできない。(平27. 9. 8 札裁(法)平27-1)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平260112
- 裁決年月日
- 平成27年6月1日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300706030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/3取得価額(有形減価償却資産)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№99
要旨
○ 請求人は、請求人が競売により一括で取得した土地及び建物(本件建物)等の取得価額の区分について、原処分庁が用いた土地及び家屋の固定資産税評価額の比率によってあん分する方法ではなく、請求人が依頼した不動産鑑定士の鑑定評価における土地と建物等の評価額の比率によってあん分し、法人税に係る建物等の減価償却費の額を計算すべきである旨主張する。しかしながら、鑑定評価による価額を用いたあん分法も一応合理性が認められる方法であるところ、請求人が用いた不動産鑑定士の評価額の計算が本件建物と構造の異なる建物に基づく査定を行っているなど必ずしも合理性のある算出方法となっていない一方、原処分庁が用いた土地及び家屋の固定資産税評価額は、いずれも同一の評価機関により算定されたものであり、かつ、同一時期の時価を反映しているものであることから合理性があるというべきである。よって、固定資産税評価額の比率によってあん分することが相当である。なお、原処分庁の固定資産税評価額の比率によるあん分は、本件建物に設置されたディスプレイ設備に係る固定資産税評価額に相当する額が含まれていないことから、原処分庁の計算は誤りである。(平27. 6. 1 東裁(法・諸)平26-112)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平260108
- 裁決年月日
- 平成27年5月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/3取得価額(有形減価償却資産)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、土地とともに一括購入した建物の取得価額について、当該取得に係る売買契約書に記載されている土地及び建物の価額は合理的に区分されたものではないことから、当該契約書に記載された建物の金額(零円)をもとに算出することは適正でなく、当該売買契約に基づく支払金額を含む土地及び建物の取得に要した費用の額の合計額を土地及び建物に適正に配賦して算出すべきである旨主張する。しかしながら、当該売買契約については、契約締結に先立ち実施された入札において売主から提示された①土地及び建物が現況有姿での引渡しとなり、売主は瑕疵担保責任を負担しないこと、②建物の対価を零円とすること、③建物の経年変化を含む土地及び建物に関する留意点などの売却条件等について、請求人がこれらを承諾した上で購入申込みをし、当該購入申込みに際して請求人が提示した応札金額と同額の売買代金により締結されたものであったと認められること、また、請求人及び売主が通謀の上故意に実体と異なる内容を当該売買契約書に表示したなどの特段の事情は認められず、売主が提示した建物対価を零円とする売却条件は、売主における建物の価額としての評価を踏まえたものであり、当該売買契約において建物の価額を零円としたことに特段不合理な点も認められないことからすると、当該建物の購入代価は、当該売買契約書に記載されているとおり零円とするのが相当である。(平27. 5.25 東裁(法)平26-108)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平260003
- 裁決年月日
- 平成26年7月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/3取得価額(有形減価償却資産)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、土地とともに取得した建物の取得価額は、時価により最も合理的に算定すべきであるから、売買契約書に記載された建物の価額によらず、路線価及び建築統計年報(国土交通省)の建物の標準的な建築価額表に基づき算定した価額によるべきである旨主張する。しかしながら、本件の売買契約(本件契約)は、請求人及び譲渡人が、契約当事者として売買契約書(本件契約書)に記載された内容で合意し、本件契約の締結に至ったものと認められ、両者の間に、同族会社であるなど特殊な利害関係や故意に実体と異なる内容を契約書に表示したなどの事情は認められず、また、本件契約書に記載された建物(本件建物)の価額は、第三者である不動産売買の仲介業者が固定資産評価額を基に算定した価額によって決定されたものであって、当審判所の調査によっても特段不合理な点は認められないことから、本件建物の減価償却に係る取得価額は、本件契約書に記載された本件建物の価額とするのが相当である。(平26. 7.15 大裁(法・諸)平26-3)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平250103
- 裁決年月日
- 平成26年4月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706011
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/1減価償却資産の範囲/1少額資産等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が開発、製造したパチンコ器等で、市場動向等を検討するためにパチンコ店に設置(無償貸与)したパチンコ器等(本件調査用パチンコ器等)は、実際の設置期間が平均で4か月であるから、法人税法施行令第133条《少額の減価償却資産の取得価額の損金算入》に規定する使用可能期間が1年未満の減価償却資産に該当する旨主張する。しかしながら、使用可能期間が1年未満であるかどうかは、①法人の属する業種において種類等を同じくする減価償却資産の使用状況等を勘案して一般的に消耗性のものと認識されている減価償却資産で、②その法人の平均的な使用状況等からみてその使用可能期間が1年未満であるものが該当するするの相当であるところ、遊技場業界で使用されているパチンコ器等については、物理的・経済的に1年未満で使用することができなくなるというものではなく、通常、1年以上にわたり使用されているのが一般的であり、また、本件調査用パチンコ器等は、当初定めた予定期間にかかわらず設置期間を延長することができ、実際にパチンコ店に設置されていた期間が1年を超える本件調査用パチンコ器等が存在すること、及び、予定期間終了後もパチンコ店が設置を希望する場合には、請求人と別途合意する価格で売買契約を締結する旨の定めがあり、実際に売買された実績もあることが認められるから、以上の各事実を総合すれば、本件調査用パチンコ器等は、法人税法施行令第133条に規定する使用可能期間が1年未満の減価償却資産には該当しない。(平26. 4. 4 東裁(法)平25-103)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平250003
- 裁決年月日
- 平成25年12月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706071
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/7耐用年数/1中古資産
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№93
要旨
○ 請求人は、中古建物に適用すべき耐用年数について、誤って法定耐用年数を適用していた場合、その誤りに気付いた時点において是正できないという解釈は、社会通念等に即さないものであり、また、新築建物の耐用年数を遡って是正する以上、中古建物についても使用可能期間を実態に即して見直した耐用年数を遡って適用すべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、中古建物を取得した事業年度において、法定耐用年数を適用していたものと認められるところ、中古資産についての減価償却資産の耐用年数等に関する省令(耐用年数省令)第3条《中古資産の耐用年数等》第1項第1号及び第2号に掲げる各方法(見積法等)による耐用年数の算定は、当該中古資産を取得してこれを事業の用に供した最初の事業年度に限りすることができ、当該事業年度においてその算定をしなかった場合は、その後の事業年度において算定することができないこととなるのは、耐用年数の適用等に関する取扱通達1−5−1《中古資産の耐用年数の見積法及び簡便法》の定めのとおりであるから、当該事業年度後の事業年度において、当該中古建物の耐用年数を見積法等を用いて変更することはできない。(平25.12.17 沖裁(法)平25-3)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平250050
- 裁決年月日
- 平成25年10月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/3取得価額(有形減価償却資産)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、土地(本件土地)及び建物(本件建物等)の各金額が区分されずに一括購入した場合のそれぞれの取得価額について、本件建物等の金額を先に算出し、当該一括購入に係る代金総額から当該建物等の金額を控除した残額を本件土地の金額とする方法は合理的である旨主張する。しかしながら、請求人が主張する算出方法は、直ちに不合理な方法であるとはいえないものの、①土地及び建物が一括購入された場合に、必ずしも売買金額がそれぞれの客観的な交換価値の合計額とは限らなし、②建物等の評価額は、その評価方法の選択の仕方等により異なった評価額が算出され得るものであるから、その結果、土地の取得価額が低すぎたりすることがあり得ることなどを総合すると、必ずしも適切とはいえず、結果としてそれぞれの取得価額として不合理な金額が算出されることも考えられるところ、これを本件についてみると、請求人が主張する方法による本件土地の金額は、本件土地に係る路線価又は本件土地の近隣地の公示価格に基づいて算出される各金額と比較して著しく低額であり、結果として本件土地及び本件建物等の各取得価額は不合理な金額が算出されているというべきであるから、請求人が主張する方法による算定を合理的と認めることはできない。一方、 原処分庁の、当該代金総額を土地及び建物等の各固定資産税評価額の比に基づきあん分する方法は、①特に中古建物等の場合は、簡易、迅速に土地及び建物等の価額を把握してあん分することができること、②固定資産税評価額は、土地の場合は、路線価と同様に地価公示価額や売買実例等を基に評価し、建物等の場合は、再建築価額に基づいて評価されているから、土地及び建物等ともに時価を反映していると考えられること、③土地及び建物等の固定資産税評価額は、同一の公的機関が同一時期に合理的な評価基準で評価したものであるから、いずれも同一時期の時価を反映しているものと考えられることに照らし、合理的な算出方法である。(平25.10. 7 東裁(法・諸)平25-50)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平250002
- 裁決年月日
- 平成25年8月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/3取得価額(有形減価償却資産)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№92
要旨
○ 請求人は、不動産を譲り受けた際に譲渡人に支払った未経過固定資産税等相当額(当該不動産に係るその譲受けの年度の固定資産税及び都市計画税のうち当該不動産の引渡日以後の所有期間分に相当する額をいう。)は、固定資産税等そのものであり租税公課であるから不動産の取得価額に含まれない旨主張する。しかしながら、固定資産税等は地方税法に基づき1月1日の不動産の所有者が納税義務を負うことになっており、賦課期日後に所有者となった譲受人が固定資産税等の納税義務を負うものではないから、譲受人が譲渡人に支払った未経過固定資産税等相当額を租税公課そのものであるということはできない。そして、売買当事者間で合意に基づき授受された未経過固定資産税等相当額は、あくまでも合意された売買の取引条件の一つであり、当該条件を満たさないことには売買取引そのものが完了しないと考えられるから、当該未経過固定資産税等相当額は取得関連費用ではなく、狭義の購入の代価として取得価額に含まれるとするのが相当である。(平25. 8.30 福裁(法)平25-2)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平250004
- 裁決年月日
- 平成25年7月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706019
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/1減価償却資産の範囲/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、法人税の確定申告書別表五(一)に利益積立金額として留保していた金額(本件利益積立金額)から総勘定元帳の「機械装置」勘定に振り替えて計上した金額(本件資産計上額)は、新たな減価償却資産の取得価額を構成することから、本件資産計上額に係る減価償却費(本件償却費)の額は振り替え後の事業年度(本件各事業年度)の損金の額に算入される旨主張する。しかしながら、本件利益積立金額は、本件各事業年度前に既に売却している機械装置(本件機械装置)に係る減価償却超過額であり、本件資産計上額について本件機械装置とは別の減価償却資産を新たに取得したものとは認められず、また、請求人は本件各事業年度において本件機械装置を有していないと認められることから、本件償却費を損金の額に算入することはできない。(平25. 7.24 広裁(法)平25-4)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平250002
- 裁決年月日
- 平成25年7月19日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300706012
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/1減価償却資産の範囲/2営業権
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№92
要旨
○ 請求人は、請求人が設立の際に、請求人の代表者個人から譲り受けた事業に係る債権と債務の一部を貸借対照表に計上し、その債権と債務の差額(債務超過部分)を営業権としたことについて、当該営業権に係る減価償却費は、実質的に求償不能な代表者の債務を引き受けたことにより生じた債務引受損失の一部であり、法人税法第22条《各事業年度の所得の金額の計算》第3項第3号に規定する損失に該当する旨主張する。しかしながら、請求人が事業等を引き継ぐ段階において、将来の超過収益力があり明確に財産的価値があると認定できるような具体的な無形資産は見受けられず、逆に引き継ぐ直前の代表者個人の事業経営の内容は極めて悪く、請求人の設立は、代表者の行っていた同一内容の営業の継続を図り、代表者個人の負債整理を円滑に行うことを目的として行われたものと認められることから、事業等を引き継いだ請求人が財産的価値のある営業権を取得したと認定することはできない。(平25. 7.19 金裁(法・諸)平25-2)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240239
- 裁決年月日
- 平成25年6月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706069
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/6取得価額(非減価償却資産)/5その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、各貴金属(本件各貴金属)に係る各貸借契約(本件各契約)は、本件各貴金属の返還債務に貴金属の現物商品相場に連動する売建先渡契約が組み込まれた複合金融取引と考えるのが合理的であり、本件の特別損失計上額は、デリバティブ取引の手仕舞約定等に係る損失として損金の額に算入されるべきものである旨主張する。しかしながら、本件各契約の法的性質は、有償の貸借と条件付売買予約が合体した一種の混合契約と解するのが相当であり、本件各契約は、本件における各取引の開始から終了までの間においては賃貸借契約に近い性質が認められるから、当該各取引の開始の時に請求人が本件各貴金属を取得したと認めるのは相当ではない。そして、請求人は、本件各貴金属について、返還選択権(貸借した貴金属と同質・同量の貴金属を返還する)、又は買取選択権(時価で貸借した貴金属を買い取る)の行使により当該各取引を終了させ返還義務を消滅させたものと認められ、当該各取引の終了の時において本件各貴金属を取得したものと認めるのが相当であり、当該終了の時において請求人の資産に計上すべきであるから、当該特別損失計上額は、本件各貴金属(資産)の取得価額を構成するというべきである。また、請求人は、当該各取引の開始の時に、その時の価額で本件各貴金属を取得したものではなく、請求人の本件各貴金属の取得価額は、本件各貴金属につき、請求人がA契約の終了の時において返還選択権を行使するために米国B社から貴金属を購入した代価及びC契約の契約解除の時における買取選択権の行使による買取価額の合計金額であるから、本件各契約が売建先渡契約が組み込まれた複合金融取引(デリバティブ取引)であると認めることはできない。(平25. 6.20 東裁(法)平24-239)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240232
- 裁決年月日
- 平成25年6月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706062
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/6取得価額(非減価償却資産)/2借地権
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、事業用定期借地権である各借地権(本件各定期借地権)は、各借地の無償返還を前提とする純然たる土地利用権であり、その設定に当たって対価の支払が行われておらず交換価値がないから、法人税法上の資産に該当せず、本件各定期借地権に係る仲介手数料(本件各仲介手数料)の額は、支出時の損金の額に算入されるべきである旨、また、仮に本件各仲介手数料について法人税法施行令第54条《減価償却資産の取得価額》第1項の規定が準用されるとしても、本件各定期借地権は土地の賃貸借に伴い派生し請求人に帰属したものであり購入したものではないから、同項第6号が適用され、同号には取得するための費用を取得価額に含めるとの規定はないから、本件各仲介手数料の額は本件各定期借地権の取得価額には含まれない旨主張する。しかしながら、本件各定期借地権は、法人税法上、土地の上に存する権利に該当し、減価償却資産以外の固定資産に該当するところ、本件各仲介手数料は、法人税基本通達7−3−8《借地権の取得価額》の(3)に定める「借地契約に当たり支出した手数料その他の費用の額」に該当するから、本件各仲介手数料の額は本件各定期借地権の取得価額に含まれ、支出時の損金の額に算入することはできず、また、法人税法施行令第54条第1項第1号は、購入時に購入代金が支払われることに着目した規定というより、その取引の有償性に着目した規定であると解されるところ、請求人は本件各定期借地権の設定に当たり、敷金を預託することにより各賃借人に対して経済的利益を供与したものと認められることから、同号の規定を準用するのが相当である。(平25. 6.13 東裁(法)平24-232)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平240052
- 裁決年月日
- 平成25年5月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706090
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/9損金経理
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、工場の選別ラインに新たに取り付けた冷暖房設備(本件冷暖房設備)を現実に7か月間は使用しており、その取得価額について損金経理もしているのであるから、本件冷暖房設備の取得価額は法人税基本通達7−5−1《償却費として損金経理をした金額の意義》(本件通達)に定める償却費として損金経理した金額に該当するとみるべきであり、本件通達に例示された文言を形式的に適用して、本件冷暖房設備の取得価額の全額が損金の額に算入されないとの判断をすべきではない旨主張する。しかしながら、そもそも、法人税法は減価償却費の損金算入について確定した決算において「償却費」として損金経理することを要件としているところ、償却費以外の科目で費用とした金額についても、税法上一切これを減価償却費として認めないとすると実情に即さないと考えられることから、償却費以外の科目であっても償却費として損金経理したとみて差し支えないものを本件通達において限定的に定めたものと解され、当該減価償却資産を事業の用に供していて取得価額を損金経理したとしても、そのことをもって全ての場合において償却費として損金経理したとみて差し支えないわけではないことは明らかであり、請求人は、本件冷暖房設備の取得価額を修繕費勘定に計上しているが、償却費として損金経理したものではなく、本件通達が掲げる要件のいずれにも該当しないから、その全額が損金の額に算入されない。(平25. 5.28 関裁(法)平24-52)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平240053
- 裁決年月日
- 平成25年5月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706090
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/9損金経理
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、新たに取得した溶接機(本件溶接機)を現実に2か月間は使用しており、その取得価額について損金経理もしているのであるから、本件溶接機の取得価額は法人税基本通達7−5−1《償却費として損金経理をした金額の意義》(本件通達)に定める償却費として損金経理した金額に該当するとみるべきであり、本件通達に例示された文言を形式的に適用して判断すべきではない旨主張する。しかしながら、そもそも、法人税法は、減価償却費の損金算入について、確定した決算において「償却費」として損金経理することを要件としているところ、償却費以外の科目で費用とした金額についても、税法上一切これを減価償却費として認めないとすると実情に即さないと考えられることから、償却費以外の科目であっても償却費として損金経理したとみて差し支えないものを本件通達において限定的に定めたものと解され、当該減価償却資産を事業の用に供していて取得価額を損金経理したとしても、そのことをもって全ての場合において償却費として損金経理したとみて差し支えないわけではないことは明らかであり、請求人は、本件溶接機の取得価額を原材料仕入高に計上したものであって償却費として損金経理をしたものではなく、本件通達に掲げる要件のいずれにも該当しないから、その全額が損金の額に算入されない。(平25. 5.28 関裁(法)平24-53)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平240042
- 裁決年月日
- 平成24年12月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/3取得価額(有形減価償却資産)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が製作した、錠剤を打錠成型する機械の試作品(本件各試作品)は、試験用として製作されたものであり、これを社内テストに使用し、それ自体に更なる試作・研究を繰り返すなど、研究のプロセス(過程)にあったものであるから、本件各試作品の製作に要した費用は、工業化研究に該当する試験研究費であり、製造原価として損金の額に算入できる旨主張する。しかしながら、法人税法は、試験研究目的で取得した資産であっても、その機能や属性が機械装置である限り、固定資産として計上しなければならず、その使用目的のいかんにかかわらず、減価償却資産の実体を備えているものであれば、法定耐用年数で償却すべきであるとの考え方を採っているところ、本件各試作品は、①製作時点で機械装置としての機能である「自動で打錠成型する機能」を有しており、②請求人の工場内において顧客の要望に応じて実演を行うなど事業の用に供されていたと認められるので、その製作に要した費用の額は、法人税法施行令第13条《減価償却資産の範囲》第3号に規定する機械装置の取得価額に該当するから、当該費用が損金の額に算入されないとしてされた更正処分は適法である。(平24.12. 1 大裁(法)平24-42)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240029
- 裁決年月日
- 平成24年7月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706019
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/1減価償却資産の範囲/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、a国において締結した複数のリミテッド・パートナーシップ契約(以下、これらの契約によって構成される仕組みを「LPS」という。)に基づく収益金の分配を受けるに当たり、各LPSが営む不動産賃貸事業の用に供する建物は請求人の持分に応じて直接に帰属するから、当該建物に係る減価償却費の損金算入は認められるべきである旨主張する。しかしながら、減価償却費を損金の額に算入するに当たっては、事業年度終了時において減価償却に係る資産を有していなければならないところ、当該各契約及びa国のリミテッド・パートナーシップに関する法令上、①事業活動(法律行為)の結果(法律効果)が当該各LPSに帰属することが予定されていること、②当該各LPSの業務執行を請求人が行うことが予定されていないこと、③当該各LPSと第三者において成立している法律関係に請求人が賠償責任を負わない上、特別な場合を除き請求人が出資額を超えて損失を負担することが予定されていないこと、④請求人は当該各LPSの事業活動の成果に関わらず、所定の額の分配を受ける権利を有していること、⑤請求人には当該建物を直接売却する権限がなく、現金以外の形式での分配等を受ける権利がないことなどの定めがあることからすれば、当該建物を賃貸していたのは当該各LPSであって、請求人が当該建物を主体的に賃貸に供していたと認められない。したがって、当該建物を請求人が取得したものと同視し、かつ、請求人の各事業年度終了の時において当該建物を有していたと認めることはできず、減価償却費を損金の額に算入することはできない。(平24. 7.31 東裁(法)平24-29)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240015
- 裁決年月日
- 平成24年7月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706089
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/8償却限度額/2その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、土地及び当該土地の上に存する各構築物等の取得に係る売買契約書には当該土地と当該各構築物等の別に売買代金の記載がなかったことから、各事業年度の損金の額に算入される当該各構築物等の償却費の額は、請求人が請求人の利用価値による評価を踏まえて算出した価額を当該各構築物等の取得価額として計算すべきである旨主張する。しかしながら、当審判所は、過年度分の更正処分に係る裁決において、「当該各構築物の取得価額について、請求人が算出した価額は合理的であるとは認められず、他に適正な価額を算出する方法が見いだし難いことなどからすれば、当該各構築物等の建築時における取得価額から請求人の譲受時までの償却費の額を差し引く方法によって算出することも合理的である」とする判断を示したところであるから、原処分庁が当該方法により算出した当該各構築物等の取得価額に基づき償却限度額を計算し、請求人が損金の額に算入した償却費の額のうち当該償却限度額を超える部分の金額は損金の額に算入できないとしてした各更正処分は適法である。(平24. 7. 9 東裁(法)平24-15)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240013
- 裁決年月日
- 平成24年7月5日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300706061
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/6取得価額(非減価償却資産)/1土地等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№88
要旨
○ 請求人は、不動産の取得に際して請求人が売主へ支払った固定資産税等相当額は、地方税法上の納税義務者として支払う固定資産税等そのものではないものの、請求人と売主との間で、それぞれの当該不動産を所有する期間に対応する固定資産税等を負担したものであり、損金の額に算入すべきものである旨主張する。しかしながら、地方税法上、固定資産税等の納税義務者は、その賦課期日である毎年1月1日現在における固定資産の所有者であると解されるところ、賦課期日後に所有者に異動が生じたからといって課税関係に変動が生じるものではなく、同日後に固定資産の所有者となった者が納税義務を負うことはないから、固定資産の売買の当事者間において売買後の期間に対応する、いわゆる未経過分の固定資産税等相当額が授受されたとしても、買主において地方税法上の固定資産税等の納税義務に伴う負担とみることはできない。そうすると、請求人が売主へ支払った固定資産税等相当額は、当該不動産に係る売買契約書の定めにより請求人と売主との間に生じる債権債務関係に基づいて授受されたものであって、また、当該不動産の売買に伴って授受されたものであり事後費用とはいえないことからすれば、当該固定資産税等相当額は、当該不動産の購入の代価の一部であると認めるのが相当である。したがって、当該固定資産税等相当額は取得した不動産の取得価額に算入すべきである。(平24. 7. 5 東裁(法)平24-13)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平240001
- 裁決年月日
- 平成24年7月4日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300706019
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/1減価償却資産の範囲/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が賃貸用資材として取得したH型鋼について、賃貸実績がなく、未使用で保管されていることなどから、当該H型鋼に係る減価償却費の額は損金の額に算入されない旨主張する。しかしながら、当該H型鋼は、実際に賃貸された実績がないとしても、資材置場に整理保管されていつでも賃貸できる状態にあり、また、その一部は切断及び溶接加工されて建設機械の運搬用のカゴ等として使用されていることから、事業の用に供していたと認めるのが相当である。(平24. 7. 4 関裁(法・諸)平24-1)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平240001
- 裁決年月日
- 平成24年7月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706110
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/11事業用資産の取得事実
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、法人税基本通達7−1−4《建設中の資産》の定めにより、工事請負契約に係る建物(本件建物)及び設備等(本件設備等)は減価償却資産に該当するものとして取り扱い、本件事業年度において本件建物及び本件設備等に係る減価償却費並びに消耗品費の損金算入を認めるべきである旨主張する。しかしながら、工事請負契約の目的物の工事は工事請負業者に請け負わせたものであるから、当該工事請負業者から本件建物及び本件設備等の引渡しを受けなければ請求人が本件建物及び本件設備等を取得したことにはならないところ、本件建物及び本件設備等を請求人に引渡されたのは本件事業年度の翌事業年度以降であると認められるから、本件建物及び本件設備等に係る減価償却費並びに消耗品費を本件事業年度の損金の額に算入することはできない。(平24. 7. 2 熊裁(法・諸)平24-1)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240003
- 裁決年月日
- 平成24年7月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706019
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/1減価償却資産の範囲/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、a国において締結したリミテッド・パートナーシップ契約(以下、当該契約により組成された仕組みを「本件LPS」という。)に基づき損金の額に算入した本件建物に係る減価償却費について、本件建物は、実体のない本件LPSに帰属することなく、請求人が取得したものであることから、一定の権利を有する請求人が自己の計算の下で計上した減価償却費の額は、各事業年度の損金の額に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、本件建物については、実質的に請求人が本件建物を取得したかを判断すべきものであり、かつ、請求人の各事業年度終了の時において本件建物を有するか否か、少なくとも、自己の計算において本件建物を賃貸したか否かを判断すべきところ、本件についてみると、①請求人は、本件LPSを代表する権限を有さないこと、②リミテッド・パートナーシップ契約における本件LPSと外部との関係は、第三者に対する権利義務は本件LPSに帰属し、請求人と第三者との間に法律関係はないこと、③請求人は、本件LPSの確定損益に関わらず、当該契約における分配額を保証する条項に基づいて、本件LPSの収益金を受領していること、④本件LPSは、外部の第三者との間で不動産管理委託契約を締結し本件建物に係る賃貸業務の全てを委託していることからすれば、自己の計算において本件建物を賃貸していたのは、本件LPSであるというべきであって、請求人は、本件LPSが本件建物を賃貸することによって生じた損益の分配を受けていたものである。そうすると、請求人が自ら又は本件LPSを代理人として主体的に本件建物を賃貸していたとか、自己の計算において本件建物の収支管理をしていたとか、又はそれによる収益の稼得や費用の負担を行っていたということはできないことから、本件建物に係る減価償却費の額は、各事業年度の損金に算入することはできない。(平24. 7. 2 東裁(法)平24-3)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230253
- 裁決年月日
- 平成24年6月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706011
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/1減価償却資産の範囲/1少額資産等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、販売事業者(本件各販売店)から取得した顧客に対する営業権は、事業の譲受けに伴って取得したものではなく、契約により本件各販売店が有する個々の顧客に対する営業権を取得したものと評価されるべきであり、顧客1軒当たりの取得価額はいずれも100,000円未満であるから法人税法施行令第133条《少額の減価償却資産の取得価額の損金算入》の規定が適用される旨主張する。しかしながら、本件各販売店は各顧客との供給契約が請求人に引き継がれた後にいずれも廃業していることから、請求人による当該営業権の取得は、いわゆるM&A(合併・買収)による事業の譲受けと認められるところ、企業会計上、合併や事業譲渡により第三者の事業を承継する場合に事業とともに取得する営業権は、一般に、企業の長年にわたる伝統と社会的信用、立地条件、得意先関係、取引関係の独占性等を統合した概念であるから、これらの個々の要素に分解して観念することはできないと解される。そうすると、本件における営業権は、本件各販売店ごとの取得価額で判定すべきであり、それらの取得価額はいずれも100,000円未満ではないことから、法人税法施行令第133条の規定の適用はない。(平24. 6.20 東裁(法)平23-253)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平230088
- 裁決年月日
- 平成24年6月19日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300706990
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/12その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№87
要旨
○ 原処分庁は、請求人が取得価額の全額を償却費として損金の額に算入した減価償却資産(本件減価償却資産)について、請求人から資料の提出がなく、償却限度額の計算をすることが不可能であったから、その全額の損金算入を認めないとする更正処分をした。しかしながら、法人税法第31条《減価償却資産の償却費の計算及びその償却の方法》第1項は、所得の金額の計算上減価償却費として損金の額に算入できる金額は、当該事業年度においてその償却費として損金経理をした金額のうち、償却限度額に達するまでの金額とする旨規定し、同条第4項は、損金経理をした金額には、償却費として損金経理をした事業年度前の各事業年度における当該減価償却資産に係る損金経理額のうち当該償却事業年度前の各事業年度の所得の金額の計算上損金の額に算入されなかった金額を含むものとする旨規定するところ、審判所の調査によれば、請求人は本件減価償却資産を取得し、事業の用に供していると認められるから、本件減価償却資産につき、各事業年度における償却限度額に達するまでの金額は減価償却費として損金の額に算入される。(平24. 6.19 関裁(法・諸)平23-88)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平230108
- 裁決年月日
- 平成24年6月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706042
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/4取得価額(無形減価償却資産)/2営業権
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の代表者が取締役を務める別の同族会社(A社)からゴルフ場(本件ゴルフ場)の営業を譲受けるに当たって締結した営業譲渡契約(本件営業譲渡契約)に定める営業譲渡の基準日以前に、請求人はA社に対して本件ゴルフ場の建物施設管理契約(本件建物施設管理契約)に基づき営業権を譲渡した経緯があり、A社には、当該基準日において本件ゴルフ場に係る営業権が生じているから、本件営業譲渡契約に基づき支払った金員(本件金員)は、営業権の譲受けの対価に当たる旨主張する。しかしながら、本件建物施設管理契約に係る契約書の内容によれば、当該契約は、本件ゴルフ場の建物及び施設の賃貸借契約と認められることから、本件建物施設管理契約をもって請求人がA社に対し本件ゴルフ場の営業権を譲渡したとは認められず、他に請求人がA社に対し本件ゴルフ場の営業を譲渡したことをうかがわせる事実も認められないから、本件金員は営業権の譲受けの対価でないことは明らかである。そうすると、請求人は、対価性のない金員をA社に支払ったこととなるので、本件金員は、請求人からA社に対する金銭の贈与と認められ、法人税法第37条《寄附金の損金不算入》第7項に規定する寄附金に該当する。(平24. 6.18 名裁(法・諸)平23-108)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平230015
- 裁決年月日
- 平成24年3月28日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300706090
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/9損金経理
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№86
要旨
○ 請求人は、簿外資産としていた賃貸用建物に係る減価償却費を損金の額に算入すべきである旨主張する。しかしながら、請求人は当該賃貸用建物を自己の資産として認識できる経理処理をしておらず、各事業年度のいずれにおいても、確定した決算において当該賃貸用建物の減価償却費として損金経理をしていないのであるから、当該賃貸用建物に係る減価償却費に相当する金額は損金の額に算入されない。(平24. 3.28 仙裁(法・諸)平23-15)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平230007
- 裁決年月日
- 平成24年3月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706062
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/6取得価額(非減価償却資産)/2借地権
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№86
要旨
○ 請求人は、ゴルフ場の営業譲渡契約時にゴルフ場用地の借地権を既に取得しており、村とのゴルフ場用地賃貸借契約(本件賃貸借契約)により借地権を設定したものではないこと、また、請求人が負担金(本件負担金)として支出した、営業の譲渡人である破産者が負担すべきであった未納固定資産税及び未納土地賃貸料は、本来、請求人に法的支払義務はないが、契約上の条件として村の歳入不足を手助けすることに同意したものであり、営業を円滑に行うための好意での資金負担であるから、当該権利金名目で村に対して支出した本件負担金は、損金の額に算入すべき金額である旨主張する。しかしながら、賃貸借契約書において、村は営業譲渡契約を是認し、請求人は、村に対し、本件賃貸借契約による借地権設定の対価として本件負担金を分割して支払う旨、本件負担金を村は請求人に返還することを要しない旨及び本件負担金の支払いを怠ったときは、契約を解除することができる旨定められていることから、請求人は、土地の賃貸料のほか本件負担金を支払わなければ土地を賃借することができなかったものと認められる。したがって、請求人は、ゴルフ場用地を賃借する権利を取得するために、本件負担金を支払うことを条件として賃貸借契約を締結しているものと認められることから、本件負担金は土地の借地権設定の対価であり、一時の損金の額に算入することはできない。(平24. 3.13 熊裁(法)平23-7)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平230007
- 裁決年月日
- 平成24年3月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/3取得価額(有形減価償却資産)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№86
要旨
○ 請求人は、土地建物の譲渡契約における譲渡日以降の期間に対応する未経過分の固定資産税に相当する金額(未経過固定資産税相当額)を請求人が負担したことについて、未経過固定資産税相当額は、譲り受けた土地建物の取得価額に算入されるが、請求人が減価償却資産として計上している建物は、取得した建物のうち事業の用に供する本件建物のみであるから、本件建物以外の建物に係る未経過固定資産税相当額は、繰延資産である開業費に含まれる旨主張する。しかしながら、固定資産税は、その賦課期日である1月1日現在の所有者に課されるもので、賦課期日後に当該固定資産が譲渡された場合であってもその譲渡前の所有者が納税義務者とされていることから、売買当事者においてその譲渡時点における未経過固定資産税相当額を譲受人に負担させようとする取引慣行は、いわば売買の取引条件の一つとして行われるものであると考えられる。したがって、譲受人が未経過固定資産税相当額を負担することは、租税公課としての固定資産税の負担ではなく、飽くまでも売買の取引条件としての負担であることから、譲受人にとって未経過固定資産税相当額は、譲受けに係る資産の購入の代価を構成するものとして、当該資産の取得価額に含まれることとなる。そうすると、請求人が譲渡契約において取得の目的としている建物は、本件建物のみであることからすれば、請求人が支払った本件建物以外の建物に係る未経過固定資産税相当額は、本件建物の購入の代価の一部として支払ったものと認めるのが相当であるから、その全額を本件建物の取得価額に算入すべきである。(平24. 3.13 熊裁(法)平23-7)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平230085
- 裁決年月日
- 平成24年3月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706100
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/10事業の用に供した事実
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が関係会社にリースをするために取得したLPガス容器は、平成22年3月29日に請求人と関係会社との間でリース契約(本件リース契約)が成立しており、本件事業年度(平成21年4月1日から平成22年3月31日まで)において請求人の事業の用に供されているので、法人税法施行令第133条《少額の減価償却資産の取得価額の損金算入》に規定する減価償却資産に該当するとして、当該LPガス容器の購入代金を本件事業年度の損金の額に算入できる旨主張する。しかしながら、請求人は、LPガス容器を本件リース契約に係る事業の用に供するために購入したことが認められるところ、本件リース契約は、平成22年3月29日付で成立したとは認められるものの、その期間が平成22年4月から平成42年3月とされたリース契約である以上、請求人がLPガス容器を本件リース契約に係る事業の用に供した時は、早くとも平成22年4月1日であり、本件事業年度の翌事業年度である。(平24. 3. 5 名裁(法)平23-85)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平230083
- 裁決年月日
- 平成24年3月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706063
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/6取得価額(非減価償却資産)/3ゴルフ会員権等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、預託金制ゴルフ会員権を発行した旧経営会社が民事再生手続による事業譲渡(本件事業譲渡)をしたことによって、当該ゴルフ会員権(本件旧会員権)の預託金の一部を弁済金として受領し、当該事業譲渡を受けた新経営会社が発行した預託金制でないゴルフ会員権(本件新会員権)を無償で取得したことから、預託金制ゴルフ会員権の帳簿価額から当該弁済金を控除した残額を雑損失の金額として計上するのが相当である旨主張する。しかしながら、本件旧会員権は、会員の旧経営会社に対する当該ゴルフ場(本件ゴルフ場)の預託金返還請求権、優先利用権及び年会費等の納入義務で構成される契約上の地位であり、預託金制ゴルフ会員権であるところ、請求人が新経営会社に対して入会届出書を提出したことによって、本件事業譲渡契約書に基づき本件旧会員権に係る優先利用権が承継され、新経営会社に対する年会費等の納入義務が会員に発生したものと認められるのであるから、請求人と新経営会社との間で、本件新会員権に係る新しい契約が成立したと認められる。また、請求人は、本件新会員権を無償で取得しているものの、本件旧会員権と本件新会員権に資産としての同一性があるとは認められないから、本件新会員権の経済的価値の有無は、本件新会員権の内容に基づいて判断するべきところ、本件新会員権は施設利用権であり、会員は当該ゴルフ場を優先的かつ低料金で利用することができると認められるから、請求人が本件新会員権を無償で受領したからといって、経済的価値を全く有していなかったとまではいえず、本件新会員権は、経済的価値があるものとして売買されていることからすれば、その経済的価値を算定するために同日の時価相当額と、本件旧会員権に係る雑損失の金額と合わせて、請求人が本件旧会員権の預託金の一部の弁済を受けたことにより被ることとなる実質的な損失の金額を算定するべきである。(平24. 3. 1 名裁(法)平23-83)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230119
- 裁決年月日
- 平成24年2月6日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300706011
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/1減価償却資産の範囲/1少額資産等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№86
要旨
○ 原処分庁は、新工場におけるエレベータ工事、電気設備工事、内装工事等の各工事費用(本件各工事費用)の金額が、機械及び装置、建物附属設備並びに建物として、減価償却資産の取得価額に該当し損金の額に算入できない旨主張する。しかしながら、本件各工事費用には、既存の機械設備の移設に要した移転費用として、また、法人税法施行令第133条《少額の減価償却資産の取得価額の損金算入》に規定する少額の減価償却資産の取得価額として、損金の額に算入することが相当と認められる金額があるから、これらについては、原処分庁の主張は採用できない。(平24. 2. 6 東裁(法)平23-119)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230119
- 裁決年月日
- 平成24年2月6日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300706013
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/1減価償却資産の範囲/3資本的支出と修繕費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№86
要旨
○ 請求人は、工場移転に伴い新工場の用に供するために賃借した建物について行った高圧受電設備工事等の工事費用(本件各工事費用)について、実態は機能復旧補償金として移転前の旧工場の賃貸人から受領した賃貸借合意解約金(本件解約金)をもって、移転後においても旧工場と同等の工場の稼動を可能とするための機能復旧工事に充てた支出であるから、法人税基本通達7−8−7《機能復旧補償金による固定資産の取得又は改良》の定めにより修繕費等として損金の額に算入することができる旨主張する。しかしながら、賃貸借合意解約書に、本件解約金が旧工場において請求人が有する固定資産について上記通達に掲げられているような電波障害や騒音等により機能の低下が生じたことにより支払われるものである旨の記載はなく、また、当審判所の調査の結果によっても、旧工場において請求人が有していた固定資産について電波障害や騒音等により機能の低下が生じていた事実を認めるに足りる証拠もないから、本件解約金の受領は、同通達に定める「その機能を復旧するための補償金の交付を受けた場合」に当たらないというべきであり、さらに、本件各工事費用は、高圧受電設備の設置、エレベーター設備の設置、その他機械設備等の移設のための改良等に係るものであり、同通達に定める「その機能復旧のために支出した」金額にも当たらない。(平24. 2. 6 東裁(法)平23-119)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220187
- 裁決年月日
- 平成23年4月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/3取得価額(有形減価償却資産)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、土地とともに一括して取得した建物及び機械の取得価額を再調達価額等により算出した金額とすべきであると主張するが、本件においては、売主が保存する売買契約書に消費税等の額が記載されており、当該記載は契約当事者双方の契約意思を表示したものと認められることからすれば、請求人も建物及び機械に係る消費税等の額を認識していたと解すべきであるから、建物及び機械の取得価額は当該消費税等の額を基に算出するのが相当である。また、建物と機械の取得価額を区分する方法としては、本件においてはあん分法によることが合理的であると考えられるところ、それぞれの取得価額の算出に当たっては、同一の時期の合理的な同一の評価基準で評価した固定資産税評価額を用いてあん分することが適当と認められる。(平23. 4. 6 東裁(法・諸)平22-187)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220189
- 裁決年月日
- 平成23年4月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706062
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/6取得価額(非減価償却資産)/2借地権
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件定期借地権設定契約に当たり取得した本件定期借地権については、取得のための対価が存在せず、企業会計上も資産性がないから、仲介業者に支払った手数料についても、土地の賃貸借に係る費用として、その支出時の損金処理が認められるべきである旨主張する。しかしながら、借地権は法人税法上の土地に含まれるところ、土地の取得価額については同法施行令第54条が準用され、法人税基本通達7−3−8《借地権の取得価額》は、借地権の取得価額には借地契約に当たり支出した手数料その他の費用の額も含むものとする旨定めていることからすれば、当該手数料は、本件定期借地権の取得価額に含まれると判断するのが相当である。(平23. 4. 6 東裁(法)平22-189)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平220060
- 裁決年月日
- 平成23年3月8日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300706089
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/8償却限度額/2その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、機械及び装置の減価償却費の損金算入に際し、法人税法施行令第60条《通常の使用時間を超えて使用される機械及び装置の償却限度額の特例》(本件特例)を適用したことについて、同条に規定する書類の提出はしていないものの、当該機械及び装置の稼働状況は本件特例の適用要件を満たすこと及び確定申告書に添付した別表16(2)の記載により、本件特例を適用していることは明白であることから本件特例の適用は認められる旨主張する。しかしながら、本件特例の適用を受けるためには、確定申告書の提出期限までに所定の書類を所轄税務署長に提出していることが要件とされているところ、当該期限までに提出がないのであるから、本件特例の適用は認められない。(平23. 3. 8 関裁(法)平22-60)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平220002
- 裁決年月日
- 平成22年12月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706019
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/1減価償却資産の範囲/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 不動産業を営む請求人は、請求人が取得した土地及び建物(本件土地建物)は賃貸の用に供する目的で取得した固定資産であり、減価償却費相当額を損金の額に算入し申告したことは適法である旨主張する。しかしながら、請求人は、本件土地建物を販売することを目的として取得したものであり、収用されるまでの間に本件建物の一部を賃貸の用に供した事実はあるものの、それは所有していた不動産を有効活用するために行った一時的な貸付けにすぎなかったと認められ、そうすると、本件土地建物は取得時から譲渡するまでの間、一貫して不動産業を営む法人が販売することを目的として所有していた不動産であり、請求人にとって、商品の性質を有するものであるから棚卸資産に該当し、法人税法第31条第1項の規定による減価償却資産の償却費の計算は適用できない。(平22.12.13 沖裁(法)平22-2)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平220035
- 裁決年月日
- 平成22年12月8日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300706079
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/7耐用年数/3その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、A機器及びB機器は、いずれも独立しても機能し、他の装置と一体となってのみ機能するものではないから、機械装置には該当しない旨主張する。しかしながら、A機器は、印刷原版を製作する機器であり、印刷機やプリンタなどと一体的に用いられて印刷工程の一部分をなすものであり、請求人の印刷工場においても、印刷設備を構成し、紙器の製造工程の一部分として使用されており、B機器は、印刷された紙器を各装置に移動させ、その中から不良品を選り分けて良品と不良品を別個に収集するという、紙器製造工程のうちの検品過程を担うものであるから、本件各機器は、いずれも、一定の相対運動をなし、外部から与えられたエネルギーを有用な仕事に変形するものであって、かつ、複数のものが設備を構成して、設備の一部としてそれぞれのものがその機能を果たすものということができるから機械装置に該当する。(平22.12. 8 関裁(法・諸)平22-35)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平220021
- 裁決年月日
- 平成22年9月28日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300706049
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/4取得価額(無形減価償却資産)/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、医療器具である自動対外式除細動器の専用収納スタンドに複写して組み込むソフトウエアは研究開発費等に係る会計基準に定める市場販売目的のソフトウエアに該当し、最初に製品化された製品マスター完成時点までの製作活動は研究開発であり、その製作費は法人税基本通達7−3−15の3(2)に定めるソフトウエアの取得価額に算入しないことができる費用に該当する旨主張する。確かに、当該ソフトウエアは研究開発費等に係る会計基準に定めるソフトウエアに該当し、当該ソフトウエアの製作費のうち最初に製品化された製品マスターの完成時点前までの作業に係る費用である事前調査費は金額も区分され明らかであり研究開発費として損金の額に算入できる。しかし、事前調査費を除く当該ソフトウエアの製作費については、最初に製品化された製品マスターの完成時点前に発生していたと認められるものも一部あるが、その時点までの作業に係る金額は個別に区分されておらず、本件の全証拠によってもこれを明らかにすることはできない。したがって、事前調査費を除く当該ソフトウエアの製作費は、研究開発費の金額が明確でないことから、法人税法施行令第54条第1項第2号の規定によって当該ソフトウエアの取得価額にその全額を算入すべきである。(平22. 9.28 大裁(法)平22-21)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平220002
- 裁決年月日
- 平成22年7月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706013
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/1減価償却資産の範囲/3資本的支出と修繕費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が建物A及び建物Bの修繕費を資本的支出と認定したことは誤りである旨主張する。しかしながら、建物Aの工事は、①9か月にも及ぶ休業期間の間に行われたこと、②全客室について、床、壁及び天井等の木工事、ウレタン吹付工事、電気工事、入口ドア及び窓の取替工事、ベッド・家具・換気扇・洗面台・ユニットバス及び便座等の取替え、電気、配管及び水回りの改修、フロント管理人室、廊下及び階段等に係る木工事、左官工事、板金工事並びに看板及び料金表の取替え等を行ったこと、③建物Aが昭和49年5月10日に建築されてものであること、及び④修繕費計上額が30,193,212円に及ぶことなどからすると、建物Aは相当老朽化していたことから、ホテル建物全体に及ぶ大規模な改修工事を行ったものと認めるのが相当であり、建物Aに係る修繕費は資本的支出というべきである。また、建物Bは、①平成18年12月25日の取得以降、本件各事業年度の全期間を通じて営業を行っていないこと及び②修繕費として計上された金額が63,463,589円にも上ることからすると、その建物等について大規模な改修工事を行ったものと認めるのが相当であり、建物Bに係る修繕費も資本的支出というべきである。(平22. 7. 6 関裁(法・諸)平22-2)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平210022
- 裁決年月日
- 平成22年6月25日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300706012
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/1減価償却資産の範囲/2営業権
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、P国との間で、化粧品原料の独占販売権を2億円で取得する契約を交し、当該権利の対価の一部をP国に支払ったのであるから、当該支払金員は営業権に該当する旨主張する。しかしながら、化粧品原料の独占販売権の売買に係る契約はあり、当該権利は営業権に該当するとは認められるものの、当該権利の価額は、当該売買契約書に記載の300,000ドルと認めるのが相当であり、また、当該売買契約書に基づく当該権利の売買は未だ履行されていないと認められるほか、請求人が主張する営業権の中には証拠書類の全くないものも含め、支払先や支払理由の確認できないものがあり、請求人はこれらを営業権に仮装していたと認められることから、請求人の主張には理由がなく、原処分は適法である。(平22. 6.25 札裁(法・諸)平21-22)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平210022
- 裁決年月日
- 平成22年6月25日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300706012
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/1減価償却資産の範囲/2営業権
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、P国におけるすべての事業を行うことのできると称する権利をP国との間の契約により6億円で取得した旨主張する。しかしながら、請求人の提示する契約書、領収証は信用に値せず、また、請求人の主張する対価支払の事実や6億円の支払を経理した記帳も確認できないほか、他に当該権利が実在することを証するに足りる証拠もないことから、請求人の主張には理由がなく、当該権利を架空とした原処分は適法である。(平22. 6.25 札裁(法・諸)平21-22)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平210023
- 裁決年月日
- 平成22年6月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706012
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/1減価償却資産の範囲/2営業権
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、関係会社から取得したP国におけるすべての事業を行うことのできると称する権利は実在する資産である旨主張する。しかしながら、関係会社が取得したとする当該権利に関する契約書、領収証は信用に値せず、その他に資産の実在を証するものはないことから、請求人の主張には理由がなく、当該権利を架空とした原処分は適法である。(平22. 6.25 札裁(法)平21-23)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平210008
- 裁決年月日
- 平成22年4月6日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300706013
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/1減価償却資産の範囲/3資本的支出と修繕費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、本件土地に係る土砂搬出、地盤改良及び排水設備の設置等の工事(以下「本件工事」という。)に係る支出は、いずれも本件土地の価値を増加させる資本的支出又は新たな構築物の取得のための支出であり、その全額を本件土地及び構築物の取得価額とすべきである旨主張する。しかしながら、固定資産の修理、改良等のために支出した金額のうち当該固定資産の耐久性を増し使用可能期間を延長させ、又はその価値を高めることとなると認められる部分に対応する金額は資本的支出に該当するのであるが、当該固定資産の通常の維持管理に充てられる部分やき損した固定資産につきその原状を回復するために要したと認められる部分に充てられる金額は修繕費に該当するものと解されるところ、排水溝設置工事は新たな構築物の取得に該当するが、この部分を除く本件工事に支出した金額は、自然崩落前の状態に復旧する範囲の工事のほか、法面からの雨水流出により柔らかくなっていた地面の強度回復を行った工事などに係るものであり、本件土地の耐久性を増し又はその価値を高めるものとは認められず、本件土地の原状を回復するためのものとみるのが相当であるから修繕費と認められる。(平22. 4. 6 金裁(法)平21-8)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平210015
- 裁決年月日
- 平成22年3月5日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300706061
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/6取得価額(非減価償却資産)/1土地等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人は本件寄附金を支出しない限り本件土地を取得できなかったのであり、本件寄附金の支出と本件土地の取得は一体不可分のものと認められるから、本件寄附金は何ら反対給付を求めない寄附金として支出されたものとは言えず、外形上は指定寄附金に該当するとしても、本件土地の購入のために要した費用となる旨主張する。しかしながら、指定寄附金が固定資産の代価を構成するか否かについては、その支出した金額が、寄附金を支出することが条件とされているため著しく低い価額で固定資産を購入できた等、実質的にみてその資産の代価を構成しているか否かによって判断すべきであるところ、原処分庁は、本件土地の売買において本件寄附金が条件であったことを主張するのみで、客観的に見て妥当な金額で売買された本件土地について、本件寄附金が実質的にみて本件土地の代価を構成しているとする根拠を示していない。確かに、一般に土地の売買においては、買主にとって土地取得の必要性が高ければ高いほど、通常の取引金額よりも高額な取引金額になることもみられるところであるが、そのことのみをもって、本件売買契約における本件土地の売買価額が著しく低額であり、この価額に本件寄附金の額を加えた金額が実質的な売買価額であると評価することはできない。したがって、原処分庁の主張には理由がない。(平22. 3. 5 札裁(法)平21-15)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平210012
- 裁決年月日
- 平成22年2月8日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300706013
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/1減価償却資産の範囲/3資本的支出と修繕費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、本件空調設備工事は、B店の空調設備の一部に不具合が生じたことから、その空調設備の一部を更新したもので、当該空調設備の使用可能期間を延長させたものであり、資本的支出に該当する旨主張する。しかしながら、B店の商品売場の空調設備は、室外機1台と室内機2台を1組とする冷暖房機器の12組で構成し、一体として稼動するよう備付けられた設備であり、室外機1台ごとを単体として稼動させることはできないことからすると、本件空調設備工事によって、空調設備自体の価値を高め、又はその耐久性を増すこととなる部分はないと認められることからすると、本件空調設備工事費は、原処分庁が主張する資本的支出には該当しないことになり、修繕費としてその全額が本件事業年度の損金の額に算入されることになるから、原処分庁が、更正処分において減価償却超過額としたその全額を取り消すべきである。(平22. 2. 8 福裁(法)平21-12)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平210011
- 裁決年月日
- 平成22年2月3日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300706013
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/1減価償却資産の範囲/3資本的支出と修繕費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ ①A工事費は、地盤沈下による漏水を原因として行った被災資産の被災前の効用を維持するための補強工事に要した費用であり、使用可能期間を延長させる部分又は価額を増加させる部分がないことから、修繕費として損金の額に算入することとなる。②B店出入口改修工事は、シャッター取替えなど出入口の改造又は改装であり、同工事に要した費用の額は、用途変更のための模様替え等の改造又は改装に直接要した費用の額であると認められることから、資本的支出に該当することとなる。③C店照明器具取替工事は、平成12年の賃借に当たって取り替えなかった照明器具を賃借後初めて本体ごと取り替えた工事であり、同工事に要した費用の額は、資産の使用可能期間を延長させる部分に対応する金額であると認められることから、資本的支出に該当することとなる。④D工事費は、E工事費とF工事費の2つの工事費が混在しているところ、E工事費については、既存の取付け枠を利用し、使用材料も改修前と同様のアルミ複合板インクジェットシートであるものの、形や訴求内容の違う看板の新規製作であり、資産の価額を増加させる部分に対応する金額に該当することから、資本的支出に該当し、また、F工事費については、色あせたフロア案内板の補修であり、修繕費と認められることから、平成20年2月期の損金の額に算入するのが相当である。(平22. 2. 3 福裁(法・諸)平21-11)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平210013
- 裁決年月日
- 平成22年1月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706061
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/6取得価額(非減価償却資産)/1土地等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、土地建物の取得に際して売主に支払った固定資産税相当額は、土地建物の維持管理費用として損金の額に算入すべきである旨主張する。しかしながら、請求人が負担する本件固定資産税相当額は、本件土地建物の売買に基因して負担するものであり、本件土地建物の取得のために実質的に欠かせない費用の負担であることから、資産の購入のために要した費用として本件土地建物の購入の代価の一部であるとするのが相当である。したがって、本件固定資産税相当額は、法人税法施行令第54条第1項第1号の規定により、本件土地等の取得価額に算入すべきものと認められる。(平22. 1.19 仙裁(法)平21-13)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210095
- 裁決年月日
- 平成22年1月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706049
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/4取得価額(無形減価償却資産)/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、自己が行うサービス業務に係るソフトウエア(以下「本件ソフトウエア」という。)の取得に際して請求人がその取得費用とは別にソフトウエア制作会社に支払った業務外注費(以下「本件業務外注費」という。)について、原処分庁が、本件ソフトウエアの取得価額に含まれるとして課税処分等を行ったのに対し、①本件ソフトウエアは購入した減価償却資産に該当するところ、本件業務外注費は、本件ソフトウエアの開発の要件を伝えるための要望書の作成支援等に係る費用であり、購入のために要した費用に当たらないから取得価額に含まれない旨、また、②仮に自己の製作等に係る減価償却資産に該当するとしても、本件業務外注費は本件ソフトウエアの開発費用に該当せず取得価格に含まれない旨主張する。しかしながら、本件ソフトウエアは、請求人主導の下、請求人の指示に従うこと等を条件に複数の開発会社に開発を委託することにより製作したものと認められるから、自己の製作等に係る減価償却資産に該当する。したがって、本件ソフトウエアの取得価額は製作のために要した原材料費、労務費及び経費の額等となるところ、本件業務外注費は本件ソフトウエアの製作等のための一連の作業支援のために要する費用であり、本件ソフトウエアの製作のために必要な経費と認められるから、本件ソフトウエアの取得価額に含まれるとするのが相当である。(平22. 1.13 東裁(法)平21-95)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210058ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成21年11月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706011
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/1減価償却資産の範囲/1少額資産等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件パチンコ器等は一般的に消耗性があると認識されるから、使用可能期間が1年未満の減価償却資産に該当する旨主張する。しかしながら、法人税法施行令第133条に規定する「使用可能期間」とは、物理的・客観的な使用可能期間を指すものと解され、また、「使用可能期間が1年未満の減価償却資産の範囲」について定めた法人税基本通達7−1−12における「一般的に消耗性のもの」とは、法人税法施行令第133条に規定する「使用可能期間」の趣旨から物理的に消耗され使用できなくなるものをいうものと解されているところ、本件パチンコ器等は請求人の営む遊技場業において物理的に耐久性を持ったものであり、一般的に消耗性のものと認識されているとはいえないから、本件パチンコ器等は法人税法施行令第133条に規定する使用可能期間が1年未満の減価償却資産に該当しない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平21.11.13 東裁(法)平21-58)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平210015ほか 6件
- 裁決年月日
- 平成21年9月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706011
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/1減価償却資産の範囲/1少額資産等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①本件各中古台の売買は請求人にもAにも利益をもたらす合理的な取引であり、かつ、請求人とAとの合意に基づく取引であること、及び、②本件各中古台の所有権・占有権・処分権は、いずれもAに移転していることなどから、本件各中古台は請求人からAに売却されており、請求人の減価償却資産ではない旨主張する。しかしながら、本件各中古台をどの店舗に再設置するのか、どの店舗で再利用するのかは請求人グループの本部が決定しており、なかには取り外し前から再設置等の予定が決定されていることからすれば、本件各中古台の処分権限は本部にあり、請求人グループ各社の本部機能を担っている請求人が処分権限を有していると認められ、さらに、本件各中古台に関する代金の決済状況についてみれば、本件各中古台が①本件各店舗で再設置された場合には、Aにおいて損益が発生せず、②本件各店舗で下取り等に供された場合には、Aは引取り及び引渡しいずれにおいても代金の授受をせず、これらの行為を無償で行っていることになり、③Aがグループ各社から引き取った本件各中古台につき、第三者に引き渡すか廃棄するかという引き取り後の事情によって、売買代金が支払われるか否かが決定されることからすれば、Aに引き渡された段階で、Aに売却されてAの所有物となったとはいえない。よって、本件中古台はAが取り外した段階ではいまだ請求人の減価償却資産であるというべきである。また、請求人は①本件中古台は法人税基本通達7-1-12に定める少額減価償却資産に当たり、②本件中古台を本件各店舗から取り外したことは法人税基本通達7-7-2に定める有姿除却したことに当たる旨主張するが、本件中古台は使用可能期間が1年未満の減価償却資産ではなく、事業年度終了の日以降、本件各店舗に再設置するなどにより事業の用に供する可能性があることからいずれのその前提を欠く主張であり採用することはできない。(平21. 9.16 関裁(法)平21-15)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平200079
- 裁決年月日
- 平成21年6月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706079
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/7耐用年数/3その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件改修工事は、特にばい煙処理を行う装置を付加するために行われたものであり、各装置は、一体として廃棄物を減容しながら、ばい煙処理を行う機械装置であると主張する。しかしながら、ばい煙処理の用に供されている減価償却資産に係る償却期間の規定は、一般的な費用の期間配分の方法の例外として、政策目的のために定められた特別措置であるから、規定の文言を拡大解釈することは相当でない。そして、ある資産がばい煙処理の用に供されている減価償却資産に該当するかどうかは、個別の資産ごとに検討すべきであり、そのうえで、ばい煙を公害の生ずるおそれのない状態で排出するため特に設けられた構築物並びに機械及び装置と認められるものについてのみ適用があるものと解すべきであり、ばい煙処理と直接関係がない資産にまで拡大して適用することはできないと解される。耐用年数省令第2条第2号が、ばい煙処理を、ばい煙の「重力沈降、慣性分離、遠心分離、ろ過、洗浄、電気捕集、音波凝集、吸収、中和、吸着又は拡散の方法その他これらに類する方法による処理」と具体的に定義付けているところ、これらで挙示されている処理の方法は、中和以外については、いずれも既に発生したばい煙を物理的に除去するものであり、また、中和についても、既に発生したばい煙に当たる物質を、酸と塩基の反応によって中性の塩に化学的性質を転換させるものである。そうすると、ばい煙の発生自体を抑制するなど、上記列挙された方法以外の手段でばい煙の排出対策を行うことは、同号が適用を予定しないところであり、その効果がいかに大きいものであっても、同号にいう「ばい煙の処理」に該当しないと解される。本件改修工事における○○ノズルは、ばい煙の発生自体を抑制するものであったとしても、既に発生したばい煙を物理的に除去するものではないことから、ばい煙処理装置ではないため、ばい煙処理の用に供されている機械装置等に該当しない。(平21. 6. 9 大裁(法)平20-79)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平200025
- 裁決年月日
- 平成21年5月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706062
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/6取得価額(非減価償却資産)/2借地権
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人が所有していた立体駐車場の除却に伴い特別損失とした無形固定資産(立体駐車場の取得時に支払った立退料)の額について、請求人は、当該立退料は、立体駐車場から車両を撤収する代償として立退料の名目でB社に支払ったものであり、立体駐車場の取得に係る支出であるから、当該土地の帳簿価額に加算すべきものではない旨主張する。しかしながら、当該立退料は、借地権相当額として決定された経緯が存することなどからすれば、建物の所有を目的とする賃貸借契約が解約されたことにより、当該土地は、請求人に返還され、当該土地に係る借地権は消滅し、それらの対価として本件立退料が支払われたと認めるのが相当である。そして、借地権が設定されたことにより減少していた当該土地の価額は、借地権が消滅したことにより増加したと認められるから、土地の取得価額を構成する支出であると認められる。したがって、本件立退料は、本件土地の帳簿価額に加算すべきである。(平21. 5.27 広裁(法・諸)平20-25)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200181
- 裁決年月日
- 平成21年5月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/3取得価額(有形減価償却資産)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.77・161ページ
要旨
○ 請求人は、原処分庁が請求人がM国船籍の船舶を所有するM国法人3社と締結した契約(以下、M国船籍の船舶を「本件各船舶」、M国法人3社を「本件各M国法人」、これらの契約を「本件各契約」という。)は裸傭船契約であるから、本件各船舶に係る減価償却費は計上することはできないとして行った法人税の更正処分等(以下「本件更正処分等」という。)について、本件各契約は、裸傭船契約の書式を使用しているが、同時に船舶の買取りの権利・義務に関する覚書を締結することによる所有権留保付割賦売買契約に基づき請求人が本件各M国法人から本件各契締結約時に本件各船舶を取得したものであり、本件各船舶の取得価額を基に算定された減価償却費は損金の額に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、本件各契約は、裸傭船契約書の書式を用いて行われており、その記載内容を読む限り、裸傭船契約(船舶賃貸借契約)であると解するのが自然である。そして、請求人にとっては、本件各船舶を自ら所有して、日本船籍の船舶として使用するよりも、本件各M国法人が所有するM国船籍の船舶を借りて使用する方が、経済的にメリットがあることからすれば、請求人が、売買契約ではなく裸傭船契約の法形式を選択することには合理性がある。さらに、請求人は、裸傭船契約であることを前提とした経理処理を行っているから、請求人自身、本件各契約を、所有権留保付割賦売買契約ではなく、裸傭船契約であると認識していたといえ、また、本件各M国法人も、その経理処理からすれば、本件各契約を裸傭船契約と認識していたといえる。以上によれば、本件各契約は、所有権留保付割賦売買契約ではなく、裸傭船契約(船舶賃貸借契約)であると認められる。そうすると、請求人が本件各契約締結時に本件各船舶を取得した事実はないため、原処分庁が行った本件更正処分等は適法である。(平21. 5.27 東裁(法・諸)平20-181)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200080
- 裁決年月日
- 平成20年11月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300706030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/3取得価額(有形減価償却資産)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、本件土地売買契約書には、土地を売買する旨記載されているものの、本件土地の上に存する本件構築物等に関する記載が一切認められないこと及び譲渡人が譲渡価額は本件土地のみの価額であると認識していた旨を申述していていることからすると、請求人と譲渡人は、本件構築物等を無償で譲渡することで合意し、本件土地の売買取引(以下「本件取引」という。)を行っていたものと認められ、本件構築物等の取得価額は零円であるから本件構築物等に係る減価償却費は認められない旨主張する。しかしながら、請求人は、請求人工場の違反建築物の是正勧告を受け土地を探さざるを得ない状況であったことがうかがえるほか、本件土地及び本件構築物等の取得後において、その取得の目的にそった事業の用に供している状況からみて、本件土地とともに本件構築物等を取得することを目的に土地売買取引を行ったものと認められ、また、本件取引が、請求人と譲渡人双方が本件土地と本件構築物等を一体として売買するとの認識のもとに行われ、実際に一体として引き渡されていることからすれば、本件土地売買契約書記載の金額は本件土地と本件構築物等との対価の合計額とみるのが相当であり、原処分庁の主張には理由がない。ただし、請求人の算定した本件構築物等の取得価額は、新規に造るとした場合の見積価額を基礎に、代表者の経験と判断を考慮して算定した価額であり、譲渡時点における適正な価額を示しているということは認められず、譲渡人における本件構築物等の取得価額から減価償却費の額を差し引いて本件各構築物等の価額を算定するのが合理的と認められる。これにより算定された本件構築物等の取得価額に基づいて減価償却費の額を計算すると、本件各事業年度の法人税の所得金額及び納付すべき税額は、本件各更正処分の額を下回るから、原処分は、いずれもその一部を取り消すべきである。(平20.11.25 東裁(法・諸)平20-80)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平200007
- 裁決年月日
- 平成20年8月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706019
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/1減価償却資産の範囲/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の取得した産業廃棄物処理施設のうち、原処分庁が建物であるとした廃棄物ピット及び再燃焼室ピットも含め、一体の機械装置として、ばい煙等となる硫黄酸化物及び窒素酸化物等を処理していることから、これら全体が、耐用年数省令別表第6に掲げる機械及び装置に該当する旨、仮に、一体的評価が認められないとしても、高温焼却装置等のうち、少なくとも、再燃焼室、汚泥乾燥設備、廃油処理装置、廃液処理装置及び後燃焼ストーカは、ばい煙等の処理を行っているから、それぞれ耐用年数省令別表第6のばい煙処理用減価償却資産に掲げる機械及び装置に該当し、汚水処理も行っているから、耐用年数省令別表第5の汚水処理用減価償却資産に掲げる機械及び装置にも該当する旨主張する。しかしながら、廃棄物ピット及び再燃焼室ピットは、建物に分類される。また、高温焼却装置等は、ばい煙等の処理に直接供される機械及び装置等であるとは認められず、耐用年数省令別表第6に掲げる機械及び装置に該当しない。また、再燃焼室は、ガスを完全燃焼させることにあると認められ、汚泥乾燥設備は、その主要な用途は有機汚泥の処理であること、廃油処理装置及び廃液処理装置は、外部から搬入された廃油及び廃液を貯蔵し、再燃焼室へ供給排出することを目的としたものであることから、いずれも汚水等を公害の生じない水液に処理するために直接供される機械及び装置とは認められず、また、廃油処理装置及び廃液処理装置並びに後燃焼ストーカは、廃油及び廃液の供給排出先又は熱源の供給先である再燃焼室が汚水処理用減価償却資産に当たらないので、汚水等を処理するための機械及び装置の附属装置にも該当しないこととなるから、再燃焼室、汚泥乾燥設備、廃油処理装置、廃液処理装置及び後燃焼ストーカはいずれも耐用年数省令別表別表第5に掲げる機械及び装置に該当しない。よって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平20. 8. 6 名裁(法)平20-7)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190215
- 裁決年月日
- 平成20年6月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300706011
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/1減価償却資産の範囲/1少額資産等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①遊技場業界においては、パチンコ器等のメーカーからの新機種発売状況や顧客の関心等から判断するとパチンコ器等は消耗品として扱われており、顧客の支持を得るために、1年未満の期間で旧機種を新機種と交換している状況から、消耗性の高い減価償却資産であると認められること、②パチンコ器等の入替えを創業以来、1年未満で続けてきた実績があることから、法人税法施行令第133条により同法施行令第132条第1号に規定する使用可能期間が1年未満であるものに該当する旨主張する。しかしながら、法人税法施行令第132条第1号に規定する使用可能期間とは、物理的・客観的な使用可能期間を指すものであり、また、使用可能期間が1年未満であるかどうかについては、その法人の属する業種において、種類を同じくする減価償却資産の使用状況等から判定してみて一般的に使用可能期間が1年未満であると認識されているものをいうものと解されるのであり、請求人の所有するパチンコ器等が1年未満で取り替えられているものがある実態は認められるものの、それは品質の劣化等に起因するものではなく、機種の変更により顧客の関心を促し、もっぱら集客目的にあることが認められ、遊技場業界においても、パチンコ器等は、最低でも3年以上の耐久性を持ったものとしてされており、パチンコ器等が一般的に消耗性のものとして認識されているものとは認められない。よって、当該パチンコ器等は、「使用可能期間が1年未満の減価償却資産」には該当しない。(平20. 6.25 東裁(法)平19-215)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190216ほか 2件
- 裁決年月日
- 平成20年6月25日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300706011
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/1減価償却資産の範囲/1少額資産等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①遊技場業界においては、パチンコ器等のメーカーからの新機種発売状況や顧客の関心等から判断するとパチンコ器等は消耗品として扱われており、顧客の支持を得るために、1年未満の期間で旧機種を新機種と交換している状況から、消耗性の高い減価償却資産であると認められること、②パチンコ器等の入替えを少なくとも平成11年以降、1年未満で続けてきた実績があることから、法人税法施行令第133条により同法施行令第132条第1号に規定する使用可能期間が1年未満であるものに該当する旨主張する。しかしながら、法人税法施行令第132条第1号に規定する使用可能期間とは、物理的・客観的な使用可能期間を指すものであり、また、使用可能期間が1年未満であるかどうかについては、その法人の属する業種において、種類を同じくする減価償却資産の使用状況等から判定してみて一般的に使用可能期間が1年未満であると認識されているものをいうものと解されるのであり、請求人の所有するパチンコ器等が1年未満で取り替えられているものがある実態は認められるものの、それは品質の劣化等に起因するものではなく、機種の変更により顧客の関心を促し、もっぱら集客目的にあることが認められ、遊技場業界においても、パチンコ器等は、最低でも3年以上の耐久性を持ったものとしてされており、パチンコ器等が一般的に消耗性のものとして認識されているものとは認められない。よって、当該パチンコ器等は、「使用可能期間が1年未満の減価償却資産」には該当しない。(平20. 6.25 東裁(法)平19-216)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平190047
- 裁決年月日
- 平成20年5月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/3取得価額(有形減価償却資産)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 No.75・711ページ
要旨
○ 請求人は、土地とともに一括取得した建物の取得価額は、売買契約書に記載された建物の価額によらず、土地及び建物の時価である各固定資産税評価額の価額比であん分する方法により合理的に算定すべきである旨主張する。しかしながら、請求人及び売主であるA社は、契約当事者として売買契約書に記載された内容で合意し、売買契約の締結に至ったものと認められ、両者の間に、同族会社であるなど特殊な利害関係あるいは租税回避の意思や脱税目的等のもとに故意に実体と異なる内容を契約書に表示したなどの事情は認められず、また、売買契約書に記載された建物の価額は,特段不合理なものとは認められないから、売買契約書に記載された建物の価額を基にその取得価額を算定することが相当であり、単に当該価額が当該建物に係る固定資産税評価額を下回っているというだけで、売買契約書に記載された建物の価額によることなく、固定資産税評価額の価額比であん分する方法によることは相当でない。したがって、請求人の主張は採用できない。(平20. 5. 8 大裁(法・諸)平19-47)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平190022
- 裁決年月日
- 平成20年3月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706061
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/6取得価額(非減価償却資産)/1土地等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 No.75・342ページ
要旨
○ 本件建屋は、改装して製造工場として利用する目的で取得したもので、初めから取壊しをする予定はなかったから、本件建屋の取得価額は、本件土地の取得価額には含まれない旨主張する。しかしながら、原処分関係資料及び当審判所の調査において、その意思決定を示す具体的資料はなく、競売に係る評価書によれば本件建屋は従前工場として有害物質が使用されていた旨記載されており、そして、請求人の監査役が本件土地及び本件建物等を取得する直前に土壌汚染の調査方法等についてP県保健福祉環境事務所に相談していることからすれば、請求人は、競売に参加する時点において、本件建屋が従前工場であり有害物質が使用されていたことを承知しており、本件建屋が食品物の製造に適さない可能性があることを想定した上で、本件土地及び本件建物等を取得したものと認められる。また、本件土地及び本件建物等の競売価格はその固定資産税評価額の約5分の1の金額であることからみて、本件建屋を取り壊しても、その跡地を利用する価値があったからこそ競売への参加を決定したものと認められる。そして、請求人は、稟議書の記載内容から、平成16年12月の時点では本件建屋を解体して、新工場を建設することを決めていたものと認められ、平成16年10月から平成17年8月にかけて、本件排水施設及び本件建屋を順次取り壊し、その後、その跡地を利用して平成18年1月に本件社屋を増築するとともに、同年2月に別棟を新築取得していることから、取得後1年以内に本件建屋の取壊しに着手したと認められ、また、取得後に事情変更等があったとは認められない。これらを総合すれば、請求人は、当初から本件建屋を利用する計画はなく、それを取り壊して、その跡地を利用する目的であったと認められ、法人税基本通達7−3−6の「その取得後おおむね1年以内に当該建物等の取壊しに着手する等、当初からその建物等を取り壊して土地を利用する目的であることが明らかである」と同視しうる状況にあったものと認められる。そうすると、本件では、本件建屋の取得価額を本件社屋の取得価額に含めて減価償却を行っているが、上記のとおり、本件建屋は取得後事業の用に供されることなく取り壊されているので、本件建屋の取得価額に係る減価償却費は損金の額に算入することは相当ではなく、また、本件建屋の取得価額は、本件社屋の取得価額とは別に、本件排水施設解体費等とともに本件土地の取得価額に算入するのが合理的であるというべきである。また、本件タンク設備等についても、食品製造工場として利用できるものではなく、平成17年6月までに取り壊されており、本件タンク設備等撤去工事費は、本件タンク設備等を取り壊して、本件土地を使用するために要した費用であると認められることから、本件土地の取得価額に算入すべきである。以上のことから、本件建屋の帳簿価額及び本件解体工事費等は、本件各事業年度の損金の額に算入することはできず、本件土地の取得価額に算入すべきである。(平20. 3.24 福裁(法)平19-22)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平190022
- 裁決年月日
- 平成20年3月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706061
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/6取得価額(非減価償却資産)/1土地等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 No.75・342ページ
要旨
○ 請求人は、本件固定資産税相当額は、本件契約書に租税公課の分担等と明記しており、本件固定資産税相当額を土地取得価額に算入することは土地の価額を膨らますことになることから、土地の取得価額に含めるべきではなく、損金の額に算入すべきである旨主張する。しかしながら、売買当事者が、これを固定資産税等の所有期間に対応した経費分担と認識しているとしても、地方税法上、固定資産税等は毎年1月1日を賦課期日としてその年の4月1日から始まる年度分の税として課税されるものであって、所有期間に対応して課税することにはなっておらず、また、不動産売買取引においても未経過分固定資産税等相当額の算定は、会計年度を基準にするものもあれば、暦年を基準とするものもあり、その算定方法の決定等はその金員の授受を行うか否かを含め売買当事者の意思にゆだねられているのであるから、未経過分固定資産税等相当額は、売買条件の一つとして買主が売主に給付する金員にほかならず、買主にとって購入資産の代価の一部として支払うものと認めるのが相当である。(平20. 3.24 福裁(法)平19-22)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190120
- 裁決年月日
- 平成20年3月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/3取得価額(有形減価償却資産)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人が、土地と一括して購入した建物の取得価額を、路線価により算定した当該土地の取得価額を購入代金の合計額から控除する方法により算定し、減価償却費の計算を行ったことについて、原処分庁が、売主法人における当該土地及び建物それぞれの売却価格(当該売主法人の経験値によるあん分価格)は、当該土地及び建物の固定資産税評価額の価額比に近似する合理的なものであるから、当該売却価格を請求人における取得価額として減価償却費を算定すべきであるとして、法人税の更正処分等をしたのに対し、請求人は、請求人の算定方法は合理的であり、売主法人の区分に倣う必要はないから、原処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、取得価額の算定が難しい中古の建物を土地とともに一括して購入した本件においては、土地又は建物どちらか一方の取得価額を算定した上で購入代金の合計額からそれを控除することにより他方の取得価額を算定する方法よりも、購入代金の合計額を当該土地及び建物の固定資産税評価額や相続税評価額の価額比によりあん分し、それぞれの取得価額を算定する方法が、より合理的と認められるところ、同方法により算定した取得価額と請求人が採用した方法により算定した取得価額には著しい差異が認められる一方、本件売主法人における当該土地及び建物の売却価格に基づく取得価額が、合理的と認められる固定資産税評価額や相続税評価額の価額比によりあん分する方法に基づき算定された取得価額に極めて近似していることからすれば、当該売主法人における区分が経験値によるものであったとしても、結果的に当該区分に基づく取得価額には合理性があると認められるから、当該取得価額を基礎として減価償却費の計算を行った原処分は相当と認められる。(平20. 3. 3 東裁(法・諸)平19-120)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平190012
- 裁決年月日
- 平成20年2月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706990
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/12その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 No.75・447ページ
要旨
○ 請求人は、確定申告書に添付した「減価償却費明細書」に誤りがあったとして減価償却費の総額は変更せずに個々の船舶の償却費を加減算した訂正後の「減価償却費明細書」を提出し、特定外国子会社等の課税対象留保金額の算定に当たっては当該訂正後の「減価償却費明細書」に基づくべきである旨主張する。しかしながら、その後の事業年度の確定申告書に添付された「減価償却費明細書」をみると、確定申告書に添付された「減価償却費明細書」との連続性があること、さらに、請求人は租税特別措置法第66条の6の規定を適用して更正処分が行われることを前提に個々の船舶の償却費の訂正を求めていることからしても、確定申告書に添付された「減価償却費明細書」の記載内容には誤りはなかったものと認められ、各船舶の減価償却費の計算は確定申告書に添付された「減価償却明細書」に記載された金額に基づき行われることとなる。(平20. 2. 6 高裁(法)平19-12)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平190013
- 裁決年月日
- 平成20年2月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706061
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/6取得価額(非減価償却資産)/1土地等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、土地建物の取得後に、売主であるA社に支払った当該土地建物に係る固定資産税等相当額は、取得後の期間に応じた費用(公租公課)として、損金の額に算入すべきである旨主張する。しかしながら、本件土地建物に係る固定資産税等の精算については、本件契約の締結時に、請求人とA社との間で話合いが行われ、請求人がA社に対して本件土地建物の売買後の期間に対応する金額を支払うことを口頭により合意したことが認められ、この合意に基づいて、A社は請求人に対して本件固定資産税等相当額の請求を行い、請求人がA社に支払を行ったことが認められる。そうすると、本件固定資産税等相当額の授受は、本件売買当事者間の合意により生じる債権債務関係に基づいて売買当事者間で授受されるもので、本件土地建物の売買条件の一つであると認められる。すなわち、本件固定資産税等相当額は、本件土地建物の売買に基因し、それと因果関係のある給付であると認められることから、買主である請求人にとっては、契約に基づき売主であるA社に支払う購入の代価の一部であると認めるのが相当であり、土地の取得価額に算入すべきであると認められる。(平20. 2. 5 福裁(法)平19-13)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平180004
- 裁決年月日
- 平成19年3月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706100
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/10事業の用に供した事実
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①本件建物に賃借人募集の張り紙等を行っていたこと、②本件建物の賃貸借契約は締結されており、賃料の授受があること、③調査担当者に契約書を提示し、内容・締結の経緯を説明し、調査が完了していること、④本件建物を使用する裁量権は賃借人にあることから、電力の供給の停止、建物改修工事の実施の有無が事業供与の時期を判断する材料にならないことなどから、本件建物の減価償却を認めないのは違法である旨主張する。 しかしながら、①請求人が本件建物を積極的に賃貸しようとした事実は認められないこと、②本件建物は賃貸用として利用できる状態にないこと、③既に判決において、本件建物は取得時から事業の用に供されてなかったとの判断が示されている(一部を除く)こと、④本件建物の賃貸借契約書は作成日付等からして事後的に遡って作成されていること、⑤請求人の総勘定元帳の賃料授受に関する記載はその記載事項に信ぴょう性が認められないことから、請求人の主張は採用することができない。(平19. 3.26 沖裁(法)平18-4)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平180004
- 裁決年月日
- 平成19年3月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706071
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/7耐用年数/1中古資産
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、中古資産の耐用年数の見積りについて、減価償却資産の耐用年数等に関する省令第3条《中古資産の耐用年数等》第1項は、「・・その用に供した時以後の使用可能期間の年数によることができる。」と規定するのみで、「使用可能期間を合理的に見積もることが必要である。」との文言はなく、社会通念上及び社会観念上も文言どおりであり他に解釈の余地はなく、また、耐用年数の適用等に関する取扱通達は請求人を拘束するものではないから、請求人が本件建物の耐用年数を一律に25年とした見積りに不合理はない旨主張する。 しかしながら、本件建物は複数の建物であり、それらの建築年月日は同一ではなく、また、構造も同一ではない。そうすると、本件建物の耐用年数を一律に25年とすることには合理性が認められないから、請求人の主張は採用することはできない。 (平19. 3.26 沖裁(法)平18-4)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平180008
- 裁決年月日
- 平成18年9月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706042
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/4取得価額(無形減価償却資産)/2営業権
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の代表者の妻が代表者を務めるA社から得意先を譲り受けた事実があるから営業権は架空ではない旨主張する。しかしながら、A社は、①工場が火災になったことにより操業不能となったこと、②優れた技術を有していないこと、③債務超過の状態であること、④得意先と独占的に取引を行っていないことの事実を総合勘案すれば、A社には営業権たる超過収益力を認めるに足りる証拠はなく、両当事者においてもA社の営業権の価値について積極的な評価をなしていないことが認められる。したがって、A社に営業権が存していたと認めることはできない。さらに、営業譲渡契約書は、①譲渡したとする日から1年近く後に作成されていること、②譲渡対価の支払期日、支払方法などの通常必要な事項の記載がないことから、その信用性に乏しい。のみならず、①営業譲渡にあたり、株主総会、取締役会のいずれも開催されていないこと、②譲渡したとする日後にA社と取引を行っていた者、譲渡したとする日に存在しない者が含まれていること、③得意先においても、取引の相手方が請求人に替わったとの認識はないこと、④譲渡対価の額について具体的な内容が話し合われた事実はないこと、⑤営業権の算出根拠に係る請求人の主張は著しく変遷し、その変遷について何ら合理的な説明がないこと、⑥A社は、営業権の譲渡に係る法人税の申告を行っていないことからすれば、A社から請求人への営業権の譲渡はなく、請求人の営業権は存在しないものと認められる。したがって、営業権は存在しないとし、それに係る営業権の償却費を認めないとした原処分は適法である。(平18. 9.20 広裁(法)平18-8)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平170056
- 裁決年月日
- 平成18年5月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706110
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/11事業用資産の取得事実
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №71・413ページ
要旨
○ 請求人は、各旋盤(以下「本件各旋盤」という。)のうち、5台は平成14年12月期末までに、10台は平成15年12月期末までにいずれも引渡しを受けた旨主張する。 しかしながら、請求人は、請求人の工場において、自己の製品加工に本件各旋盤を使用する目的でG社に本件各旋盤を発注したというべきであるから、G社との間で、標準機本体に請求人仕様の特別付属品及び特注品を取りけた仕様の旋盤を目的物とした売買契約を締結したというべきである。そして、同仕様の状態に至った後の本件各旋盤のうち、5台は平成15年2月14日、10台は平成16年1月14日及び同月15日に、それぞれ引渡しを受けたと見ることが相当である。 したがって、請求人の主張は理由がない。(平18. 5.22 関裁(法・諸)平17-56)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平170103
- 裁決年月日
- 平成18年2月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706062
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/6取得価額(非減価償却資産)/2借地権
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が取得した建物を平成16年3月に取り壊したことについて、同建物は請求人の代表者が平成13年11月に取得したころから改修計画を進めてきたものの、やむを得ない事由により同計画を中止して取り壊し、その敷地に新たな建物を建設せざるを得なくなったものであり、当初から同敷地を利用するために当該建物を取得したものではないから、同建物の帳簿価額から減価償却費を差し引いた除却額は、固定資産除却損に計上して損金の額に算入すべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、請求人の代表者から当該建物を買い受け、平成16年1月に取得したものと認められるところ、遅くとも平成15年12月1日までには、同建物を取り壊してその敷地に新たな建物を建設することを決定していたものと認められることから、取り壊した建物の帳簿価額から減価償却費を差し引いた除却額は、借地権の取得価額を構成するものとして固定資産に計上すべきであり、損金の額に算入することはできない。(平18.2.1東裁(法)平17-103)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平170092
- 裁決年月日
- 平成18年1月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706100
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/10事業の用に供した事実
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人はA社から購入した本件システムは実在しているから、その減価償却費は損金の額に算入できる旨主張するが、①ダイヤルQ2の規制により、平成8年までにダイヤルQ2契約を取り止め、その後、使用されたことは一度もなかったこと②譲渡価額は本件システムの使用価値ないし交換価値を何ら考慮することなく売主の帳簿価額により行われていることなどの事実があり、さらに請求人が本件システムをA社から購入したとする以前に、A社は税務調査時にB社から平成11年3月に購入した本件システムは、その契約時には既に廃棄等により存在していなかった旨記載した確認書を所轄税務署長に提出し、請求人社長もその税務調査の際に本件システムを平成11年に廃棄した等の具体的な申述をしていることからすると、本件システムは平成11年3月には、既に存在しなかったものである。したがって、請求人が本件システムを取得した事実はなく、本件システムに係る減価償却費を損金の額に算入することはできない。(平18.1.13東裁(法・諸)平17-92)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平170007
- 裁決年月日
- 平成17年12月15日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300706070
- 争点
- —
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁が、本件内部造作は木工事を主とした造作であるとして建物の耐用年数(22年)を適用したのに対し、請求人は、本件内部造作は壁板、陳列棚、カウンター及びクロスなどであり、3年後には全面的に取り替える予定であったことから、「建物附属設備」の「店用簡易装備」に該当する旨主張する。そこで、当審判所が調査したところ、本件内部造作費用は、①店用簡易装備(アクセサリー販売店舗としての装飾を兼ねた造作、陳列棚、カウンター等で短期間に取替えが見込まれるもの)、②電気設備(電気配線工事及び照明器具取付工事)及び③器具及び備品(エアコンディショナー及び換気扇など)の取得費用であることが認められるから、それぞれの資産ごとに耐用年数省令別表第一の区分に応じた耐用年数を適用すべきである。(平17.12.15仙裁(法)平17-7)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平170035
- 裁決年月日
- 平成17年12月15日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300706012
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/1減価償却資産の範囲/2営業権
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人の子会社株式の売却に際し、子会社の有する不良債権に係る債務を負担することとしたことについて、請求人は、ゴルフ場の経営におけるノウハウに相当する経営権又は営業権をマイナスの権利として評価し計上したものであり、営業権の取得に当たる旨主張し、原処分庁は、当該株式の譲渡時の費用であって営業権には当たらない旨主張する。しかしながら、請求人が平成10年3月期に「営業権」として計上したのは、本件債務の負担のみであり、本件債務は、一定の営業目的のため組織化され、有機的一体として機能する財産には当たらないから、本件債務の負担をもって、請求人が営業の全部または一部の包括的移転を受けたとはいえず、むしろ、本件債務の負担は、請求人が、債権者に対し、いわゆる併存的債務引受をしたものというべきである。したがって、本件債務の負担は、営業権の取得ではなく、同営業権を償却して損金の額に算入できない。(平17.12.15関裁(法・諸)平17-35)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平170036
- 裁決年月日
- 平成17年12月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706010
- 争点
- —
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、店舗内に設置したパチンコ器及びスロットマシン(パチンコ器等)は、貸し玉補給装置等と一体として稼動するものであるから、独立した減価償却資産としての器具備品には当たらない旨主張する。確かに、パチンコ遊戯をさせる役務を提供するためには、パチンコ器等だけでなく貸し玉補給装置等が設置されていることが通常必要であることは認められるものの、他方、パチンコ器等は、それ自体単体でパチンコ器等として作動することができること、パチンコ器等の取引は、1台当たりを単位として行われていることも認められる。そうすると、パチンコ業を行うには、パチンコ器等に貸し玉補給装置等を付加することが通常必要であるとしても、一般的・客観的にみると、資産としての機能はパチンコ器等単体で発揮することができるものと認めることが相当である。したがって、パチンコ器等は、独立した減価償却資産としての器具及び備品に当たる。(平17.12.15関裁(法・諸)平17-36)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平170027
- 裁決年月日
- 平成17年12月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/3取得価額(有形減価償却資産)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件物件の取得価額は、正当な取引による価格である旨主張する。しかしながら、本件一覧表、本件取引メモ及び本件明細表の記述に矛盾がなく、実際の資金の流れとも一致しており、当該各表の記載内容並びにAが裁判所に提出した陳述書に記載された内容及びBがC国税局長に提出した申述書の内容には信ぴょう性が認められ、本件物件に係る取引は、請求人の裏金をねん出する目的で、取得価額を意図的に水増していたものと推認できる。そして、請求人は、水増金額に係る架空の減価償却費及び固定資産売却損を計上することで、請求人の所得金額を過少なものにしていた。したがって、本件物件に係る減価償却費の計算においては、水増金額を本件物件の取得価額から除いて計算される減価償却限度額を超える部分の金額は当該各事業年度の損金の額に算入できない。(平17.12.7大裁(法)平17-27)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平170028
- 裁決年月日
- 平成17年12月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/3取得価額(有形減価償却資産)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件物件に係る取引は、正規の商取引契約に基づき、納品書、諸求書、金銭の授受等すべて正当な商取引行為であり、飽くまで、今までの関係や経緯とは別に、Yと正規の契約に基づき決済したものである旨主張する。しかしながら、請求人は、Yに利益を供与するため、Aと請求人との間に事業に関係のないYを単発で介入させ、本件物件の取得価額を水増しすることによってその資金を支払い、水増しした金額に係る架空の減価償却費を計上することで、請求人の所得金額を過少なものにしていた。したがって、本件物件に係る減価償却費のうち、当該水増金額を本件物件の取得価額から除いて計算される減価償却限度額を超える部分の金額は、当該各事業年度の損金の額に算入できない。(平17.12.7大裁(法)平17-28)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平170008
- 裁決年月日
- 平成17年9月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706070
- 争点
- —
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件機械装置は、その構造・機能において有機的一体性を有する減価償却資産であり、ダイオキシン類を含むばい煙の大気汚染防止法第2条第1項に規定されたばい煙処理の用に供されている減価償却資産であることから、減価償却資産の耐用年数等に関する省令(以下「耐用年数省令」という。)別表第6の機械及び装置に該当する旨主張する。ところで耐用年数省令は、第1条及び第2条において、減価償却資産を「一般の減価償却資産」と「特殊の減価償却資産」とに区分し、耐用年数省令別表第5及び同別表第6に掲げる「汚水処理の用」あるいは「ばい煙処理の用」に供される減価償却資産の耐用年数については、特殊の減価償却資産として、同別表第1又は同別表第2に掲げる一般の減価償却資産の耐用年数とは異なる耐用年数が適用される旨規定しているところ、耐用年数の適用等に関する取扱通達1−4−1は、機械及び装置については、これらを別表第2、別表第5から別表第8までの種類や用途等に応じて区分し、その用途等にふさわしい耐用年数を適用することを定めており、当審判所においても相当と解する。そうすると、当該施設の減価償却資産は、産業廃棄物の焼却装置、ばい煙処理装置及び汚水処理装置が組み合わされた複合的な施設であることから、それぞれの減価償却資産を耐用年数省令が規定する減価償却資産の区分等ごとに分類し、それぞれに応じた耐用年数を適用するのが相当であり、「原処分庁主張額」欄のとおりとなるから、原処分は適法である。(平17.9.5大裁(法・諸)平17-8)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平170008
- 裁決年月日
- 平成17年9月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706070
- 争点
- —
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件施設の本件改修工事のうち、自社取得部分である二次燃焼室ノズル増設工事は、ダイオキシン類を含むばい煙の処理の用に供する減価償却資産であることから、減価償却資産の耐用年数等に関する省令別表第6の機械及び装置に該当する旨主張する。しかしながら、二次燃焼室ノズル増設工事は、焼却設備である再燃焼室の一部の補強工事等であり、その主要部材質が金属製であることから、同省令の別表第2のその他の機械及び装置に該当するとした原処分は適法である。(平17.9.5大裁(法・諸)平17-8)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平170006
- 裁決年月日
- 平成17年8月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706079
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/7耐用年数/3その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の取得した産業廃棄物処理施設のうちの機械及び装置(以下「本件機械装置」という。)のうち、原処分庁が減価償却資産の耐用年数等に関する省令(以下「耐用年数省令」という。)別表第2の機械及び装置に該当するとした高温焼却装置等(以下「本件高温焼却装置等」という。)のうち、①廃油処理装置(以下「本件廃油処理装置」という。)及び廃液処理装置(以下「本件廃液処理装置」という。)は、いずれも耐用年数省令別表第五の汚水処理用減価償却資産に掲げる機械及び装置に該当する、②その他の本件高温焼却装置等は、耐用年数省令別表第六のばい煙処理用減価償却資産に掲げる機械及び装置に該当する、③本件高温焼却処理装置等は、耐用年数別表省令別表第二の「前掲の機械及び装置以外のもの並びに前掲の区分によらないもの」の細目に規定する「その他のもの」に該当し、その耐用年数は8年となる旨主張する。しかしながら、①本件廃油処理装置及び本件廃液処理装置は、外部から搬入された廃油及び廃液を貯蔵し、再燃焼室へ供給排出することを目的とした機械及び装置であり、いずれも汚水を公害の生じない状態に直接処理する装置とは認められない、②ばい煙処理用減価償却資産に該当するためには、ばい煙の処理の用に直接供される機械及び装置並びにその付属設備であることが必要と解されているところ、本件高温焼却装置等は、いずれも直接供される機械及び装置並びにその付属設備であるとは認めらない、③その他の本件高温焼却装置等についても、非金属製品を多量に使用している事実はなく、そのすべてが、金属製の機械装置と認められるから、耐用年数別表省令別表第二の「前掲の機械及び装置以外のもの並びに前掲の区分によらないもの」の細目に規定する「主として金属製のもの」に該当し、その耐用年数は17年となるから、請求人の上記主張はいずれも理由がない。(平17.8.22名裁(法)平17-6)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平170006
- 裁決年月日
- 平成17年8月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706019
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/1減価償却資産の範囲/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の取得した産業廃棄物処理施設のうち、①廃棄物ピット(以下「本件廃棄物ピット」という。)は、ばい煙の除去を確実にするために、廃棄物の受入れ、廃棄物クレーンと一体となって廃棄物の均質化のための破砕・攪拌等を担っており、そのために建屋の床部分を深く掘り下げて設置したものであるから機械及び装置に該当する、②再燃焼室ピット(以下「本件再燃焼室ピット」という。)は、焼却炉本体である再燃焼室の基礎を構成する部分であるから、機械及び装置に該当する旨主張する。しかしながら、①本件廃棄物ピットは、建屋の床及び基礎としての機能を有していることから建物に該当する、②本件再燃焼室ピットは、床及び壁面を有し、天井部分が再燃焼室に覆われた部屋上の空間であり、建物としての構造を有しているということができ、かつ、照明設備、排水設備及び階段が設置され、機能的にも建物に該当することから、請求人の主張にはいずれも理由がない。(平17.8.22名裁(法)平17-6)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平160033
- 裁決年月日
- 平成17年6月9日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300706079
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/7耐用年数/3その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №69・177ページ
要旨
〇原処分庁は、本件各さん橋(耐用年数省令別表第一の第1欄「種類」が「構築物」、第2欄「構造又は用途」が「金属造のもの」に該当)の耐用年数について、耐用年数の適用等に関する取扱通達1−1−9の取扱いによっても、その構造が鋼矢板岸壁と類似しないことから、「構築物」の「金属造のもの」の第3欄「細目」欄に特掲されている「鋼矢板岸壁」の25年を適用することはできず「その他のもの」の45年の耐用年数を適用すべき旨主張する。しかしながら、本件各さん橋と鋼矢板岸壁は、「構造又は用途」及び使用状況が類似していると認められることから、本件各さん橋の法定耐用年数として、「構築物」の「金属造のもの」の「鋼矢板岸壁」の25年を適用することができる。(平17.6.9広裁(法)平16-33)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平160245ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成17年4月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300706049
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/4取得価額(無形減価償却資産)/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が取得した本件利用権は、取得価額が10万円未満であるから法人税法施行令第133条が規定する少額減価償却資産に該当し、その取得価額に相当する金額を損金の額に算入できる旨主張する。しかしながら、少額減価償却資産の取得価額は、法人税基本通達7−1−11が定めるとおり、企業の事業活動との関連において、その用役を提供し得る状態にあると評価できる一定の単位、換言すれば、減価償却資産としての機能を発揮できると認められる単位をもって判定すべきところ、本件利用権が請求人の事業に供されている実態等を総合勘案すると、本件利用権は単独では用役を提供できず、2つの本件利用権が減価償却資産としての用役の提供単位であると認められる。そうすると、本件利用権の取得価額は10万円以上となり、少額減価償却資産には該当しないから、請求人が損金経理したその取得価額に相当する金額のうち、本件利用権の償却限度額を超過する金額についは損金の額に算入することはできない。(平17.4.25東裁(法)平16-245)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平160017
- 裁決年月日
- 平成17年4月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706061
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/6取得価額(非減価償却資産)/1土地等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、土地の取得に際し売主に支払った固定資産税等相当額は、取得後の期間に対応した費用(租税公課)として、損金の額に算入すべきであると主張する。しかしながら、固定資産税等は、その賦課期日である1月1日現在の所有者に課されるものであり、賦課期日後に土地の所有者となった者が固定資産税等の納税義務を負うことはなく、当該土地の売買当事者間において、固定資産税等を納めた売主が買主に対し、売買後の期間に対応する(未経過分の)固定資産税等の求償権を取得するものではない。そうすると、未経過分の固定資産税等相当額の授受は、売買当事者間の契約により初めて生じる債権債務関係に基づいてなされるものであり、その性質は売買条件の一つであると認められる。すなわち、未経過分の固定資産税等相当額は、土地の譲渡に基因し、それと因果関係のある給付であると認められることから、法人税法施行令第54条第1項第1号の規定を適用し、購入の代価の一部であると認めるのが相当であり、土地の取得価額に算入すべきものと認められる。(平17.4.19福裁(法・諸)平16-17)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平160063
- 裁決年月日
- 平成17年4月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706042
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/4取得価額(無形減価償却資産)/2営業権
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、合併から1年後に、合併により継承した資産の評価替えを行ったことにより発生した評価差額は営業権である旨主張する。しかしながら、営業権とは、当該企業が超過収益力を生ずることができる場合に、当該企業を構成する物又は権利と別個独立の財産的価値として評価を受けるべき事実関係をいい、法人の合併、他企業の買収のように営業の全部又は一部の包括的移転の際に実現すると解される。そして商法は、のれんは、有償で譲受け又は合併により取得した場合に限って貸借対照表の資産に計上することができる旨規定している。本件の場合、合併契約書に営業権に関する記載はなく、合併後の貸借対照表にも営業権は計上されていないことからすれば、請求人は、合併において、被合併法人が超過収益力を生ずることができる事実関係を評価して営業権として取得した事実はないと認められる。そして、請求人が営業権である旨主張する評価差額は、合併の1年後に、合併により承継した資産の評価替えを行い、それによって発生した評価損相当額を営業権として計上したにすぎないと認められる。したがって、請求人が計上した営業権は減価償却資産に該当せず、それに係る減価償却費を損金の額に算入しないとした原処分は適法である。(平17.4.13関裁(法)平16-63)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平160193
- 裁決年月日
- 平成17年2月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706090
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/9損金経理
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各リース料は車輌の取得に係る本件クレジット契約をリース契約と誤認して割賦金相当額をリース料の科目で損金経理したものであり、この経理処理は、本件各車輌の取得価額を割賦金の支払期間にわたって費用配分する意思表示をしたものであるから、法人税法第31条第1項に規定する「償却費として損金経理をした金額」として認められるべきである旨主張する。しかしながら、確定した決算において、減価償却資産につき償却費として費用計上する意思表示をしたというためには、その前提として、企業会計上、減価償却資産について自己の資産として取得する認識を示した上で、その取得価額の一部又は全部を償却費として損金経理することが必要であり、請求人は、本件各事業年度において、本件各車両を減価償却資産として認識する経理処理を行っていないから、減価償却資産の費用化として償却費を計上する前提を欠いていると解される。また、請求人が費用処理したリース料計上額は、クレジット契約をリース契約と誤認し、誤った経理方法により計上されたものであるから、償却費の科目により費用計上されたものとの同一性は認められず、また、償却費の科目による経理に代わる損金経理の方法として企業会計上合理性があるとも認められない。したがって、本件各リース料は、「償却費として損金経理をした金額」には該当しない。(平17.2.15東裁(法)平16-193)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平160039
- 裁決年月日
- 平成17年1月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706061
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/6取得価額(非減価償却資産)/1土地等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、法人税基本通達7−3−6の「当初からその建物等を取り壊して土地を利用する目的であること」の「当初」とは、売買契約締結日を起算とすべきである旨主張するが、同通達は土地の取得価額についての定めであるから、建物を取り壊して土地を利用する目的であったか否かについては土地及び建物の取得時の事情をもとに判断されるべきであって、同通達の「当初からその建物等を取り壊して土地を利用する目的であること」とは、土地及び建物の取得当初からそのような目的である場合を意味するものと考えられ、土地及び建物の売買契約を締結した日は取得時期を判断する一つの要素にすぎない。請求人は本件建物を取得する日までには本件建物の取り壊しに着手しているのであるから、取得当初から本件建物を取り壊して土地を利用する目的であったと認められる。そうすると、建物の帳簿価額及び取壊費用の合計額を土地の取得価額に算入した原処分は適法である。(平17.1.18関裁(法)平16-39)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平160011
- 裁決年月日
- 平成16年12月14日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300706079
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/7耐用年数/3その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が取得した補助電源及びコンピュータシステム等の減価償却資産(以下「本件減価償却資産」という。)は、機能的に一体となった一つの建物附属設備である旨主張する。しかしながら、本件減価償却資産の形状、機能、設置及び使用状況等の客観的事実により本件減価償却資産の属性について総合的に判断すれば、本件減価償却資産は建物と一体となって建物本来の効用価値を高めるものとは認めることはできず、また、単体の各資産に区分されるものとみるのが相当であるから、それぞれの資産区分において、減価償却資産の耐用年数を適用すべきである。したがって、原処分庁の主張は採用できない。(平16.12.14熊裁(法)平16-11)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平160071
- 裁決年月日
- 平成16年10月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706072
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/7耐用年数/2耐用年数の短縮
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №68・125ページ
要旨
○ 請求人は、自転車駐車場設備に係る鉄骨屋根の耐用年数の短縮事由として、①駐車場設備を供する事業は公共性が高いこと、②事業契約期間の満了時には当該駐車場設備を無償譲渡又は解体撤去をすることが将来確実であり、当該契約期間は法定耐用年数に比して短くなっていることを上げている。しかし、耐用年数の短縮を規定する法人税法施行令第57条第1項は、減価償却資産の材質や製作方法が著しく異なったり、地盤の隆起沈下や陳腐化する等使用可能期間がその法定耐用年数に比して短いこととなった事由が現に発生している場合を限定列挙しているところ、当該鉄骨屋根については、その設置状況及びそれ自体に使用可能期間が法定耐用年数よりも物理的ないし客観的に短いこととなった事由が現に発生しているとは認められず、また、請求人の短縮申請事由は規定された短縮事由のいずれにも該当せず、これを却下した原処分は適法である。(平16.10.22東裁(法)平16-71)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平160003
- 裁決年月日
- 平成16年8月12日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300706030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/3取得価額(有形減価償却資産)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、コンクリート下地工事に要した額は検査ラインのテスター機器の入替工事に付随する工事に係るものであるから、減価償却資産の取得価額に算入すべきでる旨主張する。しかしながら、当該下地工事は、テスター機器の入替工事と同時期に行われたものであるが、工事場所は、テスター機器を入替工事した場所ではなく、検査ラインへ車両を搬入する走行路の2か所であり、また、工事内容は、検査車両の搬入路である既存の舗装路面の除去・廃棄に伴う工事であることが認められる。そうすると、当該下地工事に要した額は、法人税法施行令第54条第1項又は同第132条のいずれにも該当しない。したがって、コンクリート下地工事に要した額は、旧減価償却資産(舗装路面)を除去・廃棄するために要した費用であるので、損金の額に算入するのが相当であるから、原処分庁の主張は採用できない。(平16.8.12熊裁(法)平16-3)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平160027
- 裁決年月日
- 平成16年8月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706019
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/1減価償却資産の範囲/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が賃借建物に施設した店舗の内装(以下「本件各内装」という。)は建物附属設備に該当し、本件各内装に係る減価償却費の償却限度額は定率法により算出すべき旨主張する。ところで、建物には、物理的及び機能的に建物と一体不可分の内部造作が含まれており、これは、内部造作が賃借建物に施設されたものであっても同様と解される。また、建物附属設備とは、建物と一体不可分の内部造作以外のもので、建物の効用増加等において特定の機能を有するものをいうと解される。これを、本件各内装について見ると、本件各内装に係る工事は店舗内の仕切り工事及び床、壁、天井、出入り口等の内装工事であり、本件各内装は、建物と物理的及び機能的に一体不可分のものと認められるから建物に該当する。したがって、本件各内装に係る償却限度額は法人税法施行令第48条第1項第1号の規定により定額法により算出すべきであるから、請求人が減価償却費として損金に算入した額のうち当該償却限度額を超える金額を損金の額から減算した原処分は適法である。(平16.8.2東裁(法)平16-27)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平160019
- 裁決年月日
- 平成16年7月16日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300706013
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/1減価償却資産の範囲/3資本的支出と修繕費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各プログラムが仮に市場販売目的で開発されたものであるとしても、同各プログラムの開発に要した支出金額につき、法人税基本通達7−8−3を適用して修繕費への計上が認められるべき旨主張するが、本件各プログラムの開発に要した支出金額は、新規ソフトウェアの開発に要した支出金額そのものであり、現存するソフトウェアのバグ取りや修繕・維持・保全など、ソフトウェアの機能維持に要した支出に該当するとは認められないため、同通達を適用して各支出金額を修繕費と見る余地はないものというべきである。(平16.7.16東裁(法)平16-19)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平160019
- 裁決年月日
- 平成16年7月16日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300706013
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/1減価償却資産の範囲/3資本的支出と修繕費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各プログラムは他社電話交換機との汎用性がなく、かつ、電話交換機と分離して販売することができないから市場販売目的で開発されたものとはいえず、同各プログラムはソフトウェアに該当しない旨主張する。しかしながら、本件各プログラムを搭載する電話交換機は、同各プログラムにより作動するコンピュータそのものと認められることから、本件各プログラムは法人税法施行令第13条に規定するソフトウェアに該当し、また、本件各プログラムは、複写された製品がそれぞれ電話交換機に搭載されて販売されているので、耐用年数省令別表3のソフトウェアのうちの「複写して販売するための原本」に該当するものと認められる。したがって、請求人の主張を採用することはできない。(平16.7.16東裁(法)平16-19)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平160011
- 裁決年月日
- 平成16年7月9日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300706049
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/4取得価額(無形減価償却資産)/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 1 端末機のソフトウエアに係る研究開発費 原処分庁は、特定された顧客に対して情報処理サービスを提供するソフトウエアに係るもので、かつ、毎月定額の使用料収入を得ていることから、自社利用ソフトウエアに分類され、当該費用はソフトウエアの取得価額に該当する旨主張するが、当該ソフトウエアは顧客が有する端末機にインストールされ当該端末機の利用に際して稼動するソフトウエアであり、専ら顧客が利用しているものであって、自社利用ソフトウエアとは認められないから、原処分庁の主張には理由がない。2 ソフトウエアに係る修繕費 原処分庁は、請求人の会議資料の工事件名の「機能増強・追加」の記載事項等に基づき、ソフトウエアの新規取得又は資本的支出に要した費用である旨主張するが、何ら個別具体的な証拠の提出がなく、当審判所の調査によれば、一部を除いては、いずれも、取扱区間の変更及び料金改正に伴うプログラムの現状の効用の維持並びに機能上の障害の除去と認められるから、原処分庁の主張には理由がない。(平16.7.9東裁(法)平16-11)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150274ほか 2件
- 裁決年月日
- 平成16年4月26日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300706049
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/4取得価額(無形減価償却資産)/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 法人税法施行令第133条は減価償却資産に係る費用配分の特例であるから、その取得価額は、当該減価償却資産が、企業の事業活動との関連において、その用役を提供し得る状態にあると評価し得るもの(事業供用)を単位としたその取得価額をいうものと解される。そして法人税基本通達7−1−11は、上記施行令と同様、企業の事業活動との関連において、その用役を提供し得る状態にあると評価できる一定の単位、換言すれば、減価償却資産としての機能を発揮できると認められる単位をもって、取得価額を判定することとしたものである。本件利用権は請求人の営む本件事業に供されるものであるから、その取得価額については、当該事業との関連において、減価償却資産としての機能を発揮できる単位をもって取得価額を判定することとなるところ、本件事業の実態等を総合勘案すると、通常の利用の実効性を維持するためには本件利用権が単独のものとして事業の用に供されているのでなく、2利用権がその減価償却資産としての用役の提供単位であることは見やすいことであるから、その取得価額は1利用権の価額に2を乗じた金額であるため、本件利用権は少額減価償却資産に該当しない。(平16.4.26東裁(法)平15-274)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150264
- 裁決年月日
- 平成16年4月15日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300706030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/3取得価額(有形減価償却資産)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が設計会社に対して支出した本件業務に係る費用が、建物改修工事のために行った調査費と認められるので、本件建物の取得価額に算入すべきである旨、仮に調査費と認められないとしても本件建物を本社ビルとして事業の用に供するために直接要した費用であるから、本件建物の取得価額に算入すべき旨主張する。しかしながら、本件業務は、設計会社が請求人に対し、本件建物をより効率的かつ安全に活用していくために、各種の資料の提供と助言を行うことをその主な内容としていることから、本件業務に係る費用は建物改修工事のための調査費及び建物を事業の用に供するために直接要した費用に該当せず、本件業務の完了した事業年度の損金の額に算入するのが相当と認められる。(平16.4.15東裁(法)平15-264)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平150027
- 裁決年月日
- 平成16年4月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706061
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/6取得価額(非減価償却資産)/1土地等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件不動産の売買契約の時点において、本件土地にガソリンスタンドを移設し、本件建物を事務所として使用する予定であったことから、原処分庁が「当初から土地利用が目的」と認定した原処分は不当である旨主張する。しかしながら、①請求人の主張する本件建物を利用するとの明確な証拠がないこと、②ガソリンスタンドの本件土地への移転計画が中止となったこと、③本件建物は事業の用に供されることなく売買契約からおよそ5か月後には取り壊されていること、④銀行の融資りん議書に、建物は近々取壊しの予定であり評価を零とした旨記載されていることからすると、請求人は、当初から本件建物を取り壊して本件土地を使用する目的で取得したと言わざるを得ず、本件建物の取得価額は、本件土地の取得価額に算入するのが相当である。したがって、請求人の主張は採用することができない。(平16.4.8仙裁(法)平15-27)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平150069
- 裁決年月日
- 平成16年3月31日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300706090
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/9損金経理
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、競走馬から種雌馬に転用する際に、馬主相互会から支払われた本件見舞金相当額を競走馬の帳簿価格から直接減額する経理処理につき、これを重要性の原則の適用による正規の簿記の原則に従った処理として扱い、損金の額に算入すべき旨主張する。しかしながら、本件見舞金は、馬主相互会の競走馬事故見舞金支給規定に基づき、事故や疾病等で競走に出走できなくなった場合に支給される金員であるから、法人税法第22条第2項の益金の額を構成するものと解すべきところ、本件見舞金を益金の額に計上することなく、本件見舞金相当額を帳簿価額から直接に減算するという経理方法は、償却費計上の意思を明示したものと認めることはできない。したがって、当該経理方法は、確定した決算において当該競走馬について償却費を損金経理したものということはできない。(平16.3.31大裁(法・諸)平15-69)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150252
- 裁決年月日
- 平成16年3月30日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300706062
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/6取得価額(非減価償却資産)/2借地権
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、事業用借地権は、契約期間が終了した時点で土地に対する権利が確実に消滅するので、旧借地法第1条に規定された借地権に比べ弱い権利であり、かつ、契約期間が終了した時に資産価値は零になる権利であるから、建物の権利金と同様に繰延資産に該当すると主張する。しかしながら、法人税法は、土地の上に存する権利は土地に含まれる旨規定しているところ、事業用借地権は、借地権の一形態にほかならないこと、法人税法に事業用借地権を土地から除外する規定がないこと、法人税法第2条第24号《繰延資産》は、一定の費用で支出の効果がその支出の日以後一年以上に及ぶものと規定するところ、本件権利金は、土地(土地の上に存する権利を含む。)の対価であり、資産を賃借するための権利金には当たらないことから、事業用借地権は、繰延資産には該当せず、土地(土地の上に存する権利を含む。)に該当する。(平16.3.30東裁(法)平15-252)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平150016
- 裁決年月日
- 平成16年1月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706011
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/1減価償却資産の範囲/1少額資産等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、パチンコ器等は、通常3か月ないし6か月サイクルで取り替えられており、使用に供した日から1年未満でその経済的使用可能期間が尽きる属性を有し、また、島設備及び補給装置と一体不可分の関係にあり、機能的に全体の一部を構成する機器に過ぎず、請求人が本件事業年度において、新たに取得したパチンコ器等に代わりに装着した行為は、新規の取得でなく、全体のうちの一部の単純な取替えに過ぎないから、少額減価償却資産の取得に該当し、かつ、取替費用の支出にも該当するから、本件遊技機取替費は、取替時の損金の額に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、パチンコ器等は、1台を単位として取引され、その取得価額は10万円以上60万円以下であること、使用可能期間の判定は、法人単位ではなく、業種単位の使用状況から判定すべきと解されるところ、請求人が頻繁にパチンコ器等を取り替えていることが認められるがそれは品質の劣化等に起因するものではなく、機種の変更により顧客の興味を誘うなど、もっぱら集客効果を目的としたものであり、風営法等において認定後3年間使用することが認められる等使用可能期間が業種を通じて1年未満であると認めることはできないのであるから、当該パチンコ器等は、取得価額及び使用可能期間のいずれからみても少額減価償却資産に該当するものとは認められない。(平16.1.15仙裁(法・諸)平15-16)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150102ほか 5件
- 裁決年月日
- 平成15年11月17日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300706049
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/4取得価額(無形減価償却資産)/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 法人税法施行令第133条は減価償却資産に係る費用配分の特例であるから、その取得価額の判定は、当該減価償却資産が、企業の事業活動との関連において、その用役を提供し得る状態にあると評価し得る単位をもって行うものと解される。そして法人税基本通達7−1−11は、上記施行令と同様、企業の事業活動との関連において、その用役を提供し得る状態にあると評価できる一定の単位、換言すれば、減価償却資産としての機能を発揮できると認められる単位をもって、取得価額を判定することとしたものである。本件利用権は請求人の営む本件事業に供されるものであるから、その取得価額については、当該事業との関連において、減価償却資産としての機能を発揮できる単位をもって取得価額を判定することとなるところ、本件事業の実態等を総合勘案すると、通常の利用の実効性を維持するためには本件利用権が単独のものとして事業の用に供されているのでなく、2利用権がその減価償却資産としての用役の提供単位である。そうすると、その取得価額は10万円以上となるから、少額減価償却資産には該当しない。(平15.11.17東裁(法)平15-102)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150073
- 裁決年月日
- 平成15年10月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706062
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/6取得価額(非減価償却資産)/2借地権
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件契約は、当初、借地権を設定する取引の慣行のなかった時期に締結された土地賃貸借契約の更新契約としてなされた本件旧契約の賃貸期間を更に延長したものであり、また、借地上の自己所有の建物は全く売却できないという状況下にあることから、借地権を有しておらず、本件契約における更新料の支払は、法人税法施行令第139条に定める借地権の更新料の支払には当たらない旨主張する。しかしながら、本件規定の適用については、当初の賃貸借契約締結時に借地権利金を授受する取引慣行がなかったとしても、その後に当該慣行が発生し、本件契約締結時において、借地権を有していれば足りると解することが相当であり、本件土地については、既に本件旧契約及び本件契約において借地権の対価の授受が行なわれていること、及び請求人と賃貸人ともに請求人に借地権があると認めていることから、請求人の主張には理由がない。(平15.10.6東裁(法)平15-73)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150052
- 裁決年月日
- 平成15年9月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706079
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/7耐用年数/3その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件施設は、製品の検査及び開発試験にのみ使用し、製品の生産工程の一部としての機能を有しているので、耐用年数通達1−3−2の趣旨に照らして、機械及び装置に該当し耐用年数が10年である旨主張する。しかしながら、耐用年数通達1−3−2は生産工程の一部として機能している構築物について機械及び装置として取り扱う旨を定めたものであり、建物の内部造作を機械及び装置として取り扱う旨を定めたものではない。そして、本件施設のシールドルームの壁、天井及び床は、本件建物の柱及び梁等に多数のボルト等で固定され、本件施設は本件建物内の部屋として機能するように設計され本件建物と区分して認識できる構造となっていないことから、本件施設は、本件建物に付設されて構造上一体となっているものと認められる。さらに、建物に付設された設備が当該建物から独立した機械及び装置であるというためには、当該設備が建物のそれぞれの用途における使用において客観的な便益を与えるものとしてではなく、建物本来の機能から独立した製品の製造等のための固有の機能を有する設備であることを要するものと解するのが相当であるところ、本件施設は本件建物と構造上一体であり、製造設備として独立の機能を有しているというよりも、本件建物の室内空間の利用価値を高め、本件建物を工場内の検査室として使用することにおいて客観的な便益を与えていると認められるので、本件建物から独立した機械及び装置には該当せず、本件建物の内部造作に該当するものと認められる。また、耐用年数通達1−2−3が定めるように、工場建物について、防音、しゃ光等のために特に内部造作物を施設した場合には、当該内部造作物が機械装置とその効用を一にするとみられるときであっても、当該内部造作物は建物に含めるべきであると解することが相当であると認められ、本件施設も同通達に例示されたものと同様に特に施設された内部造作物と認められるから、本件施設が製品検査のための装置や他の製造設備とその効用を一にするとみられるとしても、本件施設は建物附属設備等に該当するものを除き本件建物に含めて耐用年数31年で減価償却をすべきものと認められる。(平15.9.5東裁(法)平15-52)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平150003
- 裁決年月日
- 平成15年8月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706011
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/1減価償却資産の範囲/1少額資産等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、新築賃貸マンションの各戸に取り付けられた踏込み収納家具、浴室乾燥機設備、照明器具、インターホン設備及び洗濯機パンは、それぞれの取得価額が10万円未満であるから、当該設備及び備品は少額の減価償却資産に該当する旨主張する。しかしながら、当該設備及び備品は、建物に固定された内部工作物であり、また、建物と一体となり、建物の使用効果を高める特定の機能を有するものであることから、当該設備及び備品は、いずれも建物及び建物附属設備の一部と認めるのが相当である。(平15.8.25高裁(法)平15-3)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平150012
- 裁決年月日
- 平成15年8月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706011
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/1減価償却資産の範囲/1少額資産等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、仮設トイレの購入先に支払った運賃(以下「本件運賃」という。)は、請求人らの営業所への発送費用であるから、取得価額に含める必要はなく、本件仮設トイレは少額資産に該当すると主張する。しかしながら、本件運賃は、本件仮設トイレをその仕入先から請求人らの営業所へ配送させるために支払われた費用で、本件仮設トイレという資産の取得のために現実に要した費用であるから、法人税法施行令第54条第12項第1号にいう引取運賃に当たる。したがって、本件運賃の額は本件仮設トイレの購入の代価に加算されるべきである。そうすると、本件仮設トイレの取得価額は100,000円となるから、法人税法施行令第133条に規定する少額の減価償却資産に該当しないとした原処分は適法である。(平15.8.20関裁(法)平15-12)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平150001
- 裁決年月日
- 平成15年8月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706012
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/1減価償却資産の範囲/2営業権
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、法人の経営権の譲受けに当たり、経営譲渡契約書に基づき譲り受けた「資材納入権」及び「事業用動産」は、いずれも営業権に該当する旨主張する。しかしながら、「資材納入権」については、関係者の答述から資材を専属的に販売していることを単に「権利」と表現しているに過ぎず、独占的に納品している事実があったとしても、そのことをもって直ちに、別個独立した財産的価値を有する「権利」であると解することはできず、また、「事業用動産」については、関係者の答述等から事業用動産の譲渡があったとは認められないことから、これらは、法人税法施行令第13条第1項第8号リに規定する「営業権」であるとは認められず、本件譲渡契約の実質は、請求人が当該法人を支配下に置くために同社の全株式を本件対価の額で取得したと認めるのが相当である。(平15.8.15熊裁(法)平15-1)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平140081
- 裁決年月日
- 平成15年6月30日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300706079
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/7耐用年数/3その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各設備は、いずれも大気汚染防止法(以下「大防法」という。)第2条《定義》第1項に規定する「ばい煙」に該当するダイオキシン類の発生を抑制するための機械装置であるから、減価償却資産の耐用年数等に関する省令別表第6に掲げる「ばい煙処理用減価償却資産」に該当する旨主張する。しかしながら、①ダイオキシン類は、大防法第2条第1項の「ばい煙」には含まれていないこと、②ばい煙処理用減価償却資産に該当するためには、ばい煙を直接処理し、又はそれに附属する機械装置であることが要求されることから、本件各設備のうち、有害ガス除去装置、ガス冷却室及び廃熱ボイラ等は、ばい煙処理の用に供されている機械装置と認められ、同省令別表6のばい煙処理用減価償却資産に該当するが、その余の機械装置は、ばい煙処理の用に供されている機械装置とは認められないことから、ばい煙処理用減価償却資産に該当しない。(平15.06.30.名裁(法)平14-81)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平140116
- 裁決年月日
- 平成15年6月18日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300706011
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/1減価償却資産の範囲/1少額資産等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、合併に際しては、被合併法人の資産・負債を再評価して受け入れるべきであり、旧法人税基本通達4−2−14《被合併法人の償却超過額等の否認金》に定めるとおり、被合併法人が有する一括償却資産の損金算入限度超過額を合併法人が引き継ぐことはできないから、当該限度超過額について、その償却費を損金の額に算入することはできない旨主張するが、一括償却資産の損金算入に関する制度は、少額な減価償却資産について個別管理することの事務負担に配慮して設けられた制度であり、その趣旨から、法人税基本通達7−1−13《一括償却資産につき滅失等があった場合の取扱い》においては、一旦一括償却資産として償却することを選択した上は、その後滅失、除却等の事実が生じたとしても、3年間にわたって償却すべき旨が定められているのであるから、合併に際し、一括償却資産について改めて通常の資産と同様の個別評価を求めることは、かかる趣旨・取扱いに照らし判断しても、不合理といわざるを得ない。したがって、一括償却資産の償却超過額は、旧法人税基本通達4−2−14に定める減価償却超過額ではなく、同4−2−4(3)に定める「被合併法人が損金として計上した費用又は損失で損金の額に算入されなかったもの」に該当するものと解するべきであり、その否認額に相当する資産が合併法人に受け入れられたものとして取り扱うのが相当である。(平15.06.18.関裁(法)平14-116)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平140109
- 裁決年月日
- 平成15年6月3日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300706061
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/6取得価額(非減価償却資産)/1土地等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、関係会社W社に対する本件土地の売買について、売買代金62,000,000円が土地の適正な売却価額である旨主張し、土地の帳簿価額から売買代金を控除した144,081,751円を固定資産売却損として損金の額に算入している。しかしながら、本件土地の鑑定評価額等からすると、本件土地の売買代金は底地相当の価額と認めるのが相当であり、また、請求人は、本件売買契約と同時に締結された本件賃貸借契約によって借地権を取得したと認められるところ、請求人がW社に対して借地権設定の対価を支払っていないことも認められる。そうすると、請求人は、本件土地をW社に売却すると同時に、本件土地に係る借地権をW社から取得し、本件土地の対価の一部と借地権設定の対価を相殺した上で、本件土地の売買代金が決定されたものと認められる。したがって、本件土地の固定資産売却損の額は、本件土地の帳簿価額から本件土地の売買代金と借地権設定の対価の額の合計額を控除して算出する必要があり、当審判所において算定したところ102,748,418円となる。(平15.06.03.関裁(法)平14-109)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140248
- 裁決年月日
- 平成15年5月16日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300706049
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/4取得価額(無形減価償却資産)/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 法人税法施行令第133条は減価償却資産に係る費用配分の特例であるから、その取得価額は、当該減価償却資産が、企業の事業活動との関連において、その用役を提供し得る状態にあると評価し得るもの(事業供用)を単位としたその取得価額をいうものと解される。そして法人税基本通達7−1−11は、上記施行令と同様、企業の事業活動との関連において、その用役を提供し得る状態にあると評価できる一定の単位、換言すれば、減価償却資産としての機能を発揮できると認められる単位をもって、取得価額を判定することとしたものである。本件利用権は請求人の営む本件事業に供されるものであるから、その取得価額については、当該事業との関連において、減価償却資産としての機能を発揮できる単位をもって取得価額を判定することとなるところ、本件事業の実態等を総合勘案すると、通常の利用の実効性を維持するためには本件利用権が単独のものとして事業の用に供されているのでなく、2利用権がその減価償却資産としての用役の提供単位であることは見やすいことであるから、その取得価額は1利用権の価額に2を乗じた145,600円であるため、本件利用権は少額減価償却資産に該当しない。(平15.05.16.東裁(法)平14-248)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平140028
- 裁決年月日
- 平成15年4月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706013
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/1減価償却資産の範囲/3資本的支出と修繕費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、データ配線端子盤の取得は、既存の端子盤及び配線の老朽化によりそれらを単純に交換したものであることから、備品消耗品費として全額本件事業年度の損金の額に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、工事を実施した業者の申述によれば、アダプターの再生が一部あるものの、総合的には各パチンコ台又はスロット台からホールコンピュータに接続されるまでの間のものを一体として機能させるため、新たな配線工事が行なわれたものであり、新たな、資産を取得したと認められる。(平15.04.25.仙裁(法)平14-28)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140193ほか 7件
- 裁決年月日
- 平成15年3月18日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300706049
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/4取得価額(無形減価償却資産)/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 法人税法施行令第133条は減価償却資産に係る費用配分の特例であるから、その取得価額は、当該減価償却資産が、企業の事業活動との関連において、その用役を提供し得る状態にあると評価し得るもの(事業供用)を単位としたその取得価額をいうものと解される。そして法人税基本通達7−1−11は、上記施行令と同様、企業の事業活動との関連において、その用役を提供し得る状態にあると評価できる一定の単位、換言すれば、減価償却資産としての機能を発揮できると認められる単位をもって、取得価額を判定することとしたものである。本件利用権は請求人の営む本件事業に供されるものであるから、その取得価額については、当該事業との関連において、減価償却資産としての機能を発揮できる単位をもって取得価額を判定することとなるところ、本件事業の実態等を総合勘案すると、通常の利用の実効性を維持するためには本件利用権が単独のものとして事業の用に供されているのでなく、2利用権がその減価償却資産としての用役の提供単位であることは見やすいことであるから、その取得価額は1利用権の価額に2を乗じた145,600円であるため、本件利用権は少額減価償却資産に該当しない。(平15.03.18.東裁(法)平14-193)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平140077
- 裁決年月日
- 平成15年2月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706100
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/10事業の用に供した事実
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 本件車両はCが使用していたこと、同人には3か月間を除き請求人での勤務実態がないことからすれば、本件車両は、請求人の事業に供するために購入された車両でなく、請求人がCに使用させるために購入したものであり、それが事業の用に供されていたと認められない以上、原処分庁が、本件車両の減価償却費を損金の額に算入しなかったことは相当である。(平15.02.27.関裁(法・諸)平14-77)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140095
- 裁決年月日
- 平成14年11月26日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300706079
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/7耐用年数/3その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の所有するテントハウスが壁面のうち2面が開放されているので周壁を有しているとはいえず、移設及び分解可能な構造であるから土地に定着していないので、建物に該当せず、器具及び備品に該当する旨主張する。しかしながら、テントハウスは、その規模が1,900㎡を超える大規模なものであり、屋根及び壁面2面を有しその支柱がテントハウスを建設するために設置されたコンクリート基礎にボルト締めで固定されていることから、継続的に一定の土地に付着して使用することを予定され、木材の蔵置場所として使用している建造物であると認められ、建築確認申請を行い、その許可を受けていることからも建物と認められる。(平14.11.26.東裁(法)平14-95)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平140003
- 裁決年月日
- 平成14年10月21日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300706030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/3取得価額(有形減価償却資産)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件施設の建物及び建物附属設備の工事代金を水増ししていないから、減価償却費の計算における当該資産の取得価額は申告額が正しい旨主張するが、請求人は本件施設の工事に際して二重に契約書を作成し、真正な契約金額より多い契約金額を支払ったように装い、当該金額を基に減価償却資産の取得価額を算出していることが認められることから、請求人の主張には理由がない。(平14.10.21.熊裁(法・諸)平14-3)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平140007
- 裁決年月日
- 平成14年9月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706062
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/6取得価額(非減価償却資産)/2借地権
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.64・311ページ
要旨
○ 請求人は、借地借家法第24条規定の事業用借地権は、法人税法上の借地権ではないから、事業用借地権の設定のために支払った一時金は、創立開業費償却費として損金算入を認めるべきである旨主張する。しかしながら、法人税法第2条及び同法施行令第12条において、固定資産とは、土地(土地の上に存する権利を含む。)等の資産である旨定めており、法人税法基本通達7−3−8《借地権の取得価格》は、借地権の取得価格が土地の賃貸借に当たり、借地権の対価として土地所有者等に支払った金額であると定め、事業用借地権を除外する旨の規定は存在しない。そして事業用借地権は、普通借地権と異なるところはあるが、借地権である以上、土地の上に存する権利といわざるを得ず、一時金は、借地権の取得価格に該当するので資産計上すべきであると認められる。(平14.09.17.名裁(法)平14-7)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平130027
- 裁決年月日
- 平成14年6月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706012
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/1減価償却資産の範囲/2営業権
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、他の酒類製造業者から販売に関する部分の営業権を譲り受けたものであり、営業権償却費を損金の額に算入したのは適法であると主張する。しかしながら、当該酒類製造業者は営業権譲渡契約締結後も自社名で得意先等に酒類の販売を続け、製造利益と販売利益とを区分計上しておらず、また、販売利益を請求人に移転した事実も認められないことから、請求人が営業権を譲り受けたとは認められない。したがって、本件営業権の減価償却費を損金の額に算入できないとした原処分は相当である。(平14. 6.14熊裁(法)平13-27)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平130016
- 裁決年月日
- 平成14年3月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706042
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/4取得価額(無形減価償却資産)/2営業権
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、営業譲受けに伴い引き受けた資産の総額と負債の総額との差額786.434.793円は、営業権に該当する旨主張する。しかしながら、(1)請求人が営業譲受けに伴い引き受けたホテルは、許認可を受けて事業を行っていたものではないこと(2)A地区の温泉権には独占権はないこと(3)引き継いだ資産の中には、将来、収益を生み出すような特許権等の資産はないこと(4)ホテルのオープンから営業譲渡までの貸借対照表によれば、債務超過の状態にあり、その額は増加していることが認められることからすれば、請求人が営業譲受けに伴い引き受けたホテルには、他の企業を上回る企業収益を稼得することができる無形の財産的価値を有する超過収益力があるとは認められないことから、営業権は認められず、請求人の主張を採用することはできない。(平14. 3. 5.熊裁(法・諸)平13-16)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平130036
- 裁決年月日
- 平成13年11月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706011
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/1減価償却資産の範囲/1少額資産等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が営業店舗内に防犯を目的として設置した本件ビデオカメラ等について、一体として機能する一つの設備に当たらず、本件ビデオカメラ等のそれぞれの取得価額が20万円未満であるから、少額の減価償却資産として本件各事業年度においてその取得価額の全額が損金の額に算入されるべきである旨主張するが、本件ビデオカメラ等が防犯目的で設置されるものである以上、請求人が本件ビデオカメラ等をそれぞれ個々に選択の上、一括購入していたとしても、本件ビデオカメラ等はそれぞれの物品が個々に取引されたものでなく、防犯用設備として、本件ビデオカメラ等全体が1組として取引されたと判断するのが相当であり、そうすると、本件ビデオカメラ等の営業店舗ごとの取得価格の合計額は20万円を超えるから、少額減価償却資産に該当しないというべきである。(平13.11.30関裁(法)平13-36)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平130001
- 裁決年月日
- 平成13年9月20日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300706013
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/1減価償却資産の範囲/3資本的支出と修繕費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、A、B及びCの各建物の屋根の雨漏り防止工事は、建物の通常の維持管理のため、又はき損した固定資産につきその現状を回復するために支出した費用とは認められず、修繕費には該当しない旨主張する。そして、A建物は、屋根の20箇所以上の亀裂から雨漏りが発生したもので、その亀裂に対して個別に修理ができたにもかかわらず、その屋根の上に屋根全体を覆い被せた屋根カバー工法により工事を行ったものであり、耐用年数の到来が近い屋根を新たに覆う本件工事は屋根の耐用年数を延長し、その価額を増加させると認められることから、本件工事費用を資本的支出とした原処分は相当である。しかしながら、B建物及びC建物に係る本件工事は、各建物の屋根がそれぞれ陸屋根造りであるため、雨漏りの箇所が特定できないことから、陸屋根の上に鉄骨を組み屋根で覆った折板屋根工事による防水工事を応急的に行ったものである。また、本件工事は、過去何度となく補修工事を行っていたにもかかわらず雨漏りが続いていたこと等を考慮すると、本件工事を行わない場合においては結果的に当初予定の建物使用可能期間を短縮させることになると予測されるとともに、本件工事によって新たに生じた屋根裏の空間にも利用価値が認められないことから、建物の維持管理のための措置であったと認められ、B建物及びC建物に係る本件工事費用は修繕費とするのが相当である。(平13. 9.20福裁(法)平13-1)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平130009
- 裁決年月日
- 平成13年9月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706061
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/6取得価額(非減価償却資産)/1土地等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.62・249ページ
要旨
○ 請求人は、土地の取得に際し売主に支払った固定資産税等は租税公課であるから損金の額に算入すべきであると主張するが、土地等の非減価償却資産についても、法人税法第22条第4項の規定により、また、法人税法施行令第54条第1項を適用し、資産の取得のために実質的に欠かせない費用とみられるものがあれば、これを「資産の購入のために要した費用」とするのが相当であり、本件において、買主である請求人は地方税法上の納税義務者でないから、当該支払金員は、固定資産税等として市町村に納付するのでなく、固定資産税等の負担なしに土地を所有することができる対価として売主に支払う、固定資産税等に相当するものといえるため、それは、土地の取得のために実質的に欠かせない費用であり、「資産の購入のために要した費用」として購入の代価に加算するのが相当である。(平13. 9. 3.大裁(法)平13-9)裁決事例集NO62・249ページ
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平130001
- 裁決年月日
- 平成13年7月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706100
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/10事業の用に供した事実
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、土地建物を同時に取得し、建物について、取得当初から貸家及び貸店舗として賃貸するために貼紙をして借主の募集を行い、事業の用に供したものである旨主張するが、仮に建物に貼紙をして借主の募集をしたとしても、取得後に入居者はいなかったこと及び建築後相当年月が経過し、取得時において既に老朽化しているにもかかわらず、改修工事がなされていないことを勘案すれば積極的に貸家及び貸店舗として賃貸しようとした形跡はなく、貸家及び貸店舗として利用できる状態になかったと認められる。したがって、取得当初から貸家及び貸店舗として事業の用に供したとは認められない。(平13. 7. 9.沖裁(法)平13-1)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平130001
- 裁決年月日
- 平成13年7月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/3取得価額(有形減価償却資産)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、土地と同時に取得した建物の価額(売買価額)について、取得時の相場を勘案しながら売主と買主により合意決定したもので合理的であり、その価額を修正、変更した原処分は、契約自由の原則に反するとと主張する。しかしながら、請求人は、合理的であると主張するのみで、その根拠を裏付ける証拠を何ら示しておらず、原処分庁は、請求人の締結した売買契約を無効としてその取引を否認したものでなく、再取得価額(建設省建築動態統計調査による構造別、用途別の工事費予定額等により建築単価を算定し、その建物の床面積を乗じて建物の新築価額を算出し、その新築価額を基礎にその建物の建築のときから契約時までの期間にわたった定率法による減価償却を行った場合の未償却残高を契約時の建物の再取得価額)と比較すると、売買価額の方が著しく高額となっていることから、これを放置すると建物の減価償却費が過大に計上され課税上の弊害が生ずることになり、課税の公平の見地から建物の価額を適正な取得価額に修正したものであり、契約自由の原則に反するものではない。(平13. 7. 9.沖裁(法)平13-1)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平130001
- 裁決年月日
- 平成13年7月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706061
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/6取得価額(非減価償却資産)/1土地等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、開発前に土地建物を同時に取得し、建物を貸店舗とするため改修工事をしようとしたが、建物が相当老朽化していることが判明したため、事業の用に供することなく建物を取り壊し、その損失の額は開発費に計上され、その後の事業年度に開発費償却として損金の額に算入される旨主張する。しかしながら、請求人が建物を取得したのは、当初から建物を取り壊し土地を利用することが目的であったと認められ、建物の取得費用は土地の取得価額に算入するのが相当である。(平13. 7. 9.沖裁(法)平13-1)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平120054
- 裁決年月日
- 平成13年5月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300706090
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/9損金経理
- 業種
- 不動産賃貸業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ マリーナ事業を営む請求人は、船の係留に必要な桟橋の設置工事に係る費用を修繕費として損金の額に算入したことにつき、原処分庁が当該費用を損金の額に算入できないとした主張については争わないとしつつ、当該資産(構築物)の取得に係る減価償却費相当額を損金の額に算入することが認められるべきである旨主張する。しかしながら、当該工事費用は、確定した決算において、法人税法第22条第3項に規定する償却費として費用に計上されたものと認められないから、当該資産(構築物)の取得に係る減価償却費相当額を損金の額に算入することはできない。(平13.5.25広裁(法・諸)平12−54)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平120026
- 裁決年月日
- 平成13年5月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706061
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/6取得価額(非減価償却資産)/1土地等
- 業種
- その他の設備工事
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、審査請求人が被合併法人の所有していた土地を合併時の帳簿価額の総額で受け入れた処理について、時価を超える部分の金額の受入れを否認し、土地の受入価額の総額を減額するとともに当該減額した金額の利益積立金の引継ぎがなかったものとし、それに伴い、営業譲渡による固定資産売却損として計上した金額のうち、譲渡原価が過大になった金額を所得金額に加算した。これに対して請求人は、合併法人が被合併法人から包括承継した資産のうち土地について法法上直接定めた規定がなく、法法第22条第4項の規定により、「一般に公正妥当と認められる会計処理の基準」に従うことになるから、明文の規定のないものを拡大解釈して時価以下主義を適用して強制することは違法である旨主張する。しかしながら、本件のように、時価が帳簿価額を下回っている場合において、帳簿価額での計上を認めると、合併法人において最初に作成される貸借対照表に架空の評価益を含む土地が計上されることになり、このことは同条同項の予定するところでない。(平13.5.18熊裁(法)平12−26)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平120014
- 裁決年月日
- 平成13年1月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706012
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/1減価償却資産の範囲/2営業権
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、Aから本件営業権を買い取り繰延資産と認識し、当該営業権についてB社との間で本件賃貸借契約を締結したものであり、営業権としての償却は正当であると主張する。しかしながら、B社はC社との譲渡譲受契約書に基づき同社から業務を譲り受けるとともに道路運送法の認可を受けており、本件営業権もC社から譲り受けたものであると認められ、さらに、請求人が同法に規定する免許又は認可を受けたとの事実はないことから、本件賃貸借契約書は実態のない営業権の賃貸借を内容とするものである。したがって、当該営業権の償却は認められないから、請求人の主張には理由がない。(平13.1.24熊裁(法)平12−14)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平120017
- 裁決年月日
- 平成12年9月28日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300706079
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/7耐用年数/3その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.60・387ページ
要旨
○ 原処分庁は、本件空調設備のように冷凍機に直結する電動機がない場合には、その冷凍能力を冷凍機の出力として判定すべき旨、また、その場合の冷凍能力は耐用年数省令で定める基準22キロワットを超えるから、本件空調設備は「その他の冷暖房設備」に該当し、耐用年数は15年となる旨主張するが、本件空調設備が冷凍機の出力22キロワット以下の「冷暖房設備」又は冷凍機の出力22キロワット超の「その他の冷暖房設備」のいずれに該当するかは、「冷凍機の出力」のみを基準として区分しており、そして、「冷凍機の出力」とは、冷凍機に直結する電動機の出力をいうものと解するのが相当であるから、冷凍機に直結する電動機を有しない本件空調設備は「冷暖房設備」に該当し、その耐用年数は13年とするのが相当である。(平12.9.28関裁(法)平12−17)裁決事例集NO60・387ページ
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平110145
- 裁決年月日
- 平成12年6月29日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300706012
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/1減価償却資産の範囲/2営業権
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人がA互助会から営業権の譲渡を受け、引き継いだ負債の額から同資産の額を差し引いた金額を無形固定資産(営業権)に計上するとともに同額を償却費として損金の額に算入しているが、当該負債の額には益金の額に算入すべき月掛金中断後10年を経過した中断払込済掛金の額が含まれていることから、これらの金額を当該負債の額から減額して無形固定資産の額を算定し償却額を計算すべきである旨主張する。これに対し、請求人は、A互助会から引き継いだ払込済掛金額はあくまで預り金であり、掛金継続中及び満期分のみで中断払込済掛金が含まれることがない旨主張する。ところで、営業権とは、同種の他の事業に比して期待される将来の超過収益力の存在をもってその本質とすることが会計学上の通説であり、その超過収益力を正常利益率をもって資本還元した価値が営業権の金額であるとされている。なお、税法上の営業権については、営業の全部又は重要な一部を譲り受ける場合等に発生するのれんが営業権の主体をなしていると解されており、営業権の償却限度額は、法令(平成10年105号改正前のもの。)第48条第1項第5号に当該営業権の取得価額とする旨規定している。そうすると、請求人が取得した営業権の取得価額を一括償却したとしても、何ら違法な点はないこと、原処分庁が主張する月掛金中断後10年を経過した時点で中断払込済掛金を益金の額に算入するという処理は認めることはできないこと及び引継互助会から中断会員を引き継いだことを証する資料等も認められないから、無形固定資産の償却超過額の更正処分には理由がない。したがって、原処分庁の主張は採用できない。(平12. 6.29大裁(法・諸)平11-145)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平110016
- 裁決年月日
- 平成12年6月23日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300706030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/3取得価額(有形減価償却資産)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 不動産賃貸業を営む法人である請求人が賃借した土地の上に存した賃貸人所有の建物の取壊費用(以下「本件費用」という。)を支払ったが、その本件費用について、請求人は繰延資産に該当する旨主張し、原処分庁は借地権の取得価額に算入すべきである旨主張する。しかしながら、請求人において、借地権の設定の対価としての権利金の支出や既存建物の取得はなく、また、本件費用の支出によって土地の賃貸人は特別な経済的な利益を享受したとは認められないことから、請求人において借地権の取得はないとみるのが相当であり、本件費用を借地権の取得価額とすべき理由はない。本件費用は、賃貸建物を建設するために既存建物を取り壊した費用及び通常一般的に行われる整地の一環としてなされた土地の改良を伴わない工事の費用であると認められること、また、繰延資産は、資産の取得に要した金額となる費用は除くとされていることから、本件費用は、賃貸建物の取得価額に算入するのが相当である。(平12. 6.23金裁(法)平11-16)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平110165
- 裁決年月日
- 平成12年6月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706100
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/10事業の用に供した事実
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が本件ビルを取得後、実際に使用を開始した時点をもって事業の用に供したものとしているが、これは事業の始期を不当に遅らせるものである旨主張するが、法令第59条第1項第1号に規定する「事業の用に供した日」とは、事業のために現に使用を開始した日、つまり、事業のために使用することによりその資産の価値が減少する事実が発生した日を指しているものと解している。本件についてみると、本社ビルに引っ越しを行い、現に使用を開始した日を「事業の用に供した日」と判断するのが相当である。(平12. 6.19東裁(法・諸)平11-165)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平110005
- 裁決年月日
- 平成12年4月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706012
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/1減価償却資産の範囲/2営業権
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、裁判所の競売により取得した遊戯場用土地建物について支払った代金のうち、裁判所が定めた最低売却価額を超える金額については、超過収益力の対価であり、また、遊戯場の開業には、公安委員会の許可を要することから、所基通2−19に定める権利を取得したものであるから、最低売却価額を超える金額については営業権であると主張するが、公安委員会の許可は、それ単独で権利として流通し売買等の取引の対象とは認められず、そのような慣行の存在も認められないことから、同通達と同趣旨の法基通7−1−5に定める権利には該当せず、遊戯場用土地建物について買い進みをした結果によるものと認められることから、競売価額は遊戯場用土地建物の取得価額として原処分は正当である。(平12. 4.28沖裁(法)平11-5)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平110096
- 裁決年月日
- 平成12年4月28日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300706089
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/8償却限度額/2その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、同族関係法人から取得した資産は建物ではなく、店舗造作、装飾設備器具であり、耐用年数は建物附属設備の耐用年数10年を適用すべきである旨主張するが、請求人からは取得した資産が建物附属設備であることを証明する資料の提出がないこと、売主の同族関係法人はその資産を取得した際建物勘定に計上し、建物の耐用年数40年を適用して減価償却費の計算をし、確定申告をしていること等から、建物の耐用年数40年から売主の同族関係法人の所有期間を控除した年数により減価償却費を計算し、償却超過額を損金の額に算入することは認められないとした原処分は適法である。(平12. 4.28名裁(法)平11-96)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平110096
- 裁決年月日
- 平成12年4月28日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300706030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/3取得価額(有形減価償却資産)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が本件金員を本件建物の取得価額に振り替えたことは合理的な理由がなく、本件各事業年度において本件建物に係る減価償却費を損金の額に算入したことは認められないとしたことは事実の誤認であり、本件金員は、昭和59年9月18日付の本件不動産売買契約書のとおり本件建物の取得価額であるので、本件建物に係る減価償却費の金額の損金の額への算入は認められるべきである旨主張するが、昭和59年に貸付金(その後仮払金に振替処理)として経理したものが実際は建物代金であったとする証拠がないことから、原処分は適法である。(平12. 4.28名裁(法)平11-96)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平110111
- 裁決年月日
- 平成12年4月27日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300706030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/3取得価額(有形減価償却資産)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、電子機器本体に組み込まれたソフトウェアの取得価額は、当該電子機器を事業の用に供するために直接要した費用に該当するから、電子機器本体と一体となり取得価額を構成する旨主張する。しかしながら、電子機器本体は、一般に市販され、元来、単体で使用できるものであって、ソフトウェアは、電子機器本体が本来持っている機能を特別に追加したものであるから、両者を一体とみることはできず、ソフトウェアは、法基通8−1−7にいう繰延資産とするべきである。したがって、電子機器本体のみでは、措令第27条の6第2項の適用要件である1,600,000円以上とはならないから、措法第42条の6の法人税額の特別控除は適用できない。(平12. 4.27大裁(法)平11-111)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平110080
- 裁決年月日
- 平成12年3月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706030
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/3取得価額(有形減価償却資産)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人が賃貸住宅を建設するに当たり、A公社との間で締結した業務委託契約に基づいてA公社に支払った建設事務費について、請求人は、賃貸住宅の取得価額に算入すべきでない旨主張するが、当該建設事務費は、その業務委託契約書等の規定から、賃貸住宅の建設等の過程において要した費用であって、当該資産の建設等のため、あるいは当該資産を事業の用に供するため直接要した費用の額と認められるから、当該建設事務費は賃貸住宅の取得価額に算入すべきであるとした原処分は適法である。(平12. 3. 8大裁(法)平11-80)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平110070
- 裁決年月日
- 平成12年2月25日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300706079
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/7耐用年数/3その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、本件の冷房用減価償却資産が建物本体に固着し、また、各冷房設備が相互に結合して1つの設備として機能し食堂ホール内全体を冷房しているから、本件資産は建物附属設備に当たると主張する。しかしながら、本件資産の機種、形状、機能並びに設置及び使用の状況等の客観的事実により本件資産の属性について総合的に判断すれば、請求人は本件資産を簡易に取外しが可能な状態で使用していることが認められ、また、これらは単体の冷房用機器の集合体とみるのが相当であって、これらが設置された建物内全体又は食堂ホール内全体を相当広範囲にわたって冷房するものであるとは認められず、本件資産は建物と一体となって建物の効用価値を高めるものと認められないから建物附属設備には当たらず、請求人が有形固定資産台帳に記載した区分のとおり、器具及び備品として耐用年数6年を適用しその償却限度額を計算するのが相当である。(平12. 2.25名裁(法)平11-70)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平110004
- 裁決年月日
- 平成12年1月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706061
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/6取得価額(非減価償却資産)/1土地等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 審査請求人は、開業前に土地建物を同時に取得し、建物を貸店舗とするため改修工事をしようとしたが、建物が相当老朽化していることが判明したため、事業の用に供することなく建物を取り壊し、その損失の額を繰延資産として開業費に計上し、その後の事業年度に開業費償却として損金の額に算入していたが、請求人は、当初から建物を取り壊して更地として土地を利用することが目的であったと認められるので、建物の取得費用は同時に取得した土地の取得価額に算入するのが相当である。(平12. 1.24沖裁(法)平11-4)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平110012
- 裁決年月日
- 平成11年12月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706061
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/6取得価額(非減価償却資産)/1土地等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件倉庫の解体による除去損失を固定資産除去損として損金の額に計上した金額は本件土地等の取得費とすべきとした原処分に対し、本件倉庫の取得は、当初から賃貸を目的としたとの請求人の経営上の判断を無視したものであり、事実誤認である旨主張する。しかしながら、請求人は、本件倉庫の賃貸に当たり、①賃貸期間を特定せずに建物賃貸借契約書を作成していること、②賃借人からは、いずれも敷金を受け取っておらず、このことは、本件倉庫の賃貸期間が当初から、短期間であったと認められ、本件倉庫の取得が賃貸を目的としたものであるとの請求人の主張と矛盾しており、更には、本件倉庫の取得はいずれも当初から遊技場用地として利用する目的で取得したとする各関係人の答述あるいは本件倉庫の解体を平成7年10月9日からとする本件倉庫の解体に係る請負工事契約等から判断すると、平成7年6月号から同年10月号の情報誌に本件倉庫の賃借人の募集広告を掲載した行為は、法基通7−3−6の定めを悪用するための行為であると認められる。したがって、本件倉庫は、当初から取り壊してその土地を遊技場として利用する目的で取得したものであると認めることが相当であり、募集広告を掲載した行為は、本件倉庫の取壊しが当初から予定されていたことを隠ぺいするための偽装工作と認められる。(平11.12.24仙裁(法・諸)平11-12)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平110005
- 裁決年月日
- 平成11年8月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706072
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/7耐用年数/2耐用年数の短縮
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №58・161ページ
要旨
○ 請求人は、取得した事業用建物(以下「本件建物」という。)の減価償却費の計算に当たり、本件建物は、不動産登記簿上鉄筋コンクリート造となっているが、いわゆる総鉄筋と言われるものではなく、鉄筋コンクリート造となっているのは外壁及び内壁の一部だけであり、その他は木造で、その構造様式は鉄筋コンクリート造と木造の折衷様式であり、耐用年数省令の別表一に該当しないことから耐用年数の短縮の承認申請書を提出したがこれを却下した原処分は違法である旨主張する。しかしながら、本件建物は、①税法上、建物の法定耐用年数の算定において、その構造体が中核となっているので構造様式の判定においてもその構造体に着目して判定するのが相当であること、②社会通念上、建物の構造様式は、主要構造部により判定することとされていることからすれば、本件建物は、屋根を含め内部構造には木造が主体となっていることが認められるものの、主構造体である耐力壁が鉄筋コンクリートで造られていることから、別表一に掲げられている鉄筋コンクリート造のものに該当し、本件耐用年数の短縮の承認申請を却下した原処分は相当である。(平11. 8.27高裁(法)平11-5)裁決事例集 №58・161ページ
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平100053
- 裁決年月日
- 平成11年6月30日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300706110
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/11事業用資産の取得事実
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が行った重機の売買取引及び賃借取引は、適正な取引であると主張するが、①請求人の重機の取得先とされているA法人の担当者は、請求人の代表者から依頼され、手数料をもらうことを条件に、請求人とA法人との書類上の取引に介在した旨申述したこと、②A法人の重機の仕入先であり、また、請求人の重機の賃借先とされているB法人は、本件重機取引が行われた時期には、事業を行っておらず、みなし解散登記がされていたこと、③B法人の関係者は、本件重機取引については一切関与していないし、B法人が発行したという領収書等の証拠書類も作成していない旨申述したこと、④上記③の領収書等の証拠書類の作成は、請求人の使用人で経理担当者であった者が「請求人の代表者の指示で行なった」旨の答述をしたこと、⑤本件重機取引において、A法人からB法人あてに振り出された等の手形及び小切手の取り立てが請求人の代表者の個人預金口座で取り立てられていたこと、⑥A社に対するB社からの領収書等は、請求人の代表者が用意したものであることから、本件重機取引は、架空取引であると判断され、原処分庁が行なった法人税の更正処分及び重加算税の賦課決定処分は適法である。(平11. 6.30札裁(法・諸)平10-53)、(平11. 6.30札裁(法・諸)平10-54)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平100043
- 裁決年月日
- 平成10年12月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706079
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/7耐用年数/3その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成7年10月に取得した焼却炉の耐用年数について、本件焼却炉と類似性が高い耐用年数省令の別表第五及び第六の機械及び装置の耐用年数7年を適用すべきであり、実際の使用可能期間が5年くらいである本件焼却炉に3倍以上長い17年の耐用年数を適用することは、法法第22条にいう公正妥当な課税に反する旨主張する。しかしながら、本件焼却炉は、耐用年数省令の別表第二の番号「369」、細目「主として金属製のもの」に該当するから法定耐用年数17年であり、また、請求人は、本件焼却炉の使用可能期間が5年であるなら法令第57条に基づく耐用年数の短縮承認申請を行い承認を受けるべきであるところ、本件焼却炉について耐用年数の短縮の承認を受けていないのであるから、耐用年数を短縮して減価償却を行うことは許されない。(平10.12.18名裁(法)平10-43)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平100033
- 裁決年月日
- 平成10年11月30日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300706042
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/4取得価額(無形減価償却資産)/2営業権
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、外注費として支払った金員は、営業権の譲受け対価である旨主張し、原処分庁は、当該支払は請求人の代表者が個人的に支払うべきもので、同人に対する賞与である旨主張するが、支払先の事業者は、①下請を業とする小規模事業者であること、②貸金業者から高利の運転資金を借り入れ、利息の支払いに追われるなど、経営内容が劣悪であったこと及び③独占的な取引先や特殊技術を有しているとは認められないことからすると、当該事業者に超過収益力を有すると認めることはできず、また、売買当事者において通常なされてしかるべき、当該事業者の財務状況の調査・検討、売買契約書の作成、営業権の資産計上、営業権対価の譲渡所得の申告がいずれもなされていない上、売買価額が当初から確定しておらず、その後どの時点で確定したかも定かでないことなどの事情を考慮すると、営業権が存在するとは認められないから、請求人の主張は採用できない。また、当該支払を請求人の代表者が取得したと認めるに足る証拠もなく、さらに、請求人の代表者が当該事業者に対し、当該支払を個人的に支払わなければならない法律関係が存在するとも認められないから、結局、当該支払は、請求人が当該事業者の元従業員を吸収することに伴うトラブルを避ける等の目的でした金銭贈与であり、請求人から当該事業者に対する寄附金と認めるのが相当である。(平10.11.30広裁(法・諸)平10-33)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平100014
- 裁決年月日
- 平成10年10月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706079
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/7耐用年数/3その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №56・251ページ
要旨
○ 請求人は、自走式立体駐車場設備については、耐用年数省令別表第一に掲げる構造又は用途の「構築物」に元来、特掲すべきであり、また前回の税務調査において、原処分庁は本件駐車場設備の耐用年数について何ら指摘をすることなく容認してきたものであるから、それを変更してなされた更正処分は違法、不当である旨主張する。しかしながら、当審判所は、原処分庁が行った処分が違法又は不当なものであるか否かを判断する機関であって、その処分の基となった法令等自体の適否又は合理性を判断することはその権限に属さないことであり、また、過去の調査の際、原処分庁より何ら指摘がなかったとしても、その後の調査等でその誤りが明らかになった時点において、その是正を求めることは税務行政上、至極当然のことであり何ら不当とはいえず、これらをもって本件各事業年度の更正処分が違法となるものではない。(平10.10. 8名裁(法・諸)平10-14)裁決事例集 №56・251ページ
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平090029
- 裁決年月日
- 平成10年6月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706079
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/7耐用年数/3その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が取得し、それぞれ事業の用に供した豚舎14棟(いずれも建物の構造が金属造のもので、骨格材の肉厚が4ミリメートルを超えるもの。)に係る減価償却費の計算について、適用すべき耐用年数を耐用年数省令の別表第一の種類「建物」の細目の工場用のものとして22年を適用すべきである旨主張する。しかしながら、本件豚舎は、豚飼育のために供されている建物であることからすれば、建物の細目の工場には該当しないことは明らかであり、耐用年数省令の規定からすると個々の資産の実際の使用可能年数が、耐用年数省令の耐用年数と異なることを理由として独自の解釈により、適用する耐用年数を決定することはできないと解すべきであり、個々の具体的な資産が特殊な条件に該当して、耐用年数省令の耐用年数が実際の耐用年数と著しく異なっている場合には、法令第57条による耐用年数の短縮承認を受けることにより、承認後の耐用年数を適用することができる旨規定されているところ、請求人はこの手続を採っていない。したがって、本件豚舎は、耐用年数省令の建物の細目の事務所用又は美術館用のもの及び左記以外のものの、左記以外のものに該当することになり、本件豚舎の耐用年数は45年となるが、耐用年数の適用等に関する取扱通達2−1−8によると、飼育用の建物については、耐用年数省令の別表第一の建物に掲げると畜場用のものに含めることができる旨定められており、本件豚舎の耐用年数を35年とした原処分は適法である。(平10. 6. 1熊裁(法)平 9-29)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平090083
- 裁決年月日
- 平成10年3月31日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300706061
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/6取得価額(非減価償却資産)/1土地等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁が甲物件(土地建物)の取得価額の一部と認定した乙物件(土地建物)に係る売買契約の解約に基づく解約損について、請求人は乙物件の売買契約は正当なものであり、契約後の諸事情からやむを得ず解約に至ったものであって、手付金等を解約損として損金経理したことは正当である旨主張するが、(1)甲物件及び乙物件の売買の相手先である業者は、甲物件の売買に関して双方の合意額で国土法に基づく届出をしたところ、大幅な切下げを指導されたことから、乙物件の売買契約書を作成しこれを解約する方法によって甲物件の売買価額を圧縮したことを申述していること、(2)請求人が解約に至ったとする事実には、明らかに売主の責任により処理すべき事実があり、買主である請求人がその履行を求めていない等の不自然な点があることから、請求人の主張を採用することはできない。(平10. 3.31広裁(法・諸)平 9-83)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平090144
- 裁決年月日
- 平成10年3月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706100
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/10事業の用に供した事実
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各事業年度において、(1)A建物及びB建物は、貸付金の弁済に代えて請求人に譲渡されたものであること並びに(2)C建物及びD建物は事業の用に供していたから、これらの減価償却費の額の損金算入を認めるべきである旨主張する。しかしながら、(1)A建物及びB建物については、その譲渡者はいずれもこれらの建物の所有者ではなく、請求人もこれらの建物を本件各事業年度において使用していないこと並びに(2)C建物及びD建物については、いずれも賃貸物件であるところ、本件各事業年度においては入居者はなく、賃貸するために必要な維持管理も行っていなかったことから、これらの建物はいずれも事業の用に供していないので、本件減価償却費の額を本件各事業年度の損金の額に算入することはできない。(平10. 3.31東裁(法・諸)平 9-144)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平080134
- 裁決年月日
- 平成9年6月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706079
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/7耐用年数/3その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件建物の減価償却費の計算において、本件建物の賃貸借契約の期間が10年に限定され、その満了に伴い本件建物の解体撤去が将来予定されていること等から、法定耐用年数の40年にかえて当該契約期間をもって償却の期間とすべきである旨主張するが、法人税法にあっては、各企業のし意性の介入を排除し、租税の公平負担を実現するため、耐用年数省令によって画一的基準たる法定耐用年数が定められていること及び固定資産が取り壊されたような場合には、取り壊された同資産の実際の残存価額をその取り壊した日の属する事業年度の損金の額に算入するというものであり、各事業年度において、将来の取壊しに伴う固定資産の損失をあらかじめ配分することとはされていないこと等から、耐用年数省令別表第一に基づき、本件建物の耐用年数を40年として償却限度額の計算を行った原処分は適法である。(平 9. 6.26大裁 (法・諸) 平 8-134)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平080015
- 裁決年月日
- 平成8年12月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300706012
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/1減価償却資産の範囲/2営業権
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No52・98ページ
要旨
○ 請求人は、パチンコ営業の許可を有するA社を、パチンコ遊技場経営の権利と併せて営業譲渡契約により譲受け、請求人が出資金の全部を保有していることから、将来の期待利益である超過収益力を得る営業権を取得したものとして、譲受価額を減価償却資産である営業権として経理し、これに係る減価償却費を損金の額に算入したことは、正当な会計処理である旨主張する。しかしながら、A社は、解散等の事実はなく、現在まで継続している法人であることから、パチンコ営業の許可は名義上も実質上もA社に帰属していることは明白であり、A社の出資金の全部を請求人が保有していることをもって、営業権を取得したことにはならず、営業譲渡契約に基づき支払った譲受けの対価は、A社の社員の持分を、パチンコ営業許可等を併せた実勢価額で評価した有価証券の取得対価であると判断するのが相当である。(平 8.12.10仙裁(法)平 8-15) 裁決事例集No52・98ページ
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