裁決要旨 13その他の収益
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令060005
- 裁決年月日
- 令和6年9月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300413050
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/13その他の収益/5損害賠償金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の営業統括部長(本件営業統括部長)に対する損害賠償請求権を有していたとしても、これに係る損失が発生した事業年度において、①本件営業統括部長が受領した金額並びに期間及び回数、②請求書や御支払書、③請求人の取引先への下払率、のいずれからも、本件営業統括部長が当該取引先から運送料の一部を受領していた行為(本件受領行為)を把握又は本件受領行為の是正や防止の措置を講ずることはできなかったから、かかる損害賠償請求権の額は、当該損失が発覚した事業年度の益金の額に算入すべきである旨主張する。しかしながら、本件営業統括部長は、海上コンテナ輸送業務に関し、請求人から相当程度広範な権限を付与されていたと認められ、そのような権限を逸脱又は濫用することにより本件受領行為を行うことは十分想定し得たものである。また、本件受領行為が発覚した経緯は、本件営業統括部長が自ら申し出たことによるところ、請求人において、従業員が取引先等から金品を借用し、又は贈与を受けることを禁止するという就業規則の定めを踏まえて請求人の従業員に対する監査を行っていれば、その時点で本件営業統括部長から本件受領行為の報告を受け、本件受領行為を把握し、本件営業統括部長に対する損害賠償請求権を行使することも十分可能であったというべきである。それにもかかわらず、請求人は上記就業規則の定めを正式かつ頻繁には周知せず、その定めに抵触する行為がされていないかの監査も実施していなかった。以上からすると、通常人を基準にして、損害賠償請求権の存在・内容を把握し得ず、権利行使が期待できないといえるような客観的状況にあったとはいえない。したがって、上記の損害賠償請求権の額は、損害賠償請求権に係る損失が発生した事業年度の益金の額に算入すべきである。(令6. 9. 5 関裁(法・諸)令6-5)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令050028
- 裁決年月日
- 令和6年2月26日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300413010
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/13その他の収益/1保険金収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.134
要旨
○ 原処分庁は、請求人の前代表者を被保険者とした生命保険契約において、前代表者の死因は当該保険契約に係る保険金の支払事由に該当するとともに、免責事由のいずれにも該当しないことからすると、請求人は、前代表者の死亡日において、当該保険金に係る保険金請求権の実現可能性を客観的に認識でき、その行使が可能となったといえるから、請求人が受領した死亡保険金(本件保険金)の額は、前代表者の死亡日の属する事業年度の益金の額に算入すべきである旨主張する。しかしながら、本件保険金は、保険会社の確認調査等の結果次第では支払われないこともあり得たこと、請求人が恣意的に本件保険金の額の収益計上時期を繰り延べようと企図した事実は認められないことを踏まえれば、本件保険金の額を支払通知日の属する事業年度の雑収入に計上した請求人の会計処理は、取引の経済的実態からみて合理的な収益計上の基準に則したものであり、法人税法上も正当なものとして是認すべきと認められる。(令6. 2.26 関裁(法)令5-28)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 令040006
- 裁決年月日
- 令和4年10月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300413050
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/13その他の収益/5損害賠償金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、和解及び業務解約に係る書面(本件書面)に基づき取引先から金員を受領したが、本件書面における和解の成否について現在係争中であり、当該金員について和解金として支払いを受ける権利が確定していないから、当該金員は本件書面の作成日の属する事業年度の益金の額に算入すべきものではない旨主張する。しかしながら、本件書面における和解は本件書面の作成日において成立したと認められ、かつ、請求人は当該事業年度において当該金員を実際に受領しているから、当該金員は当該事業年度の益金の額に算入すべきである。(令4.10.14 福裁(法)令4-6)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令020026
- 裁決年月日
- 令和3年4月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300413050
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/13その他の収益/5損害賠償金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の元代表者の不法行為(本件詐取行為)による損失額の証明が難しく、損害賠償請求権(本件損害賠償請求権)の行使は困難であるから、本件損害賠償請求権の額は、元代表者との合意や訴訟等によりその額が決した日の属する事業年度の益金の額に算入すべきである旨主張する。しかしながら、本件損害賠償請求権は、請求人に損失が発生したと同時に元代表者に対し発生したものといえ、その権利行使が期待できないといえるような客観的状況があったなどとうかがわせる事情は存在しないことから、本件損害賠償請求権の額は、その損失が発生した事業年度の益金の額に算入すべきである。(令3. 4.14 関裁(法・諸)令2-26)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令020019
- 裁決年月日
- 令和3年3月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300413050
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/13その他の収益/5損害賠償金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、実体のない外注先(本件外注先)を使用した元従業員の不当な領得により発生した損失に対する損害賠償請求権(本件損害賠償請求権)の額について、元従業員は法人税基本通達2−1−43《損害賠償金等の帰属の時期》に定める「他の者」に該当する上、元従業員による領得の事実を知らず本件損害賠償請求権の行使を期待することが困難であったから、その損失が発生した事業年度の益金の額に算入されない旨主張する。しかしながら、元従業員が従業員であった当時から請求人と本件外注先との間では架空取引が行われていた上、請求人が本件外注先の経営状況等の確認を怠っていなければ容易に元従業員の行為を認識することができたと考えられるから、元従業員を「他の者」に該当するとするのは相当ではないし、通常人を基準にして本件損害賠償請求権の存在、内容等を把握し得ず権利行使が期待できないといえるような客観的状況にあったとは認められないことから、本件損害賠償請求権の額はその損失が発生した事業年度の益金の額に算入すべきである。 (令3. 3.17 関裁(法)令2-19)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令020057
- 裁決年月日
- 令和3年2月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300413990
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/13その他の収益/7その他の収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が収受した賃貸建物の原状回復費用相当額(本件原状回復相当金)について、当該建物の賃借人が行うべき原状回復工事を請求人が代わりに請け負った対価であるから、法人税の所得金額の計算上益金の額に算入すべき事業年度及び消費税の課税資産の譲渡等の対価の額に算入すべき課税期間は、それぞれ当該建物の原状回復工事が完了した日の属する事業年度及び課税期間である旨主張する。しかしながら、本件原状回復相当金は、請求人が当該建物の賃借人の原状回復義務を免除したことの対価であり、合意された支払の履行期の到来をもってその収入すべき権利が確定するから、法人税の所得金額の計算上益金の額に算入すべき事業年度及び消費税の課税資産の譲渡等の対価の額に算入すべき課税期間は、それぞれ支払日である建物賃貸借契約の解約日の属する事業年度及び課税期間である。(令3. 2.16 東裁(法・諸)令2-57)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 令020004
- 裁決年月日
- 令和2年12月15日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300413990
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/13その他の収益/7その他の収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№121
要旨
○請求人は、請求人が取り交わした地上権設定契約(本件契約)において、契約書上、請求人が権利金(本件権利金)を受領することとしているが、本件権利金の受領に関する記載は、契約の当事者間の有効な内心的意思を欠くものとして民法第94条《虚偽表示》第1項の規定により無効であり、本件権利金に係る債権債務は発生していないなどの理由から、本件権利金は、収益に計上されない旨主張する。しかしながら、本件契約の後に取り交わされた解約合意書においては、本件契約の各当事者間(各当事者間)で本件契約を解約していることを確認しており、本件契約が各当事者間で有効なものとして扱っていることからしても、本件契約は、全体として有効に成立していたものと認められ、また、本件権利金は、地上権設定登記がされたことによりその収入すべき権利が確定していることになるから、これに係る収益は、当該登記がされた日の属する事業年度に計上される。(令2.12.15広裁(法)令2-4)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300161
- 裁決年月日
- 令和元年6月13日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300413990
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/13その他の収益/7その他の収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が建造し、取引先による積荷の保証により運航していた船舶が、取引先によりその使用を終了することに伴い、取引先から受領する金員(本件金員)について、積荷の保証期間中の輸送役務の対価として得られるはずであった収益を逸したことに対する損害賠償金であるから、法人税基本通達2−1−43《損害賠償金等の帰属の時期》に基づき支払を受けた日の属する事業年度の益金の額に算入すべきである旨主張する。しかしながら、本件金員は、対価性のない逸失利益の補填と認められるところ、取引先から本件金員の額についての通知を受けた日にその収入すべき権利が確定していることから、当該通知を受けた日を含む事業年度(本件事業年度)に本件金員の全額が益金の額に算入されることとなる。なお、請求人は、本件金員を逸失利益を補填するための損害賠償金といいながら、本件事業年度から15年間の売上げとして本件事業年度の収益を計上しており、また、支払を受けた日の属する事業年度の益金の額に算入すべきと主張しながら、実際にはそうしていないことから、請求人の主張は前提を欠き理由がない。(令元. 6.13 東裁(法・諸)平30-161)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平300075
- 裁決年月日
- 令和元年5月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300413050
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/13その他の収益/5損害賠償金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、破産会社は原処分庁が水増し請求と評価する金額(本件係争請求額)相当の損害を被っているから、本件係争請求額は損失として損金算入すべきであり、同額の損害賠償請求権は損害の発生した事業年度ではなく破産会社又は破産会社の代表者が水増し請求を認識した事業年度において益金算入すべきである旨主張する。しかしながら、仮に本件係争請求額が損失に該当するとしても、破産会社の業容が比較的小規模であり、水増し請求が行われた業務は破産会社の業績や業務運営に大きな影響を及ぼし得る主要な業務であることを考慮すれば、破産会社の代表者の地位にある者が通常行うであろう確認作業を行えば水増し請求がされていた事実やその内容は比較的容易に判明したものと考えられ、さらに、継続的かつ長期間にわたって水増し請求が行われていたことを鑑みると、損害賠償請求権の存在、内容等を把握できず、権利行使が期待できないような客観的状況にあったとはいえないから、損害賠償請求権は、損失が発生した事業年度において損金と同時に益金算入すべきである。(令元.5.24 大裁(法・諸)平30-75)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平300010
- 裁決年月日
- 令和元年5月16日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300413050
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/13その他の収益/5損害賠償金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№115
要旨
○ 請求人は、請求人の従業員であった者(本件元従業員)が請求人の仕入れた商品を窃取してインターネットオークションで販売した取引(本件取引)による本件元従業員に対する損害賠償請求権(本件損害賠償請求権)の額は、本件取引の日を含む事業年度(本件事業年度)の終了時に確定できる状況になかった旨主張する。しかしながら、本件損害賠償請求権の額は、請求人が本件事業年度の当時において仕入れに係る資料と売上げ及び棚卸しに係る資料とを照合し、窃取された商品を特定した上、その商品に係る価額等に係る資料を保全することで計算することのできた金額を上回らないものと認められるから、通常人を基準とすれば、本件事業年度においてその金額を把握し得ないとはいえず、また、本件損害賠償請求権につき権利行使を期待できない客観的状況があったとはいえない。(令元.5.16 札裁(法・諸)平30-10)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平300043
- 裁決年月日
- 平成31年1月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300413050
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/13その他の収益/5損害賠償金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①請求人の元代表者(本件元代表者)が取引先とは別会社の代表者から受領していた金員(本件金員)が請求人に帰属するとしても、本件元代表者が本件金員を請求人の口座に入金しなかったこと(本件金員未入金)や、請求人が本件元代表者の指示で作成された虚偽の内容の請求書に基づき請求金額を振り込んだこと(本件架空広告宣伝費振込み)が、本件元代表者個人の犯罪行為であって、平成27年3月期に本件元代表者の行為が発覚するまで、請求人はこれらに係る各損害賠償請求権(本件各損害賠償請求権)を認識できなかったこと、②請求人と本件元代表者との間での損害賠償請求訴訟に係る地裁判決が確定しておらず、本件各損害賠償請求権は法人税に係る原処分がされた各事業年度(本件各事業年度)に確定していないことから、本件各事業年度の益金の額に算入すべきものではない旨主張する。しかしながら、収益はその実現があった時、すなわち、その収入すべき権利が確定した時の属する事業年度の益金に計上すべきものと解されるところ、本件元代表者は、本件金員未入金及び本件架空広告宣伝費振込みという自らの不法行為の当時、請求人の代表者であったから、請求人は、当該不法行為と同時に、本件元代表者を通じて本件各損害賠償請求権の権利実現の可能性を客観的に認識することができたといえる。したがって、本件各損害賠償請求権は、当該不法行為により請求人が受けた損失額を本件各事業年度の損金の額に算入すると同時に、その損失額と同額を本件各事業年度の益金の額に算入すべきである。(平31. 1.11 大裁(法・諸)平30-43)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平290053
- 裁決年月日
- 平成30年4月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300413050
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/13その他の収益/5損害賠償金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、元部長が各外注先から受領した各金員(本件各金員)は元部長個人に帰属するから、そもそも損害賠償請求権は生じないが、仮に損害賠償請求権が生じるとしても、元部長は本件各金員を元部長の預金口座への振込入金又は現金で受領しており、他者からはその受領が分からず、また、従業員にリベートの授受を禁止していたことから、その受領を予測できるものでもないので、通常人を基準として、請求人においては、損害賠償請求権の存在、内容等を把握し得ないから、損害賠償請求権は横領時の各事業年度の益金の額に算入されない旨主張する。しかしながら、請求人の代表者が元部長による本件各金員の受領を認識していなかったとしても、元部長に実質的に外注先及び発注金額の判断を一任し、その判断の妥当性を具体的に検討したことはなかったのであるから、元部長による本件各金員の受領は想定し得ないことではなく、請求人において元部長が本件各金員を受領した事実を把握することが特に困難であったとは認められない。そうすると、通常人を基準として、請求人において損害賠償請求権の存在、内容等を把握し得なかったとはいえないから、元部長の横領に基づく損害賠償請求権は、横領時の各事業年度の収益としてそれぞれ確定し、各事業年度の益金の額に算入すべきものである。(平30. 4.24 関裁(法)平29-53)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平290033ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成29年12月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300413050
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/13その他の収益/5損害賠償金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、法人が経理担当者の不正行為(本件不正行為)自体を認識していない場合やその回収見込額を全く見通すことができない状態においては、損失額に相当する金額を収益として計上することが権利確定主義の観点から困難であるため、本件不正行為による損害賠償請求権(本件請求権)について、その実態等及び回収見込額が明らかとなった事業年度で、その回収見込額を益金計上すべきである旨主張する。しかしながら、損害賠償請求権の額を損失が発生した事業年度の益金の額に算入しないとする例外的な取扱いをするか否かの判断は、通常人を基準として、権利の存在、内容等を把握し得ず、権利行使ができないといえるような客観的状況にあったか否かにより判断されるものであり、不正行為による損失の発生日の属する事業年度当時ないしその確定申告当時の納税者の主観や、回収見込額(債務者の資力、資産状況等といった経済的観点)は、上記判断を左右するものではない。本件においては、本件不正行為に係る部分のいずれにおいても、それらが行なわれた各事業年度の法定申告期限までに、通常人を基準として、本件請求権の存在、内容等の把握ができず、権利行使ができないような客観的状況があったということはできない。したがって、本件請求権の全額を、本件不正行為による損失の発生した日の属する各事業年度の益金の額に算入すべきである。(平29.12. 1 大裁(法・諸)平29-33)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平280028
- 裁決年月日
- 平成29年5月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300413050
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/13その他の収益/5損害賠償金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の取締役営業部長(本件取締役)が行った本件取締役の知人等(本件知人等)の名義を使用して工事精算表に虚偽の記載をした及び請求書を偽造した並びに本件知人等の名義の預金口座に委託加工費を振り込ませた一連の行為(本件行為)に基づいて、請求人が取得した本件取締役に対する損害賠償請求権(本件損害賠償請求権)に係る収益は、請求人における不正防止体制は十分なものであり、内部牽制が機能している状態であったにもかかわらず、本件行為は用意周到かつ巧妙な手口であったことから、通常人を基準にして本件損害賠償請求権の存在・内容等を把握し得ず、権利行使が期待できないといえる客観的状況にあったといえるから、本件行為による損失が発生した事実を請求人の代表者が把握した時が属する事業年度に帰属させるべきである旨主張する。しかしながら、請求人が行う工事のうち本件取締役が担当するものについては、現場監理や工事精算表の作成までの過程が全て本件取締役一人に委ねられており、他の従業員によるチェック体制は全く整備されておらず、仮に、本件取締役以外の従業員によるチェック体制が存在すれば、本件取締役の本件行為が容易に発覚したはずである。よって、通常人を基準として、請求人の代表者が損害賠償請求権の存在・内容等を把握し得ず、権利行使が期待できないといえるような客観的状況にあったとはいえないのであり、本件損害賠償請求権に係る収益は、それぞれ損失が発生した時が属する事業年度に帰属させるべきである。(平29. 5. 9 名裁(法・諸)平28-28)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平270018
- 裁決年月日
- 平成27年12月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300413990
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/13その他の収益/7その他の収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、睡眠貯金に係る収益計上等についての取扱基準(本件睡眠貯金事務手続)を定めているところ、睡眠貯金の貯金者宛に送付した通知書が返却された場合に、その睡眠貯金口座の残高を収益に計上しなければならないとする本件睡眠貯金事務手続の基準は、実態を正しく反映したものではないことから合理性を欠くものであって、貯金者の解明調査の結果をもって収益に計上すべきである旨主張する。しかしながら、睡眠貯金は、最終取引日から一定期間を経過した時点においては、払戻請求権が行使される可能性は相当に低く、実質的に請求人の管理支配下に置かれ、所得として実現したものと認めることが相当であり、上記の基準は、経済的実態を正しく反映したもので合理的であるから、法人税法第22条《各事業年度の所得の金額の計算》第4項に規定する「一般に公正妥当と認められる会計処理の基準」に該当する。これに対し、請求人が主張する取扱いは、自ら定めた本件睡眠貯金事務手続に明確に反している上、請求人自身が認めるもの以外は収益として計上することを要しないこととなり、経済的実態に照らして合理的なものといえないばかりか請求人の恣意を許すことにもなりかねず、また、本件睡眠貯金事務手続と同一の基準が銀行等でも広く一般に採用されていると認められるところ、請求人のみが課税を免れることとなり、法人税法が企図する公平な所得計算の要請という観点からも是認し難いものであるから、請求人の主張する取扱いは、法人税法第22条第4項に規定する「一般に公正妥当と認められる会計処理の基準」に該当しない。(平27.12. 1 関裁(法)平27-18)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230178
- 裁決年月日
- 平成24年3月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300413060
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/13その他の収益/6契約金収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、タレントの広告への出演等に関する契約に係る契約金について、その全額は契約締結日等の属する事業年度において収入すべき権利が確定しているとはいえないから、契約期間であん分して各事業年度の益金の額に算入すべきであるなどと主張する。しかしながら、法人税法上、各事業年度の所得の金額の計算上当該事業年度の益金の額に算入すべき収益の額は、一般に公正妥当と認められる会計処理の基準に従って計算すべきものとされており、これによれば収益は、その実現があった時、すなわち、その収入すべき権利が確定したときの属する事業年度の益金の額に算入すべきものと解されるところ、本件においては、当該契約金は、当該契約に基づく特定の役務の提供と具体的な対応関係をもって発生する対価とは認められず、また、請求人が当該契約の相手方に対し一定期間にわたって継続して役務の提供を行うことの対価として受領するものとも認められないから、当該契約の締結により、当該タレントの出演等の承諾及び第三者の広告への出演制限の受忍義務が生じた事業年度において、請求人の当該契約金を収入すべき権利が確定したと認めるのが相当であり、当該契約金は、その全額を、当該契約の契約締結日の属する事業年度の益金の額に算入すべきである。(平24. 3. 7 東裁(法・諸)平23-178)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平230071
- 裁決年月日
- 平成24年1月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300413050
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/13その他の収益/5損害賠償金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が運行便数を水増しした架空のものであるとした運行に係る外注費(本件各外注費)について、請求人の元部長の不法行為によるものであり、損害賠償請求権が生じているとしても、当該損害賠償請求権の額は、本件各外注費に係る損失が発生した各事業年度の益金の額に算入すべきでない旨主張する。しかしながら、不法行為による損害賠償請求権については、通常、損失が発生した時には損害賠償請求権も発生、確定しているから、これらを同時に損金と益金とに計上するのが原則であり、例えば加害者を知ることが困難であるとか、権利内容を把握することが困難なため、直ちには権利行使(権利の実現)を期待することができないような場合には、いまだ権利実現の可能性を客観的に認識することができるとはいえないが、請求人において、本件各外注費に係る損害賠償請求権の存在・内容等を把握し得ず、権利行使が期待できないといえるような客観的状況にあったとはいえないので、本件各外注費に係る損害賠償請求権は、不法行為があった各事業年度の益金に算入するのが相当である。(平24. 1.18 名裁(法・諸)平23-71)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230108
- 裁決年月日
- 平成24年1月13日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300413050
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/13その他の収益/5損害賠償金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の使用人が行った本件詐取行為による請求人の損害賠償金の額の収益計上時期について、①当該使用人の詐取行為は、巧妙な伝票操作により行われたものであり、通常の管理体制では容易に発覚するものではないこと、②当該使用人は詐取行為発覚前において既に退職していること等から、法人税基本通達2-1-43《損害賠償金等の帰属の時期》(本件通達)に定める「他の者」に該当し、実際に支払を受けた日の属する事業年度の益金の額に算入する取扱いが適用されるべきである旨主張する。しかしながら、不法行為による損害賠償請求権については、通常、不法行為による損失が発生した時に同額の損害賠償請求権も発生、確定しているから、これらを同時に損金と益金に計上するのが原則であるところ、本件通達の取扱いは、基本的には、第三者による不法行為等に基づく損害賠償請求権については、その行使を期待することが困難な事例が往々にしてみられることに着目した趣旨のものであると解され、これを本件についてみると、本件詐取行為における取引に係る伝票について担当部署における現物との照合や資材課長によるチェックが確実に行われていれば本件詐取行為は間違いなく発覚するものであったと認められることからすれば、請求人は、本件事業年度において損害賠償請求権につき、その存在、内容等を把握できず、権利の行使を期待できないような客観的状況にあったとはいえず、また、当該使用人が本件詐取行為の発覚時に請求人を退職していたことをもって第三者による不法行為ということはできないから、本件通達にいう「他の者」に当たらず、本件詐取行為に係る損害賠償請求権の額の収益計上時期について本件通達の適用はない。したがって、当該使用人の詐取行為による損失の発生と同時に損害賠償請求権を益金の額に算入すべきこととなる。(平24. 1.13 東裁(法・諸)平23-108)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230089
- 裁決年月日
- 平成23年12月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300413990
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/13その他の収益/7その他の収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が受領する協力金は、請求人の店舗において取り扱う商品を、その商品を製造・販売しているA社の商品のみとすることを条件として受領するものであり、その契約期間が5年であること及び契約に定める解除事由が生じた場合には協力金の返還義務があることから、5年間にあん分して益金の額に算入すべきである旨主張する。しかしながら、当該協力金は、請求人の店舗における取扱商品がA社の商品のみに制限されるという義務を負うことを承諾した対価と認められ、一定期間にわたって特定の役務の提供を行うことの対価として受領したものではないから、一定期間の役務の提供と具体的な対応関係をもって発生する対価とは認められない。したがって、請求人の店舗における取扱商品がA社の商品のみに制限される義務が発生し、当該協力金を収受すべき権利が確定した事業年度において、その全額を益金の額に算入すべきものと解するのが相当である。なお、協力金の返還が発生することとなる解除事由は、手形不渡などという限られた不測の事態であるものを除き、請求人の行動によって当該事由の発生を防ぐことができる条件であると認められ、また、当該事由が発生し、当該協力金の返還の事実が生じたとしても、それは新たな事由の発生によるものであるから、当該協力金の返還が生じる可能性があることをもって、請求人に当該協力金の全額を収受すべき権利が確定していないということはできない。(平23.12. 7 東裁(法・諸)平23-89)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230006
- 裁決年月日
- 平成23年7月6日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300413050
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/13その他の収益/5損害賠償金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№84
要旨
○ 請求人は、請求人の使用人が行った詐取行為による請求人の損害賠償金の額の収益計上時期について、①当該使用人の詐取行為は、巧妙な伝票操作により行われたものであり、通常の管理体制では容易に発覚するものではないこと、②当該使用人は詐取行為発覚前において既に退職していること等から、法人税基本通達2-1-43《損害賠償金等の帰属の時期》(本件通達)に定める「他の者」に該当し、実際に支払を受けた日の属する事業年度の益金の額に算入する取扱いが適用されるべきである旨主張する。しかしながら、不法行為による損害賠償請求権については、通常、不法行為による損失が発生した時に同額の損害賠償請求権も発生、確定しているから、これらを同時に損金と益金に計上するのが原則である。本件通達の取扱いは、基本的には、第三者による不法行為等に基づく損害賠償請求権については、その行使を期待することが困難な事例が往々にしてみられることに着目した趣旨のものであると解され、これを本件についてみると、本件詐取行為における取引に係る伝票について担当部署における現物との照合や資材課長によるチェックが確実に行われていれば本件詐取行為は間違いなく発覚するものであったと認められる。そうすると本件においては、通常人を基準とすれば、請求人は、本件事業年度において損害賠償請求権につき、その存在、内容等を把握できず、権利の行使を期待できないような客観的状況にあったとはいえない。また、当該使用人が本件詐取行為の発覚時に請求人を退職していたことをもって第三者による不法行為ということはできないから、本件通達にいう「他の者」に当たらず、本件詐取行為に係る収益計上時期について本件通達の適用はない。したがって、当該使用人の詐取行為による損失の発生と同時に損害賠償請求権を益金の額に算入すべきこととなる。(平23. 7. 6 東裁(法)平23-6)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220237
- 裁決年月日
- 平成23年6月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300413050
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/13その他の収益/5損害賠償金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の使用人が行った不法行為(本件詐取行為)による請求人の損害賠償請求権の収益計上時期について、当該使用人が請求人の主要な地位にある者でないことから、法人税基本通達2-1-43《損害賠償金等の帰属の時期》(本件通達)にいう他の者から支払を受ける損害賠償金として、請求人が実際に当該使用人から損害賠償金の支払を受けた日の属する事業年度とすべきである旨主張する。しかしながら、不法行為による損害賠償請求権については、通常、不法行為による損失が発生した時には同額の損害賠償請求権も発生、確定しているから、これらを同時に損金と益金に計上するのが原則である。本件通達の取扱いは、法人が第三者の不法行為により損害を受けた場合には、相手方に損害賠償責任があるかどうかについて争いがあることが少なくなく、損害賠償金の額も当事者間の合意等を待たなければ具体的に確定しないのが普通であり、損害賠償請求権が発生していても実現可能性を客観的に認識することができるとは必ずしもいえないことにより認められたものである点を踏まえると、請求人の使用人であった者は、本件通達の「他の者」に当たらず、本件詐取行為に係る収益計上時期について本件通達の適用はない。また、本件詐取行為の発生状況などの客観的状況に基づいて判断してみても、本件詐取行為に係る納品書には偽りの工事番号や品名が記載されていることからすると、当該納品書に係る決裁及び在庫管理等が適切に行われていれば、本件詐取行為は容易に発覚するものであり、通常人を基準とすれば、請求人は、本件各事業年度において、本件詐取行為に係る損害賠償請求権の存在、内容等を把握できず、権利行使を期待できないような客観的状況にあったともいえない。(平23. 6.28 東裁(法・諸)平22-237)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平220050
- 裁決年月日
- 平成23年2月8日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300413050
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/13その他の収益/5損害賠償金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№82
要旨
○ 請求人は、会計帳簿の記載の基礎となる売上伝票の一部を抜き取るなどして行った売上除外(本件不正行為)は従業員R及びJ常務の個人的な不正行為であるから、①これに係る損害賠償請求権に係る収益は、権利確定主義により請求人が本件不正行為を把握した事業年度に計上すべきである旨、②本件不正行為を請求人の行為と同視して重加算税を課することはできない旨、③請求人に税額を免れる意図はないから偽りその他不正の行為はない旨主張する。しかしながら、①不法行為による損失の発生と損害賠償請求権の発生、確定は、原則として、これを同時に損金と益金とに計上すべきであるところ、請求人の経営に参画する常務取締役が本件不正行為の事実を把握していたのであり、通常人を基準とすると、請求人において、本件損害賠償請求権の存在、内容等を把握し得ず、権利行使を期待できないといえるような客観的状況にあったということはできず、権利の行使を期待することができないような場合にも当たらないから、本件損害賠償請求権の額は、本件不正行為による損失の発生した日の属する各事業年度の益金の額に算入され、②J常務の行為は請求人の行為と同視できるから、請求人に重加算税を課することができ、③本件不正行為は「偽りその他不正の行為」に当たるというべきである。(平23. 2. 8 関裁(法・諸)平22-50)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平220003
- 裁決年月日
- 平成22年8月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300413050
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/13その他の収益/5損害賠償金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の元営業部長が特殊景品を窃取した不法行為による損害賠償請求権の額は、その権利が発生していても、本件不法行為が秘密裏に行われていたため、損害の発生及びその加害者を知ることができず、その権利を直ちに行使することは事実上不可能であるから、請求人が本件調査により本件不法行為の事実を認識した時の属する事業年度の益金の額に算入すべきである旨主張する。しかしながら、元営業部長は、本件不法行為の発覚を防ぐために、日計表などを改ざんしたことから、日計表は当営業日の特殊景品の前日繰越数量と前営業日の残数量が一致しないなど日計表等の数量が不自然かつ不合理なものとなったこと、その日計表は代表者が請求人の従業員による不正を把握することを目的の一つとして作成させていたこと、日計表は日々代表者が確認できる状態に置かれていたことなどからすると、代表者は、日計表等の記載の状況、数量の推移等を注意して見ていれば、不自然かつ不合理な記載に容易に気付き、日計表の特殊景品の数量の改ざんが行われていることを確認することが可能であったものと認められる。そして、代表者は、特殊景品が何者かによって盗まれているのではないかと疑念を持てば、日計表及び景品移動数リストを取りまとめて管理する立場である元営業部長を問いただし、同人の窃取行為であることを突き止めることも可能であったと認められる。そうすると、通常人を基準にして、損害賠償請求権の存在、内容等を把握し得ず、権利行使が期待できないといえるような客観的な状況にあったとは認められないから、本件不法行為による損害賠償請求権は、損害が発生した時に発生、確定しているといえ、当該損害賠償請求権の額は、本件各事業年度の益金の額に算入すべきことになるから請求人の主張には理由がない。(平22. 8.18 広裁(法)平22-3)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平210059
- 裁決年月日
- 平成22年1月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300413050
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/13その他の収益/5損害賠償金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各事業年度においては、通常人を基準にして、横領行為に係る損害賠償請求権の存在・内容等を把握し得ず、権利行使ができないといえる客観的状況にあったのであるから、横領行為が発覚した事業年度に、当該損害賠償請求権の金額を益金に計上するのが、一般に公正妥当と認められる会計処理基準に適合した処理である旨主張する。しかしながら、法人税法上、ある収益をどの事業年度に計上すべきかは、一般に公正妥当と認められる会計処理の基準に従うべきであり、収益は、その実現があった時、すなわち、その収入すべき権利が確定したときの属する事業年度の益金の額に計上すべきものと考えられ、この権利の確定とは、権利の発生とは同一ではなく、権利発生後一定の事情が加わって権利実現の可能性が客観的に認識することができるようになることを意味するものと解されるところ、横領行為に係る損害賠償請求権についても特に異なった取扱いをすべき理由はないため、その判断は、税負担の公平や法的安定性の観点からして客観的にされるべきものであるから、通常人を基準にして、損害賠償請求権の存在・内容等を把握し得ず、権利行使が期待できないといえるような客観的状況にあったかどうかという観点から判断していくべきであり、本件は、①取締役により本件売却処理による車両売却代金の一部を横領されており、このことは請求人に対して損失を発生させ、それと同時に取締役に対する不法行為による損害賠償請求権が発生し、この債権は確定していること、②請求人においては、実際、本件売却処理のほかに原始資料なしに起票する経理処理は一切行われておらず、経理担当者らの間で同経理処理について疑問・注意が提起され話題にも上がっており、直接、取締役や売却の相手方に具体的な売却額を聞き確認を取れば容易に横領行為を発覚できたにもかかわらず、取締役が運輸部の責任者であることなどを理由に同人を信頼してしまっていたものと認められることなど、通常人を基準として本件行為による損害賠償請求権の存在・内容等を把握し得ず、権利行使が期待できないといえる客観的状況にあったとは認められないことから、請求人の主張を採用することはできない。(平22. 1. 7 関裁(法・諸)平21-59)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平210060
- 裁決年月日
- 平成22年1月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300413050
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/13その他の収益/5損害賠償金
- 事例集登載頁
- No.79
要旨
○ 請求人は、本件各事業年度においては、通常人を基準にして、横領行為に係る損害賠償請求権の存在・内容等を把握し得ず、権利行使ができないといえる客観的状況にあったのであるから、横領行為が発覚した事業年度に、当該損害賠償請求権の金額を益金に計上するのが、一般に公正妥当と認められる会計処理基準に適合した処理である旨主張する。しなしながら、法人税法上、ある収益をどの事業年度に計上すべきかは、一般に公正妥当と認められる会計処理の基準に従うべきであり、収益は、その実現があった時、すなわち、その収入すべき権利が確定したときの属する事業年度の益金の額に計上すべきものと考えられ、この権利の確定とは、権利の発生とは同一ではなく、権利発生後一定の事情が加わって権利実現の可能性が客観的に認識することができるようになることを意味するものとと解されるところ、横領行為に係る損害賠償請求権についても特に異なった取扱いをすべき理由はないため、その判断は、税負担の公平や法的安定性の観点からして客観的にされるべきものであるから、通常人を基準にして、損害賠償請求権の存在・内容等を把握し得ず、権利行使が期待できないといえるような客観的状況にあったかどうかという観点から判断していくべきであり、本件は、?業務を委託した先の取締役Eにより本件売却処理による車両売却代金の一部を横領されており、このことは請求人に対して損失を発生させ、それと同時にEに対する不法行為による損害賠償請求権が発生し、この債権は確定していること、?請求人の代表者は、委託先の代表者でもあるところ、請求人は、実際、本件売却処理のほかに原始資料なしに起票する経理処理は一切行われておらず、業務を委託した経理担当者らの間で同経理処理について疑問・注意が提起され話題にも上がっており、直接、Eや売却の相手方に具体的な売却額を聞き確認を取れば容易に横領行為を発覚できたにもかかわらず、Eが運輸部の責任者であることなどを理由に同人を信頼してしまっていたものと認められることなどから、通常人を基準として本件行為による損害賠償請求権の存在・内容等を把握し得ず、権利行使が期待できないといえる客観的状況にあったとは認められない。よって、請求人の主張を採用することはできない。(平22. 1. 7 関裁(法・諸)平21-60)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平210002
- 裁決年月日
- 平成21年9月9日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300413050
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/13その他の収益/5損害賠償金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.78・303ページ
要旨
○ 法人税法上、ある収益をどの事業年度に計上すべきかは、一般に公正妥当と認められる会計処理の基準に従うべきであり、これによれば、収益は、その実現があった時、すなわち、その収入すべき権利が確定したときの属する事業年度の益金の額に算入すべきものと考えられる。そして、権利の確定とは、権利の発生とは同一ではなく、権利発生後一定の事情が加わって権利の実現の可能性を客観的に認識することができるようになることを意味するものと解されている。ところで、不法行為による損害賠償請求権については、例えば加害者を知ることが困難であるとか、権利内容を把握することが困難なため、直ちには権利行使を期待することができないような場合があり得るところ、このような場合には、権利(損害賠償請求権)が法的には発生しているといえるが、いまだ権利の実現の可能性を客観的に認識することができるとはいえないから、不法行為が行われた時点が属する事業年度の益金の額に算入すべきであるとはいえないと解されている。ただし、この判断は、税負担の公平や法的安定性の観点から考えて客観的にされるべきであるから、通常人を基準にして、権利(損害賠償請求権)の存在・内容等を把握し得ず、権利行使を期待することができないといえるような客観的状況にあったかどうかという観点から判断していくべきである。本件については、通常人を基準にして、本件損害賠償請求権の存在・内容等を把握し得ず、権利行使を期待することができないといえるような客観的状況にあったといえ、その権利の実現の可能性を客観的に認識することができるとはいえないから、本件損害賠償請求権を請求人の本件各事業年度の益金の額に算入すべきであるとはいえない。(平21. 9. 9 広裁(法・諸)平21-2)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平200028
- 裁決年月日
- 平成21年6月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300413990
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/13その他の収益/7その他の収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 旅館業等を営む同族会社である請求人は、原処分庁が、製造業者が食材の仕入価格に上乗せして請求人に請求し、当該製造業者から従業員である総料理長らが受領していた金員は、請求人に帰属するとして行った更正処分等について、当該金員は、当該製造業者から総料理長らに対する情報提供料で個人に帰属するものであり、請求人には帰属しない旨、また、仮に、請求人に損害賠償請求権が発生するとしても請求人が具体的に確定した金額を認識した事業年度の益金の額に算入すべきである旨主張する。しかしながら、総料理長らは請求人の重要な会議に出席する立場にあり、仕入先選定についての絶対的な権限を有し、約7年間の長期にわたって給与の2倍ないし5倍に相当する多額の金員を受領していたものであり、総料理長らが請求人の従業員の職を離れて役務提供していたような特別な事情は認められないことから、当該金員は、取引関連業者から請求人に対するリベートとみるのが相当であり、請求人に帰属すべきものと認められる。そして、請求人が総料理長らの横領行為によって被った損害に係る損害賠償請求権は、横領の事実発覚のいかんにかかわらず、損害賠償請求権が発生した時にその権利が確定し、これを確定した時の属する事業年度の益金の額に算入すべきものである。したがって、請求人の主張は採用できない。(平21. 6.26 仙裁(法・諸)平20-28)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200168
- 裁決年月日
- 平成21年4月22日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300413060
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/13その他の収益/6契約金収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が親会社と締結したライセンス契約(以下「本件ライセンス契約」という。)に基づいて行った研究開発のすべてが本件ライセンス契約上の「改良等」に該当し、その成果は親会社に譲渡されたと認められるから、請求人の研究開発費用の実費に5%相当額を加えた金額を親会社から受領すべきである旨主張する。しかしながら、請求人の行っている研究開発は、請求人自身の製品化のための仕様調整であり、そのすべてが本件ライセンス契約上の「改良等」に該当するわけではなく、その研究開発のうち親会社のデータベースに製品登録(資源登録)されたものについては、親会社の使用許諾対象製品として、請求人も親会社にロイヤリティを支払うこととされているから、本件ライセンス契約上の「改良等」として請求人から親会社に譲渡されたものと認められる。したがって、請求人が譲渡対価として親会社から受領すべき額は、資源登録された研究開発に係る試験研究費の実費に5%を加えた金額であると認められる。(平21. 4.22 東裁(法)平20-168)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200152
- 裁決年月日
- 平成21年4月6日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300413050
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/13その他の収益/5損害賠償金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、従業員に対する損害賠償請求権の収益計上時期は、請求人が損害を知り、損害賠償請求権の行使が事実上可能となった日の属する事業年度であると主張する。しかしながら、法人税法上、当該事業年度の収益の額は、一般に公正妥当な会計処理の基準に従って計算すべきものとされているから、これによれば、収益は、その実現があった時、すなわち、その収入すべき権利が確定したときの属する事業年度の益金に計上すべきものと考えられる。この権利の確定とは、法律上その権利を行使することができるようになったことをいうものと解されるところ、横領等の不法行為による損害賠償請求権についても、法律上権利行使が可能となったとき、すなわち、不法行為によって損害賠償請求権が発生したときに、その権利が確定し、これを当該事業年度の収益に計上すべきと解される。そうすると、本件従業員の不法行為は、本件各事業年度において行われていることから、請求人は、本件各事業年度において、不法行為に基づく損害賠償請求権の行使が法律上可能となる。したがって、本件における損害賠償請求権は、従業員の不法行為が行われた本件各事業年度において発生し、その権利が確定することとなる。また、A元所長は、本件出張所の業務全般の管理及び仕入れに関する責任者という請求人の主要な地位にあり、従業員の行った本件取引は、請求人の行為と同一視でき、法人税基本通達2−1−43を適用する前提となる「他の者」に該当するとみることはできず、当該通達の適用は認められないことから、本件においては、収益計上時期を損害賠償請求権が発生し、その権利が確定した本件各事業年度とすることが妥当である。(平21. 4. 6 東裁(法・諸)平20-152)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190159
- 裁決年月日
- 平成20年4月9日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300413050
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/13その他の収益/5損害賠償金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、法人税法基本通達2−1−43の定めにより、損害賠償請求権の収益計上時期は、本件取引が発覚し、本件取引を行った専務取締役と損害賠償金の支払に係る金銭消費貸借契約を締結した本件事業年度の翌事業年度である旨主張するが、当該通達には、この取扱いを認める前提として、「他の者から支払を受ける損害賠償金の額」という限定が付されており、本件取引を行った者は、請求人において専務取締役及び仕入担当責任者という主要な地位を有しており、本件取引が、請求人のなした行為と同視できるものであるから、本件取引を行った専務取締役が当該通達適用の前提となる「他の者」に該当しないことは明らかであり、この点に関する請求人の主張には理由がない。請求人は、本件取引によって本件各銀行口座に振り込まれた本件取引金額相当額の損害を被ったことから、これを資産の減少として、同損害額を請求人の本件事業年度の損金の額に算入する一方、この不法行為時において、本件取引金額相当額の不法行為に基づく損害賠償請求権の行使が法律上可能となることから、損害賠償請求権が発生し、その権利が確定することになると解される。なお、本件においては、請求人は、専務取締役から本件に係る損害を回収している事実があり、原処分に係る調査時においても、その損害額の回収が事実上不可能であると認められないことから、損害賠償請求権を損金の額に算入することはできない。したがって、請求人は、損害賠償請求権が確定した本件事業年度において、損害賠償請求権を取得し、それが請求人の資産を増加させたものとして当該損害賠償請求権の額をもって本件事業年度の益金の額に算入すべきこととなる。(平20. 4. 9 東裁(法・諸)平19-159)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平170047
- 裁決年月日
- 平成18年3月23日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300413050
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/13その他の収益/5損害賠償金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、従業員の詐欺行為に基づく各架空外注費の計上は認めるが、それと同額の詐欺損失が発生しており、その詐欺損失に係る損害賠償請求権が発生するとしても、当該損害賠償請求権の額は、当該従業員から回収したときの益金の額に算入すべきである旨主張する。しかしながら、法人税法は、原則として発生主義のうち権利確定主義を採用していると解されるから、当該従業員の詐欺により被った損失を資産の減少として損金の額に算入するのであれば、同額の損害賠償請求権を当該事業年度の益金の額に算入すべきこととなる。また、法人税基本通達2−1−43の「他の者」に当たるか否かは、具体的には、その者の行為の内容、その者の当該法人における役職や付与された権限、その者に対する当該法人の監督の可能性や実態等の事情を総合的に勘案して判断せざるを得ない。本件において、当該従業員は、経理部長の職にあり、請求人の経理業務全般の責任者の立場にあり、同人の経理事務を実質的にチェックする体制は採られていなかったことからすると、当該従業員を法人税基本通達2−1−43の「他の者」に当たるとみることはできない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平18.3.23関裁(法)平17-47)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平170041
- 裁決年月日
- 平成18年2月24日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300413060
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/13その他の収益/6契約金収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、ケーブルテレビ事業を営む請求人が、新規にケーブルテレビ事業を開始する地域の市町村との間で締結した、ケーブルテレビの加入者が支払うべき加入契約料(以下「加入料」という。)を市町村が負担する旨の契約に基づいて、市町村から受領することとなる金員(以下「本件市町村支払加入料」という。)の収益計上時期は、適法に放送業務を開始した日(以下「本件放送業務開始日」という。)ではなく、当該契約締結日の属する事業年度である旨主張する。ところで、法人税法上、各事業年度の収益の額は、一般に公正妥当と認められ会計処理の基準に従って計算すべきものとされ(法人税法第22条第4項)、これによれば、収益は、その実現があったとき、すなわち、その収入すべき権利が確定したときの属する年度の益金の額に算入すべきものと考えられる。そして、ケーブルテレビのサービスを受けようとする者(以下「サービス希望者」という。)の居住地が、新規にケーブルテレビの事業を開始する地域の場合、放送事業者は、総務大臣に提出する「有線ケーブルテレビ放送業務開始届出書」等に記載した放送業務開始日以後でなければ、適法に放送サービスという役務を提供することはできず、当該サービス希望者は、放送業務開始日までは放送サービスという役務の提供を受けることはできないから、既に放送サービスが行われている地域と異なり、放送事業者が受領することとなる加入料は、適法に放送業務を開始した日に確定するというべきである。そうすると、実質的に加入料の全部又は一部と認められる本件市町村支払加入料を受領することにより、請求人はケーブルテレビの放送サービスという役務を提供する義務を負うものと認められ、本件市町村支払加入料が請求人に帰属したと認められる時期は、請求人がケーブルテレビの放送サービスという役務を提供した本件放送業務開始日となる。(平18.2.24名裁(法・諸)平17-41)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平140006
- 裁決年月日
- 平成14年12月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300413010
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/13その他の収益/1保険金収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.64・301ページ
要旨
○ 請求人は、養老保険の転換契約をしたこと(以下「本件契約転換」という。)により請求人に収益等が発生したとしても、翌事業年度において、本件契約転換の締結は重大な瑕疵により無効となり、締結時に遡って取り消されたことから、本件更正処分を行う理由がない旨を主張する。しかしながら、法人の所得計算は発生主義を建前としており、本件契約転換は本件事業年度において有効に成立していることから、本件更正処分は適法である。(平14.12.19.札裁(法)平14-6)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平130029ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成14年4月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300413040
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/13その他の収益/4補償金等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件漁業協力金等について、仮受金として処理すべきである旨主張する。しかしながら、本件漁業協力金等は、請求人も自認するとおり漁業操業への影響に対する補償金であることから、法人税基本通達2−1−34(平成12年6月28日課法2−7による改正前のもの。現行法人税基本通達2−1−40)にいう「法人が他の者から営業補償金、経費補償金等の名目で支払いを受けた金額」に該当し、その支払を受けた日の属する事業年度の益金の額に算入すべきであると解するのが相当である。また、本件漁業協力金等は、租税特別措置法通達64(2)−29でいう「国等」が支出した補償金を取得した場合に当たらないから、当該通達を適用して仮受金処理をすることは認められない。(平14. 4. 8.高裁(法)平13-29)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平130039
- 裁決年月日
- 平成14年4月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300413040
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/13その他の収益/4補償金等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件工事同意料を、仮受金として処理すべきである旨主張する。しかしながら、本件工事同意料は、請求人も自認するとおり漁業操業への影響に対する補償金であることから、法人税基本通達2−1−34(平成12年6月28日課法2−7による改正前のもの。現行法人税基本通達(2−1−40)にいう「法人が他の者から営業補償金、経費補償金等の名目で支払いを受けた金額」に該当し、その支払を受けた日の属する事業年度の益金の額に算入すべきであると解するのが相当である。また、本件工事同意料は、租税特別措置法通達64(2)−29でいう「国等」が支出した補償金を取得した場合に当たらないから、当該通達を適用して仮受金処理をすることは認められない。(平14. 4. 8.高裁(法)平13-39)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平130029ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成13年10月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300413020
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/13その他の収益/2違約金収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.62・236ページ
要旨
○ 請求人は、本件の株式譲渡契約が同契約に係る解除通知書の送付後も譲受人との間で交渉を継続しており存続していたもので、その後、覚書の作成時に両者が合意して当該契約を解除した旨主張するが、当該交渉は、請求人が譲受人との契約関係をそのまま維持するために継続されていたというよりも、新たな譲受人に対して株式を譲渡するための契約締結準備として行われていたと見るのが合理的であり、また、上記覚書による合意は、請求人による解除通知書による解除権の行使及び違約金の取得がいったん有効にされたことを前提として、双方の合意により上記解除の意思表示を撤回したものと認めるのが相当であるから、本件の株式譲渡契約は上記解除通知書の送付により解除され、解除に伴い収受した違約金が益金の額に該当するとした原処分は相当である。(平13.10.18大裁(法)平13-29)裁決事例集NO62・236ページ
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平120028
- 裁決年月日
- 平成13年1月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300413050
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/13その他の収益/5損害賠償金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件賠償金は地裁の事情判決を受けた高裁の和解勧告による和解により受領したものであるから非課税である旨主張する。しかしながら、法人税法では、益金の額に算入されないものを列挙しており、本件賠償金は益金不算入となる「別段の定め」又は「資本等取引」に該当しないことから、その額が確定した日の属する事業年度の益金の額に算入される。(平13.1.26高裁(法)平12−28)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平110098
- 裁決年月日
- 平成12年6月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300413050
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/13その他の収益/5損害賠償金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件損害賠償請求権について、本件事業年度の益金の額に算入すべき金額は、請求人が従業員Aから本件事業年度中に受領した本件返済金のみである旨主張するが、不法行為による資産の減少と損害賠償請求権という資産の増加とは同時に発生し、時間的な差異は生ずる余地はないと認められるので、不法行為に基づく損失が当該事業年度において確定し、その額が所得金額の計算上損金の額に算入されるとしても、同時に同額の損害賠償請求権を取得し、当該請求の額を当該事業年度の益金の額に算入することとなり、そして、その損害賠償請求権は、不法行為を行った従業員の無資力その他の事由によってその実現不能が明らかとなったときには、その事業年度の損金として計算することとなる。(平12. 6.12関裁(法)平11-98)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平110031
- 裁決年月日
- 平成11年12月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300413040
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/13その他の収益/4補償金等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が受領した本件漁業協力金等は、措法通64(2)−29によると共同漁業権等の消滅等により補償金等を取得した場合には仮勘定処理が認められていること、これまで措置法通達に準じて所得申告を行っており、従来この処理方法は認められてきていることなどから、総会の決定をもって各組合員にその帰属が明確になる事業年度において雑収入に計上すべきであると主張する。しかしながら、措置法通達は国等から補償金等の支払いを受ける場合に限定されていると解されているところ、本件漁業協力金等の支払い者は国等でないことから、措置法通達の適用はできず他に別段の定めもないことから、本件漁業協力金等は本件事業年度の益金の額に算入すべきである。(平11.12.22高裁(法)平11-31)、(平11.12.22高裁(法)平11-32)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平090081
- 裁決年月日
- 平成10年3月31日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300413010
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/13その他の収益/1保険金収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、定期保険契約に基づく満期支払金を、満期支払金を受領した各事業年度の帳簿には計上していないが、後の事業年度において雑収入として会計帳簿に計上していることから、いわゆる期間損益に係る事項であり、請求人の計上方法を認めるべきである旨主張するが、益金の額に算入すべき時期は、収入すべき債権の確定した日をもって判断すべきであるから、満期支払金については、各定期保険契約の満期日の属する事業年度の益金の額に算入すべきである。(平10. 3.31広裁(法・諸)平 9-81)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平090010
- 裁決年月日
- 平成9年12月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300413990
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/13その他の収益/7その他の収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、第2次救急医療病院群輪番制病院運営補助金の交付請求権確定日は、当該補助金の交付決定通知書が到達した平成8年5月13日であることから、当該補助金の収益計上時期は、交付決定通知書到達日の属する事業年度である平成9年3月期であり、当該補助金の支払の基となった協定書の協定期間満了日の属する平成8年3月期の収入として計上すべきであるとした原処分は違法である旨主張するが、(1)当該補助金は、請求人の医師等の給与費を補てんするために交付され、(2)請求人は、あらかじめ当該補助金の交付があることを前提として、当該補助金に係る協定を締結し、輪番制の当番日に従事する医師等の給与費を支出したものであり、(3)当該補助金の額を見積もることも可能であったと認められることから、法法第22条第1項に規定する費用収益対応の原則の趣旨に照らし判断すると、当該補助金の額が本件事業年度の終了の日において確定していない場合であっても、その金額を見積もり、協定期間満了日の属する平成8年3月期の益金の額に算入すべきであると解するのが相当である。(平 9.12.11熊裁(法)平 9-10)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平080014
- 裁決年月日
- 平成9年3月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300413990
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/13その他の収益/7その他の収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、冬期雇用安定奨励金については、入金のあった日の属する事業年度の収益に計上すべきである旨主張するが、同奨励金は、一定の条件を満たせば、後日補てんされることが法令等により明らかであり、事業主にとってみれば、費用の立替払をしたと同様の経済的実質を有すると解するのが相当であるから、給付の原因となった労働者の就労の事実があった日の属する事業年度の収益として見積り計上することが相当である。(平 9. 3.27札裁(法)平 8-14)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平080013
- 裁決年月日
- 平成8年9月30日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300413990
- 争点
- 4収益の帰属事業年度/13その他の収益/7その他の収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、土地開発公社から受領し、前受金として計上していた請求人所有のポンプ場施設に係る負担金は、請求人の宅地開発計画が10年遅延することに対する補償金として受領したものであるから、10年間で収益に計上すべきものでる旨主張するが、請求人は当事業年度においてポンプ場施設を市に寄付しているところ、(1)当該負担金は、向後10年間のポンプ場施設の設置及び管理の対価であり、請求人は、ポンプ場施設を維持管理する義務を負っていたこと、(2)請求人は、ポンプ場施設を市に寄付したことによる損失の額を損金の額に算入していること、(3)請求人がポンプ場施設を市に引き渡した後は、この維持管理は市が行うこととされており、請求人は何ら義務を負わないこと、(4)当該負担金は返還不要であることから、当該負担金は、ポンプ場施設を市に引き渡した当事業年度の益金の額に計上すべきである。(平 8. 9.30広裁(法)平 8-13)
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