裁決要旨 9国外関連者寄附金
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令020048
- 裁決年月日
- 令和3年3月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 302509000
- 争点
- 25その他の特例/9国外関連者寄附金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国外関連者であるA社に対する株式の譲渡は、租税特別措置法(平成31年法律第6号による改正前のもの)第68条の88《連結法人の国外関連者との取引に係る課税の特例》(本条)第1項に規定する国外関連取引に該当するところ、国外関連者に対する資産の譲渡については、同項に規定するいわゆる移転価格税制が優先的に適用され、いわゆる寄附金課税は、贈与の意思が認められ、取引に対価性がない例外的な場合にのみ適用される旨主張する。しかしながら、A社に対する株式の譲渡価格と本条第1項に規定する独立企業間価格とに差額が生じた場合には、本条第4項において、当該差額は連結法人の連結所得の金額の計算上損金の額に算入しない旨規定する一方で、本条第4項の括弧書において「寄附金の額に該当するものは除く。」と規定していることから、「寄附金金の額」に該当すると判断した当該差額については、移転価格税制の適用はなく、また、寄附金課税の課税要件について、贈与の意思が認められる等の例外的な場合に限定しなければならないとする法律上の根拠もない。(令3. 3.25 大裁(法)令2-48)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270146
- 裁決年月日
- 平成28年6月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 302509000
- 争点
- 25その他の特例/9国外関連者寄附金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、事業年度末に国外関連者(本件国外関連者)に対する役務の提供の対価として未払計上したサービスフィー(本件サービスフィー)の実質は、本件国外関連者への製品の販売取引(本件国外関連取引)につき、その適正な営業利益率を達成すべく定期的に価格を交渉していくなどの請求人と本件国外関連者との事前の合意に基づき、本件国外関連者に本件国外関連取引に係る営業損失が生じたため支払うもので、合理的な理由に基づく取引価格の修正による価格調整金であるから、損金の額に算入される旨主張する。しかしながら、本件国外関連取引に係る取引価格について、遡及改定して調整金を授受する旨の事前の取決めがあったと認められないこと、並びに本件サービスフィーの支払等に係る理由、算定方法及び計算根拠は、本件国外関連者が請求人以外にも他の複数のグループ法人と取引しているにもかかわらず、請求人と他のグループ法人1社のみで折半して負担するよう計算してその金額を決めていることなどから、本件サービスフィーは、合理的な理由に基づく取引価格の修正による価格調整金とは認められない。そして、本件サービスフィーとしての負担につき、請求人が今後より大きな損失等を被るなどやむを得ず行ったものなどのように通常の経済取引として是認することができる合理的な理由は認められないから、本件サービスフィーは、本件国外関連者に対する寄附金の額に該当するが、当該事業年度の末日までに支払がされていないので、当該事業年度の損金の額に算入されない。(平28. 6. 9 東裁(法)平27-146)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270073
- 裁決年月日
- 平成28年1月6日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 302509000
- 争点
- 25その他の特例/9国外関連者寄附金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が自己の製品の販売業者(本件販売業者)に独占販売権を許諾し、その対価として受領した金員(本件許諾対価額)を、租税特別措置法(措置法)第66条の4《国外関連者との取引に係る課税の特例》第1項に規定する国外関連者に該当する請求人の関連者(本件国外関連者)に支払ったことについて、本件許諾対価額は当該製品に係る販売権、商標権及び特許権の所有者である本件国外関連者に帰属すること、及び本件国外関連者が請求人による本件販売業者への独占販売権の許諾を承認する取引などの国外関連取引が存在することから、請求人が本件各国外関連者に支払った額(本件支払額)は国外関連者に対する寄附金の額に該当しない旨主張する。しかしながら、本件許諾対価額は請求人に帰属すると認められ、さらに、請求人が本件許諾対価額を本件国外関連者に支払う理由も見当たらないため、金銭その他の資産又は経済的利益を対価なく他に移転していると認められる。そして、請求人が本件国外関連者に本件許諾対価額を支払うことには通常の経済取引として是認できる合理的な理由も存在しないことから、措置法第66条の4第3項に規定する国外関連者に対する寄附金の額に該当する。(平28. 1. 6 東裁(法)平27-73)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270073
- 裁決年月日
- 平成28年1月6日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 302509000
- 争点
- 25その他の特例/9国外関連者寄附金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が自己の製品の販売業者に独占販売権を譲渡する契約(本件譲渡契約)を締結し、その対価として受領した金員(本件譲渡対価額)を、租税特別措置法第66条の4《国外関連者との取引に係る課税の特例》第1項に規定する国外関連者に該当する請求人の関連者(本件国外関連者)に支払ったことについて、本件譲渡契約の譲渡資産は販売権と商標権であるものの、商標権の譲渡対価は無償であり、本件譲渡対価額の全額が請求人に帰属し、本件国外関連者に支払う合理的な理由はないので、請求人が本件国外関連者に支払った額(本件支払額)の全額が国外関連者に対する寄附金の額に該当する旨主張する。しかしながら、本件譲渡契約では、販売権と商標権の譲渡対価額が区分されていないものの、商標権の価値は無価値であるとはいえず、本件譲渡対価額には商標権の譲渡対価が含まれていると認められる。そして、請求人は、本件譲渡契約によって本件国外関連者が所有する商標権を譲受者に引き渡す義務を負い、本件国外関連者に商標権の譲渡対価に相当する金額を支払うことになる。そうすると、本件支払額には商標権の譲渡収益に係る原価(本件原価)が含まれているものと認められ、譲渡原価とすべき金額は明らかではないものの本件支払額の全額が寄附金の額に該当するとはいえないから、本件支払額を寄附金とした原処分は取り消すべきである。(平28. 1. 6 東裁(法)平27-73)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平260041
- 裁決年月日
- 平成26年11月11日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 302509000
- 争点
- 25その他の特例/9国外関連者寄附金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が貨物の共同輸送を提携した相手先の子会社(本件提携先子会社)から提供を受けた輸送業務について、租税特別措置法第66条の4《国外関連者との取引に係る課税の特例》第1項に規定する国外関連者に該当する請求人の子会社(本件請求人子会社)を通じて、その輸送料金を本件提携先子会社に対して支払っているところ、請求人から本件請求人子会社に対して支払われた料金が、本件請求人子会社から本件提携先子会社に支払われた料金を上回っており、これらの料金の差額(本件差額)について、請求人が本件請求人子会社から反対給付を受けておらず、また、請求人が本件請求人子会社に本件差額を支払う合理的な理由もないことから、本件差額が国外関連者に対する寄附金の額に該当する旨主張する。しかしながら、本件差額については、請求人が提携先の法人と貨物の共同輸送を行うことにより請求人と本件請求人子会社との間で生じる利益の移転を解消するために、請求人から本件請求人子会社に対してこれを調整する必要性に基づき支払われたものと認められるところ、このような利益の移転が生じることを放置しなかったことは、通常の経済取引として自然な行為であり経済的合理性があると認められ、また、本件差額の算定についても一定の妥当性が認められるから、本件差額は寄附金の額に該当しない。(平26.11.11 東裁(法)平26-41)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平240013
- 裁決年月日
- 平成24年8月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 302509000
- 争点
- 25その他の特例/9国外関連者寄附金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国外関連者へ支払う業務手数料(本件業務手数料)について、当該国外関連者に配置された営業活動を行う部署において、営業活動とともに研究開発も行っているため、人件費や旅費等の経費以外に、試験設備費用、外部依頼の試験費用、サンプル作製費用など多額の費用を要しており、本件業務手数料は、営業活動や研究開発を行い、欧州を主とするグローバルな売上増加を進める部署の活動に対する正当な手数料であり、寄附金には該当しない旨主張する。しかしながら、当該部署の営業活動に係る利益は、直接的には、欧州等に存在する関連会社が享受するものと認められ、これらの関連会社の販売活動とは別に当該部署の営業活動が請求人の製造活動に具体的にどのような利益をもたらすものであるかについて、これを明らかにし得る資料は提出されておらず、本件の全証拠によっても、請求人が当該国外関連者や関連会社に代わって当該部署の活動に要した費用を支払わなければならない取引上の理由を見出すことはできない。それに加え、当該部署の性格及び活動内容等に特段の変化が生じた様子がうかがわれないにも関わらず、本件業務委託料の支払が廃止されたことなどを併せ考えれば、本件業務手数料は、請求人にとって、直接的には対価性を有するものということはできず、請求人が当該部署の活動を支援するために支払ったものと認められるから、請求人の国外関連者に対する寄附金に該当する。(平24. 8. 1 大裁(法)平24-13)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平240013
- 裁決年月日
- 平成24年8月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 302509000
- 争点
- 25その他の特例/9国外関連者寄附金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、それぞれK国国外関連者の代表を兼務する従業員2名のK国出張は、その大部分が請求人のための業務であること、及び両名のK国出張に対する請求人と各国外関連者との費用負担は、給与等の人件費及び日本国内の交通費については請求人負担、往復航空券代、海外現地発生費用については、各国外関連者の負担としており、その負担割合は妥当と考えられることから、請求人による給与等負担額は寄附金に該当しない旨主張する。しかしながら、両名がいずれも日本を活動の拠点としていたこと、両名ともK国への出張の際には、主に各国外関連者の業務に従事していたものと認められることに鑑みれば、両名がK国に滞在していた日数とそれ以外の日本等に滞在していた日数の割合により、両名が、各国外関連者の業務及び請求人の業務にそれぞれ従事した割合とし、これをもって当該給与等負担額についての負担割合を算定することは、一定の合理性を有するものと認められる。そうであるとすれば、請求人がみずから負担すべき金額を超えて負担した金額は、各国外関連者に対する寄附金に該当する。(平24. 8. 1 大裁(法)平24-13)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平240013
- 裁決年月日
- 平成24年8月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 302509000
- 争点
- 25その他の特例/9国外関連者寄附金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国外関連者が提供する役務(技術サービス・広告宣伝)について、その量ではなくレベル(水準)に基づいて年間の支払額を契約したものであり、請求人は各事業年度においても契約当初と同等のレベルの役務提供を受けているのであるから、当該契約に基づく支払額は適正なものであり、寄附金に該当する金額はない旨主張する。しかしながら、請求人が当該国外関連者に対して支払うべき役務提供の対価の額は、当該国外関連者が実際に負担した費用につき、請求人がその受益の程度に応じてこれを負担する性格のものであるとみることができ、その額を当該国外関連者が負担した費用の70%相当額以内とすることには一応の合理性があるとしても、少なくともこれを超える金額は、請求人の当該国外関連者に対する金銭の贈与又は無償の供与として寄附金に該当する。(平24. 8. 1 大裁(法)平24-13)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230205
- 裁決年月日
- 平成24年4月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 302509000
- 争点
- 25その他の特例/9国外関連者寄附金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の国外関連者に該当する外国法人に出向していた使用人の海外勤務手当を請求人が負担していたことについて、当該使用人は出向先法人において請求人の新商品の開発業務に携わっていたことなどから、当該海外勤務手当は、請求人が負担することに合理的な理由があるので、請求人の損金の額に算入される旨主張する。しかしながら、当該使用人は出向先法人に対して労務を提供していたのであり、当該出向に係る契約書においても、海外勤務手当は出向先法人の負担とすべき旨定められていたことに加え、当該使用人の労務の成果が出向先法人の利益のみならず請求人の利益にも資するものであったとしても、それは、請求人と出向先法人との資本関係を通じて間接的に得られる事実上の利益であるにすぎず、かかる事情をもって海外勤務手当を請求人が負担する合理的理由があると解することはできないことからすると、当該使用人について請求人が海外勤務手当を負担することにつき通常の経済取引として是認できる合理的な理由があるとは認められない。そうすると、請求人が当該海外勤務手当を負担したことは、請求人の国外関連者である出向先法人に対し、対価なく経済的利益を供与していたということになるから、当該海外勤務手当は、請求人の国外関連者に対する寄附金に該当し、その全額が損金の額に算入できないこととなる。(平24. 4.16 東裁(法・諸)平23-205)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平190026
- 裁決年月日
- 平成19年11月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 302509000
- 争点
- 25その他の特例/9国外関連者寄附金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、E国の関連会社Cに対する支払手数料として計上した支出(以下「本件E国関連会社手数料」という。)について、Cが請求人に対して新営業システムに関する情報を提供していることから、最終的には請求人の営業成績に結びつく経費負担としてCに支払われたものであり、国外関連者に対する寄附金に該当しない旨主張する。 しかしながら、Cが請求人に送信したファクシミリの内容によれば、本件E国関連会社手数料は、Cの取締役でもある請求人の実質経営者甲に対してCが支払うべき給与、甲の給与に対して使用者であるCに課されるE国の税金及び甲の○○申請費用であり、請求人が負担するものではないところ、Cがその経営状態から甲に給料等を支払うことが困難なため、請求人が負担することになったと認められる。また、当審判所がCからの具体的な反対給付について証拠を提出するよう再三求めたのに対し、請求人はこれを提示しないことから、請求人に本件E国関連会社手数料を負担すべき合理的な理由があるとは認められない。したがって、請求人の主張には理由がない。 以上から、本件E国関連会社手数料は、法人税法第37条第7項に規定する寄附金に該当する。また、請求人は、外国法人であるCの出資金額の60%を保有しているから、Cは租税特別措置法第66条の4第1項に規定する国外関連者に該当する。そうすると、本件E国関連会社手数料は、国外関連者に対する寄附金に該当する。(平19.11. 8 名裁(法・諸)平19-26)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180327
- 裁決年月日
- 平成19年6月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 302509000
- 争点
- 25その他の特例/9国外関連者寄附金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、A国に所在する100%子会社(以下「A国子会社」という。)に社員を出向させ、A国子会社の業務のみに従事させているが、請求人が日本において支給し、請求人の損金の額に算入した当該出向者に係る給与等の人件費について、A国子会社から給与負担金等を受領していない。また、請求人は、グループの各子会社に対して提供する役務の対価を各子会社から収受しているが、A国子会社については、他の子会社と同様に役務を提供しているにもかかわらず、その対価の支払を免除している。これらの点について、請求人は、A国の外貨送金規制により、給与負担金及び役務提供の対価を送金できないというやむを得ない状況にあり、これらを収益に計上していないことは、法人税基本通達2−1−31《送金が許可されない利子、配当等の帰属時期の特例》に照らしても公正妥当な処理であって、免除の意思もないことから寄附金には該当しない旨主張する。 しかしながら、①出向者の給与等人件費を出向元である請求人が負担する合理的な理由はなく、本来出向先であるA国子会社が負担すべきものについて、請求人側で損金算入していたものであること、②法人税基本通達2−1−31は利子等の収益の帰属時期に関する特例であり、給与負担金等については適用がないこと、③請求人がA国子会社に対する役務提供の対価の支払を免除する旨の社内決定を行っていること等から、請求人が、A国子会社への出向者の給与等人件費を負担したこと及びA国子会社に対する役務提供の対価の支払を免除したことは、いずれも請求人からA国子会社に対する経済的な利益の供与に当たり、法人税法第37条第7項に規定する寄附金に該当する。そして、A国子会社は租税特別措置法第66条の4第1項に規定する国外関連者に該当するから、同条第3項の規定により当該寄附金の全額が損金不算入となる。(平19. 6.21 東裁(法)平18-327)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180240
- 裁決年月日
- 平成19年5月8日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 302509000
- 争点
- 25その他の特例/9国外関連者寄附金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、本件新造船舶に係る取引について、請求人が外国子会社を設立する前に、請求人と造船会社との間では22.2億円で、また、船主となる会社と請求人との間では23億円で売買することを合意し、当該売買金額の差額である8,000万円の帰属が請求人にあると認識していたにもかかわらず、当該外国子会社と造船会社及び船主となる会社と当該外国子会社との契約にすることにより、当該8,000万円を当該外国子会社の売買益として付け替えたものであるから、当該8,000万円は国外関連者に対する寄附金となる旨主張する。しかしながら、本件新造船舶の取引は仕組船方式(便宜置籍国に設立した子会社に日本の造船会社の船台を斡旋して、船舶を建造させ、それらの国の船籍で登録・保有し、外国船員を乗船させた上で親会社等が傭船して運航させる方式)を前提としたものであるところ、本件新造船舶が外国船籍仕様であり、請求人自身では船舶法上本件新造船舶を所有できないことから、請求人の外国子会社を造船契約の一方の当事者として、当該外国子会社から船主となる法人の外国子会社に本件新造船舶を売却したものであり、当該造船契約と当該売買契約の結果として本件売船益8,000万円が請求人の外国子会社に帰属することとなったものであるから、請求人が請求人の外国子会社に本件売船益相当額の利益を供与したと認めることはできない。(平19. 5. 8 東裁(法)平18-240)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平180056
- 裁決年月日
- 平成19年4月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 302509000
- 争点
- 25その他の特例/9国外関連者寄附金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №73・405ページ
要旨
○ 請求人は、請求人の租税特別措置法第66条の4第1項に規定する国外関連者に該当する取引先(以下「K社」という。)に支払った業務委託費(以下「本件業務委託費」という。)は、K社から提供されたサービス業務(以下「本件サービス業務」という。)の支払額以外に、本来は支払うべきであった本件サービス業務に係る販売費及び一般管理費が見落とされ、精算されていない費用(以下「本件サービス業務の未精算費用」という。)があることが判明したため、K社と新たな契約書を作成した上で支払ったものであるから、K社に対する法人税法第37条第7項に規定する寄附金には該当しないと主張する。 しかしながら、一般の取引通念に照らせば、取引上、未精算費用があった場合には、会社間で当該未精算費用の額、支払方法等についての検討等がされてしかるべきであり、その結果を両社ともに文書で記録しておくのが通常であるところ、本件の場合、原処分庁の調査担当職員が、請求人の担当課長(以下「本件担当課長」という。)に対して、本件業務委託費の計算根拠について説明を求めても具体的な計算根拠の説明及び資料の提出はなく、また、請求人の担当部長は、本件サービス業務の未精算費用は積み上げて計算したものではなく、具体的に計算した資料はない旨答述している。 さらに、本件担当課長が、同人の上司等に送信した電子メールの記載内容から判断すると、本件業務委託費の支払は、K社の欠損を補てんするための金銭の贈与であると認められることから、法人税法第37条第7項に規定する寄附金に該当する。 そして、当該寄附金の額は、租税特別措置法第66条の4第3項に規定する国外関連者に対する寄附金の額に該当するので、同条同項の規定により、請求人の損金の額に全額算入することができない。(平19. 4.10 名裁(法)平18-56)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平170017
- 裁決年月日
- 平成17年9月30日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 302509000
- 争点
- 25その他の特例/9国外関連者寄附金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の海外子会社(以下「本件子会社」という。)に対する貸付金の利息を免除したこと(以下「本件免除」という。)は、本件子会社を再建するためにやむを得ず行ったものであり、合理的な理由がある旨主張する。しかしながら、本件子会社が作成した再建計画書(以下「本件再建計画書」という。)には、再建の目標は記載されているものの、その目標を達成するためにどのような方法で組織を再構築するかについての具体的な方法は示されておらず、本件再建計画書に本件免除を受けることは記載されているものの、本件免除が本件子会社の再建にどのような効果を及ぼすのか明らかにされていない。そうすると、本件再建計画書によっては、本件免除が本件子会社の再建のために必要であるか否か、本件免除の額が支援額として妥当なものであるか否かは不明といわざるを得ない。したがって、本件免除は、本件子会社の倒産を防止するため、合理的な再建計画に基づきやむを得ず行われたものではないといわざるを得ず、合理的な理由はないというべきである。よって、請求人の主張は採用することはできない。(平17.9.30関裁(法)平17-17)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平170017
- 裁決年月日
- 平成17年9月30日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 302509000
- 争点
- 25その他の特例/9国外関連者寄附金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の海外の子会社(以下「本件子会社」という。)の輸入商品に係るA国での関税、乙仲費用及び保険料等の費用(以下「本件関税等」という。)について、本件子会社との取決めにより、合理的に算出した金額を受領しているから、請求人がこれら費用の一部を負担していることは、寄附金には当たらない旨主張する。しかしながら、請求人と本件子会社は、商品売買契約書において、本件関税等は本件子会社が負担する旨合意していることが認められる。そうすると、平成14年2月期においては、本件関税等は本件子会社が負担するのが相当であり、また、平成15年2月期においては、請求人は本件子会社の商品輸入取引に係る事務代行を行っているにすぎないから、本件関税等はやはり本件子会社が負担すべきものというべきである。したがって、請求人が本件関税等を負担したことに合理的な理由は認められず、請求人の主張は採用することができない。(平17.9.30関裁(法)平17-17)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平130276
- 裁決年月日
- 平成14年6月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 302509000
- 争点
- 25その他の特例/9国外関連者寄附金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、中華人民共和国における広告宣伝に要した費用は、(1)開発費であること、(2)請求人が行った独自の宣伝広告費用であること、(3)利益供与に該当しないこと、(4)税務上の取り扱いからみても不当なこと、から寄附金には該当しない旨主張するが、本件広告宣伝費は中国の合弁会社が製造販売するブランド品の広告宣伝に係るものであり、本件合弁会社が負担すべきものと認められ、合弁会社の資金状況が厳しいため、広告宣伝費を請求人が負担したものと認められることから原処分は相当である。(平14. 6.24東裁(法)平13-276)
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