裁決要旨 3資本的支出と修繕費

裁決要旨 3資本的支出と修繕費

支部名
名古屋
裁決番号
令010011
裁決年月日
令和元年12月18日
裁決結果
棄却
争点番号
300706013
争点
7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/1減価償却資産の範囲/3資本的支出と修繕費
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、賃貸用の建物を賃借人が入居している状態で購入して事業の用に供し、購入直後に防水工事及び塗装工事を主とする改修工事を行ったところ、請求人は、購入前には当該改修工事の必要性を把握できず、その内容は入居者保護のための必要最低限の原状回復工事であり、当該建物の価額を高めたり使用可能期間を増すものではないから、法人税法施行令第132条《資本的支出》の適用は受けず、支出した金額全額が修繕費として当該事業年度の損金の額に算入される旨主張する。しかしながら、当該改修工事は、当該建物の取得の時において、通常の管理又は修理をするものとした場合に予測されるその支出時における当該建物の価額を増加又は使用可能期間を延長させる部分に対応するものと評価できるため、当該改修工事の額は資本的支出に該当する。(令元.12.18 名裁(法)令元-11)

支部名
熊本
裁決番号
平270005
裁決年月日
平成27年10月15日
裁決結果
棄却
争点番号
300706013
争点
7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/1減価償却資産の範囲/3資本的支出と修繕費
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、機械式駐車設備(本件駐車設備)の補修工事費用のうち、原処分庁が資本的支出に該当するとした循環装置駆動部(本件循環装置)の電動機、制御用ブレーキ、停止用ブレーキ及び減速機入力軸(本件各部品)の取替工事費用は、本件駐車設備の通常の維持管理のため、又は摩耗、劣化、き損した固定資産につきその原状を回復するために要した費用であり、修繕費に該当する旨主張する。しかしながら、本件駐車設備は、車両を搭載する複数のケージを循環させることにより初めてその機能が発揮されるところ、本件循環装置は、その複数のケージを循環・停止させるための動力装置であって、電動機の回転及び制御用ブレーキと減速機入力軸で繋がれた減速機の減速によりケージを循環させ、停止用ブレーキによりその循環を停止させることからすれば、本件循環装置を構成する本件各部品は、本件駐車設備全体を機能させるための主要部品であるといえる。そして、本件各部品の取替工事は、本件駐車設備において通常の維持管理のために定期的に行われている修理、取替えとは異なり、取得時に予測された使用可能期間を超える経年劣化に基因して、本件駐車設備の竣工以来初めて本件各部品の全部を新しい部品に取り替えたものであって、通常の使用により使用可能期間が経過した固定資産の主要部品について新たな取得が行われたものといえ、本件循環装置ひいては本件駐車設備全体の使用可能期間を延長させる効果があったものと認められることから、本件各部品の取替工事費用は、資本的支出に該当する。(平27.10.15 熊裁(法)平27-5)

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支部名
東京
裁決番号
平230119
裁決年月日
平成24年2月6日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300706013
争点
7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/1減価償却資産の範囲/3資本的支出と修繕費
事例集登載頁
裁決事例集№86

要旨

○ 請求人は、工場移転に伴い新工場の用に供するために賃借した建物について行った高圧受電設備工事等の工事費用(本件各工事費用)について、実態は機能復旧補償金として移転前の旧工場の賃貸人から受領した賃貸借合意解約金(本件解約金)をもって、移転後においても旧工場と同等の工場の稼動を可能とするための機能復旧工事に充てた支出であるから、法人税基本通達7−8−7《機能復旧補償金による固定資産の取得又は改良》の定めにより修繕費等として損金の額に算入することができる旨主張する。しかしながら、賃貸借合意解約書に、本件解約金が旧工場において請求人が有する固定資産について上記通達に掲げられているような電波障害や騒音等により機能の低下が生じたことにより支払われるものである旨の記載はなく、また、当審判所の調査の結果によっても、旧工場において請求人が有していた固定資産について電波障害や騒音等により機能の低下が生じていた事実を認めるに足りる証拠もないから、本件解約金の受領は、同通達に定める「その機能を復旧するための補償金の交付を受けた場合」に当たらないというべきであり、さらに、本件各工事費用は、高圧受電設備の設置、エレベーター設備の設置、その他機械設備等の移設のための改良等に係るものであり、同通達に定める「その機能復旧のために支出した」金額にも当たらない。(平24. 2. 6 東裁(法)平23-119)

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支部名
関東信越
裁決番号
平220002
裁決年月日
平成22年7月6日
裁決結果
棄却
争点番号
300706013
争点
7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/1減価償却資産の範囲/3資本的支出と修繕費
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、原処分庁が建物A及び建物Bの修繕費を資本的支出と認定したことは誤りである旨主張する。しかしながら、建物Aの工事は、①9か月にも及ぶ休業期間の間に行われたこと、②全客室について、床、壁及び天井等の木工事、ウレタン吹付工事、電気工事、入口ドア及び窓の取替工事、ベッド・家具・換気扇・洗面台・ユニットバス及び便座等の取替え、電気、配管及び水回りの改修、フロント管理人室、廊下及び階段等に係る木工事、左官工事、板金工事並びに看板及び料金表の取替え等を行ったこと、③建物Aが昭和49年5月10日に建築されてものであること、及び④修繕費計上額が30,193,212円に及ぶことなどからすると、建物Aは相当老朽化していたことから、ホテル建物全体に及ぶ大規模な改修工事を行ったものと認めるのが相当であり、建物Aに係る修繕費は資本的支出というべきである。また、建物Bは、①平成18年12月25日の取得以降、本件各事業年度の全期間を通じて営業を行っていないこと及び②修繕費として計上された金額が63,463,589円にも上ることからすると、その建物等について大規模な改修工事を行ったものと認めるのが相当であり、建物Bに係る修繕費も資本的支出というべきである。(平22. 7. 6 関裁(法・諸)平22-2)

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支部名
金沢
裁決番号
平210008
裁決年月日
平成22年4月6日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300706013
争点
7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/1減価償却資産の範囲/3資本的支出と修繕費
事例集登載頁
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要旨

○ 原処分庁は、本件土地に係る土砂搬出、地盤改良及び排水設備の設置等の工事(以下「本件工事」という。)に係る支出は、いずれも本件土地の価値を増加させる資本的支出又は新たな構築物の取得のための支出であり、その全額を本件土地及び構築物の取得価額とすべきである旨主張する。しかしながら、固定資産の修理、改良等のために支出した金額のうち当該固定資産の耐久性を増し使用可能期間を延長させ、又はその価値を高めることとなると認められる部分に対応する金額は資本的支出に該当するのであるが、当該固定資産の通常の維持管理に充てられる部分やき損した固定資産につきその原状を回復するために要したと認められる部分に充てられる金額は修繕費に該当するものと解されるところ、排水溝設置工事は新たな構築物の取得に該当するが、この部分を除く本件工事に支出した金額は、自然崩落前の状態に復旧する範囲の工事のほか、法面からの雨水流出により柔らかくなっていた地面の強度回復を行った工事などに係るものであり、本件土地の耐久性を増し又はその価値を高めるものとは認められず、本件土地の原状を回復するためのものとみるのが相当であるから修繕費と認められる。(平22. 4. 6 金裁(法)平21-8)

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支部名
福岡
裁決番号
平210012
裁決年月日
平成22年2月8日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300706013
争点
7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/1減価償却資産の範囲/3資本的支出と修繕費
事例集登載頁
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要旨

○ 原処分庁は、本件空調設備工事は、B店の空調設備の一部に不具合が生じたことから、その空調設備の一部を更新したもので、当該空調設備の使用可能期間を延長させたものであり、資本的支出に該当する旨主張する。しかしながら、B店の商品売場の空調設備は、室外機1台と室内機2台を1組とする冷暖房機器の12組で構成し、一体として稼動するよう備付けられた設備であり、室外機1台ごとを単体として稼動させることはできないことからすると、本件空調設備工事によって、空調設備自体の価値を高め、又はその耐久性を増すこととなる部分はないと認められることからすると、本件空調設備工事費は、原処分庁が主張する資本的支出には該当しないことになり、修繕費としてその全額が本件事業年度の損金の額に算入されることになるから、原処分庁が、更正処分において減価償却超過額としたその全額を取り消すべきである。(平22. 2. 8 福裁(法)平21-12)

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支部名
福岡
裁決番号
平210011
裁決年月日
平成22年2月3日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300706013
争点
7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/1減価償却資産の範囲/3資本的支出と修繕費
事例集登載頁
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要旨

○ ①A工事費は、地盤沈下による漏水を原因として行った被災資産の被災前の効用を維持するための補強工事に要した費用であり、使用可能期間を延長させる部分又は価額を増加させる部分がないことから、修繕費として損金の額に算入することとなる。②B店出入口改修工事は、シャッター取替えなど出入口の改造又は改装であり、同工事に要した費用の額は、用途変更のための模様替え等の改造又は改装に直接要した費用の額であると認められることから、資本的支出に該当することとなる。③C店照明器具取替工事は、平成12年の賃借に当たって取り替えなかった照明器具を賃借後初めて本体ごと取り替えた工事であり、同工事に要した費用の額は、資産の使用可能期間を延長させる部分に対応する金額であると認められることから、資本的支出に該当することとなる。④D工事費は、E工事費とF工事費の2つの工事費が混在しているところ、E工事費については、既存の取付け枠を利用し、使用材料も改修前と同様のアルミ複合板インクジェットシートであるものの、形や訴求内容の違う看板の新規製作であり、資産の価額を増加させる部分に対応する金額に該当することから、資本的支出に該当し、また、F工事費については、色あせたフロア案内板の補修であり、修繕費と認められることから、平成20年2月期の損金の額に算入するのが相当である。(平22. 2. 3 福裁(法・諸)平21-11)

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支部名
東京
裁決番号
平160019
裁決年月日
平成16年7月16日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300706013
争点
7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/1減価償却資産の範囲/3資本的支出と修繕費
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件各プログラムが仮に市場販売目的で開発されたものであるとしても、同各プログラムの開発に要した支出金額につき、法人税基本通達7−8−3を適用して修繕費への計上が認められるべき旨主張するが、本件各プログラムの開発に要した支出金額は、新規ソフトウェアの開発に要した支出金額そのものであり、現存するソフトウェアのバグ取りや修繕・維持・保全など、ソフトウェアの機能維持に要した支出に該当するとは認められないため、同通達を適用して各支出金額を修繕費と見る余地はないものというべきである。(平16.7.16東裁(法)平16-19)

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支部名
東京
裁決番号
平160019
裁決年月日
平成16年7月16日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300706013
争点
7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/1減価償却資産の範囲/3資本的支出と修繕費
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件各プログラムは他社電話交換機との汎用性がなく、かつ、電話交換機と分離して販売することができないから市場販売目的で開発されたものとはいえず、同各プログラムはソフトウェアに該当しない旨主張する。しかしながら、本件各プログラムを搭載する電話交換機は、同各プログラムにより作動するコンピュータそのものと認められることから、本件各プログラムは法人税法施行令第13条に規定するソフトウェアに該当し、また、本件各プログラムは、複写された製品がそれぞれ電話交換機に搭載されて販売されているので、耐用年数省令別表3のソフトウェアのうちの「複写して販売するための原本」に該当するものと認められる。したがって、請求人の主張を採用することはできない。(平16.7.16東裁(法)平16-19)

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支部名
仙台
裁決番号
平140028
裁決年月日
平成15年4月25日
裁決結果
棄却
争点番号
300706013
争点
7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/1減価償却資産の範囲/3資本的支出と修繕費
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、データ配線端子盤の取得は、既存の端子盤及び配線の老朽化によりそれらを単純に交換したものであることから、備品消耗品費として全額本件事業年度の損金の額に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、工事を実施した業者の申述によれば、アダプターの再生が一部あるものの、総合的には各パチンコ台又はスロット台からホールコンピュータに接続されるまでの間のものを一体として機能させるため、新たな配線工事が行なわれたものであり、新たな、資産を取得したと認められる。(平15.04.25.仙裁(法)平14-28)

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支部名
福岡
裁決番号
平130001
裁決年月日
平成13年9月20日
裁決結果
全部取消し
争点番号
300706013
争点
7損金の額の範囲及び計算/6減価償却資産の償却/1減価償却資産の範囲/3資本的支出と修繕費
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、A、B及びCの各建物の屋根の雨漏り防止工事は、建物の通常の維持管理のため、又はき損した固定資産につきその現状を回復するために支出した費用とは認められず、修繕費には該当しない旨主張する。そして、A建物は、屋根の20箇所以上の亀裂から雨漏りが発生したもので、その亀裂に対して個別に修理ができたにもかかわらず、その屋根の上に屋根全体を覆い被せた屋根カバー工法により工事を行ったものであり、耐用年数の到来が近い屋根を新たに覆う本件工事は屋根の耐用年数を延長し、その価額を増加させると認められることから、本件工事費用を資本的支出とした原処分は相当である。しかしながら、B建物及びC建物に係る本件工事は、各建物の屋根がそれぞれ陸屋根造りであるため、雨漏りの箇所が特定できないことから、陸屋根の上に鉄骨を組み屋根で覆った折板屋根工事による防水工事を応急的に行ったものである。また、本件工事は、過去何度となく補修工事を行っていたにもかかわらず雨漏りが続いていたこと等を考慮すると、本件工事を行わない場合においては結果的に当初予定の建物使用可能期間を短縮させることになると予測されるとともに、本件工事によって新たに生じた屋根裏の空間にも利用価値が認められないことから、建物の維持管理のための措置であったと認められ、B建物及びC建物に係る本件工事費用は修繕費とするのが相当である。(平13. 9.20福裁(法)平13-1)

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