裁決要旨 6損金の帰属事業年度

裁決要旨 6損金の帰属事業年度

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支部名
広島
裁決番号
令060006
裁決年月日
令和7年2月18日
裁決結果
棄却
争点番号
300610000
争点
6損金の帰属事業年度/10過年度仮装経理の修正損益
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、完成工事原価のうち任意の金額を未成工事の工事原価に付け替える会計処理をすることで未成工事支出金として計上し、翌事業年度以降に繰り越した金額は、いずれも請求書等で裏付けられた根拠ある金額であるところ、これを各事業年度の完成工事原価に振り替えて「前期損益修正損」として計上する一方、当該事業年度に発生した工事原価を未成工事支出金に残して翌事業年度に繰り越すという未成工事支出金の洗替えに基づいて各事業年度に発生した損金であることから、法人税法第22条第3項第3号に規定する損失の額として各事業年度の損金の額に算入される旨主張する。さらに、請求人はこの会計処理は黒字決算を確保し、経営審査によるランク付けに対応していくために十数年来行ってきたものであり、その公正性、妥当性は維持されているから、法人税法第22条第4項に規定する一般に公正妥当と認められる会計処理の基準に違反するものではない旨主張する。しかしながら、法人税法第22条第3項第3号が規定する損失の額とは、偶発的ないしは特殊の損失をいい、災害、盗難等通常の事業活動とは無関係な偶発的要因により発生する資産の減少の額が該当すると解されるところ、請求人が完成工事原価として損金の額に算入した各金額は、損金の額に算入した各事業年度の完成工事とは何ら関係のない工事原価であることから、法人税法第22条第3項第3号に規定する損失の額に該当しない。また、請求人の上記会計処理は、ある事業年度に損金として計上すべき完成工事原価を翌事業年度以降に繰り越し、翌事業年度以降の工事原価とするというものであるところ、このような処理を認めると恣意の介在する余地が生じることとなり、事実に即して合理的に計算されているともいえず、公平な所得計算という法人税法上の要請に反するものといわざるを得ないから、一般に公正妥当と認められる会計処理の基準に該当すると認めることはできない。したがって、請求人が各事業年度の完成工事原価に振り替えた金額は、各事業年度の損金の額に算入されない。(令7. 2.18 広裁(法)令6-6)

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支部名
東京
裁決番号
令050088
裁決年月日
令和6年4月1日
裁決結果
棄却
争点番号
300699000
争点
6損金の帰属事業年度/11その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、法人税法第61条の2《有価証券の譲渡益又は譲渡損の益金又は損金算入》の規定が同法第22条第2項及び第4項に規定されている別段の定めに該当していることなどからすると、同法第61条の2第1項に規定する譲渡と同法第22条第2項に規定する譲渡とは別意に解されることが許され、請求人の連結子法人(対象法人)が譲渡した株式(本件株式)につき、当事者間で本件株式の譲渡契約が成立していることから、本件株式の譲渡には同法第61条の2第1項の規定が適用される旨主張する。しかしながら、当該譲渡契約と対象法人が本件株式の譲受人との間で締結した債券の購入契約とは密接に関連した契約であると認められ、当該購入契約の定めによれば、当該譲受人が本件株式に係る権利を実質的な制約なしに行使することができるとは認められず、当該譲渡契約に基づく本件株式の譲渡については、連結納税基本通達2-1-47《金融資産の消滅を認識する権利支配移転の範囲》に定める本件株式の消滅を認識することができないことから、法人税法第61条の2第1項に規定する有価証券の譲渡をした場合には該当しない。(令6. 4. 1 東裁(法)令5-88)

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支部名
名古屋
裁決番号
令050019
裁決年月日
令和6年2月22日
裁決結果
棄却
争点番号
300601010
争点
6損金の帰属事業年度/1売上原価等/1通常のたな卸資産に係る売上原価等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、当事業年度の期末における仕入高の計上は、過去に実際よりも少なく買掛金を計上したため、訂正仕訳をしたものであり、会計原則の基本に従った適正な処理であるから、誤りを認識し正しく処理した事業年度の損金の額に算入される旨主張する。しかしながら、法人税法第22条第3項第1号に規定する、特定の収益との対応関係を明らかにできる売上原価等については、その収益が計上された事業年度に損金の額として算入されるべきものと解するのが相当であるところ、請求人の計上した仕入高は、過年度に行った仕入れに係るものであって、当事業年度の収益に対応する売上原価ではないから、当事業年度の損金の額に算入することはできない。また、法人税法上、修正申告や更正の制度があることからすると、過去の誤りについて後に修正すべきことが発覚した場合は、当該誤りの生じた事業年度に遡って修正することが予定されているものといえ、当該誤りを認識した事業年度において修正を行うことは、法人税法上容認されていない。(令6. 2.22 名裁(法・諸)令5-19)

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支部名
関東信越
裁決番号
令050014
裁決年月日
令和5年12月13日
裁決結果
棄却
争点番号
300605000
争点
6損金の帰属事業年度/5役員及び従業員給与
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、未払計上した決算賞与(本件決算賞与)について、給与等の0.5か月分を支給する旨を全社員に口頭で通知するよう通達を出し、事業年度末までに通知したことや請求人では長年の慣習により、各社員に対し通常の賞与や決算賞与の支給額は何か月と説明すれば、各社員は自身の支給額を計算することができ金額を確定できることから、本件決算賞与は法人税法施行令第72条の3《使用人賞与の損金算入時期》第2号イ(本件法令)の要件を満たす旨主張する。しかしながら、本件法令に規定する支給額の通知といえるためには、法人において個々の使用人ごとの具体的な賞与の支給額を最終的、確定的に決定した上、これを使用人に表示することを要するところ、請求人の社員の中には、口頭による通知の後に本件決算賞与の金額が変更された者が存在したことからすると、請求人の社員は当該通知により支給される賞与の金額を概算で計算することはできても、事業年度末までに請求人の社員ごとに具体的かつ正確な賞与の支給額が最終的、確定的に決定されていたとは認められないから、本件決算賞与は本件法令の要件を満たさない。(令5.12.13 関裁(法・諸)令5-14)

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支部名
関東信越
裁決番号
令050011
裁決年月日
令和5年11月22日
裁決結果
全部取消し
争点番号
300608990
争点
6損金の帰属事業年度/8その他の経費/12その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、太陽光発電に係る電気供給系統の連系のための工事(本件連系工事)に係る工事代金(本件連系工事費)の請求人負担分として、請求人が実際に支払った負担金(本件負担金)は、損金の額に算入される旨主張する。しかしながら、本件連系工事は、事業年度末時点において着手されておらず、本件連系工事費に対応する役務の提供を受けていないのであるから、請求人が本件負担金を実際に支払ったことを踏まえたとしても、本件負担金は当該事業年度の費用等に該当せず、損金の額に算入されない。(令5.11.22 関裁(法・諸)令5-11)

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支部名
熊本
裁決番号
令040004
裁決年月日
令和5年1月31日
裁決結果
棄却
争点番号
300608050
争点
6損金の帰属事業年度/8その他の経費/5手数料、謝礼金
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、太陽光発電事業の販売先の紹介を受けたことに対する紹介料(本件支払手数料)は、支払手数料として計上した事業年度(本件事業年度)終了の日までに債務が確定しているから、本件事業年度の損金の額に算入することができる旨主張する。しかしながら、本件支払手数料に係る債務の法的性質は、譲渡の対象となる資産(本件資産)が販売先へ引き渡され、請求人が本件資産の売買代金を受領するに至ったという停止条件(本件停止条件)付の債務であり、本件停止条件が成就した時にその効力が生じ、その支払義務が確定するものと認められる。そして、本件支払手数料に係る債務は、本件事業年度終了の日までに成立していると認められるものの、本件停止条件が成就していないことから、本件支払手数料に係る債務に基づいて具体的な給付をすべき原因となる事実が発生しているとは認められず、本件事業年度終了の日までに本件支払手数料に係る債務が確定しているとはいえない。したがって、本件支払手数料は、本件事業年度の損金の額に算入することはできない。(令5. 1.31 熊裁(法・諸)令4-4)

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支部名
関東信越
裁決番号
令040008
裁決年月日
令和4年9月14日
裁決結果
棄却
争点番号
300607000
争点
6損金の帰属事業年度/7貸倒損失
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、債務超過の状態が相当期間継続していた子会社に対する債権(本件債権)について、子会社の事業譲渡により確定的に回収不能となったため弁済を受けることができなかったと認められるから、法人税基本通達9-6-1《金銭債権の全部又は一部の切捨てをした場合の貸倒れ》(4)の定めに該当し、請求人が放棄した本件債権の額(本件債権放棄の額)は貸倒損失に該当する旨主張する。しかしながら、請求人は、子会社を清算する目的で当該事業譲渡に主体的に関与していたところ、本件債権を譲受会社に譲渡していれば請求人に返済させることができた可能性がないとはいえない。また、本件債権放棄の額が子会社の事業譲渡直前期末の債務超過の額を大幅に上回っていたところ、そのことに合理的な理由があるとは認められない。したがって、請求人が本件債権の弁済を受けることができないことについて客観的に明らかであるとは認められないから、本件債権放棄の額は貸倒損失に該当するとは認められない。(令4. 9.14 関裁(法)令4-8)

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支部名
東京
裁決番号
令040023
裁決年月日
令和4年9月8日
裁決結果
棄却
争点番号
300607000
争点
6損金の帰属事業年度/7貸倒損失
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人と代表者を同じくする法人(本件法人)に対する債権(本件債権)につき、同社の経営再建による回収を目指していたものの、平成30年9月に経営再建を断念することとなったため、同月を含む事業年度(本件事業年度)において債権の全額が回収できないことが明らかになった旨主張する。しかしながら、平成23年5月末時点において、本件法人は本件債権の全額を支払う能力はなかったものと認められるところ、客観的にみて、請求人の代表者が本件法人の経営再建のための具体的な行動を行っていたとは認められず、本件事業年度において、初めて本件債権の全額が回収できないことが明らかになったとはいえないから、本件債権に係る貸倒損失額を本件事業年度の損金の額に算入することはできない。(令4. 9. 8 東裁(法・諸)令4-23)

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支部名
東京
裁決番号
令030073
裁決年月日
令和4年3月14日
裁決結果
棄却
争点番号
300601990
争点
6損金の帰属事業年度/1売上原価等/5その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、外注先からの納入品について、当事業年度末までにその引渡しを受けているから、当該納入品に係る外注費計上額は、当事業年度の損金の額に算入される旨主張する。しかしながら、外注先から請求人への納入品の引渡しは、その性質上、品質検査が完了した時点とするのが相当であり、翌事業年度に品質検査が完了した各納入品については当事業年度中に引渡しを受けていないから、当該各納入品に係る外注費は、当事業年度の収益に係る売上原価とは認められず、当事業年度の損金の額に算入することはできない。 (令4. 3.14 東裁(法・諸)令3-73)

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支部名
東京
裁決番号
令030010
裁決年月日
令和3年8月4日
裁決結果
棄却
争点番号
300607000
争点
6損金の帰属事業年度/7貸倒損失
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、ゴルフ会員権の退会手続が完了したことにより、会員資格に基づくゴルフ場施設の優先的利用ができなくなり、これにより当該会員権が消滅したのであるからその時点で当該会員権に係る償還損が発生したものである旨主張する。しかしながら、請求人が会員であったゴルフクラブの経営会社は、民事再生法の規定による再生計画認可の決定が確定した後、預託金の切捨て部分の金額に係る支払債務について免除され、当該切捨て部分に係る債権債務が消滅したのであるから、預託金の切捨て部分の金額は、債権債務が消滅した日の属する事業年度において損金の額に算入すべきである。(令3. 8. 4 東裁(法)令3-10)

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支部名
東京
裁決番号
令020084
裁決年月日
令和3年5月21日
裁決結果
棄却
争点番号
300608090
争点
6損金の帰属事業年度/8その他の経費/9租税公課
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、事業税等は事業年度終了の時に納税義務が発生・確定するものであるから、当該事業年度(本件事業年度)の経費となり、法人税基本通達9−5−1《租税の損金算入の時期》(本件通達)は、法人税法第5条《内国法人の課税所得の範囲》の規定に反しているから、事業税等の額は本件事業年度の損金の額に算入すべきである旨主張する。しかしながら、納税申告方式による事業税等の損金算入時期は、本件通達のとおり、事業税等の納税申告書が提出された日の属する事業年度であり、請求人は本件事業年度の翌事業年度中に事業税等の確定申告書を提出しているから、事業税等の額は本件事業年度の損金の額に算入されない。(令3. 5.21 東裁(法)令2-84)

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支部名
名古屋
裁決番号
令020010
裁決年月日
令和3年1月20日
裁決結果
棄却
争点番号
300608030
争点
6損金の帰属事業年度/8その他の経費/3賃借料、使用料
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、法人税基本通達2−2−14《短期の前払費用》(本件通達)は、その支払った日から1年以内に提供を受ける役務の対価を支払った場合において、継続的に支払った日の属する事業年度の損金の額に算入しているときはこれを認めると定めているのであるから、前払した賃借する各不動産に係る賃料(本件各賃料)を本件通達の定めに則して継続的に費用計上していれば、損金算入を認めるべきである旨主張する。しかしながら、原則として損金の額に算入されない前払費用が当該事業年度において例外的に損金の額に算入できるのは、当該会計処理が企業会計原則及び同注解における重要性の原則や継続性の原則に反しないものに限られる。本件各賃料が請求人の財務内容に占める割合やその影響は大きいものと認められること、本件各賃料自体が多額であること、それを通常の営業活動によらない臨時的・突発的な損失として計上していることに加えて、請求人は、本件各賃料の支払方法を恣意的に短期間のうちに次々と変更したことからすれば、前払した本件各賃料を特別損失として計上した請求人の会計処理は、企業会計原則及び同注解における重要性の原則及び継続性の原則に則したものではなく、法人税法第22条《各事業年度の所得の金額の計算》第4項が規定する一般に公正妥当と認められる会計処理の基準に従って計算された会計処理とはいえないから、法人税法第22条第3項各号に掲げる損金の額に算入すべき金額に該当しないため、本件各賃料を当該事業年度の損金の額に算入することはできない。(令3. 1.20 名裁(法・諸)令2-10)

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支部名
高松
裁決番号
令020002
裁決年月日
令和2年9月11日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300601990
争点
6損金の帰属事業年度/1売上原価等/5その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○請求人は、決算期末日に行った仕入取引(本件取引)は、現実の引渡しは行われていないものの、預け在庫という会計処理に基づくものであるから、決算期末日付で仕入計上することができる旨主張する。しかしながら、請求人は、決算期末日において商品の検品を行っておらず、取引先との間で本件取引に係る危険負担等に関する取決めがあったとも認められないことから、本件取引が預け在庫による引渡しに該当するとは認めることはできず、本件取引を仕入計上をすることはできない。(令2.9.11高裁(法・諸)令2-2)

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支部名
仙台
裁決番号
令010015
裁決年月日
令和2年5月26日
裁決結果
棄却
争点番号
300607000
争点
6損金の帰属事業年度/7貸倒損失
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○請求人は、金銭債権となった預託金制ゴルフクラブ会員権が、確定申告した事業年度において時効により消滅し、その全額が回収できないことが明らかになったので、貸倒れとして損金の額に算入できる旨主張する。しかしながら、当該金銭債権が時効により消滅したと認めるに足りる証拠はなく、当該事業年度において当該金銭債権の全額が回収できないことが客観的に明らかになった事実も認められないことから、当該金銭債権を貸倒れとして損金の額に算入することはできない。(令2.5.26仙裁(法)令元-15)

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支部名
沖縄
裁決番号
令010001
裁決年月日
令和元年12月3日
裁決結果
棄却
争点番号
300601030
争点
6損金の帰属事業年度/1売上原価等/3その他の資産の譲渡原価等
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、旧型機の売却に伴い不要となった部品に係る売買(本件売買)の約定の下、売主である請求人は本件売買の目的物を特定し、買主が梱包作業を開始し得る状態におけば足りるというべきであり、当該目的物は当事業年度末に特定された上、指定の引渡場所(本件引渡場所)に移動し保管しており、当該目的物に欠品があっても、一部債務不履行あるいは瑕疵担保責任の問題が生じるにすぎないから、当該目的物の引渡時期は当事業年度である旨主張する。しかしながら、本件売買においては、買主が本件引渡場所に赴いて本件売買の目的物を受け取る行為を要するのであるから、請求人が、買主に対し受け取ることを求めるためには、少なくとも、請求人において当該目的物に関する現物確認作業が完了し、買主が本件引渡場所に受け取りに来れば、いつでも当該目的物の現実の占有移転ができる準備ができていなければならないところ、請求人は、翌事業年度に買主からの問合せを受けて、当該目的物の一部が重複していることを確認したことからすると、当事業年度末までに占有移転に関する準備を完了していたと認めることはできず、また、翌事業年度に本件売買の目的物の調整を経て本件売買に係る代金を受領し、その他本件売買の目的物の実質的な支配関係の変動をうかがわせる事情も認められないから、当事業年度末までに本件売買に係る目的物の実質的な支配の移転があったとは認められない。一方で、請求人は、翌事業年度において本件売買に係る代金を受領し、買主が翌事業年度に本件売買に係る目的物を確定しながら搬出を終えていることからすると、本件売買の目的物の引渡時期は、翌事業年度であると認められる。(令元.12. 3 沖裁(法・諸)令元-1)

支部名
関東信越
裁決番号
令010018
裁決年月日
令和元年11月19日
裁決結果
棄却
争点番号
300608010
争点
6損金の帰属事業年度/8その他の経費/1販売費、一般管理費
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、製品の交換に伴う費用の請求人負担分(本件費用)に係る債務については、それを計上した事業年度中に、関係者との間で合意(本件合意)がされ、かつ、交換数量も把握できたことからすれば、事業年度終了の日までに確定していたといえるから、本件費用を当該事業年度の損金の額に算入することができる旨主張する。しかしながら、当該事業年度終了の日においては、負担の内容等について引き続き協議を行うこととされ、また、翌事業年度においても合意書案の見直しなどのやり取りが行われ、その後合意書を作成していることからすれば、当該事業年度終了の日までに本件合意が成立したものということはできず、本件費用に係る債務は確定していないのであるから、本件費用を当該事業年度の損金の額に算入することはできない。(令元.11.19 関裁(法・諸)令元-18)

支部名
東京
裁決番号
平300148
裁決年月日
令和元年5月23日
裁決結果
棄却
争点番号
300604000
争点
6損金の帰属事業年度/4資産の評価損
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①外国子会社(本件外国子会社)株式の評価損の計上は、一般に公正妥当と認められる会計処理の基準に基づいた会計処理で行っており、当該会計処理は税務上も尊重されるべきである、②合理的に期待できる最大回収可能額を算定した上で本件外国子会社の資産の評価を行っているのだから、本件外国子会社の資産状態の悪化は固定的でないとはいえない、また、③評価損を計上した後の事業年度において本件外国子会社株式を他社にマイナスの譲渡価額で譲渡するなどその価額は一貫してマイナスであり続けたことなどから、本件外国子会社株式の価額は著しく低下しており、本件外国子会社株式の評価損の損金算入が認められるべきである旨主張する。しかしながら、①資産の評価損の損金算入については、法人税法第33条《資産の評価損の損金不算入等》は一般に公正妥当と認められる会計処理の基準に基づき評価損が計上された場合でも法人税法上は損金算入を認めないのが原則である旨規定しており、②請求人が算定したとする回収可能額については、飽くまで減損損失を認識した時点における見積りであって、これによって法人税法上、本件外国子会社の資産状態の悪化が固定的で回復の見込みのない状態にあったとは認められず、また、③請求人が本件外国子会社株式の譲渡に関する第三者との交渉の経過において、本件外国子会社の純資産価額の回復の見込みについて何らかの評価がなされていたとしても、それは飽くまでその時点における当事者の主観的な評価を示すものにすぎず、さらに、本件外国子会社株式について評価損を計上した後の事業年度において譲渡損失が実現したとしても、そのことから本件外国子会社株式の評価損の損金算入が認められるとはいえない。 (令元.5.23 東裁(法)平30-148)

支部名
東京
裁決番号
平300143
裁決年月日
令和元年5月16日
裁決結果
棄却
争点番号
300607000
争点
6損金の帰属事業年度/7貸倒損失
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、ゴルフ会員権(本件会員権)の廃棄損について、①本件会員権の一つは、会員契約を合意解除し、これにより契約当事者間の意思が確定したことからその日を含む事業年度(本件事業年度)においてその全額が損金の額に算入され、また、本件事業年度より前の事業年度において、更正計画認可の決定等がされていても、当該決定について請求人はその認識をしていなかったのだから、当該事業年度の損金とはならず、②本件会員権のもう一つは、請求人が本件事業年度においてほとんど無価値であると認識したのだから、本件事業年度においてその全額が損金の額に算入される旨主張する。しかしながら、①本件会員権の一つの預託金については、更正計画認可の決定があった場合において、この決定により切り捨てられることとなった部分が、その事実の発生した日の属する事業年度において貸倒れとして損金の額に算入されるべきであり、また、当該決定に係る請求人の認識は貸倒れの事実が発生した日の判定に影響せず、②本件会員権のもう一つの入会金相当額は、本件事業年度より前の事業年度に請求人は当該会員権に係るゴルフクラブを退会したものとみなされていることから、当該事業年度の損金の額に算入され、また、預託金については、本件事業年度においても再生計画認可の決定による弁済が完了しておらず、残額が切り捨てられていないことから、当該会員権の預託金が本件事業年度において無価値であるとは認められない。(令元.5.16 東裁(法)平30-143)

支部名
東京
裁決番号
平300122
裁決年月日
平成31年4月8日
裁決結果
棄却
争点番号
300608090
争点
6損金の帰属事業年度/8その他の経費/9租税公課
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、事業税等の修正申告に伴い増加した事業税等(本件事業税等)の額が当該修正申告に係る事業年度の翌事業年度(本件事業年度)の法人税の所得の金額の計算上損金の額に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、法人税法第22条《各事業年度の所得の金額の計算》第3項第2号が、費用の帰属年度についていわゆる債務確定基準を採用しているのは、債務として確定していない費用についてはその発生の見込み及びその金額が明確でなく、このような費用を損金の額に算入することを認めると所得の金額の計算が不明確となることから、課税の公平を確保するためにこのような費用の損金の額への算入を否定したものであると解され、また、事業税等は申告納税方式による租税であり、本件事業税等の修正申告書の提出により、請求人の納付すべき税額として本件事業税等の額に係る債務が確定したものであるから、そうすると、当該修正申告書を提出した日が属さない本件事業年度には、本件事業税等の額は損金の額に算入されない。(平31. 4. 8 東裁(法)平30-122)

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支部名
関東信越
裁決番号
平300011
裁決年月日
平成30年10月30日
裁決結果
棄却
争点番号
300608030
争点
6損金の帰属事業年度/8その他の経費/3賃借料、使用料
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の代表者(本件会長)から賃借している土地(本件土地)に係る地代について、7年前に請求人と本件会長との間で、近隣相場相当の額(本件地代)とする合意がなされ、当該合意に基づき、原処分に係る事業年度(本件事業年度)終了後に契約書(本件契約書)として書面にされたものであるから、過去6年分を含む本件地代は、本件事業年度の損金の額に算入される旨主張する。しかしながら、法人税法第22条《各事業年度の所得の金額の計算》第3項は、法人の各事業年度の損金の額に算入すべき販売費、一般管理費その他の費用は当該事業年度終了の日までに債務の確定しているものでなければならない旨規定しているところ、本件契約書は、本件事業年度終了後に作成されたものであり、他方、請求人は、7年前及び6年前の事業年度において本件土地に係る地代を全く損金の額に算入しておらず、本件事業年度を含む5年前以降の事業年度には、本件土地に係る固定資産税等を上回る程度の地代をそれぞれ損金の額に算入しているなどの事実からすると、本件事業年度末日までに、請求人と本件会長との間で、本件地代についての合意がされていたとは認められず、過去6年分を含む本件地代を本件事業年度の損金の額に算入することはできない。(平30.10.30 関裁(法)平30-11)

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支部名
東京
裁決番号
平280087
裁決年月日
平成29年3月1日
裁決結果
棄却
争点番号
300608010
争点
6損金の帰属事業年度/8その他の経費/1販売費、一般管理費
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、顧客が商品を購入した際にその購入金額に応じて付与を受けたポイントのうち、顧客が付与を受けた日の属する決算期末までに使用しなかったポイント(本件ポイント)に係る債務について、本件ポイントは次回以降の商品等の購入金額に充当できることなどから、その付与時に法人税基本通達2−2−12《債務の確定の判定》が定める債務確定の要件を満たしており、本件ポイントの期末残高として請求人が費用(本件費用)として計上した金額は、各事業年度の損金の額に算入される旨主張する。しかしながら、本件費用は、顧客が本件ポイントを使用した時に具体的な債務が確定するというべきであり、その付与時において具体的な給付原因となる事実が発生しているとはいえないことから、債務が確定しているとは認められず、当該金額を各事業年度の損金の額に算入することはできない。(平29. 3. 1 東裁(法・諸)平28-87)

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支部名
関東信越
裁決番号
平280002
裁決年月日
平成28年7月25日
裁決結果
棄却
争点番号
300608110
争点
6損金の帰属事業年度/8その他の経費/11雑損失
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が所有する焼却施設の解体撤去工事及び新築工事(本件復旧工事)の一部を本件取引法人に発注し、これを請け負った本件取引法人が受注した解体撤去工事を平成21年3月31日までに全て完了したから、本件取引法人が受注した解体撤去工事に係る実際の費用の総額(本件解体工事費)を支払っており、本件解体工事費は平成21年3月期の損金の額に算入すべきである旨主張する。しかしながら、本件取引法人は、本件復旧工事の設計、施工監理並びに材料及び部品発注を行っていたこと、管理事務所の担当者が作成した立入指導結果報告書等からすれば、当該焼却施設は平成21年4月の時点で解体されていなかったこと、本件復旧工事が同年4月頃から同年7月頃にかけて行われたことが認められ、以上の事実関係によれば、本件解体工事費は、平成21年4月頃から同年7月頃にかけて行われた本件復旧工事の代金の一部として支払われたものであり、本件復旧工事が平成21年3月期に行われたものではないことになるから、本件解体工事費を平成21年3月期の損金の額に算入することはできない。(平28. 7.25 関裁(法・諸)平28-2)

支部名
名古屋
裁決番号
平280001
裁決年月日
平成28年7月4日
裁決結果
棄却
争点番号
300603000
争点
6損金の帰属事業年度/3減価償却費
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の工場で使用するための機械装置(本件機械装置)の引渡しの日について、形式的な検収日ではなく、具体的諸事情を総合して収益の獲得に寄与し得る状況になったか否かにより判定すべきであり、これによれば、本件機械装置の引渡しは、当事業年度末までに行われている旨主張する。しかしながら、請求人と本件機械装置の製造納入の請負人との間で締結された業務請負基本契約においては、請求人が、本件機械装置の全ての機能が問題なく動作するかを確認した後に、検収書に押印をして検収し、当該検収時に本件機械装置の引渡しがあったものとする旨約されており、請求人が、検収書に押印した日は平成25年5月27日であることから、本件機械装置の引渡しの日は早くても同日である。以上によれば、本件機械装置は当事業年度末までに引渡しを受けたとは認められない。(平28. 7. 4 名裁(法・諸)平28-1)

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支部名
高松
裁決番号
平270004
裁決年月日
平成27年11月30日
裁決結果
全部取消し
争点番号
300608110
争点
6損金の帰属事業年度/8その他の経費/11雑損失
事例集登載頁
裁決事例集№101

要旨

○ 原処分庁は、請求人が建物についてした造作(本件建物附属設備)を固定資産除却損(本件除却損)として損金の額に算入したことについて、本件建物附属設備は、本件除却損を計上した事業年度(本件事業年度)前の事業年度において、当該建物の売却とともに売却されていることから、本件除却損を本件事業年度に計上することはできない旨主張する。しかしながら、本件建物附属設備は、当該建物とは別の建物(本件建物)の造作であり、本件事業年度において本件建物が売却された日に、請求人がその所有権を放棄し処分を委ねたものと認められることから、本件除却損は、本件事業年度の損金の額に算入することができる。(平27.11.30 高裁(法)平27-4)

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支部名
東京
裁決番号
平270008
裁決年月日
平成27年7月6日
裁決結果
棄却
争点番号
300601020
争点
6損金の帰属事業年度/1売上原価等/2土地等の販売又は譲渡原価
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、「土地営業権原価」の勘定科目で貸借対照表の資産の部に計上していた金額(本件資産計上額)は、無形固定資産又は繰延資産(無形固定資産等)に当たるものであり、平成21年10月期以後において、その償却費として計上した金額(本件費用計上額)は損金の額に算入される旨主張する。しかしながら、本件資産計上額を構成する支出の支出時における税務上の区分は、請求人が取得した土地の取得価額などであり、無形固定資産等に当たるものではないと認められるため、本件費用計上額を無形固定資産等の償却費用として損金の額に算入することはできない。そして、当該土地は関係会社に売却されていることから、本件資産計上額のうち、当該土地の取得価額に該当する価額は、当該土地の譲渡原価にとして、損金の額に算入すべきものであるが、その引渡しがあった日が、平成16年10月期以前であったと認められるから、当該土地の取得価額を平成21年10月期以後の事業年度において損金の額に算入することはできない。(平27. 7. 6 東裁(法)平27-8)

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支部名
熊本
裁決番号
平250016
裁決年月日
平成26年6月2日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300608010
争点
6損金の帰属事業年度/8その他の経費/1販売費、一般管理費
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、支払日に費用を計上する、いわゆる現金主義により経理処理していた費用について、事業年度末までに債務が確定したものにつき未払金として費用に計上し損金の額に算入すべきであるとして、経費の計上漏れを主張するところ、請求人が現金主義により翌事業年度の損金の額に算入していた経費の一部には、当該事業年度末において債務が確定していたものが含まれているほか、当該事業年度の損金の額に算入していた経費の一部には、前事業年度の損金の額に算入すべきものが認められる。よって、請求人が計上漏れと主張する経費及び当該事業年度の損金の額に算入していた経費の金額について再計算し所得金額を計算すると、原処分の金額を下回るため、原処分はその一部を取り消されるべきである。(平26. 6. 2 熊裁(法)平25-16)

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支部名
熊本
裁決番号
平250004
裁決年月日
平成25年10月29日
裁決結果
棄却
争点番号
300608110
争点
6損金の帰属事業年度/8その他の経費/11雑損失
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の代表者らによる、請求人を含む各グループ企業の経営に関する一連の紛争についての和解契約(本件和解契約)によって、各訴訟と種々の働きかけを早期に終結させ取引先から取引を打ち切られる危険を回避したという利益を享受したので、本件和解契約に基づき支払った和解解決金(本件和解解決金)の額は、請求人が負担すべきものであり、損金の額に算入できる旨主張する。しかしながら、本件和解契約に至る経緯及び本件和解契約の内容からすれば、請求人が本件和解解決金の負担による利益を享受したとはいえず、また、取引先から取引を打ち切られる危険を回避したことについて事実を認めるに足りる証拠はない。したがって、本件和解解決金は、請求人が負担すべきものとは認められず、損金の額に算入できない。(平25.10.29 熊裁(法)平25-4)

支部名
熊本
裁決番号
平250001
裁決年月日
平成25年7月22日
裁決結果
棄却
争点番号
300699000
争点
6損金の帰属事業年度/11その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、不当利得返還請求訴訟に係る判決(本件判決)の確定により元顧客の連帯保証人に支払うことが確定した金員のうち、過去の事業年度(本件事業年度)において発生した過払金に相当する金額(本件金員)については、本件事業年度の損金の額に算入すべきであるから、国税通則法(通則法)第23条《更正の請求》第2項第1号の規定により、更正の請求(本件更正の請求)は認められるべきである旨主張する。しかしながら、通則法第23条第2項第1号に基づく更正の請求が認められるためには、同号に規定する後発的事由の発生及び期限内の更正の請求という手続的要件を満たすだけでは足りず、同条第1項各号に掲げる税額が過大等であるとの実体的要件が満たされていることが必要であるところ、法人税法第22条《各事業年度の所得の金額の計算》第1項は、内国法人の各事業年度の所得の金額は当該事業年度の益金の額から損金の額を控除した金額とし、また、同条第4項は、一般に公正妥当な会計処理の基準に従って各事業年度の所得の金額の計算をする旨規定しており、当期において生じた損失は、その発生理由を問わず、当期に生じた益金と対応させて損金の額に算入すべきものであって、その発生事由が既往の事業年度の益金に対応するものであっても、その事業年度に遡って損金の額に算入すべきでないと解するのが相当である。したがって、本件金員は、本件判決が確定した日の属する事業年度において生じた損失であることからすると、本件事業年度に遡って損金の額に算入すべきものではないから、本件更正の請求は、本件事業年度の税額が過大等であるとの実体的要件を欠くものであり、通則法第23条第2項第1号の適用は認められない。(平25. 7.22 熊裁(法)平25-1)

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支部名
金沢
裁決番号
平250002
裁決年月日
平成25年7月19日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300608060
争点
6損金の帰属事業年度/8その他の経費/6支払利息
事例集登載頁
裁決事例集№92

要旨

○請求人は、代表者から引き継いだ借入金に係る利息(本件支払利息)の支払は、事業を引き継いだ請求人に対して金融機関から請求され、請求人が負担すべきものとして支払をしたものであり、本件支払利息は損金の額に算入することができる旨主張し、原処分庁は、請求人が代表者の債務を引き受けたとは認められず、本件支払利息は代表者が支払うべきものであり、損金の額に算入できない旨主張する。しかしながら、請求人と代表者との間には、金融機関等に対する債務の引受けの合意はあると認められるものの、金融機関は正式にそれを受け入れる旨の表明等をしておらず、債務者を代表者としたままであったことが推認される。そうすると、請求人に生じた債務は飽くまで代表者に対するものであり、請求人が借入れの相手先を金融機関としていたとしても、請求人が金融機関から借入れをしたと認められるものではない。したがって、金融機関に対し利息を支払うべき者は代表者というべきであり、請求人には支払の義務は認められず、代表者に対して求償権が発生したものと認められるから、請求人の損金の額に算入されない。他方、本件支払利息のうち当座貸越利息及び手形割引料等は、いずれも請求人の責任により生じたものと認められることから、損金の額に算入すべきである。(平25. 7.19 金裁(法・諸)平25-2)

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支部名
金沢
裁決番号
平250001
裁決年月日
平成25年7月12日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300603000
争点
6損金の帰属事業年度/3減価償却費
事例集登載頁
裁決事例集№92

要旨

○ 請求人は、請求人の各工場の屋根の修繕工事(本件各工場工事)は、いずれも補修屋根材を屋根に設置し雨漏り対策が完了した各事業年度末までに工事が完了したと認識しているので、本件各工場工事の修繕費用は当該各事業年度の資本的支出に該当し、減価償却資産として計上して減価償却費を損金の額に算入することができる旨主張する。しかしながら、本件各工場工事は、屋根工事並びにそれに附帯する塗装工事、雨樋工事及び足場工事を一体のものとして、その全部の工事を完了させることを目的として契約されたとするのが相当であるところ、本件各工場工事は、当該各事業年度末において、その工事の全部を完了していないことから、当該工事に要する費用の全部又は一部については資本的支出としての計上はもちろん減価償却費としても各事業年度の損金の額に算入することはできない。(平25. 7.12 金裁(法・諸)平25-1)

支部名
熊本
裁決番号
平240011
裁決年月日
平成25年5月10日
裁決結果
棄却
争点番号
300699000
争点
6損金の帰属事業年度/11その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、不当利得返還請求訴訟に係る判決(本件判決)の確定により顧客に支払うことが確定した金員のうち、過去の事業年度(本件事業年度)において発生した過払金に相当する金員(本件金員)は、国税通則法第23条《更正の請求》第2項の立法趣旨からして、廃業という特異なケースにおいては、本件事業年度に遡って損金の額に算入すべきであり、同条第2項第1号の規定により、更正の請求(本件更正請求)が認められるべきである旨主張する。しかしながら、通則法第23条第2項第1号に基づく更正の請求が認められるためには、同号に規定する後発的事由の発生及び期限内の更正の請求という手続的要件を満たすだけでは足りず、同条第1項各号に掲げる税額が過大等であるとの実体的要件が満たされていることが必要であるところ、本件金員は本件判決が確定した日の属する事業年度において生じた損失であり、当該事業年度の損金の額に算入すべきものであって、本件事業年度の経理処理及び納税義務には何ら影響を及ぼすものではないことからすると、本件更正請求は、本件事業年度の税額が過大等であるとの実体的要件を欠くものであるから、通則法第23条第2項第1号の適用は認められない。(平25. 5.10 熊裁(法)平24-11)

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支部名
関東信越
裁決番号
平240047
裁決年月日
平成25年4月23日
裁決結果
棄却
争点番号
300699000
争点
6損金の帰属事業年度/11その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、過去の事業年度に生じた外注費の額(本件外注費)を当該過去の事業年度の損金の額に算入せず、平成21年3月期(本件事業年度)の損金の額に算入したことについて、会計上及び税務上いずれも正しく経理処理されているから、本件外注費の額は、これを帳簿に記載した本件事業年度の損金の額に算入すべきである旨主張する。しかしながら、本件事業年度において、請求人が本件外注費に係る役務提供等を受けていた事実は認められず、その他、本件事業年度において発生した損失と認めるに足る証拠はないから、本件外注費は、本件事業年度の損金の額に算入することはできない。なお、請求人は、本件外注費が過去の事業年度に生じたものであっても、帳簿に記載した時の損金に当たる旨主張するが、請求人独自の見解であって採用できない。(平25. 4.23 関裁(法・諸)平24-47)

支部名
名古屋
裁決番号
平240034
裁決年月日
平成25年3月21日
裁決結果
棄却
争点番号
300699000
争点
6損金の帰属事業年度/11その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、所有していた米国の土地(本件土地)が競売により売却されたことに伴って発生した損失の額を、当該売却から6年以上経過した本件事業年度の固定資産減損失として損金の額に算入したことについて、本件土地は詐欺により取得させられた無価値な資産であるから、こうした事情により発生した損失は、法人税法第22条《各事業年度の所得の金額の計算》第3項に規定する「当該事業年度の損失の額」に該当するものとして、いつでも損金に額に算入することができる旨主張する。しかしながら、固定資産の譲渡による収益の額は、その引渡しがあった日の属する事業年度の益金の額に算入するのが原則であり、本件土地については、請求人から落札者に引渡しのあった時点でその収入すべき権利が確定し、落札代金は、当該引渡しの日の属する事業年度の益金の額に算入されることとなるから、収益とそれを生み出すのに要した費用とは同一の年度に計上されることになるという一般に公正妥当な会計処理の基準に従えば、本件土地の引渡しに係る損失の額も同一の事業年度に算入されることとなる。(平25. 3.21 名裁(法)平24-34)

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支部名
関東信越
裁決番号
平230086
裁決年月日
平成24年6月19日
裁決結果
棄却
争点番号
300608090
争点
6損金の帰属事業年度/8その他の経費/9租税公課
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人に課される固定資産税及び都市計画税(本件固定資産税等)は、3月31日において納税額を正しく算定することができ、債務の確定があったということができるから、納税通知の通知を待つまでもなく損金の額に算入できる旨主張する。しかしながら、固定資産税及び都市計画税は、納税通知書が納税義務者に送達された時にその租税債務が確定することになるところ、請求人に本件固定資産税等に関する納税通知書が送達されたのは、請求人が本件固定資産税等の額を損金の額に算入した事業年度(本件事業年度)の翌事業年度であると認められるから、本件固定資産税税等の額は本件事業年度の損金の額には算入されない。(平24. 6.19 関裁(法)平23-86)

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支部名
東京
裁決番号
平230108
裁決年月日
平成24年1月13日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300608010
争点
6損金の帰属事業年度/8その他の経費/1販売費、一般管理費
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、同社が委託した消費者調査等業務に係る最終報告として、委託先から資料を当事業年度中に受領していること及び翌事業年度に委託先から順次報告を受けた各資料は、委託先に対して追加作業を依頼したことによる回答を含むものではあるが、当該各資料は、むしろ委託先の営業活動の一環であり請求人が発注していない戦略立案に関連するサービスであるから、当該調査等業務が継続していたことにはならず、当該調査等業務は当事業年度末までに終了しているので債務は確定している旨主張する。しかしながら、①社長報告後の社長指示を踏まえ翌事業年度に委託先に依頼し提出された分析結果B資料は、当事業年度中に委託先から請求人に提出された分析結果A資料の分析内容と同じものであること、②請求人の営業部長が、社長指示の内容は、新たな調査等を委託先が再実施するまでもなく終了した調査資料からデータを抽出し再編成すれば完了できると調査担当職員に回答していること、③分析結果Bは、請求人が委託先に依頼して短時日のうちに提出されていること、④翌事業年度に請求人において、市場における請求人の消費者評価と今後の対応についての社長報告が行われていることを考え合わせると、当該調査等業務は、当事業年度末後において継続して行われていたというべきであるから、当該調査等業務に係る費用は、当事業年度末において債務の確定しているものとは認められないというべきであり、原処分は相当である。(平24. 1.13 東裁(法・諸)平23-108)

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支部名
大阪
裁決番号
平230027
裁決年月日
平成23年12月14日
裁決結果
全部取消し
争点番号
300601990
争点
6損金の帰属事業年度/1売上原価等/5その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の特定外国子会社との間に費用負担の合意があるなど、請求人が未払計上した費用負担額を含めた傭船料の額は、本件各事業年度の損金の額に算入される旨主張する。しかしながら、請求人と特定外国子会社との合意は、当該特定外国子会社に実際に費用が生じた段階で請求人が負担するとなっているところ、請求人の当該費用負担額の計上は、請求人が独自に見積もった費用の額を基準に算出したものとなっており、支払債務として成立しておらず、本件各事業年度の損金の額には算入されない。(平23.12.14 大裁(法)平23-27)

支部名
名古屋
裁決番号
平230062
裁決年月日
平成23年12月6日
裁決結果
棄却
争点番号
300608990
争点
6損金の帰属事業年度/8その他の経費/12その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の工場跡地の土壌及び地下水の浄化工事等(本件各浄化工事)は、当該各事業年度の終了の日までに完了し引渡しを受けていることから、本件各浄化工事に係る債務は確定していること、本件各浄化工事の工事内容は、①モニタリングの実施対象外である油分の土壌・地下水浄化工事と②浄化工事完了後のモニタリングを義務付けられている汚染物質の土壌・地下水浄化工事の二つの工事に分かれており、土壌・地下水浄化工事とモニタリングは別の工事であるから、モニタリングが完了していないことをもって本件各浄化工事が完了していないとはいえず、本件各浄化工事に係る各工事代金を支払った都度、又は債務確定後の未払金計上時期に特別損失として損金の額に算入できる旨主張する。しかしながら、本件各浄化工事に係る計画案では、本件各浄化工事の目的は、汚染された土壌及び地下水を浄化し、跡地利用に支障がない状態にすることであり、浄化終了から事後のモニタリング(2年間)の後に完了するとされているところ、工事の完成に先立って請求人と本件各浄化工事の工事業者との間で、本件各浄化工事の対象となった土地の一部の引渡しを受ける同意がなされたことをうかがわせる事実は認められず、本件各浄化工事が、請求人が主張するようにモニタリングの要否によって区分されて契約されたものとも認められないことからすれば、本件各浄化工事が完成し、請求人が浄化された土壌の引渡しを受ける時期は、事後のモニタリングが完了し、汚染がないことが確認されたときであることは明らかであり、当該各事業年度の終了の日のいずれかの時点までに当該モニタリングが終了した事実はないことから、本件各浄化工事に係る請求人の債務が、当該各事業年度の終了の日までに確定したとはいえない。(平23.12. 6 名裁(法)平23-62)

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支部名
東京
裁決番号
平230077ほか 1件
裁決年月日
平成23年11月18日
裁決結果
全部取消し
争点番号
300608990
争点
6損金の帰属事業年度/8その他の経費/12その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、代表取締役に対して支払う職務発明に係る相当の対価(本件相当の対価)の支払につき、当該事業年度中にその支払基準が弁理士との間で確認され、かつ、取締役会において決議されており、当該事業年度終了の日までにその債務が確定していた旨主張する。しかしながら、法人税法第22条《各事業年度の所得の金額の計算》第3項第2号の規定は、当該事業年度の販売費、一般管理費その他の費用については、当該事業年度終了の日までに債務の確定した費用のみを損金の額に算入する債務確定基準を採っており、そして、上記債務確定基準の具体的な適用に当たり、どの程度の事実があれば債務の確定があったといい得るかについては、その要件として、当該事業年度の終了する日までに、①当該費用に係る債務が成立していること、②当該債務に基づいて具体的な給付をすべき原因となる事実が発生していること及び③その金額を合理的に算定することができることの3要件の全てを充足する場合に債務が確定したものとする旨法人税基本通達2−2−12《債務の確定の判定》において定めているところ、本件相当の対価について、その算定方法が策定され、関与税理士が当該算定方法に基づき具体的な金額を算定することが可能となったのは、代表取締役、弁理士及び関与税理士との間のメール等によるやりとりの状況や、関係者の答述等を総合すると、当該事業年度終了の日後であることから、本件相当の対価の額は、当該事業年度終了の日までに、その金額を合理的に算定することができたとはいえないというべきである。(平23.11.18 東裁(法・諸)平23-77)

支部名
熊本
裁決番号
平230003
裁決年月日
平成23年10月27日
裁決結果
棄却
争点番号
300699000
争点
6損金の帰属事業年度/11その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、過払金返還請求訴訟等の判決により参加人に支払うこととなった金員(本件金員)の支払は、過去の事業年度の利息収入の減少となり、当該事業年度で計上した所得が減少することとなること、また、請求人は貸金業を廃業しており、仮に本件金員をその支払義務が確定した事業年度の損金に計上しても、欠損金が増加するのみで法人税法第57条《青色申告書を提出した事業年度の欠損金の繰越し》に規定する欠損金の繰越控除の適用の余地がなく救済を受けることができないから、国税通則法第23条《更正の請求》第2項第1号に基づき、利息収入を計上した事業年度にそ及して課税所得を減額すべきである旨主張する。しかしながら、法人税法第22条《各事業年度の所得の金額の計算》第4項は、一般に公正妥当な会計処理の基準に従って事業年度の所得の金額の計算をする旨規定しているところ、当該基準として認められている企業会計原則は、法人の収益、費用の計上について発生主義(いわゆる権利確定主義)を原則としており、前期以前の損益に係る修正損益も、前期損益修正損益として後発的事由が生じた会計年度、すなわち、当該事由に係る債権債務が確定した事業年度で計上すべきこととしているものと解される。そうすると、請求人が本件金員を支払うことが確定した日は本件判決確定日であるから、本件金員は、本件判決確定日の属する事業年度の損金の額に算入すべきものである。また、法人税法には廃業した場合の課税に関する特段の定めはなく、請求人が同法第57条に規定する欠損金の繰越控除の適用を受けることができないとしてもやむを得ないというべきであるから、請求人の主張には理由がない。(平23.10.27 熊裁(法)平23-3)

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支部名
沖縄
裁決番号
平230002
裁決年月日
平成23年10月24日
裁決結果
棄却
争点番号
300607000
争点
6損金の帰属事業年度/7貸倒損失
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、「貸倒損失」とは、少なくとも請求人が回収不能であると認めることであり、実質的にも法律的にも存在していた債権の事実上の貸倒れを認識するのは直接の利害を有する債権者であるから、請求人が、本件事業年度に至って完成工事未収入金の回収の可能性がないと判断したことを尊重すべきである旨主張する。しかしながら、法律上存在する債権が事実上回収不能であることを理由として帳簿上これを貸倒処理するためには、金銭債権の全額が回収できないことが客観的に明らかでなければならず、また、当該債権の全額が回収できないことが明らかになった事業年度において損金経理した場合において当該回収不能額を貸倒処理することが、一般に公正妥当な会計処理の基準に適合するというべきである。請求人は、債務者が2回目の不渡りを出すなどして経営破たんし、債務超過の状況にあったことを認識していたと認められ、また、不動産工事先取特権を経由していた建物が競売された平成13年6月期に本件完成工事未収入金の全額が回収できないことが事実上明らかになったものと認められることから、本件完成工事未収入金は、平成13年6月期において貸倒損失として損金の額に算入すべきものであって、本件事業年度の貸倒損失として損金の額に算入することはできない。(平23.10.24 沖裁(法・諸)平23-2)

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支部名
沖縄
裁決番号
平230002
裁決年月日
平成23年10月24日
裁決結果
棄却
争点番号
300607000
争点
6損金の帰属事業年度/7貸倒損失
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件立替金の貸倒損失の処理に当たっては、法人税法第22条《各事業年度の所得の金額の計算》第3項第3号の趣旨、制度の背景のみならず、条理、社会的背景をも勘案しつつ、個々の具体的事情に妥当する処理をするよう努めるべきである旨、また、法人税基本通達9−6−2《回収不能の金銭債権の貸倒れ》により債権放棄通知を行わずとも、請求人が回収不能と判断した本件事業年度で貸倒損失の処理をすることができる旨主張する。しかしながら、法律上債権が存在するにも関わらず、事実上回収不能であることを理由として帳簿上これを貸倒れとして処理することができるのは、金銭債権の全額が回収不能である場合でなければならず、法人税法第22条第3項の趣旨を受けた法人税基本通達9−6−2においては、事実上回収不能であることを理由として貸倒処理することができる場合を定めており、金銭債権の貸倒処理は企業の主観的判断によっていつでも自由に行い得るものではなく、金銭債権の全額が回収不能となった事実が客観的に認められた場合に行い得るものであると解されている。請求人は、貸金請求調停事件を申し立てるまでの間、債務者たる相手方に対する支払請求を行った証拠を提示しておらず、各事業年度において、各期末に本件立替金を零円にし、翌期首に再計上するなど、不自然な修正仕分けを行っており、更に、当該調停事件において債務者たる相手方から申し立てられた時効の援用に対して反論せず、訴訟の提起もしていないことからすれば、本件立替金に係る債権債務関係は既に存在していなかったとみることもでき、仮に存在していたとしても、本件事業年度において金銭債権の消滅や回収不能の事実も認められないから、本件事業年度の貸倒損失とすることはできない。(平23.10.24 沖裁(法・諸)平23-2)

支部名
仙台
裁決番号
平220017
裁決年月日
平成23年6月16日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300601990
争点
6損金の帰属事業年度/1売上原価等/5その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、賃貸施設に係る清掃等の業務委託料(本件委託料)は、賃貸借契約単位に個別的に原価集計することは不可能であり、発生した期間を媒介とする費用収益の対応に合理性があると考えられることから、前払した本件委託料は法人税基本通達2−2−14《短期の前払費用》(本件基本通達)の適用対象となるものであり、支払った事業年度の損金の額に算入されるべきものである旨主張する。しかしながら、本件委託料を賃貸区画及び請求人使用区画の総面積から賃貸区画に係るものと請求人使用区画に係るものに分けることは可能であり、そのうち、賃貸区画に係るものは法人税法第22条《各事業年度の所得の金額の計算》第3項第1号に規定する「売上原価、完成工事原価その他これらに準ずる原価の額」と認めるのが相当である。したがって、賃貸区画に係る前払した本件委託料を本件基本通達に定める「前払費用」と認めることはできない。他方、請求人使用区画に係る本件委託料は法人税法第22条第3項第2号に規定する「販売費、一般管理費その他の費用の額」と認めるのが相当であり、請求人使用区画に係る前払した本件委託料は本件基本通達の定めによりその支払時の損金として取り扱うことが相当であると認められる。以上のことから、原処分は、その一部について取り消すのが相当である。(平23. 6.16 仙裁(法)平22-17)

支部名
関東信越
裁決番号
平220095
裁決年月日
平成23年6月14日
裁決結果
棄却
争点番号
300608990
争点
6損金の帰属事業年度/8その他の経費/12その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、支出した支払保険料(本件支払保険料)の損金算入額の計算においては、「法人が支払う長期平準定期保険等の保険料の取扱いについて(昭和62年6月16日直法2−2)」が国税庁内部の取扱いであって法的拘束力がないから、請求人に対しては適用すべきでない旨主張する。しかしながら、長期平準定期保険は、保険事故発生率と支払う保険料との関係から見ると、保険期間が長期で全保険期間を通して支払う保険料の額が一定であることから被保険者の年齢が比較的低い期間では前払保険料に相当する額が生じ、保険期間の中途で解約した場合には多額の解約返戻金が生ずることとなるところ、同通達は、長期平準定期保険の特徴に応じて支払保険料の損金算入に係る適正を図るとともに、課税の公平性・統一性や納税者における簡便性などを総合的に判断したものと評価でき、法人税法第22条《各事業年度の所得の金額の計算》第4項に規定する一般に公正妥当な会計処理の基準に沿うものであり、当審判所においても相当であると認められる。よって、請求人が支払った本件支払保険料は、長期平準定期保険に該当することから、同通達の定める前払期間内にある本件各事業年度においては、その2分の1に相当する金額は損金の額に算入できないとする本件各更正処分は適法である。(平23. 6.14 関裁(法)平22-95)

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支部名
東京
裁決番号
平220206
裁決年月日
平成23年5月19日
裁決結果
棄却
争点番号
300605000
争点
6損金の帰属事業年度/5役員及び従業員給与
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件各事業年度に事前確定届出給与の額として損金の額に算入した役員賞与引当金繰入額については、定時株主総会における取締役に対する支給総額の決議により取締役の報酬請求権が確定していること、及び法人税法施行令第69条《定期同額給与の範囲等》第2項に規定する届出期限までに各取締役の支給額を記載した届出書を提出していること等から各事業年度の損金の額に算入される旨主張する。しかしながら、法人税法第34条《役員給与の損金不算入》第1項第2号に規定する事前確定届出給与は、支給時期、支給額が事前に定められ、その支給額が届出書記載の所定の支給時期に実際に支給された場合に、し意性が排除されることから損金の額に算入することが認められると解される。また、役員に対する報酬の損金算入時期は、原則として、委任期間である職務執行期間が終了した日の属する事業年度とするのが相当である。そうすると、当該役員賞与引当金繰入額は、各事業年度末において債務が確定していたとは認められず、損金の額に算入することはできない。(平23. 5.19 東裁(法)平22-206)

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支部名
大阪
裁決番号
平220076
裁決年月日
平成23年5月10日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300608010
争点
6損金の帰属事業年度/8その他の経費/1販売費、一般管理費
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、海外販売子会社に対する価格補償の負担額を売上値引として未払計上したのは、当該価格補償の負担額が、海外販売子会社を通じて既に現地販売店に販売した製品の市場価格が下落したことに起因するものであり売上金額の訂正又は売上原価に当たること、また、仮に販売促進費等の費用であるとしても連結事業年度終了の日までにその債務が確定しており損金の額に算入できる旨主張する。しかしながら、当該価格補償の負担額は、海外販売子会社に対する補償に係る費用の引当(予算額)であるとみるのが相当であり、また法人税法第22条≪各事業年度の所得の金額の計算≫第3項第2号に規定する販売費、一般管理費その他の費用に該当するところ、期末までにその金額を合理的に算定することができないことから、債務が確定しているとはいえず、損金の額に算入することはできない。(平23. 5.10 大裁(法)平22-76)

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支部名
札幌
裁決番号
平220021
裁決年月日
平成23年4月21日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300699000
争点
6損金の帰属事業年度/11その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が未払費用として損金の額に算入した支援費の額は、その算入に係る事業年度末までに算定基準が内部的に決定されて未払金に計上されているのであるから損金算入が認められるべきである旨主張する。しかしながら、当該支援費の額は請求人の独自の計算に基づく見越費用であり、その取引の相手先への周知も図られておらず、当該相手先において債権額を算定できる状況にあるとはいえないことから、当該事業年度末までに請求人の債務が確定しているとは認められず、当該支援費の額を損金の額に算入することはできない。(平23. 4.21 札裁(法・諸)平22-21)

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支部名
大阪
裁決番号
平220021
裁決年月日
平成22年9月28日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300601010
争点
6損金の帰属事業年度/1売上原価等/1通常のたな卸資産に係る売上原価等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、医療器具である自動対外式除細動器の専用収納スタンド(以下「本件AED専用スタンド」という。)20台の製造に際して製造委託先に支払った設計費は、本件AED専用スタンドの試作品で判明した問題点や改良点を解決するために支出した費用であり当期の損金の額に算入される研究開発費に該当する旨主張する。しかしながら、請求人と製造委託先との打合せ内容や商標登録出願状況、当該設計費の内容などからみて、①本件試作品の完成以後はあくまで量産して製品化する上で本件試作品を元に変更を加えているにすぎず本件試作品の完成をもって研究開発は終了したものと認めるのが相当であること、②当該設計費は販売用の本件AED専用スタンドの製造委託後に生じた費用で、製造に当たって仕様を定めるために必要なものであることから、当該設計費は販売用の本件AED専用スタンドを製造するための経費に該当し、当該設計費の全額を本件AED専用スタンドに係る棚卸資産の取得価額に算入すべきである。また、製造された本件AED専用スタンドは期末までに1台も販売されていないため、当該取得価額を本件事業年度の損金の額に算入することはできない。(平22. 9.28 大裁(法)平22-21)

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支部名
東京
裁決番号
平210117
裁決年月日
平成22年2月15日
裁決結果
棄却
争点番号
300609000
争点
6損金の帰属事業年度/9保証債務の履行損益
事例集登載頁
No.79

要旨

○ 請求人は、保険会社との白蟻防除施工に係る保険契約に基づく支払保険料(以下「本件保険料」という。)について、?本件保険料に係る保険契約と生産物保険契約は同一性を有しており、生産物保険契約の保険料は支払時に全額を損金の額に算入することが認められている、また、?本件保険料は白蟻防除施工に係る売上高に対応する原価であるとして、本件保険料も支払時に全額を損金の額に算入することが認められるべきである旨主張する。しかしながら、本件保険料は、請求人が白蟻防除施工完了後自ら負担することとなる損害賠償責任を補填するため自己を被保険者として支払うものであり、請求人の販売費、一般管理費に該当するものと認められ、顧客に対して保証した期間(5年間)と同一の期間にわたり発生した損害をてん補するものであるから、本件保険料のうち、その支払った日の属する事業年度終了の日においてまだ提供を受けていない役務に対する部分の金額は前払費用として期間対応により保険サービスを受ける事業年度において費用計上されることになる。よって、本件保険料は、支払時にその全額を当該事業年度の損金の額に算入することはできない。(平22. 2.15 東裁(法)平21-117)

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支部名
関東信越
裁決番号
平210070
裁決年月日
平成22年2月8日
裁決結果
棄却
争点番号
300608090
争点
6損金の帰属事業年度/8その他の経費/9租税公課
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件不動産取得税について、誤って賦課決定のあった日の属する事業年度の損金の額に算入したところ、不動産取得税はその選択により実際に納付した日の属する事業年度の損金の額に算入することができるのであるから、本件修正申告書を提出し、実際に納付した本件各事業年度の損金の額に算入すべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、本件期限後申告時に損金経理をし、賦課決定のあった日の属する事業年度の損金の額に算入するという選択をして申告したのであるから、請求人の主張は採用できない。(平22. 2. 8 関裁(法)平21-70)

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支部名
東京
裁決番号
平210058
裁決年月日
平成21年11月13日
裁決結果
棄却
争点番号
300608010
争点
6損金の帰属事業年度/8その他の経費/1販売費、一般管理費
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件未払経費は、その支給日及び納付日の属する事業年度において費用計上しているところ、いずれも本件事業年度終了の時点で債務が確定しているにもかかわらず所得金額の計算上、確定債務として計上漏れの状態にあることから、本件事業年度の損金の額に計上すべきである旨主張する。しかしながら、請求人は債務の確定した給与の支給額、社会保険料及び租税公課等について、いずれも一般に公正妥当と認められる会計処理の基準に従い、その支給日及び納付日の属する事業年度において費用計上しているのであるから、本件未払経費についても、継続して請求人が費用に計上した事業年度において損金の額に算入するのが相当であり、また、本件において請求人の経理処理を本件事業年度の確定申告後に変更し上記の未払経費を損金の額に算入する合理性はない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平21.11.13 東裁(法)平21-58)

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支部名
東京
裁決番号
平210059
裁決年月日
平成21年11月13日
裁決結果
棄却
争点番号
300608010
争点
6損金の帰属事業年度/8その他の経費/1販売費、一般管理費
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件未払経費は、その支給日及び納付日の属する事業年度において費用計上しているところ、いずれも本件事業年度終了の時点で債務が確定しているにもかかわらず所得金額の計算上、確定債務として計上漏れの状態にあることから、本件事業年度の損金の額に計上すべきである旨主張する。しかしながら、請求人は債務の確定した給与の支給額及び社会保険料について、いずれも一般に公正妥当と認められる会計処理の基準に従い、その支給日及び納付日の属する事業年度において費用計上しているのであるから、本件未払経費についても、継続して請求人が費用に計上した事業年度において損金の額に算入するのが相当であり、また、本件において請求人の経理処理を本件事業年度の確定申告後に変更し上記の未払経費を損金の額に算入する合理性はない。(平21.11.13 東裁(法)平21-59)

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支部名
大阪
裁決番号
平210024ほか 1件
裁決年月日
平成21年11月11日
裁決結果
全部取消し
争点番号
300608010
争点
6損金の帰属事業年度/8その他の経費/1販売費、一般管理費
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、人格のない社団である請求人の収益事業から生じた収入に係る費用について、各収入に直接要した費用(直接費用)、そのほか修繕費を除く共通費用を、収入金額に応じて支出される費用(収益あん分)及び床面積に応じて支出される費用等(面積あん分)に分類して各経費の額を算出する旨主張する。これに対し、請求人は、これらの収入のうち冷却水使用料等に係る収入に対する費用は、これらと同額の水道光熱費を直接費用として認めるべきであり、修繕費も、管理建物の保守及び営繕の追加として支出されるものであるから、収益あん分の対象とすべきである旨主張する。しかしながら、これらの収入のうち、冷却水使用料等に係る収入は、そもそも収益事業から生じた収入とは認められないから、当該収入に係る費用を、直接費用として認めるべきか否か等については判断するまでもない。また、これら以外の収入に係る費用については、その内容・性質等から、直接費用、収益あん分及び面積あん分によって算定するのが相当であり、修繕費については、通常の建物の維持管理に要する営繕費に類似する費用と認められるから、収益事業に係る収入に対する費用として、収益あん分割合によって配賦するのが合理的と認められる。(平21.11.11大裁(法)平21-24)

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支部名
名古屋
裁決番号
平210006
裁決年月日
平成21年10月16日
裁決結果
棄却
争点番号
300605000
争点
6損金の帰属事業年度/5役員及び従業員給与
事例集登載頁
裁決事例集No.78・320ページ

要旨

○ 請求人は、確定申告において本件事業年度の決算月(12月)の給与計算期間の締切日後の期間(12月16日から同月31日)に係る未払給与(以下「期末未払給与」という。)の額は期中に債務として確定しているから、前事業年度の期末未払給与の額との差額(以下「本件期末未払給与差額」という。)を本件事業年度の損金の額に算入すべきである旨主張する。しかしながら、法人税法第22条第4項に公正処理基準に従って計算されるものとするとあるのは、法人が採用した会計処理の方法に客観的、常識的にみて規範性があり、これが公正処理基準に該当すると認められるものであれば、法人の会計がそれに従っている限り、それを認めていこうとする態度を明らかにしたものであると解するのが相当であるが、請求人が多年にわたり採用してきた経理慣行に従って、期末未払給与の額を現実に支払った日の属する事業年度の損金の額に算入することは、客観的、常識的にみて規範性があると認められ、また、企業会計原則に定める重要性の乏しいものは未払費用等として処理しないことができるとするいわゆる重要性の原則に照らしてみても公正処理基準に反するものということはできない。そして、確定した決算に基づき当該事業年度の課税標準である所得の金額又は欠損金額及び所得の金額に対する法人税額を記載した申告書を提出しなければならないとされており、確定申告後に確定申告の基礎とされた決算における会計処理の方法を変更することは原則として許されないものというべきであるところ、請求人が、多年にわたって採用してきた公正処理基準に反しない経理慣行に従って損益計算をし、これに基づいて確定申告をした後に至って、本件事業年度にさかのぼって会計処理の方法を変更し、改めて損益計算をして本件期末未払給与差額を本件事業年度の損金の額に算入することは認められず、請求人の主張には理由がない。(平21.10.16 名裁(法)平21-6)

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支部名
大阪
裁決番号
平210002
裁決年月日
平成21年7月1日
裁決結果
棄却
争点番号
300608030
争点
6損金の帰属事業年度/8その他の経費/3賃借料、使用料
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、支払った賃借料について、法人税基本通達2−2−14《短期の前払費用》の定めを適用でき、損金の額に算入することができると主張する。しかしながら、当該通達の定めは、前払費用の額は当該事業年度の損金の額に算入されないとしつつ、1年以内に提供を受ける役務に係る前払費用については、継続して損金の額に算入しているときは、例えば、借入金を預金、有価証券等に運用する場合のその借入金に係る支払利子など収益の計上と対応させる必要があるものを除き、その支払時点で損金の額に算入することを認めることを明らかにしているが、これは、基本的には企業会計上の重要性の原則に基づく会計処理と同様の立場に立つものである。すなわち、当該通達の定めの後段は、前段で確認された前払費用についての費用収益対応の原則の例外をなすものであり、その例外を認める根拠は、税務においても企業会計上の重要性の原則に基づく会計処理を認めたことにあると考えられる。したがって、当該通達の定めの後段の適用に当たっては、重要性の原則から逸脱しない限度でその適用が認められるべきところ、前払費用に係る会計処理が重要性の原則で認められる範囲を逸脱していないかどうかの判断に当たっては、前払費用の金額だけでなく、その法人の財務内容に占める割合や影響等も含めて総合的に考慮する必要があると解される。本件において請求人が支払った賃借料に係る前払費用が「重要性の乏しいもの」に該当するということはできず、当該費用の額は、翌期以降の費用となるべきものであって、当該事業年度の損金の額には算入されない。(平21. 7. 1 大裁(法)平21-2)

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支部名
熊本
裁決番号
平200027
裁決年月日
平成21年6月10日
裁決結果
棄却
争点番号
300608010
争点
6損金の帰属事業年度/8その他の経費/1販売費、一般管理費
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、社会保険料の債務の確定については、法人税法上別段の定めがない限り、法人税法第22条第4項が規定する「一般に公正妥当と認められる会計処理の基準」(以下「公正処理基準」という。)に従って判断すべきであり、本件各賞与の金額及び本件各社会保険料の債務については、本件各事業年度の終了の日までに確定していることから、発生主義の原則及び公正処理基準により、本件各社会保険料は損金の額に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、賞与に係る社会保険料については、法人税基本通達9−3−2において、社会保険料の損金算入の時期について「当該保険料等の額の計算の対象となった月の末日の属する事業年度の損金の額に算入することができる。」と定めており、保険料の債務の確定時期としての「当該保険料等の額の計算の対象となった月」とは、当該賞与の支払があった月と解するのが相当であるところ、本件各賞与は、平成16年3月期については、平成16年6月25日に、平成19年3月期については、平成19年5月17日及び同年6月25日にそれぞれ支給されていることから、本件各社会保険料における保険料の債務の確定時期としての「当該保険料等の額の計算の対象となった月」とは、平成16年3月期については、平成16年6月、平成19年3月期については、平成19年5月及び同年6月であると認められる。そうすると、本件各社会保険料は、本件各事業年度において、いまだ支払われていない賞与に係る費用として計上されたものであり、本件各事業年度終了の日までに納付義務が具体的に確定しているものとは認められないことから、法人税法第22条第3項第2号に規定する債務の確定した費用として、本件各事業年度の損金の額にいずれも算入することはできない。したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平21. 6.10 熊裁(法)平20-27)

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支部名
東京
裁決番号
平200186
裁決年月日
平成21年6月3日
裁決結果
全部取消し
争点番号
300608990
争点
6損金の帰属事業年度/8その他の経費/12その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件覚書による原契約の支払条件の変更は、合理的な契約条件の変更であり、また、本件覚書による改定後の開発業務の対価は、実際の開発業務の内容にも即した妥当な金額であるから、本件覚書で改定された開発業務の対価は当該事業年度の損金算入が認められるべきであると主張する。しかしながら、①原契約における各開発業務の対価の額は、それぞれ経済的合理性を有する適正な金額ということができること、②本件覚書に係る各開発業務の対価の額は、開発業務の追加や変更等に伴うものと認められず、経済的合理性を有する適正な金額と認めることはできないことから、本件覚書は、請求人が当期において役務提供の完了していない各開発業務に対する対価の一部(改定差額に相当する金額)を恣意的に費用計上するため合意したものとみるのが相当である。そうすると、本件覚書で改定された開発業務の対価(改定差額に相当する金額)は、当該事業年度の損金の額に算入することはできない。(平21. 6. 3 東裁(法・諸)平20-186)

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支部名
東京
裁決番号
平200186
裁決年月日
平成21年6月3日
裁決結果
全部取消し
争点番号
300608990
争点
6損金の帰属事業年度/8その他の経費/12その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、試作機の開発業務に係る対価が損金の額に算入できるか否かについて、試作機の検収条件が当事者間で決定されていないことから、検収を実施することはできず、損金の額に算入することはできない旨主張する。しかしながら、試作機の検収条件について、検収条件が当事者間で決定され検収が実施されていたと認められることから、原処分庁の主張は採用することができない。したがって、試作機の開発業務に係る対価は請求人の当該事業年度の損金の額に算入される。(平21. 6. 3 東裁(法・諸)平20-186)

支部名
高松
裁決番号
平200009
裁決年月日
平成21年2月23日
裁決結果
棄却
争点番号
300699000
争点
6損金の帰属事業年度/11その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、平成16年3月期及び平成19年3月期において損金算入した保険積立金取崩額について、個人経営時代に適格退職年金契約に基づき支払った保険料を積立金として経理していたものを取り崩したもので、保険料を支払った時点において損金経理を行っていないことから、取り崩した事業年度において損金算入が認められるべきである旨主張する。しかし、法人税法施行令(平成13年法律第375号による改正前のもの。以下同じ)第135条第1項第2号は、「適格退職年金契約に基づいて支出した保険料等は、当該事業年度の所得の金額の計算上損金の額に算入する。」と規定していることから、当該保険積立金は、請求人の設立前に損金に算入されるべきものであり、取り崩した時点で損金の額に算入すべきであるとする請求人の主張には理由がない。また、請求人は、法人税法施行令第135条の規定を、形式的、硬直的に適用して損金経理を認めないことは、本来払わなくてもよい税金を支払った者に対する救済措置がないことになるほか、減価償却制度のように、損金経理しなければ資産の帳簿価格はそのままであり、資産を除却した場合には、全額除却損として損金経理が認められるという取扱いと比べて、不公平、不合理な結果が生じ、不当な課税処分である旨主張する。しかし、損金の額の算入すべき時期の定めのあるものについて、支出した事業年度にかかわりなく損金の額に算入できるものとすれば、法人所得の自由な操作を認めることになるほか、適格退職年金契約に係る保険料等については、本来支出した時に従業員の給与として取り扱うところを、事業主において特別に単純な損金経理を認めるという適格退職年金制度の趣旨からも逸脱することとなり、また、例えば、減価償却制度は、償却限度額相当額を強制する方法と償却限度額の範囲内で納税者の計算にゆだねる方法があり、所得税法は特別償却を除き強制償却制度を、法人税法は特別償却を含め任意償却制度を採用しているように、個々の法令によってその取扱いが異なるものもあることからすれば、法人税法施行令第135条の規定により、当該保険積立金を取り崩した時点における損金算入が認められないとすることに不公平、不合理な点はなく、不当な課税処分とはいえない。したがって、これらの請求人の主張も理由がない。(平21. 2.23 高裁(法)平20-9)

支部名
関東信越
裁決番号
平200035
裁決年月日
平成21年2月13日
裁決結果
棄却
争点番号
300608110
争点
6損金の帰属事業年度/8その他の経費/11雑損失
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、法人税基本通達9−3−7《保険契約の転換をした場合》の定めによれば、保険の転換により生じた損失の額をいずれの事業年度の損金の額に算入するかは法人の任意と解すべきである旨主張する。しかしながら、①原価の額は、収益が実現した事業年度の、②費用の額は、その債務が確定した事業年度の、③損失の額は、これが発生した事業年度の損金の額にそれぞれ算入すべきであり、本件事業年度において、当該保険が解約等された事実もないことから、本件事業年度前の保険の転換により生じた損失の額を本件事業年度の損金の額に算入することはできない。(平21. 2.13 関裁(法)平20-35)

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支部名
関東信越
裁決番号
平200032
裁決年月日
平成21年1月28日
裁決結果
棄却
争点番号
300601010
争点
6損金の帰属事業年度/1売上原価等/1通常のたな卸資産に係る売上原価等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、平成14年9月期における棚卸商品過大計上損は、請求人の主要取引先が債務超過にある請求人の経営再建のために平成14年12月期に行った財務状況等の調査の結果、明らかになった棚卸粉飾額であるから平成14年12月期の損金の額に算入すべきものである旨主張する。しかしながら、当該棚卸粉飾額はいずれも平成10年9月期から平成14年9月期において棚卸金額を水増しする経理処理をし、決算上の売上原価の額を実際の売上原価より少なく計上していたものであり、法人の各事業年度の所得の金額の計算上、各棚卸粉飾額に相当する売上原価は、各粉飾事業年度においてそれぞれ算入すべきものであるから、請求人の主張は採用できない。(平21. 1.28 関裁(法)平20-32)

支部名
東京
裁決番号
平200101
裁決年月日
平成20年12月15日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300601990
争点
6損金の帰属事業年度/1売上原価等/5その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、請求人が行う住宅の瑕疵保証代行サービス収入に係る売上原価であるとして損害保険会社に支払い、その全額を支払った日の属する事業年度の損金の額に算入した損害保険料(以下「本件保険料」という。)について、本件保険料のうち保険期間の経過していない期間に対応する金額は、前払費用に該当するので損金の額に算入できない旨主張する。しかしながら、請求人の主な事業内容は住宅の検査業務と保証業務であり、請求人が行う住宅の保証業務(瑕疵保証代行サービス)は、登録○○約款に基づいて請求人に登録した建築業者(以下「登録建築業者」という。)を被保険者とし、登録建築業者が住宅所有者に対して「住宅の品質確保の促進等に関する法律(以下「住宅品質確保法」という。)」で定める瑕疵担保責任を負うことにより被る損害の80パーセントをカバーする保険契約(以下「本件保険契約」という。)を締結することにより履行されるものである。そして、本件保険料は、請求人が登録建築業者に提供する地盤調査や現場調査に合格した住宅(以下「登録住宅」という。)に係る瑕疵保証サービス収入の中から請求人が登録建築業者に代わって支払うものであり、登録住宅1軒ごとの保険料は合理的に算定できるものである。すなわち、請求人は、登録住宅1物件ごとの保険料を上回る瑕疵保証代行手数料を価格表に設定することにより、その差額を保証業務に係る利益として確保しているものと認められる。そうすると、請求人はその業務として登録建築業者に代わって本件保険契約を締結して本件保険料を支払うことによって、瑕疵保証代行サービス収入を得ているということができ、本件保険料はこの収入に直接対応する費用ということができる。したがって、本件保険料は売上原価に該当するものと認められ、原処分庁の主張には理由がない。(平20.12.15 東裁(法)平20-101)

支部名
東京
裁決番号
平200054
裁決年月日
平成20年10月3日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300603000
争点
6損金の帰属事業年度/3減価償却費
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が請求人がともに購入し事業の用に供したAV対応のリクライニングシート約600台と液晶テレビ約600台とDVDプレーヤー約80台は組合せた製品として納入され、液晶テレビ及びDVDが付属したAⅤ対応のリクライニングシートが通常1単位として取引されるものであり、少額減価償却資産には該当しないとして更正処分等を行ったことについて、これらはそれぞれ独立した資産であり、取得価額が10万円未満であるから、少額減価償却資産に該当するとしてその取得価額の全額を損金の額に算入すべきである旨主張する。しかしながら、AV対応のリクライニングシートと液晶テレビは、リクライニングシートに組み込まれたリモコンで液晶テレビを操作するように加工が施される等、構造的・物理的に一体化しており、両者を合わせて1個の減価償却資産というべきであるから、請求人の主張には理由がない。ただし、DVDプレーヤーについては、リクライニングシート及び液晶テレビと同一空間に配置されているが、単独で本来の機能を有していて機能的独立性を失っておらず、単独で少額減価償却資産の判定とすべきであるから、原処分庁の主張には理由がない。(平20.10. 3 東裁(法)平20-54)

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支部名
高松
裁決番号
平190028
裁決年月日
平成20年6月26日
裁決結果
棄却
争点番号
300607000
争点
6損金の帰属事業年度/7貸倒損失
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、破産法人の破産について疑念を持ち、最後配当がされた後も売掛債権の回収を図ろうとし、最終的に当事業年度において回収不能と判断したことから、当事業年度の貸倒損失である旨主張する。しかしながら、破産法人に係る破産手続はすべて適法に行われ、破産手続の終結決定があった日に法人格が消滅したものと認められることから、請求人が有する破産法人に対する売掛債権は当該終結決定の日に消滅したと認められる。そうすると、当該終結決定の日は当事業年度前であり、当事業年度の貸倒損失とすることはできない。(平20. 6.26 高裁(法・諸)平19-28)

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支部名
金沢
裁決番号
平190019
裁決年月日
平成20年6月19日
裁決結果
棄却
争点番号
300608100
争点
6損金の帰属事業年度/8その他の経費/10横領損失、損害賠償金等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、元従業員Aの売上金横領行為によって与えられた損害に係るAに対する損害賠償請求権について、Aに十分な資力がないことは明白であり、たとえ損害賠償請求権を行使したとしても実現不能の状態にあったことから、損害賠償請求権という益金が計上されるとともに貸倒損失という損金が計上され、結果として課税所得は生じない旨主張する。しかしながら、Aによる横領行為が発覚した後、請求人とAとの間において本件和解契約が締結されており、この和解契約は、同公正証書の記載内容及び請求人の代表者の答述によれば、Aが請求人及びB社に生じさせた損害額につき、その総額を計算する際、Aの弁済能力を考慮して損害金額よりかなり減額した額で和解し、Aの当該債務の弁済方法等を定めたものであることが認められる。そして、請求人は、その後、Aから本件和解契約に基づく弁済金の一部を受領し、自ら記帳していることが認められる。そうすると、少なくとも、Aが本件和解契約に基づき一部を弁済した時点までは、請求人のAに対する損害賠償請求権の実現不能が明白になっていないというべきであるから、当該損害賠償請求権は、請求人が主張するように当初から明白に実現不能の状態にあったとは認められず、売上金額が横領された本件各事業年度において実現不能が明白になったとも認められない。したがって、本件各事業年度において、Aに対する損害賠償請求権の額を貸倒れとして損金の額に算入することはできない。(平20. 6.19 金裁(法・諸)平19-19)

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支部名
金沢
裁決番号
平190020
裁決年月日
平成20年6月19日
裁決結果
棄却
争点番号
300608100
争点
6損金の帰属事業年度/8その他の経費/10横領損失、損害賠償金等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、元役員Aの売上金横領行為によって与えられた損害に係るAに対する損害賠償請求権について、Aに十分な資力がないことは明白であり、たとえ損害賠償請求権を行使したとしても実現不能の状態にあったことから、損害賠償請求権という益金が計上されるとともに貸倒れ損失という損金が計上され、結果として課税所得は生じない旨主張する。しかしながら、Aによる請求人及び関連会社B社の横領行為が発覚した後、B社とAとの間において本件和解契約が締結されており、この和解契約は、同公正証書の記載内容及びB社の代表者の答述によれば、Aが請求人及びB社に生じさせた損害額につき、その総額を計算するもAの弁済能力を考慮してその一部にすることで和解し、Aの当該債務の弁済方法等を定めたものであることが認められる。そして、B社は、その後、Aから本件和解契約に基づく弁済金の一部を受領し、自ら記帳していることが認められる。そうすると、少なくとも、Aが本件和解契約に基づき一部を弁済した時点までは、請求人のAに対する損害賠償請求権の実現不能が明白になっていないというべきであるから、当該損害賠償請求権は、請求人が主張するように取得当初から明白に実現不能の状態にあったとは認められず、本件各事業年度において実現不能が明白になったとも認められない。したがって、本件各事業年度において、Aに対する損害賠償請求権の額を貸倒れとして損金の額に算入することはできない。(平20. 6.19 金裁(法)平19-20)

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支部名
福岡
裁決番号
平190028
裁決年月日
平成20年6月19日
裁決結果
棄却
争点番号
300601020
争点
6損金の帰属事業年度/1売上原価等/2土地等の販売又は譲渡原価
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、当該各土地の売買に係る契約成立日及び引渡日は平成18年8月31日であるから、当該各土地の売買に係る収益の額及び売上原価の額は、当該事業年度の益金の額及び損金の額に算入すべき旨主張する。しかしながら、①請求人は、平成18年9月8日に、公有地の拡大の推進に関する法律の規定に基づく土地有償譲渡届出書を県知事あてに提出しているところ、請求人が平成18年8月31日に成立したと主張する当該各土地の売買契約の内容を前提にすると、当該届出書の提出は不要であり、また、当該売買契約の内容は、当該届出書の記載内容と譲渡の相手先、譲渡物件の面積等において矛盾することからみて、平成18年9月8日の時点では当該届出書に記載された内容の売買が行われる予定であったものが、その後当該各土地の売買に係る契約に変更されたものと推認され、②請求人が真正なものと主張する契約日が平成18年8月31日と記載された当該各土地に係る売買契約書は、原処分に係る調査の着手日から1か月以上経過した後、調査担当職員に提示され(当初は廃棄したと申述)、また、当該売買契約書以外に契約年月日や売買金額が異なる売買契約書がそれぞれ2種類作成されており、平成18年8月31日付売買契約書を直ちに真実の取引を記載したものと認めることはできない。そうすると、当該各土地の売買契約が平成18年8月31日に成立したとは認められず、請求人の主張は採用できない。したがって、当該各土地に係る売買契約が平成18年8月31日に成立し、かつ、同日に当該各土地の引渡しが行われたとは認められないことから、当該各土地の売買に係る収益の額及び売上原価の額は当該事業年度の益金の額及び損金の額に算入できないとした更正処分は適法であり、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平20. 6.19 福裁(法)平19-28)

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支部名
東京
裁決番号
平190207
裁決年月日
平成20年6月16日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300608100
争点
6損金の帰属事業年度/8その他の経費/10横領損失、損害賠償金等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、請求人が取引先のA国法人から損害賠償金の請求を受けていたことについて、本件損害賠償金はその請求があった日(請求書が届いた日)を含む事業年度の損金であると認定し、平成10年2月期の雑損失として所得金額を減算する更正処分を行うとともに、その後の事業年度において、本件損害賠償金の請求金額のうちその一部のみ請求人が支払ったことは、請求金額と実際の支払額の差額について損害賠償債務が消滅したと認められ、債務免除益(以下「本件債務免除益」という。)として所得金額に加算するという更正処分を行っている。しかしながら、本件損害賠償金は、相手先から請求があった時点では、その損害賠償金額に争いが存在していたことが認められ、その時点では、本件損害賠償金の債務が確定していたとみることはできず、交渉の末、支払金額に関する協議が整った事業年度において債務の確定があったとみるのが相当であるから、原処分庁が、損害賠償金の請求書が届いた時点で本件損害賠償金の債務の確定があったとしてその請求額を損金の額に算入したことは、その認定に誤りがあり、本件債務免除益を所得金額に加算した事業年度においては、本件債務免除益はもともと発生する余地のないものである。したがって、原処分庁の主張には理由がない。(平20. 6.16 東裁(法)平19-207)

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支部名
高松
裁決番号
平190024
裁決年月日
平成20年5月30日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300608990
争点
6損金の帰属事業年度/8その他の経費/12その他
事例集登載頁
裁決事例集 No.75・327ページ

要旨

○ 原処分庁は、傷害保険契約締結に関する本件同意書には従業員の死亡により受け取った保険金の50%以上を遺族補償に充てる旨記載されているが、本件同意書には具体的な金額は記載されておらず、また、遺族に対して具体的な支払金額を提示していないから、死亡保険金の50%相当額を死亡保険金を受け取った事業年度の損金の額に算入することはできない旨主張する。しかしながら、①本件同意書は従業員に対する災害補償規定を兼ねており、保険事故が生じた場合には死亡保険金の50%以上を遺族補償として支払う旨を保証したものと認められること、②保険事故の発生により本件同意書に基づき遺族に対して具体的な給付をすべき原因となる事実が発生していると認められること、及び③死亡保険金は既に請求人が受領しており、その保険金からの支出義務を負う遺族補償金の最低限度である死亡保険金の50%相当額は費用として見積計上できると解するのが相当であることから、死亡保険金の50%相当額は損金の額に算入されるべきである。(平20. 5.30 高裁(法)平19-24)

支部名
高松
裁決番号
平190017
裁決年月日
平成20年4月16日
裁決結果
棄却
争点番号
300608990
争点
6損金の帰属事業年度/8その他の経費/12その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、不正受給した助成金を返還した場合の損金の額への算入時期について、当該助成金を受給した事業年度にさかのぼって損金の額に算入すべき旨主張する。しかしながら、法人の所得計算については、当期において生じた損失は、その発生事由が過去の事業年度の益金に対応するものであっても、その事業年度にさかのぼって損金としての処理はしないというのが一般的な会計の処理であると解されており、本件においては、益金の額に算入した助成金についてその後の事業年度に助成金の支給決定が取り消され返還を求められたのであるから、当該助成金を益金の額に算入した事業年度には不当利得返還債務が発生しているとはいえず、当該助成金の支給決定が取り消され返還を求められた時点で不当利得返還債務が発生し損失が確定したというべきである。そうすると、損金の額への算入時期は、請求人の不当利得返還債務が確定した時点で前期損益修正に係る損失として計上すべきこととなり、益金の額に算入した事業年度にさかのぼることはできない。(平20. 4.16 高裁(法)平19-17)

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支部名
大阪
裁決番号
平190032
裁決年月日
平成19年12月11日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300608010
争点
6損金の帰属事業年度/8その他の経費/1販売費、一般管理費
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、試験研究費について、その支出の対象となった水槽試験及びシミュレーション検討作業は一連ないし一体のもので、報告書等試験研究の成果物が請求人に引き渡されたのは本件事業年度の翌事業年度であることなどから、本件事業年度の損金の額には算入することができない旨主張する。 しかしながら、上記水槽試験とシミュレーション検討作業は、①別個の請負契約に基づき実施されており、代金の支払いも別途にされていること、②試験研究の内容は全く異なるもので、試験研究としての性格も異なること、③水槽試験の実施はシミュレーション検討作業にとって必要条件でないと認められることから、上記水槽試験とシミュレーション検討作業は別個独立したものとみるのが相当であり、原処分庁の主張は採用できない。そして、上記水槽試験は、物の引渡しを要しない請負契約に基づくもので本件事業年度内に完了していると認められることから、同試験に要した費用は本件事業年度の損金の額に算入できる。そうすると、原処分のうち当該水槽試験に係る部分については、原処分を取り消すのが相当である。(平19.12.11 大裁(法・諸)平19-32)

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支部名
大阪
裁決番号
平190023
裁決年月日
平成19年11月20日
裁決結果
全部取消し
争点番号
300608110
争点
6損金の帰属事業年度/8その他の経費/11雑損失
事例集登載頁
裁決事例集 №74・125ページ

要旨

○ 破産会社の破産管財人である請求人は、破産会社が、法人格否認の法理によって、A社がB社に対して有する貸金債権を弁済する責任があるとした判決の確定により、本件事業年度内に発生した本件遅延損害金を法人税法第22条第3項第2号の費用として損金の額に算入すべきである旨主張し、これに対し、原処分庁は、破産会社が本件遅延損害金を支払った場合、B社に対する求償債権を取得することにより、最終的な負担額が確定しないから、本件遅延損害金を損金の額に算入できない旨主張する。 確かに、本件事業年度内において、破産会社は、A社に対し上記貸金債権の一部を弁済しており、B社に対する当該弁済額相当額の求償債権を有することになるが、破産会社が上記貸金債権の弁済責任を負うに至った経過等から、破産会社が、本件事業年度末の時点で当該求償債権を回収することは、その一部ですら事実上不可能であって、当該求償債権は、もはや、その全額につき行使できない状況にあり、破産会社が当該弁済額相当額の最終的な負担者となることは明らかであったと認められるから、そのような求償債権を、形式上、資産として計上しなければならないとすることは相当でなく、破産会社は、当該弁済額相当額を、法人税法第22条第3項第3号の損失として、本件事業年度の損金の額に算入することができるというべきである。(平19.11.20 大裁(法)平19-23)

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支部名
福岡
裁決番号
平190003
裁決年月日
平成19年7月9日
裁決結果
棄却
争点番号
300601020
争点
6損金の帰属事業年度/1売上原価等/2土地等の販売又は譲渡原価
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、マンションの譲渡契約又は引渡しは当該事業年度内に行われていることから、当該譲渡に係る固定資産売却損は当該事業年度の損金の額に算入すべき旨主張する。 しかしながら、本件譲渡では関連法人である譲渡先との間で譲渡契約書は作成されておらず、当該事業年度末までに譲渡契約があったことを証する文書の保存もない。また、当該マンションの譲渡に関して唯一保存する文書は、当該事業年度終了後2か月近く経って作成されたものであり、当該文書が作成された日まで当該マンションの管理費等、家賃、借入金利息、預り敷金、火災保険等の精算の手続等が何ら行われていないことにかんがみれば、本件譲渡の契約内容が具体的に定まり契約を行ったのは、通常の契約条項等の記載がある当該文書が作成された日前後であり、そして、当該マンションの引渡しは、本件文書が作成された日以後に、譲渡代金の支払に関する処理がされ、文書が作成された後に所有権移転登記の申請が行われていることに照らすと、この間に引渡しが行われたと認められる。 したがって、上記マンションの譲渡契約及び引渡しは当該事業年度に行われたと認めることはできないことから、上記固定資産売却損は当該事業年度の損金の額に算入できないとするのが相当である。したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平19. 7. 9 福裁(法・諸)平19-3)

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支部名
名古屋
裁決番号
平190003
裁決年月日
平成19年7月4日
裁決結果
棄却
争点番号
300607000
争点
6損金の帰属事業年度/7貸倒損失
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、大手建設会社等(以下、ゼネコン」という。)に対する売掛金36口(以下「本件各売掛金」という。)の回収について長年にわたり交渉を続けてきたが、ゼネコンの工事現場の担当者の転勤・退職等により本件各売掛金の引継ぎがされなくなったこと等の理由から、本件各売掛金をやむを得ず回収不能と判断し、当該各売掛金の額を平成16年8月1日から平成17年7月31日までの事業年度(以下「本件事業年度」という。)の売上金額から減算処理し損失処理したものであり損金の額に算入できる旨主張する。 しかしながら、本件各売掛金の内容をみると、請求人は次の①及び②の売掛金については、ゼネコンに対して見積書を発行しているものの、①追加工事の9口の各売掛金については、ゼネコンの絶大な影響力を持つ各現場所長の各支払決定額を、受け入れざるを得なかったものと認められること、②補修工事の25口の各売掛金についても、ゼネコンと下請業者(請求人)という力関係から、正式なゼネコンへの請求金額ではなく、請求人の担当従業員レベルの請求金額にとどまるものであることが認められた。そうすると、請求人は、①の追加工事9件については、請求人の見積書金額とゼネコンの現場所長の支払決定額との差額を、②の補修工事25件については、見積書の金額を、結果的に実在しないにもかかわらず売掛金として一方的に計上していたに過ぎないものと認められる。 また、上記以外の2口の各売掛金については、請求人は再三請求書を発行し売掛金の回収努力をしていたが、最終の回収後は、請求書を発行していないこと及び当該2口の売掛金の取引相手先において平成12年8月1日以降買掛金等の債務として計上されていないことを併せ考えると、両社に対する各売掛金は、最終の入金時までには、それぞれの取引先との間で値引の合意がなされたものと認められるから、請求人は最終の入金時以降は、実在しない売掛金を計上していたものと認められる。 以上によれば、本件各売掛金は、結果的に請求人が実在しない売掛金を一方的に計上していたにすぎないものであることから、請求人が本件各売掛金を本件事業年度の売上金額から減算処理した損失の額は、本件事業年度の損失とは認められず、所得金額の計算上、損金の額に算入することはできない。したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平19. 7. 4 名裁(法・諸)平19-3)

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支部名
関東信越
裁決番号
平180049
裁決年月日
平成19年2月27日
裁決結果
棄却
争点番号
300608060
争点
6損金の帰属事業年度/8その他の経費/6支払利息
事例集登載頁
裁決事例集 №73・353ページ

要旨

○ 請求人は、本件各信用保証料は本件信用保証協会の保証の承諾に対する対価であり、一定の契約に従い継続して役務の提供を受けるために支出した費用ではないから、本件各信用保証料の全額を、それぞれその支払った日の属する事業年度において一時の損金の額に算入すべきである旨主張する。しかしながら、本件各信用保証料が保証期間の始期から満了時までの費用であることは明らかであるから、本件各信用保証料は、一定の契約に従い継続して役務の提供を受けるために支出した費用に当たるというべきであり、本件各事業年度の末日の未経過期間に対応する額は、前払費用として経理処理することが相当である。(平19. 2.27 関裁(法)平18-49)

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支部名
仙台
裁決番号
平180008
裁決年月日
平成18年12月15日
裁決結果
棄却
争点番号
300608010
争点
6損金の帰属事業年度/8その他の経費/1販売費、一般管理費
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ タクシー事業を営む請求人は、①本件誓約書で定めているのは、運転手の都合等で例外的に3年以内に退職した場合の損害賠償金の予約であること、②一定額を給与から引き去りしているのは人材の長期継続雇用のためであること及び③採用条件に第二種免許取得費用は請求人が負担する旨明示していることから、本件教習料は、支出した時点の損金の額に算入すべきものである旨主張する。しかしながら、本件誓約書には、①自動車教習所における第二種免許取得のための教習費用は、請求人が立替払すること及び②3年間誠実に継続勤務し、請求人がこれを認めた場合に限り、当該教習費用の返還義務を免除することもあることが記載されており、これらは、本件教習料の返還義務及びその免除について定めたものと認められる。そうすると、本件教習料は、養成員が一定の条件を成就した時にその返還義務が消滅するものであるから、条件付の立替金と認められる。また、本件誓約書に基づき、本件教習料相当額を給与から引き去りし、「養成費用積立」として各人別に管理するとともに預り金勘定に計上していることから、本件教習料の負担については、本件誓約書のとおり、請求人と養成員との間で合意していると認められる。したがって、本件教習料は、返還義務を免除した時点でその免除した金額をその事業年度の損金の額に算入することができるものの、支出した時点において損金の額に算入することはできない。(平18.12.15 仙裁(法・諸)平18-8)

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支部名
関東信越
裁決番号
平180031
裁決年月日
平成18年11月21日
裁決結果
棄却
争点番号
300610000
争点
6損金の帰属事業年度/10過年度仮装経理の修正損益
事例集登載頁
裁決事例集 №72・404ページ

要旨

○ 請求人は、本件事業年度において、民事再生法に基づく再生手続開始の申立てを行い、同法に基づく財産価額の評定の準備を始めていたのであるから、評価損として計上した過年度棚卸資産廃棄損の額を本件事業年度の損金の額に算入すべきである旨主張する。しかしながら、過年度棚卸資産廃棄損の額は、請求人が本件事業年度前の各事業年度の棚卸資産に係る粉飾額を計上したものにすぎず、その全額が本件事業年度において生じたものでないことが明らかであるから、過年度棚卸資産廃棄損の額を本件事業年度の損金の額に算入することはできない。(平18.11.21 関裁(法)平18-31)

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支部名
大阪
裁決番号
平180027
裁決年月日
平成18年10月11日
裁決結果
棄却
争点番号
300608110
争点
6損金の帰属事業年度/8その他の経費/11雑損失
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、S社らとの取引に係る雑損失及び特別損失を本件事業年度の損金の額に算入した。しかしながら、当該雑損失及び特別損失の原因となった債権債務の差額は、当審判所の調査によっても、これが発生した個別の原因及び事業年度を特定することはできないが、少なくとも本件事業年度より10年以上前に発生したものであり、本件事業年度において費用、損失として発生したものでないことは明らかであるから、当該雑損失及び特別損失を本件事業年度の損金の額に算入することはできない。(平18.10.11 大裁(法)平18-27)

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支部名
名古屋
裁決番号
平180019
裁決年月日
平成18年9月21日
裁決結果
全部取消し
争点番号
300601030
争点
6損金の帰属事業年度/1売上原価等/3その他の資産の譲渡原価等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 審査請求人(以下「請求人」という。)は、A工事収入に係る仕入代金(以下「本件仕入代金」という。)について、本件仕入代金に係る資材は平成12年3月中に納入されているから、平成12年3月期の工事原価である旨主張する。しかしながら、①本件仕入代金に係る工事は平成12年5月中に当該工事に係る設備等の据付けが行われて完了したと認められること、②請求人は本件仕入代金に係る工事収入を平成13年3月期の収益として計上していること及び③法人税法第22条第3項第1号が、当該事業年度の所得の金額の計算上損金の額に計上すべき金額は、当該事業年度の収益に係る売上原価、完成工事原価その他これに準ずる額である旨規定しており、完成工事原価の計上時期は収益の計上時期と対応させる必要があることから、本件仕入代金は、平成13年3月期の完成工事原価となる。したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平18. 9.21 名裁(法・諸)平18-19)

支部名
関東信越
裁決番号
平180008
裁決年月日
平成18年8月2日
裁決結果
棄却
争点番号
300601030
争点
6損金の帰属事業年度/1売上原価等/3その他の資産の譲渡原価等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、A社から受託した汚染土壌処理業務(以下「本件業務」という。)に係る外注費(本件外注費を含む。)は本件事業年度の実際の処理量に応じたものであるところ、本件業務に係る代金は本件事業年度において確定しており、本件精算金は本件業務全体を見直したことによる値増金として本件翌事業年度に確定したものであるから、本件外注費は本件事業年度の収益に係る原価である旨主張する。しかしながら、本件業務に係る契約は、掘削が終わらなければ搬出土壌の数量、土壌の汚染状況及びその処理方法等が確定しないため、工事完了後に当事者間で総合勘案して精算される可能性を留保した単価契約として締結されており、平成16年7月までに処理数量が予定数量に達したことから、請求人、A社等で協議が行われ、平成16年11月末に本件業務が完了したことを受けて請求人が本件精算金を請求したものと認められるから、本件精算金は、いわゆる値増金には当たらない。また、本件業務の外注先の計測による処理数量と発注者作成に係る「精算内訳」に記載された処理数量はほぼ一致しており、平成16年7月分までの外注先からの請求に係る処理数量と発注者に対する請求に係る処理数量も一致していることが認められる。そうすると、本件精算金は本件外注費に係る処理数量に基づいて算定されたもので、本件外注費が本件精算金に対応することは明らかであるから、本件外注費は本件翌事業年度の収益に係る原価であるとみるのが相当である。(平18. 8. 2 関裁(法)平18-8)

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支部名
大阪
裁決番号
平180001
裁決年月日
平成18年7月3日
裁決結果
全部取消し
争点番号
300608060
争点
6損金の帰属事業年度/8その他の経費/6支払利息
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、破産会社に支払義務があるとされたA社が同族関係法人に対して有する貸金残元本及び遅延損害金等について、具体的給付をすべき原因となる事実が発生したのは、破産会社が所有する建物に対して強制管理決定及び債権仮差押決定並びにこれに係る本案訴訟が提起された平成10年7月ころであり、当該遅延損害金は、平成14年12月期及び平成15年12月期(以下「本件各事業年度」という。)の終了の日までに破産会社の債務として確定しているから、同事業年度の遅延損害金は、損金の額に算入すべきである旨主張する。しかしながら、平成10年7月○日に提起された本案訴訟において、破産会社は、同族関係法人の債務について同社が責任を負うことを争っており、本件各事業年度終了の日において、いまだ第一審又は控訴審に係属中であったというのであるから、同事業年度中に、破産会社が当該遅延損害金の債務を負うことが客観的にみて確定したということはできず、同社の当該遅延損害金の支払義務は、本案判決に対する上告状及び上告受理申立書が却下された平成16年11月○日以降に確定したというべきである。そうすると、本件各事業年度においては、破産会社の債務としては確定していないから、原処分は相当である。(平18. 7. 3 大裁(法)平18-1)

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支部名
福岡
裁決番号
平170018
裁決年月日
平成18年5月9日
裁決結果
棄却
争点番号
300601010
争点
6損金の帰属事業年度/1売上原価等/1通常のたな卸資産に係る売上原価等
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、外国に所在する液化天然ガス(LNG)の仕入先に対して支払った一時金について、その支払時において前払金等と経理処理していたものを、本件事業年度までの原料費とすべきであったから、本件事業年度において一括して損金の額に算入することができる旨主張する。 しかしながら、本件一時金は、平成10年度から平成13年度の船舶関連費用(以下「SRC」という。)の対価として支払われた金額と認められるところ、SRCはもともとLNGの引取りに係る費用であるから、平成10年度から平成13年度に引き取ったLNGの引取りに係る費用の対価であると認めるのが相当である。原料の引取費用は、引き取ったその原料の購入代価に加算することとなるところ、本件一時金の合計額も、平成10年度から平成13年度までの間に引き取られたLNGの引取数量に応じて合理的に配分し、そのLNGの購入代価に加算して原料の購入原価を計算し、さらに、その購入原価を基に消費価格を計算し、実際の消費量に応じて原料費としてその製造原価を損金の額に算入するのが相当と認められるから、本件事業年度において損金の額に算入することはできない。(平18. 5. 9 福裁(法)平17-18)

支部名
東京
裁決番号
平170122
裁決年月日
平成18年2月28日
裁決結果
棄却
争点番号
300608010
争点
6損金の帰属事業年度/8その他の経費/1販売費、一般管理費
事例集登載頁
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要旨

○ 人工衛星を利用して視聴者にテレビ番組を提供する事業を行っている審査請求人が、番組の送信に係る業務委託費を一括して支払い、その全額を支払った日の属する事業年度の損金の額に算入したことについて、審査請求人は、当該業務委託費は、販売費及び一般管理費に該当し、このうち前払部分の額は、法人税基本通達2−2−14《短期の前払費用》の後段に定める前払費用に該当するから、当該事業年度の損金の額に算入することが認められるべきである旨主張する。しかしながら、当該業務委託費は、上記事業における収益(売上げ)に対応させるべき費用(原価)であり、しかも上記前払部分の額を、その支払った日の属する事業年度の損金の額に算入することは、重要性の原則の範囲を逸脱するものであることから、当該業務委託費のうち、前払部分の額は、上記通達の後段の適用は認められず、当該事業年度の損金の額に算入することはできない。(平18.2.28東裁(法・諸)平17-122)

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支部名
関東信越
裁決番号
平170036
裁決年月日
平成17年12月15日
裁決結果
棄却
争点番号
300608010
争点
6損金の帰属事業年度/8その他の経費/1販売費、一般管理費
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、パチンコ業を営んでいるが、業務委託契約に基づいて子会社に支払った報酬について、法人税基本通達2−2−14に定める短期の前払費用に該当するとして、その全額を支払った日の属する事業年度の損金の額に算入することができる旨主張する。しかしながら、法人税法第22条第4項は、同条第3項に規定する損金の額に算入すべき費用の額は、一般に公正妥当な会計処理の基準に従って計算される旨規定しているところ、企業会計原則及び同注解は、前払費用は資産であることを明示した上、そのうち重要性の乏しいものについては支払時の費用とすること(重要性の原則)も正規の会計処理として認めている。そうすると、前払費用は、当該事業年度の費用とはいえないのが原則であるが、重要性の原則から逸脱しない範囲内で、支払った日の属する事業年度の損金の額に算入することができると解すべきものである。本件業務委託報酬は、パチンコホールの管理業務、経理業務、人事業務等いずれも請求人の事業活動上で根幹をなす重要な業務に対する費用で、①売上総利益②販売費及び一般管理費③営業利益④経常利益⑤申告所得金額に対していずれも高い割合を占めるなど請求人の財務内容に及ぼす影響が大きいことが認められ、重要性の原則により認められる範囲から逸脱したものであるから、当該前払費用相当額は、支払った日の属する事業年度の損金の額に算入できない。(平17.12.15関裁(法・諸)平17-36)

支部名
名古屋
裁決番号
平170018
裁決年月日
平成17年10月24日
裁決結果
棄却
争点番号
300608110
争点
6損金の帰属事業年度/8その他の経費/11雑損失
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、有価証券として資産に計上していた投資信託有価証券(以下「本件有価証券」という。)が平成14年9月期(以下「本件事業年度」という。)に滅失していることが判明したので、これを原因とした雑損失(以下「本件雑損失」という。)の額は損金の額に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、平成6年9月期において、本件有価証券は、①請求人が購入し、②請求人口座から代表者個人口座に移管され(以下「本件移管」という。)、③代表者個人の売り注文により本件有価証券を売却(以下「本件売却」という。)したものであり、その後、その売却代金は代表者個人口座に入金され代表者個人の有価証券取引資金の一部として使用されていることが認められる。また、代表者個人は、請求人における唯一の代表取締役であるとともに筆頭株主であり、同人の同族関係者を合わせると請求人の発行済株式の大半を保有していること、更に、本件移管に関して、請求人は、代表者個人に対して、民事上の損害賠償や商法上の責任追及もしていないし、刑事上の処分を求める行動もしていないことが認められる。そうすると、請求人は、平成6年9月期においては、本件移管及び本件売却によって、本件有価証券が請求人の所有するところではないことを認識していたにもかかわらず、これらの事実に基づく会計処理を行わず、平成6年9月期の帳簿書類等に資産計上されている本件有価証券が、本件事業年度において、その滅失が判明したとして雑損失に計上しているが、本件雑損失は平成6年9月期の損金に該当するので本件事業年度の損金の額に算入することはできない。(平17.10.24名裁(法)平17-18)

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支部名
大阪
裁決番号
平160065
裁決年月日
平成17年3月23日
裁決結果
棄却
争点番号
300608030
争点
6損金の帰属事業年度/8その他の経費/3賃借料、使用料
事例集登載頁
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要旨

法人税基本通達2−2−14は、前払費用の額は当該事業年度の損金の額に算入されないとしつつ、1年以内に提供を受ける役務に係る前払費用については、継続して損金の額に算入しているときは、例えば借入金を預金等に運用する場合のその借入金に係る支払利子など収益の計上と対応させる必要があるものを除き、その支払時点で損金の額に算入することを認めることを明らかにしているが、これは、基本的には企業会計上の重要性の原則に基づく経理処理と同様の立場に立つものであり、当審判所においても相当であると解される。これを本件についてみると、本件の事業年度末に支払われた翌月分の前払家賃が前払費用に該当することに争いはないが、上記のとおり、当該通達が適用されるためには、当該費用を継続して損金の額に算入していること、すなわち継続性が要請されているところ、請求人は、直前期において、本件建物に係る平成14年4月分の賃借料を支払時に前払金として資産に計上しており、損金の額に算入しておらず、また、本件事業年度において当該経理処理を変更したことについて合理的な理由は認められないから、その余の点につき判断するまでもなく、短期前払通達を適用して本件前払家賃を本件事業年度の損金の額に算入することはできないというべきである。(平17.3.23大裁(法)平16-65)

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支部名
大阪
裁決番号
平160065
裁決年月日
平成17年3月23日
裁決結果
棄却
争点番号
300608010
争点
6損金の帰属事業年度/8その他の経費/1販売費、一般管理費
事例集登載頁
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要旨

○ 1 本件の保険契約は適格退職年金契約に該当し、本件未払保険料が本件事業年度終了後に支払われていることが認められる。2 適格退職年金契約に該当する保険契約の保険料は法人税法附則第27条の2が規定する法人税法施行令第135条第2号に規定する確定給付企業年金法第55条第1項の掛金に類する保険料で財務省令に定めるものに該当する。3 法人税法第22条第3項の別段の定めに該当する法人税法施行令第135条は、法人が、その使用人等のために支出した同項各号に掲げる掛金等について、その支出した事業年度の損金の額に算入する旨規定している。以上のことから、本件未払保険料は本件事業年度の損金の額に該当しない。(平17.3.23大裁(法)平16-65)

支部名
広島
裁決番号
平160020ほか 1件
裁決年月日
平成17年3月8日
裁決結果
棄却
争点番号
300608110
争点
6損金の帰属事業年度/8その他の経費/11雑損失
事例集登載頁
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要旨

〇請求人が納付すべき本件特別掛金の額10,493,298円は、厚生年金基金が、年金運用資産の実際のキャッシュ化とは関係なく独自に見積った不足見込額を基に調査・決定したものであり、その決定した金額は、厚生年金基金が請求人に対して納付期限とともに通知した平成15年4月30日付納入告知によって明らかにされた。これにより、請求人は、本件特別掛金の額として10,493,298円を厚生年金基金に対して納付する義務が具体的に確定するとともに、納付期限までに納付しない場合には、国税滞納処分の例により徴収され得ることとなった。したがって、本件特別掛金に係る損失は、請求人の本件特別掛金に係る金員の納付義務が具体的に確定した平成15年4月30日付本件納入告知によって客観的に確定したものとみるのが相当であるから、本件特別掛金の額を平成15年3月期の損金の額に算入できないとした更正処分は適法である。(平17.3.8広裁(法)平16-20)

支部名
東京
裁決番号
平160205
裁決年月日
平成17年3月2日
裁決結果
棄却
争点番号
300608100
争点
6損金の帰属事業年度/8その他の経費/10横領損失、損害賠償金等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、公害診療報酬の不正受給額について、既往年分に遡及して返還する義務が確定したことから、国税通則法第23条第2項第1号に該当し、当該不正受給した事業年度にさかのぼって当該返還に係る債務の損金算入を認めるべき旨の更正の請求をしているが、当該債務は、法人税法第22条第4項の規定による一般に公正妥当と認められる会計処理の基準に基づき、当該債務が確定した日の属する事業年度の損金の額に算入すべきものであるから、更正の請求は認められない。(平17.3.2東裁(法)平16-205)

支部名
大阪
裁決番号
平160040
裁決年月日
平成16年12月20日
裁決結果
棄却
争点番号
300608110
争点
6損金の帰属事業年度/8その他の経費/11雑損失
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 一般に、ワラントは、権利行使しないまま権利行使期間を経過すると権利が消滅し無価値になるところ、法人税法第22条第3項第3号の規定によればワラントの権利消滅損失の額が当該事業年度の損金の額に該当するためには、ワラント損失が当該事業年度に発生し、確定した事実があることが要件となる。A証券会社が発行した有価証券売買取引計算書によれば、権利行使期間を経過する日までに権利行使されていないこと等が認められるから、本件ワラントは、それぞれの権利行使期間を経過する日の属する事業年度において、権利が消滅し無価値になったことが認められる。したがって、本件ワラント損失額は、それぞれの権利行使期間を経過する日の属する事業年度に損失が発生し、確定したのであるから、当該各事業年度の損金の額とみるのが相当である。(平16.12.20大裁(法)平16-40)

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支部名
関東信越
裁決番号
平160015
裁決年月日
平成16年10月18日
裁決結果
棄却
争点番号
300608010
争点
6損金の帰属事業年度/8その他の経費/1販売費、一般管理費
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、コンサルタント料は確定債務三要件のすべてを満たしているので債務として確定していた旨、また、コンサルタント契約書に記載されている具体的行為を受けているので、債務は存在する旨主張する。しかしながら、請求人が主張の根拠とするA社の各議事録には、コンサルタント料についての記載は認められず、本件契約について当事者間で交渉、検討した記録もない。請求人はA社の子会社であるが、請求人の会計はA社が行っており、請求人は、本件契約にかかるコンサルタント料がいくらで決まろうとあまり気にしておらず、A社が決めたことに反対できない状況であったと認められ、実質的決定権を持つA社において、事業年度後にコンサルタント料年額を決定しているのであるから、合理的金額算定要件を満たしているとは認められない。また、何らかのコンサルタント業務の提供を受けていたとしても、それは給付原因事実発生要件を満たすのみで、合理的金額算定要件を満たしていないのであるから、請求人の主張は採用することができない。(平16.10.18関裁(法)平16-15)

支部名
大阪
裁決番号
平150087
裁決年月日
平成16年5月19日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300608090
争点
6損金の帰属事業年度/8その他の経費/9租税公課
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、授業料収入に対応する費用を把握・管理する目的で、発生する費用を、授業を行っている教室に係るものと、その余の本社の管理部門に係るものとに大別し、さらに教室に係るものについては、教室ごとに区分して把握・管理するとともに、申告期限未到来の事業所税を認識している。しかしながら、請求人の営む学習塾において、収益は各生徒から受け取る授業料収入であり、事業所税を含めた役務を提供するための費用は、収益との対応関係を個別に明らかにできるものではなく、収益と費用が個別的(直接的)な対応関係にあるとはいえないもので、当該事業所税は法人税法第22条第3項第2号の販売費等に該当する。そうすると、事業所税の損金算入時期は、同号の規定により、その債務の確定した事業年度となるが、申告納税方式の租税である同税の納税義務は、各事業年度の終了時に成立し、申告時に確定することから、損金算入時期は、当該申告書を提出した日を含む事業年度となる。(平16.5.19大裁(法)平15-87)

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支部名
東京
裁決番号
平150293
裁決年月日
平成16年5月17日
裁決結果
棄却
争点番号
300608010
争点
6損金の帰属事業年度/8その他の経費/1販売費、一般管理費
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の請負業務に作業ミスがあったとして、請求人の受注先から請求された金員は、本件事業年度末日までに、当該金員の算定過程及び合計額が記載された見積書等を受理していることから、その支払債務が確定しているので、損金の額に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、当該金員は請負業務の原価とは認められないこと、請求人は受注先に対し当該金員の支払を承諾していない旨の回答を行っていること及び翌事業年度において、当該金員に関して受注先を被告とし訴訟を提起していることからみると、本件事業年度においては、当該金員の支払債務が確定した事実はないと解するのが相当であり、請求人の主張には理由がない。(平16.5.17東裁(法)平15-293)

支部名
熊本
裁決番号
平150021
裁決年月日
平成16年4月23日
裁決結果
棄却
争点番号
300608010
争点
6損金の帰属事業年度/8その他の経費/1販売費、一般管理費
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、稚魚の放流に係る費用は工事施行業者からの協力金収入をもって、その全額を充てることを前提に頂く金員であるから、放流費用は、協力金収入に直接対応する原価等として、法人税法第22条第3項第1号に規定する売上原価等に区分されるものであり、債務確定の有無をもって判断するものではない旨主張する。しかしながら、①協力金収入は、請求人が施工業者の工事受注高に応じて受領するものであり、放流事業に係る役務を原因として、また、その対価として受領しているものではないこと、及び②放流事業に係る費用は、各事業年度において、協力金収入が発生するか否かにかかわらず、その支出が予定されているものであることからすると、放流事業に係る費用は、協力金収入に個別的に対応する費用とは認められず、法人税法第22条第3項第1号に規定する売上原価等と解することはできない。そうすると、放流事業に係る費用は、法人税法第22条第3項第2号に規定する販売費、一般管理費その他の費用に該当することになり、損金の額に算入できる額は、事業年度終了の日までに債務が確定しているものに限られる。したがって、請求人の主張は採用できない。(平16.4.23熊裁(法)平15-21)

支部名
大阪
裁決番号
平150047
裁決年月日
平成16年1月29日
裁決結果
棄却
争点番号
300605000
争点
6損金の帰属事業年度/5役員及び従業員給与
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 従業員に対する給与は、労働関係法令の規制を受ける雇用契約関係の下で、当該従業員の役務の提供の対価として支払われるものであるが、従業員の都合や死亡等により、休職や退職をすることとなり役務の提供そのものがなくなる場合や、労働災害、私傷病、欠勤、育児休業、部分休業など雇用関係に特有な理由により役務の提供が中断されることがあり、その意味で前払給与の対象となる役務が時間の経過とともに自動的かつ確実に提供されるとはいえない。したがって、前払給与は、その性質に照らし、本件前払通達の適用対象となる前払費用には当たらないと解される。また、本件前払通達は、継続適用を要件としているところ、請求人は、本件事業年度に従業員の一部である本件従業員についてのみ給与の1年分前払いの処理を始めているが、給与規定等で給与の前払いについて定めておらず、契約書等の書面も作成していないため、どのような場合に前払いがなされるか、また、役務の提供がない場合の取扱いなど適用の基準が明確でない上、翌期においては前払いを中止しており、結果として前払費用としての処理は本件事業年度1期限りとなっている。この点につき、請求人は、Aについては病気となって休みがちであることを理由として挙げているが、Bに対する給与の前払いを中止したことについては何ら合理的な説明をしていない。これらの点に照らすと、本件前払給与については、継続適用の要件を欠くものといわざるを得ない。以上によれば、本件前払給与は本件前払通達にいう短期前払費用に当たらないとするのが相当であり、その他の請求人の主張について判断するまでもなく、本件事業年度の損金の額に算入できない。(平16.1.29大裁(法)平15-47)

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支部名
広島
裁決番号
平150011
裁決年月日
平成15年10月24日
裁決結果
棄却
争点番号
300608110
争点
6損金の帰属事業年度/8その他の経費/11雑損失
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件保険解約損は、保険契約の解約と同時に銀行に対する損害賠償請求権(収益)が発生するため債務未確定であり、裁判上の和解の成立時に債務が確定するから、その時の損金の額に算入すべき旨主張するが、本件保険解約損は、銀行の質権の実行に伴う保険契約の解約によって明確に生じ、その損失の額も客観的に確定しており、また、請求人の主張する損害賠償請求権はその存在を認めることはできないから、本件保険解約損は保険契約が解約された事業年度の損金の額に算入されることとなる。(平15.10.24広裁(法)平15-11)

支部名
福岡
裁決番号
平140034
裁決年月日
平成15年6月19日
裁決結果
棄却
争点番号
300604000
争点
6損金の帰属事業年度/4資産の評価損
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は請求人が棚卸資産に計上している販売用各土地は、①傾斜地が多い、②間口が狭あい、③無道路地等、立地状況が著しく悪い事実があるため、使用価値、経済価値及び流通価値が低く長年販売努力をしたが販売することができないので、これらの事実は、法人税法施行令第68条第1号ニの「イからハまでに準ずる特別の事実」に該当し、法人税法第33条第2項の規定により評価損の計上が認められるべきである旨主張する。しかしながら販売用各土地に対する請求人の主張する事実は、本件各土地の本件事業年度末における現状が宅地及び道路の造成工事が完了した当時又は取得した当時のままであり、「イからハまでに準ずる特別の事実」が生じたとは認められず、また、同令第68条第1号イからハに規定する各事実にも該当しないことから、所得の金額の計算上、損金の額に算入することはできない。(平15.06.19.福裁(法)平14-34)

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支部名
仙台
裁決番号
平140028
裁決年月日
平成15年4月25日
裁決結果
棄却
争点番号
300603000
争点
6損金の帰属事業年度/3減価償却費
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、手書請求書A等に記載されているとおり、新品で、かつ、100万円未満のコンピュータを取得しているから、当該コンピュータは、特定情報通信機器に該当し、租税特別措置法第45条の3の規定に基づき全額一時の損金の額に算入できる旨、また、納入元がコンピュータの中古を購入していたとしても、請求人専用に加工しており、全く別個の新たな価値を付加したものに生まれ変わっていることから、新品である旨主張する。しかしながら、手書請求書A等は、書き換えを依頼して作成されたものであり、請求書A等が真正な請求書と認められ、この請求書A等によれば、請求人は、100万円を超える新品及び中古品をオーバーホールしたコンピュータを取得したことが認められる。したがって、100万円を超えるもの及びたとえ仕様の変更や機能の追加が行われたものであっても中古の機械は、即時償却の対象となる特定情報通信機器に該当しないことから、即時償却の規定を適用することはできない。(平15.04.25.仙裁(法)平14-28)

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支部名
関東信越
裁決番号
平140096
裁決年月日
平成15年4月24日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300605000
争点
6損金の帰属事業年度/5役員及び従業員給与
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人の平成10年7月26日付の理事会議事録によれば、業績不振を理由として、平成10年8月以降、請求人の資金事情が好転するまでA理事の給与の支払を一時的に凍結し、その凍結期間を3年以内とする旨決定したものとされているところ、これは、請求人がA理事に対し、「請求人の資金事情の好転」を支払の停止条件とするとともに、この条件が成就しない場合であっても平成10年8月から3年を経過する時を期限として、平成10年8月以降に係る未払給与の支払を約したものと解されるが、平成12年3月期の事業年度終了日において、いまだ本件未払報酬は支払われていないから、支払停止条件の成就に至っていないものと認めるのが相当であり、また、3年の期限も到来していないから、本件未払役員報酬については、「債務に基づいて具体的な給付をすべき原因となる事実が発生している」ものと認めることはできず、債務が確定しているとは認められないから、当該各事業年度の損金の額に算入することはできない。(平15.04.24.関裁(法・諸)平14-96)

支部名
広島
裁決番号
平140042
裁決年月日
平成15年2月20日
裁決結果
棄却
争点番号
300608100
争点
6損金の帰属事業年度/8その他の経費/10横領損失、損害賠償金等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が取引先に対して架空の作業代金を請求して取得した決済金を、後の事業年度において取引先からの返還請求により支払うこととなったことについて、損害賠償債務として、遡って架空売上げを計上した本件各事業年度の損金の額に算入すべきである旨主張するが、その主張する損害賠償債務の支払いに至る経緯に照らせば、当該取引が架空であることを、当該取引先も当初から知っていたと認められるから、本件各事業年度において、請求人が取引先に対して損害賠償債務を負っていたとは認められない。そして、当該決済金が本件各事業年度中に当該取引先に返金された痕跡がない以上、当該決済金は本件各事業年度の益金に計上されるべきものと認められ、更正処分は適法である。(平15.02.20.広裁(法)平14-42)

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支部名
関東信越
裁決番号
平140070
裁決年月日
平成15年2月20日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300605000
争点
6損金の帰属事業年度/5役員及び従業員給与
事例集登載頁
裁決事例集No.65・343ページ

要旨

○ 請求人は、臨時株主総会又は従業員との間の合意に係る役員報酬又は従業員給与(以下「役員報酬等」という。)に係る損金算入につき、①一括して当該事業年度内の業務執行等に支給するという特約に基づき支払っているから、たとえ当該役員報酬等が翌事業年度に対応するものであっても、その債務は当該事業年度終了の日までに確定している、また、②その支払状況から照らして、法人税法基本通達2−2−14に定める短期の前払費用に該当するから、同通達の後段の取扱いが適用され、当該事業年度の損金の額に算入される旨主張する。しかしながら、当該役員報酬等については、(1)同通達にいう、具体的な給付をなすべき原因である役員の職務の執行又は従業員の役務の提供が当該事業年度の終了の日までになされていないから、債務が確定しているとは認められず、また、(2)それが請求人の財務内容に占める割合などから照らして、企業会計上重要性が乏しい費用とはいえず、同通達の後段の取扱いを受ける短期の前払費用に該当しない。したがって、当該役員報酬等は、当該事業年度の損金の額に算入されない。(平15.02.20.関裁(法)平14-70)

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支部名
大阪
裁決番号
平140051
裁決年月日
平成15年2月17日
裁決結果
棄却
争点番号
300608100
争点
6損金の帰属事業年度/8その他の経費/10横領損失、損害賠償金等
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、仮に警戒船収入、賛助金及び前受金が請求人に帰属するとしても、それらに係る金員は死亡した甲組合長が横領したものであり、請求人は、甲の相続人らに対して損害賠償債務の履行の催告を行い、相続人らは相続放棄をしているのであるから、当該横領相当額の損失を被った旨主張し、甲が独占的に請求人の預金や現金を管理、処分している中で横領したものと推認されなくもない。しかしながら、仮に、甲が横領したものであるとしても、少なくとも、相続人らが最後に相続放棄をした時点までは、当該横領に係る甲又は同人の相続人に対する当該損害賠償請求権の実現不能が明白になっていないと認められるから、本件各事業年度において、その実現が不能であったというということはできない。そうすると、仮に、組合長が横領していたとしても、本件各事業年度において、当該横領額を損金に計上するとともに、同額を損害賠償請求権として益金に計上すべきであるから、この関係においては、本件各事業年度の所得金額等に変動はない。(平15.02.17.大裁(法・諸)平14-51)

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支部名
大阪
裁決番号
平140050
裁決年月日
平成15年2月6日
裁決結果
棄却
争点番号
300608110
争点
6損金の帰属事業年度/8その他の経費/11雑損失
事例集登載頁
裁決事例集No.65・366ページ

要旨

○ 請求人は、車両盗難損失は当該盗難が発生した日の属する本件事業年度の損金の額に算入し、他方、当該盗難に係る保険金収入は、その受領を認識した日の属する翌事業年度の益金の額に算入すべきである旨主張する。しかしながら、損失の事実に関して保険が付されている場合にあっては、損失の発生と同時に保険金等の支払請求権が発生し、当該損失額が補てんされることとなるため、当該損失と当該保険金との間に対応関係を求めることが、法人税法第22条第4項にいう「一般に公正妥当と認められる会計処理の基準」によった処理と認められる。したがって、当該盗難に係る保険金収入が本件事業年度に確認していると認められる本件にあっては、本件盗難損失の額を本件事業年度の損金の額に算入するとともに、それに係る保険金収入を当該事業年度の益金の額に算入すべきであるから、請求人の主張には理由がない。(平15.02.06.大裁(法)平14-50)

支部名
札幌
裁決番号
平140001
裁決年月日
平成14年9月24日
裁決結果
全部取消し
争点番号
300605000
争点
6損金の帰属事業年度/5役員及び従業員給与
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、本件決算賞与について、翌期の4月中旬に各人別支給額を決めた旨の監査役等の申述を内容とする本件聞き取り資料を主な根拠に事業年度末までに各人別支給額を各従業員へ通知した事実が認められないとして本件事業年度の損金の額に算入することができない旨主張する。しかしながら、本件聞き取り資料は、申述者の署名・押印がない上、聞き取りした内容を申述者に確認させたものではなく、また、その記載内容を裏付ける証拠を他の原処分関係資料からは得ることができないものである。一方、本件聞き取り資料とは明らかに申述内容が食い違う異議調査時に提出された3月末には各従業員へ通知した旨の所長らの回答文書等には申述者の署名・押印があり、また、当審判所に対する従業員等の答述にも整合性があることからすると、本件聞き取り資料をもって原処分庁主張の事実を認定することができない。また、他に原処分庁主張の事実を認定する証拠がないことから、本件決算賞与を本件事業年度の損金の額に算入しないとした原処分はその全部はその全部を取り消すのが相当である。(平14.09.24.札裁(法)平14-1)

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支部名
仙台
裁決番号
平140005
裁決年月日
平成14年8月8日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300608020
争点
6損金の帰属事業年度/8その他の経費/2広告宣伝費
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が期末在庫の計上漏れとして認定した本件貯蔵品につき、本件事業年度前に広告宣伝費として損金の額に算入されたものが多数含まれていること及び評価単価が請求人の会計帳簿と一致していないことから、加算すべきでない旨主張する。しかしながら、本件貯蔵品の実在庫数量と申告数量をみると開差があり、期末在庫計上漏れがあることは明らかであるところ、各事業年度における貯蔵品の取得数量と使用数量の対応関係は当審判所の調査によっても把握できない。そうすると、本件事業年度末日現在における本件貯蔵品の計上漏れ在庫数量は、本件事業年度における広告宣伝用頒布品の損金算入数量を限度として、請求人が確定申告において申告した数量と実在庫数量との差として把握するのが相当と認められる。また、本件貯蔵品の期末評価単価については、請求人が貯蔵品の評価方法を届け出ていいことから最終仕入単価によることとし、請求人は消費税等の経理処理について税抜経理処理方式を採用していることから、消費税等税抜きの単価によることとなる。(平14.08.08.仙裁(法)平14-5)

支部名
東京
裁決番号
平130252
裁決年月日
平成14年5月29日
裁決結果
棄却
争点番号
300603000
争点
6損金の帰属事業年度/3減価償却費
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、船舶を取得したのは事実であり、減価償却費の計上は正当である旨主張する。しかしながら、請求人が、本件船舶を取得した根拠として掲げる事実は次のとおりいずれも信ぴょう性に欠け、当審判所が調査したところによっても、他に本件船舶を取得したと認める証拠はないことから、請求人が、本件船舶を取得した事実はないと判断する。1本件譲渡証は記載すべき事項の欠落が多く、本件譲渡証があるからといって、本件船舶を取得した証拠とはならない。2本件船舶の係留施設利用料を支払ったとして提示した本件利用証に記載された船舶は、○○港に不法係留されていた船舶であり、本件利用証は本件船舶にかかるものではない。3.本件小切手と本件船舶の購入との直接の関連性は認められない。(平14. 5.29東裁(法・諸)平13-252)

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支部名
広島
裁決番号
平130042
裁決年月日
平成14年5月7日
裁決結果
棄却
争点番号
300601990
争点
6損金の帰属事業年度/1売上原価等/5その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、法的規制により取り外された本件部品の修繕費としての認識時点は、取り替えられた時点であり、その時点で損金を形成し、たまたま補修が可能な場合には補修費相当額を修繕費として損金に算入するだけであり、業界内で統一された会計規則が取り外した部品については除却損失として設備勘定内の整理を行わなければならないことを前提としながらも、より現実的な経理処理の方法をとっているのであり、補修が翌事業年度にずれ込んだから、本来発生している除却損失相当額を本件事業年度の収益に対応する売上原価等として損金に認めないことは費用収益対応の原則からしても不合理である旨主張し、原処分庁は、本件部品の修繕費が本件事業年度の損金となるか否かは、法人税法第22条第3項第2号に該当する費用として債務確定の有無によって判断すべきである旨主張する。しかしながら、当該事業年度の収益に係る売上原価等となるべき費用のすべてについて見積もり計上ができるのではなく、当該売上原価等に係る資産の販売等に関する契約の内容、当該費用の性質等を勘案して当該事業年度の収益に係る売上原価等となるのか合理的に判断すべきであり、本件部品が予備品として機能するのは、修理あるいは納品され予備品として備え付けられた時点であるので、本件修繕費は、翌事業年度の収益に係る収益的支出として翌事業年度の損金の額に算入すべきものであるから、請求人の主張には理由がない。(平14. 5. 7.広裁(法・諸)平13-42)

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支部名
名古屋
裁決番号
平130039
裁決年月日
平成14年1月24日
裁決結果
棄却
争点番号
300601020
争点
6損金の帰属事業年度/1売上原価等/2土地等の販売又は譲渡原価
事例集登載頁
裁決事例集No.63・110ページ

要旨

○ 請求人は、本件土地の譲渡原価につき、本件土地の取得価額に本件土地の取得に係る借入金の支払利息(以下「本件支払利息」という。)を加算した金額とすべきである旨主張する。しかしながら、固定資産の取得に係る借入金の支払利息を固定資産の取得価額に算入するか否かは法人の選択の委ねられており、法人がこれを土地勘定や建設仮勘定に含めた場合には、支払利息が固定資産の取得価額に算入されたことになるが、請求人が提出した各事業年度の確定申告書に添付された貸借対照表の土地勘定の金額は全く増加していない上、土地勘定以外の固定資産科目にも建設仮勘定に類する勘定科目はないから、本件支払利息は、本件土地等の取得価額にでなく、各事業年度の所得の計算上損金の額に算入されていたものと認められるから、本件支払利息を本件土地の譲渡原価に算入することはできない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平14. 1.24名裁(法)平13-39)

支部名
仙台
裁決番号
平130004
裁決年月日
平成13年7月5日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300601990
争点
6損金の帰属事業年度/1売上原価等/5その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件補助金がその支払を受けるべき金額が確定した日の属する事業年度の益金の額に算入するとすれば、本件補助金と本件増加工事費とが個別対応の関係にあることは明らかであるから、法人税法第22条第2項及び第3項の規定により、本件増加工事費は、本件補助金収入を益金の額に算入した事業年度において原価として損金の額に算入すべきである旨主張する。審理するに、本件補助事業は各年度において、施工し完了している事実が認められ、また、(1)請求人は、本件補助事業の施工により生じた費用相当額をF県及びD町から、本件補助金として交付を受けていること、(2)本件補助事業で完成した公共施設は、その管理権がD町に帰属していること、(3)本件分譲用宅地の分譲予定価格は、本件分譲用宅地の総造成工事原価の額から、本件補助金総額を控除した後の原価の額を基礎原価の額として算定されていることから、本件分譲用宅地の譲渡に係る収益の額は、分譲予定価格と本件補助金の合計額であり、これに対応する原価は、本件補助金を含む本件分譲用宅地供給原価(本件増加工事費とそれ以外の造成工事費の合計額)とみるのが相当である。したがって、本件補助金は、その交付決定通知のあった日の属する事業年度の益金の額に算入すべきものであり、また、本件補助金と本件増加工事費とは、収益とこれに係る原価という対応関係にあることから、本件増加工事費は、本件補助金を益金の額に算入する各事業年度において、それに対応する原価相当額として、損金の額に算入するのが相当である。(平13. 7. 5.仙裁(法)平13-4)

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支部名
沖縄
裁決番号
平120006
裁決年月日
平成13年6月29日
裁決結果
棄却
争点番号
300699000
争点
6損金の帰属事業年度/11その他
業種
靴・履物小売業
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、代表者の請求人に対する土地の贈与について、代表者の税法不知によるもので私法上当該契約は無効であるから、無償譲渡による経済的効果を返還すれば土地の贈与を受けた事業年度にさかのぼって損金計上することができるとして、更正の請求を主張する。しかしながら、法人の所得計算については、当期において生じた損失はその発生時を問わずに当期に生じた益金と対応するものであって、益金の発生した事業年度にさかのぼって損失としての処理をしないというのが一般的な会計処理慣行であるから、後の事業年度において贈与契約が合意解除されたことを理由とする通則法第23条第1項に基づく更正の請求は所得の税額の過大等の実体的要件を欠くものであるため、請求人の主張は採用できない。(平13.6.29沖裁(法)平12−6)

支部名
東京
裁決番号
平120175
裁決年月日
平成13年6月7日
裁決結果
棄却
争点番号
300605000
争点
6損金の帰属事業年度/5役員及び従業員給与
業種
塗装業
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、臨時社員総会において、翌事業年度の1年分の役員報酬を一括して当該事業年度内に支給する旨決議されており、これは当事者間の特約であるから、当該役員報酬は債務として当該事業年度終了の日までに成立し、確定していること、また、当該役員報酬を当該事業年度内に支払っており、それは法基通2−2−14に定める短期の前払費用に該当することが明らかであるから、当該事業年度の損金の額に算入すべきである旨主張する。しかしながら、(1)役員が当該事業年度終了の日までに具体的な給付をすべき原因となるその職務を履行したとする事実は発生しておらず、当該事業年度終了の日までに当該役員報酬の債務が確定したとは認められないこと、(2)役員報酬は会社の運営に関する職務の執行に対する対価として支払うものであり、企業会計上重要性が乏しい費用とはいえないほか、時の経過に応じて自動的、合理的に費用化される前払費用とは本質的にその性質を異にするものであり、通達に定める短期の前払費用に当たるとはいえないことから、当該役員報酬を当該事業年度の損金の額に算入することは認められない。(平13.6.7東裁(法)平12−175)

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支部名
広島
裁決番号
平120054
裁決年月日
平成13年5月25日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300608030
争点
6損金の帰属事業年度/8その他の経費/3賃借料、使用料
業種
不動産賃貸業
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、関係会社が所有しているワープロ、複写機等を毎日使用しており、その対価として賃借料を決算期において計上した旨主張するが、請求人の会計帳簿には、賃借人、賃借物等の具体的な記載がなく、また、審査請求人の主張を認めるに足りる証拠も見当たらないなど、審査請求人において、支払うべき債務の存在しない費用を計上したといわざるを得ないため、当該賃借料は損金の額に算入できない。(平13.5.25広裁(法・諸)平12−54)

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支部名
熊本
裁決番号
平120025
裁決年月日
平成13年5月17日
裁決結果
棄却
争点番号
300608990
争点
6損金の帰属事業年度/8その他の経費/12その他
業種
道路貨物運送業
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、前期の納税申告で誤って損金に計上したものについて、翌期にその誤りが判明すれば、翌期の決算に係る申告で損金の額を減算したり、益金の額に計上したりして是正する方法は認められるべきである旨主張するが、法人税法は、当該事業年度の所得金額の計算はその事業年度の益金の額及び損金の額を基に計算するのを原則とし、また、誤った納税申告書を提出した場合には、修正申告又は更正の請求によりその申告に係る納税額等を是正することとしており、税法は請求人の主張するような是正方法を認めていない。(平13.5.17熊裁(法)平12−25)

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支部名
東京
裁決番号
平120082
裁決年月日
平成13年2月27日
裁決結果
棄却
争点番号
300608110
争点
6損金の帰属事業年度/8その他の経費/11雑損失
事例集登載頁
裁決事例集No.61・403ページ

要旨

○ 請求人は、保有する預託金制ゴルフクラブの会員権につき、預託金の据置期間(10年間)経過直前において当該経営会社から、(1)預託金の一部は返還する旨、(2)2口の会員権に分割する旨、(3)残余に預託金は更に10年間据え置く旨、の申出を受けてその申出に合意し、当該合意により当該ゴルフクラブを退会し、新たに入会契約を締結して2口の会員権を取得したのであるから、資産計上している返還されない入会登録料について、当該事業年度においての損金算入を認めるべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、会員(法人正会員)としての地位を有したまま経営会社の申出に応じ、その結果、預託金の一部の返還を受けるとともに、会員としてプレーできる者が1名増加したというのが実態であって、既存の会員権の権利関係が変更されたにすぎず、退会を理由として本件入会契約が解除されたとみるのは相当でなく、本件変更合意後においても依然として効力を有しているものと認めるのが相当であるから、本件入会登録料を本件事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入することは認められない。(平13.2.27東裁(法)平12−82)裁決事例集NO61・403ページ

支部名
札幌
裁決番号
平120004
裁決年月日
平成12年12月12日
裁決結果
棄却
争点番号
300608090
争点
6損金の帰属事業年度/8その他の経費/9租税公課
業種
測量機器販売修理
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、法人税の所得金額の計算上、平成元年3月1日直法2−1国税庁長官通達の7のただし書(以下「本件通達ただし書」という。)に定める損金の額に算入する消費税等の額とは、正当に損金経理すべきであった消費税等の額と解されるから、修正申告書の提出により増加した消費税等の額についても本件各事業年度の損金の額に算入すべきである旨主張する。しかしながら、本件通達ただし書において損金経理を要件とした趣旨は、法人に本件通達ただし書による取扱いを選択することを損金経理によって意思表示させ、申告期限未到来の消費税等の額を損金経理により未払金に計上した場合には、税務上も損金の額に算入することを認めることとしたものと解すべきであり、たとえ損金経理をした消費税等の額に誤りがあったことが事後に判明し、消費税等の額が増加したとしても、当該増加した消費税等の額は損金経理したものでないから、債務確定基準により、当該申告書を提出した日の属する事業年度の損金の額に算入するのが相当である。したがって、請求人の主張を採用することはできない。(平12.12.12札裁(法)平12−4)

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支部名
東京
裁決番号
平120027
裁決年月日
平成12年11月9日
裁決結果
棄却
争点番号
300608060
争点
6損金の帰属事業年度/8その他の経費/6支払利息
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件借入金利子の額を本件建設仮勘定等に計上したのは銀行対策上の理由からであり、法基通7−3−1の2に定める建設仮勘定に含めて計上したものでないから、本件借入金利子の額を措法(平成10年改正前)第62条の2(本件特例)を適用して本件事業年度の損金の額に算入すべき旨主張する。しかしながら、上記通達は固定資産の取得のための借入金利子について取得価額に含めるか否かを法人の選択とする趣旨であり、そして、本件特例はこれを前提として、損金の額に算入した負債利子を対象として適用されるものであるから、いったん固定資産の取得価額に算入した借入金利子をその後の事業年度において取得価額から減額して損金算入することは認められないというべきである。したがって、請求人が本件借入金利子の額を本件建設仮勘定等の資産勘定に計上した以上、本件借入金利子の額を本件土地の取得価額に算入することを選択したものというべきであるから、その後の事業年度において、再度の選択の機会が与えられることはなく、本件特例を適用して損金の額に算入することができないのは明らかである。(平12.11.9東裁(法)平12−27)

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支部名
札幌
裁決番号
平110042
裁決年月日
平成12年6月27日
裁決結果
棄却
争点番号
300608040
争点
6損金の帰属事業年度/8その他の経費/4修繕費
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、所有する賃貸倉庫及び倉庫等周辺の修繕工事は、請求人のグループ法人に実際に実施させたものである旨主張する。しかしながら、工事を施工したとする法人等に、その工事に使用したとする重機等の稼働の事実がないこと及び材料の調達の事実がないことが認められ、また、請求人の元従業員及び倉庫の賃借人等の答述から併せ考えると、これらの工事のうち、その一部を除き、架空の工事であると認められる。したがって、当該架空工事に係る修繕費は、損金の額に算入することはできない。(平12. 6.27札裁(法・諸)平11-42)

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支部名
大阪
裁決番号
平110138
裁決年月日
平成12年6月22日
裁決結果
棄却
争点番号
300608030
争点
6損金の帰属事業年度/8その他の経費/3賃借料、使用料
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件借地料は、①借地権相当額に対応する原価である、②土地の譲渡契約成立時に借地料及び借地権問題を決定する旨の合意に基づき債務が確定(支払を)した平成10年2月期の損金とすべきである旨主張するが、①借地権相当額の収益は、借地権の消滅により生じたものであり、一方、本件借地料は、請求人が土地の賃借に起因して発生した費用であるから、借地権相当額の収益に対応したものとは認められない、②本件借地料は、認定事実によると毎月債務が確定し、その金額が合理的に算定することができることから、債務の確定する日の属する各事業年度の損金の額に算入することが相当であり、請求人の主張には理由がない。(平12. 6.22大裁(法)平11-138)

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支部名
大阪
裁決番号
平110095
裁決年月日
平成12年3月29日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300608990
争点
6損金の帰属事業年度/8その他の経費/12その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、請求人が基礎帳簿としている補助元帳に経費等を過大に見込み計上するほか、確定決算に際しても経費を過大に計上するなどの不正手段によって所得を隠ぺいしていた旨主張するところ、請求人が経費であると主張する金額の一部については、その損金性が認められることから、原処分の一部を取り消す。(平12.3.29大裁(法・諸)平11-95、11-96)

支部名
仙台
裁決番号
平110016
裁決年月日
平成12年3月3日
裁決結果
棄却
争点番号
300607000
争点
6損金の帰属事業年度/7貸倒損失
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、法人の有する貸金等につき、その全額が回収できないことが明らかになった場合には、その明らかになった事業年度以後の事業年度において、弾力的に任意に貸倒処理できる旨主張するが、その貸倒処理は、貸金等の全額の回収不能が明らかになった事業年度において、損金経理しなければならないと解され、請求人が貸倒処理した貸金等は、貸倒処理した事業年度よりも相当前の事業年度において回収不能が明らかであるから、請求人の主張は認められない。(平12. 3. 3仙裁(法)平11-16)

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支部名
名古屋
裁決番号
平110055
裁決年月日
平成12年1月21日
裁決結果
棄却
争点番号
300604000
争点
6損金の帰属事業年度/4資産の評価損
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、株式に係る評価損の計上の認否は、その株式を取得日ごとに区分し、当該株式の期末時価が帳簿価額の50%を下回るか否かで判断すべきであり、平成7年に取得した非上場株式(登録銘柄)の平成9年3月期末における気配相場の平均価格の帳簿価額に対する下落率は52.4%であるから、当該株式に係る評価損の損金の額への算入を認めるべきである旨主張するが、株式に係る評価損の計上の認否は、当該株式について、取得日ごとではなく、その種類及び銘柄の異なるごとに区分し、当該株式の期末時価が帳簿価額のおおむね50%相当額を下回るか否かで判断するのであるところ、請求人の平成9年3月期末における当該株式の時価は帳簿価額の67.2%であり、おおむね50%相当額を下回ることにはならないから、当該株式の評価損を損金の額に計上することができないとした原処分は相当である。(平12. 1.21名裁(法)平11-55)

支部名
高松
裁決番号
平110026
裁決年月日
平成11年12月22日
裁決結果
棄却
争点番号
300607000
争点
6損金の帰属事業年度/7貸倒損失
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、A社に対する貸倒損失は、A社は既に倒産し、債務の弁済ができない状態にあったこと、和解により、本件和解金を限度として弁済を受け、これを超える額は債務免除する旨協議決定していること等から、法基通9−6−1の(3)のロの定めにより、本件事業年度の貸倒損失に該当する旨主張する。しかしながら、法基通9−6−1の(3)のロは関係者の協議決定により現に債権が切り捨てられている場合に適用されるのであるが、本件和解は本件和解金を完済したときにはじめて効力が発生する停止条件付き債務免除であると認められ、本件和解金は本件事業年度において完済されていないので、本件貸倒損失は、本件事業年度の損金の額に算入されない。(平11.12.22高裁(法)平11-26)

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支部名
広島
裁決番号
平110011
裁決年月日
平成11年10月28日
裁決結果
棄却
争点番号
300608030
争点
6損金の帰属事業年度/8その他の経費/3賃借料、使用料
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人が平成2年9月期に地代家賃勘定に計上した地代家賃は、昭和56年6月から平成元年9月までの期間の地代家賃であるから、賃借した期間に対応する事業年度において販売費、一般管理費その他の費用として計上すべきものであって、平成2年9月期の費用として計上し、損金の額に算入することはできない。(平11.10.28広裁(法・諸)平11-11)

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支部名
関東信越
裁決番号
平110010
裁決年月日
平成11年9月28日
裁決結果
棄却
争点番号
300608020
争点
6損金の帰属事業年度/8その他の経費/2広告宣伝費
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件雑誌広告料は毎月継続的に発行される特定の月刊雑誌への広告の掲載料であり、当該雑誌の購読者が毎月掲載広告を見ることから、毎月継続的に役務の提供があるので、本件雑誌広告料については、法基通2−2−14の適用があり、その支払った日の属する事業年度において、その全額が損金になる旨主張する。しかしながら、本件法人税通達は、一般に公正妥当と認められる会計処理の基準である重要性に内包していると認められ、また、本件雑誌広告料のうち前払分は、請求人の財務内容からみて重要性が乏しいと認めることはできず、請求人の本件雑誌広告料の経理処理が公正処理基準に従っていると認めることはできないから、本件雑誌広告料については、その全額をその支払った日の属する事業年度の損金の額に算入することはできず、本件法人税通達を適用することはできないと認められる。(平11. 9.28関裁(法・諸)平11-10)

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支部名
東京
裁決番号
平110008
裁決年月日
平成11年8月31日
裁決結果
全部取消し
争点番号
300610000
争点
6損金の帰属事業年度/10過年度仮装経理の修正損益
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、平成8年3月期及び平成9年3月期において仮装経理に基づいて所得金額を過大に申告している旨主張する。しかしながら、請求人は、原処分庁及び異議審理庁の調査に際して、当該仮装経理の事実を証する資料を提出せず、また、請求人が当審判所に提出した資料を調査した結果によれば、外注費の一部を未成工事支出金として計上すべき金額が認められ、その提出された資料によっても請求人が未成工事支出金として計上した金額が仮装経理により計上したものであるという事実を確認することはできない。したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平11. 8.31東裁(法)平11-8)

支部名
大阪
裁決番号
平100140
裁決年月日
平成11年6月21日
裁決結果
全部取消し
争点番号
300602020
争点
6損金の帰属事業年度/2売上値引、売上割戻し、売上割引/2売上割戻し
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、本件売上割戻金は本件事業年度中に債務が確定していない旨主張するが、本件売上割戻金の算定基準は、請求人が売上先との間で平成8年2月1日に締結した基本契約に基づき平成9年12月12日に作成された協議書によって、売上先にそれぞれ明示されていること、本件売上割戻金は、本件事業年度の販売実績に基づいて算出されていることが認められる。そして、本件売上割戻金は、平成10年1月31日、相殺により決済され、売上先においてはそれぞれ本件売上割戻金に対応する仕入割戻金が計上されているから、本件売上割戻金は、本件事業年度中に債務として確定していると認められ、損金の額に算入されないとした本件更正処分は、その全部を取り消すべきである。(平11. 6.21大裁 (法・諸) 平10-140)

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支部名
広島
裁決番号
平100065
裁決年月日
平成11年4月28日
裁決結果
棄却
争点番号
300608010
争点
6損金の帰属事業年度/8その他の経費/1販売費、一般管理費
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、事業年度末に未払金経理により計上した長期共済の契約者に贈呈する記念品の購入代金である契約者奨励費は当事業年度内に債務が確定している旨主張するが、契約者奨励費に係る記念品等の具体的な内容を決定したのは、事業年度末を過ぎてからであり、当事業年度末までには具体的な支払金額は確定していないから、債務として確定していたとは認められない。(平11. 4.28広裁(法)平10-65)

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支部名
広島
裁決番号
平100065
裁決年月日
平成11年4月28日
裁決結果
棄却
争点番号
300605000
争点
6損金の帰属事業年度/5役員及び従業員給与
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、事業年度末に未払金経理により計上した職員に対する決算期末の業績賞与は当事業年度内に債務が確定している旨主張する。しかしながら、一般に使用人に対する賞与は、就業規則、労働協約等によりその支給時期、支給額の計算根拠が具体的に明示されている場合を除き、使用者側が各人別の支給額を決定し、これを被使用者側に通知したときに初めて被使用者側に債権が生じ、使用者側に債務が発生するものと解するのが相当であるところ、請求人は、当事業年度末までに本件賞与の支給額等について、職員に対して支給する旨の通知を行っているとは認められないから、債務として確定していたとは認められない。(平11. 4.28広裁(法)平10-65)

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支部名
広島
裁決番号
平100065
裁決年月日
平成11年4月28日
裁決結果
棄却
争点番号
300608010
争点
6損金の帰属事業年度/8その他の経費/1販売費、一般管理費
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、事業年度末に未払金経理により計上した長期共済の加入取扱高に応じて支給される推進者奨励費は当事業年度内に債務が確定している旨主張するが、請求人は、事業年度末までの実績により確定した共済契約額を基礎に算定しており、また、各勧誘推進者ごとの金額については、当事業年度末まで具体的な支払金額は確定していないから、債務として確定していたとは認められない。(平11. 4.28広裁(法)平10-65)

支部名
熊本
裁決番号
平100031
裁決年月日
平成11年3月29日
裁決結果
棄却
争点番号
300608010
争点
6損金の帰属事業年度/8その他の経費/1販売費、一般管理費
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件事業年度の所得金額の計算上「新車コンテスト諸掛」として損金の額に計上した旅行ギフト券の購入代金について、法法第22条第3項第2号及び法基通2−2−12に規定する当該事業年度末日までに確定した債務である旨主張する。しかしながら、実際に海外旅行が実施されたのは、本件事業年度の翌事業年度であることから、旅行ギフト券の購入費用は、本件事業年度の終了の日においてその費用に係る債務が具体的に確定していたものと認めることはできない。(平11. 3.29熊裁(法)平10-31)

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支部名
東京
裁決番号
平100139
裁決年月日
平成11年3月25日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300608040
争点
6損金の帰属事業年度/8その他の経費/4修繕費
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、トラックレーンの修理は、事業年度末までに、労働基準監督署長の検査に合格し使用に耐え得る状況にあったこと及び修理業者からの請求書もあることから本件事業年度末までに債務が確定しており損金の額に算入したことは適法である旨主張する。 しかしながら、修理業者の作業指示書及び請求書に記載された内容から、翌期も継続して修理を行っていたと判断されるので、本件事業年度の損金の額としては認められない。(平11.3.25東裁(法・諸)平10-139)

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支部名
仙台
裁決番号
平100014
裁決年月日
平成11年2月23日
裁決結果
棄却
争点番号
300610000
争点
6損金の帰属事業年度/10過年度仮装経理の修正損益
事例集登載頁
裁決事例集 №57・306ページ

要旨

○ 請求人は、過年度の事業年度に仮装経理した本件有価証券売却損の額を、本件各事業年度において、それぞれ有価証券売却損の勘定科目により修正経理を行い、損金の額に算入したものである旨主張する。しかしながら、請求人が行った会計処理は、過年度の事業年度において仮装経理した損金を消去するための独自の解釈による処理であり、正規の修正経理による会計処理とは認められないことから、本件各事業年度において架空の有価証券売却損を損金の額に算入したものであるとして行った原処分は相当である。(平11. 2.23仙裁(法・諸)平10-14)裁決事例集 №57・306ページ

支部名
東京
裁決番号
平100102
裁決年月日
平成11年2月9日
裁決結果
棄却
争点番号
300610000
争点
6損金の帰属事業年度/10過年度仮装経理の修正損益
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要旨

○ 請求人は、過去の事業年度に生じた有価証券売却損について、銀行対策上その発生した事業年度に計上しなかったが、法人設立以来、連続して青色の確定申告を提出しており、かつ、5年以内に開始した事業年度において有価証券売却損が発生しているので損金の額に算入されなければならず、また、請求人の貸付金元本の貸倒れについて何ら調査をしないまま更正処分をしたのはし意的である旨主張するが、当該過去の事業年度が更正の期間を徒過している場合には、もはや損金の額に算入することはできず、また、当審判所の調査によればし意的なものとは認められない。(平11. 2.9東裁(法)平10-102)

支部名
熊本
裁決番号
平100019
裁決年月日
平成10年12月15日
裁決結果
全部取消し
争点番号
300605000
争点
6損金の帰属事業年度/5役員及び従業員給与
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要旨

○ 原処分庁は、本件役員退職金の支給額を確定するための取締役会が開催されていないから、本件役員退職金は、本件事業年度の損金への算入は認められない旨主張する。しかしながら、本件役員退職金は、臨時株主総会の一任を受けて、本件事業年度内に開催した取締役会において決定し、本件事業年度に確定していると認められることから、本件事業年度の損金の額に算入するのが相当であり、本件更正処分等はいずれも取り消すべきである。(平10.12.15熊裁(法)平10-19)

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支部名
広島
裁決番号
平090087
裁決年月日
平成10年4月24日
裁決結果
棄却
争点番号
300608030
争点
6損金の帰属事業年度/8その他の経費/3賃借料、使用料
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要旨

○ 請求人は、月々口座振替の方法で支払っていたリース料を、契約を口頭で変更することにより、一年分を一括してそれまでの支払日を支払期日とした支払手形12枚で支払い、当期の損金としたことについて、法基通2−2−14の取扱いを適用した正当なものである旨主張する。しかしながら、リース契約の変更は、請求人からの申出で、かつ、その経済的効果は、何ら変わることはないから、本件リース料については、結局のところ企業会計上の継続性の原則の要件を無視し、専ら租税回避目的で手形による前払処理が行われたものと認めざるを得ず、本件通達を適用することは相当でない。(平10. 4.24広裁(法・諸)平 9-87)

支部名
東京
裁決番号
平090047
裁決年月日
平成9年10月27日
裁決結果
棄却
争点番号
300607000
争点
6損金の帰属事業年度/7貸倒損失
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要旨

○ 請求人は、関係会社に対する貸金について、本件事業年度中に債権放棄を行っており、また、当該貸金については回収可能性が全くないから、本件事業年度の貸倒損失として損金算入が認められるべきである旨主張するが、(1)本件債権放棄には解除条件が付されているが、当該解除条件は名目的であり、その実質的な要件は「住専処理法の成立及び平成8年度の予算の成立」であることから、税務上実質的に停止条件と解するのが相当であり、本件事業年度中にはその条件の成就・不成就が確定していないこと及び(2)関係会社には正常資産があり全額回収不能であったとは認められないことから、本件事業年度の貸倒損失として損金算入することは認められない。(平 9.10.27東裁(法)平 9-47)、(平 9.10.27東裁(法)平 9-48)

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支部名
熊本
裁決番号
平090003
裁決年月日
平成9年7月2日
裁決結果
棄却
争点番号
300608060
争点
6損金の帰属事業年度/8その他の経費/6支払利息
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要旨

○ 請求人は、本件借入金に係る支払利息は法基通2−2−14の適用により、損金の額に算入すべきである旨主張する。しかしながら、本件借入金は、その額が多額で利率も異常に高く、また、借入日が事業年度末間近で、しかも短時日のうちに全額返済されていることから、通常の経済人の取引としては極めて不自然かつ異常であり、当該取引を行う合理的理由も認められない。そうすると、請求人は、本件借入れを専ら本件通達を適用し、本件支払利息を一括して本件事業年度の損金の額に算入することにより利益(所得)の額を調整する意図の下に、その必要がないにもかかわらずあえて行ったものと認めざるを得ず、専ら租税を回避する目的で不要不急の前払を行っているものについてまで本件通達を適用することはできないから、原処分は適法である。(平 9. 7. 2熊裁(法・諸)平 9-3)

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支部名
熊本
裁決番号
平080041
裁決年月日
平成9年5月23日
裁決結果
棄却
争点番号
300601010
争点
6損金の帰属事業年度/1売上原価等/1通常のたな卸資産に係る売上原価等
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要旨

○ 請求人は、ガス事業法上の認可価格に基づく本件ガスの仕入価額は、法法第22条第3項第1号に規定する当該事業年度の収益に係る売上原価であり、本件ガスの仕入れに係る精算額は、仕入割戻しに該当する旨主張する。しかしながら、(1)精算額の仕入価額に対する割合が、仕入割戻額としては異常に高率であること、(2)払戻しを受ける請求人が一方的に主導する形で精算が行われていること、(3)本件ガスの取引価格は、後日精算することがあらかじめ予定されていることから、精算額は、仕入割戻しとは認められない。(平 9. 5.23熊裁(法)平 8-41)

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支部名
熊本
裁決番号
平080041
裁決年月日
平成9年5月23日
裁決結果
棄却
争点番号
300601010
争点
6損金の帰属事業年度/1売上原価等/1通常のたな卸資産に係る売上原価等
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要旨

○ 請求人は、ガス事業法上の認可価格に基づくガス仕入価額は、法法第22条第3項第1号に規定する当該事業年度の収益に係る売上原価である旨主張する。しかしながら、(1)当該仕入価額について、請求人に対し極めて高率の精算金が支払われていること、(2供給先A社は、当該ガスの売上金額を、ブタンガスの価格に基づき減額する経理処理を行っていること、(3)払戻しを受ける請求人が一方的に主導する形で精算が行われていること等から、請求人が当該ガスの仕入価額の計算に採用した仕入単価は認可価格とはいえ、本件の場合精算が予定された仮の価格と認めるのが相当であって、ガス事業法上の認可価格をもって、法法第22条第3項第1号に規定する損金の額に算入すべき確定した仕入価額であるという請求人の主張には理由がない。(平 9. 5.23熊裁(法)平 8-41)

支部名
関東信越
裁決番号
平080075
裁決年月日
平成9年4月17日
裁決結果
棄却
争点番号
300608990
争点
6損金の帰属事業年度/8その他の経費/12その他
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要旨

○ 請求人は、前期損益修正損は、過去の倒産時の簿外債務であるが、当時、請求人の会計処理能力が低く、その金額も不明であったため、当事業年度において請求人が妥当と判断したものを前期損益修正損として損金の額に算入したものであり、これを損金として認めなかった原処分は違法である旨主張する。しかしながら、当該債務は、債権確認書等により当事業年度前にその金額が確定していると認められるから請求人の主張は採用できない。(平 9. 4.17関裁(法)平 8-75)

支部名
関東信越
裁決番号
平080065
裁決年月日
平成9年3月5日
裁決結果
棄却
争点番号
300605000
争点
6損金の帰属事業年度/5役員及び従業員給与
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要旨

○ 請求人は、翌事業年度の役員報酬について、年棒として一括して当事業年度に支払ったものであり、また、役員報酬は従業員給料とは違い、役務の提供の多寡にかかわらず、委任契約により支払われるものであるから、法基通2−2−14の短期の前払費用に該当し、当事業年度の損金の額に算入すべきである旨主張する。しかしながら、役員報酬は、役員が株主等からの委任を受けて職務を遂行する対価であって、役員としての責務を全うすることによって、初めて請求し得るものであり、(1)請求人は、当事業年度において、役員から翌事業年度の役員報酬に係る役務の提供を受けた事実はなく、その支払義務は発生していないこと、(2)事業年度終了の日までに具体的な給付をなすべき原因となる事実も発生していないこと、(3)役員報酬は、企業会計においても重要性が乏しい費用とはいえず、短期の前払費用に当たるとは認められないことから、当該役員報酬は、当事業年度の損金の額として認められない。(平 9. 3. 5関裁(法)平 8-65)

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支部名
東京
裁決番号
平080085
裁決年月日
平成8年12月11日
裁決結果
棄却
争点番号
300601990
争点
6損金の帰属事業年度/1売上原価等/5その他
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要旨

○ 請求人は、建設業界の経営環境の悪化に備えるため、未成工事支出金を支出時の事業年度の損金として認めるべきである旨主張するが、当該事業年度に本件工事の完了、目的物の引渡しがなく、また、本件工事にかかる収益の計上もないから、請求人の主張は採用できない。(平 8.12.11東裁(法)平 8-85)

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支部名
東京
裁決番号
平080085
裁決年月日
平成8年12月11日
裁決結果
棄却
争点番号
300601990
争点
6損金の帰属事業年度/1売上原価等/5その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件工事が見積段階において明らかに赤字が見込まれたことから、未成工事支出金は販売促進費という意味の雑損失として当事業年度の損金の額に算入されるべきである旨主張するが、当該支出は工事の工事原価を構成するものであり、また、請求人は工事完成基準を適用しているから、たとえ赤字が見込まれるとしても、一般に公正妥当と認めらる会計処理の基準に照らし、当事業年度の損金とは認められない。(平 8.12.11東裁(法)平 8-85)

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