裁決要旨 1支給事実、退職事実の有無
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令050043
- 裁決年月日
- 令和6年5月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300710051
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の前代表者(本件前代表者)が代表取締役から代表権のない取締役となった(本件分掌変更)以前は、本件前代表者が営業に関する業務、金融機関との折衝業務、会計業務など、請求人のほぼ全ての業務を行ってきたが、本件分掌変更後は、会計管理業務のみを行っており、本件分掌変更の前後で本件前代表者の業務内容には大きな変化があり、実質的に退職したと同様の事情があったと認められるから、本件分掌変更に伴って本件前代表者に退職金として支給した金員は、法人税法第34条《役員給与の損金不算入》(平成29年法律第4号による改正前のもの。)第1項括弧書所定の退職給与に該当し、損金の額に算入される旨主張する。しかしながら、本件分掌変更後の請求人の中心的な業務は、資金管理及び経理事務であったところ、本件前代表者は、本件分掌変更後も管理及び経理業務全般について担当しており、本件分掌変更により職務の内容が激変したとはいえない。これに加えて本件前代表者の勤務形態が引き続き常勤であること及び本件分掌変更後の役員報酬も現代表者の5倍の額であることなども踏まえれば、本件前代表者は本件分掌変更後も請求人の経営上主要な地位を占めていたと認められ、本件分掌変更により、役員としての地位又は職務の内容が激変し、実質的に退職したと同様の事情にあったとは認められない。したがって、本件前代表者に支給した金員は、法人税法第34条第1項括弧書所定の退職給与に該当せず、損金の額に算入されない。(令6. 5.23 関裁(法)令5-43)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令020028
- 裁決年月日
- 令和2年12月15日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300710051
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№121
要旨
○原処分庁は、請求人の元代表取締役(本件元代表者)が、退職後においても、引き続き請求人の経営に従事しており、みなし役員に該当するから、実質的に退職したとは認められないとして、請求人が本件元代表者に支払った退職金の金額(本件各金員)は、法人税法第34条《役員給与の損金不算入》第1項括弧書き所定の退職給与に該当しない旨主張する。しかしながら、原処分庁がその認定の根拠として適示する各事実には、いずれもその裏付けとなる退職当時の客観的な証拠がなく、各関係者の各申述においても、本件元代表者の請求人への具体的な関与状況が明らかではない。そして、本件元代表者は、退職後に請求人から報酬等を受領していないと認められ、本件元代表者の退職後に請求人の代表取締役となった者が、その代表取締役としての職務を全く行っていなかったと認めるに足りる証拠もないことからすると、本件元代表者が退職後も継続して、本件各法人の経営に従事していたと認めることはできないから、本件各金員は、退職給与として、本件各法人の損金の額に算入される。 (令2.12.15大裁(法)令2-28)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令020029
- 裁決年月日
- 令和2年12月15日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300710051
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○原処分庁は、請求人の各被合併法人(本件各法人)を退職した元代表取締役(本件元代表者)が、退職後においても、引き続き本件各法人の経営に従事しており、本件各法人のみなし役員に該当するから、本件各法人を実質的に退職したとは認められないとして、本件各法人が本件元代表者に支払った各退職金の金額(本件各金員)は、法人税法第34条《役員給与の損金不算入》第1項括弧書き所定の退職給与に該当しない旨主張する。しかしながら、原処分庁がその認定の根拠として適示する各事実には、いずれもその裏付けとなる退職当時の客観的な証拠がなく、本件各法人の元役員等の各申述においても、本件元代表者の本件各法人への具体的な関与状況が明らかではない。そして、本件元代表者は、退職後に本件各法人から報酬等を受領していないと認められ、本件元代表者の退職後に本件各法人の代表取締役となった各人が、その代表取締役としての職務を全く行っていなかったと認めるに足りる証拠もないことからすると、本件元代表者が退職後も継続して、本件各法人の経営に従事していたと認めることはできないから、本件各金員は、退職給与として、本件各法人の損金の額に算入される。 (令2.12.15大裁(法)令2-29)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平290004
- 裁決年月日
- 平成29年7月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300710051
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№108
要旨
○ 請求人は、その代表者(本件役員)が代表取締役社長を辞任し、代表権のない取締役会長となったこと(本件分掌変更)に伴い、請求人が本件役員に対し支給した金員(本件金員)について、本件役員は本件分掌変更により本件役員の各業務に関する権限を他の役員等に移譲し、仕事量、質及び内容が大幅に縮小又は変更したため、請求人の役員としての地位又は職務の内容が激変し、実質的に退職したと同様の事情にあったといえるから、本件金員は法人税法上の退職給与に該当する旨主張する。しかしながら、本件分掌変更に伴い、本件役員の地位や職務につき相当程度の変動が生じたことは認められるものの、本件役員は、本件分掌変更後も、請求人の経営ないし業務において主要な地位を占め、請求人の取締役として重要な決定事項に関与していたことが認められるから、本件役員は、本件分掌変更により、役員としての地位又は職務の内容が激変し、実質的に退職したと同様の事情にあるとはいえず、本件金員は法人税法上の損金算入することができる退職給与に該当しないものと認められる。(平29. 7.14 大裁(法・諸)平29-4)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平270016
- 裁決年月日
- 平成27年12月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300710051
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の代表取締役会長が代表権のない取締役会長(本件役員)となったこと(本件分掌変更)、勤務形態が常勤から非常勤になったこと、及び本件役員の報酬が半額以下となったことなどから、その役員としての地位又は職務の内容が激変し、実質的に退職したと同様の事情にあると認められるため、本件役員に支給した退職金は、退職給与に該当し損金の額に算入できる旨主張する。しかしながら、本件役員は本件分掌変更後においても、重要な取引先である金融機関との交渉、重要な事業用資産の売却取引に対する最終意思決定及び同業者団体の行事に請求人の代表者として継続的に参加している。また、これらの社内外での働きぶりに対して本件分掌変更1年経過後に本件役員の報酬が約3倍以上に増加されたことは、本件役員が請求人にとって貢献度の高い必要不可欠なものであると評価されたことを示すものといえる。さらに、これらの事情に合わせて、本件役員が本件分掌変更後においても、引き続き会長という名称を有し、過半数の株式を保有する筆頭株主であることなどを考慮すれば、本件役員は、本件分掌変更後においても請求人の経営上主要な地位を占めていると認められるため、本件役員は本件分掌変更により、その役員としての地位又は職務の内容が激変し、実質的に退職したと同様の事情にあるとは認められない。(平27.12. 9 名裁(法)平27-16)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平260034
- 裁決年月日
- 平成26年10月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300710051
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の前代表者が代表取締役から取締役相談役となったこと(本件分掌変更)に伴い前代表者に支給された退職慰労金(本件退職慰労金)について、本件分掌変更により「実質的に退職したと同様の事情」があり、本件退職慰労金は本件事業年度の損金の額に算入すべきであったから、本件の更正の請求は国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、請求人の現代表者は役員の経験がなく、代表取締役に就任する前は請求人の使用人としての営業部長の地位にあったところ、前代表者は、①社長室に相当するスペース内に座席を設けられ、取締役相談役として引き続き常勤していたこと、②現代表者の助言者として、稟議書の決裁や営業会議等の議事録の作成に関与していたこと、③従業員賞与の査定、予算の算定、資金調達などに関与していたことなどからすると、前代表者は、本件分掌変更後の請求人においてその役員として主要な地位にあったものというほかなく、本件分掌変更により「実質的に退職したと同様の事情」があったと認めることはできない。したがって、本件退職慰労金は、法人税法上の退職給与とはいえず、法人税法第34条《役員給与の損金不算入》第1項各号のいずれにも該当しないから、本件事業年度の損金の額に算入することはできず、更正の請求は認められない。(平26.10.16 東裁(法)平26-34)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平240005
- 裁決年月日
- 平成24年12月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300710051
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、前代表取締役(本件役員)が同職を辞職し、取締役となったこと(本件分掌変更)によって、本件分掌変更後は、商品の製造に関する技術的な指導を行うだけで請求人の経営に関与してないこと及び役員給与の額が3分の1に減額されたことなどから、本件役員には実質的に退職したと同様の事情があり、本件分掌変更に際して支給した金員は、役員退職給与に該当する旨主張する。本件役員について、分掌変更後の出勤状況が月に3、4日程度になるとともに役員給与の額が3分の1になっていることは確認されるが、請求人には同族関係者以外の役員はいないこと、本件役員が、請求人の発行する株式総数の2分の1を超える数を有していること、また、請求人にとって重要な商品の製造管理業務を行っていること等を総合的に勘案すると、本件役員は、本件分掌変更後においても、請求人にとって不可欠な業務を行い、影響力のある地位を占めていると認められるから、本件分掌変更により実質的に退職したと同様の事情にあるとは認められず、本件金員について、役員退職給与として取り扱うことはできない。(平24.12.18 沖裁(法)平24-5)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240046
- 裁決年月日
- 平成24年9月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300710051
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、元取締役には請求人を退職している事実があり、元取締役に支給した金員は、同人が退職したという事実に基づいて支給されたものであるから、退職給与に該当し損金の額に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、使用人も存せず、家族の他に取締役も存しない家族のみで営まれる請求人のような不動産賃貸業においては、テナント入居の可否及び賃貸等契約条件の決定、請求人の実印及び銀行印の管理、融資契約の交渉及び締結、請求人の決算、申告への関与、税務調査への対応という業務は重要な業務ということができ、元取締役は、請求人の取締役を辞任した後も、取締役であったときから引き続き、これらの業務を行っていたもの認められ、他方、元取締役の子である前代表取締役及び現代表取締役の両名は、代表取締役等の職にあった事実は認められるものの、請求人の重要な業務に常時従事したと認められる事実は存在しない。そうすると、元取締役は、取締役辞任後においても、請求人内における地位、職務等からみて実質的にその法人の経営に従事していると認められ、法人税法上の役員に該当すると認めるのが相当である。したがって、元取締役には請求人を退職した事実はないというべきであるから、元取締役に支給した金員は退職給与に該当しないというべきあり、そうすると、当該金員は、元取締役に支払われた退職給与に該当しない臨時的な役員給与と認められ、損金の額に算入することはできない。(平24. 9. 3 東裁(法・諸)平24-46)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220004
- 裁決年月日
- 平成22年7月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300710051
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、前理事長の理事長辞任に伴い同人に支給することとした退職金(本件金員)について、前理事長は理事長を辞任したことにより、理事長としての決定権を失ったのであるから、法人税基本通達9−2−32《役員の分掌変更等の場合の退職給与》に定める実質的に退職したと同様の事情があると認められる場合に当たり損金の額に算入されると主張する。しかしながら、前理事長は理事長辞任後も請求人の理事として理事会に出席し、請求人の重要な事項の決定等にかかわっており、請求人の役員としての職務を行っていることから非常勤の理事になったと認められないところ、前理事長の辞任前後の報酬月額を比較しても、給与が激減(分掌変更等の後における報酬がおおむね50%以上減少)したとも認められない。したがって、本件金員の支給は、同通達の「分掌変更等により、役員としての地位又は職務の内容が激変し、実質的に退職したと同様の事情にあると認められることによるものである場合」に該当しないから、役員退職給与として取り扱うことはできない。(平22. 7. 2 東裁(法・諸)平22-4)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平210042
- 裁決年月日
- 平成22年3月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300710051
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の代表取締役であるAは、登記上役員であったものの、前代表取締役が在任中、経営には参画しておらず、平成13年5月30日に代表取締役に就任するまで従業員として従事していたのであるから、実質的には従業員であり、請求人が平成17年11月4日にAに支払った金員(以下「本件金員」という。)は、Aが昭和49年4月1日から代表取締役に就任するまでの期間において従業員として勤務したことに対する退職給与である旨主張する。しかしながら、Aは昭和49年4月1日以降、代表取締役就任後に至るまで一貫して法人税法上の役員であり、本件の全証拠によってもAが請求人の使用人であった事実を認めるに足りない。また、役員の退職とは、会社と役員の関係は委任関係にあることから役員の死亡、会社の解散、任期の満了等による委任の終了又は辞任、解任等による委任の解除等により役員を退任し、原則として役員が現実にその法人から退職した場合と解されるところ、①Aは、昭和49年4月1日以降継続して取締役として登記されていること、②Aは、請求人の平成15年6月7日の定時株主総会及び取締役会において、代表取締役として議長を務めたものと認められること等を総合勘案すると、Aが、昭和49年4月1日以降、役員を退任し、請求人を退職した事実は認められない。(平22. 3.12 大裁(法・諸)平21-42)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平210012
- 裁決年月日
- 平成21年12月17日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300710051
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、Aは代表取締役及び取締役を辞任したことなどから、退職の事実はある旨主張する。しかしながら、Aが代表取締役及び取締役を辞任したとする登記がされた後においても、Aは従前と変わらず請求人の経営に従事していたと認めるのが相当であるから、法人税法上、引き続き請求人の役員であったと認められ、また、分掌変更により同人の地位又は職務の内容が激変したとも認めらないことから、請求人を退職したとは認められない。(平21.12.17 札裁(法・諸)平21-12)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平210003
- 裁決年月日
- 平成21年11月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300710051
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件金員は、元役員に退職金として支給したものであり、本件事業年度の損金の額に算入されるべきであるから、本件更正処分は違法である旨主張する。しかしながら、本件金員は元役員に対する退職金として支給されていないところ、本件金員は、請求人から請求人の代表者に交付され、代表者によって費消されたと認めるのが相当であるから、代表者に対する臨時的な給与を支給したものとして、原処分庁が当該給与は法人税法第35条第4項に規定する役員賞与に該当するものと認定し、同条第1項の規定に基づき当該役員賞与を損金の額に算入しないとして行った本件更正処分は適法である。(平21.11.17 熊裁(法・諸)平21-3)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190207
- 裁決年月日
- 平成20年6月16日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300710051
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、前代表者の妻に対して支給した役員退職金が架空の役員退職金であるとした原処分に対し、前代表者の妻は、会社創業時より取締役としての業務全般を取り仕切って、事業発展に多大な尽力をしてきたものであり、当社の業績が安定してきた時期において、会社役員総意により正式に役員を退職することとなったもので、相当の役員退職金を支給することは当然に許されることであり、また、代表者の妻は、実質的に創業時から長年にわたって会社の業績に尽くしていることから、役員退職金を支給する正当な理由があり、源泉徴収を行った上、全額本人名義の預金口座に振り込んでいるので、当該役員退職金の全額を所得金額に加算するのは違法である旨主張する。しかしながら、当該役員退職金は、請求人が、請求人の当期利益金額を圧縮し、法人税額を減少させるために、前代表者の妻が、勤務実績もなく、役員としての職責を一切果たしていない名目上だけの取締役となっていたことを利用して、本人の知らないところで退職したことを装い計上された架空の役員退職金と認めるのが相当であることから、原処分は相当である。(平20. 6.16 東裁(法)平19-207)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平180019
- 裁決年月日
- 平成19年5月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300710051
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の役員が、非常勤取締役から非常勤監査役に分掌変更し、「実質的に退職したと同様の事情」にあるとして、法人税基本通達9-2-23により、当該役員へ支給した退職金は損金算入される旨主張する。 しかしながら、①当該役員の非常勤の監査役に就任する前の非常勤の取締役としての職務とでは、その内容は異なる(業務執行と会計の監査)ものの、そのいずれにしても請求人との関係は委任関係にあること、②当該役員は、非常勤監査役就任の前後においてその業務に大きな変化も認められず、その業務が激変したとする証拠も認められないこと、③請求人の監査役は当該役員1名であり、その職責は非常勤の取締役と同様に重要であること、④役員報酬は役員の職務執行の対価として受け取るものであるところ、当該役員の非常勤監査役としての役員報酬は非常勤取締役時の金額と変わりがないこと、⑤当該役員は請求人の代表者の妻であり、請求人の株式を配偶者と合わせて66%所有し、法人税基本通達9−2−23の(2)のかっこ書きで同通達の適用が除外されている主要な株主であることから、当該役員は、非常勤取締役を辞任後も引き続き非常勤監査役として請求人の経営において主要な地位を占めていると認められ、また、職務の内容も激変したとは認められないから、退職したと同様の事情にあるとは認められない。(平19. 5.30 福裁(法・諸)平18-19)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平180057
- 裁決年月日
- 平成19年4月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300710051
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、代表取締役を辞任し代表権のない取締役となった者(以下「A氏」といい、当該辞任を「本件役員変更」という。)は、本件役員変更後、①請求人とは別の会社の代表取締役の職務に従事しており請求人の取締役としては非常勤の状況にあること、②役員報酬は、80%以上も減額されていること及び③当該役員変更は、請求人の社内外に公表していることから、A氏は、本件役員変更をもって、実質的に請求人を退職したと同様の事情にあるから、A氏に対して支給した金員は、役員退職給与に該当する旨主張する。 しかしながら、A氏は本件役員変更後も、約3か月半の間請求人の稟議書の約4分の3について社長決裁欄に自署する方法で決裁していること、請求人の売上の約3割を占める飲食事業については自ら指示を出し店長等の採用や査定等を行っていること及び請求人の取引金融機関との間で資金調達に関する取引業務等にかかわっていることなどから、A氏は、本件役員変更をもって実質的に請求人を退職したと同様の事情にあるとは認められないので、A氏に支給した金員は、役員退職給与として取り扱うことはできず、A氏に対する役員賞与(法人税法第35条)とするのが相当と認められ、請求人の損金の額に算入することはできない。(平19. 4.24 名裁(法・諸)平18-57)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180231
- 裁決年月日
- 平成19年4月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300710051
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 病院を営む審査請求人(以下「請求人」という。)は、理事長兼病院長であった前理事長に対し病院長退任時に支給した金員(以下「本件金員」という。)について、前理事長が回復困難な重度の疾病により病院長を退任した時に、報酬を大幅に減額の上、理事長職も実質的に退任したとして支給したものであるから、法人税基本通達9−2−23《役員の分掌変更等の場合の退職給与》の(3)の取扱いにより、役員退職給与に該当し、損金の額に算入できる旨主張する。しかしながら、①医療法上、医療法人の理事長は医療法人を代表し、その業務を総理するものであることから、理事長には業務の分掌という概念はなく、したがって、理事長にあっては、同通達の適用に当たり、分掌変更を理由として「実質的に退職したと同様の事情にある」とする余地はないこと、②前理事長が重度の疾病を患っていた事実は認められるものの、請求人における理事長の職務の大部分は常務理事が代行しており、前理事長の主たる職務は請求人の各般の業務に関する最終的な判断にあったと認められること、及び③前理事長が病院長退任後、報酬は大幅に減額されたものの、引き続き常勤の医師として病院に勤務するとともに、嘱託医として他の複数の社会福祉法人に医師として勤務していたことを総合的に考慮すれば、前理事長は、病院長退任当時においても、請求人における理事長の職務を十分に遂行し得る判断力を有し、十分理事長の職務に耐え得る状態にあったものと認められるから、前理事長について、病院長退任時において、実質的に請求人を退職したと同様な事情があったとは認められない。したがって、当該通達の取扱いは適用されず、請求人が前理事長に対して支給した本件金員は、理事長在任期間中に支給された臨時的な給与であると認められるので、法人税法第35条《役員賞与等の損金不算入》第4項に規定する役員賞与に該当し、損金の額に算入することはできない。(平19. 4.13 東裁(法・諸)平18-231)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平180018
- 裁決年月日
- 平成19年3月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300710051
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①前代表者が代表取締役を退任したのは、メインバンクから退陣を求められたためであり、同人が退任した事実は取引先等にも周知し、実際に経営及び経営の中核から退いたのであるから退職事実は存在する、②前代表者が引き続き取締役に就任しているのは、建設業法においては、経営業務の管理責任者が必要とされており、その責任者として前代表者の名義を借りているものである、③仮に前代表者は実質的に退職した者ではないとしても、前代表者は、常勤役員から非常勤役員へ分掌が変更されており、役員報酬も月額200万円から20万円に変更されていることから、退職したと同様な事情にあると認められ法基通9−2−23の取扱いを適用し、本件退職金は損金の額に算入されるべきである旨主張する。 しかしながら、前代表者は、代表取締役を退任した日に取締役に就任したとする役員登記を行い、取引先に対し前代表者が代表取締役を辞任し、取締役相談役に就任したことを周知するとともに、前代表者に対し取締役に対する役員報酬として平成15年7月から月額20万円を支払っていることが認められ、前代表者も、取締役に就任していることを自認している。そうすると、前代表者には、請求人の代表取締役から取締役に分掌が変更された事実は認められるものの、請求人を退職した事実は認められない。 また、本件通達は、職務分掌の変更等によりその地位又は職務の内容が激変した場合など退職したと同様な事情にある場合に、一種の特例として、打切り支給することに損金性を認めているものであり、実際に金銭の支給があった場合を前提とする取扱いと認められるところ、本件退職金は長期間にわたり未払いであることから本件通達の取扱いは適用できず、本件退職金を損金の額に算入することは認められない。(平19. 3.29 高裁(法)平18-18)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180197
- 裁決年月日
- 平成19年3月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300710051
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、前代表者に対する退職金の額は法人税基本通達9−2−18に基づき株主総会の決議等により具体的に金額が確定した日の属する本件事業年度において損金の額に算入すべきである旨主張するが、前代表者が本件事業年度終了の日までに請求人を退職したというべき事実は認められない。したがって、法人税基本通達2−2−12に定める「具体的な給付をすべき原因となる事実が発生している」との要件を欠いていることなるので、未払金計上した本件退職金の額を本件事業年度の法人税の所得金額の計算上損金の額に算入することはできない。(平19. 3. 6 東裁(法)平18-197)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180191
- 裁決年月日
- 平成19年3月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300710051
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、前代表者に対する退職金であるとして損金の額に算入した金員(以下「本件金員」という。)について、前代表者は、①社長から顧問相談役になったことにより職務内容が激変したこと及び②報酬の額も約42パーセントに激減していることから、法人税基本通達9−2−23で定める実質的に退職したと同様の事情にあると認められるので、適正な経理処理である旨主張する。しかしながら、前代表者は、社長職を辞任したとされる日以後も、①継続して代表取締役として商業登記がされ、対外的にも業務執行のための代表権を有する地位にあったこと、②請求人が媒介業者として締結した不動産取引の契約書に、請求人の代表取締役として記名押印していること、③取締役会で議長を務め、取締役会議事録に代表取締役として署名押印していること、④請求人が作成に関与した各書面において、前代表者名を請求人の代表者として記名していること等から、引き続き請求人を代表する者としての行為を行っていたと認めるのが相当である。そうすると、本件金員は、退職に基因して支給されたものではなく、また、定期の給与にも該当しないため、法人税法第35条第4項に規定する賞与と認められ、同条第1項の規定により、所得金額の計算上損金の額に算入することはできない。(平19. 3. 2 東裁(法・諸)平18-191)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180192
- 裁決年月日
- 平成19年3月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300710051
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、前代表者に対する退職金であるとして損金の額に算入した金員(以下「本件金員」という。)について、前代表者は、①社長から顧問相談役になったことにより職務内容が激変したこと及び②前代表者の報酬も半減していることから、法人税法基本通達9−2−23で定める、実質的に退職したと同様の事情にあると認められるので、適正な経理処理である旨主張する。しかしながら、前代表者は、社長職を辞任したとされる日以後も、①継続して代表取締役として商業登記がされ、対外的にも業務執行のための代表権を有する地位にあったこと、②請求人が締結した不動産取引の契約書に請求人の代表取締役として氏名を記載していること、③株主総会で前代表者が代表取締役社長として議長を務め、さらに、取締役会において前代表者が代表取締役に選任されその承認を承諾していること、④法人税申告書に添付された「決算報告書」に代表者として前代表者の氏名が記載されていること等から、社長職を辞任したとされる日以後も引き続き、請求人を代表する者としての行為を行っていたと認めるのが相当である。そうすると、本件金員は、退職に基因して支給されたものではなく、また、定期の給与にも該当しないため、法人税法第35条第4項に規定する賞与と認められ、同条第1項の規定により、所得金額の計算上損金の額に算入することはできない。(平19. 3. 2 東裁(法・諸)平18-192)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平180018
- 裁決年月日
- 平成18年11月28日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300710051
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、取締役辞任後に会長に就任した前代表者が、その辞任後も経営に参画するなど退職の実体が認められないから、同人の辞任に際して支給された本件金員は役員退職給与に当たらず、役員賞与に該当する旨主張する。しかしながら、前代表者の①辞任に至った経緯及び②辞任後の請求人への関与の程度などからすれば、同人は、取締役の辞任を契機として、その地位を追われ、経営の第一線からの引退を余儀なくされたものであり、その辞任後は、過去の功績に報いるために与えられた名誉職である会長として、単に名義上存しているにすぎず、同人が請求人の経営に従事していると言うことはできないから、請求人の役員を退職したものと認めるのが相当である。したがって、本件金員は、役員退職給与と認められるから、役員賞与に該当し損金の額に算入されないとしてされた原処分はその全部を取り消すのが相当である。(平18.11.28 広裁(法)平18-18)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平170015
- 裁決年月日
- 平成18年3月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300710051
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件退職給与が、役員の分掌変更後における報酬が激減した者に対するものであり、法人税基本通達9−2−23の(3)に該当し、退職給与として損金の額に算入される旨主張する。しかしながら、当該通達は、その例示に該当するような事実があったことなどによりその役員としての地位又は職務の内容が激変した場合には、実質的に退職したと同様の事情にあるものとしてもよいとしたにすぎず、当該例示のいずれかに形式的に該当するか否かにより実質的に退職したと同様の事情にあるかどうかを判定する趣旨ではない。本件においては、役員の分掌変更後における報酬が当該通達に例示するとおり激減しているものの、当該役員が、代表取締役辞任後も、引き続き実質的に請求人の経営上主要な地位を占めているものと認められ、他に役員としての影響力を否定するような特段の事情も認められないから、役員の分掌変更等により実質的に退職したと同様の事情にあるとは認められない。(平18.3.9高裁(法・諸)平17-15)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平170020
- 裁決年月日
- 平成18年1月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300710051
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、役員A及びBに係る各役員退職金の計上は①甲臨時株主総会を経て役員辞任の変更登記をしているとおり退職の事実があり、②乙臨時株主総会において支給金額が具体的に決定しているのであるから架空計上したものではない旨主張する。しかしながら、請求人は、利益圧縮の目的で辞任の法形式を整えるため事実に反して甲議事録を作成したにすぎず、かつ、役員Aは代表取締役変更後も請求人の経営の実権を有していることなどからその実体を有すると認められないし、乙議事録についても、その作成時期など事実を仮装して作成されたと認めるのが相当であり、役員A及びBの支給金額が具体的に決定していたとは認められないから、いずれにしても請求人の主張には理由がない。(平18.1.5広裁(法)平17-20)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平160057
- 裁決年月日
- 平成17年3月29日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300710051
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、代表者は請求人を退職しており、それにより退職金の支給を受けている旨主張する。しかしながら、請求人の部長職にある従業員から当時収監されていた代表者にあてた書簡からすれば、当該事業年度後に、利益調整のために代表者が退職したこととして退職金を計上することを決定したと認めることが相当である。そして、請求人は、当該退職金を現金で支給した旨主張するが、現金出納帳には当該退職金に係る記載はないことからすれば、当該退職金の支給に係る現金の移動はなかったと認められる。そうすると、請求人が代表者に対して当該退職金を支給した事実はないと認められ、当該退職金は架空に計上されたものと認めることが相当である。したがって、請求人の主張を採用することはできない。(平17.3.29関裁(法・諸)平16-57)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平160038
- 裁決年月日
- 平成16年12月1日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300710051
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、A社との取引が終了することとなったため、解散する予定で従業員全員を解雇し、代表取締役Bに退職金(以下「本件金員」という。)を支払ったが、引き続きA社からの仕事が発生したため、Bの月額の報酬を大幅に減額した。このことは、法人税基本通達9−2−23に例示されている退職と同様の事情といえ、したがって、本件金員は、請求人の所得金額の計算上、損金の額に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、法人の解散登記もしておらず、A社からの仕事を引き続き行っており、代表取締役の変更登記もされていない。さらに、Bは、調査担当職員に現在も代表取締役として代表権を持ち、請求人の経営及び加工作業に従事している旨申述していることから、Bは引き続き代表取締役として勤務しており、役員を退任したとは認められない。また、法人税基本通達9−2−23は、退職したと同様の事情にある場合について定めているところ、Bの代表取締役としての分掌の変更はないから、Bが請求人を実質的に退職したと同様の事情があるとも認められない。以上のことから、Bが請求人の役員を退職した事実はなく、法人税基本通達9−2−23に定める実質的に退職したと同様の事実があるとも認められないから、本件金員は、役員退職給与に該当しない。そうすると、本件金員は、法人税法第35条第4項に規定する役員に対する臨時の給与、すなわち、役員賞与に該当するから、同条第1項の規定により、本件退職金を本件事業年度の所得の金額の計算上損金の額に算入しないものとして行われた本件更正処分は適法である。(平16.12.1名裁(法・諸)平16-38)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平160073ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成16年10月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300710051
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、役員の分掌変更に伴い支給する本件退職金の額は株主総会の決議により具体的に債務が確定した日の属する本件事業年度の損金の額に算入すべきであり、また、法人税法基本通達9−2−24及び9−2−25には未払の場合は適用がない旨の注意書きが付されるところ、法人税法基本通達9−2−23(以下「本件通達」という。)には当該注意書きがないのであるから、本件通達は未払の場合にも適用される旨主張する。しかしながら、本件通達は引き続き在職する者に対する退職金について特例として損金性を認める取扱いであることから、実際に支出があった場合を前提としているものと認められ、未払の場合は原則として適用されないとするのが相当である。そうすると、本件退職金は本件事業年度において未払金計上され、その後においても未払の状態であることから本件通達の適用はなく、本件事業年度の損金の額に算入することはできない。(平16.10.25東裁(法)平16-73)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平160008
- 裁決年月日
- 平成16年7月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300710051
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件退職金は、請求人の代表者A氏が請求人を退職したと同様の事情に至ったことを基因として支払ったものであるから、損金の額に算入されるべき旨主張する。しかしながら、A氏は、代表取締役から監査役に分掌変更された後も、①請求人の経営上主要な地位を占める者であり、②請求人のオーナー株主であること、及び③A氏の報酬は激減したかのように経理されているが、減額分に相当する金額が仮払金名目で支払われていることからすると、報酬は減少したとする事実はないことが認められる。そうすると、A氏は実質的に退職したと同様の事情にあるとはいえず、請求人が、本件退職金として経理した金額は、役員退職金の額とは認められない。そして、本件退職金のうち、上記仮払金名目で支出した金員と相殺して計上した金額は、事実を仮装することにより支出した役員報酬の額に、その他の金額は役員賞与の額に該当するから、いずれも損金の額に算入できない。(平16.7.9東裁(法)平16-8)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平150100
- 裁決年月日
- 平成16年6月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300710051
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件退職金は、役員の分掌変更等の後における報酬が激減した者に対するものであり、実質的に退職したと同様の事情にある者に対するものであるから損金の額に算入されると主張するが、法人税基本通達9−2−23は、その例示に該当するような事実があったことなどによりその役員としての地位又は職務の内容が激変した場合には、実質的に退職したと同様の事情にあるものとしてもよいとしたに過ぎず、当該例示のいずれかに形式的に該当するか否かにより実質的に退職したと同様の事情にあるかどうかを判定する趣旨ではない。したがって、形式的には本件通達の例示に該当しても、そもそも実質的に退職したと同様の事情にあるとは認められないその他の事情がある場合には、本件通達の適用がないものというべきである。つまり、法人税基本通達9−2−23の例示(3)にある報酬の激減についても、役員報酬はその職務内容に応じた適正な額でなければならず、通常、報酬等が激減した場合には、その職務内容が激変する場合が多いことから例示されているのであり、例えば、当該法人の業績不振を理由として役員報酬が全体として半減された場合においては、ある役員の分掌変更等が行われ、当該役員の報酬が半減されたとしても、必ずしも当該役員の地位又は職務内容が激変したとはいえない。したがって、単に役員の分掌変更等があり、当該役員の報酬が半減されたことをもって、一律に実質的に退職したと同様の事情にあるものとすることはできない。そうすると、本件においては、役員の分掌変更後の当該取締役に対する役員報酬の額は本件通達が例示するとおり激変しているものの、当該取締役が、代表取締役辞任後も、取締役として請求人の経営においてなお主要な地位を占めているものと認められ、他に役員としての影響力を否定するような特段の事情も認められないから、当該取締役が、役員の分掌変更等により実質的に退職したと同様の事情があるとは認められない。よって、請求人の主張には理由がない。(平16.6.25大裁(法・諸)平15-100)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平150067
- 裁決年月日
- 平成16年6月4日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300710051
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、A役員に対する本件役員退職金について、本件役員退職金の一部が代表者の普通預金口座に入金されていること、請求人は、当該入金は代表者がA役員に有していた資付金の返済である旨主張するが、当該主張に沿う証拠の提出もないことから、架空の退職金と認定した。しかしながら、A役員は退職していること、請求人の取締役会において退職金を支給することが決議されていること、請求人は、当審判所に対して、代表者が、A役員の借財を立替返済した証拠を提出したことから、本件役員退職金の一部が代表者の普通預金口座に入金されたことのみをもって、架空の退職金であるとは認められない。(平16.6.4広裁(法)平15-67)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平150065
- 裁決年月日
- 平成16年4月23日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300710051
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人の取締役が、一旦辞任した翌日に再度取締役に就任しており、当該取締役の勤務関係は継続していることから、たとえ辞任したとしても退職したとは認められず、同人に対する役員退職慰労金名目の金員は、役員賞与に該当する旨主張する。ところで、役員退職給与とは、役員の退職により支払われる臨時的な給与であり、法人があらかじめ定めた退職給与規程に基づくものかどうかを問わず、また、その支出の名義いかんにかかわらず、役員の退職に基因して支払われる一切の給与をいうものと解されている。そして、取締役の退職とは、役員と法人との委任関係が形式的にだけではなく、実質的にみても解消されたとみることができるような事情が存する場合をいうものと解される。本件においては、取締役が、株主の変更に伴い自らの意思で辞任を申し出、株主総会で辞任の承諾がなされた後に、新株主からの突然の取締役就任要請によって、再度取締役に就任していることからすれば、請求人と取締役との委任関係は、一度は完全な解消があったというべきであるから、その委任関係の解消は、決して形式だけのものではなく、実質的にもなされたものとみることができる。したがって、当該取締役は、辞任により一旦請求人を退職したものと認めるのが相当であり、本件金員は、役員退職給与であると認められるから、原処分を取り消すのが相当である。(平16.4.23関裁(法)平15-65)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平150062
- 裁決年月日
- 平成16年3月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300710051
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、Aが代表取締役を辞任しており、実質的にも退職したと同様の事情にあると認められるから、法人税基本通達9−2−23に該当する旨主張する。しかしながら、Aの代表取締役の辞任及び同人への役員退職金の支払が当期中に決定されたものとは認められず、議事録等も翌期に作成されたものと推認される。したがって、Aが当期末日付で代表取締役を辞任したとは認められず、本件役員退職金は当期において損金の額に算入できないから、法人税の更正処分は適法である。(平16.3.18大裁(法)平15-62)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150148
- 裁決年月日
- 平成16年1月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300710051
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、前代表者は平成14年5月7日をもって請求人の役員を退任しており、本件甲株主総会で退職金の支給が確定している旨主張する。しかしながら、①本件甲株主総会後に開催された本件甲取締役会及び本件乙株主総会に前代表者が取締役として出席している旨議事録に記載があること②本件丙株主総会と本件乙取締役会は同日同時刻に開催されていること③株主総会及び取締役会に出席取締役として押印している者の出席が認められないことからすれば、これらの議事録は内容が不自然であり、平成14年5月7日から同月10日までの間において関係金融機関から前代表者が取締役として復職を要求されたことを裏付ける証拠がないことからすれば、平成14年5月7日をもって前代表者が請求人の役員を退職したと認めることはできない。(平16.1.21東裁(法)平15-148)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150148
- 裁決年月日
- 平成16年1月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300710051
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、前代表者への退職金は未払ではあるが、代表取締役から取締役への分掌変更であって報酬が激減しているから法人税基本通達9−2−23(本件通達)の要件を満たしている旨主張する。しかしながら、前代表者への退職金は、翌事業年度末においても未払であり、支払について具体的な計画がないことからしても本件通達の適用はない。更に請求人は同通達9−2−24及び9−2−25には未払の場合は適用がない旨の注意書きが付され本件通達には当該注意書きがないから未払であっても本件通達の適用がある旨主張するが、本件通達は引き続き在職する者に対する退職金について特例として損金性を認める取扱いであることから、金銭の支出があった場合を前提とする取扱いであると認められ本件通達の「支給した」という表現は厳格に解釈すべきであり、未払の場合においては原則として適用はないものとするのが相当である。(平16.1.21東裁(法)平15-148)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平150010
- 裁決年月日
- 平成15年12月15日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300710051
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、前代表取締役及び前専務取締役を非常勤取締役に分掌変更したことに伴い、平成11年9月期に両名に支給した退職給与は、法人税基本通達9−2−23の要件を満たすので、役員退職給与として損金の額に算入される旨主張する。しかしながら、両名の非常勤取締役への分掌変更は平成11年11月に行われ、平成11年9月期には未だ分掌変更の効果が発生していないので、法人税法第36条及び法人税基本通達9−2−18に照らして、当該金員を平成11年9月期の損金の額に算入することはできない。(平15.12.15沖裁(法)平15-10)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平150010
- 裁決年月日
- 平成15年12月15日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300710051
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人の前代表取締役及び前専務取締役が非常勤取締役に分掌変更されたことに伴い、両名に平成12年9月期及び平成13年9月期に分割支給された退職給与の取り扱いについて、①両名の分掌変更後の役員報酬が常勤役員並に高額であり、かつ、他の非常勤取締役よりも高額であること、及び②両名は請求人の関連法人2社の常勤役員を依然として兼務しており、かつ、これら2社は請求人を実質的に支配しているので、両名はこれら2社の常勤役員の地位を活用して依然として請求人の経営に参画していると認められることから法人税基本通達9−2−23を満たさないので、当該金員を役員退職給与として損金の額に算入することはできない旨主張する。しかしながら、次の理由から原処分庁の主張は採用できず、本件は法人税基本通達9−2−23を満たし、役員退職給与として損金の額に算入することができるので、原処分を取り消すのが相当である。① 両名の分掌変更後の役員報酬が高額であるからといって、直ちに両名の職務の内容も常勤役員と同様であるということはできない。② 請求人の関連法人2社が請求人を実質的に支配しているということは、証拠上肯定することができない。③ 両名は分掌変更後、取締役会に出席すること以外に、請求人の経営活動に対して具体的にどのような支配力や影響力を及ぼしているかについて、原処分庁から具体的な主張・立証がなされておらず、かつ、両名の分掌変更後の職務は取締役会に出席する程度である旨の請求人主張を、証拠上否定することができない。(平15.12.15沖裁(法)平15-10)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150029
- 裁決年月日
- 平成15年8月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300710051
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 前代表取締役甲の代表取締役から取締役(会長)への分掌変更に伴う役員退職給与の支給について、請求人は、甲が当該分掌変更により実質的に経営に参画せず法人税基本通達9−2−23に定める退職したと同様の事情にあり、また、株主総会及び取締役会の決議を経て支給も適正であるなど形式的な一連の手続を経ている旨主張する。しかしながら、甲は、①請求人の発行済株式の全部を所有し、分掌変更後も株主総会及び取締役会に出席するなど請求人の経営にいつでも参画できること、②分掌変更後も請求人に常勤し営業や営業所の業務に関与していること、③業務担当の各責任者は請求人の経営に関する権限はないこと及び④新たに代表取締役になったのは甲と生計を一にする妻であり、その生計を一にする甲と妻の月額報酬合計額は分掌変更前の甲の月額報酬と同額であり実質的に変化がないことから当該通達に定める退職したと同様の事情にあるとは認められず、また、形式的な要件を備えたことをもって役員を退職したことにはならないから、当該役員退職給与の損金算入は認められず、役員賞与と認定した原処分は相当である。(平15.8.4東裁(法)平15-29)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平110038
- 裁決年月日
- 平成12年2月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300710051
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件事業年度の末日をもって代表取締役が退任し、代表権のない取締役に職務が変更されているから、本件役員退職金を本件事業年度の損金の額に算入すべきである旨主張する。しかしながら、①本件事業年度の末日に開催された臨時総会等で、代表取締役の辞任届の提出及び分掌変更の承認はされているものの本件事業年度後に開催される定時株主総会まで代表取締役の任に当たることが承認されていること、②分掌変更後の役員報酬の額も激減されていないこと、③後任の代表取締役が商業登記簿へ登記された日も本件事業年度後であることから、本件事業年度の末日においては、職務の変更がないと認められ本件役員退職金を本件事業年度の損金の額に算入することはできない。(平12. 2. 7高裁(法)平11-38)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平110044
- 裁決年月日
- 平成11年12月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300710051
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成9年9月2日の臨時株主総会及び取締役会において同月30日をもって会社を解散することを決議し、同月11日の臨時株主総会において役員退職金の額及び支給の時期の決議に基づいて同月30日までに役員退職金を支給しているから同月30日が会社解散の日であり役員の退職の日であると主張するが、①同年11月25日の定時総会で再度解散決議をしていること、②原処分庁に提出した本件事業年度の確定申告書、解散申告書及び法人等の異動(変動)届出書等の記載によれば、同年11月25日が解散の日となっており、その日まで役員は退職していないこと及び③同年11月25日の定時総会の解散決議に基づいての所定の商業登記をしていること等を総合判断すると、会社解散及び役員退職の日は同年11月25日であり、事業年度終了の日である同年9月30日までに役員の退職の事実は存しないのであるから当該役員退職金の額は当該事業年度の損金の額に算入できないとして、原処分庁が行った更正処分及び過少申告加算税の賦課決定処分は適法である。(平11.12.17名裁(法)平11-44)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平100030
- 裁決年月日
- 平成11年3月29日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300710051
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、辞任直後に再任された役員に対し、従来の役員退職金規程を廃止したことに伴い、旧規程適用期間に対応する退職金相当額を打切り支給したものであり、従来から存在する規程に基づく支給であるから臨時的なものではなく、また、退職金規程が廃止されたことは法基通9−2−23の実質的に退職したと同様の事情にあるとして、退職給与に当たるから損金算入を認めるべきである旨主張する。しかしながら、従来から存在する規程は退職金規程であり報酬規程ではないことから役員退職金規程を廃止することと合わせて決定された臨時的なものであり、また、それまで無報酬であった役員の一部は新たに報酬を支給されるようになったことなどから退職したと同様の事情にあるとは認められず、更に、退職の事実に基づかない支給であることから退職給与とは認められず役員賞与に該当する。(平11. 3.29熊裁(法・諸)平10-30)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平090037
- 裁決年月日
- 平成10年6月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300710051
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、役員変更及び元代表取締役A(現代表取締役)及び取締役B(Aの妻)の役員退職金の支給は、正当な手続を経た合法的な行為である旨主張するが、本件社員総会議事録は真正に作成されたものであるとは認められず、また、後任の前代表取締役C(Aの長男)は、登記上、代表取締役であったとする期間は銀行に勤務し、請求人の業務に一切関与しておらず、Aは代表取締役退任後も請求人の業務を引き続き行い、さらに5年後に請求人の代表取締役に復帰しており、代表取締役を辞任する特段の事情も認められないことからすると、実質的な役員変更はなく、実質的な代表取締役はAであると認めるのが相当である。したがって、本件社員総会に係る実質的な役員変更がなかったにもかかわらず、請求人が損金の額に算入した本件役員退職金は事実を仮装したものであるとした原処分は相当である。(平10. 6.22札裁(法・諸)平 9-37)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平080032
- 裁決年月日
- 平成9年3月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300710051
- 争点
- 7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 前代表取締役Aの代表取締役から取締役への分掌変更に伴う役員退職給与金の支給について、請求人は、当該事業年度中に臨時社員総会において、その支払時期、支払金額、支払方法を決議し、その決議に基づいて支払っており、法基通9−2−23に定める、退職したと同様の事情にある旨主張するが、Aは、代表取締役辞任後も引き続き取締役として勤務しており、その職務内容は従前と変わっておらず、さらには、請求人の経営に関する重要な会議等にはすべて出席していることから、同通達の(1)及び(2)には該当しない。また、1.Aの役員報酬を50%減額していた間は、同居している母親に同額の報酬を支払っており、Aは、生活費を母親から受け取っていたこと、2.Aの報酬額は、1年後に元の金額に戻していることから、Aの報酬金額を減額した理由は、退職に起因したものではなく、Aの債権者から同人の役員報酬を差し押さえられる状況を回避するためにあったとみるのが相当であり、実質的に役員報酬を減額したものとは認められず、同通達の(3)にも該当しない。したがって、当該役員退職給与金の損金算入は認められず、役員賞与と認定した原処分は相当である。(平 9. 3.19熊裁(法)平 8-32)
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