裁決要旨 5益金の額の範囲及び計算
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令070007
- 裁決年月日
- 令和7年9月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300512990
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/12受贈益/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の代表者の父から譲受けた建物等(本件建物等)に係る信託受益権(本件受益権)の譲渡の時における価額について、①不動産取引においては、売手側と買手側のそれぞれの事情に応じた様々な要因により売買価格が決定されることから、時価には幅があると考えるべきであり、そのため、財産評価基本通達(昭和39年4月25日付直資56ほか国税庁長官通達。ただし、令和3年5月20日課評2-18による改正前のもの)(評価通達)の定めに従って算定した評価額も時価に当たるというべきである旨、②請求人が算定した近隣の売買事例による評価額や請求人の依頼による不動産鑑定評価書等による評価額は、原処分庁の依頼による不動産鑑定評価書(本件鑑定評価書)による鑑定評価額(本件鑑定評価額)をいずれも著しく下回り、また、本件鑑定評価書では、本件建物等に係る借地権(本件借地権)の価格の算定根拠等が不合理であるなど、本件鑑定評価書の内容に不合理な点があるから、本件鑑定評価額は妥当とはいえない旨主張する。しかしながら、①評価通達は、相続や贈与による財産の取得に担税力を認めて課税するものである相続税及び贈与税の課税価格の計算の基礎となる財産の評価に関する基本的な取扱いに関して定められたものであるところ、受贈益に対する法人税法上の課税は、資産の譲受け時に当該資産の時価に相当する経済的価値が認められる点に担税力を認めて課税するものであり、相続税及び贈与税と対象や目的を異にするから、評価通達の定める評価方法に従い算定された評価額を、本件受益権の譲渡の時の価額とみることはできない。また、②請求人の上記いずれの主張にも、本件鑑定評価書が不合理であると指摘するに足りる事由はないといわざるを得ず、本件鑑定評価書は不動産鑑定評価基準により本件建物等及び本件借地権の価格を評価したものであり、その算定過程における資料の収集、評価の方法その他において不動産鑑定評価の手法を逸脱するような不合理な点はうかがわれず、本件鑑定評価書は、その内容に不合理というべき点は見当たらず信用できるから、本件鑑定評価額を基に本件受益権の譲渡の時における価額を算定したことについては合理性が認められる。(令7. 9. 3 名裁(法)令7-7)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令070007
- 裁決年月日
- 令和7年7月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300512010
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/12受贈益/1土地等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、関係法人から不動産(本件不動産)を売買契約(本件売買契約)により譲り受けたところ、本件不動産の売買予約をした時の価額が予約完結権の行使によって本件売買契約を締結した時の適正な価額であり、譲受け対価の額(本件売買価額)との差額は生じていない旨主張する。しかしながら、本件不動産の適正な価額を本件不動産の引渡しがあった時点で再評価すると、当審判所が認定した本件不動産の適正な価額は本件売買価額を上回るから、本件不動産の譲受けは低額譲受けに該当し、当該上回る金額は受贈益として益金の額に算入される。(令7. 7.25 大裁(法・諸)令7-7)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令070007
- 裁決年月日
- 令和7年7月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300512010
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/12受贈益/1土地等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、関係法人から不動産を売買契約(本件売買契約)により譲り受けたところ、関係法人に生じる売却益については、法人税法第61条の13に規定される、いわゆるグループ法人税制が適用されるため法人税等が課されることはないと信じ、仮に関係法人に生じる売却益に対して法人税等が課されることを認識していれば売買を行わなかったとして、本件売買契約は民法第95条《錯誤》に基づき無効であり、原処分庁の処分は存在しない売買契約に基づいてされた違法な処分である旨主張する。しかしながら、請求人と関係法人は、本件売買契約を締結した時点において、個人による完全支配関係にあったから、これが維持される限り、グループ法人税制が適用され、法人間の譲渡利益額を繰り延べて処理することで法人税等が課されない状況であった。そうすると、請求人が意思表示をした時点において、請求人の認識が事実に反していたとはいえないから、請求人に錯誤があったとは認められない。(令7. 7.25 大裁(法・諸)令7-7)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令060212
- 裁決年月日
- 令和7年5月20日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300599000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/15その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人の法人税の確定申告書の「所得の金額の計算に関する明細書」には、損益計算書の当期純利益金額ではなく税引前当期純利益金額が記載されているとして、その差額を益金の額に算入したが、当該差額の一部は、益金の額に算入されない法人市民税の過誤納金及び法人県民税の還付金と認められるから、原処分庁が益金の額に算入した当該差額はその一部が過大である。(令7. 5.20 東裁(法・諸)令6-212)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令060045
- 裁決年月日
- 令和7年4月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300501000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/1益金の額の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁の依頼した、請求人が譲渡した区分所有建物(本件建物)及び本件建物に係る土地賃貸借契約に基づく借地権(本件借地権)の鑑定評価書(原処分庁鑑定)は不合理なものでこれに基づく本件建物及び本件借地権の適正な価額とはいえず、請求人の依頼した鑑定評価書(請求人鑑定)は合理的なもので、これに基づく評価額が本件建物及び本件借地権の適正な価額である旨主張する。しかしながら、原処分庁鑑定は不動産鑑定評価基準にのっとって本件建物及び本件借地権を評価したものであり、資料の収集、評価の方法その他において不動産鑑定の手法を逸脱するような不合理な点はうかがわれず、請求人鑑定は、本件借地権を評価の対象としていないこと、本件建物を積算法のみで評価しており収益価格の検討をしていないことから、原処分庁鑑定による本件建物及び本件借地権の価額が通常の取引価額と認められる。(令7. 4. 2 名裁(法)令6-45)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令060042
- 裁決年月日
- 令和7年3月13日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300505990
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/5役務提供による収益/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が取引先との間で締結した各コンサルティング業務委託基本契約書(本件各契約書)は架空の取引を記載したものと断定できず、取引先から請求人に振り込まれた金員(本件金員)は、本件各契約書による役務の提供の対価でないとは認められない上、請求人は実際に経済的利得を収受した事実があり、請求人が役務の提供を行っていないと認定するには不十分であることから、法人税の所得の金額の計算上益金の額に算入すべきである旨主張する。しかしながら、本件各契約書は、簿外資金を捻出するために作成された虚偽文書であり、本件各契約書に係る契約が成立したとは認められず、本件金員は、本件各契約書に係る契約に基づく役務の提供の対価であるとは認められない。また、仮に取得した経済的成果に係る原因行為について実体的に無効であるなどの瑕疵があったとしても、当該経済的成果が原因行為の瑕疵を基因として現実に失われない限り、法人税の課税物件を欠くことにはならないものと解するのが相当であるところ、本件金員のうちの一部(本件現金)については、本件金員の振込元に返還されたのと同視することができる事情が存在し、請求人に係る経済的成果は失われたと認められるから、法人税の所得の金額の計算上益金の額に算入すべきではない。他方、本件金員と本件現金との差額については、請求人にとって経済的成果が失われたとは認められないから、法人税の所得の金額の計算上益金の額に算入すべきである。(令7. 3.13 大裁(法)令6-42)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令060102
- 裁決年月日
- 令和7年1月8日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300505020
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/5役務提供による収益/2手数料等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人は、現金出納帳を基に、商品(本件各商品)に係る仕入金額の税抜金額に一定の率を乗じたものを国外の卸売業者(本件国外卸売業者)に対する売上げとして請求書を作成しているところ、現金出納帳の「手数料」欄に記載の金額(本件各手数料額)は、本件各商品に係る売上金額と仕入金額の税抜金額との差額であるから、当該差額である本件各手数料額は益金の額に算入される旨主張する。しかしながら、請求人が本件国外卸売業者から得ていた金額は、本件国外卸売業者から送金を受けた金額から本件各商品の代金の税込金額との差額であり、本件各手数料額であるとはいえない。(令7. 1. 8 東裁(法・諸)令6-102)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令060061
- 裁決年月日
- 令和6年11月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300504990
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/4その他の資産の譲渡収益/2その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が顧客との間で行った仮想通貨取引(本件取引)は資金決済に関する法律に照らして不適法で、請求人と顧客との間の売買契約は無効であり、また、顧客から対価として受領した仮想通貨は顧客に返還すべきものであるから、当該仮想通貨の円換算額は法人税の所得の金額の計算上、益金の額に算入されない旨主張する。しかしながら、仮に同法に照らして不適法であったとしても、本件取引は請求人と顧客との間で有効なものとして取り扱われ、請求人が現実にその利得を支配管理しており、また、請求人は当該受領した仮想通貨を返還等する義務などを負っていないことから、当該円換算額は、本件取引をした日にその収入すべき権利が確定したと認められ、法人税の所得の金額の計算上、益金の額に算入される。(令6.11. 1 東裁(法)令6-61)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 令050012
- 裁決年月日
- 令和6年3月15日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300514060
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/14保険金収入等/6補助金収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、交付された補助金(本件補助金)の額を補助・交付金勘定の貸方に計上することで益金の額に算入し、圧縮損を同勘定の借方に計上することで損金の額に算入しており、これらの額が同額となったことにより、結果として決算書上は同勘定は表示しないこととなったものであり、所得金額は過少でも過大でもない旨主張する。しかしながら、請求人は、補助・交付金勘定の貸方に計上された金額について貸借対照表又は損益計算書のいずれかの科目に振り替えるための仕訳を行っていなかったことからすれば、損益計算書の収益の額に本件補助金の額は含まれていないこととなり、本件補助金の額を益金の額に算入する申告調整も行われていなかったのであるから、本件補助金の額は、益金の額に算入されていたとはいえない。(令6. 3.15 札裁(法)令5-12)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 令050006
- 裁決年月日
- 令和6年2月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300505020
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/5役務提供による収益/2手数料等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が仮受金として計上した金額及び請求人の関係会社が収益として計上した金額(本件各計上額)について、いずれも請求人の当事業年度の法人税の所得の金額の計算上益金の額に算入されない旨主張する。しかしながら、本件各計上額に係る取引について作成された書類や取引先関係者の申述からすれば、本件各計上額は、請求人による役務提供の対価の額として、取引先との合意に基づき請求人に対して支払われる金額であり、また、請求人による役務提供は当事業年度に完了していることからすると、いずれも請求人に帰属する当事業年度の収益であると認められる。したがって、本件各計上額は、請求人の当事業年度の法人税の所得の金額の計算上益金の額に算入される。(令6. 2.14 広裁(法・諸)令5-6)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令050062
- 裁決年月日
- 令和6年1月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300503011
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/3土地等の販売又は譲渡に係る収益/1宅地等/1通常の販売等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、譲渡した不動産(本件譲渡物件)について、取得費と売却するために要した費用の合計額が、本件譲渡物件の売却価格を上回っており、譲渡益が出なかったのであるから、収益として計上する必要がなく、その譲渡に係る事業年度の所得の金額の計算上益金の額に算入する必要はない旨主張する。しかしながら、本件譲渡物件に係る売買代金と精算金の合計金額が譲渡収益として当該事業年度の益金の額に算入される一方、原処分庁が主張する譲渡原価の額のほかに譲渡原価に含めるべき費用の額は認められず、同額が当該事業年度の損金の額に算入される。(令6. 1.29 東裁(法)令5-62)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令050054
- 裁決年月日
- 令和5年12月19日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300513000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/13債務免除益
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、取引先から受けとった過大請求額を上回る金額を取引先の従業員に戻しているから、請求人は取引先に対し不当利得返還債務を負わず、請求人による過大請求について損害賠償請求を行わないことなどについての請求人と取引先との合意によって、請求人に債務免除益は生じない旨主張する。他方、原処分庁は、請求人の取引先に対する不当利得返還債務が、請求人が過大請求額に係る各金員を収受した時点において確定していることを前提に、当該合意により同債務が全て免除され、請求人に債務免除益が生じた旨主張する。しかしながら、当該合意に係る合意書には、具体的な過大請求額が示されるとともに、請求人が当該過大請求により当該取引先に対して損害を与えることを知っていた事実を確認する条項や、当該取引先が捜査機関に対する被害申告や請求人に対する損害賠償請求を行わないことを確約する条項が設けられており、当該合意書で確認された請求人の行為は不法行為(民法第709条)に該当するところ、当該取引先は、当該合意書による合意により請求人が負う損害賠償債務についてその実現を客観的に認識することができるようになり、また、請求人と取引先は、当該合意により当該損害賠償債務の存在を確認したものと認められる。したがって、当該合意によって、当該損害賠償債務は確定するとともに、同額が免除され、債務免除益が生じたと認められる。(令5.12.19 東裁(法)令5-54)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令050006
- 裁決年月日
- 令和5年10月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300505010
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/5役務提供による収益/1工事等請負収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の売上先(本件売上先)から受領した金銭のうち本件売上先の所長(本件所長)に支払った金銭は、本件所長の指示に従い、請求人が工事名及び請求金額等を仮装した請求書を作成し、本件売上先から架空分や水増し分を含む工事代金を受領した上で、当該架空分や水増し分に相当する金銭(本件金銭)を本件所長に渡していただけであり、本件金銭は本件所長に帰属するもので請求人に帰属しないなどの理由から、本件金銭は本件売上先に対する正当な売上げではない旨主張する。しかしながら、請求人代表者はどの工事現場にいくら上乗せしたか分からない旨答述していることなどからすれば、本件所長の指示とは通常の発注金額より高めに査定して発注したことを意味すると理解され、通常よりも高めの金額で工事を受注する契約が請求人と本件売上先との間で成立していたということができる。また、請求人が当該請求書記載の金額を受領した上で総勘定元帳の売上高勘定に計上していたことや本件売上先から継続的に工事を受注しこれを施行していたことも踏まえれば、本件売上先への売上金額の全額が、請求人に帰属する売上げといえるから、請求人の主張には理由がない。(令5.10.10 関裁(法・諸)令5-6)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令040042
- 裁決年月日
- 令和5年6月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300511000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/11資産の評価益
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が連結納税に加入した時点から連結親法人が請求人の株式を一部譲渡することにより当該連結納税から離脱するまでの期間が2月を超えたが、2月以内に離脱ができなかったのは、コロナ禍における行動自粛の政府要請に従ったためであるから、かかる状況をしんしゃくして解釈すれば、請求人の保有する資産は法人税法施行令(令和2年法律第8号による改正前のもの)第122条の12第1項第9号(本件規定)が規定する資産に該当し、請求人が連結加入直前事業年度終了の時に有する時価評価資産の評価益は、所得の金額の計算上、益金の額に算入されない旨主張する。しかしながら、本件規定にいう「完全支配関係を有しなくなる」とは、完全支配関係の喪失が株式譲渡を原因とする場合には、連結親法人が譲渡した連結子法人の株式について株主権を行使できない状態になったことをいうと解すべきであるところ、本件においては、連結親法人が株主権を行使できない状態となったのは本件規定に定める期間(2月)を経過した後であるから、請求人の保有する資産は本件規定にいう資産に該当するとはいえない。また、特定の法令についての解釈内容を、個別具体的な事案においてのみ特別に変更すべき根拠はないというべきであって、この点に関する請求人の主張は、採用できない。(令5. 6.13 関裁(法)令4-42)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令040054
- 裁決年月日
- 令和5年3月30日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300599000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/15その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、消費税等の各還付申告(本件各還付申告)に係る還付消費税等(本件還付消費税等)について、請求人の真正な消費税等の経理処理の方法は税抜経理方式であるところ、関与税理士が勝手に税込経理方式による経理処理を行ったものであり、また、消費税等の更正処分により、本件還付消費税等は返還しなければならないことから、本件還付消費税等は、本件各還付申告をした日の属する事業年度(本件事業年度)の法人税の所得金額の計算上、益金の額に算入されない旨主張する。しかしながら、消費税の免税事業者は、消費税等について税込経理方式を適用すべきところ、請求人は消費税の免税事業者であり、実際に税込経理方式によって経理処理していたことから、本件還付消費税等は、本件事業年度の法人税の所得金額の計算に当たり、益金の額に算入すべきものである。また、本件還付消費税等が本件事業年度において益金の額に算入されるのは、本件各還付申告を行ったことによって、その収入の原因となる権利が確定したことによるものであり、その後の更正処分により本件還付消費税等を返還しなければならなくなったとしても、その原因となる権利が確定した事実が遡って消滅するものではないから、当該更正処分により、本件還付消費税等が遡って益金の額に算入されないこととなるものではない。(令5. 3.30 大裁(法・諸)令4-54)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 令040005
- 裁決年月日
- 令和5年3月17日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300512990
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/12受贈益/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人と代表者を同じくする別法人(本件別法人)が所有する土地を第三者に売却するに際し、請求人と本件別法人の間で行われた、当該土地の開発許可(本件開発許可)に基づく地位の売買契約(本件契約)に関し、請求人は本件契約以前に行われた当該土地の売買(本件土地売買)において、既に本件開発許可に基づく地位を本件別法人に売却していたと認められることから、本件契約は実体を欠くものであって、請求人が本件契約に基づく代金として受領した金員(本件受領金)とこれに関連して請求人が負担した費用の額との差額は、法人税法第22条《各事業年度の所得の金額の計算》第2項に規定する「無償による資産の譲受け」に係る収益の額に該当する旨主張する。しかしながら、本件土地売買の際の契約書の記載内容、代金額、本件土地売買に至る動機・目的等を踏まえると、本件土地売買は本件開発許可に基づく地位を売買の目的物としたものであったとは認められない。そして、本件契約の内容、本件契約締結の必要性などに照らすと、本件契約が実体のないものであったとはいえず、本件受領金は本件契約に基づく地位等の対価と認められるから、本件受領金とこれに関連して請求人が負担した費用との差額は、「無償による資産の譲受け」に係る収益の額には該当しない。(令5. 3.17 沖裁(法)令4-5)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令040080
- 裁決年月日
- 令和5年2月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300503011
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/3土地等の販売又は譲渡に係る収益/1宅地等/1通常の販売等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、土地(本件土地)及び建物(本件建物)の売却につき、売渡証明書(本件売渡証明書)に記載された買主(B)に本件売渡証明書に記載された金額で売却した事実はなく、不動産売買契約書(本件契約書)に記載された買主(A)に本件契約書に記載された売買代金で売却したものである旨主張する。しかしながら、Bが本件土地及び本件建物の転売先に発行した売渡証明書には、請求人が提供しない限り知り得ない特約に係る契約条件を承諾する旨が記載され、本件契約書に記載された売主である請求人が負う付随義務の履行も、Aに対してではなく、Bに対してされているなどの事実が認められ、これらの事実関係は、本件売渡証明書に記載されたとおりの売買を行った旨のBの代表者の答述に符合する。これに対し、本件契約書の作成日とされる時点では、Aが本件土地及び本件建物の売却に関与することは確定していなかったことなどの事実に照らすと、Aに本件契約書に記載された金額で売却した旨の請求人代表者の答述は採用できない。したがって、本件土地及び本件建物は、本件売渡証明書に記載された金額で、Bに売却されたものと認められるから、請求人が、本件土地につき計上した固定資産売却損の損金算入は認められず、固定資産売却益を益金の額に算入すべきであると認められる。(令5. 2. 9 東裁(法・諸)令4-80)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令040081
- 裁決年月日
- 令和5年2月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300503011
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/3土地等の販売又は譲渡に係る収益/1宅地等/1通常の販売等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人所有の土地(本件土地)及び建物(本件建物)につき、請求人と甲社間の契約書(売買契約書1)に基づき甲社に売却し、その後、甲社が甲社と乙社間の契約書(売買契約書2)に基づき乙社に転売したものであるから、請求人の本件土地の譲渡価額は、売買契約書1に記載された価額である旨主張する。しかしながら、本件土地及び本件建物の売買につき、その登記原因証明情報及び請求人と乙社の臨時株主総会の各議事録の内容に照らすと、請求人代表者が実際には請求人と乙社との売買であることを認識しており、請求人と乙社との売買契約は、現時点において代金額が黒塗りにされている売買契約書3に基づき合意されたものと認められる。そして、乙社から甲社及び甲社から請求人への送金額等に照らし合わせると、請求人の乙社への本件土地の譲渡価額は売買契約書2に記載された金額であると認められる。(令5. 2. 9 東裁(法・諸)令4-81)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令040020
- 裁決年月日
- 令和4年12月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300599000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/15その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、消費税等の経理処理について、実質的には真正な経理処理として税抜経理方式を採用していたこと、また、消費税等に係る更正処分により消費税等の還付金等(本件還付消費税等)を返還しなければならないことから、本件還付消費税等は、法人税の所得金額の計算上、益金の額に算入されない旨主張する。しかしながら、法人が消費税等について税込経理方式を採用した場合、消費税等相当額は益金の額に算入すべき金額に含まれると解するのが相当であるところ、請求人は、税込経理方式を適用していたものと認められるから、本件還付消費税等は請求人の益金の額に算入される。また、当該更正処分により本件消費税等還付金相当額を返還しなければならなくなったとしても、本件還付消費税等が遡って益金の額に算入されないこととなるものではない。(令4.12.22 大裁(法・諸)令4-20)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 令030006
- 裁決年月日
- 令和4年6月23日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300512020
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/12受贈益/2株式等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が譲り受けた関係会社(本件法人)の株式(本件株式)の譲受けの時における価額(時価)を財産評価基本通達(平成29年4月25日付課評2-12ほかによる改正前のもの。評価通達)の例により算定するに当たって、関連会社を吸収合併したことにより本件法人の会社実態が変化し、比準3要素の一部が適切な数値と認められなくなったとして、評価通達189《特定の評価会社の株式》(1)に準じて、類似業種比準価額に乗じる割合を0.25、1株当たりの純資産価額に乗じる割合を0.75として本件株式の譲受けの時における価額を算定すべき旨主張する。しかしながら、当該吸収合併により本件法人の会社実態に顕著な変化があったとは認められないことから、原処分庁の主張には理由がなく、評価通達179《取引相場のない株式の評価の原則》(3)に基づいて、類似業種比準価額に乗じる割合を0.50、1株当たりの純資産価額に乗じる割合を0.50とすることが相当である。(令4. 6.23 沖裁(法)令3-6)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 令030006
- 裁決年月日
- 令和4年6月23日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300512020
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/12受贈益/2株式等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、取引相場のない株式(本件株式)の譲受け(本件譲受け)について、諸事情を参酌すれば、請求人が本件株式を譲り受けた価額(本件譲受価格)は本件株式の本件譲受けの時における価額(時価)に該当し、本件株式の本件譲受けの時における価額(時価)を財産評価基本通達(平成29年4月27日付課評2-12ほかによる改正前のもの。評価通達)の例により算定することは合理的でない旨主張する。しかしながら、請求人が主張する諸事情は、いずれも本件譲受けに係る個別の事情に過ぎず、不特定多数の当事者間で自由な取引が行われる場合に通常存在する事情ではないことから、本件譲受価額が本件株式の本件譲受けの時における価額(時価)に当たるとは認められず、当該価額は評価通達の例により算定することが相当である。(令4. 6.23 沖裁(法)令3-6)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 令030006
- 裁決年月日
- 令和4年6月23日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300512020
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/12受贈益/2株式等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が譲り受けた関係会社(本件法人)の株式の1株当たり純資産価額の算定に当たり、本件法人が有する土地の通路部分(本件通路部分)について、請求人の施設の利用客等の特定の者の通行の用に供されており、不特定多数の者の通行の用に供されているとは認められないから、本件通路部分を敷地の一部として評価すべきである旨主張する。しかしながら、本件通路部分は、その位置関係や具体的な利用状況等に照らして不特定多数の者の通行の用に供されていると認められることから、財産評価基本通達(平成29年4月25日付課評2-12ほかによる改正前のもの)24《私道の用に供されている宅地の評価》の定めに基づき、その価額は評価しないこととするのが相当である。(令4. 6.23 沖裁(法)令3-6)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 令030006
- 裁決年月日
- 令和4年6月23日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300512020
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/12受贈益/2株式等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が譲り受けた関係会社(本件法人)の株式の1株当たり純資産価額の算定に当たり、本件法人が賃借する建物に施設した附属設備は従たるものとして付合していることから、本件法人の資産として評価すべきではない旨主張する。しかしながら、当該附属設備は、本件法人が権原によって附属したものであり、賃貸借契約が終了するまでは、本件法人が建物から取外し又は撤去をすることができるなど独立の財産として取引の対象ともなり得るものであることから、本件法人の資産として評価することが相当である。(令4. 6.23 沖裁(法)令3-6)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 令030009
- 裁決年月日
- 令和4年6月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300512020
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/12受贈益/2株式等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、取引相場のない株式(本件各株式)の譲受け(本件各譲受け)について、諸事情を参酌すれば請求人が本件各株式を譲受けた価額(本件譲受価額)は、本件各株式の本件各譲受けの時における価額(時価)であるから、本件各株式の本件各譲受けの時における価額(時価)を財産評価基本通達(平成29年4月27日付課評2-12ほかによる改正前のもの。評価通達)の例により算定すべきでない旨主張する。しかしながら、請求人が主張する諸事情は、いずれも本件各譲受けに係る個別の事情に過ぎず、不特定多数の当事者間で自由な取引が行われる場合に通常存在する事情ではないことから、本件譲受価額が本件各株式の譲受けの時における価額(時価)に当たるとは認められず、当該価額は評価通達の例により算定することが相当である。(令4. 6.23 沖裁(法)令3-9)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 令030009
- 裁決年月日
- 令和4年6月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300512020
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/12受贈益/2株式等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が譲り受けた関係会社(本件法人)の株式(本件株式)の譲受けの時における価額(時価)を財産評価基本通達(平成29年4月25日付課評2-12ほかによる改正前のもの。評価通達)の例により算定するに当たって、関連会社を吸収合併したことにより本件法人の売上総利益率が低下しており、当該吸収合併は本件株式の時価に影響を与えていることから、本件株式の類似業種比準価額について、評価通達183《評価会社の1社当たりの配当金額等の計算》(2)に基づき、直前期末以前1年間における利益金額により算定すべきである旨主張する。しかしながら、当該吸収合併により本件法人の会社実態に顕著な変化があったとは認められないため、原処分庁の主張には理由がなく、評価通達183(2)ただし書に基づき、直前期末以前2年間の利益金額の平均により算定することが相当である。(令4. 6.23 沖裁(法)令3-9)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令030082
- 裁決年月日
- 令和4年3月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300512020
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/12受贈益/2株式等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件の株式の1株当たりの純資産価額の計算上、土地(本件土地)について、近隣にある地価公示の標準地等の地積に比して著しく地積が広大な宅地に当たるから、財産評価基本通達24‐4《広大地の評価》(平成29年9月20日課評2‐46ほかによる改正前のもの)を適用して評価すべき旨主張する。しかしながら、当該通達における広大地とは、その地域における標準的な宅地の地積に比して著しく地積が広大な宅地で、開発行為を行うとした場合に、道路や公園等の公共公益的施設用地の負担が必要と認められる宅地をいうから、その地域の標準的使用によって現に宅地として有効利用されている建築物の敷地用地などについては、標準的な地積に比して著しく広大であっても、特段の事情がない限り、広大地には該当しないものと解されるところ、本件土地は、現に冠婚葬祭業の用に供される建物及び駐車場の敷地として利用されており、本件のその地域の標準的使用によって現に宅地として有効利用されている建築物の敷地用地であると認められるから、広大地に該当せず、広大地として評価減する必要はない。(令4.3.28東裁(法)令3-82)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令030082
- 裁決年月日
- 令和4年3月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300512020
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/12受贈益/2株式等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、掛金の支払を中断している互助会会員(中断会員)が既に支払った掛金(本件既払掛金)について、会計上、雑収入に計上し、負債勘定から減額したとしても、本件既払掛金は、中断会員からの預り金(債務)であるという取扱いを続けており、当該債務は法的にも消滅していないことから、本件既払掛金は本件株式の1株当たりの純資産価額の計算上の負債の額に含まれる旨主張する。しかしながら、1株当たりの純資産価額の計算上の負債とは、債務の存在のみならず、債権者から履行を求められることが確実と認められる債務をいうところ、本件既払掛金は、中断会員から権利行使をされることがほとんどないのが実情であるから、債権者から履行が求められることが確実と認められる債務とは認められず、本件の純資産価額の計算上の負債の額に含まれない。(令4. 3.28 東裁(法)令3-82)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令030082
- 裁決年月日
- 令和4年3月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300512020
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/12受贈益/2株式等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が各土地の評価につき、平成27年分及び平成28年分の路線価を基に算出された相続税評価額を0.8で除して、平成27年1月1日及び平成28年1月1日時点のそれぞれの価額を算出した上で、平成27年1月1日から評価時点までの変動額を平成27年1月1日時点の価額に加減(本件時点修正)して評価時点での評価額を算出したことについて、評価時点では知り得ない平成28年分の路線価を加味することは、納税者の法的安定性と予測可能性を害することになるから認められない旨主張する。しかしながら、評価時点における適正な価額を算出するに当たり、路線価の基準時点(当年1月1日)における価額を求めた上で、当該基準時点から評価時点までの時点修正を行うことにより時価を算出する方法は、合理性を有するものと解され、原処分庁が本件時点修正を行うに当たり、原処分時に得られる情報等を用いることが不合理であるとは認められないから、本件時点修正を行うことは認められる。(令4.3.28東裁(法)令3-82)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令030082
- 裁決年月日
- 令和4年3月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300512020
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/12受贈益/2株式等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、本件の株式の1株当たりの純資産価額の計算上、土地(本件土地)について、財産評価基本通達16《側方路線影響加算》に定める「角地」として評価すべきである旨主張する。しかしながら、一般に、角地は2系統の路線があることにより利用間口が大きくなることで出入りの便がよくなるほか、採光、通風等にも有利になり、正面路線にのみ面する宅地に比べて価額が高くなることを前提としているところ、本件土地は、その西側の地盤面が、西側道路面より約7メートル低位にあり、西側道路に本件土地への進入路としての機能は認められず、採光や通風という面においても有利性は認められないことから、角地として評価すべきではない。また、請求人は、本件土地の北側が、電車の線路に面していることから騒音等の発生により利用価値が著しく低下しているとして、国税庁ホームページのタックスアンサー「No.4617 利用価値が著しく低下している宅地の評価」において示された10%減額して評価する取扱い(本件取扱い)を適用して、本件土地を評価すべき旨主張する。しかしながら、課税実務上は、付近にある他の宅地の利用状況からみて、利用価値が著しく低下していると認められる宅地の価値に減価が生じることを考慮する趣旨に基づき本件取扱いがされており、そうすると、電車の騒音等の事情は、本件土地にのみ生ずる事情とはいえず、本件土地周辺の線路沿いの宅地に共通する事情であるから、本件土地のみが付近の他の宅地に比して利用価値の著しく低下している宅地であるとは認められない。(令4.3.28東裁(法)令3-82)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令030028
- 裁決年月日
- 令和4年2月18日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300508019
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/8利息収入/1貸付金利息等/9その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 公益法人等である請求人は、金銭貸付業に係る収益のうち①請求人とA社の中期資金調達契約及びA社と請求人が設立したB社の補足契約に基因する利息請求権、②請求人とC社の貸付契約に基づく利息請求権及び③代表者が退任後に請求人の代表者としてD社と締結した貸付契約に基づく利息請求権について、①及び②については利息請求権自体が発生せず、③については代表者の退任後の行為であるから請求人に帰属しないため、益金の額に算入すべきでない旨主張する。①の補足契約には、B社がA社に送金した金員の返還義務や返還時期の定めがなく、貸付金の返還を前提とする金銭消費貸借契約とは性質を異にするものであることなどからすれば、利息請求権が請求人に帰属するか否かを検討するまでもなく、請求人にA社に対する貸付金の利息請求権は認められない。一方、②については、同日付で同額の出資契約が存するとしても、弁済期の定めがあるなど当事者は金員の返還に関心があったと認められることからすれば、出資契約でなく貸付契約と評価すべきであり、③については、利息支払の合意がされた貸付契約に基づき、請求人からD社に金員が支払われており、代表者が退任後にした契約であっても、当該退任の登記の前にされた契約であり、請求人がD社に対し利息の請求ができない状態であったとはいえないことからすれば、②及び③については利息請求権が発生しないとは認められず、益金の額に算入すべきでないとはいえない。(令4. 2.18 名裁(法)令3-28)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令030051
- 裁決年月日
- 令和4年1月20日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300504010
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/4その他の資産の譲渡収益/1有価証券の譲渡収益
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が保有していた取得条項付株式を発行法人の定款に定められた算定式に基づき算出された価格(本件譲渡対価)で同法人に譲渡(本件譲渡)したことにつき、当該株式(本件譲渡株式)の譲渡の対価の額は適正な価額に比して低額であり、その差額は益金の額に算入される旨主張する。しかしながら、原処分庁はその主張する評価方法等の合理性について特段の根拠を示さず、当審判所で本件譲渡株式が仮に普通株式であったならばという仮定の下で財産評価基本通達の例により評価した金額(本件試算額)の約8倍にも相当する原処分庁主張額を本件譲渡株式の適正な価額であると認めることはできない。そして、取得条項付株式はそもそも特定の当事者間又は特定の事情の下で取引されることを前提とするものであるから、そのような取引における株式の取引価格が常に当然に不特定多数の当事者間における自由な取引において通常成立すると認められる価額に当たるとまではいえないものの、本件試算額と本件譲渡対価との開差はさほど大きなものではなく、議決権の制約や現金による取得条項が普通株式の時価との関係で減価要因になるという見解もあることを考慮すれば、本件譲渡株式の適正な価額が本件譲渡対価を上回るとは認められず、本件譲渡は低額譲渡に該当するとはいえない。(令4. 1.20 東裁(法)令3-51)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令030008
- 裁決年月日
- 令和3年9月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300512990
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/12受贈益/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、関連法人から受領した金員は、請求人代表者が関連法人の土地開発事業における窓口業務に従事した対価であり、課税資産の譲渡等の対価の額に該当するから、その消費税等相当額は益金の額に算入されない旨主張する。しかしながら、請求人代表者は関連法人の取締役であり、土地開発事業の進行状況、窓口業務の実態及び当該金員の受領状況を総合考慮すると、請求人代表者は請求人として窓口業務に従事していなかったと認められ、当該金員は、請求人による役務提供の対価ではなく、関連法人から受けた金銭の受贈益に該当する。したがって、消費税法上、受贈益は、事業として対価を得て行われる資産の譲渡及び貸付け並びに役務の提供に該当せず、消費税等は課されないから、請求人の所得金額の計算上、当該金員の全額を益金の額に算入すべきである。(令3. 9.14 関裁(法)令3-8)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令030017
- 裁決年月日
- 令和3年9月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300504990
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/4その他の資産の譲渡収益/2その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、第三者評価機関が作成した意見書(本件意見書)に基づき、本件における資産等の時価(本件資産等時価)について原処分庁が認定した本件資産等時価の金額(本件金額)と大きく乖離しているから、本件金額は本件資産等時価であるとは到底認められない旨主張する。しかしながら、今日の企業取引において、譲渡される企業の継続価値の算定が一般にディスカウントキャッシュフロー法(DCF法)によっており、本件においてもDCF法が採用されていること、そして、本件金額が、請求人の被合併法人であるA社とB社との現実の吸収分割契約において、実際に形成された取引価格であって、その算定過程で用いられたDCF法に基づく計算においても、その適正性を強く疑わせるような不合理又は不自然な点が見当たらないことからすると、本件意見書の評価額が存在するからといって、実際の取引価格である本件金額が本件においてA社が営んでいた事業の客観的交換価値であったことに合理的な疑いが生じるとは言い難い。したがって、本件意見書は本件資産等時価を本件金額とする原処分庁の認定を妨げるものとはいえず、原処分庁が認定した額を不合理なものと認めることはできない。(令3. 9. 1 東裁(法)令3-17)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令020096
- 裁決年月日
- 令和3年6月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300599000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/15その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、元従業員との間で法的拘束力を有する覚書を結ぶことにより、子会社株式を当時の帳簿価額で元従業員に譲渡することに合意し、その後、当該覚書に従って子会社株式(本件株式)を元従業員に譲渡した(本件株式譲渡)こと及び本件株式譲渡により元従業員に移転するのは本件株式の議決権のみであり、経済的価値は移転しないことからすれば、本件株式譲渡に係る譲渡価額(本件譲渡価額)は適正な価額である旨主張する。しかしながら、本件株式譲渡は、請求人と元従業員との間で当該子会社の経営権の譲渡を目的として行われた取引であり、価格決定の経緯において価格交渉のようなものが行われた事実はうかがわれず、本件株式譲渡後の配当額に鑑みても、本件譲渡価額が、本件株式譲渡時における適正な価額と判断できるものではない。そして、本件譲渡価額は、本件株式譲渡時の適正な価額に比して低額と認められるから、これらの価額の差額は請求人の所得金額の計算上益金の額に算入される。(令3. 6.21 東裁(法)令2-96)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 令020008
- 裁決年月日
- 令和2年10月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300514050
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/14保険金収入等/5損害賠償金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○請求人は、請求人の元役員(本件元役員)が行った不正行為(本件不正行為)により外注費を支払ってもなお、請求人が請け負った工事からは十分な利益を得ており、本件不正行為を容易に認識することはできず、通常人を基準にしても、本件元役員に対する損害賠償請求権の存在を把握し得ず、客観的に損害賠償請求実現の可能性を認識することができたとはいえないから、本件不正行為に係る損失に対応する損害賠償請求権は、各事業年度の益金の額に算入することはできない旨主張する。しかしながら、請求人においては、本件不正行為を把握し得る管理者が、担当業務を部下に任せきりにし、また、当該部下が、本件不正行為の協力費の受取りのために本件不正行為を黙認していたことから、本件不正行為が把握されなかったにすぎないものと認められる。したがって、請求人において、通常人を基準として、権利の存在や内容等を把握し得ず、権利行使が期待できないような客観的状況があったということはできないから、本件不正行為による損害賠償請求権は、各事業年度の益金の額に算入すべきである。(令2.10.20仙裁(法・諸)令2-8)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令020003
- 裁決年月日
- 令和2年7月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300508016
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/8利息収入/1貸付金利息等/6代表者等に対する貸付
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○請求人は、請求人が修正申告で計上した請求人の代表者(本件代表者)に対する貸付金に係る受取利息は、本件代表者が代表役員を務める宗教法人(本件宗教法人)を関与させて請求人が第三者に売却した不動産(本件不動産)の売買代金が請求人に帰属することを前提としたものであり、その前提に誤りがあるため貸付金に係る受取利息は存在しない旨主張する。しかしながら、本件不動産の売買代金は請求人に帰属するものであり、金員の移動状況からすると本件代表者個人に貸し付けたと認めることはできないものの、本件宗教法人に対して貸し付けたものと認められるから、貸付金に係る受取利息の存在が否定されることにはならない。(令2.7.8名裁(法・諸)令2-3)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令010064
- 裁決年月日
- 令和2年6月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300599000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/15その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
〇請求人は、県から交付された補助金と同額の金員を請求人との合併により消滅した被合併法人へ送金(本件送金)したことについて、本件送金は、請求人が被合併法人から請け負った太陽光発電システム設置工事の代金を値引いたことによる、その値引き相当額の返金であり、本件送金により被合併法人が受領した金員(本件送金額)は、被合併法人の収益に該当しない旨主張する。しかしながら、請求人と被合併法人との間で補助金相当額を送金する旨の合意はあったものの、値引きする旨の合意(本件値引合意)は存在しなかったと認められることから、本件送金は、工事代金の返金とは認められない。そして、本件値引合意に基づいて本件送金が行われたものでない以上、事後的に値引きとして会計処理することは許されず、その他被合併法人の所得金額の計算上、本件送金額を益金の額に算入することを否定するような事情はうかがわれないことから、本件送金額は、被合併法人の収益に該当する。(令2.6.24大裁(法)令元-64)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 令010011
- 裁決年月日
- 令和2年3月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300503012
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/3土地等の販売又は譲渡に係る収益/1宅地等/2低額譲渡等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の所有する土地(本件不動産)を、請求人の代表者に本件不動産の固定資産税評価額程度の価額(本件譲渡価額)で譲渡(本件A譲渡)しているから、本件A譲渡は、低額譲渡に当たらない旨主張する。しかしながら、請求人及び請求人の代表者は、本件A譲渡をする前に、本件A譲渡の日の10日余り後の日を引渡し日とする、本件不動産を含む不動産を譲渡する旨の売買契約(本件B譲渡)を第三者との間で締結しているところ、本件B譲渡は、売主と買主との間に特殊な関係がない当事者間の取引であり、また、譲渡価額を左右する特別な条件の付与等は認められず、さらに、当該譲渡価額の決定過程において異常性をうかがわせる事情は認められないことからすれば、本件B譲渡における譲渡価額は、正常な条件下で成立した取引価格であり、本件B譲渡の譲渡対象不動産の客観的な交換価値すなわち時価を示すものといえる。これらのことから、本件A譲渡時における本件不動産の時価は、本件B譲渡の時価を根拠として算出することが合理的であるといえ、本件譲渡価額は、本件B譲渡の時価を根拠として算出した本件不動産の時価より低廉であるから、本件A譲渡は低額譲渡に当たる。 (令2. 3.17 広裁(法・諸)令元-11)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令010081
- 裁決年月日
- 令和2年3月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300512020
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/12受贈益/2株式等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の被合併法人が行った株式の譲受けは、一体的なスキームの中で行われたものであり、当該株式の譲受け時における適正な価額と取得価額との差額について、請求人の被合併法人が贈与を受けたとする原処分庁の事実認定は誤りであり、当該差額は益金の額に算入されない旨主張する。しかしながら、譲受け時における適正な価額より低い対価をもって資産の譲受けが行われた場合には、当該適正な価額と当該対価の額との差額は、法人税法第22条《各事業年度の所得の金額の計算》第2項に規定する収益の額に含まれるものと解するのが相当であるから、当該差額は受贈益として益金の額に算入される。(令2. 3. 2 東裁(法)令元-81)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 令010004
- 裁決年月日
- 令和元年12月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300512990
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/12受贈益/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、関連会社が請求人に支払っていた経営援助協力費を増額した部分の金額(本件各金員)は、関連会社の取引先(本件取引先)が事業を撤退した際に請求人が関連会社から受託した新たな業務の対価であり、法人税の所得金額の計算上、受贈益に該当せず、売上げとして益金の額に算入される旨主張する。しかしながら、本件取引先の事業撤退後に請求人が行っている業務で、当該事業撤退以前から請求人が行っていた業務の範ちゅうを超えるものは見当たらなく、本件取引先の事業撤退に際して、本件取引先の業務を引き継いだとは認められず、また、請求人が関連会社から新たな業務を受託したとは認められない。したがって、本件各金員は、請求人が関連会社から新たに受託した業務の対価ではないことから、法人税の所得金額の計算上、売上げに該当せず、受贈益として益金の額に算入される。(令元.12.16 札裁(法)令元-4)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 令010002
- 裁決年月日
- 令和元年11月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300512990
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/12受贈益/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、関連会社が請求人に支払っていた経営援助協力費を増額した部分の金額(本件各金員)は、関連会社の取引先(本件取引先)が事業を撤退した際に請求人が関連会社から受託した新たな業務の対価であり、法人税の所得金額の計算上、受贈益に該当せず、売上げとして益金の額に算入される旨主張する。しかしながら、本件取引先の事業撤退後に請求人が行っている業務で、当該事業撤退以前から請求人が行っていた業務の範ちゅうを超えるものは見当たらなく、本件取引先の事業撤退に際して、本件取引先の業務を引き継いだとは認められず、また、請求人が関連会社から新たな業務を受託したとは認められない。したがって、本件各金員は、請求人が関連会社から新たに受託した業務の対価ではないことから、法人税の所得金額の計算上、売上げに該当せず、受贈益として益金の額に算入される。(令元.11.15 札裁(法)令元-2)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令010023
- 裁決年月日
- 令和元年10月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300501000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/1益金の額の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、売上げには中古自動車の輸出先である外国法人(本件輸出先法人)からの預り金、具体的には、中古自動車の買付けに係る本件輸出法人に帰属すべき消費税等相当額が含まれている旨主張する。しかしながら、請求人は、本件輸出先法人からの送金額全額を売上勘定に計上し確定申告書を提出したのであるから、当該確定申告書に記載された金額が真実に反するものである旨主張する場合は、請求人が真実に反することを立証する必要があるところ、請求人が提出した証拠書類は、請求人の売上げに本件輸出先法人からの預り金が含まれているとする請求人の主張を認めるに足りる証拠とはいえず、本件輸出先法人との間の契約書その他の証書も存在せず、また、請求人が主張する口頭契約の詳細も不明であることから、請求人の売上げに本件輸出先法人からの預り金としての消費税等相当額が含まれていると認めることはできない。(令元.10. 8 大裁(法)令元-23)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300160
- 裁決年月日
- 令和元年6月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300503015
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/3土地等の販売又は譲渡に係る収益/1宅地等/5代物弁済
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、借入金を原因として設定された抵当権に基づく不動産の競売による譲渡代金の一部をもって行う当該借入金の弁済は、金銭債務の弁済に代えてされた代物弁済であるため、不動産の競売による譲渡のうち借入金の額に相当する部分は、平成29年改正前の租税特別措置法第65条の7《特定の資産の買換えの場合の特例》第16項第1号等に規定している譲渡に含まれないから、当該借入金の額は当該譲渡に係る収益の額から控除されるべきである旨主張する。しかしながら、当該規定は、特定の資産の買換えの場合の特例制度を適用する際の譲渡の範囲を定めた規定であり、当該不動産の競売による譲渡に対する適用はないことから、当該不動産の譲渡について、これに基づき判断をすることはできず、法人税法その他の法令において、当該事業年度の所得の金額の計算上、当該借入金の額を益金の額から控除する旨を定めた規定及び損金の額に算入できる旨を定めた規定もない。したがって、当該借入金の額については、請求人の当該事業年度の所得の金額の計算上、当該不動産の競売による譲渡に係る収益の額から控除することはできず、損金の額に算入することもできない。(令元. 6.11 東裁(法)平30-160)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平300078
- 裁決年月日
- 令和元年6月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300512990
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/12受贈益/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の代表者(本件代表者)から、本件代表者が所有する賃貸物件の管理料(本件管理料)として金員を受領し、それを売上げに計上していたところ、本件代表者が税務調査において請求人が当該賃貸物件の管理等業務を行った事実がないと指摘を受けたことから、そうすると、請求人が本件代表者から本件管理料として受領した金員は代表者からの借入金であり、益金の額に算入されない旨主張する。しかしながら、請求人は、本件代表者から何ら役務の提供を行っていないにもかかわわらず、金員の支払という経済的利益を得たことになるから、当該経済的利益は、法人税法第22条《各事業年度の所得の金額の計算》第2項に規定する無償による資産の譲受けに係る収益の額に該当し、請求人の受贈益として益金の額に算入される。(令元. 6. 6 大裁(法)平30-78)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300154
- 裁決年月日
- 令和元年6月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300508016
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/8利息収入/1貸付金利息等/6代表者等に対する貸付
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、現金又は請求人の代表者(本件代表者)の個人名義の複数のクレジットカードの利用等により飲食店等に支払われた支出の額のうち、修正申告において損金の額に算入されないとした金額は、請求人の業務に関連した費用の額に該当し、これを代表者に貸し付けた事実はないから、その法定果実たる受取利息は生じない旨主張する。しかしながら、当該金額は請求人の業務に関連した費用の額に該当せず、また、当該金額について請求人と本件代表者との間で金銭消費貸借契約書が作成されていること及び当該金額に係る経理状況からすると、請求人から代表者に対する貸付金であると認められ、当該貸付金法定果実たる利息は発生したものと認められる。(令元. 6. 5 東裁(法・諸)平30-154)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300155
- 裁決年月日
- 令和元年6月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300508016
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/8利息収入/1貸付金利息等/6代表者等に対する貸付
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、現金又は請求人の代表者(本件代表者)の個人名義の複数のクレジットカードの利用等により飲食店等に支払われた支出の額のうち、修正申告において損金の額に算入されないとした金額は、請求人の業務に関連した費用の額に該当し、これを代表者に貸し付けた事実はないから、その法定果実たる受取利息は生じない旨主張する。しかしながら、当該金額は請求人の業務に関連した費用の額に該当せず、また、当該金額について請求人と本件代表者との間で金銭消費貸借契約書が作成されていること及び当該金額に係る経理状況からすると、請求人から代表者に対する貸付金であると認められ、当該貸付金法定果実たる利息は発生したものと認められる。(令元. 6. 5 東裁(法・諸)平30-155)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平300010
- 裁決年月日
- 令和元年5月16日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300599000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/15その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№115
要旨
○ 原処分庁は、請求人の従業員であった者(本件元従業員)が請求人の仕入れた商品を窃取してインターネットオークションで販売した取引による本件元従業員に対する損害賠償請求権(本件損害賠償請求権)として益金の額に算入すべき金額について、当該金額は本件元従業員の銀行口座へインターネットオークションの落札代金として入金された金額(本件入金額)から、本件元従業員が請求人とは無関係の商品をインターネットオークションに出品して販売した取引に係る落札代金の額を控除した金額になる旨主張し、請求人は、窃取された商品の請求人における仕入額と請求人が負担させられた送料の合計額により計算するべきであり、落札代金が当該仕入額を上回る可能性がある以上、本件入金額を基礎とする原処分庁の計算方法は、過大認定の疑いがある旨主張する。しかしながら、本件損害賠償請求権の額は、窃取された商品の時価と送料の合計額と認められるが、当該金額を直接証する証拠は認められないところ、通常市販されている商品については、インターネットオークションにおける落札代金の額は、当該商品を一般の販売業者を通じて購入する額を上回らないと認められることなどからすると、商品の落札代金の額は当該商品の時価の範囲に含まれるものと認められることから、当該落札代金の額を窃取された商品の時価と送料の合計額(本件損害賠償金の額)として採用することにも合理性が認められる。また、仮に、請求人が窃取された商品が仕入額を上回る落札額で取引されたとしても、その差額は本来請求人が得られたはずの利益として本件元従業員に対して損害賠償請求権を行使できるというべきであるから、請求人の主張をもって損害賠償請求権の額が過大なものであるとはいえない。なお、原処分庁の本件損害賠償請求権の額の認定に一部誤りがあることから、その部分について原処分を一部取り消すべきである。(令元.5.16 札裁(法・諸)平30-10)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平300002
- 裁決年月日
- 平成31年3月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300508014
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/8利息収入/1貸付金利息等/4計算方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№114
要旨
○ 請求人は、原処分庁がした請求人の関連会社への無利息の融資(本件無利息融資)に係る利息相当額の算定は、経済的な利益の供与の時における実勢利率により行われていないため違法である旨主張する。しかしながら、請求人における金融機関からの長期借入金の平均調達金利、請求人の短期借入金の調達金利、請求人が金融機関からの長期借入金の範囲内で本件無利息融資を行っていたこと及び請求人が関連会社に対する融資に際して利息を徴する場合に用いていた利率に照らせば、原処分庁が用いた利率が不合理とはいえず、また、金銭の無利息貸付けをした場合、利息が一般的に日を単位に計算されていることからすれば、法人税法第37条《寄附金の損金不算入》第7項に規定する「経済的な利益のその供与の時」とは日ごとに供与されているとみるのが相当であり、原処分庁が融資の残高の変動に応じて本件無利息融資に係る利息相当額を日々供与されていたものとみて計算したことは合理的であるから、原処分を取り消すべき違法はない。(平31. 3. 1 沖裁(法・諸)平30-2)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平300053
- 裁決年月日
- 平成31年2月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300599000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/15その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が売上計上漏れであると認定した売上げの中には、請求人が無償で役務提供を行ったものや、請求人と請求人の役員(本件役員)との間の口頭契約(本件口頭契約)により、本件役員個人に帰属することとした売上げが含まれている旨主張する。しかしながら、請求人が無償で役務提供を行ったと主張する取引については、対価を支払ったとする相手先の申述及び、それと整合する事実(相手先の名称が記載された封筒に入った現金が請求人の代表者の自宅に保管されていたことなど)が存する。また、請求人が本件役員個人に帰属すると主張する売上げについては、仮に本件口頭契約が存在するのであれば、当該封筒に現金が入ったままの状態で当該代表者の自宅に保管されている(本件役員に支払われていない)ことの理由が容易には考えられないなど、本件口頭契約が存在していたとは容易に認められない。したがって、いずれも請求人の所得金額の計算上、益金の額に算入されると認められる。(平31. 2.25 大裁(法・諸)平30-53)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300064
- 裁決年月日
- 平成30年11月14日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300514050
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/14保険金収入等/5損害賠償金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№113
要旨
○ 請求人は、請求人が横領された金額の原資は、請求人の売上げだけではなく、依頼者からの預り金を含むものであるから、当該横領に係る損失(横領損失)に対応する損害賠償請求権は、当事業年度の益金の額に算入されない旨主張する。しかしながら、請求人が当該横領の事実を把握することができなかったのは、請求人が自らの事業で使用している預金口座等の状況の確認を怠っていたことなどに起因するものであり、通常人を基準として権利の存在や内容等を把握し得ず、権利行使が期待できないような客観的状況があったということはできないことから、当該損害賠償請求権は横領損失が発生した事業年度の益金の額に算入される。また、仮に横領された金額の原資に依頼者からの預り金が含まれていたとしても、損害賠償請求権が発生し確定して請求人に帰属することになり、当事業年度の益金の額に算入される。(平30.11.14 東裁(法・諸)平30-64)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平300018ほか 2件
- 裁決年月日
- 平成30年9月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300513000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/13債務免除益
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の関連法人に対する債務の清算として計上した受贈益について、法人税法第25条の2第1項のいわゆるグループ法人税制の規定(本件規定)を適用して申告したが、債務は清算しておらず債務免除(本件債務免除)は行われていない旨主張する。しかしながら、請求人及び関連法人の役員は、代表者及び代表者の弟の2名のみであり、当該役員で本件債務免除を行うことを決め、これに沿った会計処理及び確定申告をしたことからすると、関連法人が請求人に対して本件債務免除を行ったものと認められ、請求人と関連法人はいずれも個人である代表者一族が発行済株式の全部を保有しており両法人の間には「法人による完全支配関係」がないことから、本件規定が適用されず、本件債務免除の額は、法人税法第22条《各事業年度の所得の金額の計算》第2項の規定により益金の額に算入することとなる。(平30. 9.27 大裁(法)平30-18)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300036
- 裁決年月日
- 平成30年9月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300599000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/15その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№112
要旨
○ 請求人は、法人(本件法人)の株式を公開買付け等(本件公開買付け等)により取得した際に算定した株式価額について、本件法人において不適切な会計処理があったことから過大に算定していたとして、本件法人の代表取締役ら(本件役員ら)を相手に訴訟(本件訴訟)を提起した後、裁判上の和解(本件和解)により本件役員らから受け取った解決金(本件解決金)は、本件法人の代表取締役から本件公開買付け等により取得した株式(本件株式)の売買代金の減額調整金として支払われたものであり、株式の取得価額を減額すべきものである旨主張する。しかしながら、本件和解の和解調書の条項の文言は、本件解決金を支払うことになった理由を示したものであり、本件解決金が本件株式の売買代金の返還であるとの記載ではない。本件和解の協議においても、本件解決金が本件株式の売買代金の返還である旨の合意はなされていない。また、本件和解に至る経過等によると、①本件訴訟の請求は損害賠償請求であり、②本件法人の代表取締役以外の株主からも取得した全ての株式の取得対価の過大支払額を損害額として請求するとともに、③株式の取得対価とは異なる損害額(調査委員会費用、追加監査費用及び課徴金の損害額)についても請求し、④本件解決金の支払義務を負う者として本件法人の代表取締役のほか本件法人の役員が含まれ、⑤実際に本件法人の役員も本件解決金の一部を支払っていることから、本件解決金は、本件法人の不適切な会計処理に起因し、本件公開買付け等により請求人に生じた損害を本件役員らが連帯して支払った損害賠償金と認められることから、本件解決金の額は、益金の額に算入される。(平30. 9.12 東裁(法)平30-36)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300030
- 裁決年月日
- 平成30年9月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300504990
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/4その他の資産の譲渡収益/2その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、非適格分割(本件分割)により子法人に移転した資産等の譲渡の対価の額は、請求人と国外に所在する第三者との間の合意により定められた移転事業の価値を考慮した結果の取引価額であり、適正で合理的なものとして認められるべきである旨主張する。しかしながら、本件分割による譲渡の対価の額には、請求人から当該子法人に移転した事業のうち一部の事業の価値に相当する金額が含まれていないものと認められる。また、資産の低額譲渡が行われた場合には、譲渡時における当該資産の適正な価額をもって法人税法第22条《各事業年度の所得の金額の計算》第2項にいう資産の譲渡に係る収益の額に当たると解するのが相当であるところ、請求人が、請求人及び当該第三者との間で合意した価額をもって本件分割による譲渡の対価の額としていたとしても、その額が当然に適正な価額となるものではない。したがって、本件分割による譲渡の時における適正な価額と本件分割による譲渡の対価の額との差額は、益金の額に算入される。(平30. 9. 4 東裁(法)平30-30)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平290141
- 裁決年月日
- 平成30年6月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300506000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/6賃貸料等収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№111
要旨
○ 請求人は、不動産に係る中途解約禁止条項のある長期の賃料減額期間のある転貸契約(本件転貸契約)の場合、契約期間における賃料総額を当該契約期間で均等あん分した月額賃料相当額に基づいて算出した金額が益金の額に算入される旨主張する。しかしながら、本件転貸契約における契約当事者間では、転貸物件に係る賃料減額期間の賃料の減額という法律効果が本件転貸契約(法律行為)に基づき成立し、当該法律効果を変更又は消滅させる他の法律行為があるとする証拠も認められないことからすれば、当該転貸物件に係る賃料として事業年度終了の日までに収入すべき権利として確定しているのは、本件転貸契約の特約条項により減額された月額賃料に基づいて算出された金額であり、当該金額が益金の額に算入される。(平30. 6.15 東裁(法・諸)平29-141)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平290055
- 裁決年月日
- 平成30年5月10日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300508016
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/8利息収入/1貸付金利息等/6代表者等に対する貸付
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№111
要旨
○ 原処分庁は、①請求人の関連法人(本件関連法人)名義の各口座への入金額(本件各口座入金額)について、請求人に帰属するとし、これを請求人の代表者(本件代表者)に対する貸付金とするとともに、②請求人が車両運搬具勘定に計上した乗用自動車(本件自動車)について、本件代表者が個人的に使用することを目的として請求人が資金を支出して取得したものであるから、その取得資金を本件代表者に対する貸付金として、これら貸付金に係る受取利息を計算したことは相当である旨主張する。しかしながら、①本件各口座入金額は、本件関連法人が休業となる以前の事業に係る収入金額であると認められる等、請求人に帰属するものとは認められないから、これを本件代表者に対する貸付金とした点には誤りがあり、これに係る受取利息を計算したことは相当ではない。他方、②本件自動車について、請求人は、本件代表者が個人的に使用していたことがあったと認めているものの、本件代表者から使用の対価を受け取っていなかった等、請求人の事業用資産であるとは認められないから、その取得価額を本件代表者に対する貸付金とした点には誤りがなく、当該貸付金に係る受取利息を計算したことは相当であると認められる。(平30. 5.10 関裁(法・諸)平29-55)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平290058
- 裁決年月日
- 平成30年3月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300504010
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/4その他の資産の譲渡収益/1有価証券の譲渡収益
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、証券会社に対して、保有する上場有価証券(本件株式)を証券取引市場において売却した直後に再購入する旨を伝えた上で、当該売却及び再購入を行ったもので、実質的に判断すれば、売却の際に再購入をする同時の契約が存在したと認められることから、法人税基本通達2−1−23の4《売却及び購入の同時の契約等のある有価証券の取引》(本件通達規定)の本文若しくは同時の契約がない場合について定めた本件通達規定注書1により、当該売却はなかったものとして取り扱われる旨主張する。しかしながら、請求人は、本件株式の売却に係る委託契約の締結前に、証券会社の担当者に対して再購入の希望を伝えていたものの、当該委託契約を締結した後に当該希望を撤回することには何らの制約も受けていなかったものであり、当該委託契約時において、実質的にみても、請求人と証券会社との間には、本件通達規定本文の定める同時の契約があったものとは認められず、また、本件株式の売却価額と再購入価額は同一でなく、それぞれ約定成立時の時価であって、当該売却と再購入との間の金利調整のみを行った価額となるよう設定されたものとも認められないから、本件通達規定注書1の適用もない。(平30. 3.12 大裁(法)平29-58)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平290028
- 裁決年月日
- 平成29年12月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300505010
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/5役務提供による収益/1工事等請負収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、災害で損壊した倉庫の復旧工事に関し、請求人の口座に振り込まれた金員(本件金員)について、請負元が誤って振り込んだもので、返金したのであるから、当該工事の代金に該当しない旨主張する。しかしながら、請求人は、本件金員の送金を受けた日付で、本件金員と同額を当該工事代金として領収した旨の領収証を発行したのであり、また、請負元が作成した総勘定元帳において、本件金員は当該工事代金として計上されているから、請求人は、当該工事を行い、その報酬として、請負元から本件金員の送金を受けたものと認められる。したがって、本件金員は、請求人の益金の額に算入される。(平29.12.26 関裁(法・諸)平29-28)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平290028
- 裁決年月日
- 平成29年12月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300505010
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/5役務提供による収益/1工事等請負収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、工場を倉庫へと改修する用途変更工事に関し、請求人の口座に振り込まれた金員について、当該金員の一部(本件金員)は請負元が誤って振り込んだもので、返金したのであるから、当該工事の代金に該当しない旨主張する。しかしながら、請求人は、本件金員に係る送金を受けた日の前日に、送金額と同額の請求明細書を発行したのであり、また、請負元の経理状況においても、本件金員を含む送金額が当該工事代として計上されているから、請求人は、当該工事を行い、その報酬として請負元から本件金員を含む送金額の送金を受けたことが認められる。したがって、本件金員は、請求人の益金の額に算入される。(平29.12.26 関裁(法・諸)平29-28)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平290005
- 裁決年月日
- 平成29年8月24日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300503013
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/3土地等の販売又は譲渡に係る収益/1宅地等/3中間取得者の有無
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人の行った各土地(本件各土地)の売買取引(本件各土地取引)について、請求人は中間取得者に売却しておらず、最終取得者との間で直接取引している旨主張する。しかしながら、中間取得者の代表者は、本件各土地取引を、親族が代表を務める別法人の担当者等に委ねていたものの、中間取得者の利益を上げる目的で本件各土地の売買の意思決定を行い、中間取得者が請求人から購入した本件各土地を最終取得者に転売し、実際に中間取得者が転売による利益を得ていることが認められる。また、最終取得者は中間取得者を売買契約の相手方と認識し、かつ、本件各土地の売買代金が中間取得者に支払われていることからすれば、中間取得者と最終取得者の売買契約は有効に成立しているものと認められる。したがって、本件各土地取引は有効に成立している。(平29. 8.24 広裁(法・諸)平29-5)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平290002
- 裁決年月日
- 平成29年8月21日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300503013
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/3土地等の販売又は譲渡に係る収益/1宅地等/3中間取得者の有無
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人の行った各土地(本件各土地)の売買取引(本件各土地取引)について、請求人は中間取得者に売却しておらず、最終取得者との間で直接取引していること及び最終取得者と売買取引をしていない土地については、請求人の棚卸商品として計上すべきものであることから、本件各土地取引は有効なものではない旨主張する。しかしながら、本件各土地取引のうち中間取得者のないものにおいては、請求人との間で売買契約書を作成し、その売買代金が請求人に支払われていることから、当事者間で売買する旨合意し、売買契約を締結したものと認められ、当該売買契約は有効に成立しているものと認められる。また、中間取得者のあるものにおいては、中間取得者の代表者は、本件各土地取引を、親族が代表を務める別法人の担当者等に委ねていたものの、中間取得者の利益を上げる目的で本件各土地の売買の意思決定を行い、中間取得者が請求人から購入した本件各土地を最終取得者に転売し、実際に中間取得者が転売による利益を得ていることが認められる。さらに、最終取得者は中間取得者を売買契約の相手方と認識し、かつ、本件各土地の売買代金が中間取得者に支払われていることからすれば、中間取得者と最終取得者の売買契約は有効に成立しているものと認められる。したがって、本件各土地取引は有効に成立している。(平29. 8.21 広裁(法・諸)平29-2)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平290003
- 裁決年月日
- 平成29年8月21日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300503013
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/3土地等の販売又は譲渡に係る収益/1宅地等/3中間取得者の有無
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№108
要旨
○ 原処分庁は、請求人の行った土地の売買取引(本件土地取引)について、最終取得者の妻が中間取得者の担当者とは会っていない旨の申述をしていること等を理由として、請求人は中間取得者に売却した事実は認められず、最終取得者に対し売却されたものである旨主張する。しかしながら、中間取得者には、本件土地取引について包括的に委任していた者(本件受任者)がおり、請求人と中間取得者は、本件受任者主導の下、当該土地について売買する旨合意し、売買契約を締結したと認められる。また、最終取得者は中間取得者を売買契約の相手方と認識し、かつ、当該土地の売買代金が中間取得者に支払われていることからすれば、中間取得者と最終取得者の売買契約は有効に成立しているものと認められる。したがって、本件各土地取引は有効に成立している。(平29. 8.21 広裁(法・諸)平29-3)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平290004
- 裁決年月日
- 平成29年8月21日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300503013
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/3土地等の販売又は譲渡に係る収益/1宅地等/3中間取得者の有無
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人の行った土地及び建物(本件土地等)の売買取引(本件土地等取引)について、最終取得者が中間取得者の担当者とは会っていない旨の申述をしていること等を理由として、請求人は中間取得者に本件土地等を売却しておらず、最終取得者との間で直接取引している旨主張する。しかしながら、請求人の監査役でもある中間取得者の代表者は、本件土地等取引を、親族が代表を務める別法人の担当者等に委ねていたものの、中間取得者の利益を上げる目的で本件土地等の売買の意思決定を行い、中間取得者が請求人から購入した本件土地等を最終取得者に転売し、実際に、中間取得者が転売による利益を得ていることが認められる。そうすると、中間取得者は、請求人との間で、本件土地等を売買する合意の下、本件土地等の売買契約を締結したと認められるから、本件土地等取引は有効に成立している。(平29. 8.21 広裁(法)平29-4)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平280053
- 裁決年月日
- 平成29年6月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300512010
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/12受贈益/1土地等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が元代表者から譲り受けた不動産(本件各不動産)について、平成23年に契約した賃貸借契約(平成23年契約)が、平成6年に締結した賃貸借契約(平成6年契約)の内容を変更又は追加するものと解することができず、借地上の建物(本件旧建物)を取り壊した時点で当該借地に係る借地権も消滅することを併せ考えると、平成6年契約についてされた「土地の無償返還に関する届出書」(無償返還届出書)の提出(本件無償返還届出)の効力は失われているから、当該各土地の時価の算定に当たっては、平成23年契約に基づく借地権をしんしゃくすべき旨主張する。ところで、無償返還届出書が提出された土地上の借地権等には経済的価値がなく、そのような土地を地主が借地人に譲渡した場合には、その価額は更地価額によるべきことになるから、無償返還の届出の対象となっている土地の時価の算定に当たっては、借地権等の価額を控除すべきではない。そして、①譲渡契約時において平成6年契約の賃貸借期間は満了しておらず、②平成6年契約及び平成23年契約は、賃貸人及び賃借人を同じくするものであり、その対象となる土地の大半が重複しており、③本件旧建物が取り壊される以前に、借地人が転借人に転貸借に向けた取決めをし、④借地人は元代表者(地主)に当該各土地に係る転貸の承諾を得ていることなどからすると、平成6年契約は当該譲渡時においても有効であったと認められ、平成23年契約は平成6年契約の内容に必要な範囲で一部追加、変更を加えたものとみるべきである。そして、当該譲渡までの間に本件無償返還届出と異なる合意がされたとの事情もないから、本件無償返還届出は、当該譲渡時においても有効と認められる。なお、借地借家法第7条《建物の再築による借地権の期間の延長》第1項の規定からすると、借地上の建物が滅失しても直ちに借地権が消滅するとも認められない。したがって、本件無償返還届出の対象となっている当該各土地の時価の算定に当たり、借地権等の価額を控除する必要はない。(平29. 6.27 関裁(法)平28-53)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平280053
- 裁決年月日
- 平成29年6月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300512010
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/12受贈益/1土地等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が元代表者から譲り受けた不動産の時価について、主位的に財産評価基本通達(評価通達)に基づき評価し、土地については当該価額を0.8で割戻し、建物については各評価額をそのまま用いる方法により算定した価額(評価通達を準用した価額)によるべきであり、予備的に請求人が依頼した不動産鑑定業者作成の各鑑定評価書(請求人各鑑定評価書)の価額によるべきと主張する。また、原処分庁は、原処分庁が依頼した不動産鑑定業者作成の各鑑定評価書(原処分庁各鑑定評価書)の価額によるべきであると主張する。しかしながら、請求人が主張する評価通達を準用した価額の算定には誤りがあり、また、原処分庁各鑑定評価書及び請求人各鑑定評価書には、合理性に疑いがあることから、本件各不動産の時価として採用することはできない。そこで、当審判所が不動産鑑定業者に対して本件各不動産の鑑定評価を依頼したところ、当該業者が作成した各鑑定評価書(審判所各鑑定評価書)の鑑定評価は、不動産鑑定評価基準に基づく手法により鑑定評価を行っていることが認められ、その他不合理である点が認められないことから、審判所各鑑定評価書は合理的であると認められる。したがって、譲受時における価額は、審判所各鑑定評価書の各価額であると認められる。(平29. 6.27 関裁(法)平28-53)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平280021
- 裁決年月日
- 平成29年6月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300505020
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/5役務提供による収益/2手数料等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、売却先や元専務の申述をもって認定された売却先からのリベート(本件リベート)の額は、不正確なものであり、法人税の課税標準とはなりえない旨主張する。しかしながら、平成26年1月以後の各受領金額は、元専務が手帳に記録していたもので信用でき、他方、平成25年12月以前の各受領金額については、元専務と売却先の申述等が食い違っているが、リベートの授受自体は一致していることから、元専務は少なくとも、両者の申述する金額のうち、少ない金額を受領していたと認められるのであるから、請求人の主張には理由がない。(平29. 6. 9 広裁(法・諸)平28-21)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平280021
- 裁決年月日
- 平成29年6月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300504990
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/4その他の資産の譲渡収益/2その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①原処分の車両の売却代金は、仕入金額を水増しした不正確な金額が記載された売却先の仕入帳と、売却先の申述のみによって原処分庁が算出したものであり、②請求人は、青色申告書を提出しているのであるから、法人税法第131条《推計による更正又は決定》の規定により法人税の課税標準を推計することはできない旨主張する。しかしながら、①売却先の申述等に反する証拠はなく、同人らの申述等の信用性に疑いを差し入れるような事情もないこと、②車両の売却代金は売却先の申述等に基づいて実額で算出されており、原処分は売上金額を推計したものではないから、請求人の主張には理由がない。(平29. 6. 9 広裁(法・諸)平28-21)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平280004
- 裁決年月日
- 平成29年6月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300599000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/15その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、貸付金の弁済として、その担保であった土地建物(本件土地建物)を等価で取得したのであるから、本件土地建物を取得した際に雑益が生じることはない旨主張する。しかしながら、請求人は、不動産売買予約契約に基づく予約完結の意思表示をし、これにより本件土地建物を取得するとともに、その売買代金である支払が金銭消費貸借契約に係る貸付金債権に充当されたことが認められるところ、当該貸付金額よりも高額な本件土地建物を取得したのであるから、当該貸付金との差額に相当する利益を得ていたと認められる。したがって、請求人には、当該差額に相当する雑益が生じたものと認められる。(平29. 6. 7 金裁(法・諸)平28-4)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平270015
- 裁決年月日
- 平成28年5月19日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300512990
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/12受贈益/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、法人税法第22条《各事業年度の所得の金額の計算》第2項に規定する「無償による資産の譲受け」と同法第37条《寄附金の損金不算入》に規定する「寄附金」は表裏の関係にあるのであって、請求人が譲り受けた各船舶(本件各船舶)の譲受対価の額と適正な価額に差額が生じるとしても、請求人が本件各船舶を当該対価の額で譲り受けたことには通常の経済取引として是認することができる合理的理由が存在するから、請求人に受贈益は生じない旨主張する。しかしながら、合理的理由の存否は、適正な価額と譲渡対価との差額に相当する額が、費用の性質(損金算入)を有するのか、あるいは、利益処分の性質(損金不算入)を有するのかの判断指針となるものであって、その性質の相違は譲渡者における損金算入の可否に影響を及ぼすに過ぎず、譲受人(請求人)において、譲り受けた資産につき譲受時における適正な価額との差額に相当する経済的価値が認められ、収益が認識されることに何ら影響を与えるものではない。(平28. 5.19 熊裁(法)平27-15)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平270015
- 裁決年月日
- 平成28年5月19日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300512990
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/12受贈益/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、法人税基本通達9-1-19《減価償却資産の時価》(本件通達)による評価方法は、請求人が譲り受けた各船舶(本件各船舶)の譲受対価が低額か否かを判断する場合の適正な価額を算定する場合においても当然に妥当する旨主張する。しかしながら、本件通達は、資産について法人税法第33条《資産の評価損の損金不算入等》第2項及び同条第4項に規定する評価損を計上するに当たって、当該資産が、例えば、生産工程において使用される機械設備のように、そもそも市場での流通が予定されておらず、市場における客観的な価格が形成されていない資産である場合に、実務上の便宜に資するため、当該資産の価額の算定において、その評価方法を認める旨を示したものであり、評価損の計上事由が生じておらず、市場における売買価格が当事者双方によって検証され、本件各船舶の類似船舶について客観的な価額が形成されていると認められる本件において、本件通達の評価方法によることは相当でない。(平28. 5.19 熊裁(法)平27-15)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平270015
- 裁決年月日
- 平成28年5月19日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300512990
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/12受贈益/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁の行った、請求人が譲り受けた各船舶(本件各船舶)の鑑定評価額の算定は、採用した売買事例の比準価格について譲渡資産と同一の尺度で比較・検証されていないほか、本件各船舶の個別的要因が評価額に反映されておらず、また、費用性、市場性及び収益性の三つを考慮した複数の評価方法による検証が十分になされていないなど、本件各船舶の適正な価額として合理性を認めることはできない。これに対し、請求人の鑑定評価額の算定は、本件各船舶の減価の度合など個別的要因に係る資料を収集して評価時点の現況を考慮した上で、上記の三点に対応するコストアプローチ(原価法)、マーケットアプローチ(取引事例比較法)及びインカムアプローチ(収益還元法)の三手法により求めたそれぞれの評価額を比較検討し、当該三手法の中から最も相対的規範性が高いとするコストアプローチ(原価法)による評価額を採用したものであり、合理的かつ適切な方法により評価されたものといえることから、請求人の鑑定評価額をもって本件各船舶の適正な価額と認めることが相当である。(平28. 5.19 熊裁(法)平27-15)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平270046
- 裁決年月日
- 平成28年2月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300504010
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/4その他の資産の譲渡収益/1有価証券の譲渡収益
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、特例リミテッドパートナーシップに係る請求人の持分を対象資産とした外国子会社に対する現物出資(本件現物出資)について、当該パートナーシップのパートナーである外国法人が商品研究開発の中の最も重要な研究活動を行い、当該研究に係るデータベースをその国外事業所において管理するなど、その記帳及び経常的な管理は請求人の国内事業所において行われていなかったから、当該対象資産は法人税法施行令第4条の3《適格組織再編成における株式の保有関係等》第9項に規定する「国内にある事業所に属する資産」には当たらず、本件現物出資は法人税法第2条《定義》第12号の14に規定する適格現物出資に該当する旨主張する。しかしながら、上記持分については、請求人が国内にある事業所において、自ら拠出した出資金額及び分配される経費等の記帳を行っており、当該持分それ自体が国内にある事業所にある資産に該当する。また、商品の研究開発活動は、現物出資の対象資産の相当部分を占める無形資産に係る知的財産の使用実施権を活用して行われていたものであるところ、当該使用実施権の大元は請求人が保有する知的財産である点に鑑みれば、当該無形資産は、その相当部分が請求人の国内にある事業所において経常的な管理が行われていたと認められるから、国内にある事業所に属する資産に該当する。そして、現物出資の対象資産の中に一部でも国内にある事業所に属する資産が含まれる場合の当該現物出資は、外国法人に国内にある事業所に属する資産の移転を行うものとして、適格現物出資に当たらないものと解されるから、本件現物出資は、適格現物出資に該当しないものというべきである。(平28. 2.23 大裁(法)平27-46)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平270009
- 裁決年月日
- 平成27年12月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300513000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/13債務免除益
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が申告漏れであると指摘した債務免除益について、債務免除益を受けたとする債務(本件債務)はそもそも存在していなかったのであるから、債務免除益は発生していない旨主張する。しかしながら、請求人は、①債務を免除した債権者(本件債権者)との間で本件債務が存在し、その金額を確認して合意していること、互いの債権債務を確認した書面を作成していたこと、②本件債務については返済中であったことなどから、本件債務は存在していたものと認められる。そして、請求人は、本件債権者との間で本件債務の一部を返済することを条件に残債務を免除することで合意し、当該合意に基づいて本件債務の一部を返済していることから、請求人が債務免除を受けたことは明らかであり、当該債務免除益の額は請求人の益金の額に算入すべきである。(平27.12. 3 仙裁(法)平27-9)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平270002
- 裁決年月日
- 平成27年9月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300599000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/15その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が請け負った工事の発注先が直接外注先に支払う外注工事代金(本件工事代金)について、発注先から依頼を受け、発注先と当該外注先の間に入って本件工事代金の受渡しを行い、その経理処理として本件工事代金相当額を外注費として計上し(本件外注費計上額)、請求人の手数料を加算した金額を発注先からの完成工事売上として計上したもの(本件売上計上額)であるから、本件外注費計上額が完成工事原価として認められないのであれば、本件外注費計上額に相当する金額を完成工事売上から減額すべきである旨主張する。しかしながら、発注先に代わって請求人が本件工事代金を外注先に支払う旨の合意があったとしても、請求人の工事台帳や総勘定元帳への記載状況等からすると、本件工事代金の請求を受けた後、手数料を上乗せした金額を発注先へ請求し完成工事売上としていたわけではなく、自己の計算において本件工事代金の支払いを行っていたと認められ、本件売上計上額と本件外注費計上額の対応関係は認められないから、本件外注費計上額を完成工事売上から減算する理由はない。(平27. 9. 1 広裁(法・諸)平27-2)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平270004
- 裁決年月日
- 平成27年8月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300513000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/13債務免除益
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が平成17年3月期に負った元理事長に対する求償債務(本件求償債務)は、同債務が発生したと同時に、債務免除の黙示の意思表示若しくは合意又は相殺の黙示の合意により消滅しており、請求人と元理事長との間で平成24年3月期(本件事業年度)に交わした本件求償債務ほか一切の債務の免除を受ける内容の覚書(本件覚書)は、単に請求人の元理事長に対する債務がないことを確認するために作成したにすぎないことから、本件覚書により債務免除を受けたものではなく、債務免除益は本件事業年度の益金の額には算入されない旨主張する。しかしながら、元理事長が請求人に対し賠償債務等を負っていたことを具体的に立証するものはなく、元理事長と請求人が本件求償債務の発生と同時に債務免除の合意をしたと認めるに足りる証拠資料はない。また、本件求償債務は、請求人が原処分庁に提出した法人税の確定申告書の「借入金・支払利子の内訳書」に平成17年3月期末現在における元理事長からの長期借入金として記載されてから、本件事業年度の前事業年度末(平成23年3月31日)現在まで元理事長からの長期借入金として記載されており、本件覚書を交わした本件事業年度において、元理事長からの長期借入金を減額する経理処理をしていること等の事実に照らせば、請求人は、本件覚書を交わした日に本件債務の免除を受けたものと認められるから、債務免除益は本件事業年度の益金の額に算入される。(平27. 8. 4 関裁(法)平27-4)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平260034
- 裁決年月日
- 平成27年3月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300510000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/10仕入割戻し等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、取引先(本件取引先)に対する第三者の買掛債務を第三者に代わり本件取引先へ支払った金額(本件立替金)については、本件取引先が請求人に弁済する旨の合意があったこと、及び本件取引先の元従業員が、第三者の返済債務を併存的に引き受ける旨の合意があったことや拡売費をもって本件立替金の弁済に充てていたことを本件取引先に報告していなかったのであり、本件取引先の拡売費に関するりん議書(本件りん議書)の記載内容は根拠とすることはできないことなどから、本件取引先から受け取った拡売費(本件拡売費)の一部は、仕入割戻しではなく本件立替金の弁済に該当する旨主張する。しかしながら、請求人が、第三者及び本件取引先と取り交わした念書には、本件取引先が請求人の第三者に対する立替金を負担する旨の記載はなく、その他に本件取引先が第三者の返済債務を併存的に引き受ける旨の合意があったと認めるに足りる証拠はない。また、本件りん議書には、請求人が一定の売上げを達成できた場合などに、一定額又は売上個数に応じて本件拡売費を支払う旨が記載されており、請求人が本件取引先から受け取る相殺確認書には、一貫して本件取引先が請求人に対して有する売掛金と相殺する旨記載されていることからなどからすれば、本件拡売費は仕入割戻しに該当するというべきである。(平27. 3.10 関裁(法・諸)平26-34)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平260048
- 裁決年月日
- 平成26年12月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300508016
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/8利息収入/1貸付金利息等/6代表者等に対する貸付
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調査担当職員に提示した取締役会議事録、金銭消費貸借契約書及び振替伝票は、当該調査担当職員の指示に従い作成した実態のないものであり、請求人に取締役会が設置されていないことや、請求人の現代表者(本件現代表者)に対する貸付金(本件貸付金)に係る利息(本件利息)が4%を上回ることとされていることからしても、当該取締役会議事録等に効力はなく、本件利息の額は益金の額に算入されない旨主張する。しかしながら、請求人が取締役設置会社でないとしても、取締役会議事録は、請求人の当時の代表者の意思決定に基づくものであり、その意思決定に基づき金銭消費貸借契約が締結され、請求人において本件貸付金と同額の貸付金が計上されたことからすると、請求人において本件貸付金が存在することは明らかであるから、請求人は、所得税基本通達36−49《利息相当額の評価》に定めに即した利率により計算された当該金銭消費貸借契約に係る本件利息を益金の額に算入すべきである。 (平26.12. 1 東裁(法)平26-48)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平260018
- 裁決年月日
- 平成26年10月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300599000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/15その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、関係会社との間で複数の債権について譲渡を受ける契約(本件債権譲渡契約)を締結したが、譲渡対象債権の選定作業が流動的であったから、当該譲渡契約書(本件契約書)に記載された債権のうち特定の債権(本件各債権)は誤って譲渡の対象とされたのであって、譲渡を受けた事実はなく、仮に譲渡を受けていたとしても錯誤無効あるいは解除条件が付されていたことにより本件各債権は請求人に帰属しておらず、あるいはその後の合意書によって本件各債権は関係会社に帰属したか、関係会社の破産管財人による否認権の行使により本件債権譲渡は遡及的に無効となることから、本件各債権の取得金額を原資として、不動産売買契約における売買代金の精算をしたとみることはできない旨主張する。しかしながら、本件契約書には、当事者それぞれの押印があり、本件契約書に記載された本件各債権を含む債権は、取締役による決定事項であり誤って譲渡の対象とされたとは措信し難く、本件契約書には、事後的に生じる可能性のある事態に関する事項についても明記されているところ、解除条件といった契約における重要事項が口頭による合意によってされたということ自体不自然であることから、本件各債権は請求人に帰属することが認められる。また、合意書の内容は、本件債権譲渡契約の撤回ないし取消し等をすることについて合意したものではなく、破産管財人による否認請求によって本件債権譲渡契約が無効となるのは、飽くまで破産管財人との関係での相対的なものであり、本件各債権の債権譲渡が遡及的に無効となったといえるものではない。よって、本件各債権の取得金額を原資として、不動産売買契約における売買代金の精算をしたとみるのが相当であって、本件各債権の取得価額と不動産の売買代金相当額との差額は、法人の資産の増加となるべき一切の事実に基づく収益その他の経済的利益であることから、法人税法第22条第2項に規定する収益の額として益金の額に算入されることとなる。(平26.10. 8 大裁(法)平26-18)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平260030
- 裁決年月日
- 平成26年9月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300513000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/13債務免除益
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の親会社(本件親会社)が請求人に対して行った債務免除(本件債務免除)の額については、請求人と本件親会社との間で相殺合意があったことは明らかであるから、本件親会社に対する債務の額(本件債務額)と本件親会社との取引において発生する債権の額(本件債権額)とを相殺した後の額となる旨主張する。しかしながら、提出された資料及び当審判所の調査によれば、本件債務免除に際して、本件債務額と本件債権額とを相殺することについて、請求人と本件親会社との間で合意したと認められる証拠はなく、また、当該相殺について請求人あるいは本件親会社が意思決定をした事実や、それぞれの相手方に対してその意思表示をした事実も認められないことからすると、本件債務免除の額は本件債務額に相当する額となる。(平26. 9.18 東裁(法)平26-30)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平250014ほか 3件
- 裁決年月日
- 平成26年3月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300502011
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/2通常のたな卸資産の販売に係る収益/1通常の販売/1売上計上もれがあるとした事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、店舗のホールコンピュータから営業日ごとに出力された売上げに係る帳票(本件各出力帳票)の「売上合計」欄に印字された金額が請求人の正当な売上金額であり、「時間別データ」欄等に印字された売上げに係る金額との差額(本件各差額)は請求人の売上げではない旨主張する。しかしながら、請求人は、請求人の実質経営者の指示により、元部長にホールコンピュータを操作させ、本件各出力帳票の「売上合計」欄に印字されるべき正当な売上金額を本件各差額に相当する金額分少なく印字することにより、本件各差額を売上げとして総勘定元帳に計上せず除外していたこと等が認められることから、本件各差額は請求人の売上げである。(平26. 3. 5 広裁(法・諸)平25-14)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平250032
- 裁決年月日
- 平成26年2月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300512020
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/12受贈益/2株式等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、親会社から取得した上場株式(本件株式)の適正な価額は支出対価の額(購入価額)をもって評価されるべきであり、原処分庁が本件株式の取得日における証券取引所の終値(本件市場価格)により評価したのは不当であるから、購入価額と本件市場価格を基に計算した金額との差額(本件差額)は益金の額に算入されるべきではない旨主張する。しかしながら、法人税法第22条《各事業年度の所得の金額の計算》第2項は、適正価額より低い対価をもってする資産の譲受けについては直接規定していないが、当該資産の取得に係る対価の額と取得時における適正価額との差額も同項にいう「無償による資産の譲受け」と同様に、収益の額を構成するものと解するのが相当であるところ、一般に財産の適正価額とは、時価すなわち客観的価値をいい、当該財産につき不特定多数の当事者間における自由な取引において成立するものであるから、上場株式については、その取引が公正な価額により円滑かつ迅速に行われるための流通機構として証券取引所及びその開設する有価証券市場が存在している目的からみて、特段の事情がない限り、当該株式が売買された日における証券取引所の株価(終値)をもってその適正価額と認めるのが相当である。よって本件株式の適正価額は、特段の事情がない限り本件株式が売買された日における証券取引所の株価(終値)によって評価されるべきであり、本件市場価格が適正価額とは認められない特段の事情はないので、本件株式の適正価額を本件市場価格により算出したことに不当はない。(平26. 2.25 関裁(法)平25-32)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平250011
- 裁決年月日
- 平成26年2月21日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300513000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/13債務免除益
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№94
要旨
○ 原処分庁は、請求人が従業員からの預り金(その1)を当該従業員に対し返金しないこととした事実は、法人税法第22条《各事業年度の所得の金額の計算》第2項が規定する「無償による資産の譲受け」に該当するため、請求人には、雑収入計上漏れの事実を認めることができる旨主張し、請求人は、従業員に対する損害賠償請求権と従業員からの預り金(その2)の返還請求権とを対当額で相殺したことから、請求人には、雑収入計上漏れの事実を認めることができない旨主張する。しかしながら、当審判所の調査の結果によれば、請求人が、現実に預り金(その1)から利得を享受したと認定できるような証拠は見受けられず、預り金(その1)の雑収入計上漏れの事実を認めることはできず、預り金(その2)については、請求人の損害賠償請求権の存在は明らかでなく、従業員の意思表示により、請求人は、従業員から預り金(その2)の返還債務の免除を受けたか、もしくは、預り金(その2)の返還が不要となり収益が実現されたと認められ、仮に請求人の主張を前提にしても、損失の発生と同時期において請求人の従業員に対する損害賠償請求権の発生益が生じ、同請求権の発生時に収益を計上することになる以上、結論に影響を与えるものではないこと等から、預り金(その2)の雑収入計上漏れの事実を認めることができる。(平26. 2.21 金裁(法)平25-11)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平250087
- 裁決年月日
- 平成26年2月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300512020
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/12受贈益/2株式等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、金融商品取引所に上場されている株式(上場株式)を関連会社から取得する際の取得対価の額(本件各取得対価の額)を市場価額よりも低い価額としたことについて、金融商品取引所を経由せずに相対で取引されるような場合にはお互いの思惑や今後の予見的思慮等が働き売買価額が決定されること、各売買契約日直近の金融商品取引所における株価の安値と比較しても、特に異常な取引価額とは認められないこと、加えて、法人税基本通達2−3−7注書の1で「社会通念上相当と認められる価額を下回るかどうかは、当該株式の価額と払込金額等の差額が当該株式の価額のおおむね10パーセント相当額以上であるかどうかにより判定する」ことが処理として許容されており、本件各取得対価の額は、社会通念上妥当と認められる価額であることから、請求人に受贈益は発生しない旨主張する。しかしながら、上場株式については、特段の事情がない限り、金融商品取引所における株価をもって適正な価額と認めるのが相当であるところ、本件各取得対価の額は、各売買契約締結日における金融商品取引所の終値で計算した額(本件各取得時市場価額)の約9割相当額となっており、その理由について、請求人から具体的かつ合理的な説明はなく、当審判所の調査の結果によっても特段の事情があったと認めることはできない。また、法人税基本通達2−3−7は新たな株式等の発行が有利発行であるかの判定に当たって、その払込金額等の決定方法等の実態をも考慮して定められたものであり、本件の場合とは事情が異なるから、これをもって本件各取得対価の額が適正な価額であるということはできない。以上によれば、本件各取得時市場価額をもって適正な価額と認めるのが相当であり、請求人は、関係会社から適正な価額よりも低い対価をもって株式を取得したというべきであるから、本件各取得時市場価額と本件各取得対価の額との差額に相当する額の受贈益が発生する。(平26. 2.13 東裁(法)平25-87)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平250007
- 裁決年月日
- 平成25年12月18日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300512990
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/12受贈益/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、関係法人(A社)の行っていた事業(本件事業)を譲り受け、これを請求人の資産及び負債と供に別の関係法人(B社)に譲渡したことについて、本件事業はA社から直接B社に譲渡されたのにもかかわらず、請求人の借入金債務をB社に引き受けさせるために、あえて請求人を経由して譲渡させたものであるとして、請求人の借入金債務がB社に移転したことに伴う利益(本件譲渡差額)は受贈益に当たる旨主張し、一方、請求人は、本件事業の譲渡における資産及び負債の差額は請求人のB社に対する営業権の譲渡対価である旨主張する。しかしながら、請求人には、①本件事業について、請求人を経由して譲渡させる動機となるべき事情があったものと認められ、A社からB社に直接譲渡された事実を認めるに足りる証拠もないことから、A社から請求人を経由してB社に譲渡されたものと認められ、また、②請求人がB社に引き受けさせたとする請求人の借入金債務について、請求人は債権者にB社が引き受けた旨の通知を行っておらず、かつ、債権者の承諾も受けていないことから、当該借入金等が請求人からB社に移転したとは認められず、更には、③請求人には営業権と評価できるような財産的価値を有する事実がなかったことから、営業権の譲渡があったとは認められない。したがって、請求人からB社に借入金債務が移転したことを前提とした本件譲渡差額は、その前提となる事実が認められないから、受贈益は生じておらず、また、営業権が譲渡されたと認めることもできない。(平25.12.18 仙裁(法)平25-7)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平250007
- 裁決年月日
- 平成25年12月18日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300599000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/15その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の関係法人から受領した営業収益手数料(本件手数料)について、①本件手数料は、請求人の事業(本件事業)を当該関係法人に譲渡した契約に基づきその譲渡対価として受領しているものであるから対価性があること、②本件事業から得られる経済的利益を最終的に享受しているのは関係法人ではなく請求人であるから、実質所得者は請求人であること、③本件手数料について、請求人に対しては受贈益として課税し、関係法人に対しては寄附金として課税を行うことは同一所得に対する二重課税である旨それぞれ主張する。しかしながら、①当該譲渡契約書には本件事業の譲渡対価の額及び本件手数料の支払期間の定めもないことから、本件手数料が本件事業の譲渡対価とは認められず、また、関係法人が請求人に業務を委託した事実又は請求人から役務の提供を受けた事実は認められないから、本件手数料に対価性はなく、関係法人から請求人に対して贈与されたもの(受贈益)と認められ、②利益を享受していれば全て対価性があるとするのは論理の飛躍があるというべきであり、本件手数料に係る事実関係からは対価性があるとは認められず、また、③法人税法は、法人ごとに適用されるものであるから、法人が寄附金を支出した場合には一定額を超える金額は損金の額に算入されず、寄附金を受領した法人においては、無償による資産の譲受けとして益金の額に算入されることになる。(平25.12.18 仙裁(法)平25-7)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平250057
- 裁決年月日
- 平成25年10月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300599000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/15その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、親会社との取引における一般的事項について締結した契約に係る契約書(本件契約書)に記載のある為替調整は、その必要性の有無を当事者間でその都度合意し、必要となった場合に行うものであると契約当事者間では解しており、為替調整が必要であるとの合意があった場合に、本件契約書を補充する内容を取決めた書面(本件補充書)に基づいて為替調整が行われることになるところ、本件事業年度においては、移転価格の観点から当事者間で為替調整を行わない旨合意しているので、為替調整は行わないこととなり、本件事業年度において収益とすべき為替調整額は発生しない旨主張する。しかしながら、本件補充書は為替調整を行うか否かの判断基準及びその計算方法を具体的に定めたものであり、本件補充書は本件事業年度において何らの変更もなく有効に成立していたと認められるところ、本件事業年度において請求人が主張する移転価格の観点から為替調整を行わない旨合意したことを証するに足る証拠はなく、本件補充書以外の合意等があった事実は認められないから、本件補充書に記載された内容に基づき計算される為替調整額を本件事業年度の収益として計上すべきものと認められる。(平25.10.30 東裁(法)平25-57)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平250004
- 裁決年月日
- 平成25年10月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300505020
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/5役務提供による収益/2手数料等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、A社との譲渡契約に基づき、請求人の営む記帳代行業務に係る顧問先との契約関係をA社に引き継ぎ、同社から同社の利益分の額を営業収益手数料(本件受入手数料)として受領していたことについて、原処分庁が、本件受入手数料には対価性がないから消費税法上の課税資産の譲渡等の対価の額には該当せず、本件受入手数料に係る消費税等相当額は法人税の所得金額の計算上益金の額に算入すべきであるとして更正処分を行ったのに対し、記帳代行業務から生ずる収益は形式的にはA社に帰属するものの、同社は記帳代行業務に係る事業の譲渡対価として残存利益を全て請求人に支払う義務を負っている以上、記帳代行業務から生ずる収益に基づく経済的利益を最終的に享受しているのは請求人であり、実質所得者課税の原則に沿うものであるから、本件受入手数料は利益供与には当たらない旨主張する。しかしながら、A社は、請求人から顧問先との契約関係を引き継ぎ、当該顧問先に係る記帳代行業務を請求人から転籍した従業員により自ら行い、その収入をA社の収益として計上していたのであるから、A社が法律上の単なる名義人であるとは認められず、記帳代行業務に係る経済的利益は正にA社が享受していたものと認められる。(平25.10.18 仙裁(法)平25-4)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平250003
- 裁決年月日
- 平成25年9月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300512990
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/12受贈益/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、A社から受領した金員(本件各金員)は、A社に対する商品の売上げの対価であるから受贈益ではない旨主張する。しかしながら、本件各金員は、請求人のB社に対する買掛金の支払に充てるために行われた循環取引により、請求人がB社からA社等を経由して得たものである。したがって、本件各金員は、請求人が架空の売上取引によって得た金員であり、法人税法第22条《各事業年度の所得の金額の計算》第2項に規定する「無償による資産の譲受け」に該当することから、請求人の所得の金額の計算上益金の額に算入すべきものと認められる。(平25. 9.30 熊裁(法)平25-3)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平250007
- 裁決年月日
- 平成25年7月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300512020
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/12受贈益/2株式等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、外国の関連会社(本件関連会社)が増資に伴い発行した新株(本件新株)を額面価額で引き受け、払い込み金額を本件新株の取得価額としていたことについて、本件新株は、法人税法施行令第119条《有価証券の取得価額》第1項第4号に規定する「他の株主等に損害を及ぼすおそれがないと認められる場合における当該株式」に該当し、「取得のために通常要する価額に比して有利な払込金額により取得した有価証券」には当たらないから、本件新株は、同号の規定を受けない旨主張する。しかしながら、本件関連会社の株式は全て普通株式であり、増資の際、請求人以外の株主が新株の引受けをしなかった結果、請求人は、本件新株の全てを引き受けたことなどの事情からすれば、本件新株は、請求人が有する株式の内容及び数に応じて平等に与えられたものであるとはいえず、請求人以外の株主は、これにより本件関連会社における自己の株式の持分割合を希釈化されるものといえるから、「他の株主等に損害を及ぼすおそれがないと認められる場合」における株式には該当しない。(平25. 7.22 大裁(法)平25-7)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平250001
- 裁決年月日
- 平成25年7月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300504010
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/4その他の資産の譲渡収益/1有価証券の譲渡収益
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所有する重機等(本件重機等)の売却益を隠匿し現金などを受領した事実はなく、本件重機等の取引に係る各関係人の各申述には信用性がない旨主張する。しかしながら、本件重機等の売却先としたAは裏金作りをしていた旨申述し、また、Aの転売先であるB社元従業員も同様の申述等をし、各申述等は相互に補完し合っており、信用することができると認められるところ、各関係人の申述等やAの銀行口座の入出金の状況などの客観的事実から推認される事実によれば、本件重機等について、請求人は、実際はB社に売却したにもかかわらず、Aに売却したように装い、その虚偽の外形に沿うよう契約書等を作成し、各売却金額の差額(本件差額)の存在を隠匿したと認められ、本件差額からAの手数料と消費税相当額を差し引いた金額は請求人の代表者に現金で手渡されていたことが認められる。(平25. 7. 1 関裁(法)平25-1)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平240053
- 裁決年月日
- 平成25年5月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300512010
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/12受贈益/1土地等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、関係会社から譲り受けた土地建物(本件土地建物)の土地(本件土地)には土壌汚染があるから、その譲受け対価の額を、本件土地の積算価格から土壌汚染対策費を控除して算定することには合理性があり、低額譲受けによる経済的利益を受けてはいないので、受贈益とすべき額はない旨主張する。しかしながら、土壌汚染が存在しないとした場合の本件土地建物の時価は、当審判所が依頼した不動産鑑定士による不動産鑑定評価書(審判所鑑定評価書)の鑑定評価額が、譲渡人が2年前に本件土地建物を購入した際の購入金額に近く、その内容に不合理な点も認められないことからすれば、審判所鑑定評価書の鑑定評価額を、土壌汚染が存在しないとした場合の本件土地建物の時価と認めるのが相当であり、次に、土壌汚染対策費用については、譲渡人が行った本件土地に係る土壌汚染調査は土壌汚染対策法に規定する詳細な調査ではなく、本件土地が汚染の拡散防止対策が必要であるかどうかが明らかでない上、請求人の主張する土壌汚染対策費用の見積額は、本件土地の汚染の拡散防止を目的とした工事費用として算定したものとは認められないのみならず、そもそも本件土地には既にアスファルト舗装等が施されており、必ずしも新たに汚染の拡散防止等の措置を講ずる必要があるとはいえず、現に、その後も何らの土壌汚染対策も施されておらず、その結果、何らかの問題が生じたとも認められないことなどを考慮すると、土壌汚染対策費用を控除する必要はないというのが相当である。そうすると、請求人は、譲渡人から、時価と本件譲受対価額との差額分下回る金額で本件土地建物を譲り受けたというべきであるから、本件土地建物の時価と本件譲受対価額との差額に相当する金額は、請求人の受贈益の額に該当する。(平25. 5.28 関裁(法)平24-53)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240177
- 裁決年月日
- 平成25年3月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300512020
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/12受贈益/2株式等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、名義書換料等の諸費用が発生しない有価証券の相対取引においては、市場価格から1割程度減額した価格を取引価格とすることは、税法上認められるべきであり、また、いわゆる有利発行や相対取引で行われる株式公開買付けの場合に鑑みれば、市場価格に比して1割程度低い価格での売買は税法上妥当なものであるから、被合併法人であるa社が株式を取得したことについて受贈益は発生しない旨主張する。しかしながら、本件における取得株式は上場株式であるから、特段の事情がない限り、取得時の市場価格をもって当該取得株式の適正な価額と認めるのが相当である。また、証券会社を通じて株式を売買した場合の売買委託手数料が、通常、売買価額の1%程度にも満たない金額であることからすると、市場価格の1割相当額を減額した金額を取得単価とすべき特段の事情があるとはいえず、また、当該取得株式は、関係会社との間の相対取引によって取得されたものであって、いわゆる有利発行や株式公開買付けの場合とは事情が異なるのであり、これらの場合において市場価格より1割程度低い価額での売買が税法上認められているとしても、このことをもって、当該取得株式の取得価額が適正な価額であるということはできない。したがって、a社は、関係会社から適正な価額よりも低い対価をもって当該取得株式を取得したというべきであるから、a社には、当該取得株式の市場価額と取得価額との差額に相当する額の受贈益が発生する。(平25. 3.19 東裁(法)平24-177)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平240032
- 裁決年月日
- 平成25年3月15日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300508012
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/8利息収入/1貸付金利息等/2利率
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、架空外注費の計上により捻出した簿外資金を実質経営者等に対する貸付金としたことに伴い生じる当該貸付金に係る受取利息相当額の算出に当たって適用すべき利率は、請求人と取引のある金融機関からの借入利率によるべきである旨主張する。しかしながら、請求人には金融機関からの借入金は認められず、かつ、貸付金が架空外注費の計上によって捻出された簿外の資金から形成されたものであることからすれば、所得税基本通達36−49《利息相当額の評価》に定める「使用者において他から借り入れて貸し付けたもの」でないことは明らかである上、原処分庁が適用した当該通達で定める利率は、租税特別措置法第93条《利子税の割合の特例》に規定する利子税の特例基準割合(各年の前年の11月30日を経過する時における日本銀行法第15条第1項第1号の規定により定められる商業手形の基準割引率に年4%の割合を加算した割合)と同じであり、法人税法第22条《各事業年度の所得の金額の計算》第2項に基づき収益の額に計上すべき利息相当額を算定する場面においても、これと異なる取扱いをすべき特段の事情がない限り、当該通達に基づき算定することが不合理であるということはできない。(平25. 3.15 名裁(法)平24-32)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平240033
- 裁決年月日
- 平成25年3月15日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300508012
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/8利息収入/1貸付金利息等/2利率
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、架空外注費の計上により捻出した簿外の資金を代表取締役等に対する貸付金としたことに伴い生じる当該貸付金に係る受取利息相当額の算出に当たって適用すべき利率は、請求人と取引のある金融機関からの借入利率によるが相当である旨主張する。しかしながら、当該貸付金は架空外注費の計上によって捻出された簿外の資金から形成されたものであり、金融機関からの借入金といわゆるひも付きの状態とは認められないことから、金融機関からの借入金に係る平均金利を適用することは相当ではないと認められるところ、原処分庁が適用した所得税基本通達36−49《利息相当額の評価》で定める利率は、租税特別措置法第93条《利子税の割合の特例》に規定する利子税の特例基準割合(各年の前年の11月30日を経過する時における日本銀行法第15条第1項第1号の規定により定められる商業手形の基準割引率に年4%の割合を加算した割合)と同じであり、法人税法第22条《各事業年度の所得の金額の計算》第2項に基づき収益の額に計上すべき利息相当額を算定する場面においても、これと異なる取扱いをすべき特段の事情がない限り、当該通達に基づき算定することが不合理であるということはできない。(平25. 3.15 名裁(法・諸)平24-33)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平240005
- 裁決年月日
- 平成24年11月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300512010
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/12受贈益/1土地等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が代表者の母から売買により譲り受けた各土地(本件各土地)の譲受価額(本件譲受価額)は適正な価額であるから、法人税法第22条《各事業年度の所得の金額の計算》第2項に規定する益金の額に算入すべき金額はなく、仮に本件譲受価額が適正な価額でないとしても、相続税法上の財産の評価は相続税評価額によることを認めているのであるから、法人税法上の資産の評価も相続税評価額によることを認めるべきである旨主張する。しかしながら、審判所において取引事例、公示価格及び標準価格を基礎として土地価格比準表に準拠して本件各土地の適正な価額を算定したところ、本件譲受価額は適正な価額より低い価額であったと認められるから、その差額に相当する金額は受贈益として請求人の益金の額に算入するのが相当である。なお、財産評価基本通達は、相続税及び贈与税の課税価格計算の基礎となる財産の評価に関する基本的な取扱いを定めたものであり、路線価は1年間同じものが適用されるため、評価の安全性を勘案して通常の取引価額の80%程度となるように定められていることからすると、相続税評価額を適正な価額であると認めることはできない。(平24.11.13 高裁(法)平24-5)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240036
- 裁決年月日
- 平成24年8月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300512010
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/12受贈益/1土地等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、関連法人から譲り受けた建物等(本件建物等)の価額は、当該建物等を再建築した場合の価額(本件再建築見積価額)等に基づいて請求人が算出した価額によるべきであるから、当該譲受けは低額譲受けに該当しない旨主張する。しかしながら、建物等の適正な価額を求めるための合理的かつ適切な評価方法としては、一般に、①建物等の再調達原価を基礎とした原価法、②取引実例を基礎とした取引事例比較法、③賃料等の建物等が将来生み出すであろう収益を基礎とした収益還元法があるところ、請求人が①の方法で算出するために用いた本件再建築見積価額は適正さを欠くものであると認められ、また、②の方法では、そもそも建物等が単独で売買される事例が少なく、本件においても適正な売買実例の把握はできないと認められ、さらに、③の方法についても、本件建物等の実際賃料によって算出される収益価格に大きな差異が生じていることから、いずれの方法によっても本件建物等の適正な価額を算定することはできない。ところで、地方税法第341条《固定資産税に関する用語の意義》は、固定資産税における価格とは適正な時価をいう旨規定しており、この適切な時価とは、正常な条件の下に成立する取引価額、すなわち、客観的な交換価値をいうものと解されるところ、本件建物等のように本件再建築見積価額等に基づき適正な価額が算出できない場合には、固定資産税評価額をもって適正な価額とすることにも合理性があると認められ、これにより算出した価額は、請求人が算出した価額を上回ることになるから、本件建物等の譲受けは低額譲受けに該当する。(平24. 8.16 東裁(法)平24-36)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平230017
- 裁決年月日
- 平成24年6月26日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300599000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/15その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人の代表取締役(甲)が個人事業者として経営するコンビニエンスストアの収益から請求人が収受した受入手数料(本件受入手数料)は、請求人が所有する建物をコンビニエンスストアの店舗として使用させたことに対し、受取家賃(本件家賃)として収受したものである旨主張する。しかしながら、本件受入手数料は、請求人が仮受金として処理していたコンビニエンスストア本社からのオーナー利益等のうち、主な経費を支出した後の仮受金残額を請求人の収益へ振替処理したものと認められ、一方の本件家賃は、請求人が甲から受領すべきコンビニエンスストアの店舗建物に係る家賃を原処分庁が認定したものであるところ、請求人が本件受入手数料を本件家賃として受領していたとする事実は認められず、また、本件受入手数料及び本件家賃の算定方法に何ら関連性が認められないことからすると、本件受入手数料を本件家賃とした原処分庁の認定には根拠がないといわざるを得ない。そうすると、本件受入手数料及び本件家賃は別個のものとしてそれぞれ判断するのが相当と認められ、当該コンビニエンスストア事業が甲の個人事業であることからすると請求人は本件受入手数料を計上する必要はなく、これを請求人の益金の額から減算するが、本件家賃はこれとは別に益金の額に算入すべきであり、原処分庁の主張には理由がない。(平24. 6.26 仙裁(法・諸)平23-17)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平230017
- 裁決年月日
- 平成24年6月26日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300599000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/15その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人の代表取締役(甲)が、他の法人から受け取った監査役報酬に係る収入額と同額の委託手数料(本件監査役報酬相当額)を請求人に対し支払い、請求人がこれを収益として益金に算入していたことについて、本件監査役報酬相当額が請求人の収益として計上されている以上、これが益金の額に算入されるのは当然である旨主張する。しかしながら、監査役としての業務は、法人と個人(監査役)との委任契約に基づき、監査役が法人の役員として行う業務であり、その対価である役員報酬は、監査役個人の役務に対する対価として支払われるものであることからすると、甲の監査役としての業務は請求人に委託できるものではなく、監査役に係る収入は、甲個人に帰属すべき収入であり、請求人の益金の額には算入されない。(平24. 6.26 仙裁(法・諸)平23-17)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平230086
- 裁決年月日
- 平成24年6月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300512020
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/12受贈益/2株式等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、上場株式を関連会社から市場価格の9割相当額で購入したことについて、経済合理性のある取引であり、購入時市場価格と購入価額の差額が受贈益に当たらない旨主張する。しかしながら、上場株式については、特段の事情がない限り、上場された証券取引所における株価をもって適正な価額と認めるのが相当であるところ、 請求人が市場価格の9割相当額で取得したことについて合理的な説明がなく、その取得価額を適正価額とみるべき特段の事情があるとはいえないから、当該市場価格と購入価額の差額は益金の額に算入される。(平24. 6.19 関裁(法)平23-86)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平230088
- 裁決年月日
- 平成24年6月19日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300512020
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/12受贈益/2株式等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№87
要旨
○ 請求人は、上場株式を関連会社から市場価格の9割相当額で購入したことについて、相対取引の慣行として不当・不合理なことはなく、市場価格と購入価額の差額は受贈益に当たらない旨主張する。しかしながら、上場株式については、特段の事情がない限り、上場された証券取引所における株価をもって適正な価額と認めるのが相当であるところ、 請求人が市場価格の9割相当額で取得したことについて合理的な説明がなく、その取得価額を適正価額とみるべき特段の事情があるとはいえないから、市場価格と取得価額の差額は益金の額に算入される。(平24. 6.19 関裁(法・諸)平23-88)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平230019
- 裁決年月日
- 平成24年4月23日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300505990
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/5役務提供による収益/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人には、請求人を産業廃棄物の処分の受託者とする産業廃棄物管理票の写し(本件管理票)に記載された当該処分に係る売上げの申告漏れがある旨主張し、請求人は、一部を除き本件各管理票に記載された産業廃棄物の処分に係る売上げはない旨主張する。しかしながら、本件各管理票のうち「処分の受託」欄の「受領印」欄に請求人が保管していた印鑑が押印されたと認められる産業廃棄物管理票については、請求人は、当該管理票に記載されたとおりの産業廃棄物を受領し、その処分を受託していたものと認められる一方、その他の産業廃棄物管理票については、「受領印」欄に請求人の意思に基づく押印がされたと認めることができず、他に、請求人が当該管理票に記載された産業廃棄物を受領しその処分を受託していたとする事実を証する証拠もない。したがって、この点に関する原処分庁及び請求人の主張はいずれも理由がない。(平24. 4.23 広裁(法・諸)平23-19)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平230010
- 裁決年月日
- 平成24年3月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300514060
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/14保険金収入等/6補助金収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、市から助成された金員を退職手当以外に使用した場合には、返還義務が生じることとなり、また、請求人には退職手当に充てる財源はなく、市が当然に負担することが予定されていたことから、当該助成金は、請求人の職員が退職する際の退職手当の原資として当該地方公共団体から預ったものである旨主張する。しかしながら、請求人の行う事業は、市から委託を受けた社会体育施設等の管理運営であり、法人税法施行令第5条《収益事業の範囲》第1項第10号に掲げる「請負業」として法人税法上の収益事業に該当するところ、当該助成金は、条例の定めから、請求人が外郭団体として行う事業に係る経費(退職手当)を補てんするために交付されたものであると認められることから、当該助成金は、請求人の収益事業に係る収入に該当することとなり、そして、本件事業年度に助成金交付確定通知書を受理していることからすれば、当該助成金の額は、本件事業年度の収益事業に係る収入として益金の額に算入すべきであり、仮に当該助成金を返還することとなった場合には、返還することとなった事業年度に債務が確定するものであるから、市からの預り金とは認められない。(平24. 3.22 熊裁(法)平23-10)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平230012
- 裁決年月日
- 平成24年3月5日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300599000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/15その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が請求人の上部団体への拠出金として納入するために各会員から預かった資金のうち拠出しなかった残額を自ら造成した基金に充当していたところ、請求人には当該基金充当額の返還義務が認められないこと、各会員には当該基金充当額が返還されるという認識がないこと及び当該基金は請求人の事業の経費の支出に充てるため造成されたと認められることなどから、当該基金への充当は各会員から賦課金を徴収したのと同様の行為と認定すべきであり、当該基金への充当額は請求人の益金の額に該当する旨主張する。しかしながら、当該基金は、各会員が持分を有しており、請求人には帰属せず、また請求人が自由に処分できるものとは認められないことから、当該基金への充当額は請求人が各会員から預かった金員であることが認められ、請求人の益金の額には該当しない。(平24. 3. 5 仙裁(法)平23-12)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平230012
- 裁決年月日
- 平成24年3月5日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300599000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/15その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が上部団体から返還された拠出金の一部を上部団体の造成した他の基金に再度拠出していたところ、上部団体が造成した基金への拠出額は、各会員の預り金を返還せず請求人の負担として拠出したことから、請求人の純資産が増加しているものと認められるので益金の額に算入すべきである旨、また、当該拠出額は上部団体がその事業目的の財源として請求人に賦課したものであることから、法人税基本通達9−7−15の3《同業団体等の会費》の(2)により上部団体による当該拠出額の費消(取崩し)の通知に応じて損金の額に算入すべき旨主張する。しかしながら、請求人、各会員及び各会員の構成員のいずれもが上部団体の造成した基金の負担者が各会員の構成員であることを認識しており、請求人は各会員の預り金を拠出したに過ぎず、当該拠出額は請求人の益金の額には該当しない。また、当該基金の負担者が請求人とは認められないことから、当該拠出金の取崩しも請求人の損金の額とはならない。(平24. 3. 5 仙裁(法)平23-12)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230079
- 裁決年月日
- 平成23年11月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300512990
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/12受贈益/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の関連法人から受領した業務受託収入は、当該関連法人に対する役務提供の対価であるから、金銭による受贈益でない旨主張する。しかしながら、当該業務受託収入は、当該関連法人が請求人からのアドバイス等を期待して請求人に支払っていることは推認できる一方、業務委託契約書に記載された請求人から当該関連法人への具体的な役務提供の対価として支払われたことを裏付ける具体的、明確な証拠がないことに加え、請求人が当該関連法人から受領した当該業務受託収入、借入金額及び家賃負担額をみると、それぞれの月で金額に変動があるにもかかわらず、その金額の合計額は各月とも定額であることを総合すると、当該業務受託収入はむしろ請求人の業務の運営に必要な費用を当該関連法人が負担したものであると認めるのが相当であることからすれば、当該業務受託収入は、当該関連法人からの金銭による受贈益に該当し、消費税法上、当該取引(贈与)は、事業として対価を得て行われる資産の譲渡及び貸付け並びに役務の提供の資産の譲渡等に該当せず、消費税等は課されないから、その全額が請求人の所得の金額の計算上益金の額に算入されるべきものである。(平23.11.18 東裁(法)平23-79)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平230021
- 裁決年月日
- 平成23年11月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300502020
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/2通常のたな卸資産の販売に係る収益/2輸出取引
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、公表外の請求人名義の預金口座に送金された金員(本件各金員)が代表者の個人的な借入金又は預り金である旨主張する。しかしながら、当該口座は、請求人名義の預金口座であり、本件各金員以外にも、請求人自身の雑収入及び売上代金が入金されていることからすれば、当該口座は、請求人に帰属する預金口座であると認めることができるところ、本件各金員の送金人は、いずれも請求人が営む輸出業(本件事業)に係る売上先であり、本件各金員の一部は、銀行からの送金案内に請求人の事業である重機等の輸出に係る対価であることを示す記載がある。また、請求人は、取引先等からの借入金について、その借入れ又は返済の事実を継続して会計帳簿に記帳しており、本件各金員が取引先等からの借入金に該当するものであれば、その借入れや返済の事実を明らかにするために会計帳簿に記載されているはずであり、かつ、記載することに特段の支障があるとは認められないにもかかわらず、請求人は本件各口座の存在すら会計帳簿に記載していない。以上の本件各口座の名義人、送金人との取引関係、当該送金人による本件各口座への送金の事実、銀行からの各送金案内の記載及び会計帳簿への記載状況等の各事実は、本件各金員が本件事業に係る売上代金であることをうかがわせるものということができ、これに、本件各金員が送金された事情を最もよく知る請求人において当該金員が個人的な借入金又は預り金であると認めるに足りる証拠の提出がないことなどを考え併せると、本件各金員は、請求人に帰属する本件事業に係る売上代金であると推認できる。(平23.11. 9 関裁(法・諸)平23-21)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230059
- 裁決年月日
- 平成23年10月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300512020
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/12受贈益/2株式等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、独立した取引当事者による売買実例が存在する場合は、原則として、そこで合意された価額が時価であり、本件においては、請求人の関連法人と本件取引メーカー等各社との間におけるA社の本件出資持分の売買取引があるところ、当該取引は、当事者の間には何ら支配、被支配関係及び同族関係がなく、また、同各社は、経済的合理性に裏付けられた意思決定に基づき、同各社で必要な社内決裁を経て売買契約を締結したものであるから、ここで合意された1口当たり○○○円は、時価であり適正な価額といえる旨主張する。しかしながら、有価証券の適正な価額(時価)とは、一般に通常の取引において当事者間で成立すると認められる合理的な価額、換言すれば、不特定多数の当事者間で自由な取引が行われる場合に通常成立すると認められる価額をいうものと解するのが相当であるところ、本件取引メーカー等各社が本件出資持分を譲渡した価額についてみると、本件出資持分の評価額を○○○円とした根拠について、出資持分1口当たりの譲渡価額を配当還元方式の10倍とする具体的で合理的な根拠は見当たらず、また、参考価額として示された類似業種比準価額及び簿価純資産価額についても、○○○円が同各価額を上回っている点以外に本件出資持分の価額を○○○円と評価することとの関連性は認められないこと、さらに、本件取引メーカー等各社は、A社への経営参画や本件出資持分の値上がり益を期待して本件出資持分を保有していたものではなく、請求人との取引関係を考慮の上、本件出資持分を取得し、取引当事者ではないA社が提示する価額で譲渡に応じたものであることからすると、本件取引メーカー等各社が本件出資持分を譲渡した1口当たり○○○円という価額は、通常の取引において当事者間で成立すると認められる合理的な価額、又は、当事者間で自由な取引が行われる場合に通常成立すると認められる価額とは言い難く、適正な価額であるとはいえない。(平23.10.19 東裁(法)平23-59)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230059
- 裁決年月日
- 平成23年10月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300512020
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/12受贈益/2株式等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、評価基本通達において法人税額等相当額を控除するのは、財産の直接所有支配の場合と間接所有支配の場合との評価の均衡を図るためであり、評価の対象となる会社が現実に解散されることを前提としていることによるものでないから、法人税において、株式の時価を純資産価額方式により算定する場合に、法人税基本通達において法人税額等相当額の控除を認めていた平成12年課法2−7による改正前の同通達9−1−15《上場有価証券等以外の株式の価額の特例》(3)(平成12年課法2−7による改正後の同通達9−1−14(3))にならい、本件においても法人税額等相当額を控除した上でその価額を算定すべきであり、同相当額を控除せずに本件譲受出資持分1口当たりの価額を算定したのは違法である旨主張する。しかしながら、法人税基本通達9−1−14(3)は、その株式の純資産価額を算定する場合、その計算に当たっては、法人税額等相当額を控除しない旨定めているところ、同通達の定めは、請求人が本件譲受出資持分を譲り受けた平成17年3月31日当時において既に定められており、一般に株式の取引の当事者は、関係通達の定める評価方法に関心を有し、その評価方法が取引の実情に影響を与え得るもので、これによる方法に取引通念があったということができるから、同通達の定める算定方式によって算定された価額は、一般に通常の取引における当事者の合理的意思に合致するものとして同通達9−1−13(4)にいう「1株当たりの純資産価額等を参酌して通常取引されると認められる価額」に当たるというべきであるから、平成12年課法2−7による改正前の法人税基本通達の定めに従わなければならないとの請求人の主張は採用できない。(平23.10.19 東裁(法)平23-59)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230059
- 裁決年月日
- 平成23年10月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300512020
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/12受贈益/2株式等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件出資持分に係る売買取引は、行き過ぎた節税目的とは何ら関係がないにもかかわらず、原処分庁が、法令の規定の趣旨、制度の背景、条理及び社会通念を勘案した個々の具体的事案に妥当する処理を一切考慮することなく、機械的、形式的に財産評価基本通達の株式保有特定会社に係る定めを適用して本件譲受出資持分の価額を算定したことは誤りである旨主張する。しかしながら、本件においては、A社は、財産評価基本通達178《取引相場のない株式の評価上の区分》に定める「小会社」に該当し、かつ、同通達189《特定の評価会社の株式》(2)に定める「株式保有特定会社」に該当することは明らかであるところ、株式保有特定会社については、会社の総資産のうちに占める資産の保有状況が著しく株式等に偏った会社については、一般に適用される類似業種比準方式等では適正な株価の算定は期し難いことから、同通達179《取引相場のない株式の評価の原則》(3)とは別に同通達189(2)及び189−3《株式保有特定会社の株式の評価》が定められているものであり、法人税課税に当たって何らかの修正を加えるべき理由は見当たらないことから、原処分庁が同通達189(2)及び189−3の定める算定方式に基づいて本件譲受出資持分を評価したことに違法は認められない。(平23.10.19 東裁(法)平23-59)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230059
- 裁決年月日
- 平成23年10月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300512020
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/12受贈益/2株式等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、租税法律主義の趣旨に照らした納税者に対する予測可能性を確保する観点から、課税根拠規定を適用するに当たり参酌すべき具体的な計算方法などを定めた通達については、租税行政上も一般に画一的に処理されていることに鑑み、合理性がある限りその定めをそのまま適用しなければならないところ、原処分庁が、請求人には特別な事情があるとして財産評価基本通達185《純資産価額》のただし書の定めの適用を排除する解釈を行うのは許されない旨主張する。しかしながら、同通達185のただし書きは、会社の支配力の差を株式等の価値に反映させることが株式等の価額の算定として適当であることから、株式等の取得者が小会社たる当該会社を完全に支配できない場合には、その取得した株式等の価値について20%の評価減を行う趣旨と解されるところ、本件においては、請求人及びその同族関係者が有するA社の議決権割合は48%であるものの、本件取引メーカー等各社がA社の出資持分を保有していたのは、有力な取引先である請求人との関係を強化するためであり、A社の経営に参画することではなかったと認められ、また、A社には、請求人及びその同族関係者以外には同族グループはなく、請求人及びその同族関係者が、A社を実質的に支配していたというべきであるから、このような場合にまで、同通達185のただし書を採用して株式等の価額を算定することは、同通達の趣旨には合致しないというべきであり、20%の評価減をしないで算定された価額は、法人税基本通達9−1−13《上場有価証券等以外の株式の価額》(4)にいう「1株当たりの純資産価額等を参酌して通常取引されると認められる価額」に当たるというべきであるから、原処分庁が、本件譲受出資持分に係る評価額の計算上、1口当たりの純資産価額について20%の評価減を行わなかったことに違法は認められない。(平23.10.19 東裁(法)平23-59)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230061
- 裁決年月日
- 平成23年10月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300512020
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/12受贈益/2株式等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、評価基本通達において法人税額等相当額を控除するのは、財産の直接所有支配の場合と間接所有支配の場合との評価の均衡を図るためであり、評価の対象となる会社が現実に解散されることを前提としていることによるものでないから、法人税において、株式の時価を純資産価額方式により算定する場合に、法人税基本通達において法人税額等相当額の控除を認めていた平成12年課法2−7による改正前の同通達9−1−15《上場有価証券等以外の株式の価額の特例》(3)(平成12年課法2−7による改正後の同通達9−1−14(3))にならい、本件においても法人税額等相当額を控除した上でその価額を算定すべきであり、同相当額を控除せずに本件譲受出資持分1口当たりの価額を算定したのは違法である旨主張する。しかしながら、法人税基本通達9−1−14(3)は、その株式の純資産価額を算定する場合、その計算に当たっては、法人税額等相当額を控除しない旨定めているところ、同通達の定めは、請求人が本件譲受出資持分を譲り受けた平成17年3月31日ないし平成18年3月20日当時において既に定められており、一般に株式の取引の当事者は、関係通達の定める評価方法に関心を有し、その評価方法が取引の実情に影響を与え得るもので、これによる方法に取引通念があったということができるから、同通達の定める算定方式によって算定された価額は、一般に通常の取引における当事者の合理的意思に合致するものとして同通達9−1−13(4)にいう「1株当たりの純資産価額等を参酌して通常取引されると認められる価額」に当たるというべきであるから、平成12年課法2−7による改正前の法人税基本通達の定めに従わなければならないとの請求人の主張は採用できない。(平23.10.19 東裁(法)平23-61)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230061
- 裁決年月日
- 平成23年10月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300512020
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/12受贈益/2株式等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、独立した取引当事者による売買実例が存在する場合は、原則として、そこで合意された価額が時価であり、本件においては、請求人と本件取引メーカー等各社との間におけるA社の本件出資持分の売買取引があるところ、当該取引は、当事者の間には何ら支配、被支配関係及び同族関係がなく、また、同各社は、経済的合理性に裏付けられた意思決定に基づき、同各社で必要な社内決裁を経て売買契約を締結したものであるから、ここで合意された1口当たり○○○円は、時価であり適正な価額といえる旨主張する。しかしながら、有価証券の適正な価額(時価)とは、一般に通常の取引において当事者間で成立すると認められる合理的な価額、換言すれば、不特定多数の当事者間で自由な取引が行われる場合に通常成立すると認められる価額をいうものと解するのが相当であるところ、本件取引メーカー等各社が本件出資持分を譲渡した価額についてみると、本件出資持分の評価額を○○○円とした根拠について、出資持分1口当たりの譲渡価額を配当還元方式の10倍とする具体的で合理的な根拠は見当たらず、また、参考価額として示された類似業種比準価額及び簿価純資産価額についても、○○○円が同各価額を上回っている点以外に本件出資持分の価額を○○○円と評価することとの関連性は認められないこと、さらに、本件取引メーカー等各社は、A社への経営参画や本件出資持分の値上がり益を期待して本件出資持分を保有していたものではなく、請求人の関連法人との取引関係を考慮の上、本件出資持分を取得し、取引当事者ではないA社が提示する価額で譲渡に応じたものであることからすると、本件取引メーカー等各社が本件出資持分を譲渡した1口当たり○○○円という価額は、通常の取引において当事者間で成立すると認められる合理的な価額、又は、当事者間で自由な取引が行われる場合に通常成立すると認められる価額とは言い難く、適正な価額であるとはいえない。(平23.10.19 東裁(法)平23-61)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230061ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成23年10月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300501000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/1益金の額の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、資産を時価よりも低い価額で取得する資産の低額譲受けは、法人税法第22条《各事業年度の所得の金額の計算》第2項に規定する「無償による資産の譲受け」や「その他の取引」にも該当しないことから、本件譲受出資持分の譲受けにおいて同項の適用はない旨主張する。しかしながら、資産の低額譲受けの場合においても、時価とその対価の額との差額部分については、経済的価値の流入があるのであり、「無償による資産の譲受け」と同様に取り扱い、当該差額部分は、収益の額として当該事業年度の益金の額に算入すべきものであり、その資産の取得価額の一部を構成すると解するのが相当であるから、本件譲受出資持分の譲受けにおける対価の額が当該譲受け時の適正な価額(時価)より低い場合は、その差額は収益(受贈益)の額として本件事業年度の益金の額に算入すべきこととなる。(平23.10.19 東裁(法)平23-61)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230061
- 裁決年月日
- 平成23年10月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300512020
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/12受贈益/2株式等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、租税法律主義の趣旨に照らした納税者に対する予測可能性を確保する観点から、課税根拠規定を適用するに当たり参酌すべき具体的な計算方法などを定めた通達については、租税行政上も一般に画一的に処理されていることに鑑み、合理性がある限りその定めをそのまま適用しなければならないところ、原処分庁が、請求人には特別な事情があるとして財産評価基本通達185《純資産価額》のただし書の定めの適用を排除する解釈を行うのは許されない旨主張する。しかしながら、同通達185のただし書きは、会社の支配力の差を株式等の価値に反映させることが株式等の価額の算定として適当であることから、株式等の取得者が小会社たる当該会社を完全に支配できない場合には、その取得した株式等の価値について20%の評価減を行う趣旨と解されるところ、本件においては、請求人及びその同族関係者が有するA社の議決権割合は48%であるものの、本件取引メーカー等各社がA社の出資持分を保有していたのは、有力な取引先である請求人の関連法人との関係を強化するためであり、A社の経営に参画することではなかったと認められ、また、A社には、請求人及びその同族関係者以外には同族グループはなく、請求人及びその同族関係者が、A社を実質的に支配していたというべきであるから、このような場合にまで、同通達185のただし書を採用して株式等の価額を算定することは、同通達の趣旨には合致しないというべきであり、20%の評価減をしないで算定された価額は、法人税基本通達9−1−13《上場有価証券等以外の株式の価額》(4)にいう「1株当たりの純資産価額等を参酌して通常取引されると認められる価額」に当たるというべきであるから、原処分庁が、本件譲受出資持分に係る評価額の計算上、1口当たりの純資産価額について20%の評価減を行わなかったことに違法は認められない。(平23.10.19 東裁(法)平23-61)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230061
- 裁決年月日
- 平成23年10月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300512020
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/12受贈益/2株式等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件出資持分に係る売買取引は、行き過ぎた節税目的とは何ら関係がないにもかかわらず、原処分庁が、法令の規定の趣旨、制度の背景、条理及び社会通念を勘案した個々の具体的事案に妥当する処理を一切考慮することなく、機械的、形式的に財産評価基本通達の株式保有特定会社に係る定めを適用して本件譲受出資持分の価額を算定したことは誤りである旨主張する。しかしながら、本件においては、A社は、財産評価基本通達178《取引相場のない株式の評価上の区分》に定める「小会社」に該当し、かつ、同通達189《特定の評価会社の株式》(2)に定める「株式保有特定会社」に該当することは明らかであるところ、株式保有特定会社については、会社の総資産のうちに占める資産の保有状況が著しく株式等に偏った会社については、一般に適用される類似業種比準方式等では適正な株価の算定は期し難いことから、同通達179《取引相場のない株式の評価の原則》(3)とは別に同通達189(2)及び189−3《株式保有特定会社の株式の評価》が定められているものであり、法人税の課税に当たって何らかの修正を加えるべき理由は見当たらないことから、原処分庁が同通達189(2)及び189−3の定める算定方式に基づいて本件譲受出資持分を評価したことに違法は認められない。(平23.10.19 東裁(法)平23-61)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230061ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成23年10月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300512020
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/12受贈益/2株式等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、法人税基本通達9−1−13《上場有価証券等以外の株式の価額》及び同通達9−1−14《上場有価証券等以外の株式の価額の特例》は、法人税法第33条《資産の評価損の損金不算入等》第2項の規定を適用する場合の定めであり、また、同通達9−1−14に定める評価方法は、財産評価基本通達の定めに依拠して算定するものであるが、当該評価方法は、有価証券の売買契約時における時価の算定方法として一般に公正妥当な方法であるとは認められないなどとして、本件において、法人税基本通達の資産の評価損を算定するための定めを準用したことに違法がある旨主張する。しかしながら、同通達9−1−14は、評価基本通達の定める上場有価証券等以外の株式の評価方法を、原則として法人税課税においても是認することを明らかにするとともに、この評価方法を無条件で法人税課税において採用することには弊害があることから、評価差額に対する法人税額等に相当する金額を控除しないなどの条件を付して採用することとしているところ、同通達185《純資産価額》が定める1株当たりの純資産価額の算定方式を法人税課税においてそのまま採用すると、課税上の弊害が生ずる場合には、これを解消するために修正を加えるべきであるが、当該修正をした上で同通達所定の算定方式に基づいて算定された価額は、一般に通常の取引における当事者の合理的意思に合致するものとして、法人税基本通達9−1−13(4)にいう「1株当たりの純資産価額等を参酌して通常取引されると認められる価額」に当たるというべきであり、このように解される同通達9−1−13(4)及び同通達9−1−14の定めは、法人の収益の額を算定する前提として株式等の価額を評価する場合にも合理性を有するものとして妥当するというべきである。そうすると、本件譲受出資持分の適正な価額について、法人税基本通達の資産の評価損を算定する際の定めを適用して算定した原処分に違法は認められない。(平23.10.19 東裁(法)平23-61)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平230005
- 裁決年月日
- 平成23年8月2日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300512990
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/12受贈益/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№84
要旨
○ 原処分庁は、請求人の関連会社(H社)が請求人の取締役に対して「褒賞金」の名目で支払った金員(第一金員)は、賞与として経理処理されているものの、当該取締役には当該関連会社の従業員等としての勤務実態はなく、当該取締役が当該関連会社に対し何らかの役務提供等を行ったという事実も認められないことから、請求人が支払うべき取締役に対する給与を当該関連会社が負担したものである旨主張する。しかしながら、当該取締役が当該関連会社に対して何らかの役務提供をしていないことは推認できるものの、請求人提出資料、原処分関係資料及び当審判所の調査の結果によって認定できる一切の事実をもってしても、第一金員が当該関連会社の取締役の地位にあることを理由に支払われたとまでいうことはできない。したがって、請求人が負担すべき給与を当該関連会社が負担したとは認められないから、請求人に受増益が生じたとする原処分庁の主張は採用できない。(平23. 8. 2 関裁(法・諸)平23-5)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平230005
- 裁決年月日
- 平成23年8月2日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300512990
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/12受贈益/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№84
要旨
○ 原処分庁は、請求人の関連会社(H社)が請求人の取締役に対して「褒賞金」の名目で支払った金員(第一金員)は、賞与として経理処理されているものの、当該取締役には当該関連会社の従業員等としての勤務実態はなく、当該取締役が当該関連会社に対し何らかの役務提供等を行ったという事実も認められないことから、請求人が支払うべき取締役に対する給与を当該関連会社が負担したものである旨主張する。しかしながら、当該取締役が当該関連会社に対して何らかの役務提供をしていないことは推認できるものの、請求人提出資料、原処分関係資料及び当審判所の調査の結果によって認定できる一切の事実をもってしても、第一金員が当該関連会社の取締役の地位にあることを理由に支払われたとまでいうことはできない。したがって、請求人が負担すべき給与を当該関連会社が負担したとは認められないから、請求人に受贈益が生じたとする原処分庁の主張は採用できない。一方、請求人は、請求人の各関連会社(L社及びK社)が請求人の各取締役に対して「永年勤続賞金」又は「褒賞金」の名目で支払った各金員(第二金員、第三金員及び第四金員)は、当該各関連会社と当該各取締役との間で交わした合意書(本件各合意書)に基づき、営業指導や情報提供を行ったことに対する対価として支払ったものであり、請求人が支払うべき給与を当該各関連会社が負担したものではない旨主張する。しかしながら、①本件各合意書は調査時に提出されておらず、調査時におけるその存在又は成立に疑義があり、信用できないこと、②当該各取締役が提供した役務は、請求人の業務の一環としてなされたものであって当該各取締役が個人として提供したものとは認められないこと及び③当該各金員の支払が当該各取締役の請求人における永年勤続表彰に関して支払われていることなどを総合すると、当該各関連会社において当該各金員を支払う特段の理由はなく、請求人が支払うべき給与を当該各関連会社が支払ったものと認めるのが相当である。したがって、請求人には受贈益が生じたものと認められる。(平23. 8. 2 関裁(法・諸)平23-5)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230014
- 裁決年月日
- 平成23年7月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300503990
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/3土地等の販売又は譲渡に係る収益/3その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が所有する土地及び建物の流動化により取得した信託受益権の譲渡取引について、過年度の決算の訂正をしたことにあわせて所得計算もやり直すべきである旨主張する。しかしながら、法人税法上は、私法上有効に成立した法律関係にのっとり課税が行われることになり、不動産信託受益権の譲渡はその信託財産の譲渡と認められ、同法第22条《各事業年度の所得の金額の計算》第2項の有償による資産の譲渡に当たるから、その譲渡対価の額は収益として益金の額に算入することになる。したがって、請求人の所得金額は、本件事業年度における確定申告書の金額と同額であることから、本件更正の請求に対し更正をすべき理由がないとした本件通知処分は適法である。(平23. 7. 8 東裁(法)平23-14)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平230001
- 裁決年月日
- 平成23年7月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300513000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/13債務免除益
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人とX社間の合意書は、本件債務に係る残高を確認したものであり、停止条件が付されていない債務免除を受ける旨の合意を記載したものではないから、本件事業年度において請求人に本件債務に係る債務免除益は存在しない旨主張する。しかしながら、当該合意書は、その文理上、請求人が本件債務のうち93,000,000円を毎月1,000,000円ずつX社に支払い、X社は、93,000,000円を除き、請求人に対する債権を停止条件を付さないで放棄する旨記載した文書(処分証書)であり、かつ、上記X社の経理部長が合意書に記載の合意をすることは、X社の代表者から与えられた権限内の行為と認められる。そうすると、平成20年合意書は、真正に成立したものと認められ、別異に解すべき特段の事情が認められない以上、合意書に記載されたとおりの合意がなされたものと認めるのが相当である。したがって、合意書に記載のとおり、請求人に債務免除の効果が発生し、本件事業年度において請求人には、本件債務のうち93,000,000円を除く部分に相当する額の債務免除益が存在するものと認められる。(平23. 7. 6 広裁(法)平23-1)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平220029ほか 3件
- 裁決年月日
- 平成23年6月30日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300512020
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/12受贈益/2株式等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、譲り受けた取引相場のない株式(本件株式)の価額を財産評価基本通達(評価通達)の例により算定するに当たり、本件株式の発行法人(本件法人)の有する建物(本件建物)及び土地(本件土地)の価額は、本件法人の帳簿価額とすべきである旨主張する。しかしながら、本件建物については、本件建物の固定資産税評価額は固定資産評価基準により評価、見直しがされており、本件建物には損壊等の事実も認められず、評価通達の定めにより難い特別な事情があるとは認められないので、本件建物の価額は評価通達の定めにより算定するのが相当である。また、本件土地については、本件株式の譲渡を受けた時の本件土地の価額は地価公示地の価格及び取引事例を基に算定する方法によるのが相当である。なお、本件建物及び本件土地は、本件法人が取得してから5年以上経過していることから、その帳簿価額をもって直ちに客観的な交換価値を示す時価とみることはできない。(平23. 6.30 札裁(法)平22-29)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平220028
- 裁決年月日
- 平成23年5月30日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300512010
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/12受贈益/1土地等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№83
要旨
○ 請求人は、定款を変更して組織変更し、社団である医療法人で持分の定めのあるものから持分の定めのないものになったことは、事実上、持分の定めのある医療法人が清算され、持分の定めのない医療法人として請求人が設立されたものといえることから、定款変更による組織変更の際に贈与を受けた土地(本件各土地)の価額は、法人税法施行令第136条の4第1項に規定する「医療法人がその設立について贈与を受けた資産の価額」に該当し、当該贈与があった事業年度の所得の金額の計算上、益金の額に算入されない旨主張する。しかしながら、法人税法施行令第136条の4第1項の規定は、社団である医療法人については、新たに設立された医療法人がその設立について贈与を受けた場合の課税関係について定めた規定であると解されるところ、請求人は、医療法施行規則第30条の39《持分の定めのある医療法人から持分の定めのない医療法人への移行》第1項の規定に基づき、定款変更の方法により持分の定めのない医療法人へ組織変更したものであり、従前の医療法人の解散、清算に係る各手続を経た上で新たに設立されたものではないから、本件各土地の価額は、法人税法施行令第136条の4第1項に規定する「医療法人がその設立について贈与を受けた資産の価額」には該当しない(平23. 5.30 広裁(法)平22-28)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平220054
- 裁決年月日
- 平成23年2月9日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300508016
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/8利息収入/1貸付金利息等/6代表者等に対する貸付
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人の預金口座から請求人代表者名義の預金口座への資金移動により留保された金員が、請求人に帰属すること前提に、当該代表者が取得した金員は同人への報酬ではなく、同人によって請求人から不当に利得された金員で請求人に返還されるべきものであり、同人に対する貸付金である旨主張する。しかしながら、本件の全証拠によっても、本件資金移動により代表者名義の預金口座に入金された金員は、これを当該代表者の請求人における役員としての地位に基づいて支給されたものであることを不相当とする事情を認めるに足りないことに加え、当該預金口座からは請求人に関する出金が一度もされていないことにかんがみれば、当該預金口座は代表者個人に帰属し、入金された金員も代表者個人に帰属すると認められる。(平23. 2. 9 大裁(法・諸)平22-54)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平220003
- 裁決年月日
- 平成22年12月17日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300508020
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/8利息収入/2預金利息
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の従業員が本件預金口座を個人営業目的で使用していたものであり、請求人は本件預金口座には関与していない旨主張する。しかしながら、本件預金口座については、平成14年4月から平成20年3月までの6年間において、85回の入金に係る取引があるが、12回の預金利息の入金を除き、残り73回のすべてが本件各事業年度において行われ、しかもそれは請求人の各取引先による振込入金であることからすれば、本件預金口座自体が、請求人に帰属するものと判断することが相当であり、当該預金利息の金額についても請求人の法人税の益金の額に算入すべきこととなる。(平22.12.17 福裁(法・諸)平22-3)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平220035
- 裁決年月日
- 平成22年12月8日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300504010
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/4その他の資産の譲渡収益/1有価証券の譲渡収益
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が保有する株式(本件株式)の一部を請求人の役員ら(新出資者)へ譲渡する旨が記載された書面(本件株式譲渡契約書)は、本件株式又は出資引受権の譲渡契約ではなく、増資契約を締結したものであって、何らかの権利、資産が請求人から新出資者に移転するものではなく、その文言どおり解釈すべきではなく、当事者の意思は増資契約であるから、そのように解すべきであり、本件増資によって請求人から新出資者に移転した資産価値はない旨主張する。しかしながら、本件株式譲渡契約書には、請求人及び新出資者の署名がされており、これをA国B市当局へ提出して資本及び株式の変更登記の認可を受けるなど、契約書の内容に沿った事実が存在することからすると、請求人と新出資者との間に本件株式を新出資者に譲渡することを内容とする契約が成立したことが認められるところ、請求人はこれを新出資者に対して、本件株式の純資産価額を参酌して通常取引されると認められる価額よりも著しく低い価額で譲渡したこことが認められる。したがって、法人税法第22条第2項の規定に基づき、通常取引されると認められる価額で本件株式の譲渡がなされたものとして計算した本件株式の譲渡利益の額は益金の額に算入すべきである。(平22.12. 8 関裁(法・諸)平22-35)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平220025
- 裁決年月日
- 平成22年10月8日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300599000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/15その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 本件ゴルフクラブの会員の年会費については、その対象期間が各年の11月1日からその翌年の10月31日までの1年間であり、支払われた年会費については、会員が年会費を支払済の期間の途中で退会したり、休会した場合でも、原則として未経過部分に相当する年会費は返還されない。したがって、本件ゴルフクラブの会員の年会費は、その対象期間が開始する各年の11月1日には請求人にとって確定した債権となるから、原則として、その時点において、それぞれの事業年度の益金の額に算入すべきものと認められる。(平22.10. 8 大裁(法・諸)平22-25)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220074
- 裁決年月日
- 平成22年10月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300501000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/1益金の額の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が本件事業年度に受領した本件委託料金の約77%が前受金である旨主張する。しかしながら、本件委託料金には、請求人が受領すべき独占保証契約金と請求人の代表者個人が受領すべき調査指導の対価の両方が含まれていると認められ、独占保証契約金については、将来の一定時期に返還することを義務付けられているわけではなく、契約に定める不履行が生じた場合であっても返還しない旨定められていることから、本件委託料金のうち独占保証契約金に相当する金額は、その受領した日の属する本件事業年度において益金の額に算入するのが相当である。そして、本件事業年度において、益金の額に算入すべき独占保証契約金の額は、本件委託料金に含まれている独占保証契約金と請求人の代表者個人が受領すべき金額が明確にされていないことから、それぞれの受領すべき金額の総額であん分して算定するのが合理的である。(平22.10. 4 東裁(法)平22-74)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平220016
- 裁決年月日
- 平成22年9月1日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300512020
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/12受贈益/2株式等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、関係法人から譲り受けた上場有価証券等以外の株式(以下「本件株式」という。)の価額は、通常の第三者間で行われる取引価額であり、時価である旨主張する。しかしながら、本件株式の取引価額は株式発行法人の純資産価額を考慮することなく、本件株式の取得価額から、関係法人が本件株式の保有期間中に受け取った配当金を差し引くことにより算出されたものであり、また、本件株式の取引において請求人の代表取締役であり、かつ関係法人の取締役でもある人物の影響を受けたことは疑いえないことから、取引価額の算定に合理性が認められず、本件株式の取引は純資産価額により算定された価額を下回る低廉譲渡に当たることとなる。そうすると本件株式の時価算定は、法人税基本通達2−3−4に基づき、同通達9−1−13及び9−1−14を準用することにより、純資産価額等を参酌し、財産評価基本通達178から189−7までの例によることとなり、同算定額と取引価額との差額は受贈益と認めることが相当である。(平22. 9. 1 大裁(法)平22-16)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平220006
- 裁決年月日
- 平成22年7月21日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300506000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/6賃貸料等収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、成人式貸衣裳の利用は、承り書によって申込みがあった会員に対して、成人式会員用中振り袖一式を有償で貸し付けたものであり、当該貸衣裳を貸し付けた時点で、承り書に記載された当該貸衣裳の代金の全額を貸衣裳収入として、収益に計上すべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、成人式貸衣裳を利用する会員に対し、当該貸衣裳の上代価額を賃料として貸付けを行うが、同価額から値引きを行う旨の説明等をし、当該会員もそのことを認識した上で利用しているものと認められる。よって、請求人と当該会員との間においては、上代価額のうち値引き額に相当する部分については、債権を発生させない旨の合意が成立していることから、当該貸衣裳の貸付けに係る賃料債権としては存在しないものと解するのが相当である。そして、当該貸衣裳の貸付時において、その収入すべき権利が確定し、収益の実現があったものと認められる債権は、具体的に特定された当該貸衣裳に係る上代価額から値引き額を控除した金額についてのみであるから、当該金額を、当該貸衣裳の貸付時に請求人の収益の額に計上すべきものであり、当該金額を超える金額を収益の額に計上すべきであるとはいえない。(平22. 7.21 大裁(法・諸)平22-6)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平220005
- 裁決年月日
- 平成22年7月9日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300503020
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/3土地等の販売又は譲渡に係る収益/2借地権等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が借地権の設定されていた土地上の建物を地主である請求人の役員に譲渡した取引について、当該取引は建物価額の金額しか受領していないため、借地権の価額相当額は当該役員への経済的利益の供与であり役員賞与に当たると認定した。しかしながら、①借地の返還は旧本社より遠方の新本社への移転という環境の変化により従来の利用方法には適さなくなったこと、②仮に転用したとしても採算性も乏しいこと及び③土地所有者側の都合でないことから、従前の借地上の建物をそのまま利用することが経済的に困難となり、やむを得ず借地契約を解消したものであり、法人税基本通達13−1−14(3)に該当し、本件借地権の無償返還は認められる。(平22. 7. 9 大裁(法・諸)平22-5)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平210011
- 裁決年月日
- 平成22年6月30日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300508016
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/8利息収入/1貸付金利息等/6代表者等に対する貸付
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が代表者貸付金を算定してその受取利息の額を計算したことについて、①短期貸付金勘定の中には代表者以外に対する貸付け等が含まれているから、これを適正に区分すべきであり、また、②A社から受け取った手形は代表者の個人的な貸付金の回収であるから、これを原資として請求人に入金したものは代表者貸付金から減額すべきである旨主張する。しかしながら、①短期貸付金の残高は申告書上すべて代表者への貸付金とされているところ、原処分庁は請求人において代表者への貸付けと明示されていないものを除くなどにより代表者貸付金を算定しているものと認められ、この算定方法自体は妥当なものというべきであり、一部について原処分庁の算定に誤りが認められるが、それ以外の部分については請求人から代表者貸付金でないとする事実を裏付ける証拠資料等の提出もなく、当審判所の調査によってもその算定は相当と認められる。また、②A社からの手形は、架空の取引である本件外注工事費に係る請求人への返戻分であり、請求人に帰属すべきものと認めるのが相当であるから、当該手形が原資と認められる代表者貸付金の返済処理分は、代表者からの返済ではないものを代表者貸付金から減額しているものと認められ、これを返済ではないとして代表者貸付金を算定することは相当である。したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平22. 6.30 金裁(法・諸)平21-11)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平210030
- 裁決年月日
- 平成22年6月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300513000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/13債務免除益
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人のT社からの借入金債務は債務免除を受けたものであるとして当該債務免除益の額を請求人の益金の額に算入する更正処分を行ったことに対し、請求人は、T社から債務免除を受けた事実はないことから債務免除益は発生しない旨主張する。しかしながら、①T社は、請求人に対する債権の帳簿価額を既に貸倒れ処理していたこと、②T社は、解散した後の保有債権の整理に当たって、請求人に対する債権を資産として認識していなかったこと、③請求人とT社との間で、請求人が一時金を支払い、T社が担保不動産の抵当権を放棄することを合意し、その合意内容が実行されたことからすれば、当該合意があったときに、請求人に対する債権を放棄することについても黙示の合意があったものと認められることから、当該一時金が支払われた平成15年9月16日には請求人の借入金債務は消滅していたものと認められる。したがって、請求人は、無償で経済的利益を得たこととなるから、債務免除益の額を益金の額に算入した原処分は適法である。(平22. 6.25 仙裁(法)平21-30)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平210036
- 裁決年月日
- 平成22年6月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300512990
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/12受贈益/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人がA社から受領した本件手数料について、B社から本来請求人が受領すべき本件販売業務に係る手数料相当額を本件覚書等に基づいて本件手数料として受領しているものであり、本件手数料は、本来請求人に帰属すべきものを、A社を経由して受領しているにすぎないことから、対価性が認められる旨主張する。しかしながら、当審判所の調査によれば、①本件覚書には、平成17年4月1日からA社が機器販売の業務を行うことにつき請求人は承認するとの条項があるものの、その承認について対価を支払う取決めはなく、その承認後に請求人が行う役務の提供等の定めもない、②A社は、B社との代理店契約等に基づき継続手数料等を含む代理店手数料を受領しており、請求人は、B社から継続手数料等あるいは本件手数料を受領する権利を有していない、③本件各事業年度において、請求人が対価を受領せずにA社に対して行った業務はない、④A社がB社の代理店になるにつき、請求人からB社への働きかけ、また、請求人から既存の店舗のスタッフの引継ぎはあるものの、この働きかけ及びスタッフの引継ぎは、請求人の一部門を独立させ、親会社たる請求人が子会社であるA社を立ち上げる際に行うべき業務であると認められ、そこに改めて対価が発生するとは認められない、⑤請求人は、請求人の既存の店舗の店舗等をA社へ引き継ぐことについて、店舗の賃貸契約及び転貸借契約が存在し、それに対する対価を受領している。これらのことからすると、本件手数料については、A社がB社から受領した代理店手数料の一部を本件各事業年度において反対給付もなく請求人に移転したものとみるのが相当であり、消費税法に規定する資産の譲渡等の対価に該当しないことから、本件手数料に係る消費税等相当額は、法人税法第22条第2項の規定する益金の額に該当することとなる。(平22. 6.25 福裁(法)平21-36)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平210018
- 裁決年月日
- 平成22年6月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300513000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/13債務免除益
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件調停申立てにおいて本件未払金は申し立てておらず、また、本件調停条項に記載の「本件に関し」の本件にも本件未払金は入っていないから、本件未払金は本件調停の成立の影響を受けない旨主張する。しかしながら、本件調停条項のとおり、本件に関し、本件調停条項に定めるほか、他に何らの債権債務のないことを確認することとされているところ、本件未払金は、平成11年5月に生じた請求人の元代表者Cに対する役員報酬の未払金であり、また、Cに対する役員報酬が本件支払請求の対象であることからすれば、本件未払金については、本件調停により請求人の支払義務が消滅したと認めるのが相当であり、請求人は、法人税法第22条第2項の規定により、本件未払金という負債の消滅に伴って発生する収益の額を本件事業年度の益金の額に算入すべきである。(平22. 6.24 熊裁(法・諸)平21-18)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平210018
- 裁決年月日
- 平成22年6月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300512990
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/12受贈益/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件調停申立ては請求人の元代表者Cに対する債務が初めから存在しないことの確認請求であり、請求人の帳簿に記載された本件借入金は被相続人Dからの借入金であるから、本件調停により消滅した本件借入金を収益として、益金の額に算入した課税処分は失当である旨主張する。しかしながら、本件調停調書において、請求人のCに対する債務が不存在であるのか、また、当該債務がCからの借入金ではなくDからの借入金であるのかについては何ら記載がない。また、本件借入金がDからのものであると認定するに足りる証拠は見当たらない。一方、請求人の平成8年5月期末から本件事業年度末までの総勘定元帳に記載された各事業年度末の長期借入金残高と請求人の法人税の確定申告書の添付書類である内訳書に記載されたそれぞれの事業年度末の長期借入金の残高とは、証拠の確認ができない2事業年度を除いて一致しており、また、平成8年5月期以降の請求人の法人税の確定申告書に添付された各内訳書に、Cからの長期借入金として記載されていることからすると、当該借入金は、会計慣行から導かれた債務が毎期決算処理されていたものとみるのが相当である。そうすると、本件借入金については、Cからの債務として確定申告書に記載されていた額が本件調停の成立する日の前日まで存在していたものと認められる。したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平22. 6.24 熊裁(法・諸)平21-18)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平210013
- 裁決年月日
- 平成22年6月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300504990
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/4その他の資産の譲渡収益/2その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、機械A(11台)を建設機械賃貸借契約に基づいてKに賃貸したと主張する。しかしながら、Kは、機械Aを直接請求人から又はHを経由して請求人から仕入れていることがKの会計処理から認められること、また、Kの代表取締役は、機械Aに係る請求人との取引について、賃貸借取引ではなく売買取引である旨答述していること、さらに、Kが機械Aを転売した先であるMは、Kを通じて請求人から機械Aを仕入れた旨答述していることからすると、機械Aは請求人がK及びHに売却したものと認められる。また、機械B(7台)について、請求人は、契約に基づいてこれをTに賃貸したと主張する。しかしながら、Tは、機械Bを契約締結日に請求人から仕入れると同時にKに売却したとする会計処理を行っていること、さらに、賃貸借期間に影響を及ぼすこととなる機械Bの稼働時間について、請求人及びT共にこれを管理していないことからすると、機械Bは請求人がTに売却したものと認められる。以上のとおり、請求人は、機械A及び機械Bを売却したと考えるのが相当である。(平22. 6. 2 高裁(法・諸)平21-13)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平210016
- 裁決年月日
- 平成22年3月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300513000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/13債務免除益
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、Aから70,000,000円を借り入れていなかったことを証する資料として、①「請求人の横領の手口」と題する書面の写し、②「資金の流れ」と題する書面、③請求人及びAに係る「預金取引明細照会」と題する書面、④弁護士Bの意見書を当審判所に提出しているところ、これらの資料からは、Aからの70,000,000円の借入れがなかったことを具体的に立証したとは認められず、また、他に70,000,000円をAから借り入れていなかったことを認めるに足りる証拠もない。そして、原処分関係資料及び当審判所の調査によれば、請求人がAから借り入れていなかったとする70,000,000円については、①平成13年10月24日付の請求人の振替伝票(伝票番号44)により借入金としての発生が確認でき、②平成13年10月24日を含む平成14年8月期の法人税の確定申告書に添付された借入金・支払利子の内訳書にもAからの借入金の残高として70,000,000円の記載があり、また、その後の各事業年度においてもAからの借入金の残高が確認でき、平成19年8月期末における残高が本件債権額と一致している。そうすると、本件債権額については、贈与の効力が生じた平成19年6月1日の属する平成19年8月期において、法人税法第22条第2項の規定により無償による資産の譲受けに係る収益の額として益金の額に算入されることから、請求人が修正申告において益金の額に算入した金額に誤りはないこととなる。(平22. 3.15 福裁(法)平21-16)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210084
- 裁決年月日
- 平成21年12月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300504010
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/4その他の資産の譲渡収益/1有価証券の譲渡収益
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、減資に伴い株式の強制消却が行われた場合に法人税法第61条の2第1項が適用されるのは、減資という行為があった場合に計算規定として用いられるだけなのであって、減資という行為を通常の有価証券の譲渡(自由な経済活動における有価証券の売買)と同一のものとして取り扱う趣旨ではないから、この場合における同項第1号の譲渡対価の額は、通常の株式の譲渡の場合とは異なり、減資という行為において商法の各規定に従い合理的に算定された払戻し額が適正な価額であり、原処分庁が請求人の子会社の減資に伴う株式の強制消却に係る譲渡対価の額を当該子会社の保有資産の時価純資産価額を基準として算定した価額とし、払戻し額との差額を寄附金の額としたのは違法である旨主張する。しかしながら、法人税法上、株式の消却を譲渡とみて有価証券の譲渡損益を認識することからすると、消却に係る株式の譲渡対価の額についても通常の株式譲渡と同様に解すべきであるから、上場有価証券等以外の株式で売買実例等のないものの消却株式の適正な譲渡対価の額は、株式の消却の日に最も近い日におけるその株式の発行法人の事業年度終了の時における1株当たりの純資産価額等を参酌して通常取引されると認められる価額とするのが相当であり、請求人は、子会社の純資産価額を基準として算定した価額と払戻し額との差額についてその対価を受領していないから、当該差額は寄附金の額に該当する。(平21.12.16 東裁(法)平21-84)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平210005
- 裁決年月日
- 平成21年11月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300504010
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/4その他の資産の譲渡収益/1有価証券の譲渡収益
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、法人税基本通達4−1−6では配当還元方式の適用が認められており、この通達が関係会社間等において気配相場のない株式の売買を行う場合の適正取引価額の判定に当たっても準用されると解説され、請求人は同通達における要件を充足していること、配当還元方式を適用することに仮装隠ぺい等の課税上の弊害はないこと及び配当還元方式を適用できないとする理由も存在しないことから、本件株式の価額の算定において配当還元方式が認められるべきである旨主張する。しかしながら、この配当還元方式は、事業経営への影響の少ない同族株主の一部及び従業員株主などのような少数株主は単に配当を期待するにとどまるという実質のほか、評価手続きの簡便性をも考慮して特例的に採用した方式であることから、このような株主に該当しない場合には、価額の算定方法としても不合理な結果を生じさせ、課税上の弊害をもたらすことになると考えられる。この点、①A社は、B社及びC社が営業を共同して行うことを目的として、新設分割により設立された法人であること、②A社の取締役に請求人グループから3名が就任し、このうち1名は代表権を有していることからすると、請求人グループがA社の経営方針に与える影響は大きいと認められる。そうすると、B社から残余財産の分配として本件株式の交付を受け、A社の発行済株式の33.4%を保有することとなった請求人が、単に配当を期待して本件株式を保有していると解することは相当ではなく、請求人は、A社の事業経営につき上記保有割合に基づく影響力を有することとなったと推認するのが相当である。しかも、請求人が本件株式を譲渡する場合には、少なくとも時価純資産に基づき算定される譲渡価額で売買されるものと認められる。これらのことからすると、本件株式の取得価額は、法人税基本通達4−1−5により、「1株当たりの純資産価額等を参酌して通常取引されると認められる価額」を基に算定することが相当である。(平21.11.27 福裁(法)平21-5)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平210023
- 裁決年月日
- 平成21年11月11日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300506000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/6賃貸料等収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①冷却水使用料等に係る収入は、管理費の割増金として実費弁償分の徴収であり、不動産貸付業に係る収入ではない旨、また、②駐車場使用料等の収入は、区分所有者又は入居者のみから受け取る収入であり、駐車場業や不動産貸付業等から生じた収入ではない旨、さらに、③公衆電話設置手数料等の収入についても、公共性を有すること等を理由に収益事業に係る収入ではない旨主張する。ところで、人格のない社団等の収入が、収益事業に係る収入に該当するか否かは、その事業が法人税法施行令第5条第1項に列挙された事業で、継続して事業場を設けて行われるものからの収入であるか否かで判断すべきであるところ、当該収入に係る事業が、政令において定められた事業に該当するか否かについては、当該事業の目的、内容、態様等の諸事情を社会通念に照らして総合的に検討して判断するのが相当である。本件についてみると、①の収入について原処分庁は、不動産貸付業における付随行為に係る収入である旨主張するが、そもそも、その主となる何らの不動産貸付けも行われているわけではなく、その付随行為自身、観念することができないから、不動産貸付業に係る収入とは認めることはできない。加えて、冷却水使用料等の各収入の実質は、これらに係る費用ないし原価を使用量に応じて、入居者に合理的に負担させるものであることが認められ、不動産貸付業以外の政令において定められた事業に係る収入のいずれにも該当しないことから、収益事業に係る収入とは認められない。また、②の収入については、仮に、外形的に、駐車場業及び不動産貸付業等の形態を有する事業と認められたとしても、当該金員は、区分所有者間の負担の公平、調整という観点から、実際の使用者のみから徴収するもので、管理建物の維持管理という本来の目的のためにあることに加え、余剰金は将来の修繕に備えて積み立てられるなど、一種の共済事業的な実態を有する管理費と同様の性質を有するものと考えられるから、これらの収入は収益事業に係る収入とは認められない。他方、③の収入については、入居者以外の第三者からの収入であることなどから、収益事業に係る収入であると認められる。(平21.11.11大裁(法・諸)平21-23)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平210024
- 裁決年月日
- 平成21年11月11日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300506000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/6賃貸料等収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①冷却水使用料等に係る収入は、管理費の割増金として実費弁償分の徴収であり、不動産貸付業に係る収入ではない旨、また、②駐車場使用料等の収入は、区分所有者又は入居者のみから受け取る収入であり、駐車場業や不動産貸付業等から生じた収入ではない旨、さらに、③公衆電話設置手数料等の収入についても、公共性を有すること等を理由に収益事業に係る収入ではない旨主張する。ところで、人格のない社団等の収入が、収益事業に係る収入に該当するか否かは、その事業が法人税法施行令第5条第1項に列挙された事業で、継続して事業場を設けて行われるものからの収入であるか否かで判断すべきであるところ、当該収入に係る事業が、政令において定められた事業に該当するか否かについては、当該事業の目的、内容、態様等の諸事情を社会通念に照らして総合的に検討して判断するのが相当である。本件についてみると、①の収入について原処分庁は、不動産貸付業における付随行為に係る収入である旨主張するが、そもそも、その主となる何らの不動産貸付けも行われているわけではなく、当該付随行為自身、観念することができないから、不動産貸付業に係る収入とは認めることはできない。加えて、冷却水使用料等の各収入の実質は、これらに係る費用ないし原価を使用量に応じて、入居者に合理的に負担させるものであることが認められ、不動産貸付業以外の政令において定められた事業に係る収入のいずれにも該当しないことから、収益事業に係る収入とは認められない。また、②の収入については、仮に、外形的に、駐車場業及び不動産貸付業等の形態を有する事業と認められたとしても、当該金員は、区分所有者間の負担の公平、調整という観点から、実際の使用者のみから徴収するもので、管理建物の維持管理という本来の目的のためにあることに加え、余剰金は将来の修繕に備えて積み立てられるなど、一種の共済事業的な実態を有する管理費と同様の性質を有するものと考えられるから、これらの収入は収益事業に係る収入とは認められない。他方、③の収入については、入居者以外の第三者からの収入であることなどから、収益事業に係る収入であると認められる。(平21.11.11大裁(法)平21-24)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200199
- 裁決年月日
- 平成21年6月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300502020
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/2通常のたな卸資産の販売に係る収益/2輸出取引
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の輸出売上げに係る請求金額と売上計上額との差額について、不良品発生に伴う売上値引き及び外貨入金による換算差額であり、差額は生じない旨主張する。しかしながら、請求人が不良品の証拠として提出した、廃棄に関する協議に係る書面には数量等の記載はあるものの金額の記載はなく、不良品明細書には金額の記載はあるものの、どの取引に係るものかが不明であるなど、いずれも根拠がはっきりせず証拠として採用することはできない。また、外貨入金による換算差額についても、当該金額を具体的に示す根拠がないことから、請求人の主張は採用できない。したがって、原処分庁が本件の輸出差額を売上計上漏れとしたことを不相当とする理由がないことから、更正処分に違法は認められない。(平21. 6.11 東裁(法・諸)平20-199)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200156
- 裁決年月日
- 平成21年4月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300503011
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/3土地等の販売又は譲渡に係る収益/1宅地等/1通常の販売等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件マンション6物件の譲渡について、真実の譲渡価額は、値引き合意書に記載された金額であり、請求人が売上げを過少に計上した事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は事実と相違する値引き合意書を作成するなどの方法により、売上げを過少に計上している事実が認められる。したがって、本件マンション6物件に係る売上げの一部を除外していたとして、その収益を益金の額に算入した原処分は相当である。(平21. 4. 8 東裁(法・諸)平20-156)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平200040
- 裁決年月日
- 平成21年3月11日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300513000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/13債務免除益
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人の債権者であるA法人が、裁判所の調停に基づく合意により、一部弁済後の残債権について、その額を下回る金額でB法人に譲渡したところ、①当該合意文書により当該債権の処分権が請求人に帰属していると認められること、②顧問弁護士がB法人は当該債権を預かっている旨申述していることなどから、当該債権の譲渡先は請求人であり、請求人には、債務消滅益が生じているにもかかわらず、事実を仮装してこの利益の額を申告していなかったのであるから原処分は適法である旨主張する。しかしながら、当該債権は、A法人とB法人との間で、譲渡する旨の契約が締結されるとともに、請求人には債権譲渡の通知がなされ、その後、請求人がB法人に対し、当該債権の弁済として毎月30万円を支払っていたものと認められるので、当該債権については、B法人がA法人から譲り受けたものであると認められることから、請求人に債務消滅益が生じていたとは認められず、原処分は取り消すべきである。(平21. 3.11 関裁(法)平20-40)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平200010
- 裁決年月日
- 平成21年2月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300503012
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/3土地等の販売又は譲渡に係る収益/1宅地等/2低額譲渡等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○請求人は、①本件土地の売買価額は、本件競売における本件土地及び本件建物の買受価額に、本件土地及び本件建物の最低売却価額のうちに占める本件土地の価額の割合を乗じて計算した価額を基準として、請求人と子会社との間で決定したものであり、本件土地の適正な価額である旨、②本件土地の売買に当たっては、請求人が本件土地に建物を所有するための借地権を設定するという前提があり、本件土地の時価の算定に際しては、本件土地の価額から借地権の価額を控除する必要がある旨主張する。しかしながら、当該買受価額は、請求人が競売不動産を落札した価額にすぎない上、本件競売において買受けの申出をした者は請求人だけであるから、当該買受価額をもって直ちに時価ということはできず、請求人の①の主張には理由がない。また、請求人は、子会社に対し、借地権が付着している土地(底地)を譲渡したものと認められるものの、請求人と当該子会社が本件土地の売買契約と同時に締結した本件土地の賃貸借契約において、その地代の額が、法人税法施行令第137条に定める「相当の地代」となるよう意図して決定されていることからすると、本件土地の価額から控除する借地権価額は零円とみるのが相当であるから、請求人の②の主張には理由がない。(平21. 2.18 広裁(法)平20-10)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平200011
- 裁決年月日
- 平成21年2月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300503012
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/3土地等の販売又は譲渡に係る収益/1宅地等/2低額譲渡等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○請求人は、①本件土地の売買価額は、本件競売における本件土地及び本件建物の買受価額に、本件土地及び本件建物の最低売却価額のうちに占める本件土地の価額の割合を乗じて計算した価額を基準として、請求人と親会社との間で決定したものであり、本件土地の適正な価額である旨、②本件土地の売買に当たっては、親会社が本件土地に建物を所有するための借地権を設定するという前提があり、本件土地の時価の算定に際しては、本件土地の価額から借地権の価額を控除する必要がある旨主張する。しかしながら、当該買受価額は、親会社が競売不動産を落札した価額にすぎない上、本件競売において買受けの申出をした者は親会社だけであるから、当該買受価額をもって直ちに時価ということはできず、請求人の①の主張には理由がない。また、請求人は、親会社から借地権が付着している土地(底地)を譲り受けたものと認められるものの、請求人と親会社が本件土地の売買契約と同時に締結した本件土地の賃貸借契約において、その地代の額が、法人税法施行令第137条に定める「相当の地代」となるよう意図して決定されていることからすると、本件土地の価額から控除する借地権価額は零円とみるのが相当であるから、請求人の②の主張には理由がない。(平21. 2.18 広裁(法)平20-11)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平200034
- 裁決年月日
- 平成21年2月5日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300514010
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/14保険金収入等/1保険金収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が、Aに対して有していた貸付債権(以下「本件A債権」という。)を担保するために締結していた、被保険者をA、保険契約者及び保険金受取人を請求人とする生命保険契約に係る死亡保険金の一部を、既に本件A債権を役員Bに譲渡していたために、BがAに対して有していた他の債権と共に本件A債権を買い戻し(両者を併せて「本件各債権」という。)、その対価として役員Bに支払ったことについて、本件各債権は請求人が譲り受けたとは認められないから、①当該死亡保険金の全額を請求人の収益に計上すべきであり、また、②当該譲受けの対価として支払った金員(以下「本件支払金」という。)は、損金の額に算入されない役員賞与に当たると主張する。しかしながら、生命保険金の受取人の変更は、保険契約者の一方的意思表示によってその効力が生じるものであって、生命保険契約上の受取人名義の変更がされていないことは保険会社に対抗できないにすぎないこと、また、当初本件A債権をBに譲渡する際に、保険金受取人の名義をBに変更したい旨保険会社に問い合わせたが、BがAと一定の親族関係にないことを理由に断られていたことなどからすると、当該生命保険契約に係る保険金受取人は、本件A債権の譲渡に併せて請求人とBの間ではBに変更されていたと認められ、また、本件支払金は本件各債権の譲受けの対価の支払であると認められるから、原処分庁の主張は採用できない。(平21. 2. 5 関裁(法・諸)平20-34)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平200008
- 裁決年月日
- 平成21年1月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300504990
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/4その他の資産の譲渡収益/2その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.77・518ページ
要旨
○ 請求人は、車両が自損事故により走行不能となったので、名称等は失念したが現地の解体業者に5万円で売却した旨主張する。しかしながら、買い取ったL社の営業担当者Tは、当該車両の買取りのために請求人の事務所に赴き、請求人の常務取締役と名刺を交換し、買取価格を交渉した結果、最終的に195万円で買い取ることが決定したので代金を現金で当該常務取締役に支払い、当該車両の臨時のナンバープレートを付けて搬送した旨答述しており、このL社の営業担当者Tの答述内容は、具体的かつ詳細である上、その他の関係証拠とも符合するものであり、不自然・不合理な点がないことから信ぴょう性があると認められる。よって、請求人は、当該車両を195万円で買取業者に売却したと推認するのが相当であり、原処分は適法である。(平21. 1.28 仙裁(法・諸)平20-8)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200062
- 裁決年月日
- 平成20年10月20日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300502011
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/2通常のたな卸資産の販売に係る収益/1通常の販売/1売上計上もれがあるとした事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、その代表者の親族名義預金口座に入金された金員のすべてが売上除外金額であるとした原処分庁の事実認定は誤りであり、当該預金口座に入金された金員には代表者が立替金の精算金として受領した金額等の個人資金も混合されているので、当該入金額のすべてが売上除外金ではないこと、また、請求人が売上除外した金額は既に前回調査時に修正申告を提出しており、それを上回る金額の売上除外はない旨主張する。しかしながら、査察調査における代表者の申述は、その内容も具体的であることから信ぴょう性が高いものと認められ、当該口座には精算金を入金したと思われる動きがなく、精算金を入金したとする具体的な資料等の提出もないことから、当該口座に請求人の主張する精算金が入金している事実は認められない。したがって、当該口座への入金額には代表者の個人資金が含まれているとする請求人の主張は採用することができず、当該口座への入金額のすべてが、売上除外に係る金額であるとみるのが相当である。(平20.10.20 東裁(法・諸)平20-62)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平200001
- 裁決年月日
- 平成20年7月3日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300513000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/13債務免除益
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、売買契約書に記載された契約金額は少なく書き換えられたものであり、書換え前の金額が正当額であることから、請求人は売主に支払うべき残代金があるにもかかわらず支払っていないことからすると、売主に対し支払うべき残代金の額に相当する債務免除を受けていたものと認められるにもかかわらず、請求人は事実を仮装等して、この債務免除益を申告しなかった旨主張する。しかしながら、契約金額欄を書き換えたことは一見して見て取ることができるものであり、他の文書等及び本件契約に至る一連の事情等からみると、書換え前の金額が確定した契約金額であるとは認められず、また、書換え後の金額が記載された契約書の写しに公証人の確定日付を受けることで、契約者双方の合意の証拠としていることなどからすれば、書換え前の金額は、融資を受けるためにとりあえず記載した金額であって、書換え後の金額が正当額であると認められ、原処分庁の認定に係る債務免除益が請求人に生じていたということはできないことから、本件更正処分は取り消すべきである。(平20. 7. 3 関裁(法)平20-1)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190174
- 裁決年月日
- 平成20年5月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300513000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/13債務免除益
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、関係会社X社から受領した介護受託料額は、X社との業務受託契約に基づく①業務代行行為の対価であり、また、②訪問介護契約独占行為及び③医薬品販売独占行為に係る権利付与の対価として授受するものであり、その対価をX社の訪問介護事業から生じた利益を算定基準としても何ら不合理ではなく、妥当な水準の金額であるから、それに係る消費税等を法人税の益金の額とした更正処分は、その認定に誤りがある旨主張する。しかしながら、上記①業務代行行為は、請求人自身の業務の一環として行っていたというのが実態であり、X社の訪問介護事業に係る主要業務を請求人が実施している事実は認められない。また、訪問介護契約独占行為及び医薬品販売独占行為に係る権利付与の対価である旨主張するが、これらの権利は請求人に帰属する権利ではなく、また、X社が対価として支払わなければならない合理的な理由はないことから、対価性は認められない。さらに、その対価の額は、X社の訪問介護事業に係る利益の全額であり、そもそもこれを本件業務代行行為の対価であるとみることは困難である。そして、請求人は、介護受託料額を売上計上し、それに係る決済はX社からの借入金の額を減額し、一方、X社もこの対価を委託料として費用計上することにより、請求人に対する貸付金の額を減額している。そうすると、請求人は対価性のない介護受託料額を売上計上し、その決済において、X社からの借入金が消滅していることから、請求人は、X社から債務が消滅するという経済的利益の供与を受けたこととなり、当該介護受託料額は消費税法上の課税資産の譲渡に該当しない。したがって、当該介護受託料に係る消費税等の金額を法人税法上益金とした更正処分は適法である。(平20. 5. 1 東裁(法)平19-174)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190126
- 裁決年月日
- 平成20年3月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300509000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/9配当収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 No.75・297ページ
要旨
○ 請求人は、受取配当等の益金不算入額を算出する際に受取配当等の額から控除する負債の利子の額について、請求人が実際に受領した配当等に係る関係法人株式等の帳簿価額と総資産の帳簿価額との割合を負債の利子の額に乗じて計算すべきである旨主張する。しかしながら、昭和40年の税制改正により、請求人が主張するひも付計算は廃止されており、現行法においては、期末に保有する全部の関係法人株式等の帳簿価額と総資産の帳簿価額との割合を負債の利子の額に乗じて計算することとされている。したがって、請求人の主張には理由がない。(平20. 3.11 東裁(法)平19-126)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平190016
- 裁決年月日
- 平成20年2月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300513000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/13債務免除益
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、関連法人A社及びB社からの出向料収入として計上した金額は、有効な業務委託契約に基づいて実施された経済実態のある取引に対する対価であり、当該出向料収入及びこれに係る消費税及び地方消費税の金額は、A社及びB社からの借入金債務の免除益ではない旨主張する。しかしながら、A社からの出向料収入について、請求人がA社との間で取り交わした平成17年1月1日付の業務委託契約書に記載されている業務は、①検品業務、②値札付加工業務、③①及び②の業務に付帯する一切の業務とされているところ、これらの業務は、請求人とA社との間で取り交わした平成8年8月1日付の基本契約書に記載されている内容と同一の内容である。請求人は当該基本契約書に基づき、検品、値札付け、箱詰め等の一連の作業を従前から行っており、当該一連の作業の中で「送り状」も作成されている。そして当該一連の業務に対する対価は、毎月請求人からA社に対してA社のメーカー等に対する売上の○%相当額が請求され、A社は毎月請求額を支払っている。このことは、本件事業年度においても変わった点はなく、業務委託契約書により新たな業務の発生や業務量の増加も認められない。請求人は、上記「送り状」の作成業務は請求人のA社に対する無償役務の提供であり、その是正のために業務委託契約書を作成した旨及び平成16年12月16日の役員会議において、契約を行うことを決定したから、業務委託契約書を平成17年1月1日付で平成17年12月下旬に作成した旨主張する。しかしながら、「送り状」は、検品業務、値札付加工業務の一環として作成されていると認められるから、仮に、基本契約書に定める業務委託料を変更するのであれば、A社のメーカー等に対する売上の○%相当額がその業務の内容に照らして低額かどうかの検討が行われてしかるべきであり、その結果は何らかの形で文書で記録しておくのが通常であるところ、本件においては、そのような業務委託契約書の作成に当たっての具体的な検討資料の提出もなく、契約金額の算定に当たっては、「送り状」の作成業務に携わる従業員の給与支払実績から算定されており、基本契約書に記載された契約金額の計算方法とは全く関係がない算定方法を用いた点からも不自然かつ不合理といわざるを得ない。さらに、上記業務委託契約書の契約締結日は平成17年1月1日とされているが、契約書を作成したのは決算期末に近い平成17年12月下旬であり、契約書作成までの経緯から、契約期間の始期である平成17年1月1日においては、受託する業務でさえも決まっていなかったと認められることから、請求人が主張するような業務委託に関する契約の成立があったとは認められない。また、B社からの出向料収入について、B社が行っている業務は、運送業務、不動産貸付け及び輸入品の通関手続の代行業務であり、また、B社の売上高には傭車収入、運送収入、家賃収入及び通関手数料収入が計上されているだけである。そして、請求人とB社との間で取り交わした業務委託契約書に記載されている委託する業務は、①検品業務、②値札加工業務、③①及び②の業務に付帯する一切の業務とされているが、これらの業務は、A社が請求人との間で取り交わした基本契約書に基づいてA社から請求人に委託されており、B社がA社から当該業務を委託されていると認めるに足りる証拠もないから、B社は当該業務を請求人に委託する立場にない。請求人は、B社が作成すべき「送り状」の作成を請求人が行った旨主張するが、「送り状」の作成業務は、A社から請求人が委託を受けて行ったものと認められ、「送り状」に記載(印字)される内容からも、B社の業務とは関連しないものである。更に、B社との業務委託契約書は、A社との業務委託契約書と同一の内容で同時に作成されており、上記のとおり、契約当事者間において契約期間の始期である平成17年1月1日時点では、契約書に記載された業務委託に関する契約の成立があったとは認められない。さらに、請求人が計上した出向料収入は、請求人の従業員の人件費に請求人がB社から賃借している物流倉庫の年間家賃の3分の1の金額を加算して算定しているが、物流倉庫の家賃については請求人とB社との間において賃貸借契約書が取り交わされ、その賃借料は毎月精算されており、仮にB社が請求人の賃借スペースの一部を一時的に使用していたとしてもその事実を証する証拠はなく、また、B社との業務委託契約書には賃借料に関して何ら記載されていない。以上のことから、請求人が計上したA社及びB社からの出向料収入は、業務委託の対価とは認められない。なお、請求人は、多額の累積欠損金を抱えており、A社及びB社が請求人の債務を免除した金額の合計額は、請求人の累積欠損金とほぼ同額である。そうすると、請求人の出向料収入名目の収入は、業務委託の対価ではなく、請求人の欠損を補てんするために行った債権放棄による経済的利益の無償の供与であるから、消費税法上、課税資産の譲渡等の対価の額に当たらないので、仮受消費税として経理した出向料収入に係る消費税及び地方消費税の金額は、益金の額に算入すべきものである。したがって、請求人の主張には理由がない。(平20. 2.27 福裁(法)平19-16)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平190009
- 裁決年月日
- 平成20年2月25日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300513000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/13債務免除益
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 本件は、ゴルフ場を経営する請求人が、自己が発行した預託金会員制のゴルフ会員権をゴルフ会員権業者から預託金額を下回る金額で購入し、資産計上したことについて、原処分庁が、預託金返還債務が消滅したから、預託金額と取得価額との差額については益金の額に算入すべきであるとして更正処分等を行ったのに対し、請求人が、預託金返還債務は消滅していないとして、同処分等の全部の取消しを求めた事案であり、原処分庁は、ゴルフ会員権の流通価格が大幅に下落している状況下において、ゴルフ場を経営する請求人が自己の会員権を買い取った場合の税務上の扱いは、代金の授受をもって合意解除により会員の退会があったものとし、取得代金を超える預託金の返還債務は消滅すると認識すべきである旨主張する。しかしながら、ゴルフ場経営会社が流通する可能性のある自己のゴルフ場の預託金会員制のゴルフ会員権を将来売却する目的で保有する場合には、①混同により消滅は起こらないとされている上に、②請求人は本年事業年度末において当該会員権に係る預託金預り証を消却せず保有し、さらに、③原処分庁が主張する代金の授受をもって合意解除による会員の退会があったものと認めるに足りる証拠もない。そうすると、本件事業年度において本件会員権の預託金の返還債務は消滅していないと認められることから、本件更正処分は取り消すのが相当である。(平20. 2.25 仙裁(法)平19-9)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平190005
- 裁決年月日
- 平成20年1月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300506000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/6賃貸料等収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、リース先各社に対するリース料を3月間減額したことには相当の理由があり、当初のリース料と減額したリース料との差額は、リース先各社に対する「無償による資産の譲渡等」には該当しないから、益金の額に算入すべきでない旨主張する。しかしながら、当該リース料の減額は、リース先各社を実質的に支配する請求人の代表者が独自の判断で行ったものと認めるのが相当で、請求人がリース料を減額したことに合理的な理由は認められず、また、当初のリース料を不相当とする理由も認められないことから、益金の額として計上すべき金額は、当初のリース料の額と認めるのが相当である。したがって、請求人の主張は採用できない。(平20. 1. 7 札裁(法・諸)平19-5)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190084
- 裁決年月日
- 平成19年12月14日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300512990
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/12受贈益/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、①本件各譲渡契約書の本件各信託受益権の売買代金欄の内訳が土地相当額及び建物相当額と記載されていること及び②各売買代金が本件各鑑定評価書の本件各信託不動産の鑑定評価額といずれも同額であることから、現預金である本件各修繕積立金が本件各信託受益権とは別に無償で譲渡されたと主張する。 しかしながら、①譲渡者の側における本件各信託受益権の譲渡益の計算においては、本件各譲渡契約における売買代金の合計額を譲渡対価として計上し、本件各修繕積立金の額をその譲渡原価としていること、②請求人の経理処理においても、最終的には、本件各信託受益権の目的となっている信託財産の構成物及びその売買代金について、譲渡者の経理処理との整合性がみられること及び③当事者間に本件各譲渡契約の内容についての争いや変更が認められないことからすれば、請求人において本件各修繕積立金相当額について不当利得を得た、又は贈与を受けたとみる余地はないと考えざるを得ない。 そうすると、本件各譲渡契約は、これにより譲渡される本件各信託受益権の目的となっている信託財産に本件各修繕積立金をも内含するものとして有効に成立しており、本件各譲渡契約は信託受益権の譲渡を約すものであるから、請求人は、本件各譲渡契約により譲渡される本件各信託受益権の目的となっている信託財産の構成物の全部を一括して取得したものであり、本件各譲渡契約における各売買代金は本件各信託受益権の譲渡時における信託財産の構成物の全部を包括した価額とみることが相当である。そして、当該信託財産の中に本件各修繕積立金も含まれていると認められる以上、預金口座に積み立てられた本件各修繕積立金の金額が当該金額で売買価額に反映されているとみるのが相当である。 したがって、原処分庁の主張は採用できない。(平19.12.14 東裁(法)平19-84)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190081
- 裁決年月日
- 平成19年12月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300503012
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/3土地等の販売又は譲渡に係る収益/1宅地等/2低額譲渡等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、1、2階部分を請求人の代表取締役会長(以下「会長」という。)の社宅として、また、3、4階部分を請求人の業務に使用していたとする土地建物を会長に譲渡する際の土地(以下「本件土地」という。)の譲渡価額の算定について、譲受人である賃借人には借家権が帰属するから、財産評価基本通達に定める貸家建付地の評価方法と同様の考え方により、借家権相当額を控除すべきであり、その結果、請求人の本件土地の譲渡価額は適正である旨主張する。 しかしながら、請求人は、本件土地の譲渡に際し、借家権を考慮することなく譲渡価額を決定しており、加えて、①請求人が依頼した鑑定評価書はすべて「自用の家屋及びその敷地」として鑑定評価を行っていること並びに②本件賃貸借契約書及び本件売買契約書には借家権等権利関係に関する特約の記載もなく、権利金等の授受の記載及びその事実もないこと等からすると、本件土地の譲渡は、当事者双方において借家権を考慮することなく成立したものであり、このような場合の土地建物の時価を評価するに当たっては、借家権を考慮する必要はないものと解される。したがって、請求人の主張は採用できない。(平19.12.11 東裁(法・諸)平19-81)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平190006
- 裁決年月日
- 平成19年11月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300505990
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/5役務提供による収益/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、経営状態が不安定な本件各代理店に係るロイヤリティーについては経営状態が安定するまでは入金時をもって収益計上することとしており、この取扱いは、一般に公正妥当と認められる会計処理として認められるべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、本件各代理店との間で売上金額の5%をロイヤリティーとする旨の代理店契約を締結し、その金額を毎月請求していることから、本件ロイヤリティーの収益計上時期は、収入すべき金額が確定した日の属する事業年度であり、請求人の主張は採用できない。(平19.11.19 仙裁(法・諸)平19-6)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平190026
- 裁決年月日
- 平成19年11月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300509000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/9配当収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人のA国子会社が行った未処分利益の資本への組入れ(以下「本件未処分利益による増資」という。)について、A国の関税に関する法律に規定する資本金の額に応じて機械の輸入関税の免除を得られる優遇措置を受けるために実施したものであり、資本金の増額は、経理上の形式的な数字にすぎず、請求人には何ら実質的な利益はないから、配当とみなすべきではない旨主張する。 しかしながら、A国子会社の平成12年1月1日から同年12月31日までの事業年度末の未処分利益は、各事業年度の所得の金額の合計額のうちA国子会社が留保している金額であるから、法人税法(平成13年法律第6号による改正前のもの)第2条第18号の利益積立金に該当するところ、A国子会社は、未処分利益を資本に組み入れる決議を平成13年1月に行い、同月31日に資本に組み入れていることから、法人税法(平成13年法律第6号による改正前のもの)第24条第2項第2号の規定(以下「本件みなし配当規定」という。)により、請求人はA国子会社から利益の配当を受けたとみなされることになる。なお、請求人は、本件みなし配当規定について、実質課税の原則に照らして不合理であるとして、法令自体の不当性を主張するが、法令自体の不当性については、当審判所の審理の限りではない。 また、請求人は、法人税法に係る平成13年法律第6号の改正は、実質課税の原則を追認したものであり、本件の未処分利益の資本組入れによるみなし配当は益金の額に算入されない旨主張するが、平成13年法律第6号の附則第2条によれば、平成13年1月31日に行われた未処分利益の資本組入れについては、本件みなし配当規定を適用することとなる。したがって、請求人の主張にはいずれも理由がない。(平19.11. 8 名裁(法・諸)平19-26)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平190007
- 裁決年月日
- 平成19年9月21日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300509000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/9配当収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が100%出資する外国子会社A社の解散に伴う残余財産の分配により請求人が取得した外国孫会社B社の株式の価額について、以前A社が関係会社C社からB社の発行済株式の30%を買い増しして80%の持株割合を確保した際、その購入価額の中に企業支配の対価が含まれており、その購入資金を請求人がA社の増資引受けという形で実質的に負担しているから、当該企業支配の対価を当該B社株式の価額に加算すべきであるとした上で、A社株式の譲渡について譲渡損失は発生せず、みなし配当が発生する旨主張する。 しかしながら、①請求人はB社設立当初からA社を通じて実質的にB社を経営支配していたと認められ、②当該買増しはC社の買取要請を受けての取引であって、③請求人及びC社は企業支配の対価について何らの考慮も払っておらず、さらに、④B社の純資産価額と購入価額との差額が直ちに企業支配の対価となるものではないことは明らかであるから、B社株式の購入価額の中に企業支配の対価が含まれていたと認めることはできない。 したがって、請求人が残余財産の分配により取得したB社株式の価額に加算すべき企業支配の対価はないとするのが相当であり、A社株式の譲渡について譲渡損失が生じ、みなし配当は発生しないから、原処分は取り消すべきである。(平19. 9.21 関裁(法)平19-7)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190005
- 裁決年月日
- 平成19年7月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300501000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/1益金の額の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 銀行業を営む法人である請求人は、①請求人が営業譲渡を受けて承継した貸出債権の債権金額と取得価額との差額に相当する金額(取得差額)は、信用リスクとその他調整額とで構成されており、金利調整差額はまったく含まれていないから、取得価額を上回る回収が実現した時点まで収益(償却益)を計上する必要はなく、②原処分庁が所得金額に加算した貸倒引当金の繰入限度超過額について、その更正の理由付記に不備があるとともに、貸倒引当金の当期繰入額の計算に事実誤認があるから、本件更正処分は違法である旨主張する。 しかしながら、①銀行業を営む法人においては、取得差額に信用リスク及び金利調整差額以外のその他の調整額が含まれていた場合、当該調整額は、金利調整差額と同様に、本来期間損益として認識すべきものであり、未経過の貸付期間を償却期間として、償却原価法により益金の額に算入すべきである。また、②貸倒引当金の繰入限度超過額に関する更正の理由付記に不備はなく、請求人は、貸倒引当金の繰入額を信用リスク相当額と認識して取得差額に係る償却益及び回収益と相殺をしているが、当該信用リスク相当額は損金算入の根拠を欠く金額であり、請求人が信用リスク相当額と認識し、貸倒引当金の繰入額として損金の額に算入した金額は過大と認められるから、当該金額を否認すべきである。 したがって、請求人の主張には理由がない。(平19. 7. 6 東裁(法)平19-5)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平180022
- 裁決年月日
- 平成19年6月27日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300501000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/1益金の額の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、下水道負担金相当額を不動産業者から受領したのは、同者に支払った手数料の減額として受領したものであり、雑収入には該当しない旨主張する。 しかしながら、本件下水道負担金相当額は、①本来請求人が負担すべき下水道負担金について、当該不動産業者が請求人に下水道負担金の支払は必要ないと誤って伝えていたいきさつから、両者の話し合いで当該不動産業者が負担をすることで決着し支払われたものであり、②請求人は、下水道負担金を支払う際の会計処理を仮払金の支出、下水道負担金相当額を受入れる際の会計処理を仮払金の戻りとしており、請求人が主張するような手数料の減額としての会計処理はされておらず、③当該不動産業者においても本件下水道負担金相当額を手数料の減額としてではなく、雑損失として会計処理されていることから、手数料の減額として支払われたものとは認められない。 したがって、原処分庁が本件負担金相当額を請求人の雑収入として益金の額に算入したことは相当である。(平19. 6.27 福裁(法)平18-22)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180333
- 裁決年月日
- 平成19年6月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300513000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/13債務免除益
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が行ったデット・エクイティ・スワップ(以下「DES」という。)について、債務が資本に振り替わる「債務の株式化」であり、「債務の消滅」に伴い資本が増加する「資本取引」であって、損益たる債務消滅益が生じる余地はない旨主張する。また、旧商法には直接DESについて定めた規定がないため、現物出資の制度を借用しているに過ぎず、真正な現物出資ではないこと、及び、請求人においては債務の消滅のみが生じており、資産の移転は受けていないことから、適格現物出資には該当しない旨主張する。 しかしながら、請求人が行ったDESによる増資は、債権者が債務者(請求人)に対する債権を請求人に現物出資し、請求人が債権者に新株を交付する行為であり、現物出資に該当するとともに、適格現物出資の要件もすべて満たしていることから、適格現物出資にも該当する。そうすると、請求人が取得した債権の額は、債権者の出資直前の帳簿価額となり、請求人においては取得した債権とこれに対応する債務とが混同により消滅する際に債務消滅益が発生することになる。そして、その額は原処分と同額であることから、原処分は適法である。(平19. 6.21 東裁(法・諸)平18-333)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180333
- 裁決年月日
- 平成19年6月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300513000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/13債務免除益
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、関連会社から請求人に対する債権を譲り受けるとともに同社に請求人の自己株式を譲渡したことについて、現物出資による自己株式の処分であり、資本等取引に該当するから、損益たる債務消滅益が生じる余地はなく、仮に現物出資の手続をとらなかったとしても、請求人に対する債権と自己の株式の価額は同額であるから、債務消滅益を計上すべき理由はない旨主張する。 しかしながら、請求人が行った自己株式の処分は、債権の譲受けと自己株式の譲渡であり、同債権の譲受けについては時価で行われたと解することになる。また、上記関連会社が請求人による同債権の譲受けの直前に同債権を第三者から購入した際の購入価額をもって請求人による同債権の譲受けの時における同債権の時価とみるのが相当である。そして、請求人が同債権を取得したことにより同債権とこれに対応する債務とが同一人に帰し、両者は混同により消滅するのであるが、消滅した債務の額が取得した同債権の額を超えていることから、当該超える部分の金額は債務消滅益として益金の額に算入されることになる。したがって、請求人の主張には理由がない。(平19. 6.21 東裁(法・諸)平18-333)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180273
- 裁決年月日
- 平成19年6月14日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300512020
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/12受贈益/2株式等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人が取得した株式は、①1株当たりの価額(当該株式の発行価額を決定した日が請求人の社長室会開催日であることから、社長室会開催日の直近の決算書を基に発行法人の純資産価額を計算して算出)と発行価額との差額が1株当たりの価額の10%を超えていること、②新株として発行された株式であり、請求人が当該株式の発行に係る払込みにより取得したものであること、及び③株主等としての地位に基づき平等に取得したものではないことから、法人税法施行令第119条第1項第3号に規定する有利発行された有価証券に該当し、請求人が当該株式を取得した日における時価と払い込んだ金額との差額が請求人の受贈益に該当する。 なお、原処分庁は、株式の持合により請求人が当該株式の発行法人の株式の全てを保有していると認められるとして、当該発行法人の純資産価額の全てを受贈益の額として更正処分を行っているが、受贈益の額は、請求人が取得した株式に係る払込み金額と当該株式の時価により算出すべきである。(平19. 6.14 東裁(法)平18-273)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180268
- 裁決年月日
- 平成19年6月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300501000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/1益金の額の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、売上に係る収益計上時期は相手方に請求書が到達したときであるから、原処分庁が認定した収益の額には誤りがある旨主張する。 しかしながら、法人税法第22条第2項は、各事業年度の所得の金額の計算上益金の額に算入すべき金額は、別段の定めのあるものを除き、資産の販売等に係る当該事業年度の収益の額とする旨規定し、同条第4項は、当該収益の額について、一般に公正妥当と認められる会計処理の基準に従って計算する旨規定しているところ、企業会計上は、発生主義によって損益を認識すべきものとされており(企業会計原則第2損益計算書原則1A)、請負代金債権については、その支払時期が到来して初めて現実に収入し得るのであるから、この時に収益の額が発生するとして、益金の額に算入することが一般に公正妥当な会計処理であると解される。 そして、物の引渡しを要しない請負代金の支払時期は、民法第633条により、仕事の終了の時に到来したといえるから、物の引渡しを要しない請負においては、仕事を完成させた時に請負代金債権が発生(支払時期が到来)し、その収益の額は、当該日の属する事業年度の益金の額に算入すべきであると解される。 そうすると、本件事業年度の収益の額に加算すべき金額及び減算すべき金額が認められ、これらの金額を加減算すると、本件事業年度の法人税に係る所得金額は更正処分に係る所得金額を上回るから、更正処分は適法である。(平19. 6.13 東裁(法・諸)平18-268)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平180018
- 裁決年月日
- 平成19年6月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300512010
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/12受贈益/1土地等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人による本件土地及び建物の取得が低額譲受けに当たるか否かが争われているところ、請求人は、固定資産税評価額を基礎として平均的相続税評価倍率及び評価水準80%から計算した価額に売申込み割合70%を乗じて本件土地の価額を算定し、閉店廃業したパチンコ店の建物で、他の用途に使用すれば多額の改築費用がかかることから本件建物の価額を零円としたもので、いずれも妥当である旨主張するが、これらの算定方法には合理性が認められないから、請求人が主張する価額は採用できない。 一方、原処分庁は、本件土地の価額については、近隣土地の売買実例を基礎に時点修正及び場所的修正を加える方法により、また、本件建物の価額については、建築統計年報を基に標準的な建築価額を算出し、この建築価額を本件建物の取得時の価額(再調達価額)として、経過分の減価償却相当額を差し引く方法により算定しており、その算定方法自体は合理的なものと認められるものの、売買実例とした取引が、本件土地取引日と相当に離れた時期の取引で、売買面積も本件土地の2%程度と著しく小規模なものであり、本件土地取引と類似性がないと認められること、また、本件建物の価額の算定に使用した本件建物の構造及び面積に誤りがあることから、原処分庁が主張する価額も採用できない。 そこで、当審判所において、地価公示法に基づく地価公示がされている標準地のうち本件土地と地理的条件等が類似する標準地に係る公示価格を基に時点修正及び場所的修正を加える方法により本件土地の価額を算定し、さらに、原処分庁と同様の方法により本件建物の価額を算定したところ、本件土地及び建物の価額は、いずれも、本件土地及び建物の譲渡に当たり実際に授受された各対価の額を上回った。 したがって、請求人による本件土地及び建物の取得は低額譲受けに該当すると認められ、本件土地及び建物の価額と本件土地及び建物の取得価額との差額は受贈益に当たるから、当該差額を本件事業年度の益金の額に算入するのが相当である。(平19. 6. 7 仙裁(法)平18-18)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平180064
- 裁決年月日
- 平成19年6月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300502011
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/2通常のたな卸資産の販売に係る収益/1通常の販売/1売上計上もれがあるとした事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本社工場等で発生した金属くずの売却収入について、その受領した額を正しく各事業年度の総勘定元帳に記載しており、金属くずの売却収入に係る計上漏れはない旨主張する。 しかしながら、請求人の本社工場等で発生した金属くずの売却先であるA社と請求人との間の金属くずの売却に関するA社の関係者及び請求人の経理担当者の申述及び答述並びにこれらの答述等によって示された証拠によれば、請求人が本社工場等で発生した金属くずをA社に売却した収入のうち、A社から請求人の銀行口座へ振り込まれたものについては、各事業年度の総勘定元帳に記載して雑収入勘定に計上しているが、請求人の代表者がA社から現金で受け取ったものについては、各事業年度の総勘定元帳に記載せず、これを除外して法人税の各確定申告を行ったと認められる。したがって、請求人の主張には理由がない。(平19. 6. 6 名裁(法・諸)平18-64)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平180018ほか 4件
- 裁決年月日
- 平成19年6月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300513000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/13債務免除益
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人の借入金残額を第三者が一括繰上償還した後に、当該第三者が請求人に対して求償債権を放棄したことについて、請求人に債務免除益が生じたとして行った原処分に対して、請求人は、当該一括繰上償還資金となった第三者が管理していた預金は元々請求人の出資者等に帰属するものであるから、当該一括繰上償還はその出資者等が請求人に代わって弁済したものであって、請求人と当該第三者との間には元々債権債務は存在していなかった旨主張する。 しかしながら、①一括繰上償還資金は、土地の譲渡代金を原資として積み立てられた当該第三者の財産であると認められること、②当該第三者は一括繰上償還した金額を請求人に対する立替払金として処理していること、③請求人に対して貸付債権を有していた金融機関も当該第三者の立替えを認めていること、④請求人は、一括繰上償還が行われた事業年度以後の決算期において、当該第三者からの借入金として処理していること、⑤請求人は、当該一括繰上償還について、当該第三者の立替えであったことを認識していた事実が認められることから、当該一括繰上償還は、当該第三者が請求人に代わって弁済したと認めるのが相当であり、一括繰上償還後、請求人と当該第三者との間には債権債務が存在しており、当該第三者は、請求人に対して求償債権を有していたと認められる。 したがって、請求人の主張は採用できない。(平19. 6. 1 熊裁(法)平18-18)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平180015
- 裁決年月日
- 平成19年5月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300508016
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/8利息収入/1貸付金利息等/6代表者等に対する貸付
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の元代表者Aに対する本件貸付金に係る利息相当額は、Aが債務超過の状態にあり、法人税基本通達2−1−25の(1)及び(3)の適用要件に該当することから、益金の額に算入しないことができる旨主張する。 しかしながら、本件通達を適用し、未収利息を益金の額に算入しないことが許されるとするには、法人税法第22条第2項の解釈上、一般に公正妥当と認められる会計処理の基準及び社会通念に照らし、債務者が単に債務超過というだけでなく、客観的にやむを得ない事情があって、債務者が客観的に支払能力の欠如の状態にあり、この状態が一般的、かつ、長期にわたって継続されているものと認められ、結局、当該未収利息を収益に計上する経済的実質を欠くような場合に限り、例外的に当該事業年度の益金の額に算入しないことができるというべきであるところ、本件貸付金については、請求人が本件未収利息を本件各事業年度の益金不算入とすることに客観的にやむを得ない事情があったとは認められず、また、Aが本件貸付金の支払能力に欠け、一般的かつ継続的に返済ができない客観的状態にあるとすることもできない。 したがって、本件未収利息は、法人税法第22条第2項の規定により益金の額に算入すべきである。(平19. 5. 7 熊裁(法)平18-15)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平180015
- 裁決年月日
- 平成19年5月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300508012
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/8利息収入/1貸付金利息等/2利率
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人の元代表者Aに対する貸付金の未収利息の利率について、請求人は、原処分庁が採用した利率は、請求人が関係会社間取引に適用している支払利息の利率であり、正常な取引がある法人間に適用している利率を短絡的に破産状態にある個人に適用することは合理的ではなく、借入金平均調達金利を適用すべきである旨主張する。 しかしながら、請求人及びその関係会社間で「関係会社取引及び社内内部取引の貸付金、仮払金の利息の計算は、銀行からの借入金の平均調達金利を毎年一回見直しの上決定する」旨の内部規定が取り交わされているところ、①平成13年7月期において、請求人の役員に対する貸付金の受取利息の利率は、当該内部規定に基づき決定された平成12年7月期調達金利計算書に記載の平均調達金利が適用されていること、②平成14年7月期において、平成13年7月期調達金利計算書に記載の平均調達金利4.27%が適用されていること、③請求人は、平成14年7月期以降は平均調達金利の見直しを行っていないが、平成13年7月期調達金利計算書に記載の平均調達金利を平成15年7月期及び平成16年7月期の各事業年度の関係会社B及びCからの借入金の支払利息の利率に適用し、関係会社Bも、平成14年12月期から平成16年12月期の事業年度の請求人及び関係会社Cに対する貸付金の受取利息の利率について同じ利率を適用していることからすると、原処分庁が請求人のAに対する貸付金の受取利息の利率を本件利率4.27%としたことは相当と認められる。(平19. 5. 7 熊裁(法)平18-15)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平180067ほか 3件
- 裁決年月日
- 平成19年3月30日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300503012
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/3土地等の販売又は譲渡に係る収益/1宅地等/2低額譲渡等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 破産会社の破産管財人である請求人は、破産会社のした数件の土地等の売買に係る価額は、譲渡時点におけるB鑑定による評価額等によるべき旨主張し、原処分庁は、当該価額は、譲渡時点における相続税評価通達に基づく路線価方式により算出された価額等である旨主張する。ところで、法人税法第22条第2項の規定の趣旨からすれば、資産の低額譲渡が行われた場合には、譲渡時における当該資産の適正な価額をもって同項にいう資産の譲渡に係る収益の額に当たると解するのが相当であり、ここでいう適正な価額とは客観的な交換価値をいい、当該不動産について事実的支配が移転した時点における当該土地及び建物の現況を考慮し、合理的かつ適切な評価方法によって評価すべきものであると解されるところ、法人税法には、法人が所有する不動産を譲渡した場合等における当該不動産の客観的な交換価値を評価する方法に関する具体的な定めはないことから、当該不動産の時価は、上記時点における当該土地及び建物の現況を考慮し、合理的かつ適切な評価方法によって評価すべきものである。そして、一般的には、土地の客観的な交換価値の評価方法は、公示価格に基づいて算出する方法が、また、建物、特に中古建物の客観的な交換価値の評価方法は、再建築価額に基づいて算出する方法が、それぞれ合理的かつ適切と認められるが、不動産が個別性を有することにかんがみ、当該不動産に係る不動産鑑定について、その内容等に対して合理性の検討がされた結果、その合理性が高いと判断できるもの、あるいは複数の異なる不動産鑑定が存在し、それらの比較検討により、その内容等の合理性が高いと判断できるものにあっては、当該鑑定の評価額をもって、客観的な交換価値とすることも、法人税法の規定から導かれる合理的かつ適切な評価方法として、許容することができるものと解される。 そして、本件においては、各土地等の売買時点における客観的な交換価値の評価額に関し、1件の売買に関しては、不動産鑑定基準に基づいてされた2つの鑑定が存在する。そして、A鑑定は、その内容が合理的であり、かつ、他のB鑑定との比較においても合理性が高いと認められるから、A鑑定による鑑定の評価額をもって、当該土地等の客観的な交換価値と認めるのが相当であり、他の売買に係る土地等については、土地に関しては公示価格に基づいて算出した額、また、建物に関しては再建築価額に基づいて算出した額をもって客観的な交換価値と認めるのが相当である。 なお、路線価は相続税の課税のために定められ、評価の安全性の観点から公示価格の80%程度となっていることに照らせば、原処分庁が主張する路線価そのものの価格をもって評価する方式により算出した価額を、譲渡等における土地の客観的な交換価値として採用することはできない。また、建物についても、中古建物を評価する場合は、建物取得時点の価額に基づいてその価額を算出するよりも、譲渡時等における再建築価額等に基づいて算出する方が、譲渡時等における客観的な交換価値として、より合理性があると認められるから、原処分庁が主張する当初取得価額から譲渡時までの減価償却費相当額を控除したものをもって、譲渡時等における建物の客観的な交換価値として採用することはできない(平19. 3.30 大裁(法)平18-67)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平180047
- 裁決年月日
- 平成19年1月26日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300513000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/13債務免除益
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が親会社から借入金の一部の現物出資を受けて行った本件増資は、開催していない株主総会や取締役会の各議事録を作成し、外観上可決承認したかのように事実をわい曲し、単に形式を整えたにすぎないものであり、債務免除を増資に仮装したものであると主張する。しかしながら、請求人は、株主が親会社1社である、いわゆる一人会社であるところ、親会社が請求人の発行株式の変更について承諾し、かつ、当該承諾をもって株主総会の決議とすることに異議がなかったと認められるから、本件増資に係る株主総会は有効な決議があったと認めるのが相当である。また、代表権を有する取締役により取締役会を開催したものとして新株が発行され、株式払込金が払い込まれたうえ、発行済株式の総数及び資本の額について登記を経由したと認められるから、請求人が行った新株発行は実体があり、有効と認めるのが相当である。したがって、本件増資は実体のある有効なものと認めるのが相当である。(平19. 1.26 大裁(法)平18-47)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平180042
- 裁決年月日
- 平成18年12月20日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300501000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/1益金の額の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、P共同企業体から解決金名義で支払われた金員は、先にQ社と請求人ら6名との間で合意した漁業補償金の一部であり、Q社の都合によりP共同企業体から支払われたにすぎず、これを6名で分割しているから、請求人に帰属するのは、その6分の1であると主張する。また、漁業補償金に係る工事の工期が平成9年4月1日から平成11年3月31日までであり、請求人の預金口座に振り込まれたのは同月12日であるから、請求人の平成11年12月期の益金の額に算入すべき旨主張する。 しかしながら、漁業補償金と解決金名義の金員とでは、その支払に係る覚書を交わした当事者やその記載内容が異なり、上記金員に係る覚書の記載内容は、漁業補償金の上乗せを求められた場合のトラブル防止のための解決金の類のものである旨のQ社担当者の答述とも符合することから、上記金員は、P共同企業体と請求人との契約に基づき支払われた請求人単独に帰属すべき解決金と認められる。 また、当該解決金については、請求人は、その受領に関し、役務の提供や資産の引渡しなど何らかの積極的義務を負わず、ただ工事に支障を及ぼすような行為を自ら、あるいは自らの関係者にさせないという不作為義務を負うにすぎないから、請求人のP共同企業体に対する解決金請求権は、自らこれを放棄するような特段の行為さえしなければ、契約日において確定的に取得したものといえる。そうすると、同請求権は、平成10年11月19日に覚書が交わされ、解決金を支払う旨の契約が成立したことによって確定したものと認めるのが相当であるから、平成10年12月期の益金の額に算入すべきこととなる。(平18.12.20 大裁(法・諸)平18-42)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180106
- 裁決年月日
- 平成18年12月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300501000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/1益金の額の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の所有する宿泊施設の特定の客室について、A前役員が役員を辞任した翌日から約3か月間は新任の役員との引継ぎのために使用したものであり、また、引継ぎを終えた後にA前役員が同室の宿泊予約をして使用した日の室料(割引料金)についてはこれを受領し、同人が当該予約により使用した日以外はホテルの担当者が無断で同室を確保していたのであるから、請求人は、A前役員が当該予約をして使用した日以外の日に係る室料を収受する必要はない旨主張する。しかしながら、請求人は、宿泊施設の特定の客室を一般客に販売しない客室すなわちA前役員専用の部屋として取り扱い、A前役員はこれを自由に使用していたのであり、また、同人はこれを自由に使用できる地位を与えられていたと認められる。そうすると、請求人は、A前役員に対して、宿泊施設の特定の客室を低廉又は無償で使用させていたのであるから、これを使用させたことによる室料を収受すべきであると認められるので、当該室料に相当する金額は、法人税法第22条第2項の規定により、益金の額に算入すべきである。(平18.12.20 東裁(法・諸)平18-106)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180106
- 裁決年月日
- 平成18年12月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300506000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/6賃貸料等収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人がグループ企業X社から賃借しているY施設を請求人の元社長Aが無償で居宅として使用していることについて、請求人とAとの間で当該施設を貸与するとの契約を締結していないから賃料収入を計上する必要はない旨、また、仮に賃料収入を計上すべきであるとしても、原処分庁が認定した賃料は、常に高額な賃料が算定される積算法(積算賃料)のみで算定しており、賃貸事例比較法による賃料を算定し両賃料を調整すべきである旨主張する。しかしながら、請求人がAに対してY施設を賃貸することをうかがわせる請求人の稟議書が存在すること、及びその後実際にY施設をAが居住するために使用していることからすると、請求人とAとの間にY施設の賃貸借に関する契約あるいは合意は存在したものと認められ、Aが無償で使用していたY施設の賃料相当額は、法人税法第22条第2項の規定により、請求人の益金の額に算入すべきである。また、AがY施設を無償で居宅として使用している以上、その賃料相当額を請求人の収益に計上すべきか否かは、請求人とAとの間の賃貸借契約の有無に左右されるものではない。そして、Y施設の賃料相当額の算定方法については、積算法及び賃貸事例比較法を関連付けて算定するのが相当であるところ、原処分庁が主張の根拠とする賃料相当額に係る鑑定評価額は、適切な賃料事例による賃貸事例比較法とほぼ同じであることが検証された上で、積算法によることが決定されており、当審判所においても相当と認められる。したがって、請求人の主張には理由がない。(平18.12.20 東裁(法・諸)平18-106)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平180036
- 裁決年月日
- 平成18年12月14日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300508012
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/8利息収入/1貸付金利息等/2利率
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №72・382ページ
要旨
○ 原処分庁は、所得税基本通達36−49の定めによる利率が本件債権に適用すべき適正利率である旨主張する。しかしながら、本件債権は本件借入金をもって貸し付けていると認められるから、本件借入金の平均借入利率をもって適正利率とすることが相当である。したがって、原処分庁が適用した利率は採用できない。(平18.12.14 関裁(法)平18-36)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平180036
- 裁決年月日
- 平成18年12月14日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300508011
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/8利息収入/1貸付金利息等/1認定基準
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №72・382ページ
要旨
○ 請求人は、本件債権について、親会社が請求人に支払った運行料の一部を親会社に戻すことにより生じたもので、経理上、短期貸付金勘定を使用したにすぎず、その実態は売掛金が回収遅滞となっていたものである旨主張する。しかしながら、当該運行料は、請求した月の翌月末(一部は翌々月初)にはその全額が回収されており、請求人が主張するような売掛金の回収遅滞の事実は認められない。また、請求人と親会社との間において本件債権に係る金銭消費貸借契約書は作成されていないものの、本件債権の発生及び消滅においては実際に金銭のやり取りがなされており、加えて、請求人及び親会社の双方において、①本件債権の発生及び消滅について、それぞれ短期貸付金勘定、短期借入金勘定を用いて経理し、②本件各事業年度末現在の、それぞれの貸借対照表で短期貸付金、短期借入金としていたことは、一方において金銭を貸し付け、他方においてこれを借り入れていたと、請求人及び親会社双方が認識していたものと認められる。以上のことからすると、請求人が親会社に対して金銭を貸し付け、後日その返済があったものといえ、本件債権は、請求人の親会社に対する貸付金と認められる。(平18.12.14 関裁(法)平18-36)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平180034
- 裁決年月日
- 平成18年12月13日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300503011
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/3土地等の販売又は譲渡に係る収益/1宅地等/1通常の販売等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各譲渡契約書上の売主が請求人となっているのは、形式的なものにすぎず、請求人において本件各不動産の取得資金を調達することができなかったことから、手付金を放棄して本件各取得契約を解除し、本件各取得契約の当事者はこれによって同各契約の解除が完了し、他に債権債務のないことを互いに確認して、それぞれ異議を申し立てない旨を記載した契約解除に関する覚書に署名押印したのであるから、これにより、本件各取得契約は解除されたというべきであって、請求人は本件各不動産を取得していないのであるから、譲渡もしていない旨主張する。しかしながら、当審判所の調査の結果によれば、請求人は、本件各不動産を賃貸する目的で本件各取得契約をしたものの、取得資金を調達できなかったことから、上記覚書を本件各取得契約に係る仲介業者に預けたが、同人がこれを破棄したため、本件各取得契約が解除されるまでに至らなかったことが認められる、そうすると、請求人が、本件各不動産を転売したのであって、本件各不動産の譲渡代金をその取得代金に充てたとみるのが相当であるから、請求人が、本件取引日に本件各不動産を取得し、同日、これらを譲渡したというべきである。(平18.12.13 関裁(法・諸)平18-34)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平180030
- 裁決年月日
- 平成18年11月10日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300504010
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/4その他の資産の譲渡収益/1有価証券の譲渡収益
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、審査請求人及びその被合併法人が、純資産価額方式により算定した価額により取得した各関連会社の株式を当該各関連会社の従業員持株会に純資産価額方式による価額を大幅に下回る額面金額で譲渡し、多額の損失を発生させたことは、配当還元方式を用いると多額の損失を発生させることになる以上、課税上弊害があるというべきであり、また、そもそも無配会社に配当還元方式を用いること自体、課税上弊害があり、これを容認した場合には、法人税の負担を不当に減少させる結果になると認められる旨主張する。しかしながら、本件各株式は、その取得の直後に上記各従業員持株会に譲渡されたものではなく、本件各株式を本件各従業員持株会に譲渡する予定で取得したと認めるに足りる証拠もない。また、配当還元方式が、評価会社の配当可能利益があるにもかかわらず、これを留保し、配当しない場合も考慮していることからすると、本件株式の譲渡に係る株式の対価の額について配当還元方式によっても課税上の弊害はないと認められるから、本件各株取引において、本件各株式の価額の算定を配当還元方式によることも認められる。また、本件各株式の額面金額は、配当還元方式により算定した金額を上回るものであるから、本件各株式の時価の算定方法として額面価額によることも認められる。そうすると、本件各株式の譲渡価額について額面価額によったことは、もっぱら経済的、実質的見地において、通常の経済人の行為として不合理、不自然であるとはいえないから、本件各株式を額面価額で譲渡したことは、これを容認した場合には法人税の負担を不当に減少させる結果となる場合には当たらない。(平18.11.10 関裁(法)平18-30)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180071
- 裁決年月日
- 平成18年10月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300505030
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/5役務提供による収益/3リース取引
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №72・346ページ
要旨
○ 請求人は、①リース業を営むA社から同社が顧客へリースしている物件をいったん買い取り、当該物件を直ちにA社へリースする取引及び②試薬品販売業を営むB社から同社がC大学へリースしている物件をいったん買い取り、当該物件を直ちにB社へリースする取引について、このようなリースバック取引を行う当事者の意図はリース取引を行うことであり、当事者にとって合理的かつ効率的な取引で、リースバックする相当な理由があるから、法人税法施行令第136条の3第2項に規定する金銭の貸借とされるリース取引には当たらない旨主張する。しかしながら、上記リースバック取引に関して、請求人がリースを行っているといえる実態は認められず、一方で、請求人から上記リース会社等にリース物件の購入代金として移転した金銭が当該リース物件のリース料として回収されている実態があるから、本件リースバック取引は、実質的に金銭の貸借であると認められる。したがって、請求人の主張は採用できない。(平18.10.19 東裁(法・諸)平18-71)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180044
- 裁決年月日
- 平成18年9月8日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300501000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/1益金の額の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №72・325ページ
要旨
○ 原処分庁は、審査請求人が譲渡人との間で行った譲渡人保有株式の売買契約(以下、当該株式を「本件株式」といい、当該売買契約を「本件売買契約」という。)に基づき本件株式の売買代金の返還として譲渡人から受領した金員(以下「本件金員」という。)は、本件売買契約の締結時点ではその発生が不確実であった事象に基因して本件株式の価値が減少したことにより生じた損失に対する一種の補てんであるとして、本件金員を益金の額に算入する更正処分をした。しかしながら、本件売買契約については、本件株式の売買時点において、本件株式の発行会社の予想利益及び既存債権のデフォルト見込額につき当事者間で合意をすることができなかったことから、本件株式の発行会社が所定の予想利益を達成し、かつ、既存債権が約定どおりに回収されることを前提条件として売買価額を設定し、当該前提条件の一方又は双方が満たされなかった場合には当該売買代金を減額する条件が付されたことが認められる。そして、そのような条件を付すことは、それが違法行為等となる場合を除き、当事者間で自由に決定されるものである。また、本件金員は、本件売買契約に基づいて算出された本件株式の売買代金の返還額であると認められる。したがって、本件金員は「損失に対する一種の補てん」であるとする原処分庁の主張は認められないから、原処分の全部を取り消すことが相当である。(平18. 9. 8 東裁(法)平18-44)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平180001
- 裁決年月日
- 平成18年9月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300501000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/1益金の額の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件金員は、補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律(以下「補助金適正化法」という。)に規定する補助金等ではないが、同法にいう補助金等のみが法人税基本通達15-2-12(以下「本件通達」という。)の適用対象ではなく、本件金員は実質で判断すると本件通達で定める補助金等に該当することから、収益事業に係る益金の額に算入されず、仮に本件通達の補助金等に該当しないとしても、本件金員は本件製造施設の取得のために交付を受けたものであるから、法人税法第7条の収益事業以外の所得に該当する旨主張する。しかしながら、国が国以外のものに交付する補助金等は、すべて補助金適正化法の規定が適用されることから、補助金適正化法に規定する補助金等でなくても本件金員は実質で判断すると国からの補助金等に該当する旨の請求人の主張には理由がなく、また、本件金員を含む本件契約金額は、請求人と国との本件製品の納入に関する契約に基づく本件製品の納入の対価であると認められることから、請求人の主張には理由がない。したがって、本件金員は、法人税法第22条《各事業年度の所得の金額の計算》第2項に規定する資産の譲渡に係る収益の額であるから、請求人の収益事業に係る益金の額に算入すべきである。(平18. 9. 4 熊裁(法・諸)平18-1)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180038
- 裁決年月日
- 平成18年8月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300505030
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/5役務提供による収益/3リース取引
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の取引先リース会社がその顧客との間で開始し、その後も継続するリース取引に係るリース資産を、当該リース取引を開始した月末に、請求人が取引先リース会社から買い取ると同時にリースバックする取引(以下「本件取引」という。)が法人税法施行令第136条の3第2項に規定する金銭の貸借とされるリース取引に当るとした原処分に対し、本件取引の当事者の意図はリース取引の実行であり、その取引実態も通常のリース取引と変わらないこと、賃貸借取引に該当するリース取引として固定資産税及び消費税等を納付していること、本件取引を行うことに合理的かつ相当な理由があることなどから、本件取引は同項に規定する取引に当たらないと主張する。しかしながら、請求人が本件取引においてリース取引を行っているといえる実態があるとは認められず、一方で、請求人から取引先リース会社にリース資産の購入代金として移転した金銭が本件取引に係るリース料として回収されている実態があるから、本件取引は、法人税法施行令第136条の3第2項に規定する金銭の貸借とされるリース取引に該当する。したがって、請求人の主張は採用できない。(平18. 8.14 東裁(法・諸)平18-38)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平170069
- 裁決年月日
- 平成18年6月20日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300508011
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/8利息収入/1貸付金利息等/1認定基準
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 審査請求人(以下「請求人」という。)は、請求人の元帳に計上した関係法人に対する貸付金(以下「本件貸付金」という。)について、実際には貸付けをしておらず、現在は超低金利(ゼロ金利)の時代であることから、請求人の帳簿書類に本件貸付金に係る受取利息を計上しなかったものであり、本件貸付金に係る受取利息(以下「本件受取利息」という。)を認定した原処分庁の判断は誤りである旨主張する。しかしながら、関係法人に対して貸付けをしていない旨の請求人の主張を裏付ける証拠は存在せず、かえって、本件貸付金が請求人の元帳において2事業年度にわたり計上され、また、上記各事業年度の法人税の各確定申告書に添付された内訳書においても本件貸付金の記載があり、こうした記載をしたことについて何ら具体的かつ合理的な説明がないことから、本件貸付金は存在するものと認められる。また、本件貸付金の利息に係る適正利率の算定に当たっては、原則として市中金利の動向等の事情を総合勘案することとなるが、本件貸付金の貸付けがされた平成13年4月時点での利子税は商事法定利率年6%よりも低率である年4.5%であるところ、原処分庁が採用した利率も年4.5%であり、これを不合理であるとする理由は見当たらない。以上から、年利4.5%で算出された本件受取利息の額は法人税法第22条第2項の収益に該当するというべきであるから、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平18. 6.20 名裁(法・諸)平17-69)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平170152
- 裁決年月日
- 平成18年4月5日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300512010
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/12受贈益/1土地等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 時価とは、一般に、当該資産につき不特定多数の当事者における自由な取引において成立すると認められる客観的交換価値をいうものと解されているところ、土地の客観的交換価値の認定について、当該土地の取引に関して時間的、場所的同一性、及び物件的、用途的同一性等の点で可及的に類似する物件の取引事例等に依拠し、それを比準として算定する取引事例比較法によることには合理性があり、また相当な方法であると解されている。そして、この方法による場合、評価対象地と取引事例の土地との間における位置、形状、地積、地勢、接面街路、供給処理施設、公法規制等の諸条件及び取引時点の相違に係る修正や補正の幅をせばめ、恣意的要素を排除するため、依拠する取引事例は、当該事案に即したところで可能な限り、評価対象地に諸条件が合致し、取引時点が近接し、かつ、個別的事情が価格決定に寄与した度合いの小さいものとすることが相当であり、また、公示価格及び基準地の標準価格が客観的交換価値を示すものということができるから、評価対象地の近隣に公示地又は基準地がある場合には、それらを選択することには合理性があるとされている。本件各土地の時価について、請求人は、不動産鑑定士の鑑定評価額であると主張し、原処分庁は、取引事例等に依拠し原処分庁が算定した評価額であると主張するが、両評価額には種々の不的確な点があり、適正な時価を示しているとは認められないからいずれも採用できない。そこで当審判所の調査の結果及び上記で説示したところに基づき、当審判所において本件各土地の時価を算定し、これに基づき、本件事業年度の所得金額を計算したところ、本件事業年度の所得金額は本件更正処分に係る所得金額を下回るから、本件更正処分はその一部を取り消すべきである。(平18.4. 5 東裁(法)平17-152)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平170108
- 裁決年月日
- 平成18年2月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300513000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/13債務免除益
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①請求人が本件債務の免除を受ける意思のない等の事情を無視して、本件債務免除の収益が生じているとして益金に算入することは違法である旨、②請求人が本件債務を貸借対照表上に仮受金として計上し返済の意思表示をしているにもかかわらず本件債務免除に対し課税することは、実質課税の原則を無視し課税要件事実を欠く違法がある旨、及び③債権者である甲社から債権放棄通告書の撤回通知を受領しているから本件更正処分は取り消されるべき旨主張する。しかしながら、甲社は本件通告書をもって請求人に債権放棄の意思表示を行い、それが請求人に到達しているから、本件債務は消滅しそれに係る収益は益金の額に算入すべきものであり、①請求人の主張する事情が本件通告書による私法上の法律効果に影響を与えないことは民法第519条の規定から明らかで、請求人は本件通告書受領当時甲社に対して何ら意思表示を行っていないこと等からすれば、その当時において本件通告書の内容を受容していたものと認めるのが相当であり、②本件債務免除益の益金の額の算入は本件通告書に係る私法上の法律効果に対して法人税法第22条第2項を適用したものであるから、実質課税の原則や同項の規定に反するものでもなく、また、③本件債権債務は本件通告書を受領した時に消滅したのだから、その後の撤回通知書の送付によって、発生した法律効果が否定されるものではないし、課税処分の適否は処分時に存在した事実等に基づくべきと解されており、そもそも、原処分後になされた撤回の意思表示は、原処分の取消事由として主張することのできないものであるから、本件債務免除に係る収益を本件事業年度の所得に加算した本件更正処分は相当である。(平18.2.8東裁(法)平17-108)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平170030
- 裁決年月日
- 平成17年12月9日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300502011
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/2通常のたな卸資産の販売に係る収益/1通常の販売/1売上計上もれがあるとした事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人名義の普通預金口座(以下「本件請求人名義口座」という。)への入金は、一部の取引先からの入金を除き、請求人の帳簿書類に収益として計上されている旨主張する。しかしながら、本件請求人名義口座は、請求人の帳簿書類に記載がなく公表外の預金口座と認められるところ、本件請求人名義口座への入金について当該入金先へ確認した結果、当該入金は、請求人の売上げ又は雑収入であり、当該入金を請求人の帳簿書類に収益として計上されてないことから、この点に関する請求人の主張には理由がない。しかし、原処分庁は、本件請求人名義口座への入金の日の属する事業年度をもって売上げ又は雑収入の計上の日としているが、法人税法第22条第2項における会計処理基準は、発生主義、つまり、物の引渡し又は役務提供の完了の日をもって収益に計上すべきこととしているから、当該入金額については、納品又は役務提供の日をもって該当する事業年度の収益として計上すべきである。そうすると、原処分庁がした収益として計上すべき事業年度の認定には一部、誤りがみられるから、当該更正処分は、その一部を取り消すのが相当である。(平17.12.9名裁(法・諸)平17-30)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平170019
- 裁決年月日
- 平成17年10月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300504990
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/4その他の資産の譲渡収益/2その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、給食受託事業の譲渡に当たり受領した金員は、のれんのような超過収益力の発生する権利の譲渡対価ではなく、各病院における営業に対する保証金であり、このことは①覚書に契約を中途解約した場合は残金を返還することが明記されていること、②業務委託契約公正証書に10年間の期限付契約であることが明記されていることからも明らかである旨主張する。しかしながら、給食受託事業契約書における営業譲渡は、食材等の資産もその対象となってはいるが、譲渡対価の大部分は各病院における給食受託の営業の譲渡に係るものであり、得意先関係等の経済的価値のある事実関係を内容とするいわゆる営業権を中心とする営業譲渡が行われたものと認められる。また、給食受託事業契約書には、譲渡される営業の内容、営業活動の承継及び競業避止義務等の本件契約書への明記、臨時株主総会での給食受託事業の譲渡決議からも、営業譲渡契約として締結されたものと認められる。なお、覚書は、各病院との給食業務委託契約が解約された場合、請求人が譲渡価格の一部を返還する内容に過ぎず、また、各業務委託契約公正証書は、請求人のグループ法人と譲受法人との間で業務委託契約を締結したものであることが認められるが、これらは何ら本件契約に影響を及ぼすものではない。更に、譲受法人の当審判所に対する回答及び申述によっても、受領した金員は営業保証金とは認められない。したがって、給食受託事業の譲渡に当たり受領した金員は営業保証金ではなく、営業権の対価を主体とする営業譲渡の対価と認められる。(平17.10.18大裁(法・諸)平17-19)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平170003ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成17年8月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300505020
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/5役務提供による収益/2手数料等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、宣伝効果及び販売促進という役務の提供に対する報酬としてS社とコンサルタント契約を結び販売業務代行料を受け取ったものであるから、利益供与を受けたものではなく役務提供の対価を受け取ったものである旨主張するが、①請求人は当該代行料に係る請求書、領収証等の発行をしていないこと、②当該代行料は、決算期末において短期借入金等と一括で振替処理されていること、③請求人とS社は代表者及び決算期が同一であること、④請求人の経理はS社の経理部において一元処理されていること、⑤請求人が当該代行料を受け取ったとする事業年度は1億円以上の繰越欠損金があること、⑥原処分庁の調査時に、代表者が当該代行料の計上は利益を赤字法人に移すことが目的であった旨申述していることに照らせば、役務の提供の対価であるとは認められない。(平17.8.24大裁(法)平17-3)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平170004
- 裁決年月日
- 平成17年7月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300502011
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/2通常のたな卸資産の販売に係る収益/1通常の販売/1売上計上もれがあるとした事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、顧問税理士から帳簿等の提示がなかったためにやむなく取引金額を毎日記載した日報を基に売上金額を計上したもので、決算額に誤りはない旨、また当該日報の作成の基となった証ひょう書類については調査時点では存在していたが保管者の瑕疵により焼失した旨主張するのみで、日報に基づく売上計上金額の適否については審判所に対してもそれ以上何らの説明をしないので、日報を基にした金額についての真偽が確認できない。それに対して、取引先Aが作成している支払明細書は、A所定の5枚綴りの伝票で納品等を記録し、全取引先に取引金額を事前に確認させた上で支払った金額が記載されていることから請求人がAに売り上げた金額は、当該支払明細書に記載されている金額に信ぴょう性が認められる。そして、A所定の伝票の日付は請求人がAに納品し、売上計上日となるもので、支払明細書に記載されている「期間(月前半分、月後半分)、支払額」が請求人のAに対する売上年月及び売上金額になると認められることから、請求人はAに対する売上額を過少に計上していたと認められる。(平17.7.26沖裁(法・諸)平17-4)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平160018
- 裁決年月日
- 平成17年5月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300508016
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/8利息収入/1貸付金利息等/6代表者等に対する貸付
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の代表者Aに対する貸付金(以下「本件貸付金」という。)に係る利息相当額は、Aが債務超過の状態にあり法人税基本通達2−1−25に該当するから、益金の額に算入しないことができる旨主張する。しかしながら、Aは、金融機関に対する返済を怠っておらず、破産、和議開始等の法的な整理手続も受けておらず、また、本件貸付金について、継続的に返済を続けており、さらに、本件貸付金の発生の経緯についても、Aが同族主宰者としての立場を利用して、個人的な株取引資金を請求人に肩代わりさせたものと認められるから、Aが支払能力に欠け、一般的かつ継続的に支払ができない客観的状態にあり、かつ、これがやむを得ない事情により生じたとすることもできない。よって、本件貸付金に係る利息相当額は、法人税法第22条第2項の規定に従い益金に算入すべきであるから、原処分は適法であり、請求人の主張には理由がない。(平17.5.11熊裁(法)平16-18)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平160031
- 裁決年月日
- 平成17年3月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300512020
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/12受贈益/2株式等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人がその代表者の所有する取引相場のない株式を遺贈により取得した場合の当該株式の時価については、請求人が株式発行法人の「中心的な同族株主」であるから、法人税基本通達9−1−14の定める条件に従い、類似業種比準価額と純資産価額とを併用する方式によって評価することが合理的であると認められ、これによって計算された当該株式の時価相当額を法人税法第22条第2項の規定に基づき益金の額に算入することが相当である。(平17.3.30仙裁(法)平16-31)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平160036
- 裁決年月日
- 平成16年11月24日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300502011
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/2通常のたな卸資産の販売に係る収益/1通常の販売/1売上計上もれがあるとした事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、帳簿外で行っていた外国芸能人(以下「タレント」という。)を派遣する取引(以下「本件取引」という。)について、本件取引の相手先が、本件調査中に申告した期限後申告書に記載された請求人に対する本件取引の支払額を無視し、かつ、本件取引が帳簿上の取引(以下「公表取引」という。)より低額で取引されていたことやペーパー取引が含まれていることなどの特殊事情を考慮せずに、公表取引に係る売上金額を基礎として、本件取引に係る売上金額及び必要経費の額を推計したことは、推計方法の合理性に欠け、各事業年度の所得金額が過大に算定されているから本件更正処分は違法である旨主張する。しかしながら、請求人は、①本件取引の相手先が提出した期限後申告書に記載された請求人に対する支払額は、その記載金額が正確なものであることを裏付ける証拠がないこと、②本件取引が特殊事情によって売上単価が著しく低額であることやペーパー取引があったことを裏付ける証拠もなく、請求人の主張には理由がない。なお、原処分庁の本件取引に係る売上金額の推計方法に一部合理性に欠ける点が認められるが、その他の推計方法には、合理性があると認められる。(平16.11.24名裁(法・諸)平16-36)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平160022
- 裁決年月日
- 平成16年11月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300512010
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/12受贈益/1土地等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、借地を低額で取得したことに係る受贈益の算定においては、当該土地に堅牢な建物が建築されていること、賃借権の登記がされていることを理由として、当該土地の更地価額を通常の取引価額とするのではなく、当該土地の更地価額から少なくとも20パーセント相当額を控除した価額を通常の取引価額とすべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、当該土地に借地権を設定する際に権利金等の一時金の支払をしておらず、建物を建築してから当該土地の底地を取得するまでの間、請求人は相当の地代を払い続けており、権利金の認定課税もされていないことからすれば、当該土地の更地価額をもって当該土地の取得価額とすることが相当である。また、法人税の課税上、請求人が主張するような評価方法を認める取扱いは存在しない。したがって、請求人の主張は採用することができない。(平16.11.12関裁(法)平16-22)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平150055
- 裁決年月日
- 平成16年3月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300501000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/1益金の額の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.67・433ページ
要旨
○ 請求人の香港子会社に対する持株割合の減少及び請求人が所有する香港子会社の株式の資産価値の減少は、請求人ら及び請求人らの役員が合意して、著しく有利な発行価格(額面)で第三者割当増資をした結果にほかならず、請求人は、何ら対価を得ることなく、香港子会社の資産に対する株主としての持分を喪失し、当該増資割当先である英領ヴァージン諸島にある国際事業会社がこれを取得した事実は、それが両社の合意に基づくと認められる以上、法人税法第22条第2項に規定する無償による「資産の譲渡」又は「その他の取引」に当たると認められる。すなわち、法人税法第22条第2項に規定する取引とは、関係者間の意思の合致に基づいて生じた法的及び経済的な結果を把握する概念として用いられていると解するのが相当であり、本件のような両社間の合意に基づいて実現された香港子会社に対する持分の移転をも包含すると認められる。(平16.3.30広裁(法)平15-55)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平150058
- 裁決年月日
- 平成16年3月16日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300503012
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/3土地等の販売又は譲渡に係る収益/1宅地等/2低額譲渡等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.67・447ページ
要旨
○ 請求人は、請求人の代表者に譲渡した建物等の価額は、一般市場における時価として適正なものである旨主張し、原処分庁は、請求人の取得価額を再取得価格とし、その再取得価格に定率法により償却を行った場合の未償却残高が本件建物等の時価であり、本件譲渡価額は低額である旨主張する。しかしながら、建物の価額については、審判所が鑑定を依頼した不動産鑑定書の評価額を時価と見るのが相当であると認められ、その結果、建物等の価額は、請求人の譲渡価額を上回るから、当該差額については、固定資産売却益の計上漏れとして益金に算入するのが相当である。(平16.3.16大裁(法・諸)平15-58)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平150040
- 裁決年月日
- 平成16年2月9日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300512020
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/12受贈益/2株式等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、財産評価基本通達179の「大会社」に適用される類似業種比準方式で算定すべきである旨主張する。一方、原処分庁は、法人税基本通達9−1−14又は9−1−15を援用することになるが、法人税基本通達9−1−15は、あくまでも法人が財産評価通達の財産評価方式の例によって時価を算定している場合で、かつ、課税上弊害がない限りこれを認めるにすぎないのであって、法人が財産評価基本通達の例によっていない場合には、法人税基本通達9−1−14により評価すべきものである旨主張する。法人税基本通達9−1−15が財産評価基本通達の例によって取引相場のない株式の評価を行うことを容認しているのは、法人税基本通達9−1−14の一般的抽象的な評価方法だけで具体的に取引相場のない株式の時価を算定することは、多くの場合困難が伴うことが多いという事情にあること、財産評価基本通達が取引相場のない株式の交換価値の評価方法として一般的に合理性を有するものであり、相続税課税と法人税課税の違いにより財産評価基本通達と異なる評価方法を採用すべき特別の事情がない限り、財産評価通達によっても、取引相場のない株式について十分適正な時価を求めることができると考えられることによるものと解されていることからも、法人の採用した時価が合理的なものではなく、法人税基本通達9−1−14により具体的に時価を算定することが困難な場合には、課税上の弊害がない限り法人税基本通達9−1−15を準用し、財産評価基本通達の例によって時価を算定せざるを得ないと解すべきである。取引相場のない本件株式については、法人税基本通達9−1−15を準用し、財産評価基本通達の例によって算定した金額を時価とすることには合理性があると認めるのが相当であり、請求人は財産評価基本通達178の「大会社」であるから、類似業種比準方式と純資産価額方式によって算定した価額のいずれか低い価額が本件株式の取得価額(時価)と認められる。(平16.2.9関裁(法)平15-40)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150163
- 裁決年月日
- 平成16年1月29日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300512020
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/12受贈益/2株式等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の代表者らから譲り受けた気配相場のない株式(以下「本件株式」という。)の売買価額については、売買契約締結前に株式を評価して売買価額を交渉することが気配相場のない株式の売買では一般的であり、株式の評価時点と売買の時点にずれが生ずるのは当然のことであるところ、平成10年12月1日を評価時点とした株式評価書に基づいた適正価額であるから、資産の低額譲受けに係る経済的利益(以下「受贈益」という。)は生じていない旨主張する。ところで、法人が利害関係の相反する第三者(以下「独立第三者」という。)以外の者から気配相場のない株式を売買により取得した場合において、当該売買価額の評価時期及び評価方法に合理性が認められないときには、当該売買価額は当該株式の適正価額とは認められず、適正価額の金額を上回る金額は受贈益として譲受法人の益金に算入すべきものと認められる。また、受贈益の金額を算定するための、株式の適正価額の評価時期については、法人税において受贈益による所得が実現する時点と解すべきであるから、株式の引渡しがあった時点をもって評価時期と解するのが相当である。これを本件株式についてみると、本件株式の引渡日は平成11年2月2日であると認められるところ、請求人及び本件株式の譲渡人は独立第三者とは認められず、本件株式の発行会社の純資産が平成10年12月1日から平成11年2月2日までの間に著しく増加したことは関係者が了知できる状況にあったにもかかわらず売買価額の修正が行われていないことから、当該売買価額は合理的に算定されているとは認められない。したがって、本件株式を平成11年2月2日の時点で再評価すると、当審判所が認定した本件株式の適正価額は本件株式の売買価額を上回るから、当該上回る金額は受贈益として所得金額に加算すべきであるところ、当審判所が認定した受贈益の金額は原処分の金額を下回るから、原処分はその一部を取り消すのが相当である。(平16.1.29東裁(法)平15-163)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平150014
- 裁決年月日
- 平成16年1月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300504010
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/4その他の資産の譲渡収益/1有価証券の譲渡収益
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、海外関連会社が解散した際に請求人が取得した機械設備は無価値であり、評価額は零円である旨主張する。しかしながら、請求人は、取得した機械設備について、他の海外関連法人との間で「動産無料貸借契約書」を締結していること、また、当該機械設備を実際に、P国からQ国所在の当該他の海外関連法人へ搬送していることから、機械設備を当該他の海外関連法人で使用する目的であったことは明らかであり、利用価値が全くないと判断した旨の請求人の主張は採用できない。また、当該機械設備について、公正な市場価格を確認することは困難であると認められるところ、機械設備の残存帳簿価額は5,675ドルであることが認められ、他に機械設備の価額を特定するに足る証拠はない。そうすると、本件機械設備の価額を5,675ドルと認定し、当該金額を円換算した金額について、子会社整理損が過大であるとした原処分は適法である。(平16.1.22熊裁(法)平15-14)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平150044
- 裁決年月日
- 平成16年1月19日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300502012
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/2通常のたな卸資産の販売に係る収益/1通常の販売/2売上計上もれがないとした事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、マンション再建事業において、再建反対者に対して支払われる解決金をマンションの再取得者(旧マンションの住人)に代わって支払い、マンションの販売価格に含めて回収する内容の事業協定を再取得者との間で締結することとしたが、請求人が解決金を支払った場合には、交際費課税の問題が生じることから、再取得者が再建組合を通じて再建反対者に解決金を支払うことに変更する内容の事業協定を改めて締結した。その後、再取得者は、再建組合名義の預金口座に解決金を振り込み、再建組合を通じて再建反対者に支払った。原処分庁は、請求人が事業協定の内容を変更したのは、交際費課税を免れる目的であり、かつ、再取得者に指示し、再建組合名義の借名口座に解決金を振り込ませ再建反対者に支払ったものであり、当該解決金は、マンションの販売価格を圧縮したうえで交際費等の資金に充てたものである旨主張する。しかしながら、①そもそも立て替えた解決金相当額の回収に販売代金を利用しようとした事情が認められること、②請求人と旧マンションの住人は、双方が事業協定の内容を変更することに合意し、解決金を含まない金額で売買契約書を締結していること、及び③再取得者が振り込んだ預金口座が請求人に帰属すると認められる事実もないことから、原処分庁の主張は認められない。(平16.1.19大裁(法・諸)平15-44)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平150007
- 裁決年月日
- 平成15年12月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300503011
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/3土地等の販売又は譲渡に係る収益/1宅地等/1通常の販売等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件土地等の譲渡について、売買契約書及び領収証の存在を証拠として、本件土地等の譲渡価額は、43,490,000円である旨主張する。しかしながら、①本件土地等の譲受人である2法人の帳簿の状況、②譲受価額及びその計算根拠並びに資金調達等に関する具体的なメモの存在及び③関係者の申述等の間に不合理な点はなく、また、2法人が同様の計算による虚偽の譲受価額としなければならない事情も認められないので、2法人が譲受価額として記帳している金額が真実の価額であると認められる。そうすると、本件土地等の取引については、請求人は本件土地等の譲渡代金86,980,000円を受領しておきながら、本件土地等の譲渡利益を圧縮する目的で、譲渡先である2法人に依頼し、実際の譲渡価額と異なる売買契約書を作成するとともに、実際の領収金額と異なる領収証を発行したものと認めるのが相当である。したがって、請求人の主張は採用できない。(平15.12.19金裁(法)平15-7)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150120
- 裁決年月日
- 平成15年12月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300505010
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/5役務提供による収益/1工事等請負収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、取引先に送付した請求書は債権額確保の見地から見せかけのものであり、当該請求額をもって売上に計上したことは誤りであるから、本件更正の請求を認めるべきである旨主張する。しかしながら、取引先は請求人が発行した請求書を受理しており、取引先及び請求人がこれを取り消した事実も認められないことからすれば、本件請求書は真正なものと認められる。また、本件請求の基因となった本件保管業務については外注先に委託しており、当該保管料を損金の額に算入していることから、本件請求額が外注先の保管料に対応する売上げであることが認められること、さらに、請求人からは本件請求に係る売掛債権は見せかけのもので実態がないことを認めるに足りる具体的な証拠資料等の提出もないことから、本件請求は売上として益金の額に計上すべきものであると認められる。したがって、請求人の主張には理由がない。(平15.12.1東裁(法)平15-120)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平150006
- 裁決年月日
- 平成15年11月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300503011
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/3土地等の販売又は譲渡に係る収益/1宅地等/1通常の販売等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.66・322ページ
要旨
○ 請求人は、裁判所の競売による建物の売却価額は創出された特異な価額であるから、裁判所の評価額を税務計算の基礎とすべきである旨主張する。しかしながら、競売手続は、裁判所により適法に行われており、また、民事執行法第60条第1項及び同法第63条第3項からみれば、裁判所評価額は、落札可能な最低限度額を示したものであり、実際に売却された価額、すなわち、競売価額でないことは明らかである。さらに、譲渡とは、権利を他に移転することをいい、競売、公売、収用、物納又は現物出資等も含まれると解されるところ、抵当権を実行するための競売は、担保権の内容を実現する換価行為であり、競落人は、目的不動産の所有権を承継取得するものであるから、「資産の譲渡」に該当し、競落代金が収益の額となる。したがって、請求人の主張は採用できない。(平15.11.21熊裁(法・諸)平15-6)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平150008
- 裁決年月日
- 平成15年9月11日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300502011
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/2通常のたな卸資産の販売に係る収益/1通常の販売/1売上計上もれがあるとした事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、収入除外及び架空支払手数料等の計上の事実はないので、法人税の更正処分は取消すべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、土地売上げの一部又は全部及び仲介手数料収入を除外し、実態のない法人や住所不定の個人の領収証を証拠資料として架空仕入及び架空支払手数料を計上し、これらにより発生した代表者借入金に対して支払利息を計上していることが認められるから、原処分は相当である。(平15.9.11名裁(法・諸)平15-8)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150055
- 裁決年月日
- 平成15年9月9日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300513000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/13債務免除益
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が経営するゴルフ場の会員権を、本件会員から請求人の関連会社が購入した行為は、実質的に請求人による本件預託金の償還行為である旨主張し、請求人は本件預託金の返還請求権は関連会社へ承継されている旨主張する。本件会員権の売買については、本件会員が経営危機に陥り償還開始日前に本件預託金の返還を請求人に求めたことに基因する取引であり、請求人自身が実質的な当事者として行われた取引であり、請求人の社内文書においても本件預託金が消滅していると認識していると認められるから、関連会社が本件預託金の返還請求権を承継したとは認められない。したがって、本件会員権の売買の実態は、請求人による本件預託金の償還であり、本件預託金債務は実質的に消滅しているから、本件預託金と関連会社が立替払した償還額との差額は、請求人の本件事業年度の所得金額の計算上、益金の額に算入すべきものと認められる。(平15.9.9東裁(法)平15-55)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平150014
- 裁決年月日
- 平成15年8月27日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300510000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/10仕入割戻し等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人の元従業員が作成した取引先等からのリベートを記載したノート及び関係者の申述等に基づいてリベート等の収入計上漏れを主張するが、当該ノートの不明確さや関係者の申述に矛盾があり、当該リベートが請求人に渡ったと認める証拠はないといわざるを得ず、その金額も不明というべきであるから、リベート等の収入計上漏れは認められない。(平15.8.27関裁(法・諸)平15-14)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平150001
- 裁決年月日
- 平成15年7月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300512990
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/12受贈益/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が行った雑収入(受贈益)計上もれと認定した判断は、ノウハウの譲渡契約(以下「本件譲渡契約」という。)が架空であることを前提とし、契約の相手方である外国法人から受領した譲渡代金は返済の事実がなく、返済を約した事実もないことをもって、当該外国法人から贈与を受けたものであると認定しているが、一般に収益となるかどうかは、法人税法第22条《各事業年度の所得の金額の計算》第2項によるのであるが、その金員が外部に流出し既に存在しない場合は、その支出を寄付金として法人税法第37条《寄附金の損金不算入》第7項によって処理されるのであり、法人税法第22条第2項により収益と認定したというのならその金員がどこに存在しているのか明らかでなければならない旨主張するが、請求人が受領した金員は、架空の本件譲渡契約に基づく譲渡対価として受領した金員であり、本件更正処分が行われた時点においても契約の相手方に返還している事実や返還を約した事実もない。また本件各更正処分は、収受した金員の使途をもってそれが所得を構成するものかどうかを問題としているものではなく、収受した金員が請求人の所得を構成する収益に当たるかどうかの問題であり、本件各更正処分は正当である。(平15.7.7名裁(法)平15-1)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140288
- 裁決年月日
- 平成15年6月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300512010
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/12受贈益/1土地等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の代表取締役から譲り受けた土地の売買価額が低額であるか否かについては、①請求人に自然発生していた借地権が代表取締役に返還されなかったから、借地権部分は本件各売買契約の対象にはなり得なかったこと、②売買契約書に「底地分」等と明示していることから、底地部分の時価を基として判断すべきである旨主張する。しかしながら、当該土地に関して、請求人及び代表取締役から「土地の無償返還に関する届出書」が提出されているところ、法形式上の借地権が請求人に移転しても当該土地の経済的価値の下落は発生しないとするのが「土地の無償返還に関する届出書」の制度の趣旨であるから、請求人の借地権の価額は零円とするのが相当であり、当該土地の売買価額が低額であるか否かは、更地価額を基に判断すべきである。(平15.06.27.東裁(法)平14-288)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平140064
- 裁決年月日
- 平成15年6月11日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300514050
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/14保険金収入等/5損害賠償金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、商品の販売先からのクレームに関して、当該商品の製造業者から損害賠償金を受領していたが、これを益金の額に計上していなかったため、原処分庁は当該製造業者からの支払をすべて当該損害賠償金として益金に計上すべきである旨の更正処分を行った。しかしながら、当該支払は、請求人及び代表者から製造業者への貸付金に対する返済金であり、当該損害賠償金の決済は、それとは別に買掛金との相殺によってなされており、金額も異なっていたことから、原処分はその一部を取り消すべきである。(平15.06.11.広裁(法諸)平14-64)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140246
- 裁決年月日
- 平成15年5月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300505010
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/5役務提供による収益/1工事等請負収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、ソフトウェアの開発に関して締結した契約は、名目上、請求人が開発を請け負う契約となっているものの、発注者から請負対価を受領した後、当該ソフトウェアを発注者と共有するための対価として、当該対価の8割相当額を発注者に支払わなければならないこととなっていることから、8割相当額の部分については、実質的には、金銭消費貸借契約である旨主張する。しかしながら、当該契約には8割相当額が金銭の貸付けであるとする文言はないこと、発注者は特別認可法人であるところ、その準拠法においては貸付事業を行うことが認められていないこと、当該特別認可法人の職員も、当該対価はその全額が請負の対価であり、8割相当額は貸付金ではない旨答述していることから、当該契約を金銭消費貸借契約と解することはできない。(平15.05.14.東裁(法)平14-246)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平140053
- 裁決年月日
- 平成15年4月30日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300512010
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/12受贈益/1土地等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人が競売で買い受けた簿外不動産の取得資金について、請求人は、簿外不動産の賃貸料と請求人の代表者及びその家族からの借入金である旨主張し、原処分庁は、簿外不動産の賃貸料と他の者から無償で資金を譲り受けた旨主張する。しかしながら、簿外不動産の取得資金は、そもそも請求人に帰属する資金と見るべきであり、簿外不動産の買受資金のうち、明らかに請求人に帰属せず、無償により請求人が譲り受けたと認められるものは存しないから、簿外不動産の購入資金の一部について、他のものから無償で提供を受けたと認定し、雑収入として益金の額に加算した原処分は誤りであり取り消されるべきである。(平15.04.30.名裁(法・諸)平14-53)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140164
- 裁決年月日
- 平成15年2月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300513000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/13債務免除益
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.65・329ページ
要旨
○ 請求人は、裁判上の和解により、その所有する建物等に係る工事代金の一部について、工事施工業者から受けた支払の免除は、工事の瑕疵を理由とした値引きとして合意されたものであると主張する。しかしながら、和解協議の経緯からみて、当該工事施工業者は、請求人の支払能力を考慮して債権を放棄したものであると認められ、当該免除は、工事の瑕疵を理由とする値引きとして合意されたものとは認められないから、債務免除益として、益金の額に算入すべきである。(平15.02.12.東裁(法)平14-164)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平140053
- 裁決年月日
- 平成15年1月23日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300506000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/6賃貸料等収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人所有の土地の賃貸料収入は請求人に帰属する収益であるとして更正処分をしたが、請求人は、当該土地を含めその所有する土地の全部の管理業務をその子会社に委託し、その管理業務の対価として当該賃貸料収入に相当する管理料を支払う旨を約した契約書を作成しており、正しくは、請求人が、当該賃貸料収入及び当該支払管理料のいずれをもその帳簿に記載すべきところ、そのいずれも記帳していなかった(相殺経理)ものと解するのが相当であるから、結局、当該賃貸料収入は請求人に帰属すると認められるものの、この額に相当する支払管理料を損金の額に算入すると課税所得は生じないので、当該更正処分は、その全部を取り消すべきである。(平15.01.23.関裁(法・諸)平14-53)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平140042
- 裁決年月日
- 平成14年12月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300503015
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/3土地等の販売又は譲渡に係る収益/1宅地等/5代物弁済
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、裁判所の調停に基づく土地の代物弁済は、土地の譲渡には当たらない旨主張するが、譲渡とは、権利、財産、法律上の地位等を、その同一性を保持させつつ他人に移転することをいい、通常、両当事者の契約により行われるものであって、その契約の類型については、売買に限らず、贈与、交換、和解などが含まれると解されているところ、代物弁済とは、債務者が本来負担していた給付の代わりに他の給付をして債権を消滅させることであって、債権の消滅と当該他の給付とが対価の関係に立つことから、代物弁済により土地に係る権利を他人に移転する行為は、法人税法第22条第2項に規定する「有償による資産の譲渡」に当たると解するのが相当である。(平14.12.02.関裁(法)平14-42)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平140003
- 裁決年月日
- 平成14年10月21日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300505020
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/5役務提供による収益/2手数料等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、本件施設の工事請負業者から代表者の預金口座に振り込まれた金員につき、本件施設の工事に伴う謝礼であるから請求人の収益に計上すべきである旨主張する。しかしながら、当該金員は工事代金の過払いに起因する返金であり、請求人の所得金額の計算上益金の額に算入すべきものではないことから、取り消すのが相当である。(平14.10.21.熊裁(法・諸)平14-3)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平140005
- 裁決年月日
- 平成14年8月8日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300512030
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/12受贈益/3広告宣伝用資産
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、本件頒布品に係る取引につき、請求人のローン取引の関係にある2社を資金提供者とした、請求人と本件頒布品の納入業者との取引であると認定し、両社がA法人に支払った本件頒布品に係る本件購入費用は請求人が負担すべき債務を請求人に代わって支払ったものであり、それを支払った時に、両社から請求人に対して金銭の贈与があったものとして、当該贈与された金銭の額をその支払の日の属する事業年度の受贈益の額とし、本件事業年度の益金の額に算入すべきである旨主張する。しかしながら、当審判所の調査によれば、本件頒布品に係る支払債務を負っているのは両社であることに疑いがなく、A法人への本件購入費用の支払は、両社自らの債務の支払であって、請求人の負担すべき債務を両社が肩代わりしたものとは確認できず、これを請求人に対する金銭の贈与であると解すべき法律上の根拠は存しない。そうすると、本件頒布品は両社が購入し、両社がこれを請求人に引き渡したものと認められるから、本件贈与は、金銭の贈与でなく、物品の贈与であると認めるのが相当である。(平14.08.08.仙裁(法)平14-5)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平130043
- 裁決年月日
- 平成14年6月27日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300502011
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/2通常のたな卸資産の販売に係る収益/1通常の販売/1売上計上もれがあるとした事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、売上除外額を入金していた簿外預金から引き出した金額を架空の現金売上として現金出納帳に分散して計上していたから、結果的に売上が二重計上となっている旨主張する。確かに、請求人は、現金出納帳の残高が赤字にならないように、また、簿外預金の金員を公表預金に預け入れるために、現金出納帳に架空の現金売上を計上していたことは認められるが、請求人主張額のうち、(1)当時の現金管理者が簿外預金に「売上」とメモした金額は、現金出納帳に架空の現金売上を計上するために出金した金額と認められ、(2)現金出納帳から出金したものとして記帳され、公表預金に預け入れている金額については、実際は簿外預金から出金され、直接公表預金に預け入れていることが認められるから、当該金額に見合う金額が現金売上として架空計上されたことが認められる。しかしながら、その他の金額については、いずれも架空の現金売上又は売上げの二重計上となっていると認めるに足る証拠がないことから、売上げの架空計上又は二重計上とは認められない。(平14. 6.27福裁(法・諸)平13-43)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平130028
- 裁決年月日
- 平成14年6月17日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300508016
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/8利息収入/1貸付金利息等/6代表者等に対する貸付
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、代表者に対する貸付金に係る利息を益金の額に算入しなかったのは、当該利息が焦付き利息で、法人税基本通達2−1−25の(1)に定める債務者が債務超過その他相当の理由により督促したにもかかわらず利息の支払を受けることができなかった場合に当たるためである旨主張するが、請求人は当該事業年度において、新たな貸付けとその回収を頻繁に繰り返しており、代表者の収入からみても本件貸付金の利息を全く払えないとは認めがたく、「支払えない相当の理由」があるとは認められず、また、本件貸付金に対する利息の督促も行っていないことから、本件通達を適用できないと解するのが相当であり、請求人の主張には理由がない。(平14. 6.17熊裁(法)平13-28)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平130036ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成14年5月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300512020
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/12受贈益/2株式等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続税法第7条及び所得税基本通達40−2の取扱いを引用し、類似業種比準価額によって評価した株式の時価と当該株式の譲受価額との差額は、「著しく低い」に該当せず当該時価と譲受価額との差額について受贈益は発生しない旨主張する。しかしながら、法人がある資産を時価より低額で譲り受けた場合には、時価と譲受価額との差額について無償による財産の取得があったものと考えられ、これを放置することは租税負担の公平を失することになるから、現実の譲受価額が時価より「著しく低い」か否かを問わず、譲受価額と時価との差額について無償による財産の取得があったものとみなし、法人税法第22条第2項により所得の計算上益金に算入すべきものであると解されており、この点において法人税法と相続税法等の考え方に差異があるとしても、元来それぞれの法の対象とする租税の性質、目的等が異なる以上やむを得ないものである。したがって、本件株式の譲受価額と時価との差額を、法人の所得の計算上益金に算入すべきとした原処分は相当である。(平14. 5.30福裁(法)平13-36)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平130033
- 裁決年月日
- 平成14年5月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300512020
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/12受贈益/2株式等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.63・269ページ
要旨
○ 請求人は、相続税法第7条及び所得税基本通達40−2の取扱いを引用し、類似業種比準価額によって評価した株式の時価と当該株式の譲受価額との差額は、「著しく低い」に該当せず当該時価と譲受価額との差額について受贈益は発生しない旨主張する。しかしながら、法人がある資産を時価より低額で譲り受けた場合には、時価と譲受価額との差額について無償による財産の取得があったものと考えられ、これを放置することは租税負担の公平を失することになるから、現実の譲受価額が時価より「著しく低い」か否かを問わず、譲受価額と時価との差額について無償による財産の取得があったものとみなし、法人税法第22条第2項により所得の計算上益金に算入すべきものであると解されており、この点において法人税法と相続税法等の考え方に差異があるとしても、元来それぞれの法の対象とする租税の性質、目的等が異なる以上やむを得ないものである。したがって、本件株式の譲受価額と時価との差額を、法人の所得の計算上益金に算入すべきとした原処分は相当である。(平14. 5.21福裁(法)平13-33)裁決事例集NO63・269ページ
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平130071
- 裁決年月日
- 平成14年3月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300513000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/13債務免除益
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人の前代表取締役と現代表取締役の間で締結された調停調書には、前代表取締役が請求人に対して有する貸付債権の放棄が定められているが、請求人は、当該貸付債権の中には(1)現代表取締役の債権と認められるものがある、(2)前代表取締役が受領すべき権利のない火災保険金分が含まれている、(3)誤った会計・税務処理による実態のないものが含まれている旨主張するが、(1)形式的には、請求人は、各事業年度の確定申告書を、請求人の確定した決算に基づいて作成し、これを原処分庁に提出していることが認められ、確定申告書に添付された勘定科目内訳書には、前代表取締役からの借入金額が記載されていること、(2)実質的には、請求人備付けの総勘定元帳に前代表取締役からの借入金として、その金額の増減が継続して記帳されており、当該元帳の各事業年度末における前代表取締役からの借入金額と確定申告書に添付された勘定科目内訳書に記載された同人からの借入金残高も一致していることから、本件事業年度末における前代表取締役に対する請求人の借入金残高は、形式的にも実質的にも、法人税法の適用上、請求人の前代表取締役に対する債務であると認識するのが相当であるから、請求人の主張は採用できない。(平14. 3.25関裁(法)平13-71)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平130014
- 裁決年月日
- 平成13年10月1日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300599000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/15その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、過去に販売したリゾート会員権の買取りは合意解約であるから、当初の売買契約がなかったものとして行った、土地、建物及び登録料売上げを取り消す会計処理(以下「取消処理」という。)は正当である旨主張する。しかしながら、(1)請求人が会員と締結した合意解約は、会員が解約時まで施設を利用していた対価等の清算も、現状回復等に要する費用の清算も一切なされていないことから、いわゆる解除の遡及効を有しないものであり、また、(2)買取りに当たり、土地及び建物の金額が記載された買取金額計算書を会員に交付し、その対価を支払っているのであるから、本件取引は新たな売買であり、当該金額で土地及び建物を取得したものと認めるのが相当であるから請求人の取消処理は認められない。(平13.10. 1.名裁(法・諸)平13-14)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平120006
- 裁決年月日
- 平成13年6月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300512010
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/12受贈益/1土地等
- 業種
- 靴・履物小売業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、贈与を受けた土地の中に建築基準法第47条((壁面線による建築制限))による建築物の建築制限がある土地が含まれて私道に供されており、第三者が通行することを受忍しなければならず、また、道路内の建築制限により通行を妨害する行為が禁止され、さらには、私道の廃止又は変更が大きく制限されているから、その部分については受贈価額をゼロとして算定すべきであるとして、更正の請求を主張する。しかしながら、壁面線による建築制限の受ける土地には建築物を建築できないが、空間の利用は可能であるので評価額はゼロとはいえない。そこで、壁面線による建築制限の及ぼす影響について、壁面線による建築制限を受けない場合の土地と壁面線による建築制限を受ける場合の土地との格差を、評基通の27−4((区分地上権の評価))に定める区分地上権の価額を評定する場合に適用する立体利用阻害率を算定するときの立体利用価値の格差により求めたところ、申告額は時価を超える額とはいえない。(平13.6.29沖裁(法)平12−6)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平120043
- 裁決年月日
- 平成13年6月21日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300505020
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/5役務提供による収益/2手数料等
- 業種
- 不動産代理仲介
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件業務委託契約の業務内容は、本件ゴルフ場の用地買収のみならず、完成に至るまでの総合コンサルタント、付随して生じる近隣住民とのトラブルの仲裁、解決であり、そして、当該契約の相手方から本件業務委託料の返還を求める訴訟を提起されて係属中であるから、報酬額は確定していない旨主張する。しかしながら、本件業務委託契約については、契約書及び領収書の作成等証拠書類の作成がなく、本件業務委託契約の当事者の答述等によれば、本件業務委託料について、(1)本件ゴルフ場の建設に反対している住民個々に支払う金額は特定されていない、(2)本件ゴルフ場の建設の依頼主に対し、本件業務委託料の使途について報告等も予定されていない、(3)当該依頼主は同訴訟まで請求人に対して返還請求をしていない、(4)当該依頼主の会計処理では、仮払金勘定から開業費に振替えられていることが認められる等のことを総合的に勘案すると、本件業務委託料はその全額が本件業務委託契約に係る請求人の報酬額と認められる。(平13.6.21福裁(法・諸)平12−43)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平120054
- 裁決年月日
- 平成13年5月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300505990
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/5役務提供による収益/4その他
- 業種
- 不動産賃貸業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が所有する土地及び建物を関係会社に無償で貸与しているとして、法人税法第22条第2項に規定する無償による役務の提供に該当する旨主張するのに対し、請求人は、当該土地及び建物は請求人の所有でない旨主張する。しかしながら、当該土地については、審査請求人に所有権移転登記がされていること、当該建物については、登記はされていないが、総勘定元帳の建物勘定に記載があること、固定資産税の納付があることなどからすると、当該土地及び建物は、審査請求人が所有しているものと認めるのが相当である。また、無償による役務の提供に係る経済的利益の金額の算定について、原処分庁は、固定資産税の課税標準を基礎とし、土地については6%を、建物については10%を乗じて算出しているが、その計算方法は、所得税基本通達36−40の定めによるものであり、法人の事務所として使用させる場合の賃貸料を個人の住宅と同一の方法で計算することは必ずしも合理的でないため、過去の裁判例(昭和45年3月28日山形地裁判決)を参考に適正賃貸料賃料を計算し、これを基に適正な経済的利益の金額を算定した。(平13.5.25広裁(法・諸)平12−54)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平120054
- 裁決年月日
- 平成13年5月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300512990
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/12受贈益/4その他
- 業種
- 不動産賃貸業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が賃借人から受領した10.000.000円のうち1か月分の賃貸料1.000.000円を超える部分の金額が何らの対価とは認められないから、受贈益に該当する旨主張する。しかしながら、請求人の会計処理において、当該賃貸料に係る未収分を受領したものとはされておらず、10.000.000円の全額を収益として計上しているため、原処分庁の主張にも理由がないわけではないが、請求人の総勘定元帳には、賃貸料に係る未収入金勘定の記載があるなど、賃貸料に係る未収分の存在を否定できないから、当該未収分の受領であることも否定できない。そうすると、原処分庁の主張は相当でない。(平13.5.25広裁(法・諸)平12−54)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平120054
- 裁決年月日
- 平成13年5月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300506000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/6賃貸料等収入
- 業種
- 不動産賃貸業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、賃借人の資金繰りの都合上、賃貸料の額を月額1.000.000円としていたものであり、不動産賃貸契約書に基づく賃貸料の額は月額1.500.000円であるから、当該賃貸料の額で算定した金額を、各事業年度の益金の額に算入すべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、当該契約書に基づいた賃貸料の額を収益として計上したことが一度もなく、実際に受領した額(月額1.000.000円)を計上していること、賃貸人及び賃借人双方の実質経営者が同一人であって、随意に同人の一存により事務所の賃貸料を改定することができることから、事務所の賃貸料の額は1.000.000円に改定されたものとみるのが相当である。そうすると、賃貸料の額を月額1.000.000円として算定された金額が、各事業年度の益金の額に算入される。(平13.5.25広裁(法・諸)平12−54)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平120114
- 裁決年月日
- 平成13年3月27日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300502990
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/2通常のたな卸資産の販売に係る収益/3その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が告発された所得金額以外のA社との商品先物取引についても、取引形態、関係人及び帳票書類が類似していること及び請求人の代表者の資産形成の状況から見て、架空取引であると推認して更正処分等を行った。しかしながら、当審判所の調査によれば、A社との取引の一部のみが秘匿を目的とした架空取引と類似するだけであり、取引全体からみれば架空取引とは認めがたいこと、A社の取引銀行の口座から出金された大口現金が請求人の仮名預金等に還流したとは特定できないこと及び原処分庁が、算定金額の約56%を過大に認定したことを認めていることから、A社との取引を架空取引であると認めるに足りる証拠はないから、原処分庁の主張は採用できない。(平13.3.27東裁(法・諸)平12−114)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平120088
- 裁決年月日
- 平成13年2月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300599000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/15その他
- 業種
- 電機設備資材卸売業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、施工実績のない工事に係る架空の売上げ及び仕入れを益金の額及び損金の額に算入し、その際に受け取った手形を裏書し、資金融通を行っていたとして、架空の利益を計上していたものである旨主張する。しかしながら、請求人の計上した売上げ及び仕入れの差額は、請求人が取引先の会社に対して融通手形により資金提供を行った対価を受領したものと認められることから、請求人の主張には理由がない。(平13.2.26関裁(法)平12−88)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平120032
- 裁決年月日
- 平成13年2月19日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300513000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/13債務免除益
- 業種
- 貸金業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人の関係会社等名義の預金の解約等による払出金の一部が請求人名義の本件銀行借入及びその支払利息の返済に当てていることについて、原処分庁は、本件銀行借入の返済額について、請求人が請求人の関係会社等から贈与を受けたものである旨主張する。しかしながら、請求人の関係会社等のいずれの者からいくらの金額の金員が移転し、あるいはいくらの金額の経済的利益の供与を受けたかについて原処分庁は特定せず、当審判所の調査によってもこれらを特定することができず、本件銀行借入の返済額について、関係会社等から請求人が贈与を受けたという事実を認めることはできないといわざるを得ないため、本件銀行借入の返済額を受贈益として、当該事業年度の益金の額に算入することは相当ではない。(平13.2.19広裁(法・諸)平12−32)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平120032
- 裁決年月日
- 平成13年2月19日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300508012
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/8利息収入/1貸付金利息等/2利率
- 業種
- 貸金業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、貸金業を営む請求人の貸付金利息の金額の算定に当たり、請求人の総勘定元帳には信ぴょう性がなく、それに基づいて個別の取引の利率を認定することができないとして、同業者1件の貸付利率を採用して算定ししているが、当審判所が当該同業者についてその適否を検討したところ、事業規模からみて必ずしも請求人と類似していると認められず、当該同業者1件の貸付金利率をもって、請求人の貸付金利率を推認することには合理性がなく、請求人の貸付実績の確認ができたもののうち、その最低利率を採用して、貸付金利息の金額を算定することが相当である。(平13.2.19広裁(法・諸)平12−32)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平120021
- 裁決年月日
- 平成12年12月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300509000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/9配当収入
- 業種
- タオル製造販売
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件受取配当金については現金の受取や源泉徴収票の交付がなく、収益の認識をすることが困難であったから、法人税法第23条第6項の規定を適用すべきである旨主張する。しかしながら、請求人は本件増資会社の筆頭株主であり、かつ、請求人の代表者と本件増資法人の代表者は同一人物であったことから、請求人が本件受取配当金を認識できなかったとは認められない。(平12.12.22高裁(法)平12−21)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平120008
- 裁決年月日
- 平成12年11月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300508011
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/8利息収入/1貸付金利息等/1認定基準
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、営業権はB社の株式に付随しているものであるから、B社の株式を取得したA社が営業権を所有しており、また、営業許可は、陸運事務所から受けるものであり、営業する者と営業権を有する者とが違っていても当然であり、本件保証金等は営業権を所有するA社と交わした本件賃貸借契約に基づき支払ったものであるから、請求人に利息収入の発生する余地はない旨主張する。しかしながら、請求人は、譲渡譲受契約書に基づきB社から業務を譲り受けるとともに道路運送法の認可を受けており営業権もB社から譲り受けたものと認められる一方、A社は同法に規定する業務の免許又は認可を受けた事実がなく、さらに、営業権を請求人が所有しているにもかかわらず賃貸借契約書を作成し、貸付金を保証金等に仮装するとともに、支払義務のない賃借料を架空計上したものと認められることから、保証金等はA社への貸付金と見るのが相当である。そして、利息相当額の算定に当たり、原処分庁が年利率を10%としたことについて特に不相当とする理由は認められず、利息相当額は法法第22条第2項の規定により、本件各事業年度の益金となることから、請求人の主張は認められない。(平12.11.7熊裁(法)平12−8)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平120031
- 裁決年月日
- 平成12年10月31日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300504990
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/4その他の資産の譲渡収益/2その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.60・375ページ
要旨
○ 原処分庁は、請求人が作成した輸出承認申請書の記載内容のみをもって、請求人がA国の現地法人あてに輸出した中古の機械装置は輸出承認申請書の記載価額で譲渡されたと認められるから、その対価が増資の支払債務と相殺されているとしても、その譲渡益は111百万円であると主張するが、(1)請求人における当該機械装置の取得価額は72百万円であり、輸出直前の帳簿価額が18百万円であったこと、(2)A国政府の輸入許可が、株式投資のための輸入で、為替取引を伴わないものであることを前提としていること、(3)本件機械装置の輸出に関係した荷役業者等との通信文書によれば、本件機械装置は現地法人への現物出資資産として手続きが進められてきたことが容易に読み取れるから、本件は、日本における現物出資そのものでないとしても、A国政府当局から指摘された資本金不足を回避するため、本件機械装置の評価額を水増しして増資に係る払込み資産としたものと認めるのが相当である。そうすると、法令第38条の規定により、時価を超える払込み価額はなかったものとされ、本件機械装置の時価はその帳簿価額に相当する金額と認められるので、請求人には、この取引による譲渡損益が生じないから、原処分は取り消すのが相当である。(平12.10.31関裁(法)平12−31)裁決事例集NO60・375ページ
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平120014
- 裁決年月日
- 平成12年10月19日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300505010
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/5役務提供による収益/1工事等請負収入
- 業種
- 一般土木建築工事
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請け負ったホテルの新築工事代金の一部を施主に返金する旨の約定に基づいて返金済みの金額及び返金予定の金額の合計額を期末において完成工事高から減算したものであり、その処理は正当である旨主張し、原処分庁は、当該約定及び返金した事実は存在しないので、請求人の処理は認められない旨主張する。しかしながら、当該ホテルの工事代金は請負契約金額で確定しているので、請求人の処理は認められない。また、請求人が当審判所へ提示した各書類によれば、当該約定の存在と返金した事実は認められるが、返金した金員は施主に対するバックリベートであり、交際費等に該当する。(平12.10.19名裁(法・諸)平12−14)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平110038
- 裁決年月日
- 平成12年6月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300508020
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/8利息収入/2預金利息
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件定期積金は、本件各役員に帰属するものであり、その利息等は当該本件各役員に帰属するものである旨主張する。しかしながら、本件定期積金は、その開設、預入、解約等の手続及び解約された資金の利用状況等からすると請求人に帰属するものであると認められる。したがって、請求人に帰属する本件定期積金を元本とする法定果実である利息等は、請求人に帰属するものであり、請求人の主張には理由がない。(平12. 6.22熊裁(法・諸)平11-38)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平110099
- 裁決年月日
- 平成12年6月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300503017
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/3土地等の販売又は譲渡に係る収益/1宅地等/7交換
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①譲渡人から「譲渡人は本件取得土地を1年余り所有していた旨の説明を受けたこと、②本件取得土地の登記簿謄本によれば、A弘済会から譲渡人に所有権移転の登記がされた原因は平成6年3月15日の売買となっていること、③譲渡人の①の説明が虚偽であったとすれば、本件交換取引は錯誤により無効である旨主張する。しかしながら、譲渡人は平成7年1月30日に本件取得土地を取得したものであり、当該土地を1年以上有してはいなかったところ、①譲渡人から「譲渡人は本件取得土地を1年余り所有していた旨の説明を受けたとしても、そのことによりBらが本件取得土地を1年余り所有していたことにはならないこと、②司法書士は、譲渡人から「譲渡人は本件取得土地を平成6年3月15日に取得した旨説明を受けたため、当該日付で所有権移転の登記手続をしたものであり、当該日付は何ら根拠のないものであると認められること、③本件譲渡土地は、既に譲渡人から第三者に所有権移転の登記がなされており、一方、本件取得土地は、請求人に所有権移転の登記がなされたままであり、本件交換取引は、現在も有効に成立していることは明らかであることから、これらの点に関する請求人の主張には理由がない。(平12. 6.12関裁(法)平11-99)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平110160
- 裁決年月日
- 平成12年6月12日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300505020
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/5役務提供による収益/2手数料等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、関連会社から収受する事務代行の役務提供に係る対価(以下「事務代行収入」という。)の額が確定するのは、各関連会社からの役務提供が終了する1月であり、請求人の決算月の9月には確定しないから、原処分庁が各関連会社が損金の額に算入した金額を基に月割り計算する方法で計算した認定額は明らかに誤りである旨主張する。しかしながら、①請求人と関連会社との間で取り交わされた業務委託契約書によると、事務代行収入は、関連会社の売上高に一定率を乗じた金額とされていること、②請求人は事務代行収入に係る役務を日々提供し、かつ完了していること及び③関連会社の売上高は日々確定していることから、請求人の事業年度に対応する関連会社の売上高の合計額に一定率を乗じた金額を益金の額に算入するのが相当であるから、請求人及び原処分庁の主張はいずれも採用できない。(平12. 6.12東裁(法・諸)平11-160)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平110072
- 裁決年月日
- 平成12年3月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300502011
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/2通常のたな卸資産の販売に係る収益/1通常の販売/1売上計上もれがあるとした事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件調査により把握された年間売上実績表は、営業部長がイメージトレーニングとして作成したものであり、真実の売上金額が記載されたものではない旨主張する。しかしながら、本件調査により把握された年間売上実績表以外の資料や、簿外の現金、簿外の預金が存在することから、請求人は売上除外をしていたと認められるので、年間売上実績表は、真実の売上金額が記載されたものであると認められる。(平12. 3. 6関裁(法・諸)平11-72)、(平12. 3. 6関裁(法・諸)平11-73)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平110012
- 裁決年月日
- 平成11年12月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300504010
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/4その他の資産の譲渡収益/1有価証券の譲渡収益
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件株式の受入価額については前回調査におけるY税務署の指導に基づくものであるから、本件帳簿価額330,000,393円で受入処理していることは相当であり、また、平成5年10月期において本件有価証券売却損を損金の額に算入したことは相当であることから、原処分庁が有価証券売却益とした12,725,084円を平成5年10月期の益金の額に算入したことは誤りである旨主張する。しかしながら、本件株式の受入価額については、Y税務署が本件帳簿価額とすることを指導した事実は認められないこと、また、法令第38条第1項第5号の規定に照らして判断すると、本件株式10,618株を受入した平成5年7月7日現在の時価とするのが相当であり、同日における本件株式の東京証券取引所の株価の終値はN株式1株1,960円、NT株式1株858,000円であることから、本件株式の受入価額は149,217,280円相当と認められ、本件株式10,618株の売却価額154,035,140円と本件受入価額149,217,280円との差額から支払手数料519,206円及び有価証券取引税462,106円を差し引いた3,836,548円が有価証券売却益となることから、本件有価証券売却損を損金の額に算入することは認められない。(平11.12.24仙裁(法・諸)平11-12)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平110012
- 裁決年月日
- 平成11年12月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300508011
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/8利息収入/1貸付金利息等/1認定基準
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件受入差額は、Tに対する貸付金に当たらないことから、原処分庁が当該貸付金に対する受取利息として計算した額を本件各事業年度において益金の額に算入したことは誤りである旨主張する。しかしながら、①請求人は、本件受入差額については、Tに対する賞与ではなく貸付金にして欲しい旨の上申書を原処分庁に提出しており、また、Tと本件金銭消費貸借契約書を取り交わしていることが認められること、②当該契約証書には、請求人の代表者印を押印していることから有効に成立しているものと認められ、また、Nの答述によれば、当該契約証書の条項等の細目は、請求人において決定、作成され、さらに、O税理士の答述によれば、当該契約証書に関しては請求人の役員及びNもその趣旨を理解し、当該契約証書のみならず、当該貸付金に係る利息の計算書まで作成していることが認められること及び③請求人の代理人であるB税理士の答述によれば、本件金銭消費貸借契約書は、請求人及びTがそれぞれ押印していることから、当該契約証書は真正なものであると認めていることからすると、当該貸付金に係る利息は、請求人の本件各事業年度の損益に反映すべきものと判断するのが相当である。(平11.12.24仙裁(法・諸)平11-12)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平110013
- 裁決年月日
- 平成11年11月11日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300512990
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/12受贈益/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人の銀行借入金の返済資金の一部が関係会社等の定期預金の解約金によって賄われている取引について、原処分庁は、請求人が関係会社等から贈与を受けたものである旨主張するが、関係者間において貸借に係る契約書は作成されていないものの、請求人の会計処理及び代表者の答述からみて、当該取引の関係者間での贈与の事実を確認することができず、また、当審判所の調査によっても、請求人が関係会社等から当該取引による贈与を受けた事実があったとは認められない。(平11.11.11広裁(法・諸)平11-13)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平110004
- 裁決年月日
- 平成11年7月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300506000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/6賃貸料等収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №58・149ページ
要旨
○ 請求人は、幼稚園等の私立学校を経営するほか不動産貸付業を営む学校法人であるが、A法人との間で、請求人が所有する土地をA法人が営む保育園等の事業用地として賃貸する旨の土地賃貸借契約を締結し、その未収賃料(以下「本件賃料」という。)を請求しているのであるから、本件賃料は、その支払期日の属する事業年度の益金の額に算入すべきである。また、A法人が本件賃料の支払を拒否する理由として、上記契約による賃料の減額を請求しているとしても、請求日が平成10年1月30日であるから、本件賃料の額に影響するものではない。なお、請求人は、本件事業年度の収益事業に係る確定決算において、本件賃料の額を収益事業以外の事業に支出したとする経理をしていなかったのであるから、原処分庁がこれを法法第37条第4項に規定する「みなし寄付金」の額として、所得金額を計算したのは誤りであり、当審判所において、所得金額及び納付すべき税額を計算したところ、いずれも更正処分の額を上回ることとなるから、原処分は適法である。(平11. 7. 8大裁(法)平11-4)裁決事例集 №58・149ページ
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平100028
- 裁決年月日
- 平成11年6月29日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300504010
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/4その他の資産の譲渡収益/1有価証券の譲渡収益
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件株式の受入金額については前回調査におけるA税務署の指導に基づくものであるから、本件帳簿価額で受入処理していることは相当であり、また、平成6年8月期において本件有価証券売却損を損金の額に算入したことは相当であることから、原処分庁が有価証券売却益とした額を平成6年8月期の益金の額に算入したことは誤りである旨主張する。 しかしながら、本件株式の受入価額については、A税務署が本件帳簿価額とすることを指導した事実は認められないこと、また、法令第38条第1項第5号の規定に照らして判断すると、本件株式を受入れした時の時価とするのが相当であり、同日における株価の終値は1株1,990円であることから、本件受入時価は相当と認められ、本件株式の売却に係る有価証券売却損を損金の額に計上することは認められず、本件株式の売却価額と本件受入時価との差額から、支払手数料及び有価証券取引税を差し引いた額が有価証券売却益となることから、この点に関する請求人の主張には理由がない。 ところで、本件株式は平成5年7月30日及び8月3日に売却されていることから、本件株式の売却に係る損益の計上時期は、平成5年8月期とするのが相当と認められ、原処分庁が有価証券売却益を平成6年8月期の益金に算入したことは誤りであり、取り消すべきである。(平11.6.29仙裁(法・諸)平10-28)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平100028
- 裁決年月日
- 平成11年6月29日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300508011
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/8利息収入/1貸付金利息等/1認定基準
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件株式に係る受入差額は、Aに対する貸付金に当たらないことから、原処分庁が当該貸付金に対する受取利息として計算した額を本件各事業年度において益金の額に算入したことは誤りである旨主張する。 しかしながら、①請求人は、Aと本件金銭消費貸借契約書を取り交わしていることが認められること、②当該契約証書には、請求人の代表者印を押印していることから有効に成立しているものと認められ、また、Bの答述によれば、当該契約証書の条項等の細目は、請求人において決定、作成され、さらにC税理士の答述によれば、当該契約証書に関しては請求人の役員及びBもその趣旨を理解し、当該契約証書のみならず、当該貸付金に係る利息の計算書まで作成していることが認められること、③請求人の代理人であるD税理士の答述によれば、本件金銭消費貸借契約書は、請求人及びAがそれぞれ押印していることから、当該契約証書は真正なものであると認めていること及び④請求人が本件受入差額をAに対する貸付金として経理処理していることからすると、当該貸付金に係る利息は、請求人の本件各事業年度の損益に反映すべきものと判断するのが相当である。(平11.6.29仙裁(法・諸)平10-28)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平100126
- 裁決年月日
- 平成11年3月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300599000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/15その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が昭和63年3月期において行った請求人所有の不動産の売買については、買受人が金融機関から融資を受け、当事者間の合意の上に結ばれた契約に基づき所有権移転登記を行っていることからも明らかなように真実の売買である旨主張するが、①当該事業年度で発生すると見込まれる50億円の利益に見合う損失を計上するため、関係会社3社に対し所有不動産のうちの15物件を帳簿価額を大幅に下回る金額で売却した形で契約したこと、②契約の時期が、昭和63年3月中旬から同月末までの極めて短期間であること、③契約先である関係会社のうち2社は、本件契約をする直前まで休眠状態であったこと、④契約代金の決定は、請求人の実質的な経営者が税理士に指示して行っていること、⑤本件売買契約書の作成及び登記手続に関しては、極めてずさんでし意的であること、⑥本件売買契約が成立した後も契約の対象となった物件からの賃貸収入等が請求人の口座に入金されていることなどからみると、本件売買契約は法人税のほ脱を目的とした仮装売買であると認められる。(平11. 3.19東裁(法)平10-126)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平100021
- 裁決年月日
- 平成11年1月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300514040
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/14保険金収入等/4補償金等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁は県から請求人が受け取った本件補償金等のうち、配分委員会が支出した配分経費の額は、請求人に帰属するとして請求人の本件事業年度の所得金額の計算上益金の額に算入するとともに、当該配分経費の額は、交際費等に該当するので損金不算入額の計算をすべきであるとして本件更正処分をしているが、本件補償金等は請求人の構成員である各組合員に帰属するものである旨主張する。しかしながら、配分委員会は請求人の内部組織であり、各組合員の承認を得た上で配分経費を補償金等から充てることとされているところからすると、配分経費を補てんするための本件補償金等は、請求人に帰属するものである。(平11. 1.18熊裁(法)平10-21)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平100009
- 裁決年月日
- 平成10年7月8日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300508019
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/8利息収入/1貸付金利息等/9その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件法人税法違反被告事件において、認定された貸付利息収入については、証拠として提出された膨大な量の検査てん末書に多くの問題点があったため、検察官から、刑事訴訟法第327条の合意書面作成の申し入れがあり、相互の証拠に基づき納得できる法人税額を基礎に判決で脱税額を確定したものであるから、本件事件による貸付利息収入の認定額は、正に請求人の所得金額であり、その点では課税手続とまったく変わることがない旨主張する。しかしながら、課税手続においては、適正かつ公平な課税を行うために課税標準等を確定するのに対し刑事手続においては、犯罪成立の判断等の前提として、いわゆる犯則所得金額等を確定するものであって両者はその目的を異にしており、その確定のための手続も別個に定められている。また、現行法制下においては、ほ脱犯に係る刑事事件の判決により認定される事実によって課税手続上確定している課税標準等が拘束され、かつ、修正されるという制度は採用されていないから、請求人の主張を採用することはできない。(平10. 7. 8東裁(法)平10-9)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平090042
- 裁決年月日
- 平成10年6月29日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300599000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/15その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成5年3月期及び平成6年3月期の各事業年度の所得金額の計算上、益金の額に算入していない特定退職金共済制度の規定に基づく退職一時金について、各従業員に帰属する本件従業員名義預金口座に振り込む方法で実際に各従業員が受け取っているから、請求人が受領したとの原処分庁の認定は事実を誤認したものであり、原処分はその全部を取り消すべきである旨主張する。しかしながら、請求人が各従業員に帰属すると主張する本件従業員名義預金は、名義人である各従業員は自由に引き出すことができない預金であり、請求人に帰属するいわゆる請求人の借名預金であるから請求人の主張には理由がない。(平10. 6.29熊裁(法・諸)平 9-42)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平090248
- 裁決年月日
- 平成10年6月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300509000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/9配当収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、(1)本件みなし配当は、商法の改正に伴い強制的に行われたものであり、金銭の授受や株式数の増加もないこと及び(2)措法第9条の3により、本件みなし配当に所得税は課されないことから、法人税についても同条を準用すべきであり、準用することができないのであれば法人税についても非課税とする規定がないのは不当である旨主張するが、(1)同条は所得税を課さないとする規定であり、法人税について準用する規定はなく、解釈上準用する合理性もないこと及び(2)みなし配当について、法人税を課さないとする規定は見当たらないことから、請求人の主張には理由がない。(平10. 6.25東裁(法)平 9-248)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平090091
- 裁決年月日
- 平成10年6月16日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300502011
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/2通常のたな卸資産の販売に係る収益/1通常の販売/1売上計上もれがあるとした事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、法人所得金額及び課税土地譲渡利益金額に対する税額については、確定申告書のとおりであり、原処分は過大である旨主張する。しかしながら、請求人の記録等によれば、請求人の申告には、売上除外、架空仕入・架空経費の計上等により所得金額を過少に申告していた事実が認められ、請求人の主張は認められない。(平10. 6.16名裁(法)平 9-91)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平090175
- 裁決年月日
- 平成10年6月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300508019
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/8利息収入/1貸付金利息等/9その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の代表者Aが相続税節税対策として行った本件贈与は錯誤による無効なものであることから、請求人が本件贈与に関連して行ったAの父に対する金銭消費貸借契約も無効であり、貸付金は存在せず、原処分のうちAからの受取利息に係る部分については取り消すべきである旨主張する。しかしながら、本件贈与契約の意思と表示との間には何ら不一致がなく、本件贈与契約をなす意思表示自体には錯誤は無いと認められ、請求人が主張する錯誤は意思表示を形成するに至った動機(縁由)に存したにすぎないものと解するのが相当である。また、現行税法では、いわゆる実質主義を基本原則としており、その解釈、適用に当たっては、課税の基因となるべき行為の法形式や法的評価よりは、その行為によって実現をみた実質、経済的成果に対して税法的評価を行うべきであるところ、本件贈与のみならず金銭消費貸借契約も現に実行され、その効果が存続していることが認められるから、本件錯誤をもって本件贈与及び本件金銭消費貸借契約が無効であるとする請求人の主張は採用できない。そうすると、現実に発生した経済的成果である受取利息は、収益として計上すべきであり、原処分は適法である。(平10. 6.10東裁(法)平 9-175)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平090108
- 裁決年月日
- 平成10年6月2日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300505010
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/5役務提供による収益/1工事等請負収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人がAから受領した工事代金42,502,950円のうち、Aに返還した金額16,686,000円(以下「本件金員」という。)は、架空経費に当たる旨主張するが、当審判所の調査によれば、本件金員はAに返還する約定の下に一時的に請求人口座に振り込まれたものであるとする請求人の主張には信ぴょう性が認められ、また、本件工事代金は、本件工事の対価としては不相当に高額であることから、本件金員は請求人の売上げとは認められない。したがって、本件金員の額は、本件事業年度の所得金額の計算上、益金及び損金の額のいずれにも計上すべきものではないことから、益金の額から減算すべきである。(平10. 6. 2関裁(法・諸)平 9-108)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平090091
- 裁決年月日
- 平成10年4月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300503018
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/3土地等の販売又は譲渡に係る収益/1宅地等/8土地と建物の区分
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件土地を譲渡するに当たり、本件土地の売買契約と本件土地の上に建築する本件建物の建築請負契約が一括で487,000,000円である本件契約書A及び本件土地の売買契約のみで390,000,000円である本件契約書Bを作成しているが、(1)本件契約書Aが真正な契約書であること、(2)売買価額487,000,000円の内訳は、本件土地334,000,000円、本件建物153,000,000円であること及び(3)請求人が受け取った譲渡代金390,000,000円のうち56,000,000円は、本件建物の契約解除に伴う違約金である旨主張し、審判所に、(1)本件土地の譲渡価額は334,000,000円であるとの記載がある重要事項説明書の控え及び(2)本件建物の建築費用は153,000,000円である内容の見積書を提出した。しかしながら、請求人が作成した書類や関係者の答述等から、契約日以降に請求人が重要事項説明書の控えの記載を加筆し、本件建物の見積書を153,000,000円となるように作成したことが認められることから、本件土地の譲渡価額は390,000,000円であり、56,000,000円は本件土地の譲渡価額の一部であるとした原処分は相当である。(平10. 4.24広裁(法)平 9-91)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平090081
- 裁決年月日
- 平成10年3月31日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300514050
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/14保険金収入等/5損害賠償金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件損害金等を受領したこと及びこれを請求人の会計帳簿に記載していないことについては争わないが、本件損害金は費用に計上していないところの福利厚生費等の支出に充てており、収益及び費用の計上漏れである旨主張する。しかしながら、請求人は、当審判所に対し、福利厚生費等の具体的な金額、内容及び支払先等について説明せず、支払の事実を証明する領収証等の資料を提出しないから、当該支出が費用の計上漏れであるとする請求人の主張は採用できず、本件損害金は益金の額に算入するのが相当である。(平10. 3.31広裁(法・諸)平 9-81)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平090081
- 裁決年月日
- 平成10年3月31日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300599000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/15その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、代行運転手に支払う請負運転手費から本件顧客維持管理費等なるものを天引していないから、原処分は事実誤認である旨主張するが、請求人の元従業員及び元代行運転手は、いずれも原処分担当者に対し、代行運転手が請負運転手費を受領する際、本件顧客維持管理費等が天引されていた旨申述し、元代行運転手が保管する請負運転手費を受領する際に使用される封筒には、本件顧客維持管理費等が天引された明細が記入されていることから、本件顧客維持管理費等が天引されていたと認められる。(平10. 3.31広裁(法・諸)平 9-81)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平090081
- 裁決年月日
- 平成10年3月31日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300505990
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/5役務提供による収益/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、顧客から預かった車両の保管料(以下「預り車両売上げ」という。)について、再度車両を保管した場合は、預り車両売上げを受領していないことから、請求人の取締役が作成した売上表の「発数」欄に記載された台数と預り車両売上げの台数は一致しない旨主張する。しかしながら、請求人が作成した原始記録(売上表、売上記録集計票、配車日報等)の預り車両台数は、いずれも一致しており、この預り車両台数を基に算定した預り車両売上げと会計帳簿に記載された預り車両売上げには開差があるから、預り車両売上げの計上漏れの事実が認められ、請求人の主張は採用できない。(平10. 3.31広裁(法・諸)平 9-81)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平090083
- 裁決年月日
- 平成10年3月31日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 300599000
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/15その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が顧客からの祝儀等であると認定した公表外の預金の入金額について、顧客にあっせんした電気製品に係る顧客からの預り金である旨主張するが、(1)請求人が、顧客からの預り金の支払先とする業者からの領収証について、業者の元代表者及び元営業担当者は、虚偽のものであると申述し、筆跡も元営業担当者のものではなく、また、業者に対する注文書とするものには、記載された住所が当時のものとは認められないこと等からいずれも正当なものとは認められないこと、(2)顧客から祝儀及び運賃等を収受している事実が認められること及び(3)請求人が電気製品のあっせんであるとして当審判所に提出した業者とのファックスでのやり取り等の資料も公表外の預金と関連するものとは認められないことから、請求人の主張を採用することはできない。(平10. 3.31広裁(法・諸)平 9-83)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平090008
- 裁決年月日
- 平成9年11月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300508016
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/8利息収入/1貸付金利息等/6代表者等に対する貸付
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No54・274ページ
要旨
○ 請求人は、請求人の代表者は債務超過の状態にあり、同人に対する貸付金に係る利息は回収困難であるから、法基通2−1−25の(1)及び(3)に該当する旨主張する。しかしながら、請求人の株式を純資産価額方式により評価して代表者の資産負債の状況をみると、同人が債務超過の状況にあるとは認められず、しかも債務の大部分は請求人からのものであるから、貸付金の元本自体の回収が危機的状況にあるとは認められない。また、代表者は換金可能な土地等の不動産、株式を所有し、現に株式を売却して3億3千万円余りを返済していること、請求人から給与等多額の収入を得ていること及び請求人は回収のための督促をしていないこと等を併せ考えると、利息を支払えないことにつき「相当の理由」があるとは認められない。(平 9.11.14熊裁(法)平 9-8) 裁決事例集No54・274ページ
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平090012
- 裁決年月日
- 平成9年7月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300503013
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/3土地等の販売又は譲渡に係る収益/1宅地等/3中間取得者の有無
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件土地売却価額は、一次契約による金額であり、二次契約及び三次契約はそれぞれ各独立した取引であり、本件土地売却に関するものではないから、本件更正処分は取り消すべきである旨主張する。しかしながら、請求人は当初予定していた本件土地売却利益を買主に補償要求し、そのために、国土利用計画法に基づく県の指導価額に基づいた売買契約(一次契約)の他に、建築請負予約契約(二次契約)に係る予約保証金の受領及び買主と第三者との土地売却の中間に請求人を介在させ転売利益を得させる土地売買契約(三次契約)がなされたものと認められるから、一次契約ないし三次契約に係る各金額は、本件土地の譲渡対価を構成すると認めるのが相当であり、また、請求人は、二次契約を翌期に繰り延べて計上し、それによる法人税の負担を免れるために架空の土地売却損を計上したと認められ、さらに、三次契約における転売利益を圧縮するためにダミー法人を介在させる等して、一次契約ないし三次契約があたかも各独立した取引で行われたかのように仮装したことが認められることから、請求人の主張には理由がない。(平 9. 7. 7東裁(法)平 9-12)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平090013
- 裁決年月日
- 平成9年7月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300503013
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/3土地等の販売又は譲渡に係る収益/1宅地等/3中間取得者の有無
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、A社の都合により本件取引にB社を中間譲渡人として介在させたものであり、本件土地取引に仮装はない旨主張する。しかしながら、(1)請求人はA社と売買契約(一次契約)を締結後、関係者と通謀の上一次契約に係る契約書を破棄し、改めて請求人からB社及びB社からA社へ売却する旨の売買契約書(二次契約)を作成していること、(2)二次契約に基づいて請求人の売上帳にB社に売却したごとく記載していること、(3)B社は倒産法人であり実態がないことから、請求人はB社をダミー法人として介在させ、売上げの一部を除外したことが認められ、請求人の主張には理由がない。(平 9. 7. 7東裁(法)平 9-13)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平080011
- 裁決年月日
- 平成9年6月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300503013
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/3土地等の販売又は譲渡に係る収益/1宅地等/3中間取得者の有無
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件土地等の譲渡先はA社であり、このことは、甲売買契約書(譲渡人を請求人、譲受人をA社、譲渡価額を10億2,000万円とする平成2年11月26日付の売買契約書)及びA社から譲渡代金を受け取っていることなどから明らかである旨主張するが、当審判所の調査したところによれば、A社は、本件土地等に係る売買について、請求人等に依頼され、甲売買契約書及び丙売買契約書(譲渡人をA社、譲受人をB社、譲渡価額を13億6,250万円とする平成3年3月6日付の売買契約書)に譲受人及び譲渡人として名義を貸しただけにすぎず、甲売買契約書及び丙売買契約書は、請求人が本件土地等の譲渡利益を圧縮するために、A社を形式的な中間介在者として作成されたものであって、本件土地等は、請求人が直接B社に譲渡したものと認めるのが相当である。(平 9. 6.30沖裁(法)平 8-11)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平080137
- 裁決年月日
- 平成9年6月30日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300504990
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/4その他の資産の譲渡収益/2その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、自動車会社とトラックを購入する売買契約を締結し、当該購入代金及び諸経費を取引業者に対する貸付金として経理処理するとともに貸付金に係る利息相当額を加算した金額で取引業者と金銭消費貸借契約を締結した後、当該取引業者との間でトラックを売買したとする売買契約書を締結のうえ、所有権を留保したまま引き渡した。請求人は、請求人と自動車会社との取引は売買取引ではない旨主張するが、(1)請求人は、自動車会社と自ら売買契約を締結しトラックを購入していること、(2)請求人は、その後、取引業者と改めて売買契約を締結していること、(3)所有権の留保は単に債権確保のためのものであることからすると、この取引は売買であると認められるから、トラックの売却代金を益金の額に算入し、その購入代金及び諸経費を原価として損金の額に算入した原処分は適法である。(平 9. 6.30大裁 (法・諸) 平 8-137)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平080055
- 裁決年月日
- 平成9年1月31日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300503020
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/3土地等の販売又は譲渡に係る収益/2借地権等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が本件物件の譲渡に併せて本件株式の譲渡を行うことにより、本件物件の真実の譲渡価額の一部を本件株式の譲渡価額に付け替えているとして、これらの譲渡価額の総額から、本件株式の実質価値を控除した額を本件物件の譲渡価額であると認定したが、本件物件の近隣地域における取引事例及び近傍の地価公示地の標準価格に照らし、本件物件の譲渡価額は、請求人の主張のとおりであると認めるのが相当である。(平9.1.31大裁(法・諸)平8-55)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平080045
- 裁決年月日
- 平成9年1月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300503016
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/3土地等の販売又は譲渡に係る収益/1宅地等/6譲渡担保
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件土地取引について、形式上は土地の売買であるが、取引相手が「形式上売買にしてもらいたい」と要求したためにその形式をとったもので、本件土地は請求人が使用収益しており、また、利息を支払わなかったのは特別な事情によるものであるから、実態は譲渡担保である旨主張するが、(1)取引相手は「取引は通常の売買である」旨答述していること、(2)取引相手の了解を得ずに建物を構築するなどして無断で使用していたと認められること、(3)利息を支払わなければならない事情は存在しないこと、(4)取引が譲渡担保であったことを窺わせる資料もないことから、請求人の主張は採用できない。(平 9. 1.10関裁(法)平 8-45)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平080015
- 裁決年月日
- 平成8年12月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300512020
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/12受贈益/2株式等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が取得した株式の価額は、不特定多数の者の間において通常成立する価額、すなわち時価である旨主張するが、株式の取引価額は、請求人の人的関係、株式の取得資金の調達方法及び請求人と評価会社との関係から、対等な当事者間の取引によるものとは認められず、請求人の取得した株式の評価に当たり原処分庁が採用した類似業種比準方式は、(1)同業者の売買実例、(2)評価会社の代表取締役の株式の譲渡価額からみて合理性があると認められる。なお、請求人の主張する配当還元方式は、利益の内部留保を多くし、配当を少なくしている請求人にこれを適用することは株価の他の構成要素である利益、純資産等を全く無視することになり株価の適正価額から遠く離れる結果となり課税上弊害があると認められることから、採用できない。(平 8.12.27熊裁(法・諸)平 8-15)、(平 8.12.27熊裁(所)平 8-16〜22)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平080054
- 裁決年月日
- 平成8年12月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300502011
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/2通常のたな卸資産の販売に係る収益/1通常の販売/1売上計上もれがあるとした事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が真実の売上げが記載されていると認定した経理担当者作成の手帳に記載された係争年度の売上げは、水増しされたものである旨主張する。しかしながら、(1)関係人は、当該手帳の作成目的は真実の売上金額などを代表者に尋ねられたときに備えるためであり、係争年度においても売上げを除外していたことがある旨答述していること、(2)当該手帳の記載内容が、請求人が売上除外を自認する事業年度と係争年度を比較しても記載方法に差異は認められないこと、(3)当該手帳に記載された売上除外額と認められる金額を控除した金額が請求人の公表売上げとなっていること、(4)当該手帳に記載された支払金額の一部は実際の取引に基づいて支払われていることから、当該手帳には請求人の真実の売上げが記載されているものと認めるのが相当である。(平 8.12.20広裁(法・諸)平 8-54)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平080042
- 裁決年月日
- 平成8年12月10日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300505990
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/5役務提供による収益/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁が回送収入の計上漏れと認定した預金への入金額のうち、(1)請求人が代表者個人の収入(収用補償金)である旨主張する額については、請求人の主張のとおり、個人に帰属するものであることが確認され、(2)当審判所の調査により、一部の手形入金額が、貸付けの見返りに受領したものを取立てたものであることが判明したことから、これらの額については、請求人の益金の額に算入することは相当でなく、更正処分の一部を取り消すべきである。(平 8.12.10広裁(法・諸)平 8-42)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平080013
- 裁決年月日
- 平成8年12月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 300503013
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/3土地等の販売又は譲渡に係る収益/1宅地等/3中間取得者の有無
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件物件はAに対して譲渡した旨主張するが、Aに対する譲渡の不合理性、AからBへの売買契約締結までの経緯や代金の決済方法、取引当事者の状況からみて、Aは譲渡利益を圧縮するために請求人が介在させたものであるから、その譲渡利益は請求人に帰属するとした原処分は相当である。(平 8.12. 4仙裁(所)平 8-13)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平080013
- 裁決年月日
- 平成8年9月30日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 300503012
- 争点
- 5益金の額の範囲及び計算/3土地等の販売又は譲渡に係る収益/1宅地等/2低額譲渡等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の代表者の妻に対して譲渡した土地・建物の価額は2通の不動産鑑定書の評価額と比しても特に低額とは認められず、適正である旨主張し、原処分庁は、土地については、近隣の取引事例地の固定資産税評価額と取引金額との比などによって算出した価額、建物については、再取得価額に法定耐用年数の未償却残額割合を乗じて算出した価額に比して低額である旨主張する。当審判所が土地・建物の価額について検討したところ、土地の価額については、原処分庁の評価方法では、(1)個別的要因の補正が不十分であること、(2)貸家建付地であることを考慮していないことの点で合理的でなく、請求人が提出した乙不動産鑑定書の評価方法は、一部(収益価格を重視している点ほか)を除き合理的であるから、妥当と認められない点を是正して算定するのが相当であり、建物の価額については、原処分庁の評価額から借家権割合を乗じた額を控除して算定するのが相当であると認められる。この結果、土地・建物の価額は請求人の譲渡価額を上回るから、当該差額については、売却収入の計上漏れとして益金の額に算入するのが相当である。(平 8. 9.30広裁(法)平 8-13)
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