裁決要旨 10役員給与

裁決要旨 10役員給与

支部名
仙台
裁決番号
令070005
裁決年月日
令和7年9月9日
裁決結果
棄却
争点番号
300710049
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/4役員賞与/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の各取締役に対する定期給与のほかに支給する役員給与(本件役員給与)の支給額(本件支給額)が、法人税法第34条第1項第2号イ及び法人税法施行令(令和2年政令第207号による改正前のもの)第69条第4項第1号の規定による事前確定届出給与に関する届出書に記載した役員給与の額(本件届出額)と異なることとなったのは、会社として従業員が起こした事故に対するコンプライアンスを考慮して本件届出額のうち支給時期が未到来であった本件役員給与について減額する旨の臨時取締役会の決議(本件減額決議)をしたことによるものであり、利益調整を目的としておらず、また、同条第5項に規定する当該役員給与の額を変更した場合の届出書(変更届出書)の提出を失念したことに悪気はないから、本件支給額と本件届出額との相違をもって否認することは適正さを欠いている旨主張する。しかしながら、実際に支給された役員給与が事前確定届出給与に該当するためには、所轄税務署長に対する事前確定届出給与に関する届出がされたとおりに支給されたものであることを要するところ、本件減額決議に基因して、本件支給額は本件届出額と相違しており、また、変更届出書が提出されていないことから、本件支給額は、所轄税務署長に提出した事前確定届出給与に関する届出書のとおりに支給されたものとは認められないため、事前確定届出給与に該当せず、その異なる金額となった事情に利益を調整する意図がないとしても、結論を左右するものではなく、悪気がない場合に変更届出書の提出を不要とする法令の規定もないため、悪気の有無は問題とならない。(令7. 9. 9 仙裁(法)令7-5)

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支部名
大阪
裁決番号
令070010
裁決年月日
令和7年8月5日
裁決結果
棄却
争点番号
300710039
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分の対象となった外注費(本件外注費)は役務提供の対価として外注先に支払われていることから、本件外注費は、損金の額に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、本件外注費は、請求人の取締役(本件取締役)に対する給与に該当し、請求人は、当該給与を本件外注費に仮装して経理することにより本件取締役に支給したものといえるから、請求人には、国税通則法第68条(令和6年法律第8号による改正前のもの)《重加算税》第1項に規定する隠蔽又は仮装の事実があったと認められ、法人税法第34条《役員給与の損金不算入》第3項に規定する「内国法人が、事実を隠蔽し、又は仮装して経理することによりその役員に対して支給する給与の額」に該当することとなり、請求人の所得金額の計算上、損金の額に算入することはできない。(令7. 8. 5 大裁(法・諸)令7-10)

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支部名
仙台
裁決番号
令070001
裁決年月日
令和7年7月1日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300710033
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/3報酬支払の事実
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、役員報酬勘定に計上した監査役(本件監査役)に対する役員給与の額(本件役員給与計上額)を本件監査役名義口座(本件口座)に入金しており、本件口座から出金して本件監査役に渡している金員は生活費で、給与支払明細書(本件明細書)は生活費の内訳であることから、本件監査役に本件役員給与計上額を支給している旨主張する。しかしながら、本件口座は、金融機関により本件監査役の親である代表者(本件代表者)の借名口座と判断され、本件監査役に帰属していないことなどから、本件口座に入金されたことをもって、本件役員給与計上額の全額が本件監査役に支給されたとは認められず、本件明細書に記載された金額(本件明細書支給額)が本件監査役に対して支給された給与等と認められる。また、本件代表者は、定款の定めに反して本件役員給与計上額を自ら決定し、本件役員給与計上額の一部を本件口座から出金して別の役員の口座に入金するなどしていることから、本件役員給与計上額のうち本件明細書支給額を除いた金額(本件残額)は、請求人を実質的に支配している本件代表者がその立場を利用して利得したと認められるため、その地位及び権限に対して受けた給与等であると認められる。そうすると、本件監査役に対して支給したと認められる本件明細書支給額は、労働日数等に単価を乗じて計算され、各月同額でないことから、法人税法第34条《役員給与の損金不算入》第1項に規定する定期同額給与等に該当せず、また、本件代表者に対して支給したと認められる本件残額は、本件代表者に支給されている役員給与であるにもかかわらず、本件監査役に対して支給する役員給与の額として経理され、損金の額に算入していることから、同条第3項に規定する「内国法人が、事実を隠蔽し、又は仮装して経理をすることによりその役員に対して支給する給与の額」に該当する。(令7. 7. 1 仙裁(法・諸)令7-1)

支部名
東京
裁決番号
令060031
裁決年月日
令和6年9月13日
裁決結果
棄却
争点番号
300710049
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/4役員賞与/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、実際には購入していない工具等の購入のために支出したとされる各金員(本件各金員)について、請求人のいわゆるみなし役員(本件みなし役員)が不正経理を行ったため使途が不明になったものであり、本件みなし役員の了解のもと本件各金員について返済を前提とした貸付金として決算上処理し、これに基づき修正申告書を提出していることから、本件各金員は本件みなし役員に対する貸付金であり、また、請求人は、本件各金員を本件みなし役員に対する給与等とする役員会等による決定はしておらず、本件みなし役員が本件各金員を自らに報酬として与えることは請求人との利益相反に当たるから、本件みなし役員に対する給与等に該当しない旨主張する。しかしながら、本件みなし役員は、請求人の法人経営の実権を掌握し、請求人を実質的に支配しており、本件各金員は、本件みなし役員により出金され、請求人の事業に関連する用途に使用された事実はないことから、本件みなし役員の管理下にあったものであり、また、請求人と本件みなし役員との間に金銭消費貸借契約が存在することを客観的に示す事実もないことからすれば、請求人と本件みなし役員との間に金銭消費貸借契約が成立していたとは認められず、本件各金員は、請求人を実質的に支配している本件みなし役員が、その地位及び権限に対して受けた給与等に該当する。また、金銭消費貸借契約を前提とした計算書類が確定した決算に基づき作成されたと認められないことから、修正申告書の内容は適正ではない。そして、法人税法上は、法人経営の実権を掌握し、法人を実質的に支配している法人の代表者等が、自己の権限を濫用して、当該法人の事業活動を通じて得た利得は、給与支出の外形を有しない利得であっても、原則として給与等に該当するとして所得の金額を計算するのであるから、請求人が主張する上記のような事由は、本件各金員が給与等に該当するかの判断を左右するものではない。(令6. 9.13 東裁(法)令6-31)

支部名
金沢
裁決番号
令060001
裁決年月日
令和6年8月1日
裁決結果
棄却
争点番号
300710039
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、設立後最初の事業年度の各支給時期における理事長に対する定期給与(本件役員給与)の支給額について、令和元年7月の増額改定及び同年9月の増額改定(本件各支給額改定)は、いずれも開業の日から三月以内にされた定期給与の額の改定であり、また、当該開業の日が設立後最初の会計期間開始の日であると解されるから、本件役員給与は定期同額給与に該当する旨主張する。しかしながら、法人税法第13条《事業年度の意義》第1項の規定によれば、請求人の設立後最初の事業年度は定款に定める設立後最初の会計年度であると認められるところ、本件全証拠をみても、本件役員給与の支給額について定めのある書類は月額報酬限度額を定めた請求人の設立総会に係る議事録以外に見当たらないから、本件各支給額改定は、そもそも事前の定めによるものと認めるに足りず、令和元年7月支給額及び同年9月支給額の元帳計上日にそれぞれされたと推認されるから、いずれも設立後最初の事業年度開始の日の属する会計期間開始の日から三月を経過する日後にされた定期給与の額の改定であると認められる。したがって、本件各支給額改定は、法人税法施行令第69条《定期同額給与の範囲等》第1項第1号(令和2年政令第207号による改正前のもの)所定の給与改定に当たらず、本件役員給与は、設立後最初の事業年度の各支給時期における支給額が同額ではないから、定期同額給与に該当しない。(令6. 8. 1 金裁(法)令6-1)

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支部名
関東信越
裁決番号
令050043
裁決年月日
令和6年5月23日
裁決結果
棄却
争点番号
300710051
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の前代表者(本件前代表者)が代表取締役から代表権のない取締役となった(本件分掌変更)以前は、本件前代表者が営業に関する業務、金融機関との折衝業務、会計業務など、請求人のほぼ全ての業務を行ってきたが、本件分掌変更後は、会計管理業務のみを行っており、本件分掌変更の前後で本件前代表者の業務内容には大きな変化があり、実質的に退職したと同様の事情があったと認められるから、本件分掌変更に伴って本件前代表者に退職金として支給した金員は、法人税法第34条《役員給与の損金不算入》(平成29年法律第4号による改正前のもの。)第1項括弧書所定の退職給与に該当し、損金の額に算入される旨主張する。しかしながら、本件分掌変更後の請求人の中心的な業務は、資金管理及び経理事務であったところ、本件前代表者は、本件分掌変更後も管理及び経理業務全般について担当しており、本件分掌変更により職務の内容が激変したとはいえない。これに加えて本件前代表者の勤務形態が引き続き常勤であること及び本件分掌変更後の役員報酬も現代表者の5倍の額であることなども踏まえれば、本件前代表者は本件分掌変更後も請求人の経営上主要な地位を占めていたと認められ、本件分掌変更により、役員としての地位又は職務の内容が激変し、実質的に退職したと同様の事情にあったとは認められない。したがって、本件前代表者に支給した金員は、法人税法第34条第1項括弧書所定の退職給与に該当せず、損金の額に算入されない。(令6. 5.23 関裁(法)令5-43)

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支部名
広島
裁決番号
令050002
裁決年月日
令和5年12月7日
裁決結果
全部取消し
争点番号
300710039
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、請求人が計上した外注費のうち請求人の取締役(本件取締役)に販売手数料として支払った金額は、実態のない架空の外注費であり、当該金額は、本件取締役に対する交際費等に該当する旨主張し、請求人は、当該金額は、本件取締役による直接的、間接的又は無形の支援業務の対価であるから外注費に該当する旨各主張する。しかしながら、本件取締役が行った業務はいずれも請求人の取締役たる立場で行われたもので、上記の金額は、請求人の業務に係るものとして支払われたことは明らかであり、請求人の取締役たる立場を離れて全く無関係に支給されたものと認めるに足る特段の事情もないことから、本件取締役に対する役員給与とみるのが相当である。(令5.12. 7 広裁(法・諸)令5-2)

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支部名
大阪
裁決番号
令040032
裁決年月日
令和5年3月1日
裁決結果
棄却
争点番号
300710031
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/1経済的利益の認定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、副社長(本件役員)が購入した宝飾品等及び服飾品等(本件購入品等)は、それぞれ請求人の非常用資産又は取引先への贈答品であり、本件役員が経済的利益を得たものではないし、仮に本件役員が経済的利益を得ているとしても、請求人が勤務の対価として供与したものではないから、給与等には該当しない旨主張する。しかしながら、本件役員は、請求人の取締役副社長かつ支配株主であり、経費の支出等について金額の上限なく一任されていたことから、請求人の経費を自由に使用できる立場にあったと認められる。そして、本件役員が購入した宝飾品等には請求人が商品として取り扱っていた形跡が全くないし、服飾品等については請求人が贈答した事実が明らかでないから、本件購入品等が請求人の資産や贈答品とは認められない。また、宝飾品等の中には本件役員が自ら使用するためにオーダーされたものがあり、服飾品等の中には本件役員のサイズに合わせて購入されたものがあることなどから、本件各購入品等は個人的な購入であったことが推察される。以上のことから、本件役員は、その地位及び権限を利用して、請求人の経費の支出等という名目の下で個人的に本件購入品等を購入したものと認められ、その購入費用を請求人に負担させることにより、請求人から経済的利益を得ていたと認められるから、当該経済的利益の額は、請求人から本件役員に対する給与等に該当する。(令5. 3. 1 大裁(法・諸)令4-32)

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支部名
仙台
裁決番号
令040011
裁決年月日
令和5年2月3日
裁決結果
全部取消し
争点番号
300710049
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/4役員賞与/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、請求人が事前確定届出給与として届け出た各役員給与(本件各役員給与)は、過去の職務執行期間の業績を考慮して決定されていたことなどから、過去の職務執行期間の対価であると認められるため、当該届出は、職務執行開始の日から1月を経過する日までにされていないことになること、また、法人の業績を示す指標を基礎として算定されており業績連動給与に該当することから、本件各役員給与は事前確定届出給与に該当せず、損金の額に算入されない旨主張する。しかしながら、本件各役員給与は業績評価期間(過去の職務執行期間)の業績を考慮して算定されたものではあるものの、本件各役員給与の支給額は飽くまで業績評価期間後の取締役会の決議により初めて決定するものであって、当該業績評価期間の業績等はその具体的な支給額の決定のために用いられる指針ないし参考情報にすぎないから、本件各役員給与は、過去の職務執行期間の対価とは認められず、また、業績連動給与にも該当しない。したがって、本件各役員給与は事前確定届出給与の要件を充足していることから、損金の額に算入される。(令5. 2. 3 仙裁(法)令4-11)

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支部名
仙台
裁決番号
令040001
裁決年月日
令和4年7月1日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300710032
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/2過大報酬の判定
事例集登載頁
裁決事例集№128

要旨

○ 原処分庁は、各取締役が受けるべき報酬の割当額の決定を一任された代表取締役が作成した「取締役の報酬金額に対する決定書」(本件決定書)に記載された報酬金額は、法人税法施行令(令和3年政令第39号による改正前のもの。)第70条《過大な役員給与の額》第1号ロの「金銭の額の限度額」(形式基準限度額)に当たり、法人税法上の使用人兼務役員に該当しない取締役(本件取締役)に対しこれを超えて支給された金額は、不相当に高額な役員給与である旨主張する。しかしながら、当該代表取締役は、本件取締役に対する役員給与について、取締役分と使用人分を勘案した上で、その合計額を支給額として決定したと認められ、本件決定書に記載された金額は本件取締役に対する給与の額の積算根拠にすぎず、本件取締役の給与に係る形式基準限度額とは認められない。(令4. 7. 1 仙裁(法)令4-1)

支部名
東京
裁決番号
令030130
裁決年月日
令和4年6月16日
裁決結果
棄却
争点番号
300710049
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/4役員賞与/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が実際に支給した役員給与(本件支給給与)の額が、事前確定届出給与に関する届出書により届け出た役員給与(本件届出給与)の額と異なることとなったのは経理手続上の過誤にすぎず、役員給与の支給の恣意性は認められないこと等から、本件支給給与は事前確定届出給与に該当する旨主張する。しかしながら、実際に支給された役員給与が損金の額に算入される事前確定届出給与の要件を満たすものであるというためには、当該役員給与の支給が届出に係る事前の定めのとおりにされたものであることを要するところ、本件支給給与の額は、株主総会の決議(定め)の額及び本件届出給与の額と異なっているため、本件支給給与は事前確定届出給与に該当しない。(令4. 6.16 東裁(法)令3-130)

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支部名
東京
裁決番号
令030080
裁決年月日
令和4年3月25日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300710044
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/4役員賞与/4経費負担に係る経済的利益の認定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人がその購入及び管理等の費用を支出している資産(本件資産)は、請求人の事業用資産にあたり、請求人のみなし役員(本件役員)の個人資産には当たらないと主張する。しかしながら、本件資産の購入、管理及び処分の状況、請求人における事業計画や事業活動の状況に照らせば、本件資産は、本件役員の個人資産に当たるものとするのが相当である。したがって、本件資産の購入代金及び管理等費用の額は、請求人が本件役員に対して経済的利益を供与したもので、本件役員に対する役員給与に該当する。(令4. 3.25 東裁(法・諸)令3-80)

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支部名
札幌
裁決番号
令030002
裁決年月日
令和3年12月8日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300710031
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/1経済的利益の認定
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、請求人の元従業員(本件受給者)に支給した給与(本件支出)について、本件受給者には勤務実態があり、請求人との雇用関係に基づく給与であるから、請求人の代表者に対する給与には該当しない旨主張する。しかしながら、本件受給者には勤務実態がなく、本件支出の実態は本件受給者と代表者との個人的な関係に基づいた生活費の援助と認めるのが相当であるから、本件支出は、代表者が個人として負担すべき費用を請求人が負担したものとして、法人税法第34条《役員給与の損金不算入》第4項に規定する「経済的な利益」に該当する。そして、請求人は、勤務実態のない本件受給者の出勤簿等を作成し、本件受給者に対する給与であるかのように経理処理して代表者に対する給与を支給したと認められるから、法人税法第34条第3項に規定する「事実を隠ぺいし、又は仮装して経理をすることによりその役員に対して支給する給与の額」に該当する。(令3.12. 8 札裁(法・諸)令3-2)

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支部名
札幌
裁決番号
令030002
裁決年月日
令和3年12月8日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300710039
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/4その他
事例集登載頁
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要旨

○ 原処分庁は、勤務実態のない者(本件受給者)に対する支出(本件支出)が請求人代表者に対する給与と認められ、本件支出に伴い請求人が負担した法定福利費(本件法定福利費)に相当する額の経済的利益は、本件受給者に対する寄附金の額に該当し、法人税基本通達9-4-2の2《個人の負担すべき寄附金》の定めにより、請求人の代表者が個人的に負担すべきものとして、代表者に対する役員給与に該当する旨主張する。しかしながら、法定福利費は、健康保険法等の法律に基づいて従業員等のために事業主が強制的に負担する費用であることから、本件法定福利費は代表者が個人的に負担すべきものではなく、また、本件法定福利費の支出により代表者が享受した経済的な利益があったとも認められないから、代表者に対する役員給与とは認められない。また、本件法定福利費について、請求人は、健康保険法等の規定により請求人に負担義務のある支出であるから、請求人の損金の額に算入される旨主張するが、法人の所得の金額の計算上損金の額に算入すべき販売費、一般管理費その他の費用の額とは、当該法人の業務との関連性を有し、業務の遂行上必要と認められるものでなければならないから、本件支出に伴い計上された本件法定福利費を損金の額に算入することはできない。(令3.12. 8 札裁(法・諸)令3-2)

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支部名
東京
裁決番号
令030011
裁決年月日
令和3年8月4日
裁決結果
棄却
争点番号
300710053
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/3過大退職給与の判定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、退職した役員に対して支給した退職給与のうち、法人税法施行令第70条《過大な役員給与の額》第2号に規定する相当と認められる金額を平均功績倍率法により算定するに当たり、原処分庁が採用した同業類似法人の抽出基準について、当該退職した役員は請求人の資産形成に多大な貢献があったこと及び請求人が他の事業も営んでいることが考慮されていないため、合理性がない旨主張する。しかしながら、退職した役員の貢献や資産形成について客観的に評価できるものが認められず、請求人の主張する事業の売上金額についても、総売上金額に占める割合が高いとは認められないから、原処分庁が当該事業を考慮しなかったことに不相当な点はない。そうすると、原処分庁が、地域の類似性、事業規模の類似性、業種の類似性などの基準を設けていることからすれば、当該抽出基準は合理的であると認められる。(令3. 8. 4 東裁(法)令3-11)

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支部名
大阪
裁決番号
令020031
裁決年月日
令和2年12月17日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300710047
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/4役員賞与/7使用人兼務役員に対する賞与
事例集登載頁
裁決事例集№121

要旨

○請求人は、同族会社である請求人の取締役(本件取締役)について、取締役に就任した後も請求人の営業部の部長職である職制上の地位を有していること、営業部長として代表取締役の指揮命令系統に属する職務を行っていること、請求人の代表取締役の親族でもなくまた株主でもないこと、及び請求人の実質的な意思決定の場である月例会議にも参加していないことから、使用人兼務役員に該当し、当該取締役に対して支払った賞与は使用人としての職務に対する賞与であるから、損金の額に算入できる旨主張する。しかしながら、請求人では、機構上、使用人としての職制上の地位が明確に定められているところ、本件取締役は、請求人及び請求人のグループ法人内での職務分掌の変更(分掌変更)により請求人の営業部の部長職の地位を失っていることから、請求人における使用人としての職制上の地位を有していないと認められるので、分掌変更以後、本件取締役は使用人兼務役員には該当せず、分掌変更以後に支給された賞与の額は損金の額に算入されない。なお、分掌変更前の使用人兼務役員に該当する期間において支給された賞与の額については、他の使用人と同様に給与規程に基づく方法で決定されているものではないものの、他の使用人に対する賞与の支給時期に支給され、使用人としての職務の対価であったことを否定するに足りる証拠はないことから、損金の額に算入される。(令2.12.17大裁(法)令2-31)

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支部名
東京
裁決番号
令020041
裁決年月日
令和2年12月17日
裁決結果
棄却
争点番号
300710031
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/1経済的利益の認定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○請求人は、請求人の取締役が負った第三者に対する損害賠償金等(本件各金員)について、当該取締役が取引先の役員に就任するなどの請求人の業務命令により発生した損害であり、費用又は損失として請求人の法人税の所得の金額の計算上損金の額に算入される旨主張する。しかしながら、本件各金員は、請求人の事業遂行上必要なものではなく、当該取締役が個人の責任として負担すべき費用を請求人が負担したものであり、請求人が当該取締役に対して支給した退職給与以外の給与の額に該当し、かつ、法人税法第34条《役員給与の損金不算入》第1項各号に掲げる給与のいずれにも該当しないから、請求人の法人税の所得の金額の計算上損金の額に算入されない。(令2.12.17東裁(法・諸)令2-41)

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支部名
大阪
裁決番号
令020028
裁決年月日
令和2年12月15日
裁決結果
全部取消し
争点番号
300710051
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
事例集登載頁
裁決事例集№121

要旨

○原処分庁は、請求人の元代表取締役(本件元代表者)が、退職後においても、引き続き請求人の経営に従事しており、みなし役員に該当するから、実質的に退職したとは認められないとして、請求人が本件元代表者に支払った退職金の金額(本件各金員)は、法人税法第34条《役員給与の損金不算入》第1項括弧書き所定の退職給与に該当しない旨主張する。しかしながら、原処分庁がその認定の根拠として適示する各事実には、いずれもその裏付けとなる退職当時の客観的な証拠がなく、各関係者の各申述においても、本件元代表者の請求人への具体的な関与状況が明らかではない。そして、本件元代表者は、退職後に請求人から報酬等を受領していないと認められ、本件元代表者の退職後に請求人の代表取締役となった者が、その代表取締役としての職務を全く行っていなかったと認めるに足りる証拠もないことからすると、本件元代表者が退職後も継続して、本件各法人の経営に従事していたと認めることはできないから、本件各金員は、退職給与として、本件各法人の損金の額に算入される。 (令2.12.15大裁(法)令2-28)

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支部名
大阪
裁決番号
令020029
裁決年月日
令和2年12月15日
裁決結果
全部取消し
争点番号
300710051
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○原処分庁は、請求人の各被合併法人(本件各法人)を退職した元代表取締役(本件元代表者)が、退職後においても、引き続き本件各法人の経営に従事しており、本件各法人のみなし役員に該当するから、本件各法人を実質的に退職したとは認められないとして、本件各法人が本件元代表者に支払った各退職金の金額(本件各金員)は、法人税法第34条《役員給与の損金不算入》第1項括弧書き所定の退職給与に該当しない旨主張する。しかしながら、原処分庁がその認定の根拠として適示する各事実には、いずれもその裏付けとなる退職当時の客観的な証拠がなく、本件各法人の元役員等の各申述においても、本件元代表者の本件各法人への具体的な関与状況が明らかではない。そして、本件元代表者は、退職後に本件各法人から報酬等を受領していないと認められ、本件元代表者の退職後に本件各法人の代表取締役となった各人が、その代表取締役としての職務を全く行っていなかったと認めるに足りる証拠もないことからすると、本件元代表者が退職後も継続して、本件各法人の経営に従事していたと認めることはできないから、本件各金員は、退職給与として、本件各法人の損金の額に算入される。 (令2.12.15大裁(法)令2-29)

支部名
大阪
裁決番号
令010057
裁決年月日
令和2年5月29日
裁決結果
棄却
争点番号
300710032
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/2過大報酬の判定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○請求人は、請求人の役員(本件役員)の職務は、同業種の法人の取締役として一般的に想定される職務の範囲を超えており、通常では考え難い個人換算所得を実現しているから、本件役員に支給した給与(本件役員給与)には、法人税法第34条《役員給与の損金不算入》第2項に規定する不相当に高額な部分の金額はない旨、そして、原処分庁の類似法人の選定基準は、請求人の業種認定を誤るものであり、売上高倍半基準を用いたこと及び、選定範囲を同一県内としたことに合理性はないし、原処分庁が本件役員の適正給与額を算定する際に用いた算式(本件算式)は、不合理な算式であるから、これらに基づいて行われた原処分は違法又は不当である旨主張する。しかしながら、本件役員の職務は、一般的に想定される役員の職務の範囲内であると認められ、請求人の収益の状況の推移等に相反する高額な給与を支給すべき特別な事情も見当たらず、また、原処分庁が用いた類似法人の選定基準は、事業区分の判定、事業規模の判断(売上高倍半基準を用いたこと)及び選定範囲(同一県内としたこと)のいずれにおいても合理性があり、さらに、原処分庁が、請求人と類似法人との間に存する収益の状況等の偏差を調整するために、本件算式において用いた勘案要素も合理的であると認められる。(令2.5.29大裁(法)令元-57)

支部名
仙台
裁決番号
令010010
裁決年月日
令和元年12月10日
裁決結果
棄却
争点番号
300710031
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/1経済的利益の認定
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、第三者がした事務(本件作業)の対価として経理した外注加工費(本件外注費)は請求人の代表者(本件代表者)に対する役員給与に該当せず、損金の額に算入できる旨主張する。しかしながら、本件作業は請求人の事業遂行上必要なものではなく、本件外注費は、社会通念に照らし、客観的にみて、本件代表者が個人的に負担すべきものであると認められるから、本件代表者に対する給与に該当する。そして、請求人は、本件外注費を外注加工費として経理して損金の額に算入し、あたかも外注加工の実態があったかのように事実をわい曲し、事実を仮装していたと認められるから、本件外注費は、法人税法第34条《役員給与の損金不算入》第3項に規定する「内国法人が、事実を隠蔽し、又は仮装して経理をすることによりその役員に対して支給する給与の額」に該当し、損金の額に算入することができない。(令元.12.10 仙裁(法)令元-10)

支部名
仙台
裁決番号
令010004
裁決年月日
令和元年9月11日
裁決結果
棄却
争点番号
300710032
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/2過大報酬の判定
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、請求人の代表取締役(本件代表者)に支給した役員給与(本件役員給与)の額に、法人税法第34条《役員給与の損金不算入》第2項に規定する「不相当に高額な部分の金額」があるとした原処分について、①請求人の事業遂行が本件代表者の類まれな経営者としての資質・行動力に基づくものであり、その職務の対価として本件役員給与が支給された旨、②請求人の事業は新しい事業であり、請求人と同じような企業及び経営者は存在せず、また、仮に同業類似法人が存在するとしても、原処分庁により同業類似法人として抽出された法人は抽出件数が少ない旨、③原処分庁が同業類似法人として抽出した法人は、請求人の売上総利益率と大きく乖離しており比較すべきでない旨主張する。しかしながら、本件代表者の職務内容から特別に高額な役員給与を支給すべきものとは評価し難く、原処分庁が採用した同業類似法人の抽出方法は合理的なものといえ、審判所が抽出した法人は同業類似法人として相応と認められる。また、審判所が認定した役員給与としての相当額は、同業類似法人における売上金額及び売上総利益の額の平均額に対する請求人の額の割合を考慮したものであり、これにより売上総利益率の差異は可及的に捨像されるといえるから、これを大きく上回る本件役員給与の額は、不相当に高額な金額があるというべきである。(令元. 9.11 仙裁(法)令元-4)

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支部名
大阪
裁決番号
平300079
裁決年月日
令和元年6月7日
裁決結果
棄却
争点番号
300710039
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/4その他
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、代表取締役及び業務執行役員に支給した利益連動給与は、法人税法第34条《役員給与の損金不算入》第1項第三号イに規定する算定方法が客観的なものとの要件を満たすから、損金の額に算入できる旨主張する。しかしながら、同号イに規定する算定方法が客観的なものとは、当該算定方法に利益の状況を示す指標等を当てはめさえすれば個々の利益連動給与の額が自動的に算出される算定方法をいい、事前の定めとは別途の事後的な評価を加えて支給額が決まる算定方法などは客観的なものとの要件を満たさないというべきであるところ、請求人が利益連動給与の算定方法において用いている考課係数は、マイナス考課とするか否かも含めて事後的に取締役社長が決定しているのであるから、当該考課係数の決定において恣意が排除されていると認めることはできず、請求人の算定方法は、利益に関する指標を当てはめさえすれば個々の代表取締役及び業務執行役員に対する利益連動給与の額が自動的に算出されるものとは認められないから、同号に規定する客観的なものという要件を満たしていない。(令元. 6. 7 大裁(法)平30-79)

支部名
広島
裁決番号
平300026
裁決年月日
令和元年5月30日
裁決結果
棄却
争点番号
300710039
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/4その他
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、役員給与として損金の額に算入した理事長に対する宿直手当等(本件各院長手当)について、法人税法第34条(平成29年法律第4号による改正前のもの)《役員給与の損金不算入》の立法趣旨及び国税庁のホームページにある定期同額給与についてのQ&A等によれば、本件各院長手当は利益調整等に利用していていないのだから、その月額支給額のうち各事業年度において最も少ない金額に相当する額(本件各月額最低額)は、定期同額給与の額に該当する旨主張する。しかしながら、本件各月額最低額は、事業年度が終了した後に、当該事業年度における本件各院長手当の支給額が最低であるものを結果から見て月額最低額とするものであり、請求人が本件各月額最低額のみを別途計算して月ごとに支給しているものでもなく、月ごとに変動する本件各院長手当の額と同額又はその一部にすぎないから、同条第1項第1号に規定する定期同額給与とは認められない。(令元.5.30 広裁(法)平30-26)

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支部名
東京
裁決番号
平300082
裁決年月日
平成31年1月21日
裁決結果
棄却
争点番号
300710039
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/4その他
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、請求人の代表者(本件代表者)に対する給与(本件給与)を法人(本件法人)に対する外注費として計上したことについて、本件代表者の個人資産に対する差押えを回避するために、会計上、外注費の勘定科目を借りて計上したにすぎず、そこに事実を隠蔽又は仮装したと評価すべき行為はなかったのだから、法人税法(平成28年法律第15号による改正前のもの)第34条《役員給与の損金不算入》第3項(本件条文)の適用はなく、本件給与は損金の額に算入される旨主張する。しかしながら、本件条文に規定する「仮装して」とは、国税通則法第68条《重加算税》に用いられている同文言と同様、特定の所得、財産あるいは取引上の名義を装う等事実をわい曲することをいうものと解されるところ、請求人は、本件法人から役務の提供を受けていないにもかかわらず、本件法人に対して外注費を支払ったかのように経理し、故意に事実をわい曲して本件代表者へ本件給与を支給していたと認められることから、本件給与の支給額については本件条文が適用され、また、請求人が本件給与の支給額を本件法人に対する外注費として計上したことについて、その動機が本件代表者の個人資産に対する差押えを回避するというものであってもこの判断が左右されるものではない。(平31. 1.21 東裁(法・諸)平30-82)

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支部名
名古屋
裁決番号
平290029
裁決年月日
平成30年5月18日
裁決結果
棄却
争点番号
300710049
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/4役員賞与/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、従業員等を対象として実施した海外旅行(本件旅行)の費用(本件旅行費用)を負担したが、本件旅行費用の給付(経済的利益)のうち、本件旅行に参加した請求人の社員(法人税法上の役員に相当)に係る負担部分については、当該社員との委任契約等に基づく職務執行の対価ではないから給与等に該当せず、そもそも法人税法第34条《役員給与の損金不算入》の規定の対象外となる旨等主張する。しかしながら、当該社員が受けた本件旅行費用に係る経済的利益は、労務又は役務の提供との対価関係が認められることから給与等に該当し、また、当該給与等は、法人税法第34条1項第1号ないし第3号のいずれにも該当しない。したがって、当該社員が受けた本件旅行費用に係る経済的利益は、請求人の所得の金額の計算上、損金の額に算入することはできない。(平30. 5.18 名裁(法・諸)平29-29)

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支部名
大阪
裁決番号
平290050
裁決年月日
平成30年2月6日
裁決結果
棄却
争点番号
300710049
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/4役員賞与/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が、請求人名義、請求人の代表者(本件代表者)及びその妻名義の普通預金口座等(本件各口座)の入出金状況から、代表者給与を算定して更正処分等を行ったことに対し、本件各口座には、請求人の売上げ以外の入金もあり、原処分庁が算定した代表者給与の一部は請求人以外の財産が原資となっており、当該一部については代表者給与ではない旨主張する。しかしながら、本件各口座の入金内容からみて、本件代表者及びその妻の個人的な入金が認められることから、請求人から本件代表者への役員給与(本件代表者給与)の金額は、①本件代表者が本件各口座から個人的に費消した金額から、②本件代表者及びその妻が請求人の事業と関係なく本件各口座に入金した金額を差し引くことにより算定するのが相当と認められる。そこで検討するに、原処分庁が本件代表者の個人的費用と認定した本件各口座からの振込出金の額は、実際の①を上回ることはなく、むしろ下回っている可能性があること、原処分庁が本件各口座への入金のうち請求人の事業との関連性が認められないと判断した額は、実際の②の額を下回るものではないことから、本件代表者給与は、原処分庁認定額を下回ることはないというべきである。したがって、請求人は、本件代表者給与として、少なくとも原処分庁認定額を支払ったものと認められる。(平30. 2. 6 大裁(法・諸)平29-50)

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支部名
関東信越
裁決番号
平290003
裁決年月日
平成29年9月5日
裁決結果
棄却
争点番号
300710049
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/4役員賞与/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人を契約者及び支払者とする、請求人の代表者(本件代表者)名義のカード使用額における支出(本件支出)は、本件代表者が取引先への中元、歳暮の贈答品の手配など、事務担当者では目の届かない部分を補うためのものであったから、請求人の業務との関連性があるとして、本件支出は、本件代表者に対する役員給与に該当しない旨主張する。しかしながら、本件支出の内容は、主に食品及び日用品の購入代金並びに飲食費であり、総勘定元帳に物品等の内容や接待交際の相手方等について具体的な記載がないことが認められる。また、当該カードが、契約者(支払者)を請求人、カード名義人(使用者)を本件代表者とするものであること、本件代表者以外の者が当該カードを使用していたことをうかがわせる事実が認められない。これらのことから、本件支出は、請求人の業務と関連するものではなく、本件代表者により当該カードを食品及び日用品の購入代金並びに飲食費の支払に使用することにより、当該カードの使用額に相当する額の役員給与の支給を受けたものと見るのが相当であるから、本件支出は、本件代表者に対する役員給与の支給に該当する。(平29. 9. 5 関裁(法・諸)平29-3)

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支部名
東京
裁決番号
平290026
裁決年月日
平成29年9月1日
裁決結果
棄却
争点番号
300710021
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/2報酬と賞与の区分/1報酬であるとした事例
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の役員の地位にあった者に対し、和解に基づいて支払った解決金について、当該役員に対する給与には該当せず、訴訟を終結させるための解決金であるから、所得金額の計算上損金の額に算入できる旨主張する。しかしながら、当該和解の内容からすると、当該和解に基づく解決金の支払は当該役員に対する給与の支払とみるべきものであり、当該解決金は法人税法第34条《役員給与の損金不算入》第1項各号に規定する給与のいずれにも該当しないことから、請求人は当該解決金を所得金額の計算上損金の額に算入することはできない。(平29. 9. 1 東裁(法・諸)平29-26)

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支部名
広島
裁決番号
平290005
裁決年月日
平成29年8月24日
裁決結果
全部取消し
争点番号
300710033
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/3報酬支払の事実
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、取締役4名に対する役員給与(本件役員給与)について、本件役員給与は、請求人から適正に支給されるとともに、当該取締役4名も受領しているから、本件役員給与とこれに係る法定福利費(本件法定福利費)は、法人税の申告において損金の額に算入できる旨主張する。しかしながら、当該取締役4名のうち2名については、本件役員給与の支払の事実が認められず、また、残り2名については、支払の事実が一部認められるものの、当該取締役4名は、いずれも請求人の事業に関して役務の提供をしていなかったと認められる。したがって、本件役員給与は、損金の額に算入することはできず、同様に、本件役員給与に係る本件法定福利費も損金の額に算入することができない。(平29. 8.24 広裁(法・諸)平29-5)

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支部名
広島
裁決番号
平290002
裁決年月日
平成29年8月21日
裁決結果
全部取消し
争点番号
300710033
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/3報酬支払の事実
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、取締役に対する役員給与(本件役員給与)について、請求人から当該取締役へ適正に支給されるとともに、当該取締役も受領しているから、法人税の申告において損金の額に算入できる旨主張する。しかしながら、当該取締役は、請求人に対して、役員としての役務提供をしていないものと認められ、本件役員給与は、審査請求人に対する役務提供とは無関係なものである。また、本件役員給与は、請求人の管理する口座に振り込まれており、当該取締役は本件役員給与を受領していないから、本件役員給与の支払の事実も認められない。したがって、本件役員給与は、法人税の申告において損金の額に算入することはできない。(平29. 8.21 広裁(法・諸)平29-2)

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支部名
広島
裁決番号
平290004
裁決年月日
平成29年8月21日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300710033
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/3報酬支払の事実
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、取締役(本件取締役)に対する役員給与(本件役員給与)について、請求人から本件取締役へ適正に支給されるとともに、本件取締役も受領しており、法人税法上何ら問題とすべきところはなく、損金の額に算入できる旨主張する。しかしながら、本件取締役は、請求人に対し、取締役として役務の提供をしておらず、本件役員給与は、請求人に対する役務の提供とは無関係なものである。また、本件取締役は、請求人から総勘定元帳に記載されたとおり現金で本件役員給与を受領しておらず、本件役員給与の支払の事実は認められない。したがって、本件役員給与は、損金の額に算入することはできない。 (平29. 8.21 広裁(法)平29-4)

支部名
東京
裁決番号
平290019
裁決年月日
平成29年8月4日
裁決結果
棄却
争点番号
300710039
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/4その他
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、代表者の親族である2名の取締役(本件各取締役)に対する役員給与として損金の額に算入した各金額(本件各役員給与額)は、法人税法第34条《役員給与の損金不算入》第1項第1号に規定する定期同額給与に該当する旨主張する。しかしながら、請求人が作成した給与が記載された書面には、本件各取締役に係る記載はなく、請求人の各事業年度に係る試算表においては、本件各役員給与額が各事業年度の末月に一括して計上されていることが認められる。さらに、請求人は、総勘定元帳あるいは仕訳帳などの帳簿を作成しておらず、各事業年度に係る試算表には資産及び負債に係る記載もないことから、本件各役員給与額の支払及び未払の事実を確認することができないことを併せ考えると、本件各役員給与額の支給時期が1月以下の一定の期間ごとであると認めることはできない。したがって、本件各役員給与額は、定期同額給与に該当せず、損金の額に算入することはできない。(平29. 8. 4 東裁(法)平29-19)

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支部名
大阪
裁決番号
平290004
裁決年月日
平成29年7月14日
裁決結果
棄却
争点番号
300710051
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
事例集登載頁
裁決事例集№108

要旨

○ 請求人は、その代表者(本件役員)が代表取締役社長を辞任し、代表権のない取締役会長となったこと(本件分掌変更)に伴い、請求人が本件役員に対し支給した金員(本件金員)について、本件役員は本件分掌変更により本件役員の各業務に関する権限を他の役員等に移譲し、仕事量、質及び内容が大幅に縮小又は変更したため、請求人の役員としての地位又は職務の内容が激変し、実質的に退職したと同様の事情にあったといえるから、本件金員は法人税法上の退職給与に該当する旨主張する。しかしながら、本件分掌変更に伴い、本件役員の地位や職務につき相当程度の変動が生じたことは認められるものの、本件役員は、本件分掌変更後も、請求人の経営ないし業務において主要な地位を占め、請求人の取締役として重要な決定事項に関与していたことが認められるから、本件役員は、本件分掌変更により、役員としての地位又は職務の内容が激変し、実質的に退職したと同様の事情にあるとはいえず、本件金員は法人税法上の損金算入することができる退職給与に該当しないものと認められる。(平29. 7.14 大裁(法・諸)平29-4)

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支部名
大阪
裁決番号
平280057
裁決年月日
平成29年6月14日
裁決結果
棄却
争点番号
300710039
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、理事らに対する給与その他報酬として損金の額に算入した金額(本件各給与等)は、理事らに対する役員給与及び顧問料としての実体を有するものであるから、仮装経理により理事長に支給された役員給与とはいえない旨主張する。しかしながら、理事らは請求人に対して全く労務又は役務を提供しておらず、まして、請求人の経営に参画していないことなどからすると、本件各給与等は、労務若しくは役務の提供又は理事としての地位に対する対価の性質がなく、給与又は報酬とは認められない。そして、理事長は、請求人において全面的な権限を有し、本件各給与等について自ら支給額を決定していることも考慮すると、本件各給与等は、理事らに対する給与又は報酬ではないにもかかわらず、理事長が請求人を代表して、一方的に理事ら名義の預金口座に振り込んだものである。よって、請求人が理事長に対して支給した役員給与であると認められ、請求人は、本件各給与等の支給先を含めその支払の事実をわい曲したと認められるから、本件各給与等は、法人税法第34条《役員給与の損金不算入》第3項に規定する「内国法人が、事実を隠蔽し、又は仮装して経理をすることによりその役員に対して支給する給与の額」に該当し、損金の額に算入することはできない。(平29. 6.14 大裁(法・諸)平28-57)

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支部名
関東信越
裁決番号
平280039
裁決年月日
平成29年4月25日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300710032
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/2過大報酬の判定
事例集登載頁
裁決事例集№107

要旨

○ 原処分庁は、請求人の同業類似法人における代表者に対する役員給与の最高額と比較すると、請求人の代表取締役(本件代表者)に対する役員給与(本件役員給与)の額は、極めて高額であり、明らかに不相当に高額な部分があるから、当該最高額を本件代表者に対する役員給与相当額とし、本件役員給与の額のうち役員給与相当額を超える部分の金額は、不相当に高額な部分の金額として損金の額に算入されない旨主張し、請求人は、本件代表者の職務は格別であり、原処分庁が採用した同業類似法人の抽出基準は合理性を有するものではないから、本件役員給与の額について不相当に高額な部分の金額はない旨主張する。しかしながら、審判所の調査の結果、本件代表者の職務の内容が特別に高額な役員給与を支給すべきほどのものとは評価し難く、原処分庁が採用した同業類似法人の抽出基準は合理性があるものと認められる。そして、本件代表者の職務内容に大きな変化はなく、請求人の収益の状況及び使用人給与の支給状況もおおむね一定であるところ、本件役員給与の額は同業類似法人の代表者に対する役員給与の額の最高額を上回るものであり、しかも当該最高額を支給する法人は、請求人よりも相当に経営状況が良好と評価される点を鑑みれば、本件役員給与の額のうち当該最高額を超える部分の金額は不相当に高額な部分の金額であるといえる。ただし、原処分庁が抽出した同業類似法人の中に、請求人とは業種の異なる法人が認められることから、同社を同業類似法人から除外した上で役員給与相当額を算定し、不相当に高額な部分の金額として損金の額に算入されない金額を計算すると、原処分の額を下回ることから、原処分の一部を取り消すのが相当である。(平29. 4.25 関裁(法)平28-39)

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支部名
東京
裁決番号
平280066
裁決年月日
平成28年12月6日
裁決結果
棄却
争点番号
300710039
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、使用人(本件受給者)に対する給与として支給した金額(本件各支給額)は、使用人に対する労務の対価であり、請求人の代表者(本件代表者)に対する給与(経済的利益の供与)を使用人に対する給与と仮装して支給したものではない旨主張する。しかしながら、本件受給者が請求人に勤務した実態はなく、本件受給者が提供する労務は、本件代表者に対する個人的な手助けや協力の域にとどまると認められることなどからすれば、本件各支給額は、本件受給者に対する給与ではなく、本件代表者に対する給与であると認められる。そうすると、請求人は、本件受給者に勤務の実態がないにもかかわらず、事実に基づかない出勤簿を作成して本件受給者に対する給料手当を計上し、あたかも本件受給者に勤務の実態があったかのように事実をわい曲し、また、本件代表者が個人的に負担すべき本件各支給額を、本件受給者に対する給与として事実を仮装して経理をしていたと認められる。したがって、本件各支給額は、法人税法第34条《役員給与の損金不算入》第3項に規定する「内国法人が、事実を隠ぺいし、又は仮装して経理をすることによりその役員に対して支給する給与の額」に該当し、損金の額に算入することはできない。(平28.12. 6 東裁(法・諸)平28-66)

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支部名
熊本
裁決番号
平280001
裁決年月日
平成28年8月22日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300710046
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/4役員賞与/6賞与支払の事実の認定
事例集登載頁
裁決事例集№104

要旨

○ 請求人は、請求人が経営している飲食店(申告店舗)について収入の計上漏れはなく、また、請求人とは異なる者が営業許可の名義人となっている複数の飲食店(本件各店舗)に係る収益は請求人に帰属しないので、請求人から請求人の代表者(本件代表者)に対し、原処分庁が推計の方法により算出した利益(本件利益)に相当する額の給与等は支給されていない旨主張する。しかしながら、申告店舗と本件各店舗の経営実態は何ら変わるところはないことからすれば、本件各店舗の収益は請求人に帰属すると認められる。そして、本件利益に相当する請求人の資産は発見されず、本件代表者が申告店舗及び本件各店舗の売上金を回収及び管理し、任意に処分できる状態であったことからすると、本件利益は本件代表者が請求人の事業活動を通じて得た利得であり、給与支出の外形を有していないものの、本件代表者がその地位及び権限に対して受けた給与等であると認められる。したがって、請求人から本件代表者に対し、本件利益に相当する額の給与等が支給されたものと認められる。(平28. 8.22 熊裁(法・諸)平28-1)

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支部名
関東信越
裁決番号
平270065
裁決年月日
平成28年6月27日
裁決結果
棄却
争点番号
300710053
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/3過大退職給与の判定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の元代表取締役に支給した役員退職給与(本件役員退職給与)について、元代表取締役の創業者としての貢献度を評価し、かつ、役員報酬が据え置かれていたことなどを踏まえて算定した相当な金額であり、また、原処分庁が算定した役員退職給与の相当額において、請求人と同種の事業を営み、かつ、その事業規模が類似する法人(同業類似法人)の選定基準に合理性がないから、本件役員退職給与には、法人税法第34条《役員給与の損金不算入》第2項に規定する不相当に高額な部分の金額はない旨主張する。しかしながら、原処分庁が当該役員退職給与の相当額の算定方法として平均功績倍率法を用いたこと及び原処分庁が請求人の同業類似法人を選定した基準はいずれも合理的であると認められるところ、同業類似法人4社のうち1社は業種に相違があると認められることなどを踏まえて当該役員退職給与の相当額として算定した額を、本件役員退職給与の額が上回ることから、本件役員退職給与のうちその上回る部分の金額は、法人税法第34条第2項に規定する不相当に高額な部分の金額となる。(平28. 6.27 関裁(法)平27-65)

支部名
関東信越
裁決番号
平270066
裁決年月日
平成28年6月27日
裁決結果
棄却
争点番号
300710053
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/3過大退職給与の判定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の元取締役に支給した役員退職給与(本件役員退職給与)について、元取締役の創業者としての貢献度を評価し、かつ、役員報酬が据え置かれていたことなどを踏まえて算定した相当な金額である旨、また、原処分庁が算定した役員退職給与の相当額(原処分庁算定額)において、請求人と同種の事業を営み、かつ、その事業規模が類似する法人(同業類似法人)の選定基準に合理性がないから、本件役員退職給与には、法人税法第34条《役員給与の損金不算入》第2項に規定する不相当に高額な部分の金額はない旨主張する。しかしながら、原処分庁算定額については、①同業類似法人の選定に当たって取締役ではなく代表取締役に対して退職給与を支給した法人を基準とした点、②選定した同業類似法人のうち事業内容が異なる法人を含めた点、③元取締役の勤続年数を過大に認定した点は相当ではないものの、原処分庁が用いた同業類似法人の選定方法は、退職役員の役職の点を除いて合理的なものといえる。そして、同業類似法人のうち事業内容が異なる法人を除き役員退職給与相当額を算定した場合、原処分庁算定額において代表取締役に対する退職給与を基準とした点及び勤続年数を過大に認定した点を併せ考えると、算定される役員退職給与相当額が原処分庁算定額を上回ることは考え難く、少なくとも原処分庁算定額を超える金額が法人税法第34条第2項に規定する不相当に高額な部分の金額となることは明らかである。(平28. 6.27 関裁(法)平27-66)

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支部名
東京
裁決番号
平270150
裁決年月日
平成28年6月24日
裁決結果
棄却
争点番号
300710012
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/1役員の範囲/2使用人兼務役員
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の取締役(本件取締役)は、請求人の株主名簿に株主として記載されておらず、また、本件取締役が株主の権利を行使した事実の確認はとれていないから、請求人の株主とは認められず、法人税法施行令第71条《使用人兼務役員とされない役員》第1項第5号に規定する要件の全てを満たす同族会社の役員に該当しないから使用人兼務役員に該当する旨主張する。しかしながら、請求人において、実務上の弊害がないとして昭和63年頃から株主名簿の書換えが行われておらず、株主を把握する機能を果たすことなく形骸化しているから、本件では、株式の取得経緯、株式の譲渡承認、議決権行使、利益配当等を総合的に考慮して株式の実際の権利者を判定すべきであり、本件取締役が請求人の取締役会において請求人の株式の譲受けを承認されていること、定時株主総会議事録からすると請求人は本件取締役を株主として認め、本件取締役もそれを自認していたこと及び本件取締役に対して配当を支払っていたことなどの各事情を総合的に考慮して判断すると、本件取締役は、請求人の実際の株主と認められ、そうすると、同号に規定する要件を全て満たすことになるから、本件取締役は使用人兼務役員に該当しない。(平28. 6.24 東裁(法)平27-150)

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支部名
関東信越
裁決番号
平270047
裁決年月日
平成28年3月31日
裁決結果
全部取消し
争点番号
300710011
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/1役員の範囲/1みなし役員
事例集登載頁
裁決事例集№102

要旨

○ 原処分庁は、現代表者(E)が代表取締役に就任する前において、請求人の発行済株式の50%を超える株式を保有していたところ、Eが代表取締役として署名押印している契約書面があり、本件調査時に請求人から提出された文書の記載内容やEの申述からすれば、Eは法人税法施行令第7条《役員の範囲》第2号に規定する経営に従事しているものに該当し、法人税法第2条《定義》第15号の役員に該当する旨主張する。しかしながら、代表取締役でなかったEが代表取締役として署名押印している契約書面があるからといって、代表者でない者が契約当事者になっているにすぎず、その内容も重要な業務に係るものとはいえないことから、経営に従事していたことを裏付けるものとまでは認められず、また、本件調査時に請求人から提出された文書及びEの申述の内容からでは、Eが人事や資金計画に関わっていたことについて、いつの時点においていかなる役割を担っていたのか明らかでなく、これを具体的に裏付ける証拠収集がなされていない。さらに、Eが請求人の経営に従事していたかどうかについて、役員や従業員に確認を行っておらず、経営に従事していたとする具体的な事実関係が証拠資料上明らかではない。そうすると、原処分庁が主張する事実をもって、Eが請求人の経営に従事していたと認めるに足りないといわざるを得ないから、代表取締役に就任する前においてEが法人税法上の役員に該当するとはいえない。(平28. 3.31 関裁(法・諸)平27-47)

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支部名
名古屋
裁決番号
平270016
裁決年月日
平成27年12月9日
裁決結果
棄却
争点番号
300710051
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の代表取締役会長が代表権のない取締役会長(本件役員)となったこと(本件分掌変更)、勤務形態が常勤から非常勤になったこと、及び本件役員の報酬が半額以下となったことなどから、その役員としての地位又は職務の内容が激変し、実質的に退職したと同様の事情にあると認められるため、本件役員に支給した退職金は、退職給与に該当し損金の額に算入できる旨主張する。しかしながら、本件役員は本件分掌変更後においても、重要な取引先である金融機関との交渉、重要な事業用資産の売却取引に対する最終意思決定及び同業者団体の行事に請求人の代表者として継続的に参加している。また、これらの社内外での働きぶりに対して本件分掌変更1年経過後に本件役員の報酬が約3倍以上に増加されたことは、本件役員が請求人にとって貢献度の高い必要不可欠なものであると評価されたことを示すものといえる。さらに、これらの事情に合わせて、本件役員が本件分掌変更後においても、引き続き会長という名称を有し、過半数の株式を保有する筆頭株主であることなどを考慮すれば、本件役員は、本件分掌変更後においても請求人の経営上主要な地位を占めていると認められるため、本件役員は本件分掌変更により、その役員としての地位又は職務の内容が激変し、実質的に退職したと同様の事情にあるとは認められない。(平27.12. 9 名裁(法)平27-16)

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支部名
高松
裁決番号
平270001
裁決年月日
平成27年7月28日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300710044
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/4役員賞与/4経費負担に係る経済的利益の認定
事例集登載頁
裁決事例集№100

要旨

○ 請求人は、代表者が青年会議所の会議等(本件各会議等)に出席するための交通費、宿泊費及び日当(本件旅費交通費)は、本件各会議等を含む青年会議所の活動が経営者に対する教育費用、請求人の受注活動費用及び新規事業開拓費用としての性質を有していることなどからすると、請求人の事業の遂行上必要な費用であり、代表者が負担すべきものではないことから、代表者に対する給与に該当しない旨主張する。しかしながら、本件会議等は、特定の個人又は法人の利益を目的として行われるものではなく、青年会議所の定款に掲げられた公益的な目的及び事業の内容に則した活動が行われ、代表者は、そのプログラムに沿った活動を行っており、代表者が本件会議等に出席したことが、取引先の確保や代表者の経営者としての能力の向上、新規事業の開拓に寄与することになったとしても、それは青年会議所の活動に付随する副次的な効果にすぎないことなどからすると、本件旅費交通費は、社会通念に照らし客観的にみて、請求人の事業遂行上必要な費用ではなく、代表者が個人的に負担すべきものであるから、代表者に対する給与に該当する。(平27. 7.28 高裁(法・諸)平27-1)

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支部名
熊本
裁決番号
平270001
裁決年月日
平成27年7月1日
裁決結果
棄却
争点番号
300710046
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/4役員賞与/6賞与支払の事実の認定
事例集登載頁
裁決事例集№100

要旨

○ 請求人は、請求人の役員ら名義の各預金口座に振り込まれた金員(本件各金員)は、請求人の意思決定の下に役員らへ支給されたとはいえず、また、本件各金員については、役員らが請求人へ返金する旨株主総会において決議したのであるから、本件各金員を請求人から役員らに支給された給与であるとした納税告知処分は違法である旨主張する。しかしながら、法人の代表者等が法人経営の実権を掌握し、法人を実質的に支配している事情がある場合には、法人の代表者等が当該法人の事業活動を通じて得た利得は、給与支出の外形を有しない利得であっても、それが法人の資産から支出されたと認められる場合には、当該利得は法人の代表者等がその地位及び権限に対して受けた給与であると解されるところ、本件においては、役員らが請求人の株式の3分の1ずつを保有し、役員らの決議の下に請求人の経営方針が決定されていることから、請求人の業務においては、役員らが法人経営の実権を掌握し、法人を実質的に支配しているものと認められ、また、本件各金員は、役員らが請求人の事業活動を通じて得た利得であり、役員らが管理する各預金口座に振り込まれ任意に処分できる状態になったことからすれば、役員らの各預金口座に振り込まれた時点で役員らに帰属したといえる。そうすると、本件各金員は、役員らがその地位及び権限に対して請求人から受けた給与であると認められ、当該給与につき、じ後に返還債務が発生した場合であっても、役員らが現実に本件各金員を取得した限り、その時点で給与に該当するというべきである。(平27. 7. 1 熊裁(法・諸)平27-1)

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支部名
関東信越
裁決番号
平260050
裁決年月日
平成27年6月23日
裁決結果
棄却
争点番号
300710053
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/3過大退職給与の判定
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、請求人が元代表者に対して支給した役員退職給与(本件役員退職給与)は、役員退職慰労金規定に基づいて支給されたものであり、役員退職金を恣意的に大きくして租税回避を行ったものではないから、本件役員退職給与は全額損金の額に算入されるべきであり、仮に不相当に高額な部分があったとしても、①同業類似法人の選定に当たり業種及び地域等の事情が適切に反映されておらず平均功績倍率法の適用の前提を欠いていることから、本件役員退職給与相当額は最高功績倍率法により算定すべきであり、②会社法は、役員賞与を役員報酬の一つとして位置付けているのであるから、本件役員退職給与相当額を平均功績倍率法により算定する際の最終報酬月額(本件最終報酬月額)は賞与を加味して算定する旨主張する。しかしながら、役員退職慰労金規定に基づいて支払われたか否かにかかわらず、役員退職給与の額に不相当に高額な部分がある場合には、法人税法第34条《役員給与の損金不算入》第2項の適用があることから相当に高額な部分の金額は損金の額に算入されない。また、①平均功績倍率法は、その同業類似法人の抽出が合理的に行われる限り、法人税法第34条第2項及び法人税法施行令第70条《過大な役員給与の額》第2号の趣旨に最も合致する合理的な方法であって、同業類似法人の抽出基準が必ずしも十分でない場合、又は、その抽出件数が僅少であり、かつ、当該法人と最高功績倍率を示す同業類似法人が極めて類似していると認められる場合など、平均功績倍率法によるのが不相当である特段の事情がある場合に限って最高功績倍率法を適用すべきであるところ、業種、事業規模、地域及び退職事由等による同業類似法人の選定基準はいずれも合理的であり、②本件役員退職給与支給事業年度において、役員に対する事前確定届出給与(賞与)の支払はないことから、請求人の主張には理由がない。(平27. 6.23 関裁(法)平26-50)

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支部名
熊本
裁決番号
平260007
裁決年月日
平成27年4月27日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300710049
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/4役員賞与/8その他
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、請求人の非常勤役員(本件非常勤役員)が会議等に出席した場合に支払われた日当(本件日当)について、①所得税基本通達《非常勤役員等の出勤のための費用》9−5に照らし、本件日当のうち交通費等の実費相当額を超える部分の金額は、本件非常勤役員に対する役員給与に該当する旨、②当該実費相当額を超える部分は毎月おおむね一定であるから、法人税法施行令《定期同額給与の範囲等》第69条第1項第2号に規定する経済的利益に該当し、法人税法第34条《役員給与の損金不算入》第1項第1号に規定する定期同額給与に該当する旨主張する。しかしながら、本件日当は、本件非常勤役員が出勤するために直接必要な費用とは認められず、会議等への出席という労務に対する報酬と認められることから、その全額が本件非常勤役員に対する役員給与に該当する。そして、法人税法第34条第1項第1号に規定する定期同額給与とは、その支給時期が毎日、毎週、毎月のように月以下の期間を単位として規則的に反復又は継続して支給され、各支給期間における支給額が同額であるものをいうと解されるところ、本件日当についてみると、会議等の開催日に支給されることもあれば、数日分がまとめて支給されることもあり、規則的に反復又は継続して支給されるものとは認められない上、その支給額も零円から24,000円であり、支給額が同額とはいえないことからすれば、本件日当は定期同額給与には該当しないというべきである。(平27. 4.27 熊裁(法)平26-7)

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支部名
東京
裁決番号
平260034
裁決年月日
平成26年10月16日
裁決結果
棄却
争点番号
300710051
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の前代表者が代表取締役から取締役相談役となったこと(本件分掌変更)に伴い前代表者に支給された退職慰労金(本件退職慰労金)について、本件分掌変更により「実質的に退職したと同様の事情」があり、本件退職慰労金は本件事業年度の損金の額に算入すべきであったから、本件の更正の請求は国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に規定する更正の請求ができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、請求人の現代表者は役員の経験がなく、代表取締役に就任する前は請求人の使用人としての営業部長の地位にあったところ、前代表者は、①社長室に相当するスペース内に座席を設けられ、取締役相談役として引き続き常勤していたこと、②現代表者の助言者として、稟議書の決裁や営業会議等の議事録の作成に関与していたこと、③従業員賞与の査定、予算の算定、資金調達などに関与していたことなどからすると、前代表者は、本件分掌変更後の請求人においてその役員として主要な地位にあったものというほかなく、本件分掌変更により「実質的に退職したと同様の事情」があったと認めることはできない。したがって、本件退職慰労金は、法人税法上の退職給与とはいえず、法人税法第34条《役員給与の損金不算入》第1項各号のいずれにも該当しないから、本件事業年度の損金の額に算入することはできず、更正の請求は認められない。(平26.10.16 東裁(法)平26-34)

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支部名
東京
裁決番号
平260027
裁決年月日
平成26年9月4日
裁決結果
棄却
争点番号
300710039
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、業務主宰役員関連者である乙の有する請求人の株式(本件株式)が業務主宰役員関連者以外の者である丙に贈与されたことは乙と丙で取り交わされた株式贈与契約書(本件株式贈与契約書)からも明らかであるから、請求人は法人税法(平成22年法律第6号による改正前のもの)第35条《特殊支配同族会社の役員給与の損金不算入》第1項に規定する特殊支配同族会社に該当しない旨主張する。しかしながら、原処分庁の調査時の状況からすると、本件株式贈与契約書はその記載日に作成されたものとは断定できず、仮に、当該調査時に本件株式贈与契約書が存在していたとしても、本件株式贈与契約書の乙の氏名の箇所の押印は、代表取締役である甲がしたものと認められ、乙は甲から本件株式の贈与の事実を聞かされていないと認められるから、本件株式贈与契約書は、本件株式の移転があったことを示す証拠にはならないというべきである。そして、請求人は、いわゆる株券不発行会社であるから、請求人の株主であるか否かは、一義的には請求人の株主名簿の記載によって判定されるところ、請求人の株主名簿には甲及び乙の氏名が記載されているのみであり、丙の氏名が記載された事実はなく、また、本件株式の贈与者とされる乙及び受贈者とされる丙に対して贈与の事実が伝えられた事実や、丙に対する請求人の定時株主総会への招集通知など、丙に対して実際に株主としての地位が与えられた事実も認められないことからすれば、乙の有する本件株式が丙に贈与されたとは認められない。したがって、請求人は特殊支配同族会社に該当するから、法人税法第35条第1項の規定により、業務主宰役員給与の額のうち一定額が損金の額に算入されないこととなる。(平26. 9. 4 東裁(法)平26-27)

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支部名
関東信越
裁決番号
平260002
裁決年月日
平成26年7月29日
裁決結果
棄却
争点番号
300710032
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/2過大報酬の判定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の監査役(本件監査役)に対する給与(本件役員給与)の額に法人税法第34条《役員給与の損金不算入》第2項に規定する「不相当に高額な部分の金額」があるとした原処分について、本件監査役は実質的に取締役と同様の職責を担っており、本件役員給与は取締役の給与として判断されるべきであるが、原処分庁による「不相当に高額な部分の金額」の算定においては、比較の対象とした請求人と同種の事業を営む法人でその事業規模が類似するもの(類似法人)の取締役に対する役員給与支給額が考慮されておらず、本件監査役の職務の実態を無視して認定された旨主張する。しかしながら、会社法第335条《監査役の資格等》第2項の規定が、監査役が取締役と兼務することを禁止していることからすると、本件役員給与の額に「不相当に高額な部分の金額」があるか否かの判断において、本件監査役のその職務に対する対価として相当であると認められる金額(適正役員給与額)は、監査役が担う職責のみから判断されるべきであり、本件役員給与の額は、本件監査役の職務の内容、請求人の収益の状況、類似法人の監査役に対する給与の支給状況に照らし不相当に高額な部分の金額があると認められる。(平26. 7.29 関裁(法)平26-2)

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支部名
東京
裁決番号
平250136
裁決年月日
平成26年6月12日
裁決結果
棄却
争点番号
300710011
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/1役員の範囲/1みなし役員
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、特許業務法人において代表社員を定めた場合、対外的な業務を執行する権利を有するのは代表社員に限られることから、代表社員以外の社員(本件各社員)は法人税法第2条《定義》第15条に規定する役員に該当せず、また、本件各社員が法人税法上の役員に該当するかを判定する場合には、本件各社員が経営に従事する権限を有しているか否かではなく、実際に経営に従事しているか否かにより判断すべきである旨主張する。しかしながら、弁理士法第46条《業務を執行する権限》の規定によれば、特許業務法人の社員は、全て業務を執行する権利を有し、義務を負うと規定しているところ、同条に規定する業務の執行には、特許業務法人の事業運営上の重要事項に参画することが含まれると解され、定款はもちろんのこと、法人内部の取決めや社員間の合意等によって事業運営上の重要事項に参画する権利及び義務を制限することはできず、一部の社員を当該参画から排除することもできないと解されるところ、本件各社員が代表社員に意見を述べることがないとしても、それは本件各社員が代表の意向や判断等を承認又は追認しているのであり、当該承認又は追認することにより法人の経営に従事しているものと認められるから、本件各社員は法人税法上の役員に該当する。(平26. 6.12 東裁(法)平25-136)

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支部名
東京
裁決番号
平250136
裁決年月日
平成26年6月12日
裁決結果
棄却
争点番号
300710012
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/1役員の範囲/2使用人兼務役員
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の代表社員以外の社員(本件各社員)が法人税法上の役員に該当するとしても、本件各社員は、使用人としての職制上の地位を有しており、かつ、社員ではない弁理士と同様の業務に従事していることから、法人税法第34条《役員給与の損金不算入》第1項に規定する「使用人としての職務を有する役員」に該当する旨主張する。しかしながら、弁理士法第46条《業務を執行する権限》の規定によれば、特許業務法人の社員は、全ての業務を執行する権利を有し、その義務を負っており、出資のみを行い業務執行を行わない社員は認められていないことから、社員各自が特許業務法人の業務を執行する機関となり、その地位は使用人たる地位と併存するものでなはないと解されるところ、仮に、本件各社員が外見上は使用人と同様の業務を行っているように見えるとしても、それは業務を執行する機関である社員の職務として行っているのであり、使用人としての職務を行っているものではないから、法人税法上の「使用人としての職制上の地位を有するもの」でもなく、また、「常時使用人としての職務に従事するもの」でもない。(平26. 6.12 東裁(法)平25-136)

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支部名
東京
裁決番号
平250065
裁決年月日
平成25年11月22日
裁決結果
棄却
争点番号
300710045
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/4役員賞与/5その他の経費との区分
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①請求人が支出した役員の旅行費用(本件旅行費用)は、将来海外で事業を行うための現地調査に係る費用であり、その都度レポートも作成していること、②出版社に支払った費用(本件出版費用)は、請求人の役員が著作した書籍の購入費用であり、請求人の宣伝になっていること、また、③請求人の代表者の腕時計の購入費用(本件腕時計購入費用)については、請求人の理事長として相当なものであり、請求人の業務に関連した費用であるから、いずれも理事に対する給与には該当せず損金の額に算入される旨主張する。しかしながら、①本件旅行費用に係る各旅行は、年末年始及び夏季の旅行であり、現地における滞在で自由に行動できる日は元旦1日のみである上、請求人が主張するような現地調査を元旦に行うということは不自然であること、また、本件旅行費用が請求人の業務に関連した支出であることを示す証拠書類を提出しないことからすれば、当該各旅行は観光目的の個人的な旅行であると認められ、②本件出版費用は、役員が出版社との間で締結した出版契約に基づき支払った業務に関連しない書籍の出版費用であると認められ、③本件腕時計購入費用については、高額な腕時計が一般の業務の遂行上必要なものとは考えられないことからすれば、いずれの費用も役員が負担すべき個人的な費用を請求人が負担することにより、請求人は、当該役員に対し経済的利益の供与をしたと認められることから、当該役員に対する給与に当たるところ、当該給与は、法人税法第34条《役員賞与等の損金不算入》第1項各号に掲げる給与以外の給与に該当し、損金の額に算入されない。(平25.11.22 東裁(法・諸)平25-65)

支部名
関東信越
裁決番号
平240056
裁決年月日
平成25年6月11日
裁決結果
棄却
争点番号
300710032
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/2過大報酬の判定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の理事長(本件理事長)に対する役員給与の額は、本件理事長の職務内容及び請求人の業績に対する貢献に見合った範囲内の金額であるから、不相当に高額な部分の金額はない旨、また、原処分庁が比較の対象とした類似法人の抽出には合理性がない旨主張する。しかしながら、①本件理事長の職務の内容は請求人に固有のものとまでは言えないこと、②本件理事長の役員給与の額は請求人の収益の額及び使用人の給与支給額の各伸び率等に比して高い伸び率を示していること、及び③類似法人の役員給与平均額と比較しても4.7倍から6.5倍と大幅に上回っていることを総合勘案すると、本件理事長の役員給与の額には不相当に高額な部分があることは明らかというべきである。また、原処分庁の類似法人の選定方法は、①業種目の選定、②抽出地域、及び③事業規模の範囲(収入金額の倍半基準)のいずれの観点からも合理性が認められることから、請求人の主張には理由がない。(平25. 6.11 関裁(法)平24-56)

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支部名
名古屋
裁決番号
平240032
裁決年月日
平成25年3月15日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300710039
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、代表取締役であった者(本件役員)に対する役員給与として計上された額(本件役員給与計上額)は、その全額を損金の額に算入すべきである旨主張し、原処分庁は、本件役員が現実に受領していた金額以外は請求人の実質経営者が管理する銀行口座(本件銀行口座)に振り込まれていたこと等から、本件役員給与計上額のうち本件役員が現実に受領した金額を超える額は、実質経営者に対する貸付金であり、損金の額に算入することはできない旨主張する。しかしながら、当審判所の調査の結果によれば、本件役員が本件役員給与計上額に見合う役務を提供した事実は認められず、本件役員給与計上額が職務の対価としての意味を持つものということはできないほか、本件役員は現実に受領した金員を自らの給与であると認識していないことなどからすれば、現実に支払われた金員についても本件役員に対する給与であると認めることはできない。また、本件銀行口座に振り込まれた金員について、請求人と実質経営者との間で返還する合意をした事実又はそれを追認した事実や、当該金員が振り込まれた後、実質経営者が請求人に対して弁済した事実など、貸付けの事実をうかがわせる事情も認められないから、当該金員は、法人税法上の役員に該当する請求人の実質経営者に対して支給されたというべきである。そうすると、本件役員給与計上額は、内容虚偽の取締役会議事録及び株主総会議事録を作成するなど、あたかも本件役員に対する給与として支給したかのように仮装することにより、実質経営者に対して支給された役員給与であると認められるから、法人税法第34条《役員給与の損金不算入》第3項及び平成18年法律第10号による改正前の法人税法第34条《過大な役員報酬等の損金不算入》第2項の規定により、その全額を損金の額に算入することはできない。(平25. 3.15 名裁(法)平24-32)

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支部名
名古屋
裁決番号
平240033
裁決年月日
平成25年3月15日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300710059
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、取締役の地位にあった者(本件役員)に対して支払われた役員退職金(本件退職金)について、本件役員は実際に稼働しており本件退職金は正当に支給したものであるから、損金の額に算入することができる旨主張し、原処分庁は、本件退職金が請求人の代表取締役が管理する銀行口座に振り込まれており、本件役員に支払われた事実及び本件役員が受領した事実がないとして、代表取締役に対する貸付金である旨主張する。しかしながら、本件役員は、取締役としての職務はもちろんのこと、請求人に関する何らかの業務を遂行した事実を認めるに足りる証拠は認められず、取締役会議事録、臨時株主総会議事録及び退職所得の受給に関する申告書は、いずれも本件退職金を適正かつ適法に支給したかのように仮装するために作成されたものであり、本件退職金が本件役員に対する退職金であると認めることはできない。ただし、本件退職金が代表取締役の資産と認められる本件役員名義の銀行口座に振り込まれた際、請求人と代表取締役との間で返還する合意をした事実若しくはそれを追認した事実や、本件退職金が振り込まれた後、代表取締役が請求人に対して弁済した事実など、貸付けの事実をうかがわせる事情は認められないから、本件退職金は、代表取締役に対する役員賞与であるとするのが相当であり、法人税法(平成18年法律第10号による改正前のもの)第35条《役員賞与等の損金不算入》第1項の規定により、請求人の所得の金額の計算上、損金の額に算入することはできない。(平25. 3.15 名裁(法・諸)平24-33)

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支部名
沖縄
裁決番号
平240005
裁決年月日
平成24年12月18日
裁決結果
棄却
争点番号
300710051
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、前代表取締役(本件役員)が同職を辞職し、取締役となったこと(本件分掌変更)によって、本件分掌変更後は、商品の製造に関する技術的な指導を行うだけで請求人の経営に関与してないこと及び役員給与の額が3分の1に減額されたことなどから、本件役員には実質的に退職したと同様の事情があり、本件分掌変更に際して支給した金員は、役員退職給与に該当する旨主張する。本件役員について、分掌変更後の出勤状況が月に3、4日程度になるとともに役員給与の額が3分の1になっていることは確認されるが、請求人には同族関係者以外の役員はいないこと、本件役員が、請求人の発行する株式総数の2分の1を超える数を有していること、また、請求人にとって重要な商品の製造管理業務を行っていること等を総合的に勘案すると、本件役員は、本件分掌変更後においても、請求人にとって不可欠な業務を行い、影響力のある地位を占めていると認められるから、本件分掌変更により実質的に退職したと同様の事情にあるとは認められず、本件金員について、役員退職給与として取り扱うことはできない。(平24.12.18 沖裁(法)平24-5)

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支部名
沖縄
裁決番号
平240005
裁決年月日
平成24年12月18日
裁決結果
棄却
争点番号
300710032
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/2過大報酬の判定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、各役員は、原処分庁が抽出した同業類似法人(本件同業類似法人)のどの役員よりも秀でた、最高に優秀な経営者であるから、本件同業類似法人の役員給与の最高額を当てはめるのは違法である旨主張する。しかしながら、役員の職務に対する対価として相当であると認められる金額の算定上、類似法人の抽出については、給与額の比較のための資料であり、業種、業態、規模、収益状況等ができるだけ当該法人と類似するものであることが望ましいとされるが、経営能力の類似性まで求めているものではない。(平24.12.18 沖裁(法)平24-5)

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支部名
沖縄
裁決番号
平240005
裁決年月日
平成24年12月18日
裁決結果
棄却
争点番号
300710032
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/2過大報酬の判定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、同業類似法人の抽出に関し、原処分庁が、その抽出範囲を原処分庁の管内及び隣接する国税局の管内に限定し、その他の地域を考慮しないことは違法である旨主張する。しかしながら、類似同業者の抽出は、請求人との類似性を担保するため、請求人の所在地域を対象範囲とすることが望ましいが、当該所在地域に類似同業者が存在しないか数量的に少ない場合は、当該類似同業者の個別の特殊事情が反映され相当とはいえず、近接地域も抽出の対象範囲とすることが相当であり、原処分庁が原処分庁の管内及び隣接する国税局管内から類似同業者を抽出したのは不合理とは認められない。(平24.12.18 沖裁(法)平24-5)

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支部名
沖縄
裁決番号
平240005
裁決年月日
平成24年12月18日
裁決結果
棄却
争点番号
300710032
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/2過大報酬の判定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、売上高倍半基準は、原価逓減を反映することなく、法人を捨象するため、適切な類似法人を抽出できず、法令上何ら根拠のない抽出基準であり、法人税法施行令第4条の3《適格組織再編成における株式の保有関係等》第4項第2号において、事業規模類似要件として5倍基準を採用している以上、明文にない売上高倍半基準を採用することは違法・不当である旨主張する。しかしながら、法人税法施行令第4条の3第4項第2号の規定は、適格組織再編成に該当するか否かに関し、売上金額等が5倍を超えない範囲内の合併であるならば、合併の際の資産移動につき特に譲渡としての課税関係を生じさせない旨を定めたものであり、過大役員給与の額を算定する際の類似同業者を抽出する基準と直接に関係する定めではない。また、過大役員給与の額の算定に際しての類似規模という観点からすると、売上高倍半基準自体は類似規模の法人を抽出する基準として一定の合理性があるといえ、規模を拡大することは、類似性が薄れることにもなり適当ではない。(平24.12.18 沖裁(法)平24-5)

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支部名
沖縄
裁決番号
平240005
裁決年月日
平成24年12月18日
裁決結果
棄却
争点番号
300710019
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/1役員の範囲/3その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の各役員(本件各役員)は、経営判断に関与する役員としての実体を持った役員であるため、本件各役員に法人税法第34条《役員給与の損金不算入》第2項及び法人税法施行令第70条《過大な役員給与の額》第1号イの適用を行うのは違法である旨主張する。しかしながら、法人税法第34条に規定する役員とは、同法第2条《定義》第15号で規定する法人の取締役、執行役、会計参与、監査役、理事、監事及び清算人並びにこれら以外の者で法人の経営に従事している者のうち政令で定めるものとされており、本件各役員は同条で規定する法人の取締役に該当するから違法はない。(平24.12.18 沖裁(法)平24-5)

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支部名
沖縄
裁決番号
平240005
裁決年月日
平成24年12月18日
裁決結果
棄却
争点番号
300710032
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/2過大報酬の判定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、役員給与の相当性の判断においては、法人税法施行令第70条《過大な役員給与の額》第1号イの文言のとおり、①当該役員の職務の内容、②その法人の収益及びその使用人に対する給与の支給状況、③その法人と同種の事業を営む法人でその事業規模が類似するものの役員給与の支給状況等の順序で判断すべきであり、劣後する③を最重点の要素として判断することは違法である旨主張する。しかしながら、法人税法施行令第70条第1号イの規定は、上記①ないし③の要素等を総合的に勘案して判定するものと解され、法令の文言の順序により、優先、劣後が定まるものではない。(平24.12.18 沖裁(法)平24-5)

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支部名
沖縄
裁決番号
平240005
裁決年月日
平成24年12月18日
裁決結果
棄却
争点番号
300710032
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/2過大報酬の判定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、請求人の代表取締役及び取締役の職務に対する役員給与として相当とする額(適正給与額)の算定に当たり、請求人と同業種で売上金額が倍半基準内にある法人(同業類似法人)の代表取締役及び取締役に対して支給した役員給与の最高額を適正給与額とした。しかしながら、当該最高額をもって適正給与額とすることは、当該役員給与を支給した法人の特殊事情が反映されるから相当とはいえず、また、同業類似法人の中に、たまたま不相当に高額な部分の金額が含まれた役員給与を支給しているものがあったときは明らかに不合理な結論となることから、代表取締役及び取締役に対して支給した役員給与の最高額の平均額をもって適正給与額とすることが、これら同業類似法人に通常存在する差異やその個々の特殊事情等が可及的に捨象されるので、合理的かつ客観的であるというべきである。(平24.12.18 沖裁(法)平24-5)

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支部名
沖縄
裁決番号
平240005
裁決年月日
平成24年12月18日
裁決結果
棄却
争点番号
300710032
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/2過大報酬の判定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、企業の私的自治への介入は謙抑的である必要があるから、法人税法第34条《役員給与の損金不算入》第2項及び法人税法施行令第70条《過大な役員給与の額》第1号イの適用が許されるのは、役員給与の支給によって法人の維持・発展が阻害される場合に限られる旨主張する。しかしながら、法人税法第34条の規定は、法人税法第22条《各事業年度の所得の金額の計算》第3項の「別段の定め」に該当する規定であって、その趣旨は、法人段階において損金算入される役員給与の範囲を職務執行の対価として相当とされる範囲に限定しようとするものであり、その適用について、法人の適正な維持・発展が阻害される場合に限られる旨の規定もない。(平24.12.18 沖裁(法)平24-5)

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支部名
関東信越
裁決番号
平240011
裁決年月日
平成24年11月1日
裁決結果
棄却
争点番号
300710032
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/2過大報酬の判定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が、請求人の経営する飲食店の一部の店舗につき収入金額及び経費を所得金額の計算に含めず法人税の申告をしていたとして当該店舗に係る損益を再計算した上で、除外した利益の一部を代表者に対する役員給与として認定した額(本件役員給与認定額)は事実を隠ぺい又は仮装して支給したもので損金の額に算入されないとして法人税の更正処分をしたのに対し、本件役員給与認定額は、推定の計算により算出されており合理性がなく、隠ぺいし又は仮装により支給した役員給与には当たらないから法人税法第34条《役員給与の損金不算入》第1項第1号の定期同額給与に該当して損金の額に算入されるべきである旨主張し、また、請求人代表者の妻である取締役(本件取締役)名義の住宅ローン返済に充てられた金員は、同人に対する定期同額給与として損金の額に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、代表者及び本件取締役の答述等や預金口座の入出金の状況などからすれば、本件役員給与認定額は、当該店舗の収益を除外した資金の中から支出されたものと認められるところ、かかる事実からすれば、請求人が役員給与支給の事実を隠匿等していたことは明白であるから、本件役員給与認定額については、その全額が事実を隠ぺい又は仮装して代表者に支給された役員給与とみるのが相当である。また、本件取締役の生計は、請求人代表者から支出された金員で賄われており、本件取締役名義の住宅ローンの返済に充てられた金員の中に、請求人が本件取締役に対して支給したものがあると認めることはできないから、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平24.11. 1 関裁(法・諸)平24-11)

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支部名
関東信越
裁決番号
平240014
裁決年月日
平成24年11月1日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300710031
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/1経済的利益の認定
事例集登載頁
裁決事例集№89

要旨

○ 原処分庁は、請求人の実質経営者(実質経営者)の妻が個人使用するために請求人名義で取得した車両(本件車両)について、請求人が実質経営者の指示により本件車両の取得費等を費用に計上していること、実質経営者の妻は請求人の役員又は従業員ではなく、実質経営者が請求人の100%株主であることからすれば、本件車両の取得費等は、実質経営者に対する役員給与に当たり、また、個人で使用する目的で取得した本件車両の取得費等を請求人の費用に計上したことは、法人税法第34条《役員給与の損金不算入》第3項に規定する隠ぺい又は仮装による役員給与に当たる旨主張する。しかしながら、請求人は、①本件車両の購入に関する注文の当事者であり、②信販会社を通じて本件車両の売買代金を支払い、③自動車車検証に使用者として記載されていることからすると、本件車両の所有者は請求人であると認めるのが相当であり、請求人から実質経営者に対して本件車両の贈与があった等、請求人が一定の行為をしたことにより実質的に実質経営者に対して給与を支給したのと同様の経済的効果をもたらしたとまでは認めることができず、仮装隠ぺいと認めるに足る証拠もない。ただし、実質経営者の妻は、実質経営者の権限を利用して、本件車両を専属的に利用していることが認められるから、実質経営者は、本件車両の使用につき通常支払うべき使用料の額に相当する経済的な利益を享受しているというべきであり、当該経済的な利益の額は、実質経営者に対する役員給与に当たる。(平24.11. 1 関裁(法・諸)平24-14)

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支部名
東京
裁決番号
平240046
裁決年月日
平成24年9月3日
裁決結果
棄却
争点番号
300710032
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/2過大報酬の判定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、元代表取締役の職務に対する役員給与として相当とする額を、請求人と同業種で売上金額が倍半基準内にある法人(類似法人)の非常勤取締役に対する給与のうち最高額をもって相当額とした。しかしながら、当該最高額をもって適正給与額とすることは類似法人の中にたまたま高額な役員給与を支給しているものがあったときには不合理な結論となるから、類似法人の非常勤取締役に対して支給された役員給与の最高額の平均額をもって適正給与額とすることが、これら類似法人に通常存在する差異やその個々の特殊事情等が可及的に捨象されるので、合理的かつ客観的であると認められる。(平24. 9. 3 東裁(法・諸)平24-46)

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支部名
東京
裁決番号
平240046
裁決年月日
平成24年9月3日
裁決結果
棄却
争点番号
300710053
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/3過大退職給与の判定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が元代表取締役に対する適正役員退職給与額の算出に当たり、高収益な事業を行っている請求人と類似する法人を抽出して比較したかどうかが不明であり、法人税法施行令第70条《過大な役員給与の額》第2号の規定に基づいた判断が行われておらず違法である旨主張する。しかしながら、原処分庁が請求人の類似法人の抽出基準とした業種には合理性があり、また、請求人と事業規模の近似した同業者を抽出するため、請求人の売上金額を基準としておおむね2分の1以上4倍以下の範囲にある法人を選定しているところ、この基準は、事業規模において請求人に劣るものを抽出したものとは認められない。また、退職役員の役職について代表取締役という基準を設けて選定したこと、さらに、類似法人の選定地域を請求人の所在地を所轄する税務署及びその近隣の地域を管轄する税務署としたことは、請求人の所在地との経済事情の類似性を担保していることから、合理的と認められる。そうすると、当該選定基準は、過大な役員退職給与の額を定めた法人税法施行令第70条第2号の規定に沿ったものとして合理性があり、恣意性は認められないから、請求人の主張には理由がない。(平24. 9. 3 東裁(法・諸)平24-46)

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支部名
東京
裁決番号
平240046
裁決年月日
平成24年9月3日
裁決結果
棄却
争点番号
300710032
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/2過大報酬の判定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁は、請求人の元代表取締役に対する適正給与額の算出に当り、法人税法施行令第70条《過大な役員給与の額》第1号イの①役員の職務の内容、②その法人の収益、③使用人に対する給料の支給状況、④類似法人の役員給与の支給状況のうち、①ないし③の本来重視すべき基準を全く考慮せず④だけを取り上げて判断し、その際、高収益な事業を行っている請求人と類似する法人とを比較したかどうかが不明であるから、原処分庁の判断には裁量判断の方法ないしその過程に誤りがあり違法である旨主張する。しかしながら、元代表取締役は、日常的に取締役として請求人の業務に従事していたとは認められず、いわゆる非常勤取締役に該当し、また、請求人の売上げについて積極的な役割を果たしたとは認められないから、請求人の収益の状況を基準とすることは相当ではない。さらに、請求人には設立以後、使用人はいなかったのであり、使用人に対する給与の支給の状況を基準とすることもできないのであるから、この点に関する請求人の主張は採用できない。そして、原処分庁が請求人の類似法人の抽出基準とした業種は合理性があり、また、請求人と事業規模の近似した同業者を抽出するために、いわゆる倍半基準内にある法人を選定したことは相当と認められるから、類似法人の抽出は適正に行われていたといえ、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平24. 9. 3 東裁(法・諸)平24-46)

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支部名
東京
裁決番号
平240046
裁決年月日
平成24年9月3日
裁決結果
棄却
争点番号
300710053
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/3過大退職給与の判定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、退職給与として相当と認められる金額について、退職した役員の最終月額給与の額に勤続年数及び類似法人として抽出した法人における退職した役員への退職給与の支給事例のうち、功績倍率の最高値を乗じて算出する方法は法人税法施行令第70条《過大な役員給与の額》第2号の趣旨に合致する合理的な算出方法であると主張する。しかしながら、請求人の元代表取締役は退職した事業年度においては無報酬であり報酬月額がないという特段の事情があることから、当該算出方法によるのではなく、類似法人における役員退職給与の額を勤続年数で除した額の平均額に、その退職した役員の勤続年数を乗じて算出する1年当たり平均額法によることが合理的である。(平24. 9. 3 東裁(法・諸)平24-46)

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支部名
東京
裁決番号
平240046
裁決年月日
平成24年9月3日
裁決結果
棄却
争点番号
300710051
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、元取締役には請求人を退職している事実があり、元取締役に支給した金員は、同人が退職したという事実に基づいて支給されたものであるから、退職給与に該当し損金の額に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、使用人も存せず、家族の他に取締役も存しない家族のみで営まれる請求人のような不動産賃貸業においては、テナント入居の可否及び賃貸等契約条件の決定、請求人の実印及び銀行印の管理、融資契約の交渉及び締結、請求人の決算、申告への関与、税務調査への対応という業務は重要な業務ということができ、元取締役は、請求人の取締役を辞任した後も、取締役であったときから引き続き、これらの業務を行っていたもの認められ、他方、元取締役の子である前代表取締役及び現代表取締役の両名は、代表取締役等の職にあった事実は認められるものの、請求人の重要な業務に常時従事したと認められる事実は存在しない。そうすると、元取締役は、取締役辞任後においても、請求人内における地位、職務等からみて実質的にその法人の経営に従事していると認められ、法人税法上の役員に該当すると認めるのが相当である。したがって、元取締役には請求人を退職した事実はないというべきであるから、元取締役に支給した金員は退職給与に該当しないというべきあり、そうすると、当該金員は、元取締役に支払われた退職給与に該当しない臨時的な役員給与と認められ、損金の額に算入することはできない。(平24. 9. 3 東裁(法・諸)平24-46)

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支部名
関東信越
裁決番号
平240001
裁決年月日
平成24年7月4日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300710032
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/2過大報酬の判定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、請求人の役員に支給された給与の額が、請求人の納税地を管轄する税務署及び隣接する税務署の管内に納税地を有し、請求人と同規模同業種である法人の役員の中から抽出した請求人の役員と職務内容が類似すると思われる同等の地位にある者の給与の平均額を超えることから、当該超える金額は法人税法第34条《役員給与の損金不算入》第2項に規定する不相当に高額な部分の金額に当たる旨主張する。しかしながら、原処分庁の類似法人の抽出方法は、請求人の所轄税務署に隣接する複数の税務署のうち、一つの税務署管内の法人を抽出しておらず、そのことに合理的理由は認められない。そこで、当審判所において、類似法人を抽出し直し、当該類似法人における対象役員の平均給与額を算定したところ、当該平均給与額は請求人の役員の給与の額を上回ったことから、請求人の役員に支給された給与の額に不相当に高額な部分の金額はない。(平24. 7. 4 関裁(法・諸)平24-1)

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支部名
仙台
裁決番号
平230017
裁決年月日
平成24年6月26日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300710031
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/1経済的利益の認定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、請求人が負担した請求人の代表取締役(甲)が個人事業者として経営するコンビニエンスストアに係る経費(本件経費)は、甲が個人で支払うべき費用を請求人が負担したものであるから、法人税法第34条《役員給与の損金不算入》第4項に規定する経済的な利益に該当し、請求人から甲に対する給与に該当する旨主張する。しかしながら、上記コンビニエンスストア事業の損益は甲個人に帰属すること及び当該コンビニエンスストアに係る入出金が請求人の仮受金として処理されていた状況を踏まえると、本件経費のみを請求人から甲に対する経済的利益の供与とすることは相当ではない。(平24. 6.26 仙裁(法・諸)平23-17)

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支部名
仙台
裁決番号
平230017
裁決年月日
平成24年6月26日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300710039
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、関係法人の借入金返済のために代表取締役の役員給与を減額したのであり、そのことは、国税庁が作成したQ&Aの「取引銀行との間で行われる借入金返済のリスケジュールの協議において役員給与の額を減額せざるを得ない場合」に該当し、法人税法施行令第69条《定期同額給与の範囲》第1項第1号に規定する給与改定に該当するから、支給額の全額が損金の額に算入される旨主張する。しかしながら、請求人における役員給与の改定(本件役員給与改定)は、事業年度開始の日の属する会計期間開始の日から3月を経過する日までにされたものではなく、当該代表取締役の職制上の地位の変更等に基づく改定であったとも認められない。また、請求人の業績をみても収益の大幅な低下や多額の損失の発生などは認められず、経営の状態が著しく悪化したなどの事実はなかったと認められることから、本件役員給与改定は法人税法施行令第69条第1項第1号に規定するいずれの給与改定にも該当しない。(平24. 6.26 仙裁(法・諸)平23-17)

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支部名
名古屋
裁決番号
平230090
裁決年月日
平成24年3月28日
裁決結果
全部取消し
争点番号
300710033
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/3報酬支払の事実
事例集登載頁
裁決事例集№86

要旨

○ 原処分庁は、請求人の役員であるJ、N及びP(本件各役員)に対する役員給与(本件各役員給与)について、役員給与を受け取っていない旨のJ及びNの申述などから、本件各役員給与は本件各役員に支給されておらず、架空の役員給与である旨主張する。しかしながら、本件各役員はいずれも役員として勤務実態がある上、本件各役員の役員給与の金額が、請求人の取締役会等において承認され、支給時期等は、請求人の従業員と同様に、毎月10日払いとされており、これらの事実に基づいて、請求人は、本件各事業年度において、本件各役員の役員給与の合計額を総勘定元帳の「役員報酬」勘定に計上したのであるから、毎月10日の時点で、請求人の本件各役員の役員給与の当月分の支払債務が実際に確定していたとみるのが相当である。そして、支払債務の確定した本件各役員の役員給与は、請求人において支給事務が行われたと認められるのであるから、本件各役員給与は架空のものとは認められない。(平24. 3.28 名裁(法)平23-90)

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支部名
関東信越
裁決番号
平230069
裁決年月日
平成24年3月27日
裁決結果
棄却
争点番号
300710059
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、役員の分掌変更に伴い退職慰労金を支給することを決定し、資金繰り等の都合から、その一部を当該分掌変更のあった事業年度及びその翌事業年度にそれぞれ支給したものであり、いずれも法人税基本通達9-2-32《役員の分掌変更等の場合の退職給与》(本件通達)及び同通達9-2-28《役員に対する退職給与の損金算入の時期》が適用されるというべきであり、原処分庁が役員賞与と認定した分掌変更の翌事業年度に支給された金員(本件金員)が退職給与として取り扱われるべきである旨主張する。しかしながら、退職によらない役員退職給与の損金算入を例外的に認める本件通達は、恣意的な損金算入などの弊害を防止する必要性に鑑み、原則として、法人が実際に支払ったものに限り適用されるべきであって、当該分掌変更等の時に当該支給がされなかったことが真に合理的な理由によるものである場合に限り、例外的に適用されるというべきである。本件における退職慰労金については、株主総会議事録や取締役会議事録が存在せず、請求人が主張する資金需要を認めるに足りる具体的な資料もない上、一部支払われた後の退職慰労金の残額については支払時期やその支払額を具体的に定めず漠然と3年以内とされており、請求人の決算の状況を踏まえて支払がされていることがうかがえることからすると、本件金員をその支払日の属する事業年度において損金算入を認めた場合には、請求人による恣意的な損金算入を認める結果となり、課税上の弊害があるといわざるを得ない。以上によれば、本件分掌変更の時に本件金員が支払われなかったことが合理的な理由によるものであると認めるに足りる証拠はなく、本件金員を退職給与として取り扱うことはできないというべきである。(平24.3.27 関裁(法・諸)平23-69)

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支部名
東京
裁決番号
平230077
裁決年月日
平成23年11月18日
裁決結果
全部取消し
争点番号
300710032
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/2過大報酬の判定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の代表取締役の長男は常勤の取締役であり、また、原処分庁が類似法人の抽出において認定した業種には誤りがあるから、同人の役員給与の額に不相当に高額な部分の金額があるとする原処分は違法である旨主張する。しかしながら、関係者の答述等からすると、同人の職務の内容は、必要に応じて代表取締役に助言等を行うにとどまるものであり、日常的に請求人の職務に従事していない、いわゆる非常勤の取締役に該当すると認められる。また、請求人が行っている器具の販売や資格養成の実態からみると、請求人の行う業務は資格養成事業を主とするものであると認められるところ、実質基準に係る金額の算定上、類似法人の抽出については、客観的に相当な給与額を算定するための一資料として用いられるにすぎないものであることからすれば、その類似性は厳密なものでなくとも資料としての意義は失われないから、原処分庁がその範囲を拡大して類似法人を抽出したことは不合理とはいえない。なお、原処分庁が選定した類似法人には請求人の類似法人とすることは相当でない業態の法人が含まれているから、これを除外して適正給与額の算定を行うべきであり、また、原処分庁は、適正給与額を算定するために類似法人における非常勤役員に対する給与の最高額を採用しているが、その平均額をもって適正給与額とすることが相当であると認められるから、これに基づき当審判所が適正給与額を算出すると、代表取締役の長男に対して支給した役員給与の額のうち不相当に高額な部分として認められる金額は、原処分庁が主張する額を上回ることとなるから、原処分は適法である。(平23.11.18 東裁(法・諸)平23-77)

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支部名
東京
裁決番号
平230078
裁決年月日
平成23年11月18日
裁決結果
棄却
争点番号
300710032
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/2過大報酬の判定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の代表取締役の長女は常勤の取締役であり、また、原処分庁が類似法人の抽出において認定した業種には誤りがあるから、同人の役員給与の額に不相当に高額な部分の金額があるとする原処分は違法である旨主張する。しかしながら、関係者の答述等からすると、同人の職務の内容は、必要に応じて代表取締役に助言等を行うにとどまるものであり、日常的に請求人の職務に従事していない、いわゆる非常勤の取締役に該当すると認められる。また、請求人が行う業務は、資格指導養成事業を営む関連法人の当該業務に係る管理補助的活動を行うことに該当すると認められるところ、実質基準に係る金額の算定上、類似法人の抽出については、客観的に相当な給与額を算定するための一資料として用いられるにすぎないものであることからすれば、その類似性は厳密なものでなくとも資料としての意義は失われないから、原処分庁がその範囲を拡大して類似法人を抽出したことは不合理とはいえない。なお、原処分庁は、適正給与額を算定するために、類似法人における非常勤役員に対する給与の最高額を採用しているが、その平均額をもって適正給与額とすることが相当であると認められるから、これに基づき当審判所が適正給与額を算定すると、代表取締役の長女に対して支給した役員給与の額のうち不相当に高額な部分として認められる金額は、原処分庁が主張する額を上回ることとなるから、原処分は適法である。(平23.11.18 東裁(法・諸)平23-78)

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支部名
沖縄
裁決番号
平230004
裁決年月日
平成23年11月17日
裁決結果
棄却
争点番号
300710039
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、役員は常勤である必要はなく、請求人の実質的経営者である清算人の子である元代表取締役に対する役員給与(本件給与)が振り込まれる普通預金口座(本件口座)は、委任を受けて清算人が管理していたもので、元代表取締役に帰属しているのであるから、本件給与は元代表取締役に対する給与に当たる旨主張する。しかしながら、元代表取締役は、就学のため遠隔地に居住し、帰省した際に書類に押印する程度で、経営に参画しているとはいえず、また、清算人は、元代表取締役を役員にしたのは、建設業の経営管理責任者となるための実績作りのためである旨答述していることからも、元代表取締役は名目上の役員であると認められる。また、本件口座については、元代表取締役が費消している証拠の提示もなく、清算人の経営する別法人へ送金していること及び清算人名義で証券会社の口座へ送金しているなどの事実からすれば、清算人の意思により本件口座から出金され、費消されていたとするのが相当であり、清算人に帰属すると認められる。以上のことから、本件給与は、元代表取締役に対する給与と仮装して経理をすることにより、清算人に対して支給された給与と認められる。(平23.11.17 沖裁(法・諸)平23-4)

支部名
名古屋
裁決番号
平230030
裁決年月日
平成23年10月28日
裁決結果
棄却
争点番号
300710049
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/4役員賞与/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、法人税法第34条《役員給与の損金不算入》第1項第2号に規定する役員給与(事前確定届出給与)は、事前に届出をしておけば、損金の額に算入すべき金額と損金の額に算入する事業年度に関して、法人の恣意性は排除できるから、翌事業年度を支給時期とした事前確定届出給与は、支給時期が到来していなくてもそれより前の事業年度(本件事業年度)の損金の額に算入でき、また、当該事前確定届出給与のうちの一部を本件事業年度に未払金として計上した役員給与(本件各未払役員給与)についても、届出をした金額の一部であるから本件事業年度の損金の額に算入できる旨主張する。しかしながら、事前確定届出給与として当事業年度の損金の額に算入される給与は、所定の時期に確定額を支給する旨の定めに基づいて支給するもの、すなわち、支給時期、支給金額が事前に確定し、実際にも「その定めのとおりに支給する給与」に限られるので、役員の職務につき所定の時期に確定額を支給する旨の定めに基づく給与で所定の届出の要件を満たすものであっても、その定めた支給時期が到来していないものは、事前確定届出給与に該当しないものと解される。したがって、本件各未払役員給与は、その支給時期が到来していないのであるから、事前確定届出給与に該当しないこととなり、本件事業年度の損金の額に算入することはできない。(平23.10.28 名裁(法)平23-30)

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支部名
関東信越
裁決番号
平230005
裁決年月日
平成23年8月2日
裁決結果
全部取消し
争点番号
300710047
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/4役員賞与/7使用人兼務役員に対する賞与
事例集登載頁
裁決事例集№84

要旨

○ 請求人の各関連会社(L社及びK社)が請求人の各取締役に対して「永年勤続賞金」又は「褒賞金」の名目で支払った各金員(第二金員、第三金員及び第四金員)は、請求人が支払うべき使用人兼務役員に対する給与と認められるところ、当該各金員の算定根拠は明らかでなく、使用人と同一の基準で算出されたと認めるに足りる証拠もないことからすると、当該給与は損金の額に算入できない。(平23. 8. 2 関裁(法・諸)平23-5)

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支部名
仙台
裁決番号
平220015
裁決年月日
平成23年5月25日
裁決結果
棄却
争点番号
300710053
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/3過大退職給与の判定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①死亡した本件取締役には請求人に対する多大な貢献をした特別な事情があるところ、同人の最終報酬月額は低く抑えていた経緯があるので、別途、適正な報酬月額に改め、かつ、特別功労加算金を加算すべきである旨、②勤続年数について、請求人の前身となった会社の事業及び能力をそのまま請求人が引き継いだ経緯があるので、本件取締役の前身会社での在職期間を加えるべきである旨、③原処分における功績倍率は「同業種他社との比較」が行われていないので容認できない旨の理由から原処分は違法であると主張する。しかしながら、①最終報酬月額は、一般的にその役員の法人に対する貢献度をよく反映した指標であると解されているところ、本件取締役の最終報酬月額が低く抑えられていた事実は認められず、当該最終報酬月額は本件取締役の請求人に対する貢献度を適正に反映したものであること、また、平均功績倍率は同業類似法人における役員退職給与の額を当該役員の最終報酬月額に勤続年数を乗じたもので除した倍数の平均値であるところ、当該役員退職給与の額には、その支出の名目のいかんにかかわらず、退職により支給される一切の給与が含まれ、請求人の主張する特別功労加算金は同業類似法人の功績倍率に反映されているものと解されるから、これを基礎として算定した役員退職給与相当額は特別功労加算金を反映したものというべきであること、②勤続期間については、旧法人税法施行令第72条《過大な役員退職給与の額》の規定から、前身会社での在職期間は勤続年数に含めることはできないこと、③原処分における功績倍率は同業類似法人の功績倍率の平均値を基に算定されているところ、本件同業類似法人の選定基準は旧法人税法施行令第72条の規定に沿ったものとして合理性があり、これを基に算定した功績倍率は適正であることがそれぞれ認められる。以上のことからすると、請求人の主張にはいずれも理由がない。(平23. 5.25 仙裁(法)平22-15)

支部名
東京
裁決番号
平220200
裁決年月日
平成23年5月11日
裁決結果
棄却
争点番号
300710049
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/4役員賞与/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、法人税法第34条《役員給与の損金不算入》第1項第2号に規定する事前確定届出給与とは、①その支給額が事前に確定し、所定の時期に届出書が提出され、届出どおりに支給される給与であり、②当該給与が2回にわたり支給される場合は、各支給時期及び各支給額ごとに上記の3要素が具備されたものか否かにより、それぞれ事前確定届出給与に該当するか否か判定すべきであるところ、請求人が本件事業年度において役員に対し支給した2回の給与(本件各役員給与)のうち、2回目の役員給与は、届出額と実際の支給額が異なるから事前確定届出給与に該当しないが、1回目の役員給与は、届出額と実際の支給が同額であり上記3要素を具備しているから、事前確定届出給与に該当し損金の額に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、事前確定届出給与として届け出た役員給与が届出どおりに支給されたか否かは、原則として、職務執行期間における事前確定給与として届け出た役員給与の各支給時期及び各支給額のすべてについて届出どおりに行われているか否かにより判定すると解するのが相当であるところ、請求人の場合、2回目の役員給与は届出どおりに支給されておらず、また、当該支給額に関して変更する旨の届出書の提出もされてないから、本件各役員給与のすべてが事前確定届出給与に該当せず本件事業年度の損金の額に算入されないこととなる。(平23. 5.11 東裁(法)平22-200)

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支部名
東京
裁決番号
平220139
裁決年月日
平成23年1月25日
裁決結果
棄却
争点番号
300710039
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/4その他
事例集登載頁
裁決事例集№82

要旨

○ 請求人は、決算月(平成20年7月)の2か月前において、経常利益が対前年比で6%減少している状況から、代表取締役の給与を減額改定したことは、法人税法施行令第69条《定期同額給与の範囲等》第1項第1号ハに規定する役員給与の減額に係る業績悪化改定事由に該当する旨主張する。しかしながら、法人税法施行令第69条第1項第1号ハに規定する業績悪化改定事由とは、法人の経営状況の著しい悪化その他これに類する理由によりやむを得ず役員給与の額を減額せざるを得ない事情があることをいうのであり、本件は、①本件事業年度の売上高、経常利益は過去の業績と比べて何らそん色がないこと、②請求人が設定した業務目標を達成できなかったことが減額の理由であること等からすれば、業績悪化改定事由があるとは認められず、また、上記理由以外に役員給与を減額せざるを得ない特段の事情が生じていたと認めるに足る事実はない。(平23. 1.25 東裁(法)平22-139)

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支部名
関東信越
裁決番号
平220045
裁決年月日
平成23年1月24日
裁決結果
棄却
争点番号
300710053
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/3過大退職給与の判定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、A氏は請求人の発展に並々ならぬ貢献をしたが、過労により死亡退職したもので、その貢献度及び退職の事情をかんがみれば、さらに高額な退職金を支払うべきところ、請求人の資金繰り及び経営状況等を考慮して、本来であれば支払うべき金額よりも少ない金額を支給することとしたのであるから、本件役員退職給与計上額は不相当に高額ではない旨主張する。しかしながら、退職した役員に対する退職給与として相当であると認められる金額(役員退職給与相当額)は、役員退職給与の支給がある同業類似法人を合理的な基準によって選定し、その同業類似法人の退職した役員の勤続年数、役員退職給与の額及び適正報酬月額等の数値を求め、これらの数値から合理的と認められる方法によって算出するのが相当と認められ、勤続年数及び最終報酬月額をその計算の基礎とする「平均功績倍率法」が一般的には役員退職給与相当額の算出方法として最も妥当なものであると解されるが、最終報酬月額が著しく低いなど退職役員の在職期間を通じての当該法人に対する功績を適正に反映したものでない場合には、最終報酬月額を計算の基礎としない「1年当たり平均額法」がより合理的な方法と認められる。これを本件についてみると、請求人が損金の額に計上した役員退職給与の額は、具体的な算出式によることなく請求人の代表者の意思によって決定されたものであると認められ、その算出に合理性があるということはできず、一方、原処分庁が役員退職給与相当額の算出のために選定した同業類似法人は、選定基準、事業規模、退職役員の役職の類似性、地域及び退職時期の類似性において合理的であったが、選定基準に該当する法人1社が含まれておらず、また、A氏は死亡退職時は無報酬であったことから「平均功績倍率法」を用いることは相当ではない。そこで、審判所が「1年当たり平均額法」により役員退職給与相当額を再計算したが、本件役員退職給与計上額のうち、審判所が認定した役員退職給与相当額を超える不相当に高額な部分の金額は、原処分の額を上回るから原処分は適法である。(平23. 1.24 関裁(法・諸)平22-45)

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支部名
関東信越
裁決番号
平220046
裁決年月日
平成23年1月24日
裁決結果
棄却
争点番号
300710053
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/3過大退職給与の判定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、取締役A氏は請求人の発展に並々ならぬ貢献をしたが、過労により死亡退職したもので、その貢献度及び退職の事情をかんがみれば、さらに高額な退職金を支払うべきところ、請求人の資金繰り及び経営状況等を考慮して、本来であれば支払うべき金額よりも少ない金額を支給することとしたのであり、また、代表取締役B氏は創業者であり、一定の退職金算定根拠に基づいて取締役会において決定したものであるから、本件役員退職給与計上額は不相当に高額ではない旨主張する。しかしながら、退職した役員に対する退職給与として相当であると認められる金額(役員退職給与相当額)は、役員退職給与の支給がある同業類似法人を合理的な基準によって選定し、その同業類似法人の退職した役員の勤続年数、役員退職給与の額及び適正報酬月額等の数値を求め、これらの数値から合理的と認められる方法によって算出するのが相当と認められ、勤続年数及び最終報酬月額をその計算の基礎とする「平均功績倍率法」が一般的には役員退職給与相当額の算出方法として最も妥当なものであると解されるが、最終報酬月額が著しく低いなど退職役員の在職期間を通じての当該法人に対する功績を適正に反映したものでない場合には、最終報酬月額を計算の基礎としない「1年当たり平均額法」がより合理的な方法と認められる。これを本件についてみると、請求人が損金の額に計上した役員退職給与の額は、具体的な算出式によることなく請求人の代表者の意思によって決定されたものであると認められ、その算出に合理性があるということはできず、一方、原処分庁が役員退職給与相当額の算出のために選定した同業類似法人は、選定基準、事業規模、退職役員の役職の類似性、地域及び退職時期の類似性において合理的であったが、A氏に係る同業類似法人のうち1社は、その退職役員の退職時の役職が取締役ではないことから相当ではなく、また、B氏は退職時は無報酬であったことから「平均功績倍率法」を用いることは相当ではない。そこで、審判所がA氏及びB氏の役員退職給与相当額についてそれぞれ「平均功績倍率法」及び「1年当たり平均額法」により再計算したが、本件役員退職給与計上額のうち、審判所が認定した役員退職給与相当額を超える不相当に高額な部分の金額は、原処分の額を上回るから原処分は適法である。(平23. 1.24 関裁(法)平22-46)

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支部名
関東信越
裁決番号
平220047
裁決年月日
平成23年1月24日
裁決結果
棄却
争点番号
300710053
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/3過大退職給与の判定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、A氏は請求人の発展に並々ならぬ貢献をしたが、過労により死亡退職したもので、その貢献度及び退職の事情をかんがみれば、さらに高額な退職金を支払うべきところ、請求人の資金繰り及び経営状況等を考慮して、本来であれば支払うべき金額よりも少ない金額を支給することとしたのであるから、本件役員退職給与計上額は不相当に高額ではない旨主張する。しかしながら、退職した役員に対する退職給与として相当であると認められる金額(役員退職給与相当額)は、役員退職給与の支給がある同業類似法人を合理的な基準によって選定し、その同業類似法人の退職した役員の勤続年数、役員退職給与の額及び適正報酬月額等の数値を求め、これらの数値から合理的と認められる方法によって算出するのが相当と認められ、勤続年数及び最終報酬月額をその計算の基礎とする「平均功績倍率法」が一般的には役員退職給与相当額の算出方法として最も妥当なものであると解されるが、最終報酬月額が著しく低いなど退職役員の在職期間を通じての当該法人に対する功績を適正に反映したものでない場合には、最終報酬月額を計算の基礎としない「1年当たり平均額法」がより合理的な方法と認められる。これを本件についてみると、請求人が損金の額に計上した役員退職給与の額は、具体的な算出式によることなく請求人の代表者の意思によって決定されたものであると認められ、その算出に合理性があるということはできず、一方、原処分庁が役員退職給与相当額の算出のために選定した同業類似法人は、選定基準、事業規模、退職役員の役職の類似性、地域及び退職時期の類似性において合理的であったが、同業類似法人の退職役員の勤続年数の期間に誤りがあった。そこで、審判所が「平均功績倍率法」により役員退職給与相当額を再計算したが、本件役員退職給与計上額のうち、審判所が認定した役員退職給与相当額を超える不相当に高額な部分の金額は、原処分の額を上回るから原処分は適法である。(平23. 1.24 関裁(法・諸)平22-47)

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支部名
関東信越
裁決番号
平220048
裁決年月日
平成23年1月24日
裁決結果
棄却
争点番号
300710053
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/3過大退職給与の判定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、A氏は請求人の発展に並々ならぬ貢献をしたが、過労により死亡退職したもので、その貢献度及び退職の事情をかんがみれば、さらに高額な退職金を支払うべきところ、請求人の資金繰り及び経営状況等を考慮して、本来であれば支払うべき金額よりも少ない金額を支給することとしたのであるから、本件役員退職給与計上額は不相当に高額ではない旨主張する。しかしながら、退職した役員に対する退職給与として相当であると認められる金額(役員退職給与相当額)は、役員退職給与の支給がある同業類似法人を合理的な基準によって選定し、その同業類似法人の退職した役員の勤続年数、役員退職給与の額及び適正報酬月額等の数値を求め、これらの数値から合理的と認められる方法によって算出するのが相当と認められ、勤続年数及び最終報酬月額をその計算の基礎とする「平均功績倍率法」が一般的には役員退職給与相当額の算出方法として最も妥当なものであると解されるが、最終報酬月額が著しく低いなど退職役員の在職期間を通じての当該法人に対する功績を適正に反映したものでない場合には、最終報酬月額を計算の基礎としない「1年当たり平均額法」がより合理的な方法と認められる。これを本件についてみると、請求人が損金の額に計上した役員退職給与の額は、具体的な算出式によることなく請求人の代表者の意思によって決定されたものであると認められ、その算出に合理性があるということはできず、一方、原処分庁が役員退職給与相当額の算出のために選定した同業類似法人は、選定基準、事業規模、退職役員の役職の類似性、地域及び退職時期の類似性において合理的であったが、同業類似法人のうちの1社については倍半基準外であり除外すべきであった。そこで、審判所が「平均功績倍率法」により役員退職給与相当額を再計算したが、本件役員退職給与計上額のうち、審判所が認定した役員退職給与相当額を超える不相当に高額な部分の金額は、原処分の額を上回るから原処分は適法である。(平23. 1.24 関裁(法)平22-48)

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支部名
福岡
裁決番号
平220003
裁決年月日
平成22年12月17日
裁決結果
全部取消し
争点番号
300710046
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/4役員賞与/6賞与支払の事実の認定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、請求人の代表取締役甲が本件預金口座を実質的に管理し、自由に出金することができる立場にあることから、本件預金口座からの現金出金額のうち使途が明らかでない金額は甲がなんらかの形で自己の用途に使用したものとして、甲に対する給与等に該当する旨主張する。しかしながら、確かに、本件預金口座は、請求人に帰属するものと判断することが相当であるが、その出金については、本件預金口座の名義人で請求人の従業員乙の所在が不明であり、本件預金口座の通帳等の管理者が甲か乙のいずれかであるかを特定できないことからすれば、本件預金口座からの現金出金を甲が行ったとまでは認定することはできない。そして、本件預金口座からの現金出金額のうち使途が明らかでない金額を甲に対する給与等と認めるには、甲がこれを何らかの形で取得し、あるいはその経済的利益を享受したことが積極的に立証されるか、少なくともそれを推認するに足りる事実が立証されることが必要であるが、原処分庁は、当該金額について甲が何らかの形で自己の用途に費消したものと主張するだけで、当審判所に対し、主張事実を認めるに足りる証拠を提示せず、また、当審判所の調査によっても、甲が当該金額を受領し、又はその経済的利益を享受していた事実を明らかにする証拠を見いだすことはできず、さらに、甲個人に、その申告所得金額等によっては説明できない純資産の増加又は消費支出が存在する事実等も認められない。そうすると、請求人が甲に対して本件預金口座からの現金出金額のうち使途が明らかでない金額を給与等として支給したものと認めることはできない。(平22.12.17 福裁(法・諸)平22-3)

支部名
熊本
裁決番号
平220006
裁決年月日
平成22年11月12日
裁決結果
棄却
争点番号
300710053
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/3過大退職給与の判定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①前代表者の退職の理由が労災又は労災に準じた不慮の事故死によるものであり、その退職の事情を考慮したものであること、②前代表者は生前約2億円の生命保険に加入しており、もしもの場合、1億円は会社の経営のため、残りの1億円は家族のために役立てて欲しい旨話していたことから、本件退職金はその遺志を尊重したものであり、また、本件退職金は、生命保険金の範囲内で支給しているのであるから請求人に損害を与えていないこと、③前代表者は請求人の創業者であり、27年間の苦労を考えればその功績は大であることから本件退職金に不相当に高額な部分はない旨主張する。しかしながら、法人税法第34条第2項に規定する「不相当に高額な部分の金額」があるかどうかは、退職した役員の業務に従事した期間及びその退職した事情を考慮するとともに、比較法人の役員に対する退職給与の支給状況等を比較して判断するものであるところ、原処分庁が適正役員退職の給与の額を算定するに当たり、前代表者の最終報酬月額を採用したことは相当であり、比較法人の選定も合理的であり、また、本件平均功績倍率も妥当であると認められるから、原処分庁が、平均功績倍率法を用いて適正役員退職給与の額を算定したことは相当と認められ、本件退職金には、不相当に高額な部分の金額があることは明らかである。(平22.11.12 熊裁(法)平22-6)

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支部名
大阪
裁決番号
平220023
裁決年月日
平成22年10月8日
裁決結果
全部取消し
争点番号
300710039
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、請求人の監査役が業務に従事していないこと及び当該監査役に対する金員を代表者が受領して代表者自身の生活費として費消していたことを根拠に、請求人の監査役に対する報酬は、代表者に対する報酬を仮装して計上したものである旨主張する。しかしながら、請求人の監査役が業務に従事していないとはいえず、また、本件の全証拠によっても、監査役に対する報酬を代表者自身が費消していたとはいえないから、原処分庁が主張の根拠とする事実はいずれも認めることができない。(平22.10. 8 大裁(法・諸)平22-23)

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支部名
札幌
裁決番号
平220005
裁決年月日
平成22年9月16日
裁決結果
棄却
争点番号
300710049
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/4役員賞与/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の代表取締役Aに対し、役員給与とは別に支払った金員(以下「本件金員」という。)は、請求人が経営する店(クラブ)のママとして委託したホステス業務の対価であるから、役員給与には該当しない旨主張する。しかしながら、請求人が経営する店でのAの業務は、同店において客に侍してその接待をするという業務のみを目的とするものではなく、会社の経営に必要であるとして行われたものであり、Aが経営者としての立場で業務を行っていると認められ、また、本件金員は、Aの請求人における代表取締役の立場と全く無関係に支給されたものとは認められない。したがって、本件金員は、請求人がAに対し役員としての業務執行の対価として支給した給与に該当すると認めるのが相当であるから、これを定期同額給与に該当しない又は役員賞与に該当するとして損金の額に算入することはできないとする原処分は適法である。(平22. 9.16 札裁(法・諸)平22-5)

支部名
東京
裁決番号
平220004
裁決年月日
平成22年7月2日
裁決結果
棄却
争点番号
300710051
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、前理事長の理事長辞任に伴い同人に支給することとした退職金(本件金員)について、前理事長は理事長を辞任したことにより、理事長としての決定権を失ったのであるから、法人税基本通達9−2−32《役員の分掌変更等の場合の退職給与》に定める実質的に退職したと同様の事情があると認められる場合に当たり損金の額に算入されると主張する。しかしながら、前理事長は理事長辞任後も請求人の理事として理事会に出席し、請求人の重要な事項の決定等にかかわっており、請求人の役員としての職務を行っていることから非常勤の理事になったと認められないところ、前理事長の辞任前後の報酬月額を比較しても、給与が激減(分掌変更等の後における報酬がおおむね50%以上減少)したとも認められない。したがって、本件金員の支給は、同通達の「分掌変更等により、役員としての地位又は職務の内容が激変し、実質的に退職したと同様の事情にあると認められることによるものである場合」に該当しないから、役員退職給与として取り扱うことはできない。(平22. 7. 2 東裁(法・諸)平22-4)

支部名
熊本
裁決番号
平210014
裁決年月日
平成22年5月24日
裁決結果
棄却
争点番号
300710022
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/2報酬と賞与の区分/2賞与であるとした事例
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、監査役Aについては、従業員の名前を借りただけであり、同人は設立以来一度も監査役の業務を行ったことや、決算書や帳簿等を見たことはない旨、また、Aは現場労働者であり、同人へ支給した本件賞与等は、他の従業員と同様の基準で計算され、労働法規に則して支払われる賃金であるから、製造原価として損金の額に算入できる旨主張する。しかしながら、Aは、請求人の監査役として登記されていることから、監査役は使用人兼務役員とはならない。そして、本件賞与は、その支給状況からすると、定期同額給与等には該当せず、また、他に定期に給与を受けている者に対する臨時的な給与であるから、改正前法人税法においては役員賞与に該当する。次に、本件残業手当等は、Aが従事した残業時間等に応じて支給されるものであるから、定期同額給与等に該当せず、また、法人税法基本通達(平成19年課法2-3ほかによる改正前のもの)9−2−15《役員の歩合給若しくは能率給又は超過勤務手当》の解釈に示したとおり、使用人兼務役員に該当しない監査役に支給された本件残業手当等は臨時的な給与であるから、改正前法人税法においては役員賞与に該当する。そうすると、本件賞与等の額は、本件各事業年度の所得の計算上、損金の額に算入することはできない。以上のことから、原処分庁が、本件賞与等の額を本件各事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入することはできないとして行った本件各更正処分等は適法である。(平22. 5.24 熊裁(法)平21-14)

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支部名
大阪
裁決番号
平210063
裁決年月日
平成22年5月24日
裁決結果
棄却
争点番号
300710049
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/4役員賞与/8その他
事例集登載頁
No.79

要旨

○ 請求人は、請求人が支給した役員給与のうち、?事前確定届出給与に関する届出書(以下「本件届出書」という。)において、支給対象者とした役員に支給した役員給与(以下「本件届出役員給与」という。)は、事業年度首において年俸通知書により期末報酬額を期末に支給する旨を通知し、その旨を記載した本件届出書を期限内に税務署長へ提出していること、?使用人兼務役員に対する給与(以下「本件使用人兼務役員給与」という。)は、年俸制に基づく年俸の金額から毎月支給する給与の金額を控除した差額を支払ったものであり、損金算入できない使用人兼務役員の使用人としての職務に対する賞与に該当しないことから、いずれも損金の額に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、?事前確定届出給与は、職務執行の開始の日から1月を経過する日までに役員給与の支給時期や支給金額が確定していることを要するところ、当該日までに、株主総会の決議等により、役員給与の支給すべき確定額及び確定時期を定めたとはいえず、本件届出役員給与は、事前確定届出給与に該当するとは認められないこと、また、?本件使用人兼務役員給与は、本件届出役員給与と同様な経緯で支給時期及び支給金額が決定され、本件届出役員給与と同日に支払われているが、当日に他の使用人に賞与を支払った事実もないことから、使用人としての職務に対する給与と認められないので、いずれも損金の額に算入することはできない。(平22. 5. 24 大裁(法)平21-63)

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支部名
金沢
裁決番号
平210008
裁決年月日
平成22年4月6日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300710053
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/3過大退職給与の判定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、役員退職給与の相当額の算定における功績倍率方式は合理的な算定方法の一つではあるが、請求人の本件退職役員の場合は、最終報酬月額は、政策的に増額してこなかった最終報酬月額に代えて類似法人の平均報酬月額を採用すべきであり、勤続年数は、みなし役員であった年数と取締役であった年数を合計すべきであり、功績倍率は、創業者の一人として功績も多大であったことから、請求人の役員退職慰労金規程に定める功績倍率に功労加算したものか、あるいは類似法人の最高倍率を用いるべきであるから、本件役員退職給与が不相当に高額であるとはいえない旨主張する。しかしながら、最終報酬月額は、客観的にそれが明らかに不相当に低額であると認められるなどの特別な場合を除き、一般的にその役員の法人に対する貢献度を最もよく反映した指標と解されるところ、本件退職役員の役員報酬の額は、相当の期間、変更されておらず、退職間際に引き下げられた事実もなく、また、他の役員のそれと比較して格別低額とも認められず、しかも、請求人が主張する類似法人の平均報酬月額は、本件退職役員に対し実際に支給された報酬額ではなく統計上の数値であるから、これを本件における役員退職給与の相当額の算定の基礎にそのまま採用すべき理由はない。また、勤続年数は、本件退職役員は取締役に就任以前においてもみなし役員に該当していたからみなし役員時代も含めるべきであり、功績倍率は、平均功績倍率方式が功績倍率を平均化することにより類似法人間に存在する差異や個々の特殊性を捨象することができるから、適正に算出された平均功績倍率を用いる限り、客観的かつ合理的な方法であるところ、本件において類似法人の抽出は十分であり、その選定は合理的に行われているから、平均功績倍率を採用し難い特別な事情も認められない。したがって、本件役員退職給与のうち、以上の要素により功績倍率方式で算定された役員退職給与相当額を超える部分は、法人税法第36条に規定する不相当に高額な金額に該当し、損金の額に算入することができない。(平22. 4. 6 金裁(法)平21-8)

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支部名
大阪
裁決番号
平210042
裁決年月日
平成22年3月12日
裁決結果
棄却
争点番号
300710051
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の代表取締役であるAは、登記上役員であったものの、前代表取締役が在任中、経営には参画しておらず、平成13年5月30日に代表取締役に就任するまで従業員として従事していたのであるから、実質的には従業員であり、請求人が平成17年11月4日にAに支払った金員(以下「本件金員」という。)は、Aが昭和49年4月1日から代表取締役に就任するまでの期間において従業員として勤務したことに対する退職給与である旨主張する。しかしながら、Aは昭和49年4月1日以降、代表取締役就任後に至るまで一貫して法人税法上の役員であり、本件の全証拠によってもAが請求人の使用人であった事実を認めるに足りない。また、役員の退職とは、会社と役員の関係は委任関係にあることから役員の死亡、会社の解散、任期の満了等による委任の終了又は辞任、解任等による委任の解除等により役員を退任し、原則として役員が現実にその法人から退職した場合と解されるところ、①Aは、昭和49年4月1日以降継続して取締役として登記されていること、②Aは、請求人の平成15年6月7日の定時株主総会及び取締役会において、代表取締役として議長を務めたものと認められること等を総合勘案すると、Aが、昭和49年4月1日以降、役員を退任し、請求人を退職した事実は認められない。(平22. 3.12 大裁(法・諸)平21-42)

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支部名
札幌
裁決番号
平210012
裁決年月日
平成21年12月17日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300710051
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、Aは代表取締役及び取締役を辞任したことなどから、退職の事実はある旨主張する。しかしながら、Aが代表取締役及び取締役を辞任したとする登記がされた後においても、Aは従前と変わらず請求人の経営に従事していたと認めるのが相当であるから、法人税法上、引き続き請求人の役員であったと認められ、また、分掌変更により同人の地位又は職務の内容が激変したとも認めらないことから、請求人を退職したとは認められない。(平21.12.17 札裁(法・諸)平21-12)

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支部名
仙台
裁決番号
平210008
裁決年月日
平成21年12月15日
裁決結果
棄却
争点番号
300710049
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/4役員賞与/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、代表者に対して見舞金として支払った金員は、見舞金として福利厚生費に該当するものであり、原処分庁が行った役員給与の認定は誤っている旨主張する。しかしながら、本来、病気見舞金は、入院中又は退院直後などといった事象をとらえ適時に支払われるのが一般的と考えられるところ、当該金員は、術後10年以上、又は4か月から7か月が経過した後の支払であることからすると、一般的な病気見舞金の支払とは認められない。加えて、当該金員の支払は、その算出根拠及び支出事情からすると、保険金の給付を受けたことと連動して支払われたものであると認められる。そうすると、当該金員は、社会通念上相当と認められる病気見舞金とは認められず、福利厚生費には該当しない。そして、当該金員は、代表者に対して給与を支給したのと同様の経済的効果をもたらすものであり、社会通念上相当と認められる病気見舞金のような純然たる贈与とは認められないものであることから、法人税法第34条第4項に規定する役員給与に含まれる経済的利益に該当するものであり、請求人の所得金額の計算上、損金の額に算入することはできない。(平21.12.15 仙裁(法・諸)平21-8)

支部名
東京
裁決番号
平210070
裁決年月日
平成21年12月4日
裁決結果
棄却
争点番号
300710053
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/3過大退職給与の判定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①原処分庁が退職給与適正額の計算の基礎とした勤続年数には誤りがあること、②原処分庁が選定した比較法人は請求人と類似規模の法人とは認められないこと、及び③前代表者の請求人に対する功績に基づき退職給与適正額を計算すると不相当に高額な部分の金額はないことから、原処分は違法である旨主張する。しかしながら、①請求人が実質的に事業を開始した時期及び前代表者が請求人の代表取締役に就任した時期からすれば勤続年数には誤りはなく、②事業規模が類似するものの選定については、事業規模の実態を最も端的に反映していると考えられる売上金額を基準の柱としていることは合理的と解される上、売上金額、所得金額、純資産価額、役職及び勤続年数を総合的に判断していることから、本件各比較法人の選定基準は、相当なものであると認められること、③各比較法人の退職役員(創業者)にも前代表者と同様にそれぞれの法人において功績があると考えられるところ、当該功績は、それぞれの役員退職給与の額に織り込まれていると認められ、それらの金額を基として算定された原処分における退職給与適正額は、前代表者の貢献度を反映したものというべきであることから、原処分は適法である。(平21.12. 4 東裁(法)平21-70)

支部名
熊本
裁決番号
平210005
裁決年月日
平成21年12月1日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300710053
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/3過大退職給与の判定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 適正役員退職給与額の判定基準について、原処分庁が採用すべきと主張する最終報酬月額については、前事業年度において役員報酬月額が40%以上減額され、役員在職中における法人に対する功績を最もよく反映しているものであるとまでは言えず、当該最終報酬月額を採用しない特段の事情があるものと認められるから、適正な役員退職給与額を平均功績倍率法により算定するに当たり、算定の基礎とすることが相当であるとは言えない。次に、請求人が採用すべきと主張する額については、請求人の臨時株主総会議事録において、異なる額を死亡時月給として退職金の計算をする方法を承認可決していることからみると、算定の基礎とすることも相当であるとは言えない。そうすると、本件においては、適正な役員退職給与額を算定するに当たり、報酬月額を基礎として算定する平均功績倍率法よりも、むしろ1年当たり平均額法を採用することが相当であり、合理性が認められる。これにより、当審判所が本件適正役員退職給与額と認定した額を超える額が役員退職給与として不相当に高額な部分の金額となり、原処分は、その一部を取り消すべきである。(平21.12. 1 熊裁(法)平21-5)

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支部名
熊本
裁決番号
平210003
裁決年月日
平成21年11月17日
裁決結果
棄却
争点番号
300710051
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件金員は、元役員に退職金として支給したものであり、本件事業年度の損金の額に算入されるべきであるから、本件更正処分は違法である旨主張する。しかしながら、本件金員は元役員に対する退職金として支給されていないところ、本件金員は、請求人から請求人の代表者に交付され、代表者によって費消されたと認めるのが相当であるから、代表者に対する臨時的な給与を支給したものとして、原処分庁が当該給与は法人税法第35条第4項に規定する役員賞与に該当するものと認定し、同条第1項の規定に基づき当該役員賞与を損金の額に算入しないとして行った本件更正処分は適法である。(平21.11.17 熊裁(法・諸)平21-3)

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支部名
高松
裁決番号
平210003
裁決年月日
平成21年11月11日
裁決結果
全部取消し
争点番号
300710059
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、平成19年12月期(以下「本件事業年度」という。)に未払金計上した前代表取締役に対する退職給与(以下「本件退職給与」という。)について、①本件退職給与の計算方法を記載した書類が平成20年1月以降に作成したと認められること、②本件退職給与の額を決議したという臨時株主総会の議事録が作成されていないため、その開催事実が確認できないこと、③本件退職給与に係る伝票入力は、翌事業年度において、本件事業年度に遡った日付で入力されていること及び④本件退職給与を支払うための原資がありながら本件事業年度ではなく翌事業年度に支払っていることから考えると、本件退職給与の額が具体的に確定したのは翌事業年度であり、本件事業年度の損金の額には算入できない旨主張する。しかしながら、①本件退職給与の計算方法を記載した書類の作成は本件事業年度であると認められること、②前代表取締役の妻で監査役の日記帳には、本件事業年度において株主3名全員が集まり本件退職給与の額を具体的に決めたことが記載されており、当該日記帳には高い信用性があることからすると、本件事業年度に臨時株主総会を開催し、本件退職給与を支払うことが決議されて確定したと認められること、③株主総会の議事録の作成の有無は、株主総会の決議の効力には影響しないと解されていること、④本件退職給与に係る伝票入力は、入力漏れによる一般的な経理処理と認められること及び⑤本件退職給与を支払う原資は翌事業年度まで担保に供されていたために支払が遅延していたと認められることからすれば、原処分庁の主張にはいずれも理由がなく、本件退職給与は、本件退職給与の額が具体的に確定した日を含む本件事業年度において損金の額に算入することが相当と認められる。よって、原処分はその全部を取り消すべきである。(平21.11.11 高裁(法・諸)平21-3)

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支部名
仙台
裁決番号
平210001
裁決年月日
平成21年11月6日
裁決結果
棄却
争点番号
300710033
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/3報酬支払の事実
事例集登載頁
裁決事例集No.78・358ページ

要旨

○ 請求人は、その監査役である代表者の父及び義姉に対する役員報酬について、両監査役が監査役として就任し登記されている以上、報酬の支給が行われて当然であり、両監査役は、商法上の責任の対価としても報酬を受給する権利があるから、当該報酬の額は損金の額に算入されるべきであり、また、当該報酬を常務が費消していたのは、当該報酬の額の一部を代表者の妻である常務を通じて実際に両監査役に対して支給し、その残額を両監査役から代表者が借り受けていたものである旨主張する。しかしながら、監査役に対する報酬として請求人が支出した金員の全額について、常務は、現金で直接受領し、自己の預貯金口座に入金するなどして管理し、自らの支払に費消していたこと、本件金員は常務の意思により管理し自由に費消可能な状態にあったこと、代表者と両監査役との間に本件金員に関する金銭消費貸借の事実も認められず、両監査役が実際に監査業務に従事しておらず、常務が監査業務を行っていることなどの諸事情を併せ考慮すれば、本件金員が、常務に対して支給されたものであり、請求人から常務に対する報酬と認めるのが相当であり、また、本件金員を請求人が両監査役に対して支給したとしていたことは、常務に対する報酬を監査役に対する報酬に仮装して経理していたと認められる。よって、請求人の主張には理由がない。(平21.11. 6 仙裁(法・諸)平21-1)

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支部名
高松
裁決番号
平200024
裁決年月日
平成21年6月29日
裁決結果
棄却
争点番号
300710032
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/2過大報酬の判定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件役員給与を過大とする原処分は、①適正な役員給与額を算定するに当たり、役員及び使用人に対する給与を基準としてその伸び率を実質基準の判断要素としているが、これらの、伸び率を実質基準の判断要素とすることは不当である、②役員給与につき、請求人の売上高、売上総利益及び使用人に対する給与の伸び率に比して役員給与の伸び率が極めて高いとしているが、「営業利益」と、役員給与の伸び率を比較する方が合理的である、③類似法人の代表取締役に対する役員給与の最高支給額を実質基準の金額として採用しているが、ただ単に類似法人の最高支給額を採用することは違法である旨主張する。しかしながら、営業利益が収益力を現すものであるとしても、本件においては、必ずしも営業利益が適正役員給与額を判断する際に適した基準とはいえず、実質基準の判断要素として営業利益の伸び率を判断基準とすべきであるとの請求人の主張は採用できない。また、法人税法施行令第70条第1号に規定される過大役員給与の一つの判断要素をもって検討したことを違法であるといえないことはもとより、本件類似法人の平均役員給与額を採用して過大役員給与額を算出することも可能であったところ、請求人に有利となる本件類似法人の役員給与最高額をもって判断しており、これをもって違法であるということは到底いえず、ただ単に本件類似法人の最高額を採用することは違法であるとの請求人の主張は理由がない。(平21. 6.29 高裁(法)平20-24)

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支部名
名古屋
裁決番号
平200072
裁決年月日
平成21年6月22日
裁決結果
全部取消し
争点番号
300710032
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/2過大報酬の判定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の役員の申述は、原処分に係る調査を担当した職員によって、原処分庁にとり都合のよい内容を半ば強制的に署名等させられたものであり、甲2、甲3、甲4及び乙2(以下「甲2ら」という。)が請求人の役員として従事した事実はあるから、その役員報酬として計上した額は適正である旨主張する。しかしながら、請求人の代表者甲1、甲3、甲4及び乙2の各申述は、請求人の役員としての勤務事実がないという主要な点で共通性が認められ、各申述書への署名、押印にも本件調査担当職員による強制を疑わせるような様子はうかがわれず、内容的にも不自然な点はないことから信用することができ、これらの申述からすると、甲2、甲4及び乙2は、請求人において役員報酬が支払われた平成14年7月1日から平成16年2月29日までの間は請求人の役員の職務に従事した事実は認められず、また、甲3についても、平成15年2月28日から平成16年2月29日までの間は、請求人の役員の職務に従事した事実は認められない。そして、請求人が甲2らの役員報酬として計上した額のうち、一部の額は、いずれも同人らの役員就任前の期間に対応するものであり、かつ、甲2らの請求人の役員就任前に請求人と同人らとの間で雇用契約が締結されていた事実がうかがわれる資料もないことから、請求人が支払うべき債務がないのに支払ったこととして計上していた架空の役員報酬であると認められ、また、それぞれの期間における甲2らの請求人の役員としての役務提供の対価の適正額は零円と認定することが相当であるから、請求人が甲2らに対する役員報酬として計上した上記各期間に係る金額は、いずれも不相当に高額な部分の金額に該当することとなる。そうすると、請求人が甲2らに対する役員報酬として計上した額は、いずれも請求人の役員として従事した事実に基づく適正な額とはいえず、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平21. 6.22 名裁(法・諸)平20-72)

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支部名
仙台
裁決番号
平200023
裁決年月日
平成21年6月12日
裁決結果
全部取消し
争点番号
300710043
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/4役員賞与/3債権放棄、債務免除等に係る経済的利益の認定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が、請求人がその役員に対する貸付金債権を放棄して損金に算入した額は、役員Cに対する賞与であり、損金の額に算入されないとして更正処分等を行ったのに対し、借主の名義は形式的なものにすぎず、その実質は請求人からB組合に対する貸付けであり、この借入債務を相続により前代表者から承継した役員Cも請求人に対して実質的な返済義務を負担していないから、本件債権放棄は当該役員Cに対して給与を支給したと同様の経済的効果も認められない旨主張し、原処分庁は、請求人と前代表者の金銭消費貸借契約及び前代表者とB組合の金銭消費貸借契約は有効に成立しており、本件債権放棄により、本来、請求人の役員Cが請求人に対して借入債務を返還すべき義務を消滅させることになるから、役員Cに対し臨時的な給与を支給したと同様の経済的な利益をもたらしている旨主張する。この点については、請求人と前代表者、前代表者とB組合の間で作成された各金銭消費貸借契約証書が真正に成立したことについて争いはなく、B組合においても前代表取締役からの借入金と認識していることから、当該各金銭消費貸借契約証書のとおりの金の貸し借りがあったと認めることが相当であり、この点に関する請求人の主張は採用できない。しかしながら、本件債権放棄は、放棄する旨の意思表示が当該役員に対してされていないと認められることからすると、本件債権放棄の効果はいまだ生じていないと認めるのが相当であり、役員に対する経済的な利益の供与は認められず、原処分庁の主張は採用できない。(平21. 6.12 仙裁(法・諸)平20-23)

支部名
東京
裁決番号
平200183
裁決年月日
平成21年6月1日
裁決結果
棄却
争点番号
300710047
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/4役員賞与/7使用人兼務役員に対する賞与
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件各取締役の使用人兼務役員の判定に当たっては、本件各取締役は請求人の経営に参画しておらず経営方針等の決定事項の諾否等に実質的に関与していないなどの事情を考慮すべきである旨主張するが、請求人は同族会社であるところ、本件各取締役は、請求人の取締役として登記されており、いずれも法人税法第2条第15号に規定する役員に当たり、また、法人税法施行令第71条第4号に規定する本件各取締役の属する株主グループは、いずれもその持株割合が3分の1で請求人の第1順位の株主グループとなり、かつ、本件各取締役の属する株主グループの持株割合においても、本件各取締役の持株割合においても、いずれも3分の1であることから、同号に規定する要件のすべてを満たす者に該当し、法人税法第35条第5項に規定する使用人兼務役員に該当しない。法人税法が、法人における持株割合及び株主間の関係に基づき同族会社を規定し、法的地位及び持株割合に基づき役員の範囲を規定している以上、本件各取締役が実質的に経営に参画していたか否かを問わず、請求人の使用人兼務役員に該当しないことから、原処分は適法である。(平21. 6. 1 東裁(法)平20-183)

支部名
沖縄
裁決番号
平200003
裁決年月日
平成21年2月20日
裁決結果
全部取消し
争点番号
300710046
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/4役員賞与/6賞与支払の事実の認定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、平成16年6月期に本件営業権の譲渡代金名目で支払った本件金員は、昭和48年の請求人設立当時の貸借対照表に本件営業権の計上がないほか、本件営業権の対価の額や支払時期が不明確であったことからすると、本件営業権は請求人設立時に存在しなかったか、あるいは無償で取得したと認めざるを得ないから、本件営業権の対価として支払った本件金員は役員賞与及び寄附金に該当する旨、また、昭和48年当時に取得した本件営業権を平成16年6月期に計上することは、一般に公正妥当と認められる会計処理基準から認められず、単なる資金繰りの都合で自由にその計上を認めることになれば利益調整にもつながることから認められない旨主張する。しかしながら、①LPガス販売業界に営業権取引の慣行があること、②請求人は、本件各権利者が有していた顧客を引き継いだものと認められ、本件営業権の取引対価は相当多額になると見込まれたこと、③株主には本件各権利者以外の者もいることから利益配当及び役員報酬も本件営業権を反映したものとはなっていないこと、④請求人は一貫して本件営業権を買い取る約束をした旨を主張し、利害関係のない役員もこれに即した答述をしていることからすれば、本件営業権の有償譲渡が合意されたことは一応推認することができる。また、本件金員が本件営業権の対価の支払であることを否定するためには、請求人設立時に本件営業権の対価が授受されていない事実を主張立証するだけでは足りず、支払を猶予する合意が存しないこと、更に本件金員が本件営業権の譲渡対価以外の理由で支払われたことを主張立証する必要があるが、原処分庁からはこれを認めるに足る主張立証はなされていない。以上によれば、本件金員は、請求人設立時に請求人が本件各権利者に対して負っていた本件営業権に係る債務を平成15年に具現化したものと推認せざるを得ない。なお、原処分庁は本件営業権の計上を認めれば利益調整にもつながると主張するが、当事者間では本件営業権の譲渡対価として合意した取引で、請求人においてはその支払のために金融機関から借入れまで行っており、他に利益調整のために行ったと認めるに足りる証拠は存しない。(平21. 2.20 沖裁(法・諸)平20-3)

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支部名
福岡
裁決番号
平200004
裁決年月日
平成20年11月21日
裁決結果
棄却
争点番号
300710053
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/3過大退職給与の判定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、退職した前代表者に対し支給した役員退職給与の適正額を功績倍率法により算定する場合の役員在任年数については、法人成りの際に営業権の対価として前代表者に支払うべきであった金額を考慮する必要があることから、個人事業及び法人事業を通じた事業の継続年数としなければならず、前代表者が法人設立前に個人事業として経営していた期間(以下「個人事業期間」という。)を含めるべきである旨主張する。しかしながら、法人税法施行令72条(平成18年改正前)では、「当該役員のその内国法人の業務に従事した期間」と規定されていることから、功績倍率法により役員退職給与の適正額を算定するために役員在任年数をその基準とする以上、個人事業期間を含めることはできないこととなる。したがって、役員在任期間を前代表者が請求人において業務に従事した期間として、過大な役員退職給与を算定した更正処分は適法であり、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平20.11.21 福裁(法・諸)平20-4)

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支部名
高松
裁決番号
平200005
裁決年月日
平成20年11月14日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300710046
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/4役員賞与/6賞与支払の事実の認定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、取引先Aに支払った外注加工費及びよう車料(以下「本件外注費等」という。)に係る金員は、Bに対する貸付金の返済金であることから、当該金員を賞与とする認定は違法である旨主張する。しかしながら、①請求人は、代表者及びその配偶者によって支配されている同族会社であること、②本件外注費等は架空に計上されたものであり、その支払額は請求人の簿外預金口座に入金されていること、③当該簿外預金口座を支配管理しているのは、請求人の代表者自身であること、及び④本件外注費等に係る金員は、会社の経費として支出した事実が認められないことなどからすれば、本件外注費等に係る金員は、貸付金の返済金であることを肯定する具体的な説明がない限り、賞与として認定するのが妥当であり、また、給与支給の外形を有しないとしても代表者が臨時的な給与すなわち役員賞与として受領したものと認められる。したがって、請求人の主張は採用することはできない。(平20.11.14 高裁(法・諸)平20-5)

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支部名
熊本
裁決番号
平200009
裁決年月日
平成20年11月14日
裁決結果
棄却
争点番号
300710032
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/2過大報酬の判定
事例集登載頁
裁決事例集№76・285ページ

要旨

○ 請求人は、請求人の代表者の妻で取締役である役員Hは、請求人の重要な職務に常に従事し、請求人の業績に多大な貢献をしており、常勤役員に該当する旨主張する。しかしながら、①請求人の役員Hの職務内容及び役員報酬の支給状況、②請求人の売上高及び収益の状況、③請求人の使用人に対する給料の支給状況、④類似法人の役員報酬の支給状況等を勘案すると、請求人の役員Hは、特に重要な職務には従事しておらず、その従事日数も1か月のうち2日から3日と職務の従事程度が低いにもかかわらず、本件役員報酬額は、請求人の売上高及び収益並びに使用人給与に比し相当高い伸び率を示しており、さらに、類似法人の平均役員報酬額に比しても極めて高額であることから、類似法人の平均役員報酬額を超える金額は、法人税法第34条第1項に規定する「不相当に高額な部分の金額」に該当する。したがって、原処分は適法である。(平20.11.14 熊裁(法)平20-9)

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支部名
東京
裁決番号
平200062
裁決年月日
平成20年10月20日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300710046
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/4役員賞与/6賞与支払の事実の認定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、ナイトクラブの売上除外金及び架空修繕費の計上に係る金額を代表者に対する役員賞与と認定した処分は、個人的に流用したという根拠がない限り、違法であり、同人には売上除外金を個人的に使う理由はないから、これらの資金は請求人の資金繰りに使用されているものである旨主張する。しかしながら、修繕費等として架空に計上された金額は、代表者の実家のリフォームのために支出されたものであり、また、本件クラブの売上除外金は、代表者の個人資産の形成に充てられたものと認められる。これらの金員は代表者が費消及び取得したものと認められることから、請求人が代表者に対する臨時の給与、すなわち賞与として支給した金額であるとみるのが相当である。また、請求人は、査察調査において、売上除外金及び架空修繕費は代表者に対する貸付金とする旨の言質をもらっていたので、同人に対する役員賞与と認定した本件処分は誤りである旨主張するが、当審判所の調査によってもこのような事実は認められず、請求人の主張は採用できない。(平20.10.20 東裁(法・諸)平20-62)

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支部名
東京
裁決番号
平200062
裁決年月日
平成20年10月20日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300710033
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/3報酬支払の事実
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の代表者の両親は役員としての勤務実態があったもので、両親に対する役員報酬が振り込まれていた両親名義の預金口座は、両親が請求人の経営のために使用することを承知して代表者に口座の管理を任せていたものであるから、代表者の両親に対する役員報酬は実際に支給されたとみるべきである旨主張する。しかしながら、代表者の両親は査察調査において、役員としての業務関与は一切なかった旨申述していること、さらに、代表者も査察調査着手日において、同人らは実際には名義上の役員であり、請求人の業務に関与した事実は一切なかった旨申述していることからすれば、同人らには勤務実態がないというべきであり、請求人に勤務していたと認めることはできない。また、当該預金口座の預金通帳及びキャッシュカードは、本件査察調査において代表者の居宅で差し押さえられていたこと、代表者も当該預金口座は自らが管理していた旨答述していること、さらに、両親は、査察調査において、請求人から役員報酬を受領した事実はない旨申述していることからすれば、当該預金口座に入金された金員は、代表者に帰属するものとみるのが相当である。したがって、代表者の両親に対する役員報酬は、代表者に対する報酬を同人らの名義で架空に計上したものと認められ、請求人は、本件役員報酬を同人らに対する役員報酬であるかのように仮装して支払っていたことが認められ、このことは、法人税法第34条第2項に規定する「事実を隠ぺいし、又は仮装して経理をすることにより役員に支給する報酬」に該当するため、損金の額に算入することはできない。(平20.10.20 東裁(法・諸)平20-62)

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支部名
東京
裁決番号
平200062
裁決年月日
平成20年10月20日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300710022
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/2報酬と賞与の区分/2賞与であるとした事例
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、平成17年12月期において代表者の役員報酬として計上した4,800万円について、当該事業年度の開始当初から関与税理士と相談して月額400万円と決めていたものであり、請求人の資金繰り等の理由から月額150万円を支給していたところ、決算期末に正しい支給金額に戻したものである旨主張する。しかしながら、①査察調査において経理担当者宅において把握された事業年度末のファックス文書には、当期利益が4,200万円と予想され、代表者の給与を250万円増加させ未払計上する旨の内容が記載されていること、②関与税理士が役員報酬は決算期当初に150万円とされていたが、代表者が同年11月分の月次試算表を見て予想以上の利益となるため事業年度当初から月額250万円を増額し、請求人の利益金額を不正に調整したものである旨答述していることからすれば、請求人は、利益調整を意図し、代表者の役員報酬の金額を決算期中に支給された150万円ではなく、あたかも当該事業年度の期首から400万円であったかのように仮装して損金計上したものとみるのが相当である。そうすると、代表者の定時定額の役員報酬額は150万円であり、当該事業年度の期首に遡及して各月250万円を増額計上した金額については、定期の給与とは認めることはできず、法人税法第35条第4項に規定する臨時的な給与に当たると解するのが相当であり、役員賞与に該当する。(平20.10.20 東裁(法・諸)平20-62)

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支部名
大阪
裁決番号
平200015
裁決年月日
平成20年10月17日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300710059
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○請求人は、請求人の代表者Aの妻である取締役Bから辞任届があり、定時株主総会において役員退職金を支給する旨決議し、未払費用として計上したものであるから損金の額に算入できる旨主張する。しかしながら、①Bは、一方的に取締役を解任されたので辞任を申し出た事実はなく、退職金は出ないと聞いていた旨答述していること、②当該辞任届のBの印影と定期株主総会議事録の取締役Cの印影は酷似しており、同辞任届は偽造である疑いがあること、③退職金相当額は、4期にわたって未払費用として計上し続け、原処分後にBの預金口座に振り込まれているが、請求人の資産状況を見るに長期間にわたって支給できなかった事情はないこと、④当該定時株主総会議事録には、退職金支給決議についてのみ記載があり、利益処分等決算承認に関する記載がなく、本来の議事録とは別個に作成された偽造の議事録の疑いが強いこと、⑤Bは、Aから受け取った退職金の半分を支払う旨要求されたと答述するところ、当審判所の調査により答述が裏付けられたこと、⑥Aは、退職金を支給する意思がない旨申述していることからすると、当該辞任届は偽造されたものであり、請求人が定時株主総会でBに対する役員退職金の支払決議をした事実はなく、役員退職金相当額は架空の退職金を計上したものと認められ、損金の額には算入できない。したがって、請求人の主張は採用できない。(平20.10.17 大裁(法・諸)平20-15)

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支部名
熊本
裁決番号
平200006
裁決年月日
平成20年9月19日
裁決結果
棄却
争点番号
300710031
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/1経済的利益の認定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件仮装経理において、現金の入出金は認められず、本件貸付金の返済は架空のものであって実質的な返済は行われていないと判断できるから、役員に対する経済的利益の発生する余地はなく、本件納税告知処分は違法である旨主張する。しかしながら、①本件仮装経理が行われる以前において当該役員が請求人からの多額の貸付金を清算するため金融機関から融資を受けて返済する際に、請求人は当該役員を被保険者とする生命保険に加入し、多額の保険料を一括で支払っており、その生命保険の保険積立金は請求人の資産として計上されていること、②そのころから当該役員の言動に不信感を抱き、代表者の妻を経理事務補助として従事させていることから、請求人は以前から当該役員に多額の貸付金が発生していることを知っていたと認められること、また、③本件仮装経理が行われた直後の年度において、関与税理士を替えて決算内容を見直しをしており、その際に、異常な決算が行われているとの指摘を受け、本件貸付金に係る修正処理が行われていることからすると、当該役員が役員報酬よりも多額の本件貸付金の返済を行っていることに気付かないのは不自然であり、本件仮装経理について、税務調査が行われるまで知らなかったというのは信じ難く、請求人は本件仮装経理を知りつつも、これを容認していたと認めるのが相当である。そうすると、当該役員は、本件仮装経理により、本件貸付金を減額することにより請求人への負債の返済を免れており、経済上の利益を得ているということができる。すなわち、請求人が当該役員に対して経済的な利益を与えたものとみるのが相当であり、減額した金額は、所得税法上の「給与所得」に該当するものと認められる。そして、当該本件貸付金の減額処理は、定期的に定額を支払われたものではなく、臨時的な給付であるといえるから、給与所得のうち役員に対する賞与に該当するものと解するのが相当である。(平20. 9.19 熊裁(法・諸)平20-6)

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支部名
東京
裁決番号
平200033
裁決年月日
平成20年9月1日
裁決結果
棄却
争点番号
300710033
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/3報酬支払の事実
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、取締役に支払った本件外注費は、請求人と取締役の間に業務委託契約が締結されたものと法的に評価できるのであるから、外注費であると認められ、仮に外注費と認められないとしても、取締役に対する定期の給与たる歩合給に当たるものであるから、取締役の外交営業活動を独立した事業と解釈した単純な税法上の解釈の誤りにすぎない旨、また、当該給与は、不正な簿外の収益等を原資としたものではなく、労務の対価として現実に支払っているものであるから、原処分庁の法人税法第34条第2項の解釈はその立法趣旨を逸脱したものである旨主張する。しかしながら、本件外注費は、請求人が、取締役に対する給与を、架空の外注先に対する外注費に仮装して経理していたものと認められるから、本件は、取締役に対して支給した金員が外注費か給与のいずれであるかという単純な税法上の解釈誤りの問題ではない。また、そのような仮装経理により支給された取締役に対する給与が、法人税法第34条第2項に該当することは明らかであり、取締役とは別の者に対する外注費の支払と仮装して経理された本件外注費相当額の金員を原資として、取締役に給与が支給されていることから、本件条項の立法趣旨を逸脱したものとはいえない。したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平20. 9. 1 東裁(法・諸)平20-33)

支部名
熊本
裁決番号
平200002
裁決年月日
平成20年7月31日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300710032
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/2過大報酬の判定
事例集登載頁
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要旨

○ 原処分庁は、請求人の代表者の義兄及び姉(以下、「本件理事等」という。)に支給した報酬の額(以下「本件役員報酬額」という。)について、本件理事等の勤務実態は非常勤理事等であるから、選定した類似法人(以下「本件類似法人」という。)に係る非常勤理事等の報酬の額から算定した本件適正報酬額を超えて支給された報酬額は、法人税法第34条第1項に規定する「不相当に高額な部分の金額」に当たり、損金の額に算入されない旨主張する。しかしながら、類似法人の選定に当たり、請求人の業種、業態からみて、介護老人保健施設を主体的に運営し、内科診療所を併設する医療法人を選定するのが相当であるところ、本件類似法人は内科を診療科目とする医療法人で、介護老人保健施設を有していないことから、事業内容について請求人と類似するものとは認められない。そこで、当審判所において、改めて類似法人を選定し、その類似法人の非常勤理事等に対する役員報酬の平均額を適正報酬額として、本件役員報酬額が当該適正報酬額を超える金額を「不相当に高額な部分の金額」と認定したところ、当該超える金額は原処分の損金不算入額を下回るから、原処分はその一部を取り消すのが相当である。 (平20. 7.31 熊裁(法)平20-2)

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支部名
東京
裁決番号
平190207
裁決年月日
平成20年6月16日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300710051
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、前代表者の妻に対して支給した役員退職金が架空の役員退職金であるとした原処分に対し、前代表者の妻は、会社創業時より取締役としての業務全般を取り仕切って、事業発展に多大な尽力をしてきたものであり、当社の業績が安定してきた時期において、会社役員総意により正式に役員を退職することとなったもので、相当の役員退職金を支給することは当然に許されることであり、また、代表者の妻は、実質的に創業時から長年にわたって会社の業績に尽くしていることから、役員退職金を支給する正当な理由があり、源泉徴収を行った上、全額本人名義の預金口座に振り込んでいるので、当該役員退職金の全額を所得金額に加算するのは違法である旨主張する。しかしながら、当該役員退職金は、請求人が、請求人の当期利益金額を圧縮し、法人税額を減少させるために、前代表者の妻が、勤務実績もなく、役員としての職責を一切果たしていない名目上だけの取締役となっていたことを利用して、本人の知らないところで退職したことを装い計上された架空の役員退職金と認めるのが相当であることから、原処分は相当である。(平20. 6.16 東裁(法)平19-207)

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支部名
関東信越
裁決番号
平190031
裁決年月日
平成20年3月4日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300710032
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/2過大報酬の判定
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、本件株主総会から役員ごとの支給額の決定を一任された本件取締役会の決議には強制力があるから、本件取締役会で決議した役員ごとの支給額(以下「本件取締役会決議額」という。)を形式基準限度額として、役員ごとに過大役員報酬額を判定すべきである旨主張する。しかしながら、本件取締役会決議額の合計額は株主総会で決議された役員報酬の総額を超えており、その支給限度額が個々の役員ごとに定められている場合には当たらない。したがって、支給限度額が総額で定められている場合として判定することとなるので、本件取締役会決議額を形式基準限度額とすることはできない。(平20. 3. 4 関裁(法)平19-31)

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支部名
関東信越
裁決番号
平190031
裁決年月日
平成20年3月4日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300710032
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/2過大報酬の判定
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、平成16年4月期から平成18年4月期までの各事業年度(以下「本件各事業年度」という。)における役員報酬の支給限度額に関する株主総会の決議はされておらず、平成13年6月開催の株主総会(以下「本件株主総会」という。)において決議した役員報酬の総額(以下「本件株主総会決議額」という。)を形式基準限度額とすることはできないから、過大役員報酬額の算定に当たっては、形式基準を適用できず、実質基準を適用すべきであり、実質基準超過額が過大役員報酬額となる旨主張する。しかしながら、請求人は、有効期間を定めることなく本件株主総会の決議により本件株主総会決議額を定め、その後、本件各事業年度においてその改定をしていないことからすると、本件株主総会決議額の定めは本件各事業年度においてその効力を有すると認められる。よって、過大役員報酬額の算定に当たっては、形式基準が適用され、形式基準超過額をもって過大役員報酬額とされるべきところ、請求人の主張する実質基準超過額は形式基準超過額を下回るものであるから、請求人の主張する実質基準超過額をもって過大役員報酬額とすることはできない。(平20. 3. 4 関裁(法)平19-31)

支部名
名古屋
裁決番号
平190063
裁決年月日
平成20年1月25日
裁決結果
棄却
争点番号
300710053
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/3過大退職給与の判定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の取締役を退任した2名(以下「本件各退職役員」という。)に対して支給した役員退職給与(以下「本件役員退職役員」という。)の適正額は、所得税法第30条《退職所得》第3項に規定する退職所得控除額と功績倍率を用いた方法により算定すべきであり、この方法で算定された本件役員退職給与は損金の額に算入できる旨主張する。しかしながら、本件各退職役員については、請求人の業務に従事した事実がなく、無報酬の名目的な役員であったことが明らかである。また、本件役員退職給与については、請求人の財産を本件各退職役員に配分することを前提に支給されたものにすぎないと認められる。そうすると、本件役退職給与は、本件各退職役員の請求人に対する過去の功労に対する対価の後払あるいは在職中の功労に対する報償ではないとみるのが相当であるから、本件役員退職給与の全額が法人税法第36条(平成18年法律第10号による改正前のもの)に規定する不相当に高額な部分の金額に該当し、法人の所得の金額の計算上、損金の額に算入できない。(平20. 1.25 名裁(法)平19-63)

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支部名
東京
裁決番号
平190081
裁決年月日
平成19年12月11日
裁決結果
棄却
争点番号
300710044
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/4役員賞与/4経費負担に係る経済的利益の認定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の所有する土地建物を請求人の代表取締役会長(以下「会長」という。)に譲渡する際に行った補修工事(以下「本件補修工事」という。)の費用(以下「本件補修費」という。)について、本件補修工事は当該建物の設備の不具合・老朽化、竣工時からの不備による使用上の不具合、居宅として使用するための不具合等を補修するための工事であるから、請求人が負担すべきである旨主張する。 しかしながら、①当該建物の品等は上位であり、経年相応の摩滅等はあるものの、保守管理の状態は普通であったこと、②本件補修工事は、当該建物等の譲渡価額が鑑定評価額より高額になったことをも理由に実施されていること、③本件補修工事は、買受人である会長の要望を受け入れて実施されていること、④本件補修費総額のうち、約4割が会長の居宅部分であるキッチンルームの工事に係るものであり、客観的にみて、居宅として使用するための不具合等を理由として請求人が当該補修費を負担すべき理由が見出せないこと、⑤当該建物全体を会長が居宅として使用していたと認められることなどを総合勘案すると、本件補修工事は、会長及びその家族の求めに応じて建物全体をグレードアップするために行われたものであり、請求人が本件補修費相当額を負担すべき合理的な理由は認められない。 そうすると、請求人は、会長に対して、本件補修費相当額を負担することによる経済的利益を供与したというべきである。(平19.12.11 東裁(法・諸)平19-81)

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支部名
広島
裁決番号
平190013
裁決年月日
平成19年12月5日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300710022
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/2報酬と賞与の区分/2賞与であるとした事例
事例集登載頁
裁決事例集 №74・133ページ

要旨

○ 請求人は、取締役会の協議に基づいて各役員の報酬の月額を決め、その全額を支給したものであるから、その全額が損金の額に算入できる旨主張する。 しかしながら、役員報酬勘定に計上された金額のうち、①毎月の支給日に未払金経理された部分の金額(A)については、その支給日が使用人の賞与の支給日と同じ日で、その支給回数が使用人の賞与支給回数と同じ年2回であること、また、平成17年7月27日の計上額(B)及び同年12月27日の計上額(C)は、その各計上日に全額が支給されているところ、②Bについては、「前3か月及び後4か月」の支給額(前3か月と後4か月の支給額は同額)が定額であること、③Cについては、「前4か月」の支給額が定額で、「後7か月」の支給額も定額であることからすると、Aの金額についてはその全額が、Bの金額については「前3か月及び後4か月」の支給額を超える額が、Cの金額については「後7か月」の支給額を超える額が、経常性のない一時的なものと認められ、役員賞与に該当するから、請求人の主張には理由がない。(平19.12. 5 広裁(法)平19-13)

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支部名
広島
裁決番号
平190012
裁決年月日
平成19年11月21日
裁決結果
全部取消し
争点番号
300710032
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/2過大報酬の判定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、請求人の各役員に対する報酬の額は、類似法人に係る報酬の額に比較すると不相当に高額であり、また、請求人の各役員は常勤役員としての勤務実態はなく、非常勤役員であり、類似法人に係る非常勤役員の報酬の額と比較すると、当該各役員の報酬の額は不相当に高額であるので、その不相当に高額な部分の金額は、損金の額に算入することはできない旨主張する。 しかしながら、当該各役員は、業務執行機関である理事会に出席し意見を述べるほか、①使用人の採用や賞与の査定など、人事上の決定に関与していること、②取引先の選定や新規契約など、営業上の決定に関与していること及び③借入先の選定や資金管理方法の決定など、会計上の決定に関与していることから、役員として経営に関する重要事項の意思決定に参画していたものと認められるので、常勤の役員に該当するということができる。 そこで、請求人の所在する国税局管内に事業所を有し、請求人と同業種の法人で、かつ、その事業年度の売上金額が請求人のそれの2分の1以上2倍以内であるなど、事業規模も類似する4法人の常勤の取締役の最高報酬額の平均額を基として、請求人の各役員に対する適正報酬額を算定し、当該各役員の報酬額のうち不相当に高額な部分として請求人の損金の額に算入されない金額を計算すると、原処分の額を下回るから、原処分はその一部を取り消すべきである。(平19.11.21 広裁(法・諸)平19-12)

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支部名
大阪
裁決番号
平190021
裁決年月日
平成19年11月15日
裁決結果
棄却
争点番号
300710053
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/3過大退職給与の判定
事例集登載頁
裁決事例集 №74・146ページ

要旨

○ 請求人は、①原処分庁が、功績倍率を求めるに当たり、類似法人として選定した会社は不明であり数も少なく、また、原処分庁が算定した功績倍率の2.2は、代表取締役と取締役が同じで不自然であり、社会通念上も余りに低率で裁判事例や裁決事例では功績倍率が3.3〜3.6倍というのが定着している、②勤続年数について、請求人は関連法人の事業を引き継いでいることから、当該関連法人の設立時から事業を引継いだとする時点までの期間を役員在任期間として加算すべきである旨主張する。 しかしながら、①平均功績倍率の算出に当たっては、比較法人の数が多いことは望ましいものの、その数が少ないことのみをもって算出された平均功績倍率が相当性を欠くということはいえず、原処分庁が比較法人を3社として平均功績倍率を算出したことに合理性がないとはいえない。また、功績倍率の算定に当たり、役職名などの名目だけでなく、当該法人への実際の貢献度等も考慮されるべきところ、本件の功績倍率が相当性を欠くと認められるほどの事情は認められない。さらに、本件に関する具体的事情を考慮せず、裁判事例や裁決事例と異なるというだけで、原処分庁が算出した平均功績倍率が社会通念上不相当に低率であるということもできない。②法人税法施行令第72条に規定する「法人の業務に従事した期間」は、法人の役員は個々の会社と委任の関係にあることから、個々の法人間を勤続年数として通算することはできないと解される。 したがって、請求人の主張は採用できない。(平19.11.15 大裁(法)平19-21)

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支部名
名古屋
裁決番号
平190026
裁決年月日
平成19年11月8日
裁決結果
棄却
争点番号
300710046
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/4役員賞与/6賞与支払の事実の認定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、社員に対して支給したとしてその全額を損金の額に算入した決算賞与(以下「本件決算賞与」という。)について、全社員に対して支払われており、代表取締役甲に対する役員賞与に該当するものはない旨主張し、その理由として、①社員から個々に受領書を受け取っていること、②社員一人当たりの支給額は1,500,000円のところ、基本的支給として一人当たり200,000円を社員各自に支給した上で、残余の金額は、請求人の社員代表が社員から預かり、管理していることを挙げている。 しかしながら、本件決算賞与の資金は、甲の普通預金及び甲の関係人乙の普通預金に入金され、これらの預金口座を経由して移動している。また、本件決算賞与支給時において請求人に在職していた元社員3名の申述によれば、請求人が各社員に対して受領書にサインさせた賞与の額は、請求人が支給したとする一人当たり1,500,000円ではなく、100,000円ないし200,000円であり、当該元社員3名が残余の金額を請求人の社員代表に預けたとの事実も認められない。そうすると、本件決算賞与が各社員に支給されたとは認められず、請求人の主張には理由がない。 そして、当審判所が認定した事実によれば、本件決算賞与の資金は、その使途に応じて、社員に対する賞与と認められる部分を除き、損金の額に算入することのできない①甲に対する役員賞与、②仮払金及び③費途不明金であると認められる。(平19.11. 8 名裁(法・諸)平19-26)

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支部名
名古屋
裁決番号
平190026
裁決年月日
平成19年11月8日
裁決結果
棄却
争点番号
300710039
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の実質経営者甲の関係人乙が発行済株式の過半数を保有する法人Dに対して支払ったコンサルティング料(以下「本件コンサルティング料」という。)について、Dによるコンサルティング業務が、単なる方針や発案といったもののみではなく、実践的な実務研修を含めた総体的なコンサルティング内容であることからして、Dに対する支払であって甲に対する役員報酬ではない旨主張する。 しかしながら、当該コンサルティング業務は、①請求人の実質経営者である甲が、Dの外注先という立場で当該業務を行うという、およそ、不自然、不合理な形態となっていること、②Dと甲との間にコンサルティングを外注する契約書の作成もなく、研修に関しては甲自身が企画立案等を行っておりDは関与していないこと、③当該コンサルティング料の月額は、甲が請求人の代表取締役を退任するまで請求人から甲に支払われていた報酬の月額と同額であり、甲が請求人の代表取締役に本件コンサルティング料の支払先をDとするよう指示していたこと、④Dへの本件コンサルティング料の支払は、甲に起因して生じたDの借入金返済に充てるためのものであること及び⑤請求人から、当該コンサルティング業務に係る具体的な成果物等の証拠書類の提出がないことから、Dが当該コンサルティングの役務提供を行ったという実体はなく、甲が行ったものと認められる。したがって、本件コンサルティング料は、甲が請求人の業務に貢献して支払われた金員であると認められるから、請求人の主張には理由がない。 そして、当審判所の認定した事実によれば、請求人は、Dが本件のコンサルティング業務を行ったという実体がないにもかかわらず、甲が作出した契約書によりあたかもDにコンサルティング業務を委託したかのように仮装したものと認められる。そうすると、本件コンサルティング料は、甲に対する役員報酬の支給と認めるのが相当である。(平19.11. 8 名裁(法・諸)平19-26)

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支部名
名古屋
裁決番号
平190026
裁決年月日
平成19年11月8日
裁決結果
棄却
争点番号
300710046
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/4役員賞与/6賞与支払の事実の認定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人と請求人の実質経営者甲との間で行ったUSドルと日本円との交換に係る支払手数料として計上した支出(以下「本件交換手数料」という。)について、請求人が、甲の所有する1,000,000USドルを1USドル当たり105円で買い受ける旨の買受同意書に基づき、為替レートが1USドル当たり110円88銭になってから買い取ったものであるから、請求人の買取処理が遅れたことにより甲に生じた為替差損を請求人が負担した正当な支払であり、甲に対する役員賞与には該当しない旨主張する。 しかしながら、当時の請求人の代表取締役丙の申述によれば、平成16年9月30日に請求人と甲との間で行われたUSドルと日本円の交換取引は、請求人の1,000,000USドルを甲の日本円と交換したものであり、平成16年9月30日の換算レートは1USドル当たり110円88銭であるから、甲から請求人に対して110,880,000円が支払われるはずであったにもかかわらず、甲が1USドル当たり105円だと押し切ったため、甲からは105,000,000円しか支払われず、差額5,880,000円を請求人が補てんする必要性が生じたものと認められる。また、請求人が主張の根拠とする買受同意書は、原処分庁の調査の際には提示されておらず、丙の申述とも食い違うことから信用できない。したがって、請求人の主張には理由がない。 そして、当審判所の認定した事実によれば、請求人は、本来甲が負担すべき5,880,000円を補てんするための資金を捻出するため、(借方)支払手数料、(貸方)当座預金とする虚偽の振替伝票を起票することにより、架空の本件交換手数料を計上したものと認められる。そうすると、本件交換手数料は、甲が負担すべきものであるから、役員である甲に対して臨時に支給されたものと認められ、甲に対する役員賞与に該当する。(平19.11. 8 名裁(法・諸)平19-26)

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支部名
名古屋
裁決番号
平190026
裁決年月日
平成19年11月8日
裁決結果
棄却
争点番号
300710041
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/4役員賞与/1無償譲渡に係る経済的利益の認定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、平成15年3月期に請求人から代表取締役甲に対して行ったA国の子会社の出資持分から出資全体の5%の譲渡(以下「本件出資持分譲渡」という。)について、甲との間で譲渡契約解約合意書を作成して契約時にさかのぼって譲渡契約を解約しており、甲は、現在、A国子会社の5%の株式を所有していないから、無償譲渡を行ったことにはならず、役員賞与にもならない旨主張する。 しかしながら、本件出資持分譲渡については、①請求人は、その所有するA国子会社の出資持分から出資全体の5%を甲に譲渡する契約書を同人と取り交わしていること、②請求人のA国子会社の出資持分から出資全体の5%が平成14年8月に甲へ名義変更されていること、③その後、甲は当該出資持分に係る配当金をA国子会社から受領していること及び④請求人は、本件出資持分譲渡に係る譲渡代金を受領していないことから、請求人は甲に当該出資持分を無償で譲渡したと認められる。また、請求人が提出した合意書のとおり平成18年9月に本件出資持分譲渡の契約を合意解除したとしても、平成15年3月期の請求人の経理処理及び納税義務には何ら影響を及ぼさない。したがって、請求人の主張には理由がなく、本件出資持分譲渡は、請求人から甲に対する経済的利益の供与であるから、役員賞与に該当する。(平19.11. 8 名裁(法・諸)平19-26)

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支部名
名古屋
裁決番号
平190026
裁決年月日
平成19年11月8日
裁決結果
棄却
争点番号
300710046
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/4役員賞与/6賞与支払の事実の認定
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、請求人の実質経営者甲の関係人乙が発行済株式の過半数を保有する法人D発行の「新営業システム開発費及び研修費用」と記載された請求書に基づきシステム開発費として支払った費用(以下「本件システム開発費」という。)について、Dが開発した新営業システムは画期的考案であり、この考案について対価を費用として計上することに問題はなく、Dに対する正当な支払であるから、甲に対する役員賞与には該当しない旨主張する。 しかしながら、本件システム開発費については、多額な取引であるにもかかわらず、請求人とDとの間で契約書が作成されていないこと、請求人においては10,000,000円以上の経費などの支出に関して取締役会の承認事項となっているにもかかわらず、本件システム開発費に関して取締役会の承認決議がされていないこと、また、本件システム開発費に係る証拠書類としては、関係会社からの請求書及び領収証のみであり、請求人からは具体的な説明及び成果物等の証拠書類の提示がないことからすると、本件システム開発費が、新営業システムのアイデア料や当該システムの導入に伴う社員研修のための費用であるとは認められない。したがって、請求人の主張には理由がない 。そして、当審判所の認定した事実によれば、請求人は、実体のないD発行の請求書及び領収証を作出し、あたかもDから役務の提供があったかのように仮装して架空の支払手数料を計上し、甲に支払っていたと認められる。そうすると、本件システム開発費の支払は、甲が請求人の業務に貢献したことに対して臨時的に支払われた金員であると認められるから、役員賞与に該当する。(平19.11. 8 名裁(法・諸)平19-26)

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支部名
関東信越
裁決番号
平180075ほか 2件
裁決年月日
平成19年6月28日
裁決結果
棄却
争点番号
300710044
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/4役員賞与/4経費負担に係る経済的利益の認定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人が本件株式の譲渡先に支出した金員について、請求人は、本件株式の譲渡価額の見直しによる雑損失、又はそれと同視できるものである旨主張し、原処分庁は、その支出することとした交渉において、請求人の役員である甲が個人で負担する旨約したことに基づくものであるから、同人が負担すべきものである旨主張する。しかしながら、請求人は、当審判所に対し、同金員の支出が本件株式の譲渡価額を見直したことによるものであることを証する具体的な資料を提示せず、当審判所の調査の結果によっても、同金員が、本件株式の譲渡価額の見直しによる雑損失、又は実質的にそれと同視できるようなものであるといえる事実は認められない。 また、請求人は、同金員のうち請求人が負担した部分について、本件株式の譲渡に係る旧株主(請求人、A社及びB社)の責任の一端と主張するのみで、請求人側で同金員を支出した理由を知る甲も、当審判所に対して、旧株主であった請求人らが同金員を負担しなければならなかった具体的理由を明らかにせず、当審判所の調査の結果によっても、請求人らがこれを負担すべき理由はうかがえないから、請求人らが同金員を負担すべき理由はなかったといわざるを得ない。 そして、請求人らに負担すべき理由のない同金員を負担させたのは甲であるから、請求人らは、同人に対しこれを求償すべきものであるが、請求人はこれを行わず、このことは、請求人が同人に対する求償権を放棄したことと同視できるから、請求人は、同人に対して同金員相当額の経済的利益の供与をしたというべきである。(平19. 6.28 関裁(法・諸)平18-75)

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支部名
福岡
裁決番号
平180019
裁決年月日
平成19年5月30日
裁決結果
棄却
争点番号
300710051
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の役員が、非常勤取締役から非常勤監査役に分掌変更し、「実質的に退職したと同様の事情」にあるとして、法人税基本通達9-2-23により、当該役員へ支給した退職金は損金算入される旨主張する。 しかしながら、①当該役員の非常勤の監査役に就任する前の非常勤の取締役としての職務とでは、その内容は異なる(業務執行と会計の監査)ものの、そのいずれにしても請求人との関係は委任関係にあること、②当該役員は、非常勤監査役就任の前後においてその業務に大きな変化も認められず、その業務が激変したとする証拠も認められないこと、③請求人の監査役は当該役員1名であり、その職責は非常勤の取締役と同様に重要であること、④役員報酬は役員の職務執行の対価として受け取るものであるところ、当該役員の非常勤監査役としての役員報酬は非常勤取締役時の金額と変わりがないこと、⑤当該役員は請求人の代表者の妻であり、請求人の株式を配偶者と合わせて66%所有し、法人税基本通達9−2−23の(2)のかっこ書きで同通達の適用が除外されている主要な株主であることから、当該役員は、非常勤取締役を辞任後も引き続き非常勤監査役として請求人の経営において主要な地位を占めていると認められ、また、職務の内容も激変したとは認められないから、退職したと同様の事情にあるとは認められない。(平19. 5.30 福裁(法・諸)平18-19)

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支部名
広島
裁決番号
平180037
裁決年月日
平成19年5月29日
裁決結果
棄却
争点番号
300710032
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/2過大報酬の判定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が支給した役員報酬の総額は、定時株主総会において決議した役員報酬総額の限度額以内であり、何ら問題のない額であるから、役員報酬として損金の額に算入できるものである旨主張する。 しかしながら、法人の役員報酬が過大であるか否かの判定は、当該法人が形式基準限度額を各役員ごとに定めている場合には、役員全体で行うのではなく、各役員ごとの形式基準限度額を超えているか否かによって行うべきものであると解されるところ、請求人は、形式基準限度額を各取締役ごとに定めている法人であり、各取締役ごとに判定するのであるから、代表取締役に対する役員報酬のうち、その形式基準限度額を超える部分の金額は、損金の額に算入できない。(平19. 5.29 広裁(法・諸)平18-37)

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支部名
名古屋
裁決番号
平180057
裁決年月日
平成19年4月24日
裁決結果
棄却
争点番号
300710051
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、代表取締役を辞任し代表権のない取締役となった者(以下「A氏」といい、当該辞任を「本件役員変更」という。)は、本件役員変更後、①請求人とは別の会社の代表取締役の職務に従事しており請求人の取締役としては非常勤の状況にあること、②役員報酬は、80%以上も減額されていること及び③当該役員変更は、請求人の社内外に公表していることから、A氏は、本件役員変更をもって、実質的に請求人を退職したと同様の事情にあるから、A氏に対して支給した金員は、役員退職給与に該当する旨主張する。 しかしながら、A氏は本件役員変更後も、約3か月半の間請求人の稟議書の約4分の3について社長決裁欄に自署する方法で決裁していること、請求人の売上の約3割を占める飲食事業については自ら指示を出し店長等の採用や査定等を行っていること及び請求人の取引金融機関との間で資金調達に関する取引業務等にかかわっていることなどから、A氏は、本件役員変更をもって実質的に請求人を退職したと同様の事情にあるとは認められないので、A氏に支給した金員は、役員退職給与として取り扱うことはできず、A氏に対する役員賞与(法人税法第35条)とするのが相当と認められ、請求人の損金の額に算入することはできない。(平19. 4.24 名裁(法・諸)平18-57)

支部名
東京
裁決番号
平180231
裁決年月日
平成19年4月13日
裁決結果
棄却
争点番号
300710051
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
事例集登載頁
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要旨

○ 病院を営む審査請求人(以下「請求人」という。)は、理事長兼病院長であった前理事長に対し病院長退任時に支給した金員(以下「本件金員」という。)について、前理事長が回復困難な重度の疾病により病院長を退任した時に、報酬を大幅に減額の上、理事長職も実質的に退任したとして支給したものであるから、法人税基本通達9−2−23《役員の分掌変更等の場合の退職給与》の(3)の取扱いにより、役員退職給与に該当し、損金の額に算入できる旨主張する。しかしながら、①医療法上、医療法人の理事長は医療法人を代表し、その業務を総理するものであることから、理事長には業務の分掌という概念はなく、したがって、理事長にあっては、同通達の適用に当たり、分掌変更を理由として「実質的に退職したと同様の事情にある」とする余地はないこと、②前理事長が重度の疾病を患っていた事実は認められるものの、請求人における理事長の職務の大部分は常務理事が代行しており、前理事長の主たる職務は請求人の各般の業務に関する最終的な判断にあったと認められること、及び③前理事長が病院長退任後、報酬は大幅に減額されたものの、引き続き常勤の医師として病院に勤務するとともに、嘱託医として他の複数の社会福祉法人に医師として勤務していたことを総合的に考慮すれば、前理事長は、病院長退任当時においても、請求人における理事長の職務を十分に遂行し得る判断力を有し、十分理事長の職務に耐え得る状態にあったものと認められるから、前理事長について、病院長退任時において、実質的に請求人を退職したと同様な事情があったとは認められない。したがって、当該通達の取扱いは適用されず、請求人が前理事長に対して支給した本件金員は、理事長在任期間中に支給された臨時的な給与であると認められるので、法人税法第35条《役員賞与等の損金不算入》第4項に規定する役員賞与に該当し、損金の額に算入することはできない。(平19. 4.13 東裁(法・諸)平18-231)

支部名
高松
裁決番号
平180018
裁決年月日
平成19年3月29日
裁決結果
棄却
争点番号
300710051
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①前代表者が代表取締役を退任したのは、メインバンクから退陣を求められたためであり、同人が退任した事実は取引先等にも周知し、実際に経営及び経営の中核から退いたのであるから退職事実は存在する、②前代表者が引き続き取締役に就任しているのは、建設業法においては、経営業務の管理責任者が必要とされており、その責任者として前代表者の名義を借りているものである、③仮に前代表者は実質的に退職した者ではないとしても、前代表者は、常勤役員から非常勤役員へ分掌が変更されており、役員報酬も月額200万円から20万円に変更されていることから、退職したと同様な事情にあると認められ法基通9−2−23の取扱いを適用し、本件退職金は損金の額に算入されるべきである旨主張する。 しかしながら、前代表者は、代表取締役を退任した日に取締役に就任したとする役員登記を行い、取引先に対し前代表者が代表取締役を辞任し、取締役相談役に就任したことを周知するとともに、前代表者に対し取締役に対する役員報酬として平成15年7月から月額20万円を支払っていることが認められ、前代表者も、取締役に就任していることを自認している。そうすると、前代表者には、請求人の代表取締役から取締役に分掌が変更された事実は認められるものの、請求人を退職した事実は認められない。 また、本件通達は、職務分掌の変更等によりその地位又は職務の内容が激変した場合など退職したと同様な事情にある場合に、一種の特例として、打切り支給することに損金性を認めているものであり、実際に金銭の支給があった場合を前提とする取扱いと認められるところ、本件退職金は長期間にわたり未払いであることから本件通達の取扱いは適用できず、本件退職金を損金の額に算入することは認められない。(平19. 3.29 高裁(法)平18-18)

支部名
東京
裁決番号
平180197
裁決年月日
平成19年3月6日
裁決結果
棄却
争点番号
300710051
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、前代表者に対する退職金の額は法人税基本通達9−2−18に基づき株主総会の決議等により具体的に金額が確定した日の属する本件事業年度において損金の額に算入すべきである旨主張するが、前代表者が本件事業年度終了の日までに請求人を退職したというべき事実は認められない。したがって、法人税基本通達2−2−12に定める「具体的な給付をすべき原因となる事実が発生している」との要件を欠いていることなるので、未払金計上した本件退職金の額を本件事業年度の法人税の所得金額の計算上損金の額に算入することはできない。(平19. 3. 6 東裁(法)平18-197)

支部名
東京
裁決番号
平180191
裁決年月日
平成19年3月2日
裁決結果
棄却
争点番号
300710051
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、前代表者に対する退職金であるとして損金の額に算入した金員(以下「本件金員」という。)について、前代表者は、①社長から顧問相談役になったことにより職務内容が激変したこと及び②報酬の額も約42パーセントに激減していることから、法人税基本通達9−2−23で定める実質的に退職したと同様の事情にあると認められるので、適正な経理処理である旨主張する。しかしながら、前代表者は、社長職を辞任したとされる日以後も、①継続して代表取締役として商業登記がされ、対外的にも業務執行のための代表権を有する地位にあったこと、②請求人が媒介業者として締結した不動産取引の契約書に、請求人の代表取締役として記名押印していること、③取締役会で議長を務め、取締役会議事録に代表取締役として署名押印していること、④請求人が作成に関与した各書面において、前代表者名を請求人の代表者として記名していること等から、引き続き請求人を代表する者としての行為を行っていたと認めるのが相当である。そうすると、本件金員は、退職に基因して支給されたものではなく、また、定期の給与にも該当しないため、法人税法第35条第4項に規定する賞与と認められ、同条第1項の規定により、所得金額の計算上損金の額に算入することはできない。(平19. 3. 2 東裁(法・諸)平18-191)

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支部名
東京
裁決番号
平180192
裁決年月日
平成19年3月2日
裁決結果
棄却
争点番号
300710051
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、前代表者に対する退職金であるとして損金の額に算入した金員(以下「本件金員」という。)について、前代表者は、①社長から顧問相談役になったことにより職務内容が激変したこと及び②前代表者の報酬も半減していることから、法人税法基本通達9−2−23で定める、実質的に退職したと同様の事情にあると認められるので、適正な経理処理である旨主張する。しかしながら、前代表者は、社長職を辞任したとされる日以後も、①継続して代表取締役として商業登記がされ、対外的にも業務執行のための代表権を有する地位にあったこと、②請求人が締結した不動産取引の契約書に請求人の代表取締役として氏名を記載していること、③株主総会で前代表者が代表取締役社長として議長を務め、さらに、取締役会において前代表者が代表取締役に選任されその承認を承諾していること、④法人税申告書に添付された「決算報告書」に代表者として前代表者の氏名が記載されていること等から、社長職を辞任したとされる日以後も引き続き、請求人を代表する者としての行為を行っていたと認めるのが相当である。そうすると、本件金員は、退職に基因して支給されたものではなく、また、定期の給与にも該当しないため、法人税法第35条第4項に規定する賞与と認められ、同条第1項の規定により、所得金額の計算上損金の額に算入することはできない。(平19. 3. 2 東裁(法・諸)平18-192)

支部名
関東信越
裁決番号
平180050
裁決年月日
平成19年2月27日
裁決結果
棄却
争点番号
300710012
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/1役員の範囲/2使用人兼務役員
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、取締役Aの使用人兼務役員の判定に当たっては、同人が請求人の経営に従事していなかった等の実態を考慮すべきである旨主張する。しかしながら、法人税法が、法人における持株割合及び株主間の関係に基づき同族会社を規定し、法的地位及び持株割合に基づき役員の範囲を規定している以上、請求人の取締役である同人は、法人税法第2条第15号より請求人の役員に当たり、また、同人の属する株主グループは持株割合が100%で請求人の第1順位の株主グループとなり、かつ、同人の持株割合が10%であるから、法人税法施行令第71条第1項第4号により、実質的に経営に参画していたか否かを問わず、請求人の使用人兼務役員に該当しないことは明らかである。(平19. 2.27 関裁(法)平18-50)

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支部名
関東信越
裁決番号
平180042
裁決年月日
平成19年1月23日
裁決結果
棄却
争点番号
300710032
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/2過大報酬の判定
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、本件役員報酬は正当な金額であり、類似法人の役員報酬のうち最高額を超える金額を過大な役員報酬として所得に加算した原処分庁の処分は違法である旨主張する。しかしながら、①請求人の役員の職務内容及び役員報酬の支給状況、②請求人の売上高及び収益の状況、③請求人の使用人に対する給料の支給状況、④類似法人の役員報酬の支給状況を勘案すると、請求人の代表者の職務内容は特別なものとはいえず、また、本件各事業年度においても格別変化があったもともいえないにもかかわらず、本件役員報酬は、他の役員報酬や使用人給与に比し極めて高い伸び率を示しており、更に、類似法人の平均役員報酬額に比しても相当高額であることから、類似法人の平均役員報酬額を超える金額は「不相当に高額な部分」(法人税法第34条第1項)に該当する。したがって、これを下回る金額を過大役員報酬とした原処分庁の処分に違法はない。(平19. 1.23 関裁(法)平18-42)

支部名
熊本
裁決番号
平180010
裁決年月日
平成19年1月18日
裁決結果
棄却
争点番号
300710047
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/4役員賞与/7使用人兼務役員に対する賞与
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の取締役工務部長を専務取締役とする人事異動書を社内に掲示したが、請求人の定款に専務取締役を選任する規定はなく、また、請求人の総会もしくは取締役会の決議等により当該取締役を専務取締役に選任されていないのであるから、当該人事異動書は、単に社内における呼称のため掲示されたものであり、請求人の使用人としての職制上の地位も免じていない。したがって、当該取締役は、使用人兼務役員に該当し、当該取締役に対し支給した賞与については、損金の額に算入される旨主張する。しかしながら、請求人においては、組織としての明確な機構と代表取締役を頂点とした取締役、部長、課長等の職制上の地位が明確に定められており、また、請求人の株主総会や取締役会は開催されておらず、請求人の代表取締役が決定した事項が請求人の意思決定となっている状況からすると、当該人事異動書の掲示により当該取締役に請求人の専務取締役としての職制上の地位が付与されており、当該人事異動後の請求人の実態からしても、当該取締役は、請求人の専務取締役としての職務に従事しており、さらに後任の工務部長が発令されていて請求人の使用人としての職制上の地位にもないのであるから、使用人兼務役員には該当せず、当該取締役に対し支給した賞与は損金の額に算入されない。(平19. 1.18 熊裁(法)平18-10)

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支部名
広島
裁決番号
平180024
裁決年月日
平成19年1月10日
裁決結果
棄却
争点番号
300710053
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/3過大退職給与の判定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁の平均功績倍率法による役員退職給与の相当額の算定について、①最終報酬月額は退職者の功績等を反映した額でないから、増額した上で比較法人の功績倍率の最高値を採用して算定すべきである旨主張する。しかしながら、原処分庁の算定は合理的であり、最終報酬月額を増額調整したり、比較法人の功績倍率の最高値を採用しなければ、その算定の合理性が確保されない事情は認められないから、請求人の主張には理由がない。(平19. 1.10 広裁(法)平18-24)

支部名
福岡
裁決番号
平180007
裁決年月日
平成18年12月21日
裁決結果
棄却
争点番号
300710052
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/2損金経理
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、損金経理を行ったかどうかの判定はその法人の意思が明確かどうかが重要視されるべきであり、請求人の役員退職給与の支払においては、請求人の基準に基づき損金経理により役員退職慰労引当金に所要額を繰り入れ、当該引当金を取り崩して未払金を計上し、その未払金を消却する経理処理を行っており、こうした経理処理から請求人の損金経理の意思は明らかであり、企業会計上の特定の仕訳をしなくても損金経理したと認識すべきであると主張する。 しかしながら、損金経理とは、確定した決算において費用又は損失として経理することであり、一般的には、損益計算書において何らかの表示を行い、株主総会において承認を受けるべきものであると解されるところ、請求人は、本件役員退職慰労金について、費用又は損失として経理しておらず、本件事業年度の確定申告書に添付された損益計算書にも損金経理したことを表す記載はないから、損金経理を行ったものとは認められない。 請求人は、請求人の基準に基づき損金経理により役員退職慰労引当金に所要額を繰り入れ、当該引当金を取り崩して未払金を計上しており、当該引当金額と支給金額が一致していることから、法人税基本通達9−2−20の基準を実質的に充たすものである旨主張する。 しかしながら、請求人が計上した役員退職慰労引当金は、未だ退職していない役員に対して退職給与の額を見積もり、損金経理によって引当金を計上したものであり、同通達にいう取締役会等で内定した金額を損金経理により未払金に計上した場合とは異なるものであるから、同通達の取扱いは適用できない。(平18.12.21 福裁(法)平18-7)

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支部名
仙台
裁決番号
平180009
裁決年月日
平成18年12月20日
裁決結果
棄却
争点番号
300710044
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/4役員賞与/4経費負担に係る経済的利益の認定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件寄附金について、請求人が支払ったものであり、請求人の所得の金額の計算上損金の額に算入したことは適法であるから、原処分庁が、請求人の代表取締役であるAが負担すべきものとして、請求人が資金を負担した部分を役員に対する賞与と認定したことは違法である旨主張する。しかしながら、法人税基本通達9−4−2の2は、法人が損金として支出した寄附金で、その法人の役員等が個人として負担すべきものは、その負担すべき者に対する給与とする旨を定めており、当審判所においてもこの取扱いには合理性があると認められる。そして、本件寄附金については、Aが、A個人として褒章を受章する目的で寄附を行い、A個人として褒章を受章していることが認められ、寄附を受けた特定公益増進法人の担当者も、A個人から本件寄附金を受領したが、請求人から寄附金を受領した事実はないと申述していることからすると、本件寄附金はA個人が負担すべきものであり、請求人が資金を負担した部分についてはAに対する給与と認められる。また、Aは、請求人の代表取締役であることから、法人税法第2条第15号の役員に当たり、当該給与は、臨時的に支給されたものであるから、法人税法第35条第4項に規定する役員賞与に該当する。したがって、本件寄附金の額のうち請求人が資金負担した部分を代表取締役であるAに対する賞与と認定した原処分は適法である。(平18.12.20 仙裁(法・諸)平18-9)

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支部名
東京
裁決番号
平180108
裁決年月日
平成18年12月20日
裁決結果
棄却
争点番号
300710031
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/1経済的利益の認定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、Aマンションの2室は、B前役員が私的に専用していた事実はないから、原処分庁の認定は誤りである旨主張する。しかしながら、Aマンションの2室を実際に使用していたのは、B前役員及び氏名不詳の者であり、それ以外の者が使用したことはないから、B前役員は、Aマンションの2室を無償で使用することにより、賃貸物件である当該マンションを賃貸した場合における通常の賃貸料相当額の経済的利益を供与されていたものと認められる。また、当該2室に係る水道光熱費等の費用は、B前役員が個人的に負担すべき費用と認められることから、水道光熱費等相当額についても経済的利益を供与されていたものと認められる。したがって、B前役員が負担すべき賃貸料相当額及び水道光熱費等相当額について、請求人の法人税の計算上、益金の額に算入すべきとした原処分庁の認定は相当である。なお、請求人がB前役員に供与した経済的利益の額と認められる無償使用の対価(給与)及び同人が負担すべき水道光熱費等の対価(給与)のうちB前役員が請求人の代表取締役を辞任する前までの金額は、その支払の形態が定期的なものと認められるから、それらの対価相当額は請求人からのB前役員に対する役員報酬に該当し、損金の額に算入されることとなるが、請求人は、所得税法第183条第1項の規定により、これらの給与等については所得税の源泉徴収義務があるから、原処分庁が行った処分は適法である。また、B前役員の役員辞任後における金額については、同人が負担すべき費用であり、寄附金に該当する。(平18.12.20 東裁(法・諸)平18-108)

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支部名
東京
裁決番号
平180110
裁決年月日
平成18年12月20日
裁決結果
棄却
争点番号
300710031
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/1経済的利益の認定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、関係会社であるX社から無償で運転手の派遣を受けたが、請求人とX社との間で運転手の派遣に関する契約を締結した事実はないから、受贈益は生じない旨主張する。しかしながら、請求人は、X社に依頼して運転手の派遣を受け、かつ、当該運転手は、請求人の指示に従って運転業務を行っていることからすれば、契約事項を記載した書面が存在しないとしても、事実上、当該運転業務の提供に係る合意が請求人とX社との間でなされたものと認めるのが相当である。また、請求人は、当該運転業務に対する対価をX社に支払っていない。 したがって、請求人は、X社から当該運転業務に係る対価の額に相当する金額を贈与されたものと認めるのが相当であり、請求人が支払うべき当該対価の額に相当する金額については、法人税法第22条第2項の規定により、請求人の各事業年度の益金の額に算入すべきである。 また、請求人は、上記のとおりX社から派遣された運転手が請求人のB前役員の知人であるMの専任運転手としての業務(専任運転業務)を行っていたことについて、便宜を受けたMとX社との取引であるから、請求人からB前役員に対する経済的利益の供与はない旨主張する。 しかしながら、当該専任運転業務は、請求人とX社との取引と、請求人とMを通じたB前役員との取引に分けられ、そして、請求人は、Bからの要請により当該専任運転業務を行い、当該専任運転業務に係る費用を負担したのであるから、請求人からB前役員に対し経済的利益を供与したものと認められる。(平18.12.20 東裁(法・諸)平18-110)

支部名
東京
裁決番号
平180115
裁決年月日
平成18年12月20日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300710032
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/2過大報酬の判定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 商法(平成17年法律第87号による改正前のもの)第269条の趣旨は、取締役の報酬に関し、株主及び債権者保護のため、取締役ないし取締役会によるいわゆるお手盛り支給の弊害を防止する点にあるから、その支給額又は具体的な算定方法を定款に定めなかったときは、株主総会の決議で取締役全員の報酬の総額を定め、その具体的な配分は、取締役会の決定に委ねることもできることとされている(最高裁昭和60年3月26日第三小法廷昭59(オ)第1100号判決)。また、法人税法第34条第1項及び同法施行令第69条第2項は、定款の規定又は株主総会、社員総会若しくはこれらに準ずるものの決議により役員報酬の支給限度額を定めている内国法人が、その役員に対して支給した報酬の額の合計額が当該役員報酬の支給限度額を超える場合には、その超える部分の金額は、損金の額に算入しない旨規定している。 請求人は、定款に定めがないため、株主総会において取締役の報酬総額を定め、その配分方法を取締役会に一任し、取締役会で代表取締役を含む各取締役に対する具体的な配分額(月額給与の額)を決定しているところ、当該手続によって取締役会において定められた代表取締役の月額給与の額は、任意に増額し得る月々の支払額を定めたものと解する余地はなく、代表取締役に対して支払うべき月額給与の支給限度額を定めたものと解するのが相当である。 したがって、請求人の取締役会において議決された代表取締役の月額給与の額は、「株主総会、社員総会若しくはこれらに準ずるものの決議により役員報酬の支給限度額を定め」たものと認められ、代表取締役に実際に支給された報酬の総額は、当該取締役会で決定された支給限度額を超えることとなるから、その超える部分の金額は、各事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入することはできない。(平18.12.20 東裁(法)平18-115)

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支部名
東京
裁決番号
平180117
裁決年月日
平成18年12月20日
裁決結果
棄却
争点番号
300710044
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/4役員賞与/4経費負担に係る経済的利益の認定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、A前代表取締役による請求人所有のヘリコプターの使用は事業用施設の改良や開発に係る事業の計画を検討するに際して、現状把握のための有効な手段として、上空から視察を行ったものであり、また、A前代表取締役は、多忙を極めており効率的な移動のため当該ヘリコプターを使用したのであるから、A前代表取締役がヘリコプターを私的に使用したものでない旨主張する。 しかしながら、A前代表取締役によるヘリコプターの使用が私的か否かについては、その目的、行先及び行動内容などを総合勘案して判断すべきところ、その利用目的が①業務関連のない者との私的な移動である場合、②A前代表取締役の私的なパーティーに出席する場合、③A前代表取締役の実母の墓参りを目的とする場合、及び④A前代表取締役の私的な知人の住居に赴くためである場合の運行は、いずれもA前代表取締役による私的な使用であると認められる。 したがって、請求人は、A前代表取締役に対し同人が当該ヘリコプターの私的利用により負担すべき費用に相当する経済的利益を供与したと認められる。(平18.12.20 東裁(法・諸)平18-117)

支部名
仙台
裁決番号
平180005
裁決年月日
平成18年11月30日
裁決結果
棄却
争点番号
300710046
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/4役員賞与/6賞与支払の事実の認定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、監査役として登記されていたAが、監査役の職務について事実誤認があり、就任承諾の意思表示に欠陥があったとして、登記の抹消を求めた判決により、錯誤無効を原因として登記が抹消されたことから、Aは就任時に遡及して監査役でなかったことになり、本件賞与は役員賞与に該当しない旨主張する。しかしながら、①Aは、請求人の株主総会において、監査役に選任され、これを承諾し、その後の株主総会においても二度重任しており、その間、錯誤であることの主張もされてないことから、就任承諾が有効であることを前提とした意思表示が積み重ねられていること、②請求人が、調査過程で、Aの監査役の登記を抹消するので本件賞与を損金として認めてもらいたい旨上申していること、③請求人が、当初、法務局に錯誤を理由とする登記抹消を申請したが認められず、登記事項の無効を証明するためAを原告とする訴訟提起をしたことが認められ、Aが判決に基づき本件登記の抹消を求めたのは、請求人が、賞与を損金に算入したことを正当化するためであると推認される。そうすると、民法第95条に規定する錯誤が存在するとは認められず、監査役登記が遡って抹消されているか如何かにかかわらず、Aが本件各事業年度において、監査役の地位にあったことは明らかであるから、本件賞与は法人税法第35条第1項に規定する役員賞与に当たる。(平18.11.30 仙裁(法)平18-5)

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支部名
札幌
裁決番号
平180003
裁決年月日
平成18年11月29日
裁決結果
棄却
争点番号
300710033
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/3報酬支払の事実
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の代表者の息子であるAに対する役員報酬であるとして申告した金額について、Aが請求人の業務を手伝った対価であり損金性を否認されるものではない旨主張する。しかしながら、請求人の代表者及び同人の前妻の答述等によると、請求人がAに役員報酬として金員を支払っていた時期に、Aは国内の専門学校で色彩、デザイン等を学び、その後は、外国において、語学や映像関係の勉学をしていたものと認められ、これらの勉学の目的及び社会通念上推測されるAの生活状況などから、Aが取締役として請求人の経営に参画し、職務を遂行していたとは認められないから、Aに対して支払った金員は役員報酬に当たらず、請求人の主張は採用できない。(平18.11.29 札裁(法)平18-3)

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支部名
札幌
裁決番号
平180003
裁決年月日
平成18年11月29日
裁決結果
棄却
争点番号
300710033
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/3報酬支払の事実
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、Aに対する役員報酬等であるとして申告した金額について、Aから経営に関する助言を常日ごろより受け、役員報酬等も間違いなく同人に支給しており、A名義の口座は請求人が管理していたものではない旨主張する。しかしながら、A及び請求人の代表者の答述等によると、Aが、請求人の取締役として請求人の業務に関する職務を執行していたことも、請求人から役員報酬等の支払を受けたこともなかったと認められ、A名義の口座は、請求人が裏金等を捻出するために開設した預金口座であり、請求人に帰属するものと認めるのが相当であるから、請求人の主張は採用できない。(平18.11.29 札裁(法)平18-3)

支部名
広島
裁決番号
平180018
裁決年月日
平成18年11月28日
裁決結果
全部取消し
争点番号
300710051
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、取締役辞任後に会長に就任した前代表者が、その辞任後も経営に参画するなど退職の実体が認められないから、同人の辞任に際して支給された本件金員は役員退職給与に当たらず、役員賞与に該当する旨主張する。しかしながら、前代表者の①辞任に至った経緯及び②辞任後の請求人への関与の程度などからすれば、同人は、取締役の辞任を契機として、その地位を追われ、経営の第一線からの引退を余儀なくされたものであり、その辞任後は、過去の功績に報いるために与えられた名誉職である会長として、単に名義上存しているにすぎず、同人が請求人の経営に従事していると言うことはできないから、請求人の役員を退職したものと認めるのが相当である。したがって、本件金員は、役員退職給与と認められるから、役員賞与に該当し損金の額に算入されないとしてされた原処分はその全部を取り消すのが相当である。(平18.11.28 広裁(法)平18-18)

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支部名
名古屋
裁決番号
平170069
裁決年月日
平成18年6月20日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300710011
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/1役員の範囲/1みなし役員
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 審査請求人(以下「請求人」という。)は、現理事長である甲が登記上の役員でなかった期間(以下「本件理事長退任期間」という。)において甲に支給した賞与について、甲は請求人の理事長を法律的に解職されていたのであり、甲が請求人の経営に従事していた事実もなく、法人税法第2条第15号に規定する役員に該当しないから、本件賞与を損金の額に算入することができる旨主張する。しかしながら、請求人の関与税理士(以下「乙税理士」という。)の答述によると、①乙税理士は本件理事長退任期間においても請求人の監査や決算の結果説明及び決算書や法人税確定申告等の内容説明を甲に対して行っていたこと、②確定申告書等は甲に預けられ、その提出に当たっては甲の承認を受けていたこと、及び③乙税理士は本件理事長退任期間中の理事長と面識がないことが認められる。また、請求人作成の資料によると、甲が、請求人の営む病院を療養型病床群へ転換するために会長に選任され、当該療養型病床群のための病棟の用地取得交渉において指導的な役割を果たしていたことが認められる。これらの事実からすると、甲が本件理事長退任期間中も請求人の実質的な理事長として請求人の主要な業務執行の意思決定に参与していたことは明らかである。したがって、甲は、法人税法施行令第7条第1号に規定する使用人以外の者で当該法人の経営に従事している者に当たり、法人税法第2条第15号に規定する役員に該当するから、本件賞与は、法人税法第35条第1項の規定により損金の額に算入することができない。(平18. 6.20 名裁(法・諸)平17-69)

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支部名
熊本
裁決番号
平170015ほか 1件
裁決年月日
平成18年6月12日
裁決結果
棄却
争点番号
300710031
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/1経済的利益の認定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の代表取締役会長Aから事業資金を借り入れた理由について、得意先金融機関における融資枠の制限があり、担保物及び保証人が十分でなかったことから、Aからの所有資金を一時融資してもらったものである旨、当該借入金の利率は、①無期限、無担保、保証人なし等を融資条件としていることから金融機関等からの融資条件と大きな相違があること、②金融機関の事業ローンと相似したものであること、③Aから借り入れた資金を小口消費者金融の利用申込者に年利率39.9%及び29.2%の高利率で貸付運用するのであって貸金業の商取引として合理性があることから、当事者間で合意した最も妥当なものである旨主張する。 しかしながら、Aからの借入金発生時及び本件各事業年度においては、①M銀行融資枠の空き額によると借入れを困難にするほどの融資枠の制限があったという事情は認められないこと、②M銀行以外の金融機関から営業資金の借入れを行っており、これらの金融機関からの借入れが特に困難な状況にあったとは認められないこと、③取引先金融機関からの借入れに際し、貸付債権を担保としており、担保のついていない債権を担保にして借り入れることも可能であったことから、Aからの借入金に適用すべき利率は、請求人の金融機関等からの平均調達金利によるのが相当であり、請求人の主張を採用することはできない。(平18. 6.12 熊裁(法・諸)平17-15)

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支部名
大阪
裁決番号
平170065
裁決年月日
平成18年6月12日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300710033
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/3報酬支払の事実
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、投資ファンド会社から外国の受取口座に入金された月利1%の金員について、請求人がこれに相当する金員を請求人の代表者に役員報酬として支出した事実もないから、法人税法第34条第2項に規定する隠ぺい、仮装の事実もない旨主張する。 しかしながら、請求人が、月利1%の金員の収受を前提に投資ファンド契約を締結し、請求人の代表者が実質的に支配管理する上記口座を月利1%の金員の受取口座としたことが認められる。 そうすると、上記金員は、法人税法第34条第2項に規定する隠ぺいして支給された役員報酬に該当するから、原処分は適法である。(平18. 6.12 大裁(法・諸)平17-65)

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支部名
広島
裁決番号
平170042
裁決年月日
平成18年5月24日
裁決結果
棄却
争点番号
300710052
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/2損金経理
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 役員退職慰労金を退職慰労金計上処理によって損金経理した経理事実は、役員退職慰労金と退職慰労引当金取崩益が相殺処理により損益計算書上から消えた場合にも残り、当該経理処理を経た確定決算を株主総会で承認しているのであるから、役員退職慰労金を損金経理していることとなる。したがって、役員退職慰労金は損金の額に算入すべきであり、退職慰労引当金取崩益のみを益金の額とした本件更正処分は違法である旨を請求人は主張する。 しかしながら、役員退職慰労金と退職慰労引当金取崩益は、相殺処理によって経理処理上撤回されたものと認められるから、退職慰労引当金取崩益は計上されたと認めることはできないし、役員退職慰労金は確定した決算において費用又は損失として経理されていると認めることもできない。したがって、退職慰労引当金取崩益は計上もれとして所得金額に加算されるべきであるし、役員退職慰労金は損金経理されたものと認められず損金の額に算入することはできないから、本件更正処分は適法であり、請求人の主張には理由がない。(平18. 5.24 広裁(法)平17-42)

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支部名
熊本
裁決番号
平170010
裁決年月日
平成18年5月22日
裁決結果
棄却
争点番号
300710053
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/3過大退職給与の判定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、類似法人として抽出した中で、功績倍率の高い2社の平均功績倍率が、請求人の「役員退職慰労金規程」の役員退職慰労金額の計算における、代表取締役に対する役位係数3.5の近似値であるとして、功績倍率を3.5として適性役員退職給与の額を算出し、それを超える部分を法人税法第36条に規定する不相当に高額な部分であるとした。 一方、請求人は、請求人の「役員退職慰労金規程」に基づいて役員退職慰労金等を支給したのであり、法人税法第36条に規定する不相当に高額な部分はない旨主張する。 このため、類似法人の抽出内容を検討すると、原処分庁は、類似法人として抽出した法人の功績倍率の上位2社の平均値で類似法人の功績倍率を算定しており、かつ、当該2社は、いずれも代表取締役に対する支給事例ではないため、類似性が認められない。そこで、当審判所において、A国税局管内及び隣接県のB県における類似法人を再抽出した。しかしながら、その抽出した法人の中で、代表取締役に対する支給事例は1社のみであるため、当該類似法人の各指標を用いて平均功績倍率法等を採用(適用)することは相当でないところ、原処分庁と請求人が採用した功績倍率3.5を不相当とする理由もないことから、功績倍率を3.5として役員退職給与の相当額を算定したところ、原処分と同額となったので、原処分は適法である。(平18. 5.22 熊裁(法)平17-10)

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支部名
熊本
裁決番号
平170010
裁決年月日
平成18年5月22日
裁決結果
棄却
争点番号
300710032
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/2過大報酬の判定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、請求人の前代表者に対して支給した平成15年3月期の役員報酬について、類似法人の代表取締役報酬の平均額を売上金額、売上総利益率、個人換算所得金額及び使用人最高給与額の4項目により加重平均する方法で比準報酬月額を算出し、その比準報酬月額を超える金額を不相当に高額な報酬額であるとした。 当該比準報酬月額の算定方法は、役員報酬が各法人においてその具体的事情に応じ個別的に定められ、法人間でその報酬額にも差異があることを考慮したものであり、併せて請求人の収益等の状況も反映したもので、合理性が認められる。 請求人は、比準報酬月額の算定に当たり、報酬を改定した前年度の平成14年3月期の数値で行うべきである旨主張するが、平成15年3月期の役員報酬の相当額を検討したものであるから、同期分の数値で行うべきであるので、請求人の主張には理由がない。 また、請求人は、類似法人の売上金額等のデータを入手する術がないので、独自に市販の専門誌からデータを入手して検討したところ、不相当に高額な報酬額はない旨主張する。しかしながら、請求人が入手したデータは、業種にばらつきがあり、かつ、随意的に抽出したものであるので、類似法人として適格がなく、請求人の主張には理由がない。(平18. 5.22 熊裁(法)平17-10)

支部名
東京
裁決番号
平170168
裁決年月日
平成18年5月10日
裁決結果
棄却
争点番号
300710033
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/3報酬支払の事実
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、代表者の妻である甲は自宅で勤務しており、甲名義預金に振り込んだ本件報酬等の額は、甲の役務提供の対価であるから、損金の額に算入される旨主張する。しかしながら、①甲には請求人における勤務実態がなく、請求人に対して役務提供を行っているとは認められないことから、甲に本件報酬等を支給すべきものとは認められないこと、②甲名義預金は、代表者の指示により従業員が開設したものであり、当該預金の通帳及び印鑑は請求人の事務所の耐火金庫に保管されていること、③甲本人は当該預金に一切関与していないこと、及び④当該預金への入金は、代表者の指示により従業員が入金した本件報酬等の額に限られており、本件報酬等のほぼ全額が預金残高として留保されていることからすれば、甲名義預金に入金された本件報酬等の額が甲に支払われたものと認めることはできず、当該預金は本件報酬等の額を請求人に留保するために利用した請求人の簿外預金とみるのが相当である。したがって、請求人の主張は採用できない。(平18. 5.10 東裁(法)平17-168)

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支部名
熊本
裁決番号
平170008
裁決年月日
平成18年3月22日
裁決結果
棄却
争点番号
300710053
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/3過大退職給与の判定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、類似法人として抽出した中で、功績倍率の高い2社の平均功績倍率が、請求人の「役員退職慰労金規程」の役員退職慰労金基準額の計算における取締役社長に対する支給倍率の近似値であるとして、当該支給倍率を功績倍率として適正役員退職給与の額を算出し、それを超える部分を不相当に高額であるとした。請求人は、請求人の「役員退職慰労金規程」に基づいて役員退職慰労金等を支給したものであり、法人税法第36条に規定する不相当に高額な部分はない旨主張する。ところで、退職給与は、法人の業績及び資産形成に寄与したことの功績に報いるために支払われるものであり、法人税法施行令第72条に規定する退職給与としての相当額を認定するに当たり、法人の事業規模を把握するためには、その指標を売上金額、申告所得額、総資産価額、純資産価額に求めるのが相当であり、かつ、比較の期間も、異常数値を捨象するために、3事業年度程度の期間の平均値をもって類似性を判断するのが相当である。そこで、審判所において再度類似法人を抽出し、この4指標で類似性を検討したところ、原処分庁が抽出した法人を含めて11社中5社については、請求人に比べて事業規模が小さいことから、審判所において、残りの6社を類似法人として採用した。平均功績倍率法により適正役員退職給与の額を算定した結果、請求人の本件事業年度の所得金額は審判所認定額が原処分の額を上回るから、原処分は適法である。(平18.3.22熊裁(法)平17-8)

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支部名
熊本
裁決番号
平170008
裁決年月日
平成18年3月22日
裁決結果
棄却
争点番号
300710032
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/2過大報酬の判定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、請求人の前代表者に対して支給した役員報酬について、類似法人の代表取締役報酬の平均額を売上金額、売上総利益率、個人換算所得金額及び使用人最高給与額の4項目により加重平均する方法で比準報酬月額を算出し、その比準報酬月額を超える金額を不相当に高額な役員報酬額であるとした。当該比準報酬月額の算定方法は、役員報酬が各法人においてその具体的事情に応じ個別的に定められているもので、法人間で報酬額に多少の差異があることを考慮し、併せて請求人の収益の状況等を反映したもので、合理性が認められるところ、請求人は、当該算式により算定するとしても、会社収益確保のため行った不動産収入が反映されておらず、これを加えると不相当に高額な報酬額は算定されない旨主張し、原処分庁は、その算式の適用に当たっては、請求人の主たる事業である運送業のみに関する数値を採用すべきである旨主張する。しかしながら、請求人においては不動産収入が重要な収益項目であること、また、役員報酬は、特定の収入に対応するものではなく、法人の全収入に対応するとみるのが相当であることから、比準報酬月額の算定は、請求人の売上金額に不動産収入を含めて計算し、また、類似法人の売上金額についても、総売上金額を採用するのが相当と認められるから、原処分庁の主張には理由がない。そこで、比準報酬月額を再計算すると、開差は生ずるものの、本件役員報酬に、法人税法第34条に規定する不相当に高額な役員報酬額があるとまでは認められない。(平18.3.22熊裁(法)平17-8)

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支部名
高松
裁決番号
平170015
裁決年月日
平成18年3月9日
裁決結果
棄却
争点番号
300710051
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件退職給与が、役員の分掌変更後における報酬が激減した者に対するものであり、法人税基本通達9−2−23の(3)に該当し、退職給与として損金の額に算入される旨主張する。しかしながら、当該通達は、その例示に該当するような事実があったことなどによりその役員としての地位又は職務の内容が激変した場合には、実質的に退職したと同様の事情にあるものとしてもよいとしたにすぎず、当該例示のいずれかに形式的に該当するか否かにより実質的に退職したと同様の事情にあるかどうかを判定する趣旨ではない。本件においては、役員の分掌変更後における報酬が当該通達に例示するとおり激減しているものの、当該役員が、代表取締役辞任後も、引き続き実質的に請求人の経営上主要な地位を占めているものと認められ、他に役員としての影響力を否定するような特段の事情も認められないから、役員の分掌変更等により実質的に退職したと同様の事情にあるとは認められない。(平18.3.9高裁(法・諸)平17-15)

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支部名
仙台
裁決番号
平170010
裁決年月日
平成18年2月28日
裁決結果
棄却
争点番号
300710022
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/2報酬と賞与の区分/2賞与であるとした事例
事例集登載頁
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要旨

○ 法人税法上、役員に対する給与が報酬に当たるか賞与に当たるかは、実際に支給される給与が定期の給与か臨時的な給与かの支給の形態ないし外形によって判定すべきところ、出向役員に対し実際に給与を支給しているのは出向元法人であって、請求人が出向元法人に対して本件給与負担金を支払ったことは、実質的に、請求人が出向役員の職務の対価として支払うべき給与を出向元法人に立替払いしてもらい、その立替債務を弁済しているにすぎないのであるから、本件給与負担金が定期の給与か臨時的な給与であるかどうかは、現実の支給形態、すなわち出向元法人における支給形態によって判断するのが相当である。(平18.2.28仙裁(法)平17-10)

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支部名
広島
裁決番号
平170020
裁決年月日
平成18年1月5日
裁決結果
棄却
争点番号
300710051
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、役員A及びBに係る各役員退職金の計上は①甲臨時株主総会を経て役員辞任の変更登記をしているとおり退職の事実があり、②乙臨時株主総会において支給金額が具体的に決定しているのであるから架空計上したものではない旨主張する。しかしながら、請求人は、利益圧縮の目的で辞任の法形式を整えるため事実に反して甲議事録を作成したにすぎず、かつ、役員Aは代表取締役変更後も請求人の経営の実権を有していることなどからその実体を有すると認められないし、乙議事録についても、その作成時期など事実を仮装して作成されたと認めるのが相当であり、役員A及びBの支給金額が具体的に決定していたとは認められないから、いずれにしても請求人の主張には理由がない。(平18.1.5広裁(法)平17-20)

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支部名
名古屋
裁決番号
平170034
裁決年月日
平成17年12月19日
裁決結果
棄却
争点番号
300710032
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/2過大報酬の判定
事例集登載頁
裁決事例集 №70・215ページ

要旨

○ 請求人は、非常勤取締役である代表者の母(以下「本件役員」という。)に支給した役員報酬(以下「本件役員報酬」という。)のうち適正報酬額は、本件役員の設立時における尽力は大であり、設立後は、代表取締役のよき相談相手として経営に参画しており、請求人の従業員に対する給与の支給額を参酌して算定することが最も妥当であるから、原処分庁が、不相当に高額な部分として損金の額に算入できないとした額は過大である旨主張する。しかしながら、本件役員報酬について法人税法施行令第69条第1号に照らしてみると、①本件役員の職務の内容については、本件役員の設立時における役割、貢献度等は職務の内容の構成要素ではなく、尽力が大という判断は極めて主観的であり、よき相談相手というのも同様に客観性・具体性に欠け、その裏づけとなる確たる証拠資料はなく、本件役員は、従業員からの相談を受けていることが主な仕事で、決められた仕事はないこと、②特定の従業員の給与の支給額に照らすことについては、当該従業員の職務の内容や勤務の状況等を請求人は明らかにしていないこと及び請求人の収益の状況如何にかかわらず本件役員の職務の内容からして、当該従業員に支給されている給与額をもって根拠とならないこと、そして、③原処分庁が、請求人と業種、事業規模などが類似し、請求人の所在する地域の非常勤役員が存する法人を選定したこと及び当該類似法人に存する非常勤役員に支給された年間報酬額の平均値をもって本件役員に対する報酬額を算出した方法は妥当なものと認められることなどを勘案すると、原処分庁が、本件役員報酬のうち、不相当に高額な部分として算出した額は相当と認められる。したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平17.12.19名裁(法)平17-34)

支部名
東京
裁決番号
平170060
裁決年月日
平成17年11月7日
裁決結果
棄却
争点番号
300710043
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/4役員賞与/3債権放棄、債務免除等に係る経済的利益の認定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、代表者に係る保証債務の履行に伴い銀行から損害を被ったとして、当該損害相当額は、保証債務履行損失として損金算入できる旨主張する。しかしながら、当該保証債務の履行は、当該銀行との間の有価証券担保差入証書の定めに基づき行われており、同人に対し、その履行により返済した債務相当額の求償権が発生しているから、請求人に損害が発生しているとは認められない。請求人は、代表者に当該求償権を行使した事実はなく、当該保証債務の履行に係る経理処理においては、保証債務履行損の損金計上を行い、当該求償権相当額を資産計上していないことからみれば、請求人は当該求償権を放棄したものと認められ、代表者に対し、経済的利益の供与を行った(役員賞与を支給した)と認められるから、当該求償権相当額は、保証債務履行損失として損金算入することは認められない。(平17.11.7東裁(法・諸)平17-60)

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支部名
関東信越
裁決番号
平170025
裁決年月日
平成17年10月26日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300710052
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/2損金経理
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、役員退職給与を損金の額に算入すべきである旨主張する。しかしながら、法人が役員退職給与を損金の額に算入するためには、当該事業年度における損金経理が必要であり(法人税法第36条)、法人が、役員退職給与の額が具体的に確定する日の属する事業年度より前の事業年度において役員退職給与として内定した金額を損金経理により未払金に計上した場合、同確定日又はその額を支給した日の属する事業年度において、申告調整により損金の額に算入すれば、その退職給与の額について損金経理したものとして取り扱うこととされており、当審判所においてもその取扱いは相当であると認められる。そして、請求人は、本件役員退職金についてその額が具体的に確定し、それが実際に支給された事業年度において、本件退職金を損金経理しておらず、申告調整においても損金の額に算入していないところ、法人税法第36条は、役員退職給与が、報酬の後払いとしての性格と、剰余金の分与という性格の二面性を有することから、役員退職給与について明確に損金経理をした金額のみを損金とし、それ以外は剰余金処分として経理したとみなすという趣旨を規定したものであり、申告納税制度を原則とする以上、法人が役員退職給与を損金の額に算入するためには、その額が確定した事業年度において、これを損金の額に算入して申告することにより、その意思を明確に表示することが必要であると解せられる。したがって、請求人が本件役員退職金に関連した不服申立てを行っているからといって、これをもって、本件退職金が確定した事業年度において、これを損金の額に算入して申告したものとみることはできないといわざるを得ない。(平17.10.26関裁(法)平17-25)

支部名
東京
裁決番号
平170047
裁決年月日
平成17年10月21日
裁決結果
棄却
争点番号
300710031
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/1経済的利益の認定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が国外で発行した社債の支払利息は、直接の取引当事者である外国法人や外国信託に帰属し、請求人の取締役である家族には帰属していないので、当該支払利息を請求人の取締役である家族への役員報酬とした原処分は取り消されるべき旨主張する。しかしながら、当該社債取引は、請求人と請求人の取締役が通謀し、請求人の欠損金の作出と請求人の取締役である家族への利益供与を目的として行われた仮装取引であり、請求人が社債利息として支払った金員が外国法人等に留まっていたとしても、当該外国法人等は取締役である家族のためにこれを受領し、保有しているものと認められるので、当該金員は、請求人の取締役である家族に帰属し、役員報酬に該当する。したがって、請求人の主張は採用できず、原処分は相当と認められる。(平17.10.21東裁(法)平17-47)

支部名
東京
裁決番号
平170043
裁決年月日
平成17年9月29日
裁決結果
棄却
争点番号
300710046
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/4役員賞与/6賞与支払の事実の認定
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、仕入先との取引について、仕入単価の水増しは、前代表者の個人的な行為であるから、前代表者が費消した水増相当額は役員賞与には該当しない旨主張する。しかしながら、代表取締役は、会社の代表権を有し、その範囲は会社の営業に関する一切の行為に及ぶ包括的なものであり、自己又は第三者の利益のために行為する場合であっても、その行為が客観的に代表権の範囲に属するものであれば、取引の効果は原則として会社に帰属するものと解されている。そうすると、前代表者は、当時、会社の機関たる代表取締役の職にあって、請求人の業務全般を執行し、仕入先との取引について、仕入単価及び水増しする金額等を決定していたことが認められ、かつ、請求人と仕入先との間の取引は、請求人の名義で行われているのであるから、前代表者の行為は請求人の行為と認められる。そして、前代表者の地位及び権限に照らせば、前代表者が仕入先との取引により受領した水増相当額を費消したことは、請求人が前代表者に対し、経済的な利益を与えたものとみるのが相当であり、当該金額は定期的に定額が支払われたものではなく、臨時的な給与と認められることから、前代表者に対する役員賞与に該当する。(平17.9.29東裁(法・諸)平17-43)

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支部名
大阪
裁決番号
平170002
裁決年月日
平成17年8月24日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300710046
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/4役員賞与/6賞与支払の事実の認定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、代表者が旅行会社から受け取った旅行代金の返戻金について、旅行先において社員及び販売員に対する費用として支出したものであるから、個人的に費消したものではなく役員賞与には該当しない旨主張するが、代表者は上記返戻金に係る領収証を妻名義で発行し、また、支出したとする費用に係る領収証等もないことから、代表者が個人的に費消したとみるのが相当であり、役員賞与に該当する。(平17.8.24大裁(法・諸)平17-2)

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支部名
東京
裁決番号
平170014
裁決年月日
平成17年7月13日
裁決結果
棄却
争点番号
300710022
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/2報酬と賞与の区分/2賞与であるとした事例
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、Z社から本件各役員に直接支払われる給与に対する我が国の所得税及び住民税等は、その給与の支払の都度、我が国に対する納税義務が潜在的に発生しており、それらは定期の給与に対して経常的に発生するものであることから、本件所得税等相当額についても、①法人税基本通達9−2−9の2の既往にそ及して役員報酬の支給限度額を増額改定した場合の取扱い及び②法人税基本通達9−2−16の経常的に負担した生命保険料の取扱いと同様に扱うべきである旨主張するが、本件所得税等相当額は、支給時期、支給額があらかじめ定められた定期の報酬となるものではなく、本件各役員の所得税の確定申告時や予定納税時、あるいは住民税の普通徴収に発生する臨時的な経済的利益の供与と認められるので、役員賞与と認められ、上記①及び②の通達に該当しないことは明らかであることから、請求人の主張には理由がない。(平17.7.13東裁(法)平17-14)

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支部名
大阪
裁決番号
平160102
裁決年月日
平成17年6月22日
裁決結果
棄却
争点番号
300710049
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/4役員賞与/8その他
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、監査役に対する賞与について、当該監査役の勤務実態は、従業員と同様で、役員としての実質がないから損金の額に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、法人税法上、当該法律上の地位に従えば、本件賞与はまさしく役員に対して支給した賞与に他ならず、請求人の所得の金額の計算上、損金の額に算入されない。よって、請求人の主張は採用できない。(平17.6.22大裁(法)平16-102)

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支部名
熊本
裁決番号
平160020
裁決年月日
平成17年6月16日
裁決結果
棄却
争点番号
300710043
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/4役員賞与/3債権放棄、債務免除等に係る経済的利益の認定
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、請求人の代表者の長男に対する仮払金が回収不能になったとして、雑損失として損金の額に算入した金額は、請求人の損金の額に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、本件仮払の経緯及び実態からみると、長男を援助するという個人的動機から、本件仮払金が回収不能又は困難になることが予見できるような状況下で請求人の資金が支出されたものであり、本件仮払は、代表者が、長男の私的借財返済のために、親としての立場から、同族会社の代表者である地位を利用して請求人の資金を流用し個人的に援助ないし貸し付けたものと認められる。したがって、本件仮払金は、請求人の代表者個人に対する貸付金とみるのが相当であり、請求人は、当該債権の額を本件雑損失計上時に放棄していることから、代表者に対し経済的利益の供与(債務の免除)をしたものと認められ、これは法人税法第35条第4項に規定する臨時的な給与であり、同条第1項に規定する賞与の支給に該当するので、請求人の損金の額に算入することはできない。よって、請求人の主張は採用できない。(平17.6.16熊裁(法・諸)平16-20)

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支部名
大阪
裁決番号
平160098
裁決年月日
平成17年6月16日
裁決結果
棄却
争点番号
300710052
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/2損金経理
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 1 法人税法は損金経理を選んだときに役員退職金につき損金算入を認めたものであり、法人が各事業年度において損金経理をしなかった金額は、所得の計算上損金の額に算入されない。なお、損益計算書においてそのことを表示することは必ずしも予定されていないが、損金経理を行ったことを客観的に認識できる状況が明示されていることが必要であり、一般的には、損益計算書において何らかの表示を行い、株主総会において承認を受けるべきものであると解される。2 本件役員退職金は、株主総会等の決議に従い支払われたものであるが、費用又は損失としての経理処理を行ったとは認められず、また、請求人は損金経理を行った後の損益計算書に修正し、自ら原処分庁に嘆願していることからすると、利益処分による未払役員退職金を取り崩して支払いしていることを自認していることは明らかである。3 なお、請求人が積立金を取り崩して、役員に対して支給する退職給与の額を利益処分で経理し、確定申告書上で所得金額から減算する申告調整の方法を行っても、損金算入は認められないと解されており、請求人が確定申告書で行った申告調整を認めることはできない。(平17.6.16大裁(法・諸)平16-98)

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支部名
東京
裁決番号
平160258
裁決年月日
平成17年5月18日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300710033
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/3報酬支払の事実
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件役員報酬は、請求人の取締役に対して、取締役として責任を負うことへの対価として支払ったものであり、同人らの名義の各預金口座に振り込んで同人らもこれを受領していることから、損金の額に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、当該取締役は、①請求人の取締役としての職務に従事したことはなく、②本件役員報酬は、兄である請求人の代表者が、実母の相続財産の調整を図る金員として支払ったものである旨答述しており、このことは、①本件役員報酬が、実母の死亡の直後から支払われていること、②相続税の納税資金に充てられていること、③納税後の残額は、請求人の代表者等に貸し付けられていることからみれば、事実であると認められる。したがって、本件役員報酬は、当該取締役に対する役員報酬とは認められず、請求人の代表者の私的な事情により、当該取締役に対して支払われ、また、同人の代表者の個人的な資金として運用されているものと認められることから、同人に対する役員賞与であると認めるのが相当であり、この点に関する請求人の主張は採用することができない。(平17.5.18東裁(法・諸)平16-258)

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支部名
東京
裁決番号
平160259
裁決年月日
平成17年5月18日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300710033
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/3報酬支払の事実
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件役員報酬は、請求人のA取締役に対して、取締役として責任を負うことの対価として支払ったものであり、同人もこれを費消していることから、損金の額に算入されるべき旨主張する。しかしながら、Aは、①請求人での業務に従事したことはなく、②本件役員報酬は、義兄である請求人の実質的な経営者Bが、義母の相続財産の調整を図る金員として支払ったものである旨答述しており、このことは、本件役員報酬が、①義母の死亡の直後から支払われていること、②相続税の納税資金に充てられていること、③その納税後の残額は、B及びBの経営する会社に貸し付けられていることからみれば、事実であると認められる。したがって、本件役員報酬は、請求人の実質的な経営者Bに支払われた後に、①Bの私的な事情により、Aに対して支払われ、また、②Bの個人的な資金として運用されているものと認められることから、Bに対する役員賞与であると認めるのが相当であり、請求人の主張には理由がない。(平17.5.18東裁(法)平16-259)

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支部名
仙台
裁決番号
平160029
裁決年月日
平成17年3月29日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300710032
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/2過大報酬の判定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ A役員に対する役員報酬と認定した本件賃貸料等収入の一部は、①契約者が請求人であるにもかかわらず、A役員名義の普通預金に振り込ませ、②本来契約者を請求人とすべきところA役員とし、③直接現金で受領する等により、いずれも雑収入に計上していないことが認められる。そうすると、請求人のこれらの行為は、事実の隠ぺい又は仮装に該当し、事実を隠ぺいし又は仮装して経理することにより支給した役員報酬の額と認められるから、法人税法第34条第2項により請求人の本件各事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入することができない。(平17.3.29仙裁(法・諸)平16-29)

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支部名
関東信越
裁決番号
平160057
裁決年月日
平成17年3月29日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300710051
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、代表者は請求人を退職しており、それにより退職金の支給を受けている旨主張する。しかしながら、請求人の部長職にある従業員から当時収監されていた代表者にあてた書簡からすれば、当該事業年度後に、利益調整のために代表者が退職したこととして退職金を計上することを決定したと認めることが相当である。そして、請求人は、当該退職金を現金で支給した旨主張するが、現金出納帳には当該退職金に係る記載はないことからすれば、当該退職金の支給に係る現金の移動はなかったと認められる。そうすると、請求人が代表者に対して当該退職金を支給した事実はないと認められ、当該退職金は架空に計上されたものと認めることが相当である。したがって、請求人の主張を採用することはできない。(平17.3.29関裁(法・諸)平16-57)

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支部名
大阪
裁決番号
平160068
裁決年月日
平成17年3月25日
裁決結果
全部取消し
争点番号
300710032
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/2過大報酬の判定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 法人がその役員に対して支給する報酬の額のうち不相当に高額な部分の金額は損金の額に算入されないところ、不相当に高額である部分の金額については、形式基準による限度額を超える部分の金額及び実質基準による金額を超える部分の金額のうちいずれか多い金額とされている。実質基準による金額に関する原処分庁の主張は、類似法人の選定方法が相当性を欠き、かつ、当該類似法人における非常勤役員の平均報酬額をもって直ちに相当報酬額であるとしている点において既に失当であり、その他の考慮要素である本件役員の職務の内容や請求人の収益の状況等を総合的に勘案しても、本件役員に対する報酬額に実質基準による金額を超える部分があると認めることはできない。以上のとおりであるから、形式基準による限度額及び実質基準による金額のいずれの基準によっても、本件役員に対する報酬の額のうちこれらを超える不相当に高額な部分の金額があるということはできない。したがって、原処分庁の主張には理由がないから、本件各更正処分等は違法である。(平17.3.25大裁(法)平16-68)

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支部名
名古屋
裁決番号
平160084
裁決年月日
平成17年3月25日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300710032
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/2過大報酬の判定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、請求人の取締役会長について、常勤役員としての勤務実態はなく非常勤の役員であり、類似法人の非常勤役員の報酬の額と比較すると、不相当に高額であるので、その不相当に高額な部分の金額は請求人の損金の額に算入することはできない旨主張する。しかしながら、請求人の取締役会長は、①取締役会に出席するなどして会社の経営方針の決定にかかわっていること、②決算関係書類ないし税務関係書類について、その内容を確認しており、会社の業績について熟知していること、③役員や従業員の給与、賞与の金額を最終的に決定していることなど、取締役として経営に参画し、ほぼ常時勤務している事実が認められ、常勤の取締役会長としてその業務を執り行っていたものと認められる。そこで、請求人の所在地県内に事業所を有し、請求人と同業種の法人で、かつその事業年度の売上金額が請求人のそれの0.5倍以上2倍以内であるなど、事業規模も類似する法人2社の常勤の取締役会長の報酬の支給状況を基として、請求人の取締役会長に対する適正報酬額を算定し、取締役会長の役員報酬額のうち不相当に高額な部分として請求人の損金の額に算入されない金額を計算すると、原処分の額を下回るから、原処分はその一部を取り消すのが相当である。(平17.3.25名裁(法・諸)平16-84)

支部名
名古屋
裁決番号
平160085
裁決年月日
平成17年3月25日
裁決結果
全部取消し
争点番号
300710032
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/2過大報酬の判定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、請求人の取締役Sについて、常勤役員としての勤務実態はなく非常勤の役員であり、類似法人の非常勤役員の報酬の額と比較すると、本件役員報酬額は不相当に高額であるので、その不相当に高額な部分の金額は本件各事業年度の損金の額に算入することはできない旨主張する。しかしながら、取締役Sは、①取締役会に出席するなどして会社の経営方針の決定にかかわっていること、②請求人の決算書や法人税の確定申告書を所轄の税務署へ提出する前にその内容を確認するなどして、会社の業績について十分承知していること、③代表取締役から各従業員の勤務成績の説明を受け、これを基に請求人の業績等を参考にして従業員の給与や賞与を決定しているなど、取締役として経営に参画し、ほぼ常時勤務している事実が認められ、常勤役員と認められるから、類似法人の非常勤役員の報酬額と比較することは相当でない。そして、取締役Sの役員報酬額は、社員総会の決定額の範囲内の支給であり、代表取締役の報酬及び他の従業員と比較しても相当であると認められることから、取締役Sの役員報酬は形式的にも実質的にも不相当に高額とは認められない。(平17.3.25名裁(法)平16-85)

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支部名
関東信越
裁決番号
平160031
裁決年月日
平成16年12月17日
裁決結果
棄却
争点番号
300710051
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、役員であった代表者の前妻に対する役員退職金は架空ではない旨主張する。しかしながら、前妻は、当該役員退職金について何ら知らず、支給もされていないことからすれば、当該役員退職金は架空に計上されたものと認められ、代表者への賞与とすることが相当であり、損金の額に算入されない。(平16.12.17関裁(法)平16-31)

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支部名
関東信越
裁決番号
平160031
裁決年月日
平成16年12月17日
裁決結果
棄却
争点番号
300710033
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/3報酬支払の事実
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、役員となっている代表者の親族(前妻、母、妹、妻)に対する役員報酬は職務の正当な対価である旨主張する。しかしながら、①当該役員は、役員としての職務を行っておらず、名目のみの役員であったこと、②当該役員報酬は、各役員の生活費用の預金とその他の預金とに分けて振り込まれていること、及び③代表者が役員全員の印鑑を管理していたことからすれば、当該その他の預金は代表者に帰属する預金であると認められ、そして、生活費預金に振り込まれた金員は、代表者が負担すべきいわゆる生活費又は親族への資金提供と認められる。そうすると、生活費等を役員報酬の一部に仮装して各役員の生活費預金に振り込み、その余の役員報酬は代表者が当該その他の預金で取得していたのであるから、当該役員報酬は、代表者への賞与とすることが相当であり、損金の額には算入されない。(平16.12.17関裁(法)平16-31)

支部名
関東信越
裁決番号
平160032
裁決年月日
平成16年12月17日
裁決結果
棄却
争点番号
300710033
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/3報酬支払の事実
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、役員となっている実質経営者の前妻に対する役員報酬は職務の正当な対価である旨主張する。しかしながら、①当該役員は、役員としての職務を行っておらず、名目のみの役員であったこと、②当該役員報酬は、当該役員の知らない預金口座に振り込まれていること、及び③実質経営者が当該預金口座の印鑑を管理していたことからすれば、当該預金口座は実質経営者に帰属する預金であると認めるのが相当である。したがって、当該役員報酬は、実質経営者への賞与とすることが相当であり、損金の額には算入されない。(平16.12.17関裁(法)平16-32)

支部名
名古屋
裁決番号
平160038
裁決年月日
平成16年12月1日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300710051
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、A社との取引が終了することとなったため、解散する予定で従業員全員を解雇し、代表取締役Bに退職金(以下「本件金員」という。)を支払ったが、引き続きA社からの仕事が発生したため、Bの月額の報酬を大幅に減額した。このことは、法人税基本通達9−2−23に例示されている退職と同様の事情といえ、したがって、本件金員は、請求人の所得金額の計算上、損金の額に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、法人の解散登記もしておらず、A社からの仕事を引き続き行っており、代表取締役の変更登記もされていない。さらに、Bは、調査担当職員に現在も代表取締役として代表権を持ち、請求人の経営及び加工作業に従事している旨申述していることから、Bは引き続き代表取締役として勤務しており、役員を退任したとは認められない。また、法人税基本通達9−2−23は、退職したと同様の事情にある場合について定めているところ、Bの代表取締役としての分掌の変更はないから、Bが請求人を実質的に退職したと同様の事情があるとも認められない。以上のことから、Bが請求人の役員を退職した事実はなく、法人税基本通達9−2−23に定める実質的に退職したと同様の事実があるとも認められないから、本件金員は、役員退職給与に該当しない。そうすると、本件金員は、法人税法第35条第4項に規定する役員に対する臨時の給与、すなわち、役員賞与に該当するから、同条第1項の規定により、本件退職金を本件事業年度の所得の金額の計算上損金の額に算入しないものとして行われた本件更正処分は適法である。(平16.12.1名裁(法・諸)平16-38)

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支部名
福岡
裁決番号
平160004
裁決年月日
平成16年10月25日
裁決結果
棄却
争点番号
300710033
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/3報酬支払の事実
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件役員に対して本件役員報酬を支給したことは真実であり、所得金額の計算上、損金の額に算入すべきである旨主張する。しかしながら、①本件役員は、本件役員報酬について所得税の確定申告をしていないこと、②本件役員の住民税の課税対象には、本件役員報酬は含まれていないこと、③請求人は、請求人の取締役が本件役員報酬が振り込まれている本件役員名義の預金通帳及び印鑑を管理している理由について、本件役員に対する貸付金の返済を受けるためである旨主張するが、本件役員が当該取締役から借入れをしている事実を確認することができないこと、④本件役員名義の預金口座への入金は本件役員報酬のみである一方、その出金状況は当該取締役の普通預金への振込み又は定期預金への振替であること等からみて、本件役員名義の預金口座は当該取締役に帰属し、本件役員報酬は、当該取締役に支給されたものと認めるのが相当であり、本件役員に支給したものと認めることはできないことから、請求人の主張は採用することができない。また、本件役員報酬については、本件役員に対してあたかも支給したように仮装して、請求人の取締役に支給されたものであり、請求人があらかじめ定められた支給基準に基づいて支給したとは認められず、その支給自体が臨時的なものと認めるのが相当であることから、法人税法第35条第4項に規定する役員賞与と認められ、原処分庁が本件各事業年度の所得の計算上、損金の額に算入することはできないとしたことに違法はない。(平16.10.25福裁(法・諸)平16-4)

支部名
東京
裁決番号
平160073ほか 1件
裁決年月日
平成16年10月25日
裁決結果
棄却
争点番号
300710051
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、役員の分掌変更に伴い支給する本件退職金の額は株主総会の決議により具体的に債務が確定した日の属する本件事業年度の損金の額に算入すべきであり、また、法人税法基本通達9−2−24及び9−2−25には未払の場合は適用がない旨の注意書きが付されるところ、法人税法基本通達9−2−23(以下「本件通達」という。)には当該注意書きがないのであるから、本件通達は未払の場合にも適用される旨主張する。しかしながら、本件通達は引き続き在職する者に対する退職金について特例として損金性を認める取扱いであることから、実際に支出があった場合を前提としているものと認められ、未払の場合は原則として適用されないとするのが相当である。そうすると、本件退職金は本件事業年度において未払金計上され、その後においても未払の状態であることから本件通達の適用はなく、本件事業年度の損金の額に算入することはできない。(平16.10.25東裁(法)平16-73)

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支部名
熊本
裁決番号
平160004
裁決年月日
平成16年9月9日
裁決結果
棄却
争点番号
300710045
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/4役員賞与/5その他の経費との区分
事例集登載頁
裁決事例集 №68・255ページ

要旨

○ 請求人は、漁師等からの魚介類の直接仕入れ(以下「浜買い」という。)に係る手数料(以下「本件鮮魚手数料」という。)は、代表者の個人事業である浜買いに対する対価として請求人が代表者に支払っているものであるから、役員賞与以外の費用としてその全額が損金の額に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、浜買いにより買い付けられた魚介類はすべて請求人に帰属していること、浜買いの買付資金は請求人から支出されていること及び請求人と代表者との間において魚介類の売買が行われていると認めるに足る証拠はないことから、浜買いの事業主体は、代表者ではなく請求人であると認められ、浜買いの業務は、代表者が請求人の業務を遂行しているものと認めることが相当であり、本件鮮魚手数料は、請求人が役員である代表者の職務に対する対価として支給しているものであるから、所得税法第28条第1項に規定する給与等に該当する。また、本件鮮魚手数料は、各月の浜買いの仕入金額に一定割合を乗じて計算され、浜買いの仕入金額に応じて変動していることから、法人税法第35条第4項に規定する臨時的な給与に該当する。したがって、請求人の主張は採用できない。(平16.9.9熊裁(法・諸)平16-4)

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支部名
熊本
裁決番号
平160001
裁決年月日
平成16年7月23日
裁決結果
棄却
争点番号
300710032
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/2過大報酬の判定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分は理事長の次男の実質的な職務内容を考慮せず、非常勤理事と決め付けてなされたものであり、また、適正報酬額の算定に当たっての類似役員の抽出にも合理性がないことから、原処分が法人税法第34条第1項及び同施行令第69条に抵触していることは明らかである旨主張する。しかしながら、理事長の次男は他の医療機関で常勤の医師として勤務しており、請求人においては非常勤の理事と認められるところ、請求人の主張する理事長の次男の職務内容は具体性に乏しく、主張を裏付ける証拠は認められない。仮に、理事長の次男が、請求人の主張する事業経営に携わっていたとしても、それは、他の医療機関での常勤の医師としての勤務の合間になされたとみるのが自然である。さらに、原処分庁は、理事長の次男の適正報酬額を算定するに当たって、診療収入が請求人のそれの半分から倍額までの同業種・同規模法人及び同一条件を充たす類似役員を抽出していることが認められ、法人税法施行令第69条に照らして、その選定を不相当とする理由はなく、請求人の主張は採用できない。(平16.7.23熊裁(法)平16-1)

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支部名
東京
裁決番号
平160008
裁決年月日
平成16年7月9日
裁決結果
棄却
争点番号
300710051
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件退職金は、請求人の代表者A氏が請求人を退職したと同様の事情に至ったことを基因として支払ったものであるから、損金の額に算入されるべき旨主張する。しかしながら、A氏は、代表取締役から監査役に分掌変更された後も、①請求人の経営上主要な地位を占める者であり、②請求人のオーナー株主であること、及び③A氏の報酬は激減したかのように経理されているが、減額分に相当する金額が仮払金名目で支払われていることからすると、報酬は減少したとする事実はないことが認められる。そうすると、A氏は実質的に退職したと同様の事情にあるとはいえず、請求人が、本件退職金として経理した金額は、役員退職金の額とは認められない。そして、本件退職金のうち、上記仮払金名目で支出した金員と相殺して計上した金額は、事実を仮装することにより支出した役員報酬の額に、その他の金額は役員賞与の額に該当するから、いずれも損金の額に算入できない。(平16.7.9東裁(法)平16-8)

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支部名
大阪
裁決番号
平150100
裁決年月日
平成16年6月25日
裁決結果
棄却
争点番号
300710051
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件退職金は、役員の分掌変更等の後における報酬が激減した者に対するものであり、実質的に退職したと同様の事情にある者に対するものであるから損金の額に算入されると主張するが、法人税基本通達9−2−23は、その例示に該当するような事実があったことなどによりその役員としての地位又は職務の内容が激変した場合には、実質的に退職したと同様の事情にあるものとしてもよいとしたに過ぎず、当該例示のいずれかに形式的に該当するか否かにより実質的に退職したと同様の事情にあるかどうかを判定する趣旨ではない。したがって、形式的には本件通達の例示に該当しても、そもそも実質的に退職したと同様の事情にあるとは認められないその他の事情がある場合には、本件通達の適用がないものというべきである。つまり、法人税基本通達9−2−23の例示(3)にある報酬の激減についても、役員報酬はその職務内容に応じた適正な額でなければならず、通常、報酬等が激減した場合には、その職務内容が激変する場合が多いことから例示されているのであり、例えば、当該法人の業績不振を理由として役員報酬が全体として半減された場合においては、ある役員の分掌変更等が行われ、当該役員の報酬が半減されたとしても、必ずしも当該役員の地位又は職務内容が激変したとはいえない。したがって、単に役員の分掌変更等があり、当該役員の報酬が半減されたことをもって、一律に実質的に退職したと同様の事情にあるものとすることはできない。そうすると、本件においては、役員の分掌変更後の当該取締役に対する役員報酬の額は本件通達が例示するとおり激変しているものの、当該取締役が、代表取締役辞任後も、取締役として請求人の経営においてなお主要な地位を占めているものと認められ、他に役員としての影響力を否定するような特段の事情も認められないから、当該取締役が、役員の分掌変更等により実質的に退職したと同様の事情があるとは認められない。よって、請求人の主張には理由がない。(平16.6.25大裁(法・諸)平15-100)

支部名
東京
裁決番号
平150330
裁決年月日
平成16年6月15日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300710053
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/3過大退職給与の判定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、上場企業においては、コーポレートガバナンスの仕組みが充分に機能し、過大な役員給与に対して、第三者たる株主による厳然とした審査が存在するため、濫用的目的によって退職給与を過大に支給することは困難であり、法人税法第36条及び同法施行令第72条(以下「本件規定」という。)が当てはまる場合は極めて例外的であるから、本件退職給与に関する請求人の決定は適正であるとの推定が働くというべきである旨主張する。しかしながら、本件規定の趣旨は、上場企業についても妥当し、そして、上場企業について、本件規定の適用を除外する旨の特段の定めはないから、請求人の主張には理由がない。なお、原処分庁が平均功績倍率を採用するために抽出した同業類似法人において、請求人と、業種,事業規模等が類似している法人として客観的に合理的な基準に基づいていることは認められるものの、個別事情によりその類似性が極端に失われると判断されるような場合には、その抽出から除外するものと解されところ、原処分庁が抽出した5社のうち2社については類似性が極端に失われることから、再計算した結果、本件退職給与の適正退職給与の額は、原処分の適正退職給与の額を上回るため本件更正処分はその一部を取り消すことが相当である。(平16.6.15東裁(法)平15-330)

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支部名
広島
裁決番号
平150067
裁決年月日
平成16年6月4日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300710051
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、A役員に対する本件役員退職金について、本件役員退職金の一部が代表者の普通預金口座に入金されていること、請求人は、当該入金は代表者がA役員に有していた資付金の返済である旨主張するが、当該主張に沿う証拠の提出もないことから、架空の退職金と認定した。しかしながら、A役員は退職していること、請求人の取締役会において退職金を支給することが決議されていること、請求人は、当審判所に対して、代表者が、A役員の借財を立替返済した証拠を提出したことから、本件役員退職金の一部が代表者の普通預金口座に入金されたことのみをもって、架空の退職金であるとは認められない。(平16.6.4広裁(法)平15-67)

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支部名
広島
裁決番号
平150067
裁決年月日
平成16年6月4日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300710053
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/3過大退職給与の判定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件役員退職金について、当該A役員が請求人のために働いてくれた結果、発病し、やむなく退職したものであり、功労金(慰謝料)を支給したもので適正な支払である旨主張するが、A役員の職務と発病との因果関係が不明であること、請求人から本件役員退職金の計算根拠の提出もないことから、本件役員退職金が慰謝料相当であると認めることはできない。また、原処分庁が採用した適正な退職金の算定方法は、当審判所においても相当と認められ、役員就任期間は約1年1か月と短期間であること、A役員が一時消息不明となったことによる退職であることから、役員就任期間には功労があったとは認められず、原処分庁が認定した功績倍率は相当である。そうすると、本件役員退職金のうち、A役員の退職前の最終報酬月額に、勤続年数を乗じ、功績倍率を乗じて算出した金額を超える金額は、過大な役員退職給与の額として損金の額に算入できない。(平16.6.4広裁(法)平15-67)

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支部名
広島
裁決番号
平150067
裁決年月日
平成16年6月4日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300710033
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/3報酬支払の事実
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件役員報酬について、当該役員Aには、委任事務の遂行等があり適正な支払である旨主張するが、A自身が、調査担当者に対し、請求人を退職した以降、請求人の仕事には全く携わっておらず、本件役員報酬の支給についても知らない旨申述している。上記申述は、Aがことさら虚偽の申述をする理由も認められないこと、同人の消息が一時不明となり、その後、請求人以外の勤務先に勤務している事実などから裏付けられ信ぴょう性が認められる。そうすると、請求人は、Aには退職以降、委任事務の遂行等がないにもかかわらず、Aに無断で一方的に本件役員報酬を計上したものと認められる。したがって、このようなAに対する本件役員報酬が、法人税法第22条第4項の規定から役員報酬として損金の額に算入できないことは明らかであり、本件役員報酬は、損金の額に算入できない。(平16.6.4広裁(法)平15-67)

支部名
関東信越
裁決番号
平150065
裁決年月日
平成16年4月23日
裁決結果
全部取消し
争点番号
300710051
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、請求人の取締役が、一旦辞任した翌日に再度取締役に就任しており、当該取締役の勤務関係は継続していることから、たとえ辞任したとしても退職したとは認められず、同人に対する役員退職慰労金名目の金員は、役員賞与に該当する旨主張する。ところで、役員退職給与とは、役員の退職により支払われる臨時的な給与であり、法人があらかじめ定めた退職給与規程に基づくものかどうかを問わず、また、その支出の名義いかんにかかわらず、役員の退職に基因して支払われる一切の給与をいうものと解されている。そして、取締役の退職とは、役員と法人との委任関係が形式的にだけではなく、実質的にみても解消されたとみることができるような事情が存する場合をいうものと解される。本件においては、取締役が、株主の変更に伴い自らの意思で辞任を申し出、株主総会で辞任の承諾がなされた後に、新株主からの突然の取締役就任要請によって、再度取締役に就任していることからすれば、請求人と取締役との委任関係は、一度は完全な解消があったというべきであるから、その委任関係の解消は、決して形式だけのものではなく、実質的にもなされたものとみることができる。したがって、当該取締役は、辞任により一旦請求人を退職したものと認めるのが相当であり、本件金員は、役員退職給与であると認められるから、原処分を取り消すのが相当である。(平16.4.23関裁(法)平15-65)

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支部名
福岡
裁決番号
平150018
裁決年月日
平成16年3月31日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300710033
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/3報酬支払の事実
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、請求人が役員報酬勘定に計上している代表者の妻に対する本件役員報酬について、①妻が、本件役員報酬は受け取っていない、また、請求人の経営に従事していない旨の申述をしていること、②本件役員報酬の現金支給額と代表者自身の役員報酬の現金支給額の合計額が、代表者個人の預金口座に入金していると推認される月があることから、本件役員報酬は架空であり損金の額に算入できない旨主張する。しかしながら、①従業員の営業成績を記した請求人のノートには、妻の営業成績が記載されており、かつ、一定期間において妻が従業員として勤務していたことを代表者及び妻が認めていること、②妻には役員登記の事実がなく、請求人の経営に参画していないこと、③請求人から妻への労務の対価の支払は本件役員報酬の他にはないことから、本件役員報酬は、役員報酬の名目で支給された実質は給与であると認められ、また、④妻に対する本件役員報酬が確定申告され、その国税還付金を妻が費消していることから、上記の原処分庁に対する妻の申述には信ぴょう性がないこと、また、⑤本件役員報酬及び代表者の役員報酬の支給状況及び代表者個人の預金口座の入金状況から、本件役員報酬が同預金口座に入金されたと推認し難い。以上のことから、妻が請求人に勤務していた期間に係る本件役員報酬については、妻の請求人に対する労務の提供及び給与としての支払の事実が認められるから、損金の額に算入されることとなる。(平16.3.31福裁(法・諸)平15-18)

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支部名
大阪
裁決番号
平150069
裁決年月日
平成16年3月31日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300710041
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/4役員賞与/1無償譲渡に係る経済的利益の認定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人が、代表者に対し、抹消登録した競走馬を譲渡した後、同人が当該競走馬を種雄馬として登録及び使用しているが当該競走馬の譲渡時の時価につき、請求人は零円であると主張しているのに対し、原処分庁は、種雄馬としての評価が考慮されていないから、帳簿価格(未償却残高)を基礎として評価すべきであると主張する。ところで本件における競走馬について、競走馬から種雄馬として譲渡する際の価額は、種雄馬登録までの経緯、種雄馬登録後の種付けの状況及び請求人提出資料からすると、競走馬関係者が売買の対象の目安とする血統及び競走成績を備えているものとはいえず、また、本件において、種雄馬として登録、利用されている状況を考慮しても、種雄馬として売買の対象となり得る馬とは認められない。そうすると、地方競馬への転用、乗馬クラブへの譲渡等を参考に、両馬の時価を算定するのが相当であるが、当該競走馬のうち、一頭については6歳になり競走馬として続けるのは無理と判断されたこと、もう一頭については重症の屈腱炎にかかっていることからすると、地方競馬への転用も困難と認められ、乗馬クラブへの譲渡等は原則無償であることを考慮すると、譲渡時の時価を零円とする請求人の主張には理由があり、当該譲渡は時価に比して著しく低額であるとまではいえない。(平16.3.31大裁(法・諸)平15-69)

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支部名
東京
裁決番号
平150229
裁決年月日
平成16年3月19日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300710045
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/4役員賞与/5その他の経費との区分
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、Aに対する本件給料手当は、Aに対する寄附金と主張する。しかしながら、請求人が勤務実態のないAに対して支払った本件給料手当は、当該役員がAの父に昔世話になったという個人的事情のみを理由として支払ったものであって、本来当該役員が個人的に負担すべきAに対する援助と考えられることから、本件給料手当は、当該取締役に対する給与となる。(平16.3.19東裁(法・諸)平15-229)

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支部名
東京
裁決番号
平150230
裁決年月日
平成16年3月19日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300710031
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/1経済的利益の認定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、取締役の父親が名前を貸すことは一種の名板貸(名義貸)契約であり、一つの役務提供である旨主張する。しかしながら、当該父親は、本件調査担当者に対して「仕事は行なっていない。私の経営する商店の売上げが不振で生活が苦しくなってきていることから、私がお金を援助するように依頼したものである」旨申述しており、同人の確定申告の状況からこの申述は事実であると認められる。そうすると、父親への支出金は、同人の生活費の援助として金銭を支出したとみるのが相当であって、本来であれば同人を扶養すべき立場にある請求人の取締役が個人的に負担すべき父親への生活費を請求人が代わって支出したと認められるから、当該支出金は取締役に対する役員報酬とするのが相当である。(平16.3.19東裁(法・諸)平15-230)

支部名
大阪
裁決番号
平150062
裁決年月日
平成16年3月18日
裁決結果
棄却
争点番号
300710051
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、Aが代表取締役を辞任しており、実質的にも退職したと同様の事情にあると認められるから、法人税基本通達9−2−23に該当する旨主張する。しかしながら、Aの代表取締役の辞任及び同人への役員退職金の支払が当期中に決定されたものとは認められず、議事録等も翌期に作成されたものと推認される。したがって、Aが当期末日付で代表取締役を辞任したとは認められず、本件役員退職金は当期において損金の額に算入できないから、法人税の更正処分は適法である。(平16.3.18大裁(法)平15-62)

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支部名
東京
裁決番号
平150148
裁決年月日
平成16年1月21日
裁決結果
棄却
争点番号
300710051
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、前代表者は平成14年5月7日をもって請求人の役員を退任しており、本件甲株主総会で退職金の支給が確定している旨主張する。しかしながら、①本件甲株主総会後に開催された本件甲取締役会及び本件乙株主総会に前代表者が取締役として出席している旨議事録に記載があること②本件丙株主総会と本件乙取締役会は同日同時刻に開催されていること③株主総会及び取締役会に出席取締役として押印している者の出席が認められないことからすれば、これらの議事録は内容が不自然であり、平成14年5月7日から同月10日までの間において関係金融機関から前代表者が取締役として復職を要求されたことを裏付ける証拠がないことからすれば、平成14年5月7日をもって前代表者が請求人の役員を退職したと認めることはできない。(平16.1.21東裁(法)平15-148)

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支部名
東京
裁決番号
平150148
裁決年月日
平成16年1月21日
裁決結果
棄却
争点番号
300710051
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、前代表者への退職金は未払ではあるが、代表取締役から取締役への分掌変更であって報酬が激減しているから法人税基本通達9−2−23(本件通達)の要件を満たしている旨主張する。しかしながら、前代表者への退職金は、翌事業年度末においても未払であり、支払について具体的な計画がないことからしても本件通達の適用はない。更に請求人は同通達9−2−24及び9−2−25には未払の場合は適用がない旨の注意書きが付され本件通達には当該注意書きがないから未払であっても本件通達の適用がある旨主張するが、本件通達は引き続き在職する者に対する退職金について特例として損金性を認める取扱いであることから、金銭の支出があった場合を前提とする取扱いであると認められ本件通達の「支給した」という表現は厳格に解釈すべきであり、未払の場合においては原則として適用はないものとするのが相当である。(平16.1.21東裁(法)平15-148)

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支部名
沖縄
裁決番号
平150010
裁決年月日
平成15年12月15日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300710051
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、前代表取締役及び前専務取締役を非常勤取締役に分掌変更したことに伴い、平成11年9月期に両名に支給した退職給与は、法人税基本通達9−2−23の要件を満たすので、役員退職給与として損金の額に算入される旨主張する。しかしながら、両名の非常勤取締役への分掌変更は平成11年11月に行われ、平成11年9月期には未だ分掌変更の効果が発生していないので、法人税法第36条及び法人税基本通達9−2−18に照らして、当該金員を平成11年9月期の損金の額に算入することはできない。(平15.12.15沖裁(法)平15-10)

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支部名
沖縄
裁決番号
平150010
裁決年月日
平成15年12月15日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300710051
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、請求人の前代表取締役及び前専務取締役が非常勤取締役に分掌変更されたことに伴い、両名に平成12年9月期及び平成13年9月期に分割支給された退職給与の取り扱いについて、①両名の分掌変更後の役員報酬が常勤役員並に高額であり、かつ、他の非常勤取締役よりも高額であること、及び②両名は請求人の関連法人2社の常勤役員を依然として兼務しており、かつ、これら2社は請求人を実質的に支配しているので、両名はこれら2社の常勤役員の地位を活用して依然として請求人の経営に参画していると認められることから法人税基本通達9−2−23を満たさないので、当該金員を役員退職給与として損金の額に算入することはできない旨主張する。しかしながら、次の理由から原処分庁の主張は採用できず、本件は法人税基本通達9−2−23を満たし、役員退職給与として損金の額に算入することができるので、原処分を取り消すのが相当である。① 両名の分掌変更後の役員報酬が高額であるからといって、直ちに両名の職務の内容も常勤役員と同様であるということはできない。② 請求人の関連法人2社が請求人を実質的に支配しているということは、証拠上肯定することができない。③ 両名は分掌変更後、取締役会に出席すること以外に、請求人の経営活動に対して具体的にどのような支配力や影響力を及ぼしているかについて、原処分庁から具体的な主張・立証がなされておらず、かつ、両名の分掌変更後の職務は取締役会に出席する程度である旨の請求人主張を、証拠上否定することができない。(平15.12.15沖裁(法)平15-10)

支部名
高松
裁決番号
平150007
裁決年月日
平成15年11月17日
裁決結果
棄却
争点番号
300710053
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/3過大退職給与の判定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①死亡退職した前代表取締役の功績を総合的に判断すれば、役員退職給与の算定に用いた功績倍率5.0は妥当であること及び②受取保険金の範囲内での支給であることから、本件役員退職給与には不相当に高額な部分の金額はない旨主張する。しかしながら、過大な役員退職給与の額の判定にあたっては、類似比較法人の平均功績倍率をもって判定することが相当であると認められ、①その平均功績倍率は類似比較法人として適切な8社の平均で2.3となること及び②益金としての保険金の受取りと損金としての役員退職給与の支給とは、それぞれ別個に考えるべきものであることから、請求人の主張には理由がない。(平15.11.17高裁(法)平15-7)

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支部名
金沢
裁決番号
平150005
裁決年月日
平成15年10月9日
裁決結果
棄却
争点番号
300710053
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/3過大退職給与の判定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、退職役員の退職事由は業務上死亡によるものであり、本件役員退職金には弔慰金及び慰謝料を含んでおり、不相当に高額な部分の金額はない旨主張する。しかしながら、①退職役員の死亡が業務上であることは、請求人が提出した資料によっても、当審判所の調査によっても認められないことから、請求人が慰謝料といった性格の金員を支給しなければならない理由は見当たらないこと、②本件役員退職金の会計処理は帳簿上及び損益計算書上とも弔慰金及び慰謝料に区分して経理されておらず、ほかに請求人の主張を確認できる証拠書類の提出もないこと及び③退職役員の相続人である請求人の現代表者は本件役員退職金を相続により取得した財産の中に含めて相続税の申告をしていることからすると、本件役員退職金に弔慰金及び慰謝料が含まれているとは認められず、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平15.10.9金裁(法)平15-5)

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支部名
金沢
裁決番号
平150005
裁決年月日
平成15年10月9日
裁決結果
棄却
争点番号
300710053
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/3過大退職給与の判定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、過大役員退職給与の判定に当たり、原処分庁の採用した比較法人が3社と少なく、功績倍率もそれぞれ異なっていることから、統計データとして意味がない旨主張するが、その比較法人が3社であったとしても、その類似性が担保される場合には、合理性を欠くものとは認められない。(平15.10.9金裁(法)平15-5)

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支部名
名古屋
裁決番号
平150008
裁決年月日
平成15年9月11日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300710046
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/4役員賞与/6賞与支払の事実の認定
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、代表者に金員を支給した事実はないから、認定賞与課税は取消すべきである旨主張するが、請求人は、売上げを除外し、仕入れ及び支払手数料を架空に計上しており、これらに関する現金の授受は、全て請求人の代表者が行っていることから売上計上されなかった金額及び架空に計上された仕入れ及び支払手数料は請求人の代表者に渡ったと言わざるを得ず、また、請求人の代表者から合理的な説明がされない以上、請求人が行った売上除外、架空仕入及び架空支払手数料により得た金員は、代表者借入金等として経理処理されたものを除き、代表者に対する賞与として支給したと見るのが相当である。(平15.9.11名裁(法・諸)平15-8)

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支部名
関東信越
裁決番号
平150014
裁決年月日
平成15年8月27日
裁決結果
全部取消し
争点番号
300710044
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/4役員賞与/4経費負担に係る経済的利益の認定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人が福利厚生費として損金の額に算入した職員旅行費には請求人代表者の家族旅行の費用が含まれ、その部分は損金の額に算入されず、また、建物改修工事費に請求人代表者の自宅改修工事費が含まれ、その部分に係る修繕費及び減価償却費は損金の額に算入されないから、原処分に違法はない。(平15.8.27関裁(法・諸)平15-14)

支部名
東京
裁決番号
平150029
裁決年月日
平成15年8月4日
裁決結果
棄却
争点番号
300710051
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 前代表取締役甲の代表取締役から取締役(会長)への分掌変更に伴う役員退職給与の支給について、請求人は、甲が当該分掌変更により実質的に経営に参画せず法人税基本通達9−2−23に定める退職したと同様の事情にあり、また、株主総会及び取締役会の決議を経て支給も適正であるなど形式的な一連の手続を経ている旨主張する。しかしながら、甲は、①請求人の発行済株式の全部を所有し、分掌変更後も株主総会及び取締役会に出席するなど請求人の経営にいつでも参画できること、②分掌変更後も請求人に常勤し営業や営業所の業務に関与していること、③業務担当の各責任者は請求人の経営に関する権限はないこと及び④新たに代表取締役になったのは甲と生計を一にする妻であり、その生計を一にする甲と妻の月額報酬合計額は分掌変更前の甲の月額報酬と同額であり実質的に変化がないことから当該通達に定める退職したと同様の事情にあるとは認められず、また、形式的な要件を備えたことをもって役員を退職したことにはならないから、当該役員退職給与の損金算入は認められず、役員賞与と認定した原処分は相当である。(平15.8.4東裁(法)平15-29)

支部名
関東信越
裁決番号
平140122
裁決年月日
平成15年6月25日
裁決結果
棄却
争点番号
300710032
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/2過大報酬の判定
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、非常勤取締役に支給した一時払い給与は役員報酬であり、支払保険料のうち役員報酬と経理した給与相当額は株主総会決議の役員報酬総額の範囲内にある旨主張する。しかしながら、一時払い給与は法人税法35条4項の要件を満たさない役員賞与であり、役員報酬と経理した給与相当額は取締役会決議の報酬支給限度額を超える過大役員報酬であるから、原処分に違法はない。(平15.06.25.関裁(法)平14-122)

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支部名
高松
裁決番号
平140029
裁決年月日
平成15年6月3日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300710046
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/4役員賞与/6賞与支払の事実の認定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、営業権の取引が請求人に帰属しないことから、当該取引に係る決済金額の一部を代表者に対する賞与としたのは、原処分庁の事実誤認である旨主張する。しかしながら、営業権の譲渡に係る取引は請求人に帰属すると認められる。そして、譲渡代金の一部を代表者名義の預金口座で取り立てていること及び譲渡先から決済代金が振り込まれる預金口座から請求人の代表者又は同人の代理人が引き出していることが認められ、また、調査担当職員のこれらの金員の使途の説明の求めに対し納得するに足る説明をしなかったことからすると、当該金員は同人に支出されたものと推認される。そうすると、その支出の状況は、代表者に対して定期的に支給されたものではないから、当該支出された金員は賞与に該当する。(平15.06.03.高裁(法・諸)平14-29)

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支部名
関東信越
裁決番号
平140108
裁決年月日
平成15年5月28日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300710045
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/4役員賞与/5その他の経費との区分
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、架空外注費について、本件借名預金口座へ送金後、代表者の妻A(取締役で経理責任者)の多額の衣料品購入に費消されたとして同人への役員賞与と認定した原処分に対し、衣料品購入の事実はなく、また、請求人と衣料店主Bとの間に営業上の取引がないことから請求人からBへの寄付金とすべきである旨主張する。しかしながら、架空の外注費の計上及び資金の送金の実行又は指示は、Aであるところ、請求人も自認するとおり請求人とBとの間に営業上の取引はなく、また、Aは、従前Bの上得意として衣料品を購入していた事実があることからすれば、Aの衣料品購入取引が本件各事業年度においても継続していたかどうかはともかくとして、本件借名口座からBへの資金の流れは、A個人の取引に関係するものと認めるのが相当であり、請求人による資金の支払と認めることはできない。したがって、架空外注費のうち本件借名預金口座への振込分については、請求人の当座預金から架空外注加工費相当額が出金された時点において、Aへの役員賞与として支給されたもの、すなわち同人に帰属したものと認めるのが相当であり、当該金額を請求人からBに対する寄附金であると認めることはできない(平15.05.28.関裁(法・諸)平14-108)

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支部名
名古屋
裁決番号
平140057
裁決年月日
平成15年5月9日
裁決結果
棄却
争点番号
300710022
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/2報酬と賞与の区分/2賞与であるとした事例
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件事業年度役員報酬は、有価証券の売却益に見合うように決めたものではなく、事業年度の開始の時に決定し、月別総括集計表に記載のとおり、毎月支給していたのであるから、損金の額に算入されるべきであると主張する。しかしながら、①本件事業年度役員報酬は、本件各事業年度において株主総会及び取締役会等の決議を経ることもなく繰り返し変更されていること、②有価証券の売買益に見合うように役員報酬の金額を決定し、源泉徴収に係る所得税の納期限である1月と7月に直前6か月分を支給したとして月別総括集計表に記載していたと認められること、③請求人は総勘定元帳等の帳簿書類を作成しておらず、実際に各月いくらの役員報酬を支給しているか明らかにされないことを併せ考えると、あらかじめ定められた支給基準に基づいて、月以下の期間を単位として、規則的に反復継続して支給されたものとは認められず、法人税法第35条《役員賞与等の損金不算入》第4項の規定により、役員賞与に該当するから、損金の額に算入することはできない。(平15.05.09.名裁(法)平14-57)

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支部名
関東信越
裁決番号
平140096
裁決年月日
平成15年4月24日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300710044
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/4役員賞与/4経費負担に係る経済的利益の認定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 内国法人の各事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入することができる費用は、当該法人の業務の遂行上必要と認められる費用であることを要するものと解されるところ、その支出が法人の費用かどうかは、その支出目的を合理的に解釈して判断すべきものである。例えば、衣服、靴、眼鏡、寝具、化粧品、卓上用品等の身の回り品や家庭用品等の購入費用については、それらの購入物品が請求人の業務専用として特別な仕様等を有するものではなく、その性状等からみて通常の生活に使用すると認められるものである場合には、その購入が業務の遂行上真に必要なものであることが証拠上明らかな場合は格別、そうでない場合には、その購入は、業務の遂行上の必要性ではなく、役員の個人的な必要性に基づくものと認めるのが相当であり、法人がこのような役員の個人的な必要性に基づく費用を負担している場合には、その役員に対して臨時的な給与、すなわち賞与を支給したものと解すべきである。(平15.04.24.関裁(法・諸)平14-96)

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支部名
名古屋
裁決番号
平140051
裁決年月日
平成15年4月21日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300710046
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/4役員賞与/6賞与支払の事実の認定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、本件売上げの使途は代表者の個人的な借入金の返済であるから、代表者に対する役員賞与の支給に当たる旨主張し、請求人は、本件売上げの使途は本件借入れの返済であり代表者が個人的に使用したものではないから、役員賞与に当たらない旨主張するが、本件において、①請求人は、代表者の個人事業を法人組織化した同族会社であること、②本件売上げは、代表取締役が管理する本件預金口座において管理されていたこと、③代表者には個人的な借入れがあるところ、代表者は調査担当職員に対して本件売上げを個人的な借入れの返済に充てた旨申述しており、当審判所の調査によっても、本件借入れのうち別表記載の借入れ以外の借入れについては、請求人の運転資金に使用されたと認めることはできないから、本件売上げは代表者の個人的な借入れの返済に充てられたといわざるを得ないこと、④請求人は本件借入れを運転資金として使用したこと及びその返済を本件売上げにより行ったことを裏付ける具体的な証拠資料等を提出しないことから、代表者の個人的な借入金は、代表者のために使用され、その返済を本件売上げより行っている以上、請求人は、代表者個人にその個人的な借入れの返済を通じて利益供与をしたと認めることができる。もっとも、次のとおり、本件売上げのうちには代表者に対して役員賞与の支給があったと認められない部分があるから、その限度においては原処分庁の主張には理由がない。①本件棚卸資産は請求人に引継がれ、請求人は請求人の代表者に対して当該資産に係る未払金の支払義務が生ずることとなり、本件売上げのうち本件棚卸資産の金額相当額は請求人の代表者に対する当該未払金の支払と認めるのが相当であるから、本件棚卸資産相当額については、役員賞与の支給があったとは認められない。②本件借入れのうち別表記載の借入れについては、社長借入金の資金出所と認められ、かつ、当該借入金は請求人の運転資金に使用されたものと認められるから、本件売上げから別表記載の借入れの返済に充てられた金額及び当該借入れに係る利子割引料は、役員賞与の支給があったとは認められない。(平15.04.21.名裁(法)平14-51)

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支部名
名古屋
裁決番号
平140050
裁決年月日
平成15年4月18日
裁決結果
棄却
争点番号
300710053
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/3過大退職給与の判定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、役員の退職金支給に備えて毎期引当金を計上し自己否認していたが、現に役員が退職するに当たり支給した退職金について、引当金を取り崩す仕訳を行い、法人税申告書上で引当金を減算する処理だけを行っているが、①役員退職金の支給した事業年度においても取り崩す会計処理をした金額を超える金額の退職引当金繰入を行っているので損金経理として認めるべきであり、また、②法人税基本通達9−1−2の考え方により損金処理を認めるべきである旨主張するが、法人税法第36条は、役員賞与との関係において明確に損金経理をした役員退職金のみを損金と認める旨を規定しているのであるから、請求人の主張を認めることはできない。また、法人税基本通達9−1−2は評価損否認額又は減価償却超過額がある資産について評価損を計上する場合には、その評価損否認金等は申告調整により損金の額に算入できるとしたものであるから、役員退職引当金繰入額にこれを適用することはできない。(平15.04.18.名裁(法)平14-50)

支部名
関東信越
裁決番号
平140082
裁決年月日
平成15年3月19日
裁決結果
棄却
争点番号
300710053
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/3過大退職給与の判定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が平均功績倍率法による適正役員退職給与の算定上、選定した類似法人の中には、業種が請求人と類似しないものが含まれているという不合理があると主張し、売上金額だけでなく、所得金額及び総資産価額も考慮すべきである旨主張するが、原処分庁の選定した類似法人は、当審判所においても特段不合理とする理由は存在しない。また、請求人は、請求人の特殊性や退職した役員の請求人への貢献度も考慮すべきである旨主張するが、これらは退職役員の最終月額報酬に反映されているものと認められる。そうすると、平均功績倍率法により算出した適正額を超える部分の金額は過大な役員退職給与額であると認められる。(平15.03.19.関裁(法)平14-82)

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支部名
東京
裁決番号
平140167
裁決年月日
平成15年2月13日
裁決結果
棄却
争点番号
300710044
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/4役員賞与/4経費負担に係る経済的利益の認定
事例集登載頁
裁決事例集No.65・414ページ

要旨

○ 請求人は、代表者の海外出張に長男を同伴したのは、出張の本質的な目的の一つが、海外の取引先と請求人の家族との直接交流にあるので、法人が負担した長男の海外渡航費は明らかに業務上必要な費用であり、また、法人税基本通達9−7−8の国際会議への専業主婦の出席の例示と比較して、長男の同伴の方が明らかに業務に関係しているので、長男の海外渡航費を代表者の役員賞与とした原処分は違法である旨主張する。しかしながら、代表者が出張後に作成した出張精算書には、出張目的として新製品の打合せ等の記載がなされており、出張目的は、法人の業務であると認められるが、出張当時、長男は、代表者の扶養親族である小学生であり、請求人の役員でも使用人でもない状況から判断すれば、長男の同伴は請求人の業務遂行に必要なものとは認められないので、請求人の主張には理由がない。(平15.02.13.東裁(法・諸)平14-167)

支部名
関東信越
裁決番号
平140054
裁決年月日
平成15年1月30日
裁決結果
全部取消し
争点番号
300710021
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/2報酬と賞与の区分/1報酬であるとした事例
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ Aは、本件各事業年度当時において請求人の登記上の役員ではなく、また、使用人として職制上の地位も有していないが、請求人の出資の過半を有するとともに、事実上の経営者として請求人の経営全般を取り仕切っていたことが明らかであるから、Aは、法人税法施行令第7条第1号にいう「法人の使用人以外の者で、その法人の経営に従事しているもの」に該当し、法人税法第2条第15号に規定する「役員」に該当していたことが明らかである。原処分庁は、本件給与手当の全額をAに対する賞与と認定したが、法人税法上、役員に対する給与が報酬となるか賞与となるかは、その給与が定期の給与であるか臨時的な給与のうち退職給与以外の給与であるかによって判定することとなり、本件給与手当は、毎月定額で支給されていることから、Aに対する定期の給与、すなわち、役員報酬と認めるのが相当である。(平15.01.30.関裁(法・諸)平14-54)

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支部名
仙台
裁決番号
平140012
裁決年月日
平成14年12月10日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300710053
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/3過大退職給与の判定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、適正役員退職給与の算定に当たり原処分庁が採用した1年当たり平均額法は、報酬の後払い的性格の役員退職給与の額に最も関係の深い要素である退職役員の退任時の適正役員報酬月額が直接考慮されないという欠点を有しており、その意味で功績倍率法に比較して間接的な認定方法であり、単に退職時の役員報酬が無報酬であるという一点のみを捉えて、より合理的である功績倍率法を捨象し、1年当たり平均額法を採用した原処分は失当である旨主張する。しかしながら、役員退職給与の額は、通常、その役員の会社に対する功績が最も反映される勤続年数及び最終役員月額報酬を基礎として算出されていると認められるところ、功績倍率法は、一般的には役員退職給与の相当額の算定方法としては妥当なものであると解されるものの、最終月額役員報酬が役員の在職期間を通じて会社に対する功績を適正に反映したものでない場合には、功績倍率は最終役員報酬月額に大きく左右される結果著しく高率となることから、比較そのものが不合理なものとならざるを得ない。したがって、本件のように請求人の退職役員が非常勤役員で、かつ、退職時無報酬の場合には役員退職給与の算定に当たって、功績倍率法の算定基準である具体的に認識可能な退職時の最終役員報酬月額がない場合は、功績倍率法を適用することは適切でなく、1年当たり平均額法を用いて算定するのがより合理的な方法と認められ、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平14.12.10.仙裁(法)平14-12)

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支部名
仙台
裁決番号
平140012
裁決年月日
平成14年12月10日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300710053
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/3過大退職給与の判定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が適正役員退職給与の算定に当たって抽出した比較法人には合理性がない旨主張するが、役員退職給与の額を算定するための比較法人の選定に当たっては、請求人とその業種、事業規模、退職役員の地位、退職事情及び役員退職給与の支給時期等において類似性を有した法人を選定することが必要であり、とりわけ事業規模については、一般に企業活動は、利益の追求を目的とするのであるから、その企業の規模を把握するために最も適切、簡明な指標は、当該企業活動によって形成された結果である売上金額、所得金額、総資産価額及び純資産価額に求めるのが相当であると解されているところ、原処分庁が類似法人の抽出に当たって設定した基準及び抽出過程にはいずれも恣意性は認められず、合理性があるものの、上記の指標に基づき、本件事業年度を含めた過去3事業年度における請求人のそれとの平均値及びその指数により類似性を判断することがより合理的であると認められ、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平14.12.10.仙裁(法)平14-12)

支部名
関東信越
裁決番号
平140041
裁決年月日
平成14年11月29日
裁決結果
棄却
争点番号
300710044
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/4役員賞与/4経費負担に係る経済的利益の認定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件ゴルフ費用に係るゴルフは、請求人の事業の特殊性から営業にも役立つこと及び福利厚生行事の一環として行ったものであることから、また、ゴルフは一般大衆化しており、高額かつ贅沢なものではないことから福利厚生費に該当する旨主張するが、本件ゴルフ費用に係るゴルフは、実施回数の多さと特定の者に偏った実施状況になっていることからみて、社会通念上一般的に行われている福利厚生行事と同程度のものと認められず、ゴルフに参加した役員及び従業員に対して所得税法第28条第1項に規定する給与等を支給したと認めるのが相当であるので、本件ゴルフ費用のうち役員分は、法人税法第35条第1項の規定により、損金の額に算入されない。(平14.11.29.関裁(法・諸)平14-41)

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支部名
仙台
裁決番号
平140003
裁決年月日
平成14年7月8日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300710033
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/3報酬支払の事実
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の代表者の父である監査役に対し、役員報酬の月額500,000円を実際に支給しているから、当該報酬の全額は損金に算入されるべきである旨、また、当該報酬が振り込まれた父名義預金は、父に帰属するものであり、請求人に帰属すると認定した原処分は誤りである旨主張する。しかしながら、当審判所の調査によれば、父名義預金は、①請求人名義預金がある銀行で開設され、その後、父名義預金へ月額140,000円の自動送金契約がされていること、②主な出金は、自動送金を除き、その残高が請求人名義預金へ反復継続して振り替えられていること、③預金取引の伝票の筆跡は、請求人名義預金と同一であり、それぞれの預金取引に係る取扱番号、時間がほぼ同一であること等の各事実が認められるから、請求人に帰属するものと認定した原処分は相当である。また、当該報酬の額は、①請求人が審判所に提出した社員総会等議事録は、信ぴょう性が認められず証拠として採用できないこと、②父名義預金に平成3年3月以降、同人が死亡するまで月額140,000円が振り込まれていること等から、当該報酬のうち同人の報酬を月額140,000円とし、これを超える部分は架空計上であるとした原処分は相当である。(平14.07.08.仙裁(法・諸)平14-3)

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支部名
熊本
裁決番号
平130026
裁決年月日
平成14年6月13日
裁決結果
全部取消し
争点番号
300710045
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/4役員賞与/5その他の経費との区分
事例集登載頁
裁決事例集No.63・309ページ

要旨

○ 請求人は、請求人の取締役会長に支払った見舞金は合理的な会社規定に基づき支払われたもので、その額は不相当に高額なものではない旨主張する。しかしながら、見舞金等の福利厚生費の規定が存する法人についてその役員に対する見舞金等の支給状況を検討したところ、法人の役員に対して支払われる福利厚生費としての見舞金の額は、入院一回当たり50.000円が社会通念上相当である金額の上限と認められることから、当該金額を超えて請求人の取締役会長に支払われた見舞金は、同人に対する賞与に該当する。(平14. 6.13熊裁(法・諸)平13-26)裁決事例集NO63・309ページ

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支部名
熊本
裁決番号
平130026
裁決年月日
平成14年6月13日
裁決結果
全部取消し
争点番号
300710032
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/2過大報酬の判定
事例集登載頁
裁決事例集No.63・309ページ

要旨

○ 原処分庁は、請求人の取締役会長は長期入院が継続し通常の勤務ができなかったことから非常勤の取締役に該当すると認められるところ、類似法人の非常勤取締役に支払われた役員報酬の状況をそれぞれ比較検討した結果、同人の役員報酬の適正額は月額500.000円であると認められることから、当該金額を超える部分の報酬額は法人税法第35条に規定する役員賞与に該当し、損金の額に算入できない旨主張する。しかしながら、請求人の取締役会長は入退院は繰り返しているものの、相当程度にわたりかなりの頻度で請求人の職務に従事していたと認められ、また、同人が正規の手続により非常勤の取締役となった事実も認められない。そうすると、請求人の取締役会長は常勤の取締役と認めるのが相当であり、また、類似法人の常勤取締役会長に支払われた役員報酬の状況等の検討によっても同人に対して支払われた報酬額が不相当に高額であるとは認められない。(平14. 6.13熊裁(法・諸)平13-26)裁決事例集NO63・309ページ

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支部名
熊本
裁決番号
平130026
裁決年月日
平成14年6月13日
裁決結果
全部取消し
争点番号
300710053
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/3過大退職給与の判定
事例集登載頁
裁決事例集No.63・309ページ

要旨

○ 原処分庁は、請求人の取締役会長に対して支払われた退職給与の額は同人に対する最終月額報酬を基礎とする方法により算出されているところ、当該最終月額報酬の額は不相当に高額と認められることから、当該退職給与のうち、同人の適正最終月額報酬の額と認められる金額を基に計算した金額を超える部分の金額は法人税法第36条に規定する不相当に高額な部分に当たり、損金の額に算入できない旨主張する。しかしながら、請求人の主張する請求人の取締役会長に対する最終月額報酬の額が不相当に高額とは認められないことから、当該金額を基に算出された退職給与の額も不相当に高額とは認められない。(平14. 6.13熊裁(法・諸)平13-26)裁決事例集NO63・309ページ

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支部名
名古屋
裁決番号
平130050
裁決年月日
平成14年3月14日
裁決結果
棄却
争点番号
300710033
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/3報酬支払の事実
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が公表給与明細表のほかに実際給与明細表を作成して役員報酬を架空・水増し計上したとする原処分庁の認定につき、各人の意志に基づき役員報酬を預っていたのであり公表外帳簿は請求人の帳簿でなく、一族の財産として管理していたものである旨主張する。しかしながら、請求人は、公表帳簿に計上した役員報酬を各人に渡さず、公表外の現金出納帳に入金させた後、実際に支給する役員報酬の計算をやり直し、公表計上額の一部を当該現金出納帳から出金して支給していたものであり、また、公表外の現金出納帳には、請求人の売上除外金額及び架空経費が入金され、請求人はこれらの方法で得た資金で割引債券を購入しているから、公表外の現金出納帳は、請求人が公表に出せない隠し財産を管理する裏帳簿であると認められる。したがって、この架空・水増し計上した役員報酬を損金に計上することは認められない。(平14. 3.14名裁(法)平13-50)

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支部名
名古屋
裁決番号
平130051
裁決年月日
平成14年3月14日
裁決結果
棄却
争点番号
300710022
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/2報酬と賞与の区分/2賞与であるとした事例
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、毎月の役員報酬の90%を現実に支給し、毎年12月、その残額を報酬とは別に支給していたものであるから、原処分庁が当該支給額(本件給与)を役員賞与とみなすのは誤りである旨主張する。しかしながら、法人税法は、役員報酬と役員賞与とを臨時的な給与か否かという定型的・外形的な基準によって区別することとしたものでと解すべきところ、(1)本件給与は、毎月定額の役員報酬とは別に、毎年12月に支給されていること、(2)本件給与に係る給与支払明細表では「賞与」と題されており、源泉所得税額も賞与として計算された金額が記載されていること、(3)本件給与は、公表外で作成された給与支払明細表に基づいて支給されていること、(4)本件給与の金額は請求人が主張する金額(10%)と一致していないこと、の各事実が認められる。以上の事実からすると、本件給与は「臨時的給与」であり、上記請求人の主張には理由がない。(平14. 3.14名裁(法・諸)平13-51)

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支部名
関東信越
裁決番号
平130048
裁決年月日
平成14年1月31日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300710047
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/4役員賞与/7使用人兼務役員に対する賞与
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、その名刺に常務取締役営業本部長と冠記している請求人の取締役は、使用人兼務役員とされない役員に該当するから、同人に支給した本件賞与の額を損金の額に算入することはできない旨主張するが、使用人兼務役員とは、使用人としての職制上の地位を有し、かつ、常時使用人としての職務に従事する者で、代表取締役、常務取締役等以外の者をいうとされているところ、単なる通称又は自称の常務取締役を内部組織上明確にその地位が付与されている常務取締役等と同列に扱わなければならないほどの理由は認められないから、法人税法施行令第71条第1項第1号に規定する常務取締役とは、定款等の規定又は総会等の決議により職制上の地位が付与された役員をいうと解するのが相当である。そうすると、当該取締役について定款の現定又は総会等の決議により職制上常務取締役の地位が付与されていた事実はなく、「営業本部長」という使用人としての職制上の地位を有し、かつ、常時使用人としての職務に従事していたことが認められるから、当該取締役は使用人兼務役員に該当すると解するのが相当であり、また、本件賞与の額は、損金経理により他の従業員に対する賞与の支給時期に支給され、かつ、使用人としての職務に対する賞与として不相当であるとは認められないから、これを損金の額に算入するのが相当である。(平14. 1.31関裁(法・諸)平13-48)

支部名
東京
裁決番号
平130096
裁決年月日
平成13年11月30日
裁決結果
棄却
争点番号
300710033
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/3報酬支払の事実
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人の取締役会長(前代表取締役)が、監査役報酬を、自分が管理する口座に振り込ませ個人的に費消していた。これについて、請求人は、その事実を承知しておらず、請求人の関知しない、取締役会長の個人的な行為であり、請求人としては、監査役に対し、適正な報酬額を支払っていたにすぎないのであるから、その監査役報酬について、取締役会長に対する役員報酬を仮装したものとして、重加算税を賦課するのは違法であると主張する。しかしながら、取締役会長が監査役報酬を個人的に費消していたことから、当監査役報酬は取締役会長に対する役員報酬と認められ、また、取締役会長は、設立当時からの代表取締役であり、辞任後も経営に参画していると認められる者であることから、たとえ請求人が知らなかったとしても、請求人の行為と同視されるべきであり、本件更正処分は適法である。(平13.11.30東裁(法)平13-96)

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支部名
関東信越
裁決番号
平130027
裁決年月日
平成13年11月13日
裁決結果
棄却
争点番号
300710059
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/4その他
事例集登載頁
裁決事例集No.62・258ページ

要旨

○ 請求人は、本件事業年度において損金経理により未払金に計上した本件役員退職慰労金等の額は、平成8年5月31日に開かれた理事会の決議に基づいて制定された「役員規定」に依拠しているから、役員が退任した事実をもってその支給金額が具体的に確定する旨主張するが、法人税法第22条第3項第2号には、原則として債務の確定した費用のみを損金の額に算入する旨が規定されているところ、本件役員規定第42条には、役員の退職慰労金等は社員総会の承認を得て支給する旨が、また、同規定第45条には、退職慰労金等の額は社員総会において承認された額とする旨がそれぞれ定められており、これらの条項によれば、退任役員に退職慰労金等を支給するか否か及び支給金額を幾らとするかについては、いずれも社員総会の承認の有無に依拠することは明らかであるから、役員の退任を原因として、当該役員に支給する退職慰労金等の額が自動的に決せられ、何らの手続を要することなく請求人がその支払義務を負うと解することはできず、したがって、請求人が、本件事業年度中において、本件退職慰労金等の支給に関し、社員総会で何らの決議もしていない以上、本件退職慰労金等に係る債務は確定していないと解するのが相当である。(平13.11.13関裁(法)平13-27)裁決事例集NO62・258ページ

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支部名
関東信越
裁決番号
平130013
裁決年月日
平成13年9月27日
裁決結果
全部取消し
争点番号
300710052
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/2損金経理
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、その出資者は代表者ひとりであり、代表者は社員総会を開催し本件死亡退職金について議決しているから、社員総会等の議事録にその記載がなかったとしても、決議は有効に行われている旨主張するが、社員総会等の議事録に本件死亡退職金に関する記載がない以上、これに関する決議がなされたか否かは明らかでないというほかなく、当該決議の有無又は適否については、四囲の状況を斟酌して判断せざるを得ないところ、仮に、平成10年3月末までに本件死亡退職金が債務として確定していたとすれば、当該退職金は、相当期間内に相続人に対し支払われるか、少なくとも、相続人に対し、具体的な支給時期及び支給金額等が明示されるのが当然と解されるから、本件のように、請求人が相続人に対し本件死亡退職金の支払をなした事実並びに支給時期及び支給金額等を通知した事実がなく、当審判所の調査によっても、他に請求人の主張を裏付けるに足る証拠もない以上、本件死亡退職金が社員総会等の議決を経て有効に確定していたとの請求人の主張は採用しがたく、むしろその債務は平成10年3月末現在において確定していなかったと認めるのが相当である。(平13. 9.27関裁(法)平13-13)

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支部名
熊本
裁決番号
平130001
裁決年月日
平成13年7月25日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300710049
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/4役員賞与/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、請求人が役員に支払った手形割引料には合理性がないから、当該金員は役員賞与であり、それを損金の額に算入しなかった原処分は適法である旨主張するが、当該手形割引についてはその必要性が認められ、また、その金員の一部には、割引料としての合理性が認められるため、原処分はその一部を取り消すべきである。(平13. 7.25熊裁(法・諸)平13-1)

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支部名
熊本
裁決番号
平130001
裁決年月日
平成13年7月25日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300710012
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/1役員の範囲/2使用人兼務役員
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、当該取締役は使用人としての職務にしか従事しておらず、使用人兼務役員に該当するから、支給した賞与の半額は損金の額に算入されるべきである旨主張するが、当該取締役は請求人の設立時からの取締役であり、「常務取締役工事部長」と記載した名刺を使用し、同人には請求人の実務の一切を任せており、当該取締役には、実態的には常務取締役としての職制上の地位が付与されていると認められるため、請求人の主張には理由がない。(平13. 7.25熊裁(法・諸)平13-1)

支部名
名古屋
裁決番号
平120090
裁決年月日
平成13年6月22日
裁決結果
棄却
争点番号
300710032
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/2過大報酬の判定
業種
水産食料品製造
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、代表者の妻が常勤役員として職務に専念しているから、妻に支払った各事業年度の役員報酬は全額損金の額に算入すべき旨主張する。しかしながら、妻は取締役として登記されているものの、(1)会社へ出勤していないこと、(2)取締役会にも出席せず、請求人の業績も知らないこと、(3)自宅でシール貼りの仕事をしていると主張するが勤務記録の保存はなく、確認もできないことからすると、非常勤役員とみるのが相当である。そして、妻に対する適正役員報酬の額については、法令第69条によれば、請求人は取締役の報酬額について各人ごとの支給限度額を定めていないから、形式基準によって適正報酬の額を算定することができず、実質基準により算定することとなる。したがって、請求人が代表者の妻に支払った各事業年度の役員報酬の額はいずれも適正役員報酬の額を上回っているから、適正報酬の額を上回る金額については、請求人の各事業年度の損金の額に算入することができない。(平13.6.22名裁(法)平12−90)

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支部名
福岡
裁決番号
平120043
裁決年月日
平成13年6月21日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300710046
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/4役員賞与/6賞与支払の事実の認定
業種
不動産代理仲介
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 宅地建物取引業を営む代表者一名からなる法人である請求人は、ゴルフ場の用地買収等に係る業務委託料を請求人に帰属するとした誤った法人税の更正処分に基づいて行なわれた、認定賞与に係る源泉所得税の告知処分は取り消されるべきである旨主張するところ、当該更正処分は適法に行なわれているものの、役員賞与と認定した事実の一部には誤りが認められるため納税告知処分の一部を取り消すべきである。(平13.6.21福裁(法・諸)平12−43)

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支部名
熊本
裁決番号
平120028
裁決年月日
平成13年6月20日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300710032
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/2過大報酬の判定
業種
内科病院
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、医療法人を営む審査請求人の常務理事は非常勤の理事であり、適正報酬額を法人税法施行令第69条の規定による実質基準により判断すると年間6.000.000円であるとして、その金額を超える部分の金額を過大な役員報酬の損金不算入額として所得金額に加算した。これに対して請求人は常務理事は常勤の役員であり、請求人の経営する病院の運営及び管理業務を行っているとるる主張し、更正処分は違法である旨主張する。しかしながら、当審判所の調査によれば、常務理事は他の医療機関において常勤の医師として各事業年度とも勤務しており、その勤務状況及び請求人から提示された証拠からは、常勤の理事として勤務していたと認められず、各事業年度とも非常勤の理事として勤務していたこと及び一部の期間は非常勤の医師として勤務したと認めることが相当である。よって、実質基準によって判断すると、平成9年3月期及び平成10年3月期の適正報酬額は原処分庁の金額を上回るため、更正処分はその一部を取り消すべきである。(平13.6.20熊裁(法)平12−28)

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支部名
広島
裁決番号
平120054
裁決年月日
平成13年5月25日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300710044
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/4役員賞与/4経費負担に係る経済的利益の認定
業種
不動産賃貸業
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、購入した刀剣について、葬儀業を営む関係会社に貸与し、同社が使用するものとして請求人が取得したものであり、個人的に購入したものではない旨主張する。しかしながら、代表者個人が刀剣を好むとの情報から、購入を勧められたものであること、また、刀剣を購入した際、請求人が会計帳簿に記載した内容は「@10.000×100ケ」とというもので、実際の取引と明白に相違していること、さらに、高級美術品で、真剣であることからすると、当該刀剣は代表者の個人的用途のために購入されたものとみるのが相当である。そうすると、審査請求人の刀剣を購入した支出は、審査請求人の業務の遂行上必要な支出とは認められず、代表者の個人的な物品の購入にあてられたものであるから、当該支出は法人税法第34条第4項に規定する役員に対する臨時的な給与の支給といわざるを得ない。(平13.5.25広裁(法・諸)平12−54)

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支部名
名古屋
裁決番号
平120005
裁決年月日
平成12年9月22日
裁決結果
棄却
争点番号
300710044
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/4役員賞与/4経費負担に係る経済的利益の認定
業種
電子機器の設計・製造
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、従業員等の慰安旅行費用は社会通念上一般的に行われている旅行の費用であるから、当該旅行費用のうち役員に係る費用を役員賞与として所得金額に加算すべきでない旨主張する。しかしながら、請求人が負担した慰安旅行の参加者一人当たりの金額は多額であり、社会通念上、一般的な福利厚生行事とは認められない。したがって、請求人が負担した慰安旅行費用は参加した従業員等に対する臨時的な給与と認められ、当該旅行費用のうち役員にかかる費用は役員賞与として所得金額に加算すべきである。(平12.9.22名裁(法・諸)平12−5)

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支部名
高松
裁決番号
平110069
裁決年月日
平成12年6月30日
裁決結果
棄却
争点番号
300710053
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/3過大退職給与の判定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、役員退職給与について、役員報酬月額が世間一般からみて異常に低額であるから、平均功績倍率法の最終月額報酬を比較法人の報酬月額に読み替えても、また、1年当たり平均額法を適用しても、請求人が支払った役員退職給与の額はその範囲内であり適正額である旨主張するが、請求人には特段の事情がないことから1年当たり平均額法を適用することはできず、また、請求人の役員報酬月額は事業規模、報酬の支給状況等からみて適正額であると認められることから、原処分庁が平均功績倍率法を適用して役員退職給与の適正額を算定したことは相当である。(平12. 6.30高裁(法)平11-69)

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支部名
高松
裁決番号
平110068
裁決年月日
平成12年6月29日
裁決結果
棄却
争点番号
300710046
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/4役員賞与/6賞与支払の事実の認定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①調査権限の及ばない平成2年9月期及び平成3年9月期を調査したこと、②調査理由を全く説明せず、修正申告のしょうように応じないからと一方的にされた更正処分は、職権の濫用であり、③偽りその他不正の行為とは、悪質で高額な所得隠しをいい、期末に利益を圧縮した行為はこれに該当しない旨主張するが、④質問検査権を行使する上で、本件調査において調査担当職員の判断に合理性を欠いた点は認められず、⑤更正処分をするに当たり、納税者に調査結果の説明及び修正申告のしょうようをしなければならない旨を定めた法令上の規定はないから、仮に、調査担当職員がこれらのことをしなかったとしても違法、不当ではなく、⑥架空の経費を計上してこれを基に所得金額を過少に算定して確定申告書を提出したことは、偽計その他の工作を伴う行為を行って、正当に納付すべき税額を過少に算定してその差額を免れたというべきであり、この行為は、通則法第70条第5項の規定に該当する。(平12. 6.29高裁(法・諸)平11-68)

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支部名
熊本
裁決番号
平110038
裁決年月日
平成12年6月22日
裁決結果
棄却
争点番号
300710033
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/3報酬支払の事実
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、役員報酬は取締役会等で各役員が協議の上決定したもので、本件定期積金は本件各役員に帰属するから、本件役員報酬は適正に支給されたものである旨主張する。しかしながら、①本件定期積金は、その開設、預入及び解約等の手続が代表者によって行なわれており本件定期積金の存在を本件各役員が認識していたとは認められないこと及び②解約された資金が請求人のために使用され、その後、本件各役員名義の定期預金とされたがその名義及び金額は本件定期積金とは一致しないことが認められる。また、本件各役員は役員報酬から定期積金を行なっていた旨の答述をしているが、一方では、本件定期積金の詳細について事実と異なる答述や不自然な答述があること及び原処分庁に対する申立ての経緯等からすると、本件各役員は、代表者とは親族関係等にあることから、その答述は信ぴょう性がなく採用できない。さらに、請求人は本件各役員に係る給与支払報告書を提出していないこと及び本件役員H及びHの夫の確定申告書からすると、請求人は、本件各役員に源泉徴収票を交付せず報酬額を通知していなかったものと認められる。したがって、本件定期積金は請求人に帰属すると認められ、本件定期積金に入金された本件役員報酬は、本件各役員に支給されたものとは認められない。なお、役員報酬は各役員協議の上決定した旨の主張は、本件各役員はいずれも取締役会等に出席したことはない旨答述しており、請求人の主張は採用できない。(平12. 6.22熊裁(法・諸)平11-38)

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支部名
高松
裁決番号
平110064
裁決年月日
平成12年6月20日
裁決結果
棄却
争点番号
300710031
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/1経済的利益の認定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人はみなし役員に対して豪華社宅を無償で貸与しているが、当該豪華社宅は、社員研修、社員親睦会、来客接待等の目的で使用しており、みなし役員が居住用に使用しているのはごく一部に過ぎず、かつ常時使用しているものではないので、これに係る家賃相当額は過大役員報酬とはならない旨主張するが、ワンマン経営していると認められるみなし役員が当該豪華社宅の全部を管理占有していると認められるほか、請求人が当該豪華社宅を使用した実績も確認できないことから、その全部をみなし役員が居住の用に供していると認められ、これに係る家賃相当額のうち役員報酬の適正額を超える金額は過大役員報酬に該当する。(平12. 6.20高裁(法・諸)平11-64)

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支部名
高松
裁決番号
平110063
裁決年月日
平成12年6月19日
裁決結果
棄却
争点番号
300710011
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/1役員の範囲/1みなし役員
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の創業者が請求人の経営に従事しておらず、役員に該当しない旨主張するが、請求人の役員のほとんどが創業者の家族であり、請求人の資本金のほとんどすべてをその家族で所有していること、また、創業者が請求人の事業運営上の重要事項に参画しているほか、対外的にもオーナーと認識されていることから実質的経営者と認められる。(平12. 6.19高裁(法・諸)平11-63)、(平12. 6.20高裁(法・諸)平11-64)

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支部名
高松
裁決番号
平110063
裁決年月日
平成12年6月19日
裁決結果
棄却
争点番号
300710046
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/4役員賞与/6賞与支払の事実の認定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、みなし役員に対する仮払金等は工事受注活動に必要な経費をその都度交付していたもので、同人に対する真実の債権でなく、工事受注のための必要な経費である。そして、真実支払手数料として実態のないものと相殺したことは、経済的利益の供与でなく、賞与に該当しない旨主張するが、当該仮払金等が工事受注のための必要な経費であることの証拠として請求人が提出した資料がその事実を客観的に証するものでなく、当該仮払金等が工事受注のための必要な経費であるとは認められない。みなし役員が当該仮払金等を受領したことに争いはないところ、当該仮払金は上記のとおり工事受注のための必要な経費であるとは認められず、これと実態のない支払手数料とを相殺することはみなし役員に対する債権を免除したこととなり、賞与を支給したものと認められる。(平12. 6.19高裁(法・諸)平11-63)、(平12. 6.20高裁(法・諸)平11-64)

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支部名
東京
裁決番号
平110165
裁決年月日
平成12年6月19日
裁決結果
棄却
争点番号
300710046
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/4役員賞与/6賞与支払の事実の認定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、ボーナスのうち、当該販売方式において最上位に位置する代表取締役に係るボーナスを代表取締役に販売諸費(経費科目)として支払っているが、当該ボーナスは、他の販売員に支払っているボーナスと同様に経費処理が認められるべきであり、代表取締役に対する役員賞与には当たらない旨主張するが、代表取締役に支払っている当該ボーナスについては、実在する販売員に支払っているボーナスと違い、任意に考案したシステムの仕組みから仮に設けた販売員に係るボーナスであり、これを当該販売方式において最上位に位置する代表取締役に必ず支払わなければならないことにはなっていないこと、及び代表取締役に支払う合理的な理由も認められないことからすると、請求人が任意に当該ボーナスの支払先を代表取締役にする旨決めて支払っているにすぎないから、当該ボーナスは、代表取締役に対する役員賞与に当たると判断するのが相当である。(平12. 6.19東裁(法・諸)平11-165)

支部名
熊本
裁決番号
平110033
裁決年月日
平成12年4月20日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300710053
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/3過大退職給与の判定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①本件比較法人は、その最終報酬月額に高低差があるなど合理性に欠けるものであること、②功績倍率のほかに功労金等の加算は社会的妥当性があるものであること及び③前代表者の最終報酬月額はその業務内容に照らし著しく低額であった旨主張し、原処分庁は、本件比較法人の選定は合理的である旨主張する。しかしながら、役員退職給与の不相当に高額な部分の金額は、その退職の事情及び当該法人と同種の事業を営む法人で事業規模が類似する法人の役員に対する退職給与の支給状況等に照らし判断すべきところ、原処分庁が功績倍率の算定基礎としたB社の売上金額は、請求人の売上金額の5倍を超えており又はその選定に当たり退職の原因が考慮されていないことから、本件比較法人は請求人との類似性を欠く不適切なものであり、原処分庁の主張は採用できないものである。また、功績倍率は、退職に伴い支給された給与の一切を最終報酬月額に勤続年数を乗じたもので除した倍率であることから、請求人の主張する功労金及び退職の事情による加算金等は、比較法人の功績倍率に反映しているものと解され、更に、役員と会社の関係は委任関係にありその報酬は会社の業績、当該役員の会社に対する功績を基に支給されると解されるところ、従前の勤務先での給与額や同年齢の県職員の平均報酬月額と比較して低額である旨の請求人の主張には理由がなく、請求人の業績及び前代表者の役員在任期間中の報酬の推移等からしても特に低額とは認められない。よって、当審判所が、代表者が死亡を原因として退職した法人で、退職事業年度を含む前3事業年度の売上金額及び総資産価額が請求人0.5倍及び2倍の範囲にある法人を抽出し、この認定比較法人の平均一年当たり退職給与額との比較により算定した結果、本件役員退職給与の適正退職給与の額は、原処分の適正退職役員給与の額を上回ることから更正処分はその一部を取り消す。(平12. 4.20熊裁(法)平11-33)

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支部名
大阪
裁決番号
平110078
裁決年月日
平成12年3月6日
裁決結果
棄却
争点番号
300710052
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/2損金経理
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、中小法人では株主総会を現実に開催しているのは皆無である等の理由により、役員Aに対する退職金の支給決議は有効であり、また、後にA又はその相続人に対し退職金として支払った金員を損金計上することができる旨主張する。しかしながら、お手盛り防止を目的とする商法269条の趣旨は、中小法人にも同様に当てはまることから、当然に株主総会の決議を要すると解するのが相当であるところ、請求人は、株主総会等の決議を行っておらず、そもそも退職給与の額が具体的に確定しているとはいえない。したがって、請求人がA又はその相続人に対し退職金として支払った金員はあったとしても、法法第23条第3項の規定により本件事業年度の損金の額に算入することはできず、請求人の主張には理由がない。(平12. 3. 6大裁(法・諸)平11-78)

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支部名
広島
裁決番号
平110039
裁決年月日
平成12年2月29日
裁決結果
棄却
争点番号
300710022
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/2報酬と賞与の区分/2賞与であるとした事例
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、官公庁の指定工事店となるための有資格者数を充足するため、有資格者を書類上従業員として採用し、勤務実態がないにもかかわらず毎月定額の賃金給料を計上し、当該給与の額から社会保険料の額等を控除した金額を代表取締役に支給していたが、これは、株主総会で決議した役員報酬の限度額の範囲内にある代表取締役に対して支給すべき役員報酬の額を役員報酬と賃金給料とに二分して支給したもので、また、その支給形態が定期、定額であることから、臨時的な給与に該当せず、損金の額に算入すべきである旨主張する。しかしながら、当該支給額は、本件各事業年度において、代表取締役に対して、そのほかに定期的に定額が支給されている役員報酬と異なり、一定の期間において、請求人の職務に従事した事実のない者に対する給与と損金経理され、代表取締役に対する給与として正規に会計処理されずに支給されていることを考慮すると、その支給形態は例外的で異常なものというべきであり、当該支給額は、法法第35条第4項に規定する「臨時的な給与」に当たると解するのが相当である。したがって、当該支給額は、法法第35条第1項の規定により、損金の額に算入することができない。(平12. 2.29広裁(法)平11-39)

支部名
高松
裁決番号
平110038
裁決年月日
平成12年2月7日
裁決結果
棄却
争点番号
300710051
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件事業年度の末日をもって代表取締役が退任し、代表権のない取締役に職務が変更されているから、本件役員退職金を本件事業年度の損金の額に算入すべきである旨主張する。しかしながら、①本件事業年度の末日に開催された臨時総会等で、代表取締役の辞任届の提出及び分掌変更の承認はされているものの本件事業年度後に開催される定時株主総会まで代表取締役の任に当たることが承認されていること、②分掌変更後の役員報酬の額も激減されていないこと、③後任の代表取締役が商業登記簿へ登記された日も本件事業年度後であることから、本件事業年度の末日においては、職務の変更がないと認められ本件役員退職金を本件事業年度の損金の額に算入することはできない。(平12. 2. 7高裁(法)平11-38)

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支部名
仙台
裁決番号
平110012
裁決年月日
平成11年12月24日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300710045
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/4役員賞与/5その他の経費との区分
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の代表者であるTがF組から改修した修繕費に係る小切手及び約束手形について、経理担当者がTに対する受入現預金の相手勘定を貸借勘定とした誤った会計処理を行ったものであり、誤った会計処理を訂正すれば、Tに対する経済的利益は認められないから、役員賞与には当たらない旨主張する。しかしながら、請求人は、平成5年9月24日に計上した修繕費については、Tに対する貸付金とするなどのTに対する貸借勘定を相手勘定とする会計処理を行った事実が認められない。また、Tは当該金額に見合う金額を、請求人に返済した事実は認められないこと、更に、請求人とTとの間で、当該修繕費に関連し、金銭消費貸借契約の締結がなされた事実は認められないことから、原処分庁が当該修繕費を請求人からTに対する臨時的な給与と判断し、平成5年9月分の役員賞与と認定したことは相当と認められる。次に、原処分庁は、平成5年10月28日に計上した修繕費に係る約束手形額面36,350,000円について、Tへの臨時的な給与に当たると認定して源泉所得税の告知処分をしているが、当該約束手形は、Tが焼却した旨の答述をしており、支払期日の平成6年4月30日に当座預金から払い出された事実も認められず、請求人からTに対し経済的利益があったと認められないことから原処分庁が平成5年10月分として源泉所得税の告知処分をしたことは誤りであり、取り消すべきである。(平11.12.24仙裁(法・諸)平11-12)

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支部名
広島
裁決番号
平110023
裁決年月日
平成11年12月21日
裁決結果
棄却
争点番号
300710044
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/4役員賞与/4経費負担に係る経済的利益の認定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件営業促進費について、代表者の個人的な費用の支払ではなく、請求人の営業に係る費用である旨主張する。しかしながら、代表者は異議担当者に対し、「請求人は損害保険の代理店であるが、関連グループ法人との契約がほとんどで、一般事業所を回るなどの営業活動はしていない」旨申述していることから、請求人が業務の遂行上一般の顧客に対する贈答品を購入する必要性は極めて低いと考えられる上、百貨店の代表者名義の売掛金口座の取引は、①購入物品の中には、商品の選定に購入する者の好みが強く反映するブランド物の婦人服、宝石、貴金属及び寝具が多く含まれていること、②宝石及び貴金属は代表者の妻が外商担当者の勧めにより、展示会の商品又は外商担当者の持参した商品の中から選定して購入しており、外商担当者を経由して購入したものは刀剣を除き代表者の妻が購入していること、③その刀剣については外商担当者が代表者は刀剣を好むとの情報を得て同人に購入を勧めた結果、販売されていることからすると、百貨店の代表者名義の売掛金口座は明らかに、代表者又はその親族の個人的取引のために利用されているものと認められる。しかも、④平成7年1月20日の取引について請求人が振替伝票に記載している内容は「T百貨店 加入者粗品@10000×100ケ」であって、これは実際の購入物品である刀剣と明白に相違していること、⑤領収書のあて名は取引の実態を反映せず、し意的に指定されたことがうかがえることからすると、代表者又はその親族の個人的な物品の購入代金を請求人ら関連グループ法人が負担しているものと認めざるを得ない。(平11.12.21広裁(法)平11-23)

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支部名
広島
裁決番号
平110023
裁決年月日
平成11年12月21日
裁決結果
棄却
争点番号
300710033
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/3報酬支払の事実
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件役員報酬を損金の額に算入できる旨主張するが、本件役員報酬が実際に債務として確定したものであることを根拠づける帳簿書類等を当審判所に提示せず、さらに、原処分関係資料によれば、請求人は、本件役員報酬に係る源泉徴収事務等を行っておらず、本件役員報酬に係る未払金は、長期間にわたって支払われていない上、そもそも請求人の代表取締役は、本件役員報酬の支給を受けた事実を否定する申述をしているのであるから、請求人において、本件各事業年度に代表者に対して本件役員報酬を支払うべき債務は存在しなかったと認めるのが相当である。(平11.12.21広裁(法)平11-23)

支部名
名古屋
裁決番号
平110044
裁決年月日
平成11年12月17日
裁決結果
棄却
争点番号
300710051
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、平成9年9月2日の臨時株主総会及び取締役会において同月30日をもって会社を解散することを決議し、同月11日の臨時株主総会において役員退職金の額及び支給の時期の決議に基づいて同月30日までに役員退職金を支給しているから同月30日が会社解散の日であり役員の退職の日であると主張するが、①同年11月25日の定時総会で再度解散決議をしていること、②原処分庁に提出した本件事業年度の確定申告書、解散申告書及び法人等の異動(変動)届出書等の記載によれば、同年11月25日が解散の日となっており、その日まで役員は退職していないこと及び③同年11月25日の定時総会の解散決議に基づいての所定の商業登記をしていること等を総合判断すると、会社解散及び役員退職の日は同年11月25日であり、事業年度終了の日である同年9月30日までに役員の退職の事実は存しないのであるから当該役員退職金の額は当該事業年度の損金の額に算入できないとして、原処分庁が行った更正処分及び過少申告加算税の賦課決定処分は適法である。(平11.12.17名裁(法)平11-44)

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支部名
広島
裁決番号
平110016
裁決年月日
平成11年11月29日
裁決結果
棄却
争点番号
300710039
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人の代表者及びその妻に対する役員報酬は、本件各事業年度中で平成2年9月期のみに計上されている上、請求人が本件役員報酬の計上に際し、いったん、平成2年9月期の当期利益を3,178,516円と算定しながら、本件役員報酬等を再び計上することによって、これを11円と算定し直した形跡がうかがわれるなど不自然、不合理な会計処理を行っていることを考え併せると、請求人は、当初から利益調整を意図し、本件役員報酬を架空計上したものというべきである。さらに、代表者は、当審判所に対し、請求人から給与を受けていない旨答述している上、①本件役員報酬は、毎月計上されず、平成2年9月期の末日に決算修正仕訳により一括して計上されていること及び②平成8年9月30日に貸付金と相殺する会計処理をした1,000,000円以外の未払金については、代表者及びその妻に対し現実に支払われていないことから、請求人が本件役員報酬を支給した事実は認められない。 なお、請求人は本件役員報酬について、社員総会及び取締役会により年額を定めて計上した旨主張するが、代表者は、当審判所に対し、社員総会及び取締役会について、「決算の承認の決議さえしていない」旨及び「議事録は形だけのものしか作成していない」旨の答述をしており、しかも、請求人が異議担当者に対し提示した社員総会議事録は、昭和63年10月20日付で総会が開催されたと記載されているにもかかわらず本文中に「平成」の元号が使用されていることから、明らかに元号が「平成」になってから後に作成されたものと認められるから、請求人の主張する議事録に記載のとおりの決議があったと認めることはできない。(平11.11.29広裁(法)平11-16)

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支部名
広島
裁決番号
平110011
裁決年月日
平成11年10月28日
裁決結果
棄却
争点番号
300710022
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/2報酬と賞与の区分/2賞与であるとした事例
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 経理担当者の答述及び請求人の提出した取締役会議事録等から代表者に対する役員報酬の支給についての定めがあったとは認められず、また、他に代表者に対する役員報酬の支給についての定めがあったと認めるに足る証拠もないので、代表者に対する役員報酬は他に定期の給与を受けていない者に対し継続して毎年所定の時期に定額を支給する旨の定めに基づいて支給されたものには該当しない。なお、代表者は、関連グループ法人全体を統括し、関係会社から役員報酬を受給しうる立場にあるから、請求人においてその支給の定めがなかったとしても不自然とはいえない。そうすると、代表者に対する役員報酬は、役員報酬には該当せず、役員賞与に該当するから、法法第35条第1項の規定により、損金の額に算入することはできない。(平11.10.28広裁(法・諸)平11-11)

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支部名
東京
裁決番号
平110008
裁決年月日
平成11年8月31日
裁決結果
全部取消し
争点番号
300710031
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/1経済的利益の認定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、代表者に対する仮払金は、貸付金勘定に振替処理していないから、貸付金的性格はなく、受取利息も生じない旨主張するが、法人が仮払金勘定に計上した支出が、本来どのような性格の支出であるかの判断に当たっては、法人の経理処理のいかんを問わないというべきである。請求人において、本件仮払金が請求人の業務に関して支出されたものであるとの主張やそれを証する資料の提出をしないことからすると、請求人の業務に関する支出とは認められず、代表者が請求人に返還する義務を負うものと考えられ、同人に対する貸付金的性格を有するものというべきである。一方、原処分庁は、本件仮払金を代表者に対する貸付金的性格を有するものとして、その受け取るべき利息相当額を未収入金と認定している。しかし、法人が金銭を貸し付けるに当たり、利息相当額の授受について、貸主と借主との間に明示又は黙示の合意をせずに利息相当額を収受しない場合は、当該借主に対して経済的利益の供与をしたものと認めるのが相当である。そうすると、請求人は、代表者に対して、当該利息相当額の経済的利益を供与したというべきであり、また、当該経済的利益は、本件仮払金を元本として、これに一定の割合による利率を乗じて算出されるものであり、しかも単位期間ごとに当然発生するものであって、臨時的に発生、支給されるものではなく、形式上定期の給与ということができるから、役員報酬に当たるというべきである。(平11. 8.31東裁(法)平11-8)

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支部名
仙台
裁決番号
平100028
裁決年月日
平成11年6月29日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300710045
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/4役員賞与/5その他の経費との区分
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①前回売上除外金について請求人がA名義で有価証券を購入した代金として使用されていたとして、その金額で請求人が当該有価証券を帳簿受入れすることで処理されていることから、本件売上除外金についても、前回売上除外金と同様の処理をすべきであることから、本件売上除外金はAから請求人に返還されるべきものであって、同人に対する貸付金となるものであり、役員賞与には当たらない旨主張し、また、②本件駐車場舗装費は、Aの所有する土地に係る支払いであり、請求人の構築物として減価償却費を計上する合理性はないものの、請求人の構築物として処理したことは、請求人の経理担当者の認識不足による未熟な処理に原因があったことから、本件舗装費は、Aから請求人に返還されるべきものであって、同人に対する貸付金とすべきであり、役員賞与と認定したことは誤りである旨主張する。 しかしながら、①請求人は、全回売上除外金については、売上除外額に係る資産科目として有価証券を受け入れる処理を行っているが、本件売上除外金については、このような処理を行った事実は認められないこと及び本件売上除外金について、Aに対する貸付金とする処理を行っておらず、Aは当該金額に見合う金額について、請求人に返済した事実も認められないことから、本件売上除外金は、請求人からAに対する臨時的な給与と認めるのが相当であること、また、②本件舗装費についても、Aに対する貸付金とする処理を行っておらず、また、Aは当該金額に見合う金額について、請求人に返済した事実は認められないことから、本件舗装費は、請求人からAに対する臨時的な給与と認めるのが相当である。 したがって、これらの点に関する請求人の主張にはいずれも理由がない。(平11.6.29仙裁(法・諸)平10-28)

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支部名
熊本
裁決番号
平100058
裁決年月日
平成11年6月29日
裁決結果
全部取消し
争点番号
300710046
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/4役員賞与/6賞与支払の事実の認定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、当該給与負担金は、請求人と親会社との間で締結された出向役員の給与負担金に関する覚書の内容からみて給与の負担だけであり、請求人が負担すべき賞与の額が含まれていないため、請求人は親会社から合理的な理由もなく当該賞与相当額の債務を免除されたものと認められ、この免除額が出向役員の賞与に充てられていることから、当該債務免除額は役員賞与である旨主張する。しかしながら、出向元法人と出向先法人の双方の業務に従事する出向社員に対する給与負担金について、双方の法人が当該出向社員の給与負担金に関する覚書を締結する際には、当該出向社員の出向元法人における月額給与のみならず、賞与等も含めた年間の人件費総額を基礎として、双方の法人での従事割合も加味して決定されるのが一般的であり、賞与等について人件費総額に含めない場合には、覚書にその旨を記載しているとみるのが相当である。本件覚書には、「給与として、月額450,000円を負担することとする。」と記載され、賞与等に係る負担額についての記載がないことから、ここでいう「給与として」は、単なる月額の給与を意味するものではなく、賞与等も含まれた人件費総額であるとみるのが相当である。そうすると、本件給与負担金の額は、出向役員の人件費総額の約2分の1であり、事務従事割合は2分の1であると認められ、給与負担金に含まれる賞与負担分は、役員賞与に該当する。(平11. 6.29熊裁(法・諸)平10-58)

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支部名
熊本
裁決番号
平100030
裁決年月日
平成11年3月29日
裁決結果
全部取消し
争点番号
300710051
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、辞任直後に再任された役員に対し、従来の役員退職金規程を廃止したことに伴い、旧規程適用期間に対応する退職金相当額を打切り支給したものであり、従来から存在する規程に基づく支給であるから臨時的なものではなく、また、退職金規程が廃止されたことは法基通9−2−23の実質的に退職したと同様の事情にあるとして、退職給与に当たるから損金算入を認めるべきである旨主張する。しかしながら、従来から存在する規程は退職金規程であり報酬規程ではないことから役員退職金規程を廃止することと合わせて決定された臨時的なものであり、また、それまで無報酬であった役員の一部は新たに報酬を支給されるようになったことなどから退職したと同様の事情にあるとは認められず、更に、退職の事実に基づかない支給であることから退職給与とは認められず役員賞与に該当する。(平11. 3.29熊裁(法・諸)平10-30)

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支部名
仙台
裁決番号
平100019
裁決年月日
平成11年3月26日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300710032
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/2過大報酬の判定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、元代表者Aの役員報酬増額分について、①請求人が未払金として計上している事実がないこと、②取締役が経理担当者に平成5年11月16日(増額決議日)に遡って支払うよう指示していること及び③関連会社がAに対する報酬を増額したのは平成6年1月支給分からであることからAに係る役員報酬の増額決議の日は平成6年1月である旨主張するが、①については、未払金計上がなかったことにより事実認定が左右されるものでないこと、②については、取締役会の決議事項に基づき増額分の支払を徹底するための指示と認められること及び③については、関連会社の増額支給日が平成6年1月であることをもって役員報酬の増額支給を決議した日を平成6年1月であると認定することは相当でないことから、Aに対する役員報酬増額分は、請求人の取締役会における報酬増額決議に基づき平成5年11月分及び同12月分の既支給額との差額を支払ったものであり過大役員報酬には該当しない。(平11. 3.26仙裁(法・諸)平10-19)

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支部名
仙台
裁決番号
平100019
裁決年月日
平成11年3月26日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300710045
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/4役員賞与/5その他の経費との区分
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、取締役会において元代表者Aに対し個人的費用相当額の返還請求を決議し、Aに対し返還すべき旨通知しているので、認定賞与に相当する経済的利益が存在せず、また、Aが請求人に対し個人的費用相当額を返還する旨申し出、その上で原処分庁に赴いて貸付金としての処理を要請したのに対し、原処分庁は貸付金と処理せず、Aに対する認定賞与としているから、納税告知処分は取り消すべきである旨主張するが、請求人が納税告知処分後にAに対し返還すべき旨の請求をしたとしても、返還請求の通知は納税告知処分に何ら影響を及ぼすものではなく、また、請求人とAとの間で個人的費用相当額に関し、金銭消費貸借契約が締結された事実も認められず、Aに対する貸付金としなかったことについて違法は認められないので、納税告知処分は適法である。(平11. 3.26仙裁(法・諸)平10-19)、(平11. 3.26仙裁(法・諸)平10-20)

支部名
札幌
裁決番号
平100047
裁決年月日
平成11年3月26日
裁決結果
全部取消し
争点番号
300710021
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/2報酬と賞与の区分/1報酬であるとした事例
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は本件監査役報酬について、①社員総会において承認を得たものか不明であること、②その支給は各事業年度の利益の発生状況をみて決定していると申述していることから、利益処分による賞与であると認められること及び③翌事業年度に一括支給しているにもかかわらず、役員報酬を毎月定額で未払計上したかのように元帳に加筆して、定期の給与に仮装したものであることから、役員に対する賞与に該当し、損金の額に算入されない旨主張する。しかしながら、本件監査役報酬は、①実際に総会が開催され、取締役及び監査役の報酬についての決議を行っていたことが推認できること、②請求人と監査役との間では、書類の作成はないものの口頭により年1回の支払とする合意があり、この合意は、法法第35条第4項に規定されている「継続して毎年所定の時期に定額を支給する旨の定め」に該当し、年1回所定の時期に支払われていることが認められること、③支給のない各事業年度については、監査役が受取を辞退したことによるものであり、その理由も不自然とは言えないこと及び④その支給自体は、継続して同一の方法及び時期に行われていることが認められるから、役員報酬に該当する。(平11. 3.26札裁(法)平10-47)

支部名
高松
裁決番号
平100039
裁決年月日
平成11年3月10日
裁決結果
棄却
争点番号
300710053
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/3過大退職給与の判定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、監査役の死亡退職金の功績倍率法での算定に当たり、役員退職規程に基づき、当該役員の①最終役員報酬月額を在職中の最高報酬月額とし、②役員在職年数に個人経営時代に従事した期間を含め、③功績倍率を3倍として、遺族に死亡退職金3,000万円を支給したものであり適正である旨主張する。しかしながら、当該役員の①最終役員報酬月額は、イ当該役員の役職に変動がないにもかかわらず役員報酬月額が大幅に変動していること、 ロ在職中の最高報酬月額550,000円を支給していたのは、平成2年1月から平成3年6月までであり、それ以後は、むしろ役員報酬月額を順次引き下げていること、ハ退職直前に役員報酬月額を100,000円から300,000円に引き上げ、当該役員の功績が最大限に反映されていると認められることなどから300,000円とすることが相当であり、②勤続年数は、法令第72条では、「当該役員のその内国法人の業務に従事した期間」と規定されていることから、個人経営時代に従事した期間を加算することはできず、当該役員の勤続年数は請求人に在職した年数の13年となり、③功績倍率3倍は請求人及び原処分庁双方に争いはなく審判所においても相当であると認められる。したがって、当該役員の退職給与の適正額を11,700,000円とし、18,300,000円が不相当に高額な部分の金額であるとした、原処分は相当である。(平11. 3.10高裁(法)平10-39)

支部名
熊本
裁決番号
平100022
裁決年月日
平成11年1月19日
裁決結果
棄却
争点番号
300710012
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/1役員の範囲/2使用人兼務役員
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、法人税法上の同族会社とは、同族による支配を通じて利を不当に享受するものをいうものと解されることから請求人はこれに当たらず、したがって、請求人の取締役1名と監査役1名(以下「本件役員」という。)は、使用人兼務役員に該当することから、本件役員に支給した賞与は損金に算入できる旨主張する。しかしながら、法人税法が、法人における持株割合及び株主間の関係に基づき同族会社を規定し、法的地位及び持株割合に基づき役員の範囲を規定している以上、請求人は同族会社に該当し本件役員は使用人兼務役員に該当しないことから、本件役員に支給した賞与は損金に算入することはできない。(平11. 1.19熊裁(法)平10-22)

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支部名
札幌
裁決番号
平100017
裁決年月日
平成10年12月21日
裁決結果
棄却
争点番号
300710052
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/2損金経理
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件保険金等収入の受取人を請求人の代理者A個人であるとの誤解がなければ、本件事業年度において、死亡した前代表者でありAの夫であるBに対して、役員退職給与として、本件保険金等収入と同額の役員退職給与を支給し、損金経理を行っていたものであるから、Bに対する役員退職給与を認めないでした更正処分は違法である旨主張するが、請求人は、役員退職給与を損金経理していないこと及び本件保険金等収入に関する誤解には理由がなく、その主張を採用することはできないから、Bに対する役員退職給与の損金算入を認めないでした更正処分は適法である。(平10.12.21札裁(法)平10-17)

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支部名
名古屋
裁決番号
平100025
裁決年月日
平成10年11月11日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300710053
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/3過大退職給与の判定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、過去の事業年度と比べ著しく売上高が減少している事業年度(役員が退職した事業年度)を基準として選定した類似法人の平均報酬月額を、退職した役員の適正報酬月額として、退職給与の算定基礎としたのは不当である旨主するが、請求人が退職した役員に対し過去に支給した給与の額は、適正報酬月額より低額であり、適正報酬月額を基礎として相当であると認められる退職給与の額を算定したことには合理性がある。(平10.11.11(法)平10-25)

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支部名
名古屋
裁決番号
平100025
裁決年月日
平成10年11月11日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300710022
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/2報酬と賞与の区分/2賞与であるとした事例
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、役員に対し、期末に「期首に遡って給与の増額」を決め、差額を一括支給したものであり定期的な給与である旨主張する。 しかしながら、役員に支給された給与が報酬となるか賞与となるかは、実際に支給された給与が定期的給与か臨時的な給与かという支給形態ないし外形によって判断すべきであり、役員報酬の額を過去に遡って増額改定し一括支給した給与は、予め定められた支給基準に基づいて定期的、継続的に支給されたものでないから、役員賞与となり損金不算入となる。(平10.11.11名裁(法)平10-25)

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支部名
名古屋
裁決番号
平100025
裁決年月日
平成10年11月11日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300710032
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/2過大報酬の判定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、適正報酬月額を算定するに当たり、法令第69条第1号の規定により、収益の状況及び役員の職務内容等が類似すると認められる類似法人の平均報酬月額を採用したことは相当であると認められるが、選定した類似法人5社のうち2社は、売上高が請求人の売上高の2倍を超えているなどにより、適当でなく、新たに選定した3社を加え、6社の平均額によるのが相当である。 また、請求人は、前期と比較し売上高が著しく減少している当期の売上高を基準として、類似法人を選定するのは不当である旨主張するが、法令第69条第1号の規定では、適正報酬月額であるかの判断を各事業年度でするとなっていることから、請求人の主張は採用できない。(平10.11.11名裁(法)平10-25)

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支部名
札幌
裁決番号
平090037
裁決年月日
平成10年6月22日
裁決結果
棄却
争点番号
300710051
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、役員変更及び元代表取締役A(現代表取締役)及び取締役B(Aの妻)の役員退職金の支給は、正当な手続を経た合法的な行為である旨主張するが、本件社員総会議事録は真正に作成されたものであるとは認められず、また、後任の前代表取締役C(Aの長男)は、登記上、代表取締役であったとする期間は銀行に勤務し、請求人の業務に一切関与しておらず、Aは代表取締役退任後も請求人の業務を引き続き行い、さらに5年後に請求人の代表取締役に復帰しており、代表取締役を辞任する特段の事情も認められないことからすると、実質的な役員変更はなく、実質的な代表取締役はAであると認めるのが相当である。したがって、本件社員総会に係る実質的な役員変更がなかったにもかかわらず、請求人が損金の額に算入した本件役員退職金は事実を仮装したものであるとした原処分は相当である。(平10. 6.22札裁(法・諸)平 9-37)

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支部名
札幌
裁決番号
平090037
裁決年月日
平成10年6月22日
裁決結果
棄却
争点番号
300710033
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/3報酬支払の事実
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、Bの代表取締役就任は正当な手続を経た合法的な行為であり、また、Bの妻Cは、本件社員総会に出席し役員としての役割を十分果たしており、さらにCの弟Dに対する役員報酬の支給は、銀行振込みしているから、Bらの役員報酬及び役員退職金の損金算入は適法である旨主張するが、意図的に一定の期間、代表取締役を交代させ、この交代期間に、名目上の役員に対して支給した役員報酬及び役員退職金は、利益調整のためであり事実を仮装したものであると認定した原処分は適法である。(平10. 6.22札裁(法・諸)平 9-37)

支部名
札幌
裁決番号
平090035
裁決年月日
平成10年5月29日
裁決結果
棄却
争点番号
300710053
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/3過大退職給与の判定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、代表取締役の功績及び退職に当たっての事情等を加味すれば、本件退職金は不相当に高額ではなく、全額を損金の額に算入すべき旨主張するが、役員の退職給与の適正額をその退職役員の最終報酬月額及び勤続年数を基礎とし、比較法人の退職役員の平均功績倍率により算定することは、その算定において退職役員の一切の功績及び事情等が包含されており、特段の事由のない限り、法法第36条の規定の趣旨に沿った合理的なものと認められる。本件の場合、原処分庁は、役員の退職給与の適正額を請求人と同業種の法人の平均功績倍率を採用して算定しており、適法である。(平10. 5.29札裁(法・諸)平 9-35)

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支部名
大阪
裁決番号
平090103
裁決年月日
平成10年4月24日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300710046
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/4役員賞与/6賞与支払の事実の認定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、前代表者の死亡に伴い受領した保険金のうち、現代表者及び役員に支払った金額は、現代表者らの給与及び賞与からの借入金の返済額であり、賞与には当たらない旨主張する。しかしながら、本件支払額については、請求人が提出した現代表者らの貸付金の明細には、賞与は年1回しか支給されていないにもかかわらず、年2回の賞与からも貸し付けた旨記載されていることから、当該貸付明細は信用できず、また、請求人から帳簿書類の提出がなく、請求人の貸借対照表にも当該借入金の記載がないため、請求人の借入金であることを確認できないことから、当該金額は、請求人の役員に支払われた賞与に該当する。(平10. 4.24大裁 (法・諸) 平 9-103)

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支部名
大阪
裁決番号
平090103
裁決年月日
平成10年4月24日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300710052
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/2損金経理
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、前代表者の死亡に伴い受領した保険金のうち、前代表者の妻Aに支払った金額は、前代表者の死亡退職金として損金の額に算入すべき旨主張するが、前代表者は死亡する日まで請求人の役員であったことから、役員退職給与金を損金の額に算入するためには、役員退職給与金の支払額を当該事業年度において、損金経理をしていることが必要であるところ、請求人がAに支払った額は、役員退職給与金として、当該事業年度において損金経理をしていないことから、当該支払額を退職給与金として損金の額に算入することはできない。(平10. 4.24大裁 (法・諸) 平 9-103)

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支部名
広島
裁決番号
平090083
裁決年月日
平成10年3月31日
裁決結果
全部取消し
争点番号
300710033
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/3報酬支払の事実
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が架空であると認定した元役員に対する報酬の一部は正当に支給したものである旨主張するが、(1)元役員は、報酬の一部は架空であると申述した後、審査請求の段階で報酬は正当に支給されたものであると記載した申立書等を提出しているものの、この申立書等には不自然かつ事実とは認められない内容が記載され、信ぴょう性に欠けること、(2)架空計上されたとする報酬の大部分は、元役員の預金に入金後、出金され、請求人に対する貸付金とされた後、請求人の増資の際に資本金に振り替えられているが、当該預金は請求人が管理していたものと認められること、(3)その他請求人が当審判所に提出した資料には、記載された住所及び記載された元役員の氏名から後日作成されたものが認められることから、元役員の原処分庁の調査担当者に対する申述には信ぴょう性が認められ、請求人の主張を採用することはできない。(平10. 3.31広裁(法・諸)平 9-83)

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支部名
名古屋
裁決番号
平090062
裁決年月日
平成10年3月24日
裁決結果
棄却
争点番号
300710053
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/3過大退職給与の判定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、代表者の死亡退職金を、退職金規則に従い、功績倍率を適用して計算した額に特別功労金の額を加算した金額としているが、特別功労金は弔慰金と同義であり、退職給与に含めて損金経理していることから、全額損金算入すべきである旨主張する。しかしながら、総会議事録、法定調書、相続税申告書、帳簿及び決算書には請求人の主張する内訳どおりに金額が区分されていなかったことから判断すれば、本件退職給与の全額を役員退職金と認めるのが相当である。また、役員退職給与適正額の計算に当たり、原処分庁が選定した類似法人3社は退職者、業種、規模及び地域の面から相当であると認められ、原処分庁はこれらの中での功績倍率の最高値を採用しており、不当な点はなく、さらに、請求人が特に高い功績倍率を適用すべき特段の事情は認められないことから、原処分は適法である。(平10. 3.24名裁(法)平 9-62)

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支部名
名古屋
裁決番号
平090062
裁決年月日
平成10年3月24日
裁決結果
棄却
争点番号
300710059
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の前代表取締役Aが従前代表取締役を勤めていたB社は、請求人と実質的に同一の法人であるから、Aの役員退職給与適正額の計算に当たり業務従事期間については、両社の勤続期間を通算すべき旨主張する。しかしながら、通常当該法人の創業役員であることを功績倍率の算定に当たり考慮することはあっても、その前身となった法人における貢献度についてまで考慮の対象とすべきものでないことは、法令第72条が「・・・当該役員のその法人の業務に従事した期間・・・に照らし・・・」と規定していることからも明らかであるから、異なる人格を有する法人間の勤続年数を通算することは認められない。(平10. 3.24名裁(法)平 9-62)

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支部名
金沢
裁決番号
平090003
裁決年月日
平成9年12月17日
裁決結果
棄却
争点番号
300710052
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/2損金経理
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、同族関係役員に対する退職金を未払金に計上したことから、本件退職金を損金として認めるべきである旨主張するが、株主総会の決議等に基づき具体的な支給金額等の決定がなされておらず、実際に支払っていないのであるから、本件退職金は損金算入することはできない。(平 9.12.17金裁(法)平 9-3)

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支部名
名古屋
裁決番号
平090025
裁決年月日
平成9年12月15日
裁決結果
棄却
争点番号
300710022
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/2報酬と賞与の区分/2賞与であるとした事例
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、各月の役員報酬について、コンピュータ処理の「支給明細書」と手書きの「給料支払明細書」との差額部分は、現実に支払った報酬の一部を任意で預かって社内に留保し、盆暮れに支給したものであり、また、差額部分を支給する際に賞与の支給明細書を使用したのは事務上の誤りであることから、本件差額部分についても損金の額に算入すべき旨主張する。しかしながら、請求人は各役員に対して手書きの給料支払明細書のみを手渡していることが認められ、各役員が支給明細書に記載された金額を請求人から受領し、そのうち本件差額部分を請求人に対して預けているという認識を有していたとは認められず、また、各役員に支給した盆暮支払額は、役員報酬とは別に勤務成績を考慮して支払われていることから、役員賞与に当たると認められ、本件差額部分は損金の額に算入することはできない。(平 9.12.15名裁(法・諸)平 9-25)

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支部名
名古屋
裁決番号
平090019
裁決年月日
平成9年11月26日
裁決結果
棄却
争点番号
300710049
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/4役員賞与/8その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、背広等の仕立てを業とするAに対して支払われた金員は、従業員に支給した制服代及び取引先に贈呈した背広代並びにAに対する情報提供料であり、これらは費用として損金の額に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、Aが背広等の注文、納品及び入金状況等をメモしたノート及び手帳の記載、Aの申述等並びに請求人の代表取締役が提出した申立書によれば、いずれも、Aに仕立てさせた請求人の代表取締役個人の背広等の代金に充てられたものと認められるので、原処分庁が請求人の代表取締役個人に対する役員賞与として損金の額に算入することはできないとしたことは相当である。(平 9.11.26名裁(法)平 9-19)、(平 9.11.26名裁(法)平 9-20,21)

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支部名
関東信越
裁決番号
平090018
裁決年月日
平成9年9月29日
裁決結果
棄却
争点番号
300710032
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/2過大報酬の判定
事例集登載頁
裁決事例集No54・306ページ

要旨

○ 請求人は、取締役である代表者の妻ら3名に対する役員報酬は、社員総会の決議によって定められた金額の範囲内であり、請求人が従業員に支給した給与と比較しても、不相当に高額ではないこと及び取締役の職務状況を考慮すると、本件役員賞与はその全額を損金に算入すべきである旨主張するが、(1)取締役としての具体的な職務執行の内容が不明確であること、(2)本件取締役は業務執行権を有しない非常勤の取締役であること、(3)代表者の答述によれば役員報酬額等は社員総会において支給総額を決定し、代表者及び他の役員一族で折半すること等を考慮すると、本件役員報酬額は本件取締役の職務の対価として著しく高額であると認められることから、類似法人の平均的役員報酬額を超える部分の金額は、損金の額に算入しないとしてされた原処分は適法である。(平 9. 9.29関裁(法)平 9-18) 裁決事例集No54・306ページ

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支部名
熊本
裁決番号
平090003
裁決年月日
平成9年7月2日
裁決結果
棄却
争点番号
300710044
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/4役員賞与/4経費負担に係る経済的利益の認定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件慰安旅行は、(1)役員・従業員の家族についても参加できるよう配慮していること及び(2)一人当たりの費用も少額であることから、請求人の代表取締役の子供に係る費用についても福利厚生費に該当する旨主張する。しかしながら、福利厚生費とは、専ら従業員等のために行う福利厚生のために通常要する費用をいうのであるから、従業員等の家族を慰安旅行に参加させなければその目的を達せられないなど特段の事情がある場合はともかく、単に家族による内助の功に報いるという趣旨のものはこれに当たらないと解するのが相当である。本件慰安旅行については、そのような特段の事情は認められないから、本件費用は役員賞与に当たるとした原処分は適法である。(平 9. 7. 2熊裁(法・諸)平 9-3)

支部名
熊本
裁決番号
平080039
裁決年月日
平成9年4月16日
裁決結果
棄却
争点番号
300710033
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/3報酬支払の事実
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、各事業年度において、請求人の監査役であった代表者の妻Aに対して支払った役員報酬及び賞与につき、Aは請求人の定時株主総会に出席するなど、監査役としての職務を果たしており、役員報酬等は、その対価として同人に対して実際に支給されているから、各事業年度の損金の額に算入すべきものである旨主張する。しかしながら、Aに対して支給した役員報酬は、(1)Aが請求人の監査役としての職務に従事していた事実も、当該役員報酬の支給を受けていた事実も認められないこと、(2)当該役員報酬は、請求人の代表者が個人的に費消している事実が認められること等から、請求人が本来代表者に支払うべきところ、A名義で支払ったように仮装して損金の額に算入したものであり、代表者に対する役員報酬と認めるのが相当である。(平 9. 4.16熊裁(法)平 8-39)

支部名
熊本
裁決番号
平080032
裁決年月日
平成9年3月19日
裁決結果
棄却
争点番号
300710051
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/1支給事実、退職事実の有無
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 前代表取締役Aの代表取締役から取締役への分掌変更に伴う役員退職給与金の支給について、請求人は、当該事業年度中に臨時社員総会において、その支払時期、支払金額、支払方法を決議し、その決議に基づいて支払っており、法基通9−2−23に定める、退職したと同様の事情にある旨主張するが、Aは、代表取締役辞任後も引き続き取締役として勤務しており、その職務内容は従前と変わっておらず、さらには、請求人の経営に関する重要な会議等にはすべて出席していることから、同通達の(1)及び(2)には該当しない。また、1.Aの役員報酬を50%減額していた間は、同居している母親に同額の報酬を支払っており、Aは、生活費を母親から受け取っていたこと、2.Aの報酬額は、1年後に元の金額に戻していることから、Aの報酬金額を減額した理由は、退職に起因したものではなく、Aの債権者から同人の役員報酬を差し押さえられる状況を回避するためにあったとみるのが相当であり、実質的に役員報酬を減額したものとは認められず、同通達の(3)にも該当しない。したがって、当該役員退職給与金の損金算入は認められず、役員賞与と認定した原処分は相当である。(平 9. 3.19熊裁(法)平 8-32)

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支部名
広島
裁決番号
平080040
裁決年月日
平成8年12月10日
裁決結果
全部取消し
争点番号
300710031
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/1経済的利益の認定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人の代表者に対する建設機械等の賃借料は不相当に高額であり、その高額部分は、請求人が代表者に対し経済的利益を供与したと認められ、当該経済的利益の供与は臨時的なものではないから、代表者に対する報酬と認定するのが相当である。したがって、役員報酬の限度額を超える金額は損金の額に算入されない。(平 8.12.10広裁(法・諸)平 8-40)

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支部名
大阪
裁決番号
平080013
裁決年月日
平成8年10月1日
裁決結果
棄却
争点番号
300710043
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/4役員賞与/3債権放棄、債務免除等に係る経済的利益の認定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、保証協会に対し支払った金員は請求人の当期の雑損失に該当するものであるから、これを代表者に対する役員賞与とした原処分は違法であり、取り消すべきである旨主張するが、当該金員は、請求人の代表者が個人で事業を営んでいた当時の取引先についての連帯保証債務に係るものであり、当該債務を請求人が肩代わりしたのは、代表者の債務を軽減するために行ったものと認められ、代表者に対し経済的利益を供与したこととなり、法法第35条第4項に定める役員賞与に該当する。(平 8.10. 1大裁 (法) 平 8-13)

支部名
札幌
裁決番号
平080002
裁決年月日
平成8年9月30日
裁決結果
棄却
争点番号
300710053
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/5役員退職給与/3過大退職給与の判定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、一般的な代表取締役の役員退職給与相当額は最終報酬月額に勤務年数を乗じて、更にそれを3倍した額とされているところ、前代表者の多大な功績等からすれば、一般的な代表取締役の役員退職給与相当額の更に3倍した額までは前代表者の役員退職給与相当額であるから、本件退職金の全額が損金の額に算入される旨主張する。しかしながら、(1)請求人の主張する算定方法は、前代表者の功績等を二重に加味していることになるから合理的な方法と認められないこと、(2)原処分庁が前代表者の役員退職給与相当額を前代表者の最終報酬月額、勤務年数及び類似法人における功績倍率の平均値を乗じて算定したことは、法法第36条及び法令第72条の規定に合致する合理的な方法であり、算定の基礎としている前代表者の最終報酬月額に特段の事情がなく、類似法人も合理的に選定されていることから、原処分は適法である。(平 8. 9.30札裁(法)平 8-2)

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支部名
広島
裁決番号
平080013
裁決年月日
平成8年9月30日
裁決結果
一部取消し
争点番号
300710039
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/3役員報酬/4その他
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、代表者の長男は正式な手続に従って選任された取締役であり、その報酬は取締役会等の決議に基づき支払った正当なものである旨主張するが、(1)長男は、就任期間中、他市に居住していたこと、(2)長男が業務に従事していたと認めるべき客観的証拠がないこと、(3)長男は、請求人の経営の具体的状況等についての認識を有していなかったと認められること、(4)報酬の支給方法についても、定時に定額が支給されていたのではなく、経理担当である母がいったん保管し、生活費等の資金として送金したり、帰省時に手渡したりしていたこと、(5)報酬を支給していない時期があること、(6)(5)の理由について、経理担当は、請求人の資金繰りや、長男の他らの給与収入が多かったことによるものと申述していること、(7)代表者は、家族分を含め、請求人の株式をすべて保有し、同人の管理支配の下で、報酬の資金を自由に処分し得る状態においていたこと等の事実が認められることから、長男は、取締役として登記されていたとはいうものの、名目上の取締役にすぎず、当該役員報酬の額は、請求人から代表者に対して支払われたものと認めるのが相当であり、役員報酬の支給限度額を超える当該役員報酬の額は、損金の額に算入できない。(平 8. 9.30広裁(法)平 8-13)

支部名
広島
裁決番号
平080014
裁決年月日
平成8年9月30日
裁決結果
棄却
争点番号
300710022
争点
7損金の額の範囲及び計算/10役員給与/2報酬と賞与の区分/2賞与であるとした事例
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、株主総会等で決議した役員報酬の年額と各月の既支給の給与の合計額との差額を決算日に役員報酬として一括計上し、当該差額を損金の額に算入しているところ、当該差額は役員賞与には該当しないので、損金の額に算入すべきである旨主張するが、法人税法上役員に支給される給与が報酬となるか賞与となるかは、その支給に係る給与が定期の給与であるか臨時的な給与であるかという支給形態ないし外形をもって判定することとされており、当該差額は、その支給形態から臨時的な給与というべきであり、あらかじめ支給額等が定められていたとしても役員賞与に該当するから、損金の額に算入することはできない。(平 8. 9.30広裁(法)平 8-14)、(平 9. 5.27仙裁(法)平 8-37)

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